JP2021109092A - 残留ecgノイズレベル及び適応ノイズ閾値を推定するための方法及びシステム - Google Patents

残留ecgノイズレベル及び適応ノイズ閾値を推定するための方法及びシステム Download PDF

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Abstract

【課題】ECG信号のノイズ推定のためのより簡潔で正確でかつリアルタイムのアプローチを提供すること。【解決手段】心電図(ECG)信号における残留ノイズレベルを推定するための手段を含むシステムが開示される。開示されるシステム及び方法は、心電図装置において使用され得る。本発明の例示的な一実施形態によれば、心臓構造に近接して位置付けられた複数の電極が、ECG信号を生成するために心臓構造の電気信号を測定し得る。本システムは、ECG信号を複数のセグメントにセグメント化し得る。複数のセグメントのそれぞれについて、線形トレンドエネルギー及び/又は直流(DC)エネルギーがセグメントから除去され得、またセグメントの推定ノイズエネルギーが算出され得る。最小の推定ノイズエネルギーを有する複数のセグメントのサブセットが選択され得る。ECG信号の残留ノイズエネルギーは、セグメントのサブセットの全体に対して推定ノイズエネルギーの平均を算出することによって推定され得る。【選択図】図1

Description

本発明は、広義には、電気信号におけるノイズレベルを推定するためのシステム及び方法に関し、より具体的には、心電図(ECG)信号及び適応ノイズ閾値アルゴリズムにおけるノイズレベルを推定するためのシステム及び方法に関する。
心電図検査は、皮膚の上に配置された電極及び/又はカテーテルを使用して心臓の内部に配置された電極を使用して、一定の期間にわたって心臓の電気的活動を測定及び記録するものである。これらの電極は、各心拍中に心筋の脱分極の電気生理学的パターンから生じる、わずかな電気的変化を検出し、そのため、例えば、心筋梗塞、肺動脈塞栓症、器質的心疾患(例えば、心雑音)、心急搏症、又は心不整脈(例えば、心房細動)などの心臓の異常を検出するために用いることができる。心電図検査は心電計により実施し得るが、その後の検査は、典型的には心臓の経時的電気活動を表す電圧のグラフとして、心臓内の電気信号を示す心電図(EKG又はECGと略されるが、いずれも同じ意味である)を作成する。
各心拍の間、健康な心臓は規則的な脱分極の進行過程を経る。この規則的な脱分極のパターンは、特徴的なECGトレーシングを生じさせる。訓練された医師がECG信号の形態を見れば、心臓の構造及びその電気的伝導システムの機能について、多くの情報を得ることができる。とりわけ、ECGは、心拍の速度及びリズム、心腔の大きさ及び位置、心臓の筋細胞又は伝導システムの損傷の存在、心臓病の薬剤の作用、並びに移植されたペースメーカーの機能を測定するために使用することができる。ECGの解釈は、基本的には心臓の電気的伝導システムを理解することに関する。通常の伝導は、予測可能なパターンで開始及び伝播し、このパターンからの逸脱は通常の変動であるか又は病気によるものであり得る。したがって、ECG信号におけるノイズの存在は、心臓の活動を効果的に分析する能力を妨げ得る。更に、心臓3D撮像及びアブレーションシステム(例えば、CARTO(登録商標)システム)を含む多くのアルゴリズム及びシステムは、参照、マッピング、及び分析に関してECG信号に依存している。そのようなシステム及びアルゴリズムが機能する方式を改善するために、ECG信号における実際の残留ノイズレベルの正確でかつリアルタイムの推定が必要とされている。
心電図信号は望ましくないノイズを含むが、それらのノイズには、(例えば、呼吸及び/又は基線変動による)低周波ノイズ、またより高い周波数ノイズ、例えば電源ノイズ及び/又は偏向ノイズが含まれ得る。特定の周波数のノイズを除去するために、フィルタ(例えば、パワーフィルタ)が使用されてもよい。しかしながら、フィルタによって全てのノイズ(例えば、フィルタ帯域幅の外側の周波数のノイズ)が効果的に除去されない場合もある。したがって、通常は、フィルタリング後であってもECG信号に残留ノイズが存在する。残留ノイズを推定することは、システム性能を監視すること、及び様々なアルゴリズムを適応させるなどの様々な理由で重要である。ECGノイズ推定方法は、信号とノイズとが同時に存在することによって困難となる。したがって、ノイズ推定に対するアプローチは、第1の工程として、所望の信号とノイズ信号との分離を試行することが含まれ得る。これらの信号を分離するための既存の方法は、非常に複雑となる傾向がある。
したがって、ECGに依存するシステムにおいてノイズレベルを評価及び管理するために使用され得る、ECG信号のノイズ推定のためのより簡潔で正確でかつリアルタイムのアプローチが必要とされている。
心電図(ECG)信号における残留ノイズレベルを推定するための手段を含むシステムが開示される。開示されるシステム及び方法は、心電図装置において使用され得る。本発明の例示的な一実施形態によれば、心臓構造に近接して位置付けられた複数の電極が、ECG信号を生成するために心臓構造の電気信号を測定し得る。本システムは、ECG信号を複数のセグメントにセグメント化し得る。複数のセグメントのそれぞれについて、一定の直流(DC)を含むトレンド、線形トレンド及び/又は補間された低周波数トレンドがセグメントから除去され得、そのセグメントの推定ノイズエネルギーが算出され得る。最小の推定ノイズエネルギーを有する複数のセグメントのサブセットが選択され得る。ECG信号の残留ノイズエネルギーは、セグメントのサブセットの全体に対して推定ノイズエネルギーの平均を算出することによって推定され得る。推定ノイズエネルギーは、例えば、最小のノイズを有する診断機器(例えば、カテーテル、電極)を比較及び選択するため、トラブルシューティングのために機器内のエラーを検出及び警告するため、並びにシステム性能及びシステム閾値/アルゴリズムをシステム内の推定ノイズを利用して調整するために、様々な用途で使用され得る。
本開示の上述及びその他の特徴と利点は、添付図面に例証されるような、本開示の好ましい実施形態の以下のより詳しい記載から明白となるであろう。
例示的な一実施形態による、例示的な心電図装置100の概略図である。 例示的な一実施形態による、心電図(ECG)信号のノイズレベルを推定するための例示的な手順のフローチャートである。 CARTOシステムの第1のタイプのカテーテルを使用して生成されたECG信号の異なるレベルでの例示的なECGノイズレベルを示しており、ここで、ECG信号は、電力ノイズフィルタリング後、及びユーザ選択可能フィルタリング後(CARTOシステムによる)の未処理の形式(デジタル出力)で示されている。 CARTOシステムの第2のタイプのカテーテルを使用して生成されたECG信号の異なるレベルでの例示的なECGノイズレベルを示しており、ここで、ECG信号は、電力ノイズフィルタリング後、及びユーザ選択可能フィルタリング後(CARTOシステムによる)の未処理の形式(デジタル出力)で示されている。 CARTOシステムの第1のタイプのカテーテルを使用して生成された、未処理のフォーマットの例示的な1秒間のECG信号を示し、図2に示される手順に従って残留ECGノイズレベル推定値を算出するために使用される例示的なセグメントを示す。 CARTOシステムの第2のタイプのカテーテルを使用して生成された、未処理のフォーマットの例示的な1秒間のECG信号を示し、図2に示される手順に従って残留ECGノイズレベル推定値を算出するために使用される例示的なセグメントを示す。
例示的な心電図システムは、患者の肢上及び胸部の表面上に配置された多数のリード線(例えば、12本のリード線、あるいはそれ以下又はそれ以上のリード線であってもよい)と多数の電極(例えば、10個の電極、あるいはそれ以上の電極であってもよい)を含み得る。心臓の電位の全体的な大きさが、それぞれが異なる測定角度に対応するリード線から測定され、所定の時間にわたって記録される。例えば、心腔内に設置されたカテーテルに装着された心臓内電極を用いて実行される心電図検査は、心臓内心電図(ICEG)と呼ばれるECGを作成するものであり、また患者の外表面上に設置されたリード線と組み合わせて、あるいはその代わりとして、用いられ得るものである。反対の極性の2つの電極からなるリード線は、双極リード線と呼ばれる。単一の正極と基準点とからなるリード線は、単極リード線である。
心筋の電気的活動を測定するために、ECG電極は、患者の皮膚又は心臓組織における非常にわずかな電位エネルギーの変化を検出できる必要がある。例えば、電気的変化は、ECG電極によって、1ミリボルト(mV)以下ほどで測定される心臓電気信号として検出され得る。
従来の心臓内心電図システムにおいては、皮膚及び/又は心臓組織に接触しているECG電極は、電極に向かって流れる心臓信号電流を正電荷として測定し、電極から離れる心臓信号電流を負電荷として測定して、経時的に心臓の電気信号の電圧読み取り値が生成される。心電図システムの目標は、信頼できる情報を医師に提供するために、アーチファクトを最小化し、EKG信号の精度を最大化することである。心電図システムによって生成されたECG信号は、心臓の状態を診断及び監視する上で広く使用されており、これらは種々の混合ノイズに敏感であり、それによって、診断精度が低下することがあり、また心臓の状態を効果的に診断及び治療する医師の能力が妨げられることもある。
本発明の例示的な実施形態によれば、開示される心電図システム及び方法は、動的でかつリアルタイムの残留ノイズ推定手順を用いて、身体表面又は心内ECG信号を含むECG信号における残留ノイズレベルを推定する。更に、本発明の開示される残留ノイズ推定手順は、非生物医学的な用途で生成された信号を含めて、神経記録、通信ラインを介した電気信号、並びに所望の信号及びノイズ信号が時間的に分離される必要がある任意のその他の電気信号などの他の形態の信号と共に用いられてもよい。本発明の例示的な一実施形態によれば、残留ノイズ推定手順では、ECG信号は短いセクションを含み、局所的又は遠距離場活動を含まないと仮定され得る。例示的なノイズ推定手順によれば、ECG信号は、短いセグメント(例えば、40〜50ミリ秒の窓)にセグメント化される。直流(DC)成分、線形トレンド成分及び/又は任意のローパス成分は、ECGセグメントから除去され、各ECGセグメントのエネルギーが(例えば、二乗平均平方根又はピークツーピーク振幅を算出することによって)算出される。次いで、ECGセグメントのRMSの非DC、非トレンドエネルギーが決定され、ECG信号のノイズレベルの推定値として使用される。本発明は、ノイズのエネルギーレベルが(恐らくは一時的な通信ノイズの場合を除いて)通常は急激に変化しないという特性を利用している。本発明の更なる詳細について以下に説明する。
図1は、例示的な実施形態による、例示的な心電図装置100の概略図である。心電図装置100は、これらに限定するものではないが、以下の構成要素:コンソールシステム101、患者105の心臓126に挿入された遠位端114を有するカテーテル120に接続された心臓内リード線107、カテーテル120の遠位端114に位置する非接触電極116、及び患者105の皮膚上の様々な位置に位置決めされた電極112に接続されたリード線110のうちのいずれかを含み得る。コンソールシステム101は、これらに限定するものではないが、以下の構成要素:アナログデジタル変換器(ADC又はA/D変換器)125、プロセッサ130、データ記憶装置155、データポートプリンタ160、入力/出力(I/O)装置165、視覚表示装置170、及び/又はエネルギー源装置175のうちのいずれかを含み得る。処理装置130は、これらに限定するものではないが、以下の構成要素:ビデオコントローラ135、デジタル信号プロセッサ(DSP)140、マイクロプロセッサ145、及び/又はマイクロコントローラ150のうちのいずれか1つ以上を含み得る。
可視化、診断、及び治療(例えば、アブレーション治療)に使用するための情報を収集するために、カテーテル120、リード線107及び110、電極112及び116、並びに/又は心電図装置100のその他の図示されていない構成要素(例えば、追加のカテーテル、センサ、変圧器など)が、直接患者105の上、患者105の内部、及び/又は患者105に近接して使用され得る。この情報は、処理、視覚化、並びに操作者による制御及び指示のために、コンソールシステム101に提供され得るが、その一部を以下で説明する。
一連のリード線110及び心臓内リード線107は、患者105の皮膚表面上の電極112と心臓126内のカテーテル120上の電極116とを心電図装置100の主コンソール101にそれぞれ接続する。一例では、心内カテーテル120は、患者105の心臓126内の電位をマッピングするためなどのように、診断及び/又は治療処置に用いられ得る。ある例において、リード線は双極であっても単極であってもよい。一例では、カテーテル120は、カテーテル120の遠位端114が患者105の心臓126の心腔内に入るように、患者105の脈管系内に挿入され得る。図1は、単一のカテーテル120及び心臓内リード線107を示しているが、1つ以上の電極、及び/又はセンサを有する、図示されていない追加のカテーテル及びリード線が同様に使用され得る。また、心電図装置100は、ECG読取のために、表面電極112のみ、心臓内電極116のみ、又は表面電極112及び心臓内電極116の両方を使用し得る。
電極112及び/又は116のうちの1つ(又はそれ以上)から、未処理のECG信号115(すなわち、アナログ入力信号)が取得され、調整可能ゲインADC125によってアナログからデジタル形式に変換される。ADC125は、アナログ入力信号115をあるサンプリングレートでサンプリングして、ECG信号115のデジタル出力117を生成し提供する。ADC125の分解能は、ADC125がアナログ値の範囲にわたって生成することができる離散値の数を示し、また、ボルト単位で電気的に定義することができる。ADC125が生成可能な電圧間隔の数は、2で与えられるが、ここでMは、ビット単位でのADCの分解能である。
アナログ信号が変換されると、ADC125はデジタルECG信号を処理装置130に伝達してECGグラフを生成させ、かつ/又は他のECG解析を実行させる。処理装置130は、データ記憶装置155、データポート及びプリンタ160、その他のI/O装置165、並びに視覚表示装置170に連結され、この視覚表示装置170は、心電図装置100によって生成されたECGを表示するために使用され得る。心電図装置100及び/又はその中の構成要素のいずれかは、1つ以上のエネルギー源175によって電力供給され得る。
データ記憶装置155は、情報を記録する任意の装置である。データ記憶装置は、装置100に含まれる信号の記憶媒体を提供し得ると共に、格納される処理装置130の計算用の場所を提供し得る。
マイクロプロセッサ145は、コンピュータの中央演算装置(CPU)の機能を1個の集積回路(IC)又は数個の集積回路上に組み込んだコンピュータプロセッサとすることができる。マイクロプロセッサ145は、多目的クロック駆動式レジスタベースのプログラム可能な電子装置とすることができ、デジタル又はバイナリデータを入力として受理し、これをメモリ又はデータ記憶装置155に格納された命令に従って処理し、結果を出力として提供する。マイクロプロセッサ145は、組み合わせ論理及び順序デジタル論理の両方を含んでいる。
マイクロコントローラ150は、1個の集積回路上の1つ以上の小型コンピュータとすることができる。マイクロコントローラ150は、1つ以上のCPUと共にメモリ及びプログラム可能な入力/出力周辺機器を含むことができる。強誘電性のRAM、NORフラッシュ又はOTP ROMの形態のプログラムメモリ及び少量のRAMもまた、チップ上にしばしば含まれる。マイクロコントローラは、パーソナルコンピュータ又は様々なディスクリートチップで構成された他の汎用用途で使用されるマイクロプロセッサとは対照的に、組み込み型用途に合わせて設計されている。
DSP140は、デジタル信号処理を行って様々な信号処理演算を実行することができる。このようにして処理された信号は、時間、空間、又は周波数などのドメイン内の連続変数のサンプルを表す一連の数値である。デジタル信号処理は、線形又は非線形演算を伴い得る。非線形信号処理は、非線形システム識別と密接に関連しており、時間、周波数、及び時空間ドメイン内で実行することができる。デジタル計算の信号処理への応用は、送信のエラー検出及び補正、並びにデータ圧縮などの多くの用途でアナログ処理と比較して多くの利点を可能にする。DSPは、ストリーミングデータ及びスタティック(格納)データの両方に適用することができる。
図2は、本発明の例示的な一実施形態による、例示的な残留ECGノイズレベル推定手順200のフローチャートである。例示的な残留ECGノイズレベル推定手順200は、例えば、図1の例示的な心電図装置100などの心電図システムで実行され得る。例えば、残留ECGノイズレベル推定手順200は、プロセッサ130で実行され、未処理のECG信号115を使用し得る。
図2に示される残留ECGノイズレベル推定手順200の工程202では、ECGデータが複数の重なり合うセグメント又は窓にセグメント化される。例示的な一実施形態によれば、ECGデータは、患者の心臓内又はその近傍に位置する1つ以上の電極によって生成された、任意のノイズフィルタリング(例えば、電力フィルタリング)前の未処理のECG信号(例えば、単極又は双極のECG信号)であってよい。手順200は、様々なバージョンの(すなわち、様々な処理段階の前/後の)ECG信号に対して実行され得る。例示的な実施形態によれば、ECGデータは、電力フィルタリング前又は電力フィルタリング後の未処理のアナログECG信号であってよく、あるいは、ECGデータは、電力フィルタリング、ハイパスフィルタリング及び/又はローパスフィルタリング後の処理済みの(例えば、CARTO)ECG信号であってもよい。例えば、電力フィルタリングの前に未処理のアナログ信号に対して手順200を実行することにより、フィルタリングによって隠され得る、カテーテル/電極によって導入される実際のノイズレベルの検出が可能となる。更に、臨床上の設定において、電力フィルタが除去するように設計されていないノイズの他の発生源が導入されることもあり、かつ/又は電力フィルタが他の問題を導入したり、誤差を引き起こしたりすることもある。別の例では、手順200は、例えば、フィルタリングの有効性を推定するため、並びに/又は、ノイズレベルを考慮するシステム及びアルゴリズムにおいて、結果として得られた残留ノイズレベル推定値を動的な(経時的な)ノイズレベル推定値として使用するため、並びに/又は、例えば、補正、分析、及び/若しくはビッグデータ用に使用される監視ステーション(ユーザ)に、結果として得られた残留ノイズレベル推定値を報告するために、電力フィルタリング後に実行されてもよい。
セグメントの持続時間は、対象となる心房/心室信号に起因する非DC又はトレンドエネルギー(例えば、信号における傾き効果)から望ましくないノイズによるエネルギー変動を分離するように選択され得る。具体的には、セグメントは、非DCトレンドエネルギーが最小になるように、十分に短くなるように選択されてもよい。例えば、大部分の心急搏症は(恐らくは心房細動は別として)、心房/心室信号を含まない長い期間を含み、したがって、それらの期間内の短いセグメントは、最小のトレンドエネルギーを含むか、あるいはトレンドエネルギーを含まないことがある。ある例では、持続時間中の約40ms〜50msのセグメントが、1秒の持続時間の単極ECG信号に対して選定され得る。例示的なセグメントは、1秒間のECG信号に対するものであり、図3C及び3Dに示されている。例示的な一実施形態によれば、複数のセグメントにおける隣接するセグメントは、時間に関して部分的に重なり合ってもよい。例えば、隣接するセグメント間の重なりは、セグメント持続時間の約10%以下であってよい(例えば、50msセグメントに対して5msの重なり)。他の例示的な実施形態によれば、セグメントは重なり合わなくてもよく、また、隣接していてもよく、あるいは規則的に離間された間隔が選択されてもよい。
複数のECGセグメントのそれぞれについて、以下の工程(すなわち、工程204、206、及び/又は208)のうちの1つ以上が実行され得る。図2に示される残留ECGノイズレベル推定手順200の工程204では、線形トレンドエネルギーが決定され、ECGセグメントから除去される。ECGセグメントの傾きの増加又は減少に対応する線形トレンドエネルギーは、例えば線形回帰技法を用いて決定され得る。トレンドエネルギーの例としては、図3C及び3Dにおける0.1秒及び0.6秒の付近又はその周辺のスパイクなど、ECG信号における鋭い傾き又はスパイクが挙げられる。
ある例では、線形トレンドエネルギーは、ECGセグメント内のデータの直線(すなわち線形)トレンドに適合する等式(例えば、Y=μΧ+βの形態)を発見するために、回帰分析を使用して決定され得る。線形トレンドエネルギーが決定されると、線形トレンドエネルギーを除去するためにECGセグメントから減算されてよい。場合によっては、線形トレンドエネルギーは、(セグメントよりも長い時間の時間窓、例えば、測定される信号の全持続時間にわたってトレンドが存在する場合でも)短いECGセグメント内で最小となるか、あるいは存在しないことがある。したがって、このような場合には、工程204は省略されてもよい。
図2に示される残留ECGノイズレベル推定手順200の工程206では、DCエネルギー及び/又はローパスエネルギー成分がECGセグメントから除去される。DCバイアス、DC成分、DCオフセット、又はDC係数とも呼ばれるDCエネルギー(及び任意のローパスエネルギー成分)は、ECGセグメントの波形の平均振幅として決定及び算出され、これは次いで、DC成分を除去するためにECGセグメントから減算され得る。
図2に示される残留ECGノイズレベル推定手順200の工程208では、例えば、(線形トレンド/ローパス/DCエネルギーが除去された状態で)ECGセグメントの二乗平均平方根(RMS)振幅(交流(AC)電圧のRMS)又はECGセグメントのピークツーピーク(PP)振幅を取ることによって、ノイズレベルの推定の大きさ(すなわち、推定ノイズエネルギー)が算出される。推定ノイズエネルギーを算出するとき、推定ノイズエネルギー値(例えば、RMS又はPP振幅値)は、セグメント(又はエネルギー窓)の持続時間によって正規化され得る。他の例示的な実施形態によれば、限定するものではないがスペクトル密度推定技法など、任意の既知の推定技法を用いて、セグメントの推定ノイズレベルを算出することができる。
ECGデータの複数のECGセグメントのそれぞれの推定ノイズレベルが算出されると、次に、図2に示される残留ECGノイズレベル推定手順200の工程210で、複数のECGセグメント(例えば、1つ以上)のサブセットが、最小推定ノイズレベル(例えば、最小RMS又はPP振幅)を有するECGセグメントに基づいて選択され、また、ECGデータの推定平均ノイズレベルが、ECGセグメントの選択されたサブセットの推定ノイズレベルの平均を取ることによって算出される。ノイズ推定値は、好ましくは、より信頼性の高い推定値を提供するために、複数のセグメントにわたって平均化される。ECGセグメントの選択されたサブセットの推定ノイズレベルの平均は、単純平均であっても加重平均であってもよい。例えば、加重平均では、重みを決定するために以前のノイズレベル推定値が考慮され得、かつ/又は、経時的なノイズ推定値の一貫性が考慮され得る(例えば、ノイズ推定値が1秒間の信号から次の1秒間の信号に急激に変化する場合、ノイズ又は誤差が推定値に存在し得る)。例示的な一実施形態によれば、複数のセグメント(1つ以上)のサブセットが使用される(例えば、3つのセグメント)。別の例示的な実施形態では、ノイズ推定値は、元のECGデータ信号の全てのセグメントにわたって平均化されてもよい。代替の例示的な実施形態では、1つの推定ノイズレベル(例えば、最小ノイズレベル)のみが使用され、平均は取られない。
本発明の例示的な一実施形態によると、最小ノイズエネルギーを有するECGセグメントのノイズエネルギーは、好ましくは、ECGデータのノイズエネルギーを推定するために使用される。しかしながら、代替の例示的な実施形態によれば、最低の10%パーセンタイルにおけるノイズエネルギー推定値のサンプリングなど、最低値ではない他のノイズエネルギー推定値が使用されてもよい。
任意に、図2に示される残留ECGノイズレベル推定手順200の工程212では、推定の平均ノイズレベルを算出するための工程(例えば、工程202〜210)は、複数のECGデータ(例えば、それぞれ1秒の持続時間のX個のECG信号、又は同等に、1秒間の信号に分割された、より長いX秒間のECG信号)に対して繰り返されてもよく、またノイズの平均及び標準偏差などのノイズ統計が、複数のECG信号にわたって生成されてもよい。例示的な一実施形態によれば、ノイズが測定されるべきではない電気活動のECGセグメントは、マーキング又はフラグ付けされ得る。例えば、特別な状態が特定の時間に発生していることをシステムが把握している場合、システムは(例えば、アブレーションの間、又は心房マッピング中の心室遠距離場の検出の間などの特定の信号期間中)ノイズレベル推定手順の計算を一時的に無視又は停止することができる。
工程210で生成されたECGデータの推定ノイズエネルギーは、様々な用途において、システム若しくはアルゴリズムに提供され、システム若しくはアルゴリズムによって使用され得、あるいは分析又はトラブルシューティングのためにユーザに直接提供されてもよい。図2に示される残留ECGノイズレベル推定手順200を使用して生成されたECG信号の推定ノイズレベルを応用及び使用するいくつかの例について、以下に説明する。
本発明の例示的な一実施形態によると、心電図システムは、心臓活動及び欠陥を可視化するためのリアルタイム3D心臓撮像システム、並びに/又は、リズムの異常に寄与する心臓内の組織を破壊するために損傷部を生成することによって、不整脈として知られる心臓リズムの異常を矯正するための心臓アブレーションシステムなど、他の医療システムと組み合わされてもよい。心臓アブレーション用のリアルタイム3D撮像システムの一例が、Johnson&Johnsonの子会社である、Biosense Webster(登録商標),Inc.によって生産されているCARTO(登録商標)3 Systemである。CARTO(登録商標)3 Systemは、電磁技術を使用して、患者の心臓構造の3Dマップを作成し、心臓内のカテーテルの正確な位置及び配向を示し、それぞれの位置で心臓内の電気信号のECGを提供する。いくつかの用途では、異なるカテーテルがCARTO(登録商標)3 Systemと共に使用されてもよく、また、図2に示される残留ECGノイズレベル推定手順200が、異なるカテーテルCARTO(登録商標)3 System間のノイズ性能を比較するために用いられてもよい。以下の実施例は、心室内の同じ部位で、及び同様の不整脈状態下で、異なるカテーテルを用いて収集されたいくつかの点を比較するものである。信号を抽出して、(フィルタリングなしの)未処理の形式、電力フィルタリング後の(ただし、ハイパス及び/又はローパスフィルタリングなしの)未処理の形式、及び(電力フィルタリング、ハイパスフィルタリング及びローパスフィルタリングを伴った)処理済みの形式でECG信号を可視化した。ECGノイズエネルギー推定に先立ってECG信号を処理するために(電力フィルタに加えて)使用され得るフィルタの更なる例としては、これらに限定するものではないが、線形回帰メディアンフィルタ、微分フィルタ、及び/又はハイパスフィルタ(例えば、ECGノイズエネルギー推定に先立って基線変動を除去するため)が挙げられる。
図3A及び3Bは、CARTOシステムにおいて第1のタイプのカテーテル及び第2のタイプのカテーテルをそれぞれ使用して生成されたECG信号の異なるレベルの例を示す。
図3Aは、第1のタイプのカテーテルを使用して右心房(RA)の心室の後下の図から得られる低電圧点(0.2mV)から取られた例示的な遠位単極ECG信号を示し、図3Bは、第2のタイプのカテーテルを使用してRA心室の後下の図から得られる低電圧点(0.2mV)から取られた例示的な遠位単極ECG信号を示す。図3A及び3Bは共に、(フィルタリングのない)未処理の形式、電力フィルタリング後の未処理の形式、及び処理済みの形式(電力フィルタリング、ハイパスフィルタリング及びローパスフィルタリングを伴うCARTO信号)のECG信号を示す。図2に記載される残留ECGノイズレベル推定手順200は、2つの異なるタイプのカテーテルのノイズ性能を比較するために、図3A及び3Bの信号のいずれかに適用され得る。図3A及び3Bの例では、いずれかのカテーテルを使用する処理済みの(CARTO)信号におけるCARTOシステム内のECGノイズレベルはほぼ同一であるように見える(すなわち、図3Bと比較した図3Aの信号パターンの差は最小である)ことが観察され得る。したがって、ノイズレベルの有意な分析は、処理済みのCARTO信号に基づいて評価され得ない。しかしながら、未処理のECG信号において観察されるECGノイズレベルは、2つのカテーテル間で異なっている。
図3Cは、CARTOシステムの第1のタイプのカテーテルを使用して生成された、未処理のフォーマットの例示的な1秒間の(単極)ECG信号を示し、図2に示される手順に従って残留ECGノイズレベル推定値を算出するために使用される1つの例示的なセグメントを示す。同様に、図3Dは、CARTOシステムの第2のタイプのカテーテルを使用して生成された、未処理のフォーマットの例示的な1秒間の(単極)ECG信号を示し、図2に示される手順に従って残留ECGノイズレベル推定値を算出するために使用される1つの例示的なセグメントを示す。図3C及び図3Dの両方において、より少ないトレンド/DC/ローパスエネルギーを有する、より静穏なセグメントが示されており、持続時間は約50msである。図2に示される残留ECGノイズレベル推定手順200によれば、任意のトレンド/DC/ローパスエネルギーを除去してノイズエネルギーを分離するために、本明細書に記載される技術を適用することによって、任意の短い持続時間のセグメントが使用され得る。
図3C及び3Dにおける未処理のECG信号(複数個の1秒間のECG信号、例えば300個の1秒間のECG信号にわたって平均化されてもよい)のセグメントに対する、図2に示される残留ECGノイズレベル推定手順200の例示的な適用において、第1のタイプのカテーテルによって生成された未処理のECG信号(図3C)におけるノイズレベルは57μVほどであることが判断され得るが、これは、第2のタイプのカテーテルによって生成された未処理のECG信号(図3D)における約21μVのノイズレベルの2倍を超える大きさである。2つの未処理の信号を比較するスペクトル分析も、この発見を支持しており、より高いノイズレベルが電力高調波に起因することを示している。
したがって、残留ECGノイズレベル推定値に基づく異なるカテーテルのECG信号比較により、処理済みの信号は等価であるように見えるが、図3Aに示される未処理の信号は、図3Bの未処理の信号よりもノイズが多いことが示される。このタイプの分析は、例えば、第1のタイプのカテーテルのノイズ性能が第2のタイプのカテーテルよりも劣っていると判定するために、また異なる用途においてどのタイプのカテーテルを使用するべきかを決定するために、プロセス生産管理において有用である。上で説明されたように、ECGノイズレベル推定値に基づく分析は、未処理の形式、電力フィルタリング後、又はユーザ選択可能な任意のフィルタリング後の信号を含めて、様々なレベルの信号に対して行われ得る。
例示的な実施形態によれば、本発明の残留ECGノイズレベル推定手順は、様々な周波数のノイズに敏感な1つ以上の心臓内単極ECG信号を伴うシステム、並びに単極ECG信号を分析するように設計されたアルゴリズムにおいて、ノイズエネルギーレベルを推定するために用いられてもよい。例示的な一実施形態によれば、ノイズレベルは、各カテーテル(1つを超えるカテーテルが使用される場合)に対して推定され得、また、カテーテルは、それらの対応する推定ノイズレベルに関して比較され得る。別の例示的な実施形態によれば、ノイズレベルは、異なるレベルのECG出力(例えば、未処理の形式、電力フィルタリング済みの形式、又はユーザ選択可能なフィルタの後)に対して推定及び比較され得る。
別の例示的な実施形態によれば、図2に示される残留ECGノイズレベル推定手順200を使用して生成されたECG信号の推定ノイズレベルは、特定のアルゴリズムを動的に修正するために使用されてもよい。例えば、ノイズの存在下で検出された信号のマッピングアルゴリズム(例えば、波面アルゴリズム及びファインダーアルゴリズム)は、マッピング信号の検出閾値を動的に変化させるためにリアルタイム推定ノイズレベルを使用することができ、したがって、ノイズレベルが低いときには低い(振幅)信号の検出を可能にし、ノイズが高いときには信号の検出閾値を増加させることができる。
別の例示的な実施形態によれば、図2に示される残留ECGノイズレベル推定手順200を使用して生成されたECG信号の推定ノイズレベルを使用して、即時的なノイズレベル推定値を、所与のシステム(例えば、CARTOシステム)について収集されたノイズレベル推定値の履歴と比較することができる。例えば、経時的な推定ノイズレベルの比較は、電力フィルタアルゴリズムの性能を監視し、電力フィルタが誤動作したときにシステム又はユーザに警告を提供するために使用され得る。より一般的には、経時的な推定ノイズレベルの比較は、特定された問題についてシステム又はユーザに警告を発し、トラブルシューティングを支援する(例えば、欠陥のあるケーブルを特定するために、異なるケーブルを使用してノイズレベルを比較する)ために使用され得る。
別の例示的な実施形態によれば、図2に示される残留ECGノイズレベル推定手順200を使用して生成されたECG信号の推定ノイズレベルは、装置(例えばカテーテル)の製造中にその装置を試験して、設計及び接続性が適切であることを確認するために使用され得る。別の例示的な実施形態によれば、図2に示される残留ECGノイズレベル推定手順200を使用して生成されたECG信号の推定ノイズレベルは、システム群からビッグデータを収集して、どの構成要素、システム、及び/若しくは状態がノイズを発生させるかを判定するため、並びに/又はソフトウェアアップグレードを含むシステム変更による性能低下がないことを検証するために使用され得る。
本明細書の開示に基づいて多くの変更例が可能である。特徴及び要素が特定の組み合わせで上に説明されているが、各特徴又は要素は、他の特徴及び要素を用いずに単独で、又は他の特徴及び要素を用いて若しくは用いずに他の特徴及び要素との様々な組み合わせで使用されてもよい。
本明細書に記載のシステム及び処置は、ハードウェア及び/又はソフトウェアで実施され得る。心電図検査を実行するためのコンピューターベースのシステムは、本明細書に記載の処置を含む、付加的な機能を導入するソフトウェアモジュールを実行することができ得る。本明細書に記載の処置は、高度な心臓可視化、及び心臓リズム障害を診断し治療する医師の能力を強化するための診断能力を有効にし得る。本明細書に開示される処置は、心臓内の心電図検査処置に関して記述されているが、本装置及び本処置は同様に、身体の他の部位における電気生理学的処置に対しても用いられ得る。例としては、脳における脳波検査、眼における眼電図検査、及び肺における電気呼吸記録検査が挙げられるが、それらに限定されない。更に、本明細書に開示される処置は、非生物医学的な電気信号を含む任意の電気信号におけるノイズエネルギーを推定するために使用され得る。
提供される方法は、汎用コンピュータ、プロセッサ、又はプロセッサコアにおける実装を含み得る。好適なプロセッサとしては、例として、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連する1つ以上のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)回路、任意のその他のタイプの集積回路(integrated circuit、IC)、及び/又は状態機械が挙げられる。そのようなプロセッサは、処理されたハードウェア記述言語(hardware description language、HDL)命令及びネットリストなどのその他の中間データ(そのような命令は、コンピュータ可読媒体に記憶させることが可能である)の結果を使用して製造プロセスを構成することにより、製造することが可能である。そのような処理の結果はマスクワークであり得るが、このマスクワークをその後、半導体製造プロセスにおいて用いて、本明細書に説明される方法を実施するプロセッサを製造する。
本明細書に提供される方法又はフローチャートは、非一時的コンピュータ可読記憶媒体に組み込まれるコンピュータプログラム、ソフトウェア、又はファームウェアにおいて実装されて、汎用コンピュータ又はプロセッサにより実行されることができる。非一時的コンピュータ可読記憶媒体の例としては、ROM、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、磁気媒体、例えば内蔵ハードディスク及びリムーバブルディスク、磁気光学媒体、並びに光学媒体、例えばCD−ROMディスク及びデジタル多用途ディスク(DVD)が挙げられる。
〔実施の態様〕
(1) 心電図(ECG)信号の残留ノイズエネルギーを推定するためのシステムであって、前記システムは、
心臓構造に近接して位置付けられ、前記ECG信号を生成するために前記心臓構造の電気信号を測定するように構成された、複数の電極と、
プロセッサであって、
前記ECG信号を複数のセグメントにセグメント化することと、
前記複数のセグメントのそれぞれについて、
前記セグメントから線形トレンドエネルギー及び直流(DC)エネルギーを除去し、前記セグメントの推定ノイズエネルギーを算出することと、
最小の推定ノイズエネルギーを有する前記複数のセグメントのサブセットを選択することと、
前記セグメントのサブセットの全体に対して前記推定ノイズエネルギーの平均を算出することによって、前記ECG信号の前記残留ノイズエネルギーを推定することと、を行うように構成された、プロセッサと、を備える、システム。
(2) 前記複数の電極は、前記心臓構造の室内に挿入されるように構成されたカテーテル上に装着された心臓内電極と、前記心臓構造の外部の身体表面上に位置する表面電極と、のうちの少なくとも1つを含む、実施態様1に記載のシステム。
(3) 前記複数のセグメントにおける隣接するセグメントは、時間に関して部分的に重なり合う、実施態様1に記載のシステム。
(4) 前記ECG信号は、任意のフィルタリング前の未処理の単極又は双極ECG信号である、実施態様1に記載のシステム。
(5) 前記ECG信号をフィルタリングするように構成された少なくとも1つの電力フィルタを更に備える、実施態様1に記載のシステム。
(6) 前記ECG信号をフィルタリングするために、線形回帰メディアンフィルタ、微分フィルタ、又はハイパスフィルタのうちの少なくとも1つを更に備える、実施態様1に記載のシステム。
(7) 前記プロセッサは、前記トレンドエネルギーが最小になるよう前記セグメントの持続時間を選択するように更に構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(8) 前記プロセッサは、前記セグメントの二乗平均平方根(RMS)振幅又はピークツーピーク(PP)振幅を取ることによって、前記セグメントの前記推定ノイズエネルギーを算出するように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(9) 前記プロセッサは、前記セグメントの持続時間によって前記セグメントの前記推定ノイズエネルギーを正規化するように更に構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(10) 前記複数の電極は、複数のECG信号を生成するように更に構成されており、
前記プロセッサは、前記複数のECG信号のそれぞれの前記残留ノイズエネルギーを推定し、前記複数のECG信号の全体に対してノイズ統計値を生成するように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(11) 心電図(ECG)信号の残留ノイズエネルギーを推定するための方法であって、前記方法は、
心臓構造に近接して位置付けられた複数の電極を使用して、前記ECG信号を生成するために前記心臓構造の電気信号を測定することと、
前記ECG信号を複数のセグメントにセグメント化することと、
前記複数のセグメントのそれぞれについて、前記セグメントから線形トレンドエネルギー及び直流(DC)エネルギーを除去し、前記セグメントの推定ノイズエネルギーを算出することと、
最小の推定ノイズエネルギーを有する前記複数のセグメントのサブセットを選択することと、
前記セグメントのサブセットの全体に対して前記推定ノイズエネルギーの平均を算出することによって、前記ECG信号の前記残留ノイズエネルギーを推定することと、を含む、方法。
(12) 前記複数の電極は、前記心臓構造の室内に挿入されるように構成されたカテーテル上に装着された心臓内電極と、前記心臓構造の外部の身体表面上に位置する表面電極と、のうちの少なくとも1つを含む、実施態様11に記載の方法。
(13) 前記複数のセグメントにおける隣接するセグメントは、時間に関して部分的に重なり合う、実施態様11に記載の方法。
(14) 前記ECG信号は、任意のフィルタリング前の未処理の単極又は双極ECG信号である、実施態様11に記載の方法。
(15) 前記ECG信号をフィルタリングするために電力フィルタを使用することを更に含む、実施態様11に記載の方法。
(16) 前記ECG信号をフィルタリングするために、線形回帰メディアンフィルタ、微分フィルタ、又はハイパスフィルタのうちの少なくとも1つを使用することを更に含む、実施態様11に記載の方法。
(17) 前記トレンドエネルギーが最小になるよう前記セグメントの持続時間を選択することを更に含む、実施態様11に記載の方法。
(18) 前記セグメントの前記推定ノイズエネルギーは、前記セグメントの二乗平均平方根(RMS)振幅又はピークツーピーク(PP)振幅を取ることによって算出される、実施態様11に記載の方法。
(19) 前記セグメントの持続時間によって前記セグメントの前記推定ノイズエネルギーを正規化することを更に含む、実施態様11に記載の方法。
(20) 複数のECG信号を生成することと、
前記複数のECG信号のそれぞれの前記残留ノイズエネルギーを推定することと、
前記複数のECG信号の全体に対してノイズ統計値を生成することと、を更に含む、実施態様11に記載の方法。

Claims (20)

  1. 心電図(ECG)信号の残留ノイズエネルギーを推定するためのシステムであって、前記システムは、
    心臓構造に近接して位置付けられ、前記ECG信号を生成するために前記心臓構造の電気信号を測定するように構成された、複数の電極と、
    プロセッサであって、
    前記ECG信号を複数のセグメントにセグメント化することと、
    前記複数のセグメントのそれぞれについて、
    前記セグメントから線形トレンドエネルギー及び直流(DC)エネルギーを除去し、前記セグメントの推定ノイズエネルギーを算出することと、
    最小の推定ノイズエネルギーを有する前記複数のセグメントのサブセットを選択することと、
    前記セグメントのサブセットの全体に対して前記推定ノイズエネルギーの平均を算出することによって、前記ECG信号の前記残留ノイズエネルギーを推定することと、を行うように構成された、プロセッサと、を備える、システム。
  2. 前記複数の電極は、前記心臓構造の室内に挿入されるように構成されたカテーテル上に装着された心臓内電極と、前記心臓構造の外部の身体表面上に位置する表面電極と、のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記複数のセグメントにおける隣接するセグメントは、時間に関して部分的に重なり合う、請求項1に記載のシステム。
  4. 前記ECG信号は、任意のフィルタリング前の未処理の単極又は双極ECG信号である、請求項1に記載のシステム。
  5. 前記ECG信号をフィルタリングするように構成された少なくとも1つの電力フィルタを更に備える、請求項1に記載のシステム。
  6. 前記ECG信号をフィルタリングするために、線形回帰メディアンフィルタ、微分フィルタ、又はハイパスフィルタのうちの少なくとも1つを更に備える、請求項1に記載のシステム。
  7. 前記プロセッサは、前記トレンドエネルギーが最小になるよう前記セグメントの持続時間を選択するように更に構成されている、請求項1に記載のシステム。
  8. 前記プロセッサは、前記セグメントの二乗平均平方根(RMS)振幅又はピークツーピーク(PP)振幅を取ることによって、前記セグメントの前記推定ノイズエネルギーを算出するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
  9. 前記プロセッサは、前記セグメントの持続時間によって前記セグメントの前記推定ノイズエネルギーを正規化するように更に構成されている、請求項1に記載のシステム。
  10. 前記複数の電極は、複数のECG信号を生成するように更に構成されており、
    前記プロセッサは、前記複数のECG信号のそれぞれの前記残留ノイズエネルギーを推定し、前記複数のECG信号の全体に対してノイズ統計値を生成するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
  11. 心電図(ECG)信号の残留ノイズエネルギーを推定するための方法であって、前記方法は、
    心臓構造に近接して位置付けられた複数の電極を使用して、前記ECG信号を生成するために前記心臓構造の電気信号を測定することと、
    前記ECG信号を複数のセグメントにセグメント化することと、
    前記複数のセグメントのそれぞれについて、前記セグメントから線形トレンドエネルギー及び直流(DC)エネルギーを除去し、前記セグメントの推定ノイズエネルギーを算出することと、
    最小の推定ノイズエネルギーを有する前記複数のセグメントのサブセットを選択することと、
    前記セグメントのサブセットの全体に対して前記推定ノイズエネルギーの平均を算出することによって、前記ECG信号の前記残留ノイズエネルギーを推定することと、を含む、方法。
  12. 前記複数の電極は、前記心臓構造の室内に挿入されるように構成されたカテーテル上に装着された心臓内電極と、前記心臓構造の外部の身体表面上に位置する表面電極と、のうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記複数のセグメントにおける隣接するセグメントは、時間に関して部分的に重なり合う、請求項11に記載の方法。
  14. 前記ECG信号は、任意のフィルタリング前の未処理の単極又は双極ECG信号である、請求項11に記載の方法。
  15. 前記ECG信号をフィルタリングするために電力フィルタを使用することを更に含む、請求項11に記載の方法。
  16. 前記ECG信号をフィルタリングするために、線形回帰メディアンフィルタ、微分フィルタ、又はハイパスフィルタのうちの少なくとも1つを使用することを更に含む、請求項11に記載の方法。
  17. 前記トレンドエネルギーが最小になるよう前記セグメントの持続時間を選択することを更に含む、請求項11に記載の方法。
  18. 前記セグメントの前記推定ノイズエネルギーは、前記セグメントの二乗平均平方根(RMS)振幅又はピークツーピーク(PP)振幅を取ることによって算出される、請求項11に記載の方法。
  19. 前記セグメントの持続時間によって前記セグメントの前記推定ノイズエネルギーを正規化することを更に含む、請求項11に記載の方法。
  20. 複数のECG信号を生成することと、
    前記複数のECG信号のそれぞれの前記残留ノイズエネルギーを推定することと、
    前記複数のECG信号の全体に対してノイズ統計値を生成することと、を更に含む、請求項11に記載の方法。
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