JP2021165253A - 化合物、樹脂、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 - Google Patents

化合物、樹脂、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 Download PDF

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JP2021165253A JP2021030876A JP2021030876A JP2021165253A JP 2021165253 A JP2021165253 A JP 2021165253A JP 2021030876 A JP2021030876 A JP 2021030876A JP 2021030876 A JP2021030876 A JP 2021030876A JP 2021165253 A JP2021165253 A JP 2021165253A
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由香子 安立
Yukako Adachi
雅彦 嶋田
Masahiko Shimada
幸司 市川
Koji Ichikawa
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Abstract

【課題】良好なCD均一性(CDU)を有するレジストパターンを製造することができる化合物、樹脂及びこれを含むレジスト組成物を提供する。【解決手段】式(I)で表される化合物、樹脂及びこれを含むレジスト組成物。[式中、R1は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基等を表す。L1は単結合又はアルカンジイル基を表す。R3は、置換基を有してもよい飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−SO2−又は−CO−に置き換わっていてもよい。m3は2又は3の整数を表す。R4はハロゲン原子、ヒドロキシ基、フッ素を有してもよいアルキル基、アルコキシ基などを表し、m4は0〜3のいずれかの整数を表す。]【選択図】なし

Description

本発明は、化合物、樹脂、レジスト組成物及びレジスト組成物を用いるレジストパターンの製造方法等に関する。
特許文献1には、下記化合物に由来する構造単位を有する樹脂を含有するレジスト組成物が記載されている。
Figure 2021165253
特許文献2には、下記化合物に由来する構造単位を有する樹脂を含有するレジスト組成物が記載されている。
Figure 2021165253
特許文献3には、下記化合物に由来する構造単位を有する樹脂を含有するレジスト組成物が記載されている。
Figure 2021165253
特許文献4には、下記化合物に由来する構造単位を有する樹脂を含有するレジスト組成物が記載されている。
Figure 2021165253
特開2006−111802号公報 特開2007−256347号公報 特開2014−071300号公報 特開2003−073340号公報
本発明は、上記化合物に由来する構造単位を含む樹脂を含有するレジスト組成物によって形成されたレジストパターンよりも、CD均一性(CDU)が良好なレジストパターンを形成する化合物を提供する。
本発明は、以下の発明を含む。
[1]式(I)で表される化合物。
Figure 2021165253
[式(I)中、
は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
1は、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
は、置換基を有してもよい炭素数1〜24の飽和炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−S−、−SO−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
m3は、2又は3の整数を表し、複数のRは互いに同一であっても異なってもよい。
は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のフッ化アルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基又は炭素数1〜6のアルキルカルボニルオキシ基を表す。
m4は、0〜3のいずれかの整数を表し、m4が2以上のとき、複数のRは互いに同一であっても異なってもよい。]
[2]L1が、単結合又はメチレン基である[1]記載の化合物。
[3]Rが、炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基を含む飽和炭化水素基(該飽和環状炭化水素基は、置換基を有してもよく、該飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−SO−又は−CO−に置き換わっていてもよい。)、式(1a)で表される基又は式(2a)で表される基である[1]又は[2]記載の化合物。
Figure 2021165253
[式(1a)中、Raa1、Raa2及びRaa3は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜8のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜20の飽和脂環式炭化水素基、もしくは置換基を有していてもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表すか、又はRaa1及びRaa2は互いに結合してそれらが結合する炭素原子とともに炭素数3〜20の飽和脂環式炭化水素基を形成する。
*は結合手を表す。]
Figure 2021165253
[式(2a)中、Raa1’及びRaa2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の飽和炭化水素基を表し、Raa3’は、炭素数1〜20の飽和炭化水素基を表すか、又はRaa2’及びRaa3’は互いに結合してそれらが結合する−C−X−とともに炭素数3〜20の飽和複素環基を形成し、該飽和炭化水素基及び該飽和複素環基に含まれる−CH−は、−O−で置き換わってもよい。
aは、酸素原子を表す。
*は結合手を表す。]
[4]m3が、2である[1]〜[3]のいずれかに記載の化合物。
[5]Rが、式(2a)で表される基であり、Raa2’及びRaa3’は互いに結合してそれらが結合する−C−X−とともに炭素数3〜20の飽和複素環基を形成し、Xは酸素原子を表す[1]〜[4]のいずれかに記載の化合物。
[6][1]〜[5]のいずれかに記載の化合物に由来する構造単位を含む樹脂。
[7]式(I)で表される化合物に由来する構造単位以外の酸不安定基を有する構造単位をさらに含む[6]記載の樹脂。
[8][6]又は[7]記載の樹脂と、酸発生剤とを含有するレジスト組成物。
[9]酸発生剤が、式(B1)で表される塩を含む[8]記載のレジスト組成物。
Figure 2021165253
[式(B1)中、
b1及びQb2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
b1は、炭素数1〜24の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−に置き換わっていてもよく、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよい。
Yは、置換基を有していてもよいメチル基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜24の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−SO−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
は、有機カチオンを表す。]
[10]酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩をさらに含有する[8]又は[9]記載のレジスト組成物。
[11](1)[8]〜[10]のいずれかに記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程、を含むレジストパターンの製造方法。
本発明の化合物に由来する構造単位を含む樹脂を使用したレジスト組成物を用いることにより、良好なCD均一性(CDU)でレジストパターンを製造することができる。
本明細書において、特筆しない限り、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート及びメタクリレートからなる群から選ばれる少なくとも一種」を意味する。「(メタ)アクリル酸」や「(メタ)アクリロイル」等の表記も、同様の意味を有する。「CH2=C(CH3)−CO−」又は「CH2=CH−CO−」を有する構造単位が例示されている場合には、双方の基を有する構造単位が同様に例示されているものとする。また、本明細書中に記載する基において、直鎖構造と分岐構造の両方をとり得るものについては、そのいずれでもよい。「組み合わせた基」とは、例示した基を2種以上結合させた基を意味し、それら基の価数は結合形態によって適宜変更してもよい。「由来する」又は「誘導される」とは、その分子中に含まれる重合性C=C結合が重合により−C−C−基となることを指す。立体異性体が存在する場合は、全ての立体異性体を包含する。
本明細書において、「レジスト組成物の固形分」とは、レジスト組成物の総量から、後述する溶剤(E)を除いた成分の合計を意味する。
〔式(I)で表される化合物〕
本発明の化合物は、式(I)で表される化合物(以下「化合物(I)」という場合がある)に関する。
Figure 2021165253
[式(I)中、全ての符号は、それぞれ前記と同じ意味を表す。]
式(I)において、Rのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、メチル基、ペルフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、エチル基、ペルフルオロプロピル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、プロピル基、ペルフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ブチル基、ペルフルオロペンチル基、2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ペルフルオロヘキシル基等が挙げられる。
は、水素原子又はメチル基であることが好ましく、メチル基であることがさらに好ましい。
のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基の直鎖状アルカンジイル基;
エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、プロパン−2,2−ジイル基、ペンタン−2,4−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。
1は、単結合又は炭素数1〜4のアルカンジイル基であることが好ましく、単結合又は炭素数1〜3のアルカンジイル基であることがより好ましく、単結合、メチレン基、エタン−1,1−ジイル基、プロパン−2,2−ジイル基であることがさらに好ましく、単結合又はメチレン基であることがより一層好ましい。
における飽和炭化水素基としては、アルキル基等の飽和鎖式炭化水素基、飽和脂環式炭化水素基等の飽和環状炭化水素基及びこれらを組み合わせることにより形成される基が挙げられる。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基等が挙げられる。アルキル基の炭素数は、好ましくは1〜12であり、より好ましくは1〜9であり、さらに好ましくは1〜6であり、より一層好ましくは1〜4である。
飽和脂環式炭化水素基は、単環式、多環式及びスピロ環のいずれでもよい。飽和脂環式炭化水素基としては、以下に表される基が挙げられる。結合部位は任意の位置とすることができる。
Figure 2021165253
具体的には、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、シクロドデシル基等の単環式シクロアルキル基、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基等の多環式シクロアルキル基等が挙げられる。飽和脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは3〜18であり、より好ましくは3〜16であり、さらに好ましくは3〜12である。
組み合わせた基の場合、上述の基において価数の異なる基(アルカンジイル基、アルカントリイル基、シクロアルカンジイル基、シクロアルカントリイル基等)が含まれていてもよい。
組み合わせることにより形成される基としては、飽和脂環式炭化水素基と飽和鎖式炭化水素基とを組み合わせた基(例えば、飽和脂環式炭化水素基−アルカンジイル基−*、アルキル基−飽和脂環式炭化水素基−*)が挙げられる。*は結合部位を表す。
飽和脂環式炭化水素基−アルカンジイル基−*としては、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、1−(アダマンタン−1−イル)メチル基、1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルエチル等のシクロアルキルアルキル基等が挙げられる。
アルキル基−飽和脂環式炭化水素基−*としては、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、2−アルキルアダマンタン−2−イル基等のアルキル基を有するシクロアルキル基等が挙げられる。
飽和炭化水素基に含まれる−CH−が、−O−、−S−、−SO−又は−CO−に置き換わった基としては、ヒドロキシ基、カルボキシ基、チオール基、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基、シクロヘキシルオキシ基等のシクロアルコキシ基、シクロヘキシルメトキシ基等のシクロアルキルアルコキシ基、アセチル基等のアルキルカルボニル基、メトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、アセチルオキシ基等のアルキルカルボニルオキシ基、アルキルチオ基、ブトキシカルボニルオキシ基等のアルコキシカルボニルオキシ基等が挙げられる。また、飽和脂環式炭化水素基に含まれる−CH−が−O−、−SO−又は−CO−で置き換わった基としては、以下に表される基が挙げられる。以下に表される基の−O−の位置が−S−に置き換わっていてもよい。結合部位は任意の位置とすることができる。
Figure 2021165253
飽和炭化水素基に含まれる−CH−が、−O−、−S−、−SO−又は−CO−で置き換わっている場合、置き換わる前の炭素数を該飽和炭化水素基の総炭素数とする。また、置き換わりの数は、1つでもよいし、2以上でもよい。
の飽和炭化水素基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜12のアルキル基(該アルキル基に含まれる−CH2−は、−O−、−S−、−CO−又は−SO−に置き換わっていてもよい)が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
炭素数1〜12のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基等が挙げられる。アルキル基の炭素数は、好ましくは1〜9であり、より好ましくは1〜6であり、さらに好ましくは1〜4である。
置換基として、アルキル基に含まれる−CH2−は、−O−、−S−、−CO−又は−SO−に置き換わっている場合、置き換わる前の炭素数を該アルキル基の総炭素数とする。ヒドロキシ基(メチル基中に含まれる−CH2−が、−O−に置き換わった基)、カルボキシル基(エチル基中に含まれる−CH2−CH2−が、−O−CO−に置き換わった基)、アルコキシ基(アルキル基中に含まれる任意の位置の−CH2−が、−O−に置き換わった基)、アルコキシカルボニル基(アルキル基中に含まれる任意の位置の−CH2−CH2−が、−O−CO−に置き換わった基)、アルキルカルボニル基(アルキル基中に含まれる任意の位置の−CH2−が、−CO−に置き換わった基)、アルキルカルボニルオキシ基(アルキル基中に含まれる任意の位置の−CH2−CH2−が、−CO−O−に置き換わった基)、アルキルチオ基(アルキル基中に含まれる任意の位置の−CH2−が、−S−に置き換わった基)等が挙げられる。
アルコキシ基としては、炭素数1〜11のアルコキシ基が挙げられ、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基等が挙げられる。
アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニル基及びアルキルカルボニルオキシ基は、上述したアルキル基又はアルコキシ基にカルボニル基又はカルボニルオキシ基が結合した基を表す。
アルコキシカルボニル基としては、炭素数2〜11のアルコキシカルボニル基が挙げられ、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等が挙げられ、アルキルカルボニル基としては、炭素数2〜12のアルキルカルボニル基が挙げられ、例えば、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基等が挙げられ、アルキルカルボニルオキシ基としては、炭素数2〜11のアルキルカルボニルオキシ基が挙げられ、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基等が挙げられる。
アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基等が挙げられる。
における飽和炭化水素基は、1つの置換基又は複数の置換基を有していてもよい。
における飽和炭化水素基としては、式(1a)で表される基、式(2a)で表される基又は炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基を含む飽和炭化水素基(該飽和炭化水素基は、置換基を有してもよく、該飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−SO−又は−CO−に置き換わっていてもよい。)であることが好ましく、式(1a)で表される基又は式(2a)で表される基であることがより好ましい。
Figure 2021165253
[式(1a)中、Raa1、Raa2及びRaa3は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜8のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜20の飽和脂環式炭化水素基、もしくは置換基を有していてもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表すか、又はRaa1及びRaa2は互いに結合してそれらが結合する炭素原子とともに炭素数3〜20の飽和脂環式炭化水素基を形成する。
*は結合手を表す。]
Figure 2021165253
[式(2a)中、Raa1’及びRaa2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の飽和炭化水素基を表し、Raa3’は、炭素数1〜20の飽和炭化水素基を表すか、又はRaa2’及びRaa3’は互いに結合してそれらが結合する−C−X−とともに炭素数3〜20の飽和複素環基を形成し、該飽和炭化水素基及び該飽和複素環基に含まれる−CH−は、−O−で置き換わってもよい。
aは、酸素原子を表す。
*は結合手を表す。]
飽和環状炭化水素基を含む飽和炭化水素基としては、単環式又は多環式の炭素数3〜18の飽和脂環式炭化水素基等の飽和環状炭化水素基(該飽和環状炭化水素基は、置換基を有してもよく、該飽和環状炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−CO−又は−SO−に置き換わっていてもよい)もしくは飽和脂環式炭化水素基と飽和鎖式炭化水素基とを組み合わせた基(該組み合わせた基は、置換基を有してもよく、該組み合わせた基に含まれる−CH2−は、−O−、−CO−又は−SO−に置き換わっていてもよい)などが挙げられる。
なお、組み合わせにおいて、飽和脂環式炭化水素基、飽和鎖式炭化水素基は、それぞれ2種以上を組み合わせてもよい。また、いずれの基が酸素原子に結合していてもよい。また、上述の基において価数の異なる基(アルカンジイル基、アルカントリイル基、シクロアルカンジイル基、シクロアルカントリイル基等)が含まれていてもよい。Rにおける飽和環状炭化水素基を含む飽和炭化水素基の合計炭素数は、例えば、3〜24が挙げられ、4〜18が好ましく、5〜16がより好ましい。
組み合わせた基の具体例としては、
アダマンチルメチル基、アダマンチルエチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基等の、飽和脂環式炭化水素基−飽和鎖式炭化水素基−*(該飽和鎖式炭化水素基及び該飽和脂環式炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−CO−又は−SO−に置き換わっていてもよい)、
メチルアダマンチル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基等の、飽和鎖式炭化水素基−飽和脂環式炭化水素基−*(該飽和鎖式炭化水素基及び該飽和脂環式炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−CO−又は−SO−に置き換わっていてもよい)、
メチルシクロヘキシルメチル基等の、飽和鎖式炭化水素基−飽和脂環式炭化水素基−飽和鎖式炭化水素基−*(該飽和鎖式炭化水素基及び該飽和脂環式炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−CO−又は−SO−に置き換わっていてもよい)等が挙げられる。ここで、*は酸素原子との結合部位を表す。
飽和環状炭化水素基又は組み合わせた基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜12のアルキル基(該アルキル基に含まれる−CH2−は、−O−、−CO−又は−SO−に置き換わっていてもよい)が挙げられる。
ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基(該アルキル基に含まれる−CH2−は、−O−、−CO−又は−SO−に置き換わっていてもよい)としては、上述した基と同様のものが挙げられる。
炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基(該飽和環状炭化水素基は、置換基を有してもよく、該飽和環状炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−SO−又は−CO−に置き換わっていてもよい。)は、
炭素数3〜18の飽和脂環式炭化水素基(該飽和脂環式炭化水素基は、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシ基及びフッ素原子からなる群より選ばれる1以上を有してもよく、該飽和脂環式炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−SO−又は−CO−に置き換わっていてもよい)であることが好ましく、
炭素数5〜16の多環の飽和脂環式炭化水素基(該飽和脂環式炭化水素基は、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシ基及びフッ素原子からなる群より選ばれる1以上を有してもよく、該飽和脂環式炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−SO−又は−CO−に置き換わっていてもよい)であることがより好ましい。
炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基を含む飽和炭化水素基(該飽和炭化水素基は、置換基を有してもよく、該飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−CO−又は−SO−に置き換わっていてもよい)としては、
好ましくは、炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基を含む飽和炭化水素基(該飽和環状炭化水素基は、置換基を有してもよく、該飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−SO−又は−CO−に置き換わっていてもよい)であり、
より好ましくは、炭素数3〜18の飽和脂環式炭化水素基を含む飽和炭化水素基(該飽和脂環式炭化水素基は、置換基を有してもよく、該飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−SO−又は−CO−に置き換わっていてもよい)であり、
さらに好ましくは、炭素数3〜18の飽和脂環式炭化水素基を含む飽和炭化水素基(該飽和脂環式炭化水素基は、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシ基及びフッ素原子からなる群より選ばれる1以上を有してもよく、該飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−SO−又は−CO−に置き換わっていてもよい)であり、
さらにより好ましくは、炭素数3〜18の飽和脂環式炭化水素基(該飽和脂環式炭化水素基は、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシ基及びフッ素原子からなる群より選ばれる1以上を有してもよく、該飽和脂環式炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−SO−又は−CO−に置き換わっていてもよい)、炭素数3〜18の飽和脂環式炭化水素基と炭素数1〜6の飽和鎖式炭化水素基とを組み合わせた基(該飽和脂環式炭化水素基は、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシ基及びフッ素原子からなる群より選ばれる1以上を有してもよく、該組み合わせた基に含まれる−CH2−は、−O−、−SO−又は−CO−に置き換わっていてもよい)である。
aa1、Raa2及びRaa3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等が挙げられる。Raa1、Raa2及びRaa3のアルキル基の炭素数は、好ましくは1〜6であり、より好ましくは1〜3である。
aa1、Raa2及びRaa3のアルケニル基としては、エテニル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基、tert−ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクチニル基、イソオクチニル基、ノネニル基が挙げられる。
aa1、Raa2及びRaa3の飽和脂環式炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の飽和脂環式炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の飽和脂環式炭化水素基としては、例えば、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基(*は結合手を表す。)等が挙げられる。Raa1、Raa2及びRaaの飽和脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは3〜16であり、より好ましくは3〜12である。
Figure 2021165253
aa1、Raa2及びRaa3の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ビフェニル基、フェナントリル基等のアリール基が挙げられる。Raa1、Raa2及びRaa3の芳香族炭化水素基の炭素数は、好ましくは6〜14であり、より好ましくは6〜10である。
置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基の置換基としては、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数3〜20の飽和脂環式炭化水素基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基が挙げられる。置換基を有していてもよい炭素数2〜8のアルケニル基の置換基としては、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基が挙げられる。置換基を有していてもよい炭素数3〜20の飽和脂環式炭化水素基の置換基としては、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基が挙げられる。置換基を有していてもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素基の置換基としては、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基が挙げられる。より具体的には、上述したアルキル基と脂環式炭化水素基とを組み合わせた基(例えば、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基、シクロヘキシルメチル基、アダマンチルメチル基、アダマンチルジメチル基、ノルボルニルエチル基等のアルキルシクロアルキル基又はシクロアルキルアルキル基)、ベンジル基等のアラルキル基、アルキル基を有する芳香族炭化水素基(p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル基等)、脂環式炭化水素基を有する芳香族炭化水素基(p−シクロヘキシルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基等)、フェニルシクロヘキシル基等のアリール−シクロアルキル基等が挙げられる。
aa1及びRaa2が互いに結合して炭素原子とともに飽和脂環式炭化水素基を形成する場合の−C(Raa1)(Raa2)(Raa3)としては、下記の基が挙げられる。飽和脂環式炭化水素基は、好ましくは3〜16であり、より好ましくは炭素数3〜12である。*は−O−との結合手を表す。
Figure 2021165253
式(1a)で表される基としては、1,1,1−トリアルキル基(式(1a)中においてRaa1、Raa2及びRaaがアルキル基である基、好ましくはtert−ブトキシカルボニル基)、2−アルキルアダマンタン−2−イル基(式(1a)中、Raa1、Raa2及びこれらが結合する炭素原子がアダマンチル基を形成し、Raa3がアルキル基である基)及び1−(アダマンタン−1−イル)−1,1−ジアルキル基(式(1a)中、Raa1及びRaa2がアルキル基であり、Raa3がアダマンチル基である基)等が挙げられる。
aa1'、Raa2'及びRaa3'の飽和炭化水素基としては、アルキル基、飽和脂環式炭化水素基及びこれらを組み合わせることにより形成される基等が挙げられる。
アルキル基及び飽和脂環式炭化水素基は、Raa1、Raa2及びRaaで挙げた基と同じものが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ビフェニル基、フェナントリル基等のアリール基等が挙げられる。
組み合わせた基としては、上述したアルキル基と飽和脂環式炭化水素基とを組み合わせた基(例えば、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基、シクロヘキシルメチル基、アダマンチルメチル基、アダマンチルジメチル基、ノルボルニルエチル基等のシクロアルキルアルキル基又はアルキルシクロアルキル基等)、ベンジル基等のアラルキル基、アルキル基を有する芳香族炭化水素基(p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル基等)、脂環式炭化水素基を有する芳香族炭化水素基(p−シクロヘキシルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基等)、フェニルシクロヘキシル基等のアリール−シクロアルキル基等が挙げられる。
aa2'及びRaa3'が互いに結合してそれらが結合する炭素原子及びXaとともに飽和複素環基を形成する場合、−C(Raa1')(Raa2')−Xa−(Raa3')としては、下記の基が挙げられる。*は、結合手を表す。
Figure 2021165253
aa1'及びRaa2'のうち、少なくとも1つは水素原子であることが好ましい。
酸不安定基(1a)の具体例としては、以下の基が挙げられる。*は結合手を表す。
Figure 2021165253
酸不安定基(2a)の具体例としては、以下の基が挙げられる。*は結合手を表す。
Figure 2021165253
は、式(1a)で表される基及び式(a2)で表される基のいずれでもよいが、式(1a)で表される基において、Raa1、Raa2及びRaa3は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基を表すか、又はRaa1及びRaa2は互いに結合してそれらが結合する炭素原子とともに炭素数3〜12の飽和脂環式炭化水素基を形成するもの、式(a2)で表される基において、脂環式炭化水素基、炭化水素基及び複素環基に含まれる−CH−が−SO−又は−COO−に置き換わらない基を有するものであることが好ましく、
式(1a)で表される基において、Raa1及びRaa2は互いに結合してそれらが結合する炭素原子とともに炭素数3〜12の脂環式炭化水素基を形成し、Raa3は、炭素数1〜8のアルキル基であるもの、式(2a)において、Raa1’及びRaa2’は、水素原子を表し、Raa3’は、炭素数1〜10のアルキル基を表すか、又はRaa2’及びRaa3’は互いに結合してそれらが結合する−C−X−とともに炭素数3〜20の酸素含有複素環基を形成するものがより好ましい。
なかでも、式(2a)で表される基であることがさらに好ましい。
*−CO−ORで表される基は、ベンゼン環のいずれの位置、つまり、Lの結合位置に対してo位、m位又はp位のいずれに結合してもよい。
m3は、好ましくは2である。この場合、*−CO−ORで表される基は、Lの結合位置に対してm位に結合することが好ましい。
のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
の炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基が挙げられる。アルキル基の炭素数は、好ましくは1〜4である。
のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基及びヘキシルオキシ基等が挙げられる。アルコキシ基の炭素数は、好ましくは1〜4である。
の炭素数1〜6のアルキルカルボニルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基等が挙げられる。
の炭素数1〜6のフッ化アルキル基としては、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、ペルフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ペルフルオロペンチル基、2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基等が挙げられる。
m4は、好ましくは0〜2であり、より好ましくは0又は1であり、さらに好ましくは0である。
化合物(I)としては、例えば、以下の化合物が挙げられる。
Figure 2021165253
Figure 2021165253
式(I−1)〜式(I−27)で表される化合物において、式(I)のRに相当するメチル基が水素原子、ハロゲン原子、ハロアルキル基又は他のアルキル基に置き換わった化合物も、化合物(I)の具体例として挙げることができる。なかでも、式(I−1)〜式(I−21)、式(I−25)〜式(I−27)で表される化合物が好ましく、式(I−1)、式(I−2)、式(I−5)、式(I−6)、式(I−13)、式(I−15)、式(I−16)〜式(I−21)、式(I−25)、式(I−26)で表される化合物がより好ましい。
<化合物(I)の製造方法>
化合物(I)は、式(I−a)で表される化合物とカルボニルジイミダゾールとを溶媒中で反応させた後、さらに、式(I−b)で表される化合物と反応させることにより得ることができる。
Figure 2021165253
(式中、全ての符号は、それぞれ前記と同じ意味を表す。)
溶媒としては、テトラヒドロフラン、クロロホルム及びアセトニトリルなどが挙げられる。
反応温度は通常0℃〜80℃であり、反応時間は通常0.5時間〜24時間である。
式(I−a)で表される化合物としては、下記式で表される化合物が挙げられ、市場より容易に入手することができる。
Figure 2021165253
式(I−b)で表される化合物は、式(I−c)で表される化合物と、式(I−d)で表される化合物とを、塩基触媒存在下、溶剤中で反応させることにより製造することができる。
Figure 2021165253
[式中、全ての符号は、それぞれ前記と同じ意味を表す。]
塩基としては、炭酸カリウム、ヨウ化カリウム、ピリジン、トリエチルアミンなどが挙げられる。
溶剤としては、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、酢酸エチル、水などが挙げられる。
反応温度は、通常15℃〜80℃であり、反応時間は、通常0.5〜24時間である。
式(I−c)で表される化合物は、例えば、以下で表される塩などが挙げられ、市場より容易に入手することができる。
Figure 2021165253
式(I−d)で表される化合物は、例えば、以下で表される化合物などが挙げられ、市場より容易に入手することができ、また、公知の製法により容易に製造することもできる。
Figure 2021165253
化合物(I)は、式(I−e)で表される化合物とカルボニルジイミダゾールとを溶媒中で反応させた後、さらに、式(I−f)で表される化合物と反応させることにより得ることができる。
Figure 2021165253
(式中、全ての符号は、それぞれ前記と同じ意味を表す。)
溶媒としては、テトラヒドロフラン、クロロホルム及びアセトニトリルなどが挙げられる。
反応温度は通常0℃〜80℃であり、反応時間は通常0.5時間〜24時間である。
式(I−e)で表される化合物としては、下記式で表される化合物が挙げられ、市場より容易に入手することができる。
Figure 2021165253
式(I−f)で表される化合物としては、下記式で表される化合物が挙げられ、市場より容易に入手することができる。
Figure 2021165253
〔樹脂〕
本発明の樹脂は、化合物(I)に由来する構造単位(以下「構造単位(I)」という場合がある。)を含む樹脂(以下「樹脂(A)」という場合がある。)である。樹脂(A)は、構造単位(I)のホモポリマーであってもよいし、構造単位(I)のみからなるコポリマーであってもよいし、構造単位(I)以外の構造単位を1以上含むポリマーであってもよい。構造単位(I)以外の構造単位としては、構造単位(I)以外の酸不安定基を有する構造単位(以下「構造単位(a1)」という場合がある)、酸不安定基を有する構造単位以外の構造単位であってハロゲン原子を有する構造単位(以下「構造単位(a4)」という場合がある)、酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(s)」という場合がある)、非脱離炭化水素基を有する構造単位(以下「構造単位(a5)」という場合がある)等が挙げられる。ここで、酸不安定基とは、脱離基を有し、酸との接触により脱離基が脱離して、親水性基(例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシ基)を形成する基を意味する。
構造単位(I)の含有率は、樹脂(A)における全モノマーに対して、通常1〜90モル%であり、好ましくは1〜80モル%であり、より好ましくは3〜50モル%である。
樹脂(A)が後述する式(a4)及び/又は(a5)で表される構造単位を含む場合(以下「樹脂(AX)」という場合がある。)、本発明の樹脂(AX)における構造単位(I)の含有率は、本発明の樹脂(AX)の全構造単位の合計に対して、好ましくは1〜75モル%であり、より好ましくは1〜70モル%であり、さらに好ましくは3〜65モル%であり、特に好ましくは3〜60モル%である。
〈構造単位(a1)〉
構造単位(a1)は、酸不安定基を有するモノマー(以下「モノマー(a1)」という場合がある)から導かれる。
樹脂(A)に含まれる酸不安定基は、式(1)で表される基(以下、基(1)とも記す)及び/又は式(2)で表される基(以下、基(2)とも記す)が好ましい。
Figure 2021165253
[式(1)中、Ra1、Ra2及びRa3は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表すか、Ra1及びRa2は互いに結合してそれらが結合する炭素原子とともに炭素数3〜20の脂環式炭化水素基を形成する。
ma及びnaは、それぞれ独立して、0又は1を表し、ma及びnaの少なくとも一方は1を表す。
*は結合手を表す。]
Figure 2021165253
[式(2)中、Ra1’及びRa2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra3’は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra2’及びRa3’は互いに結合してそれらが結合する炭素原子及びXとともに炭素数3〜20の複素環基を形成し、該炭化水素基及び該複素環基に含まれる−CH−は、−O−又は−S−で置き換わってもよい。
Xは、酸素原子又は硫黄原子を表す。
na’は、0又は1を表す。
*は結合手を表す。]
a1、Ra2及びRa3におけるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられる。
a1、Ra2及びRa3におけるアルケニル基としては、エテニル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基、tert−ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクチニル基、イソオクチニル基、ノネニル基が挙げられる。
a1、Ra2及びRa3における脂環式炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基(*は結合手を表す。)等が挙げられる。Ra1、Ra2及びRa3の脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは3〜16である。
Figure 2021165253
a1、Ra2及びRa3における芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ビフェニル基、フェナントリル基等のアリール基が挙げられる。
組み合わせた基としては、上述したアルキル基と脂環式炭化水素基とを組み合わせた基(例えば、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基、シクロヘキシルメチル基、アダマンチルメチル基、アダマンチルジメチル基、ノルボルニルエチル基等のアルキルシクロアルキル基又はシクロアルキルアルキル基)、ベンジル基等のアラルキル基、アルキル基を有する芳香族炭化水素基(p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル基等)、脂環式炭化水素基を有する芳香族炭化水素基(p−シクロヘキシルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基等)、フェニルシクロヘキシル基等のアリール−シクロアルキル基等が挙げられる。
好ましくは、maは0であり、naは1である。
a1及びRa2が互いに結合して脂環式炭化水素基を形成する場合の−C(Ra1)(Ra2)(Ra3)としては、下記の基が挙げられる。脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜12である。*は−O−との結合手を表す。
Figure 2021165253
a1’、Ra2’及びRa3’における炭化水素基としては、アルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及びこれらを組み合わせることにより形成される基等が挙げられる。
アルキル基及び脂環式炭化水素基は、Ra1、Ra2及びRa3で挙げた基と同様のものが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ビフェニル基、フェナントリル基等のアリール基等が挙げられる。
組み合わせた基としては、上述したアルキル基と脂環式炭化水素基とを組み合わせた基(例えば、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基、シクロヘキシルメチル基、アダマンチルメチル基、アダマンチルジメチル基、ノルボルニルエチル基等のアルキルシクロアルキル基又はシクロアルキルアルキル基)、ベンジル基等のアラルキル基、アルキル基を有する芳香族炭化水素基(p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル基等)、脂環式炭化水素基を有する芳香族炭化水素基(p−シクロヘキシルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基等)、フェニルシクロヘキシル基等のアリール−シクロアルキル基等が挙げられる。
a2’及びRa3’が互いに結合してそれらが結合する炭素原子及びXとともに複素環を形成する場合、−C(Ra1’)(Ra2’)−X−Ra3’としては、下記の基が挙げられる。*は、結合手を表す。
Figure 2021165253
a1’ 及びRa2’のうち、少なくとも1つは水素原子であることが好ましい。
na’は、好ましくは0である。
基(1)としては、以下の基が挙げられる。
式(1)においてRa1、Ra2及びRa3がアルキル基であり、ma=0であり、na=1である基。当該基としては、tert−ブトキシカルボニル基が好ましい。
式(1)において、Ra1、Ra2が、これらが結合する炭素原子と一緒になってアダマンチル基を形成し、Ra3がアルキル基であり、ma=0であり、na=1である基。
式(1)において、Ra1及びRa2がそれぞれ独立してアルキル基であり、Ra3がアダマンチル基であり、ma=0であり、na=1である基。
基(1)としては、具体的には以下の基が挙げられる。*は結合手を表す。
Figure 2021165253
Figure 2021165253
基(2)の具体例としては、以下の基が挙げられる。*は結合手を表す。
Figure 2021165253
モノマー(a1)は、好ましくは、酸不安定基とエチレン性不飽和結合とを有するモノマー、より好ましくは酸不安定基を有する(メタ)アクリル系モノマーである。
酸不安定基を有する(メタ)アクリル系モノマーのうち、好ましくは、炭素数5〜20の脂環式炭化水素基を有するものが挙げられる。脂環式炭化水素基のような嵩高い構造を有するモノマー(a1)に由来する構造単位を有する樹脂(A)をレジスト組成物に使用すれば、レジストパターンの解像度を向上させることができる。
基(1)を有する(メタ)アクリル系モノマーに由来する構造単位として、式(a1−0)で表される構造単位(以下、構造単位(a1−0)という場合がある。)、式(a1−1)で表される構造単位(以下、構造単位(a1−1)という場合がある。)又は式(a1−2)で表される構造単位(以下、構造単位(a1−2)という場合がある。)が挙げられる。好ましくは、構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−2)からなる群から選ばれる少なくとも1種の構造単位である。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
Figure 2021165253
[式(a1−0)、式(a1−1)及び式(a1−2)中、
a01、La1及びLa2は、それぞれ独立に、−O−又は−O−(CHk1−CO−O−を表し、k1は1〜7のいずれかの整数を表し、*は−CO−との結合手を表す。
a01、Ra4及びRa5は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
a02、Ra03及びRa04は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表す。
a6及びRa7は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基又はこれらを組合せることにより形成される基を表す。
m1は0〜14のいずれかの整数を表す。
n1は0〜10のいずれかの整数を表す。
n1’は0〜3のいずれかの整数を表す。]
a01、Ra4及びRa5は、好ましくは水素原子又はメチル基であり、さらに好ましくはメチル基である。
a01、La1及びLa2は、好ましくは酸素原子又は*−O−(CHk01−CO−O−であり(但し、k01は、好ましくは1〜4のいずれかの整数、より好ましくは1である。)、より好ましくは酸素原子である。
a02、Ra033及びRa04におけるアルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及びこれらを組合せた基としては、式(1)のRa1、Ra2及びRa3で挙げた基と同様の基が挙げられる。
a6及びRa7におけるアルキル基、アルケニル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及びこれらを組合せた基としては、式(1)のRa1、Ra2及びRa3で挙げた基と同様の基が挙げられる。
a02、Ra03、及びRa04におけるアルキル基は、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基であり、より好ましくはメチル基又はエチル基であり、さらに好ましくはメチル基である。
a6及びRa7におけるアルキル基は、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、イソプロピル基又はt−ブチル基であり、さらに好ましくはエチル基、イソプロピル基又はt−ブチル基である。
a6及びRa7におけるアルケニル基は、好ましくは炭素数2〜6のアルケニル基であり、より好ましくはエテニル基、プロペニル基、イソプロペニル基又はブテニル基である。
a02、Ra03及びRa04の脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは5〜12であり、より好ましくは5〜10である。
a02、Ra03、Ra04、Ra6及びRa7の芳香族炭化水素基の炭素数は、好ましくは6〜12であり、より好ましくは6〜10である。
アルキル基と脂環式炭化水素基とを組合せた基は、これらアルキル基と脂環式炭化水素基とを組合せた合計炭素数が、18以下であることが好ましい。
アルキル基と芳香族炭化水素基とを組合せた基は、これらアルキル基と芳香族炭化水素基とを組合せた合計炭素数が、18以下であることが好ましい。
a02及びRa03は、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基であり、より好ましくはメチル基又はエチル基である。
a04は、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数5〜12の脂環式炭化水素基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、シクロヘキシル基又はアダマンチル基である。
a6及びRa7は、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基又は炭素数6〜12の芳香族炭化水素基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、エテニル基、フェニル基又はナフチル基であり、さらに好ましくはエチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、エテニル基又はフェニル基である。
m1は、好ましくは0〜3のいずれかの整数であり、より好ましくは0又は1である。
n1は、好ましくは0〜3のいずれかの整数であり、より好ましくは0又は1である。
n1’は好ましくは0又は1である。
構造単位(a1−0)としては、例えば、式(a1−0−1)〜式(a1−0−18)のいずれかで表される構造単位及び構造単位(a1−0)におけるRa01に相当するメチル基が水素原子、ハロゲン原子、ハロアルキル基又は他のアルキル基に置き換わった構造単位が挙げられ、式(a1−0−1)〜式(a1−0−10)、式(a1−0−13)、式(a1−0−14)のいずれかで表される構造単位が好ましい。
Figure 2021165253
構造単位(a1−1)としては、例えば、特開2010−204646号公報に記載されたモノマーに由来する構造単位が挙げられる。中でも、式(a1−1−1)〜式(a1−1−7)のいずれかで表される構造単位及び構造単位(a1−1)におけるRa4に相当するメチル基が水素原子、ハロゲン原子、ハロアルキル基又は他のアルキル基に置き換わった構造単位が好ましく、式(a1−1−1)〜式(a1−1−4)のいずれかで表される構造単位がより好ましい。
Figure 2021165253
構造単位(a1−2)としては、式(a1−2−1)〜式(a1−2−12)のいずれかで表される構造単位及び構造単位(a1−2)におけるRa5に相当するメチル基が水素原子、ハロゲン原子、ハロアルキル基又は他のアルキル基に置き換わった構造単位が挙げられ、式(a1−2−2)、式(a1−2−5)、式(a1−2−6)及び式(a1−2−10)〜式(a1−2−12)のいずれかで表される構造単位のいずれかで表される構造単位が好ましい。
Figure 2021165253
樹脂(A)が構造単位(a1−0)を含む場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、通常5〜60モル%であり、好ましくは5〜50モル%であり、より好ましくは10〜40モル%である。
樹脂(A)が構造単位(a1−1)及び/又は構造単位(a1−2)を含む場合、これらの合計含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、
通常10〜95モル%であり、好ましくは15〜90モル%であり、より好ましくは15〜85モル%であり、さらに好ましくは20〜80モル%であり、さらにより好ましくは25〜75モル%である。
構造単位(a1)において基(2)を有する構造単位としては、式(a1−4)で表される構造単位(以下、「構造単位(a1−4)」という場合がある。)が挙げられる。
Figure 2021165253
[式(a1−4)中、
a32は、水素原子、ハロゲン原子、又は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
a33は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜12のアルコキシアルキル基、炭素数2〜12のアルコキシアルコキシ基、炭素数2〜4のアルキルカルボニル基、炭素数2〜4のアルキルカルボニルオキシ基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す。
a30は、単結合又は−Xa31−(Aa32−Xa32nc−を表し、*は−Ra32が結合する炭素原子との結合部位を表す。
a32は、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
a31及びXa32は、それぞれ独立に、−O−、−CO−O−又は−O−CO−を表す。
ncは、0又は1を表す。
laは0〜4のいずれかの整数を表す。laが2以上のいずれかの整数である場合、複数のRa33は互いに同一であっても異なってもよい。
a34及びRa35はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra36は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra35及びRa36は互いに結合してそれらが結合する−C−O−とともに炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成し、該炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−又は−S−で置き換わってもよい。]
a32及びRa33におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子等が挙げられる。
a32におけるハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、メチル基、ペルフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、エチル基、ペルフルオロプロピル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、プロピル基、ペルフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ブチル基、ペルフルオロペンチル基、2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンチル基、ペンチル基、ヘキシル基及びペルフルオロヘキシル基が挙げられる。
a32は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、水素原子、メチル基又はエチル基がより好ましく、水素原子又はメチル基がさらに好ましい。
a33におけるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基が挙げられる。
a33におけるアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基が挙げられる。アルコキシ基は、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
a33におけるアルコキシアルキル基としては、メトキシメチル基、エトキシエチル基、プロポキシメチル基、イソプロポキシメチル基、ブトキシメチル基、sec−ブトキシメチル基、tert−ブトキシメチル基が挙げられる。アルコキシアルキル基は、炭素数2〜8のアルコキシアルキル基が好ましく、メトキシメチル基又はエトキシエチル基がより好ましく、メトキシメチル基がさらに好ましい。
a33におけるアルコキシアルコキシ基としては、メトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基、エトキシメトキシ基、エトキシエトキシ基、プロポキシメトキシ基、イソプロポキシメトキシ基、ブトキシメトキシ基、sec−ブトキシメトキシ基、tert−ブトキシメトキシ基が挙げられる。アルコキシアルコキシ基は、炭素数2〜8のアルコキシアルコキシ基が好ましく、メトキシエトキシ基又はエトキシエトキシ基がより好ましい。
a33におけるアルキルカルボニル基としては、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基等が挙げられる。アルキルカルボニル基は、炭素数2〜3のアルキルカルボニル基が好ましく、アセチル基がより好ましい。
a33におけるアルキルカルボニルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基及びブチリルオキシ基が挙げられる。アルキルカルボニルオキシ基は、炭素数2〜3のアルキルカルボニルオキシ基が好ましく、アセチルオキシ基がより好ましい。
a33は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基又は炭素数2〜8のアルコキシアルコキシ基が好ましく、フッ素原子、ヨウ素原子、ヒドロキシ基、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、エトキシエトキシ基又はエトキシメトキシ基がより好ましく、フッ素原子、ヨウ素原子、ヒドロキシ基、メチル基、メトキシ基又はエトキシエトキシ基がさらに好ましい。
*−Xa31−(Aa32−Xa32nc−としては、*−O−、*−CO−O−、*−O−CO−、*−CO−O−Aa32−CO−O−、*−O−CO−Aa32−O−、*−O−Aa32−CO−O−、*−CO−O−Aa32−O−CO−、*−O−CO−Aa32−O−CO−、が挙げられる。なかでも、*−CO−O−、*−CO−O−Aa32−CO−O−又は*−O−Aa32−CO−O−が好ましい。
a32におけるアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基及び2−メチルブタン−1,4−ジイル基等が挙げられる。
a32は、メチレン基又はエチレン基であることが好ましい。
a30は、単結合、*−CO−O−又は*−CO−O−Aa32−CO−O−であることが好ましく、単結合、*−CO−O−又は*−CO−O−CH2−CO−O−であることがより好ましく、単結合又は*−CO−O−であることがさらに好ましい。
laは0、1又は2が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
a34、Ra35及びRa36における炭化水素基としては、アルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及びこれらを組み合わせた基が挙げられる。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられる。
脂環式炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基(*は結合部位を表す。)等が挙げられる。
Figure 2021165253
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ビフェニル基、フェナントリル基等のアリール基等が挙げられる。
組み合わせた基としては、上述したアルキル基と脂環式炭化水素基とを組み合わせた基(例えば、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基、シクロヘキシルメチル基、アダマンチルメチル基、アダマンチルジメチル基、ノルボルニルエチル基等のアルキルシクロアルキル基又はシクロアルキルアルキル基)、ベンジル基等のアラルキル基、アルキル基を有する芳香族炭化水素基(p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル基等)、脂環式炭化水素基を有する芳香族炭化水素基(p−シクロヘキシルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基等)、フェニルシクロヘキシル基等のアリール−シクロアルキル基等が挙げられる。特に、Ra36としては、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基又はこれらを組み合わせることにより形成される基が挙げられる。
a34は、好ましくは、水素原子である。
a35は、好ましくは、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数3〜12の脂環式炭化水素基であり、より好ましくはメチル基又はエチル基である。
a36の炭化水素基は、好ましくは、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基又はこれらを組み合わせることにより形成される基であり、より好ましくは、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数7〜18のアラルキル基である。Ra36におけるアルキル基及び脂環式炭化水素基は、無置換であることが好ましい。Ra36における芳香族炭化水素基は、炭素数6〜10のアリールオキシ基を有する芳香環が好ましい。
構造単位(a1−4)における−OC(Ra34)(Ra35)−O−Ra36は、酸(例えばp−トルエンスルホン酸)と接触して脱離し、ヒドロキシ基を形成する。
−OC(Ra34)(Ra35)−O−Ra36は、ベンゼン環のo−位又はp−位に結合することが好ましく、p−位に結合することがより好ましい。
構造単位(a1−4)としては、例えば、特開2010−204646号公報に記載されたモノマー由来の構造単位が挙げられる。好ましくは、式(a1−4−1)〜式(a1−4−18)でそれぞれ表される構造単位及び構造単位(a1−4)におけるRa32に相当する水素原子が、ハロゲン原子、ハロアルキル基又はアルキル基に置き換わった構造単位が挙げられ、より好ましくは、式(a1−4−1)〜式(a1−4−5)、式(a1−4−10)、式(a1−4−13)、式(a1−4−14)でそれぞれ表される構造単位が挙げられる。
Figure 2021165253
樹脂(A)が、構造単位(a1−4)を有する場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単位の合計に対して、5〜60モル%であることが好ましく、5〜50モル%であることがより好ましく、10〜40モル%であることがさらに好ましい。
基(2)を有する(メタ)アクリル系モノマーに由来する構造単位としては、式(a1−5)で表される構造単位(以下「構造単位(a1−5)」という場合がある)も挙げられる。
Figure 2021165253
式(a1−5)中、
a8は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
a1は、単結合又は*−(CH2h3−CO−L54−を表し、h3は1〜4のいずれかの整数を表し、*は、L51との結合手を表す。
51、L52、L53及びL54は、それぞれ独立に、−O−又は−S−を表す。
s1は、1〜3のいずれかの整数を表す。
s1’は、0〜3のいずれかの整数を表す。
ハロゲン原子としては、フッ素原子及び塩素原子が挙げられ、フッ素原子が好ましい。
ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、フルオロメチル基及びトリフルオロメチル基が挙げられる。
式(a1−5)においては、Ra8は、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基が好ましい。
51は、酸素原子が好ましい。
52及びL53のうち、一方が−O−であり、他方が−S−であることが好ましい。
s1は、1が好ましい。
s1’は、0〜2のいずれかの整数が好ましい。
a1は、単結合又は*−CH2−CO−O−が好ましい。
構造単位(a1−5)としては、例えば、特開2010−61117号公報に記載されたモノマー由来の構造単位が挙げられる。中でも、式(a1−5−1)〜式(a1−5−4)でそれぞれ表される構造単位が好ましく、式(a1−5−1)又は式(a1−5−2)で表される構造単位がより好ましい。
Figure 2021165253
樹脂(A)が、構造単位(a1−5)を有する場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、1〜50モル%が好ましく、3〜45モル%がより好ましく、5〜40モル%がさらに好ましく、5〜30モル%がさらにより好ましい。
また、構造単位(a1)としては、以下の構造単位も挙げられる。
Figure 2021165253
樹脂(A)が上記構造単位を含む場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、5〜60モル%が好ましく、5〜50モル%がより好ましく、10〜40モル%がさらに好ましい。
〈構造単位(s)〉
構造単位(s)を導くモノマーは、レジスト分野で公知の酸不安定基を有さないモノマーを使用できる。
構造単位(s)としては、ヒドロキシ基又はラクトン環を有するのが好ましい。ヒドロキシ基を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(a2)」という場合がある)及び/又はラクトン環を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(a3)」という場合がある)を有する樹脂を本発明のレジスト組成物に使用すれば、レジストパターンの解像度及び基板との密着性を向上させることができる。
〈構造単位(a2)〉
構造単位(a2)が有するヒドロキシ基は、アルコール性ヒドロキシ基でも、フェノール性ヒドロキシ基でもよい。
本発明のレジスト組成物からレジストパターンを製造するとき、露光光源としてKrFエキシマレーザ(248nm)、電子線又はEUV(超紫外光)等の高エネルギー線を用いる場合には、構造単位(a2)として、フェノール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2)が好ましく、後述する構造単位(a2−A)を用いることがより好ましい。また、ArFエキシマレーザ(193nm)等を用いる場合には、構造単位(a2)として、アルコール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2)が好ましく、後述する構造単位(a2−1)を用いることがより好ましい。構造単位(a2)としては、1種を単独で含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。
構造単位(a2)においてフェノール性ヒドロキシ基を有する構造単位としては式(a2−A)で表される構造単位(以下「構造単位(a2−A)」という場合がある)が挙げられる。
Figure 2021165253
[式(a2−A)中、
a50は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
a51は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜12のアルコキシアルキル基、炭素数2〜12のアルコキシアルコキシ基、炭素数2〜4のアルキルカルボニル基、炭素数2〜4のアルキルカルボニルオキシ基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す。
a50は、単結合又は*−Xa51−(Aa52−Xa52nb−を表し、*は−Ra50が結合する炭素原子との結合手を表す。
a52は、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
a51及びXa52は、それぞれ独立に、−O−、−CO−O−又は−O−CO−を表す。
nbは、0又は1を表す。
mbは0〜4のいずれかの整数を表す。mbが2以上のいずれかの整数である場合、複数のRa51は互いに同一であっても異なってもよい。]
a50及びRa51におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子等が挙げられる。
a50におけるハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、メチル基、ペルフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、エチル基、ペルフルオロプロピル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、プロピル基、ペルフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ブチル基、ペルフルオロペンチル基、2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンチル基、ペンチル基、ヘキシル基及びペルフルオロヘキシル基が挙げられる。
a50は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、水素原子、メチル基又はエチル基がより好ましく、水素原子又はメチル基がさらに好ましい。
a51におけるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基が挙げられる。アルキル基は、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、メチル基又はエチル基がより好ましく、メチル基がさらに好ましい。
a51におけるアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基が挙げられる。アルコキシ基は、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
a51におけるアルコキシアルキル基としては、メトキシメチル基、エトキシエチル基、プロポキシメチル基、イソプロポキシメチル基、ブトキシメチル基、sec−ブトキシメチル基、tert−ブトキシメチル基が挙げられる。アルコキシアルキル基は、炭素数2〜8のアルコキシアルキル基が好ましく、メトキシメチル基又はエトキシエチル基がより好ましく、メトキシメチル基がさらに好ましい。
a51におけるアルコキシアルコキシ基としては、メトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基、エトキシメトキシ基、エトキシエトキシ基、プロポキシメトキシ基、イソプロポキシメトキシ基、ブトキシメトキシ基、sec−ブトキシメトキシ基、tert−ブトキシメトキシ基が挙げられる。アルコキシアルコキシ基は、炭素数2〜8のアルコキシアルコキシ基が好ましく、メトキシエトキシ基又はエトキシエトキシ基がより好ましい。
a51におけるアルキルカルボニル基としては、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基等が挙げられる。アルキルカルボニル基は、炭素数2〜3のアルキルカルボニル基が好ましく、アセチル基がより好ましい。
a51におけるアルキルカルボニルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基及びブチリルオキシ基が挙げられる。アルキルカルボニルオキシ基は、炭素数2〜3のアルキルカルボニルオキシ基が好ましく、アセチルオキシ基がより好ましい。
a51は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基又は炭素数2〜8のアルコキシアルコキシ基が好ましく、フッ素原子、ヨウ素原子、ヒドロキシ基、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、エトキシエトキシ基又はエトキシメトキシ基がより好ましく、フッ素原子、ヨウ素原子、ヒドロキシ基、メチル基、メトキシ基又はエトキシエトキシ基がさらに好ましい。
*−Xa51−(Aa52−Xa52nb−としては、*−O−、*−CO−O−、*−O−CO−、*−CO−O−Aa52−CO−O−、*−O−CO−Aa52−O−、*−O−Aa52−CO−O−、*−CO−O−Aa52−O−CO−、*−O−CO−Aa52−O−CO−、が挙げられる。なかでも、*−CO−O−、*−CO−O−Aa52−CO−O−又は*−O−Aa52−CO−O−が好ましい。
a52におけるアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基及び2−メチルブタン−1,4−ジイル基等が挙げられる。
a52は、メチレン基又はエチレン基であることが好ましい。
a50は、単結合、*−CO−O−又は*−CO−O−Aa52−CO−O−であることが好ましく、単結合、*−CO−O−又は*−CO−O−CH2−CO−O−であることがより好ましく、単結合又は*−CO−O−であることがさらに好ましい。
mbは0、1又は2が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
ヒドロキシ基は、ベンゼン環のオルト位又はパラ位に結合することが好ましく、パラ位に結合することがより好ましい。
構造単位(a2−A)としては、特開2010−204634号公報、特開2012−12577号公報に記載されているモノマー由来の構造単位が挙げられる。
構造単位(a2−A)としては、式(a2−2−1)〜式(a2−2−16)で表される構造単位及び式(a2−2−1)〜式(a2−2−16)で表される構造単位において、構造単位(a2−A)におけるRa50に相当するメチル基が水素原子、ハロゲン原子、ハロアルキル基又は他のアルキル基に置き換わった構造単位が挙げられる。構造単位(a2−A)は、式(a2−2−1)で表される構造単位、式(a2−2−3)で表される構造単位、式(a2−2−6)で表される構造単位、式(a2−2−8)で表される構造単位及び式(a2−2−12)〜式(a2−2−14)で表される構造単位ならびにこれらの構造単位において、構造単位(a2−A)におけるRa50に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位であることが好ましい。
Figure 2021165253
樹脂(A)中に構造単位(a2−A)が含まれる場合の構造単位(a2−A)の含有率は、全構造単位に対して、好ましくは5〜80モル%であり、より好ましくは10〜70モル%であり、さらに好ましくは15〜65モル%であり、さらにより好ましくは15〜50モル%である。
構造単位(a2−A)は、例えば構造単位(a1−4)を用いて重合した後、p−トルエンスルホン酸等の酸で処理することにより、樹脂(A)に含ませることができる。また、アセトキシスチレン等を用いて重合した後、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等のアルカリで処理することにより、構造単位(a2−A)を樹脂(A)に含ませることができる。
構造単位(a2)においてアルコール性ヒドロキシ基を有する構造単位としては、式(a2−1)で表される構造単位(以下「構造単位(a2−1)」という場合がある。)が挙げられる。
Figure 2021165253
式(a2−1)中、
a3は、−O−又は−O−(CH2k2−CO−O−を表し、
k2は1〜7のいずれかの整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
a14は、水素原子又はメチル基を表す。
a15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10のいずれかの整数を表す。
式(a2−1)では、La3は、好ましくは、−O−、−O−(CH2f1−CO−O−であり(前記f1は、1〜4のいずれかの整数を表す)、より好ましくは−O−である。
a14は、好ましくはメチル基である。
a15は、好ましくは水素原子である。
a16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0〜3のいずれかの整数、より好ましくは0又は1である。
構造単位(a2−1)としては、例えば、特開2010−204646号公報に記載されたモノマーに由来する構造単位が挙げられる。式(a2−1−1)〜式(a2−1−6)のいずれかで表される構造単位が好ましく、式(a2−1−1)〜式(a2−1−4)のいずれかで表される構造単位がより好ましく、式(a2−1−1)又は式(a2−1−3)で表される構造単位がさらに好ましい。
Figure 2021165253
樹脂(A)が構造単位(a2−1)を含む場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、通常1〜45モル%であり、好ましくは1〜40モル%であり、より好ましくは1〜35モル%であり、さらに好ましくは2〜20モル%であり、さらにより好ましくは2〜10モル%である。
〈構造単位(a3)〉
構造単位(a3)が有するラクトン環は、β−プロピオラクトン環、γ−ブチロラクトン環、δ−バレロラクトン環のような単環でもよく、単環式のラクトン環と他の環との縮合環でもよい。好ましくは、γ−ブチロラクトン環、アダマンタンラクトン環、又は、γ−ブチロラクトン環構造を含む橋かけ環(例えば下式(a3−2)で表される構造単位)が挙げられる。
構造単位(a3)は、好ましくは、式(a3−1)、式(a3−2)、式(a3−3)又は式(a3−4)で表される構造単位である。これらの1種を単独で含有してもよく、2種以上を含有してもよい。
Figure 2021165253
[式(a3−1)、式(a3−2)、式(a3−3)及び式(a3−4)中、
a4、La5及びLa6は、それぞれ独立に、−O−又は*−O−(CHk3−CO−O−(k3は1〜7のいずれかの整数を表す。)で表される基を表す。
a7は、−O−、*−O−La8−O−、*−O−La8−CO−O−、*−O−La8−CO−O−La9−CO−O−又は*−O−La8−O−CO−La9−O−を表す。
a8及びLa9は、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
*はカルボニル基との結合部位を表す。
a18、Ra19及びRa20は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
a24は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
a3は、−CH−又は酸素原子を表す。
a21は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
a22、Ra23及びRa25は、それぞれ独立に、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
p1は0〜5のいずれかの整数を表す。
q1は、0〜3のいずれかの整数を表す。
r1は、0〜3のいずれかの整数を表す。
w1は、0〜8のいずれかの整数を表す。
p1、q1、r1及び/又はw1が2以上のとき、複数のRa21、Ra22、Ra23及び/又はRa25は互いに同一であってもよく、異なっていてもよい。]
a21、Ra22、Ra23及びRa25における脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基及びtert−ブチル基等のアルキル基が挙げられる。
a24におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
a24におけるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基及びヘキシル基等が挙げられ、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基が挙げられ、より好ましくはメチル基又はエチル基が挙げられる。
a24におけるハロゲン原子を有するアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル基、トリヨードメチル基等が挙げられる。
a8及びLa9におけるアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基及び2−メチルブタン−1,4−ジイル基等が挙げられる。
式(a3−1)〜式(a3−3)において、La4〜La6は、それぞれ独立に、好ましくは−O−又は、*−O−(CHk3−CO−O−において、k3が1〜4のいずれかの整数である基、より好ましくは−O−及び、*−O−CH−CO−O−、さらに好ましくは酸素原子である。
a18〜Ra21は、好ましくはメチル基である。
a22及びRa23は、それぞれ独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
p1、q1及びr1は、それぞれ独立に、好ましくは0〜2のいずれかの整数であり、より好ましくは0又は1である。
式(a3−4)において、Ra24は、好ましくは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、より好ましくは水素原子、メチル基又はエチル基であり、さらに好ましくは水素原子又はメチル基である。
a25は、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
a7は、好ましくは−O−又は*−O−La8−CO−O−であり、より好ましくは−O−、−O−CH−CO−O−又は−O−C−CO−O−である。
w1は、好ましくは0〜2のいずれかの整数であり、より好ましくは0又は1である。
特に、式(a3−4)は、式(a3−4)’が好ましい。
Figure 2021165253
(式中、Ra24、La7は、上記と同じ意味を表す。)
構造単位(a3)としては、特開2010−204646号公報に記載されたモノマー、特開2000−122294号公報に記載されたモノマー、特開2012−41274号公報に記載されたモノマーに由来の構造単位が挙げられる。構造単位(a3)としては、式(a3−1−1)、式(a3−1−2)、式(a3−2−1)、式(a3−2−2)、式(a3−3−1)、式(a3−3−2)及び式(a3−4−1)〜式(a3−4−12)のいずれかで表される構造単位及び、前記構造単位において、式(a3−1)〜式(a3−4)におけるRa18、Ra19、Ra20及びRa24に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位が好ましい。
Figure 2021165253
樹脂(A)が構造単位(a3)を含む場合、その合計含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、通常1〜70モル%であり、好ましくは1〜65モル%であり、より好ましくは1〜60モル%である。
また、構造単位(a3−1)、構造単位(a3−2)、構造単位(a3−3)又は構造単位(a3−4)の含有率は、それぞれ、樹脂(A)の全構造単位に対して、1〜60モル%が好ましく、1〜50モル%がより好ましく、1〜50モル%がさらに好ましい。
〈構造単位(a4)〉
構造単位(a4)としては、以下の構造単位が挙げられる。
Figure 2021165253
[式(a4)中、
41は、水素原子又はメチル基を表す。
42は、炭素数1〜24のフッ素原子を有する飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−又は−CO−に置き換わっていてもよい。]
42で表される飽和炭化水素基は、鎖式炭化水素基及び単環又は多環の脂環式炭化水素基、並びに、これらを組み合わせることにより形成される基等が挙げられる。
鎖式炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基及びオクタデシル基が挙げられる。
単環又は多環の脂環式炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基;デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基(*は結合手を表す。)等の多環式の脂環式炭化水素基が挙げられる。
Figure 2021165253
組み合わせにより形成される基としては、1以上のアルキル基又は1以上のアルカンジイル基と、1以上の脂環式炭化水素基とを組み合わせることにより形成される基が挙げられ、−アルカンジイル基−脂環式炭化水素基、−脂環式炭化水素基−アルキル基、−アルカンジイル基−脂環式炭化水素基−アルキル基等が挙げられる。
構造単位(a4)としては、式(a4−0)、式(a4−1)、式(a4−2)、式(a4−3)及び式(a4−4)からなる群から選択される少なくとも1つで表される構造単位が挙げられる。
Figure 2021165253
[式(a4−0)中、
5aは、水素原子又はメチル基を表す。
4aは、単結合又は炭素数1〜4のアルカンジイル基を表す。
3aは、炭素数1〜8のペルフルオロアルカンジイル基又は炭素数3〜12のペルフルオロシクロアルカンジイル基を表す。
6aは、水素原子又はフッ素原子を表す。]
4aにおけるアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基、エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基及び2−メチルプロパン−1,2−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。
3aにおけるペルフルオロアルカンジイル基としては、ジフルオロメチレン基、ペルフルオロエチレン基、ペルフルオロプロパン−1,1−ジイル基、ペルフルオロプロパン−1,3−ジイル基、ペルフルオロプロパン−1,2−ジイル基、ペルフルオロプロパン−2,2−ジイル基、ペルフルオロブタン−1,4−ジイル基、ペルフルオロブタン−2,2−ジイル基、ペルフルオロブタン−1,2−ジイル基、ペルフルオロペンタン−1,5−ジイル基、ペルフルオロペンタン−2,2−ジイル基、ペルフルオロペンタン−3,3−ジイル基、ペルフルオロヘキサン−1,6−ジイル基、ペルフルオロヘキサン−2,2−ジイル基、ペルフルオロヘキサン−3,3−ジイル基、ペルフルオロヘプタン−1,7−ジイル基、ペルフルオロヘプタン−2,2−ジイル基、ペルフルオロヘプタン−3,4−ジイル基、ペルフルオロヘプタン−4,4−ジイル基、ペルフルオロオクタン−1,8−ジイル基、ペルフルオロオクタン−2,2−ジイル基、ペルフルオロオクタン−3,3−ジイル基、ペルフルオロオクタン−4,4−ジイル基等が挙げられる。
3aにおけるペルフルオロシクロアルカンジイル基としては、ペルフルオロシクロヘキサンジイル基、ペルフルオロシクロペンタンジイル基、ペルフルオロシクロヘプタンジイル基、ペルフルオロアダマンタンジイル基等が挙げられる。
4aは、好ましくは単結合、メチレン基又はエチレン基であり、より好ましくは、単結合、メチレン基である。
3aは、好ましくは炭素数1〜6のペルフルオロアルカンジイル基であり、より好ましくは炭素数1〜3のペルフルオロアルカンジイル基である。
構造単位(a4−0)としては、以下に示す構造単位及び下記構造単位中の構造単位(a4−0)におけるR5aに相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位が挙げられる。
Figure 2021165253
Figure 2021165253
Figure 2021165253
[式(a4−1)中、
a41は、水素原子又はメチル基を表す。
a42は、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
a41は、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルカンジイル基又は式(a−g1)で表される基を表す。ただし、Aa41及びRa42のうち少なくとも1つは、置換基としてハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)を有する。
Figure 2021165253
〔式(a−g1)中、
sは0又は1を表す。
a42及びAa44は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の2価の飽和炭化水素基を表す。
a43は、単結合又は置換基を有していてもよい炭素数1〜5の2価の脂肪族炭化水素基を表す。
a41及びXa42は、それぞれ独立に、−O−、−CO−、−CO−O−又は−O−CO−を表す。
ただし、Aa42、Aa43、Aa44、Xa41及びXa42の炭素数の合計は7以下である。〕
*は結合手であり、右側の*が−O−CO−Ra42との結合手である。]
a42における飽和炭化水素基としては、鎖式飽和炭化水素基及び単環又は多環の脂環式飽和炭化水素基、並びに、これらを組み合わせることにより形成される基等が挙げられる。
鎖式飽和炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基及びオクタデシル基が挙げられる。
単環又は多環の脂環式飽和炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基;デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基(*は結合手を表す。)等の多環式の脂環式飽和炭化水素基が挙げられる。
Figure 2021165253
組み合わせにより形成される基としては、1以上のアルキル基又は1以上のアルカンジイル基と、1以上の飽和脂環式炭化水素基とを組み合わせることにより形成される基が挙げられ、−アルカンジイル基−飽和脂環式炭化水素基、−飽和脂環式炭化水素基−アルキル基、−アルカンジイル基−飽和脂環式炭化水素基−アルキル基等が挙げられる。
a42が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子及び式(a−g3)で表される基から選択される少なくとも1種が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、好ましくはフッ素原子である。
Figure 2021165253
[式(a−g3)中、
a43は、酸素原子、カルボニル基、*−O−CO−又は*−CO−O−を表す。
a45は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
*はRa42との結合手を表す。]
ただし、Ra42−Xa43−Aa45において、Ra42がハロゲン原子を有しない場合は、Aa45は、少なくとも1つのハロゲン原子を有する炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
a45における脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基及びオクタデシル基等のアルキル基;
シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等の単環式の脂環式炭化水素基;並びにデカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基(*は結合手を表す。)等の多環式の脂環式炭化水素基が挙げられる。
Figure 2021165253
組み合わせにより形成される基としては、1以上のアルキル基又は1以上のアルカンジイル基と、1以上の脂環式炭化水素基とを組み合わせることにより形成される基が挙げられ、−アルカンジイル基−脂環式炭化水素基、−脂環式炭化水素基−アルキル基、−アルカンジイル基−脂環式炭化水素基−アルキル基等が挙げられる。
a42は、ハロゲン原子を有していてもよい飽和炭化水素基が好ましく、ハロゲン原子を有するアルキル基及び/又は式(a−g3)で表される基を有する飽和炭化水素基がより好ましい。
a42がハロゲン原子を有する飽和炭化水素基である場合、好ましくはフッ素原子を有する飽和炭化水素基であり、より好ましくはペルフルオロアルキル基又はペルフルオロシクロアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数が1〜6のペルフルオロアルキル基であり、特に好ましくは炭素数1〜3のペルフルオロアルキル基である。ペルフルオロアルキル基としては、ペルフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、ペルフルオロヘプチル基及びペルフルオロオクチル基等が挙げられる。ペルフルオロシクロアルキル基としては、ペルフルオロシクロヘキシル基等が挙げられる。
a42が、式(a−g3)で表される基を有する飽和炭化水素基である場合、式(a−g3)で表される基に含まれる炭素数を含めて、Ra42の総炭素数は、15以下が好ましく、12以下がより好ましい。式(a−g3)で表される基を置換基として有する場合、その数は1個が好ましい。
a42が式(a−g3)で表される基を有する飽和炭化水素基である場合、Ra42は、さらに好ましくは式(a−g2)で表される基である。
Figure 2021165253
[式(a−g2)中、
a46は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜17の2価の飽和炭化水素基を表す。
a44は、**−O−CO−又は**−CO−O−を表す(**はAa46との結合手を表す。)。
a47は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
ただし、Aa46、Aa47及びXa44の炭素数の合計は18以下であり、Aa46及びAa47のうち、少なくとも一方は、少なくとも1つのハロゲン原子を有する。
*はカルボニル基との結合手を表す。]
a46の飽和炭化水素基の炭素数は1〜6が好ましく、1〜3がより好ましい。
a47の脂肪族炭化水素基の炭素数は4〜15が好ましく、5〜12がより好ましく、Aa47は、シクロヘキシル基又はアダマンチル基がさらに好ましい。
式(a−g2)で表される基の好ましい構造は、以下の構造である(*はカルボニル基との結合手である)。
Figure 2021165253
a41におけるアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、1−メチルブタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。
a41の表すアルカンジイル基における置換基としては、ヒドロキシ基及び炭素数1〜6のアルコキシ基等が挙げられる。
a41は、好ましくは炭素数1〜4のアルカンジイル基であり、より好ましくは炭素数2〜4のアルカンジイル基であり、さらに好ましくはエチレン基である。
式(a−g1)で表される基におけるAa42、Aa43及びAa44の表す2価の飽和炭化水素基としては、直鎖又は分岐のアルカンジイル基及び単環又は多環の2価の脂環式炭化水素基、並びに、アルカンジイル基及び2価の脂環式炭化水素基を組合せることにより形成される基等が挙げられる。具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、1−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基等が挙げられる。
a42、Aa43及びAa44の表す2価の飽和炭化水素基の置換基としては、ヒドロキシ基及び炭素数1〜6のアルコキシ基等が挙げられる。
sは、0であることが好ましい。
式(a−g1)で表される基において、Xa42が−O−、−CO−、−CO−O−又は−O−CO−である基としては、以下の基等が挙げられる。以下の例示において、*及び**はそれぞれ結合手を表わし、**が−O−CO−Ra42との結合手である。
Figure 2021165253
式(a4−1)で表される構造単位としては、以下に示す構造単位及び下記構造単位中の式(a4−1)で表される構造単位におけるRa41に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位が挙げられる。
Figure 2021165253
Figure 2021165253
式(a4−1)で表される構造単位としては、式(a4−2)で表される構造単位が好ましい。
Figure 2021165253
[式(a4−2)中、
f5は、水素原子又はメチル基を表す。
44は、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基に含まれる−CH2−は、−O−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
f6は、炭素数1〜20のフッ素原子を有する飽和炭化水素基を表す。
ただし、L44及びRf6の合計炭素数の上限は21である。]
44のアルカンジイル基は、Aa41で例示したものと同様の基が挙げられる。
f6の飽和炭化水素基は、Ra42で例示したものと同様の基が挙げられる。
44におけるアルカンジイル基としては、炭素数2〜4のアルカンジイル基が好ましく、エチレン基がより好ましい。
式(a4−2)で表される構造単位としては、例えば、式(a4−1−1)〜式(a4−1−11)でそれぞれ表される構造単位が挙げられる。構造単位(a4−2)におけるRf5に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位も式(a4−2)で表される構造単位として挙げられる。
Figure 2021165253
[式(a4−3)中、
f7は、水素原子又はメチル基を表す。
5は、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
f13は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表す。
f12は、*−O−CO−又は*−CO−O−を表す(*はAf13との結合手を表す。)を表す。
f14は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜17の飽和炭化水素基を表す。
但し、Af13及びAf14の少なくとも1つは、フッ素原子を有し、L5、Af13及びAf14の合計炭素数の上限は20である。]
5におけるアルカンジイル基としては、Aa41のアルカンジイル基で例示したものと同様の基が挙げられる。
f13におけるフッ素原子を有していてもよい2価の飽和炭化水素基としては、好ましくはフッ素原子を有していてもよい2価の鎖式飽和炭化水素基及びフッ素原子を有していてもよい2価の脂環式飽和炭化水素基であり、より好ましくはペルフルオロアルカンジイル基である。
フッ素原子を有していてもよい2価の鎖式炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロパンジイル基、ブタンジイル基及びペンタンジイル基等のアルカンジイル基;ジフルオロメチレン基、ペルフルオロエチレン基、ペルフルオロプロパンジイル基、ペルフルオロブタンジイル基及びペルフルオロペンタンジイル基等のペルフルオロアルカンジイル基等が挙げられる。
フッ素原子を有していてもよい2価の脂環式炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の基としては、シクロヘキサンジイル基及びペルフルオロシクロヘキサンジイル基等が挙げられる。多環式の基としては、アダマンタンジイル基、ノルボルナンジイル基、ペルフルオロアダマンタンジイル基等が挙げられる。
f14の飽和炭化水素基及びフッ素原子を有していてもよい飽和炭化水素基は、Ra42で例示したものと同様の基が挙げられる。なかでも、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、メチル基、ペルフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、エチル基、ペルフルオロプロピル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、プロピル基、ペルフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ブチル基、ペルフルオロペンチル基、2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ペルフルオロヘキシル基、ヘプチル基、ペルフルオロヘプチル基、オクチル基及びペルフルオロオクチル基等のフッ化アルキル基、シクロプロピルメチル基、シクロプロピル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ペルフルオロシクロヘキシル基、アダマンチル基、アダマンチルメチル基、アダマンチルジメチル基、ノルボルニル基、ノルボルニルメチル基、ペルフルオロアダマンチル基、ペルフルオロアダマンチルメチル基等が好ましい。
式(a4−3)において、L5は、エチレン基が好ましい。
f13の2価の飽和炭化水素基は、炭素数1〜6の2価の鎖式炭化水素基及び炭素数3〜12の2価の脂環式炭化水素基を含む基が好ましく、炭素数2〜3の2価の鎖式炭化水素基がさらに好ましい。
f14の飽和炭化水素基は、炭素数3〜12の鎖式炭化水素基及び炭素数3〜12の脂環式炭化水素基を含む基が好ましく、炭素数3〜10の鎖式炭化水素基及び炭素数3〜10の脂環式炭化水素基を含む基がさらに好ましい。なかでも、Af14は、好ましくは炭素数3〜12の脂環式炭化水素基を含む基であり、より好ましくは、シクロプロピルメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基及びアダマンチル基である。
式(a4−3)で表される構造単位としては、例えば、式(a4−1’−1)〜式(a4−1’−11)でそれぞれ表される構造単位が挙げられる。構造単位(a4−3)におけるRf7に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位も式(a4−3)で表される構造単位として挙げられる。
構造単位(a4)としては、式(a4−4)で表される構造単位も挙げられる。
Figure 2021165253
[式(a4−4)中、
f21は、水素原子又はメチル基を表す。
f21は、−(CH2j1−、−(CH2j2−O−(CH2j3−又は−(CH2j4−CO−O−(CH2j5−を表す。
j1〜j5は、それぞれ独立に、1〜6のいずれかの整数を表す。
f22は、フッ素原子を有する炭素数1〜10の飽和炭化水素基を表す。]
f22の飽和炭化水素基は、Ra42で表される飽和炭化水素基と同じものが挙げられる。Rf22は、フッ素原子を有する炭素数1〜10のアルキル基又はフッ素原子を有する炭素数1〜10の脂環式炭化水素基が好ましく、フッ素原子を有する炭素数1〜10のアルキル基がより好ましく、フッ素原子を有する炭素数1〜6のアルキル基がさらに好ましい。
式(a4−4)においては、Af21としては、−(CH2j1−が好ましく、エチレン基又はメチレン基がより好ましく、メチレン基がさらに好ましい。
式(a4−4)で表される構造単位としては、例えば、以下の構造単位及び以下の式で表される構造単位において、構造単位(a4−4)におけるRf21に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位が挙げられる。
Figure 2021165253
樹脂(A)が、構造単位(a4)を有する場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、1〜20モル%が好ましく、2〜15モル%がより好ましく、3〜10モル%がさらに好ましい。
〈構造単位(a5)〉
構造単位(a5)が有する非脱離炭化水素基としては、直鎖、分岐又は環状の炭化水素基を有する基が挙げられる。なかでも、構造単位(a5)は、脂環式炭化水素基を有する基が好ましい。
構造単位(a5)としては、例えば、式(a5−1)で表される構造単位が挙げられる。
Figure 2021165253
[式(a5−1)中、
51は、水素原子又はメチル基を表す。
52は、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基で置換されていてもよい。
55は、単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−に置き換わっていてもよい。]
52における脂環式炭化水素基としては、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基及びシクロヘキシル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、アダマンチル基及びノルボルニル基等が挙げられる。
炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基及び2−エチルヘキシル基等のアルキル基が挙げられる。
置換基を有する脂環式炭化水素基としては、3−メチルアダマンチル基などが挙げられる。
52は、好ましくは、無置換の炭素数3〜18の脂環式炭化水素基であり、より好ましくは、アダマンチル基、ノルボルニル基又はシクロヘキシル基である。
55における2価の飽和炭化水素基としては、2価の鎖式飽和炭化水素基及び2価の脂環式飽和炭化水素基が挙げられ、好ましくは2価の鎖式飽和炭化水素基である。
2価の鎖式飽和炭化水素基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロパンジイル基、ブタンジイル基及びペンタンジイル基等のアルカンジイル基が挙げられる。
2価の脂環式飽和炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式飽和炭化水素基としては、シクロペンタンジイル基及びシクロヘキサンジイル基等のシクロアルカンジイル基が挙げられる。多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基としては、アダマンタンジイル基及びノルボルナンジイル基等が挙げられる。
55の表す2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH−が、−O−又は−CO−で置き換わった基としては、例えば、式(L1−1)〜式(L1−4)で表される基が挙げられる。下記式中、*及び**は結合部位を表し、*は酸素原子との結合手を表す。
Figure 2021165253
式(L1−1)中、
x1は、*−O−CO−又は*−CO−O−を表す(*はLx1との結合手を表す。)。
x1は、炭素数1〜16の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
x2は、単結合又は炭素数1〜15の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx1及びLx2の合計炭素数は、16以下である。
式(L1−2)中、
x3は、炭素数1〜17の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
x4は、単結合又は炭素数1〜16の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx3及びLx4の合計炭素数は、17以下である。
式(L1−3)中、
x5は、炭素数1〜15の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
x6及びLx7は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜14の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx5、Lx6及びLx7の合計炭素数は、15以下である。
式(L1−4)中、
x8及びLx9は、単結合又は炭素数1〜12の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
x1は、炭素数3〜15の2価の脂環式飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx8、Lx9及びWx1の合計炭素数は、15以下である。
x1は、好ましくは、炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、メチレン基又はエチレン基である。
x2は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、単結合である。
x3は、好ましくは、炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
x4は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
x5は、好ましくは、炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、メチレン基又はエチレン基である。
x6は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、メチレン基又はエチレン基である。
x7は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
x8は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、単結合又はメチレン基である。
x9は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、単結合又はメチレン基である。
x1は、好ましくは、炭素数3〜10の2価の脂環式飽和炭化水素基、より好ましくは、シクロヘキサンジイル基又はアダマンタンジイル基である。
式(L1−1)で表される基としては、例えば、以下に示す2価の基が挙げられる。
Figure 2021165253
式(L1−2)で表される基としては、例えば、以下に示す2価の基が挙げられる。
Figure 2021165253
式(L1−3)で表される基としては、例えば、以下に示す2価の基が挙げられる。
Figure 2021165253
式(L1−4)で表される基としては、例えば、以下に示す2価の基が挙げられる。
Figure 2021165253
55は、好ましくは、単結合又は式(L1−1)で表される基である。
構造単位(a5−1)としては、以下に示す構造単位及び下記構造単位中の構造単位(a5−1)におけるR51に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位が挙げられる。
Figure 2021165253
樹脂(A)が、構造単位(a5)を有する場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、1〜30モル%が好ましく、2〜20モル%がより好ましく、3〜15モル%がさらに好ましい。
<構造単位(II)>
樹脂(A)は、さらに、露光により分解して酸を発生する構造単位(以下、「構造単位(II)」という場合がある)を含有してもよい。構造単位(II)としては、具体的には特開2016−79235号公報に記載の構造単位が挙げられ、側鎖にスルホナート基若しくはカルボキシレート基と有機カチオンとを有する構造単位又は側鎖にスルホニオ基と有機アニオンとを有する構造単位であることが好ましい。
側鎖にスルホナート基若しくはカルボキシレート基を有する構造単位は、式(II−2−A’)で表される構造単位であることが好ましい。
Figure 2021165253
[式(II−2−A’)中、
III3は、炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−S−又は−CO−に置き換わっていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基又はヒドロキシ基で置き換わっていてもよい。
x1は、炭素数1〜8のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基に含まれる水素原子は、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基で置換されていてもよい。
RAは、スルホナート基又はカルボキシレート基を表す。
III3は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
ZAは、有機カチオンを表す。]
III3で表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
III3で表されるハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基としては、Ra8で表されるハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基と同じものが挙げられる。
x1で表される炭素数1〜8のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、プロパン−2,2−ジイル基、ペンタン−2,4−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等が挙げられる。
X1に置換されていてもよい炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec-ブチル基、ペルフルオロtert-ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基等が挙げられる。
III3で表される炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基としては、直鎖又は分岐状アルカンジイル基、単環式又は多環式の2価の脂環飽和炭化水素基が挙げられ、これらの組み合わせてあってもよい。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;シクロブタン−1,3−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等のシクロアルカンジイル基;ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、アダマンタン−1,5−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基等の2価の多環式脂環式飽和炭化水素基等が挙げられる。
飽和炭化水素基に含まれる−CH−が、−O−、−S−又は−CO−で置き換わったものとしては、例えば式(X1)〜式(X53)で表される2価の基が挙げられる。ただし、飽和炭化水素基に含まれる−CH−が、−O−、−S−又は−CO−で置き換わる前の炭素数はそれぞれ17以下である。下記式において、*及び**は結合部位を表し、*はAx1との結合手を表す。
Figure 2021165253
3は、2価の炭素数1〜16の飽和炭化水素基を表す。
4は、2価の炭素数1〜15の飽和炭化水素基を表す。
5は、2価の炭素数1〜13の飽和炭化水素基を表す。
6は、2価の炭素数1〜14の飽和炭化水素基を表す。
7は、3価の炭素数1〜14の飽和炭化水素基を表す。
8は、2価の炭素数1〜13の飽和炭化水素基を表す。
式(II−2−A’)中のZAは、後述の式(B1)で表される塩におけるカチオンZと同様のものが挙げられる。
式(II−2−A’)で表される構造単位は、式(II−2−A)で表される構造単位であることが好ましい。
Figure 2021165253
[式(II−2−A)中、
III3、XIII3及びZAは、上記と同じ意味を表す。
z2Aは、0〜6のいずれかの整数を表す。
III2及びRIII4は、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表し、zが2以上のとき、複数のRIII2及びRIII4は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
及びQは、それぞれ独立して、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。]
III2、RIII4、Q及びQで表される炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基としては、後述のQb1で表される炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基と同じものが挙げられる。
式(II−2−A)で表される構造単位は、式(II−2−A−1)で表される構造単位であることが好ましい。
Figure 2021165253
[式(II−2−A−1)中、
III2、RIII3、RIII4、Qa、Qb及びZAは、上記と同じ意味を表す。
III5は、炭素数1〜12の飽和炭化水素基を表す。
z2A1は、0〜6のいずれかの整数を表す。
I2は、炭素数1〜11の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−S−又は−CO−に置き換わっていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよい。]
III5で表される炭素数1〜12の飽和炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基及びドデシル基等の直鎖又は分岐のアルキル基が挙げられる。
I2で表される2価の飽和炭化水素基としては、XIII3で表される2価の飽和炭化水素基と同様のものが挙げられる。
式(II−2−A−1)で表される構造単位としては、式(II−2−A−2)で表される構造単位がさらに好ましい。
Figure 2021165253
[式(II−2−A−2)中、
III3、RIII5及びZAは、上記と同じ意味を表す。
mA及びnAは、それぞれ独立に、1又は2を表す。]
式(II−2−A’)で表される構造単位としては、例えば、以下の構造単位、RIII3のメチル基に相当する基が水素原子、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子)又はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基(例えば、トリフルオロメチル基等)に置き換わった構造単位及び国際公開第2012/050015号記載の構造単位が挙げられる。ZAは、有機カチオンを表す。
Figure 2021165253
側鎖にスルホニオ基と有機アニオンとを有する構造単位は、式(II−1−1)で表される構造単位であることが好ましい。
Figure 2021165253
[式(II−1−1)中、
II1は、単結合又は2価の連結基を表す。
II1は、炭素数6〜18の2価の芳香族炭化水素基を表す。
II2及びRII3は、それぞれ独立して、炭素数1〜18の炭化水素基を表し、RII2及びRII3は互いに結合してそれらが結合する硫黄原子とともに環を形成していてもよい。
II4は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
は、有機アニオンを表す。]
II1で表される炭素数6〜18の2価の芳香族炭化水素基としては、フェニレン基及びナフチレン基等が挙げられる。
II2及びRII3で表される炭化水素基としては、アルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及びこれらを組み合わせることにより形成される基等が挙げられる。
II4で表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
II4で表されるハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基としては、Ra8で表されるハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基と同じものが挙げられる。
II1で表される2価の連結基としては、例えば、炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基が挙げられ、該2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−S−又は−CO−で置き換わっていてもよい。具体的には、XIII3で表される炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基と同じものが挙げられる。
式(II−1−1)中のカチオンを含む構造単位としては、以下で表される構造単位及びRII4のメチル基に相当する基が、水素原子、フッ素原子、トリフルオロメチル基等に置き換わった構造単位などが挙げられる。
Figure 2021165253
で表される有機アニオンとしては、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、スルホニルメチドアニオン及びカルボン酸アニオン等が挙げられる。Aで表される有機アニオンは、スルホン酸アニオンが好ましく、スルホン酸アニオンとしては、後述の式(B1)で表される塩に含まれるアニオンであることがより好ましい。
で表されるスルホニルイミドアニオンとしては、以下のものが挙げられる。
Figure 2021165253
スルホニルメチドアニオンとしては、以下のものが挙げられる。
Figure 2021165253
カルボン酸アニオンとしては、以下のものが挙げられる。
Figure 2021165253
式(II−1−1)で表される構造単位としては、以下で表される構造単位などが挙げられる。
Figure 2021165253
樹脂(A)中に、構造単位(II)を含有する場合の構造単位(II)の含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、好ましくは1〜20モル%であり、より好ましくは2〜15モル%であり、さらに好ましくは3〜10モル%である。
樹脂(A)は、上述の構造単位以外の構造単位を有していてもよく、このような構造単位としては、当技術分野で周知の構造単位が挙げられる。
樹脂(A)は、好ましくは、構造単位(I)と構造単位(a1)とからなる樹脂、構造単位(I)と構造単位(s)とからなる樹脂、構造単位(I)と構造単位(a1)と構造単位(s)とからなる樹脂、構造単位(I)と構造単位(a1)と構造単位(s)と構造単位(a4)及び/又は構造単位(a5)とからなる樹脂、構造単位(I)のみからなる樹脂、あるいは、構造単位(I)と構造単位(a4)のみからなる樹脂であり、より好ましくは、構造単位(I)と構造単位(a1)と構造単位(s)とからなる樹脂、構造単位(I)と構造単位(s)とからなる樹脂、あるいは、構造単位(I)と構造単位(a4)と構造単位(a5)とのみからなる樹脂、構造単位(I)と構造単位(a4)とのみからなる樹脂、構造単位(I)と構造単位(a4)と構造単位(a1)とのみからなる樹脂である。
構造単位(a1)は、好ましくは構造単位(a1−0)、構造単位(a1−0X)、構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−2)(好ましくはシクロヘキシル基、及びシクロペンチル基を有する該構造単位)からなる群から選ばれる少なくとも一種であり、より好ましくは構造単位(a1−0)、構造単位(a1−0X)、構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−2)(好ましくはシクロヘキシル基、又はシクロペンチル基を有する該構造単位)からなる群から選ばれる少なくとも二種である。
構造単位(s)は、好ましくは構造単位(a2)及び構造単位(a3)からなる群から選ばれる少なくとも一種である。構造単位(a2)は、好ましくは構造単位(a2−A)又は構造単位(a2−1)である。構造単位(a3)は、好ましくは式(a3−1)で表される構造単位、式(a3−2)で表される構造単位及び式(a3−4)で表される構造単位からなる群から選ばれる少なくとも一種である。
樹脂(A)を構成する各構造単位は、1種のみ又は2種以上を組合せて用いてもよく、これら構造単位を導くモノマーを用いて、公知の重合法(例えばラジカル重合法)によって製造することができる。樹脂(A)が有する各構造単位の含有率は、重合に用いるモノマーの使用量で調整できる。
樹脂(A)の重量平均分子量は、好ましくは2,000以上(より好ましくは2,500以上、さらに好ましくは3,000以上)、50,000以下(より好ましくは30,000以下、さらに好ましくは15,000以下)である。
本明細書において、重量平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーにより求めた値である。ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーは、実施例に記載の分析条件により測定することができる。
〔レジスト組成物〕
本発明のレジスト組成物は、樹脂(A)と、レジスト分野で公知の酸発生剤(以下「酸発生剤(B)」という場合がある)を含有することが好ましい。
本発明のレジスト組成物は、さらに、樹脂(A)以外の樹脂を含有していてもよい。
本発明のレジスト組成物は、酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩等のクエンチャー(以下「クエンチャー(C)」という場合がある)を含有することが好ましく、溶剤(以下「溶剤(E)」という場合がある)を含有することが好ましい。
<樹脂(A)以外の樹脂>
本発明のレジスト組成物は、樹脂(A)以外の樹脂を併用してもよい。樹脂(A)以外の樹脂とは、構造単位(I)を含まない樹脂であり、このような樹脂としては、例えば、酸不安定基を有する構造単位を有し、かつ構造単位(I)を含まない樹脂(以下「樹脂(A2)」という場合がある)、構造単位(a4)のみからなる樹脂及び構造単位(a4)と構造単位(a5)とからなる樹脂(以下、構造単位(a4)のみからなる樹脂、及び構造単位(a4)と構造単位(a5)とからなる樹脂を合わせて樹脂(X)という場合がある)等が挙げられる。
樹脂(X)において、構造単位(a4)の含有率は、樹脂(X)の全構造単位の合計に対して、30モル%以上であることが好ましく、40モル%以上であることがより好ましく、45モル%以上であることがさらに好ましい。
樹脂(X)を構成する各構造単位は、1種のみ又は2種以上を組合せて用いてもよく、これら構造単位を誘導するモノマーを用いて、公知の重合法(例えばラジカル重合法)によって製造することができる。樹脂(X)が有する各構造単位の含有率は、重合に用いるモノマーの使用量で調整できる。
樹脂(A2)及び樹脂(X)の重量平均分子量は、それぞれ独立して、好ましくは6,000以上(より好ましくは7,000以上)、80,000以下(より好ましくは60,000以下)である。樹脂(A2)及び樹脂(X)の重量平均分子量の測定手段は、樹脂(A)の場合と同様である。
本発明のレジスト組成物が、樹脂(A2)を含む場合、その含有量は、樹脂(A)100質量部に対して、通常、1〜2500質量部(より好ましくは10〜1000質量部)である。
また、レジスト組成物が樹脂(X)を含む場合、その含有量は、樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは1〜60質量部であり、より好ましくは1〜50質量部であり、さらに好ましくは1〜40質量部であり、より一層好ましくは1〜30質量部であり、さらに一層好ましくは1〜8質量部である。
レジスト組成物における樹脂(A)の含有率は、レジスト組成物の固形分に対して、80質量%以上99質量%以下であることが好ましく、90〜99質量%がより好ましい。また、樹脂(A)以外の樹脂を含む場合は、樹脂(A)と樹脂(A)以外の樹脂との合計含有率は、レジスト組成物の固形分に対して、80質量%以上99質量%以下であることが好ましく、90〜99質量%がより好ましい。レジスト組成物の固形分及びこれに対する樹脂の含有率は、液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定することができる。
<酸発生剤(B)>
酸発生剤(B)は、非イオン系又はイオン系のいずれを用いてもよい。非イオン系酸発生剤としては、スルホネートエステル類(例えば2−ニトロベンジルエステル、芳香族スルホネート、オキシムスルホネート、N−スルホニルオキシイミド、スルホニルオキシケトン、ジアゾナフトキノン 4−スルホネート)、スルホン類(例えばジスルホン、ケトスルホン、スルホニルジアゾメタン)等が挙げられる。イオン系酸発生剤としては、オニウムカチオンを含むオニウム塩(例えばジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩)が代表的である。オニウム塩のアニオンとしては、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、スルホニルメチドアニオン等が挙げられる。
酸発生剤(B)としては、特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038号、特開昭63−163452号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号、米国特許第3,779,778号、米国特許第3,849,137号、独国特許第3914407号、欧州特許第126,712号等に記載の放射線によって酸を発生する化合物を使用することができる。また、公知の方法で製造した化合物を使用してもよい。酸発生剤(B)は、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
酸発生剤(B)は、好ましくはフッ素含有酸発生剤であり、より好ましくは式(B1)で表される塩(以下「酸発生剤(B1)」という場合がある。)である。
Figure 2021165253
[式(B1)中、
b1及びQb2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
b1は、炭素数1〜24の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−に置き換わっていてもよく、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよい。
Yは、置換基を有していてもよいメチル基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜24の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−SO−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
は、有機カチオンを表す。]
b1及びQb2の表すペルフルオロアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基及びペルフルオロヘキシル基等が挙げられる。
b1及びQb2は、それぞれ独立に、フッ素原子又はトリフルオロメチル基であることが好ましく、ともにフッ素原子であることがより好ましい。
b1における2価の飽和炭化水素基としては、直鎖状アルカンジイル基、分岐状アルカンジイル基、単環式又は多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基が挙げられ、これらの基のうち2種以上を組合せることにより形成される基でもよい。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基及びヘプタデカン−1,17−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;
エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、プロパン−2,2−ジイル基、ペンタン−2,4−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;
シクロブタン−1,3−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等のシクロアルカンジイル基である単環式の2価の脂環式飽和炭化水素基;
ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、アダマンタン−1,5−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基等の多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基等が挙げられる。
b1で表される2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH−が−O−又は−CO−で置き換わった基としては、例えば、式(b1−1)〜式(b1−3)のいずれかで表される基が挙げられる。なお、式(b1−1)〜式(b1−3)で表される基及びそれらの具体例である式(b1−4)〜式(b1−11)で表される基において、*及び**は結合部位を表し、*は−Yとの結合手を表す。
Figure 2021165253
[式(b1−1)中、
b2は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b3は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
ただし、Lb2とLb3との炭素数合計は、22以下である。
式(b1−2)中、
b4は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b5は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
ただし、Lb4とLb5との炭素数合計は、22以下である。
式(b1−3)中、
b6は、単結合又は炭素数1〜23の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
b7は、単結合又は炭素数1〜23の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
ただし、Lb6とLb7との炭素数合計は、23以下である。]
式(b1−1)〜式(b1−3)で表される基においては、飽和炭化水素基に含まれる−CH−が−O−又は−CO−に置き換わっている場合、置き換わる前の炭素数を該飽和炭化水素基の炭素数とする。
2価の飽和炭化水素基としては、Lb1の2価の飽和炭化水素基と同様のものが挙げられる。
b2は、好ましくは単結合である。
b3は、好ましくは炭素数1〜4の2価の飽和炭化水素基である。
b4は、好ましくは炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基であり、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。
b5は、好ましくは単結合又は炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
b6は、好ましくは単結合又は炭素数1〜4の2価の飽和炭化水素基であり、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。
b7は、好ましくは単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基であり、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH−は−O−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
b1で表される2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH−が−O−又は−CO−で置き換わった基としては、式(b1−1)又は式(b1−3)で表される基が好ましい。
式(b1−1)で表される基としては、式(b1−4)〜式(b1−8)でそれぞれ表される基が挙げられる。
Figure 2021165253
[式(b1−4)中、
b8は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
式(b1−5)中、
b9は、炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH−は−O−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
b10は、単結合又は炭素数1〜19の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb9及びLb10の合計炭素数は20以下である。
式(b1−6)中、
b11は、炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表す。
b12は、単結合又は炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb11及びLb12の合計炭素数は21以下である。
式(b1−7)中、
b13は、炭素数1〜19の2価の飽和炭化水素基を表す。
b14は、単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH−は−O−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
b15は、単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb13〜Lb15の合計炭素数は19以下である。
式(b1−8)中、
b16は、炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH−は−O−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
b17は、炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表す。
b18は、単結合又は炭素数1〜17の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb16〜Lb18の合計炭素数は19以下である。]
b8は、好ましくは炭素数1〜4の2価の飽和炭化水素基である。
b9は、好ましくは炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
b10は、好ましくは単結合又は炭素数1〜19の2価の飽和炭化水素基であり、より好ましくは単結合又は炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
b11は、好ましくは炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
b12は、好ましくは単結合又は炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
b13は、好ましくは炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基である。
b14は、好ましくは単結合又は炭素数1〜6の2価の飽和炭化水素基である。
b15は、好ましくは単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基であり、より好ましくは単結合又は炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
b16は、好ましくは炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基である。
b17は、好ましくは炭素数1〜6の2価の飽和炭化水素基である。
b18は、好ましくは単結合又は炭素数1〜17の2価の飽和炭化水素基であり、より好ましくは単結合又は炭素数1〜4の2価の飽和炭化水素基である。
式(b1−3)で表される基としては、式(b1−9)〜式(b1−11)でそれぞれ表される基が挙げられる。
Figure 2021165253
式(b1−9)中、
b19は、単結合又は炭素数1〜23の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b20は、単結合又は炭素数1〜23の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子、ヒドロキシ基又はアルキルカルボニルオキシ基に置換されていてもよい。該アルキルカルボニルオキシ基に含まれる−CH2−は、−O−又は−CO−に置き換わっていてもよく、該アルキルカルボニルオキシ基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb19及びLb20の合計炭素数は23以下である。
式(b1−10)中、
b21は、単結合又は炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b22は、単結合又は炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表す。
b23は、単結合又は炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子、ヒドロキシ基又はアルキルカルボニルオキシ基に置換されていてもよい。該アルキルカルボニルオキシ基に含まれる−CH2−は、−O−又は−CO−に置き換わっていてもよく、該アルキルカルボニルオキシ基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb21、Lb22及びLb23の合計炭素数は21以下である。
式(b1−11)中、
b24は、単結合又は炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b25は、炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表す。
b26は、単結合又は炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子、ヒドロキシ基又はアルキルカルボニルオキシ基に置換されていてもよい。該アルキルカルボニルオキシ基に含まれる−CH2−は、−O−又は−CO−に置き換わっていてもよく、該アルキルカルボニルオキシ基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb24、Lb25及びLb26の合計炭素数は21以下である。
なお、式(b1−9)で表される基から式(b1−11)で表される基においては、飽和炭化水素基に含まれる水素原子がアルキルカルボニルオキシ基に置換されている場合、置き換わる前の炭素数を該飽和炭化水素基の炭素数とする。
アルキルカルボニルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、シクロヘキシルカルボニルオキシ基、アダマンチルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
式(b1−4)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2021165253
式(b1−5)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2021165253
式(b1−6)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2021165253
式(b1−7)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2021165253
式(b1−8)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2021165253
式(b1−2)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2021165253
式(b1−9)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2021165253
式(b1−10)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2021165253
式(b1−11)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2021165253
Yで表される脂環式炭化水素基としては、式(Y1)〜式(Y11)、式(Y36)〜式(Y38)で表される基が挙げられる。
Yで表される脂環式炭化水素基に含まれる−CH−が−O−、−SO−又は−CO−で置き換わる場合、その数は1つでもよいし、2以上でもよい。そのような基としては、式(Y12)〜式(Y35)、式(Y39)〜式(Y43)で表される基が挙げられる。*はLb1との結合手を表す。
Figure 2021165253
Yで表される脂環式炭化水素基としては、好ましくは式(Y1)〜式(Y20)、式(Y26)、式(Y27)、式(Y30)、式(Y31)、式(Y39)〜式(Y43)のいずれかで表される基であり、より好ましくは式(Y11)、式(Y15)、式(Y16)、式(Y20)、式(Y26)、式(Y27)、式(Y30)、式(Y31)、式(Y39)、式(Y40)、式(Y42)又は式(Y43)で表される基であり、さらに好ましくは式(Y11)、式(Y15)、式(Y20)、式(Y26)、式(Y27)、式(Y30)、式(Y31)、式(Y39)、式(Y40)、式(Y42)又は式(Y43)で表される基である。
Yで表される脂環式炭化水素基が式(Y28)〜式(Y35)、式(Y39)又は式(Y40)、式(Y42)又は式(Y43)等の酸素原子を有するスピロ環である場合には、2つの酸素原子間のアルカンジイル基は、1以上のフッ素原子を有することが好ましい。また、ケタール構造に含まれるアルカンジイル基のうち、酸素原子に隣接するメチレン基には、フッ素原子が置換されていないのが好ましい。
Yで表されるメチル基の置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数3〜16の脂環式炭化水素基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基、グリシジルオキシ基、−(CHja−CO−O−Rb1基又は−(CHja−O−CO−Rb1基(式中、Rb1は、炭素数1〜16のアルキル基、炭素数3〜16の脂環式炭化水素基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表し、該アルキル基及び該脂環式炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−SO−又は−CO−に置き換わっていてもよく、該アルキル基、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基又はフッ素原子に置き換わっていてもよい。jaは、0〜4のいずれかの整数を表す。)等が挙げられる。
Yで表される脂環式炭化水素基の置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ヒドロキシ基で置換されていてもよい炭素数1〜16のアルキル基(該アルキル基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。)、炭素数3〜16の脂環式炭化水素基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基、炭素数7〜21のアラルキル基、グリシジルオキシ基、−(CHja−CO−O−Rb1基又は−(CHja−O−CO−Rb1基(式中、Rb1は、炭素数1〜16のアルキル基、炭素数3〜16の脂環式炭化水素基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表し、該アルキル基及び該脂環式炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−SO−又は−CO−に置き換わっていてもよく、該アルキル基、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基又はフッ素原子に置き換わっていてもよい。jaは、0〜4のいずれかの整数を表す。)等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等が挙げられる。脂環式炭化水素基は鎖式炭化水素基を有していてもよく、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基等が挙げられる。脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは3〜12であり、より好ましくは3〜10である。
芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ビフェニル基、フェナントリル基等のアリール基等が挙げられる。芳香族炭化水素基は、鎖式炭化水素基又は脂環式炭化水素基を有していてもよく、鎖式炭化水素基を有する芳香族炭化水素基としては、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、p−エチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル基等が挙げられ、脂環式炭化水素基を有する芳香族炭化水素基としては、p−シクロへキシルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基等が挙げられる。芳香族炭化水素基の炭素数は、好ましくは6〜14であり、より好ましくは6〜10である。
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基等が挙げられる。アルキル基の炭素数は、好ましくは1〜12であり、より好ましくは1〜6であり、さらに好ましくは1〜4である。
ヒドロキシ基で置換されているアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基等のヒドロキシアルキル基が挙げられる。
アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基及びナフチルエチル基等が挙げられる。
アルキル基に含まれる−CH−が−O−、−SO−又は−CO−等で置き換わった基としては、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基又はこれらを組み合わせた基などが挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基及びドデシルオキシ基等が挙げられる。アルコキシ基の炭素数は、好ましくは1〜12であり、より好ましくは1〜6であり、さらに好ましくは1〜4である。
アルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等が挙げられる。アルコキシカルボニル基の炭素数は、好ましくは2〜12であり、より好ましくは2〜6であり、さらに好ましくは2〜4である。
アルキルカルボニル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基等が挙げられる。アルキルカルボニル基の炭素数は、好ましくは2〜12であり、より好ましくは2〜6であり、さらに好ましくは2〜4である。
アルキルカルボニルオキシ基としては、例えば、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基等が挙げられる。アルキルカルボニルオキシ基の炭素数は、好ましくは2〜12であり、より好ましくは2〜6であり、さらに好ましくは2〜4である。
組み合わせた基としては、例えば、アルコキシ基とアルキル基とを組み合わせた基、アルコキシ基とアルコキシ基とを組み合わせた基、アルコキシ基とアルキルカルボニル基とを組み合わせた基、アルコキシ基とアルキルカルボニルオキシ基とを組み合わせた基等が挙げられる。
アルコキシ基とアルキル基とを組み合わせた基としては、例えば、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、エトキシメチル基等のアルコキシアルキル基等が挙げられる。アルコキシアルキル基の炭素数は、好ましくは2〜12であり、より好ましくは2〜6であり、さらに好ましくは2〜4である。
アルコキシ基とアルコキシ基とを組み合わせた基としては、メトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基、エトキシメトキシ基、エトキシエトキシ基等のアルコキシアルコキシ基等が挙げられる。アルコキシアルコキシ基の炭素数は、好ましくは2〜12であり、より好ましくは2〜6であり、さらに好ましくは2〜4である。
アルコキシ基とアルキルカルボニル基とを組み合わせた基としては、メトキシアセチル基、メトキシプロピオニル基、エトキシアセチル基、エトキシプロピオニル基等のアルコキシアルキルカルボニル基等が挙げられる。アルコキシアルキルカルボニル基の炭素数は、好ましくは3〜13であり、より好ましくは3〜7であり、さらに好ましくは3〜5である。
アルコキシ基とアルキルカルボニルオキシ基とを組み合わせた基としては、メトキシアセチルオキシ基、メトキシプロピオニルオキシ基、エトキシアセチルオキシ基、エトキシプロピオニルオキシ基等のアルコキシアルキルカルボニルオキシ基等が挙げられる。アルコキシアルキルカルボニルオキシ基の炭素数は、好ましくは3〜13であり、より好ましくは3〜7であり、さらに好ましくは3〜5である。
脂環式炭化水素基に含まれる−CH−が−O−、−SO−又は−CO−等で置き換わった基としては、式(Y12)〜式(Y35)、式(Y39)〜式(Y43)で表される基等が挙げられる。
Yとしては、以下のものが挙げられる。
Figure 2021165253
Figure 2021165253
Yは、好ましくは置換基を有していてもよい炭素数3〜24の脂環式炭化水素基であり、より好ましくは置換基を有していてもよい炭素数3〜20の脂環式炭化水素基であり、さらに好ましくは置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂環式炭化水素基であり、さらにより好ましく置換基を有していてもよいアダマンチル基であり、該脂環式炭化水素基又はアダマンチル基を構成する−CH−は−CO−、−SO−又は−CO−に置き換わっていてもよい。Yは、具体的に好ましくはアダマンチル基、ヒドロキシアダマンチル基、オキソアダマンチル基又は式(Y42)、式(Y100)〜式(Y114)で表される基である。
式(B1)で表される塩におけるアニオンとしては、式(B1−A−1)〜式(B1−A−59)で表されるアニオン〔以下、式番号に応じて「アニオン(B1−A−1)」等という場合がある。〕が好ましく、式(B1−A−1)〜式(B1−A−4)、式(B1−A−9)、式(B1−A−10)、式(B1−A−24)〜式(B1−A−33)、式(B1−A−36)〜式(B1−A−40)、式(B1−A−47)〜式(B1−A−59)のいずれかで表されるアニオンがより好ましい。
Figure 2021165253
Figure 2021165253
Figure 2021165253
Figure 2021165253
Figure 2021165253
Figure 2021165253
ここでRi2〜Ri7は、互いに独立に、例えば、炭素数1〜4のアルキル基、好ましくはメチル基又はエチル基である。Ri8は、例えば、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数5〜12の脂環式炭化水素基又はこれらを組合せることにより形成される基、より好ましくはメチル基、エチル基、シクロヘキシル基又はアダマンチル基である。LA4は、単結合又は炭素数1〜4のアルカンジイル基である。
b1及びQb2は、上記と同じ意味を表す。
式(B1)で表される塩におけるアニオンとしては、具体的には、特開2010−204646号公報に記載されたアニオンが挙げられる。
好ましい式(B1)で表される塩におけるアニオンとしては、式(B1a−1)〜式(B1a−38)でそれぞれ表されるアニオンが挙げられる。
Figure 2021165253
Figure 2021165253
なかでも、式(B1a−1)〜式(B1a−3)、式(B1a−7)〜式(B1a−16)、式(B1a−18)、式(B1a−19)、式(B1a−22)〜式(B1a−38)のいずれかで表されるアニオンが好ましい。
の有機カチオンとしては、有機オニウムカチオン、有機スルホニウムカチオン、有機ヨードニウムカチオン、有機アンモニウムカチオン、ベンゾチアゾリウムカチオン及び有機ホスホニウムカチオン等が挙げられる。これらの中でも、有機スルホニウムカチオン及び有機ヨードニウムカチオンが好ましく、アリールスルホニウムカチオンがより好ましい。具体的には、式(b2−1)〜式(b2−4)のいずれかで表されるカチオン(以下、式番号に応じて「カチオン(b2−1)」等という場合がある。)が挙げられる。
Figure 2021165253
式(b2−1)〜式(b2−4)において、
b4〜Rb6は、それぞれ独立に、炭素数1〜30の鎖式炭化水素基、炭素数3〜36の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜36の芳香族炭化水素基を表し、該鎖式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜12の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基、炭素数2〜4のアルキルカルボニル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜12のフッ化アルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基で置換されていてもよい。
b4とRb5とは、互いに結合してそれらが結合する硫黄原子と一緒になって環を形成してもよく、該環に含まれる−CH2−は、−O−、−S−又は−CO−に置き換わってもよい。
b7及びRb8は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
m2及びn2は、それぞれ独立に0〜5のいずれかの整数を表す。
m2が2以上のとき、複数のRb7は同一でも異なってもよく、n2が2以上のとき、複数のRb8は同一でも異なってもよい。
b9及びRb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜36の鎖式炭化水素基又は炭素数3〜36の脂環式炭化水素基を表す。
b9とRb10とは、互いに結合してそれらが結合する硫黄原子と一緒になって環を形成してもよく、該環に含まれる−CH2−は、−O−、−S−又は−CO−に置き換わってもよい。
b11は、水素原子、炭素数1〜36の鎖式炭化水素基、炭素数3〜36の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
b12は、炭素数1〜12の鎖式炭化水素基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表し、該鎖式炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数1〜12のアルキルカルボニルオキシ基で置換されていてもよい。
b11とRb12とは、互いに結合してそれらが結合する−CH−CO−を含めて環を形成していてもよく、該環に含まれる−CH2−は、−O−、−S−又は−CO−に置き換わってもよい。
b13〜Rb18は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
b31は、硫黄原子又は酸素原子を表す。
o2、p2、s2、及びt2は、それぞれ独立に、0〜5のいずれかの整数を表す。
q2及びr2は、それぞれ独立に、0〜4のいずれかの整数を表す。
u2は0又は1を表す。
o2が2以上のとき、複数のRb13は同一又は相異なり、p2が2以上のとき、複数のRb14は同一又は相異なり、q2が2以上のとき、複数のRb15は同一又は相異なり、r2が2以上のとき、複数のRb16は同一又は相異なり、s2が2以上のとき、複数のRb17は同一又は相異なり、t2が2以上のとき、複数のRb18は同一又は相異なる。
脂肪族炭化水素基とは、鎖式炭化水素基及び脂環式炭化水素基を表す。
鎖式炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基及び2−エチルヘキシル基のアルキル基が挙げられる。
特に、Rb9〜Rb12の鎖式炭化水素基は、好ましくは炭素数1〜12である。
脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の脂環式炭化水素基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基等が挙げられる。
Figure 2021165253
特に、Rb9〜Rb12の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜18、より好ましくは炭素数4〜12である。
水素原子が脂肪族炭化水素基で置換された脂環式炭化水素基としては、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、2−メチルアダマンタン−2−イル基、2−エチルアダマンタン−2−イル基、2−イソプロピルアダマンタン−2−イル基、メチルノルボルニル基、イソボルニル基等が挙げられる。水素原子が脂肪族炭化水素基で置換された脂環式炭化水素基においては、脂環式炭化水素基と脂肪族炭化水素基との合計炭素数が好ましくは20以下である。
フッ化アルキル基とは、フッ素原子を有する炭素数1〜12のアルキル基を表し、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペルフルオロブチル等が挙げられる。フッ化アルキル基の炭素数は、好ましくは1〜9であり、より好ましくは1〜6であり、さらに好ましくは1〜4である。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、フェナントリル基等のアリール基が挙げられる。芳香族炭化水素基に、鎖式炭化水素基又は脂環式炭化水素基を有していてもよく、炭素数1〜18の鎖式炭化水素基を有する芳香族炭化水素基(トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、p−エチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル基等)及び炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を有する芳香族炭化水素基(p−シクロへキシルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基等)等が挙げられる。なお、芳香族炭化水素基が、鎖式炭化水素基又は脂環式炭化水素基を有する場合は、炭素数1〜18の鎖式炭化水素基及び炭素数3〜18の脂環式炭化水素基が好ましい。
水素原子がアルコキシ基で置換された芳香族炭化水素基としては、p−メトキシフェニル基等が挙げられる。
水素原子が芳香族炭化水素基で置換された鎖式炭化水素基としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、トリチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等のアラルキル基が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基及びドデシルオキシ基等が挙げられる。
アルキルカルボニル基としては、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
アルキルカルボニルオキシ基としては、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボニルオキシ基、ペンチルカルボニルオキシ基、ヘキシルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基及び2−エチルヘキシルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
b4とRb5とが互いに結合してそれらが結合する硫黄原子と一緒になって形成する環は、単環式、多環式、芳香族性、非芳香族性、飽和及び不飽和のいずれの環であってもよい。この環は、炭素数3〜18の環が挙げられ、好ましくは炭素数4〜18の環である。また、硫黄原子を含む環は、3員環〜12員環が挙げられ、好ましくは3員環〜7員環であり、例えば下記の環が挙げられる。*は結合部位を表す。
Figure 2021165253
b9とRb10とが一緒になって形成する環は、単環式、多環式、芳香族性、非芳香族性、飽和及び不飽和のいずれの環であってもよい。この環は、3員環〜12員環が挙げられ、好ましくは3員環〜7員環である。例えば、チオラン−1−イウム環(テトラヒドロチオフェニウム環)、チアン−1−イウム環、1,4−オキサチアン−4−イウム環等が挙げられる。
b11とRb12とが一緒になって形成する環は、単環式、多環式、芳香族性、非芳香族性、飽和及び不飽和のいずれの環であってもよい。この環は、3員環〜12員環が挙げられ、好ましくは3員環〜7員環である。オキソシクロヘプタン環、オキソシクロヘキサン環、オキソノルボルナン環、オキソアダマンタン環等が挙げられる。
カチオン(b2−1)〜カチオン(b2−4)の中でも、好ましくは、カチオン(b2−1)である。
カチオン(b2−1)としては、以下のカチオンが挙げられる。
Figure 2021165253
Figure 2021165253
カチオン(b2−2)としては、以下のカチオンが挙げられる。
Figure 2021165253
カチオン(b2−3)としては、以下のカチオンが挙げられる。
Figure 2021165253
カチオン(b2−4)としては、以下のカチオンが挙げられる。
Figure 2021165253
酸発生剤(B)は、上述のアニオン及び上述の有機カチオンの組合せであり、これらは任意に組合せることができる。酸発生剤(B)としては、好ましくは式(B1a−1)〜式(B1a−3)及び式(B1a−7)〜式(B1a−16)、式(B1a−18)、式(B1a−19)、式(B1a−22)〜式(B1a−38)のいずれかで表されるアニオンと、カチオン(b2−1)、カチオン(b2−3)又はカチオン(b2−4)との組合せが挙げられる。
酸発生剤(B)としては、好ましくは式(B1−1)〜式(B1−56)でそれぞれ表されるものが挙げられる、中でもアリールスルホニウムカチオンを含むものが好ましく、式(B1−1)〜式(B1−3)、式(B1−5)〜式(B1−7)、式(B1−11)〜式(B1−14)、式(B1−20)〜式(B1−26)、式(B1−29)、式(B1−31)〜式(B1−56)で表されるものがとりわけ好ましい。
Figure 2021165253
Figure 2021165253
Figure 2021165253
Figure 2021165253
Figure 2021165253

Figure 2021165253
本発明のレジスト組成物においては、酸発生剤の含有率は、樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは1質量部以上45質量部以下、より好ましくは1質量部以上40質量部以下、さらに好ましくは3質量部以上35質量部以下である。本発明のレジスト組成物は、酸発生剤(B)の1種を単独で含有してもよく、複数種を含有してもよい。
<溶剤(E)>
溶剤(E)の含有率は、レジスト組成物中、通常90質量%以上99.9質量%以下であり、好ましくは92質量%以上99質量%以下であり、より好ましくは94質量%以上99質量%以下である。溶剤(E)の含有率は、例えば液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定できる。
溶剤(E)としては、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル類;プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類;乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチル等のエステル類;アセトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン及びシクロヘキサノン等のケトン類;γ−ブチロラクトン等の環状エステル類;等を挙げることができる。溶剤(E)の1種を単独で使用してもよく、2種以上を使用してもよい。
<クエンチャー(C)>
クエンチャー(C)としては、酸発生剤(B)から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩、及び塩基性の含窒素有機化合物が挙げられる。レジスト組成物がクエンチャーを含む場合、クエンチャー(C)の含有量は、レジスト組成物の固形分量を基準に、0.01〜15質量%程度であることが好ましく、0.01〜10質量%程度であることがより好ましく、0.1〜5質量%程度であることがさらに好ましく、0.1〜3質量%程度であることがさらにより好ましい。
<酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩>
酸発生剤(B)から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩における酸性度は、酸解離定数(pKa)で示される。酸発生剤(B)から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩は、該塩から発生する酸の酸解離定数が、通常−3<pKaの塩であり、好ましくは−1<pKa<7の塩であり、より好ましくは0<pKa<5の塩である。
酸発生剤(B)から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩としては、下記式で表される塩、特開2015−147926号公報記載の式(D)で表される塩(以下、「弱酸分子内塩(D)」という場合がある。)、並びに特開2012−229206号公報、特開2012−6908号公報、特開2012−72109号公報、特開2011−39502号公報及び特開2011−191745号公報記載の塩が挙げられる。酸発生剤(B)から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩として、好ましくは、酸発生剤(B)から発生する酸よりも酸性度の弱いカルボン酸を発生する塩(カルボン酸アニオンを有する塩)であり、より好ましくは、弱酸分子内塩(D)である。
Figure 2021165253
弱酸分子内塩(D)としては、以下の塩が挙げられる。
Figure 2021165253
塩基性の含窒素有機化合物としては、アミン及びアンモニウム塩が挙げられる。アミンとしては、脂肪族アミン及び芳香族アミンが挙げられる。脂肪族アミンとしては、第一級アミン、第二級アミン及び第三級アミンが挙げられる。
アミンとしては、1−ナフチルアミン、2−ナフチルアミン、アニリン、ジイソプロピルアニリン、2−,3−又は4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、ジフェニルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、メチルジブチルアミン、メチルジペンチルアミン、メチルジヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、メチルジヘプチルアミン、メチルジオクチルアミン、メチルジノニルアミン、メチルジデシルアミン、エチルジブチルアミン、エチルジペンチルアミン、エチルジヘキシルアミン、エチルジヘプチルアミン、エチルジオクチルアミン、エチルジノニルアミン、エチルジデシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリス〔2−(2−メトキシエトキシ)エチル〕アミン、トリイソプロパノールアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタン、2,2’−メチレンビスアニリン、イミダゾール、4−メチルイミダゾール、ピリジン、4−メチルピリジン、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−ピリジル)エテン、1,2−ジ(4−ピリジル)エテン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ジ(4−ピリジルオキシ)エタン、ジ(2−ピリジル)ケトン、4,4’−ジピリジルスルフィド、4,4’−ジピリジルジスルフィド、2,2’−ジピリジルアミン、2,2’−ジピコリルアミン、ビピリジン等が挙げられ、好ましくはジイソプロピルアニリン等の芳香族アミンが挙げられ、より好ましくは2,6−ジイソプロピルアニリンが挙げられる。
アンモニウム塩としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトライソプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラヘキシルアンモニウムヒドロキシド、テトラオクチルアンモニウムヒドロキシド、フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、3−(トリフルオロメチル)フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ブチルアンモニウムサリチラート及びコリン等が挙げられる。
〈その他の成分〉
本発明のレジスト組成物は、必要に応じて、上述の成分以外の成分(以下「その他の成分(F)」という場合がある。)を含有していてもよい。その他の成分(F)に特に限定はなく、レジスト分野で公知の添加剤、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤、染料等を利用できる。
〈レジスト組成物の調製〉
本発明のレジスト組成物は、本発明の樹脂(A)、酸発生剤(B)及び酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩、並びに、必要に応じて、樹脂(A2)、樹脂(X)、クエンチャー(C)、溶剤(E)及びその他の成分(F)を混合することにより調製することができる。混合順は任意であり、特に限定されるものではない。混合する際の温度は、10〜40℃から、樹脂等の種類や樹脂等の溶剤(E)に対する溶解度等に応じて適切な温度を選ぶことができる。混合時間は、混合温度に応じて、0.5〜24時間の中から適切な時間を選ぶことができる。なお、混合手段も特に制限はなく、攪拌混合等を用いることができる。
各成分を混合した後は、孔径0.003〜0.2μm程度のフィルターを用いてろ過することが好ましい。
〈レジストパターンの製造方法〉
本発明のレジストパターンの製造方法は、
(1)本発明のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程を含む。
レジスト組成物を基板上に塗布するには、スピンコーター等、通常、用いられる装置によって行うことができる。基板としては、シリコンウェハ等の無機基板が挙げられる。レジスト組成物を塗布する前に、基板を洗浄してもよく、基板上に反射防止膜等が形成されていてもよい。
塗布後の組成物を乾燥することにより、溶剤を除去し、組成物層を形成する。乾燥は、例えば、ホットプレート等の加熱装置を用いて溶剤を蒸発させること(いわゆるプリベーク)により行うか、あるいは減圧装置を用いて行う。加熱温度は、50〜200℃であることが好ましく、加熱時間は、10〜180秒間であることが好ましい。また、減圧乾燥する際の圧力は、1〜1.0×105Pa程度であることが好ましい。
得られた組成物層に、通常、露光機を用いて露光する。露光機は、液浸露光機であってもよい。露光光源としては、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)、F2エキシマレーザ(波長157nm)のような紫外域のレーザ光を放射するもの、固体レーザ光源(YAG又は半導体レーザ等)からのレーザ光を波長変換して遠紫外域または真空紫外域の高調波レーザ光を放射するもの、電子線や、超紫外光(EUV)を照射するもの等、種々のものを用いることができる。尚、本明細書において、これらの放射線を照射することを総称して「露光」という場合がある。露光の際、通常、求められるパターンに相当するマスクを介して露光が行われる。露光光源が電子線の場合は、マスクを用いずに直接描画により露光してもよい。
露光後の組成物層を、酸不安定基における脱保護反応を促進するために加熱処理(いわゆるポストエキスポジャーベーク)を行う。加熱温度は、通常50〜200℃程度、好ましくは70〜150℃程度である。
加熱後の組成物層を、通常、現像装置を用いて、現像液を利用して現像する。現像方法としては、ディップ法、パドル法、スプレー法、ダイナミックディスペンス法等が挙げられる。現像温度は、例えば、5〜60℃であることが好ましく、現像時間は、例えば、5〜300秒間であることが好ましい。現像液の種類を以下のとおりに選択することにより、ポジ型レジストパターン又はネガ型レジストパターンを製造できる。
本発明のレジスト組成物からポジ型レジストパターンを製造する場合は、現像液としてアルカリ現像液を用いる。アルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液であればよい。例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液等が挙げられる。アルカリ現像液には、界面活性剤が含まれていてもよい。
現像後レジストパターンを超純水で洗浄し、次いで、基板及びパターン上に残った水を除去することが好ましい。
本発明のレジスト組成物からネガ型レジストパターンを製造する場合は、現像液として有機溶剤を含む現像液(以下「有機系現像液」という場合がある)を用いる。
有機系現像液に含まれる有機溶剤としては、2−ヘキサノン、2−ヘプタノン等のケトン溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル溶剤;酢酸ブチル等のエステル溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル溶剤;N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド溶剤;アニソール等の芳香族炭化水素溶剤等が挙げられる。
有機系現像液中、有機溶剤の含有率は、90質量%以上100質量%以下が好ましく、95質量%以上100質量%以下がより好ましく、実質的に有機溶剤のみであることがさらに好ましい。
中でも、有機系現像液としては、酢酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンを含む現像液が好ましい。有機系現像液中、酢酸ブチル及び2−ヘプタノンの合計含有率は、50質量%以上100質量%以下が好ましく、90質量%以上100質量%以下がより好ましく、実質的に酢酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンのみであることがさらに好ましい。
有機系現像液には、界面活性剤が含まれていてもよい。また、有機系現像液には、微量の水分が含まれていてもよい。
現像の際、有機系現像液とは異なる種類の溶剤に置換することにより、現像を停止してもよい。
現像後のレジストパターンをリンス液で洗浄することが好ましい。リンス液としては、レジストパターンを溶解しないものであれば特に制限はなく、一般的な有機溶剤を含む溶液を使用することができ、好ましくはアルコール溶剤又はエステル溶剤である。
洗浄後は、基板及びパターン上に残ったリンス液を除去することが好ましい。
〈用途〉
本発明のレジスト組成物は、KrFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、ArFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、電子線(EB)露光用のレジスト組成物又はEUV露光用のレジスト組成物として好適であり、電子線(EB)露光用のレジスト組成物又はEUV露光用のレジスト組成物としてより好適であり、半導体の微細加工に有用である。
実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。例中、含有量ないし使用量を表す「%」及び「部」は、特記しないかぎり質量基準である。
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで下記条件により求めた値である。
装置:HLC−8120GPC型(東ソー社製)
カラム:TSKgel Multipore HXL-M x 3 + guardcolumn(東ソー社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μl
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー社製)
また、化合物の構造は、質量分析(LCはAgilent製1100型、MASSはAgilent製LC/MSD型)を用い、分子イオンピークを測定することで確認した。以下の実施例ではこの分子イオンピークの値を「MASS」で示す。
実施例1:式(I−1)で表される化合物の合成
Figure 2021165253
式(I−1−a)で表される化合物4部、トリエチルアミン6.66部及びアセトン20部を混合し、23℃で30分間攪拌した後、式(I−1−b)で表される化合物5.20部を添加し、23℃で18時間撹拌した。得られた混合物に、酢酸エチル40部及びイオン交換水20部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。得られた有機層に、イオン交換水20部を添加し、23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。この水洗操作を3回繰り返した。得られた有機層を濃縮し、濃縮混合物をカラム(シリカゲル60N(球状、中性)100−210μm;関東化学(株)製、展開溶媒:n−ヘプタン/酢酸エチル=1/1)を用いて分取することにより、式(I−1−c)で表される化合物2.39部を得た。
Figure 2021165253
式(I−1−d)で表される化合物0.65部及びアセトニトリル20部を混合し、23℃で30分間攪拌した後、式(I−1−e)で表される化合物2.25部を添加し、50℃に昇温後、50℃で2時間撹拌した。得られた混合物に、式(I−1−c)で表される化合物2.25部を添加し、50℃で2時間撹拌した。得られた混合物を23℃まで冷却した後、クロロホルム50部及びイオン交換水20部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。得られた有機層に、イオン交換水20部を添加し、23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。この水洗操作を5回繰り返した。得られた有機層を濃縮し、濃縮混合物をカラム(シリカゲル60N(球状、中性)100−210μm;関東化学(株)製、展開溶媒:n−ヘプタン/酢酸エチル=1/1)を用いて分取することにより、式(I−1)で表される化合物2.38部を得た。
MASS:367.1[M+H]
実施例2:式(I−2)で表される化合物の合成
Figure 2021165253
式(I−2−a)で表される化合物4.31部、トリエチルアミン6.66部及びアセトン20部を混合し、23℃で30分間攪拌した後、式(I−1−b)で表される化合物5.20部を添加し、23℃で18時間撹拌した。得られた混合物に、酢酸エチル40部及びイオン交換水20部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。得られた有機層に、イオン交換水20部を添加し、23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。この水洗操作を3回繰り返した。得られた有機層を濃縮し、濃縮混合物をカラム(シリカゲル60N(球状、中性)100−210μm;関東化学(株)製、展開溶媒:n−ヘプタン/酢酸エチル=1/1)を用いて分取することにより、式(I−2−c)で表される化合物2.46部を得た。
Figure 2021165253
式(I−1−d)で表される化合物0.65部及びアセトニトリル20部を混合し、23℃で30分間攪拌した後、式(I−1−e)で表される化合物2.25部を添加し、50℃に昇温後、50℃で2時間撹拌した。得られた混合物に、式(I−2−c)で表される化合物2.36部を添加し、50℃で2時間撹拌した。得られた混合物を23℃まで冷却した後、クロロホルム50部及びイオン交換水20部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。得られた有機層に、イオン交換水20部を添加し、23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。この水洗操作を5回繰り返した。得られた有機層を濃縮し、濃縮混合物をカラム(シリカゲル60N(球状、中性)100−210μm;関東化学(株)製、展開溶媒:n−ヘプタン/酢酸エチル=1/1)を用いて分取することにより、式(I−2)で表される化合物2.38部を得た。
MASS:381.2[M+H]
実施例3:式(I−13)で表される化合物の合成
Figure 2021165253
式(I−13−d)で表される化合物1.89部及びアセトニトリル20部を混合し、23℃で30分間攪拌した後、式(I−1−e)で表される化合物2.68部を添加し、50℃に昇温後、50℃で2時間撹拌した。得られた混合物に、式(I−13−c)で表される化合物2.53部を添加し、50℃で2時間撹拌した。得られた混合物を23℃まで冷却した後、クロロホルム50部及びイオン交換水20部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。得られた有機層に、イオン交換水20部を添加し、23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。この水洗操作を5回繰り返した。得られた有機層を濃縮し、濃縮混合物をカラム(シリカゲル60N(球状、中性)100−210μm;関東化学(株)製、展開溶媒:n−ヘプタン/酢酸エチル=1/1)を用いて分取することにより、式(I−13)で表される化合物1.12部を得た。
MASS:551.3[M+H]
実施例4:式(I−15)で表される化合物の合成
Figure 2021165253
式(I−13−d)で表される化合物1.89部及びアセトニトリル20部を混合し、23℃で30分間攪拌した後、式(I−1−e)で表される化合物2.68部を添加し、50℃に昇温後、50℃で2時間撹拌した。得られた混合物に、式(I−15−c)で表される化合物4.67部を添加し、50℃で2時間撹拌した。得られた混合物を23℃まで冷却した後、クロロホルム50部及びイオン交換水20部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。得られた有機層に、イオン交換水20部を添加し、23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。この水洗操作を5回繰り返した。得られた有機層を濃縮し、濃縮混合物をカラム(シリカゲル60N(球状、中性)100−210μm;関東化学(株)製、展開溶媒:n−ヘプタン/酢酸エチル=1/1)を用いて分取することにより、式(I−15)で表される化合物1.29部を得た。
MASS:835.3[M+H]
実施例5:式(I−21)で表される化合物の合成
Figure 2021165253
式(I−13−d)で表される化合物1.89部及びアセトニトリル20部を混合し、23℃で30分間攪拌した後、式(I−1−e)で表される化合物2.68部を添加し、50℃に昇温後、50℃で2時間撹拌した。得られた混合物に、式(I−21−c)で表される化合物1.72部を添加し、50℃で2時間撹拌した。得られた混合物を23℃まで冷却した後、クロロホルム50部及びイオン交換水20部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。得られた有機層に、イオン交換水20部を添加し、23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。この水洗操作を5回繰り返した。得られた有機層を濃縮し、濃縮混合物をカラム(シリカゲル60N(球状、中性)100−210μm;関東化学(株)製、展開溶媒:n−ヘプタン/酢酸エチル=1/1)を用いて分取することにより、式(I−21)で表される化合物2.99部を得た。
MASS:443.2[M+H]
実施例6:式(I−25)で表される化合物の合成
Figure 2021165253
式(I−1−a)で表される化合物4部、トリエチルアミン6.66部及びアセトン20部を混合し、23℃で30分間攪拌した後、式(I−25−b)で表される化合物6.63部を添加し、23℃で18時間撹拌した。得られた混合物に、酢酸エチル40部及びイオン交換水20部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。得られた有機層に、イオン交換水20部を添加し、23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。この水洗操作を3回繰り返した。得られた有機層を濃縮し、濃縮混合物をカラム(シリカゲル60N(球状、中性)100−210μm;関東化学(株)製、展開溶媒:n−ヘプタン/酢酸エチル=1/1)を用いて分取することにより、式(I−25−c)で表される化合物2.88部を得た。
Figure 2021165253
式(I−1−d)で表される化合物0.65部及びアセトニトリル20部を混合し、23℃で30分間攪拌した後、式(I−1−e)で表される化合物2.25部を添加し、50℃に昇温後、50℃で2時間撹拌した。得られた混合物に、式(I−25−c)で表される化合物2.64部を添加し、50℃で2時間撹拌した。得られた混合物を23℃まで冷却した後、クロロホルム50部及びイオン交換水20部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。得られた有機層に、イオン交換水20部を添加し、23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。この水洗操作を5回繰り返した。得られた有機層を濃縮し、濃縮混合物をカラム(シリカゲル60N(球状、中性)100−210μm;関東化学(株)製、展開溶媒:n−ヘプタン/酢酸エチル=1/1)を用いて分取することにより、式(I−25)で表される化合物2.66部を得た。
MASS:419.2[M+H]
実施例7:式(I−26)で表される化合物の合成
Figure 2021165253
式(I−2−a)で表される化合物4.31部、トリエチルアミン6.66部及びアセトン20部を混合し、23℃で30分間攪拌した後、式(I−25−b)で表される化合物6.63部を添加し、23℃で18時間撹拌した。得られた混合物に、酢酸エチル40部及びイオン交換水20部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。得られた有機層に、イオン交換水20部を添加し、23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。この水洗操作を3回繰り返した。得られた有機層を濃縮し、濃縮混合物をカラム(シリカゲル60N(球状、中性)100−210μm;関東化学(株)製、展開溶媒:n−ヘプタン/酢酸エチル=1/1)を用いて分取することにより、式(I−26−c)で表される化合物2.79部を得た。
Figure 2021165253
式(I−1−d)で表される化合物0.65部及びアセトニトリル20部を混合し、23℃で30分間攪拌した後、式(I−1−e)で表される化合物2.25部を添加し、50℃に昇温後、50℃で2時間撹拌した。得られた混合物に、式(I−26−c)で表される化合物2.75部を添加し、50℃で2時間撹拌した。得られた混合物を23℃まで冷却した後、クロロホルム50部及びイオン交換水20部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。得られた有機層に、イオン交換水20部を添加し、23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。この水洗操作を5回繰り返した。得られた有機層を濃縮し、濃縮混合物をカラム(シリカゲル60N(球状、中性)100−210μm;関東化学(株)製、展開溶媒:n−ヘプタン/酢酸エチル=1/1)を用いて分取することにより、式(I−26)で表される化合物2.12部を得た。
MASS:433.2[M+H]
樹脂の合成
樹脂の合成において使用した化合物(モノマー)を下記に示す。
Figure 2021165253
以下、これらの化合物を式番号に応じて「モノマー(a1−1−3)」等という。
実施例8〔樹脂A1の合成〕
モノマーとして、アセトキシスチレン、モノマー(I−1)、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−6)を用い、そのモル比〔アセトキシスチレン:モノマー(I−1):モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−6)〕が、25:7:30:38の割合となるように混合し、さらに、このモノマー混合物に、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のメチルイソブチルケトンを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1.2mol%及び3.6mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。その後、重合反応液に、25%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を加え、12時間攪拌した後、分液した。回収された有機層を、大量のn−ヘプタンに注ぎ樹脂を析出させ、ろ過・回収することにより、重量平均分子量が約5.3×10である樹脂A1を収率63%で得た。この樹脂A1は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2021165253
実施例9〔樹脂A2の合成〕
モノマーとして、アセトキシスチレン、モノマー(I−2)、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−6)を用い、そのモル比〔アセトキシスチレン:モノマー(I−2):モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−6)〕が、25:7:30:38の割合となるように混合し、さらに、このモノマー混合物に、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のメチルイソブチルケトンを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1.2mol%及び3.6mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。その後、重合反応液に、25%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を加え、12時間攪拌した後、分液した。回収された有機層を、大量のn−ヘプタンに注ぎ樹脂を析出させ、ろ過・回収することにより、重量平均分子量が約5.6×10である樹脂A2を収率58%で得た。この樹脂A2は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2021165253
実施例10〔樹脂A3の合成〕
モノマーとして、アセトキシスチレン、モノマー(I−13)、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−6)を用い、そのモル比〔アセトキシスチレン:モノマー(I−13):モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−6)〕が、25:7:30:38の割合となるように混合し、さらに、このモノマー混合物に、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のメチルイソブチルケトンを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1.2mol%及び3.6mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。その後、重合反応液に、25%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を加え、12時間攪拌した後、分液した。回収された有機層を、大量のn−ヘプタンに注ぎ樹脂を析出させ、ろ過・回収することにより、重量平均分子量が約5.5×10である樹脂A3を収率54%で得た。この樹脂A3は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2021165253
実施例11〔樹脂A4の合成〕
モノマーとして、アセトキシスチレン、モノマー(I−15)、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−6)を用い、そのモル比〔アセトキシスチレン:モノマー(I−15):モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−6)〕が、25:7:30:38の割合となるように混合し、さらに、このモノマー混合物に、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のメチルイソブチルケトンを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1.2mol%及び3.6mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。その後、重合反応液に、25%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を加え、12時間攪拌した後、分液した。回収された有機層を、大量のn−ヘプタンに注ぎ樹脂を析出させ、ろ過・回収することにより、重量平均分子量が約5.6×10である樹脂A4を収率56%で得た。この樹脂A4は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2021165253
実施例12〔樹脂A5の合成〕
モノマーとして、アセトキシスチレン、モノマー(I−21)、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−6)を用い、そのモル比〔アセトキシスチレン:モノマー(I−21):モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−6)〕が、25:7:30:38の割合となるように混合し、さらに、このモノマー混合物に、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のメチルイソブチルケトンを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1.2mol%及び3.6mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。その後、重合反応液に、25%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を加え、12時間攪拌した後、分液した。回収された有機層を、大量のn−ヘプタンに注ぎ樹脂を析出させ、ろ過・回収することにより、重量平均分子量が約5.3×10である樹脂A5を収率60%で得た。この樹脂A5は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2021165253
実施例13〔樹脂A6の合成〕
モノマーとして、アセトキシスチレン、モノマー(I−1)を用い、そのモル比〔アセトキシスチレン:モノマー(I−1)〕が、38:62の割合となるように混合し、さらに、このモノマー混合物に、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のメチルイソブチルケトンを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1.2mol%及び3.6mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。その後、重合反応液に、25%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を加え、12時間攪拌した後、分液した。回収された有機層を、大量のn−ヘプタンに注ぎ樹脂を析出させ、ろ過・回収することにより、重量平均分子量が約6.1×10である樹脂A6を収率79%で得た。この樹脂A6は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2021165253
実施例14〔樹脂A7の合成〕
モノマーとして、アセトキシスチレン、モノマー(I−2)を用い、そのモル比〔アセトキシスチレン:モノマー(I−2)〕が、38:62の割合となるように混合し、さらに、このモノマー混合物に、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のメチルイソブチルケトンを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1.2mol%及び3.6mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。その後、重合反応液に、25%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を加え、12時間攪拌した後、分液した。回収された有機層を、大量のn−ヘプタンに注ぎ樹脂を析出させ、ろ過・回収することにより、重量平均分子量が約6.0×10である樹脂A7を収率74%で得た。この樹脂A7は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2021165253
実施例15〔樹脂A8の合成〕
モノマーとして、アセトキシスチレン、モノマー(I−21)を用い、そのモル比〔アセトキシスチレン:モノマー(I−21)〕が、38:62の割合となるように混合し、さらに、このモノマー混合物に、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のメチルイソブチルケトンを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1.2mol%及び3.6mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。その後、重合反応液に、25%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を加え、12時間攪拌した後、分液した。回収された有機層を、大量のn−ヘプタンに注ぎ樹脂を析出させ、ろ過・回収することにより、重量平均分子量が約5.9×10である樹脂A8を収率84%で得た。この樹脂A8は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2021165253
実施例16〔樹脂A9の合成〕
モノマーとして、アセトキシスチレン、モノマー(I−25)、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−6)を用い、そのモル比〔アセトキシスチレン:モノマー(I−25):モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−6)〕が、25:7:30:38の割合となるように混合し、さらに、このモノマー混合物に、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のメチルイソブチルケトンを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1.2mol%及び3.6mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。その後、重合反応液に、25%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を加え、12時間攪拌した後、分液した。回収された有機層を、大量のn−ヘプタンに注ぎ樹脂を析出させ、ろ過・回収することにより、重量平均分子量が約5.5×10である樹脂A9を収率62%で得た。この樹脂A9は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2021165253
実施例17〔樹脂A10の合成〕
モノマーとして、アセトキシスチレン、モノマー(I−26)、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−6)を用い、そのモル比〔アセトキシスチレン:モノマー(I−26):モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−6)〕が、25:7:30:38の割合となるように混合し、さらに、このモノマー混合物に、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のメチルイソブチルケトンを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1.2mol%及び3.6mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。その後、重合反応液に、25%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を加え、12時間攪拌した後、分液した。回収された有機層を、大量のn−ヘプタンに注ぎ樹脂を析出させ、ろ過・回収することにより、重量平均分子量が約5.7×10である樹脂A10を収率60%で得た。この樹脂A10は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2021165253
実施例18〔樹脂A11の合成〕
モノマーとして、アセトキシスチレン、モノマー(I−25)、モノマー(a1−2−6)を用い、そのモル比〔アセトキシスチレン:モノマー(I−25):モノマー(a1−2−6)〕が、25:7:68の割合となるように混合し、さらに、このモノマー混合物に、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のメチルイソブチルケトンを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1.2mol%及び3.6mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。その後、重合反応液に、25%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を加え、12時間攪拌した後、分液した。回収された有機層を、大量のn−ヘプタンに注ぎ樹脂を析出させ、ろ過・回収することにより、重量平均分子量が約5.4×10である樹脂A11を収率85%で得た。この樹脂A11は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2021165253
実施例19〔樹脂A12の合成〕
モノマーとして、アセトキシスチレン、モノマー(I−25)、モノマー(a1−2−6)を用い、そのモル比〔アセトキシスチレン:モノマー(I−25):モノマー(a1−2−6)〕が、38:7:55の割合となるように混合し、さらに、このモノマー混合物に、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のメチルイソブチルケトンを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1.2mol%及び3.6mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。その後、重合反応液に、25%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を加え、12時間攪拌した後、分液した。回収された有機層を、大量のn−ヘプタンに注ぎ樹脂を析出させ、ろ過・回収することにより、重量平均分子量が約5.2×10である樹脂A12を収率88%で得た。この樹脂A12は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2021165253
合成例1〔樹脂AX1の合成〕
モノマーとして、アセトキシスチレン、モノマー(IX−1)を用い、そのモル比〔アセトキシスチレン:モノマー(IX−1)〕が、38:62の割合となるように混合し、さらに、このモノマー混合物に、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のメチルイソブチルケトンを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1.2mol%及び3.6mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。その後、重合反応液に、25%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を加え、12時間攪拌した後、分液した。回収された有機層を、大量のn−ヘプタンに注ぎ樹脂を析出させ、ろ過・回収することにより、重量平均分子量が約5.9×10である樹脂AX1を収率80%で得た。この樹脂AX1は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2021165253
合成例2〔樹脂AX2の合成〕
モノマーとして、アセトキシスチレン、モノマー(IX−2)を用い、そのモル比〔アセトキシスチレン:モノマー(IX−2)〕が、38:62の割合となるように混合し、さらに、このモノマー混合物に、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のメチルイソブチルケトンを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1.2mol%及び3.6mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。その後、重合反応液に、25%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を加え、12時間攪拌した後、分液した。回収された有機層を、大量のn−ヘプタンに注ぎ樹脂を析出させ、ろ過・回収することにより、重量平均分子量が約6.1×10である樹脂AX2を収率78%で得た。この樹脂AX2は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2021165253
合成例3〔樹脂AX3の合成〕
モノマーとして、アセトキシスチレン、モノマー(IX−3)、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−6)を用い、そのモル比〔アセトキシスチレン:モノマー(IX−3):モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−6)〕が、25:7:30:38の割合となるように混合し、さらに、このモノマー混合物に、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のメチルイソブチルケトンを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1.2mol%及び3.6mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。その後、重合反応液に、25%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を加え、12時間攪拌した後、分液した。回収された有機層を、大量のn−ヘプタンに注ぎ樹脂を析出させ、ろ過・回収することにより、重量平均分子量が約6.0×10である樹脂AX3を収率54%で得た。この樹脂AX3は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2021165253
合成例4〔樹脂AX4の合成〕
モノマーとして、アセトキシスチレン、モノマー(IX−4)、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−6)を用い、そのモル比〔アセトキシスチレン:モノマー(IX−4):モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−6)〕が、25:7:30:38の割合となるように混合し、さらに、このモノマー混合物に、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のメチルイソブチルケトンを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1.2mol%及び3.6mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。その後、重合反応液に、25%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を加え、12時間攪拌した後、分液した。回収された有機層を、大量のn−ヘプタンに注ぎ樹脂を析出させ、ろ過・回収することにより、重量平均分子量が約1.8×10である樹脂AX4を収率58%で得た。この樹脂AX4は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2021165253
<レジスト組成物の調製>
表1に示す各成分を混合して溶解することにより得られた混合物を孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過し、レジスト組成物を調製した。
Figure 2021165253
<樹脂>
A1〜A12、AX1〜AX4:樹脂A1〜樹脂A12、樹脂AX1〜樹脂AX4
<酸発生剤(B)>
B1−43:式(B1−43)で表される塩(特開2016−47815号公報の実施例に従って合成)
Figure 2021165253
<クエンチャー(C)>
(酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩)
D1:特開2011−39502号公報記載の方法で合成
Figure 2021165253
<溶剤>
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 400部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 150部
γ−ブチロラクトン 5部
(レジスト組成物の電子線露光評価)
6インチのシリコンウェハを、ダイレクトホットプレート上で、ヘキサメチルジシラザンを用いて90℃で60秒処理した。このシリコンウェハに、レジスト組成物を、組成物層の膜厚が0.04μmとなるようにスピンコートした。その後、ダイレクトホットプレート上で、表1の「PB」欄に示す温度で60秒間プリベークして組成物層を形成した。ウェハ上に形成された組成物層に、電子線描画機〔(株)エリオニクス製の「ELS−F125 125keV」〕を用い、露光量を段階的に変化させてコンタクトホールパターン(ホールピッチ40nm/ホール径17nm)を直接描画した。
露光後、ホットプレート上にて表1の「PEB」欄に示す温度で60秒間ポストエキスポジャーベークを行い、さらに2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行うことにより、レジストパターンを得た。
現像後に得られたレジストパターンにおいて、形成したホール径が17nmとなる露光量を実効感度とした。
<CD均一性(CDU)評価>
実効感度において、ホール径17nmで形成したパターンのホール径を、一つのホールにつき24回測定し、その平均値を一つのホールの平均ホール径とした。同一ウェハ内の、ホール径17nmで形成したパターンの平均ホール径を400箇所測定したものを母集団として標準偏差を求めた。
その結果を表2に示す。表内の数値は標準偏差(nm)を示す。
Figure 2021165253

比較組成物1〜4と比較して、組成物1〜12での標準偏差が小さく、CD均一性(CDU)評価が良好であった。
本発明の化合物に由来する構造単位を有する樹脂を含有するレジスト組成物は、良好なCD均一性(CDU)を有するレジストパターンを得られるため、半導体の微細加工に好適であり、産業上極めて有用である。

Claims (11)

  1. 式(I)で表される化合物。
    Figure 2021165253
    [式(I)中、
    は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
    1は、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
    は、置換基を有してもよい炭素数1〜24の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−S−、−SO−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
    m3は、2又は3の整数を表し、複数のRは互いに同一であっても異なってもよい。
    は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のフッ化アルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基又は炭素数1〜6のアルキルカルボニルオキシ基を表す。
    m4は、0〜3のいずれかの整数を表し、m4が2以上のとき、複数のRは互いに同一であっても異なってもよい。]
  2. 1が、単結合又はメチレン基である請求項1記載の化合物。
  3. が、炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基を含む飽和炭化水素基(該飽和環状炭化水素基は、置換基を有してもよく、該飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−SO−又は−CO−に置き換わっていてもよい。)、式(1a)で表される基又は式(2a)で表される基である請求項1又は2記載の化合物。
    Figure 2021165253
    [式(1a)中、Raa1、Raa2及びRaa3は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜8のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜20の飽和脂環式炭化水素基、もしくは置換基を有していてもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表すか、又はRaa1及びRaa2は互いに結合してそれらが結合する炭素原子とともに炭素数3〜20の飽和脂環式炭化水素基を形成する。
    *は結合手を表す。]
    Figure 2021165253
    [式(2a)中、Raa1’及びRaa2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の飽和炭化水素基を表し、Raa3’は、炭素数1〜20の飽和炭化水素基を表すか、又はRaa2’及びRaa3’は互いに結合してそれらが結合する−C−X−とともに炭素数3〜20の飽和複素環基を形成し、該飽和炭化水素基及び該飽和複素環基に含まれる−CH−は、−O−で置き換わってもよい。
    aは、酸素原子を表す。
    *は結合手を表す。]
  4. m3が、2である請求項1〜3のいずれかに記載の化合物。
  5. が、式(2a)で表される基であり、Raa2’及びRaa3’は互いに結合してそれらが結合する−C−X−とともに炭素数3〜20の飽和複素環基を形成する請求項1〜4のいずれかに記載の化合物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の化合物に由来する構造単位を含む樹脂。
  7. 式(I)で表される化合物に由来する構造単位以外の酸不安定基を有する構造単位をさらに含む請求項6記載の樹脂。
  8. 請求項6又は7記載の樹脂と、酸発生剤とを含有するレジスト組成物。
  9. 酸発生剤が、式(B1)で表される塩を含む請求項8記載のレジスト組成物。
    Figure 2021165253
    [式(B1)中、
    b1及びQb2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
    b1は、炭素数1〜24の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−に置き換わっていてもよく、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよい。
    Yは、置換基を有していてもよいメチル基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜24の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−SO−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
    は、有機カチオンを表す。]
  10. 酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩をさらに含有する請求項8又は9記載のレジスト組成物。
  11. (1)請求項8〜10のいずれかに記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
    (2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
    (3)組成物層に露光する工程、
    (4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
    (5)加熱後の組成物層を現像する工程、
    を含むレジストパターンの製造方法。
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