JP2021181419A - 含フッ素−3−メチルサリドマイド誘導体及び医薬組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】酸化代謝耐性活性を持ち、ラセミ化を起こさないと想定される、サリドマイド3剤のフッ素化体を使用した医薬組成物の提供。【解決手段】構造式(1)および、その塩、又はその溶媒和物。(R1、R2、R3:H、F。R4:H、置換/非置換ヒドロキシ、アルコキシ、アシルなど。X:H、F、置換/非置換アミノ。Y:C(=O)、CH2。)【選択図】なし
Description
本発明は、サリドマイド3剤(サリドマイド、レナリドミド、ポマリドミド)の代謝耐性活性を持ち、かつラセミ化耐性を持つ、3−(4−アミノ−5−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオンおよびその誘導体、3−(4−アミノ−6−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオンおよびその誘導体、3−(4−アミノ−7−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン及びその誘導体、4−アミノ−6−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンおよびその誘導体、4−アミノ−7−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンおよびその誘導体、4,6−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンおよびその誘導体、4,7−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンおよびその誘導体の製造法に関する。また、本発明は、当該サリドマイド誘導体を使用した医薬組成物に関する。
サリドマイドやその類縁体であるレナリドミド、ポマリドミド(以下、サリドマイド3剤と称す)は現在、抗多発性骨髄腫薬として重要な医薬品となっているが、サリドマイド3剤は妊婦が服用した際の胎児への催奇形性という副作用を持っている。サリドマイドにはR体とS体があり、BlashkeらによってR体は催眠鎮静作用をS体は催奇形性を持つことが報告されている(非特許文献1)。このR体とS体による作用の違いは半田らによる重水素化サリドマイドを用いた定量的な解析で明らかにされている(非特許文献2)。
しかし、安全と考えられているR体サリドマイドを使用しても生体内で容易にラセミ化するため、結局はR体とS体の混合物,即ちラセミ体になってしまうため,生理作用が複雑になり副作用を回避することは根本的に難しい。そこで、サリドマイドの不斉点の水素原子をメチル基に置換することによってラセミ化を防ぐことを事ができる。
また、サリドマイド3剤は体内で酸化酵素シトクロムP450 2C19によって容易に代謝され、それぞれの酸化代謝物であるヒドロキシ誘導体が生成するため、やはり本来のサリドマイド類が持つ生理作用が複雑になってくる(非特許文献3〜5)。そのうえ、酸化代謝物であるヒドロキシサリドマイド類がさらに生体内でシトクロムP450 3A4によってさらに酸化代謝され、ジヒドロキシサリドマイド類が生成し、より一層生理作用が複雑化し、催奇形性の原因の一つだと指摘されている(非特許文献6)。そこで、サリドマイド3剤の芳香環にある水素を生物等価体であるフッ素に変換したフルオロサリドマイド誘導体を合成することで、一連の酸化的代謝を防ぐことができる。
以上のことから、3位にメチル基、芳香環にある水素の少なくとも一つをフッ素で置換した含フッ素−3−メチルサリドマイド誘導体は、ラセミ化および酸化的代謝に対する耐性を持つため,副作用を抑えたサリドマイド3製剤として期待できる。
しかし、安全と考えられているR体サリドマイドを使用しても生体内で容易にラセミ化するため、結局はR体とS体の混合物,即ちラセミ体になってしまうため,生理作用が複雑になり副作用を回避することは根本的に難しい。そこで、サリドマイドの不斉点の水素原子をメチル基に置換することによってラセミ化を防ぐことを事ができる。
また、サリドマイド3剤は体内で酸化酵素シトクロムP450 2C19によって容易に代謝され、それぞれの酸化代謝物であるヒドロキシ誘導体が生成するため、やはり本来のサリドマイド類が持つ生理作用が複雑になってくる(非特許文献3〜5)。そのうえ、酸化代謝物であるヒドロキシサリドマイド類がさらに生体内でシトクロムP450 3A4によってさらに酸化代謝され、ジヒドロキシサリドマイド類が生成し、より一層生理作用が複雑化し、催奇形性の原因の一つだと指摘されている(非特許文献6)。そこで、サリドマイド3剤の芳香環にある水素を生物等価体であるフッ素に変換したフルオロサリドマイド誘導体を合成することで、一連の酸化的代謝を防ぐことができる。
以上のことから、3位にメチル基、芳香環にある水素の少なくとも一つをフッ素で置換した含フッ素−3−メチルサリドマイド誘導体は、ラセミ化および酸化的代謝に対する耐性を持つため,副作用を抑えたサリドマイド3製剤として期待できる。
Blaschke, G.; Kraft, H. P.; Fickentscher, K.; Kohler, F. Arzneim. Forsch. 1979, 29, 1640. Mori, T.; Ito, T.; Liu, S.; Ando, H.; Sakamoto, S.; Yamaguchi, Y.; Tokunaga, E.; Shibata, N.; Handa, H.; Hakoshima, T. Sci. Rep. 8, 1294, 2018. Chowdhury, G.; Shibata, N.; Yamazaki, H.; Guengerich, P. F.; Chem. Res. Toxicol. 2014, 27, 1, 147. Teo, S. K.; Sabourin, P. J.; O’Brein, K.; Kook, K. A.; Thomas, S. D. J. Biochem. Molecular Toxicology 2000, 14, 140. Noguchi, T.; Shinji, C.; Kobayashi, H.; Makishima, M.; Miyachi, H.; Hashimoto, Y. Biol. Pharm. Bull. 2005, 28, 563. Wani, T. H.; Chakrabarty, A.; Shibata, N.; Yamazaki, H.; Guengerich, F. P.; Chowdhury, G. Chem. Res. Toxicol. 2017, 30, 1622-1628.
解決しようとする問題は、これまで合成例が報告されていない、ラセミ化を起こさず酸化代謝耐性活性を持つと想定される、サリドマイド3剤の不斉点(3位)にメチル基を導入し、芳香族炭素の少なくとも一つの水素をフッ素に置き換えたサリドマイド製剤誘導体、すなわち、レナリドミドのフッ素化体である3−(4−アミノ−5−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、3−(4−アミノ−6−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、3−(4−アミノ−7−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、ポマリドミドのフッ素化体である4−アミノ−6−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン、4−アミノ−7−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン、サリドマイドのフッ素化体である4,6−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンおよび4,7−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンを製造することを目的とする。
本発明者らは芳香環にフッ素が導入された2−(ブロモメチル)−3−ニトロ安息香酸メチル誘導体に対して3−アミノ−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン誘導体の付加、ニトロ基の還元を行うことにより、芳香環にフッ素が導入されたレナリドミド誘導体の開発に成功した。
また、本発明者らは芳香環にフッ素が導入された3−ニトロフタル酸無水物誘導体に対して3−アミノ−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン誘導体の付加、ニトロ基の還元を行うことにより、芳香環にフッ素が導入されたポマリドミド誘導体の開発に成功した。
また、本発明者らは芳香環にフッ素が導入されたフタル酸誘導体に対して3−アミノ−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン誘導体の付加を行うことにより、芳香環にフッ素が導入されたサリドマイド誘導体の開発に成功した。以下、本発明を詳細に説明する。
本明細書において、特に断らない限り、各用語は、次の意味を有する。ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を;アルキル基とは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチルおよびヘキシル基などの直鎖状または分岐鎖状のC1-12アルキル基を;低級アルキル基とは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチルおよびヘキシル基などの直鎖状または分岐鎖状のC1-6アルキル基を;低級アルケニル基とは、ビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニルおよびヘキセニルなどのC2-6アルケニル基を;低級アルキニル基とは、エチニル、2−プロピニル、2−ブチニルなどのC2-6アルキニル基を;シクロアルキル基とは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシル基を;アルコキシ基とは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシおよびオクチルオキシ基などの直鎖状または分岐鎖状のC1−12アルキルオキシ基を;低級アルコキシ基とは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシおよびヘキシルオキシ基などの直鎖状または分岐鎖状のC1-6アルキルオキシ基を;低級アルキルチオ基とは、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオおよびヘキシルチオ基などの直鎖状または分岐鎖状のC1-6アルキル−S−基を;低級アルコキシカルボニル基とは、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニルおよびヘキシルオキシカルボニル基などの直鎖状または分岐鎖状のC1-6アルキル−O−CO−基を;アリール基とは、フェニル、ナフチル、インダニルおよびインデニル基を;アルアルキル基とは、ベンジル、ジフェニルメチル、トリチルおよびフェネチル基などのアルC1-6アルキル基を;アシル基とは、ホルミル基、アルキルカルボニル基およびアロイル基を;アルキルカルボニル基とは、アセチルおよびプロピオニルなどのC2-6アルキルカルボニル基を;アロイル基とは、ベンゾイルおよびナフチルカルボニル基などのアリールカルボニル基を;アシルオキシ基とは、アセチルオキシ、ピバロイルオキシ、フェニルアセチルオキシ、2−アミノ−3−メチルブタノイルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、ベンゾイルオキシおよび3−ピリジルカルボニルオキシなどのアシルオキシ基を;シリル基とは、tert−ブチルジメチルシリル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、tert−ブチルジフェニルシリルを;アルキルスルホン酸エステルとは、トリフルオロメタンスルホニル、メタンスルホニルなどC1-6アルキルスルホニルを;アリールスルホン酸エステルとは、ベンゼンスルホニル、4−トルエンスルホニルを意味する。
R4で表される置換基は、通常のアミノ保護基として使用し得るすべての基を含むアミノ基の保護基が挙げられ、たとえば、トリクロロエトキシカルボニル、トリブロモエトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、p−ニトロベンジルオキシカルボニル、o−ブロモベンジルオキシカルボニル、(モノ−,ジ−,トリ−)クロロアセチル、トリフルオロアセチル、フェニルアセチル、ホルミル、アセチル、ベンゾイル、tert−アミルオキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、p−メトキシベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、4−(フェニルアゾ)ベンジルオキシカルボニル、2−フルフリルオキシカルボニル、ジフェニルメトキシカルボニル、1,1−ジメチルプロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、フタロイル、スクシニル、アラニル、ロイシル、1−アダマンチルオキシカルボニルおよび8−キノリルオキシカルボニルなどのアシル基;ベンジル、ジフェニルメチルおよびトリチルなどの低級アルキル基;2−ニトロフェニルチオおよび2,4−ジニトロフェニルチオなどのアリールチオ基;メタンスルホニルおよびp−トルエンスルホニルなどのアルキル−もしくはアリールスルホニル基;N,N−ジメチルアミノメチレンなどのジ−低級アルキルアミノ−低級アルキリデン基;ベンジリデン、2−ヒドロキシベンジリデン、2−ヒドロキシ−5−クロロベンジリデンおよび2−ヒドロキシ−1−ナフチルメチレンなどの低級アルキリデン基;3−ヒドロキシ−4−ピリジルメチレンなどの含窒素複素環式アルキリデン基;シクロヘキシリデン、2−エトキシカルボニルシクロヘキシリデン、2−エトキシカルボニルシクロペンチリデン、2−アセチルシクロヘキシリデンおよび3,3−ジメチル−5−オキシシクロヘキシリデンなどのシクロアルキリデン基;ジフェニルホスホリルおよびジベンジルホスホリルなどのジアリールもしくはジアル−低級アルキルホスホリル基;5−メチル−2−オキソ−2H−1,3−ジオキソール−4−イル−メチルなどの含酸素複素環式アルキル基;並びにトリメチルシリルなどの置換シリル基などが挙げられる。
本発明の化合物に存在する不斉炭素は(S)又は(R)配置のいずれであってもよく、光学異性体又はジアステレオ異性体などの立体異性体はいずれも本発明の範囲に包含される。光学的に純粋な形態の異性体は本発明の好ましい態様である。また、立体異性体の任意の混合物、ラセミ体なども本発明の範囲に包含される。本発明の3−(4−アミノ−5−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、3−(4−アミノ−6−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、3−(4−アミノ−7−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、4−アミノ−6−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン、4−アミノ−7−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン、4,6−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンおよび4,7−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンの誘導体は置換基の種類に応じて塩を形成する場合があり、また水和物又は溶媒和物として存在する場合もあるが、これらの物質はいずれも本発明の範囲に包含される。
R1、R2、R3はそれぞれ独立に水素もしくはフッ素の置換基を示すが、R1、R2、R3のうち少なくとも1つはフッ素原子である。また、R1、R2、R3の単一、複数またはすべてがフッ素原子である化合物は本発明の好ましい態様である。
即ち、本発明は下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1.以下の一般式(1)で表される3−(4−アミノ−5−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、3−(4−アミノ−6−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、3−(4−アミノ−7−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、4−アミノ−6−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン、4−アミノ−7−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン、4,6−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンおよび4,7−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンの誘導体、その塩、またはその溶媒和物。
(式中、R1、R2、R3は同一または異なって、水素原子、フッ素原子を意味するが、R1、R2、R3のうち少なくとも1つはフッ素原子である。式中、R4は水素原子または置換されていてもよいヒドロキシ、アルコキシ、アシル、アシルオキシもしくはアルキル基を、それぞれ意味する。Xは水素原子、フッ素原子、置換基を有していてもよいアミノ基を意味する。式中、Yは−C(=O)−または−CH2−を意味する。)
項2.項1に記載の3−(4−アミノ−5−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、3−(4−アミノ−6−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、3−(4−アミノ−7−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、4−アミノ−6−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン、4−アミノ−7−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン、4,6−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンおよび4,7−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンの誘導体、その塩、又はその溶媒和物を含む、医薬組成物。
項3.血液がんの治療に使用される、項2に記載の医薬組成物。
項4.血液がんが、多発性骨髄腫、骨髄異形性症候群、又は急性骨髄性白血病である、項3に記載の医薬組成物。
項1.以下の一般式(1)で表される3−(4−アミノ−5−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、3−(4−アミノ−6−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、3−(4−アミノ−7−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、4−アミノ−6−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン、4−アミノ−7−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン、4,6−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンおよび4,7−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンの誘導体、その塩、またはその溶媒和物。
(式中、R1、R2、R3は同一または異なって、水素原子、フッ素原子を意味するが、R1、R2、R3のうち少なくとも1つはフッ素原子である。式中、R4は水素原子または置換されていてもよいヒドロキシ、アルコキシ、アシル、アシルオキシもしくはアルキル基を、それぞれ意味する。Xは水素原子、フッ素原子、置換基を有していてもよいアミノ基を意味する。式中、Yは−C(=O)−または−CH2−を意味する。)
項2.項1に記載の3−(4−アミノ−5−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、3−(4−アミノ−6−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、3−(4−アミノ−7−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、4−アミノ−6−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン、4−アミノ−7−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン、4,6−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンおよび4,7−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンの誘導体、その塩、又はその溶媒和物を含む、医薬組成物。
項3.血液がんの治療に使用される、項2に記載の医薬組成物。
項4.血液がんが、多発性骨髄腫、骨髄異形性症候群、又は急性骨髄性白血病である、項3に記載の医薬組成物。
一般式(1)の化合物は、例えば以下の方法によって製造することが出来る。
以下の一般式(2)
(式中、R1、R2、R3は同一または異なって、水素原子、フッ素原子を意味するが、R1、R2、R3のうち少なくとも1つはフッ素原子である。式中、Zは水素原子、フッ素原子、ニトロ基を意味する。)で表される2−(ブロモメチル)安息香酸メチル誘導体に3−アミノ−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン誘導体を付加させた後に、Zがニトロ基である場合、必要に応じて還元剤で処理することによって製造することができる。
以下の一般式(2)
(式中、R1、R2、R3は同一または異なって、水素原子、フッ素原子を意味するが、R1、R2、R3のうち少なくとも1つはフッ素原子である。式中、Zは水素原子、フッ素原子、ニトロ基を意味する。)で表される2−(ブロモメチル)安息香酸メチル誘導体に3−アミノ−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン誘導体を付加させた後に、Zがニトロ基である場合、必要に応じて還元剤で処理することによって製造することができる。
一般式(1)の化合物は、例えば以下の方法によって製造することが出来る。
以下の一般式(3)
(式中、R1、R2、R3は同一または異なって、水素原子、フッ素原子を意味するが、R1、R2、R3のうち少なくとも1つはフッ素原子である。式中、Zは水素原子、フッ素原子、ニトロ基を意味する。)で表されるフタル酸無水物誘導体に3−アミノ−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン誘導体付加させた後に、Zがニトロ基である場合、必要に応じて還元剤で処理することによって製造することができる。
以下の一般式(3)
(式中、R1、R2、R3は同一または異なって、水素原子、フッ素原子を意味するが、R1、R2、R3のうち少なくとも1つはフッ素原子である。式中、Zは水素原子、フッ素原子、ニトロ基を意味する。)で表されるフタル酸無水物誘導体に3−アミノ−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン誘導体付加させた後に、Zがニトロ基である場合、必要に応じて還元剤で処理することによって製造することができる。
一般式(1)の化合物は、例えば以下の方法によって製造することが出来る。
以下の一般式(4)
(式中、R1、R2、R3は同一または異なって、水素原子、フッ素原子を意味するが、R1、R2、R3のうち少なくとも1つはフッ素原子である。式中、Zは水素原子、フッ素原子、ニトロ基を意味する。)で表されるフタル酸誘導体に3−アミノ−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン誘導体を付加させた後に、Zがニトロ基である場合、必要に応じて還元剤で処理することによって製造することができる。
以下の一般式(4)
(式中、R1、R2、R3は同一または異なって、水素原子、フッ素原子を意味するが、R1、R2、R3のうち少なくとも1つはフッ素原子である。式中、Zは水素原子、フッ素原子、ニトロ基を意味する。)で表されるフタル酸誘導体に3−アミノ−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン誘導体を付加させた後に、Zがニトロ基である場合、必要に応じて還元剤で処理することによって製造することができる。
この製造法で使用されるニトロ基の還元法は鉄と塩化アンモニウム水溶液または塩酸を用いた手法(Bechamp還元)、パラジウム/炭素、パラジウム/炭素エチレンジアミン複合体、パラジウム/フィブロン、パラジウム/ポリエチレンジアミン、水酸化パラジウム/炭素、オスミウム/炭素などの不均一系接触還元法などが挙げられるが、より好ましくはパラジウム/炭素、水酸化パラジウム/炭素を用いた手法が挙げられる。
この製造法で使用される3−アミノ−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン誘導体の付加には3−アミノ−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩、3−アミノ−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン臭素酸塩、3−アミノ−3−メチルピぺリジン−2−オンが挙げられるがより好ましくは3−アミノ−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩が挙げられる。また、溶媒にはN,N−ジメチルホルムアミド、酢酸、塩化メチレン、ジメチルスルホキシド、1,4−ジオキサンが挙げられるがより好ましくは酢酸またはN,N−ジメチルホルムアミドが挙げられる。また、添加物としてはトリエチルアミン、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、ジイソプロピルアミン、炭酸カリウム、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスファートが挙げられるがより好ましくはトリエチルアミン、酢酸カリウム、酢酸ナトリウムが挙げられる。
本発明によりサリドマイド3剤が直面している生体内での酸化酵素による酸化代謝、ラセミ化を阻止することが出来るため、サリドマイド3剤が持つ薬理活性の変化を防ぐことができる。また、フッ素の効果により薬物動態が改善されることが期待される。
本発明の化合物は、サリドマイド誘導体として新規に設計された化合物であり、下記、一般式(1)で示される3−(4−アミノ−5−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、3−(4−アミノ−6−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、3−(4−アミノ−7−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、4−アミノ−6−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン、4−アミノ−7−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン、4,6−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンおよび4,7−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンの誘導体、その塩、又はその溶媒和物である。
(式中、R1、R2、R3は同一または異なって、水素原子、フッ素原子を意味するが、R1、R2、R3のうち少なくとも1つはフッ素原子である。式中、R4は水素原子または置換されていてもよいヒドロキシ、アルコキシ、アシル、アシルオキシもしくはアルキル基を、それぞれ意味する。Xは水素原子、フッ素原子、置換基を有していてもよいアミノ基を意味する。式中、Yは−C(=O)−または−CH2−を意味する。)
(式中、R1、R2、R3は同一または異なって、水素原子、フッ素原子を意味するが、R1、R2、R3のうち少なくとも1つはフッ素原子である。式中、R4は水素原子または置換されていてもよいヒドロキシ、アルコキシ、アシル、アシルオキシもしくはアルキル基を、それぞれ意味する。Xは水素原子、フッ素原子、置換基を有していてもよいアミノ基を意味する。式中、Yは−C(=O)−または−CH2−を意味する。)
2. 医薬組成物
本発明の医薬組成物は、3−(4−アミノ−5−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、3−(4−アミノ−6−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、3−(4−アミノ−7−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、4−アミノ−6−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン、4−アミノ−7−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン、4,6−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンおよび4,7−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンの誘導体を含有することを特徴とする。
本発明の医薬組成物は、3−(4−アミノ−5−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、3−(4−アミノ−6−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、3−(4−アミノ−7−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、4−アミノ−6−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン、4−アミノ−7−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン、4,6−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンおよび4,7−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンの誘導体を含有することを特徴とする。
本発明の医薬組成物における3−(4−アミノ−5−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、3−(4−アミノ−6−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、3−(4−アミノ−7−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、4−アミノ−6−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン、4−アミノ−7−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン、4,6−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンおよび4,7−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン誘導体の含有量は、剤型、投与経路、1回当たりの投与量等に応じて、適宜設定すればよい。
3−(4−アミノ−5−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、3−(4−アミノ−6−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、3−(4−アミノ−7−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、4−アミノ−6−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン、4−アミノ−7−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン、4,6−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンおよび4,7−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン誘導体は、血液がんに対して、免疫増強、血液がん細胞のアポトーシス誘導、血液がん細胞におけるTNF−α産生抑制等の効果を示すので、本発明の医薬組成物は、血液がんに対する抗腫瘍剤(血液がんの治療剤)として使用することができる。本発明の医薬組成物の適用対象となる血液がんとしては、例えば、多発性骨髄腫、骨髄異形性症候群、急性骨髄性白血病等が挙げられる。
以下に、実施例等に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
次式により3−(5−フルオロ−4−ニトロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオンの合成を行う。
2−(ブロモメチル)−4−フルオロ−3−ニトロ安息香酸メチル303 mg(1.03mmol)、3−アミノ−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩225 mg(1.23mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド1.0 mLに溶解させた後に、トリエチルアミン0.20mL(1.44 mmol)を加え、70℃で14時間撹拌した。室温まで冷却したのちに、水と酢酸エチルを用いて抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、3−(4−アミノ−5−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオンを収量172 mg、収率52%で得た。以下に、3−(5−フルオロ−4−ニトロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオンの化合物データを示す。
1H NMR (300 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) 10.94 (s, 1H), 8.07 (dd, J = 8.4, 3.9 Hz, 1H), 7.74 (dd, J = 11.6, 8.5 Hz, 1H), 5.05 (dd, J = 35.8, 19.4 Hz, 2H), 2.82 - 2.52 (m, 3H), 2.02 - 1.88 (m, 1H), 1.72 (s, 3H).
19F NMR (282 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) -113.6 (dd, J = 11.6, 3.4 Hz, 1F).
ESIMS calculated for C14H11FN3O5 ([M - H]-) 320.07, found 320.00
1H NMR (300 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) 10.94 (s, 1H), 8.07 (dd, J = 8.4, 3.9 Hz, 1H), 7.74 (dd, J = 11.6, 8.5 Hz, 1H), 5.05 (dd, J = 35.8, 19.4 Hz, 2H), 2.82 - 2.52 (m, 3H), 2.02 - 1.88 (m, 1H), 1.72 (s, 3H).
19F NMR (282 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) -113.6 (dd, J = 11.6, 3.4 Hz, 1F).
ESIMS calculated for C14H11FN3O5 ([M - H]-) 320.07, found 320.00
次式により3−(4−アミノ−5−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオンの合成を行う。
3−(5−フルオロ−4−ニトロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン100 mg(0.31mmol)をテトラヒドロフラン3.9 mL、N,N−ジメチルホルムアミド3.9mLに溶解させ、反応溶液を脱気した。次に、水酸化パラジウム炭素10 mgを加え、反応容器内を水素で置換した。3時間撹拌したのちにのちに、反応溶液をろ過し、溶媒を減圧下留去することで3−(4−アミノ−5−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオンを収量67 mg、収率74%で得た。以下に3−(4−アミノ−5−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオンの化合物データを示す。
1H NMR (300 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) 10.87 (s, 1H), 7.14 (dd, J = 11.8, 8.2 Hz, 1H), 6.82 (dd, J = 8.0, 4.1 Hz, 1H), 5.56 (s, 2H), 4.46 (s, 2H), 2.83 - 2.53 (m, 4H), 2.01 - 1.81 (m, 1H), 1.66 (s, 3H).
19F NMR (282 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) -131.9 (dd, J = 11.6, 3.5 Hz, 1F).
ESIMS calculated for C14H13FN3O3 ([M - H]-) 290.09, found 290.05
1H NMR (300 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) 10.87 (s, 1H), 7.14 (dd, J = 11.8, 8.2 Hz, 1H), 6.82 (dd, J = 8.0, 4.1 Hz, 1H), 5.56 (s, 2H), 4.46 (s, 2H), 2.83 - 2.53 (m, 4H), 2.01 - 1.81 (m, 1H), 1.66 (s, 3H).
19F NMR (282 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) -131.9 (dd, J = 11.6, 3.5 Hz, 1F).
ESIMS calculated for C14H13FN3O3 ([M - H]-) 290.09, found 290.05
次式により3−(6−フルオロ−4−ニトロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオンの合成を行う。
2−(ブロモメチル)−5−フルオロ−3−ニトロ安息香酸メチル300 mg(1.03mmol)と3−アミノ−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩184 mg(1.03mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド1.0 mLに溶解させた後に、トリエチルアミン0.17mL(1.23 mmol)を加え、50℃で10時間撹拌した。室温まで冷却したのちに、水を加え、酢酸エチルを用いて抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、3−(6−フルオロ−4−ニトロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオンを収量270 mg、収率77%で得た。以下に3−(6−フルオロ−4−ニトロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオンの化合物データを示す。
1H NMR (300 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) 10.98 (s, 1H), 8.40 (dd, J = 8.8, 2.0 Hz, 1H), 8.02 (dd, J = 6.8, 2.2 Hz, 1H), 5.08 (dd, J = 40.4, 19.2 Hz, 2H), 2.84 - 2.54 (m, 3H), 2.01 - 1.93 (m, 1H), 1.75 (s, 3H).
19F NMR (282 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) -109.3 (dd, J = 7.5 Hz, 1F).
ESIMS calculated for C14H11FN3O5 ([M - H]-) 320.07, found 320.00
1H NMR (300 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) 10.98 (s, 1H), 8.40 (dd, J = 8.8, 2.0 Hz, 1H), 8.02 (dd, J = 6.8, 2.2 Hz, 1H), 5.08 (dd, J = 40.4, 19.2 Hz, 2H), 2.84 - 2.54 (m, 3H), 2.01 - 1.93 (m, 1H), 1.75 (s, 3H).
19F NMR (282 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) -109.3 (dd, J = 7.5 Hz, 1F).
ESIMS calculated for C14H11FN3O5 ([M - H]-) 320.07, found 320.00
次式により3−(4−アミノ−6−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオンの合成を行う。
3−(6−フルオロ−4−ニトロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン166 mg(0.52mmol)を1,4−ジオキサン6.5 mLに溶解させ、反応溶液を脱気した。次に、水酸化パラジウム炭素36.3 mgを加え、反応容器内を水素で置換した。4時間撹拌したのちに、反応溶液をろ過し、溶媒を減圧下留去することで3−(4−アミノ−6−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオンを収量28 mg、収率19%で得た。以下に3−(4−アミノ−6−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオンの化合物データを示す。
1H NMR (300 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) 10.89 (s, 1H), 6.58 - 6.47 (m, 2H), 5.84 (s, 2H), 4.39 (s, 2H), 2.83 - 2.54 (m, 3H), 1.96 - 1.82 (m, 1H), 1.66 (s, 3H).
19F NMR (282 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) -113.6 (dd, J = 11.1, 7.6 Hz, 1F).
ESIMS calculated for C14H13FN3O3 ([M - H]-) 290.09, found 290.05
1H NMR (300 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) 10.89 (s, 1H), 6.58 - 6.47 (m, 2H), 5.84 (s, 2H), 4.39 (s, 2H), 2.83 - 2.54 (m, 3H), 1.96 - 1.82 (m, 1H), 1.66 (s, 3H).
19F NMR (282 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) -113.6 (dd, J = 11.1, 7.6 Hz, 1F).
ESIMS calculated for C14H13FN3O3 ([M - H]-) 290.09, found 290.05
次式により6−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−4−ニトロイソインドリン−1,3−ジオンの合成を行う。
5−フルオロ−3−ニトロフタル酸無水物300 mg(1.42mmol)と3−アミノ−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩255 mg(1.42mmol)を酢酸4.7 mLに溶解させた後に、酢酸カリウム418mg(4.26 mmol)を加え、90℃で10時間撹拌した。室温まで冷却したのちに、水を加え酢酸エチルを用いて3回抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、6−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−4−ニトロイソインドリン−1,3−ジオンを収量169 mg、収率35%で得た。以下に6−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−4−ニトロイソインドリン−1,3−ジオンの化合物データを示す。
1H NMR (300 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) 11.08 (s, 1H), 8.37 (dd, J = 8.6, 0.9 Hz, 1H), 8.15 (dd, J = 6.6, 1.3 Hz, 1H), 2.73 - 2.54 (m, 3H), 2.13 - 1.96 (m, 1H), 1.86 (s, 3H).
19F NMR (282 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) -98.2 (dd, J = 7.5 Hz, 1F).
ESIMS calculated for C14H9FN3O6([M - H]-) 334.05, found 334.00
1H NMR (300 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) 11.08 (s, 1H), 8.37 (dd, J = 8.6, 0.9 Hz, 1H), 8.15 (dd, J = 6.6, 1.3 Hz, 1H), 2.73 - 2.54 (m, 3H), 2.13 - 1.96 (m, 1H), 1.86 (s, 3H).
19F NMR (282 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) -98.2 (dd, J = 7.5 Hz, 1F).
ESIMS calculated for C14H9FN3O6([M - H]-) 334.05, found 334.00
次式により4−アミノ−6−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−6−フルオロイソインドリン−1,3−ジオンの合成を行う。
6−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−4−ニトロイソインドリン−1,3−ジオン93 mg(0.30mmol)をテトラヒドロフラン3.7 mL、N,N−ジメチルホルムアミド3.7mLに溶解させ、反応溶液を脱気した。次に、パラジウム炭素10 mgを加え、反応容器内を水素で置換した。1時間撹拌したのちにのちに、反応溶液をろ過し、溶媒を減圧下留去することで4−アミノ−6−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−6−フルオロイソインドリン−1,3−ジオンを収量64 mg、収率76%で得た。以下に4−アミノ−6−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−6−フルオロイソインドリン−1,3−ジオンの化合物データを示す。
1H NMR (300 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) 11.00 (s, 1H), 6.84 - 6.64 (m, 4H), 2.79 - 2.53 (m, 3H), 2.09 - 1.95 (m, 1H), 1.86 (s, 3H).
19F NMR (282 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) -102.7 (dd, J = 11.1, 7.3 Hz, 1F).
ESIMS calculated for C14H11FN3O4 ([M - H]-) 304.07, found 304.05
1H NMR (300 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) 11.00 (s, 1H), 6.84 - 6.64 (m, 4H), 2.79 - 2.53 (m, 3H), 2.09 - 1.95 (m, 1H), 1.86 (s, 3H).
19F NMR (282 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) -102.7 (dd, J = 11.1, 7.3 Hz, 1F).
ESIMS calculated for C14H11FN3O4 ([M - H]-) 304.07, found 304.05
次式により3−(7−フルオロ−4−ニトロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオンの合成を行う。
2−(ブロモメチル)−6−フルオロ−3−ニトロ安息香酸メチル600 mg(2.05mmol)、3−アミノ−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩440 mg(2.47mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド2.05 mLに溶解させた後に、トリエチルアミン0.40mLを加え、70℃で20時間撹拌した。室温まで冷却したのちに、水を加え、酢酸エチルを用いて抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、3−(7−フルオロ−4−ニトロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオンを収量266 mg、収率40%で得た。以下に、3−(7−フルオロ−4−ニトロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオンの化合物データを示す。
1H NMR (300 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) 10.95 (s, 1H), 8.53 (dd, J = 9.0, 3.7 Hz, 1H), 7.61 (dd, J = 8.9 Hz, 1H), 5.12 (dd, J = 40.5, 19.9 Hz, 2H), 2.90 - 2.53 (m, 3H), 2.11 - 1.89 (m, 1H), 1.74 (s, 3H).
19F NMR (282 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) -109.1 (dd, J = 8.5, 3.6 Hz, 1F).
ESIMS calculated for C14H11FN3O5 ([M - H]-) 320.07, found 320.00
1H NMR (300 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) 10.95 (s, 1H), 8.53 (dd, J = 9.0, 3.7 Hz, 1H), 7.61 (dd, J = 8.9 Hz, 1H), 5.12 (dd, J = 40.5, 19.9 Hz, 2H), 2.90 - 2.53 (m, 3H), 2.11 - 1.89 (m, 1H), 1.74 (s, 3H).
19F NMR (282 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) -109.1 (dd, J = 8.5, 3.6 Hz, 1F).
ESIMS calculated for C14H11FN3O5 ([M - H]-) 320.07, found 320.00
次式により3−(4−アミノ−7−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオンの合成を行う。
3−(7−フルオロ−4−ニトロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン100 mg(0.31mmol)をテトラヒドロフラン3.9 mL、N,N−ジメチルホルムアミド3.9mLに溶解させ、反応溶液を脱気した。次に、水酸化パラジウム炭素10 mgを加え、反応容器内を水素で置換した。3時間撹拌したのちにのちに、反応溶液をろ過し、溶媒を減圧下留去することで3−(4−アミノ−7−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオンを収量91 mg、収率97%で得た。以下に3−(4−アミノ−7−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオンの化合物データを示す。
1H NMR (300 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) 10.86 (s, 1H), 6.93 (dd, J = 9.1 Hz, 1H), 6.74 (dd, J = 8.4, 3.7 Hz, 1H), 5.29 (s, 2H), 4.40 (s, 2H), 2.80 - 2.54 (m, 3H), 1.94 - 1.78 (m, 1H), 1.64 (s, 3H).
19F NMR (282 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) -136.8 (dd, J = 9.3, 3.0 Hz, 1F).
ESIMS calculated for C14H13FN3O3 ([M - H]-) 290.09, found 290.05
1H NMR (300 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) 10.86 (s, 1H), 6.93 (dd, J = 9.1 Hz, 1H), 6.74 (dd, J = 8.4, 3.7 Hz, 1H), 5.29 (s, 2H), 4.40 (s, 2H), 2.80 - 2.54 (m, 3H), 1.94 - 1.78 (m, 1H), 1.64 (s, 3H).
19F NMR (282 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) -136.8 (dd, J = 9.3, 3.0 Hz, 1F).
ESIMS calculated for C14H13FN3O3 ([M - H]-) 290.09, found 290.05
次式により4−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−7−ニトロイソインドリン−1,3−ジオンの合成を行う。
3−フルオロ−6−ニトロフタル酸無水物502 mg(2.37mmol)と3−アミノ−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩636 mg(3.55mmol)を酢酸9.5 mLに溶解させた後に、酢酸ナトリウム58.3mg(0.71 mmol)を加え、120℃で11時間撹拌した。室温まで冷却したのちに、水を加え酢酸エチルを用いて3回抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、4−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−7−ニトロイソインドリン−1,3−ジオンを収量148 mg、収率19%で得た。以下に4−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−7−ニトロイソインドリン−1,3−ジオンの化合物データを示す。
1H NMR (300 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) 11.07 (s, 1H), 8.38 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 7.93 (dd, J = 8.7 Hz, 1H), 2.74 - 2.54 (m, 3H), 2.13 - 1.98 (m, 1H), 1.85 (s, 3H).
19F NMR (282 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) -109.4 (dd, J = 8.5, 3.3 Hz, 1F).
ESIMS calculated for C14H9FN3O6([M - H]-) 334.05, found 334.00
1H NMR (300 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) 11.07 (s, 1H), 8.38 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 7.93 (dd, J = 8.7 Hz, 1H), 2.74 - 2.54 (m, 3H), 2.13 - 1.98 (m, 1H), 1.85 (s, 3H).
19F NMR (282 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) -109.4 (dd, J = 8.5, 3.3 Hz, 1F).
ESIMS calculated for C14H9FN3O6([M - H]-) 334.05, found 334.00
次式により4−アミノ−7−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンの合成を行う。
4−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)−7−ニトロイソインドリン−1,3−ジオン300 mg(0.87mmol)をテトラヒドロフラン30 mLに溶解させ、反応溶液を脱気した。次に、パラジウム炭素100 mgを加え、反応容器内を水素で置換した。10時間撹拌したのちにのちに、反応溶液をろ過し、溶媒を減圧下留去して得られた固体を塩化メチレンとメタノールで洗浄することで4−アミノ−7−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンを収量120 mg、収率44%で得た。以下に4−アミノ−7−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンの化合物データを示す。
1H NMR (300 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) 11.00 (s, 1H), 7.34 (dd, J = 9.2 Hz, 1H), 7.02 (dd, J = 9.2, 3.2 Hz, 1H), 6.48 (s, 2H), 2.78 - 2.54 (m, 3H), 2.11 - 1.93 (m, 1H), 1.85 (s, 3H).
19F NMR (282 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) -130.3 (dd, J = 8.2, 2.5 Hz, 1F).
ESIMS calculated for C14H11FN3O4 ([M - H]-) 304.07, found 304.05
1H NMR (300 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) 11.00 (s, 1H), 7.34 (dd, J = 9.2 Hz, 1H), 7.02 (dd, J = 9.2, 3.2 Hz, 1H), 6.48 (s, 2H), 2.78 - 2.54 (m, 3H), 2.11 - 1.93 (m, 1H), 1.85 (s, 3H).
19F NMR (282 MHz, DMSO- d6) δ (ppm) -130.3 (dd, J = 8.2, 2.5 Hz, 1F).
ESIMS calculated for C14H11FN3O4 ([M - H]-) 304.07, found 304.05
次式により4,6−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンの合成を行う。
試験管に3−アミノ−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩95.5 mg(0.58mmol)およびトリエチルアミン0.20 mL(1.44mmol)を入れ、室温で3時間撹拌したのちに3,5−ジフルオロフタル酸69.9 mg(0.35mmol)および酢酸1.5 mLを加えた。反応溶液を5時間還流させた後に室温まで冷却し、氷を加えた。生じた沈殿物をろ取し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、4,6−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンを収量65 mg、収率63%で得た。以下に4,6−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンの化合物データを示す。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ (ppm) 7.88 (s, 1H), 7.38 (dd, J = 6.2, 1.3 Hz, 1H), 7.13 (ddd, J = 8.9, 1.3 Hz, 1H), 2.85 - 2.65 (m, 3H), 2.18 - 2.08 (m, J = 12.2 Hz, 1H), 2.06 (s, 3H).
19F NMR (282 MHz, CDCl3) δ (ppm) -95.5 - -95.7 (m, 1F), -107.78 (dd, J= 13.1, 8.6 Hz, 1F).
ESIMS calculated for C14H9F2N2O4([M - H]-) 307.05, found 307.00
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ (ppm) 7.88 (s, 1H), 7.38 (dd, J = 6.2, 1.3 Hz, 1H), 7.13 (ddd, J = 8.9, 1.3 Hz, 1H), 2.85 - 2.65 (m, 3H), 2.18 - 2.08 (m, J = 12.2 Hz, 1H), 2.06 (s, 3H).
19F NMR (282 MHz, CDCl3) δ (ppm) -95.5 - -95.7 (m, 1F), -107.78 (dd, J= 13.1, 8.6 Hz, 1F).
ESIMS calculated for C14H9F2N2O4([M - H]-) 307.05, found 307.00
次式により4,7−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンの合成を行う。
3,6−ジフルオロフタル酸無水物221 mg(1.2 mmol)の酢酸4.0 mL溶液に3−アミノ−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン塩酸塩214 mg(1.2mmol)および酢酸ナトリウム108 mg(1.32 mmol)を加え、還流し15時間撹拌した。室温まで冷却したのちに氷水を反応溶液に加え、生成した沈殿物をろ取し、水で洗浄した。得られた固体をメタノールで再結晶を行うことで4,7−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンを収量208mg、収率59%で得た。以下に4,7−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンの化合物データを示す。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ (ppm) 7.86 (s, 1H), 7.41 (dd, J = 5.4 Hz, 2H), 2.80 - 2.68 (m, 3H), 2.20 - 2.08 (m, 1H), 2.06 (s, 3H).
19F NMR (282 MHz, CDCl3) δ (ppm) -117.7 (dd, J = 5.1 Hz, 2F).
ESIMS calculated for C14H9F2N2O4([M - H]-) 307.05, found 307.00
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ (ppm) 7.86 (s, 1H), 7.41 (dd, J = 5.4 Hz, 2H), 2.80 - 2.68 (m, 3H), 2.20 - 2.08 (m, 1H), 2.06 (s, 3H).
19F NMR (282 MHz, CDCl3) δ (ppm) -117.7 (dd, J = 5.1 Hz, 2F).
ESIMS calculated for C14H9F2N2O4([M - H]-) 307.05, found 307.00
Claims (4)
- 下記構造式(1)で表される3−(4−アミノ−5−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、3−(4−アミノ−6−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、3−(4−アミノ−7−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、4−アミノ−6−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン、4−アミノ−7−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン、4,6−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンおよび4,7−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン、その塩、又はその溶媒和物。
(式中、R1、R2、R3は同一または異なって、水素原子、フッ素原子を意味するが、R1、R2、R3のうち少なくとも1つはフッ素原子である。式中、R4は水素原子または置換されていてもよいヒドロキシ、アルコキシ、アシル、アシルオキシもしくはアルキル基を、それぞれ意味する。Xは水素原子、フッ素原子、置換基を有していてもよいアミノ基を意味する。式中、Yは−C(=O)−または−CH2−を意味する。) - 請求項1に記載の3−(4−アミノ−5−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、3−(4−アミノ−6−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、3−(4−アミノ−7−フルオロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−3−メチルピペリジン−2,6−ジオン、4−アミノ−6−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン、4−アミノ−7−フルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン、4,6−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオンおよび4,7−ジフルオロ−2−(3−メチル−2,6−ジオキソピペリジン−3−イル)イソインドリン−1,3−ジオン誘導体、その塩、又はその溶媒和物を含む、医薬組成物。
- 血液がんの治療に使用される、請求項2に記載の医薬組成物。
- 血液がんが、多発性骨髄腫、骨髄異形性症候群、又は急性骨髄性白血病である、請求項 3に記載の医薬組成物。
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JP2020088061A JP2021181419A (ja) | 2020-05-20 | 2020-05-20 | 含フッ素−3−メチルサリドマイド誘導体及び医薬組成物 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023074780A1 (ja) * | 2021-10-27 | 2023-05-04 | 国立大学法人愛媛大学 | 治療薬組成物 |
WO2024035626A1 (en) * | 2022-08-11 | 2024-02-15 | The United States Of America, As Represented By The Secretary, Department Of Health And Human Services | Halophthalimide compounds and methods of use against tbi, inflammatory disorder, autoimmune disorder, neurodegenerative disease or viral infection |
-
2020
- 2020-05-20 JP JP2020088061A patent/JP2021181419A/ja active Pending
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---|---|---|---|---|
WO2023074780A1 (ja) * | 2021-10-27 | 2023-05-04 | 国立大学法人愛媛大学 | 治療薬組成物 |
WO2024035626A1 (en) * | 2022-08-11 | 2024-02-15 | The United States Of America, As Represented By The Secretary, Department Of Health And Human Services | Halophthalimide compounds and methods of use against tbi, inflammatory disorder, autoimmune disorder, neurodegenerative disease or viral infection |
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