JP2021110394A - Ball screw device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、ボールねじ装置に関する。 The present invention relates to a ball screw device.
特許文献1には、自動車のブレーキ装置に適用可能なボールねじ装置が開示されている。このボールねじ装置は、外周に螺旋溝が形成されたねじ軸と、ねじ軸の外周側に設けられ内周に螺旋溝が形成されたナットと、ねじ軸の螺旋溝とナットの螺旋溝との間に配置された複数のボールとを有している。また、特許文献1記載のボールねじ装置は、複数のボールが循環することなくナットの螺旋溝内において転動する非循環式のボールねじ装置であり、ナットの螺旋溝の両端部にはストッパが設けられ、このストッパとボールとの間にコイルばねが設けられている。 Patent Document 1 discloses a ball screw device applicable to an automobile braking device. This ball screw device includes a screw shaft having a spiral groove formed on the outer circumference, a nut provided on the outer peripheral side of the screw shaft and having a spiral groove formed on the inner circumference, and a spiral groove of the screw shaft and a spiral groove of the nut. It has a plurality of balls arranged between them. Further, the ball screw device described in Patent Document 1 is a non-circulation type ball screw device in which a plurality of balls roll in the spiral groove of the nut without circulating, and stoppers are provided at both ends of the spiral groove of the nut. A coil spring is provided between the stopper and the ball.
図7(a)は、従来技術におけるねじ軸の螺旋溝とナットの螺旋溝との一部を平面に展開した状態を示す説明図である。前述したように、螺旋溝129,130の端部に設けられたストッパ161と、このストッパ161に最も近いボール(以下、「端部ボール」ともいう)120aとの間にはコイルばね(以下、「端部ばね」ともいう)164が設けられている。ねじ軸118が回転すると、ねじ軸118の軸心に沿ってナット119が直線移動するとともに、図7(b)に示すように、螺旋溝129,130上を複数のボール120が転動し、端部ばね164が圧縮される。しかしながら、端部ばね164が限界(端部ばね164の各コイル線が互いに密着(線間密着)した状態)まで圧縮されると端部ボール120aと端部ばね164とが強く接触し、転動する端部ボール120aによって端部ばね64が摩耗したり損傷したりする可能性がある。また、端部ばね64が限界まで圧縮されると、早期に「へたり」が生じ、ボールねじ装置の寿命が短くなる恐れがある。
FIG. 7A is an explanatory view showing a state in which a part of the spiral groove of the screw shaft and the spiral groove of the nut in the prior art is developed in a plane. As described above, a coil spring (hereinafter, also referred to as “end ball”) 120a is located between the
本発明は、ナットの螺旋溝に設けられたストッパと端部ボールとの間に配置されたコイルばねの損傷等を抑制し、耐久性を高めることができるボールねじ装置を提供することを目的とする。 An object of the present invention is to provide a ball screw device capable of suppressing damage to a coil spring arranged between a stopper provided in a spiral groove of a nut and an end ball and improving durability. do.
(1)本発明のボールねじ装置は、外周に第一螺旋溝が形成されているねじ軸と、前記ねじ軸の外周側に設けられ内周に第二螺旋溝が形成されているナットと、前記第一螺旋溝と前記第二螺旋溝との間に設けられている複数のボールと、前記第二螺旋溝の端部に設けられたストッパと、前記複数のボールのうち前記ストッパに最も近い端部ボールと当該ストッパとの間に配置されかつ前記端部ボールの移動により伸縮するコイルばねと、を備えているボールねじ装置であって、前記ストッパと前記端部ボールとの間に設けられかつ前記ストッパに対する前記端部ボールの最接近距離を設定するスペーサを備え、前記最接近距離が、前記コイルばねが限界まで圧縮された場合の前記ストッパと前記端部ボールとの間の距離以上である。 (1) The ball screw device of the present invention includes a screw shaft having a first spiral groove formed on the outer periphery, a nut provided on the outer peripheral side of the screw shaft and having a second spiral groove formed on the inner circumference. A plurality of balls provided between the first spiral groove and the second spiral groove, a stopper provided at an end of the second spiral groove, and the closest of the plurality of balls to the stopper. A ball screw device including a coil spring that is arranged between an end ball and the stopper and expands and contracts due to the movement of the end ball, and is provided between the stopper and the end ball. Moreover, a spacer for setting the closest distance of the end ball to the stopper is provided, and the closest distance is equal to or greater than the distance between the stopper and the end ball when the coil spring is compressed to the limit. be.
以上の構成によれば、ストッパと端部ボールとの間には、スペーサが設けられており、このスペーサによってストッパと端部ボールとの最接近距離が設定される。この最接近距離と、コイルばねが限界まで圧縮された場合のストッパと端部ボールとの間の距離とが同一である場合、コイルばねが限界まで圧縮されたとしても端部ボールがコイルばねだけでなくスペーサにも当たるので、コイルばねに対する端部ボールの接触圧が低減され、コイルばねの摩耗や損傷が抑制される。前記最接近距離が、コイルばねが限界まで圧縮されたときのストッパと端部ボールとの間の距離を超える場合、ストッパに接近する方向の端部ボールの移動がスペーサによって制限されるため、コイルばねが限界まで圧縮されることがない。そのため、コイルばねのへたりを抑制することができる。以上により、ボールねじ装置の耐久性を高めることができる。 According to the above configuration, a spacer is provided between the stopper and the end ball, and the closest distance between the stopper and the end ball is set by this spacer. If this closest distance is the same as the distance between the stopper and the end ball when the coil spring is compressed to the limit, the end ball is only the coil spring even if the coil spring is compressed to the limit. Since it also hits the spacer, the contact pressure of the end ball with respect to the coil spring is reduced, and wear and damage of the coil spring are suppressed. When the closest distance exceeds the distance between the stopper and the end ball when the coil spring is compressed to the limit, the movement of the end ball in the direction approaching the stopper is restricted by the spacer, so that the coil The spring is not compressed to the limit. Therefore, the settling of the coil spring can be suppressed. As described above, the durability of the ball screw device can be improved.
(2)好ましくは、前記最接近距離が、前記コイルばねが限界まで圧縮された場合の前記ストッパと前記端部ボールとの間の距離よりも大きい。
このような構成によって、コイルばねが限界まで圧縮されるのを確実に抑制することができる。
(2) Preferably, the closest distance is larger than the distance between the stopper and the end ball when the coil spring is compressed to the limit.
With such a configuration, it is possible to reliably suppress the coil spring from being compressed to the limit.
(3)好ましくは、前記スペーサが、前記コイルばねの内部に収容されている。
このような構成によって、ボールねじ装置の構造を変更することなくスペーサを組み込むことができ、当該スペーサを組み込むことによるボールねじ装置の大型化や構造の複雑化を抑制することができる。
(3) Preferably, the spacer is housed inside the coil spring.
With such a configuration, the spacer can be incorporated without changing the structure of the ball screw device, and it is possible to suppress the increase in size and the complexity of the structure of the ball screw device due to the incorporation of the spacer.
(4)好ましくは、前記スペーサが、コイルばねの伸縮方向に並べて配置された複数のボールよりなる。
このような構成によって、端部ボールがスペーサを構成するボールに接触した場合に、当該ボールを回転させることが可能となり、さらに、端部ボールも回転しやすくなる。これにより、端部ボールとスペーサとの接触による摩擦抵抗を低減し、スペーサ又は端部ボールの摩耗や損傷を抑制することができる。また、スペーサが複数のボールにより構成されることで、コイルばねの内部への組み込みを容易に行うことができる。
(4) Preferably, the spacer is composed of a plurality of balls arranged side by side in the expansion / contraction direction of the coil spring.
With such a configuration, when the end ball comes into contact with the ball constituting the spacer, the ball can be rotated, and the end ball also becomes easy to rotate. As a result, the frictional resistance due to the contact between the end ball and the spacer can be reduced, and the wear and damage of the spacer or the end ball can be suppressed. Further, since the spacer is composed of a plurality of balls, it can be easily incorporated into the coil spring.
本発明によれば、コイルばねに対する端部ボールの接触圧を低減してコイルばねの摩耗や損傷を抑制し、ボールねじ装置の耐久性を高めることができる。 According to the present invention, the contact pressure of the end ball with respect to the coil spring can be reduced to suppress wear and damage of the coil spring, and the durability of the ball screw device can be improved.
図1は、本発明の実施形態に係るボールねじ装置が適用されたブレーキ装置の一例を示す断面図である。
本実施形態のボールねじ装置17は、例えば、車両(自動車)のブレーキ装置に用いられる。ブレーキ装置5は、自動車の車輪と一体回転するディスク6に対して摩擦による制動力を付与する。この制動力を発生させるために、ブレーキ装置5はボールねじ装置17を備えている。なお、図1では、ブレーキ装置5は非制動状態にある。
FIG. 1 is a cross-sectional view showing an example of a brake device to which the ball screw device according to the embodiment of the present invention is applied.
The
ブレーキ装置5は、図示しないナックル等に支持されたフローティングタイプのキャリパ7と、ディスク6を挟む一対のパッド8とを備えている。キャリパ7は、第一ボディ9と、この第一ボディ9と一体となっている第二ボディ10と、第一ボディ9に取り付けられているカバー11とを備えている。
The
一方(図1では右側)のパッド8は、ボールねじ装置17が有する後述のハウジング21に取り付けられている第一バックアッププレート12に支持されている。他方(図1では左側)のパッド8は、第二ボディ10に取り付けられている第二バックアッププレート13に支持されている。
On the other hand (on the right side in FIG. 1), the
第一ボディ9は、筒本体部14と底板部15とを含む筒形状(有底筒形状)を有しており、ディスク6側に向かって開口している。筒本体部14の内側にボールねじ装置17が設けられており、ボールねじ装置17は、ねじ軸18と、ナット19と、複数のボール20と、ハウジング21とを備えている。ねじ軸18の中心線Cがボールねじ装置17の中心線となる。本明細書では、この中心線Cに平行な方向を軸方向と呼ぶ。
The
第一ボディ9の底板部15には、貫通孔16が形成されている。この貫通孔16にスラスト軸受22が取り付けられている。ねじ軸18は、スラスト軸受22に回転自在に支持されている。
ハウジング21と筒本体部14との間にはキー24が設けられている。ハウジング21は、筒本体部14に対して軸方向に往復移動可能であるが、中心線C回りの周方向に回転不能となっている。
A through
A
ナット19とハウジング21とは、後述するように一体となっている。ねじ軸18が一方向に回転(正回転)すると、ナット19とハウジング21とはねじ軸18に沿って軸方向一方側(図1では右側)から軸方向他方側(図1では左側)へ移動する。これに対して、ねじ軸18が他方向に回転(逆回転)すると、ナット19とハウジング21とはねじ軸18に沿って軸方向他方側から軸方向一方側へ移動する。図1に示すブレーキ装置5では、移動するハウジング21がピストンとして機能し、第一ボディ9(筒本体部14)がハウジング21を収容してガイドするシリンダとして機能する。
The
筒本体部14の外側に、モータ(電動モータ)51と、減速装置23とが設けられている。モータ51にはコントロールユニット52から指令信号が入力され、この指令信号に基づいてモータ51の出力軸は正回転、逆回転、停止する。減速装置23は、モータ51の出力軸に固定されている第一のギヤ25と、ねじ軸18の軸方向一方側の端部に固定されている第二のギヤ26と、これらギヤ25,26の間に設けられている中間ギヤ27とを有している。なお、減速装置23は他の構成であってもよいし、無くてもよい。
A motor (electric motor) 51 and a
以上の構成により、モータ51の出力軸が回転するとナット19及びハウジング21が、軸方向に移動する。つまり、モータ51から減速装置23を介して伝達されるねじ軸18の回転運動が、ボールねじ装置17によって、ナット19(及びハウジング21)の軸方向の直線運動に変換される。これにより、一対のパッド8がディスク6を挟み制動力を発生させる。
With the above configuration, when the output shaft of the
図2は、ボールねじ装置17の分解斜視図である。図3は、ボールねじ装置17の断面図である。
図2及び図3に示すように、ボールねじ装置17は、ハウジング21と、入力部材としてのねじ軸18と、ねじ軸18の外周側に設けられている出力部材としてのナット19と、を備えている。ハウジング21は、筒部31と底部32とを含む有底筒形状である。ハウジング21は、軸方向他方側である底部32側においてねじ軸18の軸方向他方側の端部33を収容可能とし、かつ、軸方向一方側となる開口側においてナット19が取り付けられている。ナット19をハウジング21に取り付ける(固定する)ために、ボールねじ装置17は、ナット19の軸方向一方の端面38と接触するC形の止め輪28を備えている。
FIG. 2 is an exploded perspective view of the
As shown in FIGS. 2 and 3, the
図3において、ハウジング21の筒部31は、ナット19の外周面34が嵌合する内周面35と、ナット19の軸方向他方側の端面36と接触する環状面37と、止め輪28を取り付けるための凹溝39とを有している。ハウジング21の内周面35にナット19を嵌め入れ、凹溝39に止め輪28を取り付けることで、ナット19は、ハウジング21の環状面37と止め輪28とによって軸方向に挟まれた状態となり、ナット19はハウジング21の軸方向一方側から脱落不能となる。
In FIG. 3, the
ハウジング21の内周側に形成される空間は、大径の穴部48と、小径部の穴部49とによって構成される。大径の穴部48は、環状面37を含みこの環状面37から軸方向一方側(開口側)に位置している。大径の穴部48にナット19が取り付けられている。小径の穴部49は、環状面37(の内周縁)から軸方向他方側に位置する。
The space formed on the inner peripheral side of the
図2に示すように、ナット19の軸方向他方側の端部40における外周形状は多角形となっており、ハウジング21の内周面35の軸方向一方側が、ナット19の前記端部40の形状に対応する多角形となっている。以上より、ナット19とハウジング21とは一体となっており、また、ナット19とハウジング21とは相対的に回転不能となる。
As shown in FIG. 2, the outer peripheral shape of the
図2及び図3において、ねじ軸18の外周には、第一螺旋溝29が形成されている。ナット19の内周には、第二螺旋溝30が形成されている。ねじ軸18は、ナット19よりも軸方向に長く、ナット19(第二螺旋溝30)よりも軸方向に広い範囲で第一螺旋溝29が形成されている。複数のボール20により構成されているボール列63は、第一螺旋溝29と第二螺旋溝30との間に設けられている。ボール列63におけるボール20間には、複数のコイルばね53が設けられている。以下の説明では、各コイルばね53を中間ばね53と呼ぶ。
In FIGS. 2 and 3, a
図4は、ねじ軸18の第一螺旋溝29及びナット19の第二螺旋溝30を平面に展開した状態を示す説明図である。全てのボール20(ボール列63)は、ナット19の内周側に収容された状態にある。そして、ナット19の内周側(第二螺旋溝30)であって軸方向両端部に、ストッパ61,62が設けられている。軸方向一方側の第一ストッパ61は、ボール20よりも直径の大きいボールにより構成されており、ナット19に移動不能な状態で設けられている。軸方向他方側の第二ストッパ62は、ナット19の穴に固定されているピン部材により構成されており、移動不能となっている。これら第一ストッパ61及び第二ストッパ62それぞれは、第二螺旋溝30から脱落しないように設けられており、中間ばね53を含むボール列63の脱落を阻止するための部材となる。なお、第一ストッパ61及び第二ストッパ62それぞれは別の形態であってもよい。また、第一ストッパ61及び第二ストッパ62は、ナット19とは異なる部材ではなく、ナット19自体に設けられていてもよい。例えば、第一ストッパ61及び第二ストッパ62は、ナット19の第二螺旋溝30の両端の壁部により構成されていてもよい。この場合、当該壁部によって中間ばね53を含むボール列63の脱落を阻止することができる。
FIG. 4 is an explanatory view showing a state in which the
ナット19の内周側において、ボール列63に含まれる最も軸方向一方側のボール(以下、「第一端部ボール」ともいう)20aと第一ストッパ61との間には、第一端部ばね64が設けられている。ボール列63に含まれる最も軸方向他方側のボール(以下、「第二端部ボール」ともいう)20bと第二ストッパ62との間には、第二端部ばね65が設けられている。第一端部ばね64及び第二端部ばね65はそれぞれコイルばねにより構成されている。
On the inner peripheral side of the
このように、本実施形態では、ナット19の第二螺旋溝30の軸方向一方側に、第一ストッパ61及び第一端部ばね64が設けられており、第二螺旋溝30の軸方向他方側に、第二ストッパ62及び第二端部ばね65が設けられている。そして、第一端部ばね64と第二端部ばね65との間に、中間ばね53を含むボール列63が設けられている。ボールねじ装置17が回転していない状態では、全ての中間ばね53及び端部ばね64,65は僅かに圧縮した状態にある。
As described above, in the present embodiment, the
以上より、本実施形態のボールねじ装置17は、ボール20が循環しない非循環方式である。このようなボールねじ装置17では、ナット19が軸方向に移動する際、ボール20の進み遅れが発生することが知られている。進み遅れの発生は、例えばボールねじ装置17に作用するモーメント荷重(曲げ荷重)等の偏荷重や、螺旋溝29,30の歪み等による。そこで、ボール列63に設けられた中間ばね53が弾性変形することで、ボールねじ装置17の動作中においてボール20の進み遅れを吸収することができ、ボール20間の摩擦を低減している。
From the above, the
図1に示すブレーキ装置5おいて、前述したようにパッド8をディスク6に接触させて制動力を生じさせるためには、ボールねじ装置17において、ねじ軸18を回転させてナット19及びハウジング21を軸方向一方側から軸方向他方側へ(図1では、右側から左側へ)移動させ、パッド8をディスク6に押し付ける。この際、ハウジング21は反力を受け、ナット19には比較的大きな軸方向力が作用する。このように、ナット19に比較的大きな軸方向力が作用した状態で、ナット19が軸方向一方側から他方側へ移動すると、図4において、各ボール20は第二螺旋溝30に沿って転がりながら軸方向一方側へ移動する。
In the
図5(a)は、第一螺旋溝29及び第二螺旋溝30の一部を平面に展開した状態を示す説明図、図5(b)は、ボール20が軸方向一方側へ移動した状態を示す図である。
ボール20が軸方向一方側へ移動すると、第一端部ボール20aと第一ストッパ61との間に配置された第一端部ばね64が圧縮される。従来のボールねじ装置では、図7(b)に示すように、端部ばね164が限界(線間密着した状態)まで圧縮されると端部ボール120aが端部ばね164に強く接触し、端部ばね164が摩耗したり損傷したりするおそれがあった。
FIG. 5A is an explanatory view showing a state in which a part of the
When the
本実施形態のボールねじ装置17は、以上のような第一端部ばね64の圧縮を制限するため、第一ストッパ61に対する第一端部ボール20aの最接近距離L1を設定するスペーサ70を備えている。
The
本実施形態のスペーサ70は、複数(図示例では5個)のスペーサボール71からなる。このスペーサボール71は、ボール20よりも外径が小さい球であり、第一端部ばね64の内部に配置されている。スペーサボール71は、金属又は合成樹脂により形成される。図5(b)に示すように、全てのスペーサボール71の直径を足し合わせた寸法が、最接近距離L1となる。この最接近距離L1は、図7(b)に示すように、端部ばね164を限界まで圧縮したときの、端部ボール120aとストッパ161との間の距離L2よりも大きい。
The
以上より、第一端部ボール20aが軸方向一方側に移動したとしても第一端部ばね64が限界まで圧縮されることがなくなり、第一端部ばね64に対する第一端部ボール20aの接触圧が抑制される。そのため、第一端部ばね64が摩耗したり損傷したりすることが抑制される。また、第一端部ばね64が、頻繁に限界まで圧縮されると早期にへたりが生じ、自然長が短くなる可能性があるが、スペーサ70を備えることによって第一端部ばね64のへたりも抑制される。したがって、ボールねじ装置17の耐久性を高めることができる。
From the above, even if the
スペーサ70は、第一、第二螺旋溝29,30の形状に沿って湾曲して配置される。そのため、スペーサ70を複数のスペーサボール71により構成することで、第一端部ばね64の内部にスペーサ70を容易に組み込むことができ、第一、第二螺旋溝29,30の形状に沿って容易にスペーサ70を湾曲して配置することができる。
The
また、スペーサ70は、スペーサボール71の個数を変更することで容易に長さを調整することができる。そのため、第一端部ボール20aと第一ストッパ61との間の最接近距離L1も容易に調整することができる。
Further, the length of the
本実施形態では、第一端部ボール20aと第一ストッパ61との間にスペーサ70を備えているので、第一端部ばね64の圧縮が限界に達する直前まで、第一端部ボール20aの移動量を最大限に大きくすることができる。そのため、ナット19のストローク量を広範囲のなかから設定することができ、設計の自由度を高めることが可能となる。
In the present embodiment, since the
スペーサ70により設定される、第一端部ボール20aと第一ストッパ61との間の最接近距離L1は、第一端部ばね64の許容収縮量(実際の使用形態において許容される設計上の最大の収縮量)を基準として設定することができる。具体的に、最接近距離L1は、第一端部ばね64が許容収縮量まで収縮したときの第一端部ボール20aと第一ストッパ61との間の距離以上に設定することができる。この種のボールねじ装置17において、第一端部ばね64の許容収縮量は、例えば、第一端部ばね64の限界収縮量(自然長から圧縮限界までの収縮量)の1/2以下とされる。したがって、最接近距離L1は、第一端部ばね64が限界収縮量の1/2収縮したときの第一端部ボール20aと第一ストッパ61との間の距離以上に設定することができる。以上のように最接近距離L1を設定することで、第一端部ばね64が、許容収縮量を超えて収縮されることがなくなり、第一端部ばね64のへたりを確実に防止することができる。
The closest distance L1 between the
なお、本実施形態において、最接近距離L1は、第一端部ばね64が限界まで圧縮されたときの第一端部ボール20aと第一ストッパ61との間の距離と同一に設定することも可能である。この場合、第一端部ばね64は限界まで圧縮されるものの、第一端部ボール20aはスペーサ70と第一端部ばね64との双方に接触するため、第一端部ばね64に対する接触圧が抑制される。したがって、第一端部ばね64の摩耗や損傷を抑制することができる。
In the present embodiment, the closest approach distance L1 may be set to be the same as the distance between the first
[変形例]
図6は、スペーサの変形例を示す図面であり、図6(a)は、第一螺旋溝及び第二螺旋溝の一部を平面に展開した状態を示す説明図、図6(b)は、図6(a)のボールが移動した状態を示す図である。
図6に示すスペーサ70は、上記実施形態のスペーサとは異なり、1つの棒体72により構成され、第一端部ばね64内に組み込まれている。そして、この棒体72の長さは、第一端部ボール20aと第一ストッパ61との間の最接近距離L1に相当する長さに形成されている。したがって、本変形例のスペーサ70によっても第一端部ばね64が限界まで圧縮されるのを抑制することができ、第一端部ばね64の摩耗や損傷を抑制することができる。なお、スペーサ70は、第一、第二螺旋溝29,30の形状に沿って配置されるため、実際には円弧状に湾曲した形状となる。棒体72において、第一端部ボール20aと接触する端面は、平面又は凸状の球面となっている。これにより、棒体72と第一端部ボール20aとを点接触させることができ、両者の間の摩擦を抑制することができる。
[Modification example]
FIG. 6 is a drawing showing a modified example of the spacer, FIG. 6A is an explanatory view showing a state in which a part of the first spiral groove and the second spiral groove is developed in a plane, and FIG. 6B is an explanatory view. , FIG. 6A is a diagram showing a state in which the ball of FIG. 6A has moved.
Unlike the spacer of the above embodiment, the
本変形例では、スペーサ70が細長い棒体72により構成されているため、上記実施形態のスペーサボール71からなるスペーサ70よりも第一端部ばね64に組み込みにくくなる可能性がある。そのため、本変形例のスペーサ70においても、棒体72を複数に分割した形態とすることで、第一端部ばね64の内部に組み込み易くしてもよい。また、この場合、分割された棒体の間にスペーサとなるボールを設けてもよい。これにより、分割された棒体同士の摩擦を抑制することができる。
In this modification, since the
[他の実施形態]
以上のとおり開示した実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。つまり、本発明のボールねじ装置は、図示する形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよい。
[Other Embodiments]
The embodiments disclosed as described above are exemplary in all respects and are not restrictive. That is, the ball screw device of the present invention is not limited to the illustrated form, and may be another form within the scope of the present invention.
上記実施形態で説明したスペーサ70は、第二ストッパ62に対する第二端部ボール20bの最接近距離を設定するために設けてもよい。このようにすれば、ねじ軸18を回転させてナット19を軸方向他方側から軸方向一方側へ(図1における左側から右側へ)移動させたときにナット19に大きな軸方向力が作用し、第二端部ボール20bが第二ストッパ62に向けて転がりながら移動するような用途でボールねじ装置17を使用する場合に、第二端部ばね65の摩耗や損傷を抑制することができる。
The
前記実施形態のボールねじ装置17では、ボール列63の途中に中間ばね53が設けられていたが、これらは省略してもよい。
前記実施形態のボールねじ装置17は、ブレーキ装置5に用いられる場合を説明したが、その他の機器にも適用可能である。
In the
Although the case where the
17:ボールねじ装置、18:ねじ軸、19:ナット、20:ボール、20a:第一端部ボール、20b:第二端部ボール、29:第一螺旋溝、30:第二螺旋溝、61:第一ストッパ、62:第二ストッパ、64:第一端部ばね、65:第二端部ばね、70:スペーサ、71:スペーサボール、L1:最接近距離 17: Ball screw device, 18: Screw shaft, 19: Nut, 20: Ball, 20a: First end ball, 20b: Second end ball, 29: First spiral groove, 30: Second spiral groove, 61 : 1st stopper, 62: 2nd stopper, 64: 1st end spring, 65: 2nd end spring, 70: spacer, 71: spacer ball, L1: closest distance
Claims (4)
前記ストッパと前記端部ボールとの間に設けられかつ前記ストッパに対する前記端部ボールの最接近距離を設定するスペーサをさらに備えており、
前記最接近距離が、前記コイルばねが限界まで圧縮された場合の前記ストッパと前記端部ボールとの間の距離以上である、ボールねじ装置。 A screw shaft having a first spiral groove formed on the outer periphery, a nut provided on the outer peripheral side of the screw shaft and having a second spiral groove formed on the inner circumference, and the first spiral groove and the second spiral groove. A plurality of balls provided between the two, stoppers provided at the ends of the first and second spiral grooves, and the end ball closest to the stopper among the plurality of balls and the stopper. A ball screw device comprising a coil spring that is disposed between and expands and contracts due to the movement of the end ball.
Further, a spacer provided between the stopper and the end ball and for setting the closest distance of the end ball to the stopper is provided.
A ball screw device in which the closest approach distance is equal to or greater than the distance between the stopper and the end ball when the coil spring is compressed to the limit.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020002697A JP2021110394A (en) | 2020-01-10 | 2020-01-10 | Ball screw device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2020002697A JP2021110394A (en) | 2020-01-10 | 2020-01-10 | Ball screw device |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2021110394A true JP2021110394A (en) | 2021-08-02 |
Family
ID=77059459
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2020002697A Pending JP2021110394A (en) | 2020-01-10 | 2020-01-10 | Ball screw device |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2021110394A (en) |
-
2020
- 2020-01-10 JP JP2020002697A patent/JP2021110394A/en active Pending
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