<基本説明>
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成および制御(一般的なパチンコ遊技機の構成および制御でもある。)について説明する。
[パチンコ遊技機1の構成など]
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、たとえば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄または普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示または更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出または導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」や「第1特別図柄」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」や「第2特別図柄」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、たとえばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)などから構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタおよびスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
たとえば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて飾り図柄が可変表示(たとえば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示およびアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示する。第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には入賞球装置6Aが設けられており、該入賞球装置6Aの右側方には、可変入賞球装置6Bが設けられている。
入賞球装置6Aは、たとえば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(たとえば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図3参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、たとえば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(たとえば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左下方3箇所と可変入賞球装置6Bの上方1箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(たとえば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bとの間には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図3参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(たとえば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、たとえば第1始動入賞口や第2始動入賞口および一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左下方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の右方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の下方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、たとえば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音などを再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられている。遊技機用枠3における画像表示装置5の上方位置にはメインランプ9aが設けられており、該メインランプ9aの左右には、遊技領域を包囲するように枠ランプ9bが設けられている。さらに、遊技盤2における特別可変入賞球装置7の近傍位置にはアタッカランプ9cが設けられている。
遊技盤2の所定位置(図1では画像表示装置5の上方位置)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。また、可動体32には、可動体ランプ9dが設けられている。該可動体ランプ9dと前述したメインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9cとは纏めて遊技効果ランプ9と呼称する場合がある。なお、これらメインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9c、可動体ランプ9dは、LEDを含んで構成されている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者などによって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。なお、遊技機用枠3には、上皿とは別に、上皿満タン時に賞球が払い出される払出部(打球供給皿)を設けてもよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図3参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図3参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作など)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
図2は、パチンコ遊技機1の背面斜視図である。パチンコ遊技機1の背面には、基板ケース201に収納された主基板11が搭載されている。主基板11には、設定キー51や設定切替スイッチ52が設けられている。設定キー51は、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための錠スイッチとして機能する。設定切替スイッチ52は、設定変更状態において大当りの当選確率や出玉率などの設定値を変更するための設定スイッチとして機能する。設定キー51や設定切替スイッチ52は、たとえば電源基板17の所定位置といった、主基板11の外部に取り付けられてもよい。
主基板11の背面中央には、表示モニタ29が配置され、表示モニタ29の側方には表示切替スイッチ30が配置されている。表示モニタ29は、たとえば7セグメントのLED表示装置を用いて、構成されていればよい。表示モニタ29および表示切替スイッチ30は、遊技機用枠3を開放した状態で遊技盤2の裏面側を視認した場合に、主基板11を視認する際の正面に配置されている。
表示モニタ29は、たとえば連比や役比、ベースなどの入賞情報を表示可能である。連比は、賞球合計数のうち大入賞口(アタッカ)への入賞による賞球数が占める割合である。役比は、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と大入賞口(アタッカ)への入賞による賞球数が占める割合である。ベースは、打ち出した遊技球数に対する賞球合計数が占める割合である。設定変更状態や設定確認状態であるときに、表示モニタ29は、パチンコ遊技機1における設定値を表示可能である。表示モニタ29は、設定変更状態や設定確認状態であるときに、変更や確認の対象となる設定値などを表示可能であればよい。
設定キー51や設定切替スイッチ52は、遊技機用枠3を閉鎖した状態であるときに、パチンコ遊技機1の正面側から操作が不可能となっている。遊技機用枠3には、ガラス窓を有するガラス扉枠3aが回動可能に設けられ、ガラス扉枠3aにより遊技領域を開閉可能に構成されている。ガラス扉枠3aを閉鎖したときに、ガラス窓を通して遊技領域を透視可能である。
パチンコ遊技機1において、縦長の方形枠状に形成された外枠1aの右端部には、セキュリティカバー50Aが取り付けられている。セキュリティカバー50Aは、遊技機用枠3を閉鎖したときに、設定キー51や設定切替スイッチ52を含む基板ケース201の右側部を、背面側から被覆する。セキュリティカバー50Aは、短片50Aaおよび長片50Abを含む略L字状の部材であり、透明性を有する合成樹脂により構成されていればよい。
[遊技の進行の概略]
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間などに遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(たとえば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(たとえば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、たとえば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、たとえば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、たとえば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(たとえば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(たとえば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多いほど、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。たとえば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない大当り種別、または、ほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。たとえば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じなど)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させるなどにより、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことなどといった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変など)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態などの有利状態、時短状態、確変状態などの特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率および特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(たとえばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組合せて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(たとえば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。たとえば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行ど)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて、または当該表示に代えて、スピーカ8L,8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9の点灯や消灯、可動体32の動作、あるいは、これらの一部または全部を含む任意の演出装置を用いた演出として行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、たとえば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(たとえば、「7」など)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(たとえば、「7」など)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(たとえば、「6」など)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(たとえば、「1 3 5」など)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、たとえば、大当り信頼度を予告する予告演出などが飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読予告演出がある。先読予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、たとえばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、たとえば特図ゲームなどが実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
[基板構成]
パチンコ遊技機1には、たとえば図3に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、たとえば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板などといった、各種の基板が配置されている。さらには、電源スイッチ91に接続された電源基板17も搭載されている。各種制御基板は、導体パターンが形成されて電気部品を実装可能なプリント配線板などの電子回路基板だけでなく、電子回路基板に電気部品が実装されて特定の電気的機能を実現するように構成された電子回路実装基板を含む概念である。
パチンコ遊技機1では、商用電源などの外部電源におけるAC100Vといった交流電源からの電力を、電源基板17により主基板11や演出制御基板12などの各種制御基板を含めた電気部品に供給可能である。電源基板17は、たとえば交流(AC)を直流(DC)に変換するための整流回路、所定の直流電圧を特定の直流電圧(たとえば直流12Vや直流5Vなど)に変換するための電源回路などを備えている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、出力回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、たとえば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、RTC(Real Time Clock)106とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部または一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、たとえば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過または進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過または進入が検出されたことになる。
スイッチ回路110には、電源基板17からのリセット信号、電源断信号、クリア信号が取り込まれて遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送される。リセット信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ100などの制御回路を動作停止状態とするための動作停止信号であり、電源監視回路、ウォッチドッグタイマ内蔵IC、システムリセットICのいずれかを用いて出力可能であればよい。電源断信号は、パチンコ遊技機1において用いられる所定電源電圧が所定値を超えるとオフ状態となり、所定電源電圧が所定値以下になった期間が電断基準時間以上まで継続したときにオン状態となる。クリア信号は、たとえば電源基板17に設けられたクリアスイッチ92に対する押下操作などに応じてオン状態となる。
出力回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(たとえば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11には、表示モニタ29、表示切替スイッチ30、設定キー51、設定切替スイッチ52、扉開放センサ90が接続されている。扉開放センサ90は、ガラス扉枠3aを含めた遊技機用枠3の開放を検知する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況などを指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、たとえば主基板11における各種の決定結果(たとえば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(たとえば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生などを指定するコマンドなどが含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知などの各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定などを含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32または当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L,8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L,8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L,8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給など)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給など)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、たとえば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
[動作]
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図4は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。
図4に示す遊技制御メイン処理において、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポートなど)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定などが含まれる。
次に、復旧条件が成立したか否かを判定する(ステップS3)。復旧条件は、クリア信号がオフ状態であり、バックアップデータがあり、バックアップRAMが正常である場合に、成立可能である。パチンコ遊技機1の電力供給が開始されたときに、たとえば電源基板17に設けられたクリアスイッチ92が押下操作されていれば、オン状態のクリア信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。このようなオン状態のクリア信号が入力されている場合には、ステップS3にて復旧条件が成立していないと判定すればよい。バックアップデータは、遊技制御用のバックアップRAMとなるRAM102に保存可能であればよい。ステップS3では、バックアップデータの有無やデータ誤りの有無などを確認あるいは検査して、復旧条件が成立し得るか否かを判定すればよい。
復旧条件が成立した場合には(ステップS3;Y)、復旧処理(ステップS4)を実行した後に、設定確認処理(ステップS5)を実行する。ステップS4の復旧処理により、RAM102の記憶内容に基づいて作業領域の設定が行われる。RAM102に記憶されたバックアップデータを用いて作業領域を設定することで、電力供給が停止したときの遊技状態に復旧し、たとえば特別図柄の変動中であった場合には、停止前の状態から特別図柄の変動を再開可能であればよい。
復旧条件が成立しなかった場合には(ステップS3;N)、初期化処理(ステップS6)を実行した後に、設定変更処理(ステップS7)を実行する。ステップS6の初期化処理は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするクリア処理を含み、クリア処理の実行により作業領域に初期値が設定される。
ステップS5の設定確認処理では、予め定められた設定確認条件が成立したか否かを判定する。設定確認条件は、たとえば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。ステップS5の設定確認処理が実行されるのは、ステップS3において、クリア信号がオフ状態であることを含めた復旧条件が成立した場合である。したがって、設定確認条件が成立し得るのは、クリア信号がオフ状態である場合となるので、クリア信号がオフ状態であることも、設定確認条件に含めることができる。
ステップS5の設定確認処理において設定確認条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を確認可能な設定確認状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認開始コマンドが送信される。設定確認状態においては、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を表示モニタ29の表示により確認することが可能となっている。設定確認状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定確認状態であるときには、パチンコ遊技機1における遊技の進行を停止させる遊技停止状態としてもよい。遊技停止状態であるときには、打球操作ハンドルの操作による遊技球の発射、各種スイッチによる遊技球の検出などが停止され、また、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20において、ハズレ図柄などを停止表示したり、ハズレ図柄とは異なる遊技停止状態に対応した表示が行われたりするように制御すればよい。設定確認状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
ステップS7の設定変更処理では、予め定められた設定変更条件が成立したか否かを判定する。設定変更条件は、たとえば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。設定変更条件は、クリア信号がオン状態であることを含んでいてもよい。
ステップS7の設定変更処理において設定変更条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を変更可能な設定変更状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更開始コマンドが送信される。設定変更状態においては、表示モニタ29に設定値が表示され、設定切替スイッチ52の操作を検出するごとに表示モニタ29に表示している数値を順次更新して表示する。その後、設定キー51が遊技場の係員などによる操作でオフとなったことに基づいて、表示モニタ29に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)するとともに、表示モニタ29を消灯させる。設定変更状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定変更状態であるときには、設定確認状態であるときと同様に、パチンコ遊技機1を遊技停止状態としてもよい。設定変更状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
演出制御基板12側では、設定確認開始コマンドや設定変更開始コマンドを受信すると、設定確認中である旨や設定変更中である旨を報知する制御が行われてもよい。たとえば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L,8Rから所定の音を出力したり、遊技効果ランプ9といった発光部材を所定の態様により発光させたりしてもよい。
クリア信号は、たとえば電源基板17に設けられたクリアスイッチ92の押下操作などによりオン状態となる。したがって、電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオンであるとともに設定キー51がオンである場合には、クリアスイッチ92がオンであればステップS6の初期化処理とともにステップS7の設定変更処理が実行されて設定変更状態に制御可能となり、クリアスイッチ92がオフであればステップS4の復旧処理とともにステップS5の設定確認処理が実行されて設定確認状態に制御可能となる。電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオフである場合、または設定キー51がオフである場合には、クリアスイッチ92がオンであればステップS6の初期化処理が実行される一方で設定変更状態には制御されず、クリアスイッチ92がオフであればステップS4の復旧処理が実行される一方で設定確認状態には制御されない。
設定確認処理または設定変更処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS8)。そして、所定時間(たとえば2ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS9)、割込みを許可する(ステップS10)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(たとえば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図5のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図5に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、たとえばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数などを示す情報)、始動情報(始動入賞の回数などを示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数などを示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込みごとに特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行および保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込みごとに普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行および保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図6は、特別図柄プロセス処理として、図5に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読判定などの判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、たとえば特別図柄プロセス処理が終了した後、図5に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口および第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無など)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類など)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」または「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、たとえば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
パチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率や出玉率が変わる構成とされている。たとえば、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率や出玉率が変わるようになっている。たとえば設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も大当りの当選確率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど大当りの当選確率が低くなる。この例において、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。設定値に応じて大当りの当選確率が変われば、出玉率も設定値に応じて変わってもよい。大当りの当選確率は設定値に関わらず一定であるのに対し、大当り遊技状態におけるラウンド数が設定値に応じて変わってもよい。パチンコ遊技機1は、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかを設定可能に構成されていればよい。パチンコ遊技機1において設定されている設定値は、主基板11の側から演出制御基板12の側へ設定値指定コマンドが送信されることにより通知される。
図7は、表示結果判定テーブルの構成例を示している。図7(A)は、変動特図が第1特図である場合に用いられる第1特図用表示結果判定テーブルの構成例を示し、図7(B)は、変動特図が第2特図である場合に用いられる第2特図用表示結果判定テーブルの構成例を示している。表示結果判定テーブルは、ROM101に記憶されているデータの集まりである。表示結果判定テーブルでは、設定値に応じて、乱数値MR1と比較される当り判定値が特別図柄の可変表示結果である特図表示結果に割り当てられている。乱数値MR1は、表示結果決定用の乱数値であり、0〜65535の範囲でランダムに値が更新される。表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態といった高確状態であるときには、通常状態または時短状態といった低確状態であるときに比べて、大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。
第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値に関わらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一値となるように判定値が割り当てられている。第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値に関わらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が第1特図用表示結果判定テーブルとは異なる同一値となるように判定値が割り当てられている。なお、設定値に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を異ならせてもよい。変動特図に関わらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を同一確率としてもよい。
第1特図用表示結果判定テーブルおよび第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態の場合に、当り判定値のうち1020から1237までの範囲が、設定値に関わらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、1020から1237までが「大当り」に割り当てられ、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている一方で、設定値2〜設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。
第1特図用表示結果判定テーブルおよび第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態の場合に、当り判定値のうち1020から1346までの範囲が、設定値に関わらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、1020から1346までが「大当り」に割り当てられることで、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定され、その一方で、設定値2〜設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1346から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定される。
第1特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、当り判定値のうち32767から33094までの範囲が、設定値に関わらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第1特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態である場合に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合と同じく、当り判定値のうち32767から33094までの範囲が、設定値に関わらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、当り判定値のうち32767から33421までの範囲が、設定値に関わらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態である場合に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合と同じく、当り判定値のうち32767から33421までの範囲が、設定値に関わらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。たとえば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(いわゆる確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中に遊技球が、特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、変動特図に応じて大当り遊技中に遊技球が所定スイッチを通過する割合が異なる遊技性(いわゆるV確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320で小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(いわゆる1種2種混合タイプ)としてもよい。パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3のいずれかである場合は遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(たとえば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかである場合)を設けてもよい。設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、設定値が1〜3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを演出用スイッチ(遊技球が所定領域を通過するごとに所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が4〜6の場合は、所定スイッチを遊技用スイッチ(遊技球が所定スイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
大当り種別は、大当り種別判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、大当り種別は、設定値に関わらず共通の割合で決定されてもよい。変動パターンは、変動パターン判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、変動パターンは、設定値に関わらず共通の割合で決定されてもよい。設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なることで、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度により設定値が示唆されてもよい。あるいは、設定値に関わらずノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合は共通であってもよい。その他、設定値に応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板などから電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図8のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図8に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定などを行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、たとえばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(たとえば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;N)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、たとえば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発光することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、たとえば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、たとえばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Y)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、たとえば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。たとえば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容などを演出制御プロセス処理などで確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、たとえば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L,8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンドなどに応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図9は、演出制御プロセス処理として、図8のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、たとえば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、たとえばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果などを反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L,8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、たとえば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、たとえば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターンなどを設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、たとえば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、たとえば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターンなどを設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、たとえば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターンなどを設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、たとえば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、たとえば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターンなどを設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
[基本説明の変形例]
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形および応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(たとえば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組合せになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(たとえば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナスなど)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線などを介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線などを介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリなどに一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線などを介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置などとネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。たとえば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合または「100%」未満の割合であることも含む。
<特徴部075Fに関する説明>
次に、本実施の形態の特徴部075Fに係る遊技機について、図10−1〜図10−60を参照して説明する。
[特徴部075Fに係るパチンコ遊技機1の構成など]
本実施の形態の特徴部075Fに係るパチンコ遊技機1の正面図である。図10−1に示すように、本特徴部075Fのパチンコ遊技機1においては、図1に示した特別可変入賞球装置7の代わりに、特別可変入賞球装置075F007Aが設けられている。特別可変入賞球装置075F007Aは、ソレノイド82(図10−4参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口(以下、通常大入賞口と称する)を形成する。
たとえば、特別可変入賞球装置075F007Aは、パチンコ遊技機1の奥側に位置する遊技盤2と、パチンコ遊技機1の手前側(遊技者側)に位置するガラス扉枠3aとの間の空間に大入賞口扉を備えており、この大入賞口扉がパチンコ遊技機1の奥側と手前側との間を水平方向にスライド開閉することで、遊技球による通常大入賞口への経路が開放される。具体的には、ソレノイド82がオフ状態である場合、大入賞口扉がパチンコ遊技機1の手前側にスライド移動することで通常大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が通常大入賞口に進入(通過)できなくなる。一方、ソレノイド82がオン状態である場合、大入賞口扉がパチンコ遊技機1の奥側にスライド移動することで通常大入賞口を開放状態として、遊技球が通常大入賞口に進入しやすくなる。
通常大入賞口に進入した遊技球は、通常大入賞口の内部に設けられた領域を通過することでカウントスイッチ23によって検出される。遊技球がカウントスイッチ23によって検出されることで、賞球として検出に応じた遊技球(たとえば、1回の検出ごとに10個)が遊技者に払い出される。また、カウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数が上限数(たとえば、10個)に達すると、1ラウンドが終了し、通常大入賞口が閉鎖状態に制御される。
パチンコ遊技機1においては、特別可変入賞球装置075F007Aの隣にV可変入賞球装置075F007Bが設けられている。V可変入賞球装置075F007Bは、ソレノイド075F083(図10−4参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口(以下、V大入賞口と称する)を形成する。
たとえば、特別可変入賞球装置075F007Bは、遊技盤2とガラス扉枠3aとの間の空間に大入賞口扉を備えており、この大入賞口扉がパチンコ遊技機1の奥側と手前側との間を水平方向にスライド開閉することで、遊技球によるV大入賞口への経路が開放される。具体的には、ソレノイド075F083がオフ状態である場合、大入賞口扉がパチンコ遊技機1の手前側にスライド移動することでV大入賞口を閉鎖状態として、遊技球がV大入賞口に進入(通過)できなくなる。一方、ソレノイド075F083がオン状態である場合、大入賞口扉がパチンコ遊技機1の奥側にスライド移動することでV大入賞口を開放状態として、遊技球がV大入賞口に進入しやすくなる。
V大入賞口に進入した遊技球は、V大入賞口の内部に設けられた特定領域(V入賞領域とも称する)を通過することでV入賞スイッチ075F024(図10−4参照)によって検出される。遊技球がV入賞スイッチ075F024によって検出されることで、遊技状態が確変状態に制御される。つまり、本実施の形態においては、大当り遊技状態のラウンド中においてV大入賞口に遊技球が進入したことを条件にV入賞が発生し、遊技状態が確変状態に制御されるようになっている。なお、通常大入賞口およびV大入賞口をまとめて大入賞口とも称する。また、大入賞口をアタッカとも称する。
パチンコ遊技機1は、遊技盤2において複数のランプを備える。具体的には、パチンコ遊技機1は、可動体32に設けられた可動体ランプ9d、および通常大入賞口やV大入賞口付近に設けられたアタッカランプ9cの他に、アタッカの上方に設けられたアタッカ上ランプ075F009Uと、遊技盤2の左下に設けられた左下ランプ075F009Dと、画像表示装置5の右側方に設けられた盤右ランプ075F009Fと、画像表示装置5の左側方に設けられた盤左ランプ075F009Eとを備える。
可動体ランプ9dは、可動体32の停止状態あるいは動作状態においてLEDなどの点灯手段が点灯または点滅することで、可動体32に付された文字(たとえば、パチンコ遊技機1のタイトル、この例では「XXX」)を発光させる。アタッカランプ9cは、LEDなどの点灯手段が点灯または点滅することで、アタッカ付近を発光させる。アタッカ上ランプ075F009Uは、LEDなどの点灯手段が点灯または点滅することで、アタッカの上方付近を発光させる。左下ランプ075F009Dは、LEDなどの点灯手段が点灯または点滅することで、遊技盤2の左下付近を発光させる。盤右ランプ075F009Fは、キャラクタを模した筐体に設けられたランプであり、LEDなどの点灯手段が点灯または点滅することで、画像表示装置5の右側方のキャラクタを模した筐体を発光させる。盤左ランプ075F009Eは、LEDなどの点灯手段が点灯または点滅することで、画像表示装置5の左側方付近を発光させる。なお、盤左ランプ075F009Eは、盤右ランプ075F009Fと同様に、キャラクタを模した筐体に設けられてもよい。また、盤右ランプ075F009Fおよび盤左ランプ075F009Eは、可動体ランプ9dと同様に、所定方向(左右方向や上下方向など)に移動可能であってもよい。
パチンコ遊技機1は、遊技機用枠3において複数のランプを備える。具体的には、パチンコ遊技機1は、遊技機用枠3における左側方に設けられた枠左ランプ075F009Lと、遊技機用枠3における右側方に設けられた枠右ランプ075F009Rとからなる枠ランプを備える。
ここで、図10−2は、枠ランプを示す説明図である。枠左ランプ075F009Lは、遊技機用枠3の上方から下方に亘って左回りに、第1ランプ〜第11ランプの11個のランプ群を有する。枠左ランプ075F009Lは、複数のランプ(この例では11個のランプ)を各々点灯または点滅することで、遊技機用枠3の左側付近を発光させる。一方、枠右ランプ075F009Rは、遊技機用枠3の上方から下方に亘って右回りに、第1ランプ〜第11ランプの11個のランプ群を有する。枠右ランプ075F009Rは、複数のランプ(この例では11個のランプ)を各々点灯または点滅することで、遊技機用枠3の右側付近を発光させる。
また、パチンコ遊技機1は、遊技盤2の左下に特図LED基板075F020を備える。特図LED基板075F020は、遊技制御用マイクロコンピュータ100によって制御され、図1に示した、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25C、普通図柄表示器20、第1特別図柄表示装置4A、および第2特別図柄表示装置4Bなどの役割をLEDの点灯/点滅/消灯によって担う基板である。さらに、パチンコ遊技機1は、画像表示装置5の左下に第4図柄ユニット075F050を備える。第4図柄ユニット075F050は、演出制御用CPU120によって制御され、特図の変動や保留記憶数、右打ち表示などを、LEDの点灯/点滅/消灯によって報知するLED基板である。
ここで、図10−3は、特図LED基板075F020および第4図柄ユニット075F050を示す説明図である。図10−3(a)に示すように、特図LED基板075F020は、第1特図の可変表示を示す特図1可変表示部075F021と、第2特図の可変表示を示す特図2可変表示部075F022と、第1特図ゲームに対応する第1保留記憶数を示す特図1記憶表示部075F023と、第2特図ゲームに対応する第2保留記憶数を示す特図2記憶表示部075F024と、普図保留記憶数を示す普図記憶表示部075F025と、普通図柄の可変表示を示す普図表示部075F026と、遊技者に対して右打ちを促す右打ち表示部075F030と、確変状態の有無を示す確変表示部075F028と、時短状態の有無を示す時短表示部075F029と、大当りのラウンド数を示すラウンド表示部075F027とを備える。各表示部は、LEDなどの点灯手段による点灯または点滅によって、特図や普通図柄の可変表示の有無やその結果、現在の遊技状態、および保留数などを、遊技者に対して報知することができる。
たとえば、特図1可変表示部075F021は、第1特図ゲームにおける第1特別図柄の可変表示が行われているか否か、および当該可変表示の結果によって決まった第1特別図柄の停止図柄を、LEDなどの点灯手段による点灯/点滅/消灯によって遊技者に報知する。特図2可変表示部075F022は、第2特図ゲームにおける第2特別図柄の可変表示が行われているか否か、および当該可変表示の結果によって決まった第2特別図柄の停止図柄を、LEDなどの点灯手段による点灯/点滅/消灯によって遊技者に報知する。
さらに、特図LED基板075F020は、右打ち表示部075F030におけるLEDなどの点灯手段による点灯/点滅/消灯によって、右打ちをすることを遊技者に促すことができる。本実施の形態においては、右打ちをすることを遊技者に促す場合、右打ち表示部075F030におけるLEDなどの点灯手段が点灯(発光)し、右打ちをすることを遊技者に促さない場合、すなわち左打ちすることを遊技者に促す場合、右打ち表示部075F030におけるLEDなどの点灯手段が消灯する。CPU103は、図柄確定後に、演出制御用CPU120に右打ち表示点灯コマンドを送信するとともに、右打ち表示部075F030を点灯させ、通常状態に戻る前の高ベース状態において最終変動によって図柄が確定した後に、演出制御用CPU120に右打ち表示消灯指定コマンドを送信するとともに、右打ち表示部075F030を消灯させる。なお、パチンコ遊技機1が大当り遊技球状態後に高ベースに制御されない大当りや小当りを有する場合、演出制御用CPU120は、大当りラウンド中においてのみ、右打ち表示部075F030を点灯させてもよい。この場合、CPU103は、演出制御用CPU120に大当り終了指定コマンドを送信するとともに、右打ち表示部075F030を消灯させる。
ここで、右打ちとは、遊技盤2に設けられた遊技領域において遊技媒体が流下可能な第1流下経路と第2流下経路とのうち、当該第2流下経路に向けて遊技球を発射させるように打球操作ハンドル30を操作すること(打ち方)である。第1流下経路は、たとえば、遊技領域のうちの左側の領域を通る経路であって、その先には入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口が存在する一方で、可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口が存在しない経路である。第2流下経路は、たとえば、遊技領域のうちの右側の領域を通る経路であって、その先には可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口や大入賞口(通常大入賞口,V大入賞口)が存在する経路である。遊技者が第1流下経路に向けて遊技球を発射させると、遊技球が第1流下経路を通って、第1始動入賞口の方へと流れ込む。遊技者が第2流下経路に向けて遊技球を発射させると、遊技球が第2流下経路を通って、第2始動入賞口や大入賞口(通常大入賞口,V大入賞口)の方へと流れ込む。本実施の形態においては、大当りが発生した後の大当り遊技、および大当り遊技後の遊技状態(時短状態や確変状態)において、遊技者が右打ちをすることで、遊技領域の右側に設けられた第2始動入賞口や大入賞口に遊技球を進入させるようになっており、その間、右打ち表示部075F030は、右打ちすることを遊技者に促す。遊技者は、右打ちすることを促す表示が行われている間に右打ちすることで、第2始動入賞口に遊技球を進入させて所定個(たとえば3個)の賞球が払い出されるとともに第2特図ゲームの権利を得ることができたり、また、通常大入賞口に遊技球を進入させて所定個(たとえば10個)の賞球が払い出されたりする。さらに、詳しくは後述するが、確変大当たりのラウンド中においてはV大入賞口が開放するが、遊技者は、右打ちすることを促す表示が行われている間に右打ちすることで、V大入賞口に遊技球を進入させて確変状態に制御されるための権利を得ることもできる。このため、右打ちすることを促す表示が行われている間に右打ちすることで、遊技者は総合的に有利となり得る。なお、右打ちとは異なり、第1流下経路に向けて遊技球を発射させるように打球操作ハンドル30を操作すること(打ち方)を、左打ちとも称する。
図10−3(b)に示すように、第4図柄ユニット075F050は、第1特図ゲームに対応する第1保留記憶数を示す特図1記憶表示部075F051と、第2特図ゲームに対応する第2保留記憶数を示す特図2記憶表示部075F052と、第1特図の可変表示の状況または表示結果を示す特図1可変表示部075F053と、第2特図の可変表示の状況または表示結果を示す特図2可変表示部075F054と、遊技者に対して右打ちを促す右打ち表示部075F055とを備える。各表示部は、LEDなどの点灯手段による点灯/点滅/消灯によって、特図の可変表示の有無、保留数、および右打ち指示などを、遊技者に対して報知することができる。
たとえば、特図1可変表示部075F053は、第1特図ゲームにおける第1特別図柄の可変表示が行われているか否か、および当該可変表示の結果によって決まった第1特別図柄の停止図柄を、LEDなどの点灯手段による点灯/点滅/消灯によって遊技者に報知する。特図2可変表示部075F054は、第2特図ゲームにおける第2特別図柄の可変表示が行われているか否か、および当該可変表示の結果によって決まった第2特別図柄の停止図柄を、LEDなどの点灯手段による点灯/点滅/消灯によって遊技者に報知する。以下では、特図1可変表示部075F021におけるLEDなどの点灯手段によって第1特別図柄の停止図柄の変動を表すことを、第1特別図柄の変動表示とも称する。また、特図2可変表示部075F054におけるLEDなどの点灯手段によって第2特別図柄の停止図柄の変動を表すことを、第2特別図柄の変動表示とも称する。
さらに、本実施の形態においては、右打ちをすることを遊技者に促す場合、第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055におけるLEDなどの点灯手段が点灯(発光)し、右打ちをすることを遊技者に促さない場合、すなわち左打ちすることを遊技者に促す場合、右打ち表示部075F055におけるLEDなどの点灯手段が消灯する。演出制御用CPU120は、図柄確定後に、CPU103から右打ち表示点灯コマンドを受信したことに基づいて、右打ち表示部075F055を点灯させ、通常状態に戻る前の高ベース状態において最終変動によって図柄が確定した後に、CPU103から右打ち表示消灯指定コマンドを受信したことに基づいて、右打ち表示部075F055を消灯させる。なお、パチンコ遊技機1が大当り遊技球状態後に高ベースに制御されない大当りや小当りを有する場合、演出制御用CPU120は、大当りラウンド中においてのみ、右打ち表示部075F055を点灯させてもよい。この場合、演出制御用CPU120は、CPU103から大当り終了指定コマンドを受信したことに基づいて、右打ち表示部075F055を消灯させる。
図10−4は、パチンコ遊技機1に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。図10−4に示すように、可動体ランプ9d、アタッカランプ9c、アタッカ上ランプ075F009U、左下ランプ075F009D、盤右ランプ075F009F、盤左ランプ075F009E、枠右ランプ075F009R、および枠左ランプ075F009Lの各々は、ランプ制御基板14に接続されており、該ランプ制御基板14を介した演出制御用CPU120の制御によって点灯(点滅)可能となっている。なお、これら可動体ランプ9d、アタッカランプ9c、アタッカ上ランプ075F009U、左下ランプ075F009D、盤右ランプ075F009F、盤左ランプ075F009E、枠右ランプ075F009R、および枠左ランプ075F009Lの各々、あるいはこれらをまとめて遊技効果ランプ9とも称する。
第4図柄ユニット075F050は、演出制御基板12に接続されており、制御用CPU120の制御によって各表示部を点灯(点滅)可能となっている。
特図LED基板075F020は、主基板11に接続されており、遊技制御用マイクロコンピュータ100の制御によって各表示部を点灯(点滅)可能となっている。
[画像表示装置]
図10−5は、画像表示装置5の正面図である。画像表示装置5の表示領域の大部分は、飾り図柄の可変表示やリーチ演出などの演出を表示するための第1表示領域075F005Fを構成している。また、画像表示装置5の下端部は、第1保留記憶数を円形の保留表示の数によって表示可能な第1保留記憶表示エリア075F005Dと、第2保留記憶数を円形の保留表示の数によって表示可能な第2保留記憶表示エリア075F005Uとを含む第2表示領域075F005Saを構成している。
画像表示装置5の右上端部は、特別図柄の可変表示中であることを示す第4図柄075F005Jと第1保留記憶数の表示および第2保留記憶数の表示を含む第3表示領域075F005Sbを構成している。
このうち第1表示領域075F005Fの中央部には、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rが配置されており、飾り図柄の可変表示を実行可能となっている。また、第1表示領域075F005Fの左端部には、各飾り図柄よりも小さいサイズの小図柄075F005Mが表示されている。該小図柄は、「左」の各飾り図柄表示エリア5Lに表示されている飾り図柄、「中」の各飾り図柄表示エリア5Cに表示されている飾り図柄、「右」の各飾り図柄表示エリア5Rに表示されている飾り図柄のそれぞれに対応する図柄が縦に並列されている。また、該小図柄075F005Mは、可変表示中は非表示化させることがなく、常時画像表示装置5の第1表示領域075F005F内に表示されている図柄でもある。
なお、図10−5に示すように、画像表示装置5の第1表示領域075F005Fの中央部に飾り図柄が配置されており、小図柄075F005Mは、画像表示装置5の第1表示領域075F005Fの左端部において飾り図柄よりも小さいサイズにて配置されている。このため、小図柄075F005Mの視認性は、飾り図柄の視認性よりも低くなっている。
さらに、第1表示領域075F005Fの中央下部には、実行中の可変表示に対応する保留表示をアクティブ表示として表示するためのアクティブ表示エリア075F005Aが設けられている。
[各種テーブル]
図10−6〜図10−8を参照しながら、各種テーブルについて説明する。
(大当り種別)
図10−6は、当り種別表を示す説明図である。図10−6に示すように、当り種別表においては、大当りにおける当りの種別ごとに、大当り遊技状態の終了後の大当り確率、大当り遊技状態の終了後のベース、大当り遊技状態終了後の変動時間、および、大当りにおける開放回数(ラウンド数)が示されている。
具体的には、大当りの種別としては、5R通常大当り、5R確変大当り、および10R確変大当りが設けられている。なお、以下では、各ラウンドの標記を「R」で表すことがある。たとえば、1ラウンド目は1R目、2ラウンド目は2R目とも称する。5R通常大当りは、アタッカ内の振分部材(図示せず)の制御パターンがV入賞し難い制御パターン(たとえば、V大入賞口を開閉する蓋を開ける時間を所定時間よりも短くする制御や蓋の開閉を繰り返すことで遊技球を特定領域内に進入させない制御など)であり、5ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、低確率状態かつ高ベース状態に制御される大当りである。通常大当りにおいては、このような低確高ベース状態が、変動表示が100回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまで継続する。
5R確変大当りは、アタッカ内の振分部材(図示せず)の制御パターンがV入賞し易い制御パターン(たとえば、V大入賞口を開閉する蓋を常に開ける制御や蓋を開ける時間を特定時間よりも長くする制御など)であり、5ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、高確率状態かつ高ベース状態に制御される大当りである。確変大当りにおいては、このような高確高ベース状態が、変動表示が150回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまで継続する。
10R確変大当りは、アタッカ内の振分部材(図示せず)の制御パターンがV入賞し易い制御パターン(たとえば、V大入賞口を開閉する蓋を常に開ける制御や蓋を開ける時間を特定時間よりも長くする制御など)であり、10ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、高確率状態かつ高ベース状態に制御される大当りである。確変大当りにおいては、このような高確高ベース状態が、変動表示が150回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまで継続する。
5R通常大当りおよび5R確変大当りは、大当りが発生する際に停止する飾り図柄が互いに共通する。また、5R通常大当りおよび5R確変大当りは、いずれも大当りが発生したときに行われるファンファーレ演出の演出態様(たとえば、背景や登場するキャラクタ、効果音など)が互いに共通し、大当り遊技状態のラウンド中に行われるラウンド演出の演出態様(たとえば、背景や登場するキャラクタ、効果音など)が互いに共通し、さらに、大当り遊技状態のラウンド数も互いに共通する。このため、遊技者は、停止した飾り図柄、ファンファーレ演出、およびラウンド演出を見る限りにおいては、5R通常大当りおよび5R確変大当りのいずれが発生したのかを認識し難くなっている。ここで、5R確変大当りの場合、所定ラウンド目(本実施の形態においては、4R目)においてV大入賞口が開放する。このとき、遊技者がV大入賞口を狙って右打ちをすることで遊技球をV大入賞口に進入させることができれば、遊技状態が確変状態に制御される。
このように、5R通常大当りおよび5R確変大当りは、ラウンドの途中まで確変大当りが発生したか否かについて遊技者が認識し難くなっているため、これらの大当りをチャンスボーナスとも称する。
10R確変大当りについても、5R確変大当りと同様に、所定ラウンド目(本実施の形態においては、9R目)においてV大入賞口が開放する。このとき、遊技者がV大入賞口を狙って右打ちをすることで遊技球をV大入賞口に進入させることができれば、遊技状態が確変状態に制御される。ただし、10R確変大当りの場合、大当りが発生する際に停止する飾り図柄、およびファンファーレ演出の演出態様(たとえば、背景や登場するキャラクタ、効果音など)や大当り遊技状態のラウンド中に行われるラウンド演出の演出態様が、5R通常大当りおよび5R確変大当りの場合とは異なる。このため、10R確変大当りが発生した場合、遊技者は、確変大当りが発生したことについて認識することができるようになっている。このような10R確変大当りを、スペシャルボーナスとも称する。
(各乱数)
図10−7は、各乱数を示す説明図である。図10−7に示すように、各乱数は、以下のように使用される。具体的には、ランダムRは、大当りにするか否かを判定する当り判定用のランダムカウンタである。ランダムRは、10MHzで1ずつ更新され、0から加算更新されてその上限である65535まで加算更新された後、再度0から加算更新される。ランダム1は、大当り種別を5R通常大当り、5R確変大当り、および10R確変大当りのいずれかに決定する(大当り種別決定用)ランダムカウンタである。ランダム2は、変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)ランダムカウンタである。ランダム3は、変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)ランダムカウンタである。ランダム4は、普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)ランダムカウンタである。ランダム5は、ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)ランダムカウンタである。
本実施の形態では、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態に制御されるか否かが大当り判定用乱数(ランダムR)の値に基づいて決定される。そして、大当り遊技状態としての5R通常大当り、5R確変大当り、および、10R確変大当りといった複数種類の大当りのうち、いずれの大当りとするかが、大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて決定される。このとき、ランダム1の値に基づいて大当り図柄も決定するようにすればよい。
また、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)を用いて変動パターン種別が決定され、変動パターン判定用乱数(ランダム4)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンが決定される。このように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴にしたがってグループ化したものである。変動パターン種別には、1または複数の変動パターンが属している。
たとえば、大当りである場合には、変動パターンが、ノーマルリーチを伴うノーマルリーチ変動パターン種別と、スーパーリーチを伴うスーパーリーチ変動パターン種別とに種別分けされている。このような変動パターン種別は、予め定められた割合で選択される。また、ハズレである場合には、リーチを伴わない変動パターン種別である通常変動パターン種別と、ノーマルリーチ変動パターン種別と、スーパーリーチ変動パターン種別とに種別分けされている。
このような変動パターン種別は、表示結果がハズレとなる場合に、時短状態であるときと、時短状態でないときとで、変動パターン種別の選択割合が異なる(時短状態では、時短状態でないときと比べて、通常変動パターン種別のような変動表示時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高く設定されている)ように設定されていることにより、時短状態であるときには、時短状態でないときと比べて、変動表示時間が短縮される。
なお、このような変動パターン種別は、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定数以上であるときと、所定数未満であるときとで選択割合が異なるように設定されることにより、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定数以上であるときには、各特別図柄の保留記憶数が所定数未満であるときと比べて、変動表示時間が短縮される保留数短縮制御を実行するようにしてもよい。たとえば、保留数短縮制御状態では、保留数短縮制御状態でないときと比べて、通常変動パターン種別のような変動表示時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高くなるように設定されることで、保留数短縮制御状態でないときと比べて、変動表示時間の平均時間が短くなるようにしてもよい。また、保留数短縮制御では、保留数短縮制御状態でないときと比べて、同じ変動パターン種別が選択される場合でも、その変動パターン種別の変動表示時間自体を短くしてもよい。
また、変動パターンは、変動パターン種別を決定してから変動パターンを決定する2段階の決定方法ではなく、1回の乱数抽選により変動パターンが決定される1段階の決定方法としてもよい。
(大当り判定テーブル、大当り種別判定テーブル)
図10−8は、大当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。これらテーブルは、ROM101に記憶されている。
図10−8(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、RO101に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態、すなわち非確変状態)において用いられる通常時(非確変時)大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。
通常時大当り判定テーブルには、図10−8(A)の左欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定され、確変時大当り判定テーブルには、図10−8(B)の右欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定されている。確変時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値は、通常時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値と共通の大当り判定値(通常時大当り判定値または第1大当り判定値という)に、確変時固有の大当り判定値が加えられたことにより、確変時大当り判定テーブルよりも多い個数の大当り判定値(確変時大当り判定値または第2大当り判定値という)が設定されている。これにより、確変状態には、通常状態よりも高い確率で大当りとする判定がなされる。
CPU103は、所定の時期に、乱数回路104のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値と比較するのであるが、大当り判定用乱数値が図10−8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(通常大当り、または、確変大当り)にすることに決定する。なお、図10−8(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。
図10−8(B),(C)は、大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図10−8(B)は、第1特別図柄により大当りと判定されたときの大当り種別を決定するために用いる第1特図大当り種別判定テーブルである。図10−8(C)は、第2特別図柄により大当りと判定されたときの大当り種別を決定するために用いる第2特図大当り種別判定テーブルである。
図10−8(B)の第1特図大当り種別判定テーブルには、大当り種別判定用のランダム1の値と比較される数値であって、「5R通常大当り」、「5R確変大当り」、および、「10R確変大当り」のそれぞれに対応した大当り判定値が設定されている。図10−8(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「10R確変大当り」に対応した大当り判定値が設定されている。
また、図10−8(B),(C)に示すように、大当り種別判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄を決定する判定値(大当り図柄判定値)としても用いられる。たとえば、「5R通常大当り」に対応した判定値は、大当り図柄の「1」に対応した判定値としても設定されている。「5R確変大当り」に対応した判定値は、大当り図柄の「3」に対応した判定値としても設定されている。「10R確変大当り」に対応した判定値は、大当り図柄の「7」に対応した判定値としても設定されている。特図LED基板075F020における特図1可変表示部075F021および特図2可変表示部075F022は、各大当り図柄に対応する点灯態様でLEDなどの点灯手段が点灯または点滅することで、停止した大当り図柄を示すことができる。同様に、第4図柄ユニット075F050における特図1可変表示部075F053および特図2可変表示部075F054は、各大当り図柄に対応する点灯態様でLEDなどの点灯手段が点灯または点滅することで、停止した大当り図柄を示すことができる。
このような各種の大当り種別判定テーブルを用いて、CPU103は、大当り種別として、ランダム1の値が一致した大当り種別判定値に対応する種別を決定するともに、大当り図柄として、ランダム1の値が一致した大当り図柄を決定する。これにより、大当り種別と、大当り種別に対応する大当り図柄とが同時に決定される。
このような各種の大当り種別判定テーブルによれば、第2特別図柄の大当りについて、第1特別図柄で選択可能な大当り種別と比べて、「10R確変大当り」が選択される割合が高く、遊技者にとって有利な大当り種別が選択される割合が高い。
(演出制御コマンド)
図10−9は、演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御状態に応じて、各種の演出制御コマンドを演出制御用CPU120へ送信する。演出制御コマンドは、たとえば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を示す。なお、図10−9に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。なお、以下において、「(H)」は16進数であることを示すが、本明細書においては、省略する場合もある。
コマンド8001(H)は、第1特図の可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8002(H)は、第2特図の可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。演出制御用CPU101は、コマンド8001(H)またはコマンド8002(H)を受信すると、画像表示装置5において飾り図柄の変動表示を開始するように制御する。
コマンド81XX(H)は、特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5において変動表示される飾り図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドである(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、複数種類の変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。
コマンド8C01(H)は、ハズレに決定されていることを示す表示結果1指定コマンド(ハズレ指定コマンド)である。コマンド8C02(H)は、5R通常大当りに決定されていることを示す表示結果2指定コマンド(5R通常大当り指定コマンド)である。コマンド8C03(H)は、5R確変大当りに決定されていることを示す表示結果3指定コマンド(5R確変大当り指定コマンド)である。コマンド8C04(H)は、10R確変大当りに決定されていることを示す表示結果4指定コマンド(10R確変大当り指定コマンド)である。ハズレ指定コマンド、5R通常大当り指定コマンド、5R確変大当り指定コマンド、および10R確変大当り指定コマンドの各々、あるいはこれらをまとめて8C系コマンドとも称する。
コマンド8D01(H)は、第1特図の変動表示を開始することを示す第1図柄変動指定コマンドである。コマンド8D02(H)は、第2特図の変動表示を開始することを示す第2図柄変動指定コマンドである。第1図柄変動指定コマンドおよび第2図柄変動指定コマンドの各々、あるいはこれらをまとめて8D系コマンドとも称する。コマンド8F00(H)は、第1特図や第2特図の変動を終了することを指定する図柄確定指定コマンドである。
コマンド9000(H)は、遊技機に関する電力供給が開始されたときに送信される初期化を指定(電源投入時の初期画面を表示することを指定)する初期化指定コマンドである。コマンド9200(H)は、遊技機に関する電力供給が再開されたときに送信される停電の復旧を指定(停電復旧画面を表示することを指定)する停電復旧指定コマンドである。コマンド9500(H)は、通常状態の背景を指定する通常状態指定コマンドである。コマンド9501(H)は、時短状態の背景を指定する時短状態指定コマンドである。コマンド9502(H)は、確変状態の背景を指定する確変状態指定コマンドである。通常状態指定コマンド、時短状態指定コマンド、および確変状態指定コマンドの各々、あるいはこれらをまとめて95系コマンドや背景指定コマンドとも称する。コマンド9F00(H)は、客待ちのデモンストレーションを指定する客待ちデモ指定コマンドである。
コマンドA001(H)は、5R通常大当りの開始を指定する大当り開始1指定コマンドである。コマンドA002(H)は、5R確変大当りの開始を指定する大当り開始2指定コマンドである。コマンドA003(H)は、10R確変大当りの開始を指定する確変大当り開始3指定コマンドである。大当り開始1指定コマンド、大当り開始2指定コマンド、および大当り開始3指定コマンドの各々、あるいはこれらをまとめてA0系コマンドとも称する。
A1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口の開放中を示す大入賞口開放中指定コマンドである。大入賞口開放中指定コマンドを、A1系コマンドとも称する。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口の閉鎖を示す大入賞口開放後指定コマンドである。大入賞口開放後指定コマンドを、A2系コマンドとも称する。
コマンドA301(H)は、5R通常大当りの終了を指定する大当り終了1指定コマンドである。コマンドA302(H)は、5R確変大当りの終了を指定する大当り終了2指定コマンドである。コマンドA303(H)は、10R確変大当りの終了を指定する大当り終了3指定コマンドである。大当り終了1指定コマンド、大当り終了2指定コマンド、および大当り終了3指定コマンドの各々、あるいはこれらをまとめてA3系コマンドとも称する。
コマンドAD00(H)は、V入賞が発生したことを指定する確変判定装置通過指定コマンドである。確変判定装置通過指定コマンドは、V大入賞口を通過した遊技球がV入賞領域に進入してV入賞スイッチ075F024により検出されるときに送信されるコマンドである。
コマンドB100(H)は、第1始動入賞があったことを指定する第1始動入賞指定コマンドである。コマンドB200(H)は、第2始動入賞があったことを指定する第2始動入賞指定コマンドである。
コマンドC1XX(H)は、第1保留記憶数がXXで示す数になったことを指定する第1保留記憶数指定コマンドである。第1保留記憶数指定コマンドを、C1系コマンドとも称する。コマンドC2XX(H)は、第2保留記憶数がXXで示す数になったことを指定する第2保留記憶する指定コマンドである。第2保留記憶数指定コマンドを、C2系コマンドとも称する。
コマンドC4XX(H)およびコマンドC6XX(H)は、第1始動入賞口または第2始動入賞口への始動入賞時における大当り判定、大当り種別判定、変動パターン種別判定などの入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンドである。このうち、コマンドC4XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否か、および、大当りの種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC3XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す変動種別コマンドである。
C7XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口への遊技球の通過を示す大入賞口入賞指定コマンドである。
MODEがFD(H)でありかつ、EXTの4bit目が0であるコマンドは、右打ち表示の消灯を示す右打ち表示消灯指定コマンドである。MODEデータがFD(H)でありかつ、EXTデータの4bit目が1であるコマンドは、右打ち表示の点灯を示す右打ち表示点灯指定コマンドである。本実施の形態においては、特に右打ち表示点灯指定コマンドを、FD系コマンドとも称する。
遊技制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞時に、大当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りとなることを指定する値、および、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用CPU120に送信する制御を行う。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動種別コマンドのEXTデータに変動パターン種別の判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用CPU120に送信する制御を行う。演出制御用CPU120は、図柄指定コマンドに設定されている値に基づいて、表示結果が大当りとなるか否か、大当りの種別を認識できるとともに、変動種別コマンドに基づいて、変動パターン種別を認識できる。
[動作]
次に、特徴部075Fに係るパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。まず、主基板11に搭載されたCPU103による処理について説明する。
(特別図柄通常処理)
図10−10は、特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図10−10に示すように、特別図柄通常処理において、CPU103は、第1保留記憶バッファ(第1特別図柄の保留記憶情報を記憶するための記憶バッファ)または第2保留記憶バッファ(第2特別図柄の保留記憶情報を記憶するための記憶バッファ)に保留記憶データがあるか否かを判定する(ステップ075FS001)。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファのどちらにも保留記憶データがない場合には(ステップ075FS001でN)、変動停止から所定期間が経過したか否かを判定する(ステップ075FS002)。変動停止から所定期間が経過しない場合(ステップ075FS002でN)、特別図柄通常処理を終了する。一方、変動停止から所定期間が経過している場合(ステップ075FS002でY)、客待ちデモ指定コマンドを送信するための処理をし(ステップ075FS003)、特別図柄通常処理を終了する。ここで、客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることに基づいて、重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御される。このような客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされる。
第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるときには(ステップ075FS001でY)、CPU103は、保留特定領域に設定されているデータのうち1番目のデータが「第2」を示すデータであるか否かを判定する(ステップ075FS004)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第2」を示すデータでない(すなわち、「第1」を示すデータである)場合(ステップ075FS004でN)、CPU103は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第1」を示すデータを設定する(ステップ075FS005)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第2」を示すデータである場合(ステップ075FS004でY)、CPU103は、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(ステップ075FS006)。
この実施の形態では、以下、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたか「第2」を示すデータが設定されたかに応じて、第1特別図柄の変動表示と、第2特別図柄の変動表示とを、共通の処理ルーチンを用いて実行する。特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたときには、第1保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第1特別図柄の変動表示が行われる。一方、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されたときには、第2保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第2特別図柄の変動表示が行われる。
ステップ075FS004〜ステップ075FS006の制御により、第2保留記憶バッファ内に第2保留記憶のデータが1つでも存在すれば、その第2保留記憶のデータに基づいた第2特別図柄の変動表示が、第1保留記憶のデータに基づいた第1特別図柄の変動表示に優先して実行される。
次に、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の保留記憶バッファに格納する(ステップ075FS007)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の保留記憶バッファに格納する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の保留記憶バッファに格納する。
そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ075FS008)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM102の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM102の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
次に、CPU103は、減算後の特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値に基づいて、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ075FS009)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU103は、第1保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU103は、第2保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。
次に、CPU103は、背景指定コマンドを送信し(ステップ075FS010)、保留記憶バッファからランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する(ステップ075FS011)。なお、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに予め格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、予め決められている大当り判定値(図10−8参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、予め大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(図10−8(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(図10−8(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU103は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常状態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU103は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図10−8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップ075FS011でY)、ステップ075FS012に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変フラグは、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、その後、所定回数(150回)の変動表示が行われたという条件と、次回の大当りが決定されたという条件とのいずれか早い方の条件が成立したときに、特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップ075FS011でN)、後述するステップ075FS016に進む。
ステップ075FS011において大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれかの大当り判定値に一致すれば、CPU103は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(ステップ075FS012)。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図10−8(B)の第1特別図柄大当り種別判定用テーブルおよび図10−8(C)の第2特別図柄大当り種別判定用テーブルのうち、いずれかのテーブルを選択する(ステップ075FS013)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図10−8(B)に示す第1特別図柄大当り種別判定用テーブルを選択する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合において、図10−8(C)の第2特別図柄大当り種別判定用テーブルを選択する。
次に、CPU103は、始動入賞判定処理で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに予め格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、ステップ075FS013で選択した大当り種別判定テーブルを用いて、保留記憶バッファに格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した大当り種別および大当り図柄を決定する(ステップ075FS014)。
図10−8(B),(C)に示すように、第1特別図柄および第2特別図柄については、大当り種別ごとに大当り図柄が異なるように大当り種別と大当り図柄との関係が設定されており、大当り種別と大当り図柄とが同時に決定されるので、大当り図柄と、大当り種別に応じた遊技制御との対応関係が単純化するため、遊技制御の複雑化を防ぐことができる。
また、CPU103は、決定した大当りの種別を示す大当り種別データをRAM102における大当り種別バッファに設定する(ステップ075FS015)。たとえば、大当り種別が「5R通常大当り」の場合には、大当り種別データとして「01」が設定される。大当り種別が「5R確変大当り」の場合には、大当り種別データとして「02」が設定される。大当り種別が「10R確変大当り」の場合には、大当り種別データとして「03」が設定される。
次に、CPU103は、特別図柄の停止図柄を設定する(ステップ075FS016)。具体的には、大当りフラグがセットされていない場合には、ハズレ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄として設定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、ステップ075FS014により決定された大当り図柄を特別図柄の停止図柄に設定する。すなわち、大当り種別が「5R通常大当り」に決定されたときには「1」を特別図柄の停止図柄に設定する。大当り種別が「5R確変大当り」に決定されたときには「3」を特別図柄の停止図柄に設定する。大当り種別が「10R確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、CPU103は、表示結果指定コマンドを送信し(ステップ075FS017)、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S111)に対応した値に更新する(ステップ075FS018)。
(変動パターン設定処理)
図10−11は、変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図10−11に示すように、変動パターン設定処理において、CPU103は、変動パターンを決定する(ステップ075FS101)。具体的には、CPU103は、大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別に応じた大当り用変動パターン種別判定テーブルを選択し、大当りフラグがセットされていない場合には、ハズレ用変動パターン種別判定テーブルを選択する。そして、CPU103は、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファからランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する。
次に、CPU103は、決定した変動パターンに対応する変動パターンコマンドを、演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ075FS102)。
次に、CPU103は、RAM102に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップ075FS103)。そして、CPU103は、図柄変動指定コマンドを、演出制御用CPU120に送信する制御を行い(ステップ075FS104)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動処理(S112)に対応した値に更新する(ステップ075FS105)。
(特別図柄変動処理)
図10−12は、特別図柄変動処理の一例を示すフローチャートである。図10−11に示すように、特別図柄変動処理において、CPU103は、変動時間タイマを1減算し(ステップ075FS201)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップ075FS202でY)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(S113)に対応した値に更新する(ステップ075FS203)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には(ステップ075FS202でN)、そのまま処理を終了する。
(特別図柄停止処理)
図10−13は、特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図10−13に示すように、特別図柄停止処理において、CPU103は、終了フラグをセットして特別図柄の変動表示を終了させ、特図1可変表示部075F021または特図2可変表示部075F022に停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップ075FS301)。なお、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には特図1可変表示部075F021での第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には特図2可変表示部075F022での第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用CPU120に図柄確定指定コマンドをセットする(ステップ075FS302)。これにより、図柄確定指定コマンドが演出制御用CPU120に送信される。次に、CPU103は、大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ075FS303)。そして、大当りフラグがセットされていない場合には(ステップ075FS303でN)、ステップ075FS309に移行する。
大当りフラグがセットされている場合には(ステップ075FS303でY)、CPU103は、確変フラグおよび時短フラグをリセットする(ステップ075FS304)。次に、演出制御用CPU120に、大当り開始指定コマンドおよび右打ち表示点灯コマンドを送信する(ステップ075FS305)。
また、RO101に記憶されている開放パターンデータを参照し、通常大入賞口およびV大入賞口について、開放回数(たとえば、5回や10回)、開放時間(たとえば、29秒)、ラウンド間のインターバル時間(たとえば、0.5秒)などの開放態様を示すデータを所定の記憶領域にセットする(ステップ075FS306)。具体的には、5R通常大当りの場合、1〜5Rの全てにおいて通常大入賞口を開放させる開放態様などをRAM102に設けられる所定の記憶領域に記憶する。5R確変大当りの場合、1〜3R目および5R目に通常大入賞口を開放させ、4R目にV大入賞口を開放させる開放態様などをRAM102に設けられる所定の記憶領域に記憶する。また、10R確変大当りの場合、1〜8R目および10R目に通常大入賞口を開放させ、9R目にV大入賞口を開放させる開放態様などをRAM102に設けられる所定の記憶領域に記憶する。開放回数(5回や10回)のデータは、開放回数を計数するための開放回数カウンタにセットされる。
また、大入賞口制御タイマに、大当り表示時間であるファンファーレ時間(大当りが発生したことをたとえば、画像表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップ075FS307)。以降、大当り開放前処理において、大入賞口制御タイマが1減算されて、0になると大入賞口が開放されてラウンドが開始される。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(S114)に対応した値に更新し(ステップ075FS308)、処理を終了する。
ステップ075FS303で大当りフラグがセットされていないと判定された場合には(ステップ075FS303でN)、CPU103は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ075FS309)。時短フラグがセットされていない場合は(ステップ075FS309でN)、ステップ075FS316の処理へ移行する。時短フラグがセットされている場合には(ステップ075FS309でY)、時短状態の残り変動回数を示す時短回数カウンタのカウンタ値を1減算する(ステップ075FS310)。次に、CPU103は、時短回数カウンタの値が0になったか否かを確認する(ステップ075FS311)。時短回数カウンタの値が0になった場合は(ステップ075FS311でY)、時短状態の継続期間が終了したと判断して、時短フラグをリセットする(ステップ075FS312)。これにより、時短状態においてハズレ表示結果となる変動表示が特定回数(150回)行われたときに、遊技状態が時短状態から非時短状態に移行する。ステップ075FS311において、時短回数カウンタの値が0になっていない場合には(ステップ075FS311でN)、ステップ075FS316の処理へ移行する。
ステップ075FS312の後は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ075FS313)。確変フラグがセットされている場合には(ステップ075FS313でY)、確変フラグをリセットする(ステップ075FS314)。次に、CPU103は、遊技状態が時短状態から通常状態(低確率/低ベース状態)に移行したことに応じて、演出制御用CPU120に通常状態指定コマンドを送信し(ステップ075FS315)、ステップ075FS316に進む。ステップ075FS313において確変フラグがセットされていない場合には(ステップ075FS313でN)、ステップ075FS314の処理を行わずに、ステップ075FS315に移行する。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S110)に対応した値に更新し(ステップ075FS316)、処理を終了する。
(大当り開放前処理)
図10−14は、大当り開放前処理の一例を示すフローチャートである。図10−14に示すように、大当り開放前処理において、CPU103は、大入賞口制御タイマの値を−1(減算更新)する(ステップ075FS401)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを判定し(ステップ075FS402)、大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ(ステップ075FS402でN)、処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっている場合には(ステップ075FS402でY)、演出制御用CPU120に大入賞口開放中指定コマンドを送信する(ステップ075FS403)。そして、開放パターンに応じてソレノイド82を駆動して通常大入賞口を開放する(ステップ075FS404)。これにより、1R目においては通常大入賞口が開放する。
次に、CPU103は、開放パターンデータ(たとえば、ステップ075FS306によりRAM102に記憶されたデータ)に基づいて、大入賞口制御タイマに、大入賞口が開放可能な最大時間(大入賞口開放時間)に応じた大入賞口開放時間(29秒)を設定する(ステップ075FS405)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放中処理(S115)に応じた値に更新し(ステップ075FS406)、処理を終了する。
(大当り開放中処理)
図10−15は、大当り開放中処理の一例を示すフローチャートである。図10−15に示すように、大当り開放中処理において、CPU103は、大入賞口制御タイマの値を−1(減算更新)する(ステップ075FS501)。
そして、CPU103は、大入賞口制御タイマの値が0になったか否かを確認する(ステップ075FS502)。大入賞口制御タイマの値が0になっているときは(ステップ075FS501でY)、ステップ075FS511の処理へ移行する。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは(ステップ075FS502でN)、通常大入賞口またはV大入賞口を開放中か否かを判定する(ステップ075FS503)。通常大入賞口またはV大入賞口が開放中か否かは、開放回数カウンタの値により判定すればよい。
ステップ075FS503で、通常大入賞口またはV大入賞口が開放中でないと判定された場合には(ステップ075FS503でN)、処理を終了する。
通常大入賞口またはV大入賞口が開放中であれば(ステップ075FS503でY)、カウントスイッチ23またはV入賞スイッチ075F024がオンになっているか否かを判定する(ステップ075FS504)。カウントスイッチ23とV入賞スイッチ075F024のいずれもがオンになっていなければ(ステップ075FS504でN)、処理を終了する。一方、カウントスイッチ23またはV入賞スイッチ075F024のいずれか一方がオンとなっていれば(ステップ075FS504でY)、入賞個数カウンタを+1(加算更新)する(ステップ075FS505)。
次に、確変決定フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ075FS506)。確変決定フラグは、V入賞が発生したときに確変状態に制御されることが決定されたことによりセットされるフラグである。確変決定フラグがセットされていれば(ステップ075FS506でY)、ステップ075FS510の処理へ移行する。一方、確変決定フラグがセットされていなければ(ステップ075FS506でN)、V入賞スイッチ075F024がオンになっているか否かを判定する(ステップ075FS507)。V入賞スイッチ075F024がオンになっていなければ(ステップ075FS507でN)、ステップ075FS510の処理へ移行する。一方、V入賞スイッチがオンになっていれば(ステップ075FS507でY)、確変決定フラグをセットし(ステップ075FS508)、確変判定装置通過指定コマンドを送信し(ステップ075FS509)、ステップ075FS510の処理へ移行する。
そして、CPU103は、入賞個数カウンタの値が所定数(たとえば10)になっているか否を判定する(ステップ075FS510)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ(ステップ075FS510でN)、処理を終了する。
入賞個数カウンタの値が所定数になっているときには(ステップ075FS510でY)、CPU103は、ソレノイド82を駆動して通常大入賞口を閉鎖する制御、または、ソレノイド075F083を駆動してV大入賞口を閉鎖する制御のいずれか一方の制御を行う(ステップ075FS511)。次に、CPU103は、入賞個数カウンタの値をクリアする(0にする)処理を行う(ステップ075FS512)。次に、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放後処理(S116)に応じた値に更新し(ステップ075FS513)、処理を終了する。
(大当り開放後処理)
図10−16は、大当り開放後処理の一例を示すフローチャートである。図10−16に示すように、大当り開放後処理において、CPU103は、開放回数カウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップ075FS601)。
開放回数カウンタの値が0であれば(ステップ075FS601でY)、演出制御用CPU120に大当り終了指定マンドを送信し(ステップ075FS602)、大入賞口制御タイマに大当り終了時間(大当り遊技が終了したことをたとえば、画像表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定し(ステップ075FS603)、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(S117)に応じた値に更新し(ステップ075FS604)、処理を終了する。
ステップ075FS601において、開放回数カウンタの値が0でなければ(ステップ075FS601でN)、演出制御用CPU120に大入賞口開放後指定マンドを送信し(ステップ075FS605)、大入賞口制御タイマに、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでのインターバル時間に相当する値を設定する(ステップ075FS606)。
次に、CPU103は、V大入賞口が開放するラウンド(V開放ラウンドとも称する)の前、すなわち、次のラウンドがV開放ラウンドであるか否かを判定する(ステップ075FS607)。V開放ラウンド前でない場合(ステップ075FS607でN)、ソレノイド82を駆動して通常大入賞口を開放する制御を行う(ステップ075FS608)。一方、V開放ラウンド前である場合(ステップ075FS607でY)、ソレノイド075F083を駆動してV大入賞口を開放する制御を行う(ステップ075FS609)。
ステップ075FS608またはステップ075FS609の後、CPU103は、演出制御用CPU120に大入賞口開放中指定マンドを送信する(ステップ075FS610)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放中処理(S115)に応じた値に更新し(ステップ075FS611)、処理を終了する。
(大当り終了処理)
図10−17は、大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図10−17に示すように、大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了時間が設定された大入賞口制御タイマの値を1減算する(ステップ075FS701)。そして、CPU103は、大入賞口制御タイマの値が0になっているか否か(大当り終了時間が経過したか否か)を判定する(ステップ075FS702)。大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ(ステップ075FS702でN)、処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップ075FS702でY)、大当りフラグをリセットする(ステップ075FS703)。
次に、CPU103は、V入賞領域を通過することでセットされる確変決定フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ075FS704)。確変決定フラグがセットされていなければ(ステップ075FS704でN)、ステップ075FS705の処理へ移行する。ステップ075FS704において、確変決定フラグがセットされていれば(ステップ075FS704でY)、確変状態であることを示す確変フラグをセットする(ステップ075FS707)。次に、演出制御用CPU120に確変状態指定コマンドを送信し(ステップ075FS708)、確変決定フラグをリセットし(ステップ075FS709)、ステップ075FS710の処理へ移行する。
ステップ075FS710では、時短状態であることを示す時短フラグをセットし(ステップ075FS710)、時短回数カウンタに150をセットする(ステップ075FS711)。そして、ステップ075FS712の処理へ移行する。
一方、ステップ075FS704において、確変決定フラグがセットされていなければ(ステップ075FS704でN)、ステップ075FS705では、時短状態であることを示す時短フラグをセットし(ステップ075FS705)、時短回数カウンタに100をセットし(ステップ075FS706)、ステップ075FS712の処理へ移行する。
ステップ075FS712では、演出制御用CPU120に時短状態指定コマンドを送信する(ステップ075FS712)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S110)に対応した値に更新し(ステップ075FS713)、処理を終了する。なお、演出制御用CPU120側は、CPU103から送信される確変状態指定コマンドなどにより、確変、時短、通常のいずれの遊技状態にあるかを認識することが可能となる。
(大当り中演出処理)
次に、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120による処理について説明する。図10−18は、大当り中演出処理の一例を示すフローチャートである。図10−18に示すように、大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ075FS651)。ここで、大当り終了指定コマンド受信フラグなどのフラグは、ROM121に形成されるコマンド受信バッファに大当り終了指定コマンドを受信した旨のデータが格納されている場合に、演出制御用CPU120によりセットされ、大当り遊技が終了するなどの所定のタイミングで消去される。
大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていないときは(ステップ075FS651でN)、演出制御用CPU120は、プロセスタイマの値を1減算する(ステップ075FS652)。
次に、プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを判定する(ステップ075FS653)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップ075FS653でY)、プロセスデータの切替えを行う(ステップ075FS655)。そして、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップ075FS656)。また、その次に設定されているプロセスデータの内容に従って、演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9など)の制御を実行する(ステップ075FS657)。たとえば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5においてラウンド中演出に応じた画像を表示させるために、プロセスデータの内容に従ってROM121から画像データを読み出し、読み出した画像データを画像表示装置5に出力する。また、遊技効果ランプ9などの各種ランプを点灯/点滅/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号を出力する。また、スピーカ8L,8Rに音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。そして、処理を終了する。
プロセスタイマがタイムアウトしていない場合(ステップ075FS653でN)、引き続き、設定されているプロセスデータの内容に従って、演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9など)の制御を実行する(ステップ075FS654)。そして、処理を終了する。
演出制御用CPU120は、主基板11に搭載されたCPU103から受けた演出制御コマンドに基づき、上述したプロセスデータを設定する。たとえば、演出制御用CPU120は、大当りが発生したことに基づきCPU103から大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)を受信した場合、演出装置の制御によってファンファーレ演出を実行するために、ファンファーレ演出に対応したプロセスデータを設定する。さらに、演出制御用CPU120は、大当りが発生したことに基づきCPU103から右打ち表示点灯コマンドを受信した場合、遊技者に対して右打ちを促すために第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055におけるLEDなどの点灯手段を点灯させる。
また、演出制御用CPU120は、大当りの各ラウンドの開始時においてCPU103から大入賞口開放中指定コマンド(A1系コマンド)を受信した場合、以下のように、演出装置の制御によってラウンド中演出を実行するために、ラウンド中演出に対応したプロセスデータを設定する。
演出制御用CPU120は、5R通常大当りの2R開始時においてCPU103から大入賞口開放中指定コマンド(A102コマンド)を受信した場合、確変大当りであるか否かを示唆するV確変示唆演出を実行するためのプロセスデータを設定する。このとき、演出制御用CPU120は、既に受信していた大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)に基づき大当りの種別(この場合、5R通常大当り)を特定するとともに、大入賞口開放中指定コマンド(A102コマンド)に基づき大当りのラウンド(この場合、2R)を特定し、特定した大当り中のラウンドに応じた演出(この場合、V確変示唆演出)を実行するためのプロセスデータを設定する。
演出制御用CPU120は、5R確変大当りの2R開始時においてCPU103から大入賞口開放中指定コマンド(A102コマンド)を受信した場合、V確変示唆演出(図10−41参照)を実行するためのプロセスデータを設定する。このとき、演出制御用CPU120は、既に受信していた大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)に基づき大当りの種別(この場合、5R確変大当り)を特定するとともに、大入賞口開放中指定コマンド(A102コマンド)に基づき大当りのラウンド(この場合、2R)を特定し、特定した大当り中のラウンドに応じた演出(この場合、V確変示唆演出)を実行するためのプロセスデータを設定する。
また、演出制御用CPU120は、5R確変大当りの3R開始時においてCPU103から大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)を受信した場合、次の4R目がV開放ラウンドであることを予告するV予告演出(図10−42参照)を実行するためのプロセスデータを設定する。このとき、演出制御用CPU120は、既に受信していた大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)に基づき大当りの種別(この場合、5R確変大当り)を特定するとともに、大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)に基づき大当りのラウンド(この場合、3R)を特定し、特定した大当り中のラウンドに応じた演出(この場合、V予告演出)を実行するためのプロセスデータを設定する。
また、演出制御用CPU120は、5R確変大当りの3R後においてCPU103から大入賞口開放後指定コマンド(A203コマンド)を受信した場合、ラウンド間において特定領域であるV大入賞口に遊技球を進入させることを狙わせるVを狙え演出(図10−43参照)を実行するためのプロセスデータを設定する。このとき、演出制御用CPU120は、既に受信していた大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)に基づき大当りの種別(この場合、5R確変大当り)を特定するとともに、大入賞口開放後指定コマンド(A203コマンド)に基づき終了した大当りのラウンド(この場合、3R)を特定し、特定した大当り中のラウンド後に応じた演出(この場合、Vを狙え演出)を実行するためのプロセスデータを設定する。Vを狙え演出は、特定領域であるV大入賞口に関する画像表示を用いた案内表示である。具体的には、Vを狙え演出においては、特定領域であるV大入賞口を狙って遊技球を発射させるように遊技者に右打ちを促す画像が表示される。Vを狙え演出においては、特定領域であるV大入賞口そのものを指すような画像が表示されてもよいし、特定領域であるV大入賞口付近を指すような画像が表示されてもよいし、特定領域であるV大入賞口に至るまでの経路を指すような画像が表示されてもよい。
また、演出制御用CPU120は、5R確変大当りの4Rの開始時においてCPU103から大入賞口開放中指定コマンド(A104コマンド)を受信した場合、引き続きVを狙え演出(図10−44参照)を実行するためのプロセスデータを設定する。このとき、演出制御用CPU120は、既に受信していた大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)に基づき大当りの種別(この場合、5R確変大当り)を特定するとともに、大入賞口開放中指定コマンド(A104コマンド)に基づき大当りのラウンド(この場合、4R)を特定し、特定した大当り中のラウンドに応じた演出(この場合、Vを狙え演出)を実行するためのプロセスデータを設定する。
演出制御用CPU120は、10R確変大当りの8R開始時においてCPU103から大入賞口開放中指定コマンド(A108コマンド)を受信した場合、次の9R目がV開放ラウンドであることを予告するV予告演出を実行するためのプロセスデータを設定する。このとき、演出制御用CPU120は、既に受信していた大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)に基づき大当りの種別(この場合、10R確変大当り)を特定するとともに、大入賞口開放中指定コマンド(A108コマンド)に基づき大当りのラウンド(この場合、8R)を特定し、特定した大当り中のラウンドに応じた演出(この場合、V予告演出)を実行するためのプロセスデータを設定する。
また、演出制御用CPU120は、10R確変大当りの8R後においてCPU103から大入賞口開放後指定コマンド(A208コマンド)を受信した場合、ラウンド間において特定領域であるV大入賞口に遊技球を進入させることを狙わせるVを狙え演出を実行するためのプロセスデータを設定する。このとき、演出制御用CPU120は、既に受信していた大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)に基づき大当りの種別(この場合、10R確変大当り)を特定するとともに、大入賞口開放後指定コマンド(A208コマンド)に基づき終了した大当りのラウンド(この場合、8R)を特定し、特定した大当り中のラウンド後に応じた演出(この場合、Vを狙え演出)を実行するためのプロセスデータを設定する。
また、演出制御用CPU120は、10R確変大当りの9Rの開始時においてCPU103から大入賞口開放中指定コマンド(A109コマンド)を受信した場合、引き続きVを狙え演出を実行するためのプロセスデータを設定する。このとき、演出制御用CPU120は、既に受信していた大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)に基づき大当りの種別(この場合、10R確変大当り)を特定するとともに、大入賞口開放中指定コマンド(A109コマンド)に基づき大当りのラウンド(この場合、9R)を特定し、特定した大当り中のラウンドに応じた演出(この場合、Vを狙え演出)を実行するためのプロセスデータを設定する。
さらに、出制御用CPU120は、大当りラウンド中においてCPU103から確変判定装置通過指定コマンド(AD00コマンド)を受信した場合、以下のように、演出装置の制御によってV入賞演出を実行するために、V入賞演出に対応したプロセスデータを設定する。
演出制御用CPU120は、5R確変大当りの4R中においてCPU103から確変判定装置通過指定コマンド(AD00コマンド)を受信した場合、V入賞演出(図10−44参照)を実行するためのプロセスデータを設定する。
演出制御用CPU120は、10R確変大当りの9R中においてCPU103から確変判定装置通過指定コマンド(AD00)を受信した場合、V入賞演出を実行するためのプロセスデータを設定する。
その他、演出制御用CPU120は、大当り遊技状態が終了したことに基づきCPU103から大当り終了指定コマンド(A3系コマンド)を受信した場合、大当り遊技状態の終了を示すエンディング演出(図10−46,図10−47参照)を実行するためのプロセスデータを設定する。
このように、演出制御用CPU120は、CPU103から受けた演出制御コマンドに基づきプロセスデータを設定することで、画像表示装置5、スピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9などの演出装置を制御して各種の演出を実行する。
[遊技の進行の概略]
上述したように構成されている特徴部075Fに係るパチンコ遊技機1においては、以下のように遊技が進行する。なお、既に説明している基本的なパチンコ遊技機1において行われる遊技の内容についても、特徴部075Fに係るパチンコ遊技機1は有するが、以下では特に特徴部075Fに関連する部分の遊技について説明する。
パチンコ遊技機1においては、遊技者はまず左打ちによって、遊技領域のうちの左側の領域を通る第1流下経路に向けて遊技球を発射させる。発射された遊技球が入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入すると、第1特図ゲームが開始される。第1特図ゲームの結果、特図1可変表示部075F021が大当り図柄を示す表示態様となると、大当りが発生する。
第1特図ゲームにおける大当りの種別としては、前述したように、5R通常大当り、5R確変大当り、10R確変大当りがある。大当りが発生すると、ファンファーレ演出が実行されるとともに、遊技者に対して右打ちを促す右打ち促進演出が実行される。右打ち促進演出としては、画像表示装置5の画面上に右打ちを促す文字(たとえば、「右打ち」)および図形(たとえば、第2流下経路の方向である右方向に向けられた矢印)の画像を表示するとともに、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055においてもたとえばLEDなどの点灯手段の点灯によって右打ちを促す。これにより、遊技者は、それ以降、右打ちをすることになる。
大当り遊技状態のラウンド中においては、大入賞口が所定回数(たとえば、5R通常大当りおよび5R確変大当りの場合は5回、10R確変大当りの場合は10回)に亘って開放する。大入賞口の1回の開放は、所定期間(たとえば29秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(たとえば10個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。
5R通常大当りの場合、1R目〜3R目、および5R目においては通常大入賞口が開放するが、4R目に限ってはV大入賞口が開放する。但し、アタッカ内の振分部材(図示せず)の制御パターンがV入賞し難い制御パターンであるため、V入賞することはない。また、V入賞しないため、4R目にはVを狙え演出も実行されず、1R目と同様の背景画像が表示される。具体的には、5R通常大当りの場合、1R目および2R目において通常大入賞口が開放するとともに、2R目においては、確変大当りであるか否かを示唆するV確変示唆演出が実行される。そして、V確変示唆演出の結果、確変大当りでなく通常大当りであることが報知される。その後、4R目にV大入賞口が開放するがV入賞が発生せず、その後の5R目において通常大入賞口が開放して、5R目が終了するとエンディング演出が実行される。
5R確変大当りの場合、1R目〜3R目、および5R目においては通常大入賞口が開放するが、4R目に限ってはV大入賞口が開放する。具体的には、5R確変大当りの場合、5R通常大当りと同様に、1R目および2R目において通常大入賞口が開放するとともに、2R目においては、確変大当りであるか否かを示唆するV確変示唆演出が実行される。そして、V確変示唆演出の結果、確変大当りであることが報知される。そして、その後の3R目においては、次の4R目がV開放ラウンドであることを予告するV予告演出が実行される。4R目においては、V大入賞口が開放し、V大入賞口に進入した遊技球がV入賞スイッチ075F024によって検出されると、V入賞が発生する。これにより、大当りラウンド終了後の遊技状態が確変状態に制御されるための権利が遊技者に付与される。その後、5R目においては、再び通常大入賞口が開放し、5R目が終了するとエンディング演出が実行される。
10R確変大当りの場合、1R目〜8R目、および10R目においては通常大入賞口が開放するが、9R目に限ってはV大入賞口が開放する。具体的には、10R確変大当りの場合、1R目〜7R目において通常大入賞口が開放するとともに、7R目においては、確変大当りであるか否かを示唆するV確変示唆演出が実行される。そして、V確変示唆演出の結果、確変大当りであることが報知される。そして、その後の8R目においては、次の9R目がV開放ラウンドであることを予告するV予告演出が実行される。9R目においては、V大入賞口が開放し、V大入賞口に進入した遊技球がV入賞スイッチ075F024によって検出されると、V入賞が発生する。これにより、大当りラウンド終了後の遊技状態が確変状態に制御されるための権利が遊技者に付与される。その後、10R目においては、再び通常大入賞口が開放し、10R目が終了するとエンディング演出が実行される。
大当り遊技状態後のエンディング演出が終了すると、所定回数(たとえば、5R通常大当りの場合は100回、5R確変大当りおよび10R確変大当りの場合は150回)の変動に亘って遊技状態が時短状態に制御される。さらに、5R確変大当りおよび10R確変大当りの場合であって、かつ大当りラウンド中にV入賞が発生した場合、時短状態に制御されている所定回数(150回)の変動に亘って遊技状態が確変状態に制御される。つまり、5R通常大当りの場合、大当りラウンド後の遊技状態が低確高ベース状態となり、5R確変大当りや10R確変大当りの場合、大当りラウンド後の遊技状態が高確高ベース状態となる。
大当りラウンド後の確変状態や時短状態においても、引き続き、画像表示装置5、右打ち表示部075F030、および右打ち表示部075F055によって右打ち促進演出が継続して実行される。このため、遊技者は、最初の大当り(初当りとも称する)が発生した以降、大当りラウンドが終了した後の時短状態においても、常に右打ち促進演出によって右打ちするように促される。
時短状態においては、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御が実行されたり、また、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御が実行されたり、さらに、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる制御が実行されたりする。また、時短状態においては、第2始動入賞口を形成する可変入賞球装置6Bが開状態になる頻度を高くすることにより第2始動入賞口に遊技球が進入する頻度を高くして第2始動入賞口への入賞を容易化(高進入化、高頻度化)する電チューサポート制御が行われてもよい。
大当りラウンド後の時短状態においては、発射された遊技球が可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入することで、第2特図ゲームが開始される。第2特図ゲームの結果、特図2可変表示部075F022が大当り図柄を示す表示態様となると、大当り(連チャン当りとも称する)が発生する。
第2特図ゲームにおける大当りの種別としては、前述したように、10R確変大当りがある。大当りが発生すると、ファンファーレ演出が実行される。なお、画像表示装置5、右打ち表示部075F030、および右打ち表示部075F055による右打ち促進演出は、初当り時から継続している。
大当り遊技状態のラウンド中においては、大入賞口が所定回数(たとえば、10回)に亘って開放する。大入賞口の1回の開放は、所定期間(たとえば29秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(たとえば10個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。
10R確変大当りであるため、1R目〜8R目、および10R目においては通常大入賞口が開放するが、9R目に限ってはV大入賞口が開放する。具体的には、初当り時と同様に、1R目〜7R目において通常大入賞口が開放する。そして、その後の8R目においては、次の9R目がV開放ラウンドであることを予告するV予告演出が実行される。9R目においては、V大入賞口が開放し、V大入賞口に進入した遊技球がV入賞スイッチ075F024によって検出されると、V入賞が発生する。これにより、大当りラウンド終了後の遊技状態が確変状態に制御されるための権利が遊技者に付与される。その後、10R目においては、再び通常大入賞口が開放し、10R目が終了するとエンディング演出が実行される。
そして、大当り遊技状態後のエンディング演出が終了すると、初当り時と同様に、所定回数(たとえば、150回)の変動に亘って遊技状態が時短状態かつ確変状態(高確高ベース状態)に制御される。連チャン当りにおける大当りラウンド後の確変状態においても、引き続き、画像表示装置5、右打ち表示部075F030、および右打ち表示部075F055によって右打ち促進演出が継続して実行される。このため、遊技者は、初当りが発生した以降、大当りラウンドが終了した後の確変状態や時短状態において連チャン当りが発生し、当該連チャン当りの大当りラウンドが終了した後の確変状態や時短状態においても、常に右打ち促進演出によって右打ちするように促される。
初当りの大当りラウンドが終了した後の確変状態や時短状態、および連チャン当りの大当りラウンドが終了した後の確変状態や時短状態のいずれかで大当りが発生することなく確変状態や時短状態が終了すると、通常状態(低確低ベース状態)に遊技状態が制御され、画像表示装置5、右打ち表示部075F030、および右打ち表示部075F055による右打ち促進演出も終了する。これにより、遊技者は、再び左打ちによって、遊技領域のうちの左側の領域を通る第1流下経路に向けて遊技球を発射させることになる。
[処理の一例のタイミングチャート]
図10−19〜図10−21を参照しながら、特徴部075Fに係るパチンコ遊技機1が実行する主な処理のタイミングについて説明する。図10−19は、当り変動中における処理の一例を示すタイミングチャートである。図10−20は、大当り中における処理の一例を示すタイミングチャートである。図10−21は、大当り終了後における処理の一例を示すタイミングチャートである。なお、図10−19〜図10−21は、5R確変大当りが発生した場合における処理のタイミングを示している。
図10−19に示すように、t1において、遊技球が第1始動入賞口に進入することで第1特図ゲームが開始すると、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、保留記憶数指定コマンド(C1系コマンド)、背景指定コマンド(95系コマンド)、図柄変動指定コマンド(8D系コマンド)、表示結果指定コマンド(8C系コマンド)、および変動パターン指定コマンド(81系コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、第1特別図柄の変動に対応させて飾り図柄を変動表示させたり、第1特別図柄の変動に合わせて変動中演出(たとえば、リーチ演出や予告演出など)を実行させたりするためのプロセスデータを設定する。
たとえば、演出制御用CPU120は、保留記憶数指定コマンドに基づき第1保留記憶数を特定することで、第1保留記憶表示エリア075F005Dの表示を更新したり、特図1記憶表示部075F051の点灯態様を更新したりする。また、演出制御用CPU120は、背景指定コマンドに基づき制御中の遊技状態を特定することで、当該遊技状態に対応する背景画像などを表示するように画像表示装置5を制御する。また、演出制御用CPU120は、図柄変動指定コマンドに基づき特別図柄の変動が開始することを特定し、演出の開始タイミングを設定する。また、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドに基づき大当りの有無および大当りの種別を特定し、それに応じた飾り図柄を決定する。さらに、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに基づき、飾り図柄の可変表示の実行時間、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無など)、および飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類など)を設定する。
その後、特別図柄の変動がt2で停止するときに、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、図柄確定指定コマンド(8F00)を送信する。なお、演出制御用CPU120は、図柄確定指定コマンドに基づいては特に演出の設定を行わない。
特別図柄の変動停止の結果、大当りが発生すると、その後のt3において、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)および右打ち表示点灯コマンド(FD系コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、ファンファーレ演出を実行するためのプロセスデータを設定するとともに、第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055におけるLEDなどの点灯手段を点灯させる。たとえば、演出制御用CPU120は、ファンファーレ演出として、大当りとなったことを祝福する画像を画像表示装置5に表示させたり、大当りとなったことを祝福する音をスピーカ8L,8Rから出力させたりするためのプロセスデータを設定する。また、演出制御用CPU120は、右打ち促進演出として、右打ちを促す画像を画像表示装置5に表示させたり、右打ちを促す音をスピーカ8L,8Rから出力させたりする。
図10−20に示すように、その後、t4で大当りラウンドが開始すると、CPU103は、通常大入賞口を開放させるとともに、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放中指定コマンド(A101コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、1R目におけるラウンド中演出を実行するためのプロセスデータを設定する。
その後、t5で1R目が終了すると、CPU103は、通常大入賞口を閉鎖させるとともに、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放後指定コマンド(A201コマンド)を送信する。なお、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンドに基づいては特に演出の設定を行わない。
その後、t6で2R目が開始すると、CPU103は、通常大入賞口を開放させるとともに、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放中指定コマンド(A102コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、2R目におけるラウンド中演出を実行するためのプロセスデータを設定する。たとえば、演出制御用CPU120は、大入賞口開放中指定コマンド(A102コマンド)に基づいて、V確変示唆演出(図10−41参照)を実行するためのプロセスデータを設定する。
その後、t7で2R目が終了すると、CPU103は、通常大入賞口を閉鎖させるとともに、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放後指定コマンド(A202コマンド)を送信する。なお、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンドに基づいては特に演出の設定を行わない。
その後、t8で3R目が開始すると、CPU103は、通常大入賞口を開放させるとともに、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、3R目におけるラウンド中演出を実行するためのプロセスデータを設定する。たとえば、演出制御用CPU120は、大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)に基づいて、V予告演出(図10−42参照)を実行するためのプロセスデータを設定する。
その後、t9で3R目が終了すると、CPU103は、通常大入賞口を閉鎖させるとともに、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放後指定コマンド(A203コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、3R目後から4R目に至るまでのラウンド間におけるラウンド間演出を実行するためのプロセスデータを設定する。たとえば、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンド(A203コマンド)に基づいて、Vを狙え演出(図10−43参照)を実行するためのプロセスデータを設定する。
図10−21に示すように、その後、t10で4R目が開始すると、CPU103は、通常大入賞口を開放させるとともに、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放中指定コマンド(A104コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、4R目におけるラウンド中演出を実行するためのプロセスデータを設定する。たとえば、演出制御用CPU120は、大入賞口開放中指定コマンド(A104コマンド)に基づいて、V予告演出(図10−42参照)を実行した後、Vを狙え演出(図10−43参照)を実行するためのプロセスデータを設定する。
その後、t11でV入賞が発生すると、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、確変判定装置通過指定コマンド(AD00コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、V入賞演出(図10−44参照)を実行するためのプロセスデータを設定する。
その後、t12で4R目が終了すると、CPU103は、通常大入賞口を閉鎖させるとともに、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放後指定コマンド(A204コマンド)を送信する。なお、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンドに基づいては特に演出の設定を行わない。
その後、t13で5R目が開始すると、CPU103は、通常大入賞口を開放させるとともに、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放中指定コマンド(A105コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、5R目におけるラウンド中演出を実行するためのプロセスデータを設定する。
その後、t14で5R目が終了すると、CPU103は、通常大入賞口を閉鎖させるとともに、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放後指定コマンド(A205コマンド)を送信する。なお、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンドに基づいては特に演出の設定を行わない。
その後、t15において、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大当り終了指定コマンド(A3系コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、エンディング演出を実行するためのプロセスデータを設定する。
その後、確変状態かつ時短状態(高確高ベース状態)に制御されるが、当該状態において、CPU103は、保留記憶数が0を超えているか否かに応じて、演出制御コマンドを変更する。
たとえば、t16において、CPU103は、保留記憶数が0を超えている場合、演出制御用CPU120に対して、保留記憶数指定コマンド(C2系コマンド)、背景指定コマンド(95系コマンド)、図柄変動指定コマンド(8D系コマンド)、表示結果指定コマンド(8C系コマンド)、および変動パターン指定コマンド(81系コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、第2特別図柄の変動に対応させて飾り図柄を変動表示させたり、第2特別図柄の変動に合わせて変動中演出(たとえば、リーチ演出や予告演出など)を実行させたりするためのプロセスデータを設定する。
一方、CPU103は、保留記憶数が0を超えていない場合、演出制御用CPU120に対して、背景指定コマンド(95系コマンド)および客待ちデモ指定コマンド(9F系コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、遊技が行われていないことを特定可能な客待ちデモンストレーション演出(図10−60参照)を行う。たとえば、演出制御用CPU120は、飾り図柄や小図柄として初期値(たとえば、123)の画像を画像表示装置5に表示させたり、スピーカ8L,8Rからの音の出力を停止したりする。なお、客待ちデモンストレーション演出は、図10−60に示すような態様に限らず、キャラクタ画像やパチンコ遊技機1のメーカのロゴが表示されるようなものなど、遊技が行われていないことを遊技者が特定可能な演出であればいずれのものであってもよい。
[ランプの点灯態様]
図10−22は、ランプの点灯態様を示す説明図である。本実施の形態においては、遊技効果ランプ9(可動体ランプ9d、アタッカランプ9c、アタッカ上ランプ075F009U、左下ランプ075F009D、盤右ランプ075F009F、盤左ランプ075F009E、枠右ランプ075F009R、枠左ランプ075F009L)、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030、および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055の各々が消灯している様子を、図10−22(A)に示すような黒塗りの態様で表す。
また、本実施の形態においては、遊技効果ランプ9(可動体ランプ9d、アタッカランプ9c、アタッカ上ランプ075F009U、左下ランプ075F009D、盤右ランプ075F009F、盤左ランプ075F009E、枠右ランプ075F009R、枠左ランプ075F009L)、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030、および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055の各々が点灯している様子を、図10−22(B)に示すような白塗りの態様で表す。
さらに、本実施の形態においては、遊技効果ランプ9(可動体ランプ9d、アタッカランプ9c、アタッカ上ランプ075F009U、左下ランプ075F009D、盤右ランプ075F009F、盤左ランプ075F009E、枠右ランプ075F009R、枠左ランプ075F009L)、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030、および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055の各々が演出や画像表示装置5に表示された背景に応じた態様で点灯/点滅/消灯している様子を、図10−22(C)に示すようなハッチングの態様で表す。
[パチンコ遊技機1の演出態様]
次に、遊技中におけるパチンコ遊技機1の演出態様について説明する。図10−23〜図10−33、および図10−38〜図10−50は、遊技中におけるパチンコ遊技機1の演出態様を示す説明図である。
図10−23(a)に示すように、前回ゲームの特別図柄の変動によってハズレ図柄が停止すると、遊技効果ランプ9がハズレ図柄の停止に応じた態様で点灯する。その後、第1保留記憶数がある場合、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、保留記憶数指定コマンド(C1系コマンド)、背景指定コマンド(95系コマンド)、図柄変動指定コマンド(8D系コマンド)、表示結果指定コマンド(8C系コマンド)、および変動パターン指定コマンド(81系コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、CPU103からのコマンドに基づき、第1特別図柄の変動に対応させて飾り図柄を変動表示させたり、第1特別図柄の変動に合わせて変動中演出(たとえば、リーチ演出や予告演出など)を実行させたりする。なお、演出制御用CPU120は、図10−23(b1)〜図10−24(b3)の各演出のデータを、保留記憶数指定コマンド(C1系コマンド)、背景指定コマンド(95系コマンド)、図柄変動指定コマンド(8D系コマンド)、表示結果指定コマンド(8C系コマンド)、および変動パターン指定コマンド(81系コマンド)に基づき設定する。言い換えると、図10−23(b1)〜図10−24(b3)の間に行われる各演出は、演出制御コマンドをトリガーとするのではなく、時間経過によって進行する。
図10−23(b1)に示すように、第1特別図柄の変動に対応する態様で遊技効果ランプ9が点灯する。また、図10−23(b2)に示すように、大当り変動である場合、画像表示装置5においてリーチ演出に対応する画像が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rからリーチ演出に対応する音が出力し、遊技効果ランプ9が、リーチ演出に応じた態様で点灯する。
その後、特別図柄の変動が停止するときに、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、図柄確定指定コマンド(8F00)を送信する。なお、演出制御用CPU120は、図柄確定指定コマンドに基づいては特に演出の設定を行わない。
図10−24(b3)に示すように、特別図柄の変動停止の結果、大当りが発生すると、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)および右打ち表示点灯コマンド(FD系コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、CPU103からのコマンドに基づき、ファンファーレ演出を実行するとともに、第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055におけるLEDなどの点灯手段を点灯させる。なお、演出制御用CPU120は、図10−24(c1)〜図10−38(d2)の各演出のデータを、大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)および右打ち表示点灯コマンド(FD系コマンド)に基づき設定する。言い換えると、図10−24(c1)〜図10−38(d2)の間に行われる各演出は、演出制御コマンドをトリガーとするのではなく、時間経過によって進行する。
ここで、ファンファーレ演出について詳細に説明する。ファンファーレ演出は、複数の演出パートに分かれている。本実施の形態においては、ファンファーレ演出は、祝福パートと、名称表示パートと、右打ち促進パートとを含む。祝福パートは、大当りとなったことを祝福する演出が実行される演出パートであり、図10−24(c1)で後述するように、大当りとなったことを祝福する画像が画像表示装置5に表示されたり、大当りとなったことを祝福する音がスピーカ8L,8Rから出力されたり、大当りとなったことを祝福する点灯態様となるように遊技効果ランプ9の点灯態様が変化したりする。名称表示パートは、発生した大当り遊技状態の名称を報知することで、大当りラウンドが開始することを遊技者に知らせるとともに、発生した大当り遊技状態の種類を遊技者に知らせる演出パートであり、図10−24(c2),(c3)で後述するように、大当り遊技状態の名称を示す名称画像が画像表示装置5に表示されたり、大当りの開始に対応する音がスピーカ8L,8Rから出力されたり、大当りの開始に対応する点灯態様となるように遊技効果ランプ9の点灯態様が変化したりする。右打ち促進パートは、右打ちすることを遊技者に促す演出パートであり、図10−24(c4)〜図10−33(c29)で後述するように、文字および図形の画像表示を用いて遊技者に右打ちすることを促す大右打ち促進演出が実行される。演出制御用CPU120は、大当り図柄が停止して図柄が確定した後に図柄確定指定コマンド(8F00)をCPU103から受信し、その後、大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)をCPU103から受信したことに基づいて、ファンファーレ演出を開始し、通常大入賞口が開放して大当りラウンドが開始するまで、ファンファーレを実行する。
図10−24(c1)に示すように、ファンファーレ演出における祝福パートとして、大当りとなったことを祝福する画像(この例ではキャラクタ画像とともに「おめでとー!!」の文字画像)が画像表示装置5に表示されたり、大当りとなったことを祝福する音がスピーカ8L,8Rから出力されたり、大当りとなったことを祝福する点灯態様となるように遊技効果ランプ9の点灯態様が変化したりする。また、右打ち促進演出として、図形(この例では右方向を示す矢印)および文字(この例では「右打ち」の文字)からなる画像を画像表示装置5の右上に小さく表示させる小右打ち促進演出が実行される。画像表示装置5は、複数の層を有しており、各々の層において所定の画像を表示させることができる。図10−24(c1)に示すように、小右打ち促進演出における図形および文字からなる画像は、大当りとなったことを祝福する画像(この例ではキャラクタ画像とともに「おめでとー!!」の文字画像)よりも前面側(パチンコ遊技機1側から見て遊技者の方向)の層に表示される。また、ファンファーレ演出においては、右打ちを促す音がスピーカ8L,8Rから出力されたり、さらに、右打ち促進演出として、右打ち表示部075F030および右打ち表示部075F055の点灯態様が右打ちを促す態様(この例では点灯)に変化したりする。なお、上述した画像表示や点灯などの開始順は以下となる。まず、CPU103は、図柄確定後に、大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)および右打ち表示点灯コマンド(FD系コマンド)を送信するとともに、右打ち表示部075F030を点灯させる。演出制御用CPU120は、受信した右打ち表示点灯コマンド(FD系コマンド)に基づき右打ち表示部075F055を点灯する一方で、受信した大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)に基づき、小右打ち促進演出における図形および文字からなる画像、および大当りとなったことを祝福する画像を画像表示装置5に表示させる。このとき、より前面側に位置する小右打ち促進演出における図形および文字からなる画像は、大当りとなったことを祝福する画像よりも早いタイミングで画像表示装置5に表示される。つまり、まず、右打ち表示部075F030、右打ち表示部075F055の順番でランプが点灯し、その後、小右打ち促進演出における図形および文字からなる画像、大当りとなったことを祝福する画像の順番で画像が表示される。また、小右打ち促進演出における図形および文字からなる画像の表示と、右打ち表示部075F030および右打ち表示部075F055における点灯は、通常状態に戻る前の高ベース状態において最終変動によって図柄が確定するまで行われる。その際、まず、CPU103は、図柄確定後に、背景指定コマンドとともに右打ち表示消灯指定コマンドを送信するとともに、右打ち表示部075F030を消灯させる。演出制御用CPU120は、受信した右打ち表示消灯指定コマンドに基づき右打ち表示部075F055を消灯する一方で、受信した背景指定コマンドに基づき、小右打ち促進演出における図形および文字からなる画像の表示を終了するとともに通常状態の背景画像を画像表示装置5に表示させる。なお、小右打ち促進演出における図形および文字からなる画像と、右打ち表示部075F030および右打ち表示部075F055による点灯とは、同じタイミングで開始し、同じタイミングで終了してもよい。このようにすれば、小右打ち促進演出における図形および文字からなる画像の表示期間と、右打ち表示部075F030および右打ち表示部075F055による点灯期間とが一致するため、右打ちする期間を遊技者がより分かり易くなる。
図10−24(c2)に示すように、ファンファーレ演出における名称表示パートとして、発生した大当り遊技状態の名称を示す名称画像の一部(この例では「CHANCE BONUS!!」の文字画像のうちの「CHANCE」)が画像表示装置5の中央に表示されたり、大当りの開始に対応する音がスピーカ8L,8Rから出力されたり、大当りの開始に対応する点灯態様となるように遊技効果ランプ9の点灯態様が変化したりする。
図10−25(c3)に示すように、ファンファーレ演出における名称表示パートとして、図10−24(c2)に続いて、発生した大当り遊技状態の名称を示す名称画像の残りの部分(この例では「CHANCE BONUS!!」の文字画像のうちの「BONUS!!」)が新たに追加されて画像表示装置5の中央に表示される。これにより、発生した大当り遊技状態の名称を示す名称画像として、「CHANCE BONUS!!」」の文字画像が画像表示装置5の中央に表示される。また、次のタイミングから始まるファンファーレ演出における右打ち促進パートで実行される大右打ち促進演出に控えて、一旦、遊技効果ランプ9が消灯する。その後、図10−24(c4)〜図10−33(c29)に亘って、右打ち促進演出として、図形(この例では右方向を示す矢印)および文字(この例では「右打ち」の文字)からなる画像を画像表示装置5の中央に大きく表示させる大右打ち促進演出が実行される。
ここで、演出制御用CPU120は、図10−34〜図10−37に示す点灯データテーブルに格納された点灯データに基づき、ファンファーレ演出および大右打ち促進演出において遊技効果ランプ9を制御する。これら点灯データテーブルは、ROM121に格納されている。たとえば、演出制御用CPU120は、点灯データテーブルに格納された点灯データに基づき、右打ちすることを枠ランプの発光箇所を移動させることで遊技者に促す案内発光を行う。本実施の形態において、発光箇所とは、文字通り発光している箇所を指し、たとえば、枠ランプに含まれる複数のランプのうち、点灯しているランプが位置する箇所を発光箇所と言い、その他の点灯していないランプ(つまり、消灯しているランプ)が位置する箇所を発光箇所とは言わない。なお、他の例において、発光箇所とは、高い輝度で発光している箇所を指し、たとえば、枠ランプに含まれる複数のランプのうち、高い輝度で点灯しているランプが位置する箇所を発光箇所と言い、当該発光箇所に位置するランプの輝度よりも低い輝度で点灯しているランプが位置する箇所を発光箇所とは言わないものであってもよい。以下、演出制御用CPU120による各種ランプの点灯制御(発光制御)について具体的に説明する。
図10−34は、点灯データテーブルにおける親テーブルの一例を示す説明図である。図10−34に示すように、点灯データテーブルにおける親テーブルでは、枠ランプ(枠右ランプ075F009R、枠左ランプ075F009L)、可動体ランプ9d、左下ランプ075F009D、アタッカ上ランプ075F009U、盤左ランプ075F009E、盤右ランプ075F009F、およびアタッカランプ9cといった、遊技効果ランプ9に含まれる各ランプについて、ファンファーレ演出および大右打ち促進演出の各々の演出時間が規定されている。たとえば、遊技効果ランプ9における各ランプは、ファンファーレ演出を9880msecに亘って実行した後、大右打ち促進演出を2000msecに亘って実行するようになっている。なお、大右打ち促進演出は複数回(本実施の形態においては、2回)繰り返されるように構成されているため、遊技効果ランプ9は、2000msecの大右打ち促進演出を2回繰り返すことになる。
図10−35は、点灯データテーブルにおける子テーブルの一例を示す説明図である。図10−35に示すように、点灯データテーブルにおける子テーブルでは、遊技効果ランプ9における各ランプについて、ファンファーレ演出および大右打ち促進演出の各々の時間を細分化するとともに、各時間帯で参照される孫テーブルが指定されている。
ここで、大右打ち促進演出について、枠右ランプ075F009Rおよび枠左ランプ075F009Lは互いに共通の孫テーブルW11が指定されている。また、左下ランプ075F009D、アタッカ上ランプ075F009U、および盤左ランプ075F009Eは、大右打ち促進演出において用いられずに消灯するため、孫テーブルが設けられていない。このため、ROM121において使用される点灯データの容量を極力削減することができる。アタッカランプ9cについては、大右打ち促進演出の実行時間である2000msecをさらに複数期間に細分化して、複数の孫テーブルが指定されている。たとえば、330msecに対しては孫テーブルA11aが指定され、1350msecに対しては孫テーブルA11bが指定され、320msecに対しては孫テーブルA11cが指定されている。
図10−36および図10−37は、点灯データテーブルにおける孫テーブルの一例を示す説明図である。図10−36には、枠右ランプ075F009Rおよび枠左ランプ075F009L用の孫テーブルW11におけるデータが示されている。図10−36に示すように、枠右ランプ用の孫テーブルW11においては、30msec間隔でT1〜T56に亘ってRGBのデータが規定され、さらに最後の時間である1000msec(T57)では全てのランプに消灯(0x000000)のデータが規定されている。なお、孫テーブルでは、枠右ランプ075F009Rおよび枠左ランプ075F009Lの各々について、図10−2で示したような第1〜第11ランプのデータが規定されている。また、図10−36においては、枠ランプに含まれる各ランプについて、点灯期間を分かり易く示すために、点灯を開始するタイミングにおけるデータ(F00)、および点灯を終了するタイミングにおけるデータ(000)に対して破線の丸印が付されている。
孫テーブルW11におけるデータを参照すると、最初にT1で枠左ランプ075F009Lの第4ランプが点灯し、次にT2で枠左ランプ075F009Lの第3ランプが点灯し、次にT3で枠左ランプ075F009Lの第2ランプが点灯し、次にT4で枠左ランプ075F009Lの第1ランプが点灯し、次にT5で枠右ランプ075F009Rの第2ランプが点灯し、次にT6で枠右ランプ075F009Rの第3ランプが点灯し、次にT7で枠右ランプ075F009Rの第4ランプが点灯し、次にT8で枠右ランプ075F009Rの第5ランプが点灯し、次にT9で枠右ランプ075F009Rの第6ランプが点灯し、次にT10で枠右ランプ075F009Rの第7ランプが点灯し、次にT11で枠右ランプ075F009Rの第8ランプが点灯する。点灯を開始した後、各ランプは、七色となるように色変化させながら点灯し続ける。その後、最初にT46で枠左ランプ075F009Lの第4ランプが消灯し、次にT47で枠左ランプ075F009Lの第3ランプが消灯し、次にT48で枠左ランプ075F009Lの第2ランプが消灯し、次にT49で枠左ランプ075F009Lの第1ランプが消灯し、次にT50で枠右ランプ075F009Rの第2ランプが消灯し、次にT51で枠右ランプ075F009Rの第3ランプが消灯し、次にT52で枠右ランプ075F009Rの第4ランプが消灯し、次にT53で枠右ランプ075F009Rの第5ランプが消灯し、次にT54で枠右ランプ075F009Rの第6ランプが消灯し、次にT55で枠右ランプ075F009Rの第7ランプが消灯し、次にT56で枠右ランプ075F009Rの第8ランプが消灯する。その後、各ランプは、1回の大右打ち促進演出における2000msecが経過するまで消灯する。なお、T56で全てのランプが消灯した後、1回の大右打ち促進演出における2000msecが経過するまでの残り時間は320msecほどである。すなわち、点灯に使った時間が30msec×56=1680msecであるため、残りは320msecほどしか残っていないが、その残り時間を確実に消灯させるために、最後の消灯時間は残り時間よりも多い1000msec(T57)となっている。なお、枠左ランプ075F009Lの第1、第5〜第11ランプ、および枠右ランプ075F009Rの第1、第9〜第11ランプは全時間において消灯する。
上述したようなデータが格納された、孫テーブルW11を用いれば、図10−25(c4)〜図10−32(c24)に示すように、枠左ランプ075F009Lの第4ランプの点灯から始まって、枠右ランプ075F009Rの第8ランプまで、左側から右側に向かってアーチを描くように枠ランプが七色に点灯するようになる。このような枠ランプによる大右打ち促進演出が2回に亘って行われる。
図10−37には、可動体ランプ9d用の孫テーブルK11およびアタッカランプ9c用の孫テーブルA11a〜A11cにおけるデータが示されている。図10−37に示すように、可動体ランプ9d用の孫テーブルK11においては、30msec間隔でT1〜T56に亘ってRGBのデータが規定され、さらに最後の時間である1000msec(T57)では全てのランプに消灯(0x000000)のデータが規定されている。なお、孫テーブルK11では、可動体ランプ9dについて、可動体32に付された文字「XXX」のうち、左のX(左X)、中のX(中X)、右のX(右X)の各々について、データが規定されている。また、図10−37においては、可動体ランプ9dに含まれる各ランプについて、点灯期間を分かり易く示すために、点灯を開始するタイミングにおけるデータ(F00)、および点灯を終了するタイミングにおけるデータ(000)に対して破線の丸印が付されている。
孫テーブルK11におけるデータを参照すると、最初にT3で可動体ランプ9dの左Xのランプが点灯し、次にT4で可動体ランプ9dの中Xのランプが点灯し、次にT5で可動体ランプ9dの右Xのランプが点灯する。点灯を開始した後、各ランプは、七色となるように色変化させながら点灯し続ける。その後、最初にT48で可動体ランプ9dの左Xのランプが消灯し、次にT49で可動体ランプ9dの中Xのランプが消灯し、次にT50で可動体ランプ9dの右Xのランプが消灯する。その後、各ランプは、1回の大右打ち促進演出における2000msecが経過するまで消灯する。なお、T50で全てのランプが消灯し、その後T56に至るまで消灯を継続した後、1回の大右打ち促進演出における2000msecが経過するまでの残り時間は320msecほどである。すなわち、点灯などに使った時間が30msec×56=1680msecであるため、残りは320msecほどしか残っていないが、その残り時間を確実に消灯させるために、最後の消灯時間は残り時間よりも多い1000msec(T57)となっている。また、枠ランプの孫テーブルW11と比較すると、可動体ランプ9dは、枠ランプよりも遅れて点灯し始め(つまり、最初のT1およびT2は消灯のまま)、枠ランプよりも早くに消灯する。
上述したようなデータが格納された、孫テーブルK11を用いれば、図10−25(c4)〜図10−32(c24)に示すように、枠左ランプ075F009Lの第4ランプ、第3ランプが点灯している間は可動体ランプ9dが消灯し、その後、枠左ランプ075F009Lの第2ランプが点灯する同じタイミングで可動体ランプ9dの左Xが点灯し、その後、中Xおよび右Xのランプが点灯すると、その後は各ランプが七色で点灯し続け、枠左ランプ075F009Lの第2ランプが消灯する同じタイミングで可動体ランプ9dの左Xが消灯し、その後、中Xおよび右Xのランプが消灯する。これにより、左Xの点灯から始まって、中Xのランプ、および右Xのランプへと、左側から右側に向かってアーチを描くように可動体ランプ9dが七色に点灯するようになる。このような可動体ランプ9dによる大右打ち促進演出が2回に亘って行われる。
また、図10−37には、アタッカランプ9c用の孫テーブルA11a、A11b、A11cにおけるデータが示されている。図10−37に示すように、アタッカランプ9cの孫テーブルA11aにおいては、点灯対象となる330msecに対して600000msecという非常に長い時間に亘ってRGBのデータが規定されており、そのデータとしては消灯(0x000000)のデータが規定されている。
アタッカランプ9cの孫テーブルA11bにおいては、点灯対象となる1350msecに対して20msec間隔でRGBのデータが規定されている。ただし、アタッカランプ9cは、1350msecに亘って所定のパターン(たとえば、七色)の色の変化を繰り返すのみであるため、孫テーブルA11bでは、1回のパターンの色の変化についてのみ280nsec分だけ規定されている。つまり、演出制御用CPU120は、1350msecにおいて、孫テーブルA11bを1回参照するごとに280nsecに亘ってアタッカランプ9cを点灯させ、その後、1350msecが終了するまで、孫テーブルA11bを繰り返し参照して、所定のパターン(たとえば、七色)の色の変化を繰り返す。
アタッカランプ9cの孫テーブルA11cにおいては、点灯対象となる320msecに対して600000msecという非常に長い時間に亘ってRGBのデータが規定されており、そのデータとしては消灯(0x000000)のデータが規定されている。
演出制御用CPU120は、大右打ち促進演出が開始されると、最初の330msecに亘って孫テーブルA11aを参照することでアタッカランプ9cを消灯させ、その後、1350msecに亘って孫テーブルA11bを280nsec間隔で複数回参照することで所定のパターン(たとえば、七色)の色の変化をアタッカランプ9cに繰り返させ、その後、最後の320msecに亘って孫テーブルA11cを参照することでアタッカランプ9cを消灯させる。これにより、図10−25(c4)〜図10−32(c24)に示すように、枠ランプが左側から右側に向かってアーチを描くように点灯し、やがて枠右ランプ075F009Rの第8ランプがアタッカ付近に到達した後、アタッカランプ9cが点灯し、その後、枠ランプが左側から右側に向かってアーチを描くように消灯し、やがて枠右ランプ075F009Rの第8ランプが消灯した後、アタッカランプ9cが消灯するようになる。このようなアタッカランプ9cによる大右打ち促進演出が2回に亘って行われる。
また、アタッカランプ9cの孫テーブルA11a、A11b、A11cのように、最初が消灯し、途中が所定のパターンの色を繰り返し、その後が消灯するような点灯パターンの場合、アタッカランプ9cの点灯を3段階に分けてシナリオ化するとともに、真ん中の所定のパターンの色の繰り返しについては同じ孫テーブルA11bを繰り返し参照させることで、2000msecの点灯について最初から最後まで全ての時間についてデータを用意する必要がなく、繰り返す部分のみのデータを用意すればよい。このため、ROM121において使用される点灯データの容量を極力削減することができる。
図10−25(c4)に戻り、ファンファーレ演出における右打ち促進パートで実行される大右打ち促進演出における演出態様について説明する。図10−25(c4)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像の先端が表示される。遊技効果ランプ9については、枠左ランプ075F009Lの第4ランプが点灯を開始する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−25(c5)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像の先端がさらに表示される。遊技効果ランプ9については、枠左ランプ075F009Lの第3ランプが点灯を開始する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−26(c6)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像の先端がさらに表示される。遊技効果ランプ9については、枠左ランプ075F009Lの第2ランプが点灯を開始する。さらに、枠ランプが可動体ランプ9dの付近に到達したため、可動体ランプ9dの左Xが点灯を開始する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−26(c7)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像の先端がさらに表示される。遊技効果ランプ9については、枠左ランプ075F009Lの第1ランプが点灯を開始する。さらに、可動体ランプ9dの中Xが点灯を開始する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−26(c8)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像の先端がさらに表示される。遊技効果ランプ9については、枠右ランプ075F009Rの第2ランプが点灯を開始する。さらに、可動体ランプ9dの右Xが点灯を開始する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−27(c9)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像がさらに表示される。遊技効果ランプ9については、枠右ランプ075F009Rの第3ランプが点灯を開始する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−27(c10)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像がさらに表示される。遊技効果ランプ9については、枠右ランプ075F009Rの第4ランプが点灯を開始する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−27(c11)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像がさらに表示される。遊技効果ランプ9については、枠右ランプ075F009Rの第5ランプが点灯を開始する。さらに、枠ランプが盤右ランプ075F009Fの付近に到達したため、盤右ランプ075F009Fが点灯を開始する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−28(c12)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像がさらに表示される。遊技効果ランプ9については、枠右ランプ075F009Rの第6ランプが点灯を開始する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−28(c13)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像がさらに表示される。遊技効果ランプ9については、枠右ランプ075F009Rの第7ランプが点灯を開始する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−28(c14)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像が表示され続ける。遊技効果ランプ9については、枠右ランプ075F009Rの第8ランプが点灯を開始する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−29(c15)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像に重ねて「右」の文字画像が表示される。遊技効果ランプ9については、枠左ランプ075F009Lの第4ランプが消灯する。さらに、枠ランプがアタッカランプ9cの付近に到達したため、アタッカランプ9cが点灯を開始する。なお、アタッカランプ9cはそれ以降、点灯と消灯とを繰り返す(つまり、点滅する)。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−29(c16)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像に重ねて「右」の文字画像が表示され続ける。遊技効果ランプ9については、枠左ランプ075F009Lの第3ランプが消灯する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−29(c17)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像に重ねて「右打」の文字画像が表示される。遊技効果ランプ9については、枠左ランプ075F009Lの第2ランプが消灯する。さらに、可動体ランプ9dの左Xも消灯する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−30(c18)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像に重ねて「右打」の文字画像が表示される。遊技効果ランプ9については、枠左ランプ075F009Lの第1ランプが消灯する。さらに、可動体ランプ9dの中Xも消灯する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−30(c19)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像に重ねて「右打ち」の文字画像が表示される。遊技効果ランプ9については、枠右ランプ075F009Rの第2ランプが消灯する。さらに、可動体ランプ9dの右Xも消灯する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−30(c20)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像に重ねて「右打ち」の文字画像が表示される。遊技効果ランプ9については、枠右ランプ075F009Rの第3ランプが消灯する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−31(c21)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像に重ねて「右打ちだ」の文字画像が表示される。遊技効果ランプ9については、枠右ランプ075F009Rの第4ランプが消灯する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−31(c22)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像に重ねて「右打ちだ」の文字画像が表示される。遊技効果ランプ9については、枠右ランプ075F009Rの第5ランプが消灯する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−31(c23)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像に重ねて「右打ちだ!!」の文字画像が表示される。遊技効果ランプ9については、枠右ランプ075F009Rの第6ランプが消灯する。さらに、盤右ランプ075F009Fが消灯する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−32(c24)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像に重ねて「右打ちだ!!」の文字画像が表示される。遊技効果ランプ9については、枠右ランプ075F009Rの第7ランプが消灯する。スピーカ8L,8Rからは、遊技効果ランプ9の点灯に合わせて、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力される。
図10−32(c25)に示すように、画像表示装置5においては右方向に向けられた矢印画像に重ねて「右打ちだ!!」の文字画像が表示される。遊技効果ランプ9については、枠右ランプ075F009Rの第8ランプが消灯する。さらに、点滅していたアタッカランプ9cも消灯する。スピーカ8L,8Rからも、音の出力が停止する。これにより、一連の1回目の大右打ち促進演出が終了する。
図10−32(c26)に示すように、2回目の大右打ち促進演出が開始する。このとき、遊技効果ランプ9については、枠左ランプ075F009Lの第4ランプのみが点灯を開始する。なお、2回目の大右打ち促進演出においては、スピーカ8L,8Rからは、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力されないようになっている。これにより、大右打ち促進演出が終了した後に大当りラウンド中に移行したときに、当該大当りラウンド中のBGM(大当りラウンドの背景に応じた音)と大右打ち促進演出における音とが重複しないようになっている。
図10−33(c27)〜(c29)に示すように、2回目の大右打ち促進演出においては、1回目の大右打ち促進演出と同様の態様で遊技効果ランプ9が点灯/点滅/消灯し、その間、スピーカ8L,8Rからは、右打ち促進演出に応じた態様で音が出力されない。
このように、大右打ち促進演出は、小右打ち促進演出よりも大きな文字および図形の画像表示を用いており、小右打ち促進演出よりも強調する態様で右打ちを遊技者に促す演出である。このため、ファンファーレ演出中に大右打ち促進演出が実行されることで、遊技者に対して分かり易く右打ちを促すことができる。
また、1回目の大右打ち促進演出においてはスピーカ8L,8Rから右打ち促進演出に応じた態様で音(たとえば、キュイーンとう効果音)が出力されることで、遊技者に対して効果的に右打ちを促すことができる一方で、2回目の大右打ち促進演出においてはスピーカ8L,8Rから右打ち促進演出に応じた態様で音が出力されないことで、その後に開始する大当りラウンド中のBGMを阻害しないようにすることができる。
また、大右打ち促進演出では、矢印画像および文字画像が段階的に徐々に現れるように表示され、しかも遊技効果ランプ9によるランプの点灯や点滅などによって右打ちすることを効果的に促すものであり、その演出は図10−24(c2)で示した大当り遊技状態の名称画像を表示する演出よりも派手なものである。たとえば、大右打ち促進演出における文字画像は1文字ずつ現れるが、大当り遊技状態の名称画像における文字画像は全ての文字画像が一度に現れる。また、大右打ち促進演出における文字画像の大きさは大当り遊技状態の名称画像における文字画像は全ての文字画像よりも大きい。さらに、大右打ち促進演出の実行時間は、名称画像を表示する演出の実行時間よりも長くなっている。これにより、大当り遊技状態の名称画像が表示されて大当りとなったことを遊技者に報知した後、大右打ち促進演出によって右打ちすることをより強調して遊技者に報知することができる。
アタッカランプ9cは、実際に遊技者が遊技球を運ぶために、遊技球の発射時に狙う所であるため、七色などの派手で遊技者が認識し易い色で点灯するとともに、点滅することで、遊技者に狙う所により注目させることができる。なお、アタッカランプ9cは、点滅することなく、常に七色などの所定の色で点灯してもよい。
以下の例では、5R確変大当りが発生した場合のパチンコ遊技機1の演出態様を説明する。10R確変大当りについてはラウンド数が異なるが、その他の演出態様などは5R確変大当りと同じである。また、5通常大当りについては、V予告演出やV入賞演出が実行されない点で異なるが、その他の演出態様などは5R確変大当りと同じである。
図10−38(c26)に示すように、遊技効果ランプ9が消灯して大右打ち促進演出の2回目が終了すると、図10−38(c27)に示すように、大当りラウンドへの切替が開始する。具体的には、矢印画像および「右打ちだ!!」の文字画像がフェードアウトすることで段階的に視認性が低下する。遊技効果ランプ9はフェードアウトに応じた態様で点灯する。その後、図10−38(c28)に示すように、画像表示装置5の画面全体が真っ白になる。なお、画面の右上に表示されている小右打ち促進演出の画像はフェードアウトの影響を受けることなく表示が維持される。なお、前述したように大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)に基づいては、この図10−38(c28)の段階までの一連の演出データが設定される。
ファンファーレ演出が終了すると、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放中指定コマンド(A101コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、CPU103からのコマンドに基づき、ファンファーレ演出からラウンド中演出へと切り替えて、1R目におけるラウンド中演出を実行する。なお、演出制御用CPU120は、図10−39(d3)〜図10−40(e4)の各演出のデータを、大入賞口開放中指定コマンド(A101コマンド)に基づき設定する。言い換えると、図10−39(d3)〜図10−40(e4)の間に行われる各演出は、演出制御コマンドをトリガーとするのではなく、時間経過によって進行する。
図10−39(d3)に示すように、画像表示装置5の画面全体が真っ白になった状態から大当りラウンド中の背景画像がフェードインによって現れる。遊技効果ランプ9はフェードインに応じた態様で点灯する。なお、画面の右上に表示されている小右打ち促進演出の画像はフェードインの影響を受けることなく表示が維持される。
ここで、「フェードイン」および「フェードアウト」について、具体的に説明する。フェードインおよびフェードアウトは、「トランジション」という画像表示における効果の一種である。「トランジション」とは、映像を編集する際に、第1カット(画像)から第2カット(画像)へと映像の場面が切り替わるときに、第1カットと第2カットとの間に挿入する切替効果のことである。フェードインやフェードアウトの他に、ワイプやオーバーラップなど、映像編集における種々の手法がトランジションに含まれる。
「フェードイン」とは、何らかのオブジェクト(背景やキャラクタなど)を示す画像が画面上に徐々に現れる効果である。具体的な手法として、フェードインでは、オブジェクト(画像)の透明度(透過率とも言える)を第1度合い(たとえば、100%や99%)から当該第1度合いよりも低い第2度合い(たとえば、0%や1%)へと、所定時間に亘って時間を掛けて変化させている。たとえば、所定時間が2秒であれば、0〜1秒の間の1秒間を使って透明度(透過率)を100%(第1度合い)から50%へと徐々に低くなるように変化させ、その後の1〜2秒の間の1秒間を使って透明度(透過率)を50%から0%(第2度合い)へと徐々に低くなるように変化させる。一方、100%(第1度合い)から0%(第2度合い)へと透明度(透過率)を一気に切り替えてオブジェクト(画像)を不透明に変化させる手法のように、所定時間を掛けて透明度(透過率)を徐々に低く変化させないものはフェードインではない。なお、透明度(透過率)ではなく不透明度(不透過率とも言える)を変化させる場合には、上述した%の値が逆になる。すなわち、フェードインでは、オブジェクト(画像)の不透明度(不透過率)を第2度合い(たとえば、0%や1%)から当該第2度合いよりも高い第1度合い(たとえば、100%や99%)へと、所定時間に亘って時間を掛けて変化させることになる。
「フェードアウト」とは、何らかのオブジェクト(背景やキャラクタなど)を示す画像が画面上から徐々に消える効果である。具体的な手法として、フェードアウトでは、オブジェクト(画像)の透明度(透過率)を第2度合い(たとえば、0%や1%)から当該第1度合いよりも高い第1度合い(たとえば、100%や99%)へと、所定時間に亘って時間を掛けて変化させている。たとえば、所定時間が2秒であれば、0〜1秒の間の1秒間を使って透明度(透過率)を0%(第2度合い)から50%へと徐々に高くなるように変化させ、その後の1〜2秒の間の1秒間を使って透明度(透過率)を50%から100%(第1度合い)へと徐々に高くなるように変化させる。一方、0%(第2度合い)から100%(第1度合い)へと透明度(透過率)を一気に切り替えてオブジェクト(画像)を透明に変化させる手法のように、所定時間を掛けて透明度(透過率)を徐々に高く変化させないものはフェードアウトではない。なお、透明度(透過率)ではなく不透明度(不透過率)を変化させる場合には、フェードアウトでは、オブジェクト(画像)の不透明度(不透過率)を第1度合い(たとえば、100%や99%)から当該第1度合いよりも低い第2度合い(たとえば、0%や1%)へと、所定時間に亘って時間を掛けて変化させることになる。
たとえば、本実施の形態においては、図10−38(c26),(d1)に示すように、矢印画像および「右打ちだ!!」の文字画像を示す画面の第1層目の透明度(透過率)が0%である状態において、当該画面の第1層目の透明度(透過率)を100%へと徐々に高くなるようにすることで、矢印画像および「右打ちだ!!」の文字画像を段階的に透明にして視認困難な状態にさせる(フェードアウト)。これによって、図10−38(d2)に示すように、画面の第1層目よりも奥側に位置する画面の第2層目における白色の画像のみを遊技者に見せる。その後、図10−38(d3)に示すように、画面の第1層目の透明度(透過率)が100%である状態において、当該画面の第1層目の透明度(透過率)を0%へと徐々に低くなるようにすることで、大当りラウンド中の背景画像を段階的に不透明にして視認容易な状態にさせる(フェードイン)。これによって、画面の第2層目よりも手前に位置する第1層目における大当りラウンド中の背景画像を遊技者に見せる。
なお、トランジションとしては、「クロスフェード」という手法もある。クロスフェードは、たとえば、何らかのオブジェクトを示す画面の第1層目をフェードアウトさせる一方で、当該第1層目よりも奥側に位置する何らかのオブジェクトを示す画面の第2層目をフェードインさせることで、見た目としては画面の第1層目を見せた後に画面の第2層目を見せる手法である。一方、本実施の形態の場合、上述したように、画面の第1層目をフェードアウトし、その後フェードインすることで、奥側に位置する画面の第2層目で常に表示された白色の画像を、ED第1期間における画像からED第2期間における画像への切替途中で一旦見せるものであるため、クロスフェードのような手法とは異なる。
本実施の形態においては、上述したようなトランジションなどの背景画像の切替表示が実行されたとしても、画面の右上に表示されている小右打ち促進演出の画像は背景画像の切替表示による影響を受けることなく表示が維持される。ここで、「背景画像の切替表示による影響を受ける」とは、フェードインやフェードアウトなどの背景画像の切替表示によって、遊技者が小右打ち促進演出の画像を完全に見えなかったり、遊技者が小右打ち促進演出の画像を少しは見えるがその画像が示す意味(右打ち促進)を理解できなかったりといったように、小右打ち促進演出の画像に対する遊技者の視認性が阻害されたり低下したりするなど、遊技者の視認性が何らかの影響を与えられることを意味する。反対に、上述したような現象が起こることなく、小右打ち促進演出の画像に対する遊技者の視認性が阻害されたり低下したりしていない状況は、小右打ち促進演出の画像が背景画像の切替表示による影響を受けていないと言える。
図10−39(d4)に示すように、大当りラウンド中の背景画像がフェードインによって現れた後、図10−39(e1)に示すように、1Rが開始すると、通常大入賞口が開放し、画像表示装置5の画面中央にラウンド中演出に応じた背景画像が表示される。なお、画像表示装置5の画面左下には、大当りラウンド中に得られる賞球の数に対応するポイント画像が表示される。さらに、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はラウンド中演出に応じた態様で点灯する。また、スピーカ8L,8Rからはラウンド中演出に応じた態様でBGM(大当りラウンドの背景に応じた音)の出力が開始する。なお、前述したように、このBGMが出力される時点においては既に大右打ち促進演出に応じた音の出力は終了している。
図10−40(e2)に示すように、1R中においては、画像表示装置5の画面中央にラウンド中演出に応じた背景画像が表示され、さらに、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。
図10−40(e3)に示すように、1R目が終了すると、通常大入賞口が閉鎖し、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放後指定コマンド(A201コマンド)を送信する。なお、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンドに基づいては特に演出の設定を行わない。
図10−40(e4)に示すように、ラウンド間においては、通常大入賞口が閉鎖したままとなり、画像表示装置5の画面中央にラウンド中演出に応じた背景画像が表示され、さらに、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。
ラウンド間が終了すると、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放中指定コマンド(A102コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、CPU103からのコマンドに基づき、2R目におけるラウンド中演出を実行する。なお、演出制御用CPU120は、図10−41(e5)〜図10−42(e8)の各演出のデータを、大入賞口開放中指定コマンド(A102コマンド)に基づき設定する。言い換えると、図10−41(e5)〜図10−42(e8)の間に行われる各演出は、演出制御コマンドをトリガーとするのではなく、時間経過によって進行する。
図10−41(e5)に示すように、2R目が開始すると、通常大入賞口が開放し、画像表示装置5の画面中央にラウンド中演出に応じた背景画像が表示され、さらに、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はラウンド中演出に応じた態様で点灯する。
図10−41(e6)に示すように、2R中においては、V確変示唆演出が実行される。具体的には、画像表示装置5の画面中央にラウンド中演出に応じた背景画像に重なるようにして、プッシュボタン31Bの操作を促す画像とともに「PUSH!!」の文字画像が表示される。なお、画面の右上においては、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はラウンド中演出(V確変示唆演出など)に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからもラウンド中演出(V確変示唆演出など)に応じた態様で音が出力される。
図10−41(e7)に示すように、V確変示唆演出において、遊技者がプッシュボタン31Bを操作すると、画像表示装置5の画面中央にラウンド中演出に応じた背景画像に重なるようにしてV確変大当りであることを報知する演出として「成功!!」の文字画像が表示される。なお、画面の右上においては、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はラウンド中演出(V確変示唆演出など)に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからもラウンド中演出(V確変示唆演出など)に応じた態様で音が出力される。
図10−42(e8)に示すように、2R目が終了すると、通常大入賞口が閉鎖し、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放後指定コマンド(A202コマンド)を送信する。なお、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンドに基づいては特に演出の設定を行わない。
図10−42(e9)に示すように、ラウンド間においては、通常大入賞口が閉鎖したままとなり、画像表示装置5の画面中央にラウンド中演出に応じた背景画像に重なるようにして、「成功!!」の文字画像が表示され、さらに、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。
ラウンド間が終了すると、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、CPU103からのコマンドに基づき、3R目におけるラウンド中演出を実行する。なお、演出制御用CPU120は、図10−42(e10)〜図10−43(e12)の各演出のデータを、大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)に基づき設定する。言い換えると、図10−42(e10)〜図10−43(e12)の間に行われる各演出は、演出制御コマンドをトリガーとするのではなく、時間経過によって進行する。
図10−42(e10)に示すように、3R目が開始すると、通常大入賞口が開放し、V予告演出が実行される。具体的には、画像表示装置5の画面中央にラウンド中演出に応じた背景画像に重なるようにして、キャラクタ画像とともに「次のラウンドでVを掴め!!」の文字画像が表示される。なお、画面の右上においては、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はラウンド中演出(V予告演出など)に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからもラウンド中演出(V予告演出など)に応じた態様で音が出力される。
図10−43(e11)に示すように、3R中においては、V予告演出が引き続き実行され、画像表示装置5の画面中央にラウンド中演出に応じた背景画像に重なるようにして、キャラクタ画像とともに「次のラウンドでVを掴め!!」の文字画像が表示され、さらに、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はラウンド中演出(V予告演出など)に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからもラウンド中演出(V予告演出など)に応じた態様で音が出力される。
図10−43(e12)に示すように、3R目が終了すると、通常大入賞口が閉鎖し、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放後指定コマンド(A203コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、CPU103からのコマンドに基づき、3R目後から4R目に至るまでのラウンド間においてVを狙え演出を実行する。
図10−43(e13)に示すように、ラウンド間においては、大入賞口が閉鎖したまま、すなわち遊技球が大入賞口に進入不可能な状態で、Vを狙え演出が実行される。具体的には、画像表示装置5の画面中央にラウンド中演出に応じた背景画像に重なるようにして、右打ちによって遊技者に狙わせる対象(場所)であるV可変入賞球装置075F007B(V大入賞口)を指す矢印画像と「狙え」の文字画像とが表示される。このように、Vを狙え演出によれば、V大入賞口に関する画像表示を用いて、遊技者にV大入賞口へ遊技球を進入させるように右打ちを促すことができる。遊技効果ランプ9はラウンド中演出(Vを狙え演出など)に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからもラウンド中演出(Vを狙え演出など)に応じた態様で音が出力される。
ラウンド間が終了すると、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放中指定コマンド(A104コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、CPU104からのコマンドに基づき、4R目におけるラウンド中演出を実行する。なお、演出制御用CPU120は、図10−44(e14),(e15)の各演出のデータを、大入賞口開放中指定コマンド(A104コマンド)に基づき設定する。言い換えると、図10−44(e14)〜図10−44(e15)の間に行われる各演出は、演出制御コマンドをトリガーとするのではなく、時間経過によって進行する。
図10−44(e14)に示すように、4R目が開始すると、V大入賞口が開放し、引き続きVを狙え演出が実行される。これにより、遊技者が右打ちをすることでV大入賞口を狙うようになる。遊技効果ランプ9はラウンド中演出(Vを狙え演出など)に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからもラウンド中演出(Vを狙え演出など)に応じた態様で音が出力される。
図10−44(e15)に示すように、4R中においては、Vを狙え演出が実行されるとともに、さらに、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はラウンド中演出(Vを狙え演出など)に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからもラウンド中演出(Vを狙え演出など)に応じた態様で音が出力される。
V大入賞口に遊技球が進入してV入賞が発生すると、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、確変判定装置通過指定コマンド(AD00コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、V入賞演出を実行する。なお、演出制御用CPU120は、図10−44(e16)〜図10−45(e18)の各演出のデータを、確変判定装置通過指定コマンド(AD00コマンド)に基づき設定する。言い換えると、図10−44(e16)〜図10−45(e18)の間に行われる各演出は、演出制御コマンドをトリガーとするのではなく、時間経過によって進行する。
図10−44(e16)に示すように、V入賞演出が実行すると、画像表示装置5の画面中央にラウンド中演出に応じた背景画像に重なるようにして、V入賞が発生したことを示す「V」の画像が表示され、さらに、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はラウンド中演出(V入賞演出など)に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからもラウンド中演出(V入賞演出など)に応じた態様で音が出力される。
図10−45(e17)に示すように、4R目が終了すると、V大入賞口が閉鎖し、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放後指定コマンド(A204コマンド)を送信する。なお、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンドに基づいては特に演出の設定を行わない。
図10−45(e18)に示すように、ラウンド間においては、V大入賞口および通常大入賞口が閉鎖したままとなり、画像表示装置5の画面中央にラウンド中演出に応じた背景画像に重なるようにして、「V」の文字画像が表示され、さらに、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。
ラウンド間が終了すると、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放中指定コマンド(A105コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、CPU103からのコマンドに基づき、5R目におけるラウンド中演出を実行する。なお、演出制御用CPU120は、図10−45(e19)〜図10−46(e21)の各演出のデータを、大入賞口開放中指定コマンド(A105コマンド)に基づき設定する。言い換えると、図10−45(e19)〜図10−46(e21)の間に行われる各演出は、演出制御コマンドをトリガーとするのではなく、時間経過によって進行する。
図10−45(e19)に示すように、5R目が開始すると、通常大入賞口が開放し、画像表示装置5の画面中央にラウンド中演出に応じた背景画像が表示され、さらに、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はラウンド中演出に応じた態様で点灯する。
図10−46(e20)に示すように、5R中においては、画像表示装置5の画面中央にラウンド中演出が実行され、さらに、画面の右上においては、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はラウンド中演出に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからもラウンド中演出に応じた態様で音が出力される。
図10−46(e21)に示すように、5R目が終了すると、通常大入賞口が閉鎖し、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放後指定コマンド(A205コマンド)を送信する。なお、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンドに基づいては特に演出の設定を行わない。さらに、それ以降の所定タイミングにおいて、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大当り終了指定コマンド(A3系コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、CPU103からのコマンドに基づき、エンディング演出を実行する。なお、演出制御用CPU120は、図10−46(f1)〜図10−47(f4)の各演出のデータを、大当り終了指定コマンド(A3系コマンド)に基づき設定する。言い換えると、図10−46(f1)〜図10−47(f4)の間に行われる各演出は、演出制御コマンドをトリガーとするのではなく、時間経過によって進行する。
図10−46(f1)に示すように、エンディング演出が開始すると、画像表示装置5の画面中央に大当り遊技状態後の確変状態におけるステージを選択させる画像が表示される。さらに、画面の右上においては、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はエンディング演出に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからもエンディング演出に応じた態様で音が出力される。
図10−47(f2)に示すように、エンディング演出中においては、キャラクタ画像とともに確変状態の名称を示す名称画像(この例では「夢夢RUSH!!」の文字画像)が画像表示装置5の中央に表示される。さらに、画面の右上においては、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はエンディング演出に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからもエンディング演出に応じた態様で音が出力される。
図10−47(f3)に示すように、エンディング演出中においては、のめり込み抑制報知演出が実行される。具体的には、「のめり込みに注意しましょう。パチンコは適度に楽しむ遊びです。」といった遊技者による遊技に対するのめり込みを防止するための画像が画像表示装置5の中央に表示される。さらに、画面の右上においては、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はエンディング演出に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからもエンディング演出に応じた態様で音が出力される。なお、連チャン当り時においては、エンディング演出中に、たとえば、画面の下方において、大当り遊技状態における遊技の結果(たとえば、賞球数など)を示す遊技結果画像が表示されるが、初当り時においても、エンディング演出中に、このような遊技結果画像が表示されてもよい。
図10−47(f4)に示すように、プリペイドカードや会員カードなど、遊技に関する遊技者所有のカードの取り忘れを防止するための取り忘れ防止画像が画像表示装置5の中央に表示される。さらに、画面の右上においては、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はエンディング演出に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからもエンディング演出に応じた態様で音が出力される。
エンディング演出が終了した後、第2保留記憶数がある場合、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、保留記憶数指定コマンド(C2系コマンド)、背景指定コマンド(95系コマンド)、図柄変動指定コマンド(8D系コマンド)、表示結果指定コマンド(8C系コマンド)、および変動パターン指定コマンド(81系コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、CPU103からのコマンドに基づき、第2特別図柄の変動に対応させて飾り図柄を変動表示させたり、第2特別図柄の変動に合わせて変動中演出(たとえば、リーチ演出や予告演出など)を実行させたりする。なお、演出制御用CPU120は、図10−48(g1),(g2)の各演出のデータを、保留記憶数指定コマンド(C2系コマンド)、背景指定コマンド(95系コマンド)、図柄変動指定コマンド(8D系コマンド)、表示結果指定コマンド(8C系コマンド)、および変動パターン指定コマンド(81系コマンド)に基づき設定する。言い換えると、図10−48(g1),(g2)の間に行われる各演出は、演出制御コマンドをトリガーとするのではなく、時間経過によって進行する。
図10−48(g1)に示すように、第2特別図柄の変動中においても、画面の右上においては、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9は特別図柄の変動開始に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからも特別図柄の変動開始に応じた態様で音が出力される。
図10−48(g2)に示すように、第2特別図柄の変動が停止してハズレ図柄が表示される。このときも、画面の右上においては、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はハズレ図柄停止に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからもハズレ図柄停止に応じた態様で音が出力される。
第2特別図柄の変動が停止した後、第2保留記憶数がある場合、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、保留記憶数指定コマンド(C2系コマンド)、背景指定コマンド(95系コマンド)、図柄変動指定コマンド(8D系コマンド)、表示結果指定コマンド(8C系コマンド)、および変動パターン指定コマンド(81系コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、CPU103からのコマンドに基づき、第2特別図柄の変動に対応させて飾り図柄を変動表示させたり、第2特別図柄の変動に合わせて変動中演出(たとえば、リーチ演出や予告演出など)を実行させたりする。なお、演出制御用CPU120は、図10−48(g3)〜図10−49(g5)の各演出のデータを、保留記憶数指定コマンド(C2系コマンド)、背景指定コマンド(95系コマンド)、図柄変動指定コマンド(8D系コマンド)、表示結果指定コマンド(8C系コマンド)、および変動パターン指定コマンド(81系コマンド)に基づき設定する。言い換えると、図10−48(g3)〜図10−49(g5)の間に行われる各演出は、演出制御コマンドをトリガーとするのではなく、時間経過によって進行する。
図10−48(g3)に示すように、第2特別図柄の変動中においても、画面の右上においては、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9は特別図柄の変動開始に応じた態様で点灯する。スピーカ8L,8Rからも特別図柄の変動開始に応じた態様で音が出力される。
図10−49(g4)に示すように、大当り変動である場合、画像表示装置5においてリーチ演出に対応する画像が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rからリーチ演出に対応する音が出力し、遊技効果ランプ9が、リーチ演出に応じた態様で点灯する。画面の右上においては、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。
図10−49(g5)に示すように、大当り変動中の予告演出として、群予告演出が実行される。群予告演出とは、画像表示装置5の画面上において、キャラクタなどのオブジェクトが段階的あるいは一度に出現することでリーチ図柄の視認性を困難な状態にした後、オブジェクトが消えることで特定の図柄揃い(たとえば、777など)を出現させるような演出である。このようなリーチ態様において図柄の視認性を困難にさせる予告演出が実行された場合でも、画面の右上においては、引き続き演出画像の表示による影響を受けることなく右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。ここで、「演出画像の表示による影響を受ける」とは、群予告などの演出画像の表示によって、遊技者が小右打ち促進演出の画像を完全に見えなかったり、遊技者が小右打ち促進演出の画像を少しは見えるがその画像が示す意味(右打ち促進)を理解できなかったりといったように、小右打ち促進演出の画像に対する遊技者の視認性が阻害されたり低下したりするなど、遊技者の視認性が何らかの影響を与えられることを意味する。反対に、上述したような現象が起こることなく、小右打ち促進演出の画像に対する遊技者の視認性が阻害されたり低下したりしていない状況は、小右打ち促進演出の画像が演出画像の表示による影響を受けていないと言える。
特別図柄の変動が停止するときに、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、図柄確定指定コマンド(8F00)を送信する。なお、演出制御用CPU120は、図柄確定指定コマンドに基づいては特に演出の設定を行わない。
図10−49(g6)に示すように、特別図柄の変動停止の結果、大当り(10R確変大当り)が発生すると、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)を送信する。なお、すでに右打ち促進演出は実行されているので、右打ち表示点灯コマンド(FD系コマンド)は送信されない。これに対して、演出制御用CPU120は、CPU103からのコマンドに基づき、ファンファーレ演出を実行する。なお、演出制御用CPU120は、図10−50(h1),(h2)の各演出のデータを、大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)に基づき設定する。言い換えると、図10−50(h1),(h2)の間に行われる各演出は、演出制御コマンドをトリガーとするのではなく、時間経過によって進行する。
図10−50(h1)に示すように、ファンファーレ演出として、大当りとなったことを祝福する画像(この例ではキャラクタ画像とともに「ヤッタね!!」の文字画像)が画像表示装置5に表示されたり、大当りとなったことを祝福する音がスピーカ8L,8Rから出力されたり、大当りとなったことを祝福する点灯態様となるように遊技効果ランプ9の点灯態様が変化したりする。画面の右上においては、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。
図10−50(h2)に示すように、ファンファーレ演出が開始された後、発生した大当り遊技状態の名称を示す名称画像(この例では「SPECIAL BONUS!!」の文字画像)が画像表示装置5の中央に表示されたり、大当りの開始に対応する音がスピーカ8L,8Rから出力されたり、大当りの開始に対応する点灯態様となるように遊技効果ランプ9の点灯態様が変化したりする。なお、特図2当りでの連チャン当りの場合、既に特図1当り時に大右打ち促進演出を実行しているため、改めて大右打ち促進演出は実行されない。このため、図10−25(c4)〜図10−32(c24)に示したように、スピーカ8L,8Rからも大右打ち促進演出に応じた態様で音が出力されることがなく、さらに、枠ランプが大右打ち促進演出に応じた態様で点灯することもない。
ファンファーレ演出が終了すると、CPU103は、演出制御用CPU120に対して、大入賞口開放中指定コマンド(A101コマンド)を送信する。これに対して、演出制御用CPU120は、CPU103からのコマンドに基づき、ファンファーレ演出からラウンド中演出へと切り替えて、1R目におけるラウンド中演出を実行する。
図10−50(i1)に示すように、大当り1Rが開始すると、通常大入賞口が開放し、画像表示装置5の画面中央にラウンド中演出に応じた背景画像が表示され、さらに、引き続き右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。遊技効果ランプ9はラウンド中演出に応じた態様で点灯する。
その後、図示は省略するが、図10−40〜図10−46に示すようにラウンド中においてV予告演出、Vを狙え演出、およびV入賞などの各種演出を実行し、やがて大当りラウンドが終了すると、図10−46および図10−47に示すようにエンディング演出が実行される。そして、図10−48に示すように再び大当り遊技状態後の確変状態に制御される。この一連の遊技において、画像表示装置5の画面右上には、小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示されるとともに、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030、および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055の各々が点灯し続ける。やがて、大当りが発生することなく大当り遊技状態後の確変状態が終了して通常状態に制御されると、CPU103から演出制御用CPU120に対して、右打ち表示消灯指定コマンドが送信され、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の画面右上の小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)を消去するとともに、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030、および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055の各々を消灯する。これにより、遊技者は、通常状態において再び左打ちをすることになる。
[電断から復帰した場合におけるパチンコ遊技機1の演出態様]
図10−51は、特図1当りによるファンファーレ演出中に電断から復帰した場合におけるパチンコ遊技機1の演出態様を示す説明図である。図10−51に示す電断は、図10−20に示すように、ファンファーレ演出中にパチンコ遊技機1の電力供給が遮断し、その後、当該電力供給が復帰した場合の電断1を想定する。
図10−51に示すように、大当りとなったことを祝福する画像(この例ではキャラクタ画像とともに「おめでとー!!」の文字画像)が画像表示装置5に表示された状態(図10−24(c1)の状態)、大当り遊技状態の名称を示す名称画像(この例では「CHANCE BONUS!!」の文字画像)が画像表示装置5に表示された状態(図10−24(c2)の状態)、大右打ち促進演出における矢印画像のみが画像表示装置5に表示された状態(図10−28(c14)の状態)、および大右打ち促進演出における矢印画像とともに「右打ちだ!!」の文字画像が画像表示装置5に表示された状態(図10−31(c23)の状態)のいずれかの状態において電断が発生した場合、画像表示装置5に画像が表示されなくなった後、電源投入によって「復旧中…」の文字画像が画像表示装置5に表示される。
ここで、復旧中においても、引き続き画像表示装置5の右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。さらに、図示は省略するが、電源投入とともに、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055においても点灯手段の点灯によって右打ちを促す。
その後、演出制御用CPU120は、CPU103から大入賞口開放中指定コマンド(A101コマンド)を受信するまで待機し、大入賞口開放中指定コマンド(A101コマンド)を受信すると、当該大入賞口開放中指定コマンド(A101コマンド)に基づき、図10−39(e1)のような1R中における演出画像を画像表示装置5に表示させる。また、大当りとなったことを祝福する画像(この例ではキャラクタ画像とともに「おめでとー!!」の文字画像)、大当り遊技状態の名称を示す名称画像(この例では「CHANCE BONUS!!」の文字画像)、大右打ち促進演出における矢印画像、および大右打ち促進演出における矢印画像に加わる「右打ちだ!!」の文字画像のいずれの画像も電源投入後はキャンセルされて表示されない。
このように、大右打ち促進演出が実行される前や、大右打ち促進演出が完了するまでなどに電断が生じた場合でも、その後の電源投入した時点から小右打ち促進演出については実行されるため、電断から復帰した直後において最低限、遊技者に右打ちすることを促すことができ、右打ちすることを忘れてしまって通常大入賞口に遊技球を進入させることができないなどの不利益を遊技者に与えてしまうことを極力防ぐことができる。
図10−52は、特図1当り時の大当り1ラウンド中に電断から復帰した場合におけるパチンコ遊技機1の演出態様を示す説明図である。図10−52に示す電断は、図10−20に示すように、1R中にパチンコ遊技機1の電力供給が遮断し、その後、当該電力供給が復帰した場合の電断2を想定する。
図10−52に示すように、1R中の演出に対応する画像が画像表示装置5に表示された状態(図10−40(e2)の状態)において電断が発生した場合、画像表示装置5に画像が表示されなくなった後、電源投入によって「復旧中…」の文字画像が画像表示装置5に表示される。
ここで、復旧中においても、引き続き画像表示装置5の右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。さらに、図示は省略するが、電源投入とともに、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055においても点灯手段の点灯によって右打ちを促す。
その後、演出制御用CPU120は、CPU103から大入賞口開放中指定コマンド(A102コマンド)を受信するまで待機し、大入賞口開放中指定コマンド(A102コマンド)を受信すると、当該大入賞口開放中指定コマンド(A102コマンド)に基づき、図10−41(e5)のような2R中における演出画像を画像表示装置5に表示させる。なお、大当りラウンド中に得られる賞球の数に対応するポイント画像については、RAM122におけるポイントの記憶が電断によって消去されるため、0ptで表示される。その後のラウンド中に賞球を得られた場合、たとえば、10個得られるごとに10pt加算するなど、再び0ptを起点として、ポイントを加算していけばよい。なお、ポイント画像について、電断から復帰後は0ptで表示されるものに限らず、「??」のように所定画像によってポイントが分からないようにしてもよい。
このように、大当りラウンド中に電断が生じた場合でも、その後の電源投入した時点から小右打ち促進演出については実行されるため、電断から復帰した直後において最低限、遊技者に右打ちすることを促すことができ、右打ちすることを忘れてしまって次のラウンドで通常大入賞口に遊技球を進入させることができないなどの不利益を遊技者に与えてしまうことを極力防ぐことができる。
図10−53は、特図1当り時の大当り1ラウンド後のラウンド間に電断から復帰した場合におけるパチンコ遊技機1の演出態様を示す説明図である。図10−53に示す電断は、図10−20に示すように、1R後のラウンド間にパチンコ遊技機1の電力供給が遮断し、その後、当該電力供給が復帰した場合の電断3を想定する。
図10−53に示すように、ラウンド間の演出に対応する画像が画像表示装置5に表示された状態(図10−40(e4)の状態)において電断が発生した場合、画像表示装置5に画像が表示されなくなった後、電源投入によって「復旧中…」の文字画像が画像表示装置5に表示される。
ここで、復旧中においても、引き続き画像表示装置5の右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。さらに、図示は省略するが、電源投入とともに、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055においても点灯手段の点灯によって右打ちを促す。
その後、演出制御用CPU120は、CPU103から大入賞口開放中指定コマンド(A102コマンド)を受信するまで待機し、大入賞口開放中指定コマンド(A102コマンド)を受信すると、当該大入賞口開放中指定コマンド(A102コマンド)に基づき、図10−41(e5)のような2R中における演出画像を画像表示装置5に表示させる。なお、大当りラウンド中に得られる賞球の数に対応するポイント画像については、RAM122におけるポイントの記憶が電断によって消去されるため、0ptで表示される。
このように、ラウンド間に電断が生じた場合でも、その後の電源投入した時点から小右打ち促進演出については実行されるため、電断から復帰した直後において最低限、遊技者に右打ちすることを促すことができ、右打ちすることを忘れてしまって次のラウンドで通常大入賞口に遊技球を進入させることができないなどの不利益を遊技者に与えてしまうことを極力防ぐことができる。
図10−54は、特図1当り時の大当り2ラウンド中に電断から復帰した場合におけるパチンコ遊技機1の演出態様を示す説明図である。図10−54に示す電断は、図10−20に示すように、2R中にパチンコ遊技機1の電力供給が遮断し、その後、当該電力供給が復帰した場合の電断4を想定する。
図10−54に示すように、2R中のV確変示唆演出に対応する画像が画像表示装置5に表示された状態(図10−41(e7)の状態)において電断が発生した場合、画像表示装置5に画像が表示されなくなった後、電源投入によって「復旧中…」の文字画像が画像表示装置5に表示される。
ここで、復旧中においても、引き続き画像表示装置5の右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。さらに、図示は省略するが、電源投入とともに、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055においても点灯手段の点灯によって右打ちを促す。
その後、演出制御用CPU120は、CPU103から大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)を受信するまで待機し、大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)を受信すると、当該大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)に基づき、2R中における演出画像を画像表示装置5に表示させる。なお、大当りラウンド中に得られる賞球の数に対応するポイント画像については、RAM122におけるポイントの記憶が電断によって消去されるため、0ptで表示される。また、大当りの種別についての記憶データが消去されてしまっているため、図10−42(e10)のようなV予告演出に対応する画像について電源投入後はキャンセルされて表示されない。なお、電断から復帰した後、CPU103が大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)に加えて大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)を演出制御用CPU120に送信するように構成すれば、演出制御用CPU120は、CPU103から受信した、大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)および大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)に基づき、図10−42(e10)のようなV予告演出を実行するように構成することもできる。
このように、大当りラウンド中に電断が生じた場合でも、その後の電源投入した時点から小右打ち促進演出については実行されるため、電断から復帰した直後において最低限、遊技者に右打ちすることを促すことができ、右打ちすることを忘れてしまって次のラウンドで通常大入賞口に遊技球を進入させることができないなどの不利益を遊技者に与えてしまうことを極力防ぐことができる。
図10−55は、特図1当り時の大当り2ラウンド後のラウンド間に電断から復帰した場合におけるパチンコ遊技機1の演出態様を示す説明図である。図10−55に示す電断は、図10−20に示すように、2R後のラウンド間にパチンコ遊技機1の電力供給が遮断し、その後、当該電力供給が復帰した場合の電断5を想定する。
図10−55に示すように、2R後のラウンド間に対応する画像が画像表示装置5に表示された状態(図10−42(e9)の状態)において電断が発生した場合、画像表示装置5に画像が表示されなくなった後、電源投入によって「復旧中…」の文字画像が画像表示装置5に表示される。
ここで、復旧中においても、引き続き画像表示装置5の右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。さらに、図示は省略するが、電源投入とともに、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055においても点灯手段の点灯によって右打ちを促す。
その後、演出制御用CPU120は、CPU103から大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)を受信するまで待機し、大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)を受信すると、当該大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)に基づき、2R中における演出画像を画像表示装置5に表示させる。なお、大当りラウンド中に得られる賞球の数に対応するポイント画像については、RAM122におけるポイントの記憶が電断によって消去されるため、0ptで表示される。また、大当りの種別についての記憶データが消去されてしまっているため、図10−42(e10)のようなV予告演出に対応する画像について電源投入後はキャンセルされて表示されない。なお、電断から復帰した後、CPU103が大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)に加えて大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)を演出制御用CPU120に送信するように構成すれば、演出制御用CPU120は、CPU103から受信した、大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)および大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)に基づき、図10−42(e10)のようなV予告演出を実行するように構成することもできる。
このように、ラウンド間に電断が生じた場合でも、その後の電源投入した時点から小右打ち促進演出については実行されるため、電断から復帰した直後において最低限、遊技者に右打ちすることを促すことができ、右打ちすることを忘れてしまって次のラウンドで通常大入賞口に遊技球を進入させることができないなどの不利益を遊技者に与えてしまうことを極力防ぐことができる。
図10−56は、特図1当り時の大当り3ラウンド後のラウンド間に電断から復帰した場合におけるパチンコ遊技機の演出態様を示す説明図である。図10−56に示す電断は、図10−21に示すように、3R後のラウンド間にパチンコ遊技機1の電力供給が遮断し、その後、当該電力供給が復帰した場合の電断6を想定する。
図10−56に示すように、3R後のラウンド間に対応する画像が画像表示装置5に表示された状態(図10−43(e13)の状態)において電断が発生した場合、画像表示装置5に画像が表示されなくなった後、電源投入によって「復旧中…」の文字画像が画像表示装置5に表示される。
ここで、復旧中においても、引き続き画像表示装置5の右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。さらに、図示は省略するが、電源投入とともに、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055においても点灯手段の点灯によって右打ちを促す。
その後、演出制御用CPU120は、CPU103から大入賞口開放中指定コマンド(A104コマンド)を受信するまで待機し、大入賞口開放中指定コマンド(A104コマンド)を受信すると、当該大入賞口開放中指定コマンド(A104コマンド)に基づき、4R中における演出画像を画像表示装置5に表示させる。なお、大当りラウンド中に得られる賞球の数に対応するポイント画像については、RAM122におけるポイントの記憶が電断によって消去されるため、0ptで表示される。また、大当りの種別についての記憶データが消去されてしまっているため、図10−44(e14)のようなVを狙え演出に対応する画像について電源投入後はキャンセルされて表示されない。なお、電断から復帰した後、CPU103が大入賞口開放中指定コマンド(A104コマンド)に加えて大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)を演出制御用CPU120に送信するように構成すれば、演出制御用CPU120は、CPU103から受信した、大入賞口開放中指定コマンド(A103コマンド)および大当り開始指定コマンド(A0系コマンド)に基づき、図10−44(e14)のようなVを狙え演出を実行するように構成することもできる。
このように、ラウンド間に電断が生じた場合でも、その後の電源投入した時点から小右打ち促進演出については実行されるため、電断から復帰した直後において最低限、遊技者に右打ちすることを促すことができ、右打ちすることを忘れてしまって次のラウンドでV大入賞口に遊技球を進入させることができないなどの不利益を遊技者に与えてしまうことを極力防ぐことができる。
図10−57は、特図1当り時の大当り4ラウンド中に電断から復帰した場合におけるパチンコ遊技機1の演出態様を示す説明図である。図10−57に示す電断は、図10−21に示すように、4R中にパチンコ遊技機1の電力供給が遮断し、その後、当該電力供給が復帰した場合の電断7を想定する。
図10−57に示すように、4R中のVを狙え演出に対応する画像が画像表示装置5に表示された状態(図10−44(e15)の状態)、またはV入賞演出に対応する画像が画像表示装置5に表示された状態(図10−44(e16)の状態)において電断が発生した場合、画像表示装置5に画像が表示されなくなった後、電源投入によって「復旧中…」の文字画像が画像表示装置5に表示される。
ここで、復旧中においても、引き続き画像表示装置5の右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。さらに、図示は省略するが、電源投入とともに、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055においても点灯手段の点灯によって右打ちを促す。
その後、演出制御用CPU120は、CPU103から大入賞口開放中指定コマンド(A105コマンド)を受信するまで待機し、大入賞口開放中指定コマンド(A105コマンド)を受信すると、当該大入賞口開放中指定コマンド(A105コマンド)に基づき、図10−45(e19)のような5R中における演出画像を画像表示装置5に表示させる。なお、大当りラウンド中に得られる賞球の数に対応するポイント画像については、RAM122におけるポイントの記憶が電断によって消去されるため、0ptで表示される。
このように、大当りラウンド中に電断が生じた場合でも、その後の電源投入した時点から小右打ち促進演出については実行されるため、電断から復帰した直後において最低限、遊技者に右打ちすることを促すことができ、右打ちすることを忘れてしまって次のラウンドで通常大入賞口に遊技球を進入させることができないなどの不利益を遊技者に与えてしまうことを極力防ぐことができる。さらに、4R中のように、Vを狙え演出とともに小右打ち促進演出を実行している間に電断が生じた場合と、前述した図10−51に示すように大右打ち促進演出とともに小右打ち促進演出を実行している間に電断が生じた場合とでは、互いに共通して電断から復帰した後にVを狙え演出や大右打ち促進演出が実行されない一方で小右打ち促進演出は最低限実行されている。このため、いずれの状況においても共通した態様で、電断から復帰した直後において最低限、遊技者に右打ちすることを促すことができる。
図10−58は、特図1当り時の大当り4ラウンド後のラウンド間に電断から復帰した場合におけるパチンコ遊技機1の演出態様を示す説明図である。図10−58に示す電断は、図10−21に示すように、4R後のラウンド間にパチンコ遊技機1の電力供給が遮断し、その後、当該電力供給が復帰した場合の電断8を想定する。
図10−58に示すように、4R後のラウンド間においてV入賞演出に対応する画像が画像表示装置5に表示された状態(図10−45(e18)の状態)において電断が発生した場合、画像表示装置5に画像が表示されなくなった後、電源投入によって「復旧中…」の文字画像が画像表示装置5に表示される。
ここで、復旧中においても、引き続き画像表示装置5の右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。さらに、図示は省略するが、電源投入とともに、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055においても点灯手段の点灯によって右打ちを促す。
その後、演出制御用CPU120は、CPU103から大入賞口開放中指定コマンド(A105コマンド)を受信するまで待機し、大入賞口開放中指定コマンド(A105コマンド)を受信すると、当該大入賞口開放中指定コマンド(A105コマンド)に基づき、5R中における演出画像を画像表示装置5に表示させる。なお、大当りラウンド中に得られる賞球の数に対応するポイント画像については、RAM122におけるポイントの記憶が電断によって消去されるため、0ptで表示される。
このように、ラウンド間に電断が生じた場合でも、その後の電源投入した時点から小右打ち促進演出については実行されるため、電断から復帰した直後において最低限、遊技者に右打ちすることを促すことができ、右打ちすることを忘れてしまって次のラウンドで通常大入賞口に遊技球を進入させることができないなどの不利益を遊技者に与えてしまうことを極力防ぐことができる。
図10−59は、特図1当り時の大当り最終ラウンド中に電断から復帰した場合におけるパチンコ遊技機1の演出態様を示す説明図である。図10−59に示す電断は、図10−21に示すように、5R中にパチンコ遊技機1の電力供給が遮断し、その後、当該電力供給が復帰した場合の電断9を想定する。
図10−59に示すように、5R中のラウンド中演出に対応する画像が画像表示装置5に表示された状態(図10−46(e20)の状態)、または5R終了後の状態(図10−46(e21)の状態)において電断が発生した場合、画像表示装置5に画像が表示されなくなった後、電源投入によって「復旧中…」の文字画像が画像表示装置5に表示される。
ここで、復旧中においても、引き続き画像表示装置5の右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。さらに、図示は省略するが、電源投入とともに、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055においても点灯手段の点灯によって右打ちを促す。
その後、演出制御用CPU120は、CPU103から大当り終了指定コマンド(A3系コマンド)を受信するまで待機し、大当り終了指定コマンド(A3系コマンド)を受信すると、当該大当り終了指定コマンド(A3系コマンド)に基づき、図10−46(f1)のようなエンディング演出に対応する演出画像を画像表示装置5に表示させる。
このように、大当りの最終ラウンド中に電断が生じた場合でも、その後の電源投入した時点から小右打ち促進演出については実行されるため、電断から復帰した直後において最低限、遊技者に右打ちすることを促すことができ、右打ちすることを忘れてしまうことを極力防ぐことができる。
図10−60は、特図1当り時のエンディング演出中に電断から復帰した場合におけるパチンコ遊技機1の演出態様を示す説明図である。図10−60に示す電断は、図10−21に示すように、エンディング演出中にパチンコ遊技機1の電力供給が遮断し、その後、当該電力供給が復帰した場合の電断10を想定する。
図10−60に示すように、エンディング演出のうち、大当り遊技状態後の確変状態におけるステージを選択させる画像が画像表示装置5に表示された状態(図10−46(f1)の状態)、キャラクタ画像とともに確変状態の名称を示す名称画像が画像表示装置5に表示された状態(図10−47(f2)の状態)、のめり込み抑制報知演出に対応する画像と大当り遊技状態における遊技の結果を示す遊技結果画像とが画像表示装置5に表示された状態(図10−47(f3)の状態)、および遊技者所有のカードの取り忘れを防止するための取り忘れ防止画像が画像表示装置5に表示された状態(図10−47(f4)の状態)のいずれかにおいて電断が発生した場合、画像表示装置5に画像が表示されなくなった後、電源投入によって「復旧中…」の文字画像が画像表示装置5に表示される。
ここで、復旧中においても、引き続き画像表示装置5の右上に小右打ち促進演出の画像(矢印および文字)が表示される。さらに、図示は省略するが、電源投入とともに、特図LED基板075F020の右打ち表示部075F030および第4図柄ユニット075F050の右打ち表示部075F055においても点灯手段の点灯によって右打ちを促す。
その後、保留記憶数がある場合、演出制御用CPU120は、CPU103から保留記憶数指定コマンド(C1系コマンド,C2系コマンド)、背景指定コマンド(95系コマンド)、図柄変動指定コマンド(8D系コマンド)、表示結果指定コマンド(8C系コマンド)、および変動パターン指定コマンド(81系コマンド)を受信するまで待機し、これらのコマンドを受信すると、保留記憶数指定コマンド(C1系コマンド,C2系コマンド)、背景指定コマンド(95系コマンド)、図柄変動指定コマンド(8D系コマンド)、表示結果指定コマンド(8C系コマンド)、および変動パターン指定コマンド(81系コマンド)に基づき、図10−48(g1)のような特別図柄の変動に対応する演出画像を画像表示装置5に表示させる。
一方、保留記憶数がない場合、演出制御用CPU120は、CPU103から背景指定コマンド(95系コマンド)および客待ちデモ指定コマンド(9F00コマンド)を受信するまで待機し、これらのコマンドを受信すると、背景指定コマンド(95系コマンド)および客待ちデモ指定コマンド(9F00コマンド)に基づき、初期図柄(この例では飾り図柄および小図柄として「123」)が停止した状態で画像表示装置5における表示を復帰させる。
このように、エンディング中に電断が生じた場合でも、その後の電源投入した時点から小右打ち促進演出については実行されるため、電断から復帰した直後において最低限、遊技者に右打ちすることを促すことができ、右打ちすることを忘れてしまって大当り遊技状態後の確変状態において第2始動入賞口に入賞させることができないなどの不利益を遊技者に与えてしまうことを極力防ぐことができる。
[特徴部075Fにより得られる主な効果]
以下に、前述した特徴部075Fの各種の構成により得られる技術的効果を個別に列挙する。
(1−1) 可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者の操作に応じて遊技領域に遊技媒体(たとえば、遊技球)を発射可能な発射手段(たとえば、打球操作ハンドル30)と、
前記遊技領域において遊技媒体が流下可能な第1流下経路(たとえば、遊技領域のうちの左側の領域を通る経路)と第2流下経路(たとえば、遊技領域のうちの右側の領域を通る経路)とのうち、当該第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを画像表示を用いて遊技者に促す案内表示(たとえば、右打ちを促す画像表示)を行う案内表示手段(たとえば、演出制御用CPU120によって右打ち示唆演出やVを狙え演出を実行する処理)と、
前記第2流下経路を流下する遊技媒体が進入可能な特定領域(たとえば、特別可変入賞球装置075F007Bの内部に設けられたV大入賞口を通過した後のV入賞スイッチ075F024の検出領域)と、を備え、
前記案内表示は、文字および図形の画像表示を用いた第1案内表示(たとえば、図10−32(c25)に示す画面中央に位置する大右打ち促進演出に対応する画像表示)と、当該第1案内表示よりも小さい画像表示を用いた第2案内表示(たとえば、図10−24(c1)に示す画面右上に位置する小右打ち促進演出に対応する画像表示)と、前記特定領域に関する画像表示を用いた第3案内表示(たとえば、図10−43(e13)に示すVを狙え演出に対応する画像表示)とを含み、
前記案内表示手段は、
前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となった後、前記有利状態の制御の開始を報知する開始演出(たとえば、ファンファーレ演出)の実行中において、前記第1案内表示および前記第2案内表示を行い(たとえば、図10−25(c4)〜図10−38(c26)に示す大右打ち示唆演出に対応する画像表示および小右打ち示唆演出に対応する画像表示)、
その後、前記第1案内表示を終了する一方で前記第2案内表示を継続し(たとえば、図10−38(d1),(d2)に示すように大右打ち示唆演出に対応する画像表示を終了する一方で小右打ち示唆演出に対応する画像表示を継続する部分)、
その後、遊技媒体が前記特定領域に進入不可能な状態のうちから前記第3案内表示を行うとともに前記第2案内表示を継続し(たとえば、図10−43(e13)に示すようにVを狙え演出に対応する画像表示を行うとともに小右打ち示唆演出に対応する画像表示を継続する部分)、
その後、遊技媒体が前記特定領域に進入不可能な状態から遊技媒体が前記特定領域に進入可能な状態となった以降においても前記第2案内表示および前記第3案内表示を継続し(たとえば、図10−44(e15)に示すようにVを狙え演出に対応する画像表示および小右打ち示唆演出に対応する画像表示を継続する部分)、
その後、遊技媒体が前記特定領域に進入したときに、前記第3案内表示を終了する一方で前記第2案内表示を継続し(たとえば、図10−44(e16)に示すようにVを狙え演出に対応する画像表示を終了する一方で小右打ち示唆演出に対応する画像表示を継続する部分)、
前記第1案内表示および前記第2案内表示を行っている間(たとえば、図10−31(c23)に示すように大右打ち示唆演出に対応する画像表示および小右打ち示唆演出に対応する画像表示を行っている間)に電断が発生し当該電断から復帰したときと、前記第2案内表示および前記第3案内表示を行っている間(たとえば、図10−44(e15)に示すようにVを狙え演出に対応する画像表示および小右打ち示唆演出に対応する画像表示を行っている間)に電断が発生し当該電断から復帰したときとのいずれにおいても、前記第1案内表示および前記第3案内表示が行われずかつ前記第2案内表示が行われる態様で画像表示が再び行われる(たとえば、図10−51および図10−57に示す電源投入後に「復旧中…」の文字画像および小右打ち促進演出の画像が表示される部分)。
(1−2) 可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者の操作に応じて遊技領域に遊技媒体(たとえば、遊技球)を発射可能な発射手段(たとえば、打球操作ハンドル30)と、
前記遊技領域において遊技媒体が流下可能な第1流下経路(たとえば、遊技領域のうちの左側の領域を通る経路)と第2流下経路(たとえば、遊技領域のうちの右側の領域を通る経路)とのうち、当該第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを画像表示を用いて遊技者に促す案内表示(たとえば、右打ちを促す画像表示)を行う案内表示手段(たとえば、演出制御用CPU120によって右打ち示唆演出やVを狙え演出を実行する処理)と、
前記第2流下経路を流下する遊技媒体が進入可能な特定領域(たとえば、特別可変入賞球装置075F007Bの内部に設けられたV大入賞口を通過した後のV入賞スイッチ075F024の検出領域)と、を備え、
前記案内表示は、文字および図形の画像表示を用いた第1案内表示(たとえば、図10−32(c25)に示す画面中央に位置する大右打ち促進演出に対応する画像表示)と、 当該第1案内表示よりも小さい画像表示を用いた第2案内表示(たとえば、図10−24(c1)に示す画面右上に位置する小右打ち促進演出に対応する画像表示)と、 前記特定領域に関する画像表示を用いた第3案内表示(たとえば、図10−43(e13)に示すVを狙え演出に対応する画像表示)とを含み、
前記案内表示手段は、
前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となった後、前記有利状態の制御の開始を報知する開始演出(たとえば、ファンファーレ演出)の実行中において、前記第1案内表示および前記第2案内表示を行い(たとえば、図10−25(c4)〜図10−38(c26)に示す大右打ち示唆演出に対応する画像表示および小右打ち示唆演出に対応する画像表示)、
その後、最初のラウンドに対応するアタッカが開放されることに連動して、前記第1案内表示を終了する一方で前記第2案内表示を継続し(たとえば、図10−38(d1),(d2)に示すように大右打ち示唆演出に対応する画像表示を終了する一方で小右打ち示唆演出に対応する画像表示を継続する部分)、
その後、特定領域に進入可能とするラウンドの前のラウンドに対応するアタッカが閉鎖することに連動して、前記第3案内表示を行うとともに前記第2案内表示を継続し(たとえば、図10−43(e13)に示すようにVを狙え演出に対応する画像表示を行うとともに小右打ち示唆演出に対応する画像表示を継続する部分)、
その後、特定領域に進入可能とするラウンドの前のラウンドに対応するアタッカが開放されることに連動して、前記第2案内表示および前記第3案内表示を継続し(たとえば、図10−44(e15)に示すようにVを狙え演出に対応する画像表示および小右打ち示唆演出に対応する画像表示を継続する部分)、
その後、遊技媒体が前記特定領域に進入したことに連動して、前記第3案内表示を終了する一方で前記第2案内表示を継続し(たとえば、図10−44(e16)に示すようにVを狙え演出に対応する画像表示を終了する一方で小右打ち示唆演出に対応する画像表示を継続する部分)、
前記第1案内表示および前記第2案内表示を行っている間(たとえば、図10−31(c23)に示すように大右打ち示唆演出に対応する画像表示および小右打ち示唆演出に対応する画像表示を行っている間)に電断が発生し当該電断から復帰したときと、前記第2案内表示および前記第3案内表示を行っている間(たとえば、図10−44(e15)に示すようにVを狙え演出に対応する画像表示および小右打ち示唆演出に対応する画像表示を行っている間)に電断が発生し当該電断から復帰したときとのいずれにおいても、前記第1案内表示および前記第3案内表示が行われずかつ前記第2案内表示が行われる態様で画像表示が再び行われる(たとえば、図10−51および図10−57に示す電源投入後に「復旧中…」の文字画像および小右打ち促進演出の画像が表示される部分)。
(1−3) 可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者の操作に応じて遊技領域に遊技媒体(たとえば、遊技球)を発射可能な発射手段(たとえば、打球操作ハンドル30)と、
前記遊技領域において遊技媒体が流下可能な第1流下経路(たとえば、遊技領域のうちの左側の領域を通る経路)と第2流下経路(たとえば、遊技領域のうちの右側の領域を通る経路)とのうち、当該第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを画像表示を用いて遊技者に促す案内表示(たとえば、右打ちを促す画像表示)を行う案内表示手段(たとえば、演出制御用CPU120によって右打ち示唆演出やVを狙え演出を実行する処理)と、
前記第2流下経路を流下する遊技媒体が進入可能な特定領域(たとえば、特別可変入賞球装置075F007Bの内部に設けられたV大入賞口を通過した後のV入賞スイッチ075F024の検出領域)と、を備え、
前記案内表示は、文字および図形の画像表示を用いた第1案内表示(たとえば、図10−32(c25)に示す画面中央に位置する大右打ち促進演出に対応する画像表示)と、 当該第1案内表示よりも小さい画像表示を用いた第2案内表示(たとえば、図10−24(c1)に示す画面右上に位置する小右打ち促進演出に対応する画像表示)と、 前記特定領域に関する画像表示を用いた第3案内表示(たとえば、図10−43(e13)に示すVを狙え演出に対応する画像表示)とを含み、
前記案内表示手段は、
前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となった後、前記有利状態の制御の開始を報知する開始演出(たとえば、ファンファーレ演出)の実行中において、前記第1案内表示および前記第2案内表示を行い(たとえば、図10−25(c4)〜図10−38(c26)に示す大右打ち示唆演出に対応する画像表示および小右打ち示唆演出に対応する画像表示)、
その後、1R開放コマンド(たとえば、大入賞口開放中指定コマンド(A101コマンド)を受信することで、前記第1案内表示を終了する一方で前記第2案内表示を継続し(たとえば、図10−38(d1),(d2)に示すように大右打ち示唆演出に対応する画像表示を終了する一方で小右打ち示唆演出に対応する画像表示を継続する部分)、
その後、3R終了後コマンド(たとえば、大入賞口開放後指定コマンド(A203コマンド))を受信することで、前記第3案内表示を行うとともに前記第2案内表示を継続し(たとえば、図10−43(e13)に示すようにVを狙え演出に対応する画像表示を行うとともに小右打ち示唆演出に対応する画像表示を継続する部分)、
その後、4R開放コマンド(たとえば、大入賞口開放中指定コマンド(A104コマンド)を受信することで、前記第2案内表示および前記第3案内表示を継続し(たとえば、図10−44(e15)に示すようにVを狙え演出に対応する画像表示および小右打ち示唆演出に対応する画像表示を継続する部分)、
その後、V通過コマンド(たとえば、確変判定装置通過指定コマンド(AD00コマンド))を受信することで、前記第3案内表示を終了する一方で前記第2案内表示を継続し(たとえば、図10−44(e16)に示すようにVを狙え演出に対応する画像表示を終了する一方で小右打ち示唆演出に対応する画像表示を継続する部分)、
前記第1案内表示および前記第2案内表示を行っている間(たとえば、図10−31(c23)に示すように大右打ち示唆演出に対応する画像表示および小右打ち示唆演出に対応する画像表示を行っている間)に電断が発生し当該電断から復帰したときと、前記第2案内表示および前記第3案内表示を行っている間(たとえば、図10−44(e15)に示すようにVを狙え演出に対応する画像表示および小右打ち示唆演出に対応する画像表示を行っている間)に電断が発生し当該電断から復帰したときとのいずれにおいても、前記第1案内表示および前記第3案内表示が行われずかつ前記第2案内表示が行われる態様で画像表示が再び行われる(たとえば、図10−51および図10−57に示す電源投入後に「復旧中…」の文字画像および小右打ち促進演出の画像が表示される部分)。
具体的には、ファンファーレ演出の実行中においては、大右打ち促進演出および小右打ち促進演出を実行して右打ち促進を強調することで、それ以降の遊技において右打ちすることを遊技者に確実に認識させ、その後は、大右打ち促進演出を終了させる一方で小右打ち促進演出をそのまま継続させることで過度に右打ちすることを遊技者にアピールしないようにすることができる。また、V大入賞口を狙わせるためのVを狙え演出については、未だV大入賞口が閉鎖している時点から実行するとともに、V大入賞口が開放した後もそのまま継続することで、V大入賞口を狙うことの重要性を遊技者にアピールするとともに、V大入賞口に遊技球を進入させることを確実なものとすることができる。また、V入賞が発生してV大入賞口が閉鎖した後はVを狙え演出を終了することで、不要な促進報知を遊技者に行うことを防止することができる。さらに、上述した流れの中で、小右打ち促進演出については継続して実行されるため、V大入賞口が開放する前からV入賞が発生した以降においても常に右打ちすることを遊技者に促すことができる。これにより、遊技者に対する右打ちすることの指示を好適に実行することができる。また、大右打ち示唆演出に対応する画像表示および小右打ち示唆演出に対応する画像表示を行っている間に電断が発生し当該電断から復帰したときと、Vを狙え演出に対応する画像表示および小右打ち示唆演出に対応する画像表示を行っている間に電断が発生し当該電断から復帰したときとのいずれにおいても、電源投入後に「復旧中…」の文字画像および小右打ち促進演出の画像が表示されるため、電断が起こったとしてもその後の遊技において引き続き右打ちすることを遊技者に最低限促すことができる。
(2) 可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者の操作に応じて遊技領域に遊技媒体(たとえば、遊技球)を発射可能な発射手段(たとえば、打球操作ハンドル30)と、
前記遊技領域において遊技媒体が流下可能な第1流下経路(たとえば、遊技領域のうちの左側の領域を通る経路)と第2流下経路(たとえば、遊技領域のうちの右側の領域を通る経路)とのうち、当該第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを画像表示を用いて遊技者に促す案内表示(たとえば、右打ちを促す画像表示)を行う案内表示手段(たとえば、演出制御用CPU120によって右打ち促進演出を実行する処理)と、を備え、
前記案内表示は、第1案内表示(たとえば、図10−32(c25)に示す画面中央に位置する大右打ち促進演出に対応する画像表示)と第2案内表示(たとえば、図10−24(c1)に示す画面右上に位置する小右打ち促進演出に対応する画像表示)とを含み、
前記案内表示手段は、
前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となった後、前記有利状態の制御の開始を報知する開始演出(たとえば、ファンファーレ演出)が実行されている所定期間中において、前記第1案内表示および前記第2案内表示を行い(たとえば、図10−25(c4)〜図10−38(c26)に示す大右打ち促進演出に対応する画像表示および小右打ち促進演出に対応する画像表示)、
前記所定期間の後の期間において、前記第1案内表示を終了する一方で前記第2案内表示を継続し(たとえば、図10−39(e1)〜図10−46(e21)に示すように大当たりラウンド中に大右打ち促進演出に対応する画像表示を行わない一方で小右打ち促進演出に対応する画像表示を継続する部分)、
前記有利状態の制御が終了した後の特別状態(たとえば、確変状態,時短状態)において、前記第2案内表示を継続し(たとえば、図10−48および図10−49に示すように大当り後の確変状態において小右打ち促進演出に対応する画像表示を継続する部分)、
前記第2案内表示は、前記有利状態の制御に関連して行われる背景画像の切替表示(たとえば、フェードアウトおよびフェードインによる切替表示)による影響を受けず(たとえば、図10−38(d1)〜図10−39(d4)に示すようにフェードインおよびフェードアウトによる背景画像の切替表示に影響されることなく小右打ち促進演出に対応する画像表示を継続する部分)、
前記第2案内表示は、前記特別状態における演出画像の表示(たとえば、群予告演出による画像表示)による影響を受けない(たとえば、図10−49(g5)に示すように群予告演出による画像表示に影響されることなく小右打ち促進演出に対応する画像表示を継続する部分)。
具体的には、ファンファーレ演出の実行中においては、大右打ち促進演出および小右打ち促進演出を実行して右打ち促進を強調することで、それ以降の遊技において右打ちすることを遊技者に確実に認識させ、その後の大当りラウンド中においては、大右打ち促進演出を終了させる一方で小右打ち促進演出をそのまま継続させることで過度に右打ちすることを遊技者にアピールしないようにすることができる。また、大当り遊技状態が終了した後の確変状態や時短状態においても小右打ち促進演出を継続して実行することで、常に右打ちすることを遊技者に促すことができる。さらに、大当りが発生した後、ファンファーレ演出が実行されてから大当りラウンドに切り替わる際に行われる切替表示(フェードアウトやフェードインなど)によって小右打ち促進演出が影響を受けず、また、大当り遊技状態が終了した後の確変状態や時短状態において行われる群予告演出などによる画像表示によっても小右打ち促進演出が影響を受けないため、常に右打ちすることを遊技者に促すことができる。これにより、遊技者に対する右打ちすることの指示を好適に実行することができる。
(3−1) 可変表示を行い、可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者の操作に応じて遊技領域に遊技媒体(たとえば、遊技球)を発射可能な発射手段(たとえば、打球操作ハンドル30)と、
前記遊技領域において遊技媒体が流下可能な第1流下経路(たとえば、遊技領域のうちの左側の領域を通る経路)と第2流下経路(たとえば、遊技領域のうちの右側の領域を通る経路)とのうち、当該第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを画像表示を用いて遊技者に促す案内表示(たとえば、右打ちを促す画像表示)を行う案内表示手段(たとえば、演出制御用CPU120によって右打ち促進演出を実行する処理)と、
前記第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを発光手段(たとえば、枠右ランプ075F009Rおよび枠左ランプ075F009L)の発光箇所を移動させることで遊技者に促す案内発光を行う案内手段(たとえば、演出制御用CPU120によって枠ランプによる右打ち示唆演出を実行する処理)と、
音を出力する音出力手段(たとえば、スピーカ8L,8R)と、を備え、
前記案内表示は、第1案内表示(たとえば、図10−32(c25)に示す画面中央に位置する大右打ち促進演出に対応する画像表示)と、第2案内表示(たとえば、図10−24(c1)に示す画面右上に位置する小右打ち促進演出に対応する画像表示)とを含み、
前記第1案内表示として、前記第2案内表示よりも強調する態様で、前記第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを遊技者に促す画像表示が行われ(たとえば、大右打ち促進演出は小右打ち促進演出よりも大きな文字および図形の画像表示を用いた態様)、
前記案内表示手段は、前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となった後、前記有利状態の制御の開始を報知する開始演出(たとえば、ファンファーレ演出)の一部である当該有利状態の名称表示(たとえば、大当り遊技状態の名称を示す名称画像の表示)が完了する前から、前記第2案内表示を行い(たとえば、図10−24(c1)に示すように大当り遊技状態の名称を示す名称画像の表示が完了する前から小右打ち促進演出に対応する画像表示を行う部分)、前記有利状態の名称表示の完了以降に前記第1案内表示を行い(図10−25〜図10−33に示すように大当り遊技状態の名称を示す名称画像の表示が完了した後に大右打ち促進演出に対応する画像表示を行う部分)、
前記案内手段は、前記第1案内表示に連動して前記案内発光を複数回繰り返して行い(たとえば、図10−25〜図10−33に示すように大右打ち促進演出に対応する画像表示に連動して枠ランプを左側から右側に向かってアーチを描くように点灯させることを2回に亘って行う部分)、
前記音出力手段は、
複数回の前記案内発光のうち、最初の前記案内発光が行われることに連動して当該案内発光に対応する対応音を出力し(たとえば、図10−25(c4)〜図10−32(c24)に示すように1回目の大右打ち促進演出における枠ランプの点灯時にはスピーカ8L,8Rから右打ち促進演出に応じた態様で音を出力する部分)、
複数回の前記案内発光のうち、最後の前記案内発光が行われるときは前記対応音を出力せず(たとえば、図10−32(c26)〜図10−33(c29)に示すように2回目の大右打ち促進演出における枠ランプの点灯時にはスピーカ8L,8Rから右打ち促進演出に応じた態様で音を出力しない部分)、
前記有利状態の制御が開始された以降において、当該有利状態に対応する音を出力し(たとえば、図10−39(e1)に示すように大当りラウンドの開始以降においてスピーカ8L,8Rからラウンド中演出に応じた態様で音を出力する部分)、
前記有利状態とは異なる状態であって当該有利状態の制御が終了した後の遊技者にとって有利な特別状態(たとえば、確変状態、時短状態)において、前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となったときは前記対応音を出力しない(たとえば、図10−50(h2)に示すように、特図2当りでの連チャン大当りの場合はスピーカ8L,8Rから大右打ち促進演出に応じた態様で音を出力しない部分)。
具体的には、大当りが発生した後、まずは小右打ち促進演出を実行することで控えめに右打ちすることを遊技者に促し、その後、大当り遊技状態の名称を示す名称画像を表示することで大当り遊技状態に制御されることを遊技者に認識させることができる。そして、大当りラウンドが開始することを遊技者に認識させた後で大右打ち促進演出によって強調した態様で右打ちすることを報知することで、それ以降の遊技において右打ちすることを遊技者に確実に認識させることができる。また、大右打ち促進演出を実行している間においては、枠ランプによるランプの点灯箇所が右方向に移動することで右打ち促進が行われるため、より効果的に右打ちすることを遊技者に促すことができる。さらに、1回目の枠ランプによる右打ち促進が行われるときにはそれに連動してスピーカ8L,8Rから右打ち促進に応じた態様で音が出力されるのに対して、最後(本実施の形態においては2回目)の枠ランプによる右打ち促進が行われるときにはスピーカ8L,8Rから右打ち促進に応じた態様で音が出力されないため、大右打ち促進演出が実行された後に出力される大当りラウンド中のBGMに対して右打ち促進に応じた態様の音が被ることがなく、スムーズに大当りラウンド中のBGMを遊技者に聞こえさせることができる。また、大当り遊技状態後の確変状態や時短状態において、特図2当りでの連チャン当りが発生した場合には、既に右打ち促進を行っていることから、特図1当りでの初当り時のように大右打ち促進演出を実行することがなく、それに連動する右打ち促進演出に応じた態様での音も出力されないため、頻繁に強調する態様で右打ち促進が行われることで遊技者が煩わしく感じることを防止することができる。これにより、遊技者に対する右打ちすることの指示を好適に実行することができる。
(3−2) 可変表示を行い、可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者の操作に応じて遊技領域に遊技媒体(たとえば、遊技球)を発射可能な発射手段(たとえば、打球操作ハンドル30)と、
前記遊技領域において遊技媒体が流下可能な第1流下経路(たとえば、遊技領域のうちの左側の領域を通る経路)と第2流下経路(たとえば、遊技領域のうちの右側の領域を通る経路)とのうち、当該第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを画像表示を用いて遊技者に促す案内表示(たとえば、右打ちを促す画像表示)を行う案内表示手段(たとえば、演出制御用CPU120によって右打ち促進演出を実行する処理)と、
前記第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを発光手段(たとえば、枠右ランプ075F009Rおよび枠左ランプ075F009L)の発光箇所を移動させることで遊技者に促す案内発光を行う案内手段(たとえば、演出制御用CPU120によって枠ランプによる右打ち示唆演出を実行する処理)と、
音を出力する音出力手段(たとえば、スピーカ8L,8R)と、を備え、
前記案内表示は、第1案内表示(たとえば、図10−32(c25)に示す画面中央に位置する大右打ち促進演出に対応する画像表示)と、第2案内表示(たとえば、図10−24(c1)に示す画面右上に位置する小右打ち促進演出に対応する画像表示)とを含み、
前記第1案内表示として、前記第2案内表示よりも強調する態様で、前記第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを遊技者に促す画像表示が行われ(たとえば、大右打ち促進演出は小右打ち促進演出よりも大きな文字および図形の画像表示を用いた態様)、
前記案内表示手段は、前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となった後、前記有利状態の制御の開始を報知する開始演出(たとえば、ファンファーレ演出)の一部である当該有利状態の名称表示(たとえば、大当り遊技状態の名称を示す名称画像の表示)が完了する前から、前記第2案内表示を行い(たとえば、図10−24(c1)に示すように大当り遊技状態の名称を示す名称画像の表示が完了する前から小右打ち促進演出に対応する画像表示を行う部分)、前記有利状態の名称表示の完了以降に前記第1案内表示を行い(図10−25〜図10−33に示すように大当り遊技状態の名称を示す名称画像の表示が完了した後に大右打ち促進演出に対応する画像表示を行う部分)、
前記案内手段は、前記第1案内表示に連動して前記案内発光を複数回繰り返して行い(たとえば、図10−25〜図10−33に示すように大右打ち促進演出に対応する画像表示に連動して枠ランプを左側から右側に向かってアーチを描くように点灯させることを2回に亘って行う部分)、
前記音出力手段は、
複数回の前記案内発光のうち、最初の前記案内発光が行われることに連動して当該案内発光に対応する対応音を出力し(たとえば、図10−25(c4)〜図10−32(c24)に示すように1回目の大右打ち促進演出における枠ランプの点灯時にはスピーカ8L,8Rから右打ち促進演出に応じた態様で音を出力する部分)、
複数回の前記案内発光のうち、最後の前記案内発光が行われるときは前記対応音を出力せず(たとえば、図10−32(c26)〜図10−33(c29)に示すように2回目の大右打ち促進演出における枠ランプの点灯時にはスピーカ8L,8Rから右打ち促進演出に応じた態様で音を出力しない部分)、
前記有利状態の制御が開始された以降において、当該有利状態に対応する音を出力し(たとえば、図10−39(e1)に示すように大当りラウンドの開始以降においてスピーカ8L,8Rからラウンド中演出に応じた態様で音を出力する部分)、
前記案内手段は、前記有利状態とは異なる状態であって当該有利状態の制御が終了した後の遊技者にとって有利な特別状態(たとえば、確変状態、時短状態)において、前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となったときは前記案内発光を行わない(たとえば、図10−50(h2)に示すように、特図2当りでの連チャン大当りの場合は枠ランプが大右打ち促進演出に応じた態様で点灯しない部分)。
具体的には、大当りが発生した後、まずは小右打ち促進演出を実行することで控えめに右打ちすることを遊技者に促し、その後、大当り遊技状態の名称を示す名称画像を表示することで大当り遊技状態に制御されることを遊技者に認識させることができる。そして、大当りラウンドが開始することを遊技者に認識させた後で大右打ち促進演出によって強調した態様で右打ちすることを報知することで、それ以降の遊技において右打ちすることを遊技者に確実に認識させることができる。また、大右打ち促進演出を実行している間においては、枠ランプによるランプの点灯箇所が右方向に移動することで右打ち促進が行われるため、より効果的に右打ちすることを遊技者に促すことができる。さらに、1回目の枠ランプによる右打ち促進が行われるときにはそれに連動してスピーカ8L,8Rから右打ち促進に応じた態様で音が出力されるのに対して、最後(本実施の形態においては2回目)の枠ランプによる右打ち促進が行われるときにはスピーカ8L,8Rから右打ち促進に応じた態様で音が出力されないため、大右打ち促進演出が実行された後に出力される大当りラウンド中のBGMに対して右打ち促進に応じた態様の音が被ることがなく、スムーズに大当りラウンド中のBGMを遊技者に聞こえさせることができる。また、大当り遊技状態後の確変状態や時短状態において、特図2当りでの連チャン当りが発生した場合には、既に右打ち促進を行っていることから、特図1当りでの初当り時のように大右打ち促進演出を実行することがなく、それに連動する右打ち促進演出に応じた態様での枠ランプの点灯も行われないため、頻繁に強調する態様で右打ち促進が行われることで遊技者が煩わしく感じることを防止することができる。これにより、遊技者に対する右打ちすることの指示を好適に実行することができる。
(4−1) 可変表示を行い、可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者の操作に応じて遊技領域に遊技媒体(たとえば、遊技球)を発射可能な発射手段(たとえば、打球操作ハンドル30)と、
前記遊技領域において遊技媒体が流下可能な第1流下経路(たとえば、遊技領域のうちの左側の領域を通る経路)と第2流下経路(たとえば、遊技領域のうちの右側の領域を通る経路)とのうち、当該第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを画像表示を用いて遊技者に促す案内表示(たとえば、右打ちを促す画像表示)を行う案内表示手段(たとえば、演出制御用CPU120によって右打ち促進演出を実行する処理)と、
前記第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを発光手段(たとえば、枠右ランプ075F009Rおよび枠左ランプ075F009L)の発光箇所を移動させることで遊技者に促す案内発光を行う案内手段(たとえば、演出制御用CPU120によって枠ランプによる右打ち示唆演出を実行する処理)と、
音を出力する音出力手段(たとえば、スピーカ8L,8R)と、を備え、
前記案内表示は、第1案内表示(たとえば、図10−32(c25)に示す画面中央に位置する大右打ち促進演出に対応する画像表示)と、第2案内表示(たとえば、図10−24(c1)に示す画面右上に位置する小右打ち促進演出に対応する画像表示)とを含み、
前記第1案内表示として、前記第2案内表示よりも強調する態様で、前記第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを遊技者に促す画像表示が行われ(たとえば、大右打ち促進演出は小右打ち促進演出よりも大きな文字および図形の画像表示を用いた態様)、
前記案内表示手段は、前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となった後、前記有利状態の制御の開始を報知する開始演出(たとえば、ファンファーレ演出)の一部である当該有利状態の名称表示(たとえば、大当り遊技状態の名称を示す名称画像の表示)が完了する前から、前記第2案内表示を行い(たとえば、図10−24(c1)に示すように大当り遊技状態の名称を示す名称画像の表示が完了する前から小右打ち促進演出に対応する画像表示を行う部分)、前記有利状態の名称表示の完了以降に前記第1案内表示を行い(図10−25〜図10−33に示すように大当り遊技状態の名称を示す名称画像の表示が完了した後に大右打ち促進演出に対応する画像表示を行う部分)、
前記案内手段は、前記発光手段を消灯させた後に前記第1案内表示に連動して前記案内発光を行い(たとえば、図10−25〜図10−33に示すように一旦消灯した後に大右打ち促進演出に対応する画像表示に連動して枠ランプを左側から右側に向かってアーチを描くように点灯させることを行う部分)、
前記音出力手段は、
前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となった後、前記案内発光が行われることに連動して当該案内発光に対応する対応音を出力し(たとえば、図10−25(c4)〜図10−32(c24)に示すように1回目の大右打ち促進演出における枠ランプの点灯時にはスピーカ8L,8Rから右打ち促進演出に応じた態様で音を出力する部分)、
その後、前記有利状態とは異なる状態であって当該有利状態の制御が終了した後の遊技者にとって有利な特別状態(たとえば、確変状態、時短状態)において、前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となったときは前記対応音を出力しない(たとえば、図10−50(h2)に示すように、特図2当りでの連チャン大当りの場合はスピーカ8L,8Rから大右打ち促進演出に応じた態様で音を出力しない部分)。
具体的には、大当りが発生した後、まずは小右打ち促進演出を実行することで控えめに右打ちすることを遊技者に促し、その後、大当り遊技状態の名称を示す名称画像を表示することで大当り遊技状態に制御されることを遊技者に認識させることができる。そして、大当りラウンドが開始することを遊技者に認識させた後で大右打ち促進演出によって強調した態様で右打ちすることを報知することで、それ以降の遊技において右打ちすることを遊技者に確実に認識させることができる。また、大右打ち促進演出を実行している間においては、枠ランプが一旦消灯した後にランプの点灯箇所が右方向に移動することで右打ち促進が行われるため、より分かり易くかつ効果的に右打ちすることを遊技者に促すことができる。さらに、枠ランプによる右打ち促進が行われるときにはそれに連動してスピーカ8L,8Rから右打ち促進に応じた態様で音が出力されることで、音によっても右打ちすることを遊技者に促すことができる。また、大当り遊技状態後の確変状態や時短状態において、特図2当りでの連チャン当りが発生した場合には、既に右打ち促進を行っていることから、特図1当りでの初当り時のように大右打ち促進演出を実行することがなく、それに連動する右打ち促進演出に応じた態様での音も出力されないため、頻繁に強調する態様で右打ち促進が行われることで遊技者が煩わしく感じることを防止することができる。これにより、遊技者に対する右打ちすることの指示を好適に実行することができる。
(4−2) 可変表示を行い、可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者の操作に応じて遊技領域に遊技媒体(たとえば、遊技球)を発射可能な発射手段(たとえば、打球操作ハンドル30)と、
前記遊技領域において遊技媒体が流下可能な第1流下経路(たとえば、遊技領域のうちの左側の領域を通る経路)と第2流下経路(たとえば、遊技領域のうちの右側の領域を通る経路)とのうち、当該第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを画像表示を用いて遊技者に促す案内表示(たとえば、右打ちを促す画像表示)を行う案内表示手段(たとえば、演出制御用CPU120によって右打ち促進演出を実行する処理)と、
前記第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを発光手段(たとえば、枠右ランプ075F009Rおよび枠左ランプ075F009L)の発光箇所を移動させることで遊技者に促す案内発光を行う案内手段(たとえば、演出制御用CPU120によって枠ランプによる右打ち示唆演出を実行する処理)と、
音を出力する音出力手段(たとえば、スピーカ8L,8R)と、を備え、
前記案内表示は、第1案内表示(たとえば、図10−32(c25)に示す画面中央に位置する大右打ち促進演出に対応する画像表示)と、第2案内表示(たとえば、図10−24(c1)に示す画面右上に位置する小右打ち促進演出に対応する画像表示)とを含み、
前記第1案内表示として、前記第2案内表示よりも強調する態様で、前記第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを遊技者に促す画像表示が行われ(たとえば、大右打ち促進演出は小右打ち促進演出よりも大きな文字および図形の画像表示を用いた態様)、
前記案内表示手段は、前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となった後、前記有利状態の制御の開始を報知する開始演出(たとえば、ファンファーレ演出)の一部である当該有利状態の名称表示(たとえば、大当り遊技状態の名称を示す名称画像の表示)が完了する前から、前記第2案内表示を行い(たとえば、図10−24(c1)に示すように大当り遊技状態の名称を示す名称画像の表示が完了する前から小右打ち促進演出に対応する画像表示を行う部分)、前記有利状態の名称表示の完了以降に前記第1案内表示を行い(図10−25〜図10−33に示すように大当り遊技状態の名称を示す名称画像の表示が完了した後に大右打ち促進演出に対応する画像表示を行う部分)、
前記案内手段は、
前記発光手段を消灯させた後に前記第1案内表示に連動して前記案内発光を行い(たとえば、図10−25〜図10−33に示すように一旦消灯した後に大右打ち促進演出に対応する画像表示に連動して枠ランプを左側から右側に向かってアーチを描くように点灯させることを行う部分)、
その後、前記有利状態とは異なる状態であって当該有利状態の制御が終了した後の遊技者にとって有利な特別状態(たとえば、確変状態、時短状態)において、前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となったときは前記案内発光を行わない(たとえば、図10−50(h2)に示すように、特図2当りでの連チャン大当りの場合は枠ランプが大右打ち促進演出に応じた態様で点灯しない部分)。
具体的には、大当りが発生した後、まずは小右打ち促進演出を実行することで控えめに右打ちすることを遊技者に促し、その後、大当り遊技状態の名称を示す名称画像を表示することで大当り遊技状態に制御されることを遊技者に認識させることができる。そして、大当りラウンドが開始することを遊技者に認識させた後で大右打ち促進演出によって強調した態様で右打ちすることを報知することで、それ以降の遊技において右打ちすることを遊技者に確実に認識させることができる。また、大右打ち促進演出を実行している間においては、枠ランプが一旦消灯した後にランプの点灯箇所が右方向に移動することで右打ち促進が行われるため、より分かり易くかつ効果的に右打ちすることを遊技者に促すことができる。さらに、枠ランプによる右打ち促進が行われるときにはそれに連動してスピーカ8L,8Rから右打ち促進に応じた態様で音が出力されることで、音によっても右打ちすることを遊技者に促すことができる。また、大当り遊技状態後の確変状態や時短状態において、特図2当りでの連チャン当りが発生した場合には、既に右打ち促進を行っていることから、特図1当りでの初当り時のように大右打ち促進演出を実行することがなく、それに連動する右打ち促進演出に応じた態様での枠ランプの点灯も行われないため、頻繁に強調する態様で右打ち促進が行われることで遊技者が煩わしく感じることを防止することができる。これにより、遊技者に対する右打ちすることの指示を好適に実行することができる。
(5) 前記第2案内表示は、前記開始演出の一部である前記有利状態の名称表示よりも、強調される態様で表示される。
具体的には、図10−25〜図10−33に示す大右打ち促進演出における画像表示は、図10−24(c2)に示すファンファーレ演出における名称画像の表示よりも、文字画像が大きく、かつ段階的に1文字ずつ現れ、しかも実行時間が長く、強調された態様で表示される。これにより、右打ちすることを遊技者に強調することができる。
(6) 前記案内手段は、前記第1案内表示に連動して前記案内発光を複数回繰り返して行い、
前記音出力手段は、
複数回の前記案内発光のうち、最初の前記案内発光が行われることに連動して当該案内発光に対応する対応音を出力し、
複数回の前記案内発光のうち、途中の前記案内発光が行われることに連動して当該案内発光に対応する対応音を出力せず、
複数回の前記案内発光のうち、最後の前記案内発光が行われるときは前記対応音を出力しない。
具体的には、複数回に亘る枠ランプによる右打ち促進演出のうち、1回目の右打ち促進に連動してスピーカ8L,8Rから右打ち促進演出に対応する音が出力されるが、2回目以降の右打ち促進についてはスピーカ8L,8Rから右打ち促進演出に対応する音が出力されない。たとえば、枠ランプによる右打ち促進演出が3回に亘って実行される場合、スピーカ8L,8Rは、右打ち促進演出用の音データに基づき1回目の右打ち促進に連動して音を出力するとともに2回目以降の右打ち促進に連動して音を出力しない。つまり、右打ち促進演出用の音データには、1回目の右打ち促進に連動する音データしか含まれない。これにより、大右打ち促進演出が実行された後に出力される大当りラウンド中のBGMに対して右打ち促進に応じた態様の音が被ることがなく、スムーズに大当りラウンド中のBGMを遊技者に聞こえさせることができる。
(7) 前記案内手段は、前記第1案内表示に連動して前記案内発光を複数回繰り返して行い、
前記音出力手段は、
複数回の前記案内発光のうち、最初の前記案内発光が行われることに連動して当該案内発光に対応する対応音を出力し、
複数回の前記案内発光のうち、途中の前記案内発光が行われることに連動して当該案内発光に対応する対応音を出力し、
複数回の前記案内発光のうち、最後の前記案内発光が行われるときは前記対応音を出力しない。
具体的には、複数回に亘る枠ランプによる右打ち促進演出のうち、1回目の右打ち促進に連動してスピーカ8L,8Rから右打ち促進演出に対応する音が出力され、さらにその後の右打ち促進についても連動してスピーカ8L,8Rから右打ち促進演出に対応する音が出力されるが、最後の右打ち促進についてはスピーカ8L,8Rから右打ち促進演出に対応する音が出力されない。たとえば、枠ランプによる右打ち促進演出が3回に亘って実行される場合、スピーカ8L,8Rは、右打ち促進演出用の音データに基づき1回目および2回目の各々の右打ち促進に連動して音を出力するとともに3回目の右打ち促進に連動して音を出力しない。つまり、右打ち促進演出用の音データには、1回目および2回目の各々の右打ち促進に連動する音データしか含まれない。なお、音データには、1回分の右打ち促進に連動する音データしか含まれず、演出制御用CPU120は、1回分の右打ち促進に連動する音データを2ループ実行するものであってもよい。あるいは、音データには、2回分の右打ち促進に連動する音データが含まれ、演出制御用CPU120は、2回分の右打ち促進に連動する音データを1回実行するものであってもよい。これにより、大右打ち促進演出が実行された後に出力される大当りラウンド中のBGMに対して右打ち促進に応じた態様の音が被ることがなく、スムーズに大当りラウンド中のBGMを遊技者に聞こえさせることができる。
(8) 前記発光手段は、複数のランプによって構成され、当該複数のランプの全てを消灯させた後に前記第1案内表示に連動して前記案内発光を行う(たとえば、図10−25(c3)に示すように枠ランプの全てのランプを一旦消灯した後に大右打ち促進演出に応じた態様で枠ランプを点灯させる部分)。
具体的には、枠ランプの全てのランプを一旦消灯した後に大右打ち促進演出に応じた態様で枠ランプを点灯させるため、より分かり易くかつ効果的に右打ちすることを遊技者に促すことができる。
(9) 前記発光手段は、点灯データテーブルによって規定されたデータに基づき前記第1案内表示に連動して前記案内発光を行うものであり、
前記点灯データテーブルは、前記案内発光の実行時間を規定する親テーブル(たとえば、図10−34に示す親テーブル)と、前記発光手段が参照するデータが規定された孫テーブルを示す子テーブル(たとえば、図10−35に示す子テーブル)と、当該孫テーブル(たとえば、図10−36,図10−37に示す子テーブル)とを含む。
具体的には、枠ランプを含む遊技効果ランプ9は、親テーブルを参照することで大右打ち促進演出の実行時間を特定し、子テーブルを参照することで点灯データが規定された孫テーブルを特定し、孫テーブルを参照することで点灯/点滅/消灯を行う。これにより、遊技効果ランプ9は、適切な点灯態様で効率よく点灯することができる。
(10) 前記発光手段のうち、前記案内発光を行わない発光手段に対応する前記孫テーブルについては、前記子テーブルに規定されない。
具体的には、図10−35に示すように、左下ランプ075F009D、アタッカ上ランプ075F009U、および盤左ランプ075F009Eは、大右打ち促進演出において用いられずに消灯するため、孫テーブルが設けられていない。これにより、ROM121において使用される点灯データの容量を極力削減することができる。
(11) 前記案内手段は、遊技者が遊技媒体を発射させる方向に向けて順番に前記発光手段の発光箇所を移動させることで、前記案内発光を行う(たとえば、図10−25〜図10−33に示すように遊技領域の左側から右側に向かって枠ランプに含まれる各ランプを順番に点灯させる部分)。
具体的には、図10−25〜図10−33に示すように、遊技領域の左側から右側に向かって枠ランプに含まれる各ランプを順番に点灯させることで、大右打ち促進演出を実行することで、遊技者に対して右打ちすることを分かり易く促すことができる。
(12) 前記案内手段は、前記発光手段の発光色を変化させながら、前記案内発光を行う(たとえば、枠ランプを七色に点灯させる部分)。
具体的には、枠ランプは、七色に点灯しながら大右打ち促進演出を実行するため、遊技者に対して右打ちすることをより効果的に促すことができる。
(13) 前記第2案内表示は、前記有利状態の制御に関連して行われる背景画像の切替表示として、フェードインおよびフェードアウトによる切替表示による影響を受けない(たとえば、図10−38(d1)〜図10−39(d4)に示すようにフェードインおよびフェードアウトによる背景画像の切替表示に影響されることなく小右打ち促進演出に対応する画像表示を継続する部分)。
具体的には、図10−38(d1)〜図10−39(d4)に示すように、小右打ち促進演出は、ファンファーレ演出から大当りラウンドに切り替わる際のフェードインおよびフェードアウトによる背景画像の切替表示に影響されることなく継続される。これにより、背景画像の切替表示によってファンファーレ演出から大当りラウンドに切り替わったとしても、引き続き右打ちすることを遊技者に促すことができる。
(14) 前記第2案内表示は、前記特別状態における演出画像の表示として、可変表示の表示結果が前記特定表示結果となることを示唆する予告演出における表示による影響を受けない(たとえば、図10−49(g5)に示すように群予告演出による画像表示に影響されることなく小右打ち促進演出に対応する画像表示を継続する部分)。
具体的には、図10−49(g5)に示すように、小右打ち促進演出は、大当り有利状態が終了した後の確変状態において、大当りが発生することを示唆する予告演出における表示に影響されることなく継続される。これにより、予告演出が実行されることで飾り図柄の視認性が困難になったとしても、小右打ち促進演出における矢印画像および文字画像は視認性が阻害されることなく表示され続けるため、引き続き右打ちすることを遊技者に促すことができる。
(15) 前記特別状態において、前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となったときは前記対応音を出力しないとともに、前記案内発光も行わない(たとえば、図10−50(h2)に示すように、特図2当りでの連チャン当りの場合はスピーカ8L,8Rから大右打ち促進演出に応じた態様で音を出力せず、かつ枠ランプが大右打ち促進演出に応じた態様で点灯しない部分)。
具体的には、図10−50(h2)に示すように、特図2当りでの連チャン当りの場合は、初当り時のようにスピーカ8L,8Rから大右打ち促進演出に応じた態様で音を出力したり、枠ランプが大右打ち促進演出に応じた態様で点灯したりしない。これにより、頻繁に強調する態様で右打ち促進が行われることで遊技者が煩わしく感じることを防止することができる。
[特徴部075Fの変形例]
上述した特徴部075Fに係るパチンコ遊技機1の変形例について説明する。
(大右打ち促進演出の実行前の消灯について)
本実施の形態においては、図10−25(c3)に示すように、枠ランプの全てのランプを一旦消灯した後に大右打ち促進演出に応じた態様で枠ランプを点灯させるものであったが、全てのランプを消灯するものに限らず一部のランプについては点灯していてもよい。たとえば、大右打ち促進演出において最初に点灯するランプ(この例では、枠左ランプ075F009Lの第4ランプ)については点灯していてもよい。このようにすれば、その後に大右打ち促進演出に応じた態様で枠ランプを点灯させるときの繋がりをよく見せることができる。
(大当りラウンド中の切替表示について)
本実施の形態においては、図10−38(d1)〜図10−39(d4)に示すように、大当りラウンド中の切替表示として、ファンファーレ演出から大当りラウンドへ切り替わる際に、フェードインおよびフェードアウトによる背景画像の切替表示を実行することを例示したが、これに限らない。たとえば、大当りラウンド中の切替表示としては、ファンファーレ演出と大当りラウンドとの間に真っ白な画面を挿入するホワイトアウトや、真っ黒な画面を挿入するブラックアウトなどの演出効果を用いてもよい。
また、大当りラウンド中の切替表示としては、BGM(楽曲)を選択させるためのBGM選択画面を表示し、当該BGM選択画面によって選択されたBGMに対応する背景画像に切り替わるものであったもよい。
また、大当りラウンド中の切替表示としては、演出モードを選択させるためのモード選択画面を表示し、当該モード選択画面によって選択されたモードに対応する背景画像に切り替わるものであったもよい。
いずれにおいても、大当りラウンド中に特殊な切替表示が行われたとしても、小右打ち促進演出に対応する画像表示が影響されないようにすればよい。
(大当り遊技球状態後の確変状態における演出画像の表示について)
本実施の形態においては、図10−49(g5)に示すように、大当り遊技球状態後の確変状態における演出画像の表示として、群予告演出による画像表示を例示したが、これに限らない。たとえば、大当り遊技球状態後の確変状態における演出画像の表示としては、リーチ演出中に真っ白な画面を挿入するホワイトアウトや、真っ黒な画面を挿入するブラックアウトの演出効果を用いてもよいし、複数回の飾り図柄の変動および仮停止を繰り返す擬似連予告の演出効果を用いてもよいし、遊技領域の前面側に設けられた導光板を点灯や点滅させることで飾り図柄の視認性を困難にさせる演出効果を用いてもよい。いずれにおいても、大当り遊技球状態後の確変状態おいて特殊な演出表示が行われたとしても、小右打ち促進演出に対応する画像表示が影響されないようにすればよい。
(Vを狙え演出について)
本実施の形態においては、特定領域として、特別可変入賞球装置075F007Bの内部に設けられたV大入賞口を通過した後のV入賞スイッチ075F024の検出領域を例示するとともに、Vを狙え演出として、図10−43(e13)に示すようにV大入賞口を指す画像を表示するものであった。しかし、これに限らず、特定領域に関する画像表示を用いた第3案内表示であるVを狙え演出における画像表示は、V大入賞口そのものを指すものに限らず、V大入賞口付近を指すものであってもよいし、V大入賞口に至るまでの経路、たとえばV大入賞口の上流側に位置するV大入賞口を開閉させる蓋部分を指すものであってもよい。
(大右打ち促進演出について)
本実施の形態においては、図10−25(c4)〜図10−31(c23)に示すように、先に矢印の図形画像が現れ、その後、「右打ちだ!!」の文字画像が現れるものであったが、これに限らない。たとえば、先に「右打ちだ!!」の文字画像が現れ、その後、矢印の図形画像が現れるものであってもよい。また、第1案内表示の一例である大右打ち促進演出の画像表示では、矢印画像および文字画像で構成されるのに対して、第2案内表示の一例である小右打ち促進演出の画像表示では、矢印画像のみ、あるいは文字画像のみで構成されてもよい。
(有利状態について)
本実施の形態においては、「有利状態」の期間として、図10−24(c1)〜図10−47(f4)に示す期間(図10−20のt3〜図10−21のt16までの期間)を例示したが、これに限らない。たとえば、「有利状態」の期間としては、ファンファーレ演出期間を除く期間、すなわち、図10−39(d3)〜図10−47(f4)に示す期間(図10−20のt4〜図10−21のt16までの期間)であってもよい。また、ファンファーレ演出および大右打ち促進演出は、大当りが発生する図柄が確定する期間(図柄確定期間)に実行されてもよい。
(初当りの場合の右打ち促進演出について)
本実施の形態においては、特図1当りでの大当りの場合、スピーカ8L,8Rから大右打ち促進演出に応じた態様で音を出力したり、枠ランプが大右打ち促進演出に応じた態様で点灯したりしていたが、これに限らない。たとえば、特図1当りでの大当りの種別に応じて、スピーカ8L,8Rおよび枠ランプの大右打ち促進演出の態様を異ならせてもよい。たとえば、特図1当りでの大当りが通常大当りである場合、枠ランプが大右打ち促進演出に応じた態様で点灯する一方で、スピーカ8L,8Rから大右打ち促進演出に応じた態様で音を出力しないようにし、特図1当りでの大当りが確変大当りである場合、枠ランプが大右打ち促進演出に応じた態様で点灯するとともに、スピーカ8L,8Rから大右打ち促進演出に応じた態様で音を出力してもよい。また、特図1当りでの大当りが通常大当りである場合、枠ランプが大右打ち促進演出に応じた態様で点灯せず、かつスピーカ8L,8Rから大右打ち促進演出に応じた態様で音を出力しないようにしてもよい。
(特図2当りでの連チャン当りの場合の右打ち促進演出について)
本実施の形態においては、図10−50(h2)に示すように、特図2当りでの連チャン当りの場合、スピーカ8L,8Rから大右打ち促進演出に応じた態様で音を出力したり、枠ランプが大右打ち促進演出に応じた態様で点灯したりしないが、これに限らない。たとえば、枠ランプが大右打ち促進演出に応じた態様で点灯する一方でスピーカ8L,8Rから大右打ち促進演出に応じた態様で音を出力しないものであってもよい。
また、特図2当りでの連チャン当りの種別に応じて、スピーカ8L,8Rおよび枠ランプの大右打ち促進演出の態様を異ならせてもよい。たとえば、特図1当りでの大当りが通常大当りである場合、枠ランプが大右打ち促進演出に応じた態様で点灯する一方で、スピーカ8L,8Rから大右打ち促進演出に応じた態様で音を出力しないようにし、特図2当りでの連チャン当りが確変大当りである場合、枠ランプが大右打ち促進演出に応じた態様で点灯するとともに、スピーカ8L,8Rから大右打ち促進演出に応じた態様で音を出力してもよい。また、特図2当りでの連チャン当りが通常大当りである場合、枠ランプが大右打ち促進演出に応じた態様で点灯せず、かつスピーカ8L,8Rから大右打ち促進演出に応じた態様で音を出力しないようにしてもよい。特図2当りでの連チャン当りが確変大当りである場合、特図1当りでの初当り時とは異なり、枠ランプが大右打ち促進演出に応じた特別な態様(たとえば、金色や七色など)で点灯してもよいし、スピーカ8L,8Rから大右打ち促進演出に応じた特別な態様で音を出力してもよい。また、画像表示装置5の画面上においても、特図1当りでの初当り時とは異なる特別な態様(たとえば、特別なキャラクタが出現するなど)で大右打ち促進演出が実行されてもよい。
(第3案内表示について)
本実施の形態においては、特定領域に関する画像表示を用いた第3案内表示として、確変大当りにおける大当りラウンド中に、V大入賞口を指す画像を例示したが、これに限らない。たとえば、第3案内表示として、大当り遊技状態が終了した後の確変状態において、第2始動入賞口を狙って遊技球を発射させることを遊技者に促す画像を表示すること、あるいは、可変入賞球装置6B(普通電動役物)を狙って遊技球を発射させることを遊技者に促す画像を表示することなどを適用してもよい。たとえば、演出制御用CPU120は、エンディング演出が終了した後、CPU103から、保留記憶数指定コマンド(C2系コマンド)、背景指定コマンド(95系コマンド)、図柄変動指定コマンド(8D系コマンド)、表示結果指定コマンド(8C系コマンド)、および変動パターン指定コマンド(81系コマンド)を受信したことに基づき、第2始動入賞口や可変入賞球装置6B(普通電動役物)を指す矢印画像とともに「狙え!」の文字画像を画像表示装置5に表示してもよい。このような画像表示が行われたとしても、小右打ち促進演出における図形および文字画像は継続して表示し続ければよい。
(ハズレ図柄の表示による時短状態の制御について)
上記した各特徴部や変形例においては、時短状態(高ベース状態)への移行については、必ず特別可変入賞球装置7や特別可変入賞球装置075F007Aが作動する大当り状態や小当り状態を経由して移行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、特別図柄として時短図柄が導出表示された場合に、特別可変入賞球装置7や特別可変入賞球装置075F007Aを作動させることなく時短状態(高ベース状態)に移行するようにしてもよい。
なお、上記した時短図柄としては、これらの時短図柄をハズレ図柄の一部としてもよいし、小当り図柄の一部としてもよい。
また、時短図柄の導出表示に関する抽選処理を行う場合には、これらの抽選処理に、時短図柄抽選用の専用の乱数を用いて抽選を実行してもよいし、ハズレ図柄の抽選乱数や大当り図柄の抽選乱数や小当り図柄の抽選乱数、大当り抽選判定用乱数、転落抽選の抽選乱数などの他の抽選を行う乱数を用いて抽選を行うようにしてもよい。
また、これら時短図柄については、複数種類の図柄であってよいとともに、その他の図柄である小当り図柄やハズレ図柄で表示される図柄の組合せと併用してもよい。なお、この場合、併用する小当り図柄によって時短状態の移行の有無を決定してもよい。但し、時短図柄に当選した場合に、さらに抽選によって時短状態への移行の有無を抽選することや、時短回数を抽選することは行わない。
また、時短図柄の抽選を行う場合であって、設定値を変更可能である場合には、設定値に応じて時短図柄の抽選確率は変化しない、つまり、全ての設定値において時短図柄の抽選確率は同一とするが、これら時短図柄の抽選確率を第1特図と第2特図とで異なる確率としてもよい。
また、時短図柄の抽選を行う場合の乱数取得のタイミングについては、専用の乱数を使用する場合であっても、他の乱数を使用する場合であっても、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞時でよい。
また、時短図柄の抽選を行う場合の当選については、専用の乱数(時短抽選乱数)を用いる場合は専用の乱数(時短抽選乱数)による抽選結果を当選値とし、時短図柄の抽選に小当り図柄乱数を用いる場合は特定の小当り図柄乱数値を当選値とし、時短図柄の抽選に転落抽選判定値用乱数を用いる場合は転落抽選判定値用乱数を当選値とすることができるとともに、構造物を用いた抽選、たとえば、特別可変入賞球装置7内部に時短領域を設け、該時短領域を遊技球が通過したことを時短図柄の当選としてもよい。
なお、時短図柄の抽選を、構造物を用いて行う場合において小当り図柄が時短図柄を併用する際に、時短状態の可変表示回数(時短回数)は、時短領域の通過の有無で変化しないようにする。
また、時短図柄の抽選を行う場合の当選については、時短図柄の抽選にハズレ図柄乱数を用いる場合は特定のハズレ図柄乱数値を当選値とし、時短図柄の抽選に大当り図柄乱数を用いる場合は特定の大当り図柄乱数値を当選値とすることができる。但し、これらの乱数値を当選値とする場合には、設定によって大当り確率以外の性能に差異がでることから、設定値の変更が不能なものに限り可能である。
また、時短図柄の抽選結果の判定タイミングは、大当り判定後のタイミングにおいて実行すればよい。なお、時短図柄の抽選は、抽選に使用する乱数値がいずれの乱数値であっても、時短状態(高ベース)や高確率時においては実行せずに、低確率低ベース状態においてのみ実行する。但し、既に、時短状態となっている状態で、時短図柄が導出表示された場合に、時短回数の再セットや抽選しないことのずれであっても、遊技機ごとに決まっていればよい。
また、時短図柄が導出表示されたときの時短回数については、当選値(図柄)と遊技状態ごとに応じて、予め定められた複数の時短回数をもつことができる。また、時短図柄ごとに時短の付与条件を異なるようにすることもできる。
また、時短図柄に応じて時短回数が異なるときには、特図1と特図2で、時短図柄の振り分け抽選を変更することができる。
また、同一の時短図柄が導出表示されたときでも、その時の遊技状態に応じて付与される時短回数が異なるようにしてもよい。ただし、遊技状態に対して予め定められたものであることを要する。
また、低確率低ベース状態における時短図柄の抽選結果として「時短回数0回」の抽選結果を含めることができる。
また、時短終了図柄の導出抽選(時短終了抽選)を実行し、時短回数を時短開始後において時短終了図柄が導出表示されるまで、あるいは大当り図柄が導出表示されるまでの回数としてもよい。つまり、時短の回数を設定せずに、原則、無制限としてもよい。
また、時短図柄により制御される時短状態と、大当りの発生によって制御される時短状態とで、時短回数や付与条件を異なるようにしてもよい。
また、時短図柄が導出表示された場合において時短状態に制御されるタイミングは、時短図柄の図柄確定時間が経過した時点となる。但し、時短図柄の抽選に小当り図柄乱数を用いる場合にあって、小当りに当選して時短状態に移行する場合には、小当りの動作終了時が時短状態に制御されるタイミングとなる。
また、構造物を用いた抽選の場合に時短状態に制御されるタイミングは、構造物を動作させる遊技状態(たとえば、小当り状態)における構造物の動作終了時のタイミングとなる。
また、大当り後において所定の可変表示回数に亘って高確率低ベース状態に制御される遊技機(所謂、規定回数確変機(ST機))の場合に、遊技場の開店時に高確率低ベース状態であり、該高確率低ベース状態が規定回数の可変表示が実行されて終了した後、時短状態に制御するようにしてもよい。
また、時短リミッタ機能を搭載する場合にあって、時短図柄が導出表示された場合には、時短リミッタの回数を更新する。また、時短図柄の図柄確定時間を、他の図柄の図柄確定時間と異なる時間としてもよい。
特徴部075Fに係るパチンコ遊技機1においては、遊技状態が時短状態に制御されるためには必ず大当り遊技状態を経由するものであったので、時短状態において右打ちすることを遊技者に促すための大右打ち促進演出や小右打ち促進演出を、大当りが発生したときに実行するファンファーレ演出中において行うことができた。しかし、上述したようなハズレ図柄を時短図柄とした場合、大当り遊技状態を経由せずとも遊技状態が時短状態に制御されるため、ハズレ図柄の表示を契機として時短状態に制御される場合、ハズレ図柄が表示されてから時短状態に制御されるまでの間において大右打ち促進演出や小右打ち促進演出を実行するための時間を確保しなければならない。そこで、以下に示すような手法で大右打ち促進演出や小右打ち促進演出を実行すればよい。
たとえば、時短図柄ではないハズレ図柄の変動が停止するまでの図柄確定時間を0.5秒間とした場合に、時短図柄であるハズレ図柄が停止するまでの図柄確定時間をそれよりも長い30秒間とし、その間に時短状態の制御の開始を報知する時短ファンファーレ演出を実行してもよい。なお、CPU103は、表示結果指定コマンド(8C系コマンド)において、ハズレ指定のコマンドとして、時短が付与されない通常のハズレ変動を示す表示結果指定コマンドとは別に、時短が付与される時短用のハズレ変動を示す表示結果指定コマンドを用意し、時短図柄のハズレ変動であるか否かに応じて両者のコマンドを使い分けて演出制御用CPU120に演出制御コマンドを送信すればよい。そして、演出制御用CPU120は、通常のハズレ変動を示す表示結果指定コマンドを受信すれば図柄確定時間を0.5秒間とし、時短用のハズレ変動を示す表示結果指定コマンドを受信すれば図柄確定時間を30秒間とすればよい。
演出制御用CPU120は、図柄確定時間の30秒間において、時短状態の名称を示す名称画像(たとえば、「時短RUSH」)を画像表示装置5に表示するとともに、スピーカ8L,8Rから時短状態の制御に対応する態様で音を出力し、遊技効果ランプ9を時短状態の制御に対応する態様で点灯させる。このような時短ファンファーレ演出の一部の演出は、図10−24(c2)に示すようなファンファーレ演出の一部の演出に対応させることができる。
そして、図10−24(c1)に示す例と同様に、この時短ファンファーレ演出による名称画像(「時短RUSH」)が表示される前から、時短状態となることを祝福する画像(たとえば、「おめでとー!!」の文字画像)を画像表示装置5に表示したり、時短状態となったことを祝福する音をスピーカ8L,8Rから出力したり、時短状態となったことを祝福する点灯態様となるように遊技効果ランプ9の点灯態様を変化させたりしてもよい。また、小右打ち促進演出として、図形(右方向を示す矢印)および文字(「右打ち」の文字)からなる画像を画像表示装置5の右上に小さく表示させる小右打ち促進演出を実行し、右打ちを促す音をスピーカ8L,8Rから出力したり、右打ち表示部075F030および右打ち表示部075F055の点灯態様を右打ちを促す態様(点灯)に変化したりしてもよい。なお、画像表示装置5の右上に表示された小右打ち促進演出における画像と、右打ち表示部075F030および右打ち表示部075F055による点灯とは、同じタイミングで開始し、同じタイミングで終了する。すなわち、両者は、同じ期間に亘って右打ちをすることを遊技者に促すようになっている。
その後、図10−24(c2)に示す例と同様に、時短ファンファーレ演出による名称画像(「時短RUSH」)が表示される間も引き続き小右打ち促進演出を実行し、その後、図10−25(c3)に示す例と同様に一旦遊技効果ランプ9を消灯させた後に、図10−25(c4)〜図10−38(c26)に示す例と同様に時短ファンファーレ演出中において大右打ち促進演出を実行してもよい。この間、小右打ち促進演出は実行され続ける。そして、大右打ち促進演出を実行した後、図10−48〜図10−50に示す例と同様に遊技状態を時短状態に制御し、小右打ち促進演出を継続させてもよい。
このように、ハズレ図柄を契機として時短状態に制御される場合であっても、時短図柄でないハズレ図柄における図柄確定時間よりも多くの図柄確定時間を確保することで、当該図柄確定時間において大右打ち促進演出や小右打ち促進演出を実行することができる。
なお、ハズレ図柄を契機として時短状態に制御される場合において、上述したように図柄確定時間を利用して大右打ち促進演出や小右打ち促進演出を実行するものに限らず、時短付与のハズレ図柄が確定した遊技の次の遊技(変動)を行うためのハズレに対応する保留記憶があれば、当該次の遊技(変動)において、時短ファンファーレ演出を実行するとともに大右打ち促進演出や小右打ち促進演出を実行してもよい。具体的には、ハズレ図柄が確定した遊技の次の遊技(変動)がハズレ変動の場合、リーチ演出や予告演出などの当りを期待させるような演出を実行することなく、代わりに時短ファンファーレ演出を実行するとともに大右打ち促進演出や小右打ち促進演出を実行してもよい。但し、ハズレ図柄が確定した遊技の次の遊技(変動)が大当りの場合、その後、図10−24(c1)に示すようなファンファーレ演出が実行されるため、時短ファンファーレ演出を実行しない。
一方、時短付与のハズレ図柄が確定した遊技の次の遊技(変動)を行うための保留記憶がなければ、図柄が変動していない状態で時短ファンファーレ演出を実行するとともに大右打ち促進演出や小右打ち促進演出を実行してもよい。但し、この場合、客待ちデモンストレーション演出が実行されて時短ファンファーレ演出が阻害されないようにするために、CPU103から演出制御用CPU120に対して客待ちデモ指定コマンド(9F系コマンド)を送信しないようにする。あるいは、CPU103から客待ちデモ指定コマンド(9F系コマンド)を受信したとしても、演出制御用CPU120は、客待ちデモンストレーション演出を実行することなく、時短ファンファーレ演出を実行してもよい。
(特徴部の関連づけに係る説明)
特徴部に関する各構成は、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組合せられてもよい。このように組合せられた特徴部、あるいは、組合せられていない個別の特徴部について、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組合せられてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部または一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
遊技者の操作に応じて遊技領域に遊技媒体を発射可能な発射手段と、
前記遊技領域において遊技媒体が流下可能な第1流下経路と第2流下経路とのうち、当該第2流下経路に向けて遊技媒体を発射させることを画像表示を用いて遊技者に促す案内表示を行う案内表示手段と、を備え、
前記案内表示は、第1案内表示と第2案内表示とを含み、
前記案内表示手段は、
前記可変表示の表示結果が前記特定表示結果となった後の所定期間において、前記有利状態の制御の開始を報知する開始演出の一部である当該有利状態の名称表示が完了する前から、前記第2案内表示を行い、当該有利状態の名称表示の完了以降に前記第1案内表示を行うとともに前記第2案内表示を継続し、
前記所定期間の後の期間において、前記第1案内表示を終了する一方で前記第2案内表示を継続し、
前記有利状態の制御が終了した後の特別状態において、前記第2案内表示を継続し、
さらに、
前記表示手段は、擬似可動体表示を第1表示位置から該第1表示位置とは異なる第2表示位置に移動表示可能であり、
第1位置から該第1位置とは異なる第2位置に移動可能な可動体と、
演出を実行可能な演出実行手段と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記擬似可動体表示を前記第1表示位置から前記第2表示位置に移動表示させる擬似可動体表示演出と、
前記可動体を前記第1位置から前記第2位置に移動させる可動体演出と、
を実行可能であり、
前記演出実行手段により所定期間において前記可動体演出と前記擬似可動体表示演出とが実行されるときの方が、前記演出実行手段により前記所定期間において前記可動体演出が実行されずに前記擬似可動体表示演出が実行されるときよりも前記有利状態に制御される割合が高い、遊技機が挙げられる。
この特徴によれば、所定方向に遊技球を発射させるように遊技者を促す指示を好適に実行することができる。さらに、可動体演出と擬似可動体表示演出とが実行されることに遊技者を注目させることができる。
つまり、可変表示の表示結果が特定表示結果となった後の所定期間において第1案内表示と第2案内表示とで所定方向に遊技球を発射させる指示を強調し、その後は第1案内表示を引き継ぐことなく第2案内表示を引き継いで所定方向に遊技球を発射させることを指示することにより、指示を強調し過ぎないことで煩わしさを感じさせないようにでき、しかも、先に第2案内表示を行って控えめにこれから所定方向に遊技球を発射させることを指示し、その後、有利状態の名称を認識させ、認識させた後に第1案内表示によって所定方向に遊技球を発射させることをしっかり指示することができるとともに、遊技者は、擬似可動体表示演出が実行されるときに可動体演出が実行されることを期待して演出に注目することになるので、演出の興趣を向上できる。すなわち、遊技場に設置したときに有利状態において遊技球を発射すべき方向の指示が遊技者にわかりやすく遊技者の興味をひきやすく演出の興趣が向上しやすい遊技機を提供することができる。
また、擬似可動体演出が実行される場合であっても案内表示とは重複しないように表示するのが好ましい。そうすることで正確な情報を遊技者に報知しつつより好適な演出を実行でき興趣が向上する。
さらに、擬似可動体表示演出が実行されることに遊技者を注目させることができる遊技機の形態の一例として、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
擬似可動体表示を第1表示位置から該第1表示位置とは異なる第2表示位置に移動表示可能な表示手段と、
第1位置から該第1位置とは異なる第2位置に移動可能な可動体と、
演出を実行可能な演出実行手段と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記擬似可動体表示を前記第1表示位置から前記第2表示位置に移動表示させる擬似可動体表示演出と、
前記可動体を前記第1位置から前記第2位置に移動させる可動体演出と、
を実行可能であり、
前記演出実行手段により所定期間において前記可動体演出と前記擬似可動体表示演出とが実行されるときの方が、前記演出実行手段により前記所定期間において前記可動体演出が実行されずに前記擬似可動体表示演出が実行されるときよりも前記有利状態に制御される割合が高い、遊技機が挙げられる。以下にこの遊技機の形態例を他の形態例として説明する。
(他の形態例)
この発明に係る遊技機を実施するための形態を図面に基づいて以下に説明する。
(特徴部241SG形態)
形態1の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
擬似可動体表示を第1表示位置から該第1表示位置とは異なる第2表示位置に移動表示可能な表示手段(例えば、演出制御用CPU120が、画像表示装置5にて第1擬似可動体表示Z100を第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示可能な部分)と、
第1位置から該第1位置とは異なる第2位置に移動可能な可動体(例えば、原点位置から演出位置に移動可能な搭載可動体32)と、
を備え、
前記擬似可動体表示が前記第1表示位置から前記第2表示位置に移動表示する方向と、前記可動体が前記第1位置から前記第2位置に移動する方向と、は共通の方向であり(例えば、第1擬似可動体表示Z100が第1初期表示位置から第1演出表示位置まで移動する方向と、搭載可動体32が原点位置から演出位置まで移動する方向と、は共通の下方向)、
前記擬似可動体表示の前記第1表示位置から前記第2表示位置への移動表示の方が、前記可動体の前記第1位置から前記第2位置への移動よりも速い(例えば、第1擬似可動体表示Z100の単位時間TL2あたりの移動量L2は、搭載可動体32の単位時間TL2あたりの移動量L1Aよりも大きい。図14−37参照)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、擬似可動体表示により可動体の移動よりも速いインパクトのある演出を行うことができることで、遊技者に驚きを与えることができる。
形態2の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
擬似可動体表示を表示可能な表示手段(例えば、演出制御用CPU120が、画像表示装置5にて第1擬似可動体表示Z100を表示可能な部分)を備え、
前記擬似可動体表示は、第1位置(例えば、第1原点位置)から該第1位置とは異なる第2位置(例えば、第1演出位置)に移動したときに所定の移動量の反動動作が行われる可動体(例えば、第1非搭載可動体M100)を模した表示であり、
前記表示手段は、前記擬似可動体表示を前記第1位置に対応する第1表示位置から前記第2位置に対応する第2表示位置に移動表示可能であり(例えば、演出制御用CPU120が、画像表示装置5にて第1擬似可動体表示Z100を第1原点位置に対応する第1初期表示位置と、第1演出位置に対応する第1演出表示位置との間で上下方向に移動表示可能である部分)、
前記擬似可動体表示は、前記第1表示位置から前記第2表示位置に移動表示したときに特定の移動量の反動動作表示を行い(例えば、演出制御用CPU120が、第1擬似可動体表示Z100を第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示して該第1演出表示位置に停止表示するときに、所定の移動量の反動動作表示(跳ね返り表示)を行う部分)、
前記特定の移動量の方が、前記所定の移動量よりも大きい(例えば、第1擬似可動体表示Z100が第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示したときに行われる1回目の反動動作表示の移動量L12の方が、第1非搭載可動体M100が第1原点位置から第1演出位置に移動表示したときに行われる1回目の反動動作表示の移動量L13よりも多い。図14−38参照)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、擬似可動体表示により、可動体を搭載せずとも可動体と同じような演出を擬似的に実現することができるとともに、可動体が第2位置に移動したときに生じる反動動作を誇張した態様により表示することで、遊技者の印象に残る演出を提供することができる。
形態3の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
擬似可動体表示を第1表示位置から該第1表示位置とは異なる第2表示位置に移動表示可能な表示手段(例えば、演出制御用CPU120が、画像表示装置5にて第1擬似可動体表示Z100を第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示可能な部分)と、
第1位置から該第1位置とは異なる第2位置に移動可能な可動体(例えば、原点位置から演出位置に移動可能な搭載可動体32)と、
演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120)と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記擬似可動体表示を前記第1表示位置から前記第2表示位置に移動表示させる擬似可動体表示演出(例えば、演出制御用CPU120が、第1擬似可動体表示Z100を第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示可能な部分)と、
前記可動体を前記第1位置から前記第2位置に移動させる可動体演出(例えば、演出制御用CPU120が、搭載可動体32を原点位置から演出位置に移動可能な部分)と、
を実行可能であり、
前記演出実行手段により所定期間において前記可動体演出と前記擬似可動体表示演出とが実行されるときの方が、前記演出実行手段により前記所定期間において前記可動体演出が実行されずに前記擬似可動体表示演出が実行されるときよりも前記有利状態に制御される割合が高い(例えば、スーパーリーチβまたはスーパーリーチγの変動パターンに基づく図柄の可変表示期間において、搭載可動体32を用いた発展演出Aと第2擬似可動体表示Z200を用いた発展演出Bとが実行されるときの方が、発展演出Aが実行されずに発展演出Bが実行されるときよりも大当り遊技状態に制御される割合(大当り期待度)が高い。図14−11参照)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可動体演出と擬似可動体表示演出とが実行されることに遊技者を注目させることができる。
形態4の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
擬似可動体表示を第1表示位置から該第1表示位置とは異なる第2表示位置に移動表示可能な表示手段(例えば、演出制御用CPU120が、画像表示装置5にて第2擬似可動体表示Z200を第1特定初期表示位置から第1特定演出表示位置に移動表示可能な部分)と、
演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120)と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記擬似可動体表示が表示されることにより前記有利状態に制御されることを示唆する特別示唆演出(例えば、可変表示結果が大当りになる可能性(期待度)を予告する予告演出A)と、
遊技者にとって有利な内容を報知する報知演出(例えば、強スーパーリーチ演出に発展することを報知する発展演出B)と、
前記報知演出の前に実行され、前記報知演出に関連する報知関連画像(例えば、キャラクタ画像Z310)が表示されることにより前記報知演出が実行されることを示唆する所定演出(例えば、発展演出Bが実行される可能性を示唆する発展示唆演出)と、
を実行可能であり、
前記所定演出において、前記報知演出が実行される期待度が異なる複数の態様(例えば、パターンPS−1〜PS1−4)のいずれかにより前記擬似可動体表示が表示され、
前記表示手段は、
前記特別示唆演出において、前記擬似可動体表示を前記第1表示位置から前記第2表示位置に移動表示した後、該第2表示位置から前記第1表示位置に移動表示してから非表示とし(図14−25(C)〜(F)参照)、
前記所定演出において、前記擬似可動体表示を前記第2表示位置に表示した後、該第2表示位置から前記第1表示位置への移動表示を行うことなく非表示とし(図14−26(A)〜(J)、図14−27(A)参照)、
前記報知演出を実行する前であって前記第2表示位置に表示している前記擬似可動体表示を非表示とするときに、前記第2表示位置を含む表示領域に前記報知関連画像(例えば、キャラクタ画像Z310)を表示可能である(図14−26(F)〜(J)、図14−27(A)参照)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別示唆演出では、擬似可動体表示が構造物としての可動体と同じように移動表示するので、遊技者に違和感を与えることなく有利状態に制御されるか否かに注目させることができる一方で、所定演出では、擬似可動体表示が可動体と同じように移動表示することよりも報知関連画像の表示を優先して第2表示位置から第1表示位置へ戻すことなく非表示とするため、報知演出の実行の示唆に遊技者を注目させることができる。
形態5の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
擬似可動体表示を第1表示位置から該第1表示位置とは異なる第2表示位置に移動表示可能な表示手段(例えば、演出制御用CPU120が、第1擬似可動体表示Z100を第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示可能な部分や、画像表示装置5にて第2擬似可動体表示Z200を第1特定初期表示位置から第1特定演出表示位置に移動表示可能な部分)と、
演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120)と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記有利状態に制御されることを報知する特別演出(例えば、大当り遊技状態に制御されるか否かを報知する決め演出)と、
前記特別演出が実行される前に前記特別演出が実行されることを示唆する特定演出(例えば、強スーパーリーチ演出に発展して決め演出が実行されることを報知する発展演出B)と、
を実行可能であり、
前記表示手段は、
前記特定演出と前記特別演出とにおいて前記擬似可動体表示の移動表示が可能であり、
前記特定演出において前記擬似可動体表示を移動表示する場合に、前記擬似可動体表示を前記第1表示位置から前記第2表示位置に移動表示させた後、該第2表示位置から前記第1表示位置に移動表示させることなく非表示とするとともに、前記特別演出の実行を示唆する示唆画像(例えば、リーチタイトル画像Z51の表示開始時の態様)を、前記第2表示位置を含む表示領域に表示可能であり(図14−27(B)(D)〜(F)参照)、
前記特別演出において前記擬似可動体表示を移動表示する場合に、前記擬似可動体表示を前記第1表示位置から前記第2表示位置に移動表示させた後、該第2表示位置から前記第1表示位置に移動表示させてから非表示とする(図14−30(A)〜(F)参照)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別演出が実行される前は、擬似可動体表示が構造物としての可動体と同じように移動表示することよりも示唆画像の表示を優先して第2表示位置から第1表示位置へ戻すことなく非表示とするため、特別演出の実行の示唆に遊技者を注目させることができる一方で、特別演出では、擬似可動体表示が可動体と同じように移動表示するので、遊技者に違和感を与えることなく遊技者にとって有利な内容の報知に注目させることができる。
形態6の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
擬似可動体表示を第1表示位置から該第1表示位置とは異なる第2表示位置に移動表示可能な表示手段(例えば、演出制御用CPU120が、第1擬似可動体表示Z100を第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示可能な部分)を備え、
前記表示手段は、
前記擬似可動体表示を前記第1表示位置から中間表示位置(例えば、第1中間表示位置)を経て前記第2表示位置に移動表示し、
前記擬似可動体表示の前記第1表示位置から前記第2表示位置への移動表示を、表示フレーム毎に、前記第1表示位置、前記中間表示位置、及び前記第2表示位置の順に行い(図14−40(A)〜(C)参照)、
前記第1表示位置、前記中間表示位置、及び前記第2表示位置を含む表示領域で、前記擬似可動体表示の移動表示を強調する特定画像(例えば、ガラスがひび割れて複数のガラス破片を示す画像Z71Aが飛び散る態様のエフェクト画像Z71)を表示可能である(図14−31参照)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、擬似可動体表示を、視認性を低下させることなく速く移動表示させることができるとともに、移動表示を特定画像により強調することで移動表示を遊技者に好適に印象付けることができる。
形態7の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
第1擬似可動体表示と該第1擬似可動体表示とは異なる第2擬似可動体表示とを含む擬似可動体表示を表示可能な表示手段(例えば、演出制御用CPU120が、第1擬似可動体表示Z100を第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示可能な部分や、画像表示装置5にて第2擬似可動体表示Z200を第1特定初期表示位置から第1特定演出表示位置に移動表示可能な部分)を備え、
前記第1擬似可動体表示は、第1表示位置から該第1表示位置とは異なる第2表示位置に移動表示可能であり(図14−16(B)参照)、
前記第2擬似可動体表示は、第1所定表示位置から該第1所定表示位置とは異なる第2所定表示位置に移動表示可能であり(図14−16(C)参照)、
前記表示手段は、
前記第1擬似可動体表示を前記第1表示位置から中間表示位置(例えば、第1中間表示位置)を経て前記第2表示位置へ移動表示し(図14−40(A)〜(C)参照)、
前記第1擬似可動体表示の前記第1表示位置から前記第2表示位置への移動表示を、表示フレーム毎に、前記第1表示位置、前記中間表示位置、及び前記第2表示位置の順に行い(図14−40(A)〜(C)参照)、
前記第1擬似可動体表示の前記第1表示位置から前記第2表示位置への移動表示と、前記第2擬似可動体表示の前記第1所定表示位置から前記第2所定表示位置への移動表示とで、速度が異なり(例えば、第1擬似可動体表示Z100の第1初期表示位置から第1演出表示位置までの移動表示の方が、第2擬似可動体表示Z200の第1特定初期表示位置から第1特定演出表示位置までの移動表示よりも速い。図14−40参照)、
前記第1擬似可動体表示が前記第1表示位置から前記第2表示位置に移動表示されるときと、前記第2擬似可動体表示が前記第1所定表示位置から前記第2所定表示位置に移動表示されるときとで、前記有利状態に制御される割合が異なる(例えば、予告演出Bにおいて、第1擬似可動体表示Z100が第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示されるパターンPBY−3や第2初期表示位置から第2演出表示位置に移動表示されるパターンPBY−4が実行されるときと、第2擬似可動体表示Z200が第2特定初期表示位置から第2中間演出表示位置に移動表示されるパターンPBY−1や第2特定演出表示位置に移動表示されるパターンPBY−2が実行されるときとで、大当り遊技状態に制御される割合(大当り期待度)が異なる。図14−10、図14−20(B)参照)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1擬似可動体表示と第2擬似可動体表示のいずれが移動表示されるかに遊技者を注目させることができるとともに、有利状態に制御される割合が異なる第1擬似可動体表示と第2擬似可動体表示とを、移動表示の速さの違いにより遊技者に認識させることができる。
形態8の遊技機は、形態1〜7のいずれかに記載の遊技機であって、
第1位置(例えば、第1原点位置)から該第1位置とは異なる第2位置(例えば、第1演出位置)に移動可能な可動体(例えば、第1非搭載可動体M100)を備え、
前記可動体を前記第1位置から前記第2位置に移動したときに一定の移動量の反動動作が行われ(図14−36参照)、
前記擬似可動体表示を前記第1表示位置から前記第2表示位置に移動表示したときに特定の移動量の反動動作表示が行われ(図14−36参照)、
前記特定の移動量の方が、前記一定の移動量よりも大きい(例えば、第1擬似可動体表示Z100が第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示したときに行われる1回目の反動動作表示の移動量L12の方が、第1非搭載可動体M100が第1原点位置から第1演出位置に移動表示したときに行われる1回目の反動動作表示の移動量L13よりも多い。図14−38参照)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、擬似可動体表示により、可動体を搭載せずとも可動体と同じような演出を擬似的に実現することができるとともに、可動体が第2位置に移動したときに生じる反動動作を誇張した態様により表示することで、遊技者の印象に残る演出を提供することができる。
形態9の遊技機は、形態1〜8のいずれかに記載の遊技機であって、
第1位置(例えば、原点位置)から該第1位置とは異なる第2位置(例えば、演出位置)に移動可能な可動体(例えば、搭載可動体32)を備え、
前記第1表示位置から前記第2表示位置までの距離(例えば、移動表示距離L2)の方が、前記第1位置から前記第2位置までの距離(例えば、移動距離L1)よりも長い(図14−16参照)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、擬似可動体表示の方が可動体よりも移動速度が速く、かつ、移動距離が長いため、遊技者の印象に残る演出を提供することができる。
形態10の遊技機は、形態1〜9のいずれかに記載の遊技機であって、
前記擬似可動体表示は、演出表示部(例えば、演出表示部Z100A,Z200A)と機構表示部(例えば、機構表示部Z100B,Z200B)とを含み、
前記擬似可動体表示の移動表示において、前記機構表示部の方が前記演出表示部よりも先に前記第2表示位置に到達する(図14−36(B1)(B2)参照)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、擬似可動体表示をより現実的な態様にて移動表示させることができる。
形態11の遊技機は、形態1〜10のいずれかに記載の遊技機であって、
前記擬似可動体表示の前記第1表示位置から前記第2表示位置への移動表示の方が、前記第2表示位置から前記第1表示位置への移動表示よりも速い(例えば、第1擬似可動体表示Z100の単位時間TL2あたりの移動量L2は、搭載可動体32の単位時間TL2あたりの移動量L1Aよりも大きい。図14−37参照)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、擬似可動体表示をより現実的な態様にて移動表示させることができる。
形態12の遊技機は、形態1〜11のいずれかに記載の遊技機であって、
前記可動体の前記第1位置と前記第2位置との間での移動期間として、速さが増加する第1期間と、速さが減少する第2期間とを含み(図14−39(A)参照)、
前記擬似可動体表示の移動表示期間は、前記第1期間と前記第2期間とを含まない(図14−39(B)参照)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、擬似可動体表示の移動表示を可動体の移動よりもスムーズに行うことができる。
形態13の遊技機は、形態1〜12のいずれかに記載の遊技機であって、
前記擬似可動体表示は、発光表示部(例えば、発光表示部Z108A、Z208A〜Z208E)を含み、
前記表示手段は、前記擬似可動体表示を前記第2表示位置まで移動表示させたときに前記発光表示部を発光表示可能である(演出制御用CPU120が、第1擬似可動体表示Z100を第1演出位置に移動表示した後、搭載可動体LED208の発光と発光表示部Z108Aの発光表示とをほぼ同じ周期で実行する部分。図14−31(D)参照)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第2表示位置に移動表示した擬似可動体表示に遊技者を注目させることができる。
形態14の遊技機は、形態1〜13のいずれかに記載の遊技機であって、
前記擬似可動体表示は、発光表示部(例えば、発光表示部Z108A、Z208A〜Z208E)を含み、
前記表示手段は、前記擬似可動体表示を移動表示させているときは前記発光表示部を発光表示しない(図14−31参照)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、移動表示中の(不完全な)擬似可動体表示を目立たせないことで、演出効果の低下を抑制することができる。
形態15の遊技機は、形態13または形態14に記載の遊技機であって、
前記可動体は、発光可能な発光部(例えば、発光表示部Z108A、Z208A〜Z208E)を含み、
前記表示手段は、前記擬似可動体表示を前記第2表示位置に移動表示したときに、前記発光部の発光と共通の態様にて前記発光表示部の発光表示を行う(演出制御用CPU120が、第1擬似可動体表示Z100を第1演出位置に移動表示した後、搭載可動体LED208の発光と発光表示部Z108Aの発光表示とをほぼ同じ周期で実行する部分。図14−31(D)参照)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、擬似可動体表示をより現実的な態様にて移動表示させることができる。
形態16の遊技機は、形態1〜17のいずれかに記載の遊技機であって、
前記表示手段は、前記擬似可動体表示を第1特殊表示位置から該第1特殊表示位置とは異なる第2特殊表示位置に移動表示可能であり(例えば、演出制御用CPU120が、第2擬似可動体表示Z200を第2特定初期表示位置から第2中間演出表示位置や第2特定演出表示位置に移動表示可能な部分)、
前記擬似可動体表示が前記第1表示位置から前記第2表示位置に移動表示する方向と、前記擬似可動体表示が前記第1特殊表示位置から前記第2特殊表示位置に移動表示する方向と、は異なる方向である(例えば、演出制御用CPU120が予告演出Aにて第2擬似可動体表示Z200を第1特定初期表示位置から第1特定演出表示位置に移動表示する下方向と、予告演出Bにて第2擬似可動体表示Z200を第2特定初期表示位置から第2特定演出表示位置に移動表示する右方向とは異なる。図14−33参照)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、一の擬似可動体表示を複数の表示位置から移動表示させることができるため、可動体では実現が困難な意外性のある演出を遊技者に提供することができる。
形態17の遊技機は、形態1〜16のいずれかに記載の遊技機であって、
前記表示手段は、前記擬似可動体表示を前記第1表示位置から前記第2表示位置に移動表示させた後、前記第1表示位置から前記第2表示位置に移動表示する方向とは異なる方向に移動表示可能である(図14−43参照)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可動体では実現が困難な意外性のある演出を遊技者に提供することができる
図11は、表示結果判定テーブルの構成例を示している。図11(A)は、変動特図が第1特図である場合に用いられる第1特図用表示結果判定テーブルの構成例を示し、図11(B)は、変動特図が第2特図である場合に用いられる第2特図用表示結果判定テーブルの構成例を示している。表示結果判定テーブルは、ROM101に記憶されているデータの集まりである。表示結果判定テーブルでは、設定値に応じて、乱数値MR1と比較される当り判定値が特別図柄の可変表示結果である特図表示結果に割り当てられている。乱数値MR1は、表示結果決定用の乱数値であり、0〜65535の範囲でランダムに値が更新される。表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
図11(A)に示すように、変動特図が第1特図である場合については、設定値が1であり且つ遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1237までが「大当り」に割り当てられており、65317〜65535までが「時短付きはずれ」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、設定値が1であり且つ遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。なお、変動特図が第1特図における設定値が2〜6で且つ遊技状態が通常状態または時短状態の場合については、図11(A)に示す通りである。
図11(B)に示すように、変動特図が第2特図である場合については、設定値が1であり且つ遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1237までが「大当り」に割り当てられており、65317〜65425までが「時短付きはずれ」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、設定値が1であり且つ遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。なお、変動特図が第2特図における設定値が2〜6で且つ遊技状態が通常状態または時短状態の場合については、図11(B)に示す通りである。
ここで、各表示結果判定テーブルにおいて「大当り」や「時短付きはずれ」に割り当てられている当り判定値の数値範囲に着目すると、図12に示すように、遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238〜1253の範囲、設定値3では1238〜1272の範囲、設定値4では1238〜1292の範囲、設定値5では1238〜1317の範囲、設定値6では1238〜1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
更に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち65317〜65535までの範囲が、設定値にかかわらず時短付きはずれを判定するための時短付きはずれ判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されているとともに、時短付きはずれ判定値は、前記設定値6の大当り判定値の範囲(1020〜1346)とは異なる数値範囲において、65317を時短付きはずれの基準値(時短付きはずれ基準値)として、65317〜65535の範囲に設定されているので、時短付きはずれ判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
また、遊技状態が確変状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347〜1383の範囲、設定値3では1347〜1429の範囲、設定値4では1347〜1487の範囲、設定値5では1347〜1556の範囲、設定値6では1347〜1674の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238〜1253の範囲、設定値3では1238〜1272の範囲、設定値4では1238〜1292の範囲、設定値5では1238〜1317の範囲、設定値6では1238〜1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本パチンコ遊技機1では、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
更に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち65317〜65425までの範囲が、設定値にかかわらず時短付きはずれを判定するための時短付きはずれ判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されているとともに、時短付きはずれ判定値は、前記設定値6の大当り判定値の範囲(1020〜1346)とは異なる数値範囲において、65317を時短付きはずれの基準値(時短付きはずれ基準値)として、65317〜65425の範囲に設定されているので、時短付きはずれ判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
遊技状態が確変状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。他の第2特図用表示結果判定テーブルの特徴は、第1特図用表示結果判定テーブルと同様である。
以上のように、本パチンコ遊技機1においては、変動特図が第1特別図柄であるときは、遊技状態が通常状態である場合と時短状態である場合とにおいて、設定値にかかわらず65317〜65535の範囲が時短付きはずれの共通数値範囲に設定されており、変動特図が第2特別図柄であるときは、遊技状態が通常状態である場合と時短状態である場合とにおいて、設定値にかかわらず65317〜65425の範囲が時短付きはずれの共通数値範囲に設定されている。つまり、遊技状態が通常状態である場合と時短状態である場合については、可変表示結果が時短付きはずれとなる割合がいずれの設定値においても共通の割合となっているため、設定値によって射幸性が過度に高まってしまうことを防ぐことができる。更に、各設定値で共通の判定値数が割り当てられている時短付きはずれについては、いずれの設定値においても時短付きはずれ基準値である65317から連続した数値範囲に設定されているので、可変表示結果を時短付きはずれとすることの判定に関するCPU103の処理負荷を低減することができるようになっている。
尚、本パチンコ遊技機1では、設定可能な設定値を1〜6までの6個としているが、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。また、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。
大当り種別は、大当り種別判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、大当り種別は、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。変動パターンは、変動パターン判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、変動パターンは、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なることで、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度により設定値が示唆されてもよい。あるいは、設定値にかかわらずノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合は共通であってもよい。その他、設定値に応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。
図13は、演出制御プロセス処理として、図9のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図13に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S90175の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、搭載可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、演出プロセスフラグの値を“4”に更新する。また、大当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「はずれ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS90174の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS90175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形および応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組合せになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にもこの発明を適用可能である。
この発明を実現するためのプログラムおよびデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、この発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合または「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部241SGに関する説明)
次に、この実施の形態における特徴部241SGとしてのパチンコ遊技機1について、図14−1〜図14−40に基づいて説明する。尚、以下においては、基本説明にて説明したパチンコ遊技機1と同様または形態や配置位置等が異なるが同様の機能を有する構成については、同様の符号を付すことにより詳細な説明を省略し、基本説明にて説明したパチンコ遊技機1と異なる点について主に説明する。
図14−1に示すように、特徴部241SGとしてのパチンコ遊技機1は、搭載可動体32が、図1に示す搭載可動体32よりもやや大きく形成されている。
図14−2に示すように、演出制御基板12には、スティックコントローラ31A内に内蔵された振動モータ61が接続されており、演出制御用CPU120は、スティックコントローラ31A及びプッシュボタン31Bを振動させることが可能とされている。また、ランプ制御基板14には、プッシュボタン31Bに内蔵されたボタンLED62が接続されており、演出制御用CPU120は、ボタンLED62を点灯/消灯させることが可能とされている。
図14−3は、パチンコ遊技機1で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図14−3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図14−3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで可変表示される飾り図柄(演出図柄ともいう)などの変動パターン(変動時間(可変表示時間))を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、可変表示結果指定コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。可変表示結果指定コマンドでは、例えば図14−3(B)に示すように、可変表示結果(変動表示結果ともいう)が「はずれ」であるか「大当り」や「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
可変表示結果指定コマンドでは、例えば、図14−3(B)に示すように、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第5可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C05Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知する第6可変表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンド9000(H)は、パチンコ遊技機1に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、パチンコ遊技機1に対する電力供給が一時的に停止した後に電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンドA0XXHは、大当り遊技や小当り遊技の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技や小当りの終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば、後述する通常開放大当り状態や高速開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「10」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドD100は、客待ちデモ演出の実行を指定するための客待ちデモ指定コマンドであり、後述するように、特別図柄通常処理において第1保留記憶も第2保留記憶も存在しないときに実行されるデモ表示設定によって送信されるコマンドであり、該客待ちデモ指定コマンドが送信された後、所定期間が経過したときに客待ちデモ演出が実行される。
尚、図14−3(A)に示すコマンドは一例であり、これらのコマンドの一部を有しないものであってもよいし、これらのコマンドに代えて異なるコマンドを用いてもよいし、これらのコマンドと異なるコマンドを追加してもよい。例えば、各入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて払い出される賞球数を特定可能とするための賞球数通知コマンドや、遊技球が通過ゲート41を通過したことを通知するためのゲート通過通知コマンドや、確変制御や時短制御が実行される残りの回数を通知する通知コマンド等を設けるようにしてもよい。
図14−4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図14−4に示すように、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、後述するように、RAM102に設定された遊技制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65536」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。
普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図はずれ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。
図14−5(A)は、ROM101に記憶される特図表示結果判定テーブル1の構成例を示している。この実施の形態においては、特図表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の特図表示結果判定テーブルを用いているが、この発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の特図表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
特図表示結果判定テーブル1は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
この実施の形態における特図表示結果判定テーブル1では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「はずれ」の特図表示結果に割り当てられている。
特図表示結果判定テーブル1において、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。この実施の形態における特図表示結果判定テーブル1では、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(この実施の形態では約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(この実施の形態では約1/30)。即ち、特図表示結果判定テーブル1では、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
また、図14−5(B)は、ROM101に記憶される特図表示結果判定テーブル2の構成例を示している。特図表示結果判定テーブル2は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。この実施の形態における特図表示結果判定テーブル2では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかにかかわらず、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられている。
特図表示結果判定テーブル2において、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。この実施の形態における特図表示結果判定テーブル2では、第1特図の特図ゲームである場合と第2特図である場合とで「小当り」に割り当てられている判定値数が異なっている。具体的には、第1特図の特図ゲームである場合は、「小当り」に判定値が割り当てられているが、第2特図の特図ゲームである場合には「小当り」に判定値が割り当てられていない。よって、後述するように、第2特図の可変表示が第1特図の可変表示よりも優先して実行され、時短制御が実行されることにより可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口への入賞が発生して第2特図の可変表示が多く実行される高ベース状態では、「小当り」がほぼ発生しないようになっており、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい高ベース状態において、遊技球を多く獲得できない小当りの発生を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
図14−6(A)は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブルの構成例を示している。この実施の形態における大当り種別判定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブルでは、特図ゲームにおいて可変表示(変動表示)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置お4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「非確変大当り」や「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
ここで、この実施の形態における大当り種別について、図14−6(B)を用いて説明すると、この実施の形態では、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する「確変大当りA」や「確変大当りB」と、大当り遊技状態の終了後において高確制御が実行されるが時短制御が実行されない高確低ベース状態に移行する「確変大当りC」と、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する「非確変大当り」とが設定されている。
「確変大当りA」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。一方、「確変大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。また、「非確変大当り」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。よって、「確変大当りA」を10ラウンド(10R)確変大当りと呼称し、「確変大当りB」を5ラウンド(5R)確変大当りと呼称する場合がある。更に、「確変大当りC」による大当り遊技は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが2回(いわゆる2ラウンド)繰返し実行されるとともに、各ラウンドでの特別可変入賞球装置7の開放期間が他の大当り遊技よりも短い(例えば、0.1秒)高速開放大当りである。尚、いずれの大当り種別の大当り遊技中においても、確変制御や時短制御は実行されないようになっている。
また、特に図示はしないが、この実施の形態における小当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に2回変化させるとともに、該開放時間が確変大当りCと同じ開放期間(この実施の形態では0.1秒)となっている。尚、小当り遊技の終了後は、該小当り遊技直前の遊技状態が引き継がれる。
つまり、この実施の形態においては、「確変大当りC」や「小当り」とすることが決定された場合には、同じ変動パターン(図14−7に示すPC1−1)にて可変表示が実行されるとともに、可変表示結果としてチャンス目が停止表示され、更に、特別可変入賞球装置7の開放パターンが同一となっているため、これらの可変表示や特別可変入賞球装置7の開放パターンからは、確変制御が実行される「確変大当りC」であるのか、確変制御が実行されずに前の遊技状態が継続される「小当り」であるのかを区別することができないので、確変大当りCの大当り遊技や小当り遊技の終了後、遊技者に対して確変制御が実行されていることに期待させつつ遊技を続行させることが可能となっている。
確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが確変大当りAや確変大当りBである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
一方、「非確変大当り」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(この実施の形態では100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
図14−6(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、可変表示される特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。即ち、可変表示される特図が第1特図である場合には、所定範囲の判定値(「81」〜「100」の範囲の値)がラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられる一方で、可変表示される特図が第2特図である場合には、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に対して判定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別をラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「確変大当りB」や「確変大当りC」としてラウンド数の少ない通常開放大当り状態や高速開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、得られる賞球が少ない大当り状態の頻発を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
尚、図14−6(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、「非確変」の大当り種別に対する判定値の割当ては、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに係わらず同一とされているので、非確変の大当りとなる確率と確変の大当りとなる確率は、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかにかかわらず同一とされている。
よって、前述したように、「確変大当りB」や「確変大当りC」に対する判定値の割当てが、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「確変大当りA」に対する判定値の割当ても第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに応じて異なり、ラウンド数の多い「確変大当りA」については、第2特図の特図ゲームである場合の方が第1特図の特図ゲームである場合よりも決定され易くなるように設定されている。
尚、第2特図の特図ゲームである場合にも、第1特図の特図ゲームである場合とは異なる所定範囲の判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、第2特図の特図ゲームである場合には、第1特図の特図ゲームである場合に比べて少ない判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
図14−6は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」や「小当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、この実施の形態では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、この発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチ変動パターンと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよく、この場合にあっては、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…の各ノーマルリーチ変動パターンの大当り期待度(大当り信頼度)が異なるようにしてもよい。また、スーパーリーチ変動パターンとしてスーパーリーチαとスーパーリーチβとを設けているが、この発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチ変動パターンをノーマルリーチ変動パターと同じく1種類のみとしてもよい。
尚、この実施の形態における変動パターンには、可変表示結果が「小当り」または可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「確変大当りC」である場合に対応する特殊当りの変動パターン(PC1−1)も含まれている。
図14−7に示すように、この実施の形態におけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図可変表示時間については、スーパーリーチ変動パターンよりも短く設定されている。また、スーパーリーチの変動パターンのうち、スーパーリーチβ及びスーパーリーチγの変動パターンについては、可変表示期間がスーパーリーチαの変動パターンの可変表示期間(50秒)よりも長い期間(60秒)とされている。
また、この実施の形態においては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、この発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしてもよい。
図14−8は、この実施の形態における変動パターンの決定方法の説明図である。この実施の形態では、遊技状態、実行する可変表示の表示結果や保留記憶数に応じて、選択する変動パターン判定テーブルを異ならせている。
具体的には、図14−8(A)に示すように、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が非確変大当りである場合は、大当り用変動パターン判定テーブルAを選択し、該大当り用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPB1−1(ノーマルリーチ大当りの変動パターン)とPB1−2(スーパーリーチα大当りの変動パターン)とPB1−3(スーパーリーチβ大当りの変動パターン)とから決定する。また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が確変大当りAまたは確変大当りBである場合は、大当り用変動パターン判定テーブルBを選択し、該大当り用変動パターン判定テーブルBを用いて変動パターンをPB1−1(ノーマルリーチ大当りの変動パターン)とPB1−2(スーパーリーチα大当りの変動パターン)とPB1−3(スーパーリーチβ大当りの変動パターン)とから決定する。
尚、図14−8(A)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブルAと大当り用変動パターン判定テーブルBとでは、PB1−1、PB1−2、PB1−3に対する判定値の割当て数が異なっている。具体的には、大当り用変動パターン判定テーブルAでは、PB1−1に497個の判定値が割り当てられ、PB1−2に300個の判定値が割り当てられ、PB1−3に200個の判定値が割り当てられている。一方で、大当り用変動パターン判定テーブルBでは、PB1−1に250個の判定値が割り当てられ、PB1−2に347個の判定値が割り当てられ、PB1−3に400個の判定値が割り当てられている。つまり、この実施の形態では、可変表示結果が確変大当りAや確変大当りBである場合は、可変表示結果が非確変大当りである場合よりも高い割合で変動パターンがスーパーリーチの変動パターンが決定され易いとともに、スーパーリーチαよりもスーパーリーチβの方が決定され易くなっているため、可変表示における変動パターンに対して遊技者を注目させることが可能となっている。
また、可変表示結果が確変大当りCや小当りである場合は、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択し、該特殊当り用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンをPC1−1(特殊当りの変動パターン)に決定する。つまり、この実施の形態では、可変表示結果が確変大当りCとなる場合と小当りとなる場合とで同一の変動パターンにて可変表示が実行されるので、遊技者は、該変動パターンから可変表示結果が確変大当りCであるか小当りであるかを特定することが困難となっている。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が2個以下である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPA1−1(非リーチはずれの変動パターン)とPA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とPA2−2(スーパーリーチαはずれの変動パターン)とPA2−3(スーパーリーチβはずれの変動パターン)とから決定する。
具体的には、はずれ用変動パターン判定テーブルAでは、PA1−1に600個の判定値が割り当てられ、PA2−1に300個の判定値が割り当てられ、PA2−2に90個の判定値が割り当てられ、PA2−3に7個の判定値が割り当てられている。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が3個である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルBを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルBを用いて変動パターンをPA1−2(非リーチはずれの短縮変動パターン)とPA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とPA2−2(スーパーリーチαはずれの変動パターン)とPA2−3(スーパーリーチβはずれの変動パターン)とから決定する。
具体的には、はずれ用変動パターン判定テーブルBでは、PA1−2に700個の判定値が割り当てられ、PA2−1に200個の判定値が割り当てられ、PA2−2に90個の判定値が割り当てられ、PA2−3に7個の判定値が割り当てられている。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が4個である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルCを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルCを用いて変動パターンをPA1−3(非リーチはずれの短縮変動パターン)とPA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とPA2−2(スーパーリーチαはずれの変動パターン)とPA2−3(スーパーリーチβはずれの変動パターン)とから決定する。
具体的には、はずれ用変動パターン判定テーブルCでは、PA1−3に800個の判定値が割り当てられ、PA2−1に100個の判定値が割り当てられ、PA2−2に90個の判定値が割り当てられ、PA2−3に7個の判定値が割り当てられている。
このように、この実施の形態において可変表示結果が「はずれ」となる場合は、変動特図の保留記憶数が3個や4個等であることにもとづいて、特図可変表示時間が通常の非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)よりも短い短縮用の変動パターン(PA1−2、PA1−3)により可変表示が実行される割合が高くなるので、遊技が間延びしてしまうことを防止しつつ、次に可変表示結果が大当りとなるまでの期間を短縮することが可能となっている。
次に、図14−8(B)に示すように、高ベース状態において可変表示結果が非確変大当りである場合は、大当り用変動パターン判定テーブルAを選択し、該大当り用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPB1−1(ノーマルリーチ大当りの変動パターン)とPB1−2(スーパーリーチα大当りの変動パターン)とPB1−3(スーパーリーチβ大当りの変動パターン)とPB1−4(スーパーリーチγ大当りの変動パターン)とから決定する。また、低ベース状態において可変表示結果が確変大当りAまたは確変大当りBである場合は、大当り用変動パターン判定テーブルBを選択し、該大当り用変動パターン判定テーブルBを用いて変動パターンをPB1−1(ノーマルリーチ大当りの変動パターン)とPB1−2(スーパーリーチα大当りの変動パターン)とPB1−3(スーパーリーチβ大当りの変動パターン)とPB1−4(スーパーリーチγ大当りの変動パターン)とから決定する。
尚、図14−8(B)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブルAと大当り用変動パターン判定テーブルBとでは、PB1−1、PB1−2、PB1−3、PB1−4に対する判定値の割当て数が異なっている。具体的には、大当り用変動パターン判定テーブルAでは、PB1−1に97個の判定値が割り当てられ、PB1−2に350個の判定値が割り当てられ、PB1−3に300個の判定値が割り当てられ、PB1−4に250個の判定値が割り当てられている。一方で、大当り用変動パターン判定テーブルBでは、PB1−1に50個の判定値が割り当てられ、PB1−2に200個の判定値が割り当てられ、PB1−3に347個の判定値が割り当てられ、PB1−4に400個の判定値が割り当てられている。つまり、この実施の形態では、可変表示結果が確変大当りAや確変大当りBである場合は、可変表示結果が非確変大当りである場合よりも高い割合で変動パターンがスーパーリーチβやスーパーリーチγの変動パターンが決定され易くなっているため、可変表示における変動パターンに対して遊技者を注目させることが可能となっている。
また、可変表示結果が確変大当りCや小当りである場合は、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択し、該特殊当り用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンをPC1−1(特殊当りの変動パターン)に決定する。つまり、この実施の形態では、可変表示結果が確変大当りCとなる場合と小当りとなる場合とで同一の変動パターンにて可変表示が実行されるので、遊技者は、該変動パターンから可変表示結果が確変大当りCであるか小当りであるかを特定することが困難となっている。
また、時短状態(高ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルDを用いて変動パターンをPA1−4(非リーチはずれの時短用短縮変動パターン)とPA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とPA2−2(スーパーリーチαはずれの変動パターン)とPA2−3(スーパーリーチβはずれの変動パターン)とPA2−4(スーパーリーチγはずれの変動パターン)とから決定する。
具体的には、はずれ用変動パターン判定テーブルDでは、PA1−4に800個の判定値が割り当てられ、PA2−1に100個の判定値が割り当てられ、PA2−2に80個の判定値が割り当てられ、PA2−3に10個の判定値が割り当てられ、PA2−4に7個の判定値が割り当てられている。
つまり、この実施の形態では、高ベース状態(時短状態)において可変表示結果が「はずれ」となる場合は、時短状態であることにもとづいて、特図可変表示時間が通常の非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)よりも短い短縮用の変動パターン(PA1−4)により可変表示が実行される割合が高くなるので、遊技が間延びしてしまうことを防止しつつ、次に可変表示結果が大当りとなるまでの期間を短縮することが可能となっている。尚、変動パターンPA2−4、PB1−4(スーパーリーチγ)は、高ベース状態(時短状態)でのみ実行可能な変動パターンとされている。
この実施の形態におけるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば、遊技制御用データ保持エリアが設けられている。遊技制御用データ保持エリアは、例えば、第1特図保留記憶部と、第2特図保留記憶部と、普図保留記憶部と、遊技制御フラグ設定部と、遊技制御タイマ設定部と、遊技制御カウンタ設定部と、遊技制御バッファ設定部とを備えている。
第1特図保留記憶部は、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部は、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部は、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR2〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部または一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図14−2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、演出制御用データ保持エリアが設けられている。この演出制御用データ保持エリアは、演出制御フラグ設定部と、演出制御タイマ設定部と、演出制御カウンタ設定部と、演出制御バッファ設定部とを備えている。
演出制御フラグ設定部には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
この実施の形態では、第1特図の保留記憶による実行中の可変表示に対応するバッファ番号1−0、第1特図の保留記憶1〜4に対応するバッファ番号1−1〜バッファ番号1−4、第2特図の保留記憶による実行中の可変表示に対応するバッファ番号2−0、第2特図の保留記憶1〜4に対応するバッファ番号2−1〜バッファ番号2−4のそれぞれに対応付けて、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンド等のデータを格納可能なエントリが設定されている始動入賞時受信コマンドバッファを構成するデータが、演出制御バッファ設定部の所定領域に記憶されている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド及び保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドが1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。そして、これら1セットを構成する始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの4つのコマンドが、始動口入賞指定コマンドおよび保留記憶数通知コマンドに対応するバッファ番号のエントリに格納される。
第1特図に該当するバッファ番号1−0〜バッファ番号1−4に対応する格納領域(エントリ)の記憶内容は、開始条件が成立して最上位の保留記憶(バッファ番号「1−1」)の可変表示が開始されるときに、後述するように1つずつ上位にシフトされていくとともに、該開始条件が成立した保留記憶の内容を格納するバッファ番号「1−0」の記憶内容は、当該可変表示を終了するときに実行される特図当り待ち処理においてクリアされるようになっている。同様に、第2特図に該当するバッファ番号2−0〜バッファ番号1−4に対応する格納領域(エントリ)の記憶内容は、開始条件が成立して最上位の保留記憶(バッファ番号「2−1」)の可変表示が開始されるときに、後述するように1つずつ上位にシフトされていくとともに、該開始条件が成立した保留記憶の内容を格納するバッファ番号「2−0」の記憶内容は、当該可変表示を終了するときに実行される特図当り待ち処理においてクリアされるようになっている。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファのバッファ番号1−1〜バッファ番号1−4のうちの空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していき、第2始動入賞口への始動入賞時には、バッファ番号2−1〜バッファ番号2−4のうちの空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンドから保留記憶数通知コマンドまでが順次送信される。従って、コマンド受信が行われれば、第1特図保留記憶または第2特図保留記憶に対応するバッファ番号の末尾「1」〜「4」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。
始動入賞時受信コマンドバッファに格納されているコマンドは、飾り図柄の可変表示を開始するごとに、直前に終了した可変表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1−0」または「2−0」のエントリ)に格納されているものが削除されるとともに、該開始する可変表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1−1」または「2−1」に対応したエントリ)に格納されているものと、該開始する可変表示の保留記憶以降のエントリの記憶内容がシフトされる。例えば、第1特図保留記憶の飾り図柄の可変表示が終了した場合には、バッファ番号「1−0」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「1−1」に格納されている各コマンドがバッファ番号「1−0」にシフトされるとともに、バッファ番号「1−2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1−1」に対応した領域にシフトされ、バッファ番号「1−3」、「1−4」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「1−2」、「1−3」に対応した領域にシフトされる。よって、バッファ番号「0」は、その時点において可変表示されている保留記憶に関する各コマンドを格納するための領域(エントリ)となる。
(スーパーリーチ中の演出)
ここで、スーパーリーチ中の演出について、図14−9に基づいて説明する。図14−9は、ノーマルリーチ及びスーパーリーチにおける各種演出の実行期間を示す図である。
図14−9に示すように、演出制御用CPU120は、ノーマルリーチ変動パターンまたはスーパーリーチ変動パターンに基づく飾り図柄の可変表示では、可変表示を開始した後、可変表示態様をノーマルリーチ表示態様としたことに基づき可変表示演出としてノーマルリーチ演出を行う。また、スーパーリーチ変動パターンでは、ノーマルリーチ演出を実行した後、可変表示態様をスーパーリーチ表示態様としたことに基づき可変表示演出としてスーパーリーチ演出(弱スーパーリーチ演出や強スーパーリーチ演出)を行い、スーパーリーチ演出の終了後に飾り図柄の可変表示を終了する。
また、演出制御用CPU120は、ノーマルリーチ変動パターンまたはスーパーリーチ変動パターン(スーパーリーチα、β、γ)におけるノーマルリーチ演出において、可変表示演出とは異なる演出として、可変表示結果が大当りになる可能性(期待度)を予告する予告演出Aまたは予告演出Bを実行可能である。また、スーパーリーチ変動パターンにおけるノーマルリーチ演出において、弱スーパーリーチ演出に発展すること(遊技者にとって有利な内容)を報知する発展演出Aを実行可能である。
また、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ変動パターン(スーパーリーチα、β、γ)における弱スーパーリーチ演出において、強スーパーリーチ演出に発展すること(遊技者にとって有利な内容)を報知する発展演出Bが実行される可能性を示唆する発展示唆演出を実行可能であり、スーパーリーチ変動パターン(スーパーリーチβ、γ)における弱スーパーリーチ演出において、強スーパーリーチ演出に発展すること(遊技者にとって有利な内容)を報知する発展演出Bを実行可能である。
また、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ変動パターン(スーパーリーチβ、γ)における強スーパーリーチ演出において、可変表示結果が大当りになること、またははずれになることを報知する決め演出を実行可能である。
このように、ノーマルリーチはずれの変動パターンでは、ノーマルリーチ演出において弱スーパーリーチ演出に発展せずに大当りまたははずれとなり、スーパーリーチ変動パターン(スーパーリーチα、β、γ)では、ノーマルリーチ演出において弱スーパーリーチ演出に発展し、スーパーリーチ変動パターン(スーパーリーチβ、γ)では、弱スーパーリーチ演出において強スーパーリーチ演出に発展する。
つまり、スーパーリーチαは、ノーマルリーチより期待度が高い弱スーパーリーチであり、スーパーリーチβ、γは、弱スーパーリーチより期待度が高い強スーパーリーチとされている(大当り期待度;ノーマルリーチ<スーパーリーチα<スーパーリーチβ<スーパーリーチγ)。
また、ノーマルリーチやスーパーリーチα、β、γでは、各々異なる種別のノーマルリーチ演出やスーパーリーチ演出が実行されるようになっていてもよいし、共通または少なくとも一部が類似する種別のスーパーリーチ演出が実行されるようになっていてもよい。また、スーパーリーチの種別は上記3種類に限定されるものではなく、1種類または2種類でもよいし、4種類以上でもよい。
特徴部241SGでは、上記予告演出A及び予告演出B、発展演出A、B、発展示唆演出、決め演出において、構造物である搭載可動体32を移動することや、後述する第1擬似可動体表示や第2擬似可動体表示を移動表示することを実行可能とされている。よって、各演出の具体的な内容を説明する前に、搭載可動体32や第1擬似可動体表示及び第2擬似可動体表示について説明する。
(パチンコ遊技機の開発の流れ)
まず、パチンコ遊技機1に上記のような搭載可動体32、第1擬似可動体表示及び第2擬似可動体表示などを搭載することになった経緯を理解するために、パチンコ遊技機1の開発の流れの概略について図14−12に基づいて説明する。図14−12は、パチンコ遊技機の開発の流れの概略を示す説明図である。
図14−12に示すように、所定のパチンコ遊技機(例えば、パチンコ遊技機1など)の開発がスタートすると、まず、遊技店、遊技客に何を伝え、何を感じ取って欲しいか等を明確にした企画書の作成等を行う(ステップ241SGS001)。具体的には、当該機種のゲーム内容、見所、スペック、ゲームフロー、リーチなどの演出構成、盤面構成、可動体(構造物)などをどのようにするかなどが検討される。
次いで、企画書に基づいて、盤面(遊技盤)の試作品(一次試作品、デザインモック)、可変表示などがイメージできる映像や資料、スペック確認表などを作成する(ステップ241SGS002)。この試作品を作成した段階で、例えば、可動体を複数搭載する予定であったが、可動体を複数搭載することができない事由(例えば、他の可動体と干渉するなどといったスペース不足、コスト、耐久性)などの問題が生じることがある。
次いで、可変表示や演出などの映像等を作成する(ステップ241SGS003)。ここで、演出映像について、ステップ241SGS002において問題が生じたことにより搭載できなかった可動体のデザインや動作を元に、この非搭載となった可動体を模した擬似可動体表示の映像を作成する。尚、擬似可動体表示での移動表示は、非搭載となった可動体を移動させる場合に比べてインパクトで劣るため、例えば、移動表示して停止させたときの反動表示動作や移動表示の速さをデフォルメ表示(誇張表示や強調表示)することが多い。
そして、可変表示や演出などの映像を含む盤面(遊技盤)の試作品(二次試作品)を作成し、可変表示や核となる演出、可動体の動作などを確認し(ステップ241SGS004)、問題がなければ盤面(遊技盤)の金型品等の作成を行う(ステップ241SGS005)。
このように、遊技者にインパクトある演出を提供可能な可動体は、複数搭載することで演出効果をより高め、演出の多様化を図ることができるが、上記したような種々の問題により実際には複数搭載することが困難なことが多い。そこで、搭載することができなかった可動体のデザインや動作を元に、この非搭載となった可動体を模した擬似可動体表示の移動表示を用いることが多くなっている。
以下、特徴部241SGとしてのパチンコ遊技機1にあっては、開発段階では複数の可動体を搭載する予定であったが、上記したような種々の問題が生じたことにより、1つの可動体(例えば、搭載可動体32)についての搭載は決定され、他の可動体(例えば、第1非搭載可動体M100、第2非搭載可動体M200)については搭載が決定されず非搭載とされたため、第1非搭載可動体M100と第2非搭載可動体M200に替えて、第1非搭載可動体M100を模した第1擬似可動体表示の移動表示と、第2非搭載可動体M200を模した第2擬似可動体表示の移動表示と、を採用したものとして説明する。
尚、上記では、擬似可動体表示は最終的に非搭載になった第1非搭載可動体M100と第2非搭載可動体M200の代用として採用された形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、可動体の搭載は可能であったが演出の多様化を図るためにあえて擬似可動体表示を用いる場合もある。また、開発段階で搭載予定のない可動体(例えば、仮想の可動体や他機種に搭載または搭載予定の可動体など)を模した擬似可動体表示を用いることも可能である。
(搭載可動体32)
以下、搭載可動体32について、図14−13に基づいて説明する。図14−13は、(A)は搭載可動体の移動態様を示す図、(B)は搭載可動体を持ち上げる状況を説明する図である。
図14−13(A)に示すように、搭載可動体32は、正面視略台形状に形成され前面に装飾等が施された演出部32Aと機構部32Bとから構成され、演出部32Aから左右側方に各々延設された機構部32Bの左右側が画像表示装置5の左右側方に配置された駆動機構201L,201Rに支持されることにより、上方の原点位置(図14−13(A)において実線で示す原点位置)と原点位置の下方の演出位置(図14−13(A)において2点鎖線で示す位置)との間で上下方向に移動可能とされている。尚、機構部32Bとは、駆動機構201L,201Rの動力を演出部32Aに伝達する伝達部材である。
駆動機構201L,201Rは、搭載可動体モータ202L,202Rと、搭載可動体モータ202L,202Rの駆動軸に固着された駆動ギヤ203L,203R及び駆動ギヤ203L,203Rに噛合する従動ギヤ204L,204Rと、従動ギヤ204L,204Rが下端に固着された上下方向を向く回動軸205L,205Rと、回動軸205L,205Rに挿入された移動体206L,206Rと、搭載可動体32を原点位置に保持可能な搭載可動体ソレノイド207L,207Rと、演出部32Aに内蔵され「X」の文字からなる発光部208Aを発光可能な搭載可動体LED208(図14−2参照)と、を主に有する。
搭載可動体32は、機構部32Bの左右端部(被案内部)が回動軸205L,205Rに上下方向に移動可能に挿入(案内)され、搭載可動体ソレノイド207L,207Rに係止されることで原点位置にて保持される。原点位置に保持されている状態で搭載可動体ソレノイド207L,207Rがオン状態になり係止状態が解除されると、搭載可動体32は原点位置から自重により落下され、機構部32Bの左右端部が移動体206L,206Rに当接して下方への移動が規制されることで演出位置にて停止するようになっている。
また、回動軸205L,205Rの外周には螺旋状の溝部205Aが形成される一方で、移動体206L,206Rは、内周面に溝部205Aに係止可能な係止部(図示略)が形成され、かつ、回動軸205L,205Rを中心とする回転が規制されていることで、搭載可動体モータ202L,202Rにより回動軸205L,205Rを正逆回転させることで上下方向に移動可能とされている。よって、搭載可動体32は、原点位置から演出位置まで自重により落下可能であり、落下した後は、図14−13(B)に示すように、搭載可動体モータ202L,202Rにより回動軸205L,205Rを回転させて移動体206L,206Rを上昇させることにより演出位置から原点位置まで上昇し、搭載可動体ソレノイド207L,207Rにより原点位置にて保持される。
(第1擬似可動表示と第1非搭載可動体)
次に、第1擬似可動表示と第1非搭載可動体について、図14−14に基づいて説明する。図14−14は、(A)は第1擬似可動体表示の移動表示態様を示す図、(B)は第1非搭載可動体の移動態様を示す図である。
図14−14(A)に示す第1擬似可動体表示Z100は、図14−14(B)に示すように、当該パチンコ遊技機1に搭載する予定であったが諸事情により非搭載となった第1非搭載可動体M100を模した画像とされている。
パチンコ遊技機1に非搭載の第1非搭載可動体M100は、正面視略長方形状に形成され前面に装飾等が施された演出部M100Aと機構部M100Bと、から構成され、演出部M100Aから左方に延設された機構部M100Bの左側が画像表示装置5の左側方に配置された駆動機構M101に支持されることにより、上方の第1原点位置(図14−14(B)において2点鎖線で示す原点位置)と第1原点位置の下方の第1演出位置(図14−14(B)において実線で示す位置)との間で上下方向に移動可能とされている。
駆動機構M101は、可動体モータM102と、可動体モータM102の駆動軸に固着された駆動ギヤM103及び駆動ギヤM103に噛合する従動ギヤM104と、従動ギヤM104が下端に固着された上下方向を向く回動軸M105と、第1非搭載可動体M100を第1原点位置に保持可能な可動体ソレノイドM107と、回動軸M105に挿入された移動体M106と、演出部M100Aに内蔵され、正面視円形の発光部M108Aを発光可能な非搭載可動体LED(図示略)と、を主に有する。
また、演出部M100Aは、前面に筋状の装飾が施され、発光部M108Aの周囲に配置された4つの演出可動部M110A〜M110Dを有し、演出可動部M110A〜M110Dが互いに近接する第1演出状態(図14−14(B)において2点鎖線で示す状態)と、演出可動部M110A〜M110Dが発光部M108Aから放射状に離れる第2演出状態と、に変化可能とされている。
第1非搭載可動体M100は、機構部M100Bの左端部(被案内部)が回動軸M105に上下方向に移動可能に挿入(案内)され、可動体ソレノイドM107に係止されることで第1原点位置にて保持される。第1原点位置に保持されている状態で可動体ソレノイドM107がオン状態になり係止状態が解除されると、第1非搭載可動体M100は第1原点位置から自重により落下され、機構部M100Bの左右端部が移動体M106に当接して下方への移動が規制されることで第1演出位置にて停止するようになっている。
また、回動軸M105の外周には螺旋状の溝部M105Aが形成される一方で、移動体M106は、内周面に溝部M105Aに係止可能な係止部(図示略)が形成され、かつ、回動軸M105を中心とする回転が規制されていることで、可動体モータM102により回動軸M105を正逆回転させることで上下方向に移動可能とされている。よって、第1非搭載可動体M100は、第1原点位置から第1演出位置まで自重により落下可能であり、落下した後は、可動体モータM102により回動軸M105を回転させて移動体M106を上昇させることにより第1演出位置から第1特定原点位置まで上昇し、可動体ソレノイドM107により第1原点位置にて保持される。
図14−14(A)に示すように、第1擬似可動体表示Z100は、上記第1非搭載可動体M100を模した画像であり、演出部M100Aに対応する演出表示部Z100Aと、機構部M100Bに対応する機構表示部Z100Bと、発光部M108Aに対応する発光表示部Z108Aと、を有する。そして、第1原点位置に対応する第1初期表示位置と、第1演出位置に対応する第1演出表示位置との間で上下方向に移動表示可能であるとともに(図14−16(B)参照)、第1原点位置とは異なる位置に対応する第1初期表示位置と、第1演出位置とは異なる位置に対応する第1演出表示位置との間で上下方向に移動表示可能である(図14−17(A)参照)。また、演出部M100Aは、演出可動部M110A〜M110Dに対応する演出可動表示部Z110A〜Z110Dを有し、第1演出状態に対応する第1演出表示状態と、第2演出状態に対応する第2演出表示状態とに変化可能とされている。
(第2擬似可動表示と第2非搭載可動体)
次に、第2擬似可動表示と第2非搭載可動体について、図14−15に基づいて説明する。図14−15は、(A)は第2擬似可動体表示の移動表示態様を示す図、(B)は第2非搭載可動体の移動態様を示す図である。
図14−15(A)に示す第2擬似可動体表示Z200は、図14−15(B)(C)に示すように、当該パチンコ遊技機1に搭載する予定であったが諸事情により非搭載となった第2非搭載可動体M200を模した画像とされている。
尚、第2非搭載可動体M200については、開発当初に動作態様が異なる2通りの搭載案(例えば、図14−15(B)に示す搭載案1と、図14−15(C)に示す搭載案2)が考案されたが、開発の都合上、第2非搭載可動体自体が搭載できなくなってしまったため、第2擬似可動体表示Z200として、以下に説明する搭載案1に対応する移動表示と、搭載案2に対応する移動表示とを実行可能とした。
図14−15(B)(C)に示すように、パチンコ遊技機1に非搭載の第2非搭載可動体M200は、正面視円形状に形成され前面に装飾が施された演出部M200Aと機構部M200Bと、から構成され、機構部M100Bの下端が画像表示装置5の下側方に配置された第1駆動機構M201Aに支持される第1演出装置(搭載案1:図14−15(B)参照)と、機構部M100Bの上端が画像表示装置5の上方に配置された第2駆動機構M201Bに支持される第2演出装置(搭載案2:図14−15(C)参照)との各々に組込まれている。
図14−15(B)に示すように、第1駆動機構M201Aは、ベース部材M202に背面側に設けられた可動体モータ(図示略)と、可動体モータ(図示略)により回転する回転体M203と、演出部M200Aを上下方向に移動可能に案内する案内レールM204と、を有する。機構部M200Bは、ベース部材M202に対し前後方向を向く回動軸を中心として回動可能に一端が支持され、また、回転体M203の前面における周縁部に突設された連結軸M205が摺動可能に挿入される長孔M206が形成されている。
よって、第1駆動機構M201Aにより駆動する第2非搭載可動体M200は、可動体モータ(図示略)により回転体M203が回転して機構部M200Bが回動軸を中心として回動することで、下方の第1特定原点位置(図14−15(B)において2点鎖線で示す原点位置)と第1特定原点位置の上方の第1特定演出位置(図14−15(B)において実線で示す位置)との間で上下方向に移動可能とされている。
また、演出部M200Aは、正面視円形の回転部M207と、回転部M207に設けられた複数(例えば、5個)の発光部M208A〜M208Eを発光可能な非搭載可動体LED(図示略)と、を有し、回転部M207が回転しながら非搭載可動体LED(図示略)が点灯して発光部M208A〜M208Eを複数色(例えば、7色)にて発光させることができようになっている。
また、図14−15(C)に示すように、第2駆動機構M201Bは、可動体モータM212と、可動体モータM212の駆動軸に固着された駆動ギヤM213及び駆動ギヤM213に噛合する従動ギヤM214と、従動ギヤM214が左端に固着された左右方向を向く回動軸M215と、を主に有する。また、回動軸M215の外周には螺旋状の溝部M215Aが形成される一方で、演出部M200Aから上方に延設された機構部M200Bは、内周面に溝部M215Aに係止可能な係止部(図示略)が形成され、かつ、回動軸M215を中心とする回転が規制されている。
よって、第2駆動機構M201Bにより駆動する第2非搭載可動体M200は、可動体モータM212により回動軸M215を正逆回転させることで、左側の第2特定原点位置(図14−15(C)において2点鎖線で示す原点位置)と右側の第2特定演出位置(図14−15(C)において実線で示す位置)との間で左右方向に移動可能とされるとともに、第2特定原点位置と第2特定演出位置との中間の第2中間演出位置にて停止可能とされている。
図14−15(A)に示すように、第2擬似可動体表示Z200は、上記第2非搭載可動体M200を模した画像であり、演出部M200Aに対応する演出表示部Z200Aと、機構部M200Bに対応する機構表示部Z200Bと、回転部M207に対応する回転表示部Z207と、発光部M208A〜M208Eに対応する発光表示部Z208A〜Z208Eと、を有する。
尚、開発当初は、非搭載可動体LED(図示略)としてフルカラーLEDの搭載を予定していたものの、コスト面から単色LEDの搭載を余儀なくされることがあるが、第2擬似可動体表示Z200とすることで、コスト面を考慮せず、発光表示部Z208A〜Z208Eを複数色(例えば、7色など)にて発光表示させることができる。
そして、第1特定原点位置に対応する第1特定初期表示位置と、第1特定演出位置に対応する第1特定演出表示位置との間で上下方向に移動表示可能であるとともに(図14−16(C)参照)、第2特定原点位置に対応する第2特定初期表示位置と、第2特定演出位置に対応する第2特定演出表示位置との間で左右方向に移動表示可能である(図14−17(B)参照)。
次に、搭載可動体32の移動態様と、第1擬似可動体表示Z100及び第2擬似可動体表示Z200の移動表示態様について、図14−16及び図14−17に基づいて説明する。図14−16は、(A)は非搭載可動体の移動可能範囲、(B)は第1擬似可動体表示の移動表示領域、(C)は第2擬似可動体表示の移動表示領域を示す図である。図14−17は、(A)は第1擬似可動体表示の特定移動表示領域、(B)は第2擬似可動体表示の特定移動表示領域を示す図である。
図14−16(A)に示すように、搭載可動体32は、画像表示装置5の表示領域の上部にて演出部32Aの下部が重複する原点位置と、画像表示装置5の表示領域の略中央にて演出部32A及び機構部32Bが重複する演出位置と、の間で上下方向に移動可能とされ、原点位置から演出位置までの移動距離はL1とされている。
図14−16(B)に示すように、第1擬似可動体表示Z100は、画像表示装置5の表示領域の上部位置にて演出表示部Z100Aの下部が表示される第1初期表示位置と、画像表示装置5の表示領域の略中央下位置にて演出表示部Z100A及び機構表示部Z100Bが表示される第1演出表示位置と、の間で上下方向に移動表示可能とされ、第1初期表示位置から第1演出表示位置までの移動表示距離はL2とされている。
図14−17(A)に示すように、第1擬似可動体表示Z100は、画像表示装置5の表示領域の下部位置にて演出表示部Z100Aの上部が表示される第1特定初期表示位置と、画像表示装置5の表示領域の略中央上位置にて演出表示部Z100A及び機構表示部Z100Bが表示される第1特定演出表示位置と、の間で上下方向に移動表示可能とされ、第1特定初期表示位置から第1特定演出表示位置までの特定移動表示距離はL2Aとされている。
このように第1擬似可動体表示Z100は、第1非搭載可動体M100と同様に、第1原点位置に対応する第1初期表示位置と第1演出位置に対応する第1演出表示位置との間の移動可能範囲を上下方向に移動表示可能であるだけでなく、第1原点位置に対応しない第2初期表示位置と第1演出位置に対応しない第2演出表示位置との間の特定移動可能範囲を上下方向に移動表示可能である。
次に、図14−16(C)に示すように、第2擬似可動体表示Z200は、画像表示装置5の表示領域の上部位置にて演出表示部Z200Aの下部が表示される第1特定初期表示位置と、画像表示装置5の表示領域の略中央位置にて演出表示部Z200A及び機構表示部Z200Bが表示される第1特定演出表示位置と、の間で上下方向に移動表示可能とされ、第1特定初期表示位置から第1特定演出表示位置までの移動表示距離はL3とされている。
また、図14−17(B)に示すように、第2擬似可動体表示Z200は、画像表示装置5の表示領域の左部位置にて演出表示部Z200Aの右部が表示される第2特定初期表示位置と、画像表示装置5の表示領域の略中央位置にて演出表示部Z200A及び機構表示部Z200Bが表示される第2特定演出表示位置と、の間で左右方向に移動表示可能とされ、第2特定初期表示位置から第2特定演出表示位置までの移動表示距離はL3Aとされている。
このように第2擬似可動体表示Z200は、第2非搭載可動体M200と同様に、第1特定原点位置に対応する第1特定初期表示位置と第1特定演出位置に対応する第1特定演出表示位置との間の移動可能範囲を上下方向に移動表示可能であるだけでなく、第1特定原点位置に対応しない第2特定初期表示位置と第1特定演出位置に対応しない第2特定演出表示位置との間の特定移動可能範囲を左右方向に移動表示可能である。
また、第1擬似可動体表示Z100の移動表示距離L2は、搭載可動体32の移動距離L1よりも長く、第2擬似可動体表示Z200の移動表示距離L3は、搭載可動体32の移動距離L1よりも短い(L2>L1>L3)。また、第1擬似可動体表示Z100の移動表示距離L2Aは、搭載可動体32の移動距離L1よりも長く、第2擬似可動体表示Z200の移動表示距離L3Aは、搭載可動体32の移動距離L1や移動表示距離L2Aよりも長い(L3A>L2A>L1)。
このように、第1擬似可動体表示Z100や第2擬似可動体表示Z200は、搭載されている搭載可動体32の移動距離L1よりも長い移動表示距離(L2、L2A、L3A)を移動表示可能とされているため、搭載可動体32よりもインパクトがある演出を実現可能とされている。
図14−16に示すように、第1擬似可動体表示Z100や第2擬似可動体表示Z200は、演出表示部Z100A、Z200Aと機構表示部Z100B、Z200Bとから構成され、機構表示部Z100B、Z200Bは、画像表示装置5の表示領域の縁部まで延設されていることで、あたかも画像表示装置5の側方に配置された駆動機構M101、第1駆動機構M201A、第2駆動機構M201Bにより演出表示部Z100A、Z200Aが支持されているように見えるので、移動表示をより現実的に表現することが可能である。
すなわち、擬似可動体表示(擬似可動体画像)とは、パチンコ遊技機1に搭載した可動体、非搭載の可動体、仮想の可動体など、駆動機構により動作可能な構造物としての可動体を模した表示であって、例えば、発展報知画像Z300(図14−25(H)参照)のように機構表示部を有しない画像とは異なる。
また、モデルとした可動体とは表示態様の一部が異なる表示や、モデルとした可動体では実現できない態様の表示(例えば、デフォルメ表示や変形表示など)や移動表示(例えば、高速移動表示など)が可能なものであればよい。
また、擬似可動体表示(擬似可動体画像)は、コンピュータなどにより作成された画像や動画像であってもよいし、実際に作成された構造物としての可動体を撮影した画像や動画像であってもよい。さらに、これら擬似可動体表示の移動表示に際し、可動体を移動するときに出力する効果音や停止の際に生じる衝撃音と同じまたは類似した効果音を出力したり、擬似可動体表示が演出表示位置に到達したときに振動モータ61によりプッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aなどを振動させたり、スピーカ8L,8Rから重低音を出力すること等により擬似的な衝撃を発生させることで、より現実的な演出を遊技者に提供することが可能となる。
次に、上記した搭載可動体32、第1擬似可動体表示Z100や第2擬似可動体表示Z200を用いた各種演出の詳細について、図14−10を用いて説明する。図14−10は、スーパーリーチにおける各種演出の内容や構成を説明するための図である。
(予告演出A)
図14−10に示すように、予告演出Aは、低ベース状態である場合に実行可能とされ、第2擬似可動体表示Z200が、第1特定初期表示位置に表示されてから第1特定演出表示位置に移動表示された後、発光表示部Z208A〜Z208Eが決定された演出パターンに対応する色にて発光表示することにより大当りになる可能性(期待度)が示唆される。
また、第1特定初期表示位置から第1特定演出表示位置に移動表示された第2擬似可動体表示Z200は、第1特定演出表示位置から第1特定初期表示位置に移動表示された後に消去される(図14−25(C)〜(F)参照)。
詳しくは、後述するステップ241SGS278Aの予告演出A種別決定処理にて、パターンPYA−1が決定された場合、発光表示部Z208A〜Z208Eは白色に表示され、パターンPYA−2が決定された場合、発光表示部Z208A〜Z208Eは青色に表示され、パターンPYA−3が決定された場合、発光表示部Z208A〜Z208Eは緑色に表示され、パターンPYA−4が決定された場合、発光表示部Z208A〜Z208Eは赤色に表示される。よって、大当り期待度が最も高い発光表示部Z208A〜Z208Eの発光表示色は赤色となる。尚、発光色は種々に変更可能であり、大当りが確定している場合には金色や虹色等に発光させてもよい。
(予告演出B)
予告演出Bは、高ベース状態である場合に実行可能とされ、第1擬似可動体表示Z100が、第1初期表示位置から第1演出表示位置または第2初期表示位置から第2演出表示位置に移動表示されるか、第2擬似可動体表示Z200が、第2特定初期表示位置から第2中間演出表示位置または第2特定演出表示位置のいずれに移動表示されるかにより、可変表示結果が大当りになる可能性(期待度)が示唆される。
また、第1演出表示位置に移動表示された第1擬似可動体表示Z100は、第1演出表示位置から第1初期表示位置に移動表示されることなく消去される(図14−34(A)〜(C)参照)。また、第2演出表示位置に移動表示された第1擬似可動体表示Z100は、第2演出表示位置から第2初期表示位置に移動表示されることなく消去される(図14−34(D)〜(F)参照)。
また、第2中間演出表示位置に移動表示された第2擬似可動体表示Z200は、第2中間演出表示位置から第2特定初期表示位置に移動表示されることなく消去される(図14−33(A)〜(C)参照)。また、第2特定演出表示位置に移動表示された第2擬似可動体表示Z200は、第2特定演出表示位置から第2特定初期表示位置に移動表示されることなく消去される(図14−33(D)〜(F)参照)。
詳しくは、後述するステップ241SGS278Aの予告演出B種別決定処理にて、パターンPYB−1が決定された場合、第2擬似可動体表示Z200は第2特定初期表示位置から第2中間演出表示位置に移動表示され、パターンPYB−2が決定された場合、第2擬似可動体表示Z200は第2特定初期表示位置から第2特定演出表示位置に移動表示され、パターンPYB−3が決定された場合、第1擬似可動体表示Z100は第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示され、パターンPYB−4が決定された場合、第1擬似可動体表示Z100は第2初期表示位置から第2演出表示位置に移動表示される。よって、第1擬似可動体表示Z100が移動表示される方が、第2擬似可動体表示Z200が移動表示されるよりも大当り期待度が高く、大当り期待度が最も高い移動表示パターンは、第1擬似可動体表示Z100が第2初期表示位置から第2演出表示位置に移動表示されるパターンとなる。
また、第1擬似可動体表示Z100が第1初期表示位置から第1演出表示位置や第2初期表示位置から第2演出表示位置へ移動表示する方が、第2擬似可動体表示Z200が第2特定初期表示位置から第2中間演出表示位置や第2特定演出表示位置へ移動表示するよりも速い。
(発展演出A)
発展演出Aは、搭載可動体32が原点位置から演出位置に移動(落下)することにより、弱スーパーリーチへの発展が報知される(図14−25(H)参照)。原点位置から演出位置に移動された搭載可動体32は、所定時間が経過した後に演出位置から原点位置まで上昇して復帰する。
詳しくは、後述するステップ241SGS278Bの発展演出A種別決定処理にて、実行が決定された場合、演出開始タイミングにおいて搭載可動体32が原点位置から演出位置まで落下することにより、弱スーパーリーチへの発展が報知される(図14−25(H)参照)。一方、非実行が決定された場合、演出開始タイミングにおいて搭載可動体32は原点位置から落下せず、画像表示装置5に発展報知画像Z300が表示されることにより弱スーパーリーチへの発展が報知される(図14−25(G)参照)。つまり、発展演出A種別決定処理にて非実行が決定されるとは、搭載可動体32を落下させず発展報知画像Z300の表示により弱スーパーリーチへの発展を報知する演出パターンが決定されることである。
尚、発展報知画像Z300は、搭載可動体32を模した画像(表示)とされているが、第1擬似可動体表示Z100や第2擬似可動体表示Z200のように、可動体と同じように移動表示される擬似可動体表示とは異なり、あくまで演出部32Aのみを模した画像(表示)であり、搭載可動体32の移動とは異なる表示態様にて表示される。例えば、演出開始タイミングにて、移動表示を伴うことなく最初から搭載可動体32の演出位置に対応する演出表示位置に表示される。
(発展示唆演出)
発展示唆演出は、発展演出Bが実行される前に実行可能であり、第2擬似可動体表示Z200が、第1特定初期表示位置に表示されてから第1特定演出表示位置に移動表示された後、遊技者によるプッシュボタン31Bの連打操作(プッシュセンサ35Bの検出信号が所定期間内に複数回検出される操作)が有効となる操作有効期間において連打操作が検出されたことに基づいて、発光表示部Z208A〜Z208Eが決定された演出パターンに対応する発光表示色に変化することにより、後述するキャラクタ画像Z310の表示色、つまり、発展演出Bが実行される可能性が示唆される。
また、特徴部241SGでは、発展示唆演出におけるプッシュボタン31Bの連打操作が有効となる操作有効期間において、プッシュボタン31Bの連打操作を促進する操作促進画像(例えば、プッシュボタン31Bを模した画像など)を画像表示装置5に表示せず、プッシュボタン31Bに内蔵されたボタンLED62(図14−2参照)を点灯させることでプッシュボタン31Bの連打操作を促進する形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、操作有効期間においてプッシュボタン31Bの連打操作を促進する操作促進表示を画像表示装置5に表示してもよい。
また、第1特定初期表示位置から第1特定演出表示位置に移動表示された第2擬似可動体表示Z200は、当該機種に関連するキャラクタ画像Z310が、画像表示装置5の表示領域における第1特定演出表示位置を含む領域に、第2擬似可動体表示Z200に重複(作用)するように表示された後、第1特定演出表示位置から第1特定初期表示位置に移動表示されることなく消去される(図14−26(A)〜(J)、図14−27(A)参照)。
詳しくは、後述するステップ241SGS278Bの発展示唆演出種別決定処理にて、パターンPS−1が決定された場合、発光表示部Z208A〜Z208Eはプッシュボタン31Bが連打操作されても白色のまま変化せず、パターンPS−2が決定された場合、発光表示部Z208A〜Z208Eはプッシュボタン31Bの連打操作に応じて白色→青色の順に変化し、パターンPS−3が決定された場合、発光表示部Z208A〜Z208Eはプッシュボタン31Bの連打操作に応じて白色→青色→緑色の順に変化し、パターンPS−4が決定された場合、発光表示部Z208A〜Z208Eはプッシュボタン31Bの連打操作に応じて白色→青色→緑色→赤色の順に変化する。よって、発展演出Bの実行期待度が最も高い発光表示部Z208A〜Z208Eの最終発光表示色は赤色となる。
尚、発光色及び発光色の変化パターンも種々に変更可能であり、例えば、白色から青色や緑色に変化せずに赤色に変化したり、最初から白色以外の発光表示色とされていてもよい。また、プッシュボタン31Bの連打操作に応じて複数の発光表示部Z208A〜Z208Eの点灯数が増加するようにし、点灯数が多い方が少ない場合よりも発展演出Bの実行期待度が高くなるようにしてもよい。また、発光色と発光数により期待度が異なるようにしてもよい。
また、特徴部241SGでは、操作有効期間にプッシュボタン31Bの連打操作が検出されない、または連打操作量が少ない場合、パターンPS−2〜4のいずれかが決定されている場合でも、連打操作量によっては、各パターンPS−2〜4に応じた発光表示色まで変化しない形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、操作有効期間にプッシュボタン31Bの連打操作が検出されない、または連打操作量が少ない場合でも、操作有効期間が終了したタイミングで、決定されたパターンPS−2〜4に応じた発光表示色に変化するようにしてもよい。
また、操作有効期間の終了後に表示されるキャラクタ画像Z310は、操作有効期間が終了したときの発光表示部Z208A〜Z208Eの発光表示色に対応する色のキャラクタ画像Z310が表示されるようになっている。
尚、操作有効期間が終了したときの発光表示部Z208A〜Z208Eの発光表示色に応じて、種別が異なるキャラクタ画像Z310を表示するようにしてもよい。また、上記のようにパターンPS−2〜4のいずれかが決定されたにも関わらず発光表示部Z208A〜Z208Eの発光表示色が変化しなかった場合でも、決定されたパターンPS−2〜4に応じた色のキャラクタ画像Z310(発光表示部Z208A〜Z208Eの発光表示色とは異なる色)を表示するようにしてもよい。また、キャラクタ画像Z310が表示されたタイミングで発光表示部Z208A〜Z208Eの発光表示色をキャラクタ画像Z310と同色に変化させてもよい。
(発展演出B)
発展演出Bは、第2擬似可動体表示Z200が第1特定初期表示位置から第1特定演出表示位置に移動表示することにより、強スーパーリーチ演出に発展して決め演出が実行されること(遊技者にとって有利な内容)が報知される(図14−27(D)参照)。また、第1特定演出表示位置に移動表示された第2擬似可動体表示Z200は、第1特定演出表示位置から第1特定初期表示位置に移動表示することなく消去される(図14−27(D)〜(F)参照)。
また、第2擬似可動体表示Z200が、第1特定演出表示位置から第1特定初期表示位置に移動表示することなく消去されるときに、第1特定演出表示位置を含む表示領域に、リーチタイトル画像Z51を、該画像の表示開始時であることを示す態様にて第2擬似可動体表示Z200に重複するように表示することにより、可変表示結果が大当りとなる(大当り遊技状態に制御される)ことが示唆される。
詳しくは、後述するステップ241SGS280の発展演出B種別決定処理にて、実行が決定された場合、演出開始タイミングにおいて第2擬似可動体表示Z200が第1特定初期表示位置から第1特定演出表示位置に移動表示されることにより、強スーパーリーチへの発展が報知される(図14−27(D)参照)。一方、非実行が決定された場合、演出開始タイミングにおいて第2擬似可動体表示Z200は第1特定初期表示位置から第1特定演出表示位置に移動表示されず、画像表示装置5にリーチタイトル画像Z51が準備状態の態様で表示されることにより強スーパーリーチへの発展が報知される(図14−27(C)参照)。つまり、発展演出B種別決定処理にて非実行が決定されるとは、第2擬似可動体表示Z200を移動表示させずリーチタイトル画像Z51が準備状態の態様で表示されることにより強スーパーリーチへの発展を報知する演出パターンが決定されることである。
(決め演出)
決め演出は、スーパーリーチ演出において実行されていた味方キャラクタと敵キャラクタとのバトル対決の決着をつけ、大当り遊技状態に制御されるか否かを報知する演出とされている。具体的には、例えば、味方キャラクタが敵キャラクタに最後の一撃を与える表示を行った後、遊技者に対しプッシュボタン31Bまたはスティックコントローラ31Aの操作促進表示が行われ、プッシュボタン31Bまたはスティックコントローラ31Aの操作が検出されたタイミング、あるいは、プッシュボタン31Bまたはスティックコントローラ31Aの操作が検出されずに操作有効期間が終了したタイミングで、搭載可動体32を原点位置から演出位置に移動させることにより敵キャラクタを倒してバトルに勝利する大当り確定報知、または搭載可動体32が原点位置から演出位置に移動されずに敵キャラクタに倒されてバトルに敗北するはずれ確定報知のいずれかが行われる。
パターンKB−1、KV−1は、可変表示結果がはずれとなる場合に選択され、味方キャラクタが敵キャラクタに倒されてバトルに敗北するはずれ確定報知が行われるパターンとされ、パターンKB−2、KV−2は、可変表示結果が大当りとなる場合に選択され、味方キャラクタが敵キャラクタを倒してバトルに勝利する大当り確定報知が行われるパターンとされている。
また、パターンKB−2、KV−2では、プッシュボタン31Bまたはスティックコントローラ31Aの操作が検出されたタイミング、あるいは、プッシュボタン31Bまたはスティックコントローラ31Aの操作が検出されずに操作有効期間が終了したタイミングで、振動モータ61を所定期間(例えば、約10秒間など)にわたり駆動させてプッシュボタン31Bまたはスティックコントローラ31Aを振動させる振動演出が行われる。
また、後述するステップ241SGS282の決め演出種別決定処理にて、パターンKB−2またはKV−2の実行が決定した場合、搭載可動体32の落下タイミングにて該搭載可動体32が原点位置から演出位置に移動して大当り確定報知が行われ、演出位置から原点位置に復帰した後で、第1擬似可動体表示Z100が第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示して飾り図柄の可変表示が再開される。そして、第1擬似可動体表示Z100が第1演出表示位置から第1初期表示位置に移動表示して、飾り図柄の可変表示が停止表示されることで、可変表示結果が大当りとなる(図14−29(E)〜(G)、図14−30(A)〜(F)参照)。
一方、パターンKB−1またはKV−1の実行が決定した場合、搭載可動体32の落下タイミングにて該搭載可動体32が原点位置から移動せず、ガラスがひび割れたエフェクト画像Z57が表示されてはずれ確定報知が行われ、可変表示結果がはずれとなる(図14−29(H)〜(J)参照)。
次に、スーパーリーチβ、γ(強スーパーリーチ)における搭載可動体32を用いた発展演出Aと、第2擬似可動体表示Z200を用いた発展演出Bと、の実行状況別の大当り期待度について、図14−11に基づいて説明する。図14−11は、発展演出Aと発展演出Bの実行状況別の大当り期待度を示す図である。
図14−11に示すように、パターンAは、スーパーリーチβ、γ(強スーパーリーチ)の変動パターンに基づく図柄の可変表示期間に発展演出A及び発展演出Bの双方が非実行となるパターンであり、パターンBは、発展演出Aが非実行、発展演出Bが実行となるパターンであり、パターンCは、発展演出Aが実行、発展演出Bが非実行となるパターンであり、パターンDは、発展演出A及び発展演出Bの双方が実行となるパターンである。
上記において、大当り期待度は、パターンA<パターンB<パターンC<パターンDの順に高くなるように設定されている。つまり、スーパーリーチβまたはスーパーリーチγの変動パターンに基づく図柄の可変表示期間において、搭載可動体32を用いた発展演出Aと第2擬似可動体表示Z200を用いた発展演出Bとが実行されるときの方が、発展演出Aが実行されずに発展演出Bが実行されるときよりも大当り遊技状態に制御される割合(大当り期待度)が高い。また、発展演出Aと発展演出Bとが実行されるときの方が、発展演出Bが実行されずに発展演出Aが実行されるときよりも大当り遊技状態に制御される割合(大当り期待度)が高い。また、発展演出Aと発展演出Bとが実行されるときの方が、発展演出Aと発展演出Bとが実行されないときよりも大当り遊技状態に制御される割合(大当り期待度)が高い。
図14−18は、図13に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1可変表示開始コマンド受信フラグオン状態であるか否かを判定する(ステップ241SGS271)。第1可変表示開始コマンド受信フラグがオン状態である場合は(ステップ241SGS271;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1−0」〜「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(ステップ241SGS272)。尚、バッファ番号「1−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
また、ステップ241SGS271において第1可変表示開始コマンド受信フラグがオフである場合は(ステップ241SGS271;N)、第2可変表示開始コマンド受信フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップ241SGS273)。第2可変表示開始コマンド受信フラグがオフである場合は(ステップ241SGS273;N)、可変表示開始設定処理を終了し、第2可変表示開始コマンド受信フラグがオン状態である場合は(ステップ241SGS273;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ109SG194Aにおける第2特図保留記憶のバッファ番号「2−0」〜「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(ステップ241SGS274)。尚、バッファ番号「2−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
ステップ241SGS272またはステップ241SGS274の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(ステップ241SGS275)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップ241SGS276)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定し、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、本特徴部241SGでは、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する第2可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りBに該当する第3可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの飾り図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りCに該当する第4可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、小当りと同一のチャンス目となる「334」、「778」の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが非確変大当りに該当する第5可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが小当りに該当する第6可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、確変大当りCと同一のチャンス目となる「334」、「778」の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1可変表示結果指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる飾り図柄であって、上記したチャンス目以外の組合せ(はずれ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定すればよい。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すればよい。
次いで、演出制御用CPU120は、当該可変表示における変動パターンがノーマルリーチ変動パターンまたはスーパーリーチ変動パターンであるか否かを確認し(ステップ241SGS277)、ノーマルリーチ変動パターンまたはスーパーリーチ変動パターンであるときには(ステップ241SGS277;Y)、図14−19に示す予告演出種別決定処理を実行して、当該可変表示において予告演出Aまたは予告演出Bの演出パターン(演出種別)を決定するとともに(ステップ241SGS278A)、図14−21(A)に示す発展演出A種別決定処理を実行して、当該可変表示において発展演出Aの演出パターン(演出種別)を決定する(ステップ241SGS278B)。ノーマルリーチ変動パターンまたはスーパーリーチ変動パターンではないときには(ステップ241SGS277;N)、ステップ241SGS283に進む。
図14−19に示すように、予告演出種別決定処理において演出制御用CPU120は、まず、可変表示結果と変動パターンとを特定する(ステップ241SGS301)。可変表示結果は、可変表示の開始時において主基板11から送信される可変表示結果(はずれ、確変大当りA、確変大当りB、確変大当りC、非確変大当り、小当り)を指定するための可変表示結果指定コマンドを格納するための可変表示結果指定コマンド格納領域に記憶されている可変表示結果指定コマンドにより特定することができる。また、変動パターンは、前述したように、変動パターン指定コマンド格納領域に記憶されている変動パターン指定コマンドにて特定できる。尚、本特徴部241SGでは、予告演出の対象がノーマルリーチ及びスーパーリーチであるので、具体的には、可変表示結果が大当り(確変大当りA、確変大当りB、確変大当りC、非確変大当り)またははずれのいずれであるのかを可変表示結果指定コマンドにより特定し、変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチであるのか否かを変動パターン指定コマンドにて特定すればよい。尚、予告演出の対象として確変大当りCの場合を除外してもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、遊技状態が低ベース状態(時短状態)であるか否かを判定し(ステップ241SGS302)、低ベース状態である場合は(ステップ241SGS302;Y)、予告演出決定用乱数を抽出するとともに、図14−20(A)に示す予告演出種別決定用テーブルAを用いて予告演出Aの演出パターンを決定する(ステップ241SGS303)。一方、低ベース状態でない場合、つまり、高ベース状態である場合は(ステップ241SGS302;N)、予告演出決定用乱数を抽出するとともに、図14−20(B)に示す予告演出種別決定用テーブルBを用いて予告演出Bの演出パターンを決定する(ステップ241SGS304)。
図14−20(A)に示すように、予告演出A種別決定用テーブルにおいては、「パターンPYA−1」、「パターンPYA−2」、「パターンPYA−3」、「パターンPYA−4」のそれぞれに対して、可変表示結果が確変大当り(確変大当りA、確変大当りB、確変大当りCのいずれか)となる場合、非確変大当りとなる場合、スーパーリーチはずれとなる場合、ノーマルリーチはずれとなる場合のそれぞれに異なる判定値が、図14−20(A)に示す判定値数となるように、割り当てられている。
具体的には、可変表示結果が確変大当りとなる場合については「パターンPYA−1」に対して5個の判定値が割り当てられ、「パターンPYA−2」に対して15個の判定値が割り当てられ、「パターンPYA−3」に対して30個の判定値が割り当てられ、「パターンPYA−4」に対して50個の判定値が割り当てられている。また、可変表示結果が非確変大当りとなる場合については、「パターンPYA−1」に対して5個の判定値が割り当てられ、「パターンPYA−2」に対して15個の判定値が割り当てられ、「パターンPYA−3」に対して50個の判定値が割り当てられ、「パターンPYA−4」に対して30個の判定値が割り当てられている。また、可変表示結果がスーパーリーチはずれとなる場合については、「パターンPYA−1」に対して50個の判定値が割り当てられ、「パターンPYA−2」に対して30個の判定値が割り当てられ、「パターンPYA−3」に対して15個の判定値が割り当てられ、「パターンPYA−4」に対して30個の判定値が割り当てられている。また、可変表示結果がノーマルリーチはずれとなる場合については、「パターンPYA−1」に対して80個の判定値が割り当てられ、「パターンPYA−2」に対して10個の判定値が割り当てられ、「パターンPYA−3」に対して8個の判定値が割り当てられ、「パターンPYA−4」に対して2個の判定値が割り当てられている。
このように判定値が割り当てられていることにより、当該可変表示において確変大当りとなる場合には、「パターンPYA−4」が最も高い割合で決定され、非確変大当りとなる場合には、「パターンPYA−3」が最も高い割合で決定され、スーパーリーチはずれやノーマルリーチはずれとなる場合は「パターンPYA−1」が最も高い割合で決定される。つまり、「パターンPYA−4」が最も大当り期待度が高く、「パターンPYA−4」>「パターンPYA−3」>「パターンPYA−2」>「パターンPYA−1」の順に大当り期待度が低くなる。尚、上記決定割合は種々に変更可能である。
図14−20(B)に示すように、予告演出B種別決定用テーブルにおいては、「パターンPYB−1」、「パターンPYB−2」、「パターンPYB−3」、「パターンPYB−4」のそれぞれに対して、可変表示結果が確変大当り(確変大当りA、確変大当りB、確変大当りCのいずれか)となる場合、非確変大当りとなる場合、スーパーリーチはずれとなる場合、ノーマルリーチはずれとなる場合のそれぞれに異なる判定値が、図14−20(B)に示す判定値数となるように、割り当てられている。
具体的には、可変表示結果が確変大当りとなる場合については「パターンPYB−1」に対して5個の判定値が割り当てられ、「パターンPYB−2」に対して15個の判定値が割り当てられ、「パターンPYB−3」に対して30個の判定値が割り当てられ、「パターンPYB−4」に対して50個の判定値が割り当てられている。また、可変表示結果が非確変大当りとなる場合については、「パターンPYB−1」に対して5個の判定値が割り当てられ、「パターンPYB−2」に対して15個の判定値が割り当てられ、「パターンPYB−3」に対して50個の判定値が割り当てられ、「パターンPYB−4」に対して30個の判定値が割り当てられている。また、可変表示結果がスーパーリーチはずれとなる場合については、「パターンPYB−1」に対して50個の判定値が割り当てられ、「パターンPYB−2」に対して30個の判定値が割り当てられ、「パターンPYB−3」に対して15個の判定値が割り当てられ、「パターンPYB−4」に対して30個の判定値が割り当てられている。また、可変表示結果がノーマルリーチはずれとなる場合については、「パターンPYB−1」に対して80個の判定値が割り当てられ、「パターンPYB−2」に対して10個の判定値が割り当てられ、「パターンPYB−3」に対して8個の判定値が割り当てられ、「パターンPYB−4」に対して2個の判定値が割り当てられている。
このように判定値が割り当てられていることにより、当該可変表示において確変大当りとなる場合には、「パターンPYB−4」が最も高い割合で決定され、非確変大当りとなる場合には、「パターンPYB−3」が最も高い割合で決定され、スーパーリーチはずれやノーマルリーチはずれとなる場合は「パターンPYB−1」が最も高い割合で決定される。つまり、「パターンPYB−4」が最も大当り期待度が高く、「パターンPYB−3」>「パターンPYB−3」>「パターンPYB−2」>「パターンPYB−1」の順に大当り期待度が低くなる。尚、上記決定割合は種々に変更可能である。
尚、特徴部241SGでは、低ベース状態用の予告演出A種別決定用テーブルと高ベース状態用の予告演出B種別決定用テーブルとで、各パターンの決定割合を同一とした形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、予告演出A種別決定用テーブルと予告演出B種別決定用テーブルとで、各パターンの決定割合を異ならせてもよい。
図14−19に戻り、ステップ241SGS305においては、ステップ241SGS303またはステップ241SGS304において決定された予告演出種別をRAM122の所定領域に記憶する(ステップ241SGS305)。そして、ステップ241SGS306に進んで、予告演出開始待ちタイマに演出開始までの期間を設定し(ステップ241SGS306)、当該処理を終了する。
次に、図14−21に示すように、発展演出A種別決定処理において演出制御用CPU120は、まず、可変表示結果と変動パターンとを特定する(ステップ241SGS311)。可変表示結果は、可変表示の開始時において主基板11から送信される可変表示結果(はずれ、確変大当りA、確変大当りB、確変大当りC、非確変大当り、小当り)を指定するための可変表示結果指定コマンドを格納するための可変表示結果指定コマンド格納領域に記憶されている可変表示結果指定コマンドにより特定することができる。また、変動パターンは、前述したように、変動パターン指定コマンド格納領域に記憶されている変動パターン指定コマンドにて特定できる。尚、本特徴部241SGでは、発展演出Aの対象がノーマルリーチ及びスーパーリーチであるので、具体的には、可変表示結果が大当り(確変大当りA、確変大当りB、確変大当りC、非確変大当り)またははずれのいずれであるのかを可変表示結果指定コマンドにより特定し、変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチであるのか否かを変動パターン指定コマンドにて特定すればよい。尚、発展演出Aの対象として確変大当りCの場合を除外してもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、発展演出種別決定用乱数を抽出するとともに、図14−21(B)に示す発展演出A種別決定用テーブルを用いて発展演出Aの演出パターンを決定する(ステップ241SGS312)。
図14−21(B)に示すように、発展演出A種別決定用テーブルにおいては、「非実行」、「実行」のパターンそれぞれに対して、可変表示結果が確変大当り(確変大当りA、確変大当りB、確変大当りCのいずれか)となる場合、非確変大当りとなる場合、スーパーリーチはずれとなる場合、ノーマルリーチはずれとなる場合のそれぞれに異なる判定値が、図14−21(B)に示す判定値数となるように、割り当てられている。
具体的には、可変表示結果が確変大当りとなる場合については、「非実行」に対して10個の判定値が割り当てられ、「実行」に対して90個の判定値が割り当てられている。また、可変表示結果が非確変大当りとなる場合については、「非実行」に対して20個の判定値が割り当てられ、「実行」に対して80個の判定値が割り当てられている。また、可変表示結果がスーパーリーチはずれとなる場合については、「非実行」に対して80個の判定値が割り当てられ、「実行」に対して20個の判定値が割り当てられている。また、可変表示結果がノーマルリーチはずれとなる場合については、「非実行」に対して100個の判定値が割り当てられている。つまり、ノーマルリーチはずれの場合、弱スーパーリーチ演出に発展しないため、発展演出Aは実行しない。
このように判定値が割り当てられていることにより、当該可変表示において確変大当り、非確変大当りとなる場合には、「実行」が最も高い割合で決定され、スーパーリーチはずれやノーマルリーチはずれとなる場合は「非実行」が最も高い割合で決定される。つまり、発展演出Aが実行された方が、実行されない場合よりも大当り期待度が高くなっている。尚、上記決定割合は種々に変更可能である。
図14−21(A)に戻り、ステップ241SGS313においては、ステップ241SGS312において決定された発展演出A種別をRAM122の所定領域に記憶する(ステップ241SGS313)。そして、ステップ241SGS314に進んで、発展演出A開始待ちタイマに演出開始までの期間を設定し(ステップ241SGS314)、当該処理を終了する。
図14−18に戻って、ステップ241SGS278Bの処理を実行した後、演出制御用CPU120は、当該可変表示における変動パターンがスーパーリーチ変動パターンであるか否かを確認し(ステップ241SGS279)、スーパーリーチ変動パターンであるときには(ステップ241SGS279;Y)、図14−22(A)に示す発展示唆演出種別決定処理を実行して、当該可変表示において発展示唆演出の演出パターン(演出種別)を決定し(ステップ241SGS280)、図14−23(A)に示す発展演出B種別決定処理を実行して、当該可変表示において発展演出Bの演出パターン(演出種別)を決定し(ステップ241SGS281)、図14−24(A)に示す決め演出B種別決定処理を実行して、当該可変表示において決め演出の演出パターン(演出種別)を決定する(ステップ241SGS282)。スーパーリーチ変動パターンではないとき、つまり、ノーマルリーチ変動パターンであるときは(ステップ241SGS279;N)、ステップ241SGS283に進む。
図14−22(A)に示すように、発展示唆演出種別決定処理において演出制御用CPU120は、まず、可変表示結果と変動パターンとを特定する(ステップ241SGS321)。可変表示結果は、可変表示の開始時において主基板11から送信される可変表示結果(はずれ、確変大当りA、確変大当りB、確変大当りC、非確変大当り、小当り)を指定するための可変表示結果指定コマンドを格納するための可変表示結果指定コマンド格納領域に記憶されている可変表示結果指定コマンドにより特定することができる。また、変動パターンは、前述したように、変動パターン指定コマンド格納領域に記憶されている変動パターン指定コマンドにて特定できる。尚、本特徴部241SGでは、予告演出の対象がノーマルリーチ及びスーパーリーチであるので、具体的には、可変表示結果が大当り(確変大当りA、確変大当りB、確変大当りC、非確変大当り)またははずれのいずれであるのかを可変表示結果指定コマンドにより特定し、変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチであるのか否かを変動パターン指定コマンドにて特定すればよい。尚、予告演出の対象として確変大当りCの場合を除外してもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、発展示唆演出決定用乱数を抽出するとともに、図14−22(B)に示す発展示唆演出種別決定用テーブルを用いて発展示唆演出の演出パターンを決定する(ステップ241SGS322)。
図14−22(B)に示すように、発展示唆演出種別決定用テーブルにおいては、「パターンPS−1」、「パターンPS−2」、「パターンPS−3」、「パターンPS−4」のそれぞれに対して、可変表示結果が確変大当り(確変大当りA、確変大当りB、確変大当りCのいずれか)となる場合、非確変大当りとなる場合、スーパーリーチはずれとなる場合、ノーマルリーチはずれとなる場合のそれぞれに異なる判定値が、図14−20(A)に示す判定値数となるように、割り当てられている。
具体的には、可変表示結果が確変大当りとなる場合については「パターンPS−1」に対して5個の判定値が割り当てられ、「パターンPS−2」に対して15個の判定値が割り当てられ、「パターンPS−3」に対して30個の判定値が割り当てられ、「パターンPS−4」に対して50個の判定値が割り当てられている。また、可変表示結果が非確変大当りとなる場合については、「パターンPS−1」に対して5個の判定値が割り当てられ、「パターンPS−2」に対して15個の判定値が割り当てられ、「パターンPS−3」に対して50個の判定値が割り当てられ、「パターンPS−4」に対して30個の判定値が割り当てられている。また、可変表示結果がスーパーリーチはずれとなる場合については、「パターンPS−1」に対して50個の判定値が割り当てられ、「パターンPS−2」に対して30個の判定値が割り当てられ、「パターンPS−3」に対して15個の判定値が割り当てられ、「パターンPS−4」に対して5個の判定値が割り当てられている。
このように判定値が割り当てられていることにより、当該可変表示において確変大当りとなる場合には、「パターンPS−4」が最も高い割合で決定され、非確変大当りとなる場合には、「パターンPS−3」が最も高い割合で決定され、スーパーリーチはずれとなる場合は「パターンPS−1」が最も高い割合で決定される。つまり、「パターンPS−4」が最も大当り期待度が高く、「パターンPS−4」>「パターンPS−3」>「パターンPS−2」>「パターンPS−1」の順に大当り期待度が低くなる。尚、上記決定割合は種々に変更可能である。
図14−22(A)に戻り、ステップ241SGS323においては、ステップ241SGS322において決定された発展示唆演出種別をRAM122の所定領域に記憶する(ステップ241SGS323)。そして、ステップ241SGS324に進んで、発展示唆演出開始待ちタイマに演出開始までの期間を設定し(ステップ241SGS324)、当該処理を終了する。
次に、図14−23(A)に示すように、発展演出B種別決定処理において演出制御用CPU120は、まず、可変表示結果と変動パターンとを特定する(ステップ241SGS331)。可変表示結果は、可変表示の開始時において主基板11から送信される可変表示結果(はずれ、確変大当りA、確変大当りB、確変大当りC、非確変大当り、小当り)を指定するための可変表示結果指定コマンドを格納するための可変表示結果指定コマンド格納領域に記憶されている可変表示結果指定コマンドにより特定することができる。また、変動パターンは、前述したように、変動パターン指定コマンド格納領域に記憶されている変動パターン指定コマンドにて特定できる。尚、本特徴部241SGでは、予告演出の対象がノーマルリーチ及びスーパーリーチであるので、具体的には、可変表示結果が大当り(確変大当りA、確変大当りB、確変大当りC、非確変大当り)またははずれのいずれであるのかを可変表示結果指定コマンドにより特定し、変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチであるのか否かを変動パターン指定コマンドにて特定すればよい。尚、予告演出の対象として確変大当りCの場合を除外してもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、発展演出決定用乱数を抽出するとともに、図14−23(B)に示す発展演出B種別決定用テーブルを用いて発展演出Bの演出パターンを決定する(ステップ241SGS332)。
図14−23(B)に示すように、発展演出B種別決定用テーブルにおいては、「非実行」、「実行」のパターンそれぞれに対して、可変表示結果が確変大当り(確変大当りA、確変大当りB、確変大当りCのいずれか)となる場合、非確変大当りとなる場合、スーパーリーチはずれとなる場合、ノーマルリーチはずれとなる場合のそれぞれに異なる判定値が、図14−23(B)に示す判定値数となるように、割り当てられている。
具体的には、可変表示結果が確変大当りとなる場合については、「非実行」に対して20個の判定値が割り当てられ、「実行」に対して80個の判定値が割り当てられている。また、可変表示結果が非確変大当りとなる場合については、「非実行」に対して30個の判定値が割り当てられ、「実行」に対して70個の判定値が割り当てられている。また、可変表示結果がスーパーリーチβ・γはずれとなる場合については、「非実行」に対して30個の判定値が割り当てられ、「実行」に対して70個の判定値が割り当てられている。また、可変表示結果がスーパーリーチαはずれとなる場合については、「非実行」に対して100個の判定値が割り当てられている。つまり、スーパーリーチαはずれの場合、強スーパーリーチ演出に発展しないため、発展演出Bは実行しない。
このように判定値が割り当てられていることにより、当該可変表示において確変大当り、非確変大当りとなる場合には、「実行」が最も高い割合で決定され、スーパーリーチはずれやノーマルリーチはずれとなる場合は「非実行」が最も高い割合で決定される。つまり、発展演出Bが実行された方が、実行されない場合よりも大当り期待度が高くなっている。尚、上記決定割合は種々に変更可能である。
図14−23(A)に戻り、ステップ241SGS333においては、ステップ241SGS332において決定された発展演出B種別をRAM122の所定領域に記憶する(ステップ241SGS333)。そして、ステップ241SGS334に進んで、発展演出B開始待ちタイマに演出開始までの期間を設定し(ステップ241SGS334)、当該処理を終了する。
図14−24(A)に示すように、決め演出種別決定処理において演出制御用CPU120は、ステップ241SGS301にて特定された可変表示結果に基づき、図14−24(B)に示す決め演出種別決定用テーブルを用いて決め演出の演出パターンを決定する(ステップ241SGS341)。次いで、決定した決め演出種別をRAM122の所定領域に記憶し(ステップ241SGS342)、決め演出開始待ちタイマに演出開始までの期間を設定し(ステップ241SGS343)、当該処理を終了する。
図14−24(B)に示すように、決め演出種別決定用テーブルにおいては、プッシュボタン31Bの操作を有効として遊技者に対しプッシュボタン31Bの単押し操作を促進する操作促進表示を行う「パターンKB−1」、「パターンKB−2」、スティックコントローラ31Aの操作を有効として遊技者に対しスティックコントローラ31Aの単引き操作を促進する操作促進表示を行う「パターンKV−1」、「パターンKV−2」のそれぞれに対して、可変表示結果が確変大当り(確変大当りA、確変大当りB、確変大当りCのいずれか)となる場合、非確変大当りとなる場合、スーパーリーチはずれとなる場合のそれぞれに異なる判定値が、図14−24(B)に示す判定値数となるように、割り当てられている。
具体的には、可変表示結果が確変大当りとなる場合については、「パターンKB−2」に対して30個の判定値が割り当てられ、「パターンKV−2」に対して70個の判定値が割り当てられている。また、可変表示結果が非確変大当りとなる場合については、「パターンKB−2」に対して70個の判定値が割り当てられ、「パターンKV−2」に対して30個の判定値が割り当てられている。また、可変表示結果がスーパーリーチβ・γはずれとなる場合については、「パターンKB−1」に対して70個の判定値が割り当てられ、「パターンKV−1」に対して30個の判定値が割り当てられている。
このように判定値が割り当てられていることにより、当該可変表示において確変大当りとなる場合には、操作対象がスティックコントローラ31Aとなる「パターンKV−1」が最も高い割合で決定され、非確変大当りとなる場合には、操作対象がプッシュボタン31Bとなる「パターンKB−2」が最も高い割合で決定され、スーパーリーチはずれとなる場合には、操作対象がプッシュボタン31Bとなる「パターンKB−1」が最も高い割合で決定される。つまり、スティックコントローラ31Aが操作対象となる方が、プッシュボタン31Bが操作対象となる場合よりも確変大当り期待度が高い。尚、上記決定割合は種々に変更可能である。
尚、本特徴部241SGでは、予告演出決定用乱数、発展演出A決定用乱数、発展示唆演出決定用乱数、発展演出B決定用乱数、決め演出決定用乱数は、各々1〜100の範囲の乱数とされていて1〜100の範囲のいずれかの値が抽出される。つまり、これら各種演出決定用乱数の判定値数の1〜100の範囲の100個とされているが、この発明はこれに限定されるものではなく、これら各種演出決定用乱数の範囲等は適宜に決定すればよい。また、これら各種演出決定用乱数を生成するための演出決定用乱数カウンタがRAM122に設定されており、該演出決定用乱数カウンタが乱数更新処理にてタイマ割込毎に更新される。また、これら各種演出決定用乱数は共通の乱数を用いてもよい。
尚、本特徴部241SGでは、各種演出種別決定処理において各種演出の演出パターンを決定する形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、上記演出以外に、例えば、キャラクタが登場するキャラクタ予告演出、予告画像が段階的に変化するステップアップ予告、所定のキャラクタの一群が表示領域を横切る群予告等の予告演出の実行を決定するようにしても良く、これら異なる態様の予告演出を決定する場合には、予告演出を開始するタイミングが予告演出の態様に応じて異なるので、後述する予告演出開始待ちタイマに、予告演出の態様に応じた異なる期間を設定すればよい。
図14−18に戻って、ステップ241SGS283において演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ241SGS284)。
尚、プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(ステップ241SGS285)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、本特徴部241SGでは、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、可変表示時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される可変表示時間に相当する値を設定する(ステップ241SGS286)。また、可変表示制御タイマに所定時間を設定する(ステップ241SGS287)。尚、所定時間は例えば33msであり、演出制御用CPU120は、該所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データを含む可変表示中の画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を画像表示装置5に出力し、画像表示装置5が信号に応じた画像を表示する。これにより、飾り図柄の可変表示及びその他の演出の動画の表示が実現される。
次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(ステップS172)に対応した値にし、可変表示開始設定処理を終了する(ステップ241SGS288)。
(スーパーリーチβの演出動作例)
次に、スーパーリーチβの演出動作例について、図14−25〜図14−31に基づいて説明する。図14−25は、(A)〜(H)はスーパーリーチβの主にノーマルリーチでの演出動作例を示す図である。図14−26は、(A)〜(J)は主に弱スーパーリーチでの演出動作例を示す図である。図14−27は、(A)〜(F)は同じく弱スーパーリーチでの演出動作例を示す図である。図14−28は、(A)〜(D)は主に強スーパーリーチでの演出動作例を示す図である。図14−29は、(E)〜(J)は強スーパーリーチ演出の演出動作例を示す図である。図14−30は、(A)〜(F)は大当り確定報知後の演出動作例を示す図である。図14−31は、(A)〜(D)は第1擬似可動体表示の移動表示の詳細を示す図である。図14−32は、発光表示部と搭載可動体LEDとの関係を示す図である。
以下、スーパーリーチβの変動パターンに基づく可変表示期間における各種演出動作例について説明する。
図14−25(A)に示すように、演出制御用CPU120は、始動入賞の発生に基づいてスーパーリーチβの変動パターンに基づき、各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示を開始する。また、画像表示装置5の表示領域の左上には、第1保留記憶数(例えば、数字の「2」)、第2保留記憶数(例えば、数字の「0」)及び飾り図柄に対応する小図柄(例えば、矢印「↓↓↓」)を表示するための表示領域5SLが設けられており、飾り図柄の可変表示に同期して小図柄を可変表示する。
尚、上記第1保留記憶数、第2保留記憶数、小図柄や、パチンコ遊技機1に生じたエラー状態を示すエラー表示(図示略)については、第1擬似可動体表示Z100や第2擬似可動体表示Z200よりも手前側(上位レイヤー)に表示されるため、第1擬似可動体表示Z100や第2擬似可動体表示Z200が重複して第1保留記憶数、第2保留記憶数、小図柄やエラー表示の視認性が低下することが防止される一方で、飾り図柄については、第1擬似可動体表示Z100や第2擬似可動体表示Z200よりも奥側(下位レイヤー)に表示されるため、飾り図柄が重複して第1擬似可動体表示Z100や第2擬似可動体表示Z200の視認性が低下することが防止されている。
可変表示を開始した後、図14−25(B)に示すように、可変表示態様をノーマルリーチ表示態様とした場合、飾り図柄の可変表示演出としてのノーマルリーチ演出を開始する。
図14−25(C)に示すように、演出制御用CPU120は、ノーマルリーチ表示態様としてから所定時間が経過した予告演出Aの開始タイミングにおいて、第2擬似可動体表示Z200を第1特定初期表示位置に表示した後、第1特定演出表示位置に移動表示し(図14−25(D)参照)、図14−25(E)に示すように、ステップ241SGS278Aの予告演出種別決定処理にて決定されたパターン(PYA−1〜4のいずれか)に対応する表示色にて発光表示部Z208A〜Z208Eを発光表示させることで、大当り遊技状態に制御されることを示唆する予告演出Aを実行する。また、第1特定演出表示位置に移動表示した第2擬似可動体表示Z200の周囲に、第2擬似可動体表示Z200を強調するためのエフェクト画像Z60を表示する。
尚、エフェクト画像Z60は、発光表示部Z208A〜Z208Eの発光表示色に対応した態様で表示される。例えば、パターンPYA−1に基づき発光表示部Z208A〜Z208Eの発光表示色が白色にて発光表示される場合、エフェクト画像Z60は白色で表示サイズは小さく、パターンPYA−4に基づき発光表示部Z208A〜Z208Eの発光表示色が赤色にて発光表示される場合、エフェクト画像Z60は赤色で、表示サイズは期待度に応じて大きくなることが好ましい。
次いで、図14−25(F)に示すように、エフェクト画像Z60を消去するとともに、第2擬似可動体表示Z200を第1特定演出表示位置から第1特定初期表示位置に移動表示した後に第2擬似可動体表示Z200を消去することで、予告演出Aを終了する。その後、画像表示装置5の表示領域の右上に設けた表示領域5SRに、小図柄よりやや大きい態様で飾り図柄を縮小して表示する。
そして、ステップ241SGS278Bの発展演出A種別決定処理にて発展演出Aの非実行が決定されている場合、図14−25(G)に示すように、発展演出Aの開始タイミングにて、搭載可動体32を落下させずに原点位置に保持したまま、発展報知画像Z300を表示するとともに、その周囲にエフェクト画像Z61Aを表示し、弱スーパーリーチ演出に発展することを報知する。また、発展演出Aの実行が決定されている場合、図14−25(H)に示すように、発展演出Aの開始タイミングにて、搭載可動体ソレノイド207L,207Rをオン状態にして搭載可動体32を原点位置から演出位置に落下させるとともに、その周囲に、搭載可動体32を強調するためのエフェクト画像Z61Aとは異なるエフェクト画像Z61Bを表示し、弱スーパーリーチ演出に発展することを報知する。
尚、特徴部241SGでは、発展演出Aとして搭載可動体32の落下が実行されるときの方が実行されないときよりも大当り遊技状態に制御される割合が高いが、発展演出A(搭載可動体32の落下)の非実行が決定されている場合でも、発展報知画像Z300を表示することにより、弱スーパーリーチ演出に発展することを報知することができる。
図14−26(A)に示すように、演出制御用CPU120は、発展演出Aの実行期間が終了した後、キャラクタ画像Z310を表示するなどして弱スーパーリーチ演出を開始するとともに、第2擬似可動体表示Z200を第1特定初期表示位置に表示した後、第1特定演出表示位置に移動表示して、発展示唆演出を開始する(図14−26(B)参照)。このとき、第2擬似可動体表示Z200は、一部がキャラクタ画像Z310の手前側に重複するように表示される。
また、発展示唆演出として第2擬似可動体表示Z200を第1特定演出表示位置まで移動表示したときに、発光表示部Z208A〜Z208Eを白色に発光表示するとともに、プッシュボタン31BのボタンLED62を点灯し、プッシュボタン31Bの操作を促進する。
次いで、図14−26(C)に示すように、第2擬似可動体表示Z200の周囲に、第2擬似可動体表示Z200を強調するためのエフェクト画像Z62を表示する。そして、ステップ241SGS280の発展示唆演出種別決定処理にてパターン(PS−2〜4)のいずれかが決定されている場合、図14−26(D)に示すように、操作有効期間におけるプッシュボタン31Bの連打操作(操作の検出回数)に応じて、エフェクト画像Z62を大きくしていくとともに、所定時間が経過するごとに発光表示部Z208A〜Z208Eの発光表示色を変化させていくことで、発展演出Bが実行されることを示唆する。
また、図14−26(E)に示すように、操作有効期間が終了した後も発光表示部Z208A〜Z208Eの発光表示色を維持したまま、背景画像を暗くするブラックアウト表示とする。その後、第2擬似可動体表示Z200の上方位置に、操作有効期間が終了したときの発光表示部Z208A〜Z208Eの発光表示色と同色の小サイズのキャラクタ画像Z310を表示するとともに、キャラクタ画像Z310を強調するためのエフェクト画像Z63を表示した後(図14−26(F)参照)、エフェクト画像Z63を表示したままキャラクタ画像Z310を一旦消去し(図14−26(G)参照)、次いで、中サイズのキャラクタ画像Z310を表示した後(図14−26(H)参照)、エフェクト画像Z63を表示したままキャラクタ画像Z310を一旦消去し(図14−26(I)参照)、次いで、大サイズのキャラクタ画像Z310を表示する(図14−26(J)参照)。
尚、図14−26(E)〜(J)においては、演出の見栄えを考慮して、発光表示部Z208A〜Z208Eの発光表示は継続するが、エフェクト画像Z62は表示しないことが好ましい。
このように、発光表示部Z208A〜Z208Eと同色のキャラクタ画像Z310を、画面奥側から手前側に向けて漸次大きくなる態様で表示するとともに、小サイズ、中サイズ、大サイズのキャラクタ画像Z310を表示するときに、図14−27における図14−26(J)の拡大図に示すように、第2擬似可動体表示Z200の第1特定演出表示位置を含む領域にて該第2擬似可動体表示Z200の少なくとも一部の手前側に重複させ、該重複した領域を透して第2擬似可動体表示Z200を視認できるようにすることで、発展演出Bが実行されることに対する期待感をより好適に煽ることができる。
また、キャラクタ画像Z310を第2擬似可動体表示Z200よりも手前側に優先して表示するため、第2擬似可動体表示Z200が第1特定初期表示位置に移動表示することなく消去されることに対する遊技者の意識をそらしつつ、キャラクタ画像Z310の表示により発展演出Bが実行されることを好適に示唆することができる。
また、キャラクタ画像Z310を段階的に大きくする態様にて表示したが、表示開始から第2擬似可動体表示Z200の第1特定演出表示位置を含む領域にて該第2擬似可動体表示Z200の少なくとも一部の手前側に重複するように表示してもよい。また、エフェクト画像Z63も示唆画像として第2擬似可動体表示Z200の少なくとも一部の手前側に重複するように表示してもよい。
次いで、図14−27(A)に示すように、演出制御用CPU120は、大サイズのキャラクタ画像Z310を表示している間に、第2擬似可動体表示Z200を第1特定演出表示位置から第1特定初期表示位置に移動表示させることなく消去(非表示)する。具体的には、第2擬似可動体表示Z200が消去したことを強調するための消去表示として、漸次フェードアウトさせる態様にて非表示とする。その後、大サイズのキャラクタ画像Z310を漸次フェードアウトさせる態様にて非表示することにより消去する。
尚、特徴部241SGでは、演出制御用CPU120は、図14−27(A)に示すように、大サイズのキャラクタ画像Z310を表示している間に第2擬似可動体表示Z200を第1特定演出表示位置から第1特定初期表示位置に移動表示させることなく消去(非表示)する形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、図14−26(F)に示すようにキャラクタ画像Z310の表示を開始したときに、あるいは、表示を開始してから所定時間が経過したときにおいて、キャラクタ画像Z310を表示している間に第2擬似可動体表示Z200を第1特定演出表示位置から第1特定初期表示位置に移動表示させることなく消去(非表示)するようにしてもよい。
また、第2擬似可動体表示Z200を第1特定演出表示位置から第1特定初期表示位置に移動表示させることなく消去(非表示)するものに限定されるものではなく、第2擬似可動体表示Z200をフェードアウトさせながら第1特定演出表示位置から第1特定初期表示位置に移動表示して消去(非表示)するようにしてもよい。
その後、図14−27(B)に示すように、発展演出Bの開始タイミングにおいて、第2擬似可動体表示Z200を第1特定初期表示位置に表示する。ここで、ステップ241SGS281の発展演出B種別決定処理にて発展演出Bの非実行が決定されている場合、図14−27(C)に示すように、第2擬似可動体表示Z200を第1特定初期表示位置から第1特定演出表示位置に移動表示することなく消去するとともに、後述するリーチタイトル画像Z51を所定の態様(例えば、透過率が高く視認性が低い表示開始時の態様)にて表示することで、強スーパーリーチに発展することを報知する。
一方、図14−27(D)に示すように、発展演出Bの実行が決定されている場合、第2擬似可動体表示Z200を第1特定初期表示位置から第1特定演出表示位置に移動表示することで、強スーパーリーチに発展することを報知する。このとき、拡大図に示すように、移動表示の際に発光表示部Z208A〜Z208Eを所定の色(例えば、白色など)に発光表示するとともに、発光表示部Z208A〜Z208Eを含む回転表示部Z207を正面視時計回りに回転させる態様にて表示する。また、第1特定演出表示位置に移動表示した第2擬似可動体表示Z200の周囲に、第2擬似可動体表示Z200を強調するためのエフェクト画像Z65を表示する。
尚、図14−27(D)における発光表示部Z208A〜Z208Eの発光表示色は、発展示唆演出とは異なり、大当り期待度を示唆するものではなく、弱リーチ演出の画像として画像表示装置5にて表示しているエフェクト画像Z65等の色に応じた発光表示色とされている。
次いで、図14−27(E)に示すように、後述するリーチタイトル画像Z51を所定の態様(例えば、透過率が高く視認性が低い表示開始時の態様)にて表示した後、図14−27(F)に示すように、第2擬似可動体表示Z200を第1特定演出表示位置から第1特定初期表示位置に移動表示することなく消去(非表示)する。
次に、図14−28(A)に示すように、演出制御用CPU120は、可変表示態様をスーパーリーチ表示態様としたときに、スーパーリーチ演出の種別を示すリーチタイトルや大当り期待度を示すリーチタイトル画像Z51を表示し、スーパーリーチ演出に発展したことを報知する。次いで、スーパーリーチ演出(例えば、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトル(対決)する画像Z52を表示する演出など)を開始する(図14−28(B)参照)。そして、スーパーリーチ表示態様としたときから所定時間が経過したタイミングで、ステップ241SGS282の決め演出種別決定処理にてパターンKB−1、KB−2が決定されている場合、つまり、操作対象がプッシュボタン31Bである場合は、図14−28(C)に示すように、遊技者に対しプッシュボタン31Bの押し操作を促進するための操作促進画像Z53を表示する。一方、ステップ241SGS282の決め演出種別決定処理にてパターンKV−1、KV−2が決定されている場合、つまり、操作対象がスティックコントローラ31Aである場合は、図14−28(D)に示すように、遊技者に対しスティックコントローラ31Aの引き操作を促進するための操作促進画像Z54を表示する。
操作促進表示を表示している操作有効期間においてプッシュボタン31Bの押し操作(プッシュセンサ35Bからの検出信号)またはスティックコントローラ31Aの引き操作(スティックコントローラ31Aからの検出信号)を検出したタイミング、またはプッシュボタン31Bの押し操作またはスティックコントローラ31Aの引き操作を検出しないまま操作有効期間が終了したタイミングにおいて、可変表示結果が大当りの場合は、図14−29(E)に示すように、搭載可動体32を原点位置から表示領域前側の演出位置まで落下させる可動体演出を実行するとともにエフェクト画像Z55を表示する。また、搭載可動体32の原点位置から演出位置への移動に応じて、所定の効果音をスピーカ8L,8Rを出力するとともに、搭載可動体LED208を所定の色(例えば、虹色など)にて発光させる。
尚、エフェクト画像Z55は、ガラスがひび割れて飛び散る態様で表示される複数のガラス破片画像を含むエフェクト画像とされ、後述するエフェクト画像Z71と同様の態様とした形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、エフェクト画像Z71と異なる態様のエフェクト画像としてもよい。例えば、ガラスの一部分のみがひび割れて破片となって飛び散り、残りの部分を残した態様で表示することで、搭載可動体32が画像表示装置5に表示されたエフェクト画像Z55に重複して表示を視認しづらい状況でも、多少の時間をかけて何が起こったのかを遊技者が把握しやすくなるようにしてもよい。
また、エフェクト画像Z55においても、後述するエフェクト画像Z71と同様に、飛び散る態様で表示される複数のガラス破片画像のうち少なくとも一つに、画像表示装置5の前側に配置される搭載可動体32の一部を反射表示したりすることで、搭載可動体32とガラス破片画像との位置関係がより明確になるため、より立体感がある表示を実現することができる。
その後、搭載可動体32を演出位置から原点位置に移動させた後、図14−29(F)に示すように、味方キャラクタが敵キャラクタとのバトルに勝利したことを示す画像Z56を表示した後、図14−29(G)に示すように、大当り図柄の組合せを仮停止表示して大当り確定報知を行う。尚、大当り図柄の組合せを仮停止表示しても小図柄は可変表示したままとする。
次いで、図14−30(A)に示すように、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の表示領域に、ガラスがひび割れてガラスの破片が飛び散るエフェクト画像Z71を表示するとともに、第1擬似可動体表示Z100を第1初期表示位置に表示する。そして、図14−30(B)に示すように、第1擬似可動体表示Z100を第1初期表示位置から第1演出表示位置まで移動表示するとともに、演出可動表示部Z110A〜Z110Dを第1演出表示状態から第2演出表示状態に変化させる。また、第1擬似可動体表示Z100の第1初期表示位置から第1演出表示位置への移動表示に応じて、図14−29(E)にて搭載可動体32を落下させたときと同じように、所定の効果音をスピーカ8L,8Rを出力するとともに、発光表示部Z108Aを所定の色(例えば、虹色など)にて発光させる。
ここで、図14−30(A)(B)にて説明した第1擬似可動体表示Z100の第1初期表示位置から第1演出表示位置への移動表示の詳細について、図14−31にて説明する。
図14−31(A)に示すように、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の表示領域に、ガラスがひび割れて複数のガラス破片が飛び散る態様を示す画像Z71Aを含むエフェクト画像Z71を表示するとともに、第1擬似可動体表示Z100を第1初期表示位置に表示する。尚、演出制御用CPU120は、第1擬似可動体表示Z100を、原点位置に保持されている搭載可動体32の下方に一部が視認可能となるように表示する。そして、図14−31(B)に示すように、第1擬似可動体表示Z100を第1初期表示位置と第1演出表示位置との間の第1中間表示位置に表示するときは、図14−31(A)に示す状態よりもガラス破片を示す画像Z71Aの量及び移動表示速度を増加するとともに、これら画像Z71Aよりも手前側に第1擬似可動体表示Z100を表示する。
次いで、図14−31(C)(D)に示すように、第1擬似可動体表示Z100を第1演出表示位置に表示するときは、図14−31(B)に示す状態よりもガラス破片を示す画像Z71Aの量及び移動表示速度をさらに増加するとともに、これら画像Z71Aを第1擬似可動体表示Z100よりも手前側に表示する。
このように、第1擬似可動体表示Z100の移動表示に応じて、第1擬似可動体表示Z100の移動表示を強調するためのエフェクト画像Z71を、第1擬似可動体表示Z100の第1初期表示位置、第1中間表示位置及び第1演出表示位置を含む表示領域に表示するとともに、エフェクト画像Z71におけるガラス破片を示す画像Z71Aのみを、第1擬似可動体表示Z100の奥側から手前側に移動表示させることで、周囲に飛び散る態様の画像Z71Aにより立体感を生じさせることができるだけでなく、第1擬似可動体表示Z100をあたかも本物の構造物のように見せることができる。
さらに、図14−31(C)の拡大図に示すように、第1擬似可動体表示Z100の手前側に表示した複数の画像Z71Aのうちいずれかを透して第1擬似可動体表示Z100を視認可能に表示したり、図14−31(D)の拡大図に示すように、第1擬似可動体表示Z100の手前側に表示した複数の画像Z71Aのうちいずれかに第1擬似可動体表示Z100の一部を反射表示したりすることで、第1擬似可動体表示Z100と画像Z71Aとの位置関係がより明確になるため、より立体感がある表示を実現することができる。
また、図14−31(D)に示すように、演出制御用CPU120は、第1擬似可動体表示Z100を第1演出位置に移動表示した後、演出可動表示部Z110A〜Z110Dを第1演出表示状態から第2演出表示状態に変化させるとともに、搭載可動体LED208の発光と発光表示部Z108Aの発光表示とをほぼ同じ周期で実行する。
詳しくは、図14−32に示すように、演出制御用CPU120は、第1擬似可動体表示Z100が第1演出表示位置に移動表示した後、発光表示部Z108Aを、第1期間ta1〜ta2(例えば、33ms)にわたり発光表示した後、第2期間ta2〜ta3(例えば、33ms)にわたり非表示する点滅表示パターンを、第1擬似可動体表示Z100を第1演出表示位置に表示している演出期間ta1〜ta4にわたり複数回繰返し行う一方で、搭載可動体LED208を、第1期間に対応する第1対応期間(例えば、30ms)にわたり点灯した後、第2期間に対応する第2対応期間(例えば、40ms)にわたり消灯する点滅パターンを、演出期間ta1〜ta4にわたり複数回繰返し行う。
このように、搭載可動体LED208の発光と発光表示部Z108Aの発光表示とをほぼ同じ周期で実行する(同期させる)ことで、より好適に演出を盛り上げることができる。尚、第1期間ta1〜ta2において発光表示部Z108Aを発光表示する時間(例えば、33ms)と搭載可動体LED208を点灯する時間(例えば、30ms)とを正確に一致(同期)させることが困難である場合でも、例えば、搭載可動体LED208の消灯期間を点灯期間よりも長くするなどすることで、時間の経過に応じて発光表示部Z108Aの発光表示と搭載可動体LED208の点灯のズレが大きくなることを防止することができる。
また、演出期間ta1〜ta4において、振動モータ61を駆動してプッシュボタン31B及びスティックコントローラ31Aを振動させる振動演出を実行してもよい。このようにすることで、より演出を盛り上げることができる。尚、振動モータ61の駆動を発光表示部Z108Aの発光表示と搭載可動体LED208の点灯と同期させてもよい。
図14−30(C)に戻って、演出制御用CPU120は、第1擬似可動体表示Z100を第2演出表示状態から第1演出表示状態に復帰させるとともに、飾り図柄の縮小表示を終了して、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに仮停止表示した後、図14−30(D)に示すように、第1擬似可動体表示Z100を上方に向けて移動表示し、図14−30(E)に示すように、第1演出表示位置まで移動表示した後に消去する。そして、確定飾り図柄の組合せを停止表示するとともに、小図柄も大当り図柄の組合せにて停止表示する。
このように、搭載可動体32を落下させる演出を実行して大当り確定報知を行った後、第1擬似可動体表示Z100を移動表示させる演出を実行することで、大当り遊技状態に制御されることを遊技者により好適に実感させることができる。
図14−29に戻って、操作促進表示を表示している操作有効期間においてプッシュボタン31Bの単押し操作(プッシュセンサ35Bからの検出信号)またはスティックコントローラ31Aの単引き操作(スティックコントローラ31Aからの検出信号)を検出したタイミング、またはプッシュボタン31Bの単押し操作またはスティックコントローラ31Aの単引き操作を検出しないまま操作有効期間が終了したタイミングにおいて、可変表示結果がはずれの場合は、図14−29(H)に示すように、搭載可動体32を画像表示装置5の表示領域上方の原点位置から表示領域前側の演出位置まで落下させる可動体演出を実行せず、エフェクト画像Z57を表示するとともに、図14−29(I)に示すように、味方キャラクタが敵キャラクタとのバトルに敗北したことを示す画像Z58を表示した後、図14−29(J)に示すように、はずれ図柄の組合せを停止表示してはずれ確定報知を行う。また、はずれ図柄の組合せを停止表示に同期して小図柄をはずれ図柄の組合せにて停止表示する。
尚、例えば、操作有効期間の開始とともにプッシュボタン31Bを操作した場合と、操作有効期間においてプッシュボタン31Bを操作しなかった場合とで、その後の尺に差が生じるので、プッシュボタン31Bの操作タイミングで生じた尺の差を、1.図柄確定までの飾り図柄の揺れ期間、2.画像Z55〜Z58の表示期間、3.可動体演出の演出期間のうちいずれかの期間を延長したり短縮したりすることで吸収するようにしてもよい。
(スーパーリーチγの演出動作例)
次に、スーパーリーチγの演出動作例について、図14−33〜図14−34に基づいて説明する。図14−33は、(A)〜(F)はスーパーリーチγにおける予告演出Bの演出動作例を示す図である。図14−34は、(A)〜(F)はスーパーリーチγにおける予告演出Bの演出動作例を示す図である。
以下においては、スーパーリーチγの変動パターンにおけるノーマルリーチ演出にて実行される予告演出Bの演出動作例について説明し、可変表示開始からノーマルリーチ演出が開始されるまでの流れはスーパーリーチβと同様であるので説明は省略する。尚、スーパーリーチγは、遊技状態が高ベース状態であるときにのみ選択される変動パターンとされている。
図14−33(A)に示すように、演出制御用CPU120は、ステップ241SGS278Bの予告演出種別決定処理にてパターンPYB−1が決定されている場合、ノーマルリーチ表示態様としてから所定時間が経過した予告演出Bの開始タイミングにおいて、第2擬似可動体表示Z200を第2特定初期表示位置に表示した後、第2中間演出表示位置に移動表示することで(図14−33(B)参照)、大当り遊技状態に制御されることを示唆する予告演出Bを実行する。また、第2中間演出表示位置に移動表示した第2擬似可動体表示Z200の周囲に、第2擬似可動体表示Z200を強調するためのエフェクト画像Z81を表示する。
第2擬似可動体表示Z200は、第2中間演出表示位置において飾り図柄表示エリア5Lにて可変表示される飾り図柄の手前側に重複して表示されることで、飾り図柄表示エリア5Lにて可変表示される飾り図柄の視認が困難となる。
その後、演出制御用CPU120は、図14−33(C)に示すように、第2擬似可動体表示Z200を第2中間演出表示位置から第2特定初期表示位置に移動表示させることなく消去(非表示)する。
図14−33(D)に示すように、演出制御用CPU120は、ステップ241SGS278Bの予告演出種別決定処理にてパターンPYB−2が決定されている場合、ノーマルリーチ表示態様としてから所定時間が経過した予告演出Bの開始タイミングにおいて、第2擬似可動体表示Z200を第2特定初期表示位置に表示した後、第2特定演出表示位置に移動表示することで(図14−33(E)参照)、大当り遊技状態に制御されることを示唆する予告演出Bを実行する。また、第2特定演出表示位置に移動表示した第2擬似可動体表示Z200の周囲に、第2擬似可動体表示Z200を強調するためのエフェクト画像Z81を表示する。
第2擬似可動体表示Z200は、第2特定演出表示位置において飾り図柄表示エリア5Cにて可変表示される飾り図柄の手前側に重複して表示されることで、飾り図柄表示エリア5Cにて可変表示される飾り図柄の視認が困難となる。
その後、演出制御用CPU120は、図14−33(F)に示すように、第2擬似可動体表示Z200を第2特定演出表示位置から第2特定初期表示位置に移動表示させることなく消去(非表示)する。
図14−34(A)に示すように、演出制御用CPU120は、ステップ241SGS278Bの予告演出種別決定処理にてパターンPYB−3が決定されている場合、ノーマルリーチ表示態様としてから所定時間が経過した予告演出Bの開始タイミングにおいて、第1擬似可動体表示Z100を第1初期表示位置に表示した後、第1演出表示位置に移動表示することで(図14−34(B)参照)、大当り遊技状態に制御されることを示唆する予告演出Bを実行する。また、第1演出表示位置に移動表示した第1擬似可動体表示Z100の周囲に、第1擬似可動体表示Z100を強調するためのエフェクト画像Z82を表示する。
第1擬似可動体表示Z100は、第1演出表示位置において飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄の手前側に重複して表示されることで、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄の視認が一部困難となる。
その後、演出制御用CPU120は、図14−34(C)に示すように、第1擬似可動体表示Z100を第1演出表示位置から第1初期表示位置に移動表示させることなく消去(非表示)する。
図14−34(D)に示すように、演出制御用CPU120は、ステップ241SGS278Bの予告演出種別決定処理にてパターンPYB−4が決定されている場合、ノーマルリーチ表示態様としてから所定時間が経過した予告演出Bの開始タイミングにおいて、第1擬似可動体表示Z100を第2初期表示位置に表示した後、第2演出表示位置に移動表示することで(図14−34(E)参照)、大当り遊技状態に制御されることを示唆する予告演出Bを実行する。また、第2演出表示位置に移動表示した第1擬似可動体表示Z100の周囲に、第1擬似可動体表示Z100を強調するためのエフェクト画像Z82を表示する。
第1擬似可動体表示Z100は、第2演出表示位置において飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄の手前側に重複して表示されることで、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄の視認が一部困難となる。
その後、演出制御用CPU120は、図14−34(F)に示すように、第1擬似可動体表示Z100を第2演出表示位置から第2初期表示位置に移動表示させることなく消去(非表示)する。
(擬似可動体表示と可動体)
次に、擬似可動体表示と可動体とについて、図14−35〜図14−40に基づいて説明する。図14−35は、擬似可動体表示と非搭載可動体とを比較するための説明図である。図14−36は、同じく擬似可動体表示と非搭載可動体とを比較するための説明図である。図14−37は、同じく擬似可動体表示と非搭載可動体とを比較するための説明図である。図14−38は、同じく擬似可動体表示と非搭載可動体とを比較するための説明図である。図14−39は、同じく擬似可動体表示と非搭載可動体とを比較するための説明図である。図14−40は、第1擬似可動体表示と第2擬似可動体表示とを比較するための説明図である。
図14−35に示すように、第1擬似可動体表示Z100は、図14−14(B)にて説明したように、搭載可動体32とは形態、重量、駆動機構などが異なる第1非搭載可動体M100を模した擬似可動体表示であるが、第1初期表示位置と搭載可動体32の原点位置はともに画像表示装置5の表示領域上部でほぼ同位置であり、第1演出表示位置と搭載可動体32の演出位置はともに第1初期表示位置や原点位置よりも下方の位置であるため、第1初期表示位置から第1演出表示位置まで移動する方向と、搭載可動体32が原点位置から演出位置まで移動する方向と、は共通の下方向である。つまり、第1擬似可動体表示Z100と搭載可動体32とは、共に画像表示装置5の表示領域上部の第1初期表示位置や原点位置から下方向に向けて移動可能とされている。
尚、図14−16にて説明したように、第1擬似可動体表示Z100の第1初期表示位置から第1演出表示位置までの移動表示距離L2は、搭載可動体32の原点位置から演出位置までの移動距離L1よりも長い(L2>L1)。
ここで、図14−35(A’)〜(C’)に示すように、搭載可動体32は、上方の原点位置から中間位置を経て下方の演出位置まで自重により落下(移動)するのに約300msを要するのに対し、図14−35(A)〜(C)に示すように、第1擬似可動体表示Z100は、第1初期表示位置から第1中間表示位置を経て第1演出表示位置に移動表示するのに約100msを要する。つまり、第1擬似可動体表示Z100の第1初期表示位置から第1演出表示位置への移動表示の方が、移動表示距離が長い上に搭載可動体32の原点位置から演出位置への移動よりも速い。
このように、第1非搭載可動体M100を模した第1擬似可動体表示Z100を、第1非搭載可動体M100と共通の方向(例えば、下方向)に移動可能な構造物としての搭載可動体32とほぼ同じ位置から同じ方向に移動表示可能とする場合において、第1擬似可動体表示Z100の第1初期表示位置から第1演出表示位置への移動表示の方が、搭載可動体32の原点位置から演出位置への移動よりも速くなるようにすることで、実際に搭載されている搭載可動体32の移動よりも速いインパクトのある演出を行うことができることで、遊技者に驚きを与えることができる。
次に、図14−36(A’)(B’)に示すように、第1擬似可動体表示Z100は、第1原点位置から該第1原点位置よりも下方の第1演出位置に移動したときに、機構部M100Bが移動体M106の上部に当接して下方への移動が規制されることにより停止するとともに、移動が規制されたときに生じる振動により所定の移動量の反動動作(跳ね返り)が行われる第1非搭載可動体M100を模した表示とされている。
よって、図14−36(A)(B)に示すように、演出制御用CPU120は、第1擬似可動体表示Z100を第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示して該第1演出表示位置に停止表示するときに、特定の移動量の反動動作表示(跳ね返り表示)を行う。
より詳しくは、第1非搭載可動体M100は、演出部M100Aの左側方のみが駆動機構M101により支持される片持ち構造であり、第1演出位置まで移動したとき、機構部M100Bが移動体M106の上部に当接して下方への移動が規制されるので、演出部M100Aよりも先に機構部M100Bに振動による反動動作が生じ、その後、振動が演出部M100Aに伝達されて反動動作が生じる。
よって、図14−36(B1)に示すように、演出制御用CPU120は、第1擬似可動体表示Z100を第1演出表示位置に移動表示したとき、機構部M100Bの反動動作表示を行った後、図14−36(B2)に示すように、演出部M100Aの反動動作表示を行う。このようにすることで、搭載可動体32とは異なる第1非搭載可動体M100を模した第1擬似可動体表示Z100をより現実的な態様(例えば、搭載可動体32を模した表示とは異なる態様)にて移動表示させることができる。
また、図14−36(C’)(D’)に示すように、搭載可動体32は、演出部32Aの左右側方が駆動機構101L,101Rにより支持される構造であり、演出位置まで移動したとき、機構部32Bが左右の移動体206の上部に当接して下方への移動が規制されることで、移動が規制されたときに生じる振動により所定の移動量の反動動作が行われる。
次に、決め演出における搭載可動体32と第1擬似可動体の動作態様について説明する。
演出制御用CPU120は、図14−28〜図14−30にて説明したように、決め演出の実行期間(ta0〜ta10)において搭載可動体32を原点位置から演出位置に落下させる可動体演出を実行して大当り確定報知を行った後、第1擬似可動体表示Z100を第1初期表示位置から第1演出表示位置まで移動表示させる擬似可動体表示を実行可能である。
詳しくは、図14−37(A)に示すように、演出制御用CPU120は、タイミングta0にて決め演出を開始した後、操作有効期間内に遊技者によるスティックコントローラ31Aまたはプッシュボタン31Bの操作を検出したタイミングta1で、搭載可動体32を原点位置から演出位置に落下させる。搭載可動体32は、タイミングta1〜ta2の期間TL1(例えば、約300ms)に原点位置から演出位置まで移動した後、タイミングta2〜ta3の期間(例えば、約700msなど)に反動動作が行われる。
その後、タイミングta4で搭載可動体32を演出位置から原点位置まで移動(上昇)させ、大当り確定報知を行う。ここで、搭載可動体32が演出位置から原点位置まで移動するタイミングta4〜ta5の期間TL3(例えば、約1000ms)は、搭載可動体32が原点位置から演出位置まで移動するタイミングta1〜ta2の期間TL1(例えば、約300ms)よりも長い。言い換えると、搭載可動体32が演出位置から原点位置まで移動する際の速さは、搭載可動体32が原点位置から演出位置まで移動(落下)する際の速さよりも遅い。
このように、構造物である搭載可動体32を用いた演出では、遊技者の操作検出に応じて搭載可動体32を原点位置から演出位置まで移動させるときは、自重により速く落下させることで遊技者にインパクトを与えることができる一方で、搭載可動体32を演出位置から原点位置まで移動させるときは、遅く移動させることで搭載可動体32が衝撃により損傷すること等を抑制することができる。
次いで、演出制御用CPU120は、大当り確定報知を行ってから所定時間が経過したタイミングta6で、第1擬似可動体表示Z100を第1初期表示位置に表示し、タイミングta6〜ta7の期間TL2(例えば、約100ms)に第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示した後、タイミングta7〜ta8の期間(例えば、約900msなど)に反動動作表示を行う。
その後、タイミングta9で第1擬似可動体表示Z100を第1演出表示位置から第1初期表示位置まで移動表示(上昇)させた後、第1擬似可動体表示Z100を消去する。ここで、第1擬似可動体表示Z100が第1演出表示位置から第1初期表示位置まで移動するタイミングta9〜ta10の期間TL4(例えば、約1000ms)は、第1擬似可動体表示Z100を第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示するタイミングta6〜ta7の期間TL2(例えば、約100ms)よりも長い。言い換えると、第1擬似可動体表示Z100を第1演出表示位置から第1初期表示位置に移動表示する際の速さは、第1擬似可動体表示Z100を第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示する際の速さよりも遅い。
このように、第1擬似可動体表示Z100の移動表示では、第1初期表示位置から第1演出表示位置への移動表示を、第1演出表示位置から第1初期表示位置への移動表示よりも速くするなど、搭載可動体32と同じようにすることで、第1擬似可動体表示Z100をより現実的な態様にて移動表示させることができる。
また、図14−37(B)に示すように、第1擬似可動体表示Z100を第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示させる際の単位時間(例えば、TL2)あたりの移動量L2(移動表示距離L2)と、搭載可動体32を原点位置から演出位置に移動させる際の単位時間(例えば、TL2)あたりの移動量L1Aと、を比較すると、第1擬似可動体表示Z100の単位時間TL2あたりの移動量L2は、搭載可動体32の単位時間TL2あたりの移動量L1Aよりも大きい。つまり、第1擬似可動体表示Z100の第1初期表示位置から第1演出表示位置への移動表示の方が、搭載可動体32の原点位置から演出位置への移動よりも速い。このようにすることで、第1擬似可動体表示Z100により搭載可動体32の移動よりも速いインパクトのある演出を行うことができるため、遊技者に驚きを与えることができる。
また、図14−37(C)に示すように、第1擬似可動体表示Z100が第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示したときに行われる1回目の反動動作表示の移動量L12の方が、搭載可動体32が原点位置から演出位置に移動表示したときに行われる1回目の反動動作表示の移動量L11よりも多い。また、第1擬似可動体表示Z100の反動動作表示回数(例えば、6回)は、搭載可動体32の反動動作回数(例えば、4回)よりも多い。このようにすることで、第1擬似可動体表示Z100により、第1非搭載可動体M100を搭載せずとも第1非搭載可動体M100と同じような演出を擬似的に実現することができるとともに、第1非搭載可動体M100が第1演出位置に移動したときに生じる反動動作を誇張した態様により表示することで、遊技者の印象に残る演出を提供することができる。
また、図14−38(A)(B)に示すように、第1擬似可動体表示Z100の第1初期表示位置から第1演出表示位置への移動表示距離L2と、第1非搭載可動体M100の第1原点位置から第1演出位置への移動表示距離L2とは同じであり、第1擬似可動体表示Z100を第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示する期間TL2は、第1非搭載可動体M100を第1原点位置から第1演出位置に移動させる期間TL10よりも短い(TL2<TL10)。よって、第1擬似可動体表示Z100を第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示させる際の単位時間(例えば、TL2)あたりの移動量L2は、第1非搭載可動体M100を第1原点位置から第1演出位置に移動させる際の単位時間(例えば、TL2)あたりの移動量よりも大きい。つまり、第1擬似可動体表示Z100の第1初期表示位置から第1演出表示位置への移動表示の方が、第1非搭載可動体M100の第1原点位置から第1演出位置への移動よりも速い。このようにすることで、第1擬似可動体表示Z100により第1非搭載可動体M100の移動よりも速いインパクトのある演出を行うことができるため、遊技者に驚きを与えることができる。
また、図14−38(C)に示すように、第1擬似可動体表示Z100が第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示したときに行われる1回目の反動動作表示の移動量L12の方が、搭載可動体32が原点位置から演出位置に移動表示したときに行われる1回目の反動動作表示の移動量L11、及び第1非搭載可動体M100が第1原点位置から第1演出位置に移動表示したときに行われる1回目の反動動作表示の移動量L13よりも多い。また、第1擬似可動体表示Z100の反動動作表示回数(例えば、6回)は、搭載可動体32及び第1非搭載可動体M100の反動動作回数(例えば、4回)よりも多い。このようにすることで、第1擬似可動体表示Z100により、第1非搭載可動体M100を搭載せずとも、第1非搭載可動体M100や搭載可動体32と同じような演出を擬似的に実現することができるとともに、第1非搭載可動体M100が第1演出位置に移動したときや搭載可動体32が演出位置に移動したときに生じる反動動作を誇張した態様により表示することで、遊技者の印象に残る演出を提供することができる。
尚、特徴部241SGでは、搭載可動体32や第1非搭載可動体M100の反動動作における所定の移動量と、第1擬似可動体表示Z100の反動動作表示における特定の移動量との比較は、1回目の反動動作と反動動作表示との比較としていたが、2回目以降のいずれかの反動動作と反動動作表示との比較でもよいし、複数回の反動動作の合計または平均移動量と反動動作表示の合計または平均移動量との比較でもよい。
また、反動動作は、可動体が第2位置に停止したときの反動により上方に飛び跳ねる動作である形態を例示したが、反動により可動体の所定部が変形したり振動したりすること等を含む。
次に、図14−39(A)に示すように、搭載可動体32を演出位置から原点位置に移動する場合や、第1非搭載可動体M100を第1演出位置から第1原点位置に移動する場合、搭載可動体モータ202L,202RやM101といった駆動源を用いるため、演出制御用CPU120は、搭載可動体32や第1非搭載可動体M100の制御速度を、移動を開始したタイミングtb1からタイミングtb2までの第1期間は増加し、タイミングtb2からタイミングtb3までの期間は一定とし、タイミングtb3からタイミングtb4までの第2期間は減少させる。つまり、搭載可動体32や第1非搭載可動体M100は、移動を開始してから第1期間が経過するまで加速し、その後一定速度で移動し、停止位置手前の第2期間において減速して停止する。
これに対し第1擬似可動体表示Z100や第2擬似可動体表示Z200を移動表示させる速さは、図14−39(B)に示すように、移動を開始したタイミングtb1から停止するタイミングtb4まで一定であり、移動表示を加速させる第1期間や減速させる第2期間は不要であるため、第1擬似可動体表示Z100や第2擬似可動体表示Z200の移動表示を第1非搭載可動体M100や搭載可動体32の移動よりもスムーズに行うことができる。
次に、第1擬似可動体表示Z100と第2擬似可動体表示Z200の移動表示について、図14−40を用いて説明する。
図14−40(A)〜(C)に示すように、第1擬似可動体表示Z100を第1初期表示位置から第1演出表示位置まで移動表示させる動画を作成する場合、最低、第1擬似可動体表示Z100を第1初期表示位置に表示するための入力画像である第1フレームと、第1擬似可動体表示Z100を第1演出表示位置に表示するための入力画像である第2フレームと、が必要になる。
一方、図14−40(A’)〜(B’)に示すように、第2擬似可動体表示Z200を第1特定初期表示位置から第1特定演出表示位置まで移動表示させる動画を作成する場合、最低、第2擬似可動体表示Z200を第1特定初期表示位置に表示するための入力画像である第1フレームと、第2擬似可動体表示Z200を第1特定演出表示位置に表示するための入力画像である第2フレームと、が必要になる。
図14−16にて説明したように、第1擬似可動体表示Z100の第1初期表示位置から第1演出表示位置までの移動表示距離L2であり、第2擬似可動体表示Z200の第1特定初期表示位置から第1特定演出表示位置までの移動表示距離L3であり、移動表示距離L2は移動表示距離L3よりも長いが、第1擬似可動体表示Z100を第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示するのに要する時間は約100msであるのに対し、第2擬似可動体表示Z200を第1特定初期表示位置から第1特定演出表示位置に移動表示するのに要する時間は約800msで異なっているため、第1擬似可動体表示Z100の第1初期表示位置から第1演出表示位置までの移動表示の方が、第2擬似可動体表示Z200の第1特定初期表示位置から第1特定演出表示位置までの移動表示よりも速い。
ここで、演出制御用CPU120が第1擬似可動体表示Z100を第1初期表示位置から第1演出表示位置まで移動表示するときに、図14−40(A)に示す第1フレーム、図14−40(C)に示す第2フレームの順に表示することも考えられるが、フレームレートが低くなり、ガタガタとした不自然な動きになってしまう。
そこで、第1フレームと第2フレームの間に、第1擬似可動体表示Z100を第1中間表示位置に表示するための入力画像として図14−40(B)に示す1の補間フレームを挿入して動画のコマ数を増加してフレームレートを高め、第1擬似可動体表示Z100の第1初期表示位置から第1演出表示位置までの移動表示を、表示フレーム毎に、第1初期表示位置、第1中間表示位置、及び第1演出表示位置の順に行うことで、自然で滑らかな移動表示を行うことができる。
このように、第1擬似可動体表示Z100を第1初期表示位置から第1演出表示位置まで高速で移動表示するときでも、第1フレームと第2フレームの間に少なくとも1の補間フレームを挿入して自然で滑らかな移動表示を実現することで、第1擬似可動体表示Z100を、視認性を低下させることなく速く移動表示させることができる。
一方、演出制御用CPU120が第2擬似可動体表示Z200を第1特定初期表示位置から第1特定演出表示位置までの移動表示するときに、図14−40(A’)に示す第1フレーム、図14−40(B’)に示す第2フレームの順に表示することも考えられるが、フレームレートが低くなり、ガタガタとした不自然な動きになってしまう。
そこで、第1フレームと第2フレームの間に、第2擬似可動体表示Z200を第1特定初期表示位置と第1特定演出表示位置との間の複数の第1中間表示位置に表示するための入力画像として、複数の補間フレーム(図示略)を挿入して動画のコマ数を増加してフレームレートを高めて自然で滑らかな移動表示を実現し、第2擬似可動体表示Z200の第1特定初期表示位置から第1特定演出表示位置までの移動表示を、表示フレーム毎に、第1特定初期表示位置、各第1中間表示位置、及び第1特定演出表示位置の順に行うことで、第2擬似可動体表示Z200を、視認性を低下させることなく第1擬似可動体表示Z100よりも遅い速度で移動表示させることができる。
また、例えば、予告演出Bにおいて、第1擬似可動体表示Z100が第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示されるパターンPBY−3や第2初期表示位置から第2演出表示位置に移動表示されるPBY−4が実行されるときと、第2擬似可動体表示Z200が第2特定初期表示位置から第2特定演出表示位置または第2中間演出表示位置に移動表示されるパターンPBY−1、PBY−2が実行されるときとで、大当り状態に制御される割合(大当り期待度)が異なることで、大当り遊技状態に制御される割合が異なる第1擬似可動体表示Z100と第2擬似可動体表示Z200とを、移動表示の速さの違いにより遊技者に認識させることができる。
また、第1擬似可動体表示Z100が第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示されるパターンPBY−3や第2初期表示位置から第2演出表示位置に移動表示されるPBY−4が実行されるときの方が、第2擬似可動体表示Z200が第2特定初期表示位置から第2特定演出表示位置または第2中間演出表示位置に移動表示されるパターンPBY−1、PBY−2が実行されるときよりも大当り状態に制御される割合(大当り期待度)が高いことで、第1擬似可動体表示Z100の移動表示に注目させることができる。
また、特徴部241SGでは、画像表示装置5にて第1擬似可動体表示Z100を第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示して該第1演出表示位置に停止表示するときに、所定の移動量の反動動作表示(跳ね返り表示)を行う形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、図14−34(D)〜(E)に示すように、画像表示装置5にて第1擬似可動体表示Z100を第2初期表示位置から第2演出表示位置に移動表示して該第2演出表示位置に停止表示するときに、所定の移動量の反動動作表示(跳ね返り表示)を行うようにしてもよい。
また、図14−33(A)〜(B)に示すように、画像表示装置5にて第2擬似可動体表示Z200を第2特定初期表示位置から第2中間演出表示位置に移動表示して該第2中間演出表示位置に停止表示するときや、図14−33(D)〜(E)に示すように、画像表示装置5にて第2擬似可動体表示Z200を第2特定初期表示位置から第2特定演出表示位置に移動表示して該第2特定演出表示位置に停止表示するときに、所定の移動量の反動動作表示(跳ね返り表示)を行うようにしてもよい。
また、予告演出Bにおいて第2擬似可動体表示Z200が第2特定初期表示位置から第2中間演出表示位置または第2特定演出表示位置に移動表示したときに行われる反動動作表示の方が、予告演出Aにおいて第2擬似可動体表示Z200が第1特定初期表示位置から第1特定演出表示位置に移動表示したときに行われる反動動作表示よりも移動量が大きいことが好ましい。このようにすることで、予告演出Bの方が予告演出Aよりも移動量が大きいので、より現実的な態様にて移動表示させることができる。
また、予告演出BのパターンPBY−3や決め演出の大当り報知後において第1擬似可動体表示Z100が第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示したときに行われる反動動作表示の方が、予告演出BのパターンPBY−4において第1擬似可動体表示Z100が第2初期表示位置から第2演出表示位置に移動表示したときに行われる反動動作表示よりも移動量が大きいことが好ましい。このようにすることで、下方に移動表示したときの方が上方に移動表示したときよりも反動動作表示が大きくなるので、より現実的な態様にて移動表示させることができる。
(作用・効果)
以上説明したように、特徴部241SGにおけるパチンコ遊技機1にあっては、第1擬似可動体表示Z100が第1初期表示位置から第1演出位置まで移動する方向と、搭載可動体32が原点位置から演出位置まで移動する方向と、は共通の下方向であり、第1擬似可動体表示Z100の単位時間TL2あたりの移動量L2は、搭載可動体32の単位時間TL2あたりの移動量L1Aよりも大きい。
この特徴によれば、第1擬似可動体表示Z100により搭載可動体32の移動よりも速いインパクトのある演出を行うことができることで、遊技者に驚きを与えることができる。
また、搭載可動体32では実現が困難な速さで移動表示することや、複数の速さで移動表示させたりすることが可能となるので、演出の多様化を図ることができる。
尚、特徴部241SGでは、第1擬似可動体表示Z100の移動表示と搭載可動体32の移動の速さを比較した形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、第1擬似可動体表示Z100の移動表示と第1非搭載可動体M100の移動との速さの比較であってもよいし、第2擬似可動体表示Z200の移動表示と第2非搭載可動体M200の移動との速さの比較であってもよい。つまり、擬似可動体表示の移動表示と可動体の移動との速さの比較であれば、比較対象とする擬似可動体表示と可動体の種別は任意に変更してもよい。
また、第1擬似可動体表示Z100は、第1原点位置から第1演出位置に移動したときに所定の移動量の反動動作が行われる第1非搭載可動体M100を模した表示であり、演出制御用CPU120は、画像表示装置5にて第1擬似可動体表示Z100を第1原点位置に対応する第1初期表示位置と、第1演出位置に対応する第1演出表示位置との間で上下方向に移動表示可能であり、第1擬似可動体表示Z100を第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示して該第1演出表示位置に停止表示するときに、所定の移動量の反動動作表示(跳ね返り表示)を行うものであり、第1擬似可動体表示Z100が第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示したときに行われる1回目の反動動作表示の移動量L12の方が、第1非搭載可動体M100が第1原点位置から第1演出位置に移動表示したときに行われる1回目の反動動作表示の移動量L13よりも多い。
この特徴によれば、第1擬似可動体表示Z100により、第1非搭載可動体M100を搭載せずとも第1非搭載可動体M100と同じような演出を擬似的に実現することができるとともに、第1非搭載可動体M100が第1演出位置に移動したときに生じる反動動作を誇張した態様により表示することで、遊技者の印象に残る演出を提供することができる。
尚、特徴部241SGでは、第1擬似可動体表示Z100の反動動作表示と第1非搭載可動体M100の反動動作の移動量を比較した形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、第2擬似可動体表示Z200の反動動作表示と第2非搭載可動体M200の反動動作の移動量の比較であってもよいし、第1擬似可動体表示Z100や第2擬似可動体表示Z200の反動動作表示と搭載可動体32の反動動作との比較であってもよい。つまり、擬似可動体表示の反動動作表示と可動体の反動動作との移動量の比較であれば、比較対象とする擬似可動体表示と可動体の種別を任意に変更してもよい。
また、スーパーリーチβまたはスーパーリーチγの変動パターンに基づく図柄の可変表示期間において、搭載可動体32を用いた発展演出Aと第2擬似可動体表示Z200を用いた発展演出Bとが実行されるときの方が、発展演出Aが実行されずに発展演出Bが実行されるときよりも大当り遊技状態に制御される割合(大当り期待度)が高い。
この特徴によれば、可動体演出である発展演出Aと擬似可動体表示演出である発展演出Bとが実行されることに遊技者を注目させることができる。
尚、搭載可動体32を用いた発展演出Aと第2擬似可動体表示Z200を用いた発展演出Bとが実行されるときの方が、発展演出Aが実行されずに発展演出Bが実行されるときよりも大当り遊技状態に制御される割合が高いとは、発展演出Aと発展演出Bとが実行されたときに100%の割合で大当り遊技状態に制御されるものを含む。
また、可変表示結果が大当りになる可能性(期待度)を予告する予告演出Aと、強スーパーリーチ演出に発展することを報知する発展演出Bと、発展演出Bが実行される可能性を示唆する発展示唆演出と、を実行可能であり、予告演出Aにおいて、第2擬似可動体表示Z200を第1特定初期表示位置から第1特定演出表示位置に移動表示した後、該第1特定演出表示位置から第1特定初期表示位置に移動表示してから非表示とし、発展演出Bにおいて、第2擬似可動体表示Z200を第1特定演出表示位置に表示した後、該第1特定演出表示位置から第1特定初期表示位置への移動表示を行うことなく非表示とし、発展演出Bを実行する前であって第1特定初期表示位置に表示している第2擬似可動体表示Z200を非表示とするときに、第1特定演出表示位置を含む表示領域にキャラクタ画像Z310を表示可能である。
この特徴によれば、予告演出Aでは、第2擬似可動体表示Z200が構造物としての可動体と同じように移動表示するので、遊技者に違和感を与えることなく有利状態に制御されるか否かに注目させることができる一方で発展示唆演出では、第2擬似可動体表示Z200が可動体と同じように移動表示することよりもキャラクタ画像Z310の表示を優先して第1特定演出表示位置から第1特定初期表示位置へ戻すことなく非表示とするため、発展演出Bの実行の示唆に遊技者を注目させることができる。
また、大当り遊技状態に制御されるか否かを報知する決め演出と、強スーパーリーチ演出に発展して決め演出が実行されることを報知する発展演出Bと、を実行可能であり、発展演出Bにおいて第2擬似可動体表示Z200を移動表示する場合に、第2擬似可動体表示Z200を第1特定初期表示位置から第1特定演出表示位置に移動表示させた後、該第1特定演出表示位置から第1特定初期表示位置に移動表示させることなく非表示とするとともに、発展演出Bの実行を示唆するリーチタイトル画像Z51の表示開始時の態様を、第1特定演出表示位置を含む表示領域に表示可能であり、決め演出において第1擬似可動体表示Z100を移動表示する場合に、第1擬似可動体表示Z100を第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示させた後、該第1演出表示位置から第1初期表示位置に移動表示させてから非表示とする。
この特徴によれば、決め演出が実行される前は、第2擬似可動体表示Z200が構造物としての可動体と同じように移動表示することよりも示唆画像の表示を優先して第2表示位置から第1表示位置へ戻すことなく非表示とするため、決め演出の実行の示唆に遊技者を注目させることができる一方で、決め演出では、第1擬似可動体表示Z100が可動体と同じように移動表示するので、遊技者に違和感を与えることなく遊技者にとって有利な内容の報知に注目させることができる。
尚、特徴部241SGでは、発展演出B(特定演出)においては第2擬似可動体表示Z200を移動表示させ、決め演出(特別演出)においては第1擬似可動体表示Z100を移動表示させる形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、特定演出と特別演出とで共通の擬似可動体表示を移動させるようにしてもよい。
また、演出制御用CPU120は、第1擬似可動体表示Z100の第1初期表示位置から第1演出表示位置への移動表示を、表示フレーム毎に、第1初期表示位置、第1中間表示位置、及び第1演出表示位置の順に行い、第1初期表示位置、第1中間表示位置、及び第1演出表示位置を含む表示領域で、第1擬似可動体表示Z100の移動表示を強調する特定画像(例えば、ガラスがひび割れて複数のガラス破片を示す画像Z71Aが飛び散るエフェクト画像Z71)を表示可能である。
この特徴によれば、第1擬似可動体表示Z100を、視認性を低下させることなく速く移動表示させることができるとともに、移動表示を特定画像により強調することで移動表示を遊技者に好適に印象付けることができる。
また、演出制御用CPU120は、第1擬似可動体表示Z100の第1初期表示位置から第1演出表示位置への移動表示を、表示フレーム毎に、第1初期表示位置、第1中間表示位置、及び第1演出表示位置の順に行い、第1擬似可動体表示Z100の第1初期表示位置から第1演出表示位置までの移動表示の方が、第2擬似可動体表示Z200の第1特定初期表示位置から第1特定演出表示位置までの移動表示よりも速く、予告演出Bにおいて、第1擬似可動体表示Z100が第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示されるパターンPBY−3や第2初期表示位置から第2演出表示位置に移動表示されるPBY−4が実行されるときと、第2擬似可動体表示Z200が第2特定初期表示位置から第2特定演出表示位置または第2中間演出表示位置に移動表示されるパターンPBY−1、PBY−2が実行されるときとで、大当り状態に制御される割合(大当り期待度)が異なる。
この特徴によれば、第1擬似可動体表示Z100と第2擬似可動体表示Z200のいずれが移動表示されるかに遊技者を注目させることができるとともに、大当り遊技状態に制御される割合が異なる第1擬似可動体表示Z100と第2擬似可動体表示Z200とを、移動表示の速さの違いにより遊技者に認識させることができる。
尚、予告演出Bにおいて、第1擬似可動体表示Z100が第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示されるパターンPBY−3や第2初期表示位置から第2演出表示位置に移動表示されるパターンPBY−4が実行されるときと、第2擬似可動体表示Z200が第2特定初期表示位置から第2特定演出表示位置または第2中間演出表示位置が実行されるときとで、大当り状態に制御される割合(大当り期待度)が異なるとは、予告演出BにおいてパターンPBY−3またはパターンPBY−4が実行されるときに大当り状態に制御される割合が100%で、パターンPBY−1またはパターンPBY−2が実行されるときに大当り遊技状態に制御される割合が0%の場合や、予告演出BにおいてパターンPBY−1またはパターンPBY−2が実行されるときに大当り状態に制御される割合が100%で、パターンPBY−3またはパターンPBY−4が実行されるときに大当り遊技状態に制御される割合が0%の場合を含む。
また、第1擬似可動体表示Z100や第2擬似可動体表示Z200を、演出表示部Z100A,Z200Aだけでなく機構表示部Z100B,Z200B等を有する表示画像とすることで、駆動機構により動作する可動体をより現実的に表現して可動体演出と同様の可動体表示演出を実現可能とする一方で、移動表示に関しては、可動体の移動と同様の態様で移動表示させるだけでなく、可動体では機構が複雑になったりコストが嵩んだりするなどの事由により実現が困難な態様の移動表示を可能とすることで、演出の興趣を好適に向上させることができる。
また、特徴部241SGでは、可動体では実現が困難な態様の移動表示として、高速移動、デフォルメ表示、及び演出表示位置から初期表示位置への復帰表示をせずに消去する(非表示とする)こと等を例示したが、擬似可動体表示の表示態様については現実的に表現しつつ、移動表示に関しては非現実的に表示することで、意外性のある演出を提供することができる。
特に、演出表示位置に移動表示させた擬似可動体表示を所望のタイミングで非表示としたり表示したりすることができるので、例えば、演出位置に移動した構造物としての可動体を原点位置に戻す際に、他の演出画像が隠れたりするなどして視認性が低下すること等を回避し、次の演出を即座に開始することが可能となるなど、演出設計の自由度が高まるといった効果を奏する。
また、第1擬似可動体表示Z100が第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示したときに行われる1回目の反動動作表示の移動量L12の方が、第1非搭載可動体M100が第1原点位置から第1演出位置に移動表示したときに行われる1回目の反動動作表示の移動量L13よりも多いことで、第1擬似可動体表示Z100により、第1非搭載可動体M100を搭載せずとも第1非搭載可動体M100と同じような演出を擬似的に実現することができるとともに、第1非搭載可動体M100が第1演出位置に移動したときに生じる反動動作を誇張した態様により表示することで、遊技者の印象に残る演出を提供することができる。
また、第1初期表示位置から第1演出表示位置までの移動表示距離L2の方が、原点位置から演出位置までの移動距離L1よりも長いことで、第1擬似可動体表示Z100の方が搭載可動体32よりも移動速度が速く、かつ、移動距離が長いため、遊技者の印象に残る演出を提供することができる。
また、擬似可動体表示は、演出表示部Z100A,Z200Aと機構表示部Z100B,Z200Bとを含み、擬似可動体表示の移動表示において、機構表示部Z100B,Z200Bの方が演出表示部Z100A,Z200Aよりも先に第1演出表示位置に到達することで、擬似可動体表示をより現実的な態様にて移動表示させることができる。
また、第1擬似可動体表示Z100の単位時間TL2あたりの移動量L2は、搭載可動体32の単位時間TL2あたりの移動量L1Aよりも大きいことで、第1擬似可動体表示Z100をより現実的な態様にて移動表示させることができる。
また、搭載可動体32の原点位置と演出位置との間での移動期間として、速さが増加する第1期間と、速さが減少する第2期間とを含み、擬似可動体表示の移動表示期間は、第1期間と第2期間とを含まないことで、擬似可動体表示の移動表示を可動体の移動よりもスムーズに行うことができる。
また、演出制御用CPU120は、第1擬似可動体表示Z100を第1演出位置に移動表示した後、搭載可動体LED208の発光と発光表示部Z108Aの発光表示とをほぼ同じ周期で実行することで、第1演出表示位置に移動表示した第1擬似可動体表示Z100に遊技者を注目させることができる。
また、演出制御用CPU120は、第1擬似可動体表示Z100を移動表示させているときは発光表示部Z108Aを発光表示しないことで、移動表示中の不完全な第1擬似可動体表示Z100を目立たせないことで、演出効果の低下を抑制することができる。
また、演出制御用CPU120は、第1擬似可動体表示Z100を第1演出位置に移動表示した後、搭載可動体LED208の発光と発光表示部Z108Aの発光表示とをほぼ同じ周期で実行することで、第1擬似可動体表示Z100をより現実的な態様にて移動表示させることができる。
また、演出制御用CPU120は、第2擬似可動体表示Z200を第2特定初期表示位置から第2中間演出表示位置や第2特定演出表示位置に移動表示可能であり、予告演出Aにて第2擬似可動体表示Z200を第1特定初期表示位置から第1特定演出表示位置に移動表示する下方向と、予告演出Bにて第2擬似可動体表示Z200を第2特定初期表示位置から第2特定演出表示位置に移動表示する右方向とは異なることで、一の擬似可動体表示を複数の表示位置から移動表示させることができるため、可動体では実現が困難な意外性のある演出を遊技者に提供することができる。
また、演出制御用CPU120は、第1擬似可動体表示Z100を第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示させた後、第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示する方向とは異なる方向に移動表示可能であることで、可動体では実現が困難な意外性のある演出を遊技者に提供することができる。
(変形例1)
次に、特徴部241SGの変形例1について、図14−41に基づいて説明する。図14−41は、(A)〜(D)は特徴部241SGの変形例1を示す図である。
前記特徴部241SGでは、図14−25にて説明したように、予告演出Aにおいては、第2擬似可動体表示Z200を第1特定初期表示位置から第1特定演出表示位置に移動表示した後、第1特定演出表示位置から第1特定初期表示位置に移動表示してから消去し、その後、発展演出Aとして搭載可動体32が原点位置から演出位置に移動する形態を例示した。
ここで、図14−41(D)に示すように、搭載可動体32の移動可能範囲と第2擬似可動体表示Z200の移動可能範囲の一部が重複する、つまり、演出位置に移動した搭載可動体32と、第1特定演出表示位置に移動表示した第2擬似可動体表示Z200と、が重複する場合において、演出制御用CPU120が、搭載可動体32の演出位置への移動と第2擬似可動体表示Z200の第1特定演出表示位置への移動表示とを共通の期間に実行すると、第2擬似可動体表示Z200の前面側に搭載可動体32が重複して第2擬似可動体表示Z200の視認が困難となることで、第2擬似可動体表示Z200が構造物ではなく表示体であることが判りやすくなってしまい、演出の興趣が低下してしまう。
このような場合、図14−41(A)に示すように、第2擬似可動体表示Z200を第1特定初期表示位置に表示し、第1特定初期表示位置から第1特定演出表示位置に移動表示した後(図14−41(B)参照)、第1特定演出表示位置から第1特定初期表示位置に移動表示させることなく消去することで(図14−41(C)参照)、図14−41(D)に示すように、発展演出Aとして原点位置から演出位置に移動した搭載可動体32が第2擬似可動体表示Z200に重複することを回避するようにしてもよい。
(変形例2)
次に、特徴部241SGの変形例2について、図14−42に基づいて説明する。図14−42は、(A)〜(H)は特徴部241SGの変形例2を示す図である。
前記特徴部241SGでは、搭載可動体32が原点位置から演出位置へ移動する方向と、第1擬似可動体表示Z100が第1初期表示位置から第1演出表示位置へ移動表示する方向と、が共通の方向(下方向)である形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば、変形例2としての搭載可動体401が第1位置と該第1位置よりも下方の第2位置との間で移動する方向と、変形例2としての擬似可動体表示Z402が第1表示位置と該第1表示位置よりも上方の第2表示位置との間で移動表示する方向と、が共通の方向(例えば、上下方向)である場合において、擬似可動体表示Z402の第1表示位置から第2表示位置への移動表示の方が、搭載可動体401の第1位置から第2位置への移動よりも速ければよい。
また、搭載可動体401が第1位置から第2位置へ移動する方向(下方向)と、擬似可動体表示Z402が第1初期表示位置から第1演出表示位置へ移動表示する方向(上方向)と、が異なる方向であってもよい。
また、前記特徴部241SGでは、搭載可動体32の移動と、第1擬似可動体表示Z100や第2擬似可動体表示Z200の移動表示と、を共通の期間に実行することがないが、この発明はこれに限定されるものではなく、本変形例2のように、搭載可動体401の移動と擬似可動体表示Z402の移動表示とを共通の期間に実行することで、搭載可動体401と擬似可動体表示Z402とを用いた演出を実行可能としてもよい。
具体的に説明すると、図14−42に示すように、変形例2としての搭載可動体401は、「合」の文字が表示された構造物であり、画像表示装置5の表示領域上部の第1位置と該第1位置よりも下方の第2位置との間で移動可能であり、変形例2としての搭載可動体501L,501Rは、画像表示装置5の表示領域左右側の第1所定位置と該第1所定位置よりも中央寄りの第2所定位置との間で移動可能であり、変形例2としての擬似可動体表示Z402は、「体」の文字を表示可能であり、画像表示装置5の表示領域下部の第1表示位置と該第1表示位置よりも上方の第2表示位置との間で移動表示可能とされている。尚、搭載可動体401と搭載可動体501L,501Rの詳細な駆動機構の図示や説明は省略する。
例えば、演出制御用CPU120は、前述した予告演出A、Bや発展演出A、Bなどにおいて搭載可動体401、501L,501Rと擬似可動体表示Z402とを用いた演出を実行する場合、まず、図14−42(A)に示すように、搭載可動体401及び搭載可動体501L,501Rを第1位置に待機させている状態で、図14−42(B)に示すように、擬似可動体表示Z402を第1表示位置に表示した後、図14−42(C)に示すように、擬似可動体表示Z402を第1表示位置から第2表示位置に移動表示する。
次いで、図14−42(D)に示すように、搭載可動体401を第1位置から第2位置に向けて移動させる。そして、搭載可動体401が第2表示位置に表示している擬似可動体表示Z402に近接する位置まで移動したとき、擬似可動体表示Z402を第1表示位置に向けて移動表示させる。このとき、擬似可動体表示Z402に搭載可動体401が重複しないように移動表示させることが好ましい。
次いで、図14−42(E)に示すように、搭載可動体401が第2位置に移動し、かつ、擬似可動体表示Z402が第1表示位置に移動表示したときに搭載可動体401が擬似可動体表示Z402に最も近接して、「合体」の文字を認識可能な擬似合体状態となる。そして、図14−42(F)に示すように、搭載可動体401と擬似可動体表示Z402との擬似合体状態を維持しまま、搭載可動体401を上方に移動させるとともに擬似可動体表示Z402を上方に移動表示させ、さらに、搭載可動体501L,501Rを第2所定位置に移動させることで、擬似合体が成功したことにより演出が発展すること等を報知する。
その後、図14−42(G)に示すように、搭載可動体401及び搭載可動体501L,501Rを第1位置や第1所定位置まで移動させるとともに、擬似可動体表示Z402を第1表示位置とは異なる第1特定表示位置(例えば、左右側の位置など)に画像を分割した態様にて移動表示させた後、画面左右にフレームアウトさせたり、フェードアウトさせる態様にて消去する。
一方、擬似合体が成功せず演出が発展しないこと等を報知することが決定されている場合は、図14−42(D)に示すように、搭載可動体401の下方への移動と擬似可動体表示Z402の下方への移動表示を行う途中で、搭載可動体401の下方への移動を減速しながら停止させて、擬似可動体表示Z402を上部が破壊される態様にて表示することで、擬似合体が成功せず演出が発展しないこと等を報知する。このように、擬似可動体表示Z402では構造物としての可動体では実現が困難な態様の演出を容易に実現することができる。
(変形例3)
次に、特徴部241SGの変形例3について、図14−43に基づいて説明する。図14−43は、(A)〜(C)は特徴部241SGの変形例3を示す図である。
前記特徴部241SGでは、演出制御用CPU120は、第1擬似可動体表示Z100や第2擬似可動体表示Z200を第1表示位置と第2表示位置との間で移動表示可能な形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、上下方向または左右方向といった一方向に往復移動表示が可能なものに限定されるものではなく、例えば、演出制御用CPU120は、図14−43(A)(B)に示すように、第1擬似可動体表示Z100を第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示させた後、図14−43(C)に示すように、第1初期表示位置から第1演出表示位置に移動表示する方向とは異なる方向に移動表示可能としてもよい。
図14−43(C)に示すように、第1演出表示位置において、演出表示部Z200Aのみを左右方向を向く回動軸周りに縦回転表示させるなど、一方向に向けた直線移動表示とは異なる回転移動表示や、一方向とは異なる他方向(例えば、奥行き方向)に向けて移動する態様にて移動表示するなど、種々な態様の移動表示を実行可能とすることが好ましい。このようにすることで、可動体では実現が困難な意外性のある演出を遊技者に提供することができる。
以上、この発明の実施の形態における特徴部241SGを図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があってもこの発明に含まれる。
(変形および応用に関する説明)
前記特徴部241SGでは、パチンコ遊技機1に搭載された可動体として搭載可動体32を適用した形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、搭載可動体32以外の複数の可動体がパチンコ遊技機1に搭載されていてもよい。また、遊技盤2に設けられた盤側可動体に限らず、遊技機用枠3や該遊技機用枠3を開閉可能な開閉扉に設けられた枠側可動体であってもよく、枠側可動体を模した擬似可動体表示を移動表示可能としてもよい。また、盤側可動体として、遊技に関連して設けられる可変入賞装置などを模した擬似可動体表示を表示可能としてもよい。
また、前記特徴部241SGでは、パチンコ遊技機1に搭載予定とされたが非搭載となった可動体として、第1非搭載可動体M100と第2非搭載可動体M200を適用した形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、第1非搭載可動体M100と第2非搭載可動体M200以外の可動体がパチンコ遊技機1に搭載予定とされたが非搭載となってもよい。
また、前記特徴部241SGでは、第1擬似可動体表示Z100や第2擬似可動体表示Z200を消去するときに、漸次フェードアウトさせる態様にて非表示とする形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、消去されたことを強調するエフェクト画像を表示するようにしてもよいし、これら以外の方法により消去するようにしてもよい。
また、前記特徴部241SGでは、搭載可動体32の原点位置から演出位置への移動距離L1は、第1擬似可動体表示Z100の第1初期表示位置から第1演出表示位置への移動表示距離L2よりも短く、かつ、搭載可動体32が移動するときと第1擬似可動体表示Z100を移動表示するときとで、ガラスがひび割れてガラスの破片が飛び散る共通のエフェクト画像Z71を表示し、共通の効果音を出力する形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、搭載可動体32の原点位置から演出位置への移動距離L1を、第1擬似可動体表示Z100の第1初期表示位置から第1演出表示位置への移動表示距離L2よりも長く、かつ、搭載可動体32が移動するときと第1擬似可動体表示Z100を移動表示するときとで態様が異なるエフェクト画像を表示するとともに異なる効果音を出力するようにしてもよい。このようにすることで、擬似可動体表示の移動表示を利用して、搭載可動体32の移動を際立たせることができる。
また、前記特徴部241SGでは、スーパーリーチの可変表示期間において、搭載可動体32の移動は、発展演出Aと決め演出の最大2回実行可能であり、第1擬似可動体表示Z100の移動表示は、予告演出Bと決め演出の最大2回実行可能であり、第2擬似可動体表示Z200の移動表示は、予告演出A、予告演出B、発展示唆演出、発展演出Bの最大4回実行可能である形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、可動体の移動や擬似可動体表示の移動表示の実行回数は上記回数以外の回数実行するようにしてもよい。
さらに、可動体を一の可変表示期間に第1回数の移動を可能とした場合、擬似可動体表示を一の可変表示期間に第1回数よりも多い第2回数の移動を可能とすることが好ましい。このようにすることで、可動体演出の実行機会を増加し過ぎて大当り期待度を下げてしまうことがないようにする代わりに、擬似可動体表示の実行機会を増加することで、演出が少なくなって興趣が低下することを防止できる。
また、上記複数の演出以外、例えば、大当り確定報知後の再抽選における図柄昇格時や大当り中演出などにおいて擬似可動体表示の移動表示を行うようにしてもよく、その際に移動表示される擬似可動体表示は、第1擬似可動体表示Z100や第2擬似可動体表示Z200とは異なる擬似可動体表示としてもよい。
また、有利状態に制御されることを示唆する特別示唆演出として予告演出Aを適用し、遊技者にとって有利な内容を報知する報知演出として発展演出Bを適用し、報知演出が実行されることを示唆する所定演出として発展示唆演出を適用し、有利状態に制御されることを報知する特別演出として決め演出を適用し、特別演出が実行される前に前記特別演出が実行されることを示唆する特定演出として予告演出Bを適用した形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、上記以外の各種演出を適用可能である。また、これら各種演出は一のスーパーリーチの可変表示期間にて実行可能であったが、複数の可変表示期間に跨って実行可能な演出であってもよい。
また、遊技者にとって有利な内容とは、パチンコ遊技機1においては、擬似連、大当り、小当り、リーチ、保留連、チャンスアップ演出、先読予告演出、時短付きはずれ、後述する天井時短制御等、可変表示結果や制御や演出が含まれてもよい。また、スロットマシンにおいては、チャンスゾーン(CZ)当選、アシストタイム(AT)当選、リプレイタイム(RT)当選、ボーナス当選等が含まれてもよい。
また、前記特徴部241SGにおいて、第1擬似可動体表示Z100や第2擬似可動体表示Z200の表示を開始するときに、遊技盤2や遊技機用枠3に設けられた遊技効果ランプ9などの輝度を低下させたり消灯することで、第1擬似可動体表示Z100や第2擬似可動体表示Z200の表示を目立たせる一方で、第1擬似可動体表示Z100や第2擬似可動体表示Z200の表示を消去するときには、遊技盤2や遊技機用枠3に設けられた遊技効果ランプ9などの輝度を高めたり点灯させることで、第1擬似可動体表示Z100や第2擬似可動体表示Z200に対する遊技者の意識をそらすことができる。
また、前記特徴部241SGにおいて、遊技盤2や遊技機用枠3に設けられた遊技効果ランプ9等の光量調整を遊技者の操作にて可能とする一方で、第1擬似可動体表示Z100の発光表示部Z108Aや第2擬似可動体表示Z200の発光表示部Z208A〜Z208Eの光量調整を遊技者の操作にて不可能とすることが好ましい。このようにすることで、擬似可動体表示の見栄えが損なわれたり目立たなくなったりすることを抑制できる。
また、前記特徴部241SGでは、発展示唆演出において、第1特定初期表示位置に表示している第2擬似可動体表示Z200を非表示とするときに、第1特定演出表示位置を含む表示領域に報知関連画像としてキャラクタ画像Z310を優先して表示する形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、報知関連画像は、報知演出(例えば、発展演出B)に関連する画像であればキャラクタ画像以外の画像(例えば、煙、霧、波などを模した画像など)を用いてもよい。
また、前記特徴部241SGでは、発展演出Bにおいて、決め演出の実行を示唆する示唆画像として、リーチタイトル画像Z51を表示開始時の態様にて表示する形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、示唆画像は決め演出の実行を示唆するものであれば、リーチタイトル画像以外の画像(例えば、強スーパーリーチ演出や決め演出にて出現するキャラクタ画像など)を用いてもよい。
また、前記特徴部241SGでは、第1擬似可動体表示Z100と第2擬似可動体表示Z200とは別個の期間に表示可能とされた形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、複数の擬似可動体表示を共通の期間に移動表示させてもよい。このようにする場合、例えば、第1擬似可動体表示Z100の移動表示可能範囲と第2擬似可動体表示Z200の移動表示可能範囲とが重複し、該重複領域にて第1擬似可動体表示Z100と第2擬似可動体表示Z200とを表示する場合、第1擬似可動体表示Z100と第2擬似可動体表示Z200とのうち一方を他方よりも手前側の表示レイヤーに表示することで、互いの前後位置関係などを意識させることができるため、より現実的な演出を実現できる。
また、前記特徴部241SGでは、第1擬似可動体表示Z100や第2擬似可動体表示Z200の機構表示部Z100B、Z200Bが画像表示装置5の表示領域の縁部で切れて表示されることを考慮して、画像表示装置5の表示領域において擬似可動体表示の機構表示部の表示が開始される部分を覆い隠すように、搭載可動体やセンター飾り枠等を配置してもよいし、搭載可動体を移動させて擬似可動体表示の機構表示部の表示が開始される部分を視認困難としてもよい。
また、前記特徴部241SGでは、可変表示の表示結果として「時短付きはずれ」が含まれる形態を例示したが、CPU103は、所定条件(例えば、ステップS6の初期化処理においてRAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするクリア処理を行うこと、大当り遊技状態に制御すること、表示結果を時短付きはずれとすることのうちいずれか)が成立したときから可変表示が規定回数(例えば、900回など)行われたことに基づいて、大当り遊技状態を介さずに時短状態に制御する天井時短制御を実行可能としてもよい。尚、規定回数の内部カウントは前記所定条件の成立でリセットされ、また、天井時短制御による時短状態の時短回数(例えば、900回)は、通常の時短状態の時短回数(例えば、100回)とは異なっていてもよい。
上記のような天井時短制御が実行され、上記所定条件が成立せずに可変表示の実行回数が上記規定回数に到達したときに、演出制御用CPU120は、第1擬似可動体表示Z100や第2擬似可動体表示Z200といった擬似可動体表示の移動表示を実行可能としてもよい。このように、大当りの報知、時短付きはずれの報知、天井時短制御の報知など各報知において擬似可動体表示の移動表示を実行可能としてもよく、各報知において擬似可動体表示の種別や移動表示の態様などを異ならせてもよい。
また、前記特徴部241SGでは、大当りの報知として第1擬似可動体表示Z100を移動表示させる形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果が小当りや時短付きはずれとなる場合や、上記した天井時短制御が実行される場合は、第1擬似可動体表示Z100や第2擬似可動体表示Z200の移動表示により、小当りや時短付きはずれの報知や天井時短制御の実行条件が成立したことの報知を行う一方で、可変表示結果が大当りとなる場合は、搭載可動体32の移動により大当りの報知を行うようにしてもよい。
また、可変表示の表示結果が小当りや時短付きはずれとなる場合と、可変表示の表示結果が大当りとなる場合とで、共通の種別の擬似可動体表示を用いて報知するが、移動表示の態様が異なるようにしてもよい。また、可変表示の表示結果が小当りや時短付きはずれとなる場合と、可変表示の表示結果が大当りとなる場合とで、擬似可動体表示を用いて報知するが、擬似可動体表示の種類が異なるようにしてもよい。
また、前記特徴部241SGでは、パチンコ遊技機として、大当り遊技終了後に確変状態に制御可能な所謂1種のパチンコ遊技機を適用した形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、大当り遊技終了後の時短状態において小当りを契機としてV入賞が発生することにより大当り遊技状態に制御可能な所謂1種2種の遊技機であってもよく、遊技性は種々に変更可能である。
また、前記実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1などを例示しているが、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にもこの発明を適用可能である。これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、前記実施の形態では、遊技媒体の一例として、球状の遊技球(パチンコ球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えば、メダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。
また、前記実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な変動表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該変動表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
この発明の遊技機は、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機やスロットマシンなどにも適用することができる。また、遊技が可能な遊技機とは、少なくとも遊技を行うものであれば良く、パチンコ遊技機やスロットマシンに限らず、一般ゲーム機であっても良い。