以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機等のその他の遊技機であってもよい。
図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠と、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2とを有する。
ガラス扉枠の下部表面には打球供給皿3を形成する上皿がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技媒体としての遊技球を貯留する余剰球受皿4、および遊技媒体としての遊技球を打球として打球発射装置から発射するときに操作する打球操作ハンドル5が設けられている。打球操作ハンドル5は、操作ノブともいう。ガラス扉枠2の奥手には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成された遊技盤6が着脱可能に取付けられている。遊技領域7には、多数の遊技釘が植設されている。図1の遊技領域7には、遊技釘のうち一部の遊技釘が示されている。打球発射装置は、発射モータにより駆動されるものであり、打球操作ハンドル5の回動操作位置に応じて、遊技球を打出す力(発射強度)が調整される。これにより、遊技者は、遊技領域7において希望する場所を狙って遊技球を発射することが可能である。
遊技領域7の中央付近には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄を変動表示(可変表示や単に変動ともいう)可能な演出表示装置9が設けられている。遊技領域7においては、遊技球が流下する流下経路のうちの第1経路が、正面から見て演出表示装置9よりも左側の領域に主に設けられ、遊技球が流下する流下経路のうち第1経路とは異なる第2経路が、正面から見て演出表示装置9よりも右側の領域に主に設けられている。
第1経路に遊技球を流下させるために演出表示装置9の左側領域(左側遊技領域)に遊技球を打込むことが左打ちと呼ばれる。第2経路に遊技球を流下させるために演出表示装置9の右側領域(右側遊技領域)に遊技球を打込むことが右打ちと呼ばれる。第1経路は、遊技領域7の左側に遊技球を打ち込むことにより遊技球が流下可能となる経路であるので、左打ち経路と呼ばれてもよい。また、第2経路は、遊技領域7の右側に遊技球を打ち込むことにより遊技球が流下可能となる経路であるので、右打ち経路と呼ばれてもよい。
なお、第1経路と第2経路とは、別の経路により構成されてもよく、一部が共有化された経路であってもよい。左遊技領域と右遊技領域とは、たとえば、遊技領域7内における演出表示装置9の端面や遊技釘の配列等により区分けされていればよい。
打球操作ハンドル5の操作に応じて打球発射装置から発射されて遊技領域7に打込まれた遊技球は、左遊技領域へと誘導された場合に、たとえば遊技釘の配列に沿って誘導されることにより、右遊技領域へは誘導不可能または誘導困難となる。また、遊技球は、右遊技領域へと誘導された場合に、たとえば遊技釘の配列に沿って誘導されることにより、左遊技領域へは誘導不可能または誘導困難となる。
遊技領域7のうちの左遊技領域に打分けられた遊技球が進入可能な構造物として、第1始動入賞口13が設けられている。第1始動入賞口13は、演出表示装置9の下方に配置されている。第1始動入賞口13には、進入した遊技球を検出するためのスイッチとして、内部に第1始動入賞口スイッチ13aが設けられている。
遊技領域7のうちの右遊技領域に打分けられた遊技球が進入可能な構造物として、ゲート32、可変入賞球装置15、および、V判定入賞装置87が設けられている。V判定入賞装置87は、V入賞装置ともいう。可変入賞球装置15は、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する。また、それぞれに進入した遊技球を検出するためのスイッチとして、ゲート32の内部にはゲートスイッチ32aが、第2始動入賞口14の内部には第2始動入賞口スイッチ14aが、V判定入賞装置87の内部にはV入賞スイッチ87a、V判定入賞スイッチ15aおよびV判定排出スイッチ15bが、それぞれ設けられている。以下では、第1始動入賞口13に遊技球が入賞(進入)することを第1始動入賞、第2始動入賞口14に遊技球が入賞(進入)することを第2始動入賞とも称する。
第1始動入賞口13は、変動表示手段(可変表示手段)としての第1特別図柄の変動表示(可変表示)を開始するための始動入賞装置として、遊技球(始動入賞球)が進入(入賞)可能な入賞口構造物である。第2始動入賞口14は、変動表示手段(可変表示手段)としての第2特別図柄の変動表示(可変表示)を開始するための始動入賞装置として、遊技球(始動入賞球)が進入(入賞)可能な入賞口構造物である。
ゲート32は、遊技球が進入(通過)可能なゲート構造物である。遊技球がゲート32を通過すると、普通図柄が変動表示する。普通図柄については後述する。左遊技領域では、入賞口構造物のうち第1始動入賞口13に遊技球が誘導されてくるように遊技釘が植設されている。このため、第1始動入賞口13に遊技球を進入させることを狙うときに、遊技者は、遊技球を左打ちすればよい。また、右遊技領域では、入賞口構造物のうち第2始動入賞口14、およびゲート32に遊技球が誘導されてくるように遊技釘が植設されている。このため、第2始動入賞口14、およびゲート32に遊技球を進入させることを狙うときに、遊技者は、遊技球を右打ちすればよい。
なお、右遊技領域に打分けられた遊技球が第1始動入賞口13に進入する可能性があるようにしてもよいが、遊技性の観点から、その可能性は左遊技領域に打分けられた遊技球がそれらに進入する可能性に比べて極端に低くすることが望ましい。逆に、左遊技領域に打分けられた遊技球がゲート32、および、第2始動入賞口14に進入する可能性があるようにしてもよいが、遊技性の観点から、その可能性は右遊技領域に打分けられた遊技球がそれらに進入する可能性に比べて極端に低くすることが望ましい。
V判定入賞装置87は、小当りが発生したときに大当りを発生させるための条件となる遊技球のV入賞を判定するための装置である。小当りとは、所定の価値付与として、V判定入賞装置87の作動口が開放する当りである。
V判定入賞装置87は、透明の部材で形成され、内部を遊技球が通過する様子が視認可能である。V判定入賞装置87は、上部に、前後方向に遊技球が通過可能な幅が設けられ、右から左に向かって傾斜し左右方向に延在した通路の両側(手前側と奥側)に壁部が設けられ、その通路に沿って遊技球が誘導される誘導路が形成されている。導路の中央部には、小当りとなったときに所定期間(たとえば、0.1秒間×10回の開放期間+1秒間の閉鎖期間(インターバル期間)×9回+終了期間1秒間)に亘り開放と閉鎖とが繰り返されることにより、開放されている所定期間内に合計約10個数以上の遊技球が入賞可能な開口部としての作動口が形成されている。V判定入賞装置87における遊技球の通路には、誘導される遊技球を減速させるための減速手段としての突起が壁部の両側に交互に複数突出する態様で設けられることにより、右打ち時において、V判定入賞装置87上部の作動口上の通路に遊技球がゆっくりと流れるような構造(減速構造)が形成されている。
小当り遊技状態においては、V判定入賞装置87内への10個の遊技球の進入が検出されるまで、または、所定期間が経過するまでの比較的長期間に亘り、V判定入賞装置87の開放制御が実行される。V判定入賞装置87において、誘導路における作動口が形成されていない部分は、固定部873とよばれる固定された通路をなす。作動口を開閉可能な位置には、作動口上を前後方向に進退移動可能な可動部872が設けられている。
可動部872は、ソレノイド22により駆動され、作動口を開閉するための進退動作が可能である。可動部872の状態により作動口が閉鎖された状態においては、遊技球が可動部872および固定部873の上面を誘導路として通過可能となり、当該誘導路上を右端から左端に誘導されて左端から落下する。可動部872の動作状態により作動口が開放された状態においては、誘導路において作動口が開口するので、誘導路に誘導される遊技球が作動口からV判定入賞装置87の内部に落下可能となる。V判定入賞装置87の作動口は、大当り可変入賞球装置20の大入賞口とは別個に設けられ、第2大入賞口としてのV大入賞口にもなる。また、V判定入賞装置87は、V入賞装置あるいはVアタッカーともいう。
作動口から遊技球が進入可能なV判定入賞装置87の内部においては、遊技球が入賞可能な入賞領域として、特定領域となるV入賞領域870がV判定入賞装置87の底部における左右方向の中央部に設けられ、さらに、作動口から進入した遊技球のすべてを傾斜した経路によりV入賞領域870上に誘導する傾斜路871が設けられている。V入賞領域870は、遊技球が進入可能なV入賞部を有し、V入賞部から進入した遊技球を下方へ誘導可能である。
V入賞領域870の入賞部となるV入賞部の最上端には、V入賞領域870を開放状態と閉鎖状態とのいずれかの状態に切替え可能な板状態の開閉部材(図示省略)が設けられている。開閉部材は、ソレノイド24により駆動され、V入賞部を開閉するための進退動作が可能である。開閉部材の状態によりV入賞部が開放された状態においては、V入賞領域870上に誘導された遊技球がV入賞領域870内に落下可能な状態となる。一方、開閉部材の状態によりV入賞部が閉鎖された状態においては、V入賞領域870上に誘導された遊技球が開閉部材上を通過して、V入賞領域870の下流側近傍に開口する態様で設けられ、遊技球を下方へ誘導可能な入賞球領域の内部に落下可能な状態となる。
具体的に、V判定入賞装置87のV入賞領域870は、基本的に開放状態とされており、V判定入賞装置87の作動口が開放される小当り遊技状態において、1個の遊技球がV入賞領域870に進入して入賞すると、その遊技球がV入賞領域870に設けられたV入賞スイッチ15aにより検出される。小当り遊技状態において、1個の遊技球がV入賞スイッチ15aにより検出されると、開閉部材が閉鎖状態に制御され、以降にV入賞領域870上に誘導された遊技球は、入賞球領域に進入することになる。入賞球領域に進入した遊技球は、入賞球領域に設けられたV判定入賞スイッチ15bにより検出される。これにより、小当り遊技状態において作動口からV判定入賞装置87の内部に進入した遊技球は、1個の遊技球がV入賞スイッチ15aにより検出され、その後の遊技球がV判定入賞スイッチ15bにより検出される。
小当り遊技状態において作動口が開放されたV判定入賞装置87は、V入賞スイッチ15aおよびV判定入賞スイッチ15bにより検出された球の合計個数が10個に達すると、作動口が閉鎖され、遊技球が進入不可能な状態とされる。V入賞領域870と入賞球領域とは、下方において合流する構成とされており、その合流された排出通路を通り、V判定入賞装置87の内部に進入した遊技球は、遊技盤6の内部に配置された所定の排出路に排出される。排出通路には、排出される遊技球を検出可能なV判定排出スイッチが設けられ、当該スイッチにより排出されるすべての遊技球が検出される。小当りが発生してV判定入賞装置87の作動口が開放されたときに、遊技球がV入賞領域870に入賞して所定の有効期間中にV入賞スイッチ87aで遊技球が検出されると、大当りの発生条件が成立し、大当り遊技状態に制御される。
パチンコ遊技機1において、小当りが発生してV判定入賞装置87の作動口が開放される期間中には、特殊な操作を要することなく平均的に合計10個程度の遊技球がV判定入賞装置87内に進入可能なように構造設計および制御設計がされている。さらに、V判定入賞装置87内に遊技球が進入すると、遊技球が必ず(100%)V入賞領域870に進入するように構造設計がされている。また、パチンコ遊技機1では、小当りが発生したときに、遊技者が容易に遊技球をV判定入賞装置87に打込むことができるように、右打ちを指示する右打ち促進報知が実行される。したがって、小当りが発生したときには、V判定入賞装置87における作動口の開放期間中に、遊技者が遊技球を発射しない場合、および、遊技者が左打ちをする場合を除き、右打ちをすれば、必ず(100%)遊技球がV入賞領域870に進入して大当りが発生することになる。
なお、この実施の形態では、V判定入賞装置87に遊技球の減速構造を設けた例を示した。しかし、このような減速構造を設けず、V判定入賞装置87における遊技球の誘導路のうちの一部に遊技球を落下させることが可能となる作動口を設け、小当り遊技状態の期間中に10個程度の遊技球をV入賞領域870に進入させるために、作動口を10回開放させる構成を用いてもよい。
V判定入賞装置87の前面側の一部には、「V」という文字形状で構成されたLEDよるなる発光体であるVランプ875が設けられている。Vランプ875は、小当り遊技状態において遊技球がV入賞領域870に入賞したときに基本的に白色で発光される。Vランプ875は、たとえば、基本的に白色で発光可能であるが、保留連を報知するときのように、遊技状況に応じた演出により、青色、赤色、および、虹色に発光色が変化可能である。なお、Vランプ875は、遊技者により視認可能な位置であれば、V判定入賞装置87において、前面部に設けられてもよく、内部に設けられてもよい。また、Vランプ875は、V判定入賞装置87とは異なる位置(たとえば、V判定入賞装置87の近傍位置等)に設けられてもよい。
可変入賞球装置15は、第2始動入賞口14を遊技球が進入可能な遊技者にとって有利な状態(開状態)と、第2始動入賞口14を遊技球が進入不可能な遊技者にとって不利な状態(閉状態)とに変化する可変入賞球装置としての役物であり、入口部分にチューリップ状の開成翼片(左右一対形状)を備え、開成翼片の上方に、開成翼片が閉鎖状態での遊技球の進入を制限するストッパ部材が設けられている。この開成翼片は、ソレノイド16により駆動される。可変入賞球装置15は、普通図柄の表示結果が当りになると一定期間(たとえば、1秒間)開成することによって、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
右遊技領域では、可変入賞球装置15およびV判定入賞装置87に遊技球が誘導されてくるように遊技釘が植設されている。このため、これら可変入賞球装置15およびV判定入賞装置87に遊技球を進入させることを狙うときに、遊技者は、遊技球を右打ちすればよい。
なお、左遊技領域に打分けられた遊技球が可変入賞球装置15、および、V判定入賞装置87のいずれかに進入する可能性があるようにしてもよいが、遊技性の観点から、その可能性は右遊技領域に打分けられた遊技球がそれらに進入する可能性に比べて極端に低くすることが望ましい。
遊技領域7における演出表示装置9の右側方には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての特別図柄を変動表示する変動表示手段として、第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8aと、第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器8bとが設けられている。第1特別図柄と第2特別図柄は、いずれも特別図柄に含まれる。第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、数字や文字その他の記号を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で構成されている。演出表示装置9は、液晶表示装置(LCD)で構成されている。演出表示装置9の表示画面において、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期して、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄の変動表示等の各種画像を表示する表示領域が設けられている。このような表示領域には、たとえば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄(飾り図柄とも呼ばれる)を変動表示する図柄表示領域(図柄表示エリア)が形成される。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、主基板(遊技制御基板)31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560によって制御される。演出表示装置9は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100によって制御される。第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行し、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行すれば、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを総称して、特別図柄ということがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを総称して、特別図柄表示器(変動表示部)ということがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。特別図柄表示器を1つのみ備える場合には、始動入賞口を1つのみ設ければよい。また、特別図柄表示器を1つのみ備える場合であっても、始動入賞口を2つ(複数)設け、いずれの始動入賞口に遊技球が入賞したときにも、1つの特別図柄表示器を変動表示させる制御をしてもよい。また、特別図柄表示器を2つ(複数)備える場合に、始動入賞口を1つ設け、所定の順番で2つの特別図柄表示器を変動表示させる(たとえば1回の始動入賞ごとに変動表示させる特別図柄表示器を切替える等)制御をしてもよい。
遊技領域7の下方には、大当り可変入賞球装置20が設けられている。大当り可変入賞球装置20は、右打ちされた遊技球が、右遊技領域に植設された遊技釘によって誘導される位置に配置されている。また、大当り可変入賞球装置20は、遊技釘の植設状態により、左遊技領域からは遊技球が進入しないように構成されている。
大当り可変入賞球装置20は、前面が長方形の扉で覆われた大入賞口を備えており、大当りが発生すると、ソレノイド21によって、底辺を軸として扉が前方に傾動し、大入賞口が現れる(開口する)。大当り可変入賞球装置20の内部には、進入した遊技球を検出するためのカウントスイッチ23が設けられている。大当り可変入賞球装置20へは、右遊技領域に遊技球を打込んだ場合にのみ、大入賞口への遊技球の入賞が可能となるように、遊技釘やその他の構造物によって入賞ルートが制限されている。なお、左遊技領域および右遊技領域のいずれに遊技球を打込んだ場合であっても、大入賞口へ入賞できるようにしてもよい。
第1始動入賞口13、第2始動入賞口14、大当り可変入賞球装置20、および、V判定入賞装置87のいずれかに遊技球が入賞すると、それぞれに応じて予め定められた数の賞球が払出される。なお、ゲート32を遊技球が通過した場合にも賞球を払出すようにしてもよい。また、第1始動入賞口13、および、第2始動入賞口14のうちの少なくともいずれかについては、遊技球が入賞しても賞球が払出されないようにしてもよい。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
大当りは、第1特別図柄表示器8aに大当り図柄(大当り表示結果)が導出表示されたとき、および、第2特別図柄表示器8bに大当り図柄(大当り表示結果)が導出表示されたときのそれぞれで発生する。第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことに基づく抽選により大当りとする決定がされたときに、第1特別図柄表示器8aに大当り図柄が導出表示される。第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことに基づく抽選により大当りとする決定がされたときに、第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が導出表示される。このように、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bによる特別図柄の変動表示の表示結果に基づいて大当り遊技状態となることを、「特別図柄による大当り」や「特別図柄大当り」と称する。
大当りは、小当り遊技状態となることによってV判定入賞装置87の作動口が開放しているときに進入した遊技球が、V入賞領域870に進入した場合にも発生する。遊技球がV入賞領域870に進入してV入賞スイッチ87aで検出されることを、V入賞と称する。小当りが発生した場合には、V入賞を条件として大当りが発生可能となる。小当り遊技状態は、小当りが発生した場合に、V判定入賞装置87において、作動口が開放する遊技状態である。小当り遊技状態において、遊技球がV入賞したことに基づいて発生する大当りを、「小当り経由の大当り」や「小当り経由大当り」と称する。
大当り遊技状態は、所定の価値付与として、遊技者にとって有利な特定遊技状態(有利状態)である。大当り遊技状態では、大当り可変入賞球装置20の大入賞口が開放状態と閉鎖状態とを所定回数繰り返す繰返し継続制御が行われる場合がある。大当り遊技状態では、V入賞装置であるV判定入賞装置87の作動口をV大入賞口とする繰返し継続制御が行われ、V大入賞口が開放状態と閉鎖状態とを所定回繰り返す場合がある。繰返し継続制御において、大当り可変入賞球装置20の大入賞口が開放されている状態や、V判定入賞装置87のV大入賞口が開放されている状態は、ラウンドと呼ばれる。繰返し継続制御は、ラウンド制御とも呼ばれる。
大当り遊技状態では、大当り可変入賞球装置20の大入賞口が開放状態とされた場合に、所定の開放状態の終了条件が成立したことに応じて、大入賞口が閉鎖状態とされる。大入賞口における開放状態の終了条件は、大入賞口が開放状態とされてから、所定期間(たとえば29秒間)が経過したときに、または、所定個数(たとえば9個)の入賞球が発生したときに、成立するように設定された開放終了条件であればよい。大入賞口の開放終了条件が成立した場合のうち、継続権が発生した場合には、大当り可変入賞球装置20の大入賞口が再び開放状態とされる。大当り可変入賞球装置20の大入賞口を開放状態とするラウンドの継続権は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる最終ラウンド(8ラウンドまたは10ラウンド)に達するまで繰返し発生可能である。
大当り遊技状態では、V判定入賞装置87のV大入賞口が開放状態とされた場合に、所定の開放状態の終了条件が成立したことに応じて、V大入賞口が閉鎖状態とされる。第2大入賞口としてのV大入賞口における開放状態の終了条件は、V大入賞口が開放状態とされてから、所定期間(例えば29秒間)が経過したとき、または、所定個数(たとえば10個)の入賞球が発生したときに、成立するように設定された開放終了条件であればよい。開放終了条件は、大入賞口における開放状態の場合とV大入賞口における開放状態の場合とで、一部または全部が相違していてもよいし、一部または全部が共通していてもよい。V大入賞口の開放終了条件が成立した場合のうち、継続権が発生した場合には、V入賞装置であるV判定入賞装置87においてV大入賞口となる作動口が再び開放状態とされる。V入賞装置のV大入賞口を開放状態とするラウンドの継続権は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる最終ラウンド(5ラウンドまたは10ラウンド)に達するまで繰返し発生可能である。最終ラウンドに達する開放回数は、大入賞口が開放状態とされる場合とV大入賞口が開放状態とされる場合とで、一部または全部が相違していてもよいし、一部または全部が共通していてもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立した後、変動表示の開始条件が成立したことに基づいて開始され、特図変動時間などの変動表示時間が経過すると、表示結果として最終的な停止図柄である確定特別図柄を導出する。第1始動条件は、第1特別図柄の変動表示に対応する第1実行条件であり、たとえば、遊技球が始動入賞領域としての第1始動入賞口13を通過する第1始動入賞の発生に基づいて成立可能である。第2始動条件は、第2特別図柄の変動表示に対応する第2実行条件であり、たとえば、遊技球が始動入賞領域としての第2始動入賞口14を通過する第2始動入賞の発生に基づいて成立可能である。変動表示の開始条件は、たとえば、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態であるときに、成立可能である。遊技球の通過は、入賞口やゲート等の予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入ることによる入賞を含む概念である。また、表示結果の導出は、識別情報としての表示図柄を最終的に停止表示させる確定表示のことである。
第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のような始動領域に遊技球が進入したにもかかわらず未だ開始条件が成立していない変動表示について、所定の上限数の範囲内で未だ開始条件が成立していない変動表示に関する情報を記憶する。このような変動表示に関する情報の記憶は、保留記憶と呼ばれる。保留記憶という用語は、保留記憶された情報を示す(特定する)場合にも用いられる。保留記憶は、始動記憶または始動入賞記憶とも呼ばれる。
第1特別図柄については、第1始動入賞口13への遊技球の進入に基づく保留記憶としての第1保留記憶に基づいて変動表示が実行される。第2特別図柄については、第2始動入賞口14への遊技球の進入に基づく保留記憶としての第2保留記憶に基づいて変動表示が実行される。このような第1保留記憶または第2保留記憶が存在している状態で大当りが発生した場合、大当り発生前に存在していた保留記憶は、そのまま維持され、大当り遊技状態の終了後において変動表示のために用いられる。
第2始動入賞口14への第2始動入賞が発生したときには、既に第1始動入賞の保留記憶があったとしても、当該第2始動入賞に基づく第2特別図柄の変動表示の方が優先して実行される。このように第2特別図柄の変動表示は、第1特別図柄の変動表示よりも優先して実行される。
第1特別図柄表示器8bおよび第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する1つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、第2特別図柄保留記憶表示器18bを点灯し、第2特別図柄表示器8bでの変動表示が開始される毎に、第2特別図柄保留記憶表示器18bを消灯する。第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
演出表示装置9の左方には、各々を識別可能な普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、たとえば7セグメントLEDといった、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字または記号を変動表示するように構成されている。また、小型の表示器は、たとえば方形状に形成されている。
遊技球がゲート32を通過すると、普通図柄表示器10の表示の変動表示が開始される。普通図柄表示器10における停止図柄が、たとえば、図柄「7」といった、当り図柄に含まれる所定の図柄である場合に当りとなり、可変入賞球装置15が遊技者にとって不利な閉状態から所定時間に限って遊技者にとって有利な開状態に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
パチンコ遊技機1には、スティックコントローラ122が取り付けられている。スティックコントローラ122は、遊技者が把持して、たとえば、前後左右といった、複数方向に傾倒する操作が可能である。スティックコントローラ122にはトリガボタン125が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部にはトリガセンサ121が内蔵されている。トリガボタン125は、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を、たとえば、左手といった、操作手で把持した状態において、たとえば、人差し指といった、所定の操作指で押引操作すること等により所定の指示操作が可能である。トリガセンサ121は、トリガボタン125に対する押引操作等による所定の指示操作といった、遊技者の動作を検知可能である。スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部等には傾倒方向センサユニット123が設けられ、スティックコントローラ122にはバイブレータ用モータ126が内蔵されている。傾倒方向センサユニット123は、操作桿に対する傾倒操作といった、遊技者の動作を検知可能である。バイブレータ用モータ126は、スティックコントローラ122を振動動作させるための偏心モータである。
パチンコ遊技機1の上皿において打球供給皿3を形成する部材には、プッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、たとえば、スティックコントローラ122の上方といった、上皿本体の上面における手前側の所定位置に配置され、遊技者が押下操作等により所定の指示操作が可能である。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュセンサ124が設けられている。プッシュセンサ124は、プッシュボタン120に対する押下操作といった、遊技者の動作を検知可能である。
パチンコ遊技機1においては、遊技状況に応じた遊技球の発射により、変化に富んだ遊技を楽しむことができるように遊技状態および演出状態が制御される。遊技者は、パチンコ遊技機1における遊技状況に応じた遊技球の発射として、左遊技領域を狙う「左打ち」と右遊技領域を狙う「右打ち」とを使い分けることができればよい。以下に、遊技者がパチンコ遊技機1において遊技を開始してからの遊技の流れについて説明する。
遊技者は、パチンコ遊技機1に着席して最初に遊技を開始するときに、まず左打ちによって第1始動入賞口13に遊技球が入賞するように遊技を行う。そして、第1特別図柄の変動表示が実行され、表示結果が大当り(特別図柄による大当り)となれば、左打ちから右打ちに切り替えて、開放される大当り可変入賞球装置20を狙い遊技を行う。大当り遊技状態が終了した後は、演出表示装置9の画面上で遊技者に右打ちによって遊技を行うことを促す右打ち促進報知が行われる。具体的には、演出表示装置9の画面上で「右を狙え」等の表示が行われる。右打ち促進報知は、右打ち報知ともいう。
大当り遊技状態中は、開放状態とされた大当り可変入賞球装置20の大入賞口やV判定入賞装置87のV大入賞口を右打ちにより狙う遊技を行う。大当り遊技状態中は、右打ち促進報知が行われる。大当り遊技状態の終了後は、特別状態となれば、引き続き右打ちにより遊技を行う。大当り遊技終了後、特別状態となっていれば特別状態が開始されることを報知する特別状態開始報知が演出表示装置9の画面上で行われる。また、特別状態中には、右打ち促進報知も行われる。特別状態が終了した後には、特別状態中に実行される右打ち促進報知が終了することにより、右打ちから左打ちに切り替えて第1始動入賞口13に遊技球が入賞するように遊技を行う。なお、特別状態が終了した場合には、演出表示装置9の画面上で遊技者に左打ちに戻して遊技を行うことを促す左打ち促進報知が行われるようにしてもよい。左打ち促進報知は、左打ち報知ともいう。
大当り遊技終了後の特別状態中は、右打ちにより第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15を狙い遊技を行う。第2始動入賞口14に遊技球が入賞し、表示結果が大当り(特別図柄による大当り)となれば、右打ちのまま大当り可変入賞球装置20やV判定入賞装置87を狙い遊技を行う。また、第2始動入賞口14に遊技球が入賞し、表示結果が小当り表示結果である小当り図柄となれば、小当り遊技状態においてV判定入賞装置87の作動口が開放されるので、右打ちのままV判定入賞装置87を狙い遊技を行う。小当り遊技状態の開始時には、演出表示装置9の画面上で小当り遊技状態が開始されることを報知する小当り開始報知が行われる。また、小当り遊技状態に制御されるときには、たとえば、小当りに応じてV判定入賞装置87の作動口が開放される前に実行される小当り表示の開始タイミング、または、小当り表示が実行されるよりも前の所定のタイミングといった、遊技状況に応じた特定のタイミングで、右打ち促進報知も行われる。
小当り遊技状態によりV判定入賞装置87の作動口が開状態のときに、遊技球が、作動口からV判定入賞装置87の内部に落下し、V入賞領域870に進入して検出されて、V入賞が発生した場合に、小当り経由の大当りが発生する。V入賞が発生したときには、演出表示装置9の画面上でV入賞が発生したことを報知するV入賞報知が行われる。また、小当り遊技状態の終了時は、演出表示装置9の画面上で小当り遊技状態が終了したことを報知する小当り終了報知が行われる。そして、小当り終了後に、大当り遊技状態となって大当り可変入賞球装置20またはV判定入賞装置87が開放されるので、遊技者は、右打ちのまま大当り可変入賞球装置20やV判定入賞装置87を狙い遊技を行う。
小当り遊技状態においてV判定入賞装置87を狙い遊技を行ったときに、遊技球がV入賞領域870に進入せず、V入賞領域870以外の非特定領域に進入した場合には、大当りが発生しない。このように小当り遊技状態中にV入賞が発生しなかったときには、演出表示装置9の画面上でV入賞に失敗したことを報知するV入賞失敗報知が行われる。また、小当り遊技状態の終了時には、演出表示装置9の画面上で小当り遊技状態が終了したことを報知する小当り終了報知が行われる。そして、小当り遊技状態の終了後、特別状態が継続しているときに、遊技者は、引続き右打ちのまま可変入賞球装置15を狙い遊技を行う。特別状態が終了した場合は、右打ちから左打ちに切替えて第1始動入賞口13に遊技球が入賞するように遊技を行う。特別状態の終了時には、演出表示装置9の画面上で時短が終了したことを報知する時短終了報知と、遊技者に左打ちに戻して遊技を行うことを促す左打ち促進報知とが行われる。
図2は、当り種別表を示している。当り種別表には、当り種別ごとに、当り発生条件、当り後制御状態、開放回数などが示されている。当り後制御状態は、大当り遊技状態が終了した後に制御可能な遊技状態である。開放回数は、大当り遊技となるラウンドの実行回数が、各ラウンドにおける開放時間を含めて示されている。図2に示す当り種別表では、当り種別として、第1特図大当りA、第1特図大当りB、第1特図大当りC、第2特図大当り、小当り経由大当りX、小当り経由大当りY、小当り経由大当りZが設けられている。
小当りは、可変入賞球装置15に設けられた第2始動入賞口14に遊技球が入賞し、第2特別図柄の表示結果が小当り図柄になった場合に発生する。特別図柄の表示結果を小当り図柄にするか否かの判定は、乱数抽選によって事前に行われる(特別図柄の小当り判定)。小当りが発生すると、小当り遊技状態となり、開放回数が10回で開放時間が0.1秒という開放パターンでV判定入賞装置87の作動口が開放する。小当り遊技状態の終了後に制御される遊技状態は、大当り遊技状態に制御されなければ、小当り前と同じである。小当り遊技状態中には、V判定入賞装置87の内部に進入した遊技球に応じて賞球が払い出される。特別図柄の表示結果が大当り図柄や小当り図柄にはならない場合に、その特別図柄の表示結果はハズレ図柄となる。
小当りによりV判定入賞装置87の作動口が開放中に、作動口へ遊技球を入賞させ、遊技球がV判定入賞装置87の内部のV入賞領域870に進入(V入賞)した場合は、小当り経由大当りが発生する。小当り経由大当りには、当り後制御状態や開放回数の一方または両方が相違する複数種類の大当り遊技状態に応じて、小当り経由大当りX、小当り経由大当りY、小当り経由大当りZが含まれる。小当り経由大当りXは、大当り遊技状態においてV判定入賞装置87の作動口がV大入賞口として開放されるラウンドを実行可能であり、そのラウンド数が10ラウンドとなる。小当り経由大当りXにおける小当りは、第1小当りともいう。小当り経由大当りYは、大当り遊技状態においてV判定入賞装置87の作動口がV大入賞口として開放されるラウンドを実行可能であり、そのラウンド数が10ラウンドとなる。小当り経由大当りYにおける小当りは、第2小当りともいう。小当り経由大当りZは、大当り遊技状態において大当り可変入賞球装置20の大入賞口が開放されるラウンドを実行可能であり、そのラウンド数が5ラウンドとなる。小当り経由大当りZにおける小当りは、第3小当りともいう。図2の「開放回数」では、小当り遊技状態に対応してV判定入賞装置87の作動口が開放される場合を「V入賞装置」で示し、大当り遊技状態に対応してV判定入賞装置87の作動口がV大入賞口として開放される場合を「V大入賞口」で示している。
小当りを経由せずに、特別図柄の変動表示により直接的に発生する大当りは、図柄大当りともいう。図柄大当りには、第1特別図柄の変動表示に基づいて制御可能な大当り遊技状態に応じて、第1特図大当りA、第1特図大当りB、第1特図大当りCが含まれ、第2特別図柄の変動表示に基づいて制御可能な大当り遊技状態に応じて、第2特図大当りが含まれている。
大当りとしては、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に基づいて直接発生する図柄大当りと、第2特別図柄の変動表示に基づく小当りを経由してV入賞により発生する小当り経由大当りとが含まれる。図柄大当りおよび小当り経由大当りの各大当りは、大当り遊技状態の終了後に特別状態に制御される大当りである。遊技者にとって有利な有利状態には、大当り遊技状態において大当り可変入賞球装置20の大入賞口が開放することや、V判定入賞装置87の作動口がV大入賞口として開放することも、含まれていればよい。
特別状態は、遊技者にとって有利な有利状態のうち、大当り遊技状態とは異なる遊技状態の一例である。特別状態では、可変入賞球装置15が開状態になる頻度を高くすることにより可変入賞球装置15に遊技球が進入する頻度を高くして第2始動入賞口14への入賞を容易化(高進入化、高頻度化)する高ベース制御が行われる。「ベース」とは、発射球数に対して入賞に応じて賞球として払出される遊技球数の割合である。この割合を高める積極的な制御が「高ベース制御」であり、高ベース制御が行われる状態を高ベース状態ともいい、高ベース制御が行われない状態を低ベース状態ともいう。高ベース制御は、たとえば、特別図柄の変動開始の契機となる始動入賞の発生を高める制御として実現される。そのために、可変入賞球装置15(いわゆる電動チューリップ)の開放頻度や開放回数を増加させ、あるいは1回の開放時間を長くすることによって、その可変入賞球装置15に設けられた第2始動入賞口14への入賞を容易化する制御として実現できる。可変入賞球装置15が開状態になりやすく第2始動入賞口14を遊技球が通過しやすい制御は、電チューサポート制御や電サポともいう。高ベース状態では、特別図柄の変動契機となる可変入賞球装置15が開状態になる頻度を高くすることにより、その可変入賞球装置15に遊技球が進入する頻度を高くして可変入賞球装置15への入賞が容易化(高進入化、高頻度化)される。
高ベース制御や電チューサポート制御としては、普通図柄短縮制御、普通図柄確変制御、開放時間延長制御、開放回数増加制御のうち、一部または全部の制御が行われる。普通図柄短縮制御は、普通図柄の変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの変動時間を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御である。普通図柄確変制御は、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率を高める制御である。開放時間延長制御は、普通電動役物となる可変入賞球装置15の開放時間を長くする制御である。開放回数増加制御は、特別図柄の変動契機となる可変入賞球装置15の開放回数を増加させる制御である。こうした制御が行われるときには、制御が行われないときに比べて、特別図柄の変動契機となる可変入賞球装置15が開状態となっている時間比率が高くなるので、遊技球が始動入賞しやすくなる。
第1特図大当りAの当り後制御状態は、特別図柄の変動表示が100回実行されるまで特別状態を継続可能となる。第1特図大当りBの当り後制御状態は、特別図柄の変動表示が15回実行されるまで特別状態を継続可能となる。第1特図大当りCの当り後制御状態は、特別図柄の変動表示が3回実行されるまで特別状態を継続可能となる。第2特図大当りの当り後制御状態は、特別図柄の変動表示が100回実行されるまで特別状態を継続可能となる。小当り経由大当りXの当り後制御状態は、特別図柄の変動表示が100回実行されるまで特別状態を継続可能となる。小当り経由大当りYの当り後制御状態は、特別図柄の変動表示が15回実行されるまで特別状態を継続可能となる。小当り経由大当りZの当り後制御状態は、特別図柄の変動表示が15回実行されるまで特別状態を継続可能となる。このように、大当り遊技状態が終了した後には、特別状態において実行可能な特別図柄の変動表示回数が、3回、15回、100回のいずれかといった、当り種別に応じた回数に設定される。特別状態が終了する前に特別図柄の変動表示などに基づいて大当りが発生した場合には、大当り遊技状態が終了した後に、改めて当り種別に応じた特別図柄の変動表示回数となるまで特別状態に制御可能となる。
図2に示す当り種別の設定では、当り種別が第1特図大当りBである場合に、当り種別が第1特図大当りCである場合よりも、当り後制御状態として特別状態であるときに実行可能な変動表示回数が多くなるので、遊技者にとって有利な大当りが発生する。当り種別が第1特図大当りAである場合には、当り種別が第1特図大当りB、第1特図大当りCのいずれかである場合よりも、当り後制御状態として特別状態であるときに実行可能な変動表示回数が多くなるので、遊技者にとって有利な大当りが発生する。このように、パチンコ遊技機1において制御可能な大当り遊技状態は、たとえば、第1特図大当りCの場合における大当り遊技状態といった、第1有利状態となる大当り遊技状態と、第1特図大当りA、第1特図大当りBのいずれかの場合における大当り遊技状態といった、第1有利状態よりも遊技者にとって有利な第2有利状態となる大当り遊技状態とを、含んでいる。
特別状態では、特別図柄や演出図柄などの変動時間が通常状態よりも短縮される時短制御が行われてもよい。これに対し、特別状態では時短制御が行われなくてもよい。特別状態では高ベース制御や電チューサポート制御が行われる一方で、時短制御が行われないことにより、たとえば、3回といった、特別状態において実行可能な特別図柄の変動表示回数が少ない場合であっても、可変入賞球装置15が開状態になり第2始動入賞口14を遊技球が通過しやすい期間を十分に確保することができ、遊技者は、右打ちにより第2始動入賞口14に遊技球を通過させやすくなる。第2特別図柄の変動表示では、1/15という割合で小当りが発生する。そのため、第2特別図柄の変動表示が実行されるときに、第1特別図柄の変動表示による大当りや第2特図大当りと比べて、小当り経由大当りを発生させる可能性が大幅に高くなる。このような設定により、小当り経由大当りの発生に遊技者を注目させることができるとともに、小当り経由大当りの発生に対する遊技者の期待感を高められる。特別状態では右打ちにより第2始動入賞口14に向けた遊技球の発射が促進され、通常状態とは異なる遊技性を実現することが可能になる。
第1始動入賞口13は、第1経路から入賞可能に設けられている。低ベース状態である通常状態のときには、高ベース制御や電チューサポート制御が行われないので、第1経路を遊技球が流下した方が、第2経路を遊技球が流下するよりも、始動入賞の点で遊技者にとって有利である。大当り可変入賞球装置20やV判定入賞装置87は、第2経路から入賞可能に設けられている。大当り遊技状態のときには、大当り可変入賞球装置20の大入賞口やV判定入賞装置87のV大入賞口となる作動口が開放されるので、第2経路を遊技球が流下した方が、第1経路を遊技球が流下するよりも、大当り時入賞の点で遊技者にとって有利である。小当り遊技状態のときには、V判定入賞装置87の作動口が開放されるので、第2経路を遊技球が流下した方が、第1経路を遊技球が流下するよりも、大当り発生の点で遊技者にとって有利である。なお、このような有利さの比較に限らず、その他の観点から、通常状態においては第1経路を遊技媒体が流下した方が遊技者にとって有利であり、その他の遊技状態では第2経路を遊技媒体が流下した方が遊技者にとって有利である構成を採用してもよい。たとえば、その他の入賞口が第1経路と第2経路とに設けられており、通常状態としての低ベース状態では第1経路の方が第2経路よりも当該可変入賞口に入賞しやすく、高ベース状態、大当り遊技状態、および、小当り遊技状態のようなその他の状態では、第2経路の方が第1経路よりも当該可変入賞口に入賞しやすい構成を採用してもよい。その他の入賞口は、始動入賞用でも非始動入賞用でもよい別の可変入賞口であればよい。
図3は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムにしたがって制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ROM54およびRAM55が内蔵された1チップマイクロコンピュータである。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間において、RAM55の一部または全部の内容は保存される。RAM55の内容を保存可能な所定期間は、電力供給が停止してから、バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまでの期間であればよい。少なくとも、特別図柄プロセスフラグといった、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータと、未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。
遊技制御用マイクロコンピュータ560において、CPU56がROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行する。したがって、遊技制御用マイクロコンピュータ560またはCPU56が制御を実行または処理を行うということは、具体的には、CPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。判定用の乱数は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りや小当りとするか否かの判定に用いられる。乱数回路503は、初期値と上限値とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新する。数値データの初期値は、たとえば、0であればよい。数値データの上限値は、たとえば、65535であればよい。乱数回路503では、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる。このように、乱数回路503は、数値データの更新や読出による乱数発生機能を有する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。
主基板31には、入力ドライバ回路58と、出力回路59とが搭載されている。入力ドライバ回路58は、ゲートスイッチ32a、第1始動入賞口スイッチ13a、第2始動入賞口スイッチ14a、V入賞スイッチ87a、V判定入賞スイッチ15a、および、V判定排出スイッチ15bのそれぞれからの検出信号を、遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える。出力回路59は、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、大当り可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21、V判定入賞装置87(可動部872)を開閉するソレノイド22、および、V入賞判定入賞装置87(領域870可動部87)を開閉するソレノイド22、V入賞領域870(開閉部材)を開閉するソレノイド24を、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって駆動する。払出制御基板37は、球払出装置97を制御することで、出玉の払出を制御する。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
演出制御基板80は、演出制御用マイクロコンピュータ100、ROM102、RAM103、VDP109、および、I/Oポート部105等を搭載している。ROM102は、表示制御等の演出制御用のプログラムおよびデータ等を記憶する。RAM103は、ワークメモリとして使用される。ROM102およびRAM103は、演出制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されてもよい。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100と協働して演出表示装置9の表示制御を行う。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、主基板31から演出制御基板80の方向への一方向にのみ信号を通過させる中継基板77を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出表示装置9の変動表示制御を行う他、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御、Vランプ875の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う等、各種の演出制御を行う。
演出制御用CPU101は、トリガセンサ121、傾倒方向センサユニット123、プッシュセンサ124から、I/Oポート部105を介して操作検出信号が入力される。トリガセンサ121からの操作検出信号は、スティックコントローラ122のトリガボタン125に対する押引操作といった、遊技者の操作行為となる動作の検出を示す情報信号である。傾倒方向センサユニット123からの操作検出信号は、スティックコントローラ122の操作桿に対する傾倒操作といった、遊技者の操作行為となる動作の検出を示す情報信号である。プッシュセンサ124からの操作検出信号は、プッシュボタン120に対する押下行為といった、遊技者の操作行為となる動作の検出を示す情報信号である。演出制御用CPU101は、I/Oポート部105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
図4は、各乱数を示す説明図である。図4においては、乱数の種別、更新範囲、用途、および、加算条件が示されている。図4に示す乱数の種別として、ランダムRと、ランダム1〜5とが設けられている。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダムR:大当りにするか否か、および、小当りにするか否かを判定する当り判定用のランダムカウンタである。ランダムRは、10MHzで1ずつ更新され、0から加算更新されてその上限である65535まで加算更新された後に再度0から加算更新される。(2)ランダム1:当りの種類(当り種別、第1特図大当りA〜第1特図大当りC、小当り経由大当りX〜小当り経由大当りZのいずれかの種別)および大当り図柄や小当り図柄を決定する(当り種別判定用、当り図柄決定用)。(3)ランダム2:変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)。(4)ランダム3:変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)。(5)ランダム4:普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)。(6)ランダム5:ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)。
第1特別図柄に基づく大当りには、第1特図大当りA〜第1特図大当りCといった、複数の当り種別における大当りが含まれている。第2特別図柄に基づく小当りには、小当り経由大当りX〜小当り経由大当りZといった、複数の当り種別における小当りが含まれている。当り判定用乱数であるランダムRの値に基づいて、第1特別図柄の変動表示で大当りとする決定がされたとき、または、第2特別図柄の変動表示で大当りや小当りとする決定がされたときには、当り種別判定用乱数であるランダム1の値に基づいて、当り種別が、いずれかの種別に決定される。小当り経由大当りの場合には、V入賞が発生しなければ、決定された大当りは無効となる。当り種別が決定されるときには、当り種別判定用乱数であるランダム1の値に基づいて、大当り図柄や小当り図柄となる確定特別図柄を決定する。変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数であるランダム2を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数であるランダム3を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。このような2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴にしたがってグループ化したものである。変動パターン種別には、1または複数の変動パターンが属している。変動パターンは、リーチを伴わない変動パターン種別である通常変動パターン種別と、リーチを伴う変動パターン種別であるリーチ変動パターン種別とに種別分けされている。変動パターン種別は、表示結果がはずれとなる場合に、特別状態であるときと、特別状態でないときとで、変動パターン種別の選択割合が異なるように設定されていることにより、特別状態であるときには、特別状態でないときとは異なる変動パターンを選択可能となる。
変動パターン種別には、小当りとなるときに選択可能な変動パターン種別と、小当りとなるときに選択不可能な変動パターン種別とが含まれている。たとえば、小当りと関連性がある演出が実行される変動パターン種別と、小当りと関連性がない演出が実行される変動パターン種別とが、予め用意されていればよい。小当りとなるときに選択可能な変動パターン種別は、小当りに関する所定の示唆演出が実行される変動パターンが含まれてもよい。このような小当りに関する所定の示唆演出が実行される変動パターンが実行されたときには、遊技者の期待感を盛上げることが可能となる。小当りとなるときに選択可能な変動パターン種別は、小当りとなるときと、小当りとならないときとの両方で選択可能であってもよい。小当りとなるときに選択可能な変動パターン種別は、小当りとなるときと、大当りとなるときとの両方で選択可能であってもよい。これにより、小当りとなるときに選択可能な変動パターン種別であっても、小当りとならないときも生じるので、実行される変動パターンの種別から小当りとなることが遊技者に予め認知されてしまうことがないようにすることができる。一方、小当りとなるときに選択不可能な変動パターン種別は、たとえば、小当りを経由せずに直接大当りとなることを示唆するような小当りと関連性がない演出がされる変動パターン等であり、小当りとなるときに選択不可能とすることにより、変動パターンの演出と、表示結果との関連性が複雑化しないようにすることができる。小当りとなるときに選択可能な変動パターンは、V判定入賞装置87の開放制御との対応関係に基づいて、特定の変動時間に設定されたものが選択されるように設定されてもよい。このような小当りに関する所定の示唆演出が実行される変動パターンが、小当りとなるときに実行可能となるようにすれば、変動表示時における遊技者の小当りへの期待感を高めることができる。さらに、大当りを得るために所定期間内にV判定入賞装置87へ遊技球を進入させる必要があるという、小当り遊技状態特有の遊技に遊技者が容易に対応可能な状態となることにより、遊技者がV判定入賞装置87へ遊技球を進入させる有利状態を逃がしにくいようにすることが可能となる。
小当りとなるときに選択可能な変動パターンは、小当りに関する所定の示唆演出が実行されるものでなくてもよい。小当りとなるときと、はずれとなるときと、大当りとなるときとで、変動パターンを分けて設けてもよい。変動パターンは、小当りとなるときと、はずれとなるときと、大当りとなるときとで、変動パターンを分けず、いずれの変動表示結果となるときにも、選択対象の変動パターンの種類の範囲が同じとなるようにしてもよい。変動パターン種別と変動パターンとを別々に設定し、2段階の抽選処理によって変動パターンを決定するのではなく、変動パターン種別を設けずに変動パターン判定用乱数のみを用いて、1段段階で変動パターンを決定するようにしてもよい。
図5は、第1特図当り判定テーブル、第2特図当り判定テーブル、および、第1特図大当り種別判定テーブル、第2特図大当り種別判定テーブル、小当り経由大当り判定テーブルを示す説明図である。これらテーブルは、ROM54に記憶されている。図5(A)に示す第1特図当り判定テーブルは、第1特別図柄について大当り判定をするためのデータテーブルである。図5(B)に示す第2特図当り判定テーブルは、第2特別図柄について大当り判定および小当り判定をするためのデータテーブルである。図5(C)に示す第1特図大当り種別判定テーブルは、第1特別図柄により大当りと判定されたときの当り種別を決定するためのデータテーブルである。図5(D)に示す第2特図大当り種別判定テーブルは、第2特別図柄により大当りと判定されたときの当り種別を決定するためのデータテーブルである。図5(E)に示す小当り経由大当り種別判定テーブルは、第2特別図柄により小当りと判定されたときの当り種別を決定するためのデータテーブルである。
第1特図当り判定テーブルは、当り判定用乱数であるランダムRの値と比較される大当り判定値が設定されていればよい。第1特図当り判定テーブルにおける大当り判定値の設定による大当り確率は、第1特別図柄の変動表示において大当りとなる割合を示す。第2特図当り判定テーブルは、当り判定用乱数であるランダムRの値と比較される大当り判定値および小当り判定値が設定されていればよい。第2特図当り判定テーブルにおける大当り判定値の設定による大当り確率は、第2特別図柄の変動表示において大当りとなる割合を示す。第2特図当り判定テーブルにおける小当り判定値の設定による小当り確率は、第2特別図柄の変動表示において小当りとなる割合を示す。
CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞である第1始動入賞、または、第2始動入賞口14への始動入賞である第2始動入賞が検出されると、所定のタイミングで、乱数回路503からランダムRのカウント値を抽出する。第1始動入賞については、抽出値を第1特図当り判定テーブルに設定された大当り判定値と比較し、抽出値がいずれかの大当り判定値と一致すると、第1特別図柄に関して大当りにすることに決定する。第2始動入賞については、抽出値を第2特図当り判定テーブルに設定された大当り判定値と比較し、抽出値がいずれかの大当り判定値と一致すると、第2特別図柄に関して大当りにすることに決定する。この場合に、抽出値がいずれかの大当り判定値と一致しないときは、抽出値を第2特図当り判定テーブルに設定された小当り判定値と比較し、抽出値がいずれかの小当り判定値と一致すると、第2特別図柄に関して小当りにすることに決定する。小当りにすることの決定は、小当り経由の大当りにすることの仮決定を意味する。小当りの場合には、V入賞が生じなければ大当りに制御されないため、大当りが発生可能であるものの未だ大当りが確定しない仮決定となる。
大当りにするか否かの決定は、大当り遊技状態に移行させるか否かの決定と、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示による停止図柄を大当り図柄にするか否かの決定とを、含んでいる。小当りにするか否かの決定は、小当り遊技状態に移行させるか否かの決定と、第2特別図柄の変動表示による停止図柄を小当り図柄にするか否かの決定とを、含んでいる。第1特別図柄については、小当りとする判定がされないように設定されているが、第1特別図柄について、所定の確率で小当りとする判定がされるように設定してもよい。
第1特図大当り種別判定テーブル、第2特図大当り判定テーブル、小当り経由大当り判定テーブルはそれぞれ、当り種別判定用乱数であるランダム1の値と比較される当り種別判定値が設定されていればよい。第1特図大当り種別判定テーブルにおける当り種別判定値は、第1特図大当りA〜第1特図大当りCのそれぞれに対応して設定されていればよい。図5(C)に示す第1特図大当り種別判定テーブルでは、5/100の割合で第1特図大当りAに決定され、45/100の割合で第1特図大当りCに決定され、50/100の割合で第1特図大当りCに決定されるように、当り種別判定値が設定されている。第2特図大当り種別判定テーブルにおける当り種別判定値は、第2特図大当りに対応して設定されていればよい。図5(D)に示す第2特図大当り種別判定テーブルでは、100/100の割合で第2特図大当りに決定されるように、当り種別判定値が設定されている。小当り経由大当り種別判定テーブルにおける当り種別判定値は、小当り経由大当りX〜小当り経由大当りZのそれぞれに対応して設定されていればよい。図5(E)に示す小当り経由大当り種別判定テーブルでは、30/100の割合で小当り経由大当りXに決定され、35/100の割合で小当り経由大当りYに決定され、35/100の割合で小当り経由大当りZに決定されるように、当り種別判定値が設定されている。
当り種別判定値は、第1特別図柄の大当り図柄や、第2特別図柄の大当り図柄または小当り図柄を、決定する判定値としても用いられる。このような各種の大当り種別判定テーブルを用いて、CPU56は、当り種別として、ランダム1の値が一致した当り種別判定値に対応する当り種別を決定するともに、大当り図柄または小当り図柄として、ランダム1の値が一致した大当り図柄または小当り図柄を決定する。これにより、当り種別と、当り種別に対応する大当り図柄または小当り図柄とが同時に決定されてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技制御状態に応じて、各種の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100へ送信する。遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信可能な複数種類の演出制御コマンドは、たとえば、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド、図柄確定指定コマンド、当り開始指定コマンド、大入賞口開放中指定コマンド、大入賞口開放後指定コマンド、当り終了指定コマンド、第1始動入賞指定コマンド、第2始動入賞指定コマンド、通常状態指定コマンド、特別状態指定コマンド、第1保留記憶数指定コマンド、第2保留記憶数指定コマンド、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、小当り開始指定コマンド、小当り終了指定コマンド、V入賞指定コマンド、V判定入賞球検出指定コマンドのうち、一部または全部のコマンドを含んでいればよい。
変動パターンコマンドは、特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置9において変動表示される変動パターンを指定する。たとえば、複数の変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがあればよい。変動パターンコマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもあり、変動パターンコマンドを受信した演出制御用CPU101は、演出表示装置9において特別図柄の変動表示に対応した演出を開始するように制御する。表示結果指定コマンドは、はずれ表示結果、大当り種別、小当り種別ごとの大当り表示結果、および小当り表示結果を含む表示結果を指定する。第1図柄変動指定コマンドは、第1特別図柄の変動表示を開始することを指定する。第2図柄変動指定コマンドは、第2特別図柄の変動表示を開始することを指定する。図柄確定指定コマンドは、第1特別図柄および第2特別図柄の変動を終了することを指定する。
当り開始指定コマンドは、大当りの種別ごとに大当り遊技状態の開始を指定する。大入賞口開放中指定コマンドは、各回のラウンドにおける大入賞口開放中やV大入賞口開放中の表示を指定する。大入賞口開放後指定コマンドは、各回のラウンドにおける大入賞口開放後やV大入賞口開放後の閉鎖に応じた表示を指定する。当り終了指定コマンドは、大当りの種別ごとに大当り遊技状態の終了を指定する。第1始動入賞指定コマンドは、第1始動入賞があったことを指定する。第2始動入賞指定コマンドは、第2始動入賞があったことを指定する。通常状態指定コマンドは、遊技状態が通常状態すなわち低ベース状態であることを指定する。特別状態指定コマンドは、遊技状態が特別状態すなわち高ベース状態であることを指定する。第1保留記憶数指定コマンドは、第1保留記憶数を指定する。第2保留記憶数指定コマンドは、第2保留記憶数を指定する。図柄指定コマンドは、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞時における入賞時判定結果のうち、大当り判定や小当り判定、当り種別判定の判定結果に応じて、大当りとなるか否か、小当りとなるか否か、および、当り種別の判定結果を指定する。変動種別コマンドは、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞時における入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定の判定結果を指定する。
小当り開始指定コマンドは、小当り遊技状態の開始を指定する。小当り終了指定コマンドは、小当り遊技状態の終了を指定する。V入賞指定コマンドは、V入賞があったことを指定する。V判定入賞球検出指定コマンドは、V入賞球とV入賞球以外の入賞球との両方を含めて、V判定入賞装置87への入賞球を検出したことを指定する。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のRAM55には、第1保留記憶バッファと、第2保留記憶バッファとが、設けられている。第1保留記憶バッファは、第1特別図柄に関する保留情報を記憶可能である。第2保留記憶バッファは第2特別図柄に関する保留情報を記憶可能である。第1保留記憶バッファには、たとえば、4といった、第1保留記憶数の上限値に対応した保存領域が確保されている。第2保留記憶バッファには、たとえば、4といった、第2保留記憶数の上限値に対応した保存領域が確保されている。第1保留記憶バッファと第2保留記憶バッファは、ハードウェア乱数として、当り判定用乱数であるランダムR、および、ソフトウェア乱数として、当り種別決定用乱数であるランダム1、変動パターン種別判定用乱数であるランダム2、変動パターン判定用乱数であるランダム3を、第1保留記憶数または第2保留記憶数に対応付けて記憶可能である。第1保留記憶バッファに記憶される保留情報を構成するデータは、第1保留記憶データともいう。第2保留記憶バッファに記憶される保留情報を構成するデータは、第2保留記憶データともいう。このように、第1保留記憶バッファには、第1始動入賞口13への始動入賞に基づいて得られる当り判定用乱数など、第1保留記憶データによる保留情報が記憶される。第2保留記憶バッファには、第2始動入賞口14への始動入賞に基づいて得られる当り判定用乱数など、第2保留記憶データによる保留情報が記憶される。
第1始動入賞口13への入賞に基づいて、CPU56は、乱数回路503およびソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタのそれぞれから乱数値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納して保存する処理を実行する。第2始動入賞口14への入賞に基づいて、CPU56は、乱数回路503およびソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタのそれぞれから乱数値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納して保存する処理を実行する。このような始動入賞に関する情報が第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに記憶されることは、保留記憶されるともいう。
次に、パチンコ遊技機1の動作について説明する。パチンコ遊技機1においては、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が予め定められたメイン処理を実行すると、所定時間(たとえば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかりタイマ割込処理が実行されることにより、各種の遊技制御が実行可能となる。メイン処理においては、たとえば、必要な初期設定処理、通常時の初期化処理、通常時以外の遊技状態復旧処理、乱数回路設定処理(乱数回路503を初期設定)、表示用乱数更新処理(変動パターンの種別決定、変動パターン決定等の各種乱数の更新処理)、および、初期値用乱数更新処理(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタのカウント値の初期値の更新処理)等が実行される。
図6は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込が発生すると、CPU56は、図6に示すステップS(以下、単に「S」と示すこともある)20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断検出処理(S20)を実行して、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する。次いで、スイッチ処理(S21)では、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動入賞口スイッチ13a、第2始動入賞口スイッチ14a、カウントスイッチ23、V入賞スイッチ87a、V判定入賞スイッチ15a、および、V判定排出スイッチ15bの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う。
次に、CPU56は、表示制御処理(S22)を実行し、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、S32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。また、判定用乱数更新処理(S23)を実行し、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数および小当り種別判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する。CPU56は、さらに、初期値用乱数更新処理(S24)および表示用乱数更新処理(S25)を実行し、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する。続いて、CPU56は、特別図柄プロセス処理(S26)を実行し、特別図柄プロセスフラグにしたがって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bの表示状態、大当り可変入賞球装置20の大入賞口やV大入賞口を含めたV判定入賞装置87の作動口を、所定の順序で制御する。特別図柄プロセス処理では、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理(S27)を実行し、普通図柄プロセスフラグにしたがって、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御する。普通図柄プロセス処理では、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。また、CPU56は、演出制御コマンド制御処理(S28)を実行し、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する。さらに、CPU56は、情報出力処理(S29)を実行し、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する。
また、CPU56は、賞球処理(S30)を実行し、第1始動入賞口スイッチ13a、第2始動入賞口スイッチ14aおよび役物入賞スイッチ25aの検出信号に基づく賞球個数の設定等を行う。続いて、出力処理(S31)を実行し、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する。そして、CPU56は、特別図柄表示制御処理(S32)を実行し、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する。さらに、CPU56は、普通図柄表示制御処理(S33)を実行し、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを、普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する。CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。その後、割込許可状態に設定し(S34)、タイマ割込処理を終了する。以上の制御によって、遊技制御処理は所定時間毎に起動されることになる。
図7は、特別図柄プロセス処理(S26)を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理においては、始動口スイッチ通過処理を実行する(S311)。そして、特別図柄プロセスフラグの値で示される内部状態に応じて、S300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
始動口スイッチ通過処理(S311)では、第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、第1保留記憶数が、たとえば、4といった、上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶データの記憶数を計数する第1保留記憶数カウンタの値を1増やし、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから数値データを抽出する。このとき抽出される数値データは、たとえば、当り判定用乱数、変動パターン種別判定用乱数、および、変動パターン判定用乱数を含む数値データであればよい。これらの数値データは、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納して保存される。始動口スイッチ通過処理では、第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、第2保留記憶数が、たとえば、4といった、上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶データの記憶数を計数する第2保留記憶数カウンタの値を1増やし、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから数値データを抽出する。このとき抽出される数値データは、たとえば、当り判定用乱数、変動パターン種別判定用乱数、および、変動パターン判定用乱数を含む数値データであればよい。これらの数値データは、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納して保存される。
特別図柄通常処理(S300)は、変動表示の表示結果を大当り、小当りとするか否かの決定、および、大当り、小当りとする場合の当り種別の決定等を行う処理である。変動パターン設定処理(S301)は、変動パターンの決定および変動時間タイマの計時開始等の制御を行う処理である。表示結果指定コマンド送信処理(S302)は、演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う処理である。特別図柄変動中処理(S303)は、変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過すると、特別図柄停止処理にプロセスを進める処理である。特別図柄停止処理(S304)は、決定された変動パターンに対応する変動時間の経過が変動時間タイマにより計時されたときに第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける変動表示を停止して停止図柄を導出表示させる処理である。
大入賞口開放前処理(S305)は、大当り遊技状態となったときに、大当り可変入賞球装置20において大入賞口を開放する制御等を行う処理である。大入賞口開放中処理(S306)は、大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う処理である。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがない場合には、大当り終了処理に移行する。大当り終了処理(S307)は、大当り遊技状態の終了時の表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御等を行う処理である。
小当り開放前処理(S308)は、小当り遊技状態となったときに、V判定入賞装置87において作動口を開放する制御等を行う処理である。小当り開放中処理(S309)は、V判定入賞装置87内のV入賞領域870に遊技球がV入賞したか否かを確認し、V入賞したときにV入賞指定コマンドを送信する処理、および、小当りの終了タイミングとなったときに小当り終了指定コマンドを送信する処理等の処理を行う処理である。小当り終了処理(S310)は、大当り可変入賞球装置20内のV入賞領域870に遊技球がV入賞したときに、大当り遊技状態に移行させるための処理として、大当り開始指定コマンドの送信、大当り表示時間の設定、大当り開放態様の設定、大入賞口開放前処理のプロセスフラグの移行設定等を実行し、一方、当該V入賞がされていないときに、大当り遊技状態に移行させずに、特別図柄通常処理(S300)に移行させるための処理を実行する処理である。
図8は、S312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態であるか否かを確認する(S1211)。第1始動口スイッチ13aがオン状態でなければ、S1221に移行する。第1始動口スイッチ13aがオン状態であれば、CPU56は、第1始動入賞の検出に対応して、第1保留記憶数が上限値に達しているか否かを確認する(S1212)。具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否かを確認する。第1保留記憶数が上限値に達していれば、S1221に移行する。第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1213)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(S1214)。S1214の処理では、当り判定用乱数であるランダムR、当り種別決定用乱数であるランダム1、変動パターン種別判定用乱数であるランダム2、および、変動パターン判定用乱数であるランダム3が抽出され、保存領域に格納される。この場合に、CPU56は、入賞時演出処理を実行する(S1215)。入賞時演出処理では、検出した第1始動入賞に基づく変動について、変動表示結果や変動パターン種別を、その変動が実行されるより前となる始動入賞時に予め判定する。
第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞が発生し、当該始動入賞時に得られた各種データが保留情報として記憶された後、変動表示の開始条件が成立すると、変動表示を開始するタイミングにおいて、特別図柄通常処理(S300)で、当該保留情報に基づき、変動表示を開始する特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)について、変動表示結果を大当り表示結果とするか否かの決定、変動表示結果を小当り表示結果とするか否かの決定、および、当り種別の決定を、各種乱数値に対応して設定された大当り判定値、小当り判定値、および、当り種別判定値に基づいて行う。そして、変動パターン設定処理(S301)において変動パターン種別を含む変動パターンの決定を、各種乱数値に対応して設定された変動パターン種別判定値、および、変動パターン判定値に基づいて行う。
一方、このような決定とは別に、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞に基づく変動表示が開始される前のタイミング、具体的には、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に始動入賞したことにより保留情報が記憶されたタイミングで、その始動入賞時に得られた各種データを記憶した保留情報を先読みし、その先読みした保留情報に基づいて、予め大当りとなるか否かの決定、小当りとなるか否かの決定、大当りの種別の決定、および、変動パターン種別の決定を、各種乱数値に対応して設定された大当り判定値、小当り判定値、当り種別判定値、および、変動パターン種別判定値に基づいて先読み判定する入賞時演出処理を実行する。それによって、演出制御用マイクロコンピュータ100では、演出図柄の変動表示が実行されるよりも前に予め変動表示結果を予測し、始動入賞時の各種判定結果に基づいて、演出図柄の変動表示中に大当りとなることの予告あるいは大当りとなる可能性の予告を行う先読み予告等の先読み演出を実行することが可能である。
CPU56は、S1215における入賞時演出処理の判定結果に基づいて、図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御(S1216)と、変動種別コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御(S1217)とを行う。また、CPU56は、第1始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御(S1218)とともに、第1保留記憶数カウンタの値に対応する第1保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御(S1219)を行う。S1216,S1217の処理を実行することによって、高確率状態、低確率状態、高ベース状態、低ベース状態、大当り遊技状態など、遊技状態にかかわらず、第1始動入賞口13に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動種別コマンドの両方が、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。S1216〜S1219の処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、第1始動入賞指定コマンドおよび第1保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオン状態であるか否かを確認する(S1221)。第2始動口スイッチ14aがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ14aがオン状態であれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否かを確認する(S1222)。具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否かを確認する。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1223)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(S1224)。S1224の処理では、当り判定用乱数であるランダムR、当り種別決定用乱数であるランダム1、変動パターン種別判定用乱数であるランダム2、および、変動パターン判定用乱数であるランダム3が抽出され、保存領域に格納される。その後、CPU56は、S1215と同様の入賞時演出処理を実行する(S1225)。
CPU56は、S1225における入賞時演出処理の判定結果に基づいて、図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御(S1226)と、変動種別コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御(S1227)とを行う。また、CPU56は、第2始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御(S1228)とともに、第2保留記憶数カウンタの値に対応する第2保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御(S1229)を行う。S1226,S1227の処理を実行することによって、高確率状態、低確率状態、高ベース状態、低ベース状態、大当り遊技状態など、遊技状態にかかわらず、第2始動入賞口14に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動種別コマンドの両方が演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信される。S1226〜S1229の処理が実行されることによって、第2始動入賞口14への始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、第2始動入賞指定コマンドおよび第2保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。なお、始動口スイッチ通過処理では、S1222にて第2保留記憶数が上限値に達している場合でも、S1221にて第2始動口スイッチ14aがオン状態であったことにより、第2始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うようにすればよい。
図9は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留情報を構成する保留記憶データがあるかどうかを確認する(S51)。このとき両方の保留記憶バッファに保留記憶データがない場合には、客待ちデモ指定コマンドを送信するための処理(S80)を行った後、処理を終了する。一方、S51で第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるときに、CPU56は、第2保留記憶バッファの方に保留記憶データがあるか否か確認する(S52)。第2保留記憶バッファに保留記憶データがなければ、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(S53)。特別図柄ポインタは、第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグである。第2保留記憶バッファに保留記憶データがあれば、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(S54)。S52〜S54の制御により、第2保留記憶バッファ内に第2保留記憶のデータが1つでも存在すれば、その第2保留記憶のデータに基づいた第2特別図柄表示器8bの変動表示が、第1保留記憶のデータに基づいた第1特別図柄表示器8aの変動表示に優先して実行される。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタの設定に対応する保留記憶バッファにおいて、保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の乱数バッファに格納する(S55)。たとえば、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の乱数バッファに格納する。これに対し、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の乱数バッファに格納する。そして、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S56)。たとえば、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。これに対し、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける保存領域の内容を消去する。これにより、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、RAM55の第2保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
また、CPU56は、減算後の特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値に基づいて、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(S59)。たとえば、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、第1保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。これに対し、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、第2保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。特別図柄プロセス処理における以降の処理は、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行されることによって、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファから当り判定用乱数であるランダムRを読出し、大当り判定モジュールを実行する(S61)。このときには、始動口スイッチ通過処理のS1214や始動口スイッチ通過処理のS1224で抽出し保留記憶バッファや乱数バッファに格納した当り判定用乱数が読み出され、大当り判定が行われる。大当り判定モジュールは、予め決められている当り判定値と当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理や小当り判定の処理を実行するプログラムである。特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、第1特図当り判定テーブルにより設定された大当り判定値のいずれかと一致すれば、特別図柄に関して大当りとすることに決定される。特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、第2特図当り判定テーブルにより設定された大当り判定値のいずれかと一致すれば、特別図柄に関して大当りとすることに決定される。
S60にて大当りとすることに決定した場合には、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(S71)。続いて、特別図柄ポインタが「第1」を示しているか否かを判定する(S72)。特別図柄ポインタが「第1」のときは、図5(C)の第1特図大当り種別判定テーブルを選択する(S73)。特別図柄ポインタが「第1」でないときは、「第2」の場合に対応して、図5(D)の第2特図大当り種別判定テーブルを選択する(S74)。その後、S73またはS74で選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された当り種別判定用乱数であるランダム1の値と一致する値に対応した当り種別を大当りの種別に決定する(S75)。
S61でいずれの大当り判定値にも一致しなければ、特別図柄ポインタに設定されているデータが「第2」を示すデータであるか否かを確認することにより、大当り判定対象が第2特別図柄の変動表示であるか否か確認する(S76)。S76で特別図柄ポインタに設定されているデータが「第2」を示すデータでない場合は、第1特別図柄の変動表示に対応して、S82に進む。これに対し、S76で特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合は、第2特別図柄の変動表示に対応して、小当り判定の処理を行う(S77)。このとき、読出した当り判定用乱数となるランダムRが、第2特図当り判定テーブルにより設定された小当り判定値のいずれかと一致すれば、第2特別図柄に関して小当りとすることに決定される。
S77にて小当りとすることに決定した場合には、小当りであることを示す小当りフラグをセットする(S78)。続いて、図5(E)の小当り経由大当り種別判定テーブルを選択する(S79)。その後、乱数バッファ領域に格納された当り種別判定用乱数であるランダム1の値と一致する値に対応した当り種別を小当り経由大当りの種別として決定する(S80)。S77にて小当りとしないことに決定した場合には、S82に移行する。S75またはS80で決定した大当りの種別を示すデータは、RAM55における大当り種別バッファに記憶される(S81)。
次に、特別図柄の停止図柄を設定する(S82)。たとえば、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に設定する。小当りフラグがセットされている場合には、S80で選択決定した当り種別に応じた小当り図柄のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、S75で選択決定した当り種別に応じた大当り図柄のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S301)に対応した値に更新する(S83)。
図10は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(S304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、S32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動表示を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行う(S131)。たとえば、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合に、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動を終了させる。これに対し、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合に、第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する図柄確定指定コマンドをセットする(S132)。このときセットされた図柄確定指定コマンドは、図6に示すS28の演出制御コマンド制御処理により、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。そして、大当りフラグがセットされているか否かを判定する(S133)。
大当りフラグがセットされている場合、CPU56は、時短フラグをリセットする(S134)。時短フラグは、時短状態を含めた特別状態に制御されるときにセットされるフラグである。なお、時短状態を含めない特別状態に制御されるときでも、時短フラグがセットされるものとしてもよい。あるいは、時短状態を含めない特別状態に制御されるときには、時短フラグとは異なる高ベースフラグなどがセットされてもよい。このように、時短フラグに代えて、高ベース制御が行われるか否かを示す高ベースフラグが用いられてもよい。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信するための設定を行う(S135)。大当り開始指定コマンドは、たとえば、第1特別図柄の変動表示による大当りに対応した大当り開始1指定コマンドと、第2特別図柄の変動表示による大当りに対応した大当り開始2指定コマンドと、を含んでいればよい。さらに、大当り開始1指定コマンドは、当り種別が第1特図大当りA〜第1特図大当りCのいずれであるかに応じて、異なる値が設定される複数種類のコマンドを含んでいてもよい。
S135に続いて、大入賞口制御タイマに、大当り表示時間に相当する値を設定する(S136)。大当り表示時間は、大当りが発生したことを、たとえば、演出表示装置9において報知する時間であればよい。図7に示すS305の大入賞口開放前処理では、タイマ割込ごとに大入賞口制御タイマが1減算されて、0になると大入賞口またはV大入賞口が開放されてラウンドが開始される。そして、大当り種別に応じて開放態様を設定する(S137)。大当り種別は、RAM55に記憶されている当り種別を示すデータにより特定される。大当り遊技状態のラウンドにおける大入賞口やV大入賞口の開放態様は、ROM54に記憶されている開放パターンデータのうちで、大当り種別に応じたものを参照することで、開放対象入賞口、開放回数、開放時間における上限時間、入賞球カウント上限値、ラウンド間のインターバル時間などを、大当り種別ごとに一部または全部を異ならせて設定することができる。このように、大当り遊技状態のラウンドにおける開放態様は、開放対象入賞口や開放回数などについて、大当り種別ごとに異なる複数態様が用意されている。大当りの開放態様を示すデータは、所定の記憶領域にセットされる。たとえば、開放回数のデータは、開放回数を計数するための開放回数カウンタにセットされる。その後、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(S305)に対応した値に更新し(S138)、処理を終了する。これにより、特別図柄プロセスは、大入賞口開放前処理に移行する。
S133にて大当りフラグがセットされていない場合、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを判定する(S139)。小当りフラグがセットされているときは、小当り開放態様を設定する(S140)。このときには、小当りの開放制御に用いる小当り開放制御タイマがタイマ初期値となるように設定される。小当り開放態様は、ROM54に記憶されている小当りの開放パターンデータを参照することで、開放回数、開放時間、および、開放間隔となるインターバル時間などを、設定することができる。小当り開放態様を示すデータは、特定の記憶領域にセットされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(S308)に対応した値に更新し(S141)、処理を終了する。これにより、特別図柄プロセスは、小当り開放前処理に移行する。
S139にて小当りフラグがセットされていない場合、時短フラグがセットされているか否かを確認する(S142)。時短フラグがセットされていないときはS152に進む。時短フラグがセットされているときは、合計時短回数カウンタを−1減算更新する(S143)。合計時短回数カウンタは、時短状態を含めた特別状態における第1特別図柄の変動表示回数と第2特別図柄の変動表示回数との合計値を計数するための計数手段である。合計時短回数カウンタは、図11の大当り終了処理において、当り種別に応じたカウント初期値が設定される。次に、特別図柄ポインタが「第2」を示すデータであるか否かを確認することに基づいて、第2特別図柄の変動表示の終了時であるか否かを確認する(S145)。第2特別図柄ではなく、第1特別図柄の変動表示の終了時であるときは、S148に進む。第2特別図柄の変動表示の終了時であるときは、特図2時短回数カウンタを−1減算更新する(S146)。特図2時短回数カウンタは、大当り遊技終了後に時短状態を含めた特別状態に制御されたときの第2特別図柄の変動表示回数を計数する計数手段である。特図2時短回数カウンタは、図11の大当り終了処理において、当り種別に応じたカウント初期値が設定される。その後、S146で更新された特図2時短回数カウンタの計数値が「0」になったか否かを確認する(S147)。特図2時短回数カウンタの計数値が「0」になったときは、特別状態を終了させるために、S149に進む。特図2時短回数カウンタの計数値が「0」になっていないときは、S148に進み、S143で減算更新された合計時短回数カウンタの計数値が「0」になったか否かを確認する。合計時短回数カウンタの計数値が「0」になっていないときは、S152に進む。合計時短回数カウンタの計数値が「0」になっているときは、S149に進む。S149では、セットされている時短フラグをリセットする。そして、セットされている時短回数カウンタをリセットする(S150)。また、通常状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための設定を行う(S151)。なお、第1特別図柄であるか第2特別図柄であるかにかかわらず、特別状態において実行可能な変動表示の上限回数が設定される場合には、合計時短回数カウンタのみを用いて、特図2時短回数カウンタに関する処理が実行されなくてもよい。
大当りフラグも小当りフラグもセットされていない場合は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新し(S152)、処理を終了する。これにより、特別図柄プロセスは、特別図柄通常処理に移行する。
図11は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了処理が実行される前にセットされた大入賞口制御タイマの値を1減算する(S161)。そして、CPU56は、大入賞口制御タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了時間が経過したか否か確認する(S162)。経過していなければ処理を終了する。一方、経過していれば、当り種別に対応するカウンタ設定を行う(S163)。ここでは、図2に示す当り種別ごとの当り後制御状態に応じて、合計時短回数カウンタのカウント初期値が設定される。たとえば、当り種別が、第1特図大当りA、第2特図大当り、小当り経由大当りXのいずれかである場合には、合計時短回数カウンタのカウント初期値として、「100」を示すデータがセットされる。また、当り種別が、第1特図大当りB、小当り経由大当りY、小当り経由大当りZのいずれかである場合には、合計時短回数カウンタのカウント初期値として、「15」を示すデータがセットされる。当り種別が第1特図大当りCである場合には、合計時短回数カウンタのカウント初期値として、「3」を示すデータがセットされる。
続いて、当り種別に対応する特別状態指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための設定を行う(S164)。たとえば、当り種別が、第1特図大当りA、第2特図大当り、小当り経由大当りXのいずれかである場合には、特別図柄の変動表示が100回実行されるまで継続可能な特別状態に対応して、第1特別状態指定コマンドが送信される。また、当り種別が、第1特図大当りB、小当り経由大当りY、小当り経由大当りZのいずれかである場合には、特別図柄の変動表示が15回実行されるまで継続可能な特別状態に対応して、第2特別状態指定コマンドが送信される。当り種別が第1特図大当りCである場合には、特別図柄の変動表示が3回実行されるまで継続可能な特別状態に対応して、第3特別状態指定コマンドが送信される。このときには、時短フラグをセットする(S165)。そして、大当り遊技状態の終了に応じて、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新し(S166)、処理を終了する。これにより、特別図柄プロセスは、特別図柄通常処理に移行する。
図12は、特別図柄プロセス処理における小当り開放前処理(S308)を示すフローチャートである。小当り開放前処理において、CPU56は、小当りの開放態様に基づき、ソレノイド22を制御することで可動部872を開放状態に動作させ、V判定入賞装置87の作動口の開放動作を開始させる(S411)。次に、CPU56は、小当り遊技状態が開始されることを示す小当り開始指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100へ送信する(S412)。また、CPU56は、V判定入賞個数カウンタをセットする(S413)。V判定入賞個数カウンタは、小当りの開放状態におけるV判定入賞装置87の作動口への入賞個数をカウントするための計数手段である。たとえば、V判定入賞個数カウンタのカウント初期値として、「10」をセットし、V判定入賞装置87への入賞個数をダウンカウントするための初期設定を行う。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、小当り開放中処理(S309)に対応した値に更新する(S413)。
図13は、特別図柄プロセス処理における小当り開放中処理(S309)を示すフローチャートである。小当り開放中処理において、CPU56は、小当り開放制御タイマを−1減算更新する(S430)。次に、V判定入賞個数カウンタの計数値が「0」になっているか否かを確認する(S431)。V判定入賞個数カウンタは、図12の小当り開放前処理において「10」がカウント初期値として設定され、10個の入賞球を計数すると、計数値が「0」となる。V判定入賞個数カウンタの計数値が「0」になっているときは、S441に進む。V判定入賞個数カウンタの計数値が「0」になっていないときは、小当り開放制御タイマがタイムアウト(タイマ値=0)したか否かを確認する(S432)。小当り開放制御タイマがタイムアウトしているときは、S441に進む。小当り開放制御タイマがタイムアウトしていないときは、小当りの開放態様に基づき、小当り開放制御タイマの計時値に対応してソレノイド22を制御することで可動部872を開放状態に動作させ、V判定入賞装置87の作動口を開閉させるための処理を行う(S433)。
その後、V判定入賞装置87の内部で開放状態となっているV入賞領域870に遊技球が進入したことにより発生するV入賞が検出されたか否かを判定するために、V入賞スイッチ87aがオン状態となっているか否かを判定する(S434)。このときオン状態となっていれば、V入賞が検出されたことに対応して、V入賞フラグをセットする(S435)。そして、V入賞球検出指定コマンドを送信するための処理をする(S436)。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ100は、V入賞球の検出を認識することができる。続いて、ソレノイドを駆動することにより開閉部材を動作させ、V入賞領域870のV入賞領域870を開放状態から閉鎖状態に変化させ(S437)、S439に進む。これにより、V判定入賞装置87の内部に進入した遊技球の1個目がV入賞すると、V入賞領域870が閉鎖状態にされ、その後に、V判定入賞装置87の内部に進入した遊技球は、すべて入賞球領域に誘導され、V判定入賞スイッチ15bにより検出される。
S434にてオン状態となっていないときは、V入賞が検出されていないときであり、V判定入賞スイッチ15bがオン状態となっているか否かを判定する(S438)。このときオン状態となっていなければ処理を終了し、オン状態となっていれば、V判定入賞個数カウンタの計数値を「−1」するダウンカウントを行う(S439)。また、V判定入賞球検出指定コマンドを送信するための処理をする(S440)。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ100は、V判定入賞装置87の内部に進入した遊技球の検出を認識することができ、V判定入賞装置87の内部に進入した遊技球の個数も認識することが可能になる。
V判定入賞個数カウンタの計数値が「0」になっているときは、小当り遊技状態においてV判定入賞装置87への入賞個数が上限値に到達したことにより小当りの開放終了条件が成立したときである。また、小当り開放制御タイマがタイムアウトしたときは、小当りの開放制御が終了したことにより小当りの開放終了条件が成立したときである。これらのときに、CPU56は、ソレノイド22を制御することで可動部872を閉鎖状態に動作させ、V判定入賞装置87の作動口を閉鎖する(SS441)。V判定入賞個数カウンタの計数値が「0」になったときは、小当りの開放態様に応じたV判定入賞装置87の開放途中であっても、V判定入賞個数カウンタの計数値に応じてV判定入賞装置87が強制的に閉鎖される。小当り開放制御タイマがタイムアウトしたときは、V判定入賞装置87が小当りの開放態様における小当りの開放制御の終了に応じて閉鎖される。
次に、V判定入賞装置87の閉鎖後のV入賞有効期間である特定期間に相当するデータをV入賞有効期間タイマにセットし(SS442)、特別図柄プロセスフラグの値を、小当り終了処理(S310)に対応した値に更新し(SS443)、処理を終了する。これにより、V判定入賞装置87の閉鎖後のV入賞有効期間である特定期間の計時が開始される。なお、このようにV入賞有効期間である特定期間が設定されていることにより、V入賞領域870を遊技球が通常通過する時間より遅れて通過した場合であっても、遊技球を検出することができる。また、特定期間が設定されているので、不正にV入賞領域へ入賞させようとした者がいたとしてもその期間しか検出されないので、不正を防ぐこともできる。
図14は、特別図柄プロセス処理における小当り終了処理(S310)を示すフローチャートである。小当り終了後処理において、CPU56は、V入賞有効期間タイマを−1減算更新し(S441)、V入賞有効期間タイマがタイムアウト(タイマ値=0)したか否かを確認する(S442)。V入賞有効期間タイマがタイムアウトしていないときは、すでにV入賞フラグがセットされているか否かを判定する(S443)。V入賞フラグがセットされていれば処理を終了する。一方、V入賞フラグがセットされていなければ、V入賞有効期間中にV入賞領域870に遊技球が進入したことにより発生するV入賞が検出されたか否かを判定するために、V入賞スイッチ87aがオン状態となっているか否かを判定する(S444)。ここでオン状態となっていないときは、処理を終了する。一方、オン状態となっているときは、V入賞有効期間中にV入賞が検出されたときであり、V入賞が検出されたことを示すV入賞フラグをセットする(S445)。そして、V入賞指定コマンドを送信するための処理をし(S446)、処理を終了する。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ100は、V入賞が発生したことを認識することができる。
S442にてV入賞有効期間タイマがタイムアウトしているときは、小当り終了指定コマンドを送信するための処理をする(S447)。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ100は、小当りが終了したことを認識することができる。次いで、ソレノイド23の状態を変化させることにより、開閉部材を開動作させてV入賞領域870を開放状態に復帰させる制御を行う(S447A)。次に、CPU56は、V入賞フラグがセットされているか否かを判定する(S448)。
S448にてV入賞フラグがセットされていれば、大当りとすることが決定され、大当りフラグをセットする(S449)。また、小当り経由大当りの当り種別を示すデータを、大当り種別バッファに記憶させる(S450)。小当り経由大当りの当り種別を示すデータは、図9の特別図柄通常処理において、S81により大当り仮種別バッファに記憶されていればよい。S450では、V入賞の発生により正規に大当りとなることが決まったことに応じて、小当り経由大当りの当り種別を示すデータが、大当り種別バッファに正式に記憶される。このときには、時短フラグをリセットする(S451)。続いて、大当り種別に応じた大当り開始指定コマンドを送信する(S452)。大当り開始指定コマンドは、たとえば、小当り経由大当り対応した大当り開始3指定コマンドを、含んでいればよい。大当り開始3指定コマンドは、当り種別が小当り経由大当りX〜小当り経由大当りZのいずれであるかに応じて、異なる値が設定される複数種類のコマンドを含んでいてもよい。演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技状態が開始することを大当り開始指定コマンドにより認識することができる。また、大入賞口制御タイマに、大当り表示時間に相当する値を設定する(S453)。加えて、大当り種別に応じて開放態様を設定する(S454)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(S305)に対応した値に更新し(S455)、処理を終了する。これにより、小当り遊技状態においてV入賞が生じたときには、大当り遊技状態に移行する。
S448にてV入賞フラグがセットされていなければ、大当り遊技状態が発生しないので、大当り種別の記憶データを消去し(S456)、特別図柄プロセスフラグの値を、特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新して(S457)、処理を終了する。これにより、小当り遊技状態においてV入賞が生じなかったときには、大当り遊技状態に移行しない。
図15は、演出制御用マイクロコンピュータ100の演出制御用CPU101が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、演出制御メイン処理の実行を開始する。演出制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(たとえば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(S702)を行なうループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。演出制御メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(S703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理は、コマンド解析処理(S704)、演出制御プロセス処理(S705)、乱数更新処理(S706)、保留記憶表示制御処理(S707)を、含んで構成されている。コマンド解析処理では、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする。たとえば、変動パターンコマンドが受信されたときに、RAM103に形成された変動パターンコマンド格納領域に当該コマンドデータが格納される。また、表示結果指定コマンドが受信されたときに、RAM103に形成された表示結果指定コマンド格納領域に当該コマンドデータが格納される。また、その他、各種の演出制御コマンドが受信されたときに、当該コマンドを受信したことを示すフラグがセットされる。
演出制御プロセス処理では、コマンド解析処理で解析した演出制御コマンドの内容にしたがって、特別図柄の変動表示に対応した演出等の各種演出を演出表示装置9などで行うための演出制御を実行する。演出制御プロセス処理では、現在の制御状態に応じて演出制御プロセスフラグが更新され、制御状態に応じた各プロセスのうち、演出制御プロセスフラグに対応した処理が選択される。乱数更新処理では、各種演出内容の選択決定用乱数といった、各種乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する。保留記憶表示制御処理では、所定の表示更新条件が成立したときに、演出表示装置9に表示される保留表示画像を更新するための制御が行われる。
図16は、演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU101は、打球促進演出処理(S500)、先読み処理(S501)を実行した後、演出制御プロセスフラグの値に応じて、S800〜S810のうちいずれかの処理を行う。演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、第1特別図柄の変動表示および第2特別図柄の変動パターンに対応する演出が実行される。第1特別図柄の変動に同期した演出に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出に関する制御も、1つの共通する演出制御プロセス処理において実行される。演出制御プロセス処理では、特別図柄の変動表示と並列的に表示可能な態様で、普通図柄の変動表示に対応した演出に関する制御も実行される。
打球促進演出処理(S500)では、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した各種演出制御コマンドに基づいて、遊技状態を確認する。このとき確認された遊技状態に応じて、打球促進演出を実行する。打球促進演出は、遊技領域7における第1経路(左打ち経路)および第2経路(右打ち経路)のうち、少なくともいずれか一方への遊技球の打込みを促進させる報知をする演出である。たとえば、打球促進演出には、第2経路(右打ち経路)への遊技球の打込みを促進させる報知をする右打ち促進報知演出が含まれる。打球促進演出には、当該右打ち促進報知演出と、第1経路(左打ち経路)への遊技球の打込みを促進させる報知をする左打ち促進報知の演出とを含むようにしてもよい。右打ち促進報知の演出は、たとえば、演出表示装置の特定の表示領域において、「右打ち」というような右打ちを示唆して促進するような文字画像を右向きの矢印画像ととともに継続的に表示することにより行われる。打球促進演出として、右打ち促進報知を実行している状態に基づいて、第2経路(右打ち経路)への遊技球の打込み(右打ち)を促進させ、右打ち促進報知が終了した後の所定期間において、左打ち促進報知を実行することで、第1経路(左打ち経路)への遊技球の打込み(左打ち)を促進させてもよい。そして、所定期間が経過した後には、左打ち促進報知を終了してもよい。
先読み処理(S501)では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が有する保留情報に対応する保留表示情報を記憶し、当該保留表示情報を先読み演出のために使用可能とする。先読み演出は、ある保留情報に基づいた特別図柄の変動表示の順番が到来する前に、その保留表示情報を先読みして対応する保留情報に基づいた特別図柄の変動表示の内容を判定して、将来の特別図柄の変動表示がどのようになるかを、それよりも前の段階で予告などにより示唆可能とする。先読み演出の対象とした保留情報は、ターゲットの保留情報ともいう。また、先読み演出の対象とした保留情報に基づいた特別図柄の変動表示を、ターゲット変動ともいう。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)では、遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。たとえば、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。演出図柄変動開始処理(S801)では、特別図柄の変動表示に対応する演出である変動時演出が開始されるように制御する。受信した変動パターンコマンドに対応して、変動時演出の演出パターンを選択し、実行する演出時間を計時する演出時間タイマの計時をスタートさせる。演出図柄変動中処理(S802)では、演出パターンを構成する各状態の切替えタイミング等を制御するとともに、演出時間タイマにより計時される演出時間が終了したか否かを監視する。演出図柄変動停止処理(S803)では、演出時間が終了したか、または、図柄確定指定コマンドを受信したことに基づいて、変動時演出を終了させ、特別図柄の変動表示結果である確定特別図柄に対応した演出結果を表示する制御を行う。
大当り表示処理(S804)では、大当りが発生したときに、ファンファーレ演出を行う制御といった、表示制御を行う。大当りが発生したときのファンファーレ演出は、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための大当り表示を含んでいる。ラウンド中処理(S805)では、大当りのラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(S806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(S807)に対応した値に更新する。ラウンド後処理(S806)では、大当りのラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に更新する。大当り終了演出処理(S807)では、演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。
小当り表示処理(S808)では、小当りが発生したときに、ファンファーレ演出を所定時間(たとえば、1秒間)行う制御といった、表示制御を行う。小当りが発生したときのファンファーレ演出は、演出表示装置9に小当りの発生を報知するための小当り表示を含んでいる。小当り開放中処理(S809)では、小当りにおいて、V判定入賞装置87の開放中における各種の演出制御を行う。小当り終了演出処理(S810)では、演出表示装置9において、小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する演出制御を行う。また、小当り遊技状態において、V入賞スイッチ87aにより遊技球のV入賞が検出され、V入賞が発生したことが判定されたときには、V入賞が発生したことを報知するV入賞演出制御をする。小当り遊技状態においてV入賞が発生したときには、大当り遊技状態に移行させるために、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)に対応した値に更新する。一方、小当り遊技状態においてV入賞が発生しなかったときには、大当り遊技状態に移行させないので、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
演出制御プロセス処理では、上記した各処理により、演出表示装置9の表示状態が制御され、特別図柄の変動表示に対応した変動時演出が開始され、特別図柄の変動表示結果に対応した演出結果が表示される。演出制御用CPU101は、たとえば、受信した変動パターンコマンド、および、表示結果指定コマンドに基づいて、実行される変動表示について、指定された変動パターン、および、表示結果を認識し、変動時演出の演出結果を決定する。また、演出制御プロセス処理では、S500の打球促進演出処理により、演出制御プロセスの実行状況を確認し、遊技制御状態に応じて、打球促進演出が実行される。
パチンコ遊技機1では、打球促進演出として、高ベース状態右打ち促進報知、小当り右打ち促進報知、および、大当り右打ち促進報知を含む複数種類の打球促進演出を実行可能である。高ベース状態右打ち促進報知は、高ベース状態において、右打ちをしてゲート32および可変入賞球装置15の第2始動入賞口14に対する遊技球の進入を狙わせるための打球促進演出である。小当り右打ち促進報知は、小当り遊技状態において、右打ちをしてV判定入賞装置87への遊技球の進入を狙わせるための打球促進演出である。大当り右打ち促進報知は、大当り遊技状態において、右打ちをして大当り可変入賞球装置20の大入賞口やV判定入賞装置87のV大入賞口に対する遊技球の進入を狙わせるための打球促進演出である。
高ベース状態右打ち促進報知、小当り右打ち促進報知、および、大当り右打ち促進報知は、「右打ち」というような右打ちを示唆して促進するような文字画像を右向きの矢印画像ととともに継続的に表示する同じ画像を用いて実行してもよい。つまり、右打ち促進報知が、高ベース状態での促進報知と、小当りでの促進報知と、大当りでの促進報知とのいずれの種類に該当するかを特定不可能な状態で表示するものでもよい。右打ち促進報知は、「右打ち」というような右打ちを示唆して促進するような文字画像を右向きの矢印画像ととともに継続的に表示する画像として、高ベース状態右打ち促進報知については青色の画像で表示し、小当り右打ち促進報知については黄色の画像で表示し、大当り右打ち促進報知については赤色の画像で表示するなど、遊技制御状態に応じて異なる画像を用いて実行してもよい。打球促進演出の種類に応じて、演出に用いる画像の大きさを異ならせるようにしてもよい。たとえば、遊技者にとっての有利度により、演出に用いる画像の大きさを異ならせるようにしてもよい。一例として、小当り右打ち促進報知については小型の画像を用いて促進報知をし、高ベース状態右打ち促進報知については中型の画像を用いて促進報知をし、大当り右打ち促進報知については大型の画像を用いて促進報知をするようにしてもよい。なお、高ベース状態右打ち促進報知については、大当り右打ち促進報知と同様に、大型の画像を用いて促進報知をしてもよい。
パチンコ遊技機1として、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式の遊技機を採用してもよい。封入式の遊技機には、遊技媒体の一例となる複数の遊技球を遊技機内で循環させる循環経路が形成されているとともに、遊技点を記憶する記憶部が設けられており、球貸操作に応じて遊技点が記憶部に加算され、遊技球の発射操作に応じて遊技点が記憶部から減算され、入賞の発生に応じて遊技点が記憶部に加算される。入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払出す遊技機を説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式の遊技機を採用してもよい。封入式の遊技機には、遊技媒体の一例となる複数の遊技球を遊技機内で循環させる循環経路が形成されているとともに、遊技点を記憶する記憶部が設けられており、球貸操作に応じて遊技点が記憶部に加算され、遊技球の発射操作に応じて遊技点が記憶部から減算され、入賞の発生に応じて遊技点が記憶部に加算される。
演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合または「100%」未満の割合であることも含む。たとえば、0%〜100%の範囲内の値のうち、0%を含む値や、100%を含む値、0%および100%を含まない値であってもよい。
遊技者の動作を検出する手段として、赤外線センサ、および、モーションセンサ等のような遊技者の動作を直接的に検出可能な検出手段を用いてもよい。
図17−1は、演出表示装置9における画面表示の構成例AKP0を示している。構成例AKP0において、演出表示装置9の画面上には、演出図柄表示エリア9L、9C、9Rと、小図柄表示エリア9Kと、右打ち表示エリア9Zと、が設けられている。演出図柄表示エリア9Lは、左図柄となる演出図柄を可変表示するために設けられた「左」の図柄表示領域である。演出図柄表示エリア9Cは、中図柄となる演出図柄を可変表示するために設けられた「中」の図柄表示領域である。演出図柄表示エリア9Rは、右図柄となる演出図柄を可変表示するために設けられた「右」の図柄表示領域である。
演出表示装置9の画面上における所定位置には、小図柄表示エリア9Kが配置されている。小図柄表示エリア9Kは、演出図柄表示エリア9L、9C、9Rよりも小さく、例えば演出表示装置9の画面上における右側上部といった所定位置に設けられている。小図柄表示エリア9Kでは、特別図柄や演出図柄の可変表示に対応して、小図柄の可変表示が実行される。小図柄を示す演出画像は、演出図柄を示す演出画像である識別情報画像よりも縮小され、演出図柄を示す識別情報画像のそれぞれと一部または全部が共通する態様で、可変表示を実行可能な縮小識別情報画像であればよい。たとえば、演出図柄を示す識別情報画像が数字を示す部位とキャラクタを示す部位とを含んでいる場合に、小図柄を示す演出画像は、演出図画に含まれる数字を示す部位と同様の図柄番号に対応した数字を示す画像であり、キャラクタを示す部位を含んでいないため、演出図柄を示す識別情報画像よりも簡素な態様により小図柄を表示可能であればよい。演出表示装置9の画面上に設けられた小図柄表示エリア9Kでは、縮小識別情報となる小図柄の可変表示が行われ、表示結果となる確定小図柄が導出される。小図柄を示す演出画像は、常時視認可能な位置に表示してもよい。
第1特別図柄や第2特別図柄といった、特別図柄の可変表示に対応して、演出図柄や小図柄の可変表示が実行される。その後、特別図柄の可変表示結果として確定特別図柄が導出されるときに、演出図柄の可変表示結果として最終停止図柄となる確定演出図柄が導出され、小図柄の可変表示結果として最終停止図柄となる確定小図柄が導出される。このように、特別図柄や演出図柄、小図柄といった、各種の表示図柄を導出するとは、識別情報としての表示図柄を完全停止や最終停止により停止表示して可変表示を終了させることである。これに対し、演出図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定演出図柄が導出されるまでの可変表示中には、演出図柄の変動速度が「0」となって、演出図柄が停留して表示され、たとえば、微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような演出図柄の表示状態は、演出図柄の仮停止による停止表示ともいい、演出図柄の可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による演出図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、演出図柄の仮停止による停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(たとえば、1秒間)よりも短い期間において、演出図柄を完全停止により停止表示することなどが含まれてもよい。小図柄についても、演出図柄と同様の仮停止による停止表示が可能であればよい。
図17−2は、始動口入賞時コマンドとして用いられる演出制御コマンドの構成例を示している。特別図柄プロセス処理における始動口スイッチ通過処理(S311)では、始動口入賞時コマンドとして、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド、第1保留記憶数指定コマンドまたは第2保留記憶数コマンドなど、始動入賞の発生に対応した演出制御コマンドを送信するための設定が行われる。図17−2(A)は、これらの始動口入賞時コマンドに関する設定例を示している。図17−2(B)は、始動口入賞時コマンドに含まれる図柄指定コマンドの設定例を示している。
第1始動入賞指定コマンドとなるコマンドA401Hと、第2始動入賞指定コマンドとなるコマンドA402Hとは、始動入賞の発生を指定する始動入賞指定コマンドに含まれる。なお、添字Hは16進数であることを示している。第1保留記憶数指定コマンドとなるコマンドC0XXHと、第2保留記憶数指定コマンドとなるコマンドC1XXHとは、保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドに含まれる。なお、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。保留記憶数指定コマンドでは、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じて、異なるEXTデータ(たとえば、00H〜04Hのいずれか)が設定される。図柄指定コマンドは、表示結果や当り種別に関する先読み判定の結果などに応じて、異なるEXTデータ(たとえば、00H〜06Hのいずれか)が設定されるコマンドC2XXHである。変動種別コマンドは、変動パターン種別や変動パターンに関する先読み判定の結果などに応じて、異なるEXTデータが設定されるコマンドC3XXHである。
図柄指定コマンドのうち、コマンドC201H、コマンドC202Hは、当り判定用乱数であるランダムRの値が大当り判定値と一致した場合に送信可能であり、特別図柄の変動表示により大当りが発生すると決定されることにより大当り遊技状態に制御されるとの入賞時判定結果を通知する。図柄指定コマンドのうち、コマンドC203H〜コマンドC205Hは、当り判定用乱数であるランダムRの値が小当り判定値と一致した場合に送信可能であり、特別図柄の変動表示により小当りが発生すると決定されることにより小当り遊技状態に制御されるとの入賞時判定結果を通知する。また、コマンドC203H〜C205Hは、当り種別判定用乱数であるランダム1の値に応じて、当り種別が小当り経由大当りX〜小当り経由大当りZのいずれであるかを特定可能に通知する。図柄指定コマンドのうち、コマンドC206Hは、当り判定用乱数であるランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合に送信可能であり、特別図柄の変動表示により大当りや小当りが発生しないと決定されることにより大当り遊技状態や小当り遊技状態には制御されないとの入賞時判定結果を通知する。このように、図柄指定コマンドは、始動入賞時に読出される当り判定用乱数となるランダムRや当り種別判定用乱数となるランダム1を用いて、特別図柄の可変表示結果が「大当り」や「小当り」に決定されるか否かと、特別図柄の可変表示結果が「小当り」に決定された場合の当り種別といった、入賞時判定結果を通知する判定結果情報として送信される。特別図柄の可変表示結果が「大当り」や「小当り」に決定されない場合は、特別図柄の可変表示結果が「ハズレ」であるともいう。特別図柄の可変表示結果が「大当り」や「小当り」に決定される場合は、あわせて特別図柄の可変表示結果が「当り」であるともいう。
図17−3は、変動パターンの構成例を示している。図17−3に示された複数の変動パターンは、特図変動時間や演出図柄の可変表示態様が異なる。特図変動時間は、特別図柄の可変表示において、特別図柄の変動が開始されてから可変表示結果として確定特別図柄が導出されるまでの所要時間である。複数の変動パターンには、特別図柄の可変表示結果が「ハズレ」および「当り」のいずれかに対応した変動パターンが含まれている。「当り」に対応した変動パターンは、特別図柄大当り、小当り経由大当りの双方に、対応するものであればよい。なお、「当り」に対応した変動パターンは、特別図柄大当りのみに対応し小当り経由大当りには対応しない変動パターン、小当り経由大当りのみに対応し特別図柄大当りには対応しない変動パターン、特別図柄大当りと小当り経由大当りの双方に対応した変動パターンのうち、一部または全部を含んでいてもよい。
図17−4は、遊技状態などに応じた変動パターンの決定例を示している。パチンコ遊技機1では、通常状態である場合と、特別状態における変動表示の残余回数が3以上である場合と、特別状態における変動表示の残余回数が1または2である場合と、特別状態における変動表示の残余回数が0である最終変動の場合と、特別状態終了時における第2保留記憶分に対応する変動表示である場合とで、決定可能パターンの設定を異ならせている。特別状態における変動表示の残余回数は、特別状態において実行可能な特別図柄の変動表示の残り回数である。変動パターンは特別図柄の変動表示が開始されるときに決定され、特別状態における変動表示の残余回数は、今回の変動表示が開始された後の時点で残っている変動表示回数として特定可能であればよい。たとえば、特別状態における最終回の変動表示である最終変動に対応した決定可能パターンは、今回の変動表示が開始された後の時点で残っている変動表示回数が0になるので、特別状態における変動表示の残余回数が0である場合の決定可能パターンが設定される。特別状態終了時における第2保留記憶分に対応する変動表示は、それぞれの変動表示が実行されるときには特別状態が終了しており、遊技状態は通常状態となっている。しかしながら、特別状態終了時の第2保留記憶分については、他の通常状態における変動表示とは異なり、特殊な変動パターンを決定可能にする。したがって、特別状態終了時の第2保留記憶分に対応する変動表示である場合と、他の通常状態における変動表示である場合とでは、決定可能パターンの設定が異なっている。図17−4に示す決定例において、可変表示結果が「当り」となる場合には、当り種別が第1特図大当りA〜第1特図大当りCや第2特図大当りのいずれかである特別図柄の表示結果が「大当り」の場合と、当り種別が小当り経由大当りX〜小当り経由大当りZのいずれかである特別図柄の表示結果が「小当り」の場合とが、含まれている。
図17−4(A)に示すように、通常状態である場合の決定例AKE01では、特別図柄の可変表示結果が「ハズレ」であれば、変動パターンPA1−1〜PA1−4、PA2−1〜PA2−3、PB2−1〜PB2−4が、決定可能パターンに含まれている。高ベース制御や電チューサポート制御が行われていない通常状態にて、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合は、通常時ハズレともいう。変動パターンPA1−1〜PA1−4は、演出図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、演出図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定演出図柄が停止表示される非リーチ変動パターンに含まれている。非リーチ組合せの確定演出図柄となる場合の表示結果は、非リーチハズレともいう。変動パターンPA2−1〜PA2−3、PB2−1〜PB2−4は、演出図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、演出図柄の可変表示の表示結果として、当り組合せでない所定のリーチ組合せの確定演出図柄が停止表示されるリーチ変動パターンに含まれている。リーチ組合せの確定演出図柄となる場合の表示結果は、リーチハズレともいう。リーチ組合せは、リーチハズレ組合せともいう。リーチ態様とは、可変表示において停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄については可変表示が継続している態様などのことである。たとえば、リーチ態様では、左図柄および右図柄として、同一の演出図柄が停止表示される。演出図柄の可変表示においてリーチ態様となることは、リーチが成立するともいう。非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、あわせてハズレ変動パターンともいう。非リーチ組合せとリーチ組合せは、あわせてハズレ組合せともいう。
変動パターンPA1−4による演出図画の可変表示では、可変表示中に演出図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出が実行される。演出図柄を一旦仮停止させた後に再開される可変表示は擬似連変動ともいう。変動パターンPA1−4による演出図画の可変表示では、擬似連演出における擬似連変動が1回実行された後に、非リーチ組合せの確定演出図柄が停止表示される。変動パターンPA2−2、変動パターンPB2−2による演出図柄の可変表示でも、擬似連変動が1回実行される。変動パターンPA2−3、変動パターンPB2−3による演出図柄の可変表示では、擬似連変動が2回実行される。変動パターンPB2−4による演出図柄の可変表示では、擬似連変動が3回実行される。変動パターンPA2−2、PA2−3、PB2−2〜PB2−4のいずれかによる演出図柄の可変表示では、擬似連演出における擬似連変動が1回実行または複数回実行された後に、演出図柄の可変表示の態様がリーチ態様となり、最終的にはリーチハズレ組合せの確定演出図柄が停止表示される。
決定例AKE01では、特別図柄の可変表示結果が「当り」であれば、変動パターンPA3−1〜PA3−3、PB3−1〜PB3−4が、決定可能パターンに含まれている。変動パターンPA3−1〜PA3−3、PB3−1〜PB3−4は、演出図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、演出図柄の可変表示の表示結果として、当り組合せの確定演出図柄が停止表示される当り変動パターンに含まれている。当り変動パターンは、特別図柄の表示結果が「大当り」となる場合の大当り変動パターンや、特別図柄の表示結果が「小当り」となる場合の小当り変動パターンとして、使用可能である。当り組合せの確定演出図柄は、左図柄、中図柄、右図柄として、同一の演出図柄が揃って停止表示される表示結果の態様である。演出図柄表示エリア9L、9C、9Rでは、それぞれ、左図柄、中図柄、右図柄として、たとえば、1〜9の数字を示す演出図柄を変動可能に表示する。また、7の数字を示す演出図柄は、表示色が赤色で7の数字を示す演出図柄と、表示色が金色で7の数字を示す演出図柄とを、含んでいる。表示色が赤色で7の数字を示す演出図柄は、赤7の演出図柄ともいう。表示色が金色で7の数字を示す演出図柄は、金7の演出図柄ともいう。
当り組合せの確定演出図柄は、たとえば、当り種別に応じて異なる演出図柄を決定可能であってもよい。一例として、当り種別が第1特図大当りAや第2特図大当り、小当り経由大当りXのいずれかである場合には、金7の演出図柄を当り組合せの確定演出図柄として決定可能である。また、当り種別が第1特図大当りBや小当り経由大当りY、小当り経由大当りZのいずれかである場合には、赤7の演出図柄を当り組合せの確定演出図柄として決定可能である。当り種別が第1特図大当りCである場合には、1〜6、8、9の数字を示す演出図柄のいずれかを当り組合せの確定演出図柄として決定可能である。なお、演出図柄の可変表示における表示結果として、1〜6、8、9の数字を示す演出図柄のいずれかを用いた当り組合せの確定演出図柄が導出された場合であっても、その後に昇格演出が実行されることにより、他の当り種別であることが報知されてもよい。
当り種別が第1特図大当りA、第2特図大当り、小当り経由大当りXのいずれかである場合には、当り後制御状態として、特別図柄の変動表示回数が100回に達するまで、特別状態に制御可能となる。当り種別が第1特図大当りB、小当り経由大当りY、小当り経由大当りZのいずれかである場合には、当り後制御状態として、特別図柄の変動表示回数が15回に達するまで、特別状態に制御可能となる。当り種別が第1特図大当りCである場合には、当り後制御状態として、特別図柄の変動表示回数が3回に達するまで、特別状態に制御可能となる。このように、演出図柄の可変表示における表示結果として、1〜6、8、9の数字を示す演出図柄のいずれかを用いた当り組合せの確定演出図柄が導出された場合よりも、赤7の演出図柄を用いた当り組合せの確定演出図柄が導出された場合に、当り後制御状態などの点において、遊技者にとって有利な大当りが発生可能になる。演出図柄の可変表示における表示結果として、1〜6、8、9の数字を示す演出図柄のいずれかを用いた当り組合せの確定演出図柄が導出された場合や、赤7の演出図柄を用いた当り組合せの確定演出図柄が導出された場合よりも、金7の演出図柄を用いた当り組合せの確定演出図柄が導出された場合に、当り後制御状態などの点において、遊技者にとって有利な大当りが発生可能になる。
演出図柄の可変表示中にリーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて可変表示結果が「当り」となる割合が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。可変表示結果が「当り」となる割合は、当り信頼度や当り期待度ともいう。リーチ演出には、たとえば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも当り期待度の高いスーパーリーチとが、含まれている。決定例AKE01における変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」である場合に、保留記憶数や当り期待度に応じた割合で使用パターンとなる変動パターンが決定され、可変表示結果が「当り」である場合に、当り期待度に応じた割合で使用パターンとなる変動パターンが決定される。たとえば、保留記憶数が多い場合には、保留記憶数が少ない場合よりも、高い割合で特図変動時間が短い非リーチ変動パターンを使用パターンに決定すればよい。可変表示結果が「当り」である場合には、可変表示結果が「ハズレ」である場合よりも、高い割合で擬似連変動の実行回数が多い変動パターンを使用パターンに決定してもよい。可変表示結果が「当り」である場合には、可変表示結果が「ハズレ」である場合よりも、高い割合でスーパーリーチのリーチ演出を実行する変動パターンに決定してもよい。
図17−4(B)に示すように、特別状態における変動表示の残余回数が3以上である場合の決定例AKE02では、特別図柄の可変表示結果が「ハズレ」であれば、変動パターンPB1−1〜PB1−3、PA2−1〜PA2−3、PB2−1〜PB2−4が、決定可能パターンに含まれている。変動パターンPB1−1〜PB1−3は、非リーチ変動パターンに含まれている。特別状態における変動表示の残余回数が3以上である場合には、通常状態である場合よりも、特図変動時間が短い変動パターンを高い割合で使用パターンとして決定することで、特別図柄の変動表示時間が短くなる時短制御を行うことができればよい。特別状態である場合には、たとえば、変動表示の残余回数が3以上である期間といった第1特別期間と、変動表示の残余回数が3未満である期間といった第2特別期間とで、特別図柄の変動表示時間が短くなる時短制御の有無を異ならせてもよい。この場合に、特別状態であるときの第1特別期間において時短制御が行われ、特別状態であるときの第2特別期間において時短制御が行われないように、時短制御の有無が設定される。高ベース制御や電チューサポート制御とともに時短制御が行われている特別状態にて、可変表示結果が「ハズレ」となる場合は、時短中ハズレともいう。決定例AKE02では、特別図柄の可変表示結果が「当り」であれば、決定例AKE01と同様に、変動パターンPA3−1〜PA3−3、PB3−1〜PB3−4が、決定可能パターンに含まれている。決定例AKE02における変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」である場合に、保留記憶数や当り期待度に応じた割合で使用パターンとなる変動パターンが決定され、可変表示結果が「当り」である場合に、当り期待度に応じた割合で使用パターンとなる変動パターンが決定される。
図17−4(C)に示すように、特別状態における変動表示の残余回数が1または2である場合の決定例AKE03では、特別図柄の可変表示結果が「ハズレ」であれば、変動パターンPC1−1、PC1−2が、決定可能パターンに含まれている。変動パターンPC1−1および変動パターンPC1−2による演出図柄の可変表示では、擬似連演出が実行されてもよい。変動パターンPC1−1および変動パターンPC1−2による演出図柄の可変表示では、リーチ態様となることがあってもよいし、リーチ態様となることがなくてもよい。決定例AKE03では、特別図柄の可変表示結果が「当り」であれば、変動パターンPC3−1、PC3−2が、決定可能パターンに含まれている。変動パターンPC3−1、PC3−2による演出図柄の可変表示では、変動パターンPC1−1、PC1−2による演出図柄の可変表示と一部が共通する可変表示やリーチ演出が実行された後に、当り組合せの確定演出図柄が停止表示されてもよい。決定例AKE03における変動パターンは、当り期待度に応じた割合で使用パターンとなる変動パターンが決定されてもよい。たとえば、可変表示結果が「ハズレ」である場合には、変動パターンPC1−1の方が変動パターンPC1−2よりも高い割合で使用パターンに決定されてもよい。可変表示結果が「当り」である場合には、変動パターンPC3−2の方が変動パターンPC3−1よりも高い割合で使用パターンに決定されてもよい。
図17−4(D)に示すように、特別状態における変動表示の残余回数が0である最終変動となる場合の決定例AKE04では、特別図柄の可変表示結果が「ハズレ」であれば、変動パターンPC1−3のみが決定可能パターンとなり、特別図柄の可変表示結果が「当り」であれば、変動パターンPC3−3のみが決定可能パターンとなる。図17−3に示すように、変動パターンPC1−3および変動パターンPC3−3は、いずれも特図変動時間が140000ms(ミリ秒)となる変動パターンである。したがって、特別状態における最終回の変動表示である最終変動は、可変表示結果が「ハズレ」である場合と「当り」である場合とで、特図変動時間が共通である。
図17−4(E)に示すように、特別状態終了時における第2保留記憶分に対応する変動表示である場合の決定例AKE05では、特別図柄の可変表示結果が「ハズレ」であれば、変動パターンPD1−1のみが決定可能パターンとなり、特別図柄の可変表示結果が「当り」であれば、変動パターンPD3−1、PD3−2が、決定可能パターンに含まれている。図17−3に示すように、変動パターンPD1−1は、特図変動時間が500msといった、変動表示時間が極めて短い変動パターンである。したがって、特別状態終了時における第2保留記憶分に対応する変動表示は、特別図柄の可変表示結果が「ハズレ」であれば、短期間のうちに開始と終了が繰り返されることで、第2保留記憶が消化される。また、特別図柄の可変表示結果が「当り」である場合に、特別状態終了時における第2保留記憶分に対応する変動表示は、他の遊技状態における変動表示よりも、特図変動時間が短くなりやすいので、短期間のうちに当り組合せの確定演出図柄が導出されやすい。
特別状態最終変動は、特別状態における最終回の変動表示となる最終変動である。この特別状態最終変動となる可変表示の実行中には、獲得演出、期待度アップ演出、1回または複数回の予告演出を実行した後に、ハズレ対応演出または当り対応演出が実行される。獲得演出は、第2保留記憶となる保留情報の記憶数に関連した表示数の特定画像を表示させる事前演出となる。特定画像は、たとえば、複数種類のキャラクタのうちから選択されたキャラクタを示すパネル状の演出画像であればよい。期待度アップ演出は、第2始動入賞口14を遊技球が通過したことによる第2始動入賞の発生に伴い、特定画像の表示態様が変化可能な変化演出である。ただし、期待度アップ演出が実行された場合には、特定画像の表示態様が変化する場合と、特定画像の表示態様が変化しない場合とが、含まれている。1回または複数回の予告演出は、獲得演出において表示された特定画像に関連した特定演出となる。ハズレ対応演出は、特別図柄の表示結果がハズレ図柄となり、大当りや小当りが発生しないことを報知するハズレ用報知演出となる。当り対応演出は、特別図柄の表示結果が大当り図柄または小当り図柄となり、大当りや小当りが発生することを報知する当り用報知演出となる。ハズレ対応演出と当り対応演出は、あわせて表示結果対応演出ともいう。獲得演出、期待度アップ演出、予告演出、ハズレ対応演出および当り対応演出を含めた表示結果対応演出は、いずれも特別状態最終変動に対応して実行可能な最終変動演出に含まれる。
最終変動演出には、動画像の再生表示あるいは静止画像のアニメーション表示による背景画像の表示が含まれてもよい。このような最終変動演出に含まれる背景画像の表示は、特別状態最終変動が終了した後にも、第2保留記憶分に対応する変動表示が終了するまで、継続可能に制御してもよい。たとえば、ハズレ対応演出や当り対応演出は、背景画像の表示における動画像の再生表示あるいは静止画像のアニメーション表示を含み、特別状態最終変動が終了した後でも、第2保留記憶分に対応する変動表示が終了するまで、継続して実行される。これにより、特別状態最終変動となる変動表示と、第2保留記憶分に対応する変動表示とが、一貫性のある一連の変動表示である印象を遊技者に与えて、それぞれの変動表示に対する遊技者の関心が高められる適切な表示演出が可能になる。
獲得演出では、たとえば、特別状態における最終変動となる1回の変動表示と、第2保留記憶となる保留情報の記憶数における上限値に対応した4回の変動表示とに関連して、最大表示数が5の特定画像を表示可能であればよい。獲得演出の実行が開始されるときに、第2保留記憶となる保留情報の記憶数が上限値である4に達していれば、最大表示数に対応した5個の特定画像として、複数種類のキャラクタのうちから選択されたキャラクタを示すパネル状の演出画像を表示可能であればよい。獲得演出において表示可能なキャラクタを示すパネル状の演出画像は、キャラパネル画像ともいう。獲得演出におけるキャラパネル画像の表示数は、第2保留記憶となる保留情報の記憶数を1加算した値に基づいて決定可能であればよい。第2保留記憶となる保留情報の記憶数を1加算した値は、第2保留記憶による変動表示の実行回数に、特別状態での最終変動となる変動表示の実行回数である1を加えた値である。
予告演出では、獲得演出において表示された特定画像に関連した演出として、キャラパネル画像で示されるキャラクタを用いたバトル演出を実行可能であればよい。バトル演出では、たとえば、キャラパネル画像で示されたキャラクタを味方キャラクタとして、この味方キャラクタとは異なる敵キャラクタとの戦いを繰り広げるように、動画像の再生表示あるいは静止画像のアニメーション表示を実行可能であればよい。1回または複数回の予告演出では、各回の予告演出において、たとえば、味方キャラクタが敵キャラクタとのバトルに敗北する場面が表示されることにより、特別図柄の表示結果がハズレ図柄となり、大当りや小当りが発生しないことを示唆可能である。これに対し、各回の予告演出において、たとえば、味方キャラクタが敵キャラクタとのバトルに勝利する場面が表示されることにより、特別図柄の表示結果が大当り図柄または小当り図柄となり、大当りや小当りが発生することを示唆可能である。このように、各回の予告演出は、演出画像の表示態様などの演出態様に応じて、大当りや小当りが発生することを示唆する場合と、大当りや小当りが発生しないことを示唆する場合とがある。予告演出の演出態様による大当りや小当りが発生しないことの示唆は、ハズレ示唆ともいう。ハズレ示唆となる演出態様の予告演出は、ハズレ予告ともいう。予告演出の演出態様による大当りや小当りが発生することの示唆は、当り示唆ともいう。当り示唆となる演出態様の予告演出は、当り予告ともいう。
事前演出となる獲得演出における特定画像の表示数や、予告演出において当り示唆となるまでの実行回数は、必ずしも、第2保留記憶となる保留情報の記憶数や、特別図柄の表示結果が大当り図柄または小当り図柄となる変動表示までの実行回数と、一致するものでなくてもよい。たとえば、獲得演出の実行が開始されるときに、第2保留記憶となる保留情報の記憶数が上限値である4に達していない場合でも、最大表示数に対応した5個の特定画像として、パネル状の演出画像であるキャラパネル画像が5枚分まで表示されることがあってもよい。また、たとえば、2回目の予告演出において味方キャラクタが敵キャラクタとのバトルに勝利する場面が表示されることで、大当りや小当りの発生が示唆された場合でも、第2保留記憶となる保留情報のうち、2番目以降の保留情報に基づく特別図柄の表示結果が大当り図柄または小当り図柄となることがあってもよい。
その一方で、事前演出となる獲得演出における特定画像の表示数や表示態様は、予告演出の実行回数や演出態様と関連している。たとえば、獲得演出において特定画像となるキャラパネル画像の表示数は、予告演出の実行回数以上となるように決定され、予告演出の実行回数未満となることがない。最大表示数に対応した5個の特定画像となるキャラパネル画像が表示された場合に、1個目のキャラパネル画像は1回目の予告演出における味方キャラクタを示唆可能であり、2個目のキャラパネル画像は2回目の予告演出における味方キャラクタを示唆可能であり、3個目のキャラパネル画像は3回目の予告演出における味方キャラクタを示唆可能であり、4個目のキャラパネル画像は4回目の予告演出における味方キャラクタを示唆可能であり、5個目のキャラパネル画像は5回目の予告演出における味方キャラクタを示唆可能である。
図17−5および図17−6は、特別状態における最終変動などに対応した各種演出の実行期間や実行タイミングを示している。このうち、図17−5は、特別状態における最終変動と、第2保留記憶数の上限値である4に対応する保留情報に基づく変動表示とにおいて、いずれも特別図柄の表示結果がハズレ図柄となる「ハズレ」の場合に関連して、5回の予告演出を含めた各種演出の実行期間や実行タイミングを示している。図17−6は、特別状態における最終変動と、第2保留記憶数の1、2に対応する保留情報に基づく変動表示とにおいて、いずれも特別図柄の表示結果がハズレ図柄となる「ハズレ」であり、第2保留記憶数の3に対応する保留情報に基づく変動表示において、特別図柄の表示結果が大当り図柄または小当り図柄となる「当り」の場合に関連して、2回の予告演出を含めた各種演出の実行期間や実行タイミングを示している。第2保留記憶として記憶された保留情報において、特別図柄の表示結果が大当り図柄または小当り図柄となる「当り」の変動表示に対応する保留情報は、特定保留情報ともいう。
たとえば、当り種別が第1特図大当りCに決定されたことに基づいて、第1特別図柄の表示結果が「大当り」となることにより大当り遊技状態に制御され、この大当り遊技状態の終了後に特別状態に制御されると、特別状態において3回の変動表示が実行可能になる。そして、残余回数が2、1のそれぞれに対応した変動表示が実行され、各回の変動表示において表示結果が「ハズレ」になると、タイミングAKT01において、特別状態最終変動となる変動表示が開始される。演出図柄や小図柄の可変表示では、特別状態最終変動の開始に伴い、左図柄、中図柄、右図柄のすべてが変動する全図柄変動が開始される。なお、特別状態最終変動の開始に対応して、演出図柄は非表示状態となることで、演出図柄が表示されないようにしてもよい。その後、タイミングAKT02において、獲得演出の実行が開始され、特定画像となるパネル状の演出画像で示されるキャラクタの表示数が、経過時間に応じて増加すればよい。タイミングAKT03に達したときには、獲得演出の実行が終了して、期待度アップ演出の実行が開始され、特定画像となるパネル状の演出画像について、表示態様が変化可能になる。期待度アップ演出では、第2始動入賞口14に進入した遊技球が検出されたときに、特定画像の表示態様が変化する場合と変化しない場合とがあればよい。期待度アップ演出により特定画像の表示態様が変化した場合には、当り期待度が高くなる。そして、タイミングAKT04では、期待度アップ演出の実行が終了する。
次に、タイミングAKT11において、予告演出の実行が開始される。図17−5に示す場合では、タイミングAKT11〜AKT15のそれぞれに対応して各回の予告演出が実行されることで、合計では5回の予告演出が実行される。5回の予告演出が実行される場合には、1回目の予告演出により特別状態最終変動が当りかハズレかを示唆可能であり、2回目の予告演出により第2保留記憶数の1に対応する変動表示が当りかハズレかを示唆可能であり、3回目の予告演出により第2保留記憶数の2に対応する変動表示が当りかハズレかを示唆可能であり、4回目の予告演出により第2保留記憶数の3に対応する変動表示が当りかハズレかを示唆可能であり、5回目の予告演出により第2保留記憶数の4に対応する変動表示が当りかハズレかを示唆可能である。5回の予告演出として、すべてハズレ示唆となる予告演出が実行された場合には、特別状態最終変動および第2保留記憶に対応する変動表示について、すべてハズレであることを示唆可能である。ただし、予告演出の実行回数と変動表示の実行回数とは、互いが厳密に一致するものではなく、あくまで示唆可能な程度のものであればよい。たとえば、いずれかの変動表示が当りである場合には、変動表示の実行回数よりも予告演出の実行回数が少なくなる場合があってもよい。この場合に、変動表示が当りになるまでの実行回数よりも少ない実行回数の予告演出により、変動表示が当りであることを示唆可能である。また、いずれの変動表示もハズレである場合には、変動表示の実行回数よりも予告演出の実行回数が多くなる場合があってもよい。このように、予告演出の実行回数と変動表示の実行回数とが異なる場合でも、互いの実行回数は近い回数になりやすい点で、予告演出と変動表示とが関連する印象を遊技者に与えることができればよい。
図17−5に示すタイミングAKT16にて5回目の予告演出が終了した後には、すべてハズレ示唆となる予告演出が実行されたことに対応して、ハズレ対応演出が実行される。ハズレ示唆となる予告演出が実行されることや、ハズレ対応演出が実行されることにより、大当りおよび小当りが発生せず、大当り遊技状態や小当り遊技状態には制御されないことを報知する特定報知を実行可能である。その後、たとえば、特別状態最終変動の終盤に達すると、演出表示装置9の画面上において、ハズレ時リザルト表示AKR01が行われる。ハズレ時リザルト表示AKR01は、特別状態が終了するまでの小当り遊技状態や大当り遊技状態において、賞球として払い出された遊技球数を、遊技者が認識可能に報知する表示演出であればよい。そして、タイミングAKT21では、特別状態最終変動が終了する。このような特別状態最終変動に続いて、第2保留記憶分に対応する変動表示が順次に実行される。図17−5に示す場合では、特別状態における最終変動と、第2保留記憶数の上限値である4に対応する保留情報に基づく変動表示とにおいて、いずれも特別図柄の表示結果がハズレ図柄となる「ハズレ」に対応して、小図柄の可変表示では、ハズレ組合せの確定小図柄が停止表示される。第2保留記憶分に対応する変動表示では、可変表示結果が「ハズレ」に対応して、図17−4(E)に示す決定例AKE05により、変動パターンPD1−1が決定され、短期間のうちに変動表示の開始と終了が繰り返され、タイミングAKT22にて第2保留記憶分に対応する変動表示がすべて終了する。
図17−6に示す場合では、タイミングAKT11、AKT12のそれぞれに対応して各回の予告演出が実行されることで、合計では2回の予告演出が実行される。このうち、1回目の予告演出ではハズレ示唆となるハズレ予告が実行され、2回目の予告演出では当り示唆となる当り予告が実行される。図17−6に示すタイミングAKT13にて2回目の予告演出が終了した後には、当り予告となる予告演出が実行されたことに対応して、当り対応演出が実行される。当り示唆となる予告演出が実行されることや、当り対応演出が実行されることにより、大当りまたは小当りが発生して、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御可能であることを報知する特定報知を実行可能である。その後、たとえば、特別状態最終変動の終盤に達すると、演出表示装置9の画面上において、当り時待機表示AKR02が行われる。当り時待機表示AKR02は、たとえば、当り対応演出の少なくとも一部と共通の背景画像となる動画像の再生表示を継続あるいは一時停止表示することで、大当りまたは小当りの発生を待機中であることを、遊技者が認識可能な表示演出であればよい。そして、タイミングAKT21では、特別状態最終変動が終了する。このような特別状態最終変動に続いて、第2保留記憶分に対応する変動表示が順次に実行される。図17−6に示す場合では、特別状態における最終変動と、第2保留記憶数が1、2に対応する変動表示とにおいて、いずれも特別図柄の表示結果がハズレ図柄となる「ハズレ」に対応して、小図柄の可変表示では、特殊表示結果となる確定小図柄が停止表示される。第2保留記憶数が3に対応する変動表示において、特別図柄の表示結果が大当り図柄または小当り図柄となる「当り」に対応して、小図柄の可変表示では、当り組合せの確定小図柄が停止表示される。また、可変表示結果が「当り」に対応して、図17−4(E)に示す決定例AKE05により、変動パターンPD3−1、PD3−2のいずれかに決定され、タイミングAKT31にて変動表示が終了して、大当りまたは小当りが発生する。
特別状態最終変動では、特別図柄の表示結果が「ハズレ」である場合に変動パターンPC1−3が使用パターンに決定され、特別図柄の表示結果が「当り」である場合に変動パターンPC3−3が使用パターンに決定される。また、変動パターンPC1−3は、特別状態最終変動となる変動表示の表示結果が「ハズレ」である場合であれば、第2保留記憶分に対応する変動表示がすべて「ハズレ」となる場合でも、いずれかの変動表示が「当り」となる場合でも、使用パターンに決定される。さらに、第2保留記憶分に対応する変動表示が「当り」となる場合のうち、何回目の変動表示が「当り」となる場合であっても、特別状態最終変動となる変動表示の表示結果が「ハズレ」であれば、変動パターンPC1−3が使用パターンに決定される。変動パターンPC1−3および変動パターンPC3−3は、いずれも特図変動時間が140000msとなる変動パターンである。したがって、第2保留記憶として記憶された特定保留情報に基づく変動表示の以前に実行される可変表示の回数が、第1回数の場合と、第1回数とは異なる第2回数の場合とで、特別状態最終変動において可変表示を開始してから表示結果を導出させるまでの変動表示時間が共通になる。このように、特別状態最終変動における変動表示時間が一定になることで、最終変動演出に含まれる各種演出を実行するための演出制御が容易になり、演出制御に使用されるデータ容量を削減することができる。
図17−7は、演出制御プロセス処理(S705)における演出図柄変動開始処理(S801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、演出図柄の最終停止図柄となる確定演出図柄などを決定する(AKS011)。演出図柄の最終停止図柄となる確定演出図柄は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560により伝送された変動パターンコマンドで指定された変動パターンや、表示結果指定コマンドで指定された特別図柄の表示結果といった、可変表示内容に基づいて決定可能である。変動パターンや特別図柄の表示結果に対応した可変表示内容は、「非リーチ(ハズレ)」、「リーチ(ハズレ)」、「第1当り」〜「第3当り」を含んでいればよい。たとえば、変動パターンコマンドにより指定された変動パターンがハズレ変動パターンのうちの非リーチ変動パターンである場合には、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」となる。また、変動パターンコマンドにより指定された変動パターンがハズレ変動パターンのうちのリーチ変動パターンである場合には、可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」となる。これに対し、表示結果指定コマンドにより指定された特別図柄の表示結果として、第1特図大当りA、第2特図大当り、小当り経由大当りXのうち、いずれかの当り種別が指定された場合には、可変表示内容が「第1当り」となる。表示結果指定コマンドにより指定された特別図柄の表示結果として、第1特図大当りB、小当り経由大当りY、小当り経由大当りZのうち、いずれかの当り種別が指定された場合には、可変表示内容が「第2当り」となる。表示結果指定コマンドにより指定された特別図柄の表示結果として、第1特図大当りCの当り種別が指定された場合には、可変表示内容が「第3当り」となる。
演出図柄の最終停止図柄となる確定演出図柄は、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合に、左図柄および右図柄が異なる不一致の演出図柄となるように決定される。演出制御用CPU101は、たとえば、ソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタなどにより更新される左確定図柄決定用乱数となる数値データを抽出し、ROM102に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出図柄表示エリア9Lに停止表示される左確定演出図柄を決定すればよい。次に、ソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタなどにより更新される右確定図柄決定用乱数となる数値データを抽出し、ROM102に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出図柄表示エリア9Rに停止表示される右確定演出図柄を決定すればよい。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定演出図柄の図柄番号が左確定演出図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、ソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタなどにより更新される中確定図柄決定用乱数となる数値データを抽出し、ROM102に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出図柄表示エリア9Cに停止表示される中確定演出図柄を決定すればよい。
演出図柄の最終停止図柄となる確定演出図柄は、可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」である場合に、左図柄および右図柄が同一で一致する演出図柄となるように決定される。演出制御用CPU101は、たとえば、ソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタなどにより更新される左右確定図柄決定用乱数となる数値データを抽出し、ROM102に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出図柄表示エリア9Lおよび演出図柄表示エリア9Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の演出図柄を決定すればよい。さらに、ソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタなどにより更新される中確定図柄決定用乱数となる数値データを抽出し、ROM102に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出図柄表示エリア9Cに停止表示される中確定演出図柄を決定すればよい。ここで、例えば中確定演出図柄の図柄番号が左確定演出図柄および右確定演出図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定演出図柄が当り組合せとなってしまう場合には、たとえば、1といった、任意の値を中確定演出図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定演出図柄が当り組合せとならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定演出図柄を決定するときには、左確定演出図柄および右確定演出図柄の図柄番号との差分である図柄差を決定し、その図柄差に対応する中確定演出図柄を設定してもよい。
演出図柄の最終停止図柄となる確定演出図柄は、可変表示内容が「第1当り」〜「第3当り」のいずれかである場合に、左図柄と中図柄と右図柄とが同一で一致する演出図柄となるように決定される。たとえば、可変表示内容が「第1当り」である場合には、金7の演出図柄を用いた当り組合せの確定演出図柄が決定可能となればよい。また、可変表示内容が「第2当り」である場合には、赤7の演出図柄を用いた当り組合せの確定演出図柄が決定可能となればよい。可変表示内容が「第3当り」である場合に、演出制御用CPU101は、たとえば、ソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタなどにより更新される当り確定図柄決定用乱数となる数値データを抽出する。続いて、ROM102に予め記憶されて用意された当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、1〜6、8、9の数字を示す演出図柄のいずれかを用いた当り組合せの確定演出図柄が決定可能となればよい。
可変表示内容が「第1当り」〜「第3当り」のいずれかである場合には、再抽選演出や大当り中昇格演出といった図柄昇格演出を実行するか否かの決定が行われてもよい。再抽選演出では、演出図柄の可変表示中に1〜6、8、9の数字を示す演出図柄のいずれかを用いた当り組合せの演出図柄が一旦停止表示されることによって、当り種別が第1特図大当りCまたは小当り経由大当りZであることを一旦は認識可能とし、演出図柄を再び可変表示させる再変動により、金7または赤7の演出図柄を用いた当り組合せの確定演出図柄が停止表示されることによって、当り種別が遊技者にとって有利なものとなることを遊技者が認識可能に報知できる。なお、再抽選演出によって演出図柄を再変動させた後には、1〜6、8、9の数字を示す演出図柄のいずれかを用いた当り組合せの確定演出図柄が停止表示されることなどにより、当り種別が遊技者にとって有利なものとなることを報知しない場合もある。再抽選演出を実行すると決定された場合には、確定演出図柄とともに、再抽選演出の実行前に一旦停止表示する演出図柄の組合せなどを決定すればよい。
AKS011にて確定演出図柄などを決定した後には、小図柄決定処理を実行する(89AKS01)。小図柄決定処理では、小図柄の可変表示において表示結果となる確定小図柄などが決定される。その後、特別状態最終変動であるか否かを判定する(89AKS51)。そして、特別状態最終変動である場合には、演出図柄を表示しない演出図柄非表示の開始設定を行う(89AKS52)。これにより、特別状態最終変動の実行に伴い、演出図柄を表示しない非表示状態として小図柄の可変表示を実行することができる。演出図柄非表示を開始するときには、たとえば、演出図柄非表示フラグをセットすることにより、演出図柄が非表示状態であることを記憶させればよい。
89AKS51にて特別状態最終変動ではない場合には、変動パターンコマンドにより指定された変動パターンが変動パターンPD1−1であるか否かを判定する(89AKS53)。このとき、変動パターンPD1−1ではない場合には、演出図柄を表示しない演出図柄非表示となっているか否かを判定する(89AKS54)。たとえば、演出図柄非表示フラグがオンである場合には演出図柄非表示であると判定し、演出図柄非表示フラグがオフである場合には演出図柄非表示ではないと判定すればよい。89AKS54にて演出図柄非表示である場合には、演出図柄を表示させる演出図柄表示の通常復帰設定を行う(89AKS55)。これにより、演出図柄非表示とした後に、変動パターンPD1−1以外の変動パターンであることに対応して、演出図柄の表示を通常表示状態に復帰させることができる。89AKS55では、たとえば、演出図柄非表示フラグをリセットすることにより、演出図柄が通常表示状態であることを記憶させればよい。
次に、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(AKS012)。演出制御パターンは、演出図柄の可変表示中において、演出図柄の変動を開始させてからの経過時間に応じて各種の演出装置による演出を制御するための制御データを含んでいればよい。演出制御パターンが決定されると、たとえば、変動パターンコマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM103に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(AKS013)。また、演出表示装置9の画面上にて演出図柄などの変動を開始させるための設定を行う(AKS014)。このときには、演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令をVDP109に対して伝送させることなどにより、演出図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける演出図柄の変動や、小図柄表示エリア9Kにおける小図柄の変動を、開始可能にすればよい。その後、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値に更新し(AKS015)、処理を終了する。
図17−8(A1)は、当り種別に応じた演出図柄の最終停止図柄となる確定演出図柄の決定例を示している。演出図柄変動開始処理のAKS011では、可変表示内容が「第1当り」〜「第3当り」のいずれかである場合に、可変表示内容に応じた当り組合せの確定演出図柄が決定される。このときには、当り種別が第1特図大当りA、第2特図大当り、小当り経由大当りXのいずれかである場合に、可変表示内容が「第1当り」に対応して、金7の演出図柄を用いた当り組合せの確定演出図柄が決定される。また、当り種別が第1特図大当りB、小当り経由大当りY、小当り経由大当りZのいずれかである場合に、可変表示内容が「第2当り」に対応して、赤7の演出図柄を用いた当り組合せの確定演出図柄が決定される。当り種別が第1特図大当りCである場合には、可変表示内容が「第3当り」に対応して、1〜6、8、9の数字を示す演出図柄のいずれかを用いた当り組合せの確定演出図柄が決定される。
これにより、当り種別が第1特図大当りAである場合には、演出図柄の最終停止図柄として、金7の演出図柄を導出させることができる。金7の演出図柄は、表示色が金色で7の数字を示す演出図柄である。当り種別が第1特図大当りBである場合には、演出図柄の最終停止図柄として、赤7の演出図柄を導出させることができる。赤7の演出図柄は、表示色が赤色で7の数字を示す演出図柄である。当り種別が第1特図大当りCである場合には、演出図柄の最終停止図柄として、1〜6、8、9の数字を示す演出図柄のいずれかを導出させることがでいる。当り種別が第2特図大当りである場合には、演出図柄の最終停止図柄として、金7の演出図柄を導出させることができる。当り種別が小当り経由大当りXである場合には、演出図柄の最終停止図柄として、金7の演出図柄を導出させることができる。当り種別が小当り経由大当りYである場合には、演出図柄の最終停止図柄として、赤7の演出図柄を導出させることができる。当り種別が小当り経由大当りZである場合には、演出図柄の最終停止図柄として、赤7の演出図柄を導出させることができる。
図17−8(A2)は、変動パターンPC1−3、PD1−1に応じた演出図柄の最終停止図柄となる確定演出図柄の決定例を示している。変動パターンPC1−3は、特別状態最終変動において可変表示結果が「ハズレ」となる場合の決定可能パターンである。変動パターンPD1−1は、特別状態終了時の第2保留記憶分に対応する変動表示において可変表示結果が「ハズレ」となる場合の決定可能パターンである。演出図柄変動開始処理のAKS011では、可変表示結果が「ハズレ」である場合に、変動パターンに応じたハズレ組合せの確定演出図柄が決定される。図17−8(A2)の決定例では、変動パターンPC1−3である場合に、リーチハズレ組合せの確定演出図柄が決定される。これに対し、変動パターンPD1−1である場合に、非リーチ組合せの確定演出図柄が決定される。これにより、特別状態最終変動において可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、リーチハズレ組合せの確定演出図柄を導出可能となる一方で、特別状態終了時の第2保留記憶分に対応する変動表示において可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、非リーチ組合せの確定演出図柄を導出可能となる。このように、特別状態最終変動において可変表示結果が「ハズレ」となる場合に導出可能な確定演出図柄と、特別状態終了時の第2保留記憶分に対応する変動表示において可変表示結果が「ハズレ」となる場合に導出可能な確定演出図柄とでは、リーチハズレ組合せとなるか非リーチ組合せとなるかという点において、異なる態様の表示結果を導出させることができる。
変動パターンPC1−3である場合には、非リーチ組合せの確定演出図柄が決定されることがあってもよい。たとえば、特別状態最終変動および特別状態終了時の第2保留記憶分に対応する変動表示において、いずれも可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、変動パターンPC1−3に対応して、非リーチ組合せの確定演出図柄が決定される。この場合には、特別状態最終変動において可変表示結果が「ハズレ」に対応して、非リーチ組合せの確定演出図柄を導出可能となり、さらに、特別状態終了時の第2保留記憶分に対応する変動表示において可変表示結果が「ハズレ」に対応して、非リーチ組合せの確定演出図柄を導出可能となる。このように、特別状態最終変動および特別状態終了時の第2保留記憶分に対応する変動表示において、いずれも可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、導出可能な確定演出図柄がいずれも非リーチ組合せになるという点において、共通する態様の表示結果を導出させることができてもよい。
図17−8(B)は、小図柄表示エリア9Kにおいて表示可能な小図柄の構成例を示している。小図柄表示エリア9Kでは、演出図柄表示エリア9L、9C、9Rと同様に、左図柄、中図柄、右図柄として、たとえば、1〜9の数字を示す小図柄を変動可能に表示する。また、7の数字を示す小図柄は、表示色が赤色で7の数字を示す小図柄と、表示色が金色で7の数字を示す小図柄と、を含んでいる。表示色が赤色で7の数字を示す小図柄は、赤7の小図柄ともいう。表示色が金色で7の数字を示す小図柄は、金7の小図柄ともいう。1〜6、8、9の数字を示す小図柄には、それぞれ、1〜6、8、9の図柄番号が付されている。赤7の小図柄には、7Aの図柄番号が付されている。金7の小図柄には、7Bの図柄番号が付されている。
小図柄表示エリア9Kでは、小図柄の表示結果であり小図柄の最終停止図柄となる確定小図柄として、演出図柄の表示結果であり演出図柄の最終停止図柄となる確定演出図柄に対応した小図柄を、導出可能な場合がある。たとえば、特別状態最終変動および特別図柄終了時の第2保留記憶分に対応する変動表示を除いた変動表示では、可変表示結果が「ハズレ」である場合と「当り」である場合とで、確定演出図柄に対応した確定小図柄を導出させる。また、特別状態最終変動および特別図柄終了時の第2保留記憶分に対応する変動表示では、すべての変動表示に対応して可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、確定演出図柄に対応した確定小図柄を導出させる。これに対し、特別状態最終変動および特別図柄終了時の第2保留記憶分に対応する変動表示では、いずれかの変動表示に対応して可変表示結果が「当り」であるときに、確定演出図柄とは一部が異なる確定小図柄を導出させる場合がある。確定演出図柄とは一部が異なる確定小図柄は、左図柄および右図柄といった、確定演出図柄を構成する一部が共通する確定小図柄と、中図柄においてVの文字を示す小図柄といった、確定演出図柄に対応した確定小図柄には含まれない特殊小図柄とにより構成される特殊表示結果となる。
小図柄の表示結果である最終停止図柄として、赤7の小図柄を用いた当り組合せの確定小図柄が導出された場合には、演出図柄の表示結果である最終停止図柄として赤7の演出図柄を用いた当り組合せの確定演出図柄が導出されたことに対応して、当り種別が第1特図大当りCよりも遊技者にとって有利な第1特図大当りB、小当り経由大当りY、小当り経由大当りZのいずれかとなる。小図柄の表示結果である最終停止図柄として、金7の小図柄を用いた当り組合せの確定小図柄が導出された場合には、演出図柄の表示結果である最終停止図柄として金7の演出図柄を用いた当り組合せの確定演出図柄が導出されたことに対応して、当り種別が第1特図大当りCや第1特図大当りB、小当り経由大当りY、小当り経由大当りZよりも遊技者にとって有利な第1特図大当りA、第2特図大当り、小当り経由大当りXのいずれかとなる。このように、第1有利状態よりも遊技者にとって有利な第2有利状態に制御される場合に、演出図柄や小図柄の表示結果として、赤7や金7の演出図柄や小図柄といった、特定図柄のみにより構成される特定表示結果を導出させる。
中図柄においてVの文字を示す小図柄には、10の図柄番号が付されている。中図柄においてVの文字を示す小図柄は、可変表示を実行中に表示可能な小図柄には含まれない特殊図柄である。小図柄の表示結果である最終停止図柄として、中図柄においてVの文字を示す特殊小図柄が含まれる特殊表示結果を導出させることで、特別状態終了時の第2保留記憶分に対応する変動表示のいずれかにおいて、特別図柄の表示結果が大当り図柄または小当り図柄となり、大当りや小当りが発生することを示唆可能である。また、特別状態最終変動となる変動表示において、特別図柄の表示結果が大当り図柄または小当り図柄となり、大当りや小当りが発生する場合には、特殊小図柄を用いた仮停止小図柄を一旦停止表示させ、その後に再び変動させて当り組合せの確定小図柄を導出させてもよい。中図柄においてVの文字を示す小図柄は、V図柄とも称され、特別状態終了時当り示唆用の特殊図柄である。Vの文字を示す小図柄は、中図柄に含まれる場合に限定されず、左図柄や右図柄を含めて、表示可能な図柄列の一部または全部に含まれていてもよい。中図柄以外に含まれる場合には、以下の説明において、Vの文字を示す小図柄が中図柄以外に適用されればよい。
図17−9は、演出図柄変動開始処理(S801)における小図柄決定処理(89AKS01)を示すフローチャートである。小図柄決定処理において、演出制御用CPU101は、小図柄の表示結果である最終停止図柄となる確定小図柄として、演出図柄の表示結果である最終停止図柄となる確定演出図柄に対応した最終停止小図柄を決定する(89AKS11)。たとえば、1〜9の数字を示す演出図柄には、特殊小図柄を除く1〜9の数字を示す小図柄と同様の図柄番号が付されている場合に、確定演出図柄を示す図柄番号と同様の図柄番号が付された小図柄を、最終停止小図柄として決定すればよい。
その後、当り保留待機中の設定があるか否かを判定する(89AKS12)。たとえば、当り保留待機中フラグがオンである場合に、当り保留待機中の設定があると判定すればよい。当り保留待機中フラグは、図17−21に示す小図柄変更設定処理の89AKS33にて、セットされてオンになればよい。当り保留待機中の設定がない場合には、変動パターンPC3−3が今回の変動表示における変動パターンであるか否かを判定する(89AKS19)。変動パターンPC3−3以外の変動パターンである場合には、そのまま処理を終了することで、確定小図柄は確定演出図柄に対応したものに決定される。
変動パターンPC3−3が今回の変動表示における変動パターンである場合には、特殊図柄を用いた仮停止小図柄を決定する(89AKS20)。仮停止小図柄は、小図柄の可変表示を実行中において、小図柄の表示結果である最終表示結果となる確定小図柄を導出させる前に、一旦停止表示させる小図柄の組合せである。たとえば、89AKS20では、89AKS11にて決定された最終停止小図柄のうち、中図柄となる小図柄について、Vの文字を示す特殊図柄に変更することにより、仮停止小図柄を決定してもよい。また、89AKS20では、89AKS11にて決定された最終停止小図柄のうち、左図柄および右図柄についても、別の図柄番号が付された同一の小図柄に変更するとともに、中図柄となる小図柄について、Vの文字を示す小図柄に変更することにより、仮停止小図柄を決定してもよい。このとき変更される別の図柄番号が付された同一の小図柄は、図柄番号が7A、7B以外の小図柄であればよい。特定図柄となる図柄番号が7A、7Bの小図柄は、仮停止小図柄として一旦停止表示させた場合に、遊技者にとって有利な当り種別となる期待感が高められ、その後に別の図柄番号が付された確定小図柄を導出させると、遊技者の期待感を減退させるおそれがある。そこで、89AKS20にて仮停止小図柄を決定する場合には、特定図柄となる小図柄には決定しないように制限を設けてもよい。
89AKS12にて当り保留待機中の設定がある場合には、今回の変動表示について、可変表示結果が「大当り」となる場合であるか否かを判定する(89AKS13)。ここで、可変表示結果が「大当り」となる場合には、当り種別が第1特図大当りA〜第1特図大当りCや第2特図大当りとなる場合だけでなく、当り種別が小当り経由大当りX〜小当り経由大当りZとなる場合も、含まれている。可変表示結果が「大当り」となる場合には、当り保留待機中の設定を消去して(89AKS14)、処理を終了する。たとえば、当り保留待機中フラグをリセットすればよい。これにより、確定小図柄は確定演出図柄に対応したものに決定され、その後の変動表示が実行されるときには、当り保留待機中の設定がないものとされる。
89AKS13にて可変表示結果が「ハズレ」であり「大当り」ではない場合には、89AKS11にて決定された最終停止小図柄のうち、中図柄となる小図柄について、Vの文字を示す特殊図柄に変更する(89AKS16)。このように、当り保留待機中設定があるものの、今回の変動表示について、可変表示結果が「大当り」ではなく「ハズレ」となり、今回の変動表示に基づいて大当りや小当りが発生しない場合には、確定小図柄における中図柄を特殊図柄に変更した特殊表示結果を導出させることができる。この場合には、確定小図柄において、左図柄と右図柄は特定図柄の組合せであるか否かを判定する(89AKS17)。特定図柄の組合せではない場合には、処理を終了することで、89AKS16における変更により構成された特殊表示結果を導出可能にする。特定図柄の組合せである場合には、確定小図柄において、左図柄または右図柄を特定図柄以外の小図柄に変更してから(89AKS18)、処理を終了する。これにより、特殊表示結果を構成する特殊図柄とは異なる確定小図柄は、特定図柄とは異なる小図柄を含むものになる。
図17−10は、演出制御プロセス処理(S705)における演出図柄変動中処理(S802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、可変表示時間が経過したか否かを判定する(AKS021)。たとえば、演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間である特図変動時間が経過したか否かを判定すればよい。可変表示時間が経過していない場合には、特別状態最終変動であるか否かを判定する(AKS022)。特別状態最終変動である場合には、最終変動演出処理を実行する(89AKS02)。特別状態最終変動ではない場合には、演出制御パターンに応じた演出制御を実行して(AKS023)、処理を終了する。
AKS021にて可変表示時間が経過した場合には、主基板31から伝送される図柄確定指定コマンドの受信があったか否かを判定する(AKS024)。このとき、図柄確定指定コマンドの受信がない場合には、処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定指定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定指定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。図柄確定指定コマンドの受信があった場合には、たとえば、VDP109に対して表示制御指令を伝送させるなど、演出図柄や小図柄の表示結果として最終停止図柄となる確定演出図柄や確定小図柄を導出させる表示制御を行う(AKS025)。続いて、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(AKS026)。その後、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に対応した値に更新し(AKS027)、処理を終了する。
図17−11は、演出図柄変動中処理(S802)における最終変動演出処理(89AKS02)を示すフローチャートである。最終変動演出処理において、演出制御用CPU101は、今回の変動表示が開始されることに対応した変動開始であるか否かを判定する(AKS101)。変動開始である場合には、特別状態最終変動に対応する動画像の再生を開始させる設定が行われる(AKS102)。特別状態最終変動に対応する動画像は、たとえば、背景画像として、特別状態最終変動および特別状態終了時の第2保留記憶分に対応する変動表示が実行される期間において、継続して再生表示が可能なものであればよい。動画像の再生表示に代えて、あるいは、動画像の再生表示とともに、静止画像のアニメーション表示を実行可能であってもよい。
次に、獲得演出期間であるか否かを判定する(AKS103)。獲得演出期間は、例えば演出図柄変動開始処理のAKS012により決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。獲得演出期間である場合には、獲得演出処理を実行する(AKS104)。また、期待度アップ演出期間であるか否かを判定する(AKS105)。期待度アップ演出期間は、例えば演出図柄変動開始処理のAKS012により決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。期待度アップ演出期間である場合には、期待度アップ演出処理を実行する(AKS106)。そして、予告演出期間であるか否かを判定する(AKS107)。予告演出期間は、例えば演出図柄変動開始処理のAKS012により決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。あるいは、予告演出期間は、獲得演出処理で決定される予告実行回数に応じて設定されてもよい。予告演出期間である場合には、予告演出処理を実行する(AKS108)。その後、表示結果対応演出期間であるか否かを判定する(AKS109)。表示結果対応演出期間は、例えば演出図柄変動開始処理のAKS012により決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ただし、表示結果対応演出期間は、予告演出期間が終了したときに開始可能となるように、予告演出期間に応じて設定されてもよい。表示結果対応演出期間である場合には、表示結果対応演出処理を実行する(AKS110)。
図17−12は、最終変動演出処理(89AKS02)における獲得演出処理(AKS104)を示すフローチャートである。獲得演出処理において、演出制御用CPU101は、獲得演出が開始されることに対応した獲得演出開始であるか否かを判定する(AKS201)。獲得演出開始である場合には、保留データを確認する(AKS202)。保留データは、主基板31から伝送された図柄指定コマンドの通知内容を特定可能な記憶データであり、RAM103に設けられた保留関連データ記憶部の保存領域に格納して保存可能であればよい。その後、保留データの確認結果に基づいて、当り予告の有無と当り予告番号を決定する(90AKS01)。当り予告は、大当りや小当りが発生することを示唆する当り示唆の予告演出である。当り予告番号は、複数回の予告演出のうちで、当り予告となる予告演出を実行する順番を示す番号である。
次に、90AKS01による決定結果として、当り予告となる予告演出を実行しない当り予告なしであるか否かを判定する(90AKS02)。当り予告なしの場合には、ハズレ時予告実行回数を決定する(90AKS03)。ハズレ時予告実行回数は、ハズレ予告となる予告演出の実行回数である。ハズレ予告は、大当りや小当りが発生しないことを示唆するハズレ示唆の予告演出である。当り予告となる予告演出を実行する当り予告ありの場合には、当り予告番号に対応した予告実行回数を設定する(90AKS04)。また、小図柄変動設定処理を実行する(89AKS03)。
続いて、獲得キャラクタ決定処理を実行する(90AKS05)。獲得キャラクタ決定処理では、獲得演出における特定画像となるキャラパネル画像の表示数と、それぞれのキャラパネル画像に示されるキャラクタとを、決定可能である。獲得演出における特定画像となるキャラパネル画像の表示数は、獲得キャラクタ数ともいう。それぞれのキャラクタパネル画像に示されるキャラクタは、予告用キャラクタともいう。予告用キャラクタは、当り予告が実行される場合の当り予告用キャラクタになる場合と、ハズレ予告が実行される場合のハズレ予告用キャラクタになる場合とがある。獲得キャラクタ決定処理を実行した後には、獲得促進報知を開始させる制御を行う(AKS203)。たとえば、演出表示装置9の画面上における報知表示位置にて、獲得促進報知に応じた表示態様の演出画像を表示させることで、獲得促進報知を実行可能であればよい。演出画像の表示とともに、音声出力、ランプ点灯、可動物動作、あるいは、これらの一部または全部の組合せにより、獲得促進報知が実行されてもよい。また、タイマ更新表示を開始させる制御を行う(AKS204)。たとえば、演出表示装置9の画面上におけるタイマ表示位置にて、残り20秒を示す「20:00」のタイマ表示を開始させ、経過時間に応じてタイマ表示をカウントダウンさせればよい。
AKS201にて獲得演出開始ではない場合に、獲得キャラクタの増加タイミングであるか否かを判定する(90AKS06)。獲得キャラクタの増加タイミングは、たとえば、獲得キャラクタ決定処理(90AKS05)が実行されたときに、獲得キャラクタ数や予告用キャラクタの決定結果などに基づいて、予め設定されていればよい。獲得キャラクタの増加タイミングである場合には、獲得キャラクタの増加を報知させる制御を行う(90AKS07)。次に、第2始動入賞があったか否かを判定する(90AKS08)。たとえば、主基板31から伝送された第2始動入賞指定コマンドを受信したときに、第2始動入賞があったと判定すればよい。第2始動入賞指定コマンドは、始動口スイッチ通過処理(S311)において、第2保留記憶数が上限値に達している場合でも、第2始動口スイッチ14aがオン状態であるときに、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信可能であればよい。第2始動入賞があった場合には、入賞報知演出を実行するための制御を行う(90AKS09)。
その後、獲得演出を終了するか否かを判定する(AKS205)。たとえば、獲得演出制御パターンから読み出した制御データに基づいて、獲得演出の終了が指定された場合に、獲得演出を終了すると判定すればよい。獲得演出を終了しない場合には、処理を終了する。これに対し、獲得演出を終了する場合には、獲得促進報知を終了させる制御を行う(AKS206)。また、獲得キャラクタ数が最大値の5であるか否かを判定する(AKS207)。獲得キャラクタ数が5以外である場合には、処理を終了する。獲得キャラクタ数が5である場合には、獲得完了報知を実行するための制御を行う(AKS208)。たとえば、演出表示装置9の画面上における報知表示位置にて、獲得完了報知に応じた表示態様の演出画像を表示させることで、獲得完了報知を実行可能であればよい。演出画像の表示とともに、音声出力、ランプ点灯、可動物動作、あるいは、これらの一部または全部の組合せにより、獲得完了報知が実行されてもよい。
図17−13は、獲得演出が実行される場合の表示例を示している。図17−13(A)は、獲得演出が開始されたときの表示例90AK01を示している。獲得演出が実行される場合に、演出表示装置9の画面上には、図17−13(A)に示す5箇所のパネル表示位置90AKA1〜90AKA5にパネル準備画像が表示され、報知表示位置90AKB1に獲得促進報知画像が表示され、タイマ表示位置90AKC1にタイマ画像が表示される。パネル準備画像は、獲得演出においてキャラパネル画像を表示可能であることを示す演出画像である。たとえば、キャラパネル画像の最大表示数が5であることに対応して、5箇所のパネル表示位置90AKA1〜90AKA5には、1〜5の番号を示すパネル準備画像が所定の順番で表示されていればよい。獲得促進報知画像は、獲得演出の実行中に第2始動入賞口14を狙う遊技球の発射を促進するための演出画像である。獲得促進報知画像は、右打ち表示エリア9Zにおける右打ち促進報知の演出画像とともに表示されることで、第2始動入賞口14が設けられた第2経路となる右打ち経路への遊技球の打込みである右打ちを促進してもよい。表示例90AK01において、報知表示位置90AKB1には、「キャラを集めろ!」というメッセージを示す文字画像を含む獲得促進報知画像が表示される。タイマ画像は、獲得演出が開始されてからの経過時間に応じてカウントダウンされるタイマ表示を実行するための演出画像である。表示例90AK01において、タイマ表示位置90AKC1には、残り20秒を示す「20:00」のタイマ表示を開始させるタイマ画像が表示されている。
図17−13(B)は、獲得演出が進行中の表示例90AK02を示している。図17−12に示された獲得演出処理では、90AKS06にて獲得キャラクタの増加タイミングである場合に、90AKS07の制御により、獲得キャラクタの増加を報知させる。表示例90AK02では、3個目のキャラパネル画像が表示されるときに、パネル表示位置90AKA3における表示が、パネル準備画像の表示からキャラパネル画像の表示へと変更されている。このときには、獲得キャラクタの増加を報知するための増加時エフェクト表示が行われてもよい。増加時エフェクト表示は、増加したキャラパネル画像の周囲に付加される第1エフェクト画像の表示と、第1エフェクト画像とは異なる第2エフェクト画像の表示とを含んでいてもよい。第2エフェクト画像は、たとえば、第2経路となる右打ち経路において第2始動入賞口14が設けられた配設位置に対応して、演出表示装置9の画面上における右下方から、増加したキャラパネル画像に向けて、作用が及ぶ様子を示す演出画像であればよい。このようなエフェクト画像の表示により、第2始動入賞口14に遊技球が進入したことに応じて、キャラパネル画像の表示数が増加したような印象を遊技者に与えることができる。ただし、実際のところ、獲得キャラクタの増加タイミングは、図17−12に示された獲得演出処理において、90AKS05の獲得キャラクタ決定処理が実行されたときに、予め設定されている。したがって、獲得演出では、第2始動入賞口14に遊技球が進入した場合でも進入しない場合でも、予め設定された獲得キャラクタの増加タイミングとなれば、特定画像となるキャラパネル画像の表示数を増加させることができる。こうして、獲得演出では、エフェクト画像の表示により遊技者が獲得キャラクタの増加に関与した印象を与える一方で、第2保留記憶数などに基づいて決定された表示数のキャラパネル画像を、確実に表示させることができる。
獲得促進報知の演出態様は、第2保留記憶数が上限値の4に達している場合と達していない場合とで、異ならせてもよい。図17−12に示された獲得演出処理のAKS203では、第2保留記憶数が上限値であるか否かを判定する。この判定結果に応じて、演出画像の表示態様、音声出力態様、ランプ点灯態様、可動物動作態様、あるいは、これらの一部または全部の組合せを、異なる設定にする。たとえば、第2保留記憶数が上限値でない場合には、上限値である場合よりも演出画像の表示サイズを大きくしたり、「パワーが足りない!」という異なるメッセージを示す文字画像を含む演出画像を表示したり、通常時の黒色とは異なる赤色といった異なる表示色で表示したりするなど、演出態様が異なる任意の獲得促進報知を実行できればよい。第2保留記憶数が上限値ではない場合の獲得促進報知は、特殊促進報知となればよい。
図17−13(C)は、獲得演出が終了するときの表示例90AK03を示している。図17−12に示された獲得演出処理では、AKS205にて獲得演出を終了する場合に、AKS206の制御により、獲得促進報知を終了させる。表示例90AK03において、報知表示位置90AKB2では、獲得促進報知画像の表示が消去されることで、獲得促進報知が終了している。また、図17−12に示された獲得演出処理では、AKS207にて獲得キャラクタ数が5である場合に、AKS208の制御により、獲得完了報知が実行される。表示例90AK03では、報知表示位置90AKB2に獲得完了報知画像が表示される。獲得完了報知画像は、特定画像となるキャラパネル画像の表示数が最大表示数である5に達したことを報知するための演出画像である。表示例90AK03において、報知表示位置90AKB2には、「獲得完了!」というメッセージを示す文字画像を含む獲得完了報知画像が表示される。このような獲得完了報知を実行することにより、特定画像の表示数が最大値に達したことを遊技者が認識可能になる。
図17−14は、特定画像として表示可能なキャラパネル画像の設定例を示している。キャラパネル画像は、外枠となるパネル枠の表示色を設定可能な演出画像であるパネル枠部分画像と、パネル枠内の表示領域にてキャラクタを示す演出画像であるキャラクタ部分画像とを、含んで構成されている。パネル枠部分画像は、通常時の表示色として、たとえば白色の演出画像を表示させる。獲得演出においてキャラパネル画像が表示されるときには、白色のパネル枠部分画像を含むキャラパネル画像が表示される。また、パネル枠部分画像は、期待度アップ演出が実行されたときに、変化後の表示色として、たとえば白色とは異なる赤色、金色の演出画像に変化可能である。
図17−14(A1)〜(E1)は、白色のパネル枠部分画像を含むキャラパネル画像を示している。図17−14(A2)〜(E2)は、赤色のパネル枠部分画像を含むキャラパネル画像を示している。図17−14(A3)〜(E3)は、金色のパネル枠部分画像を含むキャラパネル画像を示している。図17−14(A1)(A2)(A3)は、第1キャラクタAKC1のキャラクタ部分画像を含むキャラパネル画像を示している。図17−14(B1)(B2)(B3)は、第2キャラクタAKC2のキャラクタ部分画像を含むキャラパネル画像を示している。図17−14(C1)(C2)(C3)は、第3キャラクタAKC3のキャラクタ部分画像を含むキャラパネル画像を示している。図17−14(D1)(D2)(D3)は、第4キャラクタAKC4のキャラクタ部分画像を含むキャラパネル画像を示している。図17−14(E1)(E2)(E3)は、第5キャラクタAKC5のキャラクタ部分画像を含むキャラパネル画像を示している。
キャラパネル画像に含まれるキャラクタ部分画像に関して、獲得演出では、第5キャラクタAKC5のキャラクタ部分画像を含むキャラパネル画像が表示された場合に当り期待度が最も高くなり、第4キャラクタAKC4、第3キャラクタAKC3、第2キャラクタAKC2となるにしたがって当り期待度が低下し、第1キャラクタAKC1のキャラクタ部分画像を含むキャラパネル画像が表示された場合に当り期待度が最も低くなる。また、キャラパネル画像に含まれるキャラクタ部分画像に関して、獲得演出では、第5キャラクタAKC5のキャラクタ部分画像を含むキャラパネル画像が表示された場合に特別状態の有利度が最も高くなり、第4キャラクタAKC4、第3キャラクタAKC3、第2キャラクタAKC2となるにしたがって特別状態の有利度が低下し、第1キャラクタAKC1のキャラクタ部分画像を含むキャラパネル画像が表示された場合に特別状態の有利度が最も低くなる。第2特別図柄の変動表示では、当り種別が小当り経由大当りXである場合に、当り後制御状態として、特別状態において実行可能な変動表示回数が100回となり、当り種別が小当り経由大当りYまたは小当り経由大当りZである場合に、当り後制御状態として、特別状態において実行可能な変動表示回数が15回となる。したがって、当り種別が小当り経由大当りXである割合が高くなれば特別状態の有利度が高くなり、当り種別が小当り経由大当りYまたは小当り経由大当りZである割合が高くなれば特別状態の有利度が低くなる。なお、キャラクタ部分画像に関する当り期待度や特別状態の有利度における高低関係は、表示色が同一であるパネル枠部分画像を含むキャラパネル画像を比較した場合に成立する関係であり、表示色が異なるパネル枠部分画像を含むキャラパネル画像を比較した場合には成立しないことがある。
キャラパネル画像に含まれるパネル枠部分画像に関して、金色のパネル枠部分画像を含むキャラパネル画像が表示された場合に当り期待度が最も高くなり、赤色のパネル枠部分画像を含むキャラパネル画像が表示された場合に当り期待度が金色の次に高くなり、白色のパネル枠部分画像を含むキャラパネル画像が表示された場合に当り期待度が最も低くなる。なお、パネル枠部分画像に関する当り期待度の高低関係は、キャラクタが同一であるキャラクタ部分画像を含むキャラパネル画像を比較した場合に成立する関係であり、キャラクタが異なるキャラクタ部分画像を含むキャラクタパネル画像を比較した場合には成立しないことがある。
図17−15(A)は、RAM103に設けられた保留関連データ記憶部AKM01の構成例を示している。保留関連データ記憶部AKM01は、第1保留記憶に関連する各種データや、第2保留記憶に関連する各種データを、保留関連データとして記憶する。保留関連データ記憶部AKM01として、第1特別図柄の変動表示に関する第1保留記憶に対応した第1保留関連データ記憶部と、第2特別図柄に関する第2特別図柄の変動表示に関する第2保留記憶に対応した第2保留関連データ記憶部とが、設けられていればよい。保留関連データ記憶部AKM01には、たとえば、保留番号に関連付けて、図柄指定、変動種別指定を、特定可能に示すデータを記憶するための格納領域が確保されている。保留関連データにより記憶可能な図柄指定は、図柄指定コマンドによる通知内容を示している。保留関連データにより記憶可能な変動種別指定は、変動種別コマンドによる指定内容を示している。図17−12に示された獲得演出処理のAKS202では、保留関連データ記憶部AKM01の第2保留関連データ記憶部に記憶された保留関連データを、保留データとして確認すればよい。
獲得演出の開始となる場合に限定されず、たとえば、特別状態最終変動に対応する可変表示が開始されるときに、保留データを確認してもよい。あるいは、獲得演出が開始された後であっても、第2始動入賞が発生するごとに保留データを確認して、獲得演出などの演出態様を変更可能にしてもよい。
図17−15(B)は、RAM103に設けられた最終変動演出データ記憶部AKM02の構成例を示している。最終変動演出データ記憶部AKM02は、最終変動演出を実行するために使用される各種データを、最終変動演出データとして記憶する。最終変動演出データ記憶部AKM02には、たとえば、予告番号に関連付けて、キャラクタ、外枠、期待度アップ設定、予告内容を、特定可能に示すデータを記憶するための格納領域が確保されている。予告番号は、最終変動演出において予告演出が実行される順番に対応している。最終変動演出データにより記憶可能なキャラクタは、キャラパネル画像に含まれるキャラクタ部分画像が示すキャラクタを指定する。最終変動演出データにより記憶可能な外枠は、キャラパネル画像に含まれるパネル枠部分画像の表示色を指定する。最終変動演出データにより記憶可能な期待度アップ設定は、期待度アップ演出においてキャラパネル画像の表示態様を変化させる条件と変化後の表示色とを指定する。最終変動演出データにより記憶可能な予告内容は、予告演出による示唆がハズレ示唆であるか当り示唆であるかを指定する。演出制御用CPU101は、獲得演出や期待度アップ演出の実行を開始するときに、演出内容の決定結果に応じた最終変動演出データを、最終変動演出データ記憶部AKM02の格納領域に記憶させて保存すればよい。
図17−16(A)は、当り予告タイミングの決定例90AKD01を示している。当り予告タイミングは、当り予告となる予告演出が実行されるタイミングである。図17−12に示された獲得演出処理では、90AKS01にて当り予告番号を決定することで、予告演出の順番に応じた当り予告タイミングが決定される。当り予告となる予告演出を実行する場合には、大当り図柄または小当り図柄が導出される当り変動となる変動表示を特定する。演出制御用CPU101は、特別状態における最終変動が実行されるときに、表示結果指定コマンドによる指定内容から、その最終変動となる変動表示が当り変動となるか否かを判定すればよい。また、保留関連データ記憶部AKM01に記憶された保留関連データの図柄指定を読み出すことで、当り変動となる変動表示の保留番号を特定すればよい。なお、当り変動が複数ある場合には、最も先に実行される変動表示を使用する。当り予告番号が1である場合には、1回目の予告演出として、当り示唆となる演出態様の当り予告が実行される。当り予告番号が2である場合には、2回目の予告演出として当り予告が実行される。当り予告番号が3である場合には、3回目の予告演出として当り予告が実行される。当り予告番号が4である場合には、4回目の予告演出として当り予告が実行される。当り予告番号が5である場合には、5回目の予告演出として当り予告が実行される。
決定例90AKD01では、当り変動が特別状態最終変動である場合に、100%の決定率で当り予告番号が1に決定される。当り変動が第2保留記憶の1個目、すなわち、保留番号が1の変動表示である場合には、70%の決定率で当り予告番号が1に決定され、30%の決定率で当り予告番号が2に決定される。当り変動が第2保留記憶の2個目、すなわち、保留番号が2の変動表示である場合には、30%の決定率で当り予告番号が1に決定され、60%の決定率で当り予告番号が2に決定され、10%の決定率で当り予告番号が3に決定される。当り変動が第2保留記憶の3個目、すなわち、保留番号が3の変動表示である場合には、10%の決定率で当り予告番号が1に決定され、30%の決定率で当り予告番号が2に決定され、50%の決定率で当り予告番号が3に決定され、10%の決定率で当り予告番号が4に決定される。当り変動が第2保留記憶の4個目、すなわち、保留番号が4の変動表示である場合には、10%の決定率で当り予告番号が1に決定され、10%の決定率で当り予告番号が2に決定され、30%の決定率で当り予告番号が3に決定され、40%の決定率で当り予告番号が4に決定され、10%の決定率で当り予告番号が5に決定される。当り変動がない場合には、当り予告番号が決定されず、当り予告となる予告演出を実行しない。
このように、決定例90AKD01では、当り変動となる変動表示に対応した保留番号に1加算して得られる値を対応予告値とした場合に、当り保留番号が対応予告値以下の値となるように、決定率が設定されている。また、当り保留番号は、対応予告値の決定率よりも、対応予告値未満となる値の決定率が、高くなっている。こうした設定により、当り変動となる変動表示と当り変動の前に実行される変動表示との合計回数よりも、予告演出の実行回数が少なくなりやすい。これにより、予告演出と変動表示の対応関係に束縛されることなく、予告演出の制御における自由度を高めるとともに、当り示唆となる予告演出が実行されるまでの期間を短縮して、遊技者に間延びした印象を与えてしまうことを防止できる。なお、決定例90AKD01における決定率に限定されず、当り保留番号が対応予告値以下の値となり、また、当り予告番号が対応予告値に決定される割合よりも対応予告値未満の値に決定される割合が高くなるように、任意の決定率が設定されていればよい。
決定例90AKD01とは異なり、当り予告番号が対応予告値超過の値となるように、決定される場合があってもよい。この場合には、当り変動となる変動表示と当り変動の前に実行される変動表示との合計回数よりも、予告演出の実行回数が多くなる。これにより、予告演出と変動表示の対応関係に束縛されることなく、予告演出の制御における自由度を高めるとともに、当り示唆となる予告演出が実行されるまでの期間を延長して、遊技者の予告演出に対する注目を持続させることができる。
図17−16(B)は、ハズレ時予告実行回数の決定例90AKD02を示している。ハズレ時予告実行回数は、当り予告となる予告演出が実行されない場合に、ハズレ予告となる予告演出が実行される回数である。図17−12に示された獲得演出処理では、90AKS03にてハズレ時予告実行回数が決定される。90AKS03では、第2保留記憶数に基づいて、予告実行回数を決定する。決定例90AKD02では、第2保留記憶数が0である場合に、10%の決定率で予告実行回数が1に決定され、40%の決定率で予告実行回数が2に決定され、30%の決定率で予告実行回数が3に決定され、10%の決定率で予告実行回数が4に決定され、10%の決定率で予告実行回数が5に決定される。第2保留記憶数が1である場合には、10%の決定率で予告実行回数が2に決定され、50%の決定率で予告実行回数が3に決定され、30%の決定率で予告実行回数が4に決定され、10%の決定率で予告実行回数が5に決定される。第2保留記憶数が2である場合には、10%の決定率で予告実行回数が3に決定され、60%の決定率で予告実行回数が4に決定され、30%の決定率で予告実行回数が5に決定される。第2保留記憶数が3である場合には、30%の決定率で予告実行回数が4に決定され、70%の決定率で予告実行回数が5に決定される。第2保留記憶数が4である場合には、100%の決定率で予告実行回数が5に決定される。
このように、決定例90AKD02では、第2保留記憶数に1加算して得られる値を対応予告値とした場合に、予告実行回数が対応予告値以上の値となるように、決定率が設定されている。また、予告実行回数は、対応予告値の決定率よりも、対応予告値超過となる値の決定率が、高くなっている。こうした設定により、特別状態最終変動および第2保留記憶分に対応する変動表示に対応した可変表示結果がすべて「ハズレ」となる場合には、特別状態最終変動と第2保留記憶分に対応する変動表示との合計回数よりも、予告演出の実行回数が多くなりやすい。これにより、予告演出と変動表示の対応関係に束縛されることなく、予告演出の制御における自由度を高めるとともに、ハズレ示唆となる予告演出が実行される期間を延長して、当り変動に対する遊技者の期待感を持続させることができる。なお、決定例90AKD02における決定率に限定されず、ハズレ用予告実行回数が対応予告値以上の値となり、また、ハズレ用予告実行回数が対応予告値に決定される割合よりも対応予告値超過の値に決定される割合が高くなるように、任意の決定率が設定されていればよい。
図17−12に示された獲得演出処理では、90AKS01による当り予告番号の決定結果や90AKS03によるハズレ時予告実行回数の決定結果を示す最終変動演出データを、最終変動演出データ記憶部AKM02の格納領域に記憶して保存すればよい。たとえば、90AKS01により当り予告番号が決定された場合には、その当り予告番号となる予告番号に関連付けて、予告内容として当り示唆を指定する最終変動演出データを、最終変動演出データ記憶部AKM02の格納領域に記憶して保存する。この場合には、当り予告番号よりも小さい予告番号に関連付けて、予告内容としてハズレ示唆を指定する最終変動演出データを、最終変動演出データ記憶部AKM02の格納領域に記憶して保存する。これにより、獲得演出処理の90AKS04にて当り予告番号に対応する予告実行回数を設定した場合に、当り予告よりも前に実行される予告演出として、ハズレ示唆となるハズレ予告が実行されるように設定が可能になる。また、90AKS03によりハズレ時予告実行回数が決定された場合には、そのハズレ時予告実行回数以下となる予告番号に関連付けて、予告内容としてハズレ示唆を指定する最終変動演出データを、最終変動演出データ記憶部AKM02の格納領域に記憶して保存する。これにより、ハズレ時予告実行回数に対応した1回または複数回の予告演出として、ハズレ示唆となるハズレ予告が実行されるように設定が可能になる。
図17−17は、獲得演出処理(AKS104)における獲得キャラクタ決定処理(90AKS05)を示すフローチャートである。獲得キャラクタ決定処理において、演出制御用CPU101は、獲得キャラクタ数を決定する(91AKS01)。獲得キャラクタ数は、獲得演出における特定画像となるキャラパネル画像の表示数である。91AKS01では、たとえば、当り予告となる予告演出が実行されるか否かに応じて、獲得キャラクタ数が決定されてもよい。続いて、対象予告番号に1をセットする(90AKS11)。獲得キャラクタ決定処理における対象予告番号は、たとえば、最終変動演出データ記憶部AKM02において、最終変動演出データの格納領域が関連付けられた予告番号のうちで、獲得演出や予告演出におけるキャラクタに関する決定の対象となる予告番号が指定される。
次に、対象予告番号が当り予告番号であるか否かを判定する(90AKS12)。当り予告番号は、図17−12に示された獲得演出処理の90AKS01により決定可能である。そして、当り予告番号である場合には、当り予告用キャラクタを決定する(90AKS13)。これに対し、当り予告番号ではない場合には、ハズレ予告用キャラクタを決定する(90AKS14)。当り予告用キャラクタおよびハズレ予告用キャラクタは、いずれも第1キャラクタAKC1から第5キャラクタAKC5までのいずれかに決定可能である。このときには、当り予告用キャラクタまたはハズレ予告用キャラクタとして決定されたキャラクタが、第3キャラクタAKC3から第5キャラクタAKC5までのいずれかであるか否かを判定する(90AKS15)。第3キャラクタAKC3から第5キャラクタAKC5までのいずれかである場合には、残余予告番号のキャラクタを、第1キャラクタAKC1、第2キャラクタAKC2のいずれかに決定する(90AKS16)。90AKS14または90AKS15、および90AKS16による決定結果を示す最終変動演出データは、対象予告番号や残余予告番号となる予告番号に関連付けて、最終変動演出データ記憶部AKM02の格納領域に格納して保存すればよい。90AKS15にて第3キャラクタAKC3から第5キャラクタAKC5までのいずれかである場合には、90AKS16にて、残余予告番号のキャラクタが、第1キャラクタAKC1、第2キャラクタAKC2のいずれかに決定される。これにより、獲得演出において表示されるキャラパネル画像の表示態様に応じて当り期待度が過度に高められてしまうことを防止できる。また、第2保留記憶となる保留情報のうちに、特定保留情報となるものが複数記憶されている場合でも、第3キャラクタAKC3から第5キャラクタAKC5までのキャラクタは1回しか決定されないので、大当り遊技状態や小当り遊技状態といった有利状態に繰返し制御されることを遊技者が早い段階で認識できてしまうことを防止して、有利状態に対する期待感を持続させる適切な表示演出が可能になる。
第3キャラクタAKC3から第5キャラクタAKC5までのうち、いずれかとなるキャラクタのキャラクタ部分画像を含むキャラパネル画像は、第1キャラクタAKC1や第2キャラクタAKC2のいずれかとなるキャラクタのキャラクタ部分画像を含むキャラパネル画像よりも、当り期待度や特別状態の有利度が高くなる。獲得演出では、複数の獲得キャラクタのうちいずれかを示すキャラパネル画像として、当り期待度や特別状態の有利度が高いキャラクタのキャラクタ部分画像を含むキャラパネル画像が表示された場合という範囲を定めて、以後の獲得キャラクタを示すキャラパネル画像として、当り期待度や特別状態の有利度が高いキャラクタのキャラクタ部分画像を含むキャラパネル画像が表示されないという、限界となる制限が設けられる。
90AKS15にて第1キャラクタAKC1、第2キャラクタAKC2のいずれかであり、第3キャラクタAKC3から第5キャラクタAKC5までのいずれでもない場合には、対象予告番号が予告実行回数であるか否かを判定する(90AKS17)。予告実行回数ではない場合には、対象予告番号を1増やす(90AKS18)。その後、処理を90AKS12に戻して、獲得キャラクタを順次に決定する。最後に、獲得キャラクタ増加タイミングを設定して(90AKS19)、処理を終了する。
図17−18は、獲得キャラクタ数の決定例91AKD01を示している。図17−17に示された獲得キャラクタ決定処理では、91AKS01にて獲得キャラクタ数が決定される。決定例91AKD01では、最終変動表示において実行される1回または複数回の予告演出のうちに、当り予告となる予告演出が含まれない当り予告なしの場合であれば、予告実行回数と同じ数の獲得キャラクタ数が決定される。したがって、1回または複数回の予告演出として、すべてハズレ予告となる予告演出が実行される場合には、予告演出の実行回数に対応した個数のキャラパネル画像を、獲得演出において表示可能となる。
決定例91AKD01では、最終変動表示において実行される1回または複数回の予告演出のうちに、当り予告となる予告演出が含まれる当り予告ありの場合であれば、第2保留記憶数に応じた決定率で獲得キャラクタ数を決定する。たとえば、第2保留記憶数が0である場合に、10%の決定率で獲得キャラクタ数が1に決定され、40%の決定率で獲得キャラクタ数が2に決定され、30%の決定率で獲得キャラクタ数が3に決定され、10%の決定率で獲得キャラクタ数が4に決定され、10%の決定率で獲得キャラクタ数が5に決定される。第2保留記憶数が1である場合には、10%の決定率で獲得キャラクタ数が2に決定され、50%の決定率で獲得キャラクタ数が3に決定され、30%の決定率で獲得キャラクタ数が4に決定され、10%の決定率で獲得キャラクタ数が5に決定される。第2保留記憶数が2である場合には、10%の決定率で獲得キャラクタ数が3に決定され、60%の決定率で獲得キャラクタ数が4に決定され、30%の決定率で獲得キャラクタ数が5に決定される。第2保留記憶数が3である場合には、30%の決定率で獲得キャラクタ数が4に決定され、70%の決定率で獲得キャラクタ数が5に決定される。第2保留記憶数が4である場合には、100%の決定率で獲得キャラクタ数が5に決定される。
このように、決定例91AKD01では、当り予告なしの場合に、予告実行回数と同じ数の獲得キャラクタ数が決定される。また、決定例91AKD01では、当り予告ありの場合に、第2保留記憶数に1加算して得られる対応予告値について、獲得キャラクタ数が対応予告値以上の値となるように、決定率が設定されている。獲得キャラクタ数は、対応予告値の決定率よりも、対応予告値超過となる値の決定率が、高くなっている。こうした設定は、図17−16(B)に示されたハズレ時予告実行回数の決定例90AKD02における決定率の設定と共通している。したがって、獲得キャラクタ数は、当り予告なしの場合と当り予告ありの場合とで、対応予告値ごとに共通の決定率で決定可能である。これにより、獲得演出では、特定画像となるキャラパネル画像の表示数が当り期待度を示唆しないものとなり、キャラパネル画像が表示された時点で遊技者の注目度が低下することを防止して、以後の演出に対する注目度を高めることができる。加えて、当り予告番号にかかわらず第2保留記憶数に応じた決定率で獲得キャラクタ数が決定されるので、予告演出と変動表示の対応関係に束縛されることなく、獲得演出の制御における自由度を高めることができる。なお、決定例91AKD01における決定率に限定されず、獲得キャラクタ数が対応予告値以上の値となり、また、獲得キャラクタ数が対応予告値に決定される割合よりも対応予告値超過の値に決定される割合が高くなるように、任意の決定率が設定されていればよい。
獲得キャラクタ数は対応予告値と同じ値に決定可能である点において、獲得キャラクタ数と第2保留記憶数とが関連している。また、獲得キャラクタ数が対応予告値超過となる値に決定される場合でも、対応予告値に近い値ほど高い割合で獲得キャラクタ数に決定される。このように、獲得キャラクタ数は対応予告値と近い値に決定されやすい点においても、獲得キャラクタ数と第2保留記憶数とが関連している。これにより、獲得演出では、第2保留記憶となる保留情報の記憶数に関連した表示数のキャラパネル画像を表示させることができる。
決定例91AKD01では、第2保留記憶数が4である場合に獲得キャラクタ数が5に決定される。獲得キャラクタ決定処理は、図17−12に示された獲得演出処理のAKS201にて獲得演出の開始である場合に、90AKS05により実行される。したがって、獲得演出が開始されるときに、第2保留記憶数が上限値の4に達している場合には、その後に第2始動入賞口14を遊技球が通過しなくても、獲得キャラクタ数が5に決定されたことにより、獲得演出ではキャラパネル画像の表示数が最大表示数である5になり、5回の予告演出に対応した5個のキャラパネル画像を表示させることができる。
図17−19(A)は、当り予告用キャラクタの決定例90AKD11を示している。図17−17に示された獲得キャラクタ決定処理では、90AKS12にて当り予告用キャラクタが決定される。決定例90AKD11では、保留関連データにより記憶された図柄指定の当り種別に応じた決定率で当り予告用キャラクタを決定する。たとえば、図柄指定の当り種別が第2特図大当りまたは小当り経由大当りXである場合には、5%の決定率で第1キャラクタAKC1が当り予告用キャラクタに決定され、10%の決定率で第2キャラクタAKC2が当り予告用キャラクタに決定され、15%の決定率で第3キャラクタAKC3が当り予告用キャラクタに決定され、20%の決定率で第4キャラクタAKC4が当り予告用キャラクタに決定され、50%の決定率で第5キャラクタAKC5が当り予告用キャラクタに決定される。図柄指定の当り種別が小当り経由大当りYである場合には、10%の決定率で第1キャラクタAKC1が当り予告用キャラクタに決定され、15%の決定率で第2キャラクタAKC2が当り予告用キャラクタに決定され、20%の決定率で第3キャラクタAKC3が当り予告用キャラクタに決定され、35%の決定率で第4キャラクタAKC4が当り予告用キャラクタに決定され、20%の決定率で第5キャラクタAKC5が当り予告用キャラクタに決定される。図柄指定の当り種別が小当り経由大当りZである場合には、いずれも20%の決定率で第1キャラクタAKC1から第5キャラクタAKC5までのいずれかが当り予告用キャラクタに決定される。
このように、決定例90AKD11では、図柄指定の当り種別が第2特図大当りまたは小当り経由大当りXである場合と、小当り経由大当りYである場合と、小当り経由大当りZである場合とで、当り予告用キャラクタの決定率が異なっている。当り予告用キャラクタは、獲得演出において表示されるキャラパネル画像のいずれかで示された後に、その当り予告用キャラクタを示すキャラパネル画像に関連した予告演出において、当り示唆の予告演出である当り予告が実行される。当り種別が第2特図大当り、小当り経由大当りXのいずれかである場合には、当り後制御状態として、特別図柄の変動表示回数が100回に達するまで、特別状態に制御可能となる。当り種別が小当り経由大当りY、小当り経由大当りZのいずれかである場合には、当り後制御状態として、特別図柄の変動表示回数が15回に達するまで、特別状態に制御可能となる。また、当り種別が小当り経由大当りYである場合には、大当り遊技状態におけるラウンド数が10となり、V大入賞口が開放状態となるラウンドを10回まで実行可能になる。当り種別が小当り経由大当りZである場合には、大当り遊技状態におけるラウンド数が5となり、大入賞口が開放状態となるラウンドを5回まで実行可能となる。したがって、当り予告用キャラクタが第1キャラクタAKC1から第5キャラクタAKC5までのいずれのキャラクタであるかに応じて、大当り遊技状態や当り後制御状態における有利度が異なることで、遊技者にとっての有利度合が異なる。なお、決定例90AKD11における決定率に限定されず、当り予告用キャラクタに応じて、遊技者にとっての有利度合が異なるように、任意の決定率が設定されていればよい。
図17−19(B)は、ハズレ予告用キャラクタの決定例90AKD12を示している。図17−17に示された獲得キャラクタ決定処理では、90AKS13にてハズレ予告用キャラクタが決定される。決定例90AKD12では、ハズレ予告に応じた決定率でハズレ予告用キャラクタを決定する。たとえば、40%の決定率で第1キャラクタAKC1がハズレ予告用キャラクタに決定され、30%の決定率で第2キャラクタAKC2がハズレ予告用キャラクタに決定され、20%の決定率で第3キャラクタAKC3がハズレ予告用キャラクタに決定され、9%の決定率で第4キャラクタAKC4がハズレ予告用キャラクタに決定され、1%の決定率で第5キャラクタAKC5がハズレ予告用キャラクタに決定される。
このように、決定例90AKD12では、第1キャラクタAKC1の決定率が最も高くなり、第2キャラクタAKC2、第3キャラクタAKC3、第4キャラクタAKC4となるにしたがって決定率が低下し、第5キャラクタAKC5の決定率が最も低くなる。決定例90AKD11、90AKD12における決定率の設定により、キャラパネル画像に含まれるキャラクタ部分画像に関して、獲得演出では、第5キャラクタAKC5のキャラクタ部分画像を含むキャラパネル画像が表示された場合に当り期待度が最も高くなり、第4キャラクタAKC4、第3キャラクタAKC3、第2キャラクタAKC2となるにしたがって当り期待度が低下し、第1キャラクタAKC1のキャラクタ部分画像を含むキャラパネル画像が表示された場合に当り期待度が最も低くなる。また、ハズレ予告用キャラクタを示すキャラパネル画像に関連した予告演出において、ハズレ示唆の予告演出であるハズレ予告が実行される。したがって、予告演出では、獲得演出で表示されたキャラパネル画像が示すキャラクタに応じて、ハズレ示唆となるか当り示唆となるかの割合が異なる。なお、決定例90AKD12における決定率に限定されず、キャラパネル画像が示すキャラクタに応じて、関連した予告演出がハズレ予告となるか当り予告となるかの割合が異なるように、任意の決定率が設定されていればよい。
図17−20は、獲得演出の制御例90AKE01を示している。獲得演出は、図17−5や図17−6にも示されたタイミングAKT02からタイミングAKT03までの期間において実行される。この期間は、たとえば10秒間といった、一定時間が経過するまでの期間であればよい。図17−17に示された獲得キャラクタ決定処理では、90AKS19にて獲得キャラクタ増加タイミングを設定する。獲得キャラクタ増加タイミングは、獲得演出において、特定画像となるキャラパネル画像の表示数が増加するように表示が更新されるタイミングである。図17−13(B)に示されたように、パネル準備画像の表示からキャラパネル画像の表示へと変更されることで、キャラパネル画像の表示数が増加するときには、エフェクト画像の表示により、第2始動入賞口14に遊技球が進入したことに応じて、キャラパネル画像の表示数が増加したような印象を遊技者に与えることができる。その一方で、獲得キャラクタ増加タイミングは獲得キャラクタ決定処理の90AKS19にて予め設定され、図17−12に示された獲得演出処理では、90AKS06にて獲得キャラクタ増加タイミングである場合に、90AKS07の制御により獲得キャラクタの増加を報知できる。したがって、第2始動入賞口14に遊技球が進入した場合と進入しない場合とで、キャラパネル画像の表示数が増加するタイミングに影響は及ばない。
獲得キャラクタ増加タイミングは、例えば前後の間隔が0.5秒以上で1.5秒以下となるように、固定的あるいは可変的に設定されるようにすればよい。制御例90AKE01では、1回目から5回目までのキャラクタ獲得となるキャラパネル画像の表示数増加に対応して、それぞれタイミング90AKT01〜90AKT05が獲得キャラクタ増加タイミングとして設定される。そして、獲得演出の開始タイミングAKT02から1回目の獲得キャラクタ増加タイミングであるタイミング90AKT01までの間隔AKL1、タイミング90AKT01から2回目の獲得キャラクタ増加タイミングであるタイミング90AKT02までの間隔AKL2、タイミング90AKT02から3回目の獲得キャラクタ増加タイミングであるタイミング90AKT03までの間隔AKL3、タイミング90AKT03から4回目の獲得キャラクタ増加タイミングであるタイミング90AKT04までの間隔AKL4、タイミング90AKT04から5回目の獲得キャラクタ増加タイミングであるタイミング90AKT05までの間隔AKL5は、いずれも0.5秒以上で1.5秒以下の範囲内となるように設定される。たとえば、演出制御用CPU101は、獲得キャラクタ増加タイミング決定用乱数となる数値データを抽出して、獲得キャラクタ増加タイミング決定テーブルを参照することで、各回の獲得キャラクタ増加タイミングを決定すればよい。あるいは、獲得キャラクタ増加タイミングを組み合わせたタイミングパターンとして、獲得キャラクタ数ごとに複数パターンが予め用意され、いずれかのタイミングパターンを選択することで、各回の獲得キャラクタ増加タイミングを決定してもよい。こうして決定された獲得キャラクタ増加タイミングに達するごとに、特定画像となるキャラパネル画像の表示数を順次に増加させることにより、特定画像が単調に表示されることによる興趣低下を防止して、違和感のない適切な表示演出が可能になる。
獲得演出において、キャラパネル画像の表示数が増加するタイミングは、第2始動入賞口14に遊技球が進入した場合と進入しない場合とで、共通する獲得キャラクタ増加タイミングとなる。その一方で、獲得演出では、獲得促進報知が行われることで、第2始動入賞口14に向けた右打ちとなる遊技球の発射を遊技者に促している。図17−12に示された獲得演出処理では、90AKS08にて第2始動入賞ありの場合に、90AKS09の制御により入賞報知演出が実行される。たとえば、キャラパネル画像の表示数が増加することを煽るための増加煽りエフェクト表示が行われてもよい。増加煽りエフェクト表示は、たとえば、第2経路となる右打ち経路において第2始動入賞口14が設けられた配設位置に対応して、演出表示装置9の画面上における右下方から、いずれかのパネル準備画像に向けて、作用が及ぶ様子を示す演出画像の表示であればよい。あるいは、増加煽りエフェクト表示は、演出表示装置9の画面全体を、フラッシュさせるフラッシュ表示や、ブラックアウトさせるブラックアウト表示といった、任意の演出表示であればよい。このような入賞報知演出の実行により、遊技者が獲得キャラクタの増加に関与した印象を与えて、右打ちとなる遊技球の発射による遊技を促進することができる。
遊技者が右打ちとなる遊技球の発射を行っている場合と行っていない場合とで、獲得キャラクタ増加タイミングを異ならせてもよい。たとえば、図17−12に示された獲得演出処理では、90AKS06にて獲得キャラクタ増加タイミングである場合に、右打ちとなる遊技球の発射が検知されたか否かを判定する。このとき、検知された場合には、決定された獲得キャラクタ増加タイミングにてキャラパネル画像の表示数を増加させる。これに対し、検知されない場合には、決定された獲得キャラクタ増加タイミングについて、1秒間といった所定時間を加算したタイミングに変更することで、キャラパネル画像の表示数を増加させるタイミングを遅らせてもよい。
図17−21は、獲得演出処理(AKS104)における小図柄変更設定処理(89AKS03)を示すフローチャートである。小図柄変更設定処理は、図17−12に示された獲得演出処理の90AKS02にて当り予告ありの場合に対応して実行される。当り予告ありの場合は、特別状態最終変動または第2保留記憶分に対応する変動表示のいずれかが当り変動となり、特別図柄の表示結果が大当り図柄または小当り図柄となる。小図柄変更設定処理において、演出制御用CPU101は、当り変動が特別状態最終変動であるか否かを判定する(89AKS31)。当り変動が特別状態最終変動である場合には、最終停止小図柄となる確定小図柄を変更する必要がないので、そのまま処理を終了する。
当り変動が特別状態最終変動ではなく、第2保留記憶分に対応する変動表示のいずれかである場合には、最終停止小図柄を確認する(89AKS32)。たとえば、演出制御用CPU101は、図17−9に示された小図柄決定処理の89AKS11にて決定した最終停止小図柄の記憶データを読み出すことで、最終停止小図柄を確認すればよい。このとき確認された最終停止小図柄のうち、中図柄となる小図柄について、Vの文字を示す特殊図柄に変更する(89AKS33)。このように、特別状態最終変動が当り変動ではなく第2保留記憶分に対応する変動表示のいずれかが当り変動である場合には、今回の変動表示に対応した確定小図柄における中図柄を特殊図柄に変更することで、特殊表示結果を導出させることができる。この場合には、当り保留待機中の設定を行う(89AKS34)。たとえば、RAM103に設けられた当り保留待機中フラグをセットすればよい。その後、確定小図柄において、左図柄と右図柄は特定図柄の組合せであるか否かを判定する(89AKS35)。特定図柄の組合せではない場合には、処理を終了することで、89AKS33における変更により構成された特殊表示結果を導出可能にする。特定図柄の組合せである場合には、確定小図柄において、左図柄または右図柄を特定図柄以外の小図柄に変更してから(89AKS36)、処理を終了する。これにより、特殊表示結果を構成する特殊図柄とは異なる確定小図柄は、特定図柄とは異なる小図柄を含むものになる。
図17−22は、最終変動演出処理(89AKS02)における期待度アップ演出処理(AKS106)を示すフローチャートである。期待度アップ演出処理において、演出制御用CPU101は、期待度アップ演出を開始可能なタイミングAKT03であるか否かを判定する(91AKS11)。図17−5や図17−6に示された期待度アップ演出は、タイミングAKT03において実行が開始可能になる。タイミングAKT03である場合には、第2保留記憶数が上限値の4であるか否かを判定する(91AKS12)。このとき、第2保留記憶数が4未満であり4ではない場合には、期待度アップ演出の禁止設定を行う(91AKS13)。たとえば、期待度アップ演出期間の設定をキャンセルすることで、以降の最終変動演出処理においては、期待度アップ演出処理が実行されないように設定してもよい。これにより、期待度アップ演出を開始可能なタイミングAKT03に達したときに、第2保留記憶数が上限値の4に到達していない場合という範囲を定めて、変化演出となる期待度アップ演出を実行しないという、限界となる制限が設けられる。
期待度アップ演出を実行しない場合には、獲得演出が継続して実行されてもよい。この獲得演出を実行中に第2始動入賞が発生したときには、獲得演出においてキャラパネル画像の表示数を増加させてもよいし、獲得演出を終了して期待度アップ演出の実行を開始させてもよい。あるいは、期待度アップ演出を実行しない場合には、獲得演出が継続せずに終了してもよい。この場合には、獲得演出とは異なる演出が実行されてもよいし、予告演出の実行が開始されるまでの待機状態となってもよい。
期待度アップ演出を開始可能なタイミングAKT03に達したときに、第2保留記憶数が上限値の4に到達している場合には、変化演出となる期待度アップ演出を実行可能にするための制御が行われる。たとえば、91AKS12にて第2保留記憶数が4である場合には、対象予告番号を1にセットする(91AKS14)。期待度アップ演出処理における対象予告番号は、たとえば、最終変動演出データ記憶部AKM02において、最終変動演出データの格納領域が関連付けられた予告番号のうちで、期待度アップ演出に関する決定の対象となる予告番号が指定される。なお、第2保留記憶数が上限値の4に到達している場合でも、所定割合で期待度アップ演出を実行しないことがあってもよい。第2保留記憶数が上限値の4に到達した場合には、たとえば、90%の割合といった、高い割合で期待度アップ演出が実行される一方で、10%の割合といった、低い割合で期待度アップ演出が実行されないことがあってもよい。
次に、対象予告番号が当り予告番号であるか否かを判定する(91AKS15)。当り予告番号は、図17−12に示された獲得演出処理の90AKS01により決定可能である。そして、当り予告番号である場合には、当り予告期待度アップを決定する(91AKS16)。当り予告期待度アップの決定は、特定画像となるキャラパネル画像に関連した予告演出が当り示唆となる当り予告である場合に、キャラパネル画像の表示態様を変化させるか否かの決定と、変化させる場合における変化後の表示態様の決定とを、含んでいる。これに対し、当り予告番号ではない場合には、ハズレ予告期待度アップを決定する(91AKS17)。ハズレ予告期待度アップの決定は、特定画像となるキャラパネル画像に関連した予告演出がハズレ示唆となるハズレ予告である場合に、キャラパネル画像の表示態様を変化させるか否かの決定と、変化させる場合における変化後の表示態様の決定とを、含んでいる。91AKS16または91AKS17による決定結果を示す最終変動演出データは、対象予告番号となる予告番号に関連付けて、最終変動演出データ記憶部AKM02の格納領域に記憶して保存すればよい。その後、当り予告期待度アップまたはハズレ予告期待度アップの決定結果がキャラパネル画像の表示態様を変化させない期待度アップなしであるか否かを判定する(91AKS18)。
期待度アップの決定結果がキャラパネル画像の表示態様を変化させる期待度アップありの場合には、期待度アップ条件を決定する(92AKS01)。期待度アップ条件は、期待度アップ演出においてキャラパネル画像の表示態様を変化させるために満たすべき条件である。たとえば、期待度アップ条件は、第2始動入賞の発生、期待度アップ演出の終了、期待度アップ演出中における特定タイミング、あるいは、これらの一部または全部の組合せといった、複数種類の条件から選択して決定可能であればよい。このとき決定された期待度アップ条件を示す最終変動演出データは、対象予告番号となる予告番号に関連付けて、最終変動演出データ記憶部AKM02の格納領域に記憶して保存すればよい。そして、対象予告番号が予告実行回数であるか否かを判定する(91AKS19)。予告実行回数ではない場合には、対象予告番号を1増やす(91AKS20)。その後、処理を91AKS15に戻して、当り予告期待度アップやハズレ予告期待度アップを順次に決定する。予告実行回数である場合には、継続促進報知を開始させる制御を行う(91AKS21)。たとえば、演出表示装置9の画面上における報知表示位置にて、継続促進報知に応じた表示態様の演出画像を表示させることで、継続促進報知を実行可能であればよい。演出画像の表示とともに、音声出力、ランプ点灯、可動物動作、あるいは、これらの一部または全部の組合せにより、継続促進報知が実行されてもよい。
91AKS11にてタイミングAKT03ではない場合には、第2始動入賞があったか否かを判定する(91AKS22)。たとえば、主基板31から伝送された第2始動入賞指定コマンドを受信したときに、第2始動入賞があったと判定すればよい。第2始動入賞指定コマンドは、始動口スイッチ通過処理(S311)において、第2保留記憶数が上限値に達している場合でも、第2始動口スイッチ14aがオン状態であるときに、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信可能であればよい。第2始動入賞があった場合には、期待度アップ不可であるか否かを判定する(91AKS23)。たとえば、第2始動入賞の発生が期待度アップ条件に含まれていない場合や、既に期待度アップを実行済みである場合には、期待度アップ不可であると判定すればよい。期待度アップ不可である場合には、煽り演出を実行するための制御を行う(91AKS24)。たとえば、キャラパネル画像の表示態様が変化することを煽るための煽りエフェクト表示が行われてもよい。煽りエフェクト表示は、たとえば、第2経路となる右打ち経路において第2始動入賞口14が設けられた配設位置に対応して、演出表示装置9の画面上における右下方から、いずれかのキャラクタパネル画像に向けて、作用が及ぶ様子を示す演出画像の表示であればよい。あるいは、煽りエフェクト表示は、演出表示装置9の画面全体を、フラッシュさせるフラッシュ表示や、ブラックアウトさせるブラックアウト表示といった、任意の演出表示であればよい。
91AKS22にて第2始動入賞がない場合には、他の期待度アップ条件が成立したか否かを判定する(91AKS25)。91AKS23にて期待度アップ可能である場合や、91AKS25にて他の期待度アップ条件が成立した場合には、期待度アップ報知を実行するための制御を行う(91AKS26)。このときには、期待度アップ条件が成立したので、たとえば、最終変動演出データ記憶部AKM02の記憶データが示す期待度アップ設定に応じて、予告番号に対応するキャラパネル画像の表示態様を変化させればよい。また、キャラパネル画像の表示態様が変化したことを報知するための変化時エフェクト表示が行われてもよい。変化時エフェクト表示は、獲得演出における増加時エフェクト表示と同様に、表示態様が変化したキャラパネル画像の周囲に付加される第1エフェクト画像の表示と、第1エフェクト画像とは異なる第2エフェクト画像の表示とを含んでいてもよい。第2エフェクト画像は、たとえば、第2経路となる右打ち経路において第2始動入賞口14が設けられた配設位置に対応して、演出表示装置9の画面上における右下方から、表示態様が変化したキャラパネル画像に向けて、作用が及ぶ様子を示す演出画像であればよい。このようなエフェクト画像の表示により、第2始動入賞口14に遊技球が進入したことに応じて、キャラパネル画像の表示態様が変化したような印象を遊技者に与えることができる。ただし、実際のところ、第2始動入賞の発生とは異なる期待度アップ条件が成立したことにより、キャラパネル画像の表示態様を変化させる場合がある。したがって、期待度アップ演出では、第2始動入賞口14に遊技球が進入した場合でも進入しない場合でも、予め設定された期待度アップ条件が成立すれば、特定画像となるキャラパネル画像の表示態様を変化させることができればよい。これに対し、期待度アップ演出では、第2始動入賞口14に遊技球が進入した場合でも進入しない場合でも、予め設定された期待度アップ条件が成立しなければ、特定画像となるキャラパネル画像の表示態様を変化させることがない。
続いて、期待度アップ演出を終了するタイミングAKT04であるか否かを判定する(91AKS27)。図17−5や図17−6に示された期待度アップ演出は、タイミングAKT04において実行が終了する。タイミングAKT04ではない場合には、処理を終了する。タイミングAKT04である場合には、継続促進報知を終了させる制御を行う(91AKS28)。また、タイマ更新表示を終了させる制御を行い(91AKS29)、処理を終了する。
図17−23は、期待度アップ演出が実行される場合の表示例を示している。図17−23(A)は、期待度アップ演出が開始されたときの表示例91AK01を示している。期待度アップ演出が実行される場合に、演出表示装置9の画面上には、5箇所のパネル表示位置90AKA1〜90AKA5に5枚分のキャラパネル画像が表示され、報知表示位置91AKB1に継続促進報知画像が表示される。期待度アップ演出は、第2保留記憶数が上限値の4である場合に実行可能となり、第2保留記憶数が4未満である場合には実行されないように制限される。第2保留記憶数が4である場合には、獲得キャラクタ数が5に対応して、獲得演出におけるキャラパネル画像の表示数が5となり、5枚分のキャラパネル画像が表示されることになる。継続促進報知画像は、期待度アップ演出の実行中に獲得演出から継続して第2始動入賞口14を狙う遊技球の発射を促進するための演出画像である。継続促進報知画像は、右打ち表示エリア9Zにおける右打ち促進報知の演出画像とともに表示されることで、第2始動入賞口14が設けられた第2経路となる右打ち経路への遊技球の打込みである右打ちを促進してもよい。表示例91AK01において、報知表示位置91AKB1には、「まだまだ狙え!」というメッセージを示す文字画像を含む継続促進報知画像が表示される。
期待度アップ条件が第2始動入賞の発生を含む場合には、図17−23(B)に示すような第2始動入賞が発生したときに、期待度アップ条件が成立する。図17−23(C)は、期待度アップ演出において期待度アップ条件が成立したときの表示例91AK02である。図17−22に示された期待度アップ演出では、91AKS22にて第2始動入賞ありで91AKS23にて期待度アップ可能である場合に、91AKS26の制御により、期待度アップを報知させる。表示例91AK02では、5個目のキャラパネル画像において、パネル枠部分画像の表示色が白色から金色に変化することで、キャラパネル画像の表示態様を変化させている。このときには、期待度アップ演出処理の91AKS26に関して説明した変化時エフェクト表示が行われてもよい。こうして、期待度アップ演出では、エフェクト画像の表示により遊技者がキャラパネル画像の変化に関与した印象を与えて、右打ちとなる遊技球の発射による遊技を促進することができる。
図17−24(A)は、当り予告期待度アップの決定例91AKD11を示している。図17−22に示された期待度アップ演出処理では、91AKS16にて当り予告期待度アップが決定される。決定例91AKD11では、対象予告番号のキャラパネル画像が示すキャラクタに応じた決定率で期待度アップの有無と変化後の表示態様である表示色とを決定する。たとえば、キャラパネル画像で示されるキャラクタが第1キャラクタAKC1または第2キャラクタAKC2である場合には、40%の決定率で期待度アップなしに決定され、50%の決定率で赤色に変化させる期待度アップに決定され、10%の決定率で金色に変化させる期待度アップに決定される。また、キャラパネル画像で示されるキャラクタが第3キャラクタAKC3から第5キャラクタAKC5までのいずれかである場合には、20%の決定率で期待度アップなしに決定され、60%の決定率で赤色に変化させる期待度アップに決定され、20%の決定率で金色に変化させる期待度アップに決定される。
このように、決定例91AKD11では、キャラパネル画像で示されるキャラクタが第1キャラクタAKC1または第2キャラクタAKC2である場合と第3キャラクタAKC3から第5キャラクタAKC5までのいずれかである場合とで、当り予告期待度アップの決定率が異なっている。具体的に、第3キャラクタAKC3から第5キャラクタAKC5までのいずれかである場合には、第1キャラクタAKC1または第2キャラクタAKC2である場合よりも、高い割合で表示色を変化させて当り期待度をアップさせる。したがって、キャラパネル画像におけるキャラクタの種類に応じて、キャラパネル画像の表示態様を変化させる割合が異なる。これにより、キャラパネル画像の表示態様が変化する期待感を異ならせて、遊技者の注目度を高める適切な表示演出が可能になる。
図17−24(B)は、ハズレ予告期待度アップの決定例91AKD12を示している。図17−22に示された期待度アップ演出処理では、91AKS17にてハズレ予告期待度アップが決定される。決定例91AKD12では、対象予告番号のキャラパネル画像が示すキャラクタに応じた決定率で期待度アップの有無と変化後の表示態様である表示色とを決定する。たとえば、キャラパネル画像で示されるキャラクタが第1キャラクタAKC1または第2キャラクタAKC2である場合には、85%の決定率で期待度アップなしに決定され、13%の決定率で赤色に変化させる期待度アップに決定され、2%の決定率で金色に変化させる期待度アップに決定される。また、キャラパネル画像で示されるキャラクタが第3キャラクタAKC3から第5キャラクタAKC5までのいずれかである場合には、90%の決定率で期待度アップなしに決定され、9%の決定率で赤色に変化させる期待度アップに決定され、1%の決定率で金色に変化させる期待度アップに決定される。
このように、決定例91AKD12では、キャラパネル画像で示されるキャラクタが第1キャラクタAKC1または第2キャラクタAKC2である場合と第3キャラクタAKC3から第5キャラクタAKC5までのいずれかである場合とで、ハズレ予告期待度アップの決定率が異なっている。具体的に、第3キャラクタAKC3から第5キャラクタAKC5までのいずれかである場合には、第1キャラクタAKC1または第2キャラクタAKC2である場合よりも、高い割合で期待度アップなしとなる。したがって、キャラパネル画像におけるキャラクタの種類に応じて、キャラパネル画像の表示態様を変化させる割合が異なる。また、第1キャラクタAKC1または第2キャラクタAKC2である場合には、当り予告期待度アップよりもハズレ予告期待度アップにより表示態様が変化しやすくなるのに対し、第3キャラクタAKC3から第5キャラクタAKC5までのいずれかである場合には、ハズレ予告期待度アップよりも当り予告期待度アップにより表示態様が変化しやすくなる。これにより、キャラパネル画像の表示態様が変化した場合の当り期待度を、キャラパネル画像で示されるキャラクタに応じて異ならせて、遊技者の期待感を異ならせる適切な表示演出が可能になる。
図17−25は、期待度アップ条件の設定例92AK01を示している。図17−22に示された期待度アップ演出処理では、91AKS18にて期待度アップありの場合に、92AKS01により期待度アップ条件が決定される。設定例92AK01では、期待度アップ演出においてキャラパネル画像の表示態様を変化させる期待度アップ条件として、期待度アップ条件92AKC01〜92AKC03といった、複数種類の期待度アップ条件から選択して決定可能に用意されている。それぞれの期待度アップ条件は、第2始動入賞、演出中強制アップタイミング、演出終了タイミングといった、複数の条件について一部または全部が異なる設定であればよい。第2始動入賞は、第2始動入賞が発生したときに成立可能な条件である。演出中強制アップタイミングは、期待度アップ演出の実行中に設けられた強制アップタイミングとなったときに成立可能な条件である。演出終了タイミングは、期待度アップ演出が終了するタイミングとなったときに成立可能な条件である。
期待度アップ条件92AKC01〜92AKC03は、いずれも第2始動入賞が発生したときに成立可能となるように設定されている。したがって、いずれの期待度アップ条件に決定された場合でも、第2始動入賞が発生すれば、特定画像となるキャラパネル画像の表示態様を変化させることができる。これに対し、期待度アップ条件92AKC01は、演出中強制アップタイミングあり、演出終了タイミングなし、という条件の組合せを含んでいる。期待度アップ条件92AKC02は、演出中強制アップタイミングなし、演出終了タイミングあり、という条件の組合せを含んでいる。期待度アップ条件92AKC03は、演出中強制アップタイミングなし、演出終了タイミングなし、という条件の組合せを含んでいる。
このように、設定例92AK01では、期待度アップ条件92AKC01が決定された場合に、期待度アップ演出において演出中強制タイミングとなることで、キャラパネル画像の表示態様を変化させることができる。また、期待度アップ条件92AKC02が決定された場合には、期待度アップ演出において、第2始動入賞口14を遊技球が通過した場合にキャラパネル画像の表示態様を変化させ、第2始動入賞口14を遊技球が通過しなかった場合に期待度アップ演出が終了するときにキャラパネル画像の表示態様を変化させることができる。期待度アップ条件92AKC03が決定された場合には、期待度アップ演出において、第2始動入賞口14を遊技球が通過した場合にキャラパネル画像の表示態様を変化させることができるものの、第2始動入賞口14を遊技球が通過しなかった場合にキャラパネル画像の表示態様を変化させず、期待度アップ演出における期待度アップが行われないことになる。
期待度アップ条件92AKC01に代えて、あるいは、期待度アップ条件92AKC01とともに、第2始動入賞の発生を条件に含まない場合を設けてもよい。この場合には、期待度アップ演出において第2始動入賞口14を遊技球が通過したときでも、この時点ではキャラパネル画像の表示態様を変化させず、演出中強制アップタイミングの時点でキャラパネル画像の表示態様を変化させることになる。このように、演出中強制アップタイミングの条件を含む場合には、期待度アップ演出において、第2始動入賞口14を遊技球が通過した場合でも通過しなかった場合でも、キャラパネル画像の表示態様を変化させることができ、その変化タイミングは任意に設定可能であればよい。
期待度アップ演出では、キャラクタ部分画像で示されるキャラクタを変化させる場合があってもよい。図17−22に示された期待度アップ演出処理の91AKS16や91AKS17では、対象予告番号に応じて表示中のキャラパネル画像で示されるキャラクタを特定し、その特定結果に基づいて、キャラクタを変化させるか否かの決定と、変化させる場合における変化後のキャラクタの決定とが、行われるようにしてもよい。このときには、表示中のキャラパネル画像で示されるキャラクタよりも、当り期待度や特別状態の有利度が高いキャラクタとなるように、変化後のキャラクタが決定されるようにすればよい。これにより、キャラパネル画像の表示態様が変化した場合の期待感を高めて、遊技者の注目度を高める適切な表示演出が可能になる。
図17−26は、最終変動演出処理(89AKS02)における予告演出処理(AKS108)を示すフローチャートである。予告演出処理において、演出制御用CPU101は、1回目となる最初の予告演出を開始可能なタイミングAKT11であるか否かを判定する(AKS301)。図17−5や図17−6に示された予告演出は、タイミングAKT11において1回目の実行が開始可能になる。タイミングAKT11である場合には、対象予告番号に1をセットする(AKS302)。予告演出処理における対象予告番号は、たとえば、最終変動演出データ記憶部AKM02において、最終変動演出データの格納領域が関連付けられた予告番号のうちで、実行の対象となる予告演出の予告番号が指定される。
次に、予告演出制御パターンを選択する(AKS303)。予告演出制御パターンは、予告演出の実行を制御するための制御データを含んで構成され、予告演出の演出態様に応じた複数パターンが予め用意されていればよい。その後、予告演出を開始させる制御を行う(AKS304)。これにより、獲得演出や期待度アップ演出において表示された特定画像となるキャラパネル画像に関連した予告演出の実行が開始可能になる。
AKS301にてタイミングAKT11ではない場合には、今回の予告演出を終了するか否かを判定する(AKS305)。たとえば、予告演出制御パターンから読み出した制御データに基づいて、今回の予告演出につき終了が指定された場合に、今回の予告演出を終了すると判定すればよい。今回の予告演出を終了しない場合には、処理を終了する。これに対し、今回の予告演出を終了する場合には、対象予告番号を1増やす(AKS306)。その後、次回予告ありか否かを判定する(AKS307)。たとえば、最終変動演出データ記憶部AKM02において、対象予告番号となる予告番号に関連付けられた格納領域に、予告演出を実行するための最終変動演出データが記憶されている場合には次回予告ありと判定し、このような最終変動演出データが記憶されていない場合には次回予告なしと判定すればよい。次回予告ありの場合には、処理をAKS303に戻して、対象予告番号に応じた予告演出の実行を開始させる。
AKS307にて次回予告なしの場合には、予告演出を終了させる制御を行う(AKS308)。このときには、予告演出としてハズレ示唆となるハズレ予告のみが実行された場合に、表示結果対応演出のうちハズレ対応演出の実行を開始する制御を行ってもよい。これに対し、予告演出として当り示唆となる当り予告が実行された場合には、表示結果対応演出のうち当り対応演出の実行を開始する制御を行ってもよい。ハズレ対応演出の実行により、大当り遊技状態や小当り遊技状態といった有利状態には制御されないことを報知するための特定報知が可能になればよい。当り対応演出の実行により、大当り遊技状態や小当り遊技状態といった有利状態に制御されることを報知するための特定報知が可能になればよい。
AKS308の後には、小図柄を停止表示させる制御を行う(89AKS71)。たとえば、特別状態最終変動がハズレである場合には、最終停止図柄として決定された確定小図柄を、小図柄表示エリア9Kにて停止表示させる。また、特別状態最終変動が当りである場合には、特殊図柄を用いた仮停止小図柄を、小図柄表示エリア9Kにて停止表示させる。特殊図柄を用いた仮停止小図柄は、図17−9に示された小図柄決定処理の89AKS20により決定される。このように、特別状態最終変動となる変動表示に基づいて、大当り遊技状態や小当り遊技状態といった有利状態に制御される場合には、その変動表示における可変表示中に、特殊表示結果を構成する特殊図柄を用いた仮停止小図柄を一旦停止させる。この場合には、予告演出が終了してから、表示結果対応演出に含まれる当り対応演出などにより、大当り遊技状態や小当り遊技状態といった有利状態に制御されることを報知するための特定報知を実行した後に、小図柄の可変表示における最終停止図柄として、当り組合せの確定小図柄を停止表示させればよい。こうした仮停止小図柄を一旦停止させてから当り組合せの確定小図柄を停止表示させることにより、いずれの変動表示に基づいて有利状態に制御されるかを、遊技者が認識困難になり、最終変動演出に含まれる各種演出に対する遊技者の注目度を高めて、遊技興趣を向上させる適切な表示演出が可能になる。
図17−9に示された小図柄決定処理の89AKS20では、特殊図柄を用いない仮停止小図柄を決定してもよい。この場合には、89AKS71の制御により、予告演出の終了に対応して、特殊図柄を用いない仮停止小図柄を、小図柄表示エリア9Kにて停止表示させる。この場合には、予告演出が終了してから、特別状態最終変動に対応する可変表示の終了に対応して、小図柄の可変表示における最終停止図柄として、当り組合せの確定小図柄を停止表示させればよい。特殊図柄を用いない仮停止小図柄を一旦停止させることにより、大当り遊技状態や小当り遊技状態といった有利状態に制御されることを遊技者が早い段階で認識できてしまうことを防止して、有利状態に対する期待感を持続させる適切な表示演出が可能になる。
特別状態最終変動および第2保留記憶分に対応する変動表示が、すべてハズレである場合には、すべての予告演出においてハズレ示唆となるハズレ予告が実行される。この場合には、89AKS71の制御により、最後に実行される予告演出に対応して、最終停止図柄として決定されたハズレ組合せの確定小図柄を、小図柄表示エリア9Kにて停止表示させる。こうして、すべての予告演出においてハズレ示唆となるハズレ予告が実行されたときに、ハズレ組合せの確定小図柄を停止表示させることで、予告演出との連動性が高い変動表示である印象を遊技者に与えて、予告演出や変動表示に対する遊技者の関心が高められる適切な表示演出が可能になる。
図17−12に示された獲得演出処理の90AKS01では、当り変動となる変動表示に応じた当り予告番号を決定する。これにより、特別状態最終変動が当り変動となり大当り遊技状態や小当り遊技状態といった有利状態に制御される場合と、第2保留記憶分の変動表示のいずれかが当り変動となり大当り遊技状態や小当り遊技状態といった有利状態に制御される場合とで、複数回の予告演出のいずれかにより当り示唆となる当り予告を実行することで、有利状態に制御されることを示唆可能になる。
図17−12に示された獲得演出処理の90AKS03では、ハズレ時予告実行回数を決定する。これにより、特別状態最終変動が当り変動ではなく大当り遊技状態や小当り遊技状態といった有利状態に制御されず第2保留記憶分の変動表示も当り変動ではなく特定保留情報が記憶されていない場合に、複数回の予告演出のすべてによりハズレ示唆となるハズレ予告を実行することで、有利状態に制御されないことを示唆可能になる。
図17−27は、予告演出制御パターンの構成例AKY01を示している。図17−26に示された予告演出処理では、AKS303にて複数パターンが用意された予告演出制御パターンのうちから、今回の予告演出に対応して使用する予告演出制御パターンが選択される。構成例AKY01では、対象予告番号で示される予告番号や、この予告番号に関連付けて、最終変動演出データ記憶部AKM02に記憶された最終変動演出データで示されるキャラクタ、予告内容に応じて、選択可能な予告演出制御パターンとして、複数パターンが予め用意されている。たとえば、予告演出制御パターンCPA1−1〜CPA1−5は、予告番号が1で予告内容が当り示唆である場合に、キャラパネル画像で示されるキャラクタに応じて、いずれかを選択可能である。予告演出制御パターンCPA2−1〜CPA2−5は、予告番号が2で予告内容が当り示唆である場合に、キャラパネル画像で示されるキャラクタに応じて、いずれかを選択可能である。予告演出制御パターンCPA3−1〜CPA3−5は、予告番号が3で予告内容が当り示唆である場合に、キャラパネル画像で示されるキャラクタに応じて、いずれかを選択可能である。予告演出制御パターンCPA4−1〜CPA4−5は、予告番号が4で予告内容が当り示唆である場合に、キャラパネル画像で示されるキャラクタに応じて、いずれかを選択可能である。予告演出制御パターンCPA5−1〜CPA5−5は、予告番号が5で予告内容が当り示唆である場合に、キャラパネル画像で示されるキャラクタに応じて、いずれかを選択可能である。また、予告演出制御パターンCPB1−1〜CPB1−5は、予告番号が1で予告内容がハズレ示唆である場合に、キャラパネル画像で示されるキャラクタに応じて、いずれかを選択可能である。予告演出制御パターンCPB2−1〜CPB2−5は、予告番号が2で予告内容がハズレ示唆である場合に、キャラパネル画像で示されるキャラクタに応じて、いずれかを選択可能である。予告演出制御パターンCPB3−1〜CPB3−5は、予告番号が3で予告内容がハズレ示唆である場合に、キャラパネル画像で示されるキャラクタに応じて、いずれかを選択可能である。予告演出制御パターンCPB4−1〜CPB4−5は、予告番号が4で予告内容がハズレ示唆である場合に、キャラパネル画像で示されるキャラクタに応じて、いずれかを選択可能である。予告演出制御パターンCPB5−1〜CPB5−5は、予告番号が5で予告内容がハズレ示唆である場合に、キャラパネル画像で示されるキャラクタに応じて、いずれかを選択可能である。
このように、構成例AKY01では、予告演出の実行回数に対応する予告番号や、予告演出において味方キャラクタとなるキャラパネル画像で示されたキャラクタ、予告演出が当り示唆となるかハズレ示唆となるかに応じた予告演出制御パターンを選択することで、演出態様が異なる予告演出を実行可能になる。また、キャラパネル画像で示されたキャラクタに応じた予告演出制御パターンを選択して予告演出の実行を制御することにより、キャラパネル画像で示されたキャラクタが予告演出におけるバトル演出での味方キャラクタとなるので、特定画像となるキャラパネル画像に関連した演出態様の予告演出が実行可能になる。なお、構成例AKY01における予告演出制御パターンに限定されず、特定画像となるキャラパネル画像に関連した予告演出を実行できるように、任意の予告演出制御パターンが使用されるようにしてもよい。
予告演出の実行が開始されるときに、第2保留記憶数が上限値の4に達していない場合には、予告時促進報知が実行されてもよい。予告時促進報知は、獲得促進報知または継続促進報知と共通する報知態様であってもよいし、これらとは異なる報知態様であってもよい。図17−26に示された予告演出処理のAKS301にてタイミングAKT11である場合に、第2保留記憶数が上限値であるか否かを判定する。そして、上限値ではない場合には、演出画像の表示、音声出力、ランプ点灯、可動物動作、あるいは、これらの一部または全部の組合せにより、予告時促進報知を実行できればよい。
図17−28および図17−29は、期待度アップ演出が終了した後の表示例を示している。期待度アップ演出が終了すると、図17−28(A)に示す表示例AK101のように、敵キャラクタを示す演出画像の表示が開始される。表示例AK101では、獲得演出や期待度アップ演出で表示されたキャラパネル画像を、演出表示装置9の画面上における右下方といった、画面上の所定位置に縮小して表示させる。次に、図17−28(B)に示す表示例AK102では、タイミングAKT11に対応して、1回目の予告演出が開始される。このときには、複数のキャラパネル画像のうちで、最も左側に表示されたキャラパネル画像といった、今回の予告演出に関連したキャラパネル画像の表示を消去する。これに伴い、消去されたキャラパネル画像で示されたキャラクタが味方キャラクタとなる予告演出のバトル演出が進行を開始する。予告演出が実行されるときには、予告演出が実行されるときには、プッシュボタン120の押下操作となる遊技者の動作が検出されるごとに、キャラパネル画像の表示が消去されて、対応する予告演出のバトル演出が進行してもよい。これらの表示制御により、キャラパネル画像に関連した予告演出が実行されることを、遊技者が認識可能になる。そして、図17−28(C)に示す表示例AK103では、味方キャラクタが敗北する場面が表示されることで、ハズレ示唆となるハズレ予告が実行される。
その後、2回目から4回目の予告演出でも、順次に消去されたキャラパネル画像で示されたキャラクタが味方キャラクタとなる予告演出のバトル演出が進行する。図17−28に示す一連の表示例では、1回目から4回目の予告演出において、いずれも味方キャラクタが敗北する場面が表示されることで、ハズレ示唆となるハズレ予告が実行される。続いて、図17−28(D)に示す表示例AK104では、タイミングAKT15に対応して、5回目の予告演出が開始される。このときにも、消去されたキャラパネル画像で示されたキャラクタが味方キャラクタとなる予告演出のバトル演出が進行を開始する。そして、図17−28(E)に示す表示例AK105では、味方キャラクタが勝利する場面が表示されることで、当り示唆となる当り予告が実行される。このときに、小図柄表示エリア9Kでは、図17−21に示された小図柄変更設定処理の89AKS33や89AKS36にて変更された最終停止小図柄となる確定小図柄を停止表示させる。
当り予告の実行に続いて、図17−28(F)に示す表示例AK106では、当り対応演出が開始される。当り対応表示では、特別状態最終変動が終了しても、背景画像の表示における動画像の再生表示あるいは静止画像のアニメーション表示が継続して実行される。たとえば、図17−28(G)に示す表示例AK107では、特別状態終了時の第2保留記憶における保留番号が1の変動表示に対応して、小図柄表示エリア9Kにおける小図柄の可変表示が開始される。このときにも、当り対応表示における動画像の再生表示などが継続して実行される。図17−28(H)に示す表示例AK108では、変動表示の終了に対応して、最終停止小図柄となる確定小図柄が停止表示される。このときに、小図柄表示エリア9Kでは、図17−9に示された小図柄決定処理の89AKS16や89AKS18にて変更された最終停止小図柄となる確定小図柄を停止表示させる。
図17−28(I)に示す表示例AK109では、特別状態終了時の第2保留記憶における保留番号が2の変動表示に対応して、小図柄表示エリア9Kにおける小図柄の可変表示が開始される。このときにも、当り対応表示における動画像の再生表示などが継続して実行される。図17−28(J)に示す表示例AK110では、変動表示の終了に対応して、最終停止小図柄となる確定小図柄が停止表示される。このときに、小図柄表示エリア9Kでは、図17−9に示された小図柄決定処理の89AKS16や89AKS18にて変更された最終停止小図柄となる確定小図柄を停止表示させる。
図17−29(A)に示す表示例AK111では、特別状態終了時の第2保留記憶における保留番号が3の変動表示に対応して、小図柄表示エリア9Kにおける小図柄の可変表示が開始される。このときにも、当り対応表示における動画像の再生表示などが継続して実行される。図17−29(B)に示す表示例AK112では、変動表示の終了に対応して、最終停止小図柄となる確定小図柄が停止表示される。このときに、小図柄表示エリア9Kでは、図17−9に示された小図柄決定処理の89AKS16や89AKS18にて変更された最終停止小図柄となる確定小図柄を停止表示させる。図17−29(C)に示す表示例AK113では、特別状態終了時の第2保留記憶における保留番号が4の変動表示に対応して、小図柄表示エリア9Kにおける小図柄の可変表示が開始される。このときには、可変表示結果が「当り」に対応して、変動パターンPD3−1、PD3−2のいずれかに決定される。また、図17−7に示された演出図柄変動開始設定処理の89AKS53では変動パターンPD1−1ではないと判定されるとともに、89AKS54では演出図柄非表示となっていると判定されることで、89AKS55の設定により演出図柄の表示が通常表示状態に復帰する。なお、特別状態最終変動が開始されるときには、89AKS52の設定により演出図柄の表示が非表示状態となり、演出図柄を表示させないようになっている。これにより、表示例AK113では、演出図柄の可変表示が行われる。その後、図17−29(D)に示す表示例AK114では、変動表示の終了に対応して、最終停止図柄となる確定演出図柄と確定小図柄が停止表示される。こうして、特定保留情報に基づく変動表示では、演出図柄の表示結果といった、当り対応演出による特定報知とは異なる態様にて、大当り遊技状態や小当り遊技状態といった有利状態に制御されることを報知可能である。なお、演出図柄の表示結果に限定されず、演出図柄や当り対応演出における演出画像とは異なる演出画像の表示、音声出力、ランプ点灯、可動物動作、あるいは、これらの一部または全部の組合せにより、予告演出や当り対応演出とは異なる任意の態様にて、有利状態に制御されることを報知できればよい。
複数回の予告演出が実行される場合に、小図柄表示エリア9Kでは、各回の予告演出が実行されるごとに、可変表示の態様がリーチ態様となるように、小図柄を停止表示させてもよい。たとえば、表示例AK101、AK102では、小図柄表示エリア9Kにて、左図柄および右図柄として図画番号が同一の小図柄を一旦停止させる。表示例AK104でも、小図柄表示エリア9Kにて、左図柄および右図柄として図柄番号が同一の小図柄を一旦停止させる。表示例AK103では、予告演出の終了に対応して、一旦停止した小図柄を再び変動させればよい。このように、予告演出が実行されるごとにリーチ態様となる印象を遊技者に与えることで、予告演出に対する遊技者の期待感を高めて、遊技興趣を向上させる適切な表示演出が可能になる。
図17−7に示された演出図柄変動開始処理では、89AKS51にて特別状態最終変動である場合に、89AKS52の設定により演出図柄が表示されない非表示状態となる。特別状態最終変動となる可変表示の実行中には、最終変動演出に含まれる獲得演出、期待度アップ演出、1回または複数回の予告演出、ハズレ対応演出または当り対応演出という表示結果対応演出など、様々な演出が実行される。この場合に、演出図柄が表示されない非表示状態にすることで、最終変動演出に含まれる各種演出を遊技者が容易に認識可能となり、演出に対する遊技者の注目度を高めた適切な表示演出が可能になる。その後、演出図柄変動開始処理の89AKS53にて変動パターンPD1−1ではないと判定されるまで、演出図柄の非表示状態が継続する。したがって、当り示唆となる当り予告である予告演出などを含む最終変動演出が実行された後に、特定保留情報とは異なる保留情報に基づき変動表示がハズレである場合には、演出図柄を非表示状態として小図柄の可変表示を行う。そして、特定保留情報に基づき変動表示が当りである場合には、変動パターンPD1−1とは異なる変動パターンPD3−1、PD3−2のいずれかに決定されるので、演出図柄を通常表示状態に復帰させるとともに小図柄の可変表示を行う。これにより、可変表示結果が「当り」に対応した変動表示を、遊技者が容易に認識可能となることで、大当り遊技状態や小当り遊技状態といった有利状態に制御されることを確実に報知できる適切な表示演出が可能になる。
図17−21に示された小図柄変更設定処理では、89AKS33により中図柄を特殊図柄に変更しない場合があってもよい。この場合には、特別状態終了時の第2保留記憶となる保留情報に特定保留情報が含まれていても、特別状態最終変動に対応した可変表示において、特殊図柄を用いないハズレ組合せの確定小図柄が停止表示される。その後、特定保留情報に基づく変動表示では、演出図柄の表示結果といった、当り対応演出による特定報知とは異なる態様にて、大当り遊技状態や小当り遊技状態といった有利状態に制御されることを報知可能である。このように、特定保留情報が記憶されている場合でも、特別状態最終変動において特殊図柄を用いない表示結果を導出させることにより、大当り遊技状態や小当り遊技状態といった有利状態に制御されることを遊技者が早い段階で認識できてしまうことを防止して、有利状態に対する期待感を持続させる適切な表示演出が可能になる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形および応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示された全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で示された構成の一部を備えたものであってもよい。
最終変動演出に含まれる各種演出は、特別状態最終変動に対応して実行可能な場合に代えて、あるいは、特別状態最終変動に対応して実行可能な場合とともに、特別状態最終変動とは異なる変動表示に対応して実行可能な場合があってもよい。たとえば、通常状態において、普通図柄の表示結果が当り図柄となった場合に、可変入賞球装置15が比較的に長い開変化期間において開状態となり、第2始動入賞が発生しやすくなることがあってもよい。このような第2始動入賞の発生により第2保留記憶数が特定値に達した場合には、特別変動表示の実行に伴い、最終変動演出に含まれる各種演出と同様の演出が実行可能になってもよい。第2保留記憶となる保留情報だけでなく、第1保留記憶となる保留情報を用いて、最終変動演出に含まれる各種演出と同様の演出が実行可能になってもよい。
その他、通常状態において、特定リーチ演出として予め定められたリーチ演出が実行され、特別図柄の表示結果が大当り図柄となり、大当りが発生する場合に、特殊小図柄を用いた仮停止小図柄を一旦停止表示させ、その後に再び変動させて当り組合せの確定小図柄を導出させることがあってもよい。たとえば、図17−9に示された小図柄決定処理の89AKS19では、変動パターンPC3−3以外でも通常状態であるときに選択可能な特定リーチ演出を伴う変動パターンである場合に、処理を89AKS20に進めて、特殊図柄を用いた仮停止小図柄を決定すればよい。このように、特殊図柄となる小図柄を仮停止させることで、特別図柄の表示結果が大当り図柄となり、大当りが発生することを示唆可能であってもよい。
図17−19に示された小図柄決定処理では、89AKS19にて変動パターンPC3−3である場合に、当り種別にかかわらず89AKS20により特殊図柄を用いた仮停止小図柄を決定するものとして説明した。これに対し、当り種別が特定種別である場合には、特殊図柄を用いた小図柄を仮停止表示させないことがあってもよい。たとえば、当り種別が第2特図大当りである場合には、89AKS20による仮停止小図柄の決定を行わず、特殊図柄を用いた小図柄を仮停止表示させずに、当り組合せの確定小図柄を導出させるようにしてもよい。当り種別が第2特図大当りである場合のうち、変動パターンPC3−3である場合と変動パターンPC3−3以外である場合とで、特殊図柄を用いた小図柄を仮停止表示させるか否かを異ならせてもよい。その他、当り種別や変動パターンの組合せ、あるいは、当り種別や変動パターンの組合せとは異なる条件が成立したか否かにより、特殊図柄を用いた小図柄を仮停止表示させるか否かを異ならせてもよい。
図17−12に示された獲得演出処理の90AKS01では、当り変動となる変動表示がある場合でも、当り示唆となる当り予告の予告演出を実行しない当り予告なしに決定されることがあってもよい。この場合には、ハズレ示唆となるハズレ予告の予告演出が実行された後に、復活演出が実行されることにより、大当りや小当りが発生することを示唆または報知してもよい。
パチンコ遊技機1は、設定値に応じて当りの当選確率や出玉率が変わる構成とされてもよい。例えば、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、当りの当選確率や出玉率が変わるようになっていればよい。たとえば、設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も大当りの当選確率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど大当りや小当りの当選確率が低くなる。この例において、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。設定値に応じて大当りや小当りの当選確率が変われば、出玉率も設定値に応じて変わってもよい。大当りや小当りの当選確率は設定値にかかわらず一定であるのに対し、大当り遊技状態におけるラウンド数が設定値に応じて変わってもよい。小当りの当選確率は設定値にかかわらず一定であるのに対し、大当りの当選確率が設定値に応じて変わってもよい。パチンコ遊技機1は、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかを設定可能に構成されていればよい。パチンコ遊技機1において設定されている設定値は、主基板31の側から演出制御基板80の側へ設定値指定コマンドが送信されることにより通知される。
可変表示の実行中には、所定割合でパチンコ遊技機1における設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能であってもよい。例えば演出制御プロセス処理の演出図柄変動開始処理は、停止図柄決定処理を含んでいる。停止図柄決定処理は、演出図柄の可変表示における最終停止図柄といった、演出図柄の可変表示において停止表示される演出図柄の組合せを決定可能な処理であればよい。停止図柄決定処理では、スーパーリーチのリーチ演出が実行される場合に、いずれかのリーチ図柄が決定されたことに基づいて、所定割合で設定示唆演出を実行可能に決定してもよい。リーチ図柄は、リーチハズレ時の最終停止図柄や大当り時の最終停止図柄のうち、左図柄および右図柄が一致して停止表示される同一の演出図柄である。
停止図柄決定処理では、決定されたリーチ図柄が7の数字に対応する演出図柄である場合に、設定示唆演出の有無を決定してもよい。設定示唆演出は、設定示唆演出実行決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、予め用意された設定示唆演出実行決定テーブルを参照することなどにより、実行の有無が決定されるようにすればよい。設定示唆演出は、パチンコ遊技機1において設定されている設定値に応じて、演出態様が異なるように実行可能である。たとえば、パチンコ遊技機1において設定されている設定値が1である場合には、図柄表示色が変更されない。パチンコ遊技機1において設定されている設定値が1以外である場合には、所定割合で図柄表示色が変更可能になればよい。このように、パチンコ遊技機1において設定されている設定値が1以外であるか否かに応じて、リーチ図柄が7の数字に対応する演出図柄である場合の図柄表示態様として、図柄表示色が変更されるか否かが異なる。パチンコ遊技機において設定されている設定値に応じて、リーチ図柄が7の数字に対応する演出図柄である場合の図柄表示態様として、図柄表示色が特定色に変更されるか否かが異なってもよい。
設定示唆演出は、リーチ図柄として停止表示された演出図柄の表示色である図柄表示色を変更するものに代えて、あるいは、図柄表示色を変更するものに加えて、リーチ図柄として停止表示された演出図柄の形状や模様といった、リーチ態様における任意の態様を変更するものであってもよい。あるいは、背景画像や外枠画像その他の任意の演出画像の表示、音声出力、ランプ点灯、可動物動作、これらの一部または全部の組合せといった、任意の演出装置による演出態様を変更するものであってもよい。設定示唆演出その他のパチンコ遊技機1における任意の演出は、演出制御に関連する任意のデータ、演出制御に関連しない任意のデータ、あるいは、これらを組み合わせたデータが、演出実行用として予め定められた単一または複数の条件式を満足する場合に、実行可能であればよい。
設定示唆演出は、リーチ図柄の表示色を変更可能な演出の他にも、例えば擬似連演出や先読み予告演出など、任意の演出によって当り期待度を示唆するとともに、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行うことができるようにしてもよい。可変表示の実行中に、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御に関する示唆を行った後に、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行うことができる演出であってもよい。任意の演出を実行する場合に、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御に関する示唆を行った後、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御に関する示唆を継続して行う場合と、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御に関する示唆を継続して行うとともにパチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行う場合とを含むものであってもよい。任意の演出を実行する場合に、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御に関する示唆を行った後、その示唆が終了する場合と、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御に関する示唆を継続して行うとともにパチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行う場合とを含むものであってもよい。
パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆は、パチンコ遊技機1における設定値を示唆するものに限定されず、例えばパチンコ遊技機1における設定値が変更されたか否かを示唆するものであってもよい。例えば、複数の設定示唆パターンは、パチンコ遊技機1における設定値が変更されたか否かに応じて、決定割合が異なるパターンが含まれてもよい。パチンコ遊技機1における設定値が変更された場合に、高い割合で決定されるパターンの演出態様による示唆が行われることで、設定値の変更があったことを遊技者が認識できるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
可変表示の実行中には、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御に関する示唆を行う一方で、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行わないようにしてもよい。その後、可変表示の表示結果が大当りまたは小当りとなった場合に、当り開始演出(ファンファーレ演出)や当り中演出(小当り中演出、第1ラウンドや第2ラウンドに対応する演出など)の実行に伴い、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行うようにしてもよい。大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御に関する示唆を行うことなく、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆が行われる場合があってもよい。
大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御に関する示唆の一部または全部に代えて、あるいは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御に関する示唆の一部または全部とともに、大当り遊技状態や小当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な状態の制御に関する示唆を行うものであってもよい。例えば、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了後に制御される特別状態に関する示唆を行うものであってもよい。その他、有利状態として、遊技者にとって有利な任意の遊技価値が付与される状態に関して、制御されるか否かなどに応じた示唆を行うものであってもよい。
各種の制限は、本願発明の達成目的や解決課題その他の趣旨を逸脱しないものであれば、任意の範囲や限界によるものであればよい。制限の範囲は、処理や制御や動作の実行について、有無や割合その他の分量を異ならせる条件であればよく、制限の限界は、処理や制御や動作の実行について、有無や割合その他の分量を異ならせる内容(例えば止める場合か減らす場合か、減らす程度など)であればよい。
(特徴部89AKの課題解決手段および効果に関する説明)
識別情報の可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、可変表示に関する情報を保留情報として記憶可能な保留記憶手段と、有利状態に制御されるか否かを報知する特定報知を実行可能な特定報知実行手段と、識別情報よりも縮小された態様による縮小識別情報の可変表示を実行可能な縮小可変表示手段と、を備え、特定報知実行手段は、特定可変表示において該特定可変表示と、該特定可変表示が実行されているときに保留記憶手段に記憶されている保留情報に対応した可変表示と、に関連して特定報知を実行可能であり、特定可変表示に基づいて有利状態に制御されず有利状態に制御される可変表示に関する特定保留情報が保留記憶手段に記憶されていない場合に、特定可変表示において有利状態に制御されないことを報知するための特定報知を実行し、特定可変表示が終了した後の保留記憶手段に記憶された保留情報に基づく可変表示において縮小識別情報の表示結果として所定表示結果を導出可能であり、特定可変表示に基づいて有利状態に制御されず特定保留情報が保留記憶手段に記憶されている場合に、特定可変表示において有利状態に制御されることを報知するための特定報知を実行し、特定可変表示が終了した後の保留記憶手段に記憶された特定保留情報とは異なる保留情報に基づく可変表示において縮小識別情報の表示結果として、所定表示結果を構成する一部の縮小識別情報と、所定表示結果を構成する縮小識別情報には含まれない特殊識別情報とにより構成される特殊表示結果を導出可能であり、特定保留情報に基づく可変表示において有利状態に制御されることを特定報知とは異なる態様にて報知可能であり、有利状態は、第1有利状態と、当該第1有利状態よりも遊技者にとって有利な第2有利状態と、を含み、第2有利状態に制御される場合に、識別情報の表示結果として、特定識別情報のみにより構成される特定表示結果を導出させ、特殊表示結果を構成する特殊識別情報とは異なる縮小識別情報は、特定識別情報とは異なる所定識別情報を含む。ここで、識別情報は、例えば演出図柄などであればよい。有利状態は、例えば大当り遊技状態などであればよい。遊技機は、例えばパチンコ遊技機1などであればよい。保留記憶手段は、例えば第2保留記憶バッファなどであればよい。特定報知は、例えば予告演出、表示結果対応演出などであればよい。特定報知実行手段は、例えばステップAKS108の予告演出処理、ステップAKS110の表示結果対応演出処理を実行する演出制御用CPU101などであればよい。縮小識別情報は、例えば小図柄などであればよい。縮小可変表示手段は、例えば演出表示装置9の小図柄表示エリア9Kなどであればよい。所定表示結果は、例えばハズレ組合せの最終停止図柄などであればよい。特殊表示結果は、例えばVの文字を示す特殊図柄を用いた最終停止図柄などであればよい。第1有利状態は、例えば第1特図大当りCの場合などであればよい。第2有利状態は、例えば第1特図大当りA、第1特図大当りB、第2特図大当り、小当り経由大当りX〜Zのいずれかである場合などであればよい。特定識別情報は、例えば赤7の演出図柄と小図柄や金7の演出図柄と小図柄などであればよい。
このような構成によれば、適切な表示制御が可能になる。
特定可変表示に基づいて有利状態に制御される場合に、当該特定可変表示において、特殊表示結果を一旦停止させ、有利状態に制御されることを報知するための特定報知を実行した後に特定表示結果を導出可能であってもよい。例えばステップ89AKS19、89AKS20を実行する場合などであればよい。
このような構成においては、適切な表示制御が可能になる。
特殊表示結果は、特定可変表示において導出させる場合と、特定可変表示が終了した後の可変表示において導出させる場合とで、異なる態様の表示結果を導出可能であってもよい。例えばステップAKS011にて最終停止図柄を決定するときに、変動パターンPC1−3であればリーチハズレ組合せに決定し、変動パターンPD1−1であれば非リーチ組合せに決定した後に、ステップ89AKS11にて最終停止小図柄を決定してから、ステップ89AKS16〜89AKS18を実行する場合、ステップ89AKS32〜89AKS35を実行する場合などであればよい。
このような構成においては、適切な表示制御が可能になる。
第1状態と、当該第1状態よりも始動領域を遊技媒体が通過しやすい第2状態とに変化可能な始動入賞手段と、始動入賞手段が第2状態に変化しやすい特別状態に制御可能な特別状態制御手段と、特別状態における可変表示の実行回数に基づいて特別状態を終了させる特別状態終了手段と、を備え、特定可変表示は、特別状態における最終回の可変表示として実行され、最終回の可変表示に基づいて有利状態に制御されず特定保留情報が保留記憶手段に記憶されていない場合に、最終回の可変表示においてリーチ態様とは異なる通常態様の所定表示結果を導出させ、保留記憶手段に記憶された保留情報に基づく可変表示において縮小識別情報の表示結果として所定表示結果を導出させ、最終回の可変表示に基づいて有利状態に制御される場合に、当該最終回の可変表示において特定結果を導出させ、最終回の可変表示に基づいて有利状態に制御されず特定保留情報が保留記憶手段に記憶されている場合に、最終回の可変表示において有利状態に制御されることを報知するための特定報知を実行し、保留記憶手段に記憶された特定保留情報とは異なる保留情報に基づく可変表示において縮小識別情報の表示結果として特殊表示結果を導出させ、特定保留情報に基づく可変表示において特定表示結果を導出させてもよい。ここで、第1状態は、例えば閉状態などであればよい。第2状態は、例えば開状態などであればよい。始動入賞手段は、例えば可変入賞球装置15などであればよい。特別状態制御手段は、例えばステップS163〜S165を実行するCPU56などであればよい。特別状態終了手段は、例えばステップS147〜S150を実行するCPU56などであればよい。リーチ態様とは異なる通常態様の表示結果を導出させることは、例えばステップAKS011にて最終停止図柄を決定するときに、変動パターンPC1−3でも非リーチ組合せに決定する場合などであればよい。最終回の可変表示において特定態様の表示結果を導出させることは、例えばステップAKS011にて最終停止図柄を決定するときに、変動パターンPC3−3と対応して大当り組合せに決定する場合などであればよい。
このような構成においては、適切な表示制御が可能になる。
特定可変表示に基づいて有利状態に制御されず特定保留情報が保留記憶手段に記憶されている場合に、特定可変表示において有利状態に制御されることを示唆する特定演出を実行した後に、保留記憶手段に記憶された特定保留情報とは異なる保留情報に基づく可変表示において識別情報を非表示状態として縮小識別情報の可変表示を行い、特定保留情報に基づく可変表示において識別情報を通常表示状態として縮小識別情報の可変表示を行うようにしてもよい。ここで、特定演出は、例えば最終変動演出などであればよい。識別情報を非表示状態とすることは、例えばステップ89AKS52を実行する場合などであればよい。識別情報を通常表示状態とすることは、例えばステップ89AKS55を実行する場合などであればよい。
このような構成においては、適切な表示制御が可能になる。
保留記憶手段に記憶された特定保留情報とは異なる保留情報に基づく可変表示は、有利状態に制御されない場合の特定可変表示よりも、可変表示を開始してから表示結果を導出させるまでの可変表示時間が短いようにしてもよい。ここで、可変表示時間が短いことは、例えば変動パターンPD1−1の特図変動時間が500msであることなどであればよい。
このような構成においては、適切な表示制御が可能になる。
特定可変表示において特定演出を実行可能な特定演出実行手段を備え、特定演出実行手段は、複数回の特定演出を連続して実行可能であり、特定可変表示に基づいて有利状態に制御される場合または特定保留情報が保留記憶手段に記憶されている場合に、複数回の特定演出のいずれかにより、有利状態に制御されることを示唆可能であり、特定可変表示に基づいて有利状態に制御されず特定保留情報が保留記憶手段に記憶されていない場合に、複数回の特定演出のすべてにより、有利状態に制御されないことを示唆可能であり、複数回の特定演出のすべてにより、有利状態に制御されないことを示唆された場合に、最後の特定演出に対応して所定表示結果を導出させてもよい。ここで、特定演出は、例えば予告演出などであればよい。特定演出実行手段は、例えばステップAKS108の予告演出処理を実行する演出制御用CPU101などであればよい。有利状態に制御されることを示唆可能である場合は、例えば予告内容が当りである当り予告となる予告演出が実行される場合などであればよい。有利状態に制御されないことを示唆可能である場合は、例えば予告内容がハズレであるハズレ予告となる予告演出が実行される場合などであればよい。最後の特定演出に対応して所定表示結果を導出させることは、例えばステップ89AKS71の実行により小図柄を停止表示させることなどであればよい。
このような構成においては、適切な表示制御が可能になる。
特殊識別情報は、可変表示を実行中に表示可能な識別情報に含まれないようにしてもよい。例えば図柄番号が「10」のV図柄は特別終了時当り示唆用となることであればよい。
このような構成においては、適切な表示制御が可能になる。
特定保留情報が保留記憶手段に記憶されている場合に、特定可変表示において縮小識別情報の表示結果として所定表示結果を導出させた後に、特定保留情報に基づく可変表示において有利状態に制御されることを特定報知とは異なる態様にて報知可能であってもよい。例えばステップ89AKS03の小図柄変更設定処理を実行しない場合などであればよい。
このような構成においては、適切な表示制御が可能になる。
(特徴部90AKの課題解決手段および効果に関する説明)
始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、可変表示に関する情報を保留情報として記憶可能な保留記憶手段と、第1状態と、当該第1状態よりも始動領域を遊技媒体が通過しやすい第2状態とに変化可能な始動入賞手段と、始動入賞手段が第2状態に変化しやすい特別状態に制御可能な特別状態制御手段と、特別状態における可変表示の実行回数に基づいて特別状態を終了させる特別状態終了手段と、特別状態における最終回の可変表示に対応して演出を実行可能な演出実行手段と、を備え、演出実行手段は、保留記憶手段における保留情報の記憶数に関連した表示数の特定画像を表示させる事前演出を実行可能な事前演出実行手段と、事前演出において表示された特定画像に関連した特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、を含み、特定演出実行手段は、最終回の可変表示に基づいて有利状態に制御されず有利状態に制御される可変表示に関する特定保留情報が保留記憶手段に記憶されていない場合に、特定画像の表示数に対応した回数まで、有利状態に制御されないことを示唆する特定演出を実行可能であり、最終回の可変表示に基づいて有利状態に制御される場合または特定保留情報が保留記憶手段に記憶されている場合に、表示された特定画像のいずれかに関連して、有利状態に制御されることを示唆する特定演出を実行可能であり、最終回の可変表示は、特定保留情報が保留記憶手段に記憶されている場合に、当該特定保留情報に基づく可変表示の以前に実行される可変表示の回数が第1回数の場合と第2回数の場合とで、可変表示を開始してから表示結果を導出させるまでの可変表示時間が共通であり、事前演出において表示された特定画像のいずれに関連した特定演出により有利状態に制御されることが示唆されたかに応じて、遊技者にとっての有利度合が異なる。ここで、始動領域は、例えば第1始動入賞口13、第2始動入賞口14などであればよい。遊技媒体は、例えば遊技球などであればよい。有利状態は、例えば大当り遊技状態などであればよい。遊技機は、例えばパチンコ遊技機1などであればよい。保留記憶手段は、例えば第2保留記憶バッファなどであればよい。第1状態は、例えば閉状態などであればよい。第2状態は、例えば開状態などであればよい。始動入賞手段は、例えば可変入賞球装置15などであればよい。特別状態制御手段は、例えばステップS163〜S165を実行するCPU56などであればよい。特別状態終了手段は、例えばステップS147〜S150を実行するCPU56などであればよい。演出実行手段は、例えばステップ89AKS02の最終変動演出処理を実行する演出制御用CPU101などであればよい。事前演出は、例えば獲得演出などであればよい。事前演出実行手段は、例えばステップAKS104の獲得演出処理を実行する演出制御用CPU101などであればよい。特定演出は、例えば予告演出などであればよい。特定演出実行手段は、例えばステップAKS108の予告演出処理を実行する演出制御用CPU101などであればよい。有利状態に制御されないことを示唆する特定演出は、例えば予告内容がハズレであるハズレ予告となる予告演出などであればよい。有利状態に制御されることを示唆する特定演出は、例えば予告内容が当りである当り予告となる予告演出などであればよい。可変表示時間が共通であることは、例えば変動パターンPC1−3の特図変動時間が140000msであることなどであればよい。遊技者にとっての有利度合が異なることは、例えば決定例90AKD11により当り予告用キャラクタを決定した場合などであればよい。
このような構成によれば、適切な演出制御が可能になる。
(特徴部91AKの課題解決手段および効果に関する説明)
始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、可変表示に関する情報を保留情報として記憶可能な保留記憶手段と、第1状態と、当該第1状態よりも始動領域を遊技媒体が通過しやすい第2状態とに変化可能な始動入賞手段と、始動入賞手段が第2状態に変化しやすい特別状態に制御可能な特別状態制御手段と、特別状態における可変表示の実行回数に基づいて特別状態を終了させる特別状態終了手段と、特別状態における最終回の可変表示に対応して演出を実行可能な演出実行手段と、を備え、演出実行手段は、保留記憶手段における保留情報の記憶数に関連した表示数の特定画像を表示させる事前演出を実行可能な事前演出実行手段と、事前演出において表示された特定画像に関連した特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、を含み、特定演出実行手段は、最終回の可変表示に基づいて有利状態に制御されず有利状態に制御される可変表示に関する特定保留情報が保留記憶手段に記憶されていない場合に、特定画像の表示数に対応した回数まで、有利状態に制御されないことを示唆する特定演出を実行可能であり、最終回の可変表示に基づいて有利状態に制御される場合または特定保留情報が保留記憶手段に記憶されている場合に、表示された特定画像のいずれかに関連して、有利状態に制御されることを示唆する特定演出を実行可能であり、最終回の可変表示は、特定保留情報が保留記憶手段に記憶されている場合に、当該特定保留情報に基づく可変表示の以前に実行される可変表示の回数が第1回数の場合と第2回数の場合とで、可変表示を開始してから表示結果を導出させるまでの可変表示時間が共通であり、事前演出実行手段は、最終回の可変表示において始動領域に向けた遊技媒体の発射を促す促進演出が実行された後に、事前演出を実行可能であり、保留記憶手段において保留情報を記憶可能な上限数まで記憶されている状態にて事前演出の実行が開始されるときに、始動領域を遊技媒体が通過した場合でも通過しない場合でも、上限数と同じ表示数の特定画像を表示させる事前演出を実行可能であり、上限数まで保留情報が記憶されていない状態にて事前演出の実行が開始されるときに、始動領域を遊技媒体が通過した場合でも通過しない場合でも、保留情報の記憶数に応じた表示数の特定画像を表示させる事前演出を実行可能であり、事前演出において特定画像が表示された後に、特殊演出を実行可能であり、上限数まで保留情報が記憶されていない場合に、特殊演出を実行しない。ここで、始動領域は、例えば第1始動入賞口13、第2始動入賞口14などであればよい。遊技媒体は、例えば遊技球などであればよい。有利状態は、例えば大当り遊技状態などであればよい。遊技機は、例えばパチンコ遊技機1などであればよい。保留記憶手段は、例えば第2保留記憶バッファなどであればよい。第1状態は、例えば閉状態などであればよい。第2状態は、例えば開状態などであればよい。始動入賞手段は、例えば可変入賞球装置15などであればよい。特別状態制御手段は、例えばステップS163〜S165を実行するCPU56などであればよい。特別状態終了手段は、例えばステップS147〜S150を実行するCPU56などであればよい。演出実行手段は、例えばステップ89AKS02の最終変動演出処理を実行する演出制御用CPU101などであればよい。事前演出は、例えば獲得演出などであればよい。事前演出実行手段は、例えばステップAKS104の獲得演出処理を実行する演出制御用CPU101などであればよい。特定演出は、例えば予告演出などであればよい。特定演出実行手段は、例えばステップAKS108の予告演出処理を実行する演出制御用CPU101などであればよい。有利状態に制御されないことを示唆する特定演出は、例えば予告内容がハズレであるハズレ予告となる予告演出などであればよい。有利状態に制御されることを示唆する特定演出は、例えば予告内容が当りである当り予告となる予告演出などであればよい。可変表示時間が共通であることは、例えば変動パターンPC1−3の特図変動時間が140000msであることなどであればよい。促進演出が実行されることは、例えばステップAKS203の実行により獲得促進報知画像を表示する場合などであればよい。保留情報を記憶可能な上限数と同じ表示数の特定画像を表示させる事前演出は、例えば決定例91AKD01により第2保留記憶数が4であれば獲得アイテム数が5に決定されて実行される獲得演出などであればよい。保留情報の記憶数に応じた表示数の特定画像を表示させる事前演出は、例えば決定例91AKD01により第2保留記憶数が4未満であれば第2保留記憶数以上の獲得アイテム数が決定されて実行される獲得演出などであればよい。特殊演出は、例えば期待度アップ演出などであればよい。特殊演出を実行しないことは、例えばステップ91AKS12、91AKS13により期待度アップ演出が禁止される場合などであればよい。
このような構成によれば、適切な演出制御が可能になる。
(特徴部92AKの課題解決手段および効果に関する説明)
始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、可変表示に関する情報を保留情報として記憶可能な保留記憶手段と、第1状態と、当該第1状態よりも始動領域を遊技媒体が通過しやすい第2状態とに変化可能な始動入賞手段と、始動入賞手段が第2状態に変化しやすい特別状態に制御可能な特別状態制御手段と、特別状態における可変表示の実行回数に基づいて特別状態を終了させる特別状態終了手段と、特別状態における最終回の可変表示に対応して演出を実行可能な演出実行手段と、を備え、演出実行手段は、保留記憶手段における保留情報の記憶数に関連した表示数の特定画像を表示させる事前演出を実行可能な事前演出実行手段と、事前演出において表示された特定画像に関連した特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、を含み、特定演出実行手段は、最終回の可変表示に基づいて有利状態に制御されず有利状態に制御される可変表示に関する特定保留情報が保留記憶手段に記憶されていない場合に、特定画像の表示数に対応した回数まで、有利状態に制御されないことを示唆する特定演出を実行可能であり、最終回の可変表示に基づいて有利状態に制御される場合または特定保留情報が保留記憶手段に記憶されている場合に、表示された特定画像のいずれかに関連して、有利状態に制御されることを示唆する特定演出を実行可能であり、最終回の可変表示は、特定保留情報が保留記憶手段に記憶されている場合に、当該特定保留情報に基づく可変表示の以前に実行される可変表示の回数が第1回数の場合と第2回数の場合とで、可変表示を開始してから表示結果を導出させるまでの可変表示時間が共通であり、事前演出実行手段は、最終回の可変表示において始動領域に向けた遊技媒体の発射を促す促進演出が実行された後に、事前演出を実行可能であり、保留記憶手段において保留情報を記憶可能な上限数まで記憶されている状態にて事前演出の実行が開始されるときに、始動領域を遊技媒体が通過した場合でも通過しない場合でも、上限数と同じ表示数の特定画像を表示させる事前演出を実行可能であり、上限数と同じ表示数の特定画像を表示させた後に、特定画像の表示態様を変化させる変化演出を実行可能であり、変化演出において、始動領域を遊技媒体が通過した場合に特定画像の表示態様を変化させ、始動領域を遊技媒体が通過しなかった場合に当該変化演出が終了するときに特定画像の表示態様を変化させる。ここで、始動領域は、例えば第1始動入賞口13、第2始動入賞口14などであればよい。遊技媒体は、例えば遊技球などであればよい。有利状態は、例えば大当り遊技状態などであればよい。遊技機は、例えばパチンコ遊技機1などであればよい。保留記憶手段は、例えば第2保留記憶バッファなどであればよい。第1状態は、例えば閉状態などであればよい。第2状態は、例えば開状態などであればよい。始動入賞手段は、例えば可変入賞球装置15などであればよい。特別状態制御手段は、例えばステップS163〜S165を実行するCPU56などであればよい。特別状態終了手段は、例えばステップS147〜S150を実行するCPU56などであればよい。演出実行手段は、例えばステップ89AKS02の最終変動演出処理を実行する演出制御用CPU101などであればよい。事前演出は、例えば獲得演出などであればよい。事前演出実行手段は、例えばステップAKS104の獲得演出処理を実行する演出制御用CPU101などであればよい。特定演出は、例えば予告演出などであればよい。特定演出実行手段は、例えばステップAKS108の予告演出処理を実行する演出制御用CPU101などであればよい。有利状態に制御されないことを示唆する特定演出は、例えば予告内容がハズレであるハズレ予告となる予告演出などであればよい。有利状態に制御されることを示唆する特定演出は、例えば予告内容が当りである当り予告となる予告演出などであればよい。可変表示時間が共通であることは、例えば変動パターンPC1−3の特図変動時間が140000msであることなどであればよい。促進演出が実行されることは、例えばステップAKS203の実行により獲得促進報知画像を表示する場合などであればよい。保留情報を記憶可能な上限数と同じ表示数の特定画像を表示させる事前演出は、例えば決定例91AKD01により第2保留記憶数が4であれば獲得アイテム数が5に決定されて実行される獲得演出などであればよい。変化演出は、例えば期待度アップ演出などであればよい。変化演出が終了するときに特定画像の表示態様を変化させることは、例えば期待度アップ条件92AKC02が設定された場合に期待度アップ演出を実行することなどであればよい。
このような構成によれば、適切な演出制御が可能になる。
始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、可変表示に関する情報を保留情報として記憶可能な保留記憶手段と、第1状態と、当該第1状態よりも始動領域を遊技媒体が通過しやすい第2状態とに変化可能な始動入賞手段と、始動入賞手段が第2状態に変化しやすい特別状態に制御可能な特別状態制御手段と、特別状態における可変表示の実行回数に基づいて特別状態を終了させる特別状態終了手段と、特別状態における最終回の可変表示に対応して演出を実行可能な演出実行手段と、を備え、演出実行手段は、保留記憶手段における保留情報の記憶数に関連した表示数の特定画像を表示させる事前演出を実行可能な事前演出実行手段と、事前演出において表示された特定画像に関連した特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、を含み、特定演出実行手段は、最終回の可変表示に基づいて有利状態に制御されず有利状態に制御される可変表示に関する特定保留情報が保留記憶手段に記憶されていない場合に、特定画像の表示数に対応した回数まで、有利状態に制御されないことを示唆する特定演出を実行可能であり、最終回の可変表示に基づいて有利状態に制御される場合または特定保留情報が保留記憶手段に記憶されている場合に、表示された特定画像のいずれかに関連して、有利状態に制御されることを示唆する特定演出を実行可能であり、最終回の可変表示は、特定保留情報が保留記憶手段に記憶されている場合に、当該特定保留情報に基づく可変表示の以前に実行される可変表示の回数が第1回数の場合と第2回数の場合とで、可変表示を開始してから表示結果を導出させるまでの可変表示時間が共通であり、事前演出実行手段は、最終回の可変表示において始動領域に向けた遊技媒体の発射を促す促進演出が実行された後に、事前演出を実行可能であり、保留記憶手段において保留情報を記憶可能な上限数まで記憶されている状態にて事前演出の実行が開始されるときに、始動領域を遊技媒体が通過した場合でも通過しない場合でも、上限数と同じ表示数の特定画像を表示させる事前演出を実行可能であり、上限数と同じ表示数の特定画像を表示させた後に、特定画像の表示態様を変化させる変化演出を実行可能であり、変化演出において、予め定められた表示態様に特定画像を変化させてもよい。ここで、始動領域は、例えば第1始動入賞口13、第2始動入賞口14などであればよい。遊技媒体は、例えば遊技球などであればよい。有利状態は、例えば大当り遊技状態などであればよい。遊技機は、例えばパチンコ遊技機1などであればよい。保留記憶手段は、例えば第2保留記憶バッファなどであればよい。第1状態は、例えば閉状態などであればよい。第2状態は、例えば開状態などであればよい。始動入賞手段は、例えば可変入賞球装置15などであればよい。特別状態制御手段は、例えばステップS163〜S165を実行するCPU56などであればよい。特別状態終了手段は、例えばステップS147〜S150を実行するCPU56などであればよい。演出実行手段は、例えばステップ89AKS02の最終変動演出処理を実行する演出制御用CPU101などであればよい。事前演出は、例えば獲得演出などであればよい。事前演出実行手段は、例えばステップAKS104の獲得演出処理を実行する演出制御用CPU101などであればよい。特定演出は、例えば予告演出などであればよい。特定演出実行手段は、例えばステップAKS108の予告演出処理を実行する演出制御用CPU101などであればよい。有利状態に制御されないことを示唆する特定演出は、例えば予告内容がハズレであるハズレ予告となる予告演出などであればよい。有利状態に制御されることを示唆する特定演出は、例えば予告内容が当りである当り予告となる予告演出などであればよい。可変表示時間が共通であることは、例えば変動パターンPC1−3の特図変動時間が140000msであることなどであればよい。促進演出が実行されることは、例えばステップAKS203の実行により獲得促進報知画像を表示する場合などであればよい。保留情報を記憶可能な上限数と同じ表示数の特定画像を表示させる事前演出は、例えば決定例91AKD01により第2保留記憶数が4であれば獲得アイテム数が5に決定されて実行される獲得演出などであればよい。変化演出は、例えば期待度アップ演出などであればよい。変化演出において予め定められた表示態様に特定画像を変化させることは、例えば期待度アップ条件92AKC01が設定された場合に期待度アップ演出を実行することなどであればよい。
このような構成によれば、適切な演出制御が可能になる。
始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、可変表示に関する情報を保留情報として記憶可能な保留記憶手段と、第1状態と、当該第1状態よりも始動領域を遊技媒体が通過しやすい第2状態とに変化可能な始動入賞手段と、始動入賞手段が第2状態に変化しやすい特別状態に制御可能な特別状態制御手段と、特別状態における可変表示の実行回数に基づいて特別状態を終了させる特別状態終了手段と、特別状態における最終回の可変表示に対応して演出を実行可能な演出実行手段と、を備え、演出実行手段は、保留記憶手段における保留情報の記憶数に関連した表示数の特定画像を表示させる事前演出を実行可能な事前演出実行手段と、事前演出において表示された特定画像に関連した特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、を含み、特定演出実行手段は、最終回の可変表示に基づいて有利状態に制御されず有利状態に制御される可変表示に関する特定保留情報が保留記憶手段に記憶されていない場合に、特定画像の表示数に対応した回数まで、有利状態に制御されないことを示唆する特定演出を実行可能であり、最終回の可変表示に基づいて有利状態に制御される場合または特定保留情報が保留記憶手段に記憶されている場合に、表示された特定画像のいずれかに関連して、有利状態に制御されることを示唆する特定演出を実行可能であり、最終回の可変表示は、特定保留情報が保留記憶手段に記憶されている場合に、当該特定保留情報に基づく可変表示の以前に実行される可変表示の回数が第1回数の場合と第2回数の場合とで、可変表示を開始してから表示結果を導出させるまでの可変表示時間が共通であり、事前演出実行手段は、最終回の可変表示において始動領域に向けた遊技媒体の発射を促す促進演出が実行された後に、事前演出を実行可能であり、保留記憶手段において保留情報を記憶可能な上限数まで記憶されている状態にて事前演出の実行が開始されるときに、始動領域を遊技媒体が通過した場合でも通過しない場合でも、上限数と同じ表示数の特定画像を表示させる事前演出を実行可能であり、上限数と同じ表示数の特定画像を表示させた後に、特定画像の表示態様を変化させる変化演出を実行可能であり、変化演出において、始動領域を遊技媒体が通過した場合に特定画像の表示態様を変化させ、始動領域を遊技媒体が通過しなかった場合に変化演出を実行しなくてもよい。ここで、始動領域は、例えば第1始動入賞口13、第2始動入賞口14などであればよい。遊技媒体は、例えば遊技球などであればよい。有利状態は、例えば大当り遊技状態などであればよい。遊技機は、例えばパチンコ遊技機1などであればよい。保留記憶手段は、例えば第2保留記憶バッファなどであればよい。第1状態は、例えば閉状態などであればよい。第2状態は、例えば開状態などであればよい。始動入賞手段は、例えば可変入賞球装置15などであればよい。特別状態制御手段は、例えばステップS163〜S165を実行するCPU56などであればよい。特別状態終了手段は、例えばステップS147〜S150を実行するCPU56などであればよい。演出実行手段は、例えばステップ89AKS02の最終変動演出処理を実行する演出制御用CPU101などであればよい。事前演出は、例えば獲得演出などであればよい。事前演出実行手段は、例えばステップAKS104の獲得演出処理を実行する演出制御用CPU101などであればよい。特定演出は、例えば予告演出などであればよい。特定演出実行手段は、例えばステップAKS108の予告演出処理を実行する演出制御用CPU101などであればよい。有利状態に制御されないことを示唆する特定演出は、例えば予告内容がハズレであるハズレ予告となる予告演出などであればよい。有利状態に制御されることを示唆する特定演出は、例えば予告内容が当りである当り予告となる予告演出などであればよい。可変表示時間が共通であることは、例えば変動パターンPC1−3の特図変動時間が140000msであることなどであればよい。促進演出が実行されることは、例えばステップAKS203の実行により獲得促進報知画像を表示する場合などであればよい。保留情報を記憶可能な上限数と同じ表示数の特定画像を表示させる事前演出は、例えば決定例91AKD01により第2保留記憶数が4であれば獲得アイテム数が5に決定されて実行される獲得演出などであればよい。変化演出は、例えば期待度アップ演出などであればよい。始動領域を遊技媒体が通過しなかった場合に変化演出を実行しないことは、例えば期待度アップ条件92AKC03が設定された場合に期待度アップ演出を実行することなどであればよい。
(特徴部90AK〜92AKに共通する課題解決手段および効果に関する説明)
事前演出実行手段は、保留記憶手段において保留情報を記憶可能な上限数と同じ表示数の特定画像を表示させる事前演出を実行可能であり、特定演出実行手段は、事前演出において表示された表示数の特定画像に関連した特定演出を、順次に実行可能であり、特定保留情報に基づく可変表示の以前に実行される可変表示の回数が第3回数の場合に、当該第3回数に対応した特定画像よりも前の特定画像に関連した特定演出により有利状態に制御されることを示唆可能であってもよい。ここで、保留情報を記憶可能な上限数と同じ表示数の特定画像を表示させる事前演出は、例えば獲得キャラクタ数が「5」に決定された場合の獲得演出などであればよい。特定演出を順次に実行可能であることは、例えばタイミングAKT11〜AKT15にて開始される予告演出を実行する場合などであればよい。第3回数に対応した特定画像よりも前の特定画像に関連した特定演出は、例えば決定例90AKD01により決定された当り予告番号の予告演出などであればよい。
このような構成においては、適切な演出制御が可能になる。
事前演出実行手段は、事前演出の実行中に始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて通過報知演出を実行可能であってもよい。例えばステップ90AKS08、90AKS09により入賞報知演出を実行する場合などであればよい。
このような構成においては、適切な演出制御が可能になる。
事前演出実行手段は、保留記憶手段において保留情報を記憶可能な上限数まで記憶されている場合に、特定画像を予め定められたタイミングで順次に表示させてもよい。例えばステップ90AKS19により設定された獲得キャラクタ増加タイミングにより獲得演出を実行する場合などであればよい。
このような構成においては、適切な演出制御が可能になる。
始動領域を遊技媒体が通過したことに伴い特定画像の表示態様を変化させる変化演出を実行可能であってもよい。ここで、変化演出は、例えば期待度アップ演出などであればよい。
このような構成においては、適切な演出制御が可能になる。
特定画像のうち、関連した特定演出により有利状態に制御されることを示唆可能な第1画像が表示されている場合に、当該第1画像よりも後の特定画像として、当該第1画像よりも有利状態に制御される割合が低い第2画像を表示させてもよい。例えばステップ90AKS15、90AKS16により決定されたキャラクタを示す演出画像が表示される場合などであればよい。
このような構成においては、適切な演出制御が可能になる。
特定演出の実行が開始されるときに、保留記憶手段において保留情報を記憶可能な上限数まで記憶されていないことを報知する特殊報知演出を実行可能であってもよい。例えばステップAKS203により獲得促進報知が実行されるときに第2保留記憶数が上限数未満である場合に報知態様を異ならせることなどであればよい。
このような構成においては、適切な演出制御が可能になる。
(特徴部100AKに関する説明)
続いて、特徴部100AKについて説明する。特徴部100AKにおいて、上記実施の形態(図1〜図17)と共通する部分(構成、処理等)については説明を省略する。
特徴部100AKは、上述の図17−1〜図17−29に係る実施の形態(特に特徴部89AK)の変形例となっている。上記実施の形態では、特別状態最終変動において当り変動となることに対応した特定保留情報が記憶されている場合、当り示唆となる当り予告の予告演出が必ず実行されるようになっていた。特徴部100AKでは、特別状態最終変動において特定保留情報が記憶されている場合においても、当り予告が実行されず、ハズレ予告が実行されて特定保留情報が記憶されていることの当り報知(当りとなることの特定報知)が実行されず、ハズレ報知(ハズレとなることの特定報知)が実行される場合がある。そして、この場合には、実際に当り変動となる変動において救済演出が実行されて当りとなることが報知されるようになっている。このような演出パターンを設けることで、特別状態最終変動においてハズレ報知が実行された場合でも、救済演出が実行されて当りとなることがあるので、意外性のある演出を実行できるとともに、遊技者の期待感を維持できる。
図18−1は、特徴部100AKの変動パターンの構成例を示している。特徴部100AKでは、図17−3に示した変動パターンに加えて、特別状態最終変動用の変動パターンとして、特図変動時間が145000ms(ミリ秒)の変動パターンPC1−4が設けられている。変動パターンPC1−4は、特別状態最終変動において特定保留情報が記憶されている場合でも当り報知を実行しないことに対応した変動パターンとなっている。その一方で、変動パターンPC1−3は、特別状態最終変動において特定保留情報が記憶されている場合に当り報知を実行することに対応した変動パターンとなっている。このように、この実施例では、特別状態最終変動の変動パターンを、当り報知の有無に応じて分けている。そして、変動パターンを決定することにより、特別状態最終変動において特定保留情報が記憶されている場合に当り報知を実行するか否かが決定されるようになっている。
なお、特別状態最終変動において特定保留情報が記憶されている場合に当り報知を実行するか否かの決定方法はこれに限定されず、例えば特別状態最終変動において特定保留情報が記憶されている場合に当り報知を実行するか否かを演出制御基板80側で決定するようにしてもよい。
変動パターンPC1−4は、ハズレ報知を実行して、特別状態が終了することを示す演出(ハズレ時リザルト表示等)を実行するため、変動パターンPC1−3よりも特図変動時間が5000ms長くなっている。これにより、特別状態最終変動における報知のパターンに応じた変動時間を選択することができる。
なお、特別状態最終変動の、特定保留情報が記憶されている場合に、当り報知を実行するか否かを決定してから、当該決定結果に基づいて変動パターン(変動時間)を決定するようにしてもよい。この場合、当り報知を実行しないと決定された場合に、当り報知を実行すると決定された場合よりも、変動時間の長い変動パターン(例えば変動パターンPC1−4)を決定すればよい。そして、当り報知を実行すると決定された場合に、当り報知を実行しないと決定された場合よりも、変動時間の短い変動パターン(例えば変動パターンPC1−3)を決定すればよい。なお、当り報知を実行しないと決定された場合に、必ず変動時間の長い変動パターン(例えば変動パターンPC1−4)に決定するのではなく、変動時間の長い変動パターンに決定されやすくしてもよい。また、当り報知を実行すると決定された場合に、必ず変動時間の短い変動パターン(例えば変動パターンPC1−3)に決定するのではなく、変動時間の短い変動パターンに決定されやすくしてもよい。
なお、当り報知をハズレ報知よりも長い時間で行う場合等には、特別状態最終変動において特定保留情報が記憶されている場合に当り報知を実行することに対応した変動パターン(例えば変動パターンPC1−3)の変動時間を、特別状態最終変動において特定保留情報が記憶されている場合でも当り報知を実行しないことに対応した変動パターン(例えば変動パターンPC1−4)の特図変動時間を長くしてもよい。
図18−2は、特徴部100AKの変動パターンの決定例を示している。特徴部100AKでは、図17−4(D)に示した決定例AKE04に代えて図18−2(A)に示す決定例AKE06が用いられる。図18−2(A)に示すように、特徴部100AKの特別状態における変動表示の残余回数が0である最終変動となる場合の決定例AKE06では、特別図柄の可変表示結果が「ハズレ」であれば、変動パターンPC1−3、PC1−4が決定可能パターンとなり、特別図柄の可変表示結果が「当り」であれば、変動パターンPC3−3のみが決定可能パターンとなる。
図18−2(B)は、特別状態最終変動のハズレ時の変動パターンの決定割合の具体例を示している。特別状態最終変動の変動パターンは、第2保留記憶の記憶内容に基づいて決定される。図18−2(B)に示すように、第2保留記憶として記憶された保留情報において、特別図柄の表示結果が大当り図柄または小当り図柄となる「当り」の変動表示に対応する特定保留情報が記憶されていない場合は、100%の割合で変動パターンPC1−3に決定される。第2保留記憶として特定保留情報が記憶されており、その当り種別が第2特図大当りか小当り経由大当りX(第1小当り)である場合には、90%の割合で変動パターンPC1−3に決定され、10%の割合で変動パターンPC1−4に決定される。第2保留記憶として特定保留情報が記憶されており、その当り種別が第2特図大当りか小当り経由大当りX(第1小当り)以外である場合には、100%の割合で変動パターンPC1−3に決定され、変動パターンPC1−4には決定されない。
また、第2特図大当りと小当り経由大当りXとは、共に10ラウンドの大当り遊技状態であり、大当り遊技状態の終了後、変動表示が100回実行されるまで特別状態を継続可能となる大当り種別であり、他の大当り種別よりも有利となっている(図2参照)。この実施例では、このような有利な大当り種別となる特定保留情報が記憶されている場合にのみ、変動パターンPC1−4に決定され得るようになっている。上述のように、変動パターンPC1−4は、ハズレとなることが報知された後に救済演出により当り報知を行うことに対応した変動パターンであるので、そのような演出が実行された場合には有利な大当り種別となることで、せっかく救済されたのに不利な大当り種別となって遊技者を落胆させてしまうことを防止でき、演出の興趣を高めることができる。
なお、大当り種別が図2に示す例とは異なる場合は、大当りのラウンド数(獲得可能な出玉数)、大当り遊技状態終了後の確変制御の有無や確変制御の変動回数、大当り遊技状態終了後の時短制御の有無や時短制御の変動回数のうち少なくとも1つを基準に、大当り種別の有利度合いを定めて、特定保留情報の大当り種別が最も有利な大当り種別である場合のみ、特別状態最終変動においてハズレとなることが報知された後に救済演出により当り報知を行うことに対応した変動パターンに決定される場合があるようにすればよい。
なお、特別状態最終変動においてハズレとなることが報知された後に救済演出により当り報知を行うパターンで当り報知が行われた場合には、必ず最も有利な大当り種別となることに限定されず、高確率で最も有利な大当り種別となるようにしてもよい。
なお、図18−2に示すように、特別状態最終変動においてハズレとなることが報知された後に救済演出により当り報知を行うことに対応した変動パターンPC1−4に決定される割合は、特別状態最終変動において当りとなることが報知されることに対応した変動パターンPC1−3に決定される割合よりも低くなっている。これにより、救済演出により当り報知が実行された場合の興趣を向上させることができる。また、特別状態最終変動において特定保留情報が記憶されているにも関わらず、頻繁にハズレとなることが報知されて、興趣が低下してしまうことを防止できる。
図18−3は、特徴部100AKの特別状態最終変動と、第2保留記憶数の1、2に対応する保留情報に基づく変動表示とにおいて、いずれも特別図柄の表示結果がハズレ図柄となる「ハズレ」であり、第2保留記憶数の3に対応する保留情報に基づく変動表示において、特別図柄の表示結果が大当り図柄または小当り図柄となる「当り」の場合に関連して、5回の予告演出(ハズレ予告)を含めた各種演出の実行期間や実行タイミングを示している。第2保留記憶として記憶された保留情報において、特別図柄の表示結果が大当り図柄または小当り図柄となる「当り」の変動表示に対応する保留情報は、特定保留情報ともいう。
たとえば、当り種別が第1特図大当りCに決定されたことに基づいて、第1特別図柄の表示結果が「大当り」となることにより大当り遊技状態に制御され、この大当り遊技状態の終了後に特別状態に制御されると、特別状態において3回の変動表示が実行可能になる。そして、残余回数が2、1のそれぞれに対応した変動表示が実行され、各回の変動表示において表示結果が「ハズレ」になる。タイミングAKT01において、特別状態最終変動となる変動表示が開始される。
図18−3は、特別状態最終変動において特定保留情報が記憶されている場合でも当り予告(当りとなることの特定報知)を実行しないことに対応した変動パターンPC1−4に決定された場合の例を示している。特別状態最終変動においては、演出図柄や小図柄の可変表示では、特別状態最終変動の開始に伴い、左図柄、中図柄、右図柄のすべてが変動する全図柄変動が開始される。なお、特別状態最終変動の開始に対応して、演出図柄は非表示状態となることで、演出図柄が表示されないようにしてもよい。その後、タイミングAKT02において、獲得演出の実行が開始され、特定画像となるパネル状の演出画像で示されるキャラクタの表示数が、経過時間に応じて増加すればよい。タイミングAKT03に達したときには、獲得演出の実行が終了して、期待度アップ演出の実行が開始され、特定画像となるパネル状の演出画像について、表示態様が変化可能になる。期待度アップ演出では、第2始動入賞口14に進入した遊技球が検出されたときに、特定画像の表示態様が変化する場合と変化しない場合とがあればよい。期待度アップ演出により特定画像の表示態様が変化した場合には、当り期待度が高くなる。そして、タイミングAKT04では、期待度アップ演出の実行が終了する。
次に、タイミングAKT11において、予告演出の実行が開始される。図18−3に示す場合では、タイミングAKT11〜AKT15のそれぞれに対応して各回の予告演出が実行されることで、合計では5回の予告演出が実行される。5回の予告演出が実行される場合には、1回目の予告演出により特別状態最終変動が当りかハズレかを示唆可能であり、2回目の予告演出により第2保留記憶数の1に対応する変動表示が当りかハズレかを示唆可能であり、3回目の予告演出により第2保留記憶数の2に対応する変動表示が当りかハズレかを示唆可能であり、4回目の予告演出により第2保留記憶数の3に対応する変動表示が当りかハズレかを示唆可能であり、5回目の予告演出により第2保留記憶数の4に対応する変動表示が当りかハズレかを示唆可能である。5回の予告演出として、すべてハズレ示唆となる予告演出が実行された場合には、特別状態最終変動および第2保留記憶に対応する変動表示について、すべてハズレであることを示唆可能である。ただし、予告演出の実行回数と変動表示の実行回数とは、互いが厳密に一致するものではなく、あくまで示唆可能な程度のものであればよい。たとえば、いずれかの変動表示が当りである場合には、変動表示の実行回数よりも予告演出の実行回数が少なくなる場合があってもよい。この場合に、変動表示が当りになるまでの実行回数よりも少ない実行回数の予告演出により、変動表示が当りであることを示唆可能である。また、いずれの変動表示もハズレである場合や当りが含まれていても当り報知を実行しない場合には、変動表示の実行回数よりも予告演出の実行回数が多くなる場合があってもよい。このように、予告演出の実行回数と変動表示の実行回数とが異なる場合でも、互いの実行回数は近い回数になりやすい点で、予告演出と変動表示とが関連する印象を遊技者に与えることができればよい。
図18−3に示すタイミングAKT16では、ハズレ組合せの小図柄が停止表示(仮停止)する。これにより、予告演出に加えて、小図柄により特別状態最終変動および第2保留記憶に対応する変動表示について、ハズレとなることの示唆が行われる。
また、図18−3に示すタイミングAKT16にて5回目の予告演出が終了した後には、すべてハズレ示唆となる予告演出が実行されたことに対応して、ハズレ対応演出が実行される。ハズレ示唆となる予告演出が実行されることや、ハズレ対応演出が実行されることにより、大当りおよび小当りが発生せず、大当り遊技状態や小当り遊技状態には制御されないことを報知する特定報知を実行可能である。その後、たとえば、特別状態最終変動の終盤に達すると、演出表示装置9の画面上において、ハズレ時リザルト表示AKR01が行われる。ハズレ時リザルト表示AKR01は、特別状態が終了するまでの小当り遊技状態や大当り遊技状態において、連チャン回数(特別状態が終了するまで等に制御された当りの数)や賞球として払い出された遊技球数等を、遊技者が認識可能に報知する表示演出であればよい。そして、タイミングAKT21では、特別状態最終変動が終了する。
なお、タイミングAKT21までの演出内容は、第2保留記憶数の上限値である4に対応する保留情報に基づく変動表示において、いずれも「ハズレ」の場合に対応した図17−5に示した例と同様である。即ち、図18−3に示す例では、特別状態最終変動において、第2保留記憶に「当り」となることに対応した特定保留情報が記憶されているにも関わらず、特定保留情報が記憶されていないときと同様の演出が実行されている。
このような特別状態最終変動に続いて、第2保留記憶分に対応する変動表示が順次に実行される。図18−3に示す場合では、特別状態における最終変動と、第2保留記憶数が1、2に対応する変動表示とにおいて、いずれも特別図柄の表示結果がハズレ図柄となる「ハズレ」に対応して、小図柄の可変表示では、ハズレ組合せの確定小図柄が停止表示される。第2保留記憶数が1,2に対応する変動表示では、可変表示結果が「ハズレ」に対応して、図17−4(E)に示す決定例AKE05により、変動パターンPD1−1が決定され、短期間のうちに変動表示の開始と終了が繰り返される。
第2保留記憶数が3に対応する変動表示において、救済演出が実行されることで当りとなることが報知される。特別図柄の表示結果が大当り図柄または小当り図柄となる「当り」に対応して、小図柄の可変表示では、当り組合せの確定小図柄が停止表示される。また、可変表示結果が「当り」に対応して、タイミングAKT31にて変動表示が終了して、大当りまたは小当りが発生する。
図18−4は、特徴部100AKの特別状態最終変動以降で停止表示される小図柄の一例を示している。第2保留記憶数の3に対応する保留情報が「当り」となることに対応した特定保留情報であり、特別状態最終変動において当り予告(当りとなることの特定報知)が実行される場合は、図18−4(A)に示すように、特別状態最終変動と、第2保留記憶数が1、2に対応する変動表示とにおいて、いずれも特別図柄の表示結果がハズレ図柄となる「ハズレ」に対応して、小図柄の可変表示では、中図柄に特殊図柄が含まれる特殊表示結果となる確定小図柄が停止表示される。そして、第2保留記憶数が3に対応する変動表示において、特別図柄の表示結果が大当り図柄または小当り図柄となる「当り」に対応して、小図柄の可変表示では、当り組合せの確定小図柄が停止表示される。このように、特別状態最終変動と、当り変動となるまでの第2保留記憶に対応する変動表示とにおいて、特殊表示結果となる小図柄が停止表示される小図柄の停止パターンを第1パターンともいう。
第2保留記憶数の3に対応する保留情報が「当り」となることに対応した特定保留情報であり、特別状態最終変動においてハズレ予告(ハズレとなることの特定報知)が実行される場合は、図18−4(B)に示すように、特別状態最終変動と、第2保留記憶数が1、2に対応する変動表示とにおいて、いずれも特別図柄の表示結果がハズレ図柄となる「ハズレ」に対応して、小図柄の可変表示では、ハズレ組合せの確定小図柄が停止表示される。そして、第2保留記憶数が3に対応する変動表示において、救済演出により当りとなることの報知が行われ、特別図柄の表示結果が大当り図柄または小当り図柄となる「当り」に対応して、小図柄の可変表示では、当り組合せの確定小図柄が停止表示される。このように、特別状態最終変動と、当り変動となるまでの第2保留記憶に対応する変動表示とにおいて、ハズレ組合せの小図柄が停止表示され、当り変動において当り報知が実行される小図柄の停止パターンを第2パターンともいう。
第2保留記憶に「当り」となることに対応した特定保留情報が記憶されていない場合は、図18−4(B)に示すように、特別状態最終変動と、第2保留記憶数が1〜4に対応する変動表示とにおいて、いずれも特別図柄の表示結果がハズレ図柄となる「ハズレ」に対応して、小図柄の可変表示では、ハズレ組合せの確定小図柄が停止表示される。
図18−5は、特別状態最終変動において当り予告が実行される場合に小図柄が停止表示(仮停止)されるタイミング等を示すタイミングチャートである。図18−5(A)に示すように、タイミングAKT01において、特別状態最終変動となる変動表示が開始され、タイミングAKT11において1回目の予告演出(ハズレ予告)が実行され、タイミングAKT12において2回目の予告演出(当り予告)が実行された場合、タイミングAKT13にて2回目の予告演出が終了するときに(例えば予告演出により当り示唆が行われたときに)、中図柄においてVの文字を示す特殊小図柄が含まれる特殊表示結果の小図柄が停止表示(仮停止)する。これにより、予告演出に加えて、小図柄により第2保留記憶に対応する変動表示について、当りとなることの示唆が行われる。その後には、当り予告となる予告演出が実行されたことに対応して、当り対応演出が実行され、タイミングAKT21で特別状態最終変動が終了する。タイミングAKT21で特別状態最終変動が終了するときに、特殊表示結果となる確定小図柄が停止表示される。
このように、この実施例では、当り予告により当り示唆を行うときに、特殊表示結果となる小図柄を停止表示(仮停止)するようになっている。予告演出に遊技者が注目しているときに小図柄を停止表示(仮停止)するので、小図柄が停止表示したことを目立たなくすることができる。なお、この場合において、予告演出は小図柄よりも遊技者が注目しやすい目立つ態様で実行されることが好ましい。例えば、予告演出に係る演出画像が小図柄よりも大きかったり(例えば当り示唆としてムービーを全画面にて再生し、一部で小図柄が停止しているような態様でもよい)、表示優先順位が高ければよい。さらに当り予告に対応した音声を出力しているときに、小図柄においては停止音などを出力しなければよい。これにより、小図柄が停止表示したことを目立たなくすることができる。なお中図柄においてVの文字を示す特殊小図柄が含まれる特殊小図柄を導出させることで、特別状態最終変動または保留記憶に対応する変動表示において、大当りとなることが可能であることを示唆しているが、小図柄が停止表示したことを目立たせなくするために、当り予告やハズレ予告に乗じて小図柄を停止させる場合に特殊小図柄を停止させるのではなく、通常の小図柄(中図柄においてVを停止させずに、左右の図柄と同様に数字を停止させる)させるような構成でもよい。
なお、特殊表示結果となる小図柄を仮停止させるタイミングは、当り予告となる予告演出が終了するときに限定されず、特別状態最終変動において当り示唆が実行された以降の任意のタイミングであってもよい。例えば、図18−5(B)に示すように、当り予告となる予告演出が終了した後の当り対応演出中(例えば予告演出やリーチ演出のエピローグ中や再抽選演出中等)に特殊表示結果となる小図柄を仮停止させるようにしてよい。このようにすることで、当り対応演出に遊技者が注目しているときに小図柄を停止表示(仮停止)するので、小図柄が停止表示したことを目立たなくすることができる。なお、この場合において、当り対応演出は小図柄よりも遊技者が注目しやすい目立つ態様で実行されることが好ましい。例えば、当り対応演出に係る演出画像が小図柄よりも大きかったり(例えば当り対応演出としてムービーを全画面にて再生し、一部で小図柄が停止しているような態様でもよい)、表示優先順位が高ければよい。さらに当り対応演出に対応した音声を出力しているときに、小図柄においては停止音などを出力しなければよい。これにより、小図柄が停止表示したことを目立たなくすることができる。また中図柄においてVの文字を示す特殊小図柄が含まれる特殊小図柄を導出させることで、特別状態最終変動または保留記憶に対応する変動表示において、大当りとなることが可能であることを示唆しているが、小図柄が停止表示したことを目立たせなくするために、当り対応演出に乗じて小図柄を停止させる場合に特殊小図柄を停止させるのではなく、通常の小図柄(中図柄においてVを停止させずに、左右の図柄と同様に数字を停止させる)させるような構成でもよい。
図18−6は、特徴部100AKの演出制御プロセス処理(S705)における演出図柄変動開始処理(S801)を示すフローチャートである。図18−6において、図17−7に示す演出図柄変動開始処理と同様の処理については、同じ番号を付して説明を省略する。特徴部100AKの演出図柄変動開始処理では、演出制御用CPU101は、89AKS55にて演出図柄を表示させる演出図柄表示の通常復帰設定を行った後、変動パターンコマンドにより指定された変動パターンが変動パターンPD3−1またはPD3−2であるか否かを判定する(100AKS01)。ここでは、特別状態終了時における第2保留記憶分に対応する変動表示において、特別図柄の可変表示結果が「当り」となる場合であるか否かを判定している。
変動パターンPD3−1またはPD3−2である場合には、特別状態最終変動において当り未報知の状態であるか否かを判定する(100AKS02)。特別状態最終変動において当り未報知の状態であるか否かは、例えば当り未報知フラグがオンであるか否かにより判定すればよい。
当り未報知の状態である場合には、変動パターンPD3−1またはPD3−2に基づく変動表示中に当りとなることを報知する救済演出を実行するための設定を行う(100AKS03)。また、100AKS03では、当り未報知フラグをリセットすればよい。
変動パターンがPD3−1またはPD3−2以外である場合、当り未報知の状態でない場合、100AKS03の処理を実行した後にはAKS012の処理に移行する。100AKS03の処理にて救済演出を実行するための設定が行われた場合、AK0S012にて救済演出を実行することに対応した演出制御パターンが決定されればよい。
図18−7は、特徴部100AKの最終変動演出処理(89AKS02)における獲得演出処理(AKS104)を示すフローチャートである。図18−7において、図17−12に示す獲得演出処理と同様の処理については、同じ番号を付して説明を省略する。特徴部100AKの獲得演出始処理では、演出制御用CPU101は、AKS201にて獲得演出開始であると判定された場合には、変動パターンコマンドにより指定された今回の変動パターンが変動パターンPC1−4であるか否かを判定する(100AKS11)。ここでは、特別状態最終変動において、第2保留記憶に「当り」に対応した特定保留情報が記憶されている場合に当り報知を実行せずにハズレ報知を実行することに対応した変動パターンであるか否かを判定している。変動パターンPC1−4でなければAKS202の処理に移行し、変動パターンPC1−4であれば当り未報知設定を行う(100AKS12)。たとえば、RAM103に設けられた当り未報知フラグをセットすればよい。その後、90AKS03に移行し、ハズレ予告を実行するための処理を行う。
図18−6の演出図柄変動開始処理や図18−7の獲得演出処理を実行することで、特別状態最終変動の変動パターンがPC1−4である場合、特別状態最終変動では当り報知を実行せずに、実際に当りとなる変動(特別状態終了時に記憶されていた第2保留記憶に基づく当り変動)において救済演出を実行して当り報知を実行することができる。
図18−8は、特別状態最終変動において当り報知を実行せずに、実際に当りとなる変動(特別状態終了時に記憶されていた特定保留情報に基づく当り変動)において救済演出を実行して当り報知を実行する場合の表示例を示している。図18−8に示す表示例は、図18−3に示す実行タイミング等に対応している。
特別状態最終変動において、図18−2に示す決定割合等に基づいて変動パターンPC1−4に決定されたものとする。この場合、図18−7の90AKS03の決定結果に基づいて、特別状態最終変動において、演出表示装置9の画面上において、図18−8(A)に示すような予告演出が実行される。図18−8(A)に示す予告演出は、例えば1回目から4回目においてハズレ予告が実行された後の5回目の予告演出を示している。ここでは、予告演出は、味方キャラクタ(右側)と敵キャラクタがバトルするバトル演出となっている。また、このとき、小図柄表示エリア9Kでは小図柄の変動表示が実行されている。5回目の予告演出では、図18−8(B)に示すように、味方キャラクタが敗北する場面が表示されることで、ハズレ示唆となるハズレ予告が実行される。このとき、小図柄表示エリア9Kではハズレ組合せの小図柄が仮停止される。これにより、特別状態最終変動が当りではなく、第2保留記憶に当りとなる特定保留情報が記憶されていないことが報知される。その後、ハズレ対応演出が開始される。
そして、その後の特別状態最終変動中に、図18−8(C)に示すように、ハズレ時リザルト表示が開始される。ハズレ時リザルト表示では、図18−8(D)に示すように、特別状態が終了するまでに制御された大当りの回数(例えば大当り種別毎に8R当り×M 10R当り×N等)や、特別状態が終了するまでの小当り遊技状態や大当り遊技状態において、賞球として払い出された遊技球数(例えばtotal XXXXpt等)を、遊技者が認識可能に報知する表示演出であればよい。特別状態最終変動が終了するときには、仮停止していたハズレ組合せの小図柄が確定表示される。
その後、特別状態終了時における第2保留記憶に対応する変動表示が実行される。可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、図17−4(E)に示す決定例AKE05により、変動パターンPD1−1が決定され、図18−8(D)〜(G)に示すように短期間のうちに変動表示の開始と終了が繰り返される(ここでは2回)。この間も小図柄の可変表示が実行され、ハズレ組合せの小図柄が停止表示される。
特別状態終了時における第2保留記憶に対応する変動表示の可変表示結果が「当り」となる場合には、図17−4(E)に示す決定例AKE05により、変動パターンPD3−1、PD3−2のいずれかに決定され、図18−6の100AKS03にて救済演出の実行設定が行われる。そして、図18−8(H)に示すように、変動パターンPD3−1またはPD3−2に基づく変動表示が開始され、図18−8(I)に示すように、キャラクタの演出画像が割り込んでハズレ時リザルト表示が消去される救済演出が実行されて、図18−8(J)に示すように、当り組合せ(特定表示結果)となる確定演出図柄と確定小図柄が停止表示されて当りとなることが報知される。このように、ハズレ報知が行われ、ハズレ時リザルト表示されているときに、救済演出が実行されて当りとなることがあるので、意外性のある演出を実行できるとともに、遊技者の救済演出が実行されるのではといった期待感を維持できる。
なお、図18−8(I)に示すキャラクタの演出画像が割り込む演出は、救済演出の実行時以外に当り確定の予告演出として実行されるようにしてもよい。このようにすることで、図18−8(I)に示すように、演出画像が割り込む救済演出が実行されたことで、当りとなることを遊技者に報知することができる。なお、救済演出の演出態様はこれに限定されず、演出図柄や小図柄がハズレ組合せから当り組合せに変化する演出や、可動物が動作する演出等の他の演出であってもよい。
(特徴部100AKの変形例)
本特徴部は、この実施例に限定されず、種々の変形や応用が可能であり、更に特徴を追加してもよい。上記実施例や変形例に示したフローチャートの処理内容や決定割合、各種演出の決定方法は、一例であって、上記実施例と同様の効果を奏することができ、上記実施例で示した演出を好適に実行できれば任意でよい。また、上記実施例で示した演出動作例は一例であり、同様の演出効果を達成できれば適宜変更可能である。また、上記実施例で説明した構成は、その全てが必須構成ではなく、その一部が欠けていてもよい。また、本特徴部と他の特徴部を適宜組み合わせてもよい。
(特別状態最終変動において擬似可変表示を実行する変形例)
上記実施例では、特別状態最終変動において、予告演出としてバトル演出を1回または複数回実行し、当該バトル演出の演出結果(勝敗)により大当りや小当りが発生することやしないことが示唆、報知されるようになっていた。特別状態最終変動における、大当り遊技状態や小当り遊技状態といった有利状態には制御されないことを報知するための特定報知(ハズレ示唆の特定報知)、有利状態に制御されることを報知するための特定報知(当り示唆の特定報知)はこのような演出態様(バトル演出)に限定されない。
例えば、特別状態最終変動において、演出図柄の可変表示の開始後、演出図柄の可変表示をハズレ組合せで仮停止させた後に再開する擬似可変表示を複数回実行し、その仮停止時の表示結果や最終的な表示結果(例えば当り組合せやハズレ組合せの演出図柄を停止表示させること)により、当り示唆の特定報知やハズレ示唆の特定報知を実行するようにしてもよい。なお、擬似可変表示は、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる点で擬似連演出と類似している。しかしながら、擬似連演出では一般に擬似連変動の回数が多くなる程当りとなる期待度が上昇するのに対して、この実施例の擬似可変表示は、単純に1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せるための演出となっている。
この実施の形態では、特別状態の終了条件がとなる特別図柄の変動表示回数が、3回、15回といった比較的に少ない回数となる場合があるようになっている(図2参照)。また、特別状態における最終変動では変動パターンPC1−3、PC1−4、PC3−3といった変動時間の長い変動パターンに決定されるようになっている。そこで、特別状態最終変動において、短いスパンで擬似可変表示を複数回実行することで、特別状態が短い変動表示回数で終了してしまったと遊技者に思わせてしまうことを防止し、興趣低下を防止できる。逆にいえば、特別状態における変動表示回数を多く見せることができ、特別状態の期間を長く見せることができる。
図18−9は、特別状態最終変動において擬似可変表示を実行する変形例における、特別状態最終変動のタイミングチャートである。図18−9(A)に示すように、特別状態最終変動における2番目の第2保留記憶が当りとなる特定保留情報である場合であって、特別状態最終変動において当り示唆の特定報知を実行する場合には、例えば、タイミングAKT01において、特別状態最終変動となる変動表示が開始され、タイミングAKT51にてハズレ組合せとなる演出図柄が仮停止し変動表示が再開され、タイミングAKT52にてハズレ組合せとなる演出図柄が仮停止し変動表示が再開され、タイミングAKT53にてハズレ組合せとなる演出図柄が仮停止し変動表示が再開される。このようなハズレ組合せを仮停止させる擬似可変表示が所定回数実行される。
なお、特別状態最終変動における擬似可変表示の回数、仮停止させるハズレ組合せを構成する演出図柄の種類、仮停止させるハズレ組合せをリーチハズレや予告用のチャンス目とするか否か、第2保留記憶の特定保留情報が記憶されているときに当り組合せを停止表示させるか否か、擬似可変表示の繰り返しを終了させるタイミングといった、特別状態最終変動における演出内容は、当該変動の表示結果、変動パターン、第2保留記憶の記憶内容に基づいて、特別状態最終変動の開始時に決定されればよい。例えば、擬似可変表示の回数、各回で仮停止させる演出図柄、最終停止図柄等のシナリオが対応付けられた複数の擬似可変表示パターンを設けて、擬似可変表示パターンを、当該変動の表示結果、変動パターン、第2保留記憶の記憶内容に基づいて決定することで、擬似可変表示の回数、各回で仮停止させる演出図柄の組合せ、最終停止図柄等を決定すればよい。なお、擬似可変表示の回数、各回で仮停止させる演出図柄の組合せ、最終停止図柄等を別個に決定するようにしてもよい。
なお、擬似可変表示のスパン(各擬似可変表示の変動時間)は、例えば、図18−1に示す変動パターンPB1−1、PB1−2、PB1−3、PC1−1、PC1−2といった特別状態にて選択され売る変動パターンと同様の時間であればよい。このようにすることで、各擬似可変表示を特別状態における1回の変動表示のように見せることができる。
なお、擬似可変表示において演出図柄を仮停止させるときに小図柄も仮停止させるようにしてもよい。
図18−9(A)において、ハズレ組合せを仮停止させる擬似可変表示が所定回数実行され、タイミングAKT61にて擬似可変表示が開始され、タイミングAKT62にて当り組合せとなる演出図柄が仮停止することで、当り示唆の特定報知が実行される。また、このとき、中図柄においてVの文字を示す特殊小図柄が含まれる特殊表示結果の小図柄が停止表示(仮停止)する。これにより、演出図柄に加えて、小図柄により第2保留記憶に対応する変動表示について、当りとなることの示唆、報知が行われる。その後、当り対応演出が実行され、タイミングAKT21で特別状態最終変動が終了し、演出図柄及び小図柄が確定停止する。なお、この変形例における当り対応演出としては、例えば演出図柄が再変動してより期待度の高い当り組合せに昇格するか否かを煽る演出を実行するようにしてもよい。その後、第2保留記憶分に対応する変動表示が順次に実行され、図18−9(A)に示す場合では、第2保留記憶数が2に対応する変動表示において、当りであることに対応して、変動パターンPD3−1、PD3−2のいずれかに基づく変動表示が実行され、タイミングAKT31にて変動表示が終了して、大当りまたは小当りが発生する。
図18−9(B)に示すように、特別状態最終変動における2番目の第2保留記憶が当りとなる特定保留情報である場合であって、特別状態最終変動においてハズレ示唆の特定報知を実行する場合には、例えば、タイミングAKT01において、特別状態最終変動となる変動表示が開始され、タイミングAKT51にてハズレ組合せとなる演出図柄が仮停止し変動表示が再開され、タイミングAKT52にてハズレ組合せとなる演出図柄が仮停止し変動表示が再開され、タイミングAKT53にてハズレ組合せとなる演出図柄が仮停止し変動表示が再開される。このようなハズレ組合せを仮停止させる擬似可変表示が所定回数実行される。
そして、タイミングAKT71にて擬似可変表示が開始され、タイミングAKT72にてハズレ組合せとなる演出図柄が仮停止することで、ハズレ示唆の特定報知が実行される。また、このとき、中図柄においてハズレ組合せの小図柄が停止表示(仮停止)する。これにより、演出図柄に加えて、小図柄により第2保留記憶に対応する変動表示について、ハズレとなることの示唆、報知が行われる。その後、ハズレ対応演出が実行され、タイミングAKT21で特別状態最終変動が終了し、演出図柄及び小図柄が確定停止する。なお、この変形例におけるハズレ対応演出としては、例えば演出図柄が再変動して当り組合せに変化するか否かを煽る演出を実行するようにしてもよい。その後、第2保留記憶分に対応する変動表示が順次に実行され、図18−9(B)に示す場合では、第2保留記憶数が2に対応する変動表示において、当りであることに対応して、変動パターンPD3−1、PD3−2のいずれかに基づく変動表示が実行され、当該変動表示中に救済演出が実行されることで当り報知が実行される。そして、タイミングAKT31にて変動表示が終了して、大当りまたは小当りが発生する。
特別状態最終変動において、特定予告演出を実行することで、演出図柄の表示結果が当り組合せとなるか否か(当り示唆の特定報知が実行されるか否か)を予告するようにしてもよい。図18−9(C)は、そのような特定予告演出を実行する場合の実行割合を示している。図18−9(C)に示すように、特別状態最終変動において当り報知(当り示唆の特定報知)が実行される場合には、特別状態最終変動においてハズレ報知(ハズレ示唆の特定報知)が実行される場合よりも、高い割合で特定予告演出が実行されるようになっている。このようにすることで、特定予告演出により当り示唆(当り報知が行われることの示唆)を行うことができるとともに、ハズレ報知が実行されるにも関わらず、特定予告演出が実行されて遊技者を落胆させたり、違和感を感じさせてしまうことを防止できる。
なお、特定予告演出は、例えば、擬似可変表示において予め定められたチャンス目(奇数図柄揃い(「135」等)やズレ目(「112」等)、語呂合わせの図柄組合せ、特殊図柄を含んだハズレ組合せ等)が所定回数停止することで当り示唆を行う演出であればよい。この場合、当り報知が実行されるか否かに応じて、チャンス目を停止させる回数(例えば連続して停止する回数)を決定するようにしてもよい。なお、このようなチャンス目を停止させる予告演出を擬似可変表示以外でも実行するようにしてもよい。例えば、複数回の可変表示においてチャンス目が停止した場合にその後の大当り期待度やリーチの発生割合が高まるような先読予告演出を実行するようにしてもよい。そのような先読予告演出を実行する場合、擬似可変表示においては、チャンス目が過剰に連続しないようにすればよい。例えば、先読予告演出において3回連続でチャンス目が停止するとリーチが確定となるような場合、擬似可変表示においては3回連続でチャンス目が仮停止しないように制限してもよい。または、擬似可変表示においては3回連続でチャンス目を仮停止させる場合にはその後の仮停止図柄はリーチハズレの組合せとすればよい。
なお、図18−9(C)に示した割合は一例であり、当り報知が実行される場合とハズレ報知が実行される場合とで割合が異なっていればよい。例えば、特別状態最終変動においてハズレ報知(ハズレ示唆の特定報知)が実行される場合には、特別状態最終変動において当り報知(当り示唆の特定報知)が実行される場合よりも、高い割合で特定予告演出が実行されるようにしてもよい。このようにすることで、特定予告演出が実行されない場合でも、当り報知が実行されることを期待させることができ、ハズレ報知が実行される場合でも特定予告演出により期待感を煽ることができる。また、ハズレ報知が実行される場合において、第2保留記憶に特定保留情報がある場合に、第2保留記憶に特定保留情報がある場合よりも高い割合で特定予告演出を実行するようにしてもよい。このようにすることで、特定予告演出が実行されてハズレ報知が実行された場合でも、その後に救済演出が実行されることを示唆することができる。
なお、特別状態最終変動で当り報知が実行されるか否かではなく、特別状態最終変動または第2保留記憶に基づく変動表示において当りとなるか否かに基づいて特別状態最終変動における特定予告演出の実行割合を決定するようにしてもよい。そして、特別状態最終変動または第2保留記憶に基づく変動表示において当りとなる場合は、特別状態最終変動で当り報知が実行される場合でも、ハズレ報知が実行される場合でも特定予告演出の実行割合は一定であってよい。
上記実施例では、特別状態最終変動で当り報知を実行せずに、当り変動において救済演出を実行する第2パターンでは、特別状態最終変動と、当り変動となるまでの第2保留記憶に対応する変動表示とにおいて、ハズレ組合せの小図柄が停止表示されるようになっていた(図18−4(B)、図18−8参照)。これに限定されず、特別状態最終変動で当り報知を実行せずに、当り変動において救済演出を実行する場合において、特別状態最終変動と、当り変動となるまでの第2保留記憶に対応する変動表示とのいずれかの少なくとも1回において、中図柄に特殊図柄(Vの文字を示す小図柄)が含まれる特殊表示結果となる確定小図柄が停止表示される場合があるようにしてもよい。また、そのような小図柄の停止表示パターンを設けてもよい。このようにすることで、当り報知の前に当りとなることを遊技者に示唆することができる。そして、当り報知が実行されていない場合でも、遊技者は小図柄の表示結果を注視することで、当りとなることを認識することができるようになる。また、救済演出の実行中であって、当り組合せ(特定表示結果)が停止表示される前の変動中において(例えば図18−8(I)の段階等)、中図柄に特殊図柄が含まれる特殊表示結果となる小図柄を停止表示(仮停止)させて、当り確定前に当りとなることを示唆、報知するようにしてもよい。この場合、有利な当り種別となるため、特殊表示結果として特定図柄(例えば「7」の小図柄)を含む組合せ(例えば「7V7」等)としてもよい。
上記実施例では、特別状態最終変動において、変動表示の途中(例えば予告演出の終了時や演出図柄の仮停止時)で小図柄が停止表示(仮停止)して表示結果が報知されるようになっていた。これに限定されず、特別状態最終変動の終了時に小図柄を停止表示させるようにして、当り報知やハズレ報知は予告演出の演出内容や演出図柄により行うようにしてもよい。
なお、上記実施例では、特定可変表示として特別状態最終変動において、該特別状態最終変動と、特別状態最終変動が実行されているときに記憶されている第2保留記憶に基づく変動表示と、に関連して当り報知(当り予告や当り図柄の表示)やハズレ報知(ハズレ予告やハズレ図柄の表示)といった特定報知を実行するようになっていた。特定可変表示や特別状態最終変動に限定されず、他の特定の変動表示であってもよい。例えば、特定可変表示は時短状態や確変状態における特定の変動表示(時短状態や確変状態の最終変動や終了所定回前の変動表示等)であってもよいし、複数種類の演出モードや背景画像がある場合に、演出モードや背景画像が切り替わる変動表示であってもよいし、タイマをカウントダウンするような演出を実行する場合、タイマがタイムアップしたときの変動表示等であってもよい。
また、上記実施の形態のパチンコ遊技機1は、図2に示すように、特別図柄の表示結果が「大当り」となった場合、及び、小当り遊技状態においてV入賞した場合に大当り遊技状態に制御可能な遊技機であったが、特別図柄の表示結果が「大当り」となった場合のみ大当り遊技状態に制御可能な遊技機や小当り遊技状態においてV入賞した場合のみ大当り遊技状態に制御可能な遊技機に本発明を適用してもよい。
(特徴部100AKに係る手段)
(1)特徴部100Kに係る遊技機は、
識別情報(例えば演出図柄など)の可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば特徴部100AKのパチンコ遊技機1など)であって、
可変表示に関する情報を保留情報として記憶可能な保留記憶手段(例えば第2保留記憶バッファなど)と、
前記有利状態に制御可能となることを報知する特定報知(例えば予告演出、表示結果対応演出、擬似可変表示など)を実行可能な特定報知実行手段(例えばステップAKS108の予告演出処理、ステップAKS110の表示結果対応演出処理を実行する演出制御用CPU101など)と、
識別情報よりも縮小された態様による縮小識別情報(例えば小図柄など)の可変表示を実行可能な縮小可変表示手段(例えば演出表示装置9の小図柄表示エリア9Kなど)と、を備え、
前記特定報知実行手段は、特定可変表示(例えば特別状態最終変動など)において、該特定可変表示と該特定可変表示が実行されているときに前記保留記憶手段に記憶されている保留情報に対応した可変表示とに関連して前記特定報知を実行可能であり、
前記特定可変表示に基づいて前記有利状態に制御されず前記有利状態に制御可能な可変表示に関する特定保留情報が前記保留記憶手段に記憶されていない場合に、前記特定可変表示において前記有利状態に制御されないことを報知するための前記特定報知を実行し、前記特定可変表示が終了した後の前記保留記憶手段に記憶された保留情報に基づく可変表示において縮小識別情報の表示結果として所定表示結果(例えばハズレ組合せの最終停止図柄など)を導出可能であり、
前記特定可変表示に基づいて前記有利状態に制御されず前記特定保留情報が前記保留記憶手段に記憶されている場合に、前記特定可変表示において前記有利状態に制御可能なことを報知するための前記特定報知を実行し、該特定可変表示と、該特定可変表示が終了した後の前記保留記憶手段に記憶された前記特定保留情報とは異なる保留情報に基づく可変表示と、において縮小識別情報の表示結果として、前記所定表示結果を構成する一部の縮小識別情報と、前記所定表示結果を構成する縮小識別情報には含まれない特殊識別情報(例えばVの文字を示す特殊小図柄)と、により構成される特殊表示結果を導出する第1パターンにより縮小識別情報を導出可能であり、
前記特定可変表示に基づいて前記有利状態に制御されず前記特定保留情報が前記保留記憶手段に記憶されている場合に、前記特定可変表示において前記有利状態に制御されないことを報知するための前記特定報知を実行し、該特定可変表示と、該特定可変表示が終了した後の前記保留記憶手段に記憶された前記特定保留情報とは異なる保留情報に基づく可変表示と、において縮小識別情報の表示結果として、前記所定表示結果を導出する第2パターンにより縮小識別情報を導出可能であり、
前記第2パターンにより縮小識別情報が導出された場合、前記特定保留情報に基づく可変表示において前記有利状態に制御されることを前記特定報知とは異なる態様(例えば救済演出)にて報知可能であり、
前記特定可変表示において、前記第2パターンにより縮小識別情報が導出される割合よりも前記第1パターンにより縮小識別情報が導出される割合の方が高い(例えば図18−2(B)で変動パターンPC1−4よりも変動パターンPC1−3に決定される割合が高い)。
このような構成によれば、特定保留情報に基づく可変表示において有利状態に制御されることを報知する場合に、事前に有利状態に制御されることを認識されてしまうことを防止できる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記特定可変表示において前記有利状態に制御されることを報知するための前記特定報知が実行されたことに関連して、縮小識別情報の表示結果として前記特殊表示結果を導出する(例えば図18−5(A))ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技者が特定報知に注目しているときに縮小識別情報の表示結果を導出するので、縮小識別情報の表示結果が導出されたことを目立たなくすることができる。
(3)上記(1)に記載の遊技機において、
前記特定可変表示において前記有利状態に制御されることを報知するための前記特定報知が実行された後に、所定画像を用いた所定演出(例えば当り対応演出)を実行可能であり、
前記所定演出が実行されたことに関連して、縮小識別情報の表示結果として前記特殊表示結果を導出する(例えば図18−5(B))ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技者が所定演出に注目しているときに縮小識別情報の表示結果を導出するので、縮小識別情報の表示結果が導出されたことを目立たなくすることができる。
(4)上記(1)から(3)のいずれかに記載の遊技機において、
前記特定可変表示において、可変表示時間が第1時間である第1特定可変表示パターン(例えば変動パターンPC1−3)と、可変表示時間が前記第1時間よりも長い第2時間である第2特定可変表示パターン(例えば変動パターンPC1−4)と、のいずれかにより可変表示を実行可能であり、
前記特定可変表示において、前記第1パターンにより縮小識別情報が導出される場合よりも、前記第2パターンにより縮小識別情報が導出される場合の方が、前記第2特定可変表示パターンにより可変表示を実行する割合が高い(例えば変動パターンPC1−4に基づいて図18−3、図18−4(B)、図18−8に示す演出が実行される)ようにしてもよい。
このような構成によれば、縮小識別情報の導出パターンに応じた可変表示時間で可変表示を実行できる。
(5)上記(1)から(4)のいずれかに記載の遊技機において、
前記有利状態は、第1有利状態(例えば第2特図大当りと小当り経由大当りXとの大当り遊技状態)と、該第1有利状態よりも遊技者にとって有利な第2有利状態(例えば第2特図大当りと小当り経由大当りX以外の大当り種別の大当り遊技状態)と、を含み、
前記特定可変表示において、前記第2パターンにより縮小識別情報が導出された場合、前記特定保留情報に基づいて前記第2有利状態に制御される(例えば図18−2(B))ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2パターンにより縮小識別情報が導出された後に、有利状態に制御されることが報知されたにも関わらず、有利度合いの低い有利状態に制御されることによる興趣の低下を防止できる。
(6)上記(1)から(5)のいずれかに記載の遊技機において、
前記特定可変表示において、識別図柄の可変表示を仮停止させた後に再開する擬似可変表示を実行可能であり(例えば図18−9(A)、(B))、
前記擬似可変表示の実行時に予告演出(例えば特定予告演出)を実行可能であり、
前記第1パターンにより縮小識別情報が導出されるときと、前記第2パターンにより縮小識別情報が導出されるときと、で前記予告演出の実行割合が異なる(例えば図18−9(C))ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2パターンにより縮小識別情報が導出されたときに興趣を向上させることができる。
(特徴部93AKに関する説明)
続いて、特徴部93AKについて説明する。特徴部93AKにおいて、上記実施の形態(図1〜図17)と共通する部分(構成、処理等)については説明を省略する。
特徴部100AKでは、1回の変動表示において演出図柄の可変表示をハズレ組合せで仮停止させた後に再開する擬似可変表示を実行可能であり、そのような擬似可変表示を所定回実行する変動パターンと、擬似可変表示を所定回より多い特定回実行する変動パターンと、が設けられている。また、特別状態として、第1特別状態と、該第1特別状態よりも特別状態の期間が長い第2特別状態と、が設けられている。そして、第2特別状態において、当りとなる場合には特定回擬似可変表示を実行する変動パターンにより演出図柄の可変表示を実行可能である。また、第2特別状態に制御されてからの初回の可変表示において、ハズレとなる場合、所定回擬似可変表示を実行する変動パターンにより装飾図柄の可変表示を行う。これにより、短期間で当りが連続して発生してしまうことを軽減して、射幸性が高まることを抑制できる。
なお、擬似可変表示は、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる点で擬似連演出と類似している。しかしながら、擬似連演出では一般に擬似連変動の回数が多くなる程当りとなる期待度が上昇するのに対して、この実施例の擬似可変表示は、単純に1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せるための演出となっている。
図19−1は、特徴部93AKの当り決定割合を示す説明図である。第1特別図柄について表示結果を大当りに決定する割合(大当り確率)は1/199となっており、小当りには決定されない。また、第2特別図柄について表示結果を大当りに決定する割合(大当り確率)は1/199となっており、小当りに決定する割合(小当り確率)は、1/5となっている。
このように、この実施例では、第2特別図柄の表示結果が小当りとなる確率が1/5と高くなっていることから、第2始動入賞口14への入賞が容易であり、第2特別図柄の変動表示が実行されやすい特別状態においては、小当りとなる確率が高くなっている。
なお、図19−1に示す大当り確率、小当り確率は一例であり、特別状態において当り(小当り)となる確率が高く、少ない変動回数で当りが発生し得る確率であれば任意の確率でよい。また、この実施例では第1特別図柄の表示結果が小当りとなる場合がないようになっているが、第1特別図柄の表示結果が小当りとなる場合があるようにしてもよい。
図19−2は、特徴部93AKの当り振分を示している。図19−2(A)に示すように、図柄大当りの大当り種別として、第1大当りと第2大当りとが設けられている。第1大当りは、大当り遊技状態におけるラウンド数が6ラウンドであって、大当り遊技状態の終了後第2特別図柄の変動表示が1回行われるまで特別状態に制御される。第2大当りは、大当り遊技状態におけるラウンド数が6ラウンドであって、大当り遊技状態の終了後第2特別図柄の変動表示が99回行われるまで特別状態に制御される。
図19−2(A)に示すように、表示結果を大当りとすると決定された場合には、99%の割合で第1大当りの大当り種別に決定され、1%の割合で第2大当りの大当り種別に決定される。よって、通常状態において第1特別図柄の変動表示に基づいて大当りとなった場合には、大当り遊技状態の終了後、99%の割合で第2特別図柄の変動表示が1回行われるまで特別状態に制御される。そして、特別状態では、特別状態における1回の第2特別図柄の変動表示と、当該変動表示中に貯まった最大4個の第2保留記憶に対応した変動表示と、いった合計最大5回の第2特別図柄の変動表示において、上述のように当選確率が1/5となっている小当りの当選を目指して遊技を行うことになる。
なお、大当りの振分(大当り種別の決定割合)は、第1特別図柄と第2特別図柄とで異なっていてもよい。
また、図19−2(B)に示すように、特別状態で第2特別図柄の表示結果が小当りとなり、小当り経由の大当りとなった場合には、小当り遊技状態及び大当り遊技状態における合計ラウンド数が7ラウンドであって、大当り遊技状態の終了後第2特別図柄の変動表示が1回行われるまで特別状態に制御される。
通常状態で第2特別図柄の表示結果が小当りとなり、小当り経由の大当りとなった場合には、小当り遊技状態及び大当り遊技状態における合計ラウンド数が7ラウンドであって、大当り遊技状態の終了後第2特別図柄の変動表示が99回行われるまで特別状態に制御される。このような99回変動で終了する特別状態を第2特別状態ともいう。なお、通常状態で第2特別図柄の表示結果が小当りとなる場合とは、特別状態終了時における第2保留記憶分に対応する変動表示において小当りとなった場合である。このような特別状態終了時における第2保留記憶分の最大4回の変動表示において小当りとなった場合、特別状態として第1特別状態より有利な第2特別状態に制御される。第2特別図柄の表示結果が小当りとなる確率は1/5であることから、第2特別状態に制御された場合には、次回の当りが略確定する。なお、特徴部93AKにおいて、特別状態終了時における第2保留記憶を残保留ともいう。
なお、小当り経由の大当りでは、V判定入賞装置87の作動口が開放する小当り遊技状態が1ラウンドとカウントされ、2ラウンド以降において特別可変入賞球装置7が開放することになる。よって、小当り経由大当りは実質的には6ラウンドの大当りであるともいえる。
なお、図11の大当り終了処理のS163において、当り種別に応じた合計時短回数カウンタのカウント初期値が設定されることで、当り種別に応じた特別状態に制御されればよい。
図19−3は、特徴部93AKにおける第2特別図柄の変動表示に対応した変動パターン一覧を示している。第2特別図柄の変動表示が開始されるときは、図19−3に示すいずれかの変動パターンに決定される。変動パターン番号101の変動パターンは変動時間が2s(秒)であり非リーチハズレとなることに対応している。変動パターン番号102の変動パターンは変動時間が12sでありノーマルリーチハズレとなることに対応している。変動パターン番号103の変動パターンは変動時間が28sでありスーパーリーチハズレとなることに対応している。変動パターン番号111の変動パターンは変動時間が8sであり擬似可変表示を4回実行した後に非リーチハズレとなることに対応している。変動パターン番号112の変動パターンは変動時間が12sであり擬似可変表示を4回実行した後にリーチハズレとなることに対応している。変動パターン番号113の変動パターンは変動時間が24sであり擬似可変表示を12回実行した後に非リーチハズレとなることに対応している。変動パターン番号114の変動パターンは変動時間が28sであり擬似可変表示を12回実行した後にリーチハズレとなることに対応している。
変動パターン番号202の変動パターンは変動時間が12sでありノーマルリーチ当り(直当り)となることに対応している。変動パターン番号203の変動パターンは変動時間が28sでありスーパーリーチ当りとなることに対応している。変動パターン番号212の変動パターンは変動時間が12sであり擬似可変表示を4回実行した後に当りとなることに対応している。変動パターン番号214の変動パターンは変動時間が28sであり擬似可変表示を12回実行した後に当りとなることに対応している。
このように、第2特別図柄の変動表示に対応した変動パターンとして擬似可変表示を実行しない変動パターン(通常可変表示パターン)と、擬似可変表示を4回(所定回)実行する変動パターン(所定回擬似可変表示パターン)と、擬似可変表示を12回(所定回より多い特定回)実行する変動パターン(所定回擬似可変表示パターン)と、が設けられている。
なお、図19−3に示した変動パターン一覧は一例であり、少なくとも、当りとなること及びハズレとなることに対応して、それぞれ通常可変表示パターン、所定回擬似可変表示パターン、及び、特定回擬似可変表示パターンが設けられていればよい。また、この実施例では、変動パターンに応じて擬似可変表示の有無や回数が決まるようになっているが主基板31側で決定された変動パターン(変動時間)に基づいて、演出制御基板80側で擬似可変表示の有無や回数を決定するようにしてもよい。また、表示結果がハズレの場合、最終的に非リーチハズレとするかリーチハズレとするかを演出制御基板80側で決定するようにしてもよい。
この実施例では、所定回は4回であり、特定回は12回であったが、特定回が所定回より多い回数であればそれぞれ他の回数であってもよい。また、1回の変動表示における擬似可変表示の回数は2種類に限定されず、3種類以上あってもよい。
図19−4は、第2特別図柄の変動表示に対応した変動パターンの決定割合の一例を示している。1回変動で終了する特別状態(第1特別状態)中と残保留4回でハズレとなる場合には、図19−4(A)に示すように、擬似可変表示が12回実行される変動パターン番号113または変動パターン番号114の変動パターンにそれぞれ50%の割合で決定される。
1回変動で終了する特別状態(第1特別状態)中と残保留4回で当りとなる場合には、図19−4(B)に示すように、擬似可変表示が4回実行される変動パターン番号212に10%の割合で決定され、擬似可変表示が12回実行される変動パターン番号214の変動パターンに90%の割合で決定される。
このように、1回変動で終了する特別状態(第1特別状態)中と残保留4回における変動パターンは、擬似可変表示回数が12回の変動パターンに決定されやすくなっている。特に、表示結果がハズレとなる場合には、必ず擬似可変表示が12回実行される変動パターンに決定される。これにより、特別状態が1回変動で終了する場合でも、特別状態(第1特別状態)における変動回数を擬似的に多く見せることができる。
99回変動で終了する特別状態(第2特別状態)でハズレとなる場合には、図19−4(C)に示すように、特別状態となってからの変動回数によって変動パターンの決定割合が異なっている。99回変動で終了する特別状態(第2特別状態)の初回変動でハズレとなる場合、擬似可変表示が4回実行される変動パターン番号111または変動パターン番号112の変動パターンにそれぞれ50%の割合で決定される。
このように、第2特別状態の初回変動でハズレとなる場合、擬似可変表示が4回実行される変動パターンに決定されるため、短期間に当りが連続して発生してしまうことを軽減して、射幸性が高まることを抑制できる。また、第2保留記憶数の上限数と同じ数である4回擬似可変表示が実行される変動パターンに決定することで、第2保留記憶に基づいて4回の変動表示が実行されているように見せることができる。なお、所定回擬似可変表示パターンにおける擬似可変表示の回数(所定回)は、第2保留記憶数の上限数と同じ数であることに限定されず、第2保留記憶数未満等であってもよい。
また、例えば、第2特別状態の開始時に第2保留記憶数が上限数となっている場合であって、第2特別状態が開始してから遊技者が遊技球の発射を止めた場合、最初の変動表示で第2保留記憶数の上限数より多い回数の擬似可変表示が実行されると、その変動が擬似可変表示であることが認識されてしまう。そのため、第2特別状態の初回変動でハズレとなる場合、第2保留記憶数の上限数と同じ数である4回擬似可変表示が実行される変動パターンに決定することで、第2特別状態となってからの初回変動中には擬似可変表示であることを認識されづらくすることができる。
また、第2特別状態の初回変動でハズレとなる場合に、擬似可変表示が12回実行される変動パターンとしないことで、擬似可変表示であることを把握している遊技者にあからさま変動時間(変動回数)を稼いでいると認識されて、興趣が低下してしまうことを防止できる。
99回変動で終了する特別状態(第2特別状態)の2〜5回目の変動でハズレとなる場合、非リーチハズレの変動パターン番号101、擬似可変表示が実行される変動パターン番号111〜114の変動パターンのいずれかに決定される。ここでは、10%の割合ではあるが非リーチの変動パターン番号101に決定されることがあるので、1回の変動表示が終了する周期を不定とすることができ、1回の変動表示であるか擬似可変表示であるかを認識させづらくすることができる。なお、2〜5回の変動でハズレとなる場合、擬似可変表示が4回または12回実行される変動パターンに決定される割合が高いため、短期間に当りが連続して発生してしまうことを軽減して、射幸性が高まることを抑制できる。
99回変動で終了する特別状態(第2特別状態)の6回目以降の変動でハズレとなる場合、95%の割合で非リーチハズレの変動パターン番号101の変動パターンに決定され、4%の割合でノーマルリーチハズレの変動パターン番号102の変動パターンに決定され、1%の割合で非リーチの変動パターン番号103の変動パターンに決定される。上述のように、特別状態では、小当りとなる確率が1/5であり、第2特別状態移行後6回より前の変動で当りとなっている確率も高く、第2特別状態移行後6回までの変動で当りとなっていない場合でも、それ以降間もなく当りとなる確率が高い。そのため、第2特別状態移行後6回目以降では、変動時間の短い非リーチハズレの変動パターン番号101の変動パターンに高い割合で決定することで、変動を高速で消化して早い段階で当りを発生させることができ、第2特別状態となったにも関わらず長期間当りとならないことで興趣が低下してしまうことを防止できる。
例えば、第2特別状態において5回変動が実行されるまで(5回目の変動が終了するまで)の区間を第1区間ともいう。また、例えば、第2特別状態において6回目の変動が開始される以降の区間(第1区間の後の区間)を第2区間ともいう。第2区間において、前記第1区間よりも擬似可変表示を実行する割合が低いので(この実施例では0%)、第2特別状態の第2区間において擬似可変表示が頻発して遊技の興趣が低下することを防止できる。また、第1区間において通常可変表示パターンにより装飾図柄の変動表示を実行可能であるので、擬似可変表示であることを分かりづらくすることができる。
なお、第2特別状態における第1区間と第2区間との切り分けは、この実施例のように、第2特別状態における5回目の変動の終了前後であることに限定されず、第2区間が第1区間よりも後の区間であればよい。この場合、第1区間は、第2特別状態に制御されて以降、当りが連続して発生して射幸性が高まることを防止することが好ましい区間(期間)であればよい。そして、第2区間は、第2区別状態における当該第1区間の終了後の区間であって、変動を高速に消化しても過度に射幸性が高まらないような区間(期間)であればよい。また、第1区間と第2区間の切り分けは、変動表示の回数を基準にするのではなく、実際の経過時間や、擬似可変表示の合計数で切り分けるようにしてもよい。
99回変動で終了する特別状態(第2特別状態)で当りとなる場合には、図19−4(D)に示すように、特別状態となってからの変動回数によって変動パターンの決定割合が異なっている。99回変動で終了する特別状態(第2特別状態)の初回〜5回目の変動で当りとなる場合、ノーマルリーチ当りとなる変動パターン番号202に10%の割合で決定され、擬似可変表示が4回実行される変動パターン番号212に20%の割合で決定され、擬似可変表示が12回実行される変動パターン番号214に70%の割合で決定される。第2特別状態の初回〜5回目(第1区間)の変動で当りとなる場合、擬似可変表示が12回実行される変動パターンに高い割合で決定されるため、短期間に当りが連続して発生してしまうことを軽減して、射幸性が高まることを抑制できる。なお、第2特別状態の初回〜5回目(第1区間)の変動で当りとなる場合に擬似可変表示を実行しない変動パターンにも決定される場合があるので、例えば、第2特別状態の初回変動で擬似可変表示が実行されずにノーマルリーチ当り(直当り)となる場合があるので、演出が多彩になり、興趣画向上する。
99回変動で終了する特別状態(第2特別状態)の6回目以降の変動で当りとなる場合、ノーマルリーチ当りとなる変動パターン番号202に20%の割合で決定され、スーパーリーチ当りとなる変動パターン番号203に80%の割合で決定される。このように、第2特別状態の6回目以降(第2区間)の変動で当りとなる場合、第2特別状態の初回〜5回目(第1区間)の変動でハズレとなり変動時間(擬似可変表示の回数)を十分に稼いだと想定されることから、擬似可変表示を実行しない変動パターンのみに決定される。なお、擬似可変表示を実行する変動パターンに決定可能にしてもよい。
なお、99回変動で終了する特別状態(第2特別状態)の初回〜5回目(第1区間)の変動で当りとなる場合と、99回変動で終了する特別状態(第2特別状態)の6回目以降(第2区間)の変動で当りとなる場合と、で変動パターンの決定割合は一定であってもよい。
図19−4に示した決定割合は一例であり、上述のような各作用効果を得られれば、特徴部93AKの趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。例えば、1回変動で終了する特別状態(第1特別状態)中と残保留4回でハズレとなる場合に(図19−4(A))、擬似可変表示が12回実行される変動パターン以外に決定される場合があってもよい。また、1回変動で終了する特別状態(第1特別状態)中と残保留4回で当りとなる場合に(図19−4(B))、擬似可変表示が12回実行される変動パターンのみに決定されるようにしてもよいし、擬似可変表示が実行されない変動パターンに決定される場合があってもよい。また、1回変動で終了する特別状態(第1特別状態)中とその後の残保留4回とで変動パターンの決定割合を異ならせてもよい。
99回変動で終了する特別状態(第2特別状態)の初回変動でハズレとなる場合(図19−4(C))、擬似可変表示が4回実行される変動パターン以外に決定される場合があるようにしてもよい。99回変動で終了する特別状態(第2特別状態)の2〜5回目の変動でハズレとなる場合、リーチハズレとなる変動パターンに決定される場合があるようにしてもよい。99回変動で終了する特別状態(第2特別状態)の6回目以降の変動でハズレとなる場合、擬似可変表示を実行する変動パターンに決定される場合があるようにしてもよい。
99回変動で終了する特別状態(第2特別状態)の変動で当りとなる場合(図19−4(D))、必ず擬似可変表示が実行される変動パターン(例えば擬似可変表示が12回実行される変動パターン)に決定されるようにしてもよい。99回変動で終了する特別状態(第2特別状態)の6回目以降の変動で当りとなる場合、擬似可変表示が実行される変動パターンに決定される場合があるようにしてもよい。
図19−5は、特別状態に制御された以降の変動表示例を示すタイミングチャートである。図19−5(A)は、1回変動で終了する特別状態(第1特別状態)に制御され、特別状態の変動表示及び残保留の変動表示の表示結果がすべてハズレとなる場合の変動表示例を示している。大当り遊技状態が終了して第1特別状態に制御された場合、表示結果がハズレであれば、初回の変動表示においては擬似可変表示が12回実行される変動パターンに決定される(図19−4(A)参照)。当該変動パターンに基づく変動表示が終了すると、特別状態が終了する。その後、残保留(保留1〜4)に基づく4回の変動表示が実行されるが、表示結果がハズレとなる場合には、それぞれの変動表示において擬似可変表示が12回実行される変動パターンに決定される(図19−4(A)参照)。残保留に基づく4回の変動表示が終了すると、第2特別図柄の変動表示が行われる状況が終了し、特別状態中に大当りが継続している状態である連チャンも終了となる。
このように、大当り遊技状態が終了して第1特別状態に制御された場合、実際には1回の変動表示で特別状態は終了するが、第1特別状態及び残保留における変動表示の表示結果が全てハズレである場合は、擬似可変表示が12回実行される変動表示が合計5回連続することになる。そのため、60回変動表示が実行されたかのように見せることができ、特別状態への制御期間を長くみせることができる。また、特別状態における変動回数を多く見せることができる。
図19−5(B)は、99回変動で終了する特別状態(第2特別状態)に制御され、特別状態に制御されてからの3回目の変動表示の表示結果が当り(小当り)となる場合の変動表示例を示している。大当り遊技状態が終了して第2特別状態に制御された場合、表示結果がハズレであれば、初回の変動表示においては擬似可変表示が4回実行される変動パターンに決定される(図19−4(C)参照)。当該変動パターンに基づく変動表示が終了し、第2特別状態に制御されて2回目の変動表示の表示結果がハズレであれば、非リーチハズレの変動パターンや擬似可変表示が実行される変動パターンに決定される(図19−4(C)参照)。ここでは、非リーチハズレの変動パターンに決定され、当該変動パターンに基づく変動表示が実行される。そして、第2特別状態に制御されて3回目の変動表示の表示結果が当りであれば、ノーマルリーチ当りとなる変動パターンや擬似可変表示が実行される変動パターンに決定される(図19−4(D)参照)。ここでは、擬似可変表示が12回実行される変動パターンに決定され、当該変動パターンに基づく変動表示が実行され、表示結果が当りとなる。
このように、大当り遊技状態が終了して第2特別状態に制御され、早い段階(例えば大当り確率や小当り確率から想定される期待値未満の変動回数)で表示結果が当りとなった場合でも、第2特別状態の初回変動でハズレとなる場合、必ず擬似可変表示が4回実行される変動パターンに決定されるため、短期間に当りが連続して発生してしまうことを軽減して、射幸性が高まることを抑制できる。また、2〜5回目の変動でハズレとなる場合、非リーチの変動パターンに決定されることがあるので、1回の変動表示が終了する周期を不定とすることができ、1回の変動表示であるか擬似可変表示であるかを認識させづらくすることができる。また、2〜5回目の変動でハズレとなる場合、擬似可変表示が4回または12回実行される変動パターンに決定される割合が高く、5回以内の変動で当りとなる場合、擬似可変表示が12回実行される変動パターンに決定される割合が高いので、短期間に当りが連続して発生してしまうことを軽減して、射幸性が高まることを抑制できる。
図19−5(C)は、99回変動で終了する特別状態(第2特別状態)に制御され、特別状態に制御されてからの10回目の変動表示の表示結果が当り(小当り)となる場合の変動表示例を示している。大当り遊技状態が終了して第2特別状態に制御された場合、表示結果がハズレであれば、初回の変動表示においては擬似可変表示が4回実行される変動パターンに決定される(図19−4(C)参照)。当該変動パターンに基づく変動表示が終了し、第2特別状態に制御されて2〜5回目の変動表示の表示結果がハズレであれば、非リーチハズレの変動パターンや擬似可変表示が実行される変動パターンに決定される(図19−4(C)参照)。ここでは、2〜5回目の変動表示において、12回擬似可変表示が実行される変動パターン、非リーチハズレの変動パターン、12回擬似可変表示が実行される変動パターン、4回擬似可変表示が実行される変動パターンに決定され当該変動パターンに基づく変動表示が実行される。第2特別状態に制御されて6回目以降の変動表示の表示結果がハズレであれば、擬似可変表示が実行されない変動パターンに決定される(図19−4(C)参照)。ここでは、6〜9回目の変動表示において、変動時間の短い非リーチハズレの変動パターンに決定されて、各変動が高速で消化される。そして、第2特別状態に制御されて10回目の変動表示の表示結果が当りであれば、擬似可変表示が実行されない変動パターンに決定される(図19−4(D)参照)。ここでは、スーパーリーチが実行される変動パターンに決定され、当該変動パターンに基づく変動表示が実行され、表示結果が当りとなる。
このように、大当り遊技状態が終了して第2特別状態に制御され、遅い段階(例えば大当り確率や小当り確率から想定される期待値より多い変動回数)で表示結果が当りとなる場合、第2区間(第2特別状態に制御されて6回目以降の変動表示)において、前記第1区間(第2特別状態に制御されて5回目までの変動表示)よりも擬似可変表示を実行する割合が低いので(この実施例では0%)、第2特別状態の第2区間において擬似可変表示が頻発し、中々当りとならずに遊技の興趣が低下することを防止できる。また、第1区間において擬似可変表示が実行されない変動パターンにより変動表示を実行可能であるので、擬似可変表示であることを分かりづらくすることができる。
図19−6は、99回変動で終了する特別状態(第2特別状態)に制御され、特別状態に制御されてからの3回目の変動表示の表示結果が当り(小当り)となる場合(図19−5(B)の場合)の演出表示装置9における表示例を示している。図19−6(1)は、大当り遊技状態が終了して、特別状態が開始したことを示している。また、演出表示装置9には特別状態が開始する旨が表示され、右打ち表示エリア9Zおいて右打ち促進報知の演出画像が表示され、小図柄表示エリア9Kにて小図柄の変動表示も開始されている。図19−6では、演出図柄表示エリア9L、9C、9R、小図柄表示エリア9Kにおいて、演出図柄や小図柄の変動が実行されている状態を下向きの矢印で表している。
特別状態(第2特別状態)における初回の変動表示において、擬似可変表示が4回実行される変動パターン番号111の変動パターンに決定された場合には、図19−6(1)〜(9)に示すように、擬似可変表示が4回実行される変動表示が実行される。図19−6(3)、(5)、(7)において、ハズレ組合せの演出図柄が仮停止し、図19−6(9)において、特別状態(第2特別状態)における初回の変動表示の表示結果である非リーチハズレ組合せの演出図柄が停止表示(確定停止)される。また、非リーチハズレ組合せの小図柄も停止表示(確定停止)される。各擬似可変表示において仮停止させる演出図柄の組合せは、変動開始時に決定されればよい。ここでは、図19−6(5)に示す2回目の仮停止においてリーチハズレ組合せとなる演出図柄に決定されている。
例えば、擬似可変表示の各回で仮停止させる演出図柄の組合せのシナリオが対応付けられた複数の擬似可変表示パターンを設けて、擬似可変表示を伴う変動開始時に擬似可変表示パターンを決定することで、各回で仮停止させる演出図柄の組合せを決定すればよい。なお、擬似可変表示の各回で仮停止させる演出図柄の組合せを仮停止の都度別個に決定するようにしてもよい。
特別状態(第2特別状態)における2回目の変動表示において、非リーチハズレの変動パターン番号101の変動パターンに決定された場合には、図19−6(10)〜(11)に示すように、変動表示が開始されて非リーチハズレ組合せの演出図柄が停止表示(確定停止)される。また、非リーチハズレ組合せの小図柄も停止表示(確定停止)される。
特別状態(第2特別状態)における2回目の変動表示において、擬似可変表示が12回実行されて当りとなる変動パターン番号214の変動パターンに決定された場合には、図19−6(12)〜(24)に示すように、擬似可変表示が12回実行される変動表示が実行される。なお、図19−6では1回〜3日目、10〜12回目の擬似可変表示を示している。図19−6(13)、(15)、(17)において、非リーチハズレ組合せの演出図柄が仮停止している。また、図19−6(18)、(20)、(22)において、左図柄と中図柄が同じ数字であり、右図柄だけ1つずれたチャンス目となるハズレ組合せの演出図柄が仮停止している。このようなチャンス目を連続停止することで、当りとなることを示唆することができる。そして、図19−6(24)において、当り組合せの演出図柄が停止表示(確定停止)される。また、当り組合せの小図柄も停止表示(確定停止)される。
図19−6に示すように、実際には3回の変動表示であるが、擬似可変表示により実際より多くの変動表示が実行されたように見せることが出来る。また、特別状態に制御されてからの3回目の変動表示といった比較的に早い段階で当りとなった場合でも、図19−6に示すように複数回の擬似可変表示を実行することで、短期間に当りが連続して発生してしまうことを軽減して、射幸性が高まることを抑制できる。また、2回目の変動で擬似可変表示を実行しない変動表示を実行していることから、1回の変動表示が終了する周期を不定とすることができ、1回の変動表示であるか擬似可変表示であるかを認識させづらくすることができる。
図19−6では、演出図柄が仮停止するときに小図柄は変動を継続するようになっていたが、小図柄も仮停止させるようにしてもよい。
本実施例では、特別状態中や残保留に対応した変動表示において、4回や12回の擬似可変表示を実行する変動パターンに決定されるようにして、特別状態に期間を長く見せたり、特別状態における変動回数を多く見せることができ、短期間に当りが連続して発生してしまうことを軽減できるようになっていた。これに限定されず、特別状態における特定の変動表示において、擬似可変表示を例えば4回や12回よりも多い特別回数実行するようにしてもよい。例えば、特別状態における最終変動(1回変動で終了する第1特別状態では初回変動でもある。)において図19−7に示すように、擬似可変表示を例えば特別回数(例えば50回や99回等)実行するようにしてもよい。このように、特別状態における特定の変動表示において、特別回数の擬似可変表示を実行することによっても、特別状態に期間を長く見せたり、特別状態における変動回数を多く見せることができ、短期間に当りが連続して発生してしまうことを軽減できる。そして、特別状態における他の変動表示や残保留に対応した変動表示では、変動時間の短い変動パターン(例えば非リーチハズレの変動パターン番号101の変動パターン)が選択されるようにして、変動を高速で消化するようにしてもよい。図19−7に示す例では、残保留において変動時間の短い変動パターンにより変動表示が実行されている。このようにすることで、特別状態における擬似可変表示の回数が多くなり過ぎたり、特別状態の開始から残保留の消化までの期間が長くなり過ぎてしまうことを防止できる。
図19−8は、擬似可変表示が4回実行される変動表示において、仮停止させる演出図柄の組合せに対応した擬似可変表示パターンを示している。図19−8に示すように、擬似可変表示では、演出図柄のハズレ組合せとして非リーチハズレ、リーチハズレ、または、チャンス目の組合せが仮停止する。チャンス目は、この実施例では、図19−9に示すように、左図柄と中図柄が同じ数字であり、右図柄だけ1つずれた演出図柄の組合せとなっている。なお、チャンス目は予め定められた演出図柄の組合せであればよく、図19−9に示す例に限定されない。
図19−8に示すように、1〜3回目の仮停止における演出図柄のハズレ組合せに応じて、擬似可変表示パターンFPA0−1〜FPA0−2(リーチハズレ0回仮停止)、FPA1−1〜FPA1−3(リーチハズレ1回仮停止)、FPA2−1〜FPA2−2(リーチハズレ2回仮停止)、FPA3−1(リーチハズレ3回仮停止)が設けられている。擬似可変表示パターンFPA0−2は、チャンス目が3回仮停止する擬似可変表示パターンとなっている。なお、これら以外の擬似可変表示パターン(1〜3回目の仮停止における演出図柄のハズレ組合せ)があってもよい。
図19−10は、擬似可変表示が4回実行される変動表示における擬似可変表示パターンの決定割合の一例を示している。図19−10(A)は、残保留内に当りとなることに対応した保留情報が含まれていない場合の決定割合である。図19−10(B)は、残保留内に当りとなることに対応した保留情報が含まれている場合の決定割合である。図19−10(A)、(B)に示すように、当該変動の表示結果が非リーチハズレ、リーチハズレ、当りのいずれであるかに応じて、擬似可変表示パターンの決定割合が異なっている。図19−10に示す擬似可変表示パターンFPA1(リーチハズレ1回仮停止)に決定された場合、更に擬似可変表示パターンFPA1−1〜FPA1−3のいずれかに決定する。また、擬似可変表示パターン(リーチハズレ2回仮停止)に決定された場合、擬似可変表示パターンFPA2−1〜FPA2−2のいずれかに決定する。この場合、表示結果等に基づいて決定割合を異ならせてもよい。
図19−10(A)、(B)に示すように、表示結果が当りとなる場合はリーチハズレや非リーチハズレとなる場合よりも、リーチハズレ組合せが多い回数仮停止されやすくなっている。また、表示結果がリーチハズレとなる場合は非リーチハズレとなる場合よりも、リーチハズレ組合せが多い回数仮停止されやすくなっている。これにより、仮停止される演出図柄の組合せ(リーチハズレ組合せが停止表示される頻度)によって、当りとなることやその後リーチとなりやすいことを示唆することができる。
また、チャンス目が3回連続して仮停止する擬似可変表示パターンFPA0−2は、表示結果が非リーチハズレとなる場合には選択されず、表示結果が当りとなる場合に選択されやすくなっている。これにより、チャンス目が3回連続で停止表示(仮停止)されたことで、その後リーチとなることが確定し、当りとなる割合が高いことを予告、示唆することができる。また、チャンス目が3回連続したにも関わらず非リーチとなって演出が整合しなくなることを防止できる。
また、図19−10(A)、(B)に示すように、残保留内に当りとなることに対応した保留情報が含まれている場合、残保留内に当りとなることに対応した保留情報が含まれていない場合よりも、リーチハズレ組合せが多い回数仮停止されやすくなっている。これにより、仮停止される演出図柄の組合せ(リーチハズレ組合せが停止表示される頻度が多いこと)によって、その後の残保留に対応した変動表示おいて当りとなりやすいことを示唆することができ、擬似可変表示において好適にリーチを発生させることができる。具体的には、残保留内に当りとなることに対応した保留情報が含まれている場合、リーチハズレ組合せが停止表示される頻度を高くすることで、リーチハズレにより当りが近いことを示唆することができる。
なお、残保留内に当りとなることに対応した保留情報が含まれている場合、残保留内に当りとなることに対応した保留情報が含まれていない場合よりも、リーチハズレ組合せが仮停止されにくくしてもよい。このようにすることで、非リーチとなる頻度が高い状態で突如当りとなるような演出を実行でき興趣を向上させることができる。また、残保留内に当りとなることに対応した保留情報が含まれていない場合にリーチハズレとなる頻度を高めることで、実際には当りとならない場合でも遊技者の期待感を高めることができる。
図19−11は、擬似可変表示が12回実行される変動表示において、仮停止させる演出図柄の組合せに対応した擬似可変表示パターンを示している。図19−11に示すように、擬似可変表示では、演出図柄のハズレ組合せとして非リーチハズレ、リーチハズレ、または、チャンス目の組合せが仮停止する。図19−11に示すように、1〜11回目の仮停止における演出図柄のハズレ組合せに応じて、擬似可変表示パターンFPB0−1(リーチハズレ0回仮停止)、FPB1−1〜FPB1−2(リーチハズレ1回仮停止)、FPB5−21(リーチハズレ5回仮停止)等が設けられている。なお、図19−11では、説明のため全擬似可変表示パターンのうち一部の擬似可変表示パターンを示している。なお、各回で仮停止させるハズレ組合せは任意でよいが、図19−11に示す擬似可変表示パターンFPB3−41のように、チャンス目が3回連続した後は、非リーチハズレ組合せとならいようにすればよい。
図19−12は、擬似可変表示が12回実行される変動表示における擬似可変表示パターンの決定割合の一例を示している。なお、図19−12では、説明のため全擬似可変表示パターンのうち一部の擬似可変表示パターンの決定割合を示している。擬似可変表示が12回実行される変動表示における擬似可変表示パターンの決定割合においても、表示結果が当りとなる場合はリーチハズレや非リーチハズレとなる場合よりも、リーチハズレ組合せが多い回数仮停止されやすくなっていればよい。また、表示結果がリーチハズレとなる場合は非リーチハズレとなる場合よりも、リーチハズレ組合せが多い回数仮停止されやすくなっていればよい。これにより、仮停止される演出図柄の組合せ(リーチハズレ組合せが停止表示される頻度)によって、当りとなることやその後リーチとなりやすいことを示唆することができる。
また、擬似可変表示が12回実行される変動表示においても、変動終了前3回の仮停止において連続してチャンス目が仮停止する擬似可変表示パターンFPB0−30は、表示結果が非リーチハズレとなる場合には選択されず、表示結果が当りとなる場合に選択されやすくなっている。これにより、チャンス目が3回連続で停止表示(仮停止)されたことで、その後リーチとなることが確定し、当りとなる割合が高いことを予告、示唆することができる。また、チャンス目が3回連続したにも関わらず非リーチとなって演出が整合しなくなることを防止できる。
なお、このようなチャンス目を停止させる予告演出を擬似可変表示以外でも実行するようにしてもよい。例えば、複数回の可変表示においてチャンス目が停止した場合にその後の大当り期待度やリーチの発生割合が高まるような先読予告演出を実行するようにしてもよい。例えば、先読予告演出において3回連続でチャンス目が停止するとリーチが確定となるようにしてもよい。
なお、擬似可変表示が12回実行される変動表示においても、残保留内に当りとなることに対応した保留情報が含まれているか否かに応じて、擬似可変表示の決定割合を異ならせてもよい。この場合、残保留内に当りとなることに対応した保留情報が含まれていない場合よりも、リーチハズレ組合せが多い回数仮停止されやすくなっていればよい。これにより、仮停止される演出図柄の組合せ(リーチハズレ組合せが停止表示される頻度)によって、その後の残保留に対応した変動表示おいて当りとなりやすいことを示唆することができる。
なお、図19−10、図19−12に示した決定割合は一例であり、他の決定割合であってもよい。例えば、表示結果が当りとなる場合には、リーチハズレ組合せが仮停止する回数が少なくてもよいし、表示結果によらず決定割合が一定であってもよい。また、擬似可変表示が4回実行される変動表示において(図19−10)、保留内に当りとなることに対応した保留情報が含まれているか否かによらず擬似可変表示パターンの決定割合は一定であってもよい。
図19−13は、特徴部93AKにおいて、図16の演出図柄変動開始処理(S801)内で実行される変動演出制御パターン設定処理を示すフローチャートである。変動演出制御パターン設定処理には、擬似可変表示を実行する変動パターンである場合に、擬似可変表示パターンを決定するための処理が含まれる。変動演出制御パターン設定処理では、演出制御用CPU101は、第2図柄変動指定コマンドを受信しているか否かを判定することにより、今回の変動が第2特別図柄に対応した変動であるか否かを判定する(93AKS01)。
第2特別図柄に対応した変動である場合、変動パターンコマンドにより指定された変動パターンが擬似可変表示を実行する変動パターン(図19−3に示す変動パターン番号111〜114、212、214の変動パターン)であるか否かを判定する(93AKS02)。第1特別図柄に対応した変動である場合や、擬似可変表示を実行しない変動パターンである場合には、変動パターンに対応した演出を実行するための演出制御パターンを選択して(93AKS05)、変動演出制御パターン設定処理を終了する。
擬似可変表示を実行する変動パターンである場合には、変動パターン(表示結果)や残保留の当りの有無等に基づいて、図19−10、図19−12に示す決定割合で擬似可変表示パターンをいずれかに決定する(93AKS03)。そして、決定した擬似可変表示パターンに対応した演出(擬似可変表示)を実行するための演出制御パターンを選択して(93AKS04)、変動演出制御パターン設定処理を終了する。
(特徴部93AKの変形例)
本特徴部は、この実施例に限定されず、種々の変形や応用が可能であり、更に特徴を追加してもよい。上記実施例や変形例に示したフローチャートの処理内容や決定割合、各種演出の決定方法は、一例であって、上記実施例と同様の効果を奏することができ、上記実施例で示した演出を好適に実行できれば任意でよい。また、上記実施例で示した演出動作例は一例であり、同様の演出効果を達成できれば適宜変更可能である。また、上記実施例で説明した構成は、その全てが必須構成ではなく、その一部が欠けていてもよい。また、本特徴部と他の特徴部を適宜組み合わせてもよい。
特徴部93AKにおいて、当り組合せの種類によって、当り種別を報知するようにしてもよい。例えば、大当り遊技状態の終了後99回変動で終了する特別状態(第2特別状態)に制御される場合、演出図柄や小図柄の表示結果して「777」の当り組合せを停止表示させ、大当り遊技状態の終了後1回変動で終了する特別状態(第1特別状態)に制御される場合、演出図柄や小図柄の表示結果して「777」以外(例えば「444」等)の当り組合せを停止表示させるようにしてもよい。この場合、「777」以外の当り組合せから「777」の当り組合せに昇格するか否かを煽る昇格演出を実行するようにしてもよい。
また、当りとなったときに第2保留記憶に当りとなることに対応した保留情報が記憶されているか否かに応じて、当り組合せを異ならせてもよい。例えば、今回の当りが大当り遊技状態の終了後1回変動で終了する特別状態(第1特別状態)に制御される当り種別である場合でも、第2保留記憶に当りとなることに対応した保留情報が記憶されている場合には、表示結果して「777」の当り組合せ(特別状態(第2特別状態)に制御される当り種別に対応した当り組合せ)を停止表示させようにしてもよい。大当り遊技状態の終了後第2特別状態に制御される場合、第2特別状態中に再度当り(連チャン)となることが濃厚となるため、表示結果して「777」の当り組合せが停止表示されることは実質的に連チャンの報知となる。大当り遊技状態の終了後第1特別状態に制御される場合でも、時実際に当りとなることに対応した保留情報が記憶されており、連チャンが確定している場合には、表示結果して「777」の当り組合せを停止表示させることで、有利な当り種別となったと思わせることができ、興趣を向上させることができる。また、有利な当り種別の発生頻度(あるいは連チャンの頻度)を実際より多く見せることができ、興趣を向上させることができる。
特徴部93AKでは、複数回の擬似可変表示においてチャンス目を仮停止することで、リーチとなることや当りとなることを予告する連続演出を実行可能となっているが、チャンス目を仮停止させる連続演出に代えて、複数回の擬似可変表示に亘って他の連続演出を実行するようにしてもよい。複数回の擬似可変表示に亘って連続演出を実行する場合において、擬似可変表示が実行される変動表示が終了する間際の所定期間は、連続演出が完了しない場合があるため、連続演出の実行を制限するようにしてもよい。なお、擬似可変表示が実行される変動表示が終了する間際の所定期間は、複数回の擬似可変表示においてチャンス目を仮停止させる連続演出も制限するようにしてもよい。このようにすることで、好適に連続演出を好適に実行できる。
上記実施例では、第2特別図柄の表示結果が小当りとなり、小当り経由の大当りとなった場合、小当りとなったときに状態が特別状態であるか通常状態であるかによって、その後に制御される特別状態の期間(特別状態で実行可能な変動表示の回数)が異なるようになっていた。このように、小当りとなったときに状態に応じて特別状態の期間(特別状態で実行可能な変動表示の回数)が異なることに限定されず、特別状態の期間(特別状態で実行可能な変動表示の回数)が異なる複数種類の小当り種別を設けて、第2特別図柄の表示結果が小当りとなった場合にいずれかの小当り種別に決定するようにしてもよい。例えば、小当り経由の大当りとなった後の特別状態で実行可能な変動表示の回数が、0回(特別状態無し)、1回、99回といった複数種類の小当り種別があってもよい。
上記特徴部89AK〜92AK、100AKを本特徴部に組み込んでもよい。例えば、特徴部89AKや100AKに係る小図柄の停止制御を特徴部93AKにおいて実行するようにしてもよい。
例えば、特徴100AKに記載のように、
特定可変表示(例えば特別状態最終変動など)において、該特定可変表示と該特定可変表示が実行されているときに保留記憶手段(例えば第2保留記憶バッファなど)に記憶されている保留情報に対応した可変表示とに関連して特定報知(例えば予告演出、表示結果対応演出、擬似可変表示など)を実行可能であり、
特定可変表示に基づいて有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御されず有利状態に制御可能な可変表示に関する特定保留情報が保留記憶手段に記憶されていない場合に、特定可変表示において有利状態に制御されないことを報知するための特定報知を実行し、特定可変表示が終了した後の保留記憶手段に記憶された保留情報に基づく可変表示において縮小識別情報(例えば小図柄)の表示結果として所定表示結果(例えばハズレ組合せの最終停止図柄など)を導出可能であり、
特定可変表示に基づいて有利状態に制御されず特定保留情報が保留記憶手段に記憶されている場合に、特定可変表示において有利状態に制御可能なことを報知するための特定報知を実行し、該特定可変表示と、該特定可変表示が終了した後の保留記憶手段に記憶された特定保留情報とは異なる保留情報に基づく可変表示と、において縮小識別情報の表示結果として、所定表示結果を構成する一部の縮小識別情報と、所定表示結果を構成する縮小識別情報には含まれない特殊識別情報(例えばVの文字を示す特殊小図柄)と、により構成される特殊表示結果を導出する第1パターンにより縮小識別情報を導出可能であり、
特定可変表示に基づいて有利状態に制御されず特定保留情報が保留記憶手段に記憶されている場合に、特定可変表示において有利状態に制御されないことを報知するための特定報知を実行し、該特定可変表示と、該特定可変表示が終了した後の保留記憶手段に記憶された特定保留情報とは異なる保留情報に基づく可変表示と、において縮小識別情報の表示結果として、所定表示結果を導出する第2パターンにより縮小識別情報を導出可能であり、
第2パターンにより縮小識別情報が導出された場合、特定保留情報に基づく可変表示において有利状態に制御されることを特定報知とは異なる態様(例えば救済演出)にて報知可能であり、
特定可変表示において、第2パターンにより縮小識別情報が導出される割合よりも第1パターンにより縮小識別情報が導出される割合の方が高い(例えば図18−2(B)で変動パターンPC1−4よりも変動パターンPC1−3に決定される割合が高い)ようにしてもよい。
このような構成によれば、特定保留情報に基づく可変表示において有利状態に制御されることを報知する場合に、事前に有利状態に制御されることを認識されてしまうことを防止できる。
また、特徴部89AKに記載のように、
有利状態は、第1有利状態(例えば第1特図大当りCの場合や1回変動で終了する特別状態に制御される大当りの場合など)と、当該第1有利状態よりも遊技者にとって有利な第2有利状態(例えば第1特図大当りA、第1特図大当りB、第2特図大当り、小当り経由大当りX〜Zのいずれかである場合や99回変動で終了する特別状態に制御される大当りの場合など)と、を含み、
第2有利状態に制御される場合に、識別情報の表示結果として、特定識別情報(例えば赤7の演出図柄と小図柄や金7の演出図柄と小図柄など)のみにより構成される特定表示結果を導出させ、
特殊表示結果を構成する特殊識別情報とは異なる縮小識別情報は、特定識別情報とは異なる所定識別情報を含むようにしてもよい。
このような構成によれば、適切な表示制御が可能になる。
(特徴部93AKに係る手段)
(1)特徴部93Kに係る遊技機は、
遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば特徴部93AKのパチンコ遊技機1)であって、
第1特別図柄の可変表示を実行する第1可変表示手段(例えば第1特別図柄表示器8a)と、
第2特別図柄の可変表示を実行する第2可変表示手段(例えば第2特別図柄表示器8b)と、
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に対応して装飾図柄(例えば演出図柄)の可変表示を実行する装飾可変表示手段(例えば演出表示装置9)と、
通常状態よりも第2特別図柄の可変表示が実行されやすい特別状態に制御可能な特別制御手段(例えばS165の処理を実行するCPU56)と、を備え、
前記第2可変表示手段の表示結果が特定結果(例えば小当り図柄)となったことに基づいて特定領域(例えばV入賞領域870)を遊技媒体が通過可能な所定状態(例えば小当り遊技状態)に制御し、該所定状態において遊技媒体が前記特定領域を通過したことに基づいて前記有利状態に制御可能であり、
前記特別制御手段は、前記特別状態として、第1特別状態(例えば1回変動で終了する特別状態)と、該第1特別状態よりも前記特別状態の期間が長い第2特別状態(例えば99回変動で終了する特別状態)と、のいずれかに制御可能であり、
前記装飾可変表示手段は、
装飾図柄の可変表示を仮停止させた後に再開する擬似可変表示を実行可能であり、
前記擬似可変表示を実行しない通常可変表示パターン(例えば変動パターン番号101、102、103、202、203の変動パターン)と、前記擬似可変表示を所定回(例えば4回)実行する所定回擬似可変表示パターン(例えば変動パターン番号111、112、212の変動パターン)と、前記擬似可変表示を前記所定回より多い特定回(例えば12回)実行する特定回擬似可変表示パターン(例えば変動パターン番号113、114、214の変動パターン)と、のいずれかにより装飾図柄の可変表示を実行可能であり、
前記第2特別状態において、前記第2可変表示手段の表示結果が前記特定結果となる場合、前記特定回擬似可変表示パターンにより装飾図柄の可変表示を実行可能であり(例えば図19−4(D))、
前記第2特別状態に制御されてからの初回の可変表示において、前記第2可変表示手段の表示結果がハズレ結果となる場合、前記所定回擬似可変表示パターンにより装飾図柄の可変表示を行う(例えば図19−4(C))。
このような構成によれば、擬似可変表示により第1特別状態を長く見せることができ、有利状態後に直ぐに有利状態に制御されることで射幸性が高まることを抑制できる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記装飾可変表示手段は、前記第1特別状態に制御されてからの初回の可変表示において、前記第2可変表示手段の表示結果が前記ハズレ結果となる場合、前記特定回擬似可変表示パターンにより装飾図柄の可変表示を行う(例えば図19−4(A))ようにしてもよい。
このような構成によれば、第1特別状態において好適に擬似可変表示を実行できる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記装飾可変表示手段は、前記第2特別状態に制御されてからの初回の可変表示において、前記第2可変表示手段の表示結果が前記特定結果となる場合、前記通常可変表示パターンまたは前記所定回擬似可変表示パターンにより装飾図柄の可変表示を実行可能であり、前記通常可変表示パターンよりも前記所定回擬似可変表示パターンにより装飾図柄の可変表示を行う割合が高い(例えば図19−4(D))ようにしてもよい。
このような構成によれば、演出のバリエーションが多彩になり、興趣が向上する。
(4)上記(1)から(3)のいずれかに記載の遊技機において、
前記所定回は、保留可能な第2特別図柄の可変表示の上限数(例えば4回)と同じであるようにしてもよい。
このような構成によれば、保留に基づいて可変表示が実行されているように見せることができる。
(5)上記(1)から(4)のいずれかに記載の遊技機において、
前記装飾可変表示手段は、表示結果が前記特定結果となる可変表示が保留されているか否かに応じて、前記特定回擬似可変表示パターンによる装飾図柄の可変表示において、可変表示を仮停止させるときに所定の装飾図柄を仮停止させる割合を異ならせる(例えば図19−10)ようにしてもよい。
このような構成によれば、好適に所定の装飾図柄を仮停止させることができる。
(6)上記(1)から(5)のいずれかに記載の遊技機において、
前記特定回擬似可変表示パターンによる装飾図柄の可変表示において連続演出(例えばチャンス目を連続停止させる演出)を実行可能であり、該可変表示の終了前の所定期間は該連続演出の実行を制限する(例えば図19−10、図19−11ではチャンス目が3回連続で仮停止する擬似可変表示パターンに決定されない)ようにしてもよい。
このような構成によれば、連続演出を好適に実行できる。
(7)上記(1)から(6)のいずれかに記載の遊技機において、
識別情報(例えば演出図柄など)の可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
可変表示に関する情報を保留情報として記憶可能な保留記憶手段(例えば第2保留記憶バッファなど)と、
前記有利状態に制御されるか否かを報知する特定報知(例えば予告演出、表示結果対応演出など)を実行可能な特定報知実行手段(例えばステップAKS108の予告演出処理、ステップAKS110の表示結果対応演出処理を実行する演出制御用CPU101など)と、
識別情報よりも縮小された態様による縮小識別情報(例えば小図柄など)の可変表示を実行可能な縮小可変表示手段(例えば演出表示装置9の小図柄表示エリア9Kなど)と、を備え、
前記特定報知実行手段は、特定可変表示において、該特定可変表示と該特定可変表示が実行されているときに前記保留記憶手段に記憶されている保留情報に対応した可変表示とに関連して前記特定報知を実行可能であり、
前記特定可変表示に基づいて前記有利状態に制御されず前記有利状態に制御される可変表示に関する特定保留情報が前記保留記憶手段に記憶されていない場合に、前記特定可変表示において前記有利状態に制御されないことを報知するための前記特定報知を実行し、前記特定可変表示が終了した後の前記保留記憶手段に記憶された保留情報に基づく可変表示において縮小識別情報の表示結果として所定表示結果(例えばハズレ組合せの最終停止図柄など)を導出可能であり、
前記特定可変表示に基づいて前記有利状態に制御されず前記特定保留情報が前記保留記憶手段に記憶されている場合に、前記特定可変表示において前記有利状態に制御されることを報知するための前記特定報知を実行し、前記特定可変表示が終了した後の前記保留記憶手段に記憶された前記特定保留情報とは異なる保留情報に基づく可変表示において縮小識別情報の表示結果として、前記所定表示結果を構成する一部の縮小識別情報と、前記所定表示結果を構成する縮小識別情報には含まれない特殊識別情報とにより構成される特殊表示結果を導出可能であり、前記特定保留情報に基づく可変表示において前記有利状態に制御されることを前記特定報知とは異なる態様にて報知可能であり、
前記有利状態は、第1有利状態(例えば第1特図大当りCの場合など)と、当該第1有利状態よりも遊技者にとって有利な第2有利状態(例えば第1特図大当りA、第1特図大当りB、第2特図大当り、小当り経由大当りX〜Zのいずれかである場合など)と、を含み、
前記第2有利状態に制御される場合に、識別情報の表示結果として、特定識別情報(例えば赤7の演出図柄と小図柄や金7の演出図柄と小図柄など)のみにより構成される特定表示結果を導出させ、
前記特殊表示結果を構成する特殊識別情報とは異なる縮小識別情報は、前記特定識別情報とは異なる所定識別情報を含むようにしてもよい。
このような構成によれば、適切な表示制御が可能になる。
(特徴部94AKに係る手段)
また、特徴部93AKは特徴部94AKを含んでいる。
(1)特徴部94Kに係る遊技機は、
遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば特徴部94AKのパチンコ遊技機1)であって、
第1特別図柄の可変表示を実行する第1可変表示手段(例えば第1特別図柄表示器8a)と、
第2特別図柄の可変表示を実行する第2可変表示手段(例えば第2特別図柄表示器8b)と、
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に対応して装飾図柄(例えば演出図柄)の可変表示を実行する装飾可変表示手段(例えば演出表示装置9)と、
通常状態よりも第2特別図柄の可変表示が実行されやすい特別状態に制御可能な特別制御手段(例えばS165の処理を実行するCPU56)と、を備え、
前記第2可変表示手段の表示結果が特定結果(例えば小当り図柄)となったことに基づいて特定領域(例えばV入賞領域870)を遊技媒体が通過可能な所定状態(例えば小当り遊技状態)に制御し、該所定状態において遊技媒体が前記特定領域を通過したことに基づいて前記有利状態に制御可能であり、
前記特別制御手段は、前記特別状態として、第1特別状態(例えば1回変動で終了する特別状態)と、該第1特別状態よりも前記特別状態の期間が長い第2特別状態(例えば99回変動で終了する特別状態)と、のいずれかに制御可能であり、
前記装飾可変表示手段は、
装飾図柄の可変表示を仮停止させた後に再開する擬似可変表示を実行可能であり、
前記擬似可変表示を実行しない通常可変表示パターン(例えば変動パターン番号101、102、103、202、203の変動パターン)と、前記擬似可変表示を所定回(例えば4回)実行する所定回擬似可変表示パターン(例えば変動パターン番号111、112、212の変動パターン)と、前記擬似可変表示を前記所定回より多い特定回(例えば12回)実行する特定回擬似可変表示パターン(例えば変動パターン番号113、114、214の変動パターン)と、のいずれかにより装飾図柄の可変表示を実行可能であり、
前記第2特別状態において、前記第2可変表示手段の表示結果が前記特定結果となる場合、前記特定回擬似可変表示パターンにより装飾図柄の可変表示を実行可能であり(例えば図19−4(D))、
前記第2特別状態は、第1区間(例えば5回目の変動が終了するまでの区間)と、該第1区間よりも後の第2区間(例えば6回目の変動が開始される以降の区間)と、を含み、
前記装飾可変表示手段は、
前記第2区間において、前記第1区間よりも前記擬似可変表示を実行する割合が低く(例えば図19−4(C)、(D))、
前記第1区間において、前記通常可変表示パターンにより装飾図柄の可変表示を実行可能である(例えば図19−4(C)、(D))。
このような構成によれば、擬似可変表示により第1特別状態を長く見せることができ、第2特別状態の第2区間において擬似可変表示が頻発して遊技の興趣が低下することを防止できる。
特徴部94Kに係る遊技機は、特徴部93AKの手段(2)〜(7)を備えていてもよい。