図1は、無線通信ネットワーク10における基地局20とUE30との間の通信を示す。基地局20は、時々、適用可能な規格において、発展型ノードB(eNB)または5GノードB(gNB)と呼ばれる。無線デバイスと呼ばれることがあるUE30は、セルラー電話、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、タブレット、マシンツーマシン(M2M)通信デバイス(マシンタイプ通信(MTC)デバイスとも呼ばれる)、または無線通信機能をもつ他のデバイスを備え得る。用語「無線ノード」は、一般に、基地局20、UE30、または無線周波数信号を使用して通信する他のデバイスを指すために本明細書で使用される。図1に示されているように、基地局20は、狭帯域物理ダウンリンク共有チャネル(NPDSCH)、狭帯域物理ダウンリンク制御チャネル(NPDCCH)、および狭帯域物理ブロードキャストチャネル(NPBCH)上のダウンリンク中でUE30にデータを送信する。UE30は狭帯域物理アップリンク共有チャネル(NPUSCH)上のアップリンク中で基地局20にデータを送信する。
NB−IoT通信ネットワーク10は、ダウンリンク中では直交周波数分割多重(OFDM)を使用し、アップリンク中ではシングルキャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)を使用する。NB−IoT通信ネットワーク10における利用可能な無線リソースは、図2Aに示されているように時間周波数グリッド50として閲覧され得る。時間領域中で、物理リソースはサブフレームに分割される。各サブフレームはいつくかのシンボル(たとえば、ダウンリンクのためのOFDMシンボルおよびアップリンクのためのSC−FDMAシンボル)を含む。マルチパス分散が極めて厳しいことが予想されない状況における使用のために好適なノーマルサイクリックプレフィックス(CP)長さの場合、サブフレームは14個のシンボルを備える。拡張サイクリックプレフィックスが使用される場合、サブフレームは12個のシンボルを備える。周波数領域中で、物理リソースは、15kHzの間隔をもつ隣接するサブキャリアに分割される。サブキャリアの数は、割り当てられたシステム帯域幅に応じて変動する。時間周波数グリッド50の最も小さいエレメントはリソースエレメント(RE)52である。
例示的な実施形態では、基地局20およびUE30は、TDD動作をサポートするように設定される。TDD動作の場合、同じキャリア周波数がアップリンク送信とダウンリンク送信の両方のために使用される。タイプ2フレーム構造はTDD動作のために使用される。図2BはTDD通信のための例示的なフレーム構造を示す。図2Bに示されたタイプ2フレーム構造において、無線フレーム内のサブフレームは、ダウンリンク(DL)サブフレーム、アップリンク(UL)サブフレーム、またはスペシャル(S)サブフレームとしての使用のために割り当てられる。ダウンリンクサブフレームはNPDSCH、NPDCCH、またはNPBCH上のダウンリンク送信のために使用され、アップリンクサブフレームはNPUSCH上のアップリンク送信のために使用される。ダウンリンクとアップリンクとの間の切替えはスペシャルサブフレーム中に行われる。
異なる量のリソース(たとえば、サブフレーム)がアップリンク送信およびダウンリンク送信のために割り当てられ得る。以下の表1は、3GPP TS36.211, ”Physical Channels and Modulation”, V14.2.0に記載されている既存のLTE TDD設定を示す。表1に見られるように、サブフレーム0および5は常にダウンリンク送信のために割り当てられるが、サブフレーム2は常にアップリンク送信のために割り当てられる。残っているサブフレーム(スペシャルサブフレームを除く)は、次いで、TDD設定に応じてダウンリンクまたはアップリンク送信のためにフレキシブルに割り当てられ得る。
表1に見られるように、ダウンリンク送信からアップリンク送信への切替えは、あらゆる無線フレームのためにただ1つのスペシャルサブフレームがあるように、TDD設定3、4、および5のために10ミリ秒ごとに行われる。TDD設定0、1、2、および6の場合、2つのスペシャルサブフレームがあらゆる無線フレームにおける切替えのために使用されるように、ダウンリンクからアップリンクへの切替え期間は5ミリ秒である。
TDD設定は、通常、システム情報(SI)の一部として与えられ、一般に、まれに変更される。LTE仕様のリリース14によれば、TDD設定情報は、以下に示されたSystemInformationBlockType1メッセージ中に含まれている。
より詳細には、TDD Config情報要素(IE)は、TDD固有物理チャネル設定を指定するために使用される。TDD Config IEは以下に示されている。
以下の表2は、TDD Config IEにおけるコンテンツを記述する3GPP TS36.331の関連部分を含んでいる。
再び図2Bを参照すると、無線フレーム中のスペシャルサブフレームは、3つの部分、すなわち、DwPTS(ダウンリンクパートとも呼ばれる)、GP、およびUpPTS(アップリンクパートとも呼ばれる)に分割される。スペシャルサブフレームの全長は30,720xTs=1msであるが、サブフレームの個々の部分は可変長を有する。Tsは、LTE仕様において定義された時間の基本単位である。LTEは、以下の表3に示されているスペシャルサブフレームのための11個の異なる設定を指定している。
例示的な実施形態では、基地局20またはUE30は、それぞれダウンリンクNB−IoT送信および/またはアップリンクNB−IoT送信のためにDwPTSまたはUpPTS中の利用可能なシンボルを利用することができる。一例では、基地局20は、スペシャルサブフレームの直前の有効なダウンリンクサブフレーム中で、またはスペシャルサブフレームの後に来る有効なダウンリンクサブフレーム中で送信されるOFDMシンボルのうちのいくつかを所定の様態で反復するために、DwPTS中のOFDMシンボルを使用することができる。同様に、UE30は、スペシャルサブフレームの直後の有効なアップリンクサブフレーム中で、またはスペシャルサブフレームに先行する有効なアップリンクサブフレーム中で送信されるSC−FDMAシンボルのうちのいくつかを所定の様態で反復するためにUpPTS中のSC−FDMAシンボルを使用することができる。スペシャルサブフレーム中で反復されるシンボルは、ダウンリンクまたはアップリンクサブフレーム中で送信される対応するシンボルと受信機においてコヒーレントに組み合わせられて、復号性能を改善し、ブロックエラーレート(BLER)を低減し、これによりシステム容量が増加し得る。無線ノードはまた、(たとえば、必要とされる反復の数を低減するためにチャネル推定を改善するために)DwPTSおよびUpPTSフィールド上で搬送されるOFDMシンボル中の重複情報を利用することができ、これは、より低い電力消費およびより長いバッテリー寿命につながり得る。
いくつかの実施形態では、DwPTSまたはUpPTS中のOFDMまたはSC−FDMAシンボルの数がそれぞれしきい値要件を満たす場合のみ、スペシャルサブフレームはダウンリンク送信またはアップリンク送信のために使用される。NB−IoTの現行バージョンでは、有効なサブフレームおよび無効なサブフレームはビットマップによって示され、このビットマップは所定の最大ビット数を有する(たとえば、インバンドの場合は40ビット、スタンドアロンの場合は10ビット)。ビットマップの長さは制限されるので、スペシャルサブフレームは、ビットを保存するためにビットマップから省略され得、しきい値要件は、スペシャルサブフレームが有効であるかどうかを決定するために使用され得る。スペシャルサブフレームが有効である(たとえば、DwPTSまたはUpPTS中のシンボルの#がしきい値要件を満たす)場合、サブフレームはダウンリンク送信またはアップリンク送信のために使用される。スペシャルサブフレームが無効である(たとえば、DwPTSまたはUpPTS中のシンボルの#がしきい値要件を満たさない)場合、サブフレームはダウンリンク送信またはアップリンク送信のために使用されない。
基地局20からUE30へのダウンリンク送信の場合、DwPTS中のOFDMシンボルは、NPDSCH、NPDCCH、またはNPBCH上で直前のサブフレーム中または後に来るダウンリンクフレーム中で送信されるOFDMシンボルを反復するために使用される。一実施形態では、DwPTS中のOFDMシンボルは、SIを搬送するダウンリンクサブフレーム中のOFDMシンボルを反復するために使用される。別の実施形態では、DwPTS中のOFDMシンボルは、1次同期信号(PSS)および2次同期信号(SSS)など、同期信号を搬送するダウンリンクサブフレーム中のOFDMシンボルを反復するために使用される。
NPDCCHは、たとえば、(どのUE30がダウンリンク送信を受信するためにスケジュールされるかを示す)ダウンリンクスケジューリング情報と、(アップリンク送信のためにUE30によって使用されるべきアップリンクリソースを示す)アップリンク許可情報と、ページング通知と、SIの変更の指示とを送信するために使用される。NB−IoTの場合、NPDCCH反復の数は、1、2、4、8、16、32、64、128、256、512、1024、および2048であり得る。NPDCCH サブフレームは、図3に示されているように、狭帯域制御チャネルエレメント(NCCE)0および1にスプリットされる。NCCE0は最も低い6つのサブキャリアを使用し、NCCE1は最も高い6つのサブキャリアを使用する。NCCEによって使用されるリソースエレメント(RE)の数は、展開モード(スタンドアロン、インバンド、またはガードバンド)と、論理アンテナポートの数とに依存する。
図3は、インバンド展開および2つの論理アンテナポートについてのNPDCCHの場合の例示的なリソースマッピングを示す。狭帯域参照信号(NRS)およびセル固有参照信号(CRS)とを搬送するリソースエレメント(RE)(すなわち、黒およびグレーで示されたRE)は、セル識別情報に応じて上または下にシフトされ得る。NRSは、チャネル推定のためにおよびダウンリンク測定を実行するためにUE30によって使用される。NRSは、NPBCH、NPDCCH、およびNPDSCHを送信するために使用されるサブフレーム中のアンテナポート当たりサブフレーム当たり8つのリソースエレメントを使用してマッピングされる。いくつかのスペシャルサブフレーム設定では、DwPTS中のOFDMシンボルの数は、1つのNCCEを搬送するのには十分に含まれていない。これらのスペシャルサブフレーム設定の場合、スペシャルサブフレームはNPDCCHのダウンリンク送信のために使用されない。この場合、NPDCCH探索空間の設定中にスペシャルサブフレームを含める必要はない。したがって、いくつかの実施形態では、スペシャルサブフレームは、NPDCCH上のダウンリンク送信のために使用され、いくつかのスペシャルサブフレーム設定のためのNPDCCH探索空間中には含まれるが、他のスペシャルサブフレーム設定のためのNPDCCH探索空間中には含まれない。
図4は、NPDCCHを搬送するダウンリンクサブフレーム中のOFDMシンボルがスペシャルサブフレームのDwPTSパート中でどのようにマッピングされ、反復され得るかの1つの例を示す。図4に示された例は、DwPTSが3つのOFDMシンボルを含むスペシャルサブフレーム設定0(表2)を仮定する。ダウンリンクサブフレーム中のOFDMシンボル5、6、および12はDwPTS中のOFDMシンボル0、1、および2にマッピングされる。この例では、NRSを含んでいるダウンリンクサブフレーム中のOFDMシンボルのみが反復されることが観測され得る。NRSを含んでいるOFDMシンボルは、DwPTS中の最後の利用可能なOFDMが充填されるまでスペシャルサブフレームに昇順でマッピングされる。また、ダウンリンクサブフレーム中のOFDMシンボルがDwPTS中の異なるインデックス位置にマッピングされることが観測され得る。
DwPTSがより多数のOFDMシンボルを含む他のシナリオがある。DwPTS中の多数のOFDMシンボルが利用可能である場合、NRSを含んでいるOFDMシンボルは、昇順、降順、または何らかの他の方式に従って優先度を付けられ、最初にスペシャルサブフレームにマッピングされ得る。NRSを含んでいるすべてのOFDMシンボルがマッピングされると、残っているOFDMシンボルはDwPTS中の利用可能なOFDMシンボルが充填されるまで、昇順、降順または何らかの他の指定された順序に従ってマッピングされ得る。場合によっては、スペシャルサブフレーム中のOFDMシンボルは、スペシャルサブフレームに固有のNRSを含み得る。これらのNRSは、ダウンリンクサブフレーム中のNRSとは異なる位置を占有し得る。また、インバンド展開シナリオの場合、スペシャルサブフレーム中のOFDMシンボルはレガシーセル固有参照信号(CRS)を含み得る。OFDMシンボルがダウンリンクサブフレームからスペシャルサブフレームのDwPTSにマッピングされるとき、いくつかのREを省略する必要があり得る。すなわち、OFDMシンボルがダウンリンクサブフレームからスペシャルサブフレームにマッピングされるとき、スペシャルサブフレーム中のNRSまたはレガシーCRSに対応するロケーションにおけるREは、省略され得(すなわち、これらのREはマッピングされない)、スペシャルサブフレーム中のNRSまたはCRSによって交換され得る。
図5A〜図5Dは、どのようにしてOFDMシンボルがダウンリンクサブフレームからスペシャルサブフレーム中のDwPTSにマッピングされ得るかの非排他的な例を示す。簡単のために、図5Aから図5Dにおける例は単一のOFDMシンボルのマッピングを示す。たいていの使用事例では、しかしながら、2つまたはそれ以上のOFDMシンボルが反復される。同じ原理は、いくつかのシンボルがスペシャルサブフレームのDwPTS中で反復されるときに当てはまる。
また、図5A〜図5Dは、レギュラーダウンリンクサブフレームと同じ位置のスペシャルサブフレームのDwPTS中のNRSを示し、これは、いくつかのスペシャルサブフレーム設定について当てはまらないことがある。すなわち、スペシャルサブフレーム中のNRSは異なるOFDMシンボル中に配置され、それに応じて、たとえば、スペシャルサブフレーム中のOFDMシンボルインデックスに基づいて生成され得る。
図5Aは、参照信号を含んでいないダウンリンクサブフレームからのOFDMシンボル(たとえば、OFDMシンボル3)が、NRSを含んでいるスペシャルサブフレーム中のOFDMシンボル(たとえば、OFDMシンボル5)にマッピングされ、反復される場合を示す。この場合、NRSが位置するOFDMシンボル中のREは反復され得ない。これらのREは、スペシャルサブフレームに固有のNRSによって省略され、交換される。この同じ手法は、参照信号を含んでいないダウンリンクサブフレームからのOFDMシンボル(たとえば、OFDMシンボル3)が、レガシーCRSを搬送するスペシャルサブフレーム中のOFDMシンボル(たとえば、OFDMシンボル4)にマッピングされ、反復される場合に使用される。この場合、CRSが位置するOFDMシンボル中のREは、レガシーCRSによって省略され交換される。
図5Bは、NRSを含んでいるダウンリンクサブフレームからのOFDMシンボル(たとえば、OFDMシンボル5)が、同じ位置にNRSを含んでいるスペシャルサブフレーム中のOFDMシンボル(たとえば、OFDMシンボル5)にマッピングされ、反復される場合を示す。この場合、ユーザデータを含んでいるREのみがスペシャルサブフレーム中で反復される。図5Cは、NRSを含んでいるダウンリンクサブフレームからOFDMシンボル(たとえば、OFDMシンボル5)が、同じ位置にNRSを含んでいないスペシャルサブフレーム中のOFDMシンボル(たとえば、OFDMシンボル3)にマッピングされ、反復される場合を示す。この場合、いくつかのマッピング手法が可能である。第1の手法では、ユーザデータを搬送するREのみが反復され、参照信号位置は空のままにされる。第2の手法では、OFDMシンボル全体、すなわち、ユーザデータ+参照信号が反復される。第3の手法では、ユーザデータを搬送するREのみがスペシャルサブフレーム中で反復され、スペシャルサブフレームに固有の新しいNRSが、空のREを充填するために生成される。すなわち、データREは反復されるが、参照信号は新たに生成される。
図5Dは、NRSを含んでいるダウンリンクサブフレームからのOFDMシンボル(たとえば、OFDMシンボル5)が、同じロケーションにレガシーCRSを含んでいるスペシャルサブフレーム中のOFDMシンボル(たとえば、OFDMシンボル5)にマッピングされ、反復される場合を示す。この場合、ユーザデータを含んでいるREのみがスペシャルサブフレーム中で反復され、OFDMシンボル中のNRSはスペシャルサブフレーム中のCRSによって交換される。
UE30から基地局20へのアップリンク送信の場合、UpPTS中のSC−FDMAシンボルは、直後のアップリンクサブフレーム中で、またはNPUSCH上の先行するアップリンクサブフレーム中で送信されるSC−FDMAシンボルを反復するために使用され得る。NPUSCHは、上位レイヤ(フォーマット1)からのアップリンクユーザデータおよび制御情報を搬送する。さらに、NPUSCHは、NPDSCH(フォーマット2)のためのハイブリッド自動再送要求(HARQ)肯定応答を搬送することができる。最大送信ブロックサイズ(TBS)は1000ビットであり、サブキャリア間隔は15KHzまたは3.75KHzであり得る。マルチトーン送信およびシングルトーン送信がサポートされる。4位相シフトキーイング(QPSK)がマルチトーン送信のために使用されるが、シングルトーンは、ピーク対平均パワー比を低減するためにπ/2−BPSKまたはπ/4−QPSKを使用する。トランスポートブロック(TB)をマッピングするための最も小さいユニットはリソースユニット(RU)であり、RUは、ユーザの帯域幅割当ておよびNPUSCHフォーマットに依存する。NPUSCHのための反復の数は、1、2、4、8、16、32、64、128、および256である。
図6は、NPUSCHのためのリソースマッピングの一例を示す。15kHzサブキャリア間隔の場合、各スロットの中心にあるSC−FDMAシンボルは復調参照シンボル(DMRS)を搬送し、これにより、基地局20はアップリンクチャネル状態を推定することが可能になる。
図7は、NPUSCHを搬送する後続のアップリンクサブフレーム中のSC−FDMAシンボルがスペシャルサブフレームのUpPTSパートにどのようにマッピングされ、反復され得るかの一例を示す。この例は、スロット当たり1つのDMRSを有するNPUSCHフォーマット1に基づく。NPUSCHフォーマット2の場合、スロット当たり3つのDMRSがある。この例は、UpPTSが1つのSC−FDMAシンボルを含むスペシャルサブフレーム設定0(表2)を仮定する。スペシャルサブフレームの後に来るアップリンクサブフレーム中のSC−FDMAシンボル3は、UpPTSの第2のスロット中のSC−FDMAシンボル6にマッピングされる。この例では、DMRSを含んでいるアップリンクサブフレーム中のただ1つのSC−FDMAシンボルがマッピングされることが観測され得る。より多くのSC−FDMAシンボルがUpPTS中で利用可能である場合、DMRSを含んでいるアップリンクサブフレーム中のSC−FDMAシンボルは、UpPTS中の利用可能なSC−FDMAシンボルのすべてが充填されるまで、昇順、降順または何らかの他の指定された順序で、スペシャルサブフレームユニットのUpPTSにマッピングされる。UpPTS中の多数のSC−FDMAシンボルが利用可能である場合、DMRSを含んでいるSC−FDMAシンボルは、昇順、降順で、または何らかの他の方式に従って優先度を付けられ、最初にスペシャルサブフレームにマッピングされ得る。DMRSを含んでいるすべてのSC−FDMAシンボルがマッピングされると、残っているSC−FDMAシンボルは、UpPTS中の利用可能なSC−FDMAシンボルが充填されるまで、昇順、降順または何らかの他の指定された順序で、スペシャルサブフレームユニットのUpPTSにマッピングされ得る。
ダウンリンクサブフレームまたはアップリンクサブフレーム中のSC−FDMAシンボルを反復するためにスペシャルサブフレームを使用することに加えて、DwPTSおよび/またはUpPTSが、他のデータを送信するために使用され得る。一例では、UE30は、スペシャルサブフレーム中の1つまたは複数のSC−FDMAシンボル中のアップリンク参照信号を送信する。別の例では、UE30は、スペシャルサブフレームのUpPTS中の1つまたは複数のSC−FDMAシンボル中のアップリンクスケジューリング要求またはサウンディング参照信号(SRS)を送信する。同様に、基地局20は、スペシャルサブフレームのDwPTS中の1つまたは複数のOFDMシンボル中のNRS(必ずしもノーマルサブフレームと同じ位置にあるとは限らない)を送信し得る。スペシャルサブフレームはまた、タイミングアドバンスを調整するために使用され得る。たとえば、基地局20から遠いUE30がUpPTSを使用するためにスケジュールされる場合、UE30は大きいタイミングアドバンスを必要とし得る。タイミングアドバンスはスペシャルサブフレーム中のGP持続時間よりも大きくなり得る。この場合、DwPTS中で使用されるOFDMシンボルのうちの1つまたは複数は、ブランクのままにされ、したがって、UpPTS中で送信するためにスケジュールされたUE30のタイミングアドバンスに適応するために使用され得る。
反復なしの(すなわち、反復の数が1に等しい)NB−IoT送信の場合、スペシャルサブフレームは異なる方法で使用され得る。前に説明したように、いくつかの異なるスペシャルサブフレーム設定があり、それらのうちのいくつかは、DwPTSのために利用可能な極めて多数のOFDMシンボルを有する。NPDSCHまたはNPDCCHのための反復の数が1に等しい(リソースユニットが反復されないことを意味する)場合、およびDwPTSによって使用されるOFDMシンボルの数がしきい値に応じて十分大きい(たとえば、しきい値よりも大きい)場合、スペシャルサブフレームはリソースユニットの一部としてカウントされ、レートマッチングがDwPTS中の利用可能なOFDMシンボルを使用して実行される。インバンドの場合、DwPTS中のOFDMシンボルのうちのいくつかはレガシーLTE制御チャネルのために予約され得ることに留意されたい。予約されたOFDMシンボルはレートマッチングのために使用されない。一方、DwPTSによって使用されるOFDMシンボルの数がしきい値に応じて小さい(たとえば、しきい値よりも小さい)場合、スペシャルサブフレームは、複数のサブフレームを含んでいるリソースユニットの一部としてカウントされ得るが、スペシャルサブフレーム中のOFDMシンボルはレートマッチングのために使用されない。
レートマッチングを実行するために、基地局20は、1)スペシャルサブフレームなしのリソースユニットと同じコードレートを使用し、利用可能なOFDMシンボルを充填するためにスペシャルサブフレームを含んでいるリソースユニット中のTBSを調整すること、または、2)スペシャルサブフレームなしのリソースユニットと同じサイズのTBSを使用し、利用可能なOFDMシンボルを充填するためにスペシャルサブフレームを含んでいるリソースユニット中のコードレートを調整することのいずれかができる。GPおよびUpPTSに割り当てられたOFDMシンボルはブランクのままにされ得る。
図8Aは、各リソースユニットが2つのサブフレームを備える例を示す。図8Aは、DwPTS中のOFDMシンボルの数がしきい値要件を満たす場合を示す。シェーディングは、レートマッチングのために使用されるサブフレームを示す。この例では、RU1はスペシャルサブフレームを含み、DwPTS中の利用可能なOFDMシンボルはレートマッチングのために使用される。図8Bは、DwPTS中のOFDMシンボルの数がしきい値要件を満たさない場合を示す。この例では、RU1はスペシャルサブフレーム(すなわち、スペシャルサブフレームがパートRU1としてカウントされる)を含むが、DwPTS中の利用可能なOFDMシンボルはレートマッチングのために使用されない。この場合、コードレートおよび/またはTBSは、ダウンリンクサブフレーム中のデータに適合するように調整される。
スペシャルサブフレームを使用するこのレートマッチング技法はまた、NPUSCHのための反復の数が1に等しいとき、NPUSCHに適用され得る。この場合、UE30は、UpPTS中のSC−FDMAシンボルの数がしきい値に応じて十分に大きい(たとえば、しきい値よりも大きい)とき、レートマッチングのためにスペシャルサブフレームのUpPTS中の利用可能なSC−FDMAシンボルを使用することができる。
図9は、無線ノード(たとえば、基地局20またはUE30)によって実装されるデータ送信の例示的な方法100を示す。無線ノード20、30は、複数のシンボルを備える第1のサブフレーム中のデータを送信する(ブロック110)。第1のサブフレームは、TDD通信のために使用される無線フレーム中のダウンリンクサブフレームおよびアップリンクサブフレームのうちの1つを含む。言い換えれば、第1のサブフレームは、レギュラーダウンリンクサブフレームまたはレギュラーアップリンクサブフレームのいずれかであり得る。無線ノード20、30は、スペシャルサブフレームにおいて第1のサブフレームの1つまたは複数のシンボル中のリソースエレメントを反復する(ブロック120)。いくつかの実施形態では、スペシャルサブフレームにおけるシンボル中のリソースエレメントの反復は、第1のサブフレーム中の対応するシンボルのリソースエレメントのすべてよりも少ないリソースエレメントを含み得る。反復されないリソースエレメントはスペシャルサブフレーム中の参照信号によって交換され得る。
図10は、無線ノード(たとえば、基地局20またはUE30)によって実装される、データを受信する例示的な方法150を示す。無線ノード20、30は、複数のシンボルを備える第1のサブフレーム中のデータを受信する(ブロック160)。第1のサブフレームは、TDD通信のために使用される無線フレーム中のダウンリンクサブフレームおよびアップリンクサブフレームのうちの1つを含む。無線ノードは、第1のサブフレームに先行するまたは後に来るスペシャルサブフレームを受信する(ブロック170)。スペシャルサブフレームは、第1のサブフレームの1つまたは複数のシンボル中のリソースエレメントの反復を含んでいる。無線ノードは、次いで、スペシャルサブフレーム中の受信されたシンボルと第1のサブフレーム中で受信された対応するシンボルとを随意に組み合わせ得る(ブロック180)。いくつかの実施形態では、スペシャルサブフレームにおけるシンボルの反復は、第1のサブフレーム中の対応するシンボルのリソースエレメントのすべてよりも少ないリソースエレメントを含み得る。反復されないリソースエレメントはスペシャルサブフレーム中の参照信号によって交換され得る。
図11は、レートマッチングのためのスペシャルサブフレームを使用するように設定された無線ノード(たとえば、基地局20またはUE30)によって実装される例示的な方法200を示す。無線ノード20または30は、送信のための反復の数を決定する(ブロック210)。反復の数が所定の数に等しい(たとえば、反復の#=1)場合、無線ノード20または30は、スペシャルサブフレーム中のシンボルの数を決定する(ブロック220)。基地局20の場合、基地局20はスペシャルサブフレームのDwPTS中のOFDMシンボルの数を決定する。UE30の場合、UE30は、スペシャルサブフレームのUpPTS中のSC−FDMAシンボルの数を決定する。決定された数は、DwPTSまたはUpPTS中の予約されたシンボルを含むかまたは除外し得る。スペシャルサブフレームのDwPTS中のOFDMシンボルの数またはスペシャルサブフレームのUpPTS中のSC−FDMAシンボルの数がしきい値要件を満たす場合、無線ノード20、30は、レートマッチングを実行するためにスペシャルサブフレーム中の利用可能なシンボルを使用する(ブロック230)。スペシャルサブフレームのDwPTSまたはUpPTS中のシンボルの数がしきい値要件を満たさない場合、無線ノード20、30は、レートマッチングのためにスペシャルサブフレームのシンボルを使用しない(ブロック240)。いくつかの実施形態では、スペシャルサブフレームは、2つまたはそれ以上のサブフレームを備えるリソースユニットの一部としてカウントされ得る。スペシャルサブフレームは、利用可能なシンボルの数がしきい値よりも小さく、シンボルがレートマッチングのために使用されないにもかかわらず、リソースユニットの一部としてカウントされ得る。
図12は、本明細書で説明するTDD通信のために設定された無線ノード300(たとえば、基地局20またはUE30)の主要な機能構成要素を示す。無線ノード300は、処理回路310と、メモリ340と、インターフェース回路350とを備える。
インターフェース回路350は、1つまたは複数のアンテナ360に結合されたRF回路355を含む。RF回路355は、無線通信チャネル上で1つまたは複数のUEと通信するために必要とされるRF構成要素を備える。一般に、RF構成要素は、LTE規格、または他のRATによる通信のために適合された送信機および受信機を含む。
処理回路310は、ネットワークノード300に送信された信号またはネットワークノード300によって受信された信号を処理する。そのような処理は、送信された信号の符号化および変調、ならびに受信された信号の復調および復号を含む。処理回路310は、1つまたは複数のマイクロプロセッサ、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの組合せを備えることができる。処理回路310は、図9および図10の方法を含む、本明細書で説明した方法およびプロシージャを実行するように設定される。
図12に示された例示的な実施形態では、処理回路310は、送信ユニット315と、受信ユニット320と、レートマッチングユニット325と、タイミングアドバンスユニット330とを含む。送信ユニット315および受信ユニット320は、図9および図10に示された方法100および200に従ってTDD送信および受信を実行するように設定される。レートマッチングユニット325は、図11の方法を含む、上記で説明したレートマッチングを実行するように設定される。タイミングアドバンスユニットは、上記で説明した送信および受信タイミングを調整するように設定される。
メモリ340は、動作のために処理回路310によって必要とされるコンピュータプログラムコードおよびデータを記憶するための揮発性メモリと不揮発性メモリの両方を備える。メモリ340は、電子、磁気、光、電磁、または半導体データストレージを含むデータを記憶するための任意の有形非一時的コンピュータ可読記憶媒体を備えることができる。メモリ340は、図8および図9に示された方法を含む、本明細書で説明した方法およびプロシージャを実装するように処理回路310を設定する、実行可能命令を備えるコンピュータプログラム345を記憶する。一般に、コンピュータプログラム命令および設定情報は、ROM、EPROMまたはフラッシュメモリなど、不揮発性メモリに記憶される。動作中に生成された一時データは、RAMなど、揮発性メモリに記憶され得る。いくつかの実施形態では、処理回路310を設定するためのコンピュータプログラム345は、ポータブルコンパクトディスク、ポータブルデジタルビデオディスク、または他のリムーバブル媒体など、リムーバブルメモリに記憶され得る。コンピュータプログラム345はまた、電子信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体などのキャリア中で実施され得る。