(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出または導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタおよびスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示およびアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示する。第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には入賞球装置6Aが設けられており、該入賞球装置6Aの右側方には、可変入賞球装置6Bが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図3参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左下方3箇所と可変入賞球装置6Bの上方1箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bとの間には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図3参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口および一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左下方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の右方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の下方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられている。遊技機用枠3における画像表示装置5の上方位置にはメインランプ9aが設けられており、該メインランプ9aの左右には、遊技領域を包囲するように枠ランプ9bが設けられている。更に、遊技盤2における特別可変入賞球装置7の近傍位置にはアタッカランプ9cが設けられている。
遊技盤2の所定位置(図1では画像表示装置5の上方位置)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。また、可動体32には、可動体ランプ9dが設けられている。該可動体ランプ9dと前述したメインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9cとは纏めて遊技効果ランプ9と呼称する場合がある。尚、これらメインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9c、可動体ランプ9dは、LEDを含んで構成されている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。尚、遊技機用枠3には、上皿とは別に、上皿満タン時に賞球が払い出される払出部(打球供給皿)を設けてもよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図3参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図3参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
図2は、パチンコ遊技機1の背面斜視図である。パチンコ遊技機1の背面には、基板ケース201に収納された主基板11が搭載されている。主基板11には、設定キー51や設定切替スイッチ52が設けられている。設定キー51は、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための錠スイッチとして機能する。設定切替スイッチ52は、設定変更状態において大当りの当選確率や出玉率等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する。設定キー51や設定切替スイッチ52は、例えば電源基板17の所定位置といった、主基板11の外部に取り付けられてもよい。
主基板11の背面中央には、表示モニタ29が配置され、表示モニタ29の側方には表示切替スイッチ31が配置されている。表示モニタ29は、例えば7セグメントのLED表示装置を用いて、構成されていればよい。表示モニタ29および表示切替スイッチ31は、遊技機用枠3を開放した状態で遊技盤2の裏面側を視認した場合に、主基板11を視認する際の正面に配置されている。
表示モニタ29は、例えば連比や役比、ベースなどの入賞情報を表示可能である。連比は、賞球合計数のうち大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である。役比は、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である。ベースは、打ち出した遊技球数に対する賞球合計数が占める割合である。設定変更状態や設定確認状態であるときに、表示モニタ29は、パチンコ遊技機1における設定値を表示可能である。表示モニタ29は、設定変更状態や設定確認状態であるときに、変更や確認の対象となる設定値などを表示可能であればよい。
設定キー51や設定切替スイッチ52は、遊技機用枠3を閉鎖した状態であるときに、パチンコ遊技機1の正面側から操作が不可能となっている。遊技機用枠3には、ガラス窓を有するガラス扉枠3aが回動可能に設けられ、ガラス扉枠3aにより遊技領域を開閉可能に構成されている。ガラス扉枠3aを閉鎖したときに、ガラス窓を通して遊技領域を透視可能である。
パチンコ遊技機1において、縦長の方形枠状に形成された外枠1aの右端部には、セキュリティカバー50Aが取り付けられている。セキュリティカバー50Aは、遊技機用枠3を閉鎖したときに、設定キー51や設定切替スイッチ52を含む基板ケース201の右側部を、背面側から被覆する。セキュリティカバー50Aは、短片50Aaおよび長片50Abを含む略L字状の部材であり、透明性を有する合成樹脂により構成されていればよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図はずれ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図はずれ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄(はずれ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「はずれ」となる。尚、本パチンコ遊技機1における「はずれ」には、大当り遊技を経由することなく次回の可変表示から高ベース状態(時短状態)に制御される「時短付きはずれ」が含まれている。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない大当り種別、または、ほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率および特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて、または当該表示に代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9の点灯や消灯、可動体32の動作、あるいは、これらの一部または全部を含む任意の演出装置を用いた演出として行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチはずれ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチはずれ」となる)ことがある。また、表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチはずれ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチはずれ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読予告演出がある。先読予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図3に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板などといった、各種の基板が配置されている。さらには、電源基板17も搭載されている。各種制御基板は、導体パターンが形成されて電気部品を実装可能なプリント配線板などの電子回路基板だけでなく、電子回路基板に電気部品が実装されて特定の電気的機能を実現するように構成された電子回路実装基板を含む概念である。
電源基板17には、電源スイッチ91が接続されており、該電源スイッチ91を操作する(ON状態にする)ことによって、商用電源などの外部電源におけるAC100Vといった交流電源からの電力を、電源基板17から主基板11や演出制御基板12などの各種制御基板を含めた電気部品に供給可能である。電源基板17は、例えば交流(AC)を直流(DC)に変換するための整流回路、所定の直流電圧を特定の直流電圧(例えば直流12Vや直流5Vなど)に変換するための電源回路などを備えている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部または一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過または進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過または進入が検出されたことになる。
スイッチ回路110には、電源基板17からのリセット信号、電源断信号、クリア信号が取り込まれて遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送される。リセット信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ100などの制御回路を動作停止状態とするための動作停止信号であり、電源監視回路、ウォッチドッグタイマ内蔵IC、システムリセットICのいずれかを用いて出力可能であればよい。電源断信号は、パチンコ遊技機1において用いられる所定電源電圧が所定値を超えるとオフ状態となり、所定電源電圧が所定値以下になった期間が電断基準時間以上まで継続したときにオン状態となる。クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチ92に対する押下操作などに応じてオン状態となる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11には、表示モニタ29、表示切替スイッチ31、設定キー51、設定切替スイッチ52、扉開放センサ90が接続されている。扉開放センサ90は、ガラス扉枠3aを含めた遊技機用枠3の開放を検知する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32または当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図4は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図4に示す遊技制御メイン処理において、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、復旧条件が成立したか否かを判定する(ステップS3)。復旧条件は、クリア信号がオフ状態であり、バックアップデータがあり、バックアップRAMが正常である場合に、成立可能である。パチンコ遊技機1の電力供給が開始されたときに、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチが押下操作されていれば、オン状態のクリア信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。このようなオン状態のクリア信号が入力されている場合には、ステップS3にて復旧条件が成立していないと判定すればよい。バックアップデータは、遊技制御用のバックアップRAMとなるRAM102に保存可能であればよい。ステップS3では、バックアップデータの有無やデータ誤りの有無などを確認あるいは検査して、復旧条件が成立し得るか否かを判定すればよい。
復旧条件が成立した場合には(ステップS3;Yes)、復旧処理(ステップS4)を実行した後に、設定確認処理(ステップS5)を実行する。ステップS4の復旧処理により、RAM102の記憶内容に基づいて作業領域の設定が行われる。RAM102に記憶されたバックアップデータを用いて作業領域を設定することで、電力供給が停止したときの遊技状態に復旧し、例えば特別図柄の変動中であった場合には、停止前の状態から特別図柄の変動を再開可能であればよい。
復旧条件が成立しなかった場合には(ステップS3;No)、初期化処理(ステップS6)を実行した後に、設定変更処理(ステップS7)を実行する。ステップS6の初期化処理は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするクリア処理を含み、クリア処理の実行により作業領域に初期値が設定される。
ステップS5の設定確認処理では、予め定められた設定確認条件が成立したか否かを判定する。設定確認条件は、例えば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。ステップS5の設定確認処理が実行されるのは、ステップS3において、クリア信号がオフ状態であることを含めた復旧条件が成立した場合である。したがって、設定確認条件が成立し得るのは、クリア信号がオフ状態である場合となるので、クリア信号がオフ状態であることも、設定確認条件に含めることができる。
ステップS5の設定確認処理において設定確認条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を確認可能な設定確認状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認開始コマンドが送信される。設定確認状態においては、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を表示モニタ29の表示により確認することが可能となっている。設定確認状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定確認状態であるときには、パチンコ遊技機1における遊技の進行を停止させる遊技停止状態としてもよい。遊技停止状態であるときには、打球操作ハンドルの操作による遊技球の発射、各種スイッチによる遊技球の検出などが停止され、また、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20において、はずれ図柄などを停止表示したり、はずれ図柄とは異なる遊技停止状態に対応した表示が行われたりするように制御すればよい。設定確認状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
ステップS7の設定変更処理では、予め定められた設定変更条件が成立したか否かを判定する。設定変更条件は、例えば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。設定変更条件は、クリア信号がオン状態であることを含んでいてもよい。
ステップS7の設定変更処理において設定変更条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を変更可能な設定変更状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更開始コマンドが送信される。設定変更状態においては、表示モニタ29に設定値が表示され、設定切替スイッチ52の操作を検出するごとに表示モニタ29に表示している数値を順次更新して表示する。その後、設定キー51が遊技場の係員などによる操作でオフとなったことに基づいて、表示モニタ29に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)するとともに、表示モニタ29を消灯させる。設定変更状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定変更状態であるときには、設定確認状態であるときと同様に、パチンコ遊技機1を遊技停止状態としてもよい。設定変更状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
演出制御基板12側では、設定確認開始コマンドや設定変更開始コマンドを受信すると、設定確認中である旨や設定変更中である旨を報知する制御が行われてもよい。例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、遊技効果ランプ9といった発光部材を所定の態様により発光させたりしてもよい。
クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチの押下操作などによりオン状態となる。したがって、電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオンであるとともに設定キー51がオンである場合には、クリアスイッチがオンであればステップS6の初期化処理とともにステップS7の設定変更処理が実行されて設定変更状態に制御可能となり、クリアスイッチがオフであればステップS4の復旧処理とともにステップS5の設定確認処理が実行されて設定確認状態に制御可能となる。電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオフである場合、または設定キー51がオフである場合には、クリアスイッチがオンであればステップS6の初期化処理が実行される一方で設定変更状態には制御されず、クリアスイッチがオフであればステップS4の復旧処理が実行される一方で設定確認状態には制御されない。
設定確認処理または設定変更処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS8)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS9)、割込みを許可する(ステップS10)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図5のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図5に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行および保留の管理や、大当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行および保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図6は、特別図柄プロセス処理として、図5に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄、はずれ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口および第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。表示結果が「はずれ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
パチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率や出玉率が変わる構成とされている。例えば、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率や出玉率が変わるようになっている。例えば設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も大当りの当選確率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど大当りの当選確率が低くなる。この例において、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。設定値に応じて大当りの当選確率が変われば、出玉率も設定値に応じて変わってもよい。大当りの当選確率は設定値にかかわらず一定であるのに対し、大当り遊技状態におけるラウンド数が設定値に応じて変わってもよい。パチンコ遊技機1は、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかを設定可能に構成されていればよい。パチンコ遊技機1において設定されている設定値は、主基板11の側から演出制御基板12の側へ設定値指定コマンドが送信されることにより通知される。
図7は、表示結果判定テーブルの構成例を示している。図7(A)は、変動特図が第1特図である場合に用いられる第1特図用表示結果判定テーブルの構成例を示し、図7(B)は、変動特図が第2特図である場合に用いられる第2特図用表示結果判定テーブルの構成例を示している。表示結果判定テーブルは、ROM101に記憶されているデータの集まりである。表示結果判定テーブルでは、設定値に応じて、乱数値MR1と比較される当り判定値が特別図柄の可変表示結果である特図表示結果に割り当てられている。乱数値MR1は、表示結果決定用の乱数値であり、0〜65535の範囲でランダムに値が更新される。表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
図7(A)に示すように、変動特図が第1特図である場合については、設定値が1であり且つ遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1237までが「大当り」に割り当てられており、65317〜65535までが「時短付きはずれ」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、設定値が1であり且つ遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。なお、変動特図が第1特図における設定値が2〜6で且つ遊技状態が通常状態または時短状態の場合については、図7(A)に示す通りである。
図7(B)に示すように、変動特図が第2特図である場合については、設定値が1であり且つ遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1237までが「大当り」に割り当てられており、65317〜65425までが「時短付きはずれ」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、設定値が1であり且つ遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。なお、変動特図が第2特図における設定値が2〜6で且つ遊技状態が通常状態または時短状態の場合については、図7(B)に示す通りである。
ここで、各表示結果判定テーブルにおいて「大当り」や「時短付きはずれ」に割り当てられている当り判定値の数値範囲に着目すると、図8に示すように、遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238〜1253の範囲、設定値3では1238〜1272の範囲、設定値4では1238〜1292の範囲、設定値5では1238〜1317の範囲、設定値6では1238〜1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
更に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち65317〜65535までの範囲が、設定値にかかわらず時短付きはずれを判定するための時短付きはずれ判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されているとともに、時短付きはずれ判定値は、前期設定値6の大当り判定値の範囲(1020〜1346)とは異なる数値範囲において、65317を時短付きはずれの基準値(時短付きはずれ基準値)として、65317〜65535の範囲に設定されているので、時短付きはずれ判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
また、遊技状態が確変状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347〜1383の範囲、設定値3では1347〜1429の範囲、設定値4では1347〜1487の範囲、設定値5では1347〜1556の範囲、設定値6では1347〜1674の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238〜1253の範囲、設定値3では1238〜1272の範囲、設定値4では1238〜1292の範囲、設定値5では1238〜1317の範囲、設定値6では1238〜1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本パチンコ遊技機1では、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
更に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち65317〜65425までの範囲が、設定値にかかわらず時短付きはずれを判定するための時短付きはずれ判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されているとともに、時短付きはずれ判定値は、前記設定値6の大当り判定値の範囲(1020〜1346)とは異なる数値範囲において、65317を時短付きはずれの基準値(時短付きはずれ基準値)として、65317〜65425の範囲に設定されているので、時短付きはずれ判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
遊技状態が確変状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。他の第2特図用表示結果判定テーブルの特徴は、第1特図用表示結果判定テーブルと同様である。
以上のように、本パチンコ遊技機1においては、変動特図が第1特別図柄であるときは、遊技状態が通常状態である場合と時短状態である場合とにおいて、設定値にかかわらず65317〜65535の範囲が時短付きはずれの共通数値範囲に設定されており、変動特図が第2特別図柄であるときは、遊技状態が通常状態である場合と時短状態である場合とにおいて、設定値にかかわらず65317〜65425の範囲が時短付きはずれの共通数値範囲に設定されている。つまり、遊技状態が通常状態である場合と時短状態である場合については、可変表示結果が時短付きはずれとなる割合がいずれの設定値においても共通の割合となっているため、設定値によって射幸性が過度に高まってしまうことを防ぐことができる。更に、各設定値で共通の判定値数が割り当てられている時短付きはずれについては、いずれの設定値においても時短付きはずれ基準値である65317から連続した数値範囲に設定されているので、可変表示結果を時短付きはずれとすることの判定に関するCPU103の処理負荷を低減することができるようになっている。
尚、本パチンコ遊技機1では、設定可能な設定値を1〜6までの6個としているが、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。また、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。
大当り種別は、大当り種別判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、大当り種別は、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。変動パターンは、変動パターン判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、変動パターンは、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なることで、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度により設定値が示唆されてもよい。あるいは、設定値にかかわらずノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合は共通であってもよい。その他、設定値に応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図9のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図9に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図10は、演出制御プロセス処理として、図9のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図10に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S175の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、演出プロセスフラグの値を“4”に更新する。また、大当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「はずれ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形および応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合または「100%」未満の割合であることも含む。
(本発明の実施の形態における特徴部193SGに関する説明)
次に、本発明の実施の形態における特徴部193SG(以下、本特徴部193SGと略記する)について説明する。
形態1の遊技機は、
特定演出識別情報(例えば、擬似連図柄)を含む複数種類の演出識別情報(例えば、飾り図柄)の可変表示を行って表示結果を導出表示し、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
可変表示として、演出識別情報の可変表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの所定タイミングにおいて前記特定演出識別情報を一旦仮停止させた後に可変表示を再開する特定演出(例えば、擬似連演出)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
前記特定演出識別情報が仮停止することを示唆する示唆演出(例えば、仮停止示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
前記特定演出識別情報が仮停止したことを報知する報知演出(例えば、仮停止報知演出)を実行可能な報知演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
を備え、
前記示唆演出実行手段は、前記示唆演出として、効果表示の表示によって、前記特定演出識別情報とは異なる演出識別情報の視認性を第1低視認状態に一旦低下させた後に、該第1低視認状態よりも更に視認性が低い第2低視認状態に低下させる演出を実行可能であり(例えば、図11−33及び図11−34に示すように、画像表示装置5において集中線を密度D1にて表示することによって左右の飾り図柄の視認性を低下させた後、集中線を密度D2にて表示することによって左右の飾り図柄の視認性を更に低下させる部分)、
前記報知演出実行手段は、前記報知演出として、前記特定演出識別情報とは異なる演出識別情報を視認不能とする演出を実行可能であり(例えば、図11−34及び図11−35に示すように、仮停止報知用のエフェクト画像を画像表示装置5の表示領域全体で表示することにより左右の飾り図柄を視認不能とする部分)、
前記示唆演出実行手段は、前記特定演出識別情報が仮停止しない場合においても前記示唆演出を実行可能であって、該仮停止しない場合は前記所定タイミングを過ぎた後の所定期間は前記効果表示を継続表示可能である(例えば、図11−44に示すように、仮停止示唆演出を実行して擬似連図柄が仮停止しない場合は、擬似連図柄が画像表示装置5において非表示となった後も集中線が継続して表示されている部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、示唆演出によって仮停止することに対する遊技者の期待感を高めることができるとともに、報知演出が実行されることにより仮停止したことに対する高揚感を高めることができるとともに、仮停止しない場合に、仮停止の所定タイミング後においても効果表示が継続表示されていることで、仮停止しなかったことを遊技者が認識し易くなるとともに、仮停止しなかったことに対する遊技者の落胆感を和らげることができるようになるので、遊技興趣を向上させることができる。
形態2の遊技機は、
複数種類の演出識別情報(例えば、飾り図柄)の可変表示を行って表示結果を導出表示し、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
可変表示として、演出識別情報の可変表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの所定タイミングにおいて、前記演出識別情報とは異なる特殊識別情報(例えば、擬似連図柄)を一旦仮停止させた後に可変表示を再開する特定演出(例えば、擬似連演出)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
前記特殊識別情報が仮停止することを示唆する示唆演出(例えば、仮停止示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
前記特殊識別情報が仮停止したことを報知する報知演出(例えば、仮停止報知演出)を実行可能な報知演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
を備え、
前記示唆演出実行手段は、前記示唆演出として、効果表示の表示によって、前記演出識別情報の視認性を第1低視認状態に一旦低下させた後に、該第1低視認状態よりも更に視認性が低い第2低視認状態に低下させる演出を実行可能であり(例えば、図11−33及び図11−34に示すように、画像表示装置5において集中線を密度D1にて表示することによって左右の飾り図柄の視認性を低下させた後、集中線を密度D2にて表示することによって左右の飾り図柄の視認性を更に低下させる部分)、
前記報知演出実行手段は、前記報知演出として前記演出識別情報を視認不能とする演出を実行可能であり(例えば、図11−34及び図11−35に示すように、仮停止報知用のエフェクト画像を画像表示装置5の表示領域全体で表示することにより左右の飾り図柄を視認不能とする部分)、
前記示唆演出実行手段は、前記特殊識別情報が仮停止しない場合においても前記示唆演出を実行可能であって、該仮停止しない場合は前記所定タイミングを過ぎた後の所定期間は前記効果表示を継続表示可能である(例えば、図11−44に示すように、仮停止示唆演出を実行して擬似連図柄が仮停止しない場合は、擬似連図柄が画像表示装置5において非表示となった後も集中線が継続して表示されている部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、示唆演出によって仮停止することに対する遊技者の期待感を高めることができるとともに、報知演出が実行されることにより仮停止したことに対する高揚感を高めることができるとともに、仮停止しない場合に、仮停止の所定タイミング後においても効果表示が継続表示されていることで、仮停止しなかったことを遊技者が認識し易くなるとともに、仮停止しなかったことに対する遊技者の落胆感を和らげることができるようになるので、遊技興趣を向上させることができる。
形態3の遊技機は、
前記示唆演出実行手段は、前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)が仮停止しない場合は、仮停止する場合において前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)が仮停止する所定位置に向けて前記効果表示を移動させる(例えば、変形例193SG−1として図11−48に示すように、集中線を画像表示装置5の中央部に向けて移動表示する部分)、
ことを特徴とする形態1または形態2に記載の遊技機。
この特徴によれば、所定位置が効果表示によって特定できるようになるので、特定演出識別情報(または、特殊識別情報)が仮停止しなかったことを遊技者がより認識し易くなる。
形態4の遊技機は、
前記効果表示は、前記所定タイミング後の方が、前記所定タイミング前よりも透過性が高い(例えば、図11−33に示すように、擬似連図柄が仮停止しない場合においては、表示画像データの切替タイミングの前では集中線が密度D2にて表示されており、表示画像データの切替タイミングの後では集中線が密度D1にて表示されているので、表示画像データの切替タイミングの前よりも表示画像データの切替タイミングの後の方が左右の飾り図柄の視認性が高い部分)、
ことを特徴とする形態1〜形態3のいずれかに記載の遊技機。
この特徴によれば、特定演出識別情報(または、特殊識別情報)が仮停止する所定タイミング後において効果表示の透過性が高まることで、特定演出識別情報(または、特殊識別情報)が仮停止しないことを遊技者に認識させるとともに、効果表示を透して視認が容易となる背景画像への注目を高めることで、特定演出識別情報(または、特殊識別情報)が仮停止しなかったことに対する遊技者の落胆感を和らげることができる。
形態5の遊技機は、
前記示唆演出実行手段は、前記効果表示を、特定演出識別情報(または、特殊識別情報)が仮停止する場合において前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)が仮停止する所定位置に、前記特定演出識別情報とは異なるいずれかの演出識別情報(または、演出識別情報)が停止表示される前に消去する(例えば、図11−44に示すように、擬似連図柄が仮停止しない場合には、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて大当りの組合せとなる「1」、または、はずれの組合せとなる「1」以外の数字の飾り図柄が停止するよりも前に集中線が非表示となる部分)、
ことを特徴とする形態1〜形態4のいずれかに記載の遊技機。
この特徴によれば、演出識別情報の停止が仮停止と誤認されてしまうことを防ぐことができる。
形態6の遊技機は、
前記報知演出が実行されたときに、仮停止した前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)を変形し(例えば、図11−35(G)〜図11−35(H)に示すように、擬似連図柄に罅が入って爆発する部分)、
前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)が仮停止する際に該特定演出識別情報(または、該特殊識別情報)の少なくとも一部と重複する演出位置(例えば、第1演出位置)に動作可能な可動体(例えば、第2可動体193SG033)を備える、
ことを特徴とする形態1〜形態5のいずれかに記載の遊技機。
この特徴によれば、可動体の動作と特定演出識別情報(または、特殊識別情報)の変形とによって仮停止したことをより一層遊技者に印象付けることができる。
形態7の遊技機は、
前記可動体は、
第1動作(例えば、図11−2に示す退避位置から第1演出位置への移動)と、該第1動作よりも前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)に重複する面積が少ない第2動作(例えば、図11−2に示す退避位置から第2演出位置への移動)とを行うことが可能であり、
前記報知演出においては、前記第1動作を行う(例えば、図11−35(F)に示すように、仮停止報知演出中において第2可動体193SG033が退避位置から第1演出位置に移動する部分)、
ことを特徴とする形態6に記載の遊技機。
この特徴によれば、可動体によって特定演出識別情報(または、特殊識別情報)の視認が困難となってしまうことを防ぎつつ、仮停止したことを遊技者に印象付けることができる。
形態8の遊技機は、
前記可動体は、発光可能な発光部(例えば、第2可動体LED193SG034)を有し、
前記第1動作においては、前記発光部が前記効果表示に対応した態様にて発光する(例えば、変形例193SG−2に示すように、仮停止報知演出中において、第2可動体LED193SG034を仮停止示唆演出において表示した集中線の色で発光させる部分)、
ことを特徴とする形態7に記載の遊技機。
この特徴によれば、発光部が効果表示に対応した態様にて発光するので、演出効果を向上できる。
形態9の遊技機は、
前記可動体の第1動作は、前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)が消去されるよりも前に終了する(例えば、図11−35(F)及び図11−35(G)に示すように、擬似連図柄が画像表示装置5において非表示となる前に第2可動体193SG033を第1演出位置から退避位置に移動させる部分)、
ことを特徴とする形態7または形態8に記載の遊技機。
この特徴によれば、特定演出識別情報(または、特殊識別情報)が消去されることを遊技者が認識し易くできる。
形態10の遊技機は、
前記報知演出が実行されたときに、仮停止した前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)を変形し(例えば、図11−35(G)〜図11−35(H)に示すように、擬似連図柄に罅が入って爆発する部分)、
前記特定演出識別情報が仮停止した後に、N+1回目の可変表示が実行されることを示唆する特定演出対応表示(例えば、「×2」、「×3」、「×4」等の表示)を表示可能な特定演出対応表示手段(例えば、演出制御用CPU120が図10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
前記特定演出対応表示手段により表示される前記特定演出対応表示の少なくとも一部と重複する演出位置(例えば、第1演出位置)に動作可能な可動体(例えば、第2可動体193SG033)と、
を備える、
ことを特徴とする形態1〜形態9のいずれかに記載の遊技機。
この特徴によれば、可動体の動作によって特定演出対応表示への注目を高めることができ、演出効果を向上できる。
形態11の遊技機は、
前記可動体は、発光可能な発光部(例えば、第2可動体LED193SG034)を有し、
前記発光部は、前記特定演出対応表示に応じた態様にて発光する(例えば、第1可変表示開始回数報知演出として、「×2」を表示する場合は青色、「×3」を表示する場合は緑色、「×4」を表示する場合は赤色でそれぞれ第2可動体LED193SG034を発光させる部分)、
ことを特徴とする形態10に記載の遊技機。
この特徴によれば、発光部が別可変表示対応表示に対応した態様にて発光するので、特定演出対応表示への注目を促すことが可能となり、演出効果を向上できる。
形態12の遊技機は、
前記示唆演出が実行された後に前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)が仮停止しない場合において、特殊演出(例えば、画像表示装置5の中央部において仮停止示唆画像を表示する部分)を実行可能な特殊演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
を備え、
前記示唆演出が実行される場合に、該示唆演出中における演出識別情報の可変表示よりも優先して該示唆演出の演出表示を表示し(例えば、通常の飾り図柄に替えて、擬似連図柄を該画像表示装置5の上方から下方に向けて移動表示させる部分)、
前記特殊演出実行手段は、前記特殊演出として、前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)が所定位置に移動して仮停止する前記所定タイミングまでの第1演出期間(例えば、図11−33に示すように、仮停止示唆演出における表示画像データ切替タイミング前の期間)と、前記所定タイミングで前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)が仮停止しなかったことで前記所定位置を過ぎた位置へ移動する第2演出期間(例えば、図11−33に示すように、仮停止示唆演出における表示画像データ切替タイミング後の期間)と、の移行に関する演出を実行可能である(例えば図11−33、図11−35、図11−44に示すように、画像表示装置5の中央部において仮停止示唆画像を表示しつつ集中線を表示する部分)、
ことを特徴とする形態1〜形態11のいずれかに記載の遊技機。
この特徴によれば、示唆演出における表示制御が容易となるとともに、特殊演出によって、特定演出識別情報(または、特殊識別情報)が仮停止しない場合における第2演出期間への移行が不自然となってしまうことを防ぐことができる。
形態13の遊技機は、
前記特殊演出実行手段は、前記特殊演出として、前記所定位置に仮停止している前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)に、該所定位置とは異なる位置であって前記第2演出期間に対応した位置における半透明状態の前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)を重複して表示する演出を実行可能である(例えば、画像表示装置5の中央部において仮停止示唆画像を表示する部分)、
ことを特徴とする形態12に記載の遊技機。
この特徴によれば、第2演出期間への移行をより一層自然なものにできる。
形態14の遊技機は、
前記画像表示手段は、複数の描画レイヤに描画された表示を合成して表示可能であって(例えば、図11−3及び図11−4に示すように、画像データ1、画像データ2、画像データ3、画像データ4として描画されたデータを合成して画像表示装置5において表示可能な部分)、
前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)および前記特殊演出の演出表示が描画される描画レイヤと、前記示唆演出の演出表示が描画される描画レイヤとが異なる(例えば、図11−3に示すように、画像データ1として仮停止示唆画像が描画され、画像データ2として飾り図柄や擬似連図柄が描画され、画像データ4として集中線が描画されている部分)、
ことを特徴とする形態12または形態13に記載の遊技機。
この特徴によれば、示唆演出の演出表示とは個別に特定演出識別情報(または、特殊識別情報)および特殊演出の演出表示を描画できるので、示唆演出と特定演出識別情報(または、特殊識別情報)および特殊演出の自由度を高めることができる。
形態15の遊技機は、
前記報知演出が実行されたときに、仮停止した前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)を変形した後に移動させて消去する演出を実行可能であり(例えば、図11−35(G)〜図11−35(H)、図11−36(I)及び図11−36(J)に示すように、擬似連図柄に罅が入って爆発した後に遊技者側に向けて移動表示されて非表示となる部分)、
前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)が消去された後に、N+1回目の可変表示が実行されることを示唆する特定演出対応表示(例えば、「×2」、「×3」、「×4」等の表示)を表示可能な特定演出対応表示手段(例えば、演出制御用CPU120が図10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)を更に備え、
前記特定演出対応表示手段は、前記特定演出対応表示を移動させて消去可能し(例えば、図11−37に示すように、「×2」、「×3」、「×4」等の表示を遊技者側に向けて移動表示した後に非表示とする部分)、
N+1回目の可変表示における演出識別情報は、前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)が消去されてから前記特定演出対応表示が消去されるまでの間に視認可能となる(例えば、図11−37(O)に示すように、画像表示装置5において「×2」、「×3」、「×4」等を表示しているときは左右の飾り図柄が遊技者から視認可能である部分)、
ことを特徴とする形態1〜形態14のいずれかに記載の遊技機。
この特徴によれば、報知演出と特定演出対応表示の演出効果を高めることができるとともに、特定演出対応表示が消去される前に演出識別情報が視認可能となるので、可変表示が再開されることを遊技者が認識し易くできる。
形態16の遊技機は、
前記有利状態となる可能が高いことを、前記演出識別情報を用いて予告する予告演出を実行可能な予告演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)を備え、
前記予告演出実行手段は、前記特定演出対応表示が消去される際に、前記予告演出の実行を制限する(例えば、変形例193SG−3に示すように、第1可変表示開始回数報知演出として「×2」、「×3」、「×4」の表示が遊技者側に向けて移動表示(拡大表示)される場合については、該予告演出実行を制限する部分)、
ことを特徴とする形態15に記載の遊技機。
この特徴によれば、予告演出の実行によって、可変表示が再開されることを認識し易くできなくなってしまうことを防止できる。
形態17の遊技機は、
前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)および前記特定演出対応表示のいずれの移動も、遊技している遊技者方向に向けての移動である(例えば、擬似連図柄が爆発して遊技者側に向けて移動表示される部分と、「×2」、「×3」、「×4」等の表示が遊技者側に向けて移動表示される部分)、
ことを特徴とする形態15または形態16に記載の遊技機。
この特徴によれば、遊技者に与える印象を高めることができ、演出効果を向上できる。
形態18の遊技機は、
前記報知演出が実行された後に特別画像を表示することによって仮停止した前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)を視認困難とする特別演出(例えば、変形例193SG−4に示す爆風の画像等の視認性阻害画像を表示する部分)を実行可能な特別演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)を備え、
前記特定演出実行手段は、前記特別演出によって前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)を視認困難とされた後に可変表示の再開に対応した表示を視認可能とする(例えば、変形例193SG−4に示すように、視認性阻害画像を非表示とした後に再可変表示を実行する部分)、
ことを特徴とする形態1〜形態17のいずれかに記載の遊技機。
この特徴によれば、可変表示の再開に対応した演出識別情報を含む表示が開始される前に、特定演出識別情報(または、特殊識別情報)が視認困難となる特別演出が実行されるので、可変表示が再開されることを解り易くできる。
形態19の遊技機は、
前記演出識別情報の可変表示および各演出の演出表示を表示可能な画像表示手段(例えば、画像表示装置5)と、
前記画像表示手段の遊技者側に設けられ、該画像表示手段の表示を遊技者が視認可能な透明性を有する板材であって、外周側面から光を投入することによって前記特別画像を表示可能な導光板(例えば、変形例193SG−4に示す導光板)と、
を備え、
前記特別演出実行手段は、前記特別演出において、前記導光板に前記特別画像を表示することによって前記画像表示手段に表示されている前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)を視認困難とする(例えば、変形例193SG−4に示すように、擬似連図柄が仮停止したときには導光板に視認性阻害画像を表示させることで画像表示装置5に表示されている擬似連図柄を遊技者から視認困難とする部分)、
ことを特徴とする形態18に記載の遊技機。
この特徴によれば、導光板に特別画像が表示されるため、遊技者の印象を高めることができるので、特別演出の演出効果を高めることができる。
形態20の遊技機は、
前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)が仮停止しない場合において、前記所定タイミング前における該特定演出識別情報(または、該特殊識別情報)の移動速度は、前記所定タイミング後における該特定演出識別情報(または、該特殊識別情報)の移動速度と異なる(例えば、図11−33に示すように、表示画像データ切替タイミングよりも前での擬似連図柄の移動速度はV1だが、表示画像データ切替タイミング後での擬似連図柄の移動速度はV3である部分)、
ことを特徴とする形態1〜形態19のいずれかに記載の遊技機。
この特徴によれば、特定演出識別情報(または、特殊識別情報)が仮停止する所定タイミング前であるか後であるかを遊技者が把握し易くできる。
形態21の遊技機は、
前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)が仮停止する場合において、前記所定タイミング前における該特定演出識別情報(または、該特殊識別情報)の仮停止の所定位置への移動速度は、前記所定タイミング後において前記所定位置を通り過ぎた該特定演出識別情報(または、該特殊識別情報)が前記所定位置に戻るときの移動速度と異なる(例えば、変形例193SG−5に示すように、擬似連図柄が画像表示装置5の中央部に仮停止しなかった場合であっても、擬似連図柄が一旦画像表示装置5の下方に向けて移動を開始した後に画像表示装置5の中央部に戻り仮停止する場合を設ける。また、この場合には、表示画像データ切替タイミングよりも前の擬似連図柄の移動速度と、一旦画像表示装置5の中央部を通過した後に該画像表示装置5の中央部に戻るときの擬似連図柄の移動速度と、を異ならせる部分)、
ことを特徴とする形態1〜形態20のいずれかに記載の遊技機。
この特徴によれば、所定位置を通り過ぎる前の移動であるか、通り過ぎた後の戻る移動であるのかを遊技者が把握し易くできる。
形態22の遊技機は、
前記示唆演出実行手段は、前記所定位置を通り過ぎた前記特定演出識別情報(または、該特殊識別情報)が前記所定位置に戻るときにおいては、前記効果表示の表示を規制する(例えば、変形例193SG−5に示すように、擬似連図柄が一旦画像表示装置5の中央部を通過した後に該画像表示装置5の中央部に戻る場合には、再度の集中線の表示を実行しない部分)、
ことを特徴とする形態21に記載の遊技機。
この特徴によれば、通り過ぎた後の戻る移動であることをより一層解り易くできる。
形態23の遊技機は、
前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)が仮停止する場合において、前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)が仮停止する前における移動速度は、仮停止した後において該特定演出識別情報(または、該特殊識別情報)が移動する移動速度と異なる(例えば、図11−34に示すように、擬似連図柄の仮停止タイミングよりも前での擬似連図柄の移動速度はV1だが、擬似連図柄の仮停止タイミング後での擬似連図柄の移動速度はV2である部分)、
ことを特徴とする形態1〜形態19のいずれかに記載の遊技機。
この特徴によれば、仮停止する前の移動であるのか、仮停止した後の移動であるのかを遊技者が把握し易くできる。
形態24の遊技機は、
前記特定演出識別情報(または、前記特殊識別情報)が仮停止する前における移動方向は、仮停止した後において該特定演出識別情報(または、該特殊識別情報)が移動する移動方向と異なる(例えば、図11−34及び図11−35に示すように、仮停止前の擬似連図柄は上方から下方に向けて移動するが、仮停止後の擬似連図柄は遊技者側(手前側)に向けて移動する部分)、
ことを特徴とする形態23に記載の遊技機。
この特徴によれば、仮停止した後の移動であることをより一層解り易くでき、移動の誤認を防ぐことができる。
図11−1は、本特徴部193SGにおける制御基板などを示す構成図である。図11−1に示すように、本特徴部193SGのパチンコ遊技機1には、第2可動体193SG033が設けられている。該第2可動体193SG033は、図示しない駆動モータを備えており、演出制御用CPU120が該駆動モータの制御を行うことによって動作可能となっている。また、第2可動体193SG033内には、該第2可動体193SG033を発光させるための第2可動体LED193SG034が内蔵されている。尚、第2可動体LED193SG034はランプ制御基板14に接続されている。
図11−2(A)に示すように、非動作時の第2可動体193SG033は、画像表示装置5と遊技盤2との間において、画像表示装置5の下方位置(退避位置)に配置されている。尚、該退避位置において第2可動体193SG033は、大部分が遊技盤2によって隠蔽されているため、遊技者から視認困難な状態となっている。
本特徴部193SGにおける第2可動体193SG033は、可変表示中において後述する仮停止報知演出、第1可変表示開始回数報知演出の実行時と、スーパーリーチのリーチ演出中の大当り報知として図11−2(A)に示す退避位置から上方に向けて動作する。
このうち、仮停止報知演出の実行時と第1可変表示開始回数報知演出の実行時は、図11−2(B)に示すように、第2可動体193SG033が退避位置から画像表示装置5の正面位置である第1演出位置まで移動(動作)する一方で、スーパーリーチのリーチ演出の中の大当り報知の実行時は、図11−2(C)に示すように、第2可動体193SG003が退避位置から画像表示装置5の正面位置であり且つ第1演出位置よりも上方位置である第2演出位置まで移動(動作)する。
尚、特に図示しないが、第1演出位置または第2演出位置に移動した第2可動体193SG033は、所定期間の経過に応じて第1演出位置または第2演出位置から再度退避位置に戻るようになっている。
更に、本特徴部193SGにおいて、第2可動体193SGは、仮停止報知演出中において退避位置から第1演出位置に移動することによって、正面視で一部が擬似連図柄と重複するようになっている(図11−35(F)参照)。一方で、第2可動体193SG033が退避位置から第2演出位置に移動する場合とは、スーパーリーチ演出中の大当り報知の実行時のみに限定されている。つまり、第2可動体193SG033の退避位置から第1演出位置への移動は、退避位置から第2演出位置への移動よりも擬似連図柄と重複する面積が多い動作でもある。
次に、本特徴部193SGにおける表示制御部123について説明する。表示制御部123におけるCGROMには、画像表示装置5に画像を表示させるための複数種類の画像データが記憶されている。表示制御部123は、演出制御用CPU120による指示に基づいてCGROMに記憶されている1の画像データに基づいて所定画像を画像表示装置5に表示させることが可能であり、複数種類の画像データを配置して画像表示装置5に画像を表示させることにより、所定の演出画面を表示させることが可能である。所定画像を画像表示装置5に表示させないようにする場合には、状況に応じて、所定画像の画像データの前面側に他の画像データを透過率0%として配置することで、所定画像の画像データに基づく画像を演出画面に表示させないように制御する場合と、所定画像の画像データを配置しない表示データを作成した画像表示装置5に画像を表示させることにより、所定画像を演出画面に表示させないように制御する場合がある。
図11−3(A)〜図11−3(D)及び図11−4(A)〜図11−4(D)に示すように、例えば、画像表示装置5に画像を表示する場合としては、画像データ1〜4を含む複数の画像データを配置して作成された表示データに基づいて画像表示装置5に画像を表示する。このうち図11−3は、本特徴部193SGにおける仮停止示唆演出(図11−35参照)として擬似連図柄が仮停止する直前の画像データであり、図11−4は、擬似連図柄が仮停止しなかった場合の画像データである。
図11−3(A)に示すように、画像データ1は、仮停止示唆演出の実行中において画像表示装置5の中央部(「中」の飾り図柄表示エリア5C)に擬似連図柄(本特徴部では「NEXT」と表示されている図柄)が停止(仮停止)することを示唆する仮停止示唆画像を表示するために描画されるデータである。
尚、本特徴部193SGにおける擬似連図柄は、飾り図柄の一部として、後述する仮停止示唆演出や仮停止報知演出中においてのみ画像表示装置5において表示される特殊な図柄であり、該擬似連図柄が仮停止することによって飾り図柄の再可変表示(擬似連演出)が実行される図柄である。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、擬似連図柄は、飾り図柄とは異なる図柄として、後述する仮停止示唆演出や仮停止報知演出中においてのみ画像表示装置5において表示される図柄であってもよい。
更に、本特徴部193SGでは、擬似連図柄を飾り図柄の一部として仮停止示唆演出や仮停止報知演出中においてのみ画像表示装置5において表示される特殊な図柄とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、擬似連図柄は通常の飾り図柄とともに仮停止示唆演出や仮停止報知演出中の期間においても可変表示の一部として表示される図柄であってもよい。
更に、擬似連図柄を飾り図柄とは異なる図柄とする場合は、画像表示装置5の中央部に一旦通常の飾り図柄(本特徴部「1」〜「9」の数字の図柄)を仮停止させた後、該仮停止させた飾り図柄が擬似連図柄に変化することによって擬似連演出が実行される場合を設けてもよい。
図11−3(B)及び図11−4(A)に示すように、画像データ2は、仮停止示唆演出の実行中において前述した擬似連図柄を画像表示装置5の上方から下方に向けての移動表示を表示するために描画されるデータであるとともに、擬似連図柄が仮停止せずに仮停止示唆演出が終了した直後においては、擬似連図柄に替えて画像表示装置5の上方から下方に向けて通常の飾り図柄(本特徴部193SGでは「1」〜「9」までの図柄)の可変表示を表示するために描画されるデータである。
また、該画像データ2は、仮停止示唆演出の実行時は「左」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5Rにおいて飾り図柄の揺動表示を表示するとともに、仮停止示唆演出の非実行時には「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示を表示する画像データでもある。
図11−4(B)に示すように、画像データ3は、擬似連図柄が仮停止せずに仮停止示唆演出が終了した直後において、画像表示装置5の中央部から下方に向けての擬似連図柄の移動表示を表示するために描画されるデータである。
図11−3(C)及び図11−4(C)に示すように、画像データ4は、画像表示装置5の外周縁部から該画像表示装置5の中央部(「中」の飾り図柄表示エリア5C)に向けて集中線を表示するために描画されるデータである。
図11−3及び図11−4に示すように、これら画像データ1〜4には画像表示装置5にて画像を表示するための表示優先度が設定されている。表示優先度は、画像データ1が最も高く設定されている。また、画像データ2の表示優先度は画像データ1よりも低く設定されており、画像データ3の表示優先度は画像データ2よりも低く設定されている。そして、画像データ4の表示優先度が最も低く設定されている(画像表示装置5における画像の表示優先度:画像データ1>画像データ2>画像データ3>画像データ4)。つまり、画像表示装置5では、画像データ1に基づく画像が最も上層の画像として表示され、画像データ2に基づく画像が画像データ1に基づく画像よりも下層の画像として表示され、画像データ3に基づく画像が画像データ1に基づく画像と画像データ2に基づく画像よりも下層の画像として表示され、画像データ4に基づく画像が画像データ1に基づく画像と画像データ2に基づく画像及び画像データ3に基づく画像よりも下層の画像として表示されるようになっている。
尚、特に図示しないが本特徴部193SGにおける画像データには、画像データ1〜画像データ4の他に、画像表示装置5において背景画像を表示するために描画される画像データ5も含まれている。該画像データ5の表示優先度は、画像データ4よりも低く設定されている。つまり、本特徴部193SGでは、画像表示装置5において表示される画像のうち、背景画像が最も下層のデータとして表示されるようになっている。
このため、仮停止示唆演出の実行時は、図11−3(D)に示すように、画像データ2に基づく画像(擬似連図柄の上方から下方に向けての移動表示)が画像データ4に基づく画像(集中線)よりも優先して表示され、画像データ1に基づく画像(仮停止示唆画像)が画像データ2に基づく画像と画像データ4に基づく画像よりも優先して表示されるようになっており、擬似連図柄が仮停止せずに仮停止示唆演出が終了した直後においては、図11−4(D)に示すように、画像データ3に基づく画像(擬似連図柄の中央部から下方に向けての移動表示)が画像データ4に基づく画像(集中線)よりも優先して表示され、画像データ2に基づく画像(飾り図柄の上方から下方に向けての移動表示)が画像データ3に基づく画像と画像データ4に基づく画像よりも優先して表示されるようになっている。
尚、本特徴部193SGにおける集中線は透過率が高く設定されている(例えば、50%)。このため、図11−3(C)及び図11−4(D)に示すように、仮停止示唆演出の実行中においては、遊技者は、集中線を通して飾り図柄や擬似連図柄、仮停止示唆画像を視認可能となっている。
特に、本特徴部193SGでは、仮停止示唆演出の実行中は、演出制御用CPU120(表示制御部123)は、図11−3に示す画像データを画像表示装置5に表示することによって、擬似連図柄が仮停止するか否かに対して遊技者を注目させるようになっている。また、演出制御用CPU120(表示制御部123)は、仮停止示唆演出を実行する可変表示においては、可変表示の開始タイミングで擬似連図柄が仮停止するか否かにかかわらず擬似連図柄が仮停止する画像データをセットして可変表示を実行するようになっている。そして、演出制御用CPU120(表示制御部123)は、擬似連図柄が仮停止しない仮停止示唆演出の表示画像データ切替タイミング(図11−33参照)において、画像表示装置5に表示する画像データを擬似連図柄が仮停止する画像データ(図11−3)から図11−4に示す擬似連図柄が仮停止しない画像データ(図11−4)に切り替えるようになっている。
図11−5(A)は、本特徴部193SGで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図11−5(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図11−5(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで可変表示される飾り図柄(演出図柄ともいう)などの変動パターン(変動時間(可変表示時間))を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、可変表示結果指定コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。可変表示結果指定コマンドでは、例えば図11−5(B)に示すように、可変表示結果(変動表示結果ともいう)が「はずれ」であるか「大当り」や「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
可変表示結果指定コマンドでは、例えば、図11−5(B)に示すように、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第5可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C05Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知する第6可変表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当り遊技や小当り遊技の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技や小当りの終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば、後述する通常開放大当り状態や高速開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「10」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC4XXHおよびコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、可変表示結果が「大当り」となるか否か及び大当り種別(確変や非確変や突確)の判定結果および小当りとなることを示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン判定用の乱数値が、「非リーチ」、「スーパーリーチ」、「その他」のいずれの変動パターンとなるかの判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。
尚、図11−5(A)に示すコマンドは一例であり、これらのコマンドの一部を有しないものであってもよいし、これらのコマンドに代えて異なるコマンドを用いてもよいし、これらのコマンドと異なるコマンドを追加してもよい。例えば、各入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて払い出される賞球数を特定可能とするための賞球数通知コマンドや、遊技球が通過ゲート41を通過したことを通知するためのゲート通過通知コマンドや、確変制御や時短制御が実行される残りの回数を通知する通知コマンド等を設けるようにしてもよい。
図11−6は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図11−6に示すように、本特徴部193SGでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば、図示しない遊技制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65536」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。
普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図はずれ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。
図11−7(A)は、ROM101に記憶される特図表示結果判定テーブル1の構成例を示している。本特徴部193SGでは、特図表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の特図表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の特図表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
特図表示結果判定テーブル1は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本特徴部193SGにおける特図表示結果判定テーブル1では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「はずれ」の特図表示結果に割り当てられている。
特図表示結果判定テーブル1において、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本特徴部193SGにおける特図表示結果判定テーブル1では、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本特徴部193SGでは約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本特徴部193SGでは約1/30)。即ち、特図表示結果判定テーブル1では、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
また、図11−7(B)は、ROM101に記憶される特図表示結果判定テーブル2の構成例を示している。特図表示結果判定テーブル2は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本特徴部193SGにおける特図表示結果判定テーブル2では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかにかかわらず、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられている。
特図表示結果判定テーブル2において、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本特徴部193SGにおける特図表示結果判定テーブル2では、第1特図の特図ゲームである場合と第2特図である場合とで「小当り」に割り当てられている判定値数が異なっている。具体的には、第1特図の特図ゲームである場合は、「小当り」に判定値が割り当てられているが、第2特図の特図ゲームである場合には「小当り」に判定値が割り当てられていない。よって、後述するように、第2特図の可変表示が第1特図の可変表示よりも優先して実行され、時短制御が実行されることにより可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口への入賞が発生して第2特図の可変表示が多く実行される高ベース状態では、「小当り」がほぼ発生しないようになっており、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい高ベース状態において、遊技球を多く獲得できない小当りの発生を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
図11−8(A)は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブルの構成例を示している。本特徴部193SGにおける大当り種別判定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブルでは、特図ゲームにおいて可変表示(変動表示)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置お4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「非確変大当り」や「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
ここで、本特徴部193SGにおける大当り種別について、図11−8(B)を用いて説明すると、本特徴部193SGでは、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する「確変大当りA」や「確変大当りB」と、大当り遊技状態の終了後において高確制御が実行されるが時短制御が実行されない高確低ベース状態に移行する「確変大当りC」と、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する「非確変大当り」とが設定されている。
「確変大当りA」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。一方、「確変大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。また、「非確変大当り」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。よって、「確変大当りA」を10ラウンド(10R)確変大当りと呼称し、「確変大当りB」を5ラウンド(5R)確変大当りと呼称する場合がある。更に、「確変大当りC」による大当り遊技は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが2回(いわゆる2ラウンド)繰り返し実行されるとともに、各ラウンドでの特別可変入賞球装置7の開放期間が他の大当り遊技よりも短い(例えば、0.1秒)高速開放大当りである。尚、いずれの大当り種別の大当り遊技中においても、確変制御や時短制御は実行されないようになっている。
また、特に図示はしないが、本特徴部193SGにおける小当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に2回変化させるとともに、該開放時間が確変大当りCと同じ開放期間(本特徴部193SGでは0.1秒)となっている。尚、小当り遊技の終了後は、該小当り遊技直前の遊技状態が引き継がれる。
つまり、本特徴部193SGにおいては、「確変大当りC」や「小当り」とすることが決定された場合には、同じ変動パターン(図11−9に示すPC1−1)にて可変表示が実行されるとともに、可変表示結果としてチャンス目が停止表示され、更に、特別可変入賞球装置7の開放パターンが同一となっているため、これらの可変表示や特別可変入賞球装置7の開放パターンからは、確変制御が実行される「確変大当りC」であるのか、確変制御が実行されずに前の遊技状態が継続される「小当り」であるのかを区別することができないので、確変大当りCの大当り遊技や小当り遊技の終了後、遊技者に対して確変制御が実行されていることに期待させつつ遊技を続行させることが可能となっている。
確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが確変大当りAや確変大当りBである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
一方、「非確変大当り」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本特徴部193SGでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
図11−8(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、可変表示される特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。即ち、可変表示される特図が第1特図である場合には、所定範囲の判定値(「81」〜「100」の範囲の値)がラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられる一方で、可変表示される特図が第2特図である場合には、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に対して判定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別をラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「確変大当りB」や「確変大当りC」としてラウンド数の少ない通常開放大当り状態や高速開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、得られる賞球が少ない大当り状態の頻発を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
尚、図11−8(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、「非確変」の大当り種別に対する判定値の割当ては、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに係わらず同一とされているので、非確変の大当りとなる確率と確変の大当りとなる確率は、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかにかかわらず同一とされている。
よって、前述したように、「確変大当りB」や「確変大当りC」に対する判定値の割り当てが、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「確変大当りA」に対する判定値の割り当ても第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに応じて異なり、ラウンド数の多い「確変大当りA」については、第2特図の特図ゲームである場合の方が第1特図の特図ゲームである場合よりも決定され易くなるように設定されている。
尚、第2特図の特図ゲームである場合にも、第1特図の特図ゲームである場合とは異なる所定範囲の判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、第2特図の特図ゲームである場合には、第1特図の特図ゲームである場合に比べて少ない判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
図11−9は、本特徴部193SGにおける変動パターンを示している。本特徴部193SGでは、可変表示結果が「はずれ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」や「小当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本特徴部193SGでは、ノーマルリーチ変動パターンを2種類設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、3種類以上のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよいし、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみとしてもよい。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチα、スーパーリーチβ、…のように、複数のスーパーリーチ変動パターンを設けてもよい。
尚、本特徴部193SGにおける変動パターンには、可変表示結果が「小当り」または可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「確変大当りC」である場合に対応する特殊当りの変動パターン(PC1−1)も含まれている。
図11−9に示すように、本特徴部193SGにおけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンよりも短く設定されている。
また、本特徴部193SGにおけるノーマルリーチ変動パターンには、可変表示中に飾り図柄の仮停止と再可変表示を行う擬似連演出を実行しない変動パターンと、可変表示中に擬似連演出を1回実行する変動パターンとがある。尚、ノーマルリーチ変動パターンにおいて、可変表示中に擬似連演出を実行しない変動パターンは、可変表示中に擬似連演出を1回実行する変動パターンよりも特図変動時間が短く設定されている。
更に、本特徴部193SGにおけるスーパーリーチ変動パターンについては、可変表示中に擬似連演出を2回実行する変動パターンと、可変表示中に擬似連演出を3回実行する変動パターンとがある。尚、スーパーリーチ変動パターンにおいて、可変表示中に擬似連演出を2回実行する変動パターンは、可変表示中に擬似連演出を3回実行する変動パターンよりも特図変動時間が短く設定されている。
尚、本特徴部193SGでは、スーパーリーチ、ノーマルリーチ、非リーチの順に可変表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては特図変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
つまり、本特徴部193SGにおけるノーマルリーチ変動パターンとスーパーリーチ変動パターンについては、可変表示中に実行する擬似連演出回数が多いほど大当り期待度が高くなっている。
また、本特徴部193SGにおいては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンを決定するようにしてもよい。
図11−10は、本特徴部193SGにおける変動パターンの決定方法の説明図である。本特徴部193SGでは、実行する可変表示の表示結果や保留記憶数に応じて、選択する変動パターン判定テーブルを異ならせている。
具体的には、図11−10に示すように、可変表示結果が非確変大当りである場合は、大当り用変動パターン判定テーブルAを選択し、該大当り用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPB1−1(ノーマルリーチ大当りの変動パターン)、PB1−2(ノーマルリーチ擬似連演出1回大当りの変動パターン)、PB1−3(スーパーリーチ擬似連演出2回大当りの変動パターン)、PB1−4(スーパーリーチ擬似連演出3回大当りの変動パターン)とから決定する。また、可変表示結果が確変大当りAまたは確変大当りBである場合は、大当り用変動パターン判定テーブルBを選択し、該大当り用変動パターン判定テーブルBを用いて変動パターンをPB1−1(ノーマルリーチ大当りの変動パターン)、PB1−2(ノーマルリーチ擬似連演出1回大当りの変動パターン)、PB1−3(ノーマルリーチ擬似連演出2回大当りの変動パターン)、PB1−4(ノーマルリーチ擬似連演出3回大当りの変動パターン)とから決定する。
尚、図11−10に示すように、大当り用変動パターン判定テーブルAと大当り用変動パターン判定テーブルBとでは、PB1−1〜PB1−4に対する決定割合が異なっている。具体的には、大当り用変動パターン判定テーブルAでは、PB1−1を30%の割合で決定し、PB1−2を45%の割合で決定し、PB1−3を20%の割合で決定し、PB1−4を5%の割合で決定する。一方で、大当り用変動パターン判定テーブルBでは、PB1−1を5%の割合で決定し、PB1−2を20%の割合で決定し、PB1−3を30%の割合で決定し、PB1−4を45%の割合で決定する。つまり、本特徴部193SGでは、可変表示結果が確変大当りAや確変大当りBである場合は、可変表示結果が非確変大当ある場合よりも高い割合でスーパーリーチの変動パターンに決定されるようになっている。更に、擬似連演出の実行回数に注目すると、可変表示結果が確変大当りAや確変大当りBである場合は、可変表示結果が非確変大当ある場合よりも可変表示中に多くの擬似連演出が実行され易くなっている。このため、本特徴部193SGでは、可変表示における変動パターン及び擬似連演出の実行回数に対して遊技者を注目させることが可能となっている。
また、可変表示結果が確変大当りCや小当りである場合は、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択し、該特殊当り用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンをPC1−1(特殊当りの変動パターン)に決定する。つまり、本特徴部193SGでは、可変表示結果が確変大当りCとなる場合と小当りとなる場合とで同一の変動パターンにて可変表示が実行されるので、遊技者は、該変動パターンから可変表示結果が確変大当りCであるか小当りであるかを特定することが困難となっている。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が2個以下である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPA1−1(非リーチはずれの変動パターン)、PA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)、PA2−2(ノーマルリーチ擬似連演出1回はずれの変動パターン)、PA2−3(スーパーリーチ擬似連演出2回はずれの変動パターン)、PA2−4(スーパーリーチ擬似連演出3回はずれの変動パターン)から決定する。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が3個である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルBを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルBを用いて変動パターンをPA1−2(非リーチはずれの短縮変動パターン)、PA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)、PA2−2(ノーマルリーチ擬似連演出1回はずれの変動パターン)、PA2−3(スーパーリーチ擬似連演出2回はずれの変動パターン)、PA2−4(スーパーリーチ擬似連演出3回はずれの変動パターン)から決定する。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が4個である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルCを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルCを用いて変動パターンをPA1−3(非リーチはずれの短縮変動パターン)、PA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)、PA2−2(ノーマルリーチ擬似連演出1回はずれの変動パターン)、PA2−3(スーパーリーチ擬似連演出2回はずれの変動パターン)、PA2−4(スーパーリーチ擬似連演出3回はずれの変動パターン)から決定する。
また、時短状態(高ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルDを用いて変動パターンをPA1−4(非リーチはずれの時短用短縮変動パターン)とPA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とから決定する。
つまり、本特徴部193SGにおいて可変表示結果が「はずれ」となる場合は、変動特図の保留記憶数が3個や4個等であること、或いは、時短状態であることにもとづいて、特図変動時間が通常の非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)よりも短い短縮用の変動パターン(PA1−2、PA1−3、PA1−4)により可変表示が実行される割合が高くなるので、遊技が間延びしてしまうことを防止しつつ、次に可変表示結果が大当りとなるまでの期間を短縮することが可能となっている。
本特徴部193SGにおけるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図示しない遊技制御用データ保持エリアが設けられている。遊技制御用データ保持エリアは、第1特図保留記憶部と、第2特図保留記憶部と、普図保留記憶部と、遊技制御フラグ設定部と、遊技制御タイマ設定部と、遊技制御カウンタ設定部と、遊技制御バッファ設定部とを備えている。
第1特図保留記憶部は、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部は、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部は、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR2〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部または一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図11−11(A)に示すような演出制御用データ保持エリア193SG190が設けられている。図11−11(A)に示す演出制御用データ保持エリア193SG190は、演出制御フラグ設定部193SG191と、演出制御タイマ設定部193SG192と、演出制御カウンタ設定部193SG193と、演出制御バッファ設定部193SG194とを備えている。
演出制御フラグ設定部193SG191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部193SG191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部193SG192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部193SG192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193SG193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193SG193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部193SG194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部193SG194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本特徴部193SGでは、図11−11(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部193SG194の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1−1」〜「1−4」に対応した領域)と、可変表示中の第1特図に対応した格納領域(バッファ番号「1−0」に対応した領域)とが設けられている。また、始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aには、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「2−1」〜「2−4」に対応した領域)と、可変表示中の第2特図に対応した格納領域(バッファ番号「2−0」に対応した領域)とが設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド及び保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドが1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aにおける第1特図保留記憶に対応した格納領域と第2特図保留記憶に対応した格納領域は、これらの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とに分けて格納するための格納領域(エントリ)が確保されている。
これら格納領域(エントリ)の記憶内容は、開始条件が成立して最上位の保留記憶(バッファ番号「1−1」またはバッファ番号「2−1」)の可変表示が開始されるときに、後述するように1つずつ上位にシフトされていくとともに、該開始条件が成立した保留記憶の内容を格納するバッファ番号「1−0」またはバッファ番号「2−0」の記憶内容は、当該可変表示を終了するときに実行される特図当り待ち処理においてクリアされるようになっている。
更に、本特徴部193SGの始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aには、先読予告設定処理(図7)において先読予告演出の実行の有無の決定に伴う表示パターンの決定が未決定であるか否か、つまり、新たな始動入賞の発生によって、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドが新たに格納されたことにより表示パターンの決定が未決定である旨を示す表示未決定フラグと、保留記憶表示の表示パターン(表示態様)に応じたフラグ値がセットされる保留表示フラグと、を第1特図保留記憶及び第2特図保留記憶に対応する各バッファ番号に対応付けて格納できるように記憶領域が、各格納領域(エントリ)毎に確保されている。
また、本特徴部193SGの始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aには、演出制限フラグを第1特図保留記憶及び第2特図保留記憶に対応する各バッファ番号に対応付けて格納できるように記憶領域が、各格納領域(エントリ)毎に確保されている。尚、演出制限フラグとは、コマンド解析処理(図11−18)において、第1始動入賞口や第2始動入賞口にて始動入賞が発生したが図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドが後述する第1保留記憶数通知待ち時間、または第2保留記憶数通知待ち時間内に受信されない場合に、当該エントリが先読予告演出の対象ではないことを示すフラグである。
尚、保留表示フラグには、後述する先読予告設定処理において、先読予告演出の実行が決定されなかった場合には、通常の保留記憶表示の表示パターンに対応する「0」が格納されることで、通常の表示態様(例えば、白抜き○)の保留記憶表示が画像表示装置5の下部に設けられている第1保留記憶表示エリア193SG5D、第2保留記憶表示エリア193SG5Uに表示され、先読予告演出の実行が決定された場合には、通常の表示態様とは異なる特別態様(例えば、四角形(◇)や星(☆))の保留記憶表示の表示パターンに対応する「1」(四角形(◇))または「2」(星(☆))がセットされることで、通常の表示態様とは異なる特別態様の保留記憶表示が第1保留記憶表示エリア193SG5D、第2保留記憶表示エリア193SG5Uに表示されて、該保留記憶表示に対応する可変表示において、大当りとなる可能性やスーパーリーチとなる可能性が高いことが予告されるようになっている。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aの第1特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していき、第2始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aの第2特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンドから保留記憶数通知コマンドまでが順次送信される。従って、コマンド受信が行われれば、第1特図保留記憶または第2特図保留記憶に対応するバッファ番号の末尾「1」〜「4」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。
図11−11(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aに格納されているコマンドは、飾り図柄の可変表示を開始するごとに、直前に終了した可変表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1−0」または「2−0」のエントリ)に格納されているものが削除されるとともに、該開始する可変表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1−1」または「2−1」に対応したエントリ)に格納されているものと、該開始する可変表示の保留記憶以降のエントリの記憶内容がシフトされる。例えば図11−11(B)に示す格納状態において第1特図保留記憶の飾り図柄の可変表示が終了した場合には、バッファ番号「0」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドがバッファ番号「0」にシフトされるとともに、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされ、バッファ番号「3」、「4」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」、「3」に対応した領域にシフトされる。よって、バッファ番号「0」は、その時点において可変表示されている保留記憶に関する各コマンドを格納するための領域(エントリ)となる。
次に、図5のステップS101において実行される本特徴部193SGの始動入賞判定処理について、図11−12にもとづいて説明する。始動入賞判定処理においてCPU103は、まず、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオン状態であるか否かを判定する(ステップ193SGS101)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオン状態であれば(ステップ193SGS101;Y)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップ193SGS102)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップ193SGS102にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップ193SGS102;N)、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップ193SGS103)。
ステップ193SGS101にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップ193SGS101;N)、ステップ193SGS102にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップ193SGS102;Y)、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオン状態であるか否かを判定する(ステップ193SGS104)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオン状態であれば(ステップ193SGS104;Y)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップ193SGS105)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップ193SGS105にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップ193SGS105;N)、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップ193SGS106)。
ステップ193SGS103,ステップ193SGS106の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップ193SGS107)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(ステップ193SGS108)。例えば、遊技制御カウンタ設定部に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップ193SGS108の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(ステップ193SGS109)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップ193SGS110)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部に乱数値MR1〜MR3を示す数値データが格納される一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部に乱数値MR1〜MR3を示す数値データが格納される。
特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否か、更には可変表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を判定するために用いられる。変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンを判定するために用いられる。CPU103は、ステップ193SGS109の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果や可変表示時間を含む可変表示態様の判定に用いられる乱数値のうち全部を示す数値データを抽出する。
ステップ193SGS110の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップ193SGS111)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップ193SGS111の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップ193SGS112)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップ193SGS113)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップ193SGS113の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか否かを判定する(ステップ193SGS114)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップ193SGS114;Y)始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップ193SGS115)、ステップ193SGS104の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップ193SGS114;N)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップ193SGS116)、始動入賞処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図11−13(A)は、入賞時乱数値判定処理として、図11−13のステップ193SGS112にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。本特徴部193SGにおいて、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図5のステップS110、図11−14)により、特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの判定が行われる。また、後述する変動パターン設定処理(図5のステップS111、図11−15)において、飾り図柄の可変表示態様を具体的に規定する変動パターンの判定などが行われる。他方、これらの判定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103がステップ193SGS112の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄を停止表示すると判定されるか否かの判定や、飾り図柄の可変表示態様がスーパーリーチを伴う所定表示態様となるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前、つまり、該可変表示の開始時に大当りとするか否かが決定されるよりも前に、特図表示結果が「大当り」となることや、飾り図柄の可変表示態様がいずれのカテゴリの可変表示態様となるかを判定し、この判定結果に基づいて、演出制御用CPU120などにより、後述するように、先読予告演出等の予告演出が実行されるようになる。
図11−13(A)に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部などに設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップ193SGS121)。CPU103は、確変フラグがオン状態であるときには確変状態であることを特定し、確変フラグがオフであり時短フラグがオン状態であるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。
ステップ193SGS121の処理に続いて、図11−7に示す特図表示結果判定テーブル1を選択してセットする(ステップ193SGS122)。その後、図11−12のステップ193SGS109にて抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップ193SGS123)。大当り判定範囲には、ステップ193SGS122の処理により選択された特図表示結果判定テーブル1において「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の判定値が設定され、CPU103が乱数値MR1と各判定値とを逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する判定値の有無を判定できればよい。あるいは、大当り判定範囲に含まれる判定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り判定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく可変表示結果が「大当り」に決定されると判定できる。
ステップ193SGS123にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合、つまり、可変表示において大当りとならないと判定された場合には(ステップ193SGS123;N)、図11−7に示す特図表示結果判定テーブル2を選択してセットする(ステップ193SGS124)。その後、図11−12のステップ193SGS109にて抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップ193SGS125)。
乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内である場合、つまり、可変表示において小当りとなると判定された場合には(ステップ193SGS125;Y)、可変表示結果が「小当り」となることに応じた図柄指定コマンドである第6図柄指定コマンドの送信設定を実行し(ステップ193SGS126)、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットする(ステップ193SGS127)して、ステップ193SGS138に進む。
乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内でない場合、つまり、可変表示において可変表示結果が「はずれ」となる場合には、可変表示結果が「はずれ」となることに応じた図柄指定コマンドである第1図柄指定コマンドの送信設定を実行し(ステップ193SGS128)、時短フラグがオン状態であるか否か、つまり、現在の遊技状態が時短状態であるか否かを判定する(ステップ193SGS129)。時短フラグがオフである場合は(ステップ193SGS129;N)、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットし、時短フラグがオン状態である場合は(ステップ193SGS129;Y)、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットする(ステップ193SGS131)。尚、はずれ用変動パターン判定テーブルAは、保留記憶数が2個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。また、はずれ用変動パターン判定テーブルDは、遊技状態が時短制御の実行されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。
尚、本特徴部193SGでは、これらのはずれ用変動パターン判定テーブルAやはずれ用変動パターン判定テーブルDに加えて、保留記憶数が3個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、保留記憶数が4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCが予め用意されているが、これらはずれ用変動パターン判定テーブルA〜Cのうち、はずれ用変動パターン判定テーブルAでは、例えば、非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち0〜497までの498個(約50%)の判定値が割り当てられており、はずれ用変動パターン判定テーブルBでは、非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち0〜597までの598個(約60%)の判定値が割り当てられており、はずれ用変動パターン判定テーブルCでは、非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち0〜697までの698個(約70%)の判定値が割り当てられている。一方、はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Cでは、スーパーリーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち898〜997までの100個(約10%)の判定値が割り当てられている。
このため、ステップ193SGS126においてはずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンを判定することで、非リーチとスーパーリーチの判定は、該判定後に保留記憶数が変化しても必ず非リーチまたはスーパーリーチの変動パターンとなるので、始動入賞時の判定においては、はずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて判定するようになっている。
また、ステップ193SGS123にて大当り判定範囲内であると判定された場合、つまり、可変表示時に大当りとなると判定された場合には(ステップ193SGS123;Y)、図11−13(A)に示すように、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する(ステップ193SGS132)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別判定テーブルを構成するテーブルデータから大当り種別判定用テーブルデータを選択する。そして、選択した大当り種別判定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに判定されるかを判定する。
また、判定した大当り種別に応じた図柄指定コマンド、つまり、確変大当りAである場合には第2図柄指定コマンド、確変大当りBである場合には第3図柄指定コマンド、確変大当りCである場合には第4図柄指定コマンド、非変大当りである場合には第5図柄指定コマンドの送信設定を実行し(ステップ193SGS133)、その後、判定した大当り種別が、非確変大当りであるか否かを判定する(ステップ193SGS134a)。判定した大当り種別が非確変大当りである場合(ステップ193SGS134a;Y)は、大当り変動パターンを判定するためのテーブルとして、大当り用変動パターン判定テーブルAを選択してセットして(ステップ193SGS135)、ステップ193SGS138に進む。
また、判定した大当り種別が非確変大当りでない場合(ステップ193SGS134a;N)は、更に、判定した大当り種別が、確変大当りAまたは確変大当りBであるか否かを判定する(ステップ193SGS134b)。
判定した大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBである場合(ステップ193SGS134b;Y)は、大当り変動パターンを判定するためのテーブルとして、大当り用変動パターン判定テーブルBを選択してセットして(ステップ193SGS136)、ステップ193SGS138に進む。
判定した大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBでない場合(ステップ193SGS134b;N)、つまり、判定した大当り種別が確変大当りCである場合には、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットして(ステップ193SGS137)、ステップ193SGS138に進む。
ステップ193SGS127,ステップ193SGS130,ステップ193SGS131,ステップ193SGS135,ステップ193SGS136,ステップ193SGS137の処理のいずれかを実行した後には、これらの各ステップにおいてセットされた各変動パターン判定テーブルと変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データとを用いて、乱数値MR3が含まれる判定値の範囲に応じた変動カテゴリを判定する(ステップ193SGS138)。本特徴部193SGでは、図11−13(B)に示すように、少なくとも可変表示結果が「はずれ」となる場合に、合計保留記憶数にかかわらず共通して「非リーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリと、「スーパーリーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリと、「非リーチ」と「スーパーリーチ」以外の可変表示態様(例えばノーマルリーチ)となる「その他」の変動カテゴリと、を設け、乱数値MR3に基づいて、このような変動カテゴリに決定されるか否かを判定できればよい。
その後、ステップ193SGS138の処理による判定結果に応じた変動カテゴリ指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップ193SGS132)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
図11−14は、特別図柄通常処理として、図6のS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図11−14に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップ193SGS141)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップ193SGS141の処理では、遊技制御カウンタ設定部に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップ193SGS141にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップ193SGS141;N)、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップ193SGS142)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップ193SGS142の処理に続いて、第2特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部のデータを更新する。具体的には、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップ193SGS143)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新した後(ステップ193SGS144)、ステップ193SGS149に移行する。
一方、ステップ193SGS141にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップ193SGS141;Y)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップ193SGS145)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップ193SGS145の処理では、遊技制御カウンタ設定部にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップ193SGS145の処理は、ステップ193SGS141にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
尚、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されず、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、特図ゲームの実行が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームの実行を開始するかを決定できればよい。
ステップ193SGS145にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップ193SGS145;N)、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップ193SGS146)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップ193SGS146の処理に続いて、第1特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部のデータを更新する。具体的には、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップ193SGS147)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「1」に更新した後(ステップ193SGS148)、ステップ193SGS149に移行する。
ステップ193SGS149においては、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」と「はずれ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、図11−7に示す特図表示結果判定テーブル1を選択してセットする。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」や「はずれ」の各特図表示結果に割り当てられた判定値と比較して、特図表示結果を「大当り」と「はずれ」のいずれとするかを決定する(ステップ193SGS150a)。尚、このステップ193SGS150aにおいては、その時点の遊技状態が、確変フラグがオン状態である高確状態(確変状態)であれば、特図表示結果判定用の乱数値MR1が高確状態(確変状態)に対応する10000〜12180の範囲に該当すれば「大当り」と判定し、該当しなければ「はずれ」と判定する。また、確変フラグがオフである低確状態であれば、特図表示結果判定用の乱数値MR1が1〜219の範囲に該当すれば「大当り」と判定し、該当しなければ「はずれ」と判定する。
このように、ステップ193SGS149で選択される特図表示結果判定テーブル1においては、その時点の遊技状態(高確、低確)に対応して異なる判定値が「大当り」に割り当てられていることから、ステップ193SGS150aの処理では、特図ゲームなどの可変表示が開始されるときの遊技状態が高確状態であるか否かに応じて、異なる判定用データ(判定値)を用いて特図表示結果を「大当り」とするか否かが決定されることで、遊技状態が高確状態である場合には、低確状態である場合よりも高確率で「大当り」と判定(決定)される。
ステップ193SGS150aにて「大当り」であると判定された場合には(ステップ193SGS150a;Y)、遊技制御フラグ設定部に大当りフラグをオン状態とする(ステップ193SGS152)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図11−8(A)に示す大当り種別判定テーブルを選択してセットする(ステップ193SGS153)。こうしてセットされた大当り種別判定テーブルを参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データと、大当り種別判定テーブルにおいて「非確変大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」の各大当り種別に割り当てられた判定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(ステップ193SGS154)。
ステップ193SGS154の処理にて大当り種別を決定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、時短状態と、時短状態よりも遊技者にとって有利度が高い確変状態とのうち、いずれの遊技状態に制御するかが、可変表示結果としての確定特別図柄が導出される以前に決定されることになる。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップ193SGS155)、決定された大当り種別を記憶する。一例として、大当り種別が非確変大当りに対応する「非確変大当り」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、確変大当りAに対応する「確変A」であれば「1」とし、確変大当りBに対応する「確変B」であれば「2」とし、確変大当りCに対応する「確変C」であれば「3」とすればよい。
一方、ステップ193SGS150aにて「大当り」ではないと判定された場合には(ステップ193SGS150a;N)、S150bに進んで、図11−7に示す特図表示結果判定テーブル2を選択してセットする。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データを、「小当り」の各特図表示結果に割り当てられた判定値と比較して、特図表示結果を「小当り」とするか否かを決定する(ステップ193SGS150c)。尚、ステップ193SGS150cにおいては、変動特図が第1特図である場合には、第1特図に対応する判定値を用いて特図表示結果を「小当り」とするか否かを決定し、変動特図が第2特図である場合には、第2特図に対応する判定値を用いて特図表示結果を「小当り」とするか否かを決定する。
ステップ193SGS150cにおいて特図表示結果を「小当り」とすると決定された場合には(ステップ193SGS150c;Y)、遊技制御フラグ設定部に設けられた小当りフラグをオン状態にする(ステップ193SGS151)。
一方、ステップ193SGS150cにおいて特図表示結果を「小当り」とすると決定しなかった場合には(ステップ193SGS150c;N)、ステップ193SGS156に進む。
ステップ193SGS156においては、大当り遊技状態に制御するか否か(大当りフラグがオン状態にされているか否か)の事前決定結果、小当り遊技状態に制御するか否か(小当りフラグがオン状態にされているか否か)の事前決定結果、更には、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する。一例として、特図表示結果を「はずれ」とする旨の事前決定結果に対応して、はずれ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップ193SGS150aにて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップ193SGS154における大当り種別が「確変大当りA」である場合には「7」の数字を示す特別図柄を確定特別図柄に設定する。また、大当り種別が「確変大当りB」である場合には、「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別が「非確変大当り」である場合には、「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別が「確変大当りC」である場合には、「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、特図表示結果を「小当り」とする旨の事前決定結果に対応して、小当り図柄となる「2」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。尚、これら確定特別図柄は一例であり、これら以外の確定特別図柄を設定してもよいし、確定特別図柄として複数種類の図柄を設定するようにしてもよい。
ステップ193SGS156にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップ193SGS157)、特別図柄通常処理を終了する。
尚、ステップ193SGS145にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップ193SGS145;Y)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップ193SGS158)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、既に、客待ちデモ指定コマンドを送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図11−15は、変動パターン設定処理として、図6のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図11−15に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオン状態にされているか否かを判定する(ステップ193SGS161)。そして、大当りフラグがオン状態にされていれば(ステップ193SGS161;Y)、大当り種別バッファ値から大当り種別を特定する(ステップ193SGS162)。
そして、特定した大当り種別が「確変大当りC」であるか否かを判定し(ステップ193SGS163)、「確変大当りC」ではない場合、つまり、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「非確変大当り」のいずれかである場合には(ステップ193SGS163;N)、特定した大当り種別に応じて大当り用変動パターン判定テーブルAまたは大当り用変動パターン判定テーブルBを選択してセットする。具体的には、特定した大当り種別が「非確変大当り」である場合には、大当り用変動パターン判定テーブルAを選択してセットし、特定した大当り種別が「確変大当りA」または「確変大当りB」である場合には、大当り用変動パターン判定テーブルBを選択してセットする。
一方、特定した大当り種別が「確変大当りC」である場合には(ステップ193SGS163;Y)、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットする(ステップ193SGS165)。
ステップ193SGS161における判定において、大当りフラグがオン状態にされていなければ(ステップ193SGS161;N)、更に、小当りフラグがオン状態にされているか否かを判定する(ステップ193SGS166)。小当りフラグがオン状態にされている場合には(ステップ193SGS166;Y)、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットし(ステップ193SGS167)、ステップ193SGS175に進む。
一方、小当りフラグがオフである場合には(ステップ193SGS166;N)、遊技制御フラグ設定部に時短フラグがオン状態にされているか否かを判定することにより、遊技状態が確変状態や時短状態で時短制御が行われる時短制御中であるか否かを判定する(ステップ193SGS168)。そして、時短フラグがオン状態にされていれば(ステップ193SGS168;Y)、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットする(ステップ193SGS169)。
一方、時短制御中ではないとき、つまり、時短フラグがオン状態にされていないときには(ステップ193SGS168;N)、例えば遊技制御カウンタ設定部に設けられた、変動特図の保留記憶数カウンタの格納値を読み取ることなどにより、変動特図の保留記憶数を特定し、該特定した変動特図の保留記憶数が1または2であるか否かを判定する(ステップ193SGS170)。
特定した変動特図の保留記憶数が1または2である場合(ステップ193SGS170;N)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットする(ステップ193SGS171)。
また、特定した変動特図の保留記憶数が1または2ではない場合には(ステップ193SGS170;N)、特定した変動特図の保留記憶数が3であるか否かを更に判定する(ステップ193SGS172)。
特定した変動特図の保留記憶数が3である場合(ステップ193SGS172;Y)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルBを選択してセットする(ステップ193SGS173)。
また、特定した変動特図の保留記憶数が3ではない場合、つまり、特定した変動特図の保留記憶数が4である場合(ステップ193SGS172;N)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルCを選択してセットして(ステップ193SGS174)、ステップ193SGS175に進む。
ステップ193SGS164,ステップ193SGS165,ステップ193SGS167,ステップ193SGS169,ステップ193SGS171,ステップ193SGS173,ステップ193SGS174の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファなどに格納されている変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、選択(セット)された大当り用変動パターン判定テーブル、特殊当り用変動パターン判定テーブル、またははずれ用変動パターン判定テーブルA〜Dのいずれかを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップ193SGS175)。
尚、大当りフラグがオフであるときには、ステップ193SGS175の処理にて変動パターンを決定することにより、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かが決定される。即ち、ステップ193SGS170の処理には、可変表示結果が「はずれ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定する処理が含まれている。
ステップ193SGS175にて変動パターンを決定した後には、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップ193SGS176)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップ193SGS176の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップ193SGS177)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1可変表示開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2可変表示開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果指定コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、遊技制御バッファ設定部に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。
ステップ193SGS177の処理を実行した後、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップ193SGS178)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が停止表示されるまでの所要時間である。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップ193SGS179)、変動パターン設定処理を終了する。
ステップ193SGS177でのコマンド送信設定に基づいて、変動パターン設定処理が終了してから図5に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1可変表示開始コマンドまたは第2可変表示開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。尚、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば可変表示結果指定コマンドを最初に送信してから、第1可変表示開始コマンドまたは第2可変表示開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドの順などで送信されるようにしてもよい。
図11−16は、特別図柄停止処理として、図6のステップS113にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU103は、ステップS112の特別図柄変動処理で参照される終了フラグをオン状態として特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bに停止図柄を停止表示する制御を行う(ステップ193SGS180)。尚、変動特図指定バッファ値が第1特図を示す「1」である場合には、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動を終了させ、変動特図指定バッファ値が第2特図を示す「2」である場合には、第2特別図柄表示装置4Bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御基板12に図柄確定コマンドを送信する制御を行う(ステップ193SGS181)。そして、大当りフラグがオン状態にされているか否かを判定し(ステップ193SGS182)、大当りフラグがオフにされている場合(ステップ193SGS182;N)には、更に、小当りフラグがオン状態にされているか否かを判定する(ステップ193SGS183)。
小当りフラグがオン状態にされている場合には、演出制御基板12に、小当りに対応する当り開始5指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップ193SGS190a)。そして、小当り表示時間タイマに小当り表示時間に相当する値を設定する(ステップ193SGS190b)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、2回)をセットする(ステップ193SGS190c)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(ステップS118)に対応した値である“8”に更新し(ステップ193SGS190d)、特別図柄停止処理を終了する。
一方、大当りフラグがオン状態にされている場合(ステップ193SGS182;Y)にCPU103は、確変フラグや時短フラグがオン状態にされていれば、確変フラグ及び時短フラグをクリアしてオフ状態とし(ステップ193SGS184)、演出制御基板12に、記憶されている大当りの種別に応じて当り開始1指定コマンド(確変大当りA)、当り開始2指定コマンド(確変大当りB)、当り開始3指定コマンド(確変大当りC)、当り開始4指定コマンド(非確変)を送信するための設定を行う(ステップ193SGS185)。
更にCPU103は、演出制御基板12に通常状態を示す遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップ193SGS186)。
そして、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、画像表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップ193SGS187)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、非確変大当りや確変大当りAの場合には10回、確変大当りBの場合には5回、確変大当りCの場合には2回)をセットする(ステップ193SGS188)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(ステップS114)に対応した値である“4”に更新する(ステップ193SGS189)。
一方、小当りフラグがオフである場合には(ステップ193SGS183;N)、ステップ193SGS190においてCPU103は、時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。時短回数カウンタの値が「0」である場合(ステップ193SGS190;Y)には、ステップ193SGS196に進む。
一方、時短回数カウンタの値が「0」でない場合(ステップ193SGS190;N)、つまり、時短回数が残存している高ベース状態である場合には、該時短回数カウンタの値を−1する(ステップ193SGS191)。そして、減算後の時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップ193SGS193)、「0」でない場合(ステップ193SGS193;N)にはステップ193SGS196に進み、時短回数カウンタの値が「0」である場合(ステップ193SGS193;Y)には、時短制御を終了させるために、時短フラグをクリアしてオフ状態とした後(ステップ193SGS194)、確変フラグまたは時短フラグの状態に対応した遊技状態(具体的には低確低ベース)に対応した遊技状態指定コマンドの送信設定を行った後(ステップ193SGS195)、ステップ193SGS196に進む。
ステップ193SGS196では、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新してから、当該特別図柄停止処理を終了する。
図11−17は、大当り終了処理として、図6のS117にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが動作中、つまりタイマカウント中であるか否かを判定する(ステップ193SGS201)。大当り終了表示タイマが動作中でない場合(ステップ193SGS201;N)には、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示を行う時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ193SGS202)、処理を終了する。
一方、大当り終了表示タイマが動作中である場合(ステップ193SGS201;Y)には、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップ193SGS203)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、即ち、大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ193SGS204)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップ193SGS204;Y)、CPU103は、記憶されている大当り種別が非確変大当りであるかを判定する(ステップ193SGS205)。
記憶されている大当り種別が非確変大当りでない場合(ステップ193SGS205;N)には、更に、記憶されている大当り種別が確変大当りCであるか否かを判定する(ステップ193SGS206)。
記憶されている大当り種別が確変大当りCである場合には(ステップ193SGS206;Y)、確変フラグをオン状態にした後(ステップ193SGS210)、ステップ193SGS213に進む。
一方、記憶されている大当り種別が確変大当りCでない場合、つまり、大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBである場合には(ステップ193SGS206;N)、確変フラグをオン状態にし(ステップ193SGS207)、時短フラグをオン状態にし(ステップ193SGS208)、時短回数カウンタに「0」をセットした後(ステップ193SGS209)、ステップ193SGS213に進む。
一方、大当り種別が非確変大当りである場合には(ステップ193SGS205;Y)には、ステップ193SGS211とステップ193SGS212を実行することで、時短フラグをオン状態にするとともに時短回数カウンタに「100」をセットした後、ステップ193SGS213に進む。
ステップ193SGS213では、大当りフラグをオフ状態とし、大当り種別に応じた大当り終了指定コマンドの送信設定を行う(ステップ193SGS214)。そして、オン状態にされた確変フラグや時短フラグに基づく遊技状態を演出制御基板12に通知するための遊技状態指定コマンドの送信設定を行った後(ステップ193SGS215)、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新する(ステップ193SGS216)。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。図11−18は、コマンド解析処理として、図6のステップS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図11−18に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認することなどにより、中継基板15を介して伝送された主基板11からの受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップ193SGS221)。このとき、受信コマンドがなければ(ステップ193SGS221;N)、後述するステップ193SGS223またはステップ193SGS225にて設定(セット)される第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過したか否かを判定し(ステップ193SGS237)、第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過していなければ(ステップ193SGS2375;N)、コマンド解析処理を終了する。一方、第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過している場合、つまり、設定された第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過までに第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドを受信しなかった場合には(ステップ193SGS237;Y)、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドが未だ格納されていないエントリの表示未決定フラグをオン状態にするとともに、当該格納未完了のエントリの演出制限フラグをオン状態とし(ステップ193SGS238)、コマンド解析処理を終了する。
ステップ193SGS221にて受信コマンドがある場合には(ステップ193SGS221;Y)、例えば受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、その受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップ193SGS222)。そして、第1始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップ193SGS222;Y)、第1保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップ193SGS223)。例えば、ステップ193SGS223の処理では、第1保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、演出制御タイマ設定部193SG192に設けられたコマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップ193SGS222にて受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップ193SGS222;N)、その受信コマンドは第2始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップ193SGS224)。そして、第2始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップ193SGS224;Y)、第2保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップ193SGS225)。例えば、ステップ193SGS225の処理では、第2保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、コマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップ193SGS224にて受信コマンドが第2始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップ193SGS224;N)、その受信コマンドは図柄指定コマンドであるか否かを判定する(ステップ193SGS226)。ステップ193SGS226にて受信コマンドが図柄指定コマンドではない場合には(ステップ193SGS226;N)、その受信コマンドは変動カテゴリコマンドであるか否かを判定する(ステップ193SGS227)。ステップ193SGS227にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドではない場合には(ステップ193SGS227;N)、その受信コマンドは第1保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップ193SGS228)。そして、第1保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップ193SGS228;Y)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第1保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップ193SGS229)。
ステップ193SGS228にて受信コマンドが第1保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップ193SGS228;N)、その受信コマンドは第2保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップ193SGS230)。そして、第2保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップ193SGS230;Y)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第2保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップ193SGS231)。
そして、ステップ193SGS229,ステップ193SGS231の処理のいずれかを実行した後は、格納したエントリの表示未決定フラグをオン状態にするとともに、未受信のコマンドがあれば演出制限フラグをオン状態にする(ステップ193SGS232)。
ステップ193SGS226にて受信コマンドが図柄指定コマンドである場合や(ステップ193SGS226;Y)、ステップ193SGS227にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドである場合(ステップ193SGS227;Y)、あるいはステップ193SGS223,ステップ193SGS225,ステップ193SGS232の処理のいずれかを実行した後には、受信コマンドを、図11−11に示す始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aにおける空き領域の先頭に格納し(ステップ193SGS233)、ステップ193SGS221の処理に戻る。
尚、可変表示開始コマンド(第1可変表示開始コマンドまたは第2可変表示開始コマンド)とともに保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)を受信した場合には、保留記憶数通知コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aに格納しないようにしてもよい。即ち、始動入賞の発生に対応して受信した演出制御コマンドを、始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aにおける空き領域の先頭から順次に格納することができればよい。
ステップ193SGS230にて受信コマンドが第2保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップ193SGS230;N)、その他の受信コマンドに応じた設定を行う(ステップ193SGS234)。そして、ステップ193SGS223またはステップ193SGS225にて設定された第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過したか否かを判定し(ステップ193SGS235)、第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過していなければ(ステップ193SGS235;N)、ステップ193SGS221の処理に戻る。一方、第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過している場合、つまり、設定された第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過までに第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドを受信しなかった場合には(ステップ193SGS235;Y)、格納したエントリの表示未決定フラグをオン状態にするとともに、該当する格納未完了のエントリの演出制限フラグをオン状態にしたのち(ステップ193SGS236)、ステップ193SGS221の処理に戻る。
図11−19は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートの一部である。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、先ず、先読予告設定処理において先読予告演出の有無とともに該先読予告演出の演出パターン(保留記憶表示の表示パターン)を決定し(S161)、次いで、画像表示装置5の第1保留記憶表示エリア193SG005D及び第2保留記憶表示エリア193SG005Uにおける保留記憶表示を、始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aの記憶内容に応じた表示に更新する保留表示更新処理を実行する(ステップ193SGS162)。
図11−20は、先読予告設定処理として、図5のステップS161にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図11−20に示す先読予告設定処理において、演出制御用CPU120は、先ず、可変表示の実行中であるか否かを判定する(ステップ193SGS240a)。可変表示の実行中であるか否かは、演出制御プロセスフラグの値が1〜3のいずれかであるか否かによって判定すればよい。
可変表示の実行中でない場合(ステップ193SGS240a;N)はステップ193SGS241に進み、可変表示の実行中である場合(ステップ193SGS240a;Y)は、更に第1可変表示開始回数報知演出の実行期間中であるか否かを判定する(ステップ193SGS240b)。尚、第1可変表示開始回数報知演出とは、図11−29(E)、図11−30(L)、図11−31(S)に示すように、擬似連演出として再可変表示が開始された後に、1の可変表示中において再可変表示を含む飾り図柄の可変表示が開始された回数を報知するための演出である。また、ステップ193SGS240aにおいて第1可変表示開始回数報知演出の実行期間中であるか否かは、実行中の可変表示のプロセスデータを参照して判定すればよい。
第1可変表示開始回数報知演出の実行期間中でない場合(ステップ193SGS240b;N)はステップ193SGS241に進み、第1可変表示開始回数報知演出の実行期間中である場合(ステップ193SGS240b;Y)は、ステップ193SGS250に進むことで、後述するように、通常の表示態様に対応する「0」が、保留表示フラグにセットされる。つまり、第1可変表示開始回数報知演出の実行期間中は、先読予告演出を実行しないようになっている。
ステップ193SGS241において演出制御用CPU120は、始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aをチェックする。そして、始動入賞時のコマンドの新たな格納が有るか否かを、表示未決定フラグがオン状態である(「1」にセットされている)エントリが有るか否かにより判定する(ステップ193SGS242)。
表示未決定フラグがオン状態であるエントリが無い場合は(ステップ193SGS242;N)、先読予告設定処理を終了し、表示未決定フラグがオン状態であるエントリが有る場合は(ステップ193SGS242;Y)、該エントリの図柄指定コマンドが第4図柄指定または第6図柄指定コマンドであるか否か、つまり、図柄指定コマンドが確変大当りCまたは小当りを示す図柄指定コマンドであるか否かを判定する(ステップ193SGS243a)。図柄指定コマンドが確変大当りCまたは小当りを示す図柄指定コマンドである場合には(ステップ193SGS243a;Y)、ステップ193SGS250に進むことで、後述するように、通常の表示態様に対応する「0」が、保留表示フラグにセットされる。つまり、確変大当りCまたは小当りとなる保留記憶については、先読予告演出を実行しないようになっている。
一方、図柄指定コマンドが確変大当りCまたは小当りを示す図柄指定コマンドでない場合には、該エントリの図柄指定コマンドが第1図柄指定コマンドであるか否か、つまり、図柄指定コマンドがはずれを示すコマンドであるか否かを判定する(ステップ193SGS243b)。該エントリの図柄指定コマンドが第1図柄指定コマンドでない場合、つまり、大当り(確変大当りA、確変大当りB、非確変大当りのいずれか)を示すコマンドである場合は(ステップ193SGS243b;N)、当該エントリの図柄指定コマンドから大当り種別を特定する(ステップ193SGS244)。
そして、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部のランダムカウンタなどから抽出した先読予告演出用の乱数値を示す数値データとステップ193SGS244において特定した大当り種別に基づいて、図示しない大当り時先読予告演出判定テーブルを参照することにより、先読予告演出を実行するか否かと、先読予告演出を実行する場合における表示パターンと、を決定する(ステップ193SGS245)。
ステップ193SGS245においては、例えば、図11−21(A)に示すような決定割合で先読予告演出の実行の有無と表示パターン(予告種別)とを決定する。図11−21(A)に示す決定割合の設定例では、ステップ193SGS244の処理において特定した大当り種別に応じて、先読予告演出の有無や表示パターン(予告種別)の決定割合を異ならせている。
具体的には、先読予告演出の表示パターン(予告種別)として、表示パターンα及び表示パターンβの2種類が設けられている。このうち、先読予告演出の表示パターンが表示パターンαに決定された場合には、保留記憶表示が白色の四角形(◇)で第1保留記憶表示エリア193SG5Dまたは第2保留記憶表示エリア193SG5Uに表示され、先読予告演出の表示パターン(予告種別)が表示パターンβに決定された場合には、保留記憶表示が白色の星形(☆)で第1保留記憶表示エリア193SG5Dまたは第2保留記憶表示エリア193SG5Uに表示される。
尚、可変表示結果が確変大当りC以外の大当りとなる場合は、先読予告演出が非実行に決定される場合が無く、必ず先読予告演出の実行が決定されて表示パターン(予告種別)として表示パターンαまたは表示パターンβのどちらかの表示パターン(予告種別)が決定される。
また、図11−21(A)に示すように、大当り種別が「確変大当りA」である場合には、表示パターン(予告種別)として表示パターンβが決定される割合は、表示パターンαが決定される割合よりも高く設定されている。一方で、大当り種別が「確変大当りB」または「非確変大当り」である場合には、表示パターン(予告種別)として表示パターンβが決定される割合は、表示パターンαが決定される割合よりも低く設定されている。
このような設定により、可変表示結果が「大当り」であり、かつ表示パターン(予告種別)として表示パターンβの表示が実行された場合は、表示パターンαの表示が実行された場合よりも大当り種別が確変大当りAである割合が高くなり、遊技者の確変大当りAとなることに対する期待感を高めることができる。
尚、本特徴部193SGでは、可変表示結果が確変大当りC以外の「大当り」である場合は、必ず先読予告演出の実行を決定することで保留記憶表示を白色の四角(◇)に表示する表示パターンαまたは白色の星形(☆)に表示する表示パターンβのいずれか一方の表示パターンを実行しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果が確変大当りC以外の「大当り」である場合であっても、可変表示結果が「はずれ」である場合と同様に先読予告演出の非実行を決定する場合を設けてもよい。
また、ステップ193SGS243bにおいて、表示未決定フラグがオン状態であるエントリの図柄指定コマンドが第1図柄指定コマンドである場合、つまり、はずれを示すコマンドである場合は(ステップ193SGS243b;Y)、表示未決定フラグがオン状態である当該エントリの変動カテゴリ指定コマンドが示す変動カテゴリを特定する(ステップ193SGS247)。具体的には、該エントリの変動カテゴリ指定コマンドがC600Hであれば、「非リーチ」の変動パターンのカテゴリであると特定し、C601Hであれば、「スーパーリーチ」の変動パターンのカテゴリであると特定し、C602Hであれば、ノーマルリーチを含む「その他」の変動パターンのカテゴリであると特定すればよい。
そして、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部のランダムカウンタなどから抽出した先読予告演出用の乱数値を示す数値データと、ステップ193SGS247において特定した変動パターンのカテゴリとに基づいて、図示しないはずれ時先読予告演出判定テーブルを参照することにより、先読予告演出を実行するか否かと、先読予告演出を実行する場合における表示パターン(予告種別)と、を決定する(ステップ193SGS248)。
ステップ193SGS248においては、例えば、図11−21(B)に示すような決定割合で先読予告演出の実行の有無と表示パターン(予告種別)とを決定する。図11−21(B)に示す決定割合の設定例では、ステップ193SGS247の処理において特定した変動パターンのカテゴリに応じて、先読予告演出の実行の有無や表示パターン(予告種別)の決定割合を異ならせている。
具体的には、表示パターン(予告種別)として、表示パターンα及び表示パターンβの2種類が設けられている。このうち、表示パターン(予告種別)が表示パターンαに決定された場合には、保留記憶表示が特定態様である白色の四角形(◇)で第1保留記憶表示エリア193SG5Dまたは第2保留記憶表示エリア193SG5Uに表示され、表示パターン(予告種別)が表示パターンβに決定された場合には、保留記憶表示が特定態様である白色の星形(☆)で第1保留記憶表示エリア193SG5Dまたは第2保留記憶表示エリア193SG5Uに表示される。尚、先読予告演出が非実行に決定される場合は、保留記憶表示が通常態様である丸型(○)で第1保留記憶表示エリア193SG5Dまたは第2保留記憶表示エリア193SG5Uに表示される。
図11−21(B)に示すように、可変表示結果が「はずれ」であり、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合には、可変表示結果が「はずれ」であり、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」である場合よりも先読予告演出が実行される割合(「予告演出なし」以外に決定される割合)が高く設定されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり、変動パターンのカテゴリが「スーパーリーチ」である場合には、可変表示結果が「はずれ」であり、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合よりも先読予告演出が実行される割合(「予告演出なし」以外に決定される割合)が高く設定されている。
可変表示結果が「はずれ」である場合において先読予告演出の実行が決定される際には、変動カテゴリが「その他」である場合には、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」である場合よりも表示パターンαが決定される割合が高く設定されている。また、変動パターンのカテゴリが「スーパーリーチ」である場合には、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合よりも表示パターンαが決定される割合が高く設定されている。更に、可変表示結果が「はずれ」である場合において先読予告演出の実行が決定される際には、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合には、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」である場合よりも表示パターンβが決定される割合が高く設定されており、変動パターンのカテゴリが「スーパーリーチ」である場合には、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合よりも表示パターンβが決定される割合が高く設定されている。
尚、可変表示結果が「はずれ」である場合においては、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」、「その他」、「スーパーリーチ」のいずれにおいても、先読予告演出が非実行に決定される割合が最も高く設定されており、先読予告演出が実行に決定され、かつ表示パターンβが決定される割合が最も低く設定されている。
更に、図11−21(A)に示すように、可変表示結果が「大当り」である場合においては、先読予告演出が非実行(予告演出なし)に決定されることがないとともに、先読予告演出が実行に決定され、かつ表示パターンαまたは表示パターンβが決定される割合は、可変表示結果が「はずれ」である場合のいずれの変動パターンのカテゴリにおける表示パターンαまたは表示パターンβが決定される割合よりも高く設定されている。
更に、可変表示結果が「はずれ(非リーチ)」、「はずれ(スーパーリーチ)」、「はずれ(その他)」である場合において、先読予告演出の実行が決定される際には、表示パターンαが決定される割合が、表示パターンβが決定される割合よりも高く設定されている。一方、可変表示結果が「大当り(確変A)」である場合において、先読予告演出の実行が決定される際には、表示パターンβが決定される割合が、表示パターンαが決定される割合よりも高く設定されている。
このような設定により、先読予告演出の表示パターン(予告種別)として表示パターンαまたは表示パターンβが実行(表示)された場合には、表示パターンαまたは表示パターンβが実行(表示)されない場合よりも可変表示結果が「大当り」となる可能性が高く、特に表示パターンβが実行(表示)された場合には、可変表示結果が「大当り」であり、かつ大当り種別が「確変大当りA」となる割合が高まるため、遊技者の期待感を高めることができる。
ステップ193SGS248の実行後、演出制御用CPU120は、ステップ193SGS247において先読予告演出の実行が決定されたか否か、つまり、表示パターン(予告種別)を表示パターンαと表示パターンβのいずれかに決定したか否かを判定する(ステップ193SGS249)。
ステップ193SGS245の実行後または先読予告演出の実行が決定された場合は(ステップ193SGS249;Y)、決定した表示パターン(予告種別)に対応するフラグ値を当該エントリの保留表示フラグにセットする(ステップ193SGS246)。具体的には、ステップ193SGS245またはステップ193SGS248において決定した表示パターン(予告種別)が保留記憶表示を「◇」で示す表示パターンαであれば当該エントリの保留表示フラグに「1」をセットし、ステップ193SGS245またはステップ193SGS248において決定した表示パターン(予告種別)が保留記憶表示を「☆」で示す表示パターンβであれば当該エントリの保留表示フラグに「2」をセットした後、ステップ193SGS251に進む。
また、ステップ193SGS249において、先読予告演出の実行が決定されていない場合は(ステップ193SGS249;N)、当該エントリの保留表示フラグに、白色の「○」を示す「0」をセットした後(ステップ193SGS250)、ステップ193SGS251に進む。
尚、ステップ193SGS246またはステップ193SGS250実行後、演出制御用CPU120は、当該エントリの表示未決定フラグの値を「0」に変更する(ステップ193SGS251)。その後、始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aの記憶内容にもとづいて保留表示を更新する(ステップ193SGS252)。これにより、始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aに新たに格納された保留記憶が、保留表示フラグにセットされた「0」、「1」、「2」のいずれかに対応した表示態様にて表示される。また、可変表示が実行されて、始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aの記憶内容がシフトされた場合にも、該シフト後の始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aの記憶内容に応じて、画像表示装置5の下方位置に設けられている第1保留記憶表示エリア193SG5Dおよび第2保留記憶表示エリア193SG5Uの保留表示が更新される。
具体的には、第1特図保留記憶数が1つであれば1つの保留記憶表示を表示する。この保留記憶表示の表示態様としては、該保留記憶に対応する保留表示フラグのフラグ値が「0」である場合には、「○」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「1」である場合には、「◇」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「2」である場合には、「☆」の表示態様にて表示される。尚、第1特図保留記憶数が2つであれば、2つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第1保留記憶表示エリア193SG5Dに表示される。また、第1特図保留記憶数が3つであれば、3つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第1保留記憶表示エリア193SG5Dに表示される。また、第1特図保留記憶数が4つであれば、4つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第1保留記憶表示エリア193SG5Dに表示される。
また、第2特図保留記憶数が1つであれば1つの保留記憶表示を表示する。この保留記憶表示の表示態様としては、第1特図の場合と同じく、該保留記憶に対応する保留表示フラグのフラグ値が「0」である場合には、「○」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「1」である場合には、「◇」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「2」である場合には、「☆」の表示態様にて表示される。尚、第2特図保留記憶数が2つであれば、例えば、2つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様として、例えば、1の保留記憶表示が「○」の表示態様、1の保留記憶表示が「☆」の表示態様にて第2保留記憶表示エリア193SG5Uに表示される。また、第2特図保留記憶数が3つであれば、3つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第2保留記憶表示エリア193SG5Uに表示される。また、第2特図保留記憶数が4つであれば、4つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第2保留記憶表示エリア193SG5Uに表示される。
そして、可変表示が実行される毎に、保留記憶が減少(消費)されることに応じて、保留記憶表示も、所定のシフト方向(本特徴部193SGでは画面の中央方向)にシフトする。
つまり、可変表示の開始時に実行される、後述する可変表示開始設定処理において保留記憶が消費されて、始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aの保留記憶がシフトされた場合には、シフト後の始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aの保留記憶にもとづいて、第1保留記憶表示エリア193SG5Dや第2保留記憶表示エリア193SG5Uにおける保留記憶表示もシフトされて表示されるとともに、始動入賞により、新たな保留記憶があった場合には、当該保留記憶の表示パターンが決定されて保留表示フラグにセットされ、該保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた表示態様にて、第1保留記憶表示エリア193SG5Dや第2保留記憶表示エリア193SG5Uに表示されるようになる。
尚、本特徴部193SGにおいては、ステップ193SGS252の処理を先読予告設定処理において実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら第1保留記憶表示エリア193SG5Dおよび第2保留記憶表示エリア193SG5Uの保留表示が更新するための処理を、先読予告設定処理とは異なる処理(例えば、保留表示更新処理)として個別に実行するようにしてもよい。
また、本特徴部193SGでは、ステップ193SGS242において始動入賞時のコマンドの新たな格納が有ることを条件に該始動入賞における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行を決定しているが、第1始動入賞口への始動入賞と第2始動入賞口への始動入賞が同時に発生したことによりステップ193SGS242において第1特図と第2特図との双方で始動入賞時のコマンドの新たな格納が有ると判定された場合、つまり、表示未決定フラグがオン状態であるエントリが第1特図保留記憶にも第2特図保留記憶にも存在する場合には、双方のエントリを先読予告演出の実行と非実行の決定対象としている。第1特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶と第2特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶の双方を先読予告演出の実行と非実行の決定対象とする場合は、先読予告演出の実行を示す「1」または「2」の保留表示フラグのエントリが存在しなければ第1特図の保留記憶の保留表示と第2特図の保留表示の双方において先読予告演出が同時に実行される場合がある。
また、本特徴部193SGでは、前述のように第1始動入賞口への始動入賞と第2始動入賞口への始動入賞が同時に発生した場合には、第1特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶と第2特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶の双方を先読予告演出の実行と非実行の決定の対象としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、このような場合は、第1特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行、第2特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行を、いずれか一方のみに決定するようにしてもよい。
具体的には、遊技状態が、高開放制御が行われない通常状態である場合は、第1特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行の決定を第2特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行の決定よりも優先して行う。そして、第1特図における保留記憶での先読予告演出の実行を決定した場合は、第2特図における保留記憶の先読予告演出の実行を一義的に非実行に決定し、第1特図における保留記憶での先読予告演出の非実行を決定した場合は、第2特図における保留記憶の先読予告演出の実行と非実行を決定すればよい。
一方、遊技状態が、高開放制御が行われる時短状態(高確高ベース状態・低確高ベース状態)である場合は、第2特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行の決定を第1特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行の決定よりも優先して行う。そして、第2特図における保留記憶での先読予告演出の実行を決定した場合は、第1特図における保留記憶の先読予告演出の実行を一義的に非実行に決定し、第2特図における保留記憶での先読予告演出の非実行を決定した場合は、第1特図における保留記憶の先読予告演出の実行と非実行を決定すればよい。
図11−22は、図10に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1可変表示開始コマンド受信フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップ193SGS271)。第1可変表示開始コマンド受信フラグがオン状態である場合は(ステップ193SGS271;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1−0」〜「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(ステップ193SGS272)。尚、バッファ番号「1−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
また、ステップ193SGS271において第1可変表示開始コマンド受信フラグがオフである場合は(ステップ193SGS271;N)、第2可変表示開始コマンド受信フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップ193SGS273)。第2可変表示開始コマンド受信フラグがオフである場合は(ステップ193SGS273;N)、可変表示開始設定処理を終了し、第2可変表示開始コマンド受信フラグがオン状態である場合は(ステップ193SGS273;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ193SG194Aにおける第2特図保留記憶のバッファ番号「2−0」〜「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(ステップ193SGS274)。尚、バッファ番号「2−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
ステップ193SGS272またはステップ193SGS274の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(ステップ193SGS275)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)及び変動パターンに応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップ193SGS276)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定し、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、本特徴部193SGでは、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する第2可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りBに該当する第3可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの飾り図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りCに該当する第4可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、小当りと同一のチャンス目となる「334」、「778」の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが非確変大当りに該当する第5可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが小当りに該当する第6可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、確変大当りCと同一のチャンス目となる「334」、「778」の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1可変表示結果指定コマンドであり且つ当該可変表示の変動パターンが非リーチ変動パターンであれば、停止図柄として3図柄が不揃いとなる飾り図柄であって、上記したチャンス目以外の組合せ(はずれ図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1可変表示結果指定コマンドであり且つ当該可変表示の変動パターンがリーチ変動パターンであれば、停止図柄として左右図柄が同一であるが中図柄が異なるリーチはずれの組合せ(はずれ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定すればよい。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すればよい。
次いで、演出制御用CPU120は、当該変動パターンが可変表示中に擬似連演出を実行する変動パターンであるか否かを判定する(ステップ193SGS277)。当該変動パターンが可変表示中に擬似連演出を実行する変動パターンである場合(ステップ193SGS277;Y)は、擬似連演出を実行する可変表示用の予告演出決定処理(擬似連演出非実行時用)を実行して可変表示中に予告演出を実行するか否か及び実行する予告演出を決定する(ステップ193SGS278)。
ステップ193SGS278の実行後、演出制御用CPU120は、当該変動パターンがスーパーリーチ変動パターンであるか否かを判定する。当該変動パターンがスーパーリーチ変動パターンである場合(193SGS279;Y)は、可変表示結果に基づいて、仮停止報知演出に代えて特別仮停止報知演出を実行するか否かを決定する(ステップ193SGS280)。仮停止報知演出とは、擬似連演出として飾り図柄が仮停止したタイミングから、仮停止報知音をスピーカ8L、8Rから出力することによって飾り図柄が仮停止したことを遊技者に報知する演出であり、特別仮停止報知演出とは、擬似連演出として飾り図柄が仮停止したタイミングから、仮停止報知音をスピーカ8L、8Rから出力することに加えて画像表示装置5に表示する背景画像を仮停止回数に応じた背景画像(仮停止回数が1回目なら第1特別背景画像、2回目なら第2特別背景画像、3回目なら第3特別背景画像)に更新することによって飾り図柄が仮停止したことを遊技者に報知する演出である。
そして、演出制御用CPU120は、特別仮停止報知演出の実行を決定したか否かを判定する(ステップ193SGS281)。特別仮停止報知演出の実行を決定した場合(ステップ193SGS281;Y)は、特別仮停止報知演出の実行と変動パターンに応じたプロセステーブルを選択してステップ193SGS287に進む(ステップ193SGS282)。
当該変動パターンがノーマルリーチ変動パターンである場合(193SGS279;N)や特別仮停止報知演出の非実行を決定した場合(193SGS281;N)は、可変表示結果に基づいて仮停止報知演出期間を2秒と1.5秒とから決定する(ステップ193SGS283)。そして、該ステップ193SGS283において決定した仮停止報知演出期間と変動パターンに応じてプロセステーブルを選択してステップ193SGS287に進む(ステップ193SGS284)。
また、当該変動パターンが可変表示中に擬似連演出を実行しない変動パターンである場合(ステップ193SGS277;N)は、擬似連演出を実行しない可変表示用の予告演出決定処理を実行して可変表示中に予告演出を実行するか否か及び実行する予告演出を決定する(ステップ193SGS285)。ステップ193SGS285において予告演出の実行の有無と実行する予告演出を決定した後は、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択してステップ193SGS287に進む(193SGS286)。
ステップ193SGS287において演出制御用CPU120は、193SGS282、193SGS284、193SGS286のいずれかで選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ193SGS287)。
尚、プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(ステップ193SGS288)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、本特徴部193SGでは、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、可変表示時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される可変表示時間に相当する値を設定する(ステップ193SGS289)。また、可変表示制御タイマに所定時間を設定する(ステップ193SGS290)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を画像表示装置5に出力し、画像表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の可変表示(変動)が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(ステップS172)に対応した値に更新して可変表示開始設定処理を終了する(ステップ193SGS291)。
演出制御用CPU120は、可変表示中演出処理を実行する毎にプロセスタイマの値を−1し、プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する。プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は、プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容に従って演出装置を制御し、プロセスタイマがタイマアウトした場合は、次のプロセスデータへの切り替えを行い、改めて次のプロセスタイマをスタートさせるとともに次のプロセスデータのないように従って演出装置の制御を行うことで飾り図柄の可変表示を実行する。尚、演出制御用CPU120は、可変表示開始設定処理において予告演出の実行を決定している場合、可変表示中演出処理内において予告演出を実行するための予告演出実行処理を実行可能となっている。
次に、擬似連演出を実行する可変表示の流れについて説明する。先ず、図11−23(A)に示すように、変動パターンが可変表示中に擬似連演出を1回実行するノーマルリーチ変動パターンである場合は、先ず、リーチとなった後に飾り図柄の仮停止を示唆する仮停止示唆演出が実行される。尚、本特徴部193SGにおける仮停止示唆演出は、「左」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにおいて飾り図柄が仮停止した後に、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて擬似連図柄が通常よりも低速で可変表示を行う演出である。尚、仮停止示唆演出期間の長さは、可変表示開始設定処理のステップ193SG283にて決定した仮停止報知演出期間の長さに応じて異なっている。
仮停止報知演出期間が仮停止報知演出期間A(2秒)に決定されている場合は、1回目の仮停止タイミングAとなった時点で仮停止示唆演出が終了するとともに、擬似連図柄の仮停止が実行され仮停止報知演出が2秒間に亘って実行される。また、仮停止報知演出期間が仮停止報知演出期間B(1.5秒)に決定されている場合は、1回目の仮停止タイミングBとなった時点で仮停止示唆演出が終了するとともに、擬似連図柄の仮停止が実行され仮停止報知演出が1.5秒間に亘って実行される。尚、図11−23(A)に示すように、仮停止報知演出期間Aと仮停止報知演出期間Bとは、同一タイミング、つまり、仮停止報知演出は、演出期間が1.5秒と2秒のどちらに決定されている場合であっても、必ず特定のタイミングで終了するように設定されている。
そして、仮停止報知演出が終了すると、再可変表示報知演出が実行される。再可変表示報知演出は、再可変表示報知音をスピーカ8L、8Rから出力することに加えて画像表示装置5に再可変表示回数に応じたキャラクタの画像(再可変表示回数が1回目ならキャラクタAの画像、2回目ならキャラクタBの画像、3回目ならキャラクタCの画像)を表示することによって飾り図柄の再可変表示が実行されることを遊技者に報知する演出である。
尚、1回目の再可変表示は、該再可変表示報知演出中に実行される。再可変表示報知演出が終了すると、該再可変表示報知演出の終了タイミングから第1可変表示開始回数報知演出が実行される。第1可変表示開始回数報知演出は、画像表示装置5に再可変表示回数を含む飾り図柄の可変表示回数を表示するとともに、画像表示装置5の左右両端において可変表示回数に応じた色のエフェクト画像を表示する演出である。つまり、当該1回目の再可変表示に対応する第1可変表示開始回数報知演出は、画像表示装置5において「×2」を表示するとともに、画像表示装置5の左右両端において青色のエフェクト画像を表示する演出であり、2回目の再可変表示に対応する第1可変表示開始回数報知演出は、画像表示装置5において「×3」を表示するとともに、画像表示装置5の左右両端において緑色のエフェクト画像を表示する演出であり、3回目の再可変表示に対応する第1可変表示開始回数報知演出は、画像表示装置5において「×4」を表示するとともに、画像表示装置5の左右両端において赤色のエフェクト画像を表示する演出である。
そして、第1可変表示開始回数報知演出が終了すると、該第1可変表示開始回数報知演出の終了タイミングから第2可変表示開始回数報知演出が実行される。第2可変表示開始回数報知演出は、画像表示装置5に再可変表示回数を含む飾り図柄の可変表示回数を第1可変表示開始回数報知演出よりも小さなサイズで表示する演出である。
第2可変表示開始回数報知演出が終了した後は、再度リーチとなり、仮停止示唆演出が実行される。このとき、擬似連図柄は仮停止せずにノーマルリーチのリーチ演出が実行される。
図11−23(B)に示すように、特別仮停止報知演出の非実行が決定されており且つ変動パターンが可変表示中に擬似連演出を2回実行するスーパーリーチ変動パターンである場合は、図11−23(A)に示す変動パターンが可変表示中に擬似連演出を1回実行するノーマルリーチ変動パターンである場合と同じく、リーチとなった後に仮停止示唆演出と、それぞれ1回目の擬似連図柄の仮停止と再可変表示、仮停止報知演出、再可変表示報知演出、第1可変表示開始回数報知演出、第2可変表示開始回数報知演出及び1回目の仮停止と再可変表示が実行された後、再度リーチとなり2回目の擬似連図柄の仮停止と再可変表示、仮停止報知演出、再可変表示報知演出、第1可変表示開始回数報知演出、第2可変表示開始回数報知演出が実行される。そして、2回目の第2可変表示開始回数報知演出が終了した後は、再度リーチとなり、仮停止示唆演出が実行される。このとき、擬似連図柄は仮停止せずにスーパーリーチのリーチ演出が実行される。
尚、1回目の仮停止報知演出が仮停止報知演出期間A(2秒)にて実行された場合は、2回目の仮停止報知演出も仮停止報知演出期間A(2秒)にて実行され、1回目の仮停止報知演出が仮停止報知演出期間B(1.5秒)にて実行された場合は、2回目の仮停止報知演出も仮停止報知演出期間B(1.5秒)にて実行される。
また、前述したように2回目の再可変表示報知演出では、画像表示装置5において1回目の再可変表示演出とは異なるキャラクタ(キャラクタB)の画像が表示される。また、2回目の第1可変表示開始回数報知演出及び第2可変表示開始回数報知演出では、画像表示装置5において1回目の第1可変表示開始回数報知演出及び第2可変表示開始回数報知演出とは異なり「×3」(2回目の第2可変表示開始回数報知演出では2回目の第1可変表示開始回数報知演出よりも小さいサイズの「×3」)が表示される。
図11−25に示すように、特別仮停止報知演出の非実行が決定されており且つ変動パターンが可変表示中に擬似連演出を3回実行するスーパーリーチ変動パターンである場合は、図11−23(B)に示す変動パターンが可変表示中に擬似連演出を2回実行するスーパーリーチ変動パターンである場合と同じく、リーチとなった後に仮停止示唆演出と、それぞれ2回目までの擬似連図柄の仮停止と再可変表示、仮停止報知演出、再可変表示報知演出、第1可変表示開始回数報知演出、第2可変表示開始回数報知演出が実行される。そして、そして、2回目の第2可変表示開始回数報知演出が終了した後は、再度リーチとなり、3回目の飾り図柄の仮停止と再可変表示、仮停止報知演出、再可変表示報知演出、第1可変表示開始回数報知演出、第2可変表示開始回数報知演出が実行され、更にスーパーリーチのリーチ演出が実行される。
尚、1回目及び2回目の仮停止報知演出が仮停止報知演出期間A(2秒)にて実行された場合は、3回目の仮停止報知演出も仮停止報知演出期間A(2秒)にて実行され、1回目及び2回目の仮停止報知演出が仮停止報知演出期間B(1.5秒)にて実行された場合は、3回目の仮停止報知演出も仮停止報知演出期間B(1.5秒)にて実行される。
また、前述したように3回目の再可変表示報知演出では、画像表示装置5において1回目及び2回目の再可変表示演出とは異なるキャラクタ(キャラクタC)の画像が表示される。また、3回目の第1可変表示開始回数報知演出及び第2可変表示開始回数報知演出では、画像表示装置5において2回目の第1可変表示開始回数報知演出及び第2可変表示開始回数報知演出とは異なり「×4」(3回目の第2可変表示開始回数報知演出では3回目の第1可変表示開始回数報知演出よりも小さいサイズの「×4」)が表示される。
図11−26に示すように、特別仮停止報知演出の実行が決定されており且つ変動パターンが可変表示中に擬似連演出を2回実行するスーパーリーチ変動パターンである場合は、先ず、仮停止示唆演出が実行される。
尚、該可変表示では、1回目の仮停止タイミングAとなった時点で仮停止報知演出が終了するとともに、飾り図柄の仮停止が実行され特別仮停止報知演出が2秒間に亘って実行される。つまり、特別仮停止報知演出が実行する可変表示では、特別仮停止報知演出が非実行である(仮停止報知演出が実行される)可変表示とは異なり、仮停止示唆演出期間と特別仮停止報知演出期間は不変となっている。
特別仮停止報知演出の終了後は、再可変表示報知演出と第1可変表示開始回数報知演出が実行されることなく1回目の飾り図柄の再可変表示が実行される。また、暫くして第2可変表示開始回数報知演出が実行される。つまり、該可変表示では、1回目の特別仮停止報知演出が実行された後は、1回目の再可変表示報知演出としてキャラクタ(キャラクタA)の画像の表示や第1可変表示開始回数報知演出としての画像表示装置5での「×2」の表示が実行されず、第2可変表示開始回数報知演出としての画像表示装置5にて第1可変表示開始回数報知演出よりも小さなサイズの「×2」の表示のみが実行される
そして、1回目の飾り図柄の仮停止と再可変表示、特別仮停止報知演出、第2可変表示開始回数報知演出が実行された後は、2回目の飾り図柄の仮停止と再可変表示、特別仮停止報知演出、第2可変表示開始回数報知演出が実行された後、更にスーパーリーチのリーチ演出が実行される。
尚、2回目の第2可変表示開始回数報知演出としては、図11−23(B)と同じく画像表示装置5にて第1可変表示開始回数報知演出よりも小さなサイズの「×3」の表示が実行される。
図11−27に示すように、特別仮停止報知演出の実行が決定されており且つ変動パターンが可変表示中に擬似連演出を3回実行するスーパーリーチ変動パターンである場合は、図11−26と同じく仮停止示唆演出と、それぞれ2回目までの飾り図柄の仮停止と再可変表示、特別仮停止報知演出、第2可変表示開始回数報知演出が実行された後、3回目の飾り図柄の仮停止と再可変表示、特別仮停止報知演出、第2可変表示開始回数報知演出が実行され、更にスーパーリーチのリーチ演出が実行される。
尚、3回目の第2可変表示開始回数報知演出としては、図11−23(B)と同じく画像表示装置5にて第1可変表示開始回数報知演出よりも小さなサイズの「×4」の表示が実行される。
尚、一部は前述したが、図11−28に示すように、本特徴部193SGにおける仮停止報知演出とは、擬似連演出として飾り図柄が仮停止したタイミングから、仮停止報知音をスピーカ8L、8Rから出力することによって飾り図柄が仮停止したことを遊技者に報知する演出であり、2秒間または1.5秒間に亘って実行される演出である。
特別仮停止報知演出とは、擬似連演出として飾り図柄が仮停止したタイミングから、仮停止報知音をスピーカ8L、8Rから出力することに加えて画像表示装置5に表示する背景画像を仮停止回数に応じた背景画像(仮停止回数が1回目なら第1特別背景画像、2回目なら第2特別背景画像、3回目なら第3特別背景画像)に更新することによって飾り図柄が仮停止したことを遊技者に報知する演出である。尚、特別仮停止報知演出として画像表示装置5に表示された特別背景画像は、次の特別背景画像への更新タイミングまたは、可変表示が終了するまで表示される画像である一方で、仮停止報知音の出力期間(特別仮停止報知演出期間)は、仮停止報知演出の一部と同じく2秒間である。
再可変表示報知演出とは、再可変表示報知音をスピーカ8L、8Rから出力することに加えて画像表示装置5に再可変表示回数に応じたキャラクタの画像(再可変表示回数が1回目ならキャラクタAの画像、2回目ならキャラクタBの画像、3回目ならキャラクタCの画像)を表示することによって飾り図柄の再可変表示が実行されることを遊技者に報知する演出である。尚、再可変表示報知演出の演出期間(画像表示装置5におけるキャラクタの画像の表示期間とスピーカ8L、8Rからの再可変表示報知音の出力期間)は、再可変表示の実行回数にかかわらず3秒間である。尚、前述したように、擬似連演出を実行する可変表示では、擬似連演出の実行回数(仮停止・再可変表示の実行回数)が多いほど大当り期待度が高く設定されているので、再可変表示報知演出については、最終的にキャラクタCの画像が表示される場合が最も大当り期待度が高く、最終的にキャラクタAの画像が表示される場合が最も大当り期待度が低く設定されている。
第1可変表示開始回数報知演出とは、擬似連演出として再可変表示が開始された後に、1の可変表示中において再可変表示を含む飾り図柄の可変表示が開始された回数を報知するための演出であり、画像表示装置5においてこれら再可変表示を含む飾り図柄の可変表示が開始された回数(1回目の第1可変表示開始回数報知演出では「×2」、2回目の第1可変表示開始回数報知演出では「×3」、3回目も第1可変表示開始回数報知演出では「×4」)を表示する演出である。尚、これら第1可変表示開始回数報知演出の演出期間は、再可変表示を含む飾り図柄の可変表示回数にかかわらず1秒間である。
第2可変表示開始回数報知演出とは、第1可変表示開始回数報知演出の後に1の可変表示中において再可変表示を含む飾り図柄の可変表示が開始された回数を報知するための演出であり、画像表示装置5においてこれら再可変表示を含む飾り図柄の可変表示が開始された回数(1回目の第1可変表示開始回数報知演出では「×2」、2回目の第1可変表示開始回数報知演出では「×3」、3回目も第1可変表示開始回数報知演出では「×4」)を第1可変表示開始回数報知演出よりも小さなサイズで表示する演出である。尚、これら第2可変表示開始回数報知演出の演出期間は、再可変表示を含む飾り図柄の可変表示回数にかかわらず2秒間である。
図11−29(A)は、図11−22における可変表示開始設定処理の予告演出決定処理(擬似連演出実行時用)を示すフローチャートである。予告演出決定処理(擬似連演出実行時用)において演出制御用CPU120は、先ず、可変表示結果と変動パターンを特定する(ステップ193SGS301)。そして、予告演出実行決定用の乱数値を抽出し、該乱数値と図示しない予告演出決定用テーブルを用いて、擬似連演出を実行する当該可変表示での予告演出の実行の有無と実行する予告演出を決定する(ステップ193SGS302)。
具体的には、図11−29(B)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、予告演出の非実行を5%の割合で決定し、カットイン予告演出の実行を20%の割合で決定し、群予告演出の実行を45%の割合で決定し、カットイン予告演出と群予告演出の実行を30%の割合で決定する。
尚、カットイン予告演出とは、図11−29(F)に示すように画像表示装置5においてカットイン画像が表示される演出であり、群予告演出とは、図11−29(G)に示すように多数のキャラクタが画像表示装置5の表示領域を横切るように表示される演出である。
可変表示結果がはずれ且つスーパーリーチ変動パターン(スーパーリーチはずれ)である場合は、予告演出の非実行を40%の割合で決定し、カットイン予告演出の実行を30%の割合で決定し、群予告演出の実行を25%の割合で決定し、カットイン予告演出と群予告演出の実行を5%の割合で決定する。また、可変表示結果がはずれ且つノーマルリーチ変動パターン(ノーマルリーチはずれ)である場合は、予告演出の非実行を90%の割合で決定し、カットイン予告演出の実行を8%の割合で決定し、群予告演出の実行を2%の割合で決定し、カットイン予告演出と群予告演出の実行を0%の割合で決定する。
つまり、本特徴部193SGにおいて擬似連演出を実行する可変表示では、カットイン予告演出と群予告演出のいずれも実行されない場合が最も大当り期待度が低く設定されており、予告演出としてカットイン予告演出のみが実行される場合はカットイン予告演出と群予告演出のいずれも実行されない場合よりも大当り期待度が高く設定されており、予告演出として群予告演出のみが実行される場合はカットイン予告演出のみが実行される場合よりも大当り期待度が高く設定されており、予告演出としてカットイン予告演出と群予告演出の両方が実行される場合が最も大当り期待度が高く設定されている(擬似連演出を実行する可変表示における予告演出に関する大当り期待度:カットイン予告演出+群予告演出>群予告演出>カットイン演出>非実行)。
ステップ193SGS302の実行後、演出制御用CPU120は、予告演出の実行を決定(カットイン予告演出と群予告演出の少なくとも一方の実行を決定)したか否かを判定する(ステップ193SGS303)。いずれの予告演出の実行も決定していない場合(ステップ193SGS303;N)は予告演出決定処理(擬似連演出実行時用)を終了し、いずれかの予告演出の実行を決定した場合(ステップ193SGS303;Y)は、決定した予告演出を記憶するとともに、予告演出開始待ちタイマをセットして予告演出決定処理(擬似連演出実行時用)を終了する(ステップ193SGS304、ステップ193SGS305)。
尚、図11−32に示すように、これら予告演出の実行可能期間は、再可変表示報知演出期間及び第1可変表示開始回数報知演出期間重複している。特に予告演出としてカットイン予告演出と群予告演出の両方の実行が決定されている場合は、再可変表示報知演出期間及び第1可変表示開始回数報知演出期間において、これらカットイン予告演出と群予告演出が重複して実行される。
また、本特徴部193SGでは、予告演出決定処理(擬似連演出実行時用)においていずれかの予告演出の実行が決定した場合は、全ての再可変表示報知演出期間において同一の予告演出が実行される(図11−29〜図11−31参照)。
図11−30(A)は、図11−22における可変表示開始設定処理の予告演出決定処理(擬似連演出非実行時用)を示すフローチャートである。予告演出決定処理(擬似連演出非実行時用)において演出制御用CPU120は、先ず、可変表示結果と変動パターンを特定する(ステップ193SGS311)。そして、予告演出実行決定用の乱数値を抽出し、該乱数値と図示しない予告演出決定用テーブルを用いて、擬似連演出が実行されない当該可変表示での予告演出の実行の有無と実行する予告演出を決定する(ステップ193SGS312)。
具体的には、図11−30(B)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、予告演出の非実行を5%の割合で決定し、カットイン予告演出の実行を30%の割合で決定し、群予告演出の実行を65%の割合で決定する。
可変表示結果がはずれ且つスーパーリーチ変動パターン(スーパーリーチはずれ)である場合は、予告演出の非実行を40%の割合で決定し、カットイン予告演出の実行を35%の割合で決定し、群予告演出の実行を25%の割合で決定する。また、可変表示結果がはずれ且つノーマルリーチ変動パターン(ノーマルリーチはずれ)である場合は、予告演出の非実行を90%の割合で決定し、カットイン予告演出の実行を8%の割合で決定し、群予告演出の実行を2%の割合で決定する。
つまり、本特徴部193SGにおいて擬似連演出が実行されない可変表示では、カットイン予告演出と群予告演出のいずれも実行されない場合が最も大当り期待度が低く設定されており、予告演出としてカットイン予告演出のみが実行される場合はカットイン予告演出と群予告演出のいずれも実行されない場合よりも大当り期待度が高く設定されており、予告演出として群予告演出のみが実行される場合はカットイン予告演出のみが実行される場合よりも大当り期待度が高く設定されている(擬似連演出を実行する可変表示における予告演出に関する大当り期待度:群予告演出>カットイン演出>非実行)。
ステップ193SGS312の実行後、演出制御用CPU120は、予告演出の実行を決定したか否かを判定する(ステップ193SGS313)。予告演出の実行を決定していない場合(ステップ193SGS313;N)は予告演出決定処理(擬似連演出非実行時用)を終了し、予告演出の実行を決定した場合(ステップ193SGS313;Y)は、決定した予告演出を記憶するとともに、予告演出開始待ちタイマをセットして予告演出決定処理(擬似連演出非実行時用)を終了する(ステップ193SGS314、ステップ193SGS315)。
尚、擬似連演出が実行されない該可変表示において予告演出を実行する場合は、可変表示の開始タイミングからリーチタイミングまでの期間中であれば任意の期間にて予告演出を実行してよい。
図11−31(A)は、演出制御用CPU120が図11−22におけるステップ193SG280において特別仮停止報知演出を実行するか否かを決定する場合の決定割合を示す図である。図11−22におけるステップ193SG280において演出制御用CPU120は、可変表示結果が大当り(スーパーリーチ大当り)であれば、特別仮停止報知演出の非実行(仮停止報知演出の実行)を20%の割合で決定し、特別仮停止報知演出の実行(仮停止報知演出の非実行)を80%の割合で決定する。一方で、可変表示結果がはずれ(スーパーリーチはずれ)であれば、特別仮停止報知演出の非実行(仮停止報知演出の実行)を80%の割合で決定し、特別仮停止報知演出の実行(仮停止報知演出の非実行)を20%の割合で決定する。
つまり、本特徴部193SGでは、擬似連演出を実行する可変表示において特別仮停止報知演出を実行する場合(飾り図柄の仮停止に応じてスピーカ8L、8Rから仮停止報知音が出力されるとともに画像表示装置5に特別背景画像が表示される場合)は、特別仮停止報知演出が実行されない場合(飾り図柄の仮停止に応じてスピーカ8L、8Rから仮停止報知音が出力されるのみの場合;仮停止報知演出が実行される場合)よりも大当り期待度が高く設定されている(擬似連演出を実行する可変表示における大当り期待度:特別仮停止報知演出実行>特別仮停止報知演出非実行)。
また、前述したように、特別仮停止報知演出が実行される場合に注目すると、可変表示中に擬似連演出が1回実行される場合については、1回目の飾り図柄の仮停止に応じて画像表示装置5に第1特別背景画像が表示されるのみであるが、可変表示中に擬似連演出が2回実行される場合については、1回目の飾り図柄の仮停止に応じて画像表示装置5に第1特別背景画像が表示された後、2回目の飾り図柄の仮停止に応じて画像表示装置5に第1特別背景画像に替えて第2特別背景画像が表示され(第1特別背景画像から第2特別背景画像に更新され)、3回目の飾り図柄の仮停止に応じて画像表示装置5に第2特別背景画像に替えて第3特別背景画像が表示され(第2特別背景画像から第3特別背景画像に更新され)るようになっている。
つまり、擬似連演出を実行する可変表示については、可変表示中に実行する擬似連演出回数が多いほど大当り期待度が高く設定されているため、最終的に画像表示装置5に表示される背景画像が第3特別背景画像である場合が最も大当り期待度が高く設定されており、最終的に画像表示装置5に表示される背景画像が第1特別背景画像である場合が最も大当り期待度が低く設定されている(擬似連演出を実行する可変表示において最終的に画像表示装置5に表示される特別背景画像に関する大当り期待度:第3特別背景画像>第2特別背景画像>第1特別背景画像)。
図11−31(B)は、演出制御用CPU120が図11−22におけるステップ193SG283において可変表示結果に基づいて仮停止報知演出期間を決定する場合の決定割合を示す図である。図11−22におけるステップ193SG283において演出制御用CPU120は、可変表示結果が大当りであれば、仮停止報知演出期間を60%の割合で仮停止報知演出期間A(2秒)に決定するとともに40%の割合で仮停止報知演出期間B(1.5秒)に決定する。一方で、可変表示結果がはずれであれば、仮停止報知演出期間を40%の割合で仮停止報知演出期間A(2秒)に決定するとともに60%の割合で仮停止報知演出期間B(1.5秒)に決定する。つまり、擬似連演出を実行する可変表示において特別仮停止報知演出を実行しない場合について、仮停止報知演出の演出期間が2秒に設定されている場合は、仮停止報知演出の演出期間が1.5秒に設定されている場合よりも大当り期待度が高く設定されている(擬似連演出を実行する可変表示において特別仮停止報知演出を実行しない場合の仮停止報知演出の演出期間に関する大当り期待度:仮停止報知演出期間A(2秒)>仮停止報知演出期間B(1.5秒))。
また、本特徴部193SGでは、仮停止報知演出期間を2秒間と1.5秒とから決定可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、仮停止報知演出期間は1の期間に一義的に決定してもよいし、また、3以上の期間から決定してもよい。
また、本特徴部193SGでは、仮停止報知演出期間が長い方が、仮停止報知演出期間が短い場合よりも大当り期待度が高い形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、仮停止報知演出期間が短い方が、仮停止報知演出期間が長い場合よりも大当り期待度が高いようにしてもよい。
次に、可変表示中においてスピーカ8L、8Rから出力される音の出力態様について説明する。図11−32に示すように、先ず、スピーカ8L、8Rは、可変表示の進行にもとづいてBGM(楽曲)を出力可能となっている。該BGMは、再可変表示報知演出期間を除く可変表示中において出力される。また、スピーカ8L、8Rは、仮停止示唆音と仮停止報知音と再可変表示報知音及び第1可変表示開始回数報知音を出力可能となっている。このうち仮停止示唆音は仮停止示唆演出期間中のみ出力され、仮停止報知音は仮停止報知演出期間中のみ出力され、再可変表示報知音は再可変表示報知演出期間中のみ出力され、第1可変表示開始回数報知音は第1可変表示開始回数報知演出期間中のみ出力される。
更に、スピーカ8L、8Rは、カットイン予告演出音と群予告演出音を出力可能となっている。このうちカットイン予告演出音は、カットイン予告演出の実行が決定されている場合に、カットイン予告演出実行期間中にのみ出力され、群予告演出音は、群予告演出の実行が決定されている場合に、群予告演出実行期間中にのみ出力される。
つまり、図11−32に示すように、擬似連演出を実行する可変表示中については、スピーカ8L、8Rから再可変表示報知音が出力される再可変表示報知演出期間中はスピーカ8L、8RからのBGMの出力が制限される一方で、該再可変表示報知演出期間を除く可変表示中においてはスピーカ8L、8RからのBGMの出力が制限されない。更に、仮停止示唆演出期間中は、スピーカ8L、8RからBGMと仮停止示唆音の2種類の音が出力される一方で、第1可変表示開始回数報知演出期間中は、スピーカ8L、8Rから第1可変表示開始回数報知音に加えてBGMとカットイン予告演出音と群予告演出音とを含む最大で4種類の音が出力されるようになっている。
次に、仮停止示唆演出期間中における画像表示装置5での各画像の表示態様について説明する。先ず、図11−33に示すように、擬似連図柄が仮停止しない場合の仮停止示唆演出期間において、画像表示装置5では、画像データ2での描画によって、画像表示装置5における上方から下方に向けての擬似連図柄の移動表示が実行される。該擬似連図柄の移動表示は、仮停止示唆演出期間の開始タイミングから表示画像データ切替タイミングまでの期間にかけて、速度V1にて実行される。尚、表示画像データ切替タイミングからは、画像データ2として擬似連図柄は描画されない、つまり、表示画像データ切替タイミングからは、画像データ2としての擬似連図柄は非表示となる。
また、擬似連図柄の速度V1の移動表示の途中からは、画像データ1での描画によって、画像表示装置5にて仮停止示唆画像が表示される。該仮停止示唆画像は、前述した擬似連図柄の速度V1の移動表示の途中から表示画像データ切替タイミングの期間にかけて表示される一方で、その他の期間においては表示されない(非表示となる)。
また、表示画像データ切替タイミングの直前からは、画像データ3での描画によって、画像表示装置5の中央部での擬似連図柄の表示が開始される。該画像データ3の描画による擬似連図柄は、表示画像データ切替タイミングまでは移動しない(速度0)が、表示画像データ切替タイミングからは画像表示装置5の中央部から下方に向けて前述した速度V1よりも高速である速度V3での移動表示となる。尚、該画像データ3の描画による擬似連図柄の速度V3での移動表示は、該擬似連図柄が画像表示装置5の表示領域外に移動することによって非表示となる。
更に、表示画像データ切替タイミングからは、画像データ2での描画によって、画像表示装置5における上方から下方に向けての飾り図柄の移動表示(可変表示)が実行される。該飾り図柄の移動表示(可変表示)は、表示画像データ切替タイミングから速度V1より高速且つ速度V3よりも低速である速度V2(速度:V3>V2>V1)にて実行される。尚、該飾り図柄の移動表示(可変表示)は、リーチ演出の開始タイミングまで継続する。
そして、仮停止示唆演出の開始タイミングからは、画像データ4での描画によって、画像表示装置5にて集中線の表示が実行される。該集中線の表示は、仮停止示唆演出の開始タイミングから一定期間にかけては密度(表示密度)がD1にて表示された後、該D1よりも高密度であるD2にて表示される。つまり、集中線は、画像表示装置5において表示が開始から一定期間が経過することで表示本数が増加する。そして、集中線は、表示画像データ切替タイミングからは再度密度D1にて表示された後に非表示となる。
このため、擬似連図柄が非停止となる仮停止示唆演出期間において、該仮停止示唆演出の開始タイミングから表示画像データ切替タイミングにかけては、集中線が密度D1にて表示されることにより左右の飾り図柄(「左」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに表示されている飾り図柄)の視認性が仮停止示唆演出の実行前の状態(視認性:高)よりも低くなっている(視認性:中)。更に、集中線の密度がD1からD2に変化することによって左右の飾り図柄(「左」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに表示されている飾り図柄)の視認性がより低くなる(視認性:低)。
また、表示画像データ切替タイミングから集中線の表示終了タイミングにかけては、集中線が密度D1にて表示されることにより集中線が密度D2にて表示される場合よりも左右の飾り図柄の視認性が高くなる(視認性:中)。そして、集中線の表示終了タイミング以降は、集中線の表示が終了している(非表示である)ことにより、左右の飾り図柄の視認性が最も高くなっている(視認性:高)。
図11−34に示すように、擬似連図柄が仮停止する場合の仮停止示唆演出期間において、画像表示装置5では、画像データ2での描画によって、画像表示装置5における上方から下方に向けての擬似連図柄の移動表示が実行される。該擬似連図柄の移動表示は、仮停止示唆演出期間の開始タイミングから仮停止示唆演出の終了タイミング(擬似連図柄の仮停止タイミング)までの期間にかけて、速度V1にて実行される。可変表示の開始タイミングから擬似連図柄の仮停止タイミングまでに要する期間は、図11−33に示す擬似連図柄が仮停止しない場合における可変表示の開始タイミングから表示画像データ切替タイミングまでに要する期間と同一となっている。更に、当該仮停止示唆演出の実行後は仮停止報知演出が実行されるが、該仮停止報知演出実行期間において擬似連図柄は「中」の飾り図柄表示エリア5Cで仮停止(速度V0)された後に非表示となる。
また、仮停止示唆演出の開始タイミングからは、画像データ4での描画によって、画像表示装置5にて集中線の表示が実行される。該集中線の表示は、仮停止示唆演出の開始タイミングから仮停止示唆演出の終了タイミング(擬似連図柄の仮停止タイミング)にかけては集中線の密度(表示密度)がD2にて表示される一方で、仮停止示唆演出の終了タイミングからは非表示となる。
そして、仮停止示唆演出の開始タイミングからは、画像データ4での描画によって、画像表示装置5にて集中線の表示が実行される。該集中線の表示は、仮停止示唆演出の開始タイミングから一定期間にかけては密度(表示密度)がD1にて表示された後、該D1よりも高密度であるD2にて表示される。つまり、集中線は、画像表示装置5において表示が開始から一定期間が経過することで表示本数が増加する。そして、集中線は、擬似連図柄の仮停止タイミングからは非表示となる。
このため、擬似連図柄が非停止となる仮停止示唆演出期間において、該仮停止示唆演出の開始タイミングから表示画像データ切替タイミングにかけては、集中線が密度D1にて表示されることにより左右の飾り図柄(「左」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに表示されている飾り図柄)の視認性が仮停止示唆演出の実行前の状態(視認性:高)よりも低くなっている(視認性:中)。更に、集中線の密度がD1からD2に変化することによって左右の飾り図柄(「左」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに表示されている飾り図柄)の視認性がより低くなる(視認性:低)。また、擬似連図柄の仮停止タイミングからは、集中線の表示が終了している(非表示である)ことにより、左右の飾り図柄の視認性が最も高くなっている(視認性:高)。
尚、図11−34には図示していないが、仮停止示唆演出の終了タイミング以降、つまり、仮停止報知演出期間中は、擬似連図柄が仮停止することにより画像データ1の描画によって飾り図柄の仮停止報知用のエフェクト画像が擬似連図柄の周囲にて表示される。該飾り図柄の仮停止報知用のエフェクト画像は、その後画像表示装置5の表示領域全体での表示に切り替わる(図11−35参照)。尚、本特徴部193SGにおける仮停止報知用のエフェクト画像は、透過率が0%に設定されている画像である。
つまり、仮停止報知演出期間においては、一旦集中線が非表示となったことにより仮停止示唆演出実行期間よりも左右の飾り図柄の視認性が高くなる(視認性:中)が、画像表示装置5の表示領域全域における仮停止報知用のエフェクト画像の表示よって左右の飾り図柄が視認不能となる(視認性:視認不能)。
しかしながら、画像データ2における擬似連図柄の仮停止の表示が終了するタイミングからは、同じく画像データ2の描画によって擬似連図柄の遊技者側(パチンコ遊技機1の手前側)に向けての速度V2での移動表示が実行される。このとき、画像表示装置5の表示領域全体にて擬似連図柄の移動表示(拡大表示)が実行されるため、左右の擬似連図柄は再度視認不能となる。
尚、該仮停止示唆演出において擬似連図柄が仮停止する場合においては、画像データ3の描画による画像表示装置5での擬似連図柄の移動表示と画像データ2の描画による画像表示装置5での飾り図柄の移動表示は(可変表示)実行されない。
次に、本特徴部193SGにおいて仮停止示唆演出を実行する可変表示での画像表示装置5の表示態様について、図11−35〜図11−47に基づいて説明する。
先ず、可変表示の開始時に特別仮停止報知演出の非実行が決定された場合は、図11−35(A)〜図11−35(C)に示すように、可変表示の開始から一定期間が経過すると、「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Cにおいて飾り図柄が停止(揺動停止)してリーチとなる。その後、1回目の仮停止示唆演出として、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて擬似連図柄が上方から下方に向けて速度V1にて移動してくる。このとき、画像表示装置5では、画像表示装置5の該周縁部から該画像表示装置5の中央部(「中」の飾り図柄表示エリア5C)に向けて集中線が表示される。尚、該集中線は、表示開始時は密度D1にて表示されているが、一定期間の経過によって密度がD2に変化する。
そして、該可変表示が擬似連演出を実行しないノーマルリーチはずれの変動パターンPA2−1による可変表示である場合には、図11−35(D)に示すように、擬似連図柄は仮停止することなく速度V2にて画像表示装置の下方に移動して非表示となる。このとき、画像表示装置5にて表示されている集中線の密度はD2からD1に変化する。一方で、該可変表示が擬似連演出を実行する変動パターン(PA2−2〜PA2−4、PB1−2〜PB1−4のいずれか)である場合は、図11−35(E)に示すように、擬似連図柄が仮停止するとともに、該仮停止した擬似連図柄の周囲において仮停止報知用のエフェクト画像が表示される。また、集中線は非表示となる。このとき、スピーカ8L、8Rから仮停止報知演出として仮停止報知音が出力される。更に、第2可動体193SG033が退避位置から第1演出位置に移動するとともに、内蔵されている第2可動体LED193SG034によって青色に発光する。
次いで、図11−35(F)及び図11−35(G)に示すように、仮停止報知用のエフェクト画像が画像表示装置5の表示領域全体での表示に切り替わることにより左右の飾り図柄が遊技者から視認不能な状態となるとともに、第2可動体193SG033による青色発光が終了する。このとき、第2可動体193SG033は第1演出位置から退避位置に移動する。
更に、図11−35(G)及び図11−35(H)に示すように、第2可動体193SG033の第1演出位置から退避位置への移動とともに、仮停止した擬似連図柄には複数の罅が表示される。その後、これら複数の罅が表示された擬似連図柄が爆発する画像が表示されるとともに、図11−36(I)及び図11−36(J)に示すように、該擬似連図柄を構成していた文字(本特徴部193SGであれば擬似連演出が実行されることを示す「NEXT」の各アルファベット)が拡散しつつ遊技者側に向けて移動してくる画像が表示される。
次いで、図11−37(K)〜図11−37(P)に示すように、1回目の飾り図柄の再可変表示が開始される。更に、再可変表示報知演出として画像表示装置5においてキャラクタAの画像が表示されるとともに、スピーカ8L、8Rから再可変表示報知音が出力される。このとき、可変表示の開始時にカットイン予告演出や群予告演出の実行が決定されている場合は、再可変表示報知演出及び第1可変表示開始回数報知演出に重複してこれらカットイン予告演出や群予告演出が実行される。
そして、再可変表示報知演出が終了すると、1回目の第1可変表示開始回数報知演出として、画像表示装置5において「×2」の画像が表示されるとともに、該画像表示装置5の左右両端部において青色のエフェクト画像の表示が開始される。また、このとき、第2可動体193SG033が再度退避位置から第1演出位置に移動して青色に発光する。
尚、1回目の第1可変表示開始回数報知演出として画像表示装置5において表示される「×2」の画像は、一旦画像表示装置5において表示された後、更に大きいサイズにて表示されて非表示となる(図11−37(O)及び図11−37(P)参照)。
第1可変表示開始回数報知演出が終了すると、第2可動体193SG033の青色での発光が終了するとともに、該第2可動体193SG033は第1演出位置から退避位置に移動する。また、1回目の第2可変表示開始回数報知演出として、画像表示装置5の左上部において第1可変表示開始回数報知演出よりも小さいサイズの「×2」の画像が表示される。
1回目の第2可変表示開始回数報知演出が終了して暫くすると、図11−38(R)〜図11−38(T)に示すように、「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにおいて飾り図柄が停止(揺動停止)してリーチとなった後に、2回目の仮停止示唆演出として、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて擬似連図柄が上方から下方に向けて速度V1にて移動してくる。このとき、画像表示装置5では、画像表示装置5の該周縁部から該画像表示装置5の中央部(「中」の飾り図柄表示エリア5C)に向けて集中線が表示される。尚、該集中線は、表示開始時は密度D1にて表示されているが、一定期間の経過によって密度がD2に変化する。
そして、該可変表示が擬似連演出を1回のみ実行するノーマルリーチはずれの変動パターンPA2−2やノーマルリーチ大当りの変動パターンPB1−2である場合には、図11−38(U)に示すように、擬似連図柄は仮停止することなく速度V2にて画像表示装置の下方に移動して非表示となる。このとき、画像表示装置5に表示されている集中線の密度はD2からD1に変化する。一方で、該可変表示が2回以上擬似連演出を実行する変動パターン(PA2−3、PA2−4、PB1−3、PB1−4のいずれか)である場合は、図11−38(V)に示すように、擬似連図柄が仮停止するとともに、該仮停止した擬似連図柄の周囲において仮停止報知用のエフェクト画像が表示される。また、集中線は非表示となる。このとき、スピーカ8L、8Rから仮停止報知演出として仮停止報知音が出力される。更に、第2可動体193SG033が退避位置から第1演出位置に移動するとともに、内蔵されている第2可動体LED193SG034によって緑色に発光する。
次いで、図11−38(W)及び図11−38(X)に示すように、仮停止報知用のエフェクト画像が画像表示装置5の表示領域全体での表示に切り替わることにより左右の飾り図柄が遊技者から視認不能な状態となるとともに、第2可動体193SG033による緑色発光が終了する。このとき、第2可動体193SG033は第1演出位置から退避位置に移動する。
更に、図11−38(X)及び図11−38(Y)に示すように、第2可動体193SG033の第1演出位置から退避位置への移動とともに、仮停止した擬似連図柄には複数の罅が表示される。その後、これら複数の罅が表示された擬似連図柄が爆発する画像が表示されるとともに、図11−39(Z)及び図11−39(a)に示すように、該擬似連図柄を構成していた文字(本特徴部193SGであれば擬似連演出が実行されることを示す「NEXT」の各アルファベット)が拡散しつつ遊技者側に向けて移動してくる画像が表示される。
次いで、図11−40(b)〜図11−40(h)に示すように、2回目の飾り図柄の再可変表示が開始される。更に、再可変表示報知演出として画像表示装置5においてキャラクタBの画像が表示されるとともに、スピーカ8L、8Rから再可変表示報知音が出力される。また、可変表示の開始時にカットイン予告演出や群予告演出の実行が決定されている場合は、再可変表示報知演出及び第1可変表示開始回数報知演出に重複してこれらカットイン予告演出や群予告演出が実行される。
そして、再可変表示報知演出が終了すると、2回目の第1可変表示開始回数報知演出として、画像表示装置5において「×3」の画像が表示されるとともに、該画像表示装置5の左右両端部において緑色のエフェクト画像の表示が開始される。また、このとき、第2可動体193SG033が再度退避位置から第1演出位置に移動して緑色に発光する。
尚、2回目の第1可変表示開始回数報知演出として画像表示装置5において表示される「×3」の画像は、一旦画像表示装置5において表示された後、更に大きいサイズにて表示されて非表示となる(図11−40(f)及び図11−40(g)参照)。
第1可変表示開始回数報知演出が終了すると、2回目の第2可変表示開始回数報知演出として、画像表示装置5の左上部において第1可変表示開始回数報知演出よりも小さいサイズの「×3」の画像が表示される。
2回目の第2可変表示開始回数報知演出が終了して暫くすると、図11−41(e)〜図11−41(g)に示すように、「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにおいて飾り図柄が停止(揺動停止)してリーチとなった後に、3回目の仮停止示唆演出として、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて擬似連図柄が上方から下方に向けて速度V1にて移動してくる。このとき、画像表示装置5では、画像表示装置5の該周縁部から該画像表示装置5の中央部(「中」の飾り図柄表示エリア5C)に向けて集中線が表示される。尚、該集中線は、表示開始時は密度D1にて表示されているが、一定期間の経過によって密度がD2に変化する。
そして、該可変表示が擬似連演出を2回のみ実行するスーパーリーチはずれの変動パターンPA2−3やスーパーリーチ大当りの変動パターンPB1−3である場合には、図11−41(h)に示すように、擬似連図柄は仮停止することなく速度V2にて画像表示装置の下方に移動して非表示となる。このとき、画像表示装置5に表示されている集中線の密度はD2からD1に変化する。一方で、該可変表示が2回以上擬似連演出を実行する変動パターン(PA2−3、PA2−4、PB1−3、PB1−4のいずれか)である場合は、図11−41(i)に示すように、擬似連図柄が仮停止するとともに、該仮停止した擬似連図柄の周囲において仮停止報知用のエフェクト画像が表示される。また、集中線は非表示となる。このとき、スピーカ8L、8Rから仮停止報知演出として仮停止報知音が出力される。更に、第2可動体193SG033が退避位置から第1演出位置に移動するとともに、内蔵されている第2可動体LED193SG034によって赤色に発光する。
次いで、図11−41(j)及び図11−41(k)に示すように、仮停止報知用のエフェクト画像が画像表示装置5の表示領域全体での表示に切り替わることにより左右の飾り図柄が遊技者から視認不能な状態となるとともに、第2可動体193SG033による赤色発光が終了する。このとき、第2可動体193SG033は第1演出位置から退避位置に移動する。
更に、図11−41(k)及び図11−41(l)に示すように、第2可動体193SG033の第1演出位置から退避位置への移動とともに、仮停止した擬似連図柄には複数の罅が表示される。その後、これら複数の罅が表示された擬似連図柄が爆発する画像が表示されるとともに、図11−42(m)及び図11−42(n)に示すように、該擬似連図柄を構成していた文字(本特徴部193SGであれば擬似連演出が実行されることを示す「NEXT」の各アルファベット)が拡散しつつ遊技者側に向けて移動してくる画像が表示される。
次いで、図11−43(o)〜図11−43(u)に示すように、3回目の飾り図柄の再可変表示が開始される。更に、再可変表示報知演出として画像表示装置5においてキャラクタCの画像が表示されるとともに、スピーカ8L、8Rから再可変表示報知音が出力される。また、可変表示の開始時にカットイン予告演出や群予告演出の実行が決定されている場合は、再可変表示報知演出及び第1可変表示開始回数報知演出に重複してこれらカットイン予告演出や群予告演出が実行される。
そして、再可変表示報知演出が終了すると、3回目の第1可変表示開始回数報知演出として、画像表示装置5において「×4」の画像が表示されるとともに、該画像表示装置5の左右両端部において赤色のエフェクト画像の表示が開始される。また、このとき、第2可動体193SG033が再度退避位置から第1演出位置に移動して赤色に発光する。
尚、3回目の第1可変表示開始回数報知演出として画像表示装置5において表示される「×4」の画像は、一旦画像表示装置5において表示された後、更に大きいサイズにて表示されるようになっている(図11−43(s)及び図11−43(t)参照)。
第1可変表示開始回数報知演出が終了すると、3回目の第2可変表示開始回数報知演出として、画像表示装置5の左上部において第1可変表示開始回数報知演出よりも小さいサイズの「×4」の画像が表示される。
ここで仮停止示唆演出の実行時について説明する。図11−44(A)及び図11−44(B)に示すように仮停止示唆演出の実行時は、前述したように画像表示装置5において擬似連図柄が速度V1にて上方から下方に向けて移動するとともに、集中線が密度D2にて表示されている。該仮停止示唆演出が進行することで擬似連図柄が仮停止位置に向けて近接していくと、画像表示装置5の中央(飾り図柄の仮停止位置)において該上方から下方に向けて速度V1にて移動する擬似連図柄(画像データ2での描画による擬似連図柄)とは異なる擬似連図柄(画像データ3での描画による擬似連図柄)が表示され、擬似連図柄の仮停止が示唆される。
そして、該仮停止示唆演出の結果として飾り図柄が仮停止する場合は、図11−44(C)、に示すように擬似連図柄が仮停止することによって該擬似連図柄の周囲に仮停止報知用のエフェクト画像が表示されるとともに、退避位置から第1演出位置に移動した第2可動体193SG033が仮停止回数(擬似連回数)に応じた色(1回目の仮停止なら青色、2回目の仮停止なら緑色、3回目の仮停止なら赤色)で発光する。また、このとき画像表示装置5において表示されていた集中線は非表示となる。
一方で、該仮停止示唆演出の結果として飾り図柄が仮停止しない場合は、図11−44(D)及び図11−44(E)に示すように、画像表示装置5の中央における擬似連図柄(画像データ3での描画による擬似連図柄)が非表示となるとともに、それまで上方から下方に向けて速度V1で移動していた擬似連図柄(画像データ2での描画による擬似連図柄)が速度V2にて仮停止位置を通過し、そのまま画像表示装置5の下方に向けて移動して非表示となる。併せて、画像表示装置5の上方から下方に向けて通常の飾り図柄の移動表示が実行される(可変表示が実行される)。
画像表示装置5に表示されている集中線は、擬似連図柄の速度V2での移動が開始されたタイミングから密度がD2からD1に変化する(表示されている集中線の本数が減少する)。そして、密度がD1に変化した後の集中線は、画像表示装置5から擬似連図柄が非表示となってから一定期間後に非表示となる。
尚、図11−44(F)及び図11−44(G)に示すように、集中線が非表示となった後は、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて暫く擬似連図柄を除く飾り図柄にて可変表示が実行された後、変動パターンに応じたリーチ演出が実行され、最終的に大当りまたははずれを示す飾り図柄が導出表示される(本特徴部193SGであれば、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて大当りの組合せとなる「1」、または、はずれの組合せとなる「1」以外の数字の飾り図柄が停止する)。つまり、仮停止示唆演出において擬似連図柄が仮停止しなかった場合については、擬似連図柄が画像表示装置5から非表示となった後も集中線の表示が継続されるが、該集中線の表示は、飾り図柄が大当りまたははずれの組合せで停止する前(より正確にはリーチ演出が開始されるよりも前)に非表示となる。
以上のように、特別仮停止報知演出非実行の場合の可変表示については、図11−45に示すように、左右の飾り図柄(「右」と「左」の飾り図柄表示エリア5L,5Rに表示されている飾り図柄)は、仮停止示唆演出期間中においては、集中線が密度D1にて表示されることにより仮停止示唆演出の実行前よりも視認性が低くなる(視認性:低)。また、左右の飾り図柄(「右」と「左」の飾り図柄表示エリア5L,5Rに表示されている飾り図柄)は、集中線の密度D2に変化することによって更に視認性が低くなる(視認性:中)。
また、仮停止報知演出期間中における左右の飾り図柄は、該仮停止報知演出の開始タイミング(擬似連図柄の仮停止タイミング)から擬似連図柄の周囲に仮停止報知用のエフェクト画像が表示されている期間中において仮停止示唆演出期間よりも視認性が高くなっている(視認性:中)。
尚、仮停止報知演出期間中において仮停止報知用のエフェクト画像が画像表示装置5の表示領域全体での表示となってからは、残りの仮停止報知演出期間中(擬似連図柄の遊技者側に向けての移動表示)及び再可変表示報知演出期間にかけて遊技者から視認不能となる。
そして、可変表示開始回数報知演出の開始タイミングからは、左右の飾り図柄が画像表示装置にて再度表示される。このとき、これら左右の飾り図柄は、画像表示装置5の中央にて表示されている「×2」、「×3」、「×4」等の表示が一部重複することによって仮停止報知演出の開始直後と同等の視認性(視認性:中)となっている。
その後、左右の飾り図柄は、「×2」、「×3」、「×4」等の表示が拡大表示される(遊技者側に向けて移動表示される)ことによって遊技者から視認不能となった後、これら「×2」、「×3」、「×4」等の表示が画像表示装置5の左上部での小表示に切り替わることによって最も視認性の高い状態(視認性:高)となる。
尚、本特徴部193SGでは、図11−36〜図11−37、図11−39〜図11−40、図11−42〜図11−43に示すように、仮停止報知演出の実行期間と再可変表示報知演出の実行期間が異なる(仮停止報知演出の実行後に再可変表示報知演出が実行される)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら仮停止報知演出の実行期間と再可変表示報知演出との実行期間は一部重複していてもよい。例えば、図11−36〜図11−37に示すように、仮停止報知演出として画像表示装置5において擬似連図柄が爆発して手前側に移動表示されるときに、擬似連図柄の一部(例えば、「E」の文字)が画像表示装置5の全表示領域で表示された後に消去されるようにする一方で、該擬似連図柄の一部の背面側において再可変表示報知演出としてのキャラクタの画像の表示が開始されるようにする。このようにすることで、擬似連図柄が消去される過程で該キャラクタの画像が徐々に遊技者に視認されるようになり演出効果を向上することができ、更に、画像表示装置5に表示されている画像の移行を違和感なく行うことが可能となる。
また、本特徴部193SGでは、図11−35(H)等に示すように、仮停止報知演出として、画像表示装置5において擬似連図柄に罅が入る画像を表示し、該画像自体が爆発する表示を行う形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら罅が入る画像と爆発する画像とは異なる画像であってもよい。例えば、仮停止報知演出として、画像表示装置5において擬似連図柄に罅が入る画像を表示した後、これら罅から煙や光が発生する画像を表示する。そして、該煙や光の画像によって擬似連図柄を遊技者から視認困難とし、擬似連図柄に替えて爆発する画像を表示すればよい。このようにすることによっても、画像表示装置5に表示されている画像の移行を違和感なく行うことが可能となる。
次に、可変表示の開始時に特別仮停止報知演出の実行が決定された場合は、図11−46(A)〜図11−46(C)に示すように、可変表示が開始されて暫くするとリーチとなる。そして、1回目の仮停止示唆演出として、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて擬似連演出の実行を示す擬似連図柄の通常よりも低速(速度V1)での移動表示が実行される。そして、仮停止再演出期間が終了すると同時に擬似連図柄が仮停止する。このとき、スピーカ8L、8Rから仮停止報知演出として仮停止報知音が出力される。
図11−46(D)〜図11−46(H)に示すように、仮停止報知音の出力が終了すると、画像表示装置5において第1特別背景画像の表示が開始されるとともに、1回目の飾り図柄の再可変表示が開始される。このとき、可変表示の開始時にカットイン予告演出や群予告演出の実行が決定されている場合は、再可変表示報知演出に重複してこれらカットイン予告演出や群予告演出が実行される。
そして、カットイン演出や群予告演出が終了すると、第1可変表示開始回数報知演出が実行されることなく1回目の第2可変表示開始回数報知演出が実行される。
以降は、図11−47(I)〜図11−47(N)に示すように、2回目の飾り図柄の仮停止が実行されることによって画像表示装置5に表示されている第1特別背景画像が第2特別背景画像に表示されるとともに、飾り図柄の再可変表示、カットイン予告演出、群予告演出、2回目の第2可変表示開始回数報知演出が実行され、3回目の飾り図柄の仮停止が実行されることによって画像表示装置5に表示されている第2特別背景画像が第3特別背景画像に表示されるとともに、飾り図柄の再可変表示、カットイン予告演出、群予告演出、3回目の第2可変表示開始回数報知演出が実行される。そして、リーチ演出が実行されて飾り図柄が大当りまたははずれを示す組合せで導出表示される。
以上、本特徴部193SGにおけるパチンコ遊技機1にあっては、図11−33及び図11−34に示すように、仮停止示唆演出として、画像表示装置5において集中線を密度D1にて表示することによって左右の飾り図柄の視認性を低下させた後、集中線を密度D2にて表示することによって左右の飾り図柄の視認性を更に低下させることにより、該仮停止示唆演出によって擬似連図柄が仮停止することに対する遊技者の期待感を高めることができる。そして、仮停止報知演出としては、仮停止報知用のエフェクト画像を画像表示装置5の表示領域全体で表示することにより左右の飾り図柄を視認不能とすることによって、擬似連図柄が仮停止したことに対する高揚感を高めることができる。
更に、図11−44に示すように、仮停止示唆演出を実行して擬似連図柄が仮停止しない場合については、擬似連図柄が画像表示装置5において非表示となった後も集中線が継続して表示されるので、擬似連図柄が仮停止しない場合に、擬似連図柄が仮停止するはずであったタイミング後においても集中線が継続表示されていることで、擬似連図柄が仮停止しなかったことを遊技者が認識し易くなるとともに、擬似連図柄が仮停止しなかったことに対する遊技者の落胆感を和らげることができるようになるので、遊技興趣を向上させることができる。
また、図11−33に示すように、擬似連図柄が仮停止しない場合においては、表示画像データの切替タイミングの前では集中線が密度D2にて表示されており、表示画像データの切替タイミングの後では集中線が密度D1にて表示されているので、表示画像データの切替タイミングの前よりも表示画像データの切替タイミングの後の方が左右の飾り図柄の視認性が高くなっている。つまり、表示画像データの切替タイミング後では、集中線の透過性を高めることによって、擬似連図柄が仮停止しないことを遊技者に認識させるとともに、集中線を透して背景画像への注目を高めることで、擬似連図柄が仮停止しなかったことに対する遊技者の落胆感を和らげることができる。
また、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止しない場合は、「中」の飾り図柄表示エリア5Cに左右の飾り図柄と併せて大当りまたははずれとなる組み合わせの飾り図柄が停止する前に集中線が非表示となるので、擬似連図柄が仮停止しなかった後の飾り図柄の停止が仮停止であると遊技者から誤認されてしまうことを防ぐことができる。
また、図11−35(G)〜図11−35(H)に示すように、擬似連図柄が仮停止した場合は、第2可動体193SG033が退避位置から第1演出位置に移動するとともに、画像表示装置5において擬似連図柄に罅が入って爆発する画像(遊技者側に向けて擬似連図柄が移動する画像)が表示されるので、これら第2可動体193SG033の動作と擬似連図柄の爆発の表示により擬似連図柄が仮停止したことをより一層遊技者に印象付けることができる。
特に、本特徴部193SGでは、擬似連図柄が仮停止する場合においては仮停止報知演出として第2可動体193SG033が退避位置から第1演出位置に移動することによって、正面視で擬似連図柄と該第2可動体193SG033の一部が重複するので、第2可動体193SG033によって擬似連図柄が遊技者から視認困難となってしまうことを防ぎつつ、擬似連図柄が仮停止したことを遊技者に対して印象付けることができる。
尚、本特徴部193SGでは、擬似連図柄が変形する例として該擬似連図柄が爆発する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、擬似連図柄が変形する例としては、擬似連図柄が特定の図形の形状(例えば円形や三角形等)に変化するものや、擬似連図柄の大きさが仮停止前と異なるもの等であってもよい。
また、本特徴部193SGでは、擬似図柄が仮停止した場合には、第2可動体193SG033を退避位置から第1演出位置に移動させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、擬似連図柄が仮停止した場合には、第2可動体193SG033に加えて、或いは替えて、可動体32を第1演出位置または該第1演出位置とは異なる位置であって、正面視で擬似連図柄の少なくとも一部と重複する位置に移動させてもよい。
また、図11−35(F)及び図11−35(G)に示すように、仮停止報知演出においては、擬似連図柄が画像表示装置5において非表示となる前に第2可動体193SG033が第1演出位置から退避位置に移動させられるので、該第2可動体193SG033の移動によって遊技者は擬似連図柄が画像表示装置5から非表示となることを認識し易くなる。
また、本特徴部193SGの可変表示では、最大で3回の擬似連演出を実行可能であって、これら擬似連演出として擬似連図柄が仮停止して再可変表示が実行される毎に、第1可変表示開始回数報知演出として該再可変表示回数に応じた「×2」、「×3」、「×4」等の表示を画像表示装置5において表示するようになっている。更に、図11−37(O)に示すように、第1可変表示開始回数報知演出の実行時には、第2可動体193SG033が退避位置から第1演出位置に移動し、該第2可動体193SG033と「×2」、「×3」、「×4」等の表示の一部が正面視で重複するようになっているので、これら可変表示回数に応じた「×2」、「×3」、「×4」等の表示に対しての注目を集めることができ、演出効果を向上できる。
更に、図11−37(O)、図11−40(f)、図11−43(s)に示すように、可変表示開始回数報知演出として、「×2」を表示する場合は第2可動体193SG033を青色、「×3」を表示する場合は第2可動体193SG033を緑色、「×4」を表示する場合は第2可動体193SG033を赤色でそれぞれ発光させることによって第1可変表示開始回数報知演出の表示への遊技者の注目を促すことが可能となり、演出効果を向上できる。
尚、本特徴部193SGでは、第1可変表示開始回数報知演出の実行時には、第2可動体193SG033が退避位置から第1演出位置に移動し、該第2可動体193SG033と「×2」、「×3」、「×4」等の表示の一部が正面視で重複する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1可変表示開始回数報知演出の実行時には、第2可動体193SG033と「×2」、「×3」、「×4」等の表示が完全に重複するものであってもよい。
また、図11−33、図11−35、図11−44に示すように仮停止示唆演としては、画像表示装置5の中央部において仮停止示唆画像としての擬似連図柄を表示しつつ集中線を表示するので、演出制御用CPU120による仮停止示唆演出の表示制御が容易となるとともに、擬似連図柄が仮停止しない場合は、表示画像データ切替タイミングにおいて画像データの切替(図11−3に示す画像データから図11−4に示す画像データへの切替)が不自然となってしまうことを防ぐことができる。特に表示画像データ切替タイミング後は、画像表示装置5の中央部から擬似連図柄が下方に向けて移動するので、予め仮停止示唆画像として擬似連図柄を画像表示装置5の中央部に表示しておくことによって、表示画像データ切替タイミングにおける画像データの切替をより一層遊技者に違和感を与える異なる自然に行うことができる。
また、本特徴部193SGの遊技機では、演出制御用CPU120は、図11−3及び図11−4に示すように、画像データ1、画像データ2、画像データ3、画像データ4として描画されたデータを合成して画像表示装置5に画像を表示可能となっている。特に、仮停止し画像としての擬似連図柄は最も表示優先度の高い画像データ1として描画され、飾り図柄や擬似連図柄は画像データ1よりも表示優先度が低い画像データ2として描画され、仮停止示唆演出としての集中線は最も表示優先度の低い画像データ4として描画されるので、移動表示中(可変表示中)の飾り図柄や擬似連図柄、仮停止示唆画像としての擬似連図柄、仮停止示唆演出としての集中線自由度を高めることができる。
また、前記特徴部193SGでは、図11−35(H)、図11−36(I)、図11−36(J)に示すように、仮停止報知演出として画像表示装置5において擬似連図柄が爆発して手前側に移動表示される場合は、左右の飾り図柄が遊技者から視認不能となっている一方で、図11−37(O)に示すように、第1可変表示開始回数報知演出として画像表示装置5において「×2」等が表示されているときは、左右の飾り図柄が遊技者から視認可能となっているので、仮停止報知演出と第1可変表示開始回数報知演出(特に「×2」等の表示)の演出効果を高めることができるとともに、第1可変表示開始回数報知演出中に左右の飾り図柄が遊技者から視認可能となるので、再可変表示が実行されることを遊技者が認識し易くできる。
また、図11−35(H)、図11−36(I)、図11−36(J)等に示す擬似連図柄が爆発して移動表示される部分と、図11−37(O)、図11−37(P)等に示す「×2」、「×3」、「×4」等の表示が移動表示される部分とは、どちらも遊技者側に向けての移動表示(拡大表示)であるので、これら遊技者側に向けての移動表示によって仮停止報知演出と第1可変表示開始回数報知演出の演出効果を高めることができる。
また、図11−33に示すように、擬似連図柄が仮停止しない場合について、表示画像データ切替タイミングよりも前での擬似連図柄の移動速度はV1だが、表示画像データ切替タイミング後での擬似連図柄の移動速度はV3であるので、遊技者は、擬似連図柄の移動速度によって擬似連図柄が仮停止するタイミングの前であるか後であるか(表示画像データ切替タイミングの前であるか後であるか)を遊技者が把握し易くできる。
尚、本特徴部193SGでは、擬似連図柄が仮停止しない場合については、表示画像データ切替タイミングよりも前での擬似連図柄の移動速度は表示画像データ切替タイミング後での擬似連図柄の移動速度よりも低速である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示画像データ切替タイミングよりも前での擬似連図柄の移動速度は表示画像データ切替タイミング後での擬似連図柄の移動速度よりも高速であってもよい。
また、図11−34に示すように、擬似連図柄が仮停止する場合においては、擬似連図柄の仮停止タイミングよりも前での擬似連図柄の移動速度はV1だが、擬似連図柄の仮停止タイミング後での擬似連図柄の移動速度はV2であるので、擬似連図柄の移動表示については、該擬似連図柄の移動速度によって仮停止する前であるか仮停止した後であるのかを遊技者が把握し易くできる。
特に、本特徴部193SGでは、図11−34及び図11−35に示すように、仮停止前の擬似連図柄は上方から下方に向けて移動するが、仮停止後の擬似連図柄は遊技者側(手前側)に向けて移動するので、擬似連図柄の移動方向によって仮停止する前であるか仮停止した後であるのかを遊技者がより一層解り易くでき、擬似連図柄の移動表示の誤認を防ぐことができる。
尚、本特徴部193SGでは、擬似連図柄が仮停止する前と仮停止した後で該擬似連図柄の移動方向が異なる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、擬似連図柄が仮停止する前と仮停止した後で該擬似連図柄の移動方向が同一であってもよい。更に、擬似連図柄が仮停止した後の該擬似連図柄の移動方向は、仮停止前の擬似連図柄の移動方向と異なっていれば遊技者側(手前側)に向けての移動でなくともよい。
尚、本特徴部193SGでは、擬似連図柄が仮停止しない場合については、表示画像データ切替タイミングよりも前での擬似連図柄の移動速度が表示画像データ切替タイミング後での擬似連図柄の移動速度よりも遅い形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、擬似連図柄が仮停止しない場合については、表示画像データ切替タイミングよりも前での擬似連図柄の画像を表示するための表示フレーム数と、表示画像データ切替タイミング後での擬似連図柄を表示するための表示フレーム数と、が異なっていてもよい。また、擬似連図柄が仮停止しない場合については、表示画像データ切替タイミングよりも前での擬似連図柄が表示されている期間(擬似連図柄が表示されている演出期間)と、表示画像データ切替タイミング後での擬似連図柄が表示されている期間が異なっていてもよい。つまり、本発明において『特定演出識別情報(本特徴部193SGにおける擬似連図柄)が移動する移動速度が異なる』ことには、擬似連図柄を表示するための表示フレーム数が異なることや、擬似連図柄を表示している期間(擬似連図柄が表示されている演出期間)も含まれている。
以上、本発明の特徴部193SGを図面により説明してきたが、具体的な構成はこれらに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記特徴部193SGでは、仮停止示唆演出中に画像表示装置5において集中線を表示することによって、擬似連図柄が画像表示装置5の中央部(「中」の飾り図柄表示エリア5C)に仮停止するか否かに対して遊技者を注目させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例193SG−1として図11−48(A)〜図11−48(D)に示すように、仮停止示唆演出中に画像表示装置5において集中線を表示するとともに、仮停止示唆演出の進行(擬似連図柄が画像表示装置5の中央部に向けての移動表示)に応じて集中線を画像表示装置5の中央部に向けて移動表示してもよい。このようにすることで、遊技者は擬似連図柄が画像表示装置5の中央部に停止する可能性があることを特定できるようになるので、擬似連図柄が仮停止しなかった場合には遊技者が該仮停止しなかったことをより認識し易くできる。
また、前記特徴部193SGでは、仮停止示唆演出として画像表示装置5において集中線を表示し、該仮停止示唆演出の結果として擬似連図柄が仮停止した場合には、仮停止回数に応じた色にて第2可動体193SG033(第2可動体LED293SG034)を発光させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例193SG−2として、仮停止示唆演出を実行する際には、画像表示装置5において該仮停止示唆演出の実行回数に応じた色にて集中線を表示してもよい。例えば、1回目の仮停止示唆演出の実行時には集中線を青色、2回目の仮停止示唆演出の実行時には集中線を緑色、3回目の仮停止示唆演出の実行時には集中線を赤色にて表示する。このようにすることで、仮停止報知演出として第2可動体193SG033を発光させる際には、仮停止示唆演出として表示された集中線と同色で第2可動体193SG033の発光が行われるので、演出効果を向上できる。
また、前記特徴部193SGでは、可変表示中に可変表示結果が大当りとなることを示唆する予告演出としてカットイン予告演出と群予告演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例193SG−3として、予告演出としては、例えば、可変表示の開始タイミングや擬似連図柄が仮停止した場合の再可変表示タイミングから飾り図柄の表示態様を変化させたり可変表示の方向を変化させる演出等を実行可能としてもよい。
尚、このように、予告演出として飾り図柄の表示態様を変化させたり可変表示の方向を変化させる演出を実行可能とする場合は、第1可変表示開始回数報知演出として「×2」、「×3」、「×4」の表示が遊技者側に向けて移動表示(拡大表示)される場合については、該予告演出実行を制限してもよい。このようにすることで、予告演出の実行によって再可変表示が実行されることを遊技者が認識できなくなってしまうことを防止することができる。
また、前記特徴部193SGでは、擬似連図柄が仮停止した場合は、画像表示装置5において該擬似連図柄の遊技者からの視認性を損なう画像を表示することなく再可変表示を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例193SG−4として、擬似連図柄が仮停止した場合は、画像表示装置5において仮停止している擬似連図柄の視認性を低下させる視認性阻害画像(例えば、爆風の画像等)を表示し、該視認性阻害画像を非表示とした後に再可変表示を実行するようにしてもよい。このようにすることで、再可変表示が実行される前に、視認性阻害画像が表示されるので、再可変表示が実行されることを解り易くできる。
更には、透過性を有する板材であって外周側面から光を投入することによって前述した視認性阻害画像を表示可能である導光板をパチンコ遊技機1において画像表示装置5の手前側(画像表示装置5と遊技者との間の位置)に設けてもよい。このようにすることで、擬似連図柄が仮停止したときには導光板に視認性阻害画像を表示させることで画像表示装置5に表示されている擬似連図柄を遊技者から視認困難とし、遊技者の印象を高めることができ、視認性阻害画像の演出効果を高めることができる。
また、前記特徴部193SGでは、擬似連図柄が画像表示装置5の中央部に仮停止しなかった場合は、必ず擬似連図柄がそのまま画像表示装置5の下方に向けて移動表示して非表示となる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例193SG−5として、擬似連図柄が画像表示装置5の中央部に仮停止しなかった場合であっても、擬似連図柄が一旦画像表示装置5の下方に向けて移動を開始した後に画像表示装置5の中央部に戻り仮停止する場合を設けてもよい。この場合は、表示画像データ切替タイミングよりも前の擬似連図柄の移動速度と、一旦画像表示装置5の中央部を通過した後に該画像表示装置5の中央部に戻るときの擬似連図柄の移動速度と、を異ならせることで、擬似連図柄が画像表示装置5の中央部を通過する前であるか、或いは画像表示装置5の中央部を一旦通過した後なのかを遊技者が把握し易くしてもよい。
更に、擬似連図柄が一旦画像表示装置5の中央部を通過した後に該画像表示装置5の中央部に戻る場合には、再度の集中線の表示を実行しないようにしてもよい。このようにすることで、擬似連図柄が一旦画像表示装置5の中央部を通過した後に該画像表示装置5の中央部に戻ることを遊技者により一層解り易くできる。
また、前記特徴部193SGでは、可変表示中に擬似連演出を最大で3回まで実行可能であり、可変表示中に3回の擬似連演出が実行された場合は、擬似連演出が2回実行された場合と同じくスーパーリーチのリーチ演出が実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示中に擬似連演出が最大回数(本特徴部193SGであれば3回)実行された場合は、可変表示中に擬似連演出が最大回数未満実行された場合とは異なるリーチ演出(例えば、他のスーパーリーチのリーチ演出よりも可変表示結果が大当りとなる割合が高い全回転リーチ演出等)が実行されるようにしてもよい。尚、このように可変表示中に擬似連演出が最大回数実行された場合は、仮停止報知演出の後に再可変表示報知演出を経由せずに、全回転リーチ演出が実行されるようにしてもよい。
また、前記特徴部193SGでは、擬似連演出として、左右の飾り図柄に同一の数値を示す図柄が停止した状態(リーチ状態)で中央(「中」の飾り図柄表示エリア5C)に擬似連図柄が仮停止する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、擬似連図柄は、リーチ状態以外で仮停止してもよい。更には、前述したように、擬似連演出としては、「中」の飾り図柄表示エリア5Cに擬似連図柄とは異なる飾り図柄が仮停止してもよい。尚、擬似連演出として「中」の飾り図柄表示エリア5Cに擬似連図柄とは異なる飾り図柄が仮停止する形態については、「135」や「246」等の奇数や偶数の組合せ、「112」や「334」等の所謂ズレ目の組合せ等、特定の組合せで飾り図柄が仮停止可能としてもよい。
(本発明の実施の形態における特徴部225SGに関する説明)
次に本発明の実施の形態における特徴部225SG(以下、本特徴部225SGと記載する)について説明する。尚、本特徴部225SGでは、前述した特徴部のパチンコ遊技機1と同一構成である箇所については記述を省略する。
形態1の遊技機は、
遊技者にとって有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
演出画像を表示可能な表示手段(例えば、画像表示装置5)と、
前記表示手段に表示されている特定画像の表示により前記有利状態に制御されることを示唆する示唆演出(例えば、仮停止示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
を備え、
前記示唆演出実行手段は、
前記特定画像を移動表示する前段演出(例えば、図12−4(C)〜図12−4(Eに示す仮停止示唆演出)と、
前記前段演出を実行した後に前記特定画像を停止表示する成功態様となる第1後段演出(例えば、図12−4(G)〜図12−4(H)に示すように、擬似連図柄が仮停止する部分)と、
前記前段演出を実行した後に前記特定画像の移動表示を継続する失敗態様となる第2後段演出(例えば、図12−4(F)に示すように、擬似連図柄が仮停止せずに継続して移動表示され非表示となる部分)と、を実行可能である、
ことを特徴部としている。
この特徴によれば、示唆演出の演出成功と演出失敗とを把握し易くなり、示唆演出の興趣を向上できる。
形態2の遊技機は、
前記前段演出においては、前記特定画像上に半透明のエフェクト表示が表示(例えば、図12−1に示すように、透過率50%の集中線が飾り図柄や擬似連図柄よりも優先して表示される部分)され、
前記第1後段演出においては、前記特定画像が停止表示される際に不透明のエフェクト表示が表示されることで、該特定画像が一旦視認困難とされ(例えば、図12−4(G)に示すように、透過率0%の仮停止報知用のエフェクト画像が表示される部分)、
前記第2後段演出においては、前記不透明のエフェクト表示が表示されない(例えば、図12−4(F)に示すように、擬似連図柄が仮停止しない場合は仮停止報知用のエフェクト画像が表示されない部分)、
ことを特徴部としている形態1に記載の遊技機。
この特徴によれば、半透明のエフェクト表示が表示されることによって、移動表示されている特定画像が停止表示されるか否かが不明である前段演出の興趣を向上できるとともに、特定画像が停止表示される際に視認困難となることで該停止表示時における違和感を低減できるとともに停止表示されたことを強調することができるので、後段演出の興趣も向上できる。
形態3の遊技機は、
前記前段演出においては、前記特定画像の背景側にエフェクト表示が表示され(例えば、変形例225SG−1として図12−5に示すように、飾り図柄や擬似連図柄が集中線よりも優先して表示される部分)、
前記第1後段演出が実行される場合は、該第1後段演出が実行される際に不透明のエフェクト表示が表示されることで、前記特定画像が一旦視認困難とされ(例えば、図12−6(G)に示すように、透過率0%の仮停止報知用のエフェクト画像が表示される部分)、
前記第2後段演出が実行される場合は、前記不透明のエフェクト表示が表示されない(例えば、図12−6(F)に示すように、擬似連図柄が仮停止しない場合は仮停止報知用のエフェクト画像が表示されない部分)、
ことを特徴部としている形態1に記載の遊技機。
この特徴によれば、特定画像の背景側にエフェクト表示が表示されることによって、移動表示されている特定画像が停止表示されるか否かが不明である前段演出の興趣を向上できるとともに、特定画像が停止表示される際に視認困難とされることで該停止表示時における違和感を低減できるとともに停止表示されたことを強調することができるので、後段演出の興趣も向上できる。
形態4の遊技機は、
前記前段演出においては、前記特定画像の背景側にエフェクト表示が表示され(例えば、変形例225SG−1として図12−5に示すように、飾り図柄や擬似連図柄が集中線よりも優先して表示される部分)、
前記第2後段演出においては、前記失敗態様となる前から前記特定画像の背景側にエフェクト表示が表示されるとともに、前記特定画像が消去された後においても所定期間に亘ってエフェクト表示が表示される(例えば、変形例225SG−2として図12−7(F)〜図12−7(H)に示すように、擬似連図柄が仮停止しない場合は、該擬似連図柄の移動表示により画像表示装置5にて非表示となった後も集中線が継続して表示される部分)、
ことを特徴部としている形態1に記載の遊技機。
この特徴によれば、特定画像の背景側にエフェクト表示が表示されることによって、移動表示されている特定画像が停止表示されるか否かが不明である前段演出の興趣を向上できるとともに、第2後段演出においても、失敗態様となる前から特定画像が消去された後の所定期間までエフェクト表示が表示されることによって、後段演出の興趣も向上できる。
形態5の遊技機は、
前記前段演出においては、前記特定画像上に半透明のエフェクト表示が表示され(例えば、図12−1に示すように、透過率50%の集中線が飾り図柄や擬似連図柄よりも優先して表示される部分)、
前記第2後段演出においては、前記失敗態様となる前から前記特定画像上に半透明のエフェクト表示が表示されるとともに、前記特定画像が消去された後においても所定期間に亘ってエフェクト表示が表示される(例えば、変形例225SG−3として図12−8(F)〜図12−8(H)に示すように、擬似連図柄が仮停止しない場合は、該擬似連図柄の移動表示により画像表示装置5にて非表示となった後も集中線が継続して表示される部分)、
ことを特徴部としている形態1に記載の遊技機。
この特徴によれば、特定画像上に半透明のエフェクト表示が表示されることによって、移動表示されている特定画像が停止表示されるか否かが不明である前段演出の興趣を向上できるとともに、第2後段演出においても、失敗態様となる前から特定画像が消去された後の所定期間までエフェクト表示が表示されることによって、後段演出の興趣も向上できる。
形態6の遊技機は、
前記前段演出においては、前記特定画像上に半透明で透明度が高い高透過のエフェクト表示が表示され(例えば、図12−1に示すように、透過率50%の集中線が飾り図柄や擬似連図柄よりも優先して表示される部分)、
前記第1後段演出においては、前記特定画像が停止表示される際に前記高透過のエフェクト表示よりも透明度が低い低透過のエフェクト表示が表示されることで、該特定画像が一旦視認困難とされ(例えば、変形例225SG−4として図12−9に示すように、画像表示装置5において透過率が20%である仮停止報知用のエフェクト画像が表示されることによって飾り図柄や擬似連図柄が遊技者から視認し難くなる部分)、
前記第2後段演出においては、前記低透過のエフェクト表示が表示されない(例えば、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止しない場合は、画像表示装置5において仮停止報知用のエフェクト画像が表示されない部分)、
ことを特徴部としている形態1に記載の遊技機。
この特徴によれば、高透過のエフェクト表示が表示されることによって、移動表示されている特定画像が停止表示されるか否かが不明である前段演出の興趣を向上できるとともに、特定画像が停止表示される際に低透過エフェクト表示が表示されることで該停止表示時における違和感を低減できるとともに停止表示されたことを強調することができるので、後段演出の興趣も向上できる。
形態7の遊技機は、
前記第1後段演出は、前記特定画像の大きさが前記前段演出における大きさよりも拡大される演出を含む(例えば、図12−1及び図12−2に示すように、擬似連図柄が仮停止する場合は、仮停止した後の擬似連図柄は仮停止するよりも大きいサイズで表示される部分)、
ことを特徴部としている形態2〜形態6のいずれかに記載の遊技機。
この特徴によれば、停止表示された特定画像の視認性を向上できるとともに、停止表示されたことをより強調することができる。
形態8の遊技機は、
前記前段演出におけるエフェクト表示の強調度合いは、該前段演出の進行に応じて高くなる(例えば、図12−4(C)〜図12−4(E)に示すように、仮停止示唆演出の進行に応じて集中線が画像表示装置5の中央部に向けて移動表示されていく部分)、
ことを特徴部としている形態2〜形態7のいずれかに記載の遊技機。
この特徴によれば、特定画像が停止表示されることへの期待感を高めることができ、前段演出の興趣をより向上できる。
形態9の遊技機は、
特定事象が発生することを予告する予告演出を実行可能な予告演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)を備え、
エフェクト表示が前記第1後段演出及び前記第2後段演出において表示されている期間においては、前記予告演出の実行が制限される(例えば、変形例225SG−5として、仮停止報知演出として画像表示装置5において仮停止報知用のエフェクト画像が表示されているときは予告演出の実行を制限する部分)、
ことを特徴部としている形態2〜形態8のいずれかに記載の遊技機。
この特徴によれば、予告演出の視認性がエフェクトによって低下して、予告演出の興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
形態10の遊技機は、
前記示唆演出実行手段は、
前記示唆演出として、前記表示手段に第1特定画像(例えば、擬似連示唆演出としての左右幅寸法がL1である画像)を表示して前記前段演出と前記第1後段演出または前記前段演出と前記第2後段演出を行う第1示唆演出(例えば、変形例225SG−5として図12−11(C)に示す擬似連示唆演出)と、前記表示手段に前記第1特定画像よりも表示寸法が小さい第2特定画像(例えば、アクティブ表示変化示唆演出としての左右幅寸法がL2(L1>L2)である矢の画像)を表示して前記前段演出と前記第1後段演出または前記前段演出と前記第2後段演出を行う第2示唆演出(例えば、変形例225SG−5として図12−11(D)〜図12−11(F)に示すアクティブ表示変化示唆演出)とを実行可能であって、
前記第1示唆演出として前記第1後段演出を実行する際には不透明のエフェクト表示または低透過のエフェクト表示を表示し(例えば、図12−11(B)に示すように、画像表示装置5において擬似連示唆演出としての画像とともに透過率0%の仮停止報知用のエフェクト画像を表示する部分)、
前記第2示唆演出として前記第1後段演出を実行する際には前記不透明のエフェクト表示または前記低透過のエフェクト表示を表示しない(例えば、図12−11(D)〜図12−11(F)に示すように、画像表示装置5においてアクティブ表示変化予告演出として矢の画像を表示する一方で透過率0%の仮停止報知用のエフェクト画像を表示しない部分)、
ことを特徴部としている形態2〜形態9のいずれかに記載の遊技機。
この特徴によれば、第2示唆演出では、第1後段演出が実行される際に不透明のエフェクト表示または低透過のエフェクト表示を表示しないので、表示寸法が小さい第2特定画像がエフェクト表示によって解り難くなってしまうことを防ぐことができる。
先ず、本特徴部225SGにおける表示制御部123について説明する。表示制御部123におけるCGROMには、画像表示装置5に画像を表示させるための複数種類の画像データが記憶されている。表示制御部123は、演出制御用CPU120による指示に基づいてCGROMに記憶されている1の画像データに基づいて所定画像を画像表示装置5に表示させることが可能であり、複数種類の画像データを配置して画像表示装置5に画像を表示させることにより、所定の演出画面を表示させることが可能である。所定画像を画像表示装置5に表示させないようにする場合には、状況に応じて、所定画像の画像データの前面側に他の画像データを透過率0%として配置することで、所定画像の画像データに基づく画像を演出画面に表示させないように制御する場合と、所定画像の画像データを配置しない表示データを作成した画像表示装置5に画像を表示させることにより、所定画像を演出画面に表示させないように制御する場合がある。
図12−1(A)〜図12−1(C)、図12−2(A)〜図12−2(C)、図12−3(A)〜図12−3(C)に示すように、例えば、画像表示装置5に画像を表示する場合としては、画像データ1〜4を含む複数の画像データを配置して作成された表示データに基づいて画像表示装置5に画像を表示する。このうち図12−1は、本特徴部225SGにおける仮停止示唆演出として擬似連図柄が仮停止する直前の画像データであり、図12−2は、擬似連図柄が仮停止した場合の画像データであり、図12−3は、擬似連図柄が仮停止しなかった場合の画像データである。
図12−2(A)に示すように、画像データ1は、仮停止報知演出として画像表示装置5の表示領域全体で擬似連図柄が仮停止したことを報知するためのエフェクト画像(仮停止報知用のエフェクト画像)を表示するために描画されるデータである。
図12−1(A)に示すように、画像データ2は、仮停止示唆演出として画像表示装置5の外周縁部から該画像表示装置5の中央部(「中」の飾り図柄表示エリア5C)に向けて集中線を表示するために描画されるデータである。
図12−1(B)、図12−2(B)、図12−3(A)に示すように、画像データ3は、仮停止示唆演出の実行中において擬似連図柄を画像表示装置5の上方から下方に向けての移動表示を表示するために描画されるデータである。また、擬似連図柄が仮停止する場合においては、該仮停止した擬似連図柄を移動表示中よりも大きいサイズ(図12−1(B)に示すように、仮停止前における擬似連図柄の左右幅寸法はa、上下幅寸法はbであるが、図12−2(B)に示すように、仮停止時における擬似連図柄の左右幅寸法はx(x>a)、上下幅寸法はy(y>b))で表示するために描画されるデータであるとともに、擬似連図柄が仮停止せずに仮停止示唆演出が終了した直後においては、擬似連図柄に替えて画像表示装置5の上方から下方に向けて通常の飾り図柄(本特徴部225SGでは「1」〜「9」までの図柄)の可変表示を表示するために描画されるデータである。
図12−3(B)に示すように、画像データ4は、擬似連図柄が仮停止せずに仮停止示唆演出が終了した直後において、画像表示装置5の中央部から下方に向けての擬似連図柄の移動表示を表示するために描画されるデータである。
図12−1〜図12−3に示すように、これら画像データ1〜4には画像表示装置5にて画像を表示するための表示優先度が設定されている。表示優先度は、画像データ1が最も高く設定されている。また、画像データ2の表示優先度は画像データ1よりも低く設定されており、画像データ3の表示優先度は画像データ2よりも低く設定されている。そして、画像データ4の表示優先度が最も低く設定されている(画像表示装置5における画像の表示優先度:画像データ1>画像データ2>画像データ3>画像データ4)。つまり、画像表示装置5では、画像データ1に基づく画像が最も上層の画像として表示され、画像データ2に基づく画像が画像データ1に基づく画像よりも下層の画像として表示され、画像データ3に基づく画像が画像データ1に基づく画像と画像データ2に基づく画像よりも下層の画像として表示され、画像データ4に基づく画像が画像データ1に基づく画像と画像データ2に基づく画像及び画像データ3に基づく画像よりも下層の画像として表示されるようになっている。
このため、仮停止示唆演出の実行時は、図12−1(C)に示すように、画像データ2に基づく画像(集中線)が画像データ3に基づく画像(擬似連図柄の上方から下方に向けての移動表示)よりも優先して表示されるようになっている。尚、本特徴部225SGにおける集中線は透過率が高く設定されている(例えば、50%)ため、仮停止示唆演出の実行中においては、遊技者は、集中線を通して飾り図柄や擬似連図柄を視認可能となっている。
擬似連図柄が仮停止した直後においては、図12−2(C)及び図12−2(D)に示すように、画像データ1に基づく画像(仮停止報知用のエフェクト画像)が画像データ3に基づく画像(仮停止したことで移動表示中よりも大きなサイズとなった擬似連図柄)よりも優先して表示されるようになっている。尚、仮停止報知用のエフェクト画像は再可変表示の開始前に所定期間が経過することによって非表示となる。
尚、本特徴部225SGにおける仮停止報知用のエフェクト画像は、透過率が0%に設定されている。つまり、擬似連図柄が仮停止した場合は、図12−2(C)及び図12−2(D)に示すように、画像表示装置5の表示領域全体で仮停止報知用のエフェクト画像が表示されることにより飾り図柄や擬似連図柄が遊技者から視認不能となるが、所定期間が経過することによってこれら飾り図柄や擬似連図柄が遊技者から視認可能となる。
擬似連図柄が仮停止せずに仮停止示唆演出が終了した直後においては、図12−3(C)に示すように、画像データ3に基づく画像(擬似連図柄とは異なる飾り図柄の可変表示)が画像データ4に基づく画像(擬似連図柄の画像表示装置5の中央部から下方に向けての移動表示)よりも優先して表示されるようになっている。
特に、本特徴部225SGでは、仮停止示唆演出の実行中は、演出制御用CPU120(表示制御部123)は、図12−1に示す画像データを画像表示装置5に表示することによって、擬似連図柄が仮停止するか否かに対して遊技者を注目させるようになっている。
また、演出制御用CPU120(表示制御部123)は、仮停止示唆演出を実行する可変表示においては、可変表示の開始タイミングで擬似連図柄が仮停止するか否かにかかわらず擬似連図柄が仮停止する画像データをセットして可変表示を実行するようになっている。そして、演出制御用CPU120(表示制御部123)は、擬似連図柄が仮停止しない仮停止示唆演出の表示画像データ切替タイミング(前述の特徴部193の図11−33参照)において、画像表示装置5に表示する画像データを擬似連図柄が仮停止する画像データ(図12−1、図12−2)から図12−3に示す擬似連図柄が仮停止しない画像データに切り替えるようになっている。
次に、本特徴部225SGにおいて仮停止示唆演出を実行する可変表示での画像表示装置5の表示態様について、図12−4に基づいて説明する。
先ず、図12−4(A)〜図12−4(C)に示すように、可変表示の開始から一定期間が経過すると、「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Cにおいて飾り図柄が停止(揺動停止)してリーチとなる。その後、1回目の仮停止示唆演出として、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて擬似連図柄が上方から下方に向けて移動してくる。このとき、図12−4(C)〜図12−4(E)に示すように、画像表示装置5では、擬似連図柄が画像表示装置5の中央部に向けて移動されていくことに応じて、集中線が画像表示装置5の中央部に向けて移動表示されていく。
そして、該仮停止示唆演出の結果として擬似連図柄が仮停止しない場合は、演出制御用CPU120(表示制御部123)が画像データを切り替えることによって、図12−4(F)に示すように、集中線が非表示となるとともに、擬似連図柄は仮停止することなく画像表示装置の下方に向けて継続して移動し非表示となる。
一方で、該仮停止示唆演出の結果として擬似連図柄が仮停止する場合は、図12−4(G)及び図12−4(H)に示すように、擬似連図柄が仮停止するとともに、画像表示装置5の表示領域全体で仮停止報知用のエフェクト画像が表示される。尚、仮停止報知用のエフェクト画像は前述したように透過率が0%に設定されているので、遊技者は、擬似連図柄の仮停止から所定期間が経過する迄は仮停止報知用のエフェクト画像によって擬似連図柄を視認不能となっている。そして、擬似連図柄の仮停止から所定期間が経過した後、遊技者は、仮停止報知用のエフェクト画像が非表示となることで、仮停止報知演出中よりも大きなサイズの擬似連図柄を視認可能となる。
以上、本特徴部225SGにおけるパチンコ遊技機1では、1の可変表示中に擬似連図柄を画像表示装置5の中央部に向けて移動表示するとともに該擬似連図柄が仮停止することを示唆する仮停止示唆演出を実行可能となっている。更に、該仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止する場合は、該擬似連図柄を仮停止するとともに画像表示装置5の表示領域全体において仮停止報知用のエフェクト画像を表示することによって仮停止した擬似連図柄を一旦視認不能とし、該仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止しない場合は、仮停止報知用のエフェクト画像を表示せずに該擬似連図柄を画像表示装置5の下方に向けて継続して移動表示した後に非表示するので、遊技者が仮停止示唆演出の演出成功(擬似連図柄の仮停止)と演出失敗(擬似連図柄が仮停止しないこと)を把握し易く、仮停止示唆演出の興趣を向上できるようになっている。
また、仮停止示唆演出中においては画像表示装置5において透過率が高い集中線が表示されることによって、移動表示されている擬似連図柄が仮停止するか否かに対して遊技者を注目させることができ興趣を向上できる。更には、擬似連図柄が仮停止する際には、画像表示装置5において透過率が0である仮停止報知用のエフェクト画像が表示されることによって、該仮停止時における遊技者の違和感を低減できるとともに、擬似連図柄が仮停止したことを強調することができるので、該擬似連図柄の仮停止の興趣も向上することができる。
また、擬似連図柄が仮停止する場合は、仮停止時における擬似連図柄が仮停止前よりも大きいサイズで表示される(仮停止前の左右幅寸法はa、上下幅寸法はbであるのに対して、仮停止時の左右幅寸法はx(x>a)、上下幅寸法はy(y>b))ので、仮停止した擬似連図柄の視認性を向上できるとともに、擬似連図柄の仮停止をより強調することができる。
尚、本特徴部225SGでは、擬似連図柄が仮停止したタイミングから該擬似連図柄を擬似連図柄の仮停止前よりも大きいサイズで表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、擬擬似連図柄のサイズを仮停止前よりも大きく表示するタイミングは、仮停止の直前のタイミングや、仮停止報知用のエフェクト画像が非表示となったタイミング等の仮停止後のタイミングであってもよい。
また、本特徴部225SGでは、擬似連図柄が仮停止したタイミングから該擬似連図柄を擬似連図柄の仮停止前よりも大きいサイズで表示することで擬似連図柄が仮停止したことを強調する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、擬似連図柄が仮停止したタイミングから擬似連図柄の形状や色を変化させることによって擬似連図柄が仮停止したことを強調してもよい。
また、本特徴部225SGでは、図12−4(C)〜図12−4(E)に示すように、仮停止示唆演出として画像表示装置5において集中線を表示するとともに、仮停止示唆演出の進行に応じて集中線を画像表示装置5の中央部に向けて移動表示することによって擬似連図柄が仮停止するか否かに対する強調度合いを高めていくことで、擬似連図柄が仮停止することへの期待感を高めることができ、仮停止示唆演出の興趣を向上できる。
尚、本特徴部225SGでは、仮停止示唆演出の進行に応じて集中線を画像表示装置5の中央部に向けて移動表示することにより擬似連図柄が仮停止するか否かに対する強調度合いを高めていく形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、仮停止示唆演出の進行に応じて集中線の色を変化させることや表示する本数を増やす(集中線の密度を高める)ことによって擬似連図柄が仮停止するか否かに対する強調度合いを高めてもよい。
以上、本発明の特徴部225SGを図面により説明してきたが、具体的な構成はこれらに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記特徴部225SGでは、図12−1に示すように、画像データ2として集中線の描画を行い、画像データ3として飾り図柄や擬似連図柄の描画を行うことによって、画像表示装置5において集中線を飾り図柄や擬似連図柄よりも優先して表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例225SG−1として図12−5(A)〜図12−5(C)に示すように、画像データ4として集中線の描画を行うことで、画像表示装置5において飾り図柄や擬似連図柄を集中線よりも優先して表示(集中線を飾り図柄や擬似連図柄よりも後方側の画像として表示)してもよい。
このようにすることで、図12−6(A)〜図12−6(H)に示すように、仮停止示唆演出中においては、画像表示装置5において集中線を該画像表示装置5の中央部に向けて移動表示することによって擬似連図柄が仮停止するか否かに対する強調度合いを高めていくことができるとともに、集中線によって飾り図柄や擬似連図柄が遊技者から視認し難くなってしまうことを防ぐことができる。
尚、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止しない場合は、演出制御用CPU120(表示制御部123)が画像データを切り替えることによって、図12−6(F)に示すように、集中線が非表示となるとともに、擬似連図柄は仮停止することなく画像表示装置の下方に向けて継続して移動し非表示となる。
一方で、該仮停止示唆演出の結果として擬似連図柄が仮停止する場合は、図12−6(G)及び図12−6(H)に示すように、擬似連図柄が仮停止するとともに、画像表示装置5の表示領域全体で仮停止報知用のエフェクト画像が表示される。尚、仮停止報知用のエフェクト画像は前述したように透過率が0%に設定されているので、遊技者は、擬似連図柄の仮停止から所定期間が経過する迄は仮停止報知用のエフェクト画像によって擬似連図柄を視認不能となっている。そして、擬似連図柄の仮停止から所定期間が経過した後、遊技者は、仮停止報知用のエフェクト画像が非表示となることで、仮停止報知演出中よりも大きなサイズの擬似連図柄を視認可能となる。
以上のように、集中線を飾り図柄や擬似連図柄よりも後方側の画像として表示することで、擬似連図柄が仮停止することを示唆する仮停止示唆演出の興趣を向上できる。更には、擬似連図柄が仮停止する際に画像表示装置5の表示領域全体で仮停止報知用のエフェクト画像が表示されることで該仮停止時における遊技者の違和感を低減できるとともに、仮停止したことを強調することができ、擬似連図柄の仮停止の興趣を向上できる。
また、前記変形例225SG−1では、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止しない場合は、集中線を非表示とした後に、擬似連図柄を仮停止させることなく画像表示装置の下方に向けて継続して移動し非表示とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例225SG−2として図12−7(A)〜図12−7(H)に示すように、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止しない場合は、擬似連図柄を仮停止させることなく画像表示装置の下方に向けて継続して移動し非表示とする一方で、集中線については擬似連図柄が非表示となった後も可変表示の停止タイミングまでを限度として所定期間継続して表示してもよい。
このようにすることで、変形例225SG−1と同じく、集中線を飾り図柄や擬似連図柄よりも後方側の画像として表示することで、擬似連図柄が仮停止することを示唆する仮停止示唆演出の興趣を向上できる。そして、擬似連図柄が仮停止しない場合については、擬似連図柄が画像表示装置5において非表示となった後から所定期間に亘って集中線が継続して表示されることによっても擬似連図柄が仮停止するか否かについての興趣を向上できる。尚、特に図示しないが、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止する場合は、前記特徴部225SGと同じく擬似連図柄が仮停止する際に画像表示装置5の表示領域全体で仮停止報知用のエフェクト画像が表示されることで該仮停止時における遊技者の違和感を低減できる。
また、前記変形例225SG−2では、仮停止示唆演出中において飾り図柄や擬似連図柄を集中線よりも優先して表示するとともに、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止しない場合については、画像表示装置5において擬似連図柄が非表示となった後の所定期間に亘って集中線を継続して表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例225SG−3として図12−8(A)〜図12−8(H)に示すように、仮停止示唆演出中において集中線を飾り図柄や擬似連図柄よりも優先して表示するとともに、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止しない場合については、画像表示装置5において擬似連図柄が非表示となった後の所定期間に亘って集中線を継続して表示してもよい。
このようにすることで、前記特徴部225SGと同じく、飾り図柄や擬似連図柄を集中線よりも後方側の画像として表示することで、擬似連図柄が仮停止することを示唆する仮停止示唆演出の興趣を向上できる。そして、擬似連図柄が仮停止しない場合については、擬似連図柄が画像表示装置5において非表示となった後から所定期間に亘って集中線が継続して表示されることによっても擬似連図柄が仮停止するか否かについての興趣を向上できる。尚、特に図示しないが、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止する場合は、前記特徴部225SGと同じく擬似連図柄が仮停止する際に画像表示装置5の表示領域全体で仮停止報知用のエフェクト画像が表示されることで該仮停止時における遊技者の違和感を低減できる。
また、前記特徴部225SGでは、擬似連図柄が仮停止した場合、画像表示装置5において透過率0%の画像として仮停止報知用のエフェクト画像を表示し、停止した擬似連図柄を一時的に視認不能とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例225SG−4として図12−9(A)〜図12−9(C)に示すように、擬似連図柄が仮停止した場合は、画像表示装置5において集中線よりも透過率が低い(例えば、20%等)画像として仮停止報知用のエフェクト画像を表示してもよい。
つまりは、図12−10に示すように、仮停止示唆演出として集中線が表示されている期間(擬似連図柄の仮停止タイミングまでの期間)においては、該集中線の透過率が高い(例えば、前述した50%)ことにより遊技者が集中線越しに飾り図柄や擬似連図柄を容易に視認可能である一方で、仮停止報知演出として仮停止報知用のエフェクト画像が表示されている期間(擬似連図柄の仮停止タイミング以降の期間)においては、集中線よりも透過率が低い(例えば、前述した20%)ことにより、集中線が表示されている期間よりも遊技者が飾り図柄や擬似連図柄を視認し難くなっていてもよい。
このようにすることで、前記特徴部225SGと同じく、仮停止示唆演出中は透過率が比較的高い集中線が表示されることによって、擬似連図柄が仮停止することを示唆する仮停止示唆演出の興趣を向上できる。そして、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止する場合(仮停止報知演出が実行される場合)は、前記特徴部225SGと同じく擬似連図柄が仮停止する際に画像表示装置5の表示領域全体で仮停止報知用のエフェクト画像が表示されることで該仮停止時における遊技者の違和感を低減できるとともに、該仮停止報知用のエフェクト画像を通して擬似連図柄が仮停止したことを強調することができるので、擬似連図柄が仮停止することの興趣を向上できる。
また、前記特徴部225SGでは、可変表示中に擬似連演出にかかわる演出として仮停止示唆演出と仮停止報知演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示中はこれら仮停止示唆演出や仮停止報知演出とは異なる演出として、可変表示結果が大当りとなることを示唆する予告演出(特徴部193SGにおける図11−29参照)を実行可能としてもよい。尚、これら予告演出は、仮停止示唆演出として画像表示装置5において集中線が表示されているときに実行可能とする一方で、仮停止報知演出として画像表示装置5において仮停止報知用のエフェクト画像が表示されているときは予告演出の実行を制限してもよい。このようにすることで、予告演出の実行によって可変表示結果が大当りとなるか否かに遊技者を注目させることができるとともに、画像表示装置5において仮停止報知用のエフェクト画像が表示されているときは予告演出の実行を制限することで、予告演出の視認性が仮停止報知用のエフェクト画像によって低下して、該予告演出の興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
また、可変表示中に実行可能な予告演出としては、変形例225SG−5として図12−11に示すように、例えば、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止した場合に、次の擬似連示唆演出の演出結果として更に擬似連図柄が仮停止することを示唆する擬似連示唆演出や、画像表示装置5の所定位置(例えば、画像表示装置の中央下部)において実行中の可変表示に対応する保留記憶表示をアクティブ表示として表示するアクティブ表示エリア225SG005Fを設け、該アクティブ表示の表示態様を変化させることで可変表示結果が大当りとなることを示唆するアクティブ表示予告演出及び、アクティブ表示の表示態様が変化することを示唆するアクティブ表示変化予告演出を実行可能としてもよい。
このように、予告演出として擬似連示唆演出を実行する場合は、例えば、図12−11(A)〜図12−11(C)に示すように、仮停止予告演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止したことに基づいて画像表示装置5の上部において擬似連示唆演出としての左右幅寸法がL1である画像を表示するとともに、該画像表示装置5において透過率が0%である仮停止報知用のエフェクト画像を表示し、該仮停止から所定期間が経過することによって仮停止報知用のエフェクト画像を非表示とする。つまり、擬似連示唆演出としての画像の表示は擬似連図柄の仮停止タイミングから開始されるが、擬似連示唆演出としての画像が遊技者から視認可能となるのは仮停止報知用のエフェクト画像が非表示化されたタイミングからである。
一方で、予告演出としてアクティブ表示変化予告演出を実行する場合は、図12−11(A)及び図12−11(D)〜図12−11(F)に示すように、擬似連図柄が仮停止したタイミングから画像表示装置5において仮停止報知用のエフェクト画像の表示を行ず、アクティブ表示変化予告演出の画像(本変形例225SG−5では画像表示装置5の右部からアクティブ表示エリア225SG005Fに向けて飛来する左右幅寸法がL2(L1>L2)である矢の画像)が表示される。
該アクティブ表示変化予告演出の演出結果としてアクティブ表示の表示態様が変化する場合は、図12−11(E)に示すように、画像表示装置5の右部から飛来してきた矢がアクティブ表示に刺さることによって該アクティブ表示の表示態様が変化し、該アクティブ表示変化予告演出の演出結果としてアクティブ表示の表示態様が変化しない場合は、図12−11(F)に示すように、画像表示装置5の右部から飛来してきた矢がアクティブ表示に刺さることなく画像表示装置5の左部に向けて通過した後に非表示となればよい。
このように本変形例225SG−5では、予告演出として擬似連示唆演出を実行する場合は、画像表示装置5において擬似連示唆演出としての画像とともに仮停止報知用のエフェクト画像を表示することによって、一旦擬似連示唆演出としての画像を遊技者から視認不能とする一方で、予告演出としてアクティブ表示変化予告演出を実行する場合は、画像表示装置5において仮停止報知用のエフェクト画像を表示せずに、アクティブ表示変化予告演出の画像として、擬似連示唆演出としての画像よりも表示寸法が短い画像(矢の画像)を表示することで、アクティブ表示変化予告演出が仮停止報知用のエフェクト画像によって遮られて分かり難くなってしまうことを防ぐことができる。
尚、本変形例225SG−5では、予告演出として擬似連示唆演出を実行する場合は、仮停止予告演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止したことに基づいて画像表示装置5の上部において擬似連示唆演出としての左右幅寸法がL1である画像を表示するとともに、該画像表示装置5において透過率が0%である仮停止報知用のエフェクト画像を表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、予告演出として擬似連示唆演出を実行する場合は、画像表示装置5の上部において擬似連示唆演出としての画像とともに透過率が0%ではない(例えば、透過率が20%や50%の)仮停止報知用のエフェクト画像を表示してもよい。
(本発明の実施の形態における特徴部225SGに関する説明)
次に本発明の実施の形態における特徴部225SG(以下、本特徴部225SGと記載する)について説明する。尚、本特徴部225SGでは、前述した特徴部のパチンコ遊技機1と同一構成である箇所については記述を省略する。
先ず、本特徴部225SGにおける表示制御部123について説明する。表示制御部123におけるCGROMには、画像表示装置5に画像を表示させるための複数種類の画像データが記憶されている。表示制御部123は、演出制御用CPU120による指示に基づいてCGROMに記憶されている1の画像データに基づいて所定画像を画像表示装置5に表示させることが可能であり、複数種類の画像データを配置して画像表示装置5に画像を表示させることにより、所定の演出画面を表示させることが可能である。所定画像を画像表示装置5に表示させないようにする場合には、状況に応じて、所定画像の画像データの前面側に他の画像データを透過率0%として配置することで、所定画像の画像データに基づく画像を演出画面に表示させないように制御する場合と、所定画像の画像データを配置しない表示データを作成した画像表示装置5に画像を表示させることにより、所定画像を演出画面に表示させないように制御する場合がある。
図12−1(A)〜図12−1(C)、図12−2(A)〜図12−2(C)、図12−3(A)〜図12−3(C)に示すように、例えば、画像表示装置5に画像を表示する場合としては、画像データ1〜4を含む複数の画像データを配置して作成された表示データに基づいて画像表示装置5に画像を表示する。このうち図12−1は、本特徴部225SGにおける仮停止示唆演出として擬似連図柄が仮停止する直前の画像データであり、図12−2は、擬似連図柄が仮停止した場合の画像データであり、図12−3は、擬似連図柄が仮停止しなかった場合の画像データである。
図12−2(A)に示すように、画像データ1は、仮停止報知演出として画像表示装置5の表示領域全体で擬似連図柄が仮停止したことを報知するためのエフェクト画像(仮停止報知用のエフェクト画像)を表示するために描画されるデータである。
図12−1(A)に示すように、画像データ2は、仮停止示唆演出として画像表示装置5の外周縁部から該画像表示装置5の中央部(「中」の飾り図柄表示エリア5C)に向けて集中線を表示するために描画されるデータである。
図12−1(B)、図12−2(B)、図12−3(A)に示すように、画像データ3は、仮停止示唆演出の実行中において擬似連図柄を画像表示装置5の上方から下方に向けての移動表示を表示するために描画されるデータである。また、擬似連図柄が仮停止する場合においては、該仮停止した擬似連図柄を移動表示中よりも大きいサイズ(図12−1(B)に示すように、仮停止前における擬似連図柄の左右幅寸法はa、上下幅寸法はbであるが、図12−2(B)に示すように、仮停止時における擬似連図柄の左右幅寸法はx(x>a)、上下幅寸法はy(y>b))で表示するために描画されるデータであるとともに、擬似連図柄が仮停止せずに仮停止示唆演出が終了した直後においては、擬似連図柄に替えて画像表示装置5の上方から下方に向けて通常の飾り図柄(本特徴部225SGでは「1」〜「9」までの図柄)の可変表示を表示するために描画されるデータである。
図12−3(B)に示すように、画像データ4は、擬似連図柄が仮停止せずに仮停止示唆演出が終了した直後において、画像表示装置5の中央部から下方に向けての擬似連図柄の移動表示を表示するために描画されるデータである。
図12−1〜図12−3に示すように、これら画像データ1〜4には画像表示装置5にて画像を表示するための表示優先度が設定されている。表示優先度は、画像データ1が最も高く設定されている。また、画像データ2の表示優先度は画像データ1よりも低く設定されており、画像データ3の表示優先度は画像データ2よりも低く設定されている。そして、画像データ4の表示優先度が最も低く設定されている(画像表示装置5における画像の表示優先度:画像データ1>画像データ2>画像データ3>画像データ4)。つまり、画像表示装置5では、画像データ1に基づく画像が最も上層の画像として表示され、画像データ2に基づく画像が画像データ1に基づく画像よりも下層の画像として表示され、画像データ3に基づく画像が画像データ1に基づく画像と画像データ2に基づく画像よりも下層の画像として表示され、画像データ4に基づく画像が画像データ1に基づく画像と画像データ2に基づく画像及び画像データ3に基づく画像よりも下層の画像として表示されるようになっている。
このため、仮停止示唆演出の実行時は、図12−1(C)に示すように、画像データ2に基づく画像(集中線)が画像データ3に基づく画像(擬似連図柄の上方から下方に向けての移動表示)よりも優先して表示されるようになっている。尚、本特徴部225SGにおける集中線は透過率が高く設定されている(例えば、50%)ため、仮停止示唆演出の実行中においては、遊技者は、集中線を通して飾り図柄や擬似連図柄を視認可能となっている。
擬似連図柄が仮停止した直後においては、図12−2(C)及び図12−2(D)に示すように、画像データ1に基づく画像(仮停止報知用のエフェクト画像)が画像データ3に基づく画像(仮停止したことで移動表示中よりも大きなサイズとなった擬似連図柄)よりも優先して表示されるようになっている。尚、仮停止報知用のエフェクト画像は再可変表示の開始前に所定期間が経過することによって非表示となる。
尚、本特徴部225SGにおける仮停止報知用のエフェクト画像は、透過率が0%に設定されている。つまり、擬似連図柄が仮停止した場合は、図12−2(C)及び図12−2(D)に示すように、画像表示装置5の表示領域全体で仮停止報知用のエフェクト画像が表示されることにより飾り図柄や擬似連図柄が遊技者から視認不能となるが、所定期間が経過することによってこれら飾り図柄や擬似連図柄が遊技者から視認可能となる。
擬似連図柄が仮停止せずに仮停止示唆演出が終了した直後においては、図12−3(C)に示すように、画像データ3に基づく画像(擬似連図柄とは異なる飾り図柄の可変表示)が画像データ4に基づく画像(擬似連図柄の画像表示装置5の中央部から下方に向けての移動表示)よりも優先して表示されるようになっている。
特に、本特徴部225SGでは、仮停止示唆演出の実行中は、演出制御用CPU120(表示制御部123)は、図12−1に示す画像データを画像表示装置5に表示することによって、擬似連図柄が仮停止するか否かに対して遊技者を注目させるようになっている。
また、演出制御用CPU120(表示制御部123)は、仮停止示唆演出を実行する可変表示においては、可変表示の開始タイミングで擬似連図柄が仮停止するか否かにかかわらず擬似連図柄が仮停止する画像データをセットして可変表示を実行するようになっている。そして、演出制御用CPU120(表示制御部123)は、擬似連図柄が仮停止しない仮停止示唆演出の表示画像データ切替タイミング(前述の特徴部193の図11−33参照)において、画像表示装置5に表示する画像データを擬似連図柄が仮停止する画像データ(図12−1、図12−2)から図12−3に示す擬似連図柄が仮停止しない画像データに切り替えるようになっている。
次に、本特徴部225SGにおいて仮停止示唆演出を実行する可変表示での画像表示装置5の表示態様について、図12−4に基づいて説明する。
先ず、図12−4(A)〜図12−4(C)に示すように、可変表示の開始から一定期間が経過すると、「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Cにおいて飾り図柄が停止(揺動停止)してリーチとなる。その後、1回目の仮停止示唆演出として、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて擬似連図柄が上方から下方に向けて移動してくる。このとき、図12−4(C)〜図12−4(E)に示すように、画像表示装置5では、擬似連図柄が画像表示装置5の中央部に向けて移動されていくことに応じて、集中線が画像表示装置5の中央部に向けて移動表示されていく。
そして、該仮停止示唆演出の結果として擬似連図柄が仮停止しない場合は、演出制御用CPU120(表示制御部123)が画像データを切り替えることによって、図12−4(F)に示すように、集中線が非表示となるとともに、擬似連図柄は仮停止することなく画像表示装置の下方に向けて継続して移動し非表示となる。
一方で、該仮停止示唆演出の結果として擬似連図柄が仮停止する場合は、図12−4(G)及び図12−4(H)に示すように、擬似連図柄が仮停止するとともに、画像表示装置5の表示領域全体で仮停止報知用のエフェクト画像が表示される。尚、仮停止報知用のエフェクト画像は前述したように透過率が0%に設定されているので、遊技者は、擬似連図柄の仮停止から所定期間が経過する迄は仮停止報知用のエフェクト画像によって擬似連図柄を視認不能となっている。そして、擬似連図柄の仮停止から所定期間が経過した後、遊技者は、仮停止報知用のエフェクト画像が非表示となることで、仮停止報知演出中よりも大きなサイズの擬似連図柄を視認可能となる。
以上、本特徴部225SGにおけるパチンコ遊技機1では、1の可変表示中に擬似連図柄を画像表示装置5の中央部に向けて移動表示するとともに該擬似連図柄が仮停止することを示唆する仮停止示唆演出を実行可能となっている。更に、該仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止する場合は、該擬似連図柄を仮停止するとともに画像表示装置5の表示領域全体において仮停止報知用のエフェクト画像を表示することによって仮停止した擬似連図柄を一旦視認不能とし、該仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止しない場合は、仮停止報知用のエフェクト画像を表示せずに該擬似連図柄を画像表示装置5の下方に向けて継続して移動表示した後に非表示するので、遊技者が仮停止示唆演出の演出成功(擬似連図柄の仮停止)と演出失敗(擬似連図柄が仮停止しないこと)を把握し易く、仮停止示唆演出の興趣を向上できるようになっている。
また、仮停止示唆演出中においては画像表示装置5において透過率が高い集中線が表示されることによって、移動表示されている擬似連図柄が仮停止するか否かに対して遊技者を注目させることができ興趣を向上できる。更には、擬似連図柄が仮停止する際には、画像表示装置5において透過率が0である仮停止報知用のエフェクト画像が表示されることによって、該仮停止時における遊技者の違和感を低減できるとともに、擬似連図柄が仮停止したことを強調することができるので、該擬似連図柄の仮停止の興趣も向上することができる。
また、擬似連図柄が仮停止する場合は、仮停止時における擬似連図柄が仮停止前よりも大きいサイズで表示される(仮停止前の左右幅寸法はa、上下幅寸法はbであるのに対して、仮停止時の左右幅寸法はx(x>a)、上下幅寸法はy(y>b))ので、仮停止した擬似連図柄の視認性を向上できるとともに、擬似連図柄の仮停止をより強調することができる。
尚、本特徴部225SGでは、擬似連図柄が仮停止したタイミングから該擬似連図柄を擬似連図柄の仮停止前よりも大きいサイズで表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、擬擬似連図柄のサイズを仮停止前よりも大きく表示するタイミングは、仮停止の直前のタイミングや、仮停止報知用のエフェクト画像が非表示となったタイミング等の仮停止後のタイミングであってもよい。
また、本特徴部225SGでは、擬似連図柄が仮停止したタイミングから該擬似連図柄を擬似連図柄の仮停止前よりも大きいサイズで表示することで擬似連図柄が仮停止したことを強調する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、擬似連図柄が仮停止したタイミングから擬似連図柄の形状や色を変化させることによって擬似連図柄が仮停止したことを強調してもよい。
また、本特徴部225SGでは、図12−4(C)〜図12−4(E)に示すように、仮停止示唆演出として画像表示装置5において集中線を表示するとともに、仮停止示唆演出の進行に応じて集中線を画像表示装置5の中央部に向けて移動表示することによって擬似連図柄が仮停止するか否かに対する強調度合いを高めていくことで、擬似連図柄が仮停止することへの期待感を高めることができ、仮停止示唆演出の興趣を向上できる。
尚、本特徴部225SGでは、仮停止示唆演出の進行に応じて集中線を画像表示装置5の中央部に向けて移動表示することにより擬似連図柄が仮停止するか否かに対する強調度合いを高めていく形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、仮停止示唆演出の進行に応じて集中線の色を変化させることや表示する本数を増やす(集中線の密度を高める)ことによって擬似連図柄が仮停止するか否かに対する強調度合いを高めてもよい。
以上、本発明の特徴部225SGを図面により説明してきたが、具体的な構成はこれらに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記特徴部225SGでは、図12−1に示すように、画像データ2として集中線の描画を行い、画像データ3として飾り図柄や擬似連図柄の描画を行うことによって、画像表示装置5において集中線を飾り図柄や擬似連図柄よりも優先して表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例225SG−1として図12−5(A)〜図12−5(C)に示すように、画像データ4として集中線の描画を行うことで、画像表示装置5において飾り図柄や擬似連図柄を集中線よりも優先して表示(集中線を飾り図柄や擬似連図柄よりも後方側の画像として表示)してもよい。
このようにすることで、図12−6(A)〜図12−6(H)に示すように、仮停止示唆演出中においては、画像表示装置5において集中線を該画像表示装置5の中央部に向けて移動表示することによって擬似連図柄が仮停止するか否かに対する強調度合いを高めていくことができるとともに、集中線によって飾り図柄や擬似連図柄が遊技者から視認し難くなってしまうことを防ぐことができる。
尚、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止しない場合は、演出制御用CPU120(表示制御部123)が画像データを切り替えることによって、図12−6(F)に示すように、集中線が非表示となるとともに、擬似連図柄は仮停止することなく画像表示装置の下方に向けて継続して移動し非表示となる。
一方で、該仮停止示唆演出の結果として擬似連図柄が仮停止する場合は、図12−6(G)及び図12−6(H)に示すように、擬似連図柄が仮停止するとともに、画像表示装置5の表示領域全体で仮停止報知用のエフェクト画像が表示される。尚、仮停止報知用のエフェクト画像は前述したように透過率が0%に設定されているので、遊技者は、擬似連図柄の仮停止から所定期間が経過する迄は仮停止報知用のエフェクト画像によって擬似連図柄を視認不能となっている。そして、擬似連図柄の仮停止から所定期間が経過した後、遊技者は、仮停止報知用のエフェクト画像が非表示となることで、仮停止報知演出中よりも大きなサイズの擬似連図柄を視認可能となる。
以上のように、集中線を飾り図柄や擬似連図柄よりも後方側の画像として表示することで、擬似連図柄が仮停止することを示唆する仮停止示唆演出の興趣を向上できる。更には、擬似連図柄が仮停止する際に画像表示装置5の表示領域全体で仮停止報知用のエフェクト画像が表示されることで該仮停止時における遊技者の違和感を低減できるとともに、仮停止したことを強調することができ、擬似連図柄の仮停止の興趣を向上できる。
また、前記変形例225SG−1では、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止しない場合は、集中線を非表示とした後に、擬似連図柄を仮停止させることなく画像表示装置の下方に向けて継続して移動し非表示とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例225SG−2として図12−7(A)〜図12−7(H)に示すように、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止しない場合は、擬似連図柄を仮停止させることなく画像表示装置の下方に向けて継続して移動し非表示とする一方で、集中線については擬似連図柄が非表示となった後も可変表示の停止タイミングまでを限度として所定期間継続して表示してもよい。
このようにすることで、変形例225SG−1と同じく、集中線を飾り図柄や擬似連図柄よりも後方側の画像として表示することで、擬似連図柄が仮停止することを示唆する仮停止示唆演出の興趣を向上できる。そして、擬似連図柄が仮停止しない場合については、擬似連図柄が画像表示装置5において非表示となった後から所定期間に亘って集中線が継続して表示されることによっても擬似連図柄が仮停止するか否かについての興趣を向上できる。尚、特に図示しないが、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止する場合は、前記特徴部225SGと同じく擬似連図柄が仮停止する際に画像表示装置5の表示領域全体で仮停止報知用のエフェクト画像が表示されることで該仮停止時における遊技者の違和感を低減できる。
また、前記変形例225SG−2では、仮停止示唆演出中において飾り図柄や擬似連図柄を集中線よりも優先して表示するとともに、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止しない場合については、画像表示装置5において擬似連図柄が非表示となった後の所定期間に亘って集中線を継続して表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例225SG−3として図12−8(A)〜図12−8(H)に示すように、仮停止示唆演出中において集中線を飾り図柄や擬似連図柄よりも優先して表示するとともに、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止しない場合については、画像表示装置5において擬似連図柄が非表示となった後の所定期間に亘って集中線を継続して表示してもよい。
このようにすることで、前記特徴部225SGと同じく、飾り図柄や擬似連図柄を集中線よりも後方側の画像として表示することで、擬似連図柄が仮停止することを示唆する仮停止示唆演出の興趣を向上できる。そして、擬似連図柄が仮停止しない場合については、擬似連図柄が画像表示装置5において非表示となった後から所定期間に亘って集中線が継続して表示されることによっても擬似連図柄が仮停止するか否かについての興趣を向上できる。尚、特に図示しないが、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止する場合は、前記特徴部225SGと同じく擬似連図柄が仮停止する際に画像表示装置5の表示領域全体で仮停止報知用のエフェクト画像が表示されることで該仮停止時における遊技者の違和感を低減できる。
また、前記特徴部225SGでは、擬似連図柄が仮停止した場合、画像表示装置5において透過率0%の画像として仮停止報知用のエフェクト画像を表示し、停止した擬似連図柄を一時的に視認不能とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例225SG−4として図12−9(A)〜図12−9(C)に示すように、擬似連図柄が仮停止した場合は、画像表示装置5において集中線よりも透過率が低い(例えば、20%等)画像として仮停止報知用のエフェクト画像を表示してもよい。
つまりは、図12−10に示すように、仮停止示唆演出として集中線が表示されている期間(擬似連図柄の仮停止タイミングまでの期間)においては、該集中線の透過率が高い(例えば、前述した50%)ことにより遊技者が集中線越しに飾り図柄や擬似連図柄を容易に視認可能である一方で、仮停止報知演出として仮停止報知用のエフェクト画像が表示されている期間(擬似連図柄の仮停止タイミング以降の期間)においては、集中線よりも透過率が低い(例えば、前述した20%)ことにより、集中線が表示されている期間よりも遊技者が飾り図柄や擬似連図柄を視認し難くなっていてもよい。尚、本変形例225SG−4では特に図示しないが、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止しない場合は、他の特徴部や変形例と同じく、画像表示装置5において仮停止報知用のエフェクト画像は表示されない。
このようにすることで、前記特徴部225SGと同じく、仮停止示唆演出中は透過率が比較的高い集中線が表示されることによって、擬似連図柄が仮停止することを示唆する仮停止示唆演出の興趣を向上できる。そして、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止する場合(仮停止報知演出が実行される場合)は、前記特徴部225SGと同じく擬似連図柄が仮停止する際に画像表示装置5の表示領域全体で仮停止報知用のエフェクト画像が表示されることで該仮停止時における遊技者の違和感を低減できるとともに、該仮停止報知用のエフェクト画像を通して擬似連図柄が仮停止したことを強調することができるので、擬似連図柄が仮停止することの興趣を向上できる。
また、前記特徴部225SGでは、可変表示中に擬似連演出にかかわる演出として仮停止示唆演出と仮停止報知演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例225SG−5として、可変表示中はこれら仮停止示唆演出や仮停止報知演出とは異なる演出として、可変表示結果が大当りとなることを示唆する予告演出(特徴部193SGにおける図11−29参照)を実行可能としてもよい。尚、これら予告演出は、仮停止示唆演出として画像表示装置5において集中線が表示されているときに実行可能とする一方で、仮停止報知演出として画像表示装置5において仮停止報知用のエフェクト画像が表示されているときは予告演出の実行を制限してもよい。このようにすることで、予告演出の実行によって可変表示結果が大当りとなるか否かに遊技者を注目させることができるとともに、画像表示装置5において仮停止報知用のエフェクト画像が表示されているときは予告演出の実行を制限することで、予告演出の視認性が仮停止報知用のエフェクト画像によって低下して、該予告演出の興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
また、可変表示中に実行可能な予告演出としては、変形例225SG−5として図12−11に示すように、例えば、仮停止示唆演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止した場合に、次の擬似連示唆演出の演出結果として更に擬似連図柄が仮停止することを示唆する擬似連示唆演出や、画像表示装置5の所定位置(例えば、画像表示装置の中央下部)において実行中の可変表示に対応する保留記憶表示をアクティブ表示として表示するアクティブ表示エリア225SG005Fを設け、該アクティブ表示の表示態様を変化させることで可変表示結果が大当りとなることを示唆するアクティブ表示予告演出及び、アクティブ表示の表示態様が変化することを示唆するアクティブ表示変化予告演出を実行可能としてもよい。
このように、予告演出として擬似連示唆演出を実行する場合は、例えば、図12−11(A)〜図12−11(C)に示すように、仮停止予告演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止したことに基づいて画像表示装置5の上部において擬似連示唆演出としての左右幅寸法がL1である画像を表示するとともに、該画像表示装置5において透過率が0%である仮停止報知用のエフェクト画像を表示し、該仮停止から所定期間が経過することによって仮停止報知用のエフェクト画像を非表示とする。つまり、擬似連示唆演出としての画像の表示は擬似連図柄の仮停止タイミングから開始されるが、擬似連示唆演出としての画像が遊技者から視認可能となるのは仮停止報知用のエフェクト画像が非表示化されたタイミングからである。
一方で、予告演出としてアクティブ表示変化予告演出を実行する場合は、図12−11(A)及び図12−11(D)〜図12−11(F)に示すように、擬似連図柄が仮停止したタイミングから画像表示装置5において仮停止報知用のエフェクト画像の表示を行ず、アクティブ表示変化予告演出の画像(本変形例225SG−5では画像表示装置5の右部からアクティブ表示エリア225SG005Fに向けて飛来する左右幅寸法がL2(L1>L2)である矢の画像)が表示される。
該アクティブ表示変化予告演出の演出結果としてアクティブ表示の表示態様が変化する場合は、図12−11(E)に示すように、画像表示装置5の右部から飛来してきた矢がアクティブ表示に刺さることによって該アクティブ表示の表示態様が変化し、該アクティブ表示変化予告演出の演出結果としてアクティブ表示の表示態様が変化しない場合は、図12−11(F)に示すように、画像表示装置5の右部から飛来してきた矢がアクティブ表示に刺さることなく画像表示装置5の左部に向けて通過した後に非表示となればよい。
このように本変形例225SG−5では、予告演出として擬似連示唆演出を実行する場合は、画像表示装置5において擬似連示唆演出としての画像とともに仮停止報知用のエフェクト画像を表示することによって、一旦擬似連示唆演出としての画像を遊技者から視認不能とする一方で、予告演出としてアクティブ表示変化予告演出を実行する場合は、画像表示装置5において仮停止報知用のエフェクト画像を表示せずに、アクティブ表示変化予告演出の画像として、擬似連示唆演出としての画像よりも表示寸法が短い画像(矢の画像)を表示することで、アクティブ表示変化予告演出が仮停止報知用のエフェクト画像によって遮られて分かり難くなってしまうことを防ぐことができる。
尚、本変形例225SG−5では、予告演出として擬似連示唆演出を実行する場合は、仮停止予告演出の演出結果として擬似連図柄が仮停止したことに基づいて画像表示装置5の上部において擬似連示唆演出としての左右幅寸法がL1である画像を表示するとともに、該画像表示装置5において透過率が0%である仮停止報知用のエフェクト画像を表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、予告演出として擬似連示唆演出を実行する場合は、画像表示装置5の上部において擬似連示唆演出としての画像とともに透過率が0%ではない(例えば、透過率が20%や50%の)仮停止報知用のエフェクト画像を表示してもよい。
また、前記特徴部193SGや前記特徴部225SGでは、複数の飾り図柄のうちの1の図柄として、或いは、飾り図柄とは異なる図柄として、擬似連演出が実行されることを報知する図柄(擬似連図柄)が画像表示装置5において仮停止する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、可変表示の終了タイミングで保留記憶表示やの表示態様を変化させることで該保留記憶表示に対応する可変表示結果が大当りとなることを示唆する保留記憶表示変化演出を実行可能とするとともに、複数の飾り図柄のうちの1の図柄として、或いは、飾り図柄とは異なる図柄として、保留記憶表示が変化することを示す図柄(保留記憶表示変化報知図柄)が画像表示装置5において停止する場合を設けてもよい。このように保留記憶表示変化報知図柄が画像表示装置5において停止する場合においては、該保留記憶表示変化報知図柄が停止するか否かを対象として前記特徴部193SGや前記特徴部225SGにおける仮停止示唆演出に相当する演出(本発明における示唆演出)を実行可能としてもよい。
また、前記特徴部193SGや前記特徴部225SGでは、複数の飾り図柄のうちの1の図柄として、或いは、飾り図柄とは異なる図柄として、擬似連演出が実行されることを報知する図柄(擬似連図柄)が画像表示装置5において仮停止する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、画像表示装置5において背景画像として複数の画像を表示可能とし、表示されている背景画像に応じて実行中の可変表示結果が大当りとなる割合を示唆可能とするとともに、複数の飾り図柄のうちの1の図柄として、或いは、飾り図柄とは異なる図柄として、背景画像が変化することを示す図柄(背景画像変化報知図柄)が画像表示装置5において停止する場合を設けてもよい。このように背景画像変化報知図柄が画像表示装置5において停止する場合においては、該背景画像変化報知図柄が停止するか否かを対象として前記特徴部193SGや前記特徴部225SGにおける仮停止示唆演出に相当する演出(本発明における示唆演出)を実行可能としてもよい。
また、前記特徴部193SGでは、所定の遊技を行う遊技機としてパチンコ遊技機1を例示したが、本発明はこれに限定するものではなく、所定の遊技を行う遊技機とは、少なくとも所定の遊技を行うものであればパチンコ遊技機1の他スロットマシンや一般ゲーム機であってもよい。
また、本明細書では、本発明の遊技機の形態として複数の特徴部や変形例を例示したが、本発明の遊技機としては、これら複数の特徴部や変形例を組合せて実施してもよいし、1の特徴部や変形例のみを実施してもよい。
例えば、前記特徴部193SGや前記特徴部225SGでは、複数の飾り図柄のうちの1の図柄として、或いは、飾り図柄とは異なる図柄として、擬似連演出が実行されることを報知する図柄(擬似連図柄)が画像表示装置5において仮停止する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を飾り図柄の組合せ(停止図柄)によって示唆可能とし、特定の設定値が設定されていることを示唆する図柄の停止を対象として前記特徴部193SGや前記特徴部225SGにおける仮停止示唆演出に相当する演出(本発明における示唆演出)を実行可能としてもよい。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は、上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があってもこの発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部又は一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等な意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、第1識別情報の可変表示および第2識別情報の可変表示を実行するとともに、特定演出識別情報(例えば、擬似連図柄)を含む複数種類の演出識別情報(例えば、飾り図柄)の可変表示を行って表示結果を導出表示し、特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、可変表示として、演出識別情報の可変表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの所定タイミングにおいて前記特定演出識別情報を一旦仮停止させた後に可変表示を再開する特定演出(例えば、擬似連演出)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、前記特定演出識別情報が仮停止することを示唆する示唆演出(例えば、仮停止示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、前記特定演出識別情報が仮停止したことを報知する報知演出(例えば、仮停止報知演出)を実行可能な報知演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態(例えば、時短状態)に制御可能な状態制御手段(例えば、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS166、ステップ100IWS173を実行する部分、図16−19に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS537を実行する部分)と、可変表示が実行されることにもとづいて数値情報を更新可能な更新手段(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)と、を備え、前記示唆演出実行手段は、前記示唆演出として、効果表示の表示によって、前記特定演出識別情報とは異なる演出識別情報の視認性を第1低視認状態に一旦低下させた後に、該第1低視認状態よりも更に視認性が低い第2低視認状態に低下させる演出を実行可能であり(例えば、図11−33及び図11−34に示すように、画像表示装置5において集中線を密度D1にて表示することによって左右の飾り図柄の視認性を低下させた後、集中線を密度D2にて表示することによって左右の飾り図柄の視認性を更に低下させる部分)、前記報知演出実行手段は、前記報知演出として、前記特定演出識別情報とは異なる演出識別情報を視認不能とする演出を実行可能であり(例えば、図11−34及び図11−35に示すように、仮停止報知用のエフェクト画像を画像表示装置5の表示領域全体で表示することにより左右の飾り図柄を視認不能とする部分)、前記示唆演出実行手段は、前記特定演出識別情報が仮停止しない場合においても前記示唆演出を実行可能であって、該仮停止しない場合は前記所定タイミングを過ぎた後の所定期間は前記効果表示を継続表示可能であり(例えば、図11−44に示すように、仮停止示唆演出を実行して擬似連図柄が仮停止しない場合は、擬似連図柄が画像表示装置5において非表示となった後も集中線が継続して表示されている部分)、前記状態制御手段は、前記更新手段が更新した数値情報が、可変表示の実行回数としての特別回数に対応する特定値となることによって特別条件が成立したときに前記特別状態に制御可能であり(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS74、ステップ100IWS75を実行する部分、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS170、ステップ100IWS173を実行する部分)、前記更新手段は、前記第1識別情報の可変表示が実行される場合と前記第2識別情報の可変表示が実行される場合とで数値情報を更新する(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)遊技機が挙げられる。
このような構成によれば、示唆演出によって仮停止することに対する遊技者の期待感を高めることができるとともに、報知演出が実行されることにより仮停止したことに対する高揚感を高めることができるとともに、仮停止しない場合に、仮停止の所定タイミング後においても効果表示が継続表示されていることで、仮停止しなかったことを遊技者が認識し易くなるとともに、仮停止しなかったことに対する遊技者の落胆感を和らげることができるようになるので、遊技興趣を向上させることができる。また、遊技者の救済を好適に実現できる。具体的には、遊技状態が変化して、いずれの識別情報の可変表示が実行される状況であっても数値情報の更新が継続するので遊技者が救済されやすくなり、遊技の意欲を高めることができる。
つまり、特定演出識別情報が仮停止しなかった場合であっても所定タイミングを過ぎた後の所定期間は効果表示が継続表示されるため、効果表示の余韻により示唆演出を遊技者に強く印象付けることができ、所定タイミングを過ぎた直後に効果表示を終了させる場合よりも遊技者の落胆感を和らげることができるとともに、第1識別情報の可変表示が実行される場合と第2識別情報の可変表示が実行される場合とで数値情報が更新されるため、例えば第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示のいずれか一方が実行されたときのみ数値情報を更新するようにした場合よりも数値情報が特別回数に到達しやすくなって遊技者が救済されやすくなるので、遊技の意欲を高めることができる。すなわち、遊技場に設置したときに遊技者の興味をひきやすく遊技者の遊技意欲を向上できる遊技機を提供することができる。
あるいは、本発明の遊技機としては、他にも、第1識別情報の可変表示および第2識別情報の可変表示を実行するとともに、複数種類の演出識別情報(例えば、飾り図柄)の可変表示を行って表示結果を導出表示し、特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、可変表示として、演出識別情報の可変表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの所定タイミングにおいて、前記演出識別情報とは異なる特殊識別情報(例えば、擬似連図柄)を一旦仮停止させた後に可変表示を再開する特定演出(例えば、擬似連演出)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、前記特殊識別情報が仮停止することを示唆する示唆演出(例えば、仮停止示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、前記特殊識別情報が仮停止したことを報知する報知演出(例えば、仮停止報知演出)を実行可能な報知演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態(例えば、時短状態)に制御可能な状態制御手段(例えば、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS166、ステップ100IWS173を実行する部分、図16−19に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS537を実行する部分)と、可変表示が実行されることにもとづいて数値情報を更新可能な更新手段(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)と、を備え、前記示唆演出実行手段は、前記示唆演出として、効果表示の表示によって、前記演出識別情報の視認性を第1低視認状態に一旦低下させた後に、該第1低視認状態よりも更に視認性が低い第2低視認状態に低下させる演出を実行可能であり(例えば、図11−33及び図11−34に示すように、画像表示装置5において集中線を密度D1にて表示することによって左右の飾り図柄の視認性を低下させた後、集中線を密度D2にて表示することによって左右の飾り図柄の視認性を更に低下させる部分)、前記報知演出実行手段は、前記報知演出として前記演出識別情報を視認不能とする演出を実行可能であり(例えば、図11−34及び図11−35に示すように、仮停止報知用のエフェクト画像を画像表示装置5の表示領域全体で表示することにより左右の飾り図柄を視認不能とする部分)、前記示唆演出実行手段は、前記特殊識別情報が仮停止しない場合においても前記示唆演出を実行可能であって、該仮停止しない場合は前記所定タイミングを過ぎた後の所定期間は前記効果表示を継続表示可能であり(例えば、図11−44に示すように、仮停止示唆演出を実行して擬似連図柄が仮停止しない場合は、擬似連図柄が画像表示装置5において非表示となった後も集中線が継続して表示されている部分)、前記状態制御手段は、前記更新手段が更新した数値情報が、可変表示の実行回数としての特別回数に対応する特定値となることによって特別条件が成立したときに前記特別状態に制御可能であり(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS74、ステップ100IWS75を実行する部分、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS170、ステップ100IWS173を実行する部分)、前記更新手段は、前記第1識別情報の可変表示が実行される場合と前記第2識別情報の可変表示が実行される場合とで数値情報を更新する(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)遊技機が挙げられる。
このような構成によれば、示唆演出によって仮停止することに対する遊技者の期待感を高めることができるとともに、報知演出が実行されることにより仮停止したことに対する高揚感を高めることができるとともに、仮停止しない場合に、仮停止の所定タイミング後においても効果表示が継続表示されていることで、仮停止しなかったことを遊技者が認識し易くなるとともに、仮停止しなかったことに対する遊技者の落胆感を和らげることができるようになるので、遊技興趣を向上させることができる。また、遊技者の救済を好適に実現できる。具体的には、遊技状態が変化して、いずれの識別情報の可変表示が実行される状況であっても数値情報の更新が継続するので遊技者が救済されやすくなり、遊技の意欲を高めることができる。
つまり、特殊識別情報が仮停止しなかった場合であっても所定タイミングを過ぎた後の所定期間は効果表示が継続表示されるため、効果表示の余韻により示唆演出を遊技者に強く印象付けることができ、所定タイミングを過ぎた直後に効果表示を終了させる場合よりも遊技者の落胆感を和らげることができるとともに、第1識別情報の可変表示が実行される場合と第2識別情報の可変表示が実行される場合とで数値情報が更新されるため、例えば第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示のいずれか一方が実行されたときのみ数値情報を更新するようにした場合よりも数値情報が特別回数に到達しやすくなって遊技者が救済されやすくなるので、遊技の意欲を高めることができる。すなわち、遊技場に設置したときに遊技者の興味をひきやすく遊技者の遊技意欲を向上できる遊技機を提供することができる。
さらに、遊技興趣を向上させることができ、また、遊技者の救済を好適に実現できる遊技機の形態の一例として、第1識別情報の可変表示および第2識別情報の可変表示を実行し、特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態(例えば、時短状態)に制御可能な状態制御手段(例えば、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS166、ステップ100IWS173を実行する部分、図16−19に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS537を実行する部分)と、可変表示が実行されることにもとづいて数値情報を更新可能な更新手段(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)と、を備え、前記状態制御手段は、前記更新手段が更新した数値情報が特別回数に対応する特定値となることによって特別条件が成立したときに前記特別状態に制御可能であり(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS74、ステップ100IWS75を実行する部分、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS170、ステップ100IWS173を実行する部分)、前記更新手段は、前記第1識別情報の可変表示が実行される場合と前記第2識別情報の可変表示が実行される場合とで数値情報を更新する(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)遊技機が挙げられる。以下に、これらの遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図13は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図13に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS901)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS902)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS903)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS903;Yes)、初期化処理(ステップS908)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS909)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS903;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS904)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS904では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS904;No)、初期化処理(ステップS908)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS904;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS905)。ステップS905では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS905;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS908)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS905;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS906)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS907)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS9010)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS9011)、割込みを許可する(ステップS9012)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
図14は、特別図柄プロセス処理として、図5に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図5に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
図15は、演出制御プロセス処理として、図9のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図15に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS90174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS90175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(特徴部108IWに関する説明)
次に、この実施の形態の特徴部108IWについて説明する。本特徴部108IWでは、遊技状態として、通常状態、時短状態、または確変状態(時短状態にも制御される)のいずれかに制御される。本例では、時短状態では、通常状態と比較して平均的な特図変動時間が短縮されるとともに、通常状態と比較して平均的な普図変動時間が短縮され、通常状態と比較して普図ゲームで「普図当り」となる確率が高くなる。例えば、通常状態では普図当り確率が10%であるのに対して、時短状態では普図当り確率が90%に高められ、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)に遊技球が入賞しやすくなる。なお、そのような態様にかぎらず、例えば、時短状態では、通常状態と比較して、可変入賞球装置6Bの開放時間を長くすることによって、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)に遊技球が入賞しやすくなるように構成してもよい。
また、本例では、確変状態では、通常状態および時短状態と比較して大当りとなる確率(大当り確率)が高められる。なお、本例では、確変状態に制御される場合には、時短状態にも制御される。
また、本例では、変動表示結果が大当りとなって大当り遊技終了後に確変状態や時短状態に制御される場合に加えて、変動表示結果がはずれとなる場合であっても時短はずれ図柄が導出表示されたことにもとづいて時短状態に制御される場合がある。
さらに、本例では、遊技機への電源投入後や、大当り発生後、時短はずれ発生後、救済時短発生後に、所定回数(本例では、800回)の変動表示を終了しても次の大当りや時短はずれが発生しなかった場合にも、時短状態(救済時短)に制御される場合がある。
なお、時短状態では、(1)普図当り確率を高める制御と、(2)普通図柄の変動時間を短縮する制御と、(3)可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)の開放時間を長くする制御と、(4)特別図柄の変動時間を短縮する制御とが行われ得るのであるが、それら(1)〜(4)の全ての制御を行ってもよいし、(1)〜(4)のうちの一部の制御を行わなくてもよい。例えば、大当り経由の時短状態と、時短はずれ経由の時短状態と、救済時短経由の時短状態とで、(1)〜(4)のうちのいずれの制御を行うかが異なっていてもよいし、同じであってもよい。
また、例えば、低ベース状態において、普図当り確率を1/1としてもよいし、はずれ確率が極めて低く実質的に普図当り確率が1/1となるようにしてもよい。つまり、救済時短となるときに、上記(1)の制御が行われなくても、上記(2)〜(4)の一部または全部の制御が行われることで、高ベース状態となるようにしてもよい。
なお、救済時短に制御されるまでの変動回数nおよび救済時短での時短回数Nは、以下のように規定することが好ましい。
2.5P≦n≦3.0P
0.4P≦N≦3.8P
(P=大当り確率MLの分母、n=変動回数、N=時短回数)
具体的には、例えば、大当り確率が1/300である場合には、変動回数nは750〜900となり、時短回数Nは120〜1140となる。後述するように、本例では、最も大当り確率が高い設定値「6」の場合には、大当り確率が約1/270であるため、変動回数nは675〜810となり、時短回数Nは108〜1026となる。また、最も大当り確率が低い設定値「1」の場合には、大当り確率が約1/319であるため、変動回数nは797〜957となり、時短回数Nは127〜1212となる。そして、本例では、変動回数nおよび時短回数Nは、いずれも「800」に設定されており、いずれの設定値に設定されているときにも、上記の規定を満たすものとなっている。
次に、この実施の形態の特徴部108IWにおける実施例1に係る遊技機につき、図16−1〜図16−47を参照して説明する。
(盤面構成)
図16−1は、特徴部108IWにおけるパチンコ遊技機の正面図である。特徴部108IWにおけるパチンコ遊技機1では、図1に示したパチンコ遊技機1の盤面構成に加えて、図16−1に示すように、普図保留表示器25Cの下方に右打ちLED100IW10が設けられている。また、図16−1に示すように、画像表示装置5の右方に右打ち報知LED100IW20が設けられている。
また、図16−1に示すように、画像表示装置5の左方および右方にそれぞれ第4図柄表示器100IW21a,21bが設けられている。このうち、画像表示装置5の左方に設けられた第4図柄表示器100IW21aは、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行する表示器である。また、画像表示装置5の右方に設けられた第4図柄表示器100IW21bは、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行する表示器である。本例では、第4図柄表示器100IW21a,21bは、それぞれ上下に配置された2つのLEDで構成され、それら2つのLEDが交互に点灯および消灯を繰り返すことによって第4図柄の変動表示が実行される。
また、図16−1に示すように、本特徴部108IWにおけるパチンコ遊技機1では、図1に示した通過ゲート41に代えて、画像表示装置5の右方に、遊技球が通過可能な通過ゲート100IW41が設けられている。本特徴部108IWでは、遊技球が通過ゲート100IW41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。従って、本特徴部108IWでは、確変状態や時短状態においては、普図当り確率が高まるのであるから、遊技領域の右方を狙って発射操作(右打ち操作)を行った方が有利である。一方、本特徴部108IWでは、通常状態においては、遊技領域の左方を狙って発射操作(左打ち操作)を行った方が有利である。
(大当り確率、時短はずれ確率)
図16−2および図16−3は、設定値ごとの大当り確率および時短はずれ確率を説明するための説明図である。このうち、図16−2は、第1特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および時短はずれ確率を示している。また、図16−3は、第2特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および時短はずれ確率を示している。本例では、遊技者にとって有利度が異なる(本例では、大当り確率が異なる)複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成されており、パチンコ遊技機1への電源投入時に設定確認処理や設定変更処理を実行し、現在の設定値を確認したり設定値を変更したりすることが可能である。また、図16−2および図16−3に示すように、本例では、設定値「1」〜「6」の6段階に設定変更可能に構成する場合が示されている。なお、6段階に設定変更可能である場合にかぎらず、例えば、2〜5段階に設定変更可能に構成したり、7段階以上に設定変更可能に構成したりしてもよい。
図16−2(A)および図16−3(A)に示すように、第1特別図柄の変動表示を実行する場合および第2特別図柄の変動表示を実行する場合ともに、非確変状態(低確率状態(通常状態や時短状態))では、設定値「1」の場合が大当り確率「205/65536」と最も低く(約1/319)、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「242/65536」と最も高く(約1/270)、遊技者にとって最も有利な設定となっている。
また、図16−2(B)および図16−3(B)に示すように、第1特別図柄の変動表示を実行する場合および第2特別図柄の変動表示を実行する場合ともに、確変状態(高確率状態)では、設定値「1」の場合が大当り確率「2050/65536」と最も低く(約1/32)、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「2420/65536」と最も高く(約1/27)、遊技者にとって最も有利な設定となっている。また、図16−2および図16−3に示すように、本例では、確変状態では、非確変状態と比較して大当り確率が10倍に高められている。
また、図16−2に示すように、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく(さらに、確変状態であるか非確変状態であるかに関係なく)、時短はずれ確率が「164/65536」と一定である(約1/400)。また、図16−3に示すように、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく(さらに、確変状態であるか非確変状態であるかに関係なく)、時短はずれ確率が「328/65536」と一定である(約1/200)。すなわち、本例では、時短はずれ判定用の判定値は、設定値によらず共通である。
上記のように設定値に応じて大当り確率を異ならせる一方で時短はずれ確率は一定となるように構成する場合であっても、図16−2および図16−3に示すように、時短なしはずれ確率を設定値「1」〜「6」で異ならせることによって、設定値ごとの判定値数が整合するように構成すればよい。
なお、さらに小当り遊技状態に制御可能に構成してもよい。小当りも決定可能に構成する場合、例えば、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、小当り確率が一定となるように構成すればよい。
また、小当りも決定可能に構成する場合、小当りを契機として時短状態に制御する時短付き小当りがあるように構成してもよい。
なお、図16−2および図16−3に示した例は一例であり、大当り確率や時短はずれ確率の設定の仕方として様々な態様が考えられる。例えば、本例では、図16−2および図16−3に示すように、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には時短はずれ確率が約1/400であり、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には時短はずれ確率が約1/200である場合を示したが、逆に、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には時短はずれ確率が約1/200であり、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には時短はずれ確率が約1/400であるように構成してもよい。
(大当り種別判定テーブル)
図16−4は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。このうち、図16−4(A)は、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルの具体例を示している。また、図16−4(B)は、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルの具体例を示している。
図16−4(A)に示すように、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、種別判定用の乱数にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、または「突然確変大当り」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図16−4(B)に示すように、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、種別判定用の乱数にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、または「突然確変大当り」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に時短状態に移行させる大当りである。時短状態に移行すると、100回の変動表示を終了するか、次の大当りが発生するまで時短状態を維持する。
「確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである。確変状態に移行すると、100回の変動表示を終了するか、次の大当りが発生するまで確変状態を維持する。なお、本例では、確変状態に制御される場合には時短状態にも制御される。
「突然確変大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである。確変状態に移行すると、100回の変動表示を終了するか、次の大当りが発生するまで確変状態を維持する。なお、本例では、確変状態に制御される場合には時短状態にも制御される。
なお、本例では、「通常大当り」および「確変大当り」となる場合には、大当り遊技中の15ラウンドの各ラウンドにおいて、29秒間を経過するか所定数(本例では、10個)の遊技球が入賞するまで大入賞口が開放状態に制御される(従って、大入賞口の長期間の開放が15回行われる)。一方、「突然確変大当り」となる場合には、大当り遊技の2ラウンドの各ラウンドにおいて、極めて短い0.5秒間にわたって大入賞口が開放状態に制御される(従って、大入賞口の短期間の開放が2回行われる)。従って、「突然確変大当り」となる場合には、実質的に大入賞口への入賞は殆ど期待できず、確変状態に突然移行したように見せることができる。
図16−4(A)に示すように、本例では、第1特別図柄の変動表示が実行されて大当りとなる場合には、40%の確率で「通常大当り」と決定され、40%の確率で「確変大当り」と決定され、20%の確率で「突然確変大当り」と決定される。また、図16−4(B)に示すように、本例では、第2特別図柄の変動表示が実行されて大当りとなる場合には、40%の確率で「通常大当り」と決定され、55%の確率で「確変大当り」と決定され、5%の確率で「突然確変大当り」と決定される。
(時短種別判定テーブル)
図16−5は、ROM101に記憶されている時短種別判定テーブルを示す説明図である。このうち、図16−5(A)は、第1特別図柄用の時短種別判定テーブルの具体例を示している。また、図16−5(B)は、第2特別図柄用の時短種別判定テーブルの具体例を示している。
図16−5(A)に示すように、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を時短はずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、種別判定用の乱数にもとづいて、時短種別を「時短はずれA」、「時短はずれB」、または「時短はずれC」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図16−5(B)に示すように、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を時短はずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、種別判定用の乱数にもとづいて、時短種別を「時短はずれA」、「時短はずれB」、または「時短はずれC」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図16−5(A),(B)に示すように、本例では、第1特別図柄の変動表示が実行されて時短はずれとなる場合、および第2特別図柄の変動表示が実行されて時短はずれとなる場合のいずれにおいても、1/3の確率で「時短はずれA」と決定され、1/3の確率で「時短はずれB」と決定され、1/3の確率で「時短はずれC」と決定される。
なお、図16−5に示した例は一例では、時短種別の決定の仕方として様々な態様が考えられる。例えば、第1特別図柄の変動表示で時短はずれと決定する場合には「時短はずれC」の決定確率を高くする一方で、第2特別図柄の変動表示で時短はずれと決定する場合には「時短はずれA」の決定確率を高くするなど、第1特別図柄の変動表示を実行する場合と第2特別図柄の変動表示を実行する場合とで時短種別の決定割合を異ならせてもよい。
また、例えば、救済時短経由の時短状態中も時短はずれを決定可能に構成する場合、時短はずれとなっても一律に時短回数カウンタなどを上書きしないように構成してもよいし、時短はずれ図柄の種類によって時短回数カウンタなどを上書きする場合と上書きしない場合とがあるように構成してもよい。
図16−6は、時短種別を説明するための説明図である。図16−6に示すように、本例では、通常状態中では、「時短はずれA」となる場合に時短回数100回の時短状態に制御され、「時短はずれB」となる場合に時短回数50回の時短状態に制御され、「時短はずれC」となる場合に時短回数30回の時短状態に制御される。また、時短状態中では、「時短はずれA」となる場合に次回大当りとなるまで時短状態に制御され、「時短はずれB」となる場合に時短回数200回の時短状態に制御され、「時短はずれC」となる場合に時短回数100回の時短状態に制御される。また、通常状態および時短状態中において、救済時短となる場合に、時短回数800回の時短状態に制御される。
なお、本例では、後述するように、確変状態中では時短はずれと決定される場合はない。また、本例では、後述するように、救済時短による時短状態中でも時短はずれと決定される場合はない。また、本例では、後述するように、救済時短により時短回数800回の時短状態に制御された後、800回の変動表示を終了しても大当りが発生しなかった場合には、再び救済時短により時短回数800回の時短状態(救済時短)に制御される。そのため、救済時短による時短回数は、実質的に次回の大当りが発生するまでとなる。
ここで、設定値毎の救済時短到達率について説明する。救済時短到達率とは、救済時短を経由した時短状態に制御される割合である。救済時短を経由した時短状態は、大当り遊技状態に制御されることなくn回(本例では800回)の変動を行うことにより制御されるものであるから、救済時短到達率Kは、以下のようにして算出できる。
K=(1−ML)n={(P−1)÷P}n
(K=救済時短到達率、P=大当り確率MLの分母、n=作動回数)
具体的には、例えば、設定値「1」であれば大当り確率MLが約1/319であるから救済時短到達率Kは8.1%となり、設定値「2」であれば大当り確率MLが約1/310であるから救済時短到達率Kは7.5%となり、設定値「3」であれば大当り確率MLが約1/300であるから救済時短到達率Kは6.9%となり、設定値「4」であれば大当り確率MLが約1/290であるから救済時短到達率Kは6.3%となり、設定値「5」であれば大当り確率MLが約1/280であるから救済時短到達率Kは5.7%となり、設定値「6」であれば大当り確率MLが約1/270であるから救済時短到達率Kは5.1%となる。
このように、大当り確率が低い設定値である程、救済時短到達率が高くなっている。これにより、大当り確率が低い設定値であっても遊技者を救済することができる。
また、時短はずれとなる場合の時短回数の制御の仕方は、図16−6に示したものにかぎられない。例えば、同じ時短はずれ図柄が導出表示される場合であっても、通常状態中と時短状態中とで時短回数100回で同じであるように制御するように構成してもよい。また、例えば、同じ時短はずれ図柄が導出表示される場合であっても、通常状態中であれば時短回数100回に制御され、時短状態中であれば時短回数0回に制御される(すなわち、時短状態から通常状態に転落する)ように構成してもよい。そのように時短はずれとなる場合の時短回数の制御の仕方として様々な態様が考えられる。
(変動パターンテーブル)
図16−7および図16−8は、特徴部108IWにおける変動パターンテーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図16−7(A)は、大当り用の変動パターンテーブルAの具体例を示している。また、図16−7(B)は、通常状態時のはずれ用の変動パターンテーブルBの具体例を示している。また、図16−7(C)は、大当り経由で制御された時短状態時のはずれ用の変動パターンテーブルCの具体例を示している。また、図16−7(D)は、時短はずれ経由で制御された時短状態時のはずれ用の変動パターンテーブルDの具体例を示している。
また、図16−8(E)は、救済時短経由で制御された時短状態時のはずれ用の変動パターンテーブルEの具体例を示している。また、図16−8(F),(G)は、救済時短となる直前10変動以内のはずれ用の変動パターンテーブルF,Gの具体例を示している。このうち、図16−8(F)に示す変動パターンテーブルFは、保留記憶数(例えば、合算保留記憶数)が3以下である場合に選択される救済時短直前用の変動パターンテーブルである。また、図16−8(G)に示す変動パターンテーブルFは、保留記憶数(例えば、合算保留記憶数)が4以上である場合に選択される救済時短直前用の変動パターンテーブルである。
また、図16−8(H)は、確変状態時のはずれ用の変動パターンテーブルHの具体例を示している。ただし、本例では、確変状態や時短状態であっても、保留記憶数が1以上でない場合(保留記憶がない場合)には、変動パターンテーブルBを用いて変動パターンが決定される。
また、図16−8(I)は、救済時短となる変動表示のはずれ用の変動パターンテーブルIの具体例を示している。また、図16−8(J)は、救済時短となる変動表示の大当り用の変動パターンテーブルJの具体例を示している。
図16−7(A)に示すように、本例では、大当りとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPB2−1(ノーマルリーチ)、変動パターンPB2−2(スーパーリーチα)、変動パターンPB2−3(スーパーリーチβ)のいずれかに決定される。
また、図16−7(B)に示すように、本例では、通常状態時にはずれとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPA1−1(通常変動)、変動パターンPA2−1(ノーマルリーチ)、変動パターンPA2−2(スーパーリーチα)、変動パターンPA2−3(スーパーリーチβ)のいずれかに決定される。
また、図16−7(C)に示すように、本例では、大当り経由で制御された時短状態時にはずれとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPA1−2(超短縮変動)、変動パターンPA1−3(短縮変動)、変動パターンPA2−1(ノーマルリーチ)、変動パターンPA2−2(スーパーリーチα)、変動パターンPA2−3(スーパーリーチβ)のいずれかに決定される。
また、図16−7(D)に示すように、本例では、時短はずれ経由で制御された時短状態時にはずれとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPA1−2(超短縮変動)、変動パターンPA1−3(短縮変動)、変動パターンPA2−1(ノーマルリーチ)、変動パターンPA2−2(スーパーリーチα)、変動パターンPA2−3(スーパーリーチβ)のいずれかに決定される。
また、図16−8(E)に示すように、本例では、救済時短経由で制御された時短状態時にはずれとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPA1−4(極超短縮変動)、変動パターンPA2−1(ノーマルリーチ)、変動パターンPA2−2(スーパーリーチα)、変動パターンPA2−3(スーパーリーチβ)のいずれかに決定される。
図16−7(C)、図16−7(D)、および図16−8(E)に示すように、本例では、時短状態時には、変動パターンPA1−2(超短縮変動)や、変動パターンPA1−3(短縮変動)、変動パターンPA1−4(極超短縮変動)が決定される割合が高く、通常状態時と比べて平均した変動時間が短くなっている。さらに、同じ時短状態時であっても、時短はずれ経由で制御された時短状態時には、大当り経由で制御された時短状態時と比べて、変動パターンPA1−2(超短縮変動)の選択確率が80%と高くなっており、平均した変動時間が短くなっている。また、救済時短経由で制御された時短状態時には、変動パターンPA1−4(極超短縮変動)の選択割合が99%と高くなっており、時短はずれ経由や大当り経由で制御された時短状態時と比べて、さらに平均した変動時間が短くなっている。このような構成により、変動表示の実行回数が所定回数(本例では900回)に達して救済時短となった場合(すなわち長期間大当りが発生していない場合)には、変動パターンPA1−4(極超短縮変動)により変動表示が実行される割合が高くなり、次の大当りに制御されるまでの期間が短縮されることになるため、興趣の低下を抑えることができる。
また、図16−7(C)、図16−7(D)、および図16−8(E)に示すように、本例では、と比べて、変動パターンPA1−2(超短縮変動)の選択確率が80%と高くなっており、平均した変動時間が短くなっている。また、救済時短経由で制御された時短状態時には、時短はずれ経由または大当り経由で制御された時短状態時とは異なり、変動パターンPA2−2(スーパーリーチα)や変動パターンPA2−3(スーパーリーチβ)に決定される場合はなく、スーパーリーチが実行される場合はない。すなわち、救済時短経由で制御された時短状態時には、時短はずれ経由または大当り経由で制御された時短状態時とは異なり、はずれ時にスーパーリーチが実行される場合がなく、平均した変動時間が短くなっている。このような構成により、変動表示の実行回数が所定回数(本例では900回)に達して救済時短となった場合(すなわち長期間大当りが発生していない場合)には、スーパーリーチではずれとはならないため、興趣の低下を抑えることができる。また、次の大当りに制御されるまでの期間が短縮されることになるため、興趣の低下を抑えることができる。なお、本例では、救済時短経由で制御された時短状態においては、はずれ時にスーパーリーチが実行されないが、実行されるように構成してもよい。例えば、救済時短経由で制御された時短状態においては、時短はずれ経由または大当り経由で制御された時短状態時よりも、低い割合で、はずれ時にスーパーリーチが実行されるようにしてもよい。このような構成により、変動表示の実行回数が所定回数(本例では900回)に達して救済時短となった場合(すなわち長期間大当りが発生していない場合)には、スーパーリーチではずれとなるとなる割合が低くなるため、興趣の低下を抑えることができる。
また、図16−8(F)に示すように、本例では、救済時短となる直前10変動以内にはずれとなる場合には、保留記憶数(例えば、合算保留記憶数)が3以下であれば、変動パターンとして、変動パターンPA1−3(短縮変動)、または変動パターンPA2−1(ノーマルリーチ)のいずれかに決定され、変動パターンPA1−3(短縮変動)に決定される確率が95%と高くなっている。また、図16−8(G)に示すように、本例では、救済時短となる直前10変動以内にはずれとなる場合には、保留記憶数(例えば、合算保留記憶数)が4以上であれば、変動パターンとして、変動パターンPA1−1(通常変動)、または変動パターンPA2−1(ノーマルリーチ)のいずれかに決定され、変動パターンPA1−1(通常変動)に決定される確率が95%と高くなっている。
また、図16−8(F),(G)に示すように、救済時短となる直前10変動以内にはずれとなる場合には、変動パターンPA2−2(スーパーリーチα)や変動パターンPA2−3(スーパーリーチβ)に決定される場合はなく、スーパーリーチが実行される場合はない。このような構成により、救済時短となる直前の期間においてスーパーリーチの変動表示が実行されたものの大当りとならないときの興趣の低下を抑えることができる。なお、救済時短となる直前10変動以内にはずれとなる場合にも、変動パターンPA2−2(スーパーリーチα)や変動パターンPA2−3(スーパーリーチβ)に決定されるようにしてもよい。例えば、救済時短となる直前10変動以内においては、救済時短となる直前10変動より前の期間(すなわち図16−7(C)に示す変動パターンテーブルCを用いる期間)よりも、低い割合で、はずれ時に変動パターンPA2−2(スーパーリーチα)や変動パターンPA2−3(スーパーリーチβ)に決定されるようにしてもよい。
また、図16−8(H)に示すように、本例では、確変状態時にはずれとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPA1−2(超短縮変動)、変動パターンPA2−1(ノーマルリーチ)、変動パターンPA2−2(スーパーリーチα)、変動パターンPA2−3(スーパーリーチβ)のいずれかに決定される。
図16−8(H)に示すように、本例では、確変状態時には、90%の高い確率で変動パターンPA1−2(超短縮変動)が決定され、時短状態時よりもさらに平均した変動時間が短くなっている。
また、図16−8(I)に示すように、本例では救済時短となる変動表示であって、はずれとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPA3−1(突入はずれ)に決定される。すなわち、変動パターンPA3−1(突入はずれ)は、救済時短とならない変動表示には用いられず、救済時短となる変動表示(はずれ)にのみ用いられる救済時短時専用の変動パターンである。本例では、変動パターンが変動パターンPA3−1(突入はずれ)に決定された場合には、後述するように、時短状態(すなわち救済時短)に制御される旨を報知する時短突入演出(例えば、図16−38(G),(H)参照)が実行される。このような構成により、救出時短となって時短状態に制御されることを遊技者に明確に報知することができるとともに、救出時短となった際の興趣を向上させることができる。
また、図16−8(J)に示すように、本例では救済時短となる変動表示であって、大当りはずれとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPA3−2(突入見せかけ大当り)決定される。すなわち、変動パターンPA3−2(突入見せかけ大当り)は、救済時短とならない変動表示には用いられず、救済時短となる変動表示(大当り)にのみ用いられる救済時短時専用の変動パターンである。本例では、変動パターンPA3−2(突入見せかけ大当り)に決定された場合には、後述するように、時短状態(すなわち救済時短)に制御される旨を報知する時短突入演出(例えば、図16−38(G),(H)参照)と共通の態様の演出(例えば、図16−41(G’)参照)を実行した後に、大当りとなることを報知する演出(例えば、図16−41(H’)参照)が実行される。このような構成により、遊技者が救済時短となったことを一旦認識した後に、大当りとなることが報知されるため、遊技者に意外性を与えることができ、興趣を向上させることができる。
なお、図16−7および図16−8に示した変動パターンテーブルの設定の仕方は一例であり、様々な態様が考えられる。例えば、時短状態中に時短はずれとなって再び時短状態に制御される場合には、図16−7(C)に示す大当り経由で制御された時短状態時のはずれ用の変動パターンテーブルCと同じテーブルを用いて変動パターンを決定するように構成してもよい。
また、例えば、時短はずれとなった場合のうち次回大当りまで時短状態継続となる場合(本例では、時短状態中に時短はずれAとなる場合)のみ、図16−7(C)に示す大当り経由で制御された時短状態時のはずれ用の変動パターンテーブルCと同じテーブルを用いて変動パターンを決定するように構成してもよい。
また、本例では、図16−8(E)に示すように、救済時短経由の時短状態中は1.5秒の極超短縮変動の変動パターンPA1−4の選択割合が高く、変動表示の消化速度が早いことから、実行可能な予告演出や先読み予告演出の種類が少ない。例えば、救済時短経由の時短状態中である場合には、画像表示装置5の表示画面の端部においてエフェクト画像を表示する演出や、ランプやLEDを点灯させる演出、所定の演出音や通常とは異なる変動停止音を出力する演出などが実行される。
また、本例では、救済時短経由の時短状態中専用の変動パターンテーブルEを設ける場合を示しているが、救済時短経由の時短状態中専用の変動パターンテーブルEを設けず、例えば、大当り経由の時短状態中の変動パターンテーブルC(図16−7(C)参照)を用いて変動パターンを決定するように構成してもよい。
また、本例では、救済時短となるまでの残りの変動回数が10回以下となると変動パターンテーブルF,G(図16−8(F),(G)参照)に切り替える場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、救済時短となるまでの残り変動回数が少なくなるに従って徐々にリーチ割合が少なくなるように変動パターンテーブルを切り替えるように構成してもよいし、残り変動回数100回や200回など区切りの回数の場合のみ変動パターンテーブルを切り替えて残り変動回数を示唆可能に構成してもよい。
また、本例では、大当り経由の時短状態と、はずれ時短経由の時短状態と、救済時短経由の時短状態とで、異なる変動パターンテーブルを用いる(すなわち平均した変動時間が異なる)ように構成されているが、そのような態様にかぎられない。例えば、いずれの場合も同じ変動パターンテーブルを用いる(すなわち平均した変動時間が同じとなる)ようにしてもよいし、救済時短経由の時短状態の方が、大当り経由やはずれ時短経由の時短状態よりも、平均した変動時間が長くなるようにしてもよい。
(演出制御コマンド)
図16−9および図16−10は、演出制御用CPU120に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図16−9および図16−10に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用CPU120は、コマンド80XX(H)のいずれかを受信すると、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド9000(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれ(時短なし)とすることを指定する演出制御コマンド(表示結果1指定コマンド)(はずれ指定コマンド))である。
コマンド9001(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を時短はずれAとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果2指定コマンド)(時短はずれA指定コマンド))である。コマンド9002(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を時短はずれBとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果3指定コマンド)(時短はずれB指定コマンド))である。コマンド9003(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を時短はずれCとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果4指定コマンド)(時短はずれC指定コマンド))である。
コマンド9004(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果5指定コマンド(通常大当り指定コマンド))である。コマンド9005(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果6指定コマンド(確変大当り指定コマンド))である。コマンド9006(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を突然確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果7指定コマンド(突然確変大当り指定コマンド))である。
コマンド95XX(H)は、救済時短となるまでの残りの変動回数(126回以下の回数)を指定する演出制御コマンド(救済時短回数1指定コマンド)である。本例では、救済時短回数1指定コマンドのEXTデータに救済時短となるまでの残りの変動回数(126回以下の回数)に応じた値がセットされる。例えば、救済時短となるまでの残りの変動回数が1回である場合には、救済時短回数1指定コマンドとしてコマンド9501(H)が送信され、残りの変動回数が126回である場合には、救済時短回数1指定コマンドとしてコマンド957E(H)が送信される。なお、本例では、救済時短となるまでの残りの変動回数が127回以上の回数である場合には、EXTデータに最大値の7F(H)がセットされ、救済時短回数1指定コマンドとして一律にコマンド957F(H)が送信される。
コマンド96XX(H)は、救済時短となるまでの残りの変動回数(100回単位の回数)を指定する演出制御コマンド(救済時短回数2指定コマンド)である。本例では、救済時短回数2指定コマンドのEXTデータに救済時短となるまでの残りの変動回数(100回単位の回数)に応じた値がセットされる。例えば、救済時短となるまでの残りの変動回数が100回である場合には、救済時短回数2指定コマンドとしてコマンド9601(H)が送信され、残りの変動回数が800回である場合には、救済時短回数1指定コマンドとしてコマンド9608(H)が送信される。
コマンド97XX(H)は、電源復旧時の救済時短となるまでの残りの変動回数(100回単位の回数)を指定する演出制御コマンド(復旧時救済時短回数指定コマンド)である。本例では、電源復旧時に復旧時救済時短回数指定コマンドのEXTデータに救済時短となるまでの残りの変動回数に応じた値がセットされて送信される。例えば、電源復旧時に救済時短となるまでの残りの変動回数が100回以下である場合には、復旧時救済時短回数指定コマンドとしてコマンド9701(H)が送信され、残りの変動回数が701回以上かつ800回以下である場合には、復旧時救済時短回数指定コマンドとしてコマンド9708(H)が送信される。
なお、本例では、救済時短となるまでの残りの変動回数を1回単位で特定可能に送信できるのは126回までで、127回以上の残り回数である場合には100回単位で特定可能に送信する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、2つのコマンドを組み合わせて送信して、127回以上の残り回数の場合であっても1回単位で特定可能に送信できるようにしてもよい。
コマンドA000(H)は、第1特別図柄の可変表示の停止を特定可能であるとともに図柄確定期間が20秒であることを特定可能な演出制御コマンド(第1図柄確定A指定コマンド)である。コマンドA001(H)は、第1特別図柄の可変表示の停止を特定可能であるとともに図柄確定期間が10秒であることを特定可能な演出制御コマンド(第1図柄確定B指定コマンド)である。コマンドA002(H)は、第1特別図柄の可変表示の停止を特定可能であるとともに図柄確定期間が0.5秒であることを特定可能な演出制御コマンド(第1図柄確定C指定コマンド)である。
コマンドA100(H)は、第2特別図柄の可変表示の停止を特定可能であるとともに図柄確定期間が20秒であることを特定可能な演出制御コマンド(第2図柄確定A指定コマンド)である。コマンドA101(H)は、第2特別図柄の可変表示の停止を特定可能であるとともに図柄確定期間が10秒であることを特定可能な演出制御コマンド(第2図柄確定B指定コマンド)である。コマンドA102(H)は、第2特別図柄の可変表示の停止を特定可能であるとともに図柄確定期間が0.5秒であることを特定可能な演出制御コマンド(第2図柄確定C指定コマンド)である。
コマンドB000(H)は、大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング指定コマンド)である。
コマンドB1XX(H)は、大当り遊技中のラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。コマンドB2XX(H)は、大当り遊技中のラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後表示コマンド)である。
コマンドB400(H)は、大入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(大入賞口入賞指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC001(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC101(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
コマンドE000(H)は、遊技状態が通常状態に制御されることを指定する演出制御コマンド(通常状態指定コマンド)である。コマンドE001(H)は、大当り遊技終了時に遊技状態が時短状態に制御されることを指定する演出制御コマンド(時短状態A指定コマンド)である。コマンドE002(H)は、時短はずれ時に遊技状態が時短状態に制御されることを指定する演出制御コマンド(時短状態B指定コマンド)である。コマンドE003(H)は、救済時短時に遊技状態が時短状態に制御されることを指定する演出制御コマンド(時短状態C指定コマンド)である。コマンドE004(H)は、遊技状態が確変状態に制御されることを指定する演出制御コマンド(確変状態指定コマンド)である。
コマンドE100(H)は、右打ち報知を開始することを指定する演出制御コマンド(右打ち報知開始指定コマンド)である。コマンドE101(H)は、右打ち報知を終了することを指定する演出制御コマンド(右打ち報知終了指定コマンド)である。
コマンドF000(H)は、客待ちデモンストレーションの表示を開始することを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。客待ちデモ指定コマンドは、例えば、図柄確定期間の終了時および大当り遊技の終了時に、保留記憶が記憶されていない場合(すなわち合算保留記憶数が0の場合)に送信される。また、客待ちデモ指定コマンドは、例えば、電源投入時にも送信される(初期化処理および復旧処理のいずれが実行される場合にも送信される)。また、例えば、設定変更処理を実行する設定変更モードまたは設定確認処理を実行する設定確認モードに移行される場合には、各モードの終了後に設定値指定コマンドが送信され、その後、客待ちデモ指定コマンドが送信される。なお、復旧処理または設定確認処理が実行される場合には、大当り遊技、小当り遊技および特図ゲームがいずれも実行されていないときであって、かつ保留記憶が記憶されていないときに、客待ちデモ指定コマンドが送信される。後述するように、演出制御用CPU120は、客待ちデモ指定コマンドを受信した場合には、始動入賞時の演出制御コマンド等の他のコマンドを受信することなく10秒が経過すると、救済時短機能が搭載されていることを示すテロップ表示を開始する(本例では抽選によりテロップ表示を行うか否かを決定する)。また、客待ちデモ指定コマンドを受信してから他のコマンドを受信することなく3分が経過すると、デモンストレーションムービーの再生を行う。
コマンドF1XX(H)は、設定されている設定値を指定する演出制御コマンド(設定値指定コマンド)である。なお、「XX」には設定値に相当する値が設定される。
演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120(具体的には、演出制御用CPU120)は、主基板11に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ100から上述した演出制御コマンドを受信すると図16−9および図16−10に示された内容に応じて画像表示装置5の表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声制御基板13に対して音番号データを出力する。なお、図16−9および図16−10に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板11から演出制御基板12に送信される。例えば、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドや遊技状態を示す演出制御コマンド(例えば、初期化コマンドを示す演出制御コマンド)も主基板11から演出制御基板12に送信される。
(遊技制御メイン処理)
図16−11は、特徴部108IWにおける遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。本例において、ステップS1〜S7の処理、ステップS8〜S9の処理、およびステップS10〜S12の処理は、図13で示したそれらの処理と同様である。
本例では、ステップS7において電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを送信すると、CPU103は、救済時短となるまでの残りの変動回数をカウントするための救済時短回数カウンタの値を確認し、現在の救済時短回数カウンタの値に応じた値をセットして復旧時救済時短回数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ100IWS11)。例えば、現在の救済時短回数カウンタの値が100以下である場合には、CPU10は、復旧時救済時短回数指定コマンドとしてコマンド9701(H)を送信する制御を行う。また、例えば、現在の救済時短回数カウンタの値が701以上かつ800以下である場合には、CPU10は、復旧時救済時短回数指定コマンドとしてコマンド9708(H)を送信する制御を行う。従って、本例では、遊技機への電源投入時にRAMクリア処理が実行されず復旧処理が実行された場合には、復旧時救済時短回数指定コマンドが送信されて、現在の救済時短までの残りの変動回数が通知される。また、復旧処理により復旧された保留記憶(すなわち電断前に記憶されていた保留記憶)にもとづいて変動表示が実行されることによって、救済時短となり得る。このような構成により、電断前に救済時短となる変動表示に対応する保留記憶が記憶されている状況において、電断が発生した際の遊技者の不利益の発生を抑えることができる。
なお、本例では、電断復旧時に復旧時のコマンドとは別に復旧時救済時短回数指定コマンドを送信する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、ステップS7で送信される復旧時のコマンド(例えば、電源投入指定コマンド)のEXTデータに救済時短となるまでの残り回数に応じた値をセットして送信するように構成してもよい。
また、ステップS9において初期化を指示する演出制御コマンドを送信すると、CPU103は、救済時短回数カウンタに「800」をセットする(ステップ100IWS12)。従って、本例では、遊技機への電源投入時にRAMクリア処理が実行された場合には、救済時短回数カウンタに「800」がセットされる。すなわち、本例では、遊技機への電源投入時にRAMクリア処理が実行された後、800回の変動表示を実行しても大当りも時短はずれも発生しなかった場合には、救済時短となり時短状態に制御されることになる。なお、本例では、ステップS9において送信する初期化を指示する演出制御コマンドにもとづいて、救済時短回数カウンタにセットする初期値を特定可能である。
なお、本例では、遊技機への電源投入時にRAMクリア処理が実行されたときに救済時短回数カウンタに「800」をセットして初期設定する場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、RAMクリア処理が実行されたときに救済時短回数カウンタの初期設定を行わないように構成してもよい。例えば、RAMクリア処理が実行されたときに、時短状態であることを示す時短フラグA〜Cや、時短状態中の変動表示の実行回数をカウントするための時短回数カウンタ、保留記憶を初期化する一方で、救済時短回数カウンタの値を復旧するようにしてもよい。そのように構成すれば、前日の救済時短回数カウンタの値の続きの状態から遊技を開始できるので、救済時短となるまでの投資額を減らすことができ、遊技者にとって不利にならないように構成することができる。また、意図的に救済時短回数カウンタが初期化されることを防ぐことができ、遊技者に対する救済度合いを高めることができる。
また、上記のように構成する場合、クリアスイッチのオンを検出(ステップS3のY)してRAMクリア処理が実行されたときにのみ救済時短回数カウンタの初期設定を行わないように構成し、RAM異常を検出(ステップS4,S5のN)してRAMクリア処理が実行されたときには、救済時短回数カウンタの初期設定を行うように構成してもよい。
(特別図柄通常処理)
図16−12および図16−13は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS110)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU103は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップ100IWS51)。具体的には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数をカウントするための合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0でなければ、CPU103は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップ100IWS52)。具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU103は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップ100IWS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU103は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップ100IWS54)。
この特徴部108IWでは、ステップ100IWS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
なお、本例で示した態様にかぎらず、例えば、第1始動入賞口および第2始動入賞口に遊技球が入賞した順に第1特別図柄の変動表示および第2特別図柄の変動表示を実行するように構成してもよい。
次いで、CPU103は、RAM102において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する(ステップ100IWS55)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ100IWS56)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM102の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM102の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU103は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップ100IWS57)。なお、CPU103は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM102の所定の領域に保存する。
次いで、CPU103は、乱数バッファ領域から当り判定用乱数を読み出し(ステップ100IWS61)、大当り判定モジュールを実行する(ステップ100IWS62)。なお、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理(ステップS101)で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(図16−2および図16−3参照)と当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。この場合、CPU103は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされていなければ(低確率状態であれば)、低確率用の大当り判定値(図16−2(A)および図16−3(A)参照)を用いて大当り判定を行う。また、CPU103は、確変フラグがセットされていれば(高確率状態であれば)、高確率用の大当り判定値(図16−2(B)および図16−3(B)参照)を用いて大当り判定を行う。CPU103は、当り判定用乱数の値が図16−2および図16−3に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。
大当りとすることに決定した場合には(ステップ100IWS63のY)、CPU103は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(ステップ100IWS64)。そして、CPU103は、乱数バッファ領域に格納された種別判定用乱数の値と一致する値に対応した種別(通常大当りや、確変大当り、突然確変大当り)を大当りの種別に決定する(ステップ100IWS65)。なお、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理(ステップS101)で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。そして、ステップ100IWS84に移行する。
一方、大当りとすることに決定しなかった場合には(ステップ100IWS63のN)、CPU103は、時短状態中の変動表示の実行回数をカウントするための時短回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップ100IWS66)。時短回数カウンタの値が0でなければ、CPU103は、時短回数カウンタの値を1減算し(ステップ100IWS67)、減算後の時短回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップ100IWS68)。減算後の時短回数カウンタの値が0となっていれば、CPU103は、変動終了時に時短状態を終了することを示す時短終了フラグをセットする(ステップ100IWS69)。
なお、本例では、ステップ100IWS70以降の救済時短までの変動回数のカウント処理の前にステップ100IWS66〜S69を実行して時短回数カウンタの減算処理を行う場合を示しているが、そのような処理態様にかぎられない。例えば、ステップ100IWS70以降の救済時短までの変動回数のカウント処理を実行した後に時短回数カウンタの減算処理を実行するように構成してもよい。この場合、例えば、救済時短となる変動表示である場合には、時短回数カウンタに「800」をセット(ステップ100IWS172参照)した後に減算処理を実行してしまうと時短回数カウンタの値が1余分に減算されてしまうことから、救済時短となる変動表示では減算処理の後に再び時短回数カウンタの値を1加算するように構成してもよい。また、あらかじめ時短回数カウンタに1多い「901」をセットするように構成してもよい。
次いで、CPU103は、救済時短回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップ100IWS70)。救済時短回数カウンタの値が0であれば、ステップ100IWS79に移行する。救済時短回数カウンタの値が0でなければ、CPU103は、救済時短回数カウンタの値を1減算する(ステップ100IWS71)。なお、本例では、ステップ100IWS71の処理が実行されることによって、遊技状態が通常状態、時短状態、または確変状態のいずれであるかに関係なく、一律に救済時短回数カウンタの値が更新される。また、本例では、ステップ100IWS71の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示が実行される場合であるか第2特別図柄の変動表示が実行される場合であるかに関係なく、一律に救済時短回数カウンタの値が更新される。
次いで、CPU103は、減算後の救済時短回数カウンタの値が127以上であるか否かを確認する(ステップ100IWS72)。減算後の救済時短回数カウンタの値が126以下であれば(ステップ100IWS72のN)、CPU103は、救済時短回数カウンタの値に応じた値をEXTデータにセットして、救済時短回数1指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ100IWS73)。例えば、救済時短回数カウンタの値が1である場合には、CPU103は、救済時短回数1指定コマンドとしてコマンド9501(H)を送信する制御を行う。また、救済時短回数カウンタの値が126である場合には、CPU103は、救済時短回数1指定コマンドとしてコマンド957E(H)を送信する制御を行う。
次いで、CPU103は、減算後の救済時短回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップ100IWS74)。減算後の救済時短回数カウンタの値が0となっていなければ、ステップ100IWS79に移行する。減算後の救済時短回数カウンタの値が0となっていれば、CPU103は、救済時短が発生したことにもとづき変動終了時に時短状態に制御することを示す救済時短決定フラグをセットする(ステップ100IWS75)。そして、ステップ100IWS84に移行する。
一方、減算後の救済時短回数カウンタの値が127以上であれば(ステップ100IWS72のY)、CPU103は、EXTデータとして一律に7F(H)をセットして、救済時短回数1指定コマンドとしてコマンド957F(H)を演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ100IWS76)。次いで、CPU103は、救済時短までの残りの変動回数が100回単位の回数(本例では、100回、200回、300回、400回、500回、600回、700回、または800回)となっているか否かを確認する(ステップ100IWS77)。なお、救済時短までの残りの変動回数が100回単位の回数となっているか否かは、救済時短回数カウンタの値を確認することにより判定できる。救済時短までの残りの変動回数が100回単位の回数となっていれば、CPU103は、救済時短回数カウンタの値に応じた値をEXTデータにセットして、救済時短回数2指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ100IWS78)。例えば、救済時短回数カウンタの値が100である場合には、CPU103は、救済時短回数2指定コマンドとしてコマンド9601(H)を送信する制御を行う。また、救済時短回数カウンタの値が800である場合には、CPU103は、救済時短回数2指定コマンドとしてコマンド9608(H)を送信する制御を行う。そして、ステップ100IWS79に移行する。
なお、本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)側で救済時短までの残り変動回数をカウントし、救済時短回数1指定コマンドや救済時短回数2指定コマンドを送信する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、演出制御用CPU120側で救済時短までの残り変動回数をカウントして後述する煽り演出やカウントダウン演出、エフェクト演出を実行するように構成してもよい。
また、例えば、後述するように救済時短となったタイミングで救済時短回数カウンタの設定(「800」をセット)も行い、救済時短を連続して発生可能な構成においては、1回目に救済時短となったときのみ救済時短回数1指定コマンドや救済時短回数2指定コマンドを送信するように構成し、2回目以降に救済時短となったときには救済時短回数1指定コマンドや救済時短回数2指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
次いで、CPU103は、救済時短経由で制御された時短状態であることを示す時短フラグCがセットされているか否かを確認する(ステップ100IWS79)。時短フラグCがセットされていれば(すなわち、救済時短経由の時短状態であれば)、ステップ100IWS84に移行する。本例では、ステップ100IWS79の処理が実行されることによって、救済時短経由の時短状態中である場合には、ステップ100IWS81の以降の時短はずれの判定処理を行うことなく、そのまま時短なしのはずれとすることに決定される。
なお、救済時短経由の時短状態中だけでなく、大当り経由の時短中および時短はずれ経由の時短状態中も含めて時短状態中は一律に時短はずれと決定しないように構成してもよい。すなわち、時短フラグCがセットされている場合だけでなく、時短フラグAや時短フラグBがセットされている場合も、一律にステップ100IWS81以降の時短はずれの判定処理を行わないようにし、そのまま時短なしのはずれとすることに決定してもよい。
また、逆に、救済時短経由の時短状態中であっても、ステップ100IWS81以降の処理を実行して時短はずれを決定可能に構成してもよい。また、同じ変動表示で救済時短と時短はずれとが両方発生する場合があるように構成してもよい。この場合、例えば、救済時短を優先して時短状態に制御するように構成してもよいし、時短はずれを優先した時短状態に制御するように構成してもよい。
時短フラグCがセットされていなければ(すなわち、救済時短経由の時短状態でなければ)、CPU103は、確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ100IWS80)。確変フラグがセットされていれば(すなわち、確変状態であれば)、ステップ100IWS84に移行する。本例では、ステップ100IWS80の処理が実行されることによって、確変状態中である場合には、ステップ100IWS81の以降の時短はずれの判定処理を行うことなく、そのまま時短なしのはずれとすることに決定される。
確変フラグがセットされていなければ(すなわち、確変状態でなければ)、CPU103は、時短はずれとするか否かを決定するための時短はずれ判定テーブルを用いて、時短はずれ判定用乱数にもとづく抽選処理を行い、時短はずれとするか否かを決定する(ステップ100IWS81)。この場合、特別図柄ポインタの値が「第1」を示している場合には、第1特別図柄用の時短はずれ判定テーブルを選択し、約1/400の確率で時短はずれとすることに決定する(図16−2参照)。また、特別図柄ポインタの値が「第2」を示している場合には、第2特別図柄用の時短はずれ判定テーブルを選択し、約1/200の確率で時短はずれとすることに決定する(図16−3参照)。
時短はずれとすることに決定した場合には(ステップ100IWS82のY)、CPU103は、乱数バッファ領域に格納された種別判定用乱数の値と一致する値に対応した種別(時短はずれAや、時短はずれB、時短はずれC)を時短はずれの種別に決定する(ステップ100IWS83)。なお、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理(ステップS101)で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した種別判定用乱数を読み出し、時短種別の決定を行う。そして、ステップ100IWS84に移行する。
なお、ステップ100IWS83では、ステップ100IWS65の大当り種別判定で用いられる種別判定用乱数と共通の種別判定用乱数を用いて時短種別判定が行われる。さらに、小当りも判定するように構成するとともに小当り種別も判定するように構成する場合には、大当り種別判定および時短種別判定に加えて小当り種別判定においても共通の種別判定用乱数を用いて判定処理を行うように構成すればよい。
次いで、CPU103は、大当り種別および時短種別の決定結果に応じた特別図柄の停止図柄を決定する(ステップ100IWS84)。この場合、例えば、通常大当りとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「3」と決定し、確変大当りとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「7」と決定し、突然確変大当りとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「9」と決定し、時短はずれAとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「2」と決定し、時短はずれBとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「4」と決定し、時短はずれCとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「6」と決定し、はずれ(時短なし)とすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「−」と決定する。また、CPU103は、決定した特別図柄の停止図柄をRAM102に設けられた停止図柄記憶領域に記憶させる(ステップ100IWS85)。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS111)に対応した値に更新する(ステップ100IWS86)。
(変動パターン設定処理)
図16−14は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS111)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ100IWS1701)。大当りフラグがセットされていれば、CPU103は、救済時短回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップ100IWS1701A)。救済時短回数カウンタの値が0である場合(すなわち救済時短となる変動表示であって、大当りとなる場合)には、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図16−8(J)に示す救済時短変動大当り用の変動パターンテーブルJを選択する(ステップ100IWS1701B)。救済時短回数カウンタの値が0ではない場合には、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図16−7(A)に示す大当り用の変動パターンテーブルAを選択する(ステップ100IWS1702)。
大当りフラグがセットされていなければ(すなわち、はずれであれば)、CPU103は、救済時短回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップ100IWS1702A)。救済時短回数カウンタの値が0である場合(すなわち救済時短となる変動表示であって、はずれとなる場合)には、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図16−8(I)に示す救済時短変動はずれ用の変動パターンテーブルIを選択する(ステップ100IWS1702B)。救済時短回数カウンタの値が0ではない場合には、CPU103は、救済時短回数カウンタの値が10以下であるか否かを確認する(ステップ100IWS1703)。救済時短回数カウンタの値が10以下であれば(すなわち、救済時短となるまでの残りの変動回数が10回以下となっていれば)、CPU103は、合算保留記憶数カウンタの値が3以下となっているか否かを確認する。なお、本例で示した態様にかぎらず、例えば、第1保留記憶数カウンタや第2保留記憶数カウンタの値が3以下となっているか否かを確認するように構成してもよい。
合算保留記憶数カウンタの値が3以下となっていれば(ステップ100IWS1704のY)、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図16−8(F)に示す救済時短直前のはずれ用の変動パターンテーブルFを選択する(ステップ100IWS1705)。合算保留記憶数カウンタの値が4以上となっていれば(ステップ100IWS1704のN)、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図16−8(G)に示す救済時短直前のはずれ用の変動パターンテーブルGを選択する(ステップ100IWS1706)。
救済時短回数カウンタの値が10以下でなければ(ステップ100IWS1703のN)、CPU103は、確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ100IWS1707)。確変フラグがセットされていれば(すなわち、確変状態であれば)、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図16−8(H)に示す確変状態時のはずれ用の変動パターンテーブルHを選択する(ステップ100IWS1708)。ただし、この場合、CPU103は、合算保留記憶数カウンタの値を確認し、合算保留記憶数カウンタの値が1以上であることを条件に変動パターンテーブルHを選択し、合算保留記憶数カウンタの値が0であれば(すなわち、保留記憶がなければ)、図16−7(B)に示す通常状態時のはずれ用の変動パターンテーブルBを選択する。
確変フラグがセットされていなければ、CPU103は、大当り経由で制御された時短状態であることを示す時短フラグAがセットされているか否かを確認する(ステップ100IWS1709)。時短フラグAがセットされていれば(すなわち、大当り経由で制御された時短状態であれば)、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図16−7(C)に示す大当り経由で制御された時短状態時のはずれ用の変動パターンテーブルCを選択する(ステップ100IWS1710)。ただし、この場合、CPU103は、合算保留記憶数カウンタの値を確認し、合算保留記憶数カウンタの値が1以上であることを条件に変動パターンテーブルCを選択し、合算保留記憶数カウンタの値が0であれば(すなわち、保留記憶がなければ)、図16−7(B)に示す通常状態時のはずれ用の変動パターンテーブルBを選択する。
時短フラグAがセットされていなければ、CPU103は、時短はずれ経由で制御された時短状態であることを示す時短フラグBがセットされているか否かを確認する(ステップ100IWS1711)。時短フラグBがセットされていれば(すなわち、時短はずれ経由で制御された時短状態であれば)、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図16−7(D)に示す時短はずれ経由で制御された時短状態時のはずれ用の変動パターンテーブルDを選択する(ステップ100IWS1712)。ただし、この場合、CPU103は、合算保留記憶数カウンタの値を確認し、合算保留記憶数カウンタの値が1以上であることを条件に変動パターンテーブルDを選択し、合算保留記憶数カウンタの値が0であれば(すなわち、保留記憶がなければ)、図16−7(B)に示す通常状態時のはずれ用の変動パターンテーブルBを選択する。
時短フラグBがセットされていなければ、CPU103は、救済時短経由で制御された時短状態であることを示す時短フラグCがセットされているか否かを確認する(ステップ100IWS1713)。時短フラグCがセットされていれば(すなわち、救済時短経由で制御された時短状態であれば)、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図16−8(E)に示す救済時短経由で制御された時短状態時のはずれ用の変動パターンテーブルEを選択する(ステップ100IWS1714)。
時短フラグCもセットされていなければ(すなわち、通常状態であれば)、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図16−7(B)に示す通常状態時のはずれ用の変動パターンテーブルBを選択する(ステップ100IWS1715)。
次に、CPU103は、ステップ100IWS1701B,S1702,S1702B,S1705,S1706,S1708,S1710,S1712,S1714,S1715にて使用することに決定した変動パターンテーブルと、第1特別図柄判定用バッファに格納されている変動パターン決定用乱数とにもとづいて、図16−7および図16−8に示した変動パターンのいずれとするのかを決定する(ステップ100IWS1716)。本例では、変動パターンを決定することによって、第1特別図柄や第2特別図柄の変動時間が決定される。なお、変動時間を決定したあと、決定した変動時間が設定されている変動パターンを複数の変動パターンの中から選択するようにしてもよい。
変動パターンを決定すると、CPU103は、決定した変動パターンを示す変動パターンコマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ100IWS1717)。
また、ステップ100IWS1716にて第1特別図柄や第2特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定すると、CPU103は、決定した変動時間を示す変動時間データを変動時間タイマに設定して変動時間の計測を開始するとともに(ステップ100IWS1718)、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄表示装置4Bでの第2特別図柄の変動表示を開始する(ステップ100IWS1719)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値に更新する(ステップ100IWS1720)。
(特別図柄変動処理)
図16−15は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動処理(ステップS112)を示すフローチャートである。特別図柄変動処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、まだ送信していなければ、大当りとするか否かの決定結果、大当り種別の決定結果、および時短種別の決定結果にもとづいて、いずれかの表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果7指定コマンド)を演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ100IWS1121)。
次いで、CPU103は、変動時間タイマを1減算し(ステップ100IWS1122)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップ100IWS1123)、CPU103は、時短はずれとすることに決定した場合であるか否かを確認する(ステップ100IWS1124)。なお、時短はずれとすることに決定した場合であるか否かは、例えば、ステップ100IWS85で停止図柄記憶領域に記憶した特別図柄の停止図柄を確認することにより判定できる。
時短はずれとすることに決定した場合であれば、CPU103は、右打ちLED100IW10の点灯を開始する制御を行う(ステップ100IWS1125)。また、CPU103は、右打ち報知開始指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ100IWS1126)。
ステップ100IWS1125の処理が実行されることによって、本例では、時短はずれ図柄が導出表示される場合には、その図柄確定期間の開始時に右打ちLED100IW10の点灯が開始される。
次いで、CPU103は、時短フラグAまたは時短フラグBがセットされているか否かを確認する(ステップ100IWS1127)。時短フラグAおよび時短フラグBのいずれもセットされていなければ(すなわち、通常状態であれば)、CPU103は、第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を計測するための図柄確定期間タイマに「20秒」に応じた値をセットする(ステップ100IWS1128)。また、CPU103は、図柄確定期間が20秒であることを特定可能な第1図柄確定A指定コマンドまたは第2図柄確定A指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ100IWS1129)。この場合、特別図柄ポインタの値が「第1」を示す値である場合には第1図柄確定A指定コマンドを送信する制御を行い、特別図柄ポインタの値が「第2」を示す値である場合には第2図柄確定A指定コマンドを送信する制御を行う。そして、ステップ100IWS1139に移行する。
時短フラグAまたは時短フラグBがセットされていれば(すなわち、時短状態であれば)、CPU103は、第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を計測するための図柄確定期間タイマに「10秒」に応じた値をセットする(ステップ100IWS1130)。また、CPU103は、図柄確定期間が10秒であることを特定可能な第1図柄確定B指定コマンドまたは第2図柄確定B指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ100IWS1131)。この場合、特別図柄ポインタの値が「第1」を示す値である場合には第1図柄確定B指定コマンドを送信する制御を行い、特別図柄ポインタの値が「第2」を示す値である場合には第2図柄確定B指定コマンドを送信する制御を行う。そして、ステップ100IWS1139に移行する。
時短はずれとすることに決定した場合でなければ(ステップ100IWS1124のN)、CPU103は、救済時短決定フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ100IWS1132)。救済時短決定フラグがセットされていれば、CPU103は、右打ちLED100IW10の点灯を開始する制御を行う(ステップ100IWS1133)。また、CPU103は、右打ち報知開始指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ100IWS1134)。
ステップ100IWS1133の処理が実行されることによって、本例では、救済時短となる場合には、その図柄確定期間の開始時に右打ちLED100IW10の点灯が開始される。
次いで、CPU103は、第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を計測するための図柄確定期間タイマに「20秒」に応じた値をセットする(ステップ100IWS1135)。また、CPU103は、図柄確定期間が20秒であることを特定可能な第1図柄確定A指定コマンドまたは第2図柄確定A指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ100IWS1136)。この場合、特別図柄ポインタの値が「第1」を示す値である場合には第1図柄確定A指定コマンドを送信する制御を行い、特別図柄ポインタの値が「第2」を示す値である場合には第2図柄確定A指定コマンドを送信する制御を行う。そして、ステップ100IWS1139に移行する。
救済時短決定フラグがセットされていなければ(ステップ100IWS1132のN)、CPU103は、第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を計測するための図柄確定期間タイマに「0.5秒」に応じた値をセットする(ステップ100IWS1137)。また、CPU103は、図柄確定期間が0.5秒であることを特定可能な第1図柄確定C指定コマンドまたは第2図柄確定C指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ100IWS1138)。この場合、特別図柄ポインタの値が「第1」を示す値である場合には第1図柄確定C指定コマンドを送信する制御を行い、特別図柄ポインタの値が「第2」を示す値である場合には第2図柄確定C指定コマンドを送信する制御を行う。そして、ステップ100IWS1139に移行する。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS113)に対応した値に更新する(ステップ100IWS1139)。
(特別図柄停止処理)
図16−16および図16−17は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS113)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、図柄確定期間タイマの値を1減算し(ステップ100IWS131)、減算後の図柄確定期間タイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ100IWS132)。
減算後の図柄確定期間タイマの値が0となっていなければ(すなわち、まだ第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を終了していなければ)、特別図柄停止処理を終了する。減算後の図柄確定期間タイマの値が0となっていれば(すなわち、第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を終了していれば)、CPU103は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ100IWS133)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU103は、セットされていれば、確変フラグや、時短フラグA、時短フラグB、時短フラグC、確変状態中の変動表示の実行回数をカウントするための確変回数カウンタ、時短状態中の変動表示の実行回数をカウントするための時短回数カウンタをリセットする(ステップ100IWS134)。
次いで、CPU103は、救済時短回数カウンタに「800」をセットする(ステップ100IWS135)。従って、本例では、大当りを契機として救済時短回数カウンタに「800」がセットされ、大当り遊技終了後に800回の変動表示を実行しても次の大当りも時短はずれも発生しなかった場合には、救済時短となり時短状態に制御されることになる。
なお、本例では、ステップ100IWS135の処理を実行することによって、大当りとなった場合に、その大当りのファンファーレ期間の開始時に救済時短回数カウンタに「800」をセットして初期設定する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当り遊技のラウンド中に救済時短回数カウンタに「800」をセットしてもよく、大当り遊技のエンディング期間の開始時や終了時に救済時短回数カウンタに「800」をセットして初期設定するように構成してもよい。
次いで、CPU103は、右打ちLED100IW10の点灯を開始する制御を行う(ステップ100IWS136)。また、CPU103は、右打ち報知開始指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ100IWS137)。
次いで、CPU103は、大当り開始指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ100IWS138)。次いで、CPU103は、特別可変入賞球装置7を開状態に制御するまでの大入賞口開放前時間(ファンファーレ時間)を計測するための大入賞口開放前時間タイマをセットする(ステップ100IWS139)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(ステップS144)に対応した値に更新する(ステップ100IWS140)。
大当りフラグがセットされていなければ(ステップ100IWS133のN)、CPU103は、時短終了フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ100IWS141)。時短終了フラグがセットされていれば、CPU103は、時短終了フラグをリセットする(ステップ100IWS142)。次いで、CPU103は、時短フラグCがセットされているか否かを確認する(ステップ100IWS143)。時短フラグCがセットされていれば、CPU103は、救済時短回数カウンタに「800」をセットする(ステップ100IWS144)。
本例では、後述するように、救済時短となった場合には時短回数800回の時短状態に制御される(ステップ100IWS172,S173参照)。ステップ100IWS143,S144の処理が実行されることによって、本例では、救済時短を契機として時短状態に制御された場合には、その後、大当りや時短はずれとなることなく800回の変動表示を実行したことを契機として救済時短回数カウンタに「800」がセットされる。そして、その後、800回の変動表示を実行しても次の大当りや時短はずれが発生しなかった場合には、2回目の救済時短となり時短状態に制御されることになる。なお、本例では、救済時短を契機とする時短状態においては時短はずれが発生しないが、発生する場合があるとともに発生時には救済時短回数カウンタの値がリセットされる(すなわち「800」がセットされる)ようにしてもよい。
次いで、CPU103は、セットされているいずれかの時短フラグ(時短フラグA〜Cのいずれか)をリセットし、時短状態を終了する(ステップ100IWS145)。そして、ステップ100IWS150に移行する。
時短終了フラグがセットされていなければ(ステップ100IWS141のN)、CPU103は、確変回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップ100IWS146)。確変回数カウンタの値が0であれば、ステップ100IWS153に移行する。確変回数カウンタの値が0でなければ、CPU103は、確変回数カウンタの値を1減算し(ステップ100IWS147)、減算後の確変回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップ100IWS148)。減算後の確変回数カウンタの値が0となっていれば、CPU10は、確変フラグおよび時短フラグAをリセットし、確変状態を終了する(ステップ100IWS149)。そして、ステップ100IWS150に移行する。
次いで、CPU103は、右打ちLED100IW10の点灯を終了する制御を行う(ステップ100IWS150)。また、CPU103は、右打ち報知終了指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ100IWS151)。また、CPU103は、通常状態指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ100IWS152)。そして、ステップ100IWS153に移行する。
なお、本例では、ステップ100IWS141〜S152の処理が実行されることによって、時短最終変動や確変最終変動において図柄確定期間の終了時に通常状態に移行するとともに右打ち報知を終了する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、時短最終変動や確変最終変動において変動開始時や図柄確定期間の開始時に通常状態に移行して右打ち報知を終了するように構成してもよい。
また、本例では、確変最終変動において確変状態を終了するとともに時短状態も終了する場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、確変状態のみを終了して時短状態は継続するように構成してもよい。
次いで、CPU103は、時短はずれとすることに決定した場合であるか否かを確認する(ステップ100IWS153)。なお、時短はずれとすることに決定した場合であるか否かは、例えば、ステップ100IWS85で停止図柄記憶領域に記憶した特別図柄の停止図柄を確認することにより判定できる。
時短はずれとすることに決定した場合であれば、CPU103は、時短フラグAまたは時短フラグBがセットされているか否かを確認する(ステップ100IWS154)。時短フラグAおよび時短フラグBのいずれもセットされていなければ(すなわち、通常状態であれば)、CPU103は、時短はずれAであれば(ステップ100IWS155のY)、時短回数カウンタに「100」をセットする(ステップ100IWS156)。そして、ステップ100IWS165に移行する。
時短はずれAでなければ、CPU103は、時短はずれBであれば(ステップ100IWS157のY)、時短回数カウンタに「50」をセットする(ステップ100IWS158)。そして、ステップ100IWS165に移行する。
時短はずれBでもなければ(すなわち、時短はずれCであれば)、CPU103は、時短回数カウンタに「30」をセットする(ステップ100IWS159)。そして、ステップ100IWS165に移行する。
時短フラグAまたは時短フラグBがセットされていれば(すなわち、時短状態であれば)、CPU103は、時短はずれAであれば(ステップ100IWS160のY)、時短回数カウンタの値を0にリセットする(ステップ100IWS161)。そして、ステップ100IWS165に移行する。
時短はずれAでなければ、CPU103は、時短はずれBであれば(ステップ100IWS162のY)、時短回数カウンタに「200」をセットする(ステップ100IWS163)。そして、ステップ100IWS165に移行する。
時短はずれBでもなければ(すなわち、時短はずれCであれば)、CPU103は、時短回数カウンタに「100」をセットする(ステップ100IWS164)。そして、ステップ100IWS165に移行する。
次いで、CPU103は、セットされていれば、時短フラグAをリセットする(ステップ100IWS165)。また、CPU103は、時短フラグBをセットし、時短状態に制御する(ステップ100IWS166)。
次いで、CPU103は、救済時短回数カウンタに「800」をセットする(ステップ100IWS167)。従って、本例では、時短はずれを契機として救済時短回数カウンタに「800」がセットされ、時短はずれ後に800回の変動表示を実行しても次の大当りも時短はずれも発生しなかった場合には、救済時短となり時短状態に制御されることになる。
次いで、CPU103は、時短状態B指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ100IWS168)。
ステップ100IWS166,S168の処理が実行されることによって、本例では、時短はずれ図柄が導出表示された場合には、その図柄確定期間の終了時に時短状態に制御されるとともに、時短状態B指定コマンドが送信されることによって時短はずれ経由の時短状態に応じた背景画像に切り替えられる。
時短はずれとすることに決定した場合でなければ(ステップ100IWS153のN)、CPU103は、救済時短決定フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ100IWS170)。救済時短決定フラグがセットされていれば、CPU103は、救済時短決定フラグをリセットし(ステップ100IWS171)、時短回数カウンタに「800」をセットする(ステップ100IWS172)とともに、救済時短回数カウンタに「800」をセットする(ステップ100IWS172A)。また、CPU103は、時短フラグCをセットし、時短状態に制御する(ステップ100IWS173)。また、CPU103は、時短状態C指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ100IWS90174)。
なお、本例では、救済時短となったタイミングで時短状態に制御するとともに救済時短回数カウンタの設定(「800」をセット)も行うことにより救済時短を連続して発生させることが可能となり、救済時短が一度発生すれば大当りが発生するまで時短状態を継続するように構成しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、救済時短となったタイミングでは時短状態に制御するだけで救済時短回数カウンタの設定は行わず、その後、800回の変動表示を終了して通常状態に制御するタイミングで救済時短回数カウンタを設定する(ステップ100IWS144参照)ようにしてもよい。
また、本例では、救済時短回数カウンタを設定する際に「800」をセットし、変動表示を実行するごとに救済時短回数カウンタの値を1ずつ減算して救済時短回数カウンタの値が「0」となったことにもとづいて救済時短を発生させる場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、救済時短回数カウンタを設定する際に「0」をセットし、変動表示を実行するごとに救済時短回数カウンタの値を1ずつ加算して救済時短回数カウンタの値が「800」となったことにもとづいて救済時短を発生させるように構成してもよい。
また、本例では、救済時短となる場合に図柄確定期間として通常よりも長い20秒間をセットしてモード移行演出などの演出期間を確保する場合を示したが、図柄確定期間中は画像表示装置5において飾り図柄を表示せず、小図柄のみを表示して、その小図柄が演出役物などにより隠蔽されることがないように構成してもよい。
また、本例では、ステップ100IWS172の処理が実行されることによって、救済時短が発生するまでの変動回数と同じ800回を時短回数としてセットする場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、ステップ100IWS172において時短回数カウンタに「800」よりも大きい値をセットしてもよいし、少ない値をセットしてもよい。
また、ステップ100IWS172において、複数種類の時短回数に応じた値を時短回数カウンタにセット可能に構成してもよい。例えば、1回目に救済時短となった場合には時短回数カウンタに「100」をセットし、2回目に救済時短となった場合には時短回数カウンタに「800」をセットするように構成してもよい。
また、例えば、乱数にもとづく抽選処理を行って時短回数を決定するように構成し、ステップ100IWS172において、抽選処理で決定した時短回数に応じた値を時短回数カウンタにセットするように構成してもよい。この場合、例えば、時短回数として、10%の確率で100回と決定し、90%の確率で800回と決定するように構成してもよい。また、時短回数を抽選処理により決定する場合、大当り種別や時短種別の決定に用いる種別判定用乱数を兼用で用いて時短回数を決定してもよいし、専用の乱数を用いて時短回数を決定してもよい。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS110)に対応した値に更新する(ステップ100IWS175)。
(外部出力信号)
図16−18は、パチンコ遊技機1から外部出力される外部出力信号の例を示す説明図である。図16−18に示すように、本例では、外部出力信号として、大当り1信号、大当り2信号、大当り3信号、大当り4信号、および変動停止信号が出力される。このうち、大当り1信号は、大当り遊技中に外部出力される信号である。また、大当り2信号は、大当り遊技中および時短状態中に外部出力される信号である。また、大当り3信号は、時短はずれの図柄確定期間中に外部出力される信号である。また、大当り4信号は、救済時短となった変動表示の図柄確定期間中に外部出力される信号である。また、変動停止信号は、図柄確定期間の開始時に外部出力される信号である。
本例では、大当り遊技終了時に時短状態に移行される場合に加えて、時短はずれ図柄が導出表示された場合にも時短状態に移行される場合があるので、時短はずれ図柄が導出表示された場合には、その図柄確定期間の終了時に大当り2信号の外部出力が開始される。また、救済時短となった場合にも時短状態に移行される場合があるので、救済時短となる変動表示のはずれ図柄が導出表示された場合には、その図柄確定期間の終了時に大当り2信号の外部出力が開始される。
なお、大当り3信号および大当り4信号は、図柄確定期間中だけでなく大当り遊技中も出力するように構成してもよい。また、本例では、時短はずれとなった場合と救済時短となった場合とで別々の外部出力信号(大当り3信号と大当り4信号)を出力する場合を示しているが、兼用の外部出力信号を出力するように構成してもよい。
また、大当り3信号や大当り4信号は、図柄確定期間中の変動停止信号を出力した後のタイミングで出力するように構成してもよい。
例えば、はずれ図柄の図柄確定期間の開始時に変動停止信号を出力し、変動停止信号を出力した後の図柄確定期間中に大当り3信号を出力するようにしてもよいし、救済時短となる変動表示の図柄確定期間の開始時に変動停止信号を出力し、変動停止信号を出力した後の図柄確定期間中に大当り4信号を出力するようにしてもよい。このような構成により、変動停止信号と大当り3信号または大当り4信号とを同時に出力する場合に外部で信号の取りこぼしが発生することを回避することができる。
また、大当り3信号は、時短はずれ経由の時短状態中も継続して出力するように構成してもよい。また、大当り4信号は、救済時短経由の時短状態中も継続して出力するように構成してもよい。そのように構成すれば、時短状態中もその時短の種類を好適に判別可能とすることができる。
(大当り終了処理)
図16−19は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS117)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ100IWS531)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ100IWS535に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、CPU103は、大当りフラグをリセットし(ステップ100IWS532)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ100IWS533)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ100IWS534)、処理を終了する。
ステップ100IWS535では、CPU103は、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ100IWS536)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間が経過していれば(ステップ100IWS536のY)、CPU103は、時短フラグAをセットし、時短状態に制御する(ステップ100IWS537)。次いで、CPU103は、今回終了する大当りが通常大当りであるか否かを確認する(ステップ100IWS538)。なお、通常大当りであるか否かは、例えば、ステップ100IWS85で停止図柄記憶領域に記憶した特別図柄の停止図柄を確認することにより判定できる。通常大当りであれば、CPU103は、時短回数カウンタに「100」をセットする(ステップ100IWS539)。また、CPU103は、時短状態A指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ100IWS540)。
通常大当りでなければ(すなわち、確変大当りまたは突然確変大当りであれば)、CPU103は、確変フラグをセットし、確変状態に制御する(ステップ100IWS541)。また、CPU103は、確変回数カウンタに「100」をセットする(ステップ100IWS542)。また、CPU103は、確変状態指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ100IWS543)。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を、特別図柄通常処理(ステップS110)に応じた値に更新する(ステップ100IWS544)。
(状態遷移)
次に、本特徴部108IWにおける状態遷移について説明する。図16−20は、本特徴部108IWにおける状態遷移を説明するための状態遷移図である。図16−20に示すように、通常状態において、確変大当りまたは突然確変大当りとなった場合には確変状態に制御され(ステップ100IWS541〜S542参照)、通常大当りとなった場合には時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される(ステップ100IWS537〜S539参照)。また、通常状態において、はずれとなる場合であっても、時短はずれ図柄が導出表示される場合には時短状態B(時短はずれ経由の時短状態)に制御される(ステップ100IWS166参照)。さらに、はずれとなる場合であっても、救済時短となった場合(RAMクリア処理後や、大当りまたは時短はずれ後、次の大当りや時短はずれが発生することなく、変動回数が800回に到達した場合)には時短状態C(救済時短経由の時短状態)に制御される(ステップ100IWS173参照)。
また、図16−20に示すように、確変状態において、確変大当りまたは突然確変大当りとなった場合には再び確変状態に制御され(ステップ100IWS541〜S542参照)、通常大当りとなった場合には時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される(ステップ100IWS537〜S539参照)。一方、確変状態においては時短はずれ図柄が導出表示される場合はなく(ステップ100IWS80のY参照)、救済時短となる場合もない。また、確変状態において、大当りが発生することなく100回の変動表示を終了した場合には通常状態に制御される(ステップ100IWS146〜S149参照)。
また、図16−20に示すように、時短状態Aにおいて、確変大当りまたは突然確変大当りとなった場合には確変状態に制御され(ステップ100IWS541〜S542参照)、通常大当りとなった場合には再び時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される(ステップ100IWS537〜S539参照)。また、時短状態Aにおいて、はずれとなる場合であっても、時短はずれ図柄が導出表示される場合には時短状態B(時短はずれ経由の時短状態)に制御される(ステップ100IWS166参照)。また、時短状態Aにおいて、大当りが発生することなく100回の変動表示を終了した場合には通常状態に制御される(ステップ100IWS66〜S69,S145参照)。一方、時短状態Aにおいて救済時短となる場合はない。
また、図16−20に示すように、時短状態Bにおいて、確変大当りまたは突然確変大当りとなった場合には確変状態に制御され(ステップ100IWS541〜S542参照)、通常大当りとなった場合には時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される(ステップ100IWS537〜S539参照)。また、時短状態Bにおいて、はずれとなる場合であっても、時短はずれ図柄が導出表示される場合には再び時短状態B(時短はずれ経由の時短状態)に制御される(ステップ100IWS166参照)。また、時短状態Aにおいて、大当りが発生することなく30回、50回、100回、または200回の変動表示を終了した場合には通常状態に制御される(ステップ100IWS66〜S69,S145参照)。ただし、時短状態中に時短はずれAとなって時短状態Bに制御された場合には、次回の大当りが発生するまで時短状態Bが継続される(ステップ100IWS160,S161参照)。一方、時短状態Bにおいて救済時短となる場合はない。
また、図16−20に示すように、時短状態Cにおいて、確変大当りまたは突然確変大当りとなった場合には確変状態に制御され(ステップ100IWS541〜S542参照)、通常大当りとなった場合には時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される(ステップ100IWS537〜S539参照)。一方、時短状態Cにおいては時短はずれ図柄が導出表示される場合はない(ステップ100IWS79のY参照)。また、時短状態Cにおいて、大当りが発生することなく800回の変動表示を終了した場合には、再び時短状態C(救済時短経由の時短状態)に制御される(ステップ100IWS170〜S173参照)。
なお、本例では、時短状態A中に時短はずれ図柄が導出表示された場合に一律に時短状態Bに移行する場合を示しているが、そのような制御態様にかぎられない。例えば、現在の時短回数の残り回数と決定した時短種別に対応した時短回数とを比較し、現在の時短回数の残り回数の方が多ければ、そのまま現在の時短状態Aを継続するように構成してもよい。
なお、本例では、時短状態B中に通常大当りが発生した場合に一律に時短状態Aに移行する場合を示しているが、そのような制御態様にかぎられない。例えば、現在の時短回数の残り回数と通常大当り対応した時短回数(本例では、100回)とを比較し、現在の時短回数の残り回数の方が多ければ、そのまま現在の時短状態Bを継続するように構成してもよい。
また、本例では、時短状態C中には時短はずれ図柄が導出表示される場合はない(ステップ100IWS79のY参照)ように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、例えば、時短状態C中であっても時短はずれと決定可能に構成してもよい。
また、本例では、確変状態に制御されると、100回の変動表示を実行したことにもとづいて確変状態を終了する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、変動表示ごとに確変状態を終了するか否かを抽選処理により決定するように構成し、確変状態を終了すると決定したことにもとづいて確変状態を終了するように構成してもよい。
(演出制御メイン処理)
次に、演出制御手段の動作について説明する。図16−21は、特徴部108IWにおける演出制御メイン処理の具体例を示すフローチャートである。図16−21において、ステップS71〜S76の処理は、図6で示したそれらの処理と同様である。
次いで、演出制御用CPU120は、小図柄プロセス処理を実行する(ステップ087IWS701)。本例では、ステップ087IWS701の小図柄プロセス処理が実行されることによって、画像表示装置5において、飾り図柄の変動表示とは別に、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示と同期して、画像表示装置5において、左中右の飾り図柄を縮小した態様の小図柄の変動表示が実行される。
次いで、演出制御用CPU120は、第4図柄プロセス処理を実行する(ステップ100IWS702)。本例では、ステップ100IWS702の第4図柄プロセス処理が実行されることによって、画像表示装置5において、飾り図柄の変動表示とは別に、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示と同期して第4図柄の変動表示が実行される。なお、本例では、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、画像表示装置5の左方に設けられた第4図柄表示器100IW21aにおいて第4図柄の変動表示が実行される。また、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、画像表示装置5の右方に設けられた第4図柄表示器100IW21bにおいて第4図柄の変動表示が実行される。
そして、ステップS77の処理は、図6で示したステップS77の処理と同様である。
第4図柄の変動表示が実行される場合には、第4図柄表示器100IW21a,21bにおいて、上下に配置された2つのLEDが交互に点灯および消灯を繰り返すことによって第4図柄の変動表示が実行される。
また、変動時間を終了した場合には、図柄確定期間の開始時に第4図柄の停止図柄を確定表示させる。この場合、大当りとなる場合には大当り図柄として上下に配置された2つのLEDが赤色で点灯された状態で停止表示される。また、時短はずれとなる場合には時短はずれ図柄として上下に配置された2つのLEDが青色で点灯された状態で停止表示される。また、はずれ(時短なし)となる場合にははずれ図柄(時短なし)として上下に配置された2つのLEDが消灯された状態で停止表示される。
なお、第4図柄の停止図柄の態様は、本例で示した態様にかぎらず、例えば、大当り種別や時短種別も区別可能な態様で第4図柄の停止図柄を導出表示するように構成してもよい。
また、本例では、第4図柄の時短はずれ図柄として専用の図柄を設ける場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、大当りの場合と時短はずれの場合とで第4図柄の停止図柄を共通の図柄としてもよい。
(コマンド解析処理)
次に、演出制御手段の動作について説明する。図16−22〜図16−23は、コマンド解析処理(ステップS75)の具体例を示すフローチャートである。主基板11から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップ100IWS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップ100IWS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップ100IWS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップ100IWS614)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドを、RAM122に形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップ100IWS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップ100IWS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップ100IWS617)、演出制御用CPU120は、受信した表示結果指定コマンドを、RAM122に形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップ100IWS618)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄確定指定コマンド(第1図柄確定A指定コマンド、第1図柄確定B指定コマンド、第1図柄確定C指定コマンド、第2図柄確定A指定コマンド、第2図柄確定B指定コマンド、第2図柄確定C指定コマンド)であれば(ステップ100IWS619)、演出制御用CPU120は、受信した図柄確定指定コマンドに応じた確定コマンド受信フラグをセットする(ステップ100IWS620)。例えば、第1図柄確定A指定コマンドを受信した場合には、第1確定Aコマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第1図柄確定B指定コマンドを受信した場合には、第1確定Bコマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第1図柄確定C指定コマンドを受信した場合には、第1確定Cコマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第2図柄確定A指定コマンドを受信した場合には、第2確定Aコマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第2図柄確定B指定コマンドを受信した場合には、第2確定Bコマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第2図柄確定C指定コマンドを受信した場合には、第2確定Cコマンド受信フラグをセットする。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンドであれば(ステップ100IWS621)、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ100IWS622)。受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンドであれば(ステップ100IWS623)、演出制御用CPU120は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ100IWS624)。
受信した演出制御コマンドが救済時短回数1指定コマンドであれば(ステップ100IWS625)、演出制御用CPU120は、受信した救済時短回数1指定コマンドを、RAM122に形成されている救済時短回数1指定コマンド格納領域に格納する(ステップ100IWS626)。
受信した演出制御コマンドが救済時短回数2指定コマンドであれば(ステップ100IWS627)、演出制御用CPU120は、受信した救済時短回数2指定コマンドを、RAM122に形成されている救済時短回数2指定コマンド格納領域に格納する(ステップ100IWS628)。
受信した演出制御コマンドが復旧時救済時短回数指定コマンドであれば(ステップ100IWS629)、演出制御用CPU120は、受信した復旧時救済時短回数指定コマンドにもとづいて、画像表示装置5において、救済時短までの回数に応じた初期出目を表示する制御を行う(ステップ100IWS630)。例えば、受信した復旧時救済時短回数指定コマンドのEXTデータが「01(H)」である場合(救済時短となるまでの残り変動回数が100回以下である場合)、初期出目として「112」と表示し、救済時短となるまでの残り変動回数が100回以下であることを示唆する。また、例えば、受信した復旧時救済時短回数指定コマンドのEXTデータが「02(H)」である場合(救済時短となるまでの残り変動回数が101回以上かつ200回以下である場合)、初期出目として「223」と表示し、救済時短となるまでの残り変動回数が101回以上かつ200回以下であることを示唆する。また、例えば、受信した復旧時救済時短回数指定コマンドのEXTデータが「08(H)」である場合(救済時短となるまでの残り変動回数が701回以上かつ800回以下である場合)、初期出目として「889」と表示し、救済時短となるまでの残り変動回数が701回以上かつ800回以下であることを示唆する。
なお、電源復旧時に残り変動回数を示唆する初期出目を表示する場合にかぎらず、例えば、電源復旧後1回目の変動表示において、救済時短となるまでの残り変動回数を示唆する表示を行ったり、残り変動回数を示唆する図柄の組み合わせを表示したりしてもよい。また、例えば、電源復旧後1〜100変動以内に、救済時短となるまでの残り変動回数を示唆する表示を行ったり、残り変動回数を示唆する図柄の組み合わせを表示したりするなど、電源復旧後比較的早い段階で示唆表示を行うように構成してもよい。また、初期出目による救済時短となるまでの残り変動回数の示唆を行わないように構成してもよい(例えば、後述する実施例2の構成においては、初期出目による救済時短となるまでの残り変動回数の示唆を行わないようにしてもよい)。
受信した演出制御コマンドが通常状態指定コマンドであれば(ステップ100IWS631)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、通常状態に応じた背景画像(例えば、海モードに応じた青色の背景画像)に切り替える制御を行う(ステップ100IWS632)。
受信した演出制御コマンドが時短状態A指定コマンドであれば(ステップ100IWS633)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、時短状態A(大当り経由の時短状態)に応じた背景画像(例えば、夕日モードに応じた黄色の背景画像)に切り替える制御を行う(ステップ100IWS634)。
受信した演出制御コマンドが時短状態B指定コマンドであれば(ステップ100IWS635)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、時短状態B(時短はずれ経由の時短状態)に応じた背景画像(例えば、森林モードに応じた緑色の背景画像)に切り替える制御を行う(ステップ100IWS636)。
受信した演出制御コマンドが時短状態C指定コマンドであれば(ステップ100IWS637)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、時短状態C(救済時短経由の時短状態)に応じた背景画像(例えば、みかん畑モードに応じた橙色の背景画像)に切り替える制御を行う(ステップ100IWS638)。
本例では、ステップ100IWS633〜S638の処理が実行されることによって、同じ時短状態であっても、大当り経由の時短状態、時短はずれ経由の時短状態、または救済時短経由の時短状態のいずれであるかに応じて異なる背景画像を表示する。このような構成により、遊技状態の違いを遊技者に明確に報知することができ、興趣を向上させることができる。
なお、本例で示した態様にかぎらず、大当り経由の時短状態、時短はずれ経由の時短状態、または救済時短経由の時短状態のいずれであるかに関係なく、共通の背景画像を表示するように構成してもよい。例えば、ステップ100IW634とステップ100IWS636とステップ100IWS638とで共通の背景画像を表示して、大当り経由の時短状態と時短はずれ経由の時短状態と救済時短経由の時短状態とで共通の背景画像を表示するように構成してもよい。
受信した演出制御コマンドが確変状態指定コマンドであれば(ステップ100IWS639)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、確変状態に応じた背景画像(例えば、炎モードに応じた赤色の背景画像)に切り替える制御を行う(ステップ100IWS640)。
受信した演出制御コマンドが右打ち報知開始指定コマンドであれば(ステップ100IWS641)、演出制御用CPU120は、右打ち報知LED100IW20の点灯を開始する制御を行う(ステップ100IWS642)。なお、本例では、右打ち報知開始指定コマンドは、時短はずれ図柄が導出表示される場合や救済時短となる場合には、その図柄確定期間の開始時に送信されるので(ステップ100IWS1126,S1134参照)、図柄確定期間の開始時に右打ち報知LED100IW20の点灯が開始される。
受信した演出制御コマンドが右打ち報知終了指定コマンドであれば(ステップ100IWS643)、演出制御用CPU120は、右打ち報知LED100IW20の点灯を終了する制御を行う(ステップ100IWS644)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドを記憶したり、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットしたりする処理を実行する(ステップ100IWS645)。例えば、大入賞口入賞指定コマンドを受信した場合であれば、大入賞口に入賞したことを示す大入賞口入賞フラグをセットする。そして、ステップ100IWS611に移行する。
(客待ちデモ演出制御処理)
図16−24は、客待ちデモ演出制御処理を示すフローチャートである。上述したように、本例では、図柄確定期間の終了時および大当り遊技の終了時に、保留記憶が記憶されていない場合(すなわち合算保留記憶数が0の場合)に、主基板11から演出制御基板12に対して客待ちデモ指定コマンドが送信される。
客待ちデモ指定コマンドを受信した場合、演出制御用CPU120は、客待ちデモ指定コマンドを受信してから、始動入賞時の演出制御コマンド等の他のコマンドを受信することなく、10秒が経過すると(ステップ105IWS250のY)、テロップ表示実行抽選処理を実行する(ステップ105IWS251)。
本例では、変動表示が行われていない期間において、救済時短機能を搭載していることを示すテロップ表示を行うことが可能である。ステップ105IWS251では、テロップ表示を行うか否かを抽選により決定する。
図16−25は、テロップ表示実行抽選テーブルおよびテロップ態様決定抽選テーブルの具体例を示す説明図である。図16−25のうち、図16−25(A)は、設定値が「1」に設定されているときに用いるテロップ表示実行抽選テーブルであり、図16−25(B)は、設定値が「6」に設定されているときに用いるテロップ表示実行抽選テーブルである。
図16−25(A),(B)に示すように、本例では、救済時短までの残り回数によって、客待ち中にテロップ表示を行う割合が異なるように構成されている。このような構成により、客待ち中のテロップ表示の有無によって救済時短までの残り回数を示唆することができる。
また、図16−25(A),(B)に示すように、本例では、設定値によって、客待ち中にテロップ表示を行う割合が異なるように構成されている。このような構成により、客待ち中のテロップ表示の有無によって有利な設定値に設定されているかを示唆することができる。
なお、図16−25には、説明を簡略化するために、設定値1と設定値6の例が示されているが、各設定値に対応するテーブルを設けるようにしてもよいし、複数の設定値(例えば、設定値1〜3)に対応するテーブルを設けるようにしてもよい。
テロップ表示を実行すると決定すると(ステップ105IWS252のY)、演出制御用CPU120は、テロップ表示態様決定抽選処理を実行する(ステップ105IWS253)。そして、テロップ表示を開始する(ステップ105IWS254)。
本例では、赤色の演出態様と青色の演出態様とによりテロップ表示を行うことが可能である。ステップ105IWS253では、テロップ表示の演出態様を抽選により決定する。
図16−25(C)は、設定値が「1」に設定されているときに用いるテロップ態様決定抽選テーブルであり、図16−25(D)は、設定値が「6」に設定されているときに用いるテロップ態様決定抽選テーブルである。
図16−25(C),(D)に示すように、本例では、救済時短までの残り回数によって、客待ち中に表示されるテロップ表示の演出態様が異なるように構成されている。このような構成により、客待ち中のテロップ表示の演出態様によって救済時短までの残り回数を示唆することができる。
また、図16−25(C),(D)に示すように、本例では、設定値によって、客待ち中に表示されるテロップ表示の演出態様の割合が異なるように構成されている。このような構成により、客待ち中のテロップ表示の演出態様によって有利な設定値に設定されているかを示唆することができる。
そして、客待ちデモ指定コマンドを受信してから、始動入賞時の演出制御コマンド等の他のコマンドを受信することなく、3分が経過すると(ステップ105IWS255のY)、演出制御用CPU120は、デモンストレーションムービーの再生を行う(ステップ105IWS256)。
なお、客待ち中のテロップ表示やデモンストレーションムービーの再生は、始動入賞時の演出制御コマンド等を受信したときに終了する。
図16−26は、テロップ表示の演出態様の具体例を説明するための説明図である。図16−26に示す例では、(A)(B)(C)の順、または(A)(D)(E)の順に画面が遷移する。
図16−26(A)に示すように、図柄確定期間が経過した時点で保留記憶が記憶されていなければ、主基板11から演出制御基板12に対して客待ちデモ指定コマンドが送信される。
そして、演出制御基板12側で客待ちデモ指定コマンドを受信してから、始動入賞時の演出制御コマンド等の他のコマンドを受信することなく、10秒が経過し、客待ち中のテロップ表示を行うと決定すると、画像表示装置5において、救済時短機能を搭載していることを示すテロップ表示が表示される。
このとき、青色の演出態様によりテロップ表示を表示することに決定されている場合には、縁が青色のテロップ表示108IW001が表示される(図16−26(B)の例では、縁が白抜きの態様となっている)。また、赤色の演出態様によりテロップ表示を表示することに決定されている場合には、縁が赤色のテロップ表示108IW002が表示される(図16−26(D)の例では、縁が黒塗りの態様となっている)。
そして、演出制御基板12側で客待ちデモ指定コマンドを受信してから、始動入賞時の演出制御コマンド等の他のコマンドを受信することなく、3分が経過すると、画像表示装置5において、デモンストレーションムービーの再生が行われる。なお、図16−26(C),(E)に示すように、デモンストレーションムービーの再生中もテロップ表示は継続して表示される。
(先読予告設定処理)
図16−27は、図15に示された演出制御プロセス処理における先読予告設定処理(ステップS161)を示すフローチャートである。
本例では、特別図柄プロセス処理における始動入賞判定処理(ステップS101)では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行される。そして、保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
先読予告設定処理(ステップS161)では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。
例えば、図16−27に示すように、演出制御用CPU120は、始動入賞時の演出制御コマンド(例えば、始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンド)を受信しているか否かを確認する(ステップ108IWS701)。
始動入賞時の演出制御コマンドを受信している場合には、演出制御用CPU120は、新たに始動入賞時の演出制御コマンドを受信した保留記憶を含む保留記憶数が救済時短までの残り回数よりも多いか否かを判定する(ステップ108IWS702)。すなわち、始動入賞の発生によって新たに記憶された保留記憶に対応する変動表示が救済時短となった後に実行されるものであるか否かを判定する。そして、保留記憶数が救済時短までの残り回数よりも多くない場合、すなわち始動入賞の発生によって新たに記憶された保留記憶に対応する変動表示が救済時短となった後に実行されるものである場合には、先読予告設定処理を終了する。
本例では、ステップ108IWS702の処理を実行することにより、救済時短となる前に記憶された保留記憶に対応する変動表示のうち、救済時短となるときの変動表示を予告対象とする先読み予告演出を実行可能である一方、救済時短となるときの変動表示より後の変動表示を予告対象とする先読み予告演出の実行を制限する。すなわち、遊技状態が変化する救済時短を跨いで先読み予告演出を実行することを制限するように構成されている。このような構成により、制御処理の煩雑化を回避することができるとともに、演出内容に矛盾が生じることを回避することができる。
保留記憶数が救済時短までの残り回数よりも多い場合、すなわち始動入賞の発生によって新たに記憶された保留記憶に対応する変動表示が救済時短となる前に実行されるものである場合には、演出制御用CPU120は、先読み予告演出の実行の有無、実行する場合の演出種別および演出態様を決定する(ステップ108IWS703)。
図16−28は、先読予告演出実行決定テーブル、先読予告演出種別決定テーブルおよび先読予告演出態様決定テーブルの具体例を示す説明図である。ステップ108IWS703では、図16−28に示す各テーブルを用いて先読み予告演出の実行の有無、実行する場合の演出種別および演出態様を決定する。
具体的には、遊技状態が時短状態Cとは異なる状態である場合には、図16−28(A)に示す先読予告演出実行決定テーブルを用いて、先読み予告演出の実行の有無を決定し、遊技状態が時短状態Cである場合には、図16−28(B)に示す先読予告演出実行決定テーブルを用いて、先読み予告演出の実行の有無を決定する。
図16−28(A),(B)に示すように、本例では、表示結果が大当りとなる場合とはずれとなる場合とのいずれの場合にも、先読み予告演出を実行可能であり、大当りとなる場合の方が、はずれとなる場合よりも、先読み予告演出を実行する割合が高くなるように構成されている。よって、先読み予告演出が実行されることにより、大当りとなる期待度が高いことが示唆されることになる。
このような構成において、さらに、図16−28(A),(B)に示すように、時短状態Cの方が、時短状態C以外の遊技状態のときよりも、表示結果がはずれとなる場合に、先読み予告演出を実行する割合が低くなるように構成されている。このような構成により、時短状態Cの場合(すなわち長期間大当りが発生していない場合)には、先読み予告演出が実行されたものの大当りとならないときの興趣の低下を抑えることができる。
ステップ108IWS703において、先読み予告演出の実行を決定すると、遊技状態が時短状態Cとは異なる状態である場合には、図16−28(C)に示す先読予告演出種別決定テーブルを用いて、実行する先読み予告演出の演出種別を決定し、遊技状態が時短状態Cである場合には、図16−28(D)に示す先読予告演出種別決定テーブルを用いて、実行する先読み予告演出の演出種別を決定する。具体的には、演出種別として、チャンス目演出と保留変化演出とのいずれかに決定する。
チャンス目演出は、先読み予告演出の対象となる変動表示の前に実行される変動表示の表示結果がチャンス目(本例では「778」)となることによって、先読み予告演出の対象となる変動表示が大当りとなることを示唆する演出である。チャンス目演出では、例えば、表示結果がチャンス目(本例では「778」)となるか否かを煽る演出が実行される。また、例えば、赤色の演出態様によりチャンス目演出が実行される場合には、赤色のチャンス目(本例では「778」)が停止表示され、青色の演出態様によりチャンス目演出が実行される場合には、青色のチャンス目(本例では「778」)が停止表示される。
保留変化演出は、先読み予告演出の対象となる変動表示に対応する保留表示が通常態様とは異なる表示態様により表示されることにより、先読み予告演出の対象となる変動表示が大当りとなることを示唆する演出である。また、例えば、赤色の演出態様により保留変化演出が実行される場合には、赤色の保留表示が表示され、青色の演出態様により保留変化演出が実行される場合には、青色の保留表示が表示される。
図16−29は、先読み予告演出の各演出種別の具体例を説明するための説明図である。図16−29のうち、図16−29(A1)〜(E1)は、チャンス目演出の具体例を示すものであり、図16−29(A2)〜(B2)は、保留変化演出の具体例を示すものである。
先読み予告演出として、チャンス目演出が実行される場合には、図16−29(A1)に示すように一の変動表示が開始された後、図16−29(B1),(C1)に示すように、左右の飾り図柄が停止表示される。そして、図16−29(D1)に示すように、中央の飾り図柄が、チャンス目「778」となる「7」と、チャンス目「778」とはならない「6」とのいずれで停止するかを煽る演出が実行される。その後、図16−29(E1)に示すように、中央の飾り図柄が「7」が停止して、チャンス目「778」が停止表示されると、保留記憶のうちに大当りとなる変動表示に対応する保留記憶が存在する可能性が示唆されることになる。なお、煽る演出が実行された後に、チャンス目「778」とは異なる図柄(例えば、「768」など)が停止表示される場合があるようにしてもよい。
先読み予告演出として、保留変化演出が実行される場合には、図16−29(A2),(B2)に示すように、始動入賞が発生したときに、新たな保留表示が通常態様とは異なる表示態様(例えば赤色)で表示され、当該保留表示に対応する保留記憶にもとづいて大当りとなる変動表示が実行される可能性が示唆されることになる。本例では、保留表示の表示態様はアクティブ表示の表示態様として引き継がれる。なお、保留変化演出については、図16−29に示す態様に限らず、新たな保留表示が通常態様により表示され、その後、対応する保留表示およびアクティブ表示の表示が終了するまでの任意のタイミングにおいて通常態様とは異なる表示態様に変化するようにしてもよい。
図16−30は、大当り経由の時短状態と救済経由の時短状態とにおける変動期間と先読み予告演出の実行期間とを説明するためのタイムチャートである。図16−30のうち、図16−30(A)は、大当り経由の時短状態における変動期間と先読み予告演出の実行期間とを説明するためのタイムチャートであり、図16−30(B)は、救済経由の時短状態における変動期間と先読み予告演出の実行期間とを説明するためのタイムチャートである。図16−30(A),(B)に示す例では、同じタイミングで始動入賞が発生するものとする。
図16−30(A)に示すように、先読み予告演出としてチャンス目演出を実行する場合には、始動入賞が発生した時点から先読み対象の変動表示が開始されるまでに実行される変動表示において、チャンス目図柄が停止するか否かを煽る演出が実行され、その後チャンス目図柄が停止表示される。このような煽る演出が含まれるため、チャンス目演出を実行する場合には、少なくとも一の変動表示中に所定期間(例えば、2秒間)の実行期間を確保する必要がある。
一方、図16−30(A)に示すように、先読み予告演出として、保留変化演出を実行する場合には、始動入賞が発生したタイミング、または始動入賞が発生した時点から先読み対象の変動表示が終了するまでの複数の変動表示に亘る任意のタイミングにおいて、保留表示(またはアクティブ表示)の表示態様が変化する。そして、変化後の表示態様による保留表示およびアクティブ表示の表示は、先読み対象の変動表示が終了するまで継続される実行される。すなわち、保留変化演出を実行する場合には、始動入賞が発生した時点から先読み対象の変動表示が終了するまでの任意のタイミングで実行することができ、さらに先読み対象の変動表示が終了するまで継続することができる。
このように、先読み予告演出でも、チャンス目演出と保留変化演出とでは、実行期間が異なる。すなわち、チャンス目演出が一の変動表示中の所定期間(例えば、2秒間)において実行されるのに対し、保留変化演出は複数の変動表示に亘って実行される。
また、上述したように、大当り経由の時短状態においては、はずれ時に極超短縮変動(1.5秒)は実行されず、主として短縮変動(5秒)が実行されるが、救済経由の時短状態においては、はずれ時に主として極超短縮変動(1.5秒)が実行される。そのため、図16−30に示すように、救済経由の時短状態においては、チャンス目演出を実行する期間を確保することが困難である。
そこで、本例では、図16−28(C),(D)に示すように、大当り経由の時短状態においては、先読み予告演出として、チャンス目演出と保留変化演出との両方を実行可能である一方、救済経由の時短状態においては、先読み予告演出として、チャンス目演出の実行を制限し、保留変化演出のみ実行可能としている。このような構成により、遊技状態に応じて好適に先読み予告演出を実行することができる。
また、ステップ108IWS703において、先読み予告演出の実行を決定すると、遊技状態が時短状態Cとは異なる状態である場合には、図16−28(E)に示す先読予告演出態様決定テーブルを用いて、実行する先読み予告演出の演出態様を決定し、遊技状態が時短状態Cである場合には、図16−28(D)に示す先読予告演出種別決定テーブルを用いて、実行する先読み予告演出の演出種別を決定する。具体的には、赤色の演出態様と青色の演出態様とのいずれかに決定する。
図16−28(E),(F)に示すように、本例では、赤色の演出態様と、青色の演出態様とにより先読み予告演出を実行可能であり、大当りとなる場合の方が、はずれとなる場合よりも、赤色の演出態様により先読み予告演出を実行する割合が高くなるように構成されている。よって、赤色の演出態様の先読み予告演出が実行されることにより、大当りとなる期待度が高いことが示唆されることになる。
このような構成において、さらに、図16−28(E),(F)に示すように、時短状態Cのときには、赤色の演出態様でのみ先読み予告演出を実行するように構成されている。このような構成により、時短状態Cの場合(すなわち長期間大当りが発生していない場合)には、大当り期待度が低い青色の演出態様により先読み予告演出が実行されるときの興趣の低下を抑えることができる。なお、本例では、時短状態Cのときには、赤色の演出態様でのみ先読み予告演出を実行するが、はずれ時には99%の割合で先読み予告演出を実行しない。そのため、赤色の演出態様で先読み予告演出が実行されたものの表示結果がはずれと場合が頻発しないように構成されている。
本例では、図16−28に示すような決定割合とすることにより、時短状態Cである場合(すなわち長期間大当りが発生していない場合)と、時短状態Cではない場合とで、先読み予告演出の実行割合や、演出種別および演出態様の割合を異ならせることができ、興趣を向上させることができる。
なお、本例では、後述するように、救済時短となるまでの残りの変動回数が10回以下となると、予告演出の実行を制限する(期待度が高い予告演出のみを実行しないようにしてもよい)ように構成しているが、先読み予告演出についても実行を制限する(例えば、実行割合を低下させる(または実行しない)ようにしてもよい。この場合、はずれの場合の先読み予告演出の実行割合を低下させる(または実行しない)ように構成してもよいし、期待度が高い種別の先読み予告演出の実行割合を低下させる(または実行しない)ようにしてもよい。
また、図16−28に示す例に限らず、例えば、時短状態Cであっても、大当りや時短はずれとなる変動表示が実行される場合には、先読み予告演出の実行を制限しないようにしてもよい。
ステップ108IWS704の処理が終了すると、演出制御用CPU120は、決定した内容にもとづいて先読み予告演出の実行設定を行う(ステップ108IWS704)。例えば、チャンス目演出を実行すると決定した場合には、ステップ108IWS704において、チャンス目演出の実行設定として、チャンス目フラグをセットする。そして、後述する可変表示開始設定処理のステップ108IWS809〜S810において、チャンス目フラグがセットされている場合に、チャンス目演出を含むプロセステーブルを選択することにより、チャンス目演出を実行する。なおチャンス目フラグは、先読み対象となる変動表示の直前の変動表示が実行されるとリセットされる。
また、例えば、保留変化演出を実行すると決定した場合には、ステップ108IWS704において、始動入賞時のコマンドに対応する保留表示の表示態様を変化させることにより、保留変化演出を実行する。
(可変表示開始設定処理)
図16−31は、図15に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップ100IWS801)。次いで、演出制御用CPU120は、ステップ100IWS801で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップ100IWS802)。すなわち、演出制御用CPU120によってステップ100IWS802の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(飾り図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU120は、ステップ100IWS802において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。なお、演出制御用CPU120は、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。なお、ステップ100IWS802において、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマンドのみにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
ステップ100IWS802では、演出制御用CPU120は、受信した表示結果指定コマンドが「通常大当り」を示している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄として3図柄が同じ偶数図柄で揃った飾り図柄の組合せ(通常大当り図柄)を決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが「確変大当り」を示している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄として3図柄が同じ奇数図柄で揃った飾り図柄の組合せ(確変大当り図柄)を決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが「突然確変大当り」を示している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄として「135」の飾り図柄の組合せ(突然確変大当り図柄)を決定する。
そして、「はずれ」の場合には、上記以外の飾り図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。また、はずれであっても、「時短はずれ」である場合には、特殊図柄(例えば、星図柄)を含むはずれ図柄の飾り図柄の組み合わせを決定する。なお、時短種別に応じて異なる特殊図柄(例えば、ハート型図柄や菱形図柄)を含むはずれ図柄の飾り図柄の組み合わせを決定するように構成してもよい。また、チャンス目演出の実行設定が行われている場合には、チャンス目図柄(本例では「778」)の飾り図柄の組み合わせを決定する。
演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、飾り図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)を大当り図柄という。また、大当り図柄ののうち、確変大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ奇数図柄で揃った図柄の組み合わせ)を確変大当り図柄という。また、大当り図柄ののうち、通常大当り(非確変大当り)を想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ偶数図柄で揃った図柄の組み合わせ)を非確変大当り図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU120は、変動表示中に実行する予告演出の実行設定を行う(ステップ108IWS802A)。予告演出として、例えば、変動開始後にカウントダウンが開始され、カウント数が「0」になったときに大当り期待度を示唆する演出画像が表示されるタイマ演出を実行可能とし、ステップ108IWS802Aでは、タイマ演出の実行設定を行うようにしてもよい。
図16−32は、予告演出実行決定テーブルおよび予告演出態様決定テーブルの具体例を示す説明図である。ステップ108IWS802Aでは、救済時短までの残り回数が10回を超えている場合には、図16−32(A)に示す予告演出実行決定テーブルを用いて予告演出の実行の有無を決定し、救済時短までの残り回数が10回以下の場合には、図16−32(B)に示す予告演出実行決定テーブルを用いて予告演出の実行の有無を決定する。また、予告演出を実行すると決定すると、救済時短までの残り回数が10を超えている場合には、図16−32(C)に示す予告演出態様決定テーブルを用いて予告演出の演出態様を決定し、救済時短までの残り回数が10以下の場合には、図16−32(D)に示す予告演出態様決定テーブルを用いて予告演出の態様を決定する。
図16−32(A),(B)に示すように、本例では、表示結果が大当りとなる場合とはずれとなる場合とのいずれの場合にも、予告演出を実行可能であり、大当りとなる場合の方が、はずれとなる場合よりも、予告演出を実行する割合が高くなるように構成されている。よって、予告演出が実行されることにより、大当りとなる期待度が高いことが示唆されることになる。
このような構成において、さらに、図16−32(A),(B)に示すように、救済時短となる前の所定期間(本例では、救済時短までの残り回数が10以下の期間)の方が、該所定期間の前の期間(本例では、救済時短までの残り回数が10を超えている期間)よりも、表示結果がはずれとなる場合に、予告演出を実行する割合が低くなるように構成されている。このような構成により、救済時短となる前の所定期間(本例では、救済時短までの残り回数が10以下の期間であって、後述するカウントダウン演出やエフェクト演出が実行される期間)において予告演出が実行されたものの大当りとならないときの興趣の低下を抑えることができる。
また、救済時短となる前の所定期間(本例では、救済時短までの残り回数が10以下の期間)においては、後述するカウントダウン演出やエフェクト演出が実行されるが、このときに予告演出としてタイマ演出を実行することを制限することにより、カウンタを示す数値が複数表示されることを避けることができ、互いに妨げとなることを防止することができる。
図16−32(C),(D)に示すように、本例では、赤色の演出態様(例えば、赤色の演出画像が表示される)と、青色の演出態様(例えば、青色の演出画像が表示される)とにより予告演出を実行可能であり、大当りとなる場合の方が、はずれとなる場合よりも、赤色の演出態様により予告演出を実行する割合が高くなるように構成されている。よって、赤色の演出態様の予告演出が実行されることにより、大当りとなる期待度が高いことが示唆されることになる。
このような構成において、さらに、図16−32(C),(D)に示すように、救済時短となる前の所定期間(本例では、救済時短までの残り回数が10以下の期間)の方が、該所定期間の前の期間(本例では、救済時短までの残り回数が10を超えている期間)よりも、表示結果がはずれとなる場合に、赤色の演出態様により予告演出を実行する割合が低くなるように構成されている。このような構成により、救済時短となる前の所定期間(本例では、救済時短までの残り回数が10以下の期間)において赤色の演出態様により予告演出が実行されたものの大当りとならないときの興趣の低下を抑えることができる。
なお、大当り期待度が異なる複数種別の予告演出を実行可能に構成している場合には、大当り期待度が高い種別の予告演出(例えば、大当り期待度が5段階に分類される場合には、大当り期待度が4段階目以上の種別の予告演出)のみ、救済時短となる前の所定期間(本例では、救済時短までの残り回数が10以下の期間)において、実行を制限するようにしてもよい。
また、図16−32に示す例に限らず、例えば、救済時短までの残り回数が10以下であっても、大当りや時短はずれとなる変動表示が実行される場合には、予告演出の実行を制限しないようにしてもよい。
また、上述したように、本例では、時短状態Cの場合には、先読み予告演出の実行を制限するように構成しているが、予告演出についても実行を制限する(例えば、実行割合を低下させる(または実行しない)ようにしてもよい。この場合、はずれの場合の予告演出の実行割合を低下させる(または実行しない)ように構成してもよいし、期待度が高い種別の予告演出の実行割合を低下させる(または実行しない)ようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、救済時短となるまでの残りの変動回数が100回、200回、300回、400回、500回、600回、700回、または800回であるか否かを確認する(ステップ100IWS803)。なお、救済時短となるまでの残りの変動回数が100回、200回、300回、400回、500回、600回、700回、または800回であるか否かは、例えば、救済時短回数2指定コマンドを受信しているか否かを確認することにより判定できる。
救済時短となるまでの残りの変動回数が100回、200回、300回、400回、500回、600回、700回、または800回であれば、演出制御用CPU120は、救済時短となるまでの残りの変動回数に応じた煽り演出を含むプロセステーブルを選択する(ステップ100IWS804)。例えば、受信した救済時短回数2指定コマンドのEXTデータが「01(H)」である場合(救済時短となるまでの残り変動回数が100回である場合)、残りの変動回数「100回」に応じた煽り演出を含むプロセステーブルを選択する。また、例えば、受信した救済時短回数2指定コマンドのEXTデータが「08(H)」である場合(救済時短となるまでの残り変動回数が800回である場合)、残りの変動回数「800回」に応じた煽り演出を含むプロセステーブルを選択する。そして、ステップ108IWS812に移行する。
救済時短となるまでの残りの変動回数が100回、200回、300回、400回、500回、600回、700回、および800回のいずれでもなければ、演出制御用CPU120は、救済時短となるまでの残りの変動回数が0となっているか否かを確認する(ステップ108IWS805)。なお、救済時短となるまでの残りの変動回数が0となっているか否かは、例えば、受信した救済時短回数1指定コマンドのEXTデータの値が0となっているか否かを確認することにより判定できる。
救済時短となるまでの残りの変動回数が0となっている場合には、演出制御用CPU120は、表示結果が大当りであるか否かを確認する(ステップ108IWS806A)。表示結果が大当りではない場合には、演出制御用CPU120は、救済時短により時短状態に制御されることを報知する時短突入演出を含むプロセステーブルを選択する(ステップ100IWS806B)。このような構成により、救済時短として時短状態に制御されることを時短突入演出により遊技者に明確に報知することができ、救済時短となる際の興趣を向上させることができる。
一方、表示結果が大当りである場合には、演出制御用CPU120は、時短突入演出と共通の態様の演出を実行した後に大当りとなることを報知する時短突入見せかけ演出を含むプロセステーブルを選択する(ステップ100IWS806C)。そして、ステップ108IWS812に移行する。このような構成により、遊技者が救済時短となるまで残り変動回数が0となったことを一旦認識した後に、大当りとなることが報知されるため、遊技者に意外性を与えることができ、興趣を向上させることができる。
なお、本例では、救済時短の変動回数に到達したときに表示結果が大当りとなる場合には、専用の救済時短変動大当り用変動パターンを用いて時短突入見せかけ演出が実行されるが、そのような態様にかぎらず、例えば、救済時短の変動回数に到達したとき以外では実行されない、3つの飾り図柄が揃ったまま変動する全回転演出(すなわち大当り確定となる)が実行されるようにしてもよい。このように構成することにより、遊技者に意外性や特別感を与えることができ、興趣を向上させることができる。
また、例えば、救済時短の変動回数に到達したときに表示結果が大当りとなる場合に、通常と同様の大当り用の変動パターンを用いるようにしてもよいし、変動時間が短いリーチ演出を指定する変動パターンを用いるように構成してもよい。
また、本例では、救済時短の変動回数に到達したときに表示結果がはずれとなる場合には、専用の救済時短変動はずれ用変動パターンが用いられるが、そのような態様にかぎらず、例えば、通常と同様のはずれ用の変動パターンを用いるようにしてもよいし、変動時間が短いリーチ演出を指定する変動パターンを用いるように構成してもよい。このように構成することにより、救済時短の変動回数に到達するときと到達する前とで変動パターンを共通化することができ、データ容量を削減することができる。なお、この場合には、図柄確定期間を経過すると、時短状態Cに移行され、画像表示装置5において、時短状態C(救済時短経由の時短状態)に応じた背景画像(本例では、橙色の表示色の背景画像)に切り替えられる(ステップ078IWS638参照)ため、この背景画像の変化によって救済時短により時短状態に制御されることを報知することができる。
救済時短となるまでの残りの変動回数が0となっていない場合には、演出制御用CPU120は、救済時短となるまでの残りの変動回数が10回以下となっているか否かを確認する(ステップ108IWS807)。なお、救済時短となるまでの残りの変動回数が10回以下となっているか否かは、例えば、受信した救済時短回数1指定コマンドのEXTデータの値が10以下となっているか否かを確認することにより判定できる。
救済時短となるまでの残りの変動回数が10回以下となっていれば、演出制御用CPU120は、救済時短となるまでの残りの変動回数に応じたカウントダウン演出およびエフェクト演出を含むプロセステーブルを選択する(ステップ108IWS808)。例えば、受信した救済時短回数1指定コマンドのEXTデータが「0A(H)」である場合(救済時短となるまでの残り変動回数が10回である場合)、救済時短となるまでのカウント数「10」に応じたカウントダウン演出およびエフェクト演出を含むプロセステーブルを選択する。また、例えば、受信した救済時短回数1指定コマンドのEXTデータが「01(H)」である場合(救済時短となるまでの残り変動回数が1回である場合)、救済時短となるまでのカウント数「1」に応じたカウントダウン演出およびエフェクト演出を含むプロセステーブルを選択する。そして、ステップ108IWS812に移行する。
本例では、救済変動となるまでの残りの変動回数が10回以下となっているときには、カウントダウン演出およびエフェクト演出が実行されるように構成されている。このような構成により、遊技者に救済変動となることを期待させることができ、興趣を向上させることができる。また、救済変動となる直前で遊技者が遊技を終了することによる遊技者の不利益の発生を抑制することができる。
なお、本例では、救済時短回数1指定コマンドや救済時短回数2指定コマンドのEXTデータにもとづいて救済時短となるまでの残りの変動回数を判定して、煽り演出やカウントダウン演出を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、背景画像を指定する背景指定コマンドを送信するように構成する場合、背景指定コマンドのEXTデータに救済時短となるまでの残りの変動回数に応じた値をセットして送信するように構成してもよい。そして、演出制御用CPU120側では、受信した背景指定コマンドのEXTデータにもとづいて残りの変動回数を判定して、煽り演出やカウントダウン演出を実行するように構成してもよい。
また、本例では、救済変動となるまでの残りの変動回数が10回以下となっているときには、必ずカウントダウン演出およびエフェクト演出が実行されるように構成されているが、抽選により実行するか否かを決定するようにしてもよい。また、例えば、救済変動となるまでの残りの変動回数が10回以下となっていないときに、いわゆるガセのカウントダウン演出およびエフェクト演出(例えば、カウントダウン演出およびエフェクト演出と共通の態様により実行されるが、カウント数「0」に応じたカウントダウン演出およびエフェクト演出まで継続して実行されることなく、途中で中断される。図16−42参照)を抽選により実行するか否かを決定するようにしてもよい。この場合には、救済変動となるまでの残りの変動回数が10回以下となっているときの方が、10回以下となっていないときよりも、カウントダウン演出およびエフェクト演出(本物と偽物とを含む)が実行される割合が高くなるようにしてもよい。このような構成により、遊技者に救済変動となることを期待させることができ、興趣を向上させることができる。また、救済変動となる直前で遊技者が遊技を終了することによる遊技者の不利益の発生を抑制することができる。
救済時短となるまでの残りの変動回数が10回以下でもなければ(ステップ108IWS807のN)、演出制御用CPU120は、チャンス目演出の実行設定が行われているか否かを確認し(ステップ108IWS809)、チャンス目演出の実行設定が行われている場合には、演出制御用CPU120は、チャンス目演出(チャンス目となるか否かを煽る演出を含む)を含むプロセステーブルを選択する(ステップ108IWS810)。なお、チャンス目演出の実行設定が行われていない場合に、チャンス目となるか否かを煽る演出を実行した後にチャンス目図柄が停止表示されない演出(いわゆるガセのチャンス目演出)を抽選により実行するか否かを決定するようにしてもよい。
チャンス目演出の実行設定がされていない場合には、演出制御用CPU120は、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップ108IWS811)。そして、ステップ108IWS812に移行する。
次いで、演出制御用CPU120は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ108IWS812)。
プロセステーブルとは、演出制御用CPU120が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU120は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って画像表示装置5等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、飾り図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、画像表示装置5の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU120は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で飾り図柄を表示させる制御を行う。また、プロセステーブルは、演出制御基板12におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ108IWS813)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この特徴部108IWでは、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップ108IWS814)。
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(ステップS172)に対応した値にする(ステップ108IWS815)。
(可変表示中演出処理)
図16−33および図16−34は、図15に示された演出制御プロセス処理における可変表示中演出処理(ステップS172)を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップ100IWS841)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップ100IWS842)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップ100IWS843)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップ100IWS844)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップ100IWS845)。
次いで、演出制御用CPU120は、第1図柄確定A指定コマンドまたは第2図柄確定A指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ100IWS846)。具体的には、コマンド解析処理において第1確定Aコマンド受信フラグまたは第2確定Aコマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する。第1図柄確定A指定コマンドまたは第2図柄確定A指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、モード移行演出(時短状態(時短モード)に移行することを報知する演出)および右打ち報知に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ100IWS847)。次いで、演出制御用CPU120は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ100IWS848)。また、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ100IWS849)。また、演出制御用CPU120は、演出制御手段側で図柄確定期間を計測するための確定演出期間タイマに20秒に応じた値をセットする(ステップ100IWS850)。そして、ステップ100IWS862に移行する。
なお、本例では、第1図柄確定A指定コマンドまたは第2図柄確定A指定コマンドを受信した場合には、通常状態中に時短はずれとなった場合と救済時短となった場合とがあるのであるが、ステップ100IWS847では、通常状態中に時短はずれとなった場合には時短はずれ用のモード移行演出および右打ち報知に応じたプロセステーブルを選択し、救済時短となった場合には救済時短用のモード移行演出および右打ち報知に応じたプロセステーブルを選択する。なお、救済時短となって第1図柄確定A指定コマンドまたは第2図柄確定A指定コマンドを受信した場合であるか否かは、例えば、受信した救済時短回数1指定コマンドのEXTデータが「00(H)」となっているか否かを確認することにより判定できる。
第1図柄確定A指定コマンドおよび第2図柄確定A指定コマンドのいずれも受信していなければ、演出制御用CPU120は、第1図柄確定B指定コマンドまたは第2図柄確定B指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ100IWS851)。具体的には、コマンド解析処理において第1確定Bコマンド受信フラグまたは第2確定Bコマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する。第1図柄確定B指定コマンドまたは第2図柄確定B指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、継続演出(時短状態が継続することを報知する演出)に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ100IWS852)。次いで、演出制御用CPU120は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ100IWS853)。また、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ100IWS854)。また、演出制御用CPU120は、演出制御手段側で図柄確定期間を計測するための確定演出期間タイマに10秒に応じた値をセットする(ステップ100IWS855)。そして、ステップ100IWS862に移行する。
第1図柄確定B指定コマンドおよび第2図柄確定B指定コマンドのいずれも受信していなければ、演出制御用CPU120は、第1図柄確定C指定コマンドまたは第2図柄確定C指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ100IWS856)。具体的には、コマンド解析処理において第1確定Cコマンド受信フラグまたは第2確定Cコマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する。第1図柄確定C指定コマンドまたは第2図柄確定C指定コマンドを受信していれば、ステップ100IWS858に移行する。
第1図柄確定C指定コマンドおよび第2図柄確定C指定コマンドのいずれも受信していなければ、演出制御用CPU120は、変動時間タイマがタイムアウトしているか否かを確認する(ステップ100IWS857)。変動時間タイマがタイムアウトしていなければ、処理を終了する。
第1図柄確定C指定コマンドまたは第2図柄確定C指定コマンドを受信した場合(ステップ100IWS856のY)、または変動時間タイマがタイムアウトしている場合(ステップ100IWS857のY)、演出制御用CPU120は、通常の図柄確定表示に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ100IWS858)。次いで、演出制御用CPU120は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ100IWS859)。また、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ100IWS860)。また、演出制御用CPU120は、演出制御手段側で図柄確定期間を計測するための確定演出期間タイマに0.5秒に応じた値をセットする(ステップ100IWS861)。そして、ステップ100IWS862に移行する。
なお、本例では、図柄確定指定コマンドを受信した場合に加えて、変動時間タイマがタイムアウトした場合にも(ステップ100IWS857参照)、ステップ100IWS858以降の処理に移行して図柄確定期間に移行するのであるが、通常は図柄確定指定コマンドを取りこぼさなければ、ステップ100IWS857でYと判定されてステップ100IWS858以降の処理に移行する場合はない。
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に応じた値に更新する(ステップ100IWS862)。
(特図当り待ち処理)
図16−35は、図15に示された演出制御プロセス処理における特図当り待ち処理(ステップS173)を示すフローチャートである。特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、確定演出期間タイマの値を1減算し(ステップ100IWS871)、減算後の確定演出期間タイマの値がタイムアウトしているか否かを確認する(ステップ100IWS872)。減算後の確定演出期間タイマの値がタイムアウトしていなければ、プロセスタイマの値を1減算し(ステップ100IWS873)、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn、ランプ制御実行データn、音番号データn)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ100IWS874)。
また、演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップ100IWS875)、プロセスデータの切替を行う(ステップ100IWS876)。また、演出制御用CPU120は、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定し、プロセスタイマをスタートさせる(ステップ087IWS877)。
次いで、演出制御用CPU120は、飾り図柄の停止図柄の確定表示中であるか否かを確認する(ステップ100IWS878)。飾り図柄の停止図柄の確定表示中であれば、そのまま処理を終了する。飾り図柄の停止図柄の確定表示中でなければ、演出制御用CPU120は、決定されている停止図柄(はずれ図柄(時短なし)、時短はずれ図柄、大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップ100IWS879)。
ステップ100IWS879の処理で大当り図柄を停止表示した場合には(ステップ100IWS880のY)、演出制御用CPU120は、大当り図柄を確定表示したことを示す大当り停止フラグをセットする(ステップ100IWS881)。そして、処理を終了する。
減算後の確定演出期間タイマの値がタイムアウトしていれば(すなわち、図柄確定期間を経過していれば)、演出制御用CPU120は、大当り停止フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ100IWS882)。大当り停止フラグがセットされていれば、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ100IWS883)。なお、大当り開始指定コマンドを受信したか否かは、例えば、大当り開始指定コマンド受信フラグ(ステップ100IWS622参照)がセットされているか否かを確認することにより判定できる。大当り開始指定コマンドを受信していなければ、そのまま処理を終了する。
大当り開始指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、大当り停止フラグをリセットする(ステップ100IWS884)。次いで、演出制御用CPU120は、モード移行演出(確変状態(確変モード)や時短状態(時短モード)に移行することを報知する演出)および右打ち報知を含む大当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ100IWS885)。そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ100IWS886)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップ100IWS887)。
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を大当り中演出処理に応じた値に更新する(ステップ100IWS888)。
大当り停止フラグがセットされていなければ(すなわち、はずれ図柄(時短なし)または時短はずれ図柄を停止表示した場合であれば)、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始待ち処理(ステップS170)に応じた値に更新する(ステップ100IWS889)。
(演出実行タイミング)
次に、救済時短となる変動表示を実行する際の演出の実行タイミングについて説明する。図16−36は、救済時短となる変動表示を実行する際の演出の実行タイミングを説明するためのタイミングチャートである。図16−36に示すように、救済時短となる変動表示の直前の変動表示(救済時短回数カウンタの値が1)では、特別図柄および飾り図柄の変動表示を終了し、はずれ図柄(時短なし)が停止表示されると、0.5秒間の図柄確定期間にわたってはずれ図柄(時短なし)が確定表示される(ステップ100IWS1137参照)。次いで、変動表示の開始時に救済時短回数カウンタの値が0となり救済時短となる変動表示(ステップ100IWS74,S75参照)では、特別図柄の変動表示中に画像表示装置5において時短突入演出が実行される(ステップ108IWS806B参照)。そして、特別図柄の変動表示を終了し、はずれ図柄(時短なし)が停止表示されると、20秒間の図柄確定期間にわたってはずれ図柄(時短なし)が確定表示される(ステップ100IWS1135参照)。また、図柄確定期間において、図16−36に示すように、画像表示装置5においてモード移行演出が実行される(ステップ100IWS847参照)。次いで、図柄確定期間中において所定期間(例えば、10秒)が経過すると、図16−36に示すように、画像表示装置5において、右打ち報知が開始される(ステップ100IWS847参照)。次いで、図柄確定期間を経過すると、時短状態Cに移行され、図16−36に示すように、画像表示装置5において、時短状態C(救済時短経由の時短状態)に応じた背景画像(本例では、橙色の表示色の背景画像)に切り替えられる(ステップ100IWS638参照)。このような構成により、通常状態で時短状態(救済時短)の制御が開始される旨を報知するための期間を確保することができ、遊技状態を切り替える際の演出の明確化が図れるとともに、興趣を向上させることができる。
(演出例)
次に、救済時短である時短状態Cに移行するまでの演出態様の具体例について説明する。図16−37〜図16−40は、時短状態に移行するまでの演出態様の具体例を説明するための説明図である。なお、図16−37〜図16−40において、(A)(B)(C)の順に演出画面が遷移する。
図16−37(A)に示すように、救済時短までの残り変動回数が100回転ごとに図柄の停止時に表示される。本例では、画像表示装置5において、飾り図柄100IW100が画面中央に表示され、右上に小図柄100IW101が表示される。そして、例えば、救済時短への移行まで残り800回転のときに、飾り図柄100IW100および小図柄100IW101が停止してはずれ図柄(本例では、「134」の図柄の組み合わせ)が導出表示されたとする。このとき、左上方に「あと800回転で救済時短開始!」という残り回転数表示100IW102が表示される。また、このとき、救済時短に関する説明(例えば、救済時短機能や救済時短での演出の説明)がテロップ表示100IW103により画面の下方に表示される。このような構成により、救済時短を備えた遊技機の仕様について遊技者の理解度を高めることができる。
また、図16−37(B)に示すように、例えば、救済時短への移行まで残り700回転のときに、飾り図柄100IW100および小図柄100IW101が停止してはずれ図柄(本例では、「423」の図柄の組み合わせ)が導出表示されたとする。このとき、図16−37(A)と同様に、左上方に「あと700回転で救済時短開始!」という残り回転数表示100IW102が表示される。また、このとき、救済時短に関する説明(例えば、救済時短機能や救済時短での演出の説明)がテロップ表示100IW103により画面の下方に表示される。
なお、本例では、図16−37(A),(B)に示すように、救済時短までの残り変動回数を示唆する煽り演出を100変動ごとに毎回実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、救済時短までの残り回数が400回〜800回までは煽り演出を実行せず、残り回数が300回以下(従って、残り回数が300回、200回、100回)のときに煽り演出を実行するように構成してもよい。
また、その残り変動回数となったときに必ず煽り演出を実行するのではなく、例えば、救済時短回数2指定コマンドを受信すると、乱数にもとづく抽選処理を行い、煽り演出を実行すると決定した場合に図16−37(A),(B)に示す態様で煽り演出を実行するように構成してもよい。また、この場合、救済時短となるまでの残り変動回数が少なくなるに従って煽り演出の実行割合が高くなるように構成することが望ましい。
そして、図16−37(C)〜図16−38(E)に示すように、救済時短への移行まで残り10回転以降は、残りの回転数に応じたカウントダウン表示100IW104Aが画面中央に表示される。例えば、カウントダウン表示100IW104Aでは、図柄の変動表示が終了して図柄が停止するたびに「10」から「1」までカウントダウンする様子が表示される。なお、各図でははずれ図柄(本例では、「653」「844」「123」の図柄の組み合わせ)が導出表示された例を示している。
また、図16−37(C)〜図16−38(E)に示すように、救済時短への移行まで残り10回転以降は、残りの回転数に応じた範囲のエフェクト表示100IW104Bが表示される。本例では、残りの回転数が少なくなるにつれて(すなわち救済時短が近づくにつれて)、エフェクト表示100IW104Bが表示される範囲が広くなる(表示される数が多くなる)ように表示される。
そして、図16−38(E)に示すように、救済時短への移行まで残り1回転になり、飾り図柄100IW100および小図柄100IW101の変動表示し、図柄が停止してはずれ図柄(本例では、「123」の図柄の組み合わせ)が導出表示されたとする。
次いで、図16−38(F)に示すように、救済時短への移行まで残り0回転になり、飾り図柄100IW100および小図柄100IW101の変動表示(すなわち救済時短となる変動表示)が開始されると、図16−38(G)に示すように、時短状態(救済時短)に制御される旨を報知する時短突入演出が開始され、画像表示装置5において時短突入演出表示100IW104Cが表示される。このような構成により、時短状態(救済時短)に制御されることを遊技者に明確に報知することができ、時短状態(救済時短)となった際の興趣を向上させることができる。
また、図16−38(G)に示すように、時短突入演出が開始されると、飾り図柄100IW100が表示されず、小図柄100IW101のみが表示される。そして、図16−38(H)に示すように、図柄の停止時に飾り図柄100IW100が表示されず、小図柄100IW101(本例では、「254」の図柄の組み合わせ)のみが導出表示される。
なお、時短突入演出において、プリペイドカード取り忘れの注意喚起報知や、のめり込み防止注意喚起報知といった、一般的に初当りのエンディング期間で行われる報知を行うようにしてもよいし、遊技機メーカのロゴを表示するようにしてもよい。この場合、時短突入演出における報知時には、初当りのエンディング期間における報知時と共通の態様で行う報知するようにしてもよいし、簡略化した態様で報知するようにしてもよい。また、これらの報知について、時短突入演出では行わず、救済時短により時短状態に移行した後、一回目の大当りのエンディング期間で行うようにしてもよい。
そして、図16−39(I)に示すように、図柄の確定期間に移行すると、「激熱!」というモード演出開始表示100IW105が表示され、モード移行演出が開始される。なお、以降、モード移行演出でも、飾り図柄100IW100は表示されず、小図柄100IW101のみが表示される。
次いで、図16−39(J)に示すように、モード移行演出が開始されると、プッシュボタン31B(図16−1参照)を操作(押下)することを示唆する操作示唆画像100IW106が表示される。例えば、操作示唆画像100IW106では、プッシュボタン31Bの押下を促す画像とともに「押せ」という文字が表示される。
そして、図16−39(K)に示すように、操作示唆画像100IW106が表示されたときにプッシュボタン31Bが操作されるか、または、操作示唆画像100IW106の表示から所定時間が経過すると、「V STOCK×1」という文字表示100IW107が表示され、救済時短が開始することが報知される。また、右打ちを指示する右打ち指示表示100IW108が小図柄100IW101の隣に表示される。
なお、本例では、大当りとなった場合にも図16−39(K)と同様に「V STOCK×1」という文字表示を表示する演出を実行するように構成することができる。この場合、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、始動入賞判定処理(ステップS101)において、大当りとなるか否かや変動パターン種別の先読み判定処理を行い、先読み判定結果を特定可能な先読み判定結果指定コマンドを送信する。そして、演出制御用CPU120は、受信した先読み判定結果指定コマンドにもとづいて、図16−39(K)と同様の態様の演出(いわゆる保留連演出)を実行する。例えば、受信した先読み判定結果指定コマンドにもとづいて、保留記憶の中に大当りとなるものが1つあると特定した場合には、「V STOCK×1」という文字表示を表示することにより保留連演出を実行する。また、例えば、受信した先読み判定結果指定コマンドにもとづいて、保留記憶の中に大当りとなるものが2つあると特定した場合には、「V STOCK×2」という文字表示を表示することにより保留連演出を実行する。
一方、救済時短となった場合には、その後、救済時短経由の時短状態中には変動時間が1.5秒と極めて短い変動表示が実行される割合が高い(図16−8(E)参照)のであるから、変動表示の消化が極めて早く、比較的早いタイミングで大当りが発生しやすい。そのため、救済時短となった変動表示(本例では、図柄確定期間)においては、特に先読み判定結果を確認することなく、図16−39(K)に示す「V STOCK×1」という文字表示を表示する演出が実行される。従って、図16−39(K)に示す「V STOCK×1」という文字表示を表示する演出は、擬似的な保留連演出と同様の態様の演出になっているとともに、救済時短となったことを報知する演出になっている。
「V STOCK×1」という文字表示100IW107の表示タイミングから右打ち指示表示100IW108の表示を開始する場合を示したが、右打ち指示表示100IW108の表示開始タイミングは、本例で示したものにかぎられない。例えば、図16−38(H)に示す停止図柄の確定表示のタイミングから右打ち指示表示100IW108の表示を開始してもよく、様々な態様が考えられる。
そして、図16−39(L)に示すように、救済時短での演出モードを選択するモード選択画面100IW109が表示される。例えば、モードA〜Dのうちのいずれかを選択する画面が表示される。モードの選択はスティックコントローラ31Aの操作によりカーソルを移動させることにより行われ、プッシュボタン31Bの操作により確定する。なお、演出モードを選択せずに所定時間が経過したときはカーソルが一致している演出モードに自動的に確定する。また、モード選択画面100IW109が表示されているときも、右打ち指示表示100IW108が小図柄100IW101の隣に表示されたままとなる。
そして、図16−40(M)に示すように、演出モードの選択が終了すると、救済時短が開始されることを報知する開始報知画面100IW110が表示される。例えば、「救済短突入」という文字が表示される。そして、次変動が開始されると時短状態Cに移行し、救済時短が開始される。
次に、時短突入見せかけ演出の演出態様について説明する。図16−41は、時短突入見せかけ演出の演出態様の具体例を説明するための説明図である。図16−41に示す例は、図16−37(A)〜(D)の例に続いて行われるものである。
図16−41(E)に示すように、救済時短への移行まで残り1回転になり、飾り図柄100IW100および小図柄100IW101の変動表示し、図柄が停止してはずれ図柄(本例では、「123」の図柄の組み合わせ)が導出表示されたとする。
次いで、図16−41(F’)に示すように、救済時短への移行まで残り0回転になり、飾り図柄100IW100および小図柄100IW101の変動表示が開始される。なお、この変動表示は、救済時短が成立するものではあるが、表示結果が大当りである。そのため、表示結果が導出表示された後には、救済時短により時短状態に移行することはなく、大当り遊技に移行することになる。
次いで、図16−41(G’)に示すように、時短突入見せかけ演出が開始され、画像表示装置5において時短突入演出と共通の態様の時短突入演出表示100IW104Cが表示される。なお、図16−41(G’)に示すように、時短突入見せかけ演出が開始されると、時短突入演出が開始されたときと同様に、飾り図柄100IW100が表示されず、小図柄100IW101のみが表示される。
そして、図16−41(H)に示すように、時短突入演出表示100IW104Cの表示が終了すると、図柄の停止時に飾り図柄100IW100が表示されず、小図柄100IW101(本例では、「254」の図柄の組み合わせ)のみが導出表示される。飾り図柄100IW100および小図柄100IW101の変動表示が停止して、大当り図柄(本例では、「777」の図柄の組み合わせ)が導出表示される。その後、大当り遊技に移行する。このような構成により、遊技者が救済時短の成立を一旦認識した後に、大当りとなることが報知されるため、遊技者に意外性を与えることができ、興趣を向上させることができる。
なお、本特徴部108IWの構成を、小当り遊技中に役物中の特定領域(V入賞領域)に遊技球が入賞(V入賞)したことにもとづいて大当り遊技に制御する役物遊技も実行可能に構成した遊技機に適用する場合には、救済時短となる変動表示の表示結果が小当りとなるときに、時短突入見せかけ演出を実行して、小当りとなることを報知するようにしてもよい。
次に、いわゆるガセのカウントダウン演出およびエフェクト演出の演出態様について説明する。図16−42は、いわゆるガセのカウントダウン演出およびエフェクト演出の演出態様の具体例を説明するための説明図である。
図16−42(A)〜(C)に示すように、救済時短への移行まで残り49回転となる時点で、いわゆるガセのカウントダウン演出が実行されることにより、残りの回転数が10回の場合に応じたカウントダウン表示100IW104Aが画面中央に表示される。そして、図柄の変動表示が終了して図柄が停止するたびに「10」からカウントダウンする様子が表示される。
また、図16−42(A)〜(C)に示すように、救済時短への移行まで残り49回転となる時点で、いわゆるガセのエフェクト演出が実行されることにより、残りの回転数が10回の場合に応じた範囲のエフェクト表示100IW104Bが表示される。そして、図柄の変動表示が終了して図柄が停止するたびに、エフェクト表示100IW104Bが表示される範囲が広くなる(表示される数が多くなる)ように表示される。
そして、図16−42(E)に示すように、カウントダウン表示100IW104Aおよびエフェクト表示100IW104Bは、救済時短への移行まで残りの回転数が1回の場合に応じた態様で表示される前に、表示が終了される。このとき、救済時短への移行まで残りの回転数は0ではないため、時短突入演出が実行されることもない。
図16−42に示すような、いわゆるガセのカウントダウン演出およびエフェクト演出を実行可能に構成する場合には、図16−37(A),(B)に示すような、救済時短までの残り変動回数を示唆する煽り演出を実行しないようにしてもよい。このような構成により、カウントダウン表示100IW104Aやエフェクト表示100IW104Bが表示されたときに、本物か偽物かを簡単に見分けられないようにすることができる。
なお、本例では、図柄の停止時に救済時短までの残り回転数や救済時短での演出の説明、カウントダウン表示を行っているが、図柄の変動開始時や変動中に行ってよい。
また、本例では、救済時短となる変動表示において図柄確定期間を20秒間確保してモード移行演出や右打ち報知を実行する場合を示しているが、図柄確定期間は通常の0.5秒のままでモード移行演出などを行うことなく、そのまま救済時短経由の時短状態に移行するように構成してもよい。
また、本例では、RAMクリア処理の実行時や大当り時、時短はずれ時に救済時短回数カウンタを「800」に初期設定する場合を示しているが、例えば、ストーリー系の演出(例えば、ストーリーリーチ演出や、高速変動とするかなどのストーリー)を実行するように構成する場合、そのストーリーの選択バッファやストーリーカウンタもクリアするように構成してもよい。また、救済時短の発動時にストーリーを設定可能に構成したり、遊技状態に応じて異なるストーリーを設定可能に構成したりしてもよい。
(変形例1)
上記の特徴部108IWでは、救済時短となる変動表示において図柄確定期間として通常の0.5秒間よりも長い20秒間を設定し、その図柄確定期間においてモード移行演出や右打ち報知を実行する場合を示したが、そのような処理態様にかぎられない。例えば、図柄確定期間としては通常と同様に0.5秒間を設定し、その後、次変動を開始するまでの延期期間を設け、その延期期間においてモード移行演出や右打ち報知を実行するように構成してもよい。以下、次変動を開始するまでの延期期間を設けてモード移行演出や右打ち報知を実行する変形例1について説明する。
図16−43は、変形例1における特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図16−43に示すように、変形例1では、特別図柄プロセス処理において、図14に示した処理に加えて、次変動延期処理(ステップ100IWS114)が含まれる。なお、変形例1において、始動入賞判定処理(ステップ100IWS101)は、図14に示した始動入賞判定処理(ステップ101)と同様の処理が実行される。
変形例1において、特別図柄通常処理(ステップ100IWS110)は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。また、変動パターン設定処理(ステップ100IWS111)は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。また、特別図柄変動処理(ステップ100IWS112)は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。また、特別図柄停止処理(ステップ100IWS113)は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。
また、次変動延期処理(ステップ100IWS114)は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。
また、大当り開放前処理(ステップ100IWS115)は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。また、大当り開放中処理(ステップ100IWS116)は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。また、大当り開放後処理(ステップ100IWS117)は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。また、大当り終了処理(ステップ100IWS118)は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。
また、小当り開放前処理(ステップ100IWS119)は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。また、小当り開放中処理(ステップ100IWS120)は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。また、小当り終了処理(ステップ100IWS121)は、特図プロセスフラグの値が“11”のときに実行される。
変形例1では、特別図柄通常処理(ステップ100IWS110)および変動パターン設定処理(ステップ100IWS111)は、図14で示した特別図柄通常処理(ステップS110)および変動パターン設定処理(ステップS111)の処理と同様である。また、変形例1では、特別図柄変動処理(ステップ100IWS112)および特別図柄停止処理(ステップ100IWS113)において、救済時短となった場合であっても図柄確定期間として通常と同じ0.5秒間をセットし、第1図柄確定C指定コマンドまたは第2図柄確定C指定コマンドを送信する点で、図14で示した特別図柄変動処理(ステップS112)および特別図柄停止処理(ステップS113)とは異なっている。
なお、変形例1において、大当り開放前処理(ステップ100IWS115)〜小当り終了処理(ステップ100IWS121)は、図14に示した大当り開放前処理(ステップS114)〜小当り終了処理(ステップS120)の処理と同様である。
図16−44は、変形例1における特別図柄停止処理(ステップ100IWS113)を示すフローチャートである。変形例1において、特別図柄停止処理のステップ100IWS131〜S171の処理は、図16−16および図16−17に示したそれらの処理と同様である。変形例1では、ステップ100IWS171で救済時短決定フラグをリセットすると、CPU103は、次変動を開始するまでの延期期間を計測するための延期期間計測タイマに所定の延期期間(本例では、20秒間)に相当する値をセットする(ステップ100IWS171A)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を次変動延期処理(ステップ100IWS114)に対応した値に更新する(ステップ100IWS171B)。なお、ステップ100IWS175の処理は、図16−17に示した処理と同様である。
図16−45は、変形例1における次変動延期処理(ステップ100IWS114)を示すフローチャートである。次変動延期処理において、CPU103は、まず、延期期間計測タイマの値を1減算し(ステップ100IWS191)、減算後の延期期間計測タイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ100IWS192)。減算後の延期期間計測タイマの値が0となっていなければ、処理を終了する。
減算後の延期期間計測タイマの値が0となっていれば、CPU103は、時短回数カウンタに「800」をセットする(ステップ100IWS193)とともに、救済時短回数カウンタに「800」をセットする(ステップ100IWS193A)。また、CPU103は、時短フラグCをセットし、時短状態に制御する(ステップ100IWS194)。また、CPU103は、時短状態C指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ100IWS195)。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップ100IWS110)に対応した値に更新する(ステップ100IWS196)。
なお、変形例1では、次変動延期処理において、次変動を開始するまでの延期期間(本例では、20秒間)を経過したタイミングで時短状態に移行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、次変動延期処理において右打ち報知を行うとともに、次変動を開始するまでの延期期間の開始時や延期期間の途中で時短状態に移行するように構成してもよい。すなわち、次変動延期処理において時短状態に制御するととともに右打ち報知に行うように構成してもよいし、時短状態には制御せずに右打ち報知のみを行うように構成してもよく、様々な態様が考えられる。
また、変形例1では、次変動延期処理において延期期間として一律に20秒間を計測する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、救済時短となったタイミングで救済時短回数カウンタの設定(「800」をセット)も行い、救済時短を連続して発生可能に構成する場合、通常状態中に救済時短となった場合と時短状態中に救済時短となった場合とで異なる延期期間を設定してもよい。例えば、時短状態中に救済時短となる場合には、通常状態中に救済時短となる場合と比較して短い延期期間を設定して次変動延期処理において計測し、2回目以降の救済時短となる場合には延期期間が短くなるように構成してもよい。
また、次変動延期処理の実行中は画像表示装置5において飾り図柄を表示せず、小図柄のみを表示して、その小図柄が演出役物などにより隠蔽されることがないように構成してもよい。
また、変形例1では救済時短となる場合に次変動延期処理を実行して次変動を開始するまでの期間を延長する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、時短はずれの変動表示においても適用し、変形例1と同様の次変動延期処理を実行して次変動を開始するまでの期間を延長するように構成してもよい。
また、上記のように、時短はずれの変動表示においても適用する場合、図16−17で示したステップ100IWS154〜S168の処理も次変動延期処理で実行するように構成してもよい。そのように構成すれば、時短はずれとなる場合の変動表示の図柄確定期間を通常の変動表示と同じ0.5秒間に共通化することができ、右打ち報知などに関する処理も救済時短などの場合と同じプロセスにおいて実行することができる。
図16−46は、変形例1における救済時短となる変動表示を実行する際の演出の実行タイミングを説明するためのタイミングチャートである。図16−46に示すように、変形例1では、救済時短となる変動表示の直前の変動表示(救済時短回数カウンタの値が1)では、特別図柄および飾り図柄の変動表示を終了し、はずれ図柄(時短なし)が停止表示されると、0.5秒間の図柄確定期間にわたってはずれ図柄(時短なし)が確定表示される(ステップ100IWS1137参照)。次いで、変動表示の開始時に救済時短回数カウンタの値が0となり救済時短となる変動表示(ステップ100IWS74,S75参照)では、特別図柄の変動表示中に画像表示装置5において時短突入演出が実行される(ステップ108IWS806B参照)。そして、特別図柄の変動表示を終了し、はずれ図柄(時短なし)が停止表示されると、通常と同じ0.5秒間の図柄確定期間にわたってはずれ図柄(時短なし)が確定表示される(ステップ078IWS1135参照)。次いで、0.5秒間の図柄確定期間を終了すると、図16−46に示すように、20秒間の次変動延期期間に移行する(ステップ100IWS114参照)。そして、次変動延期期間において、図16−46に示すように、画像表示装置5においてモード移行演出が実行される。次いで、次変動延期期間中において所定期間(例えば、10秒)が経過すると、図16−46に示すように、画像表示装置5において、右打ち報知が開始される。次いで、次変動延期期間を経過すると、時短状態Cに移行され、図16−46に示すように、画像表示装置5において、時短状態C(救済時短経由の時短状態)に応じた背景画像(本例では、橙色の表示色の背景画像)に切り替えられる。
変形例1のように構成する場合には、はずれ図柄の図柄確定期間の開始時に変動停止信号を出力し、図柄確定期間を経過した後、次変動延期処理の開始時(すなわち次変動延期期間の開始時)に、大当り4信号を出力するようにしてもよい。ここでの大当り4信号は、救済時短となった変動表示の図柄確定期間後、次変動延期期間中に外部出力される信号となる。このような構成により、変動停止信号と大当り4信号とを同時に出力する場合に外部で信号の取りこぼしが発生することを回避することができる。
また、変形例1のように構成する場合には、次変動延期処理の開始時(すなわち次変動延期期間の開始時)に、遊技者が右打ちを行うと想定される遊技状態中であることを示す試験信号や外部出力信号を出力するようにしてもよいし、右打ち報知を開始するようにしてもよい。このような構成により、適切なタイミングで右打ちに関する信号の出力や右打ち報知を行うことができる。
(変形例2〜4)
また、上記の特徴部108IWでは、救済時短にもとづき制御された時短状態中には一律に変動パターンテーブルE(図16−8(E)参照)を選択して1.5秒の高速変動の変動表示を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。以下、救済時短にもとづく時短状態中の変動パターンの選択方法を異ならせる変形例2〜4について説明する。図16−47は、変形例8−37は、救済時短にもとづく時短状態中の変動パターンの選択方法の変形例2〜4を説明するための説明図である。
まず、図16−47(A)を用いて、変形例2における救済時短にもとづく時短状態中の変動パターンの選択方法について説明する。上記の特徴部108IWでは、RAMクリア処理後に(大当りや時短はずれとなることなく)800回の変動表示を実行する場合であるか、大当りまたは時短はずれとなった後に(次の大当りや時短はずれとなることなく)800回の変動表示を実行する場合であるかを区別することなく、一律に救済時短となる10変動前から変動パターンテーブルF,G(図16−8(F),(G)参照)を選択し5秒または12秒の変動表示を高い割合で実行してカウントダウン演出およびエフェクト演出を実行し、救済時短となって時短状態に制御された後は一律に変動パターンテーブルE(図16−8(E)参照)を選択し1.5秒の高速変動の変動表示を実行するように構成しているが、そのような態様にかぎられない。
例えば、図16−47の変形例2で示すように、RAMクリア処理後に800回の変動表示を実行して救済時短となる場合については、救済時短となる10変動前から1変動前であっても変動パターンテーブルB(図16−7(B)参照)を選択して通常と同様の変動表示を実行し、救済時短にもとづき時短状態に制御された後は変動パターンテーブルC(図16−7(C)参照)を選択して大当り経由時の時短状態と同様の変動パターンを選択して5秒の変動表示を高い割合で実行するように構成してもよい。
また、例えば、図16−47の変形例3で示すように、大当りとなった後に800回の変動表示を実行して救済時短となる場合について、その800回目の変動表示を実行する際に変動パターンテーブルI(図16−8(I)参照)から救済時短変動はずれ用の変動パターン(例えば、変動パターンPA3−1)を選択して、変動時間が25秒間の変動表示を実行する。なお、上記の特徴部108IWでは、変動表示中に時短突入演出を実行し、図柄確定期間においてモード移行演出や右打ち報知を実行するように構成しているが、例えば、25秒間の変動表示中においてモード移行演出や右打ち報知を実行するように構成してもよい(従って、この場合、図柄確定期間は通常と同様に0.5秒間確保すればよい)。
なお、図16−47の変形例2や変形例3では、RAMクリア処理後に救済時短となる場合と大当り後に救済時短となる場合とで、救済時短となる変動表示における変動パターンの選択割合と異ならせて演出を異ならせることができるとともに、救済時短経由の時短状態に移行した後の変動表示における変動パターンの選択割合と異ならせて演出を異ならせることができる。
また、例えば、図16−47の変形例4で示すように、救済時短となる10変動前から1変動前であっても変動パターンテーブルB(図16−7(B)参照)を選択して通常と同様の変動表示を実行し、1回目の救済時短にもとづく時短状態中は変動パターンテーブルC(図16−7(C)参照)を選択して大当り経由時の時短状態と同様の変動パターンを選択して5秒の変動表示を高い割合で実行し、2回目の救済時短にもとづく時短状態中において変動パターンテーブルE(図16−8(E)参照)を選択し1.5秒の高速変動の変動表示を実行するように構成してもよい。
次に、この実施の形態の特徴部108IWにおける実施例2に係る遊技機につき、図16−48〜図16−54を参照して説明する。なお、実施例2については、主として実施例1と相違する部分について説明する。
実施例2では、原則的に救済時短となるまでの残りの変動回数や救済時短が近いことは示唆されない。そのため、実施例2では、実施例1の図16−8(F)に示すような変動パターンテーブルFや、図16−8(G)に示すような変動パターンテーブルGのように、救済時短直前用の変動パターンテーブルは設けられていない。すなわち、救済時短直前のみ図16−8(F),(G)に示す変動パターンテーブルを用いて変動パターンを決定すれば、変動パターンの傾向によって、救済時短直前であることを遊技者に気づかれてしまう可能性があるが、そのような変動パターンテーブルを用いないことで、気づかれてしまうことを防ぐことができる。
また、実施例2では、救済時短となる変動表示には、救済時短時の専用変動パターンではなく、救済時短とならない変動表示でも用いられる変動パターン(例えば、変動パターンPA1−1(通常変動))が用いられる。そのため、実施例2では、実施例1の図16−8(I)に示すような変動パターンテーブルIや、図16−8(J)に示すような変動パターンテーブルJのように、救済時短となるときの変動用の変動パターンテーブルは設けられていない。このような構成により、救済時短となるときと救済時短となる前とで変動パターンの共通化を図ることができ、データ容量を削減することができる。
(実施例2における変動パターン設定処理)
次に、実施例2における変動パターン設定処理について説明する。図16−48は、実施例2における変動パターン設定処理(ステップS111)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ100IWS1701)。大当りフラグがセットされていれば、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図16−7(A)に示す大当り用の変動パターンテーブルAを選択する(ステップ100IWS1702)。
大当りフラグがセットされていなければ(すなわち、はずれであれば)、CPU103は、確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ100IWS1707)。確変フラグがセットされていれば(すなわち、確変状態であれば)、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図16−8(H)に示す確変状態時のはずれ用の変動パターンテーブルHを選択する(ステップ100IWS1708)。ただし、この場合、CPU103は、合算保留記憶数カウンタの値を確認し、合算保留記憶数カウンタの値が1以上であることを条件に変動パターンテーブルHを選択し、合算保留記憶数カウンタの値が0であれば(すなわち、保留記憶がなければ)、図16−7(B)に示す通常状態時のはずれ用の変動パターンテーブルBを選択する。
確変フラグがセットされていなければ、CPU103は、大当り経由で制御された時短状態であることを示す時短フラグAがセットされているか否かを確認する(ステップ100IWS1709)。時短フラグAがセットされていれば(すなわち、大当り経由で制御された時短状態であれば)、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図16−7(C)に示す大当り経由で制御された時短状態時のはずれ用の変動パターンテーブルCを選択する(ステップ100IWS1710)。ただし、この場合、CPU103は、合算保留記憶数カウンタの値を確認し、合算保留記憶数カウンタの値が1以上であることを条件に変動パターンテーブルCを選択し、合算保留記憶数カウンタの値が0であれば(すなわち、保留記憶がなければ)、図16−7(B)に示す通常状態時のはずれ用の変動パターンテーブルBを選択する。
時短フラグAがセットされていなければ、CPU103は、時短はずれ経由で制御された時短状態であることを示す時短フラグBがセットされているか否かを確認する(ステップ100IWS1711)。時短フラグBがセットされていれば(すなわち、時短はずれ経由で制御された時短状態であれば)、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図16−7(D)に示す時短はずれ経由で制御された時短状態時のはずれ用の変動パターンテーブルDを選択する(ステップ100IWS1712)。ただし、この場合、CPU103は、合算保留記憶数カウンタの値を確認し、合算保留記憶数カウンタの値が1以上であることを条件に変動パターンテーブルDを選択し、合算保留記憶数カウンタの値が0であれば(すなわち、保留記憶がなければ)、図16−7(B)に示す通常状態時のはずれ用の変動パターンテーブルBを選択する。
時短フラグBがセットされていなければ、CPU103は、救済時短経由で制御された時短状態であることを示す時短フラグCがセットされているか否かを確認する(ステップ100IWS1713)。時短フラグCがセットされていれば(すなわち、救済時短経由で制御された時短状態であれば)、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図16−8(E)に示す救済時短経由で制御された時短状態時のはずれ用の変動パターンテーブルEを選択する(ステップ100IWS1714)。
時短フラグCもセットされていなければ(すなわち、通常状態であれば)、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図16−7(B)に示す通常状態時のはずれ用の変動パターンテーブルBを選択する(ステップ100IWS1715)。
次に、CPU103は、ステップ100IWS1702,S1708,S1710,S1712,S1714,S1715にて使用することに決定した変動パターンテーブルと、第1特別図柄判定用バッファに格納されている変動パターン決定用乱数とにもとづいて、図16−7および図16−8に示した変動パターンのいずれとするのかを決定する(ステップ100IWS1716)。
変動パターンを決定すると、CPU103は、決定した変動パターンを示す変動パターンコマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ100IWS1717)。
また、ステップ100IWS1716にて第1特別図柄や第2特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定すると、CPU103は、決定した変動時間を示す変動時間データを変動時間タイマに設定して変動時間の計測を開始するとともに(ステップ100IWS1718)、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄表示装置4Bでの第2特別図柄の変動表示を開始する(ステップ100IWS1719)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値に更新する(ステップ100IWS1720)。
(実施例2における客待ちデモ演出制御処理)
上述したように、実施例2では、原則的に救済時短となるまでの残りの変動回数や救済時短が近いことは示唆されない。そのため、客待ちデモ指定コマンドを受信したことにもとづいて救済時短機能を備えていることを示すテロップ表示は行われるが(図16−26参照)、このテロップ表示の実行の有無や演出態様によって救済時短となるまでの残りの変動回数や救済時短が近いことは示唆されない。すなわち、実施例2では、客待ちデモ指定コマンドを受信したことにもとづいて、常に共通の態様により救済時短を説明するテロップ表示が行われる。
なお、実施例2においても、テロップ表示の実行の有無や演出態様によって救済時短となるまでの残りの変動回数や救済時短が近いことを示唆可能としてもよい。ただし、救済時短となる前の所定期間(例えば、残り変動回数が10回以下の期間)においては、それ以前の期間よりも、テロップ表示の実行が制限される(例えば、実行割合が低下する、または実行しない)ようにすることが望ましい。このように構成することにより、救済時短となったときに背景画像の変化(すなわち救済時短による時短制御が開始される旨の報知)が突然実行されることになるため、遊技者に意外性を与えて、興趣を向上させることができる。
(実施例2における可変表示開始設定処理)
次に、実施例2における可変表示開始設定処理について説明する。図16−49は、実施例2における可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップ100IWS801)。次いで、演出制御用CPU120は、ステップ100IWS801で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップ100IWS802)。
次いで、演出制御用CPU120は、変動表示中に実行する予告演出の実行設定を行う(ステップ108IWS802A)。予告演出として、例えば、変動開始後にカウントダウンが開始され、カウント数が「0」になったときに大当り期待度を示唆する演出画像が表示されるタイマ演出を実行可能とし、ステップ108IWS802Aでは、タイマ演出の実行設定を行うようにしてもよい。
図16−50は、実施例2における予告演出実行決定テーブルおよび予告演出態様決定テーブルの具体例を示す説明図である。実施例2のステップ108IWS802Aでは、救済時短までの残り回数に関わらず、図16−50(A)に示す予告演出実行決定テーブルを用いて予告演出の実行の有無を決定する。また、予告演出を実行すると決定すると、図16−50(B)に示す予告演出態様決定テーブルを用いて予告演出の演出態様を決定する。
実施例2では、図16−50(A),(B)に示すように、救済時短までの残り回数がいずれの場合にも、予告演出の実行の有無と実行する場合の演出態様とが、共通の割合により決定されるように構成されている。また、実施例2でも、実施例1と同様に、救済時短となって時短状態Cに移行されると、画像表示装置5において、時短状態C(救済時短経由の時短状態)に応じた背景画像(本例では、橙色の表示色の背景画像)に切り替えられるように構成されている(ステップ078IWS638参照)。このような構成により、背景画像の変化(すなわち救済時短による時短制御が開始される旨の報知)が突然実行されることになるため、遊技者に意外性を与えて、興趣を向上させることができる。
上述したように、実施例2では、原則的に救済時短となるまでの残りの変動回数や救済時短が近いことは示唆されないため、救済時短となるまでの残り変動回数に応じた煽り演出や、カウントダウン演出、エフェクト演出を実行するための処理や、救済時短までの回数に応じた初期出目を表示するための処理は省略される。
なお、実施例2においても、救済時短となるまでの残り変動回数に応じた煽り演出や、カウントダウン演出、エフェクト演出を実行可能としてもよい。ただし、救済時短となる前の所定期間(例えば、残り変動回数が10回以下の期間)においては、それ以前の期間よりも、煽り演出や、カウントダウン演出、エフェクト演出の実行が制限される(例えば、実行割合が低下する、または実行しない)ようにすることが望ましい。このように構成することにより、背景画像の変化(すなわち救済時短による時短制御が開始される旨の報知)が突然実行されることになるため、遊技者に意外性を与えて、興趣を向上させることができる。
また、上述したように、実施例2では、救済時短となる変動表示には、救済時短時の専用変動パターンではなく、救済時短とならない変動表示でも用いられる変動パターン(例えば、変動パターンPA1−1(通常変動))が用いられる。そのため、実施例2では、時短突入演出や時短突入見せかけ演出を実行するための処理は省略される。このような構成により、例えば、変動パターンPA1−1(通常変動)の変動表示が行われた後に、背景画像の変化(すなわち救済時短による時短制御が開始される旨の報知)が突然実行されることになるため、遊技者に意外性を与えて、興趣を向上させることができる。
次いで、演出制御用CPU120は、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップ108IWS811)。そして、ステップ108IWS812に移行する。
次いで、演出制御用CPU120は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ108IWS812)。
次いで、演出制御用CPU120は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップ108IWS814)。
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(ステップS172)に対応した値にする(ステップ108IWS815)。
(実施例2における演出実行タイミング)
次に、実施例2における救済時短となる変動表示を実行する際の演出の実行タイミングについて説明する。図16−51は、実施例2における救済時短となる変動表示を実行する際の演出の実行タイミングを説明するためのタイミングチャートである。
図16−51に示すように、救済時短となる変動表示の直前の変動表示(救済時短回数カウンタの値が1)では、特別図柄および飾り図柄の変動表示が開始されてから特図変動時間(例えば12秒)が経過すると終了し、はずれ図柄(時短なし)が停止表示されると、0.5秒間の図柄確定期間にわたってはずれ図柄(時短なし)が確定表示される(ステップ100IWS1137参照)。次いで、変動表示の開始時に救済時短回数カウンタの値が0となり救済時短となる変動表示(ステップ100IWS74,S75参照)でも、直前の変動表示と同様に、特別図柄および飾り図柄の変動表示が開始されてから特図変動時間(例えば12秒)が経過すると終了し、はずれ図柄(時短なし)が停止表示されると、0.5秒間の図柄確定期間にわたってはずれ図柄(時短なし)が確定表示される(ステップ100IWS1137参照)。そして、図柄確定期間を経過すると、時短状態Cに移行され、図16−51に示すように、画像表示装置5において、時短状態C(救済時短経由の時短状態)に応じた背景画像(本例では、橙色の表示色の背景画像)に切り替えられる(ステップ100IWS638参照)。このような構成により、遊技者に意外性を与えることができるとともに、演出が煩雑化してしまうことを防ぐことができる。また、遊技状態の変化を遊技者に明確に報知することができ、救済時短となった際の興趣を向上させることができる。
また、図16−51に示すように、時短状態Cに移行してから所定回(例えば3回)の変動表示が実行される期間において、右打ち報知が実行される(図16−52(C1)参照)。このような構成により、時短状態Cへの移行に関する演出が煩雑になることを抑えながらも、右打ちを行う遊技状態であることを遊技者に認識させることができ、遊技者の不利益の発生を抑えることができる。
(実施例2における演出例)
次に、実施例2における救済時短である時短状態Cに移行するまでの演出態様の具体例について説明する。図16−52は、時短状態に移行するまでの演出態様の具体例を説明するための説明図である。なお、図16−52において、(A)(B)(C)の順に演出画面が遷移する。
実施例2では、図16−52(A)に示すように、救済時短となる変動表示が開始されて特図変動時間(例えば12秒)が経過すると、図16−52(B)に示すように、飾り図柄100IW100および小図柄100IW101がはずれ図柄の組み合わせで導出表示される。
そして、図柄確定期間が経過して次の変動表示が開始されると、図16−52(C1)に示すように、画像表示装置5において、時短状態C(救済時短経由の時短状態)に応じた背景画像(本例では、橙色の表示色の背景画像)に切り替えられるとともに、右打ち報知が実行される。
なお、図柄確定期間が経過した時点で保留記憶が記憶されていない場合には、図16−52(C2)に示すように、客待ちデモ指定コマンドを受信したことにもとづいて、画像表示装置5において、時短状態C(救済時短経由の時短状態)に応じた背景画像(本例では、橙色の表示色の背景画像)に切り替えられるとともに、右打ち報知が実行されるようにしてもよい。
また、図16−52(C1),(C2)に示すタイミングにおいて、図16−37(A),(B)に示すようなテロップ表示100IW103による救済時短に関する説明(例えば、救済時短機能や救済時短での演出の説明)を行うようにしてもよい。また、救済時短となるまでの残りの変動回数や救済時短が近いことを示唆する演出は実行しないが、任意のタイミングで、図16−37(A),(B)に示すようなテロップ表示100IW103を表示するようにしてもよい。そのような構成によれば、遊技機の仕様について遊技者の理解度を高めることができる。
図16−52に示すような構成により、背景画像の変化(すなわち救済時短による時短制御が開始される旨の報知)が突然実行されることになるため、遊技者に意外性を与えて、興趣を向上させることができる。
また、遊技状態の変化を遊技者に明確に報知することができ、救済時短が成立した際の興趣を向上させることができる。また、救済時短が成立するときと成立する前とで変動パターンの共通化を図ることができ、データ容量を削減することができる。
なお、実施例2における救済時短である時短状態Cに移行するまでの演出態様は、図16−52に示すものに限られない。例えば、図16−53に示す変形例1や、図16−53に示す変形例2のようなものであってもよい。
(実施例2における演出例[変形例1])
図16−53は、実施例2の変形例1における救済時短に移行するまでの演出態様の具体例を説明するための説明図である。
図16−53に示す変形例1では、図16−53(A)に示すように、救済時短となる変動表示の直前の変動表示が停止された後、救済時短となる変動表示が開始されると、図16−53(B)に示すように、画像表示装置5において直前に表示されていた演出表示(例えば、飾り図柄100IW100など)を視認困難とする時短突入演出(ブラックアウト演出)が実行される。
そして、特図変動時間(例えば12秒)が経過すると、図16−53(C)に示すように、ブラックアウト状態が解消されるとともに、飾り図柄100IW100および小図柄100IW101がはずれ図柄の組み合わせで導出表示される。
そして、図柄確定期間が経過して次の変動表示が開始されると、図16−53(D)に示すように、画像表示装置5において、時短状態C(救済時短経由の時短状態)に応じた背景画像(本例では、橙色の表示色の背景画像)に切り替えられるとともに、右打ち報知が実行される。なお、ブラックアウト状態が解消される図16−53(C)のタイミングにおいて、時短状態(救済時短)の制御が開始される旨を報知する画像表示や演出音の出力などが行われるようにしてもよい。
このような構成により、遊技者に意外性を与えることができ、興趣を向上させることができる。なお、図16−53に示すような演出は、例えば、可変表示開始設定処理において、救済時短となる変動表示であるときに、時短突入演出(ブラックアウト演出)を含むプロセステーブルを選択することにより実現することができる。
(実施例2における演出例[変形例2])
図16−54は、実施例2の変形例2における救済時短に移行するまでの演出態様の具体例を説明するための説明図である。
図16−54に示す変形例2では、図16−54(A)に示すように、救済時短となる変動表示が開始されて、特図変動時間(例えば、12秒)のうちの所定期間(例えば、8秒)が経過すると、図16−54(B)に示すように、画像表示装置5において、飾り図柄100IW100がはずれ図柄の組み合わせで仮停止表示される。ただし、図16−54(B)に示すタイミングでは、特図変動時間が経過していないため、小図柄100IW101は変動表示している。
そして、図16−54(C)に示すように、画像表示装置5において、直前に表示されていた演出表示(例えば、飾り図柄100IW100など)を視認困難とする時短突入演出(ブラックアウト演出)が実行される。また、時短突入演出(ブラックアウト演出)が実行されている状態で特図変動時間が経過し、小図柄100IW101がはずれ図柄の組み合わせで導出表示される。時短突入演出(ブラックアウト演出)は、図柄確定期間も継続して実行される。
そして、図柄確定期間が経過して次の変動表示が開始されると、図16−54(D)に示すように、画像表示装置5において、ブラックアウト状態が解消されるとともに、時短状態C(救済時短経由の時短状態)に応じた背景画像(本例では、橙色の表示色の背景画像)に切り替えられる。また、図16−54(D)に示すように、右打ち報知が実行される。
このような構成により、遊技者に意外性を与えることができ、興趣を向上させることができる。なお、図16−53に示すような演出は、例えば、可変表示開始設定処理において、救済時短となる変動表示であるときに、時短突入演出(ブラックアウト演出)を含むプロセステーブルを選択することにより実現することができる。
なお、図16−53(C),(D)、図16−54(C),(D)等のタイミングにおいて、図16−37(A),(B)に示すようなテロップ表示100IW103による救済時短に関する説明(例えば、救済時短機能や救済時短での演出の説明)を行うようにしてもよい。そのような構成によれば、遊技機の仕様について遊技者の理解度を高めることができる。
上記に示した特徴部108IWの実施例1では、救済時短となる前の期間(例えば救済変動となるまでの残り変動回数が10以下の期間)において、スーパーリーチとなる変動パターンに決定することと、予告演出を実行すると決定することとが制限されるように構成される一方、実施例2では、いずれも制限されないように構成されているが、これらを組み合わせて、例えば、救済時短となる前の期間(例えば救済変動となるまでの残り変動回数が10以下の期間)においては、例えば、変動パターンPA1−1(通常変動)に決定し、予告演出のうち期待度があまり高くない種別の予告演出を実行可能とするようにしてもよい。すなわち、スーパーリーチとなる変動パターンに決定することを制限するとともに、予告演出のうち期待度が高い種別の予告演出を実行することを制限するようにしてもよい。
また、上記に示した特徴部108IWおよび各変形例では、救済時短となるまでの残りの変動回数や救済時短が近いことを示唆する演出(救済示唆演出ともいう)として、煽り演出やカウントダウン演出、エフェクト演出が実行されたり、救済時短までの回数に応じた初期出目や客待ち中のテロップ表示(例えば、図16−26に示すテロップ表示108IW101)が表示されたりするが、そのような態様にかぎられない。例えば、変動表示中や変動停止中の任意のタイミングにおいて、可動体32を動作させる動作演出や、装飾用LED等の発光体を特定態様(例えばレインボーに発光させる)とする発光演出、可動体32やスティックコントローラ31A、プッシュボタン31B等を振動させる振動演出等の実行頻度や実行態様によって、救済時短となるまでの残りの変動回数や救済時短が近いことが示唆されるようにしてもよい。
また、上記に示した特徴部108IWおよび各変形例では、電源投入時に送信される演出制御コマンド(例えば、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドや、初期化を指示する演出制御コマンド)を、演出制御基板12側で正常に受信できなかった場合(例えば、コマンド取りこぼしや、コマンド化けが発生した場合)には、遊技状態を指定するコマンドや変動パターンを指定するコマンド等にもとづいて、通常の演出は実行可能とするものの、救済時短となるまでの残りの変動回数や救済時短が近いことを示唆する救済示唆演出は実行しないようにしてもよい(なお、一度大当りが発生した後は実行可能としてよい)。このような構成により、誤った救済示唆演出により遊技者に期待を持たせてしまうことを防ぐことができる。
また、上記に示した特徴部108IWおよび各変形例では、救済時短までの変動回数を指定する救済時短回数1指定コマンドや救済時短回数2指定コマンド(本例では変動表示が実行される度に送信される)を正常に受信できなかった場合には、救済示唆演出を実行しないようにしてもよい。この場合には、救済時短回数1指定コマンドや救済時短回数2指定コマンドを正常に受信できなかった変動表示中のみ救済示唆演出を実行しないようにしてもよいし、次の大当りが発生するまで救済示唆演出を実行しないようにしてもよい。また、例えば、正常に受信できなかった場合には、救済時短となる残りの変動回数が多いこと(すなわち救済時短近くないこと)を示唆する演出態様や実行割合で救済示唆演出を実行するようにしてもよい。このような構成により、誤った救済示唆演出により遊技者に期待を持たせてしまうことを防ぐことができる。
また、上記に示した特徴部108IWおよび各変形例では、変動表示結果にもとづいて大当り遊技に制御する遊技機に適用する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、小当り遊技中に役物中の特定領域(V入賞領域)に遊技球が入賞(V入賞)したことにもとづいて大当り遊技に制御する役物遊技も実行可能に構成した遊技機に、上記に示した特徴部108IWおよび各変形例で示した救済時短経由の時短状態に制御する構成を適用してもよい。
また、上記に示した特徴部108IWおよび各変形例では、救済時短となるまでの変動回数が800回で固定である場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、RAMクリア処理実行時であるか大当り発生時であるかに応じて救済時短回数カウンタにセットする値を「800」または「900」に切り替えたり、ランダムに救済時短回数カウンタにセットする値を「800」または「900」に切り替えたりしてもよい。
なお、上記に示した特徴部108IWおよび各変形例では、救済時短の発生のたびに時短フラグCをセットする場合を示したが、そのような態様に限られない。例えば、再度移行した2回目の救済時短でセットする時短フラグ(第4数値)は1回目の救済時短にセットする時短フラグ(第3数値)と、を異ならせてもよい。
なお、上記に示した特徴部108IWおよび各変形例では、大当り後の時短状態と救済時短とで異なる演出(変動パターン)とする場合を示したが、そのような態様に限られない。例えば、大当り後の時短状態と救済時短とで同一の演出(変動パターン)としてもよい。具体的には、大当り後の時短状態の終了間際と救済時短の開始間際として同一の報知(図16−39(K)の報知や、将来的な大当り獲得を示唆する報知など)を行ってもよい。
なお、上記に示した特徴部108IWおよび各変形例では、時短はずれの時短状態と救済時短とで異なる演出(変動パターン)とする場合を示したが、そのような態様に限られない。例えば、時短はずれの時短状態と救済時短とで同一の演出(変動パターン)としてもよい。具体的には、時短はずれの時短状態の終了間際と救済時短の開始間際として同一の報知(図16−39(K)の報知や、将来的な大当り獲得を示唆する報知など)を行ってもよい。
以上に説明したように、本特徴部108IWおよび各変形例には、以下に示す(手段1A)〜(手段8A)に示す遊技機の構成が開示されている。
(手段1A)第1識別情報の可変表示および第2識別情報の可変表示を実行し、特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態(例えば、時短状態)に制御可能な状態制御手段(例えば、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS166、ステップ100IWS173を実行する部分、図16−19に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS537を実行する部分)と、可変表示が実行されることにもとづいて数値情報を更新可能な更新手段(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)と、を備え、状態制御手段は、更新手段が更新した数値情報が、可変表示の実行回数としての特別回数に対応する特定値となることによって特別条件が成立したときに特別状態に制御可能であり(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS74、ステップ100IWS75を実行する部分、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS170、ステップ100IWS173を実行する部分)、更新手段は、第1識別情報の可変表示が実行される場合と第2識別情報の可変表示が実行される場合とで数値情報を更新し(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)、可変表示が実行されているときに所定示唆演出(例えば、予告演出)を実行可能な所定示唆演出実行手段(例えば、図16−49に示すように、演出制御用CPU120におけるステップ108IWS811を実行する部分)と、特別条件が成立したことにもとづいて、特別状態の制御が開始される旨を報知する特別報知演出(例えば、図16−52(C1),(C2)に示すように背景画像が変化する、図16−53(B)に示すように変動開始時にブラックアウトする、図16−54(C)に示すように変動終了時にブラックアウトする等)を実行可能な特別報知演出実行手段と(例えば、図16―23に示すように、演出制御用CPU120がステップ100IWS638を実行する部分)、をさらに備え、所定示唆演出実行手段は、特別条件が成立する前の期間において、所定示唆演出を実行する割合が共通である(例えば、図16―44に示すように、演出制御用CPU120がステップ108IWS802Aを実行する部分。図16−50参照)。そのような構成によれば、特別報知演出が突然実行されることにより遊技者に意外性を与えて、興趣を向上させることができる。
(手段2A)手段1Aにおいて、特別報知演出実行手段は、特別条件が成立する可変表示が開始されるときに、特別報知演出を実行可能であり、特別報知演出は、表示手段において特別報知演出が開始される前に表示されている演出表示を視認困難とする態様である(例えば、図16−53(B)に示すように変動開始時にブラックアウトする)。そのような構成によれば、遊技者に意外性を与えることができ、興趣を向上させることができる。
(手段3A)手段1Aにおいて、第1識別情報の可変表示および第2識別情報の可変表示に対応する演出用識別情報(例えば、飾り図柄)の可変表示を実行可能な演出用可変表示実行手段を備え、特別報知演出実行手段は、特別条件が成立する可変表示が終了するときに、特別報知演出を実行可能であり、特別報知演出は、演出用識別情報を視認困難とする態様である(例えば、図16−54(C)に示すように変動終了時にブラックアウトする)。そのような構成によれば、遊技者に意外性を与えることができ、興趣を向上させることができる。
(手段4A)手段1Aにおいて、特別報知演出実行手段は、特別条件が成立する可変表示より後の可変表示が実行されているときに、特別報知演出を実行可能であり、特別報知演出は、表示手段における背景表示を特別状態に対応する背景表示に変更する態様である(例えば、図16−52(C1)に示すように次の変動表示が実行されるときに背景画像(橙)が表示される)。そのような構成によれば、遊技者に意外性を与えることができ、興趣を向上させることができる。また、演出が煩雑化してしまうことを防ぐことができる。
(手段5A)手段1Aから手段4Aのいずれかにおいて、特別条件が成立したことにもとづく特別状態に関する説明演出を実行可能な説明演出実行手段を備える(例えば、図16−52(C1),(C2)、図16−53(D)、図16−54(D)に示すタイミングにおいて、図16−37(A),(B)に示すようなテロップ表示100IW103による説明を行う)。そのような構成によれば、遊技機の仕様について遊技者の理解度を高めることができる。
(手段6A)手段1Aから手段5Aのいずれかにおいて、複数の可変表示パターンから可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100が、図16−48に示す変動パターン設定処理を実行する部分)を備え、可変表示パターン決定手段は、特別条件が成立するときに、特別条件が成立する前においても決定可能な可変表示パターン(例えば、変動パターンPA1−1(通常変動))に決定し、特別報知演出実行手段は、特別条件が成立する可変表示の表示結果として非特定表示結果(例えば、はずれ図柄)が導出表示された後に、特別報知演出を実行可能である。そのような構成によれば、特別条件の成立により特別状態に制御されていることを遊技者に報知することができるとともに、遊技状態の変化を遊技者に明確に報知することができ、特別条件が成立した際の興趣を向上させることができる。
(手段7A)手段1Aから手段6Aのいずれかにおいて、始動条件が成立するとともに開始条件が成立することにもとづいて可変表示を実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップS112を実行する部分)と、始動条件が成立したが開始条件が成立しないときに可変表示に関する情報を保留情報として記憶可能な保留記憶手段(例えば、第1保留記憶数バッファおよび第2保留記憶数バッファ)と、電力供給が停止しても更新手段が更新する数値情報と保留記憶手段が記憶する保留情報とを保持可能なバックアップ記憶手段(例えば、RAM102)と、所定条件が成立したときに、バックアップ記憶手段の記憶内容を初期化する初期化処理を実行可能な初期化手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップS8を実行する部分)と、電力供給が開始されたときに、バックアップ記憶手段の記憶内容にもとづいて更新手段が更新する数値情報と保留記憶手段が記憶する保留情報とを復旧する復旧処理を実行可能な復旧手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップS6を実行する部分)と、を備える。そのような構成によれば、初期化処理により制御の最適化を図りつつ、電力供給が停止する前に特別回数目の可変表示に対応する保留記憶が記憶されている状況において、電断が発生した際の遊技者の不利益の発生を抑えることができる。
(手段8A)手段1Aから手段6Aのいずれかにおいて、特別状態に制御されていることを特定可能な特別状態情報(例えば、時短フラグA〜Cの状態)を記憶可能な状態記憶手段と、特別状態において可変表示が実行された回数を特定可能な実行回数情報(例えば、時短回数カウンタの値)を記憶可能な実行回数記憶手段と、電力供給が停止しても特別状態情報と実行回数情報と数値情報とを保持可能なバックアップ記憶手段(例えば、RAM102)と、所定条件が成立したときに、バックアップ記憶手段の記憶内容を初期化する初期化処理を実行可能な初期化手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップS8を実行する部分)と、を備え、初期化手段は、所定条件が成立したときに、バックアップ記憶手段により特別状態情報と実行回数情報と数値情報とが保持されている場合に、初期化処理において、該特別状態情報と該実行回数情報とを初期化する一方、該数値情報を初期化しない(例えば、時短フラグA〜Cの状態と時短回数カウンタの値とを初期化する一方、救済時短回数カウンタの値は初期化しない(すなわち電断前の値を設定する))。そのような構成によれば、意図的に数値情報が初期化されることを防ぐことができ、遊技者に対する救済度合いを高めることができる。
また、本特徴部108IWおよび各変形例には、以下に示す(手段1B)〜(手段5B)に示す遊技機の構成が開示されている。
(手段1B)第1識別情報の可変表示および第2識別情報の可変表示を実行し、特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態(例えば、時短状態)に制御可能な状態制御手段(例えば、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS166、ステップ100IWS173を実行する部分、図16−19に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS537を実行する部分)と、可変表示が実行されることにもとづいて数値情報を更新可能な更新手段(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)と、所定可変表示パターンと該所定可変表示パターンよりも可変表示期間が長い特定可変表示パターン(例えば、変動パターンPA2−2(スーパーリーチα)や変動パターンPA2−3(スーパーリーチβ))とを含む複数の可変表示パターンから可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100が、図16−14に示す変動パターン設定処理を実行する部分)と、を備え、状態制御手段は、更新手段が更新した数値情報が、可変表示の実行回数としての特別回数に対応する特定値となることによって特別条件が成立したときに特別状態に制御可能であり(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS74、ステップ100IWS75を実行する部分、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS170、ステップ100IWS173を実行する部分)、更新手段は、第1識別情報の可変表示が実行される場合と第2識別情報の可変表示が実行される場合とで数値情報を更新し(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)、可変表示パターン決定手段は、可変表示の表示結果が特定表示結果となる場合と特定表示結果とならない場合とのいずれの場合にも、特定可変表示パターンに決定可能であり(例えば、図16−7(A),(B)に示すように、変動パターンPA2−2(スーパーリーチα)や変動パターンPA2−3(スーパーリーチβ)は、大当りの場合とはずれの場合とのいずれの場合にも決定され得る)、可変表示の表示結果が特定表示結果となる場合に、所定可変表示パターンよりも特定可変表示パターンに決定する割合が高く(例えば、図16−7(A)に示すように、変動パターンPA2−2(スーパーリーチα)や変動パターンPA2−3(スーパーリーチβ)は、変動パターンPA1−1(通常変動)よりも、大当りの場合に決定される割合が高い)、特別条件が成立する前の所定期間の方が、該所定期間の前の期間よりも、可変表示の表示結果が特定表示結果とならない場合に、特定可変表示パターンに決定する割合が低い(例えば、図16−8(F),(G)に示すように、救済時短となる直前においては、変動パターンPA2−2(スーパーリーチα)や変動パターンPA2−3(スーパーリーチβ)に決定する割合が低い)。そのような構成によれば、特別条件が成立する前の所定期間において特定可変表示パターンによる可変表示が実行されたものの特定表示結果が導出表示されないときの興趣の低下を抑えることができる。
(手段2B)手段1Bにおいて、特別条件の成立に関連する示唆演出(例えば、カウントダウン演出やエフェクト演出、客待ち中のテロップ表示)を実行可能な示唆演出実行手段を備え、示唆演出実行手段は、特別条件が成立する前の所定期間の方が、該所定期間の前の期間よりも、示唆演出を実行する割合が高い(例えば、図16−31に示すように、演出用制御CPU120がステップ108IWS807〜S809を実行する部分。また、演出用制御CPU120が105IWS251を実行する部分)。そのような構成によれば、遊技者に特別条件の成立を期待させることができ、興趣を向上させることができる。また、特別条件が成立する直前で遊技者が遊技を終了することによる遊技者の不利益の発生を抑制することができる。
(手段3B)手段1Bまたは手段2Bにおいて、特別条件が成立したことにもとづく特別状態に関する説明演出(例えば、図16−37(A),(B)に示すようにテロップ表示100IW103による説明を行う)を実行可能な説明演出実行手段(例えば、図16−31に示すように、演出制御用CPU120がステップ108IWS803〜S804を実行する部分)を備える。そのような構成によれば、遊技機の仕様について遊技者の理解度を高めることができる。
(手段4B)手段1Bから手段3Bのいずれかにおいて、可変表示が実行されているときに特定表示結果が導出表示されることを予告する予告演出(例えば、タイマ演出)を実行可能な予告演出実行手段を備え、予告演出実行手段は、可変表示の表示結果が特定表示結果となる場合と特定表示結果とならない場合とのいずれの場合にも、予告演出を実行可能であり、可変表示の表示結果が特定表示結果となる場合の方が、特定表示結果とならない場合よりも、予告演出を実行する割合が高く、特別条件が成立する前の所定期間(例えば、救済時短までの残り回数が10以下の期間)の方が、該所定期間の前の期間よりも、可変表示の表示結果が特定表示結果とならない場合に、予告演出を実行する割合が低い(例えば、図16−31に示すように、演出制御用CPU120がステップ108IWS802Aを実行する部分。図16−32(A),(B)参照)。そのような構成によれば、特別条件が成立する前の所定期間において予告演出が実行されたものの特定表示結果が導出表示されないときの興趣の低下を抑えることができる。
(手段5B)手段1Bから手段4Bのいずれかにおいて、可変表示が実行されているときに特定表示結果が導出表示されることを予告する予告演出(例えば、タイマ演出)を実行可能な予告演出実行手段を備え、予告演出実行手段は、可変表示の表示結果が特定表示結果となる場合と特定表示結果とならない場合とのいずれの場合にも、特定態様(例えば、演出態様「赤」)と所定態様(例えば、演出態様「青」)とにより予告演出を実行可能であり、可変表示の表示結果が特定表示結果となる場合に、所定態様よりも特定態様により予告演出を実行する割合が高く、特別条件が成立する前の所定期間(例えば、救済時短までの残り回数が10以下の期間)の方が、該所定期間の前の期間よりも、可変表示の表示結果が特定表示結果とならない場合に、特定態様により予告演出を実行する割合が低い(例えば、図16−31に示すように、演出制御用CPU120がステップ108IWS802Aを実行する部分。図16−32(C),(D)参照)。そのような構成によれば、特別条件が成立する前の所定期間において特定態様により予告演出が実行されたものの特定表示結果が導出表示されないときの興趣の低下を抑えることができる。
また、本特徴部108IWおよび各変形例には、以下に示す(手段1C)〜(手段8C)に示す遊技機の構成が開示されている。
(手段1C)第1識別情報の可変表示および第2識別情報の可変表示を実行し、特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態(例えば、時短状態)に制御可能な状態制御手段(例えば、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS166、ステップ100IWS173を実行する部分、図16−19に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS537を実行する部分)と、可変表示が実行されることにもとづいて数値情報を更新可能な更新手段(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)と、特殊可変表示パターン(例えば、変動パターンPA3−1(突入はずれ))を含む複数の可変表示パターンから可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100が、図16−14に示す変動パターン設定処理を実行する部分)と、を備え、状態制御手段は、更新手段が更新した数値情報が、可変表示の実行回数としての特別回数に対応する特定値となることによって特別条件が成立したときに特別状態に制御可能であり(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS74、ステップ100IWS75を実行する部分、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS170、ステップ100IWS173を実行する部分)、更新手段は、第1識別情報の可変表示が実行される場合と第2識別情報の可変表示が実行される場合とで数値情報を更新し(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)、可変表示パターン決定手段は、特別条件が成立するときに、特殊可変表示パターンに決定可能であり、特別条件が成立する前において、特殊可変表示パターンに決定せず(例えば、図16−14に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ108IWS1701A,S1701Bを実行する部分)、特殊可変表示パターンによる可変表示が実行されているときに、特別状態に制御される旨を報知する特定報知演出を実行可能な特定報知演出実行手段(例えば、図16−31に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ108IWS806Bを実行する部分。図16−38(G),(H)参照)をさらに備える。そのような構成によれば、特別条件の成立により特別状態に制御されることを遊技者に明確に報知することができ、特別条件が成立した際の興趣を向上させることができる。
(手段2C)手段1Cにおいて、特定報知演出実行手段は、特別条件が成立する可変表示が実行され、該可変表示の表示結果として非特定表示結果が導出表示されるときに、特定報知演出を実行可能であり、特別条件が成立する可変表示が実行され、該可変表示の表示結果として特定表示結果が導出表示されるときに、特定報知演出と共通の態様の演出を実行した後に、特定表示結果が導出表示される旨を報知する特殊報知演出を実行可能な特殊報知演出実行手段(例えば、図16−31に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ108IWS806Cを実行する部分。図16−41(G’),(H’)参照)を備える。そのような構成によれば、遊技者が特別条件の成立を一旦認識した後に、有利状態に制御されることが報知されるため、遊技者に意外性を与えることができ、興趣を向上させることができる。
(手段3C)手段1Cまたは手段2Cにおいて、特別条件が成立する可変表示が実行され、該可変表示の表示結果として特定表示結果が導出表示されるときに、特別条件が成立する前には実行されない態様により特定表示結果が導出表示される旨を報知する所定報知演出(例えば、全回転演出)を実行可能な所定報知演出実行手段を備える。そのような構成によれば、遊技者に意外性や特別感を与えることができ、興趣を向上させることができる。
(手段4C)手段1Cまたは手段2Cにおいて、特別条件が成立する可変表示が実行され、該可変表示の表示結果として特定表示結果が導出表示されるときに、特別条件が成立する前と共通の態様により特定表示結果が導出表示される旨を報知する報知演出を実行可能な報知演出実行手段(例えば、救済時短回数カウンタの値が0の場合にも、値が0ではない場合と同様に、変動パターンPB2−2(スーパーリーチα)や変動パターンPB2−3(スーパーリーチβ)に決定されることによって実現される)を備える。そのような構成によれば、特別条件が成立するときと成立する前とで可変表示パターンを共通化することができ、データ容量を削減することができる。
(手段5C)手段1Cから手段4Cのいずれかにおいて、特別条件が成立するときの可変表示の表示結果の表示期間(例えば、20秒)は、特別条件が成立する前の可変表示の表示結果の表示期間(例えば、0.5秒)よりも長く(例えば、図16−15に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ100IWS1135を実行する部分。図16−36参照)、特別条件が成立するときの可変表示の表示結果の表示期間において、特別状態の制御が開始される旨を報知する報知演出(例えば、モード移行演出)を実行可能な報知演出実行手段(例えば、図16−33に示すように、演出制御用CPU120がステップ100IWS847を実行する部分)を備える。そのような構成によれば、通常状態で報知演出を実行するための期間を確保することができ、遊技状態を切り替える際の演出の明確化が図れるとともに、興趣を向上させることができる。
(手段6C)手段1Cから手段5Cのいずれかにおいて、特別条件が成立するときの可変表示の表示結果の表示期間の開始時に、該表示期間の開始に対応する特定信号(例えば、変動停止信号)を出力し、該特定信号を出力した後に、特別状態の制御に対応する特別信号(例えば、大当り4信号)を出力する信号出力手段を備える(例えば、図16−18参照)。そのような構成によれば、特定信号と特別信号とを同時に出力する場合に外部で信号の取りこぼしが発生することを回避することができる。
(手段7C)手段6Cにおいて、信号出力手段は、特別条件が成立するときの可変表示の表示結果の表示期間が経過した後に実行される特別処理(例えば、図16−45に示す次変動延期処理)の開始時に、特別信号を出力する。そのような構成によれば、特定信号と特別信号とを同時に出力する場合に外部で信号の取りこぼしが発生することを回避することができる。
(手段8C)手段1Cから手段6Cのいずれかにおいて、特定経路(例えば、左打ちによる経路)を通過する遊技媒体が通過可能な位置に設けられた第1通過領域(例えば、第1始動入賞口)と、特別経路(例えば、右打ちによる経路)を通過する遊技媒体が通過可能な位置に設けられた第2通過領域(例えば、第2始動入賞口)と、識別情報の可変表示として、第1始動条件が成立することにもとづく第1識別情報の可変表示と、第2始動条件が成立することにもとづく第2識別情報の可変表示と、を実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップS112を実行する部分)と、特別経路へ向けて遊技媒体を発射すべき旨を特定可能な特別出力(例えば、遊技者が右打ちを行うと想定される遊技状態中であることを示す試験信号または外部出力信号の出力や、右打ちを行う状態であることの報知)を実行可能な特別出力手段と、を備え、第1始動条件は、第1通過領域を遊技媒体が通過することにもとづいて成立し、第2始動条件は、第2通過領域を遊技媒体が通過することにもとづいて成立し、特別出力手段は、特別条件が成立するときの可変表示の表示結果の表示期間が経過した後に実行される特別処理(例えば、図16−45に示す次変動延期処理)の開始時に、特別出力を実行可能である。そのような構成によれば、適切なタイミングで特別経路へ向けて遊技媒体を発射すべき旨を特定可能な特別出力を実行することができる。
また、本特徴部108IWおよび各変形例には、以下に示す(手段1D)〜(手段5D)に示す遊技機の構成が開示されている。
(手段1D)第1識別情報の可変表示および第2識別情報の可変表示を実行し、特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態(例えば、時短状態)に制御可能な状態制御手段(例えば、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS166、ステップ100IWS173を実行する部分、図16−19に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS537を実行する部分)と、可変表示が実行されることにもとづいて数値情報を更新可能な更新手段(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)と、複数の可変表示パターンから可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100が、図16−48に示す変動パターン設定処理を実行する部分)と、を備え、状態制御手段は、更新手段が更新した数値情報が、可変表示の実行回数としての特別回数に対応する特定値となることによって特別条件が成立したときに特別状態に制御可能であり(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS74、ステップ100IWS75を実行する部分、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS170、ステップ100IWS173を実行する部分)、更新手段は、第1識別情報の可変表示が実行される場合と第2識別情報の可変表示が実行される場合とで数値情報を更新し(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)、可変表示パターン決定手段は、特別条件が成立するときに、特別条件が成立する前においても決定可能な可変表示パターン(例えば、変動パターンPA1−1(通常変動))に決定し、特別条件が成立する可変表示の表示結果として非特定表示結果(例えば、はずれ図柄)が導出表示された後に、特別状態の制御が開始される旨を報知する特別報知演出(例えば、救済時短に対応する背景画像(橙)の表示)を実行可能な特別報知演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120がステップ100IWS638を実行する部分)をさらに備える。そのような構成によれば、遊技状態の変化を遊技者に明確に報知することができ、特別条件が成立した際の興趣を向上させることができる。また、特別条件が成立するときと成立する前とで可変表示パターンの共通化を図ることができ、データ容量を削減することができる。
(手段2D)手段1Dにおいて、始動条件が成立するとともに開始条件が成立することにもとづいて可変表示を実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップS112を実行する部分)と、始動条件が成立したが開始条件が成立しないときに可変表示に関する情報を保留情報として記憶可能な保留記憶手段(例えば、第1保留記憶数バッファや第2保留記憶数バッファ)と、保留記憶手段に記憶された保留情報に対応する可変表示を予告対象とする先読み予告演出(例えば、チャンス目演出や保留変化演出)を実行可能な先読み予告実行手段と、を備え、先読み予告実行手段は、特別条件が成立する前に記憶された保留情報に対応する可変表示のうち、特別条件が成立するときの可変表示を予告対象とする先読み予告演出を実行可能である一方、特別条件が成立する可変表示より後の可変表示を予告対象とする先読み予告演出の実行を制限する(例えば、図16−27に示すように、演出制御用CPU120がステップ108IWS702を実行する部分)。そのような構成によれば、制御処理が複雑化してしまうことを回避することができるとともに、演出内容に矛盾が生じることを回避することができる。
(手段3D)手段1Dまたは手段2Dにおいて、特別報知演出実行手段は、特別条件が成立する可変表示より後の可変表示が実行されているときに、特別報知演出を実行可能であり、特別報知演出は、表示手段における背景表示を特別状態に対応する背景表示に変更する態様である(例えば、図16−52(C1)参照)。そのような構成によれば、遊技者に意外性を与えて興趣を向上させることができるとともに、演出が煩雑化してしまうことを防ぐことができる。
(手段4D)手段1Dから手段3Dのいずれかにおいて、特別条件の成立に関連する示唆演出(例えば、カウントダウン演出やエフェクト演出、客待ち中のテロップ表示など)を実行可能な示唆演出実行手段を備え、示唆演出実行手段は、特別条件が成立する前の所定期間において、示唆演出の実行を制限する。そのような構成によれば、特別報知演出が突然実行されることになるため、遊技者に意外性を与えて興趣を向上させることができる。
(手段5D)手段1Dから手段4Dのいずれかにおいて、特別条件が成立したことにもとづく特別状態に関する説明演出を実行可能な説明演出実行手段(例えば、図16−52(C1),(C2)、図16−53(D)、図16−54(D)に示すタイミングにおいて、図16−37(A),(B)に示すようなテロップ表示100IW103による説明を行う)を備える。そのような構成によれば、遊技機の仕様について遊技者の理解度を高めることができる。
また、本特徴部108IWおよび各変形例には、以下に示す(手段1E)〜(手段4E)に示す遊技機の構成が開示されている。
(手段1E−1)第1識別情報の可変表示および第2識別情報の可変表示を実行し、特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態(例えば、時短状態)に制御可能な状態制御手段(例えば、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS166、ステップ100IWS173を実行する部分、図16−19に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS537を実行する部分)と、可変表示が実行されることにもとづいて数値情報を更新可能な更新手段(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)と、所定可変表示パターンと該所定可変表示パターンよりも可変表示期間が短縮された短縮可変表示パターン(例えば、変動パターンPA1−4(極超短縮変動))とを含む複数の可変表示パターンから可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100が、図16−14に示す変動パターン設定処理を実行する部分)と、を備え、状態制御手段は、可変表示の表示結果として特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて有利状態に制御された後に特別状態に制御可能であり(例えば、図16−19に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ100IWS537を実行する部分)、更新手段が更新した数値情報が、可変表示の実行回数としての特別回数に対応する特定値となることによって特別条件が成立したときに特別状態に制御可能であり(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS74、ステップ100IWS75を実行する部分、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS170、ステップ100IWS173を実行する部分)、更新手段は、第1識別情報の可変表示が実行される場合と第2識別情報の可変表示が実行される場合とで数値情報を更新し(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)、可変表示パターン決定手段は、特別条件が成立したときに制御される特別状態の方が、有利状態に制御された後に制御される特別状態よりも、可変表示の表示結果が非特定表示結果となる場合に短縮可変表示パターンに決定する割合が高い(例えば、図16−14に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ108IWS1714を実行する部分。図16−7(C),図16−8(E)参照)。そのような構成によれば、可変表示の実行回数が特定回数に達した場合には、短縮可変表示パターンにより可変表示が実行される割合が高くなり、次の有利状態に制御されるまでの期間が短縮されることになるため、興趣の低下を抑えることができる。
(手段1E−2)第1識別情報の可変表示および第2識別情報の可変表示を実行し、特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態(例えば、時短状態)に制御可能な状態制御手段(例えば、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS166、ステップ100IWS173を実行する部分、図16−19に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS537を実行する部分)と、可変表示が実行されることにもとづいて数値情報を更新可能な更新手段(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)と、リーチ演出の実行に対応する特定可変表示パターン(例えば、変動パターンPA2−2(スーパーリーチα)や変動パターンPA2−3(スーパーリーチβ))を含む複数の可変表示パターンから可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100が、図16−14に示す変動パターン設定処理を実行する部分)と、を備え、状態制御手段は、可変表示の表示結果として特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて有利状態に制御された後に特別状態に制御可能であり(例えば、図16−19に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ100IWS537を実行する部分)、更新手段が更新した数値情報が、可変表示の実行回数としての特別回数に対応する特定値となることによって特別条件が成立したときに特別状態に制御可能であり(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS74、ステップ100IWS75を実行する部分、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS170、ステップ100IWS173を実行する部分)、更新手段は、第1識別情報の可変表示が実行される場合と第2識別情報の可変表示が実行される場合とで数値情報を更新し(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)、可変表示パターン決定手段は、特別条件が成立したときに制御される特別状態の方が、有利状態に制御された後に制御される特別状態よりも、可変表示の表示結果が非特定表示結果となる場合に特定可変表示パターンに決定する割合が低い(例えば、図16−14に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ108IWS1714を実行する部分。図16−7(C),図16−8(E)参照)。そのような構成によれば、可変表示の実行回数が特定回数に達した場合には、特定可変表示パターンによる可変表示の表示結果が非特定表示結果となる割合が低くなるため、興趣の低下を抑えることができる。
(手段2E)手段1Eにおいて、有利状態に制御された後に制御される特別状態と、特別条件が成立したときに制御される特別状態とで、表示手段において異なる背景表示を表示可能な背景表示手段(例えば、図16−23に示すように、演出制御用CPU120におけるステップ100IWS634,S638を実行する部分)を備える。そのような構成によれば、遊技状態の違いを遊技者に明確に報知することができ、興趣を向上させることができる。
(手段3E)手段1Eまたは手段2Eにおいて、始動条件が成立するとともに開始条件が成立することにもとづいて可変表示を実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップS112を実行する部分)と、始動条件が成立したが開始条件が成立しないときに可変表示に関する情報を保留情報として記憶可能な保留記憶手段(例えば、第1保留記憶数バッファや第2保留記憶数バッファ)と、保留記憶手段に記憶された保留情報に対応する可変表示を予告対象とする先読み予告演出(例えば、チャンス目演出や保留変化演出)を実行可能な先読み予告実行手段と、を備え、先読み予告実行手段は、有利状態に制御された後に制御される特別状態と、特別条件が成立したときに制御される特別状態とで、先読み予告演出を実行する割合と、複数種類のうちのいずれの先読み予告演出を実行するかの割合と、が異なる(例えば、図16−27に示すように、演出制御用CPU120がステップ108IWS703を実行する部分。図16−28(A),(B)参照)。そのような構成によれば、有利状態に制御された後に制御される特別状態と、特別条件が成立したときに制御される特別状態とで、先読み予告演出の実行頻度と実行される種類とを異ならせることができ、興趣を向上させることができる。
(手段4E)手段1Eから手段3Eのいずれかにおいて、始動条件が成立するとともに開始条件が成立することにもとづいて可変表示を実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップS112を実行する部分)と、始動条件が成立したが開始条件が成立しないときに可変表示に関する情報を保留情報として記憶可能な保留記憶手段(例えば、第1保留記憶数バッファや第2保留記憶数バッファ)と、保留記憶手段に記憶された保留情報に対応する可変表示を予告対象とする先読み予告演出(例えば、チャンス目演出や保留変化演出)を実行可能な先読み予告実行手段と、を備え、先読み予告実行手段は、特別条件が成立する前に記憶された保留情報に対応する可変表示のうち、特別条件が成立するときの可変表示を予告対象とする先読み予告演出を実行可能である一方、特別条件が成立する可変表示より後の可変表示を予告対象とする先読み予告演出の実行を制限する(例えば、図16−27に示すように、演出制御用CPU120がステップ108IWS702を実行する部分)。そのような構成によれば、制御処理の煩雑化を回避することができるとともに、演出内容に矛盾が生じることを回避することができる。
また、本特徴部108IWおよび各変形例には、以下に示す(手段1a)〜(手段10a)に示す遊技機の構成が開示されている。
(手段1a)第1識別情報の可変表示および第2識別情報の可変表示を実行し、特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態(例えば、時短状態)に制御可能な状態制御手段(例えば、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS166、ステップ100IWS173を実行する部分、図16−19に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS537を実行する部分)と、可変表示が実行されることにもとづいて数値情報を更新可能な更新手段(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)と、を備え、状態制御手段は、更新手段が更新した数値情報が特別回数に対応する特定値となることによって特別条件が成立したときに特別状態に制御可能であり(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS74、ステップ100IWS75を実行する部分、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS172、ステップ100IWS173を実行する部分)、更新手段は、第1識別情報の可変表示が実行される場合と第2識別情報の可変表示が実行される場合とで数値情報を更新する(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)ことを特徴とする。そのような構成によれば、遊技者の救済を好適に実現できる。具体的には、遊技状態が変化して、いずれの識別情報の可変表示が実行される状況であっても数値情報の更新が継続するので遊技者が救済されやすくなり、遊技の意欲を高めることができる。
なお、本例では、大当りが発生したときに救済時短回数カウンタに初期値をセットする場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、複数種類の大当り(時短が付与されない大当り、遊技球の獲得数が少ない大当り、第2特別図柄での大当りなど)を設け、一部の大当りについては救済時短回数カウンタの初期値をセットしないように構成してもよい。
なお、本例では、通常状態では主に第1特別図柄を変動する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、保留記憶の数を増やして通常状態で第1特別図柄と第2特別図柄のいずれも変動するように構成してもよい。
(手段2a)手段1aにおいて、特別条件は、可変表示の表示結果として特定表示結果とは異なる所定表示結果(例えば、はずれ図柄)が特別回数連続して導出表示されたことにもとづいて成立する(例えば、例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS63、ステップ100IWS71、ステップ100IWS74、ステップ100IWS75を実行する部分、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS172、ステップ100IWS173を実行する部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、遊技者にとって不利な表示結果が連続して導出表示されたときに救済されるので、遊技の興趣の低下を抑制できる。
(手段3a)手段1aまたは手段2aにおいて、更新手段は、通常状態とは異なる状態(例えば、確変状態、時短状態)においても可変表示が実行された場合に数値情報を更新する(例えば、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS173を実行する部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、遊技者の救済を好適に実現できる。具体的には、数値情報の更新が公平に行われるとともに、一旦特別状態に制御された後も再度特別状態に制御できるので、実質的に有利状態に制御されるまで特別状態に制御可能であり、これにより、遊技者の投資を抑制でき、遊技者にとって不利になることを防止できる。
なお、本例では、低確率低ベース(通常状態)、高確率高ベース(確変状態)、低確率高ベース(時短状態)で救済時短回数カウンタを更新する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、低確率低ベース(通常状態)、高確率高ベース(確変状態)、低確率高ベース(時短状態)、高確率低ベース(潜伏確変)の4状態の全てで救済時短回数カウンタを更新するように構成してもよい。この場合、確変状態において通常状態への転落抽選を実行する遊技機にも適用することが可能である。
なお、本例では、第2特別図柄を優先消化する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1始動入賞口に可変入賞球装置6Bを設けるとともに、小当りが頻発する高確率低ベース(小当りRUSH)を設ける、遊技球の入賞順に消化する、第1特別図柄と第2特別図柄が同時変動するように構成してもよい。
なお、本例では、第1特別図柄と第2特別図柄を設ける場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1特別図柄のみを設けるように構成してもよい。
(手段4a)手段1aから手段3aのいずれかにおいて、更新手段は、所定条件が成立したときに数値情報を初期値に設定する(例えば、図16−16に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS135を実行する部分、ステップ100IWS144を実行する部分、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS167を実行する部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、有利状態に制御されたときは遊技者にとって有利な状況となり、遊技者を救済する必要がなくなるので、必要以上に射幸性が高くなることを防止できる。
(手段5a)手段4aにおいて、所定条件は、有利状態に制御されることである(例えば、図16−16に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS135を実行する部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、有利状態に制御されたときは遊技者にとって有利な状況となり、遊技者を救済する必要がなくなるので、必要以上に射幸性が高くなることを防止できる。
(手段6a)手段4aにおいて、状態制御手段は、通常状態において特定表示結果とは異なる特別表示結果(例えば、時短はずれ)が導出表示されたときに特別状態に制御可能であり(例えば、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS166を実行する部分)、所定条件は、特別表示結果が導出表示されることである(例えば、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS167を実行する部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特別状態に制御されたときは遊技者にとって有利な状況となり、遊技者を救済する必要がなくなるので、必要以上に射幸性が高くなることを防止できる。
(手段7a)手段4aにおいて、所定条件は、可変表示が特別回数実行されることである(例えば、図16−16に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS144を実行する部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、実質的に、次回の有利状態まで特別状態に制御することが可能になるので、遊技者の救済度合いを高めることができる。
(手段8a)手段4aにおいて、電力供給が停止されているときに、電力供給が停止しても更新手段が更新する数値情報を保持可能なバックアップ記憶手段(例えば、RAM102)を備え、更新手段は、特定条件が成立(例えば、初期化処理の実行)したときにバックアップ記憶手段が保持している数値情報を初期値に設定し(例えば、図16−11に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS12を実行する部分)、所定条件は、特定条件が成立することである(例えば、図16−11に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS8およびステップ100IWS12を実行する部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、遊技場において初期化を行ったときに、特別回数までの数値情報が保持されてしまうと遊技場にとって不利益になりすぎる可能性があるので、遊技場にとって運用しやすくすることができる。
(手段9a)手段1aから手段8aのいずれかにおいて、可変表示に対応した演出制御手段(例えば、図15に示すように、演出制御用CPU120におけるステップS170〜S172を実行する部分)を備え、状態制御手段は、特別回数の可変表示が実行されたことにもとづいて特別回数以上の特定期間の特別状態に制御可能であり(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS74、ステップ100IWS75を実行する部分、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS172を実行する部分)、特別状態において特別回数の可変表示が実行されたことにもとづいて再度特定期間の特別状態に制御可能であり(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS74、ステップ100IWS75を実行する部分、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS172を実行する部分)、演出制御手段は、第1回数目の特定期間と第2回数目の特定期間とで異なる演出を実行する(例えば、図16−47の変形例4に示す部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第2回数目の特定期間において特別状態に制御されているときには長期にわたって有利状態に制御されていない状況なので、可変表示の実行時間を短縮するなどの手段を講じることにより演出態様に変化を加えることによって、遊技の興趣が低下することを抑制することができる。
(手段10a)手段1aから手段8aのいずれかにおいて、可変表示に対応した演出制御手段(例えば、図15に示すように、演出制御用CPU120におけるステップS170〜S172を実行する部分)を備え、状態制御手段は、特別回数の可変表示が実行されたことにもとづいて特別回数以上の特定期間の特別状態に制御可能であり(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS74、ステップ100IWS75を実行する部分、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS172を実行する部分)、特別状態において特別回数の可変表示が実行されたことにもとづいて再度特定期間の特別状態に制御可能であり(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS74、ステップ100IWS75を実行する部分、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS172を実行する部分)、演出制御手段は、第1回数目の特定期間と第2回数目の特定期間とで共通の演出を実行する(例えば、図16−47の変形例2および変形例3に示す部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第2回数目の特定期間において特別状態に制御されているときには長期にわたって有利状態に制御されていない状況なので、あえて同一の演出を実行することで長期にわたって有利状態に制御されていない状況であることを必要以上に遊技者に意識させないようにすることができ、遊技の興趣が低下することを抑制することができる。
また、本特徴部108IWおよび各変形例には、以下に示す(手段1b−1)、(手段1b−2)〜(手段5b)に示す遊技機の構成が開示されている。
(手段1b−1)第1識別情報の可変表示および第2識別情報の可変表示を実行し、特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、第1経路(例えば、左打ちによる経路)と第2経路(例えば、右打ちによる経路)とに遊技媒体を打ち分け可能な遊技領域と、通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態(例えば、時短状態)に制御可能な状態制御手段(例えば、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS166、ステップ100IWS173を実行する部分、図16−19に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS537を実行する部分)と、可変表示が実行されることにもとづいて数値情報を更新可能な更新手段(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)と、可変表示の制御と有利状態の制御とを含む複数種類の処理を実行するために必要となる遊技進行状態を示すデータ値を更新し、該データ値に対応する処理を実行する処理実行手段(例えば、図14に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS25を実行する部分)と、を備え、状態制御手段は、更新手段が更新した数値情報が特別回数に対応する特定値となることによって特別条件が成立したときに特別状態に制御可能であり(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS74、ステップ100IWS75を実行する部分、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS172、ステップ100IWS173を実行する部分)、更新手段は、第1識別情報の可変表示が実行される場合と第2識別情報の可変表示が実行される場合とで数値情報を更新し(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)、処理実行手段は、データ値が第1数値のときに可変表示に関する第1処理を実行し(例えば、図14に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS110〜S113を実行する部分)、データ値が第1数値と異なる第2数値のときに有利状態に関する第2処理を実行し(例えば、図14に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS114〜S117を実行する部分)、データ値が第1数値および第2数値と異なる第3数値のときに状態制御手段が特別条件の成立にもとづく特別状態に制御するための第3処理を実行し(例えば、図16−43に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS114を実行する部分)、通常状態においては第1経路へ遊技媒体を発射して遊技が行われ、特別状態においては第2経路へ遊技媒体を発射して遊技が行われ、第3処理の実行中において第2経路へ遊技媒体を発射すべき旨の発射促進報知を実行する発射促進報知手段(図16−46参照)を備えたことを特徴とする。そのような構成によれば、新たな機能が搭載されて仕様が複雑になったとしても好適な制御を可能にすることができる。例えば、特別状態に制御される前に第2経路への発射促進報知を行うことにより、特別状態に制御されるときに早めに発射促進報知に関する演出などを実行することができる。
(手段1b−2)第1識別情報の可変表示および第2識別情報の可変表示を実行し、特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態(例えば、時短状態)に制御可能な状態制御手段(例えば、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS166、ステップ100IWS173を実行する部分、図16−19に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS537を実行する部分)と、可変表示が実行されることにもとづいて数値情報を更新可能な更新手段(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)と、可変表示の制御と有利状態の制御とを含む複数種類の処理を実行するために必要となる遊技進行状態を示すデータ値を更新し、該データ値に対応する処理を実行する処理実行手段(例えば、図14に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS25を実行する部分)と、を備え、状態制御手段は、更新手段が更新した数値情報が特別回数に対応する特定値となることによって特別条件が成立したときに特別状態に制御可能であり(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS74、ステップ100IWS75を実行する部分、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS172、ステップ100IWS173を実行する部分)、更新手段は、第1識別情報の可変表示が実行される場合と第2識別情報の可変表示が実行される場合とで数値情報を更新し(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS67を実行する部分)、処理実行手段は、データ値が第1数値のときに可変表示に関する第1処理を実行し(例えば、図14に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS110〜S113を実行する部分)、データ値が第1数値と異なる第2数値のときに有利状態に関する第2処理を実行し(例えば、図14に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS114〜S117を実行する部分)、データ値が第1数値および第2数値と異なる第3数値のときに状態制御手段が特別条件の成立にもとづく特別状態に制御するための第3処理を実行し(例えば、図16−43に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS114を実行する部分)、第3処理の実行中に特別状態に制御されることを報知する報知演出を実行する演出実行手段(図16−46参照)を備えたことを特徴とする。そのような構成によれば、新たな機能が搭載されて仕様が複雑になったとしても好適な制御を可能にすることができる。例えば、特別状態に制御される前に第2経路への発射促進報知を行うことにより、特別状態に制御されるときに早めに発射促進報知に関する演出などを実行することができる。
なお、本例では、大当りに関する処理を優先する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、変動表示に関する処理や救済時短に関する処理を優先するように構成してもよい。
なお、本例では、第3処理である次変動延期処理において右打ち報知する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、右打ち報知を行わずに時短状態に移行することを示唆するモード移行演出のみを実行するように構成してもよい。
(手段2b)手段1b−1、手段1b−2において、処理実行手段は、特別条件が成立する可変表示において特定表示結果が導出表示される場合は第1処理の後に第2処理を実行する(例えば、図16−16に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS133でYのときは、ステップ100IWS140を実行し、ステップ100IWS114が実行されない部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、有利状態の制御を優先するので、遊技者にとって不利な結果にならず、遊技の興趣の低下を抑制できる。
(手段3b)手段1b−1、手段1b−2または手段2bにおいて、更新手段は、可変表示が開始されるときに数値情報を更新し(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)、処理実行手段は、更新手段が更新した数値情報が特定値となったときに特別情報を第1情報から第2情報に変更し(例えば、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS173を実行する部分)、状態制御手段が特別状態に制御するときに特別情報を第2情報から第1情報に変更し(例えば、図16−16に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS145を実行する部分)、特別情報が第1情報のときと第2情報のときとで異なる処理を実行する(例えば、例えば、図16−14に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS1714を実行する部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特別情報の管理により、特別状態に移行させる処理を好適に実行できる。
(手段4b)手段3bにおいて、可変表示の可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段(例えば、図14に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS111を実行する部分)を備え、可変表示パターン決定手段は、特別情報が第1情報のときと第2情報のときとで異なる可変表示パターンに決定する(例えば、図16−14に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS1714を実行する部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特別回数の可変表示が実行されたときに好適に演出を実行できる。
(手段5b)手段3bにおいて、可変表示の可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段(例えば、図14に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS111を実行する部分)を備え、可変表示パターン決定手段は、特別情報が第1情報のときと第2情報のときとで表示結果の確定時間が異なる可変表示パターンに決定する(例えば、図16−15に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS1128、ステップ100IWS1130を実行する部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特別回数の可変表示が実行されたときに好適に演出を実行できる。
また、本特徴部108IWおよび各変形例には、以下に示す(手段1c)〜(手段6c)に示す遊技機の構成が開示されている。
(手段1c)第1識別情報の可変表示および第2識別情報の可変表示を実行し、特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、遊技の制御を行うことが可能な遊技制御手段(例えば、図14に示すように、演出制御用CPU120におけるステップS25を実行する部分)と、可変表示に対応した演出を制御する演出制御手段(例えば、図15に示すように、演出制御用CPU120におけるステップS170〜S172を実行する部分、図16−31に示すように、演出制御用CPU120におけるステップ108IWS811を実行する部分)と、を備え、遊技制御手段は、通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態(例えば、時短状態)に制御可能な状態制御手段(例えば、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS166、ステップ100IWS173を実行する部分、図16−19に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS537を実行する部分)と、可変表示が実行されることにもとづいて数値情報を更新可能な更新手段(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)と、状態制御手段が制御している状態を特定可能な状態情報を制御する状態情報制御手段と、を含み、状態制御手段は、可変表示の表示結果として特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて有利状態に制御された後に特別状態に制御可能であり(例えば、図16−12に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS64を実行する部分)、更新手段が更新した数値情報が特別回数に対応する特定値となることによって特別条件が成立したときに特別状態に制御可能であり(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS74、ステップ100IWS75を実行する部分、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS172、ステップ100IWS173を実行する部分)、更新手段は、第1識別情報の可変表示が実行される場合と第2識別情報の可変表示が実行される場合とで数値情報を更新し(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)、状態情報制御手段は、通常状態のときに状態情報を第1数値とし(例えば、図16−16に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS145、ステップ100IWS149を実行する部分、すなわち時短フラグAもCもセットされておらず、それぞれに対応するデータが「0」)、可変表示の表示結果として特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて有利状態に制御された後に特別状態に制御されたときに状態情報を第2数値とし(例えば、図16−19に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS537を実行する部分、すなわち時短フラグAがセットされており、時短フラグAに対応するデータが「1」)、特別条件が成立したことにもとづいて特別状態に制御されたときは状態情報を第1数値および第2数値と異なる第3数値とし(例えば、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS173を実行する部分、すなわち時短フラグCがセットされており、時短フラグCに対応するデータが「1」)、遊技制御手段は、演出制御手段に特定情報を送信可能であり、特別状態であるときに、状態情報が第2数値である場合と第3数値である場合と、に応じた特定情報を送信可能である(例えば、図16−10に示す部分、図16−19に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS540を実行する部分、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS90174を実行する部分)ことを特徴とする。そのような構成によれば、新たな機能が搭載されて仕様が複雑になったとしても好適な制御を可能にすることができる。例えば、異なる遊技状態を好適に識別できるので制御が容易になり、その際に特定情報も変更すれば、演出制御手段が異なる演出を実行する場合は好適に演出を実行できる。
なお、本例では、特定情報として、時短状態A指定コマンドや時短状態C指定コマンドを送信する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、背景指定コマンドや変動パターンコマンドを、大当り経由の時短状態中や、時短はずれ経由の時短状態中、救済時短経由の時短状態中であることを特定可能な態様で送信するように構成してもよい。また、例えば、大当りとなるときに遊技状態に応じて異なる態様で大当り開始指定コマンド(ファンファーレ指定コマンド)や大当り終了指定コマンド(エンディング指定コマンド)を送信し、いずれのコマンドを受信したかに応じてファンファーレ期間やエンディング期間が変化するように構成してもよい。
(手段2c)手段1cにおいて、状態情報制御手段は、特別条件が成立したことにもとづいて特別状態に制御された後に再度特別条件が成立したときは状態情報を第1数値、第2数値および第3数値と異なる第4数値とする(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS166を実行する部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、新たな機能が搭載されて仕様が複雑になったとしても好適な制御を可能にすることができる。例えば、異なる遊技状態を好適に識別できるので制御が容易になり、その際に特定情報も変更すれば、演出制御手段が異なる演出を実行する場合は好適に演出を実行できる。
(手段3c)手段1cまたは手段2cにおいて、演出制御手段は、状態制御手段が、特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて特別状態に制御したときと、状態制御手段が、特別条件が成立したことにもとづいて特別状態に制御したときと、で異なる演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ100IWS634,S638を実行する部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特別条件が成立して制御された特別状態での可変表示を効率良く消化できるので、状況に応じた演出を実行することが可能になり、遊技の興趣を向上させることができる。
(手段4c)手段1cから手段3cのいずれかにおいて、演出制御手段は、状態制御手段が、特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて特別状態に制御したときと、状態制御手段が、特別条件が成立したことにもとづいて特別状態に制御したときと、で共通の演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ100IWS634とステップ100IWS638とで共通の背景画像を表示する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特別条件が成立して制御された特別状態での演出を毎回同一にすることが可能になり、これにより、新規の演出を必要としないので開発費の増大を防止するとともに、遊技者を混乱させないので遊技の興趣を向上させることができる。
(手段5c)手段1cから手段4cのいずれかにおいて、状態制御手段は、通常状態において特定表示結果とは異なる特別表示結果(例えば、時短はずれ)が導出表示されたときに特別状態に制御可能であり(例えば、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS166を実行する部分)、演出制御手段は、状態制御手段が、特別表示結果が導出表示されたことにもとづいて特別状態に制御したときと、状態制御手段が、特別条件が成立したことにもとづいて特別状態に制御したときと、で異なる演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ100IWS636,S638を実行する部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特別条件が成立して制御された特別状態での可変表示を効率良く消化できるので、状況に応じた演出を実行することが可能になり、遊技の興趣を向上させることができる。
(手段6c)手段1cから手段4cのいずれかにおいて状態制御手段は、通常状態において特定表示結果とは異なる特別表示結果が導出表示されたときに特別状態に制御可能であり、演出制御手段は、状態制御手段が、特別表示結果が導出表示されたことにもとづいて特別状態に制御したときと、状態制御手段が、特別条件が成立したことにもとづいて特別状態に制御したときと、で共通の演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ100IWS636とステップ100IWS638とで共通の背景画像を表示する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特別条件が成立して制御された特別状態での演出を毎回同一にすることが可能になり、これにより、新規の演出を必要としないので開発費の増大を防止するとともに、遊技者を混乱させないので遊技の興趣を向上させることができる。
また、本特徴部108IWおよび各変形例には、以下に示す(手段1d)〜(手段4d)に示す遊技機の構成が開示されている。
(手段1d)第1識別情報の可変表示および第2識別情報の可変表示を実行し、特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、遊技の制御を行うことが可能な遊技制御手段(例えば、図14に示すように、演出制御用CPU120におけるステップS25を実行する部分)と、可変表示に対応した演出を制御する演出制御手段(例えば、図15に示すように、演出制御用CPU120におけるステップS170〜S172を実行する部分、図16−31に示すように、演出制御用CPU120におけるステップ108IWS811を実行する部分)と、を備え、遊技制御手段は、通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態(例えば、時短状態)に制御可能な状態制御手段(例えば、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS166、ステップ100IWS173を実行する部分、図16−19に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS537を実行する部分)と、可変表示が実行されることにもとづいて数値情報を更新可能な更新手段(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)と、電力供給が停止されているときに、可変表示の実行回数に関する数値情報を保持可能なバックアップ記憶手段(例えば、RAM102)と、を含み、状態制御手段は、更新手段が更新した数値情報が特別回数に対応する特定値となることによって特別条件が成立したときに特別状態に制御可能であり(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS74、ステップ100IWS75を実行する部分、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS172、ステップ100IWS173を実行する部分)、更新手段は、第1識別情報の可変表示が実行される場合と第2識別情報の可変表示が実行される場合とで数値情報を更新し(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)、遊技制御手段は、電力供給が開始されたときに所定情報を演出制御手段に送信可能であり(例えば、図16−11に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS11を実行する部分)、演出制御手段は、所定情報を受信したことにもとづいて、電力供給が開始された後の所定期間において可変表示の実行回数に関する示唆演出を実行可能である(例えば、図16−22に示すように、演出制御用CPU120におけるステップ100IWS630を実行する部分)ことを特徴とする。そのような構成によれば、新たな機能が搭載されて仕様が複雑になったとしても好適な制御を可能にすることができる。例えば、遊技者に遊技場の営業開始から遊技を行わせる動機を与えることになり、遊技機の稼働率を上昇させることができる。
なお、本例では、可変表示の実行回数に関する示唆演出として初期出目を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、背景の変化、100回転までの変動中演出、デモ画面やメニュー画面での表示による示唆演出を実行するように構成してもよい。
なお、初期化を指定するコマンド(図16−12のS9)を送信したときに、演出制御用CPU120は救済時短までの回数を初期値として認識して演出を実行するように構成してもよい。
(手段2d)手段1dにおいて、遊技制御手段は、電力供給が開始されたときにバックアップ記憶手段が保持している数値情報を特定可能な特定情報を演出制御手段に送信可能である(例えば、図16−11に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS11を実行する部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、新たな機能が搭載されて仕様が複雑になったとしても好適な制御を可能にすることができる。例えば、遊技者に遊技場の営業開始から遊技を行わせる動機を与えることになり、遊技機の稼働率を上昇させるとともに処理負担の増加を抑えることができる。
なお、本例では、復旧時に救済時短回数カウンタの値を特定可能なコマンドを送信する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、100回転単位で1〜99回転が特定可能、100〜199回転が特定可能、・・・500〜599回転が特定可能というように所定範囲であることを特定可能なコマンドを送信する、救済時短回数カウンタの値が128以上は特定不能であるが127以下は特定可能なコマンドを送信するように構成してもよい。
(手段3d)手段1dまたは手段2dにおいて、遊技制御手段は、可変表示が実行されたことに関連して特定情報を演出制御手段に送信可能であり(例えば、図16−14に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS1717を実行する部分)、演出制御手段は、特別条件の成立にもとづいて特別状態に制御されることに関連する特別演出を特定情報にもとづいて実行可能であり(例えば、図16−31に示すように、演出制御用CPU120におけるステップ100IWS804を実行する部分)、特定情報として、可変表示の実行回数と特別回数との差分が所定値以下であることを特定可能な第1特定情報(例えば、図16−9に示すように、救済時短回数1指定コマンド)と、可変表示の実行回数と特別回数との差分が所定値より大きいことを特定可能な第2特定情報と、を含む(例えば、図16−9に示すように、救済時短回数2指定コマンド)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、新たな機能が搭載されて仕様が複雑になったとしても好適な制御を可能にすることができる。例えば、遊技者に機能の示唆を定期的に行うことにより、知らずに損失を与えるリスクを低減するとともに特定情報に関する処理を好適に実現できる。
なお、本例では、可変表示の実行回数と特別回数との差分が所定値より大きいときに第2特定情報である救済時短回数2指定コマンドを送信する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、可変表示の実行回数と特別回数との差分が所定値より大きいときに第2特定情報である救済時短回数2指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
(手段4d)手段1dから手段3dのいずれかにおいて、演出制御手段は、特別回数より少ない第1所定回数の可変表示が実行されたことにもとづいて特別条件が成立したときに特別状態に制御されることを示唆する示唆演出を実行可能であり(例えば、図16−33に示すように、演出制御用CPU120におけるステップ100IWS847を実行する部分、図16−39(I)〜図16−40(M))、特別回数の可変表示が実行されるよりも前に第1所定回数より少ない第2所定回数の可変表示が実行される毎に示唆演出を実行可能である(例えば、図16−31に示すように、演出制御用CPU120におけるステップ100IWS804を実行する部分、図16−37(A)〜図16−38(F))ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、新たな機能が搭載されて仕様が複雑になったとしても好適な制御を可能にすることができる。例えば、遊技者に機能の示唆を定期的に行うことにより、知らずに損失を与えるリスクを低減できる。
なお、本例では、救済時短回数カウンタのカウント値にもとづいて演出を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、救済時短回数カウンタをリセットした後に演出制御用CPU120が変動回数をカウントして演出を実行するように構成してもよい。
また、本特徴部108IWおよび各変形例には、以下に示す(手段1e−1)、(手段1e−2)に示す遊技機の構成が開示されている。
(手段1e−1)第1識別情報の可変表示および第2識別情報の可変表示を実行し、特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、遊技の制御を行うことが可能な遊技制御手段(例えば、図14に示すように、演出制御用CPU120におけるステップS25を実行する部分)と、可変表示に対応した演出を制御する演出制御手段(例えば、図15に示すように、演出制御用CPU120におけるステップS170〜S172を実行する部分、図16−31に示すように、演出制御用CPU120におけるステップ108IWS811を実行する部分)と、を備え、遊技制御手段は、通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態(例えば、時短状態)に制御可能な状態制御手段(例えば、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS166、ステップ100IWS173を実行する部分、図16−19に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS537を実行する部分)と、可変表示が実行されることにもとづいて数値情報を更新可能な更新手段(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)と、電力供給が停止されているときに、可変表示の実行回数に関する数値情報を保持可能なバックアップ記憶手段(例えば、RAM102)と、所定条件が成立したときに、所定表示結果が連続して導出表示された回数に関する情報を含むバックアップ記憶手段の記憶内容を初期化可能な初期化手段(例えば、図16−14に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS8を実行する部分)と、を含み、状態制御手段は、更新手段が更新した数値情報が特別回数に対応する特定値となることによって特別条件が成立したときに特別状態に制御可能であり(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS74、ステップ100IWS75を実行する部分、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS172、ステップ100IWS173を実行する部分)、更新手段は、第1識別情報の可変表示が実行される場合と第2識別情報の可変表示が実行される場合とで数値情報を更新し(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)、演出制御手段は、バックアップ記憶手段の記憶内容が初期化された後に特定表示結果が導出表示されるよりも前に特別条件の成立にもとづいて状態制御手段により特別状態に制御されるときと、バックアップ記憶手段の記憶内容が初期化された後に特定表示結果が導出表示されてから特別条件の成立にもとづいて状態制御手段により特別状態に制御されるときと、において特別状態に制御されるときに異なる演出を実行する(例えば、図16−47の変形例2および変形例3に示す部分)ことを特徴とする。そのような構成によれば、新たな機能が搭載されて仕様が複雑になったとしても好適な制御を可能にすることができる。例えば、バックアップ記憶手段の記憶内容が初期化されたことを把握できるので、設定値の推測などの要素が増えて遊技の興趣を向上させることができる。
(手段1e−2)第1識別情報の可変表示および第2識別情報の可変表示を実行し、特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、遊技の制御を行うことが可能な遊技制御手段(例えば、図14に示すように、演出制御用CPU120におけるステップS25を実行する部分)と、可変表示に対応した演出を制御する演出制御手段(例えば、図15に示すように、演出制御用CPU120におけるステップS170〜S172を実行する部分、図16−31に示すように、演出制御用CPU120におけるステップ108IWS811を実行する部分)と、を備え、遊技制御手段は、通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態(例えば、時短状態)に制御可能な状態制御手段(例えば、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS166、ステップ100IWS173を実行する部分、図16−19に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS537を実行する部分)と、可変表示が実行されることにもとづいて数値情報を更新可能な更新手段(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)と、電力供給が停止されているときに、可変表示の実行回数に関する数値情報を保持可能なバックアップ記憶手段(例えば、RAM102)と、所定条件が成立したときに、所定表示結果が連続して導出表示された回数に関する情報を含むバックアップ記憶手段の記憶内容を初期化可能な初期化手段(例えば、図16−14に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS8を実行する部分)と、を含み、状態制御手段は、更新手段が更新した数値情報が特別回数に対応する特定値となることによって特別条件が成立したときに特別状態に制御可能であり(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS74、ステップ100IWS75を実行する部分、図16−17に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS172、ステップ100IWS173を実行する部分)、更新手段は、第1識別情報の可変表示が実行される場合と第2識別情報の可変表示が実行される場合とで数値情報を更新し(例えば、図16−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ100IWS71を実行する部分)、演出制御手段は、バックアップ記憶手段の記憶内容が初期化された後に特定表示結果が導出表示されるよりも前に特別条件の成立にもとづいて状態制御手段により特別状態に制御されるときと、バックアップ記憶手段の記憶内容が初期化された後に特定表示結果が導出表示されてから特別条件の成立にもとづいて状態制御手段により特別状態に制御されるときと、において特別状態に制御された後に異なる演出を実行する(例えば、図16−47の変形例2および変形例3に示す部分)ことを特徴とする。そのような構成によれば、新たな機能が搭載されて仕様が複雑になったとしても好適な制御を可能にすることができる。例えば、バックアップ記憶手段の記憶内容が初期化されたことを把握できるので、設定値の推測などの要素が増えて遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本例では、RAMクリア後は変動パターンテーブルBのみを用いる場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当り後と同様に複数の変動パターンテーブルと用いるように構成してもよい。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、以下の(手段1f)〜(手段15h)に示す遊技機の構成を適用してもよい。
(手段1f)第1識別情報の可変表示および第2識別情報の可変表示を実行し、特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態に制御可能な状態制御手段と、可変表示が実行されることにもとづいて数値情報を更新可能な更新手段と、を備え、状態制御手段は、可変表示の表示結果として特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて有利状態に制御された後に特別状態に制御可能であり、更新手段が更新した数値情報が、可変表示の実行回数としての特別回数に対応する特定値となることによって特別条件が成立したときに特別状態に制御可能であり、更新手段は、第1識別情報の可変表示が実行される場合と第2識別情報の可変表示が実行される場合とで数値情報を更新し、有利状態は、特定有利状態と特別有利状態とを含む複数種類あり、複数種類のうちのいずれの有利状態に制御されるかにより、該有利状態に制御された後に制御される特別状態の有利度が異なり、特別有利状態に制御された後に制御される特別状態の有利度は、特定有利状態に制御された後に制御される特別状態の有利度よりも高く、特別条件が成立したときに制御される特別状態の有利度は、特定有利状態に制御された後に制御される特別状態の有利度よりも高い。そのような構成によれば、遊技者の救済度合いを高めることができる。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、手段1fの遊技機を適用するには、例えば、特別有利状態を確変大当り、特定有利状態を通常大当りとし、確変時短後の時短状態を通常大当り後の時短状態よりも有利度を高くし、救済時短の時短状態は通常大当り後の時短状態よりも有利度を高くするように構成すればよい。
(手段2f)手段1fにおいて、第1識別情報の可変表示を契機として有利状態に制御されるときと、第2識別情報の可変表示を契機として有利状態に制御されるときとで、有利状態に制御された後に特別有利度の特別状態に制御される割合が異なり、第1識別情報の可変表示を契機として有利状態に制御されるときと、第2識別情報の可変表示を契機として有利状態に制御されるときとで、特別条件が成立するための可変表示の実行回数が特別回数で共通である。そのような構成によれば、第1識別情報の可変表示を行う場合と第2識別情報の可変表示を行う場合とで異なる遊技性を発揮することにより興趣を高めつつ、第1識別情報の可変表示を行う場合と第2識別情報の可変表示を行う場合とで特別回数が共通であることにより射幸性が過度に高まることを抑制することができる。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、手段2fの遊技機を適用するには、例えば、大当り後の時短状態での特別有利度(次回大当りまで時短継続)になる割合を第1特別図柄と第2特別図柄とで異ならせ、第1特別図柄にもとづいて大当りに制御されるときと第2特別図柄にもとづいて大当りに制御されるときとで救済時短に制御される条件となる800回の変動回数が共通になるように構成すればよい。
(手段3f)手段1fまたは手段2fにおいて、有利状態に制御される確率が第1確率である不利設定値と、第1確率よりも有利状態に制御される確率が高い第2確率である有利設定値とを含む複数の設定値のうちからいずれかの設定値を設定可能な設定手段を備え、不利設定値に設定されている方が、有利設定値に設定されているよりも、特別条件が成立しやすく、特別条件が成立したときに制御される特別状態の有利度は、有利状態に制御された後に制御される特別状態の有利度よりも高い。そのような構成によれば、不利設定値が設定されているときであっても、特別条件が成立したときに制御される特別状態の有利度は、有利状態に制御された後に制御される特別状態の有利度よりも高いことにより、より効果的に遊技者を救済することができる。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、手段3fの遊技機を適用するには、例えば、遊技者にとって有利度が異なる(本例では、大当り確率が異なる)複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能にし、パチンコ遊技機1への電源投入時に設定確認処理や設定変更処理を実行し、現在の設定値を確認したり設定値を変更したりすることが可能にする。例えば、設定値「1」〜「6」の6段階に設定変更可能にする。そして、不利な設定(例えば「1」)に設定されている方が、有利な設定値(例えば「6」)に設定されているよりも、救済時短に制御される条件となる変動回数を少なくし、救済時短での有利度を大当り後の時短状態の有利度よりも高くなるように構成すればよい。なお、不利な設定(例えば「1」)に設定されている方が、有利な設定値(例えば「6」)に設定されているよりも、救済時短到達率が高く、救済時短は、常に時短回数800回(実質次回大当りまで)となるため、大当り経由の時短状態(例えば、通常大当り後には時短回数100回となる)よりも有利度が高くなるものであってもよい。
(手段4f)手段1fから手段3fのいずれかにおいて、有利状態に制御される確率が異なる複数の設定値のうちからいずれかの設定値を設定可能な設定手段を備え、有利状態に制御された後に複数種類のうちのいずれの有利度の特別状態に制御されるかが、いずれの設定値が設定されているときも共通であり、特別条件が成立したときに制御される特別状態の有利度は、いずれの設定値が設定されているときにも共通である。そのような構成によれば、設定される設定値による射幸性の向上を抑制することができ、健全な遊技性を実現することができる。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、手段4fの遊技機を適用するには、例えば、遊技者にとって有利度が異なる(本例では、大当り確率が異なる)複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能にし、パチンコ遊技機1への電源投入時に設定確認処理や設定変更処理を実行し、現在の設定値を確認したり設定値を変更したりすることが可能にする。例えば、設定値「1」〜「6」の6段階に設定変更可能にする。そして、大当り後に複数種類の時短状態のいずれに制御されるかをいずれの設定値が設定されているときにも共通にし、救済時短での有利度もいずれの設定値が設定されているときにも共通にするように構成すればよい。
(手段5f)手段1fから手段4fのいずれかにおいて、第1識別情報の可変表示を契機として有利状態に制御されるときと、第2識別情報の可変表示を契機として有利状態に制御されるときとで、複数種類のうちのいずれの有利状態に制御されるかの割合が異なり、第1識別情報の可変表示に対応して特別条件が成立するときと、第2識別情報の可変表示に対応して特別条件が成立するときとで、特別条件が成立した後に制御される特別状態の有利度が共通である。そのような構成によれば、第1識別情報の可変表示を行う場合と第2識別情報の可変表示を行う場合とで異なる遊技性を発揮しつつも、特別条件が成立したときに制御される特別状態の有利度は、いずれの設定値が設定されているときにも共通であることにより射幸性の向上を抑制しつつ、適切な救済度合いとすることができる。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、手段5fの遊技機を適用するには、例えば、第1特別図柄により大当りが発生するときと、第2特別図柄により大当りが発生するときとで、通常大当りと確変大当りのそれぞれに制御される割合を異ならせ、第1特別図柄にもとづいて救済時短に制御されるときと第2特別図柄にもとづいて救済時短に制御されるときとで救済時短での有利度が共通になるように構成すればよい。
(手段6f)手段1fから手段5fのいずれかにおいて、所定可変表示パターンと該所定可変表示パターンよりも可変表示期間が短縮された短縮可変表示パターンとを含む複数の可変表示パターンから可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段を備え、可変表示パターン決定手段は、特別条件が成立したときに制御される特別状態の方が、有利状態に制御された後に制御される特別状態よりも、可変表示の表示結果が非特定表示結果となる場合に、短縮可変表示パターンに決定する割合が高い。そのような構成によれば、興趣の低下を抑制することができる。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、手段6fの遊技機は、例えば、図16−8(E)の変動パターンテーブルEを用いる構成にもとづく。
(手段7f)手段1fから手段6fのいずれかにおいて、リーチ演出の実行に対応する特定可変表示パターンを含む複数の可変表示パターンから可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段を備え、可変表示パターン決定手段は、特別条件が成立したときに制御される特別状態の方が、有利状態に制御された後に制御される特別状態よりも、可変表示の表示結果が非特定表示結果となる場合に、特定可変表示パターンに決定する割合が低い。そのような構成によれば、興趣の低下を抑制することができる。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、手段7fの遊技機は、例えば、図16−8(E)の変動パターンテーブルEを用いる構成にもとづく。
(手段8f)手段1fから手段7fのいずれかにおいて、更新手段は、特別状態において可変表示が実行されることにもとづいて数値情報とは異なる特定数値情報を更新可能であり、状態制御手段は、特別情報を設定することにより特別状態に制御可能であるとともに、該特別情報の設定を解除することにより特別状態を終了可能であり、特別状態において特定数値情報が所定回数に対応する所定値となったことにもとづいて特別状態を終了し、電力供給が停止しても更新手段が更新する数値情報および特定数値情報と、特別情報の設定情報とを保持可能なバックアップ記憶手段と、所定条件が成立したときに、バックアップ記憶手段の記憶内容を初期化可能な初期化手段と、を備え、初期化手段は、所定条件が成立したときに、特別情報の設定情報と特定数値情報とを初期化し、数値情報を初期化しない。そのような構成によれば、所定条件が成立した場合にも、遊技者の救済度合いを高めることができる。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、手段8fの遊技機は、例えば、図16−11に示す初期化処理において、時短フラグA〜Cと時短回数カウンタの値とを初期化する一方、救済時短回数カウンタの値は初期化しないように構成すればよい。
(手段1g)第1識別情報の可変表示および第2識別情報の可変表示を実行し、特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態に制御可能な状態制御手段と、可変表示が実行されることにもとづいて数値情報を更新可能な更新手段と、始動条件が成立するとともに開始条件が成立することにもとづいて可変表示を実行可能な可変表示実行手段と、始動条件が成立したが開始条件が成立しないときに可変表示に関する情報を保留情報として記憶可能な保留記憶手段と、電力供給が停止されているときに、数値情報と保留情報とを保持可能なバックアップ記憶手段と、所定条件が成立したときに、バックアップ記憶手段の記憶内容を初期化可能な初期化手段と、電力供給が開始されたときに、バックアップ記憶手段の記憶内容にもとづいて更新手段が更新する数値情報と保留記憶手段が記憶する保留情報とを復旧する復旧制御を実行可能な復旧手段と、を備え、状態制御手段は、更新手段が更新した数値情報が、可変表示の実行回数としての特別回数に対応する特定値となることによって特別条件が成立したときに特別状態に制御可能であり、復旧制御が実行された後、復旧された保留情報に対応する可変表示の実行にもとづいて特別条件が成立したときに特別状態に制御可能であり、更新手段は、第1識別情報の可変表示が実行される場合と第2識別情報の可変表示が実行される場合とで数値情報を更新する。そのような構成によれば、初期化による制御の最適化を図りつつ、遊技者の不利益の発生を抑制することができる。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、手段1gの遊技機を適用するには、例えば、初期化処理を実行するときは救済時短カウンタと保留記憶をリセットする一方で、電断復旧時は救済時短カウンタと保留記憶を復旧し、復旧時の保留記憶に対応する変動表示が800変動目になって救済時短に制御される条件が成立したときに救済時短に制御可能となるように構成すればよい。
(手段2g)手段1gにおいて、第1識別情報の可変表示を契機として有利状態に制御されるときと、第2識別情報の可変表示を契機として有利状態に制御されるときとで、有利状態に制御された後に特別有利度の特別状態に制御される割合が異なり、第1識別情報の可変表示を契機として有利状態に制御されるときと、第2識別情報の可変表示を契機として有利状態に制御されるときとで、特別条件が成立するための可変表示の実行回数が特別回数で共通である。そのような構成によれば、第1識別情報の可変表示を行う場合と第2識別情報の可変表示を行う場合とで異なる遊技性を発揮することにより興趣を高めつつ、第1識別情報の可変表示を行う場合と第2識別情報の可変表示を行う場合とで特別回数が共通であることにより射幸性が過度に高まることを抑制することができる。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、手段2gの遊技機を適用するには、例えば、大当り後の時短状態での特別有利度(次回大当りまで時短継続)になる割合を第1特別図柄と第2特別図柄とで異ならせ、第1特別図柄にもとづいて大当りに制御されるときと第2特別図柄にもとづいて大当りに制御されるときとで、救済時短に制御される条件となる変動回数が共通になるように構成すればよい。
(手段3g)手段1gまたは手段2gにおいて、有利状態に制御される確率が第1確率である不利設定値と、第1確率よりも有利状態に制御される確率が高い第2確率である有利設定値とを含む複数の設定値のうちからいずれかの設定値を設定可能な設定手段を備え、不利設定値に設定されている方が、有利設定値に設定されているよりも、特別条件が成立しやすく、特別条件が成立したときに制御される特別状態の有利度は、有利状態に制御された後に制御される特別状態の有利度よりも高い。そのような構成によれば、不利設定値が設定されているときであっても、特別条件が成立したときに制御される特別状態の有利度は、有利状態に制御された後に制御される特別状態の有利度よりも高いことにより、より効果的に遊技者を救済することができる。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、手段3gの遊技機を適用するには、例えば、遊技者にとって有利度が異なる(本例では、大当り確率が異なる)複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能にし、パチンコ遊技機1への電源投入時に設定確認処理や設定変更処理を実行し、現在の設定値を確認したり設定値を変更したりすることが可能にする。例えば、設定値「1」〜「6」の6段階に設定変更可能にする。そして、不利な設定(例えば「1」)に設定されている方が、有利な設定値(例えば「6」)に設定されているよりも、救済時短までの変動回数を少なくし、救済時短での有利度を大当り後の時短状態の有利度よりも高くなるように構成すればよい。なお、不利な設定(例えば「1」)に設定されている方が、有利な設定値(例えば「6」)に設定されているよりも、はずれとなる確率が高いのであるから救済時短となりやすく、救済時短は、常に時短回数800回(実質次回大当りまで)となるため、大当り経由の時短状態(例えば、通常大当り後には時短回数100回となる)よりも有利度が高くなるものであってもよい。
(手段4b)手段1gから手段3gのいずれかにおいて、有利状態に制御される確率が異なる複数の設定値のうちからいずれかの設定値を設定可能な設定手段を備え、有利状態に制御された後に複数種類のうちのいずれの有利度の特別状態に制御されるかが、いずれの設定値が設定されているときも共通であり、特別条件が成立したときに制御される特別状態の有利度は、いずれの設定値が設定されているときにも共通である。そのような構成によれば、設定される設定値による射幸性の向上を抑制することができ、健全な遊技性を実現することができる。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、手段4gの遊技機を適用するには、例えば、遊技者にとって有利度が異なる(本例では、大当り確率が異なる)複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能にし、パチンコ遊技機1への電源投入時に設定確認処理や設定変更処理を実行し、現在の設定値を確認したり設定値を変更したりすることが可能にする。例えば、設定値「1」〜「6」の6段階に設定変更可能にする。そして、大当り後に複数種類の時短状態のいずれに制御されるかをいずれの設定値が設定されているときにも共通にし、救済時短での有利度もいずれの設定値が設定されているときにも共通にするように構成すればよい。
(手段5g)手段1gから手段4gのいずれかにおいて、第1識別情報の可変表示を契機として有利状態に制御されるときと、第2識別情報の可変表示を契機として有利状態に制御されるときとで、複数種類のうちのいずれの有利状態に制御されるかの割合が異なり、第1識別情報の可変表示に対応して特別条件が成立するときと、第2識別情報の可変表示に対応して特別条件が成立するときとで、特別条件が成立した後に制御される特別状態の有利度が共通である。そのような構成によれば、第1識別情報の可変表示を行う場合と第2識別情報の可変表示を行う場合とで異なる遊技性を発揮しつつも、特別条件が成立したときに制御される特別状態の有利度は、いずれの設定値が設定されているときにも共通であることにより射幸性の向上を抑制しつつ、適切な救済度合いとすることができる。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、手段5gの遊技機を適用するには、例えば、第1特別図柄により大当りが発生するときと、第2特別図柄により大当りが発生するときとで、通常大当りと確変大当りのそれぞれに制御される割合を異ならせ、第1特別図柄にもとづいて救済時短に制御されるときと第2特別図柄にもとづいて救済時短に制御されるときとで救済時短での有利度が共通になるように構成すればよい。
(手段6g)手段1gから手段5gのいずれかにおいて、所定可変表示パターンと該所定可変表示パターンよりも可変表示期間が短縮された短縮可変表示パターンとを含む複数の可変表示パターンから可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段を備え、可変表示パターン決定手段は、特別条件が成立したときに制御される特別状態の方が、有利状態に制御された後に制御される特別状態よりも、可変表示の表示結果が非特定表示結果となる場合に、短縮可変表示パターンに決定する割合が高い。そのような構成によれば、興趣の低下を抑制することができる。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、手段6gの遊技機は、例えば、図16−8(E)の変動パターンテーブルEを用いる構成にもとづく。
(手段7g)手段1gから手段6gのいずれかにおいて、リーチ演出の実行に対応する特定可変表示パターンを含む複数の可変表示パターンから可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段を備え、可変表示パターン決定手段は、特別条件が成立したときに制御される特別状態の方が、有利状態に制御された後に制御される特別状態よりも、可変表示の表示結果が非特定表示結果となる場合に、特定可変表示パターンに決定する割合が低い。そのような構成によれば、興趣の低下を抑制することができる。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、手段7gの遊技機は、例えば、図16−8(E)の変動パターンテーブルEを用いる構成にもとづく。
(手段8g)手段1gから手段7gのいずれかにおいて、更新手段は、特別状態において可変表示が実行されることにもとづいて数値情報とは異なる特定数値情報を更新可能であり、状態制御手段は、特別情報を設定することにより特別状態に制御可能であるとともに、該特別情報の設定を解除することにより特別状態を終了可能であり、特別状態において特定数値情報が所定回数に対応する所定値となったことにもとづいて特別状態を終了し、電力供給が停止しても更新手段が更新する数値情報および特定数値情報と、特別情報の設定情報とを保持可能なバックアップ記憶手段と、所定条件が成立したときに、バックアップ記憶手段の記憶内容を初期化可能な初期化手段と、を備え、初期化手段は、所定条件が成立したときに、特別情報の設定情報と特定数値情報とを初期化し、数値情報を初期化しない。そのような構成によれば、所定条件が成立した場合にも、遊技者の救済度合いを高めることができる。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、手段8gの遊技機は、例えば、図16−11に示す初期化処理において、時短フラグA〜Cと時短回数カウンタの値とを初期化する一方、救済時短回数カウンタの値は初期化しないように構成すればよい。
(手段1h)第1識別情報の可変表示および第2識別情報の可変表示を実行し、特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態に制御可能な状態制御手段と、可変表示が実行されることにもとづいて数値情報を更新可能な更新手段と、を備え、状態制御手段は、更新手段が更新した数値情報が、可変表示の実行回数としての特別回数に対応する特定値となることによって特別条件が成立したときに特別状態に制御可能であり、更新手段は、第1識別情報の可変表示が実行される場合と第2識別情報の可変表示が実行される場合とで数値情報を更新し、特別条件の成立に関連する示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段をさらに備え、示唆演出実行手段は、可変表示の実行回数に応じて、複数の演出態様のうちのいずれにより示唆演出を実行するかの割合が異なり、示唆演出の演出態様は、特別条件が成立するまでの期間を示唆する態様である。そのような構成によれば、示唆演出の演出態様に注目させて興趣を向上できるとともに、遊技機の稼働を促進することができる。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、手段1hの遊技機を適用するには、例えば、救済時短に制御される条件となる変動回数を示唆する態様のカウントダウン演出を実行するか否かの割合を救済時短カウンタのカウント値に応じて変化させるように構成すればよい。また、手段1hの遊技機は、例えば、図16−25に示すテーブルを用いて、客待ち中のテロップ表示の実行の有無と演出態様とを決定する構成により実現することができる。
(手段2h)手段1hにおいて、示唆演出の演出態様は、特別条件が成立するまでの可変表示の実行回数を特定可能な態様である。そのような構成によれば、特別条件が成立するまでの可変表示の実行回数を遊技者に明確に報知することができる。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、手段2hの遊技機は、例えば、救済時短に制御される条件となる変動回数を示唆する態様のカウントダウン演出を実行することにもとづく。
(手段3h)手段1hまたは手段2hにおいて、示唆演出は、特定画像を表示する演出であり、特定画像は、色および大きさの少なくともいずれかが異なる複数の態様により表示され、いずれの態様で表示されるかにより示唆する特別条件が成立するまでの期間が異なる。そのような構成によれば、特定画像の態様に注目させて興趣を向上させることができる。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、手段3hの遊技機は、例えば、図16−25に示すテーブルを用いて、客待ち中のテロップ表示の実行の有無と演出態様を決定する構成にもとづく。また、手段3hの遊技機を適用するために、例えば、カウントダウン演出の画像においてカウントダウンする数字の色や大きさが救済時短カウンタのカウント値に応じて異なるように構成してもよい。
(手段4h)手段1hから手段3hのいずれかにおいて、始動条件が成立するとともに開始条件が成立することにもとづいて可変表示を実行可能な可変表示実行手段と、始動条件が成立したが開始条件が成立しないときに可変表示に関する情報を保留情報として記憶可能な保留記憶手段と、可変表示が実行されておらず保留記憶手段に保留記憶が記憶されていないときに、所定画像を表示可能な所定画像表示手段と、を備え、示唆演出実行手段は、所定画像が表示されているときに、示唆演出を実行可能であり、特別条件が成立するまでの可変表示の実行回数に応じて、所定画像が表示されているときに、示唆演出を実行する割合が異なる。そのような構成によれば、示唆演出の実行の有無に注目させて興趣を向上させることができるとともに、遊技機の稼働を促進することができる。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、手段4hの遊技機は、例えば、図16−25に示すテーブルを用いて、客待ち中のテロップ表示の実行の有無を決定する構成にもとづく。
(手段5h)手段1hから手段4hのいずれかにおいて、始動条件が成立するとともに開始条件が成立することにもとづいて可変表示を実行可能な可変表示実行手段と、始動条件が成立したが開始条件が成立しないときに可変表示に関する情報を保留情報として記憶可能な保留記憶手段と、可変表示が実行されておらず保留記憶手段に保留記憶が記憶されていないときに、所定画像を表示可能な所定画像表示手段と、を備え、示唆演出実行手段は、所定画像が表示されているときに、示唆演出を実行可能であり、特別条件が成立するまでの可変表示の実行回数に応じて、所定画像が表示されているときに、所定態様により示唆演出を実行する割合が異なる。そのような構成によれば、示唆演出の態様の有無に注目させて興趣を向上させることができるとともに、遊技機の稼働を促進することができる。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、手段5hの遊技機は、例えば、図16−25に示すテーブルを用いて、客待ち中のテロップ表示の演出態様を決定する構成にもとづく。
(手段6h)手段1hから手段5hのいずれかにおいて、始動条件が成立するとともに開始条件が成立することにもとづいて可変表示を実行可能な可変表示実行手段と、始動条件が成立したが開始条件が成立しないときに可変表示に関する情報を保留情報として記憶可能な保留記憶手段と、可変表示が実行されておらず保留記憶手段に保留記憶が記憶されていないときに、所定画像を表示可能な所定画像表示手段と、を備え、示唆演出実行手段は、所定画像が表示されているときに、操作手段が操作されたことの検出と所定領域を遊技媒体が通過したことの検出との少なくともいずれかが行われたことにもとづいて、示唆演出を実行可能である。そのような構成によれば、実際に遊技を行う遊技者に対して示唆演出を行うことができ、遊技機の稼働を促進することができる。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、手段6hの遊技機を適用するには、例えば、デモ状態に移行したときに、打球操作ハンドル(操作ノブ)30の操作または始動口で遊技球が検出された場合に、救済時短までの残り回数を示唆するテロップ表示を実行するように構成すればよい。
(手段7h)手段1hから手段6hのいずれかにおいて、有利状態に制御される確率が異なる複数の設定値のうちからいずれかの設定値を設定可能な設定手段を備え、示唆演出実行手段は、いずれの設定値に設定されているかに応じて、示唆演出を実行する割合が異なる。そのような構成によれば、示唆演出の実行の有無に注目させることにより興趣を向上させることができるとともに、設定値が示唆されることにより遊技機の稼働を促進することができる。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、手段7hは、図16−25に示すテーブルを用いて、客待ち中のテロップ表示の実行の有無を決定する構成にもとづく。
(手段8h)手段1hから手段7hのいずれかにおいて、有利状態に制御される確率が異なる複数の設定値のうちからいずれかの設定値を設定可能な設定手段を備え、示唆演出実行手段は、いずれの設定値に設定されているかに応じて、特定態様により示唆演出を実行する割合が異なる。そのような構成によれば、示唆演出の態様に注目させることにより興趣を向上させることができるとともに、設定値が示唆されることにより遊技機の稼働を促進することができる。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、手段8hは、図16−25に示すテーブルを用いて、客待ち中のテロップ表示の実行の有無と演出態様とを決定する構成にもとづく。
(手段9h)手段1hから手段6hのいずれかにおいて、有利状態に制御される確率が異なる複数の設定値のうちからいずれかの設定値を設定可能な設定手段と、設定されている設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能な設定示唆演出実行手段と、を備え、設定示唆演出実行手段は、いずれの設定値に設定されているかに応じて、設定示唆演出を実行する割合が異なり、示唆演出実行手段は、いずれの設定値に設定されている場合にも、示唆演出を実行する割合が共通である。そのような構成によれば、示唆演出の実行の有無に注目させることにより興趣を向上させることができるとともに、制御の複雑化を抑制することができる。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、手段9hの遊技機を適用するには、例えば、遊技者にとって有利度が異なる(本例では、大当り確率が異なる)複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能にし、パチンコ遊技機1への電源投入時に設定確認処理や設定変更処理を実行し、現在の設定値を確認したり設定値を変更したりすることが可能にする。例えば、設定値「1」〜「6」の6段階に設定変更可能にする。そして、設定値を示唆する演出(例えば、設定値に応じて実行割合が異なる演出)を実行可能とする一方で、いずれの設定値が設定されている場合にも客待ち中のテロップ表示の実行割合が共通になるように構成すればよい。
(手段10h)手段1hから手段6h、および手段9hのいずれかにおいて、有利状態に制御される確率が異なる複数の設定値のうちからいずれかの設定値を設定可能な設定手段と、設定されている設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能な設定示唆演出実行手段と、を備え、設定示唆演出実行手段は、いずれの設定値に設定されているかに応じて、特定態様により設定示唆演出を実行する割合が異なり、示唆演出実行手段は、いずれの設定値に設定されている場合にも、特定態様により示唆演出を実行する割合が共通である。そのような構成によれば、示唆演出の態様に注目させることにより興趣を向上させることができるとともに、制御の複雑化を抑制することができる。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、手段10hの遊技機を適用するには、例えば、遊技者にとって有利度が異なる(本例では、大当り確率が異なる)複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能にし、パチンコ遊技機1への電源投入時に設定確認処理や設定変更処理を実行し、現在の設定値を確認したり設定値を変更したりすることが可能にする。例えば、設定値「1」〜「6」の6段階に設定変更可能にする。そして、設定値を示唆する演出(例えば、設定値に応じて実行割合が異なる演出)を実行可能とする一方で、いずれの設定値が設定されている場合にも赤色の演出態様による客待ち中のテロップ表示の実行割合が共通になるように構成すればよい。
(手段11h)手段1hから手段10hのいずれかにおいて、示唆演出実行手段は、電力供給が開始されたときに初期化処理が実行された場合と復旧処理が実行された場合とで、電力供給が開始された後の特定期間において示唆演出を実行する割合が異なる。そのような構成によれば、示唆演出の実行の有無に注目させることにより興趣を向上させることができるとともに、遊技機の稼働を促進することができる。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、手段11cの遊技機を適用するには、例えば、初期化処理後と電断復旧後とで客待ち中のテロップ表示やカウントダウン演出の実行割合が異なるように構成すればよい。
(手段12h)手段1hから手段11hのいずれかにおいて、特殊可変表示パターンを含む複数の可変表示パターンから可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段を備え、可変表示パターン決定手段は、特別条件が成立するときに、特殊可変表示パターンに決定可能であり、特別条件が成立する前において、特殊可変表示パターンに決定せず、特殊可変表示パターンによる可変表示が実行されているときに、特別状態に制御される旨を報知する特定報知演出を実行可能な特定報知演出実行手段をさらに備える。そのような構成によれば、特別条件の成立により特別状態に制御されることを遊技者に報知できるとともに、遊技状態の変化を遊技者に明確に報知でき、特別条件が成立した際の興趣を向上させることができる。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、手段12hの遊技機は、例えば、図16−8(I)に示す救済時短変動はずれ用パターンテーブルを用いる構成にもとづく。
(手段13h)手段1hから手段12hのいずれかにおいて、所定可変表示パターンと該所定可変表示パターンよりも可変表示期間が長い特定可変表示パターンとを含む複数の可変表示パターンから可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段を備え、可変表示パターン決定手段は、可変表示の表示結果が特定表示結果となる場合と特定表示結果とならない場合とのいずれの場合にも、特定可変表示パターンに決定可能であり、可変表示の表示結果が特定表示結果となる場合に、所定可変表示パターンよりも特定可変表示パターンに決定する割合が高く、特別条件が成立する前の所定期間の方が、該所定期間の前の期間よりも、可変表示の表示結果が特定表示結果とならない場合に、特定可変表示パターンに決定する割合が低い。そのような構成によれば、興趣の低下を抑制することができる。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、手段13hの遊技機は、例えば、図16−8(F),(G)に示す変動パターンテーブルを用いる構成にもとづく。
(手段14h)手段1hから手段13hのいずれかにおいて、可変表示が実行されているときに特定表示結果が導出表示されることを予告する予告演出を実行可能な予告演出実行手段を備え、予告演出実行手段は、可変表示の表示結果が特定表示結果となる場合と特定表示結果とならない場合とのいずれの場合にも、予告演出を実行可能であり、可変表示の表示結果が特定表示結果となる場合の方が、特定表示結果とならない場合よりも、予告演出を実行する割合が高く、特別条件が成立する前の所定期間の方が、該所定期間の前の期間よりも、可変表示の表示結果が特定表示結果とならない場合に、予告演出を実行する割合が低い。そのような構成によれば、興趣の低下を抑制することができる。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、手段14hの遊技機は、例えば、図16−32に示すテーブルを用いて、予告演出の実行の有無を決定する構成にもとづく。
(手段15h)手段1hから手段14hのいずれかにおいて、可変表示が実行されているときに特定表示結果が導出表示されることを予告する予告演出を実行可能な予告演出実行手段を備え、予告演出実行手段は、可変表示の表示結果が特定表示結果となる場合と特定表示結果とならない場合とのいずれの場合にも、特定態様と所定態様とにより予告演出を実行可能であり、可変表示の表示結果が特定表示結果となる場合に、所定態様よりも特定態様により予告演出を実行する割合が高く、特別条件が成立する前の所定期間の方が、該所定期間の前の期間よりも、可変表示の表示結果が特定表示結果とならない場合に、特定態様により予告演出を実行する割合が低い。そのような構成によれば、興趣の低下を抑制することができる。
なお、本特徴部108IWおよび各変形例において、手段15hの遊技機は、例えば、図16−32に示すテーブルを用いて、予告演出の実行の有無と演出態様とを決定する構成にもとづく。