JP2021171666A - 有機化合物合成装置 - Google Patents

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【課題】反応容器に試薬を迅速かつ正確に供給することができる有機化合物合成装置を提供する。【解決手段】 反応容器13と、反応容器13を設置可能な容器設置部15と、容器設置部15を振とうする振とう手段12とを備え、反応容器13は上部に開口部16を有し且つ下部に排出部を有し、開口部16に試薬を供給する試薬供給部31と、試薬供給部31を移動可能に保持する供給部移動手段とを備え、振とう手段12の振とうにより容器設置部15に設置された反応容器13が移動する水平方向の直線距離である水平移動距離Lが反応容器13の内径D未満であり、鉛直方向から見た前記反応容器13の移動範囲である水平移動範囲Wの中央部Cに試薬供給部31が試薬を開口部16に供給する試薬供給位置Pが設けられている。【選択図】図6

Description

本発明は、上部に開口部を有する反応容器と、反応容器を設置可能な容器設置部と、容器設置部を振とうする振とう手段と、を備えた有機化合物合成装置に関する。
かかる有機化合物合成装置は、周知のペプチド合成法を用いて複数のアミノ酸を合成し、それらの複数のアミノ酸が結合した所望の構成を有するペプチドを合成するための装置である。周知のペプチド合成法としては、液相合成法と固相合成法とがある。
このような有機化合物合成装置として、例えば、固相合成法によりペプチド合成を実施するために、容器設置部としての複数のラックに加熱手段を付設して、複数の反応容器の内部に収容された固相支持体と試薬とを加熱する状態で振とうして、ペプチド合成を実施することができる有機化合物合成装置がある(例えば、特許文献1参照)。この技術では、加熱を必要とする合成反応や、加熱により促進される合成反応において、反応容器をペプチド合成に最適な温度に加熱することができるので、ペプチドの合成効率を高めることができるとされている。
また、このような有機化合物合成装置を用いたペプチド合成の研究開発の分野では、研究開発の簡便化及び迅速化のために装置の自動化が進められている。例えば、ペプチド合成法により複数のアミノ酸を合成する医薬品等の研究開発においては、合成を試みるアミノ酸の組合せが多岐にわたり、煩雑且つ時間を要することになるので、可能な限り装置を自動化することが望まれている。
特開平11−128733号公報
しかしながら、特許文献1に記載の有機化合物合成装置では、複数の反応容器の夫々に合成を行うための試薬を供給する際、作業者が手作業により試薬を供給することが必要となる。よって、合成作業が煩雑になり時間を要するという問題がある。また、正確な量の試薬を安定して供給することが困難であるという問題がある。
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、反応容器に試薬を迅速かつ正確に供給することができる有機化合物合成装置を提供する点にある。
この目的を達成するための本発明に係る有機化合物合成装置は、
反応容器と、当該反応容器を設置可能な容器設置部と、前記容器設置部を振とうする振とう手段とを備え、前記反応容器は上部に開口部を有し且つ下部に排出部を有する有機化合物合成装置であって、
前記開口部に試薬を供給する試薬供給部と、前記試薬供給部を移動可能に保持する供給部移動手段とを備え、
前記振とう手段の振とうにより前記容器設置部に設置された前記反応容器が移動する水平方向の直線距離である水平移動距離が前記反応容器の内径未満であり、鉛直方向から見た前記反応容器の移動範囲である水平移動範囲の中央部に、前記試薬供給部が前記試薬を前記開口部に供給する試薬供給位置が設けられている点にある。
上記特徴構成によれば、振とう手段の振とうにより反応容器が移動する水平方向の直線距離である水平移動距離が反応容器の内径未満であり、鉛直方向から見た反応容器の移動範囲である水平移動範囲の中央部に試薬供給位置が設けられているので、振とう手段による振とう動作を行った状態でも、試薬供給位置においては常に反応容器の開口部が位置する状態となる。よって、振とう動作を行った状態で試薬供給位置において試薬供給部から試薬を反応容器に供給すること、又は、振とう動作の停止により反応容器がどの位置で停止した場合でも、試薬供給位置において試薬供給部から試薬を反応容器に供給することができる。このように、反応容器に試薬を迅速かつ正確に供給することができる。
本発明に係る有機化合物合成装置の更なる特徴構成は、
前記試薬供給部が中空円筒状の針体であり、前記供給部移動手段は前記試薬供給部を少なくとも鉛直方向に移動可能に構成され、前記針体の下側先端部が前記開口部から前記反応容器内に挿入した状態で前記試薬を前記反応容器内に供給する点にある。
上記特徴構成によれば、針体の下側先端部が開口部から反応容器内に挿入した状態で試薬を反応容器内に供給するので、試薬供給部から反応容器に供給する試薬を反応容器の外側に漏らすことなく確実に反応容器内に供給することができる。
本発明に係る有機化合物合成装置の更なる特徴構成は、
前記開口部に前記針体が貫通する弾性部材で形成された容器蓋が設けられている点にある。
上記特徴構成によれば、開口部に針体が貫通する弾性部材で形成された容器蓋が設けられているので、反応容器を容器蓋により密閉した状態で、弾性部材で形成された容器蓋に針体を貫通させて反応容器内に試薬を供給することができる。
本発明に係る有機化合物合成装置の更なる特徴構成は、
前記試薬供給部に不活性ガスを供給する供給側ガス供給部が設けられている点にある。
上記特徴構成によれば、試薬供給部に不活性ガスを供給することにより、反応容器内に不活性ガスを供給することができる。
本発明に係る有機化合物合成装置の更なる特徴構成は、
前記排出部に不活性ガスを供給する排出側ガス供給部が設けられている点にある。
上記特徴構成によれば、排出部に供給した不活性ガスにより、反応容器内の溶液をバブリングすることができるので、反応容器内の溶液の混合を促進することができる。その結果、反応容器内で行われる合成反応を効率よく進めることができる。
有機化合物合成装置の概略斜視図 有機化合物合成装置の概略側面図 有機化合物合成装置の概略上面図 有機化合物合成装置の上面概略図 有機化合物合成装置の概略断面図 反応容器の振とう動作を示す図
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について具体的に説明する。図1〜図3に、本発明の有機化合物合成装置としての固相ペプチド合成装置1を示す。図1は概略斜視図、図2は正面概略図、図3は上面概略図である。本実施形態に係る固相ペプチド合成装置1は、反応装置10と反応装置10に試薬を供給する試薬供給装置30とから主に構成されている。
反応装置10は反応装置基台11とその反応装置基台11に設けられた反応装置本体9とを有しており、試薬供給装置30は供給装置基台29と供給装置基台29に設けられた供給装置本体32とを有している。そして、反応装置10が試薬供給装置30の供給装置基台29に着脱可能に載置固定されている。
試薬供給装置30について説明する。供給装置基台29は板状体で構成されており、供給装置基台29の上面に供給装置本体32が固定されている。供給装置本体32は、開口部16に試薬を供給する試薬供給部としての中空円筒状の針体31と、針体31を移動可能に保持する供給部移動手段としてのロボットアーム部33とを備えている。ロボットアーム部33は、針体31を少なくとも鉛直方向に移動可能に構成されている。具体的には、ロボットアーム部33は、針体31をXYZの3軸方向(図1参照)にそれぞれ移動自在に構成されている。図1に示すXYZ座標は、実際にはXY平面が水平面に平行な面に設定され、Z軸が鉛直方向に設定される。
ロボットアーム部33の動作は図示しない制御部により制御されている。制御部には、ロボットアーム部33に固定された針体31が試薬類や不活性ガスを反応容器13の開口部16から供給する試薬供給位置Pが設けられている。詳しくは後述するが、反応装置10の振とう手段の振とうにより反応容器13が水平方向に移動する水平移動範囲Wの中央部Cに針体31が試薬を反応容器13の開口部16に供給する試薬供給位置Pが設けられている(図6参照)。
試薬供給部としての中空円筒状の針体31からの反応容器13内への試薬の供給は、針体31の下端部31aが開口部16から開口部16よりも下方となる反応容器13内に挿入した状態で試薬を反応容器13内に供給するように構成されている。
図2に示すように、針体31の上端部31bが、ロボットアーム部33に固定された流路接手部34を介して試薬供給流路2の下流側流路部2aに接続されている。ちなみに、試薬供給流路2は湾曲自在な合成樹脂等の材料で構成されている。
図4に示すように、試薬供給流路2の上流側流路部2bには、固相法ペプチド合成を実施するために針体31に供給するための種々の試薬や洗浄液等を貯留する試薬貯留部50が設けられている。試薬貯留部50には、合成反応に使用する種々の試薬を貯留する試薬タンク51と、反応容器13内を洗浄するために用いられる洗浄液を貯留する複数の洗浄液タンク52と、不活性ガスである窒素を針体31に供給するための供給側ガス供給部としての窒素タンク53とが設けられている。なお、試薬貯留部50には、試薬や洗浄液を送液するための送液ポンプ等(図示せず)が設けられている。
次に、反応装置10について説明する。反応装置基台11は板状体で構成されており、反応装置基台11の上部に反応装置本体9が着脱自在に固定されている。
図1〜図3に示すように反応装置本体9は、反応容器13と、反応容器13を設置可能な容器設置部15と、容器設置部15を振とうする振とう手段としての振とう装置12とを備えている。具体的には、反応装置本体9は、4つの振とう装置12を備えており、夫々の振とう装置12が反応装置基台11に互いに振とう可能な間隔を有する状態で設けられている。また、反応容器13は概ね円筒状に形成されている。
図5に示すように、反応容器13は、上部に開口部16を有し且つ下部に排出部17を有する。排出部17は後述する溶液排出装置40に接続されている。反応容器13の材質としては、ガラス、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、フッ素樹脂、及び金属等の素材を挙げることができるが、反応溶液に対する耐食性、製造の容易性、及び使い捨て利用の際の経済性等の観点から、ポリプロピレン樹脂及びフッ素樹脂が好ましい。
反応容器13の容量は特に限定されるものではないが、3mL〜60mLとすることが好ましい。これにより溶質等が拡散しやすくなるので反応容器13内の溶液の混合状態が十分に均一化され、高い反応効率でペプチド合成反応を行うことができる。また、開口部16の内径Dは9〜27mm程度とすることが好ましい。これにより、反応液が鉛直方向に亘って十分に均一化されやすくなる。
反応容器13内の排出部17側端部には、フィルター13aが配置されている。このフィルター13aにより、反応容器13内には排出部17と区画された反応室13bが形成されている。フィルター13aは、多孔質体であり、例えば高分子材料製である。フィルター13a用の高分子材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等が好ましい。このフィルター13aにより、粉末粒状の固相支持体が反応室13b内に維持される。
反応容器13の開口部16には、針体31が貫通する弾性部材で形成された容器蓋14が設けられている。上述の如く、本実施形態では、針体31の下端部31aが開口部16から開口部16よりも下方となる反応容器13内に挿入した状態で試薬を反応容器13内に供給するように構成されているので、針体31は開口部16に設けられた容器蓋14を貫通した状態で、容器蓋14によって密閉された反応容器13内に試薬等を供給することができる。
また、容器蓋14は弾性部材で形成されているので、試薬等の供給後に針体31を容器蓋14から抜いた後において、針体31が貫通した貫通孔がその弾性力によって閉塞される状態となる。よって、反応容器13内への外気の侵入を防止して密閉した状態で合成反応を行うことが可能となる。これにより、例えば、空気中の酸素や水分が合成反応に悪影響を与える場合に、酸素や水分の反応容器13内への侵入を防止した状態で合成反応を行うことができる。
容器設置部15について説明する。容器設置部15は夫々の振とう装置12の上部に設けられている。容器設置部15には、反応容器13を収容する収容部20が4つ形成されている。夫々の収容部20には、反応容器13を加熱する加熱手段18が設けられている。これにより、ペプチドの合成反応が吸熱反応である化学反応を行う場合には、加熱手段18により反応容器13内の反応溶液を加熱することにより、合成反応の進行を促進することもできる。なお、夫々の収容部20に設けられた加熱手段18は、図示しない制御装置によって制御され、夫々異なる温度に独立して温度調節が可能である。
また、容器設置部15の上面には、反応容器13を固定する反応容器固定部材19が着脱可能に設けられている。反応容器固定部材19は、容器蓋14の上面を押圧する状態で反応容器13を容器設置部15に固定することができる。よって、振とう装置12により反応容器13が振とうする状態でも、容器設置部15への反応容器13の安定した固定状態を保持することができる。また、反応容器13内に試薬等を供給するときに、針体31が容器蓋14に貫通する際、及び、容器蓋14に貫通した針体31を抜き取る際に、反応容器13から容器蓋14が外れることを防止することができる。
振とう装置12について説明する。振とう装置12の上部には容器設置部15が載置固定されており、振とう装置12の下部が反応装置基台11に固定されている。振とう装置12は、水平方向の円運動の動作を連続的に発生するものであり、この動作により容器設置部15に設置された反応容器13が振とうする。これにより、反応容器13内の溶液を短時間のうちに均一に混合しつつ、振とうに伴う溶液の撹拌効果により反応効率を向上させることができる。振とう装置12の動力はモーターであり、振とう装置12の振動数は、1 0〜2500 rpmの広い振動数の範囲で調整できることが好ましい。反応装置10に設けられた4つの振とう装置12の振動数は、図示しない制御装置によって制御され、夫々異なる振動数に独立して調整することができる。
図6は試薬供給位置Pを示す図である。図6では反応容器固定部材19を省略して示す。上述の如く、振とう装置12の振とう動作は水平方向の円運動であり、その振とう装置12の振とうにより容器設置部15に設置された反応容器13が移動する水平方向の直線距離である水平移動距離Lが反応容器13の内径D未満となるように構成されている。そして、鉛直方向から見た反応容器13の移動範囲である水平移動範囲Wの中央部Cに試薬供給部が試薬を開口部16に供給する試薬供給位置Pが設けられている。
つまり、振とう動作による反応容器13の円運動の軌跡Qの直径である水平移動距離Lが反応容器13の内径D未満に設定されている。また、水平移動範囲Wは、鉛直方向から見た反応容器13の移動範囲であり、本実施形態では、鉛直方向から見て反応容器13が通過する範囲の直径を水平移動範囲Wとしている。本実施形態では、振とう装置12により反応容器13が水平方向に円運動するので、水平方向におけるいずれの方向においても水平移動範囲Wは同一となる。そして、水平移動範囲Wの中央部Cに試薬供給部としての針体31が試薬を開口部16に供給する試薬供給位置Pが設けられている。
また、水平移動範囲Wの中央部Cとは、振とう装置12による振とう動作の範囲内のどのような位置に反応容器13がある場合でも、上面視で開口部16が存在する部分である。よって、この中央部Cに試薬供給位置Pを設けることで、反応容器13が振とう状態である場合でも、試薬を針体31から反応容器13に供給することが可能であり、また、振とう装置12による振とう動作を停止させた場合には、反応容器13がどのような位置で停止した場合でも、その停止した位置において試薬を針体31から反応容器13に供給することが可能である。
なお、本実施形態では、上述の如く、開口部16に容器蓋14が設けられており、容器蓋14を針体31が貫通した状態で試薬等が反応容器13内に供給されるので、振とう装置12の振とう動作を一旦停止して、試薬を反応容器13内に供給することが望ましい。一方、容器蓋14が設けられていない場合では、上述の如く、反応容器13が振とう状態である場合でも、試薬を針体31から反応容器13に供給することができる。
図5に示すように、溶液排出装置40には、各反応容器13の排出部17に着脱可能に接続されている排出流路45と、排出流路45に設けられた上流側切替バルブ46及び下流側切替バルブ47と、下流側切替バルブ47に接続された廃液流路41と、回収流路42と、不活性ガス導入路43とが設けられている。不活性ガス導入路43は、排出部17に不活性ガスを供給する排出側ガス供給部44が接続されている。
上流側切替バルブ46の切り替えにより、所望の反応容器13の排出部17から溶液が排出されるように選択することができる。下流側切替バルブ47の切り替えにより、下流側切替バルブ47に接続された廃液流路41と、回収流路42と、不活性ガス導入路43のうち、いずれか1つの流路を排出流路45に連通する状態にすることができる。なお、上流側切替バルブ46及び下流側切替バルブ47の切替動作は、図示しない制御装置により制御されている。
不活性ガス導入路43を排出流路45に連通した状態では、不活性ガス導入路43から所望の反応容器13に向けて不活性ガスを流入させることができる。不活性ガスが所望の反応容器13に流入させることにより、反応容器13内の溶液をバブリングさせることができる。これにより、反応容器13内の溶液を攪拌させて試薬の合成反応を効率よく進めることができる。また、洗浄の工程においては、効率よく洗浄を行うことができる。
廃液流路41又は回収流路42を排出流路45に連通した場合に、反応容器13からの溶液の排出流路45への排出は、廃液流路41と回収流路42とに反応容器内の溶液を吸引することができる吸引手段(図示せず)を設けて、この吸引手段により反応容器13のから溶液を吸引することにより行う。吸引手段としては、真空ポンプ等を用いることができる。
本実施形態に係る固相ペプチド合成装置1は、上述の如く、試薬供給装置30、反応装置10及び溶液排出装置40の夫々に制御装置が設けられ、夫々の装置の動作が制御されるように構成されている。また、試薬供給装置30、反応装置10及び溶液排出装置40の夫々の制御装置を一つにまとめて、試薬供給装置30、反応装置10及び溶液排出装置40の動作を、所望の合成反応を行うための一連の動作を、予め入力した合成反応プログラムにより制御することができるように構成することができる。
以下に、本実施形態に係る固相ペプチド合成装置1を用いて制御装置により試薬供給装置30、反応装置10及び溶液排出装置40の夫々を制御してペプチド合成を実施した場合の一連の動作を示す。
まず、試薬供給装置30により、容器設置部15に設置された反応容器13のそれぞれに、固相支持体、試薬としてのアミノ酸等の化合物、有機溶媒、および、固相支持体と化合物との化学結合を促進する縮合剤がそれぞれ供給される。なお、固相支持体は、作業者により反応容器13に供給してよい。その後、加熱手段18によって所定温度に昇温後、振とう装置12によって所定時間振とうして、化合物を固相支持体に化学的に結合させる。
その際、制御装置によって、溶液排出装置40の上流側切替バルブ46及び下流側切替バルブ47が操作され、不活性ガス導入路43から排出部17を介して不活性ガスが反応容器13内に供給される。これにより、不活性ガスが反応容器13内のフィルター13aを通って反応室13b内に噴出し、反応室13b内で溶液がバブリングして、反応室13b内の固相支持体を含む溶液が攪拌されて試薬アミノ酸等の化合物と効率良く反応する。
その後、振とう及び加熱を停止し、上流側切替バルブ46及び下流側切替バルブ47を順次切り替えて各反応容器13の排出部17から液状の未反応原料、副反応生成物および有機溶媒などを吸引手段により吸引される。その際、固相支持体はフィルター13aによりそれぞれの反応容器13内に残留する。
次いで、試薬供給装置30から、この固相支持体に化学結合させる化合物の置換基を有する特定の化合物、化学結合を促進させる縮合剤および有機溶媒など合成反応に必要となる化合物を反応容器13にそれぞれ供給し、上記のように操作して、すでに固相支持体に結合させた化合物に所望の化学反応により上記の置換基を導入しつつ所望のペプチド等の各有機化合物を反応容器内で合成する。この際にも、上述の如く、上流側切替バルブ46及び下流側切替バルブ47を操作し、反応容器13内の合成反応を促進させるために、不活性ガス導入路43から不活性ガスを反応容器13内に供給して反応室13b内をバブリングすることができる。
そして、試薬供給装置30から、それぞれの固相支持体から各有機化合物を化学的に切り離すことができる分離液が供給される。その後、上流側切替バルブ46及び下流側切替バルブ47を順次切り替えて各反応容器13の排出部17から液状の反応生成物を吸引する。このようにして、目的の有機化合物を得ることができる。
〔別実施形態〕
以下に別実施形態を列挙する。
(1)上記実施形態では、本発明に係る有機化合物合成装置として固相合成法を実施可能な固相ペプチド合成装置1とする例を示したが、これに限らず、本発明に係る有機化合物合成装置を液相合成法を実施可能な液相ペプチド合成装置とすることもできる。この場合、反応容器13内のフィルター13aを省略することができる。
(2)上記実施形態では、開口部16に試薬を供給する試薬供給部を中空円筒状の針体31としたが、試薬供給部はこれに限るものではない。例えば、針体31を設けずに、試薬供給部を流路接手部34として、流路接手部34から試薬を開口部16に投下する状態で、反応容器13内に供給するように構成してもよい。
(3)上記実施形態では、反応容器13の形状を円筒形状とたが、これに限らず、反応容器13の形状を角柱形状等に形成してもよい。
(4)上記実施形態では、振とう装置12の振とう動作は水平方向の円運動を連続的に発生するものとしたが、これに限らず、振とう装置12の振とう動作は連続的な往復運動としてもよい。また、振とう動作の方向を鉛直方向等としてもよい。
(5)上記実施形態では、反応容器13から溶液を排出するため、廃液流路41と回収流路42とに反応容器13内の溶液を吸引することができる吸引手段を設けたが、これに限るものではない。例えば、容器蓋14を貫通した針体31から不活性ガスを反応容器13内に供給して、反応容器13内を加圧することにより、排出部17から反応容器13内の溶液を排出してもよい。
以上説明したように、反応容器に試薬を迅速かつ正確に供給することができる有機化合物合成装置を提供することができる。
1 固相ペプチド合成装置(有機化合物合成装置)
12 振とう装置(振とう手段)
14 容器蓋
13 反応容器
15 容器設置部
16 開口部
17 排出部
31 試薬供給部(針体)
31a 下側先端部
33 供給部移動手段
44 排出側ガス供給部
53 供給側ガス供給部
C 中央部
D 内径
L 水平移動距離
P 試薬供給位置
W 水平移動範囲

Claims (5)

  1. 反応容器と、当該反応容器を設置可能な容器設置部と、前記容器設置部を振とうする振とう手段とを備え、前記反応容器は上部に開口部を有し且つ下部に排出部を有する有機化合物合成装置であって、
    前記開口部に試薬を供給する試薬供給部と、前記試薬供給部を移動可能に保持する供給部移動手段とを備え、
    前記振とう手段の振とうにより前記容器設置部に設置された前記反応容器が移動する水平方向の直線距離である水平移動距離が前記反応容器の内径未満であり、鉛直方向から見た前記反応容器の移動範囲である水平移動範囲の中央部に、前記試薬供給部が前記試薬を前記開口部に供給する試薬供給位置が設けられている有機化合物合成装置。
  2. 前記試薬供給部が中空円筒状の針体であり、前記供給部移動手段は前記試薬供給部を少なくとも鉛直方向に移動可能に構成され、前記針体の下側先端部が前記開口部から前記反応容器内に挿入した状態で前記試薬を前記反応容器内に供給する請求項1に記載の有機化合物合成装置。
  3. 前記開口部に前記針体が貫通する弾性部材で形成された容器蓋が設けられている請求項2に記載の有機化合物合成装置。
  4. 前記試薬供給部に不活性ガスを供給する供給側ガス供給部が設けられている請求項1から3のいずれか1項に記載の有機化合物合成装置。
  5. 前記排出部に不活性ガスを供給する排出側ガス供給部が設けられている請求項1から4のいずれか1項に記載の有機化合物合成装置。
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