JP2021113368A - 包装用紙及びその製造方法 - Google Patents

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Hiroaki Yamamoto
大昭 山本
純也 豊田
Junya Toyoda
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Abstract

【課題】柔軟性及びヒートシール性を有し、強度及び印刷適性に優れ、かつ、樹脂の使用量を低減した包装用紙及びその製造方法を提供する。【解決手段】本発明の一実施態様に係る包装用紙は、パルプ及びポリオレフィン系繊維を含有する繊維原料からなり、パルプの配合量が繊維原料の50質量%以上、かつ、ポリオレフィン系繊維の配合量が繊維原料の20〜50質量%であり、密度が0.30〜0.65g/m3であり、JIS P 8119に準拠したベック平滑度が20〜150秒である。【選択図】なし

Description

本発明は、包装用紙及びその製造方法に関する。
各種物品を包装する包装材として、フィルムや乾式不織布等の樹脂製のシート材が一般的に使用されている。近年、環境保護の観点から、樹脂料の使用量を低減した包装材が求められており、樹脂材料の一部をパルプに置き換えた包装材が提案されている。例えば、特許文献1には、熱融着性繊維であるポリエステル繊維にパルプ繊維を配合した材料を抄紙した包装材が記載されている。
特許第3991209号公報
包装材には、樹脂フィルムが有する柔軟性やヒートシール性に加え、強度及び印刷適性が要求される。特許文献1に記載の包装材では、パルプ繊維の配合により樹脂の使用量が低減されているものの、樹脂フィルムや乾式不織布と比べると、柔軟性、ヒートシール性、強度及び印刷適性に劣っており、改善の余地があった。
それ故に、本発明は、柔軟性及びヒートシール性を有し、強度及び印刷適性に優れ、かつ、樹脂の使用量を低減した包装用紙及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る包装用紙は、パルプ及びポリオレフィン系繊維を含有する繊維原料からなり、パルプの配合量が繊維原料の50質量%以上、かつ、ポリオレフィン系繊維の配合量が繊維原料の20〜50質量%であり、密度が0.30〜0.65g/cmであり、JIS P 8119に準拠したベック平滑度が20〜150秒である。
また、本発明に係る包装用紙の製造方法は、パルプ及びポリオレフィン系繊維を含有する繊維原料を抄紙した後、カレンダー処理を行い、パルプの配合量が繊維原料の50質量%以上、かつ、ポリオレフィン系繊維の配合量が繊維原料の20〜50質量%であるものである。
本発明によれば、柔軟性及びヒートシール性を有し、強度及び印刷適性に優れ、かつ、樹脂の使用量を低減した包装用紙及びその製造方法を提供できる。
実施形態に係る包装用紙は、パルプ及びポリオレフィン系繊維を含有する繊維原料を抄紙した混抄紙である。本実施形態に係る包装用紙は、湿式抄紙された単層の混抄紙であることが柔軟性の面で好ましいが、2層以上の混抄紙を積層した構成であっても良い。
(パルプ)
パルプとしては、例えば、バージンパルプ、古紙パルプ、これらのパルプを組み合わせたもの等を使用することができる。
バージンパルプとしては、例えば、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹未晒クラフトパルプ(LUKP)、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)、広葉樹半晒クラフトパルプ(LSBKP)、針葉樹半晒クラフトパルプ(NSBKP)、広葉樹亜硫酸パルプ、針葉樹亜硫酸パルプ等の化学パルプ;ストーングランドパルプ(SGP)、加圧ストーングランドパルプ(TGP)、ケミグランドパルプ(CGP)、砕木パルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)等の機械パルプ(MP)を、単独で又は複数を組み合わせて使用することができる。
古紙パルプとしては、例えば、茶古紙、クラフト封筒古紙、雑誌古紙、新聞古紙、チラシ古紙、オフィス古紙、段ボール古紙、上白古紙、ケント古紙、模造古紙、地券古紙等から製造される離解古紙パルプ、離解・脱墨古紙パルプ(DIP)、離解・脱墨・漂白古紙パルプ等を、単独で又は複数を組み合わせて使用することができる。
パルプの配合量は、繊維原料の全量の50質量%以上である。パルプの配合量を繊維原料の50質量%以上とすることにより、樹脂の使用量を低減し、環境への負荷を低減した包装用紙とすることができる。
(ポリオレフィン系繊維)
ポリオレフィン系繊維としては、芯部及び鞘部がポリオレフィン系樹脂からなる芯鞘型複合繊維を好適に使用できる。芯鞘型複合繊維とは、繊維の構造が芯鞘構造を有する繊維である。ポリオレフィン系繊維としては、例えば、芯部の材質がポリプロピレン系樹脂であり、鞘部の材質がポリエチレン系樹脂又はポリプロピレン系樹脂である芯鞘型複合繊維や、芯部及び鞘部の材質がポリプロピレン系樹脂である芯鞘型複合繊維を使用できる。
芯鞘型複合繊維の芯部の融点は、130℃以上160℃以下であることが好ましく、鞘部の融点は、110℃以上155℃以下であることが好ましい。芯鞘型複合繊維の鞘部及び芯部の融点がこれらの範囲であることで、カレンダー工程において加熱による繊維間の接着強度が向上し、包装用紙の引張強度を向上させることができる。
ポリオレフィン系繊維の配合量は、繊維原料の全量の20〜50質量%である。ポリオレフィン系繊維の配合量がこの範囲内であれば、包装用紙に樹脂フィルムと同様の柔軟性とヒートシール性とを付与することができる。
(その他の繊維)
繊維原料には、パルプ及びポリオレフィン系繊維に加えて、その他の繊維を更に配合しても良い。その他の繊維として、例えば、未延伸ポリエステル系繊維、延伸ポリエステル系繊維、芯部がポリエステル系繊維である芯鞘型複合繊維等を使用することができる。
未延伸ポリエステル系繊維とは、紡糸した未延伸糸のフィラメントをいう。未延伸ポリエステル系繊維を構成するポリエステル樹脂としては、基本的に多価カルボン酸とポリアルコールの重縮合体である。ポリエステル樹脂としては、具体的にはポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリトリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリ乳酸、ポリヒドロキシブチレート、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネートなどが挙げられる。また、ポリ乳酸としては、L−乳酸、D−乳酸のいずれかの乳酸単位の縮合体、または、それらの縮合体の混合物が挙げられる。これらのなかでもポリエチレンテレフタレートが好ましい。
未延伸ポリエステル系繊維の軟化点は、110℃以上140℃以下であることが好ましい。また、未延伸ポリエステル系繊維の結晶化度は、10%以下であることが好ましい。未延伸ポリエステル系繊維の軟化点及び結晶化度がこれらの範囲であることで、パルプ及びポリオレフィン系繊維の接着強度とヒートシール強度とを向上させることができる。
未延伸ポリエステル系繊維の繊度は、1.0〜2.2dtexであることが好ましく、未延伸ポリエステル系繊維の平均繊維長は、3.0〜10.0mmであることが好ましい。
延伸ポリエステル系繊維とは、紡糸した未延伸糸を延伸機にて数倍に倍速して、延伸させ巻き取ったフィラメントをいう。延伸ポリエステル系繊維を構成するポリエステル樹脂としては、未延伸ポリエステル系繊維で挙げたものを使用することができる。繊維原料に延伸ポリエステル系繊維を配合することにより、包装用紙の引張強度を向上することができる。
延伸ポリエステル系繊維の融点は、200℃以上260℃以下であることが好ましい。また、延伸ポリエステル系繊維の結晶化度は、10%以上40%以下であることが好ましい。延伸ポリエステル系繊維の軟化点及び結晶化度がこれらの範囲であることで、包装用紙の引張強度を向上することができる。
延伸ポリエステル系繊維は、酸化チタン等の添加物を含んでもよく、吸湿性向上等の機能性付与のために修飾基により改質したものも使用できる。延伸ポリエステル系繊維は、単繊維単位の断面形状も特に限定されず、丸形、三角、八葉、扁平、Y型に代表される様々な異形断面糸も使用できる。また、延伸ポリエステル系繊維として、原糸に仮撚加工を施した仮撚加工糸を用いても良い。
延伸ポリエステル系繊維の繊度は、0.1〜2.2dtexであることが好ましく、延伸ポリエステル系繊維の平均繊維長は、3.0〜10.0mmであることが好ましい。
ポリエステル系の芯鞘型複合繊維としては、芯部がポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂で、鞘部がポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂である芯鞘型複合繊維や、芯部がポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂で、鞘部が低融点ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂である芯鞘型複合繊維を使用することができる。芯鞘ポリエステル系繊維は、熱融着性を有する。したがって、繊維原料が芯鞘ポリエステル系繊維を含有することにより、抄紙後の包装用紙において、パルプ及びポリオレフィン系繊維の接着強度を向上できると共に、芯鞘型ポリエステル系繊維の熱融着性により包装用紙のヒートシール強度を向上できるため、特に好ましい。
尚、未延伸ポリエステル系繊維や延伸ポリエステル系繊維、ポリエステル系の芯鞘型複合繊維等のその他の繊維の配合量は、パルプ及びポリオレフィン系繊維の配合量が上記範囲を満たすことを条件に適宜設定することができる。
また、繊維原料には、例えば顔料、界面活性剤、ワックス、サイズ剤、填料、防錆剤、導電剤、消泡剤、分散剤、粘性調整剤、凝集剤、凝結剤、紙力向上成分、歩留まり向上剤、紙粉脱落防止剤、嵩高剤、増粘剤等の内添剤を内添させることができる。
(製造方法)
本実施形態に係る包装用紙は、上述した繊維原料を湿式抄紙し、得られた湿紙を乾燥させた後、カレンダー処理を行うことによって製造することができる。カレンダー処理は、例えば鋳鋼製の金属ロールと樹脂製の弾性ロールの組み合わせからなるカレンダーロールを用いて、乾燥後の混抄紙を加熱及び加圧処理し、紙表面の平滑性を向上させる、或いはポリオレフィン系繊維を含む化学繊維を融着させる処理である。
カレンダー工程における金属ロールの表面温度(加熱温度)は、50℃以上160℃以下であることが好ましい。金属ロールの表面温度が50℃未満の場合、包装用紙の表面の平滑性或は強度が不十分となる可能性がある。また、金属ロールの表面温度が160℃を超える場合、包装用紙が金属ロールに貼り付いてしまい、製造効率の低下に繋がる。
カレンダー工程における金属ロールの線圧は、50kg/cm以上350kg/cm以下であることが好ましい。包装用紙の表面の平滑性及び強度を向上させる観点から、カレンダー工程の線圧は120kg/cm以上180kg/cm以下がより好ましい。カレンダー工程の線圧が50kg/cm未満の場合、包装用紙の表面の平滑性或いは強度が不十分となる可能性がある。また、カレンダー工程の線圧が350kg/cmを超える場合、紙が硬くなり柔軟性に欠ける。
(密度)
本実施形態に係る包装用紙の密度は、0.30〜0.65g/cmである。ここで、密度は、「紙及び板紙−厚さ,密度及び比容積の試験方法」JIS P8118(2014)に準拠して測定した数値である。包装用紙の密度が0.30未満の場合、包装用紙の引張強度や平滑性が不足する可能性がある。また、包装用紙の密度が0.65を超える場合、包装用紙の柔軟性が不十分となる可能性がある。
(ベック平滑度)
また、本実施形態に係る包装用紙のベック平滑度は、20〜150秒である。ここで、ベック平滑度は、「紙及び板紙−ベック平滑度試験機による平滑度試験方法」JIS P8119(1988)に準拠して測定した数値である。包装用紙のベック平滑度が20秒未満の場合、印刷適性が非常に悪くなる。また、包装用紙のベック平滑度が150秒を超える場合、紙表面が硬くなり柔軟性に欠ける。
(坪量)
本実施形態に係る包装用紙の坪量(米坪)は、14.0〜100.0g/mであることが好ましく、20.0〜80.0g/mであることがより好ましい。ここで、包装用紙の坪量は、「紙及び板紙−坪量の測定方法」JIS P 8124(2011)に準拠して測定した数値である。坪量が10.0g/m未満の場合、包装用紙として求められる強度が得られなくなる場合がある。一方、坪量が100.0g/mを越える場合、包装用紙の厚みが大きくなり、包装用紙の柔軟性が不十分となる可能性がある。
(引張強度)
引張強度は、「紙及び板紙−引張特性の試験方法」JIS P 8113(2006)に準拠して測定した値であり、縦方向の引張強度は、抄紙機に対して流れ(進行)方向を包装用紙の縦方向(MD方向)として測定した値であり、横方向の引張強度は、抄紙機に対して直交する方向を包装用紙の横方向(CD方向)として測定した値である。包装用紙の引張強度が縦方向が0.5kN/m以上及び横方向が0.1kN/m以上であることより、包装材に求められる強度を備えた包装用紙とすることができる。
(ソフトネス)
本実施形態に係る包装用紙の流れ方向のソフトネスは、300〜1200mN/100mmであることが好ましく、幅方向のソフトネスは、100〜350mN/100mmであることが好ましい。ここで、流れ方向とは抄紙機の抄紙流れに沿った方向をさし、幅方向とは抄紙機の抄紙流れに直交する方向をさす。ティッシュペーパー等の薄葉紙1枚のソフトネスは5〜10mN/100mmであることが知られており、この薄葉紙を数百枚重ねた積層体のソフトネスの換算値と包装用紙のソフトネスを近い数値とすることで、薄葉紙の積層体を包装した場合に手触りが良好な包装体となることを本発明者は見出した。したがって、本実施形態に係る包装用紙は、ティッシュペーパー等の薄葉紙を複数重ねた積層体の包装用途に好適である。
ここで、包装用紙のソフトネスは、JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.34(2000)紙−柔らかさ試験方法に準じたハンドルオメータ法に従って測定した。但し、試験片は100mm×100mmの大きさとし、高平滑面を表側とし、クリアランスは6.25mmとして実施した。流れ方向、幅方向の各々10回ずつ測定し、その平均値を、mN/100mmを単位として表した。
以上説明したように、本実施形態に係る包装用紙は、パルプを主体繊維とし、ポリオレフィン系繊維を所定量含有することにより、柔軟性及びヒートシール性に優れる。また、本実施形態に係る包装用紙は、密度及びベック平滑度が上述した範囲内であることにより、強度と印刷適性に優れる。したがって、本実施形態によれば、柔軟性及びヒートシール性を有し、強度及び印刷適性に優れ、かつ、樹脂の使用量を低減した包装用紙及びその製造方法を提供できる。本実施形態に係る包装用紙は、前記特性を備えることで、内容物がティッシュ等の薄葉紙を数百枚単位で個包装する包装袋に好適に用いることができる。包装袋の実施形態については、キャラメル型包装、縦・横ピロー包装、シュリンク包装等について使用できるが、本包装用紙の特性上、キャラメル型包装に好適に用いることができる。
以下、本発明に係る包装用紙を具体的に実施した実施例を説明する。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
表1に記載の繊維原料を湿式抄紙し、一対の金属ロールを用いて表2に記載の加工条件でカレンダー処理を行い、実施例1〜7及び比較例1〜6に係る包装用紙を得た。表1において、「PP/HDPE」は、芯部がポリプロピレンで鞘部が高密度ポリエチレンである芯鞘型複合繊維を表し、「PP/PP」は、芯部及び鞘部がポリプロピレンである芯鞘型複合繊維を表し、「PET(芯鞘)」は、芯部がポリエチレンテレフタレートで鞘部が低融点ポリエチレンテレフタレートである芯鞘型複合繊維を表す。表2に、カレンダー工程における加工条件(温度及び線圧)と、得られた包装用紙の坪量、厚み、密度、引張強度、ソフトネス、ベック平滑度及びヒートシール強度の測定値を合わせて示す。尚、表中の「−」は、未評価であることを示す。
Figure 2021113368
Figure 2021113368
表2に示す評価値は以下の通りに測定した。
(1)坪量は、JIS P 8124(2011)に準拠して測定した。
(2)厚さは、JIS P 8118(2014)に準拠し、測定圧50kPaにて測定した。
(3)密度は、JIS P 8118(2014)に準拠して測定した。
その測定値から算出した。
(4)引張強度は、JIS P 8113(2006)に準拠して測定した
(5)ソフトネスは、JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.34(2000)紙−柔らかさ試験方法に準拠したハンドルオメータ法に従って測定した。但し、試験片は100mm×100mmの大きさとし、高平滑面を表側とし、クリアランスは6.25mmとして実施した。流れ方向、幅方向の各々10回ずつ測定し、その平均値を評価値として、mN/100mmを単位として表した。
(6)平滑度(ベック平滑度)は、JIS P 8119(1988)に準拠し、高平滑面を試験面として測定した。
(7)ヒートシール強度は、JIS Z 0238(1998)に準拠し、包装用紙を160℃、圧力0.5kg/cmの条件でヒートシールして得られたサンプルを用いて測定した。包装用紙の柔軟性と使用形態の観点から、20N/m以上350N/m以下であることが好ましい。
表2に示すように、実施例1〜7に係る包装用紙は、表1に記載の割合で各材料を配合した繊維原料を用い、ソフトネスが好ましい範囲内となった。また、実施例1〜7に係る包装用紙は、引張強度、平滑度及びヒートシール性にも好ましい範囲内であった。したがって、実施例1〜7に係る包装用紙は、柔軟性、ヒートシール性を兼ね備え、強度及び印刷適性に優れていた。また、実施例1〜7に係る包装用紙においては、パルプの配合量が50%以上であり、樹脂の使用量が低減されたものである。
これに対して、比較例1に係る包装用紙は、繊維原料がパルプ100%であるため、ヒートシール性がなく、ソフトネスの測定値が好ましい範囲を超え、柔軟性が不十分であった。
比較例2に係る包装用紙は、ポリオレフィン系繊維の配合割合が多すぎるため、ソフトネスの測定値が好ましい範囲を下回り、適度な柔軟性が得られなかった。また、平滑度の測定値が好ましい範囲を下回り、印刷適性が不十分であった。比較例2に係る包装用紙は、パルプの配合量が50%未満であることから、樹脂量低減の観点では好ましくないものである。
比較例3に係る包装用紙は、ポリオレフィン系繊維の配合割合が少なすぎるため、包装用紙として必要なヒートシール性が得られなかった。また、比較例3においては、ソフトネスの測定値が好ましい範囲を超え、包装用紙の柔軟性が不十分であった。
比較例4に係る包装用紙は、原料繊維にポリオレフィン系繊維を配合しなかったため、ヒートシール強度が不十分であった。また、比較例4においては、ソフトネスが好ましい範囲を超え、柔軟性も不足した。
比較例5に係る包装用紙は、原料繊維にポリオレフィン系繊維を配合しなかったため、ヒートシール強度が不十分であった。また、比較例5は、平滑度が好ましい範囲を下回り、印刷適性の面で好ましくないものであった。
比較例6に係る包装用紙は、坪量が好ましい範囲を下回ったため、引張強度及び平滑度が好ましい範囲を下回り、強度及び印刷適性の面で好ましくないものであった。
本発明は、各種物品を包装するための包装材及びその製造方法に利用できる。

Claims (5)

  1. パルプ及びポリオレフィン系繊維を含有する繊維原料からなる包装用紙であって、
    前記パルプの配合量が前記繊維原料の50質量%以上、かつ、前記ポリオレフィン系繊維の配合量が前記繊維原料の20〜50質量%であり、
    密度が0.30〜0.65g/cmであり、
    JIS P 8119に準拠したベック平滑度が20〜150秒である、包装用紙。
  2. 前記繊維原料を湿式抄紙してなる単層の混抄紙である、請求項1に記載の包装用紙。
  3. 流れ方向のソフトネスが300〜1200mN/100mm、幅方向のソフトネスが10〜350mN/100mmである、請求項1または2に記載の包装用紙。
  4. 坪量が14〜100g/mである、請求項1〜3のいずれかに記載の包装用紙。
  5. 包装用紙の製造方法であって、
    パルプ及びポリオレフィン系繊維を含有する繊維原料を抄紙した後、カレンダー処理を行い、
    前記パルプの配合量が前記繊維原料の50質量%以上、かつ、前記ポリオレフィン系繊維の配合量が前記繊維原料の20〜50質量%である、包装用紙の製造方法。
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