JP2021135463A - フォトニクス分類器および分類方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】線形光学デバイスで構成されたフォトニクス分類器を提供する。【解決手段】各サンプルデータに対応するN個(但し、Nは4以上の整数)のパラメータに応じて、対応する光信号の位相をシフトさせるN個のマッハツェンダ干渉計を備える干渉計アレイ20と、位相をシフトさせた光信号を受信し、格子状に接続された複数のマッハツェンダ干渉計の各々を通る光信号の位相をシフトさせ、N個のポートに出力するN×M干渉計(但し、MはN以上の整数)30であって、前記複数のマッハツェンダ干渉計がN×M個のマッハツェンダ干渉計を含む、N×M干渉計と、N個のポートから出力された光信号の光パワーを検出する光検出器40と、を備え、N×M干渉計のマッハツェンダ干渉計の各々がシフトさせる位相が、各サンプルデータに対する正しい分類結果に対応付けされたポートで最大の光パワーが検出されるように較正可能である。【選択図】図1

Description

本発明は、光計算の分野に関する。
データの分類は統計学において重要な分野の一つであり、様々な領域で広く応用されている。AI技術の発展に伴い、機械学習による分類手法が研究されている。現在、ニューラルネットワークは、ほとんどコンピュータープログラミングで実現されている。しかし、ニューラルネットワークは、大規模な行列演算と非線形関数演算を必要とするので、大量の計算リソースとエネルギーを消費し、高速化が難しく、コストも高い。そのためフォトニクス技術の応用が検討されている。
米国特許第10268232号明細書
しかし、ニューラルネットワークには非線形関数演算が必要である。そのため、コンピュータープログラミングで非線形関数をシミュレートするものがある。フォトニクス技術で非線形関数を実現するには、可飽和吸収体(saturable absorber)のような非線形光学デバイスが必要であるが、製造と大規模化が難しく、高い光パワー入力が必要で、コストも高い。
上記の課題を解決するために、本発明によるフォトニクス分類器は、各サンプルデータに対応するN個(但し、Nは4以上の整数)のパラメータに応じて、対応する光信号の位相をシフトさせるN個のマッハツェンダ干渉計を備える干渉計アレイと、位相をシフトさせた光信号を受信し、格子状に接続された複数のマッハツェンダ干渉計の各々を通る光信号の位相をシフトさせ、N個のポートに出力するN×M干渉計(但し、MはN以上の整数)であって、複数のマッハツェンダ干渉計がN×M個のマッハツェンダ干渉計を含む、N×M干渉計と、N個のポートから出力された光信号の光パワーを検出する光検出器と、を備え、N×M干渉計のマッハツェンダ干渉計の各々がシフトさせる位相が、各サンプルデータに対する正しい分類結果に対応付けされたポートで最大の光パワーが検出されるように較正可能である。
上記のフォトニクス分類器は、単一波長の光信号が入力される入力導波路と、入力された光信号をN本の導波路に分岐させ、干渉計アレイに出力するスプリッタと、をさらに備える。
上記のフォトニクス分類器において、スプリッタは、複数のマッハツェンダ干渉計を備え、複数のマッハツェンダ干渉計の各々を通る光信号の位相をシフトさせることによって、入力された光信号を所定の比率でN本の導波路に分岐させ、各マッハツェンダ干渉計がシフトさせる位相が、入力された光信号の光パワーが所定の比率で分岐されるように較正される。
上記のフォトニクス分類器において、入力導波路、スプリッタ、干渉計アレイ、N×N干渉計、および光検出器がフォトニクスチップに集積される。
上記のフォトニクス分類器において、フォトニクスチップが線形光学デバイスのみで構成される。
上記のフォトニクス分類器は、フォトニクスチップの外部に、機械学習によって較正を行うコントローラをさらに備える。
上記のフォトニクス分類器は、フォトニクスチップ上に、機械学習によって較正を行うコントローラをさらに備える。
上記のフォトニクス分類器は、1つまたは複数の他のフォトニクスチップをさらに備え、各々のフォトニクスチップの干渉計アレイに含まれるマッハツェンダ干渉計の合計数が、各サンプルデータに対応するパラメータの個数に等しく、1つのコントローラが各々のフォトニクスチップのための較正をまとめて行う。
上記のフォトニクス分類器において、マッハツェンダ干渉計は、熱光学効果または電気光学効果を利用して光信号の位相をシフトさせる。
本発明によるフォトニクス分類方法は、干渉計アレイが備えるN個(但し、Nは4以上の整数)のマッハツェンダ干渉計により、各サンプルデータに対応するN個のパラメータに応じて、対応する光信号の位相をシフトさせるステップと、N×M干渉計(但し、MはN以上の整数)により、位相をシフトさせた光信号を受信し、格子状に接続された複数のマッハツェンダ干渉計の各々を通る光信号の位相をシフトさせ、N個のポートに出力するステップであって、複数のマッハツェンダ干渉計がN×M個のマッハツェンダ干渉計を含む、ステップと、光検出器により、N個のポートから出力された光信号の光パワーを検出するステップと、N×M干渉計のマッハツェンダ干渉計の各々がシフトさせる位相を、各サンプルデータに対する正しい分類結果に対応付けされたポートで最大の光パワーが検出されるように較正するステップと、を備える。
本発明の実施形態によれば、分類演算はハードウェア処理なので高速であるとともに、ハードウェアを作り直さなくても再較正(recalibration)でき、他の分類演算にも使用できる。また、干渉しない(非コヒーレントの)異なる波長のレーザーの強度にデータをのせた場合と異なり、入力パラメータが多くても単一波長の光入力で動作し、検出のために高い光パワーを必要とせず、コヒーレントな光信号を検出できるので感度がよい。
本発明の実施形態によるフォトニクス分類器のブロック図である。 2個のフォトニクスチップを1個の外部コントローラ50で制御する構成例を示す。 N=4である場合のフォトニクスチップ100の構成例を示す。 N=4である場合のスプリッタ10の構成例を示す。 機械学習前のN×N干渉計30の各MZIの位相分布の例を示す。 図5に示す位相分布での各サンプルデータの各ポートにおける光パワーを示す。 機械学習後のN×N干渉計30の各MZIの位相分布の例を示す。 図7に示す位相分布での各サンプルデータの各ポートにおける光パワーを示す。 最大の光パワーを判定するための相対的な差を変えた場合に、最大の光パワーが検出された確率を示す。 最大の光パワーを判定するための相対的な差を変えた場合に、最大の光パワーが検出された確率を示す。 150サンプルのうち90サンプルで機械学習を行い、得られた位相分布を用いて残り60サンプルで認識を検証した結果を示す。 MNISTデータセットの手書き数字0〜9の例を示す。 N=16のフォトニクスチップの例を示す。 学習後の、手書き数字のラベルと各ポートの光パワーとの関係、および手書き数字のラベルと最大の光パワーが検出されるべきポートとの関係を示す。 MNISTデータセットの手書き数字0〜9の例を示す。 MNISTデータセットの手書き数字0〜9それぞれ1000個ずつ、合計10000個のサンプルに対する分類結果を示す。
図1は、本発明の実施形態によるフォトニクス分類器のブロック図である。フォトニクス分類器は、個々のサンプルデータに対応するパラメータが入力されると、そのパラメータが属す分類を示す信号を出力する。
図1に示すフォトニクス分類器は、導波路、干渉計、等が配置される光学デバイスであるフォトニクスチップ100と、フォトニクスチップ100上の素子を電気信号で制御する外部コントローラ50とを有する。フォトニクスチップ100はモノリシック回路として集積することが可能であり、例えば、光検出器を含めて220nmのSOI(Silicon on Insulator)基板上に集積することができる。外部コントローラ50は、例えば、アルゴリズムを実行できる電子回路あるいはコンピューターによって制御されるドライバである。
フォトニクスチップ100には、図1の左から順にスプリッタ10、干渉計アレイ20、N×N干渉計30、フォトダイオード(PD)アレイ40が配置され、光信号が通過するための導波路(図1の実線)で接続されている。個々のサンプルデータに対応するパラメータは外部コントローラ50から干渉計アレイ20に入力され、そのパラメータが属す分類を示す信号がPDアレイ40から外部コントローラ50に出力される。
フォトニクスチップ100には、単一波長の連続波が光源から入力される。スプリッタ10は、入力された光を所定の比率の光パワーでN本の導波路に分岐させる。比率は外部コントローラ50から調整可能であり、等分でもよいし、任意の比率でもよい。比率の誤差は10%以内であることが望ましい。Nは4以上の整数を表す。図1は表現を簡単にするため4本の導波路を表す。
スプリッタ10において分岐された光信号は、N本の導波路を通って干渉計アレイ20に入力される。干渉計アレイ20はN個の干渉計を有し、例えば、マッハツェンダ干渉計(Mach-Zehnder interferometer)が用いられる。干渉計アレイ20の各干渉計は、外部コントローラ50によって入力されたパラメータに応じて位相がシフトされた2つの信号を出力する。従って、干渉計アレイ20は、2N個の信号を、2N本の導波路を通してN×N干渉計30に出力する。図1は表現を簡単にするため8本の導波路を表す。
N×N干渉計30は、格子状に接続されたN×N個の干渉計を含む。各干渉計は、2本の入力および2本の出力を有し、N×N干渉計30の入力側(図1の左側)および出力側(図1の右側)は2N本の導波路に接続される。N×N干渉計30の各干渉計は、入力された2つの光信号に対して位相がシフトされた2つの光信号を出力する。シフトする量は、外部コントローラ50によって制御され、初期値から始めて機械学習によって較正される。N×N干渉計30から出力された光信号は、PDアレイ40に入力される。
PDアレイ40は、各導波路に接続された2N個のフォトダイオードを有し、光パワーを電気信号に変換して外部コントローラ50に出力する。光を検出するために、可飽和吸収体のような非線形光学デバイスで非線形処理することが不要であり、フォトダイオードを使用する。
外部コントローラ50は、干渉計アレイ20に入力したパラメータに対して、N×N干渉計30の出力ポートのうち正しい分類結果に対応付けされたポートに接続されたフォトダイオードで最大の光パワーが検出されるように、所定のアルゴリズムを用いてN×N干渉計30の各干渉計の位相を較正する。すなわち、サンプルデータに対して所望の分類を示すように適切な位相を機械学習する。機械学習を行った後、サンプルデータに対応するパラメータが干渉計アレイ20に入力されると、N×N干渉計30の出力ポートのうち正しい分類結果に対応付けされたポートに接続されたフォトダイオードで最大の光パワーが検出される。
図2は、2個のフォトニクスチップ100、200を1個の外部コントローラ50で制御する構成例を示す。分類の一例は、後述するIris(アヤメ)の品種分類であり、萼片の長さと幅および花弁の長さと幅という4つのパラメータから3つの品種に分類するというものである。分類しようとする対象によって、個々のサンプルを表すパラメータの数は様々であり、フォトニクスチップ100におけるNの値より大きい場合は、複数のフォトニクスチップを1つの外部コントローラ50で制御して分類を行うことができる。例えばフォトニクスチップ100のNの値が4の場合、図2の構成を用いれば、個々のサンプルを表すパラメータが8個の場合にサンプルの分類を行うことができる。別の構成例として、図2のようにフォトニクスチップ100と200にN×N干渉計30を1個ずつ設ける代わりに、2N×2N干渉計を1つ設け、入力側でフォトニクスチップ100と200の干渉計アレイ20からの導波路と接続し、出力側でフォトニクスチップ100と200のPDアレイ40への導波路と接続してもよい。
図3は、N=4である場合のフォトニクスチップ100の構成例を示す。図1に示すフォトニクスチップ100の構成要素のうちスプリッタ10、干渉計アレイ20、N×N干渉計30を示し、PDアレイ40は省略する。
N×N干渉計30は、4×4個のマッハツェンダ干渉計(MZI)(i,j)(i=0〜3,j=0〜3)と、それらのうち隣接する4個のMZIの対角線上に1個ずつ、合計3×3個のMZI(i,j)’(i=0〜2,j=0〜2)とを有する。Nは、入力側の干渉計アレイ20、出力側のPDアレイ40と接続しているMZIの個数、言い換えると最も外側にあるMZIの行数である。N×Nの構造だけでなく、N×M、M≧N(最も外側にあるMZIが、行方向(縦方向)にN個、列方向(横方向)にM個)の構造であってもよい。実施形態は、N×Nの構造の「N×N干渉計」について説明するが、より一般化すれば「N×M干渉計」(但し、MはN以上の整数)と表現される。
個々のMZIは図3下に示すように、2つの導波路31、32および2つの位相シフタ33、34を有し、図の左側から2つの信号が入力されて、図の右側に2つの信号が出力される。2つの位相シフタ(phase shifter)33、34の前後で2つの導波路31、32が接近して表されている部分はカプラ(coupler)であり、2つの光信号が結合される。位相差のある同一波長の光が結合されると、干渉縞が観測される。MZI(i,j)の導波路31、32から出力される信号の位相差がφ(i,j)になるように、位相シフタ33、34が外部コントローラ50によって制御される。MZIは熱光学効果または電気光学効果を有し、位相シフタ33、34にそれぞれの制御電圧を与えると、電極からの電場が熱を与え、導波路31、32を通る光信号のそれぞれの位相を変化させる。MZI(i,j)(i=0〜3,j=0〜3)のそれぞれの出力信号の位相差φ(i,j)とMZI (i,j)’(i=0〜2,j=0〜2) のそれぞれの出力信号の位相差φ(i,j)’を総称して、図3のN×N干渉計30の上側に<φ>と示している。<φ>は初期値から始めて機械学習によって較正される。
N×N干渉計30の入力側にはスプリッタ10と干渉計アレイ20、出力側にはPDアレイ40(図示しない)が設けられる。
図4は、N=4である場合のスプリッタ10の構成例を示す。スプリッタ10は、3個のマッハツェンダ干渉計(MZI)11〜13で構成される。MZI11〜13は、図3下に示したのと同じ構造を有する。MZI11の左上の導波路に光が入力され、左下の導波路には光は入力されないが、内部のカプラによって光が結合された後で2つに分岐され、MZI11の右上、右下の導波路から光が出力される。MZI12の左上、MZI13の左下の導波路には光は入力されないが、MZI12の左下、MZI13の左上の導波路にMZI11から光が入力されるので、内部のカプラで光が結合された後で分岐され、MZI12、13の右側の合計4つの導波路から光信号が出力される。各MZIの位相シフタ33、34に与える電圧を外部コントローラ50から制御することによって、各MZIの2つの導波路31、32を通る光信号の位相差を変化させ、MZI12、13の右側の導波路から出力される光信号の光パワーを調整することができる。光パワーに所望の重み付けを与えるための各MZIの位相は、N×N干渉計30の各MZIの位相と一緒に機械学習により求めることができる。
図3に戻り、スプリッタ10によって分岐された光信号が干渉計アレイ20に入力される。干渉計アレイ20は、4個のマッハツェンダ干渉計(MZI)21〜24を有する。MZI21〜24は、図3下に示したのと同じ構造を有する。MZI21〜24がそれぞれパラメータx〜x(総称して図3に<x>と表す)に対応する位相差で光信号を出力するように各MZIの位相シフタ33、34が外部コントローラ50から制御される。
N×N干渉計30の出力側に示す0〜7はポートIDである。機械学習が行われた後、最も光パワーが大きいポートのポートIDが、干渉計アレイ20に入力された<x>に対する分類結果を示す。例えば、前述のIrisの品種分類の例では、4つのパラメータから3つの品種分類を得るので、ポートIDは一例として1、3、5が使用される。言い換えると、サンプル<x>に対して正しい品種に対応するポートID(一例として1、3、5のいずれか)で光パワーが最大となるように<φ>の機械学習を行う。
機械学習のアルゴリズムは各種存在するが、一例として、改良型細菌採餌アルゴリズム(modified Bacteria Foraging Algorithm (modified BAF))を擬似コードで示す。
initialize φi,k
initialize δ=f(φi,k)
do
for (j: 0→NC)
{
for (i: 0→S)
{
initialize θ
φi,ki,k +Δ・θ
δ’=f(φi,k)
if (δ’<δ)
{
δ=δ’
m=0
do
φi,ki,k +Δ・θ
δ’=f(φi,k)
m=m+1
while (δ’<δ && m<=NS)
}//end if
}//end i
sort δ in ascending order
sort φi,k
reproduce φi/2:S,k
}//end j
While (δ<δ0)
この明細書中でこの擬似コードにおいてのみφは異なる定義で用いる。φkはk=1〜Mのベクトル、すなわちM次元空間の点である(図3の例では、N×N干渉計30に含まれるMZIの個数に対応するのでM=16+9=25)。まず、S個の細菌についてのφk、すなわちφi,k、i=1〜S、k=1〜Mをランダムに初期化する(図3の例では、N×N干渉計30の各MZIの位相(位相差)をランダムな値で初期化する)。各細菌について出力y(φi,k)を取得する(図3の例では、<x>を与えてポート0〜7の光パワーを測定する)。出力されるべき値(図3の例では、<x>に対して正しい分類結果を示すポートの光パワーが最大となる、ポート0〜7の測定されるべき光パワー)をy0として、y(φi,k)とy0の間の誤差(図3の例では、ポート0〜7について、測定された光パワーと測定されるべき光パワーとの差を二乗して合算したもの)をδとする(上記の擬似コードではδ=f(φi,k)およびδ’=f(φi,k))。各細菌は刻みΔでランダムな方向ベクトルθに沿って移動し(上記の擬似コードではφi,ki,k +Δ・θ)、誤差が減少する間は、繰り返しの上限回数に達しない限り、上記の各細菌についての出力y(φi,k)を取得から繰り返す。各細菌のδを昇順にソートし(上記の擬似コードではsort δ in ascending order)、後半の細菌を、誤差がより小さい前半の細菌で置換する(上記の擬似コードではreproduce φi/2:S,k、i/2:Sは、「i/2」から「S」を表す)。誤差が終了基準δ0に達するまで繰り返す。図3の例で簡単に言うと、<φ>の初期値をS通り用意し、所望の結果との誤差が小さくなる<φ>を探索する。
ここで、図3に示す構成のフォトニクスチップ100を有するフォトニクス分類器を用いてIrisの品種分類を行った例を示す。表1は、機械学習のサンプルデータとしてよく使われるIrisデータセット(一部省略)を示す。3種類のアヤメ(Setosa、Versicolor、Virginica)について、それぞれ50サンプルのデータがある。4つの特徴量(萼片と花びらの長さと幅)が計測されている。
Figure 2021135463
各サンプルについて、下記のように正規化してx〜xが計算され、干渉計アレイ20の各MZIの位相シフタに設定され、合計150回の機械学習が行われる。
=2π×(当該サンプルの萼片の長さの値−150個のサンプル中の萼片の長さの最小値)/(150個のサンプル中の萼片の長さの最大値−150個のサンプル中の萼片の長さの最小値)
=2π×(当該サンプルの萼片の幅の値−150個のサンプル中の萼片の幅の最小値)/(150個のサンプル中の萼片の幅の最大値−150個のサンプル中の萼片の幅の最小値)
=2π×(当該サンプルの花弁の長さの値−150個のサンプル中の花弁の長さの最小値)/(150個のサンプル中の花弁の長さの最大値−150個のサンプル中の花弁の長さの最小値)
=2π×(当該サンプルの花弁の幅の値−150個のサンプル中の花弁の幅の最小値)/(150個のサンプル中の花弁の幅の最大値−150個のサンプル中の花弁の幅の最小値)
N×N干渉計30の各MZIの位相シフタには、一例として、図5に示すように初期値として−0.3πから0.3πの範囲でランダムに<φ>が設定される。図5に1〜7で示す各列の、順に4個、3個、4、個、3個、4個、3個、4個の棒グラフは、図3のN×N干渉計30の各列の、左から順に4個、3個、4、個、3個、4個、3個、4個のMZIに設定される初期値を示す。
図6は、機械学習前の分類結果であり、図5に示すN×N干渉計30の位相分布で、各サンプルデータに対応するパラメータを干渉計アレイ20に入力して、各ポートに出力される光パワーの大きさをカラーで色分けしたものを、グレースケール表示で示す。図6下のスケールは、0.0〜0.5付近で赤、0.5〜1.0付近でオレンジ、1.0〜1.5付近で黄色、1.5〜0.4付近で緑、0.4〜0.5付近で水色、0.5〜0.7付近で青に連続的に変化している。このスケールの数値は、8個のポートの光パワーの合計を1.0としてポート間の光パワーの割合を表す。図6上は、縦軸にサンプル番号、横軸にポートIDをとってこのスケールで色分けしたものである。
サンプル番号1〜50(品種Setosa)は、ポートID0で水色、ポートID2、5でオレンジ、ポートID1、6で黄色、ポートID3、4、7で赤が大部分を占め、これはポートID0で40〜50%程度、その他は0〜15%程度の光パワーが検出されたことを示す。
サンプル番号51〜100(品種Versicolor)は、ポートID0、2で緑、ポートID4〜6でオレンジ、ポートID1、3、7で赤が大部分を占め、これはポートID0、2で15〜40%程度、その他は0〜10%程度の光パワーが検出されたことを示す。
サンプル番号101〜150(品種Virginica)は、ポートID2で青、ポートID0で黄色、ポートID4、5、7でオレンジ、ポートID1、3、6で赤が大部分を占め、これはポートID2で50〜70%程度、その他は0〜15%程度の光パワーが検出されたことを示す。
機械学習の前であるが、品種Setosaについては光パワーの強いポートと弱いポートの差が小さく、品種Versicolorについては光パワーが相対的に強いポートが2つあり、明確に分類されていない。
図7は、機械学習後のN×N干渉計30の各MZIの位相分布の例を示す。サンプル番号1〜50、51〜100、101〜150について、それぞれポートID1、3、5で最大の光パワーが検出されるように、N×N干渉計30の各MZIの位相<φ>について機械学習を行って得られた値を示す。図8は、この<φ>の値で、各サンプルデータに対応するパラメータを干渉計アレイ20に入力して、各ポートに出力される光パワーの大きさをカラーで色分けしたものを、グレースケール表示で示す。図8下のスケールの配色は図6下のスケールと同じである。図8上は、縦軸にサンプル番号、横軸にポートIDをとってこのスケールで色分けしたものである。
サンプル番号1〜50(品種Setosa)は、ポートID1で青、ポートID3で緑、ポートID2、7でオレンジ、ポートID0、4〜6で赤が大部分を占め、これはポートID1で50〜70%程度、ポートID3で15〜40%程度、その他は0〜15%程度の光パワーが検出されたことを示す。
サンプル番号51〜100(品種Versicolor)は、ポートID3で青、ポートID5で水色、ポートID1でオレンジ、ポートID0、2、4、6、7で赤が大部分を占め、これはポートID3で50〜70%程度、ポートID5で40〜50%程度、その他は0〜10%程度の光パワーが検出されたことを示す。
サンプル番号101〜150(品種Virginica)は、ポートID5で青、ポートID3で緑、ポートID0〜3、4、6、7で赤が大部分を占め、これはポートID5で50〜70%程度、ポートID3で15〜40%程度、その他は0〜5%程度の光パワーが検出されたことを示す。
機械学習の後、サンプル番号1〜50、51〜100、101〜150について、それぞれポートID1、3、5で最大の光パワーが検出されており、サンプルの正しい分類結果が読み取れる。
N×N干渉計30の出力ポートにおいて最大の光パワーをどう判定するかについては次の通りである。各ポートにおいて検出された光パワーのうち、あるポートにおいて検出された最大の光パワーPmaxと、それ以外のポートにおいて検出された光パワーPとの間の差が、rとPmaxの積より大きいならば、最大の光パワーとして使用する。図9、図10は、最大の光パワーを判定するための相対的な差をr=0、r=0.05、r=0.1とした場合に、最大の光パワーが検出された確率を示す。r=0は、数値としてごくわずかでも他より大きければ、最大の光パワーとして使用することを意味する。図9、図10において、最大の光パワーが検出されたかどうかのチェックは、機械学習を十数回から20回程度行うごとに1回行われた。すなわち、機械学習は合計で7〜8万回行われた。図9の内側のグラフは精度90〜100%の範囲を拡大したもの、図10の内側のグラフは精度80〜100%、チェック回数3500〜3800の範囲を拡大したものである。最大の光パワーを判定するときの他のポートの光パワーとの相対的な差、および機械学習の回数を適切にとれば、高い確率で分類結果を得ることができる。
図11は、150サンプルのうち90サンプルで機械学習を行い、得られた位相分布を用いて残り60サンプルで認識を検証した結果を図8、図10と同じスケールのカラーで色分けしたものを、グレースケール表示で示す。図11左は、150サンプルのうち90サンプルで機械学習を行った結果であり、次の通りである。
サンプル番号1〜30(品種Setosa)は、ポートID1で青、ポートID3、5で緑、ポートID2でオレンジ、ポートID0、4、6、7で赤が大部分を占め、これはポートID1で50〜70%程度、ポートID3、5で15〜40%程度、その他は0〜10%程度の光パワーが検出されたことを示す。
サンプル番号31〜60(品種Versicolor)は、ポートID3で青、ポートID5で水色、ポートID1でオレンジ、ポートID0、2、4、6、7で赤が大部分を占め、これはポートID3で50〜70%程度、ポートID5で40〜50%程度、その他は0〜10%程度の光パワーが検出されたことを示す。
サンプル番号61〜90(品種Virginica)は、ポートID5で青、ポートID3で水色、ポートID1でオレンジ、ポートID0、2、4、6、7で赤が大部分を占め、これはポートID5で50〜70%程度、ポートID3で40〜50%程度、その他は0〜10%程度の光パワーが検出されたことを示す。
すなわち、サンプル番号1〜30、31〜60、61〜90について、それぞれポートID1、3、5で最大の光パワーが検出されることが分かる。
図11右は、得られた位相分布を用いて残り60サンプルで認識を検証した結果であり、サンプル番号1〜20、21〜40、41〜60について、図11左とほぼ同じカラー表示となっている。従って、機械学習に用いたのと異なるサンプルを用いて、サンプル番号1〜20、21〜40、41〜60について、それぞれポートID1、3、5で最大の光パワーが検出された、すなわち、正しく分類されたことが分かる。認識確率はr=0%のとき98.3%、r=5%のとき98.3%、r=10%のとき91.7%であった。
次に、機械学習のサンプルデータとしてよく利用されているMNIST(エムニスト)データセットを用いて手書き数字0〜9(ラベル0〜9が付与される)の分類を行った。図12はMNISTデータセットに含まれる手書き数字0〜9のサンプルデータの例である。各サンプルデータは28×28ピクセルを有する。
図3に示すフォトニクスチップはN=4であるが、ここでは図13に示すN=16のフォトニクスチップを使用した。図13は表現を簡単にするため全部の導波路を表さないが、スプリッタ10、干渉計アレイ20、N×N干渉計30の出力側の導波路の数はそれぞれ16本、32本、32本である。この場合、干渉計アレイ20に入力できるパラメータは16個なので、28×28ピクセルを4×4ピクセルごとに分割し、7×7個分の4×4ピクセルを畳み込み(合算)して干渉計アレイ20に入力した。図13のN×N干渉計30の出力側のポートIDは0〜31なので、図12に示す10個の手書き数字0〜9に対して、それぞれポートID1、3、5、7、9、11、13、15、17、19で最大の光パワーが検出されるように機械学習を行った。
図14左は、学習後の、手書き数字のラベルと各ポートの光パワーとの関係をカラーで色分けしたものを、グレースケール表示で示す。配色は図6下のスケールと同じである。図14右は、手書き数字のラベルと最大の光パワーが検出されるべきポートとの関係を示し、最大の光パワーが検出されるべきポートは白、それ以外は黒で示す。
手書き数字0は、ポートID1で青、ポートID3、7、11で緑、ポートID15で黄色、ポートID5、13、17でオレンジ、それ以外で赤であり、これは、ポートID1で50〜70%程度、ポートID3、7、11で15〜40%程度、それ以外で0〜15%程度の光パワーが検出されたことを示す。
手書き数字1は、ポートID3で青、ポートID1、5、17で緑、ポートID9、15で黄色、ポートID7、11、19でオレンジ、それ以外で赤であり、これは、ポートID3で50〜70%程度、ポートID1、5、17で15〜40%程度、それ以外で0〜15%程度の光パワーが検出されたことを示す。
手書き数字2は、ポートID5で青、ポートID3で水色、ポートID9、19で緑、ポートID13で黄色、ポートID1、11、15、17でオレンジ、それ以外で赤であり、これは、ポートID5で50〜70%程度、ポートID3で40〜50%程度、ポートID9、19で15〜40%程度、それ以外で0〜15%程度の光パワーが検出されたことを示す。
手書き数字3は、ポートID7で青、ポートID1、11、15、19で緑、ポートID13、27で黄色、ポートID3、5、17でオレンジ、それ以外で赤であり、これは、ポートID7で50〜70%程度、ポートID1、11、15、19で15〜40%程度、それ以外で0〜15%程度の光パワーが検出されたことを示す。
手書き数字4は、ポートID9で青、ポートID3、5、19で緑、ポートID11、13、15で黄色、ポートID7でオレンジ、それ以外で赤であり、これは、ポートID9で50〜70%程度、ポートID3、5、19で15〜40%程度、それ以外で0〜15%程度の光パワーが検出されたことを示す。
手書き数字5は、ポートID11で青、ポートID1、7で緑、ポートID13、15、17で黄色、ポートID3でオレンジ、それ以外で赤であり、これは、ポートID11で50〜70%程度、ポートID1、7で15〜40%程度、それ以外で0〜15%程度の光パワーが検出されたことを示す。
手書き数字6は、ポートID13で青、ポートID3、5、11で緑、ポートID19で黄色、ポートID15、19でオレンジ、それ以外で赤であり、これは、ポートID13で50〜70%程度、ポートID3、5、11で15〜40%程度、それ以外で0〜15%程度の光パワーが検出されたことを示す。
手書き数字7は、ポートID15で青、ポートID3、5、7、11、17、19で緑、それ以外で赤であり、これは、ポートID15で50〜70%程度、ポートID3、5、7、11、17、19で15〜40%程度、それ以外で0〜5%程度の光パワーが検出されたことを示す。
手書き数字8は、ポートID17で青、ポートID1、3、7、15で緑、ポートID5、11、19で黄色、それ以外で赤であり、これは、ポートID17で50〜70%程度、ポートID1、3、7、15で15〜40%程度、それ以外で0〜15%程度の光パワーが検出されたことを示す。
手書き数字9は、ポートID19で青、ポートID3、5、9、15で緑、ポートID17で黄色、ポートID1、7、11、13でオレンジ、それ以外で赤であり、これは、ポートID19で50〜70%程度、ポートID3、5、9、15で15〜40%程度、それ以外で0〜15%程度の光パワーが検出されたことを示す。
すなわち、図14右で白になっている部分のみ、図14左の対応する位置が青で表されている。従って、それぞれの手書き数字に対応するポートで最大の光パワーが検出されるように機械学習したことが分かる。
次に、畳み込みではない方法で、MNISTデータセットを用いて手書き数字0〜9の分類を行った。上記では、図13に示すN=16のフォトニクスチップを使用して10個のサンプルについて機械学習を行ったが、ここでは図3に示すN=4のフォトニクスチップ100を使用して約10000個のサンプルについて機械学習を行った。MNISTデータセットに含まれる手書き数字0〜9のサンプルデータは、図12に示すものだけでなく、図15に示すように各数字について様々な筆跡のものがある(これはサンプルとして用いたデータの一部である)。
図3に示すフォトニクスチップ100では干渉計アレイ20に入力できるパラメータは4個なので、28×28ピクセルを2×2ピクセルごとに分割し、それぞれ14×14個のフォトニクスチップの干渉計アレイ20に入力して14×14個のフォトニクスチップを1つの外部コントローラ50によって制御するか、または1個のフォトニクスチップの干渉計アレイ20に入力してPDアレイ40から出力を取得する処理を外部コントローラ50によって繰り返す。
10000個のサンプルについて機械学習を行う場合、特徴マトリックスAを、行数が10000、列数が14×14×8(14×14個のフォトニクスチップごとにポートID0〜7の出力)の行列とし、分類結果yを、行数が10000(サンプル数)、列数が10(分類結果を示すための出力ポート数)の行列とすると、行数14×14×8、列数10の行列wを用いて、yの線形分離(linear separation)を
Aw=y
と表すことができる。すなわち、光信号に対するN×N干渉計30による処理を線形演算で表すことができる。固定値行列wは、例えば、外部の電子回路、パソコン等で、機械学習することによって得られる。非線形関数を使わずに、フォトニクスチップ100を用いて上記のような行列演算だけで分離することができる。
本発明による実施形態は、上記のような行列演算で表すことができるので、フォトニクスチップの入力パラメータの個数に限定されずに、より大きな数の入力パラメータを有する分類に適用可能である。
上記のフォトニクスチップにおける処理は、
y=w・sin(x)・Πsin(φ)
と表すことができ、非線形光学デバイスによる演算を含まない。ここで、yは出力、wはスプリッタによる重み付け、xは入力データ、sinはMZIの特性を表し、w・sin(x)で特徴ベクトルを表す。Πsin(φ)はN×N干渉計による処理(線形分離される部分)を表す。
このように、本発明の実施形態によるフォトニクス分類器は、個々のサンプルを表すパラメータ数がフォトニクスチップに入力可能なパラメータ数を上回る場合であっても適用可能である。
表2は、MNISTデータセットの手書き数字0〜9それぞれ約1000個ずつに対して、各サンプルの正しいラベルと、フォトニクス分類器により認識されたラベルの関係を示す。左上から右下への対角線上にサンプル数が集中していることから、大部分は正しく認識されたことが分かる。正しく認識された確率は88.93%である。
Figure 2021135463
さらに、図16は、MNISTデータセットの手書き数字0〜9それぞれ1000個ずつ、合計10000個のサンプルに対する分類結果を示す。横軸はサンプル番号を示し、番号が小さい方から大きい方に向かって順に1000個ずつ0〜9の手書き数字のサンプルに対応する。縦軸は、各サンプルについてポートID0〜9を示す。図16は、出力される光パワーの大きさをグレースケールで色分けし、黒から白に向かって光パワーが大きいことを示す。左上から右下への対角線上に白い部分が集中していることから、大部分は正しく認識されたことが分かる。正しく認識された確率は91.72%である。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲に記載された本発明の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば、図1に示す外部コントローラ50は、フォトニクスチップ100上に実装されてもよい。
本発明は、様々な分類問題に利用することができる。
10 スプリッタ
20 干渉計アレイ
30 N×N干渉計
33、34 位相シフタ
31、32 導波路
40 フォトダイオードアレイ
50 外部コントローラ
100、200 フォトニクスチップ

Claims (10)

  1. 各サンプルデータに対応するN個(但し、Nは4以上の整数)のパラメータに応じて、対応する光信号の位相をシフトさせるN個のマッハツェンダ干渉計を備える干渉計アレイと、
    前記位相をシフトさせた光信号を受信し、格子状に接続された複数のマッハツェンダ干渉計の各々を通る光信号の位相をシフトさせ、N個のポートに出力するN×M干渉計(但し、MはN以上の整数)であって、前記複数のマッハツェンダ干渉計がN×M個のマッハツェンダ干渉計を含む、N×M干渉計と、
    前記N個のポートから出力された光信号の光パワーを検出する光検出器と、
    を備え、前記N×M干渉計のマッハツェンダ干渉計の各々がシフトさせる位相が、各サンプルデータに対する正しい分類結果に対応付けされたポートで最大の光パワーが検出されるように較正可能である、フォトニクス分類器。
  2. 単一波長の光信号が入力される入力導波路と、
    前記入力された光信号をN本の導波路に分岐させ、前記干渉計アレイに出力するスプリッタと、
    をさらに備える、請求項1に記載のフォトニクス分類器。
  3. 前記スプリッタは、複数のマッハツェンダ干渉計を備え、前記複数のマッハツェンダ干渉計の各々を通る光信号の位相をシフトさせることによって、前記入力された光信号を所定の比率でN本の導波路に分岐させ、各マッハツェンダ干渉計がシフトさせる位相が、前記入力された光信号の光パワーが所定の比率で分岐されるように較正される、請求項2に記載のフォトニクス分類器。
  4. 前記入力導波路、前記スプリッタ、前記干渉計アレイ、前記N×M干渉計、および前記光検出器がフォトニクスチップに集積された、請求項2または3に記載のフォトニクス分類器。
  5. 前記フォトニクスチップが線形光学デバイスのみで構成された、請求項4に記載のフォトニクス分類器。
  6. 前記フォトニクスチップの外部に、機械学習によって前記較正を行うコントローラをさらに備える、請求項4または5に記載のフォトニクス分類器。
  7. 前記フォトニクスチップ上に、機械学習によって前記較正を行うコントローラをさらに備える、請求項4または5に記載のフォトニクス分類器。
  8. 1つまたは複数の他のフォトニクスチップをさらに備え、各々のフォトニクスチップの干渉計アレイに含まれるマッハツェンダ干渉計の合計数が、各サンプルデータに対応するパラメータの個数に等しく、1つのコントローラが前記各々のフォトニクスチップのための前記較正をまとめて行う、請求項6に記載のフォトニクス分類器。
  9. 前記マッハツェンダ干渉計は、熱光学効果または電気光学効果を利用して光信号の位相をシフトさせる、請求項1から8のいずれか一項に記載のフォトニクス分類器。
  10. 干渉計アレイが備えるN個(但し、Nは4以上の整数)のマッハツェンダ干渉計により、各サンプルデータに対応するN個のパラメータに応じて、対応する光信号の位相をシフトさせるステップと、
    N×M干渉計(但し、MはN以上の整数)により、前記位相をシフトさせた光信号を受信し、格子状に接続された複数のマッハツェンダ干渉計の各々を通る光信号の位相をシフトさせ、N個のポートに出力するステップであって、前記複数のマッハツェンダ干渉計がN×M個のマッハツェンダ干渉計を含む、ステップと、
    光検出器により、前記N個のポートから出力された光信号の光パワーを検出するステップと、
    前記N×M干渉計のマッハツェンダ干渉計の各々がシフトさせる位相を、各サンプルデータに対する正しい分類結果に対応付けされたポートで最大の光パワーが検出されるように較正するステップと、
    を備える、フォトニクス分類方法。
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