JP2021139564A - 装填装置及び射出装置 - Google Patents

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誠士 片岡
Seiji Kataoka
誠士 片岡
雄一 中田
Yuichi Nakata
雄一 中田
良之 阿曽
Yoshiyuki Aso
良之 阿曽
裕介 西川
Yusuke Nishikawa
裕介 西川
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【課題】コイルガンのコイルに対して所望の位置に射出対象となる物体を保持できる装填装置を提供する。【解決手段】装填装置100は、保持部材41〜44と、突き当て部材30と、を有するものである。保持部材41〜44は、電磁力によって射出される物体を、物体の射出方向Dと垂直であり、かつ、互いに異なる方向から囲むように挟持する。突き当て部材30が保持部材41〜44に当接することで、保持部材41〜44は物体を挟持する。【選択図】図4

Description

本発明は、装填装置及び射出装置に関する。
国際宇宙ステーションにおいては、様々な機能を有する小型衛星を放出する活動が行われている(非特許文献1)。この活動では、小型人工衛星を補給船によって地上から国際宇宙ステーションに設けられた実験棟「きぼう」に搬送し、ロボットアームで小型人工衛星を把持してエアロックから宇宙空間に移動させる。その後、ロボットアームに設けられたバネ機構によって、小型人工衛星を宇宙空間に放出している。
しかし、バネ機構では、物体の射出速度が限定されており、こうした限定を克服する手法として、例えばコイルガン(非特許文献2及び3)の利用が考え得る。
「JEMペイロードアコモデーションハンドブック -Vol.8- 超小型衛星放出インタフェース管理仕様書 Rev.C」、2017年12月、宇宙航空研究開発機構、2018年12月5日検索、URL:http://iss.jaxa.jp/kiboexp/equipment/ef/jssod/images/jx-espc-110132-c.pdf Katsumi Masugata, "Hyper Velocity Acceleration by a Pulsed Coilgun Using Traveling Magnetic Field", NOVEMBER 1997, IEEE TRANSACTION ON MAGNETICS, VOL.33, NO.6, pp.4434-4438 矢守 章、「電磁飛翔体加速装置開発の歩み−(I)」、宇宙科学研究所、2001年2月、宇宙科学研究所報告、第117号、pp. 1-36
コイルガンは、コイルに時間的に変化する電流を流して磁場を発生させることで、導電体からなる物体を加速するものである。そのため、物体が射出される方向を精密に制御するには、物体の重心位置をコイルの中心軸上に正確に保持しなければならない。したがって、コイルに対して所望の位置で物体を保持する装填装置が求められる。
本発明は上記の事情に鑑みて成されたものであり、コイルガンのコイルに対して所望の位置に射出対象となる物体を保持できる装填装置を提供することを目的とする。
一実施の形態にかかる装填装置は、電磁力によって射出される物体を、前記物体の射出方向と垂直であり、かつ、互いに異なる方向から囲むように挟持する複数の保持部材と、前記複数の保持部材のそれぞれを、前記物体を挟持する方向に沿って駆動する駆動機構と、を有するものである。これにより、物体を所望の位置に正確に保持することができる。
一実施の形態にかかる装填装置は、上述の装填装置において、内部に前記複数の保持部材が取り付けられた筒状部材をさらに有し、前記駆動機構は、前記複数の保持部材よりも前記射出方向とは反対側の前記筒状部材に挿入され、前記射出方向の側の一部又は全部が錐体として形成され、前記錐体の側面が前記複数の保持部材と当接可能な突き当て部材を有し、前記複数の部材のそれぞれは、前記筒状部材の内側に取り付けられた棒状部材であり、取り付けられた位置の前記筒状部材の外周の接線方向に延在する回転軸まわりに回転可能であり、かつ、前記回転軸よりも前記射出方向の側の第1の部分に対し、前記回転軸よりも前記物体の射出方向とは反対側の第2の部分は、前記筒状部材の側に傾くように構成され、前記突き当て部の前記錐体が、前記複数の保持部材の前記第2の部分で囲まれた空間に挿入されることが望ましい。これにより、特に宇宙空間において、保持部材によって物体を挟持することで、物体を所望の位置に正確に保持することができる。
一実施の形態にかかる装填装置は、上述の装填装置において、前記突き当て部材の前記錐体が前記複数の保持部材の前記第2の部分と接触した状態で前記射出方向に移動することで、前記複数の保持部材の前記第1の部分によって前記物体を保持することが望ましい。これにより、特に宇宙空間において、保持部材によって物体を挟持することで、物体を所望の位置に正確に保持することができる。
一実施の形態にかかる装填装置は、上述の装填装置において、前記複数の保持部材のそれぞれの前記第2の部分と前記筒状部材との間に設けられた、前記第2の部分と前記筒状部材とを遠ざけるように付勢する付勢部材をさらに有することが望ましい。これにより、突き当て部材が保持部材と当接していない場合に、保持部材による物体の挟持を解放することができる。
一実施の形態にかかる装填装置は、上述の装填装置において、前記複数の保持部材のそれぞれの前記第1の部分と対向する位置の部分の前記筒状部材に設けられた、前記第1の部分の移動を制限するストッパをさらに有することが望ましい。これにより、突き当て部材が保持部材と当接していない場合に、保持部材による物体の挟持を解放するにあたり、保持部材の移動を制限することができる。
一実施の形態にかかる装填装置は、上述の装填装置において、前記突き当て部材の前記筒状部材と接する面には、雌ねじが形成され、前記筒状部材には、前記突き当て部材の雌ねじと嵌合する雄ねじが形成されることが望ましい。これにより、突き当て部材の位置を正確に保持することができる。
一実施の形態にかかる装填装置は、上述の装填装置において、前記駆動機構は、前記突き当て部材を前記射出方向に沿って駆動するアクチュエータを有することが望ましい。これにより、突き当て部材の位置を自動で制御することができる。
一実施の形態にかかる装填装置は、上述の装填装置において、前記突き当て部材から前記射出方向とは反対方向に延在するロッドと、前記ロッドの端部に設けられた、前記射出方向を軸として前記ロッドを回転可能なハンドルと、を有することが望ましい。これにより、簡易な構成によって突き当て部材の位置を制御することができる。
一実施の形態にかかる射出装置は、電磁力によって射出される物体を装填する装填装置と、前記装填装置の前記物体の射出方向及び前記射出方向に直交し、かつ、互いに直交する2方向における位置を変更可能な位置調整機構と、流れる電流によって発生する磁場によって前記物体を加速するコイルと、を有し、前記装填装置は、前記射出方向と垂直であり、かつ、互いに異なる方向から囲むように前記物体を挟持する複数の保持部材と、前記複数の保持部材のそれぞれを、前記物体を挟持する方向に沿って駆動する駆動機構と、を有するものである。これにより、物体を所望の位置に正確に保持して、所望の方向に射出することができる。
本発明によれば、コイルガンのコイルに対して所望の位置に射出対象となる物体を保持できる装填装置を提供することができる。
実施の形態1にかかる射出装置を含む射出システムの構成を模式的に示す図である。 射出システムが人工衛星に搭載される例を示す図である。 実施の形態1にかかる射出装置の側面図である。 実施の形態1にかかる装填装置のY−Z断面における基本的構成を模式的に示す図である。 実施の形態1にかかる装填装置をY軸中心に約135度回転させた向きの射出口部の構成を模式的に示す図である。 実施の形態1にかかる装填装置をZ軸+方向から見たときの構成を模式的に示す図である。 保持部材で構成されるメカチャックに物体を挿入する状態を示す図である。 保持部材で構成されるメカチャックの動作を示す図である。 保持部材で構成されるメカチャックにより物体が保持された状態を示す図である。 反発型のコイルガンにおける物体の加速を模式的に示す図である。 吸引型のコイルガンにおける物体の加速を模式的に示す図である。 吸引型のコイルガンにおける物体の加速を模式的に示す図である。 実施の形態2にかかる装填装置の構成を模式的に示す図である。 実施の形態3にかかる装填装置構成を模式的に示す図である。 実施の形態3にかかる装填装置のY−Z断面の構成を模式的に示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。各図面においては、同一要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略される。
実施の形態1
実施の形態1にかかる物体の射出装置について説明する。図1に、実施の形態1にかかる射出装置1100を含む射出システム1000の構成を模式的に示す。射出システム1000は、射出装置1100、電源装置1001及び制御装置1002を有する。
射出システム1000は、いわゆるコイルガンとして構成される射出装置1100に電流を供給し、そのときに生じる力によって射出対象物を加速して射出する。コイルガンの動作原理については、例えば非特許文献2及び3に記載されている。電源装置1001は、射出装置1100と接続され、射出装置1100に電流を供給可能に構成される。
制御装置1002は、例えばコンピュータなどで構成され、制御信号CONを与えることで電源装置1001の動作を制御することができる。例えば、制御装置1002は、電源装置1001が射出装置1100へ電流を供給するタイミングや波形、電流の電流値などを制御することができる。これにより、制御装置1002は、射出装置1100から射出対象物が射出されるタイミングや射出対象物の射出速度を制御することができる。
射出システム1000は、例えば、人工衛星に搭載することが可能である。図2に、射出システムが人工衛星に搭載される例を示す。この例では、図2に示すように、射出システム1000に衝撃吸収装置1004が追加された射出システム1000が人工衛星SATに搭載される。電源装置1001は、人工衛星SATの電源であってもよい。また、電源装置1001は、人工衛星SATの電源システムに結合され、人工衛星SATに設けられた太陽電池1003などによって充電されてもよい。制御装置1002は、人工衛星SATの制御装置に含まれていてもよいし、人工衛星SATの制御装置とは別の制御装置として設けられていてもよい。
衝撃吸収装置1004は、射出装置1100から物体PRが射出されるときの衝撃を緩和する装置である。衝撃吸収装置1004は、ショックアブソーバなどを組み合わせた機構であってもよいし、物体の射出方向と反対方向にガス等を噴射する装置であってもよい。
射出システム1000は、人工衛星SATに格納された物体を宇宙空間に射出することができる。例えば、複数の小型の人工衛星を人工衛星SATに予め格納しておき、必要に応じて、所定の方角に所定の速度で人工衛星(物体PR)を射出することができる。
次いで、射出装置1100の構成及び動作について説明する。図3に、実施の形態1にかかる射出装置1100の側面図を示す。図3及び以下の図面では、左手系直交座標系を用い、紙面水平方向に平行なZ方向の正方向(紙面右方向)を物体の射出方向Dとする。また、Z方向に垂直な紙面鉛直方向をY方向、Y方向及びZ方向に垂直な方向をX方向とする。
物体の射出装置1100は、物体の射出方向Dに物体PRを射出するものとして構成される。この例では、加速に要する磁場を発生させるZ方向を中心軸とし、X−Y平面を主面とするコイルCが配置されている。コイルCは、図示しないが、例えばZ方向を中心軸とする筒状部材の内側に設置してもよい。筒状部材は、コイルCを保持できる限り、円形、楕円形や、四角形を含む多角形などの、各種の形状としてもよい。筒状部材の射出方向D側と反対側の端部は、開放されていてもよいし、閉塞されていてもよい。また、筒状部材には、軽量化のための孔などを設けてもよい。また、コイルCは、筒状部材以外の任意の形状の部材によって保持されてもよい。
射出装置1100では、コイルCに電流を流した場合に、被加速体である非磁性部材で構成される物体PRに作用する電磁力によって物体PRを加速され、射出方向Dへ射出される。
本実施の形態では、物体PRを正確に射出方向Dへ射出するため、物体PRの重心位置はZ方向に沿ったコイルCの中心軸上にあることが望ましく、かつ、物体PRは中心軸に対して対称な形状であることが望ましい。
したがって、加速を開始する前の段階で、重心がコイルの中心軸に位置するように、物体PRを保持する必要がある。そこで、本構成では、被加速体保持部1010が設けられている。被加速体保持部1010は、コイルCに対して射出方向Dとは反対の方向に設けられている。
被加速体保持部1010は、装填装置100、台座1020及び3軸ステージ1030を有する。
台座1020は、射出装置1100の底板1040に設けられた、Z方向に延在するガイドレール1050に嵌合しており、ガイドレール1050に沿ってZ方向にスライド可能に構成される。
3軸ステージ1030は台座1020上に搭載され、かつ、3軸ステージ1030には装填装置100が搭載される。3軸ステージ1030は、搭載された装填装置100の3軸方向のそれぞれ(X軸、Y軸及びZ軸)の位置を調整可能に構成されている。よって、3軸ステージ1030を適宜調整することで、台座1020に対する装填装置100の位置を調整することが可能である。
図4に、実施の形態1にかかる装填装置100のY−Z断面における基本的構成を模式的に示す。図5に、実施の形態1にかかる装填装置100をY軸中心に約135度回転させた向きの射出口部の構成を模式的に示す。図6に、実施の形態1にかかる装填装置100をZ軸+方向から見たときの構成を模式的に示す。装填装置100は、アクチュエータ10、ハウジング20、突き当て部材30及び複数の保持部材41〜44を有する。
アクチュエータ10は、Z方向に延在するロッド11をZ+方向(射出方向D)に前進させ、又は、Z−方向(射出方向Dと反対方向)へ後退させることが可能な、リニアアクチュエータとして構成される。アクチュエータ10としては、電動リニアアクチュエータなどの、各種のリニアアクチュエータを用いることができる。
ハウジング20は、円筒状の部材であり、内部に突き当て部材30及び複数の保持部材41〜44を収容可能に構成される。ハウジング20のZ−側の底部は、底板20Aで閉塞されているが、底板20Aの中央には貫通孔が設けられ、アクチュエータ10のロッド11が挿通されている。
ハウジング20に挿通されたロッド11のZ+側の端部には、突き当て部材30が接合されている。突き当て部材30は、ロッド11の進退に伴ってハウジング20の内部でZ方向に移動可能な部材であり、Z+側の部分が錐体形状部31を有するように構成されている。
保持部材41〜44は、ハウジング20の内側に設けられるものであり、この例では、Z方向に沿って見た場合に、ハウジング20の円筒の周方向に等間隔(90°)で、4つの保持部材41〜44が設けられている。保持部材41〜44は、概ねZ方向に延在する部材であり、それぞれのZ+側の端部41A〜44Aがハウジング20の径方向に移動可能に構成される。すなわち、保持部材41〜44は、端部41A〜44Aがハウジング20の中心軸側に移動して物体を保持し、端部41A〜44Aがハウジング20の中心軸とは反対側に移動すると物体の保持を開放する、メカチャックを構成する。
保持部材41〜44について詳細に説明する。保持部材41〜44は、ハウジング20の円筒の接線方向に延在する回転軸41B〜44Bによって、ハウジング20の中心軸とハウジングの径方向とに対して直交する方向に回転可能に構成される。回転軸41B〜44Bは、ハウジング20の内面から中心軸方向に突き出した軸受け21〜24によって支持されている。保持部材41〜44は、それぞれ、回転軸41B〜44BよりもZ−側の棒状部材41C〜44C(第1の部分とも称する)と、回転軸41B〜44BよりもZ+側の棒状部材41D〜44D(第2の部分とも称する)と、からなる。
Z−側の棒状部材41C〜44CのZ−側の端部は、突き当て部材30の錐体形状部31の傾斜面と接触可能な位置に配置されている。Z+側の棒状部材41D〜44Dは、Z−側の棒状部材41C〜44Cに対して、ハウジング20の径方向外側、換言すればハウジング20の内面に近づく方向に傾斜して接合されている。
Z+側の棒状部材41D〜44Dの端部41A〜44Aにおいては、ハウジング20の中心軸を向く側に、物体PRを保持するための切り欠き41E〜44Eが設けられている。
次いで、装填装置100による物体PRの保持について説明する。図7に、保持部材41〜44で構成されるメカチャックに物体PRを挿入した状態を示す。図7に示すように、物体PRは、切り欠き41E〜44Eで囲まれる空間に挿入される。
この状態で、保持部材41〜44で構成されるメカチャックにより、物体PRを保持する。図8に、保持部材41〜44で構成されるメカチャックの動作を示す。図8に示すように、物体PRを保持するには、アクチュエータ10を駆動して、突き当て部材30をZ+方向に前進させる。
なお、図4に示す様に、Z−側の棒状部材41C〜44Cとハウジング20との間には、それぞれ、Z−側の棒状部材41C〜44Cとハウジング20とを遠ざける方向に付勢する付勢部材として、圧縮バネ91〜94が設けられている。これにより、突き当て部材30がZ−側の棒状部材41C〜44Cに当接していない状態では、Z−側の棒状部材41C〜44Cは、ハウジング20から遠ざかり、その結果、Z+側の棒状部材41D〜44Dの端部はハウジング20の側に位置しており、メカチャックが開放された状態となっている。また、図4〜6に示す様に、Z+側の棒状部材41D〜44Dとハウジング20との間には、Z+側の棒状部材41D〜44Dの端部のハウジング20の側への移動を制限するため、Z+側の棒状部材41D〜44Dを受け止めるストッパ95〜98が設けられている。
突き当て部材30の錐体形状部31の傾斜面がZ−側の棒状部材41C〜44CのZ−側の端部に接触すると、Z−側の棒状部材41C〜44CのZ−側の端部が押し広げられる方向、すなわち、ハウジング20の中心軸から遠ざかる方向に移動する。その結果、端部41A〜44Aは、狭まる方向、すなわち、ハウジング20の中心軸に近づく方向に移動する。
端部41A〜44Aが進行すると、切り欠き41E〜44Eが物体PRに接触して、物体PRが保持される。図9に、保持部材41〜44で構成されるメカチャックにより物体PRが保持された状態を示す。これにより、装填装置100に物体を保持することが可能となる。
次いで、射出装置1100における物体PRの射出について説明する。射出装置1100は、例えば、非磁性物体PRを射出する反発型のコイルガンとして構成される。図10に、反発型のコイルガンにおける非磁性物体PRの加速を模式的に示す。図10に示す様に、物体PRがコイルCに対して射出方向D(Z(+)方向)の側に位置している状態でコイルCに電流(例えば、パルス電流)Iを流すと、射出方向Dに沿って磁界Bが生じる。これにより、物体PRの底面(Z(−)側の面)に渦電流ECが生じ、物体PRには渦電流ECによる反発力Fが作用し、物体PRは射出方向にDに向かって移動する。このように反発力が作用することで、物体PRは射出方向Dへ射出される。
なお、射出装置1100は、例えば、磁性物体PRを射出する吸引型のコイルガンとして構成してもよい。射出装置1100は、例えば、吸引型のコイルガンとして構成される。図11に、吸引型のコイルガンにおける物体PRの加速を模式的に示す。物体PRがコイルCに対して射出方向D(Z(+)方向)と反対側(図11のZ(−)側、すなわち左側)に位置している状態でコイルCに電流(例えば、パルス電流)Iを流すと、射出方向Dに沿って磁界Bが生じる。これにより、図11に示すように、物体PRに磁力Fが作用し、物体PRはコイルCに向かって引き寄せられることで加速される。その後、図12に示すように、物体PRがコイルCに到達した時点でコイルCの通電を停止すると磁界Bが消失するので、物体PRに作用する磁力Fも消失する。よって、図12に示すように、物体PRは慣性によって射出方向D(Z+方向)へ移動を継続して、射出される。
上記したように、物体PRはコイルに電流を流すことによる電磁的作用によって射出されるが、物体PRが射出される方向を精密に制御するには、物体PRの重心位置をコイルの中心軸上に正確に保持しなければならない。
これに対し、本構成では、装填装置100によって物体PRを保持するとともに、3軸ステージによって物体PRを保持する位置を調整できるため、物体PRの重心位置をコイルの中心軸上に正確に保持することが可能となる。
また、実施の形態1にかかる装填装置は、物体PRを囲むように配置された複数の保持部材41〜44によって物体PRを挟持している。そのため、物体PRの重心位置がコイルの中心軸上からずれることを防止できる。かつ、物体PRのヨー方向への傾きを防止することも可能となる。
また、物体PRを囲むように配置された複数の保持部材41〜44によって物体PRを挟持することで、宇宙空間のような無重力状態においても物体PRを確実に保持することができる。これにより、装填装置100は、宇宙空間での使用に好適であることが理解できる。
さらに、突き当て部材30の位置を制御することで、複数の保持部材41〜44からなるメカチャックが物体PRを挟持する力を調整することも可能である。これにより、物体PRの射出が開始されるタイミングを調整することも可能である。
実施の形態2
次いで、実施の形態2にかかる装填装置200について説明する。実施の形態1にかかる装填装置100は、アクチュエータを駆動することで物体PRを保持する構成を有していた。これにより、宇宙空間においても使用が可能となっている。しかしながら、使用環境によっては、アクチュエータによる駆動を要しない場合も想定され得る。そこで、本実施の形態では、実施の形態1にかかる装填装置100の変形例について説明する。
図13に、実施の形態2にかかる装填装置200の構成を模式的に示す。装填装置200は、装填装置100のハウジング20をハウジング50に、突き当て部材30を突き当て部材60に置換した構成を有する。
ハウジング50は、ハウジング20に、ネジ部51を追加した構成を有する。ネジ部51は、突き当て部材60が進退する領域のハウジング50の内面に設けられた雌ねじにより構成される。
突き当て部材60は、突き当て部材30に、ネジ部61、ロッド62及びハンドル63を追加したものである。ネジ部61は、突き当て部材60の外周面に設けられた雄ねじからなり、この雄ねじがハウジング50に設けられたネジ部51の雌ねじと嵌合している。ロッド62は、突き当て部材60のZ−側の底面60Aの中心からZ−方向に延在する部材である。ロッド62のZ−側の端部には、X−Y平面を主面とするハンドル63が設けられている。
本構成では、ハンドル63を中心軸回りに回転させることで、ネジ部61を回転させて、突き当て部材60を前進又は後退(Z+方向又はZ−方向に移動)させることができる。これにより、実施の形態1にかかる装填装置100と同様に、メカチャックによって物体PRを保持することができる。
本構成によれば、実施の形態1にかかる装填装置100と比べてアクチュエータを省略することができ、構成の簡素化を実現することができる。また、ハンドル63の回転は、手動でも自動でも行うことができ、より柔軟な運用が可能となる。
また、突き当て部とハウジングとをネジ部を用いて嵌合させることで、突き当て部の進退位置を精密に調整することができ、かつ、突き当て部の位置をより確実に維持することができる。
実施の形態3
次いで、実施の形態3にかかる装填装置300について説明する。装填装置300は、実施の形態2にかかる装填装置200と比べて、構成をさらに簡素化したものである。図14は、実施の形態3にかかる装填装置300の構成を模式的に示す図である。図15は、実施の形態3にかかる装填装置300のY−Z断面の構成を模式的に示す図である。
装填装置300は、ベース部材71、固定部材72、固定具74、保持部材81、伝達部材82及び保持部材83を有する。
ベース部材71は、Y−Z平面を主面とする板状部材であり、保持部材81をZ方向に沿って挿入可能な溝が形成されている。固定部材72は、ベース部材71に固定されることで、ベース部材71と固定部材72とで挿入された保持部材81を固定する。固定部材72は、例えばビス73によってベース部材71に固定される。
保持部材81は、Z−側端部がベース部材71及び固定部材72に挿入され、Z+側端部では物体PRを保持するホルダ81AがZ+方向に延在している。
保持部材81のZ−側の部分の上には、X方向に延在する回転軸82Aを介して保持部材81と結合された伝達部材82が設けられる。伝達部材82は、回転軸82Aよりも上側(Y+側)ではZ−方向に延在し、かつ、回転軸82Aよりも下側(Y−側)ではZ+方向に延在するように構成されている。伝達部材82のZ−側の端部上面(Y+側)には、上方(Y+側)からねじ込まれたネジ部材である固定具74の先端が当接している。伝達部材82のZ+側の端部上面(Y+側)には、Y方向を軸とするバネ84及び85をそれぞれ収納する孔82B及び82Cが設けられる。
保持部材81のZ+側の部分の上(Y+側)には、X方向に延在する回転軸83Aを介して結合された保持部材83が設けられる。保持部材83は、回転軸83Aの上方(Y+側)においてZ方向に延在しており、Z+側の端部には、ホルダ81Aと協働して物体PRを挟持するホルダ83Dが設けられている。Z−側の端部83Eの下面(Y−側)には、バネ84及び85をそれぞれ収納する孔83B及び83Cが設けられる。
ついで、装填装置300における物体PRの保持について説明する。本構成では、ホルダ81Aとホルダ83Dとの間に物体PRを挿入した状態で、固定具74を下方(Y−側)にねじ込む。すると、伝達部材82のZ+側の端部82Eが固定具74によって押し上げられ、これによってZ+側の端部82Eは回転軸82Aを軸として回転して、バネ84及び85を圧縮する。これに伴い、保持部材83のZ−側の端部83Eはバネ84及び85によって上方(Y+方向)に押されるので、Z+側の端部のホルダ83Dは回転軸83Aまわりに回転して下方(Y−方向)に変位し、物体PRを下方(Y−側)に押しつける。その結果、物体PRは、ホルダ81Aとホルダ83Dとによって挟持されることとなる。
以上、本構成によれば、実施の形態1及び2にかかる装填装置を比べて、より簡易な構造で物体PRを保持することができる。
その他の実施の形態
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、上述の実施の形態1及び2において、4本の保持部材がX−Y断面において等間隔に設けられる例について説明したが、2本以上の任意の数の保持部材を設けてもよいことは、言うまでもない。
上述の実施の形態にかかる射出装置は、宇宙空間及び大気圏内のいずれで使用してもよい。例えば、大気圏内において、射出装置から離れた位置に物体を運搬するために用いてもよい。例えば、射出装置に、コンテナや袋に食料や日用品等の各種の物品を収めた物体を装填して射出することも可能である。また、射出された物体に、射出後に展開するネット等を取り付けても良い。この場合、例えば、ドローンなどの不審物体を捕獲したい場合に、対象物へ向けて発射し、物理的損傷や大きな破損を伴わず捕獲することも可能になる。さらに、上記したように、上述の実施の形態にかかる射出装置は、連続的な物体の射出が可能であるので、広範囲に複数の物体を迅速に散布することも可能である。
保持部材
10 アクチュエータ
11、62 ロッド
20、50 ハウジング
20A 底板
21〜24 軸受け
30、60 突き当て部材
31 錐体形状部
41〜44 保持部材
41A〜44A 端部
41B〜44B 回転軸
41C〜44C Z−側の棒状部材(第1の部分)
41D〜44D Z+側の棒状部材(第2の部分)
41E〜44E 切り欠き
51、61 ネジ部
60A 底面
63 ハンドル
71 ベース部材
72 固定部材
73 ビス
74 固定具
81、83 保持部材
81A、83D ホルダ
82 伝達部材
82A、83A 回転軸
82B、82C、83B、83C 孔
82D、82E、83E 端部
84、85 バネ
91〜94 圧縮バネ
95〜98 ストッパ
100、200、300 装填装置
1000 射出システム
1001 電源装置
1002 制御装置
1003 太陽電池
1004 衝撃吸収装置
1010 被加速体保持部
1020 台座
1030 3軸ステージ
1040 底板
1050 ガイドレール
1100 射出装置
C コイル
CON 制御信号
PR 物体
SAT 人工衛星

Claims (9)

  1. 電磁力によって射出される物体を、前記物体の射出方向と垂直であり、かつ、互いに異なる方向から囲むように挟持する複数の保持部材と、
    前記複数の保持部材のそれぞれを、前記物体を挟持する方向に沿って駆動する駆動機構と、を備える、
    装填装置。
  2. 内部に前記複数の保持部材が取り付けられた筒状部材をさらに備え、
    前記駆動機構は、前記複数の保持部材よりも前記射出方向とは反対側の前記筒状部材に挿入され、前記射出方向の側の一部又は全部が錐体として形成され、前記錐体の側面が前記複数の保持部材と当接可能な突き当て部材を備え、
    前記複数の部材のそれぞれは、前記筒状部材の内側に取り付けられた棒状部材であり、取り付けられた位置の前記筒状部材の外周の接線方向に延在する回転軸まわりに回転可能であり、かつ、前記回転軸よりも前記射出方向の側の第1の部分に対し、前記回転軸よりも前記物体の射出方向とは反対側の第2の部分は、前記筒状部材の側に傾くように構成され、
    前記突き当て部の前記錐体が、前記複数の保持部材の前記第2の部分で囲まれた空間に挿入される、
    請求項1に記載の装填装置。
  3. 前記突き当て部材の前記錐体が前記複数の保持部材の前記第2の部分と接触した状態で前記射出方向に移動することで、前記複数の保持部材の前記第1の部分によって前記物体を保持する、
    請求項2に記載の装填装置。
  4. 前記複数の保持部材のそれぞれの前記第2の部分と前記筒状部材との間に設けられた、前記第2の部分と前記筒状部材とを遠ざけるように付勢する付勢部材をさらに有する、
    請求項2又は3に記載の装填装置。
  5. 前記複数の保持部材のそれぞれの前記第1の部分と対向する位置の部分の前記筒状部材に設けられた、前記第1の部分の移動を制限するストッパをさらに有する、
    請求項2乃至4のいずれか一項に記載の装填装置。
  6. 前記突き当て部材の前記筒状部材と接する面には、雄ねじが形成され、
    前記筒状部材には、前記突き当て部材の雌ねじと嵌合する雌ねじが形成される、
    請求項2乃至5のいずれか一項に記載の装填装置。
  7. 前記駆動機構は、前記突き当て部材を前記射出方向に沿って駆動するアクチュエータを備える、
    請求項2乃至6のいずれか一項に記載の装填装置。
  8. 前記突き当て部材から前記射出方向とは反対方向に延在するロッドと、
    前記ロッドの端部に設けられた、前記射出方向を軸として前記ロッドを回転可能なハンドルと、を備える、
    請求項6に記載の装填装置。
  9. 電磁力によって射出される物体を装填する装填装置と、
    前記装填装置の前記物体の射出方向及び前記射出方向に直交し、かつ、互いに直交する2方向における位置を変更可能な位置調整機構と、
    流れる電流によって発生する磁場によって前記物体を加速するコイルと、を備え、
    前記装填装置は、
    前記射出方向と垂直であり、かつ、互いに異なる方向から囲むように前記物体を挟持する複数の保持部材と、
    前記複数の保持部材のそれぞれを、前記物体を挟持する方向に沿って駆動する駆動機構と、を備える、
    射出装置。
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