JP2021166363A - 映像再生装置および映像再生方法 - Google Patents

映像再生装置および映像再生方法 Download PDF

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Abstract

【課題】メタデータを切替える処理を行うための遷移時間が一定の時間でない映像再生装置等を提供する。【解決手段】メタデータを動的メタデータから静的メタデータに切替える切替え処理である切替え処理M−Sが行われる場合、輝度制御部152は、当該切替え処理M−Sに対応する遷移時間をかけて、輝度制御処理を行う。メタデータを静的メタデータから動的メタデータに切替える切替え処理である切替え処理S−Mが行われる場合、輝度制御部152は、切替え処理M−Sに対応する遷移時間と異なる遷移時間をかけて、輝度制御処理を行う。【選択図】図1

Description

本開示は、映像の輝度を調整するための処理を行う映像再生装置および映像再生方法に関する。
近年、映像が表現可能な輝度範囲を調整可能なHDR(High Dynamic Range)の技術が普及してきた。輝度範囲の調整を効率よく行うために、映像コンテンツに、映像のピーク輝度等のメタデータを追加することも行われている。映像コンテンツとは、動画像等の映像で表現されるコンテンツであるとする。ピーク輝度とは、映像が表現する最大の輝度である。
メタデータには、静的メタデータと、動的メタデータとが存在する。静的メタデータは、映像コンテンツの全区間において、当該静的メタデータが示すピーク輝度が変化しないデータである。動的メタデータは、映像の符号化単位毎に、ピーク輝度が変化可能なデータである。当該符号化単位は、例えば、GOP(Group Of Pictre)である。
通常、Blu−ray Disc規格のような映像フォーマットでは、グラフィックスが重畳された映像が出力される場合もある。「Blu−ray」は、登録商標である。グラフィックスは、例えば、字幕、メニュー画像等である。以下においては、グラフィックスが重畳された映像を、「重畳映像」ともいう。
グラフィックスが表示されていない場合に、動的メタデータが使用されると、暗いシーンにおいて表現可能な階調の分解能が上がる。そのため、動的メタデータを使用することにより、高品質な映像を提供することができる。
一方、動的メタデータが使用されると、グラフィックスの輝度が変化するため、ユーザーは、重畳映像を見にくくなる。そのため、グラフィックスが表示される場合、静的メタデータが用いられる。
グラフィックス表示指示、グラフィックス非表示指示等によって、動的メタデータと静的メタデータとが迅速に切替えられた場合、映像全体の輝度変化が急峻におきるという問題がある。映像の輝度変化が急峻におきると、ユーザーの視認性が損なわれ、映像を視聴するための、ユーザーの集中力が途切れてしまう。特許文献1には、このような問題を解決するための構成(以下、「関連構成A」ともいう)が開示されている。関連構成Aでは、映像の輝度を調整するためのデータを、一定の遷移時間をかけて、徐々に変化させる処理が行われる。
特開2019−040659号公報(第8−12頁、第4図、第10図、第11図)
関連構成Aでは、メタデータを切替える処理を行うための遷移時間は、一定の時間である。遷移時間が一定の時間である場合、当該遷移時間は、単位時間当たりにおける映像の輝度の変化量に適さない可能性がある。
そこで、メタデータを切替える処理を行うための遷移時間は、一定の時間でないことが求められる。
本開示は、このような問題を解決するためになされたものであり、メタデータを切替える処理を行うための遷移時間が一定の時間でない映像再生装置等を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本開示の一態様に係る映像再生装置は、メタデータを使用して、映像の輝度を調整するための輝度調整情報に基づいて当該映像の輝度を調整するための処理を行う。前記メタデータに対応する前記輝度調整情報は、前記映像の輝度を調整するための特性である調整特性を有し、前記メタデータは、動的メタデータまたは静的メタデータであり、前記動的メタデータは、時間経過に伴う、前記映像の輝度の調整を行うために使用されるデータであり、前記静的メタデータは、時間経過に伴う、前記映像の輝度の調整を行わないために使用されるデータであり、前記映像再生装置は、当該映像再生装置が使用する前記メタデータを切替える切替え処理を行い、前記切替え処理は、前記動的メタデータおよび前記静的メタデータの一方を、当該動的メタデータおよび当該静的メタデータの他方に切替える処理であり、前記映像再生装置は、前記切替え処理を行うための時間である遷移時間をかけて、前記調整特性を変更する輝度制御処理を行う輝度制御部を備え、前記メタデータを前記動的メタデータから前記静的メタデータに切替える前記切替え処理である第1切替え処理が行われる場合、前記輝度制御部は、当該第1切替え処理に対応する前記遷移時間をかけて、前記輝度制御処理を行い、前記メタデータを前記静的メタデータから前記動的メタデータに切替える前記切替え処理である第2切替え処理が行われる場合、前記輝度制御部は、前記第1切替え処理に対応する前記遷移時間と異なる前記遷移時間をかけて、前記輝度制御処理を行う。
本開示によれば、メタデータを動的メタデータから静的メタデータに切替える切替え処理である第1切替え処理が行われる場合、輝度制御部は、当該第1切替え処理に対応する遷移時間をかけて、輝度制御処理を行う。前記メタデータを前記静的メタデータから前記動的メタデータに切替える切替え処理である第2切替え処理が行われる場合、前記輝度制御部は、前記第1切替え処理に対応する遷移時間と異なる遷移時間をかけて、輝度制御処理を行う。
これにより、メタデータを切替える処理を行うための遷移時間が一定の時間でない映像再生装置を提供することができる。
実施の形態1に係る映像再生装置の構成を示す図である。 輝度調整曲線を説明するための図である。 記録媒体としての光ディスクに記録された論理ファイル構造を示す図である。 ストリーム情報ファイルの内部データ構造を説明するための図である。 再生制御情報ファイルのシンタックスを説明するための図である。 放送番組としての映像ストリームのデータ構造を説明するための図である。 IピクチャおよびPピクチャの構成を示す図である。 SEIの内部データ構造を説明するための図である。 表示制御指示に基づいた、ピーク輝度の変化を説明するための図である。 図9における、グラフィックス非表示指示が発生したタイミング部分の拡大図である。 実施の形態1に係る輝度調整制御処理のフローチャートである。 映像再生装置の特徴的な機能構成を示すブロック図である。 映像再生装置のハードウエア構成図である。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について説明する。以下の図面では、同一の構成要素には同一の符号を付してある。同一の符号が付されている構成要素の名称および機能は同じである。したがって、同一の符号が付されている構成要素の一部についての詳細な説明を省略する場合がある。
<実施の形態1>
本実施の形態では、要約すれば、映像再生装置は、輝度調整を行うためのメタデータを切替える。映像再生装置は、グラフィックス状態、後述のピーク輝度差等に基づいて、メタデータの切替えのための遷移時間の長さを、動的に変更する。これにより、単位時間当たりにおける、映像の輝度変化量を小さくすることができる。また、映像再生装置は、視認性がよく、高品位な映像の表示を行うことができる。
図1は、実施の形態1に係る映像再生装置100の構成を示す図である。なお、図1には、説明の都合上、映像再生装置100に含まれない表示装置50も示されている。表示装置50は、映像を表示する機能を有する装置である。なお、本明細書において、映像コンテンツとは、動画像等の映像で表現されるコンテンツであるとする。映像コンテンツは、例えば、番組または放送番組である。映像には、ピーク輝度が存在する。
映像再生装置100は、例えば、HDR技術を使用して映像コンテンツを再生する機能を有する。また、映像再生装置100は、詳細は後述するが、メタデータを使用して、映像の輝度を調整するための処理を行う。当該メタデータは、動的メタデータまたは静的メタデータである。動的メタデータは、時間経過に伴って変化するピーク輝度を示す。また、動的メタデータは、時間経過に伴う、映像の輝度の調整を行うために使用されるデータである。静的メタデータは、時間経過に伴う、映像の輝度の調整を行わないために使用されるデータである。
以下においては、映像再生装置100が使用するメタデータを切替える処理を、「切替え処理」ともいう。映像再生装置100は、切替え処理を行う。切替え処理は、動的メタデータおよび静的メタデータの一方を、動的メタデータおよび静的メタデータの他方に切替える処理である。以下においては、メタデータを動的メタデータから静的メタデータに切替える切替え処理を、「切替え処理M−S」ともいう。また、以下においては、メタデータを静的メタデータから動的メタデータに切替える切替え処理を、「切替え処理S−M」ともいう。映像再生装置100は、切替え処理M−Sおよび切替え処理S−Mを選択的に行う。
映像再生装置100は、デコーダブロック110と、メモリ120と、システム制御部150と、操作部130とを備える。システム制御部150は、詳細は後述するが、映像再生装置100全体を統合的に制御する。システム制御部150は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサである。
デコーダブロック110は、システム制御部150からの指示(制御)に従って、ストリームの記録または再生を行う。デコーダブロック110は、例えば、システム制御部150からの指示(制御)に従って、ストリームの再生等を行う。
デコーダブロック110は、再生ドライブ102と、ストリーム制御部106と、音声デコーダ113と、映像デコーダ111と、グラフィックスデコーダ112と、輝度調整部114と、デジタルインターフェース115とを含む。ストリーム制御部106は、映像再生装置100におけるストリームの流れを、統括的に、制御する機能を有する。
再生ドライブ102は、システム制御部150の制御に従って、記録媒体103に記録された情報の読出しを行う機能を有する。記録媒体103は、例えば、光ディスクである。当該光ディスクは、例えば、BD(Blu−ray Disc)である。なお、「Blu−ray」は、登録商標である。再生ドライブ102は、例えば、光ディスクドライブ装置である。
なお、再生ドライブ102は、光ディスクドライブ装置に限定されない。再生ドライブ102は、例えば、ハードディスクドライブ、SDメディアドライブ等であってもよい。また、記録媒体103は、例えば、SDメディアであってもよい。
記録媒体103には、ストリームと、再生制御情報とが記録されている。本実施の形態では、当該ストリームが、例えば、AVストリームとしてのMPEG−2 TS(Transport Stream)であるとして説明を行なう。なお、当該ストリームは、MMT(MPEG Media Transport)方式で、映像、音声等が多重化されたストリームであってもよい。
当該ストリームは、符号化映像ストリーム、符号化音声ストリームおよびグラフィックスストリームを含む。符号化映像ストリームは、映像信号が、例えば、MPEG−2方式により符号化されたストリームである。符号化映像ストリームは、符号化された映像が多重化されたストリームである。符号化音声ストリームは、音声信号が、例えば、AC−3方式により符号化されたストリームである。グラフィックスストリームは、グラフィックスを示すグラフィックス信号が符号化されたストリームである。グラフィックスは、例えば、字幕、メニュー画像等である。
再生制御情報は、ストリームの再生制御を行うための情報である。再生制御情報は、属性情報、および、再生開始時間情報と再生開始位置情報との対応関係を示す情報を含む。
属性情報とは、記録媒体103に記録されているストリームから分離された、符号化映像ストリーム、符号化音声ストリームおよびグラフィックスストリームに関する、映像、音声、グラフィックス等の属性の情報である。
再生開始時間情報とは、ストリームのアクセス単位での当該ストリームの再生を開始する時間(タイミング)を示す情報である。ストリームのアクセス単位は、符号化単位(圧縮単位)である。ストリームのアクセス単位は、例えば、GOP単位である。
デジタルインターフェース115は、例えば、HDMI(High−Definition Multimedia Interface)である。なお、「HDMI」は、登録商標である。デジタルインターフェース115は、HDMIケーブルにより、表示装置50と接続されている。
次に、映像再生装置100が行なう再生処理について説明する。ここで、記録媒体103には、ストリームと、再生制御情報とが記録されているとする。当該ストリームは、例えば、AVストリームとしてのMPEG−2 TSである。前述したように、当該ストリームは、符号化映像ストリーム、符号化音声ストリームおよびグラフィックスストリームを含む。
記録媒体103に記録されたストリームを再生する場合、システム制御部150は、再生対象のストリームに関連する再生制御情報を、再生ドライブ102を介して、記録媒体103からあらかじめ読み出しておく。
また、システム制御部150は、再生制御情報を迅速に読み出せるように、当該再生制御情報をメモリ120に格納する。また、システム制御部150は、周辺デバイスに対し、再生準備を行うように、指示を行なう。
また、メモリ120には、レジスタが設けられている。当該レジスタは、例えば、映像再生装置100のシステム状態等を示す。レジスタには、再生番組の識別情報、静的メタデータが示すピーク輝度、遷移時間等が、再生設定情報として、一時的に格納される。これにより、メモリ120から、再生設定情報を、迅速に読み出すことができる。
その後、再生ドライブ102は、記録媒体103からストリーム(AVストリーム)を、順次、読み出す。ストリームは、順次、ストリーム制御部106へ供給される。
ストリーム制御部106は、ストリームを受信する毎に、当該ストリームから、符号化映像ストリーム、符号化音声ストリームおよびグラフィックスストリームを取り出す。当該符号化映像ストリームは、例えば、MPEG−2方式で符号化されている。また、符号化音声ストリームは、例えば、AC−3方式で符号化されている。
ストリーム制御部106は、符号化映像ストリーム、符号化音声ストリームおよびグラフィックスストリームを、それぞれ、音声デコーダ113、映像デコーダ111およびグラフィックスデコーダ112へ送信する。
その後、映像デコーダ111は、符号化映像ストリームを復号処理して、映像信号を取得する。音声デコーダ113は、符号化音声ストリームを復号処理して、音声信号を取得する。グラフィックスデコーダ112は、グラフィックスストリームを復号処理して、グラフィックス信号を取得する。
復号された音声信号は、デジタルインターフェース115に送信される。復号された映像信号およびグラフィックス信号は、輝度調整部114に送信される。
輝度調整部114は、描画処理を行う。描画処理は、映像を調整するための処理である。以下においては、描画処理が行われる対象となる映像を、「対象映像」ともいう。また、以下においては、輝度調整部114が受信した映像信号が示す映像を、「元映像」ともいう。グラフィックスの表示が必要な場合、対象映像は、例えば、元映像にグラフィックスが重畳された状況における当該元映像である。以下においては、グラフィックスが重畳された元映像を、「重畳映像」ともいう。グラフィックスの表示が不要な場合、対象映像は、グラフィックスが重畳されていない元映像である。
グラフィックスの表示が必要な場合、描画処理では、輝度調整部114が、受信した映像信号およびグラフィックス信号に基づいて、重畳映像としての対象映像を生成する。グラフィックスの表示が不要な場合、描画処理では、輝度調整部114が、映像信号に基づいて、グラフィックスが重畳されていない元映像を、対象映像として使用する。
また、輝度調整部114は、システム制御部150から、後述の輝度調整情報としての輝度調整曲線を受信する。輝度調整曲線は、映像の輝度を調整するための曲線である。
以下においては、表示装置50が表示するための映像を、「出力映像」ともいう。また、以下においては、対象映像を構成する各ピクセルの輝度値を、「輝度設定値」ともいう。
また、描画処理では、詳細は後述するが、輝度調整部114が、輝度調整曲線に基づいて、対象映像の輝度設定値を変換(調整)して、出力映像を得る。当該対象映像は、重畳映像または元映像である。当該出力映像は、輝度調整曲線に基づいて、対象映像の輝度設定値が変換(調整)されることにより得られる映像である。以下においては、輝度調整部114が、輝度調整曲線を使用して、映像を調整する処理を、「描画更新処理」ともいう。描画更新処理は、描画処理に含まれる処理である。以下においては、描画更新処理が行われるタイミングを、「描画タイミング」または「描画更新タイミング」ともいう。
そして、輝度調整部114は、出力映像を表現するための最終映像信号を生成する。輝度調整部114は、最終映像信号をデジタルインターフェース115へ送信する。
デジタルインターフェース115は、受信した最終映像信号および音声信号を、HDMI信号としての出力映像信号および出力音声信号に変換する。そして、デジタルインターフェース115は、HDMI信号としての出力映像信号および出力音声信号を、表示装置50へ送信する。表示装置50は、受信した出力映像信号に基づく出力映像を表示するとともに、受信した出力音声信号に基づく音声を出力する。
操作部130は、ユーザーが、映像再生装置100のシステム制御部150に対し指示を与えるためのインターフェースである。操作部130は、ユーザーによる操作を受付ける機能を有する。操作部130は、たとえば、ユーザーが操作可能なボタンを含む操作パネルである。この場合、操作部130は、映像再生装置100のフロントパネルに配置されている。なお、操作部130は、操作パネルに限定されず、たとえば、リモコンであってもよい。
以下においては、ユーザーが、操作部130を使用して行う操作を、「操作M」ともいう。操作Mは、例えば、デコーダブロック110に符号化映像コンテンツ(例えば、番組)を再生させるための操作である。
操作部130は、操作Mがあった場合、当該操作Mの内容を示す操作情報を、システム制御部150へ送信する。システム制御部150は、受信した操作情報を解釈し、当該操作情報に従った動作を行う。システム制御部150は、例えば、操作情報に従って、デコーダブロック110に、指定されたストリームの再生を行わせるよう、当該デコーダブロック110を制御する。
以下においては、操作部130が、システム制御部150に与える指示を、「指示S」ともいう。指示Sは、例えば、映像に対する処理(再生開始、再生停止、一時停止、グラフィックス表示、グラフィックス非表示等の処理)を、デコーダブロック110に行なわせるための指示である。以下においては、グラフィックスを表示するための指示を、「グラフィックス表示指示」ともいう。また、以下においては、グラフィックスを非表示にするための指示を、「グラフィックス非表示指示」ともいう。グラフィックス表示指示およびグラフィックス非表示指示の各々は、グラフィックスの表示に関する指示である。
システム制御部150は、グラフィックス管理部151と、輝度制御部152とを備える。グラフィックス管理部151は、グラフィックスに関する情報を管理する。グラフィックス管理部151は、番組が再生されている場合、当該番組における、グラフィックスの表示有無を管理している。すなわち、グラフィックス管理部151は、映像に重畳されるグラフィックスを表示するか否かを管理する。
また、グラフィックス管理部151は、グラフィックスの表示に関する指示であるグラフィックス表示指示およびグラフィックス非表示指示を受付ける機能を有する。グラフィックス管理部151は、グラフィックス表示時刻を管理している。グラフィックス表示時刻は、グラフィックス表示指示があった場合に使用される。グラフィックス表示時刻は、グラフィックス表示指示に対応するグラフィックスを表示するための時刻(タイミング)である。また、グラフィックス管理部151は、グラフィックス表示時刻以降において、映像にグラフィックスを重畳するための管理を行っている。
輝度制御部152は、必要に応じて、輝度調整曲線を生成する。また、輝度制御部152は、必要に応じて、輝度調整曲線を変更する。輝度制御部152は、輝度調整曲線を輝度調整部114へ送信する。
なお、グラフィックス管理部151および輝度制御部152の各々は、システム制御部150が実行するファームウエアの一部として構成される。なお、これに限定されず、グラフィックス管理部151および輝度制御部152の各々は、ハードウエアとして構成されてもよい。また、グラフィックス管理部151および輝度制御部152の各々は、システム制御部150の外部に配置されてもよい。
また、グラフィックス管理部151および輝度制御部152は、1つの機能ブロックで実現されてもよい。また、グラフィックス管理部151および輝度制御部152の各々は、さらに細分化された機能ブロックで実現されもよい。
次に、輝度調整曲線について説明する。図2は、輝度調整曲線を説明するための図である。当該輝度調整曲線は、例えば、HDR規格に基づいた曲線である。当該輝度調整曲線は、輝度設定値と、出力輝度レベルとの相関関係を示す曲線である。図2において、横軸には、輝度設定値が示される。縦軸には、出力輝度レベルが示される。
輝度設定値は、前述の対象映像を構成する各ピクセルの輝度値である。輝度設定値は、一例として、8ビットの数値で表現される。この場合、輝度設定値は、2の8乗に相当する256の諧調で表現される。すなわち、輝度設定値は、256の分解能を有する。
出力輝度レベルは、例えば、出力映像の輝度のレベルである。すなわち、出力輝度レベルは、出力映像におけるピクセルの輝度のレベルである。表示装置50が出力映像を表示している場合、出力輝度レベルは、表示されている当該出力映像におけるピクセルの輝度のレベルである。この場合、出力輝度レベルの数値が高い程、当該出力映像におけるピクセルは明るい。
図2には、一例として、輝度調整曲線L1,L2が示される。輝度調整曲線L1は、例えば、静的メタデータのピーク輝度が10000nitである場合に使用される曲線である。輝度調整曲線L1が使用される場合、映像コンテンツ全体において、当該輝度調整曲線L1に基づいて、輝度設定値が、出力輝度レベルに変換される。この場合、輝度設定値は、0から255までの範囲内の数値で表現される。また、出力輝度レベルは、0から10000までの範囲内の数値で表現される。
輝度調整曲線L2は、例えば、静的メタデータのピーク輝度が100nitである場合に使用される曲線である。輝度調整曲線L2が使用される場合、映像コンテンツ全体において、当該輝度調整曲線L2に基づいて、輝度設定値が、出力輝度レベルに変換される。この場合、輝度設定値は、0から255までの範囲内の数値で表現される。また、出力輝度レベルは、0から100までの範囲内の数値で表現される。
輝度調整曲線L1が使用される場合、太陽の輝き等を、非常に高い輝度で表現することができる。一方、暗部が多い映像シーンの表現のために、輝度調整曲線L2が使用される場合、当該暗部を、輝度調整曲線L1よりも、多くの階調で表現することができる。
具体的には、輝度調整曲線L1が使用される場合、0から100nitまでの範囲に対応する輝度は、201(0から200)の階調で表現することができる。一方、輝度調整曲線L2が使用される場合、0から100nitまでの範囲に対応する輝度は、256(0から255)の階調で表現することができる。
ところで、動的メタデータが使用される場合、符号化単位毎に、輝度調整曲線を設定することができる。そのため、様々な映像シーンに対し、最適な輝度調整曲線を設定することができる。このように、HDR技術を使用することにより、出力輝度レベルのダイナミックレンジを広くすることができる。また、非常に高い出力輝度レベルを表現することもできる。
前述の描画更新処理では、輝度調整部114が、輝度調整曲線に基づいて、対象映像の各ピクセルの輝度設定値を、出力輝度レベルに変換することにより、出力映像を得る。
ここで、一例として、対象映像における特定のピクセルの輝度設定値が200であり、かつ、図2の輝度調整曲線L1が使用されると仮定する。この場合、描画更新処理では、輝度調整部114が、輝度調整曲線L1に基づいて、対象映像における特定のピクセルの輝度設定値(200)を、出力輝度レベル(100nit)に変換する。これにより、輝度調整部114は、出力映像を得る。
なお、輝度設定値は、8ビットの数値で表現されることに限定されない。輝度設定値は、例えば、10ビットまたは12ビットの数値で表現されてもよい。また、輝度調整曲線の代わりに、例えば、一次関数が使用されてもよい。また、輝度調整曲線の形状は、図2の輝度調整曲線L1,L2が示す形状に限定されず、他の形状であってもよい。
前述したように、本実施の形態では、記録媒体103は、光ディスクである。図3は、記録媒体103としての光ディスクに記録された論理ファイル構造を示す図である。論理ファイル構造とは、論理的に階層構造を構成するファイル構造である。ルートディレクトリ300は、論理ファイル構造における、最上位階層のディレクトリである。ディスクディレクトリ301は、ルートディレクトリ300の下位階層に配置されるディレクトリである。
ディスクディレクトリ301は、再生制御情報ファイル310と、ストリーム管理ディレクトリ302とにより構成される。再生制御情報ファイル310は、記録媒体103に記録されているコンテンツを管理する再生制御情報を示すファイルである。以下においては、ストリームを、「ストリーム情報」または「ストリーム情報ファイル320」ともいう。
ストリーム管理ディレクトリ302は、複数のストリーム情報ファイル320が記録されたディレクトリ(フォルダ)である。各ストリーム情報ファイル320には、映像データおよび音声データが多重化されている。
ここで、ストリーム情報ファイル320のファイル名が、5桁のファイル名であるとして、説明をする。ストリーム情報ファイル320のファイル名は、5桁の数字で表現されていれば良く、当該ファイル名は、連番で表現される必要はない。
また、図3は、複数のストリーム情報ファイル320を、個別のディレクトリ内に配置した例を示している。なお、ストリーム情報ファイル320は、例えば、ルートディレクトリ300に直接配置されてもよい。また、ストリーム情報ファイル320は、例えば、他のディレクトリの位置に配置されていてもよい。
また、図3は、各ストリーム情報ファイル320が、ある管理単位毎に個別のファイルとして形成されている例を示している。なお、複数のストリーム情報ファイル320は、例えば、1つのファイルにまとめて記録されてもよい。
図4は、ストリーム情報ファイル320の内部データ構造を説明するための図である。ストリーム情報ファイル320は、複数のパケット400により構成されている。パケット400は、固定長のデータ単位である。映像データ、音声データ、グラフィックスデータ等は、パケット単位で、複数のパケット400に分割された後、当該複数のパケット400が多重化されて、ストリーム情報ファイル320が構成される。
各パケット400の先頭にはヘッダ情報401が存在する。ヘッダ情報401には、ID(Identification)402が記述されている。ID402により、パケット400内のデータの識別が可能である。ストリーム制御部106は、ID402を識別して、ストリームから、映像データ、音声データ、グラフィックスデータ等を取り出す。
図5は、再生制御情報ファイル310のシンタックスを説明するための図である。記録媒体103に記録されている番組タイトルは、プレイリストと呼ばれる。再生制御情報ファイル310には、“num_of_playlist503”が記録されている。“num_of_playlist503”は、プレイリストの総数を示す。“num_of_playlist503”の次のループ文(for以下)は、“num_of_playlist503”の数だけ繰り返される。
なお、プレイリストは、後述する1つ以上のプレイアイテムから構成される。プレイアイテムは1枚以上の映像フレームから構成される。映像フレームは複数のピクセルから構成される。
以下においては、静的メタデータを、「静的メタデータ情報」ともいう。また、以下においては、ピーク輝度を、「ピーク輝度情報」ともいう。静的メタデータ情報が示すピーク輝度情報(静的)520は、固定値である。すなわち、静的メタデータ情報は、固定値としてのピーク輝度を示す。
ピーク輝度情報(静的)520は、例えば、映像コンテンツで使用されるピーク輝度である。当該映像コンテンツは、例えば、プレイリストで特定される番組である。ピーク輝度としてのピーク輝度情報(静的)520は、再生設定情報として、メモリ120に格納される。当該ピーク輝度に基づいて、輝度調整曲線が生成される。また、輝度調整部114は、輝度調整曲線に基づいて、出力輝度信号としての最終映像信号を生成する。
フレーム平均輝度情報(静的)521は、映像コンテンツを構成する複数の映像フレームの平均輝度値を示す。フレーム平均輝度情報(静的)521は、当該映像コンテンツ全体の映像シーンが、暗いシーンまたは明るいシーンであるかを把握するためのヒント情報として使用される。
遷移時間_短530および遷移時間_長540の各々は、メタデータの切替えの際に使用される遷移時間である。遷移時間_短530は、遷移時間_長540と異なる時間である。遷移時間_短530は、例えば、グラフィックスを迅速に表示する必要性が高い場合に使用される。また、遷移時間_短530は、例えば、単位時間当たりにおける映像の輝度変化量が小さい場合に使用される。
遷移時間_長540は、遷移時間_短530より長い。遷移時間_短530は、一例として、3秒である。遷移時間_長540は、例えば、グラフィックス表示指示があってから前述のグラフィックス表示時刻までの時間が長い場合に使用される。また、遷移時間_長540は、例えば、後述のピーク輝度差が、所定の閾値より大きい場合に使用される。遷移時間_長540は、一例として、6秒である。
遷移時間_短530および遷移時間_長540は、グラフィックスの表示の必要性、後述のピーク輝度差等に基づいて、選択的に使用される。なお、遷移時間の種類の数は、3以上であってもよい。また、遷移時間_短530と遷移時間_長540との間の範囲における、任意の時間が、遷移時間として使用されてもよい。
プレイリストは、一例として、複数のプレイアイテムから構成される。再生制御情報ファイル310には、“num_of_playitem508”が記録されている。“num_of_playitem508”は、プレイアイテムの総数を示す。“num_of_playitem508”の次のループ文(for以下)は、“num_of_playitem508”の数だけ繰り返される。プレイアイテムには、1つの再生区間情報が記録されている。
再生区間情報は、再生対象のストリームファイル名509、再生開始時間510、再生終了時間511から構成されている。映像再生装置100は、再生区間情報に基づいて、ストリーム情報ファイル320における、再生対象となる区間を判断することができる。
また、再生制御情報ファイル310には、“num_of_stream512”が記録されている。“num_of_stream512”は、記録媒体103に記録されているストリーム情報ファイル320の総数を示す。“num_of_stream512”の次のループ文(for以下)は、“num_of_stream512”の数だけ繰り返される。
ストリーム情報ファイル名513は、ストリーム情報ファイル320の名前である。ストリーム情報ファイル名513は、5桁の数字で表現される。また、属性情報管理テーブル514には、属性情報が記録されている。属性情報は、例えば、ストリーム情報ファイル320において使用される、映像データ、音声データ、グラフィックスデータ等である。
また、ストリームを構成しているデータ(例えば、映像データ、音声データ、グラフィックスデータ)毎に、パケットを識別するためのID402などが格納されている。ストリーム制御部106は、パケットIDを用いて、ストリームから、映像データ、音声データ、グラフィックスデータ等をを取り出す。
また、アクセスポイント管理テーブル515は、リスト情報である。当該リスト情報は、符号化単位であるアクセスポイント毎のストリーム読み出し位置と再生開始時間等を示す。当該リスト情報を用いて、タイムサーチ、特殊再生などのランダムアクセス再生を行うことができる。
なお、例えば、映像データがMPEG−2ビデオストリームでエンコードされている場合、GOPの先頭がアクセスポイントに相当する。当該GOP毎に、再生開始時間、再生開始アドレス等が記述されている。再生開始アドレスは、ストリームファイルの先頭を起算とした位置である。
映像再生装置100は、再生開始時間に基づいて、ストリーム情報ファイル320の再生開始アドレスを特定し、ランダムアクセス再生を行う。
図6は、放送番組としての映像ストリームのデータ構造を説明するための図である。図6は、符号化(圧縮)された映像ストリーム600のデータ構造を示す。映像ストリーム600は、ストリーム制御部106が、デマルチプレクスを行うことによって生成される。映像ストリーム600は、符号化単位となるGOP601単位で符号化されている。
GOP601は、Iピクチャ610と、Pピクチャ611と、Bピクチャ612とを含む。Iピクチャ610は、フレーム内でデータ圧縮されている。Pピクチャ611は、時間的に前方向のIピクチャによる動き補償を加えて、データ圧縮されている。Bピクチャ612は、時間的に前方向のIピクチャ610、または、時間的に後方向のPピクチャ611による動き補償を加えて、データ圧縮されている。GOP601は、例えば、約0.5秒の再生時間ごとに、符号化が行われている。
Iピクチャ610はGOP601の先頭に存在する。Iピクチャ610は、参照の対象となるピクチャがないため、独立して復号可能である。Iピクチャ610は、GOP601において、最初にデコードされるピクチャである。
図7は、Iピクチャ610およびPピクチャ611の構成を示す図である。図7を参照して、Iピクチャ610は、表示時刻情報620、映像属性情報630および符号化映像データ640から構成される。
表示時刻情報620には、PTS(Presentation Time Stamp)が付与されている。PTSは、ピクチャが表示装置50で表示されるための時刻である。
なお、表示時刻情報620は、映像および音声が同期可能な時刻情報であればよい。そのため、表示時刻情報620は、PTSではなくNTP(Network Time Protocol)で定義される時刻情報であってもよい。
Iピクチャ610の映像属性情報630は、AUD(Access Unit Delimiter)631と、SPS(System Parameter Set)632と、PPS(Picture Parameter Set)633と、SEI(Supplimental Element Infomation)634とから構成される。
AUD631は、映像のアクセスユニットの先頭を示す識別子情報を示す。また、AUD631には、当該アクセスユニットに含まれるスライスの種類を示す情報が含まれる。SPS632は、GOP601全体の符号化に関わる情報を示す。当該情報は、プロファイル、レベル、解像度、フレームレート、ビットレート上限値等である。PPS633は、ピクチャ全体の符号化に関わる情報を有する。PPS633は、エントロピー符号化モード、ピクチャ単位の量子化パラメータ等の情報を示す。
SEI634は、GOP601におけるユーザー独自領域である。SEI634には、例えば、レコーダが任意のメタデータを記録することができる。本実施の形態では、SEI634には、動的メタデータが記録される。
Pピクチャ611およびBピクチャ612の映像属性情報630は、SPS632およびSEI634を含まない。
符号化映像データ640が復号されると、画像が得られる。符号化映像データ640は、1つ以上のスライス641から構成されている。
図8は、SEI634の内部データ構造を説明するための図である。以下においては、動的メタデータを、「動的メタデータ情報700」または「動的メタデータ情報」ともいう。図8を参照して、SEI634には、動的メタデータ情報700が記録されている。動的メタデータ情報700は、Data_type701、ピーク輝度情報(動的)710、フレーム平均輝度(動的)720、ランダムアクセス情報730を含む。
Data_type701は、SEI634内に記録されたデータの種別を示す。本実施の形態では、Data_type701は、動的メタデータ情報700を特定する識別子を示す。
また、ピーク輝度情報(動的)710は、本符号化単位内における、最大のピーク輝度を示す。フレーム平均輝度情報(動的)720は、本符号化単位内における、1以上のフレームの平均輝度を示す。
ランダムアクセス情報730は、一例として、Next10_Pos731、Next10_Peak732、Next05_Pos733、Next05_Peak734、Next02_Pos735、Next02_Peak736、Next01_Pos737、Next01_Peak738、Prev01_Pos739、Prev01_Peak740、Prev02_Pos741、Prev02_Peak742、Prev05_Pos743、Prev05_Peak744、Prev10_Pos745およびPrev10_Peak746から構成される。
以下においては、予め順序付けされた複数のGOPのうちの、n番目のGOPを、「GOPn」と表記する。「n」は、1以上の整数である。予め順序付けされた複数のGOPとは、例えば、図6に示される複数のGOPである。
例えば、GOP(n+1)は、(n+1)番目のGOPである。また、GOP(n+1)は、GOPnの次のGOPである。すなわち、GOP(n+1)は、GOPnに対応する時刻から、1個のGOPの再生時間だけ経過した、未来の時刻に対応するGOPである。つまり、GOP(n+1)は、GOPnから、1個のGOPの再生時間だけ、時間的に未来方向(前方向)に存在するGOPである。
また、例えば、GOP(n+10)は、GOPnから、10個のGOPの再生時間だけ、時間的に未来方向に存在するGOPである。GOP(n+10)は、GOPnに対応する時刻から、10個のGOPの再生時間だけ経過した、未来の時刻に対応するGOPである。1個のGOPの再生時間は、例えば、約0.5秒である。そのため、GOP(n+10)は、GOPnに対応する時刻から、約5秒経過した時刻に対応するGOPである。
また、例えば、GOP(n−1)は、(n−1)番目のGOPである。また、GOP(n−1)は、GOPnに対し、1個のGOPの再生時間だけ時間的に前方向(過去方向)に存在するGOPである。すなわち、GOP(n−1)は、GOPnに対応する時刻から、1個のGOPの再生時間だけ前の時刻に対応するGOPである。
ここで、一例として、GOPnを基準として、ランダムアクセス情報730に含まれる構成要素について説明する。Next10_Pos731は、GOPnから、GOP(n+10)への相対アドレス情報である。Next10_Pos731は、例えば、GOPnの先頭アドレスから、GOP(n+10)の先頭アドレスまでのバイト数を示す。
Next10_Peak732は、GOP(n+10)のピーク輝度情報(動的)710である。
また、Next05_Pos733は、GOPnからGOP(n+5)への相対アドレス情報である。また、Next05_Peak734は、GOP(n+5)のピーク輝度情報(動的)710である。
また、Prev10_Pos745は、GOPnから(n−10)番目のGOPへの相対アドレス情報である。また、Prev10_Peak746は、(n−10)番目のGOPのピーク輝度情報(動的)710である。
以下においては、GOPnの近傍のGOPを、「近傍GOP」ともいう。GOP(n+10)、GOP(n+5)、GOP(n+2)、GOP(n+1)、GOP(n−1)、GOP(n−2)、GOP(n−5)およびGOP(n−10)の各々は、近傍GOPである。
すなわち、GOPnに対応するランダムアクセス情報730は、8個の近傍GOPの各々の相対アドレス情報およびピーク輝度情報(動的)710を含む。
動的メタデータ情報700のランダムアクセス情報730は、上記のようなデータ構造を有する。そのため、当該動的メタデータ情報700により、GOPnの近傍のGOPのアクセス位置やピーク輝度情報(動的)710を把握することができる。そのため、シークすることなく、GOPnの近傍のGOPのピーク輝度分布を即座に把握することができる。
本実施の形態では、ランダムアクセス情報730に含まれる情報を削減するために、一例として、当該ランダムアクセス情報730は上記の8個の近傍GOPの情報を含むとして、説明を行う。
なお、ランダムアクセス情報730に対応する近傍GOPの数は、8に限定されない。GOPnに対応するランダムアクセス情報730に対応する近傍GOPの数は、9以上または7以下であってもよい。また、ランダムアクセス情報730は、例えば、GOP(n−10)からGOP(n+10)までの範囲に含まれる全ての近傍GOPの情報を含んでいてもよい。
以下においては、グラフィックス表示指示またはグラフィックス非表示指示を、「表示制御指示」ともいう。
次に、表示制御指示に基づいた、ピーク輝度の変化を説明する。図9は、表示制御指示に基づいた、ピーク輝度の変化を説明するための図である。図9において、横軸には、再生時刻が示される。縦軸は、HDR技術におけるピーク輝度が示される。
図9には、ピーク輝度線Lb1,Lb2が示される。ピーク輝度線Lb1は、動的メタデータ情報700が示す複数のピーク輝度により表現される。すなわち、ピーク輝度線Lb1が示すピーク輝度は、動的メタデータのピーク輝度である。上記の動的メタデータ情報700は、Iピクチャ610の映像属性情報630に含まれるSEI634に示されるデータである。動的メタデータ情報700が示す複数のピーク輝度は、例えば、動的メタデータ情報700におけるランダムアクセス情報730が示す複数のピーク輝度に相当する。
ピーク輝度線Lb2は、静的メタデータが示すピーク輝度により表現される。すなわち、ピーク輝度線Lb2が示すピーク輝度は、静的メタデータのピーク輝度である。
本実施の形態では、図9、後述の図10および後述の図11に関する「タイミング」および「時刻」の各々は、微小時間を有する期間で表現されるとする。当該微小時間は、例えば、0.01秒から0.1秒の範囲内の時間である。また、後述の図11の輝度調整制御処理のステップS101の処理が開始されてから、後述のステップS109の処理が終了するまでの時間は、上記の微小時間よりも大幅に小さい時間(例えば、約0.005秒)であるとする。そのため、本実施の形態では、例えば、切替え処理が開始されるタイミング(例えば、時刻t1)は、グラフィックス管理部151が表示制御指示を受信したタイミング(例えば、時刻t1)と同じであるとする。
図9を参照して、グラフィックス管理部151がグラフィックス表示指示を受信したタイミングは、例えば、時刻t1である。また、グラフィックス管理部151がグラフィックス非表示指示を受信したタイミングは、例えば、時刻t4である。
グラフィックス表示指示があった場合、出力映像におけるピーク輝度が、ピーク輝度線Lb1のピーク輝度から、ピーク輝度線Lb2のピーク輝度に遷移する。一方、グラフィックス非表示指示があった場合、出力映像におけるピーク輝度が、ピーク輝度線Lb2のピーク輝度から、ピーク輝度線Lb1のピーク輝度に遷移する。
表示制御指示があった場合、遷移時間_短530または遷移時間_長540が選択される。表示制御指示としてのグラフィックス表示指示があった場合、グラフィックスを迅速に表示する必要性が高く、遷移時間_短530が選択される可能性が高い。しかし、グラフィックス表示指示があってから前述のグラフィックス表示時刻までの時間が長い場合、遷移時間_長540が選択される。また、後述のピーク輝度差が、所定の閾値より大きい場合、遷移時間_長540が選択される。
一方、グラフィックス非表示指示があった場合、グラフィックスを迅速に表示する必要性が低く、遷移時間_長540が選択される可能性が高い。
輝度調整曲線が変更された場合、描画タイミング(描画更新タイミング)において、変更された当該輝度調整曲線を使用した描画更新処理が行われる。描画更新処理は、所定時間にわたって行われる。また、描画更新処理は、所定時間経過毎に、繰り返し行われる。そのため、描画タイミングは、所定時間の間隔で存在する。当該所定時間は、例えば、1秒である。なお、当該所定時間は、1秒に限定されず、例えば、0.5秒であってもよい。
以下においては、描画タイミングを、「輝度調整点Pb1」または「Pb1」ともいう。輝度調整点Pb1の、単位時間当たりにおける映像の輝度変化量が大きいほど、ユーザーは映像の輝度の急激な変化を感じるため、当該ユーザーの視認性は悪い。一般的には、遷移時間_短530よりも遷移時間_長540を選択したほうが、輝度調整点Pb1の、単位時間当たりにおける映像の輝度変化量が小さくなるため、視認性はよくなる。
以下においては、前述の切替え処理が行われる期間を、「切替え処理期間」または「輝度変化期間」ともいう。前述したように、メタデータを動的メタデータから静的メタデータに切替える切替え処理は、切替え処理M−Sである。また、メタデータを静的メタデータから動的メタデータに切替える切替え処理は、切替え処理S−Mである。
切替え処理M−Sが行われる切替え処理期間は、時刻t1から、時刻t2または時刻t3までの期間である。切替え処理S−Mが行われる切替え処理期間は、時刻t4から、時刻t5または時刻t6までの期間である。
図10は、図9における、グラフィックス非表示指示が発生したタイミング部分の拡大図である。また、図10は、切替え処理S−Mが行われる切替え処理期間の拡大図でもある。以下においては、グラフィックス管理部151が表示制御指示を受信したタイミングを、「起点タイミング」ともいう。起点タイミングは、例えば、図9の時刻t1または時刻t4である。
以下においては、起点タイミングから、時間Tmだけ経過したタイミングを、「終点タイミング」ともいう。時間Tmは、例えば、遷移時間_短530以上、かつ、遷移時間_長540以下の時間である。ここで、起点タイミングが時刻t4であり、かつ、時間Tmが遷移時間_長540であると仮定する。この場合、終点タイミングは時刻t6である。
以下においては、静的メタデータが示すピーク輝度と、終点タイミングにおける、動的メタデータのピーク輝度との差の絶対値を、「ピーク輝度差」または「ピーク輝度差910」ともいう。当該動的メタデータのピーク輝度は、例えば、ピーク輝度線Lb1が示すピーク輝度である。また、以下においては、起点タイミングにおける動的メタデータのピーク輝度と、終点タイミングにおける静的メタデータのピーク輝度との差の絶対値も、「ピーク輝度差」または「ピーク輝度差910」ともいう。
次に、映像再生装置100が行う特徴的な処理である輝度調整制御処理について説明する。輝度調整制御処理は、グラフィックスの表示状態を変更する際に行われる。輝度調整制御処理では、要約すれば、映像再生装置100が、メタデータを使用して、映像の輝度を調整するための処理を行う。
図11は、実施の形態1に係る輝度調整制御処理のフローチャートである。図11では、輝度調整制御処理に含まれる、主要なステップのみを示している。輝度調整制御処理の一例を分かりやすくするために、まず、以下の前提Pm1のもとで行われる輝度調整制御処理について説明する。
以下においては、グラフィックス表示指示を、「表示指示」ともいう。また、以下においては、グラフィックス非表示指示を、「非表示指示」ともいう。また、以下においては、映像の輝度を調整するための情報を、「輝度調整情報」ともいう。また、以下においては、映像の輝度を調整するための特性を、「調整特性」ともいう。輝度調整情報は、調整特性を有する。輝度調整制御処理では、映像再生装置100が、メタデータに対応する輝度調整情報に基づいて、映像の輝度を調整するための処理を行う。
本実施の形態では、輝度調整情報は、一例として、輝度調整曲線である。輝度調整曲線の調整特性は、当該輝度調整曲線の形状、当該輝度調整曲線のサイズ等により表現される特性である。なお、輝度調整情報は、輝度調整曲線に限定されない。輝度調整情報は、例えば、一次関数であってもよい。
前提Pm1では、システム制御部150のグラフィックス管理部151が、図9の時刻t1に、操作部130から表示指示を受信する。
図11を参照して、前提Pm1における輝度調整制御処理では、まず、グラフィックス管理部151が、受信した指示が何であるかを判定する(ステップS101)。前提Pm1では、表示指示を受信するため、表示対応処理(ステップS102)が行われる。
表示対応処理では、グラフィックスデコーダ112が、グラフィックスストリームを復号処理して、グラフィックス信号を取得する。輝度調整部114は、映像信号およびグラフィックス信号に基づいて、重畳映像としての対象映像を生成する。生成された当該重畳映像は、元映像にグラフィックスが重畳された映像である。
次に、システム制御部150が、メモリ120から、ターゲットとなる、静的メタデータのピーク輝度を取得する(ステップS103)。取得される当該ピーク輝度は、ピーク輝度情報(静的)520である。
次に、グラフィックス管理部151は、前述のグラフィックス表示時刻に基づいて所要時間を特定する(ステップS104)。当該所要時間は、表示指示を受信してから、グラフィックス表示時刻までの時間である。
次に、グラフィックス管理部151は、所要時間が閾値Th1より長いか否かを判定する(ステップS105)。当該判定は、グラフィックスを迅速に表示する必要があるか否かを判定するために行われる。閾値Th1は、例えば、遷移時間_短530以上、かつ、遷移時間_長540未満の時間である。
ステップS105においてYESならば(すなわち、所要時間が閾値Th1より長い場合)、処理はステップS108へ遷移する。一方、ステップS105においてNOならば、処理はステップS106へ遷移する。前提Pm1では、所要時間が閾値Th1以下であると仮定する。この場合、処理は、ステップS106へ遷移する。
ステップS106では、輝度制御部152が、ピーク輝度差を算出する。前提Pm1における当該ピーク輝度差は、起点タイミングにおける動的メタデータのピーク輝度と、終点タイミングにおける、静的メタデータのピーク輝度との差の絶対値である。前提Pm1では、起点タイミングは、時刻t1である。また、当該動的メタデータのピーク輝度は、ピーク輝度線Lb1が示すピーク輝度である。また、終点タイミングは、例えば、時刻t2から時刻t3までの範囲内の時刻である。
そして、輝度制御部152は、ピーク輝度差が、閾値Th2より大きいか否かを判定する。閾値Th2は、例えば、50nitから3000nitの範囲内の値である。ピーク輝度差が閾値Th2より大きい場合、処理はステップS108へ遷移する。ピーク輝度差が閾値Th2以下の場合、処理はステップS107へ遷移する。
仮に、ピーク輝度差が閾値Th2より大きい状況において、遷移時間_短530に基づいて、後述の輝度制御処理および描画更新処理が行われた場合、映像の輝度変化が大きく、映像の視認性が悪くなる。そのため、上記のステップS106の処理が行われる。
以下においては、使用対象となる遷移時間を、「対象遷移時間」ともいう。対象遷移時間は、切替え処理を行うための時間である。
ステップS107では、輝度制御部152が、遷移時間_短530を、対象遷移時間として設定する。ステップS108では、輝度制御部152が、遷移時間_長540を、対象遷移時間として設定する。
前提Pm1では、ピーク輝度差が閾値Th2以下であると仮定する。この場合、処理は、ステップS107へ遷移する。輝度制御部152が、遷移時間_短530を、対象遷移時間として設定する(S107)。
以下においては、ターゲットとなるタイミングを、「ターゲットタイミング」ともいう。ターゲットタイミングは、切替え処理を終了させるタイミングである。ターゲットタイミングは、映像の輝度の調整が終了するタイミングでもある。ターゲットタイミングは、起点タイミングから、対象遷移時間だけ経過したタイミングである。
次に、輝度制御部152は、対象遷移時間に対応するターゲットタイミングを設定する(ステップS109)。前提Pm1におけるステップS109では、時刻t2が、ターゲットタイミングとして設定される。
次に、輝度制御部152が、設定されたターゲットタイミングに対応する対象遷移時間をかけて、輝度制御処理を行う(ステップS150)。輝度制御処理は、対象映像(出力映像)の輝度を調整するための処理である。輝度制御処理が行われる場合、時間経過に伴い、対象映像(出力映像)の輝度が変化する。輝度制御処理は、切替え処理が行われる場合に、行われる。すなわち、切替え処理が行われる場合、輝度制御部152は、輝度制御処理を行う。輝度制御処理は、要約すれば、メタデータに対応する輝度調整情報(輝度調整曲線)の調整特性を、連続的に変更する処理である。
ここで、前提Pm1では、切替え処理M−Sが行われる。すなわち、前提Pm1では、表示指示に基づいて、グラフィックスが表示される場合、切替え処理M−Sが行われる。また、前提Pm1では、対象遷移時間は、遷移時間_短530である。以下においては、動的メタデータに対応する輝度調整曲線を、「輝度調整曲線Lm」ともいう。また、以下においては、静的メタデータに対応する輝度調整曲線を、「輝度調整曲線Ls」ともいう。
前提Pm1では、輝度調整曲線Lmは、例えば、図2の輝度調整曲線L2の形状と類似した形状を有する曲線である。また、前提Pm1では、起点タイミングは、図9の時刻t1である。すなわち、前提Pm1における輝度調整曲線Lmは、時刻t1における、ピーク輝度線Lb1のピーク輝度に対応する曲線である。
また、前提Pm1では、輝度調整曲線Lsは、例えば、図2の輝度調整曲線L1の形状と類似した形状を有する曲線である。また、前提Pm1では、ターゲットタイミングは、終点タイミングである。また、前提Pm1では、終点タイミング(ターゲットタイミング)は、時刻t2である。すなわち、前提Pm1における輝度調整曲線Lsは、図9の時刻t2における、ピーク輝度線Lb2のピーク輝度に対応する曲線である。
前提Pm1では、切替え処理M−Sが行われる場合、輝度制御部152は、当該切替え処理M−Sに対応する対象遷移時間(遷移時間_短530)をかけて、輝度制御処理を行う。
切替え処理M−Sが行われる場合、前提Pm1における輝度制御処理では、要約すれば、ピーク輝度線Lb1が示すピーク輝度に対応する輝度調整曲線Lmが、ピーク輝度線Lb2が示すピーク輝度に対応する輝度調整曲線Lsとなるように、輝度制御部152が、遷移時間_短530をかけて、当該輝度調整曲線Lmを連続的に変更する。
ステップS150の輝度制御処理は、ステップS151,S152を含む。ステップS151では、輝度制御部152が、輝度制御処理が開始されてから対象遷移時間が経過したか否かを判定する。ステップS151においてYESならば、輝度制御処理が終了するとともに、輝度調整制御処理は終了する。一方、ステップS151においてNOならば、処理はステップS152に遷移する。
ステップS152では、輝度調整曲線変更処理が行われる。ステップS152の処理の後、ステップS160の描画更新処理が行われる。そして、処理は、再度、ステップS151に遷移する。すなわち、遷移時間が経過するまで、ステップS152,S160の処理が繰り返し行われる。
以下においては、変更の対象となる輝度調整曲線を、「対象輝度調整曲線」ともいう。前提Pm1における対象輝度調整曲線は、輝度調整曲線Lmである。
1回目のステップS152の輝度調整曲線変更処理では、輝度制御部152が、対象輝度調整曲線を変更する。以下においては、変更された輝度調整曲線を、「変更輝度調整曲線」ともいう。なお、2回目以降の輝度調整曲線変更処理では、前回の輝度調整曲線変更処理で得られた変更輝度調整曲線が、さらに変更される。
そして、輝度制御部152は、変更輝度調整曲線を輝度調整部114へ送信する。前提Pm1における輝度調整曲線変更処理では、輝度制御部152が、輝度調整曲線Lmを変更する。
ステップS160の描画更新処理では、輝度調整部114が、変更輝度調整曲線に基づいて、対象映像における各ピクセルの輝度設定値を、出力輝度レベルに変換し、出力映像を得る。輝度調整部114は、所定時間にわたって、当該出力映像を表現するための最終映像信号をデジタルインターフェース115へ送信する。当該所定時間は、例えば、1秒である。
輝度調整制御処理が終了するまでに、以上のステップS152,S160の処理が繰り返し行われる。これにより、各輝度調整曲線変更処理(S152)において、輝度制御部152は、図9の輝度調整点Pb1(描画タイミング)毎に、徐々に、輝度調整曲線を変更する。また、輝度調整部114は、輝度調整点Pb1(描画タイミング)毎に、異なる変更輝度調整曲線を受信する。
ここで、一例として、前提Pm1における輝度調整制御処理では、前提Pm1における輝度調整曲線変更処理および描画更新処理が3回行われると仮定する。この場合、輝度制御部152は、輝度調整曲線Lmが輝度調整曲線Lsとなるように、輝度調整曲線Lmを、徐々に、変更する。これにより、3種類の変更輝度調整曲線が生成される。
輝度制御部152は、3種類の変更輝度調整曲線を、順次、輝度調整部114へ送信する。輝度調整部114は、変更輝度調整曲線を受信する毎に、当該変更輝度調整曲線に基づいた出力映像を得る。輝度調整部114が得る出力映像の輝度(出力輝度レベル)は、所定時間経過毎に、徐々に変更される。
また、輝度制御処理が行われている期間にわたって、メタデータを動的メタデータから静的メタデータに切替える切替え処理M−Sも行われる。
以上のように、前提Pm1における輝度調整制御処理、および、切替え処理M−Sが行われる。これにより、切替え処理M−Sが行われる場合において、出力映像の輝度が、急に大きく変化することを抑制することができる。
また、ピーク輝度差が閾値Th2より大きい場合(S106でYES)、輝度調整制御処理では、輝度制御部152は、遷移時間_長540をかけて、輝度制御処理を行う。
次に、以下の前提Pm2のもとで行われる輝度調整制御処理について説明する。前提Pm2では、システム制御部150のグラフィックス管理部151が、図9の時刻t4に、操作部130から非表示指示を受信する。すなわち、前提Pm2における起点タイミングは、時刻t4である。前提Pm2における起点タイミングは、非表示指示が行われたタイミングである。
また、前提Pm2における終点タイミングは、起点タイミングから遷移時間_長540だけ経過したタイミングである。すなわち、前提Pm2における終点タイミングは、時刻6である。また、前提Pm2では、システム制御部150が、Iピクチャ610の映像属性情報630に含まれるSEI634が示す動的メタデータ情報700を参照している。また、前提Pm2では、図10の状況において、後述の描画更新角度が算出される。
以下においては、グラフィックス管理部151が非表示指示を受信した状況において、起点タイミングから終点タイミングまでの期間を、「対象期間」ともいう。前提Pm2における対象期間は、時刻t4から時刻t6までの期間である。対象期間は、遷移時間_長540に基づいた期間である。以下においては、起点タイミングにおける、ピーク輝度線Lb2の位置を、「原点P0b」ともいう。
図11を参照して、前提Pm2における輝度調整制御処理では、グラフィックス管理部151が非表示指示を受信するため、処理はステップS101からステップS120へ遷移する。
グラフィックス管理部151が非表示指示を受信した場合、切替え処理S−Mが行われる。そのため、以下のステップS120からS124の処理は、切替え処理S−Mが行われる場合に、行われる処理である。
ステップS120では、非表示対応処理が行われる。非表示対応処理では、グラフィックスデコーダ112が、グラフィックス信号の送信を停止する。
次に、システム制御部150が、起点タイミング(時刻t4)における動的メタデータのピーク輝度を取得する(ステップS121)。取得される当該ピーク輝度は、図10の時刻t4における、ピーク輝度線Lb1のピーク輝度である。
次に、輝度制御部152が、遷移時間_長540を、対象遷移時間として設定する(ステップS122)。
次に、描画更新角度算出処理が行われる(ステップS123)。描画更新角度算出処理は、対象期間における、複数の描画タイミング(輝度調整点Pb1)の各々における描画更新角度を算出する処理である。輝度制御部152は、描画タイミング毎の描画更新角度を算出する。
図10を用いて、描画更新角度の算出方法について説明する。ここで、以下のように定義する。起点タイミング(時刻t4)に対応するGOPはGOPnであると仮定する。遷移時間_長540は、一例として、6秒である。説明をわかりやすくするために、GOPの再生時間は、1秒であると仮定する。
また、遷移時間_長540に基づいた対象期間には、GOPnに対応する6個の近傍GOPが存在する仮定とする。当該6個の近傍GOPは、GOP(n+1)、GOP(n+2)、GOP(n+3)、GOP(n+4)、GOP(n+5)およびGOP(n+6)である。当該6個の近傍GOPのピーク輝度は、動的メタデータ情報700におけるランダムアクセス情報730により示される。ただし、当該6個の近傍GOPのピーク輝度を示すランダムアクセス情報730は、図8のランダムアクセス情報730と異なる。
以下においては、描画更新角度を算出する対象となるピーク輝度を、「対象ピーク輝度」ともいう。また、以下においては、図10が示す2次元の座標における、対象ピーク輝度の位置を、「対象ピーク輝度位置」ともいう。
また、ピーク輝度線Lb1には、対象ピーク輝度位置として、A点、B点、C点、D点、E点およびF点が存在する。6個の近傍GOPは、それぞれ、A点、B点、C点、D点、E点およびF点に対応する。例えば、A点は、GOP(n+1)の対象ピーク輝度位置である。また、例えば、E点は、GOP(n+5)の対象ピーク輝度位置である。
以下においては、原点P0bと、対象ピーク輝度位置とを通過する直線を、「対象線」ともいう。図10において、対象線は、一点鎖線により示される。描画更新角度は、ピーク輝度線Lb2と、対象線とがなす角度である。以下においては、単位時間あたりの、出力映像の輝度の変化量を、「単位時間輝度変化量」ともいう。対象線の傾きは、単位時間輝度変化量に相当する。以下においては、描画更新角度を、「描画更新角度900」ともいう。描画更新角度900が小さい程、対象線の傾きは小さい。そのため、傾きが小さい対象線に基づいて、輝度調整曲線が変化した場合、映像の視認性がよくなる。
また、以下においては、対象ピーク輝度位置に対応するタイミングを、「対象タイミング」ともいう。また、以下においては、起点タイミングから対象タイミングまでの時間を、「遷移必要時間920」または「遷移必要時間」ともいう。また、以下においては、静的メタデータが示すピーク輝度と、対象タイミングにおける、動的メタデータのピーク輝度との差の絶対値も、「ピーク輝度差」または「ピーク輝度差910」ともいう。
描画更新角度900は、(ピーク輝度差910÷遷移必要時間920)で表現される式で算出される。ここで、一例として、E点に対応するGOP(n+5)の描画更新角度900を算出するとする。この場合、E点に対応するGOP(n+5)の描画更新角度900は、E点に対応するピーク輝度差910を、E点に対応する遷移必要時間920で除算することにより算出される。
E点に対応するピーク輝度差910は、起点タイミング(時刻t4)におけるピーク輝度線Lb2のピーク輝度と、対象タイミング(時刻t5a)におけるピーク輝度線Lb1のピーク輝度との差の絶対値である。E点に対応する遷移必要時間920は、時刻t4から時刻t5aまでの時間である。
以下においては、A点、B点、C点、D点、E点およびF点に、それぞれ対応する6個の遷移必要時間920を、「6種類の候補時間」ともいう。6種類の候補時間は、遷移時間_長540以下の時間である。また、A点、B点、C点、D点、E点およびF点に、それぞれ対応する6個の単位時間輝度変化量は、互いに異なる。
図10の状況では、E点に対応するGOP(n+5)の描画更新角度900が最も小さい。すなわち、E点に対応する対象線の傾きが最も小さい。そのため、E点に対応する遷移必要時間920は、6種類の候補時間のうち、単位時間輝度変化量を最小にするための候補時間である。
再び、図11を参照して、前提Pm2における描画更新角度算出処理(S123)では、輝度制御部152が、遷移時間_長540に基づいた対象期間における描画タイミング毎の描画更新角度を算出する。
具体的には、まず、輝度制御部152は、動的メタデータ情報700から、遷移時間_長540に基づいた対象期間に存在する図10の6個の近傍GOPに関する情報を示すランダムアクセス情報730を取得する。当該動的メタデータ情報700は、Iピクチャ610の映像属性情報630に含まれるSEI634に示されるデータである。当該6個の近傍GOPは、それぞれ、A点、B点、C点、D点、E点およびF点に対応するGOPである。
輝度制御部152は、取得したランダムアクセス情報730から、上記の6個の近傍GOPのピーク輝度を取得する。そして、輝度制御部152は、取得した6個のピーク輝度に基づいて、6個の近傍GOPの各々に対応するピーク輝度差910を算出する。また、輝度制御部152は、6個の近傍GOPの各々に対応する遷移必要時間920を算出する。
そして、輝度制御部152は、(ピーク輝度差910÷遷移必要時間920)で表現される式から、6個の近傍GOPの各々の描画更新角度900を算出する。
次に、輝度制御部152は、ターゲットタイミングを特定するターゲットタイミング特定処理を行う(ステップS124)。前提Pm2におけるターゲットタイミング特定処理では、輝度制御部152が、6個の近傍GOPの描画更新角度900のうち、最も小さい描画更新角度900を選択する。選択された描画更新角度900は、E点に対応するGOP(n+5)の描画更新角度900である。
また、輝度制御部152は、対象遷移時間として、E点に対応する遷移必要時間920を特定する。前述したように、E点に対応する遷移必要時間920は、6種類の候補時間のうち、単位時間輝度変化量を最小にするための候補時間である。また、輝度制御部152は、E点に対応する遷移必要時間920を、新たな対象遷移時間として設定する。
そして、輝度制御部152は、起点タイミング(時刻t4)から、E点に対応するGOP(n+5)の遷移必要時間920だけ経過したタイミング(時刻t5a)を、ターゲットタイミングとして特定する。これにより、ターゲットタイミング特定処理は終了する。
次に、輝度制御部152は、設定された新たな対象遷移時間に対応する、ターゲットタイミングを設定する(ステップS109)。
次に、輝度制御部152が、ターゲットタイミングに対応する対象遷移時間(E点に対応する遷移必要時間920)をかけて、輝度制御処理を行う(ステップS150)。
ここで、前提Pm2では、切替え処理S−Mが行われる。また、前提Pm2では、ターゲットタイミングに対応する対象遷移時間は、E点に対応する遷移必要時間920である。E点に対応する遷移必要時間920は、遷移時間_短530と異なる時間である。また、E点に対応する遷移必要時間920は、遷移時間_短530より長い時間である。
前提Pm2では、静的メタデータに対応する輝度調整曲線Lsは、例えば、図2の輝度調整曲線L1の形状と類似した形状を有する曲線である。また、前提Pm2では、起点タイミングは、図10の時刻t4である。すなわち、前提Pm2における輝度調整曲線Lsは、時刻t4における、ピーク輝度線Lb2のピーク輝度に対応する曲線である。
また、前提Pm2では、動的メタデータに対応する輝度調整曲線Lmは、例えば、図2の輝度調整曲線L2の形状と類似した形状を有する曲線である。また、前提Pm2では、ターゲットタイミングは、E点に対応する対象タイミングである。また、前提Pm2では、E点に対応する対象タイミング(ターゲットタイミング)は、時刻t5aである。すなわち、前提Pm2における輝度調整曲線Lmは、図10の時刻t5aにおける、ピーク輝度線Lb1のピーク輝度に対応する曲線である。
前提Pm2では、切替え処理S−Mが行われる場合、輝度制御部152は、切替え処理M−Sに対応する遷移時間と異なる対象遷移時間をかけて、輝度制御処理を行う。
切替え処理S−Mが行われる場合、前提Pm2における輝度制御処理では、要約すれば、ピーク輝度線Lb2が示すピーク輝度に対応する輝度調整曲線Lsが、ピーク輝度線Lb1が示すピーク輝度に対応する輝度調整曲線Lmとなるように、輝度制御部152が、E点に対応する遷移必要時間920をかけて、当該輝度調整曲線Lsを連続的に変更する。
前提Pm2におけるステップS152,160の処理は、前提Pm1におけるステップS152,160における処理と同様であるので説明は省略する。
上記のように、前提Pm2における輝度調整制御処理が行われる。また、輝度制御処理が行われている期間にわたって、メタデータを静的メタデータから動的メタデータに切替える切替え処理S−Mも行われる。
以上のように、前提Pm2における輝度調整制御処理、および、切替え処理S−Mが行われる。これにより、切替え処理S−Mが行われる場合において、出力映像の輝度が、急に大きく変化することを抑制することができる。
なお、前提Pm2における輝度調整制御処理では、ステップS123,S124の処理が行われなくてもよい。この場合、輝度制御処理(S150)で使用される対象遷移時間は、遷移時間_長540である。この場合、当該前提Pm2における輝度調整制御処理では、切替え処理S−Mが行われる場合、輝度制御部152が、対象遷移時間(遷移時間_長540)をかけて、輝度制御処理(S150)を行う。当該輝度制御処理は、前述した前提Pm2における輝度制御処理と同様であるので、説明は省略する。
また、前提Pm2におけるステップS122では、以下の条件Sが満たされる場合、遷移時間_長540の代わりに遷移時間_短530が、新たな対象遷移時間として設定される構成(以下、「変形構成A」ともいう)としてもよい。
条件Sは、前提Pm2におけるピーク輝度差が、所定の閾値Th3以下であるという条件である。すなわち、条件Sは、前提Pm2におけるピーク輝度差が所定の閾値を超えないという条件である。
変形構成Aの前提Pm2におけるピーク輝度差は、起点タイミングにおける、静的メタデータが示すピーク輝度と、当該起点タイミングおよび遷移時間_長540に基づいた別のタイミングにおける、動的メタデータが示すピーク輝度との差分である。当該起点タイミングおよび遷移時間_長540に基づいた別のタイミングは、終点タイミング(時刻t6)である。当該終点タイミング(時刻t6)は、起点タイミングから遷移時間_長540だけ経過したタイミングである。上記の閾値Th3は、例えば、1nitから300nitの範囲内の値である。
変形構成Aでは、輝度制御部152が、動的メタデータを取得する。上記の条件Sが満たされる場合、輝度制御部152は、遷移時間_短530をかけて、輝度制御処理を行う。当該輝度制御処理は、前述した前提Pm2における輝度制御処理と同様であるので、説明は省略する。なお、変形構成Aにおける遷移時間_短530の長さは、前提Pm1における遷移時間_短530の長さと異なる時間であってもよい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、メタデータを動的メタデータから静的メタデータに切替える切替え処理である切替え処理M−Sが行われる場合、輝度制御部152は、当該切替え処理M−Sに対応する遷移時間をかけて、輝度制御処理を行う。メタデータを静的メタデータから動的メタデータに切替える切替え処理である切替え処理S−Mが行われる場合、輝度制御部152は、切替え処理M−Sに対応する遷移時間と異なる遷移時間をかけて、輝度制御処理を行う。
これにより、メタデータを切替える処理を行うための遷移時間が一定の時間でない映像再生装置を提供することができる。
また、本実施の形態によれば、ピーク輝度差が閾値Th2より大きい場合(S106でYES)、輝度制御部152は、遷移時間_長540をかけて、輝度制御処理を行う。そのため、ピーク輝度差が閾値Th2より大きい場合でも、出力映像の表示品位を高くすることができる。
また、本実施の形態によれば、グラフィックス状態、ピーク輝度差等に基づいて、切替え処理を行うための遷移時間が、動的に変更される。そのため、ユーザーの視認性を低減させないような、最適な遷移時間に調整することができる。したがって、ユーザーが映像を視聴している状況において、当該ユーザーの視認性が良い状態を保つことができる。また、出力映像の表示品位を高くすることができる。
また、本実施の形態によれば、「メタデータの切替えの緊急性が低い」状況、「ピーク輝度差が大きい」状況等では、長い遷移時間が設定される。これにより、切替え処理が行われる期間における輝度の変化量を小さくすることができる。そのため、出力映像の表示品位を高くすることができる。
ところで、前述の関連構成Aでは、遷移時間は一定の時間である。そのため、単位時間当たりにおける映像のピーク輝度の変化量が非常に大きい場合、段階的に、大きな輝度変化が発生する可能性がある。大きな輝度変化が発生した場合、出力映像の表示品位が低くなってしまうという問題がある。
また、関連構成Aでは、グラフィックス状態等を考慮せずに、一律に同じ遷移時間をかけて、メタデータを切替える処理を行う。そのため、必要以上に短い遷移時間が使用される可能性がある。必要以上に短い遷移時間が使用された場合、出力映像の表示品位が低くなってしまうという問題がある。
そこで、本実施の形態の映像再生装置100は、上記の効果を奏するための構成を有する。そのため、本実施の形態の映像再生装置100により、上記の各問題を解決することができる。
(機能ブロック図)
図12は、映像再生装置BL10の特徴的な機能構成を示すブロック図である。映像再生装置BL10は、映像再生装置100に相当する。つまり、図12は、映像再生装置BL10の有する機能のうち、本技術に関わる主要な機能を示すブロック図である。
映像再生装置BL10は、メタデータを使用して、映像の輝度を調整するための輝度調整情報に基づいて当該映像の輝度を調整するための処理を行う。前記メタデータに対応する前記輝度調整情報は、前記映像の輝度を調整するための特性である調整特性を有する。前記メタデータは、動的メタデータまたは静的メタデータである。
前記動的メタデータは、時間経過に伴う、前記映像の輝度の調整を行うために使用されるデータである。前記静的メタデータは、時間経過に伴う、前記映像の輝度の調整を行わないために使用されるデータである。
映像再生装置BL10は、当該映像再生装置BL10が使用する前記メタデータを切替える切替え処理を行う。前記切替え処理は、前記動的メタデータおよび前記静的メタデータの一方を、当該動的メタデータおよび当該静的メタデータの他方に切替える処理である。
映像再生装置BL10は、機能的には、前記切替え処理を行うための時間である遷移時間をかけて、前記調整特性を変更する輝度制御処理を行う輝度制御部BL1を備える。輝度制御部BL1は、輝度制御部152に相当する。
前記メタデータを前記動的メタデータから前記静的メタデータに切替える前記切替え処理である第1切替え処理が行われる場合、輝度制御部BL1は、当該第1切替え処理に対応する前記遷移時間をかけて、前記輝度制御処理を行う。
前記メタデータを前記静的メタデータから前記動的メタデータに切替える前記切替え処理である第2切替え処理が行われる場合、輝度制御部BL1は、前記第1切替え処理に対応する前記遷移時間と異なる前記遷移時間をかけて、前記輝度制御処理を行う。
(その他の変形例)
以上、本技術に係る映像再生装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本技術は、当該実施の形態に限定されるものではない。本技術の主旨を逸脱しない範囲内で、当業者が思いつく変形を実施の形態に施したものも、本技術に含まれる。つまり、本技術は、その技術の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
例えば、映像再生装置100は、図で示される全ての構成要素を含まなくてもよい。すなわち、映像再生装置100は、本技術の効果を実現できる最小限の構成要素のみを含めばよい。
また、映像再生装置100に含まれる、輝度制御部152の機能は、処理回路により実現されてもよい。
当該処理回路は、前記メタデータを前記動的メタデータから前記静的メタデータに切替える前記切替え処理である第1切替え処理が行われる場合、当該第1切替え処理に対応する前記遷移時間をかけて、前記輝度制御処理を行うための回路である。
また、当該処理回路は、前記メタデータを前記静的メタデータから前記動的メタデータに切替える前記切替え処理である第2切替え処理が行われる場合、前記第1切替え処理に対応する前記遷移時間と異なる前記遷移時間をかけて、前記輝度制御処理を行うための回路でもある。
処理回路は、専用のハードウエアであってよい。また、処理回路は、メモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサであってもよい。当該プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSP(Digital Signal Processor)等である。
以下においては、処理回路が専用のハードウエアである構成を、「構成Cs1」ともいう。また、以下においては、処理回路が、プロセッサである構成を、「構成Cs2」ともいう。
構成Cs1では、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化されたプロセッサ、並列プログラム化されたプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものが該当する。輝度制御部152の機能は、1つの処理回路で実現されてもよい。
なお、映像再生装置100に含まれる各構成要素の全てまたは一部を、ハードウエアで示した構成は、例えば、以下のようになる。以下においては、映像再生装置100に含まれる各構成要素の全てまたは一部を、ハードウエアで示した映像再生装置を、「映像再生装置hd10」ともいう。
図13は、映像再生装置hd10のハードウエア構成図である。図13を参照して、映像再生装置hd10は、プロセッサhd1と、メモリhd2とを備える。メモリhd2は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM等の、不揮発性または揮発性の半導体メモリである。また、メモリhd2は、例えば、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等である。また、メモリhd2は、今後使用されるあらゆる記憶媒体であってもよい。
構成Cs2では、処理回路は、プロセッサhd1である。構成Cs2では、輝度制御部152の機能は、ソフトウエア、ファームウエア、またはソフトウエアとファームウエアとの組み合わせにより実現される。ソフトウエアまたはファームウエアは、プログラムとして記述され、メモリhd2に格納される。
また、構成Cs2では、処理回路(プロセッサhd1)が、メモリhd2に記憶されたプログラムを読み出して、当該プログラムを実行することにより、輝度制御部152の機能は実現される。すなわち、メモリhd2は、以下のプログラムを格納する。
当該プログラムは、前記メタデータを前記動的メタデータから前記静的メタデータに切替える前記切替え処理である第1切替え処理が行われる場合、当該第1切替え処理に対応する前記遷移時間をかけて、前記輝度制御処理を行うステップを、処理回路(プロセッサhd1)に実行させるためのプログラムである。
また、当該プログラムは、前記メタデータを前記静的メタデータから前記動的メタデータに切替える前記切替え処理である第2切替え処理が行われる場合、前記第1切替え処理に対応する前記遷移時間と異なる前記遷移時間をかけて、前記輝度制御処理を行うステップを、処理回路(プロセッサhd1)に実行させるためのプログラムでもある。
また、当該プログラムは、輝度制御部152が行う処理の手順、当該処理を実行する方法等をコンピュータに実行させるものでもある。
以上の構成Cs1および構成Cs2のように、処理回路は、ハードウエア、ソフトウエア、ファームウエア、またはこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。
また、本技術は、映像再生装置100が備える特徴的な構成部の動作をステップとする映像再生方法として実現してもよい。また、本技術は、そのような映像再生方法に含まれる各ステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現してもよい。また、本技術は、そのようなプログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体として実現されてもよい。また、当該プログラムは、インターネット等の伝送媒体を介して配信されてもよい。本技術に係る映像再生方法は、例えば、図11の処理に相当する。
上記実施の形態で用いた全ての数値は、本技術を具体的に説明するための一例の数値である。すなわち、本技術は、上記実施の形態で用いた各数値に制限されない。
なお、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
100,BL10,hd10 映像再生装置、110 デコーダブロック、114 輝度調整部、150 システム制御部、151 グラフィックス管理部、152,BL1 輝度制御部。

Claims (10)

  1. メタデータを使用して、映像の輝度を調整するための輝度調整情報に基づいて当該映像の輝度を調整するための処理を行う映像再生装置であって、
    前記メタデータに対応する前記輝度調整情報は、前記映像の輝度を調整するための特性である調整特性を有し、
    前記メタデータは、動的メタデータまたは静的メタデータであり、
    前記動的メタデータは、時間経過に伴う、前記映像の輝度の調整を行うために使用されるデータであり、
    前記静的メタデータは、時間経過に伴う、前記映像の輝度の調整を行わないために使用されるデータであり、
    前記映像再生装置は、当該映像再生装置が使用する前記メタデータを切替える切替え処理を行い、
    前記切替え処理は、前記動的メタデータおよび前記静的メタデータの一方を、当該動的メタデータおよび当該静的メタデータの他方に切替える処理であり、
    前記映像再生装置は、
    前記切替え処理を行うための時間である遷移時間をかけて、前記調整特性を変更する輝度制御処理を行う輝度制御部を備え、
    前記メタデータを前記動的メタデータから前記静的メタデータに切替える前記切替え処理である第1切替え処理が行われる場合、前記輝度制御部は、当該第1切替え処理に対応する前記遷移時間をかけて、前記輝度制御処理を行い、
    前記メタデータを前記静的メタデータから前記動的メタデータに切替える前記切替え処理である第2切替え処理が行われる場合、前記輝度制御部は、前記第1切替え処理に対応する前記遷移時間と異なる前記遷移時間をかけて、前記輝度制御処理を行う、
    映像再生装置。
  2. 前記映像再生装置は、さらに、
    前記映像に重畳されるグラフィックスを表示するか否かを管理するグラフィックス管理部を備え、
    前記グラフィックスが表示される場合、前記第1切替え処理が行われる、
    請求項1に記載の映像再生装置。
  3. 前記遷移時間には、第1遷移時間と、前記第1遷移時間より長い第2遷移時間とが存在し、
    前記第1切替え処理が行われる場合、前記輝度制御部は、前記第1遷移時間をかけて、前記輝度制御処理を行い、
    前記第2切替え処理が行われる場合、前記輝度制御部は、前記第2遷移時間をかけて、前記輝度制御処理を行う、
    請求項1または2に記載の映像再生装置。
  4. 前記映像には、当該映像が表現する最大の輝度としてのピーク輝度が存在し、
    前記静的メタデータは、固定値としての前記ピーク輝度を示し、
    前記動的メタデータは、時間経過に伴って変化する前記ピーク輝度を示し、
    前記遷移時間には、第1遷移時間と、前記第1遷移時間より長い第2遷移時間とが存在し、
    前記第2切替え処理が行われる場合であって、かつ、前記グラフィックスの表示に関する指示が行われたタイミングにおける、前記静的メタデータが示す前記ピーク輝度と、当該タイミングおよび前記第2遷移時間に基づいた別のタイミングにおける、前記動的メタデータが示す前記ピーク輝度との差分が所定の閾値を超えない場合、前記輝度制御部は、前記第1遷移時間をかけて、前記輝度制御処理を行う、
    請求項2に記載の映像再生装置。
  5. 前記遷移時間には、第1遷移時間と、前記第1遷移時間より長い第2遷移時間とが存在し、
    前記輝度制御処理が行われる場合、時間経過に伴い、前記輝度が変化し、
    前記第2切替え処理が行われる場合、
    (a)前記輝度制御部は、前記第2遷移時間以下の複数種類の時間のうち、単位時間あたりの前記輝度の変化量を最小にするための時間を、前記遷移時間である第3遷移時間として特定し、
    (b)前記輝度制御部は、前記第3遷移時間をかけて、前記輝度制御処理を行う、
    請求項1または2に記載の映像再生装置。
  6. メタデータを使用して、映像の輝度を調整するための輝度調整情報に基づいて当該映像の輝度を調整するための処理を行う映像再生装置が行う映像再生方法であって、
    前記メタデータに対応する前記輝度調整情報は、前記映像の輝度を調整するための特性である調整特性を有し、
    前記メタデータは、動的メタデータまたは静的メタデータであり、
    前記動的メタデータは、時間経過に伴う、前記映像の輝度の調整を行うために使用されるデータであり、
    前記静的メタデータは、時間経過に伴う、前記映像の輝度の調整を行わないために使用されるデータであり、
    前記映像再生装置は、当該映像再生装置が使用する前記メタデータを切替える切替え処理を行い、
    前記切替え処理は、前記動的メタデータおよび前記静的メタデータの一方を、当該動的メタデータおよび当該静的メタデータの他方に切替える処理であり、
    前記映像再生方法は、
    前記切替え処理を行うための時間である遷移時間をかけて、前記調整特性を変更する輝度制御処理を行う輝度制御ステップを備え、
    前記輝度制御ステップは、前記メタデータを前記動的メタデータから前記静的メタデータに切替える前記切替え処理である第1切替え処理が行われる場合、当該第1切替え処理に対応する前記遷移時間をかけて、前記輝度制御処理を行い、
    前記輝度制御ステップは、前記メタデータを前記静的メタデータから前記動的メタデータに切替える前記切替え処理である第2切替え処理が行われる場合、前記第1切替え処理に対応する前記遷移時間と異なる前記遷移時間をかけて、前記輝度制御処理を行う、
    映像再生方法。
  7. 前記映像再生装置は、前記映像に重畳されるグラフィックスを表示するか否かを管理し、
    前記映像再生方法では、前記グラフィックスが表示される場合、前記第1切替え処理が行われる、
    請求項6に記載の映像再生方法。
  8. 前記遷移時間には、第1遷移時間と、前記第1遷移時間より長い第2遷移時間とが存在し、
    前記輝度制御ステップは、前記第1切替え処理が行われる場合、前記第1遷移時間をかけて、前記輝度制御処理を行い、
    前記輝度制御ステップは、前記第2切替え処理が行われる場合、前記第2遷移時間をかけて、前記輝度制御処理を行う、
    請求項6または7に記載の映像再生方法。
  9. 前記映像には、当該映像が表現する最大の輝度としてのピーク輝度が存在し、
    前記静的メタデータは、固定値としての前記ピーク輝度を示し、
    前記動的メタデータは、時間経過に伴って変化する前記ピーク輝度を示し、
    前記遷移時間には、第1遷移時間と、前記第1遷移時間より長い第2遷移時間とが存在し、
    前記輝度制御ステップは、前記第2切替え処理が行われる場合であって、かつ、前記グラフィックスの表示に関する指示が行われたタイミングにおける、前記静的メタデータが示す前記ピーク輝度と、当該タイミングおよび前記第2遷移時間に基づいた別のタイミングにおける、前記動的メタデータが示す前記ピーク輝度との差分が所定の閾値を超えない場合、前記第1遷移時間をかけて、前記輝度制御処理を行う、
    請求項7に記載の映像再生方法。
  10. 前記遷移時間には、第1遷移時間と、前記第1遷移時間より長い第2遷移時間とが存在し、
    前記輝度制御処理が行われる場合、時間経過に伴い、前記輝度が変化し、
    前記第2切替え処理が行われる場合、
    (a)前記映像再生方法では、前記映像再生装置が、前記第2遷移時間以下の複数種類の時間のうち、単位時間あたりの前記輝度の変化量を最小にするための時間を、前記遷移時間である第3遷移時間として特定し、
    (b)前記輝度制御ステップは、前記第3遷移時間をかけて、前記輝度制御処理を行う、
    請求項6または7に記載の映像再生方法。
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