JP2021110742A - アクティブミリ波セキュリティ検査結像に用いられる多重送受信アンテナアレイアレンジメント、人体セキュリティ検査装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】アクティブミリ波セキュリティ検査結像に用いられるスパース多重送受信アレイアレンジメント、人体セキュリティ検査装置及び人体セキュリティ検査方法を提供する。【解決手段】スパース多重送受信アレイアレンジメントは、二群の送信アンテナと、一群の受信アンテナとを備える。二群の送信アンテナは、第1方向に沿って配列される複数の送信アンテナをそれぞれ含む第1群及び第2群の送信アンテナを備える。一群の受信アンテナは、第1方向に沿って配列される複数の受信アンテナを含むとともに第1群及び第2群の送信アンテナと面一となり、第1方向に垂直である第2方向において第1群の送信アンテナと第2群の送信アンテナとの中部に位置する。【選択図】図5
Description
本開示の実施例は人体セキュリティ検査分野に関し、特にミリ波セキュリティ検査結像に用いられる多重送受信アンテナアレイアレンジメント、当該多重送受信アンテナアレイアレンジメントを含む人体セキュリティ検査装置、及び当該装置を使用して実施される人体セキュリティ検査方法に関する。
現在、国内外で大衆に対する人体結像セキュリティ検査には主に以下のような2つの方法がある。
第1種の人体結像セキュリティ検査技術はパッシブミリ波・テラヘルツ波に基づくものである(非特許文献1)。このような方法の最も大きな利点はターゲット自体のミリ波・テラヘルツ波放射を検出して結像を実現し、アクティブ放射がないことであるが、最も大きな欠点は結像の品質が悪く、環境の影響を受けやすいことである。
第2種の人体結像セキュリティ検査技術はアクティブミリ波・テラヘルツ波に基づくものである。当該技術の動作原理は、装置がまず人体にミリ波を放射し、そしてファインダで人体又は容疑物によって散乱されたミリ波を受信し、再構成アルゴリズムによって人体を結像する、ということである。その典型的な代表はL3社のProvision製品である(非特許文献2)。
現在、通常、一次元一重送受信又は準一重送受信アンテナアレイによる合成開口結像原理に基づく。高速スイッチングの切替を利用するアンテナアレイ技術は、送受信アンテナが一体になるか否かに従って図1、図2に示す2つの態様に分けられ、その基本的な原理が同一である。結像に必要な開口長さに間隔距離が半波長である原則に従って実際の送受信アンテナユニットを等間隔に配置する。送受信アンテナの後端は高速スイッチングによって送受信装置に繋がる。第1群の送受信アンテナはスイッチングによって送受信装置と組み合わせて一回のデータ採取を完成する。スイッチングの切替によって、第2群の送受信アンテナはスイッチングによって送受信装置と組み合わせて一回のデータ採取を再度完成するように制御する。チャンネル1からチャンネルNに切り替えるようにスイッチングを制御することにより、N群のデータ採取を完成して結像に必要なN個の等価ユニットのデータ情報を取得できる。
送受信一体(送受信分離/準シングルステーション)アンテナ一次元アレイ結像方式の欠点は、非常に多数のアンテナ資源を必要とすることである。N個の等価ユニットのサンプル採取を実現するために、送受信一体アンテナアレイはN個のアンテナユニットを必要とし、送受信分離アンテナアレイは2N個のアンテナユニットを必要とするので、送受信アンテナの利用率は低い。また、アンテナアレイを実現するには必要とするアンテナユニットの数が多く、かつアンテナユニット間隔距離が半波長の間隔距離である要求を満足する必要があるため、動作周波数が低い場合、物理的実現難易度が高くないが、動作周波数の引き上げに伴って実現難易度が次第に高くなる。
上記の問題を解決するために、図3に示すように、非特許文献3はスパース分布多重入出力のアンテナレイアウト方式を提出している。このようなアンテナレイアウト方式はアンテナの数を低減させることができるが、等価位相中心と送受信アンテナとの距離が大きいため、計算速度が遅くて画像の再構成時間が長い逆投影法しか採用できない。
L.Yujiri."Passive millimeter wave imaing", IEEE MII−S Int.Microw.Sym.Dig,pp.98−101,2006
Security & Detection Systems, "Advanced personnel screening," 2016, [Online]. Available:http://www.sds.l−3com.com/products/ advanced imagingtech.htm
IEEE TRANSACTIONS ON GEOSCIENCE AND REMOTE SENSING, VOL. 49, NO. 10, OCTOBER 2011
本開示の一面によれば、波長がミリオーダーであるミリ波を送信するための二群の送信アンテナと、二群の送信アンテナに送信され人体に反射される波長がミリオーダーであるミリ波を受信するための一群の受信アンテナとを備えるアクティブミリ波セキュリティ検査結像に用いられるスパース多重送受信アレイアレンジメントを提供している。ただし、二群の送信アンテナは第1群の送信アンテナと第2群の送信アンテナとを備え、第1群の送信アンテナと第2群の送信アンテナはそれぞれ、第1方向に沿って配列される複数の送信アンテナを含み、一群の受信アンテナは、第1方向に沿って配列される複数の受信アンテナを含み、その配列方向が第1群の送信アンテナの配列方向及び第2群の送信アンテナの配列方向に平行であり、一群の受信アンテナは、第1群の送信アンテナ及び第2群の送信アンテナと同一の平面に位置し、第1方向に垂直である第2方向において第1群の送信アンテナと第2群の送信アンテナとの中部に位置するため、第1群の送信アンテナと一群の受信アンテナとの間の第2方向における間隔が第2群の送信アンテナと一群の受信アンテナとの間の第2方向における間隔と等しい。
本開示の一実施例によれば、一群の受信アンテナにおいて、第1群の送信アンテナのうちの送信アンテナの数が一群の受信アンテナのうちの受信アンテナの数を超えないように、第1群の送信アンテナのうちの2つの隣り合う送信アンテナの間の間隔長さに対応する同じ長さ範囲において、少なくとも1つの受信アンテナが配置され、一群の受信アンテナにおいて、第2群の送信アンテナのうちの送信アンテナの数が一群の受信アンテナのうちの受信アンテナの数を超えないように、第2群の送信アンテナのうちの2つの隣り合う送信アンテナの間の間隔長さに対応する同じ長さ範囲において、少なくとも1つの受信アンテナが配置される。
本開示の一実施例によれば、第1群の送信アンテナのうちの隣り合う送信アンテナ及び第2群の送信アンテナのうちの隣り合う送信アンテナは何れもMλの距離で間隔を空け、λがミリ波の波長であり、Mが2以上の偶数であり、一群の受信アンテナのうちの隣り合う受信アンテナは2λの距離で間隔を空け、λがミリ波の波長であり、第1群の送信アンテナのうちの1つの送信アンテナと第2群の送信アンテナのうちの最も近くにある対応する1つの送信アンテナとの間の第1方向における間隔は1つの波長λである。
本開示の一実施例によれば、第1群の送信アンテナのうちのいずれか1つの送信アンテナといずれか1つの受信アンテナとの接続線が第1方向に垂直ではなく、かつ第2群の送信アンテナのうちの少なくとも1つの送信アンテナと少なくとも1つの受信アンテナとが整列することにより両者の間の接続線が第1方向に垂直であるようにする。
本開示の一実施例によれば、第1群の送信アンテナのうちのいずれか1つの送信アンテナといずれか1つの受信アンテナとの接続線が第1方向に垂直ではなく、かつ第2群の送信アンテナのうちのいずれか1つの送信アンテナといずれか1つの受信アンテナとの接続線も第1方向に垂直ではない。
本開示の一実施例によれば、第1群の送信アンテナのうちのいずれか1つの送信アンテナは、一群の受信アンテナの所在直線への投影が隣り合う2つの受信アンテナの中部に位置し、第2群の送信アンテナのうちのいずれか1つの送信アンテナは、一群の受信アンテナの所在直線への投影が対応の受信アンテナと重なる。
本開示の一実施例によれば、第1群の送信アンテナのうちの1つの送信アンテナと、一群の受信アンテナのうちの最も近くにある複数の受信アンテナのうちの1つの受信アンテナとの接続線の中点は、当該一対の送信アンテナ-受信アンテナの仮想の等価位相中心とみなされ、隣り合う等価位相中心の間の第1方向における間隔距離はミリ波の波長の1倍であり、第1群の送信アンテナのうちの複数の送信アンテナと一群の受信アンテナのうちの複数の受信アンテナとは、第1群の等価位相中心を構成し、第2群の送信アンテナのうちの1つの送信アンテナと、一群の受信アンテナのうちの最も近くにある複数の受信アンテナのうちの1つの受信アンテナとの接続線の中点は、当該一対の送信アンテナ-受信アンテナの仮想の等価位相中心とみなされ、隣り合う等価位相中心の間の第1方向における間隔距離はミリ波の波長の1倍であり、第2群の送信アンテナのうちの複数の送信アンテナと一群の受信アンテナのうちの複数の受信アンテナとは、第2群の等価位相中心を構成する。
本開示の一実施例によれば、第1群の等価位相中心のうちのいずれか1つの等価位相中心と第2群の等価位相中心のうちの最も近くにある対応する1つの等価位相中心との第1方向における間隔距離はミリ波の波長の0.3〜0.7倍である。
本開示の一実施例によれば、第1群の等価位相中心のうちのいずれか1つの等価位相中心と第2群の等価位相中心のうちの最も近くにある対応する1つの等価位相中心との第1方向における間隔距離はミリ波の波長の0.5倍である。
本開示の一実施例によれば、第1群の送信アンテナと第2群の送信アンテナとの間隔距離は結像距離の10%よりも小さい。
本開示の一実施例によれば、第1群の送信アンテナのうちの送信アンテナは順次にミリ波を送信し、第2群の送信アンテナのうちの送信アンテナは順次にミリ波を送信し、第1群の送信アンテナのうちの送信アンテナと第2群の送信アンテナのうちの送信アンテナとは同期せずにミリ波を送信する。
本開示の一実施例によれば、スパース多重送受信アレイアレンジメントは、第2方向における被検人体に対する相対運動によって第2方向に沿う走査を実現する。
本開示の一実施例によれば、スパース多重送受信アレイアレンジメントは、フーリエ変換に基づく合成開口ホログラフィアルゴリズムによって正確な結像領域に対して画像再構成を一回で完成するように配置され、結像公式は下記式である。
ただし、σ(x,y)は人体の散乱係数であり、R0は結像距離であり、FT2Dは二次元フーリエ変換であり、
は二次元逆フーリエ変換であり、jは虚数単位であり、kは伝搬定数であり、kx、kyはそれぞれ空間伝搬定数であり、
は一対の送信アンテナ−受信アンテナのセットが受信した人体のエコー信号であり、Kωは周波数ステッピング信号の空間周波数であり、ターゲット領域内の1つのポイントターゲットについて、IはI(xn,yn)に位置する散乱されるポイントターゲットを表し、Iと送信アンテナAtとの距離をRt,nと定義し、Iと受信アンテナArとの距離をRr,nと定義する。
本開示の別の面によれば、スパース多重送受信アレイアレンジメントを一つ又は複数備える人体セキュリティ検査装置を提供している。
本開示の一実施例によれば、人体セキュリティ検査装置は、第1のスパース多重送受信アレイアレンジメントと、第2のスパース多重送受信アレイアレンジメントと、を備え、第1のスパース多重送受信アレイアレンジメントと第2のスパース多重送受信アレイアレンジメントとは、両者の間に人体セキュリティ検査を実施するための検査空間を区画するように対向して配置され、第1のスパース多重送受信アレイアレンジメントと第2のスパース多重送受信アレイアレンジメントとは、それぞれ上記スパース多重送受信アレイアレンジメントを一つ又は複数備える。
本開示の一実施例によれば、第1のスパース多重送受信アレイアレンジメントと第2のスパース多重送受信アレイアレンジメントとは、それぞれ上記スパース多重送受信アレイアレンジメントを複数備え、複数のスパース多重送受信アレイアレンジメントは第2方向に沿って順次に配列され、或いは、複数のスパース多重送受信アレイアレンジメントは第1方向に沿ってセグメントを分けて順次に配列される。
本開示の一実施例によれば、第1のスパース多重送受信アレイアレンジメントと第2のスパース多重送受信アレイアレンジメントとは、第2方向において平行移動可能であるように配置され、かつ前記第1方向が水平方向であるとともに第2方向が鉛直方向であり、または前記第1方向が鉛直方向であるとともに第2方向が水平方向であり、或いは、被検人体は、区画される検査空間において第1方向に平行して立つことが可能であるとともに任意の角度で回転可能であり、かつ前記第1方向が鉛直方向であり、第2方向が水平方向である。
本開示の一実施例によれば、複数のスパース多重送受信アレイアレンジメントは第1方向に沿って3つのセグメントに分けて順次に配列され、第2セグメントのスパース多重送受信アレイアレンジメントの両端が第1セグメントのスパース多重送受信アレイアレンジメント及び第3セグメントのスパース多重送受信アレイアレンジメントに繋がって折れ線を形成し、ただし、第2セグメントのスパース多重送受信アレイアレンジメントと第1セグメントのスパース多重送受信アレイアレンジメントとのなす角は90°〜170°の範囲にあり、第2セグメントのスパース多重送受信アレイアレンジメントと第3セグメントのスパース多重送受信アレイアレンジメントとのなす角は90°〜170°の範囲にある。
本開示の一実施例によれば、第1のスパース多重送受信アレイアレンジメントが最低周波数から最高周波数までミリ波を送信し、第2のスパース多重送受信アレイアレンジメントが最高周波数から最低周波数までミリ波を送信し、或いは、第2のスパース多重送受信アレイアレンジメントが最低周波数から最高周波数までミリ波を送信し、第1のスパース多重送受信アレイアレンジメントが最高周波数から最低周波数までミリ波を送信する。
本開示の別の面によれば、上記人体セキュリティ検査装置を使用して実施される人体セキュリティ検査方法を提供している。
本開示の別の面によれば、上記人体セキュリティ検査装置を使用して実施される人体セキュリティ検査方法を提供している。
本開示はスパース多重送受信アレイアレンジメント案を提出している。多重送受信アレイのスパース化設計及び制御技術によって、データ採取速度とアンテナユニット利用率を大きく向上させることができる。アレイ方向に沿って電気的走査を完全的に実現し(即ちスイッチングによって次から次へと動作するようにアンテナを制御し、或いはスイッチングによって周波数走査を次から次へと行うようにアンテナを制御する)、機械的走査を必要とせず、素早く走査して結像速度を向上させることができる。また、高速フーリエ変換に基づく再構成アルゴリズムを採用して再構成速度を著しく向上させることができる。同時に、ハードウェアの複雑さを低減して工事実現可能性を向上させる。
本開示は各種の修正及び置換可能な様態を許容するが、具体的な実施例は例として図面に示されているとともに、本文において詳しく説明されている。しかしながら、添付の図面と詳細な説明は、本開示を開示された具体的な様態に限定するためのものではなく、逆に、添付の請求項に限定される本開示の趣旨と範囲に入る全ての修正、同等様態及び置換様態を含むためのものであると理解されるべきである。図面は例示するためのものであるため、比例して描画されたものではない。
本明細書において、「上」、「下」、「左」、「右」などの用語が使用されているが、エレメントの絶対方位を限定するためではなく、エレメントの図面における相対位置を説明して理解しやすくするためである。本明細書における「頂側」と「底側」は、通常、正立する物体の上側と下側の方位である。「第1の」、「第2の」なども順位を付けるためではなく、異なる部品を区別するためである。
まず、本開示の実施例に用いられるミリ波人体セキュリティ検査の基本知識を紹介する。
ナイキスト法則とは、開口に沿って必要とされるサンプル採取数が、波長、開口寸法、ターゲット寸法及びターゲットまでの距離を含む要素によって特定されることをいう。1つのサンプル採取点から次のサンプル採取点までの移相がπ未満であれば、ナイキスト法則を満足する。最悪の場合、ターゲットが開口に非常に近くてサンプル採取点が開口のエッジに近い。空間サンプリング間隔Δxについて、最悪の場合、移相は2kΔxを超えない。したがって、サンプリング法則は下記式で表すことができる。
ΔX<(λ/4)
ただし、λ=2π/kは波長である。
この結果が通常の要求よりも厳しいのは、ターゲット(例えば人体)が通常開口に近くてアンテナビーム幅が通常180度未満であるためである。これに基づき、応用される結像システムが通常採用するサンプリング間隔はλ/2のオーダーにある。
ナイキスト法則とは、開口に沿って必要とされるサンプル採取数が、波長、開口寸法、ターゲット寸法及びターゲットまでの距離を含む要素によって特定されることをいう。1つのサンプル採取点から次のサンプル採取点までの移相がπ未満であれば、ナイキスト法則を満足する。最悪の場合、ターゲットが開口に非常に近くてサンプル採取点が開口のエッジに近い。空間サンプリング間隔Δxについて、最悪の場合、移相は2kΔxを超えない。したがって、サンプリング法則は下記式で表すことができる。
ΔX<(λ/4)
ただし、λ=2π/kは波長である。
この結果が通常の要求よりも厳しいのは、ターゲット(例えば人体)が通常開口に近くてアンテナビーム幅が通常180度未満であるためである。これに基づき、応用される結像システムが通常採用するサンプリング間隔はλ/2のオーダーにある。
動作周波数24〜30GHzと70〜80GHzである場合を例として対比し、対応波長はそれぞれ10mmと4mmである。図1、図2に示す従来の一次元アレイを実現するために、送信アンテナと受信アンテナとの間隔距離はそれぞれ5mmと2mmであることが要求される。仮にアンテナの開口長さが1mである場合には、送受信一体アンテナアレイはそれぞれ200個と500個のアンテナユニットを必要とし、送受信分離アンテナアレイは400個と1000個のアンテナユニットを必要とする。周波数の増加に伴ってアンテナ間隔が小さくなり、必要とされるアンテナ数が急激に増加することが見られる。アンテナ間隔が小さくなることによって、アンテナユニット設計及びアレイレイアウト設計には大きな困難があると同時に、送受信アンテナの性能が制限される。アンテナ数が増加すると、ハードウェアコスト及びシステムの複雑さを増加させるだけではなく、データ量も増加し、採取時間が長くなる。したがって、図1、図2に示す一次元アレイは高周波ミリ波(50GHz〜300GHz)人体結像セキュリティ検査における利用可能性が低く、工事実現価値を具備していない。
図3は従来のスパース分布多重入出力のアンテナレイアウト方式を示す。ただし、Tは送信アンテナを表し、Rは受信アンテナを表す。このようなアンテナレイアウト方式はアンテナの数を低減させることができるが、例えば、等価位相中心と送受信アンテナとの距離が大きいため、計算速度が遅くて画像の再構成時間が長い逆投影法しか採用できない、という欠点がある。逆投影法は、コンピュータトモスキャン技術に由来し、時間域信号処理に基づく精確な結像アルゴリズムである。その基本的思想は、結像領域における各結像点に対して、当該点から受信、送信アンテナまでの時間遅れを算出することで、全てのエコーが当該時間遅れに対する寄与に対してコヒーレンススタックを行い、当該点の画像における対応的な画素値を取得し、このように結像領域全体に対して各点ずつコヒーレンススタック処理を行うことで結像領域の画像を取得できる、ということである。このようなアルゴリズムの最も大きな欠点は、結像区間全体の各点を再構成する必要があることであり、再構成速度が遅くてかかる時間も長い。また、両端の受信アンテナは密に分布するものであり、間隔がナイキスト採用定理を満足する必要がある。例えば170GHz〜260GHz周波数帯について、典型的な送信アンテナと受信アンテナの開口は10.8mmであり、中心周波数に対応する半波長は1.36mmである。このようなアンテナアレンジメント方式は不適当であることが明らかである。解決法の1つは受信アンテナをスパースにし、等価位相中心の間隔が半波長よりも大きくなるようにすることであるが、アンテナのサンプル採取不足によって再構成画像のアーチファクトはひどくなる。
上記不足を解決するために、本開示はスパース多重送受信アレイアレンジメント案を提出している。多重送受信アレイのスパース化設計及び制御技術によって、データ採取速度とアンテナユニット利用率を大きく向上させることができる。アレイ方向に沿って電気的走査を完全的に実現し(即ちスイッチングによって次から次へと動作するようにアンテナを制御し、或いはスイッチングによって周波数走査を次から次へと行うようにアンテナを制御する)、機械的走査を必要とせず、素早く走査して結像速度を向上させることができる。また、高速フーリエ変換に基づく再構成アルゴリズムを採用して再構成速度を著しく向上させることができる。同時に、ハードウェアの複雑さを低減して工事実現可能性を向上させる。
本開示の実施例は、アクティブミリ波結像に用いられる一次元スパース多重送受信アレイアレンジメントを提供している。シングルステーション等価と電気的スイッチング制御によって、スパース多重送受信アレイは最終的に、等価ユニット間隔距離の最大値が動作周波数に対応する波長の半分よりも幾分大きく、或いは動作周波数に対応する波長の半分に等しくなるように形成される。等価ユニットは等価位相中心である。
説明を容易にするために、図4は多重送受信システムを示す。X−Y座標系を作り、X軸にスパース送受信セットを設置し、
で一対の送受信セットの送信アンテナと受信アンテナ及びそれらの所在位置の座標をそれぞれ表す。
ターゲット領域内の1つのポイントターゲットについて、IはI(xn,yn)に位置する散乱されるポイントターゲットを表す。Iと送信アンテナAtとの距離をRt,nと定義し、Iと受信アンテナArとの距離をRr,nと定義する。R0はターゲット領域中心と直線状アレイとの垂直距離、即ち結像距離である。
信号を送信・受信する等価位置はアンテナの位相中心で表すことができる。当該等価位置は2つの独立したアンテナ又は開口の物理的中心である。多重送受信システムにおいて、1つの送信アンテナは複数の受信アンテナに対応する。本開示の実施例において、受信アンテナユニットと送信アンテナユニットとは異なる位置に位置するように設けられる。このような送信アンテナと受信アンテナとが空間的に分離したシステムは1つの仮想システムでシミュレーションすることができる。仮想システムにおいて、各群の送信と受信アンテナとの間に、等価位相中心と称される1つの仮想位置を設置する。送受信アンテナセットが採取したエコーデータは、等価位相中心Ae(xe,ye)の所在位置における自己送受信アンテナが採取したエコーに等価することができる。
本開示の上記したアクティブミリ波結像のスパース多重送受信アレイアレンジメント原理に基づき、図5は本開示の一実施例によるスパース多重送受信アレイアレンジメントを示す模式図である。図5におけるスパース多重送受信アレイアレンジメントは具体的に以下のステップによって構成される。
まず、例えば動作周波数(波長λ)、アンテナアレイ長さLapなどのような結像指標パラメータの要求に応じて、必要な等価ユニット数N及び間隔dを確定する。当該間隔dは動作周波数に対応する波長の半分よりも幾分大きく、或いは動作周波数に対応する波長の半分に等しくなるのが好ましい。そして、送受信分離方式に従って実際のアンテナユニットを配置する。送信アンテナ/受信アンテナはぞれぞれ互いに平行な3つの直線に沿って分布され(2つの送信アンテナアレイ)、2つの送信アンテナアレイの間の間隔が2*dtrである。次に、送信アンテナユニットのアレンジメントを設計する。送信アンテナの総数Ntは任意のものであり、アンテナ開口Lapによって決定される。各送信アンテナの間隔距離はMλ(Mは偶数であり、かつM≧2)である。続いて、受信アンテナユニットのアレンジメントを設計する。受信アンテナの総数Nrが任意のものである。受信アンテナは等間隔距離に分布され、間隔距離が2λである。一群の送信アンテナと一群の受信アンテナとの間のTR間隔距離dtrは任意の値であってもよいが、送受信アンテナアレイを置くことができ、相互結合を小さくすることが要求される一方、2dtr/z0<10%が要求され、z0が結像距離である。
上記ステップによって構成されたスパース多重送受信アレイアレンジメントは、波長がミリオーダーであるミリ波を送信するための二群の送信アンテナと、二群の送信アンテナに送信され人体に反射される波長がミリオーダーであるミリ波を受信するための一群の受信アンテナとを備える。ただし、二群の送信アンテナは第1群の送信アンテナと第2群の送信アンテナとを備える。第1群の送信アンテナと第2群の送信アンテナはそれぞれ、第1方向D1に沿って配列される複数の送信アンテナTを含む。一群の受信アンテナは第1方向に沿って配列される複数の受信アンテナRを含み、その配列方向が第1群の送信アンテナの配列方向及び第2群の送信アンテナの配列方向に平行である。一群の受信アンテナは、第1群の送信アンテナ及び第2群の送信アンテナと同一の平面に位置し、第1方向に垂直である第2方向D2において第1群の送信アンテナと第2群の送信アンテナとの中部に位置するため、第1群の送信アンテナと一群の受信アンテナとの間の第2方向における間隔dtrが第2群の送信アンテナと一群の受信アンテナとの間の第2方向における間隔dtrと等しい。一群の受信アンテナにおいて、第1群の送信アンテナのうちの送信アンテナの数が一群の受信アンテナのうちの受信アンテナの数を超えないように、第1群の送信アンテナのうちの2つの隣り合う送信アンテナの間の間隔長さに対応する同じ長さ範囲において、少なくとも1つの受信アンテナが配置され、一群の受信アンテナにおいて、第2群の送信アンテナのうちの送信アンテナの数が一群の受信アンテナのうちの受信アンテナの数を超えないように、第2群の送信アンテナのうちの2つの隣り合う送信アンテナの間の間隔長さに対応する同じ長さ範囲において、少なくとも1つの受信アンテナが配置される。
したがって、本開示によるスパース多重送受信アレイアレンジメントは、画像鮮明度を保証するとともに、受信アンテナの数を減らすことができる。送信アンテナの数が受信アンテナの数を超えないため、エレメントの総数を減らし、製造難易度及びコストを低減させる。
一実施例において、第1群の送信アンテナのうちの隣り合う送信アンテナ及び第2群の送信アンテナのうちの隣り合う送信アンテナは何れもMλの距離で間隔を空け、λがミリ波の波長であり、Mが2以上の偶数であり、一群の受信アンテナのうちの隣り合う受信アンテナは2λの距離で間隔を空け、λがミリ波の波長であり、第1群の送信アンテナのうちの1つの送信アンテナと第2群の送信アンテナのうちの最も近くにある対応する1つの送信アンテナとの間の第1方向における間隔は1つの波長λである。
図5は本開示の一実施例によるスパース多重送受信アレイアレンジメントを示す模式図であり、ただし、隣り合う送信アンテナの間の間隔距離が6λであり、隣り合う受信アンテナの間の間隔距離が2λであり、第1群の送信アンテナのうちの1番目の送信アンテナと第2群の送信アンテナのうちの1番目の送信アンテナとの第1方向D1における間隔が1つの波長λであり、以下同様で、対応的な2番目の送信アンテナの間の第1方向D1における間隔も1つの波長λである。図5における1つのブロックに示すように、選択できる方式の1つは、1つのチップ内に2つの送信アンテナと3つの受信アンテナがある。
図6は本開示の一実施例によるスパース多重送受信アレイアレンジメントを示す模式図であり、ただし、隣り合う送信アンテナの間の間隔距離が4λであり、隣り合う受信アンテナの間の間隔距離が2λであり、第1群の送信アンテナのうちの1番目の送信アンテナと第2群の送信アンテナのうちの1番目の送信アンテナとの第1方向D1における間隔が1つの波長λであり、以下同様で、対応的な2番目の送信アンテナの間の第1方向D1における間隔も1つの波長λである。図6における1つのブロックに示すように、選択できる方式の1つは、1つのチップ内に2つの送信アンテナと2つの受信アンテナがある。
図7は本開示の一実施例によるスパース多重送受信アレイアレンジメントを示す模式図であり、ただし、隣り合う送信アンテナの間の間隔距離が2λであり、隣り合う受信アンテナの間の間隔距離が2λであり、第1群の送信アンテナのうちの1番目の送信アンテナと第2群の送信アンテナのうちの1番目の送信アンテナとの第1方向における間隔が1つの波長λであり、以下同様で、対応的な2番目の送信アンテナの間の第1方向における間隔も1つの波長λである。図7における1つのブロックに示すように、選択できる方式の1つは、1つのチップ内に4つの送信アンテナと2つの受信アンテナがある。
図8は本開示の一実施例によるスパース多重送受信アレイアレンジメントを示す模式図であり、ただし、隣り合う送信アンテナの間の間隔距離が8λであり、隣り合う受信アンテナの間の間隔距離が2λであり、第1群の送信アンテナのうちの1番目の送信アンテナと第2群の送信アンテナのうちの1番目の送信アンテナとの第1方向における間隔が1つの波長λであり、以下同様で、対応的な2番目の送信アンテナの間の第1方向における間隔も1つの波長λである。図8における1つのブロックに示すように、選択できる方式の1つは、1つのチップ内に2つの送信アンテナと4つの受信アンテナがある。
図5〜図8に示すスパース多重送受信アレイアレンジメント的模式図において、第1群の送信アンテナのうちのいずれか1つの送信アンテナといずれか1つの受信アンテナとの接続線が第1方向D1に垂直ではなく、第2群の送信アンテナのうちの少なくとも1つの送信アンテナと少なくとも1つの受信アンテナとが整列することにより両者の間の接続線が第1方向D1に垂直であるようにする。図5〜8に示すように、第1群の送信アンテナのうちのいずれか1つの送信アンテナは、一群の受信アンテナの所在直線への投影が隣り合う2つの受信アンテナの中部、即ち隣り合う2つの受信アンテナの接続線の中点に位置し、第2群の送信アンテナのうちのいずれか1つの送信アンテナは、一群の受信アンテナの所在直線への投影が対応の受信アンテナと重なる、ということが好ましい。
図5〜8で説明した実施例は本開示の実施例の一部に過ぎず、全ての実施例ではない。本開示における実施例に基づき、当業者が進歩性に値する労働を払わずに取得する他の実施例の全ては本開示が保護要求している範囲に属する。
当業者は以下のことを理解すべきである。第1群の送信アンテナのうちの1つの送信アンテナは、受信アンテナの所在直線への投影が2つの受信アンテナの中部に位置しなくてもよく、第2群の送信アンテナのうちの送信アンテナと対応の受信アンテナとが整列しなくてもよい。即ち、第1群の送信アンテナのうちのいずれか1つの送信アンテナといずれか1つの受信アンテナとの接続線が第1方向に垂直ではなく、かつ第2群の送信アンテナのうちのいずれか1つの送信アンテナといずれか1つの受信アンテナとの接続線も第1方向に垂直ではないが、第1群の送信アンテナのうちの1つの送信アンテナと第2群の送信アンテナのうちの最も近くにある対応する1つの送信アンテナとの間の第1方向における間隔は1つの波長λであればよい。示されていない実施例において、送信アンテナのアレンジメントは例えば図5〜8に基づいて変更されることが可能である。例えば図5に示す第1群の送信アンテナと第2群の送信アンテナは、受信アンテナに対して何れも右に約0〜λの間の距離(例えば0.5λ)を変位し、第1群の送信アンテナも第2群の送信アンテナも、対応する受信アンテナとの間の接続線が第1方向に垂直ではないようにする。しかしながら、このような場合に形成された隣り合う等価位相中心の間の間隔は依然として0.5λ程度である。例えば、送信アンテナが0.5λを平行移動した場合、第1群の等価位相中心と第2群の等価位相中心が何れも右に約0.25λを平行移動し、隣り合う等価位相中心の間の間隔が依然として0.5λ程度である。以下、等価位相中心を詳細に説明する。
例えば、示されていない実施例において、第1群の送信アンテナのうちの送信アンテナの投影が2つの受信アンテナの中心に位置せず、かつ第2群の送信アンテナのうちの送信アンテナの投影が対応の受信アンテナと重ならない時、二群の送信アンテナのうちの隣り合う送信アンテナがλをずらし、図示した二群の等価位相中心も第1の送信アンテナと第2群の送信アンテナの受信アンテナに対する変位につれて対応的に変位し、かつ形成された第1群の等価位相中心のうちのいずれか1つの等価位相中心と第2群の等価位相中心のうちの最も近くにある対応する1つの等価位相中心との第1方向における間隔距離が依然としてミリ波の波長の0.5倍である。
以下、等価位相中心を詳細に説明する。第1群の送信アンテナの1つの送信アンテナと一群の受信アンテナのうちの最も近くにある複数の受信アンテナのうちの1つの受信アンテナとの接続線の中点は、当該一対の送信アンテナ-受信アンテナの仮想の等価位相中心とみなされる。第1群の送信アンテナのうちの複数の送信アンテナと一群の受信アンテナのうちの複数の受信アンテナとは、第1群の等価位相中心を構成する。第2群の送信アンテナの1つの送信アンテナと一群の受信アンテナのうちの最も近くにある複数の受信アンテナのうちの1つの受信アンテナとの接続線の中点は、当該一対の送信アンテナ-受信アンテナの仮想の等価位相中心とみなされる。第2群の送信アンテナのうちの複数の送信アンテナと一群の受信アンテナのうちの複数の受信アンテナとは、第2群の等価位相中心を構成する。
送信アンテナと受信アンテナの数を減少させるとともに、一般的な等価位相中心の重なりを避けるために、第1群の等価位相中心と第2群の等価位相中心との隣り合う等価位相中心の間の距離をミリ波の波長の約半分にすれば、最終的に鮮明な画像を構成することができる。例えば、隣り合う等価位相中心の間の距離はミリ波の波長の0.3〜0.7倍である。換言すると、第1群の等価位相中心と第2群の等価位相中心との隣り合う等価位相中心の間の距離がミリ波の波長の半分よりも遥かに大きくなっている場合、画像が鮮明でない可能性がある。本開示の実施例において、図5〜8から分かるとおり、第1群の等価位相中心のうちのいずれか1つの等価位相中心と第2群の等価位相中心のうちの最も近くにある対応する1つの等価位相中心との第1方向における間隔距離はミリ波の波長の0.3〜0.7倍である。間隔距離は0.5λであることが好ましい。
図5〜8において、正方形Tで示す送信アンテナと円形Rで示す受信アンテナとの間には破線で接続される。TとRの中点は三角形で表す。三角形の位置は仮想の等価位相中心を表す。1つの送信アンテナは通常、複数の受信アンテナに対応できる。例えば、1つの送信アンテナは3つ、4つ、5つ、6つ、7つ又は8つの受信アンテナに対応できる。即ち、1つの送信アンテナが送信した信号は、最も近くにある3つ、4つ、5つ、6つ、7つ又は8つの受信アンテナによって受信されて識別される。実際、送信アンテナの信号は他の受信アンテナに受信されることも可能である。しかしながら、実際の応用において、他の受信アンテナの信号を考慮しない。即ち、各送信アンテナと固定的な対応の受信アンテナとを対にして測定する。対応する受信アンテナの番号はプログラムによって予め定められることが可能である。各対の送信アンテナ−受信アンテナの間には1つの仮想の等価位相中心を有する。これら仮想の等価位相中心は図5〜8における三角形で示す。図5〜8に示すように、第1群の等価位相中心(上方の一群の等価位相中心)のうちの隣り合う等価位相中心の互いの間隔距離がミリ波の波長λであり、第2群の等価位相中心(下方の一群の等価位相中心)のうちの隣り合う等価位相中心の互いの間隔距離がミリ波の波長λである。同時に、第1群の等価位相中心と第2群の等価位相中心とは第1方向において0.5λをずらす。即ち、第1群の等価位相中心のうちのいずれか1つの等価位相中心と第2群の等価位相中心のうちの最も近くにある対応する1つの等価位相中心との第1方向における間隔距離はミリ波の波長の0.5倍である。
以下、図5を参照して、84個の送信アンテナと125個の受信アンテナとによってアレイを構成する設計過程を例として、本開示のスパース多重送受信アレイを配置する方法を紹介する。当業者は本開示の教示に基づいてスパースアレイを配置することができる。
図5に示すように、M=6を例として、アレイ長さが1mであるとき、Nt=84個の送信アンテナとNr=125個の受信アンテナを算出し、これらによってアレイを構成する設計過程を例として、本開示の一次元スパースアレイを配置する方法を紹介する。本当業者は本開示の教示に基づいて一次元スパースアレイを配置することができる。
まず、例えば結像解像度、サイドローブレベルなどのパラメータのような結像指標パラメータの要求に応じて、必要な等価ユニットの数及び間隔、即ち等価仮想アレイの分布を特定する。等価ユニットの間隔は動作波長の半分よりも幾分大きく、或いは動作波長の半分に等しくなる必要がある。そして、送受信分離方式に従って実際のアンテナユニットを配置する。送信アンテナ/受信アンテナ/送信アンテナはそれぞれ互いに平行な3つの直線に沿って分布され、直線の間隔距離は任意の値であってよいが、小さいほうが好ましい(λ、1.5λ、2λ、3λ、4λなどであってもよい)。実際に設計されるアンテナユニット寸法及びアレイ寸法の設計要求に応じて合理的に選択し、本開示のアレイ寸法を1mに設計する。次に、図5に示すように、送信アンテナユニットのアレンジメントを設計する。送信アンテナの総数は84(他の任意の数にしてもよいが、具体的な数は結像解像度、結像範囲などの要素によって決定される)である。送信アンテナは二列に分けられ、各列の各送信アンテナの間隔距離が6λである。二列の送信アンテナは1つのλをずらす。続いて、受信アンテナユニットのアレンジメントを設計する。受信アンテナの総数は125(他の任意の数にしてもよいが、具体的な数は結像解像度、結像範囲などの要素によって決定される)である。各受信アンテナの間隔距離は2λである。
本開示の実施例では、第1群の送信アンテナ又は第2群の送信アンテナと一群の受信アンテナとの間隔距離が任意の値であってよいが、一群の送信アンテナと一群の受信アンテナとの間において、間隔距離をできるだけ小さくすることは有利である。それは、距離が大きくなりすぎると、等価位相中心条件(隣り合う等価位相中心の間隔距離が波長の半分であり、又は波長の半分に近い)が成立しないからである。しかしながら、実際の応用において、距離が短くなりすぎると、実現が困難になり、クロストーク及び空間不足の問題がある。一実施例において、第1群の送信アンテナと第2群の送信アンテナとの間隔距離は結像距離の10%よりも小さい。即ち2dtr/z0<10%、 z0が結像距離である。
スパース多重送受信アレイアレンジメントが動作する際、第1列1番目〜Nt個の送信アンテナが最初のM個の受信アンテナに対して差分を求め、一列の等間隔がλである等価ユニット中心1を取得する。第2列の送信アンテナと受信アンテナも同様に一列の等間隔がλである等価位相中心2を形成する。等価位相中心1と2は空間位置においてλ/2をずらすため、等価位相中心1と2は新しい等価位相中心を形成する。最終的にナイキスト採取法則要求を満足する等価エレメント分布を取得する。電気的スイッチング制御によって、送信アンテナを順次に切り替えて一回のデータ採取を完成する。そして、アレイに直交する方向において合成開口走査を行い、二次元開口に対する走査を完成する。最後、高速フーリエ変換に基づく合成開口ホログラフィアルゴリズムによって素早く再構成して結像テストを完成することができる。
合成開口技術とは、被検体が静止し、送受信アレイモジュールがアレイに直交する方向に沿って機械的走査を行い、被検体に対する走査を完成することをいう。代替実施例において、送受信アレイが静止し、被検体がアレイに直交する方向に沿って運動し、被検体に対する走査を完成することであってもよい。被検者が被検空間に入るとき、MIMO線アレイにおいて、送信アンテナが順次に送信し、対応する受信アンテナが受信する。そして、アレイに直交する方向において機械的走査を行う。走査の歩幅は中心波長の半分に等しく、或いは中心波長の半分よりも幾分大きくなる。エリアアレイ全体に対する走査を完成し、被検者に対する異なる視角の全ての散乱データを取得する。合成開口技術を用いて被検体に対して結像する。機械的走査の長さは(0.8m〜2.5m)をとる。
一実施例において、スパース多重送受信アレイアレンジメントにおける第1群の送信アンテナのうちの送信アンテナが順次にミリ波を送信し、第2群の送信アンテナのうちの送信アンテナが順次にミリ波を送信し、かつ対応する受信アンテナが反射信号を受信し、第1方向に沿う走査を実現する。第1群の送信アンテナのうちの送信アンテナと第2群の送信アンテナのうちの送信アンテナとは同期せずにミリ波を送信するため、二群の送信アンテナが送信するミリ波は互いに干渉しないようにする。
図5〜8に示すように、一実施例において、動作する際、第1群の送信アンテナが先にミリ波を送信し、左側1番目の送信アンテナからミリオーダーミリ波を送信し、予め定めた受信アンテナが戻り信号を受信し、その後、2番目の送信アンテナがミリ波を送信し、予め定めた受信アンテナが戻り信号を受信する。そして、第2群の送信アンテナは走査を始める。左側1番目の送信アンテナからミリオーダーミリ波を送信し、予め定めた受信アンテナが戻り信号を受信し、その後、2番目の送信アンテナがミリ波を送信し、予め定めた受信アンテナが戻り信号を受信する。このように操作すると、第1方向における一次元走査を完成する。
一代替実施例において、図5〜8に示すように、第1群の送信アンテナの1番目の送信アンテナがミリオーダーミリ波を送信し、予め定めた受信アンテナが戻り信号を受信し、その後、第2群のアンテナのうちの1番目の送信アンテナがミリオーダーミリ波を送信し、予め定めた受信アンテナが戻り信号を受信する。そして、第1群の送信アンテナの2番目の送信アンテナがミリオーダーミリ波を送信し、受信アンテナが戻り信号を受信し、その後、第2群の送信アンテナのうちの2番目の送信アンテナがミリオーダーミリ波を送信し、受信アンテナが戻り信号を受信する。最終の送信アンテナがミリオーダーミリ波を送信し、且つ対応する受信アンテナが戻り信号を受信するまでに順次に操作し、第1方向における一次元走査を実現する。
スパース多重送受信アレイアレンジメントは、第1群の送信アンテナと第2群の送信アンテナが順次にミリ波を送信することで一群の送信アンテナの走査を完成し、スパース多重送受信アレイアレンジメントの第2方向における被検人体に対する運動によって第2方向に沿って走査を行うように配置される。一つの例示において、当該相対運動は、被検人体が動かず、スパース多重送受信アレイアレンジメントが第2方向に沿って平行移動して第2方向に沿って走査を行い、被検人体に対する二次元走査を実現するものであってもよい。図9、10、11に示すように、例えば、スパース多重送受信アレイアレンジメントは第2方向に沿って0.5λの歩幅で走査を行う。別の例示において、図14に示すように、当該相対運動は、スパース多重送受信アレイアレンジメントが動かず、被検人体がスパース多重送受信アレイアレンジメントに対して回転するものであってもよい。
一実施例において、スパース多重送受信アレイアレンジメントは、フーリエ変換に基づく合成開口ホログラフィアルゴリズムによって正確な結像領域に対して画像再構成を一回で完成するように配置され、結像公式は下記である。
動作する時、制御スイッチによって、複数の送信アンテナは順次にミリ波を送信する。図5に示すように、第1群の送信アンテナのうちの1番目の送信アンテナが動作する時、1番目〜4番目の受信アンテナがエコーデータを採取する。2番目の送信アンテナが動作する時、2番目〜7番目の受信アンテナがエコーデータを採取する。3番目の送信アンテナが動作する時、5番目〜9番目の受信アンテナがエコーデータを採取する。第2群の送信アンテナのうちの1番目の送信アンテナが動作する時、1番目〜5番目の受信アンテナがエコーデータを採取する。2番目の送信アンテナが動作する時、3番目〜8番目の受信アンテナがエコーデータを採取する。3番目の送信アンテナが動作する時、6番目〜9番目の受信アンテナがエコーデータを採取する。
第1群の送信アンテナと第2群の送信アンテナのうちの全ての送信アンテナが順次に送信した後、一回の横方向のデータ採取が完成する。上記等価位相中心原理に基づき、これらエコーデータは等価位相中心が採取したエコーデータに等価することができる。そして、これら等価位相中心の間隔は0.5λであり、ナイキスト採取法則に要求される等価エレメント分布を満足する。そして、アレイに直交する方向である第2方向において合成開口走査、即ち機械的走査を行い、二次元開口に対する走査を完成する。走査の歩幅は同様に前記法則、即ち半波長が0.5λであることを満足する必要がある。
結像アルゴリズムの目的は、エコー式からターゲットの像、即ちターゲットの散乱係数σ(x,y)を反転することにある。フーリエ変換に基づく合成開口ホログラフィアルゴリズムは、逆投影法のように結像領域全体に対して各点ずつ再構成する必要がなく、高速フーリエ変換の優勢を利用して一回で正確な結像領域に対して再構成を完成する。結像公式は下記式である。
ただし、R0は結像距離である。
本開示が提示したスパース多重送受信アレイアレンジメントはシングルステーション等価原理に基づくものである。即ちアレイはシングルステーション等価によって制御スイッチの制御を組み合わせ、最終的に形成した等価位相中心(本開示において等価ユニット又は等価アンテナユニットとも称される)がナイキスト採取法則を満足するように設計される。つまり、送受信アンテナアレイにおいて、最終的に形成した等価アンテナユニットの間隔距離は、動作周波数に対応する波長の半分よりも幾分大きく、或いは動作周波数に対応する波長の半分に等しくなる。本開示の実施例は上述原則に基づき、高周波数帯ミリ波の波長が比較的に短いことを考慮し、工事実現可能性を実現させるために、アレイスパース化設計とアレイスイッチング制御技術を同時に採用し、最終的に間隔距離が半波長である等価アンテナユニットの分布要求を実現する。
本開示の一実施例は、1つの又は複数の上記スパース多重送受信アレイアレンジメントを備える人体セキュリティ検査装置をさらに提供している。
一実施例において、図9に示すように、人体セキュリティ検査装置は、第1のスパース多重送受信アレイアレンジメント100と、第2のスパース多重送受信アレイアレンジメント200とを備える。ただし、第1のスパース多重送受信アレイアレンジメントと第2のスパース多重送受信アレイアレンジメントとは、両者の間に人体セキュリティ検査の検査空間Sを区画するように対向して配置される。第1のスパース多重送受信アレイアレンジメント100と第2のスパース多重送受信アレイアレンジメント200とは、それぞれ上記技術案によるスパース多重送受信アレイアレンジメントを一つ又は複数備える。
一実施例において、複数のスパース多重送受信アレイアレンジメントを備える場合、複数のスパース多重送受信アレイアレンジメントは第2方向に沿って順次に配列される。当該第2方向は図9に示す鉛直方向であってもよく、送信アンテナと受信アンテナの配列方向(即ち第1方向)は水平方向であってもよい。また、当該第2方向はさらに図10と14に示す水平方向であってもよく、送信アンテナと受信アンテナの配列方向(即ち第1方向)は鉛直方向であってもよい。別の実施例において、図11に示すように、複数のスパース多重送受信アレイアレンジメントを備える場合、複数のスパース多重送受信アレイアレンジメントは第1方向に沿ってセグメントを分けて順次に配列される。図11〜13に示す実施例において、複数のスパース多重送受信アレイアレンジメントは第1方向に沿って3つのセグメントに分けて順次に配列され、第2セグメントのスパース多重送受信アレイアレンジメント2の両端が第1セグメントの1スパース多重送受信アレイアレンジメント及び第3セグメントのスパース多重送受信アレイアレンジメント3に繋がって折れ線を形成する。図12と13に示すように、第2セグメントのスパース多重送受信アレイアレンジメント2と第1セグメントのスパース多重送受信アレイアレンジメント1とのなす角は90°〜170°の範囲にあり、第2セグメントのスパース多重送受信アレイアレンジメント2と第3セグメントのスパース多重送受信アレイアレンジメント3とのなす角は90°〜170°の範囲にある。図11に示す実施例は、少なくとも6つの送受信アレイを備えるミリ波三次元ホログラフィー走査結像装置を提供し、図12に示す平面図を構成する。第1、第2及び第3セグメントのスパース多重送受信アレイアレンジメント1、2及び3は何れも多重送受信アレイアレンジメントを採用する。3つのアレイの長さの数値範囲が0.3m〜0.8mである。即ち、3つのアレイによって囲まれた領域半径内には、普通の人間が一人立つことが可能である。6つの送受信アレイは鉛直方向において機械的走査を行い、機械的走査の歩幅が動作波長の半波長に選択する。人体全体の走査を完成した後、完全な散乱界データを取得してデータ処理ユニットに伝送し、ホログラフィアルゴリズムを利用して再構成し、被検人体の画像を形成する。最後、画像を表示ユニットに伝送する。
スパース多重送受信アレイアレンジメントの二次元走査を実現するために、一実施例において、第1のスパース多重送受信アレイアレンジメント100と第2のスパース多重送受信アレイアレンジメント200とは第2方向において平行移動可能である。図9に示すように、第1方向が水平方向であるとともに第2方向が鉛直方向である。または図10に示すように、第1方向が鉛直方向であるとともに第2方向が水平方向である。一実施例において、第1のスパース多重送受信アレイアレンジメント100が送信するミリ波と第2のスパース多重送受信アレイアレンジメント200が送信するミリ波との干渉を避けるために、第1のスパース多重送受信アレイアレンジメント100と第2のスパース多重送受信アレイアレンジメント200とは空間的に離れるように走査することが好ましい。例えば、図9に示す実施例において、第1のスパース多重送受信アレイアレンジメント100はその所在鉛直平面内において上から下に向けて走査し、第2のスパース多重送受信アレイアレンジメント200はそれぞれその所在鉛直平面内において下から上に向けて走査する。図10に示す実施例において、第1のスパース多重送受信アレイアレンジメント100はその所在鉛直平面内において左から右に向けて走査し、第2のスパース多重送受信アレイアレンジメント200はそれぞれその所在鉛直平面内において右から左に向けて走査する。
別の実施例において、スパース多重送受信アレイアレンジメントの二次元走査を実現するために、スパース多重送受信アレイアレンジメントは平行移動することはない。図14に示すように、被検人体は、区画される検査空間において第1方向に平行して立つことが可能であるとともに任意の角度で回転可能であり、かつ第1方向が鉛直方向であり、第2方向が水平方向である。当該回転角度は360°であることは好ましい。
第1のスパース多重送受信アレイアレンジメント100と第2のスパース多重送受信アレイアレンジメント200が共に被検対象に対して走査を行う全過程において、第1のスパース多重送受信アレイアレンジメント100が送信するミリ波の周波数と第2のスパース多重送受信アレイアレンジメント200が送信するミリ波の周波数とは互いに干渉することができない。一実施例において、走査が開始される時、制御スイッチによって、第1のスパース多重送受信アレイアレンジメント100の送信アンテナが順次にミリ波信号を送信し、第1のスパース多重送受信アレイアレンジメント100の全ての送信アンテナがミリ波信号を送信した後、第2のスパース多重送受信アレイアレンジメント200の送信アンテナが順次にミリ波信号を送信する。したがって、第1のスパース多重送受信アレイアレンジメント100と第2のスパース多重送受信アレイアレンジメント200とは時間をずらして信号を送信するため、互いに干渉することはない。別の実施例において、走査が開始される時、制御スイッチによって、第1のスパース多重送受信アレイアレンジメント100は最低周波数から最高周波数までミリ波を送信すると同時に、第2のスパース多重送受信アレイアレンジメント200は最高周波数から最低周波数までミリ波を送信する。或いは、第2のスパース多重送受信アレイアレンジメント200が最低周波数から最高周波数までミリ波を送信すると同時に、第1のスパース多重送受信アレイアレンジメント100が最高周波数から最低周波数までミリ波を送信する。したがって、同一時刻において、第1のスパース多重送受信アレイアレンジメント100が送信するミリ波の周波数と第2のスパース多重送受信アレイアレンジメント200が送信するミリ波の周波数とは異なるため、互いに干渉することはない。
本実施例において、第1のスパース多重送受信アレイアレンジメント100と第2のスパース多重送受信アレイアレンジメント200は独立して走査することができ、両者の走査信号は人体の画像の形成に用いられる。
本開示の人体セキュリティ検査装置を使用して人体、例えば旅客などに対して安全検査を行う時、人体が人体セキュリティ検査装置の中、即ち第1のスパース多重送受信アレイアレンジメント100と第2のスパース多重送受信アレイアレンジメント200との間に滞在するだけで、第1のスパース多重送受信アレイアレンジメント100と第2のスパース多重送受信アレイアレンジメント200は同時に走査し或いは時間をずらして人体の一側を走査し、走査した信号をプロセッサ又はコントローラに送信し、プロセッサ又はコントローラによって画像処理を行って人体の画像を形成して便利且つ素早い検査を完成するようにする。
本発明の一実施例は、上述したスパース多重送受信アレイアレンジメントを使用して人体を検査する方法をさらに提供している。
本発明の全体的な構想を示すいくつかの実施例は既に表示及び説明されたが、本発明の全体的な構想及び原則を逸脱しない場合、これら実施例を変更してもよく、本発明の範囲は請求項及びその同等物に限定されると当業者に理解されるべきである。
100 第1のスパース多重送受信アレイアレンジメント
200 第2のスパース多重送受信アレイアレンジメント
S 検査空間
200 第2のスパース多重送受信アレイアレンジメント
S 検査空間
Claims (20)
- 波長がミリオーダーであるミリ波を送信するための二群の送信アンテナと、前記二群の送信アンテナに送信され人体に反射される波長がミリオーダーであるミリ波を受信するための一群の受信アンテナとを備えるアクティブミリ波セキュリティ検査結像に用いられるスパース多重送受信アレイアレンジメントであって、
前記二群の送信アンテナは第1群の送信アンテナと第2群の送信アンテナとを備え、
第1群の送信アンテナと第2群の送信アンテナはそれぞれ、第1方向に沿って配列される複数の送信アンテナを含み、
前記一群の受信アンテナは、第1方向に沿って配列される複数の受信アンテナを含み、その配列方向が第1群の送信アンテナの配列方向及び第2群の送信アンテナの配列方向に平行であり、
前記一群の受信アンテナは、第1群の送信アンテナ及び第2群の送信アンテナと同一の平面に位置し、第1方向に垂直である第2方向において第1群の送信アンテナと第2群の送信アンテナとの中部に位置するため、第1群の送信アンテナと前記一群の受信アンテナとの間の第2方向における間隔が第2群の送信アンテナと前記一群の受信アンテナとの間の第2方向における間隔と等しい、
スパース多重送受信アレイアレンジメント。 - 前記一群の受信アンテナにおいて、第1群の送信アンテナのうちの送信アンテナの数が一群の受信アンテナのうちの受信アンテナの数を超えないように、第1群の送信アンテナのうちの2つの隣り合う送信アンテナの間の間隔長さに対応する同じ長さ範囲において、少なくとも1つの受信アンテナが配置され、
前記一群の受信アンテナにおいて、第2群の送信アンテナのうちの送信アンテナの数が一群の受信アンテナのうちの受信アンテナの数を超えないように、第2群の送信アンテナのうちの2つの隣り合う送信アンテナの間の間隔長さに対応する同じ長さ範囲において、少なくとも1つの受信アンテナが配置される、
請求項1に記載のスパース多重送受信アレイアレンジメント。 - 前記第1群の送信アンテナのうちの隣り合う送信アンテナ及び前記第2群の送信アンテナのうちの隣り合う送信アンテナは何れもMλの距離で間隔を空け、λがミリ波の波長であり、Mが2以上の偶数であり、
前記一群の受信アンテナのうちの隣り合う受信アンテナは2λの距離で間隔を空け、λがミリ波の波長であり、
第1群の送信アンテナのうちの1つの送信アンテナと第2群の送信アンテナのうちの最も近くにある対応する1つの送信アンテナとの間の第1方向における間隔は1つの波長λである、
請求項1に記載のスパース多重送受信アレイアレンジメント。 - 前記第1群の送信アンテナのうちのいずれか1つの送信アンテナといずれか1つの受信アンテナとの接続線が第1方向に垂直ではなく、かつ前記第2群の送信アンテナのうちの少なくとも1つの送信アンテナと少なくとも1つの受信アンテナとが整列することにより両者の間の接続線が第1方向に垂直であるようにする、
請求項3に記載のスパース多重送受信アレイアレンジメント。 - 前記第1群の送信アンテナのうちのいずれか1つの送信アンテナといずれか1つの受信アンテナとの接続線が第1方向に垂直ではなく、かつ前記第2群の送信アンテナのうちのいずれか1つの送信アンテナといずれか1つの受信アンテナとの接続線も第1方向に垂直ではない、
請求項3に記載のスパース多重送受信アレイアレンジメント。 - 第1群の送信アンテナのうちのいずれか1つの送信アンテナは、前記一群の受信アンテナの所在直線への投影が隣り合う2つの受信アンテナの中部に位置し、
第2群の送信アンテナのうちのいずれか1つの送信アンテナは、前記一群の受信アンテナの所在直線への投影が対応の受信アンテナと重なる、
請求項4に記載のスパース多重送受信アレイアレンジメント。 - 前記第1群の送信アンテナのうちの1つの送信アンテナと、前記一群の受信アンテナのうちの最も近くにある複数の受信アンテナのうちの1つの受信アンテナとの接続線の中点は、当該一対の送信アンテナ-受信アンテナの仮想の等価位相中心とみなされ、隣り合う等価位相中心の間の第1方向における間隔距離はミリ波の波長の1倍であり、
前記第1群の送信アンテナのうちの複数の送信アンテナと前記一群の受信アンテナのうちの複数の受信アンテナとは、第1群の等価位相中心を構成し、
前記第2群の送信アンテナのうちの1つの送信アンテナと、前記一群の受信アンテナのうちの最も近くにある複数の受信アンテナのうちの1つの受信アンテナとの接続線の中点は、当該一対の送信アンテナ-受信アンテナの仮想の等価位相中心とみなされ、隣り合う等価位相中心の間の第1方向における間隔距離はミリ波の波長の1倍であり、
前記第2群の送信アンテナのうちの複数の送信アンテナと前記一群の受信アンテナのうちの複数の受信アンテナとは、第2群の等価位相中心を構成する、
請求項4又は5に記載のスパース多重送受信アレイアレンジメント。 - 第1群の等価位相中心のうちのいずれか1つの等価位相中心と第2群の等価位相中心のうちの最も近くにある対応する1つの等価位相中心との第1方向における間隔距離はミリ波の波長の0.3〜0.7倍である、
請求項7に記載のスパース多重送受信アレイアレンジメント。 - 第1群の等価位相中心のうちのいずれか1つの等価位相中心と第2群の等価位相中心のうちの最も近くにある対応する1つの等価位相中心との第1方向における間隔距離はミリ波の波長の0.5倍である、
請求項8に記載のスパース多重送受信アレイアレンジメント。 - 第1群の送信アンテナと第2群の送信アンテナとの間隔距離は結像距離の10%よりも小さい、
請求項1に記載のスパース多重送受信アレイアレンジメント。 - 第1群の送信アンテナのうちの送信アンテナは順次にミリ波を送信し、
第2群の送信アンテナのうちの送信アンテナは順次にミリ波を送信し、
第1群の送信アンテナのうちの送信アンテナと第2群の送信アンテナのうちの送信アンテナとは同期せずにミリ波を送信する、
請求項1に記載のスパース多重送受信アレイアレンジメント。 - 前記スパース多重送受信アレイアレンジメントは、第2方向における被検人体に対する相対運動によって第2方向に沿う走査を実現する、
請求項11に記載のスパース多重送受信アレイアレンジメント。 - フーリエ変換に基づく合成開口ホログラフィアルゴリズムによって正確な結像領域に対して画像再構成を一回で完成するように配置され、結像公式は、
ただし、
σ(x,y)は人体の散乱係数であり、R0は結像距離であり、FT2Dは二次元フーリエ変換であり、
請求項12に記載のスパース多重送受信アレイアレンジメント。 - 請求項1〜13の何れか一項に記載のスパース多重送受信アレイアレンジメントを一つ又は複数備える、
人体セキュリティ検査装置。 - 第1のスパース多重送受信アレイアレンジメントと、第2のスパース多重送受信アレイアレンジメントと、を備え、
第1のスパース多重送受信アレイアレンジメントと第2のスパース多重送受信アレイアレンジメントとは、両者の間に人体セキュリティ検査を実施するための検査空間を区画するように対向して配置され、
第1のスパース多重送受信アレイアレンジメントと第2のスパース多重送受信アレイアレンジメントとは、それぞれ請求項1〜13の何れか一項に記載のスパース多重送受信アレイアレンジメントを一つ又は複数備える、
請求項14に記載の人体セキュリティ検査装置。 - 第1のスパース多重送受信アレイアレンジメントと第2のスパース多重送受信アレイアレンジメントとは、それぞれ請求項1〜12の何れか一項に記載のスパース多重送受信アレイアレンジメントを複数備え、
複数のスパース多重送受信アレイアレンジメントは第2方向に沿って順次に配列され、或いは、複数のスパース多重送受信アレイアレンジメントは第1方向に沿ってセグメントを分けて順次に配列される、
請求項15に記載の人体セキュリティ検査装置。 - 第1のスパース多重送受信アレイアレンジメントと第2のスパース多重送受信アレイアレンジメントとは、第2方向において平行移動可能であるように配置され、かつ前記第1方向が水平方向であるとともに第2方向が鉛直方向であり、または前記第1方向が鉛直方向であるとともに第2方向が水平方向であり、或いは、
被検人体は、区画される検査空間において前記第1方向に平行して立つことが可能であるとともに任意の角度で回転可能であり、かつ前記第1方向が鉛直方向であり、第2方向が水平方向である、
請求項15に記載の人体セキュリティ検査装置。 - 複数のスパース多重送受信アレイアレンジメントは第1方向に沿って3つのセグメントに分けて順次に配列され、第2セグメントのスパース多重送受信アレイアレンジメントの両端が第1セグメントのスパース多重送受信アレイアレンジメント及び第3セグメントのスパース多重送受信アレイアレンジメントに繋がって折れ線を形成し、
ただし、第2セグメントのスパース多重送受信アレイアレンジメントと第1セグメントのスパース多重送受信アレイアレンジメントとのなす角は90°〜170°の範囲にあり、
第2セグメントのスパース多重送受信アレイアレンジメントと第3セグメントのスパース多重送受信アレイアレンジメントとのなす角は90°〜170°の範囲にある、
請求項15に記載の人体セキュリティ検査装置。 - 第1のスパース多重送受信アレイアレンジメントが最低周波数から最高周波数までミリ波を送信し、第2のスパース多重送受信アレイアレンジメントが最高周波数から最低周波数までミリ波を送信し、或いは、
第2のスパース多重送受信アレイアレンジメントが最低周波数から最高周波数までミリ波を送信し、第1のスパース多重送受信アレイアレンジメントが最高周波数から最低周波数までミリ波を送信する、
請求項15に記載の人体セキュリティ検査装置。 - 請求項14〜19の何れか一項に記載の人体セキュリティ検査装置を使用して実施される人体セキュリティ検査方法。
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