JP2021188623A - 密封装置 - Google Patents

密封装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2021188623A
JP2021188623A JP2020090528A JP2020090528A JP2021188623A JP 2021188623 A JP2021188623 A JP 2021188623A JP 2020090528 A JP2020090528 A JP 2020090528A JP 2020090528 A JP2020090528 A JP 2020090528A JP 2021188623 A JP2021188623 A JP 2021188623A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sealing device
axis
lip
screw protrusion
sealing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020090528A
Other languages
English (en)
Inventor
裕香 山口
Yuka Yamaguchi
裕賢 水田
Hirokata Mizuta
耕吉 濱本
Kokichi Hamamoto
祐貴 佐藤
Suketaka Sato
賢哉 吉岡
masaya Yoshioka
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nok Corp filed Critical Nok Corp
Priority to JP2020090528A priority Critical patent/JP2021188623A/ja
Publication of JP2021188623A publication Critical patent/JP2021188623A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
  • Sealing Devices (AREA)

Abstract

【課題】回転軸の正逆回転の際も、また、回転軸の高速回転の際も、密封対象物の漏れの防止を図ることができる密封装置を提供する。【解決手段】密封装置1は、補強環10と、弾性体部20とを有している。弾性体部20のシールリップ21は、内周側において軸線xに向かって凸の環状の部分であるリップ先端部22を有している。リップ先端部22の密封対象物の側とは反対側の大気側面23には、大気側面23から突出する突起であるネジ突起30が複数設けられている。ネジ突起30は軸線xに沿って延びている。【選択図】図1

Description

本発明は、密封装置に関し、特に両方向に回転する軸に用いられる密封装置に関する。
従来から、例えば自動車や汎用機械等において、回転軸とこの回転軸が挿通されたハウジングの貫通孔との間の隙間を密封するために密封装置が用いられている。図7は、従来の密封装置の一例の概略構成を示すための軸線に沿う断面における断面図である。例えば従来の密封装置には図7に示す密封装置100のようなものがあり、密封装置100は、金属製の補強環101に一体的に弾性体から成る弾性体部102が形成されており、弾性体部102には、シールリップ103とダストリップ104とが形成されている。シールリップ103には、内周側に軸線に向かって凸の断面楔形のリップ先端部105が形成されている。従来の密封装置100は、リップ先端部105が軸に接触してオイル等の密封対象物の密封を図っている。
従来の密封装置には、大気側から密封対象物側へ向かう気流を形成して、回転軸の高速回転時にリップ先端部を超えて大気側に漏れ出したオイルの飛沫を密封対象物側に押し戻すポンプ作用を発揮する、等間隔に配列された複数のネジ突起を備えるものがある。例えば、図7に示す密封装置100のように、複数のネジ突起106がリップ先端部105の大気側面に等間隔に設けられている密封装置が有る(例えば、特許文献1参照。)。ネジ突起106は、大気側の端部から密封対象物側の端部に向かって回転軸の一方の回転方向(正転方向)側に傾斜するように設けられており、これにより、回転軸が正転方向に回転した際にポンプ作用が発揮されるようになっている。
図7に示すような密封装置100では、モータの軸等の両方向に回転する回転軸に使用された場合、回転軸が他方の回転方向(逆転方向)に回転した際に、ネジ突起106は大気側から密封対象物側へのポンプ作用を発揮しない。このため、従来の密封装置には図8に示す密封装置110のように、ネジ突起106に加えて、ネジ突起106とは逆側の逆転方向側に傾くネジ突起107が設けられているものがある(例えば、特許文献2参照。)。このような従来の密封装置110では、回転軸の正転側の回転時にネジ突起106がポンプ作用を発揮し、一方、回転軸の逆転側の回転時にネジ突起107がポンプ作用を発揮し、回転軸の両方向の回転に対してポンプ作用が発揮されてオイルの密封が図られるようになっている。
特許第3278349号公報 特許第4702517号公報
上述のように、密封装置100のような従来の密封装置においては、回転軸の正転時にはネジ突起106がポンプ作用を発揮するが、回転軸が特に高速で逆転する場合には、ネジ突起106が密封対象物側のオイルの掻き出し作用を発揮するようになり、オイル漏れが発生する場合がある。また、密封装置110のような従来の密封装置においては、回転軸の正転時には、ネジ突起106がポンプ作用を発揮するが、特に高速回転時にネジ突起107が密封対象物側のオイルの掻き出し作用を発揮するようになり、オイル漏れが発生する場合がある。同様に、回転軸の逆転時には、ネジ突起107がポンプ作用を発揮するが、特に高速回転時にネジ突起106が密封対象物側のオイルの掻き出し作用を発揮するようになり、オイル漏れが発生する場合がある。
このように、従来の密封装置に対しては、回転軸の正逆回転の際も、また、特に回転軸の高速回転の際も、オイルの漏れを防止することができる構造が求められていた。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、回転軸の正逆回転の際も、また、回転軸の高速回転の際も、密封対象物の漏れの防止を図ることができる密封装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る密封装置は、軸と該軸が挿入される孔との間の環状の隙間の密封を図るための密封装置であって、軸線周りに環状の補強環と、シールリップを有し、前記補強環に取り付けられている弾性体から形成されている前記軸線周りに環状の弾性体部とを備え、前記シールリップは、内周側において前記軸線に向かって凸の環状の部分であるリップ先端部を有しており、前記リップ先端部の密封対象物の側とは反対側の面には、該面から突出する突起であるネジ突起が複数設けられており、前記ネジ突起は前記軸線に沿って延びていることを特徴とする。
本発明の一態様に係るに密封装置において、前記ネジ突起の少なくとも一部分は、回転する前記軸に接触して前記回転の方向に変形可能に形成されている。
本発明の一態様に係るに密封装置において、前記ネジ突起の前記密封対象物の側の端部は、回転する前記軸に接触して前記回転の方向に変形可能に形成されている。
本発明の一態様に係るに密封装置において、前記ネジ突起は、前記軸線の前記面への投影線に平行に延びている。
本発明の一態様に係るに密封装置において、前記リップ先端部は、リップ先端を介して接続されている前記密封対象物の側の環状の面である密封側面と前記密封対象物の側とは反対側の環状の面である大気側面とにより画成されており、前記ネジ突起は、前記大気側面に形成さている。
本発明に係る密封装置によれば、回転軸の正逆回転の際も、また、回転軸の高速回転の際も、密封対象物の漏れの防止を図ることができる。
本発明の実施の形態に係る密封装置の概略構成を示すための、軸線に沿う断面における断面図である。 図1に示す密封装置の軸線に沿う断面における部分拡大断面図である。 図1に示す密封装置のネジ突起の延び方向に直交する断面を示す断面図である。 使用状態における本発明の実施の形態に係る密封装置の様子を示すための部分断面図である。 図4に示す密封装置の使用状態において、正転する回転軸によるネジ突起の変形の様子を示すための図である。 図4に示す密封装置の使用状態において、逆転する回転軸によるネジ突起の変形の様子を示すための図である。 従来の密封装置の一例の概略構成を示すための軸線に沿う断面における断面図である。 従来の密封装置の他の一例の概略構成を示すための軸線に沿う断面における断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る密封装置1の概略構成を示すための、軸線xに沿う断面における断面図であり、図2は、図1に示す密封装置1の軸線xに沿う断面を含むシールリップの部分拡大断面図である。本発明の実施の形態に係る密封装置1は、軸とこの軸が挿入される孔との間の環状の隙間の密封を図るための密封装置である。密封装置1は、例えば、車両や汎用機械等において回転軸とこの回転軸が挿通される貫通孔を有する部材との間を密封するために用いられる。密封装置1は、例えば、電動自動車のモータにおいて、出力軸とハウジングとの間を密封するために用いられる。
以下、説明の便宜上、軸線x方向において矢印a(図1参照)方向の側を外側とし、軸線x方向において矢印b(図1参照)方向の側を内側とする。より具体的には、外側とは、密封対象物の側とは反対の側であり、密封対象物が存在しないようにする大気側であり、内側とは、密封対象物の側でありオイル等の密封対象物に面する側であり密封対象側である。また、軸線xに垂直な方向(以下、「径方向」ともいう。)において、軸線xから離れる方向(図1の矢印c方向)を外周側とし、軸線xに近づく方向(図1の矢印d方向)を内周側とする。
図1,2に示すように、本発明の実施の形態に係る密封装置1は、軸x線周りに環状の補強環10と、弾性体部20とを有している。弾性体部20は、補強環10に取り付けられている、弾性体から形成された軸線x周りに環状の部材であり、シールリップ21を有している。シールリップ21は、内周側において軸線xに向かって凸の環状の部分であるリップ先端部22を有している。リップ先端部22の密封対象物の側とは反対側の面23には、この面23から突出する突起であるネジ突起30が複数設けられている。ネジ突起30は軸線xに沿って延びている。以下、本発明の実施の形態に係る密封装置1について具体的に説明する。
補強環10は、例えば、図1に示すように、軸線xを中心とする円環状又は略円環状に形成されており、軸線xに沿う断面(以下、単に「断面」ともいう。)が略L字状の形状を呈しており、軸線x方向に延びる円筒状又は略円筒状の部分である円筒部11と、円筒部11の外側の端部から内周側に向かって広がる中空円盤状の部分であるフランジ部12とを有している。
弾性体部20は、補強環10に取り付けられており、本実施の形態においては補強環10を外側及び外周側から覆うように補強環10と一体的に形成されている。弾性体部20は補強環10によって補強されている。
補強環10は、例えば金属製であり、補強環10の金属材としては、例えば、ステンレス鋼やSPCC(冷間圧延鋼)がある。弾性体部20の弾性体としは、例えば、各種ゴム材がある。各種ゴム材としては、例えば、ニトリルゴム(NBR)、水素添加ニトリルゴム(H−NBR)、アクリルゴム(ACM)、フッ素ゴム(FKM)等の合成ゴムがある。補強環10は、例えばプレス加工や鍛造によって製造され、弾性体部20は成形型を用いて架橋(加硫)成形によって成形される。この架橋成形の際に、補強環10は成形型の中に配置されており、弾性体部20が架橋接着により補強環10に接着され、弾性体部2
0が補強環10と一体的に成形される。
弾性体部20は、上述のように、シールリップ21を有しており、シールリップ21は、内周側において軸線xに向かって凸の環状の部分であるリップ先端部22を有している。また、弾性体部20は、図1に示すように、リップ腰部25を有している。リップ腰部25は、弾性体部20において、補強環10のフランジ部12における内周側の端部の近傍に位置する環状の部分である。シールリップ21は、その外側の端部においてリップ腰部25に繋がっており、リップ腰部25から内側に向かって延びる部分である。シールリップ21は、補強環10の円筒部11に対向して配置されている。また、弾性体部20はダストリップ26を有している。ダストリップ26は、リップ腰部25から外側に軸線xに向かって延びている。
シールリップ21のリップ先端部22は、具体的には、軸線xを中心又は略中心とする円環状又は略円環状の部分であり、シールリップ21の内側の端部に形成されており、リップ先端部22の断面形状は内周側に向かって凸の楔形状となっている。リップ先端部22は、後述する使用状態において、内周側の尖端部分が、図示しない回転軸の外周面に接触するように形成されている。より具体的には、リップ先端部22が軸線x方向において所定の幅に亘って図示しない回転軸の外周面と接触するように、回転軸に対するリップ先端部22の締め代が設定されている。
リップ先端部22は、リップ接触端22aを介して互いに接続された大気側の環状の大気側面23と、密封対象物側の環状の密封側面24とにより画成されている。大気側面23は、大気側(外側)に面する面であり、軸線x方向において外側(矢印a方向)に向かうに連れて拡径する円錐面状又は略円錐面状のテーパ面である。密封側面24は、密封対象物側(内側)に面する面であり、軸線x方向において内側(矢印b方向)に向かうに連れて拡径する円錐面状又は略円錐面状のテーパ面である。
大気側面23と密封側面24とは、互いに小径側で交わっており、この交わる部分においてリップ接触端22aが形成されている。リップ接触端22aは、軸線xと直交する断面において軸線xを中心又は略中心とする円又は略円を描いており、リップ先端部22において最も内周側に位置する部分である。リップ先端部22は、後述する使用状態において回転軸の外周面に摺動可能にリップ接触端22aが接触するように形成されており、回転軸と密封装置1との間の密封を図る。
シールリップ21の外周側(矢印c方向)の部分には、リップ先端部22と対向するように凹部21aにガータスプリング27が嵌着されている。ガータスプリング27は、例えば金属製のバネ部材であり、後述する使用状態において、シールリップ21のリップ先端部22を径方向において内周側(矢印d方向)に押して、リップ先端部22に回転軸の外周面に対する所定の大きさの緊迫力を付与している。
ダストリップ26は、リップ腰部25から外側(矢印a方向)及び内周側(矢印d方向)へ軸線xに向かって延びる部分である。ダストリップ26は、後述する使用状態において、外側(矢印a方向)からリップ先端部22へ向かって泥水や砂、ダスト等の異物が進入することの防止を図っている。
また、弾性体部20は、図1,2に示すように、後方カバー28と、ガスケット部29とを有している。後方カバー28は、補強環10のフランジ部12を外側から覆う部分であり、ガスケット部29は、補強環10の円筒部11を外周側から覆う部分である。ガスケット部29は、使用状態において、回転軸が挿通される図示しない部材の貫通孔に密封装置1を固定させるための部分であり、密封装置1が上述の貫通孔に圧入された際に、この貫通孔と補強環10の円筒部11との間において径方向に圧縮されて、径方向に向かう力である嵌合力を発生する。ガスケット部29は、密封装置1が貫通孔に圧入された際に、所定の大きさの嵌合力が発生するように、径方向の厚さが設定されている。弾性体部20は、上述のように、シールリップ21、リップ腰部25、ダストリップ26、後方カバー28、ガスケット部28の各部分を有しており、弾性体から一体に形成されている。
また、上述のように、シールリップ21において、リップ先端部22の大気側面23には、複数のネジ突起30が設けられている。ネジ突起30は周方向に並べられており、例えば、軸線xを中心又は略中心として等角度又は略等角度間隔に並べられている。また、各ネジ突起30は、軸線xの大気側面23への投影線に平行に又は略平行に大気側面23に沿って延びている。
図2に示すように、ネジ突起30は、大気側面23から内周側に突出した突起であり、大気側面23においてリップ接触端22aに対して直交又は略直交するように延びている。また、これら複数のネジ突起30は、大気側面23において周方向に亘って、互いに平行に等しい間隔で配列されている。ネジ突起30は、大気側面23の外側の縁である外側縁23aとリップ接触端22aとの間に延びている。具体的には、大気側面23において、ネジ突起30の外側の端である外側端31は、大気側面23の外側縁23aから軸線x方向において内側に離れた位置に位置しており、また、ネジ突起30はリップ接触端22aに達しており、ネジ突起30の密封対象物側の端である密封側端32は、リップ接触端22a上に位置している。なお、ネジ突起30は大気側面23の外側縁23aに達しており、ネジ突起30外側端31は外側縁23a上に位置していてもよい。また、ネジ突起30はリップ接触端22aに達しておらず、ネジ突起30の密封側端32は、大気側面23においてリップ接触端22aから軸線x方向において外側に離れた位置に位置していてもよい。
また、図3に示すように、ネジ突起30の延び方向に直交する断面の形状(以下、断面形状という。)は、内周側に向かって突出する三角形又は略三角形となっている。例えば、ネジ突起30の断面形状は図3に示すように正三角形又は略正三角形である。ネジ突起30の断面形状はこれに限られず、二等辺三角形や他の三角形や略三角形であってもよい。また、ネジ突起30の断面形状は三角形に限られず、四角形や他の多角形、円弧や弧を描く断面、曲線を描く断面、複数の直線の組み合わせで形成される断面、1つ又は複数の曲線と1つ又は複数の直線との組み合わせで形成される断面等であってもよい。ネジ突起30の断面形状は、正三角形や二等辺三角形等の、大気側面23に直交する線に対して対称となる形状であることが好ましい。
また、ネジ突起30の断面形状は、ネジ突起30の延び方向に亘って一様となっている。ネジ突起30の断面形状は、ネジ突起30の延び方向に亘って一様となっていなくてもよい。例えば、ネジ突起30は、大気側面23からの高さがネジ突起30の延び方向に沿って漸次変化する形状であってもよく、例えば舟底状に突出する舟底ネジ突起であってもよい。
また、ネジ突起30の少なくとも一部分は、例えば、密封側端32から続くネジ突起30の一部の部分は、後述する使用状態において、回転軸に接触し、回転する回転軸によって引きずられて回転方向に変形するように形成されている。つまり、後述する図5,6に示すように、ネジ突起30は、使用状態において、密封端側32の一部が正転する回転軸によって正転方向に変形するように、また、密封端側32の一部が逆転する回転軸によって逆転方向に変形するように形成されている。
次いで、上述の構成を有する密封装置1の作用について説明する。図4は、使用状態における本発明の実施の形態に係る密封装置1の様子を示すための部分断面図である。図4に示すように、密封装置1は、使用状態において、回転軸50とこの回転軸50が挿通される貫通孔52を有するハウジング51との間を密封するために、回転軸50と貫通孔52との間の空間に取り付けられる。回転軸50は、例えば、自動車の駆動用モータの出力軸であり、ハウジング51は、例えばモータのカバーである。
図4に示すように、使用状態において、密封装置1は、ハウジング51の貫通孔52に圧入されて取り付けられ、弾性体部20のガスケット部29がハウジング51と補強環10との間で圧縮されて貫通孔52の内周面52aに接触している。これにより、密封装置1とハウジング51の貫通孔52との間が密閉されている。また、シールリップ21のリップ先端部22が、回転軸50の外周面50aに回転軸50が摺動可能に接触し、密封装置1と回転軸50との間が密閉されている。
また、各ネジ突起30の少なくとも一部は、回転軸50の外周面50aに接触している。例えば、ネジ突起30は、密封側端32から続くネジ突起30の一部分である接触部33において回転軸50の外周面50aに接触している。
この使用状態において回転軸50が一方の回転方向である正転方向に回転すると、図5に示すように、ネジ突起30の接触部33は、正転方向に回転する回転軸50の外周面50aに引きずられて正転方向に変形する。この際、接触部33において密封側端32は自由端となっているので、接触部33の密封側端32に近い部分程、より正転方向側に変形する。このため、図5に示すように、回転軸50の正転方向への回転時には、接続部33の付け根から接続部33が正転方向側に曲がって、接続部33が軸線xに沿う大気側面23上の線に対して正転方向側に傾斜する。これにより、大気側から密封対象物側にオイルの飛沫を戻すように作用するポンプ作用が得られる。回転軸50が高速で回転する程、接続部33は正転方向側により傾斜する。このため、回転軸50が高速で回転する程、より強いポンプ作用を得ることができる。
一方、使用状態において回転軸50が他方の回転方向である逆転方向に回転すると、図6に示すように、ネジ突起30の接触部33は、逆転方向に回転する回転軸50の外周面50aに引きずられて逆転方向に変形する。この際、接触部33において密封側端32は自由端となっているので、接触部33の密封側端32に近い部分程、より逆転方向側に変形する。このため、図6に示すように、回転軸50の逆転方向への回転時には、接続部33の付け根から接続部33が逆転方向側に曲がって、接続部33が軸線xに沿う大気側面23上の線に対して逆転方向側に傾斜する。これにより、回転軸50の逆転方向への回転時も、大気側から密封対象物側にオイルの飛沫を戻すように作用するポンプ作用が得られる。回転軸50が高速で回転する程、接続部33は逆転方向側により傾斜する。このため、回転軸50が高速で回転する程、より強いポンプ作用を得ることができる。
上述のように、本発明の実施の形態に係る密封装置1においては、各ネジ突起30の接触部33が、回転軸50の正転方向への回転時には正転方向へ傾斜してポンプ作用を発揮し、回転軸50の逆転方向への回転時には逆転方向へ傾斜してポンプ作用を発揮する。このように、密封装置1は、1つの方向に延びるネジ突起30だけで、回転軸50の正転方向への回転時にも逆転方向への回転時にも、大気側から密封対象物側にオイルの飛沫を戻すポンプ作用を発揮することができる。
また、密封装置1のネジ突起30は1つの方向に延びているので、回転軸50の正転方向への回転時に逆転方向へ傾斜するネジ突起はなく、密封対象物側のオイルを掻き出すように作用するネジ突起はない。また、同様に、回転軸50の逆転方向への回転時に正転方向へ傾斜するネジ突起はなく、密封対象物側のオイルを掻き出すように作用するネジ突起はない。このため、ネジ突起30は、回転軸50の正転方向への回転時にも逆転方向への回転時にも、大気側から密封対象物側にオイルの飛沫を戻すポンプ作用を発揮させ、密封対象物側のオイルを掻き出すような作用が起こない。このように、密封装置1は、回転軸50の正転方向及び逆転方向の両方向への回転時において、大気側から密封対象物側にオイルの飛沫を戻すポンプ作用のみを発揮させることができ、回転軸50の正転方向及び逆転方向の両方向への回転時において、オイルの漏れの防止を図ることができる。特に、回転軸50の高速回転時にネジ突起30は上述のように変形し易く、回転軸50の高速回転時にネジ突起30はより強いポンプ作用を発揮する。このため、回転軸50の高速回転の際も、回転軸50の両方向への回転時において、オイルの漏れの防止を図ることができる。
このように、本発明の実施の形態に係る密封装置1によれば、回転軸50の正転方向及び逆転方向の両回転の際も、また回転軸50の高速回転の際も、オイルの漏れの防止を図ることができる。
上述のように、使用状態においてネジ突起30は正転方向へも逆転方向へも変形し易い形態が好ましい。このため、上述のように、ネジ突起30の断面形状は、正三角形や二等辺三角形等の、大気側面23に直交する線に対して対称となる形状であることが好ましい。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記本発明の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の概念及び特許請求の範囲に含まれるあらゆる態様を含む。また、上述した課題及び効果の少なくとも一部を奏するように、各構成を適宜選択的に組み合わせてもよい。例えば、上記実施の形態における、各構成要素の形状、材料、配置、サイズ、製造法等は、本発明の具体的使用態様によって適宜変更され得る。
1…密封装置、10…補強環、11…円筒部、12…フランジ部、20…弾性体部、21…シールリップ、22…リップ先端部、22a…リップ接触端、23…大気側面、24…密封側面、25…リップ腰部、26…ダストリップ、27…ガータスプリング、28…後方カバー、29…ガスケット部、30…ネジ突起、31…外側端、32…密封側端、33…接触部、50…回転軸、50a…外周面、51…ハウジング、52…貫通孔、52a…内周面、100,110…密封装置、101…補強環、102…弾性体部、103・・・シールリップ、104…ダストリップ、105…リップ先端部、106,107…ネジ突起、x…軸線

Claims (5)

  1. 軸と該軸が挿入される孔との間の環状の隙間の密封を図るための密封装置であって、
    軸線周りに環状の補強環と、
    シールリップを有し、前記補強環に取り付けられている弾性体から形成されている前記軸線周りに環状の弾性体部とを備え、
    前記シールリップは、内周側において前記軸線に向かって凸の環状の部分であるリップ先端部を有しており、
    前記リップ先端部の密封対象物の側とは反対側の面には、該面から突出する突起であるネジ突起が複数設けられており、
    前記ネジ突起は前記軸線に沿って延びていることを特徴とする密封装置。
  2. 前記ネジ突起の少なくとも一部分は、回転する前記軸に接触して前記回転の方向に変形可能に形成されていることを特徴とする請求項1記載の密封装置。
  3. 前記ネジ突起の前記密封対象物の側の端部は、回転する前記軸に接触して前記回転の方向に変形可能に形成されていることを特徴とする請求項2記載の密封装置。
  4. 前記ネジ突起は、前記軸線の前記面への投影線に平行に延びていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の密封装置。
  5. 前記リップ先端部は、リップ先端を介して接続されている前記密封対象物の側の環状の面である密封側面と前記密封対象物の側とは反対側の環状の面である大気側面とにより画成されており、
    前記ネジ突起は、前記大気側面に形成さていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の密封装置。
JP2020090528A 2020-05-25 2020-05-25 密封装置 Pending JP2021188623A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020090528A JP2021188623A (ja) 2020-05-25 2020-05-25 密封装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020090528A JP2021188623A (ja) 2020-05-25 2020-05-25 密封装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021188623A true JP2021188623A (ja) 2021-12-13

Family

ID=78848375

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020090528A Pending JP2021188623A (ja) 2020-05-25 2020-05-25 密封装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2021188623A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11261968B2 (en) Sealing device for differential mechanism
US20050242521A1 (en) Radial shaft sealing ring
US10641395B2 (en) Sealing apparatus
JP2018035855A (ja) 密封装置
JP6378548B2 (ja) 密封装置
CN111492161B (zh) 密封装置
JP6536797B2 (ja) 密封装置
JP2021188623A (ja) 密封装置
WO2021039839A1 (ja) 密封装置
JP7042909B2 (ja) 密封装置及び密封装置による密封方法
JP7011716B2 (ja) 密封装置
JPWO2020080408A1 (ja) 密封装置
JP6545486B2 (ja) 密封装置
WO2020179622A1 (ja) 密封装置
JP6368152B2 (ja) 密封装置
JP2021025595A (ja) 回転用シール

Legal Events

Date Code Title Description
RD07 Notification of extinguishment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7427

Effective date: 20210817

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211208