JP2021110404A - Shift-by-wire device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、ディテントプレートにおけるシフトレンジの基準位置を学習するシフトバイワイヤ装置に関する。 The present invention relates to a shift-by-wire device that learns a reference position for a shift range on a detent plate.
ディテントプレートを支持するマニュアルシャフトを回転駆動可能なアクチュエータを備えたシフトバイワイヤ装置において、スプリング(板ばね)によってマニュアルシャフトに締め付けられた取付部材(マグネットホルダ)の回転角を検出するセンサ及びマニュアルシャフトを回転駆動するモータの回転角を検出するセンサが設けられたシフトバイワイヤ装置が知られている。例えば、特許文献1に記載のものがそれである。 In a shift-by-wire device equipped with an actuator that can drive the manual shaft that supports the detent plate to rotate, a sensor and a manual shaft that detect the rotation angle of the mounting member (magnet holder) tightened to the manual shaft by a spring (leaf spring) are installed. A shift-by-wire device provided with a sensor for detecting the rotation angle of a rotationally driven motor is known. For example, it is the one described in Patent Document 1.
特許文献1に記載のシフトバイワイヤ装置では、スプリングによって取付部材がマニュアルシャフトに締め付けられているが、マニュアルシャフトと取付部材との間において摩耗が生じた場合には、マニュアルシャフトの回転位置と取付部材の回転位置との間にずれが発生してしまうおそれがある。このようなずれが発生すると、センサで検出された取付部材の回転角とマニュアルシャフトの実際の回転角との間にずれが発生してしまう。すなわち、センサで検出された取付部材の回転角は、マニュアルシャフトの実際の回転角に対して測定誤差を含むこととなる。この摩耗の影響による測定誤差のために、シフトバイワイヤ装置がディテントプレートにおけるシフトレンジの基準位置への回転駆動制御を正確にできなくなってしまうおそれがある。前述のセンサで検出された取付部材の回転角の測定誤差を抑制するには、ディテントプレートにおけるシフトレンジの基準位置を学習し直せばよいが、学習を頻繁に行うとマニュアルシャフト及び取付部材が回転駆動されることから、マニュアルシャフトと取付部材との間の摩耗を促進してしまうおそれがある。 In the shift-by-wire device described in Patent Document 1, the mounting member is tightened to the manual shaft by a spring, but when wear occurs between the manual shaft and the mounting member, the rotation position of the manual shaft and the mounting member There is a possibility that a deviation may occur from the rotation position of. When such a deviation occurs, a deviation occurs between the rotation angle of the mounting member detected by the sensor and the actual rotation angle of the manual shaft. That is, the rotation angle of the mounting member detected by the sensor includes a measurement error with respect to the actual rotation angle of the manual shaft. Due to the measurement error due to the influence of this wear, the shift-by-wire device may not be able to accurately control the rotation drive of the shift range to the reference position on the detent plate. In order to suppress the measurement error of the rotation angle of the mounting member detected by the above-mentioned sensor, it is sufficient to relearn the reference position of the shift range on the detent plate, but if the learning is performed frequently, the manual shaft and the mounting member rotate. Since it is driven, there is a risk of promoting wear between the manual shaft and the mounting member.
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、学習によるマニュアルシャフトと取付部材との間の摩耗を抑制しつつ、ディテントプレートにおけるシフトレンジの基準位置への回転駆動制御に対する摩耗の影響を抑制できるシフトバイワイヤ装置を提供することにある。 The present invention has been made in the background of the above circumstances, and an object of the present invention is to move to a reference position of a shift range in a detent plate while suppressing wear between a manual shaft and a mounting member due to learning. It is an object of the present invention to provide a shift-by-wire device capable of suppressing the influence of wear on the rotation drive control of the above.
本発明の要旨とするところは、ディテントプレートを支持するマニュアルシャフトと、弾性部材によって前記マニュアルシャフトに相対回転不能に取り付けられた取付部材と、前記マニュアルシャフトを回転駆動させるモータと、を備えたシフトバイワイヤ装置において、(a)前記モータの回転角を検出する第1回転角センサと、前記取付部材の回転角を検出する第2回転角センサと、を有し、(b)前記マニュアルシャフトと前記取付部材との間で摩耗が発生したと予測される場合、前記モータの回転角と前記取付部材の回転角との比較に基づいて前記ディテントプレートの谷位置を検出してシフトレンジの基準位置を学習するように構成されていることにある。 The gist of the present invention is a shift including a manual shaft that supports the detent plate, a mounting member that is attached to the manual shaft by an elastic member so as not to rotate relative to the manual shaft, and a motor that rotationally drives the manual shaft. The by-wire device includes (a) a first rotation angle sensor that detects the rotation angle of the motor and a second rotation angle sensor that detects the rotation angle of the mounting member, and (b) the manual shaft and the above. When it is predicted that wear has occurred between the mounting member and the mounting member, the valley position of the detent plate is detected based on the comparison between the rotation angle of the motor and the rotation angle of the mounting member, and the reference position of the shift range is determined. It is configured to learn.
本発明によれば、(a)前記モータの回転角を検出する第1回転角センサと、前記取付部材の回転角を検出する第2回転角センサと、が設けられ、(b)前記マニュアルシャフトと前記取付部材との間で摩耗が発生したと予測される場合、前記モータの回転角と前記取付部材の回転角との比較に基づいて前記ディテントプレートの谷位置を検出してシフトレンジの基準位置を学習するように構成されている。このように、マニュアルシャフトと取付部材との間で摩耗が発生したと予測される場合に学習が実行されるため学習の頻度が減少し、学習によるマニュアルシャフトと取付部材との間での摩耗の発生が抑制される。また、ディテントプレートにおけるシフトレンジの基準位置への回転駆動制御に対する摩耗の影響が学習により抑制される。 According to the present invention, (a) a first rotation angle sensor for detecting the rotation angle of the motor and a second rotation angle sensor for detecting the rotation angle of the mounting member are provided, and (b) the manual shaft. When it is predicted that wear has occurred between the mounting member and the mounting member, the valley position of the detent plate is detected based on the comparison between the rotation angle of the motor and the rotation angle of the mounting member to refer to the shift range. It is configured to learn the position. In this way, when it is predicted that wear has occurred between the manual shaft and the mounting member, learning is executed, so that the frequency of learning is reduced, and the wear between the manual shaft and the mounting member due to learning is reduced. Occurrence is suppressed. Further, the influence of wear on the rotation drive control of the shift range to the reference position in the detent plate is suppressed by learning.
以下、本発明の実施例について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比及び形状等は必ずしも正確に描かれていない。 Hereinafter, examples of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. In the following examples, the drawings are appropriately simplified or modified, and the dimensional ratios and shapes of each part are not necessarily drawn accurately.
図1は、本発明の実施例に係るシフトバイワイヤ装置20が搭載される車両10の概略構成図の一例である。
FIG. 1 is an example of a schematic configuration diagram of a
駆動力源としてのエンジン12により発生させられた動力は、トルクコンバータ14を経て自動変速機16に入力され、自動変速機16から出力された動力が自動変速機16の出力軸74、差動歯車装置(ディファレンシャルギヤ)76等を順次介して一対の駆動輪18へ伝達される。
The power generated by the
車両10には、シフト操作装置78(図4参照)が運転席の近傍に配設されている。シフト操作装置78は、例えば複数の操作位置へ操作されるモーメンタリ式すなわち操作力を解くと元位置(初期位置)へ自動的に復帰する自動復帰式のシフトレバー78aを備える。シフトレバー78aが操作される複数の操作位置には、例えばリバースモード(Rモード)を選択するための操作位置「R」、ニュートラルモード(Nモード)を選択するための操作位置「N」、及びドライブモード(Dモード)を選択するための操作位置「D」がある。Rモードは、自動変速機16の出力軸74の回転方向が逆回転とされる後進走行モードである。Nモードは、自動変速機16内の動力伝達が遮断されるニュートラル状態とするための走行モードである。Dモードは、自動変速機16の全ての前進ギヤ段を用いて自動変速制御が実行される前進走行モードである。また、シフト操作装置78は、走行モードをパーキングモード以外の「非Pモード」からパーキングモード(以下、「Pモード」と記す。)へ切り替えるためのモーメンタリ式のパーキングスイッチ78bをシフトレバー78aの近傍に別スイッチとして備える。ここで、「非Pモード」は、Rモード、Nモード、及びDモードである。「Pモード」は、自動変速機16内の動力伝達経路が解放されるすなわち自動変速機16内の動力伝達が遮断されるニュートラル状態(中立状態)とし且つメカニカルパーキング機構であるパーキングロック装置60(図2参照)によって機械的に自動変速機16の出力軸74の回転が阻止(ロック)される走行モードである。
A shift operation device 78 (see FIG. 4) is arranged in the
図2は、自動変速機16のシフトレンジを切り替えるシフトバイワイヤ装置20及び自動変速機16の出力軸74を回転不能に固定するパーキングロック装置60の一部斜視図である。図3は、図2に示すマニュアルシャフト22の回転中心線CL1方向から見たディテントプレート24の側面図である。
FIG. 2 is a partial perspective view of a shift-by-
シフトバイワイヤ装置20は、後述するステップモータ40、マニュアルシャフト22、及び板状のディテントプレート24を備える。ディテントプレート24は、マニュアルシャフト22にかしめ、圧入等により固設されており、ディテントプレート24とマニュアルシャフト22とは相対回転不能に一体的に回転する。マニュアルシャフト22及びディテントプレート24は、いずれも回転中心線CL1まわりに回転可能である。マニュアルシャフト22は、後述するようにステップモータ40により回転駆動される。
The shift-by-
ディテントプレート24は、その一側面から板厚方向へ突設され、スプール弁子30の軸線方向(移動方向)においてそのスプール弁子30と係合するスプール弁子係合ロッド32を備える。ディテントプレート24がマニュアルシャフト22の回転により回転中心線CL1まわりに回転させられると、そのディテントプレート24の回転位置に応じて移動させられたスプール弁子係合ロッド32により、スプール弁子30がその軸線方向へ移動させられる。「Pモード」及び「非Pモード」のそれぞれに対応して予め設定されたスプール弁子30の2つの移動位置のうち、パーキングスイッチ78bで選択された走行モードに応じていずれかの移動位置へスプール弁子30が移動させられる。
The
ディテントプレート24の上方に位置する外周端縁には、波形形状の凹凸面(カム面)26が設けられている。凹凸面26には、各シフトレンジにそれぞれ対応した回転位置にディテントプレート24を位置決めするための谷(係合凹面)が複数箇所(本実施例では2箇所)形成されている。
A corrugated uneven surface (cam surface) 26 is provided on the outer peripheral edge edge located above the
凹凸面26には、基端部が固定された板ばね34の先端部にその基端部に対して回転可能に支持された係合ローラ36が接触させられている。板ばね34は、凹凸面26に向けて係合ローラ36を所定の押圧力F[N](図3参照)で押圧している。すなわち、係合ローラ36は、凹凸面26に対して所定の押圧力Fにより係合させられ、凹凸面26との接触位置が凹凸面26の谷位置に向かうようにディテントプレート24を付勢している。これにより、付勢されたディテントプレート24の凹凸面26に形成された複数箇所の谷位置のいずれかに係合ローラ36が落ち込むことによりディテントプレート24の回転位置が各シフトレンジに応じた複数箇所のいずれかに位置決めされる。
On the
パーキングロック装置60は、パーキングギヤ62、パーキングロックポール64、パーキングロッド68、及びスプリング70を備える。パーキングギヤ62は、自動変速機16の出力軸74に連結されたギヤである。パーキングロックポール64は、一軸線まわりに回動させられることでパーキングギヤ62に接近および離間可能とされ、パーキングギヤ62に接近させられたときにパーキングギヤ62と噛み合う爪部66を有し、爪部66がパーキングギヤ62に噛み合わされることにより出力軸74を回転不能に固定する。パーキングロッド68の一端部は、パーキングロックポール64に係合するテーパ部材72が挿し通されてテーパ部材72を支持する。パーキングロッド68の他端部は、ディテントプレート24の下端部に連結されている。テーパ部材72は、ディテントプレート24の回転によりパーキングロッド68が移動させられてテーパ部材72の小径側または大径側へ移動させられる。スプリング70は、テーパ部材72をその小径側へ付勢する。
The
図2及び図3は、ディテントプレート24が「Pシフトレンジ」に対応する回転位置にある状態を示している。この状態では、バルブ28のスプール弁子30が「Pシフトレンジ」に対応する移動位置すなわちロック位置に移動させられ、また、パーキングロックポール64の爪部66がパーキングギヤ62に噛み合うことで出力軸74の回転が阻止される。この状態から、マニュアルシャフト22が矢印Aの方向に回転させられると、スプール弁子30が矢印Bの方向へ移動させられて「非Pシフトレンジ」すなわち非ロック位置に対応する移動位置に移動させられる。また、マニュアルシャフト22が矢印Aの方向に回転させられると、パーキングロッド68の一端部が矢印Cの方向へ移動させられてその一端部の先端部に設けられたテーパ部材72の移動によりパーキングロックポール64が矢印Dの方向へ移動させられる。そして、パーキングロックポール64が矢印Dの方向へ移動させられることで爪部66がパーキングギヤ62に噛み合わない位置へ移動させられると、出力軸74のロックが解除される。「Pシフトレンジ」は、パーキングスイッチ78bにより「Pモード」が選択された場合に切り替えられるシフトレンジであり、「非Pシフトレンジ」は、パーキングスイッチ78bにより「非Pモード」が選択された場合に切り替えられるシフトレンジである。
2 and 3 show a state in which the
図3に示すように、ディテントプレート24の凹凸面26には、各シフトレンジに対応する回転位置にディテントプレート24を位置決めするための谷が2箇所形成されている。それら2箇所の谷は、「Pシフトレンジ」及び「非Pシフトレンジ」のそれぞれに対応したP谷部及び非P谷部の各谷部(以下、特に区別しない場合にはそれらは谷底を意味する。)である。P谷部及び非P谷部の間には、山部(凸面部)Mが形成されている。
As shown in FIG. 3, the
図4は、シフトバイワイヤ装置20の説明図であるとともに、電子制御装置100の制御機能の要部を説明する機能ブロック図である。図4では、ステップモータ40、回転検出用歯車50、マニュアルシャフト22、円筒状部材52、板ばね54等が断面図で示され、ドライブギヤ44及びドリブンギヤ48が外観図で示されている。
FIG. 4 is an explanatory diagram of the shift-by-
シフトバイワイヤ装置20は、電気制御により走行モードすなわち自動変速機16のシフトレンジが切り替えられるシフトバイワイヤシステムが採用されている。ステップモータ40は、シフト操作装置78に設けられたパーキングスイッチ78bで選択された走行モード(「Pモード」、「非Pモード」)に応じて出力されるモータ制御信号Smに基づいて回転駆動される。すなわち、パーキングスイッチ78bで選択された走行モードに応じて、係合ローラ36がP谷部及び非P谷部のいずれかに接触させられるようにディテントプレート24(マニュアルシャフト22)がステップモータ40によって回転駆動させられる。これにより、シフトバイワイヤ装置20は、自動変速機16を「Pシフトレンジ」及び「非Pシフトレンジ」のいずれかのシフトレンジに切り替える。
The shift-by-
マニュアルシャフト22は、ステップモータ40により回転中心線CL1まわりに回転駆動される。ステップモータ40は、前述したようにパーキングスイッチ78bで選択された走行モードに応じて出力されるモータ制御信号Smに基づいて回転中心線CL2まわりに回転駆動される。ステップモータ40のロータ40rに連結されたロータシャフト42には、かしめ、圧入等によりドライブギヤ44が固設されており、ロータシャフト42及びドライブギヤ44は回転中心線CL2まわりに相対回転不能に一体的に回転する。マニュアルシャフト22は、かしめ、圧入等により回転中心線CL1方向(厚さ方向)から見て扇状の歯車であるドリブンギヤ48が固設されており、マニュアルシャフト22及びドリブンギヤ48は回転中心線CL1まわりに相対回転不能に一体的に回転する。ドリブンギヤ48には、その扇状の外縁の円弧状部分に噛合歯が形成されている。ドライブギヤ44及びドリブンギヤ48は、噛合部46において互いに噛み合っている。マニュアルシャフト22及びドリブンギヤ48は減速装置として機能する。すなわち、マニュアルシャフト22は、減速装置であるドライブギヤ44及びドリブンギヤ48を介してステップモータ40と連結されている。なお、ステップモータ40は、本発明における「モータ」に相当する。
The
シフトバイワイヤ装置20には、ロータシャフト42の回転位置を表すモータ回転角θmot[rad]を検出する第1回転角センサ90が設けられている。モータ回転角θmotは、減速装置において回転駆動する側(入力側)のステップモータ40の回転位置を表すものである。なお、モータ回転角θmotは、本発明における「モータの回転角」に相当する。
The shift-by-
例えば、第1回転角センサ90は、ロータシャフト42に回転中心線CL2まわりに相対回転不能に固設された回転検出用歯車50と、回転検出用歯車50の歯先面に対向して設けられた渦電流式変位検出素子である磁気センサ素子110と、を備える。回転検出用歯車50は、例えば磁性材料である鉄である。ロータシャフト42が回転すなわち回転検出用歯車50が回転すると、磁気センサ素子110と回転検出用歯車50との間の隙間距離が回転検出用歯車50の歯先面及び歯底面とに応じて変化する。これにより、磁気センサ素子110からは、パルス状となる出力電圧信号が出力される。このパルス状の出力電圧信号に対して波形整形、パルスカウントなどの信号処理が行われることによって回転検出用歯車50の回転角が検出される。回転検出用歯車50、ロータシャフト42、及びロータ40rは、回転中心線CL2まわりに相対回転不能に一体的に回転するため、この検出された回転検出用歯車50の回転角は、ステップモータ40の回転角(回転位置)を表すモータ回転角θmotでもある。磁気センサ素子110から出力されるパルス状となる出力電圧信号は、回転検出用歯車50の回転位置の相対的な変化量を表すものであって、絶対的な角度位置を表すものではないため、モータ回転角θmotはステップモータ40の回転位置の相対的な変化量を表すものである。
For example, the first
マニュアルシャフト22の先端部には、円筒状部材52が取り付けられている。円筒状部材52は、マニュアルシャフト22とは別体である。円筒状部材52は、有底の略円筒状の形状をしている。マニュアルシャフト22の先端部は、回転中心線CL1方向における円筒状部材52の一端側の開口部からその筒部の内部に挿入されている。円筒状部材52の筒部における内周面とマニュアルシャフト22の先端部における外周面との間には板ばね54が挿入され、マニュアルシャフト22の先端部及び円筒状部材52の筒部との間のガタ(隙間)が詰められている。これにより、マニュアルシャフト22と円筒状部材52とは、回転中心線CL1まわりに相対回転不能に一体的に回転するように構成されている。なお、円筒状部材52及び板ばね54は、それぞれ本発明における「取付部材」及び「弾性部材」に相当する。
A
シフトバイワイヤ装置20には、円筒状部材52の回転位置を表す円筒状部材回転角θcyl[rad]を検出する第2回転角センサ92が設けられている。円筒状部材回転角θcylは、減速装置において回転駆動される側(出力側)の円筒状部材52の回転位置を表すものである。なお、円筒状部材回転角θcylは、本発明における「取付部材の回転角」に相当する。
The shift-by-
例えば、第2回転角センサ92は、円筒状部材52の外周部に設けられた回転検出用歯部52aと、回転検出用歯部52aの歯先面に対向して設けられた渦電流式変位検出素子である磁気センサ素子120と、を備える。回転検出用歯部52aは、扇状の外縁の円弧状部分に歯部が形成された構成であり、ドリブンギヤ48が回転駆動させられる角度範囲に歯部が形成されている。回転検出用歯部52aは、例えば磁性材料である鉄である。円筒状部材52が回転すなわち回転検出用歯部52aが回転すると、磁気センサ素子120と回転検出用歯部52aとの間の隙間距離が回転検出用歯部52aの歯先面及び歯底面とに応じて変化する。これにより、磁気センサ素子120からは、パルス状となる出力電圧信号が出力される。このパルス状の出力電圧信号に対して波形整形、パルスカウントなどの信号処理が行われることによって回転検出用歯部52aの回転角すなわち円筒状部材52の回転角を表す円筒状部材回転角θcylが検出される。円筒状部材52とマニュアルシャフト22とは板ばね54によりガタ詰めがされている。そのため、この検出された円筒状部材回転角θcylは、マニュアルシャフト22及びディテントプレート24の回転角(回転位置)を表すものでもある。磁気センサ素子120から出力されるパルス状となる出力電圧信号は、回転検出用歯部52aの回転位置の相対的な変化量を表すものであって、絶対的な角度位置を表すものではないため、円筒状部材回転角θcylは円筒状部材52の回転位置の相対的な変化量を表すものである。
For example, in the second
電子制御装置100は、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことによりシフトバイワイヤ装置20におけるシフトレンジの基準位置の学習制御を実行する。
The
電子制御装置100には、車両10に備えられた各種センサ等(例えば、車速センサ80、エンジン回転速度センサ82、シフトレバー78a、パーキングスイッチ78b、第1回転角センサ90、及び第2回転角センサ92など)による検出値に基づく各種信号等(例えば、車速V[km/h]、エンジン回転速度Ne[rpm]、シフトレバー78aで選択された走行モードを表すシフトレバー選択信号R/N/D、走行モードを「非Pモード」から「Pモード」へ切り替えるためのパーキングスイッチ78bにおけるスイッチ操作を表すPスイッチ信号Psw、モータ回転角θmot、及び円筒状部材回転角θcylなど)がそれぞれ入力される。
The
電子制御装置100からは、ステップモータ40を回転駆動制御するためのモータ制御信号Smがステップモータ40へ出力される。
From the
図5は、図3に示すディテントプレート24におけるシフトレンジの基準位置の学習制御について説明する図であって、(a)はロータシャフト42及び係合ローラ36の相対的な位置関係を説明する模式図であり、(b)は係合ローラ36及びディテントプレート24の接触位置を説明するとともに、モータ回転角θmot及び円筒状部材回転角θcylの変化を説明する模式図である。
5A and 5B are diagrams for explaining the learning control of the reference position of the shift range on the
図5は、理解を容易とするために意図的にディテントプレート24を不動として係合ローラ36が変位したような形式で図示されているが、実際にはディテントプレート24の方が移動させられる。図5(b)において、横軸は時間t[sec]であり、各時刻における係合ローラ36及びディテントプレート24の接触位置が示されるとともに、その時刻における第1回転角センサ90及び第2回転角センサ92により検出された回転角[rad]が縦軸に示されている。図5(b)において、ステップモータ40の回転位置を表すモータ回転角θmotの変化が太い実線で示され、円筒状部材52の回転位置を表す円筒状部材回転角θcylの変化が太い破線で示されている。図5(b)は、学習制御の開始初期(時刻t1)において係合ローラ36が凹凸面26の非P谷部に接触していると推測される場合である。例えば、パーキングスイッチ78bにより「非Pモード」が選択されてエンジン12が始動されて車両10が走行している場合、係合ローラ36が凹凸面26の非P谷部に接触していると推測される。なお、図5の説明において、実際にはマニュアルシャフト22及びディテントプレート24が図2及び図3に示す矢印Aとは反対方向に回転していることを、ロータシャフト42及び係合ローラ36が右方向へ移動していると記すことがある。
FIG. 5 is shown in a form in which the engaging
ところで、回転駆動する側のステップモータ40と回転駆動される側のマニュアルシャフト22との間には、ガタがある。例えば、図5(a)に示すように、ドライブギヤ44及びドリブンギヤ48が噛み合っている噛合部46には、回転中心線CL1に対する周方向に所定の角度α[rad]のガタG(ドライブギヤ44及びドリブンギヤ48の歯車間の隙間)がある。
By the way, there is play between the
前述したように、ドライブギヤ44はロータシャフト42に相対回転不能に連結されている。また、ドリブンギヤ48はマニュアルシャフト22(ディテントプレート24)に相対回転不能に連結され、且つ、マニュアルシャフト22と円筒状部材52とは相対回転不能に一体的に回転するように構成されている。ディテントプレート24の回転位置によって係合ローラ36のディテントプレート24の凹凸面26との接触位置が定まる。そのため、図5では、減速装置において回転駆動する側のドライブギヤ44及び回転駆動される側のドリブンギヤ48の位置関係を、ロータシャフト42及び係合ローラ36の位置関係に置き換えて表している。
As described above, the
図5(a)に示すように、ステップモータ40が回転してロータシャフト42(ドライブギヤ44)が白抜き矢印の方向に移動する場合において、係合ローラ36(ドリブンギヤ48)がガタGの一端側に接触した状態(ロータシャフト42に対して係合ローラ36が位置36xにある状態)では、ステップモータ40はロータシャフト42及び係合ローラ36を白抜き矢印の方向に移動させる。ステップモータ40が回転してロータシャフト42(ドライブギヤ44)が白抜き矢印とは反対の方向に移動する場合において、係合ローラ36(ドリブンギヤ48)がガタGの他端側に接触した状態(ロータシャフト42に対して係合ローラ36が位置36yにある状態)では、ステップモータ40はロータシャフト42及び係合ローラ36を白抜き矢印と反対の方向に移動させる。係合ローラ36(ドリブンギヤ48)がガタGの一端側及び他端側のいずれにも接触していない状態では、ステップモータ40が回転してロータシャフト42(ドライブギヤ44)が白抜き矢印の方向及び白抜き矢印とは反対の方向のいずれの方向に移動しても、係合ローラ36は移動しない。なお、係合ローラ36がガタGの一端側及び他端側のいずれかに接触した状態を「ガタ詰め状態」といい、「ガタ詰め状態」ではない状態を「非ガタ詰め状態」ということとする。
As shown in FIG. 5A, when the
ここから、図5(b)に基づいて、ディテントプレート24におけるシフトレンジの基準位置を学習する場合における係合ローラ36及びディテントプレート24の接触位置と、ステップモータ40のモータ回転角θmot及び円筒状部材回転角θcylの変化と、を説明する。図5(b)は、係合ローラ36が非P谷部に接触している状態からP谷部に接触している状態へ変化する場合である。ディテントプレート24における「シフトレンジの基準位置」とは、係合ローラ36がディテントプレート24に設けられた谷位置に正しく接触するように学習されたステップモータ40の回転駆動制御の基準点である。例えば、ステップモータ40のモータ回転角θmotが「Pシフトレンジ」の基準位置(回転角)とされると、係合ローラ36がディテントプレート24のP谷部に正しく接触し、ステップモータ40のモータ回転角θmotが「非Pシフトレンジ」の基準位置(回転角)とされると、係合ローラ36がディテントプレート24の非P谷部に正しく接触する。なお、後述するように、マニュアルシャフト22と円筒状部材52との間での摩耗が発生すると、学習された「シフトレンジの基準位置」と実際の「シフトレンジの基準位置」との間にずれが発生してしまうため、再度の学習が必要である。
From here, based on FIG. 5B, the contact positions of the engaging
ステップモータ40は一定の正の角速度ω[rad/sec]で回転させられる。これにより、モータ回転角θmotは一定の角速度ωで時間変化する。ステップモータ40の回転に応じて、マニュアルシャフト22(及びディテントプレート24)が回転させられ、係合ローラ36の凹凸面26との接触位置は非P谷部から山部Mを超えたP谷部に向かう方向へ移動する。すなわち、ディテントプレート24が「非Pシフトレンジ」から「Pシフトレンジ」へ向かう方向に移動させられる。
The
ステップモータ40によりモータ回転角θmotが次第に増加すると、それに応じてロータシャフト42が右方向に移動する。モータ回転角θmotが増加する方向は、ロータシャフト42が右方向に移動する方向である。図5では、理解を容易とするために意図的にステップモータ40とマニュアルシャフト22との間に配設された減速装置のギヤ比γ(=ドリブンギヤ48における周方向の所定角度範囲あたりの歯数/ドライブギヤ44における周方向の所定角度範囲あたりの歯数)を「1」としており、モータ回転角θmotと円筒状部材回転角θcylとが同じ角速度で増加している時間領域がある。しかし、実際には減速装置等のギヤ比γが「1」よりも大きい場合には、モータ回転角θmot及び円筒状部材回転角θcylがともに増加している時間領域においては円筒状部材回転角θcylの方がモータ回転角θmotよりも角速度が小さくなる、すなわち減速される。
When the motor rotation angle θmot is gradually increased by the
時刻t1以前では、係合ローラ36がガタGの他端側に接触した「ガタ詰め状態」で、ロータシャフト42及び係合ローラ36が右側に移動する。
Before time t1, the
時刻t1では、ロータシャフト42が位置42aに移動し、係合ローラ36が位置36a(非P谷部)に移動した状態になる。すなわち、係合ローラ36がガタGの他端側に接触した「ガタ詰め状態」である。
At time t1, the
時刻t1から時刻t2までの期間では、係合ローラ36は位置36a(非P谷部)にとどまるため、ロータシャフト42が右側に移動しても係合ローラ36がガタGの一端側及び他端側のいずれにも接触していない「非ガタ詰め状態」である。
During the period from time t1 to time t2, the engaging
時刻t2では、ロータシャフト42が位置42bに移動し、係合ローラ36が位置36aに移動した状態になる。すなわち、係合ローラ36がガタGの一端側に接触した「ガタ詰め状態」である。
At time t2, the
時刻t2から時刻t4までの期間では、係合ローラ36がガタGの一端側に接触した「ガタ詰め状態」であり、ロータシャフト42及び係合ローラ36が右側に移動する。例えば、時刻t3では、ロータシャフト42が位置42cに移動し、係合ローラ36が位置36bに移動した状態になる。
In the period from time t2 to time t4, the engaging
時刻t4では、係合ローラ36が山部Mの頂上の位置に到達し、ロータシャフト42が位置42dに移動し、係合ローラ36が位置36cに移動した状態になる。すなわち、係合ローラ36がガタGの一端側に接触した「ガタ詰め状態」である。時刻t4の直後では、係合ローラ36が山部Mの頂上を越える。これにより、ロータシャフト42が位置42dから右方向へほとんど移動していないにもかかわらず、係合ローラ36が凹凸面26の斜面を下って係合ローラ36が位置36dに移動する。この時刻t4直後における係合ローラ36の移動量は、ガタGの所定の角度αに応じた分である。このように、係合ローラ36がガタGの一端側に接触した「ガタ詰め状態」から、ガタGの他端側に接触した「ガタ詰め状態」へ変化する。
At time t4, the engaging
時刻t4の直後から時刻t5までの期間では、係合ローラ36がガタGの他端側に接触した「ガタ詰め状態」で、ロータシャフト42及び係合ローラ36が右側に移動する。
In the period from immediately after the time t4 to the time t5, the
時刻t5では、ロータシャフト42が位置42eに移動し、係合ローラ36が位置36e(P谷部)に移動した状態になる。すなわち、係合ローラ36がガタGの他端側に接触した「ガタ詰め状態」である。
At time t5, the
時刻t5から時刻t6までの期間では、係合ローラ36は位置36e(P谷部)にとどまるため、ロータシャフト42が右側に移動しても係合ローラ36がガタGの一端側及び他端側のいずれにも接触していない「非ガタ詰め状態」である。
During the period from time t5 to time t6, the engaging
時刻t6では、ロータシャフト42が位置42fに移動し、係合ローラ36が位置36e(P谷部)に移動した状態になる。すなわち、係合ローラ36がガタGの一端側に接触した「ガタ詰め状態」である。
At time t6, the
時刻t6以降では、係合ローラ36がガタGの一端側に接触した「ガタ詰め状態」で、ロータシャフト42及び係合ローラ36が右側に移動する。
After time t6, the
時刻t1以前、時刻t2から時刻t5までの期間、及び時刻t6以降では、係合ローラ36がガタGの一端側又は他端側に接触した「ガタ詰め状態」となっているため、モータ回転角θmotの増加に応じて円筒状部材回転角θcylが増加するように変化する領域(変化領域)となっている。円筒状部材回転角θcylが増加する方向は、係合ローラ36が右方向に移動する方向である。一方、時刻t1から時刻t2までの期間及び時刻t5から時刻t6までの期間では、係合ローラ36がガタGの一端側及び他端側のいずれにも接触していない「非ガタ詰め状態」となっているため、モータ回転角θmotが増加しても円筒状部材回転角θcylが変化しない領域(ガタGによる非変化領域)となっている。これにより、例えば時刻t1と時刻t2との中間となる時刻{=(t1+t2)/2)}におけるモータ回転角θmotの実測値θ1[rad]を、係合ローラ36が非P谷部に接触している状態(「非Pシフトレンジ」)に応じたもの、すなわち「非Pシフトレンジ」の基準位置として学習することができる。また、時刻t5と時刻t6との中間となる時刻{=(t5+t6)/2)}におけるモータ回転角θmotの実測値θ2[rad]を、係合ローラ36がP谷部に接触している状態(「Pシフトレンジ」)に応じたもの、すなわち「Pシフトレンジ」の基準位置として学習することができる。
Before time t1, during the period from time t2 to time t5, and after time t6, the engaging
図4に戻り、電子制御装置100は、必要性判定部100a、レンジ検知部100b、切替予想部100c、学習部100d、更新部100e、及び記憶部100fを機能的に備える。
Returning to FIG. 4, the
必要性判定部100aは、シフトレンジの基準位置の学習が必要であるか否かを判定する。学習が必要であると判定されるのは、マニュアルシャフト22と円筒状部材52との間で摩耗が発生したと予測される場合である。マニュアルシャフト22と円筒状部材52との間での摩耗とは、例えば板ばね54とマニュアルシャフト22との間の摩耗や板ばね54と円筒状部材52との間の摩耗が含まれる。例えば、前回の学習完了後の車両10の走行距離が所定の距離以上に増加した場合や前回の学習完了後のエンジン12の総回転数(回転速度×時間)が所定の回転数以上に増加した場合には、シフトレンジの基準位置の学習が必要であると判定される。所定の距離及び所定の回転数のそれぞれは、前回学習されたシフトレンジの基準位置では、係合ローラ36がディテントプレート24に設けられた谷位置に正しく接触しない(ずれた状態で接触する)ほどにマニュアルシャフト22と円筒状部材52との間での摩耗が発生すると予測される、予め実験的に或いは設計的に定められた値である。
The
レンジ検知部100bは、パーキングスイッチ78bにより選択された走行モードが「Pモード」及び「非Pモード」のいずれであるか、すなわち「Pシフトレンジ」及び「非Pシフトレンジ」のいずれであるかを検知する。この検知は、例えばPスイッチ信号Pswに基づいて行われる。
The
切替予想部100cは、レンジ検知部100bで検知されたシフトレンジの基準位置の学習が行われるのに必要な期間だけ、そのシフトレンジが切り替えられないか否か(パーキングスイッチ78bが操作されないか否か)を予測する。
The switching
例えば、シフトレンジが「Pシフトレンジ」である場合において、エンジン12の停止直後であったり、信号待ちの状態であったりすると、シフトレンジが切り替えられないと予測される。「信号待ちの状態であること」は、例えば車両10の前方が車載カメラにより撮影されて車両進行方向の信号機が赤信号であることが検出されたり、ネットワーク(例えば路車間通信)により車両進行方向の信号機における赤信号の待ち時間が検知されたりすることで判定可能である。
For example, when the shift range is the "P shift range", it is predicted that the shift range cannot be switched immediately after the
例えば、シフトレンジが「非Pシフトレンジ」である場合において、車両10の車速Vが所定の車速値V1[km/h]以上で走行中であったり、車両10が加速中であったりすると、シフトレンジが切り替えられないと予測される。
For example, when the shift range is the "non-P shift range", if the vehicle speed V of the
必要性判定部100aによりシフトレンジの基準位置の学習が必要であると判定され、且つ、レンジ検知部100bで検知されたシフトレンジが切り替えられないと切替予想部100cによって予測された場合、学習部100dは、その切り替えられないと予測されたシフトレンジの基準位置の学習を、前述の図5を用いて説明したように実行する。
When the
更新部100eは、学習部100dにより学習されたシフトレンジの基準位置におけるモータ回転角θmotの実測値(例えば、実測値θ1や実測値θ2)を学習値として、記憶部100fに記憶する。
The
記憶部100fに記憶された学習値は、その学習後においてパーキングスイッチ78bが操作されてシフトレンジが切り替えられる場合におけるステップモータ40の回転駆動制御の制御値として使用される。
The learning value stored in the
図6は、図3に示すディテントプレート24におけるシフトレンジの基準位置を学習する制御方法における電子制御装置100の制御作動を説明するフローチャートの一例である。図6のフローチャートは、繰り返し実行される。
FIG. 6 is an example of a flowchart for explaining the control operation of the
まず、必要性判定部100aに対応するステップS10において、シフトレンジの基準位置の学習が必要であるか否かが判定される。ステップS10の判定が肯定された場合は、ステップS20が実行される。ステップS10の判定が否定された場合は、リターンとなる。
First, in step S10 corresponding to the
レンジ検知部100bに対応するステップS20において、シフトレンジが「Pシフトレンジ」であるか否かが検知される。ステップS20で「Pシフトレンジ」であることが検知された場合は、ステップS30が実行される。ステップS20で「Pシフトレンジ」であることが検知されなかった場合(すなわち「非Pシフトレンジ」である場合)は、ステップS60が実行される。
In step S20 corresponding to the
切替予想部100cに対応するステップS30において、「Pシフトレンジ」の基準位置の学習が行われるのに必要な期間だけ、「Pシフトレンジ」が「非Pシフトレンジ」に切り替えられないか否かが予測される。ステップS30の判定が肯定された場合は、ステップS40が実行される。ステップS30の判定が否定された場合は、リターンとなる。
Whether or not the "P shift range" can be switched to the "non-P shift range" only for the period required for learning the reference position of the "P shift range" in step S30 corresponding to the
学習部100dに対応するステップS40において、「Pシフトレンジ」の基準位置の学習が実行される。例えば、前述の図5における時刻t5から時刻t6までの期間に対応した回転角範囲を含むようにモータ回転角θmotが変化させられることで、係合ローラ36がP谷部に接触している状態(「Pシフトレンジ」)に応じた実測値θ2が学習される。そしてステップS50が実行される。
In step S40 corresponding to the
更新部100e及び記憶部100fに対応するステップS50において、学習された「Pシフトレンジ」の基準位置におけるモータ回転角θmotが学習値として記憶(更新)される。そしてリターンとなる。
In step S50 corresponding to the
切替予想部100cに対応するステップS60において、「非Pシフトレンジ」の基準位置の学習が行われるのに必要な期間だけ、「非Pシフトレンジ」が「Pシフトレンジ」に切り替えられないか否かが予測される。ステップS60の判定が肯定された場合は、ステップS70が実行される。ステップS60の判定が否定された場合は、リターンとなる。
Whether or not the "non-P shift range" can be switched to the "P shift range" only for the period required for learning the reference position of the "non-P shift range" in step S60 corresponding to the
学習部100dに対応するステップS70において、「非Pシフトレンジ」の基準位置の学習が実行される。例えば、前述の図5における時刻t1から時刻t2までの期間に対応した回転角範囲を含むようにモータ回転角θmotが変化させられることで、係合ローラ36が非P谷部に接触している状態(「非Pシフトレンジ」)に応じた実測値θ1が学習される。そしてステップS80が実行される。
In step S70 corresponding to the
更新部100e及び記憶部100fに対応するステップS80において、学習された「非Pシフトレンジ」の基準位置におけるモータ回転角θmotが学習値として記憶(更新)される。そしてリターンとなる。
In step S80 corresponding to the
なお、ステップS40及びステップS70におけるシフトレンジの基準位置の学習が実行されている途中において、それぞれステップS30及びステップS60における予測に反してパーキングスイッチ78bにより選択された走行モードが切り替えられた場合には、シフトレンジの基準位置の学習が中断され、リターンとなる。
If the running mode selected by the
本実施例におけるシフトバイワイヤ装置20は、ディテントプレート24を支持するマニュアルシャフト22と、マニュアルシャフト22に弾性部材である板ばね54を介して相対回転不能に取り付けられた円筒状部材52と、マニュアルシャフト22を回転駆動させるステップモータ40と、を備える。
The shift-by-
本実施例によれば、(a)ステップモータ40の回転角であるモータ回転角θmotを検出する第1回転角センサ90と、円筒状部材52の回転角である円筒状部材回転角θcylを検出する第2回転角センサ92と、が設けられ、(b)マニュアルシャフト22と円筒状部材52との間(マニュアルシャフト22と板ばね54との間及び円筒状部材52と板ばね54との間の少なくとも一方)で摩耗が発生したと予測される場合、モータ回転角θmotと円筒状部材回転角θcylとの比較に基づいてディテントプレート24の谷位置を検出してシフトレンジの基準位置を学習するように構成されている。このように、マニュアルシャフト22と円筒状部材52との間で摩耗が発生したと予測される場合に学習が実行されるため学習の頻度が減少し、学習によるマニュアルシャフト22と円筒状部材52との間での摩耗の発生が抑制される。また、ディテントプレート24におけるシフトレンジの基準位置への回転駆動制御に対する摩耗の影響が学習により抑制される。
According to this embodiment, (a) the first
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。 Although the examples of the present invention have been described in detail with reference to the drawings, the present invention also applies to other aspects.
前述の実施例では、図5において時間tの経過とともにモータ回転角θmotが増加させられていたが、時間tの経過とともにモータ回転角θmotが減少させられる態様でシフトレンジの基準位置の学習が実行されても良い。この場合にも、ガタGによる非変化領域に基づいて、各シフトレンジの基準位置を学習することが可能である。 In the above-described embodiment, the motor rotation angle θmot is increased with the passage of time t in FIG. 5, but the learning of the reference position of the shift range is executed in such a manner that the motor rotation angle θmot is decreased with the passage of time t. May be done. Also in this case, it is possible to learn the reference position of each shift range based on the non-changeable region due to the backlash G.
前述の実施例では、マニュアルシャフト22と円筒状部材52との間には弾性部材である板ばね54が介在していたが、この態様に限らない。例えば、取付部材に設けられた可撓性の筒部が軸線方向の延びる2つのスリットにより2つに分離され、前記2つに分離された筒部の内部にマニュアルシャフト22の先端部が挿入され、前記2つに分離された筒部の外周側に配設された弾性部材である板ばねの付勢力(押圧力)によって取付部材に設けられた筒部がマニュアルシャフト22の先端部側に押圧されることで、取付部材がマニュアルシャフト22に取り付けられる構成であっても良い。このような構成であっても、本実施例のようにマニュアルシャフト22と取付部材との間で摩耗が発生したと予測される場合に学習が実行されることで学習の頻度が減少し、学習によるマニュアルシャフト22と取付部材との間での摩耗の発生が抑制され、且つ、ディテントプレート24におけるシフトレンジの基準位置への回転駆動制御に対する摩耗の影響が学習により抑制される。また、弾性部材は板ばねに限られず、取付部材とマニュアルシャフト22との間のガタを詰めることが可能であれば、板ばね54以外のスプリングの他、ゴム部材などであっても良い。したがって、「取付部材」である円筒状部材は、「弾性部材」によってマニュアルシャフト22に相対回転不能に取り付けられた構成であれば良い。
In the above-described embodiment, the
前述の実施例では、取付部材は略円筒状の円筒状部材52であったが、この態様に限らない。取付部材は、マニュアルシャフト22に弾性部材によって相対回転不能に取り付けられた構成であれば必ずしも円筒形状である必要はない。
In the above-described embodiment, the mounting member is a substantially cylindrical
前述の実施例では、ディテントプレート24(及びマニュアルシャフト22)を回転させるのはステップモータ40であったが、これに限らない。ディテントプレート24(及びマニュアルシャフト22)を回転させてその回転位置を制御できるのであれば、他の形式のモータ(電動機)であっても良い。
In the above-described embodiment, it is the
前述の実施例では、ディテントプレート24に設けられた凹凸面26のシフトレンジが2箇所(谷が2箇所)の場合について説明したが、これに限らない。例えば、マニュアルシャフト22の回転中心線CL1方向から見たディテントプレート24の凹凸面26のシフトレンジが4箇所(例えば、「Pシフトレンジ」、「Rシフトレンジ」、「Nシフトレンジ」、及び「Dシフトレンジ」に対応した谷が4箇所)の場合などにも本発明は適用可能である。なお、この場合には、「Pシフトレンジ」、「Rシフトレンジ」、「Nシフトレンジ」、及び「Dシフトレンジ」への切り替えは、例えばシフト操作装置78に設けられた「Pモード」「Rモード」、「Nモード」、及び「Dモード」への選択(切り替え)が可能なシフトレバーによって行われる。
In the above-described embodiment, the case where the
前述の実施例では、モータ回転角θmotは、回転検出用歯車50と磁気センサ素子110とを備える第1回転角センサ90で検出されたが、この態様に限らない。例えば、モータ回転角θmotは、モータ40の回転子であるロータ40rの回転角がレゾルバによって検出される構成であっても良い。
In the above-described embodiment, the motor rotation angle θmot is detected by the first
前述の実施例では、円筒状部材回転角θcylは、回転検出用歯部52aと磁気センサ素子120とを備える第2回転角センサ92で検出されたが、この態様に限らない。例えば、円筒状部材回転角θcylは、円筒状部材52に取り付けられた永久磁石とその永久磁石から発生させられた磁束の方向を検出するホール素子とを備える構成であっても良い。
In the above-described embodiment, the rotation angle θcyl of the cylindrical member is detected by the second
前述の実施例では、駆動力源であるエンジン12と自動変速機16とが備えられた車両10において、バルブ28のスプール弁子30及びスプール弁子係合ロッド32が設けられた態様であったが、これに限らない。例えば、駆動力源としてエンジン12及び車両走行用電動機が備えられたハイブリッド車両において自動変速機16が設けられていない場合には、バルブ28のスプール弁子30及びスプール弁子係合ロッド32が設けられなくても良い。
In the above-described embodiment, in the
なお、上述したのはあくまでも本発明の実施例であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。 It should be noted that the above description is merely an embodiment of the present invention, and the present invention can be carried out in a mode in which various changes and improvements are made based on the knowledge of those skilled in the art without departing from the spirit of the present invention.
20:シフトバイワイヤ装置
22:マニュアルシャフト
24:ディテントプレート
40:ステップモータ(モータ)
52:円筒状部材(取付部材)
54:板ばね(弾性部材)
90:第1回転角センサ
92:第2回転角センサ
θcyl:円筒状部材回転角(取付部材の回転角)
θmot:モータ回転角(モータの回転角)
20: Shift-by-wire device 22: Manual shaft 24: Detent plate 40: Step motor (motor)
52: Cylindrical member (mounting member)
54: Leaf spring (elastic member)
90: First rotation angle sensor 92: Second rotation angle sensor θcyl: Cylindrical member rotation angle (rotation angle of mounting member)
θmot: Motor rotation angle (motor rotation angle)
Claims (1)
前記モータの回転角を検出する第1回転角センサと、前記取付部材の回転角を検出する第2回転角センサと、を有し、
前記マニュアルシャフトと前記取付部材との間で摩耗が発生したと予測される場合、前記モータの回転角と前記取付部材の回転角との比較に基づいて前記ディテントプレートの谷位置を検出してシフトレンジの基準位置を学習するように構成されている
ことを特徴とするシフトバイワイヤ装置。 In a shift-by-wire device including a manual shaft that supports a detent plate, a mounting member that is non-rotatably attached to the manual shaft by an elastic member, and a motor that rotationally drives the manual shaft.
It has a first rotation angle sensor that detects the rotation angle of the motor and a second rotation angle sensor that detects the rotation angle of the mounting member.
When it is predicted that wear has occurred between the manual shaft and the mounting member, the valley position of the detent plate is detected and shifted based on the comparison between the rotation angle of the motor and the rotation angle of the mounting member. A shift-by-wire device characterized in that it is configured to learn the reference position of the range.
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