JP2021153595A - 抗インスリン抵抗性物質スクリーニング方法 - Google Patents

抗インスリン抵抗性物質スクリーニング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】インスリン抵抗性を治療できる化合物を探索する手法を提供すること。【解決手段】被検物質が適用された脂肪細胞における5−LO遺伝子の発現量を測定する工程を含む、抗インスリン抵抗性物質をスクリーニングする方法。【選択図】なし

Description

本発明は、抗インスリン抵抗性物質をスクリーニングする方法等に関する。
非アルコール性脂肪肝炎(NASH)は、肝硬変や肝癌へと進行する可能性のある肝炎であって、近年患者数が増えてきており、その対策は急務となっている。NASHの発症メカニズムについては、まだ不明点も多いが、次のような二段階を経る発症経路が提唱され、広く受け入れられている。すなわち、まず、肥満,糖尿病,高脂血症等のインスリン抵抗性によって肝臓に脂肪が蓄積して脂肪肝になり、次に脂質過酸化、サイトカイン、鉄などの酸化ストレスによりNASHへ進行するという発症経路である。
インスリン抵抗性とは、肝臓や脂肪細胞等でインスリンが正常に働かなくなった状態のことをいい、インスリン作用障害ともいう。インスリン抵抗性があると、食事で高くなった血糖値を感知して、すい臓からインスリンが分泌されても、筋肉や肝臓が血液中のブドウ糖を取り込まないため、血糖値が下がらず、糖尿病をはじめ様々な生活習慣病を発症する危険性が高まる。
よって、インスリン抵抗性を治療することができれば、糖尿病をはじめとする生活習慣病の予防及び治療のみならず、NASHの予防及び治療にも役立つといえる。
これまでに、脂肪細胞においてインスリン抵抗性があると、脂肪細胞でロイコトリエンB(LTB)が産生され分泌されることが報告されている(非特許文献1)。
Mothe−Satney I, et al. Diabetes. 2012 Sep;61(9):2311−9. Matthew et. al., J Immunol 2011, 187:1942−1949 Pingping et. al., Nat Med 2015 21:239−247
本発明は、インスリン抵抗性を治療できる化合物を探索する手法を提供すること等を課題とする。
本発明者らは、インスリン抵抗性の細胞において、5−リポキシゲナーゼ(5−lipoxygenase;5−LO)の発現増加が、ロイコトリエンB(LTB)過剰産生に関係していることを見出し、さらに改良を重ねて本発明を完成させるに至った。
本発明は例えば以下の項に記載の主題を包含する。
項1.
被検物質(化合物も組成物も包含する)が適用された脂肪細胞(脂肪前駆細胞も含む)における5−リポキシゲナーゼ(5−LO)遺伝子の発現量(好ましくはmRNA又はタンパク質の発現量)を測定する工程を含む、抗インスリン抵抗性物質(NASH予防及び/
又は治療薬を含む)をスクリーニングする方法。(当該方法においては、被験物質の添加により5−LO遺伝子の発現量が減少した場合に、その被験物質を抗インスリン抵抗性物質として好ましく選択することができる。)
項2.
脂肪細胞が、単離された脂肪細胞である、項1に記載の方法。
項3.
被検物質が適用された単離脂肪細胞(脂肪前駆細胞も含む)の培養液中のロイコトリエンB量を測定する工程を含む、抗インスリン抵抗性物質(NASH予防及び/又は治療薬候補物質を含む)をスクリーニングする方法。(当該方法においては、被験物質の添加により培養液中のロイコトリエンB量が減少した場合に、その被験物質を抗インスリン抵抗性物質として好ましく選択することができる。)
項4.
脂肪細胞が、初代培養細胞である、項2又は3に記載の方法。
項5.
脂肪細胞が、5−LO遺伝子が過剰発現した脂肪細胞(インスリン抵抗性患者やNASH患者から単離した脂肪細胞でもよいし、モデル非ヒト哺乳動物〔遺伝子組み換え動物も含む〕由来脂肪細胞でもよいし、単離後に5−LO過剰発現遺伝子操作された細胞でもよい)である、項1〜4のいずれかに記載の方法。
項6.
5−LO遺伝子が脂肪細胞において(好ましくは脂肪細胞特異的に)過剰発現した(好ましくはインスリン抵抗性又はNASHのモデルである)非ヒト哺乳動物。
項7.
非ヒト哺乳動物の脂肪細胞において5−LO遺伝子を過剰発現させる工程を含む、インスリン抵抗性非ヒト哺乳動物を製造する方法。
項8.
被験単離脂肪細胞における5−LO遺伝子の発現量を測定する工程を含む、当該被験単離脂肪細胞がインスリン抵抗性の対象から単離されたかを判定する方法。
項9.
被験単離脂肪細胞における5−LO遺伝子の発現量が、正常対象から得た単離脂肪細胞における5−LO遺伝子の発現量より高い場合に、当該被験単離脂肪細胞がインスリン抵抗性の対象から単離されたと判定する、項8に記載の方法。
項10.
5−LOのmRNAを増幅するプライマーセット、及び/又は、5−LOタンパク質を認識する抗体若しくはアプタマー、を備える、
抗インスリン抵抗性物質スクリーニング用キット。
本発明に係るスクリーニング方法により、抗インスリン抵抗性物質(NASH予防及び/又は治療薬を含む)を簡便にスクリーニングすることができる。また、本発明に係る非ヒト哺乳動物は、特にインスリン抵抗性又はNASHのモデルとして有用である。さらに、本発明に係る判定方法により、単離脂肪細胞がインスリン抵抗性の対象から単離されたかを簡便に判定することができる。
正常マウス(コントロールマウス)及び脂肪細胞特異的PDK1欠損マウスの血糖値、血漿インスリン濃度、血漿中性脂肪濃度及びコレステロール濃度を測定した結果を示す。 正常マウス及び脂肪細胞特異的PDK1欠損マウスから摘出した肝臓、及び当該肝臓の切片をHE又はシリウスレッドにて染色した結果を示す。 コントロールマウスマウス及び脂肪細胞特異的PDK1欠損マウスにインスリン又はリン酸緩衝液を腹腔内投与した際の、Foxo1全量及びリン酸化Foxo1量を、ウエスタンブロットにより解析した結果を示す。 脂肪細胞特異的PDK1/Foxo1ダブル欠損マウス、脂肪細胞特異的PDK1欠損マウス、及びコントロールマウスの血糖値及び血漿インスリン濃度を測定した結果を示す。 脂肪細胞特異的PDK1/Foxo1ダブル欠損マウス、脂肪細胞特異的PDK1欠損マウス、及びコントロールマウスの肝臓を採取し、切片を作製し、HE又はシリウスレッドにて染色した結果を示す。 各マウスの精巣周囲脂肪組織について、マイクロアレイ(Affymetrix社)を用いたトランスクリプトーム解析行った結果、並びに、LC−MS/MSを用いた包括的脂質メディエーター解析により脂肪組織および血漿中脂質メディエーター濃度を測定した結果、変動が見られた物質についての解析結果を示す。 肝臓におけるNASH発症機構の模式図を示す。 初代培養前駆脂肪細胞を含む線維芽細胞に対して、(i)インスリン処理、(ii)活性型Aktの強制発現、又は(iii)Foxo1阻害、の処理がなされた際の、5−LOのmRNA発現量を測定した結果を示す。 インスリンシグナルの伝達順の概要を示す。
以下、本発明の各実施形態について、さらに詳細に説明する。
本発明は、抗インスリン抵抗性物質のスクリーニング方法を含む。抗インスリン抵抗性物質とは、その物質をインスリン抵抗性の対象(好ましくは哺乳類、例えばヒト、サル、イヌ、ネコ、マウス、ラット、ヒツジ、ウシ、ウマ等、特に好ましくはヒト)に適用することでインスリン抵抗性を治療できる可能性を有する物質である。よって、当該方法は、特にインスリン抵抗性の治療薬候補物質を選択するのに有用である。なお、上述の通り、インスリン抵抗性はNASH発症の引き金の一つとされていることから、インスリン抵抗性の治療薬候補物質は、NASHの予防及び/又は治療薬候補物質でもあり得る。
当該スクリーニング方法は、被検物質が適用された脂肪細胞における5−LO遺伝子の発現量を測定する工程を含む。
ここでの被験物質は、特に制限はされない。例えば、化合物及び組成物であり得る。化合物としては、例えば低分子化合物や、核酸(例えばDNA、RNA等)やタンパク質(例えば抗体又はその一部等)、ポリマー等の高分子化合物であってよい。組成物としても、生物(例えば動物、植物、微生物等)から得た抽出物等であってもよく、化合物を2種以上組み合わせたものであってもよい。
また、ここでの脂肪細胞には、特に断らない限り脂肪前駆細胞、肥大化脂肪細胞も包含される。また、当該脂肪細胞は、被験物質を適用する際には、生体(好ましくは哺乳類)から単離された脂肪細胞であってもよいし、生体に存在する脂肪細胞であってもよい。ここでの単離された脂肪細胞とは、生体から単離されたという意味合いであり、例えば、細胞一つ一つが分離されている状態のものや、複数の脂肪細胞が結合した状態の塊となっている状態のものも包含する。単離された脂肪細胞に被験物質を用いる場合には、被験物質の適用は、例えば、培養脂肪細胞に対して直接ふりかける又は培養液中に添加する方法が挙げられる。また、生体に存在する脂肪細胞を用いる場合には、被験物質の適用は、例えば生体に被験物質を摂取(例えば経口摂取、皮下摂取、経静脈若しくは動脈摂取など)させる方法が挙げられる。なお、被験物質を摂取させる場合においても、5−LO遺伝子の発現量を測定する際には、バイオプシー等によって生体から脂肪細胞を単離してから行うことが好ましい。なお、用いる脂肪細胞としては、特に初代培養細胞が好ましい。これは
、初代培養細胞以外の細胞(例えば株化された脂肪細胞)を用いた場合には、5−LO遺伝子の発現量変化が検出しづらいおそれがあるためである。
また、用いる脂肪細胞は、正常生体(好ましくは哺乳類)由来の脂肪細胞であってもよく、インスリン抵抗性の脂肪細胞であってもよい。また、5−LO遺伝子過剰発現した脂肪細胞であってもよい。インスリン抵抗性の脂肪細胞は、インスリン抵抗性の生体由来の脂肪細胞であってもよく、正常生体由来の脂肪細胞を人為的操作(例えば薬物投与又は遺伝子操作)によりインスリン抵抗性を示す脂肪細胞としたものでもよい。ここでのインスリン抵抗性の生体は、インスリン抵抗性(NASHを含む)を患った対象はもちろんのこと、薬物投与や遺伝子操作などの人為的操作により作製されたインスリン抵抗性(NASHを含む)のモデル非ヒト哺乳動物をも包含する。当該モデル非ヒト哺乳動物としては、例えば、下述する5−LO遺伝子が脂肪細胞において過剰発現した非ヒト哺乳動物を挙げることができる。また、遺伝子操作により正常生体由来の脂肪細胞をインスリン抵抗性を示す脂肪細胞とする場合、5−LO遺伝子を過剰発現させる操作を用いることができる。なお、5−LO遺伝子の過剰発現は、公知の方法により行うことできる。例えば、発現ベクターのプロモーター下流に5−LO遺伝子を接続して作製したコンストラクトを脂肪細胞に導入することで行うことができる。
5−LO遺伝子の発現量の測定は、より具体的には、5−LOのmRNA又はタンパク質の発現量を測定することで行うことができる。言い換えれば、「5−LO遺伝子」は5−LOのmRNA及びタンパク質を包含する。mRNA又はタンパク質の発現量測定は、公知の方法を用いて行うことができ、特に制限はされない。例えば、5−LO mRNAの発現量測定は、ノザンブロッティング、リアルタイムPCR、DNAチップ等の手法を用いて行うことができる。また例えば、5−LOタンパク質発現量測定は、ウエスタンブロッティング、ELISA等の手法を用いて行うことができる。当該手法には、例えば5−LOタンパク質を認識する抗体やアプタマーを用いることができる。抗体は5−LOタンパク質を特異的に認識するものが好ましい。また、ポリクローナル抗体でもモノクローナル抗体でもよく、モノクローナル抗体が好ましい。好ましい抗体の一例として、Anti−5 Lipoxygenase 抗体(abcam社)が挙げられる。なお、本発明において「抗体」は5−LOタンパク質認識能を有する抗体の一部をも包含する意味で用いられる。また、アプタマーは核酸アプタマー及びペプチドアプタマーを包含する。
なお、被験物質の添加により5−LO遺伝子の発現量が減少した場合に、その被験物質を抗インスリン抵抗性物質として好ましく選択することができる。
5−LO遺伝子はよく研究された公知の遺伝子であり、その塩基配列及びアミノ酸配列は広く知られている。例えば、ヒトの5−LO遺伝子のmRNA配列(transcript variant 1〜3)のアクセッションNo.は、それぞれNM_000698、NM_001256153、NM_001256154である。また例えば、マウスの5−LO遺伝子のmRNA配列のアクセッションNo.は、NM_009662である。
また、本発明は、被検物質が適用された単離脂肪細胞(脂肪前駆細胞も含む)の培養液中のロイコトリエンB量を測定する工程を含む、抗インスリン抵抗性物質(NASH予防及び/又は治療薬候補物質を含む)をスクリーニングする方法も包含する。これは、特に単離された脂肪細胞を培養している場合、5−LO遺伝子の発現量が増加すれば5−LOにより生産されるロイコトリエンB量も増加し、よって培養液中に分泌されるロイコトリエンB量も増加すると考えられることから、培養液中のロイコトリエンB量を測定することで、結果として5−LO遺伝子発現量を測定することができると考えられるためである。なお、当該説明からも明らかなように、被験物質の添加により培養液中のロイ
コトリエンB量が減少した場合に、その被験物質を抗インスリン抵抗性物質として好ましく選択することができる。
ロイコトリエンB量の測定は、公知の方法により行うことができる。例えば、ロイコトリエンBを特異的に認識する抗体を用いて、ウエスタンブロッティング、ELISA等の手法を用いて行うことができる。特に当該方法のため、例えばLeukotriene B4 ELISA Kit(Cayman Chemical)を好ましく用いることができる。また、質量分析(例えばLC/MS又はLC/MS/MS)を行うことで、培養液に含まれるロイコトリエンB量を解析することができる。
なお、用いる単離脂肪細胞については、上述の脂肪細胞についての説明のうち単離された脂肪細胞について述べた部分がそのまま当てはまる。特に、用いる単離脂肪細胞としては、初代培養細胞が好ましい。これは、初代培養細胞以外の細胞(例えば株化された脂肪細胞)を用いた場合には、5−LO遺伝子の発現量変化が検出しづらいおそれがあり、またそのために培養液中のロイコトリエンB量の変化も検出しづらいおそれがあるためである。
また、本発明は、5−LO遺伝子が脂肪細胞において過剰発現した非ヒト哺乳動物及びその製造方法も包含する。当該非ヒト哺乳動物は、好ましくは5−LO遺伝子が脂肪細胞特異的に過剰発現した非ヒト哺乳動物である。当該非ヒト哺乳動物は、インスリン抵抗性(NASHを含む)のモデル動物として好ましく用いることができる。当該非ヒト哺乳動物は、脂肪細胞において(好ましくは脂肪細胞特異的に)5−LO遺伝子を過剰発現させる工程を含む方法により製造することができる。脂肪細胞において5−LO遺伝子を過剰発現させる手法としては、公知の方法を用いることができる。例えば、脂肪細胞特異的に産生されるアディポサイトカインであるアディポネクチンのプロモーター下流に、5−LO遺伝子を接続してゲノムへ組み込むことにより、脂肪細胞において5−LO遺伝子を過剰発現する非ヒト哺乳動物を作製することができる。
なお、5−LO遺伝子が脂肪細胞において過剰発現した非ヒト哺乳動物から単離した脂肪細胞は、上記の5−LO遺伝子の発現量を測定する工程又はロイコトリエンB量を測定する工程を含むスクリーニング方法において、単離脂肪細胞として好ましく用いることができる。
また、本発明は、哺乳動物から単離された脂肪細胞における5−LO遺伝子の発現量を測定する工程を含む、当該単離脂肪細胞がインスリン抵抗性の対象から単離されたかを判定する方法も包含する。インスリン抵抗性の対象から単離されたかを判定する対象となる単離脂肪細胞を被験単離脂肪細胞とよぶことがある。被験単離脂肪細胞における5−LO遺伝子の発現量が、正常対象から得た(単離した)単離脂肪細胞における5−LO遺伝子の発現量より高い場合に、当該被験単離脂肪細胞がインスリン抵抗性の対象から単離されたと判定することができる。
また、本発明は、抗インスリン抵抗性物質スクリーニング用のキットも包含する。当該キットは、5−LO遺伝子の発現量を測定する試薬を備える。このような試薬としては、例えば5−LOのmRNAを増幅するプライマーセット、5−LOタンパク質を認識する抗体若しくはアプタマーなどが挙げられる。プライマーセットを用いてPCRにより核酸を増幅させる場合には、増幅が容易に確認できるよう、標識を用いることが好ましい。例えば、当該プライマーセットのフォワードプライマーとリバースプライマーとの、両方又は片方に、標識が付されていてもよい。また、PCRによる核酸増幅時に増幅核酸にインターカーレートする標識(例えばサイバーグリーンなど)をPCRミックスに含有させておいてもよい。標識としては蛍光標識やラジオアイソトープ標識が挙げられる。当該プラ
イマーセットはリアルタイムPCR用のプライマーセットであることが好ましい。また、上記の通り、抗体は5−LOタンパク質を特異的に認識するものが好ましい。また、ポリクローナル抗体でもモノクローナル抗体でもよく、モノクローナル抗体が好ましい。好ましい抗体の一例として、Anti−5 Lipoxygenase 抗体(abcam社)が挙げられる。なお、本発明において「抗体」は5−LOタンパク質認識能を有する抗体の一部をも包含する意味で用いられる。また、アプタマーは核酸アプタマー及びペプチドアプタマーを包含する。
また、これらの他にも、前記試薬として、例えば、PCRに用いる試薬や、ELISAに用いる試薬として公知のものを備えることもできる。
なお、本明細書において「含む」とは、「本質的にからなる」と、「からなる」をも包含する(The term "comprising" includes "consisting essentially of” and "consisting of.")。
以下、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の例に限定されるものではない。
脂肪細胞特異的PDK1欠損マウスの解析
細胞におけるインスリンによる信号伝達カスケードとして、次のようなことが知られている。すなわち、インスリン受容体にインスリンが結合すると、内在するチロシンキナーゼが活性化され、自己リン酸化される。そのリン酸化チロシンにインスリンレセプター基質1(IRS1)が結合し、このIRS1がリン酸化される。リン酸化されたIRS1はホスファチジルイノシトール−3−キナーゼ(PI3K)に結合し活性化をおこす。活性化されたPI3KはさらにプロテインキナーゼB(PKB、Aktとも呼ばれる)を細胞膜に引き寄せを活性化し、PKBはPDK1(phosphatidylinositol−dependent protein kinase 1)によりリン酸化され、活性型PKBとなる。この活性型PKBが種々のタンパク質をリン酸化することにより代謝調節が行われる。そこで、このカスケードを更に詳細に調べるため、PDK1を脂肪細胞特異的に欠損したマウスを作製し解析した。
PDK1−floxマウス(Inoue H et al, Cell Metab.
2006, 3 : 267−75.)と脂肪細胞特異的CreマウスであるAdiponectin−Creマウス(Eguchi J et al, Cell Metab. 2011, 13 : 249−59.)を交配することにより脂肪細胞特異的PDK1欠損マウス(A−PDK1KOマウス)を作製した。当該マウスに通常食を摂取させ飼育した。また、A−PDK1KOマウスとともに産出する同腹仔PDK1−floxマウスを、以下の検討においてコントロールマウスとして用いた。なお、前記交配においては、目的とするマウスを得るためには何回か交配する必要がある。よって、目的マウスを得る最終の交配としては、次に示す交配となる。
[PDK1flox/flox]×[PDK1flox/flox, Adiponectin-Cre]
→[PDK1flox/flox, Adiponectin-Cre]&[PDK1flox/flox](コントロール)
正常マウス(コントロールマウス)及びA−PDK1KOマウスの血糖値、血漿インスリン濃度、血漿中性脂肪濃度及びコレステロール濃度を測定した。血糖値は血糖測定器(三和化学)により測定した。血漿インスリン濃度はインスリン測定キット(森永生科学研究所)により、血漿中性脂肪濃度及びコレステロール濃度はそれぞれトリグリセリドキット、コレステロールキット(いずれも和光純薬工業)により測定した。結果を図1に示す。また、正常マウス及びA−PDK1KOマウスを安楽死させ、肝臓を摘出し、ホルマリ
ン固定後パラフィン包埋し、切片を作製した。当該切片をHE(ヘマトキシリン・エオジン)又はシリウスレッドにて染色した。結果を図2に示す。
図1に示されるように、A−PDK1KOマウスはコントロールマウスに比べ、インスリン、血糖、中性脂肪、及びコレステロールの各濃度が、いずれも有意(P<0.05)に高くなっていた。また、図2に示されるように、A−PDK1KOマウスはコントロールマウスに比べ、肝臓が肥大していた。さらに、肝臓組織において、風船様変性や炎症性細胞浸潤が観察され(HE染色)、また、コラーゲンの増加による間質の線維化が見られた(シリウスレッド染色)。これらの症状は、全てNASHにおいて観察されるものである。
以上のことから、A−PDK1KOマウスは、通常食飼育下で自然にNASHを発症すると考えられた。
次に、PDK1の下流のどのような分子がインスリン抵抗性とNASH発症に寄与するのかを調べるため、インスリンシグナルによって活性が抑制される転写因子であるFoxo1に着目し、A−PDK1KOマウスのFoxo1について解析した。
具体的には、コントロールマウスマウス及びA−PDK1KOマウスにインスリン又はリン酸緩衝液を腹腔内投与し10分後に脂肪組織を摘出した。脂肪組織よりタンパク質抽出液を調製して、ポリアクリルアミドゲル電気泳動を行い、Foxo1リン酸化抗体およびTotal Foxo1抗体(いずれもCell Signaling)を用いたウエスタンブロットを行った。結果を図3に示す。
図3に示されるように、A−PDK1KOマウスではFoxo1タンパク質のリン酸化が抑制されていた。よって、A−PDK1KOマウスでは、Foxo1経路が恒常的に活性化していると考えられた。
脂肪細胞特異的PDK1/Foxo1ダブル欠損マウスの解析
Foxo1経路の恒常的な活性化がインスリン抵抗性やNASH発症に関与していないかを検討するため、脂肪細胞特異的PDK1/Foxo1ダブル欠損マウスの解析を行った。
脂肪細胞特異的PDK1/Foxo1ダブル欠損マウス(A−PDK1/Foxo1DKOマウス)はPDK1−floxマウスとFoxo1−floxマウス(Matsumoto M et al, Cell Metab. 2007, 6 : 208−16)及びAdiponectin−Creマウスを交配する(Adipnectin−Cre×PDK1−flox×Foxo1−flox)ことにより作製した。
A−PDK1/Foxo1DKOマウス、A−PDK1KOマウス、及びコントロールマウスの血糖値及び血漿インスリン濃度を上記と同様にして測定した。結果を図4に示す。なお、図面中でのw.o.又はwoは週齢を示す。また、上記と同様にして、A−PDK1/Foxo1DKOマウス、A−PDK1KOマウス、及びコントロールマウスの肝臓を採取し、切片を作製し、HE又はシリウスレッドにて染色した。結果を図5に示す。
図4から、A−PDK1KOマウスではコントロールマウスに比べて有意に血糖値及びインスリン濃度が高くなっているところ、A−PDK1/Foxo1DKOマウスではA−PDK1KOマウスに比べて有意に血糖値及びインスリン濃度が低くなったことがわかった。また、図5から、A−PDK1KOマウスでは風船様変性や炎症性細胞浸潤が観察され(HE染色)、また、コラーゲンの増加による間質の線維化が見られたことから、N
ASHを発症したと考えられた一方、A−PDK1/Foxo1DKOマウスでは正常マウスと同様の染色像が観察され、NASHは発症していないと考えられた。
以上のことから、PDK1が欠損するとインスリン抵抗性を発症するが、PDK1が欠損していてもFoxo1も併せて欠損している場合にはインスリン抵抗性は発症しないことが分かった。
脂肪細胞特異的PDK1欠損マウス及び脂肪細胞特異的PDK1/Foxo1ダブル欠損マウスのオミックス解析
PDK1/Foxo1の下流でどのような分子がインスリン抵抗性(特にNASH)の発症に寄与するのかを調べるため、A−PDK1/Foxo1DKOマウス、A−PDK1KOマウス、及びコントロールマウスの間でオミックス解析を行い、振る舞いが変動する分子を探索した。
具体的には、各マウスの精巣周囲脂肪組織について、マイクロアレイ(Affymetrix社)を用いたトランスクリプトーム解析行った。また、LC−MS/MSを用いた包括的脂質メディエーター解析(Colas RA, Shinohara M, et
al, Am J Physiol Cell Physiol. 2014, 307 : C39−54.)により脂肪組織および血漿中脂質メディエーター濃度を測定した。濃度に変動が見られた物質の解析結果を図6に示す。なお、図6中の*はP<0.05を示す。
図6に示されるように、A−PDK1KOマウスではコントロールマウスに比べて有意に脂肪組織における5−lipoxygenase(5−LO)mRNA発現量が多くなっているところ、A−PDK1/Foxo1DKOマウスではA−PDK1KOマウスに比べて有意に脂肪組織における5−LO mRNA発現量が少なくなった。また、A−P
DK1KOマウスではコントロールマウスに比べて有意に脂肪組織中のロイコトリエンB(LTB)の濃度が高くなっているところ、A−PDK1/Foxo1DKOマウスではA−PDK1KOマウスに比べて有意に脂肪組織中のLTB濃度が低くなった。また、同様に、A−PDK1KOマウスではコントロールマウスに比べて有意に血漿中のLTB濃度が高くなっているところ、A−PDK1/Foxo1DKOマウスではA−PDK1KOマウスに比べて有意に血漿中のLTB濃度が低くなった。
これらの結果から、A−PDK1KOマウスでは、インスリンシグナルが脂肪細胞内カスケードを伝わっていく途中で、PDK1が欠損しているためにPKB(Akt)をリン酸化して活性化することができず、このためにFoxo1の活性を抑制することができず、Foxo1が恒常的に5−LOを発現させることとなり、従って5−LOが過剰発現し、そのためLTBが過剰産出され、このLTBが肝臓に存在するLTB受容体(BLT1)にリガンドとして結合することによって、NASHが発症するのではないかと考えられた。当該機構の模式図を図7に示す。
5−LO遺伝子発現抑制を指標とした抗インスリン抵抗性物質スクリーニングの可能性の検討
以上の結果から、5−LO遺伝子の発現抑制を指標として、抗インスリン抵抗性物質(インスリン抵抗性治療薬候補物質)をスクリーニングすることができると考えられた。そこで、(i)インスリン処理した脂肪細胞、(ii)活性型Aktを強制発現させた脂肪細胞、及び(iii)Foxo1阻害剤(Calbiochem, AS1842856)で処理した脂肪細胞、のそれぞれについて、5−LOのmRNA発現量を測定した。なお、AS1842856の化学構造式は次のとおりである。
Figure 2021153595
当該検討には、脂肪組織間質血管分画(stromal−vascular fraction)から前駆脂肪細胞を含む線維芽細胞を調製して用いた。具体的には、次のようにして調製した。C57BL6マウス(雄、10〜20週齢)をイソフルレン麻酔下に頸椎脱臼にて安楽死させた後、精巣周囲脂肪組織を摘出した。1mg/mlのコラゲナーゼを含むDMEM−high glucose中で10分間ミンス(解剖用ハサミで切断)して直径約1mm程度の大きさに細断した。100rpm×50分間(37℃)振盪した後、250μmのナイロンメッシュに通し、メッシュを通過した組織を含む溶液を回収した。1500rpm×5分間(室温)遠心し、間質血管分画(stromal−vascular fraction)を残し、脂肪細胞分画(adipocyte fraction)と培地を除去した。10%胎児血清、200μMアスコルビン酸、ペニシリン・ストレプトマイシンを含有するDMEM−high glucose(以下DMEM high glucose培地)10mlで間質血管分画を懸濁して洗浄した後、1500rpm×5分間(室温)遠心する。間質血管分画を残して培地を除去する。さらに2回(合計3回)、間質血管分画をDMEM high glucose培地10mlで懸濁して洗浄した後、1500rpm×5分間(室温)で遠心した。DMEM high glucose培地10mlで間質血管分画を懸濁し、10cmディッシュに撒き、3時間後に培地交換を行い、血球成分を除いた。約12時間後、ディッシュをたたいて血球成分をはがしながら培地交換を2回行った。約24時間培養した後、リン酸緩衝液で洗浄後、トリプシン・EDTAで細胞をはがし、DMEM high glucose培地10mlを添加して1000rpm×5分間(室温)で遠心し細胞を回収した。DMEM high glucose培地で細胞を懸濁してディッシュに撒き24時間以上培養し、当該細胞を検討に用いた。当該細胞は、初代培養前駆脂肪細胞を含む線維芽細胞である。
上記(i)〜(iii)の細胞の各処理は、具体的には次のようにして行った。
(i)インスリン処理:上記で調整した細胞を、16時間血清を含まないDMEM−high glucose培地で培養後、10−7Mのインスリンで24時間処理した。
(ii)アデノウイルスを用いた活性型Aktの導入:活性型Aktを発現するアデノウイルス(Kitamura T et al, Mol Cell Biol. 1999 : 6286−96.)又はLacZを発現するアデノウイルスを上記細胞に5.5MOI(multiplicity of infection)の量で感染させ、48時間後に細胞を回収した。
(iii)Foxo1阻害剤処理:10μMのFoxo1阻害剤(AS1842856)で24時間処理した後、細胞を回収した。
なお、5−LOのmRNA発現量の測定は、次のようにして行った。すなわち、上記処理を施した間質血管分画由来線維芽細胞よりRNAを抽出し、5−lipoxygenaseのmRNA量をリアルタイムPCRで検出し、ハウスキーピング遺伝子である36B4のmRNA量をコントロールとした相対量として評価した。結果を図8に示す。図8中の*はP<0.05を示す。当該測定において、RNA抽出はQIAGEN RNeasy Mini kit(QIAGEN)を用いて行った。また、リアルタイムPCRには以下の塩基配列のプライマーセット、及び蛍光色素としてPower SYBR Gre
en(Applied Biosystems)を用いた。
フォワードプライマー:GGGCTGTAGCGAGAAGCATC
リバースプライマー:CACGGTGACATCGTAGGAGT
上記(i)〜(iii)の処理がなされた細胞は、いずれも5−LO遺伝子の発現量が低下すると予想される(今回の検討で得られた知見も盛り込んだ、インスリンシグナルの伝達順の概要を図9に示す。)。
実際、図8から分かるように、(i)インスリン処理、(ii)活性型Aktの強制発現、(iii)Foxo1阻害、のいずれの処理がなされた場合であっても、5−LOのmRNA発現量は有意に低下した。このことから、5−LOの発現抑制を指標として、抗インスリン抵抗性物質(インスリン抵抗性治療薬候補物質)をスクリーニングすることができるといえる。つまり、被験物質を適用した脂肪細胞の5−LO遺伝子の発現量が低下した場合、その被験物質を抗インスリン抵抗性物質として選抜することができる。

Claims (10)

  1. 被検物質が適用された脂肪細胞における5−リポキシゲナーゼ(5−LO)遺伝子の発現量を測定する工程を含む、抗インスリン抵抗性物質をスクリーニングする方法。
  2. 脂肪細胞が、単離された脂肪細胞である、請求項1に記載の方法。
  3. 被検物質が適用された単離脂肪細胞の培養液中のロイコトリエンB量を測定する工程を含む、抗インスリン抵抗性物質をスクリーニングする方法。
  4. 脂肪細胞が、初代培養細胞である、請求項2又は3に記載の方法。
  5. 脂肪細胞が、5−LO遺伝子が過剰発現した脂肪細胞である、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 5−LO遺伝子が脂肪細胞において過剰発現した非ヒト哺乳動物。
  7. 非ヒト哺乳動物の脂肪細胞において5−LO遺伝子を過剰発現させる工程を含む、インスリン抵抗性非ヒト哺乳動物を製造する方法。
  8. 被験単離脂肪細胞における5−LO遺伝子の発現量を測定する工程を含む、当該被験単離脂肪細胞がインスリン抵抗性の対象から単離されたかを判定する方法。
  9. 被験単離脂肪細胞における5−LO遺伝子の発現量が、正常対象から得た単離脂肪細胞における5−LO遺伝子の発現量より高い場合に、当該被験単離脂肪細胞がインスリン抵抗性の対象から単離されたと判定する、請求項8に記載の方法。
  10. 5−LOのmRNAを増幅するプライマーセット、及び/又は、5−LOタンパク質を認識する抗体若しくはアプタマー、を備える、
    抗インスリン抵抗性物質スクリーニング用キット。
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