JP2021157734A - 配車マッチング装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】荷主会社と輸送会社との双方が納得できる配車マッチングを簡易に行う配車マッチング装置及び方法を提供すること。【解決手段】配車マッチング装置は、複数の輸送車両の複数の貨物に対する第1の選好順位と前記複数の貨物の前記複数の輸送車両に対する第2の選好順位とに基づいて、前記複数の貨物と前記複数の輸送車両との間の一対一の合理的な組合せを決定する組合せ決定部を含む。【選択図】 図15

Description

本発明の実施形態は、配車マッチング装置及び方法に関する。
物流業界において荷主会社は、貨物の輸送を輸送会社に依頼している。貨物及び輸送車両に関する条件は種々様々であるため、貨物と当該貨物を輸送するトラックとのマッチングが種々の方法により行われている。担当者が人為的にマッチングする場合、基準が不明確になりがちであり、公正性に欠ける場合がある。コンピュータにより自動的又は半自動的にマッチングする場合、貨物やトラック、周辺環境等に関する種々の条件項目を比較考慮するため、考慮要素が多く複雑である。何れの場合においても、荷主会社と輸送会社との双方が納得する組合せを安定的に得ることは難しい。
特開2006−127385号公報 特開2003−89426号公報
上記事情に鑑みて、本発明は、荷主会社と輸送会社との双方が納得できる配車マッチングを簡易に行う配車マッチング装置及び方法を提供することを目的としている。
本実施形態の一態様によれば、配車マッチング装置は、複数の輸送車両の複数の貨物に対する第1の選好順位と前記複数の貨物の前記複数の輸送車両に対する第2の選好順位とに基づいて、前記複数の貨物と前記複数の輸送車両との間の一対一の合理的な組合せを決定する組合せ決定部を具備する。
本発明によれば、荷主会社と輸送会社との双方が納得できる配車マッチングを効率的に行う配車マッチング装置及び方法を提供することが可能となる。
本実施形態に係る配車マッチングシステムの構成例を示す図 図1に示す荷主会社端末(配車マッチング装置)の構成例を示す図 輸送側選好順位の一例を示す図 荷主側選好順位の一例を示す図 図1に示す配車マッチングシステムの動作の典型的な流れを示す図 貨物情報の一例を示す図 輸送会社端末Aにより生成される申込情報Aの一例を模式的に示す図 輸送会社端末Bにより生成される申込情報Bの一例を模式的に示す図 輸送側選好順位の決定処理(集約処理)の一例を模式的に示す図 輸送側選好順位の決定処理(並び替え処理)の一例を模式的に示す図 本実施形態に係るAHPによる発注先選定評価の階層構造の一例を示す図 評価基準の一対評価及びウエイトの計算を模式的に示す図 評価水準の一対評価及びウエイトの計算を模式的に示す図 荷主側選好順位の決定処理を模式的に示す図 ステップS5に係る組合せ決定処理を模式的に示す図 貨物「1」の選好順位の合理性の検証を示す図 貨物「4」の選好結果の合理性の検証を示す図 貨物「4」の選好結果の合理性の検証を示す図 トラック「1」の選好結果の合理性の検証を示す図 トラック「4」の選好結果の合理性の検証を示す図 トラック「4」の選好結果の合理性の検証を示す図 トラックが貨物に申込みを行う場合と貨物がトラックに申込みを行う場合との結果の相違について検証を示す図 配車確定情報Aの表示画面C1の一例を示す図 配車確定情報Bの表示画面C2の一例を示す図 ヨーロピアン・コールオプション取引における予約金の基本概念の理解を示す図 見込価格と見積価格との表示画面の一例を示す図 本実施形態に係る配車マッチングシステムの他の構成例を示す図
以下、図面を参照しながら実施形態に係る配車マッチング装置及び方法について説明する。なお、以降、説明済みの要素と同一または類似の要素には同一または類似の符号を付し、重複する説明については基本的に省略する。例えば、複数の同一または類似の要素が存在する場合に、各要素を区別せずに説明するために共通の符号を用いることがあるし、各要素を区別して説明するために当該共通の符号に加えて枝番号を用いることもある。
本実施形態に係る配車マッチング装置は、荷主会社が輸送会社に輸送を依頼する貨物と、輸送会社が貨物の輸送に用いる輸送車両とのマッチングを行うコンピュータである。配車マッチングは、求車と求貨とのマッチングとも呼ばれている。本実施形態に係る配車マッチング装置は、荷主会社の事業に属するコンピュータ(以下、荷主会社端末と呼ぶ)と輸送会社の事業に属するコンピュータ(以下、輸送会社端末と呼ぶ)とを含むコンピュータネットワーク(以下、配車マッチングシステムと呼ぶ)に実装される。なお、荷主は、会社であるとするが、これに限定されず、会社以外の法人や組合、自然人でもよい。同様に、輸送主は、会社であるとするが、これに限定されず、会社以外の法人や組合、自然人でもよい。
図1は、本実施形態に係る配車マッチングシステム100の構成例を示す図である。図1に示すように、配車マッチングシステム100は、互いにネットワークを介して通信可能に接続された荷主会社端末1と複数の輸送会社端末3−n(nは輸送会社端末のインデックス)を有する。荷主会社端末1は、配車マッチング装置としての機能を有する。各輸送会社端末3−nは、それぞれ別の輸送会社に属するコンピュータであるとする。輸送会社端末3−nの数は1以上であれば、如何なる台数でもよい。図1においては、輸送会社端末3−nは、輸送会社端末3−1と輸送会社端末3−2との2台であるとし、輸送会社端末3−1と輸送会社端末3−2とを特に区別しないときは単に輸送会社端末3と記載することとする。
図2は、荷主会社端末1(配車マッチング装置1)の構成例を示す図である。図2に示すように、荷主会社端末1は、互いにバスを介して接続されたプロセッサ10、通信機器11、入力機器12、表示機器13及び記憶装置14を有する。
プロセッサ10は、CPU(Central Processing Unit)やマイクロプロセッサ等の演算装置である。プロセッサ10は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の専用の回路により構成されてもよい。プロセッサ10は、記憶装置14に保存された各種プログラムを実行することで、貨物情報生成部101、輸送側選好順位決定部102、荷主側選好順位決定部103、組合せ決定部104、通信制御部105及び表示制御部106の各機能を実現する。
貨物情報生成部101は、荷主会社が複数の輸送会社に輸送を依頼する複数の貨物に関する情報(以下、貨物情報と呼ぶ)を生成する。貨物情報は貨物毎に生成される。貨物は、輸送車両に積まれる一単位の輸送対象物品である。1単位の輸送対象物品は、発地と仕向先(着地)が同一の1個から複数の物品や包装箱、複数物品及び/又は複数包装箱が詰め込まれた1個から複数のコンテナの何れでもよい。本実施形態においては、1単位の貨物は1台の輸送車両で輸送するものとする。以下、1単位の輸送対象物品を貨物、輸送対象物品の単位数を貨物数という。貨物情報は、当該貨物の管理や輸送依頼等に必要な、例えば、重量、荷姿、個数、発地及び着地に関する情報を含む。
輸送側選好順位決定部102は、複数の輸送車両の複数の貨物に対する第1の選好順位を決定する。以下、第1の選好順位を輸送側選好順位と呼ぶことにする。輸送側選好順位が付される複数の貨物は、荷主会社が輸送会社に対して輸送を依頼する貨物である。輸送側選好順位を付する複数の輸送車両は、輸送会社又はその協力会社に属するトラック等の車両である。輸送側選好順位は、この輸送車両をどの貨物に割り当てるか、換言すれば、この輸送車両でどの貨物を輸送したいか、という輸送会社側の意向を反映した選好順位である。以下、輸送車両をトラックと呼ぶこともある。
図3は、輸送側選好順位の一例を示す図である。図3に示すように、輸送側選好順位は、例えば、縦行がトラック番号に、横列が選好順位に規定された表形式で表すことができる。表の各セルには貨物番号が割り当てられている。各トラックについて、選好順位毎に貨物が割り当てられている。例えば、トラック「3」(以下、番号nのトラックをトラック「n」を表記することもある)は、選好順位1位に貨物「4」(以下、番号nの貨物を貨物「n」を表記することもある)が、選好順位「2」に貨物「5」が、選好順位「3」に貨物「3」が、選好順位「4」に貨物「1」が、選好順位「6」に貨物「2」が割り当てられている。
なお、特定の輸送車両が特定の貨物を輸送したくない場合や輸送車両が特定の貨物を対象外として選好をしない場合、その輸送車両の当該貨物の選好順位を「無し(アルゴリズム・プログラム上では“0”)」に設定して当該輸送車両と貨物の組合せを選択しないようにすることができる。
荷主側選好順位決定部103は、複数の貨物の複数の輸送車両に対する第2の選好順位を決定する。以下、第2の選好順位を荷主側選好順位と呼ぶことにする。荷主側選好順位における貨物及び輸送車両の意義は、輸送側選好順位における貨物及び輸送車両と同様である。荷主側選好順位は、この貨物をどの輸送車両に割り当てるか、換言すれば、この貨物をどの輸送車両に輸送してもらうか、という荷主会社側の意向を反映した選好順位である。
図4は、荷主側選好順位の一例を示す図である。図4に示すように、荷主側選好順位は、例えば、縦行が貨物番号に、横列が選好順位に規定された表形式で表すことができる。表の各セルにはトラック番号が割り当てられている。各貨物について、選好順位毎にトラックが割り当てられている。例えば、貨物「4」は、選好順位「1」にトラック「4」が、選好順位「2」にトラック「5」が、選好順位「3」にトラック「3」が、選好順位「4」にトラック「2」が、選好順位「5」にトラック「1」が割り当てられている。
なお、特定の貨物を特定の輸送車両に輸送させたくない場合や貨物が特定の輸送車両を対象外として選好しない場合、その貨物の当該輸送車両の選好順位を「無し(アルゴリズム・プログラム上では“0”)」に設定して、当該の貨物と輸送車両の組合せが選択されないようにすることができる。
組合せ決定部104は、複数の輸送車両の複数の貨物に対する第1の選好順位(輸送側選好順位)と前記複数の貨物の前記複数の輸送車両に対する第2の選好順位(荷主側選好順位)とに基づいて、複数の貨物と複数の輸送車両との間の一対一の合理的な組合せを決定する。組合せの決定は配車マッチングとも呼ばれる。
通信制御部105は、通信機器11を介して、荷主会社端末1と複数の輸送会社端末3との間で種々の情報通信を行う。例えば、通信制御部105は、組合せ決定部104により決定された組合せに関する情報(以下、組合せ情報)を輸送会社端末3に送信する。
表示制御部106は、表示機器13に、種々の情報を表示する。例えば、表示制御部106は、輸送側選好順位決定部102により決定された輸送側選好順位や荷主側選好順位決定部103により決定された荷主側選好順位、組合せ決定部104により決定された組合せを表示機器13に表示する。
通信機器11は、ネットワークを介して輸送会社端末3との間で情報通信を行う通信インタフェースである。
入力機器12は、操作者の指示を電気信号に変換する。入力機器12としては、例えば、操作パネルやタッチパネル、キーボード、マウス、各種スイッチ等が用いられればよい。入力機器12としては、音声入力装置が用いられてもよい。入力機器12からの電気信号はバスを介してプロセッサ10に供給される。
表示機器13は、各種情報を表示する。表示機器13としては、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro Luminescence Display)、プラズマディスプレイ等の任意のディスプレイが用いられればよい。なお、表示機器13として、プロジェクタが用いられてもよい。
記憶装置14は、各種情報を記憶するROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)、HDD(hard disk drive)、SSD(solid state drive)、集積回路記憶装置等のメモリ装置である。
次に、本実施形態に係る配車マッチングシステム100の動作例について説明する。
図5は、配車マッチングシステム100の動作の典型的な流れを示す図である。なお、図5においては、一例として、輸送会社端末3は、輸送会社Aの事業に属する輸送会社端末Aと輸送会社Bの事業に属する輸送会社端末Bとであるとする。荷主会社は、荷主会社端末1を介して複数の貨物の輸送の募集を、輸送会社A及び輸送会社Bに対して行う。
図5に示すように、荷主会社端末1の貨物情報生成部101は、複数の貨物に関する貨物情報を生成する(ステップS1)。ステップS1において貨物情報生成部101は、輸送の募集を行う複数の貨物に関する貨物情報を生成する。貨物情報は、配車マッチングの担当者等の操作者による入力機器12を介した指示に従い生成されてもよいし、自動的又は半自動的に生成されてもよい。貨物情報は、通信制御部105により、通信機器11を介して、輸送会社端末Aと輸送会社端末Bとに送信される。
図6は、貨物情報の一例を示す図である。図6において輸送の募集を行う貨物数は5種であるとする。図6に示すように、貨物情報は、例えば、大きさ、重量、荷姿、個数、発地、積込条件、積込時間、着地、荷卸条件、荷卸時間、その他条件及び見込価格等の貨物に関する種々の項目を含む。これら項目のうち大きさ、重量、荷姿、個数、発地及び着地は必須の項目であるとする。見込価格は、貨物情報生成部101により予め算出されている。輸送会社端末Aに送信される貨物情報と輸送会社端末Bに送信される貨物情報とは同一内容である。なお、見込価格に関する情報は、荷主会社において使用される情報であるので、輸送会社端末A及びBに開示する必要はない。よって見込価格に関する情報に対してマスキング等の秘匿化処理が施されてもよし、輸送会社端末A及びBに送信されなくてもよい。
ステップS1が行われると輸送会社端末Aは、複数の貨物に複数の車両を割り当て、申込情報Aを生成する(ステップS2A)。申込情報Aは、荷主会社が輸送を依頼する複数の貨物各々に対する、輸送会社Aに属する1以上の輸送車両の優先順位と当該輸送車両に関する情報(以下。車両情報と呼ぶ)とを含む情報である。生成された申込情報Aは、輸送会社端末Aから荷主会社端末1に送信される。なお、本実施形態において優先順位とは、輸送会社が付する順位を指す。
図7は、輸送会社端末Aにより生成される申込情報Aの一例を模式的に示す図である。図7に示すように、図6に示す貨物情報に対して輸送会社Aに属する3台のトラックが割り当てるものとする。申込情報Aは、優先順位A1と車両情報A2とを含む。車両情報A2は、例えば、会社名、見積価格、車番、運転手名、積載重量、車種、輸送距離、方面、保持スキル及び保持資格等の輸送車両に関する種々の項目を含む。これら項目のうち会社名、見積価格、車番、運転手名、積載重量、車種及び輸送距離は必須の項目であるとする。見積価格は、当該車両情報A2の条件で当該貨物を当該輸送車両で輸送した場合に予想される価格であり、輸送会社Aが輸送会社端末A等により算出又は決定した価格である。
図7に示すように、各貨物に対して3台のトラックの優先順位が割り当てられる。例えば、貨物「1」に対しては、トラック「1」が優先順位1位、トラック「2」が優先順位2位、トラック「3」が優先順位3位に割り当てられ、貨物「5」に対しては、トラック「1」が優先順位1位、トラック「2」が優先順位2位、トラック「3」が優先順位3位に割り当てられる。
ステップS2Aと同様、輸送会社端末Bは、複数貨物に複数車両を割り当て、申込情報Bを生成する(ステップS2B)。申込情報Bは、荷主会社が輸送を依頼する複数の貨物各々に対する、輸送会社Bに属する1以上の輸送車両の優先順位B1と当該輸送車両に関する車両情報B2とを含む情報である。申込情報Bの項目は申込情報Aの項目と同一である。生成された申込情報Bは、輸送会社端末Bから荷主会社端末1に送信される。
図8は、輸送会社端末Bにより生成される申込情報Bの一例を模式的に示す図である。図8に示すように、図6に示す貨物情報に対して輸送会社Bに属する2台のトラックが割り当てるものとする。例えば、貨物「1」に対しては、トラック「4」が優先順位1位、トラック「5」が優先順位2位に割り当てられ、貨物「5」に対しては、トラック「4」が優先順位1位、トラック「5」が優先順位2位に割り当てられる。
なお、輸送会社端末A及び輸送会社端末B各々において申し込む輸送車両の台数は、1台以上であれば、貨物の数との関係において特に制限はない。例えば、申し込む輸送車両の台数は、貨物の数より多くてもよい。図7及び図8の場合、貨物数は5であるので、各輸送会社において6台以上の輸送車両が申し込まれてもよい。
ステップS2A及びステップS2Bが行われると、荷主会社端末1の輸送側選好順位決定部102は、申込情報A及び申込情報Bに基づいて輸送側選好順位を決定する(ステップS3)。ステップS3において荷主会社端末1は、各貨物に対して、輸送会社Aの輸送車両及び輸送会社Bの輸送車両の選好順位を集計する。
図9及び図10は、輸送側選好順位の決定処理の一例を模式的に示す図である。図9及び図10に示すように、図6に示す貨物情報に対して、図7に示す輸送会社Aの申込情報Aの3台のトラック3台と図8に示す輸送会社Bの申込情報Bの2台のトラックとに関する選好順位が決定されるものとする。
まず、輸送側選好順位決定部102は、図9に示すように、5個の貨物各々について、輸送会社Aの3台のトラックに関する申込情報Aと輸送会社Bの2台のトラックに関する申込情報Bとを集約する。次に、輸送側選好順位決定部102は、図10に示すように、5個の貨物各々について、予め定められた決定基準に従って、輸送会社A及び輸送会社Bの5台のトラックの選好順位を決定する。例えば、輸送側選好順位決定部102は、決定基準として、見積価格の高い順、換言すれば、輸送会社A及び輸送会社Bからみた売上高の大きい順に、選好順位を決定する。この場合、輸送側選好順位決定部102は、輸送会社A及びBの5台のトラックを見積価格の高い順に並び替え、見積価格の高いトラックから順番に高い選好順位を割り当てる。この際、輸送会社A及び輸送会社Bの意向に沿うため、輸送会社A及び輸送会社Bが決定した優先順位については変更しないことが望ましい。よって、輸送側選好順位決定部102は、同一会社のトラック間に関しては優先順位に従い選好順位を割り当て、異なる会社のトラック間に関しては上記決定基準に従い選好順位を割り当てるとよい。
決定基準は、見積価格の高い順に限定されず、見積価格の低い順でもよい。また、輸送側選好順位決定部102は、見積価格に加え、申込情報の他の項目を考慮して輸送側選好順位を決定してもよいし、当該トラックの燃費等の申込情報に含まれない情報を考慮して輸送側選好順位を決定してもよい。
ステップS3が行われると、荷主会社端末1の荷主側選好順位決定部103は、荷主側選好順位を決定する(ステップS4)。ステップS4において荷主側選好順位決定部103は、価格基準法又はAHP(階層分析法:Analytic Hierarchy Process)に基づいて荷主側選好順位を決定する。以下、価格基準法とAHPとについて順番に説明する。
まずは、価格基準法について説明する。価格基準法において荷主側選好順位決定部103は、複数の貨物各々について、各トラックの見積価格に基づいて荷主側選好順位を決定する。具体的には、各トラックの見積価格を特定し、見積価格の低いトラックから順番に高い選好順位を割り当てる。見積価格は、輸送会社端末A及び輸送会社端末Bからそれぞれ受信した申込情報A及び申込情報Bから特定されればよい。
次に、AHPについて説明する。AHPにおいて荷主側選好順位決定部103は、階層構造の構築、一対比較、ウエイト(優先度)計算及び総合評価値の計算を行う。階層構造の構築、一対比較及びウエイト計算は、ステップS4の前段階において行われる。総合評価値の計算は、ステップS4において行われる。
図11は、本実施形態に係るAHPによる発注先選定評価の階層構造の一例を示す図である。図11に示すように、AHPによる階層構造は、最終目標、評価基準及び代替案の3階層に分けられる。本実施形態に係る最終目標としては、荷主側選好順位の作成であるので、例えば、より分かり易く、特定案件に対する輸送トラック・ランキングに設定される。代替案は、最終目標を達成するために必要な項目である。本実施形態に係る代替案としては、特定案件に対する輸送トラック・ランキングを作成するために必要な、輸送会社A及び輸送会社Bに属する複数のトラックである。図11においては、図7及び図8等との整合のため、代替案として、NO.1からNO.5までの5台のトラックが例示される。代替案に設定されるトラックは、今回の申し込みのあったトラックに限定されず、輸送会社A及び輸送会社Bが所有しており且つ荷主会社が把握しているトラックが設定されるとよい。評価基準は、代替案を評価する際の基準である。本実施形態に係る評価基準としては、例えば、価格、品質及び納期に設定される。
価格は、1.市場価格に対する手配トラックの実際のコスト水準の合理性、2.荷主会社からのコストダウンやコスト抑制要請への協力度、等に基づいて評価される。品質は、1.ドライバーの態度、安全装備(服装、ヘルメット、安全靴等)、車両の整備状況(雨漏りが無い、清潔である等)、輸送トレース情報の提供、2.事故発生時の情報連絡、代替輸送手配、引取輸送手配等の迅速性、事故解決のための荷主会社や荷主への対応、3.トラックが不足する場合のトラック手配協力度、他輸送会社のトラックの情報提供や手配協力度、輸送品質改善能力と協力度、等に基づいて評価される。納期は、1.輸送納期の遵守度、遅延改善能力と協力度、2.月末決算データの正確性と適時性、等に基づいて評価される。
階層構造は、荷主会社端末1の操作者等による入力機器12を介した指示に従い構築されてもよいし、他のコンピュータにより構築されてもよい。階層構造の各要素については、適宜、追加、変更及び削除が可能である。
階層構造が構築されると荷主側選好順位決定部103は、評価基準の一対評価及びウエイト計算を実行する。一対評価及びウエイト計算は、評価基準と評価水準との各々について実行される。評価水準は、各評価基準について割り当てられる「良好」や「普通」、「不十分」等の評価値であるとする。なお、評価水準は、3段階に限定されず、2以上の段階であれば幾つでもよく、また連続値でもよい。まず、評価基準に対する一対評価及びウエイト計算について説明する。
評価基準に対する一対評価において荷主側選好順位決定部103は、3つの評価基準のうちの2つの評価基準を相対的に評価し、当該2つの評価基準各々について一対比較値を決定する。一対評価は、2つの評価基準の全ての組合せについて行われる。ウエイトの計算において荷主側選好順位決定部103は、各評価基準について、一対比較値に基づいてウエイトを計算する。
図12は、評価基準の一対評価及びウエイト計算を模式的に示す図である。図12の上段には一対評価の結果表T1が示され、下段にはウエイトの計算表T2が示されている。結果表T1の下部には評価入力欄T11が設けられている。評価入力欄T11は、2つの評価基準の一対比較値が入力される。評価入力欄T11の上段は、価格と品質との一対比較値が入力され、中段は、価格と納期との一対比較値が入力され、下段は、品質と納期との一対比較値が入力される。一対比較値は、例えば、9から1/9までの17段階に設定される。左右の評価基準が同じくらい重要である場合、一対比較値は「1」に設定される。左の評価基準が重要であればあるほど一対比較値は「1」よりも大きい値に設定され、右の評価基準が重要であればあるほど一対比較値は「1」よりも小さい値に設定されることとなる。一対比較値は、操作者の主観に基づいて決定され、入力機器12を介して入力される。
例えば、評価入力欄T11の上段に示すように、価格と品質とが比較され、価格が明らかに重要であると評価されると、一対比較値「7」が入力されることとなる。同様に、評価入力欄T11の中段に示すように、価格と納期とが比較され、価格が重要であると評価されると一対比較値「5」が入力され、評価入力欄T11の下段に示すように、品質と納期とが比較され、両方同じくらい重要であると評価されると一対比較値「1」が入力される。この場合、計算表T2に示すように、「価格」は「品質」に対して「7.00」、「価格」は「納期」に対して「5.00」、「品質」は「価格」に対して「0.14」、「品質」は「納期」に対して「1.00」、「納期」は「価格」に対して「0.2」、「納期」は「品質」に対して「1.00」の一対比較値に設定される。これにより各一対比較値を要素とする3×3の行列(以下、一対比較値行列と呼ぶ)が算出される。
当該一対比較値行列に基づいて各評価基準のウエイトを計算する。例えば、幾何平均法の場合、3つの評価基準各々について、当該評価基準に関する3つの要素値(一対比較値)に基づいて幾何平均値を算出する。そして荷主側選好順位決定部103は、3つの評価基準にそれぞれ対応する3つの幾何平均値を正規化することによりウエイトを算出する。整合度C.I.(Consistency Index)が「0.006」であり0.1未満であるので、一対比較は有効である。なお、ウエイトの計算方法としては、幾何平均法に限定されず、固有値法や調和平均法、離散確率モデル法等が知られている。本実施形態においては何れの手法でも適用可能である。各評価基準のウエイトは記憶装置14に記憶される。
次に、荷主側選好順位決定部103は、評価水準についても、評価基準と同様にウエイトを計算する。
図13は、評価水準の一対評価及びウエイト計算を模式的に示す図である。図13の上段には一対評価の結果表T3が示され、下段にはウエイトの計算表T4が示されている。結果表T3の下部には評価入力欄T31が設けられている。評価入力欄T31は、2つの評価水準の一対比較値が入力される。評価入力欄T31の上段には、「良好」と「普通」との一対比較値が入力され、中段には、「良好」と「不十分」との一対比較値が入力され、下段には、「普通」と「不十分」との一対比較値が入力されている。評価水準の一対比較値についても、操作者の主観に基づいて決定され、入力機器12を介して入力される。
例えば、評価入力欄T31の上段に示すように、「良好」と「普通」とが比較され、「良好」が明らかに重要であると評価されると、一対比較値「7」が入力されることとなる。同様に、評価入力欄T31の中段に示すように、「良好」と「不十分」とが比較され、「良好」が絶対に重要であると評価されると一対比較値「9」が入力され、評価入力欄T31の下段に示すように、「普通」と「不十分」とが比較され、「普通」が若干重要であると評価されると一対比較値「3」が入力される。この場合、計算表T4に示すように、「良好」は「普通」に対して「7.00」、「良好」は「不十分」に対して「9.00」、「普通」は「良好」に対して「0.14」、「普通」は「不十分」に対して「3.00」、「不十分」は「良好」に対して「0.11」、「不十分」は「普通」に対して「0.33」の一対比較値に設定される。これにより一対比較値行列が算出される。
一対比較値行列が算出されると荷主側選好順位決定部103は、当該一対比較値行列に基づいて各評価水準のウエイトを計算する。例えば、幾何平均法の場合、3つの評価水準各々について、当該評価水準に関する3つの要素値(一対比較値)に基づいて幾何平均値を算出する。そして荷主側選好順位決定部103は、3つの評価水準にそれぞれ対応する3つの幾何平均値を正規化することによりウエイトを算出する。整合度C.I.(Consistency Index)が「0.040」であり0.1未満であるので、一対比較は有効である。なお、ウエイトの計算方法としては、幾何平均法に限定されず、固有値法や調和平均法、離散確率モデル法等が知られている。本実施形態においては何れの手法でも適用可能である。各評価水準のウエイトは記憶装置14に記憶される。
評価基準及び評価水準のウエイトの計算までが前準備である。ステップS4において荷主側選好順位決定部103は、輸送会社A及び輸送会社Bが輸送の申込みをした5台のトラック各々について、各評価基準に評価水準を割り当てる。次に荷主側選好順位決定部103は、5台のトラック各々について評価水準に基づいて総合評価値を算出し、総合評価値に基づいて荷主側選好順位を決定する。
図14は、荷主側選好順位の決定処理を模式的に示す図である。図14では、貨物「2」に対して申込みのなされた5台のトラックに対する荷主側選好順位の決定処理を例示している。図14に示すように、まず、荷主側選好順位決定部103は、輸送会社A及び輸送会社Bが輸送の申込みをした5台のトラック各々について、各評価基準に評価水準を割り当てる。申込みをした5台のトラックは、申込情報A及び申込情報Bから特定することが可能である。図14には評価表T5と結果表T6とが示されている。評価表T5は、各トラックについての評価基準毎の評価水準を示す表である。結果表T6は、各トラックについての総合得点(総合評価値)やランキング(選好順位)を示す表である。
荷主側選好順位の決定処理において表示制御部106は、まず、評価水準が未入力の評価表T5を表示機器13に表示する。表示される評価表T5には、各トラックについて「価格」、「品質」及び「納期」の各評価基準に関する評価水準の入力欄が設けられる。各入力欄には「良好」、「普通」及び「不十分」の何れかが入力される。荷主会社端末1の操作者は、主観又は一定の基準等に従い各トラックの各評価基準について評価水準を決定し、入力機器12を介して当該評価水準を入力する。例えば、番号5のトラックについては「価格」に対して「不十分」、「品質」に対して「普通」、「納期」に対して「普通」が入力される。荷主側選好順位決定部103は、入力された評価水準に対応する評価表T4で算定されたウエイトを自動的に選択し設定する。図14においては、一例として、「良好」のウエイトは「0.79」、「普通」のウエイトは「0.15」、「不十分」のウエイトは「0.07」に設定されている。
荷主側選好順位決定部103は、各トラックについて各評価基準のウエイトと評価有為順のウエイトとに基づいて総合得点を算出する。そして荷主側選好順位決定部103は、総合得点の高い順から高いランキング、すなわち、選好順位を割り当てる。例えば、図14に示すように、番号1のトラックは総合得点「0.624」、トラック「2」は総合得点「0.613」、トラック「3」は総合得点「0.149」、トラック「4」は総合得点「0.138」、トラック「5」は総合得点「0.087」であるので、トラック「1」はランキング「1」、トラック「2」はランキング「2」、トラック「3」はランキング「3」、トラック「4」はランキング「4」、トラック「5」はランキング「5」に割り当てられる。なお、荷主側選好順位決定部103は、図14に示すように、総合得点に基づいて、感覚的に理解し易い100点満点の得点で表示してランキングを割り当ててもよい。100点満点の得点は、例えば、各評価基準が全て「良好」である場合が100点になるようにスケールされている。
なお、上述したように、輸送会社A及び輸送会社Bが申し込んだ輸送車両の台数が、荷主会社が輸送を依頼する貨物数を上回る等、輸送車両数と貨物数とが一致しない場合がある。この場合、荷主側選好順位決定部103及び輸送側選好順位決定部102の輸送車両数並びに貨物数を一致させる必要がある。そこで、輸送車両及び貨物に該当する選好が無い場合には、それぞれの選好順位を「無し(アルゴリズム・プログラム上では“0”)」に設定することにより当該車両と貨物の組合せが選択されないようにすることができる。
ステップS4が行われると、荷主会社端末1の組合せ決定部104は、ステップS3において決定された輸送側選好順位とステップS4において決定された荷主側選好順位とに基づいて貨物と車両(トラック)との組合せ(以下、最適組合せと呼ぶ)を決定する(ステップS5)。
図15は、ステップS5に係る組合せ決定処理を模式的に示す図である。図15に示すように、荷主側選好順位R1と輸送側選好順位R2とに配車マッチング処理を適用して、貨物とトラックとの一対一の合理的な最適組合せR3を決定する。配車マッチング処理のアルゴリズムとしては、例えば、据置・受付アルゴリズム(Deferred Acceptance Algorithm)が応用される。据置・受付アルゴリズムはゲール−シャプレー(Gale-Shapley)アルゴリズムとも呼ばれている。最適組合せR3は、表示制御部106により表示機器13に表示される。最適組合せR3は、図15に示すように、配車マッチング処理により決定された複数の貨物と複数のトラックとの一対一の組合せが表形式で表現される。最適組合せR3が表示されることにより、操作者は、それを確認することが可能になる。組合せは、入力機器12を介して任意に修正されてもよい。
以下、配車マッチング処理のアルゴリズムについて説明する。なお、以下の説明におぃては、図15に示すように、トラックが5台、貨物が5種であるとする。まず、ステップS5−1.各トラックは、選好順位1番の貨物に申し込みをする。ステップS5−2.各貨物は選好順位の高いトラックを選択して保持し、他のトラックを拒絶する。ステップS5−3.拒絶された各トラックは、次の選好順位の貨物に申し込みをする。ステップS5−4.各貨物は選好順位の高いトラックを選択して保持し、他のトラックを拒絶する。ステップS5−3及びステップS5−4を、拒絶されるトラックがなくなるまで繰り返される。これにより、トラック(輸送会社側)と貨物(荷主会社側)との双方によって合理的な組合せが実現される。
図15の例においては、まず、選好順位1番の貨物として、トラック「1」が貨物「1」に、トラック「2」が貨物「5」に、トラック「3」が貨物「4」に、トラック「4」が貨物「1」に、トラック「5」が貨物「1」に申し込みをする(ステップS5−1)。貨物「5」及び貨物「4」は、双方とも申し込みが1台であるので、それぞれトラック「2」及びトラック「3」を保持する(ステップS5−2)。貨物「1」の選好順位1位のトラックはトラック「5」であるので、貨物「1」は、トラック「5」を保持し、トラック「1」及びトラック「4」を拒絶する(ステップS5−2)。拒絶されたトラック「1」は、選好順位2位のトラックとして、貨物「2」に、トラック「4」は貨物「2」に申し込みをする(ステップS5−3)。トラック「1」は貨物「2」の選好順位2位であり、トラック「4」は貨物「2」の選好順位4位であるので、貨物「2」は、トラック「1」を保持し、トラック「4」を拒絶する(ステップS5−4)。再び拒絶されたトラック「4」は、選好順位3位の貨物として、貨物「3」に申し込みをする(ステップS5−3)。貨物「3」にはトラック「4」しか申し込みをしていないので、貨物「3」はトラック「4」を保持する(ステップS5−4)。以上により、最適組合せR3に示すように、貨物「1」とトラック「5」との組合せ、貨物「2」とトラック「1」との組合せ、貨物「3」とトラック「4」との組合せ、貨物「4」とトラック「3」との組合せ、貨物「1」とトラック「5」との組合せが決定される。
なお、上述したように、輸送会社A及び輸送会社Bがそれぞれ申し込むトラックの台数に制限は設けられていない。よって、輸送会社A及び輸送会社Bが申し込んだトラックの台数が、荷主会社が輸送を依頼する貨物の数を上回り、貨物との組合せが成立しないトラックが残る。この場合、組合せ決定部104は、特定のトラックを対象外に設定することができる。又は、組合せ決定部104は、貨物を拒絶して選好をしない設定を特定のトラックに対して行うことができる。この場合、当該トラックの当該貨物に対する選好順位を「無し(アルゴリズム・プログラム上では“0”)」とすることにより、当該トラックと貨物との組合せが選択されないようにすることができる。逆に、貨物は特定のトラックによる輸送を拒絶することができる。この場合、組合せ決定部104は、当該貨物の当該トラックに対する選好順位を「無し(アルゴリズム・プログラム上では“0”)」として当該貨物と車両との組合せが選択されないようすることができる。最適組合せR3において“0”が表示されることにより、操作者は、当該組合せが成立しなかった事を知ることができる。
ここで、貨物側からの各トラックの選好結果を検証する。
図16は、貨物「1」の選好結果の合理性の検証を示す図である。図16等に示すように、貨物「1」の組合せの相手方は選好順位1位のトラック「5」である。したがって、貨物「1」がトラック「5」以外を選好することはない。よって貨物「1」の選好結果は合理的であるといえる。
図17及び図18は、貨物「4」の選好結果の合理性の検証を示す図である。図17に示すように、貨物「4」の組合せの相手方は選好順位3位のトラック「3」である。貨物「4」はトラック「4」の選好順位が最も高い。しかし、トラック「4」は貨物「4」より貨物「3」の方が選好順位が高い。したがって、トラック「4」が貨物「4」を選好することはない。図18に示すように、貨物「4」はトラック「3」よりトラック「5」の選好順位の方が高い。トラック「5」は貨物「4」より貨物「1」の方が選好順位が高い。したがって、トラック「5」が貨物「4」を選好することはない。故に、その次の貨物「4」とトラック「3」との組合せは合理的であるといえる。
次に、トラック側からの各貨物の選好結果を検証する。
図19は、トラック「1」の選好結果の合理性の検証を示す図である。図19に示すように、トラック「1」の組合せの相手方は選好順位2位の貨物「2」である。トラック「1」は貨物「1」の選好順位が最も高い。貨物「1」はトラック「1」よりトラック「5」の方が選好順位が高い。したがって、貨物「1」がトラック「1」を選好することはない。故に、その次のトラック「1」と貨物「2」との組合せは合理的である。
図20及び図21は、トラック「4」の選好結果の合理性の検証を示す図である。図20に示すように、トラック「4」の組合せの相手方は選好順位3位の貨物「3」である。トラック「4」は貨物「3」よりも貨物「1」の方が選好順位が高い。貨物「1」はトラック「4」よりトラック「5」の方が選好順位が高い。したがって、貨物「1」がトラック「4」を選好することはない。図21に示すように、トラック「4」は貨物「3」より貨物「2」の方が選好順位が高い。貨物「2」はトラック「4」よりトラック「1」の方が選好順位が高い。したがって、貨物「2」がトラック「4」を選好することはない。故に、その次のトラック「4」と貨物「3」との組合せは合理的である。
上記の説明においてはトラックが貨物に申込みを行う場合を例示した。しかしながら、貨物がトラックに申込みを行う場合も本実施形態の適用範囲内である。ここで、トラックが貨物に申込みを行う場合と貨物がトラックに申込みを行う場合との結果の相違について検証する。
図22は、トラックが貨物に申込みを行う場合と貨物がトラックに申込みを行う場合との結果の相違について検証を示す図である。図22の上段に示すように、輸送側(トラック)から申し込んだ場合、荷主側から見た組合せでは、選好順位1位の組合せが2組、選好順位3位の組合せが1組、選好順位4位の組合せが1組、選好順位5位の組合せが1組であり、輸送側から見た組合せでは、選好順位1位の組合せが3組、選好順位2位の組合せが1組、選好順位3位の組合せが1組である。図22の下段に示すように、荷主側(貨物)から申し込んだ場合、荷主側から見た組合せでは、選好順位1位の組合せが3組、選好順位2位の組合せが1組、選好順位3位の組合せが1組であり、輸送側から見た組合せでは、選好順位1位の組合せが2組、選好順位3位の組合せが1組、選好順位4位の組合せが1組、選好順位5位の組合せが1組である。輸送側から申し込んだ場合、輸送側から見た組合せの方が荷主側から見た組合せに比して有利であり、荷主側から申し込んだ場合、荷主側から見た組合せの方が輸送側から見た組合せに比して有利である。このように申込みをする側が有利な結果を得ることができる。よって組合せ決定部104は、荷主側であるので、荷主側(貨物)から輸送側(トラック)に申し込むアルゴリズムを実行するとよい。
ステップS5が行われると、荷主会社端末1の組合せ決定部104は、各輸送会社に対する配車確定情報を生成する(ステップS6)。ステップS6において組合せ決定部104は、ステップS5において決定された最適組合せに基づいて、各輸送会社に通知する情報(以下、配車確定情報)を生成する。配車確定情報は、ステップS5において決定された最適組合せのうちの、当該輸送会社に属するトラックと貨物との組合せに関する情報を含む。輸送会社Aのための配車確定情報Aは、通信制御部105により通信機器11を介して輸送会社端末Aに送信され、輸送会社Bのための配車確定情報Bは、通信制御部105により通信機器11を介して輸送会社端末Bに送信される。
ステップS6が行われると輸送会社端末Aは配車確定情報Aを表示する(ステップS7A)。図23は、配車確定情報A_C11の表示画面C1の一例を示す図である。図23に示すように、表示画面C1には、輸送会社Aに属するトラック「1」、トラック「2」及びトラック「3」についての配車確定情報A_C11が表示されている。これにより輸送会社端末Aの操作者は、配車マッチングの結果を知ることができ、配車を行うことが可能になる。
ステップS7Aと同様、輸送会社端末Bは配車確定情報Bを表示する(ステップS7B)。図24は、配車確定情報B_C21の表示画面C2の一例を示す図である。図24に示すように、表示画面C2には、輸送会社Bに属するトラック「4」及びトラック「5」についての配車確定情報B_C21が表示されている。これにより輸送会社端末Bの操作者は、配車マッチングの結果を知ることができ、配車を行うことが可能になる。
以上により、配車マッチングシステム100の動作の説明を終了する。
なお、上述した動作は、一例であり、種々の変形が可能である。
例えば、ステップS1において荷主会社端末1において貨物情報が生成されるとしたが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、荷主会社端末1とは異なる他の荷主のコンピュータにより貨物情報が生成されてもよい。この場合、当該コンピュータから荷主会社端末1に貨物情報が送信され、荷主会社端末1から輸送会社端末A及び輸送会社端末Bに貨物情報が送信されてもよいし、当該コンピュータから荷主会社端末1、輸送会社端末A及び輸送会社端末Bに並行して貨物情報が送信されてもよい。
また、ステップS2A及びステップS2Bの後、輸送会社端末A及び輸送会社端末Bから荷主会社端末1に申込情報A及び申込情報Bが送信されるとしたが、荷主会社端末1とは異なるコンピュータに送信され、当該コンピュータから荷主会社端末1に送信されてもよい。
また、輸送側選好順位が決定されてから荷主側選好順位が決定されるとしたが、荷主側選好順位が決定されてから輸送側選好順位が決定されてもよいし、荷主側選好順位と輸送側選好順位とが並行して決定されてもよい。
また、輸送側選好順位と荷主側選好順位との双方が荷主会社端末1により決定されるとした。しかしながら、輸送側選好順位は、荷主会社端末1とは異なるコンピュータにより決定され、当該コンピュータから荷主会社端末1に送信されてもよい。また、荷主側選好順位も、荷主会社端末1とは異なるコンピュータにより決定され、当該コンピュータから荷主会社端末1に送信されてもよい。
また、輸送会社端末A及び輸送会社端末Bには、それぞれ申込情報A及び申込情報Bが送信されるとしたが、ステップS5において決定された最適組合せに関する情報、すなわち、全ての貨物と全てのトラックとの組合せ情報が送信されてもよい。この場合、送信先とは異なる輸送会社に属するトラックに関する組合せ情報についてはマスキング等により秘匿化処理が施されるとよい。なお、送信先とは異なる輸送会社に属するトラックに関する組合せ情報が当該送信先に開示されてもよい場合、秘匿化処理は施されなくてよい。
上記の説明においては配車手配方式については特に言及しなかった。一般的な配車手配方式としては、確定配車とスポット配車とが知られている。確定配車は、配車当日の数日前に荷主会社が輸送会社に配車手配を行う方式である。確定配車では、タリフ料金により料金契約がなされる。実際に輸送が実行されることによりタリフ料金での運送料金が発生する。配車前日までにキャンセルが発生した場合、原則、キャンセル料金は発生しない。配車当日にキャンセルが発生した場合、タリフで設定されたキャンセル料金が発生する。なお、配車当日の前日にキャンセルが発生した場合、キャンセル料金が発生する契約も存在する。スポット配車は、当日に配車手配を行う方式であり、輸送が実行されることによりスポット料金での運送料金が発生する。なお、タリフ料金は決まっているが輸送車両が固定していない確定配車では、輸送車両の供給がタイトな場合にタリフ料金では輸送車両を確保できず結果的にスポット料金で配車せざるを得ない場合もある。したがって、本実施形態では確定配車とスポット配車との何れにも適用可能である。
緊急以外の通常時においては確定配車が一般的である。しかし、原則、配車前日までにキャンセルが発生した場合、キャンセル料金を請求することができない。
そこで先行配車が考えられる。先行配車は、確定配車同様、配車当日の数日前に配車手配を行う方式である。先行配車では、スポット料金により料金契約がなされる。先行配車においても、実際に輸送が実行されることによりスポット料金での運送料金が発生するが、先行配車においては、配車契約時等において、予約金の支払いが荷主会社から輸送会社へ行われる。そのため、配車当日又は当日前に関わらず、キャンセルが発生した場合はその旨の通知のみがなされればよい。以下、配車履行に対する料金たる運送料金を行使価格と呼び、行使価格と予約金との合計額を見込価格と呼ぶことにする。本実施形態では先行配車にも適用可能である。
本実施形態に係る先行配車における料金支払いはオプション取引により実行される。すなわち、本実施形態に係る予約金は、オプション取引における、リスク回避のための代価(プレミアム)に類似する。オプション取引は、権利行使の方法の観点から、満期日にのみ権利行使が可能なヨーロピアンタイプと、いつでも権利行使が可能なアメリカンタイプとに区分される。また、オプション取引は、権利の内容の観点から、資産を買う権利を取引するコールオプション取引と、資産を売る権利を取引するプットオプション取引とに区分される。
本実施形態に係る先行配車においては、一例として、ヨーロピアンタイプのコールオプション取引であるとする。ヨーロピアン・コールオプション取引とは、契約時に、満期日に約定した行使価格により資産を購入する権利を、プレミアムを支払って購入する取引である。買い手は、資産を買う権利を得るが、買う義務までは負わない。したがって、ヨーロピアン・コールオプション取引では、買い手は、満期日において市場価格が行使価格より高ければ、権利を行使して資産を買い、当該資産を市場で売却することにより、市場価格と行使価格との差額に相当するペイオフ(利益)を得ることができる。満期日において市場価格が行使価格より安ければ、買い手は、権利を行使せず、その結果、ペイオフはゼロである。但し、事前に支払われたプレミアム(オプション価格)は買い手に償還されない。
一例として、権利行使価格が1,100円であり市場価格が2,000円であれば、市場価格に対する権利行使価格の差額が2,000円−1,100円=900円であるので、買い手は権利を行使し、その結果、当該差額に相当する900円のペイオフが発生する。権利行使価格が1,100円であり市場価格も1,100円であれば、市場価格に対する権利行使価格の差額が1,100円−1,100円=0円であるので、買い手は権利を行使してもしなくても、ペイオフは0円である。権利行使価格が1,100円であり市場価格が500円であれば、市場価格に対する権利行使価格の差額が500円−1,100円=−600円であるので、買い手は権利を行使せず、その結果、ペイオフは0円である。このように、買い手は、プレミアムのリスクを負うだけで、権利行使価格を損益分岐点として、市場価格が権利行使価格よりも高いほど高額のペイオフを得ることができる。
図25は、ヨーロピアン・コールオプション取引における予約金の基本概念の理解を示す図である。図25に示すように、現在の基本運賃が50,000円の車両があり、当該車両を1週間後において51,000円の行使価格で買う権利(コールオプション)を有している場合を想定する。ここで、1週間後において当該車両の基本運賃は、(1)5%の確率で53,000円に、(2)10%の確率で52,000円に、(3)20%の確率で51,000円に、(4)30%の確率で50,000円に、(5)20%の確率で49,000円に、(6)10%の確率で48,000円に、(7)5%の確率で47,000円に変動すると予想される。
買い手は、1週間後の実際の基本運賃が51,000円超であれば権利を行使し、51,000円以下であれば権利を行使しないこととなる。(1)の場合、利益は53,000円−51,000円=2,000円であり、期待利益は2,000円×0.05=100円、(2)の場合、利益は52,000円−51,000円=1,000円であり、期待利益は1,000円×0.10=100円、(3)−(7)の場合、利益及び期待利益は0円である。よって期待利益の合計額は100円+100円=200円である。
期待利益の合計額は、1週間後に買い手が獲得できると期待される利益の平均値である。期待利益の合計額に基づいて当該期待利益の現在価値(PV:Present Value)が算出される。現在価値は、オプション取引の約定時点から行使時点までの行使期間(1週間)分の金利(割引率)を期待利益の合計額に乗じることにより算出される。例えば、期待利益の合計額200円であり割引率が0.1%であるとすると、現在価値は、200円/1.001=199.8002円となる。現在価値が予約金(プレミアム)に設定される。この場合、見込価格は、50,000円+199.8002円=50,199.8002円となる。
予約金は買い手の利益であると共に、売り手の損失を表している。したがって、オプション取引の約定時点でオプションの買い手が売り手へ199.8002円の予約金を支払うことにより、この取引は、買い手にも売り手にも損も得もしないイーブンな取引となる。つまり、この見込価格は約定時点での当該輸送の基準価格ということになる。
予約金の算出方法は上記方法のみに限定されない。例えば、予約金は、実際の基本運賃等に他の係数及び/又は関数を加減乗除したものにより定義されてもよい。また、予約金は、ブラック・ショールズ式を利用して算出されてもよい。コール・プレミアム(配当無し)のブラック・ショールズ式は、下記の式(1)により表され、プット・プレミアム(配当無し)のブラック・ショールズ式は、下記の式(2)により表される。
Figure 2021157734
上記(1)式及び(2)式において、Sは現在の原資産価格、Kは行使価格、Tはオプション満期までの期間(年)、σはボラティリティ(%)、rは安全利子率又はリスクフリーレート(%)である。N( )は標準正規分布の累積分布関数であり、ln( )は自然対数であり、eは自然対数の底、すなわち、2.7182・・・である。
本実施形態に係る荷主側選好順位決定部103は、配車手配方式が先行配車である場合、評価基準「価格」の評価水準を設定する際、各貨物の輸送に関する見込価格に基づいて評価水準を決定してもよい。例えば、荷主側選好順位決定部103は、見込価格と見積価格との相違に応じて評価水準を決定する。以下、この場合の評価水準の決定処理について説明する。なお、輸送を依頼する貨物の行使価格は任意の方法により予め決定されるものとする。
図26は、見込価格と見積価格との表示画面I1の一例を示す図である。表示画面I1は、評価基準「価格」の決定段階において、表示制御部106により表示機器13に表示される。表示画面I1には、各貨物に関する見込価格(基準価格)とトラック毎の見積価格とが並べて表示される。例えば、NO2.の貨物の見込価格「50,200円」、A社のNO1.のトラックの見積価格「52,000円」、A社のNO2.のトラックの見積価格「50,000円」、A社のNO3.のトラックの見積価格「51,000円」、B社のNO4.のトラックの見積価格「55,000円」、B社のNO5.のトラックの見積価格「48,000円」のように表示される。
上記説明の通り、荷主側選好順位決定部103は、当該貨物に関する行使価格と予約金とを加算することにより見込価格を算出する。なお、行使価格は、予め設定されていてもよいし、荷主側選好順位決定部103により所定の規則に従い算出されてもよい。予約金は、(1)式等に従い、実績基本運賃S、行使価格K、オプション満期までの期間T、ボラティリティσ及び安全利子率rに基づいて算出される。現在の実績に基づく基本運賃S、行使価格K及び安全利子率rは、約定時点において荷主側選好順位決定部103により設定され、期間Tは、自明であるから自動的に設定される。一方、ボラティリティσは想定される基準車種と輸送距離キロ程が同一の過去のスポット運賃の変動率から算定されるか(Historical Volatility)又は、想定される基準車種と輸送キロ程が同一のオプション取引が既に存在する場合は、そのプレミアムから(1)式を用いてボラティリティσを逆算してしてもよい(Implied Volatility)。トラック毎の見積価格は、申込情報A及び申込情報Bから特定されればよい。
図26に示すように、各貨物に関する見込価格とトラック毎の見積価格とが並べて表示されるので、荷主側選好順位決定部103の操作者は、トラック毎の見積価格を見込価格に対して比較することができる。例えば、操作者は、見積価格が見込価格(基準価格)よりも高いほど、トラックの評価基準「価格」の評価水準が低い、見積価格が見込価格(基準価格)よりも低いほど、評価水準が高いと判断する。この際、操作者は、見積価格及び見込価格だけでなく、設定した行使価格を考慮してもよい。例えば、見積価格が行使価格よりも高ければ、評価水準が平均よりも低い、見積価格が行使価格よりも低ければ、評価水準が平均よりも高いと判断する。荷主側選好順位決定部103は、入力機器12を介して操作者により入力された評価水準に基づいて、上記の通り、AHP法を利用して総合評価値を算出し、総合評価値に基づいて荷主側先行順位を決定する。
なお、荷主側選好順位決定部103は、各貨物に関する見込価格とトラック毎の見積価格とに基づいて、所定の規則に従い評価水準を設定してもよい。例えば、荷主側選好順位決定部103は、見積価格が見込価格(基準価格)よりも高いほど、トラックの評価基準「価格」の評価水準を低く設定し、見積価格が見込価格よりも低いほど、評価水を高く設定する。また、荷主側選好順位決定部103は、見積価格が設定した行使価格よりも高ければ、評価水準を平均よりも低く設定し、見積価格が行使価格よりも低ければ、評価水準を平均よりも高く設定してもよい。
上記の実施形態において配車マッチングシステム100は荷主会社端末1と輸送会社端末3とを有し、荷主会社端末1が配車マッチング装置として機能するものとした。しかしながら、本実施形態はこれに限定されない。
図27は、本実施形態に係る配車マッチングシステム200の他の構成例を示す図である。図27に示すように、配車マッチングシステム200は、1以上の輸送会社端末3−n(nは輸送会社端末のインデックス)、1以上の荷主会社端末5−m(mは荷主会社端末のインデックス)及び配車マッチング装置7を有する。荷主会社端末5−mは、それぞれ別の荷主会社の事業に属するコンピュータである。図27においては、輸送会社端末3−nは、輸送会社端末3−1と輸送会社端末3−2との2台であるとし、輸送会社端末3−1と輸送会社端末3−2とを特に区別しないときは単に輸送会社端末3と記載することとする。同様に、荷主会社端末5−nは、荷主会社端末5−1と荷主会社端末5−2との2台であるとし、荷主会社端末5−1と荷主会社端末5−2とを特に区別しないときは単に荷主会社端末5と記載することとする。輸送会社端末3と荷主会社端末5との台数は同一でもよいし異なってもよい。
各荷主会社端末5は、例えば、図1の貨物情報生成部101及び荷主側選好順位決定部103を有する。配車マッチング装置7は、輸送会社及び荷主会社とは異なる機関の事業に属するコンピュータである。配車マッチング装置7は、図2に示す通信機器11、入力機器12、表示機器13、記憶装置14、処理回路10、輸送側選好順位決定部102、荷主側選好順位決定部103、組合せ決定部104、通信制御部105及び表示制御部106を有する。
各荷主会社端末5は、当該荷主会社が輸送を依頼したい貨物に関する貨物情報を生成し、配車マッチング装置7に送信する。例えば、荷主会社端末5−1は貨物情報Cを生成し、荷主会社端末5−2は貨物情報Dを生成し、貨物情報C及び貨物情報Dは配車マッチング装置7に送信される。配車マッチング装置7の記憶装置14は、各貨物情報C及び貨物情報Dを記憶する。また、通信制御部105は、貨物情報C及び貨物情報Dの双方を各輸送会社端末3に送信する。
各輸送会社端末3は、貨物情報C及び貨物情報Dに基づいて申込情報を生成し、配車マッチング装置7に送信する。例えば、輸送会社端末3−1は貨物情報C及び貨物情報Dに基づいて申込情報Aを生成し、輸送会社端末3−2は貨物情報C及び貨物情報Dに基づいて申込情報Bを生成し、申込情報A及び申込情報Bが配車マッチング装置7に送信される。配車マッチング装置7の記憶装置14は、申込情報A及び申込情報Bを記憶する。また、通信制御部105は、申込情報A及び申込情報Bの双方を各荷主会社端末5に送信する。配車マッチング装置7の輸送側選好順位決定部102は、上述の方法により、申込情報A及び申込情報Bに基づいて輸送側選好順位を決定する。
荷主会社端末5は、申込情報A及び申込情報Bに基づいて各荷主会社の荷主側選好順位を決定する。例えば、荷主会社端末5−1は、上述の方法により、申込情報A及び申込情報Bに基づいて、当該荷主会社が輸送を依頼する荷物の輸送車両に対する選好順位(荷主側選好順位C)を生成し、荷主会社端末5−2は、上述の方法により、申込情報A及び申込情報Bに基づいて、当該荷主会社が輸送を依頼する荷物の輸送車両に対する選好順位(荷主側選好順位D)を生成し、荷主側選好順位C及び荷主側選好順位Dは配車マッチング装置7に送信される。
配車マッチング装置7の荷主側選好順位決定部103は、荷主側選好順位C及び荷主側選好順位Dに基づいて全体的な荷主側選好順位を決定する。例えば、荷主側選好順位Cでは図4の貨物1、貨物2及び貨物3各々のトラック1−5に対する選好順位が定められており、荷主側選好順位Dでは図4の貨物4及び貨物5各々のトラック1−5に対する選好順位が定められているとする。この場合、全体的な荷主側選好順位は、図4の貨物1−5各々のトラック1−5に対する選好順位が定められることとなる。荷主側選好順位決定部103は、荷主側選好順位Cと荷主側選好順位Dとを結合することにより全体的な荷主側選好順位を生成すればよい。なお、荷主会社端末5が1台である場合、荷主側選好順位決定部103は、荷主会社端末5から送信された荷主側選好順位が全体的な荷主側選好順位に設定される。配車マッチング装置7は、全体的な荷主側選好順位と輸送側選好順位とに基づいて複数の貨物と複数の輸送車両との最適組合せを決定する。その後、配車マッチング装置7は、最適組合せに基づいて配車確定情報A及び配車確定情報Bを生成し、荷主会社端末5−1,5−2と輸送会社端末3−1,3−2とに送信する。このように、図27に示す構成によれば、荷主会社及び輸送会社とは異なる機関が最適組合せを決定することができる。
上記の構成においては、荷主会社端末5−1が申込情報A及び申込情報Bに基づいて荷主側選好順位Cを生成し、荷主会社端末5−2が申込情報A及び申込情報Bに基づいて荷主側選好順位Dを生成し、配車マッチング装置7が荷主側選好順位C及び荷主側選好順位Dを結合して全体的な荷主側選好順位を決定するものとした。しかしながら、配車マッチング装置7が申込情報A及び申込情報Bに基づいて全体的な荷主側選好順位を決定してもよい。
上記の種々の実施形態によれば、本実施形態に係る配車マッチング装置1,7は、組合せ決定部104を有する。組合せ決定部104は、複数の輸送車両の複数の貨物に対する輸送側選好順位と、複数の貨物の複数の輸送車両に対する荷主側選好順位とに基づいて、複数の貨物と複数の輸送車両との間の一対一の合理的な組合せを決定する。
上記の構成によれば、複数の貨物と複数の輸送車両との組合せを決定することができるので、貨物毎又は輸送車両毎に配車マッチングを行う場合に比して、効率的に組合せを決定することができる。また、輸送会社の意向を汲んだ輸送側選好順位と荷主会社の意向を汲んだ荷主側選好順位とに基づいて組合せが決定されるので、双方が納得する配車マッチングを行うことができる。よって、本実施形態に係る配車マッチング装置1,7によれば、荷主会社と輸送会社との双方が納得できる配車マッチングを簡易に行うことが可能になる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
1…配車マッチング装置(荷主会社端末)、3、3−1、3−2…輸送会社端末、5…荷主会社端末、7…配車マッチング装置、10…プロセッサ、11…通信機器、12…入力機器、13…表示機器、14…記憶装置、100…配車マッチングシステム、101…貨物情報生成部、102…輸送側選好順位決定部、103…荷主側選好順位決定部、104…組合せ決定部、105…通信制御部、106…表示制御部、200…配車マッチングシステム。

Claims (11)

  1. 複数の輸送車両の複数の貨物に対する第1の選好順位と前記複数の貨物の前記複数の輸送車両に対する第2の選好順位とに基づいて、前記複数の貨物と前記複数の輸送車両との間の一対一の合理的な組合せを決定する組合せ決定部、
    を具備する配車マッチング装置。
  2. 前記第1の選好順位を、輸送会社からの見積価格に基づいて決定する第1の選好順位決定部を更に備える、請求項1記載の配車マッチング装置。
  3. 1以上の輸送会社のコンピュータから1以上の申込情報を受信し、ここで、前記申込情報は前記複数の貨物各々に対する前記輸送会社に属する1以上の輸送車両の優先順位と見積価格とを含む、受信部を更に備え、
    前記第1の選好順位決定部は、前記1以上の輸送会社からの前記1以上の申込情報に基づいて前記第1の選好順位を決定する、
    請求項2記載の配車マッチング装置。
  4. 前記第2の選好順位を、輸送会社からの前記複数の貨物各々に対する見積価格と、前記複数の輸送車両各々に対する評価との少なくとも一方に基づいて決定する第2の選好順位決定部を更に備える、請求項1記載の配車マッチング装置。
  5. 前記第2の選好順位決定部は、前記評価のため、前記複数の輸送車両各々に対する、複数の評価基準毎の総合評価値を算出する、請求項4記載の配車マッチング装置。
  6. 前記複数の貨物各々に対する見込価格を算出する部であって、予約金と行使価格とに基づいて前記見込価格を算出する算出部を更に備え、
    前記第2の選好順位決定部は、前記見積価格と前記見込価格とに基づいて前記評価を決定する、
    請求項4記載の配車マッチング装置。
  7. 1以上の荷主会社のコンピュータから1以上の第3の選好順位を受信し、ここで、前記第3の選好順位は前記複数の輸送車両各々に対する前記1以上の荷主会社各々が輸送を依頼する1以上の貨物の選好順位を含む、受信部を更に備え、
    前記第2の選好順位決定部は、前記1以上の荷主会社からの前記1以上の第3の選好順位に基づいて前記第2の選好順位を決定する、
    請求項4記載の配車マッチング装置。
  8. 前記組合せ決定部は、前記第1の選好順位と前記第2の選好順位とに据置・受付アルゴリズムを適用して前記組合せを決定する、請求項1記載の配車マッチング装置。
  9. 前記組合せに基づく配車決定通知を、輸送会社のコンピュータに送信する送信部を更に備える、請求項1記載の配車マッチング装置。
  10. 前記組合せに関する情報を表示する表示部を更に備える、請求項1記載の配車マッチング装置。
  11. 複数の輸送車両の複数の貨物に対する第1の選好順位を決定し、
    前記複数の貨物の前記複数の輸送車両に対する第2の選好順位を決定し、
    前記第1の選好順位と前記第2の選好順位とに基づいて、前記複数の貨物と前記複数の輸送車両との間の一対一の合理的な組合せを決定する、
    ことを具備する配車マッチング方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2024034161A1 (ja) * 2022-08-10 2024-02-15 株式会社日立製作所 情報管理システムおよび情報管理方法

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