JP2021134648A - 河川の増水を利用して氾濫を防ぐ浮揚式防水壁 - Google Patents

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Abstract

【課題】近年多発する河川の増水によって従来から設置されている堤防が決壊する事案が生じている。このため、堤防の越水および決壊を阻止する方策を提供する。【解決手段】従来の機能を向上させるため堤防の内部に水槽1を埋設し、水槽内にフロート2およびフロートに固定した防水壁3を配置する。水槽には底面近くに河川敷方向に伸ばしたパイプを取り付け、増水時には水槽内に水を導き入れ、水面が低下すれば排出させる。増水時には水槽内の水位が上昇する為フロートが浮き上がるとともに防水壁も上昇し堤防上部表面に突出する。さらに水面が上昇するとこの浮体が水槽内上限で固定され、突出した部分の防水壁が越水を阻止する。また、水位が低下すれば防水壁がフロートと共に下がって堤防内に収納される。【選択図】図1

Description

本発明は、従来型堤防の内部に構築する氾濫防止機構で、台風や集中豪雨等で河川が増水した時、その水位の上昇を活用して氾濫防止機構内の水槽に水を引き込む事で発生する浮力を利用し、フロートと合体した防水壁を堤防の上部に突出させて、濁流の堤防越水を阻止する装置に関するものである。
近年『地球温暖化の影響』と言われている自然災害が多発している。
特に令和元年には北九州集中豪雨をはじめ台風15号、台風19号が関東地域を立て続けに襲来し、大きな河川の堤防決壊で甚大な被害を被った。この様な事案に対しては以前から各種対策が講じられ、例えば、平成30年7月の岡山県地区に多発した堤防決壊を教訓として、同県は河川合流点付近の改良、堤防嵩上げ、堤防強化を実施して完了したとされる。今回の関東地区の堤防決壊に当たっても上記と同様の復旧工事の他、スーパー堤防などの対策が検討されている。
しかし、これらの対策は従来工法の延長により堤防の強化を図るもので、大量の土砂や資材を必要とし、堤防の嵩上げで景観が損なわれる他、下部の拡幅で立ち退きなどを必要とする近隣に住む住民の合意形成も困難な場合が多い。
参考文献
岡山県ホームページ小田川等の被害河川復旧への取り組み等類似文献等多数
しかしながら、これらの堤防は最近多発する“過去に例が無いような増水”に対処できない事態が頻発している事から河川の決壊をより安定的に防止する対策が喫緊の課題である。
一方堤防強化のため、大量の土砂による物理的な嵩上げによる対策は住環境を悪化させ近傍住民の反対も根強く、住民対策も大きな問題となっている事から環境対策と両立する方策が望まれている。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、従来の堤防が土砂やコンクリートの自重による固定的な手段で増水した水を河川内に押し留める方法を採用して来たが、これに浮揚式防水壁で手直しを加え増水する河川の水による浮力を活用して堤防上に迫り出した防水壁で溢れ出す濁流を阻止しようとするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1では従来の堤防内に水槽を設け、河川水面の上下に伴って水槽下部からその水をパイプで導水或は排水する機能を持たせる事を特徴としている。
請求項2では請求項1に示した水槽内の水面が河川水面の上下に伴ってフロートが浮上或は下降することを特徴としている。
請求項3では上記フロート上部に防水壁を一体として固定し、河川の増水が無い時にはこれが堤防内部の水槽に収納され、外見は従来の堤防と変らない。しかし、一度増水して水槽内に水が送り込まれると浮上するフロートに伴って上昇する防水壁が堤防上部に突出し、水槽上限でフロートが停止すると防水壁も一体となって固定される事を特徴としている。
上記手段を用いる本発明によれば、河川が増水し水位が上昇すると導水管/排水管を通じて水槽内に浸入した水がフロートを押し上げ、それに伴って一体として固定された防水壁が逐次上昇して堤防上面に突出し、濁流が従来の堤防を越水する程の高水位になると、上限まで強力な浮力で押し上げるとともに、固定された防水壁が越水をせき止める事が可能である。
前記の装置によればこれら一連の作動状態は河川の水位によってフロートと一体になった防水壁の上下を自動的に実行させる事が可能であり、人力が不要であると共に、電気等の人工的な動力も必要でない。さらに、増水の無い平常時はフロートと一体になった防水壁が水槽に収容され堤防の外見形状は元のままで、従前の景観が保たれる。
本発明の基盤とも言える水槽は構造が簡素で強度が強く耐水性にも優れており、河川に沿った堤防内に埋設されて防水壁の機能も有するため堤防土中への水の浸透を防ぎ、強度が一層強化される。
本発明によれば、従来の越水対策として堤防の嵩上げする工事等を実施する場合に較べ、搬入される土砂や資材が少なくて済む事から、工期が短く費用も節減できると考えられる。
従来の河川に本発明の概要を適用した場合の断面の状態を示した図である。 堤防内に構築される水槽と内部に納めるフロートおよび防水壁の一部を示したエレメント(と呼称)である。 水槽内に納めるフロートと防水壁(エレメント)を連結(数個から10個程度)して一体構造とするセクション(と呼称)および堤防に沿ってセクションを並べて設置するブロック(と呼称)の概念図である。このブロックを必要数だけ構築して堤防の越水を防ぐ。 図3に示したセクションとセクションの間隙から漏水を防ぐ対策が必要である。その一例としての間隙閉塞板の概念図である。
1 水槽(フロートおよび防水壁の筐体部)
2 フロート
3 防水壁
4 導水/排水管
5 従来の堤防本体
6 河川の水面
7 フロートと防水壁が一体となったエレメント
8 エレメントを複数連結したセクション
9 セクションを併設したブロック
10 河川敷
11 セクションとセクションの間隙を閉塞する閉塞板
発明を実施する場合の形態
本発明は過去には河川の越水が発生する時期と場所が予測困難であった場合にも最新の情報を基に比較的簡単に防水壁の高さを脱着板等で応急的に変更する事が可能であり、長期に亘って機能の改善が出来る構築物である。
また、河川堤防周辺は老若男女を問わず多くの人が立ち入る公共の場所であるが、平時は防水壁が堤防内に収容されるため本発明では景観を損なわず、十分な安全性が確保される施設となる。

Claims (4)

  1. 従来の堤防内に頑丈な構造物である水槽を設けるが、その水槽下部に河川水面の上下に伴って水槽内に導水或は排水する機能を持たせた管を取り付ける。
  2. 水槽内に設置するフロートと防水壁は導水や排水によって浮上或は下降する可動な構造物。
    実用上はこの可動部であるフロートと防水壁を一体化したエレメントとして作製し構築現場で所要の個数を一直線に連結し適度な長さ(1水槽の長さに合わせ)を持ったセクションを組み立てる、このセクションを順次堤防に沿って曲線部分にも対応したブロックとして構成する。
  3. 上記フロート上部に防水壁を固定した一体は、河川の増水が無い時には堤防内部に全体が収納され、外見上は従来の堤防形状を保つが、一度増水した時には水槽内に取り込まれた水の浮力によって防水壁が堤防上面から突出する構造物として越水を阻止する。
  4. 請求項に示したエレメントを連結したセクションは1個の水槽に納められて機能するが、別のセクションはそれぞれ各個の水槽に納められる。この際、セクション間には隙間が出来るが、その漏水を防止する漏水閉塞板。
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