(第1実施形態)
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の第1実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図3等に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を構成する外枠11を備えており、この外枠11の一側部に内枠12が開閉可能に支持されている。尚、図3では便宜上、遊技盤30面上に配設される釘や役物、前面枠セット14に取付けられるガラスユニット137等を省略して示している。
外枠11は、図6等に示すように、上辺枠構成部11a及び下辺枠構成部11bが木製の板材により構成され、左辺枠構成部11c及び右辺枠構成部11dがアルミニウム合金製の押出成形材により構成され、これら各枠構成部11a〜11dがネジ等の離脱可能な締結具により全体として矩形枠状に組み付けられている。
左辺枠構成部11cの上下端部には、それぞれ上ヒンジ81及び下ヒンジ82が取着されている(図1参照)。当該上ヒンジ81及び下ヒンジ82にて、内枠12の上下部が回動可能に支持されており、これにより内枠12が開閉可能となる。そして、外枠11の内側に形成される空間部に内枠12等が収容される。
また、右辺枠構成部11dには、その幅方向後端部近傍から外枠11内側へ向け突出した延出壁部83が形成されている。延出壁部83は、内枠12の右側部背面側に設けられる施錠装置600(図6参照)に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆っている(図5参照)。加えて、図3に示すように、延出壁部83の前面側には、施錠装置600の係止部材が係止される上下一対の受部84,85が設けられている。また、下側の受部85には、後述する内枠開放検知スイッチ92に当接する押圧部86が、外枠11内側に向けて突設されている。
さらに、下辺枠構成部11bには樹脂製の幕板飾り87が取着されている。幕板飾り87の上面奥部には、上方に突出するリブ88が一体形成されている。これにより内枠12との間に隙間が形成されにくくなっている。
図3に示すように、内枠12の開閉軸線は、パチンコ機10の正面からみて左側において上下に沿って設定されており、この開閉軸線を軸心として内枠12が前方側に開放できるようになっている。内枠12は、外形が矩形状をなす樹脂ベース38を主体に構成されており、当該樹脂ベース38の中央部には略楕円形状の窓孔39が形成されている。
また、内枠12の前面側には前面枠セット14が開閉可能に取付けられている。前面枠セット14は、内枠12と同様に、パチンコ機10の正面から見て左側において上下に沿って設定された開閉軸線を軸心として前方側に開放できるようになっている。尚、前面枠セット14は、内枠12を介してではなく、外枠11に直接開放可能に支持されるように構成してもよい。
前面枠セット14は、内枠12と同様に外形が矩形状をなし、閉鎖状態においては内枠12の前面側ほぼ全域を覆う。前面枠セット14の中央部には略楕円形状の窓部101が形成されている。これにより、前面枠セット14の窓部101及び内枠12の窓孔39を介して、内枠12の後面に装着される遊技盤30(遊技領域)を外部から視認可能となる。遊技盤30の詳細な構成については後述する。
図1、図2に示すように、前面枠セット14の前面側には、その下部中央において球受皿としての下皿15が設けられており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。また、下皿15の手前側には、下皿15内から遊技球を排出するための球抜きレバー25が設けられている。
下皿15の右方には、手前側に突出した遊技球発射ハンドル(以下、単にハンドルという)18が設けられている。尚、ハンドル18には、図示しないタッチセンサや、ハンドル18の操作部の操作量を検出するための図示しない操作量検出手段(可変抵抗器)が設けられている。そして、ハンドル18が右回りに回動操作されると、回動操作量に応じた強さで、後述する発射手段としての発射装置60によって遊技球が発射される。また、ハンドル18には、ハンドル18を握った右手の親指で押圧操作可能な発射禁止ボタン18aが設けられている。当該発射禁止ボタン18aを押圧した状態においては、ハンドル18を握っていたとしても、発射装置60による遊技球の発射が禁止される。このため、遊技球の発射を禁止しつつハンドル18の回動操作を行ったり、ハンドル18を握った状態で、一時的に遊技球の発射を止めたりすることができる。
下皿15の上方には上皿19が設けられている。上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する発射装置60の方へ案内する球受皿である。尚、上皿19が遊技球で満杯になった状態では、払出される遊技球は、後述する下皿連通路71及び排出口16を介して、下皿15へと案内される。
上皿19には球貸しボタン121と返却ボタン122とが設けられている。これにより、遊技ホール等において、パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で球貸しボタン121が操作されると、その操作に応じて貸出球が上皿19に供給される。一方、返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。但し、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では球貸しボタン121及び返却ボタン122は不要である。
また、上皿19には、球抜きボタン123が設けられている。球抜きボタン123が押圧操作されることで、上皿19の球案内路の下流側に設けられ、下皿15に連通する連通孔(図示略)が開口し、上皿19に貯留されていた遊技球が下皿15へと案内される(落下する)。つまり、遊技者は、球抜きボタン123を操作することで、上皿19にある遊技球をいつでも下皿15に移すことができる。
さらに、上皿19には、操作手段及び入力手段としての演出ボタン125(決定ボタン)及び十字ボタン126(カーソルキー)が設けられている。演出ボタン125にはLEDが内蔵されているとともに、演出ボタン125を押圧操作することで、後述する装飾図柄表示装置42等において対応する演出が行われたり、演出内容が変更されたりする。
また、前面枠セット14の前面にはその周囲に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、遊技状態の変化等に応じて発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が設けられている。また、該環状電飾部102の両側部には、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ104が設けられている。尚、環状電飾部102のうち各エラー表示ランプ104の上方部位には、前面枠セット14の背面に設けられるスピーカSP(図3参照)に対応して細かな透孔が多数形成されている。
前面枠セット14の背面側にはガラスユニット137が取付けられている。ガラスユニット137は、従来の前後一対の矩形状の板ガラスが前後対をなして別々に取着されるものではなく、全体として丸形をなし、アッセンブリ化された上で取付けられている。
次に、内枠12について図4を参照して説明する。上述した通り、内枠12には、窓孔39の後側において、遊技盤30が樹脂ベース38の裏側に当接した状態で装着されている。従って、遊技盤30前面の略中央部分が窓孔39を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。
また、内枠12(樹脂ベース38)の前面下部、すなわち窓孔39の下方位置には、発射装置60及び当該発射装置60によって発射された直後の遊技球を案内する発射レール61が取付けられている。本実施形態では、発射装置60としてソレノイド式発射装置を採用している。さらに、発射装置60の上方には、上皿19から案内される遊技球を、内蔵された駆動手段(例えばソレノイド)の駆動により、1球ずつ発射装置60の発射位置へと案内する球送り装置63が設けられている。
次に、遊技盤30の構成について図4を参照して説明する。遊技盤30には、一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞ユニット(始動口)33、スルーゲート34、可変表示装置ユニット35、第1特別表示装置43L及び第2特別表示装置43R、変動特定ランプ40等が配設されている。周知の通り一般入賞口31、可変入球手段としての可変入賞装置32、始動入賞ユニット33などの各種入賞口に遊技球が入球(入賞)すると、各種検出スイッチにより検出され、上皿19又は下皿15へ所定数の賞球が払い出される。例えば、始動入賞ユニット33への入球があった場合には3個、一般入賞口31への入球があった場合には10個、可変入賞装置32への入球があった場合には15個の遊技球が払出される。その他に、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、一般入賞口31等の各種入賞口に入賞しなかった遊技球は、このアウト口36を通って遊技領域外へと排出される。また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない閉状態になっており、大当たり状態の際に、遊技球が入賞可能な開状態とされる。尚、図示は省略するが、可変入賞装置32は、遊技盤30の後方へと通じる大入賞口と、大入賞口を開閉するシャッタと、シャッタを動作させるための大入賞口ソレノイドと、大入賞口に入球した遊技球を検出するカウントスイッチ223とを備え、大入賞口ソレノイドを駆動制御し、シャッタを開閉させることで、可変入賞装置32(大入賞口)を閉状態と開状態とに切替えている。
始動入賞ユニット33は、第1始動入賞装置33a及び第2始動入賞装置33bと、第2始動入賞装置33bの両側部に設けられた開閉する一対の開閉部材33cとを備えている。開閉部材33cが所定条件の成立に応じて開閉動作することにより、第2始動入賞装置33bの側方を流下する遊技球が第2始動入賞装置33bへと案内される開状態と、案内されない閉状態との間で状態変化可能に構成されている。尚、詳しくは後述するが、始動入賞ユニット33は、第1始動入賞装置33a、第2始動入賞装置33bに入球した遊技球をそれぞれ検知する第1始動入賞スイッチ224a、及び第2始動入賞スイッチ224bを備えており、当該始動入賞スイッチ224a、224bにて遊技球が検知された場合に、大当たり状態を発生させるか否かを決める当否抽選が行われるとともに、特別表示装置43L、43R(及び後述する可変表示手段としての装飾図柄表示装置42)にて、当該当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われる構成となっている。そして、当否抽選にて大当たりに当選した場合には、可変入賞装置32が開放される特別遊技状態としての大当たり状態が付与されることとなる。
また、本実施形態では、当否抽選にて所定の確率で大当たりに当選する低確率状態と、当否抽選にて低確率状態よりも高確率で大当たりに当選する高確率状態とがある。さらに、開閉部材33cが比較的頻繁に開放され、遊技球を第2始動入賞装置33bへ入球させ易くなる高入球状態と、開閉部材33cがほとんど開状態とされず、遊技球を第2始動入賞装置33bへ入球させ難い低入球状態とがある。以下、低確率状態かつ低入球状態である状態を「通常モード」と称し、低確率状態かつ高入球状態である状態を「時間短縮モード」と称し、高確率状態かつ高入球状態である状態を「確変モード」と称する。
さらに、本実施形態では、通常モード及び確変モードは大当たり状態が発生するまで継続されるのに対し、時間短縮モードは大当たり状態が発生しなくても特別表示装置43L、43R及び装飾図柄表示装置42における変動表示が100回行われると終了し、通常モードに移行する構成となっている。
また、本実施形態の大当たり種別は、16ラウンド確変大当たり(以下「16RS」と言う)と、7ラウンド確変大当たり(以下「7RS」と言う)と、7ラウンド通常大当たり(以下「7RN」)との3種類である。そして、可変入賞装置32が30秒間開放されること、又は、可変入賞装置32が開放されてから可変入賞装置32に8個の遊技球が入球することを1ラウンドとして、「16RS」に関しては、それが16回繰り返され、一方、「7RS」に関しては、それが7回繰り返されてから、大当たり状態が終了する。また、「16RS」、「7RS」の大当たり状態終了後には「確変モード」が付与され、「7RN」の大当たり状態終了後には「時間短縮モード」が付与される。
第1及び第2特別表示装置43L、43Rは、それぞれ2文字(及びドット)を表示可能なタイプの7セグメント表示装置により構成され、遊技者から視認可能な位置(本例では可変入賞装置32の右方)に設置されている。そして、始動入賞ユニット33の第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球を契機として第1特別表示装置43Lにて切替表示(変動表示)が行われ、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球を契機として第2特別表示装置43Rにて切替表示(変動表示)が行われる構成となっている。尚、特別表示装置43L、43Rは、後述する主制御手段としての主制御装置261によって表示内容が直接的に制御される。
また、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて変動表示が行われた後、当該変動表示が停止したときの表示態様により、当否抽選の結果、すなわち、「大当たり」又は「外れ」であることが確定的に表示される。例えば、第1始動入賞装置33aに遊技球が入賞すると、対応する第1特別表示装置43Lにて点灯態様(点灯するセグメントの組合わせ)が高速で(例えば4msec毎に)切替表示(変動表示)され、所定時間が経過すると、いずれかの点灯態様を停止表示(例えば数秒間停止)する。そして、当否抽選にて「大当たり」に当選した場合には、対応する点灯態様が変動停止時に表示され、大当たり状態が発生する。
さらに、特別表示装置43L、43Rにおいては、「大当たり」に当選したことが教示されるだけでなく、大当たり状態の種別、すなわち、「16RS」、「7RS」、「7RN」のいずれであるかについても教示される。例えば、第1特別表示装置43L(又は第2特別表示装置43R)において最終的に「7.7.」が表示された(停止表示された)場合には「16RS」が付与され、「n.0.」が表示された場合には「7RN」が付与されるといった具合に対応付けられている。また、1つの大当たり種別を教示する特別表示装置43L、43Rの停止態様は1つではなく複数存在し、それらのいずれかが選択されて停止表示される。また、第1特別表示装置43L、第2特別表示装置43Rのどちらか一方において、変動表示又は決定表示が行われている場合には、他方が消灯状態とされており(「−」を表示しておいてもよい)、どちらにおいても変動表示及び決定表示が行われていない場合には、両方においてそれぞれ「−」が表示される。
また、第1又は第2特別表示装置43L、43Rの変動表示中に新たに遊技球が始動入賞ユニット33に入賞した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では、第1始動入賞装置33aに入賞した遊技球、及び第2始動入賞装置33bに入賞した遊技球に対応して、それぞれ4回までの変動表示(合計8回の変動表示)が保留される。
さらに、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球に基づく変動表示(以下、「第1変動表示」と言う)の保留数は、青色に発光可能な第1保留ランプ46aにて点灯表示され、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球に基づく変動表示(以下、「第2変動表示」と言う)の保留数は、赤色に発光可能な第2保留ランプ46bにて点灯表示されるようになっている。保留ランプ46a、46bは、第1変動表示及び第2変動表示の各最大保留数と同じく4個ずつ設けられており、保留されている第1変動表示又は第2変動表示の数と同じ数だけ点灯する。当該保留ランプ46a、46bは、後述するサブ制御手段としてのサブ制御装置262によって表示内容が制御される。尚、大当たり状態中に新たに遊技球が始動入賞ユニット33に入賞した場合、その分の変動表示についても保留される。
尚、保留された変動表示は、基本的に、保留された順番で消化されるようになっているが、第1変動表示及び第2変動表示の両方が保留されている場合(保留ランプ46a、46bがそれぞれ1つ以上点灯している場合)には、第2変動表示が優先的に消化されるようになっている。すなわち、第2始動入賞装置33bへの入賞を契機とする第2変動表示が全て消化された状態でなければ、第1始動入賞装置33aへの入球を契機とする第1変動表示が行われない構成となっている。例えば、第1保留ランプ46aが1つ点灯している状態において、第2始動入賞装置33bに遊技球が入球し、第2保留ランプ46bが1つ点灯した場合、第1変動表示が後回しにされ、先に第2変動表示が行われることとなる。
変動特定ランプ40は、装飾図柄表示装置42にて行われている変動表示が第1始動入賞装置33a及び第2始動入賞装置33bのうちどちらの入球に対応するものであるか(第1変動表示又は第2変動表示のどちらであるか)を示すためのものであり、遊技者から視認可能な位置(本例では特別表示装置43L、43Rの下方)に配置されている。変動特定ランプ40は、発光色が青色のLED及び発光色が赤色のLEDを備えており、装飾図柄表示装置42において第1変動表示が行われている場合には青色に発光し、第2変動表示が行われている場合には赤色に発光する。
スルーゲート34は、遊技領域を流下する遊技球が1球ずつ通過可能に構成されている。詳しくは後述するが、スルーゲート34は、当該スルーゲート34を通過する遊技球を検知可能なスルーゲートスイッチ225を備えており、当該スルーゲートスイッチ225にて遊技球が検知された場合に、始動入賞ユニット33を開状態とするか否かの入球サポート抽選が行われるとともに、普通図柄表示装置41にて当該入球サポート抽選の結果を教示するための変動表示が行われる。そして、入球サポート抽選にて当選した場合には、当該変動表示の終了後に始動入賞ユニット33の第2始動入賞装置33b(開閉部材33c)が規定時間だけ開状態とされる。
可変表示装置ユニット35には、スルーゲート34の通過を契機として変動表示する普通図柄表示装置41と、第1及び第2特別表示装置43L、43Rによる変動表示に合わせて変動表示する装飾図柄表示装置42とが設けられている。さらに、可変表示装置ユニット35には、上記第1保留ランプ46a及び第2保留ランプ46bと、保留ランプ44とが設けられている。
普通図柄表示装置41は、普通図柄として「○」又は「×」を点灯表示可能に構成されており、遊技球がスルーゲート34を通過する毎に例えば普通図柄を「○」→「×」→「○」→・・・という具合に高速で切換表示(変動表示)する。そして、その変動表示が「○」図柄(当選図柄)で数秒間停止した場合には、始動入賞ユニット33(開閉部材33c)が所定時間だけ開状態となる。この普通図柄表示装置41は、後述する主制御装置261によって直接的に表示内容が制御される。
また、普通図柄表示装置41の変動表示中に、新たに遊技球がスルーゲート34を通過した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ44にて点灯表示されるようになっている。
本実施形態の装飾図柄表示装置42は、液晶表示装置によって構成されており、識別情報としての装飾図柄を変動表示可能に構成されている。また、装飾図柄表示装置42は、後述するサブ制御装置262及び表示制御装置45によって表示内容が制御される。すなわち、装飾図柄表示装置42においては、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて表示される結果に対応させるように、主制御装置261からのコマンドに基づき、サブ制御装置262によって補助的な表示内容が決定され、当該決定に基づき、表示制御装置45によって表示制御が行われる。
装飾図柄表示装置42には、例えば、上、中及び下の3つの図柄表示領域が設けられ、各図柄表示領域において複数種類の装飾図柄(例えば1〜9の数字が付された数字図柄)が順次表示され(変動表示され)、その後、図柄表示領域毎に順番に(例えば、上図柄表示領域→下図柄表示領域→中図柄表示領域の順に)装飾図柄が停止表示されるようになっている。例えば、主制御装置261にて大当たり状態の発生が確定すると、第1又は第2特別表示装置43L、43Rにて大当たりに対応する表示がなされるとともに、装飾図柄表示装置42にて装飾図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示され(例えば、上図柄表示領域、中図柄表示領域、及び下図柄表示領域にて停止表示される装飾図柄が同一となり)、大当たり状態が開始される。
また、装飾図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示される場合には、その前段階として、例えば、上図柄表示領域及び下図柄表示領域において同一の装飾図柄が停止表示されることとなる。このように上図柄表示領域及び下図柄表示領域にて同一図柄が停止表示されるとともに、中図柄表示領域において未だ変動表示が行われている状態がリーチ状態である。勿論、リーチ状態が発生したからといって必ずしも大当たりとなるわけではなく、外れる場合もある。
本実施形態では、リーチ状態が発生した後、中図柄表示領域において、上図柄表示領域及び下図柄表示領域において停止表示された装飾図柄(リーチ図柄)と同じ装飾図柄が停止表示された場合(ゾロ目が停止表示された場合)に、大当たり状態が付与される。また、奇数のゾロ目の場合には、大当たり状態終了後において確変モードが付与される「16RS」又は「7RS」が発生し、偶数のゾロ目の場合には、「16RS」、「7RS」、又は「7RN」のいずれかが付与される。また、ゾロ目以外の装飾図柄の組合わせは基本的に「外れ」を教示するものである。
また、可変表示装置ユニット35には、装飾図柄表示装置42を囲むようにしてセンターフレーム47が配設されている。センターフレーム47の上部には入球口151が設けられており、該入球口151に入球した遊技球は、センターフレーム47の内部に形成され、装飾図柄表示装置42の側部に沿って上下に延びるワープ流路152を介して、装飾図柄表示装置42の下方に形成されたステージ153上に案内される。ステージ153上に案内された遊技球は、ステージ153上から前方の遊技領域に転落したり、ステージ153上を転動した後ステージ153の中央奥側に形成されたポケット154に入球したりする。尚、ポケット154は、始動入賞ユニット33(第1始動入賞装置33a)の直上方の遊技領域へと通じる案内通路155と連通しており、該ポケット154に入球した遊技球は、比較的高い確率で始動入賞ユニット33(第1始動入賞装置33a)に入球するようになっている。
また、遊技盤30には、内レール構成部51と外レール構成部52とからなり、発射装置60から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するレール50が取付けられている。これにより、ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は発射レール61及びレール50を通じて、遊技盤30とガラスユニット137との間に形成される遊技領域内に案内される。
内レール構成部51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、レール50から遊技領域へと案内された遊技球が再度レール50内に戻ってしまうといった事態が防止される。また、外レール構成部52の略先端部(図4の右上部)には、返しゴム54が取着されている。所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって例えば遊技盤30の略中央部側へ戻されることとなる。
また、本実施形態では、外レール構成部52が遊技盤30の右上部で途絶え、内レール構成部51が遊技盤30の右下部で途絶えている。このため、遊技領域は、レール50及び樹脂ベース38の窓孔39の内周面により画定される。但し、発射装置60にて打出された遊技球が、戻り球防止部材53を通過するまでは、レール50を逆流する場合があるため、内外レール構成部51,52の並行部分は遊技領域から除かれる。
図3に示すように、前面枠セット14の背面側には、窓部101の下方において、球通路ユニット70が設けられている。球通路ユニット70は、後述する払出機構部352から下皿15の排出口16へ繋がる下皿連通路71と、払出機構部352から上皿19へ繋がる上皿連通路73と備えている。また、内枠12の前面側に設けられた発射レール61とレール50(外レール構成部52)との間には所定間隔の隙間があり、前面枠セット14の球通路ユニット70には、前記隙間より落下した遊技球を下皿15へと案内するファール球通路72が形成されている。これにより、仮に、発射装置60から発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らずファール球としてレール50を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路72を介して下皿15に排出される。
また、図3及び図4中の符号67は後述する払出機構部352により払出された遊技球を内枠12の前方に案内するための払出通路であり、上皿連通路73(上皿19)に通じる通路と、下皿連通路71(下皿15)に通じる通路とに分かれている。払出通路67の下方にはシャッタ68が設けられており、前面枠セット14を開放した状態では、バネ等の付勢力によりシャッタ68が前方に突出して払出通路67の出口をほぼ閉鎖するようになっている。また、前面枠セット14を閉じた状態では、下皿連通路71の入口側後端部によってシャッタ68が押し開けられるようになっている。尚、下皿連通路71及び上皿連通路73の入口(球流入部)が隣接するとともに、前面枠セット14の閉状態において当該各入口と払出通路67とが所定距離だけ離間しており、両者間の隙間を遊技球が通過可能となっている。このため、上皿19及び上皿連通路73が遊技球で満杯となると、払出される遊技球が下皿連通路71側に流れ(下皿連通路71の入口側に溢れ)、下皿連通路71を通って下皿15に払出されることとなる。
加えて、球通路ユニット70には、下皿連通路71内に位置する遊技球を検知する満杯検知スイッチ(図示略)が設けられている。当該満杯検知スイッチの存在により、下皿15が遊技球で満杯になっていること(下皿15が遊技球で満杯となり、下皿連通路71において遊技球が滞留していること)を把握することができる。本実施形態では、満杯検知スイッチによって所定時間継続して遊技球が検知されることに基づき、装飾図柄表示装置42における表示や音声等を用いて下皿15が満杯であることを教示するエラー報知の制御が行われる。尚、下皿連通路71における遊技球の滞留が解消され、満杯検知スイッチにより遊技球が検知されなくなると(所定時間継続して検知されなくなると)エラー報知の状態が解除される。
次に、パチンコ機10の背面構成について図5、図6等を参照して説明する。パチンコ機10の背面には、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして、一部前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給する遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。払出機構及び保護カバーは1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。
まず、遊技盤30の背面構成について説明する。図6に示すように、遊技盤30中央の貫通孔に対応して配設された可変表示装置ユニット35(図4参照)の背面側には、センターフレーム47を背後から覆う樹脂製のフレームカバー213が後方に突出して設けられている。また、フレームカバー213の背面側には、フレームカバー213の開口部から前方に臨む液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42、表示制御装置45及びサブ制御装置262が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
装飾図柄表示装置42は、当該装飾図柄表示装置42の表示部(液晶画面)をパチンコ機10の前面側に露出させるための開口部が形成された収容ボックス42aに収容されてフレームカバー213の背面側に固定されている。表示制御装置45は基板ボックス45aに収容されて装飾図柄表示装置42(収容ボックス42a)の背面側に固定されている。サブ制御装置262は基板ボックス262aに収容されて表示制御装置45(基板ボックス45a)の背面側に固定されている。尚、フレームカバー213内には、センターフレーム47に内蔵されたLED等を駆動するLED制御基板等が配設されている。また、収容ボックス42a及び基板ボックス45a,262aは透明樹脂材料等により構成され、内部が視認可能となっている。
フレームカバー213の下方には裏枠セット215が、一般入賞口31、可変入賞装置32及び始動入賞ユニット33等を背後から覆うようにして遊技盤30に取付けられている。裏枠セット215は、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための球回収機構を備えている(図示略)。この球回収機構により回収された遊技球は、後述する排出通路部217に案内され、排出通路部217の排出シュートからパチンコ機10外部に排出される。
また、本実施形態では、裏枠セット215が主制御装置261の取付台として機能する。より詳しくは、主制御装置261を搭載した基板ボックス263が、裏枠セット215に対し回動可能に軸支され、後方に開放可能となっている。
主制御装置261は透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263に収容されている。基板ボックス263は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備え、これらボックスベースとボックスカバーとが封印部材によって連結されている。封印部材によって連結された基板ボックス263は、所定の痕跡を残さなければ開封できない構成となっている。これにより、基板ボックス263が不正に開封された旨を容易に発見することができる。
また、遊技盤30には、一般入賞口31等の各種入賞口に対応して、当該各種入賞口へ入球した遊技球を検出する入球検出スイッチが設けられている。具体的には、図4に示すように、一般入賞口31に対応する位置には入賞口スイッチ221が設けられ、可変入賞装置32にはカウントスイッチ223が設けられている。また、始動入賞ユニット33には、第1始動入賞装置33a及び第2始動入賞装置33bそれぞれに対応して第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bが設けられている。さらに、スルーゲート34に対応する位置にはスルーゲートスイッチ225が設けられている。
また、図示は省略するが、裏枠セット215には、入賞口スイッチ221、カウントスイッチ223及びスルーゲートスイッチ225とケーブルコネクタを介して電気的に接続される第1盤面中継基板が設けられている。この第1盤面中継基板は、入賞口スイッチ221等と、主制御装置261とを中継するものであり、ケーブルコネクタを介して主制御装置261と電気的に接続されている。これに対し、始動入賞スイッチ224a,224bは中継基板を経ることなくコネクタケーブルを介して直接主制御装置261に接続されている。
各種入球検出スイッチにて各々検出された検出結果は、主制御装置261に取り込まれる。そして、該主制御装置261よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御装置311に送信され、該払出制御装置311からの出力信号に基づき所定数の遊技球の払出しが実施される(スルーゲートスイッチ225により検出された場合を除く。)
この他、遊技盤30の裏面には、図示は省略するが、可変入賞装置32にて大入賞口を開放する大入賞口用ソレノイドが設けられ、始動入賞ユニット33にて一対の開閉部材33cを開閉駆動する入賞口用ソレノイドが設けられている。また、裏枠セット215には、これらソレノイドと主制御装置261とを中継する第2盤面中継基板(図示略)も設けられている。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。図5に示すように、裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と、遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。また、裏パックユニット203は、内枠12の左側部(図5では右側)に対して開閉可能に支持されており、上下方向に沿って延びる開閉軸線を軸心として後方に開放できるようになっている。加えて、裏パックユニット203の左上部(図5では右上部)には外部端子板240が設けられている。
外部端子板240は、遊技ホールのホールコンピュータなどへの各種情報送信を中継するためのものであり、複数の外部接続端子が設けられている。便宜上、符号は付さないが、例えば現在の遊技状態(大当たり状態や確変モード等)に関する情報を出力するための端子、後述する開放検知スイッチ91,92によって検出される前面枠セット14や内枠12の開放に関する情報を出力するための端子、入球エラー、下皿満タンエラー、タンク球無しエラー、払出しエラーなど各種エラー状態に関する情報を出力するための端子、払出制御装置311から払出される賞球数に関する情報を出力するための端子などが設けられている。
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成形されており、パチンコ機10の後方に突出して略直方体形状をなす保護カバー部354を備えている。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉塞され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくともフレームカバー213を覆うのに十分な大きさを有する。但し、本実施形態では、保護カバー部354が基板ボックス263の上部及び右部(図5では左側の部位)も合わせて覆う構成となっている。これにより、裏パックユニット203の閉鎖状態において、基板ボックス263の右部に設けられた封印部材、及び主制御装置261の上縁部に沿って設けられた端子部(基板側コネクタ)が覆われることとなる。
払出機構部352は、保護カバー部354を迂回するようにして配設されている。すなわち、保護カバー部354の上方には、上側に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払出された遊技球は上皿19等に供給される。
また、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込む電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFされる。
裏パックユニット203(基板ボックス263)の下方には、内枠12の左側部(図5では右側)にて軸支され、後方に開放可能な下枠セット251が設けられている。図6に示すように、下枠セット251には、上述した球回収機構により回収された遊技球が流入する排出通路部217が形成され、排出通路部217の最下流部には、遊技球をパチンコ機10外部へ排出する排出シュート(図示略)が形成されている。つまり、一般入賞口31等の各入賞口に入賞した遊技球は、裏枠セット215の球回収機構を介して集合し、さらに排出通路部217の排出シュートを通じてパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36も同様に排出通路部217に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出シュートを介してパチンコ機10外部に排出される。尚、本実施形態では、裏パックユニット203と下枠セット251とが別体として構成され、それぞれ独立して開閉可能であるが、裏パックユニット203と下枠セット251とが一体的に形成されることとしてもよい。
また、図5に示すように、下枠セット251の背面側には、払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313、カードユニット接続基板314が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
発射制御装置312及び電源装置313は基板ボックス313aに収容されて下枠セット251の背面側に固定されている。尚、発射制御装置312及び電源装置313は、便宜上それぞれ独立した制御装置として説明するが、実際には1つの基板(プリント基板)により構成される。
また、払出制御装置311は、基板ボックス311aに収容されて、基板ボックス313a(発射制御装置312及び電源装置313)の背面側に固定されている。尚、払出制御装置311が収容される基板ボックス311aには、上述した主制御装置261が収容される基板ボックス263と同様に封印部材が設けられ、基板ボックス311aの開封された痕跡が残るようになっている。
加えて、カードユニット接続基板314は、基板ボックス314aに収容されて、基板ボックス313a(発射制御装置312及び電源装置313)の背面側に固定されている。なお、上記各基板ボックス311a,313a,314aは透明樹脂材料等により構成されており、内部が視認可能となっている。
また、払出制御装置311には基板ボックス311aから外方に突出する状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
さらに、電源装置313には基板ボックス313aから外方に突出するRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰させることができる。従って、通常手順で(例えば遊技ホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入する。
また、図6に示すように、内枠12の右側部背面側には施錠装置600が設けられている。施錠装置600は、前面枠セット14の前面側に露出するシリンダ錠700(図1等参照)を備えており、該シリンダ錠700の鍵穴に鍵を挿入し、一方に回動操作することで内枠12を解錠でき、他方に回動操作することで前面枠セット14を解錠できるようになっている。本実施形態では、内枠12は外枠11に対し施錠され、前面枠セット14は内枠12に対し施錠される。
尚、上記のように、外枠11の右辺枠構成部11dには、施錠装置600に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆う延出壁部83が形成されている(図5参照)。これにより、外枠11の背面側から線材等を進入させ、当該線材等により施錠装置600を操作することが困難となる。結果として、防御性能の向上を図ることができる。さらに、延出壁部83は、裏パックユニット203及び下枠セット251の右端部(図5では左側の端部)を背面側から覆う構成となっており、内枠12の閉状態においては、裏パックユニット203及び下枠セット251を開放できない構成となっている。
また、図4に示すように、内枠12の前面側右下部(発射装置60の右側)には、前面枠セット14の開放を検知するための前面枠開放検知スイッチ91が設けられ、図5に示すように、内枠12の背面側右下部(図5では左下)には、内枠12の開放を検知するための内枠開放検知スイッチ92が設けられている。前面枠開放検知スイッチ91及び内枠開放検知スイッチ92は、それぞれスイッチ本体部に対して出没可能な検知部を備えており、前面枠開放検知スイッチ91は検知部が前方に向くように設けられ、内枠開放検知スイッチ92は検知部が後方へ向くように設けられる。そして、検知部がスイッチ本体部から突出した状態にある場合にはオン信号を主制御装置261に出力し、検知部がスイッチ本体部側に押圧され、スイッチ本体部に没入した状態ではオフ信号を主制御装置261に出力する構成となっている。つまり、前面枠開放検知スイッチ91は前面枠セット14の閉鎖時において検知部が前面枠セット14の背面で押圧されてオフ状態となり、前面枠セット14の開放時には、検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。同様に、内枠開放検知スイッチ92は内枠12の閉鎖時において検知部が外枠11の受部85に一体形成された押圧部86によって押圧されてオフ状態となり、内枠12の開放時には検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。図7は、本パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。主制御手段としての主制御装置261(主基板)には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等が内蔵されている。但し、CPU、ROM及びRAMが1チップ化されておらず、それぞれの機能毎にチップ化されている構成であってもよい。
RAM503は、CPU501の内部レジスタの内容やCPU501により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア503aとを備えている。
また、RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア503aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。バックアップエリア503aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下同様)のメイン処理において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号SK1が入力されるように構成されており、停電の発生により、停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバス等で構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、サブ制御装置262、第1及び第2特別表示装置43L、43R、普通図柄表示装置41等が接続されている。この構成により、上述した特別表示装置43L、43R、及び普通図柄表示装置41は、主制御装置261により直接的に制御される。一方、装飾図柄表示装置42は、サブ制御装置262を介して制御される。
その他、便宜上、各種中継基板等の図示は省略するが、入出力ポート505には、入賞口スイッチ221、カウントスイッチ223、始動入賞ユニットスイッチ224a,224b、スルーゲートスイッチ225、ハンドル18の各種スイッチ等の各種検出スイッチや、各種基板、可変入賞装置32を開閉させるためのソレノイド等の各種電気部品が接続されている。つまり、主制御装置261には、各種ケーブルコネクタのコネクタを接続するための複数の端子部(基板側コネクタ)が設けられているが、これら端子部等により、入出力ポート505が構成される。
サブ制御手段としてのサブ制御装置262(サブ制御基板)は、演算装置であるCPU551、該CPU551により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM552、該ROM552内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM553、入出力ポート554、バスライン555を備えるとともに、その他にも図示しない割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等を備えている。RAM553は、CPU551による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
入出力ポート554には、バスライン555を介してCPU551、ROM552、RAM553が接続されるとともに、表示制御装置45が接続されている。さらに、入出力ポート554には、スピーカSP、保留ランプ46a、46b、演出ボタン125、各種電飾部及びランプ102〜104が接続されている。
サブ制御装置262のCPU551は、例えば主制御装置261から送信される指令信号(例えば変動パターンコマンド)に基づいて表示制御装置45に表示制御を実行させ、装飾図柄表示装置42に表示させる。なお、上記のように、本実施形態では、主制御装置261が制御する第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて大当たりに当選したことを表示するようになっており、サブ制御装置262が制御する装飾図柄表示装置42では、前記特別表示装置43L、43Rの表示に合わせた表示(付随的な演出表示)が行われる。加えて、本実施形態のROM552には、遊技機IDが記憶されている。
また、払出制御装置311は、払出装置358により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、主制御装置261のRAM503と同様に、CPU511の内部レジスタの内容やCPU511により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア513aとを備えている。
RAM513は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア513aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。このバックアップエリア513aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、バックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は電源入時のメイン処理において実行される。なお、主制御装置261のCPU501と同様、CPU511のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路542から停電信号SK1が入力されるように構成されており、その停電信号SK1がCPU511へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込み処理が即座に実行される。
作業エリアには、払出制御装置311による賞球の払出許可が設定される払出許可フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドを受信した場合に設定されるコマンド受信フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドが記憶されるコマンドバッファとが設けられている。
払出許可フラグは、賞球の払出許可を設定するフラグであり、主制御装置261から賞球の払出を許可する特定のコマンドが送信され、その特定のコマンドを受信した場合にオンされ、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされる。本実施形態では、特定のコマンドは、払出制御装置311のRAM513の初期処理の指示をする払出初期化コマンドと、賞球の払出を指示する賞球コマンドと、主制御装置261が復電された場合に送信される払出復帰コマンドの3つである。
コマンド受信フラグは、払出制御装置311がコマンドを受信したか否かを確認するフラグであり、いずれかのコマンドを受信した場合にオンされ、払出許可フラグと同様に、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされるとともに、コマンド判定処理により受信されたコマンドの判定が行われた場合にオフされる。
コマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。リングバッファは所定の記憶領域を有しており、その記憶領域の始端から終端に至るまで規則性をもってコマンドが記憶され、全ての記憶領域にコマンドが記憶された場合には、記憶領域の始端に戻りコマンドが更新されるよう構成されている。よって、コマンドが記憶された場合及びコマンドが読み出された場合に、コマンドバッファにおける記憶ポインタ及び読出ポインタが更新され、その各ポインタに基づきコマンドの記憶と読み出しとが行われる。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、発射制御装置312、払出装置358等がそれぞれ接続されている。
カードユニット接続基板314は、パチンコ機10前面の貸球操作部(球貸しボタン121及び返却ボタン122)と、遊技ホール等にてパチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)とにそれぞれ電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれをカードユニットに出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314を省略することも可能である。
発射制御装置312は、発射装置60による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射装置60は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、払出制御装置311から発射許可信号が出力されていること、遊技者がハンドル18をタッチしていることをセンサ信号により検出していること、発射を停止させる発射禁止ボタン18a(図1参照)が操作されていないことを条件に、発射装置60が駆動され、ハンドル18の操作量に応じた強度で遊技球が発射される。
表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指示に従い、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を実行するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、プログラムROM522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)526と、入力ポート527と、出力ポート529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527にはサブ制御装置262の入出力ポート554が接続されている。また、入力ポート527には、バスライン530を介して、CPU521、プログラムROM522、ワークRAM523、VDP526が接続されている。また、VDP526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529には液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から送信される表示コマンドを、入力ポート527を介して受信するとともに、受信コマンドを解析し又は受信コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP526の制御(具体的にはVDP526に対する内部コマンドの生成)を実施する。これにより、装飾図柄表示装置42における表示制御を行う。
プログラムROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
ビデオRAM524は、装飾図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、装飾図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、装飾図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するメモリである。
VDP526は、装飾図柄表示装置42に組み込まれたLCDドライバ(液晶駆動回路)を直接操作する一種の描画回路である。VDP526はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP526は、CPU521、ビデオRAM524等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM524に記憶される表示データを所定のタイミングで読み出して装飾図柄表示装置42に表示させる。
また、電源装置313は、パチンコ機10の各部に電力を供給する電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。
電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動する+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。同様に、各種スイッチやモータ等には、これらが接続される制御装置を介して動作電源が供給されることとなる。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号SK1を出力する回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号SK1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号SK1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(NMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアする回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号SK2を主制御装置261及び払出制御装置311に出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261及び払出制御装置311においてそれぞれのRAM503,513のデータがクリアされる。
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。本実施形態では、主制御手段としての主制御装置261に設けられたCPU501は、遊技に際し各種カウンタ情報を用いて抽選を行うこととしている。具体的には、図8に示すように、大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別の決定(種別抽選)に使用する種別決定カウンタC2と、装飾図柄表示装置42においてリーチ状態を発生させるか否かの決定に使用する変動選択カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する初期値乱数カウンタCINIと、第1及び第2特別表示装置43L、43R(装飾図柄表示装置42)の変動表示時間の決定等に使用する第1変動種別カウンタCS1、第2変動種別カウンタCS2と、普通図柄表示装置41の抽選(入球サポート抽選)に使用する普通図柄乱数カウンタC4とを用いることとしている。なお、変動選択カウンタC3は、装飾図柄表示装置42を外れ変動させる際のリーチ種別の抽選にも使用される。また、変動種別カウンタCS1、CS2は、装飾図柄表示装置42の変動パターン選択(演出パターン選択)にも使用される。詳しくは、決定された変動パターンにより、特別表示装置43L、43Rの変動時間が決定されるとともに、装飾図柄表示装置42における変動態様及び変動時間すなわち演出パターンが決定される。
カウンタC1、C2、C3、CINI、CS1、CS2、C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、上限値に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは定期的に更新され、その更新値がRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される(乱数初期値カウンタCINIを除く)。
RAM503には、大当たり乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び、変動選択カウンタC3の各値が記憶される保留記憶エリアとしての特別変動保留エリアと、普通図柄乱数カウンタC4の値が記憶される普通変動保留エリアとが設けられている。普通変動保留エリアは、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜保留第4エリア)とを備えている。普通変動保留エリアの各保留エリアには、スルーゲート34への遊技球の通過履歴に合わせて、普通図柄乱数カウンタC4の値が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、普通図柄表示装置41における変動表示を4回まで保留可能としている。
また、特別変動保留エリアは、それぞれ4つの保留エリア(保留第1〜保留第4エリア)を備える第1特別変動保留エリア及び第2特別変動記憶エリアと、1つの実行エリアとを備えている。第1特別変動保留エリアの各保留エリアには、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び変動選択カウンタC3の各値が時系列的に格納される。第2特別変動保留エリアの各保留エリアには、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び変動選択カウンタC3の各値が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、特別表示装置43L、43Rにおける変動表示をそれぞれ4回まで保留可能としている。
各カウンタについて詳しく説明すると、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、終値としての上限値(つまり599)に達した後、始値としての下限値である0に戻る構成となっている。通常、大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の初期値乱数カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の次の初期値として読み込まれる。なお、初期値乱数カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタであり(値=0〜599)、タイマ割込み毎に1回更新されると共に通常処理の残余時間内で繰り返し更新される。一方、大当たり乱数カウンタC1は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり乱数カウンタバッファに格納される。そして、遊技球が始動入賞ユニット33の第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bに入賞したタイミングで、大当たり乱数カウンタバッファに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、特別変動保留エリアに格納される。
また、本実施形態では、低確率状態(通常モード、時間短縮モード)であれば大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値の数は2つで、その値は「7、307」であり、高確率状態(確変モード、潜確モード)であれば大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値の数は20で、その値は「7〜16、307〜316」である。本実施形態では、ROM502に対し、大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応するか否かの判定を行う際に参照される当否判定テーブルが2つ設けられており、「7、307」を大当たり値として記憶した第1当否判定テーブルと、「8〜16、308〜316」を大当たり値として記憶した第2当否判定テーブルとがある。
尚、通常モードにおいては、当否抽選にて大当たりに当選する確率(大当たり確率)が1/300であり、入球サポート抽選の結果を教示するための普通図柄表示装置41における変動時間が6秒であり、また、入球サポート抽選にて当選した場合に、第2始動入賞装置33b(開閉部材33c)が0.6秒間開放される。
確変モードにおいては、大当たり確率が1/30であり、通常モードに比べて大当たりし易くなる。また、確変モードにおいては、入球サポート抽選に基づく普通図柄表示装置41の変動時間が2秒であり、通常モードに比べて短くなる上、入球サポート抽選にて当選した場合、第2始動入賞装置33bが3回開放されるとともに、各開放時間が2秒間となる。つまり、確変モードでは、通常モードに比べ、普通図柄表示装置41における変動時間が短くなる上、入球サポート抽選の当選1回あたりの第2始動入賞装置33bの開放時間が長くなるとともに、開放回数が多くなる。これによって、第2始動入賞装置33bが開状態となっている時間帯が長くなるため、第2始動入賞装置33bに対して遊技球が頻繁に入球するようになり(高入球状態となり)、当否抽選が連続してなされると共に、玉持ちのよい状態となる。尚、高入球状態においては、普通図柄表示装置41において「○」図柄が停止表示される確率(入球サポート抽選の当選確率)を通常モード時よりも高くすることとしてもよい。
時間短縮モードにおいては、大当たり確率が1/300である。また、時間短縮モードにおいては、入球サポート抽選に基づく普通図柄表示装置41の変動時間が2秒であり、入球サポート抽選にて当選した場合、第2始動入賞装置33bが3回開放されるとともに、各開放時間が2秒間となる。すなわち、時間短縮モードは、大当たり確率が通常モード時と同じ低確率ではあるが、始動入賞ユニット33の動作だけを見ると、確変モードと同じである。本実施形態では、「7RN」の大当たり状態終了後に、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて行われる合計100回の変動表示にわたって時間短縮モードが設定される。また、時間短縮モードは、大当たり状態が発生しなくても、特別表示装置43L、43Rにて合計100回の変動表示が行われた時点で終了し、その後、通常モードに移行する。
種別決定カウンタC2は、例えば0〜19の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり19)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。また、ROM502には、種別決定カウンタC2の値がいずれの大当たり種別に対応するかの判定を行う際に参照される種別判定テーブルが設けられている。そして、当否抽選にて当選した場合に、種別決定カウンタC2の値に基づいて付与される大当たり状態の種別の種別が決定され(種別抽選が行われ)、決定された種別の大当たり状態が付与されることとなる。
尚、種別決定カウンタC2は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、種別決定カウンタC2の値が種別決定カウンタバッファに格納される。そして、遊技球が始動入賞ユニット33の第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bに入賞したタイミングで、種別決定カウンタバッファに格納されている種別決定カウンタC2の値がRAM503の特別変動保留エリアに格納される。
また、本実施形態では、種別決定カウンタC2のうち「0」が「16RS」に対応し、「1〜14」が「7RS」に対応し、「15〜19」が「7RN」に対応している。すなわち、当否抽選に当選した場合に、「16RS」となる割合が5%、「7RS」となる割合が70%、「7RN」となる割合が25%となっている。さらに、確変大当たりに当選した場合に、装飾図柄表示装置42の変動表示において奇数のゾロ目が停止表示される割合は30%となっている。ちなみに、「16RS」の場合は、大当たり状態の開始時等に大当たり種別が教示されなくても、大当たり状態が第8ラウンドにまで移行することで、必ず「16RS」であることを把握することができる。
また、「7RS」に当選した場合であって、装飾図柄表示装置42における変動表示に際して偶数のゾロ目が停止表示された場合のうち、大当たり状態中に確変大当たりであることが教示される割合が80%となっており、残り20%の割合で大当たり終了後に付与されたモードが確変モード及び時間短縮モードのどちらであるのかの判別が付かないようになっている。尚、装飾図柄表示装置42において奇数のゾロ目が停止表示された場合でも、その時点では「16RS」、「7RS」のどちらに当選したのかの判別が付かないようになっている。ちなみに、特別表示装置43L、43Rの停止表示のパターンと、大当たり種別との対応関係を把握したうえで、特別表示装置43L、43Rの停止表示のパターンを確認することにより、大当たり種別を確実に把握することが可能であるが、特別表示装置43L、43Rの停止表示のパターンは多岐にわたるため、上記対応関係を把握しておくことは事実上困難であるし、この時点では大当たり種別が分からないということによって興趣の向上を図ることができる。
変動選択カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり238)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。本実施形態では、変動選択カウンタC3によって、装飾図柄に関してリーチ状態が発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」と、同じくリーチ状態が発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」と、リーチ状態が発生しない「完全外れ」とを抽選することとしている。本実施形態では、ROM502に対し、変動選択カウンタC3の値とリーチ種別との対応関係を記憶しているリーチ判定テーブルが設けられている。リーチ判定テーブルには「0〜238」の値が記憶され、C3=0,1が前後外れリーチに対応し、C3=2〜21が前後外れ以外リーチに対応し、C3=22〜238が完全外れに対応する構成となっている。
変動選択カウンタC3は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、変動選択カウンタバッファに変動選択カウンタC3の値が格納される。そして、遊技球が始動入賞ユニット33の第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bに入賞したタイミングで、変動選択カウンタバッファに格納されている変動選択カウンタC3の値がRAM503の特別変動保留エリアに格納される。
また、2つの変動種別カウンタCS1、CS2のうち、一方の変動種別カウンタCS1は、例えば0〜59の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり59)に達した後、下限値である0に戻る構成となっており、他方の変動種別カウンタCS2は、例えば0〜37の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり37)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。例えば、第1変動種別カウンタCS1によって、いわゆるノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等、装飾図柄のリーチパターンやその他大まかな図柄変動態様が決定され、第2変動種別カウンタCS2によって、リーチ発生後に最終停止図柄(本例では中図柄)が停止するまでの経過時間などより細かな図柄変動態様が決定される。従って、これらの変動種別カウンタCS1、CS2を組合わせることで、変動パターンの多種多様化を容易に実現できる。また、第1変動種別カウンタCS1だけで図柄変動態様を決定したり、第1変動種別カウンタCS1と停止図柄とを組合わせて同じく図柄変動態様を決定したりすることも可能である。
また、変動種別カウンタCS1、CS2は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動開始時における変動パターン決定に際してCS1、CS2のバッファ値が取得される。
なお、各カウンタの大きさや範囲は一例にすぎず任意に変更できる。但し、大当たり乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、変動選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1、CS2の大きさは何れも異なる素数とし、いかなる場合にも同期しない数値としておくのが望ましい。
また、普通図柄乱数カウンタC4は、例えば0〜9の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり9に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。普通図柄乱数カウンタC4は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が左右何れかのスルーゲート34を通過した時に普通図柄乱数カウンタC4の値が取得される。当選となる乱数の値の数は6つあり、その範囲は「3〜8」である。そして、当選となる普通図柄乱数カウンタC4の値が取得された場合、普通図柄表示装置41において変動表示が所定時間行われた後、当選に対応する図柄(本例では「○」)が停止表示され、第2始動入賞装置33b(開閉部材33c)がそのときの遊技モードに応じたパターンで開放される。
さて、本実施形態では、パチンコ機10と遊技機メーカーが運営するサーバとの間で、遊技者の遊技に関するデータを遊技者の携帯する携帯通信端末を介してやりとりすることで、遊技者は単に遊技をするだけでは得られないサービスが受けられるように構成されている。以下、かかる遊技システムについて説明する。尚、本実施形態では、パチンコ機10と、遊技者が操作する携帯通信端末と、サーバとによって遊技システムが構成されている。
先ず、遊技システムの全体の概略構成について、図15を参照して説明する。パチンコ機10から携帯通信端末に情報を送る方法としては、装飾図柄表示装置42において二次元コードである符号情報としてのQRコード(登録商標)を表示し、これを携帯通信端末で読み取らせることによって行われる。携帯通信端末では、QRコードを読み取ることで、携帯通信端末にプリインストール等されている変換アプリ(バーコードリーダー)によって、URL形式の文字列情報を得ることができ、該文字列情報に含まれるサーバのアドレス情報に基づいてサーバにアクセスする。
サーバでは、携帯通信端末からの要求に応じて、前記文字列情報に含まれる各種情報に基づいたパスワードを発行する。そして、遊技者が当該パスワードをパチンコ機10に手入力することで、前記文字列情報に含まれる各種情報を反映させた遊技を行うことができるようになっている。
次に、パチンコ機10側の構成について説明する。本実施形態では、変動表示等が行われていない状態で演出ボタン125が操作されると、装飾図柄表示装置42において、メニュー画面が開かれるようになっている。ここで、サブ制御装置262によって行われるメニュー操作に関する処理(メニュー表示処理)について、図8を参照して説明する。
先ず、ステップS1101では、特別表示装置43L、43R(装飾図柄表示装置42)において変動表示中であるか否かを判別する。ステップS1101で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
ステップS1101で否定判別された場合には、ステップS1102において、大当たり状態中であるか否かを判別する。ステップS1102において肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。ステップS1102で否定判別された場合には、ステップS1103において演出ボタン125が操作されたか否かを判別する。ステップS1103で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
ステップS1103で肯定判別された場合には、ステップS1104において、メニュー画面表示中であるか否かを判別する。ステップS1104で否定判別された場合には、ステップS1105において、装飾図柄表示装置42においてメニュー画面(トップメニュー)を表示してから、本処理を終了する。
図12(a)に示すように、メニュー画面(トップメニュー)には、「パスワード入力(遊技開始)」、「コード発行(初回登録・遊技終了)」、「ステージセレクト」、「カスタマイズ」、「終了」の操作項目が表示される。そして、十字ボタン126を操作してカーソルを移動させ、演出ボタン125が操作されると、該当するサブページが開かれる(或いは、メニュー画面がクローズされる)。
また、ステップS1104で肯定判別された場合には、ステップS1106において、パスワードセレクト操作(「パスワード入力(遊技開始)」の操作項目にカーソルを合わせた状態で演出ボタン125を操作すること)が行われたか否かを判別する。ステップS1106において肯定判別された場合には、ステップS1107においてパスワード入力画面を表示してから、本処理を終了する。
図12(b)に示すように、パスワード入力画面では、パスワードに使用される「A〜Z」及び「1〜9」の英数字、「一字消去」、「決定」、「戻る」の選択項目が表示されるとともに、パスワードとして入力される8文字のワードを1字ずつに分けて表示するために、8つ横並びで存在するコマ(マス目)によって構成されるワード表示部が表示される。さらに、パスワード入力画面には、パスワードに使用される英数字、「一字消去」、「決定」、「戻る」のいずれを選択しているかを示す入力カーソルと、8コマで構成されるワード表示部のうち入力カーソルで英数字を選んで入力操作した場合にいずれのコマにかかる英数字が入力されるのかを示すメインカーソルとが表示される。
尚、本実施形態では、パスワードのうち上位3ケタ(左側の3つの文字)で遊技者の遊技に関する情報である遊技情報に応じて設定された情報が示され、下位5ケタ(右側の5つの文字)で遊技者の趣味嗜好に関する情報である選択情報(及び、後述する残情報が設定される場合には該残情報)に応じて設定された情報が示される。このように、情報を区分けしておくことで、パチンコ機10側においてパスワードに応じた処理を実行する際にパスワードの内容を読み取り易くなり、処理の簡素化等を図ることができる。
本実施形態では、サーバから発行されたパスワードを入力することで、パスワードを入力せずに遊技を行う場合に比べて、演出のバランスが変化したり、否モバイル連動遊技の際には導出されることのない演出が導出され得るようになったりする。以下、パスワードを入力して行う遊技を「モバイル連動遊技」と称し、パスワードを入力せずに行う遊技を「否モバイル連動遊技」と称する。
また、ステップS1106で否定判別された場合には、ステップS1108において、コード操作(「コード発行(初回登録・遊技終了)」の操作項目にカーソルを合わせた状態で演出ボタン125を操作すること)が行われたか否かを判別する。ステップS1108において肯定判別された場合には、ステップS1109において、コード発行画面を表示してから、本処理を終了する。
図示は省略するが、コード発行画面では、「初回登録」、「コード発行(遊技終了)」、「トップメニューに戻る」の操作項目が表示される。加えて、「コード発行(初回登録・遊技終了)」に対応する各サブページにおいてはQRコードが表示される。
また、ステップS1108で否定判別された場合には、ステップS1110において、ステージセレクト操作(「ステージセレクト」の操作項目にカーソルを合わせた状態で演出ボタン125を操作すること)が行われたか否かを判別する。ステップS1110において肯定判別された場合には、ステップS1111において、ステージセレクト画面を表示してから、本処理を終了する。
本実施形態では、変動表示が行われる通常の遊技状態において、背景や登場キャラクタ等が変化するとともに、演出方法も変化するダイビングステージ、クルージングステージ、深海探索ステージの3つのステージが設けられている。これに対応して、ステージセレクト画面には、これら3つのステージにそれぞれ対応する選択項目が表示され、カーソルを合わせて演出ボタン125を操作することで、対応するステージに移行するようになっている。尚、選択操作を行うと、自動的にメニュー画面が終了するようになっている。また、変動表示中において(演出ボタン125を使用するボタン演出が行われていない状態において)演出ボタン125を操作すると、操作する毎に上記ステージが1つずつ切替わるように構成されている。
また、ステップS1110で否定判別された場合には、ステップS1112において、カスタマイズ操作(「カスタマイズ」の操作項目にカーソルを合わせた状態で演出ボタン125を操作すること)が行われたか否かを判別する。ステップS1112で肯定判別された場合には、ステップS1113において、カスタマイズ画面を表示してから、本処理を終了する。
尚、本実施形態では、カスタマイズ機能として、パチンコ機10の装飾図柄表示装置42において表示される登場キャラクタのデザインを若干変更する、所定の演出に際して登場するキャラクタや音声を遊技者が選定する等のことを行うことができる。さらに、否モバイル連動遊技では、カスタマイズ機能を利用することができないが、モバイル連動遊技において遊技に関する所定条件をクリアしていくことで、次第にカスタマイズ機能が充実していくように構成されている。
また、ステップS1112で否定判別された場合には、ステップS1114において終了操作(「終了」の操作項目にカーソルを合わせた状態で演出ボタン125を操作すること)が行われたか否かを判別する。ステップS1114において肯定判別された場合には、ステップS1115において、メニュー画面をクローズさせてから、本処理を終了する。一方、ステップS1114で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
次に、パスワードの入力に関する処理(パスワード入力処理)について、図9を参照して説明する。先ず、ステップS1201では、装飾図柄表示装置42においてパスワード入力画面が開かれているか否かを判別する。ステップS1201で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS1201で肯定判別された場合には、ステップS1202において、演出ボタン125の操作があったか否かを判別する。ステップS1202で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
ステップS1202で肯定判別された場合には、ステップS1203において、トップメニューに戻る入力操作であるか否かを判別する。ステップS1203で肯定判別された場合には、ステップS1204に移行して、装飾図柄表示装置42においてトップメニューを表示してから、本処理を終了する。
一方、ステップS1203で否定判別された場合には、ステップS1205において、モバイル連動遊技中であるか否かを判別する。ステップS1205で肯定判別された場合には、そのまま(「すでに入力済みです」等の表示を行う処理をしてもよい)本処理を終了する。一方、ステップS1205で否定判別された場合には、ステップS1206において、パスワードを構成する各ワードの入力操作であるか否かを判別する。ステップS1206で肯定判別された場合には、ステップS1207において、入力カーソルで指定されたワードをメインカーソルで指定されたワード表示部のコマに表示する処理を行ってから、本処理を終了する。
ステップS1206で否定判別された場合には、ステップS1208において、ワード表示部にて入力されたワードを1文字消去する操作であるか否かを判別する。ステップS1208で肯定判別された場合には、ステップS1209において、ワード表示部のうちメインカーソルで指定されたコマのワード、或いは、メインカーソルで指定されたコマにワードが未だ入力されていない場合にはその前(1つ左)のコマのワードを消去する処理を行ってから、本処理を終了する。
また、ステップS1208で否定判別された場合、すなわち、遊技者がワード表示部においてパスワードを入力し終えたため、入力カーソルを「決定」の操作項目に合わせた状態で演出ボタン125を操作した場合には、ステップS1210においてパスワード認証処理を行う。続くステップS1211では、入力されたワードの組合わせが、パスワードの組合わせとして登録されたものであるか否かを判別する。すなわち、上記した英数字の組合わせ全てがパスワードとして使用されているのではなく、使用されない組合わせも存在する。
ステップS1211で肯定判別された場合には、ステップS1212において、入力エラー表示処理を行ってから、本処理を終了する。すなわち、入力エラー表示処理では、「パスワードが違います」といった表示を行うとともに、遊技者の承諾を得る操作項目を当初からカーソルで選択されている状態で表示し、遊技者が演出ボタン125を操作すると、パスワード入力画面に戻るような設定を行う。
また、ステップS1211で否定判別された場合には、ステップS1213において、入力されたパスワードに含まれる情報をパチンコ機10の遊技に反映させるパスワード反映処理を行う。詳しくは後述するが、パスワードには、遊技者が遊技した際に特別表示装置43L、43R(装飾図柄表示装置42)において行われた変動表示の回数(変動回数)に応じて付与される変動ランクと、大当たり状態が発生した回数(大当たり回数)に応じて付与される大当たりランクと、予め定められた特定の演出としての第1〜第3のプレミアムリーチを導出させたことがあるか否かに応じて付与される経歴ランクとの情報が含まれるとともに、遊技者の遊技に関する好みの情報等も含まれるようになっている。
ステップS1213の後、ステップS1214において、残回数設定処理を行ってから、本処理を終了する。残回数設定処理や上記パスワード反映処理の詳細については、説明の便宜上、後述する。
次に、QRコードの発行に関する処理(コード発行処理)について、図10を参照して説明する。先ず、ステップS1301では、装飾図柄表示装置42においてコード発行画面が開かれているか否かを判別する。ステップS1301で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS1301で肯定判別された場合には、ステップS1302において、演出ボタン125の操作があったか否かを判別する。ステップS1302で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS1302で肯定判別された場合には、ステップS1303において、トップメニューに戻る入力操作であるか否かを判別する。ステップS1303で否定判別された場合には、ステップS1304において、モバイル連動遊技中であるか否かを判別する。ステップS1304で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
ステップS1304で肯定判別された場合には、ステップS1305において、初回登録であるか否かを判別する。ステップS1305で否定判別された場合には、ステップS1306において、遊技者の遊技データに基づいてQRコードを設定し、装飾図柄表示装置42において表示する処理を行う。
本実施形態では、「コード発行(遊技終了)」のサブページで表示されるQRコードには、パチンコ機10を識別する遊技機ID、遊技機メーカーが運営するサーバの住所、遊技に際して行われる抽選に関する情報である遊技情報、十字ボタン126や演出ボタン125の操作による選択に関する情報である選択情報が含まれ、携帯通信端末で読み取ることで、URL(Uniform Resource Locator)形式の文字列で表される情報に変換される。すなわち、携帯通信端末のディスプレイにおいて、上記したサーバの住所を示す文字列や遊技情報を示す文字列等が表示されるとともに、サーバにアクセスすることで、遊技情報等がサーバに送信されることとなる。
本実施形態のサブ制御装置262は、遊技情報を蓄積記憶可能な遊技情報記憶手段としての遊技情報記憶エリアと、選択情報を蓄積記憶可能な選択情報記憶手段としての選択情報記憶エリアとを備えている。
本実施形態の遊技情報としては、変動回数と、大当たり回数と、第1〜第3のプレミアムリーチを導出させたことがあるか否かの情報とがある。これに対応して、遊技情報記憶エリアには、モバイル連動遊技状態における変動回数をカウントする変動数カウンタと、モバイル連動遊技状態における大当たり回数をカウントする大当たり数カウンタと、モバイル連動遊技状態において第1〜第3の各種プレミアムリーチが導出された場合にオンされる3つの経験済みフラグとが設けられている。尚、本実施形態では、変動数カウンタ及び大当たり数カウンタが遊技情報カウント手段を構成する。
尚、否モバイル連動遊技状態や、モバイル連動遊技状態でも初期の状態では、第1〜第3のプレミアムリーチのうち第1プレミアムリーチしか導出させることができない。これに対し、モバイル連動遊技状態において一度でも第1プレミアムリーチが導出された場合には、以降のモバイル連動遊技状態において、第2プレミアムリーチが導出可能とされるとともに、既に導出されたことのある第1プレミアムリーチの導出確率がアップするようになっている。また、第2プレミアムリーチが導出可能とされた状態で、第2プレミアムリーチが導出されると、第3プレミアムリーチが導出可能とされるとともに、既に導出されたことのある第1及び第2プレミアムリーチの導出確率がアップするようになっている。さらに、第3プレミアムリーチが導出可能とされた状態で、第3プレミアムリーチが導出されると、第1〜第3プレミアムリーチの導出確率がアップするようになっている。
加えて、モバイル連動遊技状態において、第1プレミアムリーチが導出されると、第1経験済みフラグがオンされ、第2プレミアムリーチが導出されると、第2経験済みフラグがオンされ、第3プレミアムリーチが導出されると、第3経験済みフラグがオンされる。ちなみに、プレミアムリーチは「16RS」に対応しており、プレミアムリーチが導出された場合には、その時点で「16RS」の大当たり状態が発生することを把握することができる。本実施形態では、プレミアムリーチの発生確率がアップすると、その分だけ、確変大当たりに当選した場合の変動表示の停止表示の際に奇数のゾロ目が停止する確率がダウンするように構成されている。
また、本実施形態の選択情報としては、通常の遊技状態における各ステージ、すなわち、「ダイビングステージ」、「クルージングステージ」、「深海探索ステージ」での変動回数がある。
さらに、本実施形態では、大当たり状態にも3つのステージが用意されている。より具体的に、本実施形態では、変動表示に際して偶数のゾロ目が停止表示された場合には実は確変大当たりであること、奇数のゾロ目が停止表示された場合には実は「16RS」であることを、大当たりラウンドの開始時に告知する「いきなり告知ステージ」と、第7ラウンドの終了時に告知する「最終告知ステージ」と、第1〜第7ラウンドのいずれかにおいて遊技者が演出ボタン125等の操作で参加する昇格演出が導出される「チャンス演出ステージ」とが用意されている。そして、大当たり状態の開始時にステージを選択するセレクト画面が表示され、十字ボタンでカーソルを所望のステージに対応する選択肢に合わせて演出ボタン125を操作すると、対応するステージで大当たりラウンドが開始されることとなる。本実施形態では、「いきなり告知ステージ」、「最終告知ステージ」、「チャンス演出ステージ」の各選択回数も選択情報である。
加えて、本実施形態では、装飾図柄表示装置42において演出ボタン125の操作を促す表示がなされ、設定期間内における演出ボタン125の操作(押圧)の有無や、演出ボタン125の操作回数(連打回数)に応じて導出される演出が変化するといったボタン演出が行われる場合がある。本実施形態では、かかるボタン演出に際して演出ボタン125を操作したのか否か、及び、演出ボタン125を何回操作したのかの情報も選択情報である。
これに対応して、選択情報記憶エリアには、「ダイビングステージ」、「クルージングステージ」、「深海探索ステージ」での変動回数をそれぞれカウントする滞在ステージカウンタと、「いきなり告知ステージ」、「最終告知ステージ」、「チャンス演出ステージ」の選択回数をそれぞれカウントする大当たりステージ選択カウンタと、ボタン演出に際して演出ボタン125の操作が全くなされなかった場合にカウントされるボタンカウンタと、ボタン演出に際して演出ボタン125が操作された総回数がカウントされる連打カウンタとが設けられている。特に、本実施形態では、滞在ステージカウンタ、大当たりステージ選択カウンタ、ボタンカウンタ、及び、連打カウンタは、個人用と、統計用とで2セットずつ設けられている。
さらに、本実施形態では、大当たり状態中にアンケートが実施される場合がある。例えば、大当たり状態の開始時において、「0〜16」の値を取り得るアンケート実施カウンタの値を取得してその値が「1」であった場合にのみ、第2ラウンドの開始時に、装飾図柄表示装置42においてアンケート表示が導出される。
アンケート表示としては、先ず、アンケートに協力するか否かの画面が表示され、演出ボタン125及び十字ボタン126を操作してアンケートに協力する旨の入力があった場合にのみアンケート表示の次ページに移行し、協力しない旨の入力操作があった場合、或いは、所定期間が過ぎても(アンケート表示が開始されたラウンドが終了しても)対応する入力操作が行われなかった場合には、アンケート表示を終了するようになっている。
これに対応して、サブ制御装置262は、アンケートの回答の情報(質問と答え)が記憶されるアンケート結果記憶エリアを備えている。
そして、ステップS1306では、遊技情報である変動数カウンタ、大当たり数カウンタ、及び、経験済みフラグの記憶内容と、選択情報である滞在ステージカウンタ、大当たりステージ選択カウンタ、ボタンカウンタ、及び、連打カウンタの個人用及び統計用の両方の記憶内容と、アンケート結果記憶エリアの記憶内容とをエンコードしてQRコードに含ませるようになっている。
また、QRコードを読み取った携帯通信端末のディスプレイでは、図15の上部中央に示すように、サーバアドレスを示す文字列に続いて、変動表示回数、大当たり回数、第1〜第3のプレミアムリーチを導出させたか否かの情報、「ダイビングステージ」での変動回数、「クルージングステージ」での変動回数、「深海探索ステージ」での変動回数、「いきなり告知ステージ」の選択回数、「最終告知ステージ」の選択回数、「チャンス演出ステージ」の選択回数、実行されたアンケートの種別とその回答を示す情報が表示される。尚、図15では、便宜上、遊技情報や選択情報を示す文字列を「・」で示している。
さらに、本実施形態では、各遊技情報及び各選択情報を示す文字列の区切りに「−」が使用されている。加えて、各遊技情報及び各選択情報を示す各文字列を構成する文字の数は一定ではなく、例えば、変動回数が1回の場合には1文字で、5000回の場合には4文字となる等、示すべき内容に応じて変化する。つまり、遊技情報や選択情報を示す文字列が並ぶ順番と、区切りの文字とを決めておくことで、各情報を示す文字列の数を変更することができる。これにより、情報量の少ないときには極力文字数を少なくすることができ、通信時間の低減(通信料の抑制)等を図ることができる。
ちなみに、遊技情報や選択情報を示す文字列としては、例えば、変動回数が1000回で、大当たり回数が2回であったことを示すならば、単純に「1000−02」等として携帯通信端末のディスプレイの表示させることとしてもよいのではあるが、このような対応関係が分かり易い表示であると、携帯通信端末において、かかる数字を不正に改ざんされ、偽の情報をサーバに送られてしまうおそれがある。このため、本実施形態では、かかる遊技情報や選択情報を暗号化して、例えば、変動回数が1000回で、大当たり回数が2回であったことを示すならば「E7L1−MQT」等として、遊技者に文字列とその具体的内容(変動回数等)との対応関係が分からないように、携帯通信端末のディスプレイの表示させている。また、パチンコ機10側とサーバ側とで暗号に関する(暗号化・解読の)ルールが統一されているため、確実に情報のやりとりを行うことができる。
尚、前回の遊技情報や選択情報の送信から現在までの間に、多種類のアンケートが実施された場合、次回の遊技情報や選択情報の送信におけるデータ量が膨大になるおそれがある。また、本実施形態のようなアンケートを実施しない構成であっても、遊技情報や選択情報として蓄積記憶してサーバに送る情報の種別をより多く設定した場合にも、次回の遊技情報や選択情報の送信におけるデータ量が膨大になるおそれがある。この場合、通信時間及び通信料の抑制を図るべく、一度に送信する情報量の上限を設定することも考えられる。そのような構成において、情報量の少ないときには極力文字数を少なくすることで、一度に送ることのできる情報の種類を増やしたり、前回の送信で送ることができずにパチンコ機10側に溜まっていた情報を含めて送信したりすることができる。また、文字列の区切りに使用する文字についても特に限定されるものではなく、適宜設定可能であり、さらには、複数種類の文字を区切り文字として使用するとともに、区切り文字の種別と所定の意味とを対応付けてもよい。加えて、区切り文字は、文字列と文字列との間に設定されているが、各文字列の冒頭に所定の文字を付加して、かかる文字を区切り文字の代替とすることもできる。尚、0回や所定条件が成立しなかったことを示す場合、冒頭文字以外の文字列によってそのことを示してもよいが、区切り文字を連続して並べることでそのことを示すように構成してもよい。この場合、文字数をより一層切り詰めることができる。
尚、本実施形態では、遊技者による演出ボタン125や十字ボタン126の操作によって選択可能なステージやボタン演出が選択演出を構成する。さらに、かかるボタン操作で変更されるステージやボタン演出を導出可能とする機能が選択演出導出手段を構成する。
一方、ステップS1305で肯定判別された場合には、ステップS1307において、初回登録に対応するQRコードを設定し、表示する処理を行ってから、本処理を終了する。「初回登録」のサブページで表示されるQRコードには、遊技機ID、サーバのURL、初回遊技であることの情報が含まれる。尚、初回登録のQRコードには遊技情報及び選択情報が含まれていないが、次回以降のQRコードには遊技情報及び選択情報の両方が必ず含まれるように構成されている。
また、ステップS1303で肯定判別された場合には、ステップS1308において、QRコードを表示中であるか否かを判別する。ステップS1308で肯定判別された場合には、ステップS1309において、パチンコ機10に記憶されている遊技者個人の遊技データを消去する処理を行ってから、本処理を終了する。より具体的に、ステップS1309では、変動数カウンタ、大当たり数カウンタ、及び経験済みフラグがリセットされる(カウンタ値は0に、フラグはオフにされる)とともに、滞在ステージカウンタ、大当たりステージ選択カウンタ、ボタンカウンタ、及び、連打カウンタのうち個人用のものがリセットされるようになっている。
尚、滞在ステージカウンタ、大当たりステージ選択カウンタ、ボタンカウンタ、及び、連打カウンタのうち統計用のものは、この時点ではリセットされない。また、アンケート結果記憶エリアは統計用のものしかない。そして、統計用の記憶エリア及びアンケート結果記憶エリアは、1週間分の選択情報を1日ごとに区別して記憶可能に構成され、日付をカウントする日付カウンタに基づいて、1週間を過ぎた情報を消去する構成となっている。
さらに、本実施形態では、変動数カウンタ、大当たり数カウンタ、及び、個人用の滞在ステージカウンタ、大当たりステージ選択カウンタ、ボタンカウンタ、連打カウンタへのカウント、及び、経験済みフラグへの記憶はモバイル連動遊技にのみ行われる。その一方で、統計用の滞在ステージカウンタ、大当たりステージ選択カウンタ、ボタンカウンタ、連打カウンタへのカウント、及び、アンケート結果記憶エリアへの記憶は、モバイル連動遊技だけでなく、否モバイル連動遊技においても行われる。これらの構成に対応して、QRコードには、遊技者個人の遊技情報及び選択情報と、当該遊技者だけでなく他の遊技者の分も含めた1週間分の選択情報及びアンケート情報とが含まれるように設定される。
また、ステップS1308において、否定判別された場合には、ステップS1310に移行して、装飾図柄表示装置42においてトップメニューを表示してから、本処理を終了する。尚、本実施形態では、装飾図柄表示装置42が表示手段に相当し、装飾図柄表示装置42においてQRコードを表示させる機能が情報出力手段を構成する。
次に、所定の携帯通信端末(例えば、携帯電話やスマートフォン等)からのアクセスがあった場合のサーバ側の処理(アクセス対応処理)について、図13を参照して説明する。尚、携帯通信端末は、装飾図柄表示装置42で表示されたQRコードを読み取り可能な読み取り手段(カメラやデコーダ等)と、サーバと通信可能な通信手段と、サーバから供給されるデータ(ウェブページ等)を表示可能な携帯表示手段(ディスプレイ)とを備えている。また、サーバは、携帯通信端末から、変動数カウンタ、大当たり数カウンタ、及び経験済みフラグと、個人用及び統計用の滞在ステージカウンタ、大当たりステージ選択カウンタ、ボタンカウンタ、及び、連打カウンタと、アンケート結果記憶エリアとの情報が送信されてきた場合に、これらの情報を記憶可能なように、ホスト側変動数カウンタ、ホスト側大当たり数カウンタ、ホスト側経験済みフラグを具備するホスト側遊技情報記憶エリア(ホスト側遊技情報記憶手段)と、個人用及び統計用のホスト側滞在ステージカウンタ、ホスト側大当たりステージ選択カウンタ、ホスト側ボタンカウンタ、ホスト側連打カウンタを具備するホスト側選択情報記憶エリア(ホスト側遊技情報記憶手段)と、ホスト側アンケート結果記憶エリアとが設けられている。また、本実施形態では、ホスト側変動数カウンタ及びホスト側大当たり数カウンタがホスト側遊技情報カウント手段を構成する。
先ず、ステップS1401では、携帯通信端末からのアクセスがあるか否かを判別する。ステップS1401で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。ステップS1401で肯定判別された場合には、ステップS1402において、携帯通信端末から送信されてきた情報の中に初回である旨の情報が含まれているか否かを判別する。
ステップS1402で肯定判別された場合には、ステップS1403において、ホスト側の記憶領域(ホスト側遊技情報記憶エリア、ホスト側選択情報記憶エリア)に対して、当該携帯通信端末を介してアクセスしてきた遊技者個人の遊技情報、及び、選択情報を蓄積記憶するための記憶エリア(個人遊技情報記憶エリア、個人選択情報記憶エリア)を設定する処理を行う。
続く、ステップS1404では、携帯通信端末のディスプレイに対し、初回用のQRコードを使用したアクセスに対応する初回用のウェブページを表示する処理を行ってから、本処理を終了する。より具体的には、形式的なユーザー登録の後、初回用のパスワードを表示するようになっている(前記ユーザー登録で全く記入がなくてもパスワードは発行される)。尚、初回用のパスワードには、初回の遊技であることの情報が含まれている。また、ステップS1404では、アクセスしてきた携帯通信端末に対してCookie情報を記憶させる。これにより、携帯通信端末は、次回以降にサーバにアクセスする際に、前記Cookie情報についてもサーバに送信するようになり、サーバでは、遊技者側がログインしなくても、Cookie情報を確認することで、どの蓄積データを持つ遊技者の携帯通信端末がアクセスしてきたのかを把握し、対応する表示を行うようになっている。尚、サーバにアクセスする度に毎回IDパスワードを入力してログインするように構成してもよい。
また、ステップS1402で否定判別された場合、すなわち、初回以降に発行されたQRコードに基づくアクセスを受けた場合には、ステップS1405において、携帯通信端末から送信されてきた情報から変動回数情報(変動数カウンタの値を示す情報)を読み取り、今回の変動回数を、既にホスト側変動数カウンタに記憶されている変動回数に加算し、演算後の値を新たにホスト側変動数カウンタに記憶する。
続くステップS1406では、携帯通信端末から送信されてきた情報から大当たり回数情報(大当たり数カウンタの値を示す情報)を読み取り、今回の大当たり回数を、既にホスト側大当たり数カウンタに記憶されている変動回数に加算し、演算後の値を新たにホスト側大当たり数カウンタに記憶する。
さらに、ステップS1407では、携帯通信端末から送信されてきた情報からプレミアムリーチの発生情報(オンされた経験済みフラグを示す情報)を読み取り、発生が確認された場合には、対応するホスト側経験済みフラグをオンにする。
その後、ステップS1408において変動ランク判定処理を行う。本実施形態では、遊技者がモバイル連動遊技をどれだけ行ったかによってランク付けが行われ、ランクが高くなるほど、演出の機能が充実したり、初期の状態に比べて演出のバランスがより大きく変化したりする。ランクの判定は、基本的にサーバにおいて行われ、当該ステップS1408では、ホスト側変動数カウンタに記憶されている変動回数が、予め定められた規定回数以上であるか否かを判別することにより、変動回数に関するランク(変動ランク)を判定することとなる。本実施形態では、変動ランクは、第1ランク(初期ランク)において1000回の変動表示が行われることで第2ランクに更新可能とされる。また、第2ランク→第3ランクまでは3000回転であるが、それ以降はランクを1つ更新するために5000回転を必要とする。尚、パチンコ機10を遊技ホールで営業開始から営業終了まで遊技すると、営業時間や遊技の内容にもよるが、おおよそ総変動表示回数が3000回転程になり、第2ランク以降は1日でランクを上げることは難しいが、第1ランクであれば半日もあればランクアップが望める。
続くステップS1409では、大当たりランク判定処理を行う。本実施形態では、大当たりランクは、第1ランク(初期ランク)において10回の大当たり状態が実行されることで第2ランクに更新可能とされる。また、第2ランク→第3ランクまでは30回、第3ランク→第4ランクまでは50回であるが、それ以降はランクを1つ更新するために80回を必要とする。尚、パチンコ機10を遊技ホールで営業開始から営業終了まで遊技すると、営業時間や運にもよるが、おおよそ総大当たり回数が25回程になり、第2ランク以降は1日でランクを上げることは難しいが、第1ランクであれば一日でランクアップが望める。
続くステップS1410では、経歴ランク判定処理を行う。本実施形態では、経歴ランクは、モバイル連動遊技中にプレミアムリーチを導出させたことがなく、第1プレミアリーチしか導出させることのできない第1ランクと、第1ランクにおいて第1プレミアムリーチを導出させたことがあり、これによって第2プレミアムリーチの導出が可能となるとともに、第1プレミアムリーチの導出確率がアップする第2ランクと、第2ランクにおいて第2プレミアムリーチを導出させたことがあり、これによって、第3プレミアムリーチの導出が可能となるとともに、第1及び第2プレミアムリーチの導出確率がアップする第3ランクと、第3ランクにおいて第3プレミアムリーチを導出させたことがあり、これによって、第1〜第3プレミアムリーチの導出確率がアップする第4ランクとがある。
続くステップS1411では、携帯通信端末から送信されてきた情報から各種選択情報(個人用及び統計用の両方の滞在ステージカウンタ、大当たりステージ選択カウンタ、ボタンカウンタ、及び、連打カウンタの値を示す情報)を読み取り、対応するカウンタに加算する処理を行ったり、対応するフラグをセットする処理を行ったりする。本実施形態では、携帯通信端末を介して、遊技者個人の選択情報だけでなく、当該遊技者が遊技したパチンコ機10を遊技したその他の遊技者の選択情報についても送信されてくるため、遊技者個人の選択情報は、ホスト側遊技情報記憶エリアにおける遊技者個人の選択情報を記憶可能な個人選択情報記憶エリアに記憶され、その他の遊技者も含む選択情報は、同一機種を遊技する遊技者全体の選択情報を記憶可能な全体遊技情報記憶エリアに記憶される。尚、ステップS1411では、携帯通信端末から送信されてきた情報に含まれるアンケート情報をホスト側アンケート結果記憶エリアに記憶する処理についても実行される。
その後、ステップS1412において、携帯通信端末のディスプレイに対し、ステップS1408〜ステップS1410で判定されたランクや、ステップS1411で加算された選択情報の蓄積データ等を反映させたウェブページを表示する処理を行った後、本処理を終了する。該ウェブページには、パチンコ機10の大当たり確率等の仕様を教示する「スペック」、遊技者個人の遊技記録を確認することができる「個人データ管理」、蓄積された遊技情報及び選択情報に基づいて新しいパスワードを発行することのできる「パスワード発行」等の操作項目がある。尚、本実施形態では、ステップS1408〜ステップS1410の機能が、ランク判定手段を構成する。
次に、パスワードを発行する処理(パスワード発行処理)について、図14を参照して説明する。先ず、ステップS1501では、パスワードを発行するための操作が行われたか否かを判別する。ステップS1501で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。ステップS1501で肯定判別された場合には、ステップS1502において、残情報判定処理を行う。
残情報判定処理では、現在の変動ランクを確認して次の変動ランクを把握し、当該次の変動ランクへの更新に必要な総変動回数として予め定められた値を把握するとともに、該値から、ホスト側変動数カウンタに記憶されている変動回数を引いた値、すなわち、次の変動ランクに更新させるために残り何回の変動表示が必要なのかを算出し、ホスト側残変動回数記憶エリアに一時記憶する。さらに、当該算出された回数が1000回未満であるか否かを判別し、1000回以上の場合には、前記ホスト側残大当たり回数記憶エリアに記憶された回数を消去する。
また、残情報判定処理では、現在の大当たりランクを確認して次の大当たりランクを把握し、当該次の大当たりランクへの更新に必要な総大当たり回数として予め定められた値を把握するとともに、該値から、ホスト側大当たり数カウンタに記憶されている大当たり回数を引いた値、すなわち、次の大当たりランクに更新させるために残り何回の大当たりが必要なのかを算出し、ホスト側残大当たり回数記憶エリアに一時記憶する。さらに、当該算出された回数が、30回未満であるか否かを判別し、30回以上の場合には、前記ホスト側残大当たり回数記憶エリアに記憶された回数を消去する。本実施形態では、残情報判定処理の機能が、算出手段及び許容値判別手段を構成する。
ステップS1502の後、ステップS1503では、変動ランク、大当たりランク、経歴ランク、遊技者個人の選択情報、ホスト側残変動回数記憶エリアの値、及び、ホスト側残変動回数記憶エリアの値を参照して、パスワードを設定するパスワード設定処理を行う。また、ホスト側残変動回数記憶エリア及びホスト側残変動回数記憶エリアに「0」以外の値が記憶されている場合には、その値を示す残情報をパスワードに含ませるが、「0」の場合、つまり、次の変動ランクに到達するまでに残り1000回以上あったり、次の大当たりランクに到達するまでに残り30回以上あったりする場合には、残情報をパスワードに含ませない。
パチンコ機10のサブ制御装置262は、変動ランク、大当たりランク、経歴ランクを記憶するランク記憶エリアを備えており、パスワード入力処理のパスワード反映処理(図9のステップS1213参照)において、パスワードから残情報を読み取った場合には、対応する情報をランク記憶エリアに記憶する。これにより、ランクに応じた演出を堪能することができるようになる。本実施形態では、変動ランク及び大当たりランクに応じて、所定の演出に際して登場するキャラクタのデザインの選択や、所定のタイミングで出力される音声パターンの選択を行うことが可能となる。また、例えば、スーパーリーチを行う場合に、ランク記憶エリアに記憶されている値を確認して、複数ある演出テーブルの中から対応する演出テーブルを選択することとしてもよい。尚、ランク記憶エリアの記憶内容は、コード発行処理で発行されたQRコードが消去される際に同時に消去される(図10のステップS1309参照)。
また、サブ制御装置262は、遊技者個人の蓄積された選択情報に基づく情報(嗜好情報)を記憶可能な嗜好情報記憶エリアを備えており、パスワードから嗜好情報を読み取った場合には、対応する情報を嗜好情報記憶エリアに記憶する。本実施形態の嗜好情報としては、通常の遊技状態において最も選択されているステージを示す情報、大当たり状態において最も選択されているステージを示す情報、ボタン演出に際して演出ボタン125を操作する傾向にあるかを示す情報がある。
そして、上記したステップS1213のパスワード反映処理(図9参照)では、メニュー画面表示がクローズされた際に、通常の遊技状態において最も選択されているステージに自動で移行する処理と、大当たり状態の開始時に、ステージ選択画面で選択カーソルが、最も選択されているステージを選択する操作項目に最初から照準されるように設定する処理と、ボタン演出の導出割合を増減させる(選択される演出テーブルを変える)処理とが行われる。尚、嗜好情報記憶エリアの記憶内容は、コード発行処理で発行されたQRコードが消去される際に同時に消去される。
加えて、上記のように、本実施形態では、大当たり状態中(第2ラウンド)にアンケートが実施される可能性があるが、当該アンケートの質問内容についても、嗜好情報記憶エリアの記憶内容が反映される。例えば、否モバイル連動遊技状態では、「当機種の遊技回数は何回目ですか。1;初めて、2;2回目〜4回目、3;5回以上」、「遊技ホールには1ヶ月に何回訪れますか。1;1回以下、2;2回〜4回、3;5回以上」、「どのステージが嫌いですか。1;ダイビングステージ、2;クルージングステージ、3;深海探索ステージ」等の質問内容が選択される。これに対し、モバイル連動遊技状態では、否モバイル連動遊技状態での質問内容に加え(一部省略してもよい)、遊技者が最も選択している通常遊技状態におけるステージについて「○○ステージの何が気に入っていますか。1;演出、2;キャラクタ、3;その他」、「演出のどこが気に入っていますか。1;ステップアップ予告、2;スーパーリーチ、3;ボタン演出」等の質問内容が選択される。尚、1回の大当たり状態中に質問は3つまでとされ、3つ答えなくても第3ラウンドの終了とともに、アンケート表示は終了する。
さらに、サブ制御装置262は、残回数記憶手段としての残変動回数記憶エリア(カウンタ)及び残大当たり回数記憶エリア(カウンタ)と、これらにそれぞれ対応する残変動フラグ及び残当選フラグとを備えており、パスワードから残情報を読み取った場合には、残回数設定処理(ステップS1214)において、残変動回数記憶エリア及び残大当たり回数記憶エリアに対し、残回数を設定するとともに、対応する残変動フラグ及び残当選フラグをオンにする。以降、残変動フラグがオンされている場合に、変動表示が行われる毎に残変動回数記憶エリアの値を1減算し、残当選フラグがオンされている場合に、大当たり状態が発生する毎に残大当たり回数記憶エリアの値を1減算する。そして、対応する残変動フラグ又は残当選フラグがオンされている状態で対応する残変動回数記憶エリア又は残大当たり回数記憶エリアの値が「0」になると、変動ランク又は大当たりランクが1ランク更新されたものとして、対応するランク記憶エリアの値を変更(1加算)し、新たなランクに対応する処理が実行されるようにする。
また、本実施形態では、次の変動ランクに到達するまでの変動表示が残り100回、50回、40回、30回、20回、10回、5回、3回、2回、1回となる場合に、その変動表示(装飾図柄表示装置42)において、あと○○回で変動ランクがアップする旨のアナウンス(ガイダンス)を行うように構成されている。さらに、次の大当たりランクに到達するまでの大当たり回数が残り10回、7回、5回、3回、2回、1回となった場合に、大当たり終了後の最初の変動表示(装飾図柄表示装置42)において、あと○○回で大当たりランクがアップする旨のガイダンスを行うように構成されている。
さらに、本実施形態では、選択される演出に変化が生じるように演出状態を変化させる因子(特定演出状態に移行させるための状態移行条件)として、変動ランク、大当たりランク、経歴ランク、及び、遊技者個人の嗜好情報の他にも、達成された項目に応じて演出状態を変化させるミッションが設定されている。より具体的には、1回の遊技(モバイル連動遊技)において大当たり状態を10回、20回、30回、又は、40回発生させること、1回の遊技において通常大当たりを連続で(確変大当たりを挟まずに)3回、5回、10回発生させること、1回の遊技において大当たり状態終了後に変動表示を500回〜599回、600回〜699回、700回〜799回、800回〜899回、900回以上実行した際に大当たり状態を発生させること、20回転以内にリーチ状態が発生する変動表示を3回、5回、7回、9回発生させること、特定のサブキャラクタ(タツノオトシゴやマンタ等)が導出される変動表示を連続で2回、3回、4回、5回発生させること、パチンコ機10に搭載され、製造当初に日本標準時間に合わせられたリアルタイムクロック等を用い、かつ、遊技ホールの開店時間や閉店時間の設定が行われた構成において、遊技ホールの開店1時間以内に大当たりさせること、遊技ホールの閉店1時間以内に大当たりさせること等が挙げられる。
これら各ミッションの成否やカウント等は、それぞれに対応する遊技情報記憶手段としてのフラグや計数カウンタ等で管理され、モバイル連動遊技を終了させる場合に、各ミッションに対応する成否を示すフラグを確認して、達成されたミッションがあれば、その情報をQRコードに含ませる。但し、ミッション成否の判断に使用されるカウンタの値についてはQRコードに含ませることはなく、カウントの値に関わらず(カウント数が0であろうが、ミッション達成までにあと一歩であろうが)、同じ処理(対応するミッション未達成)となる。
尚、変動ランク、大当たりランク、経歴ランクを更新させるためのカウント等についてもミッションの一種に含まれるものである。また、規定数のカウントが行われることで達成(ランク更新)となるミッションがカウント系ミッションであり、カウントの対象とされる各種情報(例えば、大当たり回数の対象である大当たり状態が発生したことや、連続の通常大当たり回数の対象である通常大当たりが発生したことや、20回転以内のリーチ発生回数の対象であるリーチ状態が発生したこと等)がカウント遊技情報に相当し、それをカウントするカウンタが遊技情報カウント手段を構成する。さらに、対応するカウンタの値がモバイル連動遊技の終了に際してサーバに送信される変動表示の情報及び大当たりの情報が第1カウント情報であり、対応するカウンタの値が送信されないその他のカウント系ミッションの対象とされる情報が第2カウント情報である。
また、限定された状況において対象の演出や遊技状態が発生することで達成となるミッションが限定系ミッションであり、対象の演出や遊技状態が発生したという各種情報が限定遊技情報に相当し、その成否を記憶するフラグが限定系達成情報記憶手段を構成する。ちなみに、詳細な説明は省略するが、各種ミッションは、対象となる事象が生じた際に、ミッションの達成が近くなっていることを教示したり、ミッションを発生させたりするか否かの判別が行われるようになっている。すなわち、例えば、変動表示に関するミッションであれば、変動表示を実行する際に、ミッション達成に至るまでの変動回数を確認して、残り回数がミッションの達成が近いことを教示する回数になっている場合には、教示する処理を行う。また、例えば、通常大当たり連続3回発生のミッションであれば、大当たり状態を発生させることの決定〜当該大当たり状態までの間に、通常大当たりであることと、通常大当たりの連続回数をカウントするカウンタの値とを確認して、今回のカウントで2回目であれば、大当たり状態のエンディングや、その直後の変動表示等に際して、次回も通常大当たりであれば、通常大当たり連続3回のミッションが達成されることを教示する等する。
さて、本実施形態では、メニュー表示処理(図8参照)のコード発行操作が行われたか否かの判別(ステップS1108)で肯定判別された場合には、上記コード発行処理(図10参照)が行われる前に、ミッション確認処理が行われるように構成されている。以下、ミッション確認処理について、図11を参照して説明する。ちなみに、本実施形態では、図8のステップS1109のコード発行画面表示において、「コード発行画面」がいきなり表示されるのではなく、ミッションの確認を行うか否かを問う「ミッション確認要否画面」が表示されるようになっている。
先ず、ステップS1601では、ミッション確認要否画面が表示されているか否かを判別する。ステップS1601で肯定判別された場合には、ステップS1602において、演出ボタン125の操作が行われたか否かを判別する。ステップS1602で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。ちなみに、「ミッション確認要否画面」では、画面表示の主旨と、「はい」及び「いいえ」の選択項目とが表示され、演出ボタン125及び十字ボタン126によって、項目を選択し決定することができる。
一方、ステップS1602で肯定判別された場合には、ステップS1603において、「はい」が選択されたか否かを判別する。ステップS1603において肯定判別された場合には、ステップS1604において、達成が近くなっているミッションの一覧が表示されるミッション一覧画面(図12(c)参照)を表示してから、本処理を終了する。例えば、次の変動ランクに到達するまでの変動表示が残り200回以下(変動表示中に行われるガイダンスの実行基準よりも甘くなっている)となっている場合に、ミッション一覧画面において、「変動ランク」の項目が表示され、さらに、「変動ランク」にカーソルを合わせると、「残り150回以下です」等と表示される。また、例えば、遊技ホールが回転してから1時間であれば、「開店1時間以内」の項目が表示され、そこにカーソルを合わせると、「今から20分以内に大当たりさせるとミッションクリアです」等と表示される。加えて、例えば、15回の変動表示間で4回のリーチ状態が発生している場合に、「20回転以内でリーチ5回」の項目が表示され、そこにカーソルを合わせると「あと5回の変動表示間でリーチを発生させるとミッションクリアです」等と表示される。尚、ここで言う「達成が近くなっている」とは、カウント系ミッション達成に対応付けられている規定数まで予め定められた許容回数以下となっている状態であること、及び、限定系ミッションの対象である所定の演出や遊技状態を現段階で出現させることができれば、対応する限定系ミッションの達成となる状態であることを言う。
また、ステップS1603において否定判別された場合、すなわち、ミッション一覧画面の表示を望まない「いいえ」が選択された場合には、ステップS1605において、コード発行画面(QRコード)を表示してから、本処理を終了する。
また、ステップS1601で否定判別された場合には、ステップS1606において、ミッション一覧画面が表示されているか否かを判別する。ステップS1606で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS1606で肯定判別された場合には、ステップS1607において、演出ボタン125の操作が行われたか否かを判別する。ステップS1607で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。ちなみに、図12(c)に示すように、「ミッション一覧画面」では、その下部において、「遊技に戻る」の項目と、「遊技を終える(QRコードを発行する)」の項目とが表示され、演出ボタン125及び十字ボタン126によって、項目を選択し決定することができる。
一方、ステップS1607において肯定判別された場合には、ステップS1608において、「遊技に戻る」の項目が選択されたか否かを判別する。ステップS1608において否定判別された場合、すなわち、遊技を終える選択がなされた場合には、上記ステップS1605において、コード発行画面を表示してから、本処理を終了する。これにより、モバイル連動遊技が終了することが確定する(通常大当たり連続○回当たりをカウントするカウンタ等を続きからカウントさせることが不可能となる)。
一方、ステップS1608において肯定判別された場合、すなわち、「遊技に戻る」の項目が選択された場合(或いは、その他のキャンセル操作がなされた場合)には、ステップS1609において、メインメニュー画面を表示してから(一切のメニュー画面を閉じる処理を行ってもよい)、本処理を終了する。つまり、達成が近くなっているミッションを確認した後に、QRコードを表示させることなく、モバイル連動遊技に戻ることができるようになっている。ちなみに、モバイル連動遊技を終了させる気はなくても、モバイル連動遊技を終了させる操作を、ミッション一覧表示を表示させるところまで行うことで、基本的に変動表示中や大当たり状態中以外ならいつでもミッションの一覧を確認することができる。
尚、クリアされたミッション、或いは、その組み合わせに応じて、新たな演出状態(導出される演出の種類や導出されるバランスが変化する)が付与されることとなるが、一方的に押し付けるのではなく、遊技者がこれまでに経験したことのある演出状態の中から選択できるように(パチンコ機10側及びサーバ側のどちらか一方側でできるように)構成してもよい。また、本実施形態では、モバイル連動遊技の終了時に、ミッション一覧画面を表示させるか否かを選択可能に構成されているが、必ず表示されるように構成してもよい。本実施形態では、装飾図柄表示装置42と、変動表示中に変動ランク及び大当たりランクを更新するまでの変動表示回数及び大当たり回数を表示する機能、並びに、モバイル連動遊技を終了させる際に、ミッション一覧画面を表示する機能とが達成間近教示手段を構成する。
尚、残変動回数記憶エリア、残大当たり回数記憶エリア、2つの残設定フラグ、及び、各種ミッションの成否の判断に使用されるフラグやカウンタは、コード発行処理で発行されたQRコードが消去される際に同時にリセットされる。また、例えば、ランクアップやミッション達成に対応して、装飾図柄表示装置42において、複数回の変動表示にわたってイベント表示が発生することとしてもよい。すなわち、例えば、残変動回数記憶エリアや残大当たり回数記憶エリアの値を確認することで、ランクアップまでの残り回数を把握できることから、ランクアップする変動表示が保留された時点(例えば、残変動回数記憶エリアや残大当たり回数記憶エリアの値のカウントダウンを始動入賞ユニット33への入賞があった時点(始動入賞処理)で行い、かかる値が「0」になった時点)で保留されている全ての、或いは、一部の(少なくとも残変動回数記憶エリアや残大当たり回数記憶エリアの値が「0」になる変動表示は含む)変動表示において、一連の表示(例えば、残変動回数記憶エリアや残大当たり回数記憶エリアの値が「0」になる変動表示に向けてパーティーの準備をする表示を行い、残変動回数記憶エリアや残大当たり回数記憶エリアの値が「0」になる変動表示においてパーティーの表示を行うとともに、登場キャラクタに所定の変化が起きる(例えば、服装が変わる等)ようにし、以降の変動表示にもかかる変化後の態様が引き続き維持されるように構成してもよい。
ステップS1503の後、ステップS1504において、かかるパスワードを表示してから、本処理を終了する。尚、ステップS1503及びステップS1504の機能がパスワード発行手段を構成する。
以上詳述したように、第1実施形態によれば、パチンコ機10の装飾図柄表示装置42において表示されるQRコードに対し、遊技情報記憶エリアに蓄積記憶されている遊技情報(変動数カウンタ、大当たり数カウンタ、及び、経験済みフラグの値)を含ませる場合には、選択情報記憶エリアに蓄積記憶されている選択情報(個人用及び統計用の両方の滞在ステージカウンタ、大当たりステージ選択カウンタ、ボタンカウンタ、及び、連打カウンタの値)をも含ませるように構成されている。すなわち、遊技者が自身の遊技を顧みる場合の参考資料としたり、遊技履歴に応じたサービスを受けたりするために遊技者が知りたい、或いは、集めている情報と、顧客ニーズを把握する上で遊技機メーカーが知りたい情報とがセットになっている。このため、遊技者が遊技後に携帯通信端末でQRコードを読み取ってサーバと通信することにより、遊技者側及び遊技機メーカー側のどちらにとっても有用な情報をサーバに送ることができる。特に、選択情報は、早く、正確であり、幅広くもある(より多数の遊技者から反応を得られる)ため、情報が古かったり、的外れであったり、偏り過ぎていたりするといった事態を回避することができる。さらに、本実施形態では、所定のステージを選択する人はボタン操作をあまり行わない等の細かなデータも得ることができる。結果として、新鮮で正確な情報を順次得ることができるため、かかる良好な情報を生かし、遊技者の期待に応じた新機種の開発に取り組むことができる。つまり、遊技者に人気のある要素は残すことで従前の良さを継承しつつ、逆に人気のない要素は削って簡素化を図ったり、或いは、別の要素に代替して複雑化を抑制しつつ新たな試みを実行したりすることができる。
また、本実施形態では、遊技情報記憶エリアには、パスワードの入力操作が行われてから、遊技情報及び選択情報を含むQRコードを表示するまでの間であるモバイル連動遊技状態における遊技情報のみが記憶される。このため、遊技者個人の遊技情報は確実に記憶するとともに、パチンコ機10における遊技情報のデータ記憶容量を極力抑えることができる。
さらに、選択情報記憶エリアには、(遊技中の)遊技者個人の選択情報を記憶する遊技者個人用の記憶エリアと、当該パチンコ機10を遊技した遊技者全ての選択情報を記憶する統計用の記憶エリアとが設けられており、統計用の記憶エリアには、モバイル連動遊技状態における選択情報だけでなく、否モバイル連動遊技状態における選択情報についても記憶される。従って、データを送ってくれた遊技者の分以外の選択情報もついでに送られるようになっている。これにより、サーバにおいてより多くの選択情報を得ることができる。
加えて、遊技情報記憶エリアの記憶内容と、選択情報記憶エリアのうち個人用の記憶エリアの記憶内容とに関しては、QRコードを表示して、モバイル連動遊技を終了する際に消去されるのに対し、選択情報記憶エリアのうち統計用の記憶エリアの記憶内容に関しては、QRコードを表示して、モバイル連動遊技を終了した後も、消えずに残される。このため、パチンコ機10におけるデータ記憶容量を極力抑えつつ、サーバに対してより多くの選択情報を送る(他の遊技者分の選択情報をもまとめて送る)ことが可能となる。さらに、例えば、QRコードを表示させた場合に選択情報記憶エリアのうち統計用の記憶エリアの記憶内容が消去されるような構成の場合、例えば、遊技者が遊技の終了時にQRコードを表示させたが、該QRコードを読み取ってサーバに送信するといった行為を行わなかった場合において、該遊技者の選択情報(及び、該遊技者がモバイル連動遊技をする直前に否モバイル連動遊技での遊技が行われていた場合にはその際に蓄積記憶された分の選択情報)はサーバに送られることなく、かつ、パチンコ機10側にも残らなくなってしまう。これに対し、本実施形態によれば、QRコードを表示した後も選択情報記憶エリアのうち統計用の記憶エリアの記憶内容は残されるため、他の遊技者によってサーバに送ってもらう可能性が残される。従って、より多くの選択情報を得るといった作用効果が一層確実に奏される。
また、サーバでは、ホスト側遊技情報記憶エリアに記憶された遊技情報と、ホスト側選択情報記憶エリアに記憶された選択情報のうち本例では遊技者個人用の記憶エリアに記憶された選択情報とに応じたパスワードが発行される。より具体的には、蓄積された遊技情報に応じて付与された各ランクを示すランク情報のみならず、蓄積された選択情報から判明した遊技者の趣味嗜好を示す情報をもパスワードに含まれるように設定される。このため、遊技者個人のこれまでに積み重ねてきた選択情報、すなわち、遊技者の趣味嗜好を遊技に反映させることができ、遊技者個人の趣味嗜好の傾向に応じて、それに適った演出を行うこと(本例では、通常の遊技状態ではパスワードを入力することで遊技者の好むステージに自動で切り替わったり、ボタン演出の頻度が増減したりする)ができる。結果として、後付けで遊技性を向上させることができ、特に本実施形態では、遊技者は、遊技を繰り返し行うにつれて遊技機が遊技者に馴染んでくるような感覚を覚え、気分よく遊技を行うことができる。また、遊技者が選択可能な範囲でパチンコ機10を自分好みの状態にする(例えば、自分の好きなステージにする)べく、毎回同じ操作を行わなければならないといった事態を解消することもできる。さらに、選択情報の蓄積状況に応じて、随時、演出バランスも変化していくため、マンネリ化を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、大当たり状態中にアンケート演出が導出される場合がある。このように、アンケートを実施することで、単に選択演出の選択をカウントするだけでは把握しきれない情報を得ることができる。例えば、嫌いな(面白くない)演出を尋ねたり、特定の演出が好きな理由を尋ねたりすることが可能となる。従って、より多くの情報を集めることができ、遊技者のニーズにそぐわない遊技機を制作してしまうといった事態をより確実に回避することができる。
さらに、本実施形態では、パチンコ機10に入力されたパスワードに含まれる選択情報に基づく情報(遊技者の趣味嗜好の情報)に応じてアンケート内容を変えることができる。すなわち、例えば、遊技者本人が過去にダイビングステージを圧倒的に多く選択しているような場合に、装飾図柄表示装置42において「ダイビングステージが好きな理由を教えてください。1;遊技のテンポ(シンプルなところ)が好き。2;登場キャラクタが好き。3;サウンドが好き。」等の表示を行うことも可能である。従って、より細かな調査を行うことができ、より上質なアンケートデータを得ることができる。また、選択肢を減らしたり、質問の回数を減らしたりしても細かな内容への質問に効率よく移行することができ、遊技者としても比較的スムースに(さほどのストレスを感じることなく)アンケートに答えることができる。
尚、数多くの質問事項を用意してランダムに導出した場合、質問が偏ったり、遊技者の趣味嗜好に対して的外れな質問であったりするおそれがあるが、本実施形態では、的確な質問事項を導出することができる。従って、アンケートを効率よく行うことができ、より好適な答えが得られるうえ、アンケート演出の導出回数を減らすことができ、アンケート演出が遊技中に何度も導出されることで遊技者が嫌気を感じてしまうといった事態を抑制することができる。
また、アンケート演出は、最初にアンケートの参加への是非を問う表示がなされ、アンケートへの参加を示す操作が行われた場合にのみアンケート内容(質問)が表示され、アンケートへの不参加を示す操作が行われたり、所定期間内に対応する操作がなかったりした場合はアンケート内容が表示されないように構成されている。このため、アンケートに参加したくない遊技者の意思を尊重することができる。また、遊技者がアンケートに参加する意思がないのにもかかわらず、アンケート内容の表示に移行してしまい、ここで操作が行われなかったり、遊技者が質問内容を確認することなく本心とは異なる選択をしたりする(単に演出ボタン125を連打する)こと等に起因して、アンケート結果の正確さが著しく低下してしまうといった事態を抑制することができる。
また、本実施形態では、変動回数、大当たり回数、及び、プレミアムリーチの導出経験の有無に応じてランク付けが行われ、ランクに応じて演出の内容に変化を生じさせることができる。すなわち、今までは導出させる可能性のなかった演出を導出させることができるようになったり、カスタマイズ機能を充実させたりすることができるようになっている。さらに、ランクの更新の判定や複数回にわたる遊技の遊技情報の蓄積はサーバにおいて行われるようになっている。従って、ランクを更新するためには、モバイル連動遊技を繰り返し行う必要があるため、遊技者により積極的にモバイル連動遊技に参加してもらう、ひいては、より多くの選択情報を提供してもらうことができる。
また、サーバ側で通算の遊技情報が蓄積記憶される構成の場合、遊技に際してランク更新の条件をクリアした場合でも、その旨を示す情報をサーバ側に送信しなければランクは更新されない。従って、ランクの更新が反映されるのは次回の遊技からとなる。
しかしながら、変動回数や大当たり回数が、ランク更新の条件として予め定められた規定回数に達するまでにあと少しの時点から遊技を開始し、早々に規定回数に達した場合でも、一度遊技を終了してQRコードを表示させてサーバにアクセスし、発行されたパスワードを入力するといったステップを踏まえなければ、新たなランクに対応する演出の変化を堪能することができないことが懸念される。このため、ランク更新の条件を達成したので対応する演出を堪能したいと思った遊技者は、上記のように一旦遊技を終了させるといった余分な手間が生じてしまう。また、ランク更新の条件を達成した後も、サーバにアクセスすることなく、変動回数や大当たり回数が積み重ねられることで、次に更新されたランクに対応する演出を堪能できる期間が著しく短くなってしまう、或いは、1つ上のランクを飛び越して2つ上のランクにまで更新する条件を達成してしまい、1つ上のランクに対応する演出を堪能する機会が失われてしまうといった事態を招くおそれがある。
この点、本実施形態によれば、サーバにおいて、変動回数や大当たり回数の通算の実行回数と、ランク更新の条件として予め定められた規定回数との差が許容値未満(変動回数は1000回未満、大当たり回数は30回未満)であると判別された場合に、パスワードに対して、規定回数に至るまでの変動回数や大当たり回数を示す残情報を含ませるように構成されている。このため、一旦遊技を終了しなくても、ランクの更新に対応する演出の変更を行うことができる。従って、遊技に際してランク更新の条件をクリアしさえすれば、遊技者に余分な手間をかけさせることなく、新たなランクに対応する演出を導出させることができる。さらに、各ランクに対応する演出等を堪能する機会を十分に付与することができる。
さらに、変動回数や大当たり回数の通算の実行回数と、ランク更新の条件として予め定められた規定回数との差が許容値以上の場合には、パスワードに対して残情報を含ませない構成となっている。このように、パスワードに必ず残情報を含ませるわけではないので、パスワードのパターンの総数を極力減らすことができる。一般に、パスワード入力に際してパスワードを構成するワードの組合わせとしては、入力が許可される組合わせだけでなく、許可されない組合わせも必要であり、パスワードのワードの組合わせパターンの総数が多ければ、パスワードを長くしたり、パスワード入力に際して選択可能なワードの種類数を多くしたりする必要がある。このため、パスワードのパターン総数を極力減らすことで、パスワードを短くしたり、パスワード入力に際して選択可能なワード数を極力少なくしたりすることができ、遊技者がパスワードを入力する際の操作性の向上等を図ることができる。結果として、パスワード入力操作が大変であるために入力作業が敬遠され、携帯通信端末及びサーバを介した遊技サイクルがそこで止まってしまう、ひいては、遊技者に関するデータ(選択情報)を得られる機会が減ってしまうといった事態を抑制することができる。
また、パチンコ機10のサブ制御装置262は、変動ランクや大当たりランクが次のランクに更新されるまでに必要な残りの変動回数及び大当たり回数を記憶する残変動回数記憶エリア及び残大当たり回数記憶エリアと、これらにそれぞれ対応する残変動フラグ及び残当選フラグとを備えており、パスワードから残情報を読み取ると、対応する記憶エリアに残回数を設定する等の処理が行われる。さらに、モバイル連動遊技を最初に行う場合(或いは、最初からやり直す場合)には、サーバで発行されるパスワードには残情報が含まれていないものの、初回遊技である情報が含まれているため、その情報が含まれていること基づいて、対応する記憶エリアに残回数を設定する等の処理が行われる。従って、初期ランクにおいて次のランクに更新する条件を達成した場合に関しても、遊技者に余分な手間をかけさせることなく、ランクの更新に対応する演出の変更を好適に行うことができる。
加えて、変動ランク及び大当たりランクは、初期ランクから次のランクに更新可能な回数が、以降のランク更新に要する回数に比べ最も少なくなっている。すなわち、変動ランクは、第1ランク(初期ランク)→第2ランクまでは1000回の変動表示を必要とし、第2ランク→第3ランクまでは3000回の変動表示を必要とし、それ以降はランクを1つ更新するために5000回の変動表示を必要とする。また、大当たりランクは、第1ランク→第2ランクまでは10回の大当たりを必要とし、第2ランク→第3ランクまでは30回の大当たりを必要とし、第3ランク→第4ランクまでは50回の大当たりを必要とし、それ以降はランクを1つ更新するために80回の大当たりを必要とする。このように、初期ランクから次のランクに更新するまでの更新条件を比較的緩くすることで、更新条件を1度も達成できないことに起因して、携帯通信端末及びサーバを介した遊技性に魅力を感じさせられず、以後敬遠されてしまうといった事態を抑制することができる。
本実施形態では、モバイル連動遊技を行っている場合に、変動ランク更新までの残り変動表示回数が100回以下になったり、大当たりランク更新までの残り大当たり回数が残り10回以下になったりした場合、装飾図柄表示装置42において各ランク更新までの残り回数が表示されるようになっている。さらに、モバイル連動遊技を終了させる操作を行う場合に、達成が近くなっているミッションを示すミッション一覧画面が表示されるようになっている。このため、ミッションを達成することで得ることのできる新たな演出状態に関心のある遊技者は、達成が近くなっているミッションの情報を得て、遊技をしばし継続してミッションを達成するといった選択を行うことができる。このため、ミッション達成で得られる演出状態を目当てにして遊技をしている遊技者にとって、達成まであと一歩のところまで来ていたが、そこでやめてしまって、特典である演出状態を堪能することが次回以降に持ち越されてしまう、或いは、次回にまた一からやり直さなければならないといった事態になってしまうことを自身の判断で回避することができる。結果として、後になって、ミッション達成まであと一歩のところで遊技を止めてしまったという情報を知って悔しい思いをするといった事態を回避できるとともに、遊技者自身の猶予時間(待ち合わせ時間や帰宅時間までの時間)や遊技ホールの営業時間等を加味して、ミッション達成を今回にするか次回にするか等の遊技に関する予定を立て易くなり、遊技経験(達成済みミッション)に応じて付与される演出状態を堪能してもらうための利便性の向上等を図ることができる。
また、モバイル連動遊技を終了させる場合に、達成が近くなっているミッションを確認することができるため、ミッションに関して今回のモバイル連動遊技開始時当初の目標を思わず失念し、意図せずにモバイル連動遊技を終了させてしまうといった事態を防止することができる。さらに、モバイル連動遊技を終了させる気はなくても、モバイル連動遊技を終了させる操作を、ミッション一覧表示を表示させるところまで行うことで、基本的に変動表示中や大当たり状態中以外ならいつでもミッションの一覧を確認することができる。このように、装飾図柄表示装置42においてミッションの確認を行うことができるため、落ち着いてより確実に達成が近くなったミッションを確認することができる。従って、複数のミッションの達成が近い場合等に、混乱して把握が難くなるといった事態を防止することができる。
特に、カウント系ミッションのうち、変動ランク及び大当たりランクに対応するカウンタ(残変動回数記憶エリア及び残大当たり回数記憶エリア)のカウント情報に関しては、モバイル連動遊技の終了時に、QRコードに含められ、サーバに送信される。その一方で、その他のカウント系ミッションに関しては、達成されたことの情報についてはQRコードに含められ、サーバに送信されることとなるが、対応するカウンタのカウント情報に関しては、QRコードに含められることなく、従って、サーバに送信されることもない。従って、モバイル連動遊技を一旦止めてしまうと、1からカウントし直しとなってしまう。このため、本実施形態のように、ミッション達成が近くなっていることの教示を行うことによって、ミッション達成まであと少しのところで遊技を止めてしまうことに起因して、ミッション達成までの道のりがより遠のいてしまうことを防止するといった作用効果がより顕著に奏されることとなる。
また、変動ランク及び大当たりランクに関しては、ランク更新までの残り回数がそのまま表示されるため、例えば、カウント系ミッション達成まで残り10回以内になると特定の演出が行われる等するものに比べて、ミッション達成までの回数を明確に把握することができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、特徴部分を中心に図17〜図23を参照して説明する。尚、基本構成については、上記第1実施形態と同様であるため、その説明を省略するとともに、同じ部材名称及び部材番号を用いて説明する。
第2実施形態では、遊技者がサーバ上(遊技機メーカーのホームページ)でパチンコ機10における演出の設定を行えるようになっている。すなわち、図20に示すように、通常遊技状態の各ステージにおける各演出の出現率等の設定を行えるようになっている。より具体的な演出設定項目としては、大当たり発生への期待度を示唆する予告演出の出現率、大当たりが教示されたり前後外れリーチが発生したりする変動表示において行われるリーチ演出の出現バランス、大当たり発生への期待度を高めるためのカットイン演出の出現率、大当たりが発生することを教示する図示しないプレミアム役物の作動タイミングの振分けバランス、リーチ状態の発生への期待度を示唆する各種リーチ示唆キャラクタの有無が挙げられる。尚、当然、演出設定項目の種別(対象)や数については特に限定されるものではなく、より細かな(多くの)設定を行えるように構成してもよい。
演出設定項目の設定に関して一般的な遊技の流れとしては、先ず、モバイル連動遊技の初回登録時において、サーバにアクセスした際に、遊技者の個人情報に関する入力が終わると、「演出の出現率を設定変更することができますがどうしますか。ちなみに、設定変更はいつでもできます。」といった内容の選択表示が表示される。ここで、演出設定項目の設定を行うと、サーバで発行されるパスワードに対して演出設定項目の設定内容に関する情報が付加されることとなり、そのパスワードをパチンコ機10に入力することで、設定した演出設定項目のバランスで遊技が行われることとなる。
また、サーバでは、初回登録を終えた遊技者の遊技情報や選択情報を蓄積記憶するとともに、演出設定項目の設定内容についても記憶することとなる。従って、次回以降のモバイル通連動遊技に際しても、パスワードにはサーバに記憶されている演出設定項目の設定内容に関する情報が付加されることとなる。
さらに、パチンコ機10で発行された最新のQRコードの情報に基づいて携帯通信端末でサーバにアクセスした際に、演出設定項目の設定変更をいつでも自由に行うことができる。加えて、本実施形態では、モバイル連動遊技を行っている(クッキー情報がサーバに登録された)携帯通信端末でなくても、遊技者の自宅等に設置されたパソコンからサーバにアクセスし、予め携帯通信端末でサーバに発行させておいたパスワードをパソコンからサーバに入力する(或いは、最新のQRコードを読み取った際に得られたURL形式の文字列情報でサーバにアクセスする)と、遊技者自身のモバイル連動遊技に対応する演出設定項目の設定を変更し、変更後のモバイル連動遊技用のパスワードを発行させることができるようになっている。
また、本実施形態では、モバイル連動遊技を行っていなくても、演出設定項目の設定を行い、かかる設定内容に応じたパチンコ機10での遊技を行うことができるようになっている。すなわち、モバイル連動遊技を行っていない遊技者であっても、パソコン等でサーバにアクセスし、好みの演出となるように演出設定項目の設定を行うことができる。さらに、設定された演出設定項目の演出内容、及び、対応する機種の情報を含む演出設定用のパスワードを発行させることができる。そして、かかる演出設定用パスワードをパチンコ機10に入力すれば、設定された演出設定項目の設定内容に応じた遊技を堪能することができるようになっている。
加えて、サーバでは、他の遊技者や遊技機メーカーが設定した演出設定項目の設定内容を閲覧し、その設定のパスワードを入手することができるようになっている。例えば、サーバ上で演出設定項目の設定内容の人気投票が行われ、その上位者の設定内容及びそのパスワードが公開される。また、例えば、メーカーのお勧め等として、設定した場合のイメージと、そのパスワードが公開される。ちなみに、当該パスワードには、演出設定項目の設定内容及び機種情報が含まれるのみであり、遊技情報等の遊技者個人の情報は含まれていない。このため、演出設定用パスワードは情報量が少ない分、通常のモバイル連動遊技用のパスワードよりもワード数が少ない。尚、モバイル連動遊技の一環として、パチンコ機10で発行されたQRコードの情報に基づいてサーバにアクセスした場合や、予め携帯通信端末でサーバに発行させておいたパスワードをパソコンからサーバに入力することでログインした場合には、他の遊技者や遊技機メーカーが設定した演出設定項目の設定内容を自身の演出設定項目に反映させ、変更後のモバイル連動遊技用のパスワードを発行させることができるようになっている。
尚、本実施形態では、パチンコ機10側の制御の簡素化や使用メモリの低減等を図るべく、パチンコ機10側で演出設定項目の設定を行うことができない構成となっているが、パチンコ機10で演出設定項目の設定を変更可能に構成してもよい。この場合、演出設定項目の設定変更に関する利便性がより向上する。当該構成を採用する場合、モバイル連動遊技で演出設定項目の設定内容を継続して使用するような構成とするためには、サーバ側に演出設定項目の設定内容を出力するべく、QRコードに演出設定項目の設定内容を含ませる必要がある。また、かかる構成を採用する場合、モバイル連動遊技を行うべくパチンコ機10に対してモバイル連動遊技用のパスワードを入力した後に、演出設定用パスワードを入力した場合には、演出設定用パスワードに基づいて、演出設定項目の内容が変更されるように構成してもよい。
また、本実施形態では、演出設定項目の各種設定において、ランダムやオリジナルを選択可能である。ランダムが設定された場合、サーバが選択肢のいずれかを決定することとなるが、決定した内容については、その時点では遊技者に知らされることはなく、かかる設定内容のモバイル連動遊技用パスワードを入力してパチンコ機10でモバイル連動遊技を行った後、そのQRコードを携帯通信端末で読み取って、サーバにアクセスした際に、演出設定項目の設定画面を開くことで知ることができるようになっている。これにより、答え合わせのような楽しみを付加することができ、モバイル連動遊技への意欲向上を図ることができる。さらに、選択項目全体を対象としたオールランダム、及び、オールオリジナルの設定や、演出設定項目の設定画面上における列単位でのランダム設定、及び、列単位でのオリジナル設定等も可能である。
また、本実施形態では、演出設定項目の設定の組合わせによって、単独では設定することのできない特殊演出を導出可能に構成されている。例えば、本実施形態では、予告演出として、装飾図柄表示装置42を横切るようにして表示される「魚群演出」が行われるようになっており、通常(オリジナル)では、魚群演出が行われた場合の約4割程度で大当たり状態が発生するようになっている。そして、本実施形態では、大当たり状態が発生する場合に魚群演出が出現する確率と、前後外れリーチに際して魚群が出現する確率とをそれぞれ設定可能に構成されているが、両方の出現確率を同じとし、かつ、60%以下にすると、特殊演出として、オリジナルの状態では導出されることのない比較的大型の魚で編成される魚群(大型魚群)が出現されるように設定されている。
さらに、例えば、本実施形態では、リーチ演出である「黒潮リーチ」、「サンゴリーチ」、及び「マリンリーチ」のうち、1つ〜3つを不要とする(出現しないようにする)ことができる上、どれか1つがお気に入りとして設定することができるようになっている。そして、本実施形態では、「黒潮リーチ」、「サンゴリーチ」、及び「マリンリーチ」のうち、どれか1つが不要で、どれか1つがお気に入りとして設定を行った場合には、特殊演出として、オリジナルの状態では導出されることのないリーチ演出である「財宝リーチ」が導出されるように設定されている。
尚、「大型魚群」や「財宝リーチ」が導出されるように設定されたことはサーバでは明示されず、対応するパスワードをパチンコ機10に入力し、実際に「大型魚群」や「財宝リーチ」が導出されるまでは、遊技者は確認を行うことはできない。また、本実施形態では、サーバ側で「大型魚群」や「財宝リーチ」が導出されるような設定を行って、パチンコ機10に対して「大型魚群」や「財宝リーチ」を出現させるようなパスワードを発行するが、例えば、サーバ側では純粋に演出設定項目の設定内容そのものを示すパスワードを発行し、そのパスワードを入力したパチンコ機10側で、特殊演出を発生させる組合わせがあるかを判別して対応する設定を行うように構成してもよい。
また、パチンコ機10側では、上記第1実施形態のように、パスワードが入力された場合において、入力されたパスワードに含まれる情報をパチンコ機10の遊技に反映させるパスワード反映処理が行われる。パスワード反映処理では、モバイル連動遊技用パスワードに含まれるパチンコ機10と同一機種での遊技者の遊技経験を示す遊技情報や、遊技者の好みを示す選択情報に基づいて対応する情報を対応する記憶エリアに記憶させる処理を行う。特に、本実施形態では、サブ制御装置262のRAM553において、遊技者により設定された演出設定項目の設定内容を記憶する設定記憶手段としての設定記憶エリアが設けられており、設定記憶エリアに対して、モバイル連動遊技用パスワードに含まれる演出設定項目の設定内容を記憶させる処理が行われる。
より具体的に、図21に示すように、設定記憶エリアは、「魚群演出」に対応して、当たり時の記憶エリアと、外れ時の記憶エリアとがあり、それぞれ魚群演出を100%の確率で行うと設定されている場合には必須フラグがオン設定され、0%の確率で行うと設定されている場合には皆無フラグがオン設定される。また、10%〜90%(10%刻みで選択可能)の確率で行うと設定されている場合には、魚群演出を行うか否かを決定する際に使用する演出設定カウンタを示す情報が記憶される。
また、「プレミアム役物」に対応して、確変大当たり時の記憶エリアと、通常大当たり時の記憶エリアとがあり、それぞれプレミアム役物を使用した演出(変動表示の途中で大当たり状態が発生することを教示したり、大当たりの種別が特定されない状態で開始された大当たり状態中において実は確変大当たりに当選していたことを教示したりする)を100%の確率で行うと設定されている場合には必須フラグがオン設定され、0%の確率で行うと設定されている場合には皆無フラグがオン設定される。また、10%〜90%の確率で行うと設定されている場合には、プレミアム役物演出を行うか否かを決定する際に使用する演出設定カウンタを示す情報が記憶される。
また、「大型魚群」を導出させる場合には、大魚群フラグをオン設定する。
また、「リーチ演出」に対応して、「リーチ演出」をオリジナルのバランスで導出させる場合にはオリジナルフラグがオンされ、それ以外のバランスでの設定がなされている場合には、リーチ演出の種別を決定する際に参照される複数のリーチ演出テーブル(図22参照)のうち、今回参照するべきリーチ演出テーブルを示す情報が記憶される。
また、装飾図柄表示装置42において出現すれば確変大当たり状態が発生することが確定するキャラクタが登場する「サムリーチ」に対応して、確変大当たり時にサムリーチを100%の確率で行うと設定されている場合には必須フラグがオン設定され、0%の確率で行うと設定されている場合には皆無フラグがオン設定される。さらに、50%、10%、5%、1%のいずれか確率で行うと設定されている場合には、サムリーチを行うか否かを決定する際に使用する演出設定カウンタを示す情報が記憶される。
また、「カットイン演出」に対応して、必須フラグ、皆無フラグ、或いは、演出設定カウンタの設定が行われ、「プレミアム役物の作動タイミング」に対応して、参照するテーブルを指定する設定が行われ、「リーチ示唆キャラクタ」に関して、個別にフラグの設定が行われる。
尚、上記の通り、本実施形態のパスワード入力には2種類あり、遊技情報を含むパスワードを入力する場合には、モバイル連動遊技用のパスワード入力画面からパスワードを入力し、遊技情報は含まず、演出設定項目の設定内容、及び、機種情報が含まれているパスワードを入力する場合には、演出設定用のパスワード入力画面からパスワードを入力する。
また、上記第1実施形態と同様に、モバイル連動遊技を終了させる場合には、装飾図柄表示装置42において、今回の遊技内容の情報を含むQRコードを表示させる処理(コード発行処理)が行われることとなる。特に本実施形態では、QRコードに演出設定項目に関する情報を含ませることとなる。但し、演出設定項目に関する情報とはいっても、演出設定項目の設定そのものではなく、サーバで設定した内容で遊技を行ってみて実際どうだったかの感想に関する情報が送られるようになっている。
より具体的に説明すると、本実施形態では、モバイル連動遊技が行われている状態において、実際にパチンコ機10において演出選択項目に該当する演出が導出された場合、かかる演出に対する感想を問うアンケート表示が装飾図柄表示装置42において表示されるようになっている。例えば、スーパーリーチが導出された場合、かかる変動表示の後(例えば、次回の変動表示、大当たり状態が発生した場合には大当たり中、変動表示の保留がなかった場合には、装飾図柄が変動表示されていない(装飾図柄を構成するキャラクタ等は、装飾図柄の配置が変化しない範囲で動作してもよい)停止画面表示中)において、装飾図柄表示装置42の一部を使用して、演出内容の感想を伺う表示がなされる。
かかる表示に対し、遊技者は、演出ボタン125を操作して、対応する入力を行う。図示は省略するが、本実施形態の演出ボタン125は、中央に位置する比較的大きなメインボタンと、メインボタンの左方に配置された左ボタンと、メインボタンの右方に配置された右ボタンとを備えている。例えば、黒潮リーチが発生した変動表示の次の変動表示中に、装飾図柄表示装置42において演出ボタン125の絵が表示されるとともに、「黒潮リーチが気に入った場合は右ボタン、気に入らなかった場合は左ボタンを押してね」、「入力が終わったら真ん中のメインボタンを押してね」等の表示が行われる。
さらに、サブ制御装置262のRAM553には、設定記憶エリアの各項目にそれぞれ対応して好悪カウンタが設けられている。好悪カウンタは、0〜20の値を取り得るカウンタであって、基準値(初期値)は10である(モバイル連動遊技の毎回の開始時には10が設定されている)。そして、対応する演出の感想を伺っている期間中に、右ボタンが操作された場合には、1回につき1加算され、左ボタンが操作された場合には、1回につき1減算される。
この好悪カウンタの値の情報は、モバイル連動遊技の終了に際して表示されるQRコードに含まれるようになっており、サーバでは、かかる好悪カウンタの情報に基づいて、演出設定を変更する場合がある。本実施形態では、対応する好悪カウンタの値が0になったことを示す情報を受けた場合には演出出現率を1段階引き下げ(例えば、魚群の出現率が40%だったら30%に下げる)、対応する好悪カウンタの値が20になったことを示す情報を受けた場合には演出出現率を1段階引き上げるようになっている。
尚、本実施形態では、演出ボタン125(メインボタン、左ボタン、右ボタン)、及び、装飾図柄表示装置42における演出に対する好悪の選択肢の表示が好悪入力手段を構成し、好悪カウンタが好悪情報記憶手段に相当する。
次に、サブ制御装置262の通常処理ついて図17を参照しつつ説明する。先ずステップS3901では、入出力ポート554のコマンド入力に対応するポートを確認し、主制御装置261から送信されたコマンドが受信されているか否かを判別する。
コマンドが受信されている場合には、ステップS3902においてそのコマンドをRAM553のコマンドバッファへ記憶する。RAM553のコマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。リングバッファは所定の記憶領域を有しており、その記憶領域の始端から終端に至るまで規則性をもってコマンドが記憶され、全ての記憶領域にコマンドが記憶された場合には、記憶領域の始端に戻りコマンドが更新されるよう構成されている。よって、コマンドが記憶された場合及びコマンドが読み出された場合に、コマンドバッファにおける記憶ポインタ及び読出ポインタが更新され、その各ポインタに基づきコマンドの記憶と読み出しとが行われる。
続くステップS3903では、主制御装置261から出力された先発コマンドの情報を、RAM553に設けられた保留情報記憶エリアに格納する保留情報格納処理を行う。尚、遊技球が第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bに入球した場合に送られてくる先発コマンドには、上記のように、第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bのどちらの入球を契機とする変動表示であるかを示す情報、大当たりに対応する変動情報であるかを示す情報、大当たり種別を示す情報、リーチの種別を示す情報が含まれる。
保留情報格納エリアは、主制御装置261の特別変動保留エリアと同様に、それぞれ4つの保留エリア(保留第1〜保留第4エリア)を備える第1保留情報格納エリア及び第2保留情報格納エリアと、1つの実行エリアとを備えている。第1保留情報格納エリアには、第1始動入賞装置33aへの入球を契機とする第1変動表示(第1特別変動保留エリアに記憶された情報)に基づく先発コマンドの受信履歴に合わせて、大当たりか否かの情報、大当たり種別、及びリーチ種別等の変動情報が時系列的に格納される。また、第2保留情報格納エリアには、第2始動入賞装置33bへの入球を契機とする第2変動表示(第2特別変動保留エリアに記憶された情報)に基づく先発コマンドの受信履歴に合わせて、変動情報が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、第1始動入賞装置33aへの入球を契機とする第1変動表示の情報(変動情報)、及び第2始動入賞装置33bへの入球を契機とする第2変動表示の情報をそれぞれ4つ保留記憶することができ、結果的に、主制御装置261の第1及び第2特別変動保留エリアに記憶された変動情報を、サブ制御装置262においても把握することができる。尚、保留情報格納処理では、先発コマンドの受信(保留数が増えること)に伴う保留ランプ46a、46bの点灯処理についても行う。
ステップS3903の後又はステップS3901で否定判別された場合には、ステップS3904へと移行し、第1カウンタ更新処理を行う。第1カウンタ更新処理では、演出の決定に際して使用される演出設定カウンタの一部(詳しくは後述するサブ演出設定カウンタ)の更新処理を実行する。
ステップS3904の後、ステップS3905において、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本例では2msec)が経過したか否かを判別する。そして、既に所定時間が経過していればステップS3906へ移行し、一方、前回の通常処理の開始から未だに所定時間が経過していなければ、ステップS3914へと移行する。
ステップS3906では、装飾図柄の表示に際して用いられる図柄カウンタや、演出の決定に際して使用される演出設定カウンタのうちステップS3903の更新の対象外とされたカウンタの更新処理を実行する。続く、ステップS3907では保留処理を行う。保留処理では、変動パターンコマンドの受信(保留されていた変動表示が消化されること)に伴って、保留情報格納エリアの情報をシフトしたり、保留ランプ46a、46bの点灯処理を行ったりする。
ちなみに、図23に示すように、本実施形態の演出設定カウンタとしては、90%カウンタ(値は0〜9)、80%カウンタ(値は0〜10)、70%カウンタ(値は0〜12)、60%カウンタ(値は0〜14)、50%カウンタ(値は0〜17)、40%カウンタ(値は0〜21)、30%カウンタ(値は0〜29)、20%カウンタ(値は0〜44)、10%カウンタ(値は0〜89)、5%カウンタ(値は0〜179)、1%カウンタ(値は0〜899)、サブ90%カウンタ(値は0〜9)、サブ80%カウンタ(値は0〜10)、サブ70%カウンタ(値は0〜12)、サブ60%カウンタ(値は0〜14)、サブ50%カウンタ(値は0〜17)、サブ40%カウンタ(値は0〜21)、サブ30%カウンタ(値は0〜29)、サブ20%カウンタ(値は0〜44)、サブ10%カウンタ(値は0〜89)がある。上記ステップS3904では、サブ90%カウンタ、サブ80%カウンタ、サブ70%カウンタ、サブ60%カウンタ、サブ50%カウンタ、サブ40%カウンタ、サブ30%カウンタ、サブ20%カウンタ、サブ10%カウンタが更新され、残りの演出設定カウンタはステップS3906で更新される。また、更新の都度、対応するカウンタバッファに各演出設定カウンタの値が記憶される。
保留処理の後、ステップS3908では、モバイル連動遊技用パスワード、又は、演出設定用のパスワードを入力するパスワード入力処理を行う。パスワード入力処理では、上記の通り、パスワードに含まれる演出設定項目の設定内容等の情報を対応する形式に変換して対応する記憶エリアに記憶させる処理を行う。
続くステップS3909では、モバイル連動遊技の終了に際してQRコードを発行するコード発行処理を行う。コード発行処理では、上記の通り、遊技情報、選択情報、及び、演出設定項目に該当する演出への好悪の感想を示す好悪カウンタの値の情報等が含まれるQRコードを発行する。尚、本実施形態では、発行画面を消去しても設定記憶エリアの記憶内容がそのまま残されることとなるが、発行画面を消去することを契機に、設定記憶エリアの記憶内容がリセットされる(オリジナルの設定が行われる)ように構成してもよい。また、本実施形態では、設定記憶エリアの記憶内容は、装飾図柄表示装置42におけるメニュー画面上の操作でリセット可能に構成されている上、電源のオフでもリセットされる。尚、リセットの可否を選択させるメニュー画面、演出ボタン125、十字ボタン126、操作に応じて設定記憶エリアの記憶内容をリセット制御するサブ制御装置262の機能によってリセット手段が構成される。
その後、ステップS3910では表示設定処理を行う。ここでは、RAM553のコマンドバッファに格納された情報に基づき、表示制御装置45へ出力する表示コマンドを生成する等の各種の演算処理及びコマンドの出力設定を行う。つまり、ここでは、装飾図柄表示装置42において表示する表示態様が決定されることとなる。
例えば、変動パターンコマンド及び図柄コマンドを受信した場合、サブ制御装置262は、変動種別、変動時間、及び停止図柄等に基づいて、対応するテーブルを参照し、表示パターン等を決定する。そして、決定事項を表示コマンドとして表示制御装置45に出力する等の制御を行う。
また、表示コマンドは、例えば変動表示の開始から終了までの一連の表示演出を指定するためのコマンドや、大当たり中の表示演出を指定するためのコマンドであり、コマンドバッファに格納された情報に基づいてその都度必要な表示コマンドが生成される。通常、サブ制御装置262にて生成される変動表示に関わる表示コマンドは大別して通常変動データ群やリーチ演出データ群などからなり、基本的にはこれらデータ群を構成する各データが上記変動時間タイマを基に予め決められた時間順序に則して順次出力されることで、各種変動パターンに応じた表示演出が行われる。例えば、通常変動データ群が通常変動データ1,通常変動データ2,・・・,通常変動データmからなり、リーチ演出データ群がリーチ演出データ1,リーチ演出データ2,・・・,リーチ演出データnからなる場合には、通常変動の開始に伴い通常変動データ1→2→・・・→mの順でデータ出力が順次行われ、それに引き続きリーチ演出の開始に伴いリーチ演出データ1→2→・・・→nの順でデータ出力が順次行われる。
尚、表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指令に応じて描画処理を行い、装飾図柄表示装置42での装飾図柄の変動表示を開始する。なお、主制御装置261から変動パターンコマンドが一旦受信されると、当該変動パターンに対応する変動時間が経過するまでの間、サブ制御装置262と表示制御装置45との協働のもとに図柄の変動表示が継続される。
ここで、当該ステップS3910の表示設定処理にて行われるリーチ演出設定処理について、図18を参照して説明する。先ず、ステップS7101では、変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS7101で否定判別された場合にはそのまま本処理を終了する。一方、ステップS7101で肯定判別された場合には、設定記憶エリア(図21参照)のリーチ演出に対応する記憶エリアのオリジナルフラグがオン設定されているか否かを判別する。
ステップS7102で肯定判別された場合には、ステップS7103において大当たり状態が発生するか否かを判別する。ステップS7103で肯定判別された場合には、ステップS7104において、複数あるリーチ演出テーブルのうち第1リーチ演出テーブル(図22参照)を参照して、リーチ演出を決定する。すなわち、0〜30の範囲でステップS3906のタイミングで更新されるリーチ演出選択カウンタの値を取得し、0〜8であれば「黒潮リーチ」、9〜17であれば「サンゴリーチ」、18〜29であれば「マリンリーチ」、30であれば「ノーマルリーチ」を行うように設定する。ステップS7104の後、本処理を終了する。
一方、ステップS7103で否定判別された場合には、ステップS7105において、前後外れリーチであるか否かを判別する。ステップS7105で肯定判別された場合には、ステップS7106において、第2リーチ演出テーブル(図22参照)を参照して、リーチ演出を決定する。すなわち、リーチ演出選択カウンタの値を取得し、0〜13であれば「黒潮リーチ」、14〜21であれば「サンゴリーチ」、22〜29であれば「マリンリーチ」、30であれば「ノーマルリーチ」を行うように設定する。ステップS7106の後、本処理を終了する。
一方、ステップS7105で否定判別された場合には、ステップS7107において「ノーマルリーチ」を行うように設定してから、本処理を終了する。
また、ステップS7102において否定判別された場合、すなわち、リーチ演出に関して何らかの演出変更の設定がなされていた場合には、ステップS7108において、大当たりか否かを判別する。ステップS7108で肯定判別された場合には、ステップS7109において、設定記憶エリア(図21参照)のリーチ演出に対応する記憶エリアにおいて支持されているリーチ演出テーブル(第3〜第18リーチ演出テーブルのいずれか:図22参照)を参照して、リーチ演出を決定する。尚、図22に示すように、第13リーチ演出テーブル〜第18リーチ演出テーブルが参照される場合には「財宝リーチ」が選択される場合がある。ステップS7109の後、本処理を終了する。
一方、ステップS7108で否定判別された場合には、ステップS7110において前後外れリーチであるか否かを判別する。ステップS7110で肯定判別された場合には、ステップS7109でリーチ演出を決定してから、本処理を終了する。一方、ステップS7110で否定判別された場合には、ステップS7111において「ノーマルリーチ」を設定してから、本処理を終了する。
尚、本実施形態では、リーチ演出に関してオリジナル設定の場合にのみ、大当たりする場合と、前後外れの場合とで、選択されるリーチ演出の割合が変化するように構成されているが、遊技者が演出設定項目を自身の好みに設定した場合にも、当否によって選択されるリーチ演出の割合が変化するように構成してもよい。
尚、「サムリーチ」は、「黒潮リーチ」、「サンゴリーチ」、「マリンリーチ」、「財宝リーチ」のいずれかが導出された場合にのみ導出される可能性があるリーチ演出である。このため、「黒潮リーチ」、「サンゴリーチ」、「マリンリーチ」、「財宝リーチ」のいずれか導出されることが決定された場合に、上記リーチ演出設定処理の後において、「サムリーチ」を導出させるか否かの設定処理(オリジナルでは確変大当たりとなる場合の約1/500程度)を行うこととなる。また、プレミアム役物は、リーチの種別に関係なく、大当たり状態が発生する場合に作動する可能性があり、大当たりを教示する変動表示を行う際に、上記リーチ演出設定処理とともに、プレミアム役物を作動させるか否か、及び、作動させる場合のタイミングを設定する処理を行うこととなる。
次に、ステップS3910の表示設定処理にてリーチ演出設定処理の後に行われる予告演出設定処理について、図19を参照して説明する。先ず、ステップS7201では、変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS7201で否定判別された場合にはそのまま本処理を終了する。
一方、ステップS7201で肯定判別された場合には、ステップS7202においてスーパーリーチであるか否かを判別する。ちなみに、スーパーリーチとは、「黒潮リーチ」、「サンゴリーチ」、「マリンリーチ」、「財宝リーチ」のいずれかが導出されるリーチ状態のことであり、「ノーマルリーチ」よりも変動時間が長くなっている。
ステップS7202で肯定判別された場合、ステップS7203において大当たりであるか否かを判別する。ステップS7203で肯定判別された場合には、ステップS7204において、「魚群演出」に対応する当たり時の記憶エリアの皆無フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS7204で否定判別された場合には、ステップS7205において、「魚群演出」に対応する当たり時の記憶エリアの必須フラグがオン設定されているか否かを判別する。
ステップS7205で否定判別された場合、ステップS7206において、「魚群演出」に対応する当たり時の記憶エリアにおいて、複数ある演出設定カウンタのうち使用すべき演出設定カウンタ(図23参照)が指定されているので、かかる演出設定カウンタの値を取得する。続くステップS7207では、取得した演出設定カウンタの値が0〜8のいずれかであるか否かを判別する。本実施形態では、演出設定カウンタの値が0〜8であれば魚群演出が行われるが、遊技者の設定に応じて使用する演出設定カウンタを変更することによって、魚群演出の出現確率を変化させている。
また、本実施形態では、出現しただけでは大当たり状態の発生が確定しない予告演出として、「魚群演出」の他に、装飾図柄表示装置42の下部から上方に向けて泡が立つ表示がなされる「泡演出」がある。ステップS7207で否定判別された場合、又は、上記ステップS7204で肯定判別された場合には、ステップS7208において、泡演出を導出させる処理を行ってから、本処理を終了する。尚、本実施形態では、スーパーリーチが行われる場合、魚群演出又は泡演出のどちらかが必ず行われるようになっているが、スーパーリーチが行われる場合でも予告演出が行われない場合があるように構成してもよい。
一方、ステップS7207で肯定判別された場合には、ステップS7209において、大魚群フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS7209で否定判別された場合、又は、ステップS7205で肯定判別された場合には、ステップS7210において、魚群演出を導出させる処理を行ってから、本処理を終了する。
また、ステップS7209で肯定判別された場合には、ステップS7211において、ステップS3906のタイミングで、0〜13の範囲で更新される大魚群カウンタの値が0〜5であるか否かを判別する。ステップS7211で否定判別された場合には、ステップS7210に移行する。一方、ステップS7211で肯定判別された場合には、ステップS7212において、大型魚群演出を導出させる処理を行ってから、本処理を終了する。
また、ステップS7203で否定判別された場合、すなわち、スーパーリーチが発生する前後外れリーチの場合には、ステップS7213において、「魚群演出」に対応する外れ時の記憶エリアの皆無フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS7213で否定判別された場合には、ステップS7214において、「魚群演出」に対応する外れ時の記憶エリアの必須フラグがオン設定されているか否かを判別する。
ステップS7214で否定判別された場合、ステップS7215において、「魚群演出」に対応する外れ時の記憶エリアにおいて、複数ある演出設定カウンタのうち使用すべき演出設定カウンタが指定されているので、かかる演出設定カウンタの値を取得する。続くステップS7216では、取得した演出設定カウンタの値が0〜8のいずれかであるか否かを判別する。
尚、演出設定カウンタは、魚群演出の設定(本例では、プレミアム役物の作動確率、サムリーチの出現率、及び、カットイン演出の出現率)以外にも使用される。そして、複数の設定に際して同一の演出設定カウンタが同じタイミング(更新を挟まないタイミング)で取得される場合、同じ演出設定カウンタを使用して決定した複数の演出の組合わせパターンがいつも同じになってしまうおそれがある。この点、本例では、演出設定カウンタとは更新のタイミングが異なるサブ演出設定カウンタを設けて、複数の演出の出現率等が同じ確率となる場合には、いずれかはサブ演出設定カウンタを使用するように設定されることとなる。
ステップS7216で否定判別された場合、又は、上記ステップS7213で肯定判別された場合には、ステップS7217において、泡演出を導出させる処理を行ってから、本処理を終了する。一方、ステップS7216で肯定判別された場合には、ステップS7218において、大魚群フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS7218で否定判別された場合、又は、ステップS7214で肯定判別された場合には、ステップS7219において、魚群演出を導出させる処理を行ってから、本処理を終了する。
また、ステップS7218で肯定判別された場合には、ステップS7220において、大魚群カウンタの値が0であるか否かを判別する。ステップS7220で否定判別された場合には、ステップS7219に移行する。一方、ステップS7220で肯定判別された場合には、ステップS7221において、大型魚群演出を導出させる処理を行ってから、本処理を終了する。
また、ステップS7202で否定判別された場合、すなわち、スーパーリーチが導出されない場合には、ステップS7222において、ステップS3906のタイミングで、0〜7の範囲で更新される泡カウンタの値が0又は1であるか否かを判別する。ステップS7222で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS7222で肯定判別された場合には、ステップS7223において、泡演出を導出させるための設定を行ってから、本処理を終了する。
図17の説明に戻り、ステップS3911のランプ設定処理では、装飾図柄表示装置42で行われる表示演出に同期させるべく、ランプ・電飾類の点灯パターンを設定する。
ステップS3912の音声設定処理では、装飾図柄表示装置42で行われる表示演出に同期させるべく、スピーカSPの出力パターンを設定する。また、エラー発生の報知等、音声に関するコマンドが主制御装置261から送信されてきた場合には、これらの制御を行うための設定もステップS3912で行われる。
ステップS3913では、上記ステップS3906〜3912の設定内容に基づいた制御信号を各装置に送信する外部出力処理を実行する。例えば、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動表示に際して表示コマンドを表示制御装置45に送信する。
2msec毎に行われるステップS3906〜S3912の処理が実行された後、又は、上記ステップS3905で否定判別された場合には、ステップS3914に移行し、RAM553に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する。尚、電源断の発生情報は、主制御装置261から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。
電源断の発生情報が記憶されていない場合には、ステップS3915に進み、RAM553が破壊されているか否かが判別される。ここでRAM553が破壊されていなければ、ステップS3901の処理へ戻り、繰り返し通常処理が実行される。一方、RAM553が破壊されていれば、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。
一方、ステップS3914で電源断の発生情報が記憶されると判別された場合、ステップS3916において電源断処理を実行する。電源断処理では、割り込み処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。電源断処理の実行後は、処理を無限ループする。
以上詳述したように、第2実施形態では、演出に関する複数の演出設定項目に関し、遊技者による演出設定項目の設定内容を含む符号化された選択情報(モバイル連動遊技用パスワード又は演出設定用パスワード)をパチンコ機10に入力することで、パチンコ機10の外部で行った設定や、実際に遊技したことのある設定を、今回の遊技に反映させることができる。このため、同じ設定を何度も一からやり直さなくて済み、利便性の向上等を図ることができる。また、遊技者は、自分好みの演出にすることができ、遊技をより快適かつより魅力的なものとすることができる。従って、例えば、スペックやモチーフ(コンセプト)等の大部分は気に入っているが、気に入らない演出があるとか、各演出の出現バランスが腑に落ちないとかの理由だけで、遊技を止めてしまう(2度とやらない等)といった事態を抑制することができ、遊技者にパチンコ機10をより堪能してもらう(気に入ってもらえる機会を増やす)ことができる。
さらに、携帯通信端末及びサーバを利用したモバイル連動遊技を行うにあたって、一度、演出設定項目の設定を行ってしまえば、毎回の遊技に際して演出設定項目の設定を行わなくても、モバイル連動遊技用のパスワードをパチンコ機10に入力するだけで、付随的に遊技者の演出設定項目の設定を行うことができる。従って、比較的スムースにパチンコ機10の演出に関する設定変更を行うことができる。
また、演出設定項目の設定内容はサーバを介してパチンコ機10に入力されることとなる。このため、サーバにおいては、遊技者全体の演出設定項目の設定内容を把握することができる。従って、設定内容を公開したり、設定内容の情報交換(人気投票等)を行ったりすることができ、情報共有等を行うことによって、パチンコ機10を中心とする遊技体系(モバイル連動遊技)をより堪能することができる。さらには、遊技機メーカー側で遊技者全体の好み(動向)等を把握することができ、遊技機開発に生かすことができる。
加えて、本実施形態では、パチンコ機10において、演出設定項目に関する演出が行われた場合に、当該演出に対する好き嫌いの印象を伺い、好き嫌いに応じた演出ボタン125の操作を行ってもらって、好き嫌いを好悪カウンタの数値というかたちでカウントし、そのカウンタ値を(携帯通信端末を介して)サーバに送って、カウンタ値に基づいて演出設定項目の設定を変更可能に構成されている。すなわち、実際に遊技を行い、演出設定項目に関する演出を体感してみて、その演出に対する好き嫌いの印象をパチンコ機10に入力して反映させていくことができる。従って、遊技者の希望により近い設定を行うことができ、遊技者により気分良く遊技してもらうことができる。
また、本実施形態では、遊技者個人の情報が含まれるモバイル連動遊技用のパスワードだけでなく、演出設定項目の設定内容と対応機種との情報が含まれる演出設定用のパスワードを発行可能に構成され、当然、パチンコ機10側でも、両パスワードに対応可能に構成されている。すなわち、モバイル連動遊技を行う場合、モバイル連動遊技用パスワードに演出設定項目の設定内容が含まれるようになっており、かかるパスワードを入力すれば、設定された演出バランスでの遊技を楽しむことができる。他人でも、そのパスワードを入力すれば、対応する演出バランスでの遊技を楽しむことができるのではあるが、個人情報が含まれるモバイル連動遊技用パスワードを他人が使用するわけにはいかない。この点、本実施形態によれば、演出設定項目の設定内容を含み、個人情報を含まない演出設定用パスワードをサーバに発行させて、そのパスワードをパチンコ機10に入力し、パスワードに含まれる演出設定項目の設定内容を設定記憶エリアに記憶する等の対応処理を実行することができる。このため、サーバ上等で気に入った演出設定を見つけた場合に、対応する演出設定用パスワードをメモしておけば、誰でも簡単に(演出設定項目を1つ1つ気に入った設定に合わせて設定していかなくても済み)その演出設定での遊技を行うことができる。従って、遊技者の好みに応じて演出を変更できるといった遊技性をより気軽に堪能することができる(モバイル連動遊技を行っていない遊技者であっても、自分好みの演出設定での遊技を堪能することができる。)。また、他人が設定した複数の演出設定項目の組み合わせを比較的簡単に試すことができることから、自分に合った演出設定を見つけ易くすることができる。
さらに、本実施形態では、演出設定項目の設定でランダムを選択可能に構成されている。このため、オリジナルからの変化は欲しいが、特に望む設定がない、或いは、設定内容を自分では知りたくないといった遊技者の要望にも応えることができる。
加えて、本実施形態では、遊技者が選択した演出設定項目の組合わせによって、単独では設定することのできない特殊演出を導出可能に構成されている。すなわち、例えば、魚群演出の当たり時の出現確率と外れ時の出現確率とを60%以下で同じ確率とすると、通常では導出されることのない大型の魚が群れを成す大魚群演出が導出されるようになっている。この場合、隠れた演出を導出させる等の宝探しに似た楽しみを付与することができる。従って、演出設定項目の設定により興味を抱かせることができ、遊技に対するモチベーションの維持に繋げることができる。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態について、特徴部分を中心に図24〜図29を参照して説明する。尚、基本構成については、上記第1実施形態と同様であるため、その説明を省略するとともに、同じ部材名称及び部材番号を用いて説明する。
さて、第3実施形態では、予め定められた予定時刻になると、遊技ホールに設置された対象となる同一機種のパチンコ機10において同時に同じ演出(特定演出)が実行されるようになっている。本実施形態では、毎週、土曜日及び日曜日のAM10:00に、装飾図柄表示装置42において特定の対象物、例えば、「プラチナ魚群」をいち早く導出させることを競う特定演出が実行されるようになっている。尚、本実施形態の「特定演出」は、「プラチナ魚群」が生息する海域を探すステップ1と、その海域を探索して「プラチナ魚群」を発見するステップ2との2段階になっている。以下、ステップ1のことを「タイムトライアル演出」と称し、ステップ2のことを「特定ミッション演出」と称する。
また、詳しくは後述するが、主制御装置261は、現在の時刻を計測するリアルタイム把握手段としてのリアルタイムクロックと、電源がオンされたことを契機に計測を開始する計測手段としての残り時間計測タイマとを用いて、特定演出の開始時刻として設定された予定時刻の到来を把握し、予定時刻の到来とともに、特定演出を開始させるように構成されている。尚、パチンコ機10は電源がオフされた状態でもリアルタイムクロックに電力を供給可能な蓄電手段としての待機電源を備えており、リアルタイムクロックは、パチンコ機10の製造時から計測を継続して行っている。
ところで、各パチンコ機10に設けられたリアルタイムクロックにずれがないとすれば、複数台の同機種のパチンコ機10において、リアルタイムクロックを参照することで、予定時刻となったら同時に「特定演出」を開始させることができるのではあるが、リアルタイムクロックは時間の経過とともにずれが生じてしまうおそれがある。そこで、本実施形態では、かかるずれを解消して、複数台の同機種のパチンコ機10において「特定演出」を同時に開始させるための処理(残り時間設定処理)が行われるようになっている。特に、本実施形態では、残り時間設定処理は、パチンコ機10の電源立上げ時に行われるメイン処理のなかでも、一番最初に行われる(パチンコ機10の状態に応じて異なる処理を実行させるための各種判別処理が行われる前の段階で行われる)初期設定処理において行われるようになっている。つまり、パチンコ機10の電源がオンにされてから、残り時間設定処理が行われるまでの時間は、同機種のパチンコ機10であれば同じ時間となるようになっている。
尚、本実施形態において、遊技ホールにおいて複数台のパチンコ機10を並べて配置することのできる島設備は、島設備に搭載されている全ての電気機器の電源を一斉にオン・オフすることのできる集中電源を備えている。また、遊技ホールは、島設備の集中電源をオン・オフすることのできるマスター電源と、実際の時刻を計測する実測タイマ(遊技ホール関係者等により調節可能)とを備えている。本実施形態の遊技ホールには、マスター電源をオンにした場合、実測タイマの分数の1桁が「0」分であるか否かを判別し、否定判別された場合には、集中電源をオンにすることなく、かかる判別処理を繰り返すオン時間調節装置が設けられている。また、前記判別処理で肯定判別された場合には、集中電源がオンにされることとなる。当該構成により、遊技ホールに設置されたパチンコ機10等の遊技機を、実際の時刻の分数(ミニット)で、0分、10分、20分、30分、40分、又は、50分となったときに、一斉に電源をオンにすることができる。
以下、残り時間設定処理について、図24を参照して説明する。先ず、ステップS2101では、リアルタイムクロック等を参照し、特定演出の実行日(本実施形態では、土曜日及び日曜日に対応する日)であるか否かを判別する。ここで否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、肯定判別された場合には、ステップS2102において、特定演出開始(予定時刻)までの残り時間の演算に使用される「現在の時刻」を設定する現在時刻設定処理を行う。
すなわち、リアルタイムクロックの計測時刻は、時間の経過とともに、僅かに実際の時刻からずれていってしまう。このため、本実施形態では、リアルタイムクロックの計測時刻をそのまま使用するのではなく、かかるずれを補正して、残り時間の演算を行うこととしている。尚、本実施形態では、製造から1年〜2年でリアルタイムクロックのずれ(誤差)が最大でも±2分として説明を進める。
具体的に、ステップS2102では、先ず、リアルタイムクロックの計測時刻を確認する。そして、リアルタイムクロックの計測時刻の「分」の値を四捨五入した値を、予定時刻までの残り時間の演算に使用される「現在の時刻」の「分」に設定する処理を行う。例えば、リアルタイムクロックの「分」が0分〜4分の場合、演算に使用する「現在の時刻」の「分」を0分とする。また、リアルタイムクロックの「分」が5分〜14分の場合には演算に使用する「現在の時刻」の「分」を10分とし、リアルタイムクロックの「分」が15分〜24分の場合には演算に使用する「現在の時刻」の「分」を20分とし、リアルタイムクロックの「分」が25分〜34分の場合には演算に使用する「現在の時刻」の「分」を30分とし、リアルタイムクロックの「分」が35分〜44分の場合には演算に使用する「現在の時刻」の「分」を40分とし、リアルタイムクロックの「分」が45分〜54分の場合には演算に使用する「現在の時刻」の「分」を50分とする。ちなみに、これらのように、演算に使用する「現在の時刻」の設定に際し、リアルタイムクロックの「分」を補正することで「時」が繰り上がることのない場合、「現在の時刻」の「時」については、リアルタイムクロックの「時」をそのまま設定する。
その一方で、リアルタイムクロックの「分」が55分〜59分の場合には、演算に使用する「現在の時刻」の「時」を1時間繰り上げるとともに、演算に使用する「現在の時刻」の「分」を0分とする。
つまり、複数台のパチンコ機10が、実際の時刻で分数の1ケタの値が0になったときに同時に電源をオンにされることを前提とすると、リアルタイムクロックの誤差が最大でも±2分であることから、以上のように、現在時刻の補正処理を行うことで、リアルタイムクロックの計測値に基づいて、実際の時刻(遊技ホールの実測タイマの計測値)を割出し、その時刻を「現在の時刻」として設定できるのである。尚、本例のように、リアルタイムクロックの誤差が最大でも±2分であるとすると、遊技ホールの実測タイマが2分間の範囲でずれていても問題ない。本実施形態では、ステップS2102の機能が近似選定手段を構成する。
ステップS2102の後、ステップS2103では、特定演出の開始時刻(予定時刻)から、上記のように設定した「現在の時刻」を減算することで、予定時刻までの残り時間を演算する。本実施形態では、ステップS2103の機能が残時間演算手段を構成する。続くステップS2104では、演算値がプラスであるか否かを判別する。すなわち、例えば、遊技ホールが午後からの営業となったり、停電が発生したりする等して、予定時刻を過ぎてからパチンコ機10の電源がオンされた場合には、演算の結果がマイナスになる。この場合(ステップS2104で否定判別された場合)には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS2104で肯定判別された場合には、ステップS2105において、演算された残り時間を、計測手段としての残り時間計測タイマに設定する。上記のように、本実施形態では、パチンコ機10の製造時において、予定時刻が午前10時丁度に設定されている。ステップS2105の後、ステップS2106において、特定演出を実行することを示す特定演出フラグをオン設定してから、本処理を終了する。
ちなみに、残り時間計測タイマのカウントは設定からすぐに開始されることとなり、例えば、残り時間計測タイマの値は、所定時間毎(例えば、2msec毎)に行われるタイマ割込み処理において、所定間隔毎に減算されるようになっている。また、残時間設定処理の概要を具体例を挙げて説明すると、例えば、パチンコ機10の電源が実際の時刻で午前8時30分にオンにされ、また、かかるパチンコ機10のその時のリアルタイムクロックが午前8時31分であった場合、残り時間の設定に使用する「現在の時刻」を午前8時30分とするとともに、予定時刻である午前10時からかかる「現在の時刻」を減算した特定演出開始までの残り時間である1時間30分(に相当する値)を残り時間計測タイマに設定する。これにより、当該遊技ホールに設置された複数台のパチンコ機10(同時に電源がオンされたパチンコ機10)では、1時間30分後の10時となったときに、特定演出が開始されることとなる。
さらに、別の遊技ホールでは、例えば、パチンコ機10の電源が実際の時刻で午前8時00分にオンにされ、また、かかるパチンコ機10のその時のリアルタイムクロックが午前7時59分であった場合、残り時間の設定に使用する「現在の時刻」を午前8時00分とするとともに、予定時刻である午前10時からかかる「現在の時刻」を減算した特定演出開始までの残り時間である2時間(に相当する値)を残り時間計測タイマに設定する。これにより、当該遊技ホールに設置された複数台のパチンコ機10(同時に電源がオンされたパチンコ機10)では、2時間後の10時となったときに、特定演出が開始されることとなる。また、別の遊技ホールのパチンコ機10でも、特定演出は予め予定時刻として設定されている10時に開始されるようになっている。つまり、同時に電源がオンにされたパチンコ機10だけでなく、異なるタイミングで電源がオンにされたパチンコ機10でも、特定演出の開始時刻を一致させることができるのである。
尚、本実施形態では、残時間設定処理を行う機能が開始設定手段を構成する。より具体的には、ステップS2102において、リアルタイムクロックの計測時刻に基づいて、残り時間の演算に使用する「現在の時刻」の設定を行う機能が近似選定手段を構成する。また、ステップS2103の演算機能が残時間演算手段を構成する。
次に、特定演出を開始させる特定演出開始処理について、図25を参照して説明する。先ず、ステップS2201では、「特定演出(タイムトライアル演出)」をその日に実行する予定はあるが、未だ実行されていないこと(本例では、土曜日及び日曜部の午前10時前であること)を示す特定演出フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS2201で否定判別された場合、すなわち、その日にはもう「特定演出」を行うことがない(或いは、その日に行われる予定の最後の「特定演出」の実行中である)場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS2201で肯定判別された場合には、ステップS2202において、残り時間計測タイマの値が「0」になったか否か、すなわち、「特定演出」を開始させるタイミング(本例では午前10時)に至ったか否かを判別する。ステップS2202で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。ちなみに、残り時間計測タイマの値は、2msec周期で行われるタイマ割込み処理において減算処理されるようになっている。
ステップS2202で肯定判別された場合には、ステップS2203において、大当たり状態を教示するための変動表示中であるか否かを判別する。ステップS2203において肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。すなわち、特定演出の開始前に大当たり状態の権利を得ているような場合には、特定演出自体を行わないこととなる。
一方、ステップS2203で否定判別された場合には、ステップS2204において、特定演出の期間中であることを示す特定演出開始フラグをオン設定し、ステップS2205において、サブ制御装置262に対して特定演出としてのタイムトライアル演出を開始させるための特定演出開始コマンドの設定を行う。尚、特定演出開始コマンドを受けたサブ制御装置262では、最長で5分の特定演出のタイムトライアル演出を開始させることとなる。
続くステップS2206では、残り時間計測タイマに対し、タイムトライアル演出の残り時間を設定する。本実施形態では、基本的に5分間のタイムトライアル演出が行われるため、残り時間計測タイマには、5分に対応する値が設定される。その後、ステップS2207において、 特定演出フラグをオフ設定してから、本処理を終了する。
次に、特定演出を終了させる特定演出終了処理について、図26を参照して説明する。先ず、ステップS2301では、特定演出開始フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS2301で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS2301で肯定判別された場合には、ステップS2302において、大当たり状態の発生を教示する変動表示であるか否かを判別する。尚、本実施形態のタイムトライアル演出の終了条件としては、大当たり状態が発生すること、又は、開始から5分が経過することとなっている。
ステップS2302で否定判別された場合、ステップS2303において、残り時間計測タイマの値が「0」であるか否か、すなわち、タイムトライアル演出の設定期間(5分間)が経過したか否かを判別する。ステップS2303で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS2303で肯定判別された場合、すなわち、タイムトライアル演出の開始から途中で大当たり状態を教示する変動表示が発生することなく5分が経過した場合には、ステップS2304において、タイムトライアル演出の終了を教示するタイムアップ演出を実行させるためのタイムアップ演出コマンドの設定を行う。その後、ステップS2305において、特定演出開始フラグをオフ設定してから、本処理を終了する。
また、ステップS2302において肯定判別された場合、すなわち、タイムトライアル演出中に大当たり状態を教示するための変動表示が開始された場合には、ステップS2306において、タイムトライアル演出から特定ミッション演出に移行する準備期間であることを示す特定ミッション準備フラグがオンされているか否かを判別する。
より具体的に、主制御装置261は、当該特定演出終了処理とは別に行われ、変動表示を開始させるための変動表示設定処理おいて、この度、設定を行う変動表示(変動表示の設定を行うための変動情報)が大当たりに対応する変動表示であると判別された場合に、特定演出開始フラグを確認してタイムトライアル演出中であるか否かを判別し、肯定判別されると、当該変動表示の変動時間を13秒に設定し、大当たりであることの情報とともに、かかる変動時間情報を変動パターンコマンドに載せてサブ制御装置262に出力する。つまり、タイムトライアル演出中に大当たり状態に対応する変動表示が開始される場合、当該変動表示の変動時間が13秒に設定されることとなる。
また、上記のように、本実施形態では、タイムトライアル演出に成功した場合、特定ミッション演出が行われることとしている。そこで、本実施形態では、13秒の変動表示のうち、最初の3秒間(準備期間)で、大当たり状態の発生を教示するとともに、特定ミッション演出に移行する旨のガイダンスを行うようになっている。さらに、残りの10秒間で、特定ミッション演出が行われるようになっている。尚、その変動表示では、変動開始当初に大当たり状態の発生が教示され、3秒後に特定ミッション演出に移行したとしても、装飾図柄やこれに対応する特別図柄の変動表示が終了するわけではなく、13秒が経過するまでは変動表示し続ける。例えば、装飾図柄表示装置42の装飾図柄は、装飾図柄表示装置42の右下領域で、ゾロ目で並んだ状態を保ちつつ変動表示(所謂全回転表示)され続け、特定ミッション演出の終了とともに変動表示が終了する(停止表示される)といった構成となっている。
ステップS2306以下は、特定演出を進行させるための処理であり、ステップS2306で否定判別された場合には、ステップS2307において、特定ミッション準備フラグをオン設定する。続くステップS2308では、残り時間計測タイマに対し、準備期間の3秒間に対応する値を設定する。さらに、ステップS2309において、サブ制御装置262に対して準備期間の開始を指示する特定ミッション準備コマンドの設定を行ってから、本処理を終了する。
また、ステップS2306で肯定判別された場合には、ステップS2310において、残り時間計測タイマの値が「0」であるか否か、すなわち、3秒間の特定ミッション演出の準備期間が終了したか否かを判別する。ステップS2310で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS2310で肯定判別された場合には、ステップS2311において特定ミッション準備フラグをオフ設定する。
続くステップS2312では、サブ制御装置262に対して、特定ミッション演出を開始させる旨を指示する特定ミッション演出開始コマンドを設定する。その後、ステップS2313において、特定演出開始フラグをオフ設定してから、本処理を終了する。
尚、本実施形態では、特定演出終了処理、つまり、主制御装置261としては、特定ミッション演出を終了させるコマンドを送ることはない。すなわち、本実施形態では、タイムトライアル演出中において大当たり状態の発生を教示することとなった変動表示(の時間)を利用して、特定ミッション演出を行っていることから、主制御装置261側で、特定ミッション演出を開始させた以降の特定ミッションに関する制御を行わなくとも、サブ制御装置262側で、変動表示の終了とともに、特定ミッション演出を終了させることが可能である。もちろん、特定ミッション演出中は、変動表示中であるため、その途中で大当たり状態が発生することはない。
次に、特定演出に関するサブ制御装置262側での処理(トライアル演出実行処理)について、図27を参照して説明する。
先ず、ステップS2401では、主制御装置261から特定演出開始コマンドを受信したか否かを判別する。ステップS2401で肯定判別された場合には、ステップS2402において、タイムトライアル演出の実行中であることを示すタイムトライアルフラグをオン設定する。続くステップS2403では、特定演出中の各種タイムを計測するクリアタイム計測タイマによる計測をスタートさせる。さらに、ステップS2404では、タイムトライアル演出のクリアタイムを記憶するためのトライアルクリアタイム記憶エリアをリセットする。ちなみに、モバイル連動遊技を終了させるにあたってQRコードを表示させる(作成する)際に、該トライアルクリアタイム記憶エリアが参照されるが、ステップS2404では、トライアル演出でクリアできなかった場合に、トライアルクリアタイム記憶エリアを参照すれば、トライアル演出でクリアできなかったことが把握可能となるような設定が行われる。その後、本処理を終了する。
尚、タイムトライアルフラグがオン設定されると、タイムトライアル演出を開始させる処理が行われる。本実施形態では、装飾図柄表示装置42において、「プラチナ魚群が生息するといわれる伝説の海域を発見せよ」との指示とともに、所定のキャラクタが海中を探索するといった表示演出が開始され、スピーカSPや各種ランプでは対応する音声態様や発光態様が導出される。そして、「伝説の海域」を発見することができれば、タイムトライアル演出が成功したものとして終了する(特定ミッションに移行する)こととなる。また、上記のように、本実施形態では、タイムトライアル演出の成功と、大当たり状態の発生とが対応しており、大当たり状態を教示する変動表示が開始される場合に、その冒頭で「伝説の海域」を発見する表示演出が行われるようになっている。加えて、タイムトライアル演出中の装飾図柄表示装置42における変動表示は、装飾図柄表示装置42の右下領域で比較的小さく表示される。
また、ステップS2401で否定判別された場合、ステップS2405においてタイムアップ演出コマンドを受信したか否かを判別する。ステップS2405において肯定判別された場合、ステップS2406において、タイムトライアルフラグをオフ設定する。さらに、ステップS2407において、タイムトライアル演出が終了したことを示すタイムアップ演出(例えば、装飾図柄表示装置42において所定のキャラクタが、がっかりした表現をする)を実行するための設定を行ってから、本処理を終了する。
また、ステップS2405で否定判別された場合には、ステップS2408において、特定ミッション準備コマンドを受信したか否かを判別する。ステップS2408で肯定判別された場合には、ステップS2409において、タイムトライアルフラグをオフ設定する。
続くステップS2410では、特定ミッション演出を開始させるまでの間に行われるミッション準備演出を実行するための設定を行う。より具体的に、ミッション準備演出では、3秒間で、タイムトライアル演出が成功したことを「伝説の海域」を発見した表示によって教示するとともに、特定ミッション演出が開始されること(特定ミッション演出の達成条件)を「プラチナ魚群を発見せよ」といった新たなミッションの通知によって教示し、それに併せて、特定ミッション演出中の遊び方(演出ボタン125の操作方法)等が教示される。
その後、ステップS2411では、クリアタイム計測タイマをストップさせ、ステップS2412では、その計測値(トライアルクリアタイム)をトライアルクリアタイム記憶エリアに記憶する。つまり、タイムトライアル演出のクリアタイムがトライアルクリアタイム記憶エリアに記憶されることとなる。その後、本処理を終了する。本実施形態では、クリアタイム計測タイマの計測値が「前記特定演出の開始からどれだけはやく前記特定条件を達成したのかを示す指標となる値」であって、その値を記憶可能なトライアルクリアタイム記憶エリアがはやさ記憶手段を構成する。
また、ステップS2408で否定判別された場合、ステップS2413において、特定ミッション演出開始コマンドを受信したか否かを判別する。ステップS2413で否定判別された場合にはそのまま本処理を終了する。一方、ステップS2413で肯定判別された場合には、ステップS2414以降の特定ミッション演出を開始させるための処理に移行する。
さて、本実施形態の特定ミッション演出は、上記のように、タイムトライアル演出中に開始された大当たり状態の発生を教示するための全13秒間の変動表示のうち開始3秒後から変動終了までの10秒間を利用して行われる。特定ミッション演出は、装飾図柄表示装置42において「プラチナ魚群」を出現させることができれば成功となるが、「プラチナ魚群」の出現条件として、確変大当たりであること、及び、詳しくは後述する条件成立抽選としてのミッション達成抽選にて当選することが設定されており、その両方が達成された場合に、「プラチナ魚群」が出現するようになっている。すなわち、タイムトライアル演出中に通常大当たりに対応する変動表示が開始された場合にも特定ミッション演出に移行するものの、該特定ミッション演出がクリアされることはない。
また、ミッション達成抽選は、特定ミッション演出中の演出ボタン125の操作(の検知)を契機として行われるようになっている。但し、本実施形態では、かかるミッション達成抽選の契機としての演出ボタン125の操作のボタン有効期間が、特定ミッション演出(変動表示)の終了よりも1秒早く終了する(ボタン有効期間は最大で9秒間になる)ようになっている。さらに、1回の特定ミッション演出において、ミッション達成抽選は最大で4回行うことが可能となっており、4回のミッション達成抽選が行われるとボタン有効期間が終了し、それ以降の演出ボタン125の操作がミッション達成抽選の契機としては無効な状態となる。
加えて、特定ミッション演出中に、通常モード、時間短縮モード、及び、確変モードのいずれの遊技モードに滞在しているかによって、ミッション達成抽選にて当選する確率が異なるようになっている。本実施形態では、通常モードが最も当選し易く、確変モードが最も当選し難くなっている。さらに、本実施形態では、特定ミッション演出において、ミッション達成抽選の行われるタイミングが後になる程、当該ミッション達成抽選にて当選する確率が高くなるように構成されている。
トライアル演出実行処理の説明に戻ると、ステップS2414では、クリアタイム計測タイマによる計測をスタートさせる。続くステップS2415では、特定ミッション演出の実行中であることを示すミッションフラグをオン設定する。さらに、ステップS2416において、特定ミッション演出の制御に使用されるミッション制御タイマに3秒に対応する値を設定し、ステップS2417において、プラチナ魚群を導出させるか否かのミッション達成抽選(詳しくは後述する)を行うことが許可される抽選許可フラグをオン設定する。
続くステップS2418では、特定ミッション演出のクリアタイムを記憶するためのミッションクリアタイム記憶エリアをリセットする。ちなみに、モバイル連動遊技を終了させるにあたってQRコードを表示させる(作成する)際に、該ミッションクリアタイム記憶エリアが参照されるが、ステップS2418では、特定ミッション演出でクリアできなかった場合に、ミッションクリアタイム記憶エリアを参照すれば、特定ミッション演出でクリアできなかったことが把握可能となるような設定が行われる。
さらに、ステップS2419では、特定ミッション演出においてミッション達成抽選を行うことのできる残り回数を示す残り抽選回数カウンタ(0〜4の値を取り得る)に「4」を設定する。その後、ステップS2420において、確変モードに滞在しているか否かを判別する。ステップS2420において肯定判別された場合、ステップS2421において、ミッション達成抽選にて参照される複数の(本例では12個の)ミッション用当否判定テーブルの中から該当するミッション用当否判定テーブルを選択する際に使用される参照テーブルカウンタ(1〜12の値を取り得る)に対して「9」を設定する。その後、本処理を終了する。
また、ステップS2420で否定判別された場合には、ステップS2422において、通常モードに滞在しているか否かを判別する。ステップS2422で肯定判別された場合には、ステップS2423において、参照テーブルカウンタに対して「1」を設定してから、本処理を終了する。一方、ステップS2422で否定判別された場合、すなわち、時間短縮モードである場合には、ステップS2424において、参照テーブルカウンタに対して「5」を設定してから、本処理を終了する。
次に、特定ミッション演出を進行させるための処理(ミッション第1実行処理、ミッション第2実行処理)のうち、先ずミッション第1実行処理について図28を参照して説明する。ステップS2501では、ミッションフラグがオンされているか否かを判別する。ステップS2501で否定判別された場合には、特定ミッション演出中ではないので、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS2501で肯定判別された場合には、ステップS2502において、特定ミッション演出に対応する全13秒の変動表示の終了時期が到来したか否かを判別する。上記のように、本実施形態では、変動表示の終了とともに、特定ミッション演出も終了する構成であることから、ステップS2502において、肯定判別された場合には、ステップS2503において、ミッションフラグをオフ設定し、本処理を終了する。
一方、ステップS2502で否定判別された場合には、ステップS2504において抽選許可フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS2504で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS2504で肯定判別された場合には、ステップS2505において、演出ボタン125の操作が行われたか否かを判別する。ステップS2505で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS2505で肯定判別された場合には、ステップS2506において確変大当たりに当選したのか否かを判別する。ステップS2506で否定判別された場合には、後述するミッション達成抽選で外れた場合に移行することとなるステップS2509に移行する。尚、本例では、ミッション達成抽選で外れた場合に対応する演出を行わない構成のため、ステップS2506で否定判別された場合に、そのまま本処理を終了させてもよい。
一方、ステップS2506で肯定判別された場合には、ステップS2507において、ミッション達成抽選を行う。本実施形態のサブ制御装置262は、ミッション乱数カウンタと、ミッション乱数カウンタの値のうち予め設定された当選に対応する値を記憶するミッション用当否判定テーブルとを備えている。ミッション乱数カウンタは、例えば0〜199の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値である199に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。ミッション乱数カウンタは定期的に更新される。
また、当選となるミッション乱数カウンタの値の数は、状況によって変化する。本実施形態では、ミッション用当否判定テーブルが、通常モード時用、時間短縮モード時用、確変モード時用に分かれている。さらに、各モード時用として3つずつ、すなわち、特定ミッション演出の開始0秒〜3秒用のテーブル、3秒(3秒丁度は前者に含まる)〜5秒用のテーブル、5秒(5秒丁度は前者に含まる)〜7秒用のテーブル、7秒(7秒丁度は前者に含まる)〜9秒用のテーブルがある。つまり、本実施形態では、ミッション用当否判定テーブルが12個存在している。
さらに、本実施形態では、これら複数のミッション用当否判定テーブルのうちのいずれを参照したらよいのかを示す参照テーブルカウンタが設けられている。参照テーブルカウンタは1〜12のいずれかの値をとるようになっており、本実施形態では、1〜4が通常モード時用、5〜8が時間短縮モード時用、9〜12が確変モード時用に対応している。さらに、各モード時用の4つのテーブルのうち、1番小さい数字が0秒〜3秒用に対応し、2番目に小さい数字が3秒〜5秒用に対応し、3番目に小さい数字が5秒〜7秒用に対応し、1番大きい数字が7秒〜9秒用に対応している。
また、本実施形態では、ミッション達成抽選で当選する確率は、タイムトライアル演出でのクリアが難しかった場合の方が特定ミッション演出にてクリアし易いようにするべく、確変モード時用<時間短縮モード時用<通常モード時用の順に高くなっている。さらに、ミッション達成抽選で当選する確率は、クリアタイムが遅くなることと引き換えに、クリアする可能性が高まるようにするべく、0秒〜3秒用<3秒〜5秒用<5秒〜7秒用<7秒〜9秒用の順に高くなっている。例えば、通常モード時かつ0秒〜3秒用のテーブルを参照した場合には約1/16で当選し、通常モード時かつ3秒〜5秒用のテーブルを参照した場合には約1/8で当選し、通常モード時かつ5秒〜7秒用のテーブルを参照した場合には約1/4で当選し、通常モード時かつ7秒〜9秒用のテーブルを参照した場合には約1/3で当選し、時間短縮モード時かつ0秒〜3秒用のテーブルを参照した場合には約1/32で当選し、時間短縮モード時かつ3秒〜5秒用のテーブルを参照した場合には約1/16で当選し、時間短縮モード時かつ5秒〜7秒用のテーブルを参照した場合には約1/8で当選し、時間短縮モード時かつ7秒〜9秒用のテーブルを参照した場合には約1/4で当選し、確変モード時かつ0秒〜3秒用のテーブルを参照した場合には約1/100で当選し、確変モード時かつ3秒〜5秒用のテーブルを参照した場合には約1/80で当選し、確変モード時かつ5秒〜7秒用のテーブルを参照した場合には約1/60で当選し、確変モード時かつ7秒〜9秒用のテーブルを参照した場合には約1/40で当選する。尚、ミッション用当否判定テーブルの更新制御については後述する。
従って、当該ステップS2507では、ミッション乱数カウンタの値を取得し、参照テーブルカウンタが示すミッション用当否判定テーブルを参照して、取得されたミッション乱数カウンタの値が当選値であるか否かの判別処理を行うこととなる。
続くステップS2508では、ミッション達成抽選で当選したか否かを判別する。ステップS2508で否定判別された場合には、ステップS2509において、残り抽選回数カウンタ値を1減算する。続くステップS2510では、残り抽選回数カウンタの値が0であるか否かを判別する。ステップS2510で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS2510で肯定判別された場合、すなわち、特定ミッション演出にて行うことのできる全4回のミッション達成抽選を終えた場合には、ステップS2511において、抽選許可フラグをオフ設定してから、本処理を終了する。尚、装飾図柄表示装置42等において、ミッション達成抽選を受けることのできる残り回数を示すように構成してもよい。
また、ステップS2508で肯定判別された場合、すなわち、特定ミッション演出がクリアとなる場合には、ステップS2512において、特定ミッション演出がクリアされたことを示すミッション達成フラグをオン設定する。続くステップS2513では、装飾図柄表示装置42等において、特定ミッション演出をクリアしたことを示す演出、すなわち、「プラチナ魚群」等を導出させるための成功演出処理を実行する。尚、かかる成功演出としては、「プラチナ魚群」が発生する1秒間のパートと、該パートの後に続いて、特定ミッション演出の期間が終了するまで繰り返される2秒間のパートとがある。
その後、ステップS2514において、クリアタイム計測タイマをストップし、ステップS2515において、そのクリアタイム計測タイマの値(ミッションクリアタイム)を、ミッションクリアタイム記憶エリアに記憶する。さらに、ステップS2516において、抽選許可フラグをオフ設定してから、本処理を終了する。
次に、ミッション第2実行処理について図29を参照して説明する。先ず、ステップS2601では、ミッションフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS2601で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS2601で肯定判別された場合には、ステップS2602においてみミッション制御タイマの値が0であるか否かを判別する。ステップS2602で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。尚、ミッション制御タイマは別の処理で定期的に更新されている。
ステップS2602で肯定判別された場合には、ステップS2603において、参照テーブルカウンタの値が、4、8、12のいずれかであるか否かを判別する。つまり、参照テーブルカウンタに4、8、12のいずれかが設定されている状態というのは、特定ミッション演出が開始されてから7秒〜9秒の期間にある状態であって、上記のように、ステップS2602にてミッション制御タイマが0になっていると判別されることで移行する当該ステップS2603のタイミングというのは、その7秒〜9秒の期間が終わるタイミング、すなわち、特定ミッション演出の開始から9秒間の間に演出ボタン125を4回操作せず、かつ、ミッション達成抽選にも当選しなかった場合の、演出ボタン125の操作がミッション達成抽選の契機として有効な期間が終了するタイミングとなっている。
ステップS2603で否定判別された場合には、ステップS2604において、参照テーブルカウンタの値に1を加算する。さらに、ステップS2605において、ミッション制御タイマに2秒に対応する値を設定してから、本処理を終了する。
また、ステップS2603で肯定判別された場合には、ステップS2606において、ミッション達成フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS2606で否定判別された場合には、ステップS2607において、抽選許可フラグをオフ設定する。ちなみに、ミッション達成抽選が上限の4回を実行済みの場合には、既に抽選許可フラグがオフ設定されている。
続くステップS2608では、特定ミッション演出をクリアできなかったことを示す1秒間の残念演出を行うための設定を行ってから、本処理を終了する。つまり、例えば、特定ミッション演出をクリアできない場合には、装飾図柄表示装置42において、特定ミッション演出の開始から9秒後まで「プラチナ魚群」を探す表示演出が行われ、9秒後から最後までの1秒間は、「プラチナ魚群」を探し出すことができなかったことを悔しがる表示演出が行われる。
また、ステップS2606で肯定判別された場合、すなわち、既に装飾図柄表示装置42等において、特定ミッション演出がクリアされたことを示す成功演出が行われている場合には、ステップS2609において、ミッション達成フラグをオフ設定してから、本処理を終了する。
尚、特定ミッション演出に際して、装飾図柄表示装置42の右下領域で行われている装飾図柄の変動表示については、特定ミッション演出の終了とともに停止表示される。特に、特定ミッション演出が成功した場合には、装飾図柄が確変大当たりであることを示す奇数のゾロ目で停止表示され、成功しなかった場合には、装飾図柄が通常大当たり及び確変大当たりのどちらの可能性もある偶数のゾロ目で停止表示される。また、本実施形態では、図25〜図29の主制御装置261及びサブ制御装置262による一連の処理を行う機能が特定演出実行手段を構成する。さらに、主制御装置261によるステップS2302、ステップS2307、サブ制御装置262によるステップS2408、ステップS2507、ステップS2508の機能が達成検知手段を構成し、ステップS2412やステップS2515でクリアタイム計測タイマの値が記憶されるトライアルクリアタイム記憶エリア及びミッションクリアタイム記憶エリアが達成記憶手段を構成する。
尚、本実施形態では、土曜日及び日曜日の午前10時前において、残り時間計測タイマの値に基づいて、「残り何分で特定演出が開始されます」等といったアナウンスが行われる。これにより、遊技者が、今日これから特定演出が本当に行われるのか不安になることを回避することができる。また、土曜日及び日曜日以外の曜日でも、予め設定されている予定時刻に基づいて、「特定演出というものが土曜日及び日曜日の午前10時に行われます」等というアナウンス(宣伝)が行われる。もちろん、上記のようにパチンコ機10毎のリアルタイムクロックの計測時刻がずれていても、現在の時刻を正しく補正する機能を備えていることで、特定演出の開始時刻を予定通りの予定時刻に合わせることができる。このため、遊技者は、自身の時計(例えば電波時計)を確認しながら、間もなく予定時刻となる頃に遊技ホールへ到着し、モバイル連動遊技の手続(パスワードの入力等)の完了が予定時刻ギリギリになっても、特定演出に確実に間に合うこととなる。
さて、上記のように、特定演出が行われた場合の特定演出の記録、すなわち、特定ミッション演出のクリアタイム、及び、タイムトライアル演出のクリアタイムを示す情報は、モバイル連動遊技を終了させる際に、装飾図柄表示装置42にて表示され、携帯通信端末に読み取らせるQRコードに含まれるようになっている。QRコードを読み取った携帯通信端末でサーバにアクセスすると、QRコードに含まれる情報がサーバ側に読み取られ、これにより、サーバ側で、その遊技者と、特定ミッション演出のクリアタイム、及び、タイムトライアル演出のクリアタイムとを対応付けするとともに、サーバにアクセスした遊技者全ての特定ミッション演出のクリアタイム、及び、タイムトライアル演出のクリアタイムを集計し、上位者を特定する。尚、QRコードには、日にちの情報も含まれ、サーバ側では、対象の日に行われた特定演出であるか(今週のものであって、先週以前のものではないか)についても確認される。本実施形態では、装飾図柄表示装置42において、特定ミッション演出のクリアタイム、及び、タイムトライアル演出のクリアタイムの情報を含むQRコードを表示する機能が情報出力手段を構成する。
つまり、特定ミッション演出のクリアタイムが最も早かったものが1位となり、5位までがランキング上位者としてウェブページにアップされる。より具体的には、本例では、特定演出が土曜日及び日曜日に行われることから、ランキングの受付締切を月曜日の午後11時50分までとしている。尚、月曜日の午後11時50分までは、暫定順位が発表され、11時50分を過ぎると順位が確定する。また、特定ミッション演出のクリアタイムが同じであった場合、タイムトライアル演出のクリアタイムを参照し、その早い方が1位となる。また、特定ミッション演出をクリアした遊技者がいなかった場合には、タイムトライアル演出のクリアタイムのクリアタイムが最も早かった遊技者が1位となる。ちなみに、サーバでの特定演出のランキングの受付は、土曜日の午前10時からとなっている。
また、本実施形態では、特定演出で1位をとった遊技者に対し、次回の特定演出に関する設定を行う権利が付与されることとなる。すなわち、本実施形態では、モバイル連動遊技の初回登録を行うことで、特定演出に関する設定を行えるように構成されている。つまり、上記した特定演出では、タイムトライアル演出において「伝説の海域」を探し、特定ミッション演出において「プラチナ魚群」を探すようになっているが、本実施形態では、探索を行う場所、探索の対象、探索を行うキャラクタ等が複数パターン用意されている。そして、これらを自由に組合わせた設定を行うことができ、特定演出でトップの成績を収めた遊技者の設定が来週の特定演出に反映されるようになっている。
また、かかる「反映」についてであるが、上記のようにランキングが確定した後は、サーバで発行されるパスワードに特定演出でトップの成績を収めた遊技者の設定内容が含まれるようになっている。そして、特定演出が行われる当日に、かかるパスワードを入力することで、特定演出の内容が前記設定を反映したものになるようになっている。尚、かかるパスワードの発行期限は日曜日の午前10時までとなっている。
ちなみに、本実施形態では、モバイル連動遊技を行っていない場合、先週の特定演出でトップをとった遊技者の設定が反映された特定演出が行われることはなく、オリジナル(初期)の特定演出が行われる。但し、モバイル連動遊技ではないときに行われる特定演出は、モバイル連動遊技での特定演出に比べ、音量が半分以下とされる制御が行われる。また、特定演出を行った後にモバイル連動遊技を開始したとしても、モバイル連動遊技の開始前に行われた特定演出の結果はQRコードに含まれないようになっている(トライアルクリアタイム記憶エリアやミッションクリアタイム記憶エリアにクリアタイムを記憶させる際にモバイル連動遊技中であるか否かを確認して否定された場合には記憶させないようにしてもよい)。
以上、詳述したように、第3実施形態によれば、同一機種の複数台のパチンコ機10で一斉に同じ演出(特定演出)を開始させることができる。さらに、特定演出を構成するタイムトライアル演出、及び、特定ミッション演出のクリアタイム、並びに、遊技者を特定可能な遊技者情報を含む情報を、モバイル連動遊技の終了時に発行されるQRコードに含めて表示されるようになっている。これにより、QRコードを読み取る携帯通信端末を介して、サーバにてクリアタイムを集計することが可能となり、「特定演出を体験した遊技者のうち誰がいち早く特定ミッション演出をクリアしたのかを競う(特定ミッション演出をクリアした遊技者がいない、或いは、該当者が重複する場合にはトライアルクリアタイムを参照する)」といった新たな遊技性を付与することができる。従って、複数台のパチンコ機10で同時に行われる特定演出を利用して遊技性をより一層向上させることができる。
また、遊技者は、サーバで集計される特定演出のランキングでトップをとった場合に、その遊技者の特定演出に関する設定を、次回の特定演出に反映させることができるようになっている。この場合、特定演出に対してより強い興味を抱かせることができる。特に、本実施形態では、特定演出のランキングでトップをとった遊技者の設定が、本人に発行されるパスワードのみならず、他人に発行されるパスワードにも反映されるようになっている。つまり、次回の特定演出に関する設定の決定権が付与された場合には、自分の遊技のみならず、他人の遊技にも影響を与えることとなる。このため、特定演出の価値を飛躍的に高めることができ、特定演出への興味や参加意欲をより一層高めることができる。加えて、決定権者による設定は、特定演出に関するものだけにとどめてあることから、他の遊技者の設定によって、自分の遊技を何もかも左右されてしまうといった事態を回避することができる。
また、前回の特定演出の結果に基づく設定を反映させていくためには、パチンコ機10とサーバとの間で情報交換をする遊技(モバイル連動遊技)に参加する必要があることから、結果的に、モバイル連動遊技に参加してもらう機会を増やすことができる。これにより、サーバを管理・運営する遊技機メーカーでは、パチンコ機10の開発資料となる遊技情報をより多く得ることができる。
加えて、モバイル連動遊技に参加していない場合には、特定演出の実行期間における音量が低下する。このため、モバイル連動遊技に参加している遊技者の特定演出を阻害してしまうことを回避することができる。また、モバイル連動遊技への参加を促すことができる。
また、上記実施形態では、通常モード、時間短縮モード、又は、確変モードのいずれのモードにおいてタイムトライアル演出をクリアしたかによって、特定ミッション演出の達成確率(ミッション達成抽選の当選確率)が異なるようになっている。特に、本実施形態では、タイムトライアル演出を最もクリアし難い通常モードをクリアした場合のミッション達成抽選の当選確率が最も高く、反対に、タイムトライアル演出を最もクリアし易い確変モードをクリアした場合のミッション達成抽選の当選確率が最も低く構成されている。このため、特定演出(タイムトライアル演出)開始時の状況の差異による不公平感を軽減させることができる。
さらに、上記実施形態の特定ミッション演出は、遊技者が操作ボタン125を操作することで、特定ミッション演出を成功させるか否かを決定するミッション達成抽選が行われる構成であって、特定ミッション演出の期間中において、どのタイミングでミッション達成抽選が行われるかによって、特定ミッション演出の達成確率(ミッション達成抽選の当選確率)が異なるようになっている。本実施形態では、特定ミッション演出の開始からの経過時間が長いほど、ミッション達成抽選の当選確率が高くなるように構成されている。つまり、有効期間における時間の経過と引き換えに、ミッション達成抽選での当選確率を高めることができる。従って、特定演出で良い成績を収めるためにはできるだけ早く演出ボタン125を操作してミッション達成抽選にて当選する必要があるが、演出ボタン125を操作するタイミングを遅らせることでミッション達成抽選にて当選する確率が高まることから、成功する確率は比較的低いがより早い当選を目指して極力早いタイミングで演出ボタン125を操作するのか、或いは、確実性を求めて慎重に高い確率での当選を目指して比較的遅いタイミングで演出ボタン125を操作するのか等といった駆け引きを楽しむことができる。また、ミッション達成抽選の回数の上限が決められていることから、上記作用効果が確実に奏されることとなる。
また、本実施形態では、パチンコ機10の電源がオンされた場合に、リアルタイムクロックで現在の時刻を確認して、予定時刻までの残り時刻を演算、及び、カウントを開始するようになっているが、ここの演算に使用される「現在の時刻」は、リアルタイムクロックが示す計測値(時刻)そのものではなく、1時間を10分毎に区切ったなかでの区切りとされた時刻のうちリアルタイムクロックで計測されている現在時刻に最も近い時刻が「現在の時刻」に当てられる。これにより、同時に電源がオンにされた複数のパチンコ機10のリアルタイムクロックにそれぞれずれが生じている場合であっても、予定時刻までの残り時刻が一致するように「現在の時刻」が補正されることとなって、特定演出の開始タイミングを一致させることができる。さらに、電源が別のタイミングでオンにされるパチンコ機10との間でも、特定演出の開始タイミングを一致させることができる。
以上のような構成を採用することによって、同時に電源がオンにされたパチンコ機10は勿論のこと、異なるタイミングで電源がオンにされたパチンコ機10でも、特定演出の開始時刻を一致させることができる。従って、例えば、特定演出を目当てにする遊技者が、A店で特定演出を行った後、B店に移動してB店で特定演出を行うといった行為を不可能とすることができ、特定演出の開始時間の時間差に起因する特定演出を目当てにした遊技者の流出を防止することができる。
また、本実施形態ではでは、パチンコ機10製造時の設定に基づいて、遊技ホール関係者以外の者でも、特定演出が行われる日時を特定することが可能となる。すなわち、例えば、遊技機メーカーの運営するサーバや、パチンコ機10において、今後の予定として、○月○日○時に(特定演出としての)○○ムービーが公開される等の告知を行うことも可能となる。かかる告知により、以降の特定演出を堪能してもらうチャンスを広げることができる。特に、時間まで特定できることから、特定演出を見に指定の日に遊技ホールに行ったが、既に特定演出が行われる時間を過ぎていたといった事態を抑制することができる。しかも、特定演出が行われる日時として、だいたい○月○日○時頃というある程度の幅を持たせた情報ではなく、○月○日○時として特定することが可能となる。このように、特定演出の開始時刻を予定通りの予定時刻に合わせることができるため、遊技者は、自身の時計(例えば電波時計)を確認しながら、間もなく予定時刻となる頃に遊技ホールへ到着し、モバイル連動遊技の手続(パスワードの入力等)の完了が予定時刻ギリギリになっても、特定演出に確実に間に合うこととなる。つまり、リアルタイムクロックが進む側にずれていて、遊技者が自身の時計を確認して間に合うと思っていたところ間に合わなかったという事態を回避することができる。
さらに、パチンコ機10に内蔵されるリアルタイムクロックのずれを修正可能に構成しなくても、異なるタイミングで電源がオンにされたパチンコ機10との間でも特定演出の開始タイミングのずれを防止することができる。このため、複数のパチンコ機10のリアルタイムクロックの状況を把握して、それを実際の時間と比較して(自動的に、又は、遊技ホール関係者による手動によって)修正できるような構成とすることに起因して島設備の複雑化やコストの増加を招いたり、パチンコ機10外部からの入力経路が増えることに起因して不正入力への耐性が弱まったりするおそれを回避することができる。加えて、リアルタイムクロックを省略しても、電源の立上げ時からの時間を計測するタイマを設けた場合には、一斉に電源がオンにされたパチンコ機10において同時に特定演出を開始させることはできるが、停電が生じると、停電前に既に行われた特定演出が、停電後にも意図することなく再度実行されてしまうこと等が懸念される。この点、本実施形態のように、リアルタイムクロックと、残り時間計測タイマとを併用することで、特定演出に関し、停電があった場合にも、なかった場合と変わりなく遊技を進行することができる。
また、リアルタイムクロックとして電波時計を搭載することも考えられるが、パチンコ機10が標準電波を上手く受信できない環境に設置されること(遊技ホールがビルの地下にあったり、高圧電線等の近くにあったりする場合もある)も考えられ、かかる環境下では、電波時計を使用して特定演出を行おうとしても、特定演出の開始タイミングがばらついてしまうことが懸念される。これに対し、本実施形態によれば、パチンコ機10の設置場所に関係なく上記作用効果を確実に発揮することができる。
さらに、特定演出に関するデータがパチンコ機10の外部に出力可能に構成され、該データを遊技機メーカーが管理するサーバに入力することで、該データを集計したデータの公表等の各種サービスが行われる構成において、特定演出の開始や終了のタイミングが揃うことによって、サーバ側での特定演出に関するデータ等の集計・管理作業を比較的容易に行うことができる。
加えて、本実施形態では、現在の時刻の補正を行う残時間設定処理が、パチンコ機10の電源立上げ時の初期設定処理にて、所定の判別処理が行われる前の段階で行われ、残り時間計測タイマに特定演出を開始させるまでの時間が設定されて、カウントダウンが開始されるようになっている。このため、例えば、残時間設定処理の前に判別処理が介在してしまうことに起因して、パチンコ機10毎に残り時間計測タイマの計測値がずれてしまうといった事態を防止することができる。
(第4実施形態)
以下、第4実施形態について、特徴部分を中心に図30〜図36を参照して説明する。尚、基本構成については、上記第1実施形態や第3実施形態と同様であるため、その説明を省略するとともに、同じ部材名称及び部材番号を用いて説明する。
さて、第4実施形態では、上記第3実施形態と同様に、「特定演出」を実行するのであるが、第3実施形態では、特定演出の開始タイミングに大当たりとなる変動表示中である場合には特定演出を行わない構成となっているが、図30に示すように、第4実施形態では、特定演出の開始タイミングに大当たりとなる変動表示中であっても、特定演出を行う構成となっている。また、第4実施形態では、特定演出の開始タイミングにおいて、大当たり状態中であった場合や、変動表示が行われていない状態であった場合にも、当該パチンコ機10を遊技する遊技者が特定演出に参加できるように構成されている。さらに、第4実施形態では、特定演出の開始タイミングにおいて、モバイル連動遊技ではない状態(否モバイル連動遊技状態)であった場合であっても、特定演出の記録をモバイル連動遊技に反映させることができるように構成されている。以下、かかる構成の詳細について、説明する。尚、特定演出終了処理、及び、ミッション第2実行処理については、上記第3実施形態と同様であるため、説明を省略する。
先ず、トライアル演出実行処理について、図31を参照して説明する。ステップS6201では、特定演出の開始タイミングの到来を示す特定演出開始コマンドを受信したか否かを判別する。ステップS6201で肯定判別された場合には、ステップS6202において、タイムトライアルフラグをオン設定し、ステップS6203においてクリアタイム計測タイマの計測をスタートさせる。
続くステップS6204では、大当たり中であるか否かを判別する。ステップS6204で否定判別された場合には、ステップS6205において、変動表示が所定時間行われない場合に移行するデモ画面表示が表示中であるか否かを判別する。デモ画面表示は、機種毎に適宜設定されるものであり、例えば、装飾図柄の表示に代えて、表示画面全体でのデモンストレーション表示が行われる場合や、(装飾図柄が停止表示された状態のまま)発光量を抑える等して装飾図柄表示装置42での電力消費が図られる場合等がある。
ステップS6205で否定判別された場合には、ステップS6206において、トライアル表示フラグをオン設定する。本実施形態では、トライアル表示フラグがオン設定されている場合にのみ、特定演出(タイムトライアル演出)に対応する装飾図柄表示装置42における表示演出、特定演出に対応する音声出力、及び、特定演出に対応する各種ランプの点灯態様が導出されるようになっている。
ステップS6206の後、ステップS6207において、特定演出の結果を示すためのトライアルカウンタの値を「1」に設定してから、本処理を終了する。尚、本実施形態では、デモ画面を表示している状態が、専用の待機状態に相当する。
また、ステップS6204、又は、ステップS6205で肯定判別された場合には、ステップS6206をスキップして、ステップS6207に移行する。つまり、大当たり状態中やデモ画面表示中である場合には、特定演出の開始タイミングが到来しても、特定演出に対応する表示態様や音声態様等を導出しない(外見上の状態をキープする)ようになっている。但し、内部的には、タイムトライアルフラグがオン設定され、クリアタイム計測タイマの計測がスタートされているため、タイムトライアル演出に途中参加することや、タイムトライアル演出のクリアタイムを明示することができるようになっている。
また、ステップS6201で否定判別された場合には、ステップS6208において、タイムトライアルフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS6208で肯定判別された場合には、ステップS6209において、トライアル表示フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS6209で否定判別された場合、ステップS6210において、大当たり中であるか否かを判別する。ステップS6210で否定判別された場合には、ステップS6211において、デモ画面表示中であるか否かを判別する。ステップS6211で否定判別された場合には、ステップS6212において、トライアル表示フラグをオン設定する。すなわち、特定演出の実行期間において、大当たり中或いはデモ画面表示中であることによって特定演出(タイムトライアル演出)に対応する表示態様などは導出されていなかったが、大当たり状態が終了したり、当該パチンコ機10の遊技を遊技者が開始してデモ画面表示が終わったりした場合には、ステップS6212でトライアル表示フラグをオン設定することで、即座に、外見上にも特定演出を開始させるようになっている。
ステップS6212の後、或いは、ステップS6209、ステップS6210、又は、ステップS6211のいずれかで肯定判別された場合には、ステップS6213において、タイムトライアル演出の時間切れであることを示すタイムアップ演出コマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS6213で肯定判別された場合には、ステップS6214において、タイムトライアルフラグをオフ設定する。続くステップS6215では、トライアル表示フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS6215で肯定判別された場合、すなわち、タイムトライアル演出に対応する表示態様等が導出されていた場合には、ステップS6216において、タイムトライアル演出が終了したことを装飾図柄表示装置42の表示態様等で教示するタイムアップ演出を行うための処理を行う。
ステップS6216の後、又は、ステップS6215で否定判別された場合には、ステップS6217において、クリアタイム計測タイマをストップ、及び、リセットする。ステップS6217の後、ステップS6218において、モバイル連動遊技中であるか否かを判別する。ステップS6218で肯定判別された場合には、ステップS6219においてトライアルカウンタの値を「2」に設定してから、本処理を終了する。
ちなみに、タイムトライアル演出が開始されてから、タイムトライアル演出が終了する前までの間に、モバイル連動遊技を終了した場合には、コード発行画面において表示されるQRコードに対して、トライアルカウンタの値が「1」である情報が含められ、この情報を得たサーバ側では、当該遊技者がタイムトライアル演出を途中で止めた(途中棄権した)ことを把握することができる。また、サーバが、トライアルカウンタの値が「2」である情報を得た場合には、当該遊技者がタイムトライアル演出をクリアできなかった(タイムアップした)ことを把握することができる。これらの情報は、サーバ側で蓄積記憶される。尚、コード発行画面が消去される場合に、トライアルカウンタの値もリセットされる(「0」が設定される)ようになっている。
一方、ステップS6218で否定判別された場合には、ステップS6220において、後付け確認フラグをオン設定してから、ステップS6219に移行する。すなわち、モバイル連動遊技を行っている場合、特定演出の結果についても蓄積、かつ、今後の遊技に際しての演出等に反映されるようになっているが、本実施形態では、この時点でモバイル連動遊技を行っていない遊技者であっても、今回の特定演出を行ってみてモバイル連動遊技を行ってみたくなった場合には、今回の今回の特定演出の結果についてもモバイル連動遊技に反映させることができるように構成されている。当該構成の詳細については後述する。
また、ステップS6213で否定判別された場合、又は、ステップS6208で否定判別された場合には、図32のステップS6301に移行する。ステップS6301では、タイムトライアル演出をクリアしたこと(タイムトライアル演出期間中に大当たりとなる変動表示が開始されたこと)を示す特定ミッション準備コマンドを受信したか否かを判別する。ステップS6301で肯定判別された場合には、ステップS6302において、タイムトライアルフラグをオフ設定し、ステップS6303において、ミッション準備演出を行うための処理(特定ミッション演出の説明等)を行う。続くステップS6304では、クリアタイム計測タイマをストップさせ、ステップS6305において、クリアタイム計測タイマの計測値をトライアルクリアタイム記憶エリアに記憶する。
さらに、ステップS6306において、クリアタイム計測タイマをリセットし、ステップS6307において、トライアルカウンタの値に「3」を設定する。続くステップS6308では、モバイル連動遊技中であるか否かを判別する。ステップS6308で否定判別された場合には、ステップS6309において、後付け確認フラグをオン設定してから、本処理を終了する。一方、ステップS6308で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
また、ステップS6301で否定判別された場合には、ステップS6310において、ミッション準備演出を終了させ、実質的な特定ミッション演出を開始させることを示す開始特定ミッション演出開始コマンドを受信したか否かを判別する。ステップS6310で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS6310で肯定判別された場合には、ステップS6311〜ステップS6320の特定ミッション演出を開始させるための処理を行う。これらの処理は基本的に上記第3実施形態と同様の内容(図27のステップS2414〜ステップS2424において、ステップS2418のミッションクリアタイム記憶エリアをリセットする処理を省略したような内容)である。
次に、ミッション第1実行処理について、図33を参照して説明する。先ず、ステップS6401では、ミッションフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS6401で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS6401で肯定判別された場合には、ステップS6402において、特定ミッション演出に対応する変動表示の終了時期が到来したか否かを判別する。ステップS6402で肯定判別された場合には、ステップS6403において、ミッションフラグをオフ設定し、ステップS6404において、抽選許可フラグをオフ設定し、ステップS6405においてトライアル表示フラグをオフ設定し、ステップS6406において、クリアタイム計測タイマをストップさせ(既に停止している場合もある)、リセットする。その後、本処理を終了する。
一方、ステップS6402で否定判別された場合には、ステップS6407において、抽選許可フラグがオン設定されているか否かを判別し、肯定判別された場合には、ステップS6408において、演出ボタン125の操作があるか否かを判別する。ステップS6407又はステップS6408で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS6408で肯定判別された場合には、ステップS6409において、確変大当たりであるか否かを判別し、肯定判別されると、ステップS6410において、ミッション達成抽選を行う。続くステップS6411では、ミッション達成抽選にて当選したか否かが判別され、ここで否定判別された場合、又は、上記ステップS6409で否定判別された場合には、ステップS6412において、残り抽選回数カウンタを1減算する。その後、ステップS6413において、残り抽選回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別し、否定判別された場合にはそのまま本処理を終了する一方で、肯定判別された場合には、ステップS6414において、抽選許可フラグをオフ設定してから、本処理を終了する。
また、ステップS6411で肯定判別された場合には、ステップS6415において、ミッション達成フラグをオン設定し、ステップS6416において、特定ミッション演出をクリアしたことを装飾図柄表示装置42の表示態様等で教示する成功演出を行うための処理を行う。さらに、ステップS6417において、クリアタイム計測タイマをストップさせ、ステップS6418において、そのクリアタイム計測タイマの計測値をミッションクリアタイム記憶エリアに記憶する。
続くステップS6419では、抽選許可フラグをオフ設定し、ステップS6420において、トライアルカウンタの値に「4」を設定する。尚、サーバは、トライアルカウンタの値が「3」である情報を受けた場合には、タイムトライアル演出はクリアしたものの、特定ミッション演出はクリアできなかったこと、すなわち、タイムトライアル演出のクリアタイムのデータはあるが、特定ミッション演出のクリアタイムの情報はないことを把握することができる。さらに、サーバは、トライアルカウンタの値が「4」である情報を受けた場合には、特定ミッション演出をクリアしたこと、すなわち、タイムトライアル演出のクリアタイムデータ、及び、特定ミッション演出のクリアタイムデータの両方があることを把握することができる。
その後、ステップS6421では、モバイル連動遊技中であるか否かを判別する。ステップS6421で否定判別された場合には、ステップS6422において、後付け確認フラグをオン設定してから、本処理を終了する。一方、ステップS6421で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。尚、本実施形態においても、上記第3実施形態と同様に、ミッション第2実行処理が行われる。
さて、上記のように、モバイル連動遊技を行っていない状態で特定演出に参加した場合には、後付け確認フラグがオン設定されるようになっている。次に、後付け確認フラグがオン設定されている場合に行われる処理(アナウンス開始タイミング判別処理)について、図34を参照して説明する。
先ず、ステップS6501では、後付け確認フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS6501で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS6501で肯定判別された場合には、ステップS6502において、変動表示(大当たり乱数カウンタC1の値等の変動情報)が保留記憶されているか否かを判別する。ちなみに、当該アナウンス開始タイミング判別処理はサブ制御装置262側の処理であるため、サブ制御装置262のRAM553に設けられた保留情報記憶エリア(上記第2実施形態参照)を確認してステップS6502の判別を行う。
ステップS6502で否定判別された場合、ステップS6503において、変動表示中であるか否かを判別する。ステップS6502、又は、ステップS6503で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS6503で否定判別された場合、すなわち、変動表示が途切れた場合には、ステップS6504において、後付け確認フラグをオフ設定する。
続くステップS6505において、アナウンスフラグをオン設定する。さらに、ステップS6506では、デモ画面表示中であるか否かを判別する。ステップS6506で否定判別された場合、ステップS6507において、装飾図柄表示装置42においてアナウンス画面を表示するとともに、対応する音声出力等の制御を実行させる。本実施形態では、モバイル連動遊技を行っていない状態で特定演出を行った場合、このタイミング、つまり、変動表示が途切れたタイミングで、モバイル連動遊技に参加する機会が与えられ、ここでモバイル連動遊技に参加する場合には、今回の特定演出の結果についても、サーバ側に送って蓄積情報に加えられ、今後の遊技の演出等に反映されるようになっている。
そこで、当該ステップS6507では、その旨をアナウンスするためのアナウンス画面の表示(アナウンス表示)を開始させるようになっている。本実施形態では、「モバイル連動遊技に参加することで、あなたの遊技履歴に応じた特別な演出を楽しめるようになります」とか、「今、モバイル連動遊技に参加することで、今回の特定演出の結果を反映させることができますよ」とか、「特定ミッション演出を一番早くクリアした遊技者には、次回の特定演出の内容を設定することができます」等といったアナウンス表示が行われる。
ステップS6507の後、ステップS6508においてアナウンス制御タイマに対してアナウンスを行う時間(例えば1分)に対応する値をセットしてから、本処理を終了する。尚、アナウンス制御タイマについては、所定時間毎に行われるタイマ割込み処理において減算処理が行われるようになっている。
また、ステップS6506で肯定判別された場合には、ステップS6507をスキップして、ステップS6508に移行する。すなわち、本実施形態では、パチンコ機10を遊技していなくても、特定演出が内部的に開始され、後付け確認フラグがオン設定され、当該ステップS6506にまで移行することとなる。但し、その場合、アナウンス画面を表示する必要はないため、ステップS6507をスキップさせている。
尚、詳しくは後述するが、アナウンス画面を表示可能な期間(アナウンス表示期間)は、変動表示が開始される場合にも終了することとなる。従って、表面上はデモ画面表示が行われ、内部的にアナウンス表示期間となっている場合には、変動表示が開始されることで、デモ画面表示が終了する(変動表示に開始はデモ画面表示の終了契機でもある)とともに、アナウンス表示期間も終了するため、例えば、内部的にアナウンス表示期間となっている状態で遊技者が遊技を開始しても、支障なく遊技を進行させることができるようになっている。
次に、アナウンス実行処理について、図35を参照して説明する。先ず、ステップS6601では、アナウンスフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS6601で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS6601で肯定判別された場合には、ステップS6602において、変動表示が開始されたか否かを判別する。
ステップS6602において否定判別された場合には、ステップS6603において、アナウンス制御タイマの値が「0」になったか否かを判別する。ステップS6603で否定判別された場合には、ステップS6604において、追記要請入力があるか否かを判別する。すなわち、アナウンス画面(或いは、後述のガイダンス画面)においては、「モバイル連動遊技に参加する」という選択肢が表示されており、十字ボタン126でそこにカーソルを合わせて演出ボタン125を操作することで、前記追記要請入力となる。
ステップS6604で否定判別された場合、ステップS6605において、ガイダンス要請入力があるか否かを判別する。本実施形態では、アナウンス画面において、「より詳しく」という選択肢が表示されており、十字ボタン126でそこにカーソルを合わせて演出ボタン125を操作することで、前記ガイダンス要請入力となる。ステップS6605で肯定判別され、ガイダンス要請入力が行われると、ステップS6606においてガイダンス画面が表示される。本実施形態では、「あなたの特定ミッション演出のクリアタイムは・・・秒です」とか、「前回の特定ミッション演出のクリアタイムトップ3は・・・秒、・・・秒、・・・秒です」等といったガイダンス表示が行われる。ステップS6606の後、本処理を終了する。
また、ステップS6605で否定判別された場合には、ステップS6607において、アナウンス要請入力があるか否かを判別する。本実施形態では、ガイダンス画面において、「戻る」、「モバイル連動遊技に参加する」という選択肢が表示されており、十字ボタン126で「戻る」にカーソルを合わせて演出ボタン125を操作することで、前記アナウンス要請入力となる。ステップS6607で肯定判別された場合、ステップS6608において、アナウンス画面を表示してから、本処理を終了する。一方、ステップS6607で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
また、ステップS6604で肯定判別された場合、すなわち、追記要請入力があった場合には、ステップS6609において、追記フラグをオン設定するとともに、ステップS6610において、追記画面を表示する。本実施形態では、追記画面において、「モバイル連動遊技に参加する手続きを行います」といった案内が表示されるとともに、「モバイル連動遊技は初めての方」、及び、「モバイル連動遊技のパスワードを所有している方」といった選択肢が表示されるようになっている。
続くステップS6611では、アナウンス制御タイマに対して、追記画面を表示する期間に相当する時間(例えば30秒)に対応する値をセットする。その後、ステップS6613において、アナウンスフラグをオフ設定してから、本処理を終了する。尚、アナウンスフラグがオフ設定されることにより、アナウンス画面やガイダンス画面の表示が終了する。
また、ステップS6603で肯定判別された場合、すなわち、アナウンスを行う期間の終了時期が到来した場合には、ステップS6612において、トライアルクリアタイム記憶エリア及びミッションクリアタイム記憶エリアの記憶内容を消去するとともに、トライアルカウンタをリセットする。つまり、例えば、アナウンス画面は表示されたものの、モバイル連動遊技を行う気がなく、そのまま放置された場合や、遊技が行われておらず、内部的にアナウンス期間となっていたが、その期間が過ぎた場合等には、特定演出に関する情報をコード発行画面のコード情報に含める(該情報を外部に出力する)必要がなく、記憶しておく必要がないことから、ここで消去するようになっている。そして、ステップS6612の後、ステップS6613でアナウンスフラグをオフしてから、本処理を終了する。
さらに、ステップS6602で肯定判別された場合、すなわち、アナウンス画面やガイダンス画面の表示中に変動表示が開始される(始動入賞ユニット33に遊技球が入球した)場合にも、ステップS6612に移行するようになっている。つまり、モバイル連動遊技を行うつもりのない遊技者としては、変動表示が一旦途切れ、アナウンス表示が行われたとしても、そのまま遊技球を発射させ続けることで、アナウンス表示が行われることに起因して遊技の進行が遅滞するといった事態を招くことなく、そのまま遊技を続行させることができる。
尚、アナウンス画面を終了させる気はなかったが、知らずに遊技球を発射させて始動入賞ユニット33に入球させてしまい、アナウンス画面が意図することなく消去されてしまうといった事態を回避するべく、例えば、ステップS6603で肯定判別された場合に、アナウンス画面表示中であるか否かを判別し、ここで肯定判別された場合に、アナウンス画面表示を終了しますか否かを遊技者に問うような入力画面を表示したり、アナウンス表示が当該変動表示の後に行われるように、アナウンス表示の再セット、すなわち、後付け確認フラグを再度オン設定するように構成したりしてもよい。後者の構成を採用する場合には、再セットの時点では、トライアルクリアタイム記憶エリア、ミッションクリアタイム記憶エリア、トライアルカウンタの記憶情報をそのまま維持することとする。
次に、追記処理について、図36を参照して説明する。先ず、ステップS6701では、追記画面が表示されているか否かを判別する。ステップS6701で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS6701で肯定判別された場合には、ステップS6702において、アナウンス制御タイマの値が「0」であるか否かを判別する。
ステップS6702で肯定判別された場合には、追記画面の表示期間の終了時期が到来しているため、ステップS6703において、追記フラグをオフ設定し、ステップS6704において、トライアルクリアタイム記憶エリア、及び、ミッションクリアタイム記憶エリアの記憶内容をクリアするとともに、トライアルカウンタをリセットしてから、本処理を終了する。尚、追記フラグがオフ設定されることで、追記画面の表示が終了することとなる。
また、ステップS6702で否定判別された場合には、ステップS6705において、変動表示が開始されるか否かを判別する。ステップS6705において肯定判別された場合にも、追記画面を終了して、変動表示を開始するべく、ステップS6703に移行する。
一方、ステップS6705で否定判別された場合には、ステップS6706において、初回登録の入力があるか否か、すなわち、追記画面に表示されている「モバイル連動遊技は初めての方」の選択項目に十字ボタン126でカーソルを合わせて演出ボタン125が押圧操作されたか否かを判別する。ステップS6706で肯定判別された場合には、ステップS6707において、コード発行画面を表示する。ここでは、初回登録用のQRコードを発行するのであるが、かかるQRコードには、今回の特定演出に関わる情報(トライアルカウンタの値、トライアルクリアタイム記憶エリアに記憶されているタイムトライアル演出のクリアタイム、及び、ミッションクリアタイム記憶エリアに記憶されている特定ミッション演出のクリアタイム)が含まれるようになっている。
ステップS6707の後、ステップS6708において、追記フラグをオフしてから、本処理を終了する。尚、この後のモバイル連動遊技の運びとしては、発行されたQRコードを通信携帯端末で読み取ってサーバにアクセスし、初回登録を行う。さらに、サーバで発行されたパスワードをパチンコ機10に入力して、先ほどの特定演出の結果をサーバに記憶させた上での遊技の再開(モバイル連動遊技の開始)となる。加えて、コード発行画面が消去された時点で、トライアルカウンタがリセットされ、トライアルクリアタイム記憶エリア、及び、ミッションクリアタイム記憶エリアの記憶内容が消去されることとなる。
また、ステップS6706で否定判別された場合には、ステップS6709において、パスワードを既に保有している旨の入力があるか否か、すなわち、追記画面に表示されている「モバイル連動遊技のパスワードを所有している方」の選択項目に十字ボタン126でカーソルを合わせて演出ボタン125が押圧操作されたか否かを判別する。ステップS6709で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS6709で肯定判別された場合には、ステップS6710において、パスワード入力画面を表示する。尚、かかるパスワード入力画面でパスワードが入力された場合でも、トライアルカウンタ、トライアルクリアタイム記憶エリア、及び、ミッションクリアタイム記憶エリアの記憶内容はそのまま保持されることとなり、モバイル連動遊技の終了時に、その他の遊技情報等と併せて、QRコードにそれらの情報が含まれるようになっている。
尚、本実施形態では、サーバで発行されたパスワードをパチンコ機10に入力した場合に、入力されたパスワードに含まれる情報を記憶するための記憶エリアが遊技者特定情報記憶手段を構成する。ちなみに、本実施形態では、遊技者の遊技の履歴等を特定する情報についてはパチンコ機10に記憶される一方で、遊技者が誰であるかを特定する情報がパチンコ機10に記憶されることのない構成となっているが、特定される情報をパチンコ機10に記憶されるように構成してもよい。
以上詳述したように、第4実施形態によれば、上記第3実施形態と同様に、同一機種の複数台のパチンコ機10で一斉に特定演出を開始させることができ、さらに、携帯通信端末を介して、クリアタイム等の特定演出情報をサーバに送り、それを集計した結果等に応じて、次回以降のモバイル連動遊技中に導出される演出等を変化させることができる。従って、複数台のパチンコ機10で同時に行われる特定演出を利用して遊技性をより一層向上させることができる。
また、第4実施形態によれば、モバイル連動遊技ではない状態で特定演出を行った場合であっても、当該特定演出の情報、すなわち、タイムトライアル演出や特定ミッション演出のクリアタイム等が記憶され、特定演出の終了後に、遊技者が望めば、特定演出の情報をモバイル連動遊技に反映させることができるようになっている。すなわち、例えば、モバイル連動遊技を開始するためのパスワード入力をうっかり忘れていた、或いは、今日は少しの時間だけにしよう等と、軽い気持ちでパスワード入力をせずに遊技を始めたところ、特定演出で思いがけず良い結果が出たような場合に、後からその結果を示す情報を、モバイル連動遊技に反映されるように取り込むことが可能になる。従って、特定演出において折角良い結果が出て、本来ならば嬉しい感情となるはずが、モバイル連動遊技を行っておらず、その情報を取り込めないことに起因して、落胆・後悔等の感情になってしまうといった事態を回避することができる。従って、モバイル連動遊技の利便性を向上させ、モバイル連動遊技を気分よく行ってもらうことができる。
さらに、モバイル連動遊技について面倒等といった抵抗感を抱いていた遊技者に対しても、「特定演出でせっかく良い結果が出たのだから、この機会に、モバイル連動遊技を始めてみようか」といった、モバイル連動遊技の参加への比較的強い動機付けを行うことができる。従って、モバイル連動遊技に参加する機会が絶好のタイミングで与えられることによって、遊技者にモバイル連動遊技に参加してもらう可能性を飛躍的に高めることができる。
加えて、例えば、遊技ホールへの到着が特定演出の開始直前、或いは、既に特定演出が開始されており、モバイル連動遊技のパスワード入力をすると、特定演出の残り期間が減ってしまうというような場合でも、とりあえず特定演出を行ってから、後でパスワードを入力すれば、今回の特定演出の結果を確実に記憶させることができる。従って、特定演出の開始直前或いは開始後にパスワードを入力しなければならないことに起因して、特定演出の残り時間が減ってしまう、或いは、パスワードを焦りながら入力したことで徒労感を与えてしまうことを防止することができ、特定演出を存分に堪能してもらうことができる。
また、第4実施形態によれば、遊技者による遊技が行われていなくても(省エネモード、所謂、デモ画面表示中であっても)、特定演出を開始するタイミングが到来した場合に、特定演出の開始からどれだけはやく特定条件を達成したのかを判断するための計測(クリアタイム計測タイマの計測)が開始されることとなる。このため、特定演出への途中参加が可能になり、特定演出の開始時には間に合わなかったとしても、特定演出の期間中に遊技を開始すれば、特定演出を堪能することができる。特に、例えば、特定演出が、複数台のパチンコ機10で一斉に開始される演出である場合には、特定演出に参加したかったが、特定演出の開始時に間に合わなかったことで特定演出に参加することができず、周りのパチンコ機10の特定演出をただ見ているだけになってしまうといった悔しい状況になってしまうことを回避することができる。
加えて、例えば、たまたま特定演出の開始タイミングで、トイレや通話やドリンクの購入などで席を外していただけであったり、遊技機が所定のエラー状態又は扉体の開放状態であったり、遊技媒体を借りることに手間取ってしまっていたりする場合にも、特定演出の期間中に遊技を再開すれば、確実に特定演出を導出させることができる。従って、例えば、特定演出の開始タイミングで遊技中でなければ特定演出が行われなくなってしまうといった構成を採用する場合のように、かかるタイミングが近付いてきた場合には席を外し難くなってしまったり、遊技を行いに席に戻ってみると周りは特定演出を行っているのにもかかわらず、自分だけ特定演出に参加できなかったりする等の事態を回避することができる。
尚、ここで言う遊技の再開とは、デモ画面表示から通常の遊技画面に切り替えることでもあり、本例では、デモ画面表示中に始動入賞装置33a、33bへの入球があった場合に、デモ画面表示から通常の遊技画面(変動表示等)に切替わるようになっている。但し、これに限定されず、例えば、ハンドル18の回動操作や演出ボタン125の操作が検知された場合に、デモ画面表示から切替わるように構成してもよい。また、遊技中であると見なされる基準について別の基準を設けてもよいし、デモ画面表示が行われない遊技機(例えば、遊技が行われたときに最終的に表示された画面や電源の立上げ時の画面のままになったり、消灯して表示しなくなったり)に適用してもよい。
また、一般に消費電力の抑制のために設けられている待機状態としての省エネモード(デモ画面表示期間)で特定演出を開始するタイミングとなった場合には、クリアタイム計測タイマの計測は開始される一方で、装飾図柄表示装置42等による特定演出に対応する演出態様は導出されない、すなわち、デモ画面表示(装飾図柄表示装置42の照明が暗くなる、各種ランプが暗くなる或いは点灯するランプの数が減る、音声出力が中止される等)が維持されるようになっている。従って、省エネモードを極力維持することができ、消費電力の抑制により貢献することができる。もちろん、省エネモード中に特定演出の開始タイミングが到来し、表面上には変化がないものの、内部的には特定演出となっている(特定演出をいつでも開始できる状態となっている)ため、省エネモードを解除することで、即座に特定演出に参加することができる。
さらに、第4実施形態では、否モバイル連動遊技中に行われた特定演出の終了後、変動表示が途切れた際に、モバイル連動遊技に参加する意思があるか否かを問うアナウンス表示が行われるようになっている。すなわち、ここでは、各クリアタイム記憶エリア等に記憶されている特定演出に関する情報をモバイル連動遊技に反映させるか否かが問われることとなり、このようなアナウンスが行われることによって、特定演出に関する情報をモバイル連動遊技に反映させることを忘れてしまうといった事態を抑制することができる。特に、変動表示が途切れたタイミング、すなわち、遊技者が遊技を終了するかもしれないタイミングにアナウンスが行われるため、特定演出に関する情報をモバイル連動遊技に反映させることを忘れてしまうといった事態をより一層抑制することができる。
また、否モバイル連動遊技中に実行された特定演出に関する情報は、アナウンス表示において、遊技者によって必要がないと判断された場合(モバイル連動遊技に反映させない旨を示す入力が行われた場合)、或いは、遊技者が遊技を終了して、次の遊技者が遊技を始めるかもしれないという状況になった場合(アナウンス表示の表示期間が終了した場合)にも消去される(トライアルクリアタイム記憶エリア、ミッションクリアタイム記憶エリアの記憶をクリアし、トライアルカウンタをリセットする)ようになっている。これにより、遊技者が遊技を終了し、次の遊技者がモバイル連動遊技を行った場合に、前の遊技者の遊技情報(特定演出に関する情報)が混在してしまうことを防止することができる。ちなみに、アナウンス期間が終了した場合にも、特定演出に関する情報が消去される構成とすることで、アナウンス期間に、対応する入力を行うことなく、遊技者が遊技を終了して帰ってしまった場合であっても、特定演出に関する情報が残って、別の遊技者に反映されてしまうことを回避することができる。
加えて、本実施形態では、アナウンス表示の際に、モバイル連動遊技に参加することで、遊技者に付与される可能性のある特典を教示するガイダンス画面を表示できるように構成されている。このため、モバイル連動遊技に参加するとどのようなメリットがあるのかを絶好のタイミングでアピールすることができる。従って、モバイル連動遊技への参加を一層促すことができる。また、モバイル連動遊技のことなど全く気に掛けず(或いは、モバイル連動遊技についての知識がなく)、なんとなく遊技を開始したパチンコ機10の特定演出で思わず良い結果が得られた場合に、後になって特定演出で良い結果が得られた場合の特典(本例では、次回の特定演出に際して行われる演出内容の設定権が付与される)などを知り、モバイル連動遊技に参加しなかったことを後悔するといった事態を抑制することができる。
特に、本実施形態では、モバイル連動遊技に参加した場合の特典だけでなく、特定ミッション演出の過去のクリアタイムデータ等が表示される。このため、遊技者は自分のクリアタイムと比較して、「特定演出にて良い結果が得られたらしい」→「この結果を反映させると面白い演出が見られる等するらしい」→「せっかくなので、モバイル連動遊技に参加してみようか」という流れになりやすい。従って、今のタイミングでモバイル連動遊技に参加することをより積極的に促すことができる。
また、本実施形態では、モバイル連動遊技中に特定演出が開始され、その特定演出期間中にモバイル連動遊技を止めた(装飾図柄表示装置42において各種遊技情報を含むQRコードを表示させ、その画面を消去した)場合であっても、特定演出の期間中は、クリアタイム計測タイマの計測が継続して行われるようになっている。これにより、例えば、特定演出期間中に遊技者が遊技を終了し、その直後にかかるパチンコ機10を別の遊技者が遊技する場合においても、特定演出を確実に堪能することができる。従って、特定演出に参加する機会を増やすことができ、例えば、特定演出に参加したかったが、対象のパチンコ機10が満席で遊技することができず、また、次の特定演出の開始までには比較的長期間要してしまうような場合の利便性を向上させることができる。
加えて、特定演出の開始前に大当たり状態が発生し、当該大当たり状態中に特定演出の開始タイミングが到来した場合であっても、クリアタイム計測タイマの計測が開始されるようになっている。従って、特定演出期間中に大当たり状態が終了した場合には、大当たり状態の終了後から特定演出を堪能することができる
(第5実施形態)
上記第1実施形態等においては、装飾図柄表示装置42において遊技情報及び選択情報等を含む2次元コードを表示させて、パチンコ機10から携帯通信端末を介してサーバに遊技情報及び選択情報等を送信可能に構成されているが、パチンコ機10から携帯通信端末を介してサーバに送信する情報については特に限定されるものではなく、例えば、選択情報に代えて、又は、加えて、遊技情報とともに、特定期間における特定事象の発生回数、又は、特定期間が終了するまでの時間を示す特定計測情報を送信するように構成してもよい。
以下、第5実施形態について、特定期間や特定事象の具体例を挙げつつ、図37、図38を参照して説明する。尚、基本構成については、上記第1実施形態等と同様であるため、その説明を省略するとともに、同じ部材名称及び部材番号を用いて説明する。
図37に示すように、本実施形態の遊技盤30には、可変入賞装置32が2つ(第1可変入賞装置32a、第2可変入賞装置32b)設けられ、始動入賞ユニット33が2つ(第1始動入賞装置33a、第2始動入賞装置33b)設けられている。また、第1可変入賞装置32aへの入球があった場合には14個、第2可変入賞装置32bへの入球があった場合には13個、第1始動入賞装置33aへの入球があった場合には2個、第2始動入賞装置33bへの入球があった場合には1個の遊技球が払出されるように構成されている。
第1始動入賞装置33aは、可変表示装置ユニット35の下方位置に設けられ、第1可変入賞装置32aは、第1始動入賞装置33aの下方位置に設けられている。以下、便宜上、遊技領域のうち、可変表示装置ユニット35の左側方に位置する領域を「左側方領域」といい、可変表示装置ユニット35の右側方に位置する領域を「右側方領域」という。また、左側方領域の下流側にあたり、第1始動入賞装置33aや第1可変入賞装置32aが配置される遊技盤30の左右方向略中央部よりも左側に位置する領域を「左下部領域」といい、右側方領域の下流側にあたり、遊技盤30の左右方向略中央部よりも右側に位置する領域を「右下部領域」という。
第2始動入賞装置33bは、右側方領域と右下部領域との境界付近に設けられている。
第2始動入賞装置33bは、第1実施形態等の始動入賞ユニット33と同様に、一般的な電子チューリップと称される形状となっている。すなわち、遊技球が入球可能な始動入賞口の左右両側に隣接して一対の羽根部材37を備えたものである。本実施形態では、第2始動入賞装置33bの始動入賞口の直上方位置に遊技釘が配設されており、羽根部材37が上下に延びる閉状態とされている場合には、(前記遊技釘と羽根部材37との間に遊技球が通過する余地はなく)始動入賞口に入球不可能となっている。一方、羽根部材37が外側に開く開状態に状態変化することで、遊技球が始動入賞口に入球できるようになっている。
その一方で、前記第1始動入賞装置33aには、羽根部材37のようなものが存在せず、遊技球の入球し易さは一定である。
第2可変入賞装置32bは、第2始動入賞装置33bの下流側の右下部領域に設けられている。本実施形態の第1及び第2可変入賞装置32a、32bは、大入賞シャッタの下縁部が、大入賞口の下縁部に沿って回動可能に軸支される形態のものとなっている。また、大入賞口に入球した遊技球を検出する第1カウントスイッチ223a、第2カウントスイッチ223bを備え、当該カウントスイッチ223a、223bにて遊技球が検知された場合には、上記のようにそれぞれ14個、13個の賞球が付与される(遊技球が払出される)ようになっている。
また、第1始動入賞装置33a、第2始動入賞装置33bにも、それぞれ入賞した遊技球を検知する第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bが設けられている。当該始動入賞スイッチ224a、224bにて遊技球が検知された場合には、上記のようにそれぞれ2個、1個の賞球が付与され、さらには、大当たり状態等を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、特別表示装置43L、43R(及び装飾図柄表示装置42)にて変動表示が行われる構成となっている。
本実施形態では、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入賞(第1始動入賞スイッチ224aの検知)を契機とする当否抽選にて大当たりに当選した場合には、第1可変入賞装置32aが開状態とされる大当たり状態が発生し、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入賞(第2始動入賞スイッチ224bの検知)を契機とする当否抽選にて大当たりに当選した場合には、第2可変入賞装置32bが開状態とされる大当たり状態が発生するようになっている。
また、第1始動入賞装置33aへの入賞を契機とする当否抽選で、大当たり終了後に高入球状態(確変モードや時間短縮モード)が付与される大当たりに当選した場合には、大当たり状態終了後に、右側方領域に向けて遊技球を発射させる(所謂、右打ちする)ようになっている。
尚、スルーゲート34は、第2始動入賞装置33bの上流側において1つだけ設けられている。すなわち、右打ちを行わなければ、第2始動入賞装置33b(羽根部材37)を開状態とするか否かの入球サポート抽選を受けられないようになっている。但し、低入球状態(通常モードや、高確率状態かつ低入球状態となる潜確モード)では、入球サポート抽選にて当選する確率が低く、また、上記のように、閉状態にある第2始動入賞装置33bへの入球が不可能に構成されていることから、低入球状態では、左側方領域に向けて遊技球を発射させる(左打ちする)こととなる。
加えて、本実施形態の第2始動入賞装置33bには、大入賞シャッタの左右方向中央部直上方において、遊技領域を移動する遊技球が入球可能なアシスト入賞口40が設けられている。アシスト入賞口40に入球した遊技球をカウントする図示しない検知スイッチによって遊技球が検知されると、上皿19若しくは下皿15に遊技球が3個払い出されるようになっている。当該アシスト入賞口40の存在により、遊技球を右側方領域に向けて発射させる(所謂、右打ちする)場合に入球する入賞口が増え、第2始動入賞装置33bに入球しなかった遊技球がアシスト入賞口40に入球したり、第2可変入賞装置32bが開放される大当たり状態中(本実施形態の配置では、ラウンド期間中及びインターバル期間中の両方)に遊技球がアシスト入賞口40に入球したりする。このため、時間短縮モードにおいては、(第2始動入賞装置32bに遊技球が入球した場合の賞球が第1始動入賞装置32aよりも少ない1つであっても)遊技球をほぼ減らすことなく遊技を行うことができる。さらに、第2可変入賞装置32bが開放される大当たり状態においては、アシスト入賞口40がない場合に比べ、より多くの遊技球を獲得する(或いは、入球した場合の賞球が第1可変入賞装置32aよりも少ないが、その分を補う、さらには、補って余り得るようにする)ことが可能となる。
さて、本実施形態では、発射装置60により発射された遊技球の数を計測するように構成されている。より具体的には、発射装置60により発射された遊技球を案内する発射レール61上を移動する遊技球を検知する発射検知手段としての発射検知スイッチ401が設けられている。当該発射検知スイッチ401は、発射レール61のうち発射装置60によって遊技球が打撃される発射位置よりも発射レール61の先端部側に設けられ、発射位置にある遊技球を検知しないようになっているが、極力、発射装置60で発射された遊技球のブレが少ない発射位置の近傍に設けられている。
さらに、図示は省略するが、発射装置60によって発射され、レール50に案内されつつ遊技領域に向かったものの、案内領域に達せず、レール50を逆流した遊技球を検知する戻し球検知手段としてのファール球検知スイッチが設けられている。本実施形態では、発射レール61とレール50(外レール構成部52)との間の隙間と連通するミス球戻し通路としてのファール球通路72(図3参照)において設けられている。尚、本実施形態では、発射レール61及びレール50によって案内通路が構成される。
また、主制御装置261のRAM503には、遊技領域に発射された遊技球の数を計数する特定計測手段としての発射数カウンタが設けられている。さらに、発射検知スイッチ401及びファール球検知スイッチは、主制御装置261の入出力ポート505と電気的に接続されている。そして、発射検知スイッチ401による検知があった場合に、発射数カウンタがカウントアップされ、ファール球検知スイッチによる検知があった場合に、発射数カウンタがカウントダウンされるように構成されている。
さらに、本実施形態では、状況別に遊技球の発射数を把握できるようにも構成されている。すなわち、本実施形態の発射数カウンタは、全状態の発射数を計数する第1発射数カウンタ、第1可変入賞装置32aが開状態とされる大当たり状態における発射数を計数する第2発射数カウンタ、第2可変入賞装置32bが開状態とされる大当たり状態における発射数を計数する第3発射数カウンタ、及び、高入球状態における発射数を計数する第4発射数カウンタを備えている。
ここで、遊技球の発射数をカウントする発射球カウント処理について、図38を参照して説明する。先ず、ステップS8101では、発射検知スイッチ401の検知情報があるか否かを判別する。ステップS8101で肯定判別された場合、ステップS8102において、低入球状態において発生する大当たりであって、第1可変入賞装置32aが開状態とされる大当たり状態(以下、「第1大当たり状態」とも称する)中であるか否かを判別する。ステップS8102で肯定判別された場合には、ステップS8103において、第1発射数カウンタ及び第2発射数カウンタの値を1加算してから、本処理を終了する。
また、ステップS8102で否定判別された場合には、ステップS8104において、高入球状態において発生する大当たりであって、第2可変入賞装置32bが開状態とされる大当たり状態(以下、「第2大当たり状態」とも称する)中であるか否かを判別する。ステップS8104で肯定判別された場合には、ステップS8105において、第1発射数カウンタ及び第3発射数カウンタの値を1加算してから、本処理を終了する。
さらに、ステップS8104で否定判別された場合には、ステップS8106において、高入球状態であるか否か(確変モード又は時間短縮モード)であるか否かを判別する。ステップS8106で肯定判別された場合には、ステップS8107において、第1発射数カウンタ及び第4発射数カウンタの値を1加算してから、本処理を終了する。一方、ステップS8106で否定判別された場合には、ステップS8108において、第1発射数カウンタの値を1加算してから、本処理を終了する。
また、ステップS8101で否定判別された場合には、ステップS8109において、ファール球検知スイッチの検知情報があるか否かを判別する。ステップS8109で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS8109で肯定判別された場合には、ステップS8110において、第1大当たり状態中であるか否かを判別する。ステップS8110で肯定判別された場合には、ステップS8111において、第1及び第2発射数カウンタの値を1減算してから、本処理を終了する。
また、ステップS8110で否定判別された場合には、ステップS8112において、第2大当たり状態中であるか否かを判別する。ステップS8112で肯定判別された場合には、ステップS8113において、第1及び第3発射数カウンタの値を1減算してから、本処理を終了する。
さらに、ステップS8112で否定判別された場合には、ステップS8114において、高入球状態であるか否かを判別する。ステップS8114で肯定判別された場合には、ステップS8115において、第1及び第4発射数カウンタの値を1減算してから、本処理を終了する。一方、ステップS8114で否定判別された場合には、ステップS8116において、第1発射数カウンタの値を1減算してから、本処理を終了する。
尚、個別の詳細な説明は省略するが、本実施形態では、遊技球の発射数の他にも、第1大当たり状態の発生回数、第2大当たり状態の発生回数、高入球状態におけるスルーゲート34への遊技球の通過回数、高入球状態における第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球数をそれぞれ計測する特定計測カウンタを備えるとともに、計測するための処理が行われるようになっている。
また、本実施形態では、上記した発射数や、第1大当たり状態の発生回数、第2大当たり状態の発生回数、高入球状態におけるスルーゲート34への遊技球の通過回数、高入球状態における第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球数等の計測する特定計測手段及び特定記憶手段としての各特定計測カウンタは、モバイル連動遊技を開始してからモバイル連動遊技を終了するまでの対応する値を計測する個人用特定計測カウンタと、モバイル連動遊技に関係なく、所定期間(例えば、3日間)の対応する値を計測する統計用特定計測カウンタとが設けられている。尚、統計用特定計測カウンタは、所定期間の通算の値が計測されるのではなく、日毎に分けられている。例えば、3日分の特定計測カウンタの特定計測値を記憶する構成であれば、1日前の各種特定計測カウンタの値を記憶する1日前記憶エリアと、2日前の各種特定計測カウンタの値を記憶する2日前記憶エリアとを備えるとともに、電源オフに際して、2日前記憶エリアの値を消去し、1日前記憶エリアの値を2日前記憶エリアにシフトするとともに、その日1日の最終的な特定計測値を1日前記憶エリアに記憶させるように構成してもよい。本実施形態では、第1及び第2可変入賞装置32a、32bが可変入球手段を構成し、第2始動入賞装置33bが開閉入球手段、始動入球手段を構成し、スルーゲート34がサポート入球手段を構成する。また、第1〜第4発射数カウンタ、第1大当たり状態の発生回数、第2大当たり状態の発生回数、高入球状態におけるスルーゲート34への遊技球の通過回数、高入球状態における第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球数を計測する特定計測カウンタの計測値が特定測定情報に相当する。
そして、モバイル連動遊技を行った遊技者が、モバイル連動遊技を終了させるべく、装飾図柄表示装置42(表示手段)においてQRコードを発行させるコード発行処理を行った場合、モバイル連動遊技中の大当たり状態の総発生回数や総変動回数等の遊技情報とともに、第1〜第4発射数カウンタ及びその他の特定計測カウンタの計測情報が含まれたQRコードが発行される。尚、QRコードの表示画面を閉じた場合、遊技者個人の上記各種特定計測カウンタの値は消去される一方で、統計用の特定計測カウンタについては、その時点では消去されない(例えば、3日が経過した時点で消去される)。
また、サーバを運営する遊技機メーカー側では、第1発射数カウンタの値に基づいて、そのパチンコ機10の稼働状況等を把握することができる。さらに、第1可変入賞装置32aが開状態とされる大当たり状態の回数と、第2発射数カウンタの値とに基づいて、第1可変入賞装置32a周りの遊技釘の状況等を把握することができ、第2可変入賞装置32bが開状態とされる大当たり状態の回数と、第3発射数カウンタの値とに基づいて、第2可変入賞装置32b周りの遊技釘の状況等を把握することができる。加えて、高入球状態における第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球数と、第4発射数カウンタの値とに基づいて、第2始動入賞装置33b周りの遊技釘の状況等を把握することができ、高入球状態におけるスルーゲート34の通過回数と、第4発射数カウンタの値とに基づいて、スルーゲート34周りの遊技釘の状況等を把握することができる。
また、本実施形態では、その遊技者のモバイル連動遊技における遊技球の発射回数に応じて、モバイル連動遊技のランク付けが行われ、ランクに応じて演出の内容に変化を生じさせることができる(今までは導出させる可能性のなかった演出を導出させたり、カスタマイズ機能を充実させたりする)ようになっている。
以上詳述したように、第5実施形態では、携帯通信端末を介して、パチンコ機10とサーバとの間で情報のやりとりを行うモバイル連動遊技を行うにあたって、装飾図柄表示装置42において表示するQRコードに対し、遊技者の遊技履歴(経歴・経験)等を把握可能な遊技情報を含ませる場合には、特定期間における特定事象の回数を計測する第1〜第4発射数カウンタやその他の特定計測カウンタの特定計測情報(第1大当たり状態中の総発射数、高入球状態中の総発射数、高入球状態における第2始動入賞装置33bへの入賞数等)をも含ませるように構成されている。このため、サーバを運営する遊技機メーカー側では、遊技情報だけでなく、特定計測情報を集計・解析等して、パチンコ機10が実際に設置されて遊技されている現場(遊技ホール等)での使用状況等を、いち早く、正確に、幅広く把握することができる。従って、かかる情報等を参考にして、より良いパチンコ機10の開発を進めることができる。
より具体的に、第1可変入賞装置32aや、第2可変入賞装置32bを狙って遊技球を打ち出す状態である第1大当たり状態や第2大当たり状態において、第1大当たり状態や第2大当たり状態が終了するまでに遊技球を何個発射させたのかを把握することができる。すなわち、大当たり状態は、第1可変入賞装置32aや第2可変入賞装置32bに上限数の遊技球を入球させれば終了することとなるため、第1大当たり状態や第2大当たり状態中の遊技球の発射総数(大当たり状態を終了させるまでに要した遊技球の発射総数)を計数することで、第1可変入賞装置32aや第2可変入賞装置32bへの遊技球の入球し易さ(可変入賞装置32a、32bの周りの遊技釘等の状況)を把握することができる。
尚、例えば、第1大当たり状態や第2大当たり状態が終了するまでの時間を計測し、これに基づいて、第1可変入賞装置32aや第2可変入賞装置32bへの遊技球の入球し易さを推測可能に構成することも考えられる。但し、大当たり状態においてエラー状態が発生した場合に対処できなかったりするおそれがある。このため、本実施形態のように、遊技球の発射数で遊技球の第1可変入賞装置32aや第2可変入賞装置32bへの至り易さを推測する(把握する)ことが望ましい。
さらに、本実施形態では、高入球状態において発射された遊技球の数と、高入球状態(確変モードや時間短縮モード)において第2始動入賞装置33bに入球した遊技球の数と、高入球状態においてスルーゲート34を通過した遊技球の数とについても計数し、当該特定計数情報を、携帯通信端末を介して、サーバに送信するように構成されている。このため、高入球状態において発射された遊技球の数と、高入球状態において第2始動入賞装置33bに入球した遊技球の数とに基づいて、高入球状態において発射した遊技球の総数に占める第2始動入賞装置33bに入球した遊技球の数の割合、すなわち、高入球状態における第2始動入賞装置33bへの入球させ易さを把握することができる。より具体的には、本実施形態の高入球状態とは、開状態とされている第2始動入賞装置33bを狙って遊技球を右側方領域に発射させる(所謂、右打ちする)期間であり、その高入球状態における遊技球の発射総数、及び、第2始動入賞装置33bへの入球総数を計ることで、パチンコ機10が実際に設置されて遊技される現場(遊技ホール等)での、遊技球の第2始動入賞装置33bへの至り易さの状況、例えば、第2始動入賞装置33bの周りの遊技釘等の状況を把握することができる。
尚、例えば、高入球状態となっている期間の長さ(時間)と、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球数とを計測し、これらに基づいて、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球し易さを推測可能に構成することも考えられる。但し、高入球状態において遊技球を発射させ続けた場合と、高入球状態において遊技球を発射させない期間(例えば、休憩をはさんだ等)が存在した場合とを比較すると、同じ時間だけ遊技球を打ち出しているのに後者の方が、遊技球が第2始動入賞装置33bに入球する割合が比較的大きく低下してしまい、遊技球の第2始動入賞装置33bへの至り易さを判断する材料にならなくなってしまうおそれがある。このため、本実施形態のように、遊技球の発射数で遊技球の第2始動入賞装置33bへの至り易さを推測する(把握する)ことが望ましい。
加えて、高入球状態において発射された遊技球の数と、高入球状態においてスルーゲート34を通過した遊技球の数とに基づいて、高入球状態において発射した遊技球の総数に占めるスルーゲート34を通過した遊技球の数の割合、すなわち、高入球状態におけるスルーゲート34への通過させ易さを把握することができるようになる。より具体的には、右打ちを行う期間における遊技球の発射総数、及び、スルーゲート34への入球総数を計ることで、パチンコ機10が実際に設置されて遊技される現場(遊技ホール等)での、遊技球のスルーゲート34への至り易さの状況、例えば、スルーゲート34の周りの遊技釘等の状況を把握することができる。
また、第5実施形態では、その遊技者のモバイル連動遊技における遊技球の発射回数に応じて、モバイル連動遊技のランク付けが行われ、ランクに応じて演出の内容に変化を生じさせることができるようになっている。つまり、上記第1実施形態では、所定の遊技者がこれまでに所定のパチンコ機10をどれだけ遊技したかを計る物差し(目安)としては、例えば、遊技者にとって有利な大当たり状態の発生回数、当否抽選を行った回数、或いは、始動入賞ユニット33への入球数等が挙げられるが、これらは、遊技者毎の遊技の展開(運)や、遊技者が遊技しているパチンコ機10の遊技釘等の状況等によって大きく変わり得るものである。これに対し、第5実施形態のように、遊技領域に発射された遊技球の数を計数し、それを、これまでに所定のパチンコ機10をどれだけ遊技したかを計る物差しとして利用することで、より公平な評価がおこなわれることとなる。このため、例えば、遊技時間は同じでも大当たり状態の発生回数が多い遊技者に比べ、評価されないので面白くなく、これに起因して遊技自体から遠ざかってしまう等といった事態を抑制することができる。
加えて、本実施形態では、発射レール61上を移動する遊技球を検知する発射検知スイッチ401が設けられ、当該発射検知スイッチ401の検知情報に基づいて、遊技球の発射数を計測するように構成されている。このため、例えば、発射装置60の動作に基づいて発射数の計数を行うような場合に比べて、より正確に計数を行うことができる。また、発射検知スイッチ401を遊技領域に設けることで、当該発射検知スイッチ401によって遊技球の動作が阻害されたり、発射検知スイッチ401が遊技領域において視認されることで意匠性の低下を招いたりすること等を防止することができる。
さらに、案内レール50を逆流し、案内レール50と発射レール61との間の隙間からファール球通路72(図3参照)へと排出された遊技球を検知するファール球検知スイッチが設けられている。これにより、発射装置60によって発射されたものの、遊技領域にまで至らなかった遊技球を遊技領域に発射された遊技球の計数に含ませないようにすることができる。また、上記発射検知スイッチ401は、発射レール61側に設けられているため、案内レール50を逆流してきた遊技球を検知することはない。さらに、ファール球検知スイッチについても、案内レール50を移動する遊技球を検知することはない。従って、遊技領域に発射された遊技球の数をより確実に把握することができる。加えて、発射装置60の極力近くに発射検知スイッチ401を設けることで、発射検知スイッチ401と遊技球との衝突を避けつつ、確実に検知が行われるようにするための構成の簡素化等を図ることができる。
また、本実施形態では、遊技球の発射数等の特定計数情報を計測する特定計数カウンタは、モバイル連動遊技を行う遊技者個人用のものだけでなく、日の途中で遊技者が交代したとしてもその日にパチンコ機10の電源が入れられてから通算の特定計数情報を計測する統計用のものも設けられている。そして、遊技者が、モバイル連動遊技を終了させる場合に、携帯通信端末でQRコードを読取り、サーバにアクセスすると、各種遊技情報とともに、遊技者個人用の特定計数情報だけでなく、統計用の定計数情報についても、サーバ側に送られるようになっている。これにより、サーバにおいてより多くの特定計測情報を得ることができる。
(第6実施形態)
上記第1実施形態等においては、モバイル連動遊技を終了させる際に、装飾図柄表示装置42において表示された遊技情報及び選択情報等を含む2次元コードを遊技者が携帯通信端末を手で持って読取り作業を行い、モバイル連動遊技を開始させる際に、サーバにアクセスした携帯通信端末の表示部に表示されたパスワードを遊技者がパチンコ機10に手入力するように構成されているが、特にかかる構成に限定されるものではない。
以下、第6実施形態について、特定期間や特定事象の具体例を挙げつつ、図39〜図44等を参照して説明する。尚、基本構成については、上記第1実施形態等と同様であるため、その説明を省略するとともに、同じ部材名称及び部材番号を用いて説明する。
図40に示すように、内枠12の樹脂ベース38には、遊技盤30の右下部に対応する位置において、液晶表示装置によって構成される表示手段としてのサブ表示装置411が設けられている。つまり、上記第1実施形態等では、遊技情報及び選択情報等を含む符号情報としてのQRコードが装飾図柄表示装置42に表示されるようになっていたが、本実施形態では、符号情報としてのQRコードが装飾図柄表示装置42に表示されるのは初回登録に際しての1回のみとなっており、あとは、サブ表示装置411において表示されるようになっている。
さらに、サブ表示装置411の中央部直上方位置には、撮影位置検知手段としてのモバイル用カメラ412が設けられている。モバイル用カメラ412はサブ制御装置262と電気的に接続されており、サブ表示装置411はサブ制御装置262からの信号に基づいて駆動制御される図示しない専用の表示制御装置と電気的に接続されている。加えて、図40に示すように、内枠12の樹脂ベース38のうち、サブ表示装置411の直下方位置には、遊技盤30の前面に貼着されるパチンコ機10の登録番号等を示す証紙(図示略)を前方から視認可能とするための覗き窓413が形成されている。
また、図39、図41等に示すように、前面枠セット14には、サブ表示装置411、モバイル用カメラ412、及び、覗き窓413の前方に対応する位置において、携帯通信端末431を設置可能な設置部414が設けられている。設置部414は、上方及び左方に開口した略ポケット状をなしており、基本的に透明な樹脂材料(例えば、ポリプロピレン等)によって構成されている。但し、本実施形態の設置部414の後壁部は、透明なガラスユニット137によって構成されている。
図41等に示すように、本実施形態で対象とされる携帯通信端末431としては、1枚の板状体をなし、少なくとも表面側に表示部432(液晶表示部)があり、裏面側に撮影部としてのカメラ(以下、携帯カメラ433と称する)が設けられているスマートフォンを意図している。尚、本実施形態の携帯通信端末431は、QRコードを読取り可能な機能を有していることとし、携帯カメラ433を含めたQRコードを読取るための機能を有する装置が読取装置を構成する。但し、スマートフォンに限らず、その他の形式の携帯通信端末を利用することも可能なように構成してもよい。
加えて、図41、図43(a)、図44等に示すように、設置部414は、表示部432が前方又は後方を向いて起立した姿勢の携帯通信端末431を設置可能に構成されている。すなわち、携帯通信端末431を横向きにしたり、寝かせたりした状態では設置不可能(左方にはみ出させるようにして載せることはできるかもしれないが、サブ表示装置411に表示された符号情報を携帯通信端末431に読取らせる等の詳しくは上述する機能が全く機能しない)となっている。尚、図43に示すように、設置部414は、当該設置部414を前面枠セット14の本体に取付けるためのねじ孔416が形成された取付片415を備えている。当該取付片415は、設置部414の取付後において、前面枠セット14の前面側に取付けられる装飾のカバーにより前方が覆われる(ほぼ視認不可能に隠される)ようになっている(図39参照)。
また、図43、図44等に示すように、本実施形態では、設置部414に設置された携帯通信端末431を上下に変位させることのできる駆動手段としてのリフト装置421が設けられている。リフト装置421は、設置部414の底壁部417の上方に重なるようにして配置される土台422を備えており、当該土台422を、前面枠セット14の裏面側に設けられた図示しないモータ等で、図44(a)に示す下方の「コード読取らせ位置」と、図44(b)に示す上方の「コード読取り位置」との間を上下に変位させるようになっている。尚、詳しくは後述するが、「コード読取り位置」というのは、ピンポイントの位置ではなく、ある程度の範囲を持ったものである。
本実施形態では、図44(a)に示すように、基本的に、土台422が下方の「コード読取らせ位置」にある状態で、携帯通信端末431を表示部432が前方を向く姿勢(以下、「前向き」とも称する)で設置することで、携帯通信端末431の裏面側にある携帯カメラ433が、サブ表示装置411の表示領域の範囲内に収まるようになっている。つまり、携帯カメラ433がサブ表示装置411に表示される符号情報等を読取り可能な相対位置関係となる。
一方、図44(b)に示すように、土台422が上方の「コード読取り位置」にある状態で、携帯通信端末431を表示部432が後方を向く姿勢(以下、「後向き」とも称する)で設置することで、パチンコ機10側のモバイル用カメラ412が、携帯通信端末431を表示部432の範囲内に収まるようになっている。つまり、モバイル用カメラ412が携帯通信端末431の表示部432に表示される符号情報等を読取り可能な相対位置関係となる。ちなみに、土台422は、左端部から上方に突出するストッパ突部423を備えており、土台422の載置された携帯通信端末431が土台422ひいては設置部414から左方に脱落し難いように構成されている。
但し、図43(a)に示すように、設置部414の右側壁部418の上縁部は、前壁部419の上縁部よりも下方に位置するとともに、右側壁部418の下縁部は、底壁部417よりも上方に位置し、さらに、ストッパ突部423の上縁部は、設置部414の右側壁部418の上縁部よりもかなり下方に位置している。当該構成によって、設置部414に設置された携帯通信端末431の右上部を左側に押し、携帯通信端末431を傾けて、携帯通信端末431の左上部を設置部414よりも左方に突出させ、設置部414から取出し易いようになっている。
また、図44(a)に示すように、覗き窓413は、設置部414の底壁部417やコード読取らせ位置(下方位置)にある土台422よりも上方に位置しており、設置部414に携帯通信端末431が設置されていない状態では、透明な設置部414の前壁部419や、ガラスユニット137のうち設置部414の後壁部に相当する部位を介して、覗き窓413の奥側に証紙が見えるようになっている。さらに、サブ表示装置411は、設置部414の前壁部419の上縁部よりも下方に位置しており、本実施形態のサブ表示装置411の上下幅は、設置部414の前壁部419の上下幅の半分よりも若干短くなっている。つまり、サブ表示装置411の表示領域の面積や配置は、携帯通信端末431の携帯カメラ433と対向し得る範囲を想定して設定されているが、必要以上に大きくなることを避けており、携帯通信端末431の表示部432の面積よりは小さくなっている。加えて、本実施形態では、モバイル用カメラ412についても、設置部414の前壁部419の上縁部よりも下方に位置している。これにより、遊技者にモバイル用カメラ412が向けられているのではないかという嫌悪感を遊技者が抱いてしまうおそれを抑制することができる。
尚、設置部414は、極力多くの機種のスマートフォンやスマートフォンケースの形状(大きさ)に対応できるように若干大きめに形成されている。さらに、前面枠セット14のうち設置部414の直上には、凹凸のデザインがなく、携帯通信端末431の設置部414に対する出し入れ動作を妨げないようになっている。また、携帯通信端末431には、表示部432のある表面側にもカメラが付いているものもあるが、本実施形態では使用しないようになっている。尚、本実施形態では、スマートフォンよりも大型のタブレット型端末には対応していないが、対応させてもよい。
加えて、図41に示すように、設置部414の前壁部419の上面には、目印としての前後に延びる中央合わせライン420が形成されている。本実施形態では、左右方向において、当該中央合わせライン420と、モバイル用カメラ412の横幅方向の中心との位置が一致するように構成されている。このため、中央合わせライン420と、携帯通信端末431の横幅方向の中心とを合わせることで、左右方向において、携帯通信端末431の横幅方向の中心と、モバイル用カメラ412の横幅方向の中心とが一致するようになっている。
次に、本実施形態におけるモバイル連動遊技の流れについて説明する。先ず、モバイル連動遊技の初回登録(上記第1実施形態参照)に際して、装飾図柄表示装置42に表示された初回登録専用のQRコードを携帯通信端末431で読取り、そのまま携帯通信端末431でサーバにアクセスした場合に、「専用のアプリケーションのダウンロードを開始します」という項目で同意すると、モバイル連動遊技用のアプリケーション(以下、「連動アプリ」とも称する)が携帯通信端末431にダウンロードされることとなる。かかる連動アプリが携帯通信端末431にダウンロードされることで、携帯通信端末431が、詳しくは後述するモバイル連動遊技に関する動作を実行可能となる
また、初回登録を行うことで、サーバからパスワードが発行されるようになる。図41等に示すように、本実施形態のパスワード434は、記号(文字、数字等)の羅列(組合わせ)によって構成されるのではなく、2次元コード(本例ではQRコード)というかたちで発行される。尚、本例のパスワード434はQRコードの態様となっているが、以下の説明においても、便宜上、「パスワード434」として記載する。また、本実施形態では、携帯通信端末431の表示部432においてQRコードというかたちで表示されるパスワード434が「媒介情報」に相当する。
さらに、本実施形態のパスワード434には、例えば、遊技者のこれまでの遊技情報に基づくモバイル連動遊技のランク等の情報や、遊技者の遊技に関する好みに関する情報(選択情報に基づく情報)や、遊技者(携帯通信端末431)を特定する情報や、遊技者がサーバのウェブページで設定した各種設定(例えば、キャラクタのコスチュームを選択する等の演出のカスタマイズ等)を示す情報や、前回のモバイル連動遊技に関する情報(何日ぶりだとか、前回の遊技では大当たりに何回当選したとか等)や、遊技機メーカーからの各種お知らせをするための情報等が含まれるようになっている。これに対応して、パチンコ機10側においても、パスワードに含まれる情報を記憶し、その情報をモバイル連動遊技に反映させる(その情報に基づくモバイル連動遊技を実行する)際に参照される反映情報記憶手段としても、ランク記憶エリア、嗜好情報記憶エリアだけでなく、遊技者がサーバのウェブページで設定した各種設定を記憶するエリアや、前回のモバイル連動遊技に関する情報に対応する情報を記憶するエリアや、遊技機メーカーからの各種お知らせを記憶するエリア等が設けられている。
尚、2回目以降のモバイル連動遊技を開始する場合には、携帯通信端末431の表示部432に表示される連動アプリのアイコンをタッチ操作して連動アプリを起動させると、モバイル連動遊技を開始しますか(パスワードを発行しますか)という選択肢が表示されるので、それをタッチ操作することで、サーバへのアクセスが行われるとともに、表示部432にパスワード434が表示されるようになっている。また、上記のように、携帯通信端末431のパスワード434は、図41等に示すように、表示部432の上部中央に表示される。
そして、携帯通信端末431を、表示部432にパスワード434が表示された状態とし、その一方で、パチンコ機10側では、演出ボタン125や十字ボタン126を操作して、装飾図柄表示装置42において、メニュー画面からパスワード入力画面を開く。パスワード入力画面を開くことで、同画面に、携帯通信端末431を後向き(図41参照)で設置部414に設置して下さい、という旨のアナウンス表示が行われるとともに、サブ表示装置411においても、例えば、背景色を変化させながら、ここに置いて下さいという旨のアナウンス表示(例えば、設置場所がここであることをアピールするために点滅等しながら、ここに置いて下さいという文字が出る)が行われる。さらには、図44(b)に示すように、リフト装置421の土台422が、上方の「コード読取り位置」に変位するように構成されている。
以上のように状態を整えた後、携帯通信端末431を後向きで設置部414に設置する。このとき、設置部414の前壁部419の上面に形成された中央合わせライン420を目安に、携帯通信端末431の中心線と、モバイル用カメラ412との左右位置を合わせるようにして設置する(この旨もパスワード入力画面でアナウンスする)。携帯通信端末431が設置部414に設置されたことについては、モバイル用カメラ412によって把握可能である。例えば、携帯通信端末431等の前方の通過が確認され、その後、所定時間動作が検知されないことで、携帯通信端末431が設置されたこと等を把握することができる。
また、モバイル用カメラ412によって、設置部414に設置された携帯通信端末431の表示部432に表示されたパスワード434を読取ることができる状態となった場合には、そのままパスワード434の読取り及び反映を行う。尚、本実施形態では、撮影位置検知手段(これに対応する機能は後述する)としてのモバイル用カメラ412が読取手段を兼ねている。
そして、パスワード434の読取り及び反映が完了した時点で、パスワード入力画面において、パスワード入力が完了したことを伝える表示、及び、詳しくは後述するスマホリンク機能を利用するか否かを尋ねる選択肢を表示し、当該選択肢で利用しないを選択した場合、又は、後述するスマホリンク機能の利用設定を完了した場合には、パスワード入力画面を閉じ(演出ボタン125の操作等で消えるようにしてもよいし、ハンドル18の操作があったことに起因して消えるようにしてもよい)、モバイル連動遊技が開始できる状態(例えば、遊技情報の蓄積記憶が行われる状態)とされる。さらに、図44(a)に示すように、リフト装置421の土台422が、下方の「コード読取らせ位置」に変位するように構成されている。
一方、モバイル用カメラ412によって、携帯通信端末431が設置部414に設置されていることは確認されているものの、モバイル用カメラ412によって、携帯通信端末431の表示部432に表示されたパスワード434を読取ることができない状態である場合には、装飾図柄表示装置42において、パスワード434が読み取れないので、携帯通信端末431の左右方向中央部が中央合わせライン420に一致していることを確認しつつ、十字ボタン126を操作して、携帯通信端末431の位置をずらしてください、等といったアナウンス表示が行われる。
また、パスワード入力後、パスワード入力画面でスマホリンク機能を利用することに対応する入力が行われた場合には、携帯通信端末431を一旦設置部414から取出し、裏返してから(前向きで)、設置部414に再度設置する旨のアナウンス表示が行われる。さらに、携帯通信端末431側でも、表示部432において、パスワードの入力が完了したかの項目(パスワード434の表示に利用される領域ではない領域、本例では下側半分の領域で表示される)で「はい」を選択すると、スマホリンク機能を利用するか否かの選択肢が表示されるので、利用するという選択肢を選択する(この操作についても装飾図柄表示装置42でアナウンス表示する)。
また、上記スマホリンク機能を利用する入力操作がなされることによって、モバイル用カメラ412が撮影状態とされ、携帯通信端末431が前向きで設置部414に設置される際に、モバイル用カメラ412によって、携帯通信端末431の携帯カメラ433の位置が特定されるようになっている。モバイル用カメラ412で携帯カメラ433の位置を特定できた場合、或いは、概ね特定できた場合には、サブ表示装置411において、携帯カメラ433と対向する位置に符号情報(演出用符号情報)としてのQRコード(以下、「演出用コード424」とも称する)を表示する。携帯カメラ433でかかる演出用コード424の読取りが開始された場合には、連動アプリの機能により、携帯通信端末431の裏面の携帯カメラ433に隣接して設けられた発光部435(図41参照)が発光するようになっている。当該発光をモバイル用カメラ412で検知すると、演出用コード424をその位置で表示した状態が維持される。
一方、携帯通信端末431からの確認の発光を検知できない場合には、携帯カメラ433が存在する位置として概ね特定した位置の周りに、演出用コード424を変位させながら表示する。また、場合によっては、演出用コード424を拡大、又は、縮小する等してもよい。尚、本実施形態では、撮影位置検知手段及び読取手段としてのモバイル用カメラ412が読取合図検知手段を兼ねている。また、本実施形態では、サブ表示装置411にQRコード(演出用コード424等)を表示させるサブ制御装置262や対応する表示制御装置の機能が情報出力手段を構成する。
さらに、携帯カメラ433による演出コードの読取りが完了した場合には、連動アプリの機能により、携帯通信端末431の裏面の携帯カメラ433に隣接して設けられた発光部435が再度発光するようになっている。当該発光をモバイル用カメラ412で検知すると、パスワード入力画面を消去し、モバイル連動遊技を開始してもらう(遊技球の発射を開始してもらう)ためのアナウンス等を行うようになっている。
また、モバイル用カメラ412による携帯カメラ433の位置の特定ができなかった場合には、サブ表示装置411において演出用コード424を表示する位置を規則的に順次変位させるようになっている。本実施形態では、先ず、図42(a)に示すように、サブ表示装置411の表示領域の左上隅に演出用コード424を表示してから、当該演出用コード424を右方にスライドさせていき、右端に達すると、演出用コード424の上下幅の半ピッチ程下方にずれた位置にまでスライドさせてから、折返して右方にスライドさせていく。以下、携帯通信端末431側からの読取り開始の合図が確認される、或いは、演出用コード424がサブ表示装置411の表示領域を踏破するまでジグザグにスライド変位させる。
演出用コード424が図42(a)のルートで移動しても携帯通信端末431側からの読取り開始の合図が確認されなかった場合には、図42(b)のルートで演出用コード424を移動させる。それでも携帯通信端末431側からの読取り開始の合図が確認されなかった場合には、装飾図柄表示装置42において、携帯通信端末431の位置をずらしてください、等といったアナウンス表示を行う。
尚、演出用コード424を読取った携帯通信端末431では、連動アプリの機能により、当該演出用コード424に含まれる情報を解析し、対応する演出(連動演出)を行うようになっている。演出用コード424は1種類ではなく、多数用意されており、装飾図柄表示装置42における演出等と連動して表示切替されるように構成されている。また、連動演出としては、パチンコ機10側で行われる演出をさらに盛り上げるための演出といったものだけでなく、パチンコ機10側で行われる演出の補足説明等も含まれる。ちなみに、連動演出は、携帯通信端末431が有する機能、例えば、表示部432や、スピーカや、振動装置を利用して行われる。
例えば、リーチ状態の発生とともに大当たり状態への発生期待度が約40%の魚群予告演出が発生した場合に、さらに、携帯通信端末431の表示部432でイルカ群予告演出が発生した場合には大当たり状態への発生期待度が約80%にまで向上し、クジラ予告演出が発生した場合には大当たり状態の発生が確定するように構成してもよい。また、例えば、上記第3実施形態等の「特定演出」の遊技説明(規定時間内にプラチナ魚群を探し出すこと等)を携帯通信端末431の表示部432で行うように構成してもよい。さらに、例えば、装飾図柄表示装置42の演出と連動させて、携帯通信端末431の表示部432、スピーカ、及び、振動装置を利用して(バイブ機能を起動させ)、遊技者に着信があったような演出を導出し、遊技者が携帯通信端末431を手に取った(設置部414から離された)場合に携帯通信端末431の表示部432等で導出される(例えば、手に取った瞬間や所定時間後に表示態様が変化する)こととなる連動演出を視認させるといった構成をしてもよい。また、携帯通信端末431の表示部432に表示された文字等が読み難い場合には、携帯通信端末431そのものの機能である表示部432の表示を拡大させる機能を使用して拡大して見ることもできる。
尚、携帯通信端末431が設置部414に設置され、モバイル連動遊技(スマホリンク)が行われている場合に、上記のような補足説明は、携帯通信端末431の表示部432に表示され、モバイル連動遊技が行われていない場合や、モバイル連動遊技中でも携帯通信端末431が設置部414に設置されていない場合には、パチンコ機10のサブ表示装置411そのものでかかる補足説明が行われるように構成してもよい。
モバイル連動遊技を終了させる場合には、メニュー画面からコード発行画面を表示する。本実施形態では、本日の遊技情報等を含む符号情報としてのQRコードについても、サブ表示装置411において表示される。ここで、上記のように、携帯通信端末431においてパチンコ機10の演出に連動した連動演出を行わせていた(スマホリンク機能を利用していた)場合には、携帯通信端末431の携帯カメラ433の位置特定が既に完了しているため、かかる位置に、モバイル連動遊技を終了させるためのQRコードを表示する。
そして、携帯通信端末431から、QRコードの読取りを開始したことを示す合図(発光部435のフラッシュ)、及び、QRコードの読取りを完了したことを示す合図(発光部435の2度目のフラッシュ)をモバイル用カメラ412によって検知することで、コード発行画面の表示を終了させるとともに、装飾図柄表示装置42において、情報の送信が完了しましたので携帯通信端末431を忘れずにお持ち帰りください、といった置き忘れ防止のアナウンス表示を行う。
尚、置き忘れ防止のアナウンス表示は、モバイル用カメラ412によって、携帯通信端末431の取出し動作(携帯通信端末431又は遊技者の手の動作)が確認された場合に終了するように構成されている。本実施形態では、撮影位置検知手段、読取手段、及び読取合図検知手段としてのモバイル用カメラ412が設置検知手段を兼ねている。加えて、携帯通信端末431からQRコードの読取りを完了したことの合図を検知した場合に、携帯通信端末431を設置部414から取出し易くするように、土台422が上方のコード読取り位置へと変位し、携帯通信端末431が設置部414から取出された場合に、土台422が下方のコード読取らせ位置に戻るように構成してもよい。
また、スマホリンク機能を利用していなかった場合には、スマホリンク機能の利用を開始する際に行った作業と同等の作業を行うようになっている。つまり、メニュー画面からコード発行画面を表示した場合に、携帯通信端末431の携帯カメラ433の位置が特定されているか否か(例えば、スマホリンク機能の実行中であるか否か)を判別して、否定判別されると、携帯通信端末431を前向きで設置部414に設置する旨のアナウンス表示が行われるとともに、設置部414に設置された携帯通信端末431の携帯カメラ433の位置を特定して、携帯カメラ433での読取りが行われるようにQRコードを表示するための各種制御が行われることとなる。
但し、上記のようにスマホリンク機能を利用している場合には、連動アプリの機能により、携帯通信端末431は起動した状態がキープされるものの、スマホリンク機能を利用しない場合には、携帯通信端末431がスリープ状態(休止状態)となるため、QRコードの読取りを行う場合には、連動アプリを起動させ、モバイル連動遊技を終了する(QRコードの読取りを行う)という項目を選択してから、携帯通信端末431を設置部414に設置することとなる。
以上詳述したように、第6実施形態によれば、モバイル連動遊技を開始する際に、パチンコ機10側では、パスワード入力画面を開き、携帯通信端末431側では、サーバにアクセスしてQRコードの態様をなすパスワード434を発行させ、携帯通信端末431を後向きで設置部414に設置するだけで、携帯通信端末431の表示部432に表示されたパスワード434がモバイル用カメラ412で読取られ、パスワード入力作業が完了する。このため、手入力作業等を行わずとも、比較的簡単かつ迅速にパスワード入力を行うことが可能となり、モバイル連動遊技をスムースに開始させることができる。従って、パスワードの入力が面倒なのでモバイル連動遊技を敬遠してきた遊技者にもモバイル連動遊技に参加してもらう可能性を高めることができるとともに、パスワード入力にかかる労力や時間が縮小され、パスワード入力に関するストレスを抑制しつつ、いち早く遊技に取り掛かることができる。結果として、遊技者に気分よくモバイル連動遊技を行ってもらうことができる。
さらに、モバイル連動遊技を開始させる作業が大変であることが足かせとなって、現在の自身の状況が芳しくない(例えば、隣のパチンコ機10に移動した方が、状況が好転するかもしれない)と思っても、台移動することなく、そのまま不利な遊技を必要以上に続けてしまうといったことを抑制することができる。従って、フットワークを軽くモバイル連動遊技を行うことができ、自身に有利な状況ではないと思いながら無駄に遊技をしてしまう→損をする→遊技が嫌いになるという悪い流れになってしまうことを防止することができる。
また、遊技者の手入力でパスワードを入力するわけではないため、手入力で苦労して入力していたパスワード(例えば、英数字を10字程度組み合わせたもの等)よりも複雑なパスワード(本例では、QRコード)の入力を簡単に入力することができる。これにより、遊技者の手間を増やすことなく(逆に減らしつつ)、サーバから、携帯通信端末431を介して、パチンコ機10に一度に送ることのできる情報量を増やすことができる。従って、より多様で、より面白味のあるモバイル連動遊技を実現させることができる。
さらに、第6実施形態によれば、モバイル連動遊技を終了する際に、パチンコ機10側では、コード発行画面を開き、携帯通信端末431側では、連動アプリが起動した状態で、携帯通信端末431を前向きで設置部414に設置するだけで、サブ表示装置411に表示されたQRコードが携帯通信端末431の携帯カメラ433で読取られ、遊技情報等の出力作業が完了することとなる。このため、遊技者が携帯通信端末431に直接触れて位置合わせを行わずとも、比較的簡単かつ迅速にQRコードの読取り作業を行うことが可能となり、モバイル連動遊技をスムースに終了させることができる。従って、遊技情報等を含むQRコードを読み取る等の作業が面倒なのでモバイル連動遊技を敬遠してきた遊技者にもモバイル連動遊技に参加してもらう可能性を高めることができ、QRコードの読取りに関するストレスを抑制しつつ、いち早く当該パチンコ機10の遊技を終えることができる。結果として、遊技者に気分よくモバイル連動遊技を行ってもらうことができる。
また、モバイル連動遊技を終了させる作業が大変であることが足かせとなって、現在の自身の状況が芳しくない(例えば、隣の台(例えば、同じ機種のパチンコ機10)に移動した方が、状況が好転するかもしれない)と思っても、台移動することなく、そのまま不利な遊技を必要以上に続けてしまうといったことを抑制することができる。従って、フットワークを軽くモバイル連動遊技を行うことができ、自身に有利な状況ではないと思いながら無駄に遊技をしてしまう→損をする→遊技が嫌いになるという悪い流れになってしまうことを防止することができる。
また、本実施形態では、携帯通信端末431を前向きで設置部414に設置する際に、先ずモバイル用カメラ412で携帯通信端末431の携帯カメラ433の位置を特定するようになっており、さらに、モバイル用カメラ412での特定ができなかった場合には、携帯カメラ433の位置を虱潰しに探すようにして、サブ表示装置411で表示されるQRコードの位置を規則的に順次変位させている。このため、携帯通信端末431の形状や、携帯通信端末431のカバー形状や、設置位置のばらつき等に起因して、設置部414に設置される携帯通信端末431の携帯カメラ433の位置が統一されていなくても、サブ表示装置411で表示されるQRコードを確実に携帯カメラ433に読取らせることができる。
加えて、本実施形態では、携帯通信端末431が、サブ表示装置411に表示されるQRコードの読取りを開始した場合に携帯通信端末431が導出する合図(発光部435の発光)をモバイル用カメラ412で検知可能に構成されている。このため、サブ表示装置411のQRコードを携帯通信端末431の携帯カメラ433によって読取ることができる位置に表示できたことを、携帯通信端末431からの反応で確認することができる。このため、携帯通信端末431の携帯カメラ433の位置の特定が行われたことを、パチンコ機10側での判断だけで済ませるような場合に比べ、正確に行うことができる。
さらに、携帯通信端末431の携帯カメラ433の位置の特定ができたことをパチンコ機10側で遅滞なく把握することができることから、その位置でQRコードを表示した状態をキープして、携帯通信端末431によるQRコードの読取りを確実かつスムースに実行させることができる。また、携帯カメラ433の位置を特定できないことも確実に把握できることから、それの対処(本例では、モバイル用カメラ412での特定に失敗した場合には、QRコードの表示位置を変位させる処理に移行し、QRコードを変位させても特定ができない場合には、携帯通信端末431の位置をずらしてもらうアナウンスを行う)も比較的迅速に行うことができる。
また、携帯通信端末431が、サブ表示装置411に表示されるQRコードの読取りを完了した場合に携帯通信端末431が導出する合図(発光部435の2度目の発光)をモバイル用カメラ412で検知可能に構成されている。このため、携帯通信端末431の携帯カメラ433によって、サブ表示装置411のQRコードの読取りが完了したことを、携帯通信端末431からの反応で確認することができる。このため、携帯通信端末431によるQRコードの読取りが完了したことを、パチンコ機10側での判断だけで済ませるような場合に比べ、正確に行うことができる。
さらに、携帯通信端末431によるQRコードの読取りが完了したことをパチンコ機10側で遅滞なく把握することができることから、現在のQRコードを表示する処理を直ちに終了して、次の処理(例えば、携帯通信端末431の持ち忘れの注意を促す表示を行う等)にスムースに移行させることができる。また、QRコードの読取が完了できないことも確実に把握できることから、それの対処(QRコードの読取りが上手く行われないので携帯通信端末431の向きや撮影モード等をご確認ください、まだ携帯通信端末431を設置部414から取出さないでください等といったアナウンスを行う等)も比較的迅速に行うことができる。
さらに、モバイル用カメラ412によって、設置部414に携帯通信端末431が設置されたことや、設置部414から携帯通信端末431が取出されたことを把握することができる。このため、モバイル連動遊技、特に、携帯通信端末431の携帯カメラ433にQRコードを読取らせるための準備や、モバイル用カメラ412に携帯通信端末431の表示部432に表示されたQRコード(パスワード434)を読取らせるための準備等をスムースに遅滞なく行うことができる。また、モバイル連動遊技を終了した際に、携帯通信端末431が取出されたことが確認されるまで装飾図柄表示装置42等において携帯通信端末431を忘れずにお持ちくださいといったアナウンスを行う等、携帯通信端末431を設置部414に置き忘れるといった事態を防止する対策を講ずることができる。
また、本実施形態では、設置部414に設置された携帯通信端末431を変位させるリフト装置421を備えている。このため、携帯通信端末431の携帯カメラ433と、サブ表示装置411にて表示するQRコードとの位置がどうしても合致しない場合、或いは、携帯通信端末431の表示部432で表示されるパスワード434と、モバイル用カメラ412との位置がどうしても合致しない場合等において、十字ボタン126等への操作で(遊技者が携帯通信端末431を触ることなく)設置部414に設置された携帯通信端末431の位置をずらして読取りを再度試みることができる。従って、携帯通信端末431やそのカバーの形状等が多種多様であっても、大概のものを対応可能とすることができる。
より具体的に、本実施形態では、リフト装置421の土台422が下方の「コード読取らせ位置」にある場合、前向きの携帯通信端末431の携帯カメラ433で、サブ表示装置411のQRコードを読取ることは可能であるが、モバイル用カメラ412で後向きの携帯通信端末431の表示部432のパスワード434を読取ることは不可能な高さ位置関係となる。一方、リフト装置421の土台422が上方の「コード読取り位置」にある場合、モバイル用カメラ412で後向きの携帯通信端末431の表示部432のパスワード434を読取ることは可能であるが、前向きの携帯通信端末431の携帯カメラ433で、サブ表示装置411のQRコードを読取ることは不可能な高さ位置関係となる。この点、本実施形態では、状況に応じてリフト装置421の土台422が上下に変位する上、携帯通信端末431の表示部432に表示されたパスワード434をモバイル用カメラ412で読取る際には、十字ボタン126の操作で携帯通信端末431(携帯カメラ433)の上下位置の微調整ができることから、パチンコ機10と携帯通信端末431との間の双方向の情報のやりとりを確実に行うことができる。
尚、本実施形態では、設置部414の前壁部419の上面に目印として中央合わせライン420が形成されている。さらに、携帯通信端末431においてパスワード434は表示部432(携帯通信端末本体)の横幅方向中央部に表示される。このため、携帯通信端末431の表示部432に表示されたパスワード434を読取る際に、左右方向において、かかる中央合わせライン420と、携帯通信端末431の横幅方向中央部とを位置合わせしてもらうことができれば、携帯通信端末431のパスワード434と、モバイル用カメラ412との左右方向における位置合わせはできる。あとは、リフト装置421を十字ボタン126で操作しながら、モバイル用カメラ412と携帯通信端末431の表示部432のパスワードとの上下方向における位置合わせを必要に応じて行うだけで済み、位置合わせを行うための構成の簡素化等を図ることができる。尚、リフト装置421が自動で動くように構成してもよい。
加えて、設置部414は、縦向きとした携帯通信端末431を設置可能に構成されている。このため、携帯通信端末431が縦向きにも横向きにも設置できる場合に比べ、携帯通信端末431の携帯カメラ433の位置をある程度限定することができ、結果として、サブ表示装置411の表示面積を最小限で済ませることができる。さらに、サブ表示装置411の表示面積は、携帯通信端末431の表示部432の面積よりも小さく、パチンコ機10側のサブ表示装置411に関するコストの削減、制御の簡素化等を図りつつ、より大画面の携帯通信端末431の表示部432を利用した演出等を行うことができる。加えて、本実施形態では、サブ表示装置411の上下幅を極力短くしたことにより、サブ表示装置411の直下方において、設置部414を介して前方から視認可能な位置に、遊技盤30に貼着された証紙を前方から覗かせるための覗き窓413の形成スペースを確保できている。
また、第6実施形態では、パスワード入力完了後、モバイル連動遊技中において、携帯通信端末431の表示部432を利用した連動演出が導出されるスマホリンク機能を利用可能に構成されている。つまり、携帯通信端末431を前向きで設置部414に設置するとともに、携帯カメラ433でサブ表示装置411に表示される演出用のQRコード(演出用コード424)を読取らせることで、携帯通信端末431にダウンロードされた連動アプリの機能により、読取った演出用コード424に対応する演出や、補足説明等のアナウンスが携帯通信端末431の表示部432やスピーカ等によって行われるようになっている。
このように、本実施形態では、遊技者のものである携帯通信端末431を借りて、演出やアナウンス等を実行することができる。このため、単純に演出を行うことのできる箇所が増えるとともに、携帯通信端末431の機能を利用する(パチンコ機10には備わっていない振動装置の振動等を演出に利用したり、携帯通信端末431にダウンロードされている連動アプリによって、パチンコ機10から少しの情報を入れただけでより多くの演出を行うようにしたりする)ことができ、より多様でより複雑な演出を導出することができる。また、設置部414に設置したままの携帯通信端末431の表示態様や音声態様等を見聞きする等して楽しむのは勿論のこと、例えば、携帯通信端末431を手に取って携帯通信端末431の表示部432等に導出された演出を見る等することもでき、従来にはない格好で演出を堪能することができる。特に、各遊技状態や演出等の補足説明を行う場合に、演出のメインとなる装飾図柄表示装置42等でかかる補足説明を行ってしまうと、演出性が低下してしまう(感情移入し難くなったり、意匠性の低下等を招いたりする)ことが懸念されるが、携帯通信端末431の表示部432で行うことによって、かかる懸念を払拭することができる。
また、第6実施形態のスマホリンク機能では、サブ表示装置411に表示されたQRコードを携帯通信端末431に読取らせ、携帯通信端末431にて対応する連動演出を導出させる構成となっている。このため、パチンコ機10本体側の制御装置で直接的に携帯通信端末431を表示制御すること、ひいては、パチンコ機10と携帯通信端末431とを制御用の配線で電気的に接続することを不要なものとすることができる。従って、携帯通信端末431を使用しての演出を比較的簡単に行うことができる。
さらに、モバイル連動遊技中において、パチンコ機10と携帯通信端末431との情報のやりとりを通じて、携帯通信端末431においてパチンコ機10側の演出と絡めた連動演出を導出することが可能となる。従って、携帯通信端末431を、パチンコ機10とサーバとの間の情報のやりとりのつなぎ役だけでなく、演出媒体として利用することができ、モバイル連動遊技のポテンシャルを十分に発揮することができる。
(第7実施形態)
上記第6実施形態では、設置部414自体が変位することはないが、スマホリンク機能の利用に際し、設置部414自体が変位するように構成してもよい。さらに、設置部414、ひいては、設置部414に設置された携帯通信端末431の動作と、携帯通信端末431の携帯カメラ433で読取られるQRコードの動作(位置変化)とを一致させるように構成してもよい。また、携帯通信端末431を動作させるのではなく、所定の表示手段に表示された符号情報としての2次元コード(QRコード等)を読取るカメラ等を有する読取装置と、表示部とを備える可動表示装置を遊技機の本体に対して相対変位可能となるように遊技機に備え付け、当該可動表示装置を動作させつつ、可動表示装置において演出を行うように構成してもよい。以下、第7実施形態について、図46等に示す態様例について説明する。
図46に示すように、本実施形態では、それぞれ複数種類の識別情報の付された3つのリール842L、842M、842Rを具備する可変表示装置842と、可変表示装置842の上方に設けられ、液晶表示装置によって構成される装飾図柄表示装置815とを具備するスロットマシン810に具体化される。また、本実施形態では、遊技者に携帯通信端末431を設置できる設置部414は設けられておらず、上記第1実施形態等のように、遊技者は、演出ボタン878や十字ボタン879の操作でパスワードを手入力してモバイル連動遊技を開始し、装飾図柄表示装置815に表示されたQRコードを読取ることでモバイル連動遊技を終了するようになっている。
さて、本実施形態では、表(前)面側において液晶表示装置により構成される表示部852と、裏(後)面側においてQRコードを読取るカメラを有する読取装置と、読取装置によって読取られたQRコードに応じた演出を表示部等で実行させる制御装置とを具備する可動表示手段としての可動表示装置851と、可動表示装置851を変位させる駆動手段としての駆動機構861とを備えている。
装飾図柄表示装置815、及び、可変表示装置842は、透明な強化ガラスなどの板状体によって遊技者が触れない領域に配置されている。また、本実施形態では、スロットマシン810ほぼ中央の可変表示装置842の前方空間と、その上方の装飾図柄表示装置815の前方空間とが繋がっており、本例では、可動表示装置851がかかる領域に設置されている。より具体的に、本実施形態の可動表示装置851は、装飾図柄表示装置815の右下部前方に位置する基準位置と、装飾図柄表示装置815の前方の範囲内で前記基準位置から外れた位置にあるメイン演出位置と、可変表示装置842のリール842L、842M、842R前方の特殊演出位置との間を変位可能に構成されている。
本実施形態の可動表示装置851のカメラは、可動表示装置851の左側(仮に可動表示装置851の裏面側を正面視したとすると右側)で、かつ、上下方向中央よりもやや下の部位に配置されている。基準位置においては、可動表示装置851の下部や右側部が装飾図柄表示装置815から外周側にはみ出しているが、カメラは装飾図柄表示装置815の表示部の範囲内に収まるようになっている。このため、装飾図柄表示装置815の右下部にQRコードを表示すると、基準位置にある可動表示装置851は、かかるQRコードを読取り、表示部852にて対応する演出表示を行うこととなる。加えて、可動表示装置851は、表示部852における表示演出を実行するためのプログラムや画像データ等を有しており、QRコードを参照して、いずれの表示演出を実行するのかを選択し、実行することとなる。
また、可動表示装置851のカメラはスロットマシン810の電源オンの状態であれば基本的に常に読取り状態となっている。より具体的に、装飾図柄表示装置815において表示されるQRコードには、所定の演出を開始する情報を含むもの(以下、「開始コード」とも称する)、及び、所定の演出を終了する情報(以下、「終了コード」とも称する)を含むものが存在する。これに対応して、可動表示装置851は、終了コードを読取ると、開始コードだけ(開始コードの開始情報だけ)を読取り対象とする第1読取りモードとなり、開始コードを読取ると、その他のQRコードも読取り対象となる第2読取りモードとなる。
ここで、可動表示装置851において所定間隔毎に行われる読取り処理について、図48を参照して説明する。先ず、ステップS8301では、第1読取りモードである場合にオン設定され、第2読取りモードである場合にオフ設定される読取りモードフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS8301で肯定判別された場合には、ステップS8302において、開始コードを読取ったか否か(より具体的には開始コードを示す情報があるか否か)の判別を行う。ステップS8302で否定判別された場合、すなわち、開始コードが読み取られていなかった場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS8302で肯定判別された場合には、ステップS8303において、開始コードに含まれる演出情報を解析して、表示部852に表示させるための表示設定処理を行う。続くステップS8304では、読取りモードフラグをオフ設定する。その後、本処理を終了する。
また、ステップS8301で否定判別された場合には、ステップS8305において、読取られたQRコードに含まれる演出情報を解析して、表示部852に表示させるための表示設定処理を行う。尚、読取りモードフラグがオフの状態で、前回と同じQRコードが読み取られた場合や、QRコードが読み取られなかった場合には、前回の表示態様を引き継いだ表示(例えば、静止画であれば同じ画像を表示し、一連の流れのある動画であれば続きの画像を表示する)ようになっている。
ステップS8305の後、ステップS8306では、読取られたQRコードは終了コードであるか否か(終了コードである情報があるか否か)の判別を行う。ステップS8306で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS8306で肯定判別された場合には、ステップS8307において、読取りモードフラグをオン設定してから、本処理を終了する。尚、終了コードに含まれる演出情報は、所定の結果を表示するための演出を実行するためのものであり、可動表示装置851は、終了コードを読取ってしまえば、当該演出を最後まで行うことができるようになっている。ちなみに、終了コードに含まれる演出情報が行われる期間は、スロットマシン810本体側(サブ制御装置)の制御によって、可動表示装置851によるQRコードが物理的に読取られないようにする(装飾図柄表示装置815でQRコードを表示しない、QRコードが表示されている位置から可動表示装置851のカメラの位置をずらす)こととしてもよい。
また、駆動機構861は、可動表示装置851を左右にスライドさせるための第1スライド部材862と、可動表示装置851を上下にスライドさせるための第2スライド部材866とを備えている。第1スライド部材862は、装飾図柄表示装置815の上方において左右に延びる第1レール863と、筒状体を入れ子状にして上下に伸縮可能に構成され、下端が可動表示装置851に取付けられるとともに、上端が第1レール863に対して左右にスライド変位可能に取付けられる縦伸縮バー864と、縦伸縮バー864を左右に変位させる第1モータ865とを備えている。
第2スライド部材866は、装飾図柄表示装置815及び可変表示装置842の右方において上下に延びる第2レール867と、筒状体を入れ子状にして左右に伸縮可能に構成され、左端が可動表示装置851に取付けられるとともに、右端が第2レール867に対して上下にスライド変位可能に取付けられる横伸縮バー868と、横伸縮バー868を上下に変位させる第2モータ869とを備えている。当該第1モータ865及び第2モータ869については、スロットマシン810本体のサブ制御装置が駆動制御を行う。
尚、基本的に、可動表示装置851には、電源を供給する配線(及びアース線)のみが電気的に接続されており、制御用の配線は接続されていない。また、電源(電力)を供給する配線については、基本的に遊技者からは見えないように、第1スライド部材及び第2スライド部材のレールの内側を通して遊技盤の背面側に繋げている。
本実施形態では、可動表示装置851が、装飾図柄表示装置815の前方を移動しながら演出を行うといったメイン演出状態が発生する場合がある。すなわち、メイン演出状態の発生が決定された場合、スロットマシン810のサブ制御装置は、先ず、装飾図柄表示装置815の右下部において、メイン演出状態の開始を知らせる特定のQRコード(開始コード)を表示させるとともに、可動表示装置851の読取りが完了した頃に、装飾図柄表示装置815の表示制御と、駆動機構861の駆動制御とを行う。より具体的に、装飾図柄表示装置815の表示領域をQRコードが移動するとともに、可動表示装置851についても、基本的にかかるQRコードをカメラで捉え続けるようにして(演出中によってはときどき振動させたり、装飾図柄表示装置815の前方位置から外周位置側にはみ出させたりするため、必ずしも常時捉えているわけでもない)移動するようになっている。
また、図47に示すように、可変表示装置842のリール842L、842M、842Rに付された識別情報891には、その一部を構成するようにしてQRコード892が紛れている。本実施形態では、リールアクションと、リール842L、842M、842R前方の特殊演出位置まで変位した可動表示装置851の動作とが連動しながら演出を行うといった特殊演出状態が発生する場合がある。すなわち、特殊演出状態の発生が決定された場合、スロットマシン810のサブ制御装置は、先ず、装飾図柄表示装置815の右下部において、特殊演出状態の開始を知らせる特定のQRコード(開始コード)を表示させるとともに、可動表示装置851の読取りが完了した頃に、リール842L、842M、842Rの駆動制御と、駆動機構861の駆動制御とを行い、特殊演出位置まで移動させた可動表示装置851にリール842L、842M、842RのQRコードを読取らせる。可動表示装置851側では、リール842L、842M、842RのQRコードを読取ることで、対応する演出を表示部852で実行することとなる。
次に、演出例について説明する。通常、装飾図柄表示装置815では、主人公のキャラクタが宝探しをしている表示が行われる。また、可動表示装置851は、通常、基準位置にあり、装飾図柄表示装置815の表示に対応する表示や、遊技に関するアドバイスや説明等が表示される。
また、遊技者にとって有利な特別遊技状態の発生を示唆する演出、或いは、そのフェイク演出として、主人公がトロッコに乗って、落石やライバルから逃れつつ、宝物に向かうといった演出が行われる。先ず、可動表示装置851の表示部852においてトロッコと主人公とが表示されるとともに、可動表示装置851が装飾図柄表示装置815の中央部に移動する。一方、装飾図柄表示装置815では、レール、背景、及び、迫る落石やライバル等が表示される。この演出では、主人公がトロッコに乗り込む動作が後からのアングル又は前からのアングル(前からはチャンスアップパターン)で表示され、横向きのアングルや前からのアングルが順次切り替えられながら、ときには、可動表示装置851の一部が装飾図柄表示装置815の外周側にはみ出しながら進行する。
さらに、チャンスアップパターンとして、可動表示装置851が可変表示装置842の前方位置まで移動する場合があり、この場合、遊技者によるリール842L、842M、842Rの停止操作(ストップボタン172、173、174の操作)がしばらく利かない状態となり、可動表示装置851の動作、装飾図柄表示装置815における表示、及び、音声等と同調して、リール842L、842M、842Rが逆回転したり、各リール842L、842M、842Rがそれぞれ別の動きをしたり、リール842L、842M、842Rを内側から照らすバックライトがフラッシュしたりする。このとき、サブ制御装置は、当該演出用のプログラムに準じて、所定のリール842L、842M、842Rを適宜所定の回転位相で停止させ、当該停止タイミングに合わせて、可動表示装置851をリール842L、842M、842Rの所定の識別情報891のQRコード892を読取り可能な位置まで移動させるとともに、その一方で、可動表示装置851側では、順次読取ったQRコードに対応する表示演出を表示部852で行うこととなる。
以上のように、第7実施形態では、可動表示装置851は、装飾図柄表示装置815、及び、可変表示装置842のリール842L、842M、842Rに表示されるQRコードを読取り、当該QRコードに応じて対応する演出表示を表示部852にて導出するように構成されている。このため、スロットマシン810本体側の制御装置で直接的に可動表示装置851を表示制御すること、ひいては、制御用の配線を繋ぐことを不要なものとすることができる。従って、可動表示装置851を比較的自由自在に動かすことができる。さらに、装飾図柄表示装置815に表示されるQRコードは、可動表示装置851の動作に伴って移動する。このため、可動表示装置851を変位させながら、可動表示装置851の表示部852における演出表示についても柔軟に変化させる(複数の演出パターンに分岐するタイミングを可動表示装置851の変位している最中にも設定可能)ことができる。従って、可変表示装置851を動作させながらも、演出の途中でストーリーをいくつかに分岐させる等の演出の多様化、及び、演出内容の充実を図ることができる。
また、QRコードは、装飾図柄表示装置815のみならず、リール842L、842M、842Rにおいても識別情報891の一部を構成するようにしてプリントされ、当該識別情報891についても、可動表示装置851で読取り可能に構成されている。このため、可動表示装置851の可動範囲が大幅に増えるとともに、可動表示装置851の表示部852における演出についても多様化等を図ることができる。従って、可動表示装置851を変位させつつ、その表示部852における演出表示についても変化させるといった作用効果が要り一層奏される。結果として、ダイナミックに動作可能な可動表示装置851を備えることで、斬新なスロットマシン810を提案することができる。
また、装飾図柄表示装置815等で表示されるQRコードには、所定の一連の演出を開始させる情報を含む開始コードと、所定の一連の演出を終了させる情報を含む終了コードとが設けられている。これにより、可動表示装置851の表示部852の表示制御を、スロットマシン810本体ではなく、可動表示装置851側で行うものの、毎回の演出のストーリーはスロットマシン810本体側で組み立てられ、それを可動表示装置851で実行する構成において、スロットマシン810本体側の主導で、可動表示装置851における演出を正確かつスムースに進行させることができる。
(第8実施形態)
上記第1実施形態等において、遊技情報記憶手段としての遊技情報記憶エリアに記憶され、モバイル連動遊技で使用される遊技情報の取り忘れや、遊技ホールにおいてパチンコ機10に併設されるカードユニット(球貸しユニット)に挿入されている遊技カードの取り忘れを抑止するための構成を設けることとしてもよい。
以下、かかる構成を具体化する第8実施形態について説明する。尚、基本構成については、上記第1実施形態等と同様であるため、その説明を省略するとともに、同じ部材名称及び部材番号を用いて説明する。
第1球受皿としての上皿19に設けられた球抜き操作部としての球抜きボタン123(図2等参照)は、上皿19の球案内路の下流側に形成され、第2球受皿としての下皿15に連通する連通孔を開閉させるシャッタと機械的に連動する(一体的に形成されていてもよい)よう構成されている。そして、球抜きボタン123が押圧操作されることで、シャッタが開状態とされ、連通孔が開口されるように構成されている。つまり、球抜きボタン123は、上皿19に貯留されている遊技球を下皿19に移す(流す)際に操作されるボタンであり、遊技を終了するとき以外には、基本的に操作されることはない。
さらに、本実施形態では、球抜きボタン123が押圧操作されたことを検知する球抜き操作検知手段としての図示しない球抜き操作検知スイッチ(接触式のスイッチやセンサ等)が設けられている。球抜き操作検知スイッチは、サブ制御装置262に対して電気的に接続されており、サブ制御装置262において、球抜きボタン123が操作されたことを把握可能となっている。
加えて、上皿19に設けられた球貸し操作手段としての球貸しボタン121、及び、返却操作手段としての返却ボタン122は、上記のように、パチンコ機10のカードユニット接続基板314を介して、パチンコ機10に併設された球貸し装置としてのカードユニットと電気的に接続されている。また、カードユニット接続基板314及びカードユニットは、防犯上等の理由から、サブ制御装置262等のパチンコ機10側とは電気的に接続されておらず、カードユニット接続基板314には電気的に接続されているカードユニットから電源が供給されるようになっている。
本実施形態のカードユニットは、紙幣(及び硬貨)を投入可能な紙幣投入口(及び硬貨投入口)と、紙幣投入口より投入された紙幣の金額を記憶する遊技価値記憶媒体としての遊技カードを挿入可能なカード挿入口とを備えており、紙幣が紙幣投入口に投入されると、カードユニットに挿入されていた遊技カードにその金額が記憶されるようになっている。
そして、球貸しボタン121が操作された場合には、カードユニットに挿入されている遊技カードに記憶されている残高の範囲内で所定数の遊技球が遊技者(例えば、上皿19)に払い出される(貸し出される)ように構成されている。また、返却ボタン122が操作された場合には、カードユニットにおいて、残高のある遊技カードが挿入されている場合には、かかる遊技カードがカードユニットから遊技者が手に取れる格好で排出されるようになっている。さらに、遊技者の手元にある残高のある遊技カードをカードユニットに挿入して、所定数の遊技球を借りることも可能である。
尚、パチンコ機10が設置される遊技ホール等によっては、遊技者が球貸しユニットに挿入した現金の残高を記憶する遊技価値記憶媒体として、カード状のものではなく、メダル状等のその他の形態のものを利用する球貸しユニットが設置されている場合もあり、その場合には、かかる球貸しユニットを含む遊技システムに具体化することも可能である。
また、本実施形態では、残高把握手段としてのカードユニット接続基板314が、パチンコ機10に併設されているカードユニットに挿入されている遊技カードの残高を把握可能に構成されている。さらに、上皿19には、球貸しボタン121や返却ボタン122の近傍位置において、カードユニット接続基板314と電気的に接続され、パチンコ機10に併設されているカードユニットに挿入されている遊技カードの残高を表示する図示しない残高表示装置が設けられている。これにより、遊技者は、残高表示装置を確認しながら、球貸しボタン121や返却ボタン122の操作を行うことができる。
さらに、本実施形態では、サブ制御装置262においても、カードユニットに残高のある遊技カードが挿入されているか否かを把握することが可能となっている。つまり、サブ制御装置262とカードユニット接続基板314とは電気的に接続されていないものの、電気信号を光信号に変換し、再び電気信号に戻すことによって、電気的に絶縁しながら信号を伝達するフォトカプラを介して(カードユニット接続基板314側に発光素子、サブ制御装置262側に受光素子)、カードユニット接続基板314からサブ制御装置262への信号の伝達を可能に構成されている。
尚、(防犯性能が確保できるようであれば)カードユニット接続基板314とサブ制御装置262とを電気的に接続することも可能である。また、カードユニットにおいて残高のある遊技カードが挿入されていることをパチンコ機10側で把握するための構成については、特に、カードユニットから情報を受け取る構成に限定されるものではなく、例えば、残高表示装置を撮影するカメラを設けて、かかる撮像情報に基づいて、遊技カードの有無を把握することも可能である。
また、本実施形態では、発射装置60によって遊技球が発射されていることを直接的に把握するべく、上記第5実施形態と同様に、発射装置60によって発射された直後の遊技球を検知可能な発射検知手段としての発射検知スイッチ401が設けられている(図37参照)。つまり、発射装置60が駆動している(駆動させている)か否かや、ハンドル18が操作されている(遊技者がハンドル18に触れていることがタッチセンサにより検知されている)か否かを確認するだけでは、遊技球が発射装置60の発射位置にセットされていない状態で発射装置60が駆動していること(「空打ち」していること)を把握することができないため、本実施形態では、発射検知スイッチ401を設置することとしている。
また、本実施形態では、上記第5実施形態と同様に、第2始動入賞装置33bが遊技領域の右下方位置に設けられるとともに、可変入賞装置32として、第1始動入賞装置33aの下方位置に設けられる第1可変入賞装置32aと、遊技領域の右下方位置に設けられる第2可変入賞装置32bとが設けられている。
さらに、第1始動入賞装置33aへの入球に基づいて大当たり状態に当選した場合の大当たり種別としては、16ラウンド確変大当たり(以下「16RS」と言う)と、8ラウンド確変大当たり(以下「8RS」と言う)と、8ラウンド通常大当たり(以下「8RN」)と、2ラウンド確変大当たり(以下「2RS」と言う)とがある。「16RS」、「8RS」、「8RN」に関しては、第1可変入賞装置32aが30秒間開放されること、又は、第1可変入賞装置32aが開放されてから第1可変入賞装置32aに8個の遊技球が入球することを1ラウンドとして、「16RS」に関しては、それが16回繰り返され、「8RS」、「8RN」に関しては、それが8回繰り返されてから、大当たり状態が終了する。
一方、「2RS」に関しては、第1可変入賞装置32aが0.4秒間開放されることを1ラウンドとして、それが2回繰り返されてから、大当たり状態が終了する。すなわち、「16RS」、「8RS」、「8RN」に関しては、大当たり状態中に大幅な遊技球の増加が見込める大当たり(所謂、「出玉有り大当たり」)であるものの、「2RS」は、遊技球の大幅な増加が見込めない大当たり(所謂、「出玉無し大当たり」)となっている。
また、「16RS」、「8RS」の大当たり状態終了後には、高確率状態かつ高入球状態である「確変モード」が付与され、「2RS」の大当たり状態終了後には、高確率状態かつ低入球状態である「潜確モード」が付与され、「8RN」の大当たり状態終了後には、低確率状態かつ高入球状態である「時間短縮モード」(本例では、変動表示90回分)が付与される。つまり、「16RS」、「8RS」、「8RN」の大当たり状態終了後は、第2始動入賞装置33bが開状態とされ易い高入球状態となるため、遊技者は遊技領域のうち第2始動入賞装置33bが配置されている右側の領域(右側方領域)に向けて遊技球を発射させることとなる。本実施形態では、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選において大当たりに当選した場合、5%の割合で「16RS」となり、55%の割合で「8RS」となり、30%の割合で「8RN」となり、10%の割合で「2RS」となる。
さらに、本実施形態では、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選において、「小当たり」に当選する場合がある。第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選において、小当たりした場合には、第1可変入賞装置32aが0.4秒間開放されることを1ラウンドとして、それが2回繰り返されてから、小当たり状態が終了する。つまり、第1可変入賞装置32aに関し、外見上は、「2RS」と同じである。但し、小当たり状態が発生する前と、発生した後とで遊技モードが変化することはない。すなわち、例えば、通常モードにおいて「2RS」に当選すると、潜確モードに移行するのであるが、通常モードにおいて小当たりに当選しても、通常モードが継続される。これにより、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選において、高確率状態が付与されない2ラウンド大当たり(2ラウンド通常大当たり)に当選するような振分けを行わなくても、第1可変入賞装置32aが短く2回開放されることで必ず高確率状態に移行してしまったことが分かってしまうといった事態を回避することができる。
その一方で、第2始動入賞装置33bへの入球に基づいて大当たり状態に当選した場合の大当たり種別としては、16ラウンド確変大当たりと、8ラウンド確変大当たりと、2ラウンド通常大当たり(以下「2RN」と言う)とがある。尚、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選にて当選した場合には、第1可変入賞装置32aではなく、第2可変入賞装置32bが開放される(本例では、ラウンド終了条件は同じであるが、可変入賞装置32a、32bにそれぞれ遊技球が入球した場合の払出個数(14個と13個)が異なる)こととなるものの、説明の便宜上、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選にて当選した場合の大当たりの種別についても、便宜上、同じ名称(「16RS」、「8RS」)を使用することとする。加えて、本実施形態では、第1可変入賞装置32aが開状態とされる大当たり状態のラウンド終了条件と、第2可変入賞装置32bが開状態とされる大当たり状態のラウンド終了条件とが同じである(8個の入賞、或いは、30秒の経過で1ラウンドとなる)が、異ならせること(例えば、ラウンド中の遊技球の入賞上限が8個と9個)としてもよい。
また、「2RN」に関しては、第2可変入賞装置32bが0.4秒間開放されることを1ラウンドとして、それが2回繰り返されてから、大当たり状態が終了する。すなわち、「16RS」、「8RS」に関しては、大当たり状態中に大幅な遊技球の増加が見込めるものの、「2RN」は、遊技球の大幅な増加が見込めない大当たりとなっている。
また、「2RN」の大当たり状態終了後には「時間短縮モード」が付与される。本例では、「2RN」でも3つに分かれており、変動表示30回分の時間短縮モードが付与される「2RN30」と、変動表示60回分の時間短縮モードが付与される「2RN60」と、変動表示90回分の時間短縮モードが付与される「2RN90」とがある。本実施形態では、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選において大当たりに当選した場合、35%の割合で「16RS」となり、35%の割合で「8RS」となり、20%の割合で「2RN30」となり、5%の割合で「2RN60」となり、5%の割合で「2RN90」となる。
さらに、本実施形態では、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選において、小当たりに当選する場合がある。第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選において、小当たりした場合には、第2可変入賞装置32bが0.4秒間開放されることを1ラウンドとして、それが2回繰り返されてから、小当たり状態が終了する。つまり、第2可変入賞装置32bに関し、外見上は、「2RN」と同じである。但し、小当たり状態が発生する前と、発生した後とで遊技モードが変化することはない。すなわち、確変モード等の高確率状態は、基本的に「2RN」等の通常大当たりに当選することで低確率状態(時間短縮モード等)に移行するのであるが、確変モードで小当たりに当選しても、確変モードが継続される。これにより、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選において2ラウンド確変大当たり「2RS」に当選するような振分けを行わなくても、第2可変入賞装置32bが短く2回開放されることで必ず低確率状態に移行してしまったことが分かってしまうといった事態を回避することができる。
尚、ゾロ目以外の装飾図柄の組合わせは基本的に「外れ」を教示するものであるが、本実施形態では、大当たりであっても「2RS」、「2RN」については、装飾図柄がゾロ目の組合わせで停止表示されるのではなく、リーチ図柄となったものの外れとなる組合わせで停止表示される。加えて、「小当たり」についても、リーチ図柄となったものの外れとなる組合わせで停止表示される。
また、本実施形態では、滞在している遊技モードを教示又は示唆する演出として、装飾図柄表示装置42において複数の演出ステージが用意されている。より具体的には、確変モードに滞在していることが確定する「確変ステージ」と、通常モードに滞在していることが確定する「通常ステージ」と、確変モード及び時間短縮モードのどちらかに滞在している「引き戻しステージ」と、通常モード及び潜確モードのどちらかに滞在している「前兆ステージ」とがある。
例えば、確変ステージにおいて「2RN」に当選し、確変モードが終了した場合、或いは、「小当たり」に当選した場合には、確変ステージが終了し、引き戻しステージが表示される。そして、「2RN」に当選していて、付与された時間短縮モードの期間も終了した場合には、かかる引き戻しステージが終了し、通常ステージが表示される。一方、「小当たり」に当選していた場合には、「小当たり」の前後で遊技モードの変化がないことから、確変モードのままである。従って、引き戻しステージに移行するものの、大当たりし易く、さらには、時間短縮モードの最大限に相当する期間(特別図柄の変動表示30回分、60回分、又は、90回分)を超えた場合には、確変モードであることを把握することができる(装飾図柄表示装置42では、引き戻しステージのままにしてもよいし、確変ステージに変化させてもよい)。
尚、第2始動入賞装置33bへの入球に基づいて行われる当否抽選で大当たりに当選した場合で、装飾図柄表示装置42においてゾロ目を表示する大当たり種別としては「16RS」と「8RS」しかない。このため、基本的に(保留されていた第1始動入賞装置33aへの入球に対応する変動表示が消化される場合を除く)、確変ステージや引き戻しステージ、すなわち、確変モードや時間短縮モードにおいて、装飾図柄表示装置42においてゾロ目で大当たりの教示が行われた場合には、確変モードの付与が確定し、大当たり状態後は、確変ステージに移行することとなる。
また、例えば、通常ステージにおいて「2RS」に当選し、潜確モードに移行した場合、或いは、「小当たり」に当選した場合には、通常ステージが終了し、前兆ステージが表示される。本実施形態では、この前兆ステージは、「小当たり」が移行契機であった場合、すなわち、通常モードに滞在している場合には、特別図柄の変動表示で、10回〜50回程度の期間で導出された後、通常ステージに戻るようになっている。その一方で、「2RS」が移行契機であった場合、すなわち、潜確モードに滞在している場合には、基本的に大当たりするまで前兆ステージとなっている。尚、前兆ステージから通常ステージに戻るか否かの抽選を行うこととしてもよいし、前兆ステージから通常ステージに戻った後、再び前兆ステージに移行するか否かの抽選(潜確モードの場合に前兆ステージに戻る確率を高くする、或いは、潜確モードの場合にだけ当選することが望ましい)を行うこととしてもよいし、通常モードの前兆ステージの場合、前兆ステージに移行する際に滞在期間(変動回数)を決定すること(潜確モードの場合は前兆モードのまま)としてもよい。加えて、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選において「8RN」に当選した場合、及び、「8RS」に当選したものの、その大当たり状態の終了までの間に確変モードが付与されることが教示されなかった場合には、大当たり状態終了後、引き戻しステージに移行する。
尚、上記のように、特別表示装置43L、43Rにおける特別図柄の停止態様と、大当たり種別との対応関係を把握している場合には、特別図柄変動表示の停止態様を確認していれば、どの種別の大当たりに当選したのかを判別することが可能である。また、上記した第1実施形態等に記載されている「ダイビングステージ」、「クルージングステージ」、及び、「深海探索ステージ」については、各「通常ステージ」、「確変ステージ」、及び、「引き戻しステージ」でそれぞれ選択可能(例えば、「通常ステージのクルージングステージ」といった具合に選択可能)となっている。ちなみに、「前兆ステージ」の態様は1種類であり、「前兆ステージ」における「ダイビングステージ」、「クルージングステージ」、及び、「深海探索ステージ」の選択は不可能である。
さて、本実施形態では、装飾図柄表示装置42等において、遊技カードや遊技情報の取り忘れに対する注意喚起を促すための案内態様が導出されるようになっている。より具体的に、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示が行われていない場合には、例えば、図51(a)に示すような、案内態様としての取り忘れ案内表示901が導出される。かかる取り忘れ案内表示901は、「『遊技カード・本日の遊技データ』が残されています。取り忘れにご注意ください」、「再遊技される場合でも、席を離れる場合には、『遊技カード・遊技データ』を取出すことをお勧めします」といった文字情報902と、キャラクタ情報903とによって構成されている。
また、当該パチンコ機10に併設される(電気的に接続されている)カードユニットにおいて残高のある遊技カードが挿入されていない場合であって、サブ制御装置262の遊技情報記憶エリアにおいて遊技情報が記憶されている(残されている)場合には、「『本日の遊技データ』が・・・」といった文字情報902となる。その一方で、カードユニットにおいて残高のある遊技カードが挿入されている場合であって、サブ制御装置262の遊技情報記憶エリアにおいて遊技情報が記憶されていない(残されていない)場合には、「『遊技カード』が・・・」といった文字情報902となる。さらに、残高のある遊技カードが挿入されておらず、遊技情報も記憶されていない場合には、取り忘れ案内表示901は表示されない。本実施形態では、『本日の遊技データ』という文字を含む文字情報902を有する取り忘れ案内表示901が、「遊技情報記憶手段に遊技情報が記憶されていることに対応する案内態様」に相当し、『遊技カード』という文字を含む文字情報902を有する取り忘れ案内表示901が、「遊技機に併設されている球貸し装置において、規定数以上の遊技球の数に対応する値が記憶されている遊技価値記憶媒体が挿入されていることに対応する案内態様」に相当する。
尚、本実施形態では、取り忘れ案内表示901とともに、遊技カードや遊技情報の取り忘れに対する注意喚起を促すための「音声案内」が導出されるようになっており、取り忘れ案内表示901と音声案内とによって、「案内態様」が構成されている。勿論、その他、電飾等の発光態様を案内態様として加えることとしてもよい。さらに、本実施形態では、装飾図柄表示装置42の左下領域において、始動入賞装置33a、33bへの遊技球の入球に基づく変動表示が保留記憶されていることを示す保留アイコン907が表示されるようになっている。
また、本実施形態では、モバイル連動遊技を行っている場合、取り忘れ案内表示901等で表示されるキャラクタ情報903のパターンを遊技者が複数パターンの中から選択可能に構成されている。さらに、各キャラクタ情報903にはそれぞれに対応する音声(ボイス)が設定されており、装飾図柄の変動表示が行われていない状態で導出される取り忘れ案内表示901が導出された場合には、かかる取り忘れ案内表示901で表示されているキャラクタ情報903に対応する音声で、取り忘れの注意喚起を行うアナウンスが行われる(例えば、文字情報902の内容が読み上げられる)ようになっている。尚、サーバにアクセスした場合にかかるキャラクタ情報903の変更の設定ができるように構成してもよいし、パチンコ機10においてメニュー画面からかかるキャラクタ情報903の変更の設定ができるように構成してもよい。
次に、サブ制御装置262によって行われ、遊技情報の取り忘れを防止するための取り忘れ案内表示901を導出するための処理(遊技情報取り忘れ防止処理)について、図49を参照して説明する。
先ず、ステップS8501では、装飾図柄表示装置42においてデモ画面表示が導出されているか否かを判別する。本実施形態では、装飾図柄の変動表示の終了後(停止表示後)、次の装飾図柄の変動表示が行われることなく、規定時間(例えば、30秒)が経過した場合に、デモ画面表示が導出されるように構成されている。尚、本実施形態では、装飾図柄の表示に代えて、パチンコ機10のモチーフとなった世界観を表現する所定時間の動画を装飾図柄表示装置42の画面全体で行うように構成されている。また、デモ画面表示(動画)が行われた後に、一旦、装飾図柄の表示に戻し、さらに、所定時間後(例えば、上記規定時間よりも短いインターバル用の規定時間経過後)、再度、デモ画面表示が行われるように構成してもよいし、デモ画面表示として、動画と(ほぼ)静止画とが繰り返し導出されるように構成してもよい。加えて、装飾図柄が表示された状態のまま、輝度を低下させたり、装飾図柄の前方に別の表示が追加させたりするような態様をデモ画面表示として設定することも可能である。
ステップS8501で否定判別された場合には、ステップS8502において、モバイル連動遊技中であるか否かを判別する。より具体的に、本実施形態では、モバイル連動遊技において、サーバで発行されるパスワードの中には、遊技者を特定するために使用される遊技者特定情報が含まれており、かかるパスワードをパチンコ機10に入力すると、サブ制御装置262に設けられ、遊技者特定情報を記憶する遊技者特定情報記憶エリア(遊技者特定情報記憶手段)に対し、かかる遊技者特定情報が記憶されるようになっている。そして、当該ステップS8501では、遊技者特定情報記憶エリアに対して遊技者特定情報が記憶されているか否かを判別するように構成されている。
尚、本実施形態では、遊技者特定情報記憶エリアに遊技者特定情報が記憶されている場合に、遊技情報記憶エリア(遊技情報記憶手段)に対して遊技情報等が記憶され、遊技者特定情報記憶エリアに遊技者特定情報が記憶されている場合に、遊技情報記憶エリアに蓄積記憶されている遊技情報等が、装飾図柄表示装置42において、QRコードの形態で出力されるように構成されている。また、かかるQRコードを発行する機能が情報出力手段を構成する。尚、遊技情報記憶エリアに遊技情報が記憶されているか否かを判別することによって、モバイル連動遊技中であるか否かを判別することとしてもよい。
ステップS8502で否定判別された場合、すなわち、モバイル連動遊技が行われていない場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS8502で肯定判別された場合には、ステップS8503において、球抜き操作検知スイッチの検知情報に基づいて、球抜きボタン123が操作されたか否かを判別する。
ステップS8503で肯定判別された場合、すなわち、上皿19の遊技球が下皿15へと排出されている可能性が高い場合には、ステップS8504において、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示中であるかを判別する。ステップS8504で否定判別された場合、ステップS8505において、情報用案内記憶手段としてのデータ用取り忘れ案内表示フラグをオン設定してから、本処理を終了する。尚、ステップS8504では、装飾図柄の変動表示が丁度終了したところであるが、次の変動表示が保留記憶されている場合にも肯定判別されることとする。
データ用取り忘れ案内表示フラグがオン設定されている場合には、図51(a)に示すように、装飾図柄表示装置42において、停止表示されている装飾図柄の前方に、取り忘れ案内表示901が導出されるようになっている(装飾図柄は取り忘れ案内表示901よりも薄く表示される)。但し、ステップS8505では、データ用取り忘れ案内表示フラグをオン設定するだけであって、取り忘れ案内表示901(描画等)を実行するための処理は別途行われる。
また、ステップS8504で肯定判別された場合には、ステップS8506において、特定変動表示としてのリーチ演出中(本例では、スーパーリーチ、プレミアムリーチ、ノーマルリーチ等のリーチ演出全てが対象となる)であるか否かを判別する。ステップS8507で否定判別された場合、すなわち、リーチ状態が発生していない変動表示中である場合には、ステップS8507において、情報用案内記憶手段としてのデータ用プレ案内表示フラグをオン設定してから、本処理を終了する。
つまり、本実施形態では、装飾図柄の変動表示中であっても、取り忘れ案内表示901が導出されるように構成されている。図51(b)に示すように、装飾図柄の変動表示中に導出される取り忘れ案内表示901(以下、「プレ取り忘れ案内表示905」とも称する)は、装飾図柄表示装置42の右下領域において、識別情報の変動表示や保留アイコン907の視認を妨げない程度に導出される。
また、プレ取り忘れ案内表示905についても、「遊技データの取り忘れに注意してね」といった文字情報902と、キャラクタ情報903とによって構成されている。さらに、プレ取り忘れ案内表示905の態様は複数パターン用意されており、例えば、図51(c)に示すように、「今日の成果だよ!」、「大当たり・○回:ランクアップ!」、「変動回数・○回」といった具合に遊技情報の内容を教示・示唆する文字情報902と、キャラクタ情報903とによって構成されるものも導出される。
そして、データ用プレ案内表示フラグがオン設定されている場合には、かかるプレ取り忘れ案内表示905が導出されるようになっている。但し、ステップS8507では、データ用プレ案内表示フラグをオン設定するだけであって、プレ取り忘れ案内表示905(描画等)を実行するための処理は別途行われる。尚、本実施形態では、プレ取り忘れ案内表示905は、当該プレ取り忘れ案内表示905が導出された装飾図柄の変動表示が終了するまで、或いは、かかる変動表示においてリーチ演出が導出される場合には、かかるリーチ演出が導出されるまで表示され続け、その後、消去される(データ用プレ案内表示フラグがオフされる)ようになっている。
また、ステップS8506で肯定判別された場合、すなわち、上皿19の球抜き操作が行われるという遊技者が遊技を終了しそうな状況ではあるが、リーチ演出中である場合には、プレ取り忘れ案内表示905によって視認性を阻害されることなく、リーチ演出を堪能してもらうべく、データ用プレ案内表示フラグをオンすることなく、そのまま本処理を終了する。
また、ステップS8503で否定判別された場合には、ステップS8508において、返却ボタン122の有効操作が行われたか否か、すなわち、パチンコ機10に併設されているカードユニットに対し残高のある遊技カードが挿入されている状態において、返却ボタン122の操作が検知されたか否かを判別する(例えば、返却ボタン122の操作の有無を確認し、操作が確認された場合には、さらに、遊技カードの確認を行う)。
ステップS8508で肯定判別された場合には、ステップS8509において、遊技球が発射されているか否かを判別する。ここでは、発射検知スイッチ401による遊技球の検知があるか否かを判別しており、発射装置60は駆動しているものの遊技球は発射されていないといった「空打ち」が行われている場合や、遊技者がハンドル18に触れているが、遊技球の発射に対応する操作状態ではない(発射禁止ボタン18aが操作されていたり、ハンドル18が基準位置で保持されていたりする)場合には、否定判別される。
ステップS8509で否定判別された場合には、ステップS8510において、装飾図柄表示装置42において、通常モードに滞在していることが確定する「通常ステージ」が表示されている状態であるか否かを判別する。ステップS8510で否定判別された場合、すなわち、「確変ステージ」、「引き戻しステージ」、「前兆ステージ」が表示されていたり、大当たり状態中であったりする場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS8510で肯定判別された場合、すなわち、カードユニットから残高のある遊技カードが取出され、遊技球も発射されておらず、通常ステージに滞在しているといった遊技者が遊技を止める可能性が高い状態である場合には、上記ステップS8504に移行して、球抜きボタン123が操作されたと判別された場合と同様の処理を実行する。
また、ステップS8508で否定判別された場合、すなわち、返却ボタン122の有効操作が検知されなかった場合には、ステップS8511において、装飾図柄の変動表示中であるか否かを判別する。ステップS8511で否定判別された場合には、さらに、ステップS8512で、ハンドル18の操作中であるか否か(ハンドル18のタッチセンサの検知があるか否か)を判別する。ステップS8512でも否定判別された(遊技者がハンドル18に触れてもいない)場合には、さらに、ステップS8513において、通常モードであるか否かを判別する。
ステップS8513で肯定判別された場合には、ステップS8514において、データ用取り忘れ案内表示フラグをオン設定してから、本処理を終了する。一方、ステップS8512で肯定判別された(ハンドル18の操作(ハンドル18に遊技者が触れていること)が検知された)場合、又は、ステップS8513で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
また、ステップS8509で肯定判別された(返却ボタン122の有効操作は検知されたが遊技球の発射が検知されている)場合、又は、ステップS8511で肯定判別された(変動表示中である)場合には、ステップS8515において、データ用取り忘れ案内表示フラグをオフしてから、本処理を終了する。
加えて、ステップS8501で肯定判別された場合(デモ画面表示中である場合)には、ステップS8516において、データ用取り忘れ案内表示フラグをオフしてから、本処理を終了する。つまり、取り忘れ案内表示901は、返却ボタン122の操作が行われたものの遊技球の発射が確認された場合、球抜きボタン123及び返却ボタン122の操作が確認されず、かつ、変動表示が確認された場合、及び、デモ画面表示が導出された場合に、取り忘れ案内表示901が導出されているのであれば、取り忘れ案内表示901を消去する(別の表示に変更する)ようになっている。
次に、サブ制御装置262によって行われ、遊技カードの取り忘れを防止するための取り忘れ案内表示901を導出するための処理(カード取り忘れ防止処理)について、図50を参照して説明する。
先ず、ステップS8601では、装飾図柄表示装置42においてデモ画面表示が導出されているか否かを判別する。ステップS8601で否定判別された場合、ステップS8602において、カードユニット接続基板314を確認し、パチンコ機10に併設されているカードユニットに対し残高のある遊技カードが挿入されているか否かを判別する。ステップS8602で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS8602で肯定判別された場合には、ステップS8603において、球抜き操作検知スイッチの検知情報に基づいて、球抜きボタン123が操作されたか否かを判別する。ステップS8603で否定判別された場合には、ステップS8604において、装飾図柄の変動表示中であるか否かを判別する。ステップS8604で否定判別された場合には、ステップS8605において、記憶媒体用案内記憶手段としてのカード用取り忘れ案内表示フラグをオン設定してから、本処理を終了する。
尚、カード用取り忘れ案内表示フラグがオン設定されている場合には、図51(a)に示すような取り忘れ案内表示901が導出されるようになっている。但し、ステップS8605では、カード用取り忘れ案内表示フラグをオン設定するだけであって、取り忘れ案内表示901(描画等)を実行するための処理は別途行われる。
つまり、サブ制御装置262は、表示設定処理(図17のステップS3910参照)において、カード用取り忘れ案内表示フラグがオンされているか、及び、データ用取り忘れ案内表示フラグがオンされているか否かを判別し、両フラグがオンされている場合には、図51(a)と同じ取り忘れ案内表示901が導出され、カード用取り忘れ案内表示フラグのみがオンされている場合には、「『遊技カード』が残されています・・・」といった文字情報902を含む取り忘れ案内表示901となり、データ用取り忘れ案内表示フラグのみがオンされている場合には、「『本日の遊技データ』が残されています・・・」といった文字情報902を含む取り忘れ案内表示901となり、両フラグがオフされている場合には、取り忘れ案内表示901は導出されない。
また、ステップS8604で肯定判別された場合には、ステップS8606において、リーチ演出中であるか否かを判別する。ステップS8606で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS8606で否定判別された場合には、ステップS8607において、記憶媒体用案内記憶手段としてのカード用プレ案内表示フラグをオン設定してから、本処理を終了する。
そして、カード用プレ案内表示フラグがオン設定されている場合には、「遊技カードの取り忘れに注意してね」等といった文字情報902を含むプレ取り忘れ案内表示905が、装飾図柄の変動表示や保留アイコン907の視認を妨げないよう装飾図柄表示装置42の右下領域に導出されるようになっている。但し、ステップS8607では、カード用プレ案内表示フラグをオン設定するだけであって、プレ取り忘れ案内表示905(描画等)を実行するための処理は別途行われる。
つまり、サブ制御装置262は、表示設定処理(図17のステップS3910参照)において、カード用プレ案内表示フラグがオンされているか、及び、データ用プレ案内表示フラグがオンされているか否かを判別し、データ用プレ案内表示フラグのみがオンされている場合には、例えば、図51(b)と同じプレ取り忘れ案内表示905が導出され、カード用プレ案内表示フラグのみがオンされている場合には、「遊技カードの取り忘れに注意してね!」といった文字情報902を含むプレ取り忘れ案内表示905となり、両フラグがオンされている場合には、「遊技カード・遊技データの取り忘れに注意してね!」といった文字情報902を含むプレ取り忘れ案内表示905となり、両フラグがオフされている場合には、プレ取り忘れ案内表示905は導出されない。
また、ステップS8603で否定判別された場合には、ステップS8608において、遊技情報等を含むQRコードの表示中であるか否かを判別する。ステップS8608で肯定判別された場合、ステップS8609において、表示中のQRコードの発行画面を閉じる操作が行われたか否かを判別する。ステップS8609で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS8609で肯定判別された場合、すなわち、装飾図柄表示装置42に表示させたQRコードを読取り、かかるQRコードの表示画面を消去するといったモバイル連動遊技を行っている遊技者が遊技を終了する可能性が高い場合には、上記ステップS8605に移行して、カード用取り忘れ案内表示フラグをオン設定してから、本処理を終了する。
また、ステップS8608で否定判別された場合には、ステップS8610において、装飾図柄の変動表示中であるか否かを判別する。ステップS8610で否定判別された場合には、ステップS8611において、ハンドル18の操作(本例では、ハンドル18のタッチセンサによってハンドル18に遊技者が触れていること)が検知されたか否かを判別する。ステップS8611で肯定判別された場合、すなわち、遊技者の存在が確認できた場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS8611で否定判別された場合には、ステップS8612において、通常ステージに滞在しているか否かを判別する。ステップS8612で否定判別された場合、すなわち、確変ステージや大当たり状態等の遊技者にとって有利な状態であること、或いは、そのような有利な状態かもしれないことが教示・示唆されてる状態にあるには、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS8612で肯定判別された場合、すなわち、球抜きボタン123が操作されたり、QRコードが発行されたりしているわけではないが、装飾図柄の変動表示は行われておらず、ハンドル18への接触も確認できず、通常ステージに滞在しているといった遊技者が遊技を終了する可能性が比較的高い状態である場合には、ステップS8613において、カード用取り忘れ案内表示フラグをオン設定してから、本処理を終了する。
また、ステップS8610で肯定判別された場合には、ステップS8614において、カード用取り忘れ案内表示フラグをオフしてから、本処理を終了する。
さらに、ステップS8601で肯定判別された場合には、ステップS8615において、カード用取り忘れ案内表示フラグをオフしてから、本処理を終了する。すなわち、カード用の取り忘れ案内表示901が表示されている状態において、装飾図柄の変動表示が開始されたり、デモ画面表示が導出されたりした場合には、取り忘れ案内表示901が消去される(別の表示が導出される)ようになっている。
尚、本実施形態では、取り忘れ案内表示901やそれに対応する音声態様を導出する機能が取り忘れ防止手段を構成する。
以上詳述したように、第8実施形態によれば、遊技者は、装飾図柄表示装置42に表示される取り忘れ案内表示901を視認することで、遊技情報記憶エリアにモバイル連動遊技で利用される遊技情報等が記憶されていること、及び、パチンコ機10に併設されているカードユニットに対し残高のある遊技カードが挿入されていることを把握することができる。従って、遊技情報をパチンコ機10から取り忘れたり、遊技カードをカードユニットから取り忘れたりしてしまうといった事態を抑制することができる。
また、取り忘れ案内表示901は、装飾図柄の変動表示が行われていない状態において導出可能に構成されるだけでなく、装飾図柄の変動表示中においても、プレ取り忘れ案内表示905として導出可能に構成されている。このため、遊技者が遊技を終えてパチンコ機10から完全に立ち去る(視線を外す)前に、取り忘れ案内表示901(プレ取り忘れ案内表示905)を認識してもらうことができる。従って、遊技者に対してより確実に注意喚起を行うことができる。
さらに、取り忘れ案内表示901は、常時表示されるものではなく、特定の遊技状況となった場合にのみ表示される。すなわち、先ず、表示する必要のない状態、例えば、モバイル連動遊技中(遊技者特定情報記憶エリアに遊技者特定情報が記憶されている)でなければ、遊技情報の取り忘れに関する取り忘れ案内表示901は表示されず、カードユニットに残高のある遊技カードが挿入されていなければ、遊技カードの取り忘れに関する取り忘れ案内表示901は表示されない。
その一方で、球抜きボタン123の操作が確認された(球抜き検知スイッチの検知が行われた)場合には、装飾図柄の変動停止状態、及び、変動中を問わず、遊技情報用の取り忘れ案内表示901が導出されるようになっている。つまり、球抜きボタン123を操作することで上皿19から下皿15へ遊技球を移す場合のように、その後、さらに、球抜きレバー25を操作することで下皿15の排出孔を開放して、下皿15の下方に設置される持ち運び可能な遊技箱(所謂ドル箱)に遊技球を移して、遊技者が遊技を終了する可能性が高い状況となった場合には、直ちに取り忘れ案内表示901を導出することで、上皿19の遊技球が排出されるまでの間に、取り忘れ案内表示901を遊技者に認識してもらうことが可能となる。
また、球抜きボタン123の操作が行われていなくても、返却ボタン122が操作され、かつ、発射装置60により遊技球が発射され、かつ、通常ステージである場合にも、装飾図柄の変動停止状態、及び、変動中を問わず、遊技情報用の取り忘れ案内表示901が導出されるようになっている。つまり、遊技カードが返却され、遊技球も発射されておらず、通常モードであるといった遊技者が遊技を終了する可能性が高い状況となった場合には、直ちに取り忘れ案内表示901を導出することで、取り忘れ案内表示901を遊技者に認識してもらうことが可能となる。
特に、発射装置60により遊技球が発射されているか否かの判別は、発射装置60が駆動しているか否かやハンドル18の操作が行われているか否かではなく、発射装置60によって発射された直後の遊技球を検知可能な発射検知スイッチ401による検知があるか否かの判別により行われる。このため、発射装置60が駆動していても実際には遊技球が発射されていない状態(所謂、「空打ち」をしている状態)であることを確実に把握することができる。つまり、「空打ち」は、遊技を開始する際や、遊技を終える際に発生し易い現象であり、特に、既に返却ボタン122の操作が行われ、遊技カードがカードユニットから返却されていることを加味すると、遊技を終える状況である可能性が非常に高くなる。従って、「空打ち」が行われている状態を、遊技球が発射されている状態であると判断してしまい、取り忘れ案内表示901を導出するタイミングを逃してしまうといった事態をより確実に防止することができる。特に、遊技を終了しようとして、返却ボタン122の操作を行った上に、遊技球の残りがなくなるまで遊技球を発射させ続けたことで、そのまま空打ち状態に移行した場合のように、パチンコ機10の前に遊技者は存在するものの遊技を終了する直前であるといった絶好のタイミングで取り忘れ案内表示901を導出することが可能となる。
その一方で、返却ボタン122の操作が行われたというだけでは、遊技情報用の取り忘れ案内表示901は導出されない。つまり、取り忘れ案内表示901を導出させる必要性が高い状況を特定の遊技状況として設定することにより、取り忘れ案内表示901が導出され過ぎる(導出され続ける)といった事態を回避することができる。従って、取り忘れ案内表示901が導出され過ぎることに起因する演出性、意匠性、及び、遊技性の低下等を抑止することができる。
尚、返却ボタン122の操作が行われていない場合でも、装飾図柄の変動表示が行われておらず、かつ、ハンドル18への遊技者の接触も検知されておらず、かつ、通常ステージである場合には、遊技情報用の取り忘れ案内表示901が導出されるようになっている。これにより、上皿19の遊技球が丁度なくなり(打ち切り)、遊技カードの残高も既に0になっており、通常モードに滞在しているような状況(切りのよいところ)で遊技を終了する遊技者に対しても、取り忘れ案内表示901を認識してもらうことが可能となる。従って、例えば、装飾図柄の変動表示が終了してから規定時間経過後に取り忘れ案内表示901を導出しても、既に遊技者がパチンコ機10の前から立ち去った後で意味をなさなくなってしまうといった事態を抑制することができる。
その一方で、装飾図柄の変動表示が停止表示されるだけでは、取り忘れ案内表示901は導出されない。このため、装飾図柄の変動表示が終了する度に(変動表示を保留可能な構成であれば、変動表示が途切れる度に)、遊技者としては、遊技球を発射させ続けて遊技を進行させようとしているにもかかわらず、逐一、取り忘れ案内表示901が導出されてしまうといった事態を回避することができる。
但し、装飾図柄の変動表示中にプレ取り忘れ案内表示905を導出可能であるとはいっても、大当たりの発生の期待度が高いことを示唆し、遊技者が特に興味を持って視認することとなるリーチ演出が導出されている場合には、プレ取り忘れ案内表示905を導出しないように構成されている。このため、例えば、リーチ演出に際してプレ取り忘れ案内表示905が導出されてしまうことに起因して、興趣の低下等を招いてしまう(リーチ演出の意匠性が悪化する、演出が導出されたかと思ったら単なるプレ取り忘れ案内表示905であったというような期待感の喪失を与える等)といった事態を回避することができる。
加えて、装飾図柄の変動停止状態において表示される取り忘れ案内表示901は、装飾図柄表示装置42の表示画面一杯に表示されるのに対し、装飾図柄の変動中において表示されるプレ取り忘れ案内表示905は、装飾図柄の変動表示や保留アイコン907の視認を妨げないように、装飾図柄表示装置42の右下領域において表示されるようになっている。このため、変動表示に関する情報を得ることが不可能又は困難となることによる不具合を回避することができる。
さらに、プレ取り忘れ案内表示905では、この度のモバイル連動遊技の内容(大当たり回数、変動回数、達成項目など)、すなわち、遊技情報記憶エリアに記憶されている内容を教示するパターンの態様が導出される場合もある。このように、今回の遊技内容を適宜遊技者に知らせることで、パチンコ機10において蓄積記憶されている遊技情報があることを遊技者により強く印象付けることができる。
また、遊技カード用の取り忘れ案内表示901としては、球抜きボタン123の操作が行われた場合に導出される(本例では、同条件で遊技情報用の取り忘れ案内表示901も導出される)ようになっている。つまり、上皿19にある遊技球を排出する場合のように遊技者が遊技を終了する可能性が高い状況となった場合には、直ちに取り忘れ案内表示901を導出することで、上皿19の遊技球が排出されるまでの間に、取り忘れ案内表示901を遊技者に認識してもらうことが可能となる。
さらに、遊技カード用の取り忘れ案内表示901についても、装飾図柄の変動表示中であるか否かに関わらず導出可能に構成されているが、リーチ演出中である場合には、かかる取り忘れ案内表示901は導出されないように構成されている。このため、リーチ演出に際して取り忘れ案内表示901が導出されてしまうことに起因して、興趣の低下等を招いてしまうといった事態を回避することができる。
加えて、遊技カード用の取り忘れ案内表示901は、モバイル連動遊技を終了する際に遊技者が装飾図柄表示装置42において表示させる遊技情報を含むQRコードが消去されるタイミングでも導出されるように構成されている。これにより、モバイル連動遊技を行っている遊技者が、遊技を終了する可能性が高い状況となった場合に、遊技カード用の取り忘れ案内表示901を導出することで、取り忘れ案内表示901をより確実に遊技者に認識してもらうことが可能となる。
また、返却ボタン122の操作が行われてなく、かつ、QRコードも表示されていない場合でも、装飾図柄の変動表示が行われておらず、かつ、ハンドル18への遊技者の接触も検知されておらず、かつ、通常ステージである場合には、遊技情報用の取り忘れ案内表示901が導出される(本例では、同条件で遊技情報用の取り忘れ案内表示901も導出される)ようになっている。これにより、上皿19の遊技球が丁度なくなり(打ち切り)、遊技カードの残高も既に0になっており、通常モードに滞在しているような状況(切りのよいところ)で遊技を終了する遊技者に対しても、取り忘れ案内表示901を認識してもらうことが可能となる。従って、例えば、装飾図柄の変動表示が終了してから規定時間経過後に取り忘れ案内表示901を導出しても、既に遊技者がパチンコ機10の前から立ち去った後で意味をなさなくなってしまうといった事態を抑制することができる。
その一方で、装飾図柄の変動表示が停止表示されるだけでは、取り忘れ案内表示901は導出されない。このため、装飾図柄の変動表示が終了する度に(変動表示を保留可能な構成であれば、変動表示が途切れる度に)、遊技者としては、遊技球を発射させ続けて遊技を進行させようとしているにもかかわらず、逐一、取り忘れ案内表示901が導出されてしまうといった事態を回避することができる。
また、装飾図柄表示装置42においてデモ表示画面が表示された場合には、取り忘れ案内表示901を消去するように構成されている。このため、遊技者が遊技を開始する際に、未だモバイル連動遊技のパスワードの入力等を行っていない(遊技情報記憶エリアに当該遊技者に対応する遊技情報が何も記憶されていない)のにもかかわらず、遊技情報の取り忘れの注意喚起を行う取り忘れ案内表示901を導出するための処理が行われてしまうといった事態を回避することができる。さらに、前の遊技者の遊技終了からいつまでたっても取り忘れ案内表示901が無駄に導出され続けるといった事態を回避することができる。
また、本実施形態では、図49の遊技情報取り忘れ防止処理や図50のカード取り忘れ防止処理で、取り忘れ案内表示901を導出する状況であると判別された場合に、かかる処理でいきなり取り忘れ案内表示901の作成を指示するのではなく、そこでは、一旦、データ用取り忘れ案内表示フラグ、データ用プレ案内表示フラグ、カード用取り忘れ案内表示フラグ、カード用プレ案内表示フラグをオン設定しておき、別の処理でかかるフラグの設定状況を参照して、遊技情報用の取り忘れ案内表示901、及び、遊技情報用の取り忘れ案内表示901の作成をまとめて指示するように構成されている。このため、遊技情報に関する取り忘れ案内表示901と、遊技カードに関する取り忘れ案内表示901とをまとめた内容の取り忘れ案内表示901を導出することが可能になるとともに、かかる取り忘れ案内表示901の生成に関する制御の簡素化等を図ることができる。
加えて、本実施形態では、モバイル連動遊技を行っている場合、取り忘れ案内表示901等で表示されるキャラクタ情報903のパターンを遊技者が選択可能に構成されており、装飾図柄の変動停止時における遊技情報用の(或いは、遊技情報用及び遊技カード用の)取り忘れ案内表示901が導出される場合、遊技者が選択したキャラクタ情報903に対応する音声で、取り忘れの注意喚起を行うアナウンスが行われるようになっている。このため、例えば、変動表示の終了と同時、或いは、終了の直前において、遊技情報を取り忘れた状態で、遊技者がその場から立ち去ろうとしてパチンコ機10から視線を外した状態となっても、音声アナウンスによって遊技者を引き止めることができる。特に、かかる音声アナウンスは、遊技者自身が選択したキャラクタ情報903のパターンに対応するものであるため、自分への呼び掛けであることにより気付き易くすることができる。
(第9実施形態)
上記第3実施形態等に記載のリアルタイムクロックに関して、パチンコ機10が設置されている遊技ホールや、遊技機メーカーの関係者が、時刻設定を行えるように構成してもよい。以下、かかる構成を具体化する第9実施形態について説明する。尚、基本構成については、上記第1実施形態等と同様であるため、その説明を省略するとともに、同じ部材名称及び部材番号を用いて説明する。尚、上記第3実施形態のようなリアルタイムクロックのずれを把握して、特定演出の導出タイミングを自動で調節する機能の有無は機種毎に適宜選択可能である。
本実施形態のリアルタイム把握手段、経時カウント手段としてのリアルタイムクロックは、サブ制御装置262と電気的に接続されている。本実施形態のリアルタイムクロックは、年・月・日・時・分・秒(秒以下)のそれぞれに対応するカウンタを備えており、月・日・時・分・秒(秒以下)に対応する各カウンタは、それぞれの上限値(「日」については、対応カウンタが、30日間用、31日間用、28日間用、29日間用の4つ存在する)に達した場合に、その上位のカウンタに「1」を繰り上げるとともに、自身のカウンタについては初期値(0)に戻るようになっている。
また、本実施形態では、大当たり状態への発生期待度の教示・示唆の見せ方(演出)が変更される期間(かかる期間(以下、「特定演出期間」とも称する)内に導出される演出態様が特定演出に相当する)が設定されている。かかる特定演出期間は、予め規定時刻になると開始されるようになっており、同一のパチンコ機10が複数台並べて設置される場合には、かかる特定演出期間が一斉に開始されるようになっている。
尚、サブ制御装置262及び表示制御装置45の特定演出を実行する機能が特定演出実行手段を構成し、リアルタイムクロックの時間に基づいて特定演出を開始するタイミングを設定する機能が開始設定手段を構成する。
さて、本実施形態では、第1操作手段としての演出ボタン125及び十字ボタン126(図2等参照)を操作して、リアルタイムクロックの時刻設定が行えるように構成されている。但し、いつでも時刻設定が行えるというわけではなく、本実施形態では、電源装置313に設けられた第2操作手段としてのRAM消去スイッチ323(図5参照)を押圧操作しながら、パチンコ機10の電源をオンにした場合に、リアルタイムクロックの時刻設定が許可される時刻設定有効状態(カウント有効状態)となるように構成されている。本実施形態では、RAM消去スイッチ323を操作したままパチンコ機10の電源をオンすることが事前設定に相当する。
当然、RAM消去スイッチ323が操作された状態で、パチンコ機10の電源がオンされた場合には、電源がオフされたときの状態の記憶(バックアップ)が消去され、遊技モード、遊技状態、装飾図柄表示装置42(液晶表示装置)の表示態様等が初期状態に戻される。つまり、遊技モードは通常モードとされ、保留記憶は消去され、装飾図柄表示装置42ではデモ画面表示が表示され、その後、遊技球が始動入賞装置33a、33bに入球した場合には、通常ステージでの装飾図柄の変動表示が開始されるように設定される。
本実施形態では、RAM503のバックアップエリア503aが遊技状況記憶手段を構成する。また、パチンコ機10の電源のオフ後においてもRAM503に対して電源を供給する電源装置313がバックアップ用電力供給手段を構成する。また、上記の通り、演出ボタン125及び十字ボタン126は、モバイル連動遊技のパスワード入力等のメニュー画面の操作や、装飾図柄表示装置42において遊技者の選択を伴う演出(例えば、右・左のうち一方を選択させる)等に使用される。
次に、主制御装置261内のCPU501により実行されるメイン処理の流れについて、図52のフローチャートを参照しながら説明する。このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず、ステップS101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、サブ側の制御装置(サブ制御装置262,払出制御装置311等)が動作可能な状態になるのを待つために例えば1秒程度、ウェイト処理を実行する。続くステップS102では、RAMアクセスを許可する。
ステップS102の後、ステップS103において、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ステップS103で否定判別された場合、つまり、バックアップデータが記憶されておらず、前回の電源断時の処理が正常に終了していない可能性がある場合には、バックアップデータをクリア(消去)するための処理であるステップS113へ移行する。
一方、ステップS103で肯定判別された場合、つまり、バックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されている場合には、ステップS104でRAM判定値を算出し、続くステップS105では、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。ステップS105で否定判別された場合、つまり、ステップS104で算出したRAM判定値が、電源断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、この場合もステップS113へ移行する。
また、ステップS105で肯定判別された場合には、ステップS106において、電源装置313に設けたRAM消去スイッチ323が押圧操作(ON)されているか否かを判別する。ステップS106で肯定判別された場合、つまり、RAM消去スイッチ323が押圧操作されていれば、バックアップデータをクリアするための処理へと移行する。
但し、本実施形態では、ステップS106で肯定判別された場合、バックアップデータをクリア(消去)するための処理であるステップS113へと移行する前に、ステップS112において、サブ制御装置262に対し、リアルタイムクロックの時刻設定を許可するために、時刻設定有効コマンドを送信する処理を行う。ステップS112の後、ステップS113に移行する。
ステップS113の処理では、サブ制御装置262及び払出制御装置311等を初期化するために、初期化コマンドを送信する。その後、RAMの初期化処理(ステップS114等)に移行する。なお、RAM判定値は、例えばRAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM503の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時に初期状態に戻したい場合にはRAM消去スイッチ323を押しながら電源が投入される。従って、RAM消去スイッチ323がONされていれば、RAMの初期化処理(ステップS114等)に移行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様にRAM503の初期化処理(ステップS114等)に移行する。つまり、ステップS114ではRAM503の使用領域を0にクリアし、続くステップS115ではRAM503の初期値を設定する。その後、ステップS111で割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチ323が押されていない場合(ステップS103:NO)には、電源断の発生情報が設定されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS107では、電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS108では、電源断の発生情報をクリアする。
ステップS109では、サブ側の制御装置を電源断時の遊技状態に復帰させるコマンドを送信する。ステップS110では、使用レジスタをRAM503のバックアップエリア503aから復帰させる。その後、ステップS111で割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
次に、サブ制御装置262において所定時間毎に行われる時刻設定処理について、図53を参照して説明する。
先ず、ステップS8801では、時刻設定が可能な時刻設定有効状態であることを示す時刻設定有効フラグがオンされているか否かを判別する。ステップS8801で否定判別された場合、ステップS8802において、主制御装置261からの時刻設定有効コマンドを受信したか否かを判別する。ステップS8802で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS8802で肯定判別された場合、すなわち、パチンコ機10の電源オン時にRAM消去スイッチ323が操作されていた場合には、ステップS8803において、時刻設定有効フラグをオン設定する。
さらに、ステップS8804において、時刻設定有効タイマに対し、時刻設定有効状態としておく予め定められた制限時間(例えば、10分)に対応する値を設定する。続くステップS8805において、装飾図柄表示装置42において時刻設定画面を表示させるための時刻設定画面表示フラグをオン設定してから、本処理を終了する。
図55に示すように、時刻設定画面では、現在のリアルタイムクロックの情報に基づいて、年月日、及び、時刻の各項目が表示され、十字ボタン126の操作によって対応する数字を入力(変更)可能に構成されている。また、時刻設定画面では、「年月日、時刻を10分以内に入力してください」といった時刻設定画面の趣旨説明表示、「残り○分○秒」といった制限時間表示、及び、十字ボタン125の操作説明表示が行われる。さらに、時刻設定画面の右下部には、「入力完了」、「キャンセル」の選択項目が表示される。
本実施形態では、時刻設定画面において、時間の経過に伴い、制限時間表示が変化する(減少していく残り時間を教示する)だけでなく、「時刻」を示す表示についても変化する(日付を跨ぐようであれば日付も変化する)ように構成されている。尚、時刻設定画面の年・月・日・時・分の表示は、時刻設定画面が表示されてから、消去されるまでの間、遊技者の十字ボタン126の操作による変更以外では、変化しない(経時に伴う変化はしない)ように構成することとしてもよい。
また、ステップS8801で肯定判別された場合には、ステップS8806において、時刻設定完了入力が行われたか否か、すなわち、時刻設定画面に表示された「入力完了」の選択項目にカーソルを合わせて演出ボタン125が操作されたか否かを判別する。
ステップS8806で肯定判別された場合には、ステップS8807において時刻設定画面で設定された情報(年月日、時刻)をリアルタイムクロックに反映させる設定登録処理を行う。詳しくは後述するが、サブ制御装置262のRAM503には、年・月・日・時・分に関する各設定を記憶する仮時刻設定記憶エリアが設けられており、当該ステップS8808では、かかる仮時刻設定記憶エリアの記憶内容(年・月・日・時・分)が、リアルタイムクロックに反映されるようになっている。また、リアルタイムクロックの秒(秒以下)に対応するカウンタについては、初期値(0)が設定されるようになっている。
続くステップS8808では、時刻設定有効フラグをオフする。これにより、リアルタイムクロックの時刻設定を行うことのできない時刻設定無効状態となる。ステップS8808の後、ステップS8809において、時刻設定画面を消去する旨を示す時刻設定画面消去フラグをオン設定してから、本処理を終了する。尚、本実施形態では、十字ボタン126の操作でカーソルを「入力完了」の選択項目に合わせた状態で演出ボタン125が操作されることによる入力が事後設定に相当する。
また、ステップS8806で否定判別された場合、すなわち、時刻設定を終了する操作が未だ行われていない場合には、ステップS8810において、キャンセル入力が行われたか否か、すなわち、時刻設定画面に表示された「キャンセル」の選択項目にカーソルを合わせて演出ボタン125が操作されたか否かを判別する。ステップS8810で肯定判別された場合には、ステップS8808に移行して、時間設定有効フラグをオフし、ステップS8809にて、時刻設定画面消去フラグをオン設定してから、本処理を終了する。つまり、キャンセル入力が行われた場合、リアルタイムクロック(のカウンタ値)の変更は行われないようになっている。
一方、ステップS8810で否定判別された場合には、ステップS8811において、時刻設定有効タイマの値を減算する処理を行う。ちなみに、本実施形態では、電源立上げ時から10分が経過すると、時刻設定有効タイマの値が0になるようになっている。
続くステップS8812では、時刻設定有効タイマの値が0であるか否かを判別する。ステップS8812で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS8812で肯定判別された場合、すなわち、時刻設定有効状態の制限時間が到来した場合には、キャンセル入力が行われた場合と同様に、時刻設定を終了させるべく、上記したステップS8808に移行する。
尚、本実施形態では、時刻設定有効状態とされている期間と、装飾図柄表示装置42で時刻設定画面が表示されている期間とが一致していることから、時刻設定画面が時刻設定有効状態であることを教示しており、かかる時刻設定表示を導出する機能(サブ制御装置262及び表示制御装置45の制御及び装飾図柄表示装置42)が有効状態教示手段を構成する。さらに、ステップS8803の時刻設定有効フラグをオン設定する処理が時刻設定許可処理を構成する。
また、本実施形態では、サブ制御装置262において所定時間毎に行われる表示制御処理において、時刻設定有効フラグがオンされている場合に、時刻設定画面を表示するための処理(時刻設定表示処理)が行われることとなる。以下、時刻設定表示処理について、図54を参照して説明する。
先ず、ステップS8901では、時刻設定画面消去フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS8901で否定判別された場合には、ステップS8902において、時刻設定有効フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS8902で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS8902で肯定判別された場合には、ステップS8903において、時刻設定画面表示フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS8903で肯定判別された場合には、ステップS8904において、装飾図柄表示装置42において時刻設定画面(初期画面)を表示するための時刻設定画面表示処理を行う。当該処理が行われることにより、時刻設定画面の作成、及び、装飾図柄表示装置42での時刻設定画面の表示が行われることとなる。その後、ステップS8905において、時刻設定画面表示フラグをオフしてから、本処理を終了する。
また、ステップS8903で否定判別された場合には、ステップS8906において、時刻設定有効タイマの値に基づいて、時刻設定が可能な時刻設定有効状態の制限時間となるまでの残り時間を演算し、時刻設定画面にて表示する処理を行う。
続くステップS8907では、十字ボタン126の操作があるか否かを判別する。ステップS8907で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。ステップS8907で肯定判別された場合には、ステップS8908において、十字ボタン126の操作を仮時刻設定記憶エリアに記憶するとともに、かかる操作に基づく変更を時刻設定画面に反映させるための操作記憶・反映表示処理を行う。
より具体的に、仮時刻設定記憶エリアには、年・月・日・時・分のそれぞれに対応して記憶エリアが設けられている。さらに、仮時刻設定記憶エリアに対応して、年・月・日・時・分のいずれを設定中であるかを示す設定中ポインタが設けられている。そして、「十字ボタン126の右キー」が操作されたと判別された場合には、設定中ポインタを1つ先に進めるとともに、装飾図柄表示装置42の時刻設定画面における年・月・日・時・分のいずれを設定中であるかを示すカーソルを1つ先に進める。また、「十字ボタン126の左キー」が操作されたと判別された場合には、仮時刻設定記憶エリアの設定中ポインタを1つ前に戻すとともに、時刻設定画面のカーソルを1つ前に戻す。
さらに、本実施形態では、仮時刻設定記憶エリアの年・月・日・時・分のそれぞれに対応して設けられる記憶エリアは、それぞれに上限値が設定されたカウンタ(例えば、「月」に対応する記憶エリアは、0〜11の値を取り得るカウンタ)として構成されている。そして、「十字ボタン126の上キー」が操作されたと判別された場合には、仮時刻設定記憶エリアのうち、設定中ポインタで示される記憶エリアの値を1加算し、「十字ボタン126の下キー」が操作されたと判別された場合には、仮時刻設定記憶エリアのうち、設定中ポインタで示される記憶エリアの値を1減算する。ステップS8908の後、本処理を終了する。
また、ステップS8901で肯定判別された場合には、ステップS8909において、時刻設定画面を消去してから、本処理を終了する。
尚、本実施形態の表示制御装置45は、キャラクタROM525のデータを直接読み出して描画するのではなく、描画に必要なデータを別途設けられた揮発性メモリに溜め込み、必要なデータが揃ってから当該揮発性メモリのデータを読み出して描画処理する構成となっている。このため、データを揮発性メモリに溜め込んでいる間は、装飾図柄表示装置45において変動表示が行なわれることはなく、描画処理中専用の表示が行われるようになっている。
但し、本実施形態では、RAM消去スイッチ323が操作された状態でパチンコ機10の電源がオンされた場合には、装飾図柄表示装置42において、前記描画処理中専用の表示ではなく、時刻設定画面が表示されるようになっている(キャラクタROM525からのデータの読み込みは、時刻設定画面の表示と並行して行われ続ける)。さらに、本実施形態では、キャラクタROM525からのデータの読み込みが完了し、デモ表示画面(又は、通常モードの変動待機画面;装飾図柄は表示されているが変動していない態様の画面)を表示可能な状態となっていても、時刻設定有効フラグがオン設定されている場合には、時刻設定画面の表示を優先し、時刻設定画面が消去された場合に、デモ表示画面等が導出されるように構成されている。
尚、本実施形態では、デモ表示画面や通常モードの変動待機画面のような装飾図柄表示装置42において遊技に際して導出するための画像を作成する処理が画像作成処理を構成する。また、本実施形態においても、モバイル連動遊技を可能に構成されているが、モバイル連動遊技を行うことのできないパチンコ機10に具体化することも可能である。
以上詳述したように、第9実施形態によれば、リアルタイムクロックの時刻設定を行うことができ、リアルタイムクロックの時刻にずれが生じた場合には修正することができる。また、遊技者が操作不可能(な位置)に設けられたRAM消去スイッチ323を操作しながら遊技機の電源をオンにすること(事前設定を行うこと)で、演出ボタン125及び十字ボタン126を利用してのリアルタイムクロックの時刻設定が可能な時刻設定有効状態とすることができる。従って、遊技者は、物理的に事前設定を行うこと(時刻設定有効状態とすること)が不可能となり、例えば、演出ボタン125及び十字ボタン126を用いてパスワードを入力することで、演出ボタン125及び十字ボタン126を利用してのリアルタイムクロックの時刻設定が許可されるような構成に比べ、遊技者が演出ボタン125及び十字ボタン126を操作してリアルタイムクロックの時刻設定を行ってしまうといった事態をより確実に防止することができる。結果として、遊技者が、自分好みの演出が導出される時間帯となるように、勝手にリアルタイムクロックの時刻設定を行ってしまうことに起因して、例えば、複数台並べて設置されたパチンコ機10で同一の特定演出が一斉に開始される等といった複数のパチンコ機10全体でのダイナミックな演出が導出されなくなってしまったり、リアルタイムクロックの(非公開である)時刻設定の方法を知っている遊技者が特定演出を即座に導出させることで、知らない遊技者が不快感等を受けたりすること等を防止することができる。
さらに、遊技者が操作可能な位置に設けられた演出ボタン125及び十字ボタン126を利用して、リアルタイムクロックの実質的な時刻設定を行うことができる。つまり、リアルタイムクロックの時刻設定に際し、メニュー画面の各種操作や、モバイル連動遊技の開始に際してのパスワード入力操作等の比較的細かい入力操作にも適した演出ボタン125及び十字ボタン126を有効利用することで、入力作業性の向上を図ることができる。さらに、パチンコ機10の後面側において、リアルタイムクロックの時刻設定を行うための操作手段や表示手段を設ける場合に比べ、構成の簡素化等を図ることができる。
加えて、例えば、演出ボタン125及び十字ボタン126を用いてリアルタイムクロックの時刻設定を許可する(時刻設定有効状態とする)ためのパスワードを入力するような構成の場合、例えば、メニュー画面において、時刻設定を開始する際のパスワード入力に対応する選択項目を設ける必要がある。この点、本実施形態では、そのような選択項目を設ける必要がないため、例えば、かかる選択項目に気付いた遊技者が、遊技者ではできない(実際に何が行われているのかを知り得ない)設定が行われるであろう選択項目に対し、違和感や不信感を抱いてしまうといった事態を回避することができる。
また、時刻設定有効状態とされた場合に装飾図柄表示装置42において表示される時刻設定画面で、「入力完了」の選択項目にカーソルを合わせて演出ボタン125を操作する(事後設定)ことで、時刻設定画面が消去されるとともに、時刻設定無効状態に移行するように構成されている。これにより、時刻設定有効状態がいつまでも継続されてしまい、遊技者によるリアルタイムクロックの時刻設定が行われてしまうといった事態を防止することができる。さらに、時刻設定無効状態とする事後設定のために、例えば、再び鍵を取出してパチンコ機10を解錠し、内枠12を開放して、パチンコ機10の後面側での所定の操作を強いられるといった構成に比べ、作業性の向上等を図ることができる。
加えて、時刻設定有効状態とするための操作は、バックアップエリア503aの記憶を消去する(パチンコ機10を初期化する)処理と共通であるため、RAM消去スイッチ323の共通化等を図り、構成の簡素化等を図ることができる。
さらに、本実施形態では、時刻設定有効状態である場合には、装飾図柄表示装置42において時刻設定画面が表示されることから、時刻設定有効状態であることは装飾図柄表示装置42を視認することで明確に認識することができる。また、パチンコ機10の正面側の装飾図柄表示装置42で時刻設定画面が表示されるため、内枠12を閉じた後でも、時刻設定有効状態になっていることに気付き易くなっている。従って、例えば、遊技ホール等の関係者がRAM消去スイッチ323を操作しながら遊技機の電源をオンにしたが、かかる操作で時刻設定有効状態に移行することを失念し、そのまま内枠12を閉めて他の作業を行いにその場を離れてしまい、時刻設定有効状態で遊技者が遊技を行ってしまうといった事態を抑止することができる。
また、時刻設定有効状態とされる期間には制限時間が設定されており、かかる制限時間を過ぎた場合、時刻設定無効状態に移行するとともに、時刻設定画面が消去されるようになっている。このため、時刻設定画面が表示された状態で作業者がどこかへ行ってしまい、そのまま時刻設定有効状態で、遊技者が遊技を行ってしまう(遊技ホール等の営業が開始されてしまう)といった事態をより確実に防止することができる。
また、一般に、遊技ホール等の営業開始に際してパチンコ機10の電源がオンにされた場合等において、液晶表示装置である装飾図柄表示装置42における遊技用の画像を最初から作成する場合には、装飾図柄表示装置42の表示画面全体の画像が完成するまでに比較的長い時間を必要とする(例えば、30秒程度)。従って、かかる画像を完成させてから、時刻設定画面を作成・表示したのでは、作業性の低下を招くことが懸念される。
この点、本実施形態によれば、RAM消去スイッチ323を操作しながらパチンコ機10の電源がオンにされた場合には、時刻設定画面を先に作成・導出することとしている。このため、電源がオンされた直後に時刻設定有効状態とされ、さらに、装飾図柄表示装置42に時刻設定画面が表示されて、直に時刻設定を行うことができ、作業効率の向上等を図ることができる。
(第10実施形態)
上記第3実施形態等に記載のリアルタイムクロックを省略しても、日時や時刻の時間情報に基づいた演出を堪能することができるように構成してもよい。以下、かかる構成を具体化する第10実施形態について説明する。尚、基本構成については、上記第1実施形態等と同様であるため、その説明を省略するとともに、同じ部材名称及び部材番号を用いて説明する。
本実施形態のパチンコ機10では、リアルタイムクロックが設けられていないものの、サブ制御装置262のRAM553には、日時及び時刻の時間情報(時情報)を記憶する時情報記憶手段としての時間情報記憶エリアが設けられている。時間情報記憶エリアには、月・日・時・分のそれぞれに対応して記憶エリアが設けられている。
また、本実施形態では、モバイル連動遊技を開始する際にパチンコ機10に入力される連動遊技情報としてのパスワードには、サーバに蓄積記憶されている遊技者個人の遊技情報に基づく情報(ランク、称号等)、モバイル連動遊技に関する遊技者の設定に基づく情報(カスタマイズ等)、遊技者を特定するための遊技者特定情報(モバイル登録番号等)だけでなく、日時及び時刻の時間情報が含まれるようになっている。
そして、パチンコ機10にパスワードが入力された場合には、かかるパスワードに含まれる情報が記憶されるとともに、かかる情報を遊技(演出)に反映させる処理を行う。
ここで、第9実施形態のパスワード入力処理について、図57を参照して説明する。先ステップS9101において、装飾図柄表示装置42にパスワード入力画面が表示されている状態が否かを判別する。
図58に示すように、本実施形態のパスワード入力画面では、パスワードに使用される「A〜Z」及び「1〜9」の英数字、「入力完成」、「一文字戻る」、「トップメニューに戻る」の選択項目が表示されるとともに、パスワードとして入力される12文字のワードを1字ずつに分けて表示するために、12個横並びで存在するコマ(マス目)によって構成されるワード表示部が表示される。さらに、パスワード入力画面には、パスワードに使用される「英数字」、「入力完成」、「一文字戻る」、「トップメニューに戻る」のいずれを選択しているかを示す入力カーソルと、12コマで構成されるワード表示部のうち入力カーソルで英数字を選んで入力操作した場合にいずれのコマに英数字が入力されるのかを示すメインカーソルとが表示される。
本実施形態では、パスワードのうち下位4ケタ(左側の4つの文字)で時間情報が示されるように構成されている。特に、「時」、「分」の情報に関しては、下位3ケタに含まれるように構成されている。
また、モバイル連動遊技を開始させるには、パチンコ機10のパスワード入力画面を開くとともに、携帯通信端末でサーバにアクセスしてパスワードを発行させ、携帯通信端末の表示部に表示されたパスワードを確認しながら、パチンコ10にパスワードを入力するといった作業を行う。本実施形態では、携帯通信端末の表示部に表示されたパスワードのうち、時間情報に対応するワードに関しては、パスワードとして発行された(携帯通信端末の表示部に表示された)後であっても、時間の経過とともに(1分ごとに)、時間の経過に対応して変化するように構成されている。
ステップS9101で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS9101で肯定判別された場合には、ステップS9102において、装飾図柄表示装置42の変動開始の契機が訪れたか否か(変動パターンコマンドを受信したか否か)を判別する。ステップS9102で肯定判別された場合には、ステップS9103において、パスワード入力画面を閉じる(装飾図柄が表示される状態にする)処理を行う。つまり、装飾図柄の変動表示が行われる場合には、パスワード入力画面等のメニュー画面は閉じられることとなる。
続くステップS9104では、メインカーソルがワード表示部のどのコマを指し示すのかを示す場所カウンタに「1」を設定する。ちなみに、場所カウンタの値が1である場合には、メインカーソルはワード表示部の先頭のコマ(左端のコマ)に対応して表示される。尚、本実施形態の場所カウンタは、ワード表示部のコマ数(12)に「1」を加算した13個の値(1〜13)を取り得るように構成されている。ステップS9104の後、本処理を終了する。
また、ステップS9102で否定判別された場合には、ステップS9105において、演出ボタン125の操作が行われたか否かを判別する。ステップS9105で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS9105で肯定判別された場合には、ステップS9106において、パスワードが違っていることを示す入力エラー表示(例えば、「パスワードが違います。もう一度入力してください」といった表示)が導出されている状態か否かを判別する。ステップS9106で肯定判別された場合には、ステップS9107において、入力エラー表示を消去する処理を行ってから、ステップS9108に移行する。一方、ステップS9106で否定判別された場合には、直接ステップS9108に移行する。
ステップS9108では、パスワード入力画面の「トップメニューに戻る」という選択項目に入力カーソルを合わせて演出ボタン125が操作されたか否かを判別する。ステップS9108で肯定判別された場合には、ステップS9109において、パスワード入力画面からトップメニュー画面に戻す処理を行い、その後、上記したステップS9104において場所カウンタに「1」を設定してから、本処理を終了する。
一方、ステップS9108で否定判別された場合には、ステップS9110において、モバイル連動遊技中であるか否かを判別する。ステップS9110で肯定判別された場合には、ステップS9111において、「パスワード入力済みです。新たなパスワードを入力するには、一度、QRコードを発行して、モバイル連動遊技を終了させてください。」といった案内表示を導出させる処理を行ってから、本処理を終了する。
また、ステップS9110で否定判別された場合には、ステップS9112において、ワード入力操作が行われたか否か、すなわち、「A〜Z」及び「1〜9」の英数字のいずれかに入力カーソルが合わされた状態で演出ボタン125が操作されたか否かを判別する。ステップS9112で肯定判別された場合、ステップS9113において、場所カウンタの値が「13」であるか否かを判別する。ステップS9113で否定判別された場合、すなわち、ワード表示部のいずれかのコマにメインカーソルが合わされている状態である場合には、ステップS9114において、対応する(入力カーソルでマークされている)ワードを、対応する(メインカーソルでマークされている)コマに入力する処理を行う。尚、ステップS9114では、ワード表示部の各コマの設定内容を記憶するコマ情報記憶エリアのうち対応するものに対してワード情報を記憶させるとともに、ワード表示部の対応するコマに、入力したワードを表示する処理が行われる。
ステップS9114の後、ステップS9115において、場所カウンタの値に「1」加算する処理を行う。続くステップS9116では、場所カウンタの値が「13」となったか否かを判別する。ステップS9116で否定判別された場合には、ステップS9117において、場所カウンタの値に基づいてメインカーソルの表示位置を移動させる、すなわち、ここでは、メインカーソルを1コマ先に(右に)進める処理を行う。ステップS9117の後、本処理を終了する。本実施形態では、メインカーソルでマークされたコマのワード入力を行うことでのみ、メインカーソルを1コマ先に進めることができるようになっている。このため、先頭(左側)のワードから順番に入力することとなり、例えば、先に後ろ(右側)のワードから入力していくといった作業が行えない構成となっている。
一方、ステップS9117で肯定判別された場合、すなわち、既にワード表示部の全てのコマにワードが入力された状態となった場合には、ステップS9118において、メインカーソルを消去し、ステップS9119において、入力カーソルを入力完了の選択項目へ移動させる処理を行う。ステップS9119の後、本処理を終了する。
また、ステップS9113で肯定判別された場合、すなわち、ワード表示部の全てのコマにワードが入力された状態であるにもかかわらず、ワードを入力するような操作が行われた場合には、ステップS9120において、「全てのワードが入力されています。『入力完了』にカーソルを合わせて演出ボタンを押してください」といった案内表示を導出する処理を行う。ステップS9120の後、本処理を終了する。
また、ステップS9112で否定判別された場合には、ステップS9121において、「一文字前に戻る」といった選択項目に入力カーソルが合わされた状態で演出ボタン125が操作されたか否かを判別する。ステップS9121で肯定判別された場合には、ステップS9122において、場所カウンタの値が「13」であるか否かを判別する。ステップS9122で否定判別された場合には、ステップS9123において、場所カウンタの値を「1」減算する。さらに、ステップS9124において、場所カウンタの値に基づいてメインカーソルの表示位置を移動させる、すなわち、ここでは、メインカーソルを1コマ前に(左に)戻す処理を行う。
続くステップS9125では、ワード表示部に入力されたワードのうち、対応する(メインカーソルでマークされている)ワードを消去する処理を行う。つまり、本実施形態では、ワード表示部において既に入力されたワードを訂正しようとした場合には、それよりも後に入力されたワードを全て消去していかなければ、かかるワードの訂正を行うことができないようになっている。ステップS9125の後、本処理を終了する。
また、ステップS9122で肯定判別された場合、すなわち、例えば、パスワードの全てのワードを入力したが、どこかのワードが間違っていて、訂正を行いたいといった際等に、「一文字前に戻る」の入力操作が行われた場合には、ステップS9126において、場所カウンタの値を「1」減算する処理を行う。さらに、ステップS9127において、消えていたメインカーソルを、ワード表示部の最終コマに対応して表示する処理を行う。ステップS9127の後、本処理を終了する。
また、ステップS9121で否定判別された場合、すなわち、「入力完了」の選択項目に入力カーソルが合わされた状態で演出ボタン125の操作が行われた場合には、ステップS9128において、パスワード認証処理を行う。続くステップS9129では、入力されたワードの組合わせが、パスワードの組合わせとして登録されたものであるか否かを判別する。
ステップS9129で肯定判別された場合には、ステップS9130において、入球エラー表示を導出する処理を行ってから、本処理を終了する。一方、ステップS9129で否定判別された場合には、ステップS9131において、入力されたパスワードに含まれる各種情報を記憶するとともに、かかる各種情報を演出等に反映させるための処理を行う。
例えば、大当たり回数や変動回数を積み重ねること等によって、モバイル連動遊技で設定されたランクがアップしていくような構成において、かかるランクを教示する表示が装飾図柄表示装置42で表示されるようにしたり、所定の演出が導出される場合に、遊技に際して登場するキャラクタの中から遊技者の選択したキャラクタが選択されて導出されるように構成したりすることが考えられる。
さらに、本実施形態では、パスワードにおいて、日時の時間情報が含まれており、当該ステップS9131では、月・日・時・分の情報をそれぞれ時間情報記憶エリアの各記憶エリアに記憶する処理を行う。さらに、本実施形態のサブ制御装置262には、時間を計測するための時間計測タイマが設けられており、当該ステップS9131では、かかる時間計測タイマをリセットする処理についても行われる。時間計測タイマは、所定時間毎に更新されるとともに、時間計測タイマにおいて「1分」に相当するカウントが行われたかの監視が行われている。そして、時間計測タイマによって「1分」に相当するカウントが行われたと判断された場合には、時間情報記憶エリアの「分」に対応する記憶エリアに対して「1」を加算するとともに、時間計測タイマをリセットする処理が行われるようになっている。尚、本実施形態では、時間情報記憶エリア(特に、「時」、「分」を記憶するエリア)、及び、時間計測タイマが時間計測手段を構成する。ちなみに、モバイル連動遊技が行われていない場合には、時間計測タイマの更新や監視についても行われないようになっている。
また、本実施形態では、月日の情報(例えば、どの季節であるか、及び、クリスマス等のイベントが行われるような日であるか等)に基づいて、登場キャラクタの衣装や背景が変更されるようになっている。さらに、遊技者の誕生日等を登録できるようにしたり、そのパチンコ機10の世界での記念日等(例えば、所定のキャラクタの誕生日等)を設定したりするとともに、それに応じたイベント演出が発生するように構成してもよい。
さらに、時刻の情報に基づいて、予め定められた時刻(例えば、10時、14時、18時)となった場合に、大当たり状態への発生期待度の教示・示唆の見せ方(演出)が変更される期間が開始されるように構成されている。尚、本実施形態では、時間情報を利用した演出が特定演出に相当し、当該特定演出を導出させる機能が特定演出実行手段特定演出を構成する。また、本実施形態では、モバイル連動遊技が行われていない状態では、月日の情報に基づいて導出され得る演出が導出されないように構成されているが、チャンスアップの演出として導出させる場合もあるように構成してもよい。
ステップS9131の後、ステップS9132において、入力完了を教示する入力完了表示を行う処理を行う。本実施形態では、当該ステップS9132において、パスワード入力画面を閉じるとともに、「パスワードの入力が完了しました。引き続きモバイル連動遊技をお楽しみください」等といった表示を導出する処理が行われるようになっている。
ステップS9132の後、ステップS9133において、場所カウンタに「1」を設定してから、本処理を終了する。尚、本実施形態では、サブ制御装置262及び表示制御装置45によるパスワード入力画面を表示してパスワードを入力させる機能が入力手段を構成する。
また、上記のように、モバイル連動遊技を終了する場合には、装飾図柄表示装置42にて、本日の遊技情報等を含むQRコードが表示されるコード発行画面を開き、表示されたQRコードを携帯通信端末で読取ってサーバにアクセスすることで、QRコードに含まれる遊技情報等がサーバに送信されるとともに、コード発行画面を閉じることで、パチンコ機10に蓄積記憶されていた遊技者の本日の遊技情報等の記憶が消去されるように構成されている。
これに対し、モバイル連動遊技の開始時にパチンコ機10にパスワードを入力することで時間情報記憶エリアに記憶された時間情報であるが、コード発行画面が消去され、遊技情報記憶エリアの記憶情報が消去されたとしても、(電源がオフされるまで)消去されずに残されるように構成されている。また、コード発行画面で表示されるQRコードには、時間情報記憶エリアに記憶された時間情報が含まれていない。
その一方で、本実施形態では、遊技情報記憶エリアにおいて、大当たり状態が発生した回数を単純に記憶するだけでなく、発生した大当たり状態の種別と、大当たり状態が発生した時間とが対応付けられて記憶されるように構成されている。かかる記憶内容については、QRコードに含まれて、携帯通信端末を介して、サーバに送信されるようになっている。
ちなみに、サーバのウェブページ上では、該当するパチンコ機10のこれまでの遊技の記録が閲覧できるように構成されている。すなわち、何月何日に何時から何時まで遊技を行ったか、その日の大当たりの履歴、大当たりの回数、達成したミッション、発射した遊技球の数、払い出された遊技球の数等がまとめられている。また、かかる記録には、遊技者が追記する(例えば、別の遊技機での遊技結果等をメモしておく)ことができるようになっており、さらには、過去の日にちだけでなくこれからの日にちの予定まで書きこめる(当然、遊技機メーカー側からのイベントなどの予定も案内できる)ようになっている。従って、遊技者は、かかる機能をスケジュール帳のように利用することも可能である。
以上詳述したように、第10実施形態によれば、パチンコ機10において24時間一年中計測をし続ける時計機能(リアルタイムクロック)を設けなくても、モバイル連動遊技を開始する際に、時間情報が含まれるパスワードをパチンコ機10に入力することで、時間情報を利用した特定演出を提供することができる。従って、パチンコ機10の電源断時も休みなく計測を続ける時計機能を管理するために、電源断時にも電力を供給し続けたり、長期使用等に起因する時間のずれに対応するための処理を行ったり、時計機能の設置そのもの(例えば、リアルタイムクロック、蓄電手段、これらを制御する集積回路や配線等)に比較的多くのコストがかかったりするといった事態を回避することができる。
また、例えば、効率化等を図るべく、複数機種に対応できる制御基板を製造することが考えられるが、かかる基板にリアルタイムクロックが搭載される場合であって、制御基板は搭載する機種のなかに、リアルタイムクロックの機能を使用しないものが存在するような場合、大きな無駄が生じてしまうことが懸念される。この点、本実施形態のように、モバイル連動遊技を行う場合にだけ、外部からの時間情報に基づいて時計機能を発動させることは可能であるが、リアルタイムクロック等の時間を24時間計測し続ける構成までは備わっていないといった構成を採用することで、上記懸念(搭載された時計機能を使わない場合の無駄の大きさ)を抑制することができる。
さらに、遊技者の中でも、演出等に対し比較的強い興味やこだわりを持っているモバイル連動遊技を行っている遊技者に対して、時間情報を利用した特定演出が提供されることから、他のパチンコ機10と比べて物足りなさを感じさせてしまうといった事態を回避することができ、該パチンコ機10への遊技意欲の向上を図ることができる。加えて、モバイル連動遊技を行わなければ、かかる時間情報を利用した特定演出を堪能することができないため、モバイル連動遊技への参加意欲の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、サーバにアクセスしている携帯通信端末の表示部においてパスワードが発行された後であっても、かかる表示中のパスワードのうち、時間情報に対応するワードが、時間の経過に合わせて変化するように構成されている。つまり、サーバでパスワードが発行されてから、かかるパスワードがパチンコ機10に入力されるまでの間に比較的長いタイムラグが生じた場合、パスワードに含まれる時間情報の時刻情報が正確さに欠けるものとなってしまうことが懸念される。この点、本実施形態によれば、パスワードのうち時間情報に対応するワードが、遊技者がパスワードを視認している間にも、リアルタイムで更新されることから、パスワードに含まれる時間情報(時刻情報)と、実際の時刻とが比較的大きく食い違ってしまうといった事態を防止することができる。
加えて、パスワードのうち時間情報に対応するワードは、下位4ケタ(右から4つまで)のワードによって構成されており、特に、時刻(時・分)の情報は下位3ケタのワードにのみ含まれるようになっている。さらに、装飾図柄表示装置42において表示されるパスワード入力画面では、パスワードを構成するワードを入力する順番が規定されており、先頭(左側)のワードから1つずつ順番にワードを入力していかなければ、次のワードを入力することができない(例えば、1つ飛ばして入力することや、最後尾のワードから入力することができない)構成となっている。換言すれば、最後尾(右側)のワードは、最後に入力される構成となっている。
つまり、遊技者がパスワードをパチンコ機10に入力する際に、パスワードのうち時間情報に対応するワードから先に入力してしまう場合、パスワードの発行からパスワードの入力完成までの間に比較的長いタイムラグがあっても、時刻がずれないといった上記作用効果が奏されなくなってしまう。このため、パスワードの入力順を、時間情報に対応するワードが最後となるように規定する(例えば、先のワードを入力した状態でないと後のワードを入力不可能)ことによって、かかる懸念を払拭することができる。
加えて、例えば、パスワードに含まれる時間情報の時刻情報と、実際の時刻との間に大きな開きが生じないように、パスワードを発行した後、規定時間が経過した段階で、かかるパスワードが強制的に消去されるようにする(実際の時間とかけ離れた時間情報が遊技機に入力されないようにする)ことも考えられる。しかしながら、この場合、せっかく途中までパスワードを入力した手間が無駄になったり、又は、手入力の作業が苦手な遊技者は、いつまでたってもパスワードを最後まで入力することができなくなったり、或いは、いつもパスワードが途中で消えてしまうので、パスワードをメモしておいて、後で入力することで、結局時刻に大きなずれが生じたりすること等が懸念される。この点、時間情報を示すワードを変化させつつ、かかるワードの入力順を最後にするといった上記構成を採用することによって、かかる懸念を払拭することができる。
尚、パスワードのうち時間情報を示すワードは、日時をそのまま数字で表したものではなく、英数字を所定のアルゴリズムで組合わせて日時を示すようになっている。このため、パスワードのうち時間情報を示すワードの構成数(本例では4つ)を、月・日・時・分をそのままデジタル数字で入力する場合のワード数(本例では8つ)に比べて、少なくすることができる。このため、時間情報に対応するワードの入力時間を極力短くすることができる。
また、本実施形態では、モバイル連動遊技を行っていた遊技者が遊技を止めた場合でも、かかるパチンコ機10には、時間情報記憶エリアに時間情報が記憶されたままとされる。このため、その次にかかるパチンコ機10を遊技する遊技者がモバイル連動遊技を行わなくても、時間情報に対応した特定演出を堪能することができるようになる。このように、時間情報に対応した特定演出を試してもらう機会を増やすことで、かかる特定演出、ひいては、モバイル連動遊技への関心を高めることができ、結果として、モバイル連動遊技への参加意欲の向上を図ることができる。
また、パチンコ機10の電源がオフされた場合には、時間情報が消去されることとしている。つまり、パチンコ機10の電源がオフされることで、パチンコ機10での時刻の計測も止まることから、時間情報記憶エリアで時刻を記憶していたとしても、電源がオンされた後の時間情報記憶エリアの時間情報の正確さが不十分になる。このため、電源がオフされた場合には、時間情報を消去することで、不正確な時間情報を使用することを回避することができる。従って、誤った時間情報に基づいた特定演出が導出されることで、遊技者が混乱したり、勘違いを招いたりしてしまうといった事態を防止することができる。
尚、電源のオン時に、停電情報がある場合には、「時間情報が失われたので、時間情報に対応する特定演出を導出させる場合には、一度、モバイル連動遊技を終了し、もう一度、パスワードを入力してください」、等といった案内を導出するように構成してもよい。
加えて、本実施形態では、モバイル連動遊技中に大当たり状態が発生したことと、大当たり状態の種別と、大当たり状態の発生時刻とを対応付けて記憶するとともに、モバイル連動遊技を終了させる際に、かかる情報をQRコードに含ませて、携帯通信端末を介してサーバに送信するように構成されている。従って、モバイル連動遊技を行うことで、より細かな遊技の記録を付けていくことができる。特に、本実施形態では、サーバにおいて、遊技者のモバイル連動遊技の記録、つまり、遊技開始時刻、遊技終了時刻、大当たりの履歴や変動回数、達成したミッション、遊技球のペイアウト率等が自動的に追加されていくスケジュール機能があり、遊技者はかかる機能を活用して、より遊技を堪能することができる。
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)遊技情報及び選択情報の内容や数に関しては特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、遊技機としてのスロットマシンに対応しては、各種ボーナスやART(アシストリプレイタイム)等の当選確率が複数段階で設定可能であって、かつ、設定に応じて、子役の当選確率についても差異が存在するものにおいて、設定に応じて当選確率に差異のある子役の当選回数を遊技情報記憶エリアに累積記憶し、それをサーバに送ることで、サーバが該子役の当選確率を演算し、その結果を携帯通信端末のディスプレイにて表示可能に構成してもよい。
さらに、遊技者が選択可能な選択演出としても、特に通常時及び大当たり状態時のステージ選択や、ボタン演出に限定されるものではなく、これらに代えて又は加えて適宜変更可能である。例えば、リーチ状態が発生した後、スーパーリーチが発生するタイミングで、複数種類あるスーパーリーチの中からいずれかを遊技者が演出ボタン125及び十字ボタン126の操作で選択可能に構成され、その選択結果が選択情報として蓄積記憶されるとともに、モバイル連動遊技に際してのアンケートにおいて、どうしてそのスーパーリーチを選択するのかの質問を導出するように構成してもよい。また、例えば、遊技機としてのスロットマシンに対応しては、複数あるリールをそれぞれ停止させるための複数のストップボタンの押した順番を滞在するステージやそのときに導出された演出と対応付けて累積記憶するように構成してもよい。
加えて、カスタマイズの機能としても特に限定されるものではなく、例えば、登場キャラクタのデザイン(衣装等)や、演出に際して出力される音声をアレンジする他、大当たり状態発生に関する示唆の法則を変更する(例えば、装飾図柄表示装置42においてキャラクタのセリフを吹き出しで表示するとともに、大当たりへの期待度が高くなるほど文字の色が白色→赤色→金色となるような構成において、金色が導出された場合には当選する可能性が高いのではなく必ず当選するようにしたり、赤色及び金色の導出を止めたりする等)等してもよい。尚、カスタマイズ機能は、ランクが高くなるほど、カスタマイズできるパターンが増えるように構成する。
また、演出設定項目の決定の方法についても特に限定されるものではなく、機種毎に適宜ルールを設定可能に構成してもよい。例えば、リーチ演出のように、設定項目が複数ある場合において、「黒潮リーチ」に関して「好き」であることを示す設定は行ったが、「サンゴリーチ」や「マリンリーチ」に関する設定は一切行わなかった場合において、スーパーリーチの発生時に選択される(サムリーチが発生しないことが決定された場合に選択される)リーチ演出として、「黒潮リーチ」を60%とし、「サンゴリーチ」及び「マリンリーチ」をそれぞれ残り割合(40%)を均等に割った割合(各20%)となるように構成することとしてもよい。この場合、演出設定項目の設定制御の簡素化等を図ることができる。さらに、例えば、設定の行われなかった演出に関しては一切導出されないように構成してもよい。加えて、予め定められた主要な設定、或いは、全ての設定を行わなければ、演出設定項目の設定画面を終了させることができない(設定を完了させることができない)ように構成してもよい。
(b)また、上記実施形態では、モバイル連動遊技及び否モバイル連動遊技のどちらでもアンケートが導出される場合があるが、モバイル連動遊技でのみ導出されるように構成してもよいし、モバイル連動遊技に際して比較的アンケートが導出され易くなるように構成してもよい。加えて、アンケートを全く実施しないように構成してもよい。
さらに、アンケートに協力してもらった場合、その後の大当たりラウンドにおいて専用のアニメーション等が導出されたり、実際には確変大当たりであるのに確変大当たりか否か判別できない状態である場合に確変大当たりであることを教示する演出が必ず行われる、或いは、行われる可能性が高まるように構成したりしてもよい。
加えて、サーバでアンケート情報と遊技情報とを対比させて、アンケート情報と遊技情報とが一致するか否かを判別し、その結果をパスワード、ひいては、パチンコ機10における演出等に反映させてもよい。例えば、「本機種の遊技は初めてですか。」のアンケートの問いに「はい」と答えた遊技者が遊技情報を確認すると遊技回数が10回程度あった場合のようにアンケートに正しく答えない遊技者には、確変大当たりであることや確変モードであることを早い段階で教示するのではなく比較的遅くに教示する割合が多くなる(大当たり状態の発生時に特別表示装置43L、43Rを確認するとともに、その表示内容と大当たり種別との対応関係を把握していなければ、大当たり状態の終了時点でも、確変モードなのか時間短縮モードなのかの区別がつかないパターンに比較的振り分けられやすくなる)。逆に、アンケートに正しく答える遊技者には、確変大当たりであることや確変モードであることが比較的早い段階で教示されやすくなる等といった具合に適宜反映させることができる。
(c)上記実施形態では、サーバのアドレス情報、遊技情報、及び、選択情報を含む符号情報として、装飾図柄表示装置42においてQRコードが表示されるようになっているが、例えば、その他の二次元コードでもよいし、一次元コードでもよいし、URI(Uniform Resource Identifire)等のような記号の組合わせによる形式のもの(例えば、サーバの住所を示すURLの後に、遊技情報及び選択情報を示す文字列を付加する)でもよい。また、上記実施形態では「HTTP Cookie」を使用して遊技者(の携帯通信端末)を特定しているが、その他の方法(例えば、遊技者がメールアドレスを登録)で遊技者を特定してもよい。加えて、サーバから専用のアプリケーションをダウンロードできるようにして、上記実施形態とは異なる通信方法でパチンコ機10から遊技情報や選択情報を携帯通信端末で読み取ってサーバに送信できるように構成してもよい。
(d)携帯通信端末としては、携帯電話やスマートフォンに限定されるものではなく、コード情報の読み取り機能のあるモバイルPC等でもよい。また、上記実施形態では、パチンコ機10と、携帯通信端末との間のデータのやりとりは、パチンコ機10で表示されたQRコードを携帯通信端末で読み取り、携帯通信端末の要求に応じてサーバで発行されたパスワードをパチンコ機10に入力する形式となっているが、例えば、赤外線等の無線通信を利用してもよい。
また、上記実施形態では、パチンコ機10にパスワードを入力して、サーバに蓄積された遊技情報及び選択情報を反映させることができるように構成されているが、反映させることのできない構成(パチンコ機10へのパスワードの入力が行われない構成)としてもよい。
さらに、携帯通信端末を介して、パチンコ機10と、サーバとの間でデータのやりとりが行われるように構成されているが、その他の方法でパチンコ機10とサーバとの間でやりとりが行われるように構成してもよい。例えば、遊技ホールのホールコンピュータを介してパチンコ機10とサーバとを通信可能に構成する。さらに、遊技ホールにおいてパチンコ機10の側方に設置され、遊技媒体(パチンコ機であれば遊技球、スロットマシンであればメダル)の貸与に関する機能を有する台間装置に対して、遊技者が保持している遊技媒体の数を記憶可能な不揮発性の携帯記憶手段(カード等)に対して情報を読み書きする機能を設ける。そして、遊技者が遊技を行うことで、遊技情報及び選択情報がホールコンピュータを介してサーバに送られるとともに、サーバ側からホールコンピュータを介して前記遊技情報及び選択情報に対応する情報が台間装置に送られ、台間装置がその情報を携帯記憶手段に書き込むように構成してもよい。また、遊技者が次回の遊技に際して携帯記憶手段を台間装置に挿入し、情報を読み取らせることで、上記実施形態のように、ランク情報や遊技者の趣味嗜好に応じた遊技が行われるように構成してもよい。
(e)上記実施形態では、遊技者個人の選択情報、及び、各パチンコ機10を遊技した遊技者全体の選択情報の両方が蓄積記憶されるように構成されているが、どちらか一方、或いは、両方を省略してもよい。その場合、パチンコ機10、サーバの記憶容量の低減を図ることができる。さらに、遊技者個人の選択情報を記憶しない構成とする場合、特定の遊技者の選択情報をぼかすことができ、個人の趣味・嗜好が知らない間に浮き彫りにされてしまう(遊技者にそのことが知れて気分を害されてしまう)といった事態を抑制することができる。また、上記実施形態において、遊技者が個人の選択情報を蓄積することに同意した場合(例えば、モバイル連動遊技の開始時(パスワード入力操作の前後)に装飾図柄表示装置42に質問と操作項目(イエス・ノー)とを表示したり、サーバのウェブページ上で初回登録時に質問と操作項目とを表示したりして個人の選択情報の蓄積に賛同を得た場合)にのみ、個人の選択情報が蓄積されるように構成してもよい。
尚、上記実施形態では、選択情報記憶エリアのうち統計用の記憶エリアの記憶内容は1週間が経過したものから順次消去されるように構成されているが、この期間は特に限定されるものではなく、例えば、所定日数(例えば、1日〜14日)や所定時間の経過後としてもよいし、所定変動回数(例えば、3000回転〜60000回転)の実行後としてもよいし、消去することがない(消去するプログラムがなく、そのパチンコ機10のこれまでの選択情報の全てが蓄積され、基板を回収して解析するとかかる蓄積された選択情報が分かる)ように構成してもよい。
また、パチンコ機10において、コード発行画面を表示してから閉じると、蓄積されていた遊技情報が消去されるとともに、選択情報は消去されないように構成されているが、遊技情報が消去されずに別のタイミングで消去されるように構成してもよいし、選択情報がコード発行画面を閉じるタイミングで消去されるように構成してもよい。選択情報がコード発行画面を閉じるタイミングで消去されるように構成した場合(サーバ側では随時選択情報を加算することとなる)、選択情報記憶エリアにおいて記憶容量の低減などを図ることができる。
(f)上記実施形態では、選択情報記憶エリアのうち個人用の記憶エリアの記憶内容に基づく情報がパスワードに含まれ、遊技者個人の趣味嗜好が遊技に反映される構成となっているが、選択情報記憶エリアのうち統計用の記憶エリアの記憶内容に基づく情報がパスワードに含まれ、遊技者全体の趣味嗜好(人気投票的なもの)が遊技に反映される構成としてもよい。
この場合、例えば、初めて遊技する遊技者に対して先ず人気の高い演出等を勧めて堪能してもらい、極力早い段階で遊技者の興味を引ける可能性を高める、また、例えば、以前は別の演出ばかりを選択していた遊技者に対して試しに人気の高い演出も選択してもらい、新たな良さを発見してもらうといった具合に、該パチンコ機10の良さを積極的にアピールすることができる。従って、遊技の展開等によっては、パチンコ機10のポテンシャルを上手く引き出すことができず、それきり遊技を行ってもらえなくなるといった事態を低減させることができる。
尚、当該パチンコ機10の遊技経験が少ない場合には、遊技者全体の趣味嗜好を反映させ、ある程度遊技経験が積まれた場合には、趣味嗜好を反映させないように構成してもよい。また、遊技者が個人の趣味嗜好を反映させるのか、遊技者全体の趣味嗜好を反映させるのかを選択可能に構成してもよい。さらに、かかる選択は、パスワードの入力時又はウェブページ上でのパスワード発行時等に行われることが考えられるが、ウェブページ上(サーバ側)で設定されるようにすることで、パスワードに使用される総ワード数の低減を図ることができ、パスワードの発行に関する処理や記憶容量の簡素化やパスワード入力に関する手間の軽減等を図ることができる。
(g)さらに、パチンコ機10の遊技経験が少ない場合には、遊技者全体の趣味嗜好を反映させ、ある程度遊技経験が積まれた場合には、遊技者個人の趣味嗜好を反映させるように構成してもよい。より具体的には、パスワード発行に際し、例えば、変動ランク及び大当たりランクがともに「2」以上であるか否かを判別し、否定判別された場合には、ホスト側遊技情報記憶エリア及びホスト側全体選択情報記憶エリア(選択情報記憶エリアのうち統計用の記憶エリア)の記憶内容に応じたパスワードを発行し、一方、肯定判別された場合には、ホスト側遊技情報記憶エリア及びホスト側個人選択情報記憶エリア(選択情報記憶エリアのうち個人用の記憶エリア)の記憶内容に応じたパスワードを発行することとしてもよい。この場合、該当するパチンコ機10に関して遊技経験が浅く、また、遊技者個人の趣味嗜好のデータ量もそれほど取得できていない状態では、遊技者全体の趣味嗜好を遊技に反映させ、パチンコ機10の良さを積極的にアピールすることができる。さらに、遊技者が該当するパチンコ機10の遊技経験をある程度積んでいる場合には、遊技者個人の趣味嗜好を遊技に反映させて、その遊技者にとって遊技をより快適に行えるようになる。従って、状況に応じた好適な遊技性を提供することができる。
また、サーバ側で、個人選択情報記憶エリア及び全体選択情報記憶エリアのうちどちらの記憶内容を遊技に反映させるのか(パスワードに含ませるのか)を決定するため、個人選択情報記憶エリア及び全体選択情報記憶エリアの両方の記憶内容をパスワードに含ませる場合に比べて、パスワードから識別される情報の数、ひいては、パスワードの全パターン数を低減させることができる。このため、パスワードを極力短くしたり、パスワードに使用されるワードの種類数の低減を図ったりすることができる。従って、パスワードの発行に関する処理や記憶容量の簡素化やパスワード入力に関する手間の軽減等を図ることができる。
(h)さらに、選択情報記憶エリアの記憶内容(選択情報)を遊技に反映させるのか否かを遊技者が選択可能に構成されていることとしてもよい。この場合、現状のままのバランスがよい遊技者についても、快適に携帯通信端末及びサーバを利用したモバイル連動遊技を快適に行うことができる。
尚、モバイル連動遊技状態においてのみ選択情報を蓄積記憶するような遊技者個人用の選択情報記憶エリアやホスト側選択情報記憶エリア(個人選択情報記憶エリア)を設け、遊技者が反映させない意志を示した(対応する操作・設定がなされた)場合には選択情報を遊技者個人用の選択情報を記憶する手段には蓄積記憶させない構成(毎回参加の是非を問う構成でもよいし、初回のみ参加の是非を問うて、以下その結果を反映させる構成であってもよい)としてもよいし、蓄積はするが反映させないこともできる構成としてもよい。
(i)上記実施形態では、演出ボタン125及び十字ボタン126により、選択演出時の決定操作と、パスワードの入力操作とが行えるように構成されているが、選択演出の決定操作を行うボタンと、パスワードの入力操作を行うボタンとを別々に設けてもよい(演出ボタン125の他にメニュー画面を開いて操作するボタンを設けてもよい)。さらに、操作手段や入力手段はボタンでなくてもよい。例えば、装飾図柄表示装置42をタッチパネルにして、該表示部に表示されたキーに触れてパスワードの入力操作を行うことができるように構成してもよい。
また、上記実施形態では、表示手段として、液晶ディスプレイである装飾図柄表示装置42が設けられているが、LEDディスプレイ、セグメント表示装置等のその他の表示装置によって表示手段を構成してもよい。さらに、識別情報等の図柄を表示可能な表示装置とは別にQRコードやパスワード入力画面等を表示可能な表示手段を設けることも可能である。加えて、パスワードに使用される文字の種別や文字数等は特に限定されるものではなく、ひらがな、カタカナ、漢字、英字、数字、記号、マーク等を適宜使用可能である。
(j)ランク付けの対象とされる遊技情報は特に限定されるものではなく、機種毎に適宜変更可能である。そもそも、遊技情報や選択情報の対象とされる情報は特に限定されるものではなく、機種毎に適宜変更可能である。さらに、変動ランクや大当たりランクの更新条件は特に限定されるものではなく、機種毎に適宜変更可能である。例えば、大当たりランクの更新に関し、第1ランク→第2ランク、及び、第2ランク→第3ランクまでは各20回の大当たりを必要とし、それ以降は40回の大当たりを必要とすることとしてもよい。
また、上記実施形態では、サーバに蓄積された変動回数情報及び大当たり回数情報が1000回(半日も遊技すれば達成できそうな回数)未満、及び、30回(運が良ければ1日で達成できそうな回数)未満の場合に、パスワードに残情報を含ませるように構成されているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、遊技ホールの営業終了時間などを把握可能な構成であれば、遊技を開始する時点の残りの遊技可能時間で達成できそうな数値を算出して、その値との比較で残情報をパスワードに含ませるか否かを決定してもよい。加えて、閉店までの時間があまりない場合(例えば、残り2,3時間)には、比較的時間効率の良いステージを勧めるアナウンス(表示)等を行うこととしてもよい。
(k)上記実施形態において大当たり確率や、大当たり種別の数や、各種大当たり種別の可変入賞装置32の開閉パターン等は特に限定されるものではなく、機種ごとに適宜設定可能である。さらに、上記実施形態では、確変モードとそれ以外のモードとで当否抽選での当選確率が変動する構成となっているが、当選確率が変動せず(一定であり)、大当たり状態終了後に付与される時間短縮モードの期間(変動回数)が複数パターン用意されているパチンコ機に上記構成を適用してもよい。
また、上記実施形態において、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球に基づいて大当たりに当選した場合と、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球に基づいて大当たりに当選した場合とで、付与される大当たり種別の割合が異なるように構成してもよい。例えば、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球に基づいて大当たりに当選した場合と、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球に基づいて大当たりに当選した場合とで、「7RN」となる割合は同じであるが、「16RS」となる割合(換言すれば「7RS」となる割合)が異なるように構成してもよい。
(l)上記実施形態では、変動表示の保留を保留ランプ46a、46bによって遊技者に教示しているが、その他の表示手段で保留を教示してもよい。例えば、装飾図柄表示装置42において、保留を意味する画像オブジェクトを、保留された変動表示と1対1で対応して、第1変動表示の保留か第2変動表示の保留かが分かるように表示してもよい。
また、上記実施形態では、既に保留されている第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球に基づく変動表示(第1変動表示)よりも後に保留された第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球に基づく変動表示(第2変動表示)が、前記第1変動表示よりも先に消化されるといった具合に、保留された順番を前後するようにして、第2変動表示が優先的に消化されるよう構成されているが、第1変動表示であるか、第2変動表示であるかに関係なく、保留された順番通りに消化されるように構成してもよい。
(m)上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機として実施してもよい。例えば、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域と、特定領域への入球を許容する開状態と、特定領域への入球を禁止する閉状態とに変化可能な可動手段(羽部材)とを具備する可変入球手段と、特定領域に入球した遊技球が入球可能な特定入球手段及び非特定入球手段と、特定入球手段に入球した遊技球を検知する特定入球検知手段(条件成立検出手段)と、特定領域の外部に設けられ、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な始動入球手段と、始動入球手段に入球した遊技球を検知する始動入球検知手段と、可変入球手段の開閉制御を行う主制御手段とを備え、特定領域に遊技球が入球した場合には、当該遊技球が特定入球手段及び非特定入球手段のどちらに入球する場合であっても遊技者に所定数の遊技価値(遊技球)が付与され、主制御手段は、始動入球検知手段の検知に基づいて、可変入球手段を第1時間だけ1回又は複数回開状態とさせる小当たり状態、又は、可変入球手段を前記第1時間よりも長い第2時間開状態とさせる、又は、開状態とされた可変入球手段に規定個数の遊技球が入球するまでを1ラウンドとして、これを規定回数繰り返す大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選を行い、当否抽選にて小当たりに当選した場合には小当たり状態を発生させ、当否抽選にて大当たりに当選した場合、及び、特定入球検知手段の検知があった場合には大当たり状態を発生させるといった遊技機に適用してもよい。この場合、可変入球手段が可変入賞装置に相当する。加えて、パチンコ機以外にも、アレンジボール機、それに類する雀球等の各種遊技機、回胴式遊技機としてのスロットマシンや、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機などとして実施してもよい。
(n)上記実施形態において、パチンコ機10から携帯通信端末を介してサーバに一度に送ることのできるデータ量の上限を定めることとしてもよい。さらに、サーバに送信するべき遊技情報及び選択情報のデータ量が予め定められた上限よりも多く、1度の機会で送りきれなかった場合には、コード発行画面を閉じた後も、未送信分の情報は消去されずに残される、ひいては、未送信であることがわかるように残されるように構成されていることとしてもよい。
さらに、上記実施形態において、パチンコ機10において蓄積され、サーバに送信するべき遊技情報及び選択情報のデータ量が多い場合(例えば、数日分の選択情報が貯まっている場合)、遊技に際して蓄積記憶された遊技情報や選択情報をQRコードにする際に、遊技情報や選択情報の種別の中で、今回の遊技に際しての蓄積記憶がなかったもの、すなわち、例えば、大当たり回数が0回であったり、プレミアムリーチが全く導出されなかったりするようなものがあるか否かを確認し、あると判別された場合には、かかる情報に使用されるはずであった情報表示領域を縮小して別の情報を入れ込む情報表示領域とする、或いは、かかる情報に使用されるはずであった情報表示領域を別の情報のために使用するように構成してもよい。
すなわち、サーバに送信するべき情報量が多い場合、例えば、蓄積されている選択情報の情報量が多い場合、これを一度に送ろうとすると、比較的時間がかかる上、情報を送る遊技者に対して通信料が余剰に付加されてしまうことが懸念される。このため、一度に送る情報量の上限を定めることが望ましいのであるが、当該(n)の構成では、かかる条件下でも、パチンコ機10側に溜まっている情報を極力多くサーバ側に送れるように、上記のように、対応する情報がないことから使用されない(空いている)領域を探し、見つかった場合には、そこを利用して別の情報を載せて送るようになっている。
また、QRコードは、携帯通信端末で読み取られると、URL形式の文字列情報に変換され、各遊技情報、及び、アンケート情報以外の各選択情報を示す文字列の間には並ぶ順番が定められているとともに、各遊技情報及び選択情報を示す文字列の冒頭には、遊技情報及び選択情報の冒頭であることを示す冒頭文字が介在し、対応する前記遊技情報及び選択情報の蓄積記憶がなかった場合には、対応する冒頭文字のみが残されるように設定されることとしてもよい。この場合、冒頭文字は結果的に各遊技情報及び選択情報をそれぞれ示す文字列の間に存在することとなるから、各情報間の区切りの文字になり、各情報のその時々の情報量に応じて文字列を構成する文字数を変更することが可能となる。また、対応する遊技情報及び選択情報の蓄積記憶がなかった場合、すなわち、例えば、所定条件の成立をカウントした値が遊技情報である場合において前記所定条件が一度も成立しなかった場合には、冒頭文字のみが残される、つまり、その後の順番の遊技情報または選択情報に対応する冒頭文字と連続することとなり、これによって、対応する遊技情報及び選択情報の蓄積記憶がないことをサーバ側で把握することが可能となる。従って、冒頭文字以外の文字列で、対応する遊技情報及び選択情報の蓄積記憶がないことを示す場合に比べ、文字数をより一層切り詰めることができる。
尚、サーバへ送るべき遊技情報及び選択情報が多く、情報の種別が多岐にわたる場合でも、相関性の高い情報同士は一度に送られるように構成することが望ましい。例えば、通常時において、「ダイビングステージ」が選択された回数を示す情報と、「クルージングステージ」が選択された回数を示す情報と、「深海探索ステージ」が選択された回数を示す情報とは同時に送られるように構成することが望ましい。すなわち、同時に送られない場合には、ステージ変更が何回あったうちの各ステージが選択された回数という値を正確に把握することができなくなってしまう。また、演出ボタン125が総変動回数に対してどのような割合で操作されたのかを把握できるように、演出ボタン125が操作されたか否かの情報は、送信の都度送られるように構成してもよい。加えて、短縮URLサービスを利用してもよい。
(o)上記実施形態において、例えば、遊技開始時にパスワードを発行するべく携帯通信端末がサーバにアクセスする際に、サーバに対して携帯通信端末の位置情報が送信された場合には、サーバにおいて遊技情報や選択情報だけでなく位置情報も対応して記憶されるように構成したり、遊技情報や選択情報だけでなく、当該位置情報に応じたパスワードが発行されたりするように構成してもよい。さらに、位置情報を含むパスワードをパチンコ機10に入力すると、位置情報を反映した演出(ご当地演出)等が行われることとしてもよい。加えて、ご当地演出が行われるのは位置情報を送信した遊技者のモバイル連動遊技状態だけの間としてもよいし、当該遊技者がモバイル連動遊技を終了した後も、例えば、電源オフまで継続されるようにしてもよい。
以下、パチンコ機10、携帯通信端末、及びサーバの間で位置情報のやりとりを行う場合の態様例について説明する。本例の携帯通信端末は、GPSを内蔵している。例えば、QRコードを読み取って遊技情報等を初めてサーバに送信する際に、位置情報を送ってもよいか伺う表示が出る。尚、サーバのウェブページやパチンコ機10のメニューで位置情報を使うことで利用できるサービスの説明を参照することができる。
位置情報のやりとりを行う第1の目的としては、サーバを運営する遊技機メーカー側で、各地域でのパチンコ機10の稼働状況や、遊技者の好みを把握することである。これにより、顧客満足度を推し量り、遊技機の開発に役立てることができる。尚、携帯通信端末から遊技情報等が送られてくる際に位置情報が付加されている場合、都道府県別に遊技情報等が、遊技者個人のものや全国の遊技者の統計のものとは別に蓄積される。但し、必ずしも全情報が都道府県別に蓄積されるように構成されていなくてもよく、一部の情報だけでもよいし、複数の都道府県をまとめて(関東地方・東海地方等)蓄積されるように構成してもよい。
第2の目的としては、位置情報を利用した演出を遊技者に堪能してもらい、興趣の向上を図ることである。以下、位置情報を利用した「ご当地演出」の一例について図16を参照して説明する。
本例では、全国の各都道府県にそれぞれ対応して「ご当地」に対応した絵柄付きの装飾図柄が設定記憶されており、遊技者が、モバイル連動遊技を行うことで獲得できるポイント等に応じて、前記「ご当地図柄」を装飾図柄表示装置42における変動表示の装飾図柄として使用可能な状態とする(ロックを解除する)ことができるようになっている。尚、図16(a)の上段及び中段に示される「1〜9」の数字柄が付された図柄が、通常、装飾図柄表示装置42の装飾図柄として使用されるものであり、図16(a)の下段に示される図柄が、これまでに当該遊技者が獲得した「ご当地図柄」である。
先ず、遊技者が、初回のモバイル連動遊技を行うべく携帯通信端末でサーバにアクセスする際に位置情報を送った場合、サーバでは、位置情報に基づいて、かかる遊技者のいる都道府県を判別するとともに、遊技者の要求に応じて発行するパスワードに位置情報に関する情報を含ませる。
より具体的には、パチンコ機10側では、サブ制御装置262において、各都道府県に個別対応してご当地情報記憶エリア(合計47個)が設けられており、各ご当地情報記憶エリアには、踏破フラグと、初回のモバイル連動遊技がどの都道府県で行われたのかを示す地元フラグと、今回のモバイル連動遊技がどの都道府県で行われるのかを示すご当地フラグとが設けられている。さらに、表示制御装置45のキャラクタROM525に記憶されている「ご当地図柄」との対応関係を示すご当地図柄対応テーブルを備えている。また、図16(b)に示すように、オン設定された踏破フラグに対応する都道府県には、踏破したことが分かるように異なる着色が施されるとともに、踏破フラグがオン設定されている都道府県に対応する「ご当地図柄」を演出に使用することが可能となる。
初回のモバイル連動遊技では、パスワードに含まれる位置情報によって、地元フラグ及びご当地フラグがオンされるとともに、地元フラグ(ご当地フラグも同じ都道府県を示す)がオンされた都道府県の踏破フラグをオンにする。装飾図柄表示装置42のメニュー画面では、「全国横断ラリー」を選択することが可能になる。また、「全国横断ラリー」を選択すると、踏破フラグがオン設定されている都道府県と、これに対応する「ご当地図柄」(ご当地に由来するものや名物、名所などをモチーフにした絵柄と数字柄との組合わせ)と、現在の変動表示で使用されている装飾図柄(図16の上段及び中段)とを表示することができ、使用する装飾図柄を「ご当地図柄」に変える、或いは、初期の装飾図柄に戻す等の操作が行えるようになっている。
「全国横断ラリー」では、モバイル連動遊技において規定数のポイントを貯めるごとに(例えば、変動回数1回につき1ポイント、大当たり1回につき300ポイント、プレミアムリーチ1回につき1000ポイントが溜まり、1000ポイントを貯めるごとに)、踏破フラグがオンされていない別の都道府県の踏破フラグを1つずつオン設定することができる。ちなみに、本例では、踏破フラグをオンしていく都道府県の順番が決まっているが、遊技者が選択可能としてもよい。尚、踏破フラグをオン設定することのできる条件は特に限定されるものではなく、例えば、変動表示500回毎、又は/及び、大当たり5回ごと等としてもよい。さらに、踏破フラグをオン設定することのできる条件が成立したか否かの判別(ポイント換算)は、サーバ側だけでなくパチンコ機10側でも行えるように構成し、上記実施形態のように、残情報というかたちで、踏破フラグをオン設定するために必要な残りポイント数をパチンコ機10側に送ることで、条件達成時に即座に新しいご当地図柄を使用可能となるように構成してもよい。
また、本例では、遊技者が「地元」以外の都道府県で同一機種のパチンコ機10をモバイル連動遊技する(サーバに位置情報を送る)ことで、踏破フラグがオンされていない都道府県のご当地フラグがオンされると、ポイントに関係なく、当該ご当地フラグがオンされた都道府県の踏破フラグがオン設定される。さらに、踏破フラグ、地元フラグ、及びご当地フラグは、モバイル連動遊技が終了した(QRコード発行画面がクローズされた)場合、パチンコ機10の電源が落とされた場合にリセットされるようになっている。また、どの都道府県の踏破フラグがオンされているかの情報や上記ポイントに関する情報等は、二次元コードにも含まれ、サーバに出力されて管理されることとなる。そして、次回のパスワードにかかるご当地関連の情報に基づく情報を含ませて、ご当地演出(「全国横断ラリー」)の続きを行えるようにしている。加えて、全国の踏破フラグがオン設定された状態では、専用の演出が導出可能となる(例えば、大当たりの発生が確定した場合にそのことを教示可能なプレミアム予告が導出され得るようにしたり、大当たり状態中に専用の画像が導出され得るようにしたりする。「全国横断ラリー」の二週目に入るようにしてもよい。二週目の特典は色違いのご当地図柄等が挙げられる。)。また、「ご当地図柄」に使用された絵柄のモチーフが予告演出等(例えば、小さくして群表示する等)にも使用されるように(ご当地図柄を装飾図柄では使用しないが、所定の演出に際して導出され得るように設定することも可能)構成してもよい。
尚、「ご当地図柄」が増えることで、同じ数字を示す装飾図柄が増えることとなるが、画像データの記憶容量を抑制するべく、装飾図柄のうち絵柄を除く数字柄の部分は共通(同一のデザイン)である。また、「全国横断ラリー」で使用されるポイントは、日や時間帯によって遊技に対するポイントの掛け率が変化するように(例えば、平日は休日及び祝日の2倍、さらに、朝であれば2倍等)構成してもよい。さらに、ご当地以外の都道府県で遊技を行うと、遊技に対するポイントの掛け率が変化するように(例えば、ご当地から離れるほど掛け率が高くなる等)構成してもよい。
加えて、上記例では、ご当地の区割りが各都道府県単位で行われて、個別のご当地画像(全部合わせると最低でも47個)が対応付けられているが、ご当地の区割りについては特に限定されるものではなく、適宜設定することができる。例えば、戦国時代の国単位で区割りを行うようにしてもよい。
また、前回遊技を行った「ご当地」と、今回遊技を行う「ご当地」とが同じ場合と、異なる場合とで、異なる演出表示が行われるように構成してもよい。例えば、「同じ場合」には、遊技開始時に「また来たね」、「(時間情報、来店時間情報を参照して)いつもより早いね」等と表示し、「異なる場合」には、「出張ですか」等と表示してもよい。さらには、その後に続いて質問形式の表示が導出され、その選択結果が選択情報として記憶されるように構成してもよい。加えて、遊技回数の多いご当地(地元)で遊技する場合において、前回が別のご当地での遊技だった場合には「おかえりなさい」、「どちらか別のところに行っていたのですか」等と表示してもよい。
尚、遊技者の来店時間(遊技開始時刻)や、遊技時間や、退店時間(遊技終了時刻)を蓄積し、かかるデータを基に、来店時間の平均や、遊技時間の平均や、退店時間の平均等を割出し、これをパチンコ機10の演出に反映させるように構成してもよい。つまり、「そろそろ来る時間だと思っていた」とか、「そろそろ帰る時間だね」とか、「いつもより長く遊技しているね」とか等の遊技者のプライベートに一歩踏み込んだ演出をランダムに導出するのではなく、事実に即して導出することができる。このため、当たり障りのない万人に共通の演出だけを行うような場合に比べて遊技意欲を向上させることができる上、遊技者のプライベートに一歩踏み込んだつもりが的外れな演出になってしまうといった事態を回避することができる。さらには、大当たり回数や変動回数、所定のご当地での遊技回数等の情報も含めて、「今日はついているね」とか、「プレミアムリーチが見れたね」とか、「今日は来店10回記念だね」とかの遊技者特定の演出を行うことにより、モバイル連動遊技における遊技性の向上を図ることができる。
また、「ご当地演出」は上記例示に限定されるものではなく、例えば、登場キャラクタのコスチュームがご当地由来のものに変化したり、背景がご当地の名所に変化したり、音楽や吹き出し(テロップ)の文字がご当地由来の音楽や方言に変化したりするように構成してもよい。さらに、「ご当地演出」は強制されてしまうものではなく、遊技者の意思でする・しないを選択可能に構成されることが望ましい。
尚、ご当地演出用の画像データなどは、モバイル連動遊技に際してだけではなく、否モバイル連動遊技に際しても、(確率は低いが)(遊技者の意思には関係なくランダムで)導出され得るように構成してもよい。この場合、ご当地演出を楽しんでもらう機会を増やすことができる上、モバイル連動遊技への参加を促す(否モバイル連動遊技でのご当地演出の発生をモバイル連動遊技参加への呼び水とする)ことができる。但し、ご当地演出やご当地画像を遊技者好みに設定できる(好みのタイミングで導出されたり、数あるご当地画像の中から所定のものを選択したりする等)ようにするためには、モバイル連動遊技を行う必要がある。
(p)また、サーバにユーザ登録する際に性別や年齢等の個人情報を入力した場合、当該個人情報に応じたパスワードが発行され、該パスワードをパチンコ機10に入力すると、個人情報を反映した演出等が行われることとしてもよい。例えば、誕生日を入力した場合、装飾図柄表示装置42において通常演出にも使用される比較的きれいなエフェクト画像(装飾図柄の変動表示の視認の妨げにならない)がその日の遊技に際してのみ常時表示されたり、プレミアムリーチの導出確率が高くなったりするように構成してもよい。さらに、誕生日専用の演出、正月やクリスマスなどの世間的にイベントが催される日専用の演出、遊技ホールのイベントの日専用の演出等を導出可能に構成してもよい。また、例えば、装飾図柄表示装置42が左右方向を軸線方向として傾動可能に構成されるとともに、パスワードに含まれる遊技者の身長データに応じて、装飾図柄表示装置42が傾くように構成してもよい。尚、遊技機メーカー側では、遊技者の性別や年齢の情報を得ることで、どの年齢層、どの性別にどの演出が好まれているか等の情報を得ることができる。
さらに、遊技を開始する際の時間や曜日に応じたパスワードが発行され、該パスワードをパチンコ機10に入力するとそれを反映した演出等が行われることとしてもよい。
例えば、遊技ホールの閉店までの残り時間(この場合閉店時間が予め設定されている)と、選択されるステージとの関係性について調査してもよい。すなわち、残り時間が少ないときはどのステージが選ばれるのか、時間効率が良いものが選ばれるのか、或いは、関係ないのか等を調べてもよい。また、例えば、季節に応じて選択され易いステージはあるのか、設置開始直後に選択され易かったステージはどれで、設置開始からある程度経過した後で選択され易いステージはどれなのか等を調べてもよい。さらに、例えば、気温や天気によって選択され易いステージはあるのか等を調べてもよい。尚、残り時間が少ない場合には時間効率の良いステージをお勧めするアナウンスを装飾図柄表示装置42や音声出力で行う等してもよい。
また、遊技機ID情報を利用して、同一機種のパチンコ機10でも、前回遊技した台とは別の台を遊技した場合は、同じ台を遊技した場合とは異なる(反応)演出が行われるように構成してもよい。さらには、機種が異なる場合でも、サーバが共通或いは互換性があれば、遊技者の選択情報等を共有可能に構成し、適宜反映させることができるように構成してもよい。
(q)上記実施形態において、ボタン演出に関する選択情報として、ボタン演出発生時に演出ボタン125を操作したか否かの情報と、演出ボタン125を何回操作したのかの情報とが蓄積記憶されるように構成されているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、演出ボタン125の有効期間における演出ボタン125の操作回数の最大数を所定回数と予想していたが、それでは足りない、或いは、逆に誰もそこまで到達しない等の情報や、ボタン演出がパターンAとパターンBとがあって、パターンAの際は操作があるがパターンBの際の操作はあまり操作されなかった等の情報が得られるように構成してもよい。
また、例えば、上記実施形態のように、通常の遊技状態において、演出ボタン125を操作する毎にステージ(「ダイビングステージ」、「クルージングステージ」、「深海探索ステージ」)が切替わるような構成において、どのようなタイミングでステージが変更されるのかを選択情報として蓄積記憶してもよい。
例えば、遊技者がその日の遊技を開始してから(打ち始めから)、又は、大当たり状態の終了時から変動表示が何回行われるとステージ変更され易いのか(所謂、「ハマり」とステージ変更との関係)、スーパーリーチが外れてから、又は/及び、比較的期待度の高い予告演出が行われてから変動表示が何回行われるとステージ変更され易いのか(落胆、裏を返せば、該当演出に対する期待度の高さとステージ変更との関係)、その日の遊技を開始してから通算大当たり回数が何回となったところでステージ変更され易いのか(演出に対する飽きとステージ変更との関係)等の情報をサーバ側で得ることができるように構成してもよい。
しかしながら、これらの回数を全て記憶するのでは記憶量が膨大になってしまうため、所定回数ごとに区切って対応する範囲毎の回数を記憶させることとしてもよい。例えば、遊技開始又は大当たり終了後から、10回以内、50回以内、100回以内、200回以内、・・・800回以内、900回以内、1000回以上の時点でステージ変更があった、スーパーリーチが外れてから、5回以内、15回以内、30回以内、それ以上の回数でステージ変更があった、遊技開始から大当たり1回目、大当たり5回目、大当たり10回目、大当たり15回目、大当たり20回目、大当たり25回目までに何回のステージ変更があったか等のように構成してもよい。尚、回数情報を記憶することに代えて又は加えて時間情報を記憶するように構成してもよい。例えば、大当たり状態終了後から1分以内、5分以内、10分以内、20分以内、30分以内、それ以上の間にステージ変更があったことを蓄積記憶して携帯通信端末を介してサーバに送信可能に構成してもよい。
また、演出ボタン125の機能として、所定の演出が行われている場合、或いは、所定の演出が行われることが決まっている場合において、演出ボタン125に対して所定の操作を行うことで、所定の演出がスキップされる(所定の操作が行われることに基づいて所定の演出が飛ばされる)、或いは、異なる演出に変化する(行われる予定だった延出の残り時間の埋め合わせに所定の画像(工事中の絵等)及び音を出力する)ように構成してもよい。この場合、例えば、装飾図柄表示装置42において表示等される演出が、遊技者にとって好ましい印象を受けないような場合(例えば、見ていて恥ずかしくなってしまう、ボリュームが大きすぎて気分が悪くなってしまう等)や、期待を大きくかけすぎてドキドキして見ていられない場合等において、遊技者がストレスを受けるといった事態を防止したり、かかるキャンセル機能を使用して新たな楽しみを見出したりすることができる。尚、かかる構成においては、演出ボタン125が演出キャンセル操作手段に相当する。
また、当該演出ボタン125による演出キャンセル機能を使用した場合の情報が蓄積され、携帯通信端末を介して、サーバに送信されるように構成してもよい。さらに、かかる蓄積情報がパチンコ機10の次回以降のモバイル連動遊技に反映される(パスワードに演出キャンセル情報に対応する情報が含まれる)ように構成してもよい。尚、この設定は遊技者の意思で元に戻せるように構成することが好ましい。
さらに、演出ボタン125に圧力計や速度計測器等を設け、これらの計測値を選択情報として蓄積記憶し、演出ボタン125がどのような強さ或いは速さで操作されたのかの情報をサーバ側で得られるように構成してもよい。
(r)上記実施形態において、装飾図柄表示装置42に二次元コードを表示させるためには、本人確認として、モバイル連動遊技の開始時に入力したパスワードと同一のパスワードの再入力が必要であることとしてもよい。つまり、せっかく貯めた遊技情報を別の遊技者によって不正に受信されて持ち去られてしまう(特に、上記実施形態では、蓄積された遊技情報等が消去されてしまう)といった事態を抑止することができる。尚、パチンコ機10と携帯通信端末との間で赤外線等の無線通信ができる構成の場合、モバイル連動遊技の開始時にパスワードの入力が不要になることが考えられるが、この場合、携帯通信端末からパチンコ機10へと通信する場合には、遊技者を特定する遊技者特定情報が含まれるように構成し、モバイル連動遊技の開始時に携帯通信端末から受信した遊技者特定情報をパチンコ機10側で記憶するとともに、二次元コードを発行させる際に携帯通信端末から受信した遊技者特定情報が、パチンコ機10側に記憶されている遊技者特定情報と一致するか否かを判別し、一致する場合に、蓄積された遊技情報や選択情報を出力し、一致しない場合には情報を出力しないように構成してもよい。さらには、モバイル連動遊技の初回登録時に個別に暗証番号が付与され、二次元コード発行の際にかかる暗証番号の入力が必要となるように構成してもよい。尚、かかる暗証番号は、サーバにクッキー情報とともにアクセスすることで、確認可能とすることが望ましい。
また、遊技者のハンドル18への接触が検知されなくなった時点から予め定められた規定時間が経過するまでを計測する離間タイマと、モバイル連動遊技が開始された場合にオンされ、離間タイマの計測開始から規定時間が経過した場合、及び、モバイル連動遊技が終了した場合にオフされる遊技者特定中フラグとを備え、モバイル連動遊技中ではあるものの遊技者特定中フラグがオフである場合には二次元コードを発行できないように構成してもよい。すなわち、モバイル連動遊技中ではあるものの遊技者特定中フラグがオフである場合、本人確認(例えば、パスワードの再入力)を行うことで遊技者特定中フラグをオンとすることができ、遊技者特定中フラグがオンの状態であれば、二次元コードを発行できる構成とする。これにより、遊技者がトイレ等の所用のために席を外した隙に、遊技情報等が持ち去られてしまうといった事態をより確実に防止することができる。加えて、遊技者特定中フラグのオフ設定は、遊技者が席を外す際に自らの入力操作で即座に行えるように構成してもよい。この場合、上記作用効果が一層確実なものとなる。
(s)上記第2実施形態において遊技者が設定変更可能な演出設定項目の内容や数については特に限定されるものではなく、機種毎に適宜設定可能である。例えば、変動表示に際しての音楽や背景画像等(例えば、歴代の遊技機で使用された音楽や背景等)を選択可能に構成してもよい。また、パチンコ機10に設けられている各種電飾に関する設定を行えるように構成してもよい。例えば、プレミアム役物が作動する場合の前面枠セット14や遊技盤30の電飾の明るさ(通常、明るい、暗い、消灯)を設定可能に構成してもよい。
さらに、1回の変動表示において行われる演出の組合わせや、1回の大当たり状態において行われる演出の組合わせの設定を行えることとしてもよい。例えば、A予告演出と、Cリーチ演出とは複合しないようにする等の設定を行えるように構成してもよい。つまり、近年の変動表示の演出は、複数の演出が組み合わさって(連なって)導出されるようになっているが、演出がどんどん複合していくことで、1回の変動表示が長時間化する場合があり、これに辟易する遊技者も少なくない。また、ほぼ同じ意義を有する演出が重複出現する場合もある。これに対し、遊技者が複合する組合わせを限定できることにより、かかる懸念を払拭することができる。尚、所定時間の演出を短縮したバージョンの演出を導出可能に構成し、遊技者が選択可能に構成してもよい。
(t)また、上記第2実施形態において、演出設定項目の設定は、サーバ及びパチンコ機10のうち一方で行われることとしてもよいし、両方で実行可能としてもよい。尚、サーバのみで設定可能とする場合には、パチンコ機10側の制御負担や使用メモリの低減を図ることができる上、サーバ側での設定内容の把握を確実に行うことができる。一方、パチンコ機10側で設定変更可能とする場合、遊技者の演出に対する好悪情報をパチンコ機10内で即座に反映させることができ、遊技者にその日のその後の遊技をより気分よく行ってもらうことができる。
さらに、上記第2実施形態では、演出設定項目でランダムが設定された場合にランダムに(抽選で)設定された設定内容が、以降のモバイル連動遊技にも反映されるように構成されているが、ランダムに設定された項目についてはモバイル連動遊技に際して毎回ランダムに決定されるように構成してもよい。
加えて、上記第2実施形態において、演出設定項目の設定をランダムで行う場合の選択範囲を指定可能に構成してもよい。すなわち、第2実施形態では、各演出設定項目で選択可能な範囲の中から選んで設定するようになっているが、その選択範囲を限定することができるように(例えば、40%〜70%の範囲でランダム等と設定できるように)構成してもよい。この場合、例えば、所定の演出の出現率等に関し、自分の好みの演出設定となるようにある程度の限定を行いたいが、設定値そのものは知りたくないといった遊技者の要望にも応えることができる。
(u)上記第2実施形態のパチンコ機10(サブ制御装置262)において、現実の日時を計測可能な日時計測手段としてのリアルタイムクロックを設けることとしてもよい。さらに、サーバでは、期間情報を含むモバイル連動遊技用又は演出設定用パスワードを発行可能に構成され、かかるパスワードがパチンコ機10に入力された場合、前記リアルタイムクロックを参酌して対応する処理が行われることとしてもよい。例えば、7月及び8月の夏期限定として、通常とは異なる衣装のキャラクタが登場するように設定することができるが、9月に入ると、前記「通常とは異なる衣装のキャラクタが登場する設定内容を含むパスワード」を入力しても、通常とは異なる衣装のキャラクタが登場し得ないように構成することができる。すなわち、サーバ側だけで期間を限定するとした場合、パスワードの配信期間は限定されるものの、パチンコ機10で対応演出を出現させる期間を限定することはできない。このため、パスワードを入手しておけば、以降、パチンコ機10においていつでも対応する演出を導出させることができてしまう。これに対し、リアルタイムクロックを備えることで、対応する演出を導出可能な期間を限定することができる。従って、限定された期間に遊技を行っておこうという意欲を向上させることができる。
(v)上記第2実施形態において、パチンコ機10側での遊技者の各演出に対する感想(印象)を数値化し、設定内容に反映させる方法は特に限定されるものではなく、例えば、演出ボタン125を使用した演出に関し、演出ボタン125の操作がなかった場合にはマイナス評価をし、逆にたくさんの演出ボタン125の操作があった場合にはプラス評価をして、その情報をサーバ向けに出力するように構成してもよい。また、モバイル連動遊技の終了時に、演出設定項目全体の印象として、演出全体のバランス等の好悪を問い、遊技者は10点満点の評価をして、そのポイントが演出設定項目の人気ランキングに反映されるように構成してもよい。尚、サーバにアクセスした場合に(1回につき)人気ランキングに投票できるポイントは、モバイル連動遊技の終了時に付加可能な最大ポイント数よりも少ない(例えば最大で1ポイント)こととしてもよい。この場合、少数意見でランキングが決定されてしまうことを抑制することができる。
(w)上記第2実施形態において、装飾図柄表示装置42(識別情報表示手段)とは別に、演出設定項目に該当する演出が行われた場合に、その演出の好き嫌いを問う表示を導出可能なサブ表示手段(例えば、液晶表示装置等)を設けることとしてもよい。この場合、装飾図柄表示装置42において、演出の好き嫌いを問うガイダンス表示が行われることで、装飾図柄の変動表示が視認し難くなってしまうといった事態を回避することができる。
(x)上記第2実施形態において、パチンコ機10側で演出設定項目の設定が行えるように構成してもよい。また、パチンコ機10において、当該パチンコ機10にこれまでに設定された演出設定項目の設定内容(履歴)を見ることができるように構成してもよい。さらに、パチンコ機10で閲覧した演出設定項目の設定内容のパターンの中から気に入ったものを選択し、遊技に反映させる(設定記憶エリアの記憶内容を選択した内容に変える)ことができるように構成してもよい。
(y)上記第2実施形態において、パスワードを構成するワードの桁と、対象とされる内容との対応関係が定められているように構成してもよい。例えば、パスワードが複数ケタのワードで構成される場合であって、1桁目が魚群演出に対応し、2桁目が黒潮リーチに対応する等し、1桁目に0〜9の数字を入れることで魚群演出の出現確率が変化し、2桁目にH、M、Lのいずれかの文字を入れることで黒潮リーチの出現率が変化する等といった具合に構成してもよい。この場合、遊技者は、直接パスワード入力することで好みの演出バランスとすることができる。従って、設定変更のためにサーバを介す必要がないことから利便性の向上を図ることができ、また、遊技者が直感的にワード入力を行うことができるため、遊技者の思い描いた通りの演出バランスとなるような設定入力を行い易い。
(z)上記実施形態において、気に入った演出を遊技者が指定する変動表示において導出させることができるように構成してもよい。例えば、各リーチ演出に対応するリーチランプ及びリーチボタンが設けられ、前回該当するリーチ演出が導出されてから変動表示が100回行われる毎に、いずれかのリーチランプが点灯し、点灯したランプに対応するリーチボタンを押すと、現在行われている変動表示の次の変動表示において、該当するリーチ演出が導出されるように構成してもよい。この場合、変動表示の結果がどうであれとにかく所望とするリーチ演出を導出させることができ、所望とするリーチ演出がいつまでたっても見られないといった事態を回避することができる。
尚、変動開始から所定時間以内であれば、今回の変動表示で対応するリーチ演出が行われるように(演出の書き換えが行われるように)構成してもよい。また、保留されている変動表示の中から遊技者の指定した変動表示に対応するリーチ演出を導出させることができるように構成してもよい。さらに、保留されている変動表示によって一連の演出を行う(所謂連続予告等)構成において、保留されている変動表示の中に大当たりに対応するものがある場合、連続予告が発動し、大当たりになる変動表示に該当するリーチ演出を導出させることとしてもよい(当該連続予告演出のフェイク演出も設定する)。加えて、リーチ演出であっても、出現確率が異なる場合には、対応するリーチランプが点灯するまでに必要な変動回数が異なることとしてもよい。すなわち、リーチ演出Aの出現確率が1/200で、リーチ演出Bの出現確率が1/5000である場合に、リーチ演出Aが導出されると対応するリーチカウンタAに200がセットされ、リーチ演出Bが導出されるとリーチカウンタBに5000がセットされ、各リーチカウンタが0になった場合に、対応するリーチランプが点灯するように構成してもよい。
(aa)上記第1実施形態において、変動ランクや大当たりランクがアップすることも含め、ミッションの達成が近くなっていることを装飾図柄表示装置42で教示するように構成されているが、例えば、装飾図柄表示装置42とは別に、液晶表示装置やドット表示装置等の達成間近教示手段としてのサブ表示装置を設け、かかるサブ表示装置によって、ミッション達成が近くなっていることを教示するように構成してもよい。この場合、装飾図柄表示装置42では変動表示を集中して視認したいといった遊技者も満足することができる。さらに、例えば、ミッション用の表示を装飾図柄表示装置42に表示することで、当否抽選の結果に関するものであると勘違いされてしまう(変動ランクの更新を示すカウントダウンが、時間短縮モードの残り回数を示す数字だと勘違いされてしまう等)といった事態を抑止することができる。
また、サーバにアクセスした携帯通信端末でミッション一覧表示を確認できるように構成してもよいし、モバイル連動遊技のサイクルには登場しないパソコンからサーバにアクセスして、遊技者のパスワード等を入力することで、該パソコンでミッション一覧表示を確認できるように構成してもよい。
上記第1実施形態では、変動ランクや大当たりランクの更新が近付くと、装飾図柄表示装置42の変動表示において更新までの残りの回数表示が行われ、その他のカウント系ミッションの達成が近付くと、モバイル連動遊技を終了する操作を行った場合に、かかるカウント系ミッションが、達成が近くなっているミッションの一覧表示に載るようになっているが、達成が近くなっていることの教示方法は特に限定されるものでははい。例えば、達成間近教示手段として三色LED内蔵の発光手段を設け、大当たりランク更新まで残り大当たり回数が10回以下なら緑点灯、5回以下なら赤点灯、3回以下なら赤点滅等としてもよい。さらに、発光色を異ならせる等の発光態様を変化可能な発光手段を利用して、達成間近なミッション(何らかしらのミッション、或いは、対象とされたミッションのうちの何らかしらのミッション)が存在することを報知するように構成してもよい。
加えて、ミッション達成が近くなっていることの教示のタイミングは特に限定されるものではなく、近くなったと判断された場合に、その直後或いはその近くのタイミングで自動的に行われるだけとしてもよいし、遊技者の所定の操作に応じて、達成が近くなっているミッションがあればそれを表示するだけとしてもよい。
また、モバイル連動遊技の終了時に表示される場合があるミッション一覧画面において、達成が近くなっているミッション以外のミッション、例えば、いつでも達成可能なミッション(経歴ランクを更新させるためのプレミアムリーチを導出させる等のミッション)や、達成までにまだしばらくかかるミッション等の確認も行えるように構成してもよい。さらに、ミッション一覧表示では、より急を要するミッションが先に表示されることが望ましい。例えば、限定系ミッションが先で、カウント系ミッションは、それと同時か、それよりも後(下、或いは、次のページ)で表示され、いつでもいいので1回でも表示させればOKのミッションについてはさらに後に表示されるように構成することが望ましい。さらに、ミッションの表示方法についても一覧表示に限定されるものではなく、例えば、スクロール表示で教示してもよい。
また、上記実施形態では、モバイル連動遊技を終了させるべく、QRコードを表示する場合に、QRコードが表示される「コード発行画面」がいきなり表示されるのではなく、ミッションの確認を行うか否かを問う「ミッション確認要否画面」が表示されるようになっているが、特にかかる構成に限定されるものではない。例えば、図12のトップメニューでコード発行の項目にカーソルを合わせてボタン操作することで、「ミッション確認要否画面」ではなく、「ミッション一覧画面」が表示されるように構成してもよい。この場合、モバイル連動遊技の終了時には必ずミッション一覧画面が表示されることとなり、うっかり確認し忘れてしまったというような事態を抑制することができる。
尚、当該構成を採用する場合、ミッション一覧画面移行時に、カーソルを移動させていない状態では、「コード発行画面に移行する」という項目にカーソルが合わせられており、そのまま演出ボタン125を操作することで、「ミッション一覧画面を終了してコード発行画面に移行してよいですか」の表示と、「はい」及び「いいえ」の表示とがなされ、さらに、初期状態でカーソルが「はい」に合わせてあるので、そのまま演出ボタン125を操作することで、コード発行画面に移行するように構成してもよい。つまり、ミッション一覧画面に興味がなく、早く先に進めてモバイル連動遊技を終了させたい遊技者にとっての操作性の向上を図ることができる。但し、いきなりミッション一覧画面が終了するのではなく、終了の確認画面といったワンステップがあるため、終了させる気はなかったが思わずミッション画面を終了させてしまったといった事態を抑制することができる。加えて、コード発行画面に移行した後は、初期状態では、カーソルが「コード発行画面を終了する・しない」の「する」の方には合わせられておらず、演出ボタン125を連打していても、意図せずにコード発行画面を終了させてしまうといった事態を回避することができる。
また、上記実施形態において、トップメニューにミッション一覧表示を表示させる項目が表示されるように構成してもよい。この場合、ミッション一覧表示を、モバイル連動遊技の終了から切り離して表示させることができ、ミッション一覧表示を見たいだけなのに、コード発行画面を表示させるか否かの操作まで行わなければならないといった事態を回避することができる。
さらに、上記実施形態では、コード発行画面が表示された時点で、パチンコ機10側でカウントされていた遊技者個人の遊技情報等が消去されるように構成されているが、コード発行画面を終了させた時点で、該遊技情報等が消去されるように構成してもよい。加えて、かかる構成を採用する場合、QRコードと、達成の近いミッションの一覧とを同時に表示可能(コード発行画面とミッション一覧画面とが合わさったような画面)に構成してもよく、この場合、例えば、QRコードを読み取っている作業中に、所望とするミッションの達成が近いことを知り、モバイル連動遊技に戻るといったことも実行可能となる。
(bb)また、ミッションの内容や数、達成が近くなったかどうかの閾値については特に限定されるものではなく、機種毎に適宜設定可能である。さらに、カウント系ミッションに関し、ランクアップに必要な規定回数は一定でなくてもよく、抽選によってある程度の範囲の中からランダムに選択されるように構成してもよい。すなわち、ランク1→ランク2になるまでに、ある遊技者は5回でよかったものが、別の遊技者は6回必要になるといった具合である。当該構成を採用する場合には、ミッションに関する演出性の向上(果たして今回ミッションが達成されるのか否かの演出)を図ることができる。
さらに、ミッション達成条件が成立した場合であっても、かかる規定回数の選択可能範囲内において、ミッション達成(ミッション達成を教示する演出)を先延ばしにしてもよい。例えば、大当たり状態の発生回数が100回(また、例えば、99回〜101回のいずれかの概ね100回としてもよい)達成された時点でランクが更新される構成であって、当初、100回目の発生でランク更新が予定されていたが、当選したのが「通常大当たり」であったため、大当たり回数のカウントは行うが、ランクの更新は「確変大当たり」に当選するまで先延ばしにするように構成してもよい。そして、101回目の大当たりが確変大当たりであった場合には、大当たり状態中やその前後で、ランク更新を教示する演出を大々的に行う等してもよい。この場合、ミッションの達成感を増幅させることができる。その一方で、大当たり回数が100回目を規定回数超えても(例えば、105回になっても)「確変大当たり」に当選しない場合には、次回の大当たり時に大当たりの種別を問わず、ランクを更新させる(ランク更新を教示する演出を行う)ように構成してもよい。さらには、大当たりの種別を問わずにランクを更新させる状況において、「確変大当たり」となった場合には、通常通りに大々的な演出を行い、一方、「通常大当たり」でランク更新を教示する演出を行うことになった場合には、かかるランク更新を教示する演出を多少控えめに行うこととしてもよい。
加えて、上記実施形態では、ミッションの達成条件が途中で変更されない構成となっているが、ミッションの達成条件を、該ミッションの発生から達成までの間において変更可能に構成してもよい。例えば、モバイル連動遊技を連日行ったり、一週間の間に規定回数以上行ったりすることで、カウントの加算率が増加するように(例えば、変動回数のカウントが、5回毎にもう1つ余分にカウントされて5回分で6カウントとなるように)構成してもよい。また、特定の日や特定の時間にモバイル連動遊技を行った場合に、その間のカウントの加算率が増加したり、特定のミッションが特定の日に開始された場合に、該ミッションの達成条件が、特定以外の日に開始される場合よりも易しくなったりするように構成してもよい。
(cc)上記第1実施形態において、ミッション(主に、限定系ミッションや、カウント系ミッションの中でもカウントの計上対象が抽選によって実行するか否かを決定されるもの)が達成されるか否かに関する演出、すなわち、対象のミッションがどれかを示すとともに、当該ミッションの達成期待度を示唆する演出を行うこととしてもよい。この場合、何のミッション達成がかかっているかを把握するとともに、そのミッション達成期待度がどれ程かを示唆するといった新たな演出を堪能することができる。
(dd)また、限定系ミッションに関し、開始までの時間が予め定められた許容時間を切った場合、「あと○○時間で、○○ミッションが始まるよ」といったアナウンスを行うこととしてもよい。この場合、限定系ミッションを達成するチャンスがあと少し待てば訪れることを把握することができる。
(ee)上記第1実施形態では特に言及していないが、変動ランク及び大当たりランクに関するミッション以外の(第2カウント情報の)カウント系ミッションについては、モバイル連動遊技を終了させると、今回の遊技のカウント分が消えてしまうといったことを説明可能に構成してもよい。つまり、ミッション達成を目標とする遊技者が遊技を止めるか否かの判断が付き易くなり、利便性を向上させることができる。
(ff)上記実施形態では、モバイル連動遊技を実行可能なパチンコ機10に具体化されているが、モバイル連動遊技を行うことができないパチンコ機に適用することも可能である。また、上記第1実施形態では、モバイル連動遊技を行った場合にだけ、各種ミッションが導出されるとともに、達成されたミッションに応じて、新たな演出状態が付与されるように構成されているが、否モバイル連動遊技でも、各種ミッションが導出されるように構成してもよい。この場合、サーバで個人の遊技情報等を記録・管理できないため、パチンコ機10側で、電源オンからオフの間までの遊技情報の記録を行い、ミッション達成条件が成立した場合には、電源オフになるまでの間、或いは、その日の遊技情報を消去可能に構成される場合には、遊技情報の消去操作が行われるまでの間において、対応する新たな演出状態が付与されるように構成してもよい。
これらのように、モバイル連動遊技を行わない、或いは、モバイル連動遊技を行えないパチンコ機である場合には、遊技を止めてしまうと、今回の遊技で貯められたミッションに関するカウント値や、所定の演出等を出現させれば所定のミッション達成となる状態にあること等が次回に生かされず、また最初からやり直しとなって、ミッション達成までの道のりがより遠くなってしまうことが懸念されるが、上記第1実施形態のように、ミッション達成が近くなっていることを遊技者に教示可能に構成することによって、かかる懸念を払拭することができる。
(gg)上記第3実施形態では、複数台のパチンコ機10において同時に行われる同一の演出である特定演出として、予め定められた期間内に大当たり状態の教示を行う変動表示を発生させるトライアル演出と、トライアル演出で大当たり状態の教示を行う変動表示を発生させた場合に移行し、演出ボタン125の操作を契機にミッション達成抽選を行う特定ミッション演出とが行われるようになっているが、特にこのような構成に限定されるものではなく、機種毎に適宜設定可能である。例えば、大当たり状態を教示する変動表示に際して特定のキャラクタが表示される可能性のある期間を特定演出として設定し、その期間内に前記特定のキャラクタが表示されることで、特定演出が成功(クリア)となり、そのクリアタイムでランキングが競われるように構成してもよい。また、上記第3実施形態では、「プラチナ魚群」を発生させることを特定演出のクリア条件としているが、特定演出の具体的な内容についても特に限定されるものではなく、例えば、機種毎のモチーフなどに合わせて適宜設定可能である。さらに、例えば、タイムトライアル演出の期間中に演出ボタン125をタイミング良く操作することのできた回数を競ったり、タイムトライアル期間中に対象の画像オブジェクトが表示される変動表示を(連続で)何回導出させることができたかを競ったりしてもよい。
(hh)また、上記第3実施形態では、特定演出は、土曜日及び日曜日のAM10:00に実行されるように構成されているが、実行される日時や回数は特に限定されるものではなく、機種毎に適宜設定可能である。例えば、毎日AM11:00と、PM15:00と、PM19:00とに実行されるように構成してもよい。
(ii)上記第3実施形態では、同時に電源オンされたパチンコ機10だけでなく、異なるタイミングで電源オンされたパチンコ機10についても、特定演出が同時に開始されるように構成されているが、完全一致ではなく、概ね一致するように構成してもよい。例えば、電源がオンされた時点から10分毎に、設定時間である10時を過ぎたか否かを判別し(予定時刻超過判別手段)、肯定判別された場合に、タイムトライアル演出を実行するように構成してもよい。
より具体的に、例えば、リアルタイムクロックの誤差が最大で±2分と仮定する。また、特定演出を実行する予定時刻の何分の部分を0分、10分、20分、30分、40分、50分のいずれかで設定する。さらに、電源をオンにする時刻の分数を実際の時刻で(概ね)0分、10分、20分、30分、40分、50分のいずれかにしてもらう。そして、電源オンの5分後から予定時刻を過ぎたか否かの判別を10分毎に行うように設定する。この場合、予定時刻を過ぎたか否かの判別は、実際の時刻の5分、15分、25分、35分、45分、55分に実行されることとなる。特定演出を実行する予定時刻を10時とした場合、リアルタイムクロックの誤差が±2分であることを鑑みると、9時55分の判別では、いずれの遊技機も予定時刻の10時を超過せず(リアルタイムクロックは9時53分〜9時57分の範囲内に分布)、否定判別される。一方、10時5分の判別では、いずれのパチンコ機10も予定時刻の10時を超過することとなり(リアルタイムクロックは10時3分〜10時7分の範囲内に分布)、10時5分に特定演出が開始される。
以上のような構成を採用する場合、同時に電源オンされたパチンコ機10に関しては特定演出を同時に開始させることができ、複数台のパチンコ機10において特定演出を同時に開始させるといった迫力ある演出を確実に行うことができる。さらに、異なるタイミングで電源オンされたパチンコ機10に関しても特定演出の開始時刻を概ね揃えることができる(10分を超えるようなずれはない)。従って、特定演出の開始時間の時間差に起因する特定演出を目当てにした遊技者の流出を防止する等といった上記作用効果が確実に奏されることとなる。また、この場合、電源立上げ時において、同時に電源オンされたパチンコ機10で計測される現在の時刻を揃える処理を行わなくても済む。
(jj)上記第3実施形態において、電源が同時にオンされた複数台のパチンコ機10であっても、特定演出が異なるタイミングで開始されるような構成としてもよい。この場合、例えば、当否抽選が行われる通常遊技状態に限定されず、大当たり状態中でも特定演出を行うことが可能となり、該特定演出の開始から特定演出に掛かるミッションの達成までのクリアタイムを計測記憶して、かかるクリアタイムを競うように構成してもよい。但し、この場合には、特定演出を複数台のパチンコ機10で一斉に行うことの迫力等はなくなってしまう。
(kk)上記第3実施形態の遊技ホールには、マスター電源をオンにした場合、遊技ホール関係者等により調節可能な実測タイマの分数の1桁が「0」分であるか否かを判別し、否定判別された場合には、集中電源をオンにすることなく、かかる判別処理を繰り返すオン時間調節装置が設けられる構成となっているが、かかる構成に限定されるものではない。例えば、実測タイマ及びオン時間調節装置を省略し、電源オンの時間を規定するという点に関しては、ホール関係者に対し、実際の時刻の分数が0分、10分、20分、30分、40分、50分のいずれかの前後2分程度の範囲内に集中電源をオンにしてもらうことで対処するように構成してもよい。
尚、上記第3実施形態における「遊技ホール」とは、基本的にパチンコ機やスロットマシンのみを扱う所謂「パチンコ店」だけに限定されず、同一機種の複数台のパチンコ機10が設置される場所であれば、例えば、ゲームセンター等でも実施可能である。但し、上記第3実施形態の遊技ホールにおいては、同一機種の複数台のパチンコ機10の電源を一斉にオンすることのできる機構を備えるものとする。
(ll)上記第3実施形態では、特定演出中もそれ以外のときと変動表示の変動時間が同じように決定されるように構成されているが、例えば、トライアル演出期間中においては、通常モードであっても、時間短縮モードや確変モードと同様に変動表示の変動時間が比較的短くなるように設定してもよい(変動表示の開始時がタイムトライアル演出期間の開始前であるものを除く)。この場合、通常モードにおいて当否抽選の機会を増やすことができ、タイムトライアル演出をクリアする可能性を高めることができる。さらに、変動表示の長短に起因するタイムトライアル演出のクリアに関する不公平感を是正することができる。尚、変動時間に起因する特定演出の達成確率の差をなくすという観点からすれば、例えば、時間短縮モードや確変モードであっても通常モードと同じような(比較的長い)変動時間が選択されるように構成してもよい。
さらに、遊技モードに関係なく、特定演出期間中の「外れ」に対応する変動表示の変動時間は、特定演出期間以外のときに行われる変動表示の変動時間よりも短い、或いは、短い変動時間が選択され易いように構成してもよい。
また、上記第3実施形態では、タイムトライアル演出時の遊技モードや、特定ミッション期間におけるミッション達成抽選の実行タイミングに応じてミッション達成抽選にて当選する確率が異なるように構成されているが、これらも機種毎に適宜設定可能である。但し、上記第3実施形態のように、トライアル演出をクリアし難い状況でクリアした場合には特定ミッション演出をクリアし易くすることで、滞在する遊技モードによる特定演出の各ミッションに関する不公平感を抑制することができ、ミッション達成抽選のタイミングを後回しにするほど当選の確率が高まる構成を採用することで、遊技者自身が特定ミッション演出でよい成績をとるための作戦を考えて実行することができ、駆け引きの要素が加わることから、興趣の向上が図られる。
(mm)上記第3実施形態では、特定演出のランキングでトップをとった遊技者の設定内容を、次回の特定演出に反映可能に構成されているが、設定できる内容等は特に限定されるものではない。例えば、クリア条件の設定(対象や当選確率の高低)を行ったり、バックミュージックや効果音を設定したり、また、例えば、トップをとった遊技者の遊技ネーム「○○」が、来週の特定演出のトライアル演出において今回のタイムトライアル演出の呼称として(「○○杯」等)反映されるようにしてもよい。但し、公序良俗に反するようなネームは、遊技ネームとしてサーバに登録されないようにして、その他の遊技者の気分を害するような呼称は表示されないようにすることが望ましい。さらに、次回の特定演出の設定権利が得られない構成でもよい。
また、上記第3実施形態では、特定演出のランキングでトップをとった一人の遊技者だけが、次回の特定演出に関する設定を行う権利を得るように構成されているが、例えば、タイムトライアルで1位になった遊技者と、2位になった遊技者とで設定が行えるもの(例えば、1位と2位とで設定可能な項目が異なる)としてもよいし、複数種類の特定演出が行われるように構成し、各1位の遊技者の設定が反映されるようにしてもよい。加えて、遊技者(の意思)による設定が反映されるような構成に限定されるものではなく、例えば、前回の特定演出に際して特定ミッション演出を一番に達成した遊技者のこれまでの遊技記録等(例えば、蓄積された遊技情報や選択情報)に応じてサーバが次回の特定演出に関する設定を行い、かかる設定を示す情報が、サーバから提供する情報に含まれるように構成してもよい。
また、上記実施形態では、ランキングのトップが確定した時点で、該当する遊技者が予め設定していた特定演出に関する設定が次回の特定演出に反映されるように構成されているが、ランキングのトップが確定した後、所定期間だけ、ランキングトップの遊技者が特定演出の設定を行うことのできる設定期間を設けることとしてもよい。ちなみに、ランキングトップの遊技者の設定が反映されたパスワードは、かかる設定期間の終了後から発行される。
さらに、所定の遊技者の設定が、別の遊技者の遊技に反映されるように構成されていなくてもよく、例えば、予め設定したタイムよりも速いタイムで遊技者が特定ミッション演出等をクリアした場合に、当該遊技者の次回の遊技に際して、当該遊技者の設定が反映される(タイムに応じて反映される項目の対象や数が変化するものでもよい)ような構成としてもよい。
尚、モバイル連動遊技の登録を行った場合に、遊技者が、顔、伸長、体型等を設定可能なキャラクタの登録を行うことができるように構成し、サーバから発行されるパスワードに前記キャラクタ情報が含まれ、モバイル連動遊技を行う場合に、該パスワードをパチンコ機10に入力することで、装飾図柄表示装置42において前記キャラクタが登場する(例えば、タイムトライアル演出に出場する)ように構成してもよい。この場合、遊技者はキャラクタ(例えば、自分を模したキャラクタ)が登場した演出により感情移入することができ、興趣の向上を図ることができる。
(nn)上記第3実施形態では、モバイル連動遊技状態ではないときの特定演出の音量が半分以下にすることとしているが、それには全体的な音量を画一的に低下させる構成でもよいし、効果音だけを残した上で、その効果音も小さくしてもよいし、無音にしてもよい。また、モバイル連動遊技ではないときの特定演出に際しては、ランプ等の電飾の発光割合も低下する(比較的暗くなる)ように構成してもよい。
さらに、上記第3実施形態では、モバイル連動遊技を行っていない場合でも、特定演出が行われるようになっているが、モバイル連動遊技を行っていない場合には、特定演出は実行されないように構成してもよい。例えば、特定演出開始処理(図25参照)のステップS2202で肯定判別された後、モバイル連動遊技中であるか否かを判別し(入力有無判別手段)、否定判別された場合にはそのまま本処理を終了し、肯定判別された場合にステップS2203に移行するように構成してもよい。この場合、島設備に配置された複数台のパチンコ機10においてばらばらの特定演出が導出されてしまうことを回避することができる。従って、複数台のパチンコ機10で一斉に特定演出を行うことによる一体感が消失してしまうといった事態を防止することができる。また、モバイル連動遊技への参加を促すことができる。
但し、上記第3実施形態では、特定ミッション演出と、大当たりを教示するための変動表示とが対応していて、主制御装置261側で変動表示の時間、ひいては、特定ミッション演出の時間が決定しまう構成であるため、モバイル連動遊技を行っていない(サブ制御装置262側の判断が必要)からといって、特定演出を中止させることは困難である(サブ制御装置262側から主制御装置261側に情報を入力するような構成が必要になってしまう)。従って、特定演出はサブ制御装置262が決定できる範囲のものとすることが望ましい(例えば、サブ制御装置262が設定した期間内に、サブ制御装置262が導出を決定する対象キャラクタを装飾図柄表示装置42に登場させた場合に特定演出での成功となるように構成してもよい)。
また、否モバイル連動遊技状態では特定演出を行わないとする場合、特定演出の開始時間のアナウンスを行う際に、モバイル連動遊技状態になっていないので、モバイル連動遊技の設定をしないと特定演出が行われない旨のガイダンスを行うようにしてもよい。さらに、特定演出が行われている筈の期間中、音量が小さくなるように構成してもよい。
(oo)上記第3実施形態において、特定演出でトップをとれなかった回数(次回の特定演出に関する設定の決定権を得られなかった特定演出の回数)を記憶する残念回数記憶手段を設け、残念回数記憶手段に記憶されている回数が規定回数以上となった場合には、規定回数未満の場合に比べ、特定演出(特定ミッション演出やタイムトライアル演出)の達成条件が容易になる(例えば、ミッション達成抽選の確率が高く設定される)ように構成してもよい。この場合、遊技をより多く行うことで特定条件を達成し易くなることから、特定条件の達成を最初から諦めてしまうといったことを抑制することができ、特定演出に対して前向きに取り組んでもらうことができる。また、遊技をたくさん行っている遊技者の方が特定条件の達成に関して有利になるため、遊技をたくさんやっていてよかったという気持ちになってもらうことができ、ひいては、パチンコ機10に愛着を感じてもらうことができる。
尚、残念回数記憶手段としては、サーバでカウントされた特定演出でトップをとれなかった回数をパスワード入力に際して記憶可能な記憶エリア、或いは、サーバでカウントされた特定演出でトップをとれなかった回数が規定回数以上になったと判別された情報をパスワード入力に関して記憶可能な記憶エリア等が挙げられる。また、例えば、達成条件が容易になる(達成確率が向上する)とは、ミッション達成抽選のような抽選の確率が高くなるようなパターンに限定されるものではなく、例えば、タイムトライアル演出において、初期段階では、キャラクタa、b、c、d、eが登場する変動表示を発生させるという達成条件だったところ、残念回数記憶手段の記憶回数が規定回数以上となった場合に、キャラクタa、b、c、d、eのいずれかが登場する変動表示を3回発生させるという達成条件に変更されるような構成としてもよい。尚、「次回の特定演出に関する設定の決定権を得られた場合には、残念回数記憶手段の記憶がリセットされること」とする。
(pp)上記第3実施形態では、特定演出では、遊技者同士で、特定ミッション演出やタイムトライアル演出のクリアタイムを競うように構成されているが、特に時間的な早さを競う構成に限定されるものではない。例えば、タイムトライアル演出のように、変動表示における所定条件の成立(上記例では大当たり状態に当選)がクリア条件となっている場合には、タイムトライアル演出の開始から条件のクリアまでに要した変動表示の回数を競う(時間は関係なく、変動回数の少ない方が優れる)ように構成してもよい。また、例えば、特定ミッション演出のように、演出ボタン125を使用する場合には、条件のクリアまでに要した演出ボタン125の操作回数を競うように構成してもよい。尚、これらの構成を採用する場合には、「変動表示の回数」や「演出ボタン125の操作回数」が、「特定演出の開始からどれだけはやく特定条件を達成したのかを示す指標となる値」に相当する。
(qq)上記第3実施形態では、特定演出のランキングでトップになった遊技者(次回の特定演出の設定権利を得た遊技者)は、その他の遊技者とは異なる特別なパスワードが発行され、特定演出に際し、その他の遊技者とは異なる演出(例えば、トップ専用の演出)が導出されることとしてもよい。例えば、装飾図柄表示装置42において前回トップであることの情報が表示されたり、装飾図柄表示装置42の背景等が豪華な表示(例えば、金枠が表示されたり、取り巻きが表示されたりする等)になったり、選択され難い演出パターンが選択され易くなったり、BGMが変更されたりするように構成してもよい。この場合、ランキングでトップをとったことの価値をより高めることができ、対象の遊技者に気分よく遊技を行ってもらうことができる。尚、特別なパスワードが発行され得る遊技者は必ずしも次回の特定演出の設定権利を得た遊技者と一致していなくてもよく、例えば、1位用、2位から10位用のパスワードが発行されたり、サーバ側でランダムに選択された遊技者に特別なパスワードが発行されたりするように構成し、パチンコ機10側でかかるパスワードに対応する処理が行われるように構成してもよい。
また、前回の特定演出のランキングでトップになった遊技者(次回の特定演出の設定権利を得た遊技者)が、特定演出が行われる日にモバイル連動遊技を開始させることで、特定演出以外の状態においても、特定演出のランキングでトップになった遊技者(次回の特定演出の設定権利を得た遊技者)が遊技を行っていることが分かるような演出態様となるように構成してもよい。この場合、ランキングでトップをとった遊技者により気分よく遊技を行ってもらうことができる。
さらに、特定演出のランキングでトップになった遊技者(次回の特定演出の設定権利を得た遊技者)が遊技を行っていたパチンコ機10に関しては、かかる遊技者がモバイル連動遊技を終了した後も、所定の契機が訪れるまで(例えば、電源がオフされるまで)は、特定演出のランキングでトップになった遊技者(次回の特定演出の設定権利を得た遊技者)が遊技を行っていたことが分かるような演出態様となる(ランキングトップの遊技者のパスワードが入力された情報の記憶がQRコード発行後にも残り、かかる情報に応じた演出が行われる)ように構成してもよい。この場合、ランキングでトップをとったことのない遊技者も、ランキングでトップをとった場合の演出を堪能することができ、自分でもランキングのトップをとってみようというように遊技意欲の向上を図ることができる。
(rr)上記第3実施形態では、モバイル連動遊技を行っていない状態で特定演出を行った場合でも、トライアルクリアタイム記憶エリアやミッションクリアタイム記憶エリアに各クリアタイムが記憶されるように構成されているが、モバイル連動遊技を行っていない状態では記憶されないように構成してもよい。また、上記第3実施形態では特に言及していないが、モバイル連動遊技を終了させる処理が行われた場合(QRコードを表示させた場合)に、トライアルクリアタイム記憶エリア及びミッションクリアタイム記憶エリアの記憶を消去することとしてもよい。
さらに、モバイル連動遊技が行われていない場合であっても、タイムトライアル演出や特定ミッション演出がクリアされた場合には、そのクリアタイムをとりあえず、トライアルクリアタイム記憶エリアやミッションクリアタイム記憶エリアに記憶しておき、特定演出の終了後(例えば、変動表示が途切れた際や大当たり状態中等)に、モバイル連動遊技を始めるか否かを装飾図柄表示装置42等で遊技者に尋ねて、演出ボタン125の操作等で、否定の意思が確認された場合には、トライアルクリアタイム記憶エリアやミッションクリアタイム記憶エリアの記憶を消去し、肯定の意思が確認された場合には、トライアルクリアタイム記憶エリアやミッションクリアタイム記憶エリアの記憶をそのままにする(さらには、コード発行画面に移行する)ように構成してもよい。
また、モバイル連動遊技が行われていない状態で特定演出の開始タイミングに至った場合には、特定演出の開始時に、特定演出に参加するか否かを尋ね、参加しない意志が確認された場合には、特定演出を行わず、否定の意思が確認されなかった場合には、特定演出を行うように構成してもよい。
加えて、1日に特定演出を複数回行う場合、全ての特定演出の結果を記憶しておいて、その情報をQRコードに含めるべく、トライアルクリアタイム記憶エリアやミッションクリアタイム記憶エリアを実行され得る回数分だけ複数設けることとしてもよい。また、1日に複数回行われる特定演出のうち、最も良い結果だけが残るように、特定演出の結果をトライアルクリアタイム記憶エリアやミッションクリアタイム記憶エリアに記憶する際に、記憶された情報があるか判別し、肯定判別された場合に、今回の特定演出の結果(記録)と、記憶された情報(特定演出の結果)とを比較して、優れる方をトライアルクリアタイム記憶エリアやミッションクリアタイム記憶エリアに記憶しておくように構成してもよい。
(ss)上記第4実施形態においても、上記第3実施形態にかかる(gg)〜(rr)等に記載の別の態様例を採用することができる。
(tt)上記第4実施形態では、省エネモード中(デモ画面表示中)に特定演出を開始するタイミングが到来した場合、クリアタイム計測タイマの計測は開始される一方で、装飾図柄表示装置42等による特定演出に対応する演出態様は導出されない、すなわち、デモ画面表示が維持されるようになっているが、装飾図柄表示装置42等による特定演出に対応する演出態様を導出するように構成してもよい。この場合、遊技者による遊技が行われていない(空席の)パチンコ機10であっても、特定演出を開始するタイミングとなれば、自動的に所定の装飾図柄表示装置42等による特定演出に対応する演出態様が導出される。従って、同一機種の複数のパチンコ機10が横並び等で設けられ、そのパチンコ機10の中に空席があった場合でも、全ての同一機種の同時に電源オンされたパチンコ機10で一斉に特定演出が開始されることとなる。従って、複数台のパチンコ機10で同じ演出が一斉に行われるといった迫力のある演出を確実に堪能することができる。
尚、遊技者不在のまま特定演出が開始される場合には、特定演出の態様が、遊技者が遊技している場合とは異なるデモンストレーション用の態様となるように構成してもよい。つまり、遊技者は参加していないが、パチンコ機10のコンピュータがあたかも参加しているような態様を導出してもよい。
(uu)第4実施形態では、否モバイル連動遊技中に行われた特定演出に関する情報をモバイル連動遊技に反映させるか否かを問うアナウンスは、特定演出の終了後、変動表示及び大当たり状態の両方が途切れた場合に行われるようになっているが、かかるアナウンスを別のタイミングで行ったり、或いは、アナウンスを複数のタイミングで行ったりしてもよい。別のタイミングとしては、例えば、大当たり状態の最中や大当たり状態の終了後の変動表示中等にアナウンスを行うこととしてもよい。つまり、遊技者が遊技機の前にいる筈である時期にアナウンスを行うことが望ましい。
また、上記実施形態では、否モバイル連動遊技中に特定演出が行われた場合には、特定演出の結果に関わらず、アナウンス表示を行うように構成されているが、特定演出の結果に応じて、アナウンス表示を行う場合と、行わない場合とがあるように構成してもよい。例えば、タイムトライアル演出及び特定ミッション演出のうち少なくとも一方をクリアした場合にのみ、或いは、特定ミッション演出をクリアした場合にのみ、アナウンス表示(ガイダンス表示)を行うように構成してもよい。すなわち、特定演出で上手くいかず、モバイル連動遊技に参加した場合の見返りも少ないような場合に、表示されたアナウンス表示を見て、モバイル連動遊技に参加するかを判断して、アナウンス表示を消す等といった行為を行わせること(乗り気になる可能性が薄いのに誘うこと)を回避することができる。加えて、上記実施形態では特に言及していないが、特定演出の結果に応じて、対応するガイダンス表示やアナウンス表示(特にガイダンス表示)を行うように構成してもよい。
(vv)上記第4(及び第3)実施形態では、遊技モードによって特定ミッション演出のクリア確率を変えているが、変えなくてもよい。また、上記実施形態では詳しくは言及していないが、どの遊技モードにおいて特定演出が行われたのかの情報を出力可能に構成してもよい。さらに、かかる情報の利用方法としてもよくに限定されるものではなく、例えば、通常モード、時間短縮モード、確変モードでそれぞれ一番早くに特定ミッションをクリアした遊技者の情報をサーバにアクセスした遊技者が閲覧可能となるように構成してもよい。ちなみに、上記実施形態では、参加した遊技者の中で最も早くに特定ミッション演出にクリアした遊技者等を発表し、次回の特定演出に関する設定権を付与している。
(ww)上記第4実施形態において、特定演出の開始のタイミングを後回しにできるように構成してもよい。以下、かかる態様例について説明する。
本態様例では、残り時間計測タイマが0になると、特定演出のタイムトライアル演出を実際に開始する前に、準備期間を設定する。さらに、その準備期間中にモバイル連動遊技中であるか否かを判別し、肯定判別された場合には、装飾図柄表示装置42において準備がいいかを遊技者に尋ねる表示を行う。かかる表示では、「準備OK」と、「ちょっと待って」との選択肢も表示され、遊技者は、演出ボタン125及び十字ボタン126で選択決定可能になっている。つまり、「準備OK」が選択された場合、準備期間の終了とともに、タイムトライアル演出が開始される。
一方、「ちょっと待って」が選択された場合(さらに、タイムトライアル演出の開始を後回しにしますかといった具合にもう一段階の選択を行ってもよい)、タイムトライアル演出の開始を後回しにするように、特定演出の制御に使用する制御カウンタに対して、規定時間(例えば、10分後)に対応する値をセットする。そして、規定時間の経過後、再度、準備期間に突入し、再度、上記選択が行われるように構成することとしてもよい。
また、タイムトライアル演出のクリアタイムに係る計測は、タイムトライアル演出の開始時から計測されるものであり、タイムトライアルの開始を後回しにした場合には、その後回しにして開始した時点からの計測となる。尚、モバイル連動遊技を行っていない遊技者については、タイムトライアル演出を後回しにするといった機能を使用することができないようになっている。加えて、タイムトライアル演出を後回しにしている状態において、モバイル連動遊技を終了させた場合、タイムトライアル演出を後回しにしているという記憶が消去されるようになっている。但し、モバイル連動遊技を終了しなければ、たとえ、変動表示が途切れたとしても、タイムトライアル演出を実行する権利は失われず、遊技の再開時以降にタイムトライアル演出を実行させることができる。
さらに、タイムトライアル演出をクリアした時点で、特定ミッション演出の発生が確定するが、その開始タイミングを遊技者が選択可能に構成してもよい。つまり、特定ミッション演出の達成条件には、大当たり状態の発生などの遊技状態を左右するようなものは含まれておらず、その発生タイミングを比較的大きくずらすことも可能である。従って、例えば、先ず、上記第4実施形態のように、タイムトライアル演出をクリアした時点で、モバイル連動遊技中である場合には、装飾図柄表示装置42において、特定ミッション演出を開始する準備はいいか否かを問う表示を導出し、肯定の反応(例えば、操作手段としての演出ボタン125及び十字ボタン126への操作)があれば、すぐに特定ミッション演出を開始させ、後回しにするといった反応があった場合には、特定ミッション演出を先回しにしていることが分かる情報を装飾図柄表示装置42の一部などで示し(例えば、特定ミッション演出を行う権利があります、ストックされていますといった表示をしておく)、遊技者の都合の良いタイミングで、例えば、メニュー画面を開き、特定ミッション演出の開始の項目にカーソルを合わせて決定することで、特定ミッション演出が開始されるように構成してもよい。この場合の特定ミッション演出の計測(クリアタイム計測タイマの計測)についても、特定ミッション演出の開始と同時に計測が開始される。
尚、モバイル連動遊技を行っていない状態では、特定ミッション演出を後回しにするといった機能を使用することができない。加えて、特定ミッション演出を後回しにしている状態において、モバイル連動遊技を終了させた場合、特定ミッション演出を後回しにしているという記憶が消去されるようになっている。但し、モバイル連動遊技を終了しなければ、たとえ、変動表示が途切れたとしても、特定ミッション演出を実行する権利は失われず、遊技の再開時以降に特定ミッション演出を実行させることができる。尚、本態様例では、残り時間計測タイマ及び当該残り時間計測タイマが0になったことを判別する機能が条件成立検知手段を構成する。また、タイムトライアル演出や特定ミッション演出を後回しにしていることを記憶しておく記憶エリアが条件成立記憶手段を構成する。
以上のような構成とすることで、遊技者による演出ボタン125及び十字ボタン126の操作によって優先状態を発生させ、特定演出の発生タイミングを変更することができる。このため、特定演出が開始されるけれども、少し席を外さないといけない(トイレに行きたい、電話がかかってきた等)ので、特定演出を後回しにするといったことができるようになる。従って、せっかく特定演出が開始されるのに、特定演出を堪能することができないといったストレスの発生を回避することができ、快適に遊技を行うことができる。また、遊技者が特定演出の開始のタイミングを変更できるため、特定演出に向けて気分を高めるといったこともできるようになり、特定演出をより一層堪能することができる。
また、特定演出(タイムトライアル演出)を通常のタイミングよりも少し後のタイミングで開始させた場合において、開始を遅らせた分がクリアタイムにきっちりと組み込まれてしまうのではなく、遊技者が自分のタイミングで特定演出を開始させたときからの計測となる。従って、変更を行った遊技者へのハンディキャップをなくすことができる。
さらに、モバイル連動遊技を行うことで、特定演出のタイミングを変更可能といった特典が得られることから、モバイル連動遊技への参加意欲を向上させることができる。
加えて、モバイル連動遊技が終了すると、特定演出が後回しにされていること(特定演出を実行させる権利を得ていること)の記憶が消去されるようになっている。このため、別の遊技者が得た特定演出を行う権利を使用して特定演出を行うといった行為が防止される。これにより、特定演出の価値を高め、特定演出への参加意欲を向上させ、特定演出の開始の時間に遊技ホールに足を運んでもらえるようにすることができる。
また、変動表示が途切れたとしても、モバイル連動遊技を終了しなければ、特定演出を実行する権利は失われず、遊技の再開時に特定演出を実行させることができる。従って、利便性を向上させて、快適に遊技を行うことができるといった上記作用効果が一層確実に奏される。
尚、本態様例では、特定演出の最初の開始タイミングについては主制御装置261側で判断するものの、特定演出の終了についてはサブ制御装置262側で判断するように構成する。つまり、特定演出の制御に使用する制御タイマを設け、特定演出の終了タイミングを計測する。また、主制御装置261から大当たりした旨の情報等に基づいて特定ミッション演出に移行するように構成する。尚、主制御装置261では特定演出が開始された後の特定演出に関する制御に関与しなくなるため、サブ制御装置262では、主制御装置261で設定されたものの範囲内で特定演出を設定する(主制御装置261にて設定された変動パターンコマンドに含まれる変動時間情報を把握して、その中でタイムトライアル演出が成功した演出や、特定ミッション演出を設定する)こととなる。
また、上記態様例では、特定演出を後回しにした場合、規定時間後(例えば、10分後)に再び特定演出を行うか否かの表示を出すように構成されているが、例えば、後回しにした場合に、遊技者の操作によって、特定演出を開始させるように構成してもよい。例えば、時間的な期限などを設けず、特別図柄表示装置43L、43Rの変動表示中、或いは、該変動表示が行われていない状態において、演出ボタン125を操作することでメニュー画面を開き、そこに特定演出を開始するという項目を設け、そこを選択決定する操作を行うことで、(メニュー画面から戻す機会を与えるために)所定時間後に特定演出を開始させるように構成してもよい。尚、専用ボタンを設け、特定演出が後回しにされている場合(権利をストックしている場合)、専用ボタンのワンプッシュで特定演出が開始されるように構成してもよい。
尚、特定演出のタイミングを変更した場合には、変更していない場合との区別がつくように、特定演出に関する情報が2次元コード化されるように構成してもよい。この場合、例えば、変更した場合のクリアタイムを参考タイムとし、同タイムで変更していない遊技者と重なった場合には、変更していない遊技者の優勝としてもよい。勿論、両者を優勝としてもよし、両者をそれぞれの部門の優勝として、異なる項目の設定権が付与されるように構成してもよい。
尚、変動表示が途切れた際に、特定演出を実行可能だが実行する気があるかどうかを尋ねる表示等を行うこととしてもよい。
(xx)また、特定演出の途中(最中)で、(演出ボタン125や十字ボタン126の操作等で)特定演出を休止させることができるように構成してもよい。さらに、この場合、かかる休止されたタイミングで、クリアタイム計測タイマの計測も休止し(計測値はキープ)、再開のタイミングで、計測も再開されるように構成してもよい。
(yy)さらに、上記第4実施形態では、特別遊技状態(優先状態)としての大当たり状態において特定演出が開始されるタイミングが到来した場合、かかる開始タイミングからタイムトライアル演出の計測(クリアタイム計測タイマの計測)が開始されるように構成されているが、大当たり状態の終了後に特定演出を頭から開始させ、タイムトライアル演出の計測がそこからスタートするように構成してもよい。この場合の特定演出の計測(クリアタイム計測タイマの計測)についても、特定演出の開始と同時に計測が開始される。尚、大当たり状態を発生させる主制御装置261の機能が優先状態発生手段を構成する。
このように、特定演出が開始される筈なのだけれども、大当たり状態であるために特定演出が開始されず、大当たり状態が終了した頃には、特定演出が終了している、或いは、特定演出の残り期間が僅かで十分に堪能できないといった事態を回避することができる。従って、大当たり状態の終了後に、特定演出を初めから十分に堪能することができ、例えば、せっかく大当たり状態となっているのにもかかわらず、特定演出が始まってしまっていることに起因して、特定演出を心待ちにしていた遊技者は、大当たり状態が早く終わって欲しい等といったマイナスの感情になってしまうことを防止することができる。
(zz)また、例えば、時間短縮モード(優先状態)の期間として設定される変動表示の回数が複数パターン(例えば、30回、60回、90回)あり、遊技者に対して、時間短縮モードの残り回数を30回ずつ教示してカウントダウンしていくような構成において、通常は、30回の変動表示が行われた(残り0回になった)時点で、時間短縮モードが継続するか否かの演出(特定演出)を行うが、モバイル連動遊技を行っている遊技者は、例えば、演出ボタン125等を操作して、かかる特定演出を、それよりも前のタイミングで行える(特定演出の開始のタイミングを前倒しできる)ように構成してもよい。
つまり、時間短縮モードの開始時に、残り30回と表示される。ここで、通常ならば、30回の変動表示を行わないと、時間短縮モードが継続するか否かを判別できない(継続を教示する特定演出としての継続演出が行われない)のであるが、それよりも前のタイミングで、該判別ができるように構成するといったものである。ちなみに、30回の次に一段階飛ばして90回であることが教示されたり、さらには、実は、確変モードであることが教示されたりするように構成することも可能である。
このように、前倒し機能を備えることで、遊技者が特定演出をやる気になっているときに、特定演出を開始させることができ、特定演出をより堪能することができる。また、どうしても同じ演出が繰り返される等の倦怠感を打破したい等というときに、特定演出を前倒しで行って、遊技の抑揚を遊技者自ら適当なタイミングで付与することができる。さらに、例えば、前倒し機能を使用するために抽選を行うこととした場合には、かかる抽選の教示に伴う演出を行うことができ、単調感の抑制等を図ることができる。
尚、識別情報の付されたリール部材を備える回動式遊技機(スロットマシン)に関しては、優先状態として、遊技者にとって有利な特別遊技状態(例えば、リプレイ確率が高くなるとともに、入賞することで遊技価値が付与される子役が入賞するリール部材の停止順の教示が行われるアシストリプレイタイム等)が1セット40ゲームで、場合によってはストックもされるような構成において、今回の特別遊技状態が残り40ゲームあり、本来ならば、40ゲーム後でないとストックがあるか否かを判別することができないのであるが、遊技者の演出ボタン125等の操作によって、前倒しでストックがあるか否かの判別を行えるように構成してもよい。
また、通常のタイミングで特定演出を行った場合と、前倒しのタイミングで特定演出を行った場合とで、内容が若干異なるように構成してもよい。すなわち、所定の状態が継続するか否かの演出を特定演出とする場合、前倒しのタイミングで特定演出を行ってしまうと、その時点で継続の望みは薄くなり、特に、かかる特定演出の教示の後に、継続に転じるチャンスが全くないような場合には、その時点で継続の望みは消失し、興趣の低下を招いてしまう。このため、この場合において、前倒しで行われる特定演出に関しては、例えば、継続しないことが教示された場合、9割がそのままの結果となるが、1割の確率で継続する可能性がある等といった具合にすることとしてもよい。
(aaa)上記第5実施形態においては特に言及していないが、ラウンド期間の合間において第1可変入賞装置32aや第2可変入賞装置32bが閉状態とされるインターバル期間に関しては、発射された遊技球を計数しないように構成してもよい。この場合、インターバル期間中においても遊技球を発射させ続ける遊技者と、インターバル期間中或いはそれに対応するタイミングでは遊技球の発射を中止する遊技者との間で、第1大当たり状態や第2大当たり状態の時間はほぼ同じなのに、計数される発射総数に比較的大きな差が生じてしまうといった事態を抑制することができ、第1大当たり状態や第2大当たり状態における発射数の情報が、遊技球の第1可変入賞装置32aや第2可変入賞装置32bへの至り易さを判断する材料にならなくなってしまうといった事態をより確実に防止することができる。
さらに、例えば、第1大当たり状態や第2大当たり状態中において、遊技領域に案内された遊技球が第1可変入賞装置32aや第2可変入賞装置32bに至るよりも前の段階で入球する可能性のある入球手段(例えば、第2始動入賞装置33b)に対し、第1大当たり状態や第2大当たり状態において入球した遊技球の数を計数(この数を発射総数から減算する)したり、或いは、第1大当たり状態や第2大当たり状態中において、いずれの入球手段にも入球せず、アウト口36から排出された遊技球の数を計数したりすることで、第1可変入賞装置32aや第2可変入賞装置32bへの遊技球の至り易さの推測精度をより向上させることができる。
(bbb)上記第5実施形態において、始動入賞装置33が1つだけ設けられ、当該始動入賞装置33が、開閉式であって、閉状態においても遊技球が入球可能であるといった構成とする場合、低入球状態(例えば、所謂、通常モードや潜確モード)において発射された遊技球を計測する特定計測カウンタと、低入球状態において始動入賞装置33に入球した遊技球の数を計測する特定計測カウンタとを設けることとしてもよい。この場合、高入球状態における始動入賞装置33への遊技球の至り易さだけではなく、低入球状態における始動入賞装置33への遊技球の至り易さをも把握することができ、結果として、始動入賞装置33周りの遊技釘等の状況をより正確に把握することができる。また、上記第5実施形態のように、開閉式の第2始動入賞装置33bと、開閉式ではない第1始動入賞装置33aとの両方が設けられている場合においても、低入球状態において、発射された遊技球の数と、第1始動入賞装置33aに入球した遊技球の数とを計数することとしてもよい。この場合、第2始動入賞装置33bへの遊技球の至り易さ(遊技者にとって遊技を比較的スムースかつ有利に進行させることのできる状態における状況)、及び、第1始動入賞装置33aへの遊技球の至り易さ(一般的に、通常の状態であり、滞在する時間が最も長い状態における状況)の両方を把握することができる。
(ccc)上記第5実施形態において、高入球状態中において、いずれの入球手段にも入球しなかった遊技球の数を計数すること、すなわち、アウト口36に入球した遊技球の数を検知する排出検知スイッチと、排出検知スイッチの検知回数を計数する特定計数カウンタとを設けることとしてもよい。この場合、第2始動入賞装置33b、第2可変入賞装置32b等への遊技球の至り易さの推測精度をより向上させることができる。
(ddd)上記第5実施形態では、第1〜第4発射数カウンタ等の各特定計測カウンタには、その日の対象となる特定事象(高入球状態において遊技球が遊技領域に発射されたこと等)の通算の値が記憶されるように構成されているが、1回毎に分けて記憶するように構成(特定計測手段とは別に、特定計測手段による特定計測情報を個別に記憶する特定記憶手段を設ける)してもよい。但し、まとめてしまう方が記憶容量を少なくしたり、情報のやりとりをスムースに行ったりすることができる。
また、上記第5実施形態では、遊技者個人用の特定計測カウンタとは別に、統計用の特定計測カウンタが設けられているが、省略することも可能である。さらに、統計用の特定計測カウンタでの計測値を記憶しておく期間(統計用の特定計測カウンタでの計測値をパチンコ機10の電源断時(停電は判別して除く)に記憶する記憶エリアの数等)は特に限定されるものではなく、機種毎に適宜設定可能である。尚、統計用のデータを遊技ホール等が閲覧可能となるように構成してもよい。この場合、遊技釘等を不正に動かす等して遊技球の移動経路の操作をしていたのではないかというチェックを行うことができる。
(eee)上記第5実施形態以外の特定期間における特定事象の回数や(期間)時間を計測し、携帯通信端末を介して、サーバに送信可能に構成してもよい。例えば、上記第3実施形態などの特定演出期間における演出ボタン125の操作回数等をカウントして、そのデータを出力可能に構成したりしてもよい。
また、パチンコ機10から携帯通信端末に情報を送信する方法としては、QRコードを表示して読み取らせる構成に限定されるものではなく、その他の2次元コードを使用してもよいし、赤外線等の無線を使用しての情報のやりとりが行えるように構成してもよい。
尚、スルーゲート34を、遊技球が入球して遊技領域から排出される入賞口(賞球あり、入球サポート抽選の契機となる)として構成してもよいし、第1及び第2始動入賞装置33a、33bを、遊技球が通過するだけで遊技領域からは排出されないゲート(賞球なし、当否抽選の契機となる)として構成してもよい。
(fff)上記第5実施形態では特に言及していないが、発射装置60に向けて遊技球を整列させながら案内する上皿19(及び上皿19から案内レール61の発射位置までに至るまでの案内通路)と、遊技者が操作可能な位置に設けられ、操作が行われることで、上皿19に整列されている遊技球が遊技者側(下皿15)に戻される球抜きボタン123とを備え、球抜きボタン123が操作された場合に、発射位置にセットされている状態の遊技球をも遊技者側に戻すことの可能な構成としてもよい。さらに、かかる構成において、発射検知スイッチ401を、発射位置にセットされている状態の遊技球を検知しない位置に設けることで、発射数の計数をより確実に行うことができる。
(ggg)上記第1実施形態等においては、パチンコ機10から携帯通信端末を介してサーバに遊技情報等を送信可能に構成されているが、パチンコ機10に代えて、回動式遊技機としてのスロットマシンとサーバとの間で携帯通信端末を介して情報のやりとりを行うように構成してもよい。以下、かかる態様例について説明する。
スロットマシンは、複数の識別図柄が付されたリールを3つ有する可変表示手段と、メダルを投入するためのメダル投入口と、メダル投入口に投入された遊技媒体を検知する投入検知スイッチと、投入検知スイッチに検知された遊技媒体の数を電子データとして記憶するクレジット記憶エリアと、遊技を開始するにあたって、クレジット記憶エリアに記憶されている遊技媒体から、遊技を開始させるために必要な数をベットするためのベットボタンと、可変表示装置における複数のリールを回転させる(識別図柄の変動表示を開始させる)ためのスタートレバーと、可変表示装置において回転する各リールをそれぞれ停止させるための3つの停止ボタンと、所定の演出が発生した際に操作する場合と操作しない場合とで演出内容が変化する演出ボタンと、遊技媒体がベットされた状態、或いは、それに相当する状態(例えば、リプレイ成立ゲームの後等)におけるスタートレバーの操作を契機として入賞役の当否抽選を行う抽選手段と、遊技媒体がベットされた状態、或いは、それに相当する状態におけるスタートレバーの操作に基づいてリールの回転を開始させ、停止ボタンの操作と当否抽選の結果とに基づいてリールを停止させる識別情報制御手段と、識別情報制御手段によって停止された複数のリールにおいて視認可能に表示された識別図柄の組合わせが前記入賞役に対応する組合せである場合に、入賞役に対応する数の遊技媒体を付与する遊技媒体付与手段と、各種演出表示等が行われる液晶表示装置とを備えている。
識別図柄としては、例えば、どのタイミングで停止ボタンを操作しても入賞ライン上に3つ並びで揃うこととなるリプレイ図柄及びベル図柄と、狙ってリールを停止させないと入賞ライン上に並ばないスイカ図柄及びチェリー図柄と、入賞後にボーナスゲームが開始されるボーナス図柄とがある。そして、当否抽選において、リプレイに当選した場合にはリプレイ図柄が揃い、ベルに当選した場合にはベル図柄が揃い、スイカに当選した場合にはリールをスイカに対応する規定の位相範囲で停止させることができればスイカ図柄が揃い、チェリーに当選した場合にはリールをチェリーに対応する規定の移動範囲で停止させることができればチェリー図柄が表示され、ボーナスに当選した場合にはリールをボーナスに対応する位相範囲で停止させることができればボーナス図柄が揃うようになっている。
本例では、当否抽選におけるボーナス当選確率を6段階で設定変更可能に構成されている。また、ボーナス役だけでなく、ボーナス役以外の役(小役)、本例では、チェリー、スイカ、及び、ベルの当選確率についても、かかる設定に応じて、差異が存在するように構成されている。さらに、ボーナスと、子役とに同時に当選する(重複当選する)場合があり、これに関しても、設定に応じて確率が変化するように構成されている。
また、上記実施形態と同様に、当否抽選に関する情報である遊技情報を蓄積記憶可能な遊技情報記憶エリアと、遊技情報記憶エリアに蓄積記憶されている遊技情報を所定の携帯通信端末によって識別又は認識可能な態様(QRコード)として出力可能な(液晶表示装置に表示させる)情報出力手段とを備えている。尚、本態様例の遊技情報としては、全てのリールの回転が開始されてから、全てのリールが停止されるまでを1遊技回(1ゲーム)としたゲーム数、ベットされたメダルの総数、付与されたメダルの総数、ビッグボーナス等の各種ボーナスの当選回数や、アシストタイム、アシストリプレイタイム等の各入賞役の当選回数(総発生回数や初当たり回数)等が挙げられる。
さらに、本例では、スタートレバー又はベットボタンの操作に基づいて開始される演出と、演出ボタン、停止ボタン、及び、ベットボタンのうち少なくとも2つの操作に基づいて開始される演出との演出群で構成される操作連動演出が導出される場合がある。例えば、操作連動演出が起承転結で4パートに分かれていて、スタートレバーの操作で「起」に対応する演出が行われ、3つある停止ボタンのうち最初の停止ボタンの操作で「承」に対応する演出が行われ、3つある停止ボタンのうち2番目の停止ボタンの操作で「転」に対応する演出が行われ、3つある停止ボタンのうち最後の停止ボタンの操作で「結」に対応する演出が行われるようになっている。また、「結」に対応する演出が好ましくないものであった場合に、演出ボタンの操作で、好ましい演出に変化するかもしれないという演出が行われる場合もある。
操作連動演出を構成する各演出(構成演出)は、液晶表示装置において、動画や静止画を導出することで行われるが、動画であった場合には、当該構成演出の途中で、次の構成演出が開始される契機(例えば、次の停止ボタンの操作)が訪れた場合には、途中であった構成演出が終了し(所謂、演出がキャンセルされ)、次の構成演出が開始されるように構成されている。
さて、本態様例では、操作連動演出を構成する各構成演出の時間を計測する個別演出時間計測手段(タイマ及び記憶エリア)を備えている。そして、モバイル連動遊技を終了させる際に、遊技情報をQRコードに含ませる場合には、当該QRコードに対し、前記個別演出時間計測手段の特定計測情報も含ませるように構成されている。
また、本態様例では、3つある停止ボタンのうち最後に操作される停止ボタン(他の停止ボタンや演出ボタン、ベットボタン、スタートレバーを対象としてもよい)が操作状態とされてから非操作状態とされるまでの操作時間を計測する操作時間計測手段(タイマ及び記憶エリア)を備えている。さらに、本態様例では、かかる停止ボタンの操作時間と、その時に導出されている演出の種別とが対応付けられた格好で、操作時間計測手段に記憶されるようになっている。そして、モバイル連動遊技に際し、遊技情報とともに、操作時間計測手段に記憶されている特定計測情報が含まれたQRコードが液晶表示装置に表示されることとなる。
さらに、演出ボタンを操作する指示があり、操作することで演出が変化するボタン演出中の演出ボタンの操作回数を計測するボタン演出中操作回数計測手段が設けられている。加えて、通常の遊技状態(例えば、各種ボーナスゲーム中、その他の遊技者にとって有利な特別遊技状態(リプレイの当選確率を高め、かつ、3つある停止ボタンの押し順で付与されるメダルの数が異なる子役に当選した場合に、かかる押し順のナビゲートを行う状態であるアシストリプレイタイム、リプレイ当選確率に変化はないが、押し順のナビゲートを行う状態であるアシストタイム等)において演出の見せ方等が変化する複数の演出ステージ(液晶表示装置に表示されるメインのキャラクタ等が変化する等)が用意されており、通常の遊技状態中、メニュー画面表示中等を除いた状態)における操作回数を計数する通常遊技中操作回数計測手段を備えている。また、ボタン演出中操作回数計測手段及び通常遊技中操作回数計測手段には、単に演出ボタンの操作回数が記憶されるだけでなく、どの演出が導出された際にどのような(どれ程の)演出ボタンの操作が把握できるように、対応する演出の種別についても対応付けて記憶されるようになっている。そして、これらのボタン演出中操作回数計測手段及び通常遊技中操作回数計測手段に記憶されている特定計測情報についても、その他の遊技情報とともに、QRコード化されることで、スロットマシン外部に出力されるようになっている。
また、本実施形態では、設定に応じて当選確率の異なるボーナス及び各子役(リプレイを除く)の当選回数を計数する特定要素計測手段としての設定要素計測カウンタが設けられている。当該設定要素計測カウンタに記憶されている特定計測情報についても、各種遊技情報等とともに、モバイル連動遊技の終了時にQRコード化され、携帯通信端末を介してサーバに送信される。特に、本実施形態では、モバイル連動遊技中の遊技者個人の各役の当選回数を計測する個人用のものと、かかるスロットマシンを遊技したその他の遊技者の各役の当選回数を含めた各役の当選回数(例えば、1日ずつにまとめて1週間分)を計測する統計用のものとがあり、QRコードにはその両方のデータが含まれるように構成されている。
設定に応じて変化する要素の情報を受けたサーバでは、かかる情報に基づいて設定推測(所定の設定である可能性が所定パーセント等)を行い、遊技者に公開する。但し、その日の遊技ホールの営業中に設定推測情報を見ることができず、一般に遊技ホールの営業が終了する11時過ぎから、本日分の遊技に関するサーバの設定推測サービスを利用することができるようになっている。この場合、モバイル連動遊技を活用して設定推測を行い、設定推測に基づいて遊技を止めるか続行するかを決めるといったことを抑制することができる。ちなみに、スロットマシンは日時を把握可能なリアルタイムクロック(日付把握手段)を備え、スロットマシンで発行されるQRコードには、日付又はこれに関する情報が含まれるため、サーバ側では、当該日付情報に基づいて、設定推測サービスを利用可能とするか否かを決定する。
以上詳述したように、本態様例では、操作連動演出を構成する各構成演出の時間を計測することで、各構成演出が途中で終了させられた(途中でキャンセルされた)か否かや、開始からどの程度の間ならば遊技者に視認されているのか等を把握することができる。このように、各構成演出がどの程度見届けられ、どの程度キャンセルされるのかの特定計測情報に基づいて、所定の演出を出すのが効果的なタイミングや、所定の演出を導出してもあまり意味のないタイミングを把握したり、あまり人気のない演出を把握したりすることができ、遊技機の開発に際し、無駄な演出を減らし、効果的なタイミングで効果的な内容の演出を導出させるように構成することができる。
さらに、遊技者が携帯通信端末を介してスロットマシンとサーバとの間で情報のやりとりを行うモバイル連動遊技を行うことで、付随して個別演出時間計測手段の特定計測情報についてもサーバに送信されることから、サーバ側でよりスムースに個別演出時間計測手段の特定計測情報を得ることができる。
また、遊技者のなかには、遊技が遊技者にとって良い方向に進んでほしいと強く願う際の習慣として、最後に操作される停止ボタン(第3停止ボタン)を押してすぐに離すのではなく、押した状態をしばらくキープしてから離す(所謂、捻じる)ということを行う者もいる。そこで、本態様例によれば、第3停止ボタンの操作時間(オンにされている時間)を計測し、さらに、該操作時間が、第3停止ボタンの操作が行われたときに導出されていた演出と対応付けられて、携帯通信端末、ひいては、サーバに送信されることとなる。従って、遊技者にとってどのタイミングのどの演出に気持ちが入るのか(好評なのか)等を把握することができる。
尚、所定の操作手段に作用する圧力或いはそれに比例する力を測定可能な圧力測定手段を備え、圧力測定手段の特定計測情報と、対応する演出とが互いに対応付けられた状態で、情報出力手段により出力可能に構成されていることとしてもよい。この場合も、遊技者の熱の入り様を把握することができる。
また、本実施形態では、ボタン演出中や通常の遊技状態中の演出ボタンの操作回数を計測し、さらに、どの種別の演出が行われている際のボタン操作であるかを把握できるように、演出ボタンの操作回数と、対応する演出状態とが対応付けられて、携帯通信端末、ひいては、サーバに送信されるようになっている。従って、遊技者にとってどのタイミングのどの演出に気持ちが入るのか(好評なのか)等を把握することができる。
尚、演出ボタンを操作するボタン演出が開始されてから、操作されるまでの時間を計測するタイミング計測手段を備え、演出ボタンを操作するタイミングをサーバに送信するように構成してもよい。通常の遊技状態において演出の見せ方等が変化する複数の演出ステージが用意され、通常の遊技状態における前回の演出ボタンの操作から、又は、直前のボーナス等の特別遊技状態終了から、或いは、特定の演出が導出されてから、若しくは、モバイル連動遊技を開始してから、今回の演出ボタンの操作が行われるまでのゲーム数を計数する特定計測カウンタを設けることとしてもよい。
また、本態様例では、ボーナスの当選確率等が変化するように6段階の設定が可能であり、設定に応じて変化する要素の発生回数、すなわち、ボーナスや各子役の当選回数の計数が行われ、計数値が、携帯通信端末を介してサーバに送られるようになっている。このため、かかる情報に基づいて、遊技に多大な影響を及ぼすこととなる設定の推測が可能となる。これにより、モバイル連動遊技に参加すれば、設定推測が比較的容易に行える構成とすることで、モバイル連動遊技により積極的に参加してもらうことができる。
さらに、本態様例では、遊技者個人の各役の発生回数だけでなく、スロットマシンを行った遊技者全体の各役の発生回数(統計用)についても蓄積記憶し、各遊技者がモバイル連動遊技を終了する際に、遊技者個人用の各役の発生回数や遊技情報とともに、統計用の情報についても、QRコードに含ませるように構成されている。このため、サーバ側では、スロットマシンが思い描いていたような動作を実際に見せているかどうかをより正確に確認することができ、遊技者側では、より正確な設定推測の情報を得ることができる。
また、設定推測サービスは、遊技ホール等のその日の営業時間内には見ることができないようになっている。このため、例えば、遊技を少し行っただけでモバイル連動遊技を利用した他人の情報も含む設定に応じて変化する要素に基づく設定判別を行い、よくない場合には他の台に移るといった行為を防止することができる。
尚、設定に応じて変化する要素としては、機種毎に変更されるものであり、また、本例のように、カウントの対象とされる各役についても、機種毎に設定可能である。上記態様例では特に言及していないが、ボーナスと子役とが同時に当選する場合においてその組み合わせが設定毎で異なる場合にはその同時当選回数を計数し、コード化して出力することとしてもよい。
さらに、遊技者がサーバに蓄積記憶させている遊技情報に応じて、設定示唆の精度を変化させてもよい。例えば、設定が6段階に分かれていて、モバイル連動遊技の1000ポイントの遊技者は設定のうち上の3つか下の3つかが示唆されるだけであるが、10000ポイントの遊技者は各設定毎の可能性が示唆され、50000ポイントの遊技者は、設定が確定されてしまうような要素や公表されていない判断基準等のより多くの情報から設定推測・判断を行い、示唆・教示するように構成してもよい。
また、上記態様例において、設定推測の結果をサーバのウェブページ上で閲覧できることに代えて、又は、加えて、スロットマシンの液晶表示装置において確認することができるように構成してもよい。この場合、例えば、サーバのウェブページ上で、設定推測の要請があった場合に、設定推測の情報がパスワードに含まれるように構成され、そのパスワードをスロットマシンに入力することで、設定推測の結果が液晶表示装置において表示されることとなる。
当該構成を採用する場合、モバイル連動遊技の有効性を向上させることができ、モバイル連動遊技により接触的に参加してもらうことができる。また、設定推測の情報をスロットマシンにおいて確認できるため、利便性の向上を図るとともに、前回の遊技の回想をしつつ、今回の遊技を行うといったこともできる。さらに、設定推測の情報がスロットマシンでしか見られないということになると、再び遊技者に遊技ホールにまで足を運んでもらい易くなる。
尚、遊技者の遊技の記録である具体的な各役の当選確率と、予め設定毎に定められた各役の当選確率とを閲覧可能に構成してもよい。この場合、遊技者が自分で別のコンテンツで調べる手間が省けて利便性が向上するとともに、多様なデータに基づいて遊技者が色々と思いを巡らす等して遊技を堪能することができる。さらに、設定に応じて変化するのは各役の当選確率に限定されず、例えば、設定に応じて、特定の演出の発生確率が異なっていてもよい。
また、上記態様例では、遊技ホールの営業時間中は設定推測サービスを利用することができない構成となっているが、利用できる構成としてもよい。さらに、その日の営業時間内に見ることは可能だが、遊技者本人の本日の遊技回数が規定回数を超えない場合には、見ることができない構成としてもよい。加えて、遊技ホールの営業時間中は、自身の分の設定推測要素に基づく設定推測サービスしか受けることができない構成としてもよい。また、設定推測サービスを受けられる期間を限定する場合、サーバ側で規制を行ってもよいし、スロットマシン側で規制を行ってもよい。
尚、当該(ggg)はスロットマシンに限定されているが、別の遊技機に適用してもよい。
(hhh)上記実施形態において、ハンドル18の回動可能な範囲(位相)を複数に区切り、ハンドル18の回動量を把握可能な操作量検出手段(例えば、可変抵抗器)に基づいて、ハンドル18がどの回動範囲に位置するのかを把握するとともに、回動範囲毎にハンドル18が位置している時間を計測する計測カウンタを設けることとしてもよい。さらに、少なくともモバイル連動遊技に際して、ハンドル18の各回動範囲の滞在時間の情報を蓄積記憶するように構成し、モバイル連動遊技を終了する際に、かかる情報を各種遊技情報とともにQRコードに含ませた格好で装飾図柄表示装置42に表示するように構成することとしてもよい。また、例えば、ハンドル18の回動量の変化のあったタイミング等と、その際の演出や、遊技モードの切替わりの時期であったか等と対応付けて記憶させるように構成してもよい。
当該構成を採用する場合、遊技機メーカー側で、該当機種のパチンコ機10(遊技盤30の遊技釘等の配置構成)において、遊技者がどこを狙って遊技球を打ち出す傾向にあるのか、どのタイミングで遊技球の打ち出し位置を変更しているのか、遊技球の打出し位置を変更する必要のある機種(図37等参照)の場合において打出し位置の変更がスムースに行われているか等を把握することができる。尚、一般に、遊技球の打出し位置を変更する必要があり、かつ、表示装置(装飾図柄表示装置42等)がある場合には、ハンドル18の回動量を把握可能な操作量検出手段の検出に基づいて、右打ちすることの望ましい状況では表示装置において右打ちの指示を表示し、左打ちすることの望ましい状況では表示装置において左打ちに戻す指示を表示するようになっている。
(iii)上記実施形態において、モバイル連動遊技を開始すると、その時点から、所定期間が経過するごとに、モバイル連動遊技のポイント(演出変化の契機となるランクアップに利用される)が溜まり続けるように構成してもよい。すなわち、ポイントは、モバイル連動遊技を行った日だけでなく、行わなかった日でも付与されることとなる。当然、その日に遊技を行った遊技者の方が、ポイントが多く溜まるように構成されることが望ましい。例えば、遊技量に応じて付与されるポイントが変化する構成が第1に考えられるが、それに代えて、又は、加えて、付与されるポイント数を決める抽選が行われ、抽選結果に応じたポイントが付与され、モバイル連動遊技を行った場合には、行わなかった場合には、多くのポイントが付与されるように構成してもよい。
当該構成を採用する場合、モバイル連動遊技を行っていない間にもポイントは溜まっていくことから、例えば、モバイル連動遊技を始めたが、しばらく遊技自体を行うことができず、久しぶりにモバイル連動遊技を行おうか迷った時に、「いまさら再開してポイントを貯めるのも億劫だな」と思ってしまってモバイル連動遊技を行わない、さらには、その遊技機自体を遊技しなくなってしまうといった事態を抑制することができる。尚、自分の力のみでポイントを貯めたいという遊技者にも対応可能なように、モバイル連動遊技を行わなかった日の分のポイントを加算するか否か遊技者の判断で決定可能(遊技機側及びサーバ側のどちら側の操作で行うようにしても可)に構成することが望ましい。
(jjj)上記第6実施形態において、携帯通信端末431の表示部432に表示されたQRコード(パスワード434)を読取るための機能や、携帯通信端末431の携帯カメラ433の位置を特定するための機能を具備させるための構成については特に限定されるものではない。以下、別の態様例について、図45を参照して説明する。
本態様例においても、上記第6実施形態と同じサブ表示装置411が設けられている。但し、その上方には、上記第6実施形態のモバイル用カメラ412に代えて、サブ表示装置411の表示部の左右幅と同じ左右幅を有する赤外線センサ441が設けられている。本態様例では、赤外線センサ441によって撮影位置検知手段が構成され、携帯通信端末431が前向きで設置部414に設置される際、すなわち、スマホリンク機能を使用する場合や、モバイル連動遊技を終了させる際に携帯通信端末431でサブ表示装置411に表示されるQRコードを読取る場合に、携帯カメラ433の位置を、出力した赤外線の反射具合で特定する(例えば、明暗で携帯カメラ433とその周りとを区別し、携帯通信端末431の下端部からの距離も時間等で測る等)ようになっている。尚、赤外線センサ441では、少なくとも携帯カメラ433の左右位置を特定できればよく、左右位置が特定された場合、上記第6実施形態のようにサブ表示装置411においてQRコードを上下に変位させて、上下位置の特定を行うこととする。
また、サブ表示装置411の下方には、読取手段としての可動式カメラ442が設けられている。本例の可動式カメラ442は、上下左右にスライド変位可能に構成されており、図示は省略するが、可動式カメラ442を変位させるためのレールやモータ等が設けられている。これに対応して、本態様例では、モバイル連動遊技を開始するにあたって、携帯通信端末431を後向きで設置部414に設置した場合に、携帯通信端末431の表示部432に表示されるQRコード(パスワード434)の表示位置は、表示部432の下部、かつ、左右方向中央部となっている。さらに、携帯通信端末431毎のパスワード434の表示位置の誤差は、可動式カメラ442を変位させることで解消することができるようになっている。
尚、携帯通信端末431からのQRコードの読取り開始、及び、読取り完了の合図を検知する読取合図検知手段、及び、設置部414に携帯通信端末431が設置されていることを検知する設置検知手段については、赤外線センサ441及び可動式カメラ442のどちらで構成してもよい。
以上のように、携帯通信端末431に表示されるQRコード(パスワード)を読取るカメラを可動式とすることで、携帯通信端末431の形状や設置部414の設置への具合によって、携帯通信端末431の表示部432に表示されるパスワードの表示位置が異なった場合でも、携帯通信端末431のパスワードを読取り可能な位置まで可動式カメラ442を変位させて、携帯通信端末431のパスワードを確実に読取ることができる。また、本態様例では、リフト装置421が省略されているが、サブ表示装置411の下方に可動式カメラ442を設け、そこに対応して携帯通信端末431の表示部432の下部にパスワードを表示するため、リフト装置421がなくとも、携帯通信端末431のパスワードを読取り、サブ表示装置411のQRコードを携帯通信端末431に読取らせることを確実に行うことができる。つまり、リフト装置421を設けることで、リフト装置421が損傷して、上記第6実施形態の機能が停止してしまうといったリスクを回避することができる。
尚、可動式カメラ442の変位方向は特に限定されるものではなく、上下左右方向の他に、前後方向に移動可能としてもよいし、傾動可能に構成してもよい。また、設置部414に携帯通信端末431が設置されていることを検知する設置検知手段については、例えば、設置部414の底面において、設置部414にセットされた携帯通信端末431の下面と当接するスイッチによって構成してもよい。
(kkk)上記第6実施形態では、携帯通信端末431を前向きで設置部414に設置する際に、モバイル用カメラ412で携帯通信端末431の携帯カメラ433の位置を特定するようになっており、さらに、モバイル用カメラ412での特定ができなかった場合には、携帯カメラ433の位置を虱潰しに探すようにして、サブ表示装置411で表示されるQRコードの位置を規則的に順次変位させるように構成されているが、特にかかる構成に限定されるものではなく、どちらか一方の特定方法を採用するだけでもよい。また、QRコードの位置変化のさせ方についても限定されることはなく、例えば、四角い渦巻き状に変位するように構成してもよい。
(lll)上記第6実施形態では、設置部414に後向きで設置された携帯通信端末431の表示部432に表示されたQRコード(パスワード434)を読取る機能と、設置部414に前向きで設置された携帯通信端末431の携帯カメラ433にサブ表示装置411に表示するQRコードを読取らせる機能との両方を備えるように構成されているが、少なくとも一方の機能を備えていればよい。
また、上記第6実施形態の設置部414の形状や配置等は特に限定されるものではない。例えば、設置部414の左右の壁部を断面L字状又は断面コ字状にして左右方向にスライド可能に構成し、設置部414に設置した携帯通信端末431の大きさに合わせて、左右の壁部をスライドさせてホールドするように構成してもよい。この場合、設置部414の透明な壁部を介してではなく、携帯通信端末431の表示部432を直接視認可能となる。また、この場合、左右の壁部で携帯通信端末431が保持した状態を維持できるように構成することが望ましく、これにより、脱落等が確実に防止される。さらに、設置部414に設置された携帯通信端末431の表示部432を遊技者に視認させたい場合には、設置部414の前壁部419を透明にしたり、前方に開口させたりする必要があるが、視認させる必要のない場合、例えば、スマホリンク機能がない場合には、特に、透明にしたり開口させたりしなくてもよい。
但し、携帯通信端末431を被覆する携帯カバーが比較的大きい場合にも対応可能なように、設置部414は、比較的大きめの収納空間を有すること、或いは、携帯通信端末431の全体が収容できなくても(多少はみだしても)設置可能に構成されていることが望ましい。また、回動可能な扉状のパーツを備えていてもよいし、設置部414に設置された携帯通信端末431を保持可能な保持手段を設けることとしてもよい。例えば、設置部414に設置された携帯通信端末431を挟持可能なように、上記した左右にスライドする壁部が自動で或いは手動で締まるように構成してもよいし、設置部414の内側において、前後に変位可能であり、軸線方向が左右に延び、外周面がスポンジ材で構成される保持体を、バネ等の弾性体やモータ等の駆動手段によって設置部414に設置された携帯通信端末431に圧接させ、設置部414の所定の壁部とで挟持するように構成してもよい。
加えて、設置部414自体を省略することも可能である。この場合、携帯通信端末431の表示部432に表示されたQRコード(パスワード434)をモバイル用カメラ412に読取らせるべく、遊技者が、パスワード434の表示位置と、モバイル用カメラ412との位置合わせを行うこととなる。設置部414を省略することで、遊技者がパスワード434の読取り作業中に携帯通信端末431を持ち続ける必要はあるが、パスワードを手入力しなくても済むというメリットは奏される。また、携帯通信端末431をどの辺りに持っていけばよいのかを遊技者に認識させ易いようにするべく、その位置を四角く囲ってみたり、LEDなどの発光手段を設置して光らせてみたり、さらに、装飾図柄表示装置42でアナウンスしてみたりしてもよい。
また、設置部414を省略する場合において、携帯通信端末431の携帯カメラ433でサブ表示装置411に表示されたQRコードを読取るといった作業を行う場合であっても、モバイル用カメラ412で携帯カメラ433の位置特定を行ったり、サブ表示装置411においてQRコードを順次変位させて携帯カメラ433で読取られる位置を探るように構成したりすることで、遊技者の位置合わせの負担軽減を図ることができる。
(mmm)上記第6実施形態において、設置部414に設置された携帯通信端末431の充電を行うことのできる充電手段を設けることとしてもよい。例えば、電磁波等を発生させる等して無線で充電可能としてもよいし、複数メーカーの携帯通信端末431に対応する充電コードを設けることとしてもよい。この場合、設置部414に設置された携帯通信端末431の充電が切れてしまうといった事態を防止することができ、特に、スマホリンク機能を利用する場合にはかかる作用効果がより顕著に奏される。
(nnn)上記第6実施形態では特に言及していないが、スマホリンク機能の使用に際し、所定条件の成立(遊技者が遊技量に関する所定の基準を満たした(モバイル連動遊技に関する所定のランクを更新した)、又は、遊技機メーカー側が(該当する遊技機の稼働状況を見ながら)順次新しい情報を供給していく(アプリケーションのアップデート)等)で、サブ表示装置411で表示された同じ演出コード(演出用符号情報)を読取った場合でも、異なる連動演出が表示されるように構成してもよい。
より具体的に、モバイル連動遊技を行って、スマホリンクを使用した場合、さらには、モバイル連動遊技を長く行っているほど、より信頼度の高い情報や、より具体的な情報が得られるように構成してもよい。例えば、アシストリプレイタイム、又は、アシストタイム(或いはボーナス)が存在するとともに、アシストリプレイタイム、又は、アシストタイム(或いはボーナス)に当選する確率が変化する複数のモードがあるスロットマシンにおいて、所定の役に当選した場合に、当該当選に基づいて、アシストリプレイタイム、又は、アシストタイムの当選にはどの程度期待でき、モードが良くなる可能性はどの程度あるのか等の遊技ガイド等をスマホリンク中の携帯通信端末にて行ってもよい。
また、スロットマシンにおいて、ボーナス等の大まかな当選期待度を示唆する演出が行われた場合に、設置部414に設置された携帯通信端末431の表示部432において、より範囲の狭められた当選期待度を示唆するように構成してもよい。つまり、ボーナス等の抽選結果は外れであるにもかかわらず、スロットマシン側では大げさな演出が行われているが、携帯通信端末431の演出を見るとそれ程でもないとか、ボーナス等に当選しており、スロットマシン側ではほぼ無演出であるが、携帯通信端末431の演出を見ると当選の確定を知らせる演出が導出されているとか、ボーナスには当選している可能性は低いがアシストリプレイタイムには当選している可能性が高い等といった具合にアナウンスすることもできる。
(ooo)上記第6実施形態では、携帯通信端末431に読取らせるコード情報(QRコード)を表示するサブ表示装置411が液晶表示装置によって構成されているが、特にこのような構成に限定されるものではなく、例えば、QRコードがプリントされたリールや立方体・球体等をサブ表示装置として採用してもよい。例えば、装飾図柄表示装置42及びサブ表示装置411のような液晶表示装置が設けられていない遊技機であっても、携帯通信端末431の表示部による演出を行うことができる。
(ppp)上記第7実施形態では特に言及していないが、上記第6実施形態のように、装飾図柄表示装置815や可変表示装置842に表示されたQRコードの読取りを開始した場合や、読取りが完了した場合の合図を出力する構成を可動表示装置851に設けるとともに、スロットマシン810本体側に、かかる合図を検知する構成を設けることとしてもよい。例えば、可動表示装置851の裏面側において、読取り開始と読取り終了とのタイミングで発光する赤外線発光装置等の発光手段を設けるとともに、スロットマシン810本体側に、当該発光手段の発光を検知する発光検知手段を設けることとしてもよい。この場合、可動表示装置851の位置にずれが生じてしまった場合でも、ずれを確実に補正することができる。
(qqq)また、上記第7実施形態では、可動表示手段として、備え付けの可動表示装置851が採用されているが、遊技者の持つ携帯通信端末431を使用してもよい。さらに、モバイル連動遊技を実行可能とする場合には、上記第6実施形態のように、サブ表示装置411にモバイル用カメラ412を併設することとする。この場合、単にパチンコ機10とサーバとの間の情報のやりとりのつなぎでしかなかったパチンコ機10と、携帯通信端末431との間の情報のやりとりを演出として昇華させて面白味を持たせることができ、モバイル連動遊技のポテンシャルを十分に発揮することができる。結果として、モバイル連動遊技をより満喫させることができる。
尚、モバイル連動遊技を行っている遊技者については、サーバのウェブページにおいて、自分を模したキャラクタの設定を行うことができるようにして、モバイル連動遊技を行った場合には、上記のような演出に際し、演出に登場するキャラクタが、自分のキャラクタに代わるように構成してもよい。
また、可動表示手段として携帯通信端末431を採用する場合でも、携帯通信端末431を可動表示装置851のように、装飾図柄表示装置815で表示されるQRコードを読取らせつつ、動作させるように構成してもよい。この場合、上記第6実施形態の設置部414のような携帯通信端末431が設置される部位自体を動作させることとなる。
さらに、携帯通信端末431を動作させる構成を採用する場合、設置部414に設置された携帯通信端末431を保持する(例えば、設置部414の構成壁部に寄せる)保持手段を設けることが望ましい。この場合、携帯通信端末431の角度が統一される等して、表示部432を見易くすることができるとともに、携帯通信端末431が設置部414から脱落することを防止することができる。尚、保持手段としては、保持手段のうち携帯通信端末431に当接する部位は、軸心が携帯通信端末431を設置部414から取出す方向に対して直交する方向(上方に取り出すのであれば左右方向)に延びる回転体が挙げられる(当接する部位にはスポンジ材やゴム材等の緩衝材)。この場合、遊技者が保持手段に保持されている携帯通信端末431を取出そうとした場合に、回転体が追従して回転することとなるため、携帯通信端末431を携帯通信端末431への負荷なく取出すことができる。また、保持手段は、自動で保持位置と解除位置との間を変位可能に構成してもよいし、遊技者による手動で保持位置と解除位置との間を変位可能に構成してもよい。さらに、モバイル連動遊技の終了等に際し、保持手段の保持が解除され、携帯通信端末431を設置部414から取出し易いように設置部414が前方に変位したりするように構成してもよい。加えて、例えば、携帯通信端末431の表示部432に表示されたQRコードをモバイル用カメラ412に読取らせるにあたって、前向きの携帯通信端末431が後向きとなるように、可動可能に構成された設置部414を180度回転させることとしてもよい。
さらに、例えば、表示手段においてマーカーを表示し、可動表示手段(例えば、変位する設置部414に設置された携帯通信端末431)のカメラでかかるマーカーを捉え、可動表示手段を介して、かかるマーカーを視認した場合に、表示手段の手前等において、別の視認態様がオーバーレイされる拡張現実(Augmented Reality)を利用した演出を実行可能に構成してもよい。つまり、所定の期待度の比較的高い演出が発生した際に、可動表示手段が動作して表示手段の前方へと変位し、表示手段に表示されたマーカーを、可変表示手段のカメラで読取った場合に、可変表示手段の表示部を見てみると、表示手段から前方に所定のキャラクタが飛び出してきて走り回っているような演出表示が視認される等といったように構成することもできる。尚、可変表示手段として携帯通信端末を利用し、携帯通信端末431側で拡張現実のアプリケーションをダウンロードしてもらうことで、遊技機側の負担軽減を図ることができる。また、上記第6実施形態のように、マーカーを読取れた場合には携帯通信端末431の発光部435が発光して読み取れたことを遊技機の所定のカメラやセンサ(マーカーが表示される部位の近傍が望ましい)で検知するように構成することが望ましい。
(rrr)また、上記第7実施形態では、可動表示装置851が上下左右方向にスライド変位するように構成されているが、変位の方向については特に限定されるものではなく、例えば、前後方向に変位したり、左右方向、上下方向、又は前後方向を中心軸線として回動又は回転したりするように構成してもよい。この場合、よりダイナミックな演出が可能となる。さらに、可動表示装置851が前後に動くような構成を採用する場合、可動表示装置851の前後の動きに合わせて、装飾図柄表示装置815で表示されるQRコードの大きさを大小させるように構成してもよい。尚、上記第7実施形態では特に言及していないが、演出ボタン878や十字ボタン879等の操作、或いは、ストップボタン872、873、874の押し順、押す時間等に応じて、可動表示装置851、及び、場合によってはQRコードが変位するように構成してもよい。
加えて、上記第7実施形態において、リール842L、842M、842Rに付されたQRコード892を読取る構成に関し、例えば、リール842L、842M、842Rの内周側に配置され、各リール842L、842M、842Rを内側から照らすバックライトが複数種類存在し、所定のバックライトを照射する場合にしか所定のQRコード892が読み取れないよう(遊技者が見ても分かり難い)に構成してもよい。
また、上記第7実施形態において、符号情報としてのQRコードを表示する表示手段は特に限定されるものではなく、例えば、第1のQRコードがプリントされた面と、第2のQRコードがプリントされた面と、QRコードがプリントされていない面とを有し、第1のQRコードを前方に露出させる姿勢と、第2のQRコードを前方に露出させる姿勢と、QRコードが表示されていない面を前方に露出させる姿勢とに姿勢変化可能に構成された多面体によって表示手段を構成してもよい。加えて、パチンコ機に適用した場合において、例えば、レール51、52に沿って遊技盤30にQRコードをプリントしたり、QRコードを表示可能な表示手段を設置したりするとともに、可動表示装置をレール51、52に沿って動作可能に構成してもよい。
さらに、上記第7実施形態において、可動表示装置851に電力を供給する方法については特に限定されるものではない。例えば、可動表示装置851を充電式にして、可動表示装置851の電源用の配線を省略するとともに、可動表示装置851が基準位置にある場合に、可動表示装置851側及び遊技機本体側の電源用の端子同士が接触するように構成する等してもよい。また、回転しても絡まないような導電性を有するリンク機構で通電させてもよい。これらのように配線を省略することによって、可動表示装置851に更なる複雑な動作を実行させることが可能となる。
(sss)上記第7実施形態では、可動表示装置851が基準位置にある場合、装飾図柄表示装置815の右下部前方に位置するように構成されているが、基準位置等は限定されるものではなく、例えば、装飾図柄表示装置815の側方にサブ表示装置(液晶表示装置でもよいし、表面に複数のQRコードが回転方向に沿って並ぶようにしてプリントされた回転体でもよい)を設けて、その前方に位置するように構成することも可能である。
また、同じQRコードを読取る場合でも、複数のQRコードの読取る順番によって異なる演出が導出されるように構成してもよい。例えば、所定の演出の開始情報を含むコードAと、演出種別情報を含むコードB、コードCと、所定の演出終了情報を含むコードDとを読取る場合に、A→B→C→Dの順番で読取った場合と、A→C→B→Dの順番で読取った場合とで、演出の結末が異なるように構成してもよい。この場合、例えば、液晶表示装置でQRコードを表示するのではなく、QRコードをリールや球状や箱状の回転体等にプリントしてそれを可動表示装置851に読取られて演出を変化させていくような構成において、リール等に多数のQRコードを付したりしなくても、可動表示装置851において、リール等に付されたQRコードの数以上に多様な演出態様を導出することもできる。また、例えば、コードA〜Cを装飾図柄表示装置815で表示し、コードDをリールに付しておけば、リールに多数のQRコードを付したりしなくても、可動表示装置851がリールの前方に位置する演出でより多様な演出態様を導出することができ、リールのQRコードの位置と、可動表示装置851の位置との位置合わせの制御の簡素化等を図ることができる。
(ttt)上記第8実施形態において、取り忘れ案内表示901(プレ取り忘れ案内表示905)の態様(言葉や図形等の内容や形状、大きさ、表示位置等)は特に限定されるものではなく、機種毎に適宜変更可能なものである。
また、上記第8実施形態では、取り忘れの注意喚起を行う「案内態様」として、装飾図柄表示装置42の表示態様(取り忘れ案内表示901)と、音声態様とが導出されるように構成されているが、案内態様を導出するための手段は特に限定されるものではなく、それ以外の表示手段を設けて、そこで案内態様を導出してもよいし、ランプ等を使用して取り忘れの注意喚起を行ってもよいし、表示装置や音声やランプ等の態様を適宜組合わせて取り忘れの注意喚起を行ってもよい。但し、案内態様は、遊技情報や遊技カードの取り忘れを明確に伝えることができるように「文字」を含むことが望ましい。
尚、装飾図柄の変動表示が行われていない状態で導出される案内態様として音声アナウンスが導出される場合、当該案内アナウンスに関する音声以外の音声の音量が小さくされる、又は、消音されることとしてもよい。この場合、音声アナウンスをより聴き取り易くすることができる。
また、遊技情報記憶エリアに記憶されている遊技情報の内容に応じて、プレ取り忘れ案内表示905の態様が変化する(図51(c)参照)といった構成に関して、プレ取り忘れ案内表示905の態様の変化の仕方や、態様変化の対象とされる遊技情報の内容についても特に限定されるものではない。
ここで言う「遊技情報の内容」としては、遊技情報の量(種類の数、今回のモバイル連動遊技開始時からの変化量等)、遊技情報の重要度等(特定の種類(レアなものが記憶されている等)、今回のモバイル連動遊技開始時からの変化量が規定量以上になった場合等)等が挙げられる。
また、「プレ取り忘れ案内表示905の態様が変化する」とあるのは、プレ取り忘れ案内表示905の表示面積が変化する(遊技情報の量が増える程、面積が大きくなる等)、プレ取り忘れ案内表示905の色相が変化する(規則性を持って変化する、例えば、黒→赤)、文字情報902の文字等の線種が変化する(文字等が太くなる等)、と、キャラクタ情報903の動作が変化する(遊技情報が増えるに応じて、動作がダイナミックになる等)、プレ取り忘れ案内表示905が常には表示されない構成において、プレ取り忘れ案内表示905の表示の頻度が高められる等のパターンが挙げられる。
さらに、プレ取り忘れ案内表示905に関して、例えば、遊技情報記憶エリアに記憶されている遊技情報の内容に応じて、装飾図柄表示装置42に表示されるプレ取り忘れ案内表示905の態様の表示面積を大きくする場合、装飾図柄を、プレ取り忘れ案内表示905と重ならない位置(重なると、装飾図柄、及び、プレ取り忘れ案内表示905のどちらも識別し難くなる)において小さく表示することとしてもよい。
(uuu)上記第8実施形態では、遊技状況を細かく特定する判別処理を行っていくことで、取り忘れ案内表示901(プレ取り忘れ案内表示905)を導出する状況か否かを特定するように構成されているが、例えば、各種遊技状況にポイントを割り当てておき、各種状況にあるか否かの判別でポイントを加算・減算するとともに、割り当てられたポイントの和が規定数を超える場合に取り忘れ案内表示901(プレ取り忘れ案内表示905)を導出するように構成してもよい。例えば、ポイントのカウントを行うポイントカウンタを設け、80ポイント以上で取り忘れ案内表示901を導出する構成とし、球抜きボタン123の操作でプラス100ポイント、球抜きボタン123の操作から10秒経過でマイナス30ポイント、20秒経過でマイナス30ポイント、30秒経過でマイナス40ポイント、返却ボタン122の操作でプラス60ポイント、返却ボタン122の操作から10秒経過でマイナス30ポイント、20秒経過でマイナス30ポイント、ハンドル18のタッチセンサがオンに切替わることでプラス20ポイント、ハンドル18のタッチセンサがオフに切替わることでマイナス20ポイント、通常ステージへの移行でプラス20ポイント、通常ステージからその他のステージや大当たり状態への移行でマイナス20ポイント等となるように構成してもよい。
尚、上記第8実施形態では、カードユニット接続基板314とは電気的に接続されていないサブ制御装置262が、フォトカプラを介して、球貸しボタン121や返却ボタン122の操作情報を把握可能に構成されているが、別の方法で球貸しボタン121や返却ボタン122の操作を把握するよう構成してもよい。例えば、球貸しボタン121や返却ボタン122の操作を行うことで、オフ状態からオン状態に切り替わるスイッチを2つ設け、一方をカードユニット接続基板314と接続し、他方をサブ制御装置262と接続するように構成してもよい。
(vvv)上記第8実施形態では、球抜きボタン123の操作が行われていない場合、通常ステージ以外の状態では、取り忘れ案内表示901が導出されないように構成されているが、例えば、確変ステージ及び引き戻しステージに滞在している場合には、取り忘れ案内表示901が導出されないように構成してもよいし、取り忘れ案内表示901の導出の条件から遊技ステージの条件を外してもよい(急用ができた場合には、時間短縮モードや確変モードでも遊技を止めることも考えられるため、取り忘れ防止の効果がより高められる)。但し、遊技ステージの条件付けをしておくことによって、取り忘れ案内表示901の導出に起因する意匠性の低下を招くといった事態を低減させることができ、比較的スムースに遊技を進行させることができる。
尚、デモ画面表示が導出されない構成においては、装飾図柄の変動表示が停止表示されてからの時間を把握可能な停止後経過時間計測手段を設け、装飾図柄の変動表示の停止から規定時間が経過した場合に、取り忘れ案内表示901を消去するように構成してもよい。勿論、デモ画面表示が導出される構成であっても、かかる構成を採用する(デモ画面表示の導出を取り忘れ案内表示901の消去の条件から外す)ことも可能である。
また、例えば、遊技情報取り忘れ防止処理(図49参照)のステップS8504において装飾図柄(特別図柄)の変動表示中であると判別された場合、すなわち、変動表示中において取り忘れ案内表示901(プレ取り忘れ案内表示905)を導出すると判別されるような場合に、特別変動保留エリアを確認する等し、大当たりに対応する変動表示が行われている場合や、大当たりに対応する変動表示が保留記憶されている場合には、プレ取り忘れ案内表示905に代えて、大当たりが発生することを教示する表示を導出するように構成してもよい。かかる大当たりが発生することを教示する表示は、その他の大当たり確定演出で使用される表示態様によって構成されてもよいし、専用の表示態様(例えば、取り忘れ案内表示901の文字を「『大当たり』が残されています。取り忘れにご注意ください」等とする)によって構成されてもよい。
(www)
(www−1)上記第8実施形態では、パチンコ機10に具体化されているが、スロットマシンに適用することとしてもよい。一般に、スロットマシンは、それぞれ複数種類の識別情報の付された3つのリールを具備する可変表示装置(可変表示手段)と、遊技媒体としてのメダルを投入するためのメダル投入口(投入手段)と、メダル投入口に投入されたメダルを検知する投入検知スイッチ(投入検知手段)と、投入検知スイッチに検知されたメダルの数を、規定数(例えば、50枚)を上限として、電子データとして記憶するクレジット記憶エリア(クレジット記憶手段)と、リールの回動(識別情報の変動表示)を開始させるためのスタートレバー(始動操作手段)と、回動する各リールをそれぞれ停止させる(識別情報を停止させる)ための3つのストップボタン(停止操作手段)と、スタートレバーの操作に基づいて全てのリールを回動させ、各ストップボタンの操作に基づいて全てのリールを停止させる一連の動作を1ゲームとして、リールの回動を開始させるにあたって、クレジット記憶エリアに記憶されているメダルから、リールの回動を開始させるために必要な数をベットするためのベットボタン(ベット操作手段)と、所定の演出が発生した際に操作する場合と操作しない場合とで演出内容が変化する演出ボタン(演出操作手段)と、メダルがベットされた状態におけるスタートレバーの操作を契機として入賞役の当否抽選を行うとともに、メダルがベットされた状態におけるスタートレバーの操作に基づいてリールの回動を開始させ、ストップボタンの操作と当否抽選の結果とに基づいてリールを停止表示させる主制御装置(抽選手段、識別情報制御手段)と、識別情報制御手段によって停止表示されたリールの識別情報が前記入賞役に対応する組合せである場合に、入賞役に対応する数のメダルを付与する払出装置(遊技媒体付与手段)と、クレジット記憶エリアに記憶されている数のメダルを払い出させるためのクレジットボタン(クレジット操作手段)とを備えている。
そして、クレジットボタンの操作が行われた場合に、取り忘れ案内表示901を導出するように構成してもよい。この場合、クレジットされているメダルを払い出してスロットマシンから立ち去ろうとする遊技者に対して取り忘れ案内表示901を認識してもらうことができる。
(www−2)また、クレジット記憶エリアにおいて記憶されているメダルの数が、リールを回動させる(1ゲームを行う)ために必要な数よりも少ない状態(例えば、メダル3枚でゲームを1回行うことができるスロットマシンでは2枚、1枚、又は、0枚)において、ベットボタン、スタートレバー、及び、演出ボタンのうちいずれかの操作が行われた場合に、取り忘れ案内表示901を導出するように構成してもよい。この場合、遊技を終了するかもしれない遊技者に対して取り忘れ案内表示901を認識してもらうことができる。尚、かかる3つの操作条件のうち1つ又は2つを外してもよいし、その他の操作条件(ストップボタンの操作等)を加えてもよい。
(www−3)さらに、当否抽選の結果、ボーナスゲーム(特別遊技状態)には当選しなかったが、当選していたとすれば、ボーナスゲームの開始時(移行時)に停止表示されるような識別情報の組合せとなるようなタイミングでリールを停止表示させるべく操作を行った場合に、取り忘れ案内表示901を導出するように構成してもよい。この場合、遊技を終了するかもしれない遊技者に対して取り忘れ案内表示901を認識してもらうことができる。
(xxx)上記第9実施形態では、RAM消去スイッチ323を押圧操作しながら、パチンコ機10の電源をオンすることで、パチンコ機10を初期状態にするとともに、演出ボタン125及び十字ボタン126を使用してリアルタイムクロックの時刻設定が可能な時刻設定有効状態となるように構成されているが、時刻設定の許可をする操作(事前設定)としては、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、状態復帰スイッチ321等のエラー状態を解除するためのボタンが操作されたり、シリンダ錠700の鍵穴に鍵を挿入して特定の回動操作したことを検知可能に構成し、かかる検知が行われたりすること等を契機として、時刻設定が許可されるように構成してもよい。つまり、遊技者が触れない位置での操作や、遊技者が所持し得ない道具を使用することで可能となる操作となっていればよい。
また、上記第9実施形態において、時刻設定有効状態では、通常の遊技が行えない状態となる(例えば、装飾図柄表示装置42において装飾図柄が表示されず、時刻設定画面が維持される、又は、エラー用の表示が導出される等)ように構成してもよい。
さらに、上記実施形態では、主制御装置261の通常処理などにおいて、前回の処理で更新されたコマンド等の出力データを外部出力処理等において(まとめて)出力するように構成されているが、コマンドの設定を行った時点で、出力も行うように構成してもよい。尚、データの送受信の方法としては、パラレル通信及びシリアル通信のどちらでもよい。
(yyy)上記第9実施形態では、RAM消去スイッチ323を押圧操作しながら、パチンコ機10の電源をオンすることで時刻設定有効状態とされ、時刻設定画面が表示されて時刻設定が可能となる上、さらに、時刻設定有効状態とされる期間に制限時間が設定されるように構成されているが、例えば、RAM消去スイッチ323を押圧操作しながら、パチンコ機10の電源をオンすることで時刻設定有効状態とされるものの、時刻設定画面が表示されず、事実上、時刻設定が行えない状態とされるとともに、時刻設定有効状態とされてから所定時間以内に、例えば、時間設定を行う意志があるとみられるような所定の操作(演出ボタン125の操作等)が行われた場合に、時刻設定画面が表示され、時刻設定が可能となるように構成してもよい。
加えて、RAM消去スイッチ323を押圧操作しながら、パチンコ機10の電源をオンするだけで、時刻設定有効状態に移行するのではなく、時刻設定準備状態(実質的には、未だ、時刻設定無効状態)に移行し、時刻設定準備状態である期間内に(RAM消去スイッチ323を操作しつつパチンコ機10の電源をオンしてから規定時間以内に)所定の入力操作を行うことで、時刻設定有効状態に移行し、リアルタイムクロックの時刻設定を行えるように構成してもよい。
また、RAM消去スイッチ323を押圧操作しながら、パチンコ機10の電源をオンすることで、時刻設定有効状態ではあるものの、RAM消去スイッチ323を操作しつつパチンコ機10の電源をオンしてから規定時間以内に所定の入力操作を行わなければ、時刻設定有効状態を継続させることができない(時刻設定無効状態に移行してしまう)時刻設定準備状態に移行するように構成してもよい。これらの構成を採用する場合には、演出ボタン125や十字ボタン126等の操作に基づくリアルタイムクロックの時刻設定が可能な状態で、遊技者が遊技を行ってしまう(遊技ホール等の営業が開始されてしまう)といった事態をより確実に防止することができる。
尚、時刻設定準備状態に行われる所定の入力操作としては、例えば、演出ボタン125を所定回数(例えば、1回押すだけ、或いは、無意識に触れてしまった等の押し間違えを考慮して2回、又は、3回押すこと)押圧操作する、パスワードを入力する、十字ボタン126の上下左右の入力部によって規定の順番で入力操作を行う(コマンド入力を行う)等が挙げられる。特に、パスワード入力やコマンド入力が必要な場合には、遊技機メーカーの関係者のみがリアルタイムクロックの時刻設定が可能となるようにすることもできる。
(zzz)上記第9実施形態では、時刻設定有効フラグがオン設定されている状態において、時刻設定完了入力が行われるか、時刻設定有効タイマの値が0になるかしなければ、時刻設定有効フラグがオフされないように構成されている(図53のステップS8806、ステップS8811参照)が、例えば、ハンドル18の操作が行われた(例えば、ハンドル18への人体の接触をハンドル18内蔵のタッチセンサで検知された、又は、ハンドル18が所定量回動操作された)場合にも、時刻設定有効フラグをオフするように構成してもよい。尚、時刻設定有効状態とされてから規定時間以内であれば時刻設定を行うことができ、規定時間を過ぎると時刻設定を行うことができなくなるといった、時刻設定有効状態の時間的な限定(制限時間)を省略することも可能である。但し、制限時間を設定することにより、時刻設定有効状態から時刻設定無効状態に戻すことを忘れ、演出ボタン125や十字ボタン126等の操作に基づくリアルタイムクロックの時刻設定が可能な状態で、遊技者が遊技を行ってしまう(遊技ホール等の営業が開始されてしまう)といった事態をより確実に防止することができる。特に、第9実施形態では、RAM消去スイッチ323を押圧操作しながら、パチンコ機10の電源をオンすることで、バックアップデータが消去される(RAMデータが初期化される)だけでなく、時刻設定有効状態に切替わることから、時刻設定有効状態に切替わっていることを失念する可能性が高まることが懸念されるため、上記作用効果がより顕著に奏されることとなる。
(aaaa)上記第9実施形態では、時刻設定有効状態とされている期間と、装飾図柄表示装置42で時刻設定画面が表示されている期間とが一致しているが、必ずしも一致していなくてもよい。例えば、時刻設定有効状態において所定の検知が行われた場合(例えば、内枠12の閉鎖が内枠開放検知スイッチ92によって検知された場合)に、時刻設定画面が表示されるように構成してもよい。かかる構成を採用する場合、時刻設定有効状態であることを、例えば、エラー表示ランプ104を点灯させる等して教示するように構成してもよい。また、内枠12の後面側(例えば、RAM消去スイッチ323の近く)に対し、時刻設定有効状態とされている場合に点灯状態とされる発光部材を設けることとしてもよい。
(bbbb)上記第9実施形態では、年・月・日・時・分の設定が行えるように構成されているが、特にかかる構成に限定されるものではなく、機種毎に、必要に応じて、適宜設定可能である。さらに、時刻設定画面において、年・月・日・時・分ごとの設定が行えるように構成されているが、これについても特に限定されるものではなく、例えば、より細かく、10の位の数字と、1の位の数字とを別々に設定可能に構成してもよい。
また、上記第9実施形態では、リアルタイムクロックの設定を実行可能に構成されているが、例えば、パチンコ機10外部からの電力供給がなされている状態では、経時に伴うカウントを行うものの、パチンコ機10外部からの電力供給がなされていない状態では、カウントを行わない経時カウント手段(タイマ)に具体化することも可能である。例えば、カレンダーが記憶されているとともに、電源がオフされる、又は、電源がオンされる毎に、日付が1日進められる構成において、所定の不具合の発生などに起因して、電源をオフする機会が1日に2回以上発生した場合、日付が余分に進められてしまうといった事態に対処するべく、かかる日付の訂正を行えるように構成する等としてもよい。その他、パチンコ機10のその日の電源オン時からの時間を計測する経時カウント手段(タイマ)や、規定時間毎の周期を把握するだけなら、規定時間(に対応する値)をカウントする経時カウント手段(タイマ)に具体化することも可能である。
(cccc)上記第9実施形態の表示制御装置45は、キャラクタROM525のデータを直接読み出して描画するのではなく、描画に必要なデータを別途設けられた揮発性メモリに溜め込み、必要なデータが揃ってから当該揮発性メモリのデータを読み出して描画処理する構成となっているが、キャラクタROM525のデータを前記揮発性メモリに溜めることなく直接読み出して描画処理を行う構成としてもよい。但し、かかる構成を採用する場合においても、RAM消去スイッチ323が操作された状態でパチンコ機10の電源がオンされており、時刻設定有効フラグがオン設定されている(時刻設定画面が表示されている)場合には、デモ表示画面や通常モードの変動待機画面等の遊技に関する画面の装飾図柄表示装置42における表示を待機させ、時刻設定有効フラグがオフされた(時刻設定画面が消去された)場合に、遊技に関する画面を表示するように構成する。
また、上記第9実施形態では特に言及していないが、装飾図柄表示装置42(液晶表示手段)における表示状態に関し、目的とする表示態様を導出可能な描画済み状態と、目的とする表示態様の準備中であり、表示態様の一部が、目的とする表示態様とは別の態様である仮表示態様として導出される準備中状態とが存在することとしてもよい。つまり、一般に、装飾図柄表示装置42における比較的情報量の多い表示態様を生成する場合(近年では、基本的に、常に情報量の多い表示態様とされている)には、比較的多くの処理を必要とし、これに対応して、かかる目的とする表示態様を導出するためには、比較的長い準備時間を要する場合がある。従って、目的とする表示態様を導出可能となるまでの準備時間が比較的長くなる場合には、目的とする表示態様が完成されるまでの準備時間の間、装飾図柄表示装置42において、目的とする表示態様とは異なる(示唆等する内容については同じことを伝える)とともに、パチンコ機10の電源がオフされている状態とも異なる「仮表示態様」が導出されるようになっている。かかる仮表示態様は、比較的データ量が小さく、比較的即座に生成可能な単純な表示態様(例えば、装飾図柄の変動表示に代えて、「○」及び「×」が交互に表示され、当選の場合には「○」が停止表示される)となっている。
さらに、上記第9実施形態において、時刻設定画面のデータ量は、前記仮表示態様のデータ量と同程度(例えば、差異が20%以下、10%以下)、又は、それ以下であることとしてもよい。かかる構成を採用する場合、例えば、パチンコ機10の起動時といった多くの処理を必要とする状態において、時刻設定画面を確実に導出するとともに、他の処理を進めることができる。尚、「時刻設定画面で使用されるデータは、時刻設定画面以外の画面表示にも使用されること」としてもよい。この場合、キャラクタROM525等の容量の低減等を図ることができる。
(dddd)上記第9実施形態において、例えば、図56に示すように、装飾図柄表示装置42において、リアルタイムクロックに基づく時刻を表示可能に構成してもよい。例えば、上皿19の上面側等に対して時刻表示用の時刻表示ボタン(時刻表示操作手段)を設け、かかる時刻表示ボタンを操作した(例えば、ワンタッチした)場合に所定時間だけ装飾図柄表示装置42において時刻が表示されるように構成してもよい。また、例えば、装飾図柄の変動停止状態において演出ボタン125を操作してメニュー画面を表示した場合に、かかるメニュー画面の一部に時刻が表示されるようにする、又は、「メニュー画面→その他の設定→時刻の表示」と操作できるように構成して、時刻表示をオンにした場合に、装飾図柄表示装置42にて常時、或いは、リーチ演出等の特定の演出以外の状態のときに時刻が表示されるようにすることとしてもよい。
これらの構成を採用する場合、パチンコ機10において時刻を確認することができるため、遊技者は、遊技ホールの掛け時計を見たり、腕時計を見たりする時間を節約することができる。また、上記第9実施形態では、リアルタイムクロックの時刻設定を行えることから、パチンコ機10で表示される時刻が実際の時刻とかけ離れているのにもかかわらず、それが表示され続けてしまうといった事態を防止することができる。換言すれば、パチンコ機10に時刻設定機能が備わることによって、大幅なずれが生じないことを前提に、遊技者に向けて時刻を表示することが可能となっている。すなわち、例えば、パチンコ機10に搭載された時計機能に不具合が生じて時間がずれており、かかる時計機能を当てにしていた(間違っている時間を鵜呑みにしていた)遊技者が、時間がずれていたことに起因して不快な思いをする等といった事態を抑止することができる。
尚、時刻表示機能を遊技者が利用することを許可するか否かをパチンコ機10が設置される遊技ホール等の関係者が設定可能に構成してもよい。例えば、RAM消去スイッチ323を押圧操作しながら、パチンコ機10の電源をオンすることで表示される時刻設定画面において、時間表示機能をオンするか否かの設定入力についても行えるように構成してもよい。この場合、リアルタイムクロックが故障した、リアルタイムクロックの調節を行っている暇がない等の理由でリアルタイムクロックの時刻が実際の時刻からずれてしまっている可能性がある場合に間違った時間を遊技者に見せてしまうといった事態を防止することができる。また、遊技者に時間を忘れて遊技を楽しんで欲しい等の営業方針に沿うことも可能である。
また、時刻表示用の表示装置(セグメント表示装置等)を別途設けることとしてもよい。さらに、かかる時刻表示用の表示装置によって演出を行うこととしてもよい。
(eeee)さらに、第9実施形態において、演出ボタン125及び十字ボタン126の操作に基づいて設定される目標時刻を記憶可能な記憶エリア(目標時刻記憶手段)と、リアルタイムクロックを参照して目標時刻が到来したか否かを判別する機能(目標時刻判別手段)と、目標時刻が到来した場合に、目標時間が到来したことを教示する機能(目標時刻教示手段)とを具備するタイマ機能(タイマ手段)を備えることとしてもよい。例えば、上皿19の上面側に設けられた時刻表示ボタンを操作することで、図56に示すように、装飾図柄表示装置42の右下部において、現在の時刻が表示されるとともに、タイマをセットするか、しないかの選択項目が表示され、ここで、「セットする」の選択項目にカーソルを合わせて演出ボタン125を操作することで、タイマの設定画面が表示され、タイマの設定を行うことができるように構成してもよい。
上記のような構成を採用する場合、例えば、18時に予定があるので、17時には遊技を止めて帰りたいという場合に、タイマ機能を17時に設定しておけば、17時にパチンコ機10がお知らせをしてくれるので、それまでは、時計を気にすることなく、遊技に集中することができるといった等の作用効果が奏される。さらに、リアルタイムクロックによってパチンコ機10側で時刻を把握可能な構成であることによって、例えば、今から2時間後といったタイマの設定でなく、目標時刻をダイレクトに設定することができる。また、タイマ手段がなく、自己管理するような場合のように、うっかりしていて予定時刻になったことに気付かないといった事態を回避することができる。加えて、パチンコ機10に時刻設定機能が備わることによって、時刻に大幅なずれが生じたままになってしまうことを抑止することができる。
尚、タイマ機能による教示が、周りの遊技者の迷惑になることが懸念される。特に、タイマを設定した遊技者が離席しているときにタイマ機能による教示が発動してしまった場合には、かかる懸念がより顕著なものとなる。このため、例えば、所定の表示手段(装飾図柄表示装置42等)での教示としたり、遊技者が操作する操作手段の動作(演出ボタン125やハンドル18が震える等)での教示としたりするように構成してもよい。また、遊技者が離席している間にタイマ機能による教示が発動した場合、遊技者が戻ってくる前にかかる教示が終了してしまうと、遊技者が教示に全く気付かないため、例えば、遊技者の所定の操作手段(例えば、演出ボタン125)への操作で前記教示が終了する(装飾図柄表示装置42において、「設定された時間となりました」といった表示と、「この表示を消す」といった選択項目とが表示される教示画面が導出されるとともに、かかる「この表示を消す」といった選択項目にカーソルを合わせて演出ボタン125を操作することで教示画面が消える)ように構成してもよい。さらに、例えば、タイマ機能の設定を再度行う(タイマを設定しないという設定を行う)か、モバイル連動遊技を終了するかしなければ、タイマ機能による教示が(目覚まし時計のスヌーズ機能のように)繰り返し行われるように構成してもよい。この場合、遊技を終了するには丁度タイミングが悪く、もう少し遊技を行いたいが、予定も重要であるといった遊技者にとっての利便性の向上を図ることができる。加えて、タイマ機能による教示の終了を、タイマ機能の再設定や、モバイル連動遊技の終了とすることで、遊技者が離席中に別の誰かがタイマ機能による教示を終了させてしまって、該当の遊技者は気付かない(スヌーズ機能の場合は1サイクル後には気付く)といった事態を抑止することができる。
また、装飾図柄の変動表示の途中でタイマの設定画面が表示されてしまうと、かかる変動表示を視認することができなくなってしまうため、装飾図柄が停止表示された状態とされた場合に、タイマの設定画面が導出されるように構成することが望ましい。
(ffff)また、第9実施形態において、閉店時間を入力可能に構成し、装飾図柄表示装置42において、閉店時間や、閉店までの時間を表示可能としてもよい。この場合、閉店時間を店員等に聞く手間が省けるとともに、閉店間近に遊技を行っていて、遊技ホールの掛け時計や腕時計と、パチンコ機10とを交互に何度も見るといった手間を軽減することができる。但し、閉店時間が変更される場合に、設定変更が必要であるため、頻繁に変更する遊技ホール等にも対応して、かかる表示が行われないようにする設定が可能に構成したり、変更の可能性のある閉店時間を複数パターンセットすることができ、変更する場合には、その中からのチョイスとなるようにすることで、手間を抑制できるように構成したりしてもよい。
また、例えば、モバイル連動遊技を開始してからの遊技時間を表示可能としてもよい。この場合、遊技者に冷静な判断を促し、適度に休憩を入れてもらったり、遊技に対してのめり込み過ぎてしまうことを抑制したりすることができる。
(gggg)上記第9実施形態等のパチンコ機10において、サーバで発行されるパスワードを解釈するアルゴリズムが複数パターン用意されるとともに、パスワードを解釈するアルゴリズムを決定する際に参照される解釈方法決定手段を備え、解釈方法決定手段は、使用を指示するアルゴリズムを規定時間間隔(例えば、リアルタイムクロックに基づいて20分間隔)で変更する第1解釈方法決定手段と、使用を指示するアルゴリズムを前記規定時間間隔(例えば、リアルタイムクロックに基づいて20分間隔)で変更するとともに、かかる変更のタイミングが、第1解釈方法決定手段による変更のタイミングの間隔の中間に存在する(例えば、第1解釈方法決定手段の使用アルゴリズムの変更が行われてから10分後に使用アルゴリズムの変更が行われる)第2解釈方法決定手段とを備え、サーバは、前記第1解釈方法決定手段の使用アルゴリズムの変更が行われてから、前記第2解釈方法決定手段の使用アルゴリズムの変更が行われる前までの期間に発行するパスワードについては、第1解釈方法決定手段で指示されるアルゴリズムに対応する組合せで作成するとともに、前記第2解釈方法決定手段の使用アルゴリズムの変更が行われてから、前記第1解釈方法決定手段の使用アルゴリズムの変更が行われる前までの期間に発行するパスワードについては、第2解釈方法決定手段で指示されるアルゴリズムに対応する組合せで作成するように構成してもよい。
この場合、パスワードのパターンが遊技者に把握されてしまい、遊技者がパスワードの法則に基づいて勝手に作ったパスワードを入力して、自分の好きな状況にできてしまうといった事態を防止することができる。また、例えば、パスワードが発行された後に、使用するアルゴリズムが変更された場合には、かかるパスワードが読み取れない、或いは、全く違う情報が入力されてしまうことが懸念される。この点、本態様例では、パスワード発行後に、使用するアルゴリズムが変更されてしまうといった事態を抑制することができる(例えば、使用アルゴリズムを変更する間隔が20分であれば、パスワード発行後、少なくとも10分間は、使用アルゴリズムは変更されない。当然、使用アルゴリズムを変更する間隔をより長くすれば、かかる作用効果がより確実になる)。
(hhhh)上記第10実施形態では、サーバで発行されるパスワードに対し、時間情報として、月・日・時・分の情報が含まれ、パチンコ機10でもかかる各情報をそれぞれ記憶可能に構成されているが、特にかかる構成に限定されるものではない。例えば、西暦が把握されるように構成してもよいし、月・日・時・分のいずれかの情報が省略される(例えば、月日だけ分かる、おおよその季節が分かる等)ように構成してもよい。尚、時刻の情報が含まれない(利用しない)構成とする場合には、時間計測タイマ等のパチンコ機10側で時刻を計測する手段を省略することができる。
(iiii)上記第10実施形態では、サーバにアクセスした携帯通信端末で表示されるパスワードが1分毎に変化するように構成されているが、かかるパスワードが変化するサイクルを1分よりも長くしてもよい。この場合、ワードのうち時間情報に対応するワードを入力している間に、かかるワードが大きく変化してしまうといった事態を抑制することができる。但し、かかる構成を採用した場合、更新のサイクルを長くした分だけ、パチンコ機10に入力される時刻情報と、実際の時刻との間のずれが大きくなる(1分以上になる)可能性がある。
さらに、上記第10実施形態では特に言及していないが、「パスワードのうち時間情報に対応するワードに関し、パスワードのうち時間情報に対応するワード以外のワードの組合わせに応じて、同じ時刻を示す時間情報に対応するワードの組合わせが変化するように構成されていること」としてもよい。この場合、例えば、前回、朝にモバイル連動遊技を開始した際のパスワードのうち時間情報に対応するワードを覚えていて、今は夜だけども、朝から遊技を開始したことにしたいという思惑で、時間情報に対応するワードだけを改ざんして、パスワードを入力してみても、朝の時刻にはならないようにすることができる。
(jjjj)上記第10実施形態において、例えば、上記第6実施形態のように、サーバでパスワードを発行するのではなく、2次元コード(例えば、QRコード)を発行するとともに、パチンコ機10に対し、携帯通信端末の表示部に表示された2次元コードを読取り可能なモバイル用カメラ412(入力手段、読取手段)を設けるように構成した上で、携帯通信端末に表示されている前記2次元コードのうち、時間情報に対応する部分の態様が、時間の経過とともに、時刻の経過に合わせて変化するように構成してもよい。かかる構成を採用する場合、遊技者が手入力でパスワードを入力するといった手間を省略することができ、作業性の向上等を図ることができる。また、2次元コードを発行してから、パチンコ機10に2次元コードを読取らせるまでに多少時間が(1分以上)かかったとしても、2次元コードのうち時間情報に対応する部分の態様が時間の経過とともに時刻の経過に合わせて変化するため、時刻のずれを防止することができる。
さらに、2次元コードに代えて、モバイル連動遊技を開始する際に、サーバからの連動遊技情報の短時間での入力を可能にする別の機能を設けることとしてもよい。例えば、携帯通信端末から出力される電波や赤外線を受信可能な入力手段としての受信手段を設けたり、入力手段として、携帯通信端末の音声出力部から出力される音声信号を聞き取り可能な聞き取り手段を設けたりすることとしてもよい。また、2次元コードや各種信号を作成する機能は、サーバが有していてもよいし、携帯通信端末が有していて(モバイル連動遊技の初回登録時に専用のアプリケーションを携帯通信端末にダウンロードしてもらう)もよい。時間情報は、サーバから提供されてもよいし、携帯通信端末から提供されてもよい。
[付記]
上記実施形態から把握できる技術的思想について、以下に記載する。
A.遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射装置によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、大当たり状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、可変表示装置にて抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、遊技機メーカーが新機種等を製作する場合には、従来の遊技機に対する評価等を参考にして、遊技者に喜ばれる遊技機づくりを目指している。
しかしながら、例えば、マーケティングを調査会社に依頼する等して行う場合には、満足な数の反応が得られなかったり、結果報告が遅れたりするおそれがある。また、遊技者に対して行ったアンケートの回答が正確ではないことも懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、遊技者の遊技傾向に関する情報を早くかつ広く収集可能とする遊技機を提供することにある。
手段A−1.遊技者が操作する携帯通信端末を介して、該遊技者の遊技に関する情報をサーバに伝送可能な遊技機において、
遊技に際して行われる抽選に関する情報である遊技情報を蓄積記憶可能な遊技情報記憶手段と、
遊技者の操作可能な操作手段と、
遊技者による前記操作手段の操作によって演出を選択させる選択演出を導出可能な選択演出導出手段と、
前記操作手段の操作による選択に関する情報である選択情報を蓄積記憶可能な選択情報記憶手段と、
遊技者から視認可能な位置に設けられ、画像オブジェクトを表示可能な表示手段と、
前記表示手段において、サーバのアドレス情報、前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶されている遊技情報、及び、前記選択情報記憶手段に蓄積記憶されている選択情報のうち、少なくともサーバのアドレス情報を含み、携帯通信端末で読み取り可能な符号情報を表示させる情報出力手段とを備え、
前記情報出力手段は、前記表示手段において表示する前記符号情報に対して、前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報を含ませる場合には、前記選択情報記憶手段に記憶されている選択情報をも含ませることを特徴とする遊技機。
尚、「携帯通信端末は、
前記表示手段で表示された前記符号情報を読み取り可能な読み取り手段と、
前記サーバと通信可能な通信手段と、
前記サーバから供給されるデータを表示可能な携帯表示手段とを備え、
サーバは、
前記携帯通信端末を介して、前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶された遊技情報を受信した場合に、前記遊技情報を蓄積記憶するホスト側遊技情報記憶手段と、
前記携帯通信端末を介して、前記選択情報記憶手段に蓄積記憶された選択情報を受信した場合に、前記選択情報を蓄積記憶するホスト側選択情報記憶手段とを備えていること」としてもよい。
遊技情報記憶手段に蓄積記憶されている遊技情報は、遊技者が遊技した履歴であり、遊技者が自身の遊技を顧みる場合の参考資料として重宝される場合がある。また、遊技履歴に応じてサーバを運営する遊技機メーカー等から各種サービスが提供される場合もある。一方、選択情報記憶手段に蓄積記憶されている遊技情報は、遊技者が選択可能な演出の中でいずれを選択したのかの好み示す情報であり、遊技機メーカーとして顧客ニーズを把握する上で非常に有用な情報である。
この点、本手段A−1によれば、表示手段において表示する符号情報に対し、遊技情報記憶手段に蓄積記憶されている遊技情報を含ませる場合には、選択情報記憶手段に蓄積記憶されている選択情報をも含ませるように構成されおり、遊技者が知りたい或いは集めている情報と、遊技機メーカーが知りたい情報とがセットになっている。このため、遊技者が遊技後に携帯通信端末で符号情報を読み取ってサーバと通信することにより、遊技者側及び遊技機メーカー側のどちらにとっても有用な情報をサーバに送ることができる。特に、選択情報は、早く、正確であり、幅広くもある(より多数の遊技者から反応を得られる)ため、情報が古かったり、的外れであったり、偏り過ぎていたりするといった事態を回避することができる。結果として、新鮮で正確な情報を順次得ることができるため、かかる良好な情報を生かし、遊技者の期待に応じた新機種の開発に取り組むことができる。つまり、遊技者に人気のある要素は残すことで従前の良さを継承しつつ、逆に人気のない要素は削って簡素化を図ったり、或いは、別の要素に代替して複雑化を抑制しつつ新たな試みを実行したりすることができる。
尚、遊技情報としては、遊技者にとって有利な特別遊技状態の発生回数、特別遊技状態の当否を決定するための当否抽選の結果を教示するために可変表示手段において行われる変動表示の実行回数、特別遊技状態や変動表示に際して数ある演出の中から予め定められた特定の演出が発生したこと等が挙げられる。また、遊技機としてのスロットマシンに対応しては、特別遊技状態(ボーナス)等の当選確率が複数段階で設定可能なものであって、設定に応じて、子役の当選確率についても差異が存在するものにおいて、設定に応じて当選確率に差異のある子役の当選回数を遊技情報記憶手段に累積記憶し、それをサーバに送ることで、サーバが該子役の所定ゲーム数あたりの出現率を演算し、携帯表示手段にて表示可能に構成してもよい。
また、「遊技者による前記操作手段の操作によって演出を選択させる選択演出」としては、表示手段における背景画や登場キャラクタ等が変化するように複数のステージを設けて、通常の遊技状態中に操作手段を操作することで、該ステージが順次変更されるような構成においては、前記各ステージが選択演出を構成し、この場合の遊技情報としては、例えば、どのステージで何回の変動表示が行われたかといった情報が挙げられる(操作手段を操作してステージを変更するだけでは選択情報としてカウントされることはない。)。さらに、通常の遊技状態中(例えば、パチンコ機ではスーパーリーチ発展時等)や特別遊技状態の発生時に、演出の発展先や特別遊技状態中の演出を遊技者が複数の演出パターンの中から選択可能な構成においては、前記複数の演出パターンが選択演出を構成し、この場合の遊技情報としては、例えば、どの演出パターンが選択・実行されたのかといった情報が挙げられる。加えて、所定の期間内に遊技者が操作手段を操作することでその反応として所定の演出が導出され、場合によっては、操作回数によっても、演出が変化するような構成においては、操作手段を操作することで導出され得る演出が選択演出を構成し、この場合の遊技情報としては、例えば、所定の期間内に遊技者が操作手段を操作したか否かの情報、或いは、操作手段を複数回操作するようなアナウンスなどがされた場合に遊技者が操作手段を何回操作したのか(何回以上操作したのか)の情報が挙げられる。
尚、アドレス情報とは、携帯通信端末がサーバへアクセスするためのURI(Uniform Resource Identifire)等の情報であって、最終的にサーバのIPアドレスが得られるようになっていればよい。また、「符号情報」としては、二次元コード、一次元コードだけでなく、URIのような記号の並びの形態で示され、該記号の並び(組合わせ)で構成されるものも含む趣旨である。また、「前記携帯通信端末は、前記表示手段において表示された前記符号情報から前記サーバのアドレス情報を読み取って前記サーバにアクセスした場合に、前記符号情報に含まれる前記遊技情報及び前記選択情報を前記サーバに出力すること」としてもよい。
手段A−2.前記遊技情報記憶手段には、当該遊技情報記憶手段に対して遊技者個人の前記遊技情報の蓄積を開始するための操作が行われてから、前記遊技情報及び前記選択情報を含む前記符号情報を前記表示手段に表示するまでの間における前記遊技情報のみが記憶されることを特徴とする手段A−1に記載の遊技機。
手段A−2によれば、遊技機における遊技情報のデータ記憶容量を極力抑えることができる。
手段A−3.前記選択情報記憶手段には、前記遊技情報記憶手段に対して遊技者個人の前記遊技情報の蓄積を開始するための操作が行われてから、前記遊技情報及び前記選択情報を含む前記符号情報を前記表示手段に表示するまでの間だけでなく、それ以外の期間における前記選択情報についても記憶されることを特徴とする手段A−1又はA−2に記載の遊技機。
手段A−3によれば、データを送ってくれた遊技者の分以外の選択情報もついでに送られるようになっている。これにより、サーバにおいてより多くの選択情報を得ることができる。尚、遊技者個人の選択情報を別途記憶しない構成の場合には、特定の遊技者の選択情報をぼかすことができ、個人の趣味・嗜好が知らない間に浮き彫りにされてしまう(遊技者にそのことが知れて気分を害されてしまう)といった事態を抑制することができる。
尚、符号情報には、その遊技機のその日に蓄積された全ての選択情報が含まれるように構成してもよいし、数日前までの選択情報が(日で分けて)含まれるように構成してもよい。また、サーバにおいて、遊技者が遊技した遊技台の通算の選択情報とは別に、個人の選択情報を蓄積可能に構成し、遊技者が個人の選択情報を蓄積することに同意した場合にのみ、個人の選択情報が蓄積されるように構成してもよい。
手段A−4.前記遊技情報記憶手段の記憶内容は、前記遊技情報及び前記選択情報を含む前記符号情報が前記表示手段に表示された場合に消去されるのに対し、前記選択情報記憶手段の記憶内容は、前記遊技情報記憶手段の記憶内容が消去された後も残されることを特徴とする手段A−3に記載の遊技機。
手段A−4によれば、遊技機における遊技情報のデータ記憶容量を極力抑えつつ、サーバに対してより多くの選択情報を送る(他の遊技者分の選択情報をもまとめて送る)ことが可能となる。さらに、例えば、符号情報を表示手段に表示させた場合に選択情報記憶手段の記憶内容が消去されるような構成の場合、例えば、遊技者が遊技の終了時に遊技機の表示手段において符号情報を表示させたが、該符号情報を読み取ってサーバに送信するといった行為を行わなかった場合において、該遊技者の選択情報はサーバに送られることなく、かつ、遊技機側にも残らなくなってしまう。これに対し、本手段によれば、符号情報を表示した後も選択情報記憶手段の記憶内容は残されるため、他の遊技者によってサーバに送ってもらう可能性が残される。従って、より多くの選択情報を得るといった作用効果が一層確実に奏される。
尚、遊技機は、選択情報記憶手段に記憶されてから所定期間(所定時間、所定日数等)を経過した選択情報を消去するように構成してもよいし、消去することがない(消去するプログラムがない)ように構成してもよい。
手段A−5.遊技者の操作により情報の入力が可能な入力手段を備え、
前記入力手段を用いてパスワードが入力されることで、前記遊技情報記憶手段に対して遊技者個人の前記遊技情報が蓄積される状態が開始されるとともに、
前記パスワードにおいて、サーバにて蓄積された前記遊技情報及び前記選択情報に応じた情報が含まれる場合に、それに応じた処理(前記遊技情報及び前記選択情報に応じた情報が含まれない場合や、サーバにて蓄積された前記遊技情報及び前記選択情報の記憶内容が異なる場合とは異なる処理)を実行可能に構成されていることを特徴とする手段A−1又乃至A−4のいずれかに記載の遊技機。
尚、「前記サーバは、アクセスしている前記携帯通信端末を介しての遊技者の要求に応じて、前記ホスト側遊技情報記憶手段及び前記ホスト側選択情報記憶手段の記憶内容に応じた前記パスワードを発行するパスワード発行手段を備えていること」としてもよい。
手段A−5によれば、ホスト側遊技情報記憶手段に蓄積記憶された遊技情報のみならず、ホスト側選択情報記憶手段に蓄積記憶された選択情報についても遊技に反映させることができる。例えば、遊技者の遊技に対する趣味嗜好の傾向を解析して、それに適った演出が導出され易くしたり、遊技者全体の趣味嗜好の傾向、すなわち、各演出の人気の有無等を把握して、人気のある演出が導出され易くしたりすることができる。従って、遊技者個人や遊技者全体の趣味嗜好の傾向に応じて、後付けで遊技性を向上させることができる。また、選択情報の蓄積状況に応じて、演出バランスも変化していくため、マンネリ化を抑制することができる。
尚、前記入力手段は少なくとも一部が前記操作手段によって構成されていることとしてもよいし、全く別々に設けることとしてもよい。また、「前記遊技機の遊技を開始する際に遊技機に対して前記パスワードが入力されることで、前記選択演出を導出する際に参照される演出テーブルが変更可能に構成されていること」としてもよい。加えて、「アクセスしている携帯通信端末を介しての遊技者の要求」とは、ウェブページ上で携帯通信端末によるパスワード発行に対応する操作が行われることのみならず、例えば、携帯通信端末を介して初回遊技である旨の情報を受信するといきなりウェブページにパスワードが発行されるようにプログラムされているような場合には、かかる初回のアクセスが行われることについても含まれる。
手段A−6.前記パスワードにおいて、サーバにて蓄積された遊技者個人の前記遊技情報、及び、遊技者個人の前記選択情報に応じた情報が含まれる場合に、それに応じた処理(前記遊技情報及び前記選択情報に応じた情報が含まれない場合や、サーバにて蓄積された前記遊技情報及び前記選択情報の記憶内容が異なる場合とは異なる処理)を実行可能に構成されていることを特徴とする手段A−5に記載の遊技機。
尚、サーバの「前記ホスト側遊技情報記憶手段は、遊技者個人の前記遊技情報を蓄積記憶可能な個人遊技情報記憶エリアを備え、
前記ホスト側選択情報記憶手段は、遊技者個人の前記選択情報を蓄積記憶可能な個人選択情報記憶エリアを備え、
前記パスワード発行手段は、該当する前記個人遊技情報記憶エリアの記憶内容と、該当する前記個人選択情報記憶エリアの記憶内容とに応じた前記パスワードを発行すること」としてもよい。
手段A−6によれば、遊技者個人のこれまでに積み重ねてきた選択情報、すなわち、遊技者の趣味嗜好を遊技に反映させることができる。例えば、表示手段における背景画や登場キャラクタ等が変化するように複数のステージを設けて、通常の遊技状態中に操作手段を操作することで、該ステージが順次変更されるような構成においては、例えば、パスワードを入力することで、遊技者の選択率が高かった(選択回数の多い)ステージに自動で切り替わるように構成することもできる。また、例えば、通常の遊技状態中(例えば、パチンコ機ではスーパーリーチ発展時等)や特別遊技状態の発生時に、演出の発展先や特別遊技状態中の演出を遊技者が選択可能な構成においては、例えば、パスワードを入力することで、演出を選択するためのカーソルが、これまでに遊技者の選択率が高かった演出を選択するポジションに最初から照準されるように構成することもできる。さらに、例えば、所定の期間内に遊技者が操作手段を操作することでその反応として所定の演出が導出され、場合によっては、操作回数によっても演出が変化するような構成においては、例えば、パスワードを入力することで、操作手段をあまり操作しない遊技者に対応しては操作手段を用いた演出をあまり行わない(その他の演出に置換する)、或いは、本来は操作手段の操作回数が基準回数に達することで特定の演出が行われるところ、基準回数よりも少ない所定回数の操作が行われることで前記特定の演出が導出されるように構成することもできる。従って、遊技者は、遊技を繰り返し行うにつれて遊技機が遊技者に馴染んでくるような感覚を覚え、気分よく遊技を行うことができる。また、遊技者が選択可能な範囲で遊技機を自分好みの状態にするべく、毎回同じ操作を行わなければならないといった事態を解消することもできる。
手段A−7.前記パスワードにおいて、サーバにて蓄積された遊技者個人の前記遊技情報、及び、遊技者全体の前記選択情報に応じた情報が含まれる場合に、それに応じた処理(前記遊技情報及び前記選択情報に応じた情報が含まれない場合や、サーバにて蓄積された前記遊技情報及び前記選択情報の記憶内容が異なる場合とは異なる処理)を実行可能に構成されていることを特徴とする手段A−5に記載の遊技機。
尚、サーバの「前記ホスト側遊技情報記憶手段は、遊技者個人の前記遊技情報を蓄積記憶可能な個人遊技情報記憶エリアを備え、
前記ホスト側選択情報記憶手段は、遊技者全体の前記選択情報を蓄積記憶可能な全体選択情報記憶エリアを備え、
前記パスワード発行手段は、該当する前記個人遊技情報記憶エリアの記憶内容と、前記全体選択情報記憶エリアの記憶内容とに応じた前記パスワードを発行すること」としてもよい。
手段A−7によれば、遊技者全体のこれまでの選択情報を集計したもの、すなわち、該当機種の遊技機を遊技している遊技者全体の趣味嗜好の統計を遊技に反映させることができる。このため、例えば、初めて遊技する遊技者に対して先ず人気の高い演出等を勧めて堪能してもらい、極力早い段階で遊技者の興味を引ける可能性を高める、また、例えば、以前は別の演出ばかりを選択していた遊技者に対して試しに人気の高い演出も選択してもらい、新たな良さを発見してもらうといった具合に、該遊技機の良さを積極的にアピールすることができる。従って、遊技の展開等によっては、遊技機のポテンシャルを上手く引き出すことができず、それきり遊技を行ってもらえなくなるといった事態を低減させることができる。尚、当該遊技機の遊技経験が少ない場合に遊技者全体の趣味嗜好を反映させ、ある程度遊技経験が積まれた場合に趣味嗜好を反映させないように構成してもよい。
手段A−8.前記パスワードにおいて、サーバにて蓄積された遊技者個人の前記遊技情報、及び、遊技者個人又は/及び遊技者全体の前記選択情報に応じた情報が含まれる場合に、それに応じた処理(前記遊技情報及び前記選択情報に応じた情報が含まれない場合や、サーバにて蓄積された前記遊技情報及び前記選択情報の記憶内容が異なる場合とは異なる処理)を実行可能に構成されていることを特徴とする手段A−5に記載の遊技機。
尚、サーバの「前記ホスト側遊技情報記憶手段は、遊技者個人の前記遊技情報を蓄積記憶可能な個人遊技情報記憶エリアを備え、
前記ホスト側選択情報記憶手段は、遊技者個人の前記選択情報を蓄積記憶可能な個人選択情報記憶エリアと、遊技者全体の前記選択情報を蓄積記憶可能な全体選択情報記憶エリアとを備え、
前記パスワード発行手段は、該当する前記個人遊技情報記憶エリアの記憶内容と、該当する前記個人選択情報記憶エリアの記憶内容、及び、前記全体選択情報記憶エリアの記憶内容のうち少なくとも一方とに応じた前記パスワードを発行すること」としてもよい。
手段A−8によれば、遊技者個人の趣味嗜好を反映させることや、遊技者全体の趣味嗜好を反映させることができるようになり、上記手段A−6及びA−7と基本的に同様の作用効果が奏される。尚、遊技者が個人の趣味嗜好を反映させるのか、遊技者全体の趣味嗜好を反映させるのか(、或いは、全く反映させないのか)を選択可能に構成してもよい。さらに、かかる選択は、パスワードの入力時又はウェブページ上でのパスワード発行時等に行われることが考えられるが、ウェブページ上(サーバ側)で設定されるようにすることで、パスワードに使用される総ワード数の低減を図ることができ、パスワードの発行に関する処理や記憶容量の簡素化やパスワード入力に関する手間の軽減等を図ることができる。
手段A−9.前記パスワードにおいて、サーバにて特定の前記遊技情報が予め定められた規定量以上蓄積されていることに応じた情報が含まれる場合、前記パスワードに含まれるサーバにて蓄積された遊技者個人の前記遊技情報及び遊技者個人の前記選択情報に応じた処理を実行し、
前記パスワードにおいて、サーバにて特定の前記遊技情報が予め定められた規定量以上蓄積されていることに応じた情報が含まれない場合、前記パスワードに含まれるサーバにて蓄積された遊技者個人の前記遊技情報及び遊技者全体の前記選択情報に応じた処理を実行することを特徴とする手段A−8に記載の遊技機。
尚、「前記パスワード発行手段は、パスワードの発行に際し、前記ホスト側遊技情報記憶手段において特定の前記遊技情報が予め定められた規定量以上蓄積されているか否かを判別し、否定判別された場合には、前記個人選択情報記憶エリア及び前記全体選択情報記憶エリアの記憶内容に応じた前記パスワードを発行し、肯定判別された場合には、前記個人選択情報記憶エリア及び前記個人選択情報記憶エリアの記憶内容に応じた前記パスワードを発行すること」としてもよい。
手段A−9によれば、該当する遊技機に関して遊技経験が浅く、また、遊技者個人の趣味嗜好のデータ量もそれほど取得できていない状態では、遊技者全体の趣味嗜好を遊技に反映させ、遊技機の良さを積極的にアピールすることができる。さらに、遊技者が該当する遊技機の遊技経験をある程度積んだ場合(例えば、変動回数、当選回数が基準値以上になった場合)には、遊技者個人の趣味嗜好を遊技に反映させて、その遊技者にとって遊技をより快適に行えるようになる。従って、状況に応じた好適な遊技性を提供することができる。
また、サーバ側で、個人選択情報記憶エリア及び全体選択情報記憶エリアのうちどちらの記憶内容を遊技に反映させるのか(パスワードに含ませるのか)を決定するため、個人選択情報記憶エリア及び全体選択情報記憶エリアの両方の記憶内容をパスワードに含ませる場合に比べて、パスワードから識別される情報の数、ひいては、パスワードの全パターン数を低減させることができる。このため、パスワードを極力短くしたり、パスワードに使用されるワードの種類数の低減を図ったりすることができる。従って、パスワードの発行に関する処理や記憶容量の簡素化やパスワード入力に関する手間の軽減等を図ることができる。
手段A−10.蓄積された前記選択情報を遊技に反映させるか否かを遊技者が選択可能に構成されていることを特徴とする手段A−5乃至A−9のいずれかに記載の遊技機。
手段A−10によれば、蓄積された選択情報が遊技に反映されないようにすることができる。従って、現状のままのバランスがよい遊技者についても、快適に携帯通信端末及びサーバを利用したモバイル連動遊技を快適に行うことができる。
尚、モバイル連動遊技状態においてのみ選択情報を蓄積記憶するような遊技者個人用の選択情報記憶手段やホスト側選択情報記憶手段(個人選択情報記憶エリア)を設け、遊技者が反映させない意志を示した(対応する操作・設定がなされた)場合には選択情報を前記遊技者個人用の選択情報を記憶する手段には蓄積記憶させない構成(毎回参加の是非を問う構成でもよいし、初回のみ参加の是非を問うて、以下その結果を反映させる構成であってもよい)としてもよいし、蓄積はするが反映させないこともできる構成としてもよい。
手段A−11.前記入力手段を操作することで回答可能なアンケートを実施可能に構成されるとともに、
入力された前記パスワードに含まれる前記選択情報に関する情報に応じて、アンケート内容を変更可能に構成されていることを特徴とする手段A−5乃至A−10のいずれかに記載の遊技機。
手段A−11によれば、アンケートを実施することで、単に選択演出の選択をカウントするだけでは把握しきれない情報を得ることができる。例えば、嫌いな(面白くない)演出を尋ねたり、特定の演出が好きな理由を尋ねたりすることが可能となる。従って、より多くの情報を集めることができ、遊技者のニーズにそぐわない遊技機を制作してしまうといった事態をより確実に回避することができる。
また、本手段では、遊技機に入力されたパスワードに含まれる選択情報に応じてアンケート内容を変えることができる。すなわち、例えば、手段A−6に対応して、遊技者本人が過去に選択演出の中で演出Aという演出を多く選択しているような場合に、表示手段において「演出Aが好きな理由を教えてください。1;当たりになり易い。2;登場キャラクタが好き。3;サウンドが好き。」等の表示を行うことも可能である。従って、より細かな調査を行うことができ、より上質なアンケートデータを得ることができる。また、選択肢を減らしたり、質問の回数を減らしたりしても細かな内容への質問に効率よく移行することができ、遊技者としても比較的スムースに(さほどのストレスを感じることなく)アンケートに答えることができる。
尚、数多くの質問事項を用意してランダムに導出した場合、質問が偏ったり、遊技者の趣味嗜好に対して的外れな質問であったりするおそれがあるが、本手段では、的確な質問事項を導出することができる。従って、アンケートを効率よく行うことができ、より好適な答えが得られるうえ、アンケート演出の導出回数を減らすことができ、アンケート演出が遊技中に何度も導出されることで遊技者が嫌気を感じてしまうといった事態を抑制することができる。
手段A−12.前記アンケートは、当該アンケートへの参加を示す操作が行われた場合にのみアンケート内容が表示される(アンケートへの不参加を示す操作が行われたり、所定期間内に対応する操作がなかったりした場合はアンケート内容を表示しない)ように構成されていることを特徴とする手段A−11に記載の遊技機。
手段A−12によれば、アンケートに参加したくない遊技者の意思を尊重することができる。また、遊技者がアンケートに参加する意思がないのにもかかわらず、アンケート内容の表示に移行してしまい、ここで操作が行われなかったり、遊技者が質問内容を確認することなく本心とは異なる選択をしたりすること等に起因して、アンケート結果の正確さが著しく低下してしまうといった事態を抑制することができる。
手段A−13.特定の遊技情報の実行回数に応じてランク付けを行い、ランクに応じて演出の内容に変化を生じさせる構成であって、
前記遊技情報記憶手段は、前記パスワードを入力してから前記遊技情報及び前記選択情報を含む前記符号情報を前記表示手段に表示するまでの間のモバイル連動遊技状態において、特定の遊技情報の実行回数を記憶する遊技情報カウント手段を備え、
前記パスワードにおいて、前記ランクを示すランク情報とともに、次のランクに更新させるための前記特定の遊技情報の実行回数が予め定められた許容値未満である場合に設定される次のランクに更新させるために前記特定の遊技情報の実行回数を示す残情報が含まれる場合に、前記ランク情報及び前記残情報に応じた処理を実行可能に構成されていることを特徴とする手段A−5乃至A−12のいずれかに記載の遊技機。
尚、「前記サーバは、
前記ホスト側遊技情報記憶手段において設けられ、前記携帯通信端末を介して受信した前記特定の遊技情報の実行回数を蓄積記憶するホスト側遊技情報カウント手段と、
前記ホスト側遊技情報カウント手段に記憶されている前記特定の遊技情報の実行回数に基づいて前記ランクを判定するランク判定手段と、
次のランクに更新させるために前記特定の遊技情報の実行回数が残り何回必要なのかを算出する算出手段と、
前記算出手段で算出された値が、予め定められた許容値未満であるか否かを判別する許容値判別手段とを備え、
前記許容値判別手段によって、前記算出手段で算出された値が前記許容値未満であると判別された場合に、前記パスワードに対して、前記ランクを示すランク情報とともに、前記算出手段で算出された値を示す残情報を含ませること」としてもよい。
手段A−13によれば、特定の遊技情報の実行回数が規定回数以上になると、ランクが更新され、新たなランクに応じた演出の変化を楽しむことができる。また、ランクの更新の判定や複数回にわたる遊技の遊技情報の蓄積はサーバにおいて行われるようになっている。従って、ランクを更新するためには、モバイル連動遊技を繰り返し行う必要があるため、遊技者により積極的にモバイル連動遊技に参加してもらう、ひいては、より多くの選択情報を提供してもらうことができる。
また、サーバ側で通算の遊技情報が蓄積記憶されているため、遊技に際してランク更新の条件をクリアした場合でも、その旨を示す情報をサーバ側に送信しなければランクは更新されない。従って、ランクの更新が反映されるのは次回の遊技からとなる。
しかしながら、特定の遊技情報の実行回数が、ランク更新の条件として予め定められた規定回数に達するまでにあと少しの時点から遊技を開始し、早々に規定回数に達した場合でも、一度遊技を終了して符号情報を表示させてサーバにアクセスし、発行されたパスワードを入力するといったステップを踏まえなければ、新たなランクに対応する演出の変化を堪能することができないことが懸念される。このため、ランク更新の条件を達成したので対応する演出を堪能したいと思った遊技者は、上記のように一旦遊技を終了させるといった余分な手間が生じてしまう。また、ランク更新の条件を達成した後も、サーバにアクセスすることなく、特定の遊技情報の実行回数が積み重ねられることで、次に更新されたランクに対応する演出を堪能できる期間が著しく短くなってしまう、或いは、1つ上のランクを飛び越して2つ上のランクにまで更新する条件を達成してしまい、1つ上のランクに対応する演出を堪能する機会が失われてしまうといった事態を招くおそれがある。
この点、本手段によれば、サーバにおいて、特定の遊技情報の通算の実行回数と、ランク更新の条件として予め定められた規定回数との差が許容値未満であると判別された場合に、パスワードに対して、規定回数に至るまでの特定の遊技情報の実行回数を示す残情報を含ませるように構成されている。このため、一旦遊技を終了しなくても、ランクの更新に対応する演出の変更を行うことができる。従って、遊技に際してランク更新の条件をクリアしさえすれば、遊技者に余分な手間をかけさせることなく、新たなランクに対応する演出を導出させることができる。さらに、各ランクに対応する演出等を堪能する機会を十分に付与することができる。
尚、遊技機は、選択演出のパターンを決定する際に参照され、パスワードが入力されずに遊技が行われている状態(否モバイル連動遊技状態)、或いは、初期ランクで遊技が行われている状態で選択される、又は、選択され易い通常テーブルと、パスワードが入力されずに遊技が行われている状態、或いは、初期ランクで遊技が行われている状態では、選択されない、又は、選択され難い特別テーブルとを備えるとともに、特別テーブルに個別に対応して設けられる使用許可フラグを備え、選択演出のパターンを決定する際に、使用許可フラグを確認し、参照するテーブルを決定する構成であって、入力されたパスワードに含まれるランク情報に基づいて、対応する使用許可フラグの設定を行うこととしてもよい。
また、一日の遊技で、2段階のランクアップが可能な構成においては、近い方のランクアップまでの回数が記憶されるようになっていて、その日に2段階飛び越えるだけの回数を達成しても1段階まで(次回のスタートは2段階アップ状態から)としてもよいし、1段階目のランクアップまでの回数と、2段階目までのランクアップまでの回数とが記憶されるように構成してもよい。但し、各ランクに対応する演出を十分に堪能させたり、処理の簡素化を図ったりするべく、1日で更新可能なランクは多くても3段階程度が望ましい。
手段A−14.前記パスワードにおいて、前記残情報が含まれない場合、前記ランク情報に応じた処理を実行可能に構成されていることを特徴とする手段A−13に記載の遊技機。
尚、「前記許容値判別手段によって、前記算出手段で算出された値が前記許容値以上であると判別された場合に、前記パスワードに対して、前記算出手段で算出された値を示す残情報を含ませないこと」としてもよい。
手段A−14によれば、パスワードに必ず残情報を含ませるわけではないので、パスワードのパターンの総数を極力減らすことができる。一般に、パスワード入力に際してパスワードを構成するワードの組合わせとしては、入力が許可される組合わせだけでなく、許可されない組合わせも必要であり、パスワードのワードの組合わせパターンの総数が多ければ、パスワードを長くしたり、パスワード入力に際して選択可能なワード数を多くしたりする必要がある。このため、パスワードのパターン総数を極力減らすことで、パスワードを短くしたり、パスワード入力に際して選択可能なワード数を極力少なくしたりすることができ、遊技者がパスワードを入力する際の操作性の向上等を図ることができる。結果として、パスワード入力操作が大変であるために入力作業が敬遠され、携帯通信端末及びサーバを介した遊技サイクルがそこで止まってしまう(、ひいては、遊技者に関するデータ(選択情報)を得られる機会が減ってしまう)といった事態を抑制することができる。
手段A−15.次のランクに更新させるまでに必要な残りの前記特定の遊技情報の実行回数を記憶する残回数記憶手段を備え、
前記モバイル連動遊技を初めて行う際に発行される初回のパスワードが入力された場合には、前記残回数記憶手段に対して、初期ランクから次のランクに更新可能となるまでの前記特定の遊技情報の実行回数が設定されることを特徴とする手段A−13又はA−14に記載の遊技機。
手段A−15によれば、初期ランクにおいて次のランクに更新する条件を達成した場合に関しても、遊技者に余分な手間をかけさせることなく、ランクの更新に対応する演出の変更を好適に行うことができる。
手段A−16.初期ランクから次のランクに更新可能な前記特定の遊技情報の実行回数は、以降のランク更新に要する前記特定の遊技情報の実行回数に比べ最も少ないことを特徴とする手段A−13乃至A−15のいずれかに記載の遊技機。
手段A−16によれば、初期ランクから次のランクに更新するまでの更新条件が比較的緩く設定されている。従って、更新条件を1度も達成できないことに起因して、携帯通信端末及びサーバを介した遊技性に魅力を感じさせられず、以後敬遠されてしまうといった事態を抑制することができる。
B.遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射装置によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、大当たり状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、可変表示装置にて抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、近年の遊技機は演出等のバリエーションが増加する傾向にあり、極力飽きられないような工夫がなされている。しかしながら、遊技の展開等によっては、遊技機のポテンシャルを上手く引き出すことができなかったり、何回か遊技を行うことで飽きてしまったりすることが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、遊技者に遊技をより堪能してもらうことのできる遊技機を提供することにある。
手段B−1.遊技機と、遊技者が操作する携帯通信端末を介して、該遊技者の遊技に関する情報を取得可能なサーバとを備える遊技システムにおいて、
前記遊技機は、
遊技に際して行われる抽選に関する情報である遊技情報を蓄積記憶可能な遊技情報記憶手段と、
遊技者の操作可能な操作手段と、
遊技者による前記操作手段の操作によって演出を選択させる選択演出を導出可能な選択演出導出手段と、
前記操作手段の操作による選択に関する情報である選択情報を蓄積記憶可能な選択情報記憶手段と、
遊技者から視認可能な位置に設けられ、画像オブジェクトを表示可能な表示手段と、
前記表示手段において、前記サーバのアドレス情報、前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶されている遊技情報、及び、前記選択情報記憶手段に蓄積記憶されている選択情報のうち、少なくとも前記サーバのアドレス情報を含む符号情報を表示させる情報出力手段と、
遊技者の操作により情報の入力が可能な入力手段とを備えるとともに、
前記入力手段を用いてパスワードが入力されることで、前記遊技情報記憶手段に対して遊技者個人の前記遊技情報が蓄積される状態が開始される構成であって、
前記携帯通信端末は、
前記表示手段で表示された前記符号情報を読み取り可能な読み取り手段と、
前記サーバと通信可能な通信手段と、
前記サーバから供給されるデータを表示可能な携帯表示手段とを備え、
前記サーバは、
前記携帯通信端末を介して、前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶された遊技情報を受信した場合に、前記遊技情報を蓄積記憶するホスト側遊技情報記憶手段と、
前記携帯通信端末を介して、前記選択情報記憶手段に蓄積記憶された選択情報を受信した場合に、前記選択情報を蓄積記憶するホスト側選択情報記憶手段とを備え、
前記遊技機の前記情報出力手段は、前記表示手段において表示する前記符号情報に対して、前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報を含ませる場合には、前記選択情報記憶手段に記憶されている選択情報をも含ませ、
前記サーバは、アクセスしている前記携帯通信端末を介しての遊技者の要求に応じて、前記ホスト側遊技情報記憶手段及び前記ホスト側選択情報記憶手段の記憶内容に応じた前記パスワードを発行するパスワード発行手段を備えていることを特徴とする遊技システム。
遊技情報記憶手段に蓄積記憶されている遊技情報は、遊技者が遊技した履歴であり、遊技者が自身の遊技を顧みる場合の参考資料として重宝される場合がある。また、遊技履歴に応じてサーバを運営する遊技機メーカー等から各種サービスが提供される場合もある。一方、選択情報記憶手段に蓄積記憶されている遊技情報は、遊技者が選択可能な演出の中でいずれを選択したのかの好み示す情報であり、遊技機メーカーとして顧客ニーズを把握する上で非常に有用な情報である。
この点、本手段B−1によれば、表示手段において表示する符号情報に対し、遊技情報記憶手段に蓄積記憶されている遊技情報を含ませる場合には、選択情報記憶手段に蓄積記憶されている選択情報をも含ませるように構成されおり、遊技者が知りたい或いは集めている情報と、遊技機メーカーが知りたい情報とがセットになっている。このため、遊技者が遊技後に携帯通信端末で符号情報を読み取ってサーバと通信することにより、遊技者側及び遊技機メーカー側のどちらにとっても有用な情報をサーバに送ることができる。特に、選択情報は、早く、正確であり、幅広くもある(より多数の遊技者から反応を得られる)ため、情報が古かったり、的外れであったり、偏り過ぎていたりするといった事態を回避することができる。結果として、新鮮で正確な情報を順次得ることができるため、かかる良好な情報を生かし、遊技者の期待に応じた新機種の開発に取り組むことができる。つまり、遊技者に人気のある要素は残すことで従前の良さを継承しつつ、逆に人気のない要素は削って簡素化を図ったり、或いは、別の要素に代替して複雑化を抑制しつつ新たな試みを実行したりすることができる。
さらに、手段B−1によれば、ホスト側遊技情報記憶手段に蓄積記憶された遊技情報のみならず、ホスト側選択情報記憶手段に蓄積記憶された選択情報についても遊技に反映させることができる。例えば、遊技者の遊技に対する趣味嗜好の傾向を解析して、それに適った演出が導出され易くしたり、遊技者全体の趣味嗜好の傾向、すなわち、各演出の人気の有無等を把握して、人気のある演出が導出され易くしたりすることができる。従って、遊技者個人や遊技者全体の趣味嗜好の傾向に応じて、後付けで遊技性を向上させることができる。また、選択情報の蓄積状況に応じて、演出バランスも変化していくため、マンネリ化を抑制することができる。
手段B−2.前記ホスト側遊技情報記憶手段は、遊技者個人の前記遊技情報を蓄積記憶可能な個人遊技情報記憶エリアを備え、
前記ホスト側選択情報記憶手段は、遊技者個人の前記選択情報を蓄積記憶可能な個人選択情報記憶エリアを備え、
前記パスワード発行手段は、該当する前記個人遊技情報記憶エリアの記憶内容と、該当する前記個人選択情報記憶エリアの記憶内容とに応じた前記パスワードを発行することを特徴とする手段B−1に記載の遊技システム。
手段B−2によれば、遊技者個人のこれまでに積み重ねてきた選択情報、すなわち、遊技者の趣味嗜好を遊技に反映させることができる。例えば、表示手段における背景画や登場キャラクタ等が変化するように複数のステージを設けて、通常の遊技状態中に操作手段を操作することで、該ステージが順次変更されるような構成においては、例えば、パスワードを入力することで、遊技者の選択率が高かった(選択回数の多い)ステージに自動で切り替わるように構成することもできる。また、例えば、通常の遊技状態中(例えば、パチンコ機ではスーパーリーチ発展時等)や特別遊技状態の発生時に、演出の発展先や特別遊技状態中の演出を遊技者が選択可能な構成においては、例えば、パスワードを入力することで、演出を選択するためのカーソルが、これまでに遊技者の選択率が高かった演出を選択するポジションに最初から照準されるように構成することもできる。さらに、例えば、所定の期間内に遊技者が操作手段を操作することでその反応として所定の演出が導出され、場合によっては、操作回数によっても演出が変化するような構成においては、例えば、パスワードを入力することで、操作手段をあまり操作しない遊技者に対応しては操作手段を用いた演出をあまり行わない(その他の演出に置換する)、或いは、本来は操作手段の操作回数が基準回数に達することで特定の演出が行われるところ、基準回数よりも少ない所定回数の操作が行われることで前記特定の演出が導出されるように構成することもできる。従って、遊技者は、遊技を繰り返し行うにつれて遊技機が遊技者に馴染んでくるような感覚を覚え、気分よく遊技を行うことができる。また、遊技者が選択可能な範囲で遊技機を自分好みの状態にするべく、毎回同じ操作を行わなければならないといった事態を解消することもできる。
手段B−3.前記ホスト側遊技情報記憶手段は、遊技者個人の前記遊技情報を蓄積記憶可能な個人遊技情報記憶エリアを備え、
前記ホスト側選択情報記憶手段は、遊技者全体の前記選択情報を蓄積記憶可能な全体選択情報記憶エリアを備え、
前記パスワード発行手段は、該当する前記個人遊技情報記憶エリアの記憶内容と、前記全体選択情報記憶エリアの記憶内容とに応じた前記パスワードを発行することを特徴とする手段B−1に記載の遊技システム。
手段B−3によれば、遊技者全体のこれまでの選択情報を集計したもの、すなわち、該当機種の遊技機を遊技している遊技者全体の趣味嗜好の統計を遊技に反映させることができる。このため、例えば、初めて遊技する遊技者に対して先ず人気の高い演出等を勧めて堪能してもらい、極力早い段階で遊技者の興味を引ける可能性を高める、また、例えば、以前は別の演出ばかりを選択していた遊技者に対して試しに人気の高い演出も選択してもらい、新たな良さを発見してもらうといった具合に、該遊技機の良さを積極的にアピールすることができる。従って、遊技の展開等によっては、遊技機のポテンシャルを上手く引き出すことができず、それきり遊技を行ってもらえなくなるといった事態を低減させることができる。尚、当該遊技機の遊技経験が少ない場合に遊技者全体の趣味嗜好を反映させ、ある程度遊技経験が積まれた場合に趣味嗜好を反映させないように構成してもよい。
手段B−4.前記ホスト側遊技情報記憶手段は、遊技者個人の前記遊技情報を蓄積記憶可能な個人遊技情報記憶エリアを備え、
前記ホスト側選択情報記憶手段は、遊技者個人の前記選択情報を蓄積記憶可能な個人選択情報記憶エリアと、遊技者全体の前記選択情報を蓄積記憶可能な全体選択情報記憶エリアとを備え、
前記パスワード発行手段は、該当する前記個人遊技情報記憶エリアの記憶内容と、該当する前記個人選択情報記憶エリアの記憶内容、及び、前記全体選択情報記憶エリアの記憶内容のうち少なくとも一方とに応じた前記パスワードを発行することを特徴とする手段B−1に記載の遊技システム。
手段B−4によれば、遊技者個人の趣味嗜好を反映させることや、遊技者全体の趣味嗜好を反映させることができるようになり、上記手段B−2及びB−3と基本的に同様の作用効果が奏される。尚、遊技者が個人の趣味嗜好を反映させるのか、遊技者全体の趣味嗜好を反映させるのか(、或いは、全く反映させないのか)を選択可能に構成してもよい。さらに、かかる選択は、パスワードの入力時又はウェブページ上でのパスワード発行時等に行われることが考えられるが、ウェブページ上(サーバ側)で設定されるようにすることで、パスワードに使用される総ワード数の低減を図ることができ、パスワードの発行に関する処理や記憶容量の簡素化やパスワード入力に関する手間の軽減等を図ることができる。
手段B−5.前記パスワード発行手段は、パスワードの発行に際し、前記ホスト側遊技情報記憶手段において特定の前記遊技情報が予め定められた規定量以上蓄積されているか否かを判別し、否定判別された場合には、前記個人選択情報記憶エリア及び前記全体選択情報記憶エリアの記憶内容に応じた前記パスワードを発行し、肯定判別された場合には、前記個人選択情報記憶エリア及び前記個人選択情報記憶エリアの記憶内容に応じた前記パスワードを発行することを特徴とする手段B−4に記載の遊技システム。
手段B−5によれば、該当する遊技機に関して遊技経験が浅く、また、遊技者個人の趣味嗜好のデータ量もそれほど取得できていない状態では、遊技者全体の趣味嗜好を遊技に反映させ、遊技機の良さを積極的にアピールすることができる。さらに、遊技者が該当する遊技機の遊技経験をある程度積んだ場合には、遊技者個人の趣味嗜好を遊技に反映させて、その遊技者にとって遊技をより快適に行えるようになる。従って、状況に応じた好適な遊技性を提供することができる。
また、サーバ側で、個人選択情報記憶エリア及び全体選択情報記憶エリアのうちどちらの記憶内容を遊技に反映させるのか(パスワードに含ませるのか)を決定するため、個人選択情報記憶エリア及び全体選択情報記憶エリアの両方の記憶内容をパスワードに含ませる場合に比べて、パスワードから識別される情報の数、ひいては、パスワードの全パターン数を低減させることができる。このため、パスワードを極力短くしたり、パスワードに使用されるワードの種類数の低減を図ったりすることができる。従って、パスワードの発行に関する処理や記憶容量の簡素化やパスワード入力に関する手間の軽減等を図ることができる。
手段B−6.蓄積された前記選択情報を遊技に反映させるか否かを遊技者が選択可能に構成されていることを特徴とする手段B−1乃至B−5のいずれかに記載の遊技システム。
手段B−6によれば、蓄積された選択情報が遊技に反映されないようにすることができる。従って、現状のままのバランスがよい遊技者についても、快適に携帯通信端末及びサーバを利用したモバイル連動遊技を快適に行うことができる。
手段B−7.前記遊技機は、前記入力手段を操作することで回答可能なアンケートを実施可能に構成されるとともに、
入力された前記パスワードに含まれる前記選択情報に関する情報に応じて、アンケート内容を変更可能に構成されていることを特徴とする手段B−1乃至B−6のいずれかに記載の遊技システム。
手段B−7によれば、アンケートを実施することで、単に選択演出の選択をカウントするだけでは把握しきれない情報を得ることができる。例えば、嫌いな(面白くない)演出を尋ねたり、特定の演出が好きな理由を尋ねたりすることが可能となる。従って、より多くの情報を集めることができ、遊技者のニーズにそぐわない遊技機を制作してしまうといった事態をより確実に回避することができる。
また、本手段では、遊技機に入力されたパスワードに含まれる選択情報に応じてアンケート内容を変えることができる。すなわち、例えば、手段B−2に対応して、遊技者本人が過去に選択演出の中で演出Aという演出を多く選択しているような場合に、表示手段において「演出Aが好きな理由を教えてください。1;当たりになり易い。2;登場キャラクタが好き。3;サウンドが好き。」等の表示を行うことも可能である。従って、より細かな調査を行うことができ、より上質なアンケートデータを得ることができる。また、選択肢を減らしたり、質問の回数を減らしたりしても細かな内容への質問に効率よく移行することができ、遊技者としても比較的スムースに(さほどのストレスを感じることなく)アンケートに答えることができる。
加えて、数多くの質問事項を用意してランダムに導出した場合、質問が偏ったり、遊技者の趣味嗜好に対して的外れな質問であったりするおそれがあるが、本手段では、的確な質問事項を導出することができる。従って、アンケートを効率よく行うことができ、より好適な答えが得られるうえ、アンケート演出の導出回数を減らすことができ、アンケート演出が遊技中に何度も導出されることで遊技者が嫌気を感じてしまうといった事態を抑制することができる。
手段B−8.前記アンケートは、当該アンケートへの参加を示す操作が行われた場合にのみアンケート内容が表示される(アンケートへの不参加を示す操作が行われたり、所定期間内に対応する操作がなかったりした場合はアンケート内容を表示しない)ように構成されていることを特徴とする手段B−7に記載の遊技システム。
手段B−8によれば、アンケートに参加したくない遊技者の意思を尊重することができる。また、遊技者がアンケートに参加する意思がないのにもかかわらず、アンケート内容の表示に移行してしまい、ここで操作が行われなかったり、遊技者が質問内容を確認することなく入力手段を連打する等して本心とは異なる選択をしたりすること等に起因して、アンケート結果の正確さが著しく低下してしまうといった事態を抑制することができる。
手段B−9.特定の遊技情報の実行回数に応じてランク付けを行い、ランクに応じて演出の内容に変化を生じさせる構成であって、
前記遊技機の前記遊技情報記憶手段は、前記パスワードを入力してから前記遊技情報及び前記選択情報を含む前記符号情報を前記表示手段に表示するまでの間のモバイル連動遊技状態において、特定の遊技情報の実行回数を記憶する遊技情報カウント手段を備え、
前記サーバは、
前記ホスト側遊技情報記憶手段において設けられ、前記携帯通信端末を介して受信した前記特定の遊技情報の実行回数を蓄積記憶するホスト側遊技情報カウント手段と、
前記ホスト側遊技情報カウント手段に記憶されている前記特定の遊技情報の実行回数に基づいて前記ランクを判定するランク判定手段と、
次のランクに更新させるために前記特定の遊技情報の実行回数が残り何回必要なのかを算出する算出手段と、
前記算出手段で算出された値が、予め定められた許容値未満であるか否かを判別する許容値判別手段とを備え、
前記許容値判別手段によって、前記算出手段で算出された値が前記許容値未満であると判別された場合に、前記パスワードに対して、前記ランクを示すランク情報とともに、前記算出手段で算出された値を示す残情報を含ませることを特徴とする手段B−1乃至B−8のいずれかに記載の遊技システム。
手段B−9によれば、特定の遊技情報の実行回数が規定回数以上になると、ランクが更新され、新たなランクに応じた演出の変化を楽しむことができる。また、ランクの更新の判定や複数回にわたる遊技の遊技情報の蓄積はサーバにおいて行われるようになっている。従って、ランクを更新するためには、モバイル連動遊技を繰り返し行う必要があるため、遊技者により積極的にモバイル連動遊技に参加してもらう、ひいては、より多くの選択情報を提供してもらうことができる。
また、サーバ側で通算の遊技情報が蓄積記憶されているため、遊技に際してランク更新の条件をクリアした場合でも、その旨を示す情報をサーバ側に送信しなければランクは更新されない。従って、ランクの更新が反映されるのは次回の遊技からとなる。
しかしながら、特定の遊技情報の実行回数が、ランク更新の条件として予め定められた規定回数に達するまでにあと少しの時点から遊技を開始し、早々に規定回数に達した場合でも、一度遊技を終了して符号情報を表示させてサーバにアクセスし、発行されたパスワードを入力するといったステップを踏まえなければ、新たなランクに対応する演出の変化を堪能することができないことが懸念される。このため、ランク更新の条件を達成したので対応する演出を堪能したいと思った遊技者は、上記のように一旦遊技を終了させるといった余分な手間が生じてしまう。また、ランク更新の条件を達成した後も、サーバにアクセスすることなく、特定の遊技情報の実行回数が積み重ねられることで、次に更新されたランクに対応する演出を堪能できる期間が著しく短くなってしまう、或いは、1つ上のランクを飛び越して2つ上のランクにまで更新する条件を達成してしまい、1つ上のランクに対応する演出を堪能する機会が失われてしまうといった事態を招くおそれがある。
この点、本手段によれば、サーバにおいて、特定の遊技情報の通算の実行回数と、ランク更新の条件として予め定められた規定回数との差が許容値未満であると判別された場合に、パスワードに対して、規定回数に至るまでの特定の遊技情報の実行回数を示す残情報を含ませるように構成されている。このため、一旦遊技を終了しなくても、ランクの更新に対応する演出の変更を行うことができる。従って、遊技に際してランク更新の条件をクリアしさえすれば、遊技者に余分な手間をかけさせることなく、新たなランクに対応する演出を導出させることができる。さらに、各ランクに対応する演出等を堪能する機会を十分に付与することができる。
手段B−10.前記許容値判別手段によって、前記算出手段で算出された値が前記許容値以上であると判別された場合に、前記パスワードに対して、前記算出手段で算出された値を示す残情報を含ませないことを特徴とする手段B−9に記載の遊技システム。
手段B−10によれば、パスワードに必ず残情報を含ませるわけではないので、パスワードのパターンの総数を極力減らすことができる。一般に、パスワード入力に際してパスワードを構成するワードの組合わせとしては、入力が許可される組合わせだけでなく、許可されない組合わせも必要であり、パスワードのワードの組合わせパターンの総数が多ければ、パスワードを長くしたり、パスワード入力に際して選択可能なワード数を多くしたりする必要がある。このため、パスワードのパターン総数を極力減らすことで、パスワードを短くしたり、パスワード入力に際して選択可能なワード数を極力少なくしたりすることができ、遊技者がパスワードを入力する際の操作性の向上等を図ることができる。結果として、パスワード入力操作が大変であるために入力作業が敬遠され、携帯通信端末及びサーバを介した遊技サイクルがそこで止まってしまう(、ひいては、遊技者に関するデータ(選択情報)を得られる機会が減ってしまう)といった事態を抑制することができる。
手段B−11.前記遊技機は、次のランクに更新させるまでに必要な残りの前記特定の遊技情報の実行回数を記憶する残回数記憶手段を備え、
前記モバイル連動遊技を初めて行う際に発行される初回のパスワードが入力された場合には、前記残回数記憶手段に対して、初期ランクから次のランクに更新可能となるまでの前記特定の遊技情報の実行回数が設定されることを特徴とする手段B−9又はB−10に記載の遊技システム。
手段B−11によれば、初期ランクにおいて次のランクに更新する条件を達成した場合に関しても、遊技者に余分な手間をかけさせることなく、ランクの更新に対応する演出の変更を好適に行うことができる。
手段B−12.初期ランクから次のランクに更新可能な前記特定の遊技情報の実行回数は、以降のランク更新に要する前記特定の遊技情報の実行回数に比べ最も少ないことを特徴とする手段B−9乃至B−11のいずれかに記載の遊技システム。
手段B−12によれば、初期ランクから次のランクに更新するまでの更新条件が比較的緩く設定されている。従って、更新条件を1度も達成できないことに起因して、携帯通信端末及びサーバを介した遊技性に魅力を感じさせられず、以後敬遠されてしまうといった事態を抑制することができる。
手段B−13.前記遊技情報記憶手段には、当該遊技情報記憶手段に対して遊技者個人の前記遊技情報の蓄積を開始するための操作が行われてから、前記遊技情報及び前記選択情報を含む前記符号情報を前記表示手段に表示するまでの間における前記遊技情報のみが記憶されることを特徴とする手段B−1乃至B−12のいずれかに記載の遊技システム。
手段B−13によれば、遊技機における遊技情報のデータ記憶容量を極力抑えることができる。
手段B−14.前記選択情報記憶手段には、前記遊技情報記憶手段に対して遊技者個人の前記遊技情報の蓄積を開始するための操作が行われてから、前記遊技情報及び前記選択情報を含む前記符号情報を前記表示手段に表示するまでの間だけでなく、それ以外の期間における前記選択情報についても記憶されることを特徴とする手段B−1乃至B−13のいずれかに記載の遊技システム。
手段B−14によれば、データを送ってくれた遊技者の分以外の選択情報もついでに送られるようになっている。これにより、サーバにおいてより多くの選択情報を得ることができる。尚、遊技者個人の選択情報を別途記憶しない構成の場合には、特定の遊技者の選択情報をぼかすことができ、個人の趣味・嗜好が知らない間に浮き彫りにされてしまう(遊技者にそのことが知れて気分を害されてしまう)といった事態を抑制することができる。
手段B−15.前記遊技情報記憶手段の記憶内容は、前記遊技情報及び前記選択情報を含む前記符号情報が前記表示手段に表示された場合に消去されるのに対し、前記選択情報記憶手段の記憶内容は、前記遊技情報記憶手段の記憶内容が消去された後も残されることを特徴とする手段B−14に記載の遊技システム。
手段B−15によれば、遊技機における遊技情報のデータ記憶容量を極力抑えつつ、サーバに対してより多くの選択情報を送る(他の遊技者分の選択情報をもまとめて送る)ことが可能となる。さらに、例えば、符号情報を表示手段に表示させた場合に選択情報記憶手段の記憶内容が消去されるような構成の場合、例えば、遊技者が遊技の終了時に遊技機の表示手段において符号情報を表示させたが、該符号情報を読み取ってサーバに送信するといった行為を行わなかった場合において、該遊技者の選択情報はサーバに送られることなく、かつ、遊技機側にも残らなくなってしまう。これに対し、本手段によれば、符号情報を表示した後も選択情報記憶手段の記憶内容は残されるため、他の遊技者によってサーバに送ってもらう可能性が残される。従って、より多くの選択情報を得るといった作用効果が一層確実に奏される。
C.遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射装置によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、大当たり状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、可変表示装置にて抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
また、遊技者が携帯する携帯通信端末を用いて、遊技機と、遊技機メーカーが運営するサーバとの間でデータのやりとりを行うことで、単に遊技機を遊技するだけでは味わえない楽しみを提供することのできる遊技システムが知られている。かかる遊技システムの遊技においては、一般に、ランク更新の条件として予め定められた一定量の遊技経験を積む(例えば、変動回数が規定回数を超える等)ごとにランクが付与され、ランクに応じて、演出が変化したり、新たなサービスを受けられたりするようになっている。
また、ランクの更新の判定はサーバにおいて行われるようになっている。つまり、サーバ側で遊技者個人の遊技記録が記憶されているため、遊技に際してランク更新の条件をクリアした場合でも、その旨を示す情報をサーバ側に送信しなければランクは更新されない。従って、ランクの更新が反映されるのは次回の遊技からとなる。
しかしながら、ランク更新の条件をクリアするまでにあと少しの時点から遊技を開始し、早々に条件をクリアした場合でも、一度遊技を終了して、サーバと遊技機との間でデータのやりとりを行わなければランクの更新が遊技に反映されないため、即座に反映させたい遊技者は、余分な手間を強いられることとなる。また、ランク更新の条件を達成した後も、サーバにアクセスすることなく、遊技を積み重ねていくことで、次に更新されたランクに対応する演出等を堪能できる期間が著しく短くなってしまう、或いは、1つ上のランクを飛び越して2つ上のランクにまで更新する条件を達成してしまい、1つ上のランクに対応する演出等を堪能する機会が失われてしまうといった事態を招くおそれがある。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、遊技経験に応じて付与される状態をより堪能してもらうことのできる遊技機を提供することにある。
手段C−1.遊技機と、遊技者が操作する携帯通信端末を介して、該遊技者の遊技に関する情報を取得可能なサーバとを備える遊技システムにおいて、
前記遊技機は、
遊技に際して行われる抽選に関する情報である遊技情報を蓄積記憶可能な遊技情報記憶手段と、
遊技者から視認可能な位置に設けられ、画像オブジェクトを表示可能な表示手段と、
前記表示手段において、前記サーバのアドレス情報、及び、前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶されている遊技情報のうち、少なくとも前記サーバのアドレス情報を含む符号情報を表示させる情報出力手段と、
遊技者の操作により情報の入力が可能な入力手段とを備えるとともに、
前記入力手段を用いてパスワードが入力されることで、前記遊技情報記憶手段に対して遊技者個人の前記遊技情報が蓄積される状態が開始され、
前記携帯通信端末は、
前記表示手段で表示された前記符号情報を読み取り可能な読み取り手段と、
前記サーバと通信可能な通信手段と、
前記サーバから供給されるデータを表示可能な携帯表示手段とを備え、
前記サーバは、
前記携帯通信端末を介して、前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶された遊技情報を受信した場合に、前記遊技情報を蓄積記憶するホスト側遊技情報記憶手段と、
アクセスしている前記携帯通信端末を介しての遊技者の要求に応じて、前記ホスト側遊技情報記憶手段の記憶内容に応じた前記パスワードを発行するパスワード発行手段とを備え、
特定の遊技情報の実行回数に応じてランク付けを行い、ランクに応じて演出の内容に変化を生じさせる構成であって、
前記遊技情報記憶手段は、前記パスワードを入力してから前記遊技情報を含む前記符号情報を前記表示手段に表示するまでの間のモバイル連動遊技状態において、特定の遊技情報の実行回数を記憶する遊技情報カウント手段を備え、
前記サーバは、
前記ホスト側遊技情報記憶手段において設けられ、前記携帯通信端末を介して受信した前記特定の遊技情報の実行回数を蓄積記憶するホスト側遊技情報カウント手段と、
前記ホスト側遊技情報カウント手段に記憶されている前記特定の遊技情報の実行回数に基づいて前記ランクを判定するランク判定手段と、
次のランクに更新させるために前記特定の遊技情報の実行回数が残り何回必要なのかを算出する算出手段と、
前記算出手段で算出された値が、予め定められた許容値未満であるか否かを判別する許容値判別手段とを備え、
前記許容値判別手段によって、前記算出手段で算出された値が前記許容値未満であると判別された場合に、前記パスワードに対して、前記ランクを示すランク情報とともに、前記算出手段で算出された値を示す残情報を含ませることを特徴とする遊技システム。
手段C−1によれば、サーバにおいて、特定の遊技情報の通算の実行回数と、ランク更新の条件として予め定められた規定回数との差が許容値未満であると判別された場合に、パスワードに対して、規定回数に至るまでの特定の遊技情報の実行回数を示す残情報を含ませるように構成されている。このため、一旦遊技を終了しなくても、ランクの更新に対応する演出の変更を行うことができる。従って、遊技に際してランク更新の条件をクリアしさえすれば、遊技者に余分な手間をかけさせることなく、新たなランクに対応する演出を導出させることができる。さらに、ランク更新の条件を達成した後も、サーバにアクセスすることなく、遊技を積み重ねていくことで、次に更新されたランクに対応する演出等を堪能できる期間が著しく短くなってしまう、或いは、1つ上のランクを飛び越して2つ上のランクにまで更新する条件を達成してしまい、1つ上のランクに対応する演出等を堪能する機会が失われてしまうといった事態を回避することができ、各ランクに対応する演出等を堪能する機会を十分に付与することができる。
手段C−2.前記許容値判別手段によって、前記算出手段で算出された値が前記許容値以上であると判別された場合に、前記パスワードに対して、前記算出手段で算出された値を示す残情報を含ませないことを特徴とする手段C−1に記載の遊技システム。
手段C−2によれば、パスワードに必ず残情報を含ませるわけではないので、パスワードのパターンの総数を極力減らすことができる。一般に、パスワード入力に際してパスワードを構成するワードの組合わせとしては、入力が許可される組合わせだけでなく、許可されない組合わせも必要であり、パスワードのワードの組合わせパターンの総数が多ければ、パスワードを長くしたり、パスワード入力に際して選択可能なワード数を多くしたりする必要がある。このため、パスワードのパターン総数を極力減らすことで、パスワードを短くしたり、パスワード入力に際して選択可能なワード数を極力少なくしたりすることができ、遊技者がパスワードを入力する際の操作性の向上等を図ることができる。結果として、パスワード入力操作が大変であるために入力作業が敬遠され、携帯通信端末及びサーバを介した遊技サイクルがそこで止まってしまう(、ひいては、遊技者に関するデータ(選択情報)を得られる機会が減ってしまう)といった事態を抑制することができる。
手段C−3.前記遊技機は、次のランクに更新させるまでに必要な残りの前記特定の遊技情報の実行回数を記憶する残回数記憶手段を備え、
前記モバイル連動遊技を初めて行う際に発行される初回のパスワードが入力された場合には、前記残回数記憶手段に対して、初期ランクから次のランクに更新可能となるまでの前記特定の遊技情報の実行回数が設定されることを特徴とする手段C−1又はC−2に記載の遊技システム。
手段C−3によれば、初期ランクにおいて次のランクに更新する条件を達成した場合に関しても、遊技者に余分な手間をかけさせることなく、ランクの更新に対応する演出の変更を好適に行うことができる。
手段C−4.初期ランクから次のランクに更新可能な前記特定の遊技情報の実行回数は、以降のランク更新に要する前記特定の遊技情報の実行回数に比べ最も少ないことを特徴とする手段C−1乃至C−3のいずれかに記載の遊技システム。
手段C−4によれば、初期ランクから次のランクに更新するまでの更新条件が比較的緩く設定されている。従って、更新条件を1度も達成できないことに起因して、携帯通信端末及びサーバを介した遊技性に魅力を感じさせられず、以後敬遠されてしまうといった事態を抑制することができる。
手段C−5.前記遊技機は、
遊技者の操作可能な操作手段と、
遊技者による前記操作手段の操作によって演出を選択させる選択演出を導出可能な選択演出導出手段と、
前記操作手段の操作による選択に関する情報である選択情報を蓄積記憶可能な選択情報記憶手段とを備え、
前記サーバは、前記携帯通信端末を介して、前記選択情報記憶手段に蓄積記憶された選択情報を受信した場合に、前記選択情報を蓄積記憶するホスト側選択情報記憶手段を備え、
前記情報出力手段は、前記表示手段において表示する前記符号情報に対して、前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報を含ませる場合には、前記選択情報記憶手段に記憶されている選択情報をも含ませることを特徴とする手段C−1乃至C−4のいずれかに記載の遊技システム。
本手段C−5によれば、表示手段において表示する符号情報に対し、遊技情報記憶手段に蓄積記憶されている遊技情報を含ませる場合には、選択情報記憶手段に蓄積記憶されている選択情報をも含ませるように構成されおり、遊技者が知りたい(或いは集めている)情報と、遊技機メーカーが知りたい情報とがセットになっている。このため、遊技者が遊技後に携帯通信端末で符号情報を読み取ってサーバと通信することにより、遊技者側及び遊技機メーカー側のどちらにとっても有用な情報をサーバに送ることができる。特に、選択情報は、早く、正確であり、幅広くもある(より多数の遊技者から反応を得られる)ため、情報が古かったり、的外れであったり、偏り過ぎていたりするといった事態を回避することができる。結果として、新鮮で正確な情報を順次得ることができるため、かかる良好な情報を生かし、遊技者の期待に応じた新機種の開発に取り組むことができる。つまり、遊技者に人気のある要素は残すことで従前の良さを継承しつつ、逆に人気のない要素は削って簡素化を図ったり、或いは、別の要素に代替して複雑化を抑制しつつ新たな試みを実行したりすることができる。
手段C−6.前記パスワード発行手段は、アクセスしている前記携帯通信端末を介しての遊技者の要求に応じて、前記ホスト側遊技情報記憶手段及び前記ホスト側選択情報記憶手段の記憶内容に応じた前記ランク情報を含む前記パスワードを発行することを特徴とする手段C−5に記載の遊技システム。
手段C−6によれば、ホスト側遊技情報記憶手段に蓄積記憶された遊技情報(ランク情報)のみならず、ホスト側選択情報記憶手段に蓄積記憶された選択情報についても遊技に反映させることができる。例えば、遊技者の遊技に対する趣味嗜好の傾向を解析して、それに適った演出が導出され易くしたり、遊技者全体の趣味嗜好の傾向、すなわち、各演出の人気の有無等を把握して、人気のある演出が導出され易くしたりすることができる。従って、遊技者個人や遊技者全体の趣味嗜好の傾向に応じて、後付けで遊技性を向上させることができる。また、選択情報の蓄積状況に応じて、演出バランスも変化していくため、マンネリ化を抑制することができる。
手段C−7.前記ホスト側遊技情報記憶手段は、遊技者個人の前記遊技情報を蓄積記憶可能な個人遊技情報記憶エリアを備え、
前記ホスト側選択情報記憶手段は、遊技者個人の前記選択情報を蓄積記憶可能な個人選択情報記憶エリアを備え、
前記パスワード発行手段は、該当する前記個人遊技情報記憶エリアの記憶内容と、該当する前記個人選択情報記憶エリアの記憶内容とに応じた前記パスワードを発行することを特徴とする手段C−6に記載の遊技システム。
手段C−7によれば、遊技者個人のこれまでに積み重ねてきた選択情報、すなわち、遊技者の趣味嗜好を遊技に反映させることができる。例えば、表示手段における背景画や登場キャラクタ等が変化するように複数のステージを設けて、通常の遊技状態中に操作手段を操作することで、該ステージが順次変更されるような構成においては、例えば、パスワードを入力することで、遊技者の選択率が高かった(選択回数の多い)ステージに自動で切り替わるように構成することもできる。また、例えば、通常の遊技状態中(例えば、パチンコ機ではスーパーリーチ発展時等)や特別遊技状態の発生時に、演出の発展先や特別遊技状態中の演出を遊技者が選択可能な構成においては、例えば、パスワードを入力することで、演出を選択するためのカーソルが、これまでに遊技者の選択率が高かった演出を選択するポジションに最初から照準されるように構成することもできる。さらに、例えば、所定の期間内に遊技者が操作手段を操作することでその反応として所定の演出が導出され、場合によっては、操作回数によっても演出が変化するような構成においては、例えば、パスワードを入力することで、操作手段をあまり操作しない遊技者に対応しては操作手段を用いた演出をあまり行わない(その他の演出に置換する)、或いは、本来は操作手段の操作回数が基準回数に達することで特定の演出が行われるところ、基準回数よりも少ない所定回数の操作が行われることで前記特定の演出が導出されるように構成することもできる。従って、遊技者は、遊技を繰り返し行うにつれて遊技機が遊技者に馴染んでくるような感覚を覚え、気分よく遊技を行うことができる。また、遊技者が選択可能な範囲で遊技機を自分好みの状態にするべく、毎回同じ操作を行わなければならないといった事態を解消することもできる。
手段C−8.前記ホスト側遊技情報記憶手段は、遊技者個人の前記遊技情報を蓄積記憶可能な個人遊技情報記憶エリアを備え、
前記ホスト側選択情報記憶手段は、遊技者全体の前記選択情報を蓄積記憶可能な全体選択情報記憶エリアを備え、
前記パスワード発行手段は、該当する前記個人遊技情報記憶エリアの記憶内容と、前記全体選択情報記憶エリアの記憶内容とに応じた前記パスワードを発行することを特徴とする手段C−6に記載の遊技システム。
手段C−8によれば、遊技者全体のこれまでの選択情報を集計したもの、すなわち、該当機種の遊技機を遊技している遊技者全体の趣味嗜好の統計を遊技に反映させることができる。このため、例えば、初めて遊技する遊技者に対して先ず人気の高い演出等を勧めて堪能してもらい、極力早い段階で遊技者の興味を引ける可能性を高める、また、例えば、以前は別の演出ばかりを選択していた遊技者に対して試しに人気の高い演出も選択してもらい、新たな良さを発見してもらうといった具合に、該遊技機の良さを積極的にアピールすることができる。従って、遊技の展開等によっては、遊技機のポテンシャルを上手く引き出すことができず、それきり遊技を行ってもらえなくなるといった事態を低減させることができる。尚、当該遊技機の遊技経験が少ない場合に遊技者全体の趣味嗜好を反映させ、ある程度遊技経験が積まれた場合に趣味嗜好を反映させないように構成してもよい。
手段C−9.前記ホスト側遊技情報記憶手段は、遊技者個人の前記遊技情報を蓄積記憶可能な個人遊技情報記憶エリアを備え、
前記ホスト側選択情報記憶手段は、遊技者個人の前記選択情報を蓄積記憶可能な個人選択情報記憶エリアと、遊技者全体の前記選択情報を蓄積記憶可能な全体選択情報記憶エリアとを備え、
前記パスワード発行手段は、該当する前記個人遊技情報記憶エリアの記憶内容と、該当する前記個人選択情報記憶エリアの記憶内容、及び、前記全体選択情報記憶エリアの記憶内容のうち少なくとも一方とに応じた前記パスワードを発行することを特徴とする手段C−6に記載の遊技システム。
手段C−9によれば、遊技者個人の趣味嗜好を反映させることや、遊技者全体の趣味嗜好を反映させることができるようになり、上記手段C−7及びC−8と基本的に同様の作用効果が奏される。尚、遊技者が個人の趣味嗜好を反映させるのか、遊技者全体の趣味嗜好を反映させるのか(、或いは、全く反映させないのか)を選択可能に構成してもよい。さらに、かかる選択は、パスワードの入力時又はウェブページ上でのパスワード発行時等に行われることが考えられるが、ウェブページ上(サーバ側)で設定されるようにすることで、パスワードに使用される総ワード数の低減を図ることができ、パスワードの発行に関する処理や記憶容量の簡素化やパスワード入力に関する手間の軽減等を図ることができる。
手段C−10.前記パスワード発行手段は、パスワードの発行に際し、前記ホスト側遊技情報記憶手段において特定の前記遊技情報が予め定められた規定量以上蓄積されているか否かを判別し、否定判別された場合には、前記個人選択情報記憶エリア及び前記全体選択情報記憶エリアの記憶内容に応じた前記パスワードを発行し、肯定判別された場合には、前記個人選択情報記憶エリア及び前記個人選択情報記憶エリアの記憶内容に応じた前記パスワードを発行することを特徴とする手段C−9に記載の遊技システム。
手段C−10によれば、該当する遊技機に関して遊技経験が浅く、また、遊技者個人の趣味嗜好のデータ量もそれほど取得できていない状態では、遊技者全体の趣味嗜好を遊技に反映させ、遊技機の良さを積極的にアピールすることができる。さらに、遊技者が該当する遊技機の遊技経験をある程度積んだ場合には、遊技者個人の趣味嗜好を遊技に反映させて、その遊技者にとって遊技をより快適に行えるようになる。従って、状況に応じた好適な遊技性を提供することができる。
また、サーバ側で、個人選択情報記憶エリア及び全体選択情報記憶エリアのうちどちらの記憶内容を遊技に反映させるのか(パスワードに含ませるのか)を決定するため、個人選択情報記憶エリア及び全体選択情報記憶エリアの両方の記憶内容をパスワードに含ませる場合に比べて、パスワードから識別される情報の数、ひいては、パスワードの全パターン数を低減させることができる。このため、パスワードを極力短くしたり、パスワードに使用されるワードの種類数の低減を図ったりすることができる。従って、パスワードの発行に関する処理や記憶容量の簡素化やパスワード入力に関する手間の軽減等を図ることができる。
手段C−11.蓄積された前記選択情報を遊技に反映させるか否かを遊技者が選択可能に構成されていることを特徴とする手段C−6乃至C−10のいずれかに記載の遊技システム。
手段C−11によれば、蓄積された選択情報が遊技に反映されないようにすることができる。従って、現状のままのバランスがよい遊技者についても、快適に携帯通信端末及びサーバを利用したモバイル連動遊技を快適に行うことができる。
手段C−12.前記遊技機は、前記入力手段を操作することで回答可能なアンケートを実施可能に構成されるとともに、
入力された前記パスワードに含まれる前記選択情報に関する情報に応じて、アンケート内容を変更可能に構成されていることを特徴とする手段C−6乃至C−11のいずれかに記載の遊技システム。
手段C−12によれば、アンケートを実施することで、単に選択演出の選択をカウントするだけでは把握しきれない情報を得ることができる。例えば、嫌いな(面白くない)演出を尋ねたり、特定の演出が好きな理由を尋ねたりすることが可能となる。従って、より多くの情報を集めることができ、遊技者のニーズにそぐわない遊技機を制作してしまうといった事態をより確実に回避することができる。
また、本手段では、遊技機に入力されたパスワードに含まれる選択情報に応じてアンケート内容を変えることができる。すなわち、例えば、手段C−7に対応して、遊技者本人が過去に選択演出の中で演出Aという演出を多く選択しているような場合に、表示手段において「演出Aが好きな理由を教えてください。1;当たりになり易い。2;登場キャラクタが好き。3;サウンドが好き。」等の表示を行うことも可能である。従って、より細かな調査を行うことができ、より上質なアンケートデータを得ることができる。また、選択肢を減らしたり、質問の回数を減らしたりしても細かな内容への質問に効率よく移行することができ、遊技者としても比較的スムースに(さほどのストレスを感じることなく)アンケートに答えることができる。
加えて、数多くの質問事項を用意してランダムに導出した場合、質問が偏ったり、遊技者の趣味嗜好に対して的外れな質問であったりするおそれがあるが、本手段では、的確な質問事項を導出することができる。従って、アンケートを効率よく行うことができ、より好適な答えが得られるうえ、アンケート演出の導出回数を減らすことができ、アンケート演出が遊技中に何度も導出されることで遊技者が嫌気を感じてしまうといった事態を抑制することができる。
手段C−13.前記アンケートは、当該アンケートへの参加を示す操作が行われた場合にのみアンケート内容が表示される(アンケートへの不参加を示す操作が行われたり、所定期間内に対応する操作がなかったりした場合はアンケート内容を表示しない)ように構成されていることを特徴とする手段C−12に記載の遊技システム。
手段C−13によれば、アンケートに参加したくない遊技者の意思を尊重することができる。また、遊技者がアンケートに参加する意思がないのにもかかわらず、アンケート内容の表示に移行してしまい、ここで操作が行われなかったり、遊技者が質問内容を確認することなく入力手段を連打する等して本心とは異なる選択をしたりすること等に起因して、アンケート結果の正確さが著しく低下してしまうといった事態を抑制することができる。
手段C−14.前記遊技情報記憶手段には、当該遊技情報記憶手段に対して遊技者個人の前記遊技情報の蓄積を開始するための操作が行われてから、前記遊技情報及び前記選択情報を含む前記符号情報を前記表示手段に表示するまでの間における前記遊技情報のみが記憶されることを特徴とする手段C−5乃至C−13のいずれかに記載の遊技システム。
手段B−14によれば、遊技機における遊技情報のデータ記憶容量を極力抑えることができる。
手段C−15.前記選択情報記憶手段には、前記遊技情報記憶手段に対して遊技者個人の前記遊技情報の蓄積を開始するための操作が行われてから、前記遊技情報及び前記選択情報を含む前記符号情報を前記表示手段に表示するまでの間だけでなく、それ以外の期間における前記選択情報についても記憶されることを特徴とする手段C−5乃至C−14のいずれかに記載の遊技システム。
手段C−15によれば、データを送ってくれた遊技者の分以外の選択情報もついでに送られるようになっている。これにより、サーバにおいてより多くの選択情報を得ることができる。尚、遊技者個人の選択情報を別途記憶しない構成の場合には、特定の遊技者の選択情報をぼかすことができ、個人の趣味・嗜好が知らない間に浮き彫りにされてしまう(遊技者にそのことが知れて気分を害されてしまう)といった事態を抑制することができる。
手段C−16.前記遊技情報記憶手段の記憶内容は、前記遊技情報及び前記選択情報を含む前記符号情報が前記表示手段に表示された場合に消去されるのに対し、前記選択情報記憶手段の記憶内容は、前記遊技情報記憶手段の記憶内容が消去された後も残されることを特徴とする手段C−15に記載の遊技システム。
手段C−16によれば、遊技機における遊技情報のデータ記憶容量を極力抑えつつ、サーバに対してより多くの選択情報を送る(他の遊技者分の選択情報をもまとめて送る)ことが可能となる。さらに、例えば、符号情報を表示手段に表示させた場合に選択情報記憶手段の記憶内容が消去されるような構成の場合、例えば、遊技者が遊技の終了時に遊技機の表示手段において符号情報を表示させたが、該符号情報を読み取ってサーバに送信するといった行為を行わなかった場合において、該遊技者の選択情報はサーバに送られることなく、かつ、遊技機側にも残らなくなってしまう。これに対し、本手段によれば、符号情報を表示した後も選択情報記憶手段の記憶内容は残されるため、他の遊技者によってサーバに送ってもらう可能性が残される。従って、より多くの選択情報を得るといった作用効果が一層確実に奏される。
手段D−1.前記符号情報は、携帯通信端末で読み取られると、携帯通信端末においてURI形式の文字列情報に変換され、少なくとも一部の前記遊技情報及び前記選択情報に関しては、対応する文字列同士の間で並ぶ順番が定められているとともに、前記各遊技情報及び選択情報をそれぞれ示す文字列の間には、区切りの文字が介在するように設定されていることを特徴とする遊技機。
手段D−1によれば、遊技情報や選択情報を示す文字列が並ぶ順番と、区切りの(区切りを示す)文字とを決めておくことで、各情報を示す文字列の数を自由に変更することができる。これにより、情報量の少ないときには極力文字数を少なくすることができ、通信時間の低減(通信料の抑制)等を図ることができる。また、通信時間の低減(通信料の抑制)を図るべく、一度に送信するデータ量の上限を定めた場合、情報量の少ないときには極力文字数を切り詰めることで、より多くの(種類の)情報を送ることができる。これにより、より多くのホットな情報を得ることができる。
手段D−2.前記符号情報は、携帯通信端末で読み取られると、携帯通信端末においてURI形式の文字列情報に変換され、少なくとも一部の前記遊技情報及び前記選択情報に関しては、対応する文字列同士の間で並ぶ順番が定められているとともに、前記各遊技情報及び選択情報を示す文字列の冒頭には、前記遊技情報及び前記選択情報の冒頭であることを示す冒頭文字が介在し、
対応する前記遊技情報及び前記選択情報の蓄積記憶がなかった場合には、対応する前記冒頭文字のみが残されることを特徴とする遊技機。
手段D−2によれば、冒頭文字は結果的に各遊技情報及び選択情報をそれぞれ示す文字列の間に存在することとなるから、手段D−1の区切り文字を介在させた場合と同等の作用効果を奏することができる。また、対応する遊技情報及び選択情報の蓄積記憶がなかった場合、すなわち、例えば、所定条件の成立をカウントした値が遊技情報である場合において前記所定条件が一度も成立しなかった場合には、冒頭文字のみが残される、つまり、その後の順番の遊技情報または選択情報に対応する冒頭文字と連続することとなり、これによって、対応する遊技情報及び選択情報の蓄積記憶がないことをサーバ側で把握することが可能となる。従って、冒頭文字以外の文字列で、対応する遊技情報及び選択情報の蓄積記憶がないことを示す場合に比べ、文字数をより一層切り詰めることができる。
手段D−3.前記表示手段において所定の演出が導出されている状態において遊技者による操作が行われることで、前記所定の演出がスキップされる、或いは、異なる演出に変化する演出キャンセル操作手段が設けられ、前記演出キャンセル手段を操作して演出をキャンセルした場合の情報が前記選択情報として蓄積記憶されることを特徴とする手段D−1又はD−2に記載の遊技機。
手段D−3によれば、例えば、表示手段において表示等される演出が、遊技者にとって好ましい印象を受けないような場合や、期待を大きくかけすぎてドキドキして見ていられない場合等において、遊技者がストレスを受けるといった事態を防止したり、かかるキャンセル機能を使用して新たな楽しみを見出したりすることができる。また、演出キャンセル操作手段による演出キャンセル機能を使用したことを示す情報が蓄積記憶され、携帯通信端末を介して、サーバに送信される。このため、遊技機の開発の参考にしたり、次回以降のモバイル連動遊技に反映させたりすることができる。尚、この設定は遊技者の意思で元に戻せるように構成することが好ましい。
手段D−4.携帯通信端末からサーバに対して位置情報が送られるとともに、サーバから当該位置情報に応じたパスワードが発行され、当該パスワードが遊技機に入力された場合、位置情報に対応するご当地演出を実行可能となることを特徴とする手段D−1乃至D−3のいずれかに記載の遊技機。
手段D−4によれば、モバイル連動遊技を行うとご当地演出を導出させることが可能となる。このため、モバイル連動遊技をより興味深いものとし、モバイル連動遊技への参加を促すことができる。尚、前回遊技したご当地と、今回遊技したご当地とが同じ場合と異なる場合とで異なる演出が導出されるように構成してもよい。さらに、各ご当地で遊技を行った回数が蓄積記憶されて、この蓄積情報が遊技演出に反映されるように構成してもよい。
手段D−5.前記ご当地演出用のデータは、パスワードを入力したモバイル連動遊技に際してだけではなく、否モバイル連動遊技に際しても、導出され得ることを特徴とする手段D−1乃至D−4のいずれかに記載の遊技機。
手段D−5によれば、ご当地演出を楽しんでもらう機会を増やすことができる上、モバイル連動遊技への参加を促すことができる。尚、否モバイル連動遊技では、バイル連動遊技に比べ、ご当地演出用の発生の確率が低いこととしてもよい。また、モバイル連動遊技では、遊技者の意思でご当地演出用のデータを選択可能であるが、否モバイル連動遊技では、遊技者の意思には関係なくランダムでご当地演出用のデータが導出されることとしてもよい。これらの構成を採用することで、モバイル連動遊技への参加をより促す(否モバイル連動遊技でのご当地演出の発生をモバイル連動遊技参加への呼び水とする)ことができる。
手段D−6.遊技者の遊技開始時刻を示す情報、遊技時間を示す情報、及び、遊技終了時刻を示す情報のうち少なくとも1つを前記情報出力手段によって出力可能に構成され、
サーバにおいて蓄積された遊技者の遊技開始時刻を示す情報、遊技時間を示す情報、及び、遊技終了時刻を示す情報に基づいて設定されたパスワードが入力された場合、遊技の時間に関する演出を実行可能となることを特徴とする手段D−1乃至D−5のいずれかに記載の遊技機。
手段D−6によれば、モバイル連動遊技を行うと遊技の時間に関する演出を導出させることが可能となる。このため、モバイル連動遊技をより興味深いものとし、モバイル連動遊技への参加を促すことができる。
E.遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射装置によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、可変表示装置にて当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、近年の遊技機は、遊技に際しての単調感を抑制するべく、多様な演出が導出されるようになっている。しかしながら、遊技者には演出に対してもそれぞれ好みがあり、例えば、スペックやモチーフ等の大部分は気に入っているが、気に入らない演出があるとか、各演出の出現バランスが腑に落ちないとかの理由だけで、遊技を行う気が低下してしまい、中には、遊技を止めてしまうといったような遊技者もいる。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、遊技者に遊技をより堪能してもらうことのできる遊技機を提供することにある。
手段E−1.演出に関する複数の演出設定項目を遊技者が設定可能に構成され、
遊技者による前記演出設定項目の設定内容を記憶可能な設定記憶手段を備え、
前記遊技者による演出設定項目の設定内容を含む符号化された選択情報を入力可能に構成され、入力された前記選択情報のうち前記遊技者による演出設定項目の設定内容に関する情報が複合化されて前記設定記憶手段に記憶されることを特徴とする遊技機。
手段E−1によれば、演出に関する複数の演出設定項目に関し、遊技者による演出設定項目の設定内容を含む符号化された選択情報(例えばパスワード等)を遊技機に入力することで、遊技機の外部で行った設定や、以前の遊技に際して遊技機で行った設定を、今回の遊技に反映させることができる。このため、同じ設定を何度も一からやり直さなくて済み、利便性の向上等を図ることができる。また、遊技者は、自分好みの演出にすることができ、遊技をより快適かつより魅力的なものとすることができる。従って、例えば、スペックやモチーフ(コンセプト)等の大部分は気に入っているが、気に入らない演出があるとか、各演出の出現バランスが腑に落ちないとかの理由だけで、遊技を止めてしまう(2度とやらない等)といった事態を抑制することができ、遊技者に遊技機をより堪能してもらうことができる。
尚、「前記演出設定項目には基準(オリジナル)の設定があり、遊技者による前記演出設定項目の設定が行われていない場合には、基準の設定が行われること」としてもよい。また、「遊技者の操作によって、前記演出設定項目の設定をリセットすることのできるリセット手段を備え、リセット操作が行われた場合、前記演出設定項目に関して基準の設定が行われること」としてもよい。加えて、リセット操作が行われた場合には、前記設定記憶手段の記憶が消去されるように構成してもよいし、リセット操作では消去されずに、上書きや電源オフで消去されるように構成してもよい。
手段E−2.遊技者が操作する携帯通信端末を介して、該遊技者の遊技に関する遊技経歴情報(例えば、遊技に際して行われる抽選に関する情報である遊技情報や、遊技者の操作可能な操作手段への操作による選択に関する情報である選択情報等)をサーバに伝送可能な遊技機において、
前記選択情報は、サーバにおいて発行され、(遊技者によってサーバ上で設定された)前記演出設定項目の設定内容を含むパスワードであることを特徴とする手段E−1に記載の遊技機。
手段E−2によれば、携帯通信端末及びサーバを利用した遊技(モバイル連動遊技)を行うために遊技機にパスワードを入力することで、(既に遊技者による演出設定項目の設定が行われているのであれば、)付随的に遊技者の演出設定項目の設定を遊技機に設定することができる。従って、比較的スムースに遊技機の演出に関する設定変更を行うことができる。
また、演出設定項目の設定内容はサーバを介して遊技機に入力されることとなる。このため、サーバにおいては、遊技者全体の演出設定項目の設定内容を把握することができる。従って、設定内容を公開したり、設定内容の情報交換(人気投票等)を行ったりすることができ、情報共有等を行うことによって、遊技機を中心とする遊技体系(モバイル連動遊技)をより堪能することができる。さらには、遊技機メーカー側で遊技者全体の好み(動向)等を把握することができ、遊技機開発に生かすことができる。
尚、「前記パスワードには、少なくとも遊技経歴情報に基づく情報が含まれること」としてもよい。また、「前記演出設定項目は、遊技者によってサーバ上で設定可能に構成されていること」としてもよい。
手段E−3.日時を計測可能な日時計測手段を備え、
期間情報を含むパスワードが入力された場合、前記日時計測手段を参酌して対応する処理が行われることを特徴とする手段E−2に記載の遊技機。
サーバ側だけで期間を限定するとした場合、配信期間は限定されるものの、遊技機で対応演出を出現させる期間を限定することはできない。つまり、パスワードを入手しておけば、以降、遊技機においていつでも対応する演出を導出させることができてしまう。これに対し、本手段E−3のように、日時計測手段を備えることで、対応する演出を導出可能な期間を限定することができる。従って、限定された期間に遊技を行っておこうという意欲を向上させることができる。
手段E−4.少なくとも前記演出設定項目に関する演出が行われた場合に、当該演出に対する好き嫌いの印象を入力可能な好悪入力手段と、
前記好悪入力手段の操作による前記好き嫌いに関する好悪情報を蓄積記憶可能な好悪情報記憶手段とを備え、
前記好悪情報記憶手段に蓄積記憶された好悪情報を前記演出設定項目の設定内容に反映可能に構成されていることを特徴とする手段E−1乃至E−3のいずれかに記載の遊技機。
手段E−4によれば、実際に遊技を行い、演出設定項目に関する演出を体感してみて、その演出に対する好き嫌いの印象を遊技機に入力して反映させていくことができる。従って、遊技者の希望により近い設定を行うことができ、遊技者により気分良く遊技してもらうことができる。
尚、所定の抽選の結果を停止態様にて教示する識別情報の変動表示、又は、それに対応する表示が行われる識別情報表示手段と、前記識別情報表示手段とは別に設けられたサブ表示手段とを備え、前記好悪情報に関する表示は、前記サブ表示手段において行われることとしてもよい。この場合、識別情報表示手段において、例えば、好悪入力手段への入力をガイダンスする表示等が行われることで、識別情報の変動表示(又はそれに対応する表示)が視認し難くなってしまうといった事態を回避することができる。
手段E−5.遊技者が操作する携帯通信端末を介して、該遊技者の遊技に関する遊技経歴情報をサーバに伝送可能な遊技機において、
前記遊技経歴情報を蓄積記憶可能な蓄積記憶手段と、
前記蓄積記憶手段に蓄積記憶されている前記遊技経歴情報を符号化して出力可能(例えば、2次元コード化して表示手段に出力可能)な情報出力手段とを備え、
前記情報出力手段は、前記好悪情報記憶手段に蓄積記憶された好悪情報を、前記蓄積記憶手段に蓄積記憶された前記遊技経歴情報とともに符号化して出力可能に構成され、
前記好悪情報に基づいてサーバで変更された前記演出設定項目の設定内容を含み、前記サーバで発行された前記選択情報としてのパスワードを入力することで、前記好悪情報が反映された前記演出設定項目の設定内容が前記設定記憶手段に記憶されることを特徴とする手段E−4に記載の遊技機。
手段E−5によれば、モバイル連動遊技を行うだけで、好悪情報を反映させつつ、比較的スムースに遊技機の演出に関する設定変更を行うことができる。
尚、前記好悪情報記憶手段に蓄積記憶された好悪情報に基づいて、サーバを介さずとも、前記設定記憶手段に記憶されている前記演出設定項目の設定内容を変更可能に構成してもよい。この場合、好悪情報を遊技機内で即座に反映させることができ、遊技者にその日のその後の遊技をより気分よく行ってもらうことができる。
尚「遊技者から視認可能な位置に設けられ、画像オブジェクトを表示可能な表示手段と、前記表示手段において、サーバのアドレス情報、前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶されている遊技情報、及び、前記選択情報記憶手段に蓄積記憶されている選択情報のうち、少なくともサーバのアドレス情報を含み、携帯通信端末で読み取り可能な符号情報を表示させる情報出力手段とを備えていること」としてもよい。
手段E−6.サーバで発行され、前記演出設定項目の設定内容を含み、前記遊技経歴情報に基づく情報を含まないパスワード(例えば、演出設定項目の設定内容のみを示すパスワードや、演出設定項目の設定内容及び遊技機の機種を特定する情報のみを示すパスワードや、演出設定項目の設定内容及びパスワード発行日時(この場合は同じ設定を実施するためのパスワードでもワードが異なる)等)を入力可能に構成されていることを特徴とする手段E−5に記載の遊技機。
サーバで発行されるパスワードに遊技者個人の情報が含まれる場合には、他人がかかるパスワードを使用するわけにはいかない。この点、手段E−6によれば、演出設定項目の設定内容を含み、遊技経歴情報に基づく情報を含まない(演出設定項目の設定内容のみの)パスワードをサーバに発行させて、そのパスワードを遊技機に入力し、パスワードに含まれる演出設定項目の設定内容を設定記憶手段に記憶する等の対応処理を実行することができる。このため、サーバ上等で気に入った演出設定を見つけた場合に、対応するパスワードをメモしておけば、誰でも簡単に(演出設定項目を1つ1つ気に入った設定に合わせて設定していかなくても済み)その演出設定での遊技を行うことができる。従って、遊技者の好みに応じて演出を変更できるといった遊技性をより気軽に堪能することができる(モバイル連動遊技を行っていない遊技者であっても、自分好みの演出設定での遊技を堪能することができる。)。また、他人が設定した複数の演出設定項目の組み合わせを比較的簡単に試すことができることから、自分に合った演出設定を見つけ易くすることができる。
尚、サーバにおいて、演出設定のランキングが発表され、その上位の演出設定と、対応するパスワード(遊技経歴情報に基づく情報は含まない)とが公開されることとしてもよい。この場合、多くの遊技者が面白いと感じた演出設定をもっと多くの遊技者に楽しんでもらうことができる。
手段E−7.前記演出設定項目の設定でランダムを選択可能に構成され、
ランダムに設定された設定内容が前記設定記憶手段に記憶されることを特徴とする手段E−1乃至E−6のいずれかに記載の遊技機。
手段E−7によれば、オリジナルからの変化は欲しいが、特に望む設定がない、或いは、設定内容を自分では知りたくないといった遊技者の要望にも応えることができる。
尚、上記手段A−6のようなモバイル連動遊技が行われる場合であって、サーバ上で遊技者による演出設定項目の設定が行われ、サーバ側においても遊技者による前記演出設定項目の設定内容を記憶可能なサーバ側設定記憶手段が設けられる構成において、遊技者が演出設定項目の設定でランダムを選択した場合、ランダムから設定を変更しなければ、ランダムに設定され続ける(サーバ側設定記憶手段のランダムの設定が変更されない)こととしてもよいし、サーバが、携帯通信端末を介して、設定記憶手段に記憶された演出設定項目の設定内容の情報を受けることで、それに応じてサーバ側設定記憶手段の記憶(設定内容)が変更されることとしてもよい。
尚、「前記演出設定項目の設定をランダムで行う場合の選択範囲を指定可能に構成されていること」としてもよい。この場合、例えば、所定の演出の出現率等に関し、自分の好みの演出設定となるようにある程度の限定を行いたいが、設定値そのものは知りたくないといった遊技者の要望にも応えることができる。
手段E−8.所定の抽選の結果を停止態様にて教示する識別情報の変動表示、又は、当該識別情報の変動表示に対応するサブ識別情報の変動表示が行われる識別情報表示手段を備え、
1回の変動表示中に導出される演出の組合わせの可否の設定を実行可能に構成されていることを特徴とする手段E−1乃至E−7のいずれかに記載の遊技機。
近年の変動表示の演出は、複数の演出が組み合わさって(連なって)導出されるようになっているが、演出がどんどん複合していくことで、1回の変動表示が長時間化する場合があり、これに辟易する遊技者も少なくない。また、ほぼ同じ意義を有する演出が重複出現する場合もある。これに対し、手段E−8によれば、遊技者が1回の変動表示において複合する演出の組合わせを限定可能とすることにより、かかる懸念を払拭することができる。尚、所定時間の演出を短縮したバージョンの演出を導出可能に構成し、遊技者が選択可能に構成してもよい。
手段E−9.遊技者が選択した前記演出設定項目の組合わせによって、単独では設定することのできない特殊演出を導出可能に構成されていることを特徴とする手段E−1乃至E−8のいずれかに記載の遊技機。
手段E−9によれば、演出設定項目の設定により興味を抱かせることができ、遊技に対するモチベーションの維持に繋げることができる。例えば、A演出と、B演出と、C演出とがあり、A〜C演出がいずれも行われるように設定すると、A〜C演出がそのまま導出されるだけだが、A演出及びB演出のみが行われるように設定すると、設定にはなかったD演出も導出されるようになる、といった構成を採用する場合、隠れた演出を導出させる等の宝探しに似た楽しみを付与することができる。
F.遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射装置によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、当たり状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、可変表示装置にて抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
また、遊技機には、予め定められた所定量の遊技を行ったり、規定された一定の期間内に対象の演出や遊技状態を発生させたりするといった条件を達成するといった遊技経験に応じて演出が変化するものもある。
しかしながら、条件の達成に伴って付与される演出状態を堪能する機会を早く得たいと思っている遊技者であっても、達成条件をクリアするまでにあと少しとなったことに気付かずに遊技を止めてしまい、前記機会が次回以降の遊技に持ち越されてしまう等といった事態を招くことが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、遊技経験に応じて付与される演出状態を堪能してもらうための利便性の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
手段F−1.遊技に関する情報である遊技情報を記憶可能な遊技情報記憶手段を備え、
前記遊技情報記憶手段に記憶された特定の遊技情報の記憶状況に応じて、選択される演出に変化が生じる特定演出状態に移行させる構成であって、
前記特定演出状態に移行させるための状態移行条件(ミッション)が設定され、
状態移行条件の達成が近くなった場合に教示を行う達成間近教示手段を備えていることを特徴とする遊技機。
手段F−1によれば、状態移行条件(以下、ミッションと言う)の達成が近づいた状態であっても、遊技者がそれに気付かずに遊技を止めてしまうといった事態を回避することができる。従って、ミッションを達成することで得られる新たな演出状態(特定演出状態)を堪能したい遊技者は、遊技をしばし継続してミッションを達成するといった選択を行うことができる。このため、ミッションを達成することで得られる演出状態を目当てにして遊技をしている遊技者にとって、達成まであと一歩のところまで来ていたがそこでやめてしまって、特典である演出状態を堪能することが次回以降に持ち越されてしまう、或いは、次回にまた一からやり直さなければならないといった事態になってしまうことを自身の判断で回避することができる。結果として、後になって、ミッション達成まであと一歩のところで遊技を止めてしまったという情報を知って悔しい思いをするといった事態を回避できるとともに、遊技者自身の猶予時間や遊技ホールの営業時間等を加味して、ミッション達成を今回にするか次回にするか等の遊技に関する予定を立て易くなり、遊技経験(達成済みミッション)に応じて付与される演出状態を堪能してもらうための利便性の向上等を図ることができる。
手段F−2.前記遊技情報記憶手段は、前記特定の遊技情報としてのカウント遊技情報をカウントする遊技情報カウント手段を備え、
前記状態移行条件には、前記遊技情報カウント手段においてカウントされた前記カウント遊技情報が規定回数実行されたことに応じて達成されるカウント系ミッションがあり、
前記規定回数までの残り回数が予め定められた許容値未満となった場合に、前記達成間近教示手段が、前記状態移行条件の達成が近くなったことを教示することを特徴とする手段F−1に記載の遊技機。
尚、規定回数は一定ではなく、抽選によってある程度の範囲の中からランダムに選択されることとしてもよい。すなわち、第1演出状態→第2演出状態になるまでに、ある遊技者は5回でよかったものが、別の遊技者は6回必要になるといった具合である。当該構成を採用する場合には、演出性の向上を図ることができる。また、ミッション達成条件が成立した場合であっても、かかる規定回数の選択可能範囲内において、ミッション達成を先延ばしにしてもよい。例えば、遊技者にとって有利な状態となる特別遊技状態の発生回数をカウントする場合であって、特別遊技状態の種別が複数存在する場合、どの種別の特別遊技状態が発生しても発生回数としてカウントはされるものの、比較的特典の少ない特別遊技状態が発生することでミッション達成条件が成立した場合には、規定回数の選択可能範囲内において、ミッション達成にすることなく、比較的特典の多い特別遊技状態が発生した場合、又は、比較的特典の少ない特別遊技状態が発生した場合でもそれ以上待つと規定回数の選択可能範囲を超えてしまう場合に、ミッション達成となること(例えば、大々的にミッション達成の演出を行う)としてもよい。この場合、ミッションの達成感を増幅させることができる。
手段F−3.前記規定回数までの残り回数が予め定められた許容値未満となった場合に、前記達成間近教示手段が、前記規定回数に至るまでの残り回数を教示することを特徴とする手段F−2に記載の遊技機。
手段F−3によれば、例えば、カウント系ミッション達成まで残り10回以内(或いは、15回〜10回のうちランダムで設定)になると特定の演出が行われる等するものに比べて、ミッション達成までの回数を明確に把握することができる。
手段F−4.所定条件の成立を契機として行われる抽選にて当選した場合に、前記遊技情報カウント手段においてカウントされる前記カウント遊技情報に対応するカウント系ミッションに関し、
前記達成間近教示手段は、達成可能なカウント系ミッションを教示するとともに、カウント系ミッション達成への期待度を示唆する演出を行うことを特徴とする手段F−2又はF−3に記載の遊技機。
手段F−4によれば、何のミッション達成がかかっているかを把握するとともに、そのミッション達成期待度がどれ程かを示唆するといった新たな演出を堪能することができる。
手段F−5.前記遊技情報記憶手段は、前記特定の遊技情報としての限定遊技情報を記憶する限定系達成情報記憶手段を備え、
前記状態移行条件には、予め定められた規定の時間内において、対象の前記限定遊技情報が前記限定系達成情報記憶手段に記憶されたことに応じて達成される限定系ミッションがあり、
前記予め定められた規定状態となった場合に、前記達成間近教示手段が、前記対象とされる前記限定遊技情報(を前記限定系達成情報記憶手段に記憶させるために必要な条件)を教示することを特徴とする手段F−1乃至F−4のいずれかに記載の遊技機。
手段F−5によれば、限定系ミッションを達成するチャンスが訪れていることを把握することができ、当該チャンスを利用するか否かを遊技者自身で選択することができる。尚、達成間近教示手段は、限定系ミッション達成への期待度を示唆する演出を行うこととしてもよい。
手段F−6.前記規定状態となるまでの残り時間が予め定められた許容値未満となった場合に、前記達成間近教示手段が、前記規定状態に至るまでの残り時間を教示することを特徴とする手段F−5に記載の遊技機。
手段F−6によれば、限定系ミッションを達成するチャンスがあと少し待てば訪れることを把握することができる。
手段F−7.前記達成間近教示手段は表示部を備え、
達成が近くなった状態移行条件のリストを表示可能に構成されていることを特徴とする手段F−1乃至F−6のいずれかに記載の遊技機。
手段F−7によれば、落ち着いてより確実に達成が近くなったミッションを確認することができる。この場合、複数のミッションの達成が近い場合等に把握が難くなるといった事態を防止することができる。
尚、所定条件の成立に基づいて行われる抽選の結果を教示するための変動表示が行われる可変表示手段の表示部とは別に、前記達成間近教示手段は表示部を備えていることとしてもよい。この場合、例えば、ミッション用の表示を可変表示手段に表示することで、抽選の結果に関するものであると勘違いされてしまうといった事態を抑止することができる。
手段F−8.遊技者が操作する携帯通信端末を介して、該遊技者の遊技に関する情報をサーバに伝送可能な遊技機において、
遊技者から視認可能な位置に設けられ、画像オブジェクトを表示可能な表示手段と、
前記表示手段において、サーバのアドレス情報、及び、前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報のうち、少なくともサーバのアドレス情報を含み、携帯通信端末で読み取り可能な符号情報を表示させる情報出力手段と、
遊技者の操作により情報の入力が可能な入力手段とを備え、
前記遊技情報記憶手段は、前記入力手段を用いてサーバで発行されるパスワードが入力されてから、前記遊技情報を含む前記符号情報を前記表示手段に表示するまでの間のモバイル連動遊技状態において、前記遊技情報記憶手段に対して遊技者個人の前記遊技情報が記憶可能に構成されることを特徴とする手段F−1乃至F−7のいずれかに記載の遊技機。
手段F−9.前記カウント遊技情報には、モバイル連動遊技の終了時において、前記情報出力手段により、モバイル連動遊技中に前記遊技情報カウント手段でカウントされたカウント値を含む情報が、前記表示手段に表示される前記符号情報に含められる第1カウント情報と、含められない第2カウント情報とがあり、
前記達成間近教示手段は、少なくとも前記第2カウント情報に関する前記カウント系ミッションに関しての教示を行うことを特徴とする手段F−2及びF−8の記載を含む遊技機。
第2カウント情報に対応するカウント系ミッションに関しては、モバイル連動遊技を一旦止めてしまうと、1からカウントし直しとなってしまう。このため、手段F−9のように、達成間近教示手段での教示を第2カウント情報に対応するカウント系ミッションに適用させることで、ミッション達成まであと少しのところで遊技を止めてしまうことで、ミッション達成までの道のりがより遠くなってしまうことを防止することができるといった作用効果がより顕著に奏されることとなる。
尚、第2カウント情報に関するカウント系ミッションはモバイル連動遊技を止めると今回の遊技のカウント分が消えてしまうということの説明を導出可能に構成してもよい。つまり、ミッション達成を目標とする遊技者が遊技を止めるか否かの判断が付き易くなり、利便性を向上させることができる。
ちなみに、モバイル連動遊技を行わない遊技者に関しては、第2カウント情報に関するカウント系ミッションだけでなく、第1カウント情報に関するカウント系ミッションについても、今回の遊技情報をサーバに記憶させて、次回の遊技に際して、前回の遊技情報を反映させることができないため、モバイル連動遊技を行う場合の第2カウント情報に関するカウント系ミッションに適用する場合と同様に、ミッション達成までの道のりがより遠くなってしまうことを防止することができるといった作用効果がより顕著に奏されることとなる。
尚、第2カウント情報に関するカウント系ミッションとしては、例えば、1回のモバイル連動遊技において、遊技者にとって有利な所定の特別遊技状態を所定回発生させること(確変大当たりでの初当たり10回、通常大当たり連続5回等)、1回のモバイル連動遊技において、或いは、特別遊技状態を発生させるか否かの抽選の結果を表示するための変動表示を所定回数行う間に、所定の演出を所定回数以上発生させること(変動表示100回以内にリーチ状態を10回以上発生させる、所定のサブキャラが出現する変動表示を3連続で発生させる等)、自力での特別遊技状態終了後に707回転〜777回転の変動表示で大当たりすること等が挙げられる。
手段F−10.モバイル連動遊技を終了させる操作を行った場合に、前記表示手段に前記符号情報を表示する前の段階で、達成が近くなっている前記状態移行条件を教示可能に構成されていることを特徴とする手段F−8又はF−9に記載の遊技機。
手段F−10によれば、モバイル連動遊技を終了させる場合に、達成が近くなっているミッションを確認することができるため、ミッションに関して今回のモバイル連動遊技開始時当初の目標を思わず失念し、意図せずにモバイル連動遊技を終了させてしまうといった事態を防止することができる。
尚、モバイル連動遊技を終了させる操作を行った場合に、達成が近くなっているミッションを教示が必ず教示される(教示させないとモバイル連動遊技を終了させることができない)ように構成してもよい。この場合、本手段の作用効果が一層確実に奏される。さらに、達成が近くなっているミッションが教示された状態から、モバイル連動遊技を終了させることなく、モバイル連動遊技に戻ることができることとしてもよい。また、達成間近教示手段によるミッション達成が近くなっていることの教示は、当該モバイル連動遊技の終了時に行うだけでもよい。
G.遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射装置によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、当たり状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、可変表示装置にて抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
また、遊技機が設置される遊技ホール等には、複数台の遊技機を横並びで(高さや前面の位置を揃え、左右方向においては隣接する遊技機との間に遊技価値を供給可能とする等の台間装置が設けられる等の好適な間隔で)設置可能な島設備が設けられている。一般に、同一機種の遊技機が複数台導入される場合には、同一機種の遊技機が同一の島設備にまとめて設置される傾向にある。さらに、近年では、島設備に設置された同一機種の複数台の遊技機において、いずれも同じ時刻に同じ演出(一斉演出)を開始させるものがある。
ところで、かかる一斉演出は、現状では同じ動画等を鑑賞することにとどまっており、かかる一斉演出を利用して遊技性をより一層向上させることが期待されている。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、複数台の遊技機で同時に行われる演出を利用して遊技性をより一層向上させることのできる遊技機を提供することにある。
手段G−1.特定演出を実行する特定演出実行手段と、
前記特定演出の実行期間内において、特定条件が達成されたことを検知する達成検知手段と、
前記特定条件が達成されたことを記憶する達成記憶手段と、
前記特定演出の開始からどれだけはやく前記特定条件を達成したのかを示す(指標となる)値を記憶可能なはやさ記憶手段とを備える遊技機において、
前記はやさ記憶手段の記憶に関する情報、及び、遊技者を特定可能な遊技者情報を含む情報を遊技機の外部に出力可能な情報出力手段を備えていることを特徴とする遊技機。
手段G−1によれば、特定演出の開始からどれだけはやく特定条件を達成したのかを示す指標となる値を記憶可能なはやさ記憶手段の記憶に関する情報、及び、遊技者を特定可能な遊技者情報を含む情報を遊技機の外部に出力可能な情報出力手段を備えることで、遊技者の特定演出の結果を集計することが可能となる。このため、同一機種の複数台の遊技機で一斉に特定演出を開始させる場合に、「特定演出を体験した遊技者のうち誰が特定条件をいち早く達成したのかを競う」といった新たな遊技性を付与することができる。従って、複数台の遊技機で同時に行われる特定演出を利用して遊技性をより一層向上させることができる。
尚、一般に、遊技機が設置される遊技ホールにおいては、遊技機の効率的・機能的なレイアウトとするべく、複数台の遊技機を設置可能な島設備が設けられており、スペース効率の向上、機能的な動線の確保、防犯・サービス向上のための視認性の向上、遊技機に関わる付帯設備等の共用化、管理面の向上等が図られている。また、近年の島設備には、当該島設備に設置された複数台の遊技機の電源を一斉にオンにすることのできる装置(集中電源)が設けられており、本手段G−1の作用等は、かかる装置を前提としたものである。
尚、「前記特定演出の開始からどれだけはやく前記特定条件を達成したのかを示す値」としては、「特定演出の開始から特定条件の達成までに要した時間を示す値」や、特定条件の達成が所定の抽選における当選に設定されている場合には、「特定演出の開始から特定条件の達成までに行った抽選の回数を示す値」等が挙げられる。
手段G−2.遊技に関する情報である遊技情報を記憶可能な遊技情報記憶手段と、
遊技者の操作により情報の入力が可能な入力手段とを備え、
サーバとの間で情報交換を実行可能な遊技機において、
サーバから提供される情報が前記入力手段により入力されることによって、前回の特定演出の結果に基づく設定が、今回の遊技(の特定演出)において反映可能に構成されていることを特徴とする手段G−1に記載の遊技機。
手段G−2によれば、前回の特定演出の結果(例えば、遊技者から送られてきたはやさ記憶手段の記憶に関する情報に基づいてサーバ側で相対的に判断される)に基づく設定が、次回の遊技(の特定演出)に反映されることから、特定演出に対してより強い興味を抱かせることができる。また、前回の特定演出の結果に基づく設定を反映させていくためには、遊技機とサーバとの間で情報交換をする遊技(モバイル連動遊技)に参加する必要があることから、結果的に、モバイル連動遊技に参加してもらう機会を増やすことができる。これにより、サーバを管理・運営する遊技機メーカーでは、遊技機の開発資料となる遊技情報をより多く得ることができる。
尚、「前回の特定演出の結果に基づく設定」とは、機種毎に適宜設定可能なものであって、例えば、前回の特定演出に際して特定条件を一番に達成した遊技者に対し、次回の特定演出における特定条件の種別、バックミュージック、所定の表示装置における主な登場キャラクタ、(所定の操作手段を操作した際等の)効果音、及び、次回の特定演出に冠するネームを設定できる権利が付与され、最後に特定条件を達成した遊技者に対し、次回の特定演出に際して所定の表示装置に登場するサブキャラクタを設定できる権利が付与され、当該対象となる遊技者によって上記設定がなされた場合に、かかる設定を示す情報が、サーバから提供される情報に含まれ、当該情報を遊技機に入力することで、対象の遊技者による設定が、今回の特定演出に反映されるように構成してもよい。また、遊技者(の意思)による設定が反映されるような構成に限定されるものではなく、例えば、前回の特定演出に際して特定条件を一番に達成した遊技者のこれまでの遊技記録等に応じてサーバが次回の特定演出に関する設定を行い、かかる設定を示す情報が、サーバから提供する情報に含まれるように構成してもよい。さらに、所定の遊技者の設定が、別の遊技者の遊技に反映されるように構成されていなくてもよく、例えば、遊技者が予め設定したタイムよりも速いタイムで特定条件を達成した場合に、当該遊技者の次回の遊技に際して、当該遊技者の設定が反映される(タイムに応じて反映される項目の対象や数が変化するものでもよい)ような構成としてもよい。
尚、一般的なモバイル連動遊技としては、遊技者が操作する携帯通信端末を介して、遊技機とサーバとの間で情報交換可能な遊技システムを利用したものが挙げられる。また、例えば、「遊技者から視認可能な位置に設けられ、画像オブジェクトを表示可能な表示手段を備え、前記情報出力手段は、前記表示手段において、サーバのアドレス情報、前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報、前記はやさ記憶手段の記憶に関する情報、及び、遊技者を特定可能な遊技者情報を含み、携帯通信端末で読み取り可能な符号情報を表示させる情報出力手段とを備えること」としてもよい。さらに、「前記遊技情報記憶手段には、前記入力手段を用いてサーバで発行されるパスワードが入力されてから、前記遊技情報を含む前記符号情報を前記表示手段に表示するまでの間のモバイル連動遊技状態において、前記遊技情報記憶手段に対して遊技者個人の前記遊技情報が記憶可能に構成されること」としてもよい。
手段G−3.前記はやさ記憶手段の記憶に関する情報に応じて、次回の特定演出に関する設定の決定権が付与され、
前記次回の特定演出に関する設定が決定権者により行われた後においては、サーバから当該設定を反映した情報が提供される構成であって、
サーバから提供される情報が前記入力手段により入力されることによって、前記決定権者による特定演出に関する設定が、今回の遊技の特定演出において反映されることを特徴とする手段G−2に記載の遊技機。
G−3によれば、次回の特定演出に関する設定の決定権が付与された場合には、自分の遊技のみならず、他人の遊技にも影響を与えることとなる。このため、特定演出の価値を飛躍的に高めることができ、特定演出への興味や参加意欲をより一層高めることができる。また、決定権者による設定は、特定演出に関するものだけにとどめてあることから、他の遊技者の設定によって、自分の遊技を何もかも左右されてしまうといった事態を回避することができる。
手段G−4.前記特定演出を開始する場合に、サーバから提供された情報が前記入力手段により入力されているか否かを判別する入力有無判別手段を備え、
前記入力有無判別手段によって肯定判別された場合には、前記特定演出を実行し、
前記入力有無判別手段によって否定判別された場合には、前記特定演出を実行しないことを特徴とする手段G−3に記載の遊技機。
手段G−4によれば、島設備に配置された複数台の遊技機においてばらばらの特定演出が導出されてしまうことを回避することができる。従って、複数台の遊技機で一斉に特定演出を行うことによる一体感が消失してしまうといった事態を防止することができる。また、モバイル連動遊技への参加を促すことができる。
手段G−5.前記特定演出を開始する場合に、サーバから提供された情報が前記入力手段により入力されているか否かを判別する入力有無判別手段を備え、
前記入力有無判別手段によって否定判別された場合には、前記特定演出の実行期間における音量が小さくなる、無音になる、或いは、効果音だけとされるように構成されていることを特徴とする手段G−3又はG−4に記載の遊技機。
手段G−5によれば、モバイル連動遊技に参加していない場合には、特定演出の実行期間における音量が低下したり、出力音が限定されたりする。このため、モバイル連動遊技に参加している遊技者の特定演出を阻害してしまうことを回避することができる。また、モバイル連動遊技への参加を促すことができる。
手段G−6.次回の特定演出に関する設定の決定権を得られなかった前記特定演出の回数を記憶する残念回数記憶手段を備え、
前記残念回数記憶手段に記憶されている回数が規定回数以上となった場合には、前記規定回数未満の場合に比べ、前記特定条件が達成される確率が高く設定されることを特徴とする手段G−3乃至G−5のいずれかに記載の遊技機。
手段G−6によれば、遊技をより多く行うことで特定条件を達成し易くなることから、特定条件の達成を最初から諦めてしまうといったことを抑制することができ、特定演出に対して前向きに取り組んでもらうことができる。また、遊技をたくさん行っている遊技者の方が特定条件の達成に関して有利になるため、遊技をたくさんやっていてよかったという気持ちになってもらうことができ、ひいては、遊技機に愛着を感じてもらうことができる。尚、「次回の特定演出に関する設定の決定権を得られた場合には、前記残念回数記憶手段の記憶がリセットされること」としてもよい。
手段G−7.所定条件の成立を契機として、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行う当否抽選手段と、
識別情報を変動表示可能に構成され、識別情報の停止態様によって、当否抽選の結果を教示可能な可変表示手段とを備え、
前記可変表示手段において当否抽選にて当選したことが教示された場合に特別遊技状態が発生する構成であって、
前記特定演出の前記特定条件には、前記特別遊技状態の発生が教示されることが含まれ、
前記特定演出中においては、当否抽選にて否当選であることを教示する変動表示の変動時間が短縮されることを特徴とする手段G−1乃至G−6のいずれかに記載の遊技機。
手段G−7によれば、特定条件を達成する可能性を高めることができる。尚、変動表示が比較的長い時間に設定されるモードと、比較的短い時間に設定されるモードとがある場合であって、特定演出が行われる期間だけ、比較的長い時間に設定されるモードで行われる変動表示の変動時間に関する設定が、比較的短い時間に設定されるモードに近い、或いは、同じような内容で行われるように構成した場合、比較的長い時間に設定されるモードにおいて当否抽選の機会を増やすことができ、特定演出を達成する可能性を高めることができる。さらに、変動表示の長短に起因する特定演出の達成に関する不公平感を是正することができる。
手段G−8.所定条件の成立を契機として、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行う当否抽選手段と、
識別情報を変動表示可能に構成され、識別情報の停止態様によって、当否抽選の結果を教示可能な可変表示手段とを備え、
前記特定演出中において特別遊技状態の発生を教示するための変動表示が開始される場合に実行可能となる条件成立抽選にて当選した場合に、前記特定条件の達成となる構成であって、
当否抽選が第1確率で当選となる第1遊技状態と、当否抽選が前記第1確率よりも高い第2確率で当選となる第2遊技状態とがあり、
前記第1遊技状態において前記特定演出となり、当該特定演出において特別遊技状態の発生を教示するための変動表示が開始されたことで実行可能となった前記条件成立抽選での当選確率は、
前記第2遊技状態において前記特定演出となり、当該特定演出において特別遊技状態の発生を教示するための変動表示が開始されたことで実行可能となった前記条件成立抽選での当選確率よりも高く構成されていることを特徴とする手段G−1乃至G−7のいずれかに記載の遊技機。
手段G−8によれば、特定演出中において特別遊技状態の発生を教示するための変動表示が開始され難い状況では、され易い状況に比べ、条件成立抽選にて比較的当選し易いように構成されている。このため、特定演出開始時の状況の差異による不公平感を軽減させることができる。
手段G−9.遊技者が操作可能に設けられた操作手段を備え、
前記特定条件を達成させるか否かの条件成立抽選は、前記特定演出中の所定期間にて設定される操作有効期間における前記操作手段の操作を契機として行われ、
前記有効期間において前記条件成立抽選の契機としての前記操作手段の操作の回数には上限が設定され、
前記有効期間の開始から規定時間経過するまでの間に行われた前記操作手段の操作を契機とする前記条件成立抽選での当選確率は、
前記有効期間の開始から規定時間経過してから前記有効期間が終了するまでの間に行われた前記操作手段の操作を契機とする前記条件成立抽選での当選確率よりも低く構成されていることを特徴とする手段G−1乃至G−8のいずれかに記載の遊技機。
手段G−9によれば、有効期間における時間の経過と引き換えに、条件成立抽選での当選確率を高めることができる。つまり、特定演出で良い成績を収めるためにはできるだけ早く操作手段を操作して条件成立抽選にて当選する必要があるが、操作手段を操作するタイミングを遅らせることで条件成立抽選にて当選する確率が高まることから、成功する確率は比較的低いがより早い当選を目指して極力早いタイミングで操作手段を操作するのか、或いは、確実性を求めて慎重に高い確率での当選を目指して比較的遅いタイミングで操作手段を操作するのか等といった駆け引きを楽しむことができる。
尚、「所定条件の成立を契機として、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行う当否抽選手段と、識別情報を変動表示可能に構成され、識別情報の停止態様によって、当否抽選の結果を教示可能な可変表示手段と、遊技者が操作可能に設けられ、操作が行われることで前記可変表示手段における態様に変化を生じさせ得る操作手段とを備え、前記特定演出中において特別遊技状態の発生を教示するための変動表示が開始される場合に実行可能となる条件成立抽選にて当選した場合に、前記特定条件の達成となる構成であって、前記条件成立抽選は、前記特定演出中において特別遊技状態の発生を教示するための変動表示の開始後から、特別遊技状態が開始されるまでの間の所定期間にて設定される操作有効期間における前記操作手段の操作を契機として行われ、前記有効期間において前記条件成立抽選の契機としての前記操作手段の操作の回数には上限が設定され、前記有効期間の開始から規定時間経過するまでの間に行われた前記操作手段の操作を契機とする前記条件成立抽選での当選確率は、前記有効期間の開始から規定時間経過してから前記有効期間が終了するまでの間に行われた前記操作手段の操作を契機とする前記条件成立抽選での当選確率よりも低く構成されていること」としてもよい。
手段G−10.現在の時刻を把握するリアルタイム把握手段と、
電源がオンされたことを契機に計測を開始する計測手段と、
前記リアルタイム把握手段によって把握される時刻と、前記計測手段によって計測される時間とに基づいて、前記特定演出を開始するタイミングを設定する開始設定手段とを備えていることを特徴とするG−1乃至G−9のいずれかに記載の遊技機。
遊技機に搭載されるリアルタイム把握手段は、時間の経過とともに実際の時刻からずれてしまうことが懸念される。このため、リアルタイム把握手段を使用して特定演出のタイミングを一致させようとしても、ずれてしまうことが懸念される。これに対し、対象となる複数の遊技機の電源を一斉にオンにするとともに、各遊技機において電源がオンされてからの時間を計測する起動時間計測手段を使用した場合、特定演出を同時に開始させることができる。
しかしながら、単に、対象となる複数の遊技機の電源を一斉にオンにして、前記起動時間計測手段で電源オンからの時間を計測する構成だけでは、事実上、電源オンのタイミングを合わせることはできない別の遊技ホールとの間では、特定演出の開始タイミング(開始時刻)が大幅にずれることも懸念される。特に、A店で特定演出を行った後、B店に移動してB店で特定演出を行うといったこともできてしまう場合、特定演出を目当てにする遊技者が、A店で特定演出を行った後、B店に移動してB店で特定演出を行うことで、A店にとっては客の流出に繋がるため、トラブルの原因になるおそれがある。
これに対し、手段G−10によれば、リアルタイム把握手段によって、たとえリアルタイム把握手段で把握される時刻が実際の時刻とは少しずれていたとしても、少なくとも今何時頃であるかについて把握することが可能となる。また、電源がオンされたことを契機に計測を開始する計測手段を設けることによって、同時に電源がオンにされた遊技機間では、計測手段の計測時間が一致することから、特定演出を一斉に開始させることができる。このため、リアルタイム把握手段を使用して現在の時刻を把握し、だいたい予定時刻となったところで、計測手段の計測に基づくタイミングで特定演出を行うことにより、同時に電源がオンにされた遊技機との間で特定演出を同時に開始させるとともに、異なるタイミングで電源がオンにされた遊技機との間でも特定演出の開始タイミングの大幅なずれを防止することができる。従って、例えば、特定演出を目当てにする遊技者が、A店で特定演出を行った後、B店に移動してB店で特定演出を行うといった行為を事実上不可能とすることができ、特定演出の開始時間の時間差に起因する特定演出を目当てにした遊技者の流出を防止することができる。
また、例えば、リアルタイム把握手段がなく、電源オンから規定時間後に特定演出が行われるような構成の場合には、電源をオンした遊技ホール関係者しか特定演出が何時に行われるかを把握し得ないが、本手段では、遊技機製造時の設定に基づいて、遊技ホール関係者以外の者でも、特定演出が行われる日時を特定することが可能となる。すなわち、例えば、遊技機メーカーの運営するサーバや、遊技機において、今後の予定として、○月○日○時頃に(特定演出としての)○○ムービーが公開される等の告知を行うことも可能となる。かかる告知により、以降の特定演出を堪能してもらうチャンスを広げることができる。特に、時間まで特定できることから、特定演出を見に指定の日に遊技ホールに行ったが、既に特定演出が行われる時間を過ぎていたといった事態を抑制することができる。
さらに、例えば、リアルタイム把握手段のずれを修正可能に構成しなくても、異なるタイミングで電源がオンにされた遊技機との間でも特定演出の開始タイミングの大幅なずれを防止することができる。従って、複数の遊技機のリアルタイム把握手段の状況を把握して、それを実際の時間と比較して修正できるような構成とすることに起因して島設備の複雑化やコストの増加を招いたり、遊技機外部からの入力経路が増えることに起因して不正入力への耐性が弱まったりするおそれを回避することができる。加えて、計測手段だけしか設けられていない場合には、停電が生じると、停電前に既に行われた特定演出が、停電後にも意図することなく再度実行されてしまうこと等が懸念されるが、本手段のように、リアルタイム把握手段を併用することで、特定演出に関し、停電があった場合にも、なかった場合と変わりなく遊技を進行することができる。
また、リアルタイム把握手段として電波時計を搭載することも考えられるが、遊技機が標準電波を上手く受信できない環境に設置されること(遊技ホールがビルの地下にあったり、高圧電線等の近くにあったりする場合もある)も考えられ、かかる環境下では、電波時計を使用して特定演出を行おうとしても、特定演出の開始タイミングがばらついてしまうことが懸念される。これに対し、本手段の構成によれば、遊技機の設置場所に関係なく上記作用効果を確実に発揮することができる。
尚、近年の島設備には、当該島設備に設置された複数台の遊技機の電源を一斉にオンにすることのできる装置(集中電源)が設けられており、本手段G−10の作用等は、かかる装置を前提としたものである。加えて、遊技機は電源がオフされた状態でもリアルタイム把握手段に電力を供給可能な蓄電手段を備えている。
手段G−11.1時間を所定分数毎に区切り、電源がオンされた場合に、前記1時間のなかでの区切りとされた時刻のうち前記リアルタイム把握手段で把握される時刻に最も近い時刻を選定する近似選定手段と、
前記近似選定手段で選定された時刻と、前記特定演出を行う予定となっている予定時刻とを比較して、前記特定演出を実行するまでの時間を演算する残時間演算手段とを備え、
前記計測手段に対して前記残時間演算手段による演算値が設定され、当該計測手段によって前記特定演出を実行するまでの時間が計測されることを特徴とする手段G−10に記載の遊技機。
手段G−11によれば、電源がオンされた場合に、現在の時刻を確認して、予定時刻までの残り時刻を演算、及び、カウントを開始するようになっているが、ここの演算に使用される「現在の時刻」は、リアルタイム把握手段で把握される時刻そのものではなく、1時間を所定分数毎に区切ったなかでの区切りとされた時刻のうちリアルタイム把握手段で把握される現在時刻に最も近い時刻が「現在の時刻」に当てられる。これにより、同時に電源がオンにされた複数の遊技機のリアルタイム把握手段にそれぞれずれが生じている場合であっても、予定時刻までの残り時刻が一致するように「現在の時刻」が補正されることとなって、特定演出の開始タイミングを一致させることができる。さらに、電源が別のタイミングでオンにされる遊技機との間でも、特定演出の開始タイミングを一致させることができる。
より具体的に、例えば、リアルタイム把握手段の誤差が最大で±2分とする。また、1時間を10分毎に区切り、区切りの時刻を0分、10分、20分、30分、40分、50分と定め、予定時刻までの残り時間の演算に際して、リアルタイム把握手段で把握される時刻の分数の部分を、四捨五入のような格好で、例えば、電源オン時のリアルタイム把握手段が5分〜14分の場合には、「現在の時刻」を10分として設定し、リアルタイム把握手段が15分〜24分の場合には、「現在の時刻」を20分として設定するように構成する。さらに、電源をオンにする時刻の分数を実際の時刻で(概ね)0分、10分、20分、30分、40分、50分のいずれかにしてもらう。そして、例えば、特定演出を実行する予定時刻を10時とし、電源を実際の時刻の8時0分にオンにした場合、その時の所定の遊技機のリアルタイム把握手段が8時1分の場合には、予定時刻までの残り時間の演算に際して「現在の時刻」が8時0分に補正され、また、別の遊技機のリアルタイム把握手段が7時58分の場合には、予定時刻までの残り時間の演算に際して「現在の時刻」が8時0分に補正される。この場合、同時に電源がオンにされた遊技機はいずれも予定時刻(特定演出の開始)まで残り2時間となり、10時に同時に特定演出が開始される。また、別の遊技ホールでも予定時刻(10時)までの残り時間が演算されて、10時に同時に特定演出が開始される。
以上のような構成を採用することによって、同時に電源がオンにされた遊技機だけでなく、異なるタイミングで電源がオンにされた遊技機でも、特定演出の開始時刻を一致させることができる。従って、特定演出の開始時間の時間差に起因する特定演出を目当てにした遊技者の流出を防止する等といった上記作用効果が一層確実に奏されることとなる。また、今後の特定演出の予定を告知する等した場合に、特定演出が行われる日時として、だいたい○月○日○時頃というある程度の幅を持たせた情報ではなく、○月○日○時として特定することが可能となる。加えて、特定演出の開始時刻を予定通りの予定時刻に合わせることができるため、遊技者は、自身の時計(例えば電波時計)を確認しながら、間もなく予定時刻となる頃に遊技ホールへ到着し、モバイル連動遊技の手続(パスワードの入力等)の完了が予定時刻ギリギリになっても、特定演出に確実に間に合うこととなる。つまり、リアルタイム把握手段が進む側にずれていて、遊技者が自身の時計を確認して間に合うと思っていたところ間に合わなかったという事態を回避することができる。
さらに、特定演出に関するデータが遊技機外部に出力可能に構成され、該データを遊技機メーカー等が管理するサーバ等に入力することで、該データを集計したデータの公表等の各種サービスが行われる構成の場合、特定演出の開始や終了のタイミングが揃うことによって、サーバ側での特定演出に関するデータ等の集計・管理作業を比較的容易に行うことができる。
尚、本手段の構成を正確に使用する場合には、島設備の集中電源をオンにする時刻を遊技ホール関係者に徹底してもらう、又は、遊技機を含む遊技システムとして、島設備に設置される複数の遊技機の電源を指定時間に一斉にオンにすることのできる起動タイマ装置を導入してもらうといったことが必要である。
手段G−12.前記計測手段は、電源がオンされてからの時間を計測する構成であり、
前記計測手段において所定時間が経過する毎に、前記リアルタイム把握手段を参照し、前記特定演出を行う予定となっている予定時刻を過ぎたか否かを判別する予定時刻超過判別手段を備え、
前記特定演出実行手段は、前記予定時刻超過判別手段で予定時刻を過ぎたと判別された場合に前記特定演出を実行することを特徴とする手段G−10に記載の遊技機。
手段G−12によれば、計測手段の計測に基づいて所定時間毎に、リアルタイム把握手段で把握される時刻が予定時刻を過ぎたか否かを判別して、過ぎたと判別されたタイミングで、特定演出を行うようになっている。すなわち、計測手段の計測が同時に開始された遊技機同士であれば、所定時間毎にリアルタイム把握手段を参照するタイミングが同じであり、予定時刻を過ぎて最初にリアルタイム把握手段が参照されたタイミングで特定演出が行われることとなる。これにより、同時に電源がオンにされた遊技機との間で特定演出を同時に開始させるとともに、異なるタイミングで電源がオンにされた遊技機との間でも特定演出の開始タイミングの大幅なずれを防止することができる。
より具体的に、例えば、リアルタイム把握手段の誤差が最大で±2分と仮定する。また、特定演出を実行する予定時刻の何分の部分を0分、10分、20分、30分、40分、50分のいずれかで設定する。さらに、電源をオンにする時刻の分数を実際の時刻で(概ね)0分、10分、20分、30分、40分、50分のいずれかにしてもらう。そして、電源オンの5分後から予定時刻超過判別手段による予定時刻を過ぎたか否かの判別を10分毎に行うように設定する。この場合、予定時刻超過判別手段による判別は、実際の時刻の5分、15分、25分、35分、45分、55分に実行されることとなる。特定演出を実行する予定時刻を10時とした場合、リアルタイム把握手段の誤差が±2分であることを鑑みると、9時55分の予定時刻超過判別手段による判別では、いずれの遊技機も予定時刻の10時を超過せず(リアルタイム把握手段は9時53分〜9時57分の範囲内に分布)、否定判別される。一方、10時5分の予定時刻超過判別手段による判別では、いずれの遊技機も予定時刻の10時を超過することとなり(リアルタイム把握手段は10時3分〜10時7分の範囲内に分布)、10時5分に特定演出が開始される。
以上のような構成を採用することによって、同時に電源がオンにされた遊技機において特定演出を同時に開始させるといった迫力ある演出を確実に行うとともに、異なるタイミングで電源がオンにされた遊技機との間でも特定演出の開始時刻を概ね揃えることができる。従って、特定演出の開始時間の時間差に起因する特定演出を目当てにした遊技者の流出を防止する等といった上記作用効果が確実に奏されることとなる。
尚、本手段の構成を正確に使用する場合には、島設備の集中電源をオンにする時刻を遊技ホール関係者に徹底してもらう、又は、遊技機を含む遊技システムとして、島設備に設置される複数の遊技機の電源を指定時間に一斉にオンにすることのできる起動タイマ装置を導入してもらうといったことが必要である。
手段G−13.電源をオンした場合に、遊技機の状態に応じて異なる処理を実行させるための判別処理を行う前の段階で、前記計測手段の計測を開始させることを特徴とする手段G−10乃至G−12のいずれかに記載の遊技機。
手段G−13によれば、計測手段の計測を開始させる前に判別処理が介在してしまうことに起因して、遊技機毎に計測手段の計測値がずれてしまうといった事態を防止することができる。
H.遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射装置によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、当たり状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、可変表示装置にて抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
また、遊技機が設置される遊技ホール等には、複数台の遊技機を横並びで(高さや前面の位置を揃え、左右方向においては隣接する遊技機との間に遊技価値を供給可能とする等の台間装置が設けられる等の好適な間隔で)設置可能な島設備が設けられている。一般に、同一機種の遊技機が複数台導入される場合には、同一機種の遊技機が同一の島設備にまとめて設置される傾向にある。さらに、近年では、島設備に設置された同一機種の複数台の遊技機において、いずれも同じ時刻に同じ演出(一斉演出)を開始させるものがある。
加えて、遊技機には、現在の時刻を把握する(例えば、計測する)リアルタイム把握手段が設けられているものがある。しかしながら、リアルタイム把握手段は、時間の経過とともに実際の時刻から少しずつずれてしまうことが懸念される。従って、リアルタイム把握手段を使用して前記一斉演出を行おうとしても、その開始タイミングがずれてしまい、一斉演出とならなくなってしまうおそれがある。
これに対し、電源をオンにした時点からの時間を計測する起動時間計測手段を設け、複数の遊技機の電源を一斉にオンにしてから規定時間経過後に一斉演出を開始させることで、一斉演出を成立させることが考えられる。
ところで、上記のように、起動時間計測手段を使用して一斉演出の開始タイミングを合わせる構成としても、電源を一斉にオンにすることのできない遊技機に関しては、一斉演出の開始タイミングを合わせられないことが懸念される。例えば、別の遊技ホールに設置された同一機種の遊技機とは、事実上、一斉演出の開始タイミングを合わせることができず、場合によっては、一斉演出の開始タイミングが大幅にずれることが懸念される。従って、例えば、特定演出を目当てにする遊技者が、A店で特定演出を行った後、B店に移動してB店で特定演出を行うことも可能になってしまうことが懸念される。この場合、A店にとっては客の流出に繋がるため、トラブルの原因になるおそれがある。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、同時に電源がオンにされた遊技機との間で特定演出を同時に開始させるとともに、異なるタイミングで電源がオンにされた遊技機との間でも特定演出の開始タイミングの大幅なずれを防止することのできる遊技機を提供することにある。
手段H−1.特定演出を実行する特定演出実行手段と、
現在の時刻を把握するリアルタイム把握手段と、
電源がオンされたことを契機に計測を開始する計測手段と、
前記リアルタイム把握手段によって把握される時刻と、前記計測手段によって計測される時間とに基づいて、前記特定演出を開始するタイミングを設定する開始設定手段とを備えていることを特徴とする遊技機。
手段H−1によれば、リアルタイム把握手段によって、たとえリアルタイム把握手段で把握される時刻が実際の時刻から少しずれていたとしても、少なくとも今何時頃であるかについて把握することが可能となる。また、電源がオンされたことを契機に計測を開始する計測手段を設けることによって、同時に電源がオンにされた遊技機間では、計測手段の計測時間が一致することから、特定演出を一斉に開始させることができる。このため、リアルタイム把握手段を使用して現在の時刻を把握し、だいたい予定時刻となったところで、計測手段の計測に基づくタイミングで特定演出を行うことにより、同時に電源がオンにされた遊技機との間で特定演出を同時に開始させるとともに、異なるタイミングで電源がオンにされた遊技機との間でも特定演出の開始タイミングの大幅なずれを防止することができる。従って、例えば、特定演出を目当てにする遊技者が、A店で特定演出を行った後、B店に移動してB店で特定演出を行うといった行為を事実上不可能とすることができ、特定演出の開始時間の時間差に起因する特定演出を目当てにした遊技者の流出を防止することができる。
また、例えば、リアルタイム把握手段がなく、電源オンから規定時間後に特定演出が行われるような構成の場合には、電源をオンした遊技ホール関係者しか特定演出が何時に行われるかを把握し得ないが、本手段では、遊技機製造時の設定に基づいて、遊技ホール関係者以外の者でも、特定演出が行われる日時を特定することが可能となる。すなわち、例えば、遊技機メーカーの運営するサーバや、遊技機において、今後の予定として、○月○日○時頃に(特定演出としての)○○ムービーが公開される等の告知を行うことも可能となる。かかる告知により、以降の特定演出を堪能してもらうチャンスを広げることができる。特に、時間まで特定できることから、特定演出を見に指定の日に遊技ホールに行ったが、既に特定演出が行われる時間を過ぎていたといった事態を抑制することができる。
さらに、例えば、リアルタイム把握手段のずれを修正可能に構成しなくても、異なるタイミングで電源がオンにされた遊技機との間でも特定演出の開始タイミングの大幅なずれを防止することができる。従って、複数の遊技機のリアルタイム把握手段の状況を把握して、それを実際の時間と比較して修正できるような構成とすることに起因して島設備の複雑化やコストの増加を招いたり、遊技機外部からの入力経路が増えることに起因して不正入力への耐性が弱まったりするおそれを回避することができる。加えて、計測手段だけしか設けられていない場合には、停電が生じると、停電前に既に行われた特定演出が、停電後にも意図することなく再度実行されてしまうこと等が懸念されるが、本手段のように、リアルタイム把握手段を併用することで、特定演出に関し、停電があった場合にも、なかった場合と変わりなく遊技を進行することができる。
また、リアルタイム把握手段として電波時計を搭載することも考えられるが、遊技機が標準電波を上手く受信できない環境に設置されること(遊技ホールがビルの地下にあったり、高圧電線等の近くにあったりする場合もある)も考えられ、かかる環境下では、電波時計を使用して特定演出を行おうとしても、特定演出の開始タイミングがばらついてしまうことが懸念される。これに対し、本手段の構成によれば、遊技機の設置場所に関係なく上記作用効果を確実に発揮することができる。
尚、一般に、遊技機が設置される遊技ホールにおいては、遊技機の効率的・機能的なレイアウトとするべく、複数台の遊技機を設置可能な島設備が設けられており、スペース効率の向上、機能的な動線の確保、防犯・サービス向上のための視認性の向上、遊技機に関わる付帯設備等の共用化、管理面の向上等が図られている。また、近年の島設備には、当該島設備に設置された複数台の遊技機の電源を一斉にオンにすることのできる装置(集中電源)が設けられており、本手段H−1の作用等は、かかる装置を前提としたものである。加えて、遊技機は電源がオフされた状態でもリアルタイム把握手段に電力を供給可能な蓄電手段を備えている。
手段H−2.1時間を所定分数毎に区切り、電源がオンされた場合に、前記1時間のなかでの区切りとされた時刻のうち前記リアルタイム把握手段で把握される時刻に最も近い時刻を選定する近似選定手段と、
前記近似選定手段で選定された時刻と、前記特定演出を行う予定となっている予定時刻とを比較して、前記特定演出を実行するまでの時間を演算する残時間演算手段とを備え、
前記計測手段に対して前記残時間演算手段による演算値が設定され、当該計測手段によって前記特定演出を実行するまでの時間が計測されることを特徴とする手段H−1に記載の遊技機。
手段H−2によれば、電源がオンされた場合に、現在の時刻を確認して、予定時刻までの残り時刻を演算、及び、カウントを開始するようになっているが、ここの演算に使用される「現在の時刻」は、リアルタイム把握手段で把握される時刻そのものではなく、1時間を所定分数毎に区切ったなかでの区切りとされた時刻のうちリアルタイム把握手段で把握される現在時刻に最も近い時刻が「現在の時刻」に当てられる。これにより、同時に電源がオンにされた複数の遊技機のリアルタイム把握手段にそれぞれずれが生じている場合であっても、予定時刻までの残り時刻が一致するように「現在の時刻」が補正されることとなって、特定演出の開始タイミングを一致させることができる。さらに、電源が別のタイミングでオンにされる遊技機との間でも、特定演出の開始タイミングを一致させることができる。
より具体的に、例えば、リアルタイム把握手段の誤差が最大で±2分とする。また、1時間を10分毎に区切り、区切りの時刻を0分、10分、20分、30分、40分、50分と定め、予定時刻までの残り時間の演算に際して、リアルタイム把握手段で把握される時刻の分数の部分を、四捨五入のような格好で、例えば、電源オン時のリアルタイム把握手段が5分〜14分の場合には、「現在の時刻」を10分として設定し、リアルタイム把握手段が15分〜24分の場合には、「現在の時刻」を20分として設定するように構成する。さらに、電源をオンにする時刻の分数を実際の時刻で(概ね)0分、10分、20分、30分、40分、50分のいずれかにしてもらう。そして、例えば、特定演出を実行する予定時刻を10時とし、電源を実際の時刻の8時0分にオンにした場合、その時の所定の遊技機のリアルタイム把握手段が8時1分の場合には、予定時刻までの残り時間の演算に際して「現在の時刻」が8時0分に補正され、また、別の遊技機のリアルタイム把握手段が7時58分の場合には、予定時刻までの残り時間の演算に際して「現在の時刻」が8時0分に補正される。この場合、同時に電源がオンにされた遊技機はいずれも予定時刻(特定演出の開始)まで残り2時間となり、10時に同時に特定演出が開始される。また、別の遊技ホールでも予定時刻(10時)までの残り時間が演算されて、10時に同時に特定演出が開始される。
以上のような構成を採用することによって、同時に電源がオンにされた遊技機だけでなく、異なるタイミングで電源がオンにされた遊技機でも、特定演出の開始時刻を一致させることができる。従って、特定演出の開始時間の時間差に起因する特定演出を目当てにした遊技者の流出を防止する等といった上記作用効果が一層確実に奏されることとなる。また、今後の特定演出の予定を告知する等した場合に、特定演出が行われる日時として、だいたい○月○日○時頃というある程度の幅を持たせた情報ではなく、○月○日○時として特定することが可能となる。加えて、特定演出の開始時刻を予定通りの予定時刻に合わせることができるため、遊技者は、自身の時計(例えば電波時計)を確認しながら、間もなく予定時刻となる頃に遊技ホールへ到着しても、特定演出に確実に間に合うこととなる。つまり、リアルタイム把握手段が進む側にずれていて、遊技者が自身の時計を確認して間に合うと思っていたところ間に合わなかったという事態を回避することができる。
さらに、特定演出に関するデータが遊技機外部に出力可能に構成され、該データを遊技機メーカー等が管理するサーバ等に入力することで、該データを集計したデータの公表等の各種サービスが行われる構成の場合、特定演出の開始や終了のタイミングが揃うことによって、サーバ側での特定演出に関するデータ等の集計・管理作業を比較的容易に行うことができる。
尚、本手段の構成を正確に使用する場合には、島設備の集中電源をオンにする時刻を遊技ホール関係者に徹底してもらう、又は、遊技機を含む遊技システムとして、島設備に設置される複数の遊技機の電源を指定時間に一斉にオンにすることのできる起動タイマ装置を導入してもらうといったことが必要である。
手段H−3.前記計測手段は、電源がオンされてからの時間を計測する構成であり、
前記計測手段において所定時間が経過する毎に、前記リアルタイム把握手段を参照し、前記特定演出を行う予定となっている予定時刻を過ぎたか否かを判別する予定時刻超過判別手段を備え、
前記特定演出実行手段は、前記予定時刻超過判別手段で予定時刻を過ぎたと判別された場合に前記特定演出を実行することを特徴とする手段H−1に記載の遊技機。
手段H−3によれば、計測手段の計測に基づいて所定時間毎に、リアルタイム把握手段で把握される時刻が予定時刻を過ぎたか否かを判別して、過ぎたと判別されたタイミングで、特定演出を行うようになっている。すなわち、計測手段の計測が同時に開始された遊技機同士であれば、所定時間毎にリアルタイム把握手段を参照するタイミングが同じであり、予定時刻を過ぎて最初にリアルタイム把握手段が参照されたタイミングで特定演出が行われることとなる。これにより、同時に電源がオンにされた遊技機との間で特定演出を同時に開始させるとともに、異なるタイミングで電源がオンにされた遊技機との間でも特定演出の開始タイミングの大幅なずれを防止することができる。
より具体的に、例えば、リアルタイム把握手段の誤差が最大で±2分と仮定する。また、特定演出を実行する予定時刻の何分の部分を0分、10分、20分、30分、40分、50分のいずれかで設定する。さらに、電源をオンにする時刻の分数を実際の時刻で(概ね)0分、10分、20分、30分、40分、50分のいずれかにしてもらう。そして、電源オンの5分後から予定時刻超過判別手段による予定時刻を過ぎたか否かの判別を10分毎に行うように設定する。この場合、予定時刻超過判別手段による判別は、実際の時刻の5分、15分、25分、35分、45分、55分に実行されることとなる。特定演出を実行する予定時刻を10時とした場合、リアルタイム把握手段の誤差が±2分であることを鑑みると、9時55分の予定時刻超過判別手段による判別では、いずれの遊技機も予定時刻の10時を超過せず(リアルタイム把握手段は9時53分〜9時57分の範囲内に分布)、否定判別される。一方、10時5分の予定時刻超過判別手段による判別では、いずれの遊技機も予定時刻の10時を超過することとなり(リアルタイム把握手段は10時3分〜10時7分の範囲内に分布)、10時5分に特定演出が開始される。
以上のような構成を採用することによって、同時に電源がオンにされた遊技機において特定演出を同時に開始させるといった迫力ある演出を確実に行うとともに、異なるタイミングで電源がオンにされた遊技機との間でも特定演出の開始時刻を概ね揃えることができる。従って、特定演出の開始時間の時間差に起因する特定演出を目当てにした遊技者の流出を防止する等といった上記作用効果が確実に奏されることとなる。
尚、本手段の構成を正確に使用する場合には、島設備の集中電源をオンにする時刻を遊技ホール関係者に徹底してもらう、又は、遊技機を含む遊技システムとして、島設備に設置される複数の遊技機の電源を指定時間に一斉にオンにすることのできる起動タイマ装置を導入してもらうといったことが必要である。
手段H−4.電源をオンした場合に、遊技機の状態に応じて異なる処理を実行させるための判別処理を行う前の段階で、前記計測手段の計測を開始させることを特徴とする手段H−1乃至H−3のいずれかに記載の遊技機。
手段H−4によれば、計測手段の計測を開始させる前に判別処理が介在してしまうことに起因して、遊技機毎に計測手段の計測値がずれてしまうといった事態を防止することができる。
手段H−5.前記特定演出の実行期間内において、特定条件が達成されたことを検知する達成検知手段と、
前記特定条件が達成されたことを記憶する達成記憶手段と、
前記特定演出の開始からどれだけはやく前記特定条件を達成したのかを示す(指標となる)値を記憶可能なはやさ記憶手段とを備える遊技機において、
前記はやさ記憶手段の記憶に関する情報、及び、遊技者を特定可能な遊技者情報を含む情報を遊技機の外部に出力可能な情報出力手段を備えていることを特徴とする手段H−1乃至H−4のいずれかに記載の遊技機。
手段H−5によれば、特定演出の開始からどれだけはやく特定条件を達成したのかを示す指標となる値を記憶可能なはやさ記憶手段の記憶に関する情報、及び、遊技者を特定可能な遊技者情報を含む情報を遊技機の外部に出力可能な情報出力手段を備えることで、遊技者の特定演出の結果を集計することが可能となる。このため、同一機種の複数台の遊技機で一斉に特定演出を開始させる場合に、「特定演出を体験した遊技者のうち誰が特定条件をいち早く達成したのかを競う」といった新たな遊技性を付与することができる。従って、複数台の遊技機で同時に行われる特定演出を利用して遊技性をより一層向上させることができる。
尚、「前記特定演出の開始からどれだけはやく前記特定条件を達成したのかを示す値」としては、「特定演出の開始から特定条件の達成までに要した時間を示す値」や、特定条件の達成が所定の抽選における当選に設定されている場合には、「特定演出の開始から特定条件の達成までに行った抽選の回数を示す値」等が挙げられる。
手段H−6.遊技に関する情報である遊技情報を記憶可能な遊技情報記憶手段と、
遊技者の操作により情報の入力が可能な入力手段とを備え、
サーバとの間で情報交換を実行可能な遊技機において、
サーバから提供される情報が前記入力手段により入力されることによって、前回の特定演出の結果に基づく設定が、今回の遊技(の特定演出)において反映可能に構成されていることを特徴とする手段H−5に記載の遊技機。
手段H−6によれば、前回の特定演出の結果に基づく設定が、次回の遊技(の特定演出)に反映されることから、特定演出に対してより強い興味を抱かせることができる。また、前回の特定演出の結果に基づく設定を反映させていくためには、遊技機とサーバとの間で情報交換をする遊技(モバイル連動遊技)に参加する必要があることから、結果的に、モバイル連動遊技に参加してもらう機会を増やすことができる。これにより、サーバを管理・運営する遊技機メーカーでは、遊技機の開発資料となる遊技情報をより多く得ることができる。
尚、「前回の特定演出の結果に基づく設定」とは、機種毎に適宜設定可能なものであって、例えば、前回の特定演出に際して特定条件を一番に達成した遊技者に対し、次回の特定演出における特定条件の種別、バックミュージック、所定の表示装置における主な登場キャラクタ、(所定の操作手段を操作した際等の)効果音、及び、次回の特定演出に冠するネームを設定できる権利が付与され、最後に特定条件を達成した遊技者に対し、次回の特定演出に際して所定の表示装置に登場するサブキャラクタを設定できる権利が付与され、当該対象となる遊技者によって上記設定がなされた場合に、かかる設定を示す情報が、サーバから提供される情報に含まれ、当該情報を遊技機に入力することで、対象の遊技者による設定が、今回の特定演出に反映されるように構成してもよい。また、遊技者(の意思)による設定が反映されるような構成に限定されるものではなく、例えば、前回の特定演出に際して特定条件を一番に達成した遊技者のこれまでの遊技記録等に応じてサーバが次回の特定演出に関する設定を行い、かかる設定を示す情報が、サーバから提供する情報に含まれるように構成してもよい。さらに、所定の遊技者の設定が、別の遊技者の遊技に反映されるように構成されていなくてもよく、例えば、遊技者が予め設定したタイムよりも速いタイムで特定条件を達成した場合に、当該遊技者の次回の遊技に際して、当該遊技者の設定が反映される(タイムに応じて反映される項目の対象や数が変化するものでもよい)ような構成としてもよい。
尚、一般的なモバイル連動遊技としては、遊技者が操作する携帯通信端末を介して、遊技機とサーバとの間で情報交換可能な遊技システムを利用したものが挙げられる。また、例えば、「遊技者から視認可能な位置に設けられ、画像オブジェクトを表示可能な表示手段を備え、前記情報出力手段は、前記表示手段において、サーバのアドレス情報、前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報、前記はやさ記憶手段の記憶に関する情報、及び、遊技者を特定可能な遊技者情報を含み、携帯通信端末で読み取り可能な符号情報を表示させる情報出力手段とを備えること」としてもよい。さらに、「前記遊技情報記憶手段には、前記入力手段を用いてサーバで発行されるパスワードが入力されてから、前記遊技情報を含む前記符号情報を前記表示手段に表示するまでの間のモバイル連動遊技状態において、前記遊技情報記憶手段に対して遊技者個人の前記遊技情報が記憶可能に構成されること」としてもよい。
手段H−7.前記はやさ記憶手段の記憶に関する情報に応じて、次回の特定演出に関する設定の決定権が付与され、
前記次回の特定演出に関する設定が決定権者により行われた後においては、サーバから当該設定を反映した情報が提供される構成であって、
サーバから提供される情報が前記入力手段により入力されることによって、前記決定権者による特定演出に関する設定が、今回の遊技の特定演出において反映されることを特徴とする手段H−6に記載の遊技機。
H−7によれば、次回の特定演出に関する設定の決定権が付与された場合には、自分の遊技のみならず、他人の遊技にも影響を与えることとなる。このため、特定演出の価値を飛躍的に高めることができ、特定演出への興味や参加意欲をより一層高めることができる。また、決定権者による設定は、特定演出に関するものだけにとどめてあることから、他の遊技者の設定によって、自分の遊技を何もかも左右されてしまうといった事態を回避することができる。
手段H−8.前記特定演出を開始する場合に、サーバから提供された情報が前記入力手段により入力されているか否かを判別する入力有無判別手段を備え、
前記入力有無判別手段によって肯定判別された場合には、前記特定演出を実行し、
前記入力有無判別手段によって否定判別された場合には、前記特定演出を実行しないことを特徴とする手段H−7に記載の遊技機。
手段H−8によれば、島設備に配置された複数台の遊技機においてばらばらの特定演出が導出されてしまうことを回避することができる。従って、複数台の遊技機で一斉に特定演出を行うことによる一体感が消失してしまうといった事態を防止することができる。また、モバイル連動遊技への参加を促すことができる。
手段H−9.前記特定演出を開始する場合に、サーバから提供された情報が前記入力手段により入力されているか否かを判別する入力有無判別手段を備え、
前記入力有無判別手段によって否定判別された場合には、前記特定演出の実行期間における音量が小さくなる、無音になる、或いは、効果音だけとされるように構成されていることを特徴とする手段H−7又はH−8に記載の遊技機。
手段H−9によれば、モバイル連動遊技に参加していない場合には、特定演出の実行期間における音量が低下したり、出力音が限定されたりする。このため、モバイル連動遊技に参加している遊技者の特定演出を阻害してしまうことを回避することができる。また、モバイル連動遊技への参加を促すことができる。
手段H−10.次回の特定演出に関する設定の決定権を得られなかった前記特定演出の回数を記憶する残念回数記憶手段を備え、
前記残念回数記憶手段に記憶されている回数が規定回数以上となった場合には、前記規定回数未満の場合に比べ、前記特定条件が達成される確率が高く設定されることを特徴とする手段H−7乃至H−9のいずれかに記載の遊技機。
手段H−10によれば、遊技をより多く行うことで特定条件を達成し易くなることから、特定条件の達成を最初から諦めてしまうといったことを抑制することができ、特定演出に対して前向きに取り組んでもらうことができる。また、遊技をたくさん行っている遊技者の方が特定条件の達成に関して有利になるため、遊技をたくさんやっていてよかったという気持ちになってもらうことができ、ひいては、遊技機に愛着を感じてもらうことができる。尚、「次回の特定演出に関する設定の決定権を得られた場合には、前記残念回数記憶手段の記憶がリセットされること」としてもよい。
手段H−11.所定条件の成立を契機として、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行う当否抽選手段と、
識別情報を変動表示可能に構成され、識別情報の停止態様によって、当否抽選の結果を教示可能な可変表示手段とを備え、
前記可変表示手段において当否抽選にて当選したことが教示された場合に特別遊技状態が発生する構成であって、
前記特定演出の前記特定条件には、前記特別遊技状態の発生が教示されることが含まれ、
前記特定演出中においては、当否抽選にて否当選であることを教示する変動表示の変動時間が短縮されることを特徴とする手段H−5乃至H−10のいずれかに記載の遊技機。
手段H−11によれば、特定条件を達成する可能性を高めることができる。尚、変動表示が比較的長い時間に設定されるモードと、比較的短い時間に設定されるモードとがある場合であって、特定演出が行われる期間だけ、比較的長い時間に設定されるモードで行われる変動表示の変動時間に関する設定が、比較的短い時間に設定されるモードに近い、或いは、同じような内容で行われるように構成した場合、比較的長い時間に設定されるモードにおいて当否抽選の機会を増やすことができ、特定演出を達成する可能性を高めることができる。さらに、変動表示の長短に起因する特定演出の達成に関する不公平感を是正することができる。
手段H−12.所定条件の成立を契機として、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行う当否抽選手段と、
識別情報を変動表示可能に構成され、識別情報の停止態様によって、当否抽選の結果を教示可能な可変表示手段とを備え、
前記特定演出中において特別遊技状態の発生を教示するための変動表示が開始される場合に実行可能となる条件成立抽選にて当選した場合に、前記特定条件の達成となる構成であって、
当否抽選が第1確率で当選となる第1遊技状態と、当否抽選が前記第1確率よりも高い第2確率で当選となる第2遊技状態とがあり、
前記第1遊技状態において前記特定演出となり、当該特定演出において特別遊技状態の発生を教示するための変動表示が開始されたことで実行可能となった前記条件成立抽選での当選確率は、
前記第2遊技状態において前記特定演出となり、当該特定演出において特別遊技状態の発生を教示するための変動表示が開始されたことで実行可能となった前記条件成立抽選での当選確率よりも高く構成されていることを特徴とする手段H−5乃至H−11のいずれかに記載の遊技機。
手段H−12によれば、特定演出中において特別遊技状態の発生を教示するための変動表示が開始され難い状況では、され易い状況に比べ、条件成立抽選にて比較的当選し易いように構成されている。このため、特定演出開始時の状況の差異による不公平感を軽減させることができる。
手段H−13.遊技者が操作可能に設けられた操作手段を備え、
前記特定条件を達成させるか否かの条件成立抽選は、前記特定演出中の所定期間にて設定される操作有効期間における前記操作手段の操作を契機として行われ、
前記有効期間において前記条件成立抽選の契機としての前記操作手段の操作の回数には上限が設定され、
前記有効期間の開始から規定時間経過するまでの間に行われた前記操作手段の操作を契機とする前記条件成立抽選での当選確率は、
前記有効期間の開始から規定時間経過してから前記有効期間が終了するまでの間に行われた前記操作手段の操作を契機とする前記条件成立抽選での当選確率よりも低く構成されていることを特徴とする手段H−5乃至H−12のいずれかに記載の遊技機。
手段H−13によれば、有効期間における時間の経過と引き換えに、条件成立抽選での当選確率を高めることができる。つまり、特定演出で良い成績を収めるためにはできるだけ早く操作手段を操作して条件成立抽選にて当選する必要があるが、操作手段を操作するタイミングを遅らせることで条件成立抽選にて当選する確率が高まることから、成功する確率は比較的低いがより早い当選を目指して極力早いタイミングで操作手段を操作するのか、或いは、確実性を求めて慎重に高い確率での当選を目指して比較的遅いタイミングで操作手段を操作するのか等といった駆け引きを楽しむことができる。
尚、「所定条件の成立を契機として、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行う当否抽選手段と、識別情報を変動表示可能に構成され、識別情報の停止態様によって、当否抽選の結果を教示可能な可変表示手段と、遊技者が操作可能に設けられ、操作が行われることで前記可変表示手段における態様に変化を生じさせ得る操作手段とを備え、前記特定演出中において特別遊技状態の発生を教示するための変動表示が開始される場合に実行可能となる条件成立抽選にて当選した場合に、前記特定条件の達成となる構成であって、前記条件成立抽選は、前記特定演出中において特別遊技状態の発生を教示するための変動表示の開始後から、特別遊技状態が開始されるまでの間の所定期間にて設定される操作有効期間における前記操作手段の操作を契機として行われ、前記有効期間において前記条件成立抽選の契機としての前記操作手段の操作の回数には上限が設定され、前記有効期間の開始から規定時間経過するまでの間に行われた前記操作手段の操作を契機とする前記条件成立抽選での当選確率は、前記有効期間の開始から規定時間経過してから前記有効期間が終了するまでの間に行われた前記操作手段の操作を契機とする前記条件成立抽選での当選確率よりも低く構成されていること」としてもよい。
I.遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射装置によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、当たり状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、可変表示装置にて抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
また、遊技者が携帯する携帯通信端末を用いて、遊技機と、遊技機メーカー等が運営するサーバとの間でデータのやりとりを行うことで、単に遊技機を遊技するだけでは味わえない楽しみを提供することのできる遊技システムが知られている。かかる遊技システムを利用した遊技(モバイル連動遊技)が複数の遊技者によって行われることで、サーバにおいて、複数の遊技者の遊技に関する情報(遊技情報)を集計することができる。これにより、遊技者側では、集計された情報に応じた演出等を堪能でき、サーバを運営する遊技機メーカー側では、マーケティングリサーチを行うことができる。例えば、所定の特定演出において誰が一番に特定条件を達成したのか等の判定を行うことができ、これに応じた演出(例えば、所定の特定演出において誰が一番に特定条件を達成するのかを競う演出等)を行うことができる。
ところで、上記モバイル連動遊技を行ってもらうことで、遊技者にとっては、モバイル連動遊技を行っていない遊技者では受けられないサービスが受けられ(例えば、特定の演出が導出される等)、サーバを運営する遊技機メーカーにとっては、集計された遊技情報を参考にして新機種の開発に生かすことができるといった様々なメリットが生じるのである。しかしながら、遊技者は必ずしもモバイル連動遊技を行うわけではなく、参加者の増加が望まれている。
また、モバイル連動遊技を行っていない遊技者が上記特定演出を行い、たまたま良い結果が得られた場合、前々からモバイル連動遊技に興味のあった遊技者や、普段はモバイル連動遊技を行っているがたまたまモバイル連動遊技を行っていなかった遊技者であれば、モバイル連動遊技を行っていればよかったなと後悔の念を抱かせてしまうことが懸念される。そこで、モバイル連動遊技の利便性を向上させ、モバイル連動遊技をより快適に行えるようにすることが望まれている。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、モバイル連動遊技を快適に行うことのできる遊技機を提供することにある。また、モバイル連動遊技に参加してもらい易くすることのできる遊技機を提供することにある。
手段I−1.遊技者を特定する場合に使用される遊技者特定情報を記憶可能な遊技者特定情報記憶手段と、
特定演出を実行する特定演出実行手段と、
前記特定演出の実行期間内において、特定条件が達成されたことを検知する達成検知手段と、
前記特定条件が達成されたことを記憶する達成記憶手段と、
前記特定演出の開始からどれだけはやく前記特定条件を達成したのかを計測するはやさ計測手段と、
前記達成検知手段による検知があった場合に、前記はやさ計測手段で計測された値が記憶されるはやさ記憶手段と、
前記はやさ記憶手段の記憶に関する情報、及び、前記遊技者特定情報を遊技機の外部に出力可能な情報出力手段とを備える遊技機において、
前記遊技者特定情報記憶手段に前記遊技者特定情報が記憶されているか否かに関わらず、前記はやさ計測手段による計測が行われ、前記達成検知手段による検知があった場合に、前記はやさ計測手段で計測された値が前記はやさ記憶手段に記憶されることを特徴とする遊技機。
手段I−1によれば、特定演出の開始からどれだけはやく特定条件を達成したのかを示す値に関する情報や遊技者特定情報を遊技機の外部に出力可能な情報出力手段を備えることで、遊技者の特定演出の結果を集計することが可能となる。このため、「特定演出を体験した遊技者のうち誰が特定条件をいち早く達成したのかを競う」といった新たな遊技性を付与することができる。
また、手段I−1によれば、遊技者が携帯する携帯通信端末などを介して、遊技機と、遊技機メーカー等が運営するサーバ等との間で情報のやりとりをしながら行う遊技(以下、モバイル連動遊技という)を開始するための処理である遊技者特定情報の入力をうっかり忘れていた、或いは、今日は少しの時間だけにしよう等と、軽い気持ちで遊技者特定情報の入力をせずに遊技を始めたところ、例えば、特定演出で思いがけず良い結果が出たような場合に、後からその結果を示す情報を、モバイル連動遊技に反映されるように取り込むことが可能になる。従って、特定演出において折角良い結果が出て、本来ならば嬉しい感情となるはずが、モバイル連動遊技を行っておらず、その情報を取り込めないことに起因して、落胆・後悔等の感情になってしまうといった事態を回避することができる。従って、モバイル連動遊技の利便性が向上し、モバイル連動遊技を気分よく行ってもらうことができる。
さらに、モバイル連動遊技について面倒等といった抵抗感を抱いていた遊技者に対しても、「特定演出でせっかく良い結果が出たのだから、この機会に、モバイル連動遊技を始めてみようか」といった、モバイル連動遊技の参加への比較的強い動機付けを行うことができる。従って、モバイル連動遊技に参加する機会が絶好のタイミングで与えられることによって、遊技者にモバイル連動遊技に参加してもらう可能性を飛躍的に高めることができる。
加えて、例えば、遊技ホールへの到着が特定演出の開始直前、或いは、既に特定演出が開始されており、遊技者特定情報を入力すると特定演出の残り期間が減ってしまうというような場合でも、とりあえず特定演出を行ってから、後で遊技者特定情報を入力すれば、今回の特定演出の結果を確実に記憶させることができる。従って、特定演出の開始直前或いは開始後に遊技者特定情報を入力しなければならないことに起因して、特定演出の残り時間が減ってしまう、或いは、遊技者特定情報を焦りながら入力したことで徒労感を与えてしまうことを防止することができ、特定演出を存分に堪能してもらうことができる。
尚、「前記特定演出の開始からどれだけはやく前記特定条件を達成したのかを示すはやさ計測手段で計測される値」としては、「特定演出の開始から特定条件の達成までに要した時間を示す値」や、特定条件の達成が所定の抽選における当選に設定されている場合には、「特定演出の開始から特定条件の達成までに行った抽選の回数を示す値」等が挙げられる。
手段I−2.現在の時刻を把握するリアルタイム把握手段と、
電源がオンされたことを契機に計測を開始する計測手段と、
前記リアルタイム把握手段によって把握される時刻と、前記計測手段によって計測される時間とに基づいて、前記特定演出を開始するタイミングを設定する開始設定手段とを備え、
遊技機の電源がオンにされている状態では、遊技の状態に関わらず、前記開始設定手段によって前記特定演出を開始するタイミングが設定されるとともに、前記特定演出を開始するタイミングとなった場合に、前記はやさ計測手段による計測が開始されることを特徴とする手段I−1に記載の遊技機。
手段I−2によれば、遊技者による遊技が行われていなくても、特定演出を開始するタイミングが設定されるとともに、そのタイミングが到来した場合に、特定演出の開始からどれだけはやく特定条件を達成したのかを判断するための計測が開始されることとなる。このため、特定演出への途中参加が可能になり、特定演出の開始時には間に合わなかったとしても、特定演出の期間中に遊技を開始すれば、特定演出を堪能することができる。特に、例えば、特定演出が、複数台の遊技機で一斉に開始される演出である場合には、特定演出に参加したかったが、特定演出の開始時に間に合わなかったことで特定演出に参加することができず、周りの遊技機の特定演出をただ見ているだけになってしまうといった悔しい状況になってしまうことを回避することができる。
また、たまたま特定演出の開始タイミングで、トイレや通話やドリンクの購入などで席を外していただけであったり、遊技機が所定のエラー状態又は扉体の開放状態であったり、遊技媒体を借りることに手間取ってしまっていたりする場合にも、特定演出の期間中に遊技を再開すれば、確実に特定演出を導出させることができる。従って、例えば、特定演出の開始タイミングで遊技中でなければ特定演出が行われなくなってしまうといった構成を採用する場合のように、かかるタイミングが近付いてきた場合には席を外し難くなってしまったり、遊技を行いに席に戻ってみると周りは特定演出を行っているのにもかかわらず、自分だけ特定演出に参加できなかったりする等の事態を回避することができる。
手段I−3.遊技を進行させる場合に遊技者に操作される操作手段を備え、
前記操作手段に対する操作が一定期間行われなかった場合に専用の待機状態に移行する構成において、
前記待機状態以外の状態で前記特定演出を開始するタイミングとなった場合には、前記はやさ計測手段による計測が開始されるとともに、所定の演出手段によって前記特定演出に対応する演出態様が導出され、
前記待機状態で前記特定演出を開始するタイミングとなった場合には、前記はやさ計測手段による計測が開始される一方で、前記所定の演出手段による前記特定演出に対応する演出態様が導出されないことを特徴とする手段I−2に記載の遊技機。
手段I−3によれば、一般に消費電力の抑制のために設けられている待機状態で特定演出を開始するタイミングとなった場合には、はやさ計測手段の計測は開始される一方で、演出手段(例えば、所定の表示装置や音声出力装置等)等による特定演出に対応する演出態様等は導出されない、すなわち、待機状態(表示装置の照明が暗くなる、各種ランプが暗くなる或いは点灯するランプの数が減る、音声出力が中止される等)が維持されるようになっている。従って、待機状態を極力維持することができ、消費電力の抑制により貢献することができる。もちろん、待機状態中に特定演出の開始タイミングが到来し、表面上には変化がないものの、内部的には特定演出となっている(特定演出をいつでも開始できる状態となっている)ため、待機状態を解除することで、即座に特定演出に参加することができる。
手段I−4.遊技を進行させる場合に遊技者に操作される操作手段を備え、
前記操作手段に対する操作が一定期間行われなかった場合に専用の待機状態に移行する構成において、
前記特定演出を開始するタイミングとなった場合には、前記待機状態であるか否かに関わらず、前記はやさ計測手段による計測が開始されるとともに、所定の演出手段によって前記特定演出に対応する演出が行われることを特徴とする手段I−2に記載の遊技機。
上記I−2にあるように、リアルタイム把握手段によって把握される時刻と、計測手段によって計測される時間とに基づいて、特定演出を開始するタイミングを設定する開始設定手段を備えることで、同一機種の複数台の遊技機において一斉に特定演出を開始させることができる。かかる構成下において、本手段I−4によれば、遊技者による遊技が行われていない遊技機であっても、特定演出を開始するタイミングとなれば、自動的に所定の演出手段による特定演出に対応する演出態様が導出されるようになっている。従って、同一機種の複数の遊技機が横並び等で設けられ、その遊技機の中に空席があった場合でも、全ての遊技機で一斉に特定演出が開始されることとなる。従って、複数台の遊技機で同じ演出が一斉に行われるといった迫力のある演出を確実に堪能することができる。
尚、遊技者不在のまま特定演出が開始される場合には、特定演出の態様が、遊技者が遊技している場合とは異なるデモンストレーション用の態様となるように構成してもよい。つまり、遊技者は参加していないが、遊技機のコンピュータが参加しているような態様を導出してもよい。
手段I−5.遊技者の操作により情報の入力が可能な入力手段と、
前記遊技者特定情報記憶手段に前記遊技者特定情報が記憶されていない状態で、前記はやさ計測手段で計測された値が前記はやさ記憶手段に記憶された場合に、前記特定演出の終了後において、前記遊技者特定情報記憶手段に前記遊技者特定情報を記憶させる意思があるか否かを問うアナウンスを実行可能なアナウンス実行手段とを備えることを特徴とする手段I−1乃至I−4のいずれかに記載の遊技機。
手段I−5によれば、はやさ記憶手段に一時的に記憶しておいたはやさ計測手段による計測値をモバイル連動遊技に反映させることを忘れてしまうといった事態を抑制することができる。
尚、「所定の契機に基づき、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの抽選を行い、前記抽選の結果に基づいて前記特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
識別情報を変動表示可能な可変表示装置と、
前記可変表示装置において、前記識別情報を変動表示させ、所定時間後、前記抽選の結果に基づいて前記識別情報を停止表示させる表示制御手段とを具備した遊技機であって、
前記識別情報の変動表示中に前記抽選が行われた場合には、当該抽選の結果に対応する前記識別情報の変動表示が、変動表示中である識別情報の変動停止後に行われるように、前記識別情報の変動表示中に行われた前記抽選に関する情報が保留記憶される構成において、
前記遊技者特定情報記憶手段に前記遊技者特定情報が記憶されていない状態で、前記はやさ記憶手段に前記はやさ計測手段で計測された値が記憶されている場合には、保留記憶されている前記抽選に関する情報がなくなった場合に、前記アナウンス実行手段によりアナウンスが実行されること」としてもよい。
この場合、識別情報の変動表示が途切れたタイミング、すなわち、遊技者が遊技を終了するかもしれないタイミングにアナウンスが行われるようになる。従って、はやさ記憶手段に一時的に記憶しておいたはやさ計測手段による計測値をモバイル連動遊技に反映させることを忘れてしまうといった事態をより一層抑制することができる。
また、例えば、特定演出における特定条件の達成と、遊技者にとって有利な状態である特別遊技状態とが対応付けられている場合には、アナウンス実行手段によるアナウンスの開始タイミングとして、「特別遊技状態の最中」、或いは、「特別遊技状態の終了時」が挙げられる。つまり、遊技者が遊技機の前にいる筈である時期にアナウンスを行うことが望ましい。
手段I−6.前記アナウンス実行手段により前記アナウンスが行われ、前記入力手段により前記遊技者特定情報記憶手段に前記遊技者特定情報を記憶させる意思がない旨を示す入力が行われた場合、及び、前記アナウンス期間が終了した場合に、前記はやさ記憶手段に記憶されている値が消去されることを特徴とする手段I−5に記載の遊技機。
手段I−6によれば、はやさ記憶手段に一時的に記憶しておいたはやさ計測手段による計測値は、遊技者によって必要がないと判断された場合、或いは、遊技者が遊技を終了して、次の遊技者が遊技を始めるかもしれないという状況になった場合に消去されることとなる。これにより、遊技者が遊技を終了し、次の遊技者がモバイル連動遊技を行った場合に、前の遊技者の遊技情報(はやさ計測手段による計測値)が混在してしまうことを防止することができる。ちなみに、アナウンス期間が終了した場合にも、はやさ記憶手段に記憶されている値が消去される構成とすることで、アナウンス期間に、対応する入力を行うことなく、遊技者が遊技を終了して帰ってしまった場合であっても、はやさ記憶手段に記憶されている値が残って、別の遊技者に反映されてしまうことを回避することができる。
尚、アナウンスに乗じて、遊技者特定情報記憶手段に遊技者特定情報を記憶させる意思がある旨を示す入力が行われた場合、同一機種の遊技機においてモバイル連動遊技を行ったことのない遊技者に対しては、モバイル連動遊技の初回登録の手続の流れに移行し(遊技機から、初回登録に対応する情報が、はやさ記憶手段の値を添付した形で、携帯通信端末を介して、サーバに送られる。また、このように情報出力を行った場合、はやさ記憶手段の値は消去される。)、モバイル連動遊技を行ったことのある遊技者に対しては、遊技者特定情報記憶手段に遊技者特定情報を記憶してもらう等の、モバイル連動遊技を開始させる手続きの流れに移行する。
手段I−7.前記アナウンス実行手段は、前記情報出力手段による情報出力を行うか否かを問うアナウンスを行う場合に、(このタイミングで)前記遊技者特定情報記憶手段に前記遊技者特定情報を記憶させることで遊技者に付与される可能性のある特典を教示するガイダンスを実行可能に構成されていることを特徴とする手段I−5又はI−6に記載の遊技機。
手段I−7によれば、モバイル連動遊技に参加するとどのようなメリットがあるのかを絶好のタイミングでアピールすることができる。従って、モバイル連動遊技への参加を一層促すことができる。また、モバイル連動遊技のことなど全く気に掛けず(或いは、モバイル連動遊技についての知識がなく)、なんとなく遊技を開始した遊技機の特定演出で思わず良い結果が得られた場合に、後になって特定演出で良い結果が得られた場合の特典などを知り、モバイル連動遊技に参加しなかったことを後悔するといった事態を抑制することができる。
尚、モバイル連動遊技に参加した場合の特典だけでなく、特定演出の過去のデータや、所定の特典を得るためのより細かな条件等を教示可能に構成してもよい。例えば、特定演出がタイムトライアルのような演出であって、トップになると特典が付与される場合において、(当該遊技機が把握し得る範囲で)過去最高タイムや、過去にトップになったことのあるタイム等を教示するようにして、果たして自分のタイムで特典の付与が狙えるか否かを概ね判断できるようにしてもよい。この場合、遊技者は自分の結果と比較して、「特定演出にて良い結果が得られたらしい」→「この結果を反映させると面白い演出が見られる等するらしい」→「せっかくなので、モバイル連動遊技に参加してみようか」という流れになりやすい。従って、今のタイミングでモバイル連動遊技に参加することをより積極的に促すことができる。
手段I−8.前記遊技者特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶された状態で前記特定演出が開始され、前記特定演出の期間中に、前記情報出力手段による情報出力が行われた場合であっても、前記特定演出の期間中であれば、前記はやさ計測手段による計測が継続して行われることを特徴とする手段I−1乃至I−7のいずれかに記載の遊技機。
手段I−8によれば、例えば、特定演出期間中に遊技者が遊技を終了し、その直後にかかる遊技機を別の遊技者が遊技する場合においても、特定演出を確実に堪能することができる。従って、特定演出に参加する機会を増やすことができ、例えば、特定演出に参加したかったが、対象の遊技機が満席で遊技することができず、また、次の特定演出の開始までには比較的長期間要してしまうような場合の利便性を向上させることができる。
尚、サーバでは、特定演出に関し、途中棄権や不参加等の情報も蓄積記憶されるように構成してもよい。
J.遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、発射装置によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、当たり状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、可変表示装置にて抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
また、発生するタイミングが予め定められている特定演出が行われるものも存在する。ところが、特定演出を楽しみにしていたものの、特定演出が発生するタイミングに丁度都合が悪くなってしまった場合、特定演出を諦めなくてはならないことが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、快適に行うことのできる遊技機を提供することにある。
手段J−1.特定演出を発生させる条件が成立したことを検知する条件成立検知手段と、
前記条件成立検知手段による検知によって前記特定演出を発生させる条件が成立した場合に、前記特定演出を実行可能な特定演出実行手段とを備え、
前記特定演出実行手段が前記特定演出を発生させるタイミングを変更可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
手段J−1によれば、特定演出の発生タイミングを変更することができため、例えば、特定演出が開始されるけれども、少し席を外さないといけない(トイレに行きたい、電話がかかってきた等)ので、特定演出を後回しにするといったことができるようになる。従って、せっかく特定演出が開始されるのに、特定演出を堪能することができないといったストレスの発生を回避することができ、快適に遊技を行うことができる。また、遊技者が特定演出の開始のタイミングを変更できるため、特定演出に向けて気分を高めるといったこともできるようになり、特定演出をより一層堪能することができる。
尚、特定演出としては、開始される時間や期間が予め定まっているもの、例えば、複数の遊技機で同じ時刻に同じ内容の演出が一斉に開始されるような一斉演出や、変動表示が規定回数行われた場合に(所定の遊技モードが付与される変動表示の回数がなくなった場合に)行われる演出等が挙げられる。
手段J−2.特定演出を発生させる条件が成立したことを検知する条件成立検知手段と、
前記条件成立検知手段による検知によって前記特定演出を発生させる条件が成立した場合に、前記特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、
遊技者が操作可能な操作手段とを備え、
前記操作手段への操作により、前記特定演出実行手段が前記特定演出を発生させるタイミングを変更可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
手段J−2によれば、遊技者による操作手段の操作によって、特定演出の発生タイミングを変更することができる。このため、特定演出が開始されるけれども、少し席を外さないといけない(トイレに行きたい、電話がかかってきた等)ので、特定演出を後回しにするといったことができるようになる。従って、せっかく特定演出が開始されるのに、特定演出を堪能することができないといったストレスの発生を回避することができ、快適に遊技を行うことができる。また、遊技者が特定演出の開始のタイミングを変更できるため、特定演出に向けて気分を高めるといったこともできるようになり、特定演出をより一層堪能することができる。
尚、特定演出としては、開始される時間や期間が予め定まっているもの、例えば、複数の遊技機で同じ時刻に同じ内容の演出が一斉に開始されるような一斉演出や、変動表示が規定回数行われた場合に(所定の遊技モードが付与される変動表示の回数がなくなった場合に)行われる演出等が挙げられる。
手段J−3.特定演出を発生させる条件が成立したことを検知する条件成立検知手段と、
前記条件成立検知手段による検知によって前記特定演出を発生させる条件が成立した場合に、前記特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、
前記特定演出を実行させることよりも優先させるべき優先状態を発生させる優先状態発生手段とを備え、
前記特定演出が実行される期間と、前記優先状態とが重なる場合には、前記特定演出実行手段が前記特定演出を発生させるタイミングを変更可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
手段J−3によれば、特定演出を発生させるタイミングを変更可能に構成されている。従って、特定演出が開始される筈なのだけども、優先状態であるために特定演出が開始されず、優先状態が終了したころには、特定演出が終了している、或いは、特定演出の残り期間が僅かで十分に堪能できないといった事態を回避することができる。
尚、優先状態は1つに限定されるものではなく、複数設定されていてもよい。例えば、優先状態として遊技者にとって有利な特別遊技状態中に特定演出の開始タイミングが到来した場合、特別遊技状態の終了後に、特定演出が(頭から)開始されることとしてもよい。
手段J−4.現在の時刻を把握するリアルタイム把握手段、及び、電源がオンされたことを契機に計測を開始する計測手段のうち少なくとも一方と、
前記リアルタイム把握手段によって把握される時刻、及び、前記計測手段によって計測される時間のうち少なくとも一方に基づいて、前記特定演出を開始するタイミングを設定する開始設定手段とを備えていることを特徴とする手段J−1乃至J−3のいずれかに記載の遊技機。
手段J−4によれば、所定の時間で一斉に開始されるような一斉演出を、都合が悪ければ、後回しにすることができる。
尚、特定演出の今回のタイミングをパスしたことで、規定時間後(例えば、10分後)のタイミングに再セットされるように構成してもよいし、今回のタイミングを拒否したことで、操作手段を利用した遊技者の意思によるタイミングで特定演出を開始させるように構成してもよい。
手段J−5.前記特定演出の実行期間内において、特定条件が達成されたことを検知する達成検知手段と、
前記特定条件が達成されたことを記憶する達成記憶手段と、
前記特定演出の開始からどれだけはやく前記特定条件を達成したのかを計測するはやさ計測手段と、
前記達成検知手段による検知があった場合に、前記はやさ計測手段で計測された値が記憶されるはやさ記憶手段とを備え、
前記はやさ計測手段は、前記特定演出の開始のタイミングを変更したか否かに関わらず、前記特定演出の開始からの時間を計測することを特徴とする手段J−1乃至J−4のいずれかに記載の遊技機。
手段J−5によれば、特定演出が予定通りに開始された場合、及び、変更されて開始された場合のどちらにおいても、特定演出の開始からの時間を計測するようになっている。このため、例えば、特定演出(トライアル演出)を通常のタイミングよりも少し後のタイミングで開始させた場合において、開始を遅らせた分がきっちりと組み込まれてしまうのではなく、遊技者が自分のタイミングで特定演出を開始させたときからの計測となる。従って、変更させた遊技者へのハンディキャップをなくすことができる。
尚、「前記特定演出の開始からどれだけはやく前記特定条件を達成したのかを示すはやさ計測手段で計測される値」としては、「特定演出の開始から特定条件の達成までに要した時間を示す値」や、特定条件の達成が所定の抽選における当選に設定されている場合には、「特定演出の開始から特定条件の達成までに行った抽選の回数を示す値」等が挙げられる。
手段J−6.遊技者を特定する場合に使用される遊技者特定情報を記憶可能な遊技者特定情報記憶手段と、
遊技者の遊技に関する所定の情報(上記手段J−5では、前記はやさ記憶手段の記憶に関する情報)、及び、前記遊技者特定情報を遊技機の外部に出力可能な情報出力手段とを備え、
前記遊技者特定情報記憶手段に前記遊技者特定情報が記憶されている場合に、前記特定演出実行手段が前記特定演出を発生させるタイミングを変更可能に構成されていることを特徴とする手段J−1乃至J−5のいずれかに記載の遊技機。
手段J−6によれば、遊技者が携帯する携帯通信端末等を介して、遊技機と、遊技機メーカー等が運営するサーバ等との間で情報のやりとりをしながら行う遊技(以下、モバイル連動遊技という)を行うことで、特定演出のタイミングを変更可能といった特典が得られることから、モバイル連動遊技への参加意欲を向上させることができる。
尚、情報出力手段を備えることで、遊技者の特定演出の結果を集計することが可能となる。このため、上記手段J−5を採用する場合には、「特定演出を体験した遊技者のうち誰が特定条件をいち早く達成したのかを競う」といった新たな遊技性を付与することができる。
手段J−7.前記条件成立検知手段による検知によって前記特定演出を発生させる条件が成立したことを記憶する条件成立記憶手段を備え、
前記特定演出実行手段は、前記条件成立記憶手段に前記特定演出を発生させる条件が成立したことが記憶されている場合に、前記特定演出を実行可能に構成され、
前記遊技者特定情報記憶手段から遊技者特定情報が消去された場合に、前記条件成立記憶手段の記憶情報についても消去されることを特徴とする手段J−6に記載の遊技機。
手段J−7によれば、別の遊技者が得た特定演出を行う権利を使用して特定演出を行うといった行為が防止される。これにより、特定演出の価値を高め、特定演出への参加意欲を向上させ、特定演出の開始の時間に遊技ホールに足を運んでもらえるようにすることができる。
手段J−8.所定の契機に基づき、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの抽選を行い、前記抽選の結果に基づいて前記特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
識別情報を変動表示可能な可変表示装置と、
前記可変表示装置において、前記識別情報を変動表示させ、所定時間後、前記抽選の結果に基づいて前記識別情報を停止表示させる表示制御手段とを具備した遊技機であって、
前記識別情報の変動表示中に前記抽選が行われた場合には、当該抽選の結果に対応する前記識別情報の変動表示が、変動表示中である識別情報の変動停止後に行われるように、前記識別情報の変動表示中に行われた前記抽選に関する情報が保留記憶される構成において、
前記遊技者特定情報記憶手段に前記遊技者特定情報が記憶されている状態であれば、保留記憶されている前記抽選に関する情報がなくなった場合であっても、前記条件成立記憶手段における前記特定演出を発生させる条件が成立したことの記憶が消去されずに記憶された状態を保つことを特徴とする手段J−7に記載の遊技機。
手段J−8によれば、変動表示が途切れたとしても、モバイル連動遊技を終了しなければ、特定演出を実行する権利は失われず、遊技の再開時以降に特定演出を実行させることができる。従って、利便性を向上させて、快適な遊技を行うことができるといった上記手段J−1の作用効果が一層確実に奏される。
K.遊技機の一種としてパチンコ機がある。例えば、パチンコ機では、発射装置によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、当たり状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、可変表示装置にて抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特開2003−154110号公報参照)。
ところで、遊技機メーカーが新機種等を製作する場合には、従来の遊技機に対する評価等を参考にして、遊技者に喜ばれる遊技機づくりを目指している。
しかしながら、例えば、ウェブサイト等でアンケートに任意で協力してもらったり、調査会社に依頼したりする等してマーケティングを行う場合には、満足な数の反応が得られなかったり、正確さに疑義が生じたり、結果報告が遅れたりするおそれがある。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、遊技に関する情報を早くかつ広く収集可能とする遊技機を提供することにある。
手段K−1.遊技者が操作する携帯通信端末を介して、該遊技者の遊技に関する情報をサーバに送信可能な遊技機において、
遊技に際して行われる所定の抽選に関する情報である遊技情報を蓄積記憶可能な遊技情報記憶手段と、
特定期間における特定事象の発生回数、又は、特定期間が終了するまでの時間を計測する特定計測手段とを備え、
遊技者から視認可能な位置に設けられ、画像オブジェクトを表示可能な表示手段と、
前記表示手段において、サーバのアドレス情報、前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶されている遊技情報、及び、前記特定計測手段で計測された特定計測情報のうち、少なくともサーバのアドレス情報を含み、携帯通信端末で読み取り可能な符号情報を表示させる情報出力手段とを備え、
前記情報出力手段は、前記表示手段において表示する前記符号情報に対して、前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報を含ませる場合には、前記特定計測手段の特定計測情報をも含ませることを特徴とする遊技機。
手段K−1によれば、携帯通信端末を介して、遊技機とサーバとの間で情報のやりとりを行うモバイル連動遊技を行うにあたって、表示手段において表示する符号情報に対し、遊技情報記憶手段に蓄積記憶されている遊技者の遊技履歴(経歴・経験)等を把握可能な遊技情報を含ませる場合には、特定計測手段の特定計測情報をも含ませるように構成されている。このため、サーバを運営する遊技機メーカー側では、遊技情報だけでなく、特定計測情報を集計・解析等して、遊技機が実際に設置されて遊技されている現場(遊技ホール等)での使用状況等を、いち早く、正確に、幅広く把握することができる。従って、かかる情報等を参考にして、より良い遊技機の開発を進めることができる。
例えば、遊技者が操作可能な操作手段を利用して行われる操作演出に関し、操作演出Aについては、特定期間としての当該操作演出中に、比較的高い確率で操作手段が操作されるが、操作演出Bについては、あまり操作手段が操作されることがない(無視され易く、すなわち、人気のない演出)ということを把握できたり、状態Cにおける操作演出Aでの操作手段の操作は比較的高い確率で実行されるものの、状態Dにおける操作演出Aでの操作手段の操作は比較的行われないということを把握できたりする。
尚、本手段では、特定事象として、遊技情報の一部が対象とされる場合も含む趣旨であり、さらに、特定事象は、特定期間以外の期間にも発生し得る趣旨である。加えて、特定計測手段は、特定期間の終了条件に特定事象の発生回数が含まれない場合には、特定事象の発生回数を計測する構成とし、特定期間の終了条件に特定事象の発生回数が含まれる場合には、特定事象の発生回数、又は、特定期間が終了するまでの時間を計測する構成とすることとしてもよい。
尚、本手段では、情報出力手段による情報の出力方法としては符号情報を表示することに具体化しているが、それ以外の方法も考えられる。例えば、
「遊技者が操作する携帯通信端末を介して、該遊技者の遊技に関する情報をサーバに送信可能な遊技機において、
遊技に際して行われる所定の抽選に関する情報である遊技情報を蓄積記憶可能な遊技情報記憶手段と、
特定期間における特定事象の発生回数、又は、特定期間が終了するまでの時間を計測する特定計測手段とを備え、
サーバのアドレス情報、前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶されている遊技情報、及び、前記特定計測手段で計測された特定計測情報のうち、少なくともサーバのアドレス情報を含む情報を、所定の携帯通信端末によって識別又は認識可能な態様として出力可能な情報出力手段とを備え、
前記情報出力手段は、前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報を出力する場合には、前記特定計測手段の特定計測情報も含ませた情報として出力すること」としてもよい。
手段K−2.所定の発射手段によって発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な開状態と、入球不可能な閉状態とに状態変化する可変入球手段と、
前記可変入球手段に入球した遊技球を検知する可変入球検知手段と、
所定条件の成立に基づいて、前記可変入球手段が開状態とされる特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行う特別遊技状態発生手段とを備え、
(前記特別遊技状態には、前記可変入球手段に入球する遊技球の数の上限、及び、開状態とされている可変入球手段の時間の上限が定められ、)
前記特定期間は、前記特別遊技状態に対応して設定され、
前記特定計測手段は、(遊技球が前記遊技領域に発射されることを前記特定事象として、)前記特別遊技状態において前記遊技領域に発射された遊技球の数を計数することを特徴とする手段K−1に記載の遊技機。
手段K−2によれば、可変入球手段を狙って遊技球を打ち出す状態である特別遊技状態において、特別遊技状態が終了するまでに遊技球を何個発射させたのかを把握することができる。すなわち、特別遊技状態は、期間が定められている(可変入球手段に上限数の遊技球を入球させれば終了することとなる)ため、特別遊技状態中の遊技球の発射総数(特別遊技状態を終了させるまでに要した遊技球の発射総数)を計数することで、可変入球手段への遊技球の入球し易さを把握することができる。
尚、例えば、特別遊技状態が終了するまでの時間(特別遊技状態を終了させるまでに要した時間)を計測し、これに基づいて、可変入球手段への遊技球の入球し易さを推測可能に構成することも考えられる。但し、特別遊技状態においてエラー状態が発生した場合に対処できなかったりするおそれがある。このため、本手段のように、遊技球の発射数で遊技球の可変入球手段への至り易さを推測する(把握する)ことが望ましい。
尚、例えば、特定遊技状態は、可変入球手段を開状態としてから可変入球手段に規定個数の遊技球が入球するまで、又は、可変入球手段を開状態としてから規定時間が経過するまで、を1ラウンドとして、規定の複数ラウンドを行うこととしてもよい。また、ラウンド期間の合間において可変入球手段が閉状態とされるインターバル期間に関しては、発射された遊技球を計数しないように構成してもよい。この場合、インターバル期間中においても遊技球を発射させ続ける遊技者と、インターバル期間中或いはそれに対応するタイミングでは遊技球の発射を中止する遊技者との間で、特別遊技状態の時間はほぼ同じなのに、計数される発射総数に比較的大きな差が生じてしまうといった事態を抑制することができ、特別遊技状態における発射数の情報が、遊技球の可変入球手段への至り易さを判断する材料にならなくなってしまうといった事態をより確実に防止することができる。さらに、特別遊技状態中において、遊技領域に案内された遊技球が可変入球手段に至るよりも前の段階で入球する可能性のある入球手段(例えば、始動入球手段等)に対し、特別遊技状態において入球した遊技球の数を計数(この数を発射総数から減算する)したり、或いは、特別遊技状態中において、いずれの入球手段にも入球しなかった遊技球の数を計数したりすることで、可変入球手段への遊技球の至り易さの推測精度をより向上させることができる。
尚、「遊技領域を移動する遊技球が入球可能」とは、入球した遊技球がそのまま遊技領域外に排出される場合だけでなく、入球した遊技球が再度遊技領域に戻る(通過する)場合も含む趣旨である。
手段K−3.所定の発射手段によって発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能又は容易な開状態と、入球不可能又は入球困難な閉状態とに状態変化可能な開閉入球手段と、
前記開閉入球手段に入球した遊技球を検知する開閉入球検知手段とを備え、
前記開閉入球手段が前記開状態とされる、或いは、され易くなる高入球状態と、
前記高入球状態に比べ、前記開閉入球手段が前記開状態とされ難くなる、或いは、前記閉状態が維持される低入球状態とに状態変化可能に構成され、
前記特定期間は、前記高入球状態に対応して設定され、
前記特定計測手段は、前記高入球状態において前記遊技領域に発射された遊技球の数を計数するとともに、当該高入球状態において前記開閉入球手段に入球した遊技球の数を計数することを特徴とする手段K−1又はK−2に記載の遊技機。
手段K−3によれば、高入球状態において発射した遊技球の総数に占める開閉入球手段に入球した遊技球の数の割合、すなわち、高入球状態における開閉入球手段への入球させ易さを把握することができるようになる。より具体的には、特定期間とは、開状態とされている開閉入球手段を狙って遊技球を打ち出す期間であり、その特定期間における遊技球の発射総数、及び、開閉入球手段への入球総数を計ることで、遊技機が実際に設置されて遊技される現場(遊技ホール等)での、遊技球の開閉入球手段への至り易さの状況、例えば、開閉入球手段の周りの遊技釘等の状況を把握することができる。
尚、高入球状態(例えば、所謂、確変モードや時間短縮モード)となっている期間の長さ(時間)と、開閉入球手段への遊技球の入球数とを計測し、これらに基づいて、開閉入球手段への遊技球の入球し易さを推測可能に構成することも考えられる。但し、高入球状態において遊技球を発射させ続けた場合と、高入球状態において遊技球を発射させない期間(例えば、休憩をはさんだ等)が存在した場合とを比較すると、同じ時間だけ遊技球を打ち出しているのに後者の方が、遊技球が開閉入球手段に入球する割合が比較的大きく低下してしまい、遊技球の開閉入球手段への至り易さを判断する材料にならなくなってしまうおそれがある。このため、本手段のように、遊技球の発射数で遊技球の開閉入球手段への至り易さを推測する(把握する)ことが望ましい。
尚、「前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な前記開閉入球手段としての始動入球手段と、前記始動入球手段に入球した遊技球を検知する前記開閉入球検知手段としての始動入球検知手段と、前記始動入球検知手段による検知に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行う特別遊技状態発生手段とを備えていること」としてもよい。この場合、高入球状態における始動入球検知手段への入球し易さを把握することができる。
尚、始動入球手段が、開閉式であって、閉状態においても遊技球が入球可能である場合、特定計測手段が、低入球状態(例えば、所謂、通常モードや潜確モード)において発射された遊技球と、低入球状態において始動入球手段に入球した遊技球の数とを計数することとしてもよい。この場合、高入球状態における始動入球手段への遊技球の至り易さだけではなく、低入球状態における始動入球手段への遊技球の至り易さをも把握することができ、結果として、始動入球手段周りの遊技釘等の状況をより正確に把握することができる。また、開閉式の始動入球手段と、開閉式ではない始動入球手段との両方が設けられている場合、特定計測手段は、低入球状態では、発射された遊技球及び開閉式ではない始動入球手段に入球した遊技球の数を計数し、高入球状態では、発射された遊技球及び開閉式の始動入球手段に入球した遊技球の数を計数することとしてもよい。この場合、開閉式の始動入球手段への遊技球の至り易さ(遊技者にとって遊技を比較的スムースかつ有利に進行させることのできる状態における状況)、及び、開閉式ではない始動入球手段への遊技球の至り易さ(一般的に、通常の状態であり、滞在する時間が最も長い状態における状況)の両方を把握することができる。
尚、高入球状態中において、いずれの入球手段にも入球しなかった遊技球の数を計数することで、開閉入球手段(上記可変入球手段)への遊技球の至り易さの推測精度をより向上させることができる。尚、本手段K−4の開閉入球手段としては、上記手段K−3の可変入球手段を適用することも可能な趣旨である。
手段K−4.所定の発射手段によって発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能又は入球容易な開状態と、入球不可能又は入球困難な閉状態とに状態変化する始動入球手段と、
前記始動入球手段に入球した遊技球を検知する始動検知手段と、
前記始動検知手段による検知を契機として、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行う特別遊技状態発生手段と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能(又は通過可能)なサポート入球手段と、
前記サポート入球手段に入球(又は通過)した遊技球を検知するサポート検知手段と、
前記サポート検知手段の検知を契機として、前記始動入球手段を前記開状態とするか否かの入球サポート抽選を行う入球サポート状態発生手段とを備え、
前記高入球状態に比べ、前記開閉入球手段が前記開状態とされ難くなる低入球状態とに状態変化可能に構成され、
前記特定期間は、前記高入球状態に対応して設定され、
前記特定計測手段は、前記高入球状態において前記遊技領域に発射された遊技球の数を計数するとともに、当該高入球状態において前記サポート入球手段に入球(又は通過)した遊技球の数を計数することを特徴とする手段K−1乃至K−3のいずれかに記載の遊技機。
手段K−4によれば、高入球状態において発射した遊技球の総数に占めるサポート入球手段に入球(又は通過)した遊技球の数の割合、すなわち、高入球状態におけるサポート入球手段への入球(又は通過)させ易さを把握することができるようになる。より具体的には、特定期間とは、開状態とされている始動入球手段や、これを開状態とさせる入球サポート抽選の契機となるサポート入球手段を狙って遊技球を打ち出す期間であり、その特定期間における遊技球の発射総数、及び、サポート入球手段への入球総数を計ることで、遊技機が実際に設置されて遊技される現場(遊技ホール等)での、遊技球のサポート入球手段への至り易さの状況、例えば、サポート入球手段の周りの遊技釘等の状況を把握することができる。
手段K−5.遊技者が操作する携帯通信端末を介して、該遊技者の遊技に関する情報をサーバに送信可能な遊技機において、
遊技に際して行われる抽選に関する情報である遊技情報を蓄積記憶可能な遊技情報記憶手段と、
所定の発射手段によって発射された遊技球が案内される遊技領域と、
(特定期間において)前記遊技領域に案内された遊技球の数を計数する特定計測手段を備え、
遊技者から視認可能な位置に設けられ、画像オブジェクトを表示可能な表示手段と、
前記表示手段において、サーバのアドレス情報、前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶されている遊技情報、及び、前記特定計測手段で計測された特定計測情報のうち、少なくともサーバのアドレス情報を含み、携帯通信端末で読み取り可能な符号情報を表示させる情報出力手段とを備え、
前記情報出力手段は、前記表示手段において表示する前記符号情報に対して、前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報を含ませる場合には、前記特定計測手段の特定計測情報をも含ませることを特徴とする遊技機。
所定の遊技者がこれまでに所定の遊技機をどれだけ遊技したかを計る物差し(目安)としては、例えば、遊技者にとって有利な特別遊技状態の発生回数、特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行った回数、或いは、当否抽選を行う契機となる事象の発生回数(例えば、始動入球手段への入球数)等が挙げられるが、これらは、遊技者毎の遊技の展開(運)や、遊技者が遊技している遊技機の遊技釘等の状況等によって大きく変わり得るものである。これに対し、本手段5のように、遊技領域に発射された遊技球の数を計数し、それを、これまでに所定の遊技機をどれだけ遊技したかを計る物差しとして利用することで、より公平な評価がおこなわれることとなる。このため、例えば、遊技時間は同じでも特別遊技状態の発生回数が多い遊技者に比べ、評価されないので面白くなく、これに起因して遊技自体から遠ざかってしまう等といった事態を抑制することができる。
尚、特定計測手段自体の数は特に限定されるものではなく、特定期間が複数種類設定されている場合には対応して複数設けられることとする。また、「遊技者の操作により情報の入力が可能な入力手段を備え、前記入力手段を用いてパスワードが入力されることで、前記遊技情報記憶手段に対して遊技者個人の前記遊技情報が蓄積される状態が開始されるとともに、前記パスワードにおいて、サーバにて蓄積された前記遊技情報及び前記選択情報に応じた情報が含まれる場合に、それに応じた処理(前記遊技情報及び前記選択情報に応じた情報が含まれない場合や、サーバにて蓄積された前記遊技情報及び前記選択情報の記憶内容が異なる場合とは異なる処理)を実行可能に構成され、特定の遊技情報の実行回数に応じてランク付けを行い、ランクに応じて演出の内容に変化を生じさせる構成であって、前記ランク付けの評価対象とされる特定の遊技情報には、少なくとも前記特定計測手段によって計数された前記遊技領域に案内された遊技球の数に関する特定計測情報が含まれること」としてもよい。この場合、遊技球の発射回数に応じて得られる評価がより明確なものとなるため、本手段の作用効果がより顕著に奏されることとなる。
手段K−6.前記発射手段によって発射された遊技球を前記遊技領域にまで案内する案内通路と、
前記案内通路に設けられ、前記発射手段によって発射された遊技球を、前記遊技領域に至る前の段階で検知する発射検知手段とを備え、
前記特定計測手段は、前記発射検知手段の検知に基づいて、前記遊技領域に発射された遊技球の数を計数することを特徴とする手段K−2乃至K−5のいずれかに記載の遊技機。
発射手段に遊技球がセットされていない状態で発射手段が遊技球を発射させる動作を行っても遊技球は発射されないため、発射手段の発射動作を計数するのでは、遊技領域に発射された遊技球の計数が不正確になることが懸念される。この点、手段K−6によれば、発射手段に発射された遊技球を検知する発射検知手段の検知に基づいて、遊技領域に発射された遊技球の数が計数されるため、かかる不具合を払拭することができる。また、発射検知手段を遊技領域に設けることで、当該発射検知手段によって遊技球の動作が阻害されたり、発射検知手段が遊技領域において視認されることで意匠性の低下を招いたりすること等を防止することができる。
手段K−7. 前記発射手段によって発射されたものの、前記遊技領域にまで至らず、前記案内通路を逆流する遊技球を、遊技者側に戻すミス球戻し通路と、
前記ミス球戻し通路に設けられ、前記ミス球戻し通路を通過する遊技球を検知する戻し球検知手段とを備えていることを特徴とするK−6に記載の遊技機。
手段K−7によれば、発射手段によって発射されたものの、遊技領域にまで至らなかった遊技球を遊技領域に発射された遊技球の計数に含ませないようにすることができる。従って、遊技領域に発射された遊技球の数をより確実に把握することができる。尚、ミス球戻し通路は、案内通路の下方において連結されており、発射手段によって発射された遊技球はミス球戻し通路を飛び越えて遊技領域側に移動し、案内通路を逆流する遊技球は、ミス球戻し通路に進入するように構成されていることとしてもよい。
手段K−8.前記発射検知手段は、前記案内通路のうち、前記ミス球戻し通路との連結部よりも前記発射手段側に設けられていることを特徴とする手段K−7に記載の遊技機。
手段K−8によれば、案内通路を逆流してきた遊技球を発射検知手段で検知してしまうといった事態を回避することができる。また、発射手段の極力近くに発射検知手段を設けることで、発射検知手段と遊技球との衝突を避けつつ、確実に検知が行われるようにするための構成の簡素化等を図ることができる。
尚、「前記発射手段に向けて遊技球を整列させながら案内する発射球案内手段と、遊技者が操作可能な位置に設けられ、操作が行われることで、前記発射球案内手段に整列されている遊技球が遊技者側に戻される球抜き操作手段とを備え、前記球抜き操作手段が操作された場合に、前記発射手段にセットされている状態の遊技球をも遊技者側に戻すことの可能な構成において、前記発射検知手段は、前記発射手段にセットされている状態の遊技球を検しない位置(該遊技球よりも前記遊技領域側)に設けられていることとしてもよい。
手段K−9.前記遊技情報記憶手段には、当該遊技情報記憶手段に対して遊技者個人の前記遊技情報の蓄積を開始するための操作が行われてから、前記遊技情報及び前記選択情報を含む前記符号情報を前記表示手段に表示するまでの間における前記遊技情報が記憶され、
前記特定計測手段には、前記遊技情報記憶手段に対して遊技者個人の前記遊技情報の蓄積を開始するための操作が行われてから、前記遊技情報及び前記特定計測情報を含む前記符号情報を前記表示手段に表示するまでの間における前記特定計測情報だけでなく、それ以外の期間における前記特定計測情報についても記憶されることを特徴とする手段K−1乃至K−8のいずれかに記載の遊技機。
手段K−9によれば、データを送ってくれた遊技者の分以外の特定計測情報もついでに送られるようになっている。これにより、サーバにおいてより多くの特定計測情報を得ることができる。
尚、「特定計測手段には、遊技機の電源を入れてからの特定計測情報と、遊技情報記憶手段に対して遊技者個人の前記遊技情報の蓄積を開始するための操作が行われてからの特定計測情報とが別々に記憶されること」としてもよい。また、特定計測手段には、数日前までの特定計測情報を記憶可能に構成され、前記符号情報が出力されることで、特定計測手段の特定計測情報が消去される、或いは、その日の特定計測情報を残して前日までの特定計測情報が消去されることとしてもよい。
L.遊技機の一種として回胴式遊技機、例えばスロットマシンがある。スロットマシンは、複数の図柄が付された複数のリールを有する可変表示装置を備えており、メダル等の遊技価値を投入(ベット)した状態においてスタートレバーを操作することに基づいて、当たり状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、各リールが回転を開始する。その後、各リールに対応するストップボタンを操作することで、各リールが前記抽選に準じた態様で順次停止するようになっている(例えば、特開2003−126337号公報参照)。
ところで、スタートレバーやストップボタンを操作することで、演出が順次進行して行くような複数の演出群から構成される演出が行われる場合ものもある。しかしながら、当該演出は、遊技者の操作に応じて進行して行くことから、個別の演出の途中で次の演出の開始の契機となる操作が行われたのであれば、現在の演出を直ちに終了し(演出がキャンセルされ)、次の演出が開始されることとなる。このため、時間とコストをかけて演出を作り込んだとしても、遊技者に全く見られることのないものであれば全く意味をなさなくなってしまうことが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、演出を効果的に行うための情報を収集可能とする遊技機を提供することにある。
手段L−1. 識別情報を変動表示する可変表示手段と、
遊技媒体を投入するための投入手段と、
前記投入手段に投入された遊技媒体を検知する投入検知手段と、
前記投入検知手段に検知された遊技媒体の数を電子データとして記憶するクレジット記憶手段と、
遊技を開始するにあたって、前記クレジット記憶手段に記憶されている遊技媒体から、遊技を開始させるために必要な数をベットするためのベット操作手段と、
前記可変表示手段における識別情報の変動表示を開始させるための始動操作手段と、
前記可変表示手段における識別情報の変動表示を停止させるための停止操作手段と、
所定の演出が発生した際に操作する場合と操作しない場合とで演出内容が変化する演出操作手段と、
遊技媒体がベットされた状態における前記始動操作手段の操作を契機として入賞役の当否抽選を行う抽選手段と、
遊技媒体がベットされた状態における前記始動操作手段の操作に基づいて識別情報の変動表示を開始させ、前記停止操作手段の操作と前記当否抽選の結果とに基づいて前記識別情報の変動表示を停止表示させる識別情報制御手段と、
前記識別情報制御手段によって停止表示された識別情報が前記入賞役に対応する組合せである場合に、前記入賞役に対応する数の遊技媒体を付与する遊技媒体付与手段と、
前記当否抽選に関する情報である遊技情報を蓄積記憶可能な遊技情報記憶手段と、
前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶されている遊技情報を所定の携帯通信端末によって識別又は認識可能な態様として出力可能な情報出力手段とを備え、
前記始動操作手段又は前記ベット操作手段の操作に基づいて開始される演出と、前記演出操作手段、前記停止操作手段、及び、前記ベット操作手段のうち少なくとも2つの操作に基づいて開始される演出との演出群で構成される操作連動演出が行われ、
前記操作連動演出に関し、当該操作連動演出を構成する各構成演出の途中で、次の構成演出が開始される契機が訪れた場合には、途中であった構成演出が終了し(キャンセルされ)、次の構成演出が開始される構成であって、
前記操作連動演出における前記各構成演出の時間を計測する個別演出時間計測手段を備え、
前記情報出力手段により前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報が出力される場合には、前記個別演出時間計測手段の特定計測情報も含ませた情報として出力されることを特徴とする遊技機。
手段L−1によれば、操作連動演出を構成する各構成演出の時間を計測することで、各構成演出が途中で終了させられた(途中でキャンセルされた)か否かや、開始からどの程度の間ならば遊技者に視認されているのか等を把握することができる。このように、各構成演出がどの程度見届けられ、どの程度キャンセルされるのかの特定計測情報に基づいて、所定の演出を出すのが効果的なタイミングや、所定の演出を導出してもあまり意味のないタイミングを把握したり、あまり人気のない演出を把握したりすることができ、遊技機の開発に際し、無駄な演出を減らし、効果的なタイミングで効果的な内容の演出を導出させるように構成することができる。
また、遊技者が携帯通信端末を介して遊技機とサーバとの間で情報のやりとりを行うモバイル連動遊技を行うことで、付随して個別演出時間計測手段の特定計測情報についてもサーバに送信されることから、サーバ側でよりスムースに個別演出時間計測手段の特定計測情報を得ることができる。
尚、「遊技者から視認可能な位置に設けられ、画像オブジェクトを表示可能な装飾表示手段を備え、前記情報出力手段は、前記装飾表示手段において、サーバのアドレス情報、前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶されている遊技情報、及び、前記個別演出時間計測手段の特定計測情報のうち、少なくともサーバのアドレス情報を含み、携帯通信端末で読み取り可能な符号情報を表示させるとともに、前記符号情報に対して、前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報を含ませる場合には、前記個別演出時間計測手段の特定計測情報をも含ませること」としてもよい。この場合、また、前記装飾表示装置においても操作連動演出が導出される構成においては、かかる作用効果がより顕著なものとなる。
手段L−2.前記始動操作手段、前記演出操作手段、前記停止操作手段、及び、前記ベット操作手段のうち少なくとも1つに対応して設けられ、操作状態とされてから非操作状態とされるまでの操作時間を計測する操作時間計測手段を備え、
前記情報出力手段により前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報が出力される場合には、前記操作時間計測手段の特定計測情報も含ませた情報として出力され、
前記操作時間計測手段の特定計測情報は、操作時間を計測した際に実行されていた演出と対応付けされた格好で、前記情報出力手段により出力されることを特徴とする手段L−1に記載の遊技機。
遊技者のなかには、遊技が遊技者にとって良い方向に進んでほしいと強く願う際の習慣として、操作手段を押してすぐに離すのではなく、押した状態をしばらくキープしてから離す(所謂、捻じる)ということを行う者もいる。そこで、本手段L−2によれば、操作手段の操作時間(オンにされている時間)を計測し、さらに、該操作時間が、操作手段の操作が行われたときの演出と対応付けられて、携帯通信端末、ひいては、サーバに送信されることとなる。従って、遊技者にとってどのタイミングのどの演出に気持ちが入るのか(好評なのか)等を把握することができる。
尚、所定の操作手段に作用する圧力或いはそれに比例する力を測定可能な圧力測定手段を備え、圧力測定手段の特定計測情報と、対応する演出とが互いに対応付けられた状態で、情報出力手段により出力可能に構成されていることとしてもよい。この場合も、遊技者の熱の入り様を把握することができる。
手段L−3.前記始動操作手段、前記演出操作手段、前記停止操作手段、及び、前記ベット操作手段のうち少なくとも1つに対応して設けられ、操作回数を計数する操作回数計測手段を備え、
前記情報出力手段により前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報が出力される場合には、前記操作回数計測手段の特定計測情報も含ませた情報として出力され、
前記操作回数計測手段には、操作回数と、操作回数を計測した際に実行されていた演出状態とが対応付けされた格好で記憶されることを特徴とする手段L−1又はL−2に記載の遊技機。
本手段L−3によれば、操作手段の操作回数を計測し、さらに、該操作回数が、操作手段の操作が行われたときの演出状態と対応付けられて、携帯通信端末、ひいては、サーバに送信されることとなる。従って、遊技者にとってどのタイミングのどの演出に気持ちが入るのか(好評なのか)等を把握することができる。尚、操作手段の操作回数の計数の対象とされる演出状態としては、遊技者の期待感を高めるような演出中等に限定されるものではなく、特に期待感を高めるような演出が行われていない状態をも含むものである。また、特別遊技状態終了後からの変動回数や、特定の演出終了後からの変動回数も、計測回数等の情報と対応付けて出力されるように構成してもよい。この場合、通常時に複数の演出モードを遊技者自身で変更可能な構成において、どのようなタイミングで演出モードを変更させるのか等を把握することができる。
手段L−4.所定条件が成立したことに基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行い、当該当否抽選にて当選した場合に特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段を備え、
前記当否抽選における当選確率が複数段階で設定されているとともに、当該設定を変更可能な設定操作手段が遊技者の操作不可能な位置に設けられ、
設定に応じて変化する要素の発生回数を計測する特定要素計測手段を備え、
前記情報出力手段により前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報が出力される場合には、前記特定要素計測手段の特定計測情報も含ませた情報として出力されることを特徴とする手段L−1乃至L−3のいずれかに記載の遊技機。
手段L−4によれば、設定に応じて変化する要素の発生回数に基づいて、遊技に多大な影響を及ぼすこととなる設定の推測が可能となる。これにより、モバイル連動遊技に参加すれば、設定推測が比較的容易に行える構成とすることで、モバイル連動遊技により積極的に参加してもらうことができる。
尚、設定に応じて変化する要素としては、特別遊技状態(ボーナス、アシストタイム、アシストリプレイタイム等)の当選、子役の当選(成立しなかった(対応する遊技価値の付与が伴わなかった場合の子役についてもカウントする)、特別遊技状態と子役とが同時に当選する場合においてその組み合わせが設定毎で異なる場合にはその同時当選、等が挙げられる。
尚、遊技者がサーバに蓄積記憶させている遊技情報に応じて、設定示唆の精度を変化させてもよい。例えば、設定が6段階に分かれていて、1000ポイントの遊技者は設定のうち上の3つか下の3つかが示唆されるだけであるが、10000ポイントの遊技者は各設定毎の可能性が示唆され、50000ポイントの遊技者は、設定が確定されてしまうような要素や公表されていない判断基準等のより多くの情報から設定推測・判断を行い、示唆・教示するように構成してもよい。
手段L−5.遊技者の操作により情報の入力が可能な入力手段を備え、
前記入力手段を用いてパスワードが入力されることで、前記遊技情報記憶手段に対して遊技者個人の前記遊技情報が蓄積される状態が開始されるとともに、
前記パスワードにおいて、サーバにて蓄積された前記遊技情報に応じた情報が含まれる場合に、それに応じた処理を実行可能に構成され、
前記パスワードにおいて、前記特定要素計測手段の特定計測情報に関する情報が含まれる場合には、遊技者から視認可能な位置に設けられる装飾表示手段において、前記特定要素計測手段の特定計測情報に関する情報を表示可能に構成されていることを特徴とする手段L−4に記載の遊技機。
手段L−5によれば、モバイル連動遊技の有効性を向上させることができ、モバイル連動遊技により接触的に参加してもらうことができる。また、特定要素計測手段の特定計測情報に関する情報を遊技機において確認できるため、利便性の向上を図るとともに、前回の遊技の回想をしつつ、今回の遊技を行うといったこともできる。さらに、特定要素計測手段の特定計測情報に関する情報が遊技機でしか見られないということになると、再び遊技者に遊技機にまで足を運んでもらい易くなる。
尚、設定に応じて、特別遊技状態や子役の成立確率が異なる場合には、特定要素計測手段の特定計測情報に関する情報として遊技者が実際に行った遊技に際しての特別遊技状態や子役の成立確率を表示可能としてもよく、さらには、利便性を高めるべく、設定に応じた特別遊技状態や子役の成立確率を表示可能としてもよい。また、当該構成に代えて、又は、加えて、特定要素計測手段の特定計測情報に関する情報を基にサーバ又は遊技機において推測した設定(可能性の高い設定)を示唆するような表示を装飾表示手段で表示可能としてもよい。
尚、サーバに特定要素計測手段の特定計測情報を送信しても、当該特定要素計測手段の特定計測情報に関する情報を含むパスワードは、遊技ホール等のその日の営業時間終了後にしか発行されないように設定する(一般に、午後11時頃に終了するため、例えば、午後12時に設定しておく等する。)ように構成してもよい。或いは、「日付を把握可能な日付把握手段を備え、前記情報出力手段により出力される情報には、日付又はこれに関する情報が含まれ、前記入力手段に入力されたパスワードに含まれる日付又はこれに関する情報に基づいて、前記装飾表示手段において、前記特定要素計測手段の特定計測情報に関する情報を表示するか否かを決定するように構成されていること」、すなわち、サーバに特定要素計測手段の特定計測情報を送信しても、当該特定要素計測手段の特定計測情報に関する情報を含むパスワードは、遊技機側で翌日にしか受け付けないようにする(例えば、リアルタイムクロックを設け、パスワードに含まれる日付情報等に基づいて特定要素計測手段の特定計測情報に関する情報を表示するか否かを決定する)こととしてもよい。当該構成を採用する場合、モバイル連動遊技を活用して設定推測を行い、設定推測に基づいて遊技を止めるか続行するかを決めるといったことを抑制することができる。
手段L−6.前記遊技情報記憶手段には、当該遊技情報記憶手段に対して遊技者個人の前記遊技情報の蓄積を開始するための操作が行われてから、前記遊技情報及び前記選択情報を含む前記符号情報を前記表示手段に表示するまでの間における前記遊技情報が記憶され、
前記特定要素計測手段には、前記遊技情報記憶手段に対して遊技者個人の前記遊技情報の蓄積を開始するための操作が行われてから、前記遊技情報及び前記特定要素計測手段の特定計測情報を含む情報を出力するまでの間における前記設定に応じて変化する要素の発生回数だけでなく、それ以外の期間における前記設定に応じて変化する要素の発生回数についても記憶されることを特徴とする手段L−4又はL−5に記載の遊技機。
手段L−6によれば、その遊技者だけでなく、その日にその遊技者の前に遊技していた遊技者のデータ(設定に応じて変化する要素の発生回数)も加えたデータを得ることができる。従って、設定に応じて変化する要素に関する情報をより多く入手することができ、設定推測などの精度をより高めることができる。例えば、他の遊技者が遊技を行った後に遊技を行う場合には、前の遊技者が行った遊技の情報を含めて設定推測が可能なため、設定推測の信頼度が向上する。
尚、サーバに特定要素計測手段の特定計測情報を送信しても、当該特定要素計測手段の特定計測情報に関する情報は、遊技ホール等のその日の営業時間内には見ることができない、或いは、その日の営業時間内に見ることは可能だが、遊技者本人の本日の遊技回数が規定回数を超えない場合には、見ることができないように構成する(例えば、ゲーム数が2000回転以上になるとか、遊技者本人のゲーム数が、その遊技機の本日のトータルのゲーム数の過半数以上になるとかすれば見ることができる)ことが望ましい。すなわち、遊技を少し行っただけでモバイル連動遊技を利用した他人の情報も含む設定に応じて変化する要素に基づく設定判別を行い、よくない場合にはほかの台に移るといった行為を抑止することができる。
手段L−7.前記可変表示手段において識別情報の変動表示が開始されてから停止表示されるまでを1遊技回(1ゲーム)とし、
行われた遊技回数を計数する遊技回数計数手段と、
ベットされた遊技媒体の総数を計数するベット数計数手段と、
付与された遊技媒体の総数を計数する付与数計数手段と、
各入賞役の当選回数をそれぞれ計数する複数の入賞役計数手段とを備え、
前記遊技回数計数手段、前記ベット数計数手段、前記付与数計数手段、及び、前記各入賞役計数手段の特定計測情報が、前記個別演出時間計測手段の特定計測情報とともに出力されることを特徴とする手段L−1乃至L−6のいずれかに記載の遊技機。
手段L−7によれば、遊技者及び遊技機メーカーのどちらにとっても有用な情報である遊技回数計数手段、ベット数計数手段、付与数計数手段、及び、各入賞役計数手段の特定計測情報についても遊技機から通信携帯端末、ひいては、サーバに出力可能に構成されていることから、かかる情報に基づいて、モバイル連動遊技を進行させたり、遊技機の状況等をより細かく把握したりすることができる。
M.遊技機の一種としてパチンコ機がある。例えば、パチンコ機では、発射装置によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、当たり状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、可変表示装置にて抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
近年、遊技者が携帯する携帯通信端末を介して、遊技機と、遊技機メーカーが運営するサーバとの間で情報のやりとりを行うことで、単に遊技機を遊技するだけでは味わえない楽しみを提供することのできる遊技システム(モバイル連動遊技)が知られている。
ところで、現状では、遊技機から携帯通信端末への情報の出力は、配線を繋がなくてもよい手軽さと、電波を使用しなくても済むセキュリティ面等の事情から、遊技機の表示装置に表示された2次元コードなどの符号情報を携帯通信端末で読み取ることで行われている。
しかしながら、遊技者のなかには、遊技機の表示装置に表示された符号情報を携帯通信端末で読取ることが面倒そうである、或いは、以前にトライしてみたことがあるが上手く読取りを行うことができなかった等といった理由でモバイル連動遊技を敬遠するものも存在する。さらに、モバイル連動遊技を終了させるためには、遊技機の表示装置に表示された符号情報を携帯通信端末で読取る手間が必要なことから、遊技を速やかに終えて帰りたいのにもたついてしまう、或いは、遊技に関して現在の自身の状況が芳しくない(別の遊技機に移動した方が状況を好転させられるかもしれない)と思っても、腰が重くなり、台移動することなくそのまま遊技を続けてしまう等といったおそれがある。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、携帯通信端末に符号情報を読取らせる際の作業性の向上を図り、モバイル連動遊技をスムースかつ快適に行うことのできる遊技機を提供することにある。
手段M−1.遊技者が操作する携帯通信端末を介して、該遊技者の遊技に関する情報をサーバに送信可能な遊技機において、
遊技に際して行われる抽選に関する情報である遊技情報を蓄積記憶可能な遊技情報記憶手段と、
(遊技者から視認可能な位置に設けられる)表示手段と、
前記表示手段において、サーバのアドレス情報、及び、前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶されている遊技情報を含み、携帯通信端末で読み取り可能な符号情報を表示させる情報出力手段とを備え、
前記情報出力手段は、前記表示手段における前記符号情報の表示位置を変更可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
携帯通信端末を介して、遊技機とサーバとの間でやりとりを行うモバイル連動遊技を終了させる場合、遊技者が遊技した遊技情報を含み、遊技機の表示手段において表示する符号情報を、携帯通信端末に読取らせることとなる。これに対し、手段M−1によれば、表示手段に表示された符号情報の読取りを行うべく、表示手段の前方に配置された携帯通信端末のうち符号情報を読取り可能な読取装置の撮影部の位置が、表示手段に表示される符号情報の表示位置に対して多少ずれていても、符号情報の表示位置をずらすことで、符号情報を携帯通信端末に読取らせることができる。つまり、遊技者が携帯通信端末を変位させることで位置合わせを行うのではなく、表示手段の符号情報側を変位させることでの位置合わせを行うことができる。このため、携帯通信端末を表示手段の前方に配置しておくだけでも表示手段の符号情報の読取りを行うことが可能となり、携帯通信端末の撮影部と、表示手段の符号情報との位置合わせに関する遊技者の負担軽減を図ることができる。結果として、モバイル連動遊技を終了する際の遊技者の作業が容易になり、モバイル連動遊技を比較的スムースに終了させることができる。
さらに、モバイル連動遊技を終了させる作業が大変であることが足かせとなって、現在の自身の状況が芳しくない(別の遊技機に移動した方が、状況が好転するかもしれない)と思っても、台移動することなく、そのまま不利な遊技を必要以上に続けてしまうといったことを抑制することができる。従って、フットワークを軽くモバイル連動遊技を行うことができ、自身に有利な状況ではないと思いながら無駄に遊技をしてしまう→損をする→遊技が嫌いになるという流れになってしまうことを防止することができる。結果として、遊技者に気分良くモバイル連動遊技を行ってもらうことができる。
手段M−2. 前記表示手段の前方において、携帯通信端末を(例えば、前記符号情報を読取り可能な読取装置の撮影部が後方を向く姿勢で)設置可能な設置部を備え、
前記設置部に携帯通信端末を設置することで、前記表示手段に表示された前記符号情報が携帯通信端末によって読取られることを特徴とする手段M−1に記載の遊技機。
手段M−2によれば、携帯通信端末を設置部に設置すれば、遊技者が携帯通信端末に直接触れて位置をずらすことなく、表示手段の符号情報を携帯通信端末に読取らせることができる。従って、モバイル連動遊技をより簡単かつスムースに終了させることができる。
尚、「前記設置部は、縦向きとした携帯通信端末を設置可能に構成されていること」としてもよい。この場合、携帯通信端末が縦向きにも横向きにも設置できる場合に比べ、携帯通信端末の読取装置の撮影部の位置をある程度限定することができ、結果として、表示手段の表示面積を最小限で済ませることができる。
手段M−3. 携帯通信端末が前記表示手段の前方(手段M−2に対応しては前記設置部)に設置される際に、携帯通信端末のうち前記符号情報を読取り可能な読取装置の撮影部の位置を光学的に検知可能な撮影位置検知手段を備え、
前記情報出力手段は、前記撮影位置検知手段による検知情報に基づいて、前記符号情報を表示させる位置を決定することを特徴とする手段M−1又はM−2に記載の遊技機。
手段M−3によれば、携帯通信端末の撮影部の位置を検知する撮影位置検知手段が設けられているため、携帯通信端末の機種毎に撮影部の位置が異なっているとしても、符号情報を、撮影位置検知手段で検知された位置にある撮影部によって読取られる位置に表示させることができる。従って、符号情報をより確実に携帯通信端末に読取らせることができる。
尚、読取位置検知手段としては、例えば、カメラを使用してもよいし、手段M−2のように、携帯通信端末の移動経路が比較的はっきりしている場合に、その経路上、例えば、手段M−2では、設置部の入口において、設置部の横幅一杯に延びるようにして赤外線センサを設置し、出力した赤外線の反射具合を判別(明暗で撮影部とその周りとを区別し、上下位置も特定する場合には、携帯通信端末の下端部からの距離も時間等で測る等)して撮影部の位置を特定するように構成してもよい。また、本手段M−3の構成を採用しつつも、撮影部の位置を特定するための別の構成、例えば、撮影部の上下位置の特定に関して後述する手段M−4の構成を併用してもよい。
手段M−4.前記情報出力手段は、前記表示手段において前記符号情報を表示する位置を規則的に順次変位可能に構成されていることを特徴とする手段M−1乃至M−3のいずれかに記載の遊技機。
手段M−4によれば、表示手段において符号情報を表示する位置を規則的に順次変位させることで、変位する符号情報の位置が、撮影部の位置と合致した際に、符号情報が読取られることとなる。従って、携帯通信端末の機種毎に撮影部の位置が異なっているとしても、携帯通信端末による符号情報の読み落としがないように符号情報を移動させる(撮影部が位置すると考えられる範囲を可能な限り符号情報が移動する)ことで、符号情報をより確実に携帯通信端末に読取らせることができる。
尚、「前記符号情報は、予め携帯通信端末の撮影部が位置し得る範囲を想定し、それに対応して設定された前記表示手段の範囲を網羅するようにして変位可能に構成されていること」としてもよい。また、流通する携帯通信端末の撮影部が位置し得る範囲と、表示手段の表示面積とを対応させておけば、表示手段の無駄な大型化を回避することができる。さらに、「前記符号情報は、前記表示装置においてスライド変位するようにして連続的に表示され、前記符号情報を縦方向に端から端までスライドさせてから横方向に位置をずらし縦方向に端から端までスライドさせる場合と、前記符号情報を横方向に端から端までスライドさせてから縦方向に位置をずらし横方向に端から端までスライドさせる場合とがあり、一方で前記撮影部による前記符号情報の読取が行われなかった場合には、他方を実行すること」としてもよい。この場合、符号情報の変位の軌道が増え、撮影部が符号情報の軌道上から外れてしまうこと、すなわち、符号情報をいくら変位させても、符号情報の位置を撮影部の位置と合致させることができないことをより確実に防止することができる。
尚、手段M−3と組合わせる場合、例えば、先ずは、撮影位置検知手段による撮影部の位置の特定が試みられ、撮影位置検知手段によって撮影部の位置の特定が行えなかった場合に、表示手段において符号情報の表示位置を順次変位させるように構成してもよい。また、例えば、撮影位置検知手段によって撮影部の位置をある程度特定した後、符号情報がその周りを変位するようにして表示され、符号情報と撮影部の位置とがより確実に合致するように構成してもよい。つまり、併用することで、より確実に、かつ、各撮影位置検知手段及び情報出力手段の負担の軽減(撮影部の位置を直接検知する機能が完璧でなくてもよく、探す位置の範囲についても縮小できる)を図ることができる。勿論、撮影位置検知手段及び符号情報の表示位置を順次変位させる機能の双方を併設しなくてもよく、例えば、どちらか一方のみが設けられる場合であって、読取りが上手く行えなかった場合には、表示手段とは別の表示装置等において、もう一度やり直してほしい旨のアナウンスを行うこととしてもよい。
手段M−5.携帯通信端末が前記符号情報の読取りを開始した場合に携帯通信端末が導出する合図を検知する読取合図検知手段を備えていることを特徴とする手段M−1乃至M−4のいずれかに記載の遊技機。
手段M−5によれば、表示手段の符号情報を携帯通信端末の撮影部によって読取ることができる位置に表示できたことを、携帯通信端末からの反応で確認することができる。このため、携帯通信端末の撮影部の位置の特定が行われたことを、遊技機側での判断だけで済ませる(できたであろうという仮定をするしかない)ような場合に比べ、正確に行うことができる。
さらに、携帯通信端末の撮影部の位置の特定ができたことを遊技機側で遅滞なく把握することができ、その位置で符号情報を表示した状態をキープして、携帯通信端末による符号情報の読取りを確実かつスムースに実行させることができる。また、撮影部の位置を特定できないことも確実に把握できることから、それの対処(撮影部位置の特定ができないので携帯通信端末をもう一度設置し直してください等といったアナウンスを行う等)も比較的迅速に行うことができる。
特に、上記手段M−4に対応しては、携帯通信端末が符号情報の読取りを開始した場合に携帯通信端末が導出する合図を検知可能とすることで、表示手段において符号情報の表示位置を順次変位させていった際に、携帯通信端末の撮影部に対応する位置に到達したが、滞在時間が短く、読取りが完了する前に、符号情報が別の位置に変位してしまう(通り過ぎてしまう)といった事態を防止することができる。換言すれば、符号情報の変位スピードを上げることができ、携帯通信端末による符号情報の読取りをよりスピーディーに実行させることができる。
尚、携帯通信端末が符号情報の読取りを開始した場合に携帯通信端末が導出する合図としては、一般に携帯通信端末の撮影部に隣接して設けられる発光手段の発光態様の変化を利用することが挙げられる。また、携帯通信端末が符号情報の読取りを開始した場合に合図を導出するように構成するべく、例えば、所定の遊技機に関するモバイル連動遊技を1から始める場合に、専用のアプリケーションを携帯通信端末にダウンロードすることが考えられる。
手段M−6.携帯通信端末が前記符号情報の読取りを完了した場合に携帯通信端末が導出する合図を検知する読取合図検知手段を備えていることを特徴とする手段M−1乃至M−5のいずれかに記載の遊技機。
手段M−6によれば、携帯通信端末の撮影部によって、表示手段の符号情報の読取りが完了したことを、携帯通信端末からの反応で確認することができる。このため、携帯通信端末による符号情報の読取りが完了したことを、遊技機側での判断だけで済ませるような場合に比べ、正確に行うことができる。
さらに、携帯通信端末による符号情報の読取りが完了したことを遊技機側で遅滞なく把握することができ、現在の符号情報を表示する処理を直ちに終了して、次の処理へ比較的スムースに移行させることができる。また、符号情報の読取が完了できないことも確実に把握できることから、それの対処(符号情報の読取りが上手く行われないので携帯通信端末の向きや撮影モード等をご確認ください、まだ携帯通信端末を設置部から取出さないでください等といったアナウンスを行う等)も比較的迅速に行うことができる。
尚、携帯通信端末が符号情報の読取りを完了した場合に携帯通信端末が導出する合図としては、一般に携帯通信端末の撮影部に隣接して設けられる発光手段の発光態様の変化を利用することが挙げられる。また、携帯通信端末が符号情報の読取りを完了した場合に合図を導出するように構成するべく、例えば、所定の遊技機に関するモバイル連動遊技を1から始める場合に、専用のアプリケーションを携帯通信端末にダウンロードすることが考えられる。
手段M−7.携帯通信端末が前記表示手段の前方に配置された場合に(手段M−2に対応しては前記設置部に携帯通信端末が設置された場合に)、携帯通信端末の存在を検知する設置検知手段を備えていることを特徴とする手段M−1乃至M−6のいずれかに記載の遊技機。
手段M−7によれば、モバイル連動遊技、特に、携帯通信端末の撮影部に符号情報を読取らせるための準備等をスムースに遅滞なく行うことができる。また、手段M−2の設置部が設けられる場合において、モバイル連動遊技を終了した際に、携帯通信端末を設置部に置き忘れるといった事態を防止する対策を講ずることができる。例えば、モバイル連動遊技を終了させる際に、携帯通信端末による符号情報の読取りが完了したところで、表示手段とは別の表示装置で「携帯を忘れずにお持ちください」等のアナウンス表示を行い、設置検知手段の検知がなくなった場合にかかるアナウンス表示等を終了するように構成することもできる。
尚、携帯通信端末による前記符号情報の読取りが終了したことを前記読取合図検知手段(上記手段M−6参照)で検知した場合に、(前記表示手段とは別の演出用表示手段において、又は、携帯通信端末の表示部において)携帯通信端末が前記設置部に設置されている旨のアナウンス表示を行い、携帯通信端末が前記設置部から取出されたことを前記設置検知手段で検知した場合に、前記アナウンス表示を終了させることとしてもよい。
手段M−8.前記表示手段の前方において、携帯通信端末を設置可能な設置部を備え、
前記設置部に設置された携帯通信端末を変位させる駆動手段を備えていることを特徴とする手段M−1乃至M−7のいずれかに記載の遊技機。
手段M−8によれば、設置部(上記手段M−2参照)に設置された携帯通信端末を変位させる機能を具備することによって、携帯通信端末の撮影部と、表示手段にて表示する符号情報との位置がどうしても合致しない場合等において、自動で、或いは、遊技機に設けられた所定の操作手段への操作で(遊技者が携帯通信端末を触ることなく)設置部に設置された携帯通信端末の位置をずらして読取りを再度試みてみたり、遊技者が設置部に設置された携帯通信端末を極力見易い位置に移動させたりすることができる。
尚、駆動手段の駆動によって表示手段と携帯通信端末との相対位置関係が変化するように構成されていればよく、例えば、駆動手段の駆動に伴って、設置部に対して携帯通信端末が相対変位するように構成してもよいし、設置部自体が携帯通信端末とともに変位するように構成してもよい。
手段M−9.前記表示手段の前方において、携帯通信端末を設置可能な設置部を備え、
前記設置部は、縦向きとした携帯通信端末を設置可能に構成され、
前記表示手段の表示面積は、携帯通信端末の表示部の面積よりも小さく構成されていることを特徴とする手段M−1乃至M−8に記載の遊技機。
手段M−10によれば、設置部に対し、携帯通信端末を縦向きにも横向きにも設置できる場合に比べ、携帯通信端末の撮影部の位置をある程度限定することができ、結果として、表示手段の表示面積を最小限で済ませることができる。このように、表示手段の表示面積を、携帯通信端末の表示部の面積よりも小さくすることで、遊技機の表示手段に関するコストの削減、制御の簡素化等を図ることができる。
手段M−10.遊技者が操作する携帯通信端末を介して、サーバからの情報を入力可能な遊技機において、
(手段M−2に対応しては前記設置部に設置された)携帯通信端末の表示部において表示され、サーバからの情報を含む符号情報である媒介情報(パスワード)を読取り可能な読取手段と、
前記媒介情報に含まれる情報を記憶し、その情報を遊技に反映させる際に参照される反映情報記憶手段とを備えていることを特徴とする手段M−1乃至M−9のいずれかに記載の遊技機。
手段M−10によれば、携帯通信端末の表示部に表示された媒介情報(パスワード)を、遊技機の読取手段で読取可能に構成されるため、モバイル連動遊技を開始する際に、その他の手入力作業等を行わずとも、遊技機にパスワードを入力することができる。特に、手段M−2のように設置部が設けられる場合には、表示部に媒介情報を表示させた携帯通信端末を遊技機の設置部に設置するだけで、パスワード入力が行われることとなる。このため、手間なく迅速にパスワード入力を行うことが可能となり、モバイル連動遊技をスムースに開始させることができる。従って、パスワードの入力が面倒なのでモバイル連動遊技を敬遠してきた遊技者にもモバイル連動遊技に参加してもらう可能性を高めることができるとともに、パスワード入力にかかる労力や時間が縮小され、パスワード入力に関するストレスを抑制しつつ、いち早く遊技に取り掛かることができる。結果として、遊技者に気分よくモバイル連動遊技を行ってもらうことができる。
さらに、モバイル連動遊技を開始させる作業が大変であることが足かせとなって、現在の自身の状況が芳しくない(別の遊技機に移動した方が、状況が好転するかもしれない)と思っても、台移動することなく、そのまま不利な遊技を必要以上に続けてしまうといったことを抑制することができる。従って、フットワークを軽くモバイル連動遊技を行うことができ、自身に有利な状況ではないと思いながら無駄に遊技をしてしまう→損をする→遊技が嫌いになるという流れになってしまうことを防止することができる。
また、遊技者の手入力でパスワードを入力するわけではないため、手入力で苦労して入力していたパスワード(例えば、英数字を10字程度組み合わせたもの等)よりも複雑なパスワード(例えば、2次元コード等)の入力を簡単に入力することができる。これにより、遊技者の手間を増やすことなく(逆に簡単にしつつ)、サーバから、携帯通信端末を介して、遊技機に一度に送ることのできる情報量を増やすことができる。従って、より多様で、より面白味のあるモバイル連動遊技を実現させることができる。
尚、携帯通信端末の表示部に表示される媒介情報とあるのは、表示手段に表示される符号情報(例えば、2次元コード)と同じような形態のものを意図しており、便宜上、遊技機に表示されるものと、携帯通信端末に表示されるものとの区別を行い易くする趣旨で名称を異ならせている。
尚、本手段M−10のように、携帯通信端末の表示部に表示された媒介情報を遊技機の読取手段で読取る作業を行う場合には、携帯通信端末の表示部が遊技機の読取手段側を向いた姿勢(例えば、後方を向いた姿勢)で設置され、上記手段M−1のように、遊技機の表示手段に表示された符号情報を携帯通信端末の読取装置の撮影部に読取らせる作業を行う場合には、携帯通信端末の撮影部が遊技機の表示手段側を向いた姿勢(例えば、後方を向いた姿勢)で設置されることとしてもよい。また、利便性の向上を鑑み、手段M−2の設置部が1つであっても、携帯通信端末の向きを変えて設置すれば、携帯通信端末の媒介情報を読取り手段で読取ること、及び、携帯通信端末に表示手段の符号情報を読取らせることの双方を行えるように構成してもよい。この場合、モバイル連動遊技を開始させる際には、携帯通信端末の表示部を後向きにして設置部に設置し、媒介情報の読取り作業終了後に、携帯通信端末の表示部が前向きとなるように携帯通信端末を裏返して再設置し、モバイル連動遊技を終了させてから、携帯通信端末を設置部から取出すことが考えられる。
さらに、手段M−1及び手段M−10を具備する場合には、モバイル連動遊技を開始する場合に、符号情報を、設置部に設置された携帯通信端末の撮影部に読取り可能な位置に表示する必要があり、モバイル連動遊技を開始する場合に、設置部に設置された携帯通信端末の表示部に表示される媒介情報を、読取手段で読取る必要がある。そこで、手段M−2の設置部を設ける上で、例えば、表示手段を設置部に設置される携帯通信端末と対向する範囲全域に設ける場合には、読取手段の設置位置はこれを外れる位置とする必要があり、この場合、モバイル連動遊技の開始時と、モバイル連動遊技の終了時とで、設置部に設置される携帯通信端末の位置を変化させる必要が生じてしまう。
この点、「携帯通信端末を設置部に設置することで、上下方向において、携帯通信端末の撮影部が表示手段の表示領域の範囲内に収まり、読取手段が携帯通信端末の表示領域の範囲内に収まるようになっていること」とすれば、モバイル連動遊技を開始させる場合と、モバイル連動遊技を終了させる場合とで、設置部に設置される携帯通信端末の位置を変化させる、といったような構成を設ける必要がなく、従って、構成や制御の簡素化、故障リスクの低減等を図ることができる。
手段M−11.前記表示手段の前方において、携帯通信端末を設置可能な設置部を備え、
前記設置部、又は、その周辺部には、前記設置部に設置される携帯通信端末の中心を合わせてもらう目安となる目印が設けられ、
左右方向において、前記目印の位置と、前記読取手段の位置とが一致していることを特徴とする手段M−10に記載の遊技機。
手段M−11によれば、携帯通信端末の表示部の左右方向中央部に媒介情報が表示されるように構成しておけば、遊技者によって、携帯通信端末の左右方向中央部と、目印とが一致するように携帯通信端末を設置部に設置してもらうだけで、遊技機の読取装置と、携帯通信端末の媒介情報との左右方向における位置を一致させることができる。従って、携帯通信端末の機種毎に大きさ、特に、横幅が異なっていても、遊技機の読取装置と、携帯通信端末の媒介情報との左右方向における位置を確実に一致させることができるため、あとは、遊技機の読取装置と、携帯通信端末の媒介情報との上下方向における位置を合わせるだけで済み、遊技機の読取装置と、携帯通信端末の媒介情報との位置合わせを行うための構成の簡素化等を図ることができる。
手段M−12.前記読取手段は変位可能に構成されていることを特徴とする手段M−10又はM−11に記載の遊技機。
手段M−12によれば、携帯通信端末の形状や設置部の設置への具合によって、携帯通信端末の表示部に表示される媒介情報の表示位置が異なった場合でも、携帯通信端末の媒介情報を読取り可能な位置まで読取手段を変位させて、携帯通信端末の媒介情報を読取ることができる。
尚、読取手段を変位させて媒介情報との位置を合わせる方法としては、上記手段M−11の構成を具備していれば読取手段を上下させるだけで済む。また、上記手段M−3の撮影位置検知手段を利用して、媒介情報の位置を検知し、当該検知情報に基づいて、読取手段を移動させてもよいし、上記手段M−4に記載した符号情報のように、読取手段の位置を規則的に順次変位させるように構成してもよい。
手段M−13.前記表示手段の前方において、携帯通信端末を設置可能な設置部を備え、
前記設置部は、当該設置部に設置された携帯通信端末の表示部を前方から視認可能に構成され、
前記情報出力手段は、前記表示手段において、前記遊技情報を含む前記符号情報だけでなく、携帯通信端末に対して、当該携帯通信端末の表示部、スピーカ、及び、振動装置のうち少なくとも一つの出力を、遊技機における演出に対応して実行させる演出用符号情報を表示可能に構成されていることを特徴とする手段M−1乃至M−12のいずれかに記載の遊技機。
手段M−13によれば、遊技者のものである携帯通信端末を借りて、演出やアナウンス等を実行することができる。このため、単純に演出を行うことのできる箇所が増えるとともに、携帯通信端末の機能を利用する(遊技機には備わっていない振動装置の振動等を演出に利用したり、携帯通信端末にダウンロードされているアプリケーションによって、遊技機から少しの情報を入れただけでより多くの演出を行うようにしたりする)ことができ、より多様でより複雑な演出を導出することができる。また、設置部に設置したままの携帯通信端末の表示態様や音声態様等を見聞きする等して楽しむのは勿論のこと、例えば、携帯通信端末を手に取って携帯通信端末の表示部等に導出された演出を見る(例えば、拡大して見る、手に取った(設置部から離された)瞬間や所定時間後に表示態様が変化する)等することもでき、従来にはない格好で演出を堪能することができる。
特に、各遊技状態や演出等の補足説明を行う場合に、メインとなる表示装置等でかかる補足説明を行ってしまうと、演出性が低下してしまう(感情移入し難くなったり、意匠性の低下等を招いたりする)ことが懸念されるが、携帯通信端末の表示部で行うことによって、かかる懸念を払拭することも可能である。
尚、本手段M−13においても、携帯通信端末の撮影部によって遊技機の表示手段の演出用符号情報を読取らせる必要があるが、その位置合わせは、上記手段M−3〜M−6等に記載の構成を利用して行うことが可能である。また、携帯通信端末が設置部に設置され、モバイル連動遊技が行われている場合には、遊技機の表示手段に演出用符号情報が表示され、携帯通信端末ではそれに応じた出力が行われることとなり、モバイル連動遊技が行われていない場合や、携帯通信端末が設置部に設置されていない場合には、遊技機の表示手段において演出用符号情報が表示されず、代わりの表示が行われるように構成してもよい。
N.遊技機の一種としてパチンコ機がある。例えば、パチンコ機では、発射装置によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、当たり状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、可変表示装置にて抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
近年、遊技者が携帯する携帯通信端末を介して、遊技機と、遊技機メーカーが運営するサーバとの間で情報のやりとりを行うことで、単に遊技機を遊技するだけでは味わえない楽しみを提供することのできる遊技システム(モバイル連動遊技)が知られている。
ところで、現状では、サーバからの情報を携帯通信端末を介して遊技機に入力する場合には、配線を繋がなくてもよい手軽さと、電波を使用しなくても済むセキュリティ面等の事情から、サーバにアクセスした携帯通信端末の表示部に表示され、サーバにて発行された文字列等のパスワードを、遊技者が遊技機に手入力することで行われている。
しかしながら、遊技者のなかには、遊技機へのパスワード入力が面倒そうである、或いは、以前にトライしてみたことがあるが多大な時間と手間を要してしまった等といった理由でモバイル連動遊技を敬遠するものも存在する。さらに、モバイル連動遊技を開始させるためには、サーバで発行されたパスワードを手入力する手間が必要なことから、遊技を早く始めたいのにもたついてしまう、或いは、遊技に関して現在の自身の状況が芳しくない(別の遊技機に移動した方が状況を好転させられるかもしれない)と思っても、腰が重くなり、台移動することなくそのまま遊技を続けてしまう等といったおそれがある。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、携帯通信端末からの情報を読取る際の作業性の向上を図り、モバイル連動遊技をスムースかつ快適に行うことのできる遊技機を提供することにある。
手段N−1.遊技者が操作する携帯通信端末を介して、サーバからの情報を入力可能な遊技機において、
携帯通信端末の表示部において表示され、サーバからの情報を含む符号情報である媒介情報(パスワード)を読取り可能な読取手段と、
媒介情報に含まれる情報を記憶し、その情報を遊技に反映させる際に参照される反映情報記憶手段とを備えていることを特徴とする遊技機。
携帯通信端末を介して、遊技機とサーバとの間でやりとりを行うモバイル連動遊技を開始させる場合、サーバにアクセスした携帯通信端末の表示部において表示(発行)され、遊技者が遊技した遊技情報等に応じて設定されるパスワードを、遊技機に入力することとなる。これに対し、手段N−1によれば、携帯通信端末の表示部に表示された媒介情報(パスワード)を、遊技機の読取手段で読取可能に構成されるため、モバイル連動遊技を開始する際に、その他の手入力作業等を行わずとも、遊技機にパスワードを入力することができる。このため、手間なく迅速にパスワード入力を行うことが可能となり、モバイル連動遊技をスムースに開始させることができる。従って、パスワードの入力が面倒なのでモバイル連動遊技を敬遠してきた遊技者にもモバイル連動遊技に参加してもらう可能性を高めることができるとともに、パスワード入力にかかる労力や時間が縮小され、パスワード入力に関するストレスを抑制しつつ、いち早く遊技に取り掛かることができる。結果として、遊技者に気分よくモバイル連動遊技を行ってもらうことができる。
さらに、モバイル連動遊技を開始させる作業が大変であることが足かせとなって、現在の自身の状況が芳しくない(別の遊技機に移動した方が、状況が好転するかもしれない)と思っても、台移動することなく、そのまま不利な遊技を必要以上に続けてしまうといったことを抑制することができる。従って、フットワークを軽くモバイル連動遊技を行うことができ、自身に有利な状況ではないと思いながら無駄に遊技をしてしまう→損をする→遊技が嫌いになるという流れになってしまうことを防止することができる。
また、遊技者の手入力でパスワードを入力するわけではないため、手入力で苦労して入力していたパスワード(例えば、英数字を10字程度組み合わせたもの等)よりも複雑なパスワード(例えば、2次元コード等)の入力を簡単に入力することができる。これにより、遊技者の手間を増やすことなく(逆に減らしつつ)、サーバから、携帯通信端末を介して、遊技機に一度に送ることのできる情報量を増やすことができる。従って、より多様で、より面白味のあるモバイル連動遊技を実現させることができる。
手段N−2.前記読取手段の前方において、携帯通信端末を(所定の姿勢、例えば、表示部が後方を向く姿勢で)設置可能な設置部を備え、
前記設置部に携帯通信端末を設置することで、携帯通信端末の表示部に表示された媒介情報が前記読取手段によって読取られることを特徴とする手段N−1に記載の遊技機。
手段N−2によれば、設置部の存在により携帯通信端末をどこに置けば媒介情報の読取機能を利用できるかが分かり易くなり、表示部に媒介情報を表示させた携帯通信端末を遊技機の設置部に設置するだけで、パスワード入力が行われることとなる。
尚、携帯通信端末の表示部に表示される媒介情報とあるのは、表示手段に表示される符号情報と同じような形態のものを意図しており、便宜上、遊技機に表示されるものと、携帯通信端末に表示されるものとの区別を行い易くする趣旨で名称を異ならせている。
手段N−3.前記読取手段は変位可能に構成されていることを特徴とする手段N−1又はN−2に記載の遊技機。
手段N−3によれば、携帯通信端末の機種の違い、携帯通信端末のカバーの違い、携帯通信端末の設置具合等によって、携帯通信端末の表示部に表示される媒介情報の表示位置が異なった場合でも、携帯通信端末自体を動かしたり、媒介情報の表示位置を変位させたりするのではなく、遊技機側で、携帯通信端末の媒介情報を読取り可能な位置まで読取手段を変位させて、携帯通信端末の媒介情報を読取ることができる。従って、比較的スムースに携帯通信端末の媒介情報(パスワード)を読取り手段に読取らせ、モバイル連動遊技をスムースに開始させるといった上記作用効果が確実に奏される。
手段N−4.前記読取手段の前方において、携帯通信端末を設置可能な設置部を備え、
前記設置部に設置された携帯通信端末を変位させる駆動手段を備えていることを特徴とする手段N−1乃至N−3のいずれかに記載の遊技機。
手段N−4によれば、携帯通信端末の機種の違い、携帯通信端末のカバーの違い、携帯通信端末の設置具合等によって、携帯通信端末の表示部に表示される媒介情報の表示位置が異なった場合でも、設置部に設置された携帯通信端末を変位させて、携帯通信端末の媒介情報を読取り手段で読取り可能な位置まで移動させることができる。従って、携帯通信端末の媒介情報(パスワード)を読取り手段で確実に読取ることができる。
また、設置部から携帯通信端末を取出す際に前方に動かして取出し易くしたり、携帯通信端末を設置部にしばらく設置したままにするような場合に、携帯通信端末の姿勢や所定の部材との距離感の調整、或いは、携帯通信端末の脱落が防止されるように動作したりするように構成してもよい。
手段N−5.携帯通信端末が前記読取手段の前方(手段M−2に対応しては前記設置部)に設置される際に、携帯通信端末の表示部に表示された符号情報の位置を光学的に検知可能な撮影位置検知手段を備えていることを特徴とする手段N−3又はN−4に記載の遊技機。
尚、手段N−3に対応しては、「前記撮影位置検知手段による検知情報に基づいて、前記読取手段を移動させること」としてもよいし、手段N−4に対応しては、「前記駆動手段は、前記撮影位置検知手段による検知情報に基づいて、前記設置部に設置された携帯通信端末を変位させること」としてもよい。
手段N−5によれば、携帯通信端末の表示部に表示された媒介情報の位置を検知する撮影位置検知手段が設けられているため、携帯通信端末の機種毎に外形状や大きさが異なっているとしても、撮影位置検知手段で検知された位置にある媒介情報を読取ることのできる位置まで読取手段を変位させたり、読取手段で媒介情報が読み取れる位置まで駆動手段によって携帯通信端末を変位させたりすることができる。従って、媒介情報をより確実に読取手段で読取ることができる。尚、読取位置検知手段としては、例えば、カメラ、赤外線センサ等を使用することができる。
手段N−6.前記読取手段は規則的に順次変位可能に構成されていることを特徴とする手段N−1乃至N−5のいずれかに記載の遊技機。
手段N−6によれば、読取手段の位置を規則的に順次変位させることで、変位する読取手段の位置が、携帯通信端末の媒介情報の位置と合致した際に、媒介情報が読取られることとなる。従って、携帯通信端末の機種毎に本体形状(大きさ)等が異なり、結果として、携帯通信端末の表示部に表示される媒介情報の位置にばらつきが生じたとしても、読取手段による媒介情報の読み落としがないように符号情報を移動させる(媒介情報が位置すると考えられる範囲を可能な限り読取手段が移動する)ことで、媒介情報をより確実に読取手段で読取ることができる。
尚、「前記読取手段は、予め携帯通信端末の媒介情報が位置し得る範囲を想定し、それに対応して設定された範囲を網羅するようにして変位可能に構成されていること」としてもよい。また、携帯通信端末の媒介情報が位置し得る範囲と、読取手段の移動面積とを対応させておけば、読取手段を変位させる機構の無駄な大型化を回避することができる。さらに、「前記読取手段は、縦方向にスライドしてから横方向に位置をずらし縦方向にスライドする場合と、横方向にスライドしてから縦方向に位置をずらし横方向にスライドする場合とがあり、一方で前記読取手段による前記媒介情報の読取が行われなかった場合には、他方を実行すること」としてもよい。この場合、読取手段の変位の軌道が増え、媒介情報が読取手段の軌道上から外れてしまうこと、すなわち、読取手段をいくら変位させても、媒介情報の位置を読取手段の位置と合致させることができないことをより確実に防止することができる。
尚、手段N−5と組合わせる場合、例えば、先ずは、撮影位置検知手段による媒介情報の位置の特定が試みられ、撮影位置検知手段によって媒介情報の位置の特定が行えなかった場合に、読取手段を順次変位させるように構成してもよい。また、例えば、撮影位置検知手段によって媒介情報の位置をある程度特定した後、読取手段がその周りを変位するようにして表示され、媒介情報と読取手段の位置とがより確実に合致するように構成してもよい。つまり、併用することで、より確実に、かつ、各撮影位置検知手段及び読取手段を変位させる機構の負担の軽減(媒介情報の位置を直接検知する機能が完璧でなくてもよく、探す位置の範囲についても縮小できる)を図ることができる。勿論、撮影位置検知手段及び読取手段を順次変位させる機能の双方を併設しなくてもよく、例えば、どちらか一方のみが設けられる場合であって、読取りが上手く行えなかった場合には、もう一度やり直してほしい旨のアナウンスを行うこととしてもよい。
手段N−7.前記読取手段の前方において、携帯通信端末を設置可能な設置部を備え、
前記設置部、又は、その周辺部には、前記設置部に設置される携帯通信端末の中心を合わせてもらう目安となる目印が設けられ、
左右方向において、前記目印の位置と、前記読取手段の位置とが一致していることを特徴とする手段N−1乃至N−6のいずれかに記載の遊技機。
手段N−7によれば、携帯通信端末の表示部の左右方向中央部に媒介情報が表示されるように構成しておけば、遊技者によって、携帯通信端末の左右方向中央部と、目印とが一致するように携帯通信端末を設置部に設置してもらうだけで、遊技機の読取装置と、携帯通信端末の媒介情報との左右方向における位置を一致させることができる。従って、携帯通信端末の機種毎に大きさ、特に、横幅が異なっていても、遊技機の読取装置と、携帯通信端末の媒介情報との左右方向における位置を確実に一致させることができるため、あとは、遊技機の読取装置と、携帯通信端末の媒介情報との上下方向における位置を合わせるだけで済み、遊技機の読取装置と、携帯通信端末の媒介情報との位置合わせを行うための構成の簡素化等を図ることができる。
手段N−8.前記読取手段の前方において、携帯通信端末を設置可能な設置部を備え、
前記設置部に携帯通信端末が設置された場合に、携帯通信端末の存在を検知する設置検知手段を備えていることを特徴とする手段N−1乃至M−7のいずれかに記載の遊技機。
手段M−8によれば、モバイル連動遊技、特に、遊技機の読取手段に携帯通信端末の表示部に表示された媒介情報を読取らせるための準備等をスムースに遅滞なく行うことができる。また、携帯通信端末を設置部に置き忘れるといった事態を防止する対策を講ずることができる。
手段N−9.携帯通信端末を介して、該遊技者の遊技に関する情報をサーバに送信可能な遊技機において、
遊技に際して行われる抽選に関する情報である遊技情報を蓄積記憶可能な遊技情報記憶手段と、
(遊技者から視認可能な位置に設けられる)表示手段と、
前記表示手段において、サーバのアドレス情報、及び、前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶されている遊技情報を含み、携帯通信端末で読み取り可能な符号情報を表示させる情報出力手段とを備え、
前記情報出力手段は、前記表示手段における前記符号情報の表示位置を変更可能に構成されていることを特徴とする手段N−1乃至N−8のいずれかに記載の遊技機。
携帯通信端末を介して、遊技機とサーバとの間でやりとりを行うモバイル連動遊技を終了させる場合、遊技者が遊技した遊技情報を含み、遊技機の表示手段において表示する符号情報を、携帯通信端末に読取らせることとなる。これに対し、手段N−9によれば、表示手段に表示された符号情報の読取りを行うべく、表示手段の前方に配置された携帯通信端末のうち符号情報を読取り可能な読取装置の撮影部の位置が、表示手段に表示される符号情報の表示位置に対して多少ずれていても、符号情報の表示位置をずらすことで、符号情報を携帯通信端末に読取らせることができる。つまり、遊技者が携帯通信端末を変位させることで位置合わせを行うのではなく、表示手段の符号情報側を変位させることでの位置合わせを行うことができる。このため、携帯通信端末を表示手段の前方に配置しておくだけでも表示手段の符号情報の読取りを行うことが可能となり、携帯通信端末の撮影部と、表示手段の符号情報との位置合わせに関する遊技者の負担軽減を図ることができる。結果として、モバイル連動遊技を終了する際の遊技者の作業が容易になり、モバイル連動遊技を比較的スムースに終了させることができる。
さらに、モバイル連動遊技を終了させる作業が大変であることが足かせとなって、現在の自身の状況が芳しくない(別の遊技機に移動した方が、状況が好転するかもしれない)と思っても、台移動することなく、そのまま不利な遊技を必要以上に続けてしまうといったことを抑制することができる。従って、フットワークを軽くモバイル連動遊技を行うことができ、自身に有利な状況ではないと思いながら無駄に遊技をしてしまう→損をする→遊技が嫌いになるという流れになってしまうことを防止することができる。結果として、遊技者に気分良くモバイル連動遊技を行ってもらうことができる。
手段N−10. 前記表示手段は前記読取手段に隣接、又は、近接して設けられ、
前記表示手段及び前記読取手段の前方において、携帯通信端末を設置可能な設置部を備え、
前記設置部に対して、携帯通信端末を、前記符号情報を読取り可能な読取装置の撮影部が後方を向く姿勢で設置することで、前記表示手段に表示された前記符号情報が携帯通信端末によって読取られ、
前記設置部に対して、携帯通信端末を、表示部が後方を向く姿勢で設置することで、表示部に表示された媒介情報が前記読取手段によって読取られることを特徴とする手段N−9に記載の遊技機。
手段N−10によれば、携帯通信端末を撮影部が後方を向く姿勢で設置部に設置すれば、遊技者が携帯通信端末に直接触れて位置をずらすことなく、表示手段の符号情報を携帯通信端末に読取らせることができる。従って、モバイル連動遊技をより簡単かつスムースに終了させることができる。また、携帯通信端末を表示部が後方を向く姿勢で設置部に設置すれば、媒介情報を読取手段で読取ることができる。従って、モバイル連動遊技をより簡単かつスムースに開始させることができる。
手段N−11.携帯通信端末が前記符号情報の読取りを開始した場合に携帯通信端末が導出する合図を検知する読取合図検知手段を備えていることを特徴とする手段N−9又はN−10に記載の遊技機。
手段N−11によれば、表示手段の符号情報を携帯通信端末の撮影部によって読取ることができる位置に表示できたことを、携帯通信端末からの反応で確認することができる。このため、携帯通信端末の撮影部の位置の特定が行われたことを、遊技機側での判断だけで済ませるような場合に比べ、正確に行うことができる。
さらに、携帯通信端末の撮影部の位置の特定ができたことを遊技機側で遅滞なく把握することができ、その位置で符号情報を表示した状態をキープして、携帯通信端末による符号情報の読取りを確実かつスムースに実行させることができる。また、撮影部の位置を特定できないことも確実に把握できることから、それの対処(撮影部位置の特定ができないので携帯通信端末をもう一度設置し直してください等といったアナウンスを行う等)も比較的迅速に行うことができる。
手段N−12.携帯通信端末が前記符号情報の読取りを完了した場合に携帯通信端末が導出する合図を検知する読取合図検知手段を備えていることを特徴とする手段N−9乃至N−11のいずれかに記載の遊技機。
手段N−12によれば、携帯通信端末の撮影部によって、表示手段の符号情報の読取りが完了したことを、携帯通信端末からの反応で確認することができる。このため、携帯通信端末による符号情報の読取りが完了したことを、遊技機側での判断だけで済ませるような場合に比べ、正確に行うことができる。
さらに、携帯通信端末による符号情報の読取りが完了したことを遊技機側で遅滞なく把握することができ、現在の符号情報を表示する処理を直ちに終了して、次の処理へ比較的スムースに移行させることができる。また、符号情報の読取が完了できないことも確実に把握できることから、それの対処(符号情報の読取りが上手く行われないので携帯通信端末の向きや撮影モード等をご確認ください、まだ携帯通信端末を設置部から取出さないでください等といったアナウンスを行う等)も比較的迅速に行うことができる。
手段N−13.前記読取手段の前方において、携帯通信端末を設置可能な設置部を備え、
前記設置部は、当該設置部に設置された携帯通信端末の表示部を前方から視認可能に構成され、
前記情報出力手段は、前記表示手段において、前記遊技情報を含む前記符号情報だけでなく、携帯通信端末に対して、当該携帯通信端末の表示部、スピーカ、及び、振動装置のうち少なくとも一つの出力を、遊技機における演出に対応して実行させる演出用符号情報を表示可能に構成されていることを特徴とする手段N−1乃至N−12のいずれかに記載の遊技機。
手段N−13によれば、遊技者のものである携帯通信端末を借りて、演出やアナウンス等を実行することができる。このため、単純に演出を行うことのできる箇所が増えるとともに、携帯通信端末の機能を利用する(遊技機には備わっていない振動装置の振動等を演出に利用したり、携帯通信端末にダウンロードされているアプリケーションによって、遊技機から少しの情報を入れただけでより多くの演出を行うようにしたりする)ことができ、より多様でより複雑な演出を導出することができる。また、設置部に設置したままの携帯通信端末の表示態様や音声態様等を見聞きする等して楽しむのは勿論のこと、例えば、携帯通信端末を手に取って携帯通信端末の表示部等に導出された演出を見る(例えば、拡大して見る、手に取った(設置部から離された)瞬間や所定時間後に表示態様が変化する)等することもでき、従来にはない格好で演出を堪能することができる。
特に、各遊技状態や演出等の補足説明を行う場合に、メインとなる表示装置等でかかる補足説明を行ってしまうと、演出性が低下してしまう(感情移入し難くなったり、意匠性の低下等を招いたりする)ことが懸念されるが、携帯通信端末の表示部で行うことによって、かかる懸念を払拭することも可能である。
O.遊技機の一種としてパチンコ機がある。例えば、パチンコ機では、発射装置によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、当たり状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、可変表示装置にて抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
近年、可動式の役物を設けるものも多く見受けられるが、当該可動式役物が電気的に制御される部材である場合、例えば、液晶表示装置等である場合には、配線等のことを鑑みると、動作範囲が限定的になり、変位させることでのメリットがさほど得られないことが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、演出表示が行われるとともに、自在に変位可能な表示手段を備える遊技機を提供することにある。
手段O−1.表示手段と、
前記表示手段において符号情報を表示させる情報出力手段と、
前記表示手段に表示される前記符号情報を読取り可能な撮影部を有する読取装置と、当該読取装置で読取られた前記符号情報に対応する演出表示が行われる表示部とを具備する可動表示手段を(遊技者から視認可能な位置を含む範囲で)変位させる駆動手段と
を備えていることを特徴とする記載の遊技機。
手段O−1によれば、可動表示手段は、表示手段に表示される符号情報を読取り、当該符号情報に応じて対応する演出表示を導出するように構成されている。このため、遊技機本体側の制御手段で可動表示手段を直接的に表示制御すること、ひいては、制御用の配線を繋ぐことを不要なものとすることができる。従って、可動表示手段を自由自在に動かすことができ、斬新な演出を導出することができる。例えば、表示手段としての液晶表示装置上を符号情報が可動表示手段の動作に伴って変位するようにしたり、符号情報がプリントされた表示手段としての回転体を複数設けたりして、可動表示手段を変位させながら、その表示部における演出表示についても変化させることができる。また、例えば、可動表示手段として、予め遊技機に備え付けられるものであることといった枠が取り払われることとなり、遊技者の所有する携帯通信端末を利用することもできる。結果として、遊技設計の自由度が向上し、斬新な遊技機を提案することが可能となる。
手段O−2.前記情報出力手段は、前記符号情報の位置を変更可能に構成され、
前記駆動手段によって変位される前記可動表示手段の変位に応じて、前記符号情報の位置が変更されることを特徴とする手段O−1に記載の遊技機。
手段O−2によれば、可動表示手段を変位させながら、可動表示手段の表示部における演出表示についても柔軟に変化させる(複数の演出パターンに分岐するタイミングを可動表示手段の変位している最中にも設定可能)ことができる。従って、可変表示手段を動作させながらも、演出の途中でストーリーをいくつかに分岐させる等の演出の多様化、及び、演出内容の充実を図ることができる。
手段O−3.前記情報出力手段は、所定位置において表示される前記符号情報のパターンを変更可能に構成されていることを特徴とする手段O−1又はO−2に記載の遊技機。
手段O−3によれば、可動表示手段を所定位置としたまま、遊技機本体側の主導で、可動表示手段の表示部における表示態様を変更させることができる。
手段O−4.前記符号情報には、所定の一連の演出を開始させる情報を含む開始コードと、所定の一連の演出を終了させる情報を含む終了コードとが設けられていることを特徴とする手段O−1乃至O−3のいずれかに記載の遊技機。
手段O−4によれば、可動表示手段の表示部の表示制御は、遊技機本体ではなく、可動表示手段側で行うものの、毎回の演出のストーリーは遊技機本体側で組み立てられ、それを可動表示手段で実行する構成において、遊技機本体側の主導で、可動表示手段における演出を正確かつスムースに進行させることができる。
手段O−5.前記可動表示手段は、所定の前記表示手段において表示される前記符号情報を読取り可能な読取位置と、前記所定の表示手段において表示される前記符号情報を読取り不可能となるまで前記所定の表示手段の外周側に位置する演出位置との間を変位可能に構成されていることを特徴とする手段O−1乃至O−4のいずれかに記載の遊技機。
手段O−5によれば、可動表示手段のよりダイナミックな動作を堪能することができる。尚、符号情報を表示可能な第1表示手段及び第2表示手段がある場合において、可動表示手段が第2表示手段の符号情報を読取り可能な位置にある場合には、可動表示手段は第1表示手段に対して演出位置にあると言え、可動表示手段が第1表示手段の符号情報を読取り可能な位置にある場合には、可動表示手段は第2表示手段に対して演出位置にあると言える。
手段O−6.前記可動表示手段として、遊技者の所有する携帯通信端末を利用する構成であることを特徴とする手段O−1乃至O−5のいずれかに記載の遊技機。
手段O−6によれば、遊技者のものである携帯通信端末を借りて、演出やアナウンス等を実行することができる。このため、単純に演出を行うことのできる箇所が増えるとともに、携帯通信端末の機能を利用する(遊技機には備わっていない振動装置の振動等を演出に利用したり、携帯通信端末にダウンロードされているアプリケーションによって、遊技機から少しの情報を入れただけでより多くの演出を行うようにしたりする)ことができ、より多様でより複雑な演出を導出することができる。また、設置部に設置したままの携帯通信端末の表示態様や音声態様等を見聞きする等して楽しむのは勿論のこと、例えば、携帯通信端末を手に取って携帯通信端末の表示部等に導出された演出を見る(例えば、拡大して見る、手に取った(設置部から離された)瞬間や所定時間後に表示態様が変化する)等することもでき、従来にはない格好で演出を堪能することができる。
尚、上記手段O−2に記載の符号情報の位置を変更可能な機能があれば、携帯通信端末の機種毎に、読取装置の撮影部(カメラ)の位置が異なったとしても、符号情報や演出用符号情報の位置をずらして合致させることができる。
遊技機の一種としてパチンコ機がある。例えば、パチンコ機では、発射装置によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、当たり状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、可変表示装置にて抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
近年、遊技者が携帯する携帯通信端末を介して、遊技機と、遊技機メーカーが運営するサーバとの間で情報のやりとりを行うことで、単に遊技機を遊技するだけでは味わえない楽しみを提供することのできる遊技システム(モバイル連動遊技)が知られている。
ところで、現状では、遊技機と、携帯通信端末との間の情報のやりとりとしては、モバイル連動遊技を終了させる際に遊技機に表示される2次元コードを携帯通信端末で読取ったり、携帯通信端末に表示されたパスワードを遊技者の手を介して遊技機に入力したりするだけとなっている。すなわち、遊技機と、携帯通信端末との間の情報のやりとりは、単に遊技機とサーバとの間の情報のやりとりのつなぎでしかない。従って、遊技機と、携帯通信端末との間の情報のやりとりに関して全く面白味はなかった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、携帯通信端末との情報のやりとりに面白味を持たせることのできる遊技機を提供することにある。
手段O−7.(遊技者から視認可能な位置に設けられる)表示手段と、
前記表示手段において、遊技者が操作する携帯通信端末で読み取り可能な符号情報を表示させる情報出力手段とを備え、
前記表示手段の前方において、携帯通信端末を表示部が前方から視認可能なように設置可能な設置部を備え、
前記情報出力手段は、前記表示手段において、携帯通信端末に対して、当該携帯通信端末の表示部、スピーカ、及び、振動装置のうち少なくとも一つを利用した出力を、遊技機における演出に対応して実行させるための符号情報(演出用符号情報)を表示可能に構成されていることを特徴とする記載の遊技機。
手段O−7によれば、遊技者のものである携帯通信端末を借りて、演出やアナウンス等を実行することができる。このため、単純に演出を行うことのできる箇所が増えるとともに、携帯通信端末の機能を利用する(遊技機には備わっていない振動装置の振動等を演出に利用したり、携帯通信端末にダウンロードされているアプリケーションによって、遊技機から少しの情報を入れただけでより多くの演出を行うようにしたりする)ことができ、より多様でより複雑な演出を導出することができる。また、設置部に設置したままの携帯通信端末の表示態様や音声態様等を見聞きする等して楽しむのは勿論のこと、例えば、携帯通信端末を手に取って携帯通信端末の表示部等に導出された演出を見る(例えば、拡大して見る、手に取った(設置部から離された)瞬間や所定時間後に表示態様が変化する)等することもでき、従来にはない格好で演出を堪能することができる。
特に、各遊技状態や演出等の補足説明を行う場合に、メインとなる表示装置等でかかる補足説明を行ってしまうと、演出性が低下してしまう(感情移入し難くなったり、意匠性の低下等を招いたりする)ことが懸念されるが、携帯通信端末の表示部で行うことによって、かかる懸念を払拭することも可能である。
また、モバイル連動遊技を実行可能な構成においても、モバイル連動遊技中において、遊技機と携帯通信端末との情報のやりとりを通じて、携帯通信端末において遊技機の本体側の演出と絡めた演出を導出することが可能となる。従って、携帯通信端末を、遊技機とサーバとの間の情報のやりとりのつなぎ役だけでなく、演出媒体として利用することができ、モバイル連動遊技のポテンシャルを十分に発揮することができる。
手段O−8.前記情報出力手段は、前記表示手段において前記符号情報を表示する位置を変更可能に構成されていることを特徴とする手段O−7に記載の遊技機。
手段O−8によれば、携帯通信端末の機種毎に、読取装置の撮影部(カメラ)の位置が異なったとしても、符号情報の位置をずらして合致させることができる。
手段O−9.携帯通信端末が前記設置部に設置される際に、携帯通信端末のうち前記符号情報を読取り可能な読取装置の撮影部の位置を光学的に検知可能な撮影位置検知手段を備え、
前記情報出力手段は、前記撮影位置検知手段による検知情報に基づいて、前記符号情報を表示させる位置を決定することを特徴とする手段O−8に記載の遊技機。
手段O−9によれば、携帯通信端末の撮影部の位置を検知する撮影位置検知手段が設けられているため、携帯通信端末の機種毎に撮影部の位置が異なっているとしても、符号情報を、撮影位置検知手段で検知された位置にある撮影部によって読取られる位置に表示させることができる。従って、符号情報をより確実に携帯通信端末に読取らせることができる。
手段O−10.前記情報出力手段は、前記表示手段において前記符号情報を表示する位置を規則的に順次変位可能に構成されていることを特徴とする手段O−8又はO−9に記載の遊技機。
手段O−10によれば、表示手段において符号情報を表示する位置を規則的に順次変位させることで、変位する符号情報の位置が、撮影部の位置と合致した際に、符号情報が読取られることとなる。従って、携帯通信端末の機種毎に撮影部の位置が異なっているとしても、携帯通信端末による符号情報の読み落としがないように符号情報を移動させる(撮影部が位置すると考えられる範囲を可能な限り符号情報が移動する)ことで、符号情報をより確実に携帯通信端末に読取らせることができる。
手段O−11.携帯通信端末が前記符号情報の読取りを開始した場合に携帯通信端末が導出する合図を検知する読取合図検知手段を備えていることを特徴とする手段O−7乃至O−10のいずれかに記載の遊技機。
手段O−11によれば、表示手段の符号情報を携帯通信端末の撮影部によって読取ることができる位置に表示できたことを、携帯通信端末からの反応で確認することができる。このため、携帯通信端末の撮影部の位置の特定が行われたことを、遊技機側での判断だけで済ませる(できたであろうという仮定をするしかない)ような場合に比べ、正確に行うことができる。
さらに、携帯通信端末の撮影部の位置の特定ができたことを遊技機側で遅滞なく把握することができ、その位置で符号情報を表示した状態をキープして、携帯通信端末による符号情報の読取りを確実かつスムースに実行させることができる。また、撮影部の位置を特定できないことも確実に把握できることから、それの対処(撮影部位置の特定ができないので携帯通信端末をもう一度設置し直してください等といったアナウンスを行う等)も比較的迅速に行うことができる。
特に、上記手段O−10に対応しては、携帯通信端末が符号情報の読取りを開始した場合に携帯通信端末が導出する合図を検知可能とすることで、表示手段において符号情報の表示位置を順次変位させていった際に、携帯通信端末の撮影部に対応する位置に到達したが、滞在時間が短く、読取りが完了する前に、符号情報が別の位置に変位してしまう(通り過ぎてしまう)といった事態を防止することができる。換言すれば、符号情報の変位スピードを上げることができ、携帯通信端末による符号情報の読取りをよりスピーディーに実行させることができる。
手段O−12.携帯通信端末が前記符号情報の読取りを完了した場合に携帯通信端末が導出する合図を検知する読取合図検知手段を備えていることを特徴とする手段O−7乃至O−11のいずれかに記載の遊技機。
手段O−12によれば、携帯通信端末の撮影部によって、表示手段の符号情報の読取りが完了したことを、携帯通信端末からの反応で確認することができる。このため、携帯通信端末による符号情報の読取りが完了したことを、遊技機側での判断だけで済ませるような場合に比べ、正確に行うことができる。
さらに、携帯通信端末による符号情報の読取りが完了したことを遊技機側で遅滞なく把握することができ、現在の符号情報を表示する処理を直ちに終了して、次の処理へ比較的スムースに移行させることができる。また、符号情報の読取が完了できないことも確実に把握できることから、それの対処(符号情報の読取りが上手く行われないので携帯通信端末の向きや撮影モード等をご確認ください、まだ携帯通信端末を設置部から取出さないでください等といったアナウンスを行う等)も比較的迅速に行うことができる。
手段O−13.前記設置部に設置された携帯通信端末を保持する(例えば、設置部の構成壁部に寄せる)保持手段を備えていることを特徴とする手段O−7乃至O−12のいずれかに記載の遊技機。
手段O−13によれば、携帯通信端末の角度が統一される等して、表示部を見易くすることができる。また、携帯通信端末が設置部から脱落することを防止することができる。
尚、保持手段のうち携帯通信端末に当接して支持する部位は、軸心が携帯通信端末を設置部から取出す方向に対して直交する方向(上方に取り出すのであれば左右方向)に延びる回転体によって構成されていることとしてもよい。この場合、遊技者が保持手段に保持されている携帯通信端末を取出そうとした場合に、回転体が追従して回転することとなるため、携帯通信端末を携帯通信端末への負荷なく取出すことができる。また、保持手段は、自動で保持位置と解除位置との間を変位可能に構成してもよいし、遊技者による手動で保持位置と解除位置との間を変位可能に構成してもよい。さらに、保持手段のうち携帯通信端末に当接する部位は、極力硬くない素材(スポンジ材やゴム材)で構成されることが望ましい。
手段O−14.前記設置部自体が、当該設置部に設置された携帯通信端末ごと変位するように構成されていることを特徴とする手段O−7乃至O−13のいずれかに記載の遊技機。
手段O−14によれば、遊技者の携帯通信端末が変位してしまうといったインパクトが付与されるとともに、携帯通信端末の動作と、読取った符号情報に対応する演出とを連動させて、よりダイナミックな演出を展開することができる。また、設置部、ひいては、携帯通信端末の動作に関しても、上記手段O−7にあるように、携帯通信端末は、表示手段に表示される符号情報を読取り、当該符号情報に応じた演出を導出する構成であるため、遊技機本体側の制御手段で直接的に携帯通信端末を表示制御すること、ひいては、制御用の配線を繋ぐことが不要であり、配線等の制約を受けない。従って、携帯通信端末を比較的自由自在に動かすことができ、結果として、遊技設計の自由度が向上し、斬新な遊技機を提案することが可能となる。
手段O−15.前記情報出力手段は、前記駆動手段によって変位される前記可動表示手段の変位に伴って、前記符号情報を表示する位置を変更可能に構成されていることを特徴とする手段O−14に記載の遊技機。
手段O−15によれば、設置部及び携帯通信端末を変位させながら、携帯通信端末の表示部における演出表示についても柔軟に変化させること(複数の演出パターンに分岐するタイミングを可動表示手段の変位している最中にも設定可能)ができる。従って、より多様でより劇的な演出を導出することができる。
尚、携帯通信端末を設置部に設置した際に撮影部の位置を特定し、その後は、当該撮影部の撮影範囲に収まるように携帯通信端末の動作に追従して符号情報を変位表示させたり、携帯通信端末が移動した先で撮影部に撮影されるように表示位置を適宜切り替えたりするように構成してもよい。さらに、例えば、携帯通信端末の移動範囲において、符号情報を表示可能な表示手段を複数箇所に設けてもよい。
手段O−16.前記設置部に携帯通信端末が設置された場合に、携帯通信端末の存在を検知する設置検知手段を備えていることを特徴とする手段O−7乃至O−15のいずれかに記載の遊技機。
手段O−16によれば、モバイル連動遊技、特に、携帯通信端末の撮影部に符号情報を読取らせるための準備等をスムースに遅滞なく行うことができる。また、モバイル連動遊技を終了した際に、携帯通信端末を設置部に置き忘れるといった事態を防止する対策を講ずることができる。例えば、モバイル連動遊技を終了させる際に、携帯通信端末による符号情報の読取りが完了したところで、表示手段とは別の表示装置で「携帯を忘れずにお持ちください」等のアナウンス表示を行い、設置検知手段の検知がなくなった場合にかかるアナウンス表示等を終了するように構成することもできる。
手段O−17.遊技者が操作する携帯通信端末を介して、該遊技者の遊技に関する情報をサーバに送信可能に構成される遊技機において、
遊技に際して行われる抽選に関する情報である遊技情報を蓄積記憶可能な遊技情報記憶手段を備え、
前記情報出力手段は、前記表示手段において、サーバのアドレス情報、及び、前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶されている遊技情報を含む前記符号情報を表示可能に構成されていることを特徴とする手段O−7乃至O−16のいずれかに記載の遊技機。
手段O−17によれば、モバイル連動遊技に使用される(やりとりされる)サーバのアドレス情報、及び、前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶されている遊技情報についても、演出で使用される符号情報(演出用符号情報)と同様に、表示手段において符号情報という格好で表示されることから、携帯通信端末を撮影部が後方を向く姿勢で設置部に設置すれば、サーバのアドレス情報、及び、遊技情報についても、携帯通信端末によってほぼ自動的に読取られるようにすることができる。従って、モバイル連動遊技を終了する際の遊技者の作業が容易になり、モバイル連動遊技を比較的スムースに終了させることができる。結果として、より多くの遊技者にモバイル連動遊技に参加してもらう可能性を高めることができる。
さらに、モバイル連動遊技を終了させる作業が大変であることが足かせとなって、現在の自身の状況が芳しくない(別の遊技機に移動した方が、状況が好転するかもしれない)と思っても、台移動することなく、そのまま不利な遊技を必要以上に続けてしまうといったことを抑制することができる。従って、フットワークを軽くモバイル連動遊技を行うことができ、自身に有利な状況ではないと思いながら無駄に遊技をしてしまう→損をする→遊技が嫌いになるという流れになってしまうことを防止することができる。結果として、遊技者に気分良くモバイル連動遊技を行ってもらうことができる。
手段O−18.遊技者が操作する携帯通信端末を介して、サーバからの情報を入力可能な遊技機において、
前記設置部に設置された携帯通信端末の表示部において表示され、サーバからの情報を含む符号情報である媒介情報(パスワード)を読取り可能な読取手段と、
媒介情報に含まれる情報を記憶し、その情報を遊技に反映させる際に参照される反映情報記憶手段とを備えていることを特徴とする手段O−7乃至O−17のいずれかに記載の遊技機。
手段O−18によれば、携帯通信端末の表示部に表示された媒介情報を、遊技機の読取手段で読取可能となることから、例えば、モバイル連動遊技を開始する際に使用され、サーバで発行されるパスワードを、遊技機の読取手段によって直接的に読取可能な形式で発行すれば、携帯通信端末の表示部にパスワードを表示させた状態で、当該携帯通信端末を遊技機の設置部に設置するだけで、その他の手入力作業等を行わずとも、遊技機にパスワードを入力することができる。
このため、手間なく迅速にパスワード入力を行うことが可能となり、モバイル連動遊技をスムースに開始させることができる。従って、パスワードの入力が面倒なのでモバイル連動遊技を敬遠してきた遊技者にもモバイル連動遊技に参加してもらう可能性を高めることができるとともに、パスワード入力にかかる労力や時間が縮小され、パスワード入力に関するストレスを抑制しつつ、いち早く遊技に取り掛かることができる。結果として、遊技者に気分よくモバイル連動遊技を行ってもらうことができる。
さらに、モバイル連動遊技を開始させる作業が大変であることが足かせとなって、現在の自身の状況が芳しくない(別の遊技機に移動した方が、状況が好転するかもしれない)と思っても、台移動することなく、そのまま不利な遊技を必要以上に続けてしまうといったことを抑制することができる。従って、フットワークを軽くモバイル連動遊技を行うことができ、自身に有利な状況ではないと思いながら無駄に遊技をしてしまう→損をする→遊技が嫌いになるという流れになってしまうことを防止することができる。
また、遊技者の手入力でパスワードを入力するわけではないため、手入力で苦労して入力していたパスワード(例えば、英数字を10字程度組み合わせたもの等)よりも複雑なパスワード(例えば、2次元コード等)の入力を簡単に入力することができる。これにより、遊技者の手間を増やすことなく(逆に減らしつつ)、サーバから、携帯通信端末を介して、遊技機に一度に送ることのできる情報量を増やすことができる。従って、より多様で、より面白味のあるモバイル連動遊技を実現させることができる。
P.遊技機の一種としてパチンコ機がある。例えば、パチンコ機では、発射装置によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、当たり状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、可変表示装置にて抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
近年、遊技者が携帯する携帯通信端末を介して、遊技機と、遊技機メーカーが運営するサーバとの間で情報のやりとりを行うことで、単に遊技機を遊技するだけでは味わえない楽しみを提供することのできる遊技システム(モバイル連動遊技)が知られている。
ところで、遊技を終了する際に、モバイル連動遊技の情報を取り忘れてしまうことが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、情報の取り忘れを抑制することのできる遊技機を提供することにある。
手段P−1.遊技者が操作する携帯通信端末を介して、該遊技者の遊技に関する情報をサーバに送信可能な遊技機において、
(遊技者を特定する場合に使用される遊技者特定情報を記憶可能な遊技者特定情報記憶手段と、
少なくとも前記遊技者特定情報記憶手段に遊技者特定情報が記憶されている場合に、)遊技に際して行われる抽選に関する情報である遊技情報を蓄積記憶可能な遊技情報記憶手段と、
(前記遊技者特定情報記憶手段に遊技者特定情報が記憶されている場合に、)前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶されている遊技情報を、携帯通信端末によって取得又は識別可能なように出力可能な情報出力手段と、
前記遊技情報記憶手段に遊技情報が記憶されていることに対応する案内態様を導出可能な取り忘れ防止手段を備えていることを特徴とする遊技機。
手段P−1によれば、遊技者は、案内態様を視認することで、遊技情報記憶手段に遊技情報が記憶されていることを把握することができる。従って、モバイル連動遊技に利用される遊技情報を遊技機から取り忘れてしまうといった事態を抑制することができる。
尚、案内態様は、遊技情報記憶手段に遊技情報が記憶されていることを明確に伝えることができるように「文字」を含むことが望ましい。勿論、注意喚起のための効果音を付けたり、遊技者に対して所定の操作手段への操作を促すように前記所定の操作手段に内蔵される発光手段を発光させたりする等してもよい。
手段P−2.遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当該当否抽選の結果に基づいて前記特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
前記当否抽選の結果を教示するための識別情報の変動表示が行われる可変表示手段と(、
前記可変表示手段において、前記識別情報を変動表示させ、所定時間後、前記当否抽選の結果に基づいて前記識別情報を停止表示させる表示制御手段と)を備え、
前記可変表示手段において識別情報の変動表示が行われている場合にも、前記案内態様としてのプレ案内態様が導出可能に構成され(るとともに、
前記可変表示手段において識別情報の変動表示が行われていない場合に導出される前記案内態様と、行われている場合に導出される前記プレ案内態様とでは、態様が異な)ることを特徴とする手段P−1に記載の遊技機。
手段P−2によれば、可変表示手段において識別情報の変動表示が行われている場合にも案内態様(プレ案内態様)が導出されることから、遊技者が遊技を終えて遊技機から完全に立ち去る(視線を外す)前に、案内態様を認識してもらうことができる。従って、遊技者に対してより確実に注意喚起を行うことができる。
尚、案内態様の態様が異なるとは、言葉や図形等の内容や形状が異なる場合だけでなく、同じ内容でも、大きさや表示位置が異なるといったパターンをも含む趣旨である。
手段P−3.(前記案内態様は複数パターン用意されるとともに、)前記案内態様は、前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報に応じて態様変化することを特徴とする手段P−1又はP−2に記載の遊技機。
手段P−3によれば、案内態様を視認することにより、遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報の種類や量を把握する、或いは、推測することができる。従って、遊技情報が記憶されていることをより強く印象付けることができ、結果として、取り忘れ防止効果の向上を図ることができる。
手段P−4.前記案内態様において、前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報の内容のうち少なくとも一部を教示する表示を導出可能に構成されていることを特徴とする手段P−1乃至手段P−12のいずれかに記載の遊技機。
手段P−4によれば、記憶されている遊技情報を開示する(特別遊技状態が○回発生した、変動表示が○回行われた、特定のプレミアム演出が導出された等)ことで、遊技機において蓄積記憶されている遊技情報があることを遊技者により強く印象付けることができる。尚、「(前記当否抽選の結果を教示するための識別情報の変動表示が行われる可変表示手段(手段P−2の可変表示手段と同じ)を備え、)前記可変表示手段における識別情報の変動表示が行われている状態で導出される前記プレ案内態様において、前記遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報を示唆する表示を導出可能に構成されていること」としてもよい。
手段P−5.前記取り忘れ防止手段は、各種遊技状況に応じて前記案内態様を導出するか否かを決定する構成であって、
前記案内態様を導出する対象とされる特定の遊技状況が複数項目設定され、
前記取り忘れ防止手段は、現在の遊技状況が、前記特定の遊技状況にあるか否かを判別し、前記特定の遊技状況にあると判別された場合に前記案内態様を導出することを特徴とする手段P−1乃至P−4のいずれかに記載の遊技機。
手段P−5によれば、遊技状況と、遊技者が遊技を終了する可能性との対応付けを行い、モバイル連動遊技を行っている遊技者が遊技を終了する可能性が高い状況、つまり、案内態様を導出させる必要性が高い状況を特定の遊技状況として設定することにより、案内態様が導出され過ぎる(導出され続ける)といった事態を回避することができる。従って、案内態様が導出され過ぎることに起因する演出性、意匠性、及び、遊技性の低下等を抑止することができる。
手段P−6.遊技者に払い出された遊技価値としての遊技球を貯留可能な第1球受皿と、
前記第1球受皿において遊技球が満杯である場合に、前記第1球受皿に払い出されるはずの遊技球が案内され、該遊技球を貯留可能な第2球受皿と、
前記第1球受皿に貯留された遊技球を当該第1球受皿から前記第2球受皿へと排出する場合に操作される球抜き操作部とを備えるとともに、
前記球抜き操作部の操作が行われたことを検知可能な球抜き操作検知手段を備え、
前記取り忘れ防止手段は、前記球抜き操作検知手段の検知が行われたか否かの判別結果を、前記案内態様を導出するか否かの判断に使用することを特徴とする手段P−5に記載の遊技機。
手段P−6によれば、例えば、第1球受皿にある遊技球を排出する場合のように遊技者が遊技を終了する可能性が高い状況となった場合には、直ちに案内態様を導出することで、第1球受皿の遊技球が排出されるまでの間に、案内態様を遊技者に認識してもらうことが可能となる。
手段P−7.遊技球を発射させる発射手段と、
遊技盤の前面側に設けられ、前記発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
遊技機に併設される球貸し装置に対して電気的に接続される球貸し操作手段、及び、返却操作手段とを備え、
前記返却操作手段の操作が行われた場合には、遊技者が所有している(遊技を行っている遊技場から借りている)遊技価値としての遊技球の数に対応する値を記憶する携帯式の遊技価値記憶媒体が球貸し装置から返却され、
前記球貸し操作手段の操作が行われた場合には、球貸し装置に挿入されている遊技価値記憶媒体の記憶内容の範囲内で所定数の遊技球が遊技者に払い出される(貸し出される)構成において、
遊技機に併設されている球貸し装置に挿入されている遊技価値記憶媒体の記憶内容を把握可能な残高把握手段を備え、
前記取り忘れ防止手段は、
前記返却操作手段の有効な操作が行われたか否かを判別し、操作が行われたと判別される場合には、さらに、
前記発射手段によって遊技球が発射されているか否かの判別結果を、前記案内態様を導出するか否かの判断に使用することを特徴とする手段P−5又は手段P−6に記載の遊技機。
手段P−7によれば、返却操作手段の操作が行われ、遊技機に併設されている球貸し装置から遊技価値記憶媒体が返却されたというだけで、案内態様が導出されてしまうといった事態を回避することができる。
尚、返却操作手段の操作が行われて遊技価値記憶媒体が返却される状況としては、遊技を終了したり、飲料の購買やトイレ等で一時的に席を外したりする場合だけでなく、手持ちの遊技球が十分にある(少なくともしばらくは遊技価値記憶媒体から遊技球を引き出す必要がない)ので取り忘れ防止を考慮して先に手元に入れておく場合が考えられる。また、「返却操作手段の有効な操作」とは、遊技機に併設されている球貸し装置において、規定数(例えば、「1」等)以上の遊技球の数に対応する値が記憶されている遊技価値記憶媒体が挿入されている状態における操作を意図している。
手段P−8.前記発射手段によって遊技球が発射されているか否かの判別は、(前記発射手段が駆動しているか否かではなく、)前記発射手段によって発射された遊技球を検知可能な発射検知手段による検知があるか否かの判別により行われることを特徴とする手段P−7に記載の遊技機。
手段P−8によれば、発射手段が駆動していても遊技球が発射されていない状態(所謂、「空打ち」をしている状態)であることを確実に把握することができる。つまり、「空打ち」は、遊技を開始する際や、遊技を終える際に発生し易い現象であり、特に、既に返却操作手段の操作が行われ、遊技価値記憶媒体が球貸し装置から返却されていることを加味すると、遊技を終える状況である可能性が非常に高くなる。従って、「空打ち」が行われている状態を、遊技球が発射されている状態であると判断してしまい、案内態様を導出するタイミングを逃してしまうといった事態をより確実に防止することができる。特に、遊技を終了しようとして、返却操作手段の操作を行った上に、遊技球の残りがなくなるまで遊技球を発射させ続けたことで、そのまま空打ち状態に移行した場合のように、遊技機の前に遊技者は存在するものの遊技を終了する直前であるといった絶好のタイミングで案内態様を導出することが可能となる。
手段P−9.前記取り忘れ防止手段は、
前記可変表示手段(手段P−2参照)において識別情報の変動表示が行われているか否かを判別し、
識別情報の変動表示が行われていると判別された場合に、識別情報の変動表示として、前記特別遊技状態の発生の期待度が高いことを示唆する特定変動表示が行われているか否かを判別し、前記特定変動表示が行われていると判別された場合には、前記案内態様を導出せず、前記特定変動表示が行われていないと判別された場合に、前記案内態様を導出することを特徴とする手段P−5乃至手段P−8のいずれかに記載の遊技機。
手段P−9によれば、特別遊技状態の発生の期待度が高いことを示唆し、遊技者が特に興味を持って視認することとなる特定変動表示に際して案内態様が導出されてしまうことに起因して、興趣の低下等を招いてしまうといった事態を回避することができる。
手段P−10.前記取り忘れ防止手段は、
遊技球の払出しに関する遊技者の操作が行われていない(手段P−6の前記球抜き操作検知手段の検知が行われていない、手段P−7の前記返却操作手段の操作が行われていない)と判別された場合に、
前記可変表示手段(手段P−2参照)において識別情報の変動表示が行われているか否かの判別、及び、
前記発射手段が駆動しているか否かの判別
のうち一方を行い、
前記一方で否定判別された場合には、他方の判別についても行い、両方で否定判別された場合に前記案内態様を導出する(、どちらかで肯定判別された場合には前記案内態様を導出しない)ことを特徴とする手段P−5乃至手段P−9のいずれかに記載の遊技機。
手段P−10によれば、可変表示手段における識別情報の変動表示が終了する度に(変動表示を保留可能な構成であれば、変動表示が途切れる度に)、遊技者としては、遊技球を発射させ続けて遊技を進行させようとしているにもかかわらず、逐一、案内態様が導出されてしまうといった事態を回避することができる。
その一方で、可変表示手段における識別情報の変動表示が終了し、さらに、発射手段の駆動も停止された場合には、案内態様が導出されるようになっている。つまり、かかる2つの条件が満たされた場合には、遊技者が遊技を終了する可能性が十分にあり、可変表示手段における識別情報の変動表示が終了してから規定時間経過後に案内態様を導出しても、既に遊技者が遊技機の前から立ち去った後で意味をなさなくなってしまうといった事態を抑制することができる。
尚、本手段P−10における「前記発射手段が駆動しているか否か」の判別については、「遊技者が前記発射手段を駆動させるための発射操作手段への操作を行っているか否か」の判別としてもよい。
手段P−11.当選することで所定の特典が付与される特典付与抽選において第1確率で当選する第1遊技モードと、前記特典付与抽選において前記第1確率よりも高確率で当選する第2遊技モードとが設定され、
前記第1遊技モードであることが教示される第1ステージと、前記第2遊技モードであることが教示される第2ステージとが存在し、
前記第2ステージでは、前記案内態様が導出されないことを特徴とする手段P−5乃至手段P−10のいずれかに記載の遊技機。
手段P−11によれば、第2ステージは遊技者にとって有利な第2遊技モードであることを教示しているため、第2ステージが導出されている場合には、遊技者が遊技を終了する可能性の低い状態となっている。さらには、遊技が比較的スピーディーに進行する状態となっている場合も多い。従って、このような状態では、案内態様の導出を控えることで、案内態様の導出に起因する意匠性の低下を招くことなく、比較的スムースに遊技を進行させることができる。
尚、「特典付与抽選」は、前記当否抽選として具体化することも可能な趣旨である。また、前記第1遊技モード及び前記第2遊技モードの他にも、前記第2遊技モードの可能性があることを示唆する第3遊技モードが設定されることとしてもよい。さらに、第3ステージにおいても案内態様が導出されないように構成してもよいし、第1ステージよりも導出の頻度を下げて案内態様を導出するように構成してもよい。
手段P−12.前記可変表示手段には、当該可変表示手段における識別情報の変動表示の終了後において、当該可変表示手段における識別情報の変動表示が行われることなく規定時間が経過した場合に、待機用表示が導出される構成であって、
前記取り忘れ防止手段は、前記可変表示手段において前記待機用表示が導出されているか否かを判別し、導出されていると判別される場合には、前記案内態様を消去することを特徴とする手段P−5乃至手段P−11のいずれかに記載の遊技機。
手段P−12によれば、待機用表示が導出されている状態では案内態様が導出されない構成とすることによって、遊技を開始する際に、未だ遊技情報記憶手段に遊技情報が記憶されていないのにもかかわらず、遊技情報記憶手段に遊技情報が記憶されていることに対応する案内態様を導出するための処理が行われてしまうといった事態を回避することができる。さらに、前の遊技者の遊技終了からいつまでたっても案内態様が無駄に導出され続けるといった事態を回避することができる。
尚、待機用表示が導出されない構成においては、識別情報の変動表示が停止表示されてからの時間を把握可能な停止後経過時間計測手段を設け、識別情報の変動表示の停止から規定時間が経過した場合に、案内態様を消去するように構成してもよい。勿論、待機用表示が導出される構成であっても、かかる構成を採用することも可能である。
手段P−13.前記案内態様は、前記遊技者の選択に応じたパターンの音声態様を伴って導出されることを特徴とする手段P−1乃至手段P−12のいずれかに記載の遊技機。
手段P−13によれば、例えば、変動表示の終了と同時、或いは、終了の直前において、遊技情報を取り忘れた状態で、遊技者がその場から立ち去ろうとして遊技機から視線を外した状態となっても、音声態様による案内態様によって遊技者を引き止めることができる。特に、かかる音声態様は、遊技者自身が選択したパターンに対応するものであるため、自分への呼び掛けであることにより気付き易くすることができる。
尚、「(前記当否抽選の結果を教示するための識別情報の変動表示が行われる可変表示手段(手段P−2の可変表示手段と同じ)を備え、)前記遊技者特定情報記憶手段に遊技者特定情報が記憶されている状態では、前記可変表示手段において所定の演出が導出される場合に発生する音声態様が、遊技者の選択に応じたパターンで導出されるように構成され、少なくとも前記可変表示手段における識別情報の変動表示が行われていない状態で導出される前記案内態様に関し、前記遊技者の選択に応じたパターンの音声態様を伴って導出されること」としてもよい。また、「前記可変表示手段における識別情報の変動表示が行われていない状態で導出される前記案内態様として音声態様が導出される場合、当該案内態様に関する音声以外の音声の音量が小さくされる、又は、消音されること」としてもよい。
手段P−14.識別情報の変動表示が行われる可変表示手段と、
遊技媒体を投入するための投入手段と、
前記投入手段に投入された遊技媒体を検知する投入検知手段と、
前記投入検知手段に検知された遊技媒体の数を電子データとして記憶するクレジット記憶手段と、
前記可変表示手段における識別情報の変動表示を開始させるための始動操作手段と、
前記可変表示手段における識別情報の変動表示を停止させるための停止操作手段と、
前記可変表示手段における識別情報の変動表示を開始させるにあたって、前記クレジット記憶手段に記憶されている遊技媒体から、前記可変表示手段における識別情報の変動表示を開始させるために必要な数をベットするためのベット操作手段と、
所定の演出が発生した際に操作する場合と操作しない場合とで演出内容が変化する演出操作手段と、
遊技媒体がベットされた状態における前記始動操作手段の操作を契機として入賞役の当否抽選を行う抽選手段と、
遊技媒体がベットされた状態における前記始動操作手段の操作に基づいて識別情報の変動表示を開始させ、前記停止操作手段の操作と前記当否抽選の結果とに基づいて前記識別情報の変動表示を停止表示させる識別情報制御手段と、
前記識別情報制御手段によって停止表示された識別情報が前記入賞役に対応する組合せである場合に、前記入賞役に対応する数の遊技媒体を付与する遊技媒体付与手段と、
前記クレジット記憶手段に記憶されている数の遊技媒体を払い出させるためのクレジット操作手段とを備え、
前記取り忘れ防止手段は、前記クレジット操作手段の操作が行われた場合に、前記案内態様を導出することを特徴とする手段P−1に記載の遊技機。
手段P−14によれば、クレジットされている遊技媒体を払い出して遊技機から立ち去ろうとする遊技者に対して案内態様を認識してもらうことができる。
手段P−15.前記取り忘れ防止手段は、前記クレジット記憶手段において記憶されている遊技媒体の数が、前記可変表示手段における識別情報の変動表示を開始させるために必要な数よりも少ない状態において、前記ベット操作手段、前記始動操作手段、及び、前記演出操作手段のうちいずれかの操作が行われた場合に、前記案内態様を導出することを特徴とする手段P−14に記載の遊技機。
手段P−15によれば、遊技を終了するかもしれない遊技者に対して案内態様を認識してもらうことができる。
手段P−16.前記取り忘れ防止手段は、
前記当否抽選により当選する可能性があり、入賞後に、遊技者にとって有利な特別遊技状態が付与される特定入賞役に当選していない状態において、
前記可変表示手段における識別情報を、前記特定入賞役への入賞に対応する位置で停止させるようにして前記停止操作手段が操作された場合に、前記案内態様を導出することを特徴とする手段P−14又は手段P−15に記載の遊技機。
手段P−16によれば、遊技を終了するかもしれない遊技者に対して案内態様を認識してもらうことができる。
Q.遊技機の一種としてパチンコ機がある。例えば、パチンコ機では、発射装置によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、当たり状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、可変表示装置にて抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
近年、遊技者が遊技を行う場合に、遊技者が所有している(遊技を行っている遊技ホール等から借りている)遊技価値(遊技球等)の数を記憶する携帯式の遊技価値記憶媒体を使用することが多くなっており、遊技者は、遊技の終了時において、遊技価値の残りの数を記憶した遊技価値記憶媒体を取出すようになっている。
ところで、遊技を終了する際に、遊技価値記憶媒体を取り忘れてしまうことが懸念される。また、例えば、当たり状態の終了時に毎回遊技価値記憶媒体の取り忘れに関する注意喚起を行うための表示を行うことも考えられるが、かかるタイミングでの表示は遊技の流れを悪化させ、演出性や意匠性等の著しい低下を招くことが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、遊技価値記憶媒体の取り忘れを抑制することのできる遊技機を提供することにある。
手段Q−1.遊技球を発射させる発射手段と、
遊技盤の前面側に設けられ、前記発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
遊技機に併設される球貸し装置に対して電気的に接続される球貸し操作手段、及び、返却操作手段とを備える遊技機において、
前記返却操作手段の操作が行われた場合には、遊技者が所有している(遊技を行っている遊技場から借りている)遊技価値としての遊技球の数に対応する値を記憶する携帯式の遊技価値記憶媒体が球貸し装置から返却され、
前記球貸し操作手段の操作が行われた場合には、球貸し装置に挿入された遊技価値記憶媒体の記憶内容の範囲内で所定数の遊技球が遊技者に払い出される(貸し出される)構成において、
遊技機に併設されている球貸し装置に挿入されている遊技価値記憶媒体の記憶内容を把握可能な残高把握手段と、
遊技者に払い出された遊技価値としての遊技球を貯留可能な第1球受皿と、
前記第1球受皿において遊技球が満杯である場合に、前記第1球受皿に払い出されるはずの遊技球が案内され、該遊技球を貯留可能な第2球受皿と、
前記第1球受皿に貯留された遊技球を当該第1球受皿から前記第2球受皿へと排出する場合に操作される球抜き操作部と、
前記球抜き操作部の操作が行われたことを検知可能な球抜き操作検知手段と、
遊技機に併設されている球貸し装置において、規定数(例えば、「1」等)以上の遊技球の数に対応する値が記憶されている遊技価値記憶媒体が挿入されていることに対応する案内態様を導出可能な取り忘れ防止手段とを備え、
前記取り忘れ防止手段は、前記球抜き操作検知手段の検知が行われたか否かの判別を行い、検知が行われたと判別された場合に前記案内態様を導出可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
手段Q−1によれば、遊技者は、案内態様を視認することで、遊技機に併設されている球貸し装置において、規定数以上の遊技球の数に対応する値が記憶されている(残高のある)遊技価値記憶媒体が挿入されていることを把握することができる。特に、例えば、第1球受皿にある遊技球を排出する場合のように遊技者が遊技を終了する可能性が高い状況となった場合には、直ちに案内態様を導出することで、第1球受皿の遊技球が排出されるまでの間に、案内態様を遊技者に認識してもらうことが可能となる。従って、遊技価値記憶媒体を球貸し装置から取り忘れてしまうといった事態を抑制することができる。
尚、案内態様は、遊技価値記憶媒体が球貸し装置に挿入されていることを明確に伝えることができるように「文字」を含むことが望ましい。勿論、注意喚起のための効果音を付けたり、遊技者に対して所定の操作手段への操作を促すように前記所定の操作手段に内蔵される発光手段を発光させたりする等してもよい。
手段Q−2.遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当該当否抽選の結果に基づいて前記特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
前記当否抽選の結果を教示するための識別情報の変動表示が行われる可変表示手段と(、
前記可変表示手段において、前記識別情報を変動表示させ、所定時間後、前記当否抽選の結果に基づいて前記識別情報を停止表示させる表示制御手段と)を備え、
前記可変表示手段において識別情報の変動表示が行われている場合にも、前記案内態様としてのプレ案内態様が導出可能に構成され(るとともに、
前記可変表示手段において識別情報の変動表示が行われていない場合に導出される前記案内態様と、行われている場合に導出される前記プレ案内態様とでは、態様が異な)ることを特徴とする手段Q−1に記載の遊技機。
手段Q−2によれば、可変表示手段において識別情報の変動表示が行われている場合にも案内態様(プレ案内態様)が導出されることから、遊技者が遊技を終えて遊技機から完全に立ち去る(視線を外す)前に、案内態様を認識してもらうことができる。従って、遊技者に対してより確実に注意喚起を行うことができる。
尚、案内態様の態様が異なるとは、言葉や図形等の内容や形状が異なる場合だけでなく、同じ内容でも、大きさや表示位置が異なるといったパターンをも含む趣旨である。
手段Q−3.前記取り忘れ防止手段は、
前記球抜き操作検知手段の検知が行われたと判別された場合に、さらに、
前記可変表示手段(手段P−2参照)において識別情報の変動表示が行われているか否かを判別し、
識別情報の変動表示が行われていると判別された場合に、識別情報の変動表示として、前記特別遊技状態の発生の期待度が高いことを示唆する特定変動表示が行われているか否かを判別し、
前記特定変動表示が行われていると判別された場合には、前記案内態様を導出せず、前記特定変動表示が行われていないと判別された場合に、前記案内態様を導出することを特徴とする手段Q−2に記載の遊技機。
手段Q−3によれば、特別遊技状態の発生の期待度が高いことを示唆し、遊技者が特に興味を持って視認することとなる特定変動表示に際して案内態様が導出されてしまうことに起因して、興趣の低下等を招いてしまうといった事態を回避することができる。
手段Q−4.遊技者が操作する携帯通信端末を介して、該遊技者の遊技に関する情報をサーバに送信可能な遊技機において、
(遊技者を特定する場合に使用される遊技者特定情報を記憶可能な遊技者特定情報記憶手段と、
少なくとも前記遊技者特定情報記憶手段に遊技者特定情報が記憶されている場合に、)遊技に際して行われる抽選に関する情報である遊技情報を蓄積記憶可能な遊技情報記憶手段と、
(前記遊技者特定情報記憶手段に遊技者特定情報が記憶されている場合に、)前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶されている遊技情報を、携帯通信端末によって取得又は識別可能なように出力可能な情報出力手段とを備え、
前記取り忘れ防止手段は、前記情報出力手段によって前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶されている遊技情報が出力された場合に、前記案内態様を導出することを特徴とする手段Q−1乃至Q−3のいずれかに記載の遊技機。
手段Q−4によれば、遊技者が携帯する携帯通信端末を介して、遊技機と、遊技機メーカーが運営するサーバとの間で情報のやりとりを行う遊技システム(モバイル連動遊技)を利用して遊技を行っている遊技者が、遊技を終了する可能性が高い状況となった場合に、案内態様を導出することで、案内態様を遊技者に認識してもらうことが可能となる。
手段Q−5.遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当該当否抽選の結果に基づいて前記特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
前記当否抽選の結果を教示するための識別情報の変動表示が行われる可変表示手段とを備え、
当選することで所定の特典が付与される特典付与抽選において第1確率で当選する第1遊技モードと、前記特典付与抽選において前記第1確率よりも高確率で当選する第2遊技モードとが設定され、
前記第1遊技モードであることが教示される第1ステージと、前記第2遊技モードであることが教示される第2ステージとが存在し、
前記取り忘れ防止手段は、(手段Q−1の前記球抜き操作検知手段による検知がなく、手段Q−4の前記情報出力手段によって遊技情報が出力された状態でもない場合に)
前記可変表示手段において識別情報の変動表示が行われているか否かの判別、及び、
前記発射手段が駆動しているか否かの判別を行い、その両方で否定判別された場合に、さらに、
前記第2ステージであるか否かを判別し、第2ステージではないと判別された場合に前記案内態様を導出し、第2ステージであると判別された場合には前記案内態様を導出しないことを特徴とする手段Q−1乃至手段Q−4のいずれかに記載の遊技機。
手段Q−5によれば、可変表示手段における識別情報の変動表示が終了する度に(変動表示を保留可能な構成であれば、変動表示が途切れる度に)、遊技者としては、遊技球を発射させ続けて遊技を進行させようとしているにもかかわらず、逐一、案内態様が導出されてしまうといった事態を回避することができる。
その一方で、可変表示手段における識別情報の変動表示が終了し、さらに、発射手段の駆動も停止された場合には、案内態様が導出されるようになっている。つまり、かかる2つの条件が満たされた場合には、遊技者が遊技を終了する可能性が十分にあり、可変表示手段における識別情報の変動表示が終了してから規定時間経過後に案内態様を導出しても、既に遊技者が遊技機の前から立ち去った後で意味をなさなくなってしまうといった事態を抑制することができる。
但し、第2ステージが導出されている状態では、発射手段が駆動していなくても、案内態様が導出されないようになっている。つまり、第2ステージは遊技者にとって有利な第2遊技モードであることを教示しているため、第2ステージが導出されている場合には、遊技者が遊技を終了する可能性の低い状態となっている。さらには、遊技が比較的スピーディーに進行する状態となっている場合も多い。従って、このような状態では、案内態様の導出を控えることで、案内態様の導出に起因する意匠性の低下を招くことなく、比較的スムースに遊技を進行させることができる。
尚、「特典付与抽選」は、前記当否抽選として具体化することも可能な趣旨である。また、前記第1遊技モード及び前記第2遊技モードの他にも、前記第2遊技モードの可能性があることを示唆する第3遊技モードが設定されることとしてもよい。さらに、第3ステージにおいても案内態様が導出されないように構成してもよいし、第1ステージよりも導出の頻度を下げて案内態様を導出するように構成してもよい。加えて、「前記発射手段が駆動しているか否か」の判別については、「遊技者が前記発射手段を駆動させるための発射操作手段への操作を行っているか否か」の判別としてもよい。
手段Q−6.遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当該当否抽選の結果に基づいて前記特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
前記当否抽選の結果を教示するための識別情報の変動表示が行われる可変表示手段とを備え、
前記可変表示手段には、当該可変表示手段における識別情報の変動表示の終了後において、当該可変表示手段における識別情報の変動表示が行われることなく規定時間が経過した場合に、待機用表示が導出される構成であって、
前記取り忘れ防止手段は、前記可変表示手段において前記待機用表示が導出されているか否かを判別し、導出されていると判別される場合には、前記案内態様を消去することを特徴とする手段Q−1乃至手段Q−5のいずれかに記載の遊技機。
手段Q−6によれば、待機用表示が導出されている状態では案内態様が導出されない構成とすることによって、遊技を開始する際に、未だ遊技情報記憶手段に遊技情報が記憶されていないのにもかかわらず、遊技情報記憶手段に遊技情報が記憶されていることに対応する案内態様を導出するための処理が行われてしまうといった事態を回避することができる。さらに、前の遊技者の遊技終了からいつまでたっても案内態様が無駄に導出され続けるといった事態を回避することができる。
尚、待機用表示が導出されない構成においては、識別情報の変動表示が停止表示されてからの時間を把握可能な停止後経過時間計測手段を設け、識別情報の変動表示の停止から規定時間が経過した場合に、案内態様を消去するように構成してもよい。勿論、待機用表示が導出される構成であっても、かかる構成を採用することも可能である。
手段Q−7.手段P−1乃至手段P−15のいずれかにおいて、手段Q−1乃至Q−6のいずれかを備える遊技機であって、
遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当該当否抽選の結果に基づいて前記特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
前記当否抽選の結果を教示するための識別情報の変動表示が行われる可変表示手段と、
前記可変表示手段において、前記識別情報を変動表示させ、所定時間後、前記当否抽選の結果に基づいて前記識別情報を停止表示させる表示制御手段とを備えるとともに、
前記取り忘れ防止手段によって、前記遊技情報記憶手段に記憶される遊技情報に関する前記案内態様の導出が決定されたことを記憶する情報用案内記憶手段と、
前記取り忘れ防止手段によって、遊技機に併設されている球貸し装置に挿入されている遊技価値記憶媒体に関する前記案内態様の導出が決定されたことを記憶する記憶媒体用案内記憶手段とを備え、
前記表示制御手段は、前記情報用案内記憶手段及び前記記憶媒体用案内記憶手段を参照し、前記可変表示手段において表示される前記案内態様としての取り忘れ案内表示を生成することを特徴とする遊技機。
手段Q−7によれば、遊技情報記憶手段に記憶される遊技情報に関する案内態様と、遊技機に併設されている球貸し装置に挿入されている遊技価値記憶媒体に関する案内態様とをまとめた内容の案内態様(取り忘れ案内表示)を導出することが可能になるとともに、かかる態様の生成に関する制御の簡素化等を図ることができる。
R.遊技機の一種として、例えば、パチンコ機がある。パチンコ機では、発射装置によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、当たり状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、可変表示装置にて抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特開2003−154110号公報参照)。
また、現在の時刻を把握するリアルタイム把握手段等の、経時に伴うカウントを行う経時カウント手段を備え、予め定められたタイミング(時刻)に特定演出が開始されるものがある。
しかしながら、リアルタイム把握手段等は、時間の経過とともに(実際の時刻から)少しずつずれてしまうことが懸念される。特に、遊技機に対して外部電源からの電力供給がされていない状態(電源オフ状態)においても時刻の計測を行うリアルタイム把握手段に関し、遊技機が、しばらくの間、倉庫に保管される等して稼働せず、電源オフ状態においてリアルタイム把握手段等に電力を供給する蓄電手段の蓄電がなくなった場合には、時刻がずれてしまうといった懸念がより顕著なものとなる。従って、リアルタイム把握手段等を使用して、複数台並べて設置された遊技機で、特定演出を一斉に開始させようとしても、その開始タイミングがずれてしまうといった不具合を招くおそれがある。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、経時カウント手段のずれを解消することのできる遊技機を提供することにある。
手段R−0.特定演出を実行する特定演出実行手段と、
(少なくとも外部電源から電力が供給されている電源オン状態において)経時に伴うカウントを行う経時カウント手段と、
前記経時カウント手段によるカウント情報に基づいて、前記特定演出を開始するタイミングを設定する開始設定手段と、
遊技者が操作可能(な位置)に設けられた第1操作手段と、
遊技者が操作不可能(な位置)に設けられた第2操作手段とを備え、
前記第2操作手段を操作することで行われる事前設定が行われた場合に、前記経時カウント手段のカウント値の設定を行うことのできないカウント設定無効状態から、前記第1操作手段を操作しての前記経時カウント手段のカウント値の設定が可能となるカウント設定有効状態へと状態変化可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
手段R−0によれば、経時カウント手段のカウント値の設定を行うことができ、経時カウント手段のカウントにずれが生じた場合には修正することができる。また、遊技者が操作不可能(な位置)に設けられた第2操作手段を操作して事前設定を行うことで、第1操作手段を利用しての経時カウント手段のカウント値の設定が可能なカウント設定有効状態とすることができる。従って、遊技者は、物理的に事前設定を行うこと(カウント設定有効状態とすること)が不可能となり、例えば、第1操作手段を用いてパスワードを入力することで、第1操作手段を利用しての経時カウント手段の設定が許可されるような構成に比べ、遊技者が第1操作手段を操作して経時カウント手段の設定を行ってしまうといった事態をより確実に防止することができる。結果として、遊技者が、自分好みの演出が導出される時間帯となるように、勝手に経時カウント手段の設定を行ってしまうことに起因して、例えば、複数台並べて設置された遊技機で同一の特定演出が一斉に開始される等といった複数の遊技機全体でのダイナミックな演出が導出されなくなってしまったり、リアルタイム把握手段の(非公開である)時刻設定の方法を知っている遊技者が特定演出を即座に導出させることで、知らない遊技者が不快感等を受けたり、特定演出の価値を下げたりすること等を防止することができる。
さらに、遊技者が操作可能(な位置)に設けられた第1操作手段を利用して、経時カウント手段の実質的な設定を行うことができる。従って、経時カウント手段の細かな時刻設定は第1操作手段を利用して行うことができることから、第2操作手段は簡単なもので済み、経時カウント手段の時刻設定のためだけに(遊技者が利用しないものであるのに)、複雑な(立派な)第2操作手段や設定時刻を表示する表示手段を設けるといった事態を回避することができる。
加えて、例えば、第1操作手段を用いてパスワードを入力することで、第1操作手段を利用しての経時カウント手段の設定が許可されるような構成の場合、例えば、メニュー画面において、経時カウント手段の設定を開始する際のパスワード入力に対応する選択項目を設ける必要がある。この点、本手段では、そのような選択項目を設ける必要がないため、例えば、かかる選択項目に気付いた遊技者が、遊技者ではできない(実際に何が行われているのかを知り得ない)設定が行われるであろう選択項目に対し、違和感や不信感を抱いてしまうといった事態を回避することができる。
尚、「遊技機に対して外部電源からの電力供給がされていない電源オフ状態において、前記経時カウント手段に電力を供給する蓄電手段を備え、前記経時カウント手段は、遊技機に対して外部電源からの電力供給がされている電源オン状態、及び、前記電源オフ状態のどちらにおいても経時に伴うカウントを行うこと」としてもよい。当該構成を採用する場合、経時カウント手段のカウントにずれが生じる確率が比較的高められることから、経時カウント手段のカウント値の設定(修正)を行うことのできる機能を備えることによる作用効果がより効果的に奏されることとなる。
次に、経時カウント手段としてリアルタイム把握手段に具体化する場合の構成を記載する。尚、手段R−1では、「時刻設定有効状態」が「カウント設定有効状態」に相当する。但し、「経時カウント手段」としては、「リアルタイム把握手段」に限定されるものではなく、例えば、時刻とは関係なく、所定のタイミングからの時間の経過を計測するものであってもよい。また、手段R−2以下の手段についても、リアルタイム把握手段に具体化した構成となっているが、それ以外の経時カウント手段に適用することも可能である。
手段R−1.特定演出を実行する特定演出実行手段と、
現在の時刻を把握するリアルタイム把握手段と、
前記リアルタイム把握手段によって把握される時刻に基づいて、前記特定演出を開始するタイミングを設定する開始設定手段と、
遊技者が操作可能(な位置)に設けられた第1操作手段と、
遊技者が操作不可能(な位置)に設けられた第2操作手段とを備え、
前記第2操作手段を操作することで行われる事前設定が行われた場合に、前記リアルタイム把握手段の時刻設定を行うことのできない時刻設定無効状態から、前記第1操作手段を操作しての前記リアルタイム把握手段の時刻設定が可能となる時刻設定有効状態へと状態変化可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
手段R−1によれば、リアルタイム把握手段の時刻設定を行うことができ、リアルタイム把握手段の時刻にずれが生じた場合には修正することができる。また、遊技者が操作不可能(な位置)に設けられた第2操作手段を操作して事前設定を行うことで、第1操作手段を利用してのリアルタイム把握手段の時刻設定が可能な時刻設定有効状態とすることができる。従って、遊技者は、物理的に事前設定を行うこと(時刻設定有効状態とすること)が不可能となり、例えば、第1操作手段を用いてパスワードを入力することで、第1操作手段を利用してのリアルタイム把握手段の時刻設定が許可されるような構成に比べ、遊技者が第1操作手段を操作してリアルタイム把握手段の時刻設定を行ってしまうといった事態をより確実に防止することができる。結果として、遊技者が、自分好みの演出が導出される時間帯となるように、勝手にリアルタイム把握手段の時刻設定を行ってしまうことに起因して、例えば、複数台並べて設置された遊技機で同一の特定演出が一斉に開始される等といった複数の遊技機全体でのダイナミックな演出が導出されなくなってしまったり、リアルタイム把握手段の(非公開である)時刻設定の方法を知っている遊技者が特定演出を即座に導出させることで、知らない遊技者が不快感等を受けたりすること等を防止することができる。
さらに、遊技者が操作可能(な位置)に設けられた第1操作手段を利用して、リアルタイム把握手段の実質的な時刻設定を行うことができる。従って、リアルタイム把握手段の細かな時刻設定は第1操作手段を利用して行うことができることから、第2操作手段は簡単なもので済み、リアルタイム把握手段の時刻設定のためだけに(遊技者が利用しないものであるのに)、複雑な(立派な)第2操作手段や設定時刻を表示する表示手段を設けるといった事態を回避することができる。
加えて、例えば、第1操作手段を用いてパスワードを入力することで、第1操作手段を利用してのリアルタイム把握手段の時刻設定が許可されるような構成の場合、例えば、メニュー画面において、時刻設定を開始する際のパスワード入力に対応する選択項目を設ける必要がある。この点、本手段では、そのような選択項目を設ける必要がないため、例えば、かかる選択項目に気付いた遊技者が、遊技者ではできない(実際に何が行われているのかを知り得ない)設定が行われるであろう選択項目に対し、違和感や不信感を抱いてしまうといった事態を回避することができる。
尚、第2操作手段が、「遊技者が操作不可能に設けられている」とは、遊技者が操作不可能な位置に設けられている場合だけでなく、遊技者が持ち得ない特定の道具を使用しなければ操作することができない(例えば、遊技機の鍵で錠を所定方向に操作する等)ように構成されている場合も含む趣旨である。
手段R−2.前記第1操作手段を操作しての前記リアルタイム把握手段の時刻設定を行った後、前記第1操作手段を操作することで行われる事後設定を行うことで、前記時刻設定無効状態に状態変化することを特徴とする手段R−1に記載の遊技機。
手段R−2によれば、事後設定のために、例えば、遊技者が操作不可能(な位置)に設けられた操作手段(第2操作手段等)の操作を強いられるといった構成に比べ、作業性の向上等を図ることができる。
手段R−3.前記時刻設定有効状態にあることを教示する有効状態教示手段が設けられていることを特徴とする手段R−2に記載の遊技機。
手段R−3によれば、遊技機が設置される遊技ホール等の関係者が時刻設定有効状態としたままであることを失念し、時刻設定有効状態で遊技者が遊技を行ってしまうといった事態を抑止することができる。尚、教示するだけではなく、通常の遊技が行えない状態(例えば、表示手段における表示がエラー用のものになってしまう等)にすることとしてもよい。
手段R−4.前記有効状態教示手段は、遊技者が視認可能な位置に設けられていることを特徴とする手段R−3に記載の遊技機。
例えば、有効状態教示手段及び第2操作手段が、遊技機に設けられた扉体の後面側にある場合、作業者が第2操作手段を操作した後に急いで扉体を閉めた場合、いくら有効状態教示手段での教示を行ったとしても、それに気付かないおそれがある。この点、手段R−4によれば、有効状態教示手段が、遊技者が視認可能な位置にあることから、作業完了後、或いは、その後の営業を開始する際の見回り等で、有効状態教示手段による教示に気付き易い。従って、有効状態教示手段を設けることによる作用効果が一層確実に奏されることとなる。
手段R−5.遊技状況を記憶する遊技状況記憶手段と、
遊技機の電源がオンされている状態において蓄電し、遊技機の電源がオフされている状態において、前記遊技状況記憶手段に電力を供給するバックアップ用電力供給手段とを備え、
前記第2操作手段への操作が行われることで、前記遊技状況記憶手段の記憶内容が消去されるとともに、前記事前設定が行われて前記時刻設定有効状態に状態変化することを特徴とする手段R−1乃至R−4のいずれかに記載の遊技機。
手段R−5によれば、遊技状況記憶手段の記憶内容を消去するための第2操作手段を利用して、事前設定が行われることとなる。従って、操作手段の共通化を図り、構成の簡素化等を図ることができる。
また、遊技状況記憶手段の記憶内容を消去するべく、第2操作手段の操作を行うことで、事前設定についても行われてしまうことから、遊技状況記憶手段の記憶内容の消去を目的として第2操作手段を操作した場合に、時刻設定有効状態となったことに気付かずに、そのまま放置されてしまうことも懸念される。この点、上記手段R−3の構成を採用することで、かかる不具合の発生を抑止することができる。
手段R−6.遊技者が視認可能な位置において液晶表示装置を備え、
前記第2操作手段への操作が行われた場合には、
前記遊技状況記憶手段の記憶内容が消去されることに伴って、前記液晶表示装置において遊技に際して導出するための画像を作成する画像作成処理と、
前記事前設定として、前記時刻設定有効状態へと状態変化させる時刻設定許可処理とが行われる構成であって、
前記時刻設定許可処理が行われた場合、前記液晶表示装置では、前記リアルタイム把握手段の時刻設定を行うための時刻設定画面が導出され、
前記液晶表示装置において、前記画像作成処理に基づいて作成される画像は、前記時刻設定画面が消去された場合に導出される(とともに、
前記液晶表示装置において前記時刻設定画面が表示されている状態において、前記画像作成処理を進行させる)ことを特徴とする手段R−5に記載の遊技機。
一般に、遊技ホール等の営業開始に際して遊技機の電源がオンにされた場合等において、液晶表示装置における遊技用の画像を最初から作成する場合には、液晶表示装置の表示画面全体の画像が完成するまでに比較的長い時間を必要とする(例えば、30秒程度)。従って、かかる画像を完成させてから、時刻設定画面を作成・表示したのでは、作業性の低下を招くことが懸念される。
この点、手段R−6によれば、第2操作手段の操作が行われた場合には、時刻設定画面を先に作成・導出することとしている。このため、第2操作手段の操作を行った後、直に、時刻設定を行うことができ、作業効率の向上等を図ることができる。
手段R−7.前記液晶表示手段における表示状態に関し、目的とする表示態様を導出可能な描画済み状態と、目的とする表示態様の準備中であり、表示態様の一部が、目的とする表示態様とは別の態様である仮表示態様として導出される準備中状態とが存在する構成であって、
前記時刻設定画面のデータ量は、前記仮表示態様のデータ量と同程度(例えば、差異が20%以下、10%以下)、又は、それ以下であることを特徴とする手段手段R−6に記載の遊技機。
一般に、液晶表示手段における比較的情報量の多い表示態様を生成する場合には、比較的多くの処理を必要とし、これに対応して、かかる目的とする表示態様を導出するためには、比較的長い準備時間を要する場合がある。従って、目的とする表示態様を導出可能となるまでの準備時間が比較的長くなる場合には、目的とする表示態様が完成されるまでの準備時間の間、液晶表示手段において、目的とする表示態様とは異なる(示唆等する内容については同じことを伝える)とともに、遊技機の電源がオフされている状態とも異なる仮表示態様が導出されるようになっている。かかる仮表示態様は、比較的データ量が小さく、比較的即座に生成可能な単純な表示態様となっている。この点、手段R−7によれば、時刻設定画面のデータ量は、仮表示態様のデータ量と同程度、又は、それ以下となっている。このため、例えば、遊技機の起動時といった多くの処理を必要とする状態において、時刻設定画面を確実に導出するとともに、他の処理を進めることができる。
尚、「前記時刻設定画面で使用されるデータは、前記時刻設定画面以外の画面表示にも使用されること」としてもよい。この場合、ROM容量の低減等を図ることができる。
手段R−8.前記時刻設定有効状態とされてから規定時間経過することで前記時刻設定無効状態へ状態変化可能に構成されていることを特徴とする手段R−1乃至R−7のいずれかに記載の遊技機。
手段R−8によれば、時刻設定有効状態に制限時間が設けられることとなる。つまり、時刻設定有効状態とされてから規定時間以内であれば時刻設定を行うことができ、規定時間を過ぎると時刻設定を行うことができなくなる。従って、時刻設定有効状態から時刻設定無効状態に戻すことを忘れ、第1操作手段の操作に基づくリアルタイム把握手段の時刻設定が可能な状態で、遊技者が遊技を行ってしまう(遊技ホール等の営業が開始されてしまう)といった事態を防止することができる。特に、第2操作手段が、時刻設定有効状態とする入力操作以外にも使用される(例えば、上記手段R−5のように、第2操作手段の操作によって遊技状況記憶手段の記憶内容を消去可能に構成される)ような場合には、事前設定をも行われてしまうことを失念することが懸念されるため、上記作用効果がより顕著に奏されることとなる。
手段R−9.前記第2操作手段を操作して前記事前設定を行った後、
規定時間以内に、前記第1操作手段を操作しての所定の入力操作を行うことで、前記時刻設定無効状態から前記時刻設定有効状態へ状態変化する、又は、(前記事前設定が行われることで状態変化された)前記時刻設定有効状態が継続されることを特徴とする手段R−1乃至R−8のいずれかに記載の遊技機。
手段R−9によれば、時刻設定有効状態とするためには、第2操作手段を操作して事前設定をするだけではなく、第1操作手段の所定の入力操作についても必須としている。つまり、第2操作手段の事前設定が行われてから、規定時間以内に、第1操作手段の所定の入力操作を行わなければ時刻設定有効状態とする(又は、時刻設定有効状態を続ける)権利が失われてしまう。これにより、作業者が時刻設定有効状態へと状態変化させたことに気付かない、或いは、失念し、そのまま第1操作手段の操作に基づくリアルタイム把握手段の時刻設定が可能な状態で、遊技者が遊技を行ってしまう(遊技ホール等の営業が開始されてしまう)といった事態を防止することができる。特に、第2操作手段が、時刻設定有効状態とする入力操作以外にも使用される(例えば、上記手段R−5のように、第2操作手段の操作によって遊技状況記憶手段の記憶内容を消去可能に構成される)ような場合には、事前設定をも行われてしまうことを失念することが懸念されるため、上記作用効果がより顕著に奏されることとなる。
尚、「所定の入力操作」とは、第1操作手段を操作してパスワードを入力することや、第1操作手段が複数の入力操作部を備える場合に、かかる入力操作部に対して規定の順番で入力操作を行う(コマンド入力を行う)ことだけでなく、単に第1操作手段への操作を行うこと(例えば、1回押すだけ、或いは、押し間違えを考慮して2回、又は、3回押すこと)をも含む趣旨である。また、前者のように、パスワードや規定の順番での入力操作を必要とすることで、関係者のみがリアルタイム把握手段の時刻設定を行えることとすることもできる。
手段R−10.遊技者が操作する携帯通信端末を介して、該遊技者の遊技に関する情報をサーバに送信可能な遊技機において、
(遊技者を特定する場合に使用される遊技者特定情報を記憶可能な遊技者特定情報記憶手段と、
少なくとも前記遊技者特定情報記憶手段に遊技者特定情報が記憶されている場合に、)遊技に際して行われる抽選に関する情報である遊技情報を蓄積記憶可能な遊技情報記憶手段と、
(前記遊技者特定情報記憶手段に遊技者特定情報が記憶されている場合に、)前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶されている遊技情報を、携帯通信端末によって取得又は識別可能なように出力可能な情報出力手段とを備え、
サーバで発行されるパスワードが前記第1操作手段により入力されることによって、前回の遊技までの遊技情報に基づく設定が、今回の遊技おいて反映されることを特徴とする手段R−1乃至R−9のいずれかに記載の遊技機。
手段R−10によれば、遊技者が携帯する携帯通信端末を介して、遊技機と、遊技機メーカーが運営するサーバとの間で情報のやりとりを行うモバイル連動遊技を開始する際に、遊技機に対してパスワードを入力する構成において、かかるパスワードは第1操作手段によって入力されるようになっている。従って、第1操作手段が、パスワード入力に適した比較的多様な入力を可能とするような構成となっている場合に、かかる第1操作手段を利用して、リアルタイム把握手段の時刻設定を行うことで、かかる時刻設定を比較的スムースに行うことができる。
手段R−11.遊技者が視認可能な位置に表示手段を備えるとともに、前記表示手段において時刻を表示可能に構成されていることを特徴とする手段R−1乃至手段R−10のいずれかに記載の遊技機。
手段R−11によれば、遊技機において時刻を確認することができるため、遊技者は、遊技ホールの掛け時計を見たり、腕時計を見たりする時間を節約することができる。また、上記のように、リアルタイム把握手段の時刻設定を行えることから、遊技機で表示される時刻が実際の時刻とかけ離れているのにもかかわらず、それが表示され続けてしまうといった事態を防止することができる。換言すれば、遊技機に時刻設定機能が備わることによって、大幅なずれが生じないことを前提に、遊技者に向けて時刻を表示することが可能となっている。すなわち、例えば、遊技機に搭載された時計機能に不具合が生じて時間がずれており、かかる時計機能を当てにしていた(間違っている時間を鵜呑みにしていた)遊技者が、時間がずれていたことに起因して不快な思いをする等といった事態を抑止することができる。
尚、押圧操作を1回行うこと(ワンタッチ)で前記表示手段において時刻が表示される時刻表示操作手段を備えていることとしてもよい。
手段R−12.遊技者による前記第1操作手段の操作に基づいて設定される目標時刻を記憶可能な目標時刻記憶手段と、
前記前記リアルタイム把握手段を参照して前記目標時刻が到来したか否かを判別する目標時刻判別手段と、
前記目標時刻が到来した場合に、前記目標時間が到来したことを教示する目標時刻教示手段と
を具備するタイマ手段を備えていることを特徴とする手段R−1乃至手段R−11のいずれかに記載の遊技機。
手段R−12によれば、例えば、18時に予定があるので、17時には遊技を止めて帰りたいという場合に、タイマ機能を17時に設定しておけば、17時に遊技機がお知らせをしてくれるので、それまでは、時計を気にすることなく、遊技に集中することができるといった等の作用効果が奏される。さらに、リアルタイム把握手段によって遊技機側で時刻を把握可能な構成であることによって、例えば、今から2時間後といったタイマの設定でなく、目標時刻をダイレクトに設定することができる。また、タイマ手段がなく、自己管理するような場合のように、うっかりしていて予定時刻になったことに気付かないといった事態を回避することができる。加えて、遊技機に時刻設定機能が備わることによって、時刻に大幅なずれが生じたままになってしまうことを抑止することができる。
尚、タイマ手段による教示が、周りの遊技者の迷惑になることが懸念される。特に、タイマを設定した遊技者が離席しているときにタイマ手段による教示が発動してしまった場合には、かかる懸念がより顕著なものとなる。このため、例えば、所定の表示手段での教示としたり、遊技者が操作する操作手段の動作での教示としたりするように構成してもよい。また、遊技者が離席している間にタイマ手段による教示が発動した場合、遊技者が戻ってくる前にかかる教示が終了してしまうと、遊技者が教示に全く気付かないため、例えば、遊技者の所定の操作手段(例えば、第1操作手段)への操作で前記教示が終了するように構成してもよい。さらに、例えば、タイマ手段の設定を再度行う(タイマを設定しないという設定を行う)か、モバイル連動遊技を終了するかしなければ、タイマ手段による教示が(目覚まし時計のスヌーズ機能のように)繰り返し行われるように構成してもよい。この場合、遊技を終了するには丁度タイミングが悪く、もう少し遊技を行いたいが、予定も重要であるといった遊技者にとっての利便性の向上を図ることができる。加えて、タイマ手段による教示の終了を、タイマ手段の再設定や、モバイル連動遊技の終了とすることで、遊技者が離席中に別の誰かがタイマ手段による教示を終了させてしまって、該当の遊技者は気付かない(スヌーズ機能の場合は1サイクル後には気付く)といった事態を抑止することができる。
S.遊技機の一種として、例えば、パチンコ機がある。パチンコ機では、発射装置によって打ち出された遊技球が遊技盤に設けられた始動入球手段に入球すると、当たり状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、可変表示装置にて抽選の結果を教示するための変動表示が行われるようになっている(例えば、特開2003−154110号公報参照)。
近年、遊技者が携帯する携帯通信端末を介して、遊技機と、遊技機メーカーが運営するサーバとの間で情報のやりとりを行うことで、単に遊技機を遊技するだけでは味わえない楽しみを提供することのできる遊技システム(モバイル連動遊技)が知られている。
また、予め定められた時刻に特定演出を導出するべく、日時や時刻を把握可能な時計機能を備えるものがある。
しかしながら、遊技機の電源断時も休みなく計測を続ける時計機能を搭載し、管理する場合には、電源断時にも電力を供給し続けたり、長期使用等に起因する時間のずれに対応するための処理を行ったり、時計機能の設置そのものにコストがかかったりすることが懸念される。
また、時計機能を省略した場合、日時や時刻を反映した演出(例えば、季節感を出すような演出)を導出できなくなる。この場合、特に、遊技者の中でも、演出等に対し比較的強い興味やこだわりを持っているモバイル連動遊技を行っている遊技者に関しては、他の遊技機と比べて物足りなさを感じさせてしまうことが懸念され、該遊技機への遊技意欲を向上させることが困難になってしまうおそれがある。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、構成の簡素化を図りつつ、時間情報に関する演出を導出可能とする遊技機を提供することにある。
手段S−1.(遊技者が操作する携帯通信端末を介して、該遊技者の遊技に関する情報をサーバに送信可能な遊技機において、
遊技に際して行われる抽選に関する情報である遊技情報を蓄積記憶可能な遊技情報記憶手段と、
前記遊技情報記憶手段に蓄積記憶されている遊技情報を、携帯通信端末によって取得又は識別可能なように出力可能な情報出力手段と、
前記情報出力手段から出力され、携帯通信端末を介してサーバに送信された前記遊技情報に基づいて、)サーバから出力される連動遊技情報の入力が可能な入力手段(と)を備え、
前記連動遊技情報が入力されることで、(前記遊技情報記憶手段に対して遊技者個人の前記遊技情報が蓄積される状態が開始されるとともに、)入力された前記連動遊技情報に応じた処理を実行可能な構成であって、
(日付、及び、時刻のうち少なくとも一方の情報を有し、)前記連動遊技情報に含まれる時間情報を記憶可能な時間情報記憶手段と、
前記時間情報記憶手段に記憶されている前記時間情報に基づいて、前記時間情報に対応した特定演出を実行可能な特定演出実行手段とを備えていることを特徴とする遊技機。
手段S−1によれば、遊技機において24時間一年中計測をし続ける時計機能を設けなくても、モバイル連動遊技を開始する際に、時間情報が含まれる連動遊技情報を遊技機に入力することで、時間情報を利用した特定演出を提供することができる。従って、遊技機の電源断時も休みなく計測を続ける時計機能を管理するために、電源断時にも電力を供給し続けたり、長期使用等に起因する時間のずれに対応するための処理を行ったり、時計機能の設置そのもの(例えば、リアルタイムクロック、蓄電手段、これらを制御する集積回路や配線等)に比較的多くのコストがかかったりするといった事態を回避することができる。
さらに、遊技者の中でも、演出等に対し比較的強い興味やこだわりを持っているモバイル連動遊技を行っている遊技者に対して、時間情報を利用した特定演出が提供されることから、他の遊技機と比べて物足りなさを感じさせてしまうといった事態を回避することができ、該遊技機への遊技意欲の向上を図ることができる。加えて、モバイル連動遊技を行わなければ、かかる時間情報を利用した特定演出を堪能することができないため、モバイル連動遊技への参加意欲の向上を図ることができる。
尚、時間情報が少なくとも時刻情報を有する場合には、時間情報記憶手段として時間を計測する時間計測手段を備えることとし、連動遊技情報が入力された場合には、かかる連動遊技情報に含まれる時間情報(時刻情報)に基づいて、時間計測手段の設定を行うこととする。
尚、「遊技者を特定する場合に使用される連動遊技情報の一部としての遊技者特定情報を記憶可能な遊技者特定情報記憶手段を備え、少なくとも前記遊技者特定情報記憶手段に遊技者特定情報が記憶されている場合に、前記遊技情報記憶手段に対して遊技者個人の前記遊技情報が蓄積される状態が開始されるように構成されていること」としてもよい。
手段S−2.前記連動遊技情報は、サーバにアクセスしている携帯通信端末の表示部において表示されるパスワードであって、前記パスワードは、表示中であっても、時間の経過とともに、前記時間情報に対応するワードが、時刻の経過に合わせて変化するように構成され、
前記パスワードを入力するためのパスワード入力画面を表示可能な表示手段を備え、
前記パスワード入力画面では、パスワードを構成するワードを入力する順番が規定されていることを特徴とする手段S−1に記載の遊技機。
サーバから連動遊技情報が出力されてから(パスワードが発行されてから)、かかる連動遊技情報が遊技機に入力されるまでの間に比較的長いタイムラグが生じた場合、連動遊技情報に含まれる時間情報の時刻情報が正確さに欠けるものとなってしまうことが懸念される。この点、本手段S−2によれば、パスワードのうち時間情報に対応するワードが、遊技者が視認している間にも、リアルタイムで更新されることから、パスワードに含まれる時間情報(時刻情報)と、実際の時刻とが比較的大きく食い違ってしまうといった事態を防止することができる。
また、遊技者がパスワードを遊技機に入力する際に、パスワードのうち時間情報に対応するワードから先に入力してしまう場合、上記作用効果が奏されなくなってしまう。このため、パスワードの入力順を、時間情報に対応するワードが最後となるように規定する(例えば、先のワードを入力した状態でないと後のワードを入力不可能)ことによって、かかる懸念を払拭することができる。
加えて、例えば、パスワードに含まれる時間情報の時刻情報と、実際の時刻との間に大きな開きが生じないように、パスワードを発行した後、規定時間が経過した段階で、かかるパスワードが強制的に消去されるようにする(実際の時間とかけ離れた時間情報が遊技機に入力されないようにする)ことも考えられる。しかしながら、この場合、せっかく途中までパスワードを入力した手間が無駄になったり、又は、手入力の作業が苦手な遊技者は、いつまでたってもパスワードを最後まで入力することができなくなったり、或いは、いつもパスワードが途中で消えてしまうので、パスワードをメモしておいて、後で入力することで、結局時刻に大きなずれが生じたりすること等が懸念される。この点、手段S−2の構成を採用することによって、かかる懸念を払拭することができる。
手段S−3.前記連動遊技情報は、サーバにアクセスしている携帯通信端末の表示部において表示される2次元コードであって、前記2次元コードは、表示中であっても、時間の経過とともに、前記時間情報に対応する部分の態様が、時刻の経過に合わせて変化するように構成され、
前記2次元コードを読取り可能な前記入力手段としての読取手段を備えていることを特徴とする手段S−1に記載の遊技機。
手段S−3によれば、遊技者が手入力でパスワードを入力するといった手間を省略することができ、作業性の向上等を図ることができる。また、2次元コードを発行してから、遊技機に2次元コードを読取らせるまでに多少時間が(例えば1分以上)かかったとしても、2次元コードのうち時間情報に対応する部分の態様が時間の経過とともに時刻の経過に合わせて変化するため、時刻のずれを防止することができる。
尚、2次元コードに代えて、連動遊技情報の短時間での入力を可能にする別の機能を設けることとしてもよい。例えば、携帯通信端末から出力される電波や赤外線を受信可能な入力手段としての受信手段を設けたり、入力手段として、携帯通信端末の音声出力部から出力される音声信号を聞き取り可能な聞き取り手段を設けたりすることとしてもよい。また、2次元コードや各種信号を作成する機能は、サーバが有していてもよいし、携帯通信端末が有していて(モバイル連動遊技の初回登録時に専用のアプリケーションを携帯通信端末にダウンロードしてもらう)もよい。時間情報は、サーバから提供されてもよいし、携帯通信端末から提供されてもよい。
手段S−4.前記情報出力手段によって前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記遊技情報が出力された場合には、前記遊技情報記憶手段に記憶されていた前記遊技情報が消去される構成であって、
前記時間情報記憶手段に記憶されている時間情報は、前記情報出力手段によって前記遊技情報が出力された場合には消去されず、遊技機の電源がオフされた場合に消去されることを特徴とする手段S−1乃至S−3のいずれかに記載の遊技機。
手段S−4によれば、モバイル連動遊技を行っていた遊技者が遊技を止めた場合でも、かかる遊技機には、時間情報記憶手段に時間情報が記憶されたままとされる。このため、その次にかかる遊技機を遊技する遊技者がモバイル連動遊技を行わなくても、時間情報に対応した特定演出を堪能することができるようになる。このように、時間情報に対応した特定演出を試してもらう機会を増やすことで、かかる特定演出、ひいては、モバイル連動遊技への関心を高めることができ、結果として、モバイル連動遊技への参加意欲の向上を図ることができる。
また、遊技機の電源がオフされた場合には、時間情報が消去されることとしている。つまり、遊技機の電源がオフされることで、遊技機での時刻の計測も止まることから、時間情報記憶手段で時刻を記憶していたとしても、電源がオンされた後の時間情報記憶手段の時間情報の正確さが不十分になる。このため、電源がオフされた場合には、時間情報を消去することで、不正確な時間情報を使用することを回避することができる。従って、誤った時間情報に基づいた特定演出が導出されることで、遊技者が混乱したり、勘違いを招いたりしてしまうといった事態を防止することができる。
尚、電源のオン時に、停電情報がある場合には、「時間情報が失われたので、時間情報に対応する特定演出を導出させる場合には、一度、モバイル連動遊技を終了し、もう一度、連動遊技情報(パスワード等)を入力してください」、等といった案内を導出するように構成してもよい。
手段S−5.前記時間情報に少なくとも時刻情報が含まれる構成であって、
前記遊技情報記憶手段は、特定の遊技状態が発生したこと、及び、特定の演出が発生したことのうち少なくとも一方を、発生した時刻と対応付けて記憶する発生時刻記憶手段を備え、
前記情報出力手段は、前記発生時刻記憶手段の記憶内容を含む前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記遊技情報を出力可能に構成されていることを特徴とする手段S−1乃至S−4のいずれかに記載の遊技機。
手段S−5によれば、モバイル連動遊技を行うことで、より細かな遊技の記録を付けていくことができる。尚、サーバや、専用のアプリケーションをダウンロードした携帯通信端末においてスケジュール機能を設け、モバイル連動遊技の記録については、自動的に追加されるように構成してもよい。モバイル連動遊技の記録としては、例えば、遊技をした日付、開始時間、終了時間、所定の特別遊技状態の回数、識別情報の変動表示回数、獲得した遊技価値の数、特定の演出を導出させたこと(プレミアム演出が発生した、ミッションを達成した等)等が挙げられる。
手段T−1.上記手段A−1乃至A−16のいずれかにおいて、上記手段D−1乃至D−6のいずれかを備えていることを特徴とする遊技機。
手段T−2.上記手段B−1乃至B−15のいずれかにおいて、上記手段D−1乃至D−6のいずれかを備えていることを特徴とする遊技機。
手段T−3.上記手段C−1乃至C−16のいずれかにおいて、上記手段D−1乃至D−6のいずれかを備えていることを特徴とする遊技機。
手段T−4.上記手段E−1乃至E−9のいずれかにおいて、上記手段A−1乃至A−16のいずれか、上記手段B−1乃至B−15のいずれか、上記手段C−1乃至C−16のいずれか、又は、上記手段D−1乃至D−6のいずれかを備えていることを特徴とする遊技機。
手段T−5.上記手段F−1乃至F−10のいずれかにおいて、上記手段A−1乃至A−16のいずれか、上記手段B−1乃至B−15のいずれか、上記手段C−1乃至C−16のいずれか、又は、上記手段D−1乃至D−6のいずれか、上記手段E−1乃至E−9のいずれかを備えていることを特徴とする遊技機。
手段T−6.上記手段G−1乃至G−13のいずれかにおいて、上記手段A−1乃至A−16のいずれか、上記手段B−1乃至B−15のいずれか、上記手段C−1乃至C−16のいずれか、上記手段D−1乃至D−6のいずれか、上記手段E−1乃至E−9のいずれか、又は、上記手段F−1乃至F−10のいずれかを備えていることを特徴とする遊技機。
手段T−7.上記手段H−1乃至H−13のいずれかにおいて、上記手段A−1乃至A−16のいずれか、上記手段B−1乃至B−15のいずれか、上記手段C−1乃至C−16のいずれか、上記手段D−1乃至D−6のいずれか、上記手段E−1乃至E−9のいずれか、又は、上記手段F−1乃至F−10のいずれかを備えていることを特徴とする遊技機。
手段T−8.上記手段I−1乃至H−8のいずれかにおいて、上記手段A−1乃至A−16のいずれか、上記手段B−1乃至B−15のいずれか、上記手段C−1乃至C−16のいずれか、上記手段D−1乃至D−6のいずれか、上記手段E−1乃至E−9のいずれか、上記手段F−1乃至F−10のいずれか、上記手段G−1乃至G−13のいずれか、又は、上記手段H−1乃至H−13のいずれかを備えていることを特徴とする遊技機。
手段T−9.上記手段J−1乃至J−8のいずれかにおいて、上記手段A−1乃至A−16のいずれか、上記手段B−1乃至B−15のいずれか、上記手段C−1乃至C−16のいずれか、上記手段D−1乃至D−6のいずれか、上記手段E−1乃至E−9のいずれか、上記手段F−1乃至F−10のいずれか、上記手段G−1乃至G−13のいずれか、上記手段H−1乃至H−13のいずれか、又は、上記手段I−1乃至H−8のいずれかを備えていることを特徴とする遊技機。
手段T−10.上記手段K−1乃至K−9のいずれかにおいて、上記手段A−1乃至A−16のいずれか、上記手段B−1乃至B−15のいずれか、上記手段C−1乃至C−16のいずれか、上記手段D−1乃至D−6のいずれか、上記手段E−1乃至E−9のいずれか、上記手段F−1乃至F−10のいずれか、上記手段G−1乃至G−13のいずれか、又は、上記手段H−1乃至H−13のいずれか、上記手段I−1乃至I−8のいずれか、上記手段J−1乃至J−8のいずれかを備えていることを特徴とする遊技機。
手段T−11.上記手段L−1乃至L−7のいずれかにおいて、上記手段A−1乃至A−16のいずれか、上記手段B−1乃至B−15のいずれか、上記手段C−1乃至C−16のいずれか、上記手段D−1乃至D−6のいずれか、上記手段E−1乃至E−9のいずれか、上記手段F−1乃至F−10のいずれか、上記手段G−1乃至G−13のいずれか、又は、上記手段H−1乃至H−13のいずれか、上記手段I−1乃至I−8のいずれか、上記手段J−1乃至J−8のいずれか、上記手段K−1乃至K−9のいずれかを備えていることを特徴とする遊技機。
手段T−12.上記手段M−1乃至M−13のいずれかにおいて、上記手段A−1乃至A−16のいずれか、上記手段B−1乃至B−15のいずれか、上記手段C−1乃至C−16のいずれか、上記手段D−1乃至D−6のいずれか、上記手段E−1乃至E−9のいずれか、上記手段F−1乃至F−10のいずれか、上記手段G−1乃至G−13のいずれか、又は、上記手段H−1乃至H−13のいずれか、上記手段I−1乃至I−8のいずれか、上記手段J−1乃至J−8のいずれか、上記手段K−1乃至K−9のいずれか、上記手段L−1乃至L−7のいずれかを備えていることを特徴とする遊技機。
手段T−13.上記手段N−1乃至N−13のいずれかにおいて、上記手段A−1乃至A−16のいずれか、上記手段B−1乃至B−15のいずれか、上記手段C−1乃至C−16のいずれか、上記手段D−1乃至D−6のいずれか、上記手段E−1乃至E−9のいずれか、上記手段F−1乃至F−10のいずれか、上記手段G−1乃至G−13のいずれか、又は、上記手段H−1乃至H−13のいずれか、上記手段I−1乃至I−8のいずれか、上記手段J−1乃至J−8のいずれか、上記手段K−1乃至K−9のいずれか、上記手段L−1乃至L−7のいずれか、上記手段M−1乃至M−13のいずれかを備えていることを特徴とする遊技機。
手段T−14.上記手段O−1乃至O−18のいずれかにおいて、上記手段A−1乃至A−16のいずれか、上記手段B−1乃至B−15のいずれか、上記手段C−1乃至C−16のいずれか、上記手段D−1乃至D−6のいずれか、上記手段E−1乃至E−9のいずれか、上記手段F−1乃至F−10のいずれか、上記手段G−1乃至G−13のいずれか、又は、上記手段H−1乃至H−13のいずれか、上記手段I−1乃至I−8のいずれか、上記手段J−1乃至J−8のいずれか、上記手段K−1乃至K−9のいずれか、上記手段L−1乃至L−7のいずれか、上記手段M−1乃至M−13のいずれか、上記手段N−1乃至N−13のいずれかを備えていることを特徴とする遊技機。
手段T−15.上記手段P−1乃至手段P−16のいずれかにおいて、上記手段A−1乃至A−16のいずれか、上記手段B−1乃至B−15のいずれか、上記手段C−1乃至C−16のいずれか、上記手段D−1乃至D−6のいずれか、上記手段E−1乃至E−9のいずれか、上記手段F−1乃至F−10のいずれか、上記手段G−1乃至G−13のいずれか、又は、上記手段H−1乃至H−13のいずれか、上記手段I−1乃至I−8のいずれか、上記手段J−1乃至J−8のいずれか、上記手段K−1乃至K−9のいずれか、上記手段L−1乃至L−7のいずれか、上記手段M−1乃至M−13のいずれか、上記手段N−1乃至N−13のいずれか、上記手段O−1乃至O−18のいずれかを備えていることを特徴とする遊技機。
手段T−16.上記手段Q−1乃至手段Q−6のいずれかにおいて、上記手段A−1乃至A−16のいずれか、上記手段B−1乃至B−15のいずれか、上記手段C−1乃至C−16のいずれか、上記手段D−1乃至D−6のいずれか、上記手段E−1乃至E−9のいずれか、上記手段F−1乃至F−10のいずれか、上記手段G−1乃至G−13のいずれか、又は、上記手段H−1乃至H−13のいずれか、上記手段I−1乃至I−8のいずれか、上記手段J−1乃至J−8のいずれか、上記手段K−1乃至K−9のいずれか、上記手段L−1乃至L−7のいずれか、上記手段M−1乃至M−13のいずれか、上記手段N−1乃至N−13のいずれか、上記手段O−1乃至O−18のいずれか、上記手段P−1乃至手段P−16のいずれかを備えていることを特徴とする遊技機。
手段T−17.上記手段R−1乃至手段R−12のいずれかにおいて、上記手段A−1乃至A−16のいずれか、上記手段B−1乃至B−15のいずれか、上記手段C−1乃至C−16のいずれか、上記手段D−1乃至D−6のいずれか、上記手段E−1乃至E−9のいずれか、上記手段F−1乃至F−10のいずれか、上記手段G−1乃至G−13のいずれか、又は、上記手段H−1乃至H−13のいずれか、上記手段I−1乃至I−8のいずれか、上記手段J−1乃至J−8のいずれか、上記手段K−1乃至K−9のいずれか、上記手段L−1乃至L−7のいずれか、上記手段M−1乃至M−13のいずれか、上記手段N−1乃至N−13のいずれか、上記手段O−1乃至O−18のいずれか、上記手段P−1乃至手段P−16のいずれか、上記手段Q−1乃至手段Q−6のいずれかを備えていることを特徴とする遊技機。
手段T−18.上記手段S−1乃至手段S−5のいずれかにおいて、上記手段A−1乃至A−16のいずれか、上記手段B−1乃至B−15のいずれか、上記手段C−1乃至C−16のいずれか、上記手段D−1乃至D−6のいずれか、上記手段E−1乃至E−9のいずれか、上記手段F−1乃至F−10のいずれか、上記手段G−1乃至G−13のいずれか、上記手段I−1乃至I−8のいずれか、上記手段J−1乃至J−8のいずれか、上記手段K−1乃至K−9のいずれか、上記手段L−1乃至L−7のいずれか、上記手段M−1乃至M−13のいずれか、上記手段N−1乃至N−13のいずれか、上記手段O−1乃至O−18のいずれか、上記手段P−1乃至手段P−16のいずれか、上記手段Q−1乃至手段Q−6のいずれかを備えていることを特徴とする遊技機。
以下に、上記各手段が適用される各種遊技機の基本構成を示す。
a.上記各手段における前記遊技機は弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内される遊技領域と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備えた弾球遊技機」が挙げられる。
b.上記各手段における前記遊技機は略鉛直方向に延びる遊技領域を備えた弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内され、略鉛直方向に沿って延びる所定の遊技領域(例えば遊技領域は遊技盤面等により構成される)と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備え、前記遊技領域を流下する遊技球の挙動を視認可能に構成されてなる弾球遊技機」が挙げられる。
c.上記各手段における前記遊技機、又は、上記各弾球遊技機は、パチンコ機又はパチンコ機に準ずる遊技機であること。
d.上記各手段における遊技機は、スロットマシン等の回胴式遊技機であること。より詳しい態様例としては、「複数の識別情報(図柄)からなる識別情報列(図柄列;具体的には図柄の付されたリール、ベルト等の回転体)を変動表示(具体的にはリール等の回転)した後に識別情報列を停止表示する可変表示手段(具体的にはリールユニット等の回転体ユニット)を備え、始動用操作手段(具体的にはスタートレバー)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が開始され、停止用操作手段(具体的にはストップボタン)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が停止され、その停止時に有効ライン上に揃った識別情報が特定の識別情報であることを条件に遊技価値が付与されるよう構成した回胴式遊技機」が挙げられる。
e.上記各手段における遊技機は、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機(特に遊技球を遊技媒体として使用するスロットマシン仕様の遊技機)であること。より詳しい態様例としては、「複数の識別情報(図柄)からなる識別情報列(図柄列;具体的には図柄の付されたリール、ベルト等の回転体)を変動表示(具体的にはリール等の回転)した後に識別情報列を停止表示する可変表示手段(具体的にはリールユニット等の回転体ユニット)を備え、始動用操作手段(具体的にはスタートレバー)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が開始され、停止用操作手段(具体的にはストップボタン)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が停止され、その停止時に有効ライン上に揃った識別情報が特定の識別情報であることを条件に遊技価値が付与されるよう構成し、さらに球受皿(上皿等)を設けてその球受皿から遊技球を取り込む取込手段と、前記球受皿に遊技球の払出しを行う払出手段とを備え、前記取込手段により遊技球が取り込まれることにより遊技の開始条件が成立するように構成した遊技機」が挙げられる。