JP2021121525A - ライザー管支持構造及び洋上浮体構造物 - Google Patents

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Yasuhiro Togawa
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Abstract

【課題】船体のコスト増加や大型化を抑制しつつ、乾舷を十分確保しなくても青波からトップサイド機器を保護できるライザー管支持構造の提供。【解決手段】流体を貯蔵する生産設備13と、海底と生産設備13の間で流体を搬送するライザー管15を備える洋上浮体構造物1の舷側に配置され、ライザー管15を支持し、かつライザー管15の吊り上げのためのライザープルイン支持機器21を支持するライザー管支持構造17であって、船長方向から見て、船底側から甲板側に向けて船幅方向に幅が連続的に大きくなる外形を構成する傾斜部33を有する水密区画Rを内部に備えた上部ライザー管支持構造31を有することを特徴とするライザー管支持構造17。【選択図】図4

Description

本発明はライザー管支持構造及び洋上浮体構造物に関する。
浮体式生産貯蔵積出設備(FPSO設備)や緊張係留式プラットフォーム(TLP)のような洋上浮体構造物では、海底の油田、ガス田等から生産される油層流体の搬送のためにライザー管と呼ばれる管体が用いられる。
ライザー管は、洋上浮体構造物に設けられた生産設備と海底との間で流体を搬送する管体であり、海底から生産される原油やガスを含む流体は、ライザー管を通して海底から生産設備に搬送される。
ライザー管は可撓性を有する管体であり、キール近くの船側外板に設けられるガイドを通して引き込まれ、船側外板から外側に張り出したライザー管支持構造によって支持される(特許文献1)。
特開2019−43525号公報
FPSO設備等の洋上浮体構造物は油等の生産の際に洋上に係留されるため、航行中の船舶とは異なり、常時船首を波に向けた姿勢で保持するのが困難であり、舷側方向から波を受ける場合がある。特にスプレッドムアリング方式(多点係留方式)のように、船体の複数箇所に固定した複数の係留索で、洋上浮体構造物の船体全体を保持する係留方式では、船体の船首方向が統計的に最も入射してくる波が多い方向に向けられて船体方位が固定された状態で係留されるので、波が入射してくる方向が変化すると、舷側方向から波を受けるのを避けられない。
さらに、ライザー管は舷側に沿って配置されるため、舷側方向からの波がライザー管支持構造に衝突すると支持構造が破損する恐れがある。特にライザー管支持構造には、構造検査や設置機器の確認のために、鉛直方向に貫通する開口部が設けられる場合がある。この場合は、ライザー管支持構造に衝突した波の一部が開口部から水塊状となって甲板上に噴出する(以下、青波とも表記する)。これにより、ライザー管支持構造に配置されるライザー管の監視機器やライザー管の巻上機等のプルイン支持機器や精製設備等のトップサイド機器が青波で損傷を受ける可能性がある。
この問題に対して従来は乾舷を十分確保できるように、船体の深さを大きくするか、喫水を下げるか、という対策が取られていた。しかしながら、船体の深さを大きくすると構造重量増となり、コストが増加する問題があった。また喫水を下げると、同じ船体サイズでは海底から生産される原油等の貯蔵可能な量が少なくなり、海底から生産される原油等の生産設備が小型化してFPSO設備としての性能が悪くなるため、船体を大型化する必要があるという問題があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、船体のコスト増加や大型化を抑制しつつ、乾舷を十分確保しなくても青波からトップサイド機器を保護できるライザー管支持構造の提供を目的とする。
上記した課題を解決するため、本発明のライザー管支持構造は、海底で生産された所定の流体から所望の成分を分離して船体に貯蔵する生産設備と、前記海底と前記生産設備の間で前記流体を搬送するライザー管を備える洋上浮体構造物の舷側に配置され、前記ライザー管を支持し、かつ前記ライザー管の吊り上げのためのプルイン支持機器を支持するライザー管支持構造であって、船長方向から見て、船底側から甲板側に向けて船幅方向に幅が連続的に大きくなる外形を構成する傾斜部を有する水密区画を内部に備えた上部ライザー管支持構造を有することを特徴とする。
また、本発明の洋上浮体構造物は、上記のライザー管支持構造を備えることを特徴とする。
本発明では、上部ライザー管支持構造が上方幅広の傾斜部を有する水密区画を備え、ライザー管支持構造に衝突した波は傾斜部の外形に沿ってトップサイド機器から離れる方向に誘導される。
そのため、乾舷を十分確保しなくても上部ライザー管支持構造に衝突した波が開口部を昇ってトップサイド機器に衝突するのを防止でき、船体のコスト増加や大型化を抑制しつつ、青波からこれらの機器を保護できる。
また、上部ライザー管支持構造が水密区画であるため、水密区画内にライザー管の監視機器を設ける区画を形成すれば、上部ライザー管支持構造を鉛直方向に貫通する開口部を設ける必要がなくなる。そのため、青波から監視機器を確実に保護できる。
さらに、上部ライザー管支持構造が水密区画であるため、船体損傷等に起因する船体浸水時にヒール(横傾斜)の緩和と損傷時復原性能の確保のための浮力体として上部ライザー管支持構造を利用できる。
本発明によれば、船体のコスト増加や大型化を抑制しつつ、青波からトップサイド機器を保護できるライザー管支持構造を提供できる。
本実施形態に係るライザー管支持構造を備えた洋上浮体構造物を示す側面図である。 図1の上面図であって、ライザープルイン支持機器とトロリーウィンチは記載を省略している。 図2の変形例である。 図1のライザー管支持構造付近の断面図であって、船首側から船長方向を見た図である。 図1のライザー管支持構造を示す拡大斜視図である。 図1の船体及びライザー管支持構造を船首側から見た船長方向中心の正面断面図であって、(a)は非浸水時、(b)は衝突した舷側側への浸水時を示す。 図4の上部ライザー管支持構造の変形例を示す断面図である。
以下、図面に基づき本発明の実施形態に係るライザー管支持構造を備える洋上浮体構造物の構成を説明する。ここでは洋上浮体構造物として、海底の油田、ガス田等から所定の流体としての油層流体を海底から生産し、油層流体から所望の石油やガスを分離して船体に貯蔵するFPSO設備を例示している。
図1及び図2に示すように、洋上浮体構造物1は船体3、係留支持構造4、居住区11、生産設備13、ライザー管15、及びライザー管支持構造17を備える。
船体3は洋上浮体構造物1の船殻となる構造体であり、船底5、側壁7、及び暴露甲板9で船内を囲むように構成されている。洋上浮体構造物1は海底油田等の生産対象の上方の洋上に係留された状態でその位置を保持でき、生産・貯蔵能力に応じた設備を搭載できるのであれば、構造を適宜設定できる。新造でもよいし、タンカー等の既存の船舶を流用してもよい。また、自航で移動しても曳航されて移動してもよい。
係留支持構造4は、洋上浮体構造物1を洋上に係留するための構造であり、係留索6の一端を保持する。係留索6の他端は海底に固定される。
係留支持構造4は、ここでは左右の側壁7の4箇所に固定されている。4箇所の係留支持構造4は、図2に示すように右舷、左舷に2箇所ずつ配置されている。右舷、左舷ともに、2箇所の係留支持構造4は船首近傍と船尾近傍に各々1箇所ずつに分散配置される。この構成は船体3の複数箇所に固定した複数の係留索6で、洋上浮体構造物1の全体を保持する係留方式であり、スプレッドムアリング方式(多点係留方式)とも呼ばれる。よって係留支持構造4は、洋上浮体構造物1が係留索6で海底に係留された状態で波を受けてもタレット方式のように洋上浮体構造物1を水平方向に回転させる機能はない。
居住区11は作業員が居住する施設であり、図1では船体3の船尾端近傍に配置された上部構造物の1つである。居住区11は生産や精製に係る設備と干渉せず、かつ作業員の安全を確保できるのであれば、構造や設置位置は適宜設定できる。
生産設備13は、海底から生産した油層流体から原油等の所望の成分を分離することで、原油等を生産して船体3に貯蔵する設備であり、図1では船長方向において、船体中央に配置される。生産設備13の構造は生産する油層流体の種類や要求される原油等の生産能力に応じて適宜設定される。例えば、生産した原油等が貯蔵される貯蔵設備13aは船体3の内部に設けられ、油層流体から原油等を分離する分離設備13bは暴露甲板9上に設けられる。
ライザー管15は、生産設備13と海底との間で油層流体を搬送する管である。ライザー管15の径や本数、長さ、材質等は、生産する油層流体の種類や要求される原油等の生産能力や水深に応じて適宜公知のものを選択すればよい。
なお、油層流体の生産を開始する際には、海底に接続されているライザー管15は、ライザープルイン支持機器21上を船長方向に移動可能に設けられたトロリーウィンチ23に吊り上げられ、洋上浮体構造物1に接続される。また、生産終了後のライザー管15は洋上浮体構造物1との接続が解除され、海底に向けて繰り出される。なお、ライザープルイン支持機器21は暴露甲板9の左右両舷の外側に張り出して設置される。
ライザー管支持構造17は、油層流体の生産の際にライザー管15を支持する部材である。図1及び図2ではライザー管支持構造17は船体3の左右両舷側に沿って船長方向における中心付近に1箇所ずつ配置される。ただしライザー管支持構造17の位置は要求される油層流体の生産能力に応じて適宜設定できる。例えば図3に示すように左舷側にのみライザー管支持構造17を配置してもよい。
図4及び図5に示すようにライザー管支持構造17は、上部ライザー管支持構造31、上部固定チューブ34、下部ライザー管支持構造32、及び下部固定チューブ53を備える。
上部ライザー管支持構造31は、ライザー管15の上端部分を暴露甲板9の近傍で支持して水平方向の運動を規制すると共に、ライザープルイン支持機器21の下部を支持する水密区画Rを内部に備える。上部ライザー管支持構造31には、鉛直方向に貫通した上部貫通孔30が、船長方向に沿って、支持するライザー管15の数だけ形成される。上部貫通孔30にはライザー管15の上端部分を支持する上部固定チューブ34が挿入されている。ライザー管15の上端部分は、上部固定チューブ34に嵌装されることで、上部ライザー管支持構造31に支持される。
上部ライザー管支持構造31は、傾斜部33、上部支持構造部41及び接続部43を備え、傾斜部33、上部支持構造部41、接続部43、及び舷側(側壁7)で囲まれた領域内に水密区画Rを備える。
傾斜部33は、船長方向から見て、船底側から甲板側に向けて船幅方向に幅が連続的に大きくなる外形を有する部分である。
上部ライザー管支持構造31が傾斜部33を有することで、上部ライザー管支持構造31に衝突した波が傾斜部33の外形に沿って、船体3の外側方向に、すなわち、ライザープルイン支持機器21や生産設備13のようなトップサイド機器から離れる方向に誘導される。また、この構造では傾斜部33によって、従来技術では上部ライザー管支持構造31の下面に構造検査や設置機器の確認のために開口されていた開口部が塞がれる。
そのため、船体3の乾舷を十分確保しなくても上部ライザー管支持構造31に衝突した波が、この開口部を昇ってトップサイド機器に衝突するのを防止でき、洋上浮体構造物1の大型化やコスト増加を抑制しつつ、青波からトップサイド機器を保護できる。
さらに上部ライザー管支持構造31は水密区画Rを内部に備えるため、水密区画R内にライザー管15の監視機器を設ける区画を形成すれば、青波から監視機器を確実に保護できる。
また、上部ライザー管支持構造31が水密区画Rを内部に備えるため、船体損傷等に起因する洋上浮体構造物1の浸水時にヒールの緩和と損傷時復原性能の確保のための浮力体として上部ライザー管支持構造31を利用できる。
例えば図6(a)に示す姿勢で洋上浮体構造物1が海底に係留された状態で、洋上浮体構造物1に物資や人員を補給するプラットフォーム補給船が、誤って洋上浮体構造物1の舷側に衝突して浸水が生じる可能性がある。
この場合、図6(b)に示すように、洋上浮体構造物1は衝突した舷側の破損によって浸水して、衝突した舷側側が下になるヒールと呼ばれる横傾斜状態になる。この際に上部ライザー管支持構造31が水没すると、内部の水密区画Rが浮力体として作用するため、洋上浮体構造物1のヒール角を小さくできる。
船長方向から見て、船底側から甲板側に向けて船幅方向に幅が連続的に大きくなる外形を有するのであれば、傾斜部33の具体的な形状は図4及び図5に示すように直線状(平板状)でもよいし、図7に示す曲線状(曲面状)でもよい。
傾斜部33は、少なくとも一部が満載喫水線dfより上に位置するように洋上浮体構造物1の舷側に配置されることが好ましい。さらに、図4に示すように傾斜部33の全部が満載喫水線dfより上に位置するように洋上浮体構造物1の舷側に配置されることがより好ましい。
傾斜部33の少なくとも一部、又は全部が満載喫水線dfより上に位置することで、積載重量の上限まで船体3に油等を貯蔵した状態でも傾斜部33の少なくとも一部が水面よりも上方に配置される。
そのため、舷側方向から受けた波を傾斜部33の外形に沿って、積載重量によらず洋上浮体構造物1の舷側から離れる方向に誘導でき、青波からトップサイド機器をより確実に保護できる。
傾斜部33は図4に示すように、船長方向から見た外形形状を構成する外形線と舷側(側壁7)とのなす傾斜角αが一定か、又は図7に示すように、傾斜角が船底側から甲板側に向けて漸次大きくなっている構成が好ましい。
具体的な傾斜角αは、図4に示すように20度以上、60度以下であることが好ましい。
傾斜角αが20度以上であると、傾斜部33の鉛直方向高さが過大にならない。そのため、下部ライザー管支持構造32等のライザー管支持構造17を構成する他の部材に干渉せずに傾斜部33を形成できる。
傾斜角αが60度以下であると、傾斜部33の傾斜角αが過大にならない。そのため、舷側方向から受けた波により傾斜部33が受ける力、特に上方向の力が小さくなり、波による力で傾斜部33が変形するのを確実に防止できる。
なお、図7に示すように傾斜部33が曲面で、かつ傾斜角が船底側から甲板側に向けて漸次大きくなっている構成の場合、船長方向から見た外形形状を構成する外形線の異なる位置P1、P2での接線T1、T2と舷側(ここでは側壁7)とのなす傾斜角α1、α2は異なる。この場合でも洋上浮体構造物1が舷側方向から波を受けた場合に波が傾斜部33に沿って上昇するので、図4に示す傾斜部33の外形線が直線で傾斜角αが一定の場合と同様の効果を得られる。また、図7における傾斜角α1、α2は、図4における傾斜角αと同様に20度以上、60度以下であるのが好ましい。
図4では上部支持構造部41だけでなく上部固定チューブ34も傾斜部33と同様に、船長方向から見て、船底側から甲板側に向けて船幅方向に幅が連続的に大きくなる外形を有する部分がある。
ただし、上部固定チューブ34は上部支持構造部41の上部貫通孔30にライザー管15を固定するために上部貫通孔30とライザー管15の間に設けられる間挿材であり、上部支持構造部41とは別の部材である。そのため、傾斜部33のように傾斜させる必要はない。
上部支持構造部41はライザープルイン支持機器21を支持する部分であり、図4に示すように傾斜部33の上端に上部支持構造部41の下端が一体化される。
上部支持構造部41はライザープルイン支持機器21の下端を支持する支持上面41aを備える。また上部支持構造部41は傾斜部33とは異なり、船長方向から見て、船底側から甲板側に向けて船幅方向の幅が一定の外形を有する。この幅は傾斜部33上端の幅やライザー管15の径に応じて適宜設定される。
上部支持構造部41の船幅方向の幅が一定であることで、上部ライザー管支持構造31の全体を傾斜部33で構成する場合と比べて、上部ライザー管支持構造31の上面近傍の部分を幅広で厚みを持った構造にできる。このような構造とすることで、ライザー管15を支持する水平部材として、支持上面41aのみならず、上部支持構造部41の下端に支持上面41aと等しい大きさでかつ平行な水平部材を上部ライザー管支持構造31の内部に追加することが可能となり、より強固にライザープルイン支持機器21及びライザー管15を支持することが可能になる。また、この構造では傾斜部33が上部支持構造部41の下部に設けられているため、洋上浮体構造物1が舷側方向から波を受けた場合に波をより確実に傾斜部33に沿って上昇及び外側へ誘導できる。
上部支持構造部41の鉛直方向高さ(厚み)は、上部ライザー管支持構造31に要求される強度と、傾斜部33が波を誘導するために必要な鉛直方向高さを考慮して適宜設定すればよい。さらに工作性を考慮すると、上部支持構造部41の具体的な厚みは例えば1mから3mの間とすることが、より好ましい。
接続部43は傾斜部33の下端部分と洋上浮体構造物1の舷側を接続する部分であり、傾斜部33の下端に一体化される。接続部43は傾斜部33と同様に船底側から甲板側に向けて船幅方向に幅が連続的に大きくなる外形を有するのが好ましい。船長方向から見た外形形状を構成する外形線の接線と舷側とのなす傾斜角βも傾斜部33と同様に20度以上、60度以下であるのが好ましい。
一方で、接続部43を傾斜部33に接続する手段としては溶接が一般的であり、接続部43は溶接継手部分となる。この場合、工作性を確保するため、図4に示すように、接続部43の傾斜角βが傾斜部33の傾斜角αよりも大きくなって60度を越えてもよい。
このように、接続部43を介して傾斜部33を洋上浮体構造物1の舷側に接続することで、傾斜部33の傾斜角αが小さい場合でも、接続する手段が限定されないので、傾斜部33の下端を強固に洋上浮体構造物1に固定できる。
上部ライザー管支持構造31の船長方向の長さは、油層流体の生産に使用するライザー管15の数と径、及びライザープルイン支持機器21の船長方向長さに応じて適宜設定すればよい。なおライザープルイン支持機器21の船長方向長さが上部ライザー管支持構造31よりも長い場合、図2に示すブラケット36のように、上部ライザー管支持構造31の船長方向両端に、ライザープルイン支持機器21を支持する構造物を設けてもよい。
また、上部ライザー管支持構造31は水密区画Rを内部に備えるが、水密区画Rは単一の区画である必要はない。図5に示すように船長方向に沿って上部ライザー管支持構造31に横隔壁35を設けて、複数の区画に分離してもよい。上部ライザー管支持構造31内の水密区画Rを複数の区画に分離することで、仮に1つの水密区画に補給船が衝突する等して浸水した場合でも、横隔壁35が他の区画への浸水を阻止するため、ヒールを緩和する機能を他の水密区画で維持できる。
上部ライザー管支持構造31の内部区画である水密区画Rの用途は、ライザー管15の支持機能と波の誘導機能を阻害しない範囲で適宜設定できる。ボイド区画として用いてもよいし、バラスト水タンクとして用いてもよい。また、カメラ等のライザー管15の監視機器を設ける区画として用いてもよい。
下部ライザー管支持構造32は、喫水下のビルジ近傍でライザー管15を支持して水平方向の運動を規制する部材であり、図4及び図5に示すように上部ライザー管支持構造31よりも鉛直方向下方のビルジ近傍、言い換えれば、キールラインに近い低い位置に設けられる。
下部ライザー管支持構造32は、鉛直方向に貫通した下部貫通孔51を備え、下部貫通孔51にはライザー管15を支持する下部固定チューブ53が挿入されている。ライザー管15は、下部固定チューブ53に嵌装されることで、下部ライザー管支持構造32に支持される。
下部ライザー管支持構造32は喫水下、ここでは満載喫水線dfより船底側に設けられるため、上部ライザー管支持構造31とは異なり、青波からトップサイド機器を保護する機能を備える必要はない。そのため、下部ライザー管支持構造32は、傾斜部33に相当する構成を備える必要はなく、水密区画を内部に備える必要もない。
下部ライザー管支持構造32の鉛直方向高さ、船長方向の長さ、及び船幅方向の幅は、生産に使用するライザー管15の数と径に応じて適宜設定すればよい。
以上がライザー管支持構造17を備える洋上浮体構造物1の構成の説明である。
このように本実施形態によれば、ライザー管支持構造17は、船長方向から見て、船底側から甲板側に向けて船幅方向に幅が連続的に大きくなる外形を構成する傾斜部33を有する水密区画Rを内部に備えた上部ライザー管支持構造31を有する。
そのため、乾舷を十分確保しなくても上部ライザー管支持構造31に衝突した波が開口部を昇ってトップサイド機器に衝突するのを防止でき、洋上浮体構造物1のコスト増加や大型化を抑制しつつ、青波からトップサイド機器を保護できる。
また、上部ライザー管支持構造31が水密区画Rを内部に備えるため、水密区画R内にライザー管15の監視機器を設ける区画を形成すれば、青波から監視機器を確実に保護できる。
さらに、上部ライザー管支持構造31が水密区画Rを内部に備えるため、船体損傷等に起因する洋上浮体構造物1の浸水時にヒールの緩和と損傷時復原性能の確保のための浮力体として上部ライザー管支持構造31を利用できる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は実施形態に限定されない。当業者であれば本発明の技術思想の範囲内で各種変形例及び改良例に想到するのは当然のことであり、これらも本発明に含まれる。
1 洋上浮体構造物
3 船体
4 係留支持構造
5 船底
6 係留索
7 側壁
9 暴露甲板
11 居住区
13 生産設備
13a 流体貯蔵設備
13b 分離設備
15 ライザー管
17 ライザー管支持構造
21 ライザープルイン支持機器
23 トロリーウィンチ
30 上部貫通孔
31 上部ライザー管支持構造
32 下部ライザー管支持構造
33 傾斜部
34 上部固定チューブ
35 横隔壁
36 ブラケット
41 上部支持構造部
41a 支持上面
43 接続部
51 下部貫通孔
53 下部固定チューブ
R 水密区画

Claims (8)

  1. 海底で生産された所定の流体から所望の成分を分離して船体に貯蔵する生産設備と、前記海底と前記生産設備の間で前記流体を搬送するライザー管を備える洋上浮体構造物の舷側に配置され、前記ライザー管を支持し、かつ前記ライザー管の吊り上げのためのプルイン支持機器を支持するライザー管支持構造であって、
    船長方向から見て、船底側から甲板側に向けて船幅方向に幅が連続的に大きくなる外形を構成する傾斜部を有する水密区画を内部に備えた上部ライザー管支持構造を有することを特徴とするライザー管支持構造。
  2. 前記上部ライザー管支持構造は、
    前記傾斜部の少なくとも一部が満載喫水線より上に位置するように前記洋上浮体構造物の舷側に配置される請求項1に記載のライザー管支持構造。
  3. 前記上部ライザー管支持構造は、
    前記傾斜部の上端と一体化され、前記プルイン支持機器を支持する支持上面を備える上部支持構造部を備える請求項1又は2に記載のライザー管支持構造。
  4. 前記上部ライザー管支持構造は、
    前記傾斜部の下端に一体化され、前記傾斜部を前記洋上浮体構造物の舷側に接続する接続部を備える請求項1又は2に記載のライザー管支持構造。
  5. 前記上部ライザー管支持構造は、
    前記傾斜部の上端と一体化され、前記プルイン支持機器を支持する支持上面を備える上部支持構造部と、
    前記傾斜部の下端に一体化され、前記傾斜部を前記洋上浮体構造物の舷側に接続する接続部を備え、
    前記上部支持構造部、前記傾斜部、前記接続部、及び前記舷側で囲まれた内部が水密区画である請求項1又は2に記載のライザー管支持構造。
  6. 前記上部ライザー管支持構造の前記傾斜部は、船長方向から見た外形形状を構成する外形線と舷側とのなす傾斜角が一定か、又は船底側から甲板側に向けて漸次大きくなっている請求項1〜5のいずれか一項に記載のライザー管支持構造。
  7. 前記上部ライザー管支持構造の前記傾斜角が20度以上、60度以下である請求項6に記載のライザー管支持構造。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のライザー管支持構造を備える洋上浮体構造物。
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