JP2021161132A - 組成物、積層体、包材、電池用包材および電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】基材やポリプロピレン層(被着体、内層)との接着強度に優れる接着剤層を形成することができ、熱圧着により熱圧着体を作製する際に、接着剤層に接するポリプロピレン層の厚みの保持率を低下させ難い接着剤層を形成することのできる接着剤組成物を提供すること。【解決手段】炭素数2〜20のα−オレフィンの重合体(a)が、極性基含有単量体(b)で変性された変性オレフィン重合体であり、下記(i)〜(iii)を満たす変性オレフィン重合体(A)と、硬化剤(B)と、を含む接着剤組成物。(i):前記重合体(a)が炭素数4〜20のα−オレフィンに由来する構成単位を含む(ii):前記オレフィン重合体(A)のJIS K 7122に従って測定される融解熱量が、0J/g以上、50J/g以下である(iii):前記オレフィン重合体(A)100質量%中の、前記単量体(b)に由来する構成単位の含有量が0.7〜3.0質量%である【選択図】なし

Description

本発明は、組成物、積層体、包材、電池用包材および電池に関する。
従来より、基材であるアルミニウム箔層と、接着剤層と、被着体(内層)であるポリプロピレン層(以下「PP層」ともいう。)とをこの順で含む積層体を、リチウムイオン二次電池等の電池の包材(電池用包材)として用いることが知られている。
このような積層体における接着剤層として、特許文献1には、カルボキシル基を有するポリオレフィン樹脂と、多官能イソシアネート化合物とを含む接着剤から得られる層が記載されている。
特開2010−92703号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載の接着剤などの従来の接着剤から得られた接着剤層は、基材や被着体、特に、アルミニウム箔やポリプロピレンフィルムなどとの接着強度が十分ではなかった。
また、前記のような、基材と接着剤層とPP層とをこの順で含む積層体1つまたは2つを、該PP層が接するように熱圧着して包材(熱圧着体)として用いることがあるが、この接着剤層として、従来の接着剤から得られた接着剤層を用いた場合、前記熱圧着の際に、PP層の厚みを保持することができない(熱圧着前の2つのPP層の合計厚みから、熱圧着体における2つのPP層であった部分の厚みが大きく減少する)ことが分かった。
このように熱圧着後において、熱圧着前のPP層の厚みを保持できない(PP層の保持率が低下する)と、得られる熱圧着体は、絶縁性、密封性などの物性が低下し、さらには、外観が不良になるなどの問題があった。
本発明は前記課題に鑑みてなされたものであり、基材や被着体(ポリプロピレン層)との接着強度に優れる接着剤層を形成することができ、熱圧着により熱圧着体を作製する際に、接着剤層に接するポリプロピレン層の厚みの保持率を低下させ難い接着剤層を形成することのできる接着剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、下記構成例によれば、前記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
本発明の構成例は以下の通りである。
[1] 炭素数2〜20のα−オレフィンの重合体(a)が、極性基含有単量体(b)で変性された変性オレフィン重合体であり、下記要件(i)〜(iii)を満たす変性オレフィン重合体(A)と、
硬化剤(B)と、
を含む接着剤組成物。
要件(i):前記重合体(a)が炭素数4〜20のα−オレフィンに由来する構成単位を含む
要件(ii):前記オレフィン重合体(A)のJIS K 7122に従って測定される融解熱量が、0J/g以上、50J/g以下である
要件(iii):前記オレフィン重合体(A)100質量%中の、前記単量体(b)に由来する構成単位の含有量が0.7〜3.0質量%である
[2] 40℃における動粘度が30〜500,000mm2/sである炭化水素系合成油(C)、および、200℃における動粘度が1,000〜100,000mm2/sである半固体状炭化水素(D)から選ばれる少なくとも1種を含む、[1]に記載の接着剤組成物。
[3] 前記炭素数4〜20のα−オレフィンが1−ブテンを含む、[1]または[2]記載の接着剤組成物。
[4] 前記極性基がカルボキシル基または酸無水物基である、[1]〜[3]のいずれかに記載の接着剤組成物。
[5] 前記硬化剤(B)がポリイソシアネートである、[1]〜[4]のいずれかに記載の接着剤組成物。
[6] 主剤成分と硬化剤成分とを含む接着剤組成物であって、
前記主剤成分が、前記重合体(A)を含み、
前記主剤成分の不揮発分が20質量%である時の該主剤成分の酸価が0.9〜5.0mgKOH/gである、
[1]〜[5]のいずれかに記載の接着剤組成物。
[7] 基材と、[1]〜[6]のいずれかに記載の接着剤組成物の硬化物からなる接着剤層とを含む積層体。
[8] ポリプロピレン層と接着剤層と基材とをこの順で含む積層体を含有し、
該接着剤層が、[1]〜[6]のいずれかに記載の接着剤組成物の硬化物からなる層である、包材。
[9] ポリプロピレン層と内側接着剤層と基材と外側接着剤層と外層とをこの順で含む積層体を含有し、
該内側接着剤層が、請求項1〜6のいずれか1項に記載の接着剤組成物の硬化物からなる層である、電池用包材。
[10] [9]に記載の電池用包材と、前記電池用包材に包装される電解液とを備え、前記電池用包材のポリプロピレン層の少なくとも一部が前記電解液に接触している、電池。
本発明によれば、基材や被着体(PP層)との接着強度に優れる接着剤層を形成することができ、熱圧着により熱圧着体を作製する際に、接着剤層に接するPP層の厚みの保持率(以下「PP層保持率」ともいう。)を低下させ難い接着剤層を形成することができる。
また、本発明によれば、接着強度の低下が十分に抑制され、絶縁性、密封性などの物性に優れ、外観が良好な積層体、包材および電池用包材等を容易に、例えば、ドライラミネート法で形成することができる。
図1は、本発明の電池の一実施形態の概略断面模式図である。
≪接着剤組成物≫
本発明に係る接着剤組成物(以下「本組成物」ともいう。)は、炭素数2〜20のα−オレフィンの重合体(a)が、極性基含有単量体(b)で変性された変性オレフィン重合体であり、下記要件(i)〜(iii)を満たす変性オレフィン重合体(A)と、硬化剤(B)とを含む。
要件(i):前記重合体(a)が炭素数4〜20のα−オレフィンに由来する構成単位を含む
要件(ii):前記オレフィン重合体(A)のJIS K 7122に従って測定される融解熱量が、0J/g以上、50J/g以下である
要件(iii):前記オレフィン重合体(A)100質量%中の、前記単量体(b)に由来する構成単位の含有量が0.7〜3.0質量%である
本組成物によれば、基材や被着体(PP層)との接着強度に優れる接着剤層を形成することができ、PP層保持率を低下させ難い接着剤層を形成することができる。
接着剤層がPP層保持率に影響する理由は必ずしも明らかではないが、PP層を構成する重合体と、接着剤層を構成する成分との組成が近いと、これらが相容し、接着剤層に含まれる成分が、PP層の軟化点を低下させるためであると推測される。
本組成物は、前記特定の変性オレフィン重合体(A)と、硬化剤(B)とを含むため、PP層との接着強度に優れる一方で、該PP層の軟化点を低下させ難いため、PP層保持率を低下させ難い接着剤層を形成することができると考えられる。
本組成物は、1成分型の組成物であってもよく、2成分型以上の多成分型の組成物であってもよいが、例えば、前記極性基が硬化剤(B)に対し反応性の官能基である場合、本組成物は、保存安定性に優れる等の点から、重合体(A)を含む主剤成分と、硬化剤(B)を含む硬化剤成分とを含有する多成分型の組成物であることが好ましい。
本組成物が、このような多成分型の組成物である場合、例えば、前記主剤成分と硬化剤成分とからなる組成物である場合、該組成物は、主剤成分と硬化剤成分とを含むキットであるともいえる。
多成分型の組成物の場合、これらの各成分は、通常、それぞれ別個の容器にて保存、貯蔵、運搬等され、使用直前に混合して用いればよい。
前記重合体(A)を含む主剤成分は、本組成物の調製容易性や、加工性向上の点から、溶媒および/または分散媒を含むことが好ましく、該溶媒および/または分散媒としては、重合体(A)を溶解可能な溶媒であることがより好ましい。
該溶媒としては、下記重合体(A)の合成の際に用い得る溶媒と同様の溶媒等が挙げられ、好ましくは、トルエン、メチルシクロヘキサン/メチルイソブチルケトン混合溶媒、メチルシクロヘキサン/メチルエチルケトン混合溶媒、メチルシクロヘキサン/酢酸エチル混合溶媒、シクロヘキサン/メチルエチルケトン混合溶媒、シクロヘキサン/酢酸エチル混合溶媒、セロソルブ/シクロヘキサノン混合溶媒が挙げられる。なお、水を分散媒として用いることもできる。
前記溶媒および分散媒は、主剤100質量%中における不揮発分の含有量が、例えば5質量%以上、好ましくは10質量%以上となり、また、例えば50質量%以下、好ましくは40質量%以下となるように配合することが望ましい。
なお、本発明における不揮発分とは、溶媒および分散媒以外の成分の量のことをいう。
前記主剤成分の不揮発分を20質量%とした時、該主剤成分は、酸価が、好ましくは0.9mgKOH/g以上、より好ましくは1.0mgKOH/g以上であり、好ましくは5.0mgKOH/g以下、より好ましくは4.0mgKOH/g以下である成分であることが望ましい。
主剤成分の酸価が前記範囲にあると、主剤成分と硬化剤成分とを効率的に反応させることができ、PP層保持率を低下させ難い接着剤層を容易に得ることができる。一方、主剤成分の酸価が前記上限を超えると、硬化剤成分と混合後のポットライフが短くなり、作業性が悪くなる場合がある。
主剤成分の酸価は、具体的には、下記実施例に記載の方法で測定することができる。
<変性オレフィン重合体(A)>
前記重合体(A)は、前記要件(i)〜(iii)を満たし、炭素数2〜20のα−オレフィンの重合体(a)が、極性基含有単量体(b)で変性された変性体である。
重合体(A)は、1種単独で使用してもよく、2種以上を使用してもよい。
本組成物中の重合体(A)の含有量は、本組成物の不揮発分100質量%に対し、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上であり、また、好ましくは99質量%以下、より好ましくは97質量%以下である。
重合体(A)の含有量が前記範囲にあると、接着強度および耐薬品性(耐電解液性)に優れる接着剤層を容易に得ることができる。
重合体(A)の、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定され、標準ポリスチレンで換算された重量平均分子量(Mw)は、好ましくは1×104以上、より好ましくは2×104以上、特に好ましくは3×104以上であり、また、好ましくは1×107以下、より好ましくは1×106以下、特に好ましくは5×105以下である。
重合体(A)のMwが前記範囲にあると、PP層保持率を低下させ難い接着剤層を容易に形成することができる傾向にある。重合体(A)のMwが前記下限の規定を満たすと、強度が十分高く、また、基材や被着体(PP層)との接着強度に優れる接着剤層を容易に得ることができ、前記上限の規定を満たすと、溶剤への溶解性が良好であり、固化および析出が起こりにくい重合体(A)を容易に得ることができる。特に、重合体(A)のMwが5×105以下であると、基材や被着体(PP層)との接着強度に優れる接着剤層を容易に得ることができる。
前記重合体(A)の、分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは1以上、より好ましくは1.5以上であり、また、好ましくは3以下、より好ましくは2.5以下である。
Mw/Mnが前記下限の規定を満たすと、溶剤への溶解性が良好であり、固化および析出が起こりにくい重合体(A)を容易に得ることができ、前記上限の規定を満たすと、強度が十分高く、また、基材や被着体(PP層)との接着強度に優れる接着剤層を容易に得ることができる。
本発明において、MwおよびMw/Mnは、具体的には、下記実施例に記載の方法と同様の方法で測定することができる。
重合体(A)の融点(Tm)は、好ましくは120℃未満、より好ましくは100℃未満、さらに好ましくは95℃以下、特に好ましくは90℃以下であり、また、好ましくは40℃以上、より好ましくは50℃以上である。
重合体(A)のTmが前記上限の規定を満たすと、本組成物から低温養生条件下で接着剤層を形成しても、接着強度の低下を抑制することが容易となり、前記下限の規定を満たすと、強度および耐久性に優れる接着剤層を容易に得ることができる。
前記Tmを有する重合体(A)は、例えば、該重合体(A)中の炭素数2〜3のα−オレフィンに由来する構成単位の含有量を、下記重合体(a)の欄に記載の炭素数2〜3のα−オレフィンに由来する構成単位の含有量と同様の範囲にし、かつ、要件(i)を満たすことで得ることができる。
本発明において、Tmは、JIS K 7122に従って、示差走査熱量測定(DSC測定)によって求められ、具体的には、10℃/minで30℃から180℃まで昇温後、3分間その温度で保持し、次いで、10℃/minで0℃まで降温し、3分間その温度で保持し、次いで、再度10℃/minで150℃まで昇温する過程において、2度目の昇温時のサーモグラムより、JIS K 7122に準じて求められる。
重合体(A)の融解熱量(ΔH)は、0J/g以上であり、好ましくは3J/g以上、より好ましくは5J/g以上であり、また、50J/g以下であり、好ましくは40J/g以下、より好ましくは35J/g以下である。
重合体(A)のΔHが前記上限の規定を満たすと、本組成物から低温養生条件下で接着剤層を形成しても、接着強度に優れる接着剤層を容易に得ることができ、前記下限の規定を満たすと、強度に優れる接着剤層を容易に得ることができる。
前記重合体(A)のΔHが50J/gを超えると、得られる重合体(A)は、溶剤への溶解性が乏しくなり、固化および析出を起こしやすくなる。
前記ΔHを有する重合体(A)は、例えば、該重合体(A)中の炭素数2〜3のα−オレフィンに由来する構成単位の含有量を、下記重合体(a)の欄に記載の炭素数2〜3のα−オレフィンに由来する構成単位の含有量と同様の範囲にし、かつ、要件(i)を満たすことで得ることができる。
本発明において、ΔHは、JIS K 7122に従って、示差走査熱量測定(DSC測定)によって求められ、具体的には、10℃/分の昇温過程で得られるサーモグラムのピーク面積から算出される。より具体的には、測定前の熱履歴をキャンセルする目的で、測定前に10℃/分で180℃まで昇温し、その温度で3分間保持し、次いで10℃/分で0℃まで降温し、その温度で3分間保持した後に、ΔHを測定する。
重合体(A)の50℃における半結晶化時間は、好ましくは100秒以上、より好ましくは150秒以上、さらに好ましくは200秒以上である。また、前記半結晶化時間には、実質的に結晶化が起こらない、または、半結晶化時間の値が大きすぎて求められない、すなわち半結晶化時間が無限大となるような場合も含まれる。
重合体(A)の半結晶化時間が前記下限の規定を満たすと、重合体(A)が基材や被着体(PP層)の表面の凹凸に浸入しながら、または、浸入した後に、硬化剤(B)と反応することができ、アンカー効果によって、得られる接着剤層の接着強度をより一層向上させることができる。
前記半結晶化時間は、示差走査熱量計による等温結晶化測定によって求めることができ、具体的には以下の方法で求めることができる。
重合体(A)5mg程度を専用アルミニウムパンに詰め、示差走査熱量計を用い、30℃から150℃まで320℃/minで昇温し、150℃で5分間保持した後、50℃まで320℃/minで降温し、その温度で保持した時に得られるDSC曲線を解析する。具体的には、DSC熱量曲線とベースラインとの間の面積から全熱量を算出し、50℃に到達した時刻を基準(t=0)として、算出した全熱量の50%に到達した時間を半結晶化時間とする。
重合体(A)の40℃における動粘度は、500,000mm2/sを超えることが好ましい。ここで、動粘度が500,000mm2/sを超える場合には、流動性が低く動粘度が測定できないような場合が含まれる。
本発明における動粘度は、ASTM D 445に基づいて測定する。
重合体(A)100質量%中の、単量体(b)に由来する構成単位の含有量(変性量)は、0.7質量%以上であり、好ましくは0.8質量%以上であり、3.0質量%以下であり、好ましくは2.5質量%以下である。
変性量が前記範囲にあると、接着剤層を形成する際に重合体(A)が効率的に反応し、重合体(A)の基材やPP層に対する親和性を高めて、接着剤層と基材やPP層との接着強度をより一層向上させることができる一方、PP層保持率を低下させ難い接着剤層を容易に形成することができる傾向にある。また、得られる接着剤層の耐薬品性、耐電解液性を向上させることができる。
本発明における変性量は、1H−NMRにより測定することができ、具体的には、以下の条件で測定することができる。
すなわち、ECX400型核磁気共鳴装置(日本電子(株)製)を用い、溶媒として重水素化オルトジクロロベンゼンを用い、試料濃度は20mg/0.6mL、測定温度は120℃、観測核は1H(400MHz)、シーケンスはシングルパルス、パルス幅は5.12μ秒(45°パルス)、繰り返し時間は7.0秒、積算回数は500回以上とする条件である。
基準のケミカルシフトは、テトラメチルシランの水素に由来するピークを0ppmとするが、例えば、重水素化オルトジクロロベンゼンの残存水素に由来するピークを7.10ppmとすることでも同様の結果を得ることができる。
単量体(b)に由来する1Hなどのピークは、常法によりアサインできる。
なお、単量体(b)として、不飽和カルボン酸および酸無水物などを用いた場合には、重合体(A)に導入された官能基量の目安となる量として、例えば、酸価を用いることも可能である。
[炭素数2〜20のα−オレフィンの重合体(a)]
前記重合体(a)は、炭素数4〜20のα−オレフィンに由来する構成単位を含めば特に制限されず、炭素数4〜20のα−オレフィンからなる重合体であってもよいし、炭素数4〜20のα−オレフィンと炭素数2〜3のα−オレフィンとを用いて得られる共重合体であってもよいし、必要により、α−オレフィン以外の不飽和単量体(以下「他の不飽和単量体」ともいう。)に由来する構成単位を含む重合体であってもよい。
前記重合体(a)が炭素数4〜20のα−オレフィンに由来する構成単位を有さない場合、該重合体と溶剤とを含む組成物の長期安定性が低下し、かつ、接着強度に優れることと、PP層保持率の低下を抑制することとの両立が困難となる。
前記重合体(a)の原料として用いられるα−オレフィンは、1種単独でもよく、2種以上でもよい。具体的には、炭素数4〜20のα−オレフィンの単独重合体であってもよく、共重合体であってもよく、1種以上の炭素数4〜20のα−オレフィンと1種以上の炭素数2〜3のα−オレフィンとの共重合体(a1)であってもよい。
前記共重合体としては、例えば、ランダム共重合体、ブロック共重合体が挙げられるが、ランダム共重合体が好ましい。
前記炭素数4〜20のα−オレフィンとしては、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどの直鎖状または分岐状のα−オレフィンが挙げられる。
前記炭素数4〜20のα−オレフィンは、溶剤への溶解性および強度に優れる重合体が得られる等の点から、好ましくは炭素数4〜10の直鎖状のオレフィンであり、より好ましくは炭素数4〜6の直鎖状のオレフィンであり、前記効果に特に優れる重合体が得られる等の点から、1−ブテンを含むことがさらに好ましく、特に好ましくは1−ブテンである。
前記炭素数2〜3のα−オレフィンとしては、エチレンおよびプロピレンが挙げられる。
前記他の不飽和単量体としては、例えば、ブタジエン、イソプレンなどの共役ポリエン類、1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、ジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、2,5−ノルボルナジエンなどの非共役ポリエン類が挙げられる。
前記重合体(a)としては、溶剤への溶解性および強度に優れる重合体を容易に得ることができる等の点から、前記共重合体(a1)が好ましく、エチレンまたはプロピレンと炭素数4〜20のα−オレフィンとの共重合体がより好ましく、特に、エチレンまたはプロピレンに由来する構成単位を除く構成単位が、すべて前記炭素数4〜20のα−オレフィンに由来する構成単位である共重合体がより好ましく、前記炭素数4〜20のα−オレフィンが1−ブテンを含むことがさらに好ましく、1−ブテンとプロピレンまたはエチレンとの共重合体が特に好ましい。
前記重合体(a)において、炭素数4〜20のα−オレフィンに由来する構成単位の含有量は、前記炭素数2〜3のα−オレフィンがプロピレンである場合、炭素数2〜20のα−オレフィンに由来する構成単位100モル%に対して、好ましくは重合体(a)を構成する全構成単位100モル%に対して、例えば5モル%以上、好ましくは10モル%以上、より好ましくは20モル%以上であり、また、例えば100モル%以下、好ましくは60モル%以下、より好ましくは50モル%以下、さらに好ましくは40モル%以下、特に好ましくは35モル%以下である。
また、前記重合体(a)において、炭素数4〜20のα−オレフィンに由来する構成単位の含有量は、前記炭素数2〜3のα−オレフィンがエチレンである場合、炭素数2〜20のα−オレフィンに由来する構成単位100モル%に対して、好ましくは重合体(a)を構成する全構成単位100モル%に対して、例えば50モル%以上、好ましくは70モル%以上、より好ましくは90モル%以上であり、また、例えば100モル%以下、好ましくは99.8モル%以下、より好ましくは99.5モル%以下、さらに好ましくは99モル%以下、特に好ましくは98.8モル%以下である。
炭素数4〜20のα−オレフィンに由来する構成単位の含有量が、前記上限の規定を満たすと、より強度に優れる重合体を容易に得ることができ、前記下限の規定を満たすと、より溶剤への溶解性に優れる重合体を容易に得ることができる。
前記重合体(a)において、炭素数2〜3のα−オレフィンに由来する構成単位の含有量は、炭素数2〜3のα−オレフィンがプロピレンである場合、炭素数2〜20のα−オレフィンに由来する構成単位100モル%に対して、好ましくは重合体(a)を構成する全構成単位100モル%に対して、好ましくは40モル%以上、より好ましくは50モル%以上、さらに好ましくは60モル%以上、特に好ましくは65モル%以上であり、また、好ましくは95モル%以下、より好ましくは90モル%以下、さらに好ましくは85モル%以下、特に好ましくは80モル%以下である。
また、前記重合体(a)において、炭素数2〜3のα−オレフィンに由来する構成単位の含有量は、炭素数2〜3のα−オレフィンがエチレンである場合、炭素数2〜20のα−オレフィンに由来する構成単位100モル%に対して、好ましくは重合体(a)を構成する全構成単位100モル%に対して、好ましくは0.2モル%以上、より好ましくは0.5モル%以上、さらに好ましくは1モル%以上、特に好ましくは1.2モル%以上であり、また、好ましくは50モル%以下、より好ましくは30モル%以下、さらに好ましくは10モル%以下である。
炭素数2〜3のα−オレフィンに由来する構成単位の含有量が、前記上限の規定を満たすと、共重合体の融点(Tm)および融解熱量(ΔH)を低下させることができ、前記下限の規定を満たすと、より強度に優れる重合体を得ることができる。
前記重合体(a)は、α−オレフィンの重合体の製造に通常用いられる公知の固体状Ti触媒やメタロセン触媒などの存在下で、炭素数2〜20のα−オレフィンを重合させることにより得ることができる。メタロセン触媒としては、例えば、rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロライドなどのメタロセン化合物と、メチルアルミノキサンなどの有機アルミニウムオキシ化合物と、トリイソブチルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物とを含む触媒が挙げられる。より具体的には、前記重合体(a)は、例えば、国際公開第2004/87775号に記載されている方法などによって得ることができる。
前記重合体(a)の、GPCによって測定された、標準ポリスチレンで換算されるMwは、好ましくは1×104以上であり、また、好ましくは1×107以下であり、Mw/Mnは、好ましくは1以上であり、また、好ましくは3以下である。
MwやMw/Mnが前記下限の規定を満たすと、強度が十分に高い接着剤層を容易に得ることができ、また、該接着剤層と基材や被着体(PP層)との接着強度が良好となり、前記上限の規定を満たすと、溶剤への溶解性が良好な重合体が得られ、固化および析出が起こりにくい組成物を容易に得ることができる。
前記重合体(a)のTmは、好ましくは120℃未満、より好ましくは100℃未満である。
Tmが前記範囲にあると、本組成物から低温養生条件下で接着剤層を形成しても、接着強度に優れる接着剤層を容易に得ることができる。
前記重合体(a)のΔHは、好ましくは0J/g以上、より好ましくは3J/g以上、特に好ましくは、5J/g以上であり、また、好ましくは50J/g以下、より好ましくは40J/g以下である。
ΔHが前記上限の規定を満たすと、本組成物から低温養生条件下で接着剤層を形成しても、接着強度に優れる接着剤層を容易に得ることができ、前記下限の規定を満たすと、強度に優れる接着剤層を容易に得ることができる。
[極性基含有単量体(b)]
前記単量体(b)は、極性基を有すれば特に制限されず、従来公知の化合物を用いることができる。
前記極性基としては、硬化剤(B)に対し反応性の官能基が好ましい。
硬化剤(B)が、イソシアネート基を含有する化合物である場合、前記極性基としては、イソシアネート基に対し反応性の官能基、例えば、活性水素を有する基が挙げられ、具体的には、水酸基、アミノ基、エポキシ基、カルボキシル基、酸無水物基などが挙げられる。
硬化剤(B)が、エポキシ基またはオキサゾリン基を含有する化合物である場合、前記極性基としては、エポキシ基またはオキサゾリン基に対し反応性の官能基、例えば、活性水素を有する基が挙げられ、具体的には、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、酸無水物基、エステル基、チオール基などが挙げられる。
単量体(b)は、1種類の反応性官能基を有していてもよく、2種以上の反応性官能基を有していてもよい。
単量体(b)としては、接着剤層を形成する際に、効率的に反応し、重合体(A)の基材(例:アルミニウム箔)や被着体(PP層)に対する親和性を高めて、接着剤層と基材や被着体(PP層)との接着強度をより一層向上させることができること、また、PP層保持率を低下させ難い接着剤層を容易に形成することができる傾向にある等の点から、酸無水物基またはカルボキシル基を有する単量体(b)が好ましい。
単量体(b)としては、例えば、水酸基含有不飽和化合物、アミノ基含有不飽和化合物、エポキシ基含有不飽和化合物、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物、ビニルエステル化合物、チオール基含有不飽和化合物、および、これらの誘導体が挙げられる。
前記水酸基含有不飽和化合物としては、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシ−プロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、テトラメチロールエタンモノ(メタ)アクリレート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−(6−ヒドロヘキサノイルオキシ)エチルアクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェートなどの水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル;10−ウンデセン−1−オール、1−オクテン−3−オール、2−メタノールノルボルネン、ヒドロキシスチレン、N−メチロールアクリルアミド、グリセリンモノアリルエーテル、アリルアルコール、アリルオキシエタノール、2−ブテン−1,4−ジオール、グリセリンモノアルコールが挙げられる。
前記アミノ基含有不飽和化合物としては、例えば、−NHR1で表されるアミノ基または置換アミノ基を少なくとも1種類有するビニル系単量体が挙げられる。
前記R1としては、水素原子、炭素数1〜12、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基、または、炭素数8〜12、好ましくは炭素数6〜9のシクロアルキル基が挙げられる。なお、前記R1としては、該アルキル基およびシクロアルキル基の一部を置換基で置換した基も挙げられる。
前記アミノ基含有不飽和化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸アミノメチル、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸アミノプロピル、(メタ)アクリル酸プロピルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸フェニルアミノメチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルアミノエチル、N−ビニルジエチルアミン、N−アセチルビニルアミン、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、p−アミノヘキシルコハク酸イミド、2−アミノエチルコハク酸イミドが挙げられる。
前記エポキシ基含有不飽和化合物としては、例えば、1分子中に重合可能な不飽和結合基およびエポキシ基を少なくとも1個以上有する化合物が挙げられる。
このようなエポキシ基含有エチレン性不飽和化合物としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレートなどの不飽和カルボン酸のグリシジルエステル、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸(ナジック酸TM)、エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−メチル−2,3−ジカルボン酸(メチルナジック酸TM)などの不飽和ジカルボン酸のモノグリシジルエステル(モノグリシジルエステルの場合のアルキル基の炭素数1〜12)、p−スチレンカルボン酸のアルキルグリシジルエステル、アリルグリシジルエーテル、2−メチルアリルグリシジルエーテル、スチレン−p−グリシジルエーテル、3,4−エポキシ−1−ブテン、3,4−エポキシ−3−メチル−1−ブテン、3,4−エポキシ−1−ペンテン、3,4−エポキシ−3−メチル−1−ペンテン、5,6−エポキシ−1−ヘキセン、ビニルシクロヘキセンモノオキシドが挙げられる。
前記不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ノルボルネンジカルボン酸、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸が挙げられる。
前記不飽和カルボン酸無水物としては、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸無水物が挙げられる。
前記ビニルエステル化合物としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、n−酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプロン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、サリチル酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニルが挙げられる。
前記チオール基含有不飽和化合物としては、例えば、アリルメルカプタン、2−ビニルベンジルメルカプタン、3−ビニルベンジルメルカプタン、4−ビニルベンジルメルカプタン、ビニルチオフェノール等のチオフェノール誘導体が挙げられる。
前記誘導体としては、例えば、塩化マレニル、マレニルイミド、マレイン酸ジメチル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジメチル、シトラコン酸ジエチル、テトラヒドロフタル酸ジメチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸ジメチルが挙げられる。
単量体(b)としては、接着剤層を形成する際に、効率的に反応し、重合体(A)の基材や被着体(PP層)に対する親和性を高めて、接着剤層と基材や被着体(PP層)との接着強度をより一層向上させることができること、また、PP層保持率を低下させ難い接着剤層を容易に形成することができる傾向にあること、等の点から、不飽和カルボン酸および不飽和カルボン酸無水物が好ましく、不飽和カルボン酸無水物がより好ましく、無水マレイン酸がさらに好ましい。
[変性オレフィン重合体(A)の合成方法]
重合体(A)を合成する方法としては、特に制限されず、炭素数2〜20のα−オレフィンと前記単量体(b)とを重合反応させてもよいが、前記単量体(b)と重合体(a)とを反応させることが好ましく、具体的には、下記(1)〜(4)の方法が挙げられる。
(1)重合体(a)を溶媒に溶解し、単量体(b)とラジカル重合開始剤とを添加して加熱、攪拌することにより、重合体(a)と単量体(b)とを反応させる方法。
(2)重合体(a)を加熱溶融して、得られる溶融物に、単量体(b)とラジカル重合開始剤とを添加し、攪拌することにより、重合体(a)と単量体(b)とを反応させる方法。
(3)重合体(a)と、単量体(b)とラジカル重合開始剤とを混合し、得られる混合物を押出機に供給して加熱混練しながら、重合体(a)と単量体(b)とを反応させる方法。
(4)重合体(a)を、単量体(b)とラジカル重合開始剤とを有機溶媒に溶解した溶液に浸漬させた後、重合体(a)が溶解しない温度まで加熱することにより、重合体(a)と単量体(b)とを反応させる方法。
前記反応に用いる重合体(a)、単量体(b)はそれぞれ、1種単独を使用してもよく、2種以上を使用してもよい。
また、前記反応の際には、単量体(b)とともに、前記極性基を有さない単量体を用いてもよいが、硬化剤(B)と効率的に反応できる重合体(A)が得られること、また、得られる接着剤層の耐薬品性、耐電解液性を向上させることができること等の点から、前記極性基を有さない単量体を用いないことが好ましい。
単量体(b)の配合量は、重合体(A)中の単量体(b)に由来する構成単位の含有量(変性量)が前記範囲となるよう配合することが好ましく、重合体(a)および単量体(b)の総量100質量%に対して、好ましくは0.7質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上であり、また、好ましくは15質量%以下、より好ましくは12質量%以下である。
前記反応の反応温度は、例えば50℃以上、好ましくは80℃以上であり、また、例えば300℃以下であり、反応時間は、例えば1分〜10時間程度である。
前記反応の反応方式としては、回分式、連続式が挙げられ、変性反応を均一に実施するためには、回分式が好ましい。
前記ラジカル重合開始剤としては、例えば、有機パーオキシド、有機パーエステルが挙げられる。
有機パーオキシドとしては、例えば、ジクミルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、ジクロロベンゾイルパーオキシド、ジ−tert−ブチルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(パーオキシベンゾエート)ヘキシン−3、1,4−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、ラウロイルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサンが挙げられる。
有機パーエステルとしては、例えば、tert−ブチルパーアセテート、tert−ブチルパーフェニルアセテート、tert−ブチルパーイソブチレート、tert−ブチルパーsec−オクトエート、tert−ブチルパーピバレート、クミルパーピバレート、tert−ブチルパージエチルアセテート、tert−ブチルパーオキシベンゾエートが挙げられる。
さらに、ラジカル重合開始剤として、アゾビスイソブチロニトリル、ジメチルアゾイソブチロニトリルなどのアゾ化合物等のその他の開始剤も挙げられる。
ラジカル重合開始剤のうち、有機パーオキシドが好ましく、ジクミルパーオキシド、ジ−tert−ブチルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,4−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンなどがより好ましい。
ラジカル重合開始剤の配合割合は、重合体(a)100質量部に対して、例えば、0.001質量部以上、10質量部以下である。
前記重合体(A)を合成する際には、1種または2種以上の溶媒の存在下で行ってもよい。
該溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカンなどの脂肪族炭化水素、シクロヘキサン、シクロヘキセン、メチルシクロヘキサンなどの脂環族炭化水素、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、プロパンジオール、フェノールなどのアルコール、アセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、ペンタノン、ヘキサノン、イソホロン、アセトフェノン、シクロヘキサノンなどのケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブなどのセロソルブ、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、ギ酸ブチルなどのエステル、トリクロロエチレン、ジクロロエチレン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素が挙げられる。これらの中では、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、脂肪族炭化水素とケトンとの混合溶剤、脂肪族炭化水素とエステルとの混合溶剤が好ましい。
重合体(A)を溶媒の存在下で合成する場合には、得られた重合体(A)を含む溶液(ワニス)を、そのまま本組成物の調製に使用してもよいし、そのまま前記主剤成分としてもよいし、該ワニスから重合体(A)を取り出し、本組成物の調製に使用してもよい。
<硬化剤(B)>
硬化剤(B)は、前記重合体(A)とは異なる化合物であり、重合体(A)を硬化可能な成分であることが好ましく、具体例としては、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物が挙げられ、これらの中でも、イソシアネート化合物が好ましい。
硬化剤(B)は、1種単独で使用してもよく、2種以上を使用してもよい。
硬化剤(B)は、硬化剤(B)中の官能基当量/重合体(A)中の極性基の当量が、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.1以上となり、また、好ましくは50以下、より好ましくは30以下、さらに好ましくは20以下、特に好ましくは10以下となるように配合することが望ましい。
硬化剤(B)の配合量が前記範囲にあると、より接着強度および耐薬品性、耐電解液性に優れる接着剤層を得ることができる。
前記イソシアネート化合物としては、イソシアネート基を2つ以上有するポリイソシアネートであることが好ましく、該ポリイソシアネートとしては、例えば、ポリイソシアネート単量体、ポリイソシアネート変性体が挙げられる。
前記ポリイソシアネート単量体としては、例えば、芳香族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネートが挙げられる。
前記芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート(2,4−または2,6−トリレンジイソシアネートもしくはその混合物)(TDI)、フェニレンジイソシアネート(m−、p−フェニレンジイソシアネートもしくはその混合物)、4,4'−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、メチレンジフェニルジイソシネート(4,4'−、2,4'−または2,2'−メチレンジフェニルジイソシネートもしくはその混合物)(MDI)、4,4'−トルイジンジイソシアネート(TODI)、4,4'−ジフェニルエーテルジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネートが挙げられる。
前記芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、キシリレンジイソシアネート(1,3−または1,4−キシリレンジイソシアネートもしくはその混合物)(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(1,3−または1,4−テトラメチルキシリレンジイソシアネートもしくはその混合物)(TMXDI)、ω,ω'−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼンなどの芳香脂肪族ジイソシアネートが挙げられる。
前記脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、トリメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、ブチレンジイソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート)、1,5−ペンタメチレンジイソシアネート(PDI)、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2,4,4−または2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプエートなどの脂肪族ジイソシアネートが挙げられる。
前記脂肪族ポリイソシアネートとしては、脂環族ポリイソシアネートも挙げられ、該脂環族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,3−シクロペンテンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート(1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート)、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート[イソホロジイソシアネート](IPDI)、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)[4,4'−、2,4'−または2,2'−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、これらのTrans−Trans体、Trans−Cis体、Cis−Cis体、もしくはその混合物](H12MDI)、メチルシクロヘキサンジイソシアネート(メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート)、ノルボルナンジイソシアネート(各種異性体もしくはその混合物)(NBDI)、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン[1,3−または1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンもしくはその混合物](H6XDI)などの脂環族ジイソシアネートが挙げられる。
前記ポリイソシアネート変性体としては、平均官能基数が2を超過し、例えば、前記ポリイソシアネート単量体の多量体(例:2量体、3量体(例えば、イソシアヌレート変性体、イミノオキサジアジンジオン変性体)、5量体、7量体)、アロファネート変性体(例:前記ポリイソシアネート単量体とモノオール(例えば、オクタデカノール)との反応より生成するアロファネート変性体)、ポリオール変性体(例:前記ポリイソシアネート単量体と低分子量ポリオール(例えば、3価アルコール)との反応より生成するポリオール変性体(アルコール付加体))、ビウレット変性体(例:前記ポリイソシアネート単量体と水やアミン類との反応により生成するビウレット変性体)、ウレア変性体(例:前記ポリイソシアネート単量体とジアミンとの反応により生成するウレア変性体)、オキサジアジントリオン変性体(例:前記ポリイソシアネート単量体と炭酸ガスとの反応により生成するオキサジアジントリオン)、カルボジイミド変性体(例:前記ポリイソシアネート単量体の脱炭酸縮合反応により生成するカルボジイミド変性体)、ウレトジオン変性体、ウレトンイミン変性体、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(クルードMDI、ポリメリックMDI)が挙げられる。
前記エポキシ化合物は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する架橋可能な化合物であることが好ましい。このようなエポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂とは異なる)、ビスフェノールF型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂;水添ビスフェノール型エポキシ樹脂;ノボラック型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂;スチルベン型エポキシ樹脂;ハイドロキノン型エポキシ樹脂;ナフタレン骨格型エポキシ樹脂;テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂;トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂;3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物などの脂環式エポキシ樹脂;ヘキサヒドロ無水フタル酸のジグリシジルエステルなどの多塩基酸のポリグリシジルエステル;ソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテルおよびシクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテルなどのグリシジルエーテル;ポリブタジエンまたはポリイソプレン等のジエンポリマー型エポキシ樹脂;テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、テトラグリシジルビスアミノメチルシクロヘキサン、ジグリシジルアニリン、テトラグリシジルメタキシリレンジアミンなどのグリシジルアミン型エポキシ樹脂;トリアジンまたはヒダントインなどの複素環含有エポキシ樹脂;が挙げられる。
前記エポキシ化合物の中でも、より接着強度に優れる、特に、アルミニウム箔とPP層とをより高い強度で接着することができる接着剤層を得ることができる等の点から、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、脂環式エポキシ化合物、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテルが好ましい。
前記ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂としては、常温(25℃)で液状である樹脂であれば特に制限されず、市販品を用いてもよい。
該市販品としては、例えば、EPICLON840、840−S、850、850−S、EXA−850CRP、850−LC(DIC(株)製)、jER828EL、827(三菱化学(株)製)、エポミックR−140P(三井化学(株)製)が挙げられる。
前記脂環式エポキシ化合物としては、エポキシシクロアルキル基またはエポキシシクロアルケニル基を分子内に少なくとも1個有する化合物、または、少なくとも1個のエポキシ基が脂環に単結合で結合した基を分子内に少なくとも1個有する化合物などが挙げられる。
前記脂環式エポキシ化合物としては、例えば、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3',4'−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート、3',4'−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルオクチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−m−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、1,2,8,9−ジエポキシリモネン、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物、特開2008−214555号公報に記載の化合物が挙げられる。
前記脂環式エポキシ化合物としては、より接着強度に優れる接着剤層を得ることができる等の点から、3',4'−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートが好ましい。
前記トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテルとしては、例えば、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、これらの混合物が挙げられる。
前記オキサゾリン化合物としては、1分子中に2個以上のオキサゾリン基を有する架橋可能な化合物であることが好ましい。このようなオキサゾリン化合物としては、例えば、オキサゾリン基含有モノマーの重合体、オキサゾリン基含有モノマーと他のモノマーとの共重合体などのオキサゾリン基含有ポリマーが挙げられる。
前記オキサゾリン基含有モノマーとしては、例えば、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−エチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4,4−ジメチル−2−オキサゾリンが挙げられる。
前記他のモノマーとしては、例えば、アルキル(メタ)アクリレート(アルキル基の炭素数1〜14程度);アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、スチレンスルホン酸およびその塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、第三級アミン塩等)などの不飽和カルボン酸類;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどの不飽和ニトリル類;(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド、(アルキル基:メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基等)などの不飽和アミド類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;エチレン、プロピレンなどのα−オレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニルなどの含ハロゲンα,β−不飽和モノマー類;スチレン、α−メチルスチレンなどのα,β−不飽和芳香族モノマーが挙げられる。
前記オキサゾリン化合物としては、より接着強度に優れる接着剤層を得ることができる等の点から、2−イソプロペニル−2−オキサゾリンを含有するオキサゾリン化合物が好ましい。
<炭化水素系合成油(C)および半固体状炭化水素(D)>
本組成物は、接着強度の高い接着剤層を得ることができる等の点から、前記成分に加えて、さらに、炭化水素系合成油(C)および半固体状炭化水素(D)から選ばれる少なくとも1種を含んでもよい。これらの中では、炭化水素系合成油(C)が好ましく、本組成物は、炭化水素系合成油(C)を含むことが好ましい。
炭化水素系合成油(C)は、1種単独で使用してもよく、2種以上を使用してもよい。また、半固体状炭化水素(D)も、1種単独で使用してもよく、2種以上を使用してもよい。
前記炭化水素系合成油(C)および半固体状炭化水素(D)としては、例えば、炭素数2〜20のオレフィンの重合体が挙げられる。その中でも、好ましくは、炭素数2〜20のオレフィンを単独重合させて得られるオリゴマー、および、2種以上のこれらのオレフィンを共重合させて得られるオリゴマーが挙げられる。
該炭素数2〜20のオレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、1−オクテン、1−デセンおよび1−ドデセンが挙げられる。
前記炭化水素系合成油(C)としては、エチレンに由来する構成単位と炭素数3〜20のα−オレフィンに由来する構成単位とを含むエチレン系共重合体を好適に用いることができる。この場合、エチレンに由来する構成単位の含有量は、エチレンに由来する構成単位と炭素数3〜20のα−オレフィンに由来する構成単位との合計含有量100モル%に対し、好ましくは30モル%以上、より好ましくは40モル%以上であり、また、好ましくは70モル%以下、より好ましくは60モル%以下である。
前記半固体状炭化水素(D)としては、半固体状ポリイソブテンを用いることが好ましい。前記半固体状炭化水素(D)としては、市販品を用いてもよい。該市販品としては、例えば、JXTGエネルギー(株)製のテトラックス、ハイモール、巴工業(株)製のポリイソブチレンが挙げられる。
炭化水素系合成油(C)は、40℃における動粘度が、30mm2/s以上であり、好ましくは300mm2/s以上、より好ましくは5,000mm2/s以上であり、また、500,000mm2/s以下であり、好ましくは400,000mm2/s以下、さらに好ましくは300,000mm2/s以下である。また、炭化水素系合成油(C)は、200℃における動粘度が、10mm2/s以上であり、好ましくは50mm2/s以上、より好ましくは100mm2/s以上であり、また、1,000mm2/s未満であり、好ましくは800mm2/s以下、さらに好ましくは500mm2/s以下である。
炭化水素系合成油(C)の、40℃または200℃、特に40℃における動粘度が前記範囲にあると、接着強度の高い接着剤層を得ることができる。
半固体状炭化水素(D)は、200℃における動粘度が、1,000mm2/s以上であり、好ましくは1,100mm2/s以上、より好ましくは1,200mm2/s以上であり、また、100,000mm2/s以下であり、好ましくは80,000mm2/s以下、さらに好ましくは60,000mm2/s以下である。
半固体状炭化水素(D)の200℃における動粘度が前記範囲にあると、接着強度の高い接着剤層を得ることができる。
本組成物に炭化水素系合成油(C)および半固体状炭化水素(D)を配合する場合、該炭化水素系合成油(C)および半固体状炭化水素(D)の合計配合量は、重合体(A)、炭化水素系合成油(C)および半固体状炭化水素(D)との合計100質量%に対し、好ましくは1質量%以上であり、また、好ましくは50質量%以下である。
炭化水素系合成油(C)および半固体状炭化水素(D)の配合量が前記範囲にあると、強度および接着強度に優れる接着剤層を得ることができる。
<本組成物の調製方法>
本組成物は、前記重合体(A)、硬化剤(B)、ならびに、必要により、炭化水素系合成油(C)および半固体状炭化水素(D)から選ばれる少なくとも1種を混合することで調製することができる。
また、本組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、重合体(a)(未変性体)、単量体(b)(未変性体)、硬化触媒、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤などの光安定剤、可塑剤、界面活性剤、酸化チタン(ルチル型)、酸化亜鉛、カーボンブラックなどの顔料、揺変剤、増粘剤、ロジン樹脂、テルペン樹脂などの粘着付与剤、表面調整剤、沈降防止剤、耐候剤、顔料分散剤、帯電防止剤、充填剤、有機または無機微粒子、防黴剤、シランカップリング剤などの、前記(A)〜(D)以外の添加剤を配合してもよい。
さらに、本組成物は、加工性向上の点から、前記成分に加えて溶媒を配合した、ワニスであってもよい。
該溶媒としては、重合体(A)の合成の際に用い得る溶媒と同様の溶媒等が挙げられ、好ましくは、トルエン、メチルシクロヘキサン/メチルイソブチルケトン混合溶媒、メチルシクロヘキサン/メチルエチルケトン混合溶媒、メチルシクロヘキサン/酢酸エチル混合溶媒、シクロヘキサン/メチルエチルケトン混合溶媒、シクロヘキサン/酢酸エチル混合溶媒、セロソルブ/シクロヘキサノン混合溶媒が挙げられる。なお、水を分散媒として用いることもできる。
前記溶媒は、ワニス100質量%中における不揮発分の含有量が、例えば5質量%以上、好ましくは10質量%以上となり、また、例えば50質量%以下、好ましくは40質量%以下となるように配合することが望ましい。
本組成物は、ドライラミネート用接着剤、ホットメルト接着剤、光学透明両面テープ用組成物として用いるのに好適である。
≪積層体≫
本発明に係る積層体(以下「本積層体」ともいう。)は、基材と、前記本組成物の硬化物からなる接着剤層とを含めば特に制限されず、これら以外の層を含んでもよい。
本積層体において、接着剤層は、基材の片面に存在していてもよく、両面に存在していてもよく、これらの面の全面に存在していてもよく、一部に存在していてもよい。
本積層体の製造方法としては、特に制限されず、従来公知の方法を採用することができるが、基材上に本組成物から塗膜を形成する塗膜形成工程および該塗膜を硬化させる養生工程を含む方法が好ましい。
本積層体の製造方法は、その全ての工程を低温(約120℃以下、好ましくは100℃以下)で行うことが、基材や被着体(例:PP層)が有する特性を損なうことなく積層体を得ることができ、基材や被着体の選択自由度が増す等の点から好ましく、また、本組成物を用いることで、このような低温で積層体を製造しても、接着強度および耐薬品性(耐電解液性)に優れる積層体を得ることができる。
前記塗膜形成工程としては、基材上に本組成物を塗布して、必要により該組成物を乾燥させることで塗膜を形成する方法、および、本組成物に基材を浸漬し、基材を取り出し、必要により該組成物を乾燥させることで基材上に塗膜を形成する方法が好ましい。
前記塗布の方法としては、特に制限されず、従来公知の方法、例えば、ダイコート法、フローコート法、スプレーコート法、バーコート法、グラビアコート法、グラビアリバースコート法、キスリバースコート法、マイクログラビアコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ロッドコート法、ロールドクターコート法、エアナイフコート法、コンマロールコート法、リバースロールコート法、トランスファーロールコート法、キスロールコート法、カーテンコート法、印刷法などの塗布方法を採用することができる。
前記基材としては、特に制限されず、前記接着剤層を形成したい基材であれば特に制限されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ABS樹脂、ポリカーボネート(PC)、PETなどのポリエステル樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ナイロンなどのポリアミド樹脂、または、アクリル樹脂などの樹脂からなる樹脂製基材;透明蒸着PETなどのバリアフィルム;ED鋼板、Mg合金、SUS(ステンレス)、アルミニウム、アルミニウム合金またはガラスなどの無機材料からなる無機基材;前記樹脂と無機材料が複合化された基材;加飾フィルム;が挙げられる。これらの中でも、金属箔、ポリオレフィン製基材および加飾フィルムが好ましく、アルミニウム箔およびポリオレフィン製基材がより好ましい。
なお、前記基材の接着剤層と接する面には、接着強度向上のため、コロナ処理などの従来公知の表面処理を施してもよい。
前記加飾フィルムとしては、公知の意匠性を有するフィルムが挙げられ、具体的には、予め印刷・塗装・蒸着などで前記樹脂製基材や金属箔が加飾されたフィルム、意匠性を有するフィルムと前記樹脂製基材や金属箔との積層体等が挙げられる。
ここで、意匠性を有するフィルムとしては、アクリルフィルム、PETフィルム、PCフィルム、COC(環状オレフィンコポリマー)フィルム、塩化ビニルフィルム、ABSフィルムなどの熱可塑性フィルムに意匠性を付与したフィルムが挙げられる。
なお、前記接着剤層または前記塗膜に、従来公知の方法で意匠性を付与してもよい。
意匠性を付与する方法(加飾を施す方法)としては、例えば、真空成形法、圧空真空成形法などの既存の真空成形方法、インサート成形法、インモールド成形法、特許第3733564号公報に記載の「真空成形装置」によるTOM工法などが挙げられる。これらの方法によれば、複雑な三次元構造を有する積層体にも意匠性を付与することができる。
前記基材の厚みは、好ましくは1μm以上、より好ましくは5μm以上であり、また、好ましくは500μm以下、より好ましくは100μm以下である。
前記基材上に設けた組成物を乾燥させる方法としては、組成物付基材を常温(約20℃)、常圧下で放置する方法、減圧下で前記組成物を乾燥させる方法、前記組成物を加熱する方法が挙げられる。この加熱は、一段階で行っても、二段階以上で行ってもよい。
該加熱の条件としては、溶媒等の揮発成分が揮発する条件である限り特に制限されないが、例えば120℃以下、好ましくは100℃以下で、例えば40℃以上で、例えば3秒間以上、好ましくは1分間以上の時間、また、例えば1時間以下の時間加熱する条件が挙げられる。
本積層体は、通常、接着剤層を所望の被着体に接着させて使用する。つまり、本積層体は、基材、接着剤層および被着体がこの順で積層された接着体であってもよい。
該被着体としては、本発明の効果が発揮される等の点から、ポリプロピレンフィルムであることが好ましい。該ポリプロピレンフィルムとしては、延伸ポリプロピレンフィルムであってもよいが、未延伸ポリプロピレンフィルムであることが好ましい。なお、本発明において、フィルムとシートとは同義である。
前記接着体の製造方法としては、基材と被着体との間に本組成物を塗布し、必要により前記乾燥工程を経た後、養生工程を行ってもよいが、前記乾燥工程の前、または、前記塗膜形成工程の後に、組成物または塗膜と被着体とを接触させ、次いで、前記養生工程を行うことが好ましく、特に、いわゆるドライラミネート法が好ましい。
前記養生工程としては、前記塗膜を加熱する方法が挙げられる。この加熱は、一段階で行っても、二段階以上で行ってもよい。
該加熱の条件としては、適宜の条件が選択されるが、低温、例えば80℃以下、好ましくは70℃以下、特に好ましくは60℃以下で、また、例えば40℃以上で、例えば1日間以上、好ましくは3日間以上の時間、また、例えば7日間以下の時間養生する方法(低温養生法)、高温、例えば100℃以上、好ましくは120℃以上で、また、例えば200℃以下で、例えば0.1秒間以上、好ましくは0.5秒間以上の時間、また、例えば60秒間以下の時間養生する方法(高温養生法)が挙げられる。これらの中でも、基材や被着体が有する特性を損なうことなく積層体を得ることができ、また、基材や被着体の選択自由度が増す等の点から、低温養生法が好ましい。
基材と被着体とを接着させる際には、基材と被着体との間に圧力をかけながら接着させてもよい。
該圧力としては、例えば0.1MPa以上、好ましくは0.2MPa以上であり、また、好ましくは2MPa以下である。
前記接着剤層の厚みは、所望の用途等に応じて適宜選択すればよく、特に制限されないが、例えば0.2μm以上、好ましくは1μm以上であり、また、例えば100μm以下、好ましくは20μm以下である。
前記積層体は、例えば、自動車内外装用部材;AV機器などの各種フロントパネル;ボタン、エンブレムなどの表面化粧材;携帯電話、カメラなど情報家電の筐体;ハウジング、表示窓、ボタンなどの各種部品;家具用外装材;浴室面、壁面、天井、床などの建築用内装材;サイディングなどの外壁、塀、屋根、門扉、破風板などの建築用外装材;窓枠、扉、手すり、敷居、鴨居、家具類の表面化粧材などの内装材;各種ディスプレイ、レンズ、ミラー、ゴーグル、窓ガラスなどの光学部材;電車、航空機、船舶などの自動車以外の各種乗り物の内外装用部材;瓶、化粧品容器、小物入れなどの各種容器;包装材料;その他各種物品に使用することができる。
≪包材≫
本発明に係る包材は、PP層(内層)と接着剤層と基材とがこの順で積層された積層体を含む。なお、該接着剤層は、前記本組成物の硬化物からなる層である。
該包材は、前記接着剤層を有するため、基材とPP層との接着強度に優れ、また、耐薬品性、耐電解液性に優れる。このため、該包材を長期間にわたって使用しても、基材とPP層との接着強度の低下を有効に防止することができ、長期信頼性に優れる包材を得ることができる。
前記包材は、PP層と接着剤層と基材とがこの順で積層されていれば特に制限されず、従来公知の層をこれらの層間または積層体の表面に用いてもよい。
このような包材は、接着強度および耐薬品性(電解液性)に優れる電池用包材や、接着強度および耐アルカリ性に優れる高アルカリ溶液用包材、さらには、接着強度および耐アルコール性に優れるアルコール含有溶液用包材に好適に用いられる。
また、前記包材としては、基材と接着剤層とPP層とがこの順で積層された積層体またはPP層と内側接着剤層と基材と外側接着剤層と外層とがこの順で積層された積層体1つまたは2つを、該PP層が接するように熱圧着して包材(熱圧着体)として用いることが好ましい。
特に本発明によれば、前記接着剤層を含むため、このような熱圧着をしても、熱圧着前の2つのPP層の合計厚みから、熱圧着体における2つのPP層であった部分の厚みが大きく減少することがない。
前記熱圧着の条件としては、用いる各層の種類に応じた条件を適宜設定すればよいが、PP層として、未延伸ポリプロピレンフィルム、低密度リニアポリエチレンなどの熱可塑性のポリオレフィンフィルムを用いる場合、加熱温度は、好ましくは160℃以上、より好ましくは170℃以上であり、好ましくは200℃以下、より好ましくは190℃以下であり、熱圧着の時間は、加熱温度にもよるが、好ましくは0.5秒以上であり、好ましくは5秒以下であり、熱圧着の際にかける圧力としては、好ましくは2.0MPa以上であり、好ましくは4.0MPa以下である。
前記PP層は、前記積層体の欄に記載した被着体に相当し、該被着体と同様の層が挙げられるが、前記包材を高アルカリ溶液用包材やアルコール含有溶液用包材として用いる場合、該包材に耐薬品性(電解液性)、ヒートシール性等を付与するため、未延伸ポリプロピレンフィルムが好ましい。
前記基材としては、前記積層体の欄に記載した基材と同様の基材が挙げられ、特に限定されない。
前記包材の厚みは、所望の用途に応じ適宜選択すればよいが、例えば30μm以上であり、また、例えば200μm以下である。
前記包材は、PP層に収容物、例えば、高アルカリ溶液やアルコール含有溶液が接触するように、PP層を内側にした袋状にして用いてもよい。
なお、前記高アルカリ溶液としては、pHが、例えば9以上、好ましくは10以上である溶液が挙げられる。具体的には、例えば、アルカリ洗剤や毛髪処理剤などが挙げられる。
また、前記アルコール含有溶液としては、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコールなどを含む溶液が挙げられる。該アルコール含有溶液中のアルコール濃度は、例えば3質量%以上、好ましくは5質量%以上であり、また、例えば95質量%以下、好ましくは80質量%以下である。
≪電池用包材≫
本発明に係る電池用包材は、PP層と内側接着剤層と基材と外側接着剤層と外層とがこの順で積層された積層体を含む。なお、該内側接着剤層は、前記本組成物の硬化物からなる層である。
該電池用包材は、前記接着剤層を有するため、基材とPP層との接着強度に優れ、また、耐電解液性に優れる。このため、電池用包材を長期間にわたって使用しても、基材とPP層との接着強度の低下を有効に防止することができ、長期信頼性に優れる電池用包材を得ることができる。
前記電池用包材は、PP層と内側接着剤層と基材と外側接着剤層と外層とがこの順で積層されていれば特に制限されず、従来公知の層をこれらの層間または積層体の表面に用いてもよい。
前記PP層は、前記包材の欄に記載したPP層と同様の層が挙げられる。
前記基材としては、前記積層体の欄に記載した基材と同様の基材が挙げられ、特に限定されないが、好ましくは金属箔、さらに好ましくは、アルミニウム箔、SUS箔が挙げられる。また、基材表面は耐食性等の観点から化成処理を施していてもよい。
前記外側接着剤層は、外層と基材とが接着するような層であればよく、前記本組成物の硬化物からなる層であってもよく、ドライラミネート用接着剤、無溶剤型接着剤などの従来公知の接着剤を用いて得られる層であってもよい。
前記外層としては、特に限定されないが、電池製造時のヒートシール工程における耐熱性や加工時の成形性、耐ピンホール性、流通時の絶縁性等を付与するために、好ましくは、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリプロピレンフィルムなどの延伸もしくは未延伸フィルムを単層または2層以上積層した多層フィルムが使用される。
前記電池用包材の厚みは、例えば60μm以上、また、例えば160μm以下である。
≪電池≫
本発明に係る電池は、前記電池用包材と、該電池用包材に包装される電解液とを備え、前記電池用包材のPP層の少なくとも一部が前記電解液に接触している電池である。該電池としては、特に制限されないが、例えば、リチウムイオン2次電池が挙げられる。
以下、前記電池を、その一実施形態を示す図1を参照して説明する。
図1に示すように、電池10は、電池用包材1と、電池用包材1に包装される電解液11とを備える。また、電池10は、電池用包材1内に収容される正極17、負極18およびセパレータ19を備える。
該電池では、電池用包材1におけるPP層3の内面に電解液11が接触するように、電池用包材1が袋状に構成されており、該電池用包材1は、その内側から、PP層3、内側接着剤層5、基材2、外側接着剤層6および外層4がこの順で積層された積層体である。
前記電解液11としては、特に限定されず、例えば、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、6フッ化リン酸リチウムなどのリチウム塩などを含有する電解液が挙げられる。
正極17および負極18は、電解液11に接触するように、かつ、セパレータ19を介して互いに間隔を隔てて対向配置されている。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
<プロピレン、エチレンおよび1−ブテンに由来する構成単位の含有量>
下記製造例で得られた重合体中のプロピレン、エチレンおよび1−ブテンそれぞれに由来する構成単位の含有量(以下それぞれ、「プロピレン含量」、「エチレン含量」および「1−ブテン含量」ともいう。)を、13C−NMRにより測定した。
<融点および融解熱量>
示差走査熱量計(TA Instruments社製;DSC−Q1000)を用いて、下記製造例で得られた重合体の融点(Tm)および融解熱量(ΔH)を求めた。具体的な方法は、前述のとおりである。
<重量平均分子量(Mw)>
ゲルパーミエーションクロマトグラフ((株)島津製作所製;LC−10 series)を用いて、以下の条件でクロマトグラムを得、得られたクロマトグラムから、単分散標準ポリスチレンを用いて作成した検量線を用いて、下記製造例で得られた重合体のMwを算出した。
・検出器: (株)島津製作所製;C−R4A
・カラム: TSKG 6000H−TSKG 4000H−TSKG 3000H−TSKG 2000H(いずれも東ソー(株)製)
・移動相: テトラヒドロフラン
・温度: 40℃
・流量: 0.8mL/min
<変性量>
下記製造例で得られた重合体中の無水マレイン酸由来の構成単位の含有量(変性量)を1H−NMRによる測定から求めた。具体的な方法は、前述のとおりである。
<40℃または200℃における動粘度>
下記製造例で得られた重合体の40℃または200℃における動粘度は、ASTM D 445に基づいて測定した。
[製造例1−1]プロピレン/1−ブテン共重合体(a1)の合成
充分に窒素置換した2Lのオートクレーブに、ヘキサンを900mL、1−ブテンを80g仕込み、トリイソブチルアルミニウムを1ミリモル加え、70℃に昇温した後、プロピレンを供給して全圧7kg/cm2Gにした。次いで、メチルアルミノキサン0.30ミリモル、および、rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロライドをZr原子に換算して0.001ミリモル加え、プロピレンを連続的に供給して全圧を7kg/cm2Gに保ちながら30分間重合を行った。重合後、脱気して大量のメタノール中でポリマーを回収し、110℃で12時間減圧乾燥することで、プロピレン/1−ブテン共重合体(a1)を得た。
得られたプロピレン/1−ブテン共重合体(a1)の融点は89.2℃、融解熱量は31.5J/g、Mwは330,000、プロピレン含量は73.5モル%であった。
[製造例1−2]変性オレフィン重合体(A−1)の合成
前記プロピレン/1−ブテン共重合体(a1)3kgを10Lのトルエンに加え、窒素雰囲気下で145℃に昇温し、該共重合体(a1)をトルエンに溶解させた。さらに、攪拌下で、無水マレイン酸153g、ジ−tert−ブチルパーオキシド175gを4時間かけて系に供給し、続けて145℃で2時間攪拌を行った。冷却後、多量のアセトンを投入し、変性された共重合体を沈殿させ、ろ過し、アセトンで洗浄した後、真空乾燥した。
得られた無水マレイン酸変性プロピレン/1−ブテン共重合体(変性オレフィン重合体(A−1))の融点は85.9℃、融解熱量は29.9J/g、Mwは110,000、無水マレイン酸の変性量は、変性オレフィン重合体(A−1)100質量%に対し0.4質量%であった。
[製造例1−3]変性オレフィン重合体(A−2)の合成
前記プロピレン/1−ブテン共重合体(a1)3kgを10Lのトルエンに加え、窒素雰囲気下で145℃に昇温し、該共重合体(a1)をトルエンに溶解させた。さらに、攪拌下で、無水マレイン酸229g、ジ−tert−ブチルパーオキシド175gを4時間かけて系に供給し、続けて145℃で2時間攪拌を行った。冷却後、多量のアセトンを投入し、変性された共重合体を沈殿させ、ろ過し、アセトンで洗浄した後、真空乾燥した。
得られた無水マレイン酸変性プロピレン/1−ブテン共重合体(変性オレフィン重合体(A−2))の融点は86.2℃、融解熱量は30.4J/g、Mwは103,000、無水マレイン酸の変性量は、変性オレフィン重合体(A−2)100質量%に対し、0.6質量%であった。
[製造例1−4]変性オレフィン重合体(A−3)の合成
前記プロピレン/1−ブテン共重合体(a1)3kgを10Lのトルエンに加え、窒素雰囲気下で145℃に昇温し、該共重合体(a1)をトルエンに溶解させた。さらに、攪拌下で、無水マレイン酸306g、ジ−tert−ブチルパーオキシド175gを4時間かけて系に供給し、続けて145℃で2時間攪拌を行った。冷却後、多量のアセトンを投入し、変性された共重合体を沈殿させ、ろ過し、アセトンで洗浄した後、真空乾燥した。
得られた無水マレイン酸変性プロピレン/1−ブテン共重合体(変性オレフィン重合体(A−3))の融点は85.2℃、融解熱量は27.9J/g、Mwは110,000、無水マレイン酸の変性量は、変性オレフィン重合体(A−3)100質量%に対し、0.8質量%であった。
[製造例1−5]変性オレフィン重合体(A−4)の合成
前記プロピレン/1−ブテン共重合体(a1)3kgを10Lのトルエンに加え、窒素雰囲気下で145℃に昇温し、該共重合体(a1)をトルエンに溶解させた。さらに、攪拌下で、無水マレイン酸382g、ジ−tert−ブチルパーオキシド175gを4時間かけて系に供給し、続けて145℃で2時間攪拌を行った。冷却後、多量のアセトンを投入し、変性された共重合体を沈殿させ、ろ過し、アセトンで洗浄した後、真空乾燥した。
得られた無水マレイン酸変性プロピレン/1−ブテン共重合体(変性オレフィン重合体(A−4))の融点は84.5℃、融解熱量は29.3J/g、Mwは108,000、無水マレイン酸の変性量は、変性オレフィン重合体(A−4)100質量%に対し、0.9質量%であった。
[製造例1−6]変性オレフィン重合体(A−5)の合成
前記プロピレン/1−ブテン共重合体(a1)3kgを10Lのトルエンに加え、窒素雰囲気下で145℃に昇温し、該共重合体をトルエンに溶解させた。さらに、攪拌下で、無水マレイン酸1.3kg、ジ−tert−ブチルパーオキシド175gを4時間かけて系に供給し、続けて145℃で2時間攪拌を行った。冷却後、多量のアセトンを投入し、変性された共重合体を沈殿させ、ろ過し、アセトンで洗浄した後、真空乾燥した。
得られた無水マレイン酸変性プロピレン/1−ブテン共重合体(変性オレフィン重合体(A−5))の融点は74.3℃、融解熱量は28.0J/g、Mwは105,000、無水マレイン酸の変性量は、変性オレフィン重合体(A−5)100質量%に対し、3.5質量%であった。
[製造例1−7]1−ブテン/エチレン共重合体(a2)の合成
充分に窒素置換した2Lのオートクレーブに、ヘキサンを900mL、エチレンを80g仕込み、トリイソブチルアルミニウムを1ミリモル加え、70℃に昇温した後、1−ブテンを供給して全圧7kg/cm2Gにした。次いで、メチルアルミノキサン0.30ミリモル、および、rac−ジメチルシリレン−ビス{1−(2−メチル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロライドをZr原子に換算して0.001ミリモル加え、1−ブテンを連続的に供給して全圧を7kg/cm2Gに保ちながら30分間重合を行った。重合後、脱気して大量のメタノール中でポリマーを回収し、110℃で12時間減圧乾燥することで、1−ブテン/エチレン共重合体(a2)を得た。
得られた1−ブテン/エチレン共重合体(a2)の融点は80℃、融解熱量は34.4J/g、Mwは180,000、1−ブテン含量は98.5モル%であった。
[製造例1−8]変性オレフィン重合体(A−6)の合成
前記1−ブテン/エチレン共重合体(a2)3kgを10Lのトルエンに加え、窒素雰囲気下で145℃に昇温し、該共重合体(a2)をトルエンに溶解させた。さらに、攪拌下で、無水マレイン酸153g、ジ−tert−ブチルパーオキシド175gを4時間かけて系に供給し、続けて145℃で2時間攪拌を行った。冷却後、多量のアセトンを投入し、変性された共重合体を沈殿させ、ろ過し、アセトンで洗浄した後、真空乾燥した。
得られた無水マレイン酸変性1−ブテン/エチレン共重合体(変性オレフィン重合体(A−6))の融点は79.3℃、融解熱量は13.2J/g、Mwは110,000、無水マレイン酸の変性量は、変性オレフィン重合体(A−6)100質量%に対し、0.4質量%であった。
[製造例1−9]変性オレフィン重合体(A−7)の合成
前記1−ブテン/エチレン共重合体(a2)3kgを10Lのトルエンに加え、窒素雰囲気下で145℃に昇温し、該共重合体(a2)をトルエンに溶解させた。さらに、攪拌下で、無水マレイン酸382g、ジ−tert−ブチルパーオキシド175gを4時間かけて系に供給し、続けて145℃で2時間攪拌を行った。冷却後、多量のアセトンを投入し、変性された共重合体を沈殿させ、ろ過し、アセトンで洗浄した後、真空乾燥した。
得られた無水マレイン酸変性1−ブテン/エチレン共重合体(変性オレフィン重合体(A−7))の融点は78.2℃、融解熱量は16.5J/g、Mwは160,000、無水マレイン酸の変性量は、変性オレフィン重合体(A−7)100質量%に対し、0.9質量%であった。
[製造例2−1]炭化水素系合成油(C−1)の合成
充分に窒素置換した攪拌翼付連続重合反応器に、脱水精製したヘキサン1Lを加え、96mmol/Lに調整したエチルアルミニウムセスキクロリド(Al(C251.5・Cl1.5)のヘキサン溶液を500mL/hの量で連続的に1時間供給した後、さらに触媒として16mmol/Lに調整したVO(OC25)Cl2のヘキサン溶液を500mL/h、ヘキサンを500mL/h連続的に供給した。一方、反応器上部から、反応器内の重合液が常に1Lになるように重合液を連続的に抜き出した。
次にバブリング管を用いてエチレンガスを47L/h、プロピレンガスを47L/h、水素ガスを20L/hの量で供給した。共重合反応は、反応器外部に取り付けられたジャケットに冷媒を循環させることにより35℃で行った。得られた重合溶液を、塩酸で脱灰した後に、大量のメタノールに投入して析出させた後、130℃で24時間減圧乾燥させた。
得られたエチレン/プロピレン共重合体(炭化水素系合成油(C−1))のエチレン含量は55.9モル%、Mwは14,000、40℃における動粘度は37,500mm2/s、200℃における動粘度は132mm2/sであった。
[実施例1]
変性オレフィン重合体(A−3)100gを、メチルシクロヘキサン/酢酸エチル=80/20(質量比)の混合溶剤400gに加熱溶解し、冷却することで、接着剤組成物の主剤成分を調製した。
調製した主剤成分と、硬化剤成分であるタケネートD−170N(三井化学(株)製、ポリイソシアネート硬化剤)3gとを混合することで、接着剤組成物を調製した。
[実施例2]
変性オレフィン重合体(A−3)100gの代わりに、変性オレフィン重合体(A−3)80gおよび炭化水素系合成油(C−1)20gを用いた以外は実施例1と同様にして、接着剤組成物を調製した。
[実施例3]
変性オレフィン重合体(A−3)の代わりに、変性オレフィン重合体(A−4)を使用した以外は実施例2と同様にして、接着剤組成物を調製した。
[実施例4]
変性オレフィン重合体(A−3)の代わりに、変性オレフィン重合体(A−7)を使用した以外は実施例2と同様にして、接着剤組成物を調製した。
[実施例5]
タケネートD−170N 3gの代わりに、セロキサイド2021P((株)ダイセル製、3',4'−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)5gを使用した以外は実施例4と同様にして、接着剤組成物を調製した。
[比較例1]
変性オレフィン重合体(A−3)の代わりに、変性オレフィン重合体(A−1)を使用した以外は実施例2と同様にして、接着剤組成物を調製した。
[比較例2]
変性オレフィン重合体(A−3)の代わりに、変性オレフィン重合体(A−2)を使用した以外は実施例2と同様にして、接着剤組成物を調製した。
[比較例3]
変性オレフィン重合体(A−3)の代わりに、変性オレフィン重合体(A−5)を使用した以外は実施例1と同様にして、接着剤組成物を調製した。
[比較例4]
変性オレフィン重合体(A−3)の代わりに、変性オレフィン重合体(A−6)を使用した以外は実施例2と同様にして、接着剤組成物を調製した。
<酸価>
三角フラスコに、トルエン35mLおよびn−ブタノール15mLを入れ、そこに、特級ブロモチモールブルー(関東化学(株)製)0.1gを19%エタノール100mLで希釈した希釈溶液を0.8g加えた。得られた溶液に、0.1mol/LのKOHエタノール溶液を、溶液が緑色を呈するまで加え、そこに、実施例および比較例で得られた主剤成分をそれぞれ5g加えて完全に溶解させた。得られた溶液を、0.1mol/LのKOHエタノール溶液で、青色を呈するまで滴定した。
滴定量に基づき、下記式から、酸価を算出した。結果を表1に示す。
酸価(KOHmg/g)=(B×f×5.611)/S
[Bは、滴定に用いた0.1mol/LのKOHエタノール溶液の量(mL)であり、
fは、0.1mol/LのKOHエタノール溶液のファクターであり、
Sは、用いた主剤の質量(g)である。]
<Al/CPP接着強度>
厚さ30μmのAl箔に、実施例および比較例で得られた接着剤組成物をそれぞれ塗工し、100℃で1分間乾燥させた(乾燥膜厚:約3μm)。その後、Al箔の接着剤の塗布面と、厚さ30μmの未延伸ポリプロピレンフィルム(CPPフィルム、片面コロナ処理)におけるコロナ処理面とを貼り合わせ、60℃で3日間養生することで積層体(Al/CPP)を得た。得られた積層体を、幅15mmの大きさに切り出して試験片を作製し、この試験片について、万能引張測定装置((株)インテスコ製)を用いて、クロスヘッド速度50mm/分にて、180°剥離試験を行い、Al箔とCPPフィルムとの剥離強度(Al/CPP接着強度)を測定した。結果を表1に示す。
<CPP保持率>
前記Al/CPP接着強度の測定と同様にして、積層体(Al/CPP)を得た。得られた積層体2つを、これら積層体のCPPフィルム同士が接するように重ね合わせ、その状態で、ヒートシーラー(テスター産業(株)製、TP−701−B)を用い、加熱温度(ヒートシーラーの上下面温度)を185℃、圧力を3.7MPa、シール時間を3秒とする条件で熱圧着させることで、積層体(Al/CPP/CPP/Al)を得た。
熱圧着前のAl/CPP/CPP/Alの総膜厚に対する、熱圧着後の総膜厚の割合(CPP保持率)を下記式(1)に基づいて算出し、下記基準で判断した。
CPP保持率={30×2−(圧着前の総膜厚−圧着後の総膜厚)}×100/(30×2) ・・・(1)
◎: CPP保持率が40%以上
○: CPP保持率が30%以上、40%未満
△: CPP保持率が20%以上、30%未満
×: CPP保持率が20%未満
前記熱圧着前後において、Al箔は厚みが変化せず、また、接着剤層は、積層体の総膜厚に対する厚みの割合が小さいため、積層体の総膜厚が変化するのは、主にCPPフィルムの厚みの変化によると考えられる。このため、前記式(1)で算出される保持率は、CPPフィルムの厚みの保持率(CPP保持率)に相当するといえる。
<ポットライフ>
実施例および比較例で調製した直後の接着剤組成物の25℃における粘度(調製直後の粘度)を、B型粘度計(東機産業(株)製)で測定した。
次に、実施例および比較例で調製した直後の接着剤組成物40mLを容器に入れ、該容器を25℃の水浴中に1日間浸漬した後の接着剤組成物の粘度(1日後の粘度)を、同様のB型粘度計で測定した。
調製直後の粘度に対する1日後の粘度の比(1日後の粘度/調製直後の粘度)を算出し、下記基準でポットライフを判断した。
◎: 前記比が1以上、2未満
○: 前記比が2以上、3未満
△: 前記比が3以上
×: 1日後の粘度が測定不可
Figure 2021161132
1:電池用包材
2:基材
3:PP層
4:外層
5:内側接着剤層
6:外側接着剤層
10:電池
11:電解液
17:正極
18:負極
19:セパレータ

Claims (10)

  1. 炭素数2〜20のα−オレフィンの重合体(a)が、極性基含有単量体(b)で変性された変性オレフィン重合体であり、下記要件(i)〜(iii)を満たす変性オレフィン重合体(A)と、
    硬化剤(B)と、
    を含む接着剤組成物。
    要件(i):前記重合体(a)が炭素数4〜20のα−オレフィンに由来する構成単位を含む
    要件(ii):前記オレフィン重合体(A)のJIS K 7122に従って測定される融解熱量が、0J/g以上、50J/g以下である
    要件(iii):前記オレフィン重合体(A)100質量%中の、前記単量体(b)に由来する構成単位の含有量が0.7〜3.0質量%である
  2. 40℃における動粘度が30〜500,000mm2/sである炭化水素系合成油(C)、および、200℃における動粘度が1,000〜100,000mm2/sである半固体状炭化水素(D)から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1に記載の接着剤組成物。
  3. 前記炭素数4〜20のα−オレフィンが1−ブテンを含む、請求項1または2記載の接着剤組成物。
  4. 前記極性基がカルボキシル基または酸無水物基である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の接着剤組成物。
  5. 前記硬化剤(B)がポリイソシアネートである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の接着剤組成物。
  6. 主剤成分と硬化剤成分とを含む接着剤組成物であって、
    前記主剤成分が、前記重合体(A)を含み、
    前記主剤成分の不揮発分が20質量%である時の該主剤成分の酸価が0.9〜5.0mgKOH/gである、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の接着剤組成物。
  7. 基材と、請求項1〜6のいずれか1項に記載の接着剤組成物の硬化物からなる接着剤層とを含む積層体。
  8. ポリプロピレン層と接着剤層と基材とをこの順で含む積層体を含有し、
    該接着剤層が、請求項1〜6のいずれか1項に記載の接着剤組成物の硬化物からなる層である、包材。
  9. ポリプロピレン層と内側接着剤層と基材と外側接着剤層と外層とをこの順で含む積層体を含有し、
    該内側接着剤層が、請求項1〜6のいずれか1項に記載の接着剤組成物の硬化物からなる層である、電池用包材。
  10. 請求項9に記載の電池用包材と、前記電池用包材に包装される電解液とを備え、前記電池用包材のポリプロピレン層の少なくとも一部が前記電解液に接触している、電池。
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