JP2021117977A - 情報処理システム、組合せ最適解演算方法、及び組合せ最適解演算プログラム - Google Patents

情報処理システム、組合せ最適解演算方法、及び組合せ最適解演算プログラム Download PDF

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琢身 土井
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【課題】コンピュータのリソースを効率的に用いて組合せ最適化問題を解くことができる、情報処理システム、組合せ最適解演算方法、及び組合せ最適解演算プログラムを提供する。【解決手段】最適解演算システム10において、複数の変数によって構成される評価関数を用いて組合せ最適化問題を解く古典量子ハイブリッドシステム12は、スピン変数を仮想的に連続変形する連続変数とし、制約条件を満たす評価関数の出力値を算出する最適化演算を行う連続変数最適化演算部22と、連続変数最適化演算部22による最適化演算に用いた連続変数に基づいて、複数のスピン変数のうち離散二値の何れかに決定できないスピン変数を固定困難変数として抽出する抽出部24と、抽出部24によって固定困難変数として抽出されたスピン変数を離散変数とし、最適化演算を行う離散二値最適化演算部32と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、情報処理システム、組合せ最適解演算方法、及び組合せ最適解演算プログラムに関する。
近年、組合せ最適化問題を解くために様々な処理手法が提案されている。そして、複数の変数によって構成される評価関数(エネルギー関数)を用いて組合せ最適化問題を解くためのハードウェア(以下「専用マシン」という。)であるD−Wave(登録商標)の量子アニーリングマシン、富士通のデジタルアニーラ(登録商標)、日立のCMOSアニーリング等が開発されている。これらの専用マシンは、組合せ最適化問題を例えばスピン変数のような離散二値によって定義された評価関数によって通常のコンピュータよりも高速に解くことができる。
これらの専用マシンは、例えば特許文献1に開示されているように、最適化問題の評価関数をイジングモデルの評価関数として変換し、この変換後の評価関数をイジング型ハードウェアにより処理することで高精度の解を短時間で得る。
特開2019−46038号公報
特許文献1に開示されているイジングモデルのように離散二値(スピン変数)を用いて最適化問題を解く場合、評価関数を構成する変数によっては、離散二値のうち何れか一方を簡易に固定できる変数もあれば、簡易に固定できない変数もある。このような簡易に固定できない変数を固定するためには、演算時間を要する。
ここで、最適化問題を解く場合において、古典コンピュータを用いるよりも量子コンピュータを用いる方がより早く最適化問題を解くことができると期待されている。しかしながら、量子コンピュータは、量子ビット数や結合数にも限界があり、評価関数を構成する変数の全てを固定するためにはリソースが限られている。
本発明は上記背景に鑑み、コンピュータのリソースを効率的に用いて組合せ最適化問題を解くことができる、情報処理システム、組合せ最適解演算方法、及び組合せ最適解演算プログラムを提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するために以下の技術的手段を採用する。特許請求の範囲及びこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
本発明の一態様の情報処理システム(12)は、複数の変数によって構成される評価関数を用いて組合せ最適化問題を解く情報処理システム(12)であって、離散値とされる前記変数を仮想的に連続変形する連続変数とし、制約条件を満たす前記評価関数の出力値を算出する最適化演算を行う第1最適化演算手段(22)と、前記第1最適化演算手段による最適化演算に用いた前記連続変数に基づいて、前記複数の変数のうち前記離散値の何れかに決定できない前記変数を固定困難変数として抽出する抽出手段(24)と、前記抽出手段によって前記固定困難変数として抽出された前記変数を離散変数とし、前記最適化演算を行う第2最適化演算手段(32)と、を備える。
本発明によれば、コンピュータのリソースを効率的に用いて組合せ最適化問題を解くことができる。
第1実施形態に係る最適解演算システムの概略構成図である。 第1実施形態に係る評価関数のポテンシャルエネルギーと最適解との関係を示す模式図である。 第1実施形態に係る量子アニーリングと古典的量子アニーリングとの対応関係を示した模式図である。 第1実施形態に係るスケジューリング関数A(t)とスケジューリング関数B(t)との時間変化を示した図である。 第1実施形態に係るスケジューリング関数α(t)とスケジューリング関数β(t)との時間変化を示した図である。 第1実施形態に係る固定困難変数と固定可能変数との抽出の説明に要する図である。 第1実施形態に係る組合せ最適解演算プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 第1実施形態に係る最適化演算を用いた巡回セールスマン問題の解法を示す模式図である。 第1実施形態及び第2実施形態に係る効果を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施する場合の一例を示すものであって、本発明を以下に説明する具体的構成に限定するものではない。本発明の実施にあたっては、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてよい。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態の最適解演算システム10の概略構成図である。最適解演算システム10は、古典量子ハイブリッドシステム12及びPCインタフェース14を備える。
古典量子ハイブリッドシステム12は、イジングモデルの評価関数で示される組合せ最適化問題を解くための情報処理システムである。本実施形態の組合せ最適化問題は、評価関数を構成する変数への入力値である離散値によって組み合わされる対象の有無が示され、評価関数の出力値が所定の制約条件を満たす離散値の組み合わせを導出することで解かれる。なお、本実施形態の離散値は、例えば、+1又は−1とされる離散二値であり、制約条件は、例えば、評価関数の出力値を最小化するという条件である。また、評価関数を構成する変数をスピン変数ともいう。また、組合せ最適化問題は、例えば、配車問題、スケジューリング、ポートフォリオ、及び都市設計等であり、限定されない。
本実施形態の古典量子ハイブリッドシステム12は、古典コンピュータ20及び量子コンピュータ30を備え、古典的量子アニーリング(Classical Quantum Annealing:CQA)及び量子アニーリング(Quantum Annealing:QA)によって組合せ最適化問題を解く。
古典コンピュータ20は、古典ビットにより演算を行う情報処理装置であり、例えば、演算装置としてCPU(Central Processing Unit)やGPGPU(General-Purpose computing on Graphics Processing Units)を備え、ハミルトン力学系を計算アルゴリズムとする古典イジングマシン(例えば東芝社製のSBM)である。なお、古典コンピュータ20は、これらに限らず、光の分岐を用いたコヒーレントイジングマシン(例えばNTT社製のCIM)でもよい。
量子コンピュータ30は、電子や光子などの量子力学の原理が妥当するミクロな物質を利用して、情報の基本単位である量子ビットを構成し、この量子ビットを用いて計算を行うコンピュータである。量子コンピュータ30は、一例として、D−Wave社製のD−Wave等の量子アニーリングを実装した量子演算装置(Quantum Processing Unit:QPU)である。
PCインタフェース14は、所謂パーソナルコンピュータ等の古典コンピュータである。本実施形態のPCインタフェース14は、組合せ最適化問題をイジングモデルで表される評価関数(エネルギー関数やコスト関数ともいう。)に変換(生成)し、古典量子ハイブリッドシステム12へ送信する。また、PCインタフェース14は、古典量子ハイブリッドシステム12から出力された最適解のディスプレイへの表示や記憶装置への記憶を行う。なお、評価関数の変換は、古典コンピュータ20によって行われてもよい。
ここで、量子アニーリングは、評価関数(エネルギー関数)の出力値(以下「ポテンシャルエネルギー」ともいう。)が最も小さくなる最適解の組み合わせを算出(探索)する。図2は、評価関数のポテンシャルエネルギーと複数のスピン変数の組み合わせとの関係を示す模式図であり、縦軸はポテンシャルエネルギーを示し、横軸は最適解が含まれる2N次元の状態空間を示す。
図2における領域Aが、ポテンシャルエネルギーが最も小さくなる最適解の候補が含まれる領域である。そして領域Aの拡大図の中で示される点Bが求めるべき最適解を表している。
ここで、量子コンピュータ30の現状として、量子ビット数及び量子ビットの結合数が少ないことが課題としてあげられる。例えば、組合せ最適化問題として一般的な巡回セールスマン問題(traveling salesman problem)において、現状の量子コンピュータでは8都市程度しか解けないが、実用上は100都市以上を解くことが理想である。また、今後、更に多数の変数を含む様々な種類の組合せ最適化問題を解くことが求められる。
そして、評価関数を構成するスピン変数によっては、離散二値のうち何れとするかが定め難いスピン変数もある。図2の例では、最適解の候補を含む領域Aを特定できても、さらに点Bで示される最適解となるスピン変数を特定することが難しい。このため、最適解Bを得るための演算処理の全てを量子コンピュータ30で行うことが好ましいが、上述のように、量子コンピュータ30は、量子ビット数及び量子ビットの結合数が少なく、リソースとしては十分ではない。
そこで、本実施形態の最適解演算システム10は、古典コンピュータ20と量子コンピュータ30とで構成される古典量子ハイブリッドシステム12を備え、最適解を求めるための演算を量子コンピュータ30だけでなく、その一部を古典コンピュータ20に行わせる。これにより、量子コンピュータ30のリソースを効率的に用いて組合せ最適化問題を解くことが可能となる。
次に図1を参照して、古典コンピュータ20及び量子コンピュータ30の機能を説明する。古典コンピュータ20は、連続変数最適化演算部22、抽出部24、及び最適解合体部26を備え、量子コンピュータ30は、離散二値最適化演算部32を備える。
連続変数最適化演算部22は、評価関数を構成するスピン変数を仮想的に連続変形する連続変数とし、評価関数の出力値(ポテンシャルエネルギー)を算出する最適化演算を行う。本実施形態の連続変数最適化演算部22は、詳細を後述するように、量子アニーリングを模倣した古典的量子アニーリングによって最適化演算を行う。
抽出部24は、連続変数最適化演算部22(古典的量子アニーリング)による最適解の算出に用いた連続変数に基づいて、複数のスピン変数のうち離散二値の何れかに決定できないスピン変数を固定困難変数として抽出する。なお、固定困難変数とは、換言すると、古典的量子アニーリングによって、古典的に決め難いスピン変数である。
また、抽出部24は、離散二値の何れかに決定できるスピン変数を固定可能変数として、固定困難変数と共に抽出する。
離散二値最適化演算部32は、抽出部24によって固定困難変数として抽出されたスピン変数を離散変数(二値変数)とし、最適化演算を行う。本実施形態の連続変数最適化演算部22は、詳細を後述するように、量子アニーリングによって最適化演算を行う。
最適解合体部26は、連続変数最適化演算部22による演算結果と離散二値最適化演算部32による演算結果とを合わせることで評価関数の最適解として出力する。なお、最適解合体部26から出力された最適解は、PCインタフェース14に表示される。
このような構成により、古典量子ハイブリッドシステム12は、まず、評価関数のスピン変数を仮想的に連続変形する連続変数とし、評価関数の出力値を算出する最適化演算を連続変数最適化演算部22によって行う。そして、連続変数最適化演算部22による最適解の算出に用いた連続変数に基づいて、複数のスピン変数のうち離散二値の何れかに決定できないスピン変数(固定困難変数)が抽出される。
すなわち、離散二値の何れかに決定できない固定困難変数を特定するために、評価関数を構成する複数のスピン変数を連続変数として最適化演算が行われる。また、換言すると、連続変数最適化演算部22による演算は、古典コンピュータ20でも特定が可能(容易)なスピン変数の値を決定することとなる。なお、図2を参照すると、古典コンピュータ20によって、最適解の候補が含まれる領域Aが算出されることとなるものの、Bで示される最適解となるスピン変数の組み合わせまでは算出されない。
一方、抽出された固定困難変数は離散変数とされ、離散二値最適化演算部32によって最適化演算が行われる。すなわち、離散二値最適化演算部32は、離散二値の何れかに決定し難いスピン変数のみを対象に最適化演算を行うために、連続変数最適化演算部22に比べて、高速・高精度処理が可能なコンピュータ、すなわち量子コンピュータ30によって実行される。
次に、量子コンピュータ30による量子アニーリングと古典コンピュータ20による古典的量子アニーリングとの関係について説明する。図3は、量子アニーリングと古典的量子アニーリングとの対応関係を示した模式図である。
まず、量子アニーリングは、はじめに横磁場がかかることでz方向のスピン変数が“±1”の重ね合わせ状態で与えられ(図3のA1)、重ね合わせ状態をゆっくり連続変形させる、いわゆるアニーリングを行うことで、スピン変数の“±1”配位を確定させる(図
3のA2)。
量子コンピュータ30の一例であるD−Waveマシン等で作用する磁束の量子力学では、磁束場が右と左に局在化した状態として“±1”状態が記述される(図3のB2)。
ここで、横磁場がかかった重ね合わせ状態(初期状態)は、下に凸の単純なお椀型ポテンシャルの量子力学として記述される(図3のB1)。この重ね合わせ状態からゆっくり連続変形(アニーリング)でつなげることで、スピン変数の“±1”配位(右左配位)が決
定される(図3のB2)。
一方、古典的量子アニーリングは、ボーアの対応原理に基づいて、初期状態である重ね合わせ状態が大きく左右に振動する古典的振動子として理解される(図3のC1)。そして、古典極限のh/2π(換算プランク定数)→0において、初期状態である重ね合わせ状態は量子論の基底状態に対応する古典運動と見なすことができる。この重ね合わせ状態からゆっくり連続変形(アニーリング)することで、古典的な理論としてスピン変数の“±1”
配位(右左配位)が決定される(図3のC2)。このように、古典的量子アニーリングは、量子アニーリングのプロセスを古典論で模倣したものである。
そして、量子アニーリングを行うための量子ハミルトニアンHQAは、下記(1)式で表され、古典的量子アニーリングを行うための古典的量子ハミルトニアンHCQAは、下記(2)式で表される。なお、各スケジュール関数は、0から1の間で変化する。
Figure 2021117977
Figure 2021117977
上記2式において、(1)式の右辺第1項と(2)式の右辺第1項とが対応関係にあり、(1)式の右辺第2項と(2)式の右辺第2項とが対応関係にある。なお、(1)式及び(2)式は、一例であり、量子ハミルトニアンHQA及び古典的量子ハミルトニアンHCQAは、他の演算式で表されてもよい。
次に、量子アニーリングが行う量子計算について説明する。量子アニーリングはスケジューリング関数A(t)及びスケジューリング関数B(t)の相互の大小関係を変化させることで行う。
量子アニーリングでは、図4に示されるように、初めはスケジューリング関数A(t)がスケジューリング関数B(t)よりも十分に大きく、横磁場がかかった系になっており、“±1”の重ね合わせ状態が基底状態(初期状態)として準備される。このとき、スケジューリング関数B(t)の係数がかかったイジング相互作用部分である右辺第2項は、量子ハミルトニアンHQAに与える影響は小さい。
そして、アニーリングの過程においてスケジューリング関数B(t)がスケジューリング関数A(t)よりも大きくなることで、スケジューリング関数B(t)の係数がかかったイジング相互作用部分が大きく発展し、量子ハミルトニアンHQAに与える影響が大きくなる。従って、アニーリングが進むことでイジング相互作用部分、すなわち組合せ最適化問題の最適解が基底状態となる。
このように、量子アニーリングは、自明な問題の基底状態から出発し、非自明な問題の基底状態に連続的につなげるアルゴリズムであり、組合せ最適化問題の最適解を求めることができる。
一方、古典的量子アニーリングは、量子アニーリングの古典的な対応理論である。従って、古典的量子アニーリングは量子アニーリングと同様に、図5に示されるようにα(t)とβ(t)の2つのスケジューリング関数の相互の大小関係を変化させることでアニーリングを行う。
古典的量子ハミルトニアンHCQAは、初めはスケジューリング関数α(t)が大きく、そのもとでの単純な粒子の自由振動を初期状態と考えることができる。この自由振動は下記(3)式のようにスケジューリング関数α(t)を換算プランク定数の逆数と対応付けることで、量子的な基底状態に対応する古典運動と見なすことができる。
Figure 2021117977
ここで、図6は、古典的量子アニーリングにおけるN個の連続変数φの分布を示す模式図である。図6(A)は、スケジューリング関数α(t)がスケジューリング関数β(t)よりも大きい初期状態であり、図6(A)のヒストグラムが連続変数φの分布を示している。すなわち、図6(A)から分かるように、古典的量子アニーリングの初期状態において、連続変数φは未だ局在化しておらず、原点付近を振動している。
そして、連続変形による古典的なアニーリング過程によってスケジューリング関数β(t)がスケジューリング関数α(t)に比べて大きくなると、図6(B)に示されるように、最終的に各N個の粒子(連続変数φ)は±μ付近に局在化する解(離散値)となる。従って、各磁束場を±μとすることによって、最終的な古典的量子ハミルトニアンHCQAは組合せ最適化問題の最適解を示す古典的量子ハミルトニアンHCQAとなる。このように古典的量子アニーリングは、量子アニーリングの原理に基づき、最初の基底状態と最後の基底状態とを繋げることで、最終的に組合せ最適化問題の最適解を得るものである。
以上説明した古典的量子アニーリングは、量子アニーリングを模倣した計算手法であるが、量子アニーリングが持っていた量子性(トンネル効果)は失われている。この点で、古典的量子アニーリングは、量子アニーリングと異なる。しかしながら、発明者は、実験事実として、古典的量子アニーリングにおいてもある程度良い解が得られることを確認した。一方で、古典的量子アニーリングでは得られない精度については、古典コンピュータ20の処理によって上述した固定困難変数を抽出し、抽出した固定困難変数に対して量子コンピュータ30によって量子アニーリングを行うことで補完する。これが、本実施形態の古典量子ハイブリッドシステム12による最適化演算である。
次に、古典的量子アニーリングに基づく固定困難変数と固定可能変数との抽出について、図6(B)を参照して説明する。
本実施形態の抽出部24は、古典的量子アニーリングによる最適解の算出に用いた連続変数φを、連続変形の中央値(一例としてφ=0)を含む所定範囲外と所定範囲内とに分け、所定範囲内の連続変数φに対応するスピン変数を固定困難変数として抽出する。
図6(B)におけるWが上記所定範囲(以下「分岐幅」という。)であり、分岐幅W内の連続変数φに対応するスピン変数が固定困難変数である。一方、分岐幅W外の連続変数φに対応するスピン変数が固定可能変数であり、固定可能変数とされたスピン変数は、対応する連続変数φの位置に応じた離散二値の何れかに固定される。
すなわち、分岐幅Wは、連続変数φが離散二値に分岐する度合いを古典的に示した指標である。そして、分岐幅W内の連続変数φに対応するスピン変数は、離散二値の何れにも当てはまらずに揺らいでいるとみなされるスピン変数であり、古典的に離散二値の何れかに決め難い変数である。一方、分岐幅W外の連続変数φに対応するスピン変数は、揺らぎは生じておらず古典的に離散二値の何れかに決めることが可能な変数である。本実施形態は、このようにスピン変数を仮想的に連続変数として扱い、古典的量子アニーリングで最適解を算出したうえで、抽出部24の処理を行うことにより、簡易に離散二値の何れかに決定できないスピン変数を特定できる。
本実施形態では、分岐幅W外の−μ側の連続変数φが−1に固定可能なスピン変数であり、分岐幅W外の+μ側の連続変数φが+1に固定可能なできるスピン変数である。また、分岐幅Wは予め設定されており、分岐幅Wが広いほど固定困難変数とされるスピン変数は多くなり、分岐幅Wが狭いほど固定困難変数とされるスピン変数は少なくなる。なお、図6(B)のヒストグラムを参照すると、連続変数φのうちその多くが分岐幅W外に位置している。すなわち、スピン変数のうち、多数が古典的に決定することが容易な変数であり、少数が古典的に決定することが難しい変数であることが分かる。
そこで、本実施形態の古典量子ハイブリッドシステム12では、相対的に少数である固定困難変数として抽出されたスピン変数を、離散二値の何れかである離散変数として量子コンピュータ30によって最適化演算を行う。これにより、本実施形態の最適解演算システム10は、リソースとして限りのある量子コンピュータ30をより効率良く用いることができる。
なお、本実施形態では、固定困難変数を抽出するために中央値をφ=0とする分岐幅Wを設定したが、これに限らず、−μを中央値とした所定範囲の第1領域及び+μを中央値とした所定範囲の第2領域を設定し、これら第1領域及び第2領域に含まれない連続変数φに対応するスピン変数を固定可能変数として抽出してもよい。また、本実施形態では分岐幅Wを予め設定していたが、中央値φ=0の付近に一番近いn番目の連続変数φの絶対値を用いてW=|φ|としてもよい。
ここで、本実施形態の古典量子ハイブリッドシステム12による最適化演算の概念について、図2を参照して説明する。
上記説明のように古典的量子アニーリングは、スピン変数を仮想的に連続変数φとして最適解を算出することから、非常に巨大な状態空間のおおよそ低い領域(図2の領域A)を決定し易い。しかしながら、図2の最適解Bの付近のような、さらに細かい構造に関しては決定し難い。そこで、この決定し難い領域のみを、より高速な演算が可能である量子コンピュータ30を用いた量子アニーリングによって演算する。
ここで、上述した連続変数を用いた抽出方法とは異なる変数抽出の手法として、複数個所のサンプリングによりスピン変数の“±1”となる確率を求めて何れかに固定する手法
がある。このような手法では、領域Aからサンプリングすると同時に、領域Aとは異なる領域(異なる谷)、例えば図2の領域Cからサンプリングする可能性がある。その結果、本実施形態の古典的量子アニーリングほど正確な最適解を算出できない可能性がある。さらに、古典的量子アニーリングのような変数を連続変数φとして扱うことにより、最適解を含む領域を求める速度が高速となり得る。
図7は、本実施形態の最適解演算システム10で実行される組合せ最適解演算プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。古典コンピュータ20及び量子コンピュータ30は、各々記録媒体に格納されたプログラムを実行する。このプログラムが実行されることで、プログラムに対応する方法が実行される。
まず、ステップ100では、PCインタフェース14が所定の組合せ最適化問題を解くためのイジングモデルである古典的量子ハミルトニアンHCQAを生成(変換)し、古典量子ハイブリッドシステム12に出力する。なお、この古典的量子ハミルトニアンHCQAは、スピン変数を連続変数φとして最適化演算を行うための初期ハミルトニアンである。
次のステップ102では、古典コンピュータ20が備える連続変数最適化演算部22によって、スピン変数を連続変数φとして初期ハミルトニアンを最小化する最適化演算(古典的量子アニーリング)が行われる。
次のステップ104では、ステップ102による最適化演算に基づいて、抽出部24が固定困難変数とされるスピン変数、及び固定可能変数とされるスピン変数を抽出する。なお、固定可能変数とされたスピン変数の値は、離散二値のうち分岐された何れかに固定される。すなわち、固定可能変数とされたスピン変数の値は、組合せ最適化問題の最適解の一部として決定される。
次のステップ106では、固定困難変数とされるスピン変数に対応する量子ハミルトニアンHQA(以下「部分ハミルトニアン」という。)が、PCインタフェース14又は古典コンピュータ20によって生成される。
次のステップ108では、量子コンピュータ30が備える離散二値最適化演算部32によって、固定困難変数として抽出されたスピン変数を離散変数として部分ハミルトニアンを最小化する最適化演算(量子アニーリング)が行われる。
次のステップ110では、連続変数最適化演算部22によって抽出された固定可能変数とされたスピン変数の値と、離散二値最適化演算部32によって算出されたスピン変数の値とを、最適解合体部26が合わせて組合せ最適化問題の最適解とする。この最適解は、PCインタフェース14に出力され、本組合せ最適解演算プログラムは終了する。
なお、本実施形態では連続変数φが1又は0のバイナリ変数の間を連続変形してもよい。この場合、例えば、連続変数φが1に近い、差分R未満となった連続変数φを1に固定する変数sとし、これに含まれない変数sを固定困難変数とする。また、これに限らず、連続変数φが1に近い、差分R未満となった連続変数φを1に固定する変数sとし、これに含まれない変数sを固定困難変数としてもよい。また、連続変数を1と0の間を連続変形させることは一例であり、連続変数は所定値xと所定値yとの間を連続変形させてもよい。
図8を参照して、連続変数φを1又は0のバイナリ変数とする実施形態として巡回セールスマン問題を例に説明する。図8は、N個(本実施形態では6つ)の都市を巡回する場合における最適順序を演算するためのイジング模型を示す模式図である。横方向が都市を示し、縦方向が都市毎の巡回順番を示している。図8に示されるように、巡回セールスマン問題を解くためにはN×N個の量子ビットを必要とする。この量子ビットは、図8におけるマスの一つずつに相当する。
本実施形態では、N×N個の量子ビットの各々に対応する変数sを仮想的に連続変形する連続変数φとする。そして、一例として、連続変数φを0から1に連続変形させ、この連続変数φが所定値0に近い、差分R未満となる変数sを固定可能な変数sとし、これに含まれない変数sを固定困難変数とする。
このように本実施形態では、連続変数φは1又は0のバイナリ変数を選択することとなる。1はセールスマンが訪れることを示し、0はセールスマンが訪れないことを示す。すなわち、各都市は、ステップ1からステップ6の何れか一つが1となり、その他は0となる制約条件が設けられる。これにより、各都市の巡回順番は1となったステップで示されることとなる。また、同時に複数の都市を巡回することはできないため、複数の都市で同じステップが1とならないように制約条件が設けられる。
そして、本実施形態の古典コンピュータ20が備える連続変数最適化演算部22が、連続変数φを0から1の間で連続変形させ、連続変数φが0近辺となる変数sを0に固定して1を禁止する領域と設定し、0近辺でない連続変数φを固定困難変数とする(図8(A),(B))。変数sの固定と固定困難変数の抽出は、抽出部24において行われる。
そして、固定困難変数とされた変数sは、量子コンピュータ30が備える離散二値最適化演算部32によって最適化演算が行われ、各々0又は1に固定される。図8(C)は、最適化演算の結果を示す。図8(C)では、都市4、都市3、都市6、都市5、都市1、都市2の順に巡回することが最適であることを示している。このようにノード(変数s)毎に連続変数最適化を行う手法により、巡回セールスマン問題と同様な定式化で従来では最適化が困難とされていた問題を解くことができる。
(第2実施形態)
本実施形態では、3つ以上の状態の重ね合わせ状態、すなわち多値で変数が与えられる形態について説明する。概念的には、高次元空間(K次元空間)に閉じ込められた粒子が3つ以上の複数(q個)のノードを行き来し、一つのノードに落ち着かせるために、連続変数φを基準とした最適化演算である。すなわち、本実施形態の変数は、複数のノードで表される多値の間で連続変形する連続変数とされる。
例えば、3つの重ね合わせ状態(|1>,|ω>,|ω>)を許す量子コンピュータ(量子ポッツアニーラ)では、2次元空間中の三つのノード{1,ω,ω}の間を移動する粒子運動を記述する連続変数φ=(φ12)による古典的量子アニーリングとすることができる。なお、量子ポッツアニーラは、量子イジング模型に基づく量子アニーラで代用することができる。
次に、6つの重ね合わせ状態を許す量子ポッツアニーラを例に、上述の図8を参照して、巡回セールスマン問題に本実施形態を適用して説明する。図8に示される縦方向に示される各都市のステップ1から6の何れかが1で他が0となる6通りの状態が多値(図8の例では六値)に相当する。これに対し、それぞれ0又は1のバイナリ値を取る六つの二値変数s=(s,s,s,s,s,s)をそれぞれ連続化した変数φ=(φ,φ,φ,φ,φ,φ)とすることで、6次元空間中の粒子を記述することとなる。この処理は、連続変数最適化演算部22で行われる。
概念的には、この粒子が、上記の六値の周りで運動する状況を考え、六値のうちの何れか一つに固定させることで、量子ポッツアニーラに対応する古典的量子アニーリングとして巡回セールスマン問題を解くことができる。特にこの多値化によって、各都市はステップ1からステップ6の何れか一つとなり、その他が0となる制約条件を強制的に満足させることができ、より効率的に解の探索を行うことができる。
そして、6次元空間中の6ノードの周りを運動する上記の古典的量子アニーリングに対し、複数のノードのうち所定の差分R未満となったノードに二値変数sを固定し、複数のノードの何れに対しても差分Rが所定値以内とならない変数を固定困難変数として抽出する。変数sの固定と固定困難変数の抽出は、抽出部24において行われる。
なお、図8の例では、6次元を例としたが、ノードの数にかかわらず、次元は2次元からK次元の何れとしてもよい。また、多値という数値の代わりに、色分けや分類分けが用いられてもよい。
ここで、図9は、第1実施形態及び第2実施形態で説明した最適化演算と古典的量子アニーリングのみによる最適解への到達度を示した模式図である。
図9において横軸は計算時間(log表示)であり、縦軸は最適解への到達度である。図9に示されるように、古典的量子アニーリングではある程度までは短い計算時間で最適解に近い解を出力するが、最適解により近い解を出力するには計算時間が指数関数的に増加し、その精度が漸近する。一方で、固定困難変数を抽出し、固定困難変数のみを量子コンピュータ30で演算する実施形態では、古典的量子アニーリングに比べ短い計算時間で、より最適解に近く精度の良い解を出力できる。
(第3実施形態)
本実施形態では、離散値とされる変数sの探索履歴に基づく値を連続変数φとする。例えば、−1又は+1の何れかに変化する変数sは、解を探索する中で異なる値に逐次更新される。そこで、本実施形態では、探索過程における複数回の更新の結果、すなわち探索履歴に基づいて固定困難変数を抽出する。これにより、簡易に固定困難変数を抽出できる。
本実施形態では、一例として、探索履歴における更新T毎の値の平均値を変数sの連続変数φとする。そして、この平均値が−1と+1との間の所定範囲(分岐幅W)内となる変数sを固定困難変数とする。
表1は、変数sの探索履歴における更新Tn(n=0,・・・n)毎の値の一例を示す。
Figure 2021117977
表1の例では、連続変数φとされる平均値は-1/5となる。そして上記所定範囲Wを例えば−9/10<W<+9/10とすると、連続変数φは所定範囲W内であるため表1に示される変数sは固定困難変数として抽出される。なお、一例として、変数sの探索は古典コンピュータ20で行われ、固定困難変数の抽出は抽出部24で行われる。
なお、本実施形態では、探索履歴における更新T毎の値の平均値を変数sの連続変数φとする形態について説明したが、平均値に限らず、探索履歴における更新T毎の値に基づく値であれば、他の値を用いてもよい。
以上、本発明を、上記実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更又は改良を加えることができ、該変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、上記実施形態では評価関数を構成する変数をスピン変数とし、離散二値を±1としたが、本発明はこれに限られず、評価関数を構成する変数に入力される離散二値を例えば0又は1のバイナリ変数や、他の離散二値としてもよい。
また、評価関数を構成する変数は、離散二値であるスピン変数に限らず、離散三値又は四値以上の離散多値としてもよい。すなわち、抽出部24は、連続変数最適化演算に用いた連続変数に基づいて、複数の変数のうち離散多値の何れにも決定できない変数を固定困難変数として抽出する。
一例として、変数を{−1,0,1}の離散三値とする場合、抽出部24は、{−1,0,1}の何れにも固定できない連続変数φを抽出するための所定範囲を設定し、当該所定範囲内に含まれる連続変数φを固定困難変数として抽出する。なお、この場合において所定範囲として、例えば、φ=−0.5を中央値とした第1範囲と、φ=0.5を中央値とした第2範囲とが設定される。また、第1範囲と第2範囲とは重ならない。これにより、{−1,0,1}の何れかに固定可能な変数と固定困難な変数とに分けることができる。
また、上記実施形態では、本発明の情報処理システムを古典コンピュータ20と量子コンピュータ30とからなるシステムとしたが、本発明はこれに限られず、情報処理システムは、処理特性の異なる2つのコンピュータで構成されてもよい。例えば、相対的に広い探索空間を粗い精度で処理するコンピュータに連続変数最適化演算部22、抽出部24、及び最適解合体部26が備えられ、相対的に狭い探索空間を高精度で処理するコンピュータに離散二値最適化演算部32が備えられる。
また、上記実施形態では、古典コンピュータ20とPCインタフェース14とを異なる情報処理装置として説明したが、古典コンピュータ20による処理とPCインタフェース14による処理とが同一の情報処理装置(古典コンピュータ)で行われてもよい。
本発明は、組合せ最適化問題を解くための情報処理システムに用いることができる。
12 古典量子ハイブリッドシステム、20 古典コンピュータ、
22 連続変数最適化演算部、24 抽出部、30 量子コンピュータ、
32 離散二値最適化演算部

Claims (12)

  1. 複数の変数によって構成される評価関数を用いて組合せ最適化問題を解く情報処理システム(12)であって、
    離散値とされる前記変数を仮想的に連続変形する連続変数とし、制約条件を満たす前記評価関数の出力値を算出する最適化演算を行う第1最適化演算手段(22)と、
    前記第1最適化演算手段による前記最適化演算に用いた前記連続変数に基づいて、前記複数の変数のうち前記離散値の何れかに決定できない前記変数を固定困難変数として抽出する抽出手段(24)と、
    前記抽出手段によって前記固定困難変数として抽出された前記変数を離散変数とし、前記最適化演算を行う第2最適化演算手段(32)と、
    を備える情報処理システム。
  2. 前記抽出手段は、前記第1最適化演算手段による最適解の算出に用いた前記連続変数を、前記連続変形の中央値を含む所定範囲外と前記所定範囲内とに分け、前記所定範囲内の前記連続変数に対応する前記変数を前記固定困難変数として抽出する、
    請求項1記載の情報処理システム。
  3. 前記第1最適化演算手段によって前記離散値の何れかに決定された前記変数に基づく最適化演算の結果と、前記第2最適化演算手段によって前記離散値の何れかに決定された前記変数に基づく最適化演算の結果と、を合わせて出力する出力手段と、
    を備える請求項1又は請求項2記載の情報処理システム。
  4. 前記第2最適化演算手段は、前記抽出手段によって抽出された前記固定困難変数とされた前記変数を前記離散変数とし、量子アニーリングによって前記最適化演算を行う、
    請求項1から請求項3の何れか1項記載の情報処理システム。
  5. 前記量子アニーリングを行うための量子ハミルトニアンは、下記(1)式で表される、請求項4記載の情報処理システム。
    Figure 2021117977
  6. 前記第1最適化演算手段は、前記複数の変数を前記連続変数とし、量子アニーリングを模倣した古典的量子アニーリングによって前記最適化演算を行う、請求項1から請求項5の何れか1項記載の情報処理システム。
  7. 前記古典的量子アニーリングを行うための古典的量子ハミルトニアンは、下記(2)式で表される、請求項6記載の情報処理システム。
    Figure 2021117977
  8. 前記第1最適化演算手段及び前記抽出手段は、古典コンピュータ(20)で実行され、
    前記第2最適化演算手段は、量子コンピュータ(30)で実行される、
    請求項1から請求項7の何れか1項記載の情報処理システム。
  9. 前記変数は、3つ以上の複数のノードの間で連続変形する連続変数とされ、
    前記抽出手段は、前記複数のノードの何れに対しても差分が所定値以内とならない前記変数を固定困難変数として抽出する、請求項1から請求項8の何れか1項記載の情報処理システム。
  10. 前記連続変数は、前記変数の探索履歴に基づく値とされる、請求項1から請求項4の何れか1項記載の情報処理システム。
  11. 複数の変数によって構成される評価関数を用いて組合せ最適化問題を解く組合せ最適解演算方法であって、
    離散値とされる前記変数を仮想的に連続変形する連続変数とし、制約条件を満たす前記評価関数の出力値を算出する最適化演算を行う第1工程と、
    前記第1工程による前記最適化演算に用いた前記連続変数に基づいて、前記複数の変数のうち前記離散値の何れかに決定できない前記変数を固定困難変数として抽出する第2工程と、
    前記第2工程によって前記固定困難変数として抽出された前記変数を離散変数とし、前記最適化演算を行う第3工程と、
    を有する組合せ最適解演算方法。
  12. 複数の変数によって構成される評価関数を用いて組合せ最適化問題を解く情報処理システムが備えるコンピュータを、
    離散値とされる前記変数を仮想的に連続変形する連続変数とし、制約条件を満たす前記評価関数の出力値を算出する最適化演算を行う第1最適化演算手段と、
    前記第1最適化演算手段による前記最適化演算に用いた前記連続変数に基づいて、前記複数の変数のうち前記離散値の何れかに決定できない前記変数を固定困難変数として抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段によって前記固定困難変数として抽出された前記変数を離散変数とし、前記最適化演算を行う第2最適化演算手段と、
    して機能させるための組合せ最適解演算プログラム。
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