JP2021147426A - Protein molding and method for producing the same - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、タンパク質成形体及びその製造方法に関する。 The present invention relates to a protein molded product and a method for producing the same.
近年、環境保全意識の高まりから、石油由来の材料の代替物質の検討が進められており、強度等の点でタンパク質がその候補として挙げられている。タンパク質は、加熱加圧成形により成形体として利用され、また紡糸操作によりタンパク質繊維として利用される。例えば、特許文献1には、動物繊維の集合体を圧縮成形して得られた、応力−ひずみ特性等の機械的特性が高い動物繊維成形物が開示されている。最近では、タンパク質の合成技術の発展に伴い、工業的に生産可能な人工タンパク質の材料化が検討されている。中でも、クモ糸タンパク質(クモ糸フィブロイン)は、強度や伸度に優れるという特長を有し、その特長を活かした人工タンパク質に関する研究が検討されている。
In recent years, due to the growing awareness of environmental conservation, studies on alternative substances for petroleum-derived materials have been promoted, and proteins have been listed as candidates in terms of strength and the like. The protein is used as a molded product by heat and pressure molding, and is used as a protein fiber by a spinning operation. For example,
タンパク質は、架橋等の化学修飾を施すことにより、その物性を変化させることができる。しかし、タンパク質の架橋工程とタンパク質の成形工程を同時に行うことは困難であり、通常、これらの工程は別個に行われ、製造負担の増加につながっている。例えば、架橋タンパク質の加熱加圧成形体を製造する場合、タンパク質とイソシアネート等の架橋剤を混合して加熱することにより原料タンパク質に架橋構造を導入し、その後、得られた架橋タンパク質を加熱加圧成形する。これは、イソシアネートが高い反応性を有するため、成形に必要な温度に達する前に架橋が進行し、成形体の品質低下を招く可能性があるからである。また、架橋タンパク質の繊維を製造する場合、タンパク質溶液(ドープ液)にイソシアネート等の架橋剤を添加して加熱すると(紡糸前架橋)、その後の延伸工程において延伸倍率が低下して所望の物性を有する繊維が得られなくなる可能性があり、一方、紡糸後のタンパク質繊維をグルタルアルデヒド等の架橋剤溶液に浸漬して加熱すると(紡糸後架橋)、架橋の再現性が低下する可能性がある。 The physical characteristics of a protein can be changed by subjecting it to chemical modification such as cross-linking. However, it is difficult to carry out the protein cross-linking step and the protein molding step at the same time, and these steps are usually carried out separately, which leads to an increase in the manufacturing burden. For example, in the case of producing a heat-pressurized molded product of a crosslinked protein, a crosslinked structure is introduced into the raw material protein by mixing the protein with a crosslinking agent such as isocyanate and heating, and then the obtained crosslinked protein is heated and pressurized. Mold. This is because isocyanate has high reactivity, so that cross-linking may proceed before the temperature required for molding is reached, which may lead to deterioration of the quality of the molded product. Further, in the case of producing cross-linked protein fibers, when a cross-linking agent such as isocyanate is added to a protein solution (dope solution) and heated (pre-spinning cross-linking), the draw ratio decreases in the subsequent drawing step to obtain desired physical properties. On the other hand, if the protein fiber after spinning is immersed in a cross-linking agent solution such as glutaraldehyde and heated (cross-linking after spinning), the reproducibility of cross-linking may decrease.
上記事情に鑑み、本発明の目的は、生産性に優れたタンパク質成形体とその有利な製造方法とを提供することにある。また、本発明の目的は、生産性に優れた人造皮革を提供することにもある。 In view of the above circumstances, an object of the present invention is to provide a protein molded product having excellent productivity and an advantageous production method thereof. Another object of the present invention is to provide artificial leather having excellent productivity.
本発明者らは、タンパク質とα,β−不飽和カルボニル化合物を含有する組成物を用いると、低温では架橋が進行せず、成形時の加熱加圧条件、紡糸やフィルムキャスティング後の乾燥時の加熱温度でタンパク質の架橋が良好に進行することを見出した。 When a composition containing a protein and an α, β-unsaturated carbonyl compound is used, the present inventors do not allow cross-linking to proceed at low temperatures, and the conditions under heating and pressurization during molding, and during drying after spinning or film casting. It was found that protein cross-linking proceeds well at heating temperature.
本発明は、以下の[1]〜[47]を提供する。
[1]
架橋タンパク質を含む組成物の成形体であって、
前記架橋タンパク質が、式(1)で表されるリンカーによって架橋されたタンパク質である、成形体。
[式中、Lは2価の有機基を示す。]
[2]
架橋タンパク質を含む組成物の成形体であって、
前記架橋タンパク質が、式(2)又は(3)で表されるリンカーによって架橋されたタンパク質である、成形体。
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[3]
前記タンパク質が人工タンパク質である、[1]又は[2]に記載の成形体。
[4]
前記人工タンパク質が人工構造タンパク質である、[3]に記載の成形体。
[5]
前記人工構造タンパク質が人工フィブロインである、[4]に記載の成形体。
[6]
前記人工フィブロインが人工クモ糸フィブロインである、[5]に記載の成形体。
[7]
フィルム又は繊維の形態である、[1]〜[6]の何れかに記載の成形体。
[8]
見かけ上均一相である、[1]〜[7]の何れかに記載の成形体。
[9]
架橋タンパク質を含む組成物の成形体の製造方法であって、
タンパク質及び式(1a)で表される化合物を含む組成物を加熱する工程を含む、成形体の製造方法。
[式中、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Lは2価の有機基を示す。]
[10]
前記成形体が繊維の形態であり、
前記加熱が、乾式紡糸、湿式紡糸及び乾湿式紡糸のうちの何れか一種により得られた未乾燥繊維を乾燥するための加熱である、[8]に記載の成形体の製造方法。
[11]
前記成形体がフィルムの形態であり、
前記加熱が、キャスト成形により得られた未乾燥フィルムを乾燥するため、又はアニーリング処理のための加熱である、[9]に記載の成形体の製造方法。
[12]
前記組成物を加熱と同時に加圧する、[9]に記載の成形体の製造方法。
[13]
前記成形体が見かけ上均一相である、[9]〜[12]のいずれかに記載の成形体の製造方法。
[14]
架橋タンパク質を含む組成物の成形体の製造方法であって、
タンパク質と、式(2a)、(2b)及び(3a)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも一種と、を含む組成物を加熱する工程を含む、成形体の製造方法。
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[15]
前記成形体が繊維の形態であり、
前記加熱が、乾式紡糸、湿式紡糸及び乾湿式紡糸のうちの何れか一種により得られた未乾燥繊維を乾燥するための加熱である、[14]に記載の成形体の製造方法。
[16]
前記成形体がフィルムの形態であり、
前記加熱が、キャスト成形により得られた未乾燥フィルムを乾燥するため、又はアニーリング処理のための加熱である、[14]に記載の成形体の製造方法。
[17]
前記組成物を加熱と同時に加圧する、[14]に記載の成形体の製造方法。
[18]
前記成形体が見かけ上均一相である、[14]〜[17]のいずれかに記載の成形体の製造方法。
[19]
前記タンパク質が人工タンパク質である、[9]〜[18]の何れかに記載の成形体の製造方法。
[20]
前記人工タンパク質が人工構造タンパク質である、[19]に記載の成形体の製造方法。
[21]
前記人工構造タンパク質が人工フィブロインである、[20]に記載の成形体の製造方法。
[22]
前記人工フィブロインが人工クモ糸フィブロインである、[21]に記載の成形体の造方法。
[23]
基材層と、該基材層上に接合された表皮層とを備え、
該表皮層が、タンパク質が式(1)で表されるリンカーによって架橋された架橋タンパク質を含む成形体を含む、人造皮革。
[式中、Lは2価の有機基を示す。]
[24]
基材層と、該基材層上に接合された表皮層とを備え、
該表皮層が、タンパク質が式(2)又は(3)で表されるリンカーによって架橋された架橋タンパク質を含む成形体を含む、人造皮革。
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[25]
基材層が、編布、織布、及び不織布のうちの何れかを含む基布である、[23]又は[24]に記載の人造皮革。
[26]
基材層と、該基材層上に接合された表皮層とを備え、
前記基材層が、編布又は織布を含む基布であり、
該基布が、タンパク質が式(1)で表されるリンカーによって架橋された、繊維状の架橋タンパク質を含む成形体を含む、人造皮革。
[式中、Lは2価の有機基を示す。]
[27]
基材層と、該基材層上に接合された表皮層とを備え、
前記基材層が、編布又は織布を含む基布であり、
該基布が、タンパク質が式(2)又は(3)で表されるリンカーによって架橋された、繊維状の架橋タンパク質を含む成形体を含む、人造皮革。
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[28]
ポリマー組成物が含浸された不織布を含む基材層を備え、
前記不織布が、タンパク質が式(1)で表されるリンカーによって架橋された、繊維状の架橋タンパク質を含む成形体を含む、人造皮革。
[式中、Lは2価の有機基を示す。]
[29]
ポリマー組成物が含浸された不織布を含む基材層を備え、
前記不織布が、タンパク質が式(2)又は(3)で表されるリンカーによって架橋された、繊維状の架橋タンパク質を含む成形体を含む、人造皮革。
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[30]
ポリマー組成物が含浸された不織布を含む基材層を備え、
前記ポリマー組成物が、タンパク質が式(1)で表されるリンカーによって架橋された架橋タンパク質を含む成形体を含有する、人造皮革。
[式中、Lは2価の有機基を示す。]
[31]
ポリマー組成物が含浸された不織布を含む基材層を備え、
前記ポリマー組成物が、タンパク質が式(2)又は(3)で表されるリンカーによって架橋された架橋タンパク質を含む成形体を含有する、人造皮革。
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[32]
前記タンパク質が人工タンパク質である、[23]〜[31]の何れかに記載の人造皮革。
[33]
前記人工タンパク質が人工構造タンパク質である、[32]に記載の人造皮革。
[34]
前記人工構造タンパク質が人工フィブロインである、[33]に記載の人造皮革。
[35]
前記人工フィブロインが人工クモ糸フィブロインである、[34]に記載の人造皮革。
[36]
基材層と、該基材層上に接合された表皮層とを備える人造皮革の製造方法であって、
タンパク質と、式(1a)で表される化合物と、を含む組成物を展延して表皮層前駆体を形成する工程と、
前記表皮層前駆体を加熱する工程と、を含み、
前記表皮層は、前記タンパク質が式(1)で表されるリンカーによって架橋された架橋タンパク質を含有する、人造皮革の製造方法。
[式中、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Lは2価の有機基を示す。]
[37]
基材層と、該基材層上に接合された表皮層とを備える人造皮革の製造方法であって、
タンパク質と、式(2a)、(2b)及び(3a)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも一種と、を含む組成物を展延して表皮層前駆体を形成する工程と、
前記表皮層前駆体を加熱する工程と、を含み、
前記表皮層は、前記タンパク質が式(2)で表されるリンカーによって架橋された架橋タンパク質を含有する、人造皮革の製造方法。
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[38]
基材層と、該基材層上に接合された表皮層とを備える人造皮革の製造方法であって、
架橋タンパク質を含むタンパク質繊維を編成又は織成して前記基材層を得る工程を含み、
前記架橋タンパク質は、タンパク質が式(1)で表されるリンカーによって架橋されたものである、人造皮革の製造方法。
[式中、Lは2価の有機基を示す。]
[39]
基材層と、該基材層上に接合された表皮層とを備えた人造皮革の製造方法であって、
架橋タンパク質を含むタンパク質繊維を編成又は織成して前記基材層を得る工程を含み、
前記架橋タンパク質は、タンパク質が式(2)又は(3)で表されるリンカーによって架橋されたものである、人造皮革の製造方法。
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[40]
基材層を備える人造皮革の製造方法であって、
架橋タンパク質を含むポリマー組成物を不織布に含浸させて基剤層を得る工程を含み、
前記架橋タンパク質は、タンパク質が式(1)で表されるリンカーによって架橋されたものである、人造皮革の製造方法。
[式中、Lは2価の有機基を示す。]
[41]
基材層を備える人造皮革の製造方法であって、
架橋タンパク質を含むタンパク質繊維を不織布に含浸させて基剤層を得る工程を含み、
前記架橋タンパク質は、タンパク質が式(2)又は(3)で表されるリンカーによって架橋されたものである、人造皮革の製造方法。
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[42]
基材層を備える人造皮革の製造方法であって、
タンパク質と、式(1a)で表される化合物と、を含む組成物を不織布に含浸させた状態で加熱して基剤層を得る工程を含み、
前記基剤層が、タンパク質が式(1)で表されるリンカーによって架橋された架橋タンパク質を含む成形体が含浸された不織布を含む、人造皮革の製造方法。
[式中、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Lは2価の有機基を示す。]
[43]
基材層を備える人造皮革の製造方法であって、
タンパク質と、式(2a)、(2b)及び(3a)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも一種と、を含む組成物を不織布に含浸させた状態で加熱して基剤層を得る工程を含み、
前記基剤層が、タンパク質が式(2)で表されるリンカーによって架橋された架橋タンパク質を含む成形体が含浸された不織布を含む、人造皮革の製造方法。
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[44]
前記タンパク質が人工タンパク質である、[36]〜[43]の何れかに記載の人造皮革の製造方法。
[45]
前記人工タンパク質が人工構造タンパク質である、[44]に記載の人造皮革の製造方法。
[46]
前記人工構造タンパク質が人工フィブロインである、[45]に記載の人造皮革の製造方法。
[47]
前記人工フィブロインが人工クモ糸フィブロインである、[46]に記載の人造皮革の製造方法。
The present invention provides the following [1] to [47].
[1]
A molded product of a composition containing a crosslinked protein.
A molded product in which the crosslinked protein is a protein crosslinked by a linker represented by the formula (1).
[In the formula, L represents a divalent organic group. ]
[2]
A molded product of a composition containing a crosslinked protein.
A molded product in which the crosslinked protein is a protein crosslinked by a linker represented by the formula (2) or (3).
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[3]
The molded article according to [1] or [2], wherein the protein is an artificial protein.
[4]
The molded product according to [3], wherein the artificial protein is an artificial structural protein.
[5]
The molded article according to [4], wherein the artificial structural protein is artificial fibroin.
[6]
The molded product according to [5], wherein the artificial fibroin is an artificial spider silk fibroin.
[7]
The molded product according to any one of [1] to [6], which is in the form of a film or a fiber.
[8]
The molded product according to any one of [1] to [7], which is apparently a uniform phase.
[9]
A method for producing a molded product of a composition containing a crosslinked protein.
A method for producing a molded product, which comprises a step of heating a composition containing a protein and a compound represented by the formula (1a).
[In the formula, L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, L represents a divalent organic group. ]
[10]
The molded product is in the form of fibers.
The method for producing a molded product according to [8], wherein the heating is heating for drying undried fibers obtained by any one of dry spinning, wet spinning and dry wet spinning.
[11]
The molded product is in the form of a film.
The method for producing a molded product according to [9], wherein the heating is heating for drying an undried film obtained by cast molding or for an annealing treatment.
[12]
The method for producing a molded product according to [9], wherein the composition is pressurized at the same time as heating.
[13]
The method for producing a molded product according to any one of [9] to [12], wherein the molded product has an apparently uniform phase.
[14]
A method for producing a molded product of a composition containing a crosslinked protein.
A method for producing a molded product, which comprises a step of heating a composition containing a protein and at least one selected from the group consisting of compounds represented by the formulas (2a), (2b) and (3a).
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[15]
The molded product is in the form of fibers.
The method for producing a molded product according to [14], wherein the heating is heating for drying undried fibers obtained by any one of dry spinning, wet spinning and dry wet spinning.
[16]
The molded product is in the form of a film.
The method for producing a molded product according to [14], wherein the heating is heating for drying an undried film obtained by cast molding or for an annealing treatment.
[17]
The method for producing a molded product according to [14], wherein the composition is pressurized at the same time as heating.
[18]
The method for producing a molded product according to any one of [14] to [17], wherein the molded product has an apparently uniform phase.
[19]
The method for producing a molded product according to any one of [9] to [18], wherein the protein is an artificial protein.
[20]
The method for producing a molded product according to [19], wherein the artificial protein is an artificial structural protein.
[21]
The method for producing a molded product according to [20], wherein the artificial structural protein is artificial fibroin.
[22]
The method for producing a molded product according to [21], wherein the artificial fibroin is artificial spider silk fibroin.
[23]
A base material layer and an epidermis layer bonded onto the base material layer are provided.
An artificial leather in which the epidermis layer contains a molded product containing a crosslinked protein in which the protein is crosslinked by a linker represented by the formula (1).
[In the formula, L represents a divalent organic group. ]
[24]
A base material layer and an epidermis layer bonded onto the base material layer are provided.
An artificial leather in which the epidermis layer contains a molded product containing a crosslinked protein in which the protein is crosslinked by a linker represented by the formula (2) or (3).
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[25]
The artificial leather according to [23] or [24], wherein the base material is a base fabric containing any of a knitted fabric, a woven fabric, and a non-woven fabric.
[26]
A base material layer and an epidermis layer bonded onto the base material layer are provided.
The base material layer is a base fabric containing a knitted fabric or a woven fabric.
An artificial leather in which the base fabric contains a molded product containing a fibrous crosslinked protein in which the protein is crosslinked by a linker represented by the formula (1).
[In the formula, L represents a divalent organic group. ]
[27]
A base material layer and an epidermis layer bonded onto the base material layer are provided.
The base material layer is a base fabric containing a knitted fabric or a woven fabric.
An artificial leather in which the base fabric contains a molded product containing a fibrous crosslinked protein in which the protein is crosslinked by a linker represented by the formula (2) or (3).
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[28]
It comprises a substrate layer containing a non-woven fabric impregnated with a polymer composition.
An artificial leather in which the non-woven fabric contains a molded product containing a fibrous crosslinked protein in which the protein is crosslinked by a linker represented by the formula (1).
[In the formula, L represents a divalent organic group. ]
[29]
It comprises a substrate layer containing a non-woven fabric impregnated with a polymer composition.
An artificial leather in which the non-woven fabric contains a molded product containing a fibrous crosslinked protein in which the protein is crosslinked by a linker represented by the formula (2) or (3).
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[30]
It comprises a substrate layer containing a non-woven fabric impregnated with a polymer composition.
An artificial leather in which the polymer composition contains a molded product containing a crosslinked protein in which the protein is crosslinked by a linker represented by the formula (1).
[In the formula, L represents a divalent organic group. ]
[31]
It comprises a substrate layer containing a non-woven fabric impregnated with a polymer composition.
An artificial leather in which the polymer composition contains a molded product containing a crosslinked protein in which the protein is crosslinked by a linker represented by the formula (2) or (3).
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[32]
The artificial leather according to any one of [23] to [31], wherein the protein is an artificial protein.
[33]
The artificial leather according to [32], wherein the artificial protein is an artificial structural protein.
[34]
The artificial leather according to [33], wherein the artificial structural protein is artificial fibroin.
[35]
The artificial leather according to [34], wherein the artificial fibroin is an artificial spider silk fibroin.
[36]
A method for producing artificial leather including a base material layer and a skin layer bonded on the base material layer.
A step of spreading a composition containing a protein and a compound represented by the formula (1a) to form an epidermal precursor.
Including the step of heating the epidermis layer precursor.
A method for producing artificial leather, wherein the epidermis layer contains a crosslinked protein in which the protein is crosslinked by a linker represented by the formula (1).
[In the formula, L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, L represents a divalent organic group. ]
[37]
A method for producing artificial leather including a base material layer and a skin layer bonded on the base material layer.
A step of spreading a composition containing a protein and at least one selected from the group consisting of compounds represented by the formulas (2a), (2b) and (3a) to form an epidermal precursor.
Including the step of heating the epidermis layer precursor.
A method for producing artificial leather, wherein the epidermis layer contains a crosslinked protein in which the protein is crosslinked by a linker represented by the formula (2).
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[38]
A method for producing artificial leather including a base material layer and a skin layer bonded on the base material layer.
Including the step of knitting or weaving a protein fiber containing a crosslinked protein to obtain the base material layer.
The crosslinked protein is a method for producing artificial leather, in which the protein is crosslinked by a linker represented by the formula (1).
[In the formula, L represents a divalent organic group. ]
[39]
A method for producing artificial leather including a base material layer and a skin layer bonded on the base material layer.
Including the step of knitting or weaving a protein fiber containing a crosslinked protein to obtain the base material layer.
The crosslinked protein is a method for producing artificial leather, wherein the protein is crosslinked by a linker represented by the formula (2) or (3).
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[40]
A method for producing artificial leather having a base material layer.
A step of impregnating a non-woven fabric with a polymer composition containing a crosslinked protein to obtain a base layer is included.
The crosslinked protein is a method for producing artificial leather, in which the protein is crosslinked by a linker represented by the formula (1).
[In the formula, L represents a divalent organic group. ]
[41]
A method for producing artificial leather having a base material layer.
A step of impregnating a non-woven fabric with a protein fiber containing a crosslinked protein to obtain a base layer is included.
The crosslinked protein is a method for producing artificial leather, wherein the protein is crosslinked by a linker represented by the formula (2) or (3).
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[42]
A method for producing artificial leather having a base material layer.
A step of obtaining a base layer by heating a non-woven fabric in which a composition containing a protein and a compound represented by the formula (1a) is impregnated is included.
A method for producing artificial leather, wherein the base layer comprises a non-woven fabric impregnated with a molded product containing a crosslinked protein in which the protein is crosslinked by a linker represented by the formula (1).
[In the formula, L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, L represents a divalent organic group. ]
[43]
A method for producing artificial leather having a base material layer.
The base layer is heated in a state where the non-woven fabric is impregnated with a composition containing a protein and at least one selected from the group consisting of compounds represented by the formulas (2a), (2b) and (3a). Including the process of obtaining
A method for producing artificial leather, wherein the base layer comprises a non-woven fabric impregnated with a molded product containing a crosslinked protein in which the protein is crosslinked by a linker represented by the formula (2).
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[44]
The method for producing artificial leather according to any one of [36] to [43], wherein the protein is an artificial protein.
[45]
The method for producing artificial leather according to [44], wherein the artificial protein is an artificial structural protein.
[46]
The method for producing artificial leather according to [45], wherein the artificial structural protein is artificial fibroin.
[47]
The method for producing artificial leather according to [46], wherein the artificial fibroin is artificial spider silk fibroin.
タンパク質成形体に関する研究では、更なる物性の向上のために、原料タンパク質の架橋操作によりその分子量を増大させる試みがある。しかし、この架橋操作の追加は、製造エネルギーの増加、ひいては生産性の低下を惹起する懸念がある。 In research on protein molded products, there is an attempt to increase the molecular weight of the raw material protein by cross-linking operation in order to further improve the physical properties. However, there is a concern that the addition of this cross-linking operation will cause an increase in manufacturing energy and thus a decrease in productivity.
本発明によれば、タンパク質成形体(例えば、人造皮革)の一連の製造プロセスにおける加熱を伴う工程(例えば、乾燥時、加圧成形時)によって、タンパク質が十分に架橋され得る。すなわち、本発明によれば、製造プロセスにおける主要な工程とは別に、架橋のための加熱操作を実施する必要がなく、加熱加圧成形時に要する加熱温度、又は、繊維もしくはフィルムの乾燥温度において、架橋反応が十分に進行し得る。したがって、本発明は、タンパク質成形体(例えば、人造皮革)の生産性に優れる。 According to the present invention, a protein can be sufficiently crosslinked by a step involving heating (eg, during drying, during pressure molding) in a series of manufacturing processes of a protein molded product (for example, artificial leather). That is, according to the present invention, it is not necessary to carry out a heating operation for crosslinking separately from the main steps in the manufacturing process, and at the heating temperature required for heat and pressure molding, or at the drying temperature of the fiber or film. The cross-linking reaction can proceed sufficiently. Therefore, the present invention is excellent in the productivity of protein molded products (for example, artificial leather).
また、得られた成形体は、湿潤状態であっても割れを生じにくく、耐水性をも備え得る。本発明に係る人造皮革は、化学繊維やポリウレタン樹脂等を用いた従来の人造皮革に比して、製造エネルギーを低減できる等の種々のメリットを有する。 Further, the obtained molded product is less likely to crack even in a wet state and may have water resistance. The artificial leather according to the present invention has various merits such as reduction of production energy as compared with the conventional artificial leather using chemical fiber, polyurethane resin or the like.
以下に、本発明についてより詳細に述べる。 The present invention will be described in more detail below.
〔第一実施形態〕
本発明の第一実施形態は、架橋タンパク質を含む組成物の成形体であって、架橋タンパク質が、式(1)、(2)又は(3)で表されるリンカーによって架橋されたタンパク質である、成形体である。式(1)、(2)又は(3)で表される化合物は、式中の波線部において、タンパク質と結合している。
[式中、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[First Embodiment]
The first embodiment of the present invention is a molded product of a composition containing a crosslinked protein, wherein the crosslinked protein is a protein crosslinked by a linker represented by the formula (1), (2) or (3). , A molded body. The compound represented by the formula (1), (2) or (3) is bound to the protein in the wavy line portion in the formula.
[In the formula, L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
(タンパク質)
タンパク質は、式(1a)、(2a)、(2b)又は(3a)で表される化合物のマレイミド基と反応し得るタンパク質であればよく、天然のタンパク質及び人工タンパク質を挙げることができる。人工タンパク質としては、工業規模での製造が可能な任意のタンパク質を挙げることができ、例えば、工業用に利用できるタンパク質、医療用に利用できるタンパク質、構造タンパク質等を挙げることができる。工業用又は医療用に利用できるタンパク質の具体例としては、酵素、制御タンパク質、受容体、ペプチドホルモン、サイトカイン、膜又は輸送タンパク質、予防接種に使用する抗原、ワクチン、抗原結合タンパク質、免疫刺激タンパク質、アレルゲン、完全長抗体又は抗体フラグメント若しくは誘導体を挙げることができる。構造タンパク質の具体例としては、スパイダーシルク(クモ糸)、カイコシルク、ケラチン、コラ−ゲン、エラスチン及びレシリン、並びにこれら由来のタンパク質等を挙げることができる。
(protein)
The protein may be any protein that can react with the maleimide group of the compound represented by the formula (1a), (2a), (2b) or (3a), and examples thereof include natural proteins and artificial proteins. Examples of the artificial protein include any protein that can be produced on an industrial scale, and examples thereof include proteins that can be used for industrial purposes, proteins that can be used for medical purposes, and structural proteins. Specific examples of proteins that can be used for industrial or medical purposes include enzymes, regulatory proteins, receptors, peptide hormones, cytokines, membrane or transport proteins, antigens used for vaccination, vaccines, antigen-binding proteins, immunostimulatory proteins, etc. Examples include allergens, full-length antibodies or antibody fragments or derivatives. Specific examples of structural proteins include spider silk (spider silk), silk moth silk, keratin, collagen, elastin and resilin, and proteins derived from these.
また、人工タンパク質は、組換え(リコンビナント)タンパク質と合成タンパク質とを含む。つまり、本明細書において「人工タンパク質」とは、人為的に製造されたタンパク質を意味する。人工タンパク質は、そのドメイン配列が、天然由来のタンパク質のアミノ酸配列とは異なるタンパク質であってもよく、天然由来のタンパク質のアミノ酸配列と同一であるタンパク質であってもよい。また、「人工タンパク質」は、天然由来のタンパク質のアミノ酸配列をそのまま利用したものであってもよく、天然由来のタンパク質のアミノ酸配列に依拠してそのアミノ酸配列を改変したもの(例えば、クローニングした天然由来のタンパク質の遺伝子配列を改変することによりアミノ酸配列を改変したもの)であってもよく、また天然由来のタンパク質に依らず人工的に設計及び合成したもの(例えば、設計したアミノ酸配列をコードする核酸を化学合成することにより所望のアミノ酸配列を有するもの)であってもよい。 Artificial proteins also include recombinant proteins and synthetic proteins. That is, as used herein, the term "artificial protein" means an artificially produced protein. The artificial protein may be a protein whose domain sequence is different from the amino acid sequence of the naturally occurring protein, or may be a protein having the same amino acid sequence as the naturally occurring protein. Further, the "artificial protein" may be one in which the amino acid sequence of the naturally occurring protein is used as it is, or one in which the amino acid sequence is modified based on the amino acid sequence of the naturally occurring protein (for example, cloned natural). It may be an amino acid sequence modified by modifying the gene sequence of a derived protein, or it may be artificially designed and synthesized regardless of a naturally occurring protein (for example, it encodes a designed amino acid sequence). It may have a desired amino acid sequence by chemically synthesizing a nucleic acid).
使用するタンパク質としては、保温性、吸湿発熱性及び/又は難燃性に優れることから、人工フィブロインが好ましく、人工クモ糸フィブロインがより好ましい。タンパク質が、人工フィブロイン(好ましくは、人工クモ糸フィブロイン)であると、本実施形態に係る合成皮革に保温性、吸湿発熱性及び/又は難燃性の性質を更に付与することができ、合成皮革としての価値がより高くなる。また、人工フィブロインはフィブリル化が容易なため繊維形成能が高い。それ故、そのような人工フィブロインを含有する人工繊維で作製された編織体や不織布を基材層として含む人造皮革では生産性の向上等が望まれ得る。
[式中、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
As the protein to be used, artificial fibroin is preferable, and artificial spider silk fibroin is more preferable, because it is excellent in heat retention, hygroscopic heat generation and / or flame retardancy. When the protein is artificial fibroin (preferably artificial spider silk fibroin), the synthetic leather according to the present embodiment can be further imparted with heat retention, moisture absorption and heat generation and / or flame retardant properties, and the synthetic leather can be further imparted. The value as is higher. In addition, artificial fibroin has a high fiber-forming ability because it can be easily fibrilized. Therefore, it may be desired to improve productivity in artificial leather containing a knitted body or a non-woven fabric made of artificial fibers containing such artificial fibroin as a base material layer.
[In the formula, L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
本実施形態に係る人工タンパク質は、アミノ酸残基数が50以上であればよい。当該アミノ酸残基数は、例えば、100以上又は150以上であってよく、200以上又は250以上であってよく、好ましくは300以上、350以上、400以上、450以上又は500以上である。 The artificial protein according to this embodiment may have 50 or more amino acid residues. The number of amino acid residues may be, for example, 100 or more or 150 or more, 200 or more or 250 or more, and preferably 300 or more, 350 or more, 400 or more, 450 or more or 500 or more.
(人工構造タンパク質)
本実施形態に係る人工タンパク質は、例えば、構造タンパク質であってよい。構造タンパク質とは、生体の構造に関わるタンパク質、若しくは生体が作り出す構造体を構成するタンパク質、又はそれらに由来するタンパク質を意味する。構造タンパク質は、また、一定の条件下において自己凝集し繊維やフィルム、樹脂、ゲル、ミセル、ナノパーティクル等の構造体を形成するタンパク質のことを言い、天然においては例えば、フィブロイン、ケラチン、コラ−ゲン、エラスチン及びレシリンが挙げられる。
(Artificial structural protein)
The artificial protein according to this embodiment may be, for example, a structural protein. The structural protein means a protein related to the structure of a living body, a protein constituting a structure produced by the living body, or a protein derived from them. Structural proteins also refer to proteins that self-aggregate under certain conditions to form structures such as fibers, films, resins, gels, micelles, and nanoparticles. In nature, for example, fibroin, keratin, and collagen. Examples include gen, elastin and resilin.
構造タンパク質は、人工構造タンパク質であってもよい。本明細書において「人工構造タンパク質」とは、人為的に製造された構造タンパク質を意味する。人工構造タンパク質は、式(1a)、(2a)、(2b)又は(3a)で表される化合物のマレイミド基と反応し得るポリペプチドであればよい。遺伝子人工により微生物生産した構造タンパク質であってよく、成形性や生産性の観点からアミノ酸の配列を改良したものも含み、天然由来構造タンパク質の配列に限定されない。 The structural protein may be an artificial structural protein. As used herein, the term "artificial structural protein" means an artificially produced structural protein. The artificially structured protein may be a polypeptide capable of reacting with the maleimide group of the compound represented by the formula (1a), (2a), (2b) or (3a). It may be a structural protein produced microbially by artificial gene, including an amino acid sequence improved from the viewpoint of moldability and productivity, and is not limited to the sequence of a naturally occurring structural protein.
人工構造タンパク質を人工的に成形する際、側鎖の小さいアミノ酸ほど水素結合しやすく、強度の高い成形体を得やすい。また、アラニン残基及びグリシン残基は、側鎖が非極性のアミノ酸であるため、ポリペプチド生成における折りたたみの過程で内側に向くように配置され、αヘリックス構造又はβシート構造を取りやすい。よって、グリシン残基、アラニン残基、セリン残基等のアミノ酸の割合が高いことが望ましい。例えば、アラニン残基含有量が10〜40%であればよく、12〜40%であればよく、15〜40%であってよく、18〜40%であってよく、20〜40%であってよく、22〜40%であってよい。例えば、グリシン残基含有量が10〜55%であればよく、11%〜55%であってよく、13%〜55%であってよく、15%〜55%であってよく、18%〜55%であってよく、20%〜55%であってよく、22%〜55%であってよく、25%〜55%であってよい。 When artificially molding an artificially structured protein, amino acids with smaller side chains are more likely to form hydrogen bonds, and it is easier to obtain a high-strength molded product. Further, since the alanine residue and the glycine residue are non-polar amino acids in the side chain, they are arranged so as to face inward in the folding process in polypeptide production, and easily form an α-helix structure or a β-sheet structure. Therefore, it is desirable that the proportion of amino acids such as glycine residue, alanine residue, and serine residue is high. For example, the alanine residue content may be 10-40%, 12-40%, 15-40%, 18-40%, 20-40%. It may be 22 to 40%. For example, the glycine residue content may be 10 to 55%, 11% to 55%, 13% to 55%, 15% to 55%, 18% to. It may be 55%, 20% to 55%, 22% to 55%, 25% to 55%.
なお、本明細書において、「アラニン残基含有量」とは、下記式で表される値である。
アラニン残基含有量=(ポリペプチドに含まれるアラニン残基の数/ポリペプチドの全アミノ酸残基の数)×100(%)
また、グリシン残基含有量、セリン残基含有量、スレオニン残基含有量、プロリン残基含有量及びチロシン残基含有量は、上記式において、アラニン残基をそれぞれグリシン残基、セリン残基、スレオニン残基、プロリン残基及びチロシン残基と読み替えたものと同義である。
In addition, in this specification, "alanine residue content" is a value expressed by the following formula.
Alanine residue content = (number of alanine residues contained in the polypeptide / number of total amino acid residues in the polypeptide) x 100 (%)
Further, the glycine residue content, the serine residue content, the threonine residue content, the proline residue content and the tyrosine residue content are as follows. It is synonymous with what is read as a threonine residue, a proline residue, and a tyrosine residue.
加工性を向上させる観点では、加工時点においては分子間の強固な水素結合を阻害することが重要であり、この観点から側鎖の大きいアミノ酸又は屈曲性を有するアミノ酸が一定程度、配列全体に均質に含まれていることが望ましく、具体的にはチロシン残基、スレオニン残基、プロリン残基が含まれるモチーフを繰り返して周期で入っていてもよい。例えば、任意の連続した20アミノ酸残基の中、プロリン残基、スレオニン残基及びチロシン残基の合計含有量が、5%以上、10%以上、又は15%以上であってよく、50%以下、40%以下、30%以下、又は20%以下であってよい。 From the viewpoint of improving workability, it is important to inhibit strong hydrogen bonds between molecules at the time of processing, and from this viewpoint, amino acids having large side chains or flexible amino acids are homogeneous in the entire sequence to a certain extent. It is desirable that it is contained in, and specifically, a motif containing a tyrosine residue, a threonine residue, and a proline residue may be repeatedly contained in a cycle. For example, the total content of proline residue, threonine residue and tyrosine residue in any consecutive 20 amino acid residue may be 5% or more, 10% or more, or 15% or more, and 50% or less. , 40% or less, 30% or less, or 20% or less.
一実施形態に係る人工構造タンパク質は、セリン残基含有量、スレオニン残基含有量及びチロシン残基含有量の合計が、4%以上であってよく、4.5%以上であってよく、5%以上であってよく、5.5%以上であってよく、6%以上であってよく、6.5%以上であってよく、7%以上であってよい。セリン残基含有量、スレオニン残基含有量及びチロシン残基含有量の合計は、例えば、35%以下であってよく、33%以下であってよく、30%以下であってよく、25%以下であってよく、20%以下であってよい。 In the artificial structural protein according to one embodiment, the total of the serine residue content, the threonine residue content and the tyrosine residue content may be 4% or more, 4.5% or more, and 5 % Or more, 5.5% or more, 6% or more, 6.5% or more, 7% or more. The total of serine residue content, threonine residue content and tyrosine residue content may be, for example, 35% or less, 33% or less, 30% or less, 25% or less. It may be 20% or less.
一実施形態に係る人工構造タンパク質は、反復配列を有するものであってよい。すなわち、本実施形態に係るポリペプチドは、ポリペプチド内に配列同一性が高いアミノ酸配列(反復配列単位)が複数存在するものであってよい。反復配列単位のアミノ酸残基数は6〜200であることが好ましい。また、反復配列単位間の配列同一性は、例えば、85%以上であってよく、90%以上であってよく、95%以上であってよく、96%以上であってよく、97%以上であってよく、98%以上であってよく、99%以上であってよい。 The artificially structured protein according to one embodiment may have a repetitive sequence. That is, the polypeptide according to the present embodiment may have a plurality of amino acid sequences (repeated sequence units) having high sequence identity in the polypeptide. The number of amino acid residues in the repetitive sequence unit is preferably 6 to 200. The sequence identity between the repetitive sequence units may be, for example, 85% or more, 90% or more, 95% or more, 96% or more, 97% or more. It may be 98% or more, and may be 99% or more.
一実施形態に係る人工構造タンパク質は、(A)nモチーフを含むものであってよい。本明細書において、(A)nモチーフとは、アラニン残基を主とするアミノ酸配列を意味する。(A)nモチーフのアミノ酸残基数は2〜27であってよく、2〜20、2〜16、又は2〜12の整数であってよい。また、(A)nモチーフ中の全アミノ酸残基数に対するアラニン残基数の割合は40%以上であればよく、60%以上、70%以上、80%以上、83%以上、85%以上、86%以上、90%以上、95%以上、又は100%(アラニン残基のみで構成されることを意味する。)であってもよい。 The artificial structural protein according to one embodiment may contain (A) n motif. In the present specification, the (A) n motif means an amino acid sequence mainly composed of an alanine residue. (A) The number of amino acid residues of the n motif may be 2 to 27, and may be an integer of 2 to 20, 2 to 16, or 2 to 12. Further, (A) the ratio of the number of alanine residues to the total number of amino acid residues in the n motif may be 40% or more, 60% or more, 70% or more, 80% or more, 83% or more, 85% or more, It may be 86% or more, 90% or more, 95% or more, or 100% (meaning that it is composed of only alanine residues).
人工構造タンパク質には、グリシン残基、セリン残基、又はアラニン残基と隣り合う位置に、システイン残基が挿入されたことに相当するアミノ酸配列を有していることが好ましく、グリシン残基と隣り合う位置に、システイン残基が挿入されたことに相当するアミノ酸配列を有していることがより好ましい。この場合、システイン残基の側鎖の可動範囲が広いため、システイン残基の側鎖に存在するメルカプト基(−SH)が、分子内又は分子間でジスルフィド結合を形成しやすくなり、物性をより一層向上させることができる。システイン残基は、グリシン残基、セリン残基、又はアラニン残基と、グリシン残基、セリン残基、又はアラニン残基との間に位置していてよく、セリン残基と、グリシン残基との間に位置していてよい。 The artificial structure protein preferably has an amino acid sequence corresponding to the insertion of a cysteine residue at a position adjacent to the glycine residue, serine residue, or alanine residue, and the artificial structure protein preferably has an amino acid sequence corresponding to that of the glycine residue. It is more preferable to have an amino acid sequence corresponding to the insertion of a cysteine residue at adjacent positions. In this case, since the movable range of the side chain of the cysteine residue is wide, the mercapto group (-SH) existing in the side chain of the cysteine residue easily forms a disulfide bond within or between the molecules, which further improves the physical properties. It can be further improved. The cysteine residue may be located between the glycine residue, serine residue, or alanine residue and the glycine residue, serine residue, or alanine residue, and the serine residue and the glycine residue. It may be located between.
人工構造タンパク質には、疎水性アミノ酸残基と隣り合う位置に、システイン残基が挿入されたことに相当するアミノ酸配列を有していることが好ましい。この場合、分子間で疎水性アミノ酸残基同士が疎水的相互作用により固定されることで、システイン残基におけるメルカプト基(−SH)がジスルフィド結合を形成しやすくなり、物性をより一層向上させることができる。システイン残基は、疎水性アミノ酸残基の隣に位置していてよく、疎水性アミノ酸残基と、疎水性アミノ酸残基以外のアミノ酸残基との間に、位置していてもよく、疎水性アミノ酸残基と、グリシン残基、セリン残基、又はアラニン残基との間に位置していてよく、疎水性アミノ酸残基と、グリシン残基との間に位置していてよい。疎水性アミノ酸残基は、イソロイシン残基、バリン残基、ロイシン残基、フェニルアラニン残基、メチオニン残基、及びアラニン残基からなる群より選択される1種であってよい。 The artificial structure protein preferably has an amino acid sequence corresponding to the insertion of a cysteine residue at a position adjacent to the hydrophobic amino acid residue. In this case, the hydrophobic amino acid residues are fixed between the molecules by hydrophobic interaction, so that the mercapto group (-SH) at the cysteine residue easily forms a disulfide bond, further improving the physical properties. Can be done. The cysteine residue may be located next to the hydrophobic amino acid residue and may be located between the hydrophobic amino acid residue and an amino acid residue other than the hydrophobic amino acid residue, and is hydrophobic. It may be located between the amino acid residue and the glycine residue, serine residue, or alanine residue, and may be located between the hydrophobic amino acid residue and the glycine residue. The hydrophobic amino acid residue may be one selected from the group consisting of isoleucine residue, valine residue, leucine residue, phenylalanine residue, methionine residue, and alanine residue.
(人工フィブロイン)
人工構造タンパク質としては、人工フィブロインが好ましい。フィブロインとしては、例えば、天然由来のフィブロインが挙げられる。天然由来のフィブロインとしては、例えば、昆虫又はクモ類が産生するフィブロインが挙げられる。
(Artificial fibroin)
As the artificial structural protein, artificial fibroin is preferable. Examples of fibroin include naturally occurring fibroin. Examples of naturally occurring fibroin include fibroin produced by insects or spiders.
昆虫が産生するフィブロインとしては、例えば、ボンビックス・モリ(Bombyx mori)、クワコ(Bombyx mandarina)、天蚕(Antheraea yamamai)、柞蚕(Anteraea pernyi)、楓蚕(Eriogyna pyretorum)、蓖蚕(Pilosamia Cynthia ricini)、樗蚕(Samia cynthia)、栗虫(Caligura japonica)、チュッサー蚕(Antheraea mylitta)、ムガ蚕(Antheraea assama)等のカイコが産生する絹タンパク質、スズメバチ(Vespa simillima xanthoptera)の幼虫が吐出するホーネットシルクタンパク質が挙げられる。 Examples of fibroins produced by insects include Bombyx mori, Bombyx mandarina, Antheraea yamamai, Anteraea perni, tussah, and tussah. ), Silk moth (Samia synthia), Chrysanthemum (Caligra japonica), Chusser silk moth (Antheraea mylitta), Muga silk moth (Antheraea assama) Silk protein can be mentioned.
昆虫が産生するフィブロインのより具体的な例としては、例えば、カイコ・フィブロインL鎖(GenBankアクセッション番号M76430(塩基配列)、AAA27840.1(アミノ酸配列))が挙げられる。 More specific examples of fibroin produced by insects include silk moth fibroin L chain (GenBank accession number M76430 (base sequence), AAA27840.1 (amino acid sequence)).
クモ類が産生するフィブロインとしては、例えば、オニグモ、ニワオニグモ、アカオニグモ、アオオニグモ及びマメオニグモ等のオニグモ属(Araneus属)に属するクモ、ヤマシロオニグモ、イエオニグモ、ドヨウオニグモ及びサツマノミダマシ等のヒメオニグモ属(Neoscona属)に属するクモ、コオニグモモドキ等のコオニグモモドキ属(Pronus属)に属するクモ、トリノフンダマシ及びオオトリノフンダマシ等のトリノフンダマシ属(Cyrtarachne属)に属するクモ、トゲグモ及びチブサトゲグモ等のトゲグモ属(Gasteracantha属)に属するクモ、マメイタイセキグモ及びムツトゲイセキグモ等のイセキグモ属(Ordgarius属)に属するクモ、コガネグモ、コガタコガネグモ及びナガコガネグモ等のコガネグモ属(Argiope属)に属するクモ、キジロオヒキグモ等のオヒキグモ属(Arachnura属)に属するクモ、ハツリグモ等のハツリグモ属(Acusilas属)に属するクモ、スズミグモ、キヌアミグモ及びハラビロスズミグモ等のスズミグモ属(Cytophora属)に属するクモ、ゲホウグモ等のゲホウグモ属(Poltys属)に属するクモ、ゴミグモ、ヨツデゴミグモ、マルゴミグモ及びカラスゴミグモ等のゴミグモ属(Cyclosa属)に属するクモ、及びヤマトカナエグモ等のカナエグモ属(Chorizopes属)に属するクモが産生するスパイダーシルクタンパク質、並びにアシナガグモ、ヤサガタアシナガグモ、ハラビロアシダカグモ及びウロコアシナガグモ等のアシナガグモ属(Tetragnatha属)に属するクモ、オオシロカネグモ、チュウガタシロカネグモ及びコシロカネグモ等のシロカネグモ属(Leucauge属)に属するクモ、ジョロウグモ及びオオジョロウグモ等のジョロウグモ属(Nephila属)に属するクモ、キンヨウグモ等のアズミグモ属(Menosira属)に属するクモ、ヒメアシナガグモ等のヒメアシナガグモ属(Dyschiriognatha属)に属するクモ、クロゴケグモ、セアカゴケグモ、ハイイロゴケグモ及びジュウサンボシゴケグモ等のゴケグモ属(Latrodectus属)に属するクモ、及びユープロステノプス属(Euprosthenops属)に属するクモ等のアシナガグモ科(Tetragnathidae科)に属するクモが産生するスパイダーシルクタンパク質が挙げられる。スパイダーシルクタンパク質としては、例えば、MaSp(MaSp1及びMaSp2)、ADF(ADF3及びADF4)等の牽引糸タンパク質、MiSp(MiSp1及びMiSp2)等が挙げられる。 Examples of fibroins produced by spiders include spiders belonging to the genus Araneus such as spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders. Spiders belonging to the genus Spider, spiders belonging to the genus Pronus, spiders belonging to the genus Trinofundamashi (genus Cyrtarachne), spiders belonging to the genus Trinofundamashi, and spiders belonging to the genus Cyrtarachne. Spiders belonging to (Gasteracantha genus), spiders belonging to the genus Isekigumo (genus Ordgarius) such as Mameitaisekigumo and Mutsutogaysekigumo, spiders belonging to the genus Koganegumo, Kogatakoganegumo and Nagakoganegumo, etc. Spiders belonging to the genus Arachunura, spiders belonging to the genus Acusilas such as spiders, spiders belonging to the genus Cytophora, spiders belonging to the genus Cytophora, spiders belonging to the genus Cytophora, spiders belonging to the genus Cytophora ) Spiders, spiders, spiders belonging to the genus Cyclosa, such as spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders Spiders belonging to the genus Tetragnatha, such as Yasagata spider, Harabiroashidaka spider, and Urokoa spider, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders, spiders Spiders belonging to the genus Nephila, spiders belonging to the genus Menosira such as spiders, spiders belonging to the genus Dyschiriognatha, spiders such as spiders, spiders, spiders, spiders, spiders Spiders belonging to the genus (Latrodectus) and spiders belonging to the family Spiders (Tetragnathidae) such as spiders belonging to the genus Euprostenops. Examples include pider silk protein. Examples of the spider silk protein include traction thread proteins such as MaSp (MaSp1 and MaSp2) and ADF (ADF3 and ADF4), MiSp (MiSp1 and MiSp2), and the like.
クモ類が産生するフィブロインのより具体的な例としては、例えば、fibroin−3(adf−3)[Araneus diadematus由来](GenBankアクセッション番号AAC47010(アミノ酸配列)、U47855(塩基配列))、fibroin−4(adf−4)[Araneus diadematus由来](GenBankアクセッション番号AAC47011(アミノ酸配列)、U47856(塩基配列))、dragline silk protein spidroin 1[Nephila clavipes由来](GenBankアクセッション番号AAC04504(アミノ酸配列)、U37520(塩基配列))、major angu11ate spidroin 1[Latrodectus hesperus由来](GenBankアクセッション番号ABR68856(アミノ酸配列)、EF595246(塩基配列))、dragline silk protein spidroin 2[Nephila clavata由来](GenBankアクセッション番号AAL32472(アミノ酸配列)、AF441245(塩基配列))、major anpullate spidroin 1[Euprosthenops australis由来](GenBankアクセッション番号CAJ00428(アミノ酸配列)、AJ973155(塩基配列))、及びmajor ampullate spidroin 2[Euprosthenops australis](GenBankアクセッション番号CAM32249.1(アミノ酸配列)、AM490169(塩基配列))、minor ampullate silk protein 1[Nephila clavipes](GenBankアクセッション番号AAC14589.1(アミノ酸配列))、minor ampullate silk protein 2[Nephila clavipes](GenBankアクセッション番号AAC14591.1(アミノ酸配列))、minor ampullate spidroin−like protein[Nephilengys cruentata](GenBankアクセッション番号ABR37278.1(アミノ酸配列)等が挙げられる。 More specific examples of fibroin produced by spiders include, for example, fibroin-3 (aff-3) [derived from Araneus diadematus] (GenBank accession numbers AAC47010 (amino acid sequence), U47855 (base sequence)), fibroin-. 4 (aff-4) [derived from Araneus diadematus] (GenBank accession number AAC47011 (amino acid sequence), U47856 (base sequence)), dragline silk protein spidroin 1 [derived from Nephila clavipes] (GenBank accession number A) U37520 (base sequence)), major angu11ate protein 1 [derived from Latrodictus hesperus] (GenBank accession number ABR68856 (amino acid sequence), EF595246 (base sequence)), dragline sirk proteinAcycla2 (Amino acid sequence), AF441245 (base sequence)), major operlate protein 1 [derived from Euprosthenops protein] (GenBank accession number CAJ00428 (amino acid sequence), AJ973155 (base sequence)), and major amplifier Protein 2 Accession number CAM32249.1 (amino acid sequence), AM490169 (base sequence)), minor amplify silk protein 1 [Nephila protein] (GenBank accession number AAC14589.1 (amino acid sequence)), minor amplifier silk protein (GenBank accession number AAC14591.1 (amino acid sequence)), minor amplify spidroin-like protein [Nephilengys cruisentata] (GenBank accession number ABR) 3727.81 (amino acid sequence) and the like can be mentioned.
天然由来のフィブロインのより具体的な例としては、更に、NCBI GenBankに配列情報が登録されているフィブロインを挙げることができる。例えば、NCBI GenBankに登録されている配列情報のうちDIVISIONとしてINVを含む配列の中から、DEFINITIONにspidroin、ampullate、fibroin、「silk及びpolypeptide」、又は「silk及びprotein」がキーワードとして記載されている配列、CDSから特定のproductの文字列、SOURCEからTISSUE TYPEに特定の文字列の記載された配列を抽出することにより確認することができる。 As a more specific example of naturally occurring fibroin, further, fibroin whose sequence information is registered in NCBI GenBank can be mentioned. For example, among the sequence information registered in NCBI GenBank, among the sequences containing INV as DIVISION, spidroin, complete, fibroin, "silk and protein", or "silk and protein" are described as keywords in DEFINITION. It can be confirmed by extracting a sequence, a character string of a specific protein from CDS, and a sequence in which a specific character string is described in TISSUE TYPE from SOURCE.
本明細書において「人工フィブロイン」とは、人為的に製造されたフィブロイン(人造フィブロイン)を意味する。人工フィブロインは、天然由来のフィブロインのアミノ酸配列とは異なるフィブロインであってもよく、天然由来のフィブロインのアミノ酸配列と同一であるフィブロインであってもよい。 As used herein, the term "artificial fibroin" means artificially produced fibroin (artificial fibroin). The artificial fibroin may be a fibroin having a different amino acid sequence from the naturally occurring fibroin, or may be a fibroin having the same amino acid sequence as the naturally occurring fibroin.
人工フィブロインは、天然由来フィブロインに準ずる構造を有する繊維状タンパク質であってよく、天然由来フィブロインが有する反復配列と同様の配列を有するフィブロインであってもよい。「フィブロインが有する反復配列と同様の配列」とは、実際に天然由来フィブロインが有する配列であってもよく、それと類似する配列であってもよい。 The artificial fibroin may be a fibrous protein having a structure similar to that of naturally occurring fibroin, and may be fibroin having a sequence similar to the repetitive sequence of naturally occurring fibroin. The "sequence similar to the repetitive sequence possessed by fibroin" may be a sequence actually possessed by naturally occurring fibroin, or may be a sequence similar thereto.
「人工フィブロイン」は、本開示で特定されるアミノ酸配列を有するものであれば、天然由来のフィブロインに依拠してそのアミノ酸配列を改変したもの(例えば、クローニングした天然由来のフィブロインの遺伝子配列を改変することによりアミノ酸配列を改変したもの)であってもよく、また天然由来のフィブロインに依らず人工的にアミノ酸配列を設計したもの(例えば、設計したアミノ酸配列をコードする核酸を化学合成することにより所望のアミノ酸配列を有するもの)であってもよい。なお、人工フィブロインのアミノ酸配列を改変したものも、そのアミノ酸配列が天然由来のフィブロインのアミノ酸配列とは異なるものであれば、人工フィブロインに含まれる。人工フィブロインとしては、例えば、人工絹(シルク)フィブロイン(カイコが産生する絹タンパク質のアミノ酸配列を改変したもの)、及び人工クモ糸フィブロイン(クモ類が産生するスパイダーシルクタンパク質のアミノ酸配列を改変したもの)などが挙げられる。人工フィブロインは、比較的にフィブリル化が容易で繊維形成能が高いことから、成形材料として好ましくは人工クモ糸フィブロインを含み、より好ましくは人工クモ糸フィブロインからなる。 The "artificial fibroin", if it has the amino acid sequence specified in the present disclosure, is one in which the amino acid sequence is modified by relying on the naturally occurring fibroin (for example, the gene sequence of the cloned naturally occurring fibroin is modified). The amino acid sequence may be modified by the above (for example, by chemically synthesizing a nucleic acid encoding the designed amino acid sequence) by artificially designing the amino acid sequence regardless of naturally occurring fibroin. It may have a desired amino acid sequence). An artificial fibroin having a modified amino acid sequence is also included in the artificial fibroin if the amino acid sequence is different from that of the naturally occurring fibroin. Examples of artificial fibroin include artificial silk fibroin (modified amino acid sequence of silk protein produced by silkworm) and artificial spider silk fibroin (modified amino acid sequence of spider silk protein produced by spiders). ) And so on. Since artificial fibroin is relatively easy to fibrillate and has high fiber forming ability, it preferably contains artificial spider silk fibroin as a molding material, and more preferably consists of artificial spider silk fibroin.
本実施形態に係る人工フィブロイン は、式1:[(A)nモチーフ−REP]m、又は式2:[(A)nモチーフ−REP]m−(A)nモチーフで表されるドメイン配列を含むタンパク質であってよい。人工フィブロインは、ドメイン配列のN末端側及びC末端側のいずれか一方又は両方に更にアミノ酸配列(N末端配列及びC末端配列)が付加されていてもよい。N末端配列及びC末端配列は、これに限定されるものではないが、典型的には、フィブロインに特徴的なアミノ酸モチーフの反復を有さない領域であり、100残基程度のアミノ酸からなる。なお、化学修飾人工フィブロインは化学修飾によりアミノ酸に由来しない部分構造を導入することは含まない。 The artificial fibroin according to the present embodiment has a domain sequence represented by the formula 1: [(A) n motif-REP] m or the formula 2: [(A) n motif-REP] m- (A) n motif. It may be a protein contained. The artificial fibroin may further have an amino acid sequence (N-terminal sequence and C-terminal sequence) added to either or both of the N-terminal side and the C-terminal side of the domain sequence. The N-terminal sequence and the C-terminal sequence are not limited to this, but are typically regions that do not have the repetition of the amino acid motif characteristic of fibroin, and consist of about 100 residues of amino acids. The chemically modified artificial fibroin does not include the introduction of a partial structure not derived from amino acids by chemical modification.
本明細書において「ドメイン配列」とは、フィブロイン特有の結晶領域(典型的には、アミノ酸配列の(A)nモチーフに相当する。)と非晶領域(典型的には、アミノ酸配列のREPに相当する。)を生じるアミノ酸配列であり、式1:[(A)nモチーフ−REP]m、又は式2:[(A)nモチーフ−REP]m−(A)nモチーフで表されるアミノ酸配列を意味する。ここで、(A)nモチーフは、アラニン残基を主とするアミノ酸配列を示し、アミノ酸残基数は2〜27である。(A)nモチーフのアミノ酸残基数は、2〜20、4〜27、4〜20、8〜20、10〜20、4〜16、8〜16、又は10〜16の整数であってよい。また、(A)nモチーフ中の全アミノ酸残基数に対するアラニン残基数の割合は40%以上であればよく、60%以上、70%以上、80%以上、83%以上、85%以上、86%以上、90%以上、95%以上、又は100%(アラニン残基のみで構成されることを意味する。)であってもよい。ドメイン配列中に複数存在する(A)nモチーフは、少なくとも7つがアラニン残基のみで構成されてもよい。REPは2〜200アミノ酸残基から構成されるアミノ酸配列を示す。REPは、10〜200アミノ酸残基から構成されるアミノ酸配列であってもよい。mは2〜300の整数を示し、10〜300の整数であってもよい。複数存在する(A)nモチーフは、互いに同一のアミノ酸配列でもよく、異なるアミノ酸配列でもよい。複数存在するREPは、互いに同一のアミノ酸配列でもよく、異なるアミノ酸配列でもよい。 As used herein, the term "domain sequence" refers to a fibroin-specific crystalline region (typically corresponding to (A) n motif of amino acid sequence) and an amorphous region (typically, REP of amino acid sequence). An amino acid sequence that produces (corresponding.)), Which is represented by the formula 1: [(A) n motif-REP] m or the formula 2: [(A) n motif-REP] m- (A) n motif. Means an array. Here, the (A) n motif shows an amino acid sequence mainly composed of alanine residues, and the number of amino acid residues is 2-27. (A) The number of amino acid residues of the n motif may be an integer of 2 to 20, 4 to 27, 4 to 20, 8 to 20, 10 to 20, 4 to 16, 8 to 16, or 10 to 16. .. Further, (A) the ratio of the number of alanine residues to the total number of amino acid residues in the n motif may be 40% or more, 60% or more, 70% or more, 80% or more, 83% or more, 85% or more, It may be 86% or more, 90% or more, 95% or more, or 100% (meaning that it is composed of only alanine residues). A plurality of (A) n motifs present in the domain sequence may be composed of at least 7 alanine residues only. REP shows an amino acid sequence consisting of 2 to 200 amino acid residues. REP may be an amino acid sequence composed of 10 to 200 amino acid residues. m represents an integer of 2 to 300 and may be an integer of 10 to 300. The plurality of (A) n motifs may have the same amino acid sequence or different amino acid sequences. The plurality of REPs may have the same amino acid sequence or different amino acid sequences.
人工フィブロインの具体的な例として、クモの大瓶状腺で産生される大吐糸管しおり糸タンパク質に由来する人工フィブロイン(第1の人工フィブロイン)、グリシン残基の含有量が低減されたドメイン配列を有する人工フィブロイン(第2の人工フィブロイン)、(A)nモチーフの含有量が低減されたドメイン配列を有する人工フィブロイン(第3の人工フィブロイン)、グリシン残基の含有量、及び(A)nモチーフの含有量が低減された人工フィブロイン(第4の人工フィブロイン)、局所的に疎水性指標の大きい領域を含むドメイン配列を有する人工フィブロイン(第5の人工フィブロイン)、並びにグルタミン残基の含有量が低減されたドメイン配列を有する人工フィブロイン(第6の人工フィブロイン)が挙げられる。 Specific examples of artificial fibroin include artificial fibroin (first artificial fibroin) derived from the large spitting tube bookmark thread protein produced in the large bottle-shaped gland of spiders, and a domain sequence with a reduced content of glycine residues. artificial fibroin having a (second artificial fibroin), (a) the artificial fibroin content of n motifs has a domain sequences with reduced (third artificial fibroin), the content of glycine residues, and (a) n Artificial fibroin with reduced motif content (fourth artificial fibroin), artificial fibroin with a domain sequence that locally contains a region with a high hydrophobicity index (fifth artificial fibroin), and content of glutamine residues. An artificial fibroin having a reduced domain sequence (sixth artificial fibroin) can be mentioned.
第1の人工フィブロインとしては、式1:[(A)nモチーフ−REP]mで表されるドメイン配列を含むタンパク質が挙げられる。第1の人工フィブロインにおいて、(A)nモチーフのアミノ酸残基数は、3〜20の整数が好ましく、4〜20の整数がより好ましく、8〜20の整数が更に好ましく、10〜20の整数が更により好ましく、4〜16の整数が更によりまた好ましく、8〜16の整数が特に好ましく、10〜16の整数が最も好ましい。第1の人工フィブロインは、式1中、REPを構成するアミノ酸残基の数は、10〜200残基であることが好ましく、10〜150残基であることがより好ましく、20〜100残基であることが更に好ましく、20〜75残基であることが更により好ましい。第1の人工フィブロインは、式1:[(A)nモチーフ−REP]mで表されるアミノ酸配列中に含まれるグリシン残基、セリン残基及びアラニン残基の合計残基数がアミノ酸残基数全体に対して、40%以上であることが好ましく、60%以上であることがより好ましく、70%以上であることが更に好ましい。
Examples of the first artificial fibroin include proteins containing a domain sequence represented by the formula 1: [(A) n motif-REP] m. In the first artificial fibroin, the number of amino acid residues of (A) n motif is preferably an integer of 3 to 20, more preferably an integer of 4 to 20, further preferably an integer of 8 to 20, and an integer of 10 to 20. Is even more preferable, an integer of 4 to 16 is even more preferable, an integer of 8 to 16 is particularly preferable, and an integer of 10 to 16 is most preferable. In the first artificial fibroin, the number of amino acid residues constituting REP in the
第1の人工フィブロインは、式1:[(A)nモチーフ−REP]mで表されるアミノ酸配列の単位を含み、かつC末端配列が配列番号1〜3のいずれかに示されるアミノ酸配列又は配列番号1〜3のいずれかに示されるアミノ酸配列と90%以上の相同性を有するアミノ酸配列であるポリペプチドであってもよい。 The first artificial fibroin contains the unit of the amino acid sequence represented by the formula 1: [(A) n motif-REP] m , and the C-terminal sequence is the amino acid sequence shown in any of SEQ ID NOs: 1 to 3 or It may be a polypeptide having an amino acid sequence having 90% or more homology with the amino acid sequence shown in any of SEQ ID NOs: 1 to 3.
配列番号1に示されるアミノ酸配列は、ADF3(GI:1263287、NCBI)のアミノ酸配列のC末端の50残基のアミノ酸からなるアミノ酸配列と同一であり、配列番号2に示されるアミノ酸配列は、配列番号1に示されるアミノ酸配列のC末端から20残基取り除いたアミノ酸配列と同一であり、配列番号3に示されるアミノ酸配列は、配列番号1に示されるアミノ酸配列のC末端から29残基取り除いたアミノ酸配列と同一である。 The amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 1 is the same as the amino acid sequence consisting of 50 residues at the C-terminal of the amino acid sequence of ADF3 (GI: 1263287, NCBI), and the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 2 is a sequence. It is the same as the amino acid sequence in which 20 residues were removed from the C end of the amino acid sequence shown in No. 1, and the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 3 was obtained by removing 29 residues from the C end of the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 1. It has the same amino acid sequence.
第1の人工フィブロインのより具体的な例として、(1−i)配列番号4(recombinant spider silk protein ADF3KaiLargeNRSH1)で示されるアミノ酸配列、又は(1−ii)配列番号4で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、人工フィブロインを挙げることができる。配列同一性は、95%以上であることが好ましい。 As a more specific example of the first artificial fibroin, the amino acid sequence shown in (1-i) SEQ ID NO: 4 (recombinant spider silk protein ADF3 KaiLargeNRSH1), or the amino acid sequence shown in (1-ii) SEQ ID NO: 4 and 90 An artificial fibroin containing an amino acid sequence having a sequence identity of% or more can be mentioned. The sequence identity is preferably 95% or more.
配列番号4で示されるアミノ酸配列は、N末端に開始コドン、His10タグ及びHRV3Cプロテアーゼ(Human rhinovirus 3Cプロテアーゼ)認識サイトからなるアミノ酸配列(配列番号5)を付加したADF3のアミノ酸配列において、第1〜13番目の反復領域をおよそ2倍になるように増やすとともに、翻訳が第1154番目アミノ酸残基で終止するように変異させたものである。配列番号4で示されるアミノ酸配列のC末端のアミノ酸配列は、配列番号3で示されるアミノ酸配列と同一である。 The amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 4 is the amino acid sequence of ADF3 having an amino acid sequence (SEQ ID NO: 5) added to the N-terminal, which consists of a starting codon, a His10 tag, and an HRV3C protease (Human rhinovirus 3C protease) recognition site. The 13th repeat region is increased approximately twice and mutated so that the translation terminates at the 1154th amino acid residue. The amino acid sequence at the C-terminal of the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 4 is the same as the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 3.
(1−i)の人工フィブロインは、配列番号4で示されるアミノ酸配列からなるものであってもよい。 The artificial fibroin (1-i) may consist of the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 4.
第2の人工フィブロインは、そのドメイン配列が、天然由来のフィブロインと比較して、グリシン残基の含有量が低減されたアミノ酸配列を有する。第2の人工フィブロインは、天然由来のフィブロインと比較して、少なくともREP中の1又は複数のグリシン残基が別のアミノ酸残基に置換されたことに相当するアミノ酸配列を有するものということができる。 The second artificial fibroin has an amino acid sequence whose domain sequence has a reduced content of glycine residues as compared to naturally occurring fibroin. It can be said that the second artificial fibroin has an amino acid sequence corresponding to at least one or more glycine residues in REP replaced with another amino acid residue as compared with naturally occurring fibroin. ..
第2の人工フィブロインは、そのドメイン配列が、天然由来のフィブロインと比較して、REP中のGGX及びGPGXX(但し、Gはグリシン残基、Pはプロリン残基、Xはグリシン以外のアミノ酸残基を示す。)から選ばれる少なくとも一つのモチーフ配列において、少なくとも1又は複数の当該モチーフ配列中の1つのグリシン残基が別のアミノ酸残基に置換されたことに相当するアミノ酸配列を有するものであってもよい。 The second artificial fibroin has a domain sequence of GGX and GPGXX in REP (where G is a glycine residue, P is a proline residue, and X is an amino acid residue other than glycine) as compared with naturally occurring fibroin. In at least one motif sequence selected from), it has an amino acid sequence corresponding to at least one or a plurality of glycine residues in the motif sequence being replaced with another amino acid residue. You may.
第2の人工フィブロインは、上述のグリシン残基が別のアミノ酸残基に置換されたモチーフ配列の割合が、全モチーフ配列に対して、10%以上であってもよい。 In the second artificial fibroin, the ratio of the motif sequence in which the above-mentioned glycine residue is replaced with another amino acid residue may be 10% or more with respect to the total motif sequence.
第2の人工フィブロインは、式1:[(A)nモチーフ−REP]mで表されるドメイン配列を含み、上記ドメイン配列から、最もC末端側に位置する(A)nモチーフから上記ドメイン配列のC末端までの配列を除いた配列中の全REPに含まれるXGX(但し、Xはグリシン以外のアミノ酸残基を示す。)からなるアミノ酸配列の総アミノ酸残基数をzとし、上記ドメイン配列から、最もC末端側に位置する(A)nモチーフから上記ドメイン配列のC末端までの配列を除いた配列中の総アミノ酸残基数をwとしたときに、z/wが30%以上、40%以上、50%以上又は50.9%以上であるアミノ酸配列を有するものであってもよい。(A)nモチーフ中の全アミノ酸残基数に対するアラニン残基数は83%以上であってよいが、86%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、95%以上であることが更に好ましく、100%であること(アラニン残基のみで構成されることを意味する)が更により好ましい。 The second artificial fibroin contains the domain sequence represented by the formula 1: [(A) n motif-REP] m , and the domain sequence from the (A) n motif located closest to the C-terminal side from the above domain sequence. The total number of amino acid residues in the amino acid sequence consisting of XGX (where X indicates amino acid residues other than glycine) contained in all REPs in the sequence excluding the sequence up to the C-terminal of is z, and the above domain sequence. When the total number of amino acid residues in the sequence excluding the sequence from the (A) n motif located closest to the C-terminal side to the C-terminal of the above domain sequence is w, z / w is 30% or more. It may have an amino acid sequence of 40% or more, 50% or more, or 50.9% or more. (A) The number of alanine residues with respect to the total number of amino acid residues in the n motif may be 83% or more, preferably 86% or more, more preferably 90% or more, and 95% or more. It is even more preferably 100% (meaning that it is composed only of alanine residues).
第2の人工フィブロインは、GGXモチーフの1つのグリシン残基を別のアミノ酸残基に置換することにより、XGXからなるアミノ酸配列の含有割合を高めたものであることが好ましい。第2の人工フィブロインは、ドメイン配列中のGGXからなるアミノ酸配列の含有割合が30%以下であることが好ましく、20%以下であることがより好ましく、10%以下であることが更に好ましく、6%以下であることが更により好ましく、4%以下であることが更によりまた好ましく、2%以下であることが特に好ましい。ドメイン配列中のGGXからなるアミノ酸配列の含有割合は、下記XGXからなるアミノ酸配列の含有割合(z/w)の算出方法と同様の方法で算出することができる。 The second artificial fibroin is preferably one in which the content ratio of the amino acid sequence consisting of XGX is increased by substituting one glycine residue of the GGX motif with another amino acid residue. In the second artificial fibroin, the content ratio of the amino acid sequence consisting of GGX in the domain sequence is preferably 30% or less, more preferably 20% or less, further preferably 10% or less, 6 % Or less is even more preferable, 4% or less is even more preferable, and 2% or less is particularly preferable. The content ratio of the amino acid sequence consisting of GGX in the domain sequence can be calculated by the same method as the method for calculating the content ratio (z / w) of the amino acid sequence consisting of XGX below.
z/wの算出方法を更に詳細に説明する。まず、式1:[(A)nモチーフ−REP]mで表されるドメイン配列を含むフィブロイン(人工フィブロイン又は天然由来のフィブロイン)において、ドメイン配列から、最もC末端側に位置する(A)nモチーフからドメイン配列のC末端までの配列を除いた配列に含まれる全てのREPから、XGXからなるアミノ酸配列を抽出する。XGXを構成するアミノ酸残基の総数がzである。例えば、XGXからなるアミノ酸配列が50個抽出された場合(重複はなし)、zは50×3=150である。また、例えば、XGXGXからなるアミノ酸配列の場合のように2つのXGXに含まれるX(中央のX)が存在する場合は、重複分を控除して計算する(XGXGXの場合は5アミノ酸残基である)。wは、ドメイン配列から、最もC末端側に位置する(A)nモチーフからドメイン配列のC末端までの配列を除いた配列に含まれる総アミノ酸残基数である。例えば、図1に示したドメイン配列の場合、wは4+50+4+100+4+10+4+20+4+30=230である(最もC末端側に位置する(A)nモチーフは除いている。)。次に、zをwで除すことによって、z/w(%)を算出することができる。 The method of calculating z / w will be described in more detail. First, in the fibroin (artificial fibroin or naturally-derived fibroin) containing the domain sequence represented by the formula 1: [(A) n motif-REP] m, it is located most on the C-terminal side from the domain sequence (A) n. The amino acid sequence consisting of XGX is extracted from all REPs contained in the sequence excluding the sequence from the motif to the C end of the domain sequence. The total number of amino acid residues constituting XGX is z. For example, when 50 amino acid sequences consisting of XGX are extracted (no duplication), z is 50 × 3 = 150. Further, for example, when X (center X) contained in two XGX exists as in the case of an amino acid sequence consisting of XGXGX, the calculation is performed by deducting the overlap (in the case of XGXGX, 5 amino acid residues are used). be). w is the total number of amino acid residues contained in the sequence excluding the sequence from the (A) n motif located closest to the C-terminal side to the C-terminal of the domain sequence from the domain sequence. For example, in the case of the domain sequence shown in FIG. 1, w is 4 + 50 + 4 + 100 + 4 + 10 + 4 + 20 + 4 + 30 = 230 ( excluding the (A) n motif located most on the C-terminal side). Next, z / w (%) can be calculated by dividing z by w.
ここで、天然由来のフィブロインにおけるz/wについて説明する。まず、上述のように、NCBI GenBankにアミノ酸配列情報が登録されているフィブロインを例示した方法により確認したところ、663種類のフィブロイン(このうち、クモ類由来のフィブロインは415種類)が抽出された。抽出された全てのフィブロインのうち、式1:[(A)nモチーフ−REP]mで表されるドメイン配列を含み、フィブロイン中のGGXからなるアミノ酸配列の含有割合が6%以下である天然由来のフィブロインのアミノ酸配列から、上述の算出方法により、z/wを算出した。その結果を図2に示す。図2の横軸はz/w(%)を示し、縦軸は頻度を示す。図2から明らかなとおり、天然由来のフィブロインにおけるz/wは、いずれも50.9%未満である(最も高いもので、50.86%)。 Here, z / w in naturally derived fibroin will be described. First, as described above, when the fibroin whose amino acid sequence information was registered in NCBI GenBank was confirmed by the method exemplified, 663 types of fibroin (of which 415 types were derived from spiders) were extracted. Naturally-derived fibroin containing the domain sequence represented by the formula 1: [(A) n motif-REP] m among all the extracted fibroins and having an amino acid sequence consisting of GGX in the fibroin of 6% or less. From the amino acid sequence of fibroin, z / w was calculated by the above-mentioned calculation method. The result is shown in FIG. The horizontal axis of FIG. 2 indicates z / w (%), and the vertical axis indicates frequency. As is clear from FIG. 2, the z / w in naturally-derived fibroin is less than 50.9% (the highest is 50.86%).
第2の人工フィブロインにおいて、z/wは、50.9%以上であることが好ましく、56.1%以上であることがより好ましく、58.7%以上であることが更に好ましく、70%以上であることが更により好ましく、80%以上であることが更によりまた好ましい。z/wの上限に特に制限はないが、例えば、95%以下であってもよい。 In the second artificial fibroin, z / w is preferably 50.9% or more, more preferably 56.1% or more, further preferably 58.7% or more, and 70% or more. Is even more preferable, and 80% or more is even more preferable. The upper limit of z / w is not particularly limited, but may be, for example, 95% or less.
第2の人工フィブロインは、例えば、クローニングした天然由来のフィブロインの遺伝子配列から、グリシン残基をコードする塩基配列の少なくとも一部を置換して別のアミノ酸残基をコードするように改変することにより得ることができる。このとき、改変するグリシン残基として、GGXモチーフ及びGPGXXモチーフにおける1つのグリシン残基を選択してもよいし、またz/wが50.9%以上になるように置換してもよい。また、例えば、天然由来のフィブロインのアミノ酸配列から上記態様を満たすアミノ酸配列を設計し、設計したアミノ酸配列をコードする核酸を化学合成することにより得ることもできる。いずれの場合においても、天然由来のフィブロインのアミノ酸配列からREP中のグリシン残基を別のアミノ酸残基に置換したことに相当する改変に加え、更に1又は複数のアミノ酸残基を置換、欠失、挿入及び/又は付加したことに相当するアミノ酸配列の改変を行ってもよい。 The second artificial fibroin is, for example, modified from the cloned naturally occurring fibroin gene sequence by substituting at least a part of the base sequence encoding the glycine residue to encode another amino acid residue. Obtainable. At this time, one glycine residue in the GGX motif and the GPGXX motif may be selected as the glycine residue to be modified, or may be replaced so that z / w is 50.9% or more. It can also be obtained, for example, by designing an amino acid sequence satisfying the above embodiment from the amino acid sequence of naturally occurring fibroin and chemically synthesizing a nucleic acid encoding the designed amino acid sequence. In each case, in addition to the modification corresponding to the substitution of the glycine residue in REP with another amino acid residue from the amino acid sequence of naturally occurring fibroin, one or more amino acid residues are further substituted or deleted. , Insertion and / or modification of the amino acid sequence corresponding to the addition may be performed.
上記の別のアミノ酸残基としては、グリシン残基以外のアミノ酸残基であれば特に制限はないが、バリン(V)残基、ロイシン(L)残基、イソロイシン(I)残基、メチオニン(M)残基、プロリン(P)残基、フェニルアラニン(F)残基及びトリプトファン(W)残基等の疎水性アミノ酸残基、グルタミン(Q)残基、アスパラギン(N)残基、セリン(S)残基、リシン(K)残基及びグルタミン酸(E)残基等の親水性アミノ酸残基が好ましく、バリン(V)残基、ロイシン(L)残基、イソロイシン(I)残基、フェニルアラニン(F)残基及びグルタミン(Q)残基がより好ましく、グルタミン(Q)残基が更に好ましい。 The other amino acid residue described above is not particularly limited as long as it is an amino acid residue other than the glycine residue, but is a valine (V) residue, a leucine (L) residue, an isoleucine (I) residue, and methionine ( Hydrophobic amino acid residues such as M) residue, proline (P) residue, phenylalanine (F) residue and tryptophan (W) residue, glutamine (Q) residue, asparagine (N) residue, serine (S) ) Residues, hydrophilic amino acid residues such as lysine (K) residue and glutamate (E) residue are preferred, valine (V) residue, leucine (L) residue, isoleucine (I) residue, phenylalanine ( F) residues and glutamine (Q) residues are more preferred, and glutamine (Q) residues are even more preferred.
第2の人工フィブロインのより具体的な例として、(2−i)配列番号6(Met−PRT380)、配列番号7(Met−PRT410)、配列番号8(Met−PRT525)若しくは配列番号9(Met−PRT799)で示されるアミノ酸配列、又は(2−ii)配列番号6、配列番号7、配列番号8若しくは配列番号9で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、人工フィブロインを挙げることができる。 As a more specific example of the second artificial fibroin, (2-i) SEQ ID NO: 6 (Met-PRT380), SEQ ID NO: 7 (Met-PRT410), SEQ ID NO: 8 (Met-PRT525) or SEQ ID NO: 9 (Met) -Contains an amino acid sequence represented by PRT799) or (2-ii) an amino acid sequence having 90% or more sequence identity with the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 8 or SEQ ID NO: 9. Artificial fibroin can be mentioned.
(2−i)の人工フィブロインについて説明する。配列番号6で示されるアミノ酸配列は、天然由来のフィブロインに相当する配列番号10(Met−PRT313)で示されるアミノ酸配列のREP中の全てのGGXをGQXに置換したものである。配列番号7で示されるアミノ酸配列は、配列番号6で示されるアミノ酸配列から、N末端側からC末端側に向かって2つおきに(A)nモチーフを欠失させ、更にC末端配列の手前に[(A)nモチーフ−REP]を1つ挿入したものである。配列番号8で示されるアミノ酸配列は、配列番号7で示されるアミノ酸配列の各(A)nモチーフのC末端側に2つのアラニン残基を挿入し、更に一部のグルタミン(Q)残基をセリン(S)残基に置換し、配列番号7の分子量とほぼ同じとなるようにC末端側の一部のアミノ酸を欠失させたものである。配列番号9で示されるアミノ酸配列は、配列番号7で示されるアミノ酸配列中に存在する20個のドメイン配列の領域(但し、当該領域のC末端側の数アミノ酸残基が置換されている。)を4回繰り返した配列のC末端に所定のヒンジ配列とHisタグ配列が付加されたものである。 The artificial fibroin of (2-i) will be described. The amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 6 is obtained by substituting GQX for all GGX in the REP of the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 10 (Met-PRT313) corresponding to naturally occurring fibroin. In the amino acid sequence shown by SEQ ID NO: 7, every two (A) n motifs are deleted from the N-terminal side to the C-terminal side from the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 6, and the amino acid sequence is further before the C-terminal sequence. One [(A) n motif-REP] is inserted in. In the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 8, two alanine residues are inserted on the C-terminal side of each (A) n motif of the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 7, and some glutamine (Q) residues are further added. It is substituted with a serine (S) residue and a part of the amino acid on the C-terminal side is deleted so as to have substantially the same molecular weight as that of SEQ ID NO: 7. The amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 9 is a region of 20 domain sequences existing in the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 7 (however, several amino acid residues on the C-terminal side of the region are substituted). A predetermined hinge sequence and His tag sequence are added to the C-terminal of the sequence obtained by repeating the above four times.
配列番号10で示されるアミノ酸配列(天然由来のフィブロインに相当)におけるz/wの値は、46.8%である。配列番号6で示されるアミノ酸配列、配列番号7で示されるアミノ酸配列、配列番号8で示されるアミノ酸配列、及び配列番号9で示されるアミノ酸配列におけるz/wの値は、それぞれ58.7%、70.1%、66.1%及び70.0%である。また、配列番号10、配列番号6、配列番号7、配列番号8及び配列番号9で示されるアミノ酸配列のギザ比率(後述する)1:1.8〜11.3におけるx/yの値は、それぞれ15.0%、15.0%、93.4%、92.7%及び89.8%である。 The value of z / w in the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 10 (corresponding to naturally occurring fibroin) is 46.8%. The z / w values in the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 6, the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 7, the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 8, and the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 9 are 58.7%, respectively. It is 70.1%, 66.1% and 70.0%. Further, the values of x / y in the jagged ratio (described later) of 1: 1.8 to 11.3 of the amino acid sequences shown by SEQ ID NO: 10, SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 8 and SEQ ID NO: 9 are They are 15.0%, 15.0%, 93.4%, 92.7% and 89.8%, respectively.
(2−i)の人工フィブロインは、配列番号6、配列番号7、配列番号8又は配列番号9で示されるアミノ酸配列からなるものであってもよい。 The artificial fibroin of (2-i) may consist of the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 8 or SEQ ID NO: 9.
(2−ii)の人工フィブロインは、配列番号6、配列番号7、配列番号8又は配列番号9で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むものである。(2−ii)の人工フィブロインもまた、式1:[(A)nモチーフ−REP]mで表されるドメイン配列を含むタンパク質である。上記配列同一性は、95%以上であることが好ましい。 The artificial fibroin of (2-ii) contains an amino acid sequence having 90% or more sequence identity with the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 8 or SEQ ID NO: 9. The artificial fibroin of (2-ii) is also a protein containing a domain sequence represented by the formula 1: [(A) n motif-REP] m. The sequence identity is preferably 95% or more.
(2−ii)の人工フィブロインは、配列番号6、配列番号7、配列番号8又は配列番号9で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有し、かつREP中に含まれるXGX(但し、Xはグリシン以外のアミノ酸残基を示す。)からなるアミノ酸配列の総アミノ酸残基数をzとし、上記ドメイン配列中のREPの総アミノ酸残基数をwとしたときに、z/wが50.9%以上であることが好ましい。 The artificial fibroin (2-ii) has 90% or more sequence identity with the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 8 or SEQ ID NO: 9, and is contained in REP. However, X indicates an amino acid residue other than glycine.) When the total number of amino acid residues in the amino acid sequence consisting of () is z and the total number of amino acid residues in REP in the above domain sequence is w, z / w Is preferably 50.9% or more.
第2の人工フィブロインは、N末端及びC末端のいずれか一方又は両方にタグ配列を含んでいてもよい。これにより、人工フィブロインの単離、固定化、検出及び可視化等が可能となる。 The second artificial fibroin may contain a tag sequence at either or both of the N-terminus and the C-terminus. This enables isolation, immobilization, detection, visualization, and the like of artificial fibroin.
タグ配列として、例えば、他の分子との特異的親和性(結合性、アフィニティ)を利用したアフィニティタグを挙げることができる。アフィニティタグの具体例として、ヒスチジンタグ(Hisタグ)を挙げることができる。Hisタグは、ヒスチジン残基が4から10個程度並んだ短いペプチドで、ニッケル等の金属イオンと特異的に結合する性質があるため、金属キレートクロマトグラフィー(chelating metal chromatography)による人工フィブロインの単離に利用することができる。タグ配列の具体例として、例えば、配列番号11で示されるアミノ酸配列(Hisタグ配列及びヒンジ配列を含むアミノ酸配列)が挙げられる。 Examples of the tag sequence include affinity tags that utilize specific affinity (binding, affinity) with other molecules. As a specific example of the affinity tag, a histidine tag (His tag) can be mentioned. The His tag is a short peptide in which about 4 to 10 histidine residues are lined up, and has the property of specifically binding to metal ions such as nickel. Therefore, isolation of artificial fibroin by metal chelating chromatography (chromatography). Can be used for. Specific examples of the tag sequence include the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 11 (amino acid sequence including His tag sequence and hinge sequence).
また、グルタチオンに特異的に結合するグルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)、マルトースに特異的に結合するマルトース結合タンパク質(MBP)等のタグ配列を利用することもできる。 In addition, tag sequences such as glutathione-S-transferase (GST) that specifically binds to glutathione and maltose-binding protein (MBP) that specifically binds to maltose can also be used.
さらに、抗原抗体反応を利用した「エピトープタグ」を利用することもできる。抗原性を示すペプチド(エピトープ)をタグ配列として付加することにより、当該エピトープに対する抗体を結合させることができる。エピトープタグとして、HA(インフルエンザウイルスのヘマグルチニンのペプチド配列)タグ、mycタグ、FLAGタグ等を挙げることができる。エピトープタグを利用することにより、高い特異性で容易に人工フィブロインを精製することができる。 Furthermore, an "epitope tag" utilizing an antigen-antibody reaction can also be used. By adding an antigenic peptide (epitope) as a tag sequence, an antibody against the epitope can be bound. Examples of the epitope tag include HA (peptide sequence of hemagglutinin of influenza virus) tag, myc tag, FLAG tag and the like. By utilizing the epitope tag, artificial fibroin can be easily purified with high specificity.
さらにタグ配列を特定のプロテアーゼで切り離せるようにしたものも使用することができる。当該タグ配列を介して吸着したタンパク質をプロテアーゼ処理することにより、タグ配列を切り離した人工フィブロインを回収することもできる。 Further, a tag sequence in which the tag sequence can be separated by a specific protease can also be used. By treating the protein adsorbed via the tag sequence with protease, artificial fibroin from which the tag sequence has been separated can also be recovered.
タグ配列を含む人工フィブロインのより具体的な例として、(2−iii)配列番号12(PRT380)、配列番号13(PRT410)、配列番号14(PRT525)若しくは配列番号15(PRT799)で示されるアミノ酸配列、又は(2−iv)配列番号12、配列番号13、配列番号14若しくは配列番号15で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、人工フィブロインを挙げることができる。 As a more specific example of the artificial fibroin containing the tag sequence, the amino acids represented by (2-iii) SEQ ID NO: 12 (PRT380), SEQ ID NO: 13 (PRT410), SEQ ID NO: 14 (PRT525) or SEQ ID NO: 15 (PRT799). Examples thereof include artificial fibroins comprising a sequence or an amino acid sequence having 90% or more sequence identity with the amino acid sequence set forth in (2-iv) SEQ ID NO: 12, SEQ ID NO: 13, SEQ ID NO: 14 or SEQ ID NO: 15. ..
配列番号16(PRT313)、配列番号12、配列番号13、配列番号14及び配列番号15で示されるアミノ酸配列は、それぞれ配列番号10、配列番号6、配列番号7、配列番号8及び配列番号9で示されるアミノ酸配列のN末端に配列番号11で示されるアミノ酸配列(Hisタグ配列及びヒンジ配列を含む)を付加したものである。 The amino acid sequences represented by SEQ ID NO: 16 (PRT313), SEQ ID NO: 12, SEQ ID NO: 13, SEQ ID NO: 14 and SEQ ID NO: 15 are represented by SEQ ID NO: 10, SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 8 and SEQ ID NO: 9, respectively. The amino acid sequence shown by SEQ ID NO: 11 (including His tag sequence and hinge sequence) is added to the N-terminal of the indicated amino acid sequence.
(2−iii)の人工フィブロインは、配列番号12、配列番号13、配列番号14又は配列番号15で示されるアミノ酸配列からなるものであってもよい。 The artificial fibroin of (2-iii) may consist of the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 12, SEQ ID NO: 13, SEQ ID NO: 14 or SEQ ID NO: 15.
(2−iv)の人工フィブロインは、配列番号12、配列番号13、配列番号14又は配列番号15で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むものである。(2−iv)の人工フィブロインもまた、式1:[(A)nモチーフ−REP]mで表されるドメイン配列を含むタンパク質である。上記配列同一性は、95%以上であることが好ましい。 The artificial fibroin (2-iv) comprises an amino acid sequence having 90% or more sequence identity with the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 12, SEQ ID NO: 13, SEQ ID NO: 14 or SEQ ID NO: 15. The artificial fibroin of (2-iv) is also a protein containing a domain sequence represented by the formula 1: [(A) n motif-REP] m. The sequence identity is preferably 95% or more.
(2−iv)の人工フィブロインは、配列番号12、配列番号13、配列番号14又は配列番号15で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有し、かつREP中に含まれるXGX(但し、Xはグリシン以外のアミノ酸残基を示す。)からなるアミノ酸配列の総アミノ酸残基数をzとし、上記ドメイン配列中のREPの総アミノ酸残基数をwとしたときに、z/wが50.9%以上であることが好ましい。 The artificial fibroin (2-iv) has 90% or more sequence identity with the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 12, SEQ ID NO: 13, SEQ ID NO: 14 or SEQ ID NO: 15 and is contained in REP. However, X indicates an amino acid residue other than glycine.) When the total number of amino acid residues in the amino acid sequence consisting of () is z and the total number of amino acid residues in REP in the above domain sequence is w, z / w Is preferably 50.9% or more.
第2の人工フィブロインは、人工タンパク質生産系において生産されたタンパク質を宿主の外部に放出するための分泌シグナルを含んでいてもよい。分泌シグナルの配列は、宿主の種類に応じて適宜設定することができる。 The second artificial fibroin may contain a secretory signal for releasing the protein produced in the artificial protein production system to the outside of the host. The sequence of the secretory signal can be appropriately set according to the type of host.
第3の人工フィブロインは、そのドメイン配列が、天然由来のフィブロインと比較して、(A)nモチーフの含有量が低減されたアミノ酸配列を有する。第3の人工フィブロインのドメイン配列は、天然由来のフィブロインと比較して、少なくとも1又は複数の(A)nモチーフが欠失したことに相当するアミノ酸配列を有するものということができる。 The third artificial fibroin has an amino acid sequence whose domain sequence has a reduced content of (A) n motif as compared with naturally occurring fibroin. It can be said that the domain sequence of the third artificial fibroin has an amino acid sequence corresponding to the deletion of at least one or more (A) n motifs as compared with naturally occurring fibroin.
第3の人工フィブロインは、天然由来のフィブロインから(A)nモチーフを10〜40%欠失させたことに相当するアミノ酸配列を有するものであってもよい。 The third artificial fibroin may have an amino acid sequence corresponding to a 10-40% deletion of the (A) n motif from naturally occurring fibroin.
第3の人工フィブロインは、そのドメイン配列が、天然由来のフィブロインと比較して、少なくともN末端側からC末端側に向かって1〜3つの(A)nモチーフ毎に1つの(A)nモチーフが欠失したことに相当するアミノ酸配列を有するものであってもよい。 A third artificial fibroin its domain sequence, compared to the naturally occurring fibroin, at least from the N-terminal C-terminal one to three toward the side of the (A) n motif every one (A) n motif It may have an amino acid sequence corresponding to the deletion of.
第3の人工フィブロインは、そのドメイン配列が、天然由来のフィブロインと比較して、少なくともN末端側からC末端側に向かって2つ連続した(A)nモチーフの欠失、及び1つの(A)nモチーフの欠失がこの順に繰り返されたことに相当するアミノ酸配列を有するものであってもよい。 The third artificial fibroin has a domain sequence of at least two consecutive (A) n- motif deletions and one (A) from the N-terminal side to the C-terminal side as compared to naturally occurring fibroin. ) It may have an amino acid sequence corresponding to the deletion of the n-motif being repeated in this order.
第3の人工フィブロインは、そのドメイン配列が、少なくともN末端側からC末端側に向かって2つおきに(A)nモチーフが欠失したことに相当するアミノ酸配列を有するものであってもよい。 The third artificial fibroin may have an amino acid sequence corresponding to the deletion of the (A) n motif at least every other two domain sequences from the N-terminal side to the C-terminal side. ..
第3の人工フィブロインは、式1:[(A)nモチーフ−REP]mで表されるドメイン配列を含み、N末端側からC末端側に向かって、隣合う2つの[(A)nモチーフ−REP]ユニットのREPのアミノ酸残基数を順次比較して、アミノ酸残基数が少ないREPのアミノ酸残基数を1としたとき、他方のREPのアミノ酸残基数の比が1.8〜11.3となる隣合う2つの[(A)nモチーフ−REP]ユニットのアミノ酸残基数を足し合わせた合計値の最大値をxとし、ドメイン配列の総アミノ酸残基数をyとしたときに、x/yが20%以上、30%以上、40%以上又は50%以上であるアミノ酸配列を有するものであってもよい。(A)nモチーフ中の全アミノ酸残基数に対するアラニン残基数は83%以上であってよいが、86%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、95%以上であることが更に好ましく、100%であること(アラニン残基のみで構成されることを意味する)が更により好ましい。 The third artificial fibroin contains a domain sequence represented by the formula 1: [(A) n motif-REP] m , and two adjacent [(A) n motifs from the N-terminal side to the C-terminal side. -REP] When the number of amino acid residues in the REP of the unit is sequentially compared and the number of amino acid residues in the REP having a small number of amino acid residues is 1, the ratio of the number of amino acid residues in the other REP is 1.8 to 1. When x is the maximum value of the sum of the number of amino acid residues of two adjacent [(A) n motif-REP] units, which is 11.3, and y is the total number of amino acid residues in the domain sequence. In addition, it may have an amino acid sequence in which x / y is 20% or more, 30% or more, 40% or more, or 50% or more. (A) The number of alanine residues with respect to the total number of amino acid residues in the n motif may be 83% or more, preferably 86% or more, more preferably 90% or more, and 95% or more. It is even more preferably 100% (meaning that it is composed only of alanine residues).
x/yの算出方法を図1を参照しながら更に詳細に説明する。図1には、人工フィブロインからN末端配列及びC末端配列を除いたドメイン配列を示す。当該ドメイン配列は、N末端側(左側)から(A)nモチーフ−第1のREP(50アミノ酸残基)−(A)nモチーフ−第2のREP(100アミノ酸残基)−(A)nモチーフ−第3のREP(10アミノ酸残基)−(A)nモチーフ−第4のREP(20アミノ酸残基)−(A)nモチーフ−第5のREP(30アミノ酸残基)−(A)nモチーフという配列を有する。 The calculation method of x / y will be described in more detail with reference to FIG. FIG. 1 shows a domain sequence obtained by removing the N-terminal sequence and the C-terminal sequence from artificial fibroin. From the N-terminal side (left side), the domain sequence consists of (A) n motif-first REP (50 amino acid residues)-(A) n motif-second REP (100 amino acid residues)-(A) n. Motif-Third REP (10 amino acid residues)-(A) n Motif-Fourth REP (20 amino acid residues)-(A) n Motif-Fifth REP (30 amino acid residues)-(A) It has an arrangement called n motifs.
隣合う2つの[(A)nモチーフ−REP]ユニットは、重複がないように、N末端側からC末端側に向かって、順次選択する。このとき、選択されない[(A)nモチーフ−REP]ユニットが存在してもよい。図1には、パターン1(第1のREPと第2のREPの比較、及び第3のREPと第4のREPの比較)、パターン2(第1のREPと第2のREPの比較、及び第4のREPと第5のREPの比較)、パターン3(第2のREPと第3のREPの比較、及び第4のREPと第5のREPの比較)、パターン4(第1のREPと第2のREPの比較)を示した。なお、これ以外にも選択方法は存在する。 Two adjacent [(A) n motif-REP] units are sequentially selected from the N-terminal side toward the C-terminal side so as not to overlap. At this time, there may be a [(A) n motif-REP] unit that is not selected. In FIG. 1, pattern 1 (comparison between the first REP and the second REP and comparison between the third REP and the fourth REP), pattern 2 (comparison between the first REP and the second REP, and a comparison). 4th REP and 5th REP comparison), Pattern 3 (2nd REP and 3rd REP comparison, and 4th REP and 5th REP comparison), Pattern 4 (1st REP and (Comparison of the second REP) is shown. There are other selection methods.
次に各パターンについて、選択した隣合う2つの[(A)nモチーフ−REP]ユニット中の各REPのアミノ酸残基数を比較する。比較は、よりアミノ酸残基数の少ない方を1としたときの、他方のアミノ酸残基数の比を求めることによって行う。例えば、第1のREP(50アミノ酸残基)と第2のREP(100アミノ酸残基)の比較の場合、よりアミノ酸残基数の少ない第1のREPを1としたとき、第2のREPのアミノ酸残基数の比は、100/50=2である。同様に、第4のREP(20アミノ酸残基)と第5のREP(30アミノ酸残基)の比較の場合、よりアミノ酸残基数の少ない第4のREPを1としたとき、第5のREPのアミノ酸残基数の比は、30/20=1.5である。 Next, for each pattern, the number of amino acid residues of each REP in two adjacent [(A) n motif-REP] units selected is compared. The comparison is performed by obtaining the ratio of the number of amino acid residues of the other when the one with the smaller number of amino acid residues is set to 1. For example, in the case of comparing the first REP (50 amino acid residues) and the second REP (100 amino acid residues), when the first REP having a smaller number of amino acid residues is 1, the second REP The ratio of the number of amino acid residues is 100/50 = 2. Similarly, in the case of comparing the 4th REP (20 amino acid residues) and the 5th REP (30 amino acid residues), when the 4th REP having a smaller number of amino acid residues is set to 1, the 5th REP The ratio of the number of amino acid residues in is 30/20 = 1.5.
図1中、よりアミノ酸残基数の少ない方を1としたときに、他方のアミノ酸残基数の比が1.8〜11.3となる[(A)nモチーフ−REP]ユニットの組を実線で示した。本明細書中、この比をギザ比率と呼ぶ。よりアミノ酸残基数の少ない方を1としたときに、他方のアミノ酸残基数の比が1.8未満又は11.3超となる[(A)nモチーフ−REP]ユニットの組は破線で示した。 In FIG. 1, when the one with the smaller number of amino acid residues is 1, the ratio of the number of amino acid residues of the other is 1.8 to 11.3 [(A) n motif-REP] unit set. Shown by solid line. In the present specification, this ratio is referred to as a jagged ratio. When the one with the smaller number of amino acid residues is 1, the ratio of the number of amino acid residues of the other is less than 1.8 or more than 11.3 . The set of [(A) n motif-REP] units is indicated by a broken line. Indicated.
各パターンにおいて、実線で示した隣合う2つの[(A)nモチーフ−REP]ユニットの全てのアミノ酸残基数を足し合わせる(REPのみではなく、(A)nモチーフのアミノ酸残基数もである。)。そして、足し合わせた合計値を比較して、当該合計値が最大となるパターンの合計値(合計値の最大値)をxとする。図1に示した例では、パターン1の合計値が最大である。
In each pattern, add up the total number of amino acid residues of the two adjacent [(A) n motif-REP] units shown by the solid line (not only REP, but also the number of amino acid residues of (A) n motif. be.). Then, the total values added are compared, and the total value (maximum value of the total value) of the pattern in which the total value is maximized is defined as x. In the example shown in FIG. 1, the total value of
次に、xをドメイン配列の総アミノ酸残基数yで除すことによって、x/y(%)を算出することができる。 Next, x / y (%) can be calculated by dividing x by the total number of amino acid residues y in the domain sequence.
第3の人工フィブロインにおいて、x/yは、50%以上であることが好ましく、60%以上であることがより好ましく、65%以上であることが更に好ましく、70%以上であることが更により好ましく、75%以上であることが更によりまた好ましく、80%以上であることが特に好ましい。x/yの上限に特に制限はなく、例えば、100%以下であってよい。ギザ比率が1:1.9〜11.3の場合には、x/yは89.6%以上であることが好ましく、ギザ比率が1:1.8〜3.4の場合には、x/yは77.1%以上であることが好ましく、ギザ比率が1:1.9〜8.4の場合には、x/yは75.9%以上であることが好ましく、ギザ比率が1:1.9〜4.1の場合には、x/yは64.2%以上であることが好ましい。 In the third artificial fibroin, x / y is preferably 50% or more, more preferably 60% or more, further preferably 65% or more, still more preferably 70% or more. It is preferably 75% or more, even more preferably 80% or more, and particularly preferably 80% or more. The upper limit of x / y is not particularly limited and may be, for example, 100% or less. When the jagged ratio is 1: 1.9 to 11.3, x / y is preferably 89.6% or more, and when the jagged ratio is 1: 1.8 to 3.4, x. / Y is preferably 77.1% or more, and when the jagged ratio is 1: 1.9 to 8.4, x / y is preferably 75.9% or more, and the jagged ratio is 1. In the case of 1.9 to 4.1, x / y is preferably 64.2% or more.
第3の人工フィブロインが、ドメイン配列中に複数存在する(A)nモチーフの少なくとも7つがアラニン残基のみで構成される人工フィブロインである場合、x/yは、46.4%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましく、55%以上であることが更に好ましく、60%以上であることが更により好ましく、70%以上であることが更によりまた好ましく、80%以上であることが特に好ましい。x/yの上限に特に制限はなく、100%以下であればよい。 When the third artificial fibroin is an artificial fibroin in which at least 7 of the (A) n motifs present in the domain sequence are composed only of alanine residues, x / y is 46.4% or more. Is more preferable, 50% or more is more preferable, 55% or more is further preferable, 60% or more is further more preferable, 70% or more is even more preferable, and 80% or more. It is particularly preferable to have. The upper limit of x / y is not particularly limited and may be 100% or less.
ここで、天然由来のフィブロインにおけるx/yについて説明する。まず、上述のように、NCBI GenBankにアミノ酸配列情報が登録されているフィブロインを例示した方法により確認したところ、663種類のフィブロイン(このうち、クモ類由来のフィブロインは415種類)が抽出された。抽出された全てのフィブロインのうち、式1:[(A)nモチーフ−REP]mで表されるドメイン配列で構成される天然由来のフィブロインのアミノ酸配列から、上述の算出方法により、x/yを算出した。ギザ比率が1:1.9〜4.1の場合の結果を図3に示す。 Here, x / y in naturally derived fibroin will be described. First, as described above, when the fibroin whose amino acid sequence information was registered in NCBI GenBank was confirmed by the method exemplified, 663 types of fibroin (of which 415 types were derived from spiders) were extracted. Of all the extracted fibroin, x / y from the amino acid sequence of naturally occurring fibroin composed of the domain sequence represented by the formula 1: [(A) n motif-REP] m by the above calculation method. Was calculated. The results when the jagged ratio is 1: 1.9 to 4.1 are shown in FIG.
図3の横軸はx/y(%)を示し、縦軸は頻度を示す。図3から明らかなとおり、天然由来のフィブロインにおけるx/yは、いずれも64.2%未満である(最も高いもので、64.14%)。 The horizontal axis of FIG. 3 indicates x / y (%), and the vertical axis indicates frequency. As is clear from FIG. 3, the x / y of naturally occurring fibroin is less than 64.2% (the highest is 64.14%).
第3の人工フィブロインは、例えば、クローニングした天然由来のフィブロインの遺伝子配列から、x/yが64.2%以上になるように(A)nモチーフをコードする配列の1又は複数を欠失させることにより得ることができる。また、例えば、天然由来のフィブロインのアミノ酸配列から、x/yが64.2%以上になるように1又は複数の(A)nモチーフが欠失したことに相当するアミノ酸配列を設計し、設計したアミノ酸配列をコードする核酸を化学合成することにより得ることもできる。いずれの場合においても、天然由来のフィブロインのアミノ酸配列から(A)nモチーフが欠失したことに相当する改変に加え、更に1又は複数のアミノ酸残基を置換、欠失、挿入及び/又は付加したことに相当するアミノ酸配列の改変を行ってもよい。 The third artificial fibroin, for example, deletes one or more of the sequences encoding the (A) n motif from the cloned naturally occurring fibroin gene sequence so that x / y is 64.2% or more. Can be obtained by Further, for example, an amino acid sequence corresponding to the deletion of one or more (A) n motifs so that x / y is 64.2% or more is designed and designed from the amino acid sequence of naturally occurring fibroin. It can also be obtained by chemically synthesizing a nucleic acid encoding the amino acid sequence. In each case, in addition to the modification corresponding to the deletion of (A) n motif from the amino acid sequence of naturally occurring fibroin, one or more amino acid residues are further substituted, deleted, inserted and / or added. The amino acid sequence corresponding to the above may be modified.
第3の人工フィブロインのより具体的な例として、(3−i)配列番号17(Met−PRT399)、配列番号7(Met−PRT410)、配列番号8(Met−PRT525)若しくは配列番号9(Met−PRT799)で示されるアミノ酸配列、又は(3−ii)配列番号17、配列番号7、配列番号8若しくは配列番号9で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、人工フィブロインを挙げることができる。 As a more specific example of the third artificial fibroin, (3-i) SEQ ID NO: 17 (Met-PRT399), SEQ ID NO: 7 (Met-PRT410), SEQ ID NO: 8 (Met-PRT525) or SEQ ID NO: 9 (Met) -Contains an amino acid sequence represented by PRT799) or an amino acid sequence having 90% or more sequence identity with the amino acid sequence represented by (3-ii) SEQ ID NO: 17, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 8 or SEQ ID NO: 9. Artificial fibroin can be mentioned.
(3−i)の人工フィブロインについて説明する。配列番号17で示されるアミノ酸配列は、天然由来のフィブロインに相当する配列番号10(Met−PRT313)で示されるアミノ酸配列から、N末端側からC末端側に向かって2つおきに(A)nモチーフを欠失させ、更にC末端配列の手前に[(A)nモチーフ−REP]を1つ挿入したものである。配列番号7、配列番号8又は配列番号9で示されるアミノ酸配列は、第2の人工フィブロインで説明したとおりである。 The artificial fibroin of (3-i) will be described. The amino acid sequence shown by SEQ ID NO: 17 is from the amino acid sequence shown by SEQ ID NO: 10 (Met-PRT313) corresponding to naturally occurring fibroin, every other (A) n from the N-terminal side to the C-terminal side. The motif is deleted, and one [(A) n motif-REP] is inserted before the C-terminal sequence. The amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 8 or SEQ ID NO: 9 is as described in the second artificial fibroin.
配列番号10で示されるアミノ酸配列(天然由来のフィブロインに相当)のギザ比率1:1.8〜11.3におけるx/yの値は15.0%である。配列番号17で示されるアミノ酸配列、及び配列番号7で示されるアミノ酸配列におけるx/yの値は、いずれも93.4%である。配列番号8で示されるアミノ酸配列におけるx/yの値は、92.7%である。配列番号9で示されるアミノ酸配列におけるx/yの値は、89.8%である。配列番号10、配列番号17、配列番号7、配列番号8及び配列番号9で示されるアミノ酸配列におけるz/wの値は、それぞれ46.8%、56.2%、70.1%、66.1%及び70.0%である。 The x / y value of the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 10 (corresponding to naturally occurring fibroin) at a jagged ratio of 1: 1.8 to 11.3 is 15.0%. The value of x / y in the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 17 and the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 7 is 93.4%. The value of x / y in the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 8 is 92.7%. The value of x / y in the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 9 is 89.8%. The values of z / w in the amino acid sequences shown in SEQ ID NO: 10, SEQ ID NO: 17, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 8 and SEQ ID NO: 9 are 46.8%, 56.2%, 70.1% and 66. 1% and 70.0%.
(3−i)の人工フィブロインは、配列番号17、配列番号7、配列番号8又は配列番号9で示されるアミノ酸配列からなるものであってもよい。 The artificial fibroin of (3-i) may consist of the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 17, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 8 or SEQ ID NO: 9.
(3−ii)の人工フィブロインは、配列番号17、配列番号7、配列番号8又は配列番号9で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むものである。(3−ii)の人工フィブロインもまた、式1:[(A)nモチーフ−REP]mで表されるドメイン配列を含むタンパク質である。上記配列同一性は、95%以上であることが好ましい。 The artificial fibroin of (3-ii) contains an amino acid sequence having 90% or more sequence identity with the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 17, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 8 or SEQ ID NO: 9. The artificial fibroin of (3-ii) is also a protein containing a domain sequence represented by the formula 1: [(A) n motif-REP] m. The sequence identity is preferably 95% or more.
(3−ii)の人工フィブロインは、配列番号17、配列番号7、配列番号8又は配列番号9で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有し、かつN末端側からC末端側に向かって、隣合う2つの[(A)nモチーフ−REP]ユニットのREPのアミノ酸残基数を順次比較して、アミノ酸残基数が少ないREPのアミノ酸残基数を1としたとき、他方のREPのアミノ酸残基数の比が1.8〜11.3(ギザ比率が1:1.8〜11.3)となる隣合う2つの[(A)nモチーフ−REP]ユニットのアミノ酸残基数を足し合わせた合計値の最大値をxとし、ドメイン配列の総アミノ酸残基数をyとしたときに、x/yが64.2%以上であることが好ましい。 The artificial fibroin (3-ii) has 90% or more sequence identity with the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 17, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 8 or SEQ ID NO: 9, and is N-terminal to C-terminal. When the number of amino acid residues of REP of two adjacent [(A) n motif-REP] units is sequentially compared and the number of amino acid residues of REP having a small number of amino acid residues is 1, the other The amino acid residue of two adjacent [(A) n motif-REP] units having a ratio of the number of amino acid residues of REP of 1.8 to 11.3 (giza ratio of 1: 1.8 to 11.3) When x is the maximum value of the total value obtained by adding the numbers of groups and y is the total number of amino acid residues in the domain sequence, x / y is preferably 64.2% or more.
第3の人工フィブロインは、N末端及びC末端のいずれか一方又は両方に上述したタグ配列を含んでいてもよい。 The third artificial fibroin may contain the tag sequence described above at either or both of the N-terminus and the C-terminus.
タグ配列を含む人工フィブロインのより具体的な例として、(3−iii)配列番号18(PRT399)、配列番号13(PRT410)、配列番号14(PRT525)若しくは配列番号15(PRT799)で示されるアミノ酸配列、又は(3−iv)配列番号18、配列番号13、配列番号14若しくは配列番号15で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、人工フィブロインを挙げることができる。 As a more specific example of the artificial fibroin containing the tag sequence, the amino acids represented by (3-iii) SEQ ID NO: 18 (PRT399), SEQ ID NO: 13 (PRT410), SEQ ID NO: 14 (PRT525) or SEQ ID NO: 15 (PRT799). Examples include artificial fibroins comprising a sequence or an amino acid sequence having 90% or more sequence identity with the amino acid sequence set forth in (3-iv) SEQ ID NO: 18, SEQ ID NO: 13, SEQ ID NO: 14 or SEQ ID NO: 15. ..
配列番号18、配列番号13、配列番号14及び配列番号15で示されるアミノ酸配列は、それぞれ配列番号17、配列番号7、配列番号8及び配列番号9で示されるアミノ酸配列のN末端に配列番号11で示されるアミノ酸配列(Hisタグ配列及びヒンジ配列を含む)を付加したものである。 The amino acid sequences shown in SEQ ID NO: 18, SEQ ID NO: 13, SEQ ID NO: 14 and SEQ ID NO: 15 are the N-terminals of the amino acid sequences represented by SEQ ID NO: 17, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 8 and SEQ ID NO: 9, respectively. The amino acid sequence shown by (including His tag sequence and hinge sequence) is added.
(3−iii)の人工フィブロインは、配列番号18、配列番号13、配列番号14又は配列番号15で示されるアミノ酸配列からなるものであってもよい。 The artificial fibroin of (3-iii) may consist of the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 18, SEQ ID NO: 13, SEQ ID NO: 14 or SEQ ID NO: 15.
(3−iv)の人工フィブロインは、配列番号18、配列番号13、配列番号14又は配列番号15で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むものである。(3−iv)の人工フィブロインもまた、式1:[(A)nモチーフ−REP]mで表されるドメイン配列を含むタンパク質である。上記配列同一性は、95%以上であることが好ましい。 The artificial fibroin (3-iv) comprises an amino acid sequence having 90% or more sequence identity with the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 18, SEQ ID NO: 13, SEQ ID NO: 14 or SEQ ID NO: 15. The artificial fibroin of (3-iv) is also a protein containing a domain sequence represented by the formula 1: [(A) n motif-REP] m. The sequence identity is preferably 95% or more.
(3−iv)の人工フィブロインは、配列番号18、配列番号13、配列番号14又は配列番号15で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有し、かつN末端側からC末端側に向かって、隣合う2つの[(A)nモチーフ−REP]ユニットのREPのアミノ酸残基数を順次比較して、アミノ酸残基数が少ないREPのアミノ酸残基数を1としたとき、他方のREPのアミノ酸残基数の比が1.8〜11.3となる隣合う2つの[(A)nモチーフ−REP]ユニットのアミノ酸残基数を足し合わせた合計値の最大値をxとし、ドメイン配列の総アミノ酸残基数をyとしたときに、x/yが64.2%以上であることが好ましい。 The artificial fibroin (3-iv) has 90% or more sequence identity with the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 18, SEQ ID NO: 13, SEQ ID NO: 14 or SEQ ID NO: 15, and is N-terminal to C-terminal. When the number of amino acid residues of REP of two adjacent [(A) n motif-REP] units is sequentially compared and the number of amino acid residues of REP having a small number of amino acid residues is 1, the other Let x be the maximum value of the total value of the sum of the number of amino acid residues of two adjacent [(A) n motif-REP] units in which the ratio of the number of amino acid residues in REP is 1.8 to 11.3. , When the total number of amino acid residues in the domain sequence is y, x / y is preferably 64.2% or more.
第3の人工フィブロインは、人工タンパク質生産系において生産されたタンパク質を宿主の外部に放出するための分泌シグナルを含んでいてもよい。分泌シグナルの配列は、宿主の種類に応じて適宜設定することができる。 The third artificial fibroin may contain a secretory signal for releasing the protein produced in the artificial protein production system to the outside of the host. The sequence of the secretory signal can be appropriately set according to the type of host.
第4の人工フィブロインは、そのドメイン配列が、天然由来のフィブロインと比較して、(A)nモチーフの含有量が低減されたことに加え、グリシン残基の含有量が低減されたアミノ酸配列を有するものである。第4の人工フィブロインのドメイン配列は、天然由来のフィブロインと比較して、少なくとも1又は複数の(A)nモチーフが欠失したことに加え、更に少なくともREP中の1又は複数のグリシン残基が別のアミノ酸残基に置換されたことに相当するアミノ酸配列を有するものということができる。すなわち、第4の人工フィブロインは、上述した第2の人工フィブロインと、第3の人工フィブロインの特徴を併せ持つ人工フィブロインである。具体的な態様等は、第2の人工フィブロイン、及び第3の人工フィブロインで説明したとおりである。 The fourth artificial fibroin has an amino acid sequence whose domain sequence has a reduced content of (A) n motifs and a reduced content of glycine residues as compared with naturally occurring fibroin. Have. The domain sequence of the fourth artificial fibroin lacked at least one or more (A) n motifs as compared to naturally occurring fibroin, plus at least one or more glycine residues in the REP. It can be said that it has an amino acid sequence corresponding to being substituted with another amino acid residue. That is, the fourth artificial fibroin is an artificial fibroin having the characteristics of the above-mentioned second artificial fibroin and the third artificial fibroin. Specific aspects and the like are as described in the second artificial fibroin and the third artificial fibroin.
第4の人工フィブロインのより具体的な例として、(4−i)配列番号7(Met−PRT410)、配列番号8(Met−PRT525)、配列番号9(Met−PRT799)、配列番号13(PRT410)、配列番号14(PRT525)若しくは配列番号15(PRT799)で示されるアミノ酸配列、又は(4−ii)配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号13、配列番号14若しくは配列番号15で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、人工フィブロインを挙げることができる。配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号13、配列番号14又は配列番号15で示されるアミノ酸配列を含む人工フィブロインの具体的な態様は上述のとおりである。 As more specific examples of the fourth artificial fibroin, (4-i) SEQ ID NO: 7 (Met-PRT410), SEQ ID NO: 8 (Met-PRT525), SEQ ID NO: 9 (Met-PRT799), SEQ ID NO: 13 (PRT410) ), The amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 14 (PRT525) or SEQ ID NO: 15 (PRT799), or (4-ii) SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 8, SEQ ID NO: 9, SEQ ID NO: 13, SEQ ID NO: 14 or SEQ ID NO: 15 Examples thereof include artificial fibroins containing an amino acid sequence having 90% or more sequence identity with the amino acid sequence represented by. Specific embodiments of the artificial fibroin comprising the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 8, SEQ ID NO: 9, SEQ ID NO: 13, SEQ ID NO: 14 or SEQ ID NO: 15 are as described above.
第5の人工フィブロインは、そのドメイン配列が、天然由来のフィブロインと比較して、REP中の1又は複数のアミノ酸残基が疎水性指標の大きいアミノ酸残基に置換されたこと、及び/又はREP中に1又は複数の疎水性指標の大きいアミノ酸残基が挿入されたことに相当する、局所的に疎水性指標の大きい領域を含むアミノ酸配列を有するものであってよい。 The fifth artificial fibroin had one or more amino acid residues in the REP replaced with amino acid residues having a higher hydrophobicity index than the naturally occurring fibroin in its domain sequence, and / or REP. It may have an amino acid sequence containing a region having a large hydrophobic index locally, which corresponds to the insertion of one or a plurality of amino acid residues having a large hydrophobic index.
局所的に疎水性指標の大きい領域は、連続する2〜4アミノ酸残基で構成されていることが好ましい。 The region having a locally large hydrophobicity index is preferably composed of consecutive 2 to 4 amino acid residues.
上述の疎水性指標の大きいアミノ酸残基は、イソロイシン(I)、バリン(V)、ロイシン(L)、フェニルアラニン(F)、システイン(C)、メチオニン(M)及びアラニン(A)から選ばれるアミノ酸残基であることがより好ましい。 The amino acid residue having a large hydrophobicity index is an amino acid selected from isoleucine (I), valine (V), leucine (L), phenylalanine (F), cysteine (C), methionine (M) and alanine (A). It is more preferably a residue.
第5の人工フィブロインは、天然由来のフィブロインと比較して、REP中の1又は複数のアミノ酸残基が疎水性指標の大きいアミノ酸残基に置換されたこと、及び/又はREP中に1又は複数の疎水性指標の大きいアミノ酸残基が挿入されたことに相当する改変に加え、更に、天然由来のフィブロインと比較して、1又は複数のアミノ酸残基を置換、欠失、挿入及び/又は付加したことに相当するアミノ酸配列の改変があってもよい。 In the fifth artificial fibroin, one or more amino acid residues in REP were replaced with amino acid residues having a higher hydrophobicity index as compared with naturally occurring fibroin, and / or one or more amino acid residues in REP. In addition to the modification corresponding to the insertion of an amino acid residue with a high hydrophobicity index, one or more amino acid residues were substituted, deleted, inserted and / or added as compared with naturally occurring fibroin. There may be a modification of the amino acid sequence corresponding to the above.
第5の人工フィブロインは、例えば、クローニングした天然由来のフィブロインの遺伝子配列からREP中の1又は複数の親水性アミノ酸残基(例えば、疎水性指標がマイナスであるアミノ酸残基)を疎水性アミノ酸残基(例えば、疎水性指標がプラスであるアミノ酸残基)に置換すること、及び/又はREP中に1又は複数の疎水性アミノ酸残基を挿入することにより得ることができる。また、例えば、天然由来のフィブロインのアミノ酸配列からREP中の1又は複数の親水性アミノ酸残基を疎水性アミノ酸残基に置換したこと、及び/又はREP中に1又は複数の疎水性アミノ酸残基を挿入したことに相当するアミノ酸配列を設計し、設計したアミノ酸配列をコードする核酸を化学合成することにより得ることもできる。いずれの場合においても、天然由来のフィブロインのアミノ酸配列からREP中の1又は複数の親水性アミノ酸残基を疎水性アミノ酸残基に置換したこと、及び/又はREP中に1又は複数の疎水性アミノ酸残基を挿入したことに相当する改変に加え、更に1又は複数のアミノ酸残基を置換、欠失、挿入及び/又は付加したことに相当するアミノ酸配列の改変を行ってもよい。 The fifth artificial fibroin, for example, leaves one or more hydrophilic amino acid residues (for example, amino acid residues having a negative hydrophobicity index) in the REP from the cloned naturally occurring fibroin gene sequence. It can be obtained by substituting for a group (eg, an amino acid residue with a positive hydrophobicity index) and / or inserting one or more hydrophobic amino acid residues in the REP. Also, for example, one or more hydrophilic amino acid residues in the REP have been replaced with hydrophobic amino acid residues from the amino acid sequence of naturally occurring fibroin, and / or one or more hydrophobic amino acid residues in the REP. It can also be obtained by designing an amino acid sequence corresponding to the insertion of and chemically synthesizing a nucleic acid encoding the designed amino acid sequence. In each case, one or more hydrophilic amino acid residues in the REP were replaced with hydrophobic amino acid residues from the amino acid sequence of naturally occurring fibroin, and / or one or more hydrophobic amino acids in the REP. In addition to the modification corresponding to the insertion of the residue, the amino acid sequence corresponding to the substitution, deletion, insertion and / or addition of one or more amino acid residues may be further modified.
第5の人工フィブロインは、式1:[(A)nモチーフ−REP]mで表されるドメイン配列を含み、最もC末端側に位置する(A)nモチーフから上記ドメイン配列のC末端までの配列を上記ドメイン配列から除いた配列に含まれる全てのREPにおいて、連続する4アミノ酸残基の疎水性指標の平均値が2.6以上となる領域に含まれるアミノ酸残基の総数をpとし、最もC末端側に位置する(A)nモチーフから上記ドメイン配列のC末端までの配列を上記ドメイン配列から除いた配列に含まれるアミノ酸残基の総数をqとしたときに、p/qが6.2%以上であるアミノ酸配列を有してもよい。 The fifth artificial fibroin contains a domain sequence represented by the formula 1: [(A) n motif-REP] m , and extends from the (A) n motif located closest to the C-terminal side to the C-terminal of the above domain sequence. In all REPs contained in the sequence excluding the sequence from the above domain sequence, the total number of amino acid residues contained in the region where the average value of the hydrophobicity index of consecutive 4 amino acid residues is 2.6 or more is defined as p. When the total number of amino acid residues contained in the sequence obtained by excluding the sequence from the (A) n motif located closest to the C-terminal side to the C-terminal of the domain sequence from the domain sequence is q, p / q is 6 It may have an amino acid sequence of .2% or more.
アミノ酸残基の疎水性指標については、公知の指標(Hydropathy index:Kyte J,&Doolittle R(1982)“A simple method for displaying the hydropathic character of a protein”,J.Mol.Biol.,157,pp.105−132)を使用する。具体的には、各アミノ酸の疎水性指標(ハイドロパシー・インデックス、以下「HI」とも記す。)は、下記表1に示すとおりである。 For the hydrophobicity index of amino acid residues, a known index (Hydropathy index: Kyte J, & Doolittle R (1982) "A single method for dispensing the hydropathic character of protein. 105-132) is used. Specifically, the hydrophobicity index (hydropathy index, hereinafter also referred to as “HI”) of each amino acid is as shown in Table 1 below.
p/qの算出方法を更に詳細に説明する。算出には、式1:[(A)nモチーフ−REP]mで表されるドメイン配列から、最もC末端側に位置する(A)nモチーフからドメイン配列のC末端までの配列を除いた配列(以下、「配列A」とする)を用いる。まず、配列Aに含まれる全てのREPにおいて、連続する4アミノ酸残基の疎水性指標の平均値を算出する。疎水性指標の平均値は、連続する4アミノ酸残基に含まれる各アミノ酸残基のHIの総和を4(アミノ酸残基数)で除して求める。疎水性指標の平均値は、全ての連続する4アミノ酸残基について求める(各アミノ酸残基は、1〜4回平均値の算出に用いられる。)。次いで、連続する4アミノ酸残基の疎水性指標の平均値が2.6以上となる領域を特定する。あるアミノ酸残基が、複数の「疎水性指標の平均値が2.6以上となる連続する4アミノ酸残基」に該当する場合であっても、領域中には1アミノ酸残基として含まれることになる。そして、当該領域に含まれるアミノ酸残基の総数がpである。また、配列Aに含まれるアミノ酸残基の総数がqである。
The method of calculating p / q will be described in more detail. For the calculation, the sequence obtained by removing the sequence from the (A) n motif located closest to the C-terminal side to the C-terminal of the domain sequence from the domain sequence represented by the formula 1: [(A) n motif-REP] m. (Hereinafter referred to as "sequence A") is used. First, in all the REPs contained in the sequence A, the average value of the hydrophobicity index of consecutive 4 amino acid residues is calculated. The average value of the hydrophobicity index is obtained by dividing the total HI of each amino acid residue contained in four consecutive amino acid residues by 4 (the number of amino acid residues). The average value of the hydrophobicity index is obtained for all consecutive 4 amino acid residues (each amino acid residue is used to calculate the
例えば、「疎水性指標の平均値が2.6以上となる連続する4アミノ酸残基」が20カ所抽出された場合(重複はなし)、連続する4アミノ酸残基の疎水性指標の平均値が2.6以上となる領域には、連続する4アミノ酸残基(重複はなし)が20含まれることになり、pは20×4=80である。また、例えば、2つの「疎水性指標の平均値が2.6以上となる連続する4アミノ酸残基」が1アミノ酸残基だけ重複して存在する場合、連続する4アミノ酸残基の疎水性指標の平均値が2.6以上となる領域には、7アミノ酸残基含まれることになる(p=2×4−1=7。「−1」は重複分の控除である。)。例えば、図4に示したドメイン配列の場合、「疎水性指標の平均値が2.6以上となる連続する4アミノ酸残基」が重複せずに7つ存在するため、pは7×4=28となる。また、例えば、図4に示したドメイン配列の場合、qは4+50+4+40+4+10+4+20+4+30=170である(C末端側の最後に存在する(A)nモチーフは含めない)。次に、pをqで除すことによって、p/q(%)を算出することができる。図4の場合28/170=16.47%となる。 For example, when 20 consecutive "4 consecutive amino acid residues having an average value of the hydrophobicity index of 2.6 or more" are extracted (no duplication), the average value of the hydrophobicity index of 4 consecutive amino acid residues is 2. The region of .6 or more contains 20 consecutive 4 amino acid residues (no duplication), and p is 20 × 4 = 80. Further, for example, when two "consecutive four amino acid residues having an average value of 2.6 or more of the hydrophobicity index" are duplicated by one amino acid residue, the hydrophobicity index of the consecutive four amino acid residues is present. A region having an average value of 2.6 or more contains 7 amino acid residues (p = 2 × 4-1 = 7. “-1” is a deduction for duplicates). For example, in the case of the domain sequence shown in FIG. 4, p is 7 × 4 = because there are seven “consecutive 4 amino acid residues having an average value of the hydrophobicity index of 2.6 or more” without duplication. It becomes 28. Further, for example, in the case of the domain sequence shown in FIG. 4, q is 4 + 50 + 4 + 40 + 4 + 10 + 4 + 20 + 4 + 30 = 170 (excluding the (A) n motif existing at the end of the C-terminal side). Next, p / q (%) can be calculated by dividing p by q. In the case of FIG. 4, 28/170 = 16.47%.
第5の人工フィブロインにおいて、p/qは、6.2%以上であることが好ましく、7%以上であることがより好ましく、10%以上であることが更に好ましく、20%以上であることが更により好ましく、30%以上であることが更によりまた好ましい。p/qの上限は、特に制限されないが、例えば、45%以下であってもよい。 In the fifth artificial fibroin, p / q is preferably 6.2% or more, more preferably 7% or more, further preferably 10% or more, and more preferably 20% or more. Even more preferably, it is even more preferably 30% or more. The upper limit of p / q is not particularly limited, but may be, for example, 45% or less.
第5の人工フィブロインは、例えば、クローニングした天然由来のフィブロインのアミノ酸配列を、上記のp/qの条件を満たすように、REP中の1又は複数の親水性アミノ酸残基(例えば、疎水性指標がマイナスであるアミノ酸残基)を疎水性アミノ酸残基(例えば、疎水性指標がプラスであるアミノ酸残基)に置換すること、及び/又はREP中に1又は複数の疎水性アミノ酸残基を挿入することにより、局所的に疎水性指標の大きい領域を含むアミノ酸配列に改変することにより得ることができる。また、例えば、天然由来のフィブロインのアミノ酸配列から上記のp/qの条件を満たすアミノ酸配列を設計し、設計したアミノ酸配列をコードする核酸を化学合成することにより得ることもできる。いずれの場合においても、天然由来のフィブロインと比較して、REP中の1又は複数のアミノ酸残基が疎水性指標の大きいアミノ酸残基に置換されたこと、及び/又はREP中に1又は複数の疎水性指標の大きいアミノ酸残基が挿入されたことに相当する改変に加え、更に1又は複数のアミノ酸残基を置換、欠失、挿入及び/又は付加したことに相当する改変を行ってもよい。 The fifth artificial fibroin is, for example, one or more hydrophilic amino acid residues (eg, a hydrophobic index) in the REP so that the amino acid sequence of the cloned naturally occurring fibroin satisfies the above p / q condition. (Amino acid residue with a negative value) is replaced with a hydrophobic amino acid residue (for example, an amino acid residue with a positive hydrophobicity index), and / or one or more hydrophobic amino acid residues are inserted in the REP. By doing so, it can be obtained by locally modifying the amino acid sequence to include a region having a large hydrophobicity index. It can also be obtained, for example, by designing an amino acid sequence satisfying the above p / q condition from the amino acid sequence of naturally occurring fibroin and chemically synthesizing a nucleic acid encoding the designed amino acid sequence. In each case, one or more amino acid residues in the REP were replaced with amino acid residues with a higher hydrophobicity index compared to naturally occurring fibroin, and / or one or more amino acid residues in the REP. In addition to the modification corresponding to the insertion of an amino acid residue having a large hydrophobicity index, the modification corresponding to the substitution, deletion, insertion and / or addition of one or more amino acid residues may be performed. ..
疎水性指標の大きいアミノ酸残基としては、特に制限はないが、イソロイシン(I)、バリン(V)、ロイシン(L)、フェニルアラニン(F)、システイン(C)、メチオニン(M)及びアラニン(A)が好ましく、バリン(V)、ロイシン(L)及びイソロイシン(I)がより好ましい。 The amino acid residue having a large hydrophobicity index is not particularly limited, but isoleucine (I), valine (V), leucine (L), phenylalanine (F), cysteine (C), methionine (M) and alanine (A). ) Is preferable, and valine (V), leucine (L) and isoleucine (I) are more preferable.
第5の人工フィブロインのより具体的な例として、(5−i)配列番号19(Met−PRT720)、配列番号20(Met−PRT665)若しくは配列番号21(Met−PRT666)で示されるアミノ酸配列、又は(5−ii)配列番号19、配列番号20若しくは配列番号21で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、人工フィブロインを挙げることができる。 As a more specific example of the fifth artificial fibroin, (5-i) the amino acid sequence shown by SEQ ID NO: 19 (Met-PRT720), SEQ ID NO: 20 (Met-PRT665) or SEQ ID NO: 21 (Met-PRT666), Alternatively, artificial fibroin (5-ii) containing an amino acid sequence having 90% or more sequence identity with the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 19, SEQ ID NO: 20 or SEQ ID NO: 21 can be mentioned.
(5−i)の人工フィブロインについて説明する。配列番号19で示されるアミノ酸配列は、配列番号7(Met−PRT410)で示されるアミノ酸配列に対し、C末端側の端末のドメイン配列を除いて、REP一つ置きにそれぞれ3アミノ酸残基からなるアミノ酸配列(VLI)を2カ所挿入し、更に一部のグルタミン(Q)残基をセリン(S)残基に置換し、かつC末端側の一部のアミノ酸を欠失させたものである。配列番号20で示されるアミノ酸配列は、配列番号8(Met−PRT525)で示されるアミノ酸配列に対し、REP一つ置きにそれぞれ3アミノ酸残基からなるアミノ酸配列(VLI)を1カ所挿入したものである。配列番号21で示されるアミノ酸配列は、配列番号8で示されるアミノ酸配列に対し、REP一つ置きにそれぞれ3アミノ酸残基からなるアミノ酸配列(VLI)を2カ所挿入したものである。 The artificial fibroin of (5-i) will be described. The amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 19 consists of 3 amino acid residues in every other REP except for the domain sequence of the terminal on the C-terminal side with respect to the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 7 (Met-PRT410). The amino acid sequence (VLI) is inserted at two locations, a part of the glutamine (Q) residue is replaced with a serine (S) residue, and a part of the amino acid on the C-terminal side is deleted. The amino acid sequence shown by SEQ ID NO: 20 is the amino acid sequence shown by SEQ ID NO: 8 (Met-PRT525) with one amino acid sequence (VLI) consisting of 3 amino acid residues inserted every other REP. be. The amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 21 is the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 8 with two amino acid sequences (VLI) consisting of three amino acid residues inserted every other REP.
(5−i)の人工フィブロインは、配列番号19、配列番号20又は配列番号21で示されるアミノ酸配列からなるものであってもよい。 The artificial fibroin of (5-i) may consist of the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 19, SEQ ID NO: 20 or SEQ ID NO: 21.
(5−ii)の人工フィブロインは、配列番号19、配列番号20又は配列番号21で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むものである。(5−ii)の人工フィブロインもまた、式1:[(A)nモチーフ−REP]mで表されるドメイン配列を含むタンパク質である。上記配列同一性は、95%以上であることが好ましい。 The artificial fibroin of (5-ii) contains an amino acid sequence having 90% or more sequence identity with the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 19, SEQ ID NO: 20 or SEQ ID NO: 21. The artificial fibroin of (5-ii) is also a protein containing a domain sequence represented by the formula 1: [(A) n motif-REP] m. The sequence identity is preferably 95% or more.
(5−ii)の人工フィブロインは、配列番号19、配列番号20又は配列番号21で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有し、かつ最もC末端側に位置する(A)nモチーフからドメイン配列のC末端までの配列をドメイン配列から除いた配列に含まれる全てのREPにおいて、連続する4アミノ酸残基の疎水性指標の平均値が2.6以上となる領域に含まれるアミノ酸残基の総数をpとし、最もC末端側に位置する(A)nモチーフからドメイン配列のC末端までの配列をドメイン配列から除いた配列に含まれるアミノ酸残基の総数をqとしたときに、p/qが6.2%以上であることが好ましい。 The artificial fibroin of (5-ii) has 90% or more sequence identity with the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 19, SEQ ID NO: 20 or SEQ ID NO: 21, and is located most on the C-terminal side (A) n. Amino acids contained in the region where the average value of the hydrophobicity index of 4 consecutive amino acid residues is 2.6 or more in all REPs contained in the sequence excluding the sequence from the motif to the C-terminal of the domain sequence from the domain sequence. When the total number of residues is p and the total number of amino acid residues contained in the sequence excluding the sequence from the (A) n motif located closest to the C-terminal to the C-terminal of the domain sequence from the domain sequence is q. , P / q is preferably 6.2% or more.
第5の人工フィブロインは、N末端及びC末端のいずれか一方又は両方にタグ配列を含んでいてもよい。 The fifth artificial fibroin may contain a tag sequence at either or both of the N-terminus and the C-terminus.
タグ配列を含む人工フィブロインのより具体的な例として、(5−iii)配列番号22(PRT720)、配列番号23(PRT665)若しくは配列番号24(PRT666)で示されるアミノ酸配列、又は(5−iv)配列番号22、配列番号23若しくは配列番号24で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、人工フィブロインを挙げることができる。 As a more specific example of an artificial fibroin containing a tag sequence, the amino acid sequence set forth in (5-iii) SEQ ID NO: 22 (PRT720), SEQ ID NO: 23 (PRT665) or SEQ ID NO: 24 (PRT666), or (5-iv). ) Artificial fibroin comprising an amino acid sequence having 90% or more sequence identity with the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 22, SEQ ID NO: 23 or SEQ ID NO: 24 can be mentioned.
配列番号22、配列番号23及び配列番号24で示されるアミノ酸配列は、それぞれ配列番号19、配列番号20及び配列番号21で示されるアミノ酸配列のN末端に配列番号11で示されるアミノ酸配列(Hisタグ配列及びヒンジ配列を含む)を付加したものである。 The amino acid sequences shown in SEQ ID NO: 22, SEQ ID NO: 23 and SEQ ID NO: 24 are the amino acid sequences shown in SEQ ID NO: 11 (His tag) at the N-terminal of the amino acid sequences shown in SEQ ID NO: 19, SEQ ID NO: 20 and SEQ ID NO: 21, respectively. (Including array and hinge array) is added.
(5−iii)の人工フィブロインは、配列番号22、配列番号23又は配列番号24で示されるアミノ酸配列からなるものであってもよい。 The artificial fibroin of (5-iii) may consist of the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 22, SEQ ID NO: 23 or SEQ ID NO: 24.
(5−iv)の人工フィブロインは、配列番号22、配列番号23又は配列番号24で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むものである。(5−iv)の人工フィブロインもまた、式1:[(A)nモチーフ−REP]mで表されるドメイン配列を含むタンパク質である。上記配列同一性は、95%以上であることが好ましい。 The artificial fibroin of (5-iv) comprises an amino acid sequence having 90% or more sequence identity with the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 22, SEQ ID NO: 23 or SEQ ID NO: 24. The artificial fibroin of (5-iv) is also a protein containing a domain sequence represented by the formula 1: [(A) n motif-REP] m. The sequence identity is preferably 95% or more.
(5−iv)の人工フィブロインは、配列番号22、配列番号23又は配列番号24で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有し、かつ最もC末端側に位置する(A)nモチーフからドメイン配列のC末端までの配列をドメイン配列から除いた配列に含まれる全てのREPにおいて、連続する4アミノ酸残基の疎水性指標の平均値が2.6以上となる領域に含まれるアミノ酸残基の総数をpとし、最もC末端側に位置する(A)nモチーフからドメイン配列のC末端までの配列をドメイン配列から除いた配列に含まれるアミノ酸残基の総数をqとしたときに、p/qが6.2%以上であることが好ましい。 The artificial fibroin (5-iv) has 90% or more sequence identity with the amino acid sequence represented by SEQ ID NO: 22, SEQ ID NO: 23 or SEQ ID NO: 24, and is located most on the C-terminal side (A) n. Amino acids contained in the region where the average value of the hydrophobicity index of 4 consecutive amino acid residues is 2.6 or more in all REPs contained in the sequence excluding the sequence from the motif to the C-terminal of the domain sequence from the domain sequence. When the total number of residues is p and the total number of amino acid residues contained in the sequence excluding the sequence from the (A) n motif located closest to the C-terminal to the C-terminal of the domain sequence from the domain sequence is q. , P / q is preferably 6.2% or more.
第5の人工フィブロインは、人工タンパク質生産系において生産されたタンパク質を宿主の外部に放出するための分泌シグナルを含んでいてもよい。分泌シグナルの配列は、宿主の種類に応じて適宜設定することができる。 The fifth artificial fibroin may contain a secretory signal for releasing the protein produced in the artificial protein production system to the outside of the host. The sequence of the secretory signal can be appropriately set according to the type of host.
第6の人工フィブロインは、天然由来のフィブロインと比較して、グルタミン残基の含有量が低減されたアミノ酸配列を有する。 The sixth artificial fibroin has an amino acid sequence with a reduced content of glutamine residues as compared to naturally occurring fibroin.
第6の人工フィブロインは、REPのアミノ酸配列中に、GGXモチーフ及びGPGXXモチーフから選ばれる少なくとも一つのモチーフが含まれていることが好ましい。 The sixth artificial fibroin preferably contains at least one motif selected from the GGX motif and the GPGXX motif in the amino acid sequence of REP.
第6の人工フィブロインが、REP中にGPGXXモチーフを含む場合、GPGXXモチーフ含有率は、通常1%以上であり、5%以上であってもよく、10%以上であるのが好ましい。GPGXXモチーフ含有率の上限に特に制限はなく、50%以下であってよく、30%以下であってもよい。 When the sixth artificial fibroin contains the GPGXX motif in the REP, the GPGXX motif content is usually 1% or more, may be 5% or more, and is preferably 10% or more. The upper limit of the GPGXX motif content is not particularly limited and may be 50% or less, or 30% or less.
本明細書において、「GPGXXモチーフ含有率」は、以下の方法により算出される値である。 In the present specification, the "GPGXX motif content" is a value calculated by the following method.
式1:[(A)nモチーフ−REP]m、又は式2:[(A)nモチーフ−REP]m−(A)nモチーフで表されるドメイン配列を含むフィブロイン(人工フィブロイン又は天然由来のフィブロイン)において、最もC末端側に位置する(A)nモチーフからドメイン配列のC末端までの配列をドメイン配列から除いた配列に含まれる全てのREPにおいて、その領域に含まれるGPGXXモチーフの個数の総数を3倍した数(即ち、GPGXXモチーフ中のG及びPの総数に相当)をsとし、最もC末端側に位置する(A)nモチーフからドメイン配列のC末端までの配列をドメイン配列から除き、更に(A)nモチーフを除いた全REPのアミノ酸残基の総数をtとしたときに、GPGXXモチーフ含有率はs/tとして算出される。 Formula 1: [(A) n- motif-REP] m , or Formula 2: [(A) n- motif-REP] m- (A) Fibroin containing a domain sequence represented by n- motif (artificial fibroin or naturally derived) In (fibroin), the number of GPGXX motifs contained in the region in all REPs included in the sequence excluding the sequence from the (A) n motif located closest to the C-terminal side to the C-terminal of the domain sequence from the domain sequence. Let s be the number obtained by multiplying the total number by 3 (that is, corresponding to the total number of G and P in the GPGXX motif), and the sequence from the (A) n motif located closest to the C-terminal side to the C-terminal of the domain sequence is taken from the domain sequence. The GPGXX motif content is calculated as s / t, where t is the total number of amino acid residues in all REPs excluding (A) n motifs.
GPGXXモチーフ含有率の算出において、「最もC末端側に位置する(A)nモチーフからドメイン配列のC末端までの配列をドメイン配列から除いた配列」を対象としているのは、「最もC末端側に位置する(A)nモチーフからドメイン配列のC末端までの配列」(REPに相当する配列)には、フィブロインに特徴的な配列と相関性の低い配列が含まれることがあり、mが小さい場合(つまり、ドメイン配列が短い場合)、GPGXXモチーフ含有率の算出結果に影響するので、この影響を排除するためである。なお、REPのC末端に「GPGXXモチーフ」が位置する場合、「XX」が例えば「AA」の場合であっても、「GPGXXモチーフ」として扱う。 In the calculation of the GPGXX motif content, "the sequence obtained by excluding the sequence from the (A) n motif located on the most C-terminal side to the C-terminal of the domain sequence from the domain sequence" is targeted at "the most C-terminal side". (A) The sequence from the n motif to the C end of the domain sequence (sequence corresponding to REP) may contain a sequence having a low correlation with the sequence characteristic of fibroin, and m is small. In this case (that is, when the domain sequence is short), it affects the calculation result of the GPGXX motif content, and this effect is eliminated. When the "GPGXX motif" is located at the C-terminal of the REP, even if "XX" is, for example, "AA", it is treated as a "GPGXX motif".
図5は、人工フィブロインのドメイン配列を示す模式図である。図5を参照しながらGPGXXモチーフ含有率の算出方法を具体的に説明する。まず、図5に示した人工フィブロインのドメイン配列(「[(A)nモチーフ−REP]m−(A)nモチーフ」タイプである。)では、全てのREPが「最もC末端側に位置する(A)nモチーフからドメイン配列のC末端までの配列をドメイン配列から除いた配列」(図5中、「領域A」で示した配列。)に含まれているため、sを算出するためのGPGXXモチーフの個数は7であり、sは7×3=21となる。同様に、全てのREPが「最もC末端側に位置する(A)nモチーフからドメイン配列のC末端までの配列をドメイン配列から除いた配列」(図5中、「領域A」で示した配列。)に含まれているため、当該配列から更に(A)nモチーフを除いた全REPのアミノ酸残基の総数tは50+40+10+20+30=150である。次に、sをtで除すことによって、s/t(%)を算出することができ、図5の人工フィブロインの場合21/150=14.0%となる。 FIG. 5 is a schematic diagram showing a domain sequence of artificial fibroin. A specific method for calculating the GPGXX motif content will be described with reference to FIG. First, in the domain sequence of artificial fibroin shown in FIG. 5 (“[(A) n motif-REP] m- (A) n motif” type), all REPs are “located closest to the C-terminal side”. (A) Since it is included in the "sequence obtained by removing the sequence from the n motif to the C-terminal of the domain sequence from the domain sequence" (the sequence shown by "region A" in FIG. 5), s is calculated. The number of GPGXX motifs is 7, and s is 7 × 3 = 21. Similarly, all REPs are "sequences obtained by removing the sequence from the (A) n motif located closest to the C-terminal side to the C-terminal of the domain sequence from the domain sequence" (the sequence shown in "Region A" in FIG. 5). Since it is contained in.), The total number t of amino acid residues in all REPs excluding the (A) n motif from the sequence is 50 + 40 + 10 + 20 + 30 = 150. Next, s / t (%) can be calculated by dividing s by t, which is 21/150 = 14.0% in the case of the artificial fibroin of FIG.
第6の人工フィブロインは、グルタミン残基含有率が9%以下であることが好ましく、7%以下であることがより好ましく、4%以下であることが更に好ましく、0%であることが特に好ましい。 The sixth artificial fibroin has a glutamine residue content of preferably 9% or less, more preferably 7% or less, further preferably 4% or less, and particularly preferably 0%. ..
本明細書において、「グルタミン残基含有率」は、以下の方法により算出される値である。式1:[(A)nモチーフ−REP]m、又は式2:[(A)nモチーフ−REP]m−(A)nモチーフで表されるドメイン配列を含むフィブロイン(人工フィブロイン又は天然由来のフィブロイン)において、最もC末端側に位置する(A)nモチーフからドメイン配列のC末端までの配列をドメイン配列から除いた配列(図5の「領域A」に相当する配列。)に含まれる全てのREPにおいて、その領域に含まれるグルタミン残基の総数をuとし、最もC末端側に位置する(A)nモチーフからドメイン配列のC末端までの配列をドメイン配列から除き、更に(A)nモチーフを除いた全REPのアミノ酸残基の総数をtとしたときに、グルタミン残基含有率はu/tとして算出される。グルタミン残基含有率の算出において、「最もC末端側に位置する(A)nモチーフからドメイン配列のC末端までの配列をドメイン配列から除いた配列」を対象としている理由は、上述した理由と同様である。 In the present specification, the "glutamine residue content" is a value calculated by the following method. Formula 1: [(A) n- motif-REP] m , or Formula 2: [(A) n- motif-REP] m- (A) Fibroin containing a domain sequence represented by n- motif (artificial fibroin or naturally derived) In fibroin), all the sequences from the (A) n motif located closest to the C-terminal side to the C-terminal of the domain sequence are excluded from the domain sequence (the sequence corresponding to "region A" in FIG. 5). In the REP, the total number of glutamine residues contained in the region is u, and the sequence from the (A) n motif located most on the C-terminal side to the C-terminal of the domain sequence is removed from the domain sequence, and (A) n. The glutamine residue content is calculated as u / t, where t is the total number of amino acid residues in all REPs excluding the motif. In the calculation of the glutamine residue content, the reason why "the sequence from the (A) n motif located on the most C-terminal side to the C-terminal of the domain sequence is excluded from the domain sequence" is the above-mentioned reason. The same is true.
第6の人工フィブロインは、そのドメイン配列が、天然由来のフィブロインと比較して、REP中の1又は複数のグルタミン残基を欠失したこと、又は他のアミノ酸残基に置換したことに相当するアミノ酸配列を有するものであってよい。 The sixth artificial fibroin corresponds to its domain sequence being deleted from one or more glutamine residues in REP or replaced with other amino acid residues as compared to naturally occurring fibroin. It may have an amino acid sequence.
「他のアミノ酸残基」は、グルタミン残基以外のアミノ酸残基であればよいが、グルタミン残基よりも疎水性指標の大きいアミノ酸残基であることが好ましい。アミノ酸残基の疎水性指標は表1に示すとおりである。 The "other amino acid residue" may be an amino acid residue other than the glutamine residue, but is preferably an amino acid residue having a larger hydrophobicity index than the glutamine residue. The hydrophobicity index of amino acid residues is as shown in Table 1.
表1に示すとおり、グルタミン残基よりも疎水性指標の大きいアミノ酸残基としては、イソロイシン(I)、バリン(V)、ロイシン(L)、フェニルアラニン(F)、システイン(C)、メチオニン(M)アラニン(A)、グリシン(G)、スレオニン(T)、セリン(S)、トリプトファン(W)、チロシン(Y)、プロリン(P)及びヒスチジン(H)から選ばれるアミノ酸残基を挙げることができる。これらの中でも、イソロイシン(I)、バリン(V)、ロイシン(L)、フェニルアラニン(F)、システイン(C)、メチオニン(M)及びアラニン(A)から選ばれるアミノ酸残基であることがより好ましく、イソロイシン(I)、バリン(V)、ロイシン(L)及びフェニルアラニン(F)から選ばれるアミノ酸残基であることが更に好ましい。 As shown in Table 1, amino acid residues having a larger hydrophobicity index than glutamine residues include isoleucine (I), valine (V), leucine (L), phenylalanine (F), cysteine (C), and methionine (M). ) Amino acid residues selected from alanine (A), glycine (G), threonine (T), serine (S), tryptophan (W), tyrosine (Y), proline (P) and histidine (H). can. Among these, amino acid residues selected from isoleucine (I), valine (V), leucine (L), phenylalanine (F), cysteine (C), methionine (M) and alanine (A) are more preferable. , Isoleucine (I), valine (V), leucine (L) and phenylalanine (F) are more preferably amino acid residues.
第6の人工フィブロインは、REPの疎水性度が、−0.8以上であることが好ましく、−0.7以上であることがより好ましく、0以上であることが更に好ましく、0.3以上であることが更により好ましく、0.4以上であることが特に好ましい。REPの疎水性度の上限に特に制限はなく、1.0以下であってよく、0.7以下であってもよい。 The sixth artificial fibroin has a REP hydrophobicity of -0.8 or more, more preferably -0.7 or more, further preferably 0 or more, and 0.3 or more. Is even more preferable, and 0.4 or more is particularly preferable. The upper limit of the hydrophobicity of REP is not particularly limited and may be 1.0 or less, or 0.7 or less.
本明細書において、「REPの疎水性度」は、以下の方法により算出される値である。 In the present specification, the "hydrophobicity of REP" is a value calculated by the following method.
式1:[(A)nモチーフ−REP]m、又は式2:[(A)nモチーフ−REP]m−(A)nモチーフで表されるドメイン配列を含むフィブロイン(人工フィブロイン又は天然由来のフィブロイン)において、最もC末端側に位置する(A)nモチーフからドメイン配列のC末端までの配列をドメイン配列から除いた配列(図5の「領域A」に相当する配列。)に含まれる全てのREPにおいて、その領域の各アミノ酸残基の疎水性指標の総和をvとし、最もC末端側に位置する(A)nモチーフからドメイン配列のC末端までの配列をドメイン配列から除き、更に(A)nモチーフを除いた全REPのアミノ酸残基の総数をtとしたときに、REPの疎水性度はv/tとして算出される。REPの疎水性度の算出において、「最もC末端側に位置する(A)nモチーフからドメイン配列のC末端までの配列をドメイン配列から除いた配列」を対象としている理由は、上述した理由と同様である。 Formula 1: [(A) n- motif-REP] m , or Formula 2: [(A) n- motif-REP] m- (A) Fibroin containing a domain sequence represented by n- motif (artificial fibroin or naturally derived) In fibroin), all the sequences from the (A) n motif located closest to the C-terminal side to the C-terminal of the domain sequence are excluded from the domain sequence (the sequence corresponding to "region A" in FIG. 5). In the REP of, the sum of the hydrophobicity indexes of each amino acid residue in the region is v, and the sequence from the (A) n motif located most on the C-terminal side to the C-terminal of the domain sequence is removed from the domain sequence, and further ( A) The degree of hydrophobicity of REP is calculated as v / t, where t is the total number of amino acid residues of all REPs excluding the n motif. In the calculation of the hydrophobicity of REP, the reason for targeting "the sequence obtained by excluding the sequence from the (A) n motif located closest to the C-terminal side to the C-terminal of the domain sequence from the domain sequence" is the above-mentioned reason. The same is true.
第6の人工フィブロインは、そのドメイン配列が、天然由来のフィブロインと比較して、REP中の1又は複数のグルタミン残基を欠失したこと、及び/又はREP中の1又は複数のグルタミン残基を他のアミノ酸残基に置換したことに相当する改変に加え、更に1又は複数のアミノ酸残基を置換、欠失、挿入及び/又は付加したことに相当するアミノ酸配列の改変があってもよい。 The sixth artificial fibroin had its domain sequence deleted of one or more glutamine residues in REP as compared to naturally occurring fibroin, and / or one or more glutamine residues in REP. In addition to the modification corresponding to the replacement of one or more amino acid residues with other amino acid residues, there may be further modification of the amino acid sequence corresponding to the substitution, deletion, insertion and / or addition of one or more amino acid residues. ..
第6の人工フィブロインは、例えば、クローニングした天然由来のフィブロインの遺伝子配列からREP中の1又は複数のグルタミン残基を欠失させること、及び/又はREP中の1又は複数のグルタミン残基を他のアミノ酸残基に置換することにより得ることができる。また、例えば、天然由来のフィブロインのアミノ酸配列からREP中の1又は複数のグルタミン残基を欠失したこと、及び/又はREP中の1又は複数のグルタミン残基を他のアミノ酸残基に置換したことに相当するアミノ酸配列を設計し、設計したアミノ酸配列をコードする核酸を化学合成することにより得ることもできる。 The sixth artificial fibroin, for example, deletes one or more glutamine residues in REP from the cloned naturally occurring fibroin gene sequence and / or removes one or more glutamine residues in REP. It can be obtained by substituting with the amino acid residue of. Also, for example, one or more glutamine residues in REP were deleted from the amino acid sequence of naturally occurring fibroin, and / or one or more glutamine residues in REP were replaced with other amino acid residues. It can also be obtained by designing an amino acid sequence corresponding to this and chemically synthesizing a nucleic acid encoding the designed amino acid sequence.
第6の人工フィブロインのより具体的な例として、(6−i)配列番号25(Met−PRT888)、配列番号26(Met−PRT965)、配列番号27(Met−PRT889)、配列番号28(Met−PRT916)、配列番号29(Met−PRT918)、配列番号30(Met−PRT699)、配列番号31(Met−PRT698)、配列番号32(Met−PRT966)、配列番号41(Met−PRT917)若しくは配列番号42(Met−PRT1028)で示されるアミノ酸配列を含む人工フィブロイン、又は(6−ii)配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号41若しくは配列番号42で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む人工フィブロインを挙げることができる。 As more specific examples of the sixth artificial fibroin, (6-i) SEQ ID NO: 25 (Met-PRT888), SEQ ID NO: 26 (Met-PRT965), SEQ ID NO: 27 (Met-PRT889), SEQ ID NO: 28 (Met) -PRT916), SEQ ID NO: 29 (Met-PRT918), SEQ ID NO: 30 (Met-PRT699), SEQ ID NO: 31 (Met-PRT698), SEQ ID NO: 32 (Met-PRT966), SEQ ID NO: 41 (Met-PRT917) or SEQ ID NO: An artificial fibroin containing the amino acid sequence represented by No. 42 (Met-PRT1028), or (6-ii) SEQ ID NO: 25, SEQ ID NO: 26, SEQ ID NO: 27, SEQ ID NO: 28, SEQ ID NO: 29, SEQ ID NO: 30, SEQ ID NO: 31. , Artificial fibroin containing an amino acid sequence having 90% or more sequence identity with the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 32, SEQ ID NO: 41 or SEQ ID NO: 42.
(6−i)の人工フィブロインについて説明する。配列番号25で示されるアミノ酸配列は、配列番号7で示されるアミノ酸配列(Met−PRT410)中のQQを全てVLに置換したものである。配列番号26で示されるアミノ酸配列は、配列番号7で示されるアミノ酸配列中のQQを全てTSに置換し、かつ残りのQをAに置換したものである。配列番号27で示されるアミノ酸配列は、配列番号7で示されるアミノ酸配列中のQQを全てVLに置換し、かつ残りのQをIに置換したものである。配列番号28で示されるアミノ酸配列は、配列番号7で示されるアミノ酸配列中のQQを全てVIに置換し、かつ残りのQをLに置換したものである。配列番号29で示されるアミノ酸配列は、配列番号7で示されるアミノ酸配列中のQQを全てVFに置換し、かつ残りのQをIに置換したものである。 The artificial fibroin of (6-i) will be described. The amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 25 is obtained by substituting VL for all QQs in the amino acid sequence (Met-PRT410) shown in SEQ ID NO: 7. The amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 26 is one in which all QQs in the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 7 are replaced with TS, and the remaining Qs are replaced with A. The amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 27 is one in which all QQs in the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 7 are replaced with VL, and the remaining Qs are replaced with I. The amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 28 is one in which all QQs in the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 7 are replaced with VI, and the remaining Qs are replaced with L. The amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 29 is one in which all QQs in the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 7 are replaced with VF, and the remaining Qs are replaced with I.
配列番号30で示されるアミノ酸配列は、配列番号8で示されるアミノ酸配列(Met−PRT525)中のQQを全てVLに置換したものである。配列番号31で示されるアミノ酸配列は、配列番号8で示されるアミノ酸配列中のQQを全てVLに置換し、かつ残りのQをIに置換したものである。 The amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 30 is obtained by substituting VL for all QQs in the amino acid sequence (Met-PRT525) shown in SEQ ID NO: 8. The amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 31 is one in which all QQs in the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 8 are replaced with VL, and the remaining Qs are replaced with I.
配列番号32で示されるアミノ酸配列は、配列番号7で示されるアミノ酸配列(Met−PRT410)中に存在する20個のドメイン配列の領域を2回繰り返した配列中のQQを全てVFに置換し、かつ残りのQをIに置換したものである。 In the amino acid sequence shown by SEQ ID NO: 32, all the QQs in the sequence in which the regions of the 20 domain sequences existing in the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 7 (Met-PRT410) are repeated twice are replaced with VF. And the remaining Q is replaced with I.
配列番号41で示されるアミノ酸配列(Met−PRT917)は、配列番号7で示されるアミノ酸配列中のQQを全てLIに置換し、かつ残りのQをVに置換したものである。配列番号42で示されるアミノ酸配列(Met−PRT1028)は、配列番号7で示されるアミノ酸配列中のQQを全てIFに置換し、かつ残りのQをTに置換したものである。 In the amino acid sequence (Met-PRT917) shown in SEQ ID NO: 41, all QQs in the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 7 are replaced with LI, and the remaining Qs are replaced with V. In the amino acid sequence (Met-PRT1028) shown in SEQ ID NO: 42, all QQs in the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 7 are replaced with IF, and the remaining Qs are replaced with T.
配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号41及び配列番号42で示されるアミノ酸配列は、いずれもグルタミン残基含有率は9%以下である(表2)。 The amino acid sequences shown in SEQ ID NO: 25, SEQ ID NO: 26, SEQ ID NO: 27, SEQ ID NO: 28, SEQ ID NO: 29, SEQ ID NO: 30, SEQ ID NO: 31, SEQ ID NO: 32, SEQ ID NO: 41 and SEQ ID NO: 42 are all residual glutamine. The group content is 9% or less (Table 2).
(6−i)の人工フィブロインは、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号41又は配列番号42で示されるアミノ酸配列からなるものであってもよい。 The artificial fibroin of (6-i) has SEQ ID NO: 25, SEQ ID NO: 26, SEQ ID NO: 27, SEQ ID NO: 28, SEQ ID NO: 29, SEQ ID NO: 30, SEQ ID NO: 31, SEQ ID NO: 32, SEQ ID NO: 41 or SEQ ID NO: 42. It may consist of the indicated amino acid sequence.
(6−ii)の人工フィブロインは、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号41又は配列番号42で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むものである。(6−ii)の人工フィブロインもまた、式1:[(A)nモチーフ−REP]m、又は式2:[(A)nモチーフ−REP]m−(A)nモチーフで表されるドメイン配列を含むタンパク質である。上記配列同一性は、95%以上であることが好ましい。 The artificial fibroin (6-ii) has SEQ ID NO: 25, SEQ ID NO: 26, SEQ ID NO: 27, SEQ ID NO: 28, SEQ ID NO: 29, SEQ ID NO: 30, SEQ ID NO: 31, SEQ ID NO: 32, SEQ ID NO: 41 or SEQ ID NO: 42. It contains an amino acid sequence having 90% or more sequence identity with the indicated amino acid sequence. The artificial fibroin of (6-ii) is also a domain represented by the formula 1: [(A) n motif-REP] m or the formula 2: [(A) n motif-REP] m- (A) n motif. It is a protein containing a sequence. The sequence identity is preferably 95% or more.
(6−ii)の人工フィブロインは、グルタミン残基含有率が9%以下であることが好ましい。また、(6−ii)の人工フィブロインは、GPGXXモチーフ含有率が10%以上であることが好ましい。 The artificial fibroin of (6-ii) preferably has a glutamine residue content of 9% or less. Further, the artificial fibroin of (6-ii) preferably has a GPGXX motif content of 10% or more.
第6の人工フィブロインは、N末端及びC末端のいずれか一方又は両方にタグ配列を含んでいてもよい。これにより、人工フィブロインの単離、固定化、検出及び可視化等が可能となる。 The sixth artificial fibroin may contain a tag sequence at either or both of the N-terminus and the C-terminus. This enables isolation, immobilization, detection, visualization, and the like of artificial fibroin.
タグ配列を含む人工フィブロインのより具体的な例として、(6−iii)配列番号33(PRT888)、配列番号34(PRT965)、配列番号35(PRT889)、配列番号36(PRT916)、配列番号37(PRT918)、配列番号38(PRT699)、配列番号39(PRT698)、配列番号40(PRT966)、配列番号43(PRT917)若しくは配列番号44(PRT1028)で示されるアミノ酸配列を含む人工フィブロイン、又は(6−iv)配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号43若しくは配列番号44で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む人工フィブロインを挙げることができる。 As a more specific example of the artificial fibroin containing the tag sequence, (6-iii) SEQ ID NO: 33 (PRT888), SEQ ID NO: 34 (PRT965), SEQ ID NO: 35 (PRT889), SEQ ID NO: 36 (PRT916), SEQ ID NO: 37 (PRT918), an artificial fibroin containing the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 38 (PRT699), SEQ ID NO: 39 (PRT698), SEQ ID NO: 40 (PRT966), SEQ ID NO: 43 (PRT917) or SEQ ID NO: 44 (PRT1028), or ( 6-iv) Amino acid sequences and 90s shown by SEQ ID NO: 33, SEQ ID NO: 34, SEQ ID NO: 35, SEQ ID NO: 36, SEQ ID NO: 37, SEQ ID NO: 38, SEQ ID NO: 39, SEQ ID NO: 40, SEQ ID NO: 43 or SEQ ID NO: 44. An artificial fibroin containing an amino acid sequence having a sequence identity of% or more can be mentioned.
配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号43及び配列番号44で示されるアミノ酸配列は、それぞれ配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号41及び配列番号42で示されるアミノ酸配列のN末端に配列番号11で示されるアミノ酸配列(Hisタグ配列及びヒンジ配列を含む)を付加したものである。N末端にタグ配列を付加しただけであるため、グルタミン残基含有率に変化はなく、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号43及び配列番号44で示されるアミノ酸配列は、いずれもグルタミン残基含有率が9%以下である(表3)。 The amino acid sequences shown by SEQ ID NO: 33, SEQ ID NO: 34, SEQ ID NO: 35, SEQ ID NO: 36, SEQ ID NO: 37, SEQ ID NO: 38, SEQ ID NO: 39, SEQ ID NO: 40, SEQ ID NO: 43 and SEQ ID NO: 44 are, respectively, SEQ ID NO: 25. , SEQ ID NO: 26, SEQ ID NO: 27, SEQ ID NO: 28, SEQ ID NO: 29, SEQ ID NO: 30, SEQ ID NO: 31, SEQ ID NO: 32, SEQ ID NO: 41 and SEQ ID NO: 42 shown by SEQ ID NO: 11 at the N-terminal of the amino acid sequence. The amino acid sequence (including His tag sequence and hinge sequence) is added. Since only the tag sequence was added to the N-terminal, there was no change in the glutamine residue content, and SEQ ID NO: 33, SEQ ID NO: 34, SEQ ID NO: 35, SEQ ID NO: 36, SEQ ID NO: 37, SEQ ID NO: 38, SEQ ID NO: 39. , SEQ ID NO: 40, SEQ ID NO: 43 and SEQ ID NO: 44 all have a glutamine residue content of 9% or less (Table 3).
(6−iii)の人工フィブロインは、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号43又は配列番号44で示されるアミノ酸配列からなるものであってもよい。 The artificial fibroin of (6-iii) has SEQ ID NO: 33, SEQ ID NO: 34, SEQ ID NO: 35, SEQ ID NO: 36, SEQ ID NO: 37, SEQ ID NO: 38, SEQ ID NO: 39, SEQ ID NO: 40, SEQ ID NO: 43 or SEQ ID NO: 44. It may consist of the indicated amino acid sequence.
(6−iv)の人工フィブロインは、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号43又は配列番号44で示されるアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むものである。(6−iv)の人工フィブロインもまた、式1:[(A)nモチーフ−REP]m、又は式2:[(A)nモチーフ−REP]m−(A)nモチーフで表されるドメイン配列を含むタンパク質である。上記配列同一性は、95%以上であることが好ましい。 The artificial fibroin (6-iv) is represented by SEQ ID NO: 33, SEQ ID NO: 34, SEQ ID NO: 35, SEQ ID NO: 36, SEQ ID NO: 37, SEQ ID NO: 38, SEQ ID NO: 39, SEQ ID NO: 40, SEQ ID NO: 43 or SEQ ID NO: 44. It contains an amino acid sequence having 90% or more sequence identity with the indicated amino acid sequence. The artificial fibroin of (6-iv) is also a domain represented by the formula 1: [(A) n motif-REP] m or the formula 2: [(A) n motif-REP] m- (A) n motif. It is a protein containing a sequence. The sequence identity is preferably 95% or more.
(6−iv)の人工フィブロインは、グルタミン残基含有率が9%以下であることが好ましい。また、(6−iv)の人工フィブロインは、GPGXXモチーフ含有率が10%以上であることが好ましい。 The artificial fibroin (6-iv) preferably has a glutamine residue content of 9% or less. Further, the artificial fibroin (6-iv) preferably has a GPGXX motif content of 10% or more.
第6の人工フィブロインは、人工タンパク質生産系において生産されたタンパク質を宿主の外部に放出するための分泌シグナルを含んでいてもよい。分泌シグナルの配列は、宿主の種類に応じて適宜設定することができる。 The sixth artificial fibroin may contain a secretory signal for releasing the protein produced in the artificial protein production system to the outside of the host. The sequence of the secretory signal can be appropriately set according to the type of host.
人工フィブロインは、第1の人工フィブロイン、第2の人工フィブロイン、第3の人工フィブロイン、第4の人工フィブロイン、第5の人工フィブロイン、及び第6の人工フィブロインが有する特徴のうち、少なくとも2つ以上の特徴を併せ持つ人工フィブロインであってもよい。 The artificial fibroin is at least two or more of the characteristics of the first artificial fibroin, the second artificial fibroin, the third artificial fibroin, the fourth artificial fibroin, the fifth artificial fibroin, and the sixth artificial fibroin. It may be an artificial fibroin having the above-mentioned characteristics.
本発明において使用されるタンパク質(例えば、人工タンパク質、人工フィブロイン)は、システイン、リジン、アルギニン、アスパラギン及びグルタミンの総残基数が多いタンパク質が好ましく、更にシステイン、リジン、アルギニン、アスパラギン及びグルタミンの総残基数が多いタンパク質が好ましく、更にシステイン、リジン及びアルギニンの総残基数が多いタンパク質が好ましく、更にシステイン及びリジンの総残基数が多いタンパク質が好ましく、システイン残基の数が多いタンパク質が最も好ましい。 The protein used in the present invention (for example, artificial protein, artificial fibroin) is preferably a protein having a large total number of residues of cysteine, lysine, arginine, asparagine and glutamine, and further, the total number of cysteine, lysine, arginine, asparagine and glutamine. A protein having a large number of residues is preferable, a protein having a large total number of cysteine, lysine and arginine residues is preferable, a protein having a large total number of cysteine and lysine residues is preferable, and a protein having a large number of cysteine residues is preferable. Most preferred.
(式(1a)、(2a)、(2b)又は(3a)で表される化合物)
式(1a)で表される化合物は、上述のタンパク質に含まれるヘテロ原子(例えば、硫黄原子、窒素原子、酸素原子)と化学反応することにより、人工フィブロインと共有結合する。ヘテロ原子は、スルフヒドリル基(−SH)、グアニジン基(−NHC(=NH)NH2)、アミド基(−CONH−、−CONH2)、ヒドロキシ基(−OH)等の置換基に存在する。例えば、タンパク質の架橋は、そのアミノ酸配列のうち、上述の置換基を側鎖に有するアミノ酸残基(すなわち、システイン(C)、アルギニン(R)、アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、セリン(S)、スレオニン(T)等)を足がかりにして、式(1a)で表される化合物を介して架橋され得る。
(Compound represented by the formulas (1a), (2a), (2b) or (3a))
The compound represented by the formula (1a) covalently bonds with artificial fibroin by chemically reacting with a hetero atom (for example, sulfur atom, nitrogen atom, oxygen atom) contained in the above-mentioned protein. Heteroatoms are present at substituents such as sulfhydryl group (-SH), guanidine group (-NHC (= NH) NH 2 ), amide group (-CONH-, -CONH 2 ), hydroxy group (-OH) and the like. For example, protein cross-linking involves amino acid residues (ie, cysteine (C), arginine (R), asparagine (N), glutamine (Q), serine (ie)) having the above-mentioned substituents in the side chain of the amino acid sequence. S), threonine (T), etc.) can be used as a foothold to crosslink via the compound represented by the formula (1a).
式(1a)で表される化合物は、以下の化学式を有しており、2つのマレイミド基がリンカーLによって結合している。リンカーLは、2価の有機基であればよく、例えば、C1−20アルキレン基、C6−20アリーレン基、C6−20アリーレン基−C1−20アルキレン基、C6−20アリーレン基−C1−20アルキレン基−C6−20アリーレン基、又はC1−20アルキレン基−C6−20アリーレン基−C1−20アルキレン基、ポリエチレングリコール基、ポリプロピレングリコール基、ポリ(エチレングリコール/プロピレングリコール)基、テトラメチレングリコール基である。
[式中、Lは2価の有機基を示す。]
The compound represented by the formula (1a) has the following chemical formula, and two maleimide groups are bonded by the linker L. The linker L may be a divalent organic group, for example, C 1-20 alkylene group, C 6-20 arylene group, C 6-20 arylene group-C 1-20 alkylene group, C 6-20 arylene group. -C 1-20 alkylene group-C 6-20 arylene group or C 1-20 alkylene group-C 6-20 arylene group-C 1-20 alkylene group, polyethylene glycol group, polypropylene glycol group, poly (ethylene glycol / It is a propylene glycol) group and a tetramethylene glycol group.
[In the formula, L represents a divalent organic group. ]
式(2a)又は(2b)で表される化合物は、上述のタンパク質に含まれるヘテロ原子(例えば、硫黄原子、窒素原子、酸素原子)と化学反応することにより、人工フィブロインと共有結合する。ヘテロ原子は、スルフヒドリル基(−SH)、グアニジン基(−NHC(=NH)NH2)、アミド基(−CONH−、−CONH2)、ヒドロキシ基(−OH)等の置換基に存在する。例えば、タンパク質の架橋は、そのアミノ酸配列のうち、上述の置換基を側鎖に有するアミノ酸残基(すなわち、システイン(C)、アルギニン(R)、アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、セリン(S)、スレオニン(T)等)を足がかりにして、式(2a)又は(2b)で表される化合物を介して架橋され得る。 The compound represented by the formula (2a) or (2b) is covalently bonded to artificial fibroin by chemically reacting with a hetero atom (for example, sulfur atom, nitrogen atom, oxygen atom) contained in the above-mentioned protein. Heteroatoms are present at substituents such as sulfhydryl group (-SH), guanidine group (-NHC (= NH) NH 2 ), amide group (-CONH-, -CONH 2 ), hydroxy group (-OH) and the like. For example, protein cross-linking involves amino acid residues (ie, cysteine (C), arginine (R), asparagine (N), glutamine (Q), serine (ie)) having the above-mentioned substituents in the side chain of the amino acid sequence. S), threonine (T), etc.) can be used as a foothold for cross-linking via a compound represented by the formula (2a) or (2b).
式(2a)又は(2b)で表される化合物は、以下の化学式を有しており、2つのマレイミド基がリンカーLによって結合している。リンカーLは、2価の有機基であればよく、例えば、C1−20アルキレン基、C6−20アリーレン基、C6−20アリーレン基−C1−20アルキレン基、C6−20アリーレン基−C1−20アルキレン基−C6−20アリーレン基、又はC1−20アルキレン基−C6−20アリーレン基−C1−20アルキレン基、ポリエチレングリコール基、ポリプロピレングリコール基、ポリ(エチレングリコール/プロピレングリコール)基、テトラメチレングリコール基である。
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
The compound represented by the formula (2a) or (2b) has the following chemical formula, and two maleimide groups are bonded by the linker L. The linker L may be a divalent organic group, for example, C 1-20 alkylene group, C 6-20 arylene group, C 6-20 arylene group-C 1-20 alkylene group, C 6-20 arylene group. -C 1-20 alkylene group-C 6-20 arylene group or C 1-20 alkylene group-C 6-20 arylene group-C 1-20 alkylene group, polyethylene glycol group, polypropylene glycol group, poly (ethylene glycol / It is a propylene glycol) group and a tetramethylene glycol group.
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
式(3a)で表される化合物は、上述のタンパク質に含まれるヘテロ原子(例えば、硫黄原子、窒素原子、酸素原子)と化学反応することにより、人工フィブロインと共有結合する。ヘテロ原子は、スルフヒドリル基(−SH)、グアニジン基(−NHC(=NH)NH2)、アミド基(−CONH−、−CONH2)、ヒドロキシ基(−OH)等の置換基に存在する。例えば、タンパク質の架橋は、そのアミノ酸配列のうち、上述の置換基を側鎖に有するアミノ酸残基(すなわち、システイン(C)、アルギニン(R)、アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、セリン(S)、スレオニン(T)等)を足がかりにして、式(3a)で表される化合物を介して架橋され得る。 The compound represented by the formula (3a) covalently bonds with artificial fibroin by chemically reacting with a hetero atom (for example, sulfur atom, nitrogen atom, oxygen atom) contained in the above-mentioned protein. Heteroatoms are present at substituents such as sulfhydryl group (-SH), guanidine group (-NHC (= NH) NH 2 ), amide group (-CONH-, -CONH 2 ), hydroxy group (-OH) and the like. For example, protein cross-linking involves amino acid residues (ie, cysteine (C), arginine (R), asparagine (N), glutamine (Q), serine (ie)) having the above-mentioned substituents in the side chain of the amino acid sequence. S), threonine (T), etc.) can be used as a foothold to crosslink via the compound represented by the formula (3a).
式(3a)で表される化合物は、以下の化学式を有しており、2つのマレイミド基がリンカーLによって結合している。リンカーLは、2価の有機基であればよく、例えば、C1−20アルキレン基、C6−20アリーレン基、C6−20アリーレン基−C1−20アルキレン基、C6−20アリーレン基−C1−20アルキレン基−C6−20アリーレン基、又はC1−20アルキレン基−C6−20アリーレン基−C1−20アルキレン基、ポリエチレングリコール基、ポリプロピレングリコール基、ポリ(エチレングリコール/プロピレングリコール)基、テトラメチレングリコール基である。
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
The compound represented by the formula (3a) has the following chemical formula, and two maleimide groups are bonded by the linker L. The linker L may be a divalent organic group, for example, C 1-20 alkylene group, C 6-20 arylene group, C 6-20 arylene group-C 1-20 alkylene group, C 6-20 arylene group. -C 1-20 alkylene group-C 6-20 arylene group or C 1-20 alkylene group-C 6-20 arylene group-C 1-20 alkylene group, polyethylene glycol group, polypropylene glycol group, poly (ethylene glycol / It is a propylene glycol) group and a tetramethylene glycol group.
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
C1−20アルキレン基は、炭素原子数1〜20のアルキレン基であり、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基、ウンデシレン基、ドデシレン基が挙げられる。 The C 1-20 alkylene group is an alkylene group having 1 to 20 carbon atoms, and is, for example, a methylene group, an ethylene group, a propylene group, a butylene group, a pentylene group, a hexylene group, a heptylene group, an octylene group, a nonylene group and a decylene. Examples include a group, an undecylene group, and a dodecylene group.
C6−20アリーレン基は、炭素原子数6〜20のアリーレン基であり、例えば、フェニレン基、ナフチレン基、ターフェニレン基、ピレニレン基、ビフェニレン基が挙げられる。 The C 6-20 arylene group is an arylene group having 6 to 20 carbon atoms, and examples thereof include a phenylene group, a naphthylene group, a terphenylene group, a pyrenylene group, and a biphenylene group.
C6−20アリーレン基−C1−20アルキレン基は、炭素原子数1〜20のアルキレンと炭素原子数6〜20のアリーレン基が共有結合した2価の基である。C6−20アリーレン基−C1−20アルキレン基−C6−20アリーレン基、及び、C1−20アルキレン基−C6−20アリーレン基−C1−20アルキレン基は、それぞれ、炭素原子数1〜20のアルキレンと炭素原子数6〜20のアリーレン基が共有結合した2価の基である。具体的には、メチレンジフェニレン基、フェニレンビス(メチレン)基が挙げられる。 The C 6-20 arylene group-C 1-20 alkylene group is a divalent group in which an alkylene having 1 to 20 carbon atoms and an arylene group having 6 to 20 carbon atoms are covalently bonded. C 6-20 arylene group-C 1-20 alkylene group-C 6-20 arylene group and C 1-20 alkylene group-C 6-20 arylene group-C 1-20 alkylene group have carbon atoms, respectively. It is a divalent group in which 1 to 20 alkylenes and an arylene group having 6 to 20 carbon atoms are covalently bonded. Specific examples thereof include a methylene diphenylene group and a phenylene bis (methylene) group.
(架橋タンパク質)
架橋タンパク質は、タンパク質と、式(1a)、(2a)、(2b)又は(3a)で表される化合物との反応により得られる。タンパク質を化学修飾する方法として、当業者に周知の方法を利用することができる。例えば、タンパク質中のシステイン(スルフヒドリル基)が式(1a)、(2a)、(2b)又は(3a)で表される化合物中のマレイミド基に対して1,4−付加反応することにより、式(1)、(2)又は(3)で表されるリンカー(架橋部分)が導入され得る。
(Crosslink protein)
The crosslinked protein is obtained by reacting the protein with a compound represented by the formula (1a), (2a), (2b) or (3a). As a method for chemically modifying a protein, a method well known to those skilled in the art can be used. For example, a cysteine (sulfhydryl group) in a protein undergoes a 1,4-addition reaction with a maleimide group in a compound represented by the formulas (1a), (2a), (2b) or (3a). A linker (crosslinked portion) represented by (1), (2) or (3) can be introduced.
例えば、溶媒中で、タンパク質と式(1a)、(2a)、(2b)又は(3a)で表される化合物を混合してもよい。また、反応が進行しにくい場合には、塩基の添加、加温を行ってもよい。反応温度は、通常、0〜60℃であり、好ましくは30〜55℃又は35〜50℃である。使用される溶媒は、人工フィブロインを溶解することができ、所望の反応の進行を阻害しないものであればよい。このような溶媒としては、ヘキサフルオロイソプロピルアルコール(HFIP)、ジメチルスルホキシド、ギ酸、ジメチルホルムアミド、酢酸、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンが挙げられる。 For example, the protein and the compound represented by the formula (1a), (2a), (2b) or (3a) may be mixed in a solvent. If the reaction is difficult to proceed, a base may be added or heated. The reaction temperature is usually 0 to 60 ° C, preferably 30 to 55 ° C or 35 to 50 ° C. The solvent used may be any solvent that can dissolve the artificial fibroin and does not inhibit the progress of the desired reaction. Examples of such a solvent include hexafluoroisopropyl alcohol (HFIP), dimethyl sulfoxide, formic acid, dimethylformamide, acetic acid, dimethylacetamide, and N-methylpyrrolidone.
反応を終了させるためには、例えば、酢酸エチルを添加し、生成物(化学修飾タンパク質)を凝集させてもよい。その後、凝集した生成物を酢酸エチル、メタノール等で洗浄することにより、生成物を精製することができる。 To terminate the reaction, for example, ethyl acetate may be added to aggregate the product (chemically modified protein). The product can then be purified by washing the aggregated product with ethyl acetate, methanol, or the like.
上述の方法により得られた架橋タンパク質を単離した後、タンパク質成形体の製造に用いることができる。また、架橋タンパク質は、タンパク質成形体の製造に伴い、製造することもできる。すなわち、タンパク質と式(1a)、(2a)、(2b)又は(3a)で表される化合物を含む組成物を、後述する方法により成形する際の加熱加圧条件において、タンパク質の架橋反応が進行し得る。架橋反応と成形工程を同時に行うことにより、より簡便な方法で、架橋タンパク質を含む所望のタンパク質成形体を得ることができる。 After isolating the crosslinked protein obtained by the above method, it can be used for producing a protein molded product. In addition, the crosslinked protein can also be produced along with the production of the protein molded product. That is, the cross-linking reaction of the protein is carried out under the heating and pressurizing conditions when the composition containing the protein and the compound represented by the formula (1a), (2a), (2b) or (3a) is molded by the method described later. Can progress. By performing the cross-linking reaction and the molding step at the same time, a desired protein molded product containing the cross-linked protein can be obtained by a simpler method.
当該反応は、例えば、溶媒中で、タンパク質と式(1a)、(2a)、(2b)又は(3a)で表される化合物を混合してもよい。また、反応が進行しにくい場合には、塩基の添加、加温を行ってもよい。反応温度は、通常、0〜60℃であり、好ましくは30〜55℃又は35〜50℃である。使用される溶媒は、タンパク質を溶解することができ、所望の反応の進行を阻害しないものであればよい。このような溶媒としては、ヘキサフルオロイソプロピルアルコール(HFIP)、ジメチルスルホキシド、ギ酸、ジメチルホルムアミド、酢酸、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンが挙げられる。 In the reaction, for example, the protein and the compound represented by the formula (1a), (2a), (2b) or (3a) may be mixed in a solvent. If the reaction is difficult to proceed, a base may be added or heated. The reaction temperature is usually 0 to 60 ° C, preferably 30 to 55 ° C or 35 to 50 ° C. The solvent used may be one that can dissolve the protein and does not inhibit the progress of the desired reaction. Examples of such a solvent include hexafluoroisopropyl alcohol (HFIP), dimethyl sulfoxide, formic acid, dimethylformamide, acetic acid, dimethylacetamide, and N-methylpyrrolidone.
反応を終了させるためには、例えば、酢酸エチルを添加し、生成物(化学修飾人工フィブロイン)を凝集させてもよい。その後、凝集した生成物を酢酸エチル、メタノール等で洗浄することにより、生成物を精製することができる。 To terminate the reaction, for example, ethyl acetate may be added to aggregate the product (chemically modified artificial fibroin). The product can then be purified by washing the aggregated product with ethyl acetate, methanol, or the like.
タンパク質成形体は、成形加工用材料としても利用できる。タンパク質成形体の形状は、粉末状であり得る。また、架橋タンパク質は、特に限定されないが、例えば、押出成形、射出成形、フィルムキャスティング、紡糸、加熱加圧成形等の当業界で周知の方法で成形することができる。架橋タンパク質の成形体の形状は、板状、粒子状、塊状、フィルム状、又は繊維状であり得る。 The protein molded product can also be used as a material for molding processing. The shape of the protein molding can be powdery. The crosslinked protein is not particularly limited, but can be molded by a method well known in the art such as extrusion molding, injection molding, film casting, spinning, and heat and pressure molding. The shape of the crosslinked protein molded product can be plate-like, particle-like, lump-like, film-like, or fibrous.
〔第二実施形態〕
本発明の第二実施形態は、架橋タンパク質を含む組成物の成形体の製造方法であって、タンパク質及び式(1a)、(2a)、(2b)又は(3a)で表される化合物を含む組成物を加熱する工程を含む、成形体の製造方法である。
[式中、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[Second Embodiment]
A second embodiment of the present invention is a method for producing a molded product of a composition containing a crosslinked protein, which comprises a protein and a compound represented by the formulas (1a), (2a), (2b) or (3a). A method for producing a molded product, which comprises a step of heating the composition.
[In the formula, L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
タンパク質及び式(1a)、(2a)、(2b)又は(3a)で表される化合物は、第一実施形態で記載したものを利用できる。 As the protein and the compound represented by the formula (1a), (2a), (2b) or (3a), those described in the first embodiment can be used.
タンパク質成形体の形状が繊維状の場合、成形工程は、例えば、紡糸である。紡糸は、乾式紡糸、湿式紡糸、乾湿式紡糸等の当業者に周知の方法により、実施できる。紡糸工程において、未乾燥繊維を乾燥する際の加熱により、タンパク質の架橋反応が進行し得る。 When the shape of the protein molded product is fibrous, the molding process is, for example, spinning. Spinning can be carried out by a method well known to those skilled in the art, such as dry spinning, wet spinning, and dry wet spinning. In the spinning process, the protein cross-linking reaction can proceed by heating when the undried fibers are dried.
タンパク質成形体の形状がフィルム状の場合、成形工程は、例えば、フィルムキャスティングである。タンパク質及び式(1a)、(2a)、(2b)又は(3a)で表される化合物含む組成物をキャスティング成形した後、未乾燥フィルムを乾燥する際の加熱により、タンパク質の架橋反応が進行し得る。 When the shape of the protein compact is film-like, the molding step is, for example, film casting. After casting and molding the protein and the composition containing the compound represented by the formula (1a), (2a), (2b) or (3a), the cross-linking reaction of the protein proceeds by heating when the undried film is dried. obtain.
タンパク質と、式(1a)、(2a)、(2b)又は(3a)で表される化合物と、を含む組成物を加熱加圧すると、タンパク質と式(1a)、(2a)、(2b)又は(3a)で表される化合物の化学反応が進行して共有結合が形成されてタンパク質の架橋が進行するだけでなく、得られた架橋タンパク質が樹脂化することにより、成形され得る。ここで、「架橋タンパク質の樹脂化」とは、その見かけ上、均一な外観を有する相(見かけ上均一相)に変化することを意味し、透光性を有し得る。また、ここでいう加熱加圧により樹脂化した成形体は、加熱加圧成形体ともいえる。 When a composition containing a protein and a compound represented by the formulas (1a), (2a), (2b) or (3a) is heated and pressed, the protein and the formulas (1a), (2a), (2b) are heated and pressurized. Alternatively, not only the chemical reaction of the compound represented by (3a) proceeds to form a covalent bond and the cross-linking of the protein proceeds, but also the obtained cross-linked protein can be formed by resinification. Here, "resinification of the crosslinked protein" means that the phase changes to a phase having an apparently uniform appearance (apparently uniform phase), and may have translucency. Further, the molded product that has been resinified by heating and pressurizing here can also be said to be a heated and pressure molded product.
本明細書中、「透光性」とは、その物体にある方向から光(例えば、可視光)を照射した場合に、その反対側面に光を透過する性質を意味し、必ずしもその外観が透明であるか不透明であるかを問わない。「透光性を有する」との用語は、例えば、加熱加圧成形体の片面側から観察した場合に、その反対側にある物体の存在を認識することができることを意味する。透過率が極めて高く、その反対側にある物体の形状等を明確に視認できること(すなわち、透明)がより好ましいが、磨りガラスのようにその物体の輪郭がぼやけて明確に認識できないもの(すなわち、半透明)でもよい。また、「透光性を有する」という用語は、屈折率の違い等により反対側にある物体の形状が歪んで見える場合も包含する。透光性は目視で判断可能であるが、光学透過率測定器を用い、例えば220〜800nmの波長範囲で0.1秒間の積算時間とした場合に、透過率が40%以上であるものが好適である。これに対し、「不透光性」とは、光(例えば、可視光)を透過しない性質を意味する。透過率は、例えば、本発明に係る材料に白色光を照射し、分光測色計を用いて測定した白色光の明度の値に基づいて算出することができる。 In the present specification, "translucency" means the property of transmitting light to the opposite side surface when light (for example, visible light) is irradiated from a certain direction to the object, and the appearance is not necessarily transparent. It does not matter whether it is opaque or opaque. The term "translucent" means that, for example, when observed from one side of a heat-press molded product, the presence of an object on the opposite side can be recognized. It is more preferable that the transmittance is extremely high and the shape of the object on the opposite side can be clearly seen (that is, transparent), but the outline of the object is blurred and cannot be clearly recognized like frosted glass (that is, transparent). It may be translucent). Further, the term "having translucency" also includes a case where the shape of an object on the opposite side looks distorted due to a difference in refractive index or the like. The translucency can be visually determined, but when an optical transmittance measuring device is used and the integration time is 0.1 seconds in the wavelength range of 220 to 800 nm, the transmittance is 40% or more. Suitable. On the other hand, "impermeable" means a property that does not transmit light (for example, visible light). The transmittance can be calculated, for example, based on the value of the brightness of the white light measured by irradiating the material according to the present invention with white light and using a spectrophotometer.
例えば、タンパク質及び式(1a)、(2a)、(2b)又は(3a)で表される化合物を含む組成物を加熱する工程は、組成物を金型(モールド)に導入し、加熱加圧することにより成形してもよい。タンパク質と、式(1a)、(2a)、(2b)又は(3a)で表される化合物と、を含む組成物を加熱加圧する工程の後、タンパク質成形体(加熱加圧成形体)が得られる。 For example, in the step of heating a composition containing a protein and a compound represented by the formula (1a), (2a), (2b) or (3a), the composition is introduced into a mold and heated and pressurized. It may be molded by. After a step of heating and pressurizing a composition containing a protein and a compound represented by the formulas (1a), (2a), (2b) or (3a), a protein molded product (heated and pressure molded product) is obtained. Be done.
タンパク質成形体は、例えば、タンパク質及び式(1a)、(2a)、(2b)又は(3a)で表される化合物を含む組成物を、加圧成形機を用いて加熱加圧することにより製造できる。図6は、加熱加圧成形体を製造するために用いることのできる加圧成形機の模式断面図である。図6に示す加圧成形機10は、貫通孔が形成され加温可能な金型2と、金型2の貫通孔内で上下動が可能な上側ピン4及び下側ピン6とを備えるものである。加圧成形機10では、金型2の貫通孔に上側ピン4又は下側ピン6を挿入して生じる空隙に、タンパク質組成物を導入して、金型2を加温しつつ、上側ピン4及び下側ピン6でタンパク質組成物を圧縮することで、タンパク質成形体を得ることができる。
The protein molded product can be produced, for example, by heating and pressurizing a composition containing a protein and a compound represented by the formula (1a), (2a), (2b) or (3a) using a pressure molding machine. .. FIG. 6 is a schematic cross-sectional view of a pressure molding machine that can be used to manufacture a heat-press molded body. The
図7は、タンパク質成形体を得る工程図を示すものであり、(a)は組成物の導入前、(b)は組成物の導入直後、(c)は組成物を加熱および加圧している状態の加圧成形機の模式断面図である。図7(a)に示すように、金型2の貫通孔に下側ピン6のみを挿入した状態で貫通孔内に組成物を導入する。続いて図7(b)に示すように、金型2の貫通孔に上側ピン4を挿入して下降させ、金型2の加熱を開始して、加熱加圧前の組成物8aを貫通孔内で加熱加圧する。あらかじめ定めた加圧力に至るまで上側ピン4を下降させ、図7(c)に示す状態で組成物が所定の温度に達するまで、加熱および加圧を継続して、加熱加圧後の組成物8bを得る。その後、冷却器(例えばスポットクーラー)を用いて金型2の温度を下降させ、成形組成物8bが所定の温度になったところで、上側ピン4又は下側ピン6を金型2から抜き取り、内容物を取り出す。加圧に関しては、下側ピン6を固定した状態で上側ピン4を下降させて実施してもよいが、上側ピン4の下降と下側ピン6の上昇の両方を実施してもよい。取り出した内容物を乾燥させて、成形組成物を得る。加圧に関しては、下側ピン6を固定した状態で上側ピン4を下降させて実施してもよいが、上側ピン4の下降と下側ピン6の上昇の両方を実施してもよい。
FIG. 7 shows a process diagram for obtaining a protein molded product, in which (a) is before the introduction of the composition, (b) is immediately after the introduction of the composition, and (c) is heating and pressurizing the composition. It is a schematic cross-sectional view of the pressure molding machine of the state. As shown in FIG. 7A, the composition is introduced into the through hole with only the
加熱は、金型の温度が80〜300℃で行うことが好ましく、100〜180℃がより好ましく、100〜130℃が更に好ましい。加圧は、5kN以上で行うことが好ましく、10kN以上がより好ましく、20kN以上が更に好ましい。また、所定の加熱加圧条件に達した後、その条件での処理を続ける時間(保温条件)は、0〜100分が好ましく、1〜50分がより好ましく5〜30分が更に好ましい。 The heating is preferably performed at a mold temperature of 80 to 300 ° C., more preferably 100 to 180 ° C., still more preferably 100 to 130 ° C. Pressurization is preferably performed at 5 kN or higher, more preferably 10 kN or higher, and even more preferably 20 kN or higher. Further, after reaching a predetermined heating and pressurizing condition, the time (heat retention condition) for continuing the treatment under that condition is preferably 0 to 100 minutes, more preferably 1 to 50 minutes, still more preferably 5 to 30 minutes.
使用する金型の形状を変更することにより、所望の形状のタンパク質成形体(加熱加圧成形体)を得ることができる。例えば、特殊な形状の金型を用いて、将棋又はチェスの駒、サイコロ等の凹凸のある形状に成形してもよい。 By changing the shape of the mold used, a protein molded product (heat-pressurized molded product) having a desired shape can be obtained. For example, a mold having a special shape may be used to form a shogi or chess piece, a dice, or the like into an uneven shape.
〔第三実施形態〕
本発明の第三実施形態は、基材層と、該基材層上に接合された表皮層とを備え、該表皮層が、タンパク質が式(1)、(2)又は(3)で表されるリンカーによって架橋された架橋タンパク質を含む成形体を含む、人造皮革である。
[式中、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[Third Embodiment]
A third embodiment of the present invention comprises a base material layer and a skin layer bonded onto the base material layer, and the skin layer is represented by a protein represented by the formula (1), (2) or (3). It is an artificial leather containing a molded product containing a crosslinked protein crosslinked by a linker to be made.
[In the formula, L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
人造皮革は人工的に大量生産が可能なため、供給に限界がある天然皮革の代わりに、衣料品、靴、バック等の携行品、家具などの表面のカバーとして、広汎な用途に使用されている。動物の皮革は、最も内側に皮下組織があり、そこから外側に向かって、コラーゲン層、銀面層、表皮層(最外面)が形成されている。銀面層から毛が生えている。天然皮革(例えば、牛革)の製造過程では、表皮層と毛を加工処理で除去し、皮下組織を裏打ち加工で除去する。したがって、天然皮革は、コラーゲン層と銀面層で形成されている。銀面層は、表皮層に近い緻密な繊維構造を有しており、天然皮革の表革として使われる。 Since artificial leather can be artificially mass-produced, it is used for a wide range of purposes as a surface cover for clothing, shoes, bags and other portable items, furniture, etc., instead of natural leather, which has a limited supply. There is. Animal leather has a subcutaneous tissue on the innermost side, and a collagen layer, a grain layer, and an epidermis layer (outermost surface) are formed from there to the outside. Hair grows from the grain layer. In the manufacturing process of natural leather (for example, cowhide), the epidermis layer and hair are removed by a processing process, and the subcutaneous tissue is removed by a lining process. Therefore, natural leather is formed of a collagen layer and a grain layer. The grain layer has a dense fiber structure close to that of the epidermis layer, and is used as the epidermis of natural leather.
一方、人造皮革は天然皮革に類似した構造体である。日本では、構造の違いに基づき、人工皮革(artificial leather)と合成皮革(synthetic leather)を区別している。1つめの態様は、日本で「人工皮革」と呼ばれ、一般的に、ナイロン又はポリエステル製の極細繊維を絡み合わせ、ポリウレタン樹脂を更に含浸させた不織布層と、その上にポリウレタン製の表面樹脂層が形成されている。このような人工皮革は、天然皮革と類似の風合いを示す。また、2つめの態様は、日本で「合成皮革」と呼ばれ、一般的に、織布又は編布(基布層)と、ポリウレタン樹脂を厚く塗ることにより形成した樹脂層とで構成されている。
本明細書において、「人造皮革」とは、基材層と表皮層を含む構造体を意味し、人工的に製造され、天然皮革の代替となる素材である。また、本明細書における「人造皮革」には、日本において定義される「合成皮革」及び「人工皮革」の両方を包含する。
On the other hand, artificial leather is a structure similar to natural leather. In Japan, artificial leather and synthetic leather are distinguished based on the difference in structure. The first aspect is called "artificial leather" in Japan, and is generally a non-woven fabric layer in which ultrafine fibers made of nylon or polyester are entangled and further impregnated with polyurethane resin, and a surface resin made of polyurethane on the non-woven fabric layer. Layers are formed. Such artificial leather exhibits a texture similar to that of natural leather. The second aspect is called "synthetic leather" in Japan, and is generally composed of a woven fabric or knitted fabric (base fabric layer) and a resin layer formed by thickly applying a polyurethane resin. There is.
As used herein, the term "artificial leather" means a structure including a base material layer and an epidermis layer, and is a material that is artificially manufactured and is a substitute for natural leather. In addition, the term "artificial leather" as used herein includes both "synthetic leather" and "artificial leather" as defined in Japan.
<合成皮革>
人造皮革について、図8に示す。図8(a)は、合成皮革の模式断面図である。基材層は、不織布11及び架橋タンパク質12から実質的に構成されている不織布層13である。不織布層13に使用される架橋タンパク質12は、表皮層15に使用される架橋タンパク質と同一であってもよく、互いに異なるものであってもよい。不織布層13に使用される不織布11は、ナイロン又はポリエステル製の極細繊維を絡み合わせた布であってよい。不織布11を、架橋タンパク質12を含む組成物に含浸させ、加熱加圧処理を行うことによって不織布層13を得ることができる。表皮層15は、第一実施形態に係るタンパク質成形体を利用できる。表皮層15には、天然皮革により近い外観となるように、所望の加工(染色、塗装、グレービング、シュリンク、型押し等)を施してもよい。必要に応じて、当業者に周知の方法により、基材層と表皮層の間に接着剤層14を設けてもよい。
<Synthetic leather>
The artificial leather is shown in FIG. FIG. 8A is a schematic cross-sectional view of synthetic leather. The base material layer is a
本実施形態にかかる合成皮革は、不織布とポリマーとを含む基材層を備える。基材層は、不織布と、不織布に含浸されたポリマーからなる含浸体とが一体化されなる層ということもでき、又はポリマーで形成された層の中に不織布が埋設されてなる層ということもできる。 The synthetic leather according to the present embodiment includes a base material layer containing a non-woven fabric and a polymer. The base material layer can be a layer in which the non-woven fabric and an impregnated body made of a polymer impregnated in the non-woven fabric are integrated, or a layer in which the non-woven fabric is embedded in a layer formed of the polymer. can.
本実施形態において、不織布及びポリマーの少なくとも一方は、タンパク質を含有する。すなわち、不織布のみがタンパク質を含有していてよく(ポリマーはタンパク質を含有しない)、ポリマーのみがタンパク質を含有していてよく(不織布はタンパク質を含有しない)、不織布及びポリマーの両方がタンパク質を含有していてもよい。また、少なくとも主材たる不織布がタンパク質を含有していることが好ましい。 In this embodiment, at least one of the non-woven fabric and the polymer contains a protein. That is, only the non-woven fabric may contain protein (polymer does not contain protein), only the polymer may contain protein (non-woven fabric does not contain protein), and both the non-woven fabric and the polymer contain protein. May be. Further, it is preferable that at least the non-woven fabric as the main material contains a protein.
(不織布)
不織布は、吸湿性及び強度の観点から、好ましくはタンパク質を含む。タンパク質としては、構造タンパク質であってよく、人工フィブロインであることが好ましく、人工クモ糸フィブロインであることがより好ましい。タンパク質は、タンパク質繊維として不織布に含まれていてもよい。タンパク質の好ましい態様は後述する。
(Non-woven fabric)
The non-woven fabric preferably contains a protein from the viewpoint of hygroscopicity and strength. The protein may be a structural protein, preferably artificial fibroin, and more preferably artificial spider silk fibroin. The protein may be contained in the non-woven fabric as a protein fiber. Preferred embodiments of the protein will be described later.
不織布は、例えば、タンパク質繊維を少なくとも一部に含む繊維を用いて、公知の製造方法により製造することができる。具体的には、例えば、タンパク質繊維を少なくとも一部に含む繊維から、乾式法、湿式法及びエアレイド法等でウェブ(単層ウェブ、及び積層ウェブを含む。)を形成させた後、ケミカルボンド法(浸漬法、スプレー法等)及びニードルパンチ法等によりウェブの繊維間を結合させて、不織布を得ることができる。 The non-woven fabric can be produced by a known production method, for example, using fibers containing at least a part of protein fibers. Specifically, for example, a web (including a single-layer web and a laminated web) is formed from fibers containing at least a part of protein fibers by a dry method, a wet method, an air-laid method, or the like, and then a chemical bond method is used. A non-woven fabric can be obtained by bonding the fibers of the web by (immersion method, spray method, etc.) and needle punching method.
不織布はまた、例えば、タンパク質を、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ギ酸、又はヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)等の溶媒に、必要に応じて、溶解促進剤としての無機塩と共に添加し、溶解してドープ液を作製した後、当該ドープ液を用いてエレクトロスピニング法(静電紡糸法)により紡糸することにより得ることもできる。 Non-woven fabrics also include, for example, the protein in a solvent such as dimethyl sulfoxide (DMSO), N, N-dimethylformamide (DMF), formic acid, or hexafluoroisopropanol (HFIP), optionally as an inorganic as a dissolution accelerator. It can also be obtained by adding it together with a salt and dissolving it to prepare a dope solution, and then spinning the dope solution by an electrospinning method (electrostatic spinning method).
不織布は、繊維密度(目付)、空隙率、かさ密度等の数値範囲が、例えば、防水性と透湿性とを充分に確保し得る範囲となるように適宜設定される。なお、それら目付、空隙率、かさ密度等の調整は、例えば、ウェブを構成する繊維量を増減すること、積層ウェブの場合は、積層数を増減することにより行うことができる。 The non-woven fabric is appropriately set so that the numerical ranges such as fiber density (weight), porosity, bulk density, etc. are within a range in which, for example, waterproofness and moisture permeability can be sufficiently ensured. The basis weight, porosity, bulk density, etc. can be adjusted by, for example, increasing or decreasing the amount of fibers constituting the web, or in the case of a laminated web, increasing or decreasing the number of layers.
(ポリマー)
ポリマーは、一般に、溶液の状態で不織布に含浸され、脱溶媒により凝固(固化)して、不織布の繊維間の隙間に、繊維に固着した状態で存在する。即ち、ポリマーは、不織布と一体化された、所謂含浸体として、不織布と共に合成皮革の基材層を構成し、不織布の繊維同士を相互に連結させて、基材層の形状を保持し、且つ基材層に対して所定の強度を付与している。このような高分子物質としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル系高分子、アクリロニトリル系高分子等の合成樹脂、並びにタンパク質等が挙げられる。ポリウレタンとしては、例えば、ポリエーテル系ポリウレタン、ポリエステル系ポリウレタン、ポリカーボネート系ポリウレタン等を挙げることができ、これらを1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。ポリウレタンは、例えば、ジイソシアネートとポリオールとを反応させてプレポリマーを合成し、当該プレポリマーと鎖延長剤とを反応させることにより、合成することができる。ジイソシアネートは、芳香族化合物であっても、脂肪族化合物であってもよい。ポリオールは、例えば、ポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネート、シリコン、フッ素樹脂等であってよい。ポリオールとしてポリエーテルを用いると、耐加水分解性、耐カビ性及び耐寒性に優れ、ポリオールとしてポリカーボネートを用いると、耐加水分解性及び耐カビ性に優れる。鎖延長剤は、例えば、グリコール、ジアミン、反応停止剤等であってよい。ポリマーは、吸湿性及び強度の観点から、タンパク質を含むことが好ましい。タンパク質としては、構造タンパク質であってよく、人工フィブロインであることが好ましく、人工クモ糸フィブロインであることがより好ましい。タンパク質の好ましい態様は後述する。
(polymer)
The polymer is generally impregnated in a non-woven fabric in a solution state, solidified (solidified) by desolvation, and exists in a state of being fixed to the fibers in the gaps between the fibers of the non-woven fabric. That is, the polymer constitutes a base material layer of synthetic leather together with the non-woven fabric as a so-called impregnated body integrated with the non-woven fabric, and the fibers of the non-woven fabric are connected to each other to maintain the shape of the base material layer. A predetermined strength is imparted to the base material layer. Examples of such polymer substances include synthetic resins such as polyvinyl chloride, polyolefin, polystyrene, polyurethane, polyester resin, epoxy resin, acrylic polymer, and acrylonitrile polymer, and proteins. Examples of the polyurethane include polyether polyurethane, polyester polyurethane, polycarbonate polyurethane and the like, and these may be used alone or in combination of two or more. Polyurethane can be synthesized, for example, by reacting a diisocyanate with a polyol to synthesize a prepolymer, and then reacting the prepolymer with a chain extender. The diisocyanate may be an aromatic compound or an aliphatic compound. The polyol may be, for example, polyester, polyether, polycarbonate, silicon, fluororesin or the like. When a polyether is used as the polyol, it is excellent in hydrolysis resistance, mold resistance and cold resistance, and when a polycarbonate is used as the polyol, it is excellent in hydrolysis resistance and mold resistance. The chain extender may be, for example, glycol, diamine, reaction terminator or the like. The polymer preferably contains a protein from the viewpoint of hygroscopicity and strength. The protein may be a structural protein, preferably artificial fibroin, and more preferably artificial spider silk fibroin. Preferred embodiments of the protein will be described later.
基材層は、不織布及びポリマー以外に編織体を含んでいてもよい。編織体とは、編地及び織地の総称である。編地は、横編、丸編等の緯編組織を有する編地(単に「緯編地」ともいう。)、トリコット、ラッセル等の経編組織を有する編地(単に「経編地」ともいう。)のいずれであってもよい。織地は、平織、綾織、又は繻子織のうちのいずれの組織を有する織地であってもよい。編織体は、編成又は織成により得られる未加工の編織体そのものであってもよいし、編成又は織成後に撥水加工等の加工を施した編織体であってもよい。 The base material layer may contain a braided body in addition to the non-woven fabric and the polymer. The knitted body is a general term for knitted fabrics and woven fabrics. The knitted fabric is a knitted fabric having a weft knitting structure such as a horizontal knitting or a circular knitting (also simply referred to as a "weft knitting fabric"), or a knitted fabric having a warp knitting structure such as tricot or Russell (also simply referred to as a "warp knitted fabric"). It may be any of.). The woven fabric may be a woven fabric having any of a plain weave, a twill weave, and a satin weave. The knitted or woven body may be an unprocessed knitted or woven body obtained by knitting or weaving, or may be a knitted or woven body that has been subjected to a process such as water repellent treatment after knitting or weaving.
編織体は、原料糸を編成又は織成して得ることができる。編成方法及び織成方法としては公知の方法を利用することができる。使用される編機としては、例えば、丸編機、経編機、横編機などが使用でき、生産性の観点からは、丸編機の使用が好ましい。横編機としては、成型編み機、無縫製編機などがあるが、特に最終製品の形態で編地を製造可能であることから、無縫製編機の使用がより好ましい。使用される織機としては、例えば、有杼織機、及び、グリッパー織機、レピア織機、エアジェット織機等の無杼織機が挙げられる。 The braided body can be obtained by knitting or weaving a raw material yarn. A known method can be used as the knitting method and the weaving method. As the knitting machine to be used, for example, a circular knitting machine, a warp knitting machine, a flat knitting machine and the like can be used, and from the viewpoint of productivity, the use of a circular knitting machine is preferable. Examples of the flat knitting machine include a molding knitting machine and a non-sewn knitting machine, but it is more preferable to use a non-sewn knitting machine because the knitted fabric can be manufactured in the form of a final product. Examples of the loom used include a shuttle loom and a non-shuttle loom such as a gripper loom, a rapier loom, and an air jet loom.
原料糸は、単独糸であってもよく、複合糸(例えば、混紡糸、混繊糸、カバーリング糸等。)であってもよく、これらを組み合わせて用いてもよい。単独糸及び複合糸は、短繊維を撚り合わせたスパン糸であってもよく、長繊維を撚り合わせたフィラメント糸であってもよい。原料糸に含まれる繊維としては、例えば、タンパク質繊維、ナイロン、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン等の合成繊維、キュプラ、レーヨン及びリヨセル等の再生繊維、綿、麻及び絹等の天然繊維が挙げられる。 The raw material yarn may be a single yarn, a composite yarn (for example, a blended yarn, a mixed fiber yarn, a covering yarn, etc.), or a combination thereof may be used. The single yarn and the composite yarn may be spun yarn in which short fibers are twisted, or may be filament yarn in which long fibers are twisted. Examples of the fiber contained in the raw material yarn include protein fiber, synthetic fiber such as nylon, polyester and polytetrafluoroethylene, regenerated fiber such as cupra, rayon and lyocell, and natural fiber such as cotton, hemp and silk.
基材層が不織布及びポリマー以外に編織体を含む場合、編織体は、例えば、その両面に不織布を貼り合わせて一体化したものとして基材層に含まれていてよい。 When the base material layer contains a braided body in addition to the non-woven fabric and the polymer, the knitted body may be included in the base material layer as, for example, a non-woven fabric bonded to both sides thereof and integrated.
基材層の厚みは、特に制限はないが、例えば、100〜2000μmであってよく、100〜1000μmであってよく、500〜1000μmであってよく、500〜750μmであってよい。 The thickness of the base material layer is not particularly limited, but may be, for example, 100 to 2000 μm, 100 to 1000 μm, 500 to 1000 μm, or 500 to 750 μm.
(合成皮革の製造方法)
本実施形態に係る合成皮革の製造方法は、例えば、不織布に高分子物質を含む含浸液を含浸し、次いで高分子物質を凝固させて基材層を形成する工程(基材層形成工程)を備える。不織布、高分子物質及び基材層は、上述で説明したものと同様の態様を適用できる。
(Manufacturing method of synthetic leather)
In the method for producing synthetic leather according to the present embodiment, for example, a step of impregnating a non-woven fabric with an impregnating solution containing a polymer substance and then coagulating the polymer substance to form a base material layer (base material layer forming step) is performed. Be prepared. The non-woven fabric, the polymer substance and the base material layer can be applied in the same manner as those described above.
基材層形成工程は、例えば、不織布を含浸液に浸漬させたり、不織布に含浸液を噴霧したりして、不織布と含浸液とを接触させて、不織布に含浸液を含浸させた後、凝固用の液体に接触(例えば浸漬)させることで含浸液中の成分を凝固させて基材層を形成する方法(湿式法)等により実施することができる。また、溶媒の種類(例えば低沸点のもの等)によっては、上記のようにして含浸液を含浸させた不織布を、凝固液に接触させることなく、含浸液の溶媒を揮発させる等して脱溶媒を行うことで含浸液中の成分を凝固させて基材層を形成する方法等により、基材層形成工程を実施することもできる。 In the base material layer forming step, for example, the non-woven fabric is immersed in the impregnating liquid or the non-woven fabric is sprayed with the impregnating liquid to bring the non-woven fabric and the impregnating liquid into contact with each other to impregnate the non-woven fabric with the impregnating liquid and then solidify. It can be carried out by a method (wet method) or the like in which the components in the impregnating liquid are solidified by contacting (for example, dipping) the liquid to form a base material layer. Further, depending on the type of solvent (for example, one having a low boiling point), the non-woven fabric impregnated with the impregnating liquid as described above is desolvated by volatilizing the solvent of the impregnating liquid without contacting the coagulating liquid. It is also possible to carry out the base material layer forming step by a method of solidifying the components in the impregnating liquid to form the base material layer or the like.
含浸液に用いられる溶媒は、高分子物質の種類によって適宜選択することができ、例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ギ酸、アルコール若しくはヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)等の有機溶媒が挙げられる。 The solvent used for the impregnating solution can be appropriately selected depending on the type of the polymer substance, for example, dimethyl sulfoxide (DMSO), N, N-dimethylformamide (DMF), formic acid, alcohol or hexafluoroisopropanol (HFIP) and the like. Organic solvent of.
図12は、湿式法で合成皮革を製造する際の製造装置の一例を示す模式図である。図12に示す製造装置800を使用した製造方法では、まず、不織布81を巻き取ったロールから不織布81を引き出し、含浸液を含む含浸槽82に不織布81を浸漬させる。次いで、凝固液を含む凝固槽83中で、不織布81に含浸された高分子物質を凝固させる。そして、洗浄液を含む湯洗槽84を通して洗浄した後、乾燥機85で乾燥させて、合成皮革86をロールに巻き取ることで、合成皮革を製造することができる。
FIG. 12 is a schematic view showing an example of a manufacturing apparatus for manufacturing synthetic leather by a wet method. In the manufacturing method using the
凝固液の種類は、不織布及び高分子物質の種類、並びに含浸液の溶媒の種類に応じて、適宜選択することができる。例えば、高分子物質がポリウレタンを含む場合、例えば、含浸液の溶媒としてN,N−ジメチルホルムアミド、凝固液として水(湯)を採用することができる。また、例えば、高分子物質がタンパク質を含む場合、例えば、含浸液の溶媒としてジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ギ酸、及びヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)、並びにこれらに溶解促進剤としての無機塩を添加したもの、凝固液としてメタノール、エタノール及び2−プロパノール等の炭素数1〜5の低級アルコール、アセトン、並びに水(湯)を採用することができる。凝固液には必要に応じて種々の添加剤が添加されていてもよい。 The type of coagulating liquid can be appropriately selected depending on the types of the non-woven fabric and the polymer substance, and the type of the solvent of the impregnating liquid. For example, when the polymer substance contains polyurethane, for example, N, N-dimethylformamide can be used as the solvent for the impregnating liquid, and water (hot water) can be used as the coagulating liquid. Further, for example, when the polymer substance contains a protein, for example, dimethylsulfoxide (DMSO), N, N-dimethylformamide (DMF), formic acid, and hexafluoroisopropanol (HFIP) as a solvent for the impregnating solution, and dissolved in these. A product to which an inorganic salt is added as an accelerator, lower alcohol having 1 to 5 carbon atoms such as methanol, ethanol and 2-propanol, acetone, and water (hot water) can be used as the coagulation liquid. Various additives may be added to the coagulation liquid as needed.
本実施形態に係る製造方法は、基材層形成工程の後に、仕上工程(表面研削、コーティング、染色等)等を更に備えていてもよい。例えば、仕上工程として、離型紙上に表皮層樹脂を塗布する工程と、表皮層樹脂の離型紙とは反対側の面に接着剤樹脂を塗布する工程と、接着剤樹脂の表皮層樹脂とは反対側の面に基材層を重ね、熱圧着する工程と、を備える方法により、合成皮革を製造することができる。このような製造方法により製造された合成皮革は、合成皮革であってよい。図13は、合成皮革を製造する際の製造装置の一例を示す模式図である。図13に示す製造装置900を使用した製造方法では、まず、離型紙を巻き取ったロールから離型紙91を引き出し、離型紙91上に表皮層樹脂(高分子)92を塗布し、乾燥機93で乾燥させる。次いで、表皮層樹脂(高分子)92の表面(離型紙91と接している面とは反対側の面)に接着剤層樹脂94を塗布し、乾燥機93で乾燥させる。そして、基材層96を巻き取ったロールから基材層96を引き出し、接着剤層樹脂94の表面(表皮層樹脂(高分子)92と接している面とは反対側の面)に重ね、熱プレスロール95により熱圧着して接合させ、基材層96と、接着剤層樹脂94と、表皮層樹脂(高分子)92と、離型紙91とがこの順に積層した合成皮革97をロールに巻き取ることで、合成皮革を製造することができる。
The manufacturing method according to the present embodiment may further include a finishing step (surface grinding, coating, dyeing, etc.) after the base material layer forming step. For example, as a finishing step, a step of applying the skin layer resin on the release paper, a step of applying the adhesive resin on the surface of the skin layer resin opposite to the release paper, and the skin layer resin of the adhesive resin are A synthetic leather can be produced by a method including a step of stacking a base material layer on the opposite surface and heat-pressing. The synthetic leather produced by such a production method may be synthetic leather. FIG. 13 is a schematic view showing an example of a manufacturing apparatus for manufacturing synthetic leather. In the manufacturing method using the
接着剤層樹脂94としては、特に制限はなく、従来の合成皮革に使用されている接着剤を使用することができる。接着剤としては、例えば、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリウレタン、アクリル、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)等の合成樹脂を挙げることができる。表皮層樹脂(高分子)92としては、例えば、上述した高分子物質(基材層に含まれる高分子物質)を挙げることができる。
The
接着剤層樹脂94により形成される接着剤層の厚みは、特に制限はないが、例えば、1〜500μmであってよく、10〜400μmであってよく、50〜300μmであってよく、50〜200μmであってよい。
The thickness of the adhesive layer formed by the
なお、図12や図13に示される製造装置等を用いることなく、又は、それらとは別の装置を用いて、実施形態に係る合成皮革を連続的に若しくは非連続的に製造することもできる。例えば、所定大きさの不織布の全体を、独立した構造の含浸槽内の含浸液に浸漬させた後、不織布に含浸された高分子物質を、凝固液を用いて、又は用いることなく、凝固させる。その後、必要に応じて、洗浄及び乾燥を行うことで目的とする合成皮革を得ることができる。 It should be noted that the synthetic leather according to the embodiment can be continuously or discontinuously manufactured without using the manufacturing apparatus or the like shown in FIGS. 12 or 13 or by using an apparatus different from those. .. For example, after immersing the entire non-woven fabric of a predetermined size in an impregnating liquid in an impregnating tank having an independent structure, the polymer substance impregnated in the non-woven fabric is coagulated with or without a coagulating liquid. .. Then, if necessary, the desired synthetic leather can be obtained by washing and drying.
不織布がタンパク質を含む場合、不織布は、例えばエレクトロスピニング法で形成することができる。エレクトロスピニング法(静電紡糸法)は、供給側電極(紡糸口金と兼用できる)と捕集側電極(例えば、金属ロール又は金属ネット等)間に電圧を印加し、紡糸口金から押し出したドープ液に電荷を与えて捕集側電極に吹き飛ばす。この際にドープ液は伸張されて繊維形成される。印加電圧は、通常5〜100kVであり、好ましくは10〜50kVである。電極間距離は、通常1〜25cmであり、好ましくは2〜20cmである。 If the non-woven fabric contains proteins, the non-woven fabric can be formed, for example, by electrospinning. In the electrospinning method (electrostatic spinning method), a voltage is applied between a supply side electrode (which can also be used as a spinneret) and a collection side electrode (for example, a metal roll or a metal net), and a dope liquid extruded from the spinneret. Is charged and blown off to the collecting side electrode. At this time, the doping liquid is stretched to form fibers. The applied voltage is usually 5 to 100 kV, preferably 10 to 50 kV. The distance between the electrodes is usually 1 to 25 cm, preferably 2 to 20 cm.
図14は、一実施形態に係るエレクトロスピニング装置100の説明図である。金属製口金ノズル33(供給側電極)と金属製ネット38(捕集側電極)との間に電源35により電圧をかける。マイクロシリンジ31内のドープ液32をシリンジポンプを用いて矢印P方向に移動させ、金属製口金ノズル33からドープ液32を押し出し、電荷によってドープ液を伸張し繊維状物36にして金属製ネット38の表面に集積させることで、タンパク質繊維を含む不織布39を得ることができる。得られた不織布は、次いで溶媒を離脱してもよい。溶媒を脱離する方法としては、例えば、減圧乾燥又は脱溶媒槽への浸漬が挙げられる。
FIG. 14 is an explanatory diagram of the
(合成皮革の用途)
本実施形態に係る合成皮革は、例えば、衣料品、靴及び鞄等の装飾品、各種のカバー及び家具類等、並びに自動車内装材等の用途に使用することができる。
(Use of synthetic leather)
The synthetic leather according to the present embodiment can be used, for example, for clothing, ornaments such as shoes and bags, various covers and furniture, and automobile interior materials.
<人工皮革>
図8(b)は、人工皮革の模式断面図である。基材層は、編布又は織布を含む基布層23である。表皮層25は、第一実施形態に係るタンパク質成形体を利用できる。表皮層には、天然皮革により近い外観となるように、所望の加工(染色、塗装、グレービング、シュリンク、型押し等)を施してもよい。必要に応じて、当業者に周知の方法により、基材層と表皮層の間に接着剤層24を設けてもよい。
<Artificial leather>
FIG. 8B is a schematic cross-sectional view of artificial leather. The base material layer is a
(基布層)
基布層は、編織体を主に含む。基布層は、編織体からなるものであってよいが、基布層としての機能を損なわない限りにおいて、その他成分を含むことを排除するものではない。本実施形態に係る合成皮革は、基布層がタンパク質を含む。基布層は、例えば、タンパク質繊維を含む編織体で構成されていてもよく、タンパク質を混ぜ込んだ編織体(例えば、合成繊維で構成される編織体にタンパク質を付着等させたもの)で構成されていてもよい。
(Base cloth layer)
The base fabric layer mainly contains a knitted fabric. The base fabric layer may be made of a knitted or woven material, but it does not exclude the inclusion of other components as long as the function as the base fabric layer is not impaired. In the synthetic leather according to this embodiment, the base cloth layer contains a protein. The base fabric layer may be composed of, for example, a knitted fabric containing protein fibers, or may be composed of a knitted fabric mixed with proteins (for example, a knitted fabric in which proteins are attached to a knitted fabric composed of synthetic fibers). It may have been done.
編織体とは、編地及び織地の総称である。編地は、横編、丸編等の緯編組織を有する編地(単に「緯編地」ともいう。)、トリコット、ラッセル等の経編組織を有する編地(単に「経編地」ともいう。)のいずれであってもよい。織地は、平織、綾織、又は繻子織のうちのいずれの組織を有する織地であってもよい。編織体は、編成又は織成により得られる未加工の編織体そのものであってもよいし、編成又は織成後に撥水加工等の加工を施した編織体であってもよい。 The knitted body is a general term for knitted fabrics and woven fabrics. The knitted fabric is a knitted fabric having a weft knitting structure such as a horizontal knitting or a circular knitting (also simply referred to as a "weft knitting fabric"), or a knitted fabric having a warp knitting structure such as tricot or Russell (also simply referred to as a "warp knitted fabric"). It may be any of.). The woven fabric may be a woven fabric having any of a plain weave, a twill weave, and a satin weave. The knitted or woven body may be an unprocessed knitted or woven body obtained by knitting or weaving, or may be a knitted or woven body that has been subjected to a process such as water repellent treatment after knitting or weaving.
編織体は、原料糸を編成又は織成して得ることができる。編成方法及び織成方法としては公知の方法を利用することができる。使用される編機としては、例えば、丸編機、経編機、横編機などが使用でき、生産性の観点からは、丸編機の使用が好ましい。横編機としては、成型編み機、無縫製編機などがあるが、特に最終製品の形態で編地を製造可能であることから、無縫製編機の使用がより好ましい。使用される織機としては、例えば、有杼織機、及び、グリッパー織機、レピア織機、エアジェット織機等の無杼織機が挙げられる。 The braided body can be obtained by knitting or weaving a raw material yarn. A known method can be used as the knitting method and the weaving method. As the knitting machine to be used, for example, a circular knitting machine, a warp knitting machine, a flat knitting machine and the like can be used, and from the viewpoint of productivity, the use of a circular knitting machine is preferable. Examples of the flat knitting machine include a molding knitting machine and a non-sewn knitting machine, but it is more preferable to use a non-sewn knitting machine because the knitted fabric can be manufactured in the form of a final product. Examples of the loom used include a shuttle loom and a non-shuttle loom such as a gripper loom, a rapier loom, and an air jet loom.
原料糸は、単独糸であってもよく、複合糸(例えば、混紡糸、混繊糸、カバーリング糸等。)であってもよく、これらを組み合わせて用いてもよい。単独糸及び複合糸は、短繊維を撚り合わせたスパン糸であってもよく、長繊維を撚り合わせたフィラメント糸であってもよい。原料糸に含まれる繊維としては、例えば、ナイロン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリオレフィン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフタレート及びポリテトラフルオロエチレン等の合成繊維、キュプラ、レーヨン及びリヨセル等の再生繊維、綿、麻及び絹等の天然繊維、並びにタンパク質繊維が挙げられる。 The raw material yarn may be a single yarn, a composite yarn (for example, a blended yarn, a mixed fiber yarn, a covering yarn, etc.), or a combination thereof may be used. The single yarn and the composite yarn may be spun yarn in which short fibers are twisted, or may be filament yarn in which long fibers are twisted. The fibers contained in the raw material yarn include, for example, synthetic fibers such as nylon, polyester, polyamide, polyacrylonitrile, polyolefin, polyvinyl alcohol, polyethylene terephthalate and polytetrafluoroethylene, recycled fibers such as cupra, rayon and lyocell, cotton and hemp. And natural fibers such as silk, and protein fibers.
編織体は、タンパク質繊維を含むことが好ましい。タンパク質繊維としては、人工フィブロインを含むことが好ましく、人工クモ糸フィブロインを含むことがより好ましい。人工フィブロイン(好ましくは、人工クモ糸フィブロイン)を含むことにより、編織体に保温性、吸湿発熱性及び/又は難燃性の機能性を付与することができる。ひいては、本実施形態に係る合成皮革に保温性、吸湿発熱性及び/又は難燃性の機能性を付与することができ、材料としての価値がより高くなる。人工フィブロインは、人工フィブロイン繊維(タンパク質繊維)として編織体に含まれていてもよい。人工フィブロインの好ましい態様は後述する。 The braided body preferably contains protein fibers. The protein fiber preferably contains artificial fibroin, and more preferably contains artificial spider silk fibroin. By containing artificial fibroin (preferably artificial spider silk fibroin), it is possible to impart heat retention, hygroscopic heat generation and / or flame retardant functionality to the braided body. As a result, the synthetic leather according to the present embodiment can be imparted with heat retention, hygroscopic heat generation and / or flame retardant functionality, and its value as a material is further increased. The artificial fibroin may be contained in the braided body as artificial fibroin fibers (protein fibers). Preferred embodiments of artificial fibroin will be described later.
基布層は、単層であってもよく、複数の編織体からなる多層構造であってもよい。基布層の厚みは、特に制限はないが、例えば、100〜2000μmであってよく、100〜1000μmであってよく、500〜1000μmであってよく、500〜750μmであってよい。 The base fabric layer may be a single layer or may have a multi-layer structure composed of a plurality of knitted bodies. The thickness of the base fabric layer is not particularly limited, but may be, for example, 100 to 2000 μm, 100 to 1000 μm, 500 to 1000 μm, or 500 to 750 μm.
(表皮層)
表皮層は、主に樹脂(ポリマー)で形成される層である。表皮層は、多孔質樹脂で形成されていてもよく、無孔質樹脂で形成されていてもよい。多孔質樹脂で形成された層(多孔質層)は、例えば、後述する湿式法で合成皮革を製造することにより、形成させることができる。
(Epidermis layer)
The epidermis layer is a layer mainly formed of a resin (polymer). The epidermis layer may be formed of a porous resin or a non-porous resin. The layer formed of the porous resin (porous layer) can be formed, for example, by producing synthetic leather by a wet method described later.
表皮層を形成するポリマーとしては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル系高分子、アクリロニトリル系高分子等の合成樹脂、並びにタンパク質が挙げられる。表皮層を形成する樹脂(高分子)として、合成樹脂とタンパク質との複合材料を用いてもよい。ポリウレタンとしては、例えば、ポリエーテル系ポリウレタン、ポリエステル系ポリウレタン、ポリカーボネート系ポリウレタンを挙げることができ、これらを1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。 Examples of the polymer forming the epidermis layer include synthetic resins such as polyvinyl chloride, polyolefin, polystyrene, polyurethane, polyester resin, epoxy resin, acrylic polymer, and acrylonitrile polymer, and proteins. As the resin (polymer) forming the epidermis layer, a composite material of a synthetic resin and a protein may be used. Examples of the polyurethane include polyether polyurethane, polyester polyurethane, and polycarbonate polyurethane, and these may be used alone or in combination of two or more.
表皮層は、タンパク質を含むことが好ましい。タンパク質としては、人工フィブロインを含むことが好ましく、人工クモ糸フィブロインを含むことがより好ましい。人工フィブロイン(好ましくは、人工クモ糸フィブロイン)を含むことにより、表皮層に保温性、吸湿発熱性及び/又は難燃性の機能性を付与することができる。ひいては、本実施形態に係る合成皮革に保温性、吸湿発熱性及び/又は難燃性の機能性を付与することができ、材料としての価値がより高くなる。人工フィブロインの好ましい態様は後述する。 The epidermis layer preferably contains a protein. The protein preferably contains artificial fibroin, and more preferably contains artificial spider silk fibroin. By containing artificial fibroin (preferably artificial spider silk fibroin), it is possible to impart heat retention, hygroscopic heat generation and / or flame retardant functionality to the epidermis layer. As a result, the synthetic leather according to the present embodiment can be imparted with heat retention, hygroscopic heat generation and / or flame retardant functionality, and its value as a material is further increased. Preferred embodiments of artificial fibroin will be described later.
表皮層は、必要に応じて、公知の添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、例えば、着色剤、平滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、染料、充填剤、架橋剤、艶消し剤、レベリング剤等が挙げられる。 The epidermis layer may contain known additives, if desired. Examples of the additive include a colorant, a smoothing agent, an antioxidant, an ultraviolet absorber, a dye, a filler, a cross-linking agent, a matting agent, a leveling agent and the like.
表皮層の厚みは、特に制限はないが、例えば、1〜500μmであってよく、1〜400μmであってよく、5〜300μmであってよく、50〜200μmであってよい。 The thickness of the epidermis layer is not particularly limited, but may be, for example, 1 to 500 μm, 1 to 400 μm, 5 to 300 μm, or 50 to 200 μm.
表皮層の表面(基布層と接合している面とは反対側の面)は、表面加工が施されていてもよい。表面加工は、公知の方法を適用することができる。表面加工としては、例えば、エンボス加工、バフスエード加工、フィルムラミネート加工、グラビア加工(グラビア印刷)が挙げられる。 The surface of the epidermis layer (the surface opposite to the surface bonded to the base fabric layer) may be surface-treated. A known method can be applied to the surface processing. Examples of the surface processing include embossing, buff suede processing, film laminating processing, and gravure processing (gravure printing).
(人工皮革の製造方法)
本実施形態に係る人工皮革は、タンパク質を含む基布層(編織体)を使用すること以外は、常法に従って製造することができる。本実施形態に係る人工皮革は、例えば、編織体を含む基布層上に表皮層を形成する工程を備える方法により製造することができる。本実施形態に係る人工皮革は、例えば、乾式法及び湿式法のいずれの方法によっても製造することができる。
(Manufacturing method of artificial leather)
The artificial leather according to the present embodiment can be produced according to a conventional method except that a base fabric layer (knitted body) containing a protein is used. The artificial leather according to the present embodiment can be produced, for example, by a method including a step of forming a skin layer on a base cloth layer including a knitted body. The artificial leather according to the present embodiment can be produced by, for example, either a dry method or a wet method.
乾式法では、例えば、離型紙上に表皮層樹脂を塗布する工程と、表皮層樹脂の離型紙とは反対側の面に接着剤樹脂を塗布する工程と、接着剤樹脂の表皮層樹脂とは反対側の面に基布(編織体)を重ね、熱圧着する工程とを備える方法により、人工皮革を製造することができる。図15は、乾式法で人工皮革を製造する際の製造装置の一例を示す模式図である。図15に示す製造装置100を使用した製造方法では、まず、離型紙を巻き取ったロールから離型紙50を引き出し、離型紙50上に表皮層樹脂(高分子)51を塗布し、乾燥機60で乾燥させる。次いで、表皮層樹脂(高分子)51の表面(離型紙50と接している面とは反対側の面)に接着剤層樹脂52を塗布し、乾燥機60で乾燥させる。そして、編織体を巻き取ったロールから編織体(基布)53を引き出し、接着剤層樹脂52の表面(表皮層樹脂(高分子)51と接している面とは反対側の面)に重ね、熱プレスロール70により熱圧着して接合させ、編織体(基布)53と、接着剤層樹脂52と、表皮層樹脂(高分子)51と、離型紙50とがこの順に積層した人工皮革54をロールに巻き取ることで、人工皮革を製造することができる。なお、表皮層樹脂及び基布を与える材料の種類等により、表皮層樹脂を基布に対して、例えば、熱圧着等だけで一体的に接合できる場合には、接着剤層樹脂を省略することも可能である。
In the dry method, for example, the step of applying the skin layer resin on the release paper, the step of applying the adhesive resin on the surface of the skin layer resin opposite to the release paper, and the skin layer resin of the adhesive resin are Artificial leather can be manufactured by a method including a step of stacking a base cloth (knitted body) on the opposite surface and thermocompression bonding. FIG. 15 is a schematic view showing an example of a manufacturing apparatus for manufacturing artificial leather by a dry method. In the manufacturing method using the
接着剤層樹脂52としては、特に制限はなく、従来の人工皮革に使用されている接着剤を使用することができる。接着剤としては、例えば、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリウレタン、アクリル、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)等の合成樹脂を挙げることができる。
The
接着剤層樹脂52により形成される接着剤層の厚みは、特に制限はないが、例えば、1〜50μmであってよく、1〜40μmであってよく、5〜30μmであってよく、5〜20μmであってよい。
The thickness of the adhesive layer formed by the
湿式法では、例えば、基布(編織体)上に表皮層樹脂を含む液を塗布する工程と、表皮層樹脂を含む液を塗布した基布を凝固液に浸漬し、表皮層を形成させる工程とを備える方法により、人工皮革を製造することができる。図16は、湿式法で人工皮革を製造する際の製造装置の一例を示す模式図である。図16に示す製造装置200を使用した製造方法では、まず、編織体を巻き取ったロールから編織体(基布)53を引き出し、コーティングヘッド55から表皮層樹脂(高分子)を編織体(基布)53上に塗布する。次いで、凝固液を含む凝固槽80中で表皮層樹脂(高分子)を凝固させ、編織体(基布)53上に表皮層を形成させる。そして、洗浄液を含む湯洗槽90を通して洗浄した後、乾燥機60で乾燥させて、編織体(基布)53上に表皮層が接合した人工皮革54をロールに巻き取ることで、人工皮革を製造することができる。湿式法では、多孔質の表皮層を形成することも可能である。例えば、基布に、表皮層樹脂として高分子樹脂を主体とする溶剤溶液を塗工する。次いで、例えば、水を主体とした凝固液中に浸漬すると、表皮層樹脂中の溶剤が凝固液へ溶出すると同時に、水を主体とした凝固液が表皮層樹脂に浸透、拡散し、表皮層樹脂は湿式凝固される。その結果、多孔質表皮層を形成できる。なお、表皮層樹脂を含む溶液の溶媒の種類(例えば、低沸点のもの等)によっては、表皮層樹脂を含む液を塗布した基布を、凝固液に接触させることなく、表皮層樹脂を含む溶液の溶媒を揮発させる等して脱溶媒を行うことで表皮層用樹脂を凝固させて表皮層を形成してもよい。
In the wet method, for example, a step of applying a liquid containing a skin layer resin on a base cloth (knitted body) and a step of immersing the base cloth coated with the liquid containing the skin layer resin in a coagulating liquid to form a skin layer. Artificial leather can be manufactured by the method provided with and. FIG. 16 is a schematic view showing an example of a manufacturing apparatus for manufacturing artificial leather by a wet method. In the manufacturing method using the
凝固液の種類は、表皮層樹脂(高分子)及び表皮層樹脂を溶解又は分散させる溶媒の種類に応じて、適宜選択することができる。例えば、表皮層樹脂(高分子)がポリウレタンである場合、例えば、溶媒としてジメチルホルムアミド、凝固液として水(湯)を採用することができる。また、例えば、表皮層樹脂(高分子)がタンパク質である場合、例えば、溶媒としてジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ギ酸、及びヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)並びにこれらに溶解促進剤としての無機塩を添加したもの、凝固液としてメタノール、エタノール及び2−プロパノール等の炭素数1〜5の低級アルコール、アセトン、並びに水を採用することができる。凝固液には必要に応じて種々の添加剤が添加されていてもよい。 The type of coagulation liquid can be appropriately selected depending on the type of the epidermis layer resin (polymer) and the solvent that dissolves or disperses the epidermis layer resin. For example, when the epidermis layer resin (polymer) is polyurethane, for example, dimethylformamide can be used as the solvent and water (hot water) can be used as the coagulation liquid. Further, for example, when the epidermis resin (polymer) is a protein, for example, dimethylsulfoxide (DMSO), N, N-dimethylformamide (DMF), formic acid, and hexafluoroisopropanol (HFIP) as solvents and dissolved in these. A product to which an inorganic salt is added as an accelerator, a lower alcohol having 1 to 5 carbon atoms such as methanol, ethanol and 2-propanol, acetone, and water can be used as the coagulation liquid. Various additives may be added to the coagulation liquid as needed.
なお、図15若しくは図16に示される製造装置等を用いることなく、又はそれらとは別の装置を用いて本実施形態に係る合成皮革を非連続的に製造することもできる。例えば、巻き取られていない所定大きさの基布の表面に表皮層樹脂を積層を塗布し、凝固液を用いて、又は用いることなく、表皮層樹脂を凝固させる。その後、必要に応じて、洗浄及び乾燥を行うことで目的とする合成皮革を得ることができる。 It should be noted that the synthetic leather according to the present embodiment can be manufactured discontinuously without using the manufacturing apparatus or the like shown in FIG. 15 or FIG. 16 or by using an apparatus other than those. For example, a laminated skin layer resin is applied to the surface of a base cloth having a predetermined size that has not been wound, and the skin layer resin is coagulated with or without a coagulating liquid. Then, if necessary, the desired synthetic leather can be obtained by washing and drying.
(人工皮革の用途)
本実施形態に係る合成皮革は、従来の人工皮革(例えば、合成樹脂にて構成される合成皮革)が用いられていた用途に使用することができる。本実施形態に係る人工皮革は、例えば、衣料品、靴及び鞄等の装飾品、各種のカバー及び家具類等、並びに自動車内装材等の用途に使用することができる。
(Use of artificial leather)
The synthetic leather according to the present embodiment can be used for applications in which conventional artificial leather (for example, synthetic leather composed of synthetic resin) has been used. The artificial leather according to the present embodiment can be used, for example, for clothing, ornaments such as shoes and bags, various covers and furniture, and automobile interior materials.
本実施形態に係る具体的な実施態様としては、以下のものが挙げられる。 Specific embodiments according to the present embodiment include the following.
実施態様1は、基材層と、該基材層上に接合された表皮層とを備え、該表皮層が、タンパク質が式(1)、(2)又は(3)で表されるリンカーによって架橋された架橋タンパク質を含む成形体を含む、人造皮革である。基材層が、編布、織布、及び不織布のうちの何れかを含む基布であると好ましい。
実施態様2は、基材層と、該基材層上に接合された表皮層とを備える人造皮革の製造方法であって、タンパク質と、式(1a)、(2a)、(2b)又は(3a)で表される化合物と、を含む組成物を展延して表皮層前駆体を形成する工程と、前記表皮層前駆体を加熱する工程と、を含み、前記表皮層は、前記タンパク質が式(1)、(2)又は(3)で表されるリンカーによって架橋された架橋タンパク質を含有する、人造皮革の製造方法である。 The second embodiment is a method for producing artificial leather including a base material layer and a skin layer bonded on the base material layer, wherein the protein and the formulas (1a), (2a), (2b) or ( The skin layer comprises a step of spreading a composition containing the compound represented by 3a) to form a skin layer precursor and a step of heating the skin layer precursor, and the skin layer comprises the protein. It is a method for producing artificial leather containing a crosslinked protein crosslinked by a linker represented by the formula (1), (2) or (3).
実施態様3は、基材層と、該基材層上に接合された表皮層とを備える人造皮革の製造方法であって、架橋タンパク質を含むタンパク質繊維を編成又は織成して前記基材層を得る工程を含み、前記架橋タンパク質は、タンパク質が式(1)、(2)又は(3)で表されるリンカーによって架橋されたものである、人造皮革の製造方法である。 The third embodiment is a method for producing an artificial leather including a base material layer and a skin layer bonded on the base material layer, in which protein fibers containing a crosslinked protein are knitted or woven to obtain the base material layer. The cross-linked protein is a method for producing artificial leather, which comprises a step and the protein is cross-linked by a linker represented by the formula (1), (2) or (3).
実施態様4は、基材層と、該基材層上に接合された表皮層とを備え、前記基材層が、編布又は織布を含む基布であり、該基布が、タンパク質が式(1)、(2)又は(3)で表されるリンカーによって架橋された、繊維状の架橋タンパク質を含む成形体を含む、人造皮革である。 In the fourth embodiment, a base material is provided with a base material layer and a skin layer bonded onto the base material layer, the base material layer is a base cloth containing a knitted cloth or a woven cloth, and the base cloth is a base cloth containing a protein. An artificial leather containing a molded product containing a fibrous crosslinked protein crosslinked by a linker represented by the formula (1), (2) or (3).
実施態様5は、ポリマー組成物が含浸された不織布を含む基材層を備え、前記不織布が、タンパク質が式(1)、(2)又は(3)で表されるリンカーによって架橋された、繊維状の架橋タンパク質を含む成形体を含む、人造皮革である。
実施態様6は、ポリマー組成物が含浸された不織布を含む基材層を備え、前記ポリマー組成物が、ポリマーと、タンパク質が式(1)、(2)又は(3)で表されるリンカーによって架橋された架橋タンパク質を含む成形体と、を含有する、人造皮革である。
実施態様7は、基材層を備える人造皮革の製造方法であって、架橋タンパク質を含むポリマー組成物を不織布に含浸させて基剤層を得る工程を含み、前記架橋タンパク質は、タンパク質が式(1)、(2)又は(3)で表されるリンカーによって架橋されたものである、人造皮革の製造方法である。
実施態様8は、基材層を備える人造皮革の製造方法であって、タンパク質と、式(1a)、(2a)、(2b)又は(3a)で表される化合物と、を含む組成物を不織布に含浸させた状態で加熱して基剤層を得る工程を含み、前記基剤層が、タンパク質が式(1)、(2)又は(3)で表されるリンカーによって架橋された架橋タンパク質を含む成形体が含浸された不織布を含む、人造皮革の製造方法である。
〔人工フィブロインの製造〕
(1)発現ベクターの作製
配列番号40で示されるアミノ酸配列を有する人工フィブロイン(PRT966)を設計した。設計した人工フィブロインをコードする核酸を合成した。当該核酸には、5’末端にNdeIサイト、終止コドン下流にEcoRIサイトを付加した。この核酸をクローニングベクター(pUC118)にクローニングした。その後、同核酸をNdeI及びEcoRIで制限酵素処理して切り出した後、タンパク質発現ベクターpET−22b(+)に組換えて発現ベクターを得た。
[Manufacturing of artificial fibroin]
(1) Preparation of expression vector An artificial fibroin (PRT966) having the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 40 was designed. Nucleic acids encoding the designed artificial fibroin were synthesized. An NdeI site was added to the nucleic acid at the 5'end, and an EcoRI site was added downstream of the stop codon. This nucleic acid was cloned into a cloning vector (pUC118). Then, the nucleic acid was cut out by restriction enzyme treatment with NdeI and EcoRI, and then recombinant into a protein expression vector pET-22b (+) to obtain an expression vector.
(2)タンパク質の発現
得られた発現ベクターで、大腸菌BLR(DE3)を形質転換した。当該形質転換大腸菌を、アンピシリンを含む2mLのLB培地で15時間培養した。当該培養液を、アンピシリンを含む100mLのシード培養用培地(表4)にOD600が0.005となるように添加した。培養液温度を30℃に保ち、OD600が5になるまでフラスコ培養を行い(約15時間)、シード培養液を得た。
(2) Expression of protein Escherichia coli BLR (DE3) was transformed with the obtained expression vector. The transformed E. coli was cultured in 2 mL of LB medium containing ampicillin for 15 hours. The culture solution was added to 100 mL of seed culture medium (Table 4) containing ampicillin so that OD 600 was 0.005. The culture solution temperature was maintained at 30 ° C., and flask culture was carried out until the OD 600 reached 5, (about 15 hours) to obtain a seed culture solution.
当該シード培養液を500mLの生産培地(表5)を添加したジャーファーメンターにOD600が0.05となるように添加した。培養液温度を37℃に保ち、pH6.9で一定に制御して培養した。また培養液中の溶存酸素濃度を、溶存酸素飽和濃度の20%に維持するようにした。 The seed culture solution was added to a jar fermenter to which 500 mL of the production medium (Table 5) was added so that the OD 600 was 0.05. The culture solution temperature was maintained at 37 ° C., and the culture was controlled at a constant pH of 6.9. Further, the dissolved oxygen concentration in the culture solution was maintained at 20% of the dissolved oxygen saturation concentration.
生産培地中のグルコースが完全に消費された直後に、フィード液(グルコース455g/1L、Yeast Extract 120g/1L)を1mL/分の速度で添加した。培養液温度を37℃に保ち、pH6.9で一定に制御して培養した。また培養液中の溶存酸素濃度を、溶存酸素飽和濃度の20%に維持するようにし、20時間培養を行った。その後、1Mのイソプロピル−β−チオガラクトピラノシド(IPTG)を培養液に対して終濃度1mMになるよう添加し、人工フィブロインを発現誘導させた。IPTG添加後20時間経過した時点で、培養液を遠心分離し、菌体を回収した。IPTG添加前とIPTG添加後の培養液から調製した菌体を用いてSDS−PAGEを行い、IPTG添加に依存した目的とする人工フィブロインサイズのバンドの出現により、目的とする人工フィブロインの発現を確認した。 Immediately after the glucose in the production medium was completely consumed, the feed solution (glucose 455 g / 1 L, Yeast Extract 120 g / 1 L) was added at a rate of 1 mL / min. The culture solution temperature was maintained at 37 ° C., and the culture was controlled at a constant pH of 6.9. Further, the dissolved oxygen concentration in the culture solution was maintained at 20% of the dissolved oxygen saturation concentration, and the culture was carried out for 20 hours. Then, 1 M of isopropyl-β-thiogalactopyranoside (IPTG) was added to the culture solution to a final concentration of 1 mM to induce the expression of artificial fibroin. Twenty hours after the addition of IPTG, the culture solution was centrifuged and the cells were collected. SDS-PAGE was performed using cells prepared from the culture medium before and after the addition of IPTG, and the expression of the target artificial fibroin was confirmed by the appearance of the target artificial fibroin-sized band depending on the IPTG addition. bottom.
(3)タンパク質の精製
IPTGを添加してから2時間後に回収した菌体を20mM Tris−HCl buffer(pH7.4)で洗浄した。洗浄後の菌体を約1mMのPMSFを含む20mM Tris−HCl緩衝液(pH7.4)に懸濁させ、高圧ホモジナイザー(GEA Niro Soavi社製)で細胞を破砕した。破砕した細胞を遠心分離し、沈殿物を得た。得られた沈殿物を、高純度になるまで20mM Tris−HCl緩衝液(pH7.4)で洗浄した。洗浄後の沈殿物を100mg/mLの濃度になるように8M グアニジン緩衝液(8M グアニジン塩酸塩、10mM リン酸二水素ナトリウム、20mM NaCl、1mM Tris−HCl、pH7.0)で懸濁し、60℃で30分間、スターラーで撹拌し、溶解させた。溶解後、透析チューブ(三光純薬株式会社製のセルロースチューブ36/32)を用いて水で透析を行った。透析後に得られた白色の凝集タンパク質を遠心分離により回収し、凍結乾燥機で水分を除き、凍結乾燥粉末を回収することにより、人工フィブロイン(PRT966)を得た。
(3) Purification of protein The cells collected 2 hours after the addition of IPTG were washed with 20 mM Tris-HCl buffer (pH 7.4). The washed cells were suspended in 20 mM Tris-HCl buffer (pH 7.4) containing about 1 mM PMSF, and the cells were disrupted with a high-pressure homogenizer (manufactured by GEA Niro Soavi). The crushed cells were centrifuged to obtain a precipitate. The resulting precipitate was washed with 20 mM Tris-HCl buffer (pH 7.4) until high purity. The washed precipitate was suspended in 8M guanidine buffer (8M guanidine hydrochloride, 10 mM sodium dihydrogen phosphate, 20 mM NaCl, 1 mM Tris-HCl, pH 7.0) to a concentration of 100 mg / mL and at 60 ° C. Stir with a stirrer for 30 minutes to dissolve. After dissolution, dialysis was performed with water using a dialysis tube (
<実施例1>
人工クモ糸フィブロイン(配列番号40)7.68g及び4,4’−ビスマレイミドイミドジフェニルメタン(東京化成工業株式会社製)0.32gを、アトライタ粉砕機(日本コークス工業株式会社製、PWB 0018型式)を使用して、1000rpmの速度で10分間粉砕混合し、混合粉体(4wt%マレイミド添加)を得た。得られた混合粉体を金型の中に投入し、温度160℃、圧力50MPa、保持時間3分の条件で、加熱加圧することにより成形体を得た。
<Example 1>
Artificial spider fibroin (SEQ ID NO: 40) 7.68 g and 4,4'-bismaleimideimide diphenylmethane (manufactured by Tokyo Chemical Industry Co., Ltd.) 0.32 g, attritor crusher (manufactured by Nippon Coke Industries Co., Ltd., PWB 0018 model) Was pulverized and mixed at a rate of 1000 rpm for 10 minutes to obtain a mixed powder (added with 4 wt% maleimide). The obtained mixed powder was put into a mold, and a molded product was obtained by heating and pressurizing under the conditions of a temperature of 160 ° C., a pressure of 50 MPa, and a holding time of 3 minutes.
<実施例2>
人工クモ糸フィブロイン(配列番号40)4.9g及び4,4’−ビスマレイミドイミドジフェニルメタン(東京化成工業株式会社製)0.1gを、アトライタ粉砕機(日本コークス工業株式会社製、PWB 0018型式)を使用して、1000rpmの速度で10分間粉砕混合し、混合粉体(2wt%マレイミド添加)を得た。得られた混合粉体を金型の中に投入し、温度160℃、圧力30MPa、保持時間3分の条件で、加熱加圧することにより成形体を得た。
<Example 2>
Artificial spider fibroin (SEQ ID NO: 40) 4.9 g and 4,4'-bismaleimideimide diphenylmethane (manufactured by Tokyo Chemical Industry Co., Ltd.) 0.1 g, attritor crusher (manufactured by Nippon Coke Industries Co., Ltd., PWB 0018 model) Was pulverized and mixed at a rate of 1000 rpm for 10 minutes to obtain a mixed powder (added with 2 wt% maleimide). The obtained mixed powder was put into a mold, and a molded product was obtained by heating and pressurizing under the conditions of a temperature of 160 ° C., a pressure of 30 MPa, and a holding time of 3 minutes.
<比較例1>
人工クモ糸フィブロイン(配列番号40)8gを、アトライタ粉砕機(日本コークス工業株式会社製、PWB 0018型式)を使用して、1000rpmの速度で10分間粉砕混合し、粉体を得た。得られた粉体を金型の中に投入し、温度160℃、圧力50MPa、保持時間3分の条件で、加熱加圧することにより成形体を得た。
<Comparative example 1>
8 g of artificial spider silk fibroin (SEQ ID NO: 40) was pulverized and mixed at a speed of 1000 rpm for 10 minutes using an attritor crusher (manufactured by Nippon Coke Industries, Ltd., PWB 0018 model) to obtain a powder. The obtained powder was put into a mold, and a molded product was obtained by heating and pressurizing under the conditions of a temperature of 160 ° C., a pressure of 50 MPa, and a holding time of 3 minutes.
試験1:曲げ試験
(1)評価
実施例1及び比較例1の各成形体を精密万能試験機(島津製作所製 オートグラフAG−XD plus,50kNロードセル)を使用して、速度1mm/min、支店間距離28mm、n=5の条件で三点曲げ試験を実施した。
Test 1: Bending test (1) Evaluation Each molded product of Example 1 and Comparative Example 1 was subjected to a precision universal testing machine (Autograph AG-XD plus, 50 kN load cell manufactured by Shimadzu Corporation) at a speed of 1 mm / min, and a branch office. A three-point bending test was carried out under the conditions of an interval of 28 mm and n = 5.
(2)結果
結果を表6に示す。実施例1及び比較例1は、互いに同程度の強度と弾性率を示した。なお、表6には、実施例1の強度と弾性率を、比較例1の強度と弾性率をそれぞれ100としたときの比較例1に対する比率でそれぞれ示した。
試験2:GPC試験
(1)評価
実施例1及び比較例1の成形体をそれぞれ粉砕した後、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)測定を行い、各成形体中の架橋人工フィブロインの分子量を測定した。
Test 2: GPC test (1) Evaluation After crushing the molded products of Example 1 and Comparative Example 1, GPC (gel permeation chromatography) measurement was performed to measure the molecular weight of crosslinked artificial fibroin in each molded product.
(2)結果
結果を表7及び図9に示す。実施例1のピークは比較例1よりも溶出時間が短くなり、架橋反応によって分子量が増加したことを示唆している。また、実施例1のPDI値は比較例1のものよりも高い値を示した。架橋反応によって、実施例1は側鎖がより長くなったために、側鎖のバリエーションが増えたことを示唆している。以上のことから、実施例1の混合粉体を加熱加圧すると、成形と同時に架橋も進行することがわかった。
(2) Results The results are shown in Table 7 and FIG. The peak of Example 1 had a shorter elution time than that of Comparative Example 1, suggesting that the molecular weight increased due to the cross-linking reaction. Moreover, the PDI value of Example 1 was higher than that of Comparative Example 1. The cross-linking reaction suggests that Example 1 has increased side chain variations due to the longer side chains. From the above, it was found that when the mixed powder of Example 1 was heated and pressed, cross-linking proceeded at the same time as molding.
3.クラック試験
(1)評価
実施例1と比較例1の成形体を用いて、以下の手順でクラック試験を実施した。恒温恒湿器(エタック社製、商品名:ハイフレックス FX410N)内で、両成形体を温度20℃、湿度65%RHの条件下、2週間保管した。その後、乾燥器(アズワン社製、商品名:ETTAS AVO−250NS−D)内に両成形体を移し、温度50℃で140時間保管した。さらに、両成形体を温度80℃で192時間保管した。両成形体の外観を経時的に評価した。
3. 3. Crack test (1) Evaluation Using the molded products of Example 1 and Comparative Example 1, a crack test was carried out according to the following procedure. Both molded products were stored in a constant temperature and humidity chamber (manufactured by Etac Co., Ltd., trade name: Highflex FX410N) under the conditions of a temperature of 20 ° C. and a humidity of 65% RH for 2 weeks. Then, both molded bodies were transferred into a dryer (manufactured by AS ONE, trade name: ETTAS AVO-250NS-D) and stored at a temperature of 50 ° C. for 140 hours. Further, both molded products were stored at a temperature of 80 ° C. for 192 hours. The appearance of both molded bodies was evaluated over time.
(2)結果
結果を図10に示す。比較例1では、50℃で1.5時間保管した時点で、ひび割れの発生が観察されたのに対し、実施例1では、80℃で192時間保管した後であっても、ひび割れは発生しなかった。この結果からも、実施例1の混合粉体の加熱加圧によって、樹脂の成形と同時に架橋が十分に進行し、それにより吸湿性が抑制されて、高湿度環境下でのクラックの発生が抑えられ得ることが判明した。
(2) Results The results are shown in FIG. In Comparative Example 1, cracks were observed when stored at 50 ° C. for 1.5 hours, whereas in Example 1, cracks occurred even after storage at 80 ° C. for 192 hours. There wasn't. From this result as well, the heating and pressurizing of the mixed powder of Example 1 sufficiently promotes cross-linking at the same time as molding the resin, thereby suppressing hygroscopicity and suppressing the occurrence of cracks in a high humidity environment. It turned out that it could be done.
4.吸湿性試験
(1)評価
実施例2及び比較例1の成形体(各n=3)を恒温恒湿器(エスペック社製 ライトスペック恒温恒湿器、商品名:LHL−114)で、温度30℃、湿度93%RHの条件下、43日間保管し、試験の前後における試料の質量変化を測定した。
4. Hygroscopicity test (1) Evaluation The molded bodies (n = 3 each) of Example 2 and Comparative Example 1 were subjected to a constant temperature and humidity chamber (Lightspec constant temperature and humidity chamber manufactured by ESPEC, trade name: LHL-114) at a temperature of 30. The sample was stored for 43 days under the conditions of ° C. and humidity of 93% RH, and the mass change of the sample before and after the test was measured.
(2)結果
結果を図11に示す。比較例1の成形体の吸水率が7.6%であったのに対して、実施例2の成形体の吸水率は4.1%であった。これは、架橋効果によって、実施例2の成形体の恒湿条件での吸湿性が抑制されたと考えられる。
(2) Results The results are shown in FIG. The water absorption rate of the molded product of Comparative Example 1 was 7.6%, whereas the water absorption rate of the molded product of Example 2 was 4.1%. It is considered that this is because the cross-linking effect suppressed the hygroscopicity of the molded product of Example 2 under constant humidity conditions.
2・・・金型、4・・・上側ピン、6・・・下側ピン、8a・・・加熱加圧前の組成物、8b・・・加熱加圧後の組成物、10・・・加圧成形機、11・・・不織布、12・・・人工フィブロイン多量体、13、23・・・基材層、14、24・・・接着剤層(任意)、15、25・・・表皮層。 2 ... Mold, 4 ... Upper pin, 6 ... Lower pin, 8a ... Composition before heating and pressurizing, 8b ... Composition after heating and pressurizing, 10 ... Pressure molding machine, 11 ... Non-woven fabric, 12 ... Artificial fibroin multimer, 13, 23 ... Base layer, 14, 24 ... Adhesive layer (optional), 15, 25 ... Skin layer.
Claims (20)
前記架橋タンパク質が、式(1)、(2)又は(3)で表されるリンカーによって架橋されたタンパク質である、成形体。
[式中、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。] A molded product of a composition containing a crosslinked protein.
A molded product in which the crosslinked protein is a protein crosslinked by a linker represented by the formula (1), (2) or (3).
[In the formula, L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
タンパク質及び式(1a)、(2a)、(2b)又は(3a)で表される化合物を含む組成物を加熱する工程を含む、成形体の製造方法。
[式中、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。] A method for producing a molded product of a composition containing a crosslinked protein.
A method for producing a molded product, which comprises a step of heating a composition containing a protein and a compound represented by the formula (1a), (2a), (2b) or (3a).
[In the formula, L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
前記加熱が、乾式紡糸、湿式紡糸又は乾湿式紡糸により得られた未乾燥繊維を乾燥するための加熱である、請求項8に記載の成形体の製造方法。 The molded product is in the form of fibers.
The method for producing a molded product according to claim 8, wherein the heating is heating for drying undried fibers obtained by dry spinning, wet spinning, or dry-wet spinning.
前記加熱が、キャスト成形により得られた未乾燥フィルムを乾燥するため、又はアニーリング処理のための加熱である、請求項8に記載の成形体の製造方法。 The molded product is in the form of a film.
The method for producing a molded product according to claim 8, wherein the heating is heating for drying an undried film obtained by cast molding or for an annealing treatment.
該表皮層が、タンパク質が式(1)、(2)又は(3)で表されるリンカーによって架橋された架橋タンパク質を含む、人造皮革。
[式中、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。] A base material layer and an epidermis layer bonded onto the base material layer are provided.
Artificial leather in which the epidermis layer contains a crosslinked protein in which the protein is crosslinked by a linker represented by the formula (1), (2) or (3).
[In the formula, L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
前記基材層が、編布又は織布を含む基布であり、
該基布が、タンパク質が式(1)、(2)又は(3)で表されるリンカーによって架橋された、繊維状の架橋タンパク質を含む成形体を含む、人造皮革。
[式中、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。] A base material layer and an epidermis layer bonded onto the base material layer are provided.
The base material layer is a base fabric containing a knitted fabric or a woven fabric.
An artificial leather in which the base fabric contains a molded product containing a fibrous crosslinked protein in which the protein is crosslinked by a linker represented by the formula (1), (2) or (3).
[In the formula, L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
前記不織布が、タンパク質が式(1)、(2)又は(3)で表されるリンカーによって架橋された、繊維状の架橋タンパク質を含む成形体を含む、人造皮革。
[式中、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。] It comprises a substrate layer containing a non-woven fabric impregnated with a polymer composition.
An artificial leather in which the non-woven fabric contains a molded product containing a fibrous crosslinked protein in which the protein is crosslinked by a linker represented by the formula (1), (2) or (3).
[In the formula, L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
前記ポリマー組成物が、タンパク質が式(1)、(2)又は(3)で表されるリンカーによって架橋された架橋タンパク質を含む成形体と、を含有する、人造皮革。
[式中、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。]
[式中、Rは水素原子又は有機基を示し、Lは2価の有機基を示す。] It comprises a substrate layer containing a non-woven fabric impregnated with a polymer composition.
An artificial leather in which the polymer composition contains a molded product containing a crosslinked protein in which the protein is crosslinked by a linker represented by the formula (1), (2) or (3).
[In the formula, L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
[In the formula, R represents a hydrogen atom or an organic group, and L represents a divalent organic group. ]
The artificial leather according to claim 19, wherein the artificial fibroin is artificial spider silk fibroin.
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