JP2021148278A - 流路切換バルブ及びそれを備えた液体吸引システム - Google Patents

流路切換バルブ及びそれを備えた液体吸引システム Download PDF

Info

Publication number
JP2021148278A
JP2021148278A JP2020051601A JP2020051601A JP2021148278A JP 2021148278 A JP2021148278 A JP 2021148278A JP 2020051601 A JP2020051601 A JP 2020051601A JP 2020051601 A JP2020051601 A JP 2020051601A JP 2021148278 A JP2021148278 A JP 2021148278A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow path
state
communication
container
suction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP2020051601A
Other languages
English (en)
Inventor
慶郎 大橋
Yoshiro Ohashi
慶郎 大橋
幸平 数原
Kohei Kazuhara
幸平 数原
雅誠 國部
Masatomo Kokubu
雅誠 國部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiken Iki Co Ltd
Original Assignee
Daiken Iki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiken Iki Co Ltd filed Critical Daiken Iki Co Ltd
Priority to JP2020051601A priority Critical patent/JP2021148278A/ja
Priority to PCT/JP2021/009947 priority patent/WO2021193126A1/ja
Publication of JP2021148278A publication Critical patent/JP2021148278A/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M1/00Suction or pumping devices for medical purposes; Devices for carrying-off, for treatment of, or for carrying-over, body-liquids; Drainage systems
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16KVALVES; TAPS; COCKS; ACTUATING-FLOATS; DEVICES FOR VENTING OR AERATING
    • F16K11/00Multiple-way valves, e.g. mixing valves; Pipe fittings incorporating such valves
    • F16K11/02Multiple-way valves, e.g. mixing valves; Pipe fittings incorporating such valves with all movable sealing faces moving as one unit
    • F16K11/06Multiple-way valves, e.g. mixing valves; Pipe fittings incorporating such valves with all movable sealing faces moving as one unit comprising only sliding valves, i.e. sliding closure elements
    • F16K11/072Multiple-way valves, e.g. mixing valves; Pipe fittings incorporating such valves with all movable sealing faces moving as one unit comprising only sliding valves, i.e. sliding closure elements with pivoted closure members
    • F16K11/076Multiple-way valves, e.g. mixing valves; Pipe fittings incorporating such valves with all movable sealing faces moving as one unit comprising only sliding valves, i.e. sliding closure elements with pivoted closure members with sealing faces shaped as surfaces of solids of revolution
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16KVALVES; TAPS; COCKS; ACTUATING-FLOATS; DEVICES FOR VENTING OR AERATING
    • F16K11/00Multiple-way valves, e.g. mixing valves; Pipe fittings incorporating such valves
    • F16K11/02Multiple-way valves, e.g. mixing valves; Pipe fittings incorporating such valves with all movable sealing faces moving as one unit
    • F16K11/08Multiple-way valves, e.g. mixing valves; Pipe fittings incorporating such valves with all movable sealing faces moving as one unit comprising only taps or cocks
    • F16K11/085Multiple-way valves, e.g. mixing valves; Pipe fittings incorporating such valves with all movable sealing faces moving as one unit comprising only taps or cocks with cylindrical plug

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Anesthesiology (AREA)
  • Vascular Medicine (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Multiple-Way Valves (AREA)

Abstract

【課題】主流路部材と第1副流路部材及び第2副流路部材との間の連通状態の切換え後において、副流路部材内に液体が残留することを抑制し、残留液体に起因した感染が生じることを防止することが可能な流路切換バルブ及び液体吸引システムを提供する。【解決手段】流路切換バルブ4は、通気開口部531を有する弁箱5と、その弁箱5に収容される弁体6とを備える。弁体6は、弁箱5内において、第1連通状態と第2連通状態との間で状態が変化するように移動が可能である。弁体6は、第1連通状態から第2連通状態への状態変化の移動中に、通気路622が第1流出口5211と連通する第1通気状態となる。また、弁体6は、第2連通状態から第1連通状態への状態変化の移動中に、通気路622が第2流出口5221と連通する第2通気状態となる。【選択図】図9

Description

本発明は、液体が流れる主流路部材と、内部が負圧とされる第1容器及び第2容器の各々に接続される第1副流路部材及び第2副流路部材との連通状態を切換え可能な流路切換バルブ、及びそれを備えた液体吸引システムに関する。
医療施設において手術中等に生じる患者の体液などの液体を吸引し、この吸引された液体を複数の容器(第1容器及び第2容器)に収容するように構成された液体吸引システムが知られている(例えば特許文献1参照)。
この種の液体吸引システムは、患者に接続されて当該患者から流出する液体が流れるチューブ(主流路部材)と、主流路部材から分岐して第1容器に接続されるチューブ(第1副流路部材)と、主流路部材から分岐して第2容器に接続されるチューブ(第2副流路部材)と、主流路部材と第1副流路部材及び第2副流路部材との分岐点に介装される流路切換バルブと、を備える。流路切換バルブは、第1副流路部材及び第2副流路部材の主流路部材に対する連通状態を切換えることにより、主流路部材を流れる液体の収容対象を第1容器と第2容器との間で切換える。
特表2019−520174号公報
例えば、流路切換バルブが主流路部材に対する第1副流路部材の連通を許容し且つ第2副流路部材の連通を遮断した状態においては、吸引源の吸引力によって内部が負圧とされた第1容器に液体が流入して収容される。この際、第1容器に収容された液体が満杯状態になると、流路切換バルブは、主流路部材に対する第1副流路部材の連通を遮断し且つ第2副流路部材の連通を許容するように連通状態を切換える。これにより、主流路部材を流れる液体の収容対象が、第1容器から第2容器へ切換えられる。
液体の収容対象が第1容器から第2容器へ切換えられると、満杯状態の使用後の第1容器を新しい第1容器に交換する容器交換作業が、看護師等の医療従事者によって行われる。この容器交換作業においては、使用後の第1容器から第1副流路部材が取り外される。この際、第1副流路部材内に液体が残留している場合がある。このように液体が残留した状態で使用後の第1容器から第1副流路部材が取り外されると、当該残留液体が医療従事者等の患者以外の人に接触する虞がある。残留液体に病原体等が含まれている場合には、残留液体が接触した人に感染が生じる虞がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、主流路部材と第1副流路部材及び第2副流路部材との間の連通状態の切換え後において、副流路部材内に液体が残留することを抑制し、残留液体に起因した感染が生じることを防止することが可能な流路切換バルブ、及びこれを備えた液体吸引システムを提供することにある。
本発明の一の局面に係る流路切換バルブは、液体が流れる主流路部材と、内部が負圧とされる第1容器及び第2容器の各々に接続される第1副流路部材及び第2副流路部材との連通状態を切換え可能なバルブである。この流路切換バルブは、弁収容室と、前記主流路部材が接続され前記弁収容室への液体の流入を許容する流入口を有する主流路接続部と、前記第1副流路部材が接続され前記弁収容室からの液体の流出を許容する第1流出口を有する第1副流路接続部と、前記第2副流路部材が接続され前記弁収容室からの液体の流出を許容する第2流出口を有する第2副流路接続部と、を含む弁箱と、前記弁収容室に収容され、第1連通口と第2連通口とを有する連通流路が形成された連通流路形成部を含む弁体と、外部空間と前記第1流出口及び前記第2流出口との連通状態を切換え可能な大気開放部と、を備える。前記弁体は、前記弁収容室内において、前記第1連通口が前記流入口と連通し且つ前記第2連通口が前記第1流出口と連通する第1連通状態と、前記第1連通口が前記流入口と連通し且つ前記第2連通口が前記第2流出口と連通する第2連通状態との間で状態が変化するように、移動が可能に構成される。前記大気開放部は、前記弁体の前記第1連通状態から前記第2連通状態への状態変化のための移動中に外部空間と前記第1流出口とが連通する第1通気状態となると共に、前記弁体の前記第2連通状態から前記第1連通状態への状態変化のための移動中に外部空間と前記第2流出口とが連通する第2通気状態となるように構成されている。
この流路切換バルブによれば、弁収容室を有する弁箱と、その弁収容室に収容される弁体と、大気開放部とを備えている。弁箱は、流入口を有する主流路接続部に主流路部材が接続され、第1流出口を有する第1副流路接続部に第1副流路部材が接続され、第2流出口を有する第2副流路接続部に第2副流路部材が接続される。弁体は、第1連通口及び第2連通口を有する連通流路が形成された連通流路形成部を含む。この弁体は、弁箱内において、第1連通状態と第2連通状態との間で状態が変化するように移動が可能である。
弁体が第1連通状態の場合、第1連通口が主流路接続部の流入口と連通し、且つ第2連通口が第1副流路接続部の第1流出口と連通した状態となる。この場合、主流路部材を流れる液体を、流入口及び第1連通口を通じて連通流路内に導き、当該連通流路から第2連通口及び第1流出口を通じて第1副流路部材へ導くことができる。これにより、第1副流路部材と接続され、内部が負圧とされる第1容器内に液体を収容させることができる。一方、弁体が第2連通状態の場合、第1連通口が主流路接続部の流入口と連通し、且つ第2連通口が第2副流路接続部の第2流出口と連通した状態となる。この場合、主流路部材を流れる液体を、流入口及び第1連通口を通じて連通流路内に導き、当該連通流路から第2連通口及び第2流出口を通じて第2副流路部材へ導くことができる。これにより、第2副流路部材と接続され、内部が負圧とされる第2容器に液体を収容させることができる。このように、流路切換バルブは、弁箱内での弁体の第1連通状態及び第2連通状態の状態変化によって、主流路部材に対する第1副流路部材及び第2副流路部材の連通状態を切換えることにより、主流路部材を流れる液体の収容対象を第1容器と第2容器との間で切換えることができる。
ここで、大気開放部は、弁体の第1連通状態から第2連通状態への状態変化のための移動中に第1通気状態となり、弁体の第2連通状態から第1連通状態への状態変化のための移動中に第2通気状態となる。
弁体が第1連通状態から第2連通状態への状態変化の途中に第1通気状態となった場合、外部空間と第1副流路接続部の第1流出口とが連通した状態となる。この場合、弁箱の第1流出口を介して第1副流路部材が外部空間と連通し、これに伴って第1副流路部材が接続される第1容器も外部空間と連通する。これにより、弁体が第1連通状態から第2連通状態へ変化するときであって、主流路部材に対する副流路部材の連通状態の第1副流路部材から第2副流路部材への切換え途中において、内部が負圧とされる第1容器に、外部空間の空気が流入される。このため、第1副流路部材から第2副流路部材への流路切換え途中において、第1副流路部材に液体が残留していた場合、当該残留液体を外部空間の空気と共に第1容器に流入させることができる。一方、弁体が第2連通状態から第1連通状態への状態変化の途中に第2通気状態となった場合、外部空間と第2副流路接続部の第2流出口とが連通した状態となる。この場合、弁箱の第2流出口を介して第2副流路部材が外部空間と連通し、これに伴って第2副流路部材が接続される第2容器も外部空間と連通する。これにより、弁体が第2連通状態から第1連通状態へ変化するときであって、主流路部材に対する副流路部材の連通状態の第2副流路部材から第1副流路部材への切換え途中において、内部が負圧とされる第2容器に、外部空間の空気が流入される。このため、第2副流路部材から第1副流路部材への流路切換え途中において、第2副流路部材に液体が残留していた場合、当該残留液体を外部空間の空気と共に第2容器に流入させることができる。
このように、主流路部材に対する第1副流路部材及び第2副流路部材の連通状態の切換え途中において、外部空間の空気の流れを利用して、各副流路部材内の残留液体を各容器に流入させることができる。これにより、各副流路部材内に液体が残留することを抑制することができる。このため、流路切換え後に、使用後の容器を新しい容器に交換する容器交換作業が行われるときなどに、残留液体に起因した感染が生じることを防止することができる。
上記の流路切換バルブにおいて、前記弁体は、外部空間と連通する前記大気開放部を構成する通気路が形成された通気路形成部を含む。前記連通流路形成部において、前記連通流路は、前記第1連通口と前記第2連通口とが互いに直交する方向を向く屈曲形状に形成され、前記通気路形成部は、円環状に形成されて、その周面に前記第2連通口の露出を許容する開口部と前記通気路とを有し、前記第1連通口の露出を許容するように前記連通流路形成部を取り囲んで配置される。そして、前記弁体は、前記第1連通口が向く方向に沿った回転軸回りの回転によって、前記第1連通状態と前記第2連通状態との間で状態が変化するように移動し、前記第1連通状態から前記第2連通状態への状態変化のための回転中に前記通気路が前記第1流出口と連通して前記第1通気状態となると共に、前記第2連通状態から前記第1連通状態への状態変化のための回転中に前記通気路が前記第2流出口と連通して前記第2通気状態となる構成であってもよい。
この態様では、弁体は、回転軸回りの回転移動によって第1連通状態と第2連通状態との間で状態変化する。これにより、弁体が直線移動する場合と比較して、弁体が第1連通状態と第2連通状態との間で状態変化するときに必要な移動スペースの小スペース化を図ることが可能となる。このため、流路切換バルブの小型化が可能となる。
上記の流路切換バルブにおいて、前記通気路は、前記第2連通口の開口領域の範囲内となる位置に設けられ、前記第2連通口と前記通気路とが成す前記回転軸を中心とする角度を示す通気角度は、前記第1連通状態と前記第2連通状態との間で状態が変化するように前記弁体が回転する際の回転角度を示す流路連通回転角度よりも小さい構成であってもよい。
この態様では、弁体は、回転軸回りの流路連通回転角度の回転によって、第2連通口が第1副流路接続部の第1流出口と連通する第1連通状態と、第2連通口が第2副流路接続部の第2流出口と連通する第2連通状態との間で状態が変化する。ここで、弁体において、通気路は、第2連通口の開口領域の範囲内となる位置に設けられている。更に、第2連通口と通気路とが成す回転軸を中心とする角度を示す通気角度は、流路連通回転角度よりも小さい値に設定されている。これにより、弁体は、回転軸回りの流路連通回転角度の回転に応じて第1連通状態から第2連通状態への状態変化の途中に通気路が第1流出口と連通する第1通気状態となり、第2連通状態から第1連通状態への状態変化の途中に通気路が第2流出口と連通する第2通気状態となる。
上記の流路切換バルブにおいて、前記通気角度は、前記回転軸を中心とする前記第2連通口の開口角度よりも大きくなるように設定されている構成であってもよい。
この態様では、弁体が第1連通状態から第2連通口の開口角度分回転したときに、第2連通口と第1副流路接続部の第1流出口との連通が遮断される。同様に、弁体が第2連通状態から第2連通口の開口角度分回転したときに、第2連通口と第2副流路接続部の第2流出口との連通が遮断される。ここで、弁体において、第2連通口と通気路とが成す回転軸を中心とする角度を示す通気角度は、第2連通口の開口角度よりも大きい値に設定されている。これにより、弁体の回転に応じて、第1連通状態から第2連通口と第1流出口との連通が遮断されるまでの間に、通気路と第1流出口とが連通状態となることが回避されると共に、第2連通状態から第2連通口と第2流出口との連通が遮断されるまでの間に、通気路と第2流出口とが連通状態となることが回避される。このため、第2連通口と第1流出口との連通の遮断前に通気路を介して外部空間と第1容器とが連通状態となることが防止されると共に、第2連通口と第2流出口との連通の遮断前に通気路を介して外部空間と第2容器とが連通状態となることが防止される。この結果、第2連通口と第1流出口とが連通された状態において第1容器の負圧レベルの低下が抑制され、第2連通口と第2流出口とが連通された状態において第2容器の負圧レベルの低下が抑制される。
上記の流路切換バルブにおいて、前記通気角度は、前記第2連通口の前記開口角度を加算した値が、前記流路連通回転角度よりも小さくなるように設定されている構成であってもよい。
この態様では、弁体は、回転軸回りの流路連通回転角度の回転によって、第2連通口が第1副流路接続部の第1流出口と連通する第1連通状態と、第2連通口が第2副流路接続部の第2流出口と連通する第2連通状態との間で状態が変化する。ここで、弁体において、第2連通口と通気路とが成す回転軸を中心とする角度を示す通気角度は、第2連通口の開口角度を加算した値が前記流路連通回転角度よりも小さい値に設定されている。これにより、弁体においては、第2連通口と第1流出口とが連通した第1連通状態のときに、通気路が第2流出口と連通した第2通気状態となるのが回避されると共に、第2連通口と第2流出口とが連通した第2連通状態のときに、通気路が第1流出口と連通した第1通気状態となるのが回避される。このため、弁体の回転が停止されて第1連通状態を維持している間に通気路を介して外部空間と第2容器とが連通状態となることが防止されると共に、弁体の回転が停止されて第2連通状態を維持している間に通気路を介して外部空間と第1容器とが連通状態となることが防止される。この結果、弁体が第1連通状態を維持している間に第2容器の負圧が解除された場合や、弁体が第2連通状態を維持している間に第1容器の負圧が解除された場合に、各容器に収容された液体が外部空間の空気に曝されることを防止し、各容器内の液体の空気曝露に起因した感染が生じることを防止することができる。
上記の流路切換バルブにおいて、前記通気路形成部は、前記弁箱と前記弁体との間を液密に封止するシール機能を有している構成であってもよい。
この態様では、通気路形成部のシール機能によって、弁箱と弁体との間から液体が漏洩することを防止することができる。
本発明の他の局面に係る液体吸引システムは、所定の吸引源の吸引力によって内部が負圧とされることにより吸引された液体を収容可能な第1容器及び第2容器と、前記液体の前記第1容器及び前記第2容器への流通経路の上流部分を構成する主流路部材と、前記主流路部材から分岐して前記第1容器に接続され、前記主流路部材を流れる前記液体を前記第1容器へ導く第1副流路部材と、前記主流路部材から分岐して前記第2容器に接続され、前記主流路部材を流れる前記液体を前記第2容器へ導く第2副流路部材と、前記主流路部材と、前記第1副流路部材及び前記第2副流路部材との分岐点に介装される、上記の流路切換バルブと、前記第1容器及び前記第2容器における前記液体の収容量を検知する収容量検知部と、前記収容量検知部の検知結果に基づいて、前記流路切換バルブにおける前記弁体の、前記第1連通状態と前記第2連通状態との間での状態変化のための移動を制御する流路切換制御部と、を備える。
この液体吸引システムによれば、流路切換制御部は、収容量検知部による第1容器及び第2容器における液体の収容量の検知結果に基づいて、流路切換バルブにおける弁体の、第1連通状態と第2連通状態との間での状態変化のための移動を制御する。看護師等の医療従事者は、流路切換制御部による流路切換え制御の後に、使用後の容器を新しい容器に交換する容器交換作業を行うことができる。この際、流路切換バルブは、各容器に接続される各副流路部材内に液体が残留することを抑制可能である。これにより、容器交換作業が行われるときなどに、残留液体に起因した感染が生じることを防止することができる。
上記の液体吸引システムは、前記吸引源と前記第1容器及び前記第2容器との間を接続する吸引経路を構成する吸引経路部材と、前記吸引経路上に配置され、前記吸引源に対する前記第1容器及び前記第2容器の接続状態を、前記第1容器の接続を許容し且つ前記第2容器の接続を遮断する第1吸引状態と、前記第1容器の接続を遮断し且つ前記第2容器の接続を許容する第2吸引状態とに切換えることが可能な吸引バルブと、前記吸引バルブを制御する吸引切換制御部と、を更に備える構成であってもよい。そして、前記吸引切換制御部は、前記流路切換バルブの前記弁体が前記第1連通状態とされたときに、前記吸引バルブを前記第1吸引状態とする第1吸引切換制御を行い、前記流路切換バルブの前記弁体が前記第2連通状態とされたときに、前記吸引バルブを前記第2吸引状態とする第2吸引切換制御を行う。
この態様では、吸引切換制御部は、流路切換制御部による流路切換え制御に応じて、吸引経路上に配置された吸引バルブを制御する。具体的に、吸引切換制御部は、流路切換制御部の制御によって流路切換バルブの弁体が第1連通状態とされたときに、吸引バルブによる吸引源に対する第1容器及び第2容器の接続状態を、第1容器の接続を許容し且つ第2容器の接続を遮断する第1吸引状態とする。これにより、流路切換バルブにおける弁体が第1連通状態とされることに応じて主流路部材と連通された第1副流路部材が接続される第1容器内を、吸引源の吸引力によって負圧とすることができる。このため、主流路部材を流れる液体を、内部が負圧とされた第1容器内に収容させることができる。また、吸引切換制御部は、流路切換制御部の制御によって流路切換バルブの弁体が第2連通状態とされたときに、吸引バルブによる吸引源に対する第1容器及び第2容器の接続状態を、第1容器の接続を遮断し且つ第2容器の接続を許容する第2吸引状態とする。これにより、流路切換バルブにおける弁体が第2連通状態とされることに応じて主流路部材と連通された第2副流路部材が接続される第2容器内を、吸引源の吸引力によって負圧とすることができる。このため、主流路部材を流れる液体を、内部が負圧とされた第2容器内に収容させることができる。
上記の液体吸引システムは、情報の表示が可能な表示部と、前記表示部を制御する表示制御部と、を更に備える構成であってもよい。そして、前記表示制御部は、前記流路切換バルブの前記弁体が前記第1連通状態から前記第2連通状態へと状態変化された後であって、且つ前記吸引バルブが前記第2吸引状態とされた後に、前記第1容器と前記第1副流路部材との接続を解除して当該第1容器の交換が可能であることを示す交換可能情報を、表示部に表示させる。
この態様では、看護師等の医療従事者は、表示部に表示された交換可能情報を確認することによって、使用後の容器を新しい容器に交換する容器交換作業が可能であることを把握することができる。
以上説明したように、本発明によれば、主流路部材と第1副流路部材及び第2副流路部材との間の連通状態の切換え後において、副流路部材内に液体が残留することを抑制し、残留液体に起因した感染が生じることを防止することが可能な流路切換バルブ、及びこれを備えた液体吸引システムを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る流路切換バルブが適用された液体吸引システムの全体構成を概略的に示す図である。 液体吸引システムの斜視図である。 液体吸引システムの支持構造体において流路切換バルブが装着されるバルブ装着部を拡大して示す図である。 流路切換バルブの斜視図である。 流路切換バルブの正面図である。 流路切換バルブを下方側から見た図である。 流路切換バルブの断面図である。 流路切換バルブに備えられる弁体の斜視図である。 流路切換バルブにおける弁体の動作を説明するための図であって、弁体が初期位置に配置されたときの様子を示す断面図である。 弁体の動作を説明するための図であって、弁体が第1連通状態とされたときの様子を示す断面図である。 弁体の動作を説明するための図であって、弁体が第2連通状態とされたときの様子を示す断面図である。 弁体の動作を説明するための図であって、弁体の第1連通状態から第2連通状態への状態変化のための回転移動中の様子を示す断面図である。 弁体の動作を説明するための図であって、弁体の第1連通状態から第2連通状態への状態変化のための回転移動中の様子を示す断面図である。 弁体の動作を説明するための図であって、弁体の第1連通状態から第2連通状態への状態変化のための回転移動中の様子を示す断面図である。 弁体の動作を説明するための図であって、弁体の第2連通状態から第1連通状態への状態変化のための回転移動中の様子を示す断面図である。 弁体の動作を説明するための図であって、弁体の第2連通状態から第1連通状態への状態変化のための回転移動中の様子を示す断面図である。 弁体の動作を説明するための図であって、弁体の第2連通状態から第1連通状態への状態変化のための回転移動中の様子を示す断面図である。 液体吸引システムの制御系を示すブロック図である。 液体吸引システムに備えられる制御装置における流路切換制御部の制御動作を説明するための図である。 制御装置における吸引切換制御部の制御動作を説明するための図である。 制御装置における表示制御部の制御動作を説明するための図である。 液体吸引システムの制御フローを示すフローチャートである。 液体吸引システムの制御フローを示すフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態に係る流路切換バルブ及び液体吸引システムについて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る流路切換バルブ4が適用された液体吸引システム1の全体構成を概略的に示す図である。図2は、液体吸引システム1の斜視図である。液体吸引システム1は、所定の吸引源SS2の吸引力によって液体を吸引し、この吸引された液体を貯留可能に構成されたシステムである。具体的に、液体吸引システム1は、医療施設等に配設された吸引源SS2を利用して手術中等に生じる液体(廃液)を吸引し、この吸引された液体を第1容器2A及び第2容器2Bの各々に貯留するように構成されている。前記液体としては、手術中等に生じる患者の血液、腹液及び胃液等の体液や、体腔内洗浄用の洗浄液(例えば生理食塩水)などを挙げることができる。
液体吸引システム1は、支持構造体2によって支持される第1容器2A及び第2容器2Bと、液体流通経路3と、流路切換バルブ4と、吸引経路7と、収容量検知部8とを備える。
吸引経路7は、吸引源SS2と第1容器2A及び第2容器2Bとの間を接続する吸引経路部材71によって構成される。吸引経路部材71は、例えば可撓性を有するチューブからなる。吸引経路部材71は、第1容器2Aの吸引ポート2A2に接続される経路と、第2容器2Bの吸引ポート2B2に接続される経路とに分岐されている。この吸引経路部材71によって構成される吸引経路7上の分岐点には、吸引バルブ72が配置されている。吸引バルブ72は、吸引源SS2に対する第1容器2A及び第2容器2Bの接続状態を切換えるバルブである。吸引バルブ72は、吸引源SS2に対する第1容器2Aの接続を許容し且つ第2容器2Bの接続を遮断する第1吸引状態と、第1容器2Aの接続を遮断し且つ第2容器2Bの接続を許容する第2吸引状態とに切換える。
液体流通経路3は、液体の吸引起点となる患者周辺の吸引起点部SS1から第1容器2A及び第2容器2Bまでの液体が流れる流路を構成し、主流路部材31、第1副流路部材32及び第2副流路部材33を含む。主流路部材31、第1副流路部材32及び第2副流路部材33は、例えば可撓性を有するチューブからなる。主流路部材31は、液体流通経路3の上流部分を構成し、その一端が吸引起点部SS1に接続される。第1副流路部材32は、主流路部材31の他端から分岐して第1容器2Aの液体導入ポート2A1に接続され、主流路部材31を流れる液体を第1容器2Aへ導く流路部材である。第2副流路部材33は、主流路部材31の他端から分岐して第2容器2Bの液体導入ポート2B1に接続され、主流路部材31を流れる液体を第2容器2Bへ導く流路部材である。
第1容器2A及び第2容器2Bは、吸引源SS2の吸引力によって内部が負圧とされることにより吸引された液体を収容可能な容器である。なお、液体吸引システム1において、容器の設置数は、第1容器2A及び第2容器2Bの2つであることに限定されるものではなく、2以上の容器を設置することができる。この場合、容器の設置数に応じて、液体流通経路3における主流路部材31から分岐する副流路部材の数が決定されると共に、吸引経路7の分岐の数が決定される。
第1容器2Aは、第1副流路部材32が接続される液体導入ポート2A1と、吸引経路部材71が接続される吸引ポート2A2とを有する。第1容器2Aは、吸引ポート2A2に接続された吸引経路部材71を介した吸引源SS2の吸引力によって内部が負圧とされる。第1容器2Aは、第1副流路部材32が主流路部材31と連通した状態で、吸引力によって内部が負圧とされることにより、主流路部材31及び第1副流路部材32を流れて液体導入ポート2A1から流入される液体を収容する。第2容器2Bは、第1容器2Aと同様に構成され、第2副流路部材33が接続される液体導入ポート2B1と、吸引経路部材71が接続される吸引ポート2B2とを有する。第2容器2Bは、吸引ポート2B2に接続された吸引経路部材71を介した吸引源SS2の吸引力によって内部が負圧とされる。第2容器2Bは、第2副流路部材33が主流路部材31と連通した状態で、吸引力によって内部が負圧とされることにより、主流路部材31及び第2副流路部材33を流れて液体導入ポート2B1から流入される液体を収容する。
図2に示すように、第1容器2A及び第2容器2Bは、支持構造体2によって支持されている。支持構造体2は、キャスタ(脚輪)211を有する基台部21と、この基台部21に立設された支柱部22とを備え、キャスタ211により床面に対して相対移動可能とされている。基台部21は第1容器2A及び第2容器2Bを支持し、支柱部22は後述の流路切換バルブ4が装着されるバルブ装着部23とタッチパネル941とを支持する。基台部21には、吸引バルブ72等が設置されるボックス212が取り付けられている。
また、基台部21には収容量検知部8が設置され、その収容量検知部8の上に第1容器2Aと第2容器2Bとが載置されている。収容量検知部8は、第1容器2A及び第2容器2Bの各々に対応して設置される。つまり、基台部21には、第1容器2Aが載置される収容量検知部8と、第2容器2Aが載置される収容量検知部8との2つの収容量検知部が設置されている。収容量検知部8は、例えばロードセルによって構成され、第1容器2A及び第2容器2Bの各々における液体の総収容量(例えば総重量)を検知する。この収容量検知部8の検知結果は、後述の制御装置9に入力される。
支持構造体2のバルブ装着部23について、図3を参照して説明する。バルブ装着部23は、流路切換バルブ4が装着される部位である。バルブ装着部23は、位置決め溝231と、装着検知部232と、弁体位置検知部233と、流路切換駆動部234とを含む。
位置決め溝231は、バルブ装着部23に対する流路切換バルブ4の装着位置を位置決めするための溝である。バルブ装着部23に対して流路切換バルブ4が装着されるときには、流路切換バルブ4の後述の位置決め片532が位置決め溝231に嵌め込まれる。これにより、流路切換バルブ4がバルブ装着部23に対して位置決めされた状態で装着される。
装着検知部232は、位置決め溝231に配置され、バルブ装着部23に対する流路切換バルブ4の装着を検知するスイッチ状の検知部である。装着検知部232は、流路切換バルブ4の位置決め片532が位置決め溝231に嵌め込まれたときに押圧されることにより、流路切換バルブ4がバルブ装着部23に装着されたことを検知する。この装着検知部232の検知結果は、後述の制御装置9に入力される。
弁体位置検知部233は、位置決め溝231の内側に配置され、流路切換バルブ4の後述の弁体6の位置を検知する検知部である。弁体位置検知部233は、流路切換バルブ4の弁箱5内を移動する弁体6の移動方向に応じた形状の検知面を有し、例えば磁気センサによって構成される。本実施形態では、弁体位置検知部233は、弁体6が弁箱5内を回転移動することに応じて、円環状の検知面を有する。弁体位置検知部233は、流路切換バルブ4がバルブ装着部23に装着された状態で、弁体6に設けられた後述の被検知部632と対向する。弁体位置検知部233は、被検知部632を検知することにより、弁体6の位置を検知する。この弁体位置検知部233の検知結果は、後述の制御装置9に入力される。
流路切換駆動部234は、弁体位置検知部233の内側に配置され、流路切換バルブ4の弁体6を移動させる駆動部である。流路切換駆動部234は、不図示の駆動モータに連結され、当該駆動モータの駆動力によって回転することにより、弁体6を回転移動させる。流路切換駆動部234は、第1係合部2341を有する。この第1係合部2341は、流路切換バルブ4がバルブ装着部23に装着された状態で、弁体6に設けられた後述の第2係合部631と係合する。流路切換駆動部234は、第1係合部2341が弁体6の第2係合部631と係合した状態で回転することにより、弁体6を回転移動させる。
流路切換バルブ4は、液体流通経路3を構成する主流路部材31と、第1副流路部材32及び第2副流路部材33との連通状態を切換え可能なバルブである。この流路切換バルブ4について、図4〜図17を参照して説明する。図4は流路切換バルブ4の斜視図であり図5は流路切換バルブ4の正面図である。図6は流路切換バルブ4を下方側から見た図であり、図7は流路切換バルブ4の断面図である。図8は、流路切換バルブ4に備えられる弁体6の斜視図である。図9〜図11は、流路切換バルブ4における弁体6の動作を説明するための断面図であって、図9は弁体6が初期位置IPに配置されたときの様子を示し、図10は弁体6が第1連通状態とされたときの様子を示し、図11は弁体6が第2連通状態とされたときの様子を示す。図12〜図14は、弁体6の動作を説明するための断面図であって、弁体6の第1連通状態から第2連通状態への状態変化のための回転移動中の様子を示す。図15〜図17は、弁体6の動作を説明するための断面図であって、弁体6の第2連通状態から第1連通状態への状態変化のための回転移動中の様子を示す。
流路切換バルブ4は、弁箱5と、当該弁箱5内に収容される弁体6とを備える。流路切換バルブ4においては、弁体6は弁箱5内に移動可能に収容される。
弁箱5は、外部空間に面して開口する通気開口部531を有した筒状に形成されるケーシングである。弁箱5は、上面部を構成する円板状の第1壁部51と、第1壁部51の外周端縁から垂直下方に延びる円筒状の第2壁部52と、第2壁部52の下端に連接される第3壁部53と、を含む。弁箱5においては、弁箱5の下方部分を構成する第3壁部53の下端縁によって前記通気開口部531が規定される。また、第1壁部51と第2壁部52とによって、弁体6を収容可能な弁収容室が構成される。
第1壁部51の上面には、主流路接続部511が突設されている。主流路接続部511は、第1壁部51の上面から垂直上方に延びる、主流路部材31が接続される筒状のポートであり、主流路部材31を流れる液体の流入を許容する円形状の流入口5111を有する。
第2壁部52の外周面には、第1副流路接続部521及び第2副流路接続部522の各々が突設されている。第1副流路接続部521は、第2壁部52の外周面から主流路接続部511に対して直交する方向に延びる、第1副流路部材32が接続される筒状のポートであり、第1副流路部材32への液体の流出を許容する円形状の第1流出口5211を有する。第2副流路接続部522は、第2壁部52の外周面から主流路接続部511に対して直交する方向に延びる、第2副流路部材33が接続される筒状のポートであり、第2副流路部材33への液体の流出を許容する円形状の第2流出口5221を有する。本実施形態では、第1副流路接続部521と第2副流路接続部522とは、互いに直交している。
第3壁部53には、その下端縁から外方に突出する位置決め片532が設けられている。流路切換バルブ4がバルブ装着部23に装着されるときには、位置決め片532が位置決め溝231に嵌め込まれる。これにより、流路切換バルブ4がバルブ装着部23に対して位置決めされた状態で装着される。
弁体6は、弁箱5内に収容される弁である。弁体6は、所定の移動方向に沿った移動が可能に、弁箱5内に収容される。本実施形態では、弁体6は、所定の回転方向Dへの回転によって、弁箱5内を移動するように構成される。図8に示すように、弁体6は、連通流路形成部61と、通気路形成部62と、駆動入力部63とを含む。
連通流路形成部61は、弁体6において液体の流通が可能な連通流路611が形成された部位である。連通流路611は、第1壁部51に対向して開口する円形状の第1連通口612と、第2壁部52に対向して開口する円形状の第2連通口613とを有する。連通流路611は、第1連通口612と第2連通口613とが互いに直交する方向を向く屈曲形状に形成される。
通気路形成部62は、弁体6において外部空間の空気の流通を許容する通気路622が形成された部位である。通気路622は、第2壁部52に対向し、弁箱5の通気開口部531と連通する。この通気路622は、弁箱5の第1流出口5211及び第2流出口5221と外部空間との連通状態を切換え可能な大気開放部を構成する。なお、大気開放部は、弁箱5に形成されていてもよい。通気路形成部62は、円環状に形成され、第1連通口612の露出を許容するように連通流路形成部61を取り囲んで配置される。そして、円環状の通気路形成部62の周面621に、前記通気路622が形成されると共に、第2連通口613の露出を許容する開口部623が形成される。なお、第2連通口613と通気路622とは、通気路形成部62の周方向に、互いに所定の間隔を隔てて離間している。また、通気路形成部62は、弁体6が弁箱5内に収容された状態で、その周面621が第2壁部52の内周面に当接し、弁箱5と弁体6との間を液密に封止するシール機能を有している。このような通気路形成部62のシール機能によって、弁箱5と弁体6との間から液体が漏洩することを防止することができる。
駆動入力部63は、通気路形成部62から露出するように連通流路形成部61に連接され、弁体6の下方部分を構成する部位である。駆動入力部63は、弁体6が弁箱5内に収容された状態で、第3壁部53に対向する。駆動入力部63は、流路切換バルブ4がバルブ装着部23に装着された状態で流路切換駆動部234に連結され、弁体6の回転移動のための回転駆動力が入力される。図6に示すように、駆動入力部63は、流路切換駆動部234の第1係合部2341と係合する第2係合部631と、被検知部632とを有する。駆動入力部63は、第2係合部631が第1係合部2341と係合した状態で、流路切換駆動部234の回転駆動力が入力される。弁体6は、駆動入力部63に回転駆動力が入力されることにより、弁箱5内で回転移動する。被検知部632は、駆動入力部63の下面に設けられ、流路切換バルブ4がバルブ装着部23に装着された状態で、弁体位置検知部233と対向する。弁体位置検知部233によって被検知部632が検知されることにより、回転移動する弁体6の位置が検知される。
図7に示すように、流路切換バルブ4においては、弁体6が弁箱5内に収容された状態で、第1連通口612は常に流入口5111と連通した状態となっている。弁体6は、第2連通口613と第1流出口5211及び第2流出口5221との連通状態の切換えが可能となるように、第1連通口612が向く方向に沿って延びる、第1連通口612の中心を通る回転軸J回りに、所定の回転方向Dへ回転する。まず、弁体6が初期位置IPに配置された状態では、第2連通口613と第1流出口5211及び第2流出口5221の双方の流出口との連通が遮断される(図9参照)。そして、弁体6は、弁箱5内において、第1連通状態と第2連通状態との間で状態が変化するように、回転軸J回りの所定の回転方向Dへ回転する。
弁体6は、初期位置IPから所定の回転方向Dへ回転角度γ1(例えば90度)で回転することにより、第1連通状態となる(図10参照)。弁体6が第1連通状態の場合、第1連通口612が流入口5111と連通し、且つ第2連通口613が第1流出口5211と連通した状態となる。この場合、主流路部材31を流れる液体を、流入口5111及び第1連通口612を通じて連通流路611内に導き、当該連通流路611から第2連通口613及び第1流出口5211を通じて第1副流路部材32へ導くことができる。これにより、第1副流路部材32と接続され、吸引源SS2の吸引力によって内部が負圧とされる第1容器2A内に液体を収容させることができる。
弁体6は、第1連通状態から所定の回転方向Dへ第1流路連通回転角度α1(例えば90度)で回転することにより、第2連通状態となる(図11参照)。第1流路連通回転角度α1は、第1連通状態から第2連通状態へ状態が変化するように弁体6が回転する際の回転角度を示す。弁体6が第2連通状態の場合、第1連通口612が流入口5111と連通し、且つ第2連通口613が第2流出口5221と連通した状態となる。この場合、主流路部材31を流れる液体を、流入口5111及び第1連通口612を通じて連通流路611内に導き、当該連通流路611から第2連通口613及び第2流出口5221を通じて第2副流路部材33へ導くことができる。これにより、第2副流路部材33と接続され、吸引源SS2の吸引力によって内部が負圧とされる第2容器2B内に液体を収容させることができる。
なお、弁体6は、第2連通状態から所定の回転方向Dへ第2流路連通回転角度α2(例えば270度)で回転することにより、図10に示す第1連通状態に戻る。第2流路連通回転角度α2は、第2連通状態から第1連通状態へ状態が変化するように弁体6が回転する際の回転角度を示す。
上記のように、流路切換バルブ4は、弁箱5内での弁体6の第1連通状態及び第2連通状態の状態変化によって、主流路部材31に対する第1副流路部材32及び第2副流路部材33の連通状態を切換えることにより、主流路部材31を流れる液体の収容対象を第1容器2Aと第2容器2Bとの間で切換えることができる。
ここで、弁体6は、第1連通状態から第2連通状態への状態変化のための回転移動中に第1通気状態となり、第2連通状態から第1連通状態への状態変化のための回転移動中に第2通気状態となる。
弁体6が第1連通状態から第2連通状態への状態変化の途中に第1通気状態となった場合、通気路622が第1流出口5211と連通した状態となる(図12〜図14参照)。この際、弁体6が第1連通状態から所定の回転方向Dへ回転角度γ2(例えば60度)で回転したときに、通気路622が第1流出口5211の回転方向Dの中央位置を通過する(図13参照)。弁体6が第1通気状態となった場合、弁箱5の通気開口部531、弁体6の通気路622、及び弁箱5の第1流出口5211を介して第1副流路部材32が外部空間と連通し、これに伴って第1副流路部材32が接続される第1容器2Aも外部空間と連通する。これにより、弁体6が第1連通状態から第2連通状態へ変化するときであって、主流路部材31に対する副流路部材の連通の第1副流路部材32から第2副流路部材33への切換え途中において、吸引源SS2の吸引力によって内部が負圧とされる第1容器2Aに、外部空間の空気が流入される。このため、第1副流路部材32から第2副流路部材33への流路切換え途中において、第1副流路部材32に液体が残留していた場合、当該残留液体を外部空間の空気と共に第1容器2Aに流入させることができる。
一方、弁体6が第2連通状態から第1連通状態への状態変化の途中に第2通気状態となった場合、通気路622が第2流出口5221と連通した状態となる(図15〜図17参照)。この際、弁体6が第2連通状態から所定の回転方向Dへ回転角度γ3(例えば60度)で回転したときに、通気路622が第2流出口5221の回転方向Dの中央位置を通過する(図16参照)。弁体6が第2通気状態となった場合、弁箱5の通気開口部531、弁体6の通気路622、及び弁箱5の第2流出口5221を介して第2副流路部材33が外部空間と連通し、これに伴って第2副流路部材33が接続される第2容器2Bも外部空間と連通する。これにより、弁体6が第2連通状態から第1連通状態へ変化するときであって、主流路部材31に対する副流路部材の連通の第2副流路部材33から第1副流路部材32への切換え途中において、吸引源SS2の吸引力によって内部が負圧とされる第2容器2Bに、外部空間の空気が流入される。このため、第2副流路部材33から第1副流路部材32への流路切換え途中において、第2副流路部材33に液体が残留していた場合、当該残留液体を外部空間の空気と共に第2容器2Bに流入させることができる。
上記のように、主流路部材31に対する第1副流路部材32及び第2副流路部材33の連通の切換え途中において、外部空間の空気の流れを利用して、各副流路部材32,33内の残留液体を各容器2A,2Bに流入させることができる。これにより、各副流路部材32,33内に液体が残留することを抑制することができる。このため、流路切換え後に、使用後の容器を新しい容器に交換する容器交換作業が行われるときなどに、残留液体に起因した感染が生じることを防止することができる。
また、既述の通り、弁体6は、第1連通口612の中心を通る回転軸J回りの回転移動によって第1連通状態と第2連通状態との間で状態変化する。これにより、弁体6が直線移動する場合と比較して、弁体6が第1連通状態と第2連通状態との間で状態変化するときに必要な移動スペースの小スペース化を図ることが可能となる。このため、流路切換バルブ4の小型化が可能となる。
次に、弁体6における第2連通口613と通気路622との位置関係について、図8及び図9を参照して説明する。
通気路622は、第2連通口613の回転方向Dの上流側であって、回転方向Dと直交する方向(上下方向)に沿った第2連通口613の開口領域613Aの範囲内となる位置に設けられている。そして、第2連通口613の回転方向上流側の端縁と通気路622とが成す回転軸Jを中心とする角度を示す通気角度θは、第1連通状態と第2連通状態との間で状態が変化するように弁体6が回転する際の回転角度を示す第1流路連通回転角度α1及び第2流路連通回転角度α2よりも小さい。つまり、通気角度θは、下記式(1)及び下記式(2)を満たす。
通気角度θ<第1流路連通回転角度α1 ・・・(1)
通気角度θ<第2流路連通回転角度α2 ・・・(2)
これにより、弁体6は、回転軸J回りの第1流路連通回転角度α1の回転に応じて第1連通状態から第2連通状態への状態変化の途中に通気路622が第1流出口5211と連通する第1通気状態となり、第2流路連通回転角度α2の回転に応じて第2連通状態から第1連通状態への状態変化の途中に通気路622が第2流出口5221と連通する第2通気状態となる。
回転軸Jを中心とする第2連通口613の開口角度を、「開口角度β」と称する。弁体6が第1連通状態から開口角度β分回転したときに、第2連通口613と第1流出口5211との連通が遮断される。同様に、弁体6が第2連通状態から開口角度β分回転したときに、第2連通口613と第2流出口5221との連通が遮断される。ここで、弁体6においては、前記通気角度θは、第2連通口613の開口角度βよりも大きい値に設定されている。つまり、通気角度θは、下記式(3)を満たす。
通気角度θ>開口角度β ・・・(3)
これにより、弁体6の回転方向Dへの回転に応じて、第1連通状態から第2連通口613と第1流出口5211との連通が遮断されるまでの間に、通気路622と第1流出口5211とが連通状態となることが回避されると共に、第2連通状態から第2連通口613と第2流出口5221との連通が遮断されるまでの間に、通気路622と第2流出口5221とが連通状態となることが回避される。このため、第2連通口613と第1流出口5211との連通の遮断前に通気路622を介して外部空間と第1容器2Aとが連通状態となることが防止されると共に、第2連通口613と第2流出口5221との連通の遮断前に通気路622を介して外部空間と第2容器2Bとが連通状態となることが防止される。この結果、第2連通口613と第1流出口5211とが連通された状態において第1容器2Aの負圧レベルの低下が抑制され、第2連通口613と第2流出口5221とが連通された状態において第2容器2Bの負圧レベルの低下が抑制される。
更に、弁体6においては、前記通気角度θは、第2連通口613の開口角度βを加算した値が前記第1流路連通回転角度α1及び前記第2流路連通回転角度α2よりも小さい値に設定される。つまり、通気角度θは、下記式(4)及び下記式(5)を満たす。
通気角度θ+開口角度β<第1流路連通回転角度α1 ・・・(4)
通気角度θ+開口角度β<第2流路連通回転角度α2 ・・・(5)
これにより、弁体6においては、第2連通口613と第1流出口5211とが連通した第1連通状態のときに、通気路622が第2流出口5221と連通した第2通気状態となるのが回避されると共に、第2連通口613と第2流出口5221とが連通した第2連通状態のときに、通気路622が第1流出口5211と連通した第1通気状態となるのが回避される。このため、弁体6の回転が停止されて第1連通状態を維持している間に通気路622を介して外部空間と第2容器2Bとが連通状態となることが防止されると共に、弁体6の回転が停止されて第2連通状態を維持している間に通気路622を介して外部空間と第1容器2Aとが連通状態となることが防止される。この結果、弁体6が第1連通状態を維持している間に第2容器2Bの負圧が解除された場合や、弁体6が第2連通状態を維持している間に第1容器2Aの負圧が解除された場合に、各容器2A,2Bに収容された液体が外部空間の空気に曝されることを防止し、各容器2A,2B内の液体の空気曝露に起因した感染が生じることを防止することができる。
図1に示すように、液体吸引システム1は、制御装置9と、その制御装置9に接続されるタッチパネル941と、を更に備える。
タッチパネル941は、看護師等の医療従事者による各種の指令の入力操作を受け付ける操作部としての機能と、各種の情報を表示する表示部としての機能とを兼ね備えている。タッチパネル941は、操作部として機能するタッチ面を有するタッチセンサと、表示部として機能する表示面を有するディスプレイとを含み、前記タッチ面が前記表示面の上方に配置される。タッチセンサは例えば抵抗膜方式のタッチセンサによって構成され、ディスプレイは例えば液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイによって構成される。タッチパネル941に入力される各種の指令と、タッチパネル941に表示される各種の情報の詳細については、後述する。
制御装置9は、例えば制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)や一時的にデータを記憶するフラッシュメモリ等の記憶装置が内蔵されたマイクロコンピュータからなる。制御装置9は、前記制御プログラムが読み出されることにより、各種の演算や情報の生成及び記憶を実行すると共に、流路切換バルブ4、吸引バルブ72及びタッチパネル941を制御する。制御装置9の機能構成について、図18〜図21のブロック図を参照して説明する。
制御装置9には、収容量検知部8の検知結果を示す収容量検知信号AS1、装着検知部232の検知結果を示す装着検知信号AS2、及び弁体位置検知部233の検知結果を示す弁体位置検知信号AS3の各検知信号が入力される。更に、制御装置9には、タッチパネル941から看護師等の医療従事者による各種の指令が入力される。制御装置9は、機能構成として、収容量特定部91と、流路切換制御部92と、吸引切換制御部93と、表示制御部94と、を含む。
収容量特定部91は、収容量検知部8からの収容量検知信号AS1に基づいて、第1容器2Aにおける液体の収容量を特定すると共に、第2容器2Bにおける液体の収容量を特定する。また、収容量特定部91は、収容量検知部8の検知開始及び検知停止を制御する。
流路切換制御部92は、収容量検知部8の検知結果、すなわち収容量特定部91の特定結果に基づいて、流路切換駆動部234を制御する。流路切換制御部92は、流路切換駆動部234の制御によって、流路切換バルブ4における弁体6の、第1連通状態と第2連通状態との間での状態変化のための回転移動を制御する。
具体的に、流路切換制御部92は、装着検知部232からの装着検知信号AS2に基づいて、流路切換バルブ4がバルブ装着部23に装着されているか否かを判定する。流路切換バルブ4がバルブ装着部23に装着されている場合、流路切換制御部92は、弁体位置検知部233からの弁体位置検知信号AS3に基づいて、流路切換駆動部234に初期位置移動信号BS1を送信し、弁体6が初期位置IPで停止するように弁体6を回転させる初期位置移動制御を実行する。弁体6が初期位置IPに配置されると、流路切換制御部92は、タッチパネル941に入力される吸引開始指令に基づいて、流路切換駆動部234に第1連通切換信号BS2を送信し、弁体6が第1連通状態となるように弁体6を回転させる第1連通切換制御を実行する。また、流路切換制御部92は、収容量特定部91による特定結果に基づいて、第1容器2A及び第2容器2Bの液体収容量が満杯状態であるか否かを判定する。弁体6が第1連通状態とされた状態で第1容器2Aが満杯状態となった場合、流路切換制御部92は、流路切換駆動部234に第2連通切換信号BS3を送信し、弁体6が第2連通状態となるように弁体6を回転させる第2連通切換制御を実行する。一方、弁体6が第2連通状態とされた状態で第2容器2Bが満杯状態となった場合、流路切換制御部92は、流路切換駆動部234に第1連通切換信号BS2を送信し、弁体6が第1連通状態となるように弁体6を回転させる第1連通切換制御を実行する。
吸引切換制御部93は、吸引切換駆動部73を制御することによって、吸引バルブ72の動作を制御する。具体的に、吸引切換制御部93は、液体吸引システム1の電源が投入されると、吸引切換駆動部73に初期吸引制御信号CS1を送信し、吸引源SS2に対する第1容器2A及び第2容器2Bの双方の容器の接続を許容する初期状態となるように吸引バルブ72を動作させる初期吸引制御を実行する。また、吸引切換制御部93は、流路切換制御部92の制御動作に応じて吸引切換駆動部73を制御する。この際、流路切換制御部92の第1連通切換制御によって弁体6が第1連通状態とされたときに、吸引切換制御部93は、吸引切換駆動部73に第1吸引切換信号CS2を送信し、吸引バルブ72を前記第1吸引状態とする第1吸引切換制御を実行する。一方、流路切換制御部92の第2連通切換制御によって弁体6が第2連通状態とされたときに、吸引切換制御部93は、吸引切換駆動部73に第2吸引切換信号CS3を送信し、吸引バルブ72を前記第2吸引状態とする第2吸引切換制御を実行する。また、液体吸引システム1の動作が終了されるときには、吸引切換制御部93は、吸引切換駆動部73に吸引遮断制御信号CS4を送信し、吸引源SS2に対する第1容器2A及び第2容器2Bの双方の容器の接続を遮断する終了状態となるように吸引バルブ72を動作させる吸引遮断制御を実行する。
表示制御部94は、タッチパネル941の表示動作を制御する。表示制御部94は、流路切換制御部92によって流路切換バルブ4がバルブ装着部23に装着されていないと判定された場合に、その旨を示す未装着警告情報DS1をタッチパネル941に表示させる。また、表示制御部94は、流路切換制御部92によって第1容器2A又は第2容器2Bの液体収容量が満杯状態であると判定された場合に、交換可能情報DS2をタッチパネル941に表示させる。交換可能情報DS2は、第1容器2Aが満杯状態である場合には、第1容器2Aと第1副流路部材32との接続を解除して当該第1容器2Aの交換が可能であることを示す情報となる。この場合、表示制御部94は、流路切換バルブ4の弁体6が第1連通状態から第2連通状態へと状態変化された後であって、且つ吸引バルブ72が前記第2吸引状態とされた後に、交換可能情報DS2をタッチパネル941に表示させる。一方、第2容器2Bが満杯状態である場合には、交換可能情報DS2は、第2容器2Bと第2副流路部材33との接続を解除して当該第2容器2Bの交換が可能であることを示す情報となる。この場合、表示制御部94は、流路切換バルブ4の弁体6が第2連通状態から第1連通状態へと状態変化された後であって、且つ吸引バルブ72が前記第1吸引状態とされた後に、交換可能情報DS2をタッチパネル941に表示させる。
次に、液体吸引システム1における制御装置9の制御動作について、図22A及び図22Bのフローチャートを参照して説明する。
看護師等の医療従事者は、液体吸引システム1の電源を投入する前に、基台部21に設置された収容量検知部8の上に第1容器2A及び第2容器2Bを載置する作業、バルブ装着部23に流路切換バルブ4を装着する作業などの準備作業を行う。バルブ装着部23に流路切換バルブ4を装着する際には、看護師等の医療従事者は、流路切換バルブ4の位置決め片532を位置決め溝231に嵌め込んで回転止めに当たるまで回転させる。このようにして流路切換バルブ4がバルブ装着部23に対して位置決めされた状態で装着されると、位置決め片532によって装着検知部232に押圧力が付与される。準備作業の終了後に液体吸引システム1の電源が投入されると、制御装置9の制御動作が開始される。
液体吸引システム1の電源が投入されると、吸引切換制御部93は、吸引切換駆動部73に初期吸引制御信号CS1を送信して初期吸引制御を実行し(ステップs1)、装着検知部232がバルブ装着部23に対する流路切換バルブ4の装着を検知する(ステップs2)。吸引切換制御部93によって初期吸引制御が実行されると、吸引バルブ72は、吸引源SS2に対する第1容器2A及び第2容器2Bの双方の容器の接続を許容する初期状態となる。これにより、第1容器2A及び第2容器2Bの双方の容器が、吸引源SS2の吸引力によって負圧となる。また、装着検知部232による検知結果を示す装着検知信号AS2は、制御装置9に入力される。
装着検知信号AS2が制御装置9に入力されると、流路切換制御部92は、当該装着検知信号AS2に基づいて、流路切換バルブ4がバルブ装着部23に装着されているか否かを判定する(ステップs3)。流路切換バルブ4が装着されていない場合(ステップs3でNO)、表示制御部94は、未装着警告情報DS1をタッチパネル941に表示させる(ステップs31)。看護師等の医療従事者は、タッチパネル941に表示された未装着警告情報DS1を確認することによって、流路切換バルブ4がバルブ装着部23に装着されていないことを把握することができる。流路切換バルブ4がバルブ装着部23に装着されるまで、ステップs2及びステップs3の各処理が繰り返される。
流路切換バルブ4が装着されている場合(ステップs3でYES)、流路切換制御部92は、流路切換駆動部234を制御し、流路切換バルブ4の弁体6を初期回転させる(ステップs4)。弁体6が初期回転すると、当該弁体6の位置が弁体位置検知部233によって検知される(ステップs5)。弁体位置検知部233による検知結果を示す弁体位置検知信号AS3は、制御装置9に入力される。弁体位置検知信号AS3が制御装置9に入力されると、流路切換制御部92は、当該弁体位置検知信号AS3に基づいて、流路切換駆動部234に初期位置移動信号BS1を送信して初期位置移動制御を実行する(ステップs6)。これにより、弁体6は、初期位置IPとなったときに初期回転を停止する(図9参照)。
弁体6が初期位置IPに配置されると、流路切換制御部92は、タッチパネル941に吸引開始指令が入力されたか否かを判定する(ステップs7)。吸引開始指令は、看護師等の医療従事者によってタッチパネル941に入力される指令であって、液体吸引システム1を用いて液体の吸引を開始する指令を示す。タッチパネル941に吸引開始指令が入力された場合(ステップs7でYES)、流路切換制御部92は、流路切換駆動部234に第1連通切換信号BS2を送信して第1連通切換制御を実行する(ステップs8)。また、収容量特定部91は、第1容器2Aにおける液体の収容量の検知を示す第1収容量検知が開始されるように収容量検知部8を制御する(ステップs81)。収容量検知部8による検知結果を示す収容量検知信号AS1は、制御装置9に入力される。
流路切換制御部92によって第1連通切換制御が実行されると、弁体6は、初期位置IPから所定の回転方向Dへ回転角度γ1で回転することにより、第1連通状態となる(図10参照)。弁体6が第1連通状態の場合、第1連通口612が流入口5111と連通し、且つ第2連通口613が第1流出口5211と連通した状態となる。この場合、主流路部材31を流れる液体を、流入口5111及び第1連通口612を通じて連通流路611内に導き、当該連通流路611から第2連通口613及び第1流出口5211を通じて第1副流路部材32へ導くことができる。これにより、第1副流路部材32と接続され、吸引源SS2の吸引力によって内部が負圧とされた第1容器2A内に液体を収容させることができる。
弁体6が第1連通状態とされると、吸引切換制御部93は、吸引切換駆動部73に第1吸引切換信号CS2を送信して第1吸引切換制御を実行する(ステップs9)。吸引切換制御部93によって第1吸引切換制御が実行されると、吸引バルブ72は、吸引源SS2に対する第1容器2A及び第2容器2Bの接続状態を、初期状態から第1吸引状態へ切換える。つまり、吸引バルブ72は、吸引源SS2に対する第1容器2Aの接続を許容し且つ第2容器2Bの接続を遮断する第1吸引状態となる。これにより、流路切換バルブ4における弁体6が第1連通状態とされることに応じて主流路部材31と連通された第1副流路部材32が接続される第1容器2A内を、吸引源SS2の吸引力によって負圧とすることができる。このため、主流路部材31を流れる液体を、内部が負圧とされた第1容器2A内に収容させることができる。
流路切換バルブ4の弁体6が第1連通状態を維持し、吸引バルブ72が第1吸引状態を維持している間においては、第1容器2Aへの液体の流入が継続される。この状態で、収容量特定部91は、収容量検知部8からの収容量検知信号AS1に基づいて、第1容器2Aにおける液体の収容量を特定する。そして、流路切換制御部92は、収容量特定部91による特定結果に基づいて、第1容器2Aの液体収容量が満杯状態であるか否かを判定する(ステップs10)。第1容器2Aが満杯状態である場合(ステップs10でYES)、流路切換制御部92は、ステップs11に処理を進める。
一方、第1容器2Aが満杯状態ではない場合(ステップs10でNO)、流路切換制御部92は、タッチパネル941に吸引停止指令が入力されたか否かを判定する(ステップs101)。吸引停止指令は、看護師等の医療従事者によってタッチパネル941に入力される指令であって、液体吸引システム1を用いた液体の吸引を停止する指令を示す。タッチパネル941に吸引停止指令が入力された場合(ステップs101でYES)、流路切換制御部92は、流路切換駆動部234に初期位置移動信号BS1を送信して初期位置移動制御を実行する(ステップs102)。これにより、弁体6は、第1連通状態から所定の回転方向Dへ回転し、初期位置IPとなったときに当該回転を停止する。また、収容量特定部91は、第1容器2Aにおける液体の収容量の検知を示す第1収容量検知が停止されるように収容量検知部8を制御する(ステップs103)。そして、吸引切換制御部93は、吸引切換駆動部73に吸引遮断制御信号CS4を送信して吸引遮断制御を実行する(ステップs104)。これにより、吸引バルブ72は、吸引源SS2に対する第1容器2A及び第2容器2Bの双方の容器の接続を遮断する終了状態となり、液体吸引システム1の動作が終了される。
第1容器2Aが満杯状態である場合のステップs11において、流路切換制御部92は、流路切換駆動部234に第2連通切換信号BS3を送信して第2連通切換制御を実行する。この際、収容量特定部91は、第2容器2Bにおける液体の収容量の検知を示す第2収容量検知が開始されるように収容量検知部8を制御する(ステップs111)。収容量検知部8による検知結果を示す収容量検知信号AS1は、制御装置9に入力される。
流路切換制御部92によって第2連通切換制御が実行されると、弁体6は、第1連通状態から所定の回転方向Dへ第1流路連通回転角度α1で回転することにより、第2連通状態となる(図11参照)。弁体6が第2連通状態の場合、第1連通口612が流入口5111と連通し、且つ第2連通口613が第2流出口5221と連通した状態となる。この場合、主流路部材31を流れる液体を、流入口5111及び第1連通口612を通じて連通流路611内に導き、当該連通流路611から第2連通口613及び第2流出口5221を通じて第2副流路部材33へ導くことができる。これにより、第2副流路部材33と接続され、吸引源SS2の吸引力によって内部が負圧とされる第2容器2B内に液体を収容させることができる。
ここで、流路切換バルブ4においては、既述の通り、弁体6は、前記通気角度θが上記式(1)を満たして第1流路連通回転角度α1よりも小さい値に設定されている。このため、弁体6は、回転軸J回りの第1流路連通回転角度α1の回転に応じて第1連通状態から第2連通状態への状態変化の途中に通気路622が第1流出口5211と連通する第1通気状態となる(図12〜図14参照)。これにより、弁体6が第1連通状態から第2連通状態へ変化するときであって、主流路部材31に対する副流路部材の連通の第1副流路部材32から第2副流路部材33への切換え途中において、吸引源SS2の吸引力によって内部が負圧とされる第1容器2Aに、外部空間の空気が流入される。このため、第1副流路部材32から第2副流路部材33への流路切換え途中において、第1副流路部材32に液体が残留していた場合、当該残留液体を外部空間の空気と共に第1容器2Aに流入させることができる。この結果、第1副流路部材32内に液体が残留することを抑制することができる。
また、弁体6においては、既述の通り、前記通気角度θが上記式(3)を満たして第2連通口613の開口角度βよりも大きい値に設定されている。これにより、弁体6の回転方向Dへの回転に応じて、第1連通状態から第2連通口613と第1流出口5211との連通が遮断されるまでの間に、通気路622と第1流出口5211とが連通状態となることが回避される。このため、第2連通口613と第1流出口5211との連通の遮断前に通気路622を介して外部空間と第1容器2Aとが連通状態となることが防止される。この結果、第2連通口613と第1流出口5211とが連通された状態において第1容器2Aの負圧レベルの低下が抑制される。
更に、弁体6においては、既述の通り、前記通気角度θは、上記式(4)を満たして第2連通口613の開口角度βを加算した値が第1流路連通回転角度α1よりも小さい値に設定されている。これにより、弁体6においては、第2連通口613と第2流出口5221とが連通した第2連通状態のときに、通気路622が第1流出口5211と連通した第1通気状態となるのが回避される。このため、弁体6が第2連通状態を維持している間に通気路622を介して外部空間と第1容器2Aとが連通状態となることが防止される。この結果、弁体6が第2連通状態を維持している間に第1容器2Aの負圧が解除された場合に、第1容器2Aに収容された液体が外部空間の空気に曝されることを防止し、第1容器2A内の液体の空気曝露に起因した感染が生じることを防止することができる。
弁体6が第2連通状態とされると、吸引切換制御部93は、吸引切換駆動部73に第2吸引切換信号CS3を送信して第2吸引切換制御を実行する(ステップs12)。吸引切換制御部93によって第2吸引切換制御が実行されると、吸引バルブ72は、吸引源SS2に対する第1容器2A及び第2容器2Bの接続状態を、第1吸引状態から第2吸引状態へ切換える。つまり、吸引バルブ72は、吸引源SS2に対する第1容器2Aの接続を遮断し且つ第2容器2Bの接続を許容する第2吸引状態となる。これにより、流路切換バルブ4における弁体6が第2連通状態とされることに応じて主流路部材31と連通された第2副流路部材33が接続される第2容器2B内を、吸引源SS2の吸引力によって負圧とすることができる。このため、主流路部材31を流れる液体を、内部が負圧とされた第2容器2B内に収容させることができる。
流路切換バルブ4の弁体6が第1連通状態から第2連通状態へと状態変化され、且つ吸引バルブ72が第2吸引状態とされると、表示制御部94は、第1容器2Aと第1副流路部材32との接続を解除して当該第1容器2Aの交換が可能であることを示す交換可能情報DS2をタッチパネル941に表示させる(ステップs121)。また、収容量特定部91は、第1容器2Aにおける液体の収容量の検知を示す第1収容量検知が停止されるように収容量検知部8を制御する(ステップs122)。看護師等の医療従事者は、タッチパネル941に表示された交換可能情報DS2を確認することによって、使用後の第1容器2Aと第1副流路部材32との接続を解除して当該使用後の第1容器2Aを新しい第1容器に交換する容器交換作業が可能であることを把握することができる。この際、第1副流路部材32内での液体の残留が抑制されているので、容器交換作業が行われるときなどに、残留液体に起因した感染が生じることを防止することができる。
流路切換バルブ4の弁体6が第2連通状態を維持し、吸引バルブ72が第2吸引状態を維持している間においては、第2容器2Bへの液体の流入が継続される。この状態で、収容量特定部91は、収容量検知部8からの収容量検知信号AS1に基づいて、第2容器2Bにおける液体の収容量を特定する。そして、流路切換制御部92は、収容量特定部91による特定結果に基づいて、第2容器2Bの液体収容量が満杯状態であるか否かを判定する(ステップs13)。第2容器2Bが満杯状態である場合(ステップs13でYES)、流路切換制御部92は、ステップs8に処理を戻す。これにより、容器交換作業によって基台部21にセットされた新たな第1容器に対応して、ステップs8以降の各ステップの処理が繰り返される。
一方、第2容器2Bが満杯状態ではない場合(ステップs13でNO)、流路切換制御部92は、タッチパネル941に吸引停止指令が入力されたか否かを判定する(ステップs131)。タッチパネル941に吸引停止指令が入力された場合(ステップs131でYES)、流路切換制御部92は、流路切換駆動部234に初期位置移動信号BS1を送信して初期位置移動制御を実行する(ステップs132)。これにより、弁体6は、第2連通状態から所定の回転方向Dへ回転し、初期位置IPとなったときに当該回転を停止する。また、収容量特定部91は、第2容器2Bにおける液体の収容量の検知を示す第2収容量検知が停止されるように収容量検知部8を制御する(ステップs133)。そして、吸引切換制御部93は、吸引切換駆動部73に吸引遮断制御信号CS4を送信して吸引遮断制御を実行する(ステップs134)。これにより、吸引バルブ72は、吸引源SS2に対する第1容器2A及び第2容器2Bの双方の容器の接続を遮断する終了状態となり、液体吸引システム1の動作が終了される。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば次のような変形実施形態を取り得る。
(1)上記実施形態では、弁体6が回転移動によって第1連通状態と第2連通状態との間で状態変化する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。弁体6の移動態様は、回転移動に限定されるものではなく、直線移動や屈曲移動などの他の移動態様であってもよい。
(2)上記実施形態では、流路切換バルブ4において、弁体6は、回転軸J回りの所定の回転方向Dへの回転によって、第1連通状態と第2連通状態との間で状態が変化する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、弁体6は、回転軸J回りに第1回転方向とそれとは逆の第2回転方向とに回転することが可能に構成されていてもよい。この場合、弁体6は、第1回転方向への回転によって第1連通状態から第2連通状態へ状態が変化し、第2回転方向への回転によって第2連通状態から第1連通状態へ状態が変化する。この際、通気路形成部62の周面621に、互いに所定の間隔を隔てて周方向に離間した2つの通気路622を設けるようにすればよい。
(3)上記実施形態では、弁体6の第1連通状態から第2連通状態への状態変化のための移動中に通気路622が第1通気状態となり、弁体6の第2連通状態から第1連通状態への状態変化のための移動中に通気路622が第2通気状態となる構成について説明した。この場合、弁体6の第1連通状態から第2連通状態への状態変化後であって、弁体6が第2連通状態となった後においても、通気路622が第1通気状態となっていてもよい。同様に、弁体6の第2連通状態から第1連通状態への状態変化後であって、弁体6が第1連通状態となった後においても、通気路622が第2通気状態となっていてもよい。
(4)上記実施形態では、第1連通状態と第2連通状態との間での状態変化のための弁体6の移動を、流路切換制御部92の制御によって自動で行う構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。弁体6は、看護師等の医療従事者によって手動で移動されてもよい。この場合、例えば、液体吸引システム1は、第1連通状態と第2連通状態との間での弁体6の切換えについて、流路切換制御部92の制御によって自動で行う自動切換モードと、看護師等の医療従事者によって手動で行う手動切換モードとにモードの設定が可能である。自動切換モードに設定された場合、流路切換制御部92の制御に基づいて、第1連通状態と第2連通状態との間で状態が変化するように弁体6が移動される。手動切換モードに設定された場合、看護師等の医療従事者は、第1連通状態と第2連通状態との間で状態が変化するように、弁体6を手動で移動させることができる。
(5)上記実施形態では、弁箱5内において弁体6が移動することにより、第1連通状態と第2連通状態との間で状態が変化する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、弁箱5が弁体6に対して相対移動することにより、弁体6が第1連通状態と第2連通状態との間で状態変化するようにしてもよい。
1 液体吸引システム
2A 第1容器
2B 第2容器
3 液体流通経路
31 主流路部材
32 第1副流路部材
33 第2副流路部材
4 流路切換バルブ
5 弁箱
51 第1壁部
511 主流路接続部
5111 流入口
52 第2壁部
521 第1副流路接続部
5211 第1流出口
522 第2副流路接続部
5221 第2流出口
53 第3壁部
531 通気開口部
6 弁体
61 連通流路形成部
611 連通流路
612 第1連通口
613 第2連通口
613A 開口領域
62 通気路形成部
621 周面
622 通気路
623 開口部
7 吸引経路
71 吸引経路部材
72 吸引バルブ
8 収容量検知部
9 制御装置
91 収容量特定部
92 流路切換制御部
93 吸引切換制御部
94 表示制御部
941 タッチパネル(表示部)
α1 第1流路連通回転角度
α2 第2流路連通回転角度
β 開口角度
θ 通気角度

Claims (9)

  1. 液体が流れる主流路部材と、内部が負圧とされる第1容器及び第2容器の各々に接続される第1副流路部材及び第2副流路部材との連通状態を切換え可能な流路切換バルブであって、
    弁収容室と、前記主流路部材が接続され前記弁収容室への液体の流入を許容する流入口を有する主流路接続部と、前記第1副流路部材が接続され前記弁収容室からの液体の流出を許容する第1流出口を有する第1副流路接続部と、前記第2副流路部材が接続され前記弁収容室からの液体の流出を許容する第2流出口を有する第2副流路接続部と、を含む弁箱と、
    前記弁収容室に収容され、第1連通口と第2連通口とを有する連通流路が形成された連通流路形成部を含む弁体と、
    外部空間と前記第1流出口及び前記第2流出口との連通状態を切換え可能な大気開放部と、を備え、
    前記弁体は、前記弁収容室内において、前記第1連通口が前記流入口と連通し且つ前記第2連通口が前記第1流出口と連通する第1連通状態と、前記第1連通口が前記流入口と連通し且つ前記第2連通口が前記第2流出口と連通する第2連通状態との間で状態が変化するように、移動が可能に構成され、
    前記大気開放部は、前記弁体の前記第1連通状態から前記第2連通状態への状態変化のための移動中に外部空間と前記第1流出口とが連通する第1通気状態となると共に、前記弁体の前記第2連通状態から前記第1連通状態への状態変化のための移動中に外部空間と前記第2流出口とが連通する第2通気状態となるように構成されている、流路切換バルブ。
  2. 前記弁体は、外部空間と連通する前記大気開放部を構成する通気路が形成された通気路形成部を含み、
    前記連通流路形成部において、前記連通流路は、前記第1連通口と前記第2連通口とが互いに直交する方向を向く屈曲形状に形成され、
    前記通気路形成部は、円環状に形成されて、その周面に前記第2連通口の露出を許容する開口部と前記通気路とを有し、前記第1連通口の露出を許容するように前記連通流路形成部を取り囲んで配置され、
    前記弁体は、
    前記第1連通口が向く方向に沿った回転軸回りの回転によって、前記第1連通状態と前記第2連通状態との間で状態が変化するように移動し、
    前記第1連通状態から前記第2連通状態への状態変化のための回転中に前記通気路が前記第1流出口と連通して前記第1通気状態となると共に、前記第2連通状態から前記第1連通状態への状態変化のための回転中に前記通気路が前記第2流出口と連通して前記第2通気状態となる、請求項1に記載の流路切換バルブ。
  3. 前記通気路は、前記第2連通口の開口領域の範囲内となる位置に設けられ、
    前記第2連通口と前記通気路とが成す前記回転軸を中心とする角度を示す通気角度は、前記第1連通状態と前記第2連通状態との間で状態が変化するように前記弁体が回転する際の回転角度を示す流路連通回転角度よりも小さい、請求項2に記載の流路切換バルブ。
  4. 前記通気角度は、前記回転軸を中心とする前記第2連通口の開口角度よりも大きくなるように設定されている、請求項3に記載の流路切換バルブ。
  5. 前記通気角度は、前記第2連通口の前記開口角度を加算した値が、前記流路連通回転角度よりも小さくなるように設定されている、請求項4に記載の流路切換バルブ。
  6. 前記通気路形成部は、前記弁箱と前記弁体との間を液密に封止するシール機能を有している、請求項2〜5のいずれか1項に記載の流路切換バルブ。
  7. 所定の吸引源の吸引力によって内部が負圧とされることにより吸引された液体を収容可能な第1容器及び第2容器と、
    前記液体の前記第1容器及び前記第2容器への流通経路の上流部分を構成する主流路部材と、
    前記主流路部材から分岐して前記第1容器に接続され、前記主流路部材を流れる前記液体を前記第1容器へ導く第1副流路部材と、
    前記主流路部材から分岐して前記第2容器に接続され、前記主流路部材を流れる前記液体を前記第2容器へ導く第2副流路部材と、
    前記主流路部材と、前記第1副流路部材及び前記第2副流路部材との分岐点に介装される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の流路切換バルブと、
    前記第1容器及び前記第2容器における前記液体の収容量を検知する収容量検知部と、
    前記収容量検知部の検知結果に基づいて、前記流路切換バルブにおける前記弁体の、前記第1連通状態と前記第2連通状態との間での状態変化のための移動を制御する流路切換制御部と、を備える、液体吸引システム。
  8. 前記吸引源と前記第1容器及び前記第2容器との間を接続する吸引経路を構成する吸引経路部材と、
    前記吸引経路上に配置され、前記吸引源に対する前記第1容器及び前記第2容器の接続状態を、前記第1容器の接続を許容し且つ前記第2容器の接続を遮断する第1吸引状態と、前記第1容器の接続を遮断し且つ前記第2容器の接続を許容する第2吸引状態とに切換えることが可能な吸引バルブと、
    前記吸引バルブを制御する吸引切換制御部と、を更に備え、
    前記吸引切換制御部は、
    前記流路切換バルブの前記弁体が前記第1連通状態とされたときに、前記吸引バルブを前記第1吸引状態とする第1吸引切換制御を行い、
    前記流路切換バルブの前記弁体が前記第2連通状態とされたときに、前記吸引バルブを前記第2吸引状態とする第2吸引切換制御を行う、請求項7に記載の液体吸引システム。
  9. 情報の表示が可能な表示部と、
    前記表示部を制御する表示制御部と、を更に備え、
    前記表示制御部は、前記流路切換バルブの前記弁体が前記第1連通状態から前記第2連通状態へと状態変化された後であって、且つ前記吸引バルブが前記第2吸引状態とされた後に、前記第1容器と前記第1副流路部材との接続を解除して当該第1容器の交換が可能であることを示す交換可能情報を、表示部に表示させる、請求項8に記載の液体吸引システム。
JP2020051601A 2020-03-23 2020-03-23 流路切換バルブ及びそれを備えた液体吸引システム Ceased JP2021148278A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020051601A JP2021148278A (ja) 2020-03-23 2020-03-23 流路切換バルブ及びそれを備えた液体吸引システム
PCT/JP2021/009947 WO2021193126A1 (ja) 2020-03-23 2021-03-12 流路切換バルブ及びそれを備えた液体吸引システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020051601A JP2021148278A (ja) 2020-03-23 2020-03-23 流路切換バルブ及びそれを備えた液体吸引システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021148278A true JP2021148278A (ja) 2021-09-27

Family

ID=77848182

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020051601A Ceased JP2021148278A (ja) 2020-03-23 2020-03-23 流路切換バルブ及びそれを備えた液体吸引システム

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2021148278A (ja)
WO (1) WO2021193126A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022136178A (ja) * 2021-03-03 2022-09-15 株式会社三洋物産 遊技機
JP2022141901A (ja) * 2021-02-22 2022-09-29 株式会社三洋物産 遊技機

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5682365U (ja) * 1979-11-29 1981-07-03
JPS62109717U (ja) * 1985-12-27 1987-07-13
JP3475016B2 (ja) * 1996-07-18 2003-12-08 株式会社モリタ製作所 医療用診療装置
US7097632B2 (en) * 2002-10-28 2006-08-29 Sherwood Services Ag Automatic valve
JP2013036483A (ja) * 2011-08-04 2013-02-21 Fuji Koki Corp 多方弁

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022141901A (ja) * 2021-02-22 2022-09-29 株式会社三洋物産 遊技機
JP2022136178A (ja) * 2021-03-03 2022-09-15 株式会社三洋物産 遊技機

Also Published As

Publication number Publication date
WO2021193126A1 (ja) 2021-09-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2021193126A1 (ja) 流路切換バルブ及びそれを備えた液体吸引システム
US11478577B2 (en) Pump cassette and methods for use in medical treatment system using a plurality of fluid lines
US4681571A (en) Suction canister with disposable liner and check valve
US20220249755A1 (en) Fluid line autoconnect apparatus and methods for medical treatment system
WO2018136232A1 (en) Negative-pressure systems for the management of pleural effusion
JP2022502137A (ja) 外科用灌注カセット
JP6529771B2 (ja) 医療用吸引器
WO2021054301A1 (ja) 廃液吸引システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230217

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231107

A045 Written measure of dismissal of application [lapsed due to lack of payment]

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045

Effective date: 20240326