以下、本発明の一実施形態に係る遊技機としてパチスロを例に挙げ、図面を参照しながら、その構成及び動作について説明する。なお、本実施形態では、ボーナス作動機能及びART機能を備えたパチスロについて説明する。
<機能フロー>
まず、図1を参照して、パチスロの機能フローについて説明する。本実施形態のパチスロでは、遊技を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、例えば、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を適用することもできる。また、遊技媒体は、「遊技価値」、あるいは「遊技用価値」を称されることもある。
遊技者によりパチスロにメダルが投入され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値範囲(例えば、0〜65535)の乱数から一つの値(以下、乱数値という)が抽出される。
内部抽籤手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。この内部抽籤手段は、後述の主制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。
内部当籤役の決定により、後述の有効ライン(入賞判定ライン)に沿って表示を行うことを許可する(表示が許容される)図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技(リプレイ)の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「はずれ」に係るものとが設けられる。なお、以下では、メダルの払い出しに係る役を「小役」と称し、再遊技(リプレイ)の作動に係る役を「リプレイ役」と称する。また、ボーナスの作動(ボーナスゲーム)に係る役を「ボーナス役」と称する。また、内部当籤し得る役(すなわち、成立が許可される図柄の組合せ)は、単に「役」と称されることがあり、内部当籤役は、「当籤役」、「事前決定結果」、あるいは「導出許容条件」と称されることがある。また、内部抽籤手段は、「役決定手段」、「当籤役決定手段」、「事前決定手段」、あるいは「導出許容条件決定手段」と称されることがある。
また、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われる。その後、遊技者により所定のリールに対応するストップボタンが押されると、リール停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。このリール停止制御手段は、後述の主制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。なお、開始操作を行うための操作手段は、スタートレバーのようにレバー形状をしたものに限られず、遊技者が開始操作を行うことが可能であれば、どのような操作手段であってもよい。また、停止操作を行うための操作手段は、ストップボタンのようにボタン形状をしたものに限られず、遊技者が停止操作を行うことが可能であれば、どのような操作手段であってもよい。
パチスロでは、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec又は75msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、この規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」という。そして、本実施形態では、規定時間が190msecである場合には、滑り駒数の最大数(最大滑り駒数)を図柄4個分に定め、規定時間が75msecである場合には、最大滑り駒数を図柄1個分に定める。なお、規定時間は、通常は190msecであり、最大滑り駒数は各リールで図柄4個分となるが、特定のボーナス(ミドルボーナス:MBと称する)の作動中は、特定のリールについて、規定時間が75msecとなり、最大滑り駒数は図柄1個分となる。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されているときは、通常、190msec(図柄4駒分)の規定時間内に、その図柄の組合せが有効ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。また、リール停止制御手段は、規定時間を利用して、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止させる。なお、リールの回転が停止したときに表示された図柄は、「停止表示」、あるいは「表示結果」と称されることがある。また、リールの回転が停止したときに有効ラインに図柄が表示されることを、「停止表示の導出」、あるいは「表示結果の導出」などと表現する場合がある。
また、リール停止制御手段は、リールが回転してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合には、遊技者が停止操作を行っていない場合でも、自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしてもよい。この場合には、遊技者の停止操作を介さずにリールが停止することとなるため、いずれかの内部当籤役が決定されている場合であっても、いずれの入賞に係る図柄の組合せも有効ラインに沿って表示されていないようにリールの回転を停止させることが望ましい。
このようにして、複数のリールの回転が全て停止されると、入賞判定手段は、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。この入賞判定手段もまた、後述の主制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。そして、表示された図柄の組合せが、入賞判定手段により入賞に係るものであると判定されると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。パチスロでは、以上のような一連の流れが1回の遊技(単位遊技)として行われる。
なお、入賞判定手段は、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せが、単に予め定められた複数の図柄の組合せのうちのいずれかの図柄の組合せに該当するか否かを判定するものであってもよいし、内部抽籤手段によって決定された内部当籤役に係る図柄の組合せに該当するか否かを判定するものであってもよい。すなわち、前者では、内部当籤役と切り離して、入賞に係る図柄の組合せであるか否かを判定するものであってもよい。この場合、リール停止制御手段によって適切に停止制御が行われる限り、誤入賞の発生の防止は十分に担保され得ることから、誤入賞検知に係る制御負担を低減させることが可能となる。一方、後者では、入賞に係る図柄の組合せが、入賞が許可されていた図柄の組合せであるか否かも判定可能とすることで、リールの不具合等により誤入賞が発生した場合に、その誤入賞を検知することができるため、セキュリティ性を向上させることが可能となる。
また、パチスロでは、前述した一連の遊技動作の流れの中で、表示装置などによる映像の表示、各種ランプによる光の出力、スピーカによる音の出力、或いは、これらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
具体的には、スタートレバーが操作されると、上述した内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値が抽出される。演出用の乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行する演出を抽籤により決定する。この演出内容決定手段は、後述の副制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。
次いで、演出内容決定手段により演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転開始時、各リールの回転停止時、入賞の有無の判定時等の各契機に連動させて対応する演出を実行する。このように、パチスロでは、例えば、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る機会又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上を図ることができる。
<パチスロの構造>
次に、図2〜図4を参照して、本発明の一実施形態に係るパチスロの構造について説明する。
[外観構造]
図2は、パチスロ1の外部構造を示す斜視図である。
パチスロ1は、図2に示すように、外装体(遊技機本体)2を備える。外装体2は、リールや回路基板等を収容するキャビネット2aと、キャビネット2aの開口を開閉可能に取り付けられるフロントドア2bとを有する。
キャビネット2aの内部には、3つのリール3L,3C,3R(変動表示手段、表示列)が横一列に並べて設けられている。以下、各リール3L,3C,3R(メインリール)を、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rともいう。各リール3L,3C,3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有する。そして、シート材の表面には、複数(例えば20個)の図柄が周方向(リールの回転方向)に沿って所定の間隔をあけて描かれている。なお、各リール3L,3C,3Rは、「図柄表示手段」、「可変表示手段」、あるいは「可変表示器」などと表現される場合もある。また、これらの構成要素として、後述の図柄表示領域4を含む場合もある。また、「図柄」は、遊技者が視認により識別可能な情報であればよく、その意味において「識別情報」などと表現される場合もある。
フロントドア2bは、ドア本体9と、フロントパネル10と、腰部パネル12と、台座部13とを備える。ドア本体9は、ヒンジ(不図示)を用いてキャビネット2aに開閉可能に取り付けられる。ヒンジは、パチスロ1の前方側(遊技者側)から見て、ドア本体9の左側の側端部に設けられる。なお、キャビネット2aは、単に「箱体」と称することもできるし、フロントドア2bは、単に「扉」、あるいは「前面扉」と称することもできる。また、キャビネット2aは、フロントドア2bを支持、あるいは固定する枠体として機能するため、「支持体」、「支持枠」、あるいは「固定枠」などと表現される場合もある。また、フロントドア2bは、複数の扉部材によって構成されるものであってもよい。例えば、キャビネット2aの開口の上方側に取り付けられる上扉部材と、キャビネット2aの開口の下方側に取り付けられる下扉部材とによって構成されるものであってもよいし、遊技機の前面側からみて、キャビネット2aの開口側に取り付けられる内側扉部材と、遊技機の前面側に取り付けられる外側扉部材とによって構成されるものであってもよい。
フロントパネル10は、ドア本体9の上部に設けられている。このフロントパネル10は、開口10aを有する枠状部材で構成される。フロントパネル10の開口10aは、表示装置カバー30によって塞がれ、表示装置カバー30は、キャビネット2aの内部に配置された後述の表示装置11と対向して配置される。
表示装置カバー30は、黒色の半透明な合成樹脂により形成される。それゆえ、遊技者は、後述の表示装置11により表示された映像(画像)を、表示装置カバー30を介して視認することができる。 また、本実施形態では、表示装置カバー30を黒色の半透明な合成樹脂で形成することにより、キャビネット2a内への外光の入り込みを抑制して、表示装置11により表示された映像(画像)を鮮明に視認できるようにしている。
フロントパネル10には、ランプ群21が設けられている。ランプ群21は、例えば、遊技者側から見て、フロントパネル10の上部に設けられたランプ21a、21bを含む。ランプ群21を構成する各ランプは、LED(Light Emitting Diode)等で構成され(後述の図7中のLED群85参照)、演出内容に対応するパターンで、光を点灯及び消灯する。
腰部パネル12は、ドア本体9の略中央部に設けられる。腰部パネル12は、任意の画像が描かれた装飾パネルと、この装飾パネルを背面側から照明するための光を出射する光源(後述のLED群85に含まれるLED)とを有する。
台座部13は、フロントパネル10と腰部パネル12との間に設けられる。台座部13には、図柄表示領域4と、遊技者による操作の対象となる各種装置(メダル投入口14、MAXベットボタン15a、1ベットボタン15b、スタートレバー16、3つのストップボタン17L,17C,17R、精算ボタン(不図示)等)とが設けられる。
図柄表示領域4は、正面から見て、3つのリール3L,3C,3Rに重畳する領域で、かつ、3つのリール3L,3C,3Rより遊技者側の位置に配置されており、3つのリール3L,3C,3Rを視認可能にするサイズを有する。この図柄表示領域4は、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられた各リール3L,3C,3Rを視認することが可能な構成になっている。以下、図柄表示領域4を、リール表示窓4という。
リール表示窓4は、その背後に設けられた3つのリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、各リールの周面に設けられた複数の図柄のうち、連続して配置された3つの図柄がその枠内に表示されるように構成されている。すなわち、3つのリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、リール表示窓4の枠内には、リール毎に上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)が表示される(リール表示窓4の枠内には、3行×3列の態様で図柄が表示される)。そして、本実施形態では、リール表示窓4の枠内において、左リール3Lの中段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの中段領域を結ぶ擬似的なライン(センターライン)を、入賞か否かの判定を行う有効ラインとして定義する。
リール表示窓4は、台座部13に設けられた枠部材31の開口により形成される。また、リール表示窓4を画成する枠部材31の下方には、略水平面の台座領域が設けられる。
そして、遊技者側から見て、台座領域の右側にはメダル投入口14が設けられ、左側にはMAXベットボタン15a及び1ベットボタン15bが設けられる。
メダル投入口14は、遊技者によって外部からパチスロ1に投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口14から受け入れられたメダルは、予め設定された所定枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に使用され、所定枚数を超えたメダルの枚数分は、パチスロ1の内部に預けることができる(いわゆるクレジット機能(遊技媒体貯留手段))。
MAXベットボタン15a及び1ベットボタン15bは、キャビネット2aの内部に預けられているメダルから1回の遊技に使用する枚数を決定するために設けられる。なお、MAXベットボタン15aの内部には、メダル投入が可能な時に点灯するベットボタンLED(不図示)が設けられている。また、精算ボタンは、パチスロ1の内部に預けられているメダルを外部に引き出す(排出する)ために設けられる。
なお、遊技者がMAXベットボタン15aを押下操作すると、単位遊技のベット枚数(3枚)のメダルが投入され、有効ラインが有効化される。一方、1ベットボタン15bが1回、押下操作される度に1枚のメダルが投入される。1ベットボタン15bが3回操作されると、単位遊技のベット枚数(3枚)のメダルが投入され、有効ラインが有効化される。
なお、以下では、MAXベットボタン15aの操作、1ベットボタン15bの操作及びメダル投入口14にメダルを投入する操作(遊技を行うためにメダルを投入する操作)をいずれも「投入操作」という。
スタートレバー16は、全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始するために設けられる。ストップボタン17L,17C,17Rは、それぞれ、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応づけて設けられ、各ストップボタンは対応するリールの回転を停止するために設けられる。以下、ストップボタン17L,17C,17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rともいう。
また、リール表示窓4の下方の略水平面の台座領域の略中央には、情報表示器6が設けられる。なお、情報表示器6は、透明の窓カバー(不図示)によって覆われている。
情報表示器6には、特典として遊技者に対して払い出されるメダルの枚数(以下、「払出枚数」という)の情報を遊技者に対してデジタル表示(報知)するための2桁の7セグメントLED(以下、「7セグLED」という)や、パチスロ1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、「クレジット枚数」という)などの情報を遊技者に対してデジタル表示(報知)するための2桁の7セグLEDが設けられる。なお、本実施形態では、メダルの払出枚数表示用の2桁の7セグLEDは、エラー発生及びエラー種別の情報を遊技者に対してデジタル表示(報知)するための2桁の7セグLEDとしても用いられる。それゆえ、エラー発生時には、メダルの払出枚数表示用の2桁の7セグLEDの表示態様は、払出枚数の表示態様からエラー種別の情報の表示態様に切り替わる。
さらに、情報表示器6には、内部当籤役として決定された役に応じた図柄組合せを有効ラインに沿って表示するために必要な停止操作の情報を報知する指示モニタ(不図示)が設けられている。指示モニタ(指示表示器)は、例えば、2桁の7セグメントLEDにより構成される。そして、指示モニタでは、報知する停止操作の情報と一義的に対応する態様で、2桁の7セグLEDが点灯、点滅又は消灯することにより、遊技者に対して必要な停止操作の情報を報知する。
なお、ここでいう、報知する停止操作の情報と一義的に対応する態様とは、例えば、押し順「1st(第1停止操作を左リール3Lに対して行うこと)」を報知する場合には指示モニタに数値「1」を表示し、押し順「2nd(第1停止操作を中リール3Cに対して行うこと)」を報知する場合には指示モニタに数値「2」を表示し、押し順「3rd(第1停止操作を右リール3Rに対して行うこと)」を報知する場合には指示モニタに数値「3」を表示するなどの態様のことである。なお、指示モニタにおける停止操作の情報の報知態様(後述のメイン側で決定されるナビデータ)については、後述の図19〜図21を参照しながら後で詳述する。
情報表示器6は、後述の図7に示すように、ドア中継基板68及び遊技作動表示基板81を介して主制御基板71に電気的に接続され、情報表示器6の表示動作は、主制御基板71内の後述の主制御回路90により制御される。また、上述した各種7セグLEDの制御方式は、ダイナミック点灯制御である。
なお、本実施形態のパチスロ1では、主制御基板71により制御される指示モニタに加えて、副制御基板72により制御される他の手段を用いて停止操作の情報を報知する構成を設ける。具体的には、後述のプロジェクタ機構211及び表示ユニット212(図3及び後述の図7参照)により構成される後述の表示装置11により停止操作の情報を報知する。
このような構成を適用した場合、指示モニタにおける報知の態様と、副制御基板72により制御されるその他の手段における報知の態様とは、互いに異なる態様であってもよい。すなわち、指示モニタでは、報知する停止操作の情報と一義的に対応する態様で報知すればよく、必ずしも、停止操作の情報を直接的に報知する必要はない(例えば、指示モニタにおいて数値「1」が表示されたとしても、遊技者によっては報知内容を特定できない可能性もあり、直接的な報知とは言えない)。一方、後述の表示装置11等のその他の手段によるサブ側(副制御基板側)での報知では、停止操作の情報を直接的に報知してもよい。例えば、押し順「1st」を報知する場合、指示モニタでは報知する押し順と一義的に対応する数値「1」を表示するが、その他の手段(例えば、表示装置11等)では、左リール3Lに対して第1停止操作を行わせるための指示情報を直接的に報知してもよい。
このような構成のパチスロ1では、副制御基板72の制御だけでなく、主制御基板71の制御によっても、内部当籤役に応じた必要な停止操作の情報を報知することができる。
また、このような停止操作の情報の報知の有無は、遊技状態(制御状態)に応じて制御されるようにしてもよい。例えば、非ART遊技状態(後述の図14参照)では停止操作の情報を報知せずに、後述のART遊技状態(後述の図14参照)において停止操作の情報を報知するようにしてもよい。
また、遊技者側から見て、リール表示窓4の左方には、サブ表示装置18が設けられる。サブ表示装置18は、図2に示すように、ドア本体9の前面部のうち、台座部13の略水平面の台座領域から略垂直に立設するように設けられる。サブ表示装置18は、液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイで構成され、各種情報を表示する。
また、サブ表示装置18の表示面上には、タッチセンサ19が設けられている(後述の図7参照)。タッチセンサ19は、静電容量方式などの所定の動作原理に従い動作し、遊技者の操作を受け付けると、タッチ入力情報として当該操作に応じた信号を出力する。そして、本実施形態のパチスロ1は、タッチセンサ19を介して受け付けた遊技者の操作(タッチセンサ19から出力されるタッチ入力情報)に応じて、サブ表示装置18の表示を切り替え可能にする機能を有する。なお、サブ表示装置18は、タッチセンサ19から出力されるタッチ入力情報に基づいて後述の副制御基板72(後述の図7参照)により制御される。
ドア本体9の下部には、メダル払出口24、メダル受皿25、2つのスピーカ用孔20L,20R等が設けられる。メダル払出口24は、後述のメダル払出装置51の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル受皿25は、メダル払出口24から排出されたメダルを貯める。また、2つのスピーカ用孔20L,20Rからは、演出内容に対応する効果音や楽曲等の音声が出力される。
[内部構造]
次に、パチスロ1の内部構造を、図3及び図4を参照しながら説明する。図3は、キャビネット2aの内部構造を示す図であり、図4は、フロントドア2bの裏面側の内部構造を示す図である。
キャビネット2aは、図3に示すように、上面板27aと、底面板27bと、左右の側面板27c,27dと、背面板27eとを有する。そして、キャビネット2a内の上部には、表示装置11が配設される。
表示装置11は、プロジェクタ機構211と、プロジェクタ機構211から投射された映像光が投影される箱状の被投影部材212aとを有し、プロジェクションマッピングによる映像表示を行う。具体的には、表示装置11では、立体物となる被投影部材212aの位置(投影距離や角度など)や形状に基づいて映像光を生成し、その映像光が、プロジェクタ機構211により被投影部材212aの表面に投影される。このような演出機能を設けることにより、高度で且つ迫力のある演出を行うことができる。また、図3には示さないが、箱状の被投影部材212aの裏側には、表示面が湾曲した別の被投影部材が設けられ、遊技状態に応じて、どちらか一方の被投影部材が、映像光が投影されるスクリーンとして使用される。それゆえ、キャビネット2a内は、遊技状態に応じて、被投影部材を切り換える機能(不図示)も設けられる。
キャビネット2a内の下部には、メダル払出装置(以下、ホッパー装置という)51と、メダル補助収納庫52と、電源装置53とが配設される。
ホッパー装置51は、キャビネット2aにおける底面板27bの中央部に取り付けられる。このホッパー装置51は、多量のメダルを収容可能で、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有する。ホッパー装置51は、貯留されたメダルが例えば50枚を超えたとき、又は、精算ボタンが押下されてメダルの精算が実行されるときに、メダルを払い出す。そして、ホッパー装置51によって払い出されたメダルは、メダル払出口24(図2参照)から排出される。
メダル補助収納庫52は、ホッパー装置51から溢れ出たメダルを収納する。このメダル補助収納庫52は、キャビネット2a内部を正面から見て、ホッパー装置51の右側に配置される。また、メダル補助収納庫52は、キャビネット2aの底面板27bに対して着脱可能に取り付けられている。
電源装置53は、電源スイッチ53aと、電源基板53b(電源供給手段)とを有している(後述の図7参照)。この電源装置53は、キャビネット2a内部を正面から見て、ホッパー装置51の左側に配置されており、左側面板27cに取り付けられている。電源装置53は、サブ電源装置(不図示)から供給された交流電圧100Vの電力を各部で必要な直流電圧の電力に変換して、変換した電力を各部へ供給する。
また、キャビネット2a内の電源装置53の上方には、副制御基板72(後述の図7参照)を収容する副制御基板ケース57が配設される。副制御基板ケース57に収納された副制御基板72には、後述の副制御回路200(後述の図10参照)が搭載されている。
この副制御回路200は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。副制御回路200の具体的な構成については後述する。
キャビネット2a内の副制御基板ケース57の上方には、副中継基板61が配設される。この副中継基板61は、副制御基板72と後述の主制御基板71とを接続する配線が実装された中継基板である。また、副中継基板61は、副制御基板72と副制御基板72の周辺に配設された基板や各種装置部(ユニット)などとを接続する配線が実装された中継基板である。
また、図3には示さないが、キャビネット2a内には、キャビネット側中継基板44(後述の図7参照)が配設される。このキャビネット側中継基板44は、主制御基板71(後述の図7参照)と、ホッパー装置51、遊技メダル補助収納庫スイッチ77(後述の図7参照)及びメダル払出カウントスイッチ(不図示)のそれぞれとを接続する配線が実装された中継基板である。
フロントドア2bの裏面側の中央部には、図4に示すように、ミドルドア41が、配設され、リール表示窓4(図2参照)を裏側から開閉可能に取り付けられている。また、図4には示さないが、ミドルドア41のリール表示窓4側には、3つのリール3L,3C,3Rが取り付けられ、ミドルドア41のリール表示窓4側とは反対側には、主制御基板71(後述の図7参照)が収納された主制御基板ケース55が取り付けられている。なお、3つのリール3L,3C,3Rには、所定の減速比をもったギアを介してステッピングモータ(不図示)が接続されている。
主制御基板ケース55に収納された主制御基板71は、後述する主制御回路90(後述の図9参照)を有する。主制御回路90(主制御手段)は、内部当籤役の決定、各リール3L,3C,3Rの回転及び停止、入賞の有無の判定といった、パチスロ1における遊技の主な流れを制御する回路である。また、本実施形態では、例えば、ARTの決定の有無の抽籤処理、ナビ情報の指示モニタへの表示処理、各種試験信号の送信処理などの制御も主制御回路90により行われる。なお、主制御回路90の具体的な構成は後述する。
フロントドア2bの裏面側において、ミドルドア41の下方には、スピーカ65L,65Rが配設される。スピーカ65L,65Rは、それぞれスピーカ用孔20L,20R(図2参照)と対向する位置に配置されている。
また、スピーカ65Lの上方には、セレクタ66と、ドア開閉監視スイッチ67とが配設される。セレクタ66は、メダルの材質や形状等が適正であるか否かを選別する装置であり、メダル投入口14に投入された適正なメダルをホッパー装置51へ案内する。セレクタ66内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ(遊技媒体検出手段:不図示)が設けられている。
ドア開閉監視スイッチ67は、フロントドア2bを裏面側から見て、セレクタ66の左斜め下に配置される。このドア開閉監視スイッチ67は、フロントドア2bの開閉を報知するためのセキュリティ信号をパチスロ1の外部に出力する。
また、図4には示さないが、フロントドア2bを裏面において、ミドルドア41により開閉された領域であり且つリール表示窓4の下方には、ドア中継端子板68が配設される(後述の図7参照)。このドア中継端子板68は、主制御基板ケース55内の主制御基板71と、各種のボタンやスイッチ、副中継基板61、セレクタ66、遊技動作表示基板81、試験機用第1インターフェースボード301及び試験機用第2インターフェースボード302のそれぞれとを接続する配線が実装された中継基板である。なお、各種のボタン及びスイッチとしては、例えば、MAXベットボタン15a、1ベットボタン15b、ドア開閉監視スイッチ67、後述のBETスイッチ77、スタートスイッチ79等が挙げられる。
<サブ表示装置の表示例>
ここで、図5A〜図5Eを参照して、サブ表示装置18に表示される各種表示画面について説明する。なお、図5Aは、サブ表示装置18に表示されるトップ画面221を示す図であり、図5Bは、サブ表示装置18に表示されるメニュー画面222を示す図である。また、図5C〜図5Eは、サブ表示装置18に表示される遊技情報画面223,224,225を示す図である。
サブ表示装置18には、遊技者のタッチ操作により様々な表示画面が表示され、図5A〜図5Eに示すように、トップ画面221、メニュー画面222及び遊技情報画面223,224,225を含む各種表示画面が表示される。これらの表示画面は、タッチセンサ19を介して受け付けた遊技者の操作信号に基づいて切り替えられる。
トップ画面221は、サブ表示装置18に表示される表示画面のうちの初期画面であり、トップ画面221では、「MENU」ボタン221aと、概要遊技履歴221bとが表示される。「MENU」ボタン221aは、図5Bに示すメニュー画面222を呼び出すための操作ボタンであり、「MENU」ボタン221aに対して遊技者による所定操作(例えばタップ)が行われると、メニュー画面222が呼び出される。また、トップ画面221では、概要遊技履歴221bとして、パチスロ1の一部の遊技履歴(概要遊技履歴)を表示する。本実施形態では、概要遊技履歴221bとして、例えば、ボーナス回数、ART回数及びゲーム数(遊技回数)が表示される。
メニュー画面222は、サブ表示装置18で表示可能なメニューを表示する画面であり、メニュー画面222では、「戻る」ボタン222a、「登録」ボタン222b、「説明」ボタン222c、「配列配当」ボタン222d、「リーチ目」ボタン222e、「WEBサイト」ボタン222f及び「音量」ボタン222gが表示される。「戻る」ボタン222aは、トップ画面221を呼び出すための操作ボタンであり、「戻る」ボタン222aに対して遊技者による操作が行われると、トップ画面221が呼び出される。また、「登録」ボタン222b〜「音量」ボタン222gは、対応するメニュー内容の表示画面を呼び出すための操作ボタンであり、各ボタンに対して遊技者による操作が行われると、対応するメニュー内容の表示画面が呼び出される。
例えば、メニュー画面222において「登録」ボタン222bが遊技者により操作された場合、遊技中の遊技者を登録するための登録画面(不図示)がサブ表示装置18の表示画面に呼び出される。近年のパチスロでは、機種ごとに遊技者を登録しておき、当該遊技者のこれまでの遊技履歴から、定められたミッションの達成状況などの様々な情報を管理するサービスが広く行われている。「登録」ボタン222bにより呼び出される登録画面は、このサービスの提供を受ける際に遊技者を登録するための表示画面である。
また、例えば、メニュー画面222において「説明」ボタン222cが遊技者により操作された場合、パチスロ1の説明画面(不図示)がサブ表示装置18の表示画面に呼び出される。説明画面で表示される情報には、例えば、設定値ごとのボーナス当籤確率やART当籤確率などのパチスロ1の仕様に関する説明や、パチスロ1の演出に登場するキャラクタの紹介説明などが含まれる。
また、例えば、メニュー画面222において「配列配当」ボタン222dが遊技者により操作された場合、パチスロ1の配列配当画面(不図示)がサブ表示装置18の表示画面に呼び出される。配列配当画面には、例えば、パチスロ1において入賞と判定される図柄の組合せと、入賞と判定された際の特典との対応関係(配当表)や、各リール3L,3C,3Rに描かれた図柄列(リール配列)などが表示される。
また、例えば、メニュー画面222において「リーチ目」ボタン222eが遊技者により操作された場合、パチスロ1のリーチ目画面(不図示)がサブ表示装置18の表示画面に呼び出される。リーチ目画面には、パチスロ1で設定されている「リーチ目」と称される図柄組合せの情報が表示される。なお、「リーチ目」と称する図柄組合せは、該図柄組合せが有効ラインに沿って表示されることにより、特別な特典が付与されること(例えば、ボーナス状態やART中への移行)が確定的に報知される図柄組合せである。
また、例えば、メニュー画面222において「WEBサイト」ボタン222fが遊技者により操作された場合、パチスロ1のWEB紹介画面(不図示)がサブ表示装置18の表示画面に呼び出される。WEB紹介画面には、例えば、パチスロ1の機種ごとに設けられた特設WEBサイトやパチスロ1のメーカーのWEBサイトなど任意のWEBサイトのURLを示す二次元コード(例えば、QRコード(登録商標))が表示される。遊技者は、携帯電話などでWEB紹介画面に表示される二次元コードを読み込むことにより、対応するWEBサイトにアクセスすることができる。
また、例えば、メニュー画面222において「音量」ボタン222gが遊技者により操作された場合、スピーカ65L,65Rから出力する音の音量を調整することが可能な音量調整画面(不図示)がサブ表示装置18の表示画面に呼び出される。遊技者は、音量調整画面を介してパチスロ1の演出音の音量を調整することができる。
なお、サブ表示装置18は、上述した表示装置11(プロジェクタ機構211及び表示ユニット212)とは別体に設けられるため、表示装置11とは別個に制御することができる。それゆえ、本実施形態のパチスロ1では、遊技中(表示装置11による演出の実行中)であっても、サブ表示装置18の表示画面を遊技者の操作により切り替えることができる。その結果、例えば、遊技者が、表示装置11の演出において登場するキャラクタのことを知りたいと思った場合、遊技者は、「説明」ボタン222cを操作して説明画面を呼び出すことにより、キャラクタ間の関係性などの情報を遊技中に把握することができる。また、例えば、遊技者が、遊技中に、いわゆる「レア役」が当籤した場合のリール回転中にレア役を入賞させるために目安とすべき図柄を把握したいと思った場合、遊技者は、「配列配当」ボタン222dを操作して配列配当画面を呼び出すことにより、リール配列を把握することができる。
遊技情報画面223,224,225は、パチスロ1の遊技履歴のうちのトップ画面221に表示する概要遊技履歴を含む詳細遊技履歴情報を表示する表示画面である。
遊技情報画面223には、「戻る」ボタン223aと、「MENU」ボタン223bと、「前へ」ボタン223cと、「次へ」ボタン223dと、遊技履歴223eとが表示される。「戻る」ボタン223a及び「MENU」ボタン223bは、それぞれトップ画面221及びメニュー画面222をサブ表示装置18の表示画面に呼び出すための操作ボタンであり、各ボタンを遊技者が操作することにより、対応する表示画面が呼び出される。
また、「前へ」ボタン223c及び「次へ」ボタン223dは、遊技情報画面を所定の順序で切り替えるための操作ボタンであり、「前へ」ボタン223cが遊技者により操作されると、表示画面が遊技情報画面223から遊技情報画面225に切り替わり、「次へ」ボタン223dが遊技者により操作されると、表示画面が遊技情報画面223から遊技情報画面224に切り替わる。また、遊技履歴223eとしては、図5Cに示すように、ゲーム数(遊技回数)、ボーナス回数、ART回数及びCZ(チャンスゾーン)回数が表示される。
遊技情報画面224には、「戻る」ボタン224aと、「MENU」ボタン224bと、「前へ」ボタン224cと、「次へ」ボタン224dと、遊技履歴214eとが表示される。「戻る」ボタン224a及び「MENU」ボタン224bは、それぞれトップ画面221及びメニュー画面222をサブ表示装置18の表示画面に呼び出すための操作ボタンであり、各ボタンを遊技者が操作することにより、対応する表示画面が呼び出される。
また、「前へ」ボタン224c及び「次へ」ボタン224dは、遊技情報画面を所定の順序で切り替える操作ボタンであり、「前へ」ボタン224cが遊技者に操作されると、表示画面が遊技情報画面224から遊技情報画面223に切り替わり、「次へ」ボタン224dが遊技者により操作されると、表示画面が遊技情報画面224から遊技情報画面225に切り替わる。また、遊技履歴224eとしては、図5Dに示すように、後述のCZ(チャンスゾーン)の突入回数及び成功回数、後述の昇格チャンスの突入回数、並びに後述の特化ゾーンの突入回数などが表示される。
遊技情報画面225には、「戻る」ボタン225aと、「MENU」ボタン225bと、「前へ」ボタン225cと、「次へ」ボタン225dと、遊技履歴225eとが表示される。「戻る」ボタン225a及び「MENU」ボタン225bは、それぞれトップ画面221及びメニュー画面222をサブ表示装置18の表示画面に呼び出すための操作ボタンであり、各ボタンを遊技者が操作することにより、対応する表示画面が呼び出される。
また、「前へ」ボタン225c及び「次へ」ボタン225dは、所定の順序で遊技情報画面を切り替えるための操作ボタンであり、「前へ」ボタン225cが遊技者に操作されると、表示画面が遊技情報画面225から遊技情報画面224に切り替わり、「次へ」ボタン225dが遊技者により操作されると、表示画面が遊技情報画面225から遊技情報画面223に切り替わる。また、遊技履歴225eとしては、図5Eに示すように、特定の内部当籤役(例えば、後述の「F_黒BAR」、後述の「F_SPリプA〜C」、及び後述の「F_MB」など)の当籤回数及び当籤確率(分子が1の分数)が表示される。
なお、サブ表示装置18に表示される表示画面の切り替え手法としては、例えば、それぞれの表示画面に表示される操作ボタンに対するタップ操作に基づいて切り替える手法を採用してもよいし、また、例えば、表示画面に対するスワイプ操作に基づいて切り替える手法を採用してもよい。
<サブ表示装置の表示画面の各種切り替え機能>
次に、本実施形態のパチスロ1におけるサブ表示装置18の表示画面の各種切り替え機能について説明する。
[サブ表示装置の表示画面の遷移例]
まず、図6A及び6Bを参照して、本実施形態のパチスロ1におけるサブ表示装置18の表示画面の遷移例(切り替え態様)について説明する。なお、図6Aは、遊技者登録状態がセットされていない状況におけるサブ表示装置18の表示画面の遷移例を示す図であり、図6Bは、遊技者登録状態がセットされている状況におけるサブ表示装置18の表示画面の遷移例を示す図である。
遊技者登録状態がセットされていない状況では、図6Aに示すように、サブ表示装置18の表示画面は、トップ画面221とメニュー画面222との間、並びに、メニュー画面222とメニュー画面222から遷移可能な各種表示画面との間でのみ遷移可能であり、これらの表示画面間の遷移は副制御基板72(後述のサブCPU201)により制御される。例えば、副制御基板72は、タッチセンサ19を介して取得したタッチ操作(例えば、所定のボタンに対するタップ操作や、表示画面上におけるスワイプ操作)に基づいて、トップ画面221及びメニュー画面222間で、表示画面を切り替える。しかしながら、遊技者登録状態がセットされていない状況では、副制御基板72は、遊技情報画面223,224,225の表示が不可能となるように制御する。すなわち、遊技者登録状態がセットされていない状況では、遊技者は、サブ表示装置18に遊技情報画面223,224,225を表示することができない。
一方、遊技者登録状態がセットされている状況では、図6Bに示すように、サブ表示装置18の表示画面は、トップ画面221とメニュー画面222との間、並びに、メニュー画面222とメニュー画面222から遷移可能な各種表示画面との間に加え、メニュー画面222と遊技情報画面223,224,225との間においても遷移可能となり、これらの表示画面間の遷移は副制御基板72(後述のサブCPU201)により制御される。
すなわち、副制御基板72は、タッチセンサ19を介して取得したタッチ操作に基づいて、トップ画面221とメニュー画面222との間だけでなく、トップ画面221及びメニュー画面222のそれぞれと、遊技情報画面223,224,225との間においても表示画面を切り替えることができる。それゆえ、本実施形態において、遊技者登録状態がセットされている場合、遊技者は、サブ表示装置18に遊技情報画面223,224,225を表示することができる。
なお、図6Bに示すように、トップ画面221、メニュー画面222及び遊技情報画面223,224,225間における表示画面の遷移順序は任意である。それゆえ、例えば、トップ画面221から遊技情報画面223,224,225に直接遷移可能となる構成にしてもよいし、トップ画面221からメニュー画面222を介してのみ遊技情報画面223,224,225に遷移可能となる構成にしてもよい。
本実施形態のパチスロ1では、トップ画面221からメニュー画面222を介してのみ遊技情報画面223,224,225に遷移可能な構成(トップ画面221から遊技情報画面223,224,225に直接遷移できない構成)を採用している。なお、本実施形態のパチスロ1では、メニュー画面222において、遊技者が表示画面に対してスワイプ操作(メニュー選択操作ではない)を行うことにより、表示画面をメニュー画面222から遊技情報画面223,224,225に遷移させることができる。
なお、本実施形態では、遊技情報画面223,224,225は、メニュー画面222とは完全に独立して設けられた表示画面である。すなわち、本実施形態のパチスロ1では、遊技履歴という、遊技者が遊技中に強い関心を抱く遊技の結果を示す情報を、配当配列や音量調節などの遊技の結果とは関係のない情報として独立して表示する。そして、本実施形態では、遊技者登録状態がセットされている状況において、メニュー画面222に対して遊技者がメニュー選択操作を行うことなく、遊技情報画面223,224,225を表示可能にしている。それゆえ、本実施形態では、遊技者登録状態がセットされている場合、遊技者が所望する情遊技履歴情報へのアクセスを容易に行うことができる。
また、本実施形態では、メニュー画面222に対するメニュー選択操作では、表示画面を遊技情報画面223,224,225に遷移させることができず、メニュー画面222に対してスワイプ操作(メニュー表示では指定されていない操作)を行わなければ、表示画面を遊技情報画面223,224,225に遷移させることができない。それゆえ、本実施形態のパチスロ1では、表示画面を遊技情報画面223,224,225に遷移させるためのスワイプ操作を、遊技者登録状態がセットされている状況における隠しコマンドとして扱うことができる。この場合、遊技者にとってみれば、パチスロ1に対する自身の知識により、知識の少ない他の遊技者では見ることのできない、より詳細な遊技履歴情報を見ることができるため、当該他の遊技者よりも有利に遊技を行うことができ、結果、遊技者が積極的に遊技を行うことを期待することができる。
[遊技情報画面からトップ画面への表示切り替え機能]
本実施形態のパチスロ1は、サブ表示装置18の表示画面を、遊技情報画面223,224,225から、遊技者の手動により、又は、自動的に、トップ画面221に遷移させる機能を有する。具体的には、本実施形態では、遊技情報画面223,224,225において「戻る」ボタンが操作されると、表示画面が遊技情報画面223,224,225からトップ画面221に遷移する(手動遷移機能)。また、本実施形態では、遊技情報画面223,224,225が表示されている状態において所定の条件を満たした場合には、遊技者の操作とは関係なく自動的に表示画面がトップ画面221に遷移する(自動遷移機能)。
より具体的には、パチスロ1では、遊技情報画面223,224,225が表示されている状態において、投入操作(MAXベットボタン15aへの操作、1ベットボタン15bへの操作及びメダル投入口14にメダルを投入する操作)が行われると、サブ表示装置18の表示画面が自動的にトップ画面221に遷移する。なお、ART遊技状態のように、リプレイ役が内部当籤役として決定される確率が高い遊技状態(高リプ状態)では、リプレイ役入賞に伴う再遊技の作動によりメダルが自動的に投入されてしまう結果、高リプ状態では、遊技情報画面223,224,225を表示する機会が制限されてしまう可能性がある。そこで、本実施形態のパチスロ1では、再遊技の作動によりメダルが自動的に投入された場合には、メダルの投入操作ではなく、開始操作を契機として、自動的に表示画面が遊技情報画面223,224,225からトップ画面221に遷移する。
すなわち、本実施形態では、再遊技が作動し、かつ、遊技情報画面223,224,225が表示されている場合には、開始操作を契機として、自動的に表示画面が遊技情報画面223,224,225からトップ画面221に遷移する。一方、再遊技の作動が行われていない場合には、投入操作を契機として、自動的に表示画面が遊技情報画面223,224,225からトップ画面221に遷移する。
[メニュー内容表示画面からトップ画面(又はメニュー画面)への表示切り替え機能]
本実施形態のパチスロ1は、サブ表示装置18の表示画面を、メニュー画面222に対するメニュー選択操作により遷移可能な各種メニュー内容表示画面(登録画面、説明画面、配列配当画面、リーチ目画面、WEB紹介画面及び音量調整画面)から、遊技者の手動により、又は、自動的に、トップ画面221(又はメニュー画面222)に遷移させる機能を有する。具体的には、本実施形態では、メニュー内容表示画面において所定のボタン(例えば、「TOPへ戻る」ボタン)が操作されると、表示画面が当該メニュー内容表示画面からトップ画面221に遷移する(手動遷移機能)。また、本実施形態では、メニュー内容表示画面において特定のボタン(例えば、「戻る」ボタン)が操作されると、表示画面が当該メニュー内容表示画面からメニュー画面222に表示画面を遷移する(手動遷移機能)。
さらに、本実施形態では、メニュー内容表示画面が表示されている状態において所定の時間が経過すると、遊技者の操作とは関係なく、自動的に表示画面がトップ画面221(又はメニュー画面222)に遷移する(自動遷移機能)。なお、この際、トップ画面221(又はメニュー画面222)に自動遷移する契機となる所定の時間は、現在表示しているメニュー内容表示画面の種類に応じて異なる。例えば、パチスロ1から出力する音量の調整を行う音量調整画面を長時間表示していると、音量が誤操作により意図しない音量に調整されてしまうおそれがあるだけでなく、誤操作により他の遊技者を不快にしてしまうおそれもある。それゆえ、音量調整画面では、他のメニュー内容表示画面よりも短い時間で、自動的にトップ画面221(又はメニュー画面222)に遷移するように設定されている。一方、登録画面は、遊技者の登録を行い易くするために、他のメニュー内容表示画面よりも長い時間で、自動的にトップ画面221(又はメニュー画面222)に遷移するように設定されている。
すなわち、各メニュー内容表示画面には、トップ画面221(又はメニュー画面222)に自動遷移する契機となる経過時間(自動遷移時間)が、当該メニュー内容表示画面の種別に応じて適宜設定されており、音量調整画面には、他のメニュー内容表示画面よりも短い自動遷移時間が設定され、登録画面には、他のメニュー内容表示画面よりも長い自動遷移時間が設定されている。
[メニューの操作可否の選択機能]
本実施形態のパチスロ1では、サブ表示装置18の表示画面を、メニュー画面222から、登録画面、説明画面、配列配当画面、リーチ目画面、WEB紹介画面及び音量調整画面に遷移させることにより、遊技者が、これらのメニュー内容表示画面に応じた各種操作を行うことができ、また、各種情報を確認することができる。なお、このような遊技者がメニュー選択できる機能を遊技店側の設定に応じて制限できるような機能(メニューの操作可否の選択機能)を設けてもよい。
例えば、遊技店側の設定により、表示画面をメニュー画面222から音量調節画面に遷移不可能にする(例えば、メニュー画面222に「音量」ボタン222gを表示しない)ようにしてもよい。この場合、遊技者による音量調節を不可能にすることができる。
<パチスロが備える制御系>
次に、パチスロ1が備える制御系について、図7を参照して説明する。図7は、パチスロ1の制御系の構成を示す回路ブロック図である。
パチスロ1は、ミドルドア41に設けられた主制御基板71と、フロントドア2bに設けられた副制御基板72とを有する。また、パチスロ1は、主制御基板71に接続された、リール中継端子板74、設定用鍵型スイッチ54(設定スイッチ)及びキャビネット側中継基板44を有する。さらに、パチスロ1は、キャビネット側中継基板44を介して主制御基板71に接続された外部集中端子板47、ホッパー装置51、メダル補助収納庫スイッチ75、リセットスイッチ76及び電源装置53を有する。なお、ホッパー装置51の構成については上述したので、ここでは、その説明を省略する。
リール中継端子板74は、各リール3L,3C,3Rのリール本体の内側に配設されている。リール中継端子板74は、各リール3L,3C,3Rのステッピングモータ(不図示)に電気的に接続されており、主制御基板71からステッピングモータに出力される信号を中継する。
設定用鍵型スイッチ54は、主制御基板ケース55に設けられる。設定用鍵型スイッチ54は、パチスロ1の設定(設定1〜設定6)を変更するとき、もしくは、パチスロ1の設定を確認するときに使用される。
キャビネット側中継基板44は、主制御基板71と、外部集中端子板47、ホッパー装置51、メダル補助収納庫スイッチ75、リセットスイッチ76及び電源装置53のそれぞれとを接続する配線が実装された中継基板である。外部集中端子板47は、メダル投入信号、メダル払出信号及びセキュリティ信号などの信号をパチスロ1の外部へ出力するために設けられる。メダル補助収納庫スイッチ75は、メダル補助収納庫52に設けられ、メダル補助収納庫52がメダルで満杯になっているか否かを検出する。リセットスイッチ76は、例えば、パチスロ1の設定を変更する際に用いられる。
電源装置53は、電源基板53bと、電源基板53bに接続された電源スイッチ53aとを有する。電源スイッチ53aは、パチスロ1に必要な電源を供給するときに押下される。電源基板53bは、キャビネット側中継基板44を介して主制御基板71に接続されるとともに、副中継基板61を介して副制御基板72にも接続される。
また、パチスロ1は、ドア中継端子板68、並びに、該ドア中継端子板68を介して、主制御基板71に接続された、セレクタ66、ドア開閉監視スイッチ67、BETスイッチ77、精算スイッチ78、スタートスイッチ79、ストップスイッチ基板80、遊技動作表示基板81、副中継基板61、試験機用第1インターフェースボード301及び試験機用第2インターフェースボード302を有する。なお、セレクタ66、ドア開閉監視スイッチ67及び副中継基板61については、上述したので、ここでは、それらの説明を省略する。
BETスイッチ77(投入操作検出手段)は、MAXベットボタン15a又は1ベットボタン15bが遊技者により押下されたことを検出する。精算スイッチ78は、精算ボタン(不図示)が遊技者により押下されたことを検出する。スタートスイッチ79(開始操作検出手段)は、スタートレバー16が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。
ストップスイッチ基板80(停止操作検出手段)は、回転しているメインリールを停止させるための回路と、停止可能なメインリールをLEDなどにより表示するための回路とを備える。また、ストップスイッチ基板80には、ストップスイッチ(不図示)が設けられる。ストップスイッチは、各ストップボタン17L,17C,17Rが遊技者により押下されたこと(停止操作)を検出する。
遊技動作表示基板81は、情報表示器(7セグ表示器)6及びLED82に接続される。LED82には、例えば、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、「投入枚数」という)に対応して点灯する、メダル投入枚数表示用の3つのLED(以下、「第1LED」〜「第3LED」という)や、遊技動作表示基板81から入力される信号に基づいて、メダル投入が可能であることを表示するマーク、遊技開始を表示するマーク、再遊技を行うマークなどを点灯させるLEDなどが含まれる。第1LED〜第3LED(表示手段)では、メダルが1枚投入されると、第1LEDが点灯し、メダルが2枚投入されると、第1及び第2LEDが点灯し、メダルが3枚(遊技開始可能枚数)投入されると、第1LED〜第3LEDが点灯する。なお、情報表示器6については、上述したので、ここでは、それらの説明を省略する。
試験機用第1インターフェースボード301及び試験機用第2インターフェースボード302はともに、パチスロ1の検定試験(試射試験)において、遊技に関する各種信号を試験機に出力する際に用いられる中継基板である(なお、販売用のリリース製品としてのパチスロ1にはこれらの中継基板は搭載されていないので、販売用の主制御基板71の主制御回路90には、試験機用第1インターフェースボード301及び試験機用第2インターフェースボード302に接続するために必要な各種電子部品もまた実装されていない)。例えば、遊技に係る主要な動作(例えば、内部抽籤、リール停止制御等)を制御するための試験信号は、試験機用第1インターフェースボード301を介して出力され、例えば、主制御基板71で決定された押し順ナビに係る試験信号などは、試験機用第2インターフェースボード302を介して出力される。
副制御基板72は、ドア中継端子板68及び副中継基板61を介して主制御基板71に接続される。また、パチスロ1は、副中継基板61を介して副制御基板72に接続された、スピーカ群84、LED群85、24hドア開閉監視ユニット63、タッチセンサ19及び表示ユニット212を有する。なお、タッチセンサ19については、上述したので、ここでは、その説明を省略する。
スピーカ群84は、スピーカ65L,65Rや図示しない各種スピーカを含んで構成される。LED群85は、フロントパネル10に設けられたランプ群21や、腰部パネル12の装飾パネルを背面側から照明するための光を出射する光源などを含んで構成される。
24hドア開閉監視ユニット63は、ミドルドア41の開閉の履歴情報を保存する。また、24hドア開閉監視ユニット63は、ミドルドア41が開放されたときに、表示装置11によりエラー表示を行うための信号を副制御基板72(副制御回路200)に出力する。表示ユニット212は、例えば、表示装置11を構成する被投影部材212a、及び、被投影部材212aの裏側に設けられた表示面が湾曲した別の被投影部材を含んで構成される。
また、パチスロ1は、副制御基板72に接続された、ロムカートリッジ基板86及び液晶中継基板87を有する。なお、ロムカートリッジ基板86及び液晶中継基板87は、副制御基板72とともに副制御基板ケース57に収納されている。
ロムカートリッジ基板86は、サブCPU102により実行される各種制御プログラムと、演出用の画像(映像)、音声(スピーカ群84)、光(LED群85)及び通信のデータを管理するための基板である。液晶中継基板87は、副制御基板72と、表示装置11を構成するプロジェクタ機構211、及び、サブ表示装置18との間の接続配線を中継する基板である。なお、プロジェクタ機構211及びサブ表示装置18については、上述したので、ここでは、それらの説明を省略する。
<主制御回路>
次に、図8を参照して、主制御基板71に実装される主制御回路90の構成について説明する。図8は、パチスロ1の主制御回路90の構成例を示すブロック図である。
主制御回路90は、マイクロプロセッサ91と、クロックパルス発生回路92と、電源管理回路93と、スイッチングレギュレータ94(電源供給手段)とを備える。
マイクロプロセッサ91は、遊技機用のセキュリティ機能付きマイクロプロセッサである。なお、本実施形態のマイクロプロセッサ91では、後述するように、ソースプログラム上で規定可能な該マイクロプロセッサ91に特有の様々な命令コード(例えば、後述の「LDQ」命令等:以下、「メインCPU101専用命令コード」という)が設けられている。本実施形態では、このメインCPU101専用命令コードを用いることにより、処理の効率化やプログラム容量の削減などを実現している。マイクロプロセッサ91の内部構成については、後述の図9を参照して詳述し、マイクロプロセッサ91に設けられているメインCPU101専用命令コードについては、後述の主制御回路が実行する各種処理において詳述する。
クロックパルス発生回路92は、メインCPU作動用のクロックパルス信号を生成し、該生成したクロックパルス信号をマイクロプロセッサ91に出力する。マイクロプロセッサ91は、入力されたクロックパルス信号に基づいて、制御プログラムを実行する。
電源管理回路93は、電源基板53b(図7参照)から供給される直流12Vの電源電圧の変動を管理する。そして、電源管理回路93は、例えば、電源が投入された際(電源電圧が0Vから起動電圧値(10V)を上回った際)には、リセット信号をマイクロプロセッサ91の「XSRST」端子に出力し、電断が発生した際(電源電圧が12Vから停電電圧値(10.5V)を下回った際)には、電断検知信号をマイクロプロセッサ91の「XINT」端子に出力する。すなわち、電源管理回路93は、電源投入時に、マイクロプロセッサ91にリセット信号(起動信号)を出力する手段(起動手段)、及び、電断発生時に、マイクロプロセッサ91に電断検知信号(停電信号)を出力する手段(停電手段)も兼ねる。
スイッチングレギュレータ94は、DC/DC変換回路であり、マイクロプロセッサ91の直流駆動電圧(直流5Vの電源電圧)を生成し、該生成した直流駆動電圧をマイクロプロセッサ91の「VCC」端子に出力する。
<マイクロプロセッサ>
次に、図9を参照して、マイクロプロセッサ91の内部構成について説明する。図9は、マイクロプロセッサ91の内部構成を示すブロック図である。
マイクロプロセッサ91は、メインCPU101と、メインROM102(第1記憶手段)と、メインRAM103(第2記憶手段)と、外部バスインターフェース104と、クロック回路105と、リセットコントローラ105と、演算回路107と、乱数回路110と、パラレルポート111と、割込みコントローラ112と、タイマー回路113と、第1シリアル通信回路114と、第2シリアル通信回路115と、を有する。そして、マイクロプロセッサ91を構成するこれらの各部は信号バス116を介して互いに接続されている。
メインCPU101は、クロック回路105で生成されたクロックパルスに基づいて、各種制御プログラムを実行して、遊技動作全般に係る制御を行う。ここで、メインCPU101の制御動作の一例としてリール停止制御について説明する。
メインCPU101は、リールインデックスを検出してから各リール3L,3C,3L(メインリール)のステッピングモータに対してパルスを出力した回数をカウントする。
これにより、メインCPU101は、各リールの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。なお、リールインデックスとは、リールが一回転したことを示す情報である。このリールインデックスは、例えば、発光部及び受光部を有する光センサと、各リールの所定の位置に設けられ、各メインリールの回転により発光部と受光部との間に介在される検知片とを備えたリール位置検出部(不図示)により検出される。
ここで、各リール3L,3C,3L(メインリール)の回転角度の管理について、具体的に説明する。ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM103に設けられたパルスカウンタによって計数される。そして、図柄一つ分の回転に必要な所定回数のパルスの出力がパルスカウンタで計数される毎に、メインRAM103に設けられた図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、各リールに応じて設けられている。図柄カウンタの値は、リール位置検出部(不図示)によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
すなわち、本実施形態では、図柄カウンタを管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたのかを管理する。したがって、各リールの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
メインROM102には、メインCPU101により実行される各種制御プログラム、各種データテーブル、副制御回路200に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶される。メインRAM103には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。なお、メインROM102及びメインRAM103の内部構成(メモリマップ)については、後述の図12を参照して詳述する。
外部バスインターフェース104は、マイクロプロセッサ91の外部に設けられた各種構成部(例えば、各リール等)が接続された外部信号バス(不図示)と、マイクロプロセッサ104とを電気的に接続するためのインターフェース回路である。クロック回路105は、例えば分周器(不図示)等を含んで構成され、クロックパルス発生回路92から入力されたCPU作動用のクロックパルス信号を、その他の構成部(例えば、タイマー回路113)で使用される周波数のクロックパルス信号に変換する。なお、クロック回路105で生成されたクロックパルス信号は、リセットコントローラ106にも出力される。
リセットコントローラ106は、電源管理回路93から入力されたリセット信号に基づいて、IAT(Illegal Address Trap)やWDT(watchdog timer)のリセットを行う。
演算回路107は、乗算回路及び除算回路を含んで構成される。例えば、ソースプログラム上において、後述する「MUL(乗算)」命令(後述の図93B参照)を実行するときには、演算回路107がこの「MUL」命令に基づく乗算処理を実行する。
乱数回路110は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535又は0〜255)を発生させる。また、図示しないが、乱数回路110は、2バイトのハードラッチ乱数を得るための乱数レジスタ0と、2バイトのソフトラッチ乱数を得るための乱数レジスタ1〜3と、1バイトのソフトラッチ乱数を得るための乱数レジスタ4〜7とで構成されている。なお、メインCPU101は、乱数回路110で発生させた所定範囲の乱数の中から一つの値を、例えば内部抽籤用の乱数値として抽出する。パラレルポート111は、マイクロプロセッサ91と、マイクロプロセッサ91の外部に設けられた各種回路(例えば、電源管理回路93等)との間で入出力される信号のポート(メモリマップI/O)である。また、パラレルポート111は、乱数回路110及び割込みコントローラ112にも接続される。スタートスイッチ79はパラレルポート111のPI0〜PI4のいずれかの入力ポートに接続され、スタートスイッチ79がオン状態になったタイミング(オンエッジ)で、パラレルポート111から乱数回路110の乱数レジスタ0へラッチ信号が出力される。そして、乱数回路110では、ラッチ信号が入力されることにより乱数レジスタ0がラッチされ、2バイトのハードラッチ乱数が取得される。
割込みコントローラ112は、パラレルポート111を介して電源管理回路93から入力される電断検知信号、又は、タイマー回路113から1.1172ms周期で入力されるタイムアウト信号に基づいて、メインCPU101による割込処理の実行タイミングを制御する。電源管理回路93から電断検知信号が入力された場合、又は、タイマー回路113からタイムアウト信号が入力された場合には、割込みコントローラ112は、割込処理開始指令を示す割込要求信号をメインCPU101に出力する。メインCPU101は、タイマー回路103からのタイムアウト信号に応じて割込みコントローラ112から入力される割込要求信号に基づいて、入力ポートチェック処理、リール制御処理、通信データ送信処理、7セグLED駆動処理、タイマー更新処理等の各種割込処理(後述の図100参照)を行う。
タイマー回路113(PTC)は、クロック回路105で生成されたクロックパルス信号(メインCPU作動用のクロックパルス信号を分周器(不図示)で分周された周波数のクロックパルス信号)で動作する(経過時間をカウントする)。そして、タイマー回路113は、1.1172msecの周期で割込みコントローラ112にタイムアウト信号(トリガー信号)を出力する。
第1シリアル通信回路114は、主制御基板71から副制御基板72にデータ(各種制御指令(コマンド))を送信する際のシリアル送信動作を制御する回路である。第2シリアル通信回路115は、主制御基板71から試験機用第2インターフェースボード302にデータを送信する際のシリアル送信動作を制御する回路である。
<副制御回路>
次に、図10を参照して、副制御基板72に実装される副制御回路200(副制御手段)の構成について説明する。図10は、パチスロ1の副制御回路200の構成例を示すブロック図である。
副制御回路200は、主制御回路90と電気的に接続されており、主制御回路90から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路200は、基本的に、サブCPU201、サブRAM202、レンダリングプロセッサ203、描画用RAM204、ドライバ205を含んで構成される。
なお、サブCPU201は、ロムカートリッジ基板86に接続される。ドライバ205は、液晶中継基板87に接続される。すなわち、ドライバ205は、液晶中継基板87を介してプロジェクタ機構211及びサブ表示装置18に接続される。
サブCPU201は、主制御回路90から送信されたコマンドに応じて、ロムカートリッジ基板86に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う。ロムカートリッジ基板86は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域とによって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU201が実行する制御プログラムが記憶される。
例えば、制御プログラムには、主制御回路90との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用の乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスクを実行するための各種プログラムが含まれる。また、制御プログラムには、決定した演出内容に基づいて表示装置11による映像の表示を制御するアニメタスク、LED群85等の光源による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ群84による音の出力を制御するサウンド制御タスク等を実行するための各種プログラムも含まれる。
データ記憶領域には、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域が含まれる。また、データ記憶領域には、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等も含まれる。
サブRAM202には、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路90から送信される内部当籤役やナビデータ等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
サブCPU201、レンダリングプロセッサ203、描画用RAM(フレームバッファを含む)204及びドライバ205は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を表示装置11(プロジェクタ機構211)及び/又はサブ表示装置18に表示させる。なお、表示装置11(プロジェクタ機構211)及びサブ表示装置18は、副制御基板72により、それぞれ個別に制御される。
また、サブCPU201は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGMなどの音をスピーカ群84により出力させる。また、サブCPU201は、演出内容により指定されたランプデータに従ってLED群85の点灯及び消灯を制御する。
<メインCPUが有する各種レジスタ>
次に、図11を参照しながら、メインCPU101が有する各種レジスタについて説明する。なお、図11は、メインCPU101に含まれる各種レジスタの概略構成図である。
メインCPU101は、メイン・レジスタとして、アキュームレータA(以下、「Aレジスタ」という)、フラグ・レジスタF(フラグレジスタ)、汎用レジスタB(以下、「Bレジスタ」という)、汎用レジスタC(以下、「Cレジスタ」という)、汎用レジスタD(以下、「Dレジスタ」という)、汎用レジスタE(以下、「Eレジスタ」という)、汎用レジスタH(以下、「Hレジスタ」という)及び汎用レジスタL(以下、「Lレジスタ」という)を有する。また、メインCPU101は、サブ・レジスタとして、アキュームレータA′、フラグ・レジスタF′、汎用レジスタB′、汎用レジスタC′、汎用レジスタD′、汎用レジスタE′、汎用レジスタH′及び汎用レジスタL′を汎用レジスタとして有する。なお、各レジスタは、1バイトのレジスタで構成される。
また、本実施形態では、BレジスタとCレジスタとをペアレジスタ(以下、「BCレジスタ」という)として用い、DレジスタとEレジスタとをペアレジスタ(以下、「DEレジスタ」という)として用いる。さらに、本実施形態では、HレジスタとLレジスタとをペアレジスタ(以下、「HLレジスタ」という)として用いる。
フラグ・レジスタF,F′の各ビットには、図11に示すように、演算処理の結果等を示す所定のフラグ情報がセットされる。例えばビット6(D6)には、演算結果の判定処理において演算結果が「0」であるか否かを示すデータ(ゼロフラグ)がセットされる。
具体的には、演算結果が「0」である場合、ビット6にデータ「1」がセットされ、演算結果が「0」でない場合には、ビット6にデータ「0」がセットされる。そして、演算結果の判定処理では、メインCPU101は、ビット6のデータ「0」/「1」を参照して判定(YES/NO)を行う。
また、メインCPU101は、拡張レジスタQ(以下、「Qレジスタ」という)を有する。Qレジスタは、1バイトのレジスタで構成される。なお、本実施形態では、後述の各種処理フローの中で説明するように、ソースプログラム上において、このQレジスタを用いてアドレス指定を行う各種メインCPU101専用命令コードが設けられており、この命令コードの使用により、処理の効率化やメインROM102の容量削減などを実現している。なお、Qレジスタを用いてアドレス指定を行う各種メインCPU101専用命令コードでは、Qレジスタには、アドレスの上位側のアドレスデータ(アドレス値)が格納される。なお、Qレジスタには、メインCPU101のリセット直後に、初期値として「F0H」がセットされる。また、Qレジスタを用いた「LD Q,n(8ビットデータ)」命令において、「n」に任意の1バイトのデータをセットして該命令を実行することにより、Qレジスタの値を変更することができる。
さらに、メインCPU101は、1バイトのレジスタで構成された、インタラプト・ページアドレス・レジスタI及びメモリ・リフレッシュ・レジスタR、並びに、2バイトのレジスタで構成された、インデックス・レジスタIX、インデックス・レジスタIY、スタックポインタSP及びプログラムカウンタPCを専用レジスタとして有する。
<メインROM及びメインRAMの内部構成(メモリマップ)>
次に、図12A〜図12Cを参照しながら、主制御回路90(マイクロプロセッサ91)に含まれるメインROM102及びメインRAM103の内部構成(以下「メモリマップ」という)について説明する。なお、図12Aは、メモリ全体のメモリマップを示す図であり、図12Bは、メインROM102のメモリマップを示す図であり、図12Cは、メインRAM103のメモリマップを示す図である。
主制御回路90(マイクロプロセッサ91)が備えるメモリ全体のメモリマップでは、図12Aに示すように、アドレスの先頭(0000H)側から、メインROM102のメモリ領域、メインRAM103のメモリ領域、内蔵レジスタエリア及びXCSデコードエリアが、不使用領域を間に挟んでこの順で、それぞれ所定のアドレスに配置される。
メインROM102のメモリマップでは、図12Bに示すように、メインROM102のアドレスの先頭(0000H)側から、プログラムエリア、データエリア、規定外エリア、商標記録エリア、プログラム管理エリア及びセキュリティ設定エリアが、この順で、それぞれ所定のアドレスに配置される。
なお、プログラムエリアには、遊技者により実施される遊技の遊技性に関連する各種制御処理において、メインCPU101により実行される各種処理の制御プログラムが記憶される。データエリアには、遊技者により実施される遊技の遊技性に関連する各種制御処理において、メインCPU101により使用される各種データ(例えば、内部抽籤テーブル等のデータテーブル、副制御回路200に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等)が記憶される。すなわち、プログラムエリアとデータエリアとからなる遊技用ROM領域(遊技用記憶領域)には、遊技店で遊技者が実際に行う遊技の遊技性に関連する制御処理(遊技性に関する処理)に必要な各種プログラム及び各種データが格納される。
また、規定外エリアには、遊技者により実施される遊技の遊技性に直接関与しない各種処理(遊技性に影響を与えない処理)の制御プログラム及びデータが記憶される。例えば、パチスロ1の検定試験(試射試験)で使用されるプログラム及びデータ、電断時のチェックサム生成処理や電源復帰時のサムチェック処理などで使用される制御プログラム及びデータ、並びに、不正対策プログラム及びそれに必要なデータ等が、規定外エリアに格納される。
メインRAM103のメモリマップでは、図12Cに示すように、メインRAM103のアドレスの先頭(F000H)側から、遊技用RAM領域(所定格納領域、遊技用一時記憶領域)及び規定外RAM領域(規定外一時記憶領域)が、この順で、それぞれ所定のアドレスに配置される。
遊技用RAM領域には、遊技者により実施される遊技の遊技性に関連する制御プログラムの実行により決定された例えば内部当籤役等の各種データを一時的に格納する作業領域及びスタックエリアが設けられる。そして、各種データのそれぞれは、遊技用RAM領域内の所定アドレスの作業領域に格納される。
また、規定外RAM領域には、遊技者により実施される遊技の遊技性に直接関与しない各種処理の作業領域となる規定外作業領域と、規定外スタックとが設けられる。本実施形態では、この規定外RAM領域を使用して、例えばサムチェック処理等の遊技者により実施される遊技の遊技性に直接関与しない各種処理が実行される。
上述のように、本実施形態のパチスロ1では、メインROM102内において、遊技者により実施される遊技の遊技性に直接関与しない各種処理に使用される各種プログラム及び各種データ(テーブル)を、遊技用ROM領域とは異なるアドレスに配置された規定外ROM領域(規定外記憶領域)に格納する。また、そのような遊技者により実施される遊技の遊技性に直接関与しない各種処理は、メインRAM103内において、遊技用RAM領域とは異なるアドレスに配置された規定外RAM領域を使用して行われる。
このようなメインROM102の構成では、従来の規則上においてプログラム等の配置不可とされていたROM領域(規定外ROM領域)に、遊技者が実際に行う遊技そのものには不要なプログラム及びデータを配置することができる。それゆえ、本実施形態では、遊技用ROM領域の容量の圧迫を回避することができる。
<遊技状態の遷移フロー>
次に、図13及び図14を参照しながら、本実施形態のパチスロ1の主制御回路90(メインCPU101)により管理される各種遊技状態及びその遷移フローについて説明する。なお、図13は、パチスロ1の基本的な遊技状態の遷移フロー図である。また、図14Aは、報知(ART)機能の作動の有無を考慮した遊技状態の遷移フロー図であり、図14Bは、その遊技状態の移行条件をまとめた表である。
[基本的な遊技状態の遷移フロー]
本実施形態のパチスロ1では、ボーナスゲームの種類として、ビッグボーナス(以下、「BB」と記す)及びミドルボーナス(以下、「MB」と記す)が設けられる。BBは、第1種特別役物と呼ばれるレギュラーボーナス(以下、「RB」と記す)を連続して作動させる第1種特別役物に係る役物連続作動装置であり、MBは、第2種特別役物と呼ばれるチャレンジボーナス(以下、「CB」と記す)を連続して作動させる第2種特別役物に係る役物連続作動装置である。
本実施形態のパチスロ1では、基本的な遊技状態として、ボーナス状態と非ボーナス状態とに大別することができる。ボーナス状態とは、上述したBBが作動している状態(BB遊技状態、以下、「BB作動中」とも記す)、又はMBが作動している状態(MB遊技状態、以下、「MB作動中」とも記す)をいい、非ボーナス状態とは、BB及びMBが作動していない状態(一般遊技状態、以下「通常中」とも記す)をいう。なお、非ボーナス状態においてBBに当籤すると、BBが作動(入賞)するまでBBの当籤が持ち越されるようになっており、このBBが持ち越されている状態は、ボーナス当籤状態(本実施形態では、後述のRT4状態、以下、「フラグ間」とも記す)とも称される。すなわち、非ボーナス状態は、さらに、BBに当籤している(持ち越されている)状態であるボーナス当籤状態と、BBに当籤していない(持ち越されていない)状態であるボーナス非当籤状態とに区別することができる。
BB遊技状態(より詳細には、連続で作動させているRB遊技状態)は、所定の小役(例えば、後述の「F_共通ベル」)の当籤確率が非ボーナス状態よりも高確率となる遊技状態であり(後述の図16及び図17参照)、遊技者がメダルを増加させることができる遊技者にとって有利な遊技状態である。
また、MB遊技状態(より詳細には、連続で作動させているCB遊技状態)は、遊技者により停止操作が行われた場合に、特定のリール(本実施形態では、リール3R)について、最大滑り駒数を図柄4個分(第1の図柄数)から図柄1個分(第2の図柄数)に減少させるとともに、決定され得る内部当籤役のうちの全ての小役(具体的には、後述のNML01〜23)が内部当籤役として決定される遊技状態であり(後述の図18及び図64参照)、遊技者がメダルを増加させることができる遊技者にとって有利な遊技状態である。なお、MB遊技状態においても、リプレイ役については、非ボーナス状態におけるRT状態の当籤確率(後述の図16及び図17参照)が引き継がれて内部抽籤処理が行われるようになっている。
また、非ボーナス状態は、複数種類のリプレイ役の当籤確率の一部、あるいは全部を変動させることが可能な複数のRT状態で構成されている。本実施形態では、RT状態として、RT0状態(RT0遊技状態、以下、単に「RT0」とも記す)、RT1状態(RT1遊技状態、以下、単に「RT1」とも記す)、RT2状態(RT2遊技状態、以下、単に「RT2」とも記す)、RT3状態(RT3遊技状態、以下、単に「RT3」とも記す)、及びRT4状態(RT4遊技状態、以下、単に「RT4」とも記す)から構成される。
図13に示すように、本実施形態のパチスロ1において、設定値が変更される(後述の図40参照)と(設定変更)、RT状態をRT0状態(RT0)に移行させる。その意味で、RT0状態(RT0)は、初期遊技状態であるともいい得る。また、BB遊技状態が終了した場合にも、RT状態をRT0状態(RT0)に移行させる。
また、RT0状態(RT0)において、「ベルこぼし目」が有効ラインに表示されると、RT状態をRT1状態(RT1)に移行させる。なお、「ベルこぼし目」は、後述の「S_RT1移行A」、「S_RT1移行B」及び「S_RT1移行C」の図柄の組合せ(後述の図18参照)を示すものである。
また、RT1状態(RT1)において、「RT2移行リプ」が有効ラインに表示されると、RT状態をRT2状態(RT2)に移行させる。なお、「RT2移行リプ」は、後述の「C_RT2リプ」の図柄の組合せ(後述の図18参照)を示すものである。また、RT1状態(RT1)において、「RT3移行リプ」が有効ラインに表示されると、RT状態をRT3状態(RT3)に移行させる。なお、「RT3移行リプ」は、後述の「S_RT3リプ」、「C_SP_CLリプ」、「C_SP_XUリプ」及び「C_SP_XDリプ」の図柄の組合せ(後述の図18参照)を示すものである。
また、RT2状態(RT2)において、上述した「RT3移行リプ」が有効ラインに表示されると、RT状態をRT3状態(RT3)に移行させる。また、RT2状態(RT2)及びRT3状態(RT3)において、上述した「ベルこぼし目」又は「RT1移行リプ」が有効ラインに表示されると、RT状態をRT1状態(RT1)に移行させる。なお、「RT1移行リプ」は、後述の「S_RT1リプA」及び「S_RT1リプB」の図柄の組合せ(後述の図18参照)を示すものである。
また、RT0状態(RT0)、RT1状態(RT1)、RT2状態(RT2)、及びRT3状態(RT3)において、BBが内部当籤役として決定されると(「BB」に係る条件装置作動)、RT状態をRT4状態(RT4)に移行させる。このRT4状態(RT4)は、上述したボーナス当籤状態(BB内部中)であり、BBが作動(入賞)するまで維持される。
また、RT4状態(RT4)において、BBが作動(入賞)する、すなわち、「C_BB」の図柄の組合せ(後述の図18参照)が有効ラインに表示されると(「BB」の図柄組合せ表示)、遊技状態をBB遊技状態に移行させるとともに、このBB遊技状態(BB作動中)においては、予め定められた終了条件が成立する(144枚を超える払出がある)までRB遊技状態(RB作動中)に制御され、予め定められた終了条件が成立すると、BB遊技状態及びRB遊技状態が終了し、上述したように、非ボーナス状態のうちのRT0状態(RT0)に移行する。
また、RT0状態(RT0)、RT1状態(RT1)、RT2状態(RT2)、及びRT3状態(RT3)において、MBが内部当籤役として決定されると(「MB」に係る条件装置作動)、RT状態は変動せず、MBが作動(入賞)するまでMBの当籤が持ち越される。もっとも、本実施形態のパチスロ1においては、MBは当籤した遊技で必ず作動(入賞)するように、図柄配置(後述の図15参照)及び図柄の組合せ(後述の図18参照)が規定されているため、ボーナス当籤状態としての遊技状態は規定されていない。
RT0状態(RT0)、RT1状態(RT1)、RT2状態(RT2)、及びRT3状態(RT3)において、MBが作動(入賞)する、すなわち、「C_MB」の図柄の組合せ(後述の図18参照)が有効ラインに表示されると(「MB」の図柄組合せ表示)、遊技状態をMB遊技状態に移行させるとともに、このMB遊技状態(MB作動中)においては、予め定められた終了条件が成立する(13枚を超える払出がある)までCB遊技状態(CB作動中)に制御され、予め定められた終了条件が成立すると、MB遊技状態及びCB遊技状態が終了し、非ボーナス状態のうちのもとのRT状態に移行する。
なお、ボーナス役の当籤の有無は、メインRAM103に設けられる後述の当り要求フラグ格納領域(後述の図22参照)及び持越役格納領域(後述の図23参照)に格納されるデータに基づいて管理される。また、上述した各遊技状態は、メインRAM103に設けられる後述の遊技状態フラグ格納領域(後述の図24参照)に格納されるデータに基づいて管理される。
[報知(ART)機能の作動の有無を考慮した遊技状態の遷移フロー]
本実施形態では、主制御回路90(メインCPU101)により、遊技者にとって有利な停止操作を報知する機能(ART機能)の作動の有無が決定される。それゆえ、本実施形態では、ART機能の作動/非作動状態も遊技状態として管理する。なお、図14においては、図13において説明した各遊技状態と区別するため、ART機能の作動/非作動状態に係る遊技状態を「演出遊技状態」として説明する。
本実施形態のパチスロ1では、基本的な演出遊技状態として、ART遊技状態(ART)と非ART遊技状態(非ART)とに大別することができる。ART遊技状態は、ART機能が作動している状態(すなわち、遊技者にとって有利な停止操作の情報を報知する演出遊技状態であり、遊技者にとって有利な有利状態)をいい、非ART遊技状態とは、ART機能が作動していない状態(すなわち、遊技者にとって有利な停止操作の情報を報知しない演出遊技状態であり、遊技者にとって不利な不利状態)をいう。
また、図14Aに示すように、非ART遊技状態は、「通常時」、「BB中履歴特化ゾーン」、及び「チャンスゾーン(CZ)」の演出遊技状態から構成され、ART遊技状態は、「ノーマルART」、「継続チャレンジ」、「BB中CP特化ゾーン」、及び「ダブル特化ゾーン」の演出状態から構成される。なお、他の演出遊技状態として、ART遊技状態における継続遊技回数(ARTゲーム数)を決定(上乗せ)するための演出遊技状態である「昇格チャンス」を有する。もっとも、後述するように、「昇格チャンス」は、すでにART遊技状態に移行することが確定している演出遊技状態であることから、実質的には、ART遊技状態に含まれるものである。
(「通常時」)
演出遊技状態「通常時」(通常遊技状態)は、遊技者にとって最も不利な遊技状態であり、遊技者は、通常、この「通常時」から遊技を開始することとなる。「通常時」においては、通常モード及び内部当籤役に基づいてART抽籤が行われ、このART抽籤に当籤することで、演出遊技状態がART遊技状態に移行する(ART当籤)。通常モード及びART抽籤の詳細については、後述の図28〜図30を参照しながら後で説明する。なお、「通常時」において、ART抽籤に当籤した場合、さらに、昇格チャンスに移行するか否かの昇格抽籤が行われ、この昇格抽籤に当籤することで、ART遊技状態への移行に先立って、演出遊技状態が「昇格チャンス」に移行する(ART当籤の一部)。
また、「通常時」において、BBが作動(入賞)する、すなわち、「C_BB」の図柄の組合せ(後述の図18参照)が有効ラインに表示されると、そのBB遊技状態は、演出遊技状態「BB中履歴特化ゾーン」となる(BB入賞)。
また、「通常時」においては、CZモード及び内部当籤役に基づいてCZ抽籤が行われ、このCZ抽籤に当籤することで、演出遊技状態が「チャンスゾーン」に移行する(CZ当籤)。CZモードは、通常モードと同様に、現在のCZモード及び内部当籤役に基づいて移行抽籤が行われるものであり、例えば、CZモードとして、「通常」、「高確」、及び「超高確」などのCZモードを設けることができる。そして、CZモードが「通常」であれば、CZ抽籤の当籤確率が相対的に低く(あるいは、CZ抽籤に当籤せず)、CZモードが「高確」であれば、CZ抽籤の当籤確率が相対的に高く、CZモードが「超高確」であれば、CZ抽籤の当籤確率が最も高くなるように構成することができる。
(「BB中履歴特化ゾーン」)
演出遊技状態「BB中履歴特化ゾーン」は、BB遊技状態であるという点においては、「通常時」よりも遊技者にとって有利な遊技状態であるが、ART遊技状態でない(あるいは、ART遊技状態に移行する権利を獲得していない)という点においては、遊技者にとって不利な遊技状態である。上述したように、「BB中履歴特化ゾーン」へは、「通常時」においてBBが作動(入賞)した場合に移行する。
「BB中履歴特化ゾーン」においては、所定の遊技回数(例えば、5ゲーム)分の内部当籤役の当籤履歴(あるいは、入賞履歴であってもよい)に基づいてART抽籤が行われ、このART抽籤に当籤することで、「BB中履歴特化ゾーン」の終了後(すなわち、BB遊技状態の終了後)に、演出遊技状態がART遊技状態に移行する(ART当籤)。なお、「BB中履歴特化ゾーン」において、ART抽籤に当籤した場合、さらに、昇格チャンスに移行するか否かの昇格抽籤が行われ、この昇格抽籤に当籤することで、ART遊技状態への移行に先立って、演出遊技状態が「昇格チャンス」に移行する(ART当籤の一部)。
内部当籤役の当籤履歴に基づくART抽籤の一例を示すと、「BB中履歴特化ゾーン」において、後述の「F_共通ベル」(後述の図17参照)に当籤した場合には第1の履歴が格納され、後述の「F_BB中チャンス役A」、「F_BB中チャンス役B」、及び「F_BB中チャンス役C」(後述の図17参照)に当籤した場合には第2の履歴が格納される。そして、格納された第2の履歴が特定の条件を満たした場合(例えば、5ゲーム分の当籤履歴において、3個以上となった場合)に、ART抽籤が行われるようになっている。なお、この特定の条件は複数設定可能であり、ART抽籤に当籤する期待度が異なるようにすることができる。また、この特定の条件に応じて、昇格チャンスに移行するか否かの昇格抽籤の当籤確率が異なるようにすることもできる。
また、「BB中履歴特化ゾーン」において、ART抽籤に当籤する前に、BB遊技状態が終了することとなった場合には、演出遊技状態が「通常時」に移行する。
(「チャンスゾーン」(CZ))
演出遊技状態「チャンスゾーン」は、ART遊技状態への移行に対する期待度が高いという点においては、「通常時」よりも遊技者にとって有利な遊技状態であるが、ART遊技状態でない(あるいは、ART遊技状態に移行する権利を獲得していない)という点においては、遊技者にとって不利な遊技状態である。上述したように、「チャンスゾーン」へは、「通常時」においてCZ抽籤に当籤した場合に移行する。
「チャンスゾーン」は、開始から所定の遊技回数(例えば、5ゲーム)の間継続するようになっており、その間は、「通常時」よりも高い確率(後述の図29参照)で、内部当籤役に基づいてART抽籤が行われる。例えば、「チャンスゾーン」においては、毎遊技平均1/8程度の確率でARTが当籤するようになっている。そして、ART抽籤に当籤することで、演出遊技状態がART遊技状態に移行する(ART当籤)。なお、「チャンスゾーン」において、ART抽籤に当籤した場合、さらに、昇格チャンスに移行するか否かの昇格抽籤が行われ、この昇格抽籤に当籤することで、ART遊技状態への移行に先立って、演出遊技状態が「昇格チャンス」に移行する(ART当籤の一部)。
ここで、「チャンスゾーン」においてART抽籤に当籤した場合には、他の非ART遊技状態においてART抽籤に当籤した場合よりも、昇格チャンスに移行するか否かの昇格抽籤に当籤する確率が高くなるようになっている。したがって、その意味においても、「チャンスゾーン」は、他の非ART遊技状態よりも有利であるといえる。
また、「チャンスゾーン」において、上述した所定の遊技回数を消化してもART抽籤に当籤しなかった場合には、演出遊技状態が「通常時」に移行する。もっとも、「チャンスゾーン」においては、上述した所定の遊技回数を消化した後、毎遊技終了抽籤を行い、終了抽籤に当籤した場合には「チャンスゾーン」を終了させるが、終了抽籤に当籤しなかった場合には「チャンスゾーン」を継続させるようにしてもよい。
なお、非ART遊技状態(より詳細には、「通常時」及び「チャンスゾーン」)において、後述の「F_SPリプA」、「F_SPリプB」、及び「F_SPリプC」に当籤した場合、遊技状態がRT3状態(RT3)に移行するととともに、演出遊技状態が「ダブル特化ゾーン」に移行する(青7役の成立)。すなわち、後述の「F_SPリプA」、「F_SPリプB」、及び「F_SPリプC」の内部当籤役は、ART遊技状態に移行することが確定する確定役の一つである。
ここで、「F_SPリプA」の内部当籤役は、停止操作の手順にかかわらず、後述の「青7」図柄が、左リール3Lの中段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの中段領域を結ぶライン(センターライン)に並ぶことを可能とする内部当籤役であり、「F_SPリプB」の内部当籤役は、停止操作の手順にかかわらず、後述の「青7」図柄が、左リール3Lの下段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの上段領域を結ぶライン(クロスアップライン)に並ぶことを可能とする内部当籤役であり、「F_SPリプC」の内部当籤役は、停止操作の手順にかかわらず、後述の「青7」図柄が、左リール3Lの上段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの下段領域を結ぶライン(クロスダウンライン)に並ぶことを可能とする内部当籤役である(後述の図19参照)。したがって、遊技者は、「青7」図柄が並んだことによってART遊技状態への移行が確定したことを認識できる。
また、非ART遊技状態において、後述の「F_黒BAR」に当籤した場合、演出遊技状態がART遊技状態に移行することが確定する。すなわち、後述の「F_黒BAR」の内部当籤役は、ART遊技状態に移行することが確定する確定役の一つである。また、「F_黒BAR」の内部当籤役は、停止操作の手順にかかわらず、後述の「黒BAR」図柄が、上述のセンターラインに並ぶことを可能とする内部当籤役である(後述の図20参照)。また、「F_黒BAR」に当籤してART遊技状態に移行する場合には、初期ARTゲーム数として「100」ゲームが付与されるとともに、ARTストック数として「3」が付与されるようになっている。したがって、遊技者は、「黒BAR」図柄が並んだことによってART遊技状態への移行が確定したことを認識できるのみならず、複数個のARTストックが付与されたことを認識できる。
このように、本実施形態のパチスロ1において、後述の「F_黒BAR」の内部当籤役は、ART遊技状態の移行及びそれに伴う遊技媒体獲得の期待度が最も高くなっていることから、遊技者にとって最も関心の高い特別な内部当籤役(プレミアム役)として位置付けられている。
ここで、「ARTストック」とは、予め定められたARTゲーム数(本実施形態では、50ゲーム)を1セットとしたときに、その1セットのART遊技状態で遊技を行うことができる権利を意味する。すなわち、「ARTストック」は、少なくとも50ゲームの間、後で説明する「ノーマルART」において遊技を行うことを可能とする権利である。したがって、ARTストック数として「3」が付与された、とは、少なくとも150ゲームの(3セットの)ART遊技を行うことができる権利が付与されたことと同義である。もっとも、後述するように1セットあたりのARTゲーム数は上乗せされることがあるため、実際には1セットあたりのARTゲーム数は不定となる。なお、本実施形態では、ARTゲーム数(あるいは、セット数)の上乗せを、ART遊技状態の遊技期間を延長する、として説明する場合がある。
また、非ART遊技状態(より詳細には、「通常時」及び「チャンスゾーン」)において、MB遊技状態にあるとき、MB中ロック演出抽籤が行われ、このMB中ロック演出抽籤に当籤した場合、MB中ロック演出が実行されるとともに、演出遊技状態がART遊技状態に移行することが確定する。このMB中ロック演出は、遊技者の遊技操作(例えば、停止操作)を所定期間(例えば、約10秒間)無効にするとともに、この所定期間内において、後述の「黒BAR」図柄がいずれかのライン(有効ラインであるセンターラインに限られず、他のライン、例えば、クロスアップラインやクロスダウンラインであってもよい)に並ぶようにリール3L,3C,3Rを演出動作させることで、表示窓4に後述の「黒BAR」を仮停止させることを可能とする演出である。また、MB中ロック演出が実行されてART遊技状態に移行する場合には、初期ARTゲーム数として「100」ゲームが付与されるとともに、ARTストック数として「3」が付与されるようになっている。
したがって、遊技者は、後述の「F_黒BAR」に当籤した場合と同様に、「黒BAR」図柄が並んだこと(仮停止したこと)によってART遊技状態への移行が確定したことを認識できるのみならず、複数個のARTストックが付与されたことを認識できる。
ここで、本実施形態のパチスロ1においては、MB遊技状態を除き、後述の「F_黒BAR」が内部当籤役として決定される確率を「8/65536」(すなわち、1/8192)と規定している(後述の図17参照)。そして、MB遊技状態では、上述したMB中ロック演出が実行されることが決定される確率を「8/65536」(すなわち、1/8192)と規定するようにしている。
このように、本実施形態のパチスロ1では、特別遊技状態(例えば、MB遊技状態)とは異なる遊技状態において、有利状態(例えば、ART中)の作動契機となる特定役(例えば、「F_黒BAR」)の当籤確率と、特別遊技状態において、有利状態の作動契機となる特定のロック演出の実行確率とが同一の確率(例えば、8/65536)となるように構成されている。すなわち、遊技状態がいずれの遊技状態であるかにかかわらず一定の確率で有利状態の作動契機が得られるようになっている。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態のパチスロ1では、特別遊技状態(例えば、MB遊技状態)において、特定のロック演出が実行される場合には、特定役に係る図柄の組合せ(例えば、「C_黒BAR」の図柄の組合せ)が仮停止するように構成されている。すなわち、遊技状態がいずれの遊技状態であるかにかかわらず特定役に係る図柄の組合せが表示されれば、有利状態の作動契機が成立したことを遊技者に感得させることができるようになっている。したがって、例えば、特別遊技状態において、内部当籤役の決定やリールの停止制御に制約がある場合であっても、有利状態の作動契機が成立したことを遊技者に容易に感得させることができ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
(「ノーマルART」)
演出遊技状態「ノーマルART」は、獲得したARTゲーム数を消費してART遊技が行われる遊技状態である。すなわち、ART遊技状態における基本的な遊技状態である。
なお、非ART遊技状態から「ノーマルART」に移行する場合に、例えば、現在のRT状態がRT1状態であれば、停止操作の情報の報知によってRT状態がRT3状態に移行するまで(図13参照)、獲得したARTゲーム数は消費されず(すなわち、減算されず)、RT状態がRT3状態となったときからARTゲーム数が消費されるようになっている。この間の遊技状態を、「ART準備状態」(すなわち、AT機能のみが作動し、RT機能が未だ作動していない状態)として定義することもできるし、実際に、そのような演出遊技状態を設けて遊技状態を管理するようにしてもよい。後で説明する「BB中CP特化ゾーン」、又は「昇格チャンス」から「ノーマルART」に移行する場合も同様である。
「ノーマルART」へは、上述したように非ART遊技状態においてART抽籤に当籤し、昇格抽籤に当籤しなかった場合(ART当籤)、「昇格チャンス」が終了した場合(昇格に非当籤)、及び「継続チャレンジ」が終了するときにART遊技状態が継続することが決定されている場合(CP=0 かつ ARTゲーム(セット数ストック)有り)に移行する。
また、図14においては図示を省略しているが、上述したように、非ART遊技状態において後述の「F_黒BAR」に当籤した場合、MB中ロック演出が実行される場合、「BB中CP特化ゾーン」が終了した場合、及び「ダブル特化ゾーン」が終了した場合にも、演出遊技状態が「ノーマルART」に移行する。
本実施形態では、1セットあたりの基本的なARTゲーム数が「50」ゲームに設定されており、「ノーマルART」においてARTゲーム数が0となる(すなわち、上乗せ等を考慮しない場合、50ゲームを消化する)と、当該セットにおける「ノーマルART」は終了する。ここで、当該セットにおける「ノーマルART」が終了するときに、CPを獲得していれば、演出遊技状態が「継続チャレンジ」に移行する(ノーマルART終了 かつ CP>0)。
ここで、「CP」とは、「チャレンジポイント」の略であり、後で説明する「継続チャレンジ」において、ARTゲーム数(すなわち、「ノーマルART」の遊技回数)を上乗せするか否かの決定が行われることを可能とする権利である。その意味において、ART遊技状態を直接的に継続させることを可能とする権利ではないものの、遊技者にとって価値を有する権利となっている。なお、CPは、上述したARTストックと同様に、ART遊技状態において複数個保有することが可能となっている。
また、当該セットにおける「ノーマルART」が終了するときに、CPを獲得していない場合であっても、上述したARTストックを獲得していれば、ARTストックを消費して(すなわち、ARTストックカウンタの値が1減算され)、再度、50ゲームを消化するまで、「ノーマルART」において遊技を行うことができる(すなわち、次セットが開始される)。
また、このとき(すなわち、次セットを開始するとき)、昇格チャンスに移行するか否かの昇格抽籤が行われ、この昇格抽籤に当籤することで、「ノーマルART」の開始に先立って、演出遊技状態が「昇格チャンス」に移行する(ART次セット開始時の一部)。
また、ARTストックを獲得したときに、当該ARTストックが昇格チャンスに移行することを確定させるもの(特別ARTストック)である場合には、昇格抽籤を行うことなく、「ノーマルART」の開始に先立って、演出遊技状態が「昇格チャンス」に移行する(ART次セット開始時の一部)。なお、特別ARTストックは、主として、後述の「F_黒BAR」に当籤した場合、及びMB中ロック演出が実行される場合に、獲得されやすくなっている。
ここで、当該セットにおける「ノーマルART」が終了するときに、遊技者が、ARTストックもCPも獲得している場合(すなわち、ARTストックカウンタの値が「1」以上であり、CPカウンタの値も「1」以上である場合)には、ARTストックを消費して次セットに移行させる前に、まずはCPを消費して当該セットを継続(延長)させるか否かの決定を行うため、演出遊技状態が「継続チャレンジ」に移行するようになっている。
また、当該セットにおける「ノーマルART」が終了するときに、遊技者が、ARTストックもCPも獲得していない場合(すなわち、ARTストックカウンタの値が「0」であり、CPカウンタの値も「0」である場合)には、ART遊技状態が終了し、非ART遊技状態(より詳細には、「通常時」)に移行する。
なお、CPは、主として、後で説明する「BB中CP特化ゾーン」又は「ダブル特化ゾーン」において獲得され得るようになっているが、「ノーマルART」中においても、内部当籤役に基づいてCP獲得抽籤が行われるようになっており、このCP獲得抽籤に当籤した場合には、「ノーマルART」中においてもCPを獲得することができるようになっている。
また、ARTストックは、主として、後で説明する「ダブル特化ゾーン」において獲得され得るようになっているし、上述したように、後述の「F_黒BAR」が内部当籤役として決定された場合やMB中ロック演出が実行される場合にも獲得され得るようになっているが、「ノーマルART」中においても、内部当籤役に基づいてARTストック抽籤が行われるようになっており、このARTストック抽籤に当籤した場合には、「ノーマルART」中においてもARTストックを獲得することができるようになっている。
また、「ノーマルART」中において、内部当籤役に基づいてARTゲーム数を直接的に上乗せ抽籤するためのARTゲーム数上乗せ抽籤が行われるようにし、このARTゲーム数上乗せ抽籤に当籤した場合には、ARTゲーム数が上乗せされるようにすることもできる。
また、「ノーマルART」において、BBが作動(入賞)する、すなわち、「C_BB」の図柄の組合せ(後述の図18参照)が有効ラインに表示されると、そのBB遊技状態は、演出遊技状態「BB中CP特化ゾーン」となる(ART中のBB入賞)。
また、「ノーマルART」において、後述の「F_SPリプA」、「F_SPリプB」、及び「F_SPリプC」に当籤した場合、演出遊技状態が「ダブル特化ゾーン」に移行する(青7役の成立)。
(「継続チャレンジ」)
演出遊技状態「継続チャレンジ」は、獲得したCPを消費してART遊技状態(より詳細には、当該セットにおける「ノーマルART」)を継続させるか否かの決定が行われる遊技状態である。上述したように、「継続チャレンジ」へは、当該セットにおける「ノーマルART」が終了するときに、CPを獲得していた場合に移行する。
「継続チャレンジ」では、獲得しているCPがある限り、リプレイ役(例えば、後述のRT3リプ)に当籤した場合に、特定の図柄(この場合は、「青BAR」図柄)を狙えというチャレンジ演出(停止表示させるべき旨が示唆される演出)が行われる。そして、「青BAR」図柄が特定のライン(本実施形態では、有効ラインとは異なるラインであるが、有効ラインであってもよい)に並ぶと、CPは消費されず(すなわち、CPが減算されず)、所定のARTゲーム数(例えば、50ゲーム)が付与される。一方、「青BAR」図柄が特定のラインに並ばないときには、CPが消費され(すなわち、CPが減算され)、ARTゲーム数は付与されない。もっとも、「青BAR」図柄が特定のラインに並ぶか否かにかかわらず、1回のチャレンジ演出が実行された場合には、必ずCPが消費される(すなわち、CPが減算される)ようにしてもよい。
そして、CPが0となるまで、このチャレンジ演出の実行が繰り返され、CPが0となったときに、ARTゲーム数を獲得していれば、その獲得しているARTゲーム数をもって当該セットにおける「ノーマルART」に復帰する。また、ARTゲーム数を獲得していなくとも、ARTストックを獲得していれば、その獲得しているARTストックを消費して次セットにおける「ノーマルART」に移行する(CP=0 かつ ARTゲーム数(セット数ストック)有り)。一方、CPが0となったときに、ARTゲーム数もARTストックも獲得していない場合には、ART遊技状態が終了し、非ART遊技状態(より詳細には、「通常時」)に移行する。
また、「継続チャレンジ」では、所定のリプレイ役(例えば、後述のRT3リプC)に当籤した場合に、「昇格チャンス」の特別発動抽籤(移行抽籤)が行われ、この特別発動抽籤に当籤すると、特定の図柄(この場合は、「青7」図柄)が特定のラインに並ぶことを確定的に報知する確定チャレンジ演出(すなわち、特定の図柄が特定のラインに並ぶこととなる押し順まで報知される演出)が行われ、この確定チャレンジ演出が行われることに基づいて、演出遊技状態が「昇格チャンス」に移行する(継続チャレンジ中上乗せの一部)。
また、「継続チャレンジ」では、特定のリプレイ役(例えば、後述のRT3リプB)に当籤した場合に、上述した確定チャレンジ演出(但し、この場合の特定の図柄は、「青BAR」図柄)が行われ、この確定チャレンジ演出が行われることに基づいて、所定のARTゲーム数(例えば、50ゲーム)が付与される。また、このとき、「昇格チャンス」の発動抽籤(移行抽籤)が行われ、この発動抽籤に当籤すると、演出遊技状態が「昇格チャンス」に移行する(継続チャレンジ中上乗せの一部)。
すなわち、「継続チャレンジ」では、獲得しているCPに基づいて、ARTゲーム数を上乗せするか否かの上乗せ抽籤が行われるとともに、「昇格チャンス」への移行抽籤も行われるようになっている。
なお、「継続チャレンジ」における、獲得しているCPに基づくARTゲーム数の上乗せ抽籤の態様は上述したものに限られない。例えば、「継続チャレンジ」では、毎遊技、内部当籤役に基づいてARTゲーム数を上乗せするかを抽籤し、当籤した場合にはCPは消費されないようにし、当籤しなかった場合にはCPが消費されるようにし、これをCPが0となるまで繰り返すようにしてもよい。
また、ARTゲーム数を上乗せすることが決定された場合に、上乗せされるARTゲーム数をさらに抽籤によって決定するようにしてもよい。
なお、「継続チャレンジ」における、獲得しているCPに基づく「昇格チャンス」への移行抽籤の態様は上述したものに限られない。例えば、「昇格チャンス」への移行抽籤に当籤した場合に、「昇格チャンス」における後述の「継続回数」の初期値をさらに抽籤によって決定するようにしてもよい。
このように、本実施形態のパチスロ1では、有利状態(例えば、ART中)が、第1有利状態(例えば、ノーマルART)、及び第2有利状態(例えば、継続チャレンジ)を含んで構成され、有利状態では、第2有利状態において第1有利状態の遊技回数の上乗せ抽籤(遊技期間を延長するか否かの決定)を行うための特定の権利(例えば、CP)を複数個付与することが可能に構成されている。
また、第1有利状態が終了するときに、特定の権利が付与されている場合には、第2有利状態に移行させ、第2有利状態において、特定の権利を消費して第1有利状態の遊技回数の上乗せ抽籤(遊技期間を延長するか否かの決定)が行われ、上乗せ抽籤に当籤した場合(遊技期間を延長することが決定された場合)には、第1有利状態を継続させることができるように構成されている。
そして、複数個の特定の権利を獲得している場合、その特定の権利が無駄になることがなく、全てが第1有利状態の遊技回数の上乗せ抽籤(遊技期間を延長するか否かの決定)に供されるように構成されている。したがって、第2有利状態では、有利状態を継続させるか否かが決定されるのみならず、一度に多数の遊技回数が上乗せされる可能性を創出することができることから、有利状態の継続に関する遊技性を多彩なものとすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態のパチスロ1では、有利状態(例えば、ART中)が、第1有利状態(例えば、ノーマルART)、及び第2有利状態(例えば、継続チャレンジ)を含んで構成され、有利状態では、第1有利状態を継続させるための第1の権利(例えば、ARTストック)、及び第2有利状態において第1有利状態の遊技回数の上乗せ抽籤(遊技期間を延長するか否かの決定)を行うための第2の権利(例えば、CP)が付与可能に構成されている。
そして、第1有利状態が終了するときに、第1の権利及び第2の権利のいずれも付与されている場合には、第2有利状態に移行することを優先する制御が行われるように構成されている。すなわち、第1の権利よりも第2の権利が優先して消化されるようになっている。
この場合、第2有利状態において、第2の権利を消費して第1有利状態の遊技回数の上乗せ抽籤(遊技期間を延長するか否かの決定)が行われ、上乗せ抽籤に当籤した場合(遊技期間を延長することが決定された場合)には、第1の権利を消費することなく第1有利状態を継続させることができるし、上乗せ抽籤に当籤しない場合(遊技期間を延長することが決定されない場合)にも、第1の権利を消費して第1有利状態を継続させることができる。したがって、有利状態の継続に関する安心感を担保しつつもその遊技性を多彩なものとすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、第1有利状態が終了するときに、第2有利状態に移行した場合であっても、第2の権利の消費によって、あるいは、第1の権利の消費によって、第1有利状態が継続する可能性を残存させることができるため、有利状態の継続に関する期待感を維持させることができる。
また、本実施形態のパチスロ1では、有利状態において複数個の第2の権利を獲得することが可能となっており、複数個の第2の権利を獲得している場合、その第2の権利が無駄になることがなく、全てが第1有利状態の遊技回数の上乗せ抽籤(遊技期間を延長するか否かの決定)に供されるように構成されている。したがって、第2有利状態では、有利状態を継続させるか否かが決定されるのみならず、一度に多数の遊技回数が上乗せされる可能性を創出することができることから、その遊技性をより多彩なものとすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(「BB中CP特化ゾーン」)
演出遊技状態「BB中CP特化ゾーン」は、ART遊技状態においてBBが作動(入賞)した場合(ART中のBB入賞)に移行する遊技状態であり、基本的には、BB遊技状態である。「BB中CP特化ゾーン」では、その開始時に内部状態(例えば、後述の「状態1」又は「状態2」)が決定され、決定された内部状態と、内部当籤役とに基づいてCP獲得抽籤が行われ、CP獲得抽籤に当籤した場合には、CPが付与される。
そして、BB遊技状態が終了することとなった場合には、「BB中CP特化ゾーン」が終了し、付与されたCPをもって演出遊技状態が「ノーマルART」に移行する。なお、上述した「ART準備状態」を設ける場合には、この「ART準備状態」を介して演出遊技状態が「ノーマルART」に移行する(復帰する)こととなる。
(「ダブル特化ゾーン」)
演出遊技状態「ダブル特化ゾーン」は、非ART遊技状態(より詳細には、BB遊技状態である「BB中履歴特化ゾーン」を除く)又はART遊技状態(より詳細には、BB遊技状態である「BB中CP特化ゾーン」を除く)において、後述の「F_SPリプA」、「F_SPリプB」、及び「F_SPリプC」に当籤した場合(青7役の成立)に移行する遊技状態であり、CP獲得抽籤とARTストック獲得抽籤の双方の抽籤が行われる遊技状態である。その意味において、「ダブル特化ゾーン」と称している。
「ダブル特化ゾーン」は、滞在が保障される基本的な保障ゲーム数が「10」ゲームに設定されており、この保障ゲーム数を消化すると、終了抽籤が行われ、終了抽籤に当籤すると、「ダブル特化ゾーン」が終了し、移行前の演出遊技状態が「昇格チャンス」であれば「昇格チャンス」に移行し、移行前の演出遊技状態が「継続チャレンジ」であれば「継続チャレンジ」に移行し、移行前の演出遊技状態がその他の演出遊技状態であれば「ノーマルART」に移行する。
また、「ダブル特化ゾーン」では、その開始時に内部状態(例えば、後述の「状態1」又は「状態2」)が決定され、その内部状態に基づいて終了抽籤が行われる。もっとも、後述の青7フェイク報知が行われる場合、ARTストックを獲得した場合、及び「通常役」以外の内部当籤役が決定された場合には、終了抽籤が行われず、「ダブル特化ゾーン」が継続する。なお、ここでいう「通常役」は、後述の「通常役1」及び「通常役2」を示すものである(図29参照)。
また、「ダブル特化ゾーン」では、所定のリプレイ役(例えば、後述のRT3リプA)に当籤した場合に、青7フェイク報知抽籤が行われ、この青7フェイク報知抽籤に当籤すると、逆押し(すなわち、右リール3Rを第1停止)して特定の図柄(この場合は、「青7」図柄)を狙えという青7チャレンジ演出(停止表示させるべき旨が示唆される演出)が行われる。もっとも、この所定のリプレイ役は、「青7」図柄が、特定のラインにいわゆる「テンパイ」はするものの、当該特定のライン上に並ばない内部当籤役となっている。したがって、青7フェイク報知抽籤に基づく青7チャレンジ演出が実行された場合には、ARTストックを獲得し、あるいは、CPを獲得する場合はないが、「ダブル特化ゾーン」が継続するという特典を得ることはできる。
また、「ダブル特化ゾーン」では、特定のリプレイ役(例えば、後述のRT3リプC)に当籤した場合には、ARTストックが付与されるとともに、CP獲得抽籤が行われ、このCP獲得抽籤に当籤すると、CPも付与されるようになっている。また、このとき、上述した青7チャレンジ演出が行われる。そして、この特定のリプレイ役は、「青7」図柄が、特定のライン上に並ぶ内部当籤役となっている。したがって、この特定のリプレイ役の当籤に基づく青7チャレンジ演出が実行された場合には、ARTストックを獲得するという特典、及び「ダブル特化ゾーン」が継続するという特典を得ることができるとともに、CPを獲得するという特典を得ることができる場合がある。
また、「ダブル特化ゾーン」では、その他の内部当籤役が決定された場合には、CP獲得抽籤が行われ、このCP獲得抽籤に当籤すると、CPが付与されるようになっている。
なお、この場合においても、終了抽籤が行われず、「ダブル特化ゾーン」が継続するようにしてもよい。
(「昇格チャンス」)
演出遊技状態「昇格チャンス」は、非ART遊技状態においてART抽籤に当籤し(あるいはARTに移行することが確定し)、昇格抽籤にも当籤した場合(ART当籤の一部)、「ノーマルART」のセット開始時の昇格抽籤に当籤した場合(ART次セット開始時の一部)、及び「継続チャレンジ」において発動抽籤(移行抽籤)に当籤した場合(継続チャレンジ中上乗せの一部)に移行する遊技状態である。なお、「昇格チャンス」では、ART遊技状態と同様に、遊技者にとって有利な停止操作の情報が報知される。その意味において、「昇格チャンス」は、ART遊技状態の一つであるともいい得る。
「昇格チャンス」では、この「昇格チャンス」の継続抽籤が行われ、この継続抽籤に当籤した場合には「昇格チャンス」が継続し、この継続抽籤に当籤しなかった場合には「昇格チャンス」が終了し、移行前の演出遊技状態が「継続チャレンジ」であれば「継続チャレンジ」に移行し、移行前の演出遊技状態がその他の演出遊技状態であれば「ノーマルART」に移行する。なお、「昇格チャンス」では、連続する複数回の遊技について、継続させるか否かを予め決定することができるようになっている。
なお、この継続抽籤の手法については、種々の手法を採用することができる。例えば、「昇格チャンス」の移行時に、予め継続することとなる遊技回数を決定するようにしてもよいし、「昇格チャンス」中の当該遊技において、少なくとも次回、次々回の遊技まで「昇格チャンス」を継続させるか否かを決定するようにしてもよい。また、単に毎遊技継続抽籤を行って、「昇格チャンス」を継続させるか否かを決定するようにすることもできる。
また、「昇格チャンス」では、遊技が継続するごとに、ARTゲーム数が上乗せされるようになっている。例えば、「昇格チャンス」の開始時に、ARTゲーム数の初期値「50」が付与されている場合、1回目の遊技でARTゲーム数が「111」に上乗せされ、「昇格チャンス」が2回目の遊技まで継続すると、ARTゲーム数が「222」に上乗せされ、「昇格チャンス」が3回目の遊技まで継続すると、ARTゲーム数が「333」に上乗せされる。すなわち、「昇格チャンス」では、「昇格チャンス」で遊技を行った回数に「111」を乗じた数のARTゲームが順次設定される。
なお、「昇格チャンス」におけるARTゲーム数の上乗せの手法は上述したものに限られない。単に「昇格チャンス」において遊技が継続すると、予め定められたARTゲーム数(例えば、50ゲーム)が加算されるようにしてもよいし、「昇格チャンス」において遊技が継続したときに、上乗せされるARTゲーム数を抽籤により決定し、決定されたARTゲーム数が加算されるようにしてもよい。
以上、説明したように、本実施形態のパチスロ1では、非ART遊技状態及びART遊技状態において、上述した各演出遊技状態を設定することで、その遊技性を高めることとしている。
なお、ART遊技状態において、「F_黒BAR」が内部当籤役として決定された場合、及びMB中ロック演出が実行された場合には、非ART遊技状態と同様に、ARTゲーム数が「100」ゲーム上乗せされるとともに、ARTストック数として「3」が付与されるようになっている。もっとも、ART遊技状態において、「F_黒BAR」が内部当籤役として決定された場合、及びMB中ロック演出が実行された場合に、非ART遊技状態とは異なる利益が付与されるようにしてもよい。
また、本実施形態では、ART遊技状態(より詳細には、「ノーマルART」)における管理の手法として、セット数で(すなわち、予め定められたARTゲーム数を1単位として)管理するようにしているが、これに限られるものではない。例えば、セット数ではなく、単にARTゲーム数のみで管理するようにしてもよい。すなわち、ARTストックが付与される場面において、それと同等のARTゲーム数が付与されるようにしてもよい。
また、例えば、1セットを差枚数(すなわち、払出枚数から投入枚数を減じた純増枚数)によって管理するようにしてもよいし、押し順役(例えば、打順ベル)の報知回数(すなわち、実際にメダルの払出に係る遊技者にとって有利な停止操作の情報が報知された回数)によって管理するようにしてもよい。これらの場合、上乗せが発生する場合には、その差枚数や報知回数が上乗せされるようにすればよい。
ここで、ART遊技状態を継続させる(上乗せする、延長する)、とは、上述したARTゲーム数やARTストックの上乗せ、差枚数や報知回数の上乗せに限られず、ART遊技状態の継続確率(継続率)を高めることであってもよい。例えば、1セット終了毎に、継続抽籤(終了抽籤)が行われるようにした場合、その継続確率を高めるようにすることで、実質的に上乗せとなるようにすることもできる。
また、例えば、ART遊技状態及びBB遊技状態、あるいは、ART遊技状態のみを一連の有利区間として管理し、有利区間の継続回数が所定の遊技回数(例えば、1500ゲーム)となった場合には、未だARTゲーム数、ARTストック、CPが残存する場合であっても、強制的にART遊技状態を終了させて、「通常時」に移行させるようにしてもよい。すなわち、遊技者にとって有利な有利区間の継続に一定の制限(リミッタ)を設けるようにしてもよい。このように構成することで、遊技者が過度に遊技にのめりこんでしまうことを防止することができる。
<メインROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、図15〜図21を参照して、メインROM102に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。なお、ART機能に関連する各種データテーブルの構成については、図28〜図33を用いて後で説明する。
[図柄配置テーブル]
まず、図15を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rのそれぞれの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配置された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コードという)との対応関係を規定する。
図柄配置テーブルでは、リールインデックスが検出されたときに、リール表示窓4の枠内における各リールの中段領域に位置する図柄の位置を「0」と規定する。そして、各リールにおいて、図柄位置「0」を基準としてリールの回転方向(図15中の図柄位置「19」から図柄位置「0」に向かう方向)に進む順に、図柄カウンタの値に対応する「0」〜「19」が、図柄位置として、各図柄に割り当てられる。
すなわち、図柄カウンタの値(「0」〜「19」)と、図柄配置テーブルとを参照することにより、リール表示窓4の枠内における各リールの上段領域、中段領域及び下段領域に表示されている図柄の種類を特定することができる。なお、本実施形態では、図柄として、「青BAR」、「黒BAR」、「青7」、「白7」、「ベル1」、「ベル2」、「ベル3」、「ベル4」、及び「リプ」の9種類の図柄を用いる。
また、本実施形態では、図柄コードとして、図柄「青BAR」(図柄コード1)には、データとして「00000001」が割り当てられ、図柄「黒BAR」(図柄コード2)には、データとして「00000010」が割り当てられ、図柄「青7」(図柄コード3)には、データとして「00000011」が割り当てられ、図柄「白7」(図柄コード4)には、データとして「00000100」が割り当てられている。
また、図柄「ベル1」(図柄コード5)には、データとして「00000101」が割り当てられ、図柄「ベル2」(図柄コード6)には、データとして「00000110」が割り当てられ、図柄「ベル3」(図柄コード7)には、データとして「00000111」が割り当てられ、図柄「ベル4」(図柄コード8)には、データとして「00001000」が割り当てられ、図柄「リプ」(図柄コード9)には、データとして「00001001」が割り当てられている。
[内部抽籤テーブル]
次に、図16及び図17を参照して、内部当籤役を決定する際に参照される内部抽籤テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブルは、遊技状態毎に設けられ、各種内部当籤役と、各内部当籤役が決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。なお、抽籤値は、予め設定されたボーナス役や小役等の内部当籤の期待値を調整するための設定値(設定値1〜6)毎に規定される。この設定値は、例えば、リセットスイッチ76及び設定用鍵型スイッチ54(図7参照)を用いて変更される。
本実施形態の内部抽籤処理では、まず、乱数回路110の乱数レジスタ0により、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)から抽出される乱数値を、各内部当籤役に対応して規定された抽籤値で順次加算する。次いで、抽籤結果(抽籤値+乱数値)が65535を超えたか否か(抽籤結果がオーバーフローしたか否か)の判定を行う。そして、所定の内部当籤役において、抽籤結果が65535を超えた場合、該内部当籤役が当籤したと判定される。なお、本実施形態の内部抽籤処理では、抽出した乱数値に抽籤値を加算して抽籤を行う例を説明したが、本実施形態の内部抽籤処理はこれに限定されず、乱数値から抽籤値を減算して、減算結果(抽籤結果)が「0」を下回ったか否か(抽籤結果がアンダーフローしたか否か)を判定して、内部抽籤の当籤/非当籤を決定してもよい。
それゆえ、本実施形態の内部抽籤処理では、抽籤値として規定されている数値が大きい内部当籤役ほど、決定される確率が高い。なお、各内部当籤役の当籤確率は、「各当籤番号に規定された抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(乱数分母:65536)」によって表すことができる。
図16及び図17に示すように、本実施形態では、内部当籤役として、「F_通常リプ」(当籤番号「1」)、「F_RT1_RT2Uリプ1」〜「F_RT1_RT2Uリプ6」(当籤番号「2」〜「7」)、「F_RT2_RT3Uリプ1」〜「F_RT2_RT3Uリプ6」(当籤番号「8」〜「13」)、「F_RT2維持リプ1」〜「F_RT2維持リプ6」(当籤番号「14」〜「19」)、「F_RT3リプA1」〜「F_RT3リプA4」(当籤番号「20」〜「23」)、「F_RT3リプB1」〜「F_RT3リプB4」(当籤番号「24」〜「27」)、「F_RT3リプC1」〜「F_RT3リプC4」(当籤番号「28」〜「31」)、「F_SPリプA」(当籤番号「32」)、「F_SPリプB」(当籤番号「33」)、「F_SPリプC」(当籤番号「34」)、「F_SPフェイクリプA」(当籤番号「35」)、「F_SPフェイクリプB」(当籤番号「36」)、「F_チャンスリプA」(当籤番号「37」)、及び「F_チャンスリプB」(当籤番号「38」)が規定されている。
なお、「F_RT1_RT2Uリプ1」〜「F_RT1_RT2Uリプ6」は、主として、RT1状態で決定される内部当籤役であるため、本実施形態では、単に「RT1リプ」(RT1中リプ)として説明する場合がある。
また、「F_RT2_RT3Uリプ1」〜「F_RT2_RT3Uリプ6」、及び「F_RT2維持リプ1」〜「F_RT2維持リプ6」は、主として、RT2状態で決定される内部当籤役であるため、本実施形態では、単に「RT2リプ」(RT2中リプ)として説明する場合がある。
また、「F_RT3リプA1」〜「F_RT3リプA4」、「F_RT3リプB1」〜「F_RT3リプB4」、及び「F_RT3リプC1」〜「F_RT3リプC4」は、主として、RT3状態で決定される内部当籤役であるため、本実施形態では、単に「RT3リプ」(RT3中リプ)として説明する場合がある。また、「F_RT3リプA1」〜「F_RT3リプA4」は、単に「RT3リプA」(RT3中リプA)として説明する場合があり、「F_RT3リプB1」〜「F_RT3リプB4」は、単に「RT3リプB」(RT3中リプB)として説明する場合があり、「F_RT3リプC1」〜「F_RT3リプC4」は、単に「RT3リプC」(RT3中リプC)として説明する場合がある。
また、本実施形態では、内部当籤役として、「F_打順ベル1A」〜「F_打順ベル6A」及び「F_打順ベル1B」〜「F_打順ベル6B」(当籤番号「39」〜「50」)、「F_1枚役」(当籤番号「51」)、「F_弱チャンス役」(当籤番号「52」)、「F_中チャンス役」(当籤番号「53」)、「F_強ベル」(当籤番号「54」)、「F_共通ベル」(当籤番号「55」)、「F_黒BAR」(当籤番号「56」)、「F_特殊役A」(当籤番号「57」)、「F_特殊役B」(当籤番号「58」)、「F_特殊役C」(当籤番号「59」)、「F_BB中チャンス役A」(当籤番号「60」)、「F_BB中チャンス役B」(当籤番号「61」)、「F_BB中チャンス役C」(当籤番号「62」)、「F_MB」(当籤番号「63」)、「F_BB+F_チャンスリプB」(当籤番号「64」)、「F_BB+F_特殊役A」(当籤番号「65」)、「F_BB+F_特殊役B」(当籤番号「66」)、並びに「F_BB+F_特殊役C」(当籤番号「67」)が規定されている。
本実施形態では、各遊技状態において、あるいは、各遊技状態に共通して、これらの内部当籤役に、図16及び図17に示す抽籤値が規定され、この抽籤値を用いた上述の演算処理が行われることで、内部当籤役が決定されるようになっている。
なお、上述したように、MB遊技状態では、リプレイ役については、現在のRT状態の当籤確率(すなわち、図16及び図17に示す抽籤値)が引き継がれて抽籤が行われる一方、小役及びボーナス役についての抽籤は行われることなく、全ての小役が内部当籤役として決定され得るようになっている(後述の図64参照)。図17に示すMB遊技状態(MB中)の内部抽籤テーブルにおいて、当籤番号「39」〜「67」の欄に「−」が記載されているのはその意味においてである。もっとも、これらの当籤番号に対応する抽籤値として「0」を規定し、実際には当籤することはないが、各遊技状態で共通の抽籤プロセスとなるようにしてもよい。
また、MB遊技状態における内部当籤役の決定の手法は、これに限られない。例えば、MB遊技状態において、現在のRT状態に応じた内部抽籤テーブルを参照し(すなわち、MB遊技状態(MB中)の内部抽籤テーブルを規定せず)、上述した当籤番号全てに対して、規定された抽籤値に基づいて当籤か否かが判別され得るようにし、その後、全ての小役をさらに内部当籤役として決定するようにしてもよい。このとき、例えば、「F_BB+F_特殊役A」(当籤番号「65」)に当籤した場合には、制御上、「F_特殊役A」のみが内部当籤役として決定される(すなわち、「F_BB」を当り要求フラグ格納領域(後述の図22参照)にも持越役格納領域(後述の図23参照)にも格納しない)ようにすればよい。これにより、内部抽籤テーブルに係るデータ容量を削減することができる。
また、MB遊技状態において、MB遊技状態で決定され得る内部当籤役(すなわち、全ての小役のみ、又は全ての小役及び各リプレイ役のいずれか)を組み合わせて、MB遊技状態の内部当籤役として規定し、そのMB遊技状態の内部当籤役ごとに、RT状態に応じた抽籤値を規定することで、MB遊技状態(MB中)の内部抽籤テーブルを設けるようにしてもよい。この場合、例えば、現在のRT状態がRT0状態であれば、MB遊技状態の内部抽籤テーブルとして、「対応する図柄組合せ」が後述のNML01〜NML23となる内部当籤役(すなわち、全ての小役のみを決定)の抽籤値に「56558」が規定され、「対応する図柄組合せ」が後述のNML01〜NML23及びREP02となる内部当籤役(すなわち、全ての小役+「F_通常リプ」を決定)の抽籤値に「8332」が規定され、「対応する図柄組合せ」が後述のNML01〜NML23及びREP01となる内部当籤役(すなわち、全ての小役+「F_チャンスリプA」を決定)の抽籤値に「504」が規定され、「対応する図柄組合せ」が後述のNML01〜NML23及びREP20となる内部当籤役(すなわち、全ての小役+「F_チャンスリプB」を決定)の抽籤値に「142」が規定された内部抽籤テーブルを設けるようにすればよい。
すなわち、MB遊技状態(MB中)の内部抽籤テーブルを設ける場合には、全ての小役と図16及び図17に示す各リプレイ役(当籤番号「1」〜「38」)とを組み合わせた内部当籤役を規定し、その内部当籤役に対して、RT状態ごとに各リプレイ役で規定された抽籤値と同一の抽籤値を規定し、「65536」からそのRT状態ごとに規定した抽籤値の合計値を減じた値を、全ての小役のみが決定される内部当籤役の抽籤値として規定すればよい。これにより、内部抽籤処理(後述の64参照)において、MB遊技状態特有の制御(後述のS319及びS320)を行う必要がなくなることから、内部抽籤処理における制御負担を軽減でき、また、MB遊技状態を設けるか否かによらず内部抽籤処理の処理手順を共通化できることから、設計の工数を削減することができる。なお、この場合、MB遊技状態の内部当籤役の当籤番号は、他の遊技状態において規定される当籤番号「1」〜「67」に続く当籤番号(例えば、当籤番号「68」〜「105」)を規定することもできるし、他の遊技状態と同一の当籤番号(例えば、当籤番号「1」〜「38」)を規定することもできる。後者の場合には、MB遊技状態とその他の遊技状態とで、その当籤番号によって「対応する図柄組合せ」が変化することが識別可能なデータを別途規定しておけばよい。
また、本実施形態では、内部当籤役が決定されると、一又は複数の図柄の組合せが有効ラインに表示されることが許可(許容)される。有効ラインに表示されることが許可される図柄の組合せは、図16及び図17に示す「対応する図柄組合せ」のとおりである。
例えば、「F_通常リプ」は、後述の「REP02」(名称:C_TLリプ)の図柄の組合せが有効ラインに表示されることが許可される内部当籤役であり(後述の図18参照)、遊技状態がRT0状態であるとき、「8332/65536」の確率で内部当籤役として決定され、遊技状態がRT4状態であるとき、「18041/65536」の確率で内部当籤役として決定され、他の遊技状態では、内部当籤役として決定されない(すなわち、抽籤値に「0」が規定されている)。もっとも、上述したように、MB遊技状態では、RT状態の抽籤値が引き継がれて、リプレイ役の抽籤が行われることから、MB遊技状態であって、かつRT0状態であるとき、「8332/65536」の確率で内部当籤役として決定され、MB遊技状態であって、かつRT1〜RT3状態であるときには、内部当籤役として決定されない(すなわち、抽籤値に「0」が規定されている)。なお、RT4状態は、BBフラグ間(BB内部中)であるため、MB遊技状態に移行する場合はない。
また、例えば、「F_打順ベル1A」は、後述の「NML01」(名称:S_L1stミスA)、「MNL04」(名称:S_L1stミスD)、「NML05」(名称:S_C1stミスA)、「NML08」(名称:S_C1stミスD)、「NML09」(名称:S_R1stミスA)、「NML12」(名称:S_R1stミスD)、及び「NML15」(名称:S_BLベル)の図柄の組合せが有効ラインに表示されることが許可される内部当籤役であり(後述の図18参照)、遊技状態がRT0〜RT4状態(すなわち、非ボーナス状態)であるとき、「962/65536」の確率で内部当籤役として決定され、他の遊技状態(すなわち、ボーナス状態)では、内部当籤役として決定されない(すなわち、抽籤値に「0」が規定されている)。
なお、詳しくは後述するが、本実施形態では、「F_打順ベル1A」〜「F_打順ベル6A」及び「F_打順ベル1B」〜「F_打順ベル6B」が内部当籤役として決定された場合であって、いわゆる「取りこぼし」が発生した場合、後述の「S_RT1移行A」、「S_RT1移行B」、及び「S_RT1移行B」のいずれかの図柄の組合せが有効ラインに表示されるようになっている。その意味において、「F_打順ベル1A」〜「F_打順ベル6A」及び「F_打順ベル1B」〜「F_打順ベル6B」は、「S_RT1移行A」、「S_RT1移行B」、及び「S_RT1移行B」の図柄の組合せが有効ラインに表示されることが許可される内部当籤役ともいい得る。
また、図示は省略しているが、設定値が変動することによって、少なくとも一部のリプレイ役及び/又は小役の抽籤値が変動するようになっている。もっとも、ボーナス役についても抽籤値の変動を可能とするものであってもよい。具体的には、所定の確率変動開始条件が成立した場合に、所定の確率変動終了条件が成立するまで、ボーナス役の抽籤値が高い(すなわち、ボーナス役が高確率で抽籤される)内部抽籤テーブルによって内部抽籤処理を行われるようにすることもできる。この場合、所定の確率変動開始条件、及び所定の確率変動終了条件は、遊技中の任意の条件として適宜設定することができる。
[図柄組合せテーブル]
次に、図18を参照して、本実施形態において入賞及び作動に係る図柄の組合せを規定する図柄組合せテーブルについて説明する。
図柄組合せテーブルは、図18に示すように、入賞及び作動に係る図柄の組合せを複数規定しており、これらの図柄の組合せの種別を示すデータを、表示役(入賞作動フラグ)として規定している。また、図柄組合せテーブルは、当り要求フラグ格納領域、入賞作動フラグ格納領域(後述の図22参照)、及び図柄コード格納領域(後述の図27参照)と対応するように、7バイトのデータで構成されるとともに、各格納領域の各ビットに異なる表示役(入賞作動フラグ)を示すデータを規定している。
なお、表示役(入賞作動フラグ)「C_BB」、及び「C_MB」は、ボーナス役に係る図柄の組合せであり、「C_CLリプ」、「S_TLリプ」、「S_BLリプ」、「S_RT1リプA」、「S_RT1リプB」、「C_RT2リプ」、「S_RT3リプ」、「C_SP_CLリプ」、「S_SP_XUリプ」、「S_SP_XDリプ」、「S_SP_TLリプ」、「C_TT_BLリプ」、「S_TT_XDリプ」、「S_フェイクリプA」〜「S_フェイクリプF」、及び「C_チャンスリプ」は、リプレイ役に係る図柄の組合せである。
また、表示役(入賞作動フラグ)「S_L1stミスA」〜「S_L1stミスD」、「S_C1stミスA」〜「S_C1stミスD」、「S_R1stミスA」〜「S_R1stミスD」、「C_特殊役」、「S_CLベル」、「S_BLベル」、「C_CB用1」、「C_CB用2」、「C_黒BAR」、「S_弱チャンス」、「S_中チャンス」、及び「S_チャンス1」〜「S_チャンス3」は、小役に係る図柄の組合せであり、「S_RT1移行A」、「S_RT1移行B」、及び「S_RT1移行B」は、はずれの図柄組合せであるが、RT状態をRT1状態に移行させる図柄の組合せである。
例えば、「青BAR−青BAR−青BAR」の図柄の組合せが有効ラインに表示されると、後述の入賞検索処理(入賞判定処理)において、表示役(入賞作動フラグ)が「C_BB」であることが判定され、その後、遊技状態をBB遊技状態に移行するための処理が行われるようになる。
また、例えば、「黒BAR−ベル1−青BAR」、「黒BAR−ベル1−白7」、「黒BAR−ベル2−青BAR」、「黒BAR−ベル2−白7」、「黒BAR−ベル3−青BAR」、「黒BAR−ベル3−白7」、「黒BAR−ベル4−青BAR」、及び「黒BAR−ベル4−白7」のいずれかの図柄の組合せが有効ラインに表示されると、後述の入賞検索処理(入賞判定処理)において、表示役(入賞作動フラグ)が「S_TLリプ」(REP02)であることが判定され、その後、再遊技を作動させるための処理が行われるようになる。
なお、図18中、例えば、「S_TLリプ」(REP02)において、中リール3Cの図柄が、「ベル1〜4」と表記されているのは、上述したように、中リール3Cの図柄が「ベル1」、「ベル2」、「ベル3」、及び「ベル4」のいずれでもよいことを意味し、右リール3Rの図柄が「青BAR/白7」と表示されているのは、上述したように、右リール3Rの図柄が「青BAR」、及び「白7」のいずれでもよいことを意味するものである。
また、例えば、「黒BAR−黒BAR−黒BAR」の図柄の組合せが有効ラインに表示されると、後述の入賞検索処理(入賞判定処理)において、表示役(入賞作動フラグ)が「C_黒BAR」であることが判定され、その後、7枚のメダルを払い出すための処理が行われるようになる。すなわち、払出(払出枚数)として数値が規定されている場合には、その数値は入賞したときのメダルの払出枚数を意味するものである。なお、図18に示す図柄組合せテーブルでは、メダルの投入枚数が3枚であったときの払出枚数を規定している。
[内部当籤役と停止操作順序(打順)と表示役等との対応表]
次に、図19〜図21を参照して、内部当籤役と停止操作順序(打順)と表示役等との対応について説明する。図19及び図20は、MB遊技状態を除く遊技状態におおける、内部当籤役と停止操作順序(打順)と表示役等との対応表を示す図であり、図21は、MB遊技状態における、内部当籤役と停止操作順序(打順)と表示役等との対応表を示す図である。
本実施形態のパチスロ1では、遊技者の停止操作順序(押し順)に応じて表示される図柄組合せが異なる役、いわゆる「押し順役」を設ける。なお、リール3L,3C,3Rに対応するストップボタン17L,17C,17Rが設けられているため、最大6通りの停止操作順序(押し順)がある。
図19〜図21においては、停止操作順序(押し順)が「左、中、右」の順であることを「打順1」として示し、停止操作順序(押し順)が「左、右、中」の順であることを「打順2」として示し、停止操作順序(押し順)が「中、左、右」の順であることを「打順3」として示し、停止操作順序(押し順)が「中、右、左」の順であることを「打順4」として示し、停止操作順序(押し順)が「右、左、中」の順であることを「打順5」として示し、停止操作順序(押し順)が「右、中、左」の順であることを「打順6」として示している。
図19及び図20に示すように、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT0状態、及びRT4状態)において、「F_通常リプ」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「S_TLリプ」(上段リプ)が成立する。
なお、左リール3Lにおいて、「S_TLリプ」の図柄の組合せを構成する図柄「黒BAR」は、5駒以内(図柄5個分の範囲内)に配置され、中リール3Cにおいて、「S_TLリプ」の図柄の組合せを構成する図柄「ベル1」〜「ベル4」は、5駒以内(図柄5個分の範囲内)に配置され、右リール3Rにおいて、「S_TLリプ」の図柄の組合せを構成する図柄「青BAR」及び「白7」は、5駒以内(図柄5個分の範囲内)に配置されている。すなわち、「停止操作のタイミングにかかわらず」とは、原則として(すなわち、有効ラインを「センターライン」の1ラインとし、最大滑り駒数を「4」としたときに)、5駒以内(図柄5個分の範囲内)に図柄が配置されていることを意味するものである。以下、他の表示役(入賞作動フラグ)等においても同様である。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT1状態)において、「F_RT1_RT2Uリプ1」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順1」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「C_RT2リプ」が成立し、RT状態がRT2状態に移行する(RT2)。一方、停止操作順序が「打順1」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤しているその他のリプレイ役が成立し、RT状態がRT2状態に移行せず、RT1状態が維持される(維持)。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT1状態)において、「F_RT1_RT2Uリプ2」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順2」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「C_RT2リプ」が成立し、RT状態がRT2状態に移行する(RT2)。一方、停止操作順序が「打順2」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤しているその他のリプレイ役が成立し、RT状態がRT2状態に移行せず、RT1状態が維持される(維持)。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT1状態)において、「F_RT1_RT2Uリプ3」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順3」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「C_RT2リプ」が成立し、RT状態がRT2状態に移行する(RT2)。一方、停止操作順序が「打順3」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤しているその他のリプレイ役が成立し、RT状態がRT2状態に移行せず、RT1状態が維持される(維持)。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT1状態)において、「F_RT1_RT2Uリプ4」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順4」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「C_RT2リプ」が成立し、RT状態がRT2状態に移行する(RT2)。一方、停止操作順序が「打順4」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤しているその他のリプレイ役が成立し、RT状態がRT2状態に移行せず、RT1状態が維持される(維持)。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT1状態)において、「F_RT1_RT2Uリプ5」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順5」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「C_RT2リプ」が成立し、RT状態がRT2状態に移行する(RT2)。一方、停止操作順序が「打順5」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤しているその他のリプレイ役が成立し、RT状態がRT2状態に移行せず、RT1状態が維持される(維持)。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT1状態)において、「F_RT1_RT2Uリプ6」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順6」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「C_RT2リプ」が成立し、RT状態がRT2状態に移行する(RT2)。一方、停止操作順序が「打順6」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤しているその他のリプレイ役が成立し、RT状態がRT2状態に移行せず、RT1状態が維持される(維持)。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT2状態)において、「F_RT2_RT3Uリプ1」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順1」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「S_RT3リプ」が成立し、RT状態がRT3状態に移行する(RT3)。一方、停止操作順序が「打順1」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「S_RT1リプA」、又は「S_RT1リプB」が成立し、RT状態がRT1状態に移行する(RT1)。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT2状態)において、「F_RT2_RT3Uリプ2」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順2」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「S_RT3リプ」が成立し、RT状態がRT3状態に移行する(RT3)。一方、停止操作順序が「打順2」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「S_RT1リプA」、又は「S_RT1リプB」が成立し、RT状態がRT1状態に移行する(RT1)。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT2状態)において、「F_RT2_RT3Uリプ3」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順3」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「S_RT3リプ」が成立し、RT状態がRT3状態に移行する(RT3)。一方、停止操作順序が「打順3」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「S_RT1リプA」、又は「S_RT1リプB」が成立し、RT状態がRT1状態に移行する(RT1)。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT2状態)において、「F_RT2_RT3Uリプ4」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順4」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「S_RT3リプ」が成立し、RT状態がRT3状態に移行する(RT3)。一方、停止操作順序が「打順4」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「S_RT1リプA」、又は「S_RT1リプB」が成立し、RT状態がRT1状態に移行する(RT1)。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT2状態)において、「F_RT2_RT3Uリプ5」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順5」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「S_RT3リプ」が成立し、RT状態がRT3状態に移行する(RT3)。一方、停止操作順序が「打順5」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「S_RT1リプA」、又は「S_RT1リプB」が成立し、RT状態がRT1状態に移行する(RT1)。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT2状態)において、「F_RT2_RT3Uリプ6」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順6」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「S_RT3リプ」が成立し、RT状態がRT3状態に移行する(RT3)。一方、停止操作順序が「打順6」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「S_RT1リプA」、又は「S_RT1リプB」が成立し、RT状態がRT1状態に移行する(RT1)。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT2状態)において、「F_RT2_維持リプ1」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順1」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「S_TLリプ」が成立し、RT状態がRT1状態に移行せず、RT2状態が維持される(維持)。一方、停止操作順序が「打順1」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「S_RT1リプA」、又は「S_RT1リプB」が成立し、RT状態がRT1状態に移行する(RT1)。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT2状態)において、「F_RT2_維持リプ2」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順2」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「S_TLリプ」が成立し、RT状態がRT1状態に移行せず、RT2状態が維持される(維持)。一方、停止操作順序が「打順2」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「S_RT1リプA」、又は「S_RT1リプB」が成立し、RT状態がRT1状態に移行する(RT1)。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT2状態)において、「F_RT2_維持リプ3」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順3」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「S_TLリプ」が成立し、RT状態がRT1状態に移行せず、RT2状態が維持される(維持)。一方、停止操作順序が「打順3」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「S_RT1リプA」、又は「S_RT1リプB」が成立し、RT状態がRT1状態に移行する(RT1)。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT2状態)において、「F_RT2_維持リプ4」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順4」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「S_TLリプ」が成立し、RT状態がRT1状態に移行せず、RT2状態が維持される(維持)。一方、停止操作順序が「打順4」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「S_RT1リプA」、又は「S_RT1リプB」が成立し、RT状態がRT1状態に移行する(RT1)。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT2状態)において、「F_RT2_維持リプ5」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順5」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「S_TLリプ」が成立し、RT状態がRT1状態に移行せず、RT2状態が維持される(維持)。一方、停止操作順序が「打順5」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「S_RT1リプA」、又は「S_RT1リプB」が成立し、RT状態がRT1状態に移行する(RT1)。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT2状態)において、「F_RT2_維持リプ6」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順6」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「S_TLリプ」が成立し、RT状態がRT1状態に移行せず、RT2状態が維持される(維持)。一方、停止操作順序が「打順6」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「S_RT1リプA」、又は「S_RT1リプB」が成立し、RT状態がRT1状態に移行する(RT1)。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT3状態)において、「F_RT3_リプA1」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順1」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「S_TLリプ」が成立し、RT状態がRT1状態に移行せず、RT3状態が維持される(維持)。また、停止操作順序が「打順3」及び「打順4」(すなわち、中リール3Cを第1停止)であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「S_フェイクリプA」〜「S_フェイクリプC」のいずれかが成立し、RT状態がRT1状態に移行せず、RT3状態が維持される(維持(フェイク))。一方、停止操作順序が「打順1」、「打順3」及び「打順4」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「S_RT1リプA」、又は「S_RT1リプB」が成立し、RT状態がRT1状態に移行する(RT1)。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT3状態)において、「F_RT3_リプA2」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順2」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「S_TLリプ」が成立し、RT状態がRT1状態に移行せず、RT3状態が維持される(維持)。また、停止操作順序が「打順5」及び「打順6」(すなわち、右リール3Rを第1停止)であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「S_フェイクリプA」〜「S_フェイクリプC」のいずれかが成立し、RT状態がRT1状態に移行せず、RT3状態が維持される(維持(フェイク))。一方、停止操作順序が「打順2」、「打順5」及び「打順6」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「S_RT1リプA」、又は「S_RT1リプB」が成立し、RT状態がRT1状態に移行する(RT1)。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT3状態)において、「F_RT3_リプA3」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順1」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「S_TLリプ」が成立し、RT状態がRT1状態に移行せず、RT3状態が維持される(維持)。また、停止操作順序が「打順5」及び「打順6」(すなわち、右リール3Rを第1停止)であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「S_フェイクリプA」〜「S_フェイクリプC」のいずれかが成立し、RT状態がRT1状態に移行せず、RT3状態が維持される(維持(フェイク))。一方、停止操作順序が「打順1」、「打順5」及び「打順6」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「S_RT1リプA」、又は「S_RT1リプB」が成立し、RT状態がRT1状態に移行する(RT1)。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT3状態)において、「F_RT3_リプA4」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順2」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「S_TLリプ」が成立し、RT状態がRT1状態に移行せず、RT3状態が維持される(維持)。また、停止操作順序が「打順3」及び「打順4」(すなわち、中リール3Cを第1停止)であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「S_フェイクリプA」〜「S_フェイクリプC」のいずれかが成立し、RT状態がRT1状態に移行せず、RT3状態が維持される(維持(フェイク))。一方、停止操作順序が「打順2」、「打順3」及び「打順4」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「S_RT1リプA」、又は「S_RT1リプB」が成立し、RT状態がRT1状態に移行する(RT1)。
なお、「維持(フェイク)」とは、特定の図柄(この場合は、「青BAR」図柄)が、有効ラインとは異なる特定のラインにいわゆる「テンパイ」はするものの、当該特定のライン上に並ばないことを意味する。もっとも、この特定のラインは、有効ラインと同一のラインであってもよい。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT3状態)において、「F_RT3_リプB1」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順1」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「S_TLリプ」が成立し、RT状態がRT1状態に移行せず、RT3状態が維持される(維持)。また、停止操作順序が「打順3」及び「打順4」(すなわち、中リール3Cを第1停止)であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「C_TT_BLリプ」、又は「S_TT_XDリプ」が成立し、RT状態がRT1状態に移行せず、RT3状態が維持される(維持(BAR))。一方、停止操作順序が「打順1」、「打順3」及び「打順4」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「S_RT1リプA」、又は「S_RT1リプB」が成立し、RT状態がRT1状態に移行する(RT1)。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT3状態)において、「F_RT3_リプB2」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順2」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「S_TLリプ」が成立し、RT状態がRT1状態に移行せず、RT3状態が維持される(維持)。また、停止操作順序が「打順5」及び「打順6」(すなわち、右リール3Cを第1停止)であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「C_TT_BLリプ」、又は「S_TT_XDリプ」が成立し、RT状態がRT1状態に移行せず、RT3状態が維持される(維持(BAR))。一方、停止操作順序が「打順2」、「打順5」及び「打順6」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「S_RT1リプA」、又は「S_RT1リプB」が成立し、RT状態がRT1状態に移行する(RT1)。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT3状態)において、「F_RT3_リプB3」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順1」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「S_TLリプ」が成立し、RT状態がRT1状態に移行せず、RT3状態が維持される(維持)。また、停止操作順序が「打順5」及び「打順6」(すなわち、右リール3Cを第1停止)であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「C_TT_BLリプ」、又は「S_TT_XDリプ」が成立し、RT状態がRT1状態に移行せず、RT3状態が維持される(維持(BAR))。一方、停止操作順序が「打順1」、「打順5」及び「打順6」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「S_RT1リプA」、又は「S_RT1リプB」が成立し、RT状態がRT1状態に移行する(RT1)。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT3状態)において、「F_RT3_リプB4」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順2」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「S_TLリプ」が成立し、RT状態がRT1状態に移行せず、RT3状態が維持される(維持)。また、停止操作順序が「打順3」及び「打順4」(すなわち、中リール3Cを第1停止)であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「C_TT_BLリプ」、又は「S_TT_XDリプ」が成立し、RT状態がRT1状態に移行せず、RT3状態が維持される(維持(BAR))。一方、停止操作順序が「打順2」、「打順3」及び「打順4」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「S_RT1リプA」、又は「S_RT1リプB」が成立し、RT状態がRT1状態に移行する(RT1)。
なお、「維持(BAR)」とは、特定の図柄(この場合は、「青BAR」図柄)が、有効ラインとは異なる特定のライン上に並ぶことを意味する。もっとも、この特定のラインは、有効ラインと同一のラインであってもよい。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT3状態)において、「F_RT3_リプC1」及び「F_RT3_リプC4」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順1」及び「打順2」(すなわち、左リール3Lを第1停止)であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「S_TLリプ」が成立し、RT3状態が維持される(維持)。また、停止操作順序が「打順3」及び「打順4」(すなわち、中リール3Cを第1停止)であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「S_フェイクリプA」〜「S_フェイクリプC」のいずれかが成立し、RT3状態が維持される(維持(フェイク))。また、停止操作順序が「打順5」及び「打順6」(すなわち、右リール3Rを第1停止)であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「C_SP_CLリプ」、「S_SP_XUリプ」、又は「S_SP_TLリプ」のいずれかが成立し、RT3状態が維持される(維持(青7))。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT3状態)において、「F_RT3_リプC2」及び「F_RT3_リプC3」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順1」及び「打順2」(すなわち、左リール3Lを第1停止)であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「S_TLリプ」が成立し、RT3状態が維持される(維持)。また、停止操作順序が「打順5」及び「打順6」(すなわち、右リール3Rを第1停止)であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「S_フェイクリプA」〜「S_フェイクリプC」のいずれかが成立し、RT3状態が維持される(維持(フェイク))。また、停止操作順序が「打順3」及び「打順4」(すなわち、中リール3Cを第1停止)であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「C_SP_CLリプ」、「S_SP_XUリプ」、又は「S_SP_TLリプ」のいずれかが成立し、RT3状態が維持される(維持(青7))。
なお、「維持(青7)」とは、特定の図柄(この場合は、「青7」図柄)が、有効ライン、あるいは、有効ラインとは異なる特定のライン上に並ぶことを意味する。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT1状態〜RT3状態)において、「F_SPリプA」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「C_SP_CLリプ」(青7中段)が成立する。この場合、RT状態がRT1状態又はRT2状態であれば、RT3状態に移行する(RT3)。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT1状態〜RT3状態)において、「F_SPリプB」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「S_SP_XUリプ」(青7右上)が成立する。この場合、RT状態がRT1状態又はRT2状態であれば、RT3状態に移行する(RT3)。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT1状態〜RT3状態)において、「F_SPリプC」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「S_SP_XDリプ」(青7右下)が成立する。この場合、RT状態がRT1状態又はRT2状態であれば、RT3状態に移行する(RT3)。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT1状態〜RT3状態)において、「F_SPフェイクリプA」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「S_フェイクリプE」、又は「S_フェイクリプF」(青7右上フェイク)が成立する。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT1状態〜RT3状態)において、「F_SPフェイクリプB」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「S_フェイクリプB」、又は「S_フェイクリプD」(青7右下フェイク)が成立する。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT0状態〜RT3状態)において、「F_チャンスリプA」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「C_CLリプ」(中段リプ)が成立する。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT0状態〜RT3状態)において、「F_打順ベル_1A」及び「F_打順ベル_1B」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順1」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「S_BLベル」(下段ベル)が成立し、9枚のメダルが払い出される。
一方、停止操作順序が「打順1」以外であれば、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば、当籤している1枚役(NML01〜NML12のいずれか。図18参照)が成立し、1枚のメダルが払い出されるが、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ、「S_RT1移行A」、「S_RT1移行B」、及び「S_RT1移行B」のいずれかが成立する。この場合、RT状態がRT0状態、RT2状態又はRT3状態であれば、RT1状態に移行する。なお、停止操作のタイミングが適切なタイミングであるか否かは、全ての停止操作のタイミングのうちの1/2のタイミングが適切なタイミングとなり、他の1/2のタイミングが適切でないタイミングとして設定されている。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT0状態〜RT3状態)において、「F_打順ベル_2A」及び「F_打順ベル_2B」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順2」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「S_BLベル」(下段ベル)が成立し、9枚のメダルが払い出される。
一方、停止操作順序が「打順2」以外であれば、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば、当籤している1枚役(NML01〜NML12のいずれか。図18参照)が成立し、1枚のメダルが払い出されるが、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ、「S_RT1移行A」、「S_RT1移行B」、及び「S_RT1移行B」のいずれかが成立する。この場合、RT状態がRT0状態、RT2状態又はRT3状態であれば、RT1状態に移行する。なお、停止操作のタイミングが適切なタイミングであるか否かは、全ての停止操作のタイミングのうちの1/2のタイミングが適切なタイミングとなり、他の1/2のタイミングが適切でないタイミングとして設定されている。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT0状態〜RT3状態)において、「F_打順ベル_3A」及び「F_打順ベル_3B」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順3」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「S_BLベル」(下段ベル)が成立し、9枚のメダルが払い出される。
一方、停止操作順序が「打順3」以外であれば、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば、当籤している1枚役(NML01〜NML12のいずれか。図18参照)が成立し、1枚のメダルが払い出されるが、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ、「S_RT1移行A」、「S_RT1移行B」、及び「S_RT1移行B」のいずれかが成立する。この場合、RT状態がRT0状態、RT2状態又はRT3状態であれば、RT1状態に移行する。なお、停止操作のタイミングが適切なタイミングであるか否かは、全ての停止操作のタイミングのうちの1/2のタイミングが適切なタイミングとなり、他の1/2のタイミングが適切でないタイミングとして設定されている。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT0状態〜RT3状態)において、「F_打順ベル_4A」及び「F_打順ベル_4B」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順4」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「S_BLベル」(下段ベル)が成立し、9枚のメダルが払い出される。
一方、停止操作順序が「打順4」以外であれば、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば、当籤している1枚役(NML01〜NML12のいずれか。図18参照)が成立し、1枚のメダルが払い出されるが、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ、「S_RT1移行A」、「S_RT1移行B」、及び「S_RT1移行B」のいずれかが成立する。この場合、RT状態がRT0状態、RT2状態又はRT3状態であれば、RT1状態に移行する。なお、停止操作のタイミングが適切なタイミングであるか否かは、全ての停止操作のタイミングのうちの1/2のタイミングが適切なタイミングとなり、他の1/2のタイミングが適切でないタイミングとして設定されている。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT0状態〜RT3状態)において、「F_打順ベル_5A」及び「F_打順ベル_5B」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順5」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「S_BLベル」(下段ベル)が成立し、9枚のメダルが払い出される。
一方、停止操作順序が「打順5」以外であれば、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば、当籤している1枚役(NML01〜NML12のいずれか。図18参照)が成立し、1枚のメダルが払い出されるが、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ、「S_RT1移行A」、「S_RT1移行B」、及び「S_RT1移行B」のいずれかが成立する。この場合、RT状態がRT0状態、RT2状態又はRT3状態であれば、RT1状態に移行する。なお、停止操作のタイミングが適切なタイミングであるか否かは、全ての停止操作のタイミングのうちの1/2のタイミングが適切なタイミングとなり、他の1/2のタイミングが適切でないタイミングとして設定されている。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT0状態〜RT3状態)において、「F_打順ベル_6A」及び「F_打順ベル_6B」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順6」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「S_BLベル」(下段ベル)が成立し、9枚のメダルが払い出される。
一方、停止操作順序が「打順6」以外であれば、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば、当籤している1枚役(NML01〜NML12のいずれか。図18参照)が成立し、1枚のメダルが払い出されるが、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ、「S_RT1移行A」、「S_RT1移行B」、及び「S_RT1移行B」のいずれかが成立する。この場合、RT状態がRT0状態、RT2状態又はRT3状態であれば、RT1状態に移行する。なお、停止操作のタイミングが適切なタイミングであるか否かは、全ての停止操作のタイミングのうちの1/2のタイミングが適切なタイミングとなり、他の1/2のタイミングが適切でないタイミングとして設定されている。
なお、RT4状態では、「F_打順ベル_1A」〜「F_打順ベル_6B」は、押し順役ではなくなり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「S_BLベル」(下段ベル)が成立し、9枚のメダルが払い出される。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT0状態〜RT4状態)において、「F_1枚役」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、1枚役(NML01〜NML12のいずれか。図18参照)が成立し、1枚のメダルが払い出される。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT0状態〜RT4状態)において、「F_弱チャンス役」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「S_弱チャンス」が成立し、3枚のメダルが払い出される。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT0状態〜RT4状態)において、「F_中チャンス役」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「S_中チャンス」(右上)が成立し、3枚のメダルが払い出される。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT0状態〜RT3状態)において、「F_強ベル」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「S_CLベル」(中段)が成立し、9枚のメダルが払い出される。なお、RT4状態では、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「S_BLベル」(下段)が成立し、9枚のメダルが払い出される。
また、MB遊技状態を除く遊技状態において、「F_共通ベル」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「S_BLベル」(下段)が成立し、9枚のメダルが払い出される。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT0状態〜RT3状態、及びBB遊技状態)において、「F_黒BAR」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「C_黒BAR」が成立し、7枚のメダルが払い出される。なお、RT4状態では、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、1枚役(NML01〜NML12のいずれか。図18参照)が成立し、1枚のメダルが払い出される。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT4状態、及びBB遊技状態)において、「F_特殊役A」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「C_CB用1」が成立し、14枚のメダルが払い出される。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT4状態)において、「F_特殊役B」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「C_CB用2」が成立し、13枚のメダルが払い出される。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT4状態)において、「F_特殊役C」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「C_特殊役」が成立し、1枚のメダルが払い出される。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、BB遊技状態)において、「F_BB中チャンス役A」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「S_チャンス1」(BB中チャンス1)が成立し、9枚のメダルが払い出される。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、BB遊技状態)において、「F_BB中チャンス役B」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「S_チャンス2」(BB中チャンス2)が成立し、9枚のメダルが払い出される。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、BB遊技状態)において、「F_BB中チャンス役C」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「S_チャンス3」(BB中チャンス3)が成立し、9枚のメダルが払い出される。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT0状態〜RT3状態)において、「F_MB」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「C_MB」(MB)が成立し、MB遊技状態が作動する。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT0状態〜RT3状態)において、「BB+F_チャンスリプB」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、「F_BB」が持越役として持ち越され、RT状態がRT4状態に移行するとともに、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「C_チャンスリプ」(特殊リプ)が成立する。
なお、本実施形態では、リプレイ役とボーナス役とが重複して内部当籤役として決定される場合(ボーナス役が持ち越されている場合を含む)、ボーナス役よりもリプレイ役を優先的に成立させる停止制御が行われる。もっとも、リプレイ役よりもボーナス役を優先的に成立させる停止制御が行われるようにすることもできる。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT0状態〜RT3状態)において、「BB+F_特殊役A」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、「F_BB」が持越役として持ち越され、RT状態がRT4状態に移行するとともに、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「C_CB用1」が成立し、14枚のメダルが払い出される。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT0状態〜RT3状態)において、「BB+F_特殊役B」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、「F_BB」が持越役として持ち越され、RT状態がRT4状態に移行するとともに、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「C_CB用2」が成立し、13枚のメダルが払い出される。
また、MB遊技状態を除く遊技状態(より詳細には、RT0状態〜RT3状態)において、「BB+F_特殊役C」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、「F_BB」が持越役として持ち越され、RT状態がRT4状態に移行するとともに、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「C_特殊役」が成立し、1枚のメダルが払い出される。
なお、本実施形態では、小役とボーナス役とが重複して内部当籤役として決定される場合(ボーナス役が持ち越されている場合を含む)、ボーナス役よりも小役を優先的に成立させる停止制御が行われる。もっとも、小役よりもボーナス役を優先的に成立させる停止制御が行われるようにすることもできる。
図21に示すように、MB遊技状態において、「F_通常リプ」、「F_RT1_RT2Uリプ1」〜「F_RT1_RT2Uリプ6」、「F_RT2_RT3Uリプ1」〜「F_RT2_RT3Uリプ6」、「F_RT2維持リプ1」〜「F_RT2維持リプ6」、「F_SPリプA」、「F_SPリプB」、「F_SPリプC」、「F_SPフェイクリプA」、「F_SPフェイクリプB」、「F_チャンスリプA」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「C_CB用1」が成立し、14枚のメダルが払い出される。
また、MB遊技状態において、「F_RT3リプA1」、「F_RT3リプB1」、及び「F_RT3リプC1」は、押し順役であり、停止操作順序が「打順1」及び「打順2」(すなわち、左リール3Lを第1停止)であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「C_CB用2」が成立し、13枚のメダルが払い出される。一方、停止操作順序が「打順1」及び「打順2」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「C_CB用1」が成立し、14枚のメダルが払い出される。
また、MB遊技状態において、「F_RT3リプA2」、「F_RT3リプB2」、及び「F_RT3リプC2」は、押し順役であり、停止操作順序が「打順3」及び「打順4」(すなわち、中リール3Cを第1停止)であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「C_CB用2」が成立し、13枚のメダルが払い出される。一方、停止操作順序が「打順3」及び「打順4」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「C_CB用1」が成立し、14枚のメダルが払い出される。
また、MB遊技状態において、「F_RT3リプA3」、「F_RT3リプA4」、「F_RT3リプB3」、「F_RT3リプB4」、「F_RT3リプC3」、「F_RT3リプC4」は、押し順役であり、停止操作順序が「打順5」及び「打順6」(すなわち、右リール3Rを第1停止)であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「C_CB用2」が成立し、13枚のメダルが払い出される。一方、停止操作順序が「打順5」及び「打順6」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「C_CB用1」が成立し、14枚のメダルが払い出される。
ここで、MB遊技状態においては、常に、14枚のメダルが払い出される押し順が遊技者にとって有利であるとも考えられるが、本実施形態では、MB遊技状態が「13」枚を超えるメダルの払出により終了するように構成されているため、MB遊技状態の1回目の遊技で、13枚のメダルが払い出された場合には、MB遊技状態の2回目の遊技を行うことができ、さらに14枚のメダルの払い出しをうけることができるようになる。したがって、MB遊技状態の1回目の遊技で、上述した押し順役が内部当籤役として決定された場合には、13枚のメダルが払い出されることとなる押し順が遊技者にとって有利な停止操作の情報となり、MB遊技状態の2回目の遊技で、上述した押し順役が内部当籤役として決定された場合には、14枚のメダルが払い出されることとなる押し順が遊技者にとって有利な停止操作の情報となる。
なお、本実施形態では、MB遊技状態において、13枚のメダルが払い出される場合、及び14枚のメダルが払い出される場合のいずれ場合にも、停止操作のタイミングが適切なタイミングであるか否かは要求されないように構成しているが、遊技の技術介入性を高めてより遊技の健全さを担保し得るように、停止操作のタイミングが適切なタイミングである場合には、13枚、あるいは14枚のメダルが払い出されるが、停止操作のタイミングが適切なタイミングでない場合には、13枚、あるいは14枚のメダルが払い出されないように構成することもできる。
また、本実施形態では、MB遊技状態において、リプレイ役と小役とが重複して内部当籤役として決定される場合、リプレイ役よりも小役を優先的に成立させる停止制御が行われるように構成しているが、小役よりもリプレイ役を優先的に成立させる停止制御が行われるように構成することもできる。
以上、図19〜図21を参照して説明したように、押し順役には、遊技者にとって有利となる押し順が一義的に規定されている。本実施形態では、遊技状態がART遊技状態である場合に、遊技者にとって有利となる押し順を示す停止操作の情報が報知される。すなわち、ボーナス当籤状態であるRT4状態、及びボーナス状態であるBB遊技状態以外の遊技状態においては、RT状態がRT3状態に移行するように、また、RT状態がRT3状態に維持されるように、また、遊技者がより多くのメダルの払い出しをうけることができるように、停止操作の情報として、停止操作順序が報知される。
なお、本実施形態では、遊技者にとって有利となる停止操作の情報は、主制御基板71により制御される指示モニタ、及び副制御基板72により制御される他の手段(例えば、表示装置11)によって報知される。
例えば、「打順1」及び「打順2」が、遊技者にとって有利となる押し順である場合には、指示モニタには数値「1」が表示され、表示装置11には押し順「1−−」が表示され、「打順3」及び「打順4」が、遊技者にとって有利となる押し順である場合には、指示モニタには数値「2」が表示され、表示装置11には押し順「−1−」が表示され、「打順5」及び「打順6」が、遊技者にとって有利となる押し順である場合には、指示モニタには数値「3」が表示され、表示装置11には押し順「−−1」が表示される。
また、例えば、「打順1」が、遊技者にとって有利となる押し順である場合には、指示モニタには数値「4」が表示され、表示装置11には押し順「123」が表示され、「打順2」が、遊技者にとって有利となる押し順である場合には、指示モニタには数値「5」が表示され、表示装置11には押し順「132」が表示され、「打順3」が、遊技者にとって有利となる押し順である場合には、指示モニタには数値「6」が表示され、表示装置11には押し順「213」が表示され、「打順4」が、遊技者にとって有利となる押し順である場合には、指示モニタには数値「7」が表示され、表示装置11には押し順「312」が表示され、「打順5」が、遊技者にとって有利となる押し順である場合には、指示モニタには数値「8」が表示され、表示装置11には押し順「231」が表示され、「打順6」が、遊技者にとって有利となる押し順である場合には、指示モニタには数値「9」が表示され、表示装置11には押し順「321」が表示される。
もちろん、遊技者にとって有利となる押し順が報知される態様は、上述したもの限られず、遊技者が有利となる押し順を認識できる態様であれば、どのような態様で報知してもよい。例えば、指示モニタ及び/又は表示装置11に替えて、あるいはこれとともに、サブ表示装置18、LED群85、あるいは、スピーカ群84などを用いて遊技者が有利となる押し順を報知することもできる。
なお、遊技者にとって不利益が生じない限り、遊技性や演出効果を高めることを目的として、遊技者にとって有利となる押し順以外の押し順が、指示モニタ及び/又は表示装置11よって報知されるようにすることもできる。その一例は、後述の図33(c)、図69、及び図70を用いて後で説明する。
ここで、本実施形態のパチスロ1におけるリールの停止制御(停止図柄位置の決定手法)について簡単に説明する。本実施形態では、ストップスイッチにより停止操作が検出された後、該当するリールの回転が190msec以内(MB遊技状態における特定のリールについては75msec以内)に停止するようにリールの停止制御が行われる。具体的には、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に、滑り駒数「0」〜「4」(MB遊技状態における特定のリールについては「0」又は「1」)のうちの何れかを加算し、得られた値に対応する図柄位置を、リールの回転が停止する図柄位置(以下、「停止予定位置」という)として決定する。なお、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に対応する図柄位置は、リールの回転の停止が開始される図柄位置(以下、「停止開始位置」という)である。
すなわち、滑り駒数は、ストップスイッチにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでのリールの回転量である。言い換えれば、ストップスイッチにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでの期間において、リール表示窓4の該当するリールの中段領域を通過する図柄の数である。これは、ストップスイッチにより停止操作が検出されてから更新された図柄カウンタの値により把握される。
図示しない停止テーブルを参照すると、各リールの停止開始位置に応じて滑り駒数が取得される。なお、本実施形態では、停止テーブルに基づいて滑り駒数が取得されるが、これは仮のものであり、取得した滑り駒数が直ちにリールの停止予定位置が決定されるものではない。本実施形態では、停止テーブルに基づいて取得された滑り駒数(以下、「滑り駒数決定データ」という)より適切な滑り駒数が存在する場合には、図示しない引込優先順位テーブルを参照して滑り駒数を変更する。そして、滑り駒数決定データは、停止開始位置から最大滑り駒数である4個先(MB遊技状態における特定のリールについては1個先)の図柄位置までの各図柄について、優先順位の比較を行う際の検索順序を決定するために参照される。
<メインRAMに設けられている格納領域の構成>
次に、図22〜図27を参照して、メインRAM103に設けられる各種格納領域の構成について説明する。
[当り要求フラグ格納領域及び入賞作動フラグ格納領域]
まず、図22を参照して、当り要求フラグ格納領域(内部当籤役格納領域)及び入賞作動フラグ格納領域(表示役格納領域)の構成について説明する。なお、本実施形態では、当り要求フラグ格納領域(フラグデータ格納領域、当籤フラグデータ格納領域)と、入賞作動フラグ格納領域(入賞フラグデータ格納領域)とは、互いに同じ構成を有する。
本実施形態では、当り要求フラグ格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される当り要求格納領域1〜7で構成され、入賞作動フラグ格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される入賞作動格納領域1〜7で構成される。なお、当り要求フラグ格納領域及び入賞作動フラグ格納領域の各格納領域に格納されるデータは、図22中の「データ」欄の1バイトデータのみであるが、図22では、説明の便宜上、各格納領域のビットに対応付けられた、各リールの図柄組合せを示す「コンビネーション」(図中では、左リール3Lの図柄、中リール3Cの図柄及び右リール3Rの図柄の順で記載)、及びその内容(図18参照)も併せて記載する。
当り要求フラグ格納領域1〜7のそれぞれにおいて、所定のビットに「1」が格納されているとき、その所定のビットに対応する内部当籤役が内部当籤したことを示す。また、入賞作動格納領域1〜7のそれぞれにおいて、所定のビットに「1」が格納されているとき、その所定のビットに対応する表示役(入賞作動フラグ)が入賞したことを示す。すなわち、所定のビットに「1」が格納されているとき、その所定のビットに対応する図柄組合せが有効ライン上に表示されたことを示す。
また、当り要求フラグ格納領域及び入賞作動フラグ格納領域では、図22に示すように、各格納領域内の一つのビット(フラグ)に対して、複数の図柄組合せ(コンビネーション)が割り当てられているものもある(図18参照)。すなわち、そのようなフラグに対しては、停止表示可能な図柄組合せ(入賞可能なコンビネーション)が複数存在することを意味する。
[持越役格納領域]
次に、図23を参照して、持越役格納領域の構成について説明する。本実施形態では、持越役格納領域は、1バイトのデータ格納領域で構成される。
内部抽籤の結果、内部当籤役「F_BB」又は「F_MB」が決定されたときには、その内部当籤役(ボーナス役)は、持越役として持越役格納領域に格納される。持越役格納領域に格納された持越役は、対応する図柄組合せが有効ライン上に表示されるまでクリアされずに保持される。また、持越役格納領域に持越役が格納されている間、内部抽籤によって決定された内部当籤役に加えて、持越役が当り要求格納領域に格納される。
[遊技状態フラグ格納領域]
次に、図24を参照して、遊技状態フラグ格納領域の構成について説明する。遊技状態フラグ格納領域は、1バイトのデータ格納領域で構成される。本実施形態では、図24に示すように、遊技状態フラグ格納領域の各ビットに対して固有のボーナスの種別又はRTの種別が割り当てられる。
遊技状態フラグ格納領域において、所定のビットに「1」が格納されているとき、その所定のビットに該当するボーナスゲーム又はRTの作動が行われていることを示す。例えば、遊技状態フラグ格納領域のビット0に「1」が格納されているときには、ビッグボーナス「BB」の作動が行われており、遊技状態がBB遊技状態であることを示す。また、例えば、遊技状態フラグ格納領域のビット6に「1」が格納されているときは、遊技状態がRT3状態であることを示す。
[作動ストップボタン格納領域]
次に、図25を参照して、作動ストップボタン格納領域の構成について説明する。作動ストップボタン格納領域は、1バイトのデータ格納領域で構成され、1バイトからなる作動ストップボタンフラグを格納する。作動ストップボタンフラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの操作状態が割り当てられる。
例えば、左ストップボタン17Lが今回押されたストップボタン、つまり、作動ストップボタンである場合には、作動ストップボタン格納領域のビット0に「1」が格納される。また、例えば、左ストップボタン17Lが未だに押されていないストップボタン、つまり、有効ストップボタンである場合には、ビット4に「1」が格納される。メインCPU101は、作動ストップボタン格納領域に格納されているデータに基づいて、今回押されたストップボタンと未だに押されていないストップボタンとを識別する。
[押下順序格納領域]
次に、図26を参照して、押下順序格納領域の構成について説明する。押下順序格納領域は、1バイトのデータ格納領域で構成され、1バイトからなる押下順序フラグを格納する。
押下順序フラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの押下順序の種別が割り当てられる。例えば、ストップボタンの押下順序が「左、中、右」である場合には、押下順序格納領域のビット0に「1」が格納される。
[図柄コード格納領域]
次に、図27を参照して、図柄コード格納領域の構成について説明する。本実施形態では、図柄コード格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される図柄コード格納領域1〜7で構成される。なお、図柄コード格納領域は、当り要求フラグ格納領域及び入賞作動フラグ格納領域(図22参照)と同様の構成となる。
図柄コード格納領域では、有効ライン上に停止可能な図柄組合せ(コンビネーション)に対応するビットに「1」が格納される。なお、全てのリールが停止後、図柄コード格納領域1〜7には、表示役(入賞作動フラグ)に対応する図柄コードが格納される。
<ART機能に関連するデータテーブルの構成>
次に、図28〜図33を参照して、メインROM102に記憶されている各種データテーブルであって、ART機能に関連する各種データテーブルの構成について説明する。
[ART機能に関連する特定内部状態]
まず、図28を参照して、本実施形態においてART機能に関連する抽籤の際の一つの抽籤要素となる特定内部状態(以下、単に「モード」という)について説明する。
本実施形態のパチスロ1においては、非ART遊技状態のモード(通常モード)として、「低確1」、「低確2」、「天国準備」、「天国ショート」、「天国ロング」、及び「超天国」を規定し、メインCPU101によって管理される。また、図28において図示は省略しているが、通常モードとして、ART遊技状態に移行することは決定されているものの、ART遊技状態に移行することが待機されている「前兆モード」を規定し、メインCPU101によって管理される。なお、「前兆モード」は、さらに前兆ゲーム数(すなわち、ART遊技状態に移行するまでの遊技回数)が異なる複数の「前兆モード」を規定することができる。「前兆モード」中は、主として、遊技者のART遊技状態移行の期待感を高めるための連続演出(すなわち、複数の遊技にわたって実行される演出)が前兆ゲーム数に応じて実行される。
通常モードの内容は、図28に示したとおりであり、各々の通常モードでART遊技状態移行(ARTストック獲得)の期待度が異なるようになっている。具体的には、「低確1」、「低確2」、「天国準備」、「天国ショート」、「天国ロング」、及び「超天国」の順に、遊技者にとって相対的に不利な抽籤状態から遊技者にとって相対的に有利な抽籤状態となるように構成される。
また、本実施形態のパチスロ1においては、ART遊技状態のモード(ARTモード)として、「低確」、「高確準備」、「高確」、及び「超高確」を規定し、メインCPU101によって管理される。
ARTモードの内容は、図28に示したとおりであり、各々のARTモードでART遊技状態継続(CP獲得)の期待度が異なるようになっている。具体的には、「低確」、「高確準備」、「高確」、及び「超高確」の順に、遊技者にとって相対的に不利な抽籤状態から遊技者にとって相対的に有利な抽籤状態となるように構成される。
なお、ARTモードは、CP獲得の期待度を異ならせるのみならず、ARTゲーム数の上乗せやARTストックの上乗せの期待度を異ならせるものであってもよいし、これらの期待度を異ならせるために、別のモード(例えば、上乗せモード)を複数規定するようにしてもよい。
[通常時ART抽籤テーブル]
次に、図29を参照して、「通常時」において行われるART抽籤で用いられる抽籤テーブルについて説明する。図29は、設定値が「1」であり、確率分母が「256」であるときの通常ART抽籤テーブルの一例を示す図である。なお、この通常時ART抽籤テーブルは、通常中スタート時処理(後述の図68のS415参照)において、毎遊技行われるART抽籤の際に参照されるテーブルである。
図29中、「通常役1」は、「はずれ」(当籤番号「0」)、「F_通常リプ」(当籤番号「1」)、「F_RT1_RT2Uリプ1」〜「F_RT1_RT2Uリプ6」(当籤番号「2」〜「7」)、「F_RT2_RT3Uリプ1」〜「F_RT2_RT3Uリプ6」(当籤番号「8」〜「13」)、「F_RT2維持リプ1」〜「F_RT2維持リプ6」(当籤番号「14」〜「19」)、「F_RT3リプA1」〜「F_RT3リプA4」(当籤番号「20」〜「23」)、「F_RT3リプB1」〜「F_RT3リプB4」(当籤番号「24」〜「27」)、及び「F_RT3リプC1」〜「F_RT3リプC4」(当籤番号「28」〜「31」)を示すものである。
また、図29中、「通常役2」は、「F_打順ベル1A」〜「F_打順ベル6A」及び「F_打順ベル1B」〜「F_打順ベル6B」(当籤番号「39」〜「50」)、「F_1枚役」(当籤番号「51」)、「F_共通ベル」(当籤番号「55」)、「F_特殊役A」(当籤番号「57」)、「F_特殊役B」(当籤番号「58」)、「F_特殊役C」(当籤番号「59」)、及び「F_MB」(当籤番号「63」)を示すものである。
また、図29中、「チャンスリプ」は、「F_SPフェイクリプA」(当籤番号「35」)、「F_SPフェイクリプB」(当籤番号「36」)、及び「F_チャンスリプA」(当籤番号「37」)を示すものである。
また、図29中、「強ベル」は、「F_強ベル」(当籤番号「54」)を示すものである。
また、図29中、「弱チャンス役」は、「F_弱チャンス役」(当籤番号「52」)を示すものである。
また、図29中、「中チャンス役」は、「F_中チャンス役」(当籤番号「53」)を示すものである。
また、図29中、「MB役」は、MB遊技状態において全ての小役が成立したことを示すものである。
なお、本実施形態のパチスロ1では、ART機能に関する抽籤が主制御回路90側で行われるようになっている。したがって、そのART機能に関する抽籤に際して、制御負担を低減するため、上述した内部当籤役が決定された場合に、これらの内部当籤役をグループ化する情報(グループ化情報)を生成し(すなわち、内部当籤役に係る情報を圧縮し)、その生成されたグループ化情報に基づいてART機能に関する抽籤を行うようにしてもよい。
例えば、上述した「通常役1」に対応する内部当籤役が決定された場合、グループ化情報として「0」を生成し、「通常役2」に対応する内部当籤役が決定された場合、グループ化情報として「1」を生成し、「チャンスリプ」に対応する内部当籤役が決定された場合、グループ化情報として「2」を生成し、「強ベル」に対応する内部当籤役が決定された場合、グループ化情報として「3」を生成し、「弱チャンス役」に対応する内部当籤役が決定された場合、グループ化情報として「4」を生成し、「中チャンス役」に対応する内部当籤役が決定された場合、グループ化情報として「5」を生成し、「MB役」に対応する内部当籤役が決定された場合、グループ化情報として「6」を生成し、これらのグループ化情報に基づいてART抽籤が行われるようにしてもよい。後述の図30に示すモード移行抽籤、及び後述の図32に示すCP獲得抽籤においても同様である。
図29に示す通常時ART抽籤テーブルでは、内部当籤役と、現在の通常モードと、演出用乱数値とに基づいて、ART遊技状態に移行させること(当籤)、又はART遊技状態に移行させないこと(非当籤)が決定される。
[通常モード移行抽籤テーブル]
次に、図30を参照して、「通常時」において行われるモード移行抽籤で用いられる抽籤テーブルについて説明する。図30は、設定値が「1」であり、確率分母が「256」であるときの通常モード移行抽籤テーブルの一例を示す図である。なお、この通常モード移行抽籤テーブルは、通常中スタート時処理(後述の図68のS415参照)において、毎遊技行われるモード移行抽籤の際に参照されるテーブルである。
図30中、「通常役1」、「通常役2」、「チャンスリプ」、「強ベル」、「弱チャンス役」、「中チャンス役」、及び「MB役」については、図29の説明においてすでに述べたとおりである。
図30に示す通常時ART抽籤テーブルでは、内部当籤役と、現在の通常モードと、演出用乱数値とに基づいて、移行先の通常モード(移行先)が決定される。
[CP特化ゾーン中CP獲得抽籤テーブル]
次に、図31を参照して、「BB中CP特化ゾーン」において行われるCP獲得抽籤で用いられる抽籤テーブルについて説明する。図31は、設定値が「共通」(すなわち、設定1〜6において同じ)であり、確率分母が「256」であるときのCP特化ゾーン中CP獲得抽籤テーブルの一例を示す図である。なお、このCP特化ゾーン中CP獲得抽籤テーブルは、BB中CP特化ゾーン中スタート時処理(後述の図68のS405参照)において、毎遊技行われるCP獲得抽籤の際に参照されるテーブルである。
図31中、「通常役」は、「F_共通ベル」(当籤番号「55」)を示すものであり、「レア役」は、「F_BB中チャンス役A」(当籤番号「60」)、「F_BB中チャンス役B」(当籤番号「61」)、及び「F_BB中チャンス役C」(当籤番号「62」)を示すものであり、「特殊役」は、「F_特殊役A」(当籤番号「57」)を示すものである。
なお、上述したように、「BB中CP特化ゾーン」(すなわち、BB遊技状態)においても、グループ化情報を生成するようにしてもよい。例えば、「通常役」に対応する内部当籤役が決定された場合、グループ化情報として「0」を生成し、「レア役」に対応する内部当籤役が決定された場合、グループ化情報として「1」を生成し、「特殊役」に対応する内部当籤役が決定された場合、グループ化情報として「2」を生成し、これらのグループ化情報に基づいてCP獲得抽籤が行われるようにしてもよい。
図31に示すCP特化ゾーン中CP獲得抽籤テーブルでは、内部当籤役と、現在の状態と、演出用乱数値とに基づいて、CPを加算させること(当籤)、又はCPを加算させないこと(非当籤)が決定される。なお、本実施形態では、CPを加算させること(当籤)が決定された場合には、CPを「1」獲得できる(すなわち、CPカウンタが「1」加算される)ようになっている。
なお、図示は省略しているが、図33(A)を用いて後で説明するのと同様に、「BB中CP特化ゾーン」の開始時においても状態抽籤が行われ、その抽籤結果にしたがって、「状態1」又は「状態2」の内部状態が設定されるようになっている。そして、図31に示すように、「状態1」が設定される場合よりも、「状態2」が設定される場合のほうが、CPが獲得しやすくなっている。その意味において、「状態2」は「状態1」よりも遊技者にとって有利な内部状態となっている。
[ダブル特化ゾーン中CP獲得抽籤テーブル]
次に、図32を参照して、「ダブル特化ゾーン」において行われるCP獲得抽籤で用いられる抽籤テーブルについて説明する。図32は、設定値が「共通」(すなわち、設定1〜6において同じ)であり、確率分母が「256」であるときのダブル特化ゾーン中CP獲得抽籤テーブルの一例を示す図である。なお、このダブル特化ゾーン中CP獲得抽籤テーブルは、図69及び図70を用いて後で説明するダブル特化ゾーン中スタート時処理のS433において行われるCP獲得抽籤の際に参照されるテーブルである。
図32中、「通常役1」、「通常役2」、「チャンスリプ」、「強ベル」、「弱チャンス役」、「中チャンス役」、及び「MB役」については、図29の説明においてすでに述べたとおりである。
図32に示すダブル特化ゾーン中CP獲得抽籤テーブルでは、内部当籤役と、演出用乱数値とに基づいて、CPを加算させること(当籤)、又はCPを加算させないこと(非当籤)が決定される。なお、本実施形態では、CPを加算させること(当籤)が決定された場合には、CPを「1」獲得できる(すなわち、CPカウンタが「1」加算される)ようになっている。
[ダブル特化ゾーン開始時状態抽籤テーブル]
次に、図33(A)を参照して、「ダブル特化ゾーン」の開始時において行われる状態抽籤で用いられる抽籤テーブルについて説明する。図33(A)は、設定値が「共通」(すなわち、設定1〜6において同じ)であり、確率分母が「256」であるときのダブル特化ゾーン開始時状態抽籤テーブルの一例を示す図である。なお、このダブル特化ゾーン開始時状態抽籤テーブルは、図69及び図70を用いて後で説明するダブル特化ゾーン中スタート時処理のS422において行われる状態抽籤の際に参照されるテーブルである。
なお、図33(D)を用いて後で説明するように、「状態1」が設定される場合よりも、「状態2」が設定される場合のほうが、「ダブル特化ゾーン」が終了しにくくなっている。その意味において、「状態2」は「状態1」よりも遊技者にとって有利な内部状態となっている。
図33(A)に示すダブル特化ゾーン開始時状態抽籤テーブルでは、演出用乱数値に基づいて、ダブル特化ゾーン中の内部状態として、「状態1」、又は「状態2」が決定される。
[ダブル特化ゾーン中青7時CP獲得抽籤テーブル]
次に、図33(B)を参照して、「ダブル特化ゾーン」において、「RT3リプC」(すなわち、「F_RT3_リプC1」〜「F_RT3_リプC4」)が内部当籤役として決定された場合に行われるCP獲得抽籤で用いられる抽籤テーブルについて説明する。図33(B)は、設定値が「共通」(すなわち、設定1〜6において同じ)であり、確率分母が「256」であるときのダブル特化ゾーン中青7時CP獲得抽籤テーブルの一例を示す図である。なお、このダブル特化ゾーン中青7時CP獲得抽籤テーブルは、図69及び図70を用いて後で説明するダブル特化ゾーン中スタート時処理のS430において行われるCP獲得抽籤の際に参照されるテーブルである。
図33(B)に示すダブル特化ゾーン中青7時CP獲得抽籤テーブルでは、演出用乱数値に基づいて、CPを加算させること(当籤)、又はCPを加算させないこと(非当籤)が決定される。なお、本実施形態では、CPを加算させること(当籤)が決定された場合には、CPを「1」獲得できる(すなわち、CPカウンタが「1」加算される)ようになっている。
[ダブル特化ゾーン中青7フェイク抽籤テーブル]
次に、図33(C)を参照して、「ダブル特化ゾーン」において、「RT3リプA」(すなわち、「F_RT3_リプA1」〜「F_RT3_リプA4」)が内部当籤役として決定された場合に行われる青7フェイク報知抽籤で用いられる抽籤テーブルについて説明する。図33(C)は、設定値が「共通」(すなわち、設定1〜6において同じ)であり、確率分母が「256」であるときのダブル特化ゾーン中青7フェイク抽籤テーブルの一例を示す図である。なお、このダブル特化ゾーン中青7フェイク抽籤テーブルは、図69及び図70を用いて後で説明するダブル特化ゾーン中スタート時処理のS424において行われる青7フェイク報知抽籤の際に参照されるテーブルである。
図33(C)に示すダブル特化ゾーン中青7フェイク抽籤テーブルでは、演出用乱数値に基づいて、青7フェイク報知を行うこと(当籤)、又は青7フェイク報知を行わないこと(非当籤)が決定される。なお、本実施形態では、青7フェイク報知を行うこと(当籤)が決定された場合には、「ダブル特化ゾーン」が終了しないようになっている。すなわち、ARTストックが獲得できるという特典は受けられないものの、当該青フェイク報知が行われた場合には、「ダブル特化ゾーン」が終了しないという特典は受けられるようになっている。詳細は、図69及び図70を用いて後で説明する。
なお、図33(B)に示すダブル特化ゾーン中青7時CP獲得抽籤テーブルと、図33(C)に示すダブル特化ゾーン中青7フェイク抽籤テーブルとは、そのデータ構成が同じであることから、各々の抽籤が行われる際に同一のアドレスが参照される共通の抽籤テーブル(すなわち、一つのテーブル)として規定するようにしてもよい。このように規定すれば、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
[ダブル特化ゾーン終了抽籤テーブル]
次に、図33(D)を参照して、「ダブル特化ゾーン」の終了抽籤で用いられる抽籤テーブルについて説明する。図33(D)は、設定値が「共通」(すなわち、設定1〜6において同じ)であり、確率分母が「256」であるときのダブル特化ゾーン終了抽籤テーブルの一例を示す図である。なお、このダブル特化ゾーン終了抽籤テーブルは、図69及び図70を用いて後で説明するダブル特化ゾーン中スタート時処理のS441において行われる終了抽籤の際に参照されるテーブルである。
図33(D)に示すダブル特化ゾーン終了抽籤テーブルでは、現在の状態と、演出用乱数値とに基づいて、ダブル特化ゾーンを終了させること(当籤)、又はダブル特化ゾーンを終了させない(すなわち、継続させる)こと(非当籤)が決定される。
<特殊演出に関連するデータテーブルの構成>
次に、図34及び図35を参照して、ロムカートリッジ基板86のデータ記憶領域に記憶されている各種データテーブルであって、特に、特殊演出に関連するデータテーブルの構成について説明する。
[特殊演出抽籤用の判定値]
まず、図34を参照して、本実施形態において特殊演出の予約抽籤に用いられる特殊演出抽籤用の判定値について説明する。
本実施形態のパチスロ1においては、主に、図28〜図30を用いて説明したように、ART機能に関連する特定内部状態(モード)が変化するようになっている。特殊演出は、このモードの変化を示唆するために実行される演出であり、モードの変化が特殊演出実行の対象となるか否かを判定するために、特殊演出抽籤用の判定値が予め定められている。
図34に示すように、判定値「0」は、「通常時」において、現在の通常モードが「前兆モード」であり、かつ前兆ゲーム数が「1」以上であることを判定する。
また、判定値「1」は、「通常時」において、モード移行抽籤(図30参照)の結果、通常モードが「低確1」〜「天国準備」から「天国ショート」以上に移行したことを判定する。
また、判定値「2」は、「通常時」において、モード移行抽籤(図30参照)の結果、通常モードが「低確1」又は「低確2」から「天国準備」に移行したことを判定する。
また、判定値「3」は、「通常時」において、モード移行抽籤(図30参照)の結果、通常モードが「天国ロング」以上に移行していることを判定する。
また、判定値「4」は、「通常時」において、モード移行抽籤(図30参照)の結果が、その他の場合であったことを判定する。
判定値「5」は、「ノーマルART」において、現在のARTモードが「上乗せ前兆モード」(すなわち、ARTストック、あるいはARTゲーム数を上乗せすることは決定されているものの、上乗せすることが待機されているモード)であり、かつ前兆ゲーム数が「1」以上であることを判定する。
また、判定値「6」は、「ノーマルART」において、モード移行抽籤(不図示)の結果、ARTモードが「高確準備」以下から「高確」以上に移行したことを判定する。
また、判定値「7」は、「ノーマルART」において、モード移行抽籤(不図示)の結果、ARTモードが「低確」以下から「高確準備」に移行したことを判定する。
また、判定値「8」は、「ノーマルART」において、モード移行抽籤(不図示)の結果、ARTモードが「高確」以上に移行していることを判定する。
また、判定値「9」は、「ノーマルART」において、モード移行抽籤(不図示)の結果が、その他の場合であったことを判定する。
なお、上述した判定値が定める条件には重複する場合があるが、サブCPU201は、判定値が定める条件に合致するか否かを上から順に(すなわち、「0」〜「9」の順に)判定していくため、判定値が定める条件が重複する場合には、より判定値の値が小さい判定値が選択されるようになっている。
[通常時特殊演出予約抽籤テーブル]
次に、図35を参照して、特殊演出の予約抽籤で用いられる抽籤テーブルについて説明する。図35は、確率分母が「32768」であるときの通常時特殊演出予約抽籤テーブルの一例を示す図である。なお、この通常時特殊演出予約抽籤テーブルは、図121を用いて後で説明する特殊演出予約処理のS1194において行われる予約抽籤の際に参照されるテーブルである。
図35に示す通常時特殊演出予約抽籤テーブルでは、抽籤値の情報を概念的に示す。テーブル中の「0」は、抽籤値「0」が規定されていることを意味し、「激低」は、抽籤値が「1」〜「99」の範囲内で規定されていることを意味する。また、テーブル中の「低」は、抽籤値が「100」〜「999」の範囲内で規定されていることを意味し、「中」は、抽籤値が「1000」〜「9999」の範囲内で規定されていることを意味し、「高」は、抽籤値が「10000」以上に規定されていることを意味する。また、テーブル中の「残り全て」は、確率分母「32768」からその他の抽籤値を減じた残りの値が抽籤値として規定されていることを意味する。例えば、テーブル中に、「残り全て」、「0」、「0」、「0」と抽籤値が規定されている場合には、その「残り全て」の抽籤値は「32768」となる。
また、図35に示す通常時特殊演出予約抽籤テーブルにおいて、特殊演出「なし」は、後述の特殊演出予約パラメータ「0」に対応し、特殊演出「弱」は、後述の特殊演出予約パラメータ「1」に対応し、特殊演出「中」は、後述の特殊演出予約パラメータ「2」に対応し、特殊演出「強」は、後述の特殊演出予約パラメータ「3」に対応するものである。
そして、特殊演出「なし」は、特殊演出が予約されないこと示すものであり、特殊演出「弱」は、特殊演出として、例えば、光の演出画像が弱く波打つ演出が実行されることを示すものであり、特殊演出「中」は、特殊演出として、例えば、光の演出画像が強く波打つ演出が実行されることを示すものであり、特殊演出「強」は、特殊演出として、例えば、光の演出画像が連続して波打つ演出が実行されることを示すものである。
なお、図35に示す通常時特殊演出予約抽籤テーブルにおいて、内部当籤役「MB中ベル」は、上述した「MB役」と同義であり、内部当籤役「RT3中リプ」は、「F_RT3_リプA1」〜「F_RT3_リプC4」を示すものであり、内部当籤役「青7フェイク」は、「F_SPフェイクリプA」及び「F_SPフェイクリプB」を示すものであり、内部当籤役「青7」は、「F_SPリプA」〜「F_SPリプC」を示すものである。
図35に示す通常時特殊演出予約抽籤テーブルでは、判定値(図34参照)と、内部当籤役と、副制御回路200側で抽出された演出乱数値とに基づいて、特殊演出予約パラメータ「0」〜「3」のいずれかが決定される。
<主制御回路の動作説明>
次に、図36〜図112を参照して、主制御回路90のメインCPU101が、プログラムを用いて実行する各種処理の内容について説明する。
[電源投入(リセット割込)時処理]
まず、メインCPU101の制御により行われるパチスロ1の電源投入(リセット割込)時処理を、図36及び図37を参照して説明する。図36は、電源投入(リセット割込)時処理の手順を示すフローチャートであり、図37A〜37Cは、それぞれ、該フローチャート中のS2、S7及びS8、並びに、S13の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。なお、図36に示す電源投入(リセット割込)時処理は、電源管理回路93が、マイクロプロセッサ91に電源電圧の供給が開始されたことを検知した際に、リセット信号をマイクロプロセッサ91の「XSRST」端子に出力し、それにより、マイクロプロセッサ91の割込みコントローラ112からメインCPU101に出力される割込要求信号に基づいて、実行される。
まず、メインCPU101は、電源監視ポート(電源監視手段)がオン状態であるか否かを判別する(S1)。
S1において、メインCPU101が、電源監視ポートがオン状態であると判別したとき(S1がYES判定の場合)、メインCPU101は、S1の処理を繰り返す。なお、ここでいう、電源監視ポートがオン状態とは、メインCPU101に供給されている電源電圧(DC+5V)が安定していない状態のことである。
一方、S1において、メインCPU101が、電源監視ポートがオン状態でないと判別したとき(S1がNO判定の場合)、メインCPU101は、タイマー回路113(PTC)の初期化処理を行う(S2)。この処理では、メインCPU101は、タイマー回路113の初期設定を行う。具体的には、メインCPU101は、タイマー用プリスケーラレジスタ(不図示)に分周比をセットし、タイマー用制御レジスタ(不図示)に割り込み可等の設定を行い、タイマー用カウンタ(不図示)の初期カウント値を設定する。
次いで、メインCPU101は、主制御回路90及び副制御回路200間用の第1シリアル通信回路114(SCU1)の初期化処理、及び、第2インターフェースボード用の第2シリアル通信回路115(SCU2)の初期化処理を行う(S3)。次いで、メインCPU101は、乱数回路110(RDG)の初期化処理を行う(S4)。次いで、メインCPU101は、メインRAM103の書き込みテストを行う(S5)。
次いで、メインCPU101は、書き込みテストの結果、メインRAM103への書き込みが正常に行われたか否かを判別する(S6)。
S6において、メインCPU101が、メインRAM103への書き込みが正常に行われなかったと判別したとき(S6がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS13の処理を行う。一方、S6において、メインCPU101が、メインRAM103への書き込みが正常に行われたと判別したとき(S6がYES判定の場合)、メインCPU101は、タイマー回路113のタイマー用制御レジスタ(不図示)の状態を取得する(S7)。
次いで、メインCPU101は、取得したタイマー用制御レジスタの状態に基づいて、現在の状態が割込処理の発生タイミングであるか否かを判別する(S8)。具体的には、メインCPU101は、取得したタイマー用制御レジスタの状態に基づいて、タイマーカウント開始後から1.1172ms経過したか否かを判別する。
なお、本実施形態では、S2のタイマー回路113の初期化処理によりタイマー時間1.1172msがセットされると、CPU内蔵タイマーのカウント処理が開始される。その後、タイマー用制御レジスタ(不図示)の情報を読み込むことによりタイマー回路113のステータスを取得することができる。そして、本実施形態では、タイマー用制御レジスタに、現在の状態が割込処理の発生タイミングであるか否か(タイマー割込状態であるか否か)を判別(参照)可能なビット(判別ビット)が設けられる。
それゆえ、上記S7の処理では、メインCPU101は、タイマー用制御レジスタ(不図示)の情報を読み込み、上記S8の処理では、メインCPU101は、タイマー用制御レジスタ内の判別ビットのオン/オフ状態(「1」/「0」)を参照することにより、現在の状態が割込処理の発生タイミングであるか否かを判別する。なお、タイマー回路113によるカウント開始から1.1172ms経過したとき(タイマー回路113のカウント値が0であれば)、該判別ビットはオン状態となる。
S8において、メインCPU101が、現在の状態が割込処理の発生タイミングでないと判別したとき(S8がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS7の処理に戻し、S7以降の処理を繰り返す。
一方、S8において、メインCPU101が、現在の状態が割込処理の発生タイミングであると判別したとき(S8がYES判定の場合)、メインCPU101は、サムチェック処理(規定外)を行う(S9)。この処理では、メインCPU101は、メインRAM103のサムチェック処理を行うが、この処理の作業は、メインRAM103内の規定外作業領域(図12C参照)で行われる。また、このサムチェック処理で用いられるプログラムはメインROM102内の規定外エリアに格納されている(図12B参照)。なお、サムチェック処理の詳細については、後述の図51及び図52を参照しながら後で説明する。
また、S8において、メインCPU101が、現在の状態が割込処理の発生タイミングであると判別したとき(S8がYES判定の場合)には、メインCPU101は、S9の処理の前に、後述の割込処理(後述の図100参照)を実行する。そして、この割込処理により、主制御回路90(主制御基板71)から副制御回路200(副制御基板72)には、無操作コマンドが送信される。
S9の処理後、メインCPU101は、設定用鍵型スイッチ54がオン状態であるか否かを判別する(S10)。
S10において、メインCPU101が、設定用鍵型スイッチ54がオン状態であると判別したとき(S10がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS15の処理を行う。一方、S10において、メインCPU101が、設定用鍵型スイッチ54がオン状態でないと判別したとき(S10がNO判定の場合)、メインCPU101は、S9のサムチェック処理の結果に基づいて、サムチェック判定結果が正常であったか否かを判別する(S11)。
S11において、メインCPU101が、サムチェック判定結果が正常でないと判別したとき(S11がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS13の処理を行う。一方、S11において、メインCPU101が、サムチェック判定結果が正常であると判別したとき(S11がYES判定の場合)、メインCPU101は、遊技復帰処理を行う(S12)。この処理では、メインCPU101は、遊技の状態を電断検知前の状態に戻す処理を行う。なお、遊技復帰処理の詳細については、後述の図38を参照しながら後で説明する。
S6又はS11がNO判定の場合、メインCPU101は、情報表示器6(7セグLED表示器)に、エラー発生を意味する文字列「rr」を表示する(S13)。その後、メインCPU101は、WDTのクリア処理を繰り返す(S14)。
ここで再度、S10の処理に戻って、S10がYES判定の場合、メインCPU101は、設定変更確認処理を行う(S15)。この処理では、メインCPU101は、主に、設定変更開始時における設定変更コマンドの生成格納処理を行う。なお、設定変更確認処理の詳細については、後述の図40を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、RAM初期化処理を行う(S16)。この処理では、メインCPU101は、図12Cに示すメインRAM103の遊技用RAM領域内の「RAM異常時又は設定変更開始時」のアドレスを、初期化開始の先頭アドレスとして設定し、該先頭アドレスから遊技用RAM領域の最終アドレスまでの情報を消去(クリア)する。そして、S16の処理後、メインCPU101は、後述のメイン処理(後述の図54参照)を開始する。
本実施形態では、上述のようにして電源投入(リセット割込)時処理が行われる。そして、上述した電源投入(リセット割込)時処理中のS2の処理は、メインCPU101が、図37Aのソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。
図37Aのソースプログラムでは、CPUクロックとして10MHz(供給クロックは20MHz)が設定され、プリスケーラレジスタ設定値として228が設定され、初期カウント値として49が設定される。この結果、割り込み処理のタイマー時間(実行周期)として、1.1172ms(=1/(10MHz/288)×49)が算出される。
また、上述した電源投入(リセット割込)時処理中のS7及びS8の処理は、メインCPU101が、図37Bのソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。具体的には、S7のタイマー用制御レジスタの状態の取得処理は、図37B中の「LD」命令により実行され、S8の判定処理は、図37B中の「JBIT」命令により実行される。そして、タイマー回路113によるカウント開始から1.1172ms経過するまで、図37B中の「LD」命令及び図37B中の「JBIT」命令が繰り返し行われ、タイマー回路113によるカウント開始から1.1172ms経過すると、タイマー回路113から割込みコントローラ112を介してメインCPU101に割込要求信号が出力される。メインCPU101は、この割込要求信号の入力を契機として、電源復帰後の最初の1.1172ms周期の割込処理を開始する。
なお、この電源復帰直後(電源投入時の初期化後)の最初の1.1172ms周期の割込処理では、遊技動作に関するコマンドはセットされていないので、主制御回路90から副制御回路200には無操作コマンドが送信される。このように電源復帰直後に割込処理を許可することにより、電源復帰後、最短時間で無操作コマンドが送信され、主制御回路90及び副制御回路200間の通信接続を確立することができ、主制御回路90及び副制御回路200間の通信動作を安定化させることができる。
また、この通信動作で送信される無操作コマンドを構成する通信パラメータ1〜5には、電源復帰時に、それぞれLレジスタ、Hレジスタ、Eレジスタ、Dレジスタ及びCレジスタに格納されているデータがセットされる。それゆえ、本実施形態では、電源復帰後の最初の割込処理で送信される無操作コマンドの通信パラメータ1〜5にそれぞれセットされるデータを、電源復帰毎に異ならせる(不定にする)ことができる。すなわち、電源復帰直後(電源投入時の初期化後)の割込処理で送信される無操作コマンドのサム値(BCC)を、電源復帰毎に異ならせることができる。この場合、ゴト等の不正行為を抑制することができる。
また、上述した電源投入(リセット割込)時処理中のS13の処理(割込み禁止処理)は、メインCPU101が、図37Cのソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。そして、エラーコード「rr」を、情報表示器6内の2桁の7セグLEDに表示する際の制御は、図37Cに示すように、一つのソースコード「LDW HL,100H*cZCHRAR+cBX_PAYSEG」により実行され、2桁の7セグLEDへの7セグコモン出力データの出力動作と7セグカソード出力データの出力動作とが同時に行われる。
すなわち、本実施形態のパチスロ1では、2桁の7セグLEDをダイナミック点灯制御する際に、7セグコモン出力データと、7セグカソード出力データとが同時に出力される。この場合、ソースプログラム上において、7セグLEDのダイナミック点灯制御に必要な命令コード数を減らすことができ、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。それゆえ、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
なお、ここでいう、「7セグコモン出力データ」は、7セグLEDをダイナミック制御する際に、7セグLEDのコモン(共通)端子に出力されるLED駆動データであり、「7セグカソード出力データ」は、7セグLEDをダイナミック点灯制御する際に、7セグLEDの各カソード端子に出力されるLED駆動データである。
[遊技復帰処理]
次に、図38及び図39を参照して、電源投入(リセット割込)時処理(図36参照)中のS12で行う遊技復帰処理について説明する。なお、図38は、遊技復帰処理の手順を示すフローチャートであり、図39は、該フローチャート中のS25〜S32の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、スタックポインタ(SP)に、電断時のスタックポインタをセットする(S21)。次いで、メインCPU101は、入力ポートの1割込処理前のオンエッジデータ、及び、現在セットされているオンエッジデータをクリア(オフ)する(S22)。次いで、メインCPU101は、出力ポートのバックアップデータを出力ポートにセットする(S23)。次いで、メインCPU101は、入力ポートのデータを読み込み、該データを、入力ポートの現在及び1割込処理前のデータ格納領域に保存する(S24)。
次いで、メインCPU101は、回胴制御データ格納領域のアドレスをセットする(S25)。次いで、メインCPU101は、チェックするリール数(本実施形態では「3」)をセットする(S26)。
次いで、メインCPU101は、セットされた回胴制御データ格納領域のアドレスに基づいて、所定のリールのリール制御管理情報(電断発生時の表示列の変動制御に関するデータ)を取得する(S27)。なお、リール制御管理情報(表示列の変動制御管理情報)は、各リールの制御状態(回転状況)に関する情報であり、電断時には、バックアップされて保存される。
次いで、メインCPU101は、リール制御管理情報がリールの加速中、定速待ち又は定速中の回転状況に対応する情報であるか否かを判別する(S28)。
S28において、メインCPU101が、S28の条件を満たさないと判別したとき(S28がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS31の処理を行う。一方、S28において、メインCPU101が、S28の条件を満たすと判別したとき(S28がYES判定の場合)、メインCPU101は、回胴制御データ(リール制御管理情報)をクリアする(S29)。この処理により、遊技復帰後、リールの回転制御が加速処理から開始される。次いで、メインCPU101は、リールの作動タイミング値(回胴制御データの実行開始タイミング「1」)をセットする(S30)。なお、リールの作動タイミングに「1」がセットされると、リール制御処理(後述の図100中のS903参照)内で、励磁変更タイミングとなるため、メインCPU101は、リールの回転制御を加速処理から開始する。
S30の処理後又はS28がNO判定の場合、メインCPU101は、リール数の値を1減算する(S31)。次いで、メインCPU101は、減算後のリール数の値が「0」であるか否かを判別する(S32)。
S32において、メインCPU101が、減算後のリール数の値が「0」でないと判別したとき(S32がNO判定の場合)、メインCPU101は、チェック対象のリールを変えて、処理をS27の処理に戻し、S27以降の処理を繰り返す。
一方、S32において、メインCPU101が、減算後のリール数の値が「0」であると判別したとき(S32がYES判定の場合)、メインCPU101は、RAM初期化処理を行う(S33)。この処理では、メインCPU101は、図12Cに示すメインRAM103の遊技用RAM領域内の「電源復帰時」のアドレスを、初期化開始の先頭アドレスとして設定し、該先頭アドレスから遊技用RAM領域の最終アドレスまでの情報を消去(クリア)する。
次いで、メインCPU101は、電断検知時に退避させた全てのレジスタのデータを全てのレジスタに復帰させる(S34)。そして、S34の処理後、メインCPU101は、遊技復帰処理を終了し、処理を電断検知時の処理に戻す。
なお、メインCPU101は、この遊技復帰処理において、副制御回路200に送信する遊技復帰コマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域(後述の図47B参照)に保存し、通信データ格納領域に保存された遊技復帰コマンドが、後述の図100で説明する割込処理内の通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信されるようにしてもよい。この場合、遊技復帰コマンドは、電断復帰前の状態に復帰すること等を特定する各パラメータを含んで構成されるようにすればよい。
本実施形態では、上述のようにして遊技復帰処理が行われる。本実施形態の遊技復帰処理では、上述のように、電断発生時の各ポートの入出力状態を電源復帰時に担保するとともに、電断時にリール回転中の場合には、電源復帰時にリール制御管理情報を取得してリールの再回転開始に必要な処理も行う(S25〜S32の処理参照)。それゆえ、本実施形態では、回胴回転中の電断から復帰したときであっても、安定して、リールの再回転制御を行うことができ、遊技者に不快感を与えることが無くなる。
また、上述した遊技復帰処理中のS25〜S32の処理は、メインCPU101が、図39のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。なお、上述のように、本実施形態のパチスロ1で用いられている遊技機用セキュリティ機能付きのマイクロプロセッサ91では、メインCPU101専用の各種命令コードが設けられている。例えば、図39中の「LDQ」命令(所定の読み出し命令)は、メインCPU101専用命令コードの一つである。
ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「LDQ HL,k」が実行されると、Qレジスタの内容(格納データ)と、1バイトの整数k(直値)とで指定されたアドレスが、HLレジスタにロードされる。この際、Qレジスタの内容が指定先アドレスの上位側のアドレス値となり、整数k(直値)が指定先アドレスの下位側のアドレス値となる。それゆえ、図39中のソースコード「LDQ HL,.LOW.wR1_CTRL」が実行されると、Qレジスタの内容(回胴制御データ格納領域のアドレスの上位側のアドレス値)と、整数値「.LOW.wR1_CTRL」(回胴制御データ格納領域のアドレスの下位側のアドレス値)とで指定されるアドレス(回胴制御データ格納領域のアドレス)が、HLレジスタにロードされる。なお、「.LOW.」は、実際の命令ではなく、擬似命令と呼ばれるものである。この疑似命令の機能では、「.LOW.」に続いて規定される格納領域のアドレスの下位側アドレスのみが有効にされる。また、疑似命令は、実際のROMに格納される命令ではなく、ソースファイルをROMに格納するための形式に変換する際に、変換プログラム(アセンブラ)が参照するための命令である。
上述のように、本実施形態では、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行うメインCPU101専用命令コードを使用することにより、直値により、メインROM102、メインRAM103やメモリマップI/Oにアクセスすることができる。この場合、ソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令コードを省略することができ、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
[設定変更確認処理]
次に、図40及び図41を参照して、電源投入(リセット割込)時処理(図36参照)中のS15で行う設定変更確認処理について説明する。なお、図40は、設定変更確認処理の手順を示すフローチャートであり、図41Aは、該フローチャート中のS44〜S47の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図であり、図41Bは、該フローチャート中のS57の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、メインRAM103内の規定外RAM領域の初期化処理を行う(S41)。次いで、メインCPU101は、1割り込み待ち処理を行う(S42)。この処理では、メインCPU101は、割込処理による無操作コマンドの副制御回路200への送信処理が終了するまで待機する。
次いで、メインCPU101は、RAM初期化処理を行う(S43)。この処理では、メインCPU101は、図12Cに示すメインRAM103の遊技用RAM領域内の「RAM異常時又は設定変更開始時」のアドレスを、初期化開始の先頭アドレスとして設定し、該先頭アドレスから遊技用RAM領域の最終アドレスまでの情報を消去(クリア)する。
次いで、メインCPU101は、設定用鍵型スイッチ54がオン状態であるか否かを判別する(S44)。なお、設定用鍵型スイッチ54に差し込まれる設定キー(不図示)は、パチスロ1の設定(設定値1〜6)を操作するための操作キーであり、設定キーがオンされていると、設定用鍵型スイッチ54がオン状態となる。
S44において、メインCPU101が、設定用鍵型スイッチ54がオン状態でないと判別したとき(S44がNO判定の場合)、メインCPU101は、設定変更確認処理を終了し、処理を電源投入(リセット割込)時処理(図36参照)のS16の処理に移す。
一方、S44において、メインCPU101が、設定用鍵型スイッチ54がオン状態であると判別したとき(S44がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダル受付禁止の処理を行う(S45)。この処理により、セレクタ66(図7参照)のソレノイドの駆動が行われず、投入されたメダルがメダル払出口24(図2参照)から排出される。
次いで、メインCPU101は、Lレジスタに設定変更開始又は設定確認開始の情報(005H:第1の値)をセットし、設定変更コマンド(設定変更/設定確認開始)の生成格納処理を行う(S46)。この処理では、メインCPU101は、設定変更処理又は設定確認処理の開始時に主制御回路90から副制御回路200に送信される設定変更コマンドデータ(第1のコマンドデータ)を生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域に保存する。なお、設定変更コマンド生成格納処理の詳細については、後述の図42を参照しながら後で説明する。また、通信データ格納領域に保存された設定変更コマンド(設定変更/設定確認開始)は、後述の図100で説明する割込処理内の通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。
次いで、メインCPU101は、エラーカウントリレーをオン状態にセットする(S47)。次いで、メインCPU101は、設定変更及び設定確認のいずれが行われたかを判別する(S48)。
S48において、メインCPU101が、設定変更が行われていない(設定確認が行われた)と判別したとき(S48がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS55の処理を行う。
一方、S48において、メインCPU101が、設定変更が行われた(設定確認が行われていない)と判別したとき(S48がYES判定の場合)、メインCPU101は、設定値の更新処理を行う(S49)。次いで、メインCPU101は、設定値の7セグ表示設定処理を行う(S50)。この処理により、更新後の設定値が情報表示器6内の7セグLEDで表示可能になる。
次いで、メインCPU101は、リセットスイッチ76がオン状態であるか否かを判別する(S51)。
S51において、メインCPU101が、リセットスイッチ76がオン状態であると判別したとき(S51がYES判定の場合)、メインCPU101は、処理をS49の処理に戻し、S49以降の処理を繰り返す。一方、S51において、メインCPU101が、リセットスイッチ76がオン状態でないと判別したとき(S51がNO判定の場合)、メインCPU101は、スタートスイッチ79がオン状態であるか否かを判別する(S52)。
S52において、メインCPU101が、スタートスイッチ79がオン状態でないと判別したとき(S52がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS51の処理に戻し、S51以降の処理を繰り返す。一方、S52において、メインCPU101が、スタートスイッチ79がオン状態であると判別したとき(S52がYES判定の場合)、メインCPU101は、メインRAM103に設けられた設定値格納領域(不図示)に設定値を格納する(S53)。
次いで、メインCPU101は、設定用鍵型スイッチ54がオフ状態であるか否かを判別する(S54)。
S54において、メインCPU101が、設定用鍵型スイッチ54がオフ状態でないと判別したとき(S54がNO判定の場合)、メインCPU101は、S54の処理を繰り返す。一方、S54において、メインCPU101が、設定用鍵型スイッチ54がオフ状態であると判別したとき(S54がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS55の処理を行う。
S48がNO判定の場合又はS54がYES判定の場合、メインCPU101は、設定変更及び設定確認のいずれが行われたか否かを判別する(S55)。
S55において、メインCPU101が、設定変更が行われていない(設定確認が行われた)と判別したとき(S55がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS57の処理を行う。一方、S55において、メインCPU101が、設定変更が行われた(設定確認が行われていない)と判別したとき(S55がYES判定の場合)、メインCPU101は、RAM初期化処理を行う(S56)。この処理では、メインCPU101は、図12Cに示すメインRAM103の遊技用RAM領域内の図示しない「設定変更終了時」のアドレス(設定値格納領域の次のアドレス)を、初期化開始の先頭アドレスとして設定し、該先頭アドレスから遊技用RAM領域の最終アドレスまでの情報を消去(クリア)する。
S56の処理後又はS55がNO判定の場合、メインCPU101は、Lレジスタに設定変更終了又は設定確認終了の情報(004H:第2の値)をセットし、設定変更コマンド(設定変更/設定確認終了)の生成格納処理を行う(S57)。この処理では、メインCPU101は、設定変更処理又は設定確認処理の終了時に主制御回路90から副制御回路200に送信される設定変更コマンドデータ(第2のコマンドデータ)を生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域に保存する。なお、設定変更コマンド生成格納処理の詳細については、後述の図42を参照しながら後で説明する。また、通信データ格納領域に保存された設定変更コマンド(設定変更/設定確認終了)は、後述の図100で説明する割込処理内の通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。そして、S57の処理後、メインCPU101は、設定変更確認処理を終了し、処理を電源投入(リセット割込)時処理(図36参照)のS16の処理に移す。
本実施形態では、上述のようにして、設定変更確認処理が行われる。上述した設定変更確認処理中のS44〜S47の処理は、メインCPU101が、図41Aのソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。その中で、例えば、S44の設定キーの状態判定処理は、図41A中のソースコード「BITQ 7,(.LOW.(wIBUF+4))」により実行され、S47のエラーカウントリレーをオン状態にセットする処理は、図41A中のソースコード「SETQ 1,(.LOW.wECRREQ)」により実行される。
「BITQ」命令及び「SETQ」命令はともに、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行うメインCPU101専用命令コードである。
ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「BITQ b,(k)」が実行されると、Qレジスタの格納データ(上位側アドレス値)と、1バイトの整数値k(直値:下位側アドレス値)とで指定されるアドレスのメモリのビットbがチェックされ、該ビットbに「1」が格納されていれば、フラグ・レジスタFのゼロフラグ(ビット6:図11参照)に「0」がセットされ、該ビットbに「0」が格納されていれば、フラグ・レジスタFのゼロフラグ(所定のビット領域)に「1」がセットされる。それゆえ、図41A中のソースコード「BITQ 7,(.LOW.(wIBUF+4)」が実行されると、Qレジスタの格納データと、整数値「.LOW.(wIBUF+4)」とで指定されるアドレスのメモリのビット7がチェックされ、該ビット7に「1」が格納されていれば、フラグ・レジスタFのゼロフラグに「0」がセットされ、該ビット7に「0」が格納されていれば、フラグ・レジスタFのゼロフラグに「1」がセットされる。
また、ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「SETQ b,(k)」が実行されると、Qレジスタの格納データ(上位側アドレス値)と、1バイトの整数値k(直値:下位側アドレス値)とで指定されるアドレスのメモリのビットbに「1」がセットされる。それゆえ、図41A中のソースコード「SETQ 1,(.LOW.wECRREQ)」が実行されると、Qレジスタの格納データと、整数値「.LOW.wECRREQ」とで指定されるアドレスのメモリのビット1に「1」がセットされる。
すなわち、本実施形態の設定変更確認処理では、上述のようなQレジスタ(拡張レジスタ)を用いた各種メインCPU101専用命令コードが使用されており、これらのメインCPU101専用命令コードの使用により、直値で、メインROM102、メインRAM103やメモリマップI/Oにアクセスすることができる。この場合、アドレス設定に係る命令コードを省略することができ、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102の空き容量を増やすことが可能となるとともに、処理の高速化も図ることができる。
また、上述した設定変更確認処理中のS46の設定変更/設定確認開始時に行う設定変更コマンド(初期化コマンド)の生成格納処理は、メインCPU101が図41A中の「CALLF」命令を実行することにより行われ、上述したS57の設定変更/設定確認終了時に行う設定変更コマンド(初期化コマンド)の生成格納処理は、メインCPU101が図41B中の「CALLF」命令を実行することにより行われる。なお、「CALLF」命令もまた、メインCPU101専用命令コードである。
ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「CALLF mn」が実行されると、現在のPCレジスタ(プログラム・カウンタPC:図11参照)の値(格納データ)がスタックポインタ(SP)で指定されているメモリに保存され、スタックポインタが−2更新され、「mn」がPCレジスタに格納されて、「mn」で指定されているアドレスに処理がジャンプする。ただし、「CALLF」命令は、2バイト命令であり、ジャンプできるアドレス範囲は、0000H〜11FFHの範囲となる。それゆえ、例えば、図41A中のソースコード「CALLF SB_PCINIT_00」が実行されると、現在のPCレジスタの値がスタックポインタ(SP)で指定されているメモリに保存され、スタックポインタが−2更新され、「SB_PCINIT_00」のアドレスがPCレジスタに格納されて、「SB_PCINIT_00」で指定されているアドレスに処理がジャンプする。
なお、本実施形態では、「CALLF」命令と同種の命令コードとして、「CALL」命令と呼ばれる命令コードも用意されている。そして、ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「CALL mn」が実行されると、「CALLF」命令と同様に、現在のPCレジスタ(プログラム・カウンタPC:図11参照)の値(格納データ)がスタックポインタ(SP)で指定されているメモリに保存され、スタックポインタが−2更新され、「mn」がPCレジスタに格納されて、「mn」で指定されているアドレスに処理がジャンプする。ただし、「CALL」命令は、3バイト命令であり、ジャンプできるアドレス範囲が、「CALLF」命令のそれと異なり、ジャンプできるアドレス範囲は、0000H〜FFFFHの範囲である。なお、「CALLF」命令は、「CALL」命令に比べてバイト数の少ない命令コードであるので、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができるとともに、処理の効率化も図ることができる。
また、本実施形態の設定変更確認処理では、図41A及び41Bに示すように、S46の「CALLF」命令で指定するジャンプ先のアドレス「SB_PCINIT_00」は、S57の「CALLF」命令で指定するジャンプ先のアドレスと同じである。すなわち、本実施形態では、設定変更時(遊技機起動時)、設定確認開始時(通常動作中)及び設定確認終了時に副制御回路200に送信する設定変更コマンド(初期化コマンド)の生成格納処理を実行するためのソースプログラムが、互いに同じであり、S46及びS57の両処理において用いられる、設定変更コマンド生成格納処理のソースプログラムが共有化(モジュール化)されている。
この場合、S46及びS57の両処理において、それぞれ別個に設定変更コマンド生成格納処理のソースプログラムを設ける必要が無くなるので、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
[設定変更コマンド生成格納処理]
次に、図42及び図43を参照して、設定変更確認処理(図40参照)中のS46及びS57で行う設定変更コマンド生成格納処理について説明する。なお、図42は、設定変更コマンド生成格納処理の手順を示すフローチャートであり、図43は、設定変更コマンド生成格納処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、設定値(1〜6)の情報をEレジスタにセットする(S61)。次いで、メインCPU101は、RT状態の情報をCレジスタにセットする(S62)。次いで、メインCPU101は、設定変更コマンドのコマンド種別情報(02H)をAレジスタにセットする(S63)。
次いで、メインCPU101は、通信データ格納処理を行う(S64)。この処理では、メインCPU101は、S61〜S63で各レジスタにセットされた情報と、S46又はS57(図40参照)でDレジスタにセットされた情報(設定ステータスである設定変更開始/設定変更終了/設定確認開始/設定確認終了)とを用いて、設定変更コマンドデータを生成し、該生成されたコマンドデータを通信データ格納領域に保存する。なお、通信データ格納処理の詳細については、後述の図44を参照しながら後で説明する。
S64の処理後、メインCPU101は、設定変更コマンド生成格納処理を終了する。
なお、設定変更確認処理(図40参照)中のS46で行う設定変更コマンド生成格納処理を終了する際には、メインCPU101は、S64の処理後、処理を設定変更確認処理(図40参照)のS47の処理に移す。また、設定変更確認処理(図40参照)中のS57で行う設定変更コマンド生成格納処理を終了する際には、メインCPU101は、S64の処理後、設定変更コマンド生成格納処理を終了するとともに、設定変更確認処理(図40参照)も終了する。
本実施形態では、上述のようにして設定変更コマンド生成格納処理が行われる。なお、上述した設定変更コマンド生成格納処理は、メインCPU101が、図43のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。
上述のように、設定変更コマンド生成格納処理では、設定変更コマンド生成格納処理が実行される直前に設定ステータスが通信パラメータ4としてDレジスタに格納され、設定変更コマンド生成格納処理の実行中に設定値が通信パラメータ3としてEレジスタに格納され、RT情報が通信パラメータ5としてCレジスタに格納される。すなわち、設定変更コマンド(初期化コマンド)を構成する通信パラメータ1〜5のうち、通信パラメータ3〜5は副制御回路200側で使用(解析)される通信パラメータ(使用パラメータ)であり、これらの通信パラメータには新たな情報がセットされる。一方、設定変更コマンド(初期化コマンド)を構成するその他の通信パラメータ1及び2は、副制御回路200側で使用(解析)されない通信パラメータ(未使用パラメータ)であり、通信パラメータ1及び2に対しては、現時点でLレジスタ及びHレジスタにそれぞれ格納されている値がセットされる。それゆえ、設定変更コマンド(初期化コマンド)送信時における通信パラメータ1及び2の値は不定値となる。この場合、設定変更コマンドのサム値(BCC)を送信毎に不定値にすることができ、ゴト等の不正行為を抑制することができる。
[通信データ格納処理]
次に、図44及び図45を参照して、例えば、設定変更コマンド生成格納処理(図42参照)中のS64で行う通信データ格納処理について説明する。なお、通信データ格納処理は、設定変更コマンド生成時だけでなく、他のコマンド生成時にも実行される。図44は、通信データ格納処理の手順を示すフローチャートであり、図45は、通信データ格納処理中のS71〜S76の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、Aレジスタにセットされているデータを通信コマンド種別のデータとして、メインRAM103内の通信データ一時格納領域(不図示)に格納する(S71)。次いで、メインCPU101は、Hレジスタ及びLレジスタにセットされているデータを、それぞれ通信コマンドのパラメータ1及び2として、メインRAM103内の通信データ一時格納領域(所定の格納領域)に格納する(S72)。
次いで、メインCPU101は、Dレジスタ及びEレジスタにセットされているデータを、それぞれ通信コマンドのパラメータ3及び4として、メインRAM103内の通信データ一時格納領域に格納する(S73)。次いで、メインCPU101は、Bレジスタ及びCレジスタにセットされているデータを、それぞれ通信コマンドのパラメータ5及びRT状態のデータとして、メインRAM103内の通信データ一時格納領域に格納する(S74)。
次いで、メインCPU101は、Aレジスタ〜Lレジスタにセットされているデータ値から通信コマンドのBCCデータ(サム値)を生成する(S75)。次いで、メインCPU101は、生成したBCCデータをメインRAM103内の通信データ一時格納領域に格納する(S76)。
S76の処理後、メインCPU101は、メインRAM103内の通信データ格納領域に空きがあるか否かを判別する(S77)。なお、本実施形態では、通信データ格納領域に最大9個のコマンドデータが格納可能である(後述の図47B参照)。
S77において、メインCPU101が、通信データ格納領域に空きがないと判別したとき(S77がNO判定の場合)、メインCPU101は、通信データ格納処理を終了するとともに、例えば、設定変更コマンド生成格納処理(図42参照)も終了する。
一方、S77において、メインCPU101が、通信データ格納領域に空きがあると判別したとき(S77がYES判定の場合)、メインCPU101は、上述したS71〜S76の処理により通信データ一時格納領域に格納された通信データを通信コマンドデータとして、通信データ格納領域に格納する(S78)。
次いで、メインCPU101は、通信データポインタ更新処理を行う(S79)。この処理では、メインCPU101は、主に、通信データ格納領域内における通信データの格納アドレスを示す通信データポインタの更新処理を行う。なお、通信データポインタ更新処理の詳細については、後述の図46を参照しながら後で説明する。
そして、S79の処理後、メインCPU101は、通信データ格納処理を終了するとともに、例えば、設定変更コマンド生成格納処理(図42参照)も終了する。
本実施形態では、上述のようにして通信データ格納処理が行われる。なお、上述した通信データ格納処理中のS71〜S76の処理は、メインCPU101が、図45のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。そして、この一連の処理において、コマンドデータに含まれる、通信コマンドの種別データ、各種通信パラメータ、遊技状態フラグデータ及びBCCデータの格納処理は、図45に示すように、ソースプログラム上では、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行うメインCPU101専用命令コードである、「LDQ」命令を用いて実行される。
具体的には、ソースコード「LDQ (.LOW.(wPDT_TMP+0)),A」の実行により、Aレジスタに格納された通信コマンドの種別データが、Qレジスタの格納データ(上位側アドレス値)と1バイトの整数値「.LOW.(wPDT_TMP+0)」(下位側アドレス値)とで指定されたアドレスの通信データ一時格納領域に格納される。また、ソースコード「LDQ (.LOW.(wPDT_TMP+1)),HL」の実行により、Lレジスタに格納された通信パラメータ1が、Qレジスタの格納データと1バイトの整数値「.LOW.(wPDT_TMP+1)」とで指定されたアドレスの通信データ一時格納領域に格納され、Hレジスタに格納された通信パラメータ2が、その次のアドレスの通信データ一時格納領域に格納される。また、ソースコード「LDQ (.LOW.(wPDT_TMP+3)),DE」の実行により、Eレジスタに格納された通信パラメータ3が、Qレジスタの格納データと1バイトの整数値「.LOW.(wPDT_TMP+3)」とで指定されたアドレスの通信データ一時格納領域に格納され、Dレジスタに格納された通信パラメータ4が、その次のアドレスの通信データ一時格納領域に格納される。そして、ソースコード「LDQ (.LOW.(wPDT_TMP+5)),BC」の実行により、Cレジスタに格納された通信パラメータ5が、Qレジスタの格納データと1バイトの整数値「.LOW.(wPDT_TMP+5)」とで指定されたアドレスの通信データ一時格納領域に格納され、Bレジスタに格納された遊技状態フラグデータが、その次のアドレスの通信データ一時格納領域に格納される。
さらに、通信データ格納処理でセットされたコマンドデータのサム値となるBCCデータは、一連のソースコード「ADD(加算命令コード) A,H」〜「ADD A,B」の実行により算出され、Aレジスタに格納される。そして、ソースコード「LDQ (.LOW.(wPDT_TMP+7)),A」の実行により、Aレジスタに格納されたBCCデータが、Qレジスタの格納データと1バイトの整数値「.LOW.(wPDT_TMP+7)」とで指定されたアドレスの通信データ一時格納領域に格納される。
上述のように、本実施形態では、1パケット(8バイト)の通信データ(コマンドデータ)を作成する際に、各種パラメータをレジスタから転送して通信データ一時格納領域(通信バッファ)に格納する。このようなコマンドデータの作成手法では、コマンド生成時に各レジスタに格納されているデータがそのままコマンドデータの各種パラメータとして通信データ一時格納領域に格納される。それゆえ、未使用パラメータを含むコマンドデータを作成した時には、作成時毎に、未使用パラメータの値が不定値となる。この場合、同じ種別のコマンドデータあり、かつ、使用パラメータの値が同一であっても、コマンド作成毎に、コマンドデータのサム値(BCCデータ)が可変可能となる。また、本実施形態では、誤り符号の一つであるサム値の計算をADD(加算命令コード)により算出したが、加算命令コードに換えて、SUB(減算命令コード)、XOR(排他的論理和命令コード)により誤り符号を算出しても同様の効果が得られる。さらに、メインCPU101専用命令である、MUL(乗算命令コード)又はDIV(除算命令コード)を使用して誤り符号を算出しても同様の効果が得られる。
それゆえ、本実施形態では、未使用パラメータを不定値とすることにより、通信データの解析を困難にしてゴト等の不正行為を抑止することができるとともに、不必要なゴト対策処理を加える必要がないため、ゴト対策処理の追加による、主制御回路90のプログラム容量の圧迫を抑制することができる。
[通信データポインタ更新処理]
次に、図46及び図47を参照して、通信データ格納処理(図44参照)中のS79で行う通信データポインタ更新処理について説明する。なお、図46は、通信データポインタ更新処理の手順を示すフローチャートであり、図47Aは、通信データポインタ更新処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図であり、図47Bは、通信データポインタ更新処理のソースプログラム上で実際にセットされる通信データ格納領域の構成を示す図である。
まず、メインCPU101は、現在、セットされている通信データポインタの値を取得する(S81)。
次いで、メインCPU101は、通信データポインタの値を1パケット分(8バイト)加算更新する(S82)。なお、この処理において、更新後の通信データポインタの値が、通信データ格納領域(図47B参照)の上限サイズ以上となる場合には、メインCPU101は、更新後の通信データポインタの値を「0」にセットし、これにより、通信データ格納領域に格納されているコマンドデータを全て無効にする(破棄した状態と同様の状態にする)。
本実施形態では、1回の送信動作で送信されるデータ量(1パケット)は8バイトである。すなわち、本実施形態では、一つの送信動作で一つのコマンドデータを送信することができる。また、本実施形態では、通信データ格納領域に最大9個のコマンドデータを格納可能であるので(図47B参照)、通信データ格納領域の上限サイズは、72バイト(=8バイト×9)となる。それゆえ、本実施形態では、通信データポインタの範囲を「0」〜「71」とし、S82の処理において、更新後(通信データポインタを+8更新した場合)の通信データポインタの値が「71(上限値)」を超えるような値となる場合には、更新後の通信データポインタの値を「0」にセットして(通信データの格納先のアドレスを先頭アドレスに戻して)、通信データ格納領域に格納されているコマンドデータを全て無効にする(破棄した状態と同様の状態にする)。なお、通信データポインタの値を「0」にセットすると、次にコマンドデータを通信データ格納領域に格納する場合には、通信データ格納領域の先頭アドレスから格納されるので、その前に格納されていたコマンドデータは新たなコマンドデータで上書きされることになる。それゆえ、本実施形態では、通信データポインタの値が「71(上限値)」を超えた場合に、通信データ格納領域を初期化(クリア)する必要はない。
そして、S82の処理後、メインCPU101は、通信データポインタ更新処理を終了するとともに、通信データ格納処理(図44参照)も終了する。
本実施形態では、上述のようにして通信データポインタ更新処理が行われる。そして、上述した通信データポインタ更新処理は、メインCPU101が、図47Aのソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。その中で、S82の通信データポインタの更新処理は、図47A中の「ADD」命令及び「ICPLD」命令(所定の更新命令)により実行されるが、この「ICPLD」命令もまた、メインCPU101専用命令コードである。
ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「ICPLD A,n」が実行されると、Aレジスタの内容(格納データ)と整数nとが比較され、Aレジスタの内容が整数n未満である場合には、Aレジスタの内容に「1」が加算され、Aレジスタの内容が整数n以上である場合には、Aレジスタに「0」がセットされる。
それゆえ、S82の通信データポインタの更新処理を実行する場合、図47Aのソースプログラム上では、まず、ソースコード「ADD A,7」が実行され、Aレジスタの内容(更新前の通信データポインタの値)に「7」が加算され、該加算結果がAレジスタに格納される。次いで、ソースコード「ICPLD A,71」が実行され、Aレジスタの内容(7加算後の通信データポインタの値)と整数「71」とを比較し、Aレジスタの内容が整数「71」未満である場合には、Aレジスタの内容に「1」を加算し、Aレジスタの内容が整数「71」以上である場合には、Aレジスタに「0」をセットする。すなわち、S82の処理において、通信データポインタの値を+7更新したときに、更新後の通信データポインタの値が上限値「71」を超えるような場合には、通信データポインタをゼロクリアする処理(通信データの格納アドレスを通信データ格納領域の先頭アドレスに戻す処理)が行われる。一方、更新後の通信データポインタの値が上限値「71」を超えない場合には、「ICPLD」命令でさらに通信データポインタに「1」を加算することにより、トータルで通信データポインタの値を+8更新する。
上述のように、本実施形態では、通信データポインタ更新処理において、一つの「ICPLD」命令コード(送信バッファの上限判定命令と、判断分岐命令とが一体になっている命令コード)により、通信データポインタの更新(1加算)処理、更新後の通信データポインタの判定チェック処理及び通信データポインタのクリア処理をまとめて実行することができる。この場合、各処理を別個に実行するための命令コードを設ける必要がなくなる。例えば、更新後の通信データポインタの値がその上限値「71」を超えるか否かの判断分岐命令コードを省略することができる。
それゆえ、通信データポインタ更新処理等において、メインCPU101専用の「ICPLD」命令コードを用いることにより、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
[電断時(外部)処理]
次に、メインCPU101の制御により行われるパチスロ1の電断時(外部)処理を、図48を参照して説明する。図48は、電断時(外部)処理の手順を示すフローチャートである。なお、図48に示す電断時(外部)処理は、電源管理回路93が、マイクロプロセッサ91に供給される電源電圧の低下(電断)を検知した際に、電断検知信号をマイクロプロセッサ91の「XINT」端子に出力し、これにより、マイクロプロセッサ91の割込みコントローラ112からメインCPU101に出力される割込要求信号に基づいて、実行される。
まず、メインCPU101は、全てのレジスタにセットされているデータを退避させる(S91)。次いで、メインCPU101は、電断検知ポートにセットされているデータを読み込む(S92)。
次いで、メインCPU101は、電断検知ポートがオン状態であるか否かを判別する(S93)。
S93において、メインCPU101が、電断検知ポートがオン状態でないと判別したとき(S93がNO判定の場合)、メインCPU101は、割込処理許可をセットする(S94)。そして、S94の処理後、メインCPU101は、電断時(外部)処理を終了する。なお、S93がNO判定である場合に行われるこれらの処理は、電源管理回路93が瞬間的に電断を検知した場合等に発生する瞬停対策の処理に対応する。
一方、S93において、メインCPU101が、電断検知ポートがオン状態であると判別したとき(S93がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダル投入不可を設定し、ホッパー装置51の停止を設定する(S95)。
次いで、メインCPU101は、現在セットされているスタックポインタ(SP)の値をメインRAM103内の遊技用RAM領域のスタックエリアに保存する(S96)。
次いで、メインCPU101は、メインRAM103のチェックサム生成処理を行う(S97)。なお、この処理は、メインRAM103内の規定外作業領域(図12C参照)で行われる。また、このチェックサム生成処理で用いられるプログラムはメインROM102内の規定外エリアに格納されている(図12B参照)。なお、チェックサム生成処理の詳細については、後述の図49を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、メインRAM103へのアクセス禁止を設定する(S98)。そして、S98の処理後、電源が停止するまで(電源電圧が、メインCPU101が動作できない電圧に達するまで)無限ループ処理が行われる。
[チェックサム生成処理(規定外)]
次に、図49及び図50を参照して、電断時(外部)処理(図48参照)中のS97で行うチェックサム生成処理について説明する。なお、図49は、チェックサム生成処理の手順を示すフローチャートであり、図50Aは、チェックサム生成処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図であり、図50Bは、チェックサム生成処理で実行されるスタックポインタの更新動作及びメインRAM103からレジスタへのデータの読み出し動作の様子を示す図である。
まず、メインCPU101は、現在のスタックポインタ(SP)の値(遊技用RAM領域のスタックエリアの使用中アドレス)をメインRAM103の規定外RAM領域の規定外スタックエリアに保存する(S101)。次いで、メインCPU101は、スタックポインタに規定外スタックエリアのアドレスをセットする(S102)。次いで、メインCPU101は、RAMアドレス(規定外スタックエリアのアドレス)の上位側のアドレス値(F0H)をQレジスタにセットする(S103)。次いで、メインCPU101は、電断発生フラグを設定する(S104)。
次いで、メインCPU101は、スタックポインタに、遊技用RAM領域内のサム値の計算開始アドレスをセットし、サム算出カウンタに、サム値の算出対象格納領域のバイト数を「2」で除算した値をセットする(S105)。なお、サム算出カウンタは、サム値算出の終了契機を判定するためのカウンタであり、メインRAM103に設けられる。そして、S105で設定されたサム算出カウンタが「0」になれば、メインRAM103の遊技用RAM領域のサム値算出処理を終了する。
次いで、メインCPU101は、HLレジスタを0クリア(値「0」をセット)する(S106)。この処理により、サム値の初期値「0」がセットされる。
次いで、メインCPU101は、「POP命令」(特定の命令)と呼ばれる命令コード(図50A中に記載のソースコード「POP DE」)を実行し、スタックポインタ(SP)にセットされたメインRAM103の格納領域のアドレスから2バイト分の領域のデータ(保存値)をDEレジスタに読み出す(S107)。
なお、「POP」命令が実行されると、スタックポインタで指定されたアドレスの1バイト領域に保存されているデータ(メモリ内容)が、ペアレジスタの下位側のレジスタにロードされ、スタックポインタで指定されたアドレスを1更新したアドレスの1バイト領域に保存されているデータ(メモリ内容)が、ペアレジスタの上位側のレジスタにロードされる。また、「POP」命令が実行されると、スタックポインタ(SP)にセットされたアドレスに対して2バイト分のアドレス更新処理(アドレスを「2」加算する処理)が行われる。
それゆえ、S107の処理では、スタックポインタで指定されたアドレスに保存されているデータ(メモリ内容)がEレジスタにロードされ、スタックポインタで指定されたアドレスに「1」を加算したアドレスに保存されているデータ(メモリ内容)がDレジスタにロードされる。
図50Bには、「POP」命令実行時における、DEレジスタへのデータの読み込み動作、及び、スタックポインタにセットされるアドレスの更新動作の様子を示す。サム値の算出開始時に、スタックポインタ(SP)にセットされているアドレスが「F010h」である場合には、アドレス「F010h」に保存されているデータ(メモリ内容)がEレジスタにロードされ、アドレス「F011h」に保存されているデータ(メモリ内容)がDレジスタにロードされる。また、この際、スタックポインタ(SP)にセットされているアドレスに2加算する更新処理が行われ、スタックポインタ(SP)にセットされているアドレスが「F010h」から「F012h」に変更される。次いで、再度、「POP」命令が実行されると、アドレス「F012h」に保存されているデータ(メモリ内容)がEレジスタにロードされ、アドレス「F013h」に保存されているデータ(メモリ内容)がDレジスタにロードされる。また、この際、スタックポインタ(SP)にセットされているアドレスの更新処理が行われ、スタックポインタ(SP)にセットされているアドレスが「F012h」から「F014h」に変更される。その後、「POP」命令が実行される度に上述した、DEレジスタへのデータの読み込み動作及びスタックポンタにセットされるアドレスの更新動作が繰り返される。
S107の処理後、メインCPU101は、サム値の算出処理を行う(S108)。具体的には、メインCPU101は、HLレジスタに格納されている値にDEレジスタに格納されている値を加算し、該加算された値をサム値としてHLレジスタに格納する。
次いで、メインCPU101は、サム算出カウンタの値を1減算する(S109)。次いで、メインCPU101は、更新後のサム算出カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S110)。
S110において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S110がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS107の処理に戻し、S107以降の処理を繰り返す。すなわち、メインRAM103の遊技用RAM領域のサム値算出処理が終了するまで、S107〜S110の処理が繰り返される。
一方、S110において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」であると判別したとき(S110がYES判定の場合)、メインCPU101は、DEレジスタに、メインRAM103内の規定外RAM領域のサム値の計算開始アドレスをセットし、サム算出カウンタに、規定外用サムカウント値をセットする(S111)。なお、規定外用サムカウント値は、規定外用格納領域のバイト数となる。それゆえ、S111で設定されたサム算出カウンタが「0」になれば、メインRAM103の規定外RAM領域のサム値算出処理、すなわち、メインRAM103全体のサム値算出処理が終了する。
次いで、メインCPU101は、DEレジスタにセットされた規定外RAM領域のアドレスから1バイト分の領域のデータ(保存値)をAレジスタに読み出す(S112)。
次いで、メインCPU101は、サム値の算出処理を行う(S113)。具体的には、メインCPU101は、HLレジスタに格納されている値にAレジスタに格納されている値を加算し、該加算された値をサム値としてHLレジスタに格納する。
次いで、メインCPU101は、DEレジスタに格納されているアドレスを1加算し、サム算出カウンタの値を1減算する(S114)。次いで、メインCPU101は、更新後のサム算出カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S115)。
S115において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S115がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS112の処理に戻し、S112以降の処理を繰り返す。すなわち、メインRAM103の規定外RAM領域のサム値を遊技用RAM領域のサム値に加算する処理が終了するまで、S112〜S115の処理が繰り返される。
一方、S115において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」であると判別したとき(S115がYES判定の場合)、メインCPU101は、HLレジスタに格納されている値を電断発生時のサム値として、メインRAM103内のサム値格納領域(不図示)に保存する(S116)。次いで、メインCPU101は、S101で規定外スタックエリアに保存されたスタックポインタ(SP)の値をスタックポインタにセットする(S117)。そして、S117の処理後、メインCPU101は、チェックサム生成処理を終了し、処理を電断時(外部)処理(図48参照)のS98の処理に移す。
本実施形態では、上述のようにしてチェックサム生成処理が行われる。そして、上述したチェックサム生成処理は、メインCPU101が、図50Aのソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。上述のように、本実施形態では、電断発生時のメインRAM103のチェックサムは、加算式で算出される。この際、遊技用RAM領域のサム値算出では、2バイト単位で加算処理(図50A中のソースコード「ADD HL,DE」参照)が行われ、規定外RAM領域では、1バイト単位で加算処理(図50A中のソースコード「ADDWB HL,A」参照)が行われる。
[サムチェック処理(規定外)]
次に、図51〜図53を参照して、電源投入時処理(図36参照)中のS9で行うサムチェック処理について説明する。なお、図51及び図52は、サムチェック処理の手順を示すフローチャートであり、図53は、サムチェック処理中のS122〜S132の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、現在のスタックポインタ(SP)の値を規定外スタックエリアに保存する(S121)。次いで、メインCPU101は、スタックポインタにサム値格納領域のアドレスをセットし、サム算出カウンタに、サム値の算出対象格納領域のバイト数を「2」で除算した値をセットする(S122)。なお、ここでセットされるサム算出カウンタは、サム値算出(サム値の減算処理)の終了契機を判定するためのカウンタであり、メインRAM103に設けられる。次いで、メインCPU101は、サム値格納領域からサム値(チェックサム)を取得する(S123)。この処理により、電断発生時に生成されたチェックサム(減算前の初期値)がHLレジスタに格納される。
次いで、メインCPU101は、「POP」命令を実行し、スタックポインタ(SP)にセットされたメインRAM103の格納領域のアドレスから2バイト分の領域のデータ(保存値)をDEレジスタに読み出す(S124)。なお、この際、「POP」命令の実行により、スタックポインタで指定されたアドレスの1バイト領域に保存されているデータ(メモリ内容)が、Eレジスタにロードされ、スタックポインタで指定されたアドレスを1更新したアドレスの1バイト領域に保存されているデータ(メモリ内容)が、Dレジスタにロードされる(図50B参照)。また、「POP」命令が実行されると、スタックポインタ(SP)にセットされたアドレスに対して2バイト分のアドレス更新処理(アドレスを2加算する処理)が行われる。
次いで、メインCPU101は、サム値の算出(減算)処理を行う(S125)。具体的には、メインCPU101は、HLレジスタに格納されている値(サム値の初期値又は前回の減算処理後のサム値)からDEレジスタに格納されている値を減算し、該減算された値をサム値としてHLレジスタに格納する。
次いで、メインCPU101は、サム算出カウンタの値を1減算する(S126)。次いで、メインCPU101は、更新後のサム算出カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S127)。
S127において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S127がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS124の処理に戻し、S124以降の処理を繰り返す。すなわち、メインRAM103の遊技用RAM領域の全域に渡ってサム値の減算処理が終了するまで、S124〜S127の処理が繰り返される。
一方、S127において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」であると判別したとき(S127がYES判定の場合)、メインCPU101は、DEレジスタに、メインRAM103内の規定外RAM領域のサム値の計算開始アドレスをセットし、サム算出カウンタに、規定外用サムカウント値をセットする(S128)。なお、規定外用サムカウント値は、規定外RAM領域のバイト数となる。
次いで、メインCPU101は、DEレジスタにセットされた規定外RAM領域のアドレスから1バイト分の領域のデータ(保存値)をAレジスタに読み出す(S129)。
次いで、メインCPU101は、サム値の算出(減算)処理を行う(S130)。具体的には、メインCPU101は、HLレジスタに格納されている値からAレジスタに格納されている値を減算し、該減算された値をサム値としてHLレジスタに格納する。
次いで、メインCPU101は、DEレジスタに格納されているアドレスを1加算し、サム算出カウンタの値を1減算する(S131)。次いで、メインCPU101は、更新後のサム算出カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S132)。
S132において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S132がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS129の処理に戻し、S129以降の処理を繰り返す。すなわち、メインRAM103の規定外RAM領域の全域に渡ってサム値の減算処理が終了するまで、S129〜S132の処理が繰り返される。
一方、S132において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」であると判別したとき(S132がYES判定の場合)、メインCPU101は、サムチェック処理の判定結果に「サム異常」をセットする(S133)。次いで、メインCPU101は、算出されたサム値が「0」であるか否かを判別する(S134)。
なお、この処理では、メインCPU101は、フラグ・レジスタFのゼロフラグ(ビット6)の状態(1/0)を参照して、サム値が「0」であるか否かを判別する。本実施形態では、S128でセットされたサム算出カウンタの値が「0」になった時点、すなわち、メインRAM103の全域に渡ってサム値の減算処理が終了した時点において、サム値が「0」である場合には、フラグ・レジスタFのゼロフラグには「1」がセットされ、サム値が「0」でない場合には、フラグ・レジスタFのゼロフラグには「0」がセットされている。それゆえ、S134の処理の時点において、フラグ・レジスタFのゼロフラグに「1(オン状態)」がセットされていれば、メインCPU101はサム値が「0」であると判定する。
S134において、メインCPU101が、算出されたサム値が「0」でないと判別したとき(S134がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS139の処理を行う。一方、S134において、メインCPU101が、算出されたサム値が「0」であると判別したとき(S134がYES判定の場合)、メインCPU101は、判定結果に「電断異常」をセットする(S135)。
次いで、メインCPU101は、電断発生フラグを取得する(S136)。次いで、メインCPU101は、電断発生フラグが電断なしの状態(オフ状態)であるか否かを判別する(S137)。
S137において、メインCPU101が、電断発生フラグが電断なしの状態であると判別したとき(S137がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS139の処理を行う。一方、S137において、メインCPU101が、電断発生フラグが電断なしの状態でないと判別したとき(S137がNO判定の場合)、メインCPU101は、判定結果に「正常」をセットする(S138)。
S138の処理後、S134がNO判定の場合、又は、S137がYES判定の場合、メインCPU101は、サムチェック判定結果に判定結果を保存し、電断発生フラグをクリア(オフ)する(S139)。次いで、メインCPU101は、S121で規定外スタックエリアに保存されたスタックポインタ(SP)の値をスタックポインタにセットする(S140)。そして、S140の処理後、メインCPU101は、サムチェック処理を終了し、処理を電源投入時処理(図36参照)のS10の処理に移す。
本実施形態では、上述のようにしてサムチェック処理が行われる。そして、上述したサムチェック処理中のS122〜S132の処理は、メインCPU101が、図53のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。
上述のように、本実施形態における、メインRAM103のサムチョックの判定処理では、まず、電断発生時に生成されたチェックサムの値を、電源復帰時のメインRAM103に格納されたデータで順次減算する。この際、遊技用RAM領域では、2バイト単位で減算処理(図53中のソースコード「SUB HL,DE」参照)が行われ、規定外RAM領域では、1バイト単位で減算処理(図53中のソースコード「SUBWB HL,A」参照)が行われる。次いで、最終的な減算結果が「0」であるか否か(ゼロフラグがオン状態であるか否か)に基づいて、異常の発生の有無を判定する。そして、減算結果が「0」である場合(ゼロフラグがオン状態である場合)には、正常と判定され、減算結果が「0」でない場合(ゼロフラグがオフ状態である場合)には、異常と判定される。
すなわち、本実施形態では、電断発生時のチェックサムの生成処理は加算方式で行われ、電源復帰時のチェックサムの判定処理は減算方式で行われる。そして、チェックサムの最終的な減算結果に基づいて、正常/異常の判定が行われる。このようなチェックサムの生成処理及び判定処理を行った場合、電源復帰時に再度チェックサムを生成して、該チェックサムを電断発生時のチェックサムと照合する処理が不要となる。この場合、ソースプログラム上において、照合命令コードを省略することができ、ソースプログラムの容量を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、照合命令コードの省略分に対応する空き容量を確保することができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。なお、上述の電断発生時のチェックサムの生成処理、及び、電源復帰時のチェックサムの判定処理で実行される「POP」命令は、スタックポインタ(SP)操作専用命令であり、ソースコード「POP DE」以外にもソースコード「POP HL」、「POP AF」等が存在する。
[メインCPUの制御によるパチスロのメイン処理]
次に、図54を参照して、メインCPU101の制御により実行されるパチスロ1のメイン処理(主要動作処理)について説明する。なお、図54は、メイン処理の手順を示すフローチャート(以下、メインフローという)である。
まず、メインCPU101は、RAM初期化処理を行う(S201)。この処理では、メインCPU101は、図12Cに示すメインRAM103の遊技用RAM領域内の「一遊技終了時」のアドレスを、初期化開始の先頭アドレスとして設定し、該先頭アドレスから遊技用RAM領域の最終アドレスまでの情報を消去(クリア)する。なお、この範囲の格納領域は、例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域などの1回の単位遊技(ゲーム)ごとにデータの消去が必要な格納領域である。
次いで、メインCPU101は、メダル受付・スタートチェック処理を行う(S202)。この処理では、メインCPU101は、メダルセンサ(不図示)やスタートスイッチ79などの入力チェック処理等を行う。なお、メダル受付・スタートチェック処理の詳細については、後述の図55を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、乱数取得処理を行う(S203)。この処理では、メインCPU101は、内部当籤役抽籤用の乱数値(0〜65535:ハードラッチ乱数となる乱数回路110の乱数レジスタ0の値)やART関連の各種抽籤で用いられる演出用乱数値(0〜65535:ソフトラッチ乱数となる乱数回路110の乱数レジスタ1〜3の各値、0〜255:ソフトラッチ乱数となる乱数回路110の乱数レジスタ4〜7の各値)などを抽出し、該抽出した各種乱数値をメインRAM103に設けられた乱数値格納領域(不図示)に格納する。なお、乱数取得処理の詳細については、後述の図63を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、内部抽籤処理を行う(S204)。この処理では、メインCPU101は、S203で抽出した乱数値(ハードラッチ乱数)に基づいた抽籤により内部当籤役の決定処理を行う。なお、内部抽籤処理の詳細については、後述の図64を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、図柄設定処理を行う(S205)。この処理では、メインCPU101は、例えば、当り要求フラグステータス(フラグステータス情報)から内部当籤役を生成する処理、当り要求フラグデータの展開処理、当り要求フラグデータを当り要求フラグ格納領域を格納する処理等を行う。すなわち、メインCPU101は、複数の予め定められた図柄の組合せ(図18参照)のうち、今回の単位遊技において、有効ライン上に停止表示することが許可される図柄の組合せを設定する処理を行う。
なお、詳細な制御は省略するが、メインCPU101は、S205の図柄設定処理において、ボーナス役(BB)がすでに持越役格納領域(図23参照)に格納されている場合には、当該ボーナス役(BB)を含めて、今回の単位遊技において、有効ライン上に停止表示することが許可される図柄の組合せを設定し、ボーナス役(BB)が内部当籤役として決定された場合には、当該ボーナス役(BB)を持越役として持越役格納領域(図23参照)に格納する処理を行う。また、この場合、RT状態としてRT4状態(RT4)をセットする処理を行う。
次いで、メインCPU101は、スタートコマンド生成格納処理を行う(S206)。
この処理では、メインCPU101は、副制御回路200に送信するスタートコマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域(図47B参照)に保存する。通信データ格納領域に保存されたスタートコマンドは、後述の図100で説明する割込処理内の通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。なお、スタートコマンドは、内部当籤役等を特定する各パラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU101は、第2インターフェースボード制御処理を行う(S207)。なお、第2インターフェースボード制御処理は、メインRAM103の規定外用作業領域で実行される。第2インターフェースボード制御処理の詳細については、後述の図66を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、状態別制御処理を行う(S208)。この処理では、メインCPU101は、主に、遊技が行われる状態(例えば、図14に示した各状態)に応じた遊技開始時処理(スタート処理)を行う。なお、状態別制御処理の詳細については、後述の図68を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、リール停止初期設定処理を行う(S209)。この処理では、メインCPU101は、リール停止初期設定テーブル(不図示)を参照し、内部当籤役及び遊技状態に基づいて、引込優先順位テーブル選択テーブル番号、引込優先順位テーブル番号、停止テーブル番号を取得する処理や、ストップボタン未作動カウンタに「3」を格納する処理などを行う。
次いで、メインCPU101は、リール回転開始処理を行う(S210)。この処理では、メインCPU101は、全リールの回転開始を要求する。そして、全リールの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1172msec)で実行される後述の割込処理(後述の図100参照)により、3つのステッピングモータ(不図示)の駆動が制御され、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転が開始される。次いで、各リールは、その回転速度が定速度に達するまで加速制御され、その後、該定速度が維持されるように制御される。
次いで、メインCPU101は、リール回転開始コマンド生成格納処理を行う(S211)。この処理では、メインCPU101は、副制御回路200に送信するリール回転開始コマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域(図47B参照)に保存する。通信データ格納領域に保存されたリール回転開始コマンドは、後述の図100で説明する割込処理内の通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。なお、リール回転開始コマンドは、リールの回転開始動作開始されたことを示すパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU101は、引込優先順位格納処理を行う(S212)。この処理では、メインCPU101は、引込優先順位データを取得して、引込優先順位データ格納領域に格納する。なお、引込優先順位格納処理の詳細については、後述の図73を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、リール停止制御処理を行う(S213)。この処理では、メインCPU101は、左ストップボタン17L、中ストップボタン17C及び右ストップボタン17Rがそれぞれ押されたタイミングと内部当籤役とに基づいて該当するリールの回転の停止制御を行う。なお、リール停止制御処理の詳細については、後述の図81を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、入賞検索処理を行う(S214)。この処理では、メインCPU101は、図柄コード格納領域(図27参照)のデータを入賞作動フラグ格納領域(図22参照)に格納する。また、この処理では、メインCPU101は、有効ラインに表示役が表示されたか(すなわち、図18に示した複数の予め定められた図柄の組合せのうちいずれの図柄の組合せが有効ラインに表示されたか)否かを判定し、その判定結果に基づいて、メダルの払出枚数をセットする。なお、入賞検索処理の詳細については、後述の図88を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、イリーガルヒットチェック処理を行う(S215)。
この処理では、メインCPU101は、当り要求フラグ(内部当籤役)と入賞作動フラグ(表示役)とを合成し、その合成結果に基づいてイリーガルヒットエラーの有無を判定する。なお、イリーガルヒットチェック処理の詳細については、後述の図90を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、入賞チェック・メダル払出処理を行う(S216)。
この処理では、メインCPU101は、入賞作動コマンドの生成処理を行う。また、この処理では、メインCPU101は、S214において決定された表示役の払出枚数に基づいて、ホッパー装置51の駆動やクレジット枚数の更新を行い、メダルの払い出し処理を行う。なお、入賞チェック・メダル払出処理の詳細については、後述の図92を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、ボーナスチェック処理を行う(S217)。この処理では、メインCPU101は、ボーナス状態の作動及び終了を制御する。なお、ボーナスチェック処理の詳細については、後述の図96を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、RTチェック処理を行う(S218)。この処理では、メインCPU101は、有効ライン上に停止表示された図柄組合せに基づいてRT状態の移行制御を行う。なお、RTチェック処理の詳細については、後述の図97を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、遊技終了時状態別制御処理を行う(S219)。この処理では、メインCPU101は、主に、遊技が行われる状態(例えば、図14に示した各状態)に応じた遊技終了時処理(すなわち、全停止後の処理)を行う。なお、遊技終了時状態別制御処理の詳細については、後述の図98を参照しながら後で説明する。そして、S219の処理後(一遊技終了後)、メインCPU101は、処理をS201の処理に戻す。
[メダル受付・スタートチェック処理]
次に、図55及び図56を参照して、メインフロー(図54参照)中のS202で行うメダル受付・スタートチェック処理について説明する。なお、図55は、メダル受付・スタートチェック処理の手順を示すフローチャートであり、図56は、メダル受付・スタートチェック処理中のS231〜S233の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、自動投入メダルカウンタの値が「0」であるか否か(自動投入要求はあるか否か)を判別する(S221)。なお、この処理において、自動投入メダルカウンタが「1」以上であるときは、メインCPU101は、自動投入要求があると判別する。また、自動投入メダルカウンタは、前回の単位遊技において再遊技(リプレイ)に係る表示役が成立したか否かを識別するためのデータである。再遊技に係る表示役が成立したときには、前回の単位遊技において投入された枚数分のメダルが自動投入メダルカウンタに自動的に投入される。
S221において、メインCPU101が、自動投入メダルカウンタの値が「0」であると判別したとき(S221がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS225の処理を行う。
一方、S221において、メインCPU101が、自動投入メダルカウンタの値が「0」でないと判別したとき(S221がNO判定の場合)、メインCPU101は、メダル投入処理を行う(S222)。この処理では、メインCPU101は、メダル投入コマンドの生成格納処理やメダル投入枚数のLED点灯制御処理などを行う。なお、メダル投入処理の詳細については、後述の図57を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、自動投入メダルカウンタの値を1減算する(S223)。次いで、減算後の自動投入メダルカウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S224)。
S224において、メインCPU101が、自動投入メダルカウンタの値が「0」でないと判別したとき(S224がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS222の処理に戻し、S222以降の処理を繰り返す。
一方、S224において、メインCPU101が、自動投入メダルカウンタの値が「0」であると判別したとき(S224がYES判定の場合)、又は、S221がYES判定の場合、メインCPU101は、メダル補助収納庫スイッチチェック処理を行う(S225)。この処理では、メインCPU101は、メダル補助収納庫スイッチ75のオン/オフ状態に基づいて、メダル補助収納庫52がメダルで満杯になっているか否かを検出する。
次いで、メインCPU101は、メダル投入状態チェック処理を行う(S226)。次いで、メインCPU101は、メダル投入状態チェック処理の結果に基づいて、メダル投入可能な状態であるか否かを判別する(S227)。
S227において、メインCPU101が、メダル投入可能な状態でないと判別したとき(S227がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS231の処理を行う。
一方、S227において、メインCPU101が、メダル投入可能な状態であると判別したとき(S227がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダル投入チェック処理を行う(S228)。この処理では、メインCPU101は、例えば、メダルセンサ入力状態に基づいて、メダルが正常に通過したか否かの判定処理や、規定数を超えてメダル投入が行われた場合に該メダルをクレジットする処理などを行う。なお、メダル投入チェック処理の詳細については、後述の図59を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、メダル投入チェック処理の結果に基づいて、メダル投入又はクレジット可能な状態であるか否かを判別する(S229)。
S229において、メインCPU101が、メダル投入又はクレジット可能な状態であると判別したとき(S229がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS231の処理を行う。一方、S229において、メインCPU101が、メダル投入又はクレジット可能な状態でないと判別したとき(S229がNO判定の場合)、メインCPU101は、メダル受付禁止の処理を行う(S230)。この処理により、セレクタ66(図4参照)のソレノイドの駆動が行われず、投入されたメダルがメダル払出口24から排出される。
S230の処理後、S227がNO判定の場合、又は、S229がYES判定の場合、メインCPU101は、現在のメダルの投入枚数が遊技可能開始枚数であるか否かを判別する(S231)。なお、本実施形態では、遊技開始可能枚数は3枚である(図18参照)。
S231において、メインCPU101が、現在のメダルの投入枚数が遊技可能開始枚数であると判別したとき(S231がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS234の処理を行う。一方、S231において、メインCPU101が、現在のメダルの投入枚数が遊技可能開始枚数でないと判別したとき(S231がNO判定の場合)、メインCPU101は、メダル投入があるか否かを判別する(S232)。
S232において、メインCPU101が、メダル投入があると判別したとき(S232がYES判定の場合)、メインCPU101は、処理をS226に戻し、S226以降の処理を繰り返す。一方、S232において、メインCPU101が、メダル投入がないと判別したとき(S232がNO判定の場合)、メインCPU101は、図40で説明した設定変更確認処理を行う(S233)。この処理では、メインCPU101は、設定確認開始時の設定変更コマンドの生成格納処理などを行う。
S233の処理後又はS231がYES判定の場合、メインCPU51は、スタートスイッチ79がオン状態であるか否かを判別する(S234)。
S234において、メインCPU101が、スタートスイッチ79がオン状態でないと判別したとき(S234がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS226に戻し、S226以降の処理を繰り返す。
一方、S234において、メインCPU101が、スタートスイッチ79がオン状態であると判別したとき(S234がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダル受付禁止の処理を行う(S235)。この処理により、セレクタ66(図4参照)のソレノイドの駆動が行われず、投入されたメダルがメダル払出口24から排出される。そして、S235の処理後、メインCPU101は、メダル受付・スタートチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)のS203に移す。
本実施形態では、上述のようにしてメダル受付・スタートチェック処理が行われる。そして、上述したメダル受付・スタートチェック処理中のS231〜S233の処理は、メインCPU101が、図56のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。その中でも、S233の処理では、メインCPU101専用命令コードである「CALLF」命令により、処理を設定変更確認処理の実行プログラムのアドレス「SB_WVSC_00」にジャンプさせ、図40及び図41で説明した設定変更確認処理を行う。
そして、上述したメダル受付・スタートチェック処理中のS233の処理、すなわち、設定変更確認処理は、遊技状態に関係なく実行される。それゆえ、本実施形態では、遊技状態に関係なく、すなわち、遊技状態がボーナス状態(特賞作動状態)であっても、設定値及びホールメニュー(各種履歴データ(エラー、電断履歴等))を確認することができ、ゴト等の不正行為を抑制することができる。
[メダル投入処理]
次に、図57及び図58を参照して、メダル受付・スタートチェック処理(図55参照)中のS222で行うメダル投入処理について説明する。なお、図57は、メダル投入処理の手順を示すフローチャートであり、図58は、メダル投入処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、メダルカウンタの値に「1」を加算する(S241)。
なお、メダルカウンタは、メダルの投入枚数をカウント(計数)するためのカウンタであり、メインRAM103に設けられる。
次いで、メインCPU101は、メダル投入コマンド生成格納処理を行う(S242)。この処理では、メインCPU101は、副制御回路200に送信するメダル投入コマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域(図47B参照)に保存する。通信データ格納領域に保存されたメダル投入コマンドは、後述の図100で説明する割込処理内の通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。すなわち、メダル投入コマンドは、メダルが1枚投入される度に、主制御回路90から副制御回路200に送信される。なお、メダル投入コマンドは、投入枚数等を特定するためのパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU101は、LED82(図7参照)に含まれるメダル投入枚数表示用の第1〜第3LEDを消灯させる(S243)。次いで、メインCPU101は、メダル投入枚数(メダルカウンタの値)に基づいて、該メダル投入枚数に対応するLED点灯データ(点灯制御データ)を算出する(S244)。この処理において、例えば、メダル投入枚数が1枚である場合には、メダル投入枚数表示用の第1LEDのみを点灯させるLED点灯データが算出され、また、例えば、メダル投入枚数が3枚である場合には、メダル投入枚数表示用の第1〜第3LEDの全てを点灯させるLED点灯データが算出される。なお、このLED点灯データの算出手法については、後で詳述する。
次いで、メインCPU101は、算出されたLED点灯データを用いて、対応するメダル投入枚数表示用のLEDを点灯させる(S245)。そして、S245の処理後、メインCPU101は、メダル投入処理を終了し、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図55参照)のS223に移す。
本実施形態では、上述のようにしてメダル投入処理が行われる。なお、上述したメダル投入処理は、メインCPU101が、図58のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。その中でS244の処理では、メダル投入枚数表示用のLED点灯データがテーブルを参照したループ処理でなく、演算処理により生成される。この演算処理は、メインCPU101が図58に示すソースプログラム中のソースコード「LD A,L」〜「OR L」を順次実行することにより行われる。
この演算処理では、まず、ソースコード「LD A,L」の実行により、Lレジスタに格納されたメダル投入枚数のデータがAレジスタに格納される。例えば、メダル投入枚数が3枚である場合には、「00000011B」(10進数で「3」)がAレジスタに格納される。なお、本実施形態において、1バイトデータを「********B」と記すが、最後の文字「B」は、文字「B」の前に示された「0」又は「1」がビットデータであることを意味する。
次いで、ソースコード「ADD A,A」の実行により、Aレジスタに格納されたデータにAレジスタに格納されたデータが加算され、該加算結果がAレジスタに格納される。
例えば、この「ADD」命令の実行前の時点でAレジスタに格納されているデータが「00000011B」である場合(メダル投入枚数が3枚である場合)、この「ADD」命令により、加算結果となる「00000110B」がAレジスタに格納される。
次いで、ソースコード「DEC A」の実行により、Aレジスタに格納されているデータが1減算され、該減算結果がAレジスタに格納される。例えば、この「DEC」命令の実行前の時点でAレジスタに格納されているデータが「00000110B」である場合、この「DEC」命令により、減算結果となる「00000101B」がAレジスタに格納される。
次いで、ソースコード「OR L」の実行により、Lレジスタに格納されているデータ(メダル投入枚数)とAレジスタに格納されているデータとの論理和演算が行われ、該演算結果がAレジスタに格納される。例えば、この「OR」命令の実行前の時点でAレジスタに格納されているデータが「00000101B」であり、Lレジスタに格納されているデータが「00000011B」である場合(メダル投入枚数が3枚である場合)、この「OR」命令により、両データの論理和演算の結果となる「00000111B」がAレジスタに格納される。そして、「OR」命令の実行によりAレジスタに格納されたデータが、メダル投入枚数表示用のLED点灯データ(メダル投入LEDの点灯状態を示すデータ)となる。
例えば、メダル投入枚数が3枚である場合には、上述のように、S244のメダル投入枚数表示用のLED点灯データの算出処理により、最終的な算出結果「00000111B」がメダル投入枚数表示用のLED点灯データとなる。そして、本実施形態では、最終的に算出されたLED点灯データのビット0の「1/0」が1枚目のメダル投入枚数表示用のLED(第1LED)への出力ポートの「オン/オフ」状態に対応し、ビット1の「1/0」が2枚目のメダル投入枚数表示用のLED(第2LED)への出力ポートの「オン/オフ」状態に対応し、ビット2の「1/0」が3枚目のメダル投入枚数表示用のLED(第3LED)への出力ポートの「オン/オフ」状態に対応する。それゆえ、メダル投入枚数が3枚である場合には、上述のように、LED点灯データとして「00000111B」が生成されるので、メダル投入枚数表示用の第1〜第3LEDの全ての出力ポートがオン状態にセットされ、メダル投入枚数表示用の第1〜第3LEDが全て点灯状態となる。
上述のようにしてメダル投入枚数表示用のLED点灯データを演算処理により生成した場合、メダル投入枚数表示用のLED点灯データを生成する際に参照するテーブルデータが不要となるのでメインROM102のテーブル領域の空き容量を増やすことができるとともに、プログラムの容量増を最小限に抑えることができる。すなわち、本実施形態の上述したメダル投入処理では、メダル投入LED表示の処理を効率化することができるとともに、メインROM102の空き容量を確保し(増やし)、該増えた空き領域を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
[メダル投入チェック処理]
次に、図59及び図60を参照して、メダル受付・スタートチェック処理(図55参照)中のS228で行うメダル投入チェック処理について説明する。なお、図59は、メダル投入チェック処理の手順を示すフローチャートであり、図60は、メダル投入チェック処理中のS255〜S258の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、再遊技中であるか否かを判別する(S251)。
S251において、メインCPU101が、再遊技中であると判別したとき(S251がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダル投入チェック処理を終了し、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図55参照)のS229に移す。
一方、S251において、メインCPU101が、再遊技中でないと判別したとき(S251がNO判定の場合)、メインCPU101は、メダル受付許可を行う(S252)。この処理では、セレクタ66(図4参照)のソレノイドの駆動が行われ、メダル投入口24から投入されたメダルが受け入れられる。受け入れられたメダルは計数されてからホッパー装置51へ案内される。
次いで、メインCPU101は、ベットボタンチェック処理を行う(S253)。この処理では、メインCPU101は、BETスイッチ77のオン/オフ状態に基づいて、ベットボタン(MAXベットボタン15a又は1ベットボタン15b)の操作が行われたか否かを判別する。次いで、メインCPU101は、S253のベットボタンチェック処理の結果に基づいて、ベット動作が完了したか否かを判別する(S254)。
S254において、メインCPU101が、ベット動作が完了したと判別したとき(S254がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダル投入チェック処理を終了し、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図55参照)のS229に移す。
一方、S254において、メインCPU101が、ベット動作が完了していないと判別したとき(S254がNO判定の場合)、メインCPU101は、現処理時のメダルセンサ入力状態(遊技媒体の受付状態)と、前回処理時のメダルセンサ入力状態とを取得する(S255)。なお、メダルセンサ入力状態は、メダル投入口24に受け入れられたメダルのセレクタ66内の通過状況を示す情報であり、セレクタ66に入口及び出口に設けられた各メダルセンサ(不図示)の検知結果により生成される。
本実施形態では、メダルセンサ入力状態は、1バイト(8ビット)のデータで表され、セレクタ66の出口にメダルの通過方向に並んで設けられた上流側の第1メダルセンサ(不図示)の検知結果がビット0の情報(「0」又は「1」)に対応し、下流側の第2メダルセンサ(不図示)の検知結果がビット1の情報(「0」又は「1」)に対応する。第1メダルセンサによりメダルの通過が検知された場合には、ビット0に「1」がセットされ、第2メダルセンサによりメダルの通過が検知された場合には、ビット1に「1」がセットされる。それゆえ、メダルセンサ入力状態「00000000B」は、メダル通過前又は通過後(通過時)の状態を示し、メダルセンサ入力状態「00000001B」は、メダル通過開始時の状態を示し、メダルセンサ入力状態「00000011B」は、メダル通過中の状態を示し、メダルセンサ入力状態「00000010B」は、メダル通過完了直前の状態を示す。
次いで、メインCPU101は、現処理時のメダルセンサ入力状態が前回処理時のメダルセンサ入力状態から変化したか否かを判別する(S256)。
S256において、メインCPU101が、現処理時のメダルセンサ入力状態が前回処理時のメダルセンサ入力状態から変化していないと判別したとき(S256がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS261の処理を行う。
一方、S256において、メインCPU101が、現処理時のメダルセンサ入力状態が前回処理時のメダルセンサ入力状態から変化したと判別したとき(S256がYES判定の場合)、メインCPU101は、前回処理時のメダルセンサ入力状態に基づいて、演算処理により、現処理時で得られるメダルセンサ入力状態の正常値(正常変化値)を生成する(S257)。
なお、この処理において、前回処理時のメダルセンサ入力状態が「00000000B」である場合(第1及び第2メダルセンサがともにメダル未検知である場合)には、メダルセンサ入力状態の正常変化値として「00000001B」(第1メダルセンサがメダル検知であり、第2メダルセンサがメダル未検知である場合)が生成され、前回処理時のメダルセンサ入力状態が「00000001B」である場合には、メダルセンサ入力状態の正常変化値として「00000011B」(第1及び第2メダルセンサがともにメダル検知である場合)が生成される。また、この処理において、前回処理時のメダルセンサ入力状態が「00000011B」である場合には、メダルセンサ入力状態の正常変化値として「00000010B」(第1メダルセンサがメダル未検知であり、第2メダルセンサがメダル検知である場合)が生成され、前回処理時のメダルセンサ入力状態が「00000010B」である場合には、メダルセンサ入力状態の正常変化値として「00000000B」(第1及び第2メダルセンサがともにメダル未検知である場合)が生成される。なお、メダルセンサ入力状態の正常変化値の生成(算出)手法については後で詳述する。
次いで、メインCPU101は、現処理時のメダルセンサ入力状態がS257で生成された正常変化値と同じであるか否かを判別する(S258)。なお、この判定処理では、メダル逆行エラーの発生の有無が判定され、S258の判定条件が満たされない場合には、メインCPU101は、メダル逆行エラーが発生したと判定する。
S258において、メインCPU101が、現処理時のメダルセンサ入力状態がS257で生成された正常変化値と同じでないと判別したとき(S258がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS262の処理を行う。
一方、S258において、メインCPU101が、現処理時のメダルセンサ入力状態がS257で生成された正常変化値と同じであると判別したとき(S258がYES判定の場合)、メインCPU101は、現処理時のメダルセンサ入力状態がメダル通過時の状態(「00000000B」)であるか否かを判別する(S259)。S259において、メインCPU101が、現処理時のメダルセンサ入力状態がメダル通過時の状態であると判別したとき(S259がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS263の処理を行う。
S259において、メインCPU101が、現処理時のメダルセンサ入力状態がメダル通過時の状態でないと判別したとき(S259がNO判定の場合)、メインCPU101は、メダル通過チェックタイマーをセットする(S260)。この処理でメダル通過チェックタイマーにセットされる時間は、メダルがセレクタ66を通過したか否かを判別可能な時間であれば、任意の時間に設定することができる。また、この処理でセットされるタイマー値は、例えば、現処理時のメダルセンサ入力状態に応じて変化させてもよい。
S260の処理後又はS256がNO判定の場合、メインCPU101は、現処理時のメダルセンサ入力状態がメダル通過中の状態(「00000011B」)であり、かつ、メダル通過チェックタイマーが停止しているか否かを判別する(S261)。この判定処理では、メダル通過エラー(投入メダル通過時間エラー)の発生の有無が判定され、S261の判定条件が満たされた場合、メインCPU101は、メダル通過エラーが発生したと判定する。
S261において、メインCPU101が、S261の判定条件が満たされないと判別したとき(S261がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS253の処理に戻し、S253以降の処理を繰り返す。
一方、S261において、メインCPU101が、S261の判定条件が満たされると判別したとき(S261がYES判定の場合)、又は、S258がNO判定の場合、すなわち、メダル通過エラー又はメダル逆行エラーが発生したと判定された場合、メインCPU101は、エラー処理を行う(S262)。この処理では、メインCPU101は、例えば、エラーコマンド生成格納処理等のエラー発生時の各種処理を行う。なお、エラー処理の詳細については、後述の図61を参照しながら後で説明する。そして、S262の処理後、メインCPU101は、処理をS253の処理に戻し、S253以降の処理を繰り返す。
ここで再度、S259の処理に戻って、S259がYES判定の場合、メインCPU101は、規定数(本実施形態では3枚)のメダルが投入済みの状態であるか否かを判別する(S263)。
S263において、メインCPU101が、規定数のメダルが投入済みの状態でないと判別したとき(S263がNO判定の場合)、メインCPU101は、図57で説明したメダル投入処理を行う(S264)。そして、S264の処理後、メインCPU101は、処理をS253の処理に戻し、S253以降の処理を繰り返す。
一方、S263において、メインCPU101が、規定数のメダルが投入済みの状態であると判別したとき(S263がYES判定の場合)、メインCPU101は、クレジットカウンタの値に「1」を加算する(S265)。次いで、メインCPU101は、メダル投入コマンド生成格納処理を行う(S266)。この処理では、メインCPU101は、副制御回路200に送信するメダル投入コマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域(図47B参照)に保存する。通信データ格納領域に保存されたメダル投入コマンドは、後述の図100で説明する割込処理内の通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。
次いで、メインCPU101は、クレジットカウンタの値に基づいて、メダルのクレジット枚数が上限値(本実施形態では50枚)であるか否かを判別する(S267)。
S267において、メインCPU101が、メダルのクレジット枚数が上限値でないと判別したとき(S267がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS253の処理に戻し、S253以降の処理を繰り返す。一方、S267において、メインCPU101が、メダルのクレジット枚数が上限値であると判別したとき(S267がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダル投入チェック処理を終了し、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図55参照)のS229に移す。
本実施形態では、上述のようにしてメダル投入チェック処理が行われる。そして、上述したメダル投入チェック処理中のS255〜S258の処理は、メインCPU101が、図60のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。その中で、S257のメダルセンサ入力状態の正常変化値の生成処理は、テーブルを参照して取得する処理ではなく、演算処理により行われる。具体的には、正常変化値の生成処理は、メインCPU101が図60に示すソースプログラム中のソースコード「RLA」及び「AND cBX_MDINSW」をこの順で実行することにより行われる。
「RLA」命令は、Aレジスタに格納された1バイトのデータを、左(ビット0からビット7に向かう方向)に1回(1ビット分)シフトさせる命令コードである。図60に示す例では、「RLA」命令より前に実行されるソースコード「LD A,B」によりAレジスタに格納された前回のメダルセンサ入力状態を示す1バイトのデータが、「RLA」命令により、左に1回シフトされる。この際、ビット0に新たに格納されるビットデータは、「RLA」命令より前に実行されるソースコード「CP cBX_MDISW2」の実行結果に基づいて決定される。
「CP」命令は比較動作を実行する命令コードである。また、「cBX_MDISW2」は、1バイトのデータであり、本実施形態では「00000010B」である。ソースコード「CP cBX_MDISW2」が実行されると、Aレジスタに格納された前回のメダルセンサ入力状態を示す1バイトのデータが、「cBX_MDISW2(00000010B)」と比較される。
そして、ソースコード「CP cBX_MDISW2」を実行した結果、前回のメダルセンサ入力状態を示す1バイトのデータが「cBX_MDISW2(00000010B)」未満であるという結果が得られた場合にはフラグレジスタFのキャリーフラグ(図11参照)に「1」がセットされ、「RLA」命令の実行時に、Aレジスタのビット0にフラグレジスタFのキャリーフラグの「1」が格納される。一方、ソースコード「CP cBX_MDISW2」を実行した結果、前回のメダルセンサ入力状態を示す1バイトのデータが「cBX_MDISW2(00000010B)」以上であるという結果が得られた場合にはフラグレジスタFのキャリーフラグ(図11参照)に「0」がセットされ、「RLA」命令の実行時により、Aレジスタのビット0にフラグレジスタFのキャリーフラグの「0」が格納される。
それゆえ、例えば、前回のメダルセンサ入力状態を示す1バイトのデータが「00000000B(メダル通過前又は通過後(通過時)の状態)」(<「cBX_MDISW2」)であれば、「RLA」命令の実行により、「00000001B」が生成され、前回のメダルセンサ入力状態を示す1バイトのデータが「00000001B(メダル通過開始時の状態)」(<「cBX_MDISW2」)であれば、「RLA」命令の実行により、「00000011B」が生成される。一方、例えば、前回のメダルセンサ入力状態を示す1バイトのデータが「00000011B(メダル通過中の状態)」(>「cBX_MDISW2」)であれば、「RLA」命令の実行により、「00000110B」が生成され、前回のメダルセンサ入力状態を示す1バイトのデータが「00000010B(メダル通過完了直前の状態)」(=「cBX_MDISW2」)であれば、「RLA」命令の実行により、「00000100B」が生成される。
次いで、ソースコード「AND cBX_MDINSW」が実行されると、「RLA」命令の実行により生成された1バイトデータ(Aレジスタの格納データ)が、1バイトのデータ「cBX_MDINSW」と論理積され、メダルセンサ入力状態の正常変化値が算出される。なお、1バイトのデータ「cBX_MDISW」は、本実施形態では「00000011B」である。それゆえ、ソースコード「AND cBX_MDINSW」が実行されれば、Aレジスタの格納データ中のビット0及びビット1のデータだけがマスクされ、その他のビットデータが「0」になる。
その結果、例えば、前回のメダルセンサ入力状態を示す1バイトのデータが「00000000B(メダル通過前の状態)」であれば、メダルセンサ入力状態の正常変化値として「00000001B(メダル通過開始時の状態)」が生成され、前回のメダルセンサ入力状態を示す1バイトのデータが「00000001B(メダル通過開始時の状態)」であれば、メダルセンサ入力状態の正常変化値として「00000011B(メダル通過中の状態)」が生成される。一方、例えば、前回のメダルセンサ入力状態を示す1バイトのデータが「00000011B(メダル通過中の状態)」であれば、メダルセンサ入力状態の正常変化値として「00000010B(メダル通過完了直前の状態)」が生成され、前回のメダルセンサ入力状態を示す1バイトのデータが「00000010B」(メダル通過完了直前の状態)であれば、メダルセンサ入力状態の正常変化値として「00000000B(メダル通過後(通過時)の状態)」が生成される。
上述のようにして、メダルセンサ入力状態の変化態様の検知処理をテーブル参照処理から演算処理に変更することにより、メインROM102のテーブル格納領域の空き容量を増やすことができるとともに、プログラムの容量増を最小限に抑えることができる。それゆえ、上述した手法を採用することにより、メダル投入センサ状態の検知処理を効率化することができるとともに、メインROM102において増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能となる。
[エラー処理]
次に、図61及び図62を参照して、例えば、メダル投入チェック処理(図59参照)中のS262で行うエラー処理について説明する。図61は、エラー処理の手順を示すフローチャートであり、図62は、エラー処理のソースプログラム上で、実際に参照されるエラーテーブルの構成の一例を示す図である。
なお、図62に示すエラーテーブルでは、エラー要因の種別を示すポートのオン/オフ状態を表す1バイトデータ(図62中の例えばアドレス「dERR_HE」に格納されている1バイトデータ等)毎に、エラー表示データ(図62中の例えばアドレス「dERR_HE+1」及び「dERR_HE+2」に格納されている1バイトデータ等)が規定される。このエラー表示データは、情報表示器6に含まれる2桁の7セグLED(払出枚数表示用及びエラー表示用兼用)に出力される。
まず、メインCPU101は、メダルソレノイドのオフ処理を行う(S271)。具体的には、メインCPU101は、セレクタ66(図7参照)のソレノイドの駆動を停止する。次いで、メインCPU101は、メダルの払出枚数表示データの退避処理を行う(S272)。
次いで、メインCPU101は、エラーテーブルのセット処理を行う(S273)。この処理により、図62に示すエラーテーブルの先頭アドレスがソースプログラム上にセットされる。
次いで、メインCPU101は、エラー要因を取得する(S274)。なお、この処理で取得されるエラー要因は、現在処理中のエラー処理を読み出した処理に応じて変化する。なお、本実施形態で対象とするエラー要因としては、図62に示すように、「ホッパーエンプティエラー」、「ホッパージャムエラー」、「投入メダル通過カウントエラー」、「投入メダル通過チェックエラー」、「投入メダル通過チェックエラー」、「投入メダル通過時間エラー」、「投入メダル逆行エラー」、「投入メダル補助収納庫満杯エラー」、「イリーガルヒットエラー」が規定される。例えば、メダル投入チェック処理中のS258の処理後にエラー処理が読み出された場合には、この処理において、エラー要因として図62中の「投入メダル逆行エラー(Cr)」が取得される。また、例えば、メダル投入チェック処理中のS261の処理後にエラー処理が読み出された場合には、この処理において、エラー要因として図62中の「投入メダル通過時間エラー(CE)」が取得される。
次いで、メインCPU101は、エラーテーブルとエラー要因とから、エラー表示データを取得する(S275)。例えば、エラー要因が「投入メダル逆行エラー(Cr)」である場合、この処理において、2桁の7セグLEDのうち、上位桁の7セグLEDに出力するエラー表示データとして、図62に示すエラーテーブル中のアドレス「dERR_CR+1」に格納されている1バイトデータ「01001110B」が取得され、下位桁の7セグLEDに出力するエラー表示データとして、アドレス「dERR_CR+2」に格納されている1バイトデータ「00001001B」が取得される。この場合、2桁の7セグLEDには、「Cr」の2文字がエラー情報として表示される。
次いで、メインCPU101は、エラーコマンド(発生)生成格納処理を行う(S276)。この処理では、メインCPU101は、副制御回路200に送信する、エラー発生時のエラーコマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域(図47B参照)に保存する。通信データ格納領域に保存されたエラー発生時のエラーコマンドは、後述の図100で説明する割込処理内の通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。なお、エラー発生時のエラーコマンドには、エラー発生を示すパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU101は、1割込時間(1.1172ms)の待機処理を行う(S277)。次いで、メインCPU101は、エラーが解除されたか否かを判別する(S278)。
S278において、メインCPU101が、エラーが解除されていないと判別したとき(S278がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS277の処理に戻し、S277以降の処理を繰り返す。
一方、S278において、メインCPU101が、エラーが解除されたと判別したとき(S278がYES判定の場合)、メインCPU101は、エラー要因のクリア処理を行う(S279)。なお、この処理は、メインRAM103の規定外作業領域で行われる。
次いで、メインCPU101は、S272で退避させたメダルの払出枚数表示データの復帰処理を行う(S280)。
次いで、メインCPU101は、エラーコマンド(解除)生成格納処理を行う(S281)。この処理では、メインCPU101は、副制御回路200に送信する、エラー解除時のエラーコマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域(図47B参照)に保存する。通信データ格納領域に保存されたエラー解除時のエラーコマンドは、後述の図100で説明する割込処理内の通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。なお、エラー解除時のエラーコマンドには、エラー解除を示すパラメータを含んで構成される。そして、S281の処理後、メインCPU101は、エラー処理を終了し、処理を例えばメダル投入チェック処理(図59参照)中のS253に移す。なお、エラー解除では、発生したエラー要因が解除され、リセットスイッチ76が押下されることにより、エラー状態が解除される。
[乱数取得処理]
次に、図63を参照して、メインフロー(図54参照)中のS203で行う乱数取得処理について説明する。なお、図63は、乱数取得処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、乱数回路の乱数レジスタ0のハードラッチ乱数(0〜65535)を取得し、取得した乱数値を内部当籤役抽籤用の乱数値として、メインRAM103内の乱数値格納領域(不図示)に保存する(S291)。
次いで、メインCPU101は、乱数回路の乱数レジスタ1〜7のソフトラッチ乱数(本実施形態では、0〜65535:MB中ロック演出実行の抽籤処理で用いられる演出用乱数値、0〜255:ART関連の抽籤処理で用いられる演出用乱数値)を生成するためのソフトラッチ乱数取得レジスタのセット処理を行う(S292)。次いで、メインCPU101は、ソフトラッチ乱数の取得個数(例えば、7)をセットする(S293)。
次いで、メインCPU101は、取得個数分のソフトラッチ乱数を一括で取得し、取得個数分のソフトラッチ乱数を乱数値格納領域に保存する(S294)。なお、この際、乱数回路110の乱数レジスタ1から取得されるソフトラッチ乱数(演出用乱数値、2バイト乱数値)は、乱数値格納領域内において、乱数回路の乱数レジスタ0から取得されるハードラッチ乱数(内部当籤役抽籤用の乱数値)が格納された領域とは異なる領域に保存される。そして、S294の処理後、メインCPU101は、乱数取得処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)のS204に移す。なお、本実施形態では、複数個の2バイト乱数及び1バイト乱数を格納可能とするために、メインRAM103の所定の格納領域が乱数格納領域として割り当てられている。
[内部抽籤処理]
次に、図64及び図65を参照して、メインフロー(図54参照)中のS204で行う内部抽籤処理について説明する。なお、図64は、内部抽籤処理の手順を示すフローチャートであり、図65Aは、内部抽籤処理中のS302〜S305の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図であり、図65Bは、内部抽籤処理中のS308〜S309の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、設定値・メダル投入枚数チェック処理を行う(S301)。この処理では、メインCPU101は、現遊技の設定値(1〜6のいずれか)及びメダル投入枚数(本実施形態では3枚)のチェック処理を行う。
次いで、メインCPU101は、一般遊技中用の内部抽籤テーブル及び抽籤回数(本実施形態では67回)をセットする(S302)。この処理では、図16及び図17に示した内部抽籤テーブル(RT0〜RT4)中の「当籤番号」の値(当り要求フラグステータス)がCレジスタにセットされ、「判定データ」(不図示:アドレスの参照先を判定するためのデータ)の値がAレジスタにセットされる。
次いで、メインCPU101は、RB作動中であるか否かを判別する(S303)。すなわち、メインCPU101は、BB遊技状態(BB作動中)であるか否かを判別する。
S303において、メインCPU101が、RB作動中でないと判別したとき(S303がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS305の処理を行う。
一方、S303において、メインCPU101が、RB作動中であると判別したとき(S303がYES判定の場合)、メインCPU101は、RB中用の内部抽籤テーブル(本実施形態では図16及び図17に示した内部抽籤テーブルにおける「BB中」の列が示すテーブル)及び抽籤回数(本実施形態では一般遊技中と同様に67回)をセットする(S304)。この処理では、S302でセットされた一般遊技中用の内部抽籤テーブル及び抽籤回数をRB中用の内部抽籤テーブル及び抽籤回数で上書きする。なお、図16及び図17に示した内部抽籤テーブルでは、説明の便宜のため、一般遊技中用の内部抽籤テーブルとRB中の内部抽籤テーブルとを同様の構成としているが、各々の遊技状態において必要な内部当籤役のみが抽籤されるように異なる構成としてもよい。
S304の処理後又はS303がNO判定の場合、メインCPU101は、セットされている内部抽籤テーブルから抽籤対象役の判定データを取得し、抽籤テーブルアドレスを更新する(S305)。
次いで、メインCPU101は、判定データがRT状態別データであるか否かを判別する(S306)。この処理では、メインCPU101は、現在取得されている抽籤対象役がRT状態に応じて抽籤値が変化する内部当籤役であるか否かを判別する。例えば、メインCPU101は、現在取得されている抽籤対象役の判定データに規定されているアドレスが、RT状態別抽籤値選択テーブル(不図示)内のアドレスであるか否かを判別する。
例えば、図16及び図17に示した内部抽籤テーブルにおいて内部当籤役「F_通常リプ」に対応付けられている判定データは、RT状態別抽籤値選択テーブル(不図示)内の内部当籤役「F_通常リプ」のアドレスが規定されているので、内部当籤役「F_通常リプ」に対応付けられている判定データは、RT状態別データに対応する。それゆえ、現在取得されている抽籤対象役が内部当籤役「F_通常リプ」である場合には、S306の処理において、メインCPU101は、判定データがRT状態別データであると判定する。
S306において、メインCPU101が、判定データがRT状態別データでないと判別したとき(S306がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS308の処理を行う。一方、S306において、メインCPU101が、判定データがRT状態別データであると判別したとき(S306がYES判定の場合)、メインCPU101は、判定データに基づいて、RT状態別抽籤値選択テーブル(不図示)から選択データを取得し、該取得した選択データを判定データにセットする(S307)。
S307の処理後又はS306がNO判定の場合、メインCPU101は、抽籤対象役の判定データが設定別データであるか否かを判別する(S308)。この処理では、メインCPU101は、現在取得されている抽籤対象役が、設定値に応じて抽籤値が変化する内部当籤役であるか否かを判別する。例えば、メインCPU101は、現在取得されている抽籤対象役の判定データに規定されているアドレスが、設定別内部抽籤値テーブル(不図示)内のアドレスであるか否かを判別する。
例えば、図16及び図17に示した内部抽籤テーブルにおいて内部当籤役「F_共通ベル」が、設定値が高いほど抽籤値が高くなるように規定されている場合、この内部当籤役「F_共通ベル」に対応付けられている判定データは、設定別抽籤値選択テーブル(不図示)内の内部当籤役「F_共通ベル」のアドレスが規定されているので、内部当籤役「F_共通ベル」に対応付けられている判定データは、設定別データに対応する。それゆえ、現在取得されている抽籤対象役が内部当籤役「F_共通ベル」である場合には、S308の処理において、メインCPU101は、判定データが設定別データであると判定する。
S308において、メインCPU101が、判定データが設定別データでないと判別したとき(S308がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS310の処理を行う。一方、S308において、メインCPU101が、判定データが設定別データであると判別したとき(S308がYES判定の場合)、メインCPU101は、判定データに設定値データ(0〜5のいずれか)を加算し、該加算した値を判定データにセットする(S309)。なお、この処理で判定データに加算される設定値データは、設定値に対応付けられたデータであるが、設定値そのものの値ではなく、設定値データ「0」〜「5」は、それぞれ「設定1」〜「設定6」に対応するデータである。
S309の処理後又はS308がNO判定の場合、メインCPU101は、セットされている判定データに基づいて、抽籤対象役の抽籤値が格納された領域のアドレスを算出し、該アドレスに格納された抽籤値を取得する(S310)。
例えば、メインCPU101は、抽籤対象役が、その抽籤値がRT状態及び設定値のいずれによっても変動しない内部当籤役(例えば、「F_黒BAR」)である場合には、判定データが示すアドレスから抽籤値「8」を取得する。
また、例えば、メインCPU101は、抽籤対象役が、その抽籤値がRT状態によっても変動する内部当籤役(例えば、「F_通常リプ」)である場合には、判定データが示すアドレスから、RT0状態(RT0)である場合には抽籤値「8332」を取得し、RT4状態(RT4)である場合には抽籤値「18041」を取得し、その他のRT状態(RT1〜RT3)である場合には抽籤値「0」を取得する。
また、例えば、メインCPU101は、抽籤対象役が、その抽籤値がRT状態によっても変動する内部当籤役(例えば、「F_共通ベル」)である場合には、判定データが示すアドレスから、設定値「1」〜「6」に応じた抽籤値を取得する。この際、設定値に対応する抽籤値の取得は、判定データに設定値データを加算(S309の処理)して求められたアドレスを指定することにより取得される。
また、例えば、メインCPU101は、抽籤対象役が、その抽籤値がRT状態及び設定値の両方によって変動する内部当籤役の場合には、RT状態別内部抽籤値テーブル及び設定別内部抽籤値テーブルの両方を参照して、抽籤値が取得される(S306〜S309参照)。
次いで、メインCPU101は、乱数格納領域に格納された内部当籤役抽籤用の乱数値(0〜65535のいずれか)を取得する(S311)。
次いで、メインCPU101は、抽籤実行処理を行う(S312)。この処理では、メインCPU101は、S310で取得された抽籤値に、S311で取得された乱数値を加算し、その加算結果を抽籤結果(抽籤対象役の当籤/非当籤)とする。なお、この抽籤実行処理において、抽籤値と乱数値との和が65535を超えた場合(オーバーフローした場合)、抽籤対象役が当籤した(抽籤対象役が内部当籤役として決定された)と判定される。
次いで、メインCPU101は、乱数値に抽籤値を加算した値(抽籤実行後の乱数値)を新たな乱数値として、乱数格納領域に保存する(S313)。次いで、メインCPU101は、抽籤実行処理で当籤したか否か(オーバーフローが発生したか否か)を判別する(S314)。
S314において、メインCPU101が、抽籤実行処理で当籤したと判別したとき(S314がYES判定の場合)、メインCPU101は、内部抽籤テーブルを参照して当籤した内部当籤役に対応する当り要求フラグステータス(「当籤番号」の値)を取得する(S315)。例えば、一般遊技中において、抽籤対象役が「F_通常リプ」であるときの抽籤実行処理で当籤した場合、S315の処理では、当り要求フラグステータスとして「1」が取得される。そして、S315の処理後、メインCPU101は、後述のS319の処理を行う。
一方、S314において、メインCPU101が、抽籤実行処理で当籤していないと判別したとき(S314がNO判定の場合)、メインCPU101は、内部抽籤テーブルにおいて抽籤対象役を次の役に更新し、抽籤回数を1減算する(S316)。次いで、メインCPU101は、減算後の抽籤回数が「0」であるか否かを判別する(S317)。
S317において、メインCPU101が、減算後の抽籤回数が「0」でないと判別したとき(S317がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS305の処理に戻し、S305以降の処理を繰り返す。
一方、S317において、メインCPU101が、減算後の抽籤回数が「0」であると判別したとき(S317がYES判定の場合)、すなわち、内部当籤役が「はずれ」である場合、メインCPU101は、ハズレステータスをセットする(S318)。なお、「ハズレステータス」は、当籤番号が「0」となる当り要求フラグステータスに対応する。
そして、S318の処理後、メインCPU101は、後述のS319の処理を行う。
次いで、メインCPU101は、CB作動中であるか否かを判別する(S319)。すなわち、メインCPU101は、MB遊技状態(MB作動中)であるか否かを判別する。
S319において、メインCPU101が、CB作動中でないと判別したとき(S319がNO判定の場合)、メインCPU101は、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)のS205に移す。
一方、S319において、メインCPU101が、CB作動中であると判別したとき(S319がYES判定の場合)、メインCPU101は、当り要求フラグ格納領域(内部当籤役格納領域)の全小役のビットをオンとする処理を行う(S320)。すなわち、CB作動中においては、メインCPU101は、内部抽籤処理の結果にかかわらず、全ての小役を当籤させる処理を行う。具体的には、メインCPU101は、当り要求フラグ格納領域(内部当籤役格納領域)において、NML01(S_L1stミスA)〜NML23(S_チャンス3)に対応するビットに「1」を格納する処理を行う。そして、S320の処理後、メインCPU101は、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)のS205に移す。
本実施形態では、上述のようにして内部抽籤処理が行われる。なお、上述した内部抽籤処理中のS302〜S305の処理は、メインCPU101が、図65Aのソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。その中でも、S305の判定データの取得処理は、図65A中のソースコード「LDIN AC,(HL)」により実行される。
ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「LDIN ss,(HL)」が実行されると、HLレジスタ(ペアレジスタ)にセットされたアドレス及び該アドレスに「1」を加算したアドレスで指定されるメモリの内容(データ)が、ss(BC、DE、AC、AE又はBD)ペアレジスタにロードされるとともに、HLレジスタにセットされているアドレスが+2更新(2加算)される。それゆえ、図65A中のソースコード「LDIN AC,(HL)」が実行されると、HLレジスタ(ペアレジスタ)にセットされたアドレス及び該アドレスに1加算したアドレスで指定されるメモリの内容(データ)が、ACレジスタにロードされるとともに、HLレジスタにセットされているアドレスが+2更新(2加算)される。なお、S305の判定データの取得処理では、上述のように、この「LDIN」命令(所定の読み出し命令)により、Aレジスタに、判定データが格納され、Cレジスタに当り要求フラグステータスが格納される。
上述のように、内部抽籤処理中のS305の判定データの取得処理では、一つの命令コード(「LDIN」命令)により、データのロード処理及びアドレスの更新処理の両方を行うことができる。この場合、ソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令コードを省略することができ、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
また、上述した内部抽籤処理中のS308及びS309の処理は、メインCPU101が、図65Bのソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。その中で、S309の設定値データ(0〜5のいずれか)の加算処理は、メインCPU101が図65B中のソースコード「MUL A,6」及び「ADDQ A,(.LOW.wWAVENUM)」をこの順で実行することにより行われる。なお、「MUL」命令及び「ADDQ」命令はともに、メインCPU101専用命令コードであり、「ADDQ」命令は、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行うメインCPU101専用命令コードである。
ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「MUL A,n」が実行されると、Aレジスタの格納データと、1バイトの整数nとを乗算し、その乗算結果をAレジスタに格納する。それゆえ、図65B中のソースコード「MUL A,6」では、Aレジスタの内容(格納データ)に、1バイトの整数6が乗算され、その乗算結果がAレジスタに格納される。なお、この乗算処理は、マイクロプロセッサ91に含まれる演算回路107(図9参照)により実行される。すなわち、本実施形態のパチスロ1では、ソースプログラム上における乗算処理及び除算処理を実行するための演算専用回路(演算回路107)が設けられているので、乗算処理及び除算処理の効率化を図ることができる。
また、ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「ADDQ r,(k)」が実行されると、Qレジスタの格納データ(上位側アドレス値)及び1バイトの整数k(直値:下位側アドレス値)で指定されたアドレスのメモリの内容(格納データ)に、rレジスタ(A、B、C、D、E、H又はLレジスタ)の格納データが加算され、該加算結果がrレジスタに格納される。それゆえ、図65B中のソースコード「ADDQ A,(.LOW.wWAVENUM)」が実行されると、Qレジスタの格納データ及び1バイトの整数値「.LOW.wWAVENUM」で指定されたアドレスのメモリの内容(設定値データ)にAレジスタの内容(格納データ)が加算され、該加算結果がAレジスタに格納される。
すなわち、図65Bに示す例では、S309の設定値の加算処理において、抽籤テーブル選択用相対値に係数「6」を乗算して、その乗算値に設定値データを加算することにより、抽籤対象役の抽籤値が格納された抽籤テーブルのアドレスを算出している。
上述のように、本実施形態では、内部抽籤処理において、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いたメインCPU101専用命令コード(「ADDQ」命令)が用いられており、この命令コードを用いれば、直値により、メインROM102、メインRAM103やメモリマップI/Oにアクセスすることができる。それゆえ、内部抽籤処理のソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令を省略することができ、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
[第2インターフェースボード制御処理(規定外)]
次に、図66を参照して、メインフロー(図54参照)中のS207で行う第2インターフェースボード制御処理について説明する。図66は、第2インターフェースボード制御処理の手順を示すフローチャートである。なお、この処理は、メインRAM103内の規定外作業領域(図12C参照)で行われる。また、この第2インターフェースボード制御処理で用いられるプログラムはメインROM102内の規定外エリアに格納されている(図12B参照)。
まず、メインCPU101は、スタックポインタ(SP)にセットされているメインRAM103内のスタックエリアのアドレスデータを退避させる(S361)。次いで、メインCPU101は、メインRAM103内の規定外スタックエリアのアドレスデータをスタックポインタ(SP)にセットする(S362)。
次いで、メインCPU101は、ナビデータを取得する(S363)。次いで、メインCPU101は、ナビ変換テーブルをメインRAM103内の規定外作業領域にセットする(S364)。
次いで、メインCPU101は、ナビ変換テーブルを参照して第2インターフェース用押し順番号を取得する(S365)。次いで、メインCPU101は、取得した第2インターフェース用押し順番号を、規定外作業領域に設けられた規定外押し順番号格納領域(不図示)に格納する(S366)。次いで、メインCPU101は、規定外作業領域に設けられた押下位置テーブル選択カウンタの値に「0」をセットする(S367)。
次いで、メインCPU101は、取得したナビデータが押し順ナビ(押し順小役用のナビデータ)であるか否かを判別する(S368)。S368において、メインCPU101が、取得したナビデータが押し順ナビであると判別したとき(S368がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS372の処理を行う。
一方、S368において、メインCPU101が、取得したナビデータが押し順ナビでないと判別したとき(S368がNO判定の場合)、メインCPU101は、取得したナビデータがBB1停止操作用のナビデータ(10)であるか否かを判別する(S369)。
S369において、メインCPU101が、取得したナビデータがBB1停止操作用のナビデータであると判別したとき(S369がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS371の処理を行う。一方、S369において、メインCPU101が、取得したナビデータがBB1停止操作用のナビデータでないと判別したとき(S369がNO判定の場合)、メインCPU101は、押下位置テーブル選択カウンタの値に「1」を加算する(S370)。S370において、押下位置テーブル選択カウンタの値に「1」を加算する処理は、押下位置テーブル(不図示)からBB2の押下位置を取得するために行われる処理である。
S370の処理後又はS369がYES判定の場合、メインCPU101は、押下位置テーブル選択カウンタの値に「1」を加算する(S371)。S371において、押下位置テーブル選択カウンタの値に「1」を加算する処理は、押下位置テーブル(不図示)からBB1又はBB2の押下位置を取得するために行われる処理である。
S371の処理後又はS368がYES判定の場合、メインCPU101は、押下位置テーブル選択カウンタの値に基づいて、押下位置テーブル(不図示)を選択する(S372)。次いで、メインCPU101は、選択した押下位置テーブルを参照して、3リール分(左リール3L、中リール3C及び右リール3R)の押下位置データを取得する(S373)。次いで、メインCPU101は、取得した押下位置データを規定外作業領域に設けられた規定外押下位置格納領域(不図示)に格納する(S374)。S367〜S371の処理により、ナビデータが押し順ナビであれば、押下位置テーブル選択カウンタの値は「0」となり、ナビデータがBB1停止操作用のナビデータであれば、押下位置テーブル選択カウンタの値は「1」となり、ナビデータがBB2停止操作用のナビデータであれば、押下位置テーブル選択カウンタの値は「2」となる。すなわち、ナビデータに基づいて、押下位置データが取得される。
なお、S369及びS371の処理は、ボーナス役としての「BB」が複数(例えば、BB1とBB2の2つ)設けられている場合の処理であり、本実施形態では、ボーナス役としての「BB」は一つしか設けられていないため(図18参照)、S369及びS371の処理は不要となる。もっとも、本実施形態においても、ボーナス役としての「BB」を複数(例えば、2つ以上)設けるようにしてもよく、この場合には、S369及びS371の処理、あるいはこれと同様の処理を行って、ボーナス役の種類に応じた押下位置テーブル選択カウンタの値が選択されるようにすればよい。
次いで、メインCPU101は、第2インターフェースボード出力処理を行う(S375)。なお、第2インターフェースボード出力処理の詳細については、後述の図67を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、全レジスタの復帰処理を行う(S376)。次いで、メインCPU101は、S361で退避させたスタックエリアのアドレスデータをスタックポインタ(SP)にセットする(S377)。そして、S377の処理後、メインCPU101は、第2インターフェースボード制御処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)のS208に移す。
[第2インターフェースボード出力処理]
次に、図67を参照して、第2インターフェースボード制御処理(図66参照)中のS375で行う第2インターフェースボード出力処理について説明する。図67は、第2インターフェースボード出力処理の手順を示すフローチャートである。なお、この第2インターフェースボード出力処理は、メインRAM103の規定外作業領域で行われる。
まず、メインCPU101は、第2インターフェース用シリアル回線(第2シリアル通信回路115:SCU2)を介して送信動作が行われているか否かを判別する(S381)。S381において、メインCPU101が、第2インターフェース用シリアル回線を介して送信動作が行われていると判別したとき(S381がYES判定の場合)、メインCPU101は、第2インターフェースボード出力処理を終了し、処理を第2インターフェースボード制御処理(図66参照)のS376に移す。
一方、S381において、メインCPU101が、第2インターフェース用シリアル回線を介して送信動作が行われていないと判別したとき(S381がNO判定の場合)、メインCPU101は、規定外作業領域に設けられたループカウンタの値に「3」(リールの個数)をセットし、シリアル通信用サム値に初期値「1」をセットする(S382)。
次いで、メインCPU101は、第2インターフェース用シリアル回線(第2シリアル通信回路115:SCU2)を介して、送信開始データを送信する(S383)。
次いで、メインCPU101は、所定のリール(回胴)の規定外押下位置格納領域を参照し、所定のリールの押下位置データを取得する(S384)。次いで、メインCPU101は、参照する規定外押下位置格納領域を次の対象リール(回胴)のそれに更新する(S385)。
次いで、メインCPU101は、パルス変換データ(不図示)及び取得した押下位置データに基づいて、押下位置データ(図柄位置)に対応するパルス数データを取得する(S386)。なお、押下位置データ(図柄位置)とパルス数データとの対応関係の詳細については省略するが、例えば、取得した押下位置データ(図柄位置)が「3」(左リール3Lでは図柄「青7」)である場合には、パルス数データとして「38」が取得され、押下位置データ(図柄位置)が「10」(左リール3Lでは図柄「黒BAR」)である場合には、パルス数データとして「155」が取得される。また、例えば、取得した押下位置データ(図柄位置)が「12」(左リール3Lでは図柄「白7」)である場合には、パルス数データとして「189」が取得され、押下位置データ(図柄位置)が「15」(左リール3Lでは図柄「黒BAR」)である場合には、パルス数データとして「239」が取得される。
次いで、メインCPU101は、取得したパルス数データを第2インターフェース用シリアル回線(第2シリアル通信回路115:SCU2)を介して送信する(S387)。
次いで、メインCPU101は、シリアル通信用サム値にパルス数データを加算する(S388)。次いで、メインCPU101は、ループカウンタの値を1減算する(S389)。
次いで、メインCPU101は、ループカウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S390)。S390において、メインCPU101が、ループカウンタの値が「0」でないと判別したとき(S390がNO判定の場合)、メインCPU101は、対象リールを次のリールに変更するとともに、処理をS384に戻し、S384以降の処理を繰り返す。
一方、S390において、メインCPU101が、ループカウンタの値が「0」であると判別したとき(S390がYES判定の場合)、メインCPU101は、シリアル通信用サム値を第2インターフェース用シリアル回線(第2シリアル通信回路115:SCU2)を介して送信する(S391)。そして、S391の処理後、メインCPU101は、第2インターフェースボード出力処理を終了し、処理を第2インターフェースボード制御処理(図66参照)のS376に移す。
[状態別制御処理]
次に、図68を参照して、メインフロー(図54参照)中のS208で行う状態別制御処理について説明する。図68は、状態別制御処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、現遊技がART中(図14参照)であるか否かを判別する(S401)。S401において、メインCPU101が、現遊技がART中でないと判別したとき(S401がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS409の処理を行う。
なお、図68においては図示を省略しているが、メインCPU101は、現遊技がART中であると判別したとき(S401がYES判定の場合)、RT状態及び内部当籤役等に応じて、遊技者にとって有利な停止操作の手順(図19〜図21参照)を報知すべく、遊技者にとって有利な停止操作の手順を示すナビデータを、メインRAM103のナビデータ格納領域(後述の図102A参照)に格納する処理を行う。
一方、S401において、メインCPU101が、現遊技がART中であると判別したとき(S401がYES判定の場合)、メインCPU101は、現遊技がダブル特化ゾーン中(図14参照)であるか否かを判別する(S402)。S402において、メインCPU101が、現遊技がダブル特化ゾーン中であると判別したとき(S402がYES判定の場合)、メインCPU101は、ダブル特化ゾーン中スタート時処理を行う(S403)。なお、ダブル特化ゾーン中スタート時処理の詳細については、後述の図69及び図70を参照しながら後で説明する。そして、S403の処理後、メインCPU101は、状態別制御処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)のS209に移す。
一方、S402において、メインCPU101が、現遊技がダブル特化ゾーン中でないと判別したとき(S402がNO判定の場合)、メインCPU101は、現遊技がBB中CP特化ゾーン中(図14参照)であるか否かを判別する(S404)。S404において、メインCPU101が、現遊技がBB中CP特化ゾーン中であると判別したとき(S404がYES判定の場合)、メインCPU101は、BB中CP特化ゾーン中スタート時処理を行う(S405)。このBB中CP特化ゾーン中スタート時処理では、例えば、上述したように、CP獲得抽籤が行われる。そして、S405の処理後、メインCPU101は、状態別制御処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)のS209に移す。
一方、S404において、メインCPU101が、現遊技がBB中CP特化ゾーン中でないと判別したとき(S404がNO判定の場合)、メインCPU101は、現遊技が継続チャレンジ中(図14参照)であるか否かを判別する(S406)。S406において、メインCPU101が、現遊技が継続チャレンジ中であると判別したとき(S406がYES判定の場合)、メインCPU101は、継続チャレンジ中スタート時処理を行う(S407)。なお、継続チャレンジ中スタート時処理の詳細については、後述の図71を参照しながら後で説明する。そして、S407の処理後、メインCPU101は、状態別制御処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)のS209に移す。
一方、S406において、メインCPU101が、現遊技が継続チャレンジ中でないと判別したとき(S406がNO判定の場合)、メインCPU101は、ノーマルART中スタート時処理を行う(S408)。このノーマルART中スタート時処理では、例えば、上述したように、ARTストック抽籤やCP獲得抽籤などの各種抽籤が行われるとともに、ARTゲーム数カウンタが1遊技につき「1」ずつ減算され、ARTゲーム数カウンタが「0」となると、次回遊技から継続チャレンジがセットされる。そして、S408の処理後、メインCPU101は、状態別制御処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)のS209に移す。
S401において、メインCPU101が、現遊技がART中でないと判別したとき(S401がNO判定の場合)、メインCPU101は、現遊技が昇格チャンス中(図14参照)であるか否かを判別する(S409)。S409において、メインCPU101が、現遊技が昇格チャンス中であると判別したとき(S409がYES判定の場合)、メインCPU101は、昇格チャンス中スタート時処理を行う(S410)。なお、昇格チャンス中スタート時処理の詳細については、後述の図72を参照しながら後で説明する。そして、S410の処理後、メインCPU101は、状態別制御処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)のS209に移す。
一方、S409において、メインCPU101が、現遊技が昇格チャンス中でないと判別したとき(S409がNO判定の場合)、メインCPU101は、現遊技がBB中履歴特化ゾーン中(図14参照)であるか否かを判別する(S411)。S411において、メインCPU101が、現遊技がBB中履歴特化ゾーン中であると判別したとき(S411がYES判定の場合)、メインCPU101は、BB中履歴特化ゾーン中スタート時処理を行う(S412)。このBB中履歴特化ゾーン中スタート時処理では、例えば、上述したように、内部当籤役の当籤履歴に基づいてART抽籤が行われる。そして、S412の処理後、メインCPU101は、状態別制御処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)のS209に移す。
一方、S411において、メインCPU101が、現遊技がBB中履歴特化ゾーン中でないと判別したとき(S411がNO判定の場合)、メインCPU101は、現遊技がチャンスゾーン中(図14参照)であるか否かを判別する(S413)。S413において、メインCPU101が、現遊技がチャンスゾーン中であると判別したとき(S413がYES判定の場合)、メインCPU101は、チャンスゾーン中スタート時処理を行う(S414)。このチャンスゾーン中スタート時処理では、例えば、上述したように、5ゲームの間、通常時よりも高確率でART抽籤が行われる。そして、S414の処理後、メインCPU101は、状態別制御処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)のS209に移す。
一方、S413において、メインCPU101が、現遊技がチャンスゾーン中でないと判別したとき(S413がNO判定の場合)、メインCPU101は、通常中スタート時処理を行う(S415)。この通常中スタート時処理では、例えば、上述したように、ART抽籤、CZ抽籤などの各種抽籤が行われる。そして、S415の処理後、メインCPU101は、状態別制御処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)のS209に移す。
[ダブル特化ゾーン中スタート時処理]
次に、図69及び図70を参照して、状態別制御処理(図68参照)中のS403で行うダブル特化ゾーン中スタート時処理について説明する。図69及び図70は、ダブル特化ゾーン中スタート時処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、ダブル特化ゾーンの開始時であるか否かを判別する(S421)。すなわち、メインCPU101は、他の演出遊技状態からダブル特化ゾーンに移行した最初の遊技であるか否かを判別する。S421において、メインCPU101が、ダブル特化ゾーンの開始時であると判別したとき(S421がYES判定の場合)、メインCPU101は、ダブル特化ゾーン開始時状態抽籤を行う(S422)。具体的には、メインCPU101は、ダブル特化ゾーン開始時状態抽籤テーブル(図33(A)参照)に基づいて、ダブル特化ゾーンの内部状態を決定する。
一方、S421において、メインCPU101が、ダブル特化ゾーンの開始時でないと判別したとき(S421がNO判定の場合)、及びS422の処理後、メインCPU101は、「RT3リプA」に当籤したか否かを判別する(S423)。S423において、メインCPU101が、「RT3リプA」に当籤していないと判別したとき(S423がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS427の処理を行う。
一方、S423において、メインCPU101が、「RT3リプA」に当籤したと判別したとき(S423がYES判定の場合)、メインCPU101は、青7フェイク報知抽籤を行う(S424)。具体的には、メインCPU101は、ダブル特化ゾーン中青7フェイク抽籤テーブル(図33(C)参照)に基づいて、青7チャレンジ演出の実行の有無を決定する。
次いで、メインCPU101は、S424において、青7フェイク報知抽籤に当籤したか否かを判別する(S425)。S425において、メインCPU101が、青7フェイク報知抽籤に当籤していないと判別したとき(S425がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS436の処理を行う。
一方、S425において、メインCPU101が、青7フェイク報知抽籤に当籤したと判別したとき(S425がYES判定の場合)、メインCPU101は、終了禁止フラグをオンにする処理を行う(S426)。この処理により、当該遊技においては、ダブル特化ゾーンの終了抽籤が行われなくなる。そして、S426の処理後、メインCPU101は、後述のS436の処理を行う。
上述のS423において、メインCPU101が、「RT3リプA」に当籤していないと判別したとき(S423がNO判定の場合)、メインCPU101は、「RT3リプC」に当籤したか否かを判別する(S427)。S427において、メインCPU101が、「RT3リプC」に当籤していないと判別したとき(S427がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS433の処理を行う。
一方、S427において、メインCPU101が、「RT3リプC」に当籤したと判別したとき(S427がYES判定の場合)、メインCPU101は、終了禁止フラグをオンにする処理を行う(S428)。この処理により、当該遊技においては、ダブル特化ゾーンの終了抽籤が行われなくなる。次いで、メインCPU101は、ARTストックカウンタを「1」加算する処理を行う(S429)。この処理により、ARTストックが上乗せされる。次いで、メインCPU101は、青7時CP獲得抽籤を行う(S430)。具体的には、メインCPU101は、ダブル特化ゾーン中青7時CP獲得抽籤テーブル(図33(B)参照)に基づいて、CP獲得の有無を決定する。
次いで、メインCPU101は、青7時CP獲得抽籤に当籤したか否かを判別する(S431)。S431において、メインCPU101が、青7時CP獲得抽籤に当籤していないと判別したとき(S431がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS436の処理を行う。
一方、S431において、メインCPU101が、青7時CP獲得抽籤に当籤したと判別したとき(S431がYES判定の場合)、メインCPU101は、CPカウンタを「1」加算する処理を行う(S432)。この処理により、CPが上乗せされる。なお、この処理においては、CPカウンタに加算される値を抽籤により決定するようにしてもよい。そして、S432の処理後、メインCPU101は、後述のS436の処理を行う。
上述のS427において、メインCPU101が、「RT3リプC」に当籤していないと判別したとき(S427がNO判定の場合)、メインCPU101は、ダブル特化ゾーン中CP獲得抽籤を行う(S433)。具体的には、メインCPU101は、ダブル特化ゾーン中CP獲得抽籤テーブル(図32参照)に基づいて、CP獲得の有無を決定する。
次いで、メインCPU101は、ダブル特化ゾーン中CP獲得抽籤に当籤したか否かを判別する(S434)。S434において、メインCPU101が、ダブル特化ゾーン中CP獲得抽籤に当籤していないと判別したとき(S434がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS436の処理を行う。
一方、S434において、メインCPU101が、ダブル特化ゾーン中CP獲得抽籤に当籤したと判別したとき(S434がYES判定の場合)、メインCPU101は、CPカウンタを「1」加算する処理を行う(S435)。この処理により、CPが上乗せされる。なお、この処理においては、CPカウンタに加算される値を抽籤により決定するようにしてもよい。
次いで、メインCPU101は、ダブル特化ゾーン中の残りゲーム数(保障ゲーム数)が0より大きい値であるか否かを判別する(S436)。すなわち、メインCPU101は、ダブル特化ゾーン中が保障ゲーム数の範囲内であるか否かを判別する。S436において、メインCPU101が、ダブル特化ゾーン中の残りゲーム数(保障ゲーム数)が0より大きい値であると判別したとき(S436がYES判定の場合)、メインCPU101は、ダブル特化ゾーン中の残りゲーム数(保障ゲーム数)を「1」減算する処理を行う(S437)。
一方、S436において、メインCPU101が、ダブル特化ゾーン中の残りゲーム数(保障ゲーム数)が0より大きい値でないと判別したとき(S436がNO判定の場合)、及びS437の処理後、メインCPU101は、ダブル特化ゾーン中の残りゲーム数(保障ゲーム数)が0であるか否かを判別する(S438)。すなわち、メインCPU101は、保障ゲーム数を消化したか否かを判別する。S438において、メインCPU101が、ダブル特化ゾーン中の残りゲーム数(保障ゲーム数)が0でないと判別したとき(S438がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS450の処理を行う。
一方、S438において、メインCPU101が、ダブル特化ゾーン中の残りゲーム数(保障ゲーム数)が0であると判別したとき(S438がYES判定の場合)、メインCPU101は、「通常役」に当籤したか否かを判別する(S439)。S439において、メインCPU101が、「通常役」に当籤していないと判別したとき(S439がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS450の処理を行う。
一方、S439において、メインCPU101が、「通常役」に当籤したと判別したとき(S439がYES判定の場合)、メインCPU101は、終了禁止フラグはオンであるか否かを判別する(S440)。S440において、メインCPU101が、終了禁止フラグはオンであると判別したとき(S440がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS450の処理を行う。
一方、S440において、終了禁止フラグはオンでないと判別したとき(S440がNO判定の場合)、メインCPU101は、ダブル特化ゾーン終了抽籤を行う(S441)。具体的には、メインCPU101は、ダブル特化ゾーン終了抽籤テーブル(図33(D)参照)に基づいて、ダブル特化ゾーンの終了の有無を決定する。
次いで、メインCPU101は、ダブル特化ゾーン終了抽籤に当籤したか否かを判別する(S442)。S442において、メインCPU101が、ダブル特化ゾーン終了抽籤に当籤していないと判別したとき(S442がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS450の処理を行う。
一方、S442において、メインCPU101が、ダブル特化ゾーン終了抽籤に当籤したと判別したとき(S442がYES判定の場合)、メインCPU101は、ダブル特化ゾーンを終了させる処理を行う(S443)。
次いで、メインCPU101は、開始前状態(すなわち、ダブル特化ゾーン移行前の演出遊技状態)は昇格チャンスであるか否かを判別する(S444)。S444において、メインCPU101が、開始前状態は昇格チャンスであると判別したとき(S444がYES判定の場合)、メインCPU101は、昇格チャンスをセットし(S445)、後述のS449の処理を行う。この処理により、ダブル特化ゾーンの終了後、昇格チャンスに復帰させる。
一方、S444において、メインCPU101が、開始前状態は昇格チャンスでないと判別したとき(S444がNO判定の場合)、メインCPU101は、開始前状態は継続チャレンジであるか否かを判別する(S446)。S446において、メインCPU101が、開始前状態は継続チャレンジであると判別したとき(S446がYES判定の場合)、メインCPU101は、継続チャレンジをセットし(S447)、後述のS449の処理を行う。この処理により、ダブル特化ゾーンの終了後、継続チャレンジに復帰させる。
一方、S446において、メインCPU101が、開始前状態は継続チャレンジでないと判別したとき(S446がNO判定の場合)、メインCPU101は、ノーマルARTをセットする(S448)。この処理により、ダブル特化ゾーンの終了後、ノーマルARTに移行させる。
次いで、メインCPU101は、開始前状態を初期化し(S449)、当該遊技において終了禁止フラグがオンであったならばオフとし(S450)、ダブル特化ゾーン中スタート時処理を終了し、処理をメイン処理(図54参照)のS209に移す。
[継続チャレンジ中スタート時処理]
次に、図71を参照して、状態別制御処理(図68参照)中のS407で行う継続チャレンジ中スタート時処理について説明する。図71は、継続チャレンジ中スタート時処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、「RT3リプC」に当籤したか否かを判別する(S461)。S461において、メインCPU101が、「RT3リプC」に当籤していないと判別したとき(S461がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS467の処理を行う。
一方、S461において、メインCPU101が、「RT3リプC」に当籤したと判別したとき(S461がYES判定の場合)、メインCPU101は、昇格チャンス特別発動抽籤を行う(S462)。具体的には、メインCPU101は、例えば、1/256の確率で昇格チャンスに移行させるか否かの特別発動抽籤を行う。
次いで、メインCPU101は、昇格チャンス特別発動抽籤に当籤したか否かを判別する(S463)。S463において、メインCPU101が、昇格チャンス特別発動抽籤に当籤していないと判別したとき(S463がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS467の処理を行う。
一方、S463において、メインCPU101が、昇格チャンス特別発動抽籤に当籤したと判別したとき(S463がYES判定の場合)、メインCPU101は、青7成立用ナビデータをセットする(S464)。この処理により、特定の図柄(この場合は、「青7」図柄)が特定のラインに並ぶこととなる停止操作の情報(押し順)が報知される。
次いで、メインCPU101は、昇格チャンス発動フラグをオンする(S465)。この処理により、次回遊技から昇格チャンスに移行させる。
次いで、メインCPU101は、昇格チャンス開始ロック演出を予約する(S466)。この処理により、次回遊技の開始時に、昇格チャンスが開始することを報知するためのロック演出が実行される。そして、S466の処理後、継続チャレンジ中スタート時処理を終了し、処理をメイン処理(図54参照)のS209に移す。
上述したS461において、メインCPU101が、「RT3リプC」に当籤していないと判別したとき(S461がNO判定の場合)、及び上述したS463において、メインCPU101が、昇格チャンス特別発動抽籤に当籤していないと判別したとき(S463がNO判定の場合)、メインCPU101は、「RT3リプB」に当籤したか否かを判別する(S467)。S467において、メインCPU101が、「RT3リプB」に当籤していないと判別したとき(S467がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS475の処理を行う。
一方、S467において、メインCPU101が、「RT3リプB」に当籤したと判別したとき(S467がYES判定の場合)、メインCPU101は、メインCPU101は、青7成立用ナビデータをセットする(S468)。この処理により、特定の図柄(この場合は、「青BAR」図柄)が特定のラインに並ぶこととなる停止操作の情報(押し順)が報知される。
次いで、メインCPU101は、昇格チャンス発動抽籤を行う(S469)。具体的には、例えば、4/256の確率で昇格チャンスに移行させるか否かの発動抽籤を行う。
次いで、メインCPU101は、昇格チャンス発動抽籤に当籤したか否かを判別する(S470)。S470において、メインCPU101が、昇格チャンス発動抽籤に当籤していないと判別したとき(S470がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS473の処理を行う。
一方、S470において、メインCPU101が、昇格チャンス発動抽籤に当籤したと判別したとき(S470がYES判定の場合)、メインCPU101は、昇格チャンス発動フラグをオンする(S471)。この処理により、次回遊技から昇格チャンスに移行させる。
次いで、メインCPU101は、昇格チャンス期待ロック演出(成功)を予約する(S472)。この処理により、次回遊技の開始時に、昇格チャンスが開始することを期待させるための共通ロック演出(例えば、各リールを逆回転させるリールアクションが2回実行される演出)が実行された後、昇格チャンスが開始することが報知される確定ロック演出(例えば、さらに、各リールを逆回転させるリールアクションが実行される演出)が実行される。そして、S472の処理後、継続チャレンジ中スタート時処理を終了し、処理をメイン処理(図54参照)のS209に移す。
上述したS470において、メインCPU101が、昇格チャンス発動抽籤に当籤していないと判別したとき(S470がNO判定の場合)、メインCPU101は、ARTゲーム数カウンタを「50」加算する処理を行う(S473)。この処理により、継続チャレンジの終了後、加算されたARTゲーム数をもって当該セットにおけるノーマルARTに復帰させることができる。
次いで、メインCPU101は、昇格チャンス期待ロック演出(失敗)を予約する(S474)。この処理により、次回遊技の開始時に、上述した共通ロック演出は実行されるが、確定ロック演出は実行されないようになる。そして、S474の処理後、継続チャレンジ中スタート時処理を終了し、処理をメイン処理(図54参照)のS209に移す。
上述したS467において、メインCPU101が、「RT3リプB」に当籤していないと判別したとき(S467がNO判定の場合)、メインCPU101は、CP獲得抽籤を行う(S475)。具体的には、メインCPU101は、内部当籤役や演出用乱数値に基づいて、CP獲得抽籤を行う。
次いで、メインCPU101は、CP獲得抽籤に当籤したか否かを判別する(S476)。S476において、メインCPU101が、CP獲得抽籤に当籤したと判別したとき(S476がYES判定の場合)、メインCPU101は、CPカウンタを「1」加算する処理を行う(S477)。この処理により、CPが上乗せされる。なお、この処理においては、CPカウンタに加算される値を抽籤により決定するようにしてもよい。そして、S477の処理後、継続チャレンジ中スタート時処理を終了し、処理をメイン処理(図54参照)のS209に移す。
一方、S476において、メインCPU101が、CP獲得抽籤に当籤していないと判別したとき(S476がNO判定の場合)、メインCPU101は、「RT1リプ」、「RT2リプ」、「RT3リプA」、若しくは「RT3リプC」に当籤、又は「はずれ」であったか否かを判別する(S478)。S478において、メインCPU101が、「RT1リプ」、「RT2リプ」、「RT3リプA」、若しくは「RT3リプC」に当籤、又は「はずれ」でないと判別したとき(S478がNO判定の場合)、メインCPU101は、継続チャレンジ中スタート時処理を終了し、処理をメイン処理(図54参照)のS209に移す。
一方、S478において、メインCPU101が、「RT1リプ」、「RT2リプ」、「RT3リプA」、若しくは「RT3リプC」に当籤、又は「はずれ」であると判別したとき(S478がYES判定の場合)、メインCPU101は、CPカウンタを「1」減算する処理を行う(S479)。なお、この処理においては、CPカウンタを減算する値を抽籤により決定するようにしてもよい。そして、S479の処理後、継続チャレンジ中スタート時処理を終了し、処理をメイン処理(図54参照)のS209に移す。
[昇格チャンス中スタート時処理]
次に、図72を参照して、状態別制御処理(図68参照)中のS410で行う昇格チャンス中スタート時処理について説明する。図72は、昇格チャンス中スタート時処理の手順を示すフローチャートである。なお、図72においては図示を省略しているが、メインCPU101は、昇格チャンス中においても、RT状態及び内部当籤役等に応じて、遊技者にとって有利な停止操作の手順(図19〜図21参照)を報知すべく、遊技者にとって有利な停止操作の手順を示すナビデータを、メインRAM103のナビデータ格納領域(後述の図102A参照)に格納する処理を行う。
まず、メインCPU101は、昇格チャンスの継続保障抽籤を行う(S491)。具体的には、メインCPU101は、例えば、内部当籤役が確定役以外の特定役(例えば、「F_強ベル」)である場合に、1/2の確率で昇格チャンスを継続させることを決定する。
次いで、メインCPU101は、昇格チャンスの継続保障抽籤に当籤したか否かを判別する(S492)。S492において、メインCPU101が、昇格チャンスの継続保障抽籤に当籤したと判別したとき(S492がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS495の処理を行う。
一方、S492において、メインCPU101が、昇格チャンスの継続保障抽籤に当籤していないと判別したとき(S492がNO判定の場合)、メインCPU101は、昇格チャンスの継続抽籤を行う(S493)。具体的には、メインCPU101は、例えば、昇格チャンスの1回目の遊技であるとき、85/256の確率で昇格チャンスを継続させることを決定し、昇格チャンスの2回目以降の遊技であるとき、128/256の確率で昇格チャンスを継続させることを決定する。なお、この処理では、連続する複数回の遊技(例えば、次々回の遊技まで)について、昇格チャンスを継続させるか否かを決定することができるようになっている。
次いで、メインCPU101は、昇格チャンスの継続抽籤に当籤しているか否かを判別する(S494)。S494において、メインCPU101が、昇格チャンスの継続抽籤に当籤していると判別したとき(S494がYES判定の場合)、メインCPU101は、継続回数カウンタを「1」加算する処理を行う(S495)。そして、S495の処理後、昇格チャンス中スタート時処理を終了し、処理をメイン処理(図54参照)のS209に移す。
一方、S494において、メインCPU101が、昇格チャンスの継続抽籤に当籤していないと判別したとき(S494がNO判定の場合)、メインCPU101は、継続カウンタに応じた値をARTゲーム数カウンタに加算し、継続回数カウンタをクリアする処理を行う(S496)。この処理において、メインCPU101は、例えば、継続回数カウンタが「0」であれば、ARTゲーム数カウンタの値を「111」とし、継続回数カウンタが「1」であれば、ARTゲーム数カウンタの値を「222」とする。なお、演算(例えば、昇格チャンス中の遊技回数と規定値「111」の乗算)によってARTゲーム数カウンタの値を算出するように構成する場合には、昇格チャンスの開始時に継続カウンタの初期値として「1」がセットされるようにすればよい。
次いで、メインCPU101は、開始前状態は継続チャレンジであるか否かを判別する(S497)。S497において、メインCPU101が、開始前状態は継続チャレンジであると判別したとき(S497がYES判定の場合)、メインCPU101は、継続チャレンジをセットし(S498)、開始前状態を初期化する(S499)。この処理により、昇格チャンスの終了後、継続チャレンジに復帰させる。そして、S499の処理後、昇格チャンス中スタート時処理を終了し、処理をメイン処理(図54参照)のS209に移す。
一方、S497において、メインCPU101が、開始前状態は継続チャレンジでないと判別したとき(S497がNO判定の場合)、メインCPU101は、ノーマルARTをセットする(S500)。この処理により、昇格チャンスの終了後、ノーマルARTに移行させる。そして、S500の処理後、昇格チャンス中スタート時処理を終了し、処理をメイン処理(図54参照)のS209に移す。
[引込優先順位格納処理]
次に、図73及び図74を参照して、メインフロー(図54参照)中のS212で行う引込優先順位格納処理について説明する。図73は、引込優先順位格納処理の手順を示すフローチャートである。また、図74は、引込優先順位格納処理中の後述のS625及びS626の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、検索リール数に「3」をセットする(S621)。次いで、メインCPU101は、引込優先順位テーブル選択処理を行う(S622)。この処理では、内部当籤役及び作動ストップボタンに基づいて、引込優先順位テーブル(不図示)が選択される。
次いで、メインCPU101は、引込優先順位格納領域選択処理を行う(S623)。
この処理では、検索対象のリールの引込優先順位データ格納領域が選択される。次いで、メインCPU101は、図柄チェック数(回数)として「20」をセットする(S624)。
次いで、メインCPU101は、図柄コード取得処理を行う(S625)。この処理では、図柄チェック数に対応した入賞作動フラグ格納領域及び図柄コード格納領域を参照して、図柄コードを取得する。なお、図柄コード取得処理の詳細については、後述の図75を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、論理積演算処理を行う(S626)。この処理では、メインCPU101は、入賞作動フラグデータの生成処理を行う。論理積演算処理の詳細については、後述の図77を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、引込優先順位取得処理を行う(S627)。この処理では、メインCPU101は、入賞作動フラグ(表示役)格納領域(図22参照)内においてビットが「1」にセットされており、かつ、当り要求フラグ格納領域でビットが「1」にされている役について、引込優先順位テーブル(不図示)を参照して、引込優先順位データを取得する。なお、引込優先順位取得処理の詳細については、後述の図78及び図79を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、取得した引込優先順位データをメインRAM103内の引込優先順位データ格納領域(不図示)に格納する(S628)。この際、引込優先順位データは、各優先順位の値と、格納領域のビットとが対応するように引込優先順位データ格納領域に格納される。
なお、引込優先順位データ格納領域には、メインリールの種類毎に優先順位データの格納領域が設けられる。各引込優先順位データ格納領域には、対応するメインリールの各図柄位置「0」〜「19」に応じて決定された引込優先順位データが格納される。本実施形態では、この引込優先順位データ格納領域を参照することにより、停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索する。
引込優先順位データ格納領域に格納される優先順位引込データの内容は、引込優先順位データを決定する際に参照された引込優先順位テーブル内の引込優先順位テーブル番号の種類によって異なる。また、引込優先順位データは、その値が大きいほど優先順位が高いことを表す。引込優先順位データを参照することにより、メインリールの周面に配された各図柄間における優先順位の相対的な評価が可能となる。すなわち、引込優先順位データとして最も大きい値が決定されている図柄が最も優先順位の高い図柄となる。したがって、引込優先順位データは、メインリールの周面に配された各図柄間の順位を示すものともいえる。なお、引込優先順位データの値が等しい図柄が複数存在する場合には、優先順序テーブルが規定する優先順序に従って一つの図柄が決定される。
次いで、メインCPU101は、引込優先順位格納領域の更新処理を行う(S629)。この処理では、メインCPU101は、次のチェック図柄の引込優先順位データ格納領域をセットする。次いで、メインCPU101は、図柄チェック数を1減算する(S630)。次いで、メインCPU101は、図柄チェック数が「0」であるか否かを判別する(S631)。
S631において、メインCPU101が、図柄チェック数が「0」でないと判別したとき(S631がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS625の処理に戻し、S625以降の処理を繰り返す。一方、S631において、メインCPU101が、図柄チェック数が「0」であると判別したとき(S631がYES判定の場合)、メインCPU101は、検索対象リールの変更処理を行う(S632)。
次いで、メインCPU101は、検索リール数を1減算する(S633)。次いで、メインCPU101は、検索リール数が「0」であるか否か、すなわち、全てのメインリールに対して上述した一連の処理が行われたか否かを判別する(S634)。
S634において、メインCPU101が、検索リール数が「0」でないと判別したとき(S634がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS622の処理に戻し、S622以降の処理を繰り返す。一方、S634において、メインCPU101が、検索リール数が「0」であると判別したとき(S634がYES判定の場合)、メインCPU101は、引込優先順位格納処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)のS213に移す。
本実施形態では、上述のようにして引込優先順位格納処理が行われる。上述した引込優先順位格納処理中のS625及びS626の処理は、メインCPU101が、図74のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。
その中で、S626の論理積演算処理は、メインCPU101が図74中のソースコード「CALLF SB_DAND_00」を実行することにより行われる。「CALLF」命令は、上述のようにメインCPU101専用の2バイト命令コードであり、図74中のソースコード「CALLF SB_DAND_00」が実行されると、「SB_DAND_00」で指定されているアドレスに、処理をジャンプさせ、論理積演算処理が開始される。
[図柄コード取得処理]
次に、図75及び図76を参照して、引込優先順位格納処理(図73参照)中のS625で行う図柄コード取得処理について説明する。図75は、図柄コード取得処理の手順を示すフローチャートであり、図76は、図柄コード取得処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域のクリア処理を行う(S641)。この処理では、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域(図22参照)内の全ての格納領域に「0」をセットする。次いで、メインCPU101は、第1リール図柄配置テーブル(図15参照)をセットする(S642)。
次いで、メインCPU101は、第1リール(左リール3L)の停止時であるか否かを判別する(S643)。
S643において、メインCPU101が、第1リール(左リール3L)の停止時であると判別したとき(S643がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS647の処理を行う。一方、S643において、メインCPU101が、第1リール(左リール3L)の停止時でないと判別したとき(S643がNO判定の場合)、メインCPU101は、第2リール図柄配置テーブル(図15参照)をセットする(S644)。この処理では、S642の処理でセットされた第1リール図柄配置テーブルが、第2リール図柄配置テーブルで上書きされる。
次いで、メインCPU101は、第2リール(中リール3C)の停止時であるか否かを判別する(S645)。
S645において、メインCPU101が、第2リール(中リール3C)の停止時であると判別したとき(S645がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS647の処理を行う。一方、S645において、メインCPU101が、第2リール(中リール3C)の停止時でないと判別したとき(S645がNO判定の場合)、メインCPU101は、第3リール図柄配置テーブル(図15参照)をセットする(S646)。この処理では、S644の処理でセットされた第2リール図柄配置テーブルが、第3リール図柄配置テーブルで上書きされる。
S646の処理後、又は、S643或いはS645がYES判定の場合、メインCPU101は、停止制御対象のリールに対する停止操作実行時の図柄チェック処理を行い、図柄チェック処理により取得された図柄に対応する図柄対応入賞作動テーブル(不図示)を取得する(S647)。図柄対応入賞作動テーブル(不図示)は、停止した図柄に応じて停止表示され得る入賞作動フラグ(表示役)を示すデータが格納されるものである。例えば、第1リール(左リール3L)停止時であり、停止操作時に有効ライン上に位置する図柄が「リプレイ」である場合(図18参照)、「C_CLリプ」、「S_TT_XDリプ」、「C_特殊役」、「S_CB用2」、「S_弱チャンス」、及び「S_チャンス3」を示すデータが格納された図柄対応入賞作動テーブルの先頭アドレスを取得する。
次いで、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域をセットする(S648)。
次いで、メインCPU81は、圧縮データ格納処理を行う(S649)。この処理では、メインCPU101は、主に、図柄対応入賞作動テーブルに格納された入賞可能な入賞作動フラグデータを、入賞作動フラグ格納領域内の対応する格納領域に転送(展開)する処理を行う。
S649の処理後、メインCPU101は、圧縮データ格納処理により更新された入賞作動フラグ格納領域をセットし、図柄コード格納領域をセットし、入賞作動フラグ格納領域のデータ長(本実施形態では7バイト)をセットする(S650)。そして、S650の処理後、メインCPU101は、図柄コード取得処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図73参照)のS626に移す。
本実施形態では、上述のようにして図柄コード取得処理が行われる。なお、上述した図柄コード取得処理は、メインCPU101が、図76のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。その中でも、S649の圧縮データ格納処理は、メインCPU101が図76中のソースコード「CALLF SB_BTEP_00」を実行することにより行われる。
「CALLF」命令は、上述のようにメインCPU101専用の2バイト命令コードであり、図76中のソースコード「CALLF SB_BTEP_00」が実行されると、「SB_BTEP_00」で指定されているアドレスに、処理をジャンプさせ、圧縮データ格納処理が開始される。そして、この圧縮データ格納処理では、上述のように、各リールの図柄対応入賞作動フラグテーブルに格納された入賞作動フラグデータ(圧縮データ)が、入賞作動フラグ格納領域に展開(コピー)される。
なお、本実施形態では、上述した図柄コード取得処理中のS647〜S649で説明した処理手順で入賞に係るデータの圧縮・展開処理を行い、かつ、その処理の中で上述したメインCPU101専用命令コードを用いることにより、入賞に係るデータの圧縮・展開処理の効率化を図ることができるとともに、限られたメインRAM103の容量を有効活用することができる。
また、本実施形態では、図柄コード取得処理中のS649の圧縮データ格納処理において、「CALLF」命令で指定するジャンプ先のアドレス「SB_BTEP_00」は、図柄設定処理(図54のS205参照)内で実行される圧縮データ格納処理(不図示)において、「CALLF」命令で指定するジャンプ先のアドレスと同じとなるように構成している。すなわち、本実施形態では、図柄コード取得処理で行う圧縮データ格納処理を実行するためのソースプログラムが、図柄設定処理で行う圧縮データ格納処理を実行するためのソースプログラムと同じであり、圧縮データ格納処理のソースプログラムが共有化(モジュール化)されている。それゆえ、それぞれ別個に圧縮データ格納処理のソースプログラムを設ける必要が無くなるので、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
[論理積演算処理]
次に、図77を参照して、例えば、引込優先順位格納処理(図73参照)中のS626で行う論理積演算処理について説明する。図77は、論理積演算処理の手順を示すフローチャートである。なお、図77に示す論理積演算処理は、引込優先順位格納処理(図73参照)中のS626だけでなく、後述の引込優先順位取得処理(後述の図78及び図79参照)中のS687においても実行される。
引込優先順位格納処理(図73参照)中のS626で実行される論理積演算処理において、論理積演算される2つのデータは、上述した図柄コード取得処理中のS650でセットされた入賞作動フラグ格納領域のデータ、及び、図柄コード格納領域のデータである。
そして、前者のデータが後述の「論理積先データ」に対応し、後者のデータが後述の「論理積元データ」に対応する。また、この場合、上述した図柄コード取得処理中のS650でセットされたデータ長(7バイト)のバイト数「7」が後述の「論理積回数」に対応する。
一方、後述の引込優先順位取得処理(後述の図78及び図79参照)中のS687で実行される論理積演算処理において、論理積演算される2つのデータは、当り(引込)要求フラグ格納領域のデータ、及び、入賞作動フラグ格納領域のデータである。そして、前者のデータが後述の「論理積先データ」に対応し、後者のデータが後述の「論理積元データ」に対応する。また、この場合、後述の図80B中に記載のRT作動組み合わせ表示フラグのデータ長(1バイト)のバイト数「1」が後述の「論理積回数」に対応する。なお、当り要求フラグ格納領域及び入賞作動フラグ格納領域のデータ長であるバイト数「7」を後述の「論理積回数」に対応させるようにしてもよい。
まず、メインCPU101は、論理積元データ(例えば、図柄コード格納領域のデータ)を取得する(S661)。次いで、メインCPU101は、論理積元データと論理積先データ(例えば、入賞作動フラグ格納領域のデータ)との論理積演算を行い、その演算結果を論理積先データとして保存する(S662)。
次いで、メインCPU101は、取得する論理積元データのアドレスを1加算する(S663)。次いで、メインCPU101は、参照する論理積先データのアドレスを1加算する(S664)。
次いで、メインCPU101は、論理積回数を1減算する(S665)。次いで、メインCPU101は、論理積回数が「0」であるか否かを判別する(S666)。
S666において、メインCPU101が、論理積回数が「0」でないと判別したとき(S666がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS661の処理に戻し、S661以降の処理を繰り返す。一方、S666において、メインCPU101が、論理積回数が「0」であると判別したとき(S666がYES判定の場合)、メインCPU101は、論理積演算処理を終了し、処理を例えば引込優先順位格納処理(図73参照)のS627に移す。
[引込優先順位取得処理]
次に、図78〜図80を参照して、引込優先順位格納処理(図73参照)中のS627で行う引込優先順位取得処理について説明する。なお、図78及び図79は、引込優先順位取得処理の手順を示すフローチャートである。図80Aは、引込優先順位取得処理中の後述のS680〜S683の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図であり、図80Bは、引込優先順位取得処理中の後述のS686の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、右リール3R(特定の表示列)のチェック時であるか否かを判別する(S671)。
S671において、メインCPU101が、右リール3Rのチェック時でないと判別したとき(S671がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS674の処理を行う。一方、S671において、メインCPU101が、右リール3Rのチェック時であると判別したとき(S671がYES判定の場合)、メインCPU101は、内部当籤役に係る図柄組合せ(入賞役)に「ANY役」(所定の図柄の組合せ)が含まれるか否かを判別する(S672)。なお、ここでいう「ANY役」とは、少なくとも右リール3Rの停止図柄に関係なく入賞が確定する役(少なくとも右リール3Rの停止図柄が任意の図柄である入賞役)のことをいう。
S672において、メインCPU101が、内部当籤役に係る図柄組合せに「ANY役」が含まれないと判別したとき(S672がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS674の処理を行う。一方、S672において、メインCPU101が、内部当籤役に係る図柄組合せに「ANY役」が含まれると判別したとき(S672がYES判定の場合)、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域内の「ANY役」に対応する格納領域をマスクする(S673)。具体的には、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域内の「ANY役」に対応するビットに「1」をセットする。
S673の処理後、又は、S671或いはS672がNO判定の場合、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域(図22参照)のアドレスとして、その最後尾の格納領域のアドレスに「1」を加算したアドレスをセットし、停止禁止データをセットし、入賞作動フラグデータ長(入賞作動フラグ格納領域のデータ長:本実施形態では、7バイト)をセットする(S674)。次いで、メインCPU101は、ストックボタン作動カウンタの値、及び、ストップボタン作動状態を取得する(S675)。なお、ストップボタン作動カウンタは、停止操作が検出されているストップボタンの数を管理するためのカウンタである。また、ストップボタン作動状態は、作動ストップボタン格納領域(図25参照)を参照することにより取得される。
次いで、メインCPU101は、セットされている入賞作動フラグ格納領域のアドレスを1減算(−1更新)する(S676)。次いで、メインCPU101は、セットされている入賞作動フラグ格納領域とそれに対応する当り要求フラグ格納領域(図22参照)とから当り要求フラグデータを生成し、該生成された当り要求フラグデータに基づいて禁止入賞作動位置を生成する(S677)。
次いで、メインCPU101は、停止操作位置が禁止入賞作動位置であるか否かを判別する(S678)。
S678において、メインCPU101が、停止操作位置が禁止入賞作動位置でないと判別したとき(S678がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS684の処理を行う。一方、S678において、メインCPU101が、停止操作位置が禁止入賞作動位置であると判別したとき(S678がYES判定の場合)、メインCPU101は、ストップボタン作動カウンタの値が第3停止の値であるか否かを判別する(S679)。
S679において、メインCPU101が、ストップボタン作動カウンタの値が第3停止の値であると判別したとき(S679がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS705の処理を行う。一方、S679において、メインCPU101が、ストップボタン作動カウンタの値が第3停止の値でないと判別したとき(S679がNO判定の場合)、メインCPU101は、ストップボタン作動カウンタの値が第2停止の値であるか否かを判別する(S680)。
S680において、メインCPU101が、ストップボタン作動カウンタの値が第2停止の値でないと判別したとき(S680がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS684の処理を行う。一方、S680において、メインCPU101が、ストップボタン作動カウンタの値が第2停止の値であると判別したとき(S680がYES判定の場合)、メインCPU101は、右リール3Rの停止後であるか否かを判別する(S681)。
S681において、メインCPU101が、右リール3Rの停止後であると判別したとき(S681がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS684の処理を行う。一方、S681において、メインCPU101が、右リール3Rの停止後でないと判別したとき(S681がNO判定の場合)、メインCPU101は、当り要求フラグが「ANY役」の干渉を受ける可能性があるフラグでないか否か(内部当籤役に係る図柄組合せ(入賞役)に「ANY役」が含まれないか否か)を判別する(S682)。
S682において、メインCPU101が、当り要求フラグが「ANY役」の干渉を受ける可能性があるフラグでないと判別したとき(S682がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS684の処理を行う。一方、S682において、メインCPU101が、当り要求フラグが「ANY役」の干渉を受ける可能性があるフラグであると判別したとき(S682がNO判定の場合)、メインCPU101は、現チェックが「ANY役」を含む当り要求フラグのチェック時であるか否かを判別する(S683)。
S683において、メインCPU101が、現チェックが「ANY役」を含む当り要求フラグのチェック時であると判別したとき(S683がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS705の処理を行う。
一方、S683において、メインCPU101が、現チェックが「ANY役」を含む当り要求フラグのチェック時でないと判別したとき(S683がNO判定の場合)、S678或いはS680がNO判定の場合、又は、S681或いはS682がYES判定の場合、メインCPU101は、入賞作動フラグデータ長を1減算する(S684)。次いで、メインCPU101は、入賞作動フラグデータ長が「0」であるか否かを判別する(S685)。
S685において、メインCPU101が、入賞作動フラグデータ長が「0」でないと判別したとき(S685がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS676の処理に戻し、S676以降の処理を繰り返す。
一方、S685において、メインCPU101が、入賞作動フラグデータ長が「0」であると判別したとき(S685がYES判定の場合)、メインCPU101は、停止制御用引込要求フラグ設定処理を行う(S686)。この処理は、メインCPU101により、図80Bのソースプログラムで規定されている各処理が順次実行されることにより行われる。それゆえ、この処理の中では、図77で説明した論理積演算処理が行われる。なお、S686の処理内で実行される論理積演算処理では、上述のように、当り(引込)要求フラグ格納領域のデータが「論理積先データ」にセットされ、入賞作動フラグ格納領域のデータが「論理積元データ」にセットされ、「論理積回数」には、RT作動組み合わせ表示フラグのデータ長(1バイト)のバイト数「1」がセットされる。RT作動組み合わせ表示フラグは、入賞作動フラグ格納領域において、RT移行に係る図柄組合せが規定された格納領域のことであり、本実施形態では、図22に示すように格納領域7のみとなる。
なお、「論理積回数」には、上述したように当り要求フラグ格納領域及び入賞作動フラグ格納領域のデータ長(7バイト)であるバイト数「7」がセットされるようにしてもよい。
次いで、メインCPU101は、引込優先順位テーブルアドレス格納領域(不図示)を参照して、引込優先順位テーブル(不図示)を取得する(S687)。
次いで、メインCPU101は、現在セットされているアドレスに格納されている引込優先順位テーブルのデータが、エンドコード(000H)であるか否かを判別する(S688)。
S688において、メインCPU101が、現在セットされているアドレスに格納されている引込優先順位テーブルのデータが、エンドコードであると判別したとき(S688がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS705の処理を行う。一方、S688において、メインCPU101が、現在セットされているアドレスに格納されている引込優先順位テーブルのデータが、エンドコードでないと判別したとき(S688がNO判定の場合)、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域をセットする(S689)。
次いで、メインCPU101は、現在セットされているアドレスに基づいて、引込優先順位テーブルから引込優先順位データを取得する(S690)。次いで、メインCPU101は、引込優先順位テーブルのブロックカウンタをセットする(S691)。本実施形態では、この処理において、メインCPU101は、引込優先順位テーブルのブロックカウンタの値に「2」をセットする。
次いで、メインCPU101は、引込優先順位テーブルのチェック回数をセットし、参照する引込優先順位テーブルのアドレスを1加算(+1更新)する(S692)。本実施形態では、この処理において、メインCPU101は、引込優先順位テーブルのチェック回数に、一例として「8」をセットしている。なお、引込優先順位テーブルのチェック回数は、引込優先順位テーブルに規定されているチェックデータのビット数に応じて任意設定することができる。
次いで、メインCPU101は、更新された引込優先順位テーブルのアドレスに基づいて、チェックデータを取得し、チェックデータからチェックビットを抽出する(S693)。
次いで、メインCPU101は、抽出されたチェックビットの値が「1」であるか否かを判別する(S694)。
S694において、メインCPU101が、抽出されたチェックビットの値が「1」でないと判別したとき(S694がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS699の処理を行う。一方、S694において、メインCPU101が、抽出されたチェックビットの値が「1」であると判別したとき(S694がYES判定の場合)、メインCPU101は、参照する引込優先順位テーブルのアドレスを1加算(+1更新)し、更新後のアドレスに基づいて、引込優先順位テーブルから判定データを取得する(S695)。
次いで、メインCPU101は、S695で取得した判定データに基づいて、現在取得されている入賞作動フラグデータが判定対象であるか否かを判別する(S696)。この処理では、メインCPU101は、現在取得されている入賞作動フラグデータと、判定データとを比較し、前者が後者に対応するものである否かを判定し、前者が後者に対応するものである場合には、現在取得されている入賞作動フラグデータが判定対象であると判定する。
S696において、メインCPU101が、入賞作動フラグデータが判定対象でないと判別したとき(S696がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS699の処理を行う。一方、S696において、メインCPU101が、入賞作動フラグデータが判定対象であると判別したとき(S696がYES判定の場合)、メインCPU101は、引込優先順位データの更新処理を行う(S697)。この処理では、メインCPU101は、S697で取得した判定データに対応付けられた引込優先順位データで、現在セットされている引込優先順位データを更新(上書き)する。
次いで、メインCPU101は、チェックデータの更新処理を行う(S698)。この処理では、メインCPU101は、チェックデータを1ビットだけ右方向(ビット7からビット0に向かう方向)にシフトする。なお、この処理において、シフト後のチェックデータのビット7には、「0」がセットされる。
S698の処理後、又は、S694或いはS696がNO判定の場合、メインCPU101は、チェックデータにチェック対象のビット(「1」がセットされているビット)があるか否かを判別する(S699)。
S699において、メインCPU101が、チェックデータにチェック対象のビットがないと判別したとき(S699がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS702の処理を行う。一方、S699において、メインCPU101が、チェックデータにチェック対象のビットがあると判別したとき(S699がYES判定の場合)、メインCPU101は、チェックする入賞作動フラグ格納領域のアドレスを1加算(+1更新)し、チェック回数を1減算する(S700)。
次いで、メインCPU101は、チェック回数が「0」であるか否かを判別する(S701)。S701において、メインCPU101が、チェック回数が「0」でないと判別したとき(S701がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS698の処理に戻し、S698以降の処理を繰り返す。
一方、S701において、メインCPU101が、チェック回数が「0」であると判別したとき(S701がYES判定の場合)、メインCPU101は、現在参照している入賞作動フラグ格納領域のアドレスにチェック回数の初期値「8」を加算して入賞作動フラグ格納領域のアドレスを更新し、ブロックカウンタの値を1減算する(S702)。次いで、メインCPU101は、ブロックカウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S703)。
S703において、メインCPU101が、ブロックカウンタの値が「0」でないと判別したとき(S703がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS692の処理に戻し、S692以降の処理を繰り返す。
一方、S703において、メインCPU101が、ブロックカウンタの値が「0」であると判別したとき(S703がYES判定の場合)、メインCPU101は、参照する引込優先順位テーブルのアドレスを1加算(+1更新)する(S704)。そして、S704の処理後、メインCPU101は、処理をS688の処理に戻し、S688以降の処理を繰り返す。
ここで再度、S679、S683又はS688の処理に戻って、S679、S683又はS688がYES判定の場合、メインCPU101は、この時点でセットされている引込順位データを、最終的な引込優先順位データとしてセットする(S705)。なお、S679又はS683がYES判定の場合、メインCPU101は、最終的な引込優先順位データとして「0(00H)」をセットする。この場合、引込優先順位データ「0(00H)」にはエンドコードが割り付けられているので、引込データ無し(停止禁止)がセットされる。そして、S705の処理後、メインCPU101は、引込優先順位取得処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図73参照)のS628に移す。
本実施形態では、上述のようにして引込優先順位取得処理が行われる。なお、上述した引込優先順位取得処理中のS680〜S683の「ANY役」の引込優先対応処理は、メインCPU101が、図80Aのソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。その中で、例えば、S683の判定処理は、ソースプログラム上において、「JCP」命令(所定の判定命令)により実行される。なお、「JCP」命令は、比較命令相当の動作を実行する命令であり、メインCPU101専用命令コードである。
ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「JCP cc,A,n,e」が実行されると、Aレジスタの内容(格納データ)と、整数nとを比較し、その比較結果が、ccの条件となれば、処理をeで指定されるアドレスにジャンプさせる。なお、「JCP」命令の「ccの条件」には、フラグ・レジスタF内のキャリーフラグの状態及びゼロフラグの状態の一方が指定される(図11参照)。例えば、ccに「C」が指定されていれば、ccの条件はキャリーフラグが「1」(オン状態)であることを意味し、ccに「NC」が指定されていれば、ccの条件はキャリーフラグが「0」(オフ状態)であることを意味する。また、例えば、ccに「Z」が指定されていれば、ccの条件はゼロフラグが「1」(オン状態)であることを意味し、ccに「NZ」が指定されていれば、ccの条件はゼロフラグが「0」(オフ状態)であることを意味する。
「ANY役」の引込優先対応処理のソースプログラム上において、図80Aに示すように、「JCP」命令を用いた場合、アドレス設定に係る命令を省略することができる(アドレス設定に係る命令を別途設ける必要がなくなる)ので、「ANY役」の引込優先対応処理の処理効率を高めることができるとともに、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。
また、上述した引込優先順位取得処理中のS686の停止制御用引込要求フラグ設定処理は、メインCPU101が、図80Bのソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。S686の停止制御用引込要求フラグ設定処理では、図80Bに示すように、メインCPU101専用命令コードである、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行う「LDQ」命令、及び、「CALLF」命令が利用される。
それゆえ、S686の停止制御用引込要求フラグ設定処理において、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いた「LDQ」命令を用いることにより、直値により、メインROM102、メインRAM103やメモリマップI/Oにアクセスすることができる。この場合、ソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令を省略することができ、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。また、「CALLF」命令は、上述のように、2バイトの命令コードである。それゆえ、停止制御用引込要求フラグ設定処理において、これらのメインCPU101専用命令コードを使用することにより、処理の効率化を図ることができ、限られたメインRAM103の容量を有効活用することができる。
さらに、本実施形態では、優先引込順位取得処理中のS686の停止制御用引込要求フラグ設定処理において、「CALLF」命令で指定するジャンプ先の論理積演算処理のアドレス「SB_DAND_00」は、上記図73で説明した引込優先順位格納処理中のS626の論理積演算処理において「CALLF」命令で指定するジャンプ先のアドレスと同じである(図74参照)。すなわち、本実施形態では、優先引込順位取得処理中のS686の停止制御用引込要求フラグ設定処理で行う論理積演算処理を実行するためのソースプログラムが、引込優先順位格納処理中のS626で行う論理積演算処理を実行するためのソースプログラムと同じであり、S686及びS626の両処理において、論理積演算処理のソースプログラムが共有化(モジュール化)されている。この場合、S686及びS626の両処理において、それぞれ別個に論理積演算処理のソースプログラムを設ける必要が無くなるので、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
上述のように、本実施形態の優先引込順位取得処理中の上記各種処理では、上述したメインCPU101専用の各種命令コードが適宜用いられ、対応する処理の効率化及びソースプログラムの容量の削減を実現している。その結果、本実施形態では、主制御回路90のプログラム処理速度の効率化と容量の削減とを図ることができ、削減した容量に対応する空き領域を活用して、遊技性を高めることが可能となる。
[リール停止制御処理]
次に、図81〜図83を参照して、メインフロー(図54参照)中のS213で行うリール停止制御処理について説明する。なお、図81は、リール停止制御処理の手順を示すフローチャートである。図82は、リール停止制御処理中の後述のS711〜S716の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図であり、図83は、リール停止制御処理中の後述のS726の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、リール停止可能信号OFF処理を行う(S711)。この処理では、メインCPU101は、主に、リール停止可能信号OFFデータのポート出力処理を行う。また、この処理は、メインRAM103の規定外作業領域を使用して行われる。なお、リール停止可能信号OFF処理の詳細については、後述の図84を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、全リールの回転速度が所定の一定速度に到達したか否か(「定速」になったか否か)を判別する(S712)。S712において、メインCPU101が、全リールの回転速度が「定速」になっていないと判別したとき(S712がNO判定の場合)、メインCPU101は、S712の処理を繰り返す。
一方、S712において、メインCPU101が、全リールの回転速度が「定速」になったと判別したとき(S712がYES判定の場合)、メインCPU101は、リール停止可能信号ON処理を行う(S713)。この処理では、メインCPU101は、主に、リール停止可能信号ONデータのポート出力処理を行う。また、この処理は、メインRAM103の規定外作業領域を使用して行われる。なお、リール停止可能信号ON処理の詳細については、後述の図85を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、有効なストップボタンが押されたか否かを判別する(S714)。
S714において、メインCPU101が、有効なストップボタンが押されていないと判別したとき(S714がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS713の処理に戻し、S713以降の処理を繰り返す。一方、S714において、メインCPU101が、有効なストップボタンが押されたと判別したとき(S714がYES判定の場合)、メインCPU101は、作動ストップボタン格納領域(図25参照)を更新し、ストップボタン未作動カウンタの値を1減算する(S715)。
次いで、メインCPU101は、作動ストップボタンから検索対象リールを決定する(S716)。また、この処理では、検索対象リールのリール制御管理情報が格納される回胴制御データ格納領域のアドレス(先頭アドレス)セット処理も行われる(図82中のソースコード「LDQ IX,wR1_CTRL−(wR2_CTRL−wR1_CTRL)」参照)。
次いで、メインCPU101は、リール停止可能信号OFF処理を行う(S717)。
この処理は、上記S711と同様に、メインRAM103の規定外作業領域を使用して行われる。なお、リール停止可能信号OFF処理の詳細については、後述の図84を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU101は、図柄カウンタの値に基づいて停止開始位置をメインRAM103に格納する(S718)。
次いで、メインCPU101は、リール停止選択処理を行う(S719)。詳細な説明は省略するが、この処理では、メインCPU101は、滑り駒数の選択処理を行う。
次いで、メインCPU101は、停止開始位置と、S719で決定された滑り駒数とに基づいて停止予定位置を決定し、該決定した停止予定位置をメインRAM103に格納する(S720)。この処理では、メインCPU101は、停止開始位置に滑り駒数を加算し、その加算結果を停止予定位置とする。
次いで、メインCPU101は、図柄コード格納処理を実行する(S721)。この処理では、停止予定位置に対応する図柄コードが図柄コード格納領域に格納される。次いで、メインCPU101は、制御対象のリールが最終停止(第3停止)のリールであるか否かを判別する(S722)。この処理では、メインCPU101は、ストップボタン未作動カウンタの値に基づいて、制御対象のリールが最終停止(第3停止)のリールであるか否かを判別し、ストップボタン未作動カウンタの値が「0」であるときには、制御対象のリールが最終停止のリールであると判定する。
S722において、メインCPU101が、制御対象のリールが最終停止のリールでないと判別したとき(S722がNO判定の場合)、メインCPU101は、制御変更処理を行う(S723)。この処理では、特定の停止位置にあった場合に、リールの停止に用いる停止情報群が更新される。次いで、メインCPU101は、図73で説明した引込優先順位格納処理を行う(S724)。
次いで、メインCPU101は、停止間隔残時間待機処理を行う(S725)。この処理では、メインCPU101は、予め設定された所定のリール停止間隔時間が経過するまで、待機処理を行う。そして、S725の処理後、メインCPU101は、処理をS711の処理に戻し、S711以降の処理を繰り返す。
ここで再度、S722の処理に戻って、S722において、メインCPU101が、制御対象のリールが最終停止のリールであると判別したとき(S722がYES判定の場合)、メインCPU101は、全リールの励磁が停止状態であるか否かを判別する(S726)。S726において、メインCPU101が、全リールの励磁が停止状態でないと判別したとき(S726がNO判定の場合)、メインCPU101は、S726の処理を繰り返す。
一方、S726において、メインCPU101が、全リールの励磁が停止状態であると判別したとき(S726がYES判定の場合)、メインCPU101は、第3停止操作されたストップボタンがオン状態のままである(ストップボタンが放されていない)か否かを判別する(S727)。S727において、メインCPU101が、第3停止操作されたストップボタンがオン状態のままであると判別したとき(S727がYES判定の場合)、メインCPU101は、S727の処理を繰り返す。一方、S727において、メインCPU101が、第3停止操作されたストップボタンがオン状態のままでないと判別したとき(S727がNO判定の場合)、メインCPU101は、リール停止制御処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)のS214に移す。
本実施形態では、上述のようにしてリール停止制御処理が行われる。なお、上述したリール停止制御処理中のS711〜S716の処理は、メインCPU101が、図82のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。図82に示すように、本実施形態のリール停止制御処理のソースプログラムでは、メインCPU101専用命令コードである、例えば、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行う「LDQ」命令や、「CALLF」命令が用いられる。
それゆえ、リール停止制御処理において、このようなメインCPU101専用命令コードを用いることにより、リール制御処理のソースプログラムの容量を削減することができるともに、リール停止制御処理の処理効率を向上させることができる。すなわち、本実施形態では、主制御回路90におけるプログラム処理速度の効率化と容量の削減とを行うことが可能となり、削減した容量に応じて増加したメインROM102の空き領域を活用して、遊技性を高めることが可能となる。
また、上述したリール停止制御処理中のS726の判定処理は、メインCPU101が、図83のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。この処理は、図83に示すように、ソースコード上では、「LDQ」命令、「ORQ」命令(所定の論理和演算命令)を用いて実行される。
なお、「ORQ」命令は、論理和演算を行う命令コードであり、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行うメインCPU101専用命令コードである。そして、ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「ORQ (k)」が実行されると、Qレジスタの格納データ(上位側アドレス値)及び1バイトの整数k(直値:下位側アドレス値)で指定されたアドレスのメモリの内容(格納データ)と、Aレジスタの内容(格納データ)との論理和演算が行われ、その演算結果がAレジスタに記憶される。
それゆえ、リール停止制御処理中のS726の判定処理において、まず、図83中のソースコード「LDQ A,(.LOW.wR1_TIM)」が実行されると、Qレジスタの格納データと、整数値「.LOW.wR1_TIM」とで指定されるアドレスのメモリの内容(第1リールの励磁タイマー値)がAレジスタにロードされる。なお、本実施形態では、メインRAM103内における第1リールの励磁タイマー値が格納された領域のアドレスは、「F032h」である。そして、上述したS726の判定処理では、LDQ命令実行時に予めQレジスタに、アドレス「wR1_TIM(F032h)」の上位側アドレス値「F0h」がセットされ、kの値(直値)には、下位側アドレス値(「.LOW.wR2_TIM」=32h)が代入される。
次いで、図83中のソースコード「ORQ (.LOW.wR2_TIM)」が実行されると、Qレジスタの格納データ(F0h)と、第2リールの励磁タイマー値が格納された領域のアドレス「wR2_TIM(F03Dh)」の下位側アドレス値(3Dh)で指定されたアドレスのメモリの内容(第2リールの励磁タイマー値)と、Aレジスタの内容(第1リールの励磁タイマー値)との論理和演算が行われ、その演算結果(第1リールの励磁タイマー値と第2リールの励磁タイマー値との合成結果)がAレジスタに記憶される。次いで、図83中のソースコード「ORQ (.LOW.wR3_TIM)」が実行されると、Qレジスタの格納データ(F0h)と、第3リールの励磁タイマー値が格納された領域のアドレス「wR3_TIM(F048h)」の下位側アドレス値(48h)で指定されたアドレスのメモリの内容(第3リールの励磁タイマー値)と、Aレジスタの内容(第1リールの励磁タイマー値と第2リールの励磁タイマー値との合成結果)との論理和演算が行われ、その演算結果(第1〜第3リールの励磁タイマー値の合成結果)がAレジスタに記憶される。
上述のように、本実施形態では、リール(回胴)の停止状態のチェック処理において、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いた各種メインCPU101専用命令コードが用いられる。それゆえ、これらのメインCPU101専用命令コードを用いることにより、直値により、メインROM102、メインRAM103やメモリマップI/Oにアクセスすることができ、ソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令を省略することができ、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
上述のように、本実施形態のリール停止制御処理中の上記各種処理では、上述したメインCPU101専用の各種命令コードが適宜用いられ、対応する処理の効率化及びソースプログラムの容量の削減を実現している。その結果、本実施形態では、主制御回路90のプログラム処理速度の効率化と容量の削減とを図ることができ、削減した容量に対応する空き領域を活用して、遊技性を高めることが可能となる。
[リール停止可能信号OFF処理]
次に、図84を参照して、リール停止制御処理(図81参照)中のS711又はS717で行うリール停止可能信号OFF処理について説明する。なお、図84は、リール停止可能信号OFF処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、スタックポインタ(SP)にセットされているメインRAM103のスタックエリア(図12C参照)のアドレスを退避させる(S731)。次いで、メインCPU101は、スタックポインタ(SP)に規定外スタックエリアのアドレスをセットする(S732)。
次いで、メインCPU101は、全てのレジスタにセットされているデータを退避させる(S733)。次いで、メインCPU101は、リール停止可能信号OFFデータのセット処理を行う(S734)。
次いで、メインCPU101は、規定外ポート出力処理を行う(S735)。この処理では、メインCPU101は、リール停止可能信号OFFデータに基づいて、後述のOFF出力データ(出力オフモードデータ)の生成及び出力処理を行う。なお、この処理は、メインRAM103の規定外作業領域を使用して行われる。規定外ポート出力処理の詳細については、後述の図86を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、S733で退避させた全レジスタのデータを復帰させる(S736)。次いで、メインCPU101は、S731で退避させたスタックエリアのアドレスをスタックポインタ(SP)にセットする(S737)。
そして、S737の処理後、メインCPU101は、リール停止可能信号OFF処理を終了する。この際、実行したリール停止可能信号OFF処理がリール停止制御処理(図81参照)中のS711の処理である場合には、メインCPU101は、処理をリール停止制御処理中のS712の処理に移す。一方、実行したリール停止可能信号OFF処理がリール停止制御処理(図81参照)中のS717の処理である場合には、メインCPU101は、処理をリール停止制御処理中のS718の処理に移す。
[リール停止可能信号ON処理]
次に、図85を参照して、リール停止制御処理(図81参照)中のS713で行うリール停止可能信号ON処理について説明する。なお、図85は、リール停止可能信号ON処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、スタックポインタ(SP)にセットされているメインRAM103のスタックエリア(図12C参照)のアドレスを退避させる(S741)。次いで、メインCPU101は、スタックポインタ(SP)に規定外スタックエリアのアドレスをセットする(S742)。
次いで、メインCPU101は、全てのレジスタにセットされているデータを退避させる(S743)。次いで、メインCPU101は、作動ストップボタン格納領域(図25参照)を参照し、ストップボタン状態を取得する(S744)。次いで、メインCPU101は、リール停止可能信号ONデータのセット処理を行う(S745)。
次いで、メインCPU101は、規定外ポート出力処理を行う(S746)。この処理では、メインCPU101は、リール停止可能信号ONデータに基づいて、後述のON出力データ(出力オンモードデータ)の生成及び出力処理を行う。なお、この処理は、メインRAM103の規定外作業領域を使用して行われる。規定外ポート出力処理の詳細については、後述の図86を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、S743で退避させた全レジスタのデータを復帰させる(S747)。次いで、メインCPU101は、S741で退避させたスタックエリアのアドレスをスタックポインタ(SP)にセットする(S748)。そして、S748の処理後、メインCPU101は、リール停止可能信号ON処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図81参照)中のS714の処理に移す。
[規定外ポート出力処理]
次に、図86及び図87を参照して、リール停止可能信号OFF処理(図84参照)中のS735及びリール停止可能信号ON処理(図85参照)中のS746で行う規定外ポート出力処理について説明する。なお、図86は、規定外ポート出力処理の手順を示すフローチャートである。また、図87は、規定外ポート出力処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、ポート出力設定がON出力モードであるか否かを判別する(S751)。この処理において、メインCPU101は、リール停止可能信号ONデータがセットされている場合には、ポート出力設定がON出力モードであると判定し、リール停止可能信号OFFデータがセットされている場合には、ポート出力設定がON出力モードでないと判定する。
S751において、メインCPU101が、ポート出力設定がON出力モードであると判別したとき(S751がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS753の処理を行う。一方、S751において、メインCPU101が、ポート出力設定がON出力モードでないと判別したとき(S751がNO判定の場合)、メインCPU101は、OFF出力データ(出力オフモードデータ)の生成処理を行う(S752)。この処理では、現在、出力オン状態となっているポート(ビット)のうち、オフ状態にしたいポート(ビット)をオフ状態にするとともに、現在、出力オフ状態となっているポート(ビット)をオフ状態に維持するためのOFF出力データが生成される。
S752の処理後又はS751がNO判定の場合、メインCPU101は、ON出力データ(出力オンモードデータ)の生成処理を行う(S753)。この処理では、現在、出力オフ状態となっているポート(ビット)のうち、オン状態にしたいポート(ビット)をオン状態にするとともに、現在、出力オン状態となっているポート(ビット)をオン状態に維持するためのON出力データが生成される。次いで、メインCPU101は、生成された出力データを指定ポートから出力する(S754)。
そして、S754の処理後、メインCPU101は、規定外ポート出力処理を終了する。この際、実行した規定外ポート出力処理がリール停止可能信号OFF処理(図84参照)中のS735の処理である場合には、メインCPU101は、処理をリール停止可能信号OFF処理中のS736の処理に移す。一方、実行した規定外ポート出力処理がリール停止可能信号ON処理(図85参照)中のS746の処理である場合には、メインCPU101は、処理をリール停止可能信号ON処理中のS747の処理に移す。
本実施形態では、上述のようにして規定外ポート出力処理が行われる。そして、上述した規定外ポート出力処理は、メインCPU101が、図87のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。
その中で、上述した規定外ポート出力処理中のS752のOFF出力データの生成処理は、図87中のソースコード「XOR (HL)」及び「AND (HL)」をこの順で実行することに行われる。また、上述した規定外ポート出力処理中のS753のON出力データの生成処理は、図87中のソースコード「OR (HL)」を実行することに行われる。
ソースプログラム上において、このような各出力データの生成処理を行うことにより、S752のOFF出力データの生成処理後に、S753のON出力データの生成処理が行われてもS752で生成されたOFF出力データは変化しない。
例えば、ポート出力設定がOFF出力モードであり、今回の処理でオフ状態にしたい規定外ポートを示す出力データが「00010111」(「1」がオフ状態にしたいビット)であり、現在、規定外ポートに出力されている出力データ(バックアップデータ)が「01010011」(「1」が現在、オン状態のビット)である場合、バックアップデータのビット0、ビット1及びビット5のデータを「1」から「0」にするためのOFF出力データが生成される。この場合、まず、図87中のソースコード「XOR (HL)」が実行されると、出力データ「00010111」と、バックアップデータ「01010011」との排他的論理和演算が行われ、演算結果として「01000100」が得られる。次いで、図87中のソースコード「AND (HL)」が実行されると、演算結果「01000100」とバックアップデータ「01010011」との論理積演算が行われ、演算結果「01000000」がOFF出力データとして生成される。
その後、S753のON出力データの生成処理が(図87中のソースコード「OR (HL)」)が実行されると、演算結果「01000000」(OFF出力データ)と、今回の処理でオン状態にしたい規定外ポートを示す出力データ「00000000」(ポート出力設定がOFF出力モードであるので、出力データの各ビットには「0」がセットされる)との論理和演算が行われ、演算結果として「01000000」が得られ、OFF出力データは変化しない。定性的には、ポート出力設定がOFF出力モードである場合、S753のON出力データの生成処理では、OFF出力データにおいて出力オン状態となっているポート(ビット)をオン状態に維持するための出力データが生成されるので、S752のOFF出力データの生成処理後に、S753のON出力データの生成処理が行われてもS752で生成されたOFF出力データは変化しない。
[入賞検索処理]
次に、図88及び図89を参照して、メインフロー(図54参照)中のS214で行う入賞検索処理について説明する。なお、図88は、入賞検索処理の手順を示すフローチャートである。また、図89は、入賞検索処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、図柄コード格納領域(図27参照)に格納された各格納領域のデータを、入賞作動フラグ格納領域(図22参照)の対応する格納領域に転送して保存する(S761)。そして、この処理終了時点では、DEレジスタに入賞作動フラグ格納領域の最後尾のアドレスがセットされる。
次いで、メインCPU101は、払出枚数データテーブル(不図示)のアドレスをHLレジスタにセットする(S762)。次いで、メインCPU101は、払出枚数テーブル数を入賞検索カウンタの初期値とし、該初期値をBレジスタにセットする(S763)。
次いで、メインCPU101は、HLレジスタにセットされたアドレスに基づいて、メダルの払出枚数(本実施形態では、14枚、13枚、9枚、7枚、3枚及び1枚のいずれか)のデータをCレジスタにセットし、判定対象データをAレジスタにセットし、HLレジスタにセットされているアドレスに「2」を加算(+2更新)する(S764)。
次いで、メインCPU101は、Cレジスタにセットされたメダルの払出枚数のデータから判定ビットの値を抽出する(S765)。この判定ビットは入賞検索の判定対象ブロックであるか否かを示す情報である。次いで、メインCPU101は、抽出した判定ビットの値に基づいて、判定対象ブロックであるか否かを判別する(S766)。この処理において、メインCPU101は、抽出した判定ビットの値が「1」である場合に、判定対象ブロックであると判定する。
S766において、メインCPU101が、判定対象ブロックでないと判別したとき(S766がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS768の処理を行う。一方、S766において、メインCPU101が、判定対象ブロックであると判別したとき(S766がYES判定の場合)、メインCPU101は、DEレジスタにセットされている入賞作動フラグ格納領域のアドレスを1減算(−1更新)する(S767)。
S767の処理後又はS766がNO判定の場合、メインCPU101は、DEレジスタにセットされた入賞作動フラグ格納領域のアドレスで指定される格納領域のデータを判定データとして抽出する(S768)。
次いで、メインCPU101は、S764でAレジスタにセットされた判定対象データと、S768で抽出した判定データとに基づいて、判定の結果が入賞であるか否かを判別する(S769)。この処理において、メインCPU101は、S764でAレジスタにセットされた判定対象データが、S768で抽出した判定データと同じであれば、判定の結果が入賞であると判定する。
S769において、メインCPU101が、判定の結果が入賞でないと判別したとき(S769がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS776の処理を行う。一方、S769において、メインCPU101が、判定の結果が入賞であると判別したとき(S769がYES判定の場合)、メインCPU101は、現遊技が3枚遊技(メダルのベット枚数が3枚である遊技)であるか否かを判別する(S770)。
S770において、メインCPU101が、現遊技が3枚遊技であると判別したとき(S770がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS772の処理を行う。
一方、S770において、メインCPU101が、現遊技が3枚遊技でないと判別したとき(S770がNO判定の場合)、メインCPU101は、2枚遊技(メダルのベット枚数が2枚である遊技)の払出枚数(2枚)をCレジスタにセットする(S771)。なお、本実施形態では、遊技開始可能枚数は3枚(図18参照)であるため、S770の処理は必ずYES判定となる。
S771の処理後又はS770がYES判定の場合、メインCPU101は、払出枚数の更新処理を行う(S772)。具体的には、メインCPU101は、現在の入賞枚数カウンタの値に、Cレジスタにセットされたメダルの払出枚数を加算し、加算後の値を払出枚数にセットする。
次いで、メインCPU101は、払出枚数の値が最大払出枚数「14」未満であるか否かを判別する(S773)。
S773において、メインCPU101が、払出枚数の値が最大払出枚数「14」未満であると判別したとき(S773がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS775の処理を行う。一方、S773において、メインCPU101が、払出枚数の値が最大払出枚数「14」未満でないと判別したとき(S773がNO判定の場合)、メインCPU101は、払出枚数に最大払出枚数「14」をセットする(S774)。
S774の処理後又はS773がYES判定の場合、メインCPU101は、払出枚数を入賞枚数カウンタに保存する(S775)。
S775の処理後又はS769がNO判定の場合、メインCPU101は、他の入賞があるか否かを判別する(S776)。S776において、メインCPU101が、他の入賞があると判別したとき(S776がYES判定の場合)、メインCPU101は、処理をS769の処理に戻し、S769以降の処理を繰り返す。
一方、S776において、メインCPU101が、他の入賞がないと判別したとき(S776がNO判定の場合)、メインCPU101は、入賞検索カウンタの値を1減算(−1更新)する(S777)。なお、本実施形態のように、有効ラインが1本である場合には、複数の小役が重複して入賞することがないので、S776の処理は必ずNO判定となる。
次いで、メインCPU101は、入賞検索カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S778)。
S778において、メインCPU101が、入賞検索カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S778がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS764の処理に戻し、S764以降の処理を繰り返す。一方、S778において、メインCPU101が、入賞検索カウンタの値が「0」であると判別したとき(S778がYES判定の場合)、メインCPU101は、入賞検索処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)中のS215の処理に移す。
本実施形態では、上述のようにして入賞検索処理が行われる。そして、上述した入賞検索処理は、メインCPU101が、図89のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。その中でも、S764の払出枚数及び判定対象データのセット処理は、メインCPU101がソースコード「LDIN AC,(HL)」を実行することにより行われる。
ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「LDIN ss,(HL)」が実行されると、HLレジスタ(ペアレジスタ)にセットされたアドレス及び該アドレスに1加算したアドレスで指定されるメモリの内容(データ)がss(BC、DE、AC、AE又はBD)ペアレジスタにロードされるとともに、HLレジスタにセットされているアドレスが+2更新(2加算)される。それゆえ、図89中のソースコード「LDIN AC,(HL)」が実行されると、HLレジスタ(ペアレジスタ)にセットされたアドレス及び該アドレスに1加算したアドレスで指定されるメモリの内容(払出枚数及び判定対象データ)が、ACレジスタにロードされるとともに、HLレジスタにセットされているアドレスが+2更新(2加算)される。なお、S764の処理では、この「LDIN」命令により、Aレジスタに払出枚数のデータが格納され、Cレジスタに判定対象データが格納され、HLレジスタにセットされているアドレスが+2更新される。
上述のように、本実施形態の入賞検索処理では、一つの「LDIN」命令により、データのロード処理及びアドレスの更新処理の両方を行うことができる。この場合、ソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令を省略することができ、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
また、上述した入賞検索処理中のS770の判定処理で参照するメダルカウンタの値の取得処理、S772の処理で参照する入賞枚数カウンタの値の取得処理、及び、S775の処理で行う入賞枚数カウンタの保存(更新)処理はいずれも、図89に示すように、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行う「LDQ」命令(メインCPU101専用命令コード)により実行される。それゆえ、本実施形態の入賞検索処理では、「LDQ」命令を用いることにより、直値により、メインROM102、メインRAM103やメモリマップI/Oにアクセスすることができるので、ソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令を省略することができ(アドレス設定に係る命令を別途設ける必要がなくなる)、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
また、上述した入賞検索処理中のS769の判定処理は、図89に示すように、ソースプログラム上において、「JSLAA」命令(所定の判定命令)により実行される。なお、「JSLAA」命令は、左シフト(SLA)命令相当の動作を実行する命令である。
ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「JSLAA cc,e」が実行されると、ccの条件が成立すれば、処理をeで指定されるアドレスにジャンプさせる。
なお、「JSLAA」命令で規定される「ccの条件」には、フラグ・レジスタF内のキャリーフラグの状態が指定される。例えば、ccに「C」が指定されていれば、ccの条件はキャリーフラグが「1」(オン状態)であることを意味し、ccに「NC」が指定されていれば、ccの条件はキャリーフラグが「0」(オフ状態)であることを意味する。
それゆえ、図89中のソースコード「JSLAA NC,MN_CKLN_06」では、キャリーフラグが「0」(オフ状態)であれば、「MN_CKLN_06」で指定されるアドレスに処理がジャンプする。
また、上述した入賞検索処理中のS770及びS773の判定処理は、図89に示すように、ソースプログラム上において、「JCP」命令により実行される。なお、「JCP」命令は、上述のように、比較命令相当の動作を実行する命令であり、メインCPU101専用命令コードである。
それゆえ、入賞検索処理のソースプログラム上において、上述した「JSLAA」命令及び「JCP」命令を用いた場合、アドレス設定に係る命令を省略することができ(アドレス設定に係る命令を別途設ける必要がなくなる)、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
[イリーガルヒットチェック処理]
次に、図90及び図91を参照して、メインフロー(図54参照)中のS215で行うイリーガルヒットチェック処理について説明する。なお、図90は、イリーガルヒットチェック処理の手順を示すフローチャートである。また、図91は、イリーガルヒットチェック処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。なお、イリーガルヒットとは、内部抽籤処理(図64参照)で抽籤され、図柄設定処理で当り要求フラグ格納領域に格納された内部当籤役に基づいて、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rにおいて成立しえない図柄の組合せ(すなわち、停止表示されることが許可されていない図柄の組合せ)が有効ライン上に停止(図柄組合せ不成立)したことを示す用語である。
まず、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域(図22参照)のアドレスをセットする(S781)。次いで、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域のサイズ(バイト数、本実施形態では「7」)を、チェックカウンタの値にセットする(S782)。
次いで、メインCPU101は、現在セットされている入賞作動フラグ格納領域のアドレスに基づいて、該アドレスに対応する当り要求フラグ格納領域(内部当籤役格納領域)内の格納領域に格納された内部当籤役のデータ(当り要求フラグデータ)を取得する(S783)。次いで、メインCPU101は、現在セットされている入賞作動フラグ格納領域のアドレスに格納された入賞役のデータ(入賞作動フラグデータ)と、内部当籤役のデータ(当り要求フラグデータ)とを合成する(S784)。
なお、この合成処理では、まず、メインCPU101は、入賞役のデータ(入賞作動フラグデータ)と内部当籤役のデータ(当り要求フラグデータ)との排他的論理和を求める(図91に示すソースプログラム中のソースコード「XOR (HL)」)。次いで、メインCPU101は、求められた排他的論理和の算出結果と入賞役のデータ(入賞作動フラグデータ)との論理積を求め(図91に示すソースプログラム中のソースコード「AND (HL)」)、論理積の算出結果を合成結果とする。なお、イリーガルヒットエラーが発生していない場合、この合成結果の値は「0」となる。
次いで、メインCPU101は、S784の合成処理の結果に基づいて、イリーガルヒットエラーが発生しているか否かを判別する(S785)。
S785において、メインCPU101が、イリーガルヒットエラーが発生していないと判別したとき(S785がNO判定の場合)、メインCPU101は、参照する入賞作動フラグ格納領域のアドレスを+1更新する(S786)。次いで、メインCPU101は、チェックカウンタの値を1減算する(S787)。次いで、メインCPU101は、チェックカウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S788)。
S788において、メインCPU101が、チェックカウンタの値が「0」でないと判別したとき(S788がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS783の処理に戻し、S783以降の処理を繰り返す。一方、S788において、メインCPU101が、チェックカウンタの値が「0」であると判別したとき(S788がYES判定の場合)、メインCPU101は、イリーガルヒットチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)中のS216の処理に移す。
ここで再度、S785の処理に戻って、S785において、メインCPU101が、イリーガルヒットエラーが発生していると判別したとき(S785がYES判定の場合)、メインCPU101は、図61で説明したエラー処理を行う(S789)。この処理により、情報表示器6に含まれる2桁の7セグLED(払出枚数表示用及びエラー表示用兼用)に、イリーガルヒットエラーの発生を示す2文字「EE」をエラー情報として表示するためのエラー表示データが出力される。なお、イリーガルヒットエラーの発生状態(エラー状態)は、リセットスイッチ76(図7参照)を押下することにより解除される。
次いで、メインCPU101は、入賞枚数カウンタの値及び当り要求フラグ格納領域のデータをクリアする(S790)。そして、S790の処理後、メインCPU101は、イリーガルヒットチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)中のS216の処理に移す。
本実施形態では、上述のようにしてイリーガルヒットチェック処理が行われる。そして、上述したイリーガルヒットチェック処理は、メインCPU101が、図91のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。
なお、本実施形態では、図22に示すように、入賞作動フラグ格納領域(表示役格納領域)の構成が当り要求フラグ格納領域(内部当籤役格納領域)のそれと同じであるので、入賞作動フラグ格納領域の役と内部当籤役との合成処理時にメインRAM103に配置される当り要求フラグ格納領域と入賞作動フラグ格納領域とを同一構成にすることができる。それゆえ、本実施形態のイリーガルヒットチェック処理におけるS784の演算結果(入賞役のデータと内部当籤役のデータとを合成結果)は、上述のように、ソースプログラム上において、入賞役のデータと内部当籤役のデータとを単純に論理積(「AND」命令で実行する)することにより求められる。その結果、本実施形態では、イリーガルヒットチェック処理を効率化及び簡略化することができ、主制御プログラムの空き容量を確保する(増やす)ことができ、増えた空き容量を使用して遊技性を高めることが可能になる。
[入賞チェック・メダル払出処理]
次に、図92及び図93を参照して、メインフロー(図54参照)中のS216で行う入賞チェック・メダル払出処理について説明する。なお、図92は、入賞チェック・メダル払出処理の手順を示すフローチャートである。また、図93は、入賞チェック・メダル払出処理中の後述のS804〜S808の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、入賞作動コマンド生成処理を行う(S801)。この処理では、メインCPU101は、副制御回路200に送信する入賞作動コマンドに含まれる、種別データおよび各種通信パラメータを生成する。なお、入賞作動コマンドは、入賞作動フラグ(表示役)等を特定するパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU101は、図44で説明した通信データ格納処理を行う(S802)。この処理により、入賞作動コマンドデータがメインRAM103に設けられた通信データ格納領域(図47B参照)に保存される。なお、入賞作動コマンドは、後述の図100で説明する割込処理内の通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。
次いで、メインCPU101は、入賞枚数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S803)。S803において、メインCPU101が、入賞枚数カウンタの値が「0」であると判別したとき(S803がYES判定の場合)、メインCPU101は、入賞チェック・メダル払出処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)中のS217の処理に移す。
一方、S803において、メインCPU101が、入賞枚数カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S803がNO判定の場合)、メインCPU101は、メダルのクレジット枚数(貯留枚数)がその上限枚数(本実施形態では50枚)以上であるか否かを判別する(S804)。
S804において、メインCPU101が、メダルのクレジット枚数がその上限枚数以上でないと判別したとき(S804がNO判定の場合)、メインCPU101は、クレジットカウンタの値に「1」を加算(+1更新)する(S805)。加算されたクレジットカウンタの値は、情報表示器6に含まれる貯留枚数表示用の2桁の7セグLED(不図示)により表示される。次いで、メインCPU101は、メダル払出枚数チェック処理を行う(S806)。なお、メダル払出枚数チェック処理の詳細については、後述の図94を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、メダルの払い出しが終了したか否かを判別する(S807)。S807において、メインCPU101が、メダルの払い出しが終了したと判別したとき(S807がYES判定の場合)、メインCPU101は、入賞チェック・メダル払出処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)中のS217の処理に移す。
一方、S807において、メインCPU101が、メダルの払い出しが終了していないと判別したとき(S807がNO判定の場合)、メインCPU101は、払出間隔待機処理を行う(S808)。この処理では、メインCPU101は、予め設定されたメダル払出間隔時間(本実施形態では60.33msec:後述の図100で説明する割込処理(1.1172msec周期)の54周期分)が経過するまでウェイトする。そして、S808の処理後、メインCPU101は、処理をS803の処理に戻し、S803以降の処理を繰り返す。
ここで再度、S804の処理に戻って、S804において、メインCPU101が、メダルのクレジット枚数がその上限枚数(50枚)以上であると判別したとき(S804がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダルの払出処理を行う(S809)。この処理により、メダルが1枚、払い出される。そして、S809の処理後、メインCPU101は、入賞チェック・メダル払出処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)中のS217の処理に移す。
本実施形態では、上述のようにして入賞チェック・メダル払出処理が行われる。なお、上述した入賞チェック・メダル払出処理中のS804〜S808の処理は、メインCPU101が、図93のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。
なお、本実施形態では、クレジットカウンタの更新(+1)後、払出動作を継続する場合、メインCPU101は、S808の処理で60.33ms間のウェイト(払出間隔待ち)処理を行うが、この処理は、ソースプログラム上では、メインCPU101がソースコード「LD BC,cTM_PAYC」及び「RST SB_W1BC_00」をこの順で実行することにより実現されている。このように、入賞チェック・メダル払出処理において、クレジットカウンタの更新(+1)後、払出動作を継続するときに60.33ms間のウェイト(払出間隔待ち)を行った場合、無駄な待ち時間を減らすことができ、遊技者の精神的負担を軽減することができる。
[メダル払出枚数チェック処理]
次に、図94及び図95を参照して、入賞チェック・メダル払出処理(図92参照)中のS806で行うメダル払出枚数チェック処理について説明する。なお、図94は、メダル払出枚数チェック処理の手順を示すフローチャートである。また、図95Aは、メダル払出枚数チェック処理中の後述のS811〜S814の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図であり、図95Bは、メダル払出枚数チェック処理中の後述のS816及びS817の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、メダルOUTカウンタの値に「1」を加算(+1更新)する(S811)。なお、メダルOUTカウンタは、メダルの払出回数を計数するためのカウンタである。次いで、メインCPU101は、払出枚数カウンタの値に「1」を加算(+1更新)する(S812)。なお、払出枚数カウンタは、メダルの払出枚数を計数するためのカウンタである。
次いで、メインCPU101は、払出枚数7SEG表示処理を行う(S813)。この処理では、メインCPU101は、払出枚数カウンタの値を、情報表示器6に含まれる払出枚数表示用の2桁の7セグLED(不図示)により表示させる制御処理を行う。
次いで、メインCPU101は、役連終了枚数カウンタの更新処理を行う(S814)。なお、役連終了枚数カウンタは、入賞役に対応するメダルの払出枚数の残り枚数を計数するためのカウンタである。この処理では、メインCPU101は、役連終了枚数カウンタの値とその下限値「0」とを比較し、役連終了枚数カウンタの値が下限値「0」より大きい場合には、役連終了枚数カウンタの値を1減算(−1更新)し、役連終了枚数カウンタの値が下限値「0」以下である場合には、役連終了枚数カウンタの値を「0」に保持する。
次いで、メインCPU101は、入賞枚数カウンタの値を1減算(−1更新)する(S815)。
次いで、メインCPU101は、クレジット情報コマンド生成処理を行う(S816)。この処理では、メインCPU101は、副制御回路200に送信するクレジット情報コマンドに含まれる、種別データ及び各種通信パラメータを生成する。なお、クレジット情報コマンドは、メダルのクレジット枚数を特定するパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU101は、図44で説明した通信データ格納処理を行う(S817)。この処理により、クレジット情報コマンドデータがメインRAM103に設けられた通信データ格納領域(図47B参照)に保存される。なお、クレジット情報コマンドは、後述の図100で説明する割込処理内の通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。そして、S817の処理後、メインCPU101は、メダル払出枚数チェック処理を終了し、処理を入賞チェック・メダル払出処理(図92参照)中のS807の処理に移す。
本実施形態では、上述のようにしてメダル払出枚数チェック処理が行われる。なお、上述したメダル払出枚数チェック処理中のS811〜S814の処理は、メインCPU101が、図95Aのソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。その中で、S814の役連終了枚数カウンタの更新処理は、図95A中の「DCPLD」命令(所定の更新命令)により実行される。なお、「DCPLD」命令は、メインCPU101専用命令コードである。
ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「DCPLD (HL),n」が実行されると、HLレジスタで指定されたアドレスのメモリの内容(格納データ)と整数nとが比較され、メモリの内容が整数nより大きい場合には、メモリの内容が1減算され、メモリの内容が整数n以下である場合には、HLレジスタで指定されたアドレスのメモリに整数nが格納される。それゆえ、図95A中のソースコード「DCPLD (HL),0」が実行されると、HLレジスタで指定されたアドレスのメモリの内容(役連終了枚数カウンタの値)と整数0(下限値)とが比較され、メモリの内容(役連終了枚数カウンタの値)が整数0より大きい場合には、メモリの内容が1減算され、メモリの内容が整数0以下である場合には、メモリの内容(役連終了枚数カウンタの値)に「0」がセットされる。すなわち、現時点の役連終了枚数カウンタの値が「0」より大きい場合には、役連終了枚数カウンタの更新処理が行われ、現時点の役連終了枚数カウンタの値が「0」以下であれば、役連終了枚数カウンタの値を「0」に保持する処理が行われる。
上述のように、メダル払出枚数チェック処理中のS814の処理では、一つの「DCPLD」命令(枚数管理カウンタの下限判定命令と、判断分岐命令が一体になっている命令)により、役連終了枚数カウンタの更新(減算)処理及び連終了枚数カウンタの値を「0」に保持する処理の両方を実行することができる。この場合、両処理を別個に実行するための命令コードを設ける必要がなくなる。例えば、連終了枚数カウンタの値が「0」であるか否かを判別するための判断分岐命令コードを省略することができる。それゆえ、本実施形態のメダル払出枚数チェック処理では、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができ、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
また、上述したメダル払出枚数チェック処理中のS816及びS817の処理は、メインCPU101が、図95Bのソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。
その中で、S816の処理では、図95Bに示すように、クレジット情報コマンドの通信パラメータ1にはLレジスタを介して払出枚数カウンタの値がセットされ、通信パラメータ5にはCレジスタを介してクレジットカウンタの値がセットされる。しかしながら、クレジット情報コマンドを構成するその他の通信パラメータ2〜4には、現時点においてHレジスタ、Eレジスタ及びDレジスタにそれぞれ格納されている値(不定値)がセットされる。それゆえ、クレジット情報コマンド送信時における通信パラメータ2〜4の値は不定値となる。その結果、本実施形態では、クレジット情報コマンドのサム値(BCC)を送信毎に不定値にすることができ、ゴト等の不正行為を抑制することができる。
[ボーナスチェック処理]
次に、図96を参照して、メインフロー(図54参照)中のS217で行うボーナスチェック処理について説明する。なお、図96は、ボーナスチェック処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、現在の遊技状態がボーナス状態であるか否かを判別する(S821)。すなわち、メインCPU101は、現在の遊技状態がBB遊技状態又はMB遊技状態であるか否かを判別する。S821において、メインCPU101が、現在の遊技状態がボーナス状態でないと判別したとき(S821がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS826の処理を行う。
一方、S821において、メインCPU101が、現在の遊技状態がボーナス状態であると判別したとき(S821がYES判定の場合)、メインCPU101は、ボーナス状態中に払い出し可能なメダルの枚数を計数するためのボーナス中払出枚数カウンタの値から、入賞チェック・メダル払出処理において払い出されたメダルの払出枚数を減算する(S822)。
次いで、メインCPU101は、ボーナス中払出枚数カウンタの値が「0」未満であるか否かを判別する(S823)。S823において、メインCPU101が、ボーナス中払出枚数カウンタの値が「0」未満でないと判別したとき(S823がNO判定の場合)、メインCPU101は、現在の遊技状態がBB遊技状態であればRB遊技状態(RB作動中)を維持し、現在の遊技状態がMB遊技状態であればCB遊技状態(CB作動中)を維持する処理を行う(S824)。具体的には、遊技状態フラグ格納領域(図24参照)において、ビット0(BB遊技状態)に「1」が格納されている場合には、ビット1(RB遊技状態)に常に「1」が格納されるようにし、ビット2(MB遊技状態)に「1」が格納されている場合には、ビット3(CB遊技状態)に常に「1」が格納されるようにする。これにより、BB遊技状態中(BB作動中)は常にRB遊技状態中(RB作動中)に制御され、MB遊技状態中(MB作動中)は常にCB遊技状態中(CB作動中)に制御される。そして、S824の処理後、ボーナスチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)中のS218の処理に移す。
一方、S823において、メインCPU101が、ボーナス中払出枚数カウンタの値が「0」未満であると判別したとき(S823がYES判定の場合)、メインCPU101は、ボーナス終了時処理を行う(S825)。この処理では、メインCPU101は、ボーナス状態中の各種情報をクリアする(例えば、BB遊技状態の終了時であれば、BB遊技状態フラグ及びRB遊技状態フラグをオフ(「0」クリア)し、MB遊技状態の終了時であれば、MB遊技状態フラグ及びCB遊技状態フラグをオフ(「0」クリア)する)とともに、BB遊技状態の終了時であれば、RT状態フラグを全てオフ状態にセットする(すなわち、RT状態をRT0状態とする)。そして、S825の処理後、ボーナスチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)中のS218の処理に移す。
ここで再度、S821の処理に戻って、S821がNO判定の場合、メインCPU101は、BB又はMBが成立したか否かを判別する(S826)。すなわち、メインCPU101は、現遊技において、BB又はMBの図柄組合せ(「C_BB」又は「C_MB」の図柄組合せ)が表示されたか否かを判別する。S826において、メインCPU101が、BB又はMBが成立しなかったと判別したとき(S826がNO判定の場合)、メインCPU101は、ボーナスチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)中のS218の処理に移す。
一方、S826において、メインCPU101が、BB又はMBが成立したと判別したとき(S826がYES判定の場合)、メインCPU101は、ボーナス中払出枚数カウンタの値に「144」をセットする(S827)。次いで、メインCPU101は、MBが成立したか否かを判別する(S828)。S828において、メインCPU101が、MBが成立していない(すなわち、BBが成立した)と判別したとき(S828がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS830の処理を行う。
一方、S828において、メインCPU101が、MBが成立した(すなわち、BBが成立していない)と判別したとき(S828がYES判定の場合)、メインCPU101は、ボーナス中払出枚数カウンタの値に「13」をセットする(S829)。すなわち、メインCPU101は、ボーナス中払出枚数カウンタの値を「144」から「13」に上書きする。これにより、本実施形態では、BB遊技状態(BB中)は、「144」枚を超えるメダルの払い出しがあった場合に終了し、MB遊技状態(MB中)は、「13」枚を超えるメダルの払い出しがあった場合に終了することがセットされる。なお、このボーナス中払出枚数カウンタの値は、本実施形態の一例を示すものであり、この値は適宜変動させて設定することができる。
次いで、メインCPU101は、ボーナス開始時処理を行う(S830)。この処理では、メインCPU101は、例えば、次遊技の遊技状態にボーナス状態をセットする(例えば、BB遊技状態の開始時であれば、BB遊技状態フラグ及びRB遊技状態フラグをオン(「1」をセット)し、MB遊技状態の開始時であれば、MB遊技状態フラグ及びCB遊技状態フラグをオン(「1」をセット)する)などのボーナスの作動開始に必要な各種処理を行う。そして、S830の処理後、メインCPU101は、ボーナスチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)中のS218の処理に移す。
[RTチェック処理]
次に、図97を参照して、メインフロー(図54参照)中のS218で行うRTチェック処理について説明する。なお、図97は、RTチェック処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、現在の遊技状態がボーナス状態であるか否かを判別する(S841)。すなわち、メインCPU101は、現在の遊技状態がBB遊技状態又はMB遊技状態であるか否かを判別する。S841において、メインCPU101が、現在の遊技状態がボーナス状態であると判別したとき(S841がYES判定の場合)、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)中のS219の処理に移す。
一方、S841において、メインCPU101が、現在の遊技状態がボーナス状態でないと判別したとき(S841がNO判定の場合)、メインCPU101は、RT状態がRT4状態であるか否かを判別する(S842)。S842において、メインCPU101が、RT状態がRT4状態であると判別したとき(S842がYES判定の場合)、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)中のS219の処理に移す。
一方、S842において、メインCPU101が、RT状態がRT4状態でないと判別したとき(S842がNO判定の場合)、メインCPU101は、「ベルこぼし目」の図柄組合せが表示されたか否かを判別する(S843)。すなわち、メインCPU101は、「S_RT1移行A」、「S_RT1移行B」及び「S_RT1移行C」の図柄の組合せのうちいずれかの図柄の組合せが有効ラインに表示されたか否かを判別する。S843において、メインCPU101が、「ベルこぼし目」の図柄組合せが表示されたと判別したとき(S843がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS845の処理を行う。
一方、S843において、メインCPU101が、「ベルこぼし目」の図柄組合せが表示されなかったと判別したとき(S843がNO判定の場合)、メインCPU101は、「RT1移行リプ」の図柄の組合せが表示されたか否かを判別する(S844)。すなわち、メインCPU101は、「S_RT1リプA」及び「S_RT1リプB」の図柄の組合せのうちいずれかの図柄の組合せが有効ラインに表示されたか否かを判別する。S844において、メインCPU101が、「RT1移行リプ」の図柄組合せが表示されなかったと判別したとき(S844がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS846の処理を行う。
S843において、メインCPU101が、「ベルこぼし目」の図柄組合せが表示されたと判別したとき(S843がYES判定の場合)、及び、S844において、メインCPU101が、「RT1移行リプ」の図柄組合せが表示されたと判別したとき(S844がYES判定の場合)、メインCPU101は、RT1状態フラグをオン状態にセットする(S845)。この処理により、RT状態が他のRT状態である場合には、そのRT状態からRT1状態に移行する。そして、S845の処理後、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)中のS219の処理に移す。
ここで再度、S844の処理に戻って、S844がNO判定の場合、メインCPU101は、「RT2移行リプ」の図柄の組合せが表示されたか否かを判別する(S846)。
すなわち、メインCPU101は、「C_RT2リプ」の図柄の組合せが有効ラインに表示されたか否かを判別する。S846において、メインCPU101が、「RT2移行リプ」の図柄組合せが表示されなかったと判別したとき(S846がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS848の処理を行う。
一方、S846において、メインCPU101が、「RT2移行リプ」の図柄組合せが表示されたと判別したとき(S846がYES判定の場合)、メインCPU101は、RT2状態フラグをオン状態にセットする(S847)。この処理により、RT状態が他のRT状態である場合には、そのRT状態からRT2状態に移行する。そして、S847の処理後、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)中のS219の処理に移す。
ここで再度、S846の処理に戻って、S846がNO判定の場合、メインCPU101は、「RT3移行リプ」の図柄の組合せが表示されたか否かを判別する(S848)。
すなわち、メインCPU101は、「S_RT3リプ」、「C_SP_CLリプ」、「C_SP_XUリプ」及び「C_SP_XDリプ」の図柄の組合せのうちいずれかの図柄の組合せが有効ラインに表示されたか否かを判別する。S848において、メインCPU101が、「RT3移行リプ」の図柄組合せが表示されなかったと判別したとき(S846がNO判定の場合)、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)中のS219の処理に移す。
一方、S848において、メインCPU101が、「RT3移行リプ」の図柄組合せが表示されたと判別したとき(S848がYES判定の場合)、メインCPU101は、RT3状態フラグをオン状態にセットする(S849)。この処理により、RT状態が他のRT状態である場合には、そのRT状態からRT3状態に移行する。そして、S849の処理後、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)中のS219の処理に移す。
[遊技終了時状態別制御処理]
次に、図98を参照して、メインフロー(図54参照)中のS219で行う遊技終了時状態別制御処理について説明する。なお、図98は、遊技終了時状態別制御処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、現遊技がART中(図14参照)であるか否かを判別する(S861)。S861において、メインCPU101が、現遊技がART中でないと判別したとき(S861がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS865の処理を行う。
一方、S861において、メインCPU101が、現遊技がART中であると判別したとき(S861がYES判定の場合)、メインCPU101は、現遊技が継続チャレンジ中(図14参照)であるか否かを判別する(S862)。S862において、メインCPU101が、現遊技が継続チャレンジ中であると判別したとき(S862がYES判定の場合)、メインCPU101は、継続チャレンジ中終了時処理を行う(S863)。なお、継続チャレンジ中終了時処理の詳細については、後述の図99を参照しながら後で説明する。そして、S863の処理後、メインCPU101は、遊技終了時状態別制御処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)のS201に移す。
一方、S862において、メインCPU101が、現遊技が継続チャレンジ中でないと判別したとき(S862がNO判定の場合)、メインCPU101は、その他ART中遊技終了時状態別制御処理を行う(S864)。このその他ART中遊技終了時状態別制御処理では、例えば、BBの入賞(作動)があった場合に、次回遊技からBB中CP特化ゾーンに移行させる処理などを行う。そして、S864の処理後、メインCPU101は、遊技終了時状態別制御処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)のS201に移す。
ここで再度、S861の処理に戻って、S861がNO判定の場合、メインCPU101は、その他通常中遊技終了時状態別制御処理を行う(S865)。このその他通常中遊技終了時状態別制御処理では、例えば、BBの入賞(作動)があった場合に、次回遊技からBB中履歴特化ゾーンに移行させる処理などを行う。そして、S865の処理後、メインCPU101は、遊技終了時状態別制御処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)のS201に移す。
[継続チャレンジ中終了時処理]
次に、図99を参照して、遊技終了時状態別制御処理(図98参照)中のS863で行う継続チャレンジ中終了時処理について説明する。なお、図99は、継続チャレンジ中終了時処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、昇格チャンス発動フラグがオンであるか否かを判別する(S871)。S871において、メインCPU101が、昇格チャンス発動フラグがオンでないと判別したとき(S871がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS874の処理を行う。
一方、S871において、メインCPU101が、昇格チャンス発動フラグがオンであると判別したとき(S871がYES判定の場合)、メインCPU101は、昇格チャンスをセットする(S872)。すなわち、メインCPU101は、次回の単位遊技から昇格チャンスに移行させる制御を行う。次いで、メインCPU101は、開始前状態として継続チャレンジをセットする(S873)。すなわち、メインCPU101は、移行した昇格チャンスが終了した場合に、再度継続チャレンジに移行させる制御を行うための情報を格納する。そして、S873の処理後、メインCPU101は、継続チャレンジ中終了時処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)のS201に移す。
ここで再度、S871の処理に戻って、S871がNO判定の場合、メインCPU101は、CPが0となったか否かを判別する(S874)。すなわち、メインCPU101は、継続チャレンジにおいて、獲得していたCPが全て消費されたか否かを判別する。S874において、メインCPU101が、CPが0となっていないと判別したとき(S874がNO判定の場合)、メインCPU101は、継続チャレンジ中終了時処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)のS201に移す。
一方、S874において、メインCPU101が、CPが0となったと判別したとき(S874がYES判定の場合)、メインCPU101は、ARTゲーム数カウンタは0であるか否かを判別する(S875)。すなわち、メインCPU101は、継続チャレンジにおいて、ARTゲーム数が加算されたか否かを判別する。S875において、メインCPU101が、ARTゲーム数カウンタは0でないと判別したとき(S875がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS878の処理を行う。
一方、S875において、メインCPU101が、ARTゲーム数カウンタは0であると判別したとき(S875がYES判定の場合)、メインCPU101は、ARTストックカウンタは0であるか否かを判別する(S876)。すなわち、メインCPU101は、ARTストックがあるか否かを判別する。S876において、メインCPU101が、ARTストックカウンタは0でないと判別したとき(S876がNO判定の場合)、メインCPU101は、ARTストックカウンタを「1」減算する処理を行う(S877)。
次いで、メインCPU101は、ART移行初期設定処理を行う(S878)。このART移行処理設定処理では、継続チャレンジにおいて、ARTゲーム数が加算されている場合には、そのARTゲーム数をもって当該セットのノーマルARTに復帰させる処理を行い、継続チャレンジにおいて、ARTゲーム数は加算されていない場合には、次セットのノーマルARTを開始させる処理を行う。なお、この場合、昇格チャンスへの昇格抽籤は、この処理において行われるようにすることができる。そして、S878の処理後、メインCPU101は、継続チャレンジ中終了時処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)のS201に移す。
一方、S876において、メインCPU101が、ARTストックカウンタは0であると判別したとき(S876がYES判定の場合)、メインCPU101は、通常移行初期設定処理を行う(S879)。この通常移行初期設定処理では、通常時に遊技状態を移行させるとともに、通常モードのART終了時抽籤を行い、決定された通常モードをセットするなどの処理を行う。そして、S879の処理後、メインCPU101は、継続チャレンジ中終了時処理を終了し、処理をメインフロー(図54参照)のS201に移す。
[メインCPUの制御による割込処理(1.1172msec)]
次に、図100を参照して、1.1172msec周期で、メインCPU101が行う割込処理について説明する。なお、図100は、割込処理の手順を示すフローチャートである。1.1172msec周期で繰り返し実行される割込処理は、タイマー回路113(PTC)の初期化処理(図36中のS2参照)で設定されたタイマー回路113のタイムアウト信号の出力タイミングに基づいて発生する割込みコントローラ112からの割込要求信号がメインCPU101に入力された際に実行される処理である。
まず、メインCPU101は、レジスタの退避処理を行う(S901)。次いで、メインCPU101は、入力ポートチェック処理を行う(S902)。この処理では、ストップスイッチ等の各種スイッチから入力される信号がチェックされる。
次いで、メインCPU101は、リール制御処理を行う(S903)。この処理では、メインCPU101は、全リールの回転開始が要求されたときに、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転を開始し、その後、各リールが一定速度で回転するように、3つのステッピングモータを駆動制御する。また、滑り駒数が決定されたときは、メインCPU101は、該当するリールの図柄カウンタを滑り駒数分だけ更新する。そして、メインCPU101は、更新された図柄カウンタが停止予定位置に対応する値に一致する(停止予定位置の図柄が表示窓の有効ライン上の領域に到達する)のを待って、該当するリールの回転の減速及び停止が行われるように、対応するステッピングモータを駆動制御する。
次いで、メインCPU101は、通信データ送信処理を行う(S904)。この処理では、主に、通信データ格納領域に格納された各種コマンドを主制御回路90の第1シリアル通信回路114(図9参照)を介して副制御回路200に送信する。メインCPU101は、副制御回路200にコマンドを送信した後、通信データポインタを1パケット分減算更新し(不図示)、通信データ格納領域の送信済みのコマンドデータをクリアする。なお、通信データ格納領域に複数のコマンドデータが格納されている場合には、格納された古い順で、コマンドデータを副制御回路200に送信する。また、通信データ格納領域にコマンドデータが格納されていない場合、すなわち、通信データポインタの値が「0」である場合には、無操作コマンドを生成して副制御回路200に送信する。次いで、メインCPU101は、投入メダル通過チェック処理を行う(S905)。この処理では、メインCPU101は、メダルセンサ(不図示)の検出結果(メダルセンサ入力状態)に基づいて、投入メダルがセレクタ66を通過したか否かのチェック処理を行う。次いで、メインCPU101は、WDTのリスタート処理を行う(S906)。
次いで、メインCPU101は、7セグLED駆動処理を行う(S907)。この処理では、メインCPU101は、情報表示器6に含まれる各種7セグLEDを駆動制御して、例えば、メダルの払出枚数やクレジット枚数、ストップボタンの押し順データなどを表示する。なお、7セグLED駆動処理の詳細については、後述の図101を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、タイマー更新処理を行う(S908)。この処理では、メインCPU101は、セットされた各種タイマーのカウント(減算)処理を行う。なお、タイマー更新処理の詳細については、後述の図106を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、エラー検知処理を行う(S909)。次いで、メインCPU101は、ドア開閉チェック処理を行う(S910)。ドア開閉チェック処理では、メインCPU101は、ドア開閉監視スイッチ67のオン(ドア閉)/オフ(ドア開)状態をチェックすることにより、フロントドア2b(図2参照)の開閉状態をチェックする。
次いで、メインCPU101は、試射試験信号制御処理を行う(S911)。この処理では、第2インターフェースボート等を介して試験機に各種試験信号の出力する際の制御処理が行われる。また、この処理は、メインRAM103の規定外作業領域(図12C参照)を用いて実行される。なお、本実施形態では、この処理は、試射試験時以外のとき(パチスロ1が遊技店に設置された後)にも行われるが、この時には、主制御基板71が第2インターフェースボート等を介して試験機に接続されていないので、各種試験信号は生成されても出力はされない。試射試験信号制御処理の詳細については、後述の図108を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、レジスタの復帰処理を行う(S912)。そして、S912の処理後、メインCPU101は、割込処理を終了する。
[7セグLED駆動処理]
次に、図101及び図102を参照して、割込処理(図100参照)中のS907で行う7セグLED駆動処理について説明する。なお、図101は、7セグLED駆動処理の手順を示すフローチャートである。また、図102Aは、7セグLED駆動処理中の後述のS923〜S925の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図であり、図102Bは、7セグLED駆動処理中の後述のS931〜S936の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、割込カウンタの値に「1」を加算(+1更新)する(S921)。次いで、メインCPU101は、割込カウンタの値が奇数であるか否かを判別する(S922)。
S922において、メインCPU101が、割込カウンタの値が奇数でないと判別したとき(S922がNO判定の場合)、メインCPU101は、7セグLED駆動処理を終了し、処理を割込処理(図100参照)中のS908の処理に移す。すなわち、本実施形態では、2回の割込周期毎に、7セグLED駆動処理が行われる。なお、本実施形態では、7セグLED駆動処理を割込みカウンタの値が偶数の場合に実行する例を説明したが、本発明はこれに限定されず、割込みカウンタの値が奇数の場合に7セグLED駆動処理を実行してもよいし、また、任意の整数で割込みカウンタの値を除算したときの商又は余りを用いて、7セグLED駆動処理の実行タイミングを決定してもよい。
一方、S922において、メインCPU101が、割込カウンタの値が奇数であると判別したとき(S922がYES判定の場合)、メインCPU101は、ナビデータ格納領域からナビデータを取得する(S923)。次いで、メインCPU101は、7セグLEDの各カソードに出力される押し順表示データを格納するための押し順表示データ格納領域のアドレスをセットする(S924)。
次いで、メインCPU101は、7セグ表示データ生成処理を行う(S925)。この処理では、メインCPU101は、ナビデータに基づいて、押し順表示データ(7セグ表示データ)を作成し、生成された押し順表示データを押し順表示データ格納領域に格納する。なお、7セグ表示データ生成処理の詳細については、後述の図103を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、クレジットカウンタの値を取得する(S926)。次いで、メインCPU101は、7セグLEDの各カソードに出力されるクレジット表示データを格納するためのクレジット表示データ格納領域のアドレスをセットする(S927)。
次いで、メインCPU101は、7セグ表示データ生成処理を行う(S928)。この処理では、メインCPU101は、クレジットカウンタの値に基づいて、クレジット表示データ(7セグ表示データ)を生成し、生成されたクレジット表示データをクレジット表示データ格納領域に格納する。なお、7セグ表示データ生成処理の詳細については、後述の図103を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、後述の7セグコモンカウンタの値を格納するための7セグコモンカウンタ格納領域のアドレスをセットする(S929)。次いで、メインCPU101は、7セグコモンカウンタの値に「1」を加算(+1更新)する(S930)。
なお、この処理において、更新後の7セグコモンカウンタの値が「8」となった場合には、メインCPU101は、7セグコモンカウンタの値に「0」をセットする。本実施形態では、7セグLEDをダイナミック制御するため、8回周期で7セグコモンカウンタの値が更新される。
次いで、メインCPU101は、7セグコモンカウンタの値に基づいて、コモン選択データを作成し、対象のカソードデータ格納領域(押し順表示データ格納領域又はクレジット表示データ格納領域内の対象格納領域)のアドレスをセットする(S931)。次いで、メインCPU101は、7セグLEDのカソードにクリアデータを出力する(S932)。この処理は、7セグLEDを一旦消灯して、残像の影響を無くすために行われる。
次いで、メインCPU101は、対象のカソードデータ格納領域から7セグカソード出力データを取得してセットする(S933)。次いで、メインCPU101は、7セグコモンバックアップデータとコモン選択データとから、7セグコモン出力データを生成する(S934)。
次いで、メインCPU101は、7セグコモンバックアップデータ及び7セグカソードバックアップデータにそれぞれ7セグコモン出力データ及び7セグカソード出力データを保存する(S935)。次いで、メインCPU101は、7セグカソード出力データ及び7セグコモン出力データを出力する(S936)。そして、S936の処理後、メインCPU101は、7セグLED駆動処理を終了し、処理を割込処理(図100参照)中のS908の処理に移す。
本実施形態では、上述のようにして7セグLED駆動処理が行われる。なお、上述した7セグLED駆動処理中のS923〜S925の処理は、メインCPU101が、図102Aのソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。また、上述した7セグLED駆動処理中のS931〜S936の処理は、メインCPU101が、図102Bのソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。
その中で、S936の各7セグ出力データの出力処理は、図102Bに示すように、一つのソースコード「LD (cPA_SEGCOM),BC」により実行される。それゆえ、本実施形態の7セグLED駆動処理では、2桁の7セグLEDをダイナミック点灯制御する際に、7セグコモン出力(選択)データと、7セグカソード出力データとが同時に出力される。すなわち、指示モニタで押し順ナビを実施する際の7セグLEDをダイナミック点灯制御、及び、2桁の7セグLEDでクレジット情報を表示する際の7セグLEDをダイナミック点灯制御では、7セグコモン出力(選択)データと、7セグカソード出力データとが同時に出力される。
この場合、ソースプログラム上において、7セグLEDのダイナミック点灯制御に必要な命令コード数を減らすことができる。それゆえ、本実施形態では、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができ、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。また、本実施形態では、7セグLED駆動処理を行う7セグ駆動回路(不図示)をカソードコモン回路で構成し、カソードで制御する例を説明したが、本発明はこれに限定されず、7セグ駆動回路をアノードコモン回路で構成し、アノードで7セグLEDの制御を行ってもよい。
また、上述した7セグLED駆動処理中のS923のナビデータの取得処理及びS924の押し表示データ格納領域のアドレスセット処理はいずれも、図102Aに示すように、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行う「LDQ」命令(メインCPU101専用命令コード)により実行される。それゆえ、本実施形態の7セグLED駆動処理では、「LDQ」命令を用いることにより、直値により、メインROM102、メインRAM103やメモリマップI/Oにアクセスすることができるので、ソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令を省略することができ(アドレス設定に係る命令を別途設ける必要がなくなる)、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
[7セグ表示データ生成処理]
次に、図103〜図105を参照して、7セグLED駆動処理(図101参照)中のS925及びS928で行う7セグ表示データ生成処理について説明する。なお、図103は、7セグ表示データ生成処理の手順を示すフローチャートである。図104は、7セグ表示データ生成処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。また、図105は、7セグ表示データ生成処理のソースプログラム上で、実際に参照される7セグカソードテーブルの構成の一例を示す図である。
なお、7セグLED駆動処理(図101参照)中のS925で行われる7セグ表示データ生成処理で生成される後述の「表示データ」は押し順表示データに対応し、7セグLED駆動処理(図101参照)中のS928で行われる7セグ表示データ生成処理で生成される後述の「表示データ」はクレジット表示データに対応する。
まず、メインCPU101は、カソードデータ格納領域にセットされた表示データを「10」で除算し、その除算結果の商の値を、2桁の7セグLEDの上位桁の表示データとして取得し、除算結果の余の値を下位桁の表示データとして取得する(S941)。次いで、メインCPU101は、取得した上位桁の表示データに基づいて、上位桁表示を行うか否かを判別する(S942)。
S942において、メインCPU101が、上位桁表示を行うと判別したとき(S942がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS944の処理を行う。一方、S942において、メインCPU101が、上位桁表示を行わないと判別したとき(S942がNO判定の場合)、メインCPU101は、上位桁の表示無しをセットする(S943)。
S943の処理後又はS942がYES判定の場合、メインCPU101は、7セグカソードテーブル(図163参照)を参照して、上位桁の表示データを取得する(S944)。次いで、メインCPU101は、上位桁の表示データ格納領域(不図示)に取得した上位桁の表示データを保存する(S945)。
次いで、メインCPU101は、7セグカソードテーブル(図105参照)を参照して、下位桁の表示データを取得する(S946)。次いで、メインCPU101は、下位桁の表示データ格納領域(不図示)に取得した下位桁の表示データを保存する(S947)。
そして、S947の処理後、メインCPU101は、7セグ表示データ生成処理を終了する。この際、実行した7セグ表示データ生成処理が7セグLED駆動処理(図101参照)中のS925の処理である場合には、メインCPU101は、処理を7セグLED駆動処理中のS926の処理に移す。一方、実行した7セグ表示データ生成処理が7セグLED駆動処理(図101参照)中のS928の処理である場合には、メインCPU101は、処理を7セグLED駆動処理中のS929の処理に移す。
本実施形態では、上述のようにして7セグ表示データ生成処理が行われる。なお、上述した7セグ表示データ生成処理は、メインCPU101が、図104のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。
[タイマー更新処理]
次に、図106及び図107を参照して、割込処理(図100参照)中のS908で行うタイマー更新処理について説明する。なお、図106は、タイマー更新処理の手順を示すフローチャートである。また、図107は、タイマー更新処理中の後述のS951〜S954の処理を実行するためのソースプログラムの一例を示す図である。
まず、メインCPU101は、HLレジスタに2バイトタイマー格納領域(不図示)の更新開始アドレスをセットし、Bレジスタに2バイトタイマー数をセットする(S951)。
次いで、メインCPU101は、2バイトタイマー値とその下限値「0」とを比較し、2バイトタイマー値が下限値「0」より大きい場合には、2バイトタイマー値を1減算(−1更新)し、2バイトタイマー値が下限値「0」以下である場合には、2バイトタイマー値を「0」に保持する(S952)。さらに、S952の処理では、メインCPU101は、HLレジスタにセットされている2バイトタイマー格納領域の更新開始アドレスを2減算(−2更新)する。
次いで、メインCPU101は、Bレジスタにセットされた2バイトタイマー数を1減算(−1更新)する(S953)。次いで、メインCPU101は、Bレジスタにセットされた2バイトタイマー数が「0」であるか否かを判別する(S954)。
S954において、メインCPU101が、Bレジスタにセットされた2バイトタイマー数が「0」でないと判別したとき(S954がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS952の処理に戻し、S952以降の処理を繰り返す。
一方、S954において、メインCPU101が、Bレジスタにセットされた2バイトタイマー数が「0」であると判別したとき(S954がYES判定の場合)、メインCPU101は、HLレジスタに1バイトタイマー格納領域の更新開始アドレスをセットし、Bレジスタに1バイトタイマー数をセットする(S955)。
次いで、メインCPU101は、1バイトタイマー値とその下限値「0」とを比較し、1バイトタイマー値が下限値「0」より大きい場合には、1バイトタイマー値を1減算(−1更新)し、1バイトタイマー値が下限値「0」以下である場合には、1バイトタイマー値を「0」に保持する(S956)。さらに、S956の処理では、メインCPU101は、HLレジスタにセットされている1バイトタイマー格納領域の更新開始アドレスを1減算(−1更新)する。
次いで、メインCPU101は、Bレジスタにセットされた1バイトタイマー数を1減算(−1更新)する(S957)。次いで、メインCPU101は、Bレジスタにセットされた1バイトタイマー数が「0」であるか否かを判別する(S958)。
S958において、メインCPU101が、Bレジスタにセットされた1バイトタイマー数が「0」でないと判別したとき(S958がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS956の処理に戻し、S956以降の処理を繰り返す。
一方、S958において、メインCPU101が、Bレジスタにセットされた1バイトタイマー数が「0」であると判別したとき(S958がYES判定の場合)、メインCPU101は、電磁カウンタ制御処理を行う(S959)。この処理では、メダルのIN/OUTを示す信号を外部集中端子板47に出力する際の出力制御処理が行われる。そして、S959の処理後、メインCPU101は、タイマー更新処理を終了し、処理を割込処理(図100参照)中のS909の処理に移す。
本実施形態では、上述のようにしてタイマー更新処理が行われる。なお、上述したタイマー更新処理中のS951〜S954の処理(2バイトタイマーの更新処理)は、メインCPU101が、図107のソースプログラムで規定されている各ソースコードを順次実行することにより行われる。
その中で、S952の処理(2バイトタイマーの更新処理)は、図107中の「DCPWLD」命令(所定の更新命令)により実行される。なお、「DCPWLD」命令は、メインCPU101専用命令コードである。
ソースプログラム上において、例えば、ソースコード「DCPWLD (HL),n」が実行されると、HLレジスタで指定されたアドレスから2バイト分のメモリの内容(格納データ)と整数nとが比較され、2バイト分のメモリの内容が整数nより大きい場合には、2バイト分のメモリの内容が1減算され、2バイト分のメモリの内容が整数n以下である場合には、HLレジスタで指定されたアドレスから2バイト分のメモリに整数nが格納される。
それゆえ、図107中のソースコード「DCPWLD (HL),0」では、HLレジスタで指定されたアドレスから2バイト分のメモリの内容(2バイトタイマー値)と整数「0」(下限値)とが比較され、2バイト分のメモリの内容が整数「0」より大きい場合には、2バイト分のメモリの内容が1減算され、2バイト分のメモリの内容が整数「0」以下である場合には、2バイト分のメモリの内容に「0」がセットされる。すなわち、現時点の2バイトタイマー値が「0」より大きい場合には、2バイトタイマーの更新処理が行われ、現時点の2バイトタイマー値が「0」以下であれば、2バイトタイマー値が「0」に保持される。
上述のように、本実施形態のタイマー更新処理では、メインCPU101専用命令コードである「DCPWLD」命令により、タイマー値の更新(減算)処理及びタイマー値を「0」に保持する処理の両方を実行することができる。この場合、両処理を別個に実行するための命令コードを設ける必要がなくなる。また、タイマー値が「0」であるか否かを判別するための判断分岐命令コードも省略することができる。それゆえ、本実施形態では、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができ、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。なお、本実施形態では、2バイトタイマーの更新処理においてのみ「DCPWLD」命令を使用する例を説明したが、本発明はこれに限定されず、1バイトタイマーの更新処理においても「DCPWLD」命令を使用してもよい。
[試射試験信号制御処理(規定外)]
次に、図108を参照して、割込処理(図100参照)中のS911で行う試射試験信号制御処理について説明する。なお、図108は、試射試験信号制御処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、メインRAM103のスタックエリアのアドレスを退避させる(S961)。次いで、メインCPU101は、スタックポインタ(SP)に規定外スタックエリアのアドレスをセットする(S962)。次いで、メインCPU101は、全レジスタのデータを退避させる(S963)。
次いで、メインCPU101は、回胴制動信号生成処理を行う(S964)。この処理では、メインCPU101は、第2インターフェースボート等を介して試験機に出力される、各リールの回転制御信号(駆動信号)の生成及び出力処理を行う。なお、回胴制動信号生成処理の詳細については、後述の図109を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、特賞信号制御処理を行う(S965)。この処理では、メインCPU101は、試験機に出力される、ボーナス(特賞)のON/OFF信号(試験信号)の出力処理を行う。なお、特賞信号制御処理の詳細については、後述の図110を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、条件装置信号制御処理を行う(S966)。この処理では、メインCPU101は、条件装置信号制御フラグの状態に対応する制御信号の出力処理を行う。なお、条件装置信号制御処理の詳細については、後述の図111及び図112を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、S963の処理で退避させた全レジスタのデータの復帰処理を行う(S967)。次いで、メインCPU101は、S961の処理で退避させたスタックエリアのアドレスをスタックポインタ(SP)にセットする(S968)。そして、S968の処理後、メインCPU101は、試射試験信号制御処理を終了し、処理を割込処理(図100参照)中のS912の処理に移す。
[回胴制動信号生成処理]
次に、図109を参照して、試射試験信号制御処理(図108参照)中のS964で行う回胴制動信号生成処理について説明する。なお、図109は、回胴制動信号生成処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、規定外作業領域に回胴制御データ格納領域(不図示)をセットする(S971)。次いで、メインCPU101は、リール数に「3」をセットし、回胴制御信号及びその生成状態(1バイトデータ)をクリアする(S972)。
次いで、メインCPU101は、回胴制御データが「停止中未満」のデータであるか否かを判別する(S973)。なお、ここでいう「停止中未満」の回胴制御データとは、リールを停止するための回胴制御データ以外の回胴制御データ、すなわち、リールを回転駆動するための回胴制御データ(加速準備、加速中、定速待ち、定速中及び停止開始位置待ちのいずれかの状態)のことである。
S973において、メインCPU101が、回胴制御データが「停止中未満」のデータであると判別したとき(S973がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS975の処理を行う。一方、S973において、メインCPU101が、回胴制御データが「停止中未満」のデータでないと判別したとき(S973がNO判定の場合)、メインCPU101は、回胴制御データが「静定ホールド制御終了」のデータであるか否かを判別する(S974)。なお、ここでいう「静定ホールド制御終了」の回胴制御データとは、リールの全相全停止状態を示す回胴制御データのことである。
S974において、メインCPU101が、回胴制御データが「静定ホールド制御終了」のデータであると判別したとき(S974がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS976の処理を行う。一方、S974において、メインCPU101が、回胴制御データが「静定ホールド制御終了」のデータでないと判別したとき(S974がNO判定の場合)、又は、S973がYES判定の場合、メインCPU101は、回胴制御信号の生成状態(1バイトデータ)のビット3をオン状態(「1」)にする(S975)。
S975の処理後又はS974がNO判定の場合、メインCPU101は、生成状態の各ビットのデータを1ビット分、右(ビット7からビット0に向かう方向)にシフトする(S976)。次いで、メインCPU101は、回胴制御データ格納領域のアドレスを次の制御対象のリールのアドレスに更新する(S977)。
次いで、メインCPU101は、リール数を1減算する(S978)。次いで、メインCPU101は、リール数が「0」であるか否かを判別する(S979)。
S979において、メインCPU101が、リール数が「0」でないと判別したとき(S979がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS973の処理に戻し、S973以降の処理を繰り返す。
一方、S979において、メインCPU101が、リール数が「0」であると判別したとき(S979がYES判定の場合)、メインCPU101は、生成状態のデータを回胴制動信号出力ポートを介して試験機用第1インターフェースボード301(図7参照)へ出力する(S980)。そして、S980の処理後、メインCPU101は、回胴制動信号生成処理を終了し、処理を試射試験信号制御処理(図108参照)中のS965の処理に移す。
[特賞信号制御処理]
次に、図110を参照して、試射試験信号制御処理(図108参照)中のS965で行う特賞信号制御処理について説明する。なお、図110は、特賞信号制御処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、遊技状態フラグ格納領域(図24参照)を参照して、遊技状態フラグを取得する(S991)。次いで、メインCPU101は、遊技状態がRB遊技状態であるか否かを判別する(S992)。
S992において、メインCPU101が、遊技状態がRB遊技状態であると判別したとき(S992がYES判定の場合)、メインCPU101は、試験信号用のRB中信号ポートからON信号を試験機用第1インターフェースボード301(図7参照)へ出力する(S993)。一方、S992において、メインCPU101が、遊技状態がRB遊技状態でないと判別したとき(S992がNO判定の場合)、メインCPU101は、試験信号用のRB中信号ポートからOFF信号を試験機用第1インターフェースボード301(図7参照)へ出力する(S994)。
S993又はS994の処理後、メインCPU101は、遊技状態フラグ格納領域(図24参照)を参照して、遊技状態がBB遊技状態であるか否かを判別する(S995)。
S995において、メインCPU101が、遊技状態がBB遊技状態であると判別したとき(S995がYES判定の場合)、メインCPU101は、試験信号用のBB中信号ポートからON信号を試験機用第1インターフェースボード301(図7参照)へ出力する(S996)。一方、S995において、メインCPU101が、遊技状態がBB遊技状態でないと判別したとき(S995がNO判定の場合)、メインCPU101は、試験信号用のBB中信号ポートからOFF信号を試験機用第1インターフェースボード301(図7参照)へ出力する(S997)。
そして、S996又はS997の処理後、メインCPU101は、特賞信号制御処理を終了し、処理を試射試験信号制御処理(図108参照)中のS966の処理に移す。
なお、本実施形態では、さらに、CB遊技状態及びMB遊技状態を設けていることから(図24参照)、RB遊技状態及びMB遊技状態においても、上記と同様の処理を行うようにしてもよい。
具体的には、S998の処理後、メインCPU101が、遊技状態がCB遊技状態であるか否かを判別し、メインCPU101が、遊技状態がCB遊技状態であると判別したとき、試験信号用のCB中信号ポートからON信号を試験機用第1インターフェースボード301(図7参照)へ出力する一方、遊技状態がCB遊技状態でないと判別したとき、試験信号用のCB中信号ポートからOFF信号を試験機用第1インターフェースボード301(図7参照)へ出力するようにしてもよい。
また、その処理後、メインCPU101が、遊技状態がMB遊技状態であるか否かを判別し、メインCPU101が、遊技状態がMB遊技状態であると判別したとき、試験信号用のMB中信号ポートからON信号を試験機用第1インターフェースボード301(図7参照)へ出力する一方、遊技状態がMB遊技状態でないと判別したとき、試験信号用のMB中信号ポートからOFF信号を試験機用第1インターフェースボード301(図7参照)へ出力するようにしてもよい。
もっとも、本実施形態では、MB遊技状態は最大でも2ゲームしか継続しないことから(図96参照)、このように構成されている場合には、CB遊技状態及びMB遊技状態を設けている場合であっても、試験信号用の信号ポートからON信号あるいはOFF信号を試験機用第1インターフェースボード301(図7参照)へ出力しないようにしてもよい。
また、本実施形態では、RB遊技状態及びBB遊技状態と、CB遊技状態及びMB遊技状態と、が同時に作動することがないように構成されていることから、CB遊技状態が作動しているか否かを示す信号を出力する場合には、試験信号用の信号ポートとしてRB中信号ポートを用いてON信号あるいはOFF信号を出力し、MB遊技状態が作動しているか否かを示す信号を出力する場合には、試験信号用の信号ポートとしてBB中信号ポートを用いてON信号あるいはOFF信号を出力するようにしてもよい。
[条件装置信号制御処理]
次に、図111及び図112を参照して、試射試験信号制御処理(図108参照)中のS966で行う条件装置信号制御処理について説明する。なお、図111及び図112は、条件装置信号制御処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、条件装置信号制御フラグが初期状態であるか否かを判別する(S1001)。S1001において、メインCPU101が、条件装置信号制御フラグが初期状態であると判別したとき(S1001がYES判定の場合)、メインCPU101は、条件装置信号制御処理を終了し、処理を試射試験信号制御処理(図108参照)中のS967の処理に移す。
一方、S1001において、メインCPU101が、条件装置信号制御フラグが初期状態でないと判別したとき(S1001がNO判定の場合)、メインCPU101は、条件装置信号制御フラグが再遊技状態識別信号のオン状態を示すものであるか否かを判別する(S1002)。
S1002において、メインCPU101が、条件装置信号制御フラグが再遊技状態識別信号のオン状態を示すものであると判別したとき(S1002がYES判定の場合)、メインCPU101は、条件装置信号制御状態に役物条件装置信号のオン状態をセットする(S1003)。次いで、メインCPU101は、条件装置1〜6信号ポートからRT状態の情報を試験機用第1インターフェースボード301(図7参照)へ出力する(S1004)。そして、S1004の処理後、メインCPU101は、条件装置信号制御処理を終了し、処理を試射試験信号制御処理(図108参照)中のS967の処理に移す。
一方、S1002において、メインCPU101が、条件装置信号制御フラグが再遊技状態識別信号のオン状態を示すものでないと判別したとき(S1002がNO判定の場合)、メインCPU101は、条件装置信号制御フラグが再遊技状態識別信号のオフ状態を示すものであるか否かを判別する(S1005)。
S1005において、メインCPU101が、条件装置信号制御フラグが再遊技状態識別信号のオフ状態を示すものであると判別したとき(S1005がYES判定の場合)、メインCPU101は、条件装置1〜8信号ポートからOFF信号を試験機用第1インターフェースボード301(図7参照)へ出力する(S1006)。そして、S1006の処理後、メインCPU101は、条件装置信号制御処理を終了し、処理を試射試験信号制御処理(図108参照)中のS967の処理に移す。
一方、S1005において、メインCPU101が、条件装置信号制御フラグが再遊技状態識別信号のオフ状態を示すものでないと判別したとき(S1005がNO判定の場合)、メインCPU101は、条件装置信号制御状態が役物条件装置信号のオン状態であるか否かを判別する(S1007)。
S1007において、メインCPU101が、条件装置信号制御状態が役物条件装置信号のオン状態であると判別したとき(S1007がYES判定の場合)、メインCPU101は、条件装置1〜8信号ポートから特賞当籤番号の情報を試験機用第1インターフェースボード301(図7参照)へ出力し、この際、条件装置8信号ポートからON信号を試験機用第1インターフェースボード301(図7参照)へ出力する(S1008)。次いで、メインCPU101は、条件装置信号出力待ちタイマーに所定の待ち時間(本実施形態では、24.58ms)をセットする(S1009)。次いで、メインCPU101は、条件装置信号制御状態に条件装置信号出力待ちの状態をセットする(S1010)。
そして、S1010の処理後、メインCPU101は、条件装置信号制御処理を終了し、処理を試射試験信号制御処理(図108参照)中のS967の処理に移す。
一方、S1007において、メインCPU101が、条件装置信号制御状態が役物条件装置信号のオン状態でないと判別したとき(S1007がNO判定の場合)、メインCPU101は、条件装置信号制御状態が条件装置信号出力待ちの状態であるか否かを判別する(S1011)。
S1011において、メインCPU101が、条件装置信号制御状態が条件装置信号出力待ちの状態であると判別したとき(S1011がYES判定の場合)、メインCPU101は、条件装置信号出力待ちタイマーの値が「0」であるか否かを判別する(S1012)。
S1012において、メインCPU101が、条件装置信号出力待ちタイマーの値が「0」でないと判別したとき(S1012がNO判定の場合)、メインCPU101は、条件装置信号制御処理を終了し、処理を試射試験信号制御処理(図108参照)中のS967の処理に移す。一方、S1012において、メインCPU101が、条件装置信号出力待ちタイマーの値が「0」であると判別したとき(S1012がYES判定の場合)、メインCPU101は、条件装置信号制御状態に小役条件装置信号のオン状態又は条件装置信号のオフ状態をセットする(S1013)。そして、S1013の処理後、メインCPU101は、条件装置信号制御処理を終了し、処理を試射試験信号制御処理(図108参照)中のS967の処理に移す。
ここで再度、S1011の処理に戻って、S1011において、メインCPU101が、条件装置信号制御状態が条件装置信号出力待ちの状態でないと判別したとき(S1011がNO判定の場合)、メインCPU101は、条件装置信号制御状態が小役条件装置信号のオン状態であるか否かを判別する(S1014)。
S1014において、メインCPU101が、条件装置信号制御状態が小役条件装置信号のオン状態であると判別したとき(S1014がYES判定の場合)、メインCPU101は、条件装置1〜8信号ポートから小役当籤番号(例えば、当籤番号(図16及び図17参照)のうち小役を含むものとして予め規定された当籤番号)の情報を試験機用第1インターフェースボード301(図7参照)へ出力し、この際、条件装置7信号ポートからON信号を試験機用第1インターフェースボード301(図7参照)へ出力する(S1015)。次いで、条件装置信号出力待ちタイマーに所定の待ち時間(本実施形態では、24.58ms)をセットする(S1016)。次いで、メインCPU101は、条件装置信号制御状態に条件装置信号出力待ちの状態をセットする(S1017)。そして、S1017の処理後、メインCPU101は、条件装置信号制御処理を終了し、処理を試射試験信号制御処理(図108参照)中のS967の処理に移す。
一方、S1014において、メインCPU101が、条件装置信号制御状態が小役条件装置信号のオン状態でないと判別したとき(S1014がNO判定の場合)、メインCPU101は、条件装置1〜8信号ポートからOFF信号を試験機用第1インターフェースボード301(図7参照)へ出力する(S1018)。そして、S1018の処理後、メインCPU101は、条件装置信号制御処理を終了し、処理を試射試験信号制御処理(図108参照)中のS967の処理に移す。
<副制御回路の動作説明>
次に、図113〜図122を参照して、副制御回路200のサブCPU201が、プログラムを用いて実行する各種処理の内容について説明する。
[サブCPUの電源投入処理]
最初に、図113を参照して、サブCPU201の電源投入処理について説明する。なお、図113は、電源投入処理の手順を示すフローチャートである。
まず、サブCPU201の電源が投入されると、サブCPU初期設定処理が実行される(S1101)。この処理では、例えば、サブCPU201の初期化処理、接続デバイス(IC(Integrated Circuit)、LSI(Large-scale Integration)等)の初期化処理、メモリ(DRAM)の初期化処理、OS(Operating System)の初期化処理等が行われる。
次いで、サブCPU201は、サブタスクの起動要求として、役物制御タスクの起動要求を行う(S1102)。ここでいう「役物」とは、物理的動作によって演出を行う演出装置を意味し、本実施形態でも当該演出装置を設け、当該演出装置を用いた演出を実行可能とする場合には、この役物制御タスクによって当該演出装置の動作が制御される。役物制御タスクは、例えば、サブCPUの電源投入処理において、サブCPU201による役物制御タスクの起動要求に応答してOSから役物制御タスク要求が発生すると実行される。
次いで、サブCPU201は、上述したランプ制御タスクの起動要求を行う(S1103)。次いで、サブCPU201は、上述したサウンド制御タスクの起動要求を行う(S1104)。
次いで、サブCPU201は、上述した主基板通信タスクの起動要求を行う(S1105)。主基板通信タスクは、例えば、サブCPUの電源投入処理において、サブCPU201による主基板通信タスクの起動要求に応答してOSから主基板通信タスク要求が発生すると実行される。なお、主基板通信タスクの詳細については、後述の図115を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU201は、上述したアニメタスクの起動要求を行う(S1106)。アニメタスクは、例えば、サブCPUの電源投入処理において、サブCPU201によるアニメタスクの起動要求に応答してOSからアニメタスク要求が発生すると実行される。また、アニメタスクは、表示装置11(プロジェクタ機構211)及び/又はサブ表示装置18の画像表示動作を制御するため、例えば、処理時間を含めて33msecの周期で繰り返される。
御する。
次いで、サブCPU201は、バックアップ復旧処理を行う(S1107)。この処理では、サブCPU201は、SRAM(static RAM)に保存されている各種遊技データ(遊技状態のデータ、ARTゲーム数、ARTストック数、CP等)や、各種履歴データを作業用のDARM(dynamic RAM)にコピーする。この処理により、パチスロ1における演出内容を電断前の状態に復帰させることができる。そして、S1107の処理後、サブCPU201は、電源投入処理を終了する。
[サブCPUの電断割込処理]
次に、図114を参照して、サブCPU201の電断割込処理について説明する。この処理は、例えば、電断等の異常が発生した際に実行される割込処理である。なお、図114は、電断割込処理の手順を示すフローチャートである。
電断(電源電圧の低下)が発生すると、サブCPU201は、バックアップ作成処理を行う(S1111)。この処理では、サブCPU201は、電断検知時にDRAMからSRAMに保持対象の各種データをコピーする。すなわち、サブCPU201は、上述したバックアップ復旧処理(電源投入処理中のS1107)と逆の処理を行う。この処理により、データが破壊されていても、正しいデータがバックアップデータとして保存される。
[主基板通信タスク]
次に、図115を参照して、サブCPU201により実行される主基板通信タスクについて説明する。なお、図115は、主基板通信タスクの手順を示すフローチャートである。
まず、サブCPU201は、主制御回路90から送信されたコマンドの受信チェックを行い、コマンド登録データを取得する(S1121)。次いで、サブCPU201は、受信したコマンドの種別を抽出する(S1122)。なお、本実施形態では、コマンドデータは8バイトのデータで構成され、先頭の1バイト目のデータがコマンドの種別を示す。
次いで、サブCPU201は、コマンドの種別が規定の種別であるか否かを判別する(S1123)。
本実施形態では、コマンド種別は、予め定められた複数種類のコードのいずれかに対応付けられており、遊技が正常動作している場合には、コマンド種別は、規定内のコードのいずれかになる。それゆえ、S1123の処理では、受信したコマンドの種別が規定内のコードのいずれかであれば、サブCPU201は、コマンド種別が有効(規定の種別)であると判定する。一方、コマンド種別が規定外のコードであれば、サブCPU201は、遊技中に何らかの異常(不正行為も含む)が発生したと判断し、コマンド種別が無効であると判定する。
S1123において、サブCPU201が、コマンドの種別が規定の種別でないと判別したとき(S1123がNO判定の場合)、サブCPU201は、処理をS1121に戻し、S1121以降の処理を繰り返す。一方、S1123において、サブCPU201が、コマンドの種別が規定の種別であると判別したとき(S1123がYES判定の場合)、サブCPU201は、受信したコマンドに基づいて、メッセージキューにメッセージを格納する(S1124)。なお、メッセージキューとは、プロセス間で情報を交換するための機構である。そして、S1124の処理後、サブCPU201は、処理をS1121に戻し、S1121以降の処理を繰り返す。
なお、図示は省略しているが、サブCPU101は、メッセージキューにメッセージ(すなわち、受信したコマンドの各パラメータに含まれる情報)が格納されると、そのメッセージを取り出し(すなわち、受信したコマンドの各パラメータに含まれる情報を取得し)、そのコマンド種別及びコマンドの内容に応じた処理(各種コマンド受信時処理)を実行する。例えば、後述の図116、図118〜図122の処理は、そのコマンド受信時処理の一例を示すものである。
[サブ側ナビ制御処理]
次に、図116を参照して、サブ側ナビ制御処理について説明する。なお、図116は、サブ側ナビ制御処理の手順を示すフローチャートである。
まず、サブCPU201は、ナビデータを取得したか否かを判定する(S1131)。
サブCPU201は、主制御基板71から受信したスタートコマンドデータの中から主制御基板71で決定されたナビデータを取得する。それゆえ、S1131の処理では、サブCPU201は、受信したスタートコマンドデータの中にナビデータが含まれていたか否かを判定する。
なお、本実施形態では、スタートコマンドデータの中に決定されたナビデータを含ませるようにしているが、ナビデータの送信の態様はこれに限られるものではない。例えば、メインCPU101が、ナビデータの送信が必要な特定状態(例えば、ART中)においてのみ、少なくともナビデータが含まれる特定状態コマンドデータを生成・格納し、サブCPU201は、その特定状態コマンドデータの中にナビデータが含まれていたか否かを判定するようにしてもよい。
S1131において、サブCPU201が、ナビデータを取得したと判別したとき(S1131がYES判定の場合)、サブCPU201は、ナビデータに応じたサブ側ナビデータをセットする(S1132)。例えば、サブCPU201がナビデータ「4」を取得した場合、サブ側ナビデータとして押し順「左、中、右」を報知するためのナビデータが、この処理でセットされる。この結果、メイン側及びサブ側の双方において停止操作の内容を報知することができる。そして、S1132の処理後、サブCPU201は、サブ側ナビ制御処理を終了する。
一方、S1131において、サブCPU201が、ナビデータを取得していないと判別したとき(S1101がNO判定の場合)、サブCPU201は、ナビ(停止操作の報知)の必要があるか否かを判定する(S1133)。S1133において、サブCPU201が、ナビの必要がないと判別したとき(S1133がNO判定の場合)、サブCPU201は、サブ側ナビ制御処理を終了する。
一方、S1133において、サブCPU201が、ナビの必要があると判別したとき(S1133がYES判定の場合)、サブCPU201は、各種抽籤結果などに応じたサブ側ナビデータをセットする(S1134)。例えば、サブCPU201は、ART遊技状態であって、押し順役でない内部当籤役が決定されている場合などに、演出効果を高めるために、サブ側単独で停止操作の内容を報知する演出データを決定することができる。そして、S1134の処理後、サブCPU201は、サブ側ナビ制御処理を終了する。
[遊技者登録処理]
次に、図117を参照して、遊技者登録処理について説明する。なお、図117は、遊技者登録処理の手順を示すフローチャートである。
まず、サブCPU201は、登録操作を受け付けたか否かを判別する(S1141)。
例えば、サブ表示装置18のメニュー画面222(図5B参照)において登録ボタン222bの操作を受け付け、その場合に表示される登録画面(不図示)において所定の操作を受け付けると、サブCPU201は、登録操作を受け付けたと判定する。
S1141において、サブCPU201が、登録操作を受け付けたと判別したとき(S1141がYES判定の場合)、サブCPU201は、遊技者登録状態をセットする(S1142)。なお、遊技者登録状態がセットされている状況では、サブCPU201は、サブ表示装置18に遊技情報画面223,224,225(図5C〜5E参照)が表示可能となるようにサブ表示装置18の表示画面を制御する。そして、S1142の処理後、サブCPU201は、遊技者登録処理を終了する。
一方、S1141において、サブCPU201が、登録操作を受け付けていないと判別したとき(S1141がNO判定の場合)、サブCPU201は、登録削除操作を受け付けたか否かを判別する(S1143)。例えば、サブ表示装置18の登録画面において特定の操作を受け付けると、サブCPU201は、登録削除操作を受け付けたと判定する。
S1143において、サブCPU201が、登録削除操作を受け付けていないと判別したとき(S1113がNO判定の場合)、サブCPU201は、遊技者登録処理を終了する。
一方、S1143において、サブCPU201が、登録削除操作を受け付けたと判別したとき(S1143がYES判定の場合)、サブCPU201は、遊技者登録状態をクリアする(S1144)。なお、遊技者登録状態がクリアされている状況では、サブCPU201は、サブ表示装置18に遊技情報画面223,224,225(図5C〜5E参照)が表示不可能となるようにサブ表示装置18の表示画面を制御する。そして、S1144の処理後、サブCPU201は、遊技者登録処理を終了する。
[履歴管理処理]
次に、図118を参照して、履歴管理処理について説明する。なお、図118は、履歴管理処理の手順を示すフローチャートである。
まず、サブCPU201は、主制御基板71から受信した各種コマンドデータから遊技結果を取得する(S1151)。例えば、サブCPU201は、この処理において、スタートコマンドデータから内部当籤役として決定された役の種類を把握することができる。
また、例えば、サブCPU201は、この処理において、入賞作動コマンドデータから表示された図柄組合せ(すなわち、内部当籤役として決定された役の入賞の有無)を把握することができる。さらに、例えば、サブCPU201は、この処理において、スタートコマンドデータなどから現在の遊技状態や遊技状態の移行状況を把握することができる。
次いで、サブCPU201は、取得した遊技結果に基づいて、遊技履歴の更新処理を行う(S1152)。この処理により、サブCPU201は、各種コマンドデータから取得した遊技結果に基づいて、例えば、ゲーム数(遊技回数)、ボーナス回数、ART回数、CZ回数、CZ成功回数、昇格チャンス回数、特化ゾーン(BB中CP特化ゾーン及びダブル特化ゾーン)回数、それぞれの役の当籤回数及び当籤確率などの様々な遊技履歴を管理することができる。そして、S1152の処理後、サブCPU201は、履歴管理処理を終了する。
[演出決定処理]
次に、図119を参照して、演出決定処理について説明する。なお、図119は、演出決定処理の手順を示すフローチャートである。なお、この演出決定処理は、主制御基板71から送信されたスタートコマンドデータを受信した場合のコマンド受信時処理の一例を示すものである。
まず、サブCPU201は、受信したコマンドから各パラメータの情報を取得し、遊技情報を更新する(S1161)。例えば、サブCPU201は、現在の遊技状態の情報と1遊技前の遊技状態の情報を比較し、遊技状態に変化があれば、その旨の遊技情報を格納する。また、例えば、サブCPU201は、現在のモードの情報と1遊技前のモードの情報を比較し、モードに変化があれば、その旨の遊技情報を格納する。
次いで、サブCPU201は、現在の遊技状態が昇格チャンス中であるか否かを判別する(S1162)。S1162において、サブCPU201が、現在の遊技状態が昇格チャンス中であると判別したとき(S1162がYES判定の場合)、サブCPU201は、昇格チャンス中演出決定処理を行う(S1163)。この処理では、サブCPU201は、昇格チャンス中の演出内容を決定する処理を行う。なお、昇格チャンス中演出決定処理の詳細については、後述の図120を参照しながら後で説明する。そして、S1163の処理後、サブCPU201は、演出決定処理を終了する。
一方、S1162において、サブCPU201が、現在の遊技状態が昇格チャンス中でないと判別したとき(S1162がNO判定の場合)、サブCPU201は、現在の遊技状態がART中であるか否かを判別する(S1164)。S1164において、サブCPU201が、現在の遊技状態がART中であると判別したとき(S1164がYES判定の場合)、サブCPU201は、ART中の演出状態(各種演出遊技状態(ゾーン)、各種内部状態等)や内部当籤役等の遊技情報に応じて、ART中の演出パターンを決定する(S1165)。そして、S1165の処理後、後述のS1167の処理を行う。
一方、S1164において、サブCPU201が、現在の遊技状態がART中でないと判別したとき(S1164がNO判定の場合)、サブCPU201は、非ART中の演出状態(各種演出遊技状態(ゾーン)、各種内部状態等)や内部当籤役等の遊技情報に応じて、通常中の演出パターンを決定する(S1166)。
次いで、サブCPU201は、決定された演出パターンが特殊演出禁止の演出パターンであるか否かを判別する(S1167)。ここで、特殊演出は、全てのリール3L,3C,3Rが停止されるときに実行されるものであるため、予め決定されている演出パターンが、全てのリール3L,3C,3Rが停止されるときに特定の演出を実行するものである場合には、その演出パターンは、特殊演出と演出タイミングが競合する特殊演出禁止の演出パターンとなる。すなわち、サブCPU201は、この処理において、決定されている演出パターンがそのような演出パターンであるか否かを判別する。
S1167において、サブCPU201が、決定された演出パターンが特殊演出禁止の演出パターンであると判別したとき(S1167がYES判定の場合)、サブCPU201は、演出決定処理を終了する。
一方、S1167において、サブCPU201が、決定された演出パターンが特殊演出禁止の演出パターンでないと判別したとき(S1167がNO判定の場合)、サブCPU201は、特殊演出予約処理を行う(S1168)。この処理では、サブCPU201は、特殊演出抽籤用の判定値に応じて特殊演出を予約するか否かを決定する処理を行う。なお、特殊演出予約処理の詳細については、後述の図121を参照しながら後で説明する。
そして、S1168の処理後、サブCPU201は、演出決定処理を終了する。
[昇格チャンス中演出決定処理]
次に、図120を参照して、演出決定処理(図119参照)のS1163において行われる昇格チャンス中演出決定処理について説明する。なお、図120は、昇格チャンス中演出決定処理の手順を示すフローチャートである。
まず、サブCPU201は、継続回数カウンタは0であるか否かを判別する(S1171)。すなわち、サブCPU201は、昇格チャンスにおける1回目の遊技であるか否かを判別する。S1171において、サブCPU201が、継続回数カウンタは0でないと判別したとき(S1171がNO判定の場合)、サブCPU201は、後述のS1175の処理を行う。
一方、S1171において、サブCPU201が、継続回数カウンタは0であると判別したとき(S1171がYES判定の場合)、サブCPU201は、次ゲームは継続成功であるか否かを判別する(S1172)。すなわち、サブCPU201は、メインCPU101による継続抽籤(あるいは、継続保障抽籤)の結果が当籤であったか否かを判別する。
S1172において、サブCPU201が、次ゲームは継続成功でないと判別したとき(S1172がNO判定の場合)、サブCPU201は、継続回数に応じた表示(復活パターンなし)を行う演出パターンを決定する(S1173)。この処理により、例えば、2ゲーム目の開始後に、昇格チャンスが1ゲーム目で終了し、ARTゲーム数が「111」で確定したことが報知される。そして、S1173の処理後、サブCPU201は、昇格チャンス中演出決定処理を終了する。
一方、S1172において、サブCPU201が、次ゲームは継続成功であると判別したとき(S1172がYES判定の場合)、サブCPU201は、継続回数に応じた表示、又は次回継続確定表示(復活パターンなし)を行う演出パターンを決定する(S1174)。この処理により、例えば、継続回数に応じた表示を行う場合には、2ゲーム目の開始後に、昇格チャンスが継続しており、ARTゲーム数が「222」まで上乗せされたことが報知される。また、例えば、次回継続確定表示(復活パターンなし)を行う場合(すなわち、3ゲーム目まで継続成功である場合)には、2ゲーム目の開始後に、昇格チャンスが継続しており、ARTゲーム数が「222」まで上乗せされたことが報知されるとともに、2ゲーム目の終了時に、ARTゲーム数が「222」を超えて(例えば、「223」で)表示されることで、3ゲーム目も昇格チャンスが継続することが報知される。そして、S1174の処理後、サブCPU201は、昇格チャンス中演出決定処理を終了する。
上述したS1171において、サブCPU201が、継続回数カウンタは0でないと判別したとき(S1171がNO判定の場合)、サブCPU201は、当該ゲームは継続成功であるか否かを判別する(S1175)。S1175において、サブCPU201が、当該ゲームは継続成功でないと判別したとき(S1175がNO判定の場合)、サブCPU201は、獲得ARTゲーム数表示を行う演出パターンを決定する(S1176)。この処理により、例えば、当該ゲームの終了時(あるいは、次ゲームの開始後)に、昇格チャンスが当該ゲームで終了し、ARTゲーム数が当該ゲームに対応するゲーム数で確定したことが報知される。そして、S1176の処理後、サブCPU201は、昇格チャンス中演出決定処理を終了する。
一方、S1175において、サブCPU201が、当該ゲームは継続成功であると判別したとき(S1175がYES判定の場合)、サブCPU201は、次ゲームは継続成功であるか否かを判別する(S1177)。S1177において、サブCPU201が、次ゲームは継続成功でないと判別したとき(S1177がNO判定の場合)、サブCPU201は、継続回数に応じた表示(復活パターンあり)を行う演出パターンを決定する(S1178)。この処理により、例えば、次ゲームの開始後に、昇格チャンスが継続しており、ARTゲーム数が次ゲームに対応するゲーム数まで上乗せされたことが報知される。
また、例えば、当該ゲームの終了時(あるいは、次ゲームの開始後)に、昇格チャンスが当該ゲームで終了し、ARTゲーム数が当該ゲームに対応するゲーム数で確定したことが一旦報知された後、復活演出が行われて、次ゲームの開始後に、昇格チャンスが継続しており、ARTゲーム数が次ゲームに対応するゲーム数まで上乗せされたことが報知される。この報知態様が復活パターンに相当する。そして、S1178の処理後、サブCPU201は、昇格チャンス中演出決定処理を終了する。
一方、S1177において、サブCPU201が、次ゲームは継続成功であると判別したとき(S1177がYES判定の場合)、サブCPU201は、前ゲームで継続確定表示(次回継続確定表示)が行われたか否かを判別する(S1179)。S1179において、サブCPU201が、前ゲームで継続確定表示(次回継続確定表示)が行われていないと判別したとき(S1179がNO判定の場合)、サブCPU201は、継続回数に応じた表示、又は次回継続確定表示(復活パターンあり)を行う演出パターンを決定する(S1180)。そして、S1180の処理後、サブCPU201は、昇格チャンス中演出決定処理を終了する。
一方、S1179において、サブCPU201が、前ゲームで継続確定表示(次回継続確定表示)が行われたと判別したとき(S1179がYES判定の場合)、サブCPU201は、継続回数に応じた表示、又は次回継続確定表示(復活パターンなし)を行う演出パターンを決定する(S1181)。そして、S1181の処理後、サブCPU201は、昇格チャンス中演出決定処理を終了する。
すなわち、サブCPU201は、前ゲームで継続確定表示(次回継続確定表示)が行われていた場合には、当該ゲームにおいて復活パターンが選択され得ないように演出パターンを選択し、前ゲームで継続確定表示(次回継続確定表示)が行われていない場合には、当該ゲームにおいて復活パターンが選択され得るように演出パターンを選択する。これにより、実行される演出の演出内容を整合させることができる。
[特殊演出予約処理]
次に、図121を参照して、演出決定処理(図119参照)のS1168において行われる特殊演出予約処理について説明する。なお、図121は、特殊演出予約処理の手順を示すフローチャートである。
まず、サブCPU201は、当該ゲームでモード移行が発生したか否かを判別する(S1191)。S1191において、サブCPU201が、当該ゲームでモード移行が発生したと判別したとき(S1191がYES判定の場合)、サブCPU201は、特殊演出予約パラメータを0クリアする(S1192)。すなわち、サブCPU201は、特殊演出の実行が予約されている場合に、特殊演出が実行される前にさらにモード移行が発生した場合には、予約した特殊演出を一旦取り消す処理を行う。
S1192の処理後、及びS1191において、サブCPU201が、当該ゲームでモード移行が発生していないと判別したとき(S1191がNO判定の場合)、サブCPU201は、特殊演出予約パラメータは「1」以上であるか否かを判別する(S1193)。すなわち、サブCPU201は、特殊演出の実行が予約されているか否かを判別する。
S1193において、サブCPU201が、特殊演出予約パラメータは「1」以上であると判別したとき(S1193がYES判定の場合)、サブCPU201は、後述のS1196の処理を行う。
一方、S1193において、サブCPU201が、特殊演出予約パラメータは「1」以上でないと判別したとき(S1193がNO判定の場合)、サブCPU201は、特殊演出抽籤用の判定値(図34参照)をセットし、当該判定値と内部当籤役とに基づいて、特殊演出の予約抽籤を行い、抽籤結果を特殊演出予約パラメータとしてセットする(S1194)。例えば、サブCPU201は、通常時において、通常時特殊演出予約抽籤テーブル(図35参照)に基づいて、特殊演出予約パラメータを決定する。
次いで、サブCPU201は、特殊演出予約パラメータは「1」以上であるか否かを判別する(S1195)。S1195において、サブCPU201が、特殊演出予約パラメータは「1」以上でないと判別したとき(S1195がNO判定の場合)、サブCPU201は、特殊演出予約処理を終了する。
一方、S1195において、サブCPU201が、特殊演出予約パラメータは「1」以上であると判別したとき(S1195がYES判定の場合)、及び上述したS1193において、サブCPU201が、特殊演出予約パラメータは「1」以上であると判別したとき(S1193がYES判定の場合)、サブCPU201は、「通常リプ」に当籤したか否かを判別する(S1196)。なお、ここでいう「通常リプ」は、「F_通常リプ」のみを示すものではなく、非ART遊技状態において通常成立し得るリプレイ役(例えば、RT1リプ、RT2リプ、及びRT3リプ)を含むことを意味する。あるいは、非ART遊技状態において「S_TLリプ」の図柄の組合せが導出されることが許容され得るリプレイ役(図19〜図21参照)であることを意味する。
S1196において、サブCPU201が、「通常リプ」に当籤していないと判別したとき(S1196がNO判定の場合)、サブCPU201は、特殊演出予約処理を終了する。
一方、S1196において、サブCPU201が、「通常リプ」に当籤したと判別したとき(S1196がYES判定の場合)、サブCPU201は、特殊演出実行フラグをオンし(S1197)、特殊演出予約処理を終了する。なお、S1196において、サブCPU201が、「通常リプ」に当籤したと判別したとき(S1196がYES判定の場合)、サブCPU201は、さらに、決定された演出パターンが特殊演出禁止の演出パターンであるか否かを判別し、決定された演出パターンが特殊演出禁止の演出パターンであると判別したときには、特殊演出実行フラグをオンしないようにしてもよい。
[特殊演出実行処理]
次に、図121を参照して、特殊演出実行処理について説明する。なお、図121は、特殊演出実行処理の手順を示すフローチャートである。なお、この特殊演出実行処理は、主制御基板71から送信された入賞作動コマンドデータを受信した場合のコマンド受信時処理の一例を示すものである。
まず、サブCPU201は、特殊演出実行フラグはオンであるか否かを判別する(S1201)。S1201において、サブCPU201が、特殊演出実行フラグはオンでないと判別したとき(S1201がNO判定の場合)、サブCPU201は、特殊演出実行処理を終了する。
一方、S1201において、サブCPU201が、特殊演出実行フラグはオンであると判別したとき(S1201がYES判定の場合)、サブCPU201は、特殊演出予約パラメータの値に応じた特殊演出を実行する(S1202)。
次いで、サブCPU201は、特殊演出実行フラグをオフし(S1203)、特殊演出予約パラメータを0クリアし(S1204)、特殊演出実行処理を終了する。
このように、本実施形態のパチスロ1では、複数の特定内部状態(例えば、通常モード)を有し、この特定内部状態に変化があった場合に、所定の演出(例えば、特殊演出)を実行することを予約し、その後、所定の実行条件が成立した場合に、所定の演出が実行されるように構成されている。
例えば、複数の特定内部状態として、有利状態(例えば、ART中)への移行確率が異なる複数の抽籤状態がある場合には、その抽籤状態が有利な抽籤状態となった場合、あるいは、有利状態の移行が待機される前兆状態がある場合には、その前兆状態となった場合に所定の演出を実行することが予約される。
そして、所定の表示結果(例えば、「S_TLリプ」の図柄の組合せ)が導出される(すなわち、所定の内部当籤役(例えば、「通常リプ」)が成立する)ときに、所定の演出が実行されるように構成されている。すなわち、所定の表示結果が導出される度に、所定の演出が実行されるか否かを遊技者に期待させることができるとともに、特定内部状態の変化があった単位遊技と所定の演出が実行される単位遊技とを異なるものとすることができるように構成されている。したがって、複数の特定内部状態を有する場合に、特定内部状態の示唆を多彩なものとすることができる。
[昇格チャンス中の演出表示例]
次に、図123〜図125を参照して、昇格チャンス中の演出表示の一例について説明する。図123は、昇格チャンス中の演出表示の一例として、パターン1の表示例を示す図であり、図124は、昇格チャンス中の演出表示の一例として、パターン2の表示例を示す図であり、図125は、昇格チャンス中の演出表示の一例として、パターン3の表示例を示す図である。
(パターン1)
図123では、昇格チャンスが1回目の遊技(1ゲーム目)で終了するパターン(パターン1)における演出表示の一例を示す。
まず、サブCPU201は、昇格チャンス開始ロック演出又は昇格チャンス期待ロック演出(成功)が実行されているとき、昇格チャンスに移行した旨を表示するとともに、初期ARTゲーム数の50ゲームを表示する(1G目開始時ロック中)。
次に、サブCPU201は、昇格チャンス開始ロック演出又は昇格チャンス期待ロック演出(成功)が終了して、1回目の遊技(1ゲーム目)が開始し、1回目の遊技(1ゲーム目)が終了するまでの任意のタイミングで、ARTゲーム数が111ゲームに上乗せされた旨を表示する(1G目開始〜1G目全停止)。
次に、サブCPU201は、2回目の遊技(2ゲーム目)が開始し、2回目の遊技(2ゲーム目)開始後の任意のタイミングで、昇格チャンスが終了し、ARTゲーム数が111ゲームで確定した旨を表示する(2G目開始〜2G目開始後)。なお、昇格チャンスが終了し、ARTゲーム数が111ゲームで確定した旨を表示するのは、1回目の遊技(1ゲーム目)の終了時であってもよい。
このように、パターン1では、継続回数に応じた表示(復活パターンなし)が行われている(図120参照)。
(パターン2)
図124では、昇格チャンスが3回目の遊技(3ゲーム目)で終了するパターン(パターン2)における演出表示の一例を示す。
まず、サブCPU201は、昇格チャンス開始ロック演出又は昇格チャンス期待ロック演出(成功)が実行されているとき、昇格チャンスに移行した旨を表示するとともに、初期ARTゲーム数の50ゲームを表示する(1G目開始時ロック中)。なお、この表示は、図123におけるものと同一であるため、図124においては図示を省略している。
次に、サブCPU201は、昇格チャンス開始ロック演出又は昇格チャンス期待ロック演出(成功)が終了して、1回目の遊技(1ゲーム目)が開始し、1回目の遊技(1ゲーム目)が終了するまでの任意のタイミングで、ARTゲーム数が111ゲームに上乗せされた旨を表示する(1G目開始〜1G目全停止)。
このとき、パターン2では、3回目の遊技(3ゲーム目)まで昇格チャンスが継続することが決定されている。
次に、サブCPU201は、2回目の遊技(2ゲーム目)が開始し、2回目の遊技(2ゲーム目)が終了するまでの任意のタイミングで、ARTゲーム数が223ゲームに上乗せされた旨を表示する(2G目開始〜2G目全停止)。ここで、本実施形態では、昇格チャンスにおいて、111ゲーム、222ゲーム、333ゲーム・・・という一定の法則性をもってARTゲーム数が上乗せされるようになっているため、ARTゲーム数が223ゲームに上乗せされた旨の表示は、変則的な表示となる。
この変則的な表示によって、昇格チャンスが3回目の遊技(3ゲーム目)まで継続することが報知される。すなわち、本来的に上乗せされるARTゲーム数「222」を超えるARTゲーム数「223」が表示されることで、上乗せされるARTゲーム数が「222」を超えること(すなわち、昇格チャンスが3回目の遊技(3ゲーム目)まで継続し、最低でもARTゲーム数「333」が獲得できること)が報知される。なお、このパターン2では、上述した変則的な表示の一例として、ARTゲーム数「222」を超える「223」が表示されることとしているが、これに限られず、例えば、「223」〜「332」の範囲内で任意の値を表示することができる。すなわち、上述した変則的な表示を行う場合に、昇格チャンスが2回目の遊技(2ゲーム目)まで継続したときに上乗せされ得るARTゲーム数を超え、昇格チャンスが3回目の遊技(3ゲーム目)まで継続したときに上乗せされ得るARTゲーム数未満の値であれば、いずれの値も表示可能である。また、この値は、抽籤によって決定されるものとしてもよい。
また、このとき、仮に、パターン2において、4回目の遊技(4ゲーム目)まで昇格チャンスが継続することが決定されている場合には、4回目の遊技(4ゲーム目)まで昇格チャンスが継続することが決定されていない場合と比べて、相対的に大きい値が表示されるようにしてもよい。あるいは、抽籤によって相対的に大きい値が決定されやすくしてもよい。
次に、サブCPU201は、3回目の遊技(3ゲーム目)が開始し、3回目の遊技(3ゲーム目)が終了するまでの任意のタイミングで、ARTゲーム数が333ゲームに上乗せされた旨を表示する(3G目開始〜3G目全停止)。
次に、サブCPU201は、4回目の遊技(4ゲーム目)が開始し、4回目の遊技(4ゲーム目)開始後の任意のタイミングで、昇格チャンスが終了し、ARTゲーム数が333ゲームで確定した旨を表示する(4G目開始〜4G目開始後)。なお、昇格チャンスが終了し、ARTゲーム数が333ゲームで確定した旨を表示するのは、3回目の遊技(3ゲーム目)の終了時であってもよい。
このように、パターン2では、継続回数に応じた表示(復活パターンなし)が行われ(なお、この場合、継続回数に応じた表示(復活パターンあり)が行われてもよい)、次いで、次回継続確定表示が行われ、次いで、継続回数に応じた表示(復活パターンなし)が行われ、次いで、獲得ARTゲーム数表示が行われている(図120参照)。
(パターン3)
図125では、昇格チャンスが2回目の遊技(2ゲーム目)で終了するパターン(パターン3)における演出表示の一例を示す。
まず、サブCPU201は、昇格チャンス開始ロック演出又は昇格チャンス期待ロック演出(成功)が実行されているとき、昇格チャンスに移行した旨を表示するとともに、初期ARTゲーム数の50ゲームを表示する(1G目開始時ロック中)。なお、この表示は、図123におけるものと同一であるため、図125においては図示を省略している。
次に、サブCPU201は、昇格チャンス開始ロック演出又は昇格チャンス期待ロック演出(成功)が終了して、1回目の遊技(1ゲーム目)が開始し、1回目の遊技(1ゲーム目)が終了するまでの任意のタイミングで、ARTゲーム数が111ゲームに上乗せされた旨を表示する(1G目開始〜1G目全停止)。
次に、サブCPU201は、2回目の遊技(2ゲーム目)が開始し、2回目の遊技(2ゲーム目)開始後の任意のタイミングで、昇格チャンスが終了し、ARTゲーム数が111ゲームで確定した旨を一旦表示する(2G目開始〜2G目開始後)。しかし、2回目の遊技(2ゲーム目)が終了するまでの任意のタイミング(例えば、2ゲーム目の全停止時)で、昇格チャンスが実は継続しており、ARTゲーム数が222ゲームに上乗せされた旨を表示する(2G目全停止時〜2G目全停止)。
次に、サブCPU201は、3回目の遊技(3ゲーム目)が開始し、3回目の遊技(3ゲーム目)開始後の任意のタイミングで、昇格チャンスが終了し、ARTゲーム数が222ゲームで確定した旨を表示する(3G目開始〜3G目開始後)。
このように、パターン3では、継続回数に応じた表示(復活パターンなし)が行われ(なお、この場合、継続回数に応じた表示(復活パターンあり)が行われてもよい)、次いで、継続回数に応じた表示(復活パターンあり)が行われ、次いで、獲得ARTゲーム数表示が行われている(図120参照)。
このように、本実施形態のパチスロ1では、有利状態(例えば、ART中)の遊技期間が延長される特定状態(例えば、昇格チャンス)を有し、この特定状態では、遊技が継続するごとに有利状態の遊技期間が延長されるように構成されている。また、特定状態における連続する複数回の遊技について、継続させるか否かを予め決定することができるように構成されている。したがって、有利状態の継続に関する遊技性を多彩なものとすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態のパチスロ1では、特定状態における今回の遊技において、次回の遊技まで特定状態における遊技を継続させることが決定されている場合と、次々回の遊技まで特定状態における遊技を継続させることが決定されている場合とで、次回の遊技において実行される演出を異なるものとすることができるように構成されている。
例えば、次々回の遊技まで特定状態における遊技を継続させることが決定されていない場合には、次回の遊技において、第1の演出として、当該遊技まで特定状態が継続したことに基づいて延長された有利状態の遊技期間を報知する一方、次々回の遊技まで特定状態における遊技を継続させることが決定されている場合には、次回の遊技において、第2の演出として、当該遊技まで特定状態が継続したことに基づいて延長される有利状態の遊技期間を超える遊技期間を報知するように構成されている。
このように構成することで、特定状態が継続すること、すなわち、有利状態の遊技期間がさらに延長されることを確定的に報知することができ、遊技の興趣をより向上させることができる。また、上乗せされる有利状態の遊技期間を具体的に報知しつつも、その態様の矛盾によって特定状態が継続することが報知されることから、遊技の興趣をより向上させることができる。
[数値変動表示制御]
次に、図126を参照して、本実施形態のパチスロ1における数値変動表示制御について説明する。図126Aは、数値変動表示における規定時間の一例を示すものであり、図126Bは、ART遊技状態においてARTゲーム数の上乗せが発生した場合の数値変動表示制御の一例を示すものであり、図126Cは、ART遊技状態において、停電によりパチスロ1が電断した後、復電してパチスロ1が電断前の状態に復帰した場合の数値変動表示制御の一例を示すものである。
本実施形態のパチスロ1では、遊技中に表示装置11(及び/又はサブ表示装置18)に表示される各種数値を変動させる場合、変動前の数値を規定時間の範囲内で順次変動させ、最終的に変動後の数値を表示させる数値変動表示(例えば、カウントアップ表示、又はカウントダウン表示)を実行することが可能となっている。
そして、図126Aに示すように、数値変動表示が行われる規定時間は、該当項目(変動の対象となる数値)に応じて規定されている。
例えば、特化ゾーン(BB中CP特化ゾーン、ダブル特化ゾーン)においてARTストックが加算される場合(特化ゾーン中ARTストック数)には、規定時間が規定されていないため、数値変動表示は行われず、ARTストック数の数値表示は、速やかに変動後の数値表示に切り換わるようになっている。
また、例えば、CPが加算(減算)される場合(CPカウンタ)、特化ゾーン(BB中CP特化ゾーン、ダブル特化ゾーン)においてCPが加算される場合(特化ゾーン中のCP獲得数)には、規定時間「200ms」が規定されており、この規定時間の範囲内で数値表示が順次カウントアップ(あるいは、カウントダウン)され、その後、変動後の数値表示に切り換わるようになっている。
また、例えば、ARTゲーム数が加算(減算)される場合(ART残り遊技数)、特化ゾーン(ダブル特化ゾーン)においてダブル特化ゾーン中の残りゲーム数(保障ゲーム数)が加算(減算)される場合(特化ゾーン中残り遊技数)には、規定時間「500ms」が規定されており、この規定時間の範囲内で数値表示が順次カウントアップ(あるいは、カウントダウン)され、その後、変動後の数値表示に切り換わるようになっている。なお、「ART残り遊技数」には、ノーマルARTが開始するとき(すなわち、1セットの開始時)に、初期ARTゲーム数(あるいは、継続チャンレンジで付与されたARTゲーム数)の数値表示を行う場合が含まれる。また、「特化ゾーン中残り遊技数」には、ダブル特化ゾーンが開始するときに、保障ゲーム数の数値表示を行う場合が含まれる。
また、例えば、非ART遊技状態からART遊技状態に移行した回数が加算される場合(ART初当り回数)、ノーマルARTに移行した回数が加算される場合(ART回数)には、規定時間「1000ms」が規定されており、この規定時間の範囲内で数値表示が順次カウントアップ(あるいは、カウントダウン)され、その後、変動後の数値表示に切り換わるようになっている。
ここで、図126Bに示すように、通常、ART遊技状態において、現在のARTゲーム数が「40」であり、「残り40ゲーム」と表示されているときに、ARTゲーム数「10」が上乗せされた場合には、規定時間「500ms」の範囲内で、「残り40ゲーム」と表示されている数値表示を順次変動表示させる制御を行い、その後、変動後のARTゲーム数「50」を表示する「残り50ゲーム」を表示させる。
一方、図126Cに示すように、ART遊技状態において、停電によりパチスロ1が電断した後、復電してパチスロ1が電断前の状態に復帰するときには、初期表示として「残り0ゲーム」を表示するが、その後、復旧処理が完了した場合には、速やかに現在のARTゲーム数「50」を表示する「残り50ゲーム」を表示させる。すなわち、この場合には、「残り0ゲーム」と表示されている数値表示を順次変動表示させて「残り50ゲーム」と表示させる制御は行われない。
なお、この場合、初期表示「残り0ゲーム」を「残り50ゲーム」に切り換える契機は、例えば、主制御回路90から特定のコマンド(例えば、上述した遊技復帰コマンド)が送信されたこととしてもよい。
また、復旧処理が完了するまで、あるいは、主制御回路90から上述した特定のコマンドが送信されるまでは、初期表示「残り0ゲーム」を表示しないようにしてもよい。
また、初期表示において表示される値(初期値)は「0」に限られず、任意の値とすることができる。例えば、初期ARTゲーム数である「50」を表示してもよいし、遊技者が明らかに初期表示であると認識可能な値(例えば、「9999」)を表示してもよい。
なお、図126Aの該当項目(変動の対象となる数値)はあくまでも一例を示したものであり、他の該当項目(変動の対象となる数値)においても規定時間を規定し、数値変動表示制御が行われるようにしてもよい。
例えば、ART遊技状態において獲得した累計のメダル枚数(ART中メダル獲得数)が加算(減算)される場合においても、所定の規定時間を規定し、数値変動表示制御が行われるようにしてもよい。この場合、メダルの払出枚数の多寡に応じて(すなわち、表示役に応じて)異なる規定時間が設定されるようにしてもよい。
また、「ART中メダル獲得数」は、リプレイ役が成立した場合にも、数値変動表示制御が行われるようにしてもよい。ここで、リプレイ役はメダルが払い出されるものではないが(図18参照)、実際には、例えば、3枚のメダルが払い出された場合と等価の関係にある。そこで、リプレイ役が成立したときには、遊技終了時に「ART中メダル獲得数」が3枚加算される数値変動表示を行うとともに、次回の遊技開始時(例えば、開始操作時)に「ART中メダル獲得数」が3枚減算される数値変動表示を行うようにしてもよい。
また、この一方で、リプレイ役が成立したときには、遊技終了時に「ART中メダル獲得数」を変動させず、次回の遊技開始時(例えば、開始操作時)にも「ART中メダル獲得数」を変動させないようにすることもできる。
本実施形態では、これらのうちいずれの手法も採用することができる。また、本実施形態では、ART遊技状態における通常のリプレイ役(例えば、RT3リプなど)については、「ART中メダル獲得数」の数値変動表示を行わないこととし、特定のリプレイ役(例えば、「F_SPリプA」〜「F_SPリプC」など)については、「ART中メダル獲得数」の数値変動表示を行わないこととすることもできる。
なお、「ART中メダル獲得数」について、リプレイ役が成立したときに、数値変動表示を行う手法を採用した場合には、「ART残り遊技数」の場合と同様に、通常の「ART中メダル獲得数」の表示変動タイミングである場合には、数値変動表示が行われ、電断復帰時の「ART中メダル獲得数」の表示変動タイミングである場合には、数値変動表示が行われないように構成することができる。
このように、本実施形態のパチスロ1では、通常、所定の数値(例えば、ARTゲーム数カウンタの値)が変動する場合、変動後の所定の数値が表示される前に、その所定の数値が所定期間にわたって変動表示されることで演出効果が高まるように構成されているが、遊技機において電断が発生した後、電断前の状態に復帰する場合には、その変動表示を行うことなく、変動後の(すなわち、現在の)所定の数値が表示されるように構成されている。
例えば、所定の数値が、特定遊技状態(例えば、ART中)の残りの遊技期間に対応するものであり、この残りの遊技期間が変動する場合、通常は、この残りの遊技期間を所定期間(例えば、500ms)にわたって変動表示させた後、変動後の残り遊技期間が表示されるが、遊技機において電断が発生した後、電断前の状態に復帰する場合には、その変動表示を行うことなく、変動後の(すなわち、現在の)残り遊技期間が表示されるように構成されている。
すなわち、電断復帰時には、演出効果を高めるための制御よりも遊技可能な状態に復帰させるための制御が優先されるように構成されている。したがって、電断復帰時において、適切に演出内容を復帰させることができる。
また、本実施形態のパチスロ1では、遊技の進行を制御する制御回路(遊技制御手段)側で遊技可能な状態に復帰するのに連動して、演出を制御する制御回路(表示制御手段)側でも遊技可能な状態に復帰することができるように構成されている。また、その際、所定の数値の表示が、初期値から現在の数値に切り替わるように構成されている。したがって、簡易な構成で、遊技機が遊技可能な状態に復帰すること報知可能とするとともに、電断復帰時において、より適切に演出内容を復帰させることができる。
ここまで、本実施形態に係る遊技機について説明した。そして、本実施形態からは、一例として、少なくとも以下に示すような技術的思想(すなわち、本実施形態に係る発明)が把握できる。もっとも、これらの技術的思想は、本実施形態に記載されたものに限定されず、種々の変更、変形を行うことができる。また、複数の技術的思想(その一部分、すなわち、本実施形態に係る発明の構成のうちの一部の構成を含む)を組み合わせて他の技術的思想とすることもできるし、或る技術的思想の一部を用いて他の技術的思想とすることもできる。また、或る技術的思想において、従属的に記載された技術的思想は、独立した技術的思想とすることもできるし、他の技術的思想において従属させることもできる。
なお、本実施形態では、遊技機としてパチスロを例に挙げて説明しているが、これは本実施形態に係る発明を限定することを意図したものではない。例えば、本実施形態で説明した、停止操作が行われた場合のリール制御に係る構成や設定変更及び確認に係る構成などパチスロ特有の構成を有する場合を除き、本実施形態に係る発明は全て、「パチンコ」と呼ばれる遊技機にも適用可能である。例えば、チェックサムの生成及び判定処理、メインCPU101専用命令コードを使用した各種処理(Qレジスタを用いたアドレスの指定処理、ソフトタイマーの更新処理、7セグLED駆動処理、通信データの生成格納処理等)、規定外ROM領域及び規定外RAM領域を使用した各種処理などの特徴は、パチンコにおいても好適である。
すなわち、本実施形態に係る発明は、所定の変動開始条件が成立したこと(例えば、遊技球が始動領域を通過したこと)に基づいて、内部抽籤(当りか否かの決定)を行うとともに、可変表示を開始し(識別情報を変動表示し)、所定の変動終了条件が成立したこと(例えば、変動時間が終了したこと)に基づいて、可変表示を停止し(識別情報を停止表示し)、所定の表示結果が導出されたことに基づいて、特別遊技状態(当り遊技状態)に移行させることが可能なパチンコ、これらの遊技の進行を制御する遊技制御手段を備えるパチンコ、また、演出表示を行う演出表示手段と、演出表示手段を制御する演出表示制御手段と、を備え、演出表示手段に、可変表示に応じた装飾図柄の変動表示及び停止表示を行うとともに、その他の演出表示を行うパチンコに適用することができる。
また、同様に、遊技媒体として遊技球を用いるスロットマシン、遊技媒体を封入し遊技価値の付与を電子的に行う封入式遊技機、複数のメーカーで共通して利用及び管理可能な管理枠を用い、その管理枠に遊技盤を搭載可能な管理式遊技機と呼ばれる遊技機等、その他の遊技機にも適用することができる。
また、例えば、本実施形態において示した、メインCPU101、又はサブCPU201の制御により管理される各種のカウンタ及び各種のタイマーは、本実施形態に係る発明の趣旨を逸脱しない範囲において、その管理態様を適宜変更することができる。例えば、「加算」により管理される各種のカウンタ及び各種のタイマーは、「減算」により管理されることとしてもよいし、「減算」により管理される各種のカウンタ及び各種のタイマーは、「加算」により管理されることとしてもよい。この場合、例えば、「〜以上」であるか否かの判別は、「〜以下」であるか否かの判別と読み替え、「〜を超える」か否かの判別は、「〜未満」か否かの判別と読み替え、所定の値となったか否かの判別は、「0」となったか否かの判別と読み替えるものとする。
また、例えば、本実施形態において示した、メインCPU101の制御により管理される各種のカウンタ、各種のフラグ及び各種のタイマー等の各種のデータは、本実施形態に係る発明の趣旨を逸脱しない範囲において、サブCPU201の制御により管理されることとしてもよく、サブCPU201の制御により管理される各種のデータは、本実施形態に係る発明の趣旨を逸脱しない範囲において、メインCPU101の制御により管理されることとしてもよい。
また、例えば、本実施形態において示した、メインCPU101の制御により管理される各種の遊技状態及び各種の演出遊技状態等の内部的な制御状態は、本実施形態に係る発明の趣旨を逸脱しない範囲において、サブCPU201の制御により管理されることとしてもよく、サブCPU201の制御により管理される各種の演出に関する状態は、本実施形態に係る発明の趣旨を逸脱しない範囲において、メインCPU101の制御により管理されることとしてもよい。
[MB中ロック演出]
本実施形態のパチスロ1では、特別遊技状態(例えば、MB遊技状態)とは異なる遊技状態において、有利状態(例えば、ART中)の作動契機となる特定役(例えば、「F_黒BAR」)の当籤確率と、特別遊技状態において、有利状態の作動契機となる特定のロック演出の実行確率とが同一の確率(例えば、8/65536)となるように構成されている。すなわち、遊技状態がいずれの遊技状態であるかにかかわらず一定の確率で有利状態の作動契機が得られるようになっている。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態のパチスロ1では、特別遊技状態(例えば、MB遊技状態)において、特定のロック演出が実行される場合には、特定役に係る図柄の組合せ(例えば、「C_黒BAR」の図柄の組合せ)が仮停止するように構成されている。すなわち、遊技状態がいずれの遊技状態であるかにかかわらず特定役に係る図柄の組合せが表示されれば、有利状態の作動契機が成立したことを遊技者に感得させることができるようになっている。したがって、例えば、特別遊技状態において、内部当籤役の決定やリールの停止制御に制約がある場合であっても、有利状態の作動契機が成立したことを遊技者に容易に感得させることができ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本実施形態においては、特定役に当籤したとき、及び特定のロック演出が実行されるときに付与される特典を、有利状態の作動契機が得られることとして説明しているが、これに限られず、付与される特典は他の特典であってもよい。例えば、特定の権利(例えば、CP)が付与されるものとしてもよいし、表示装置11及び/又はサブ表示装置18に特典画像(あるいは、他の特典を取得可能とする、遊技者の携帯端末によって読み取り可能な二次元コード)を表示するものとしてもよい。
また、本実施形態においては、特別遊技状態(例えば、MB遊技状態)においてのみ、特定のロック演出が実行され得るものとしているが、これに限られず、例えば、以下に示すような場合にも特定のロック演出が実行され得るものとしてもよい。
例えば、複数のリールのうちの少なくとも一つリールについて、最大滑り駒数が図柄4個分から図柄1個分に減少される他の特別遊技状態(例えば、CB遊技状態)が設けられる場合、この他の特別遊技状態においても同様に、特定のロック演出が実行され得るものとしてもよい。
また、例えば、複数のリールの全てについて、最大滑り駒数は図柄4個分であるが、特定役に当籤したときに、他の内部当籤役(例えば、BB)との関係で、特定役に係る図柄の組合せが表示され得ない、あるいは、表示され難い遊技状態(例えば、本実施形態におけるRT4状態。図20参照)においても同様に、特定のロック演出が実行され得るものとしてもよい。なお、この場合、特定のロック演出が実行されるか否かの抽籤を行うことなく、特定役(例えば、「F_黒BAR」)に当籤したときに、特定のロック演出が実行されるようにすることもできる。
また、例えば、特定役をリプレイ役として構成した場合、このリプレイ役としての特定役が当籤され得る遊技状態(例えば、RT1状態〜RT3状態)においては、特定のロック演出が実行され得ないようにし、特定役が当籤され得ない遊技状態(例えば、RT0状態及びRT4状態)においては、特定のロック演出が実行され得るようにしてもよい。
また、例えば、特定役をボーナス役として構成した場合、このボーナス役としての特定役が当籤され得る遊技状態(例えば、RT0状態〜RT3状態)においては、特定のロック演出が実行され得ないようにし、特定役が当籤され得ない遊技状態(例えば、RT4状態)においては、特定のロック演出が実行され得るようにしてもよい。
また、例えば、特定役が、所定の投入枚数(例えば、3枚)では当籤可能であるが、特定の投入枚数(例えば、2枚)では当籤可能でない場合、所定の投入枚数のメダルが投入された遊技では、特定のロック演出が実行され得ないようにし、特定の投入枚数のメダルが投入された遊技では、特定のロック演出が実行され得るようにしてもよい。
また、例えば、特定役に係る図柄の組合せが、所定の投入枚数(例えば、3枚)では表示させることが容易であるが、特定の投入枚数(例えば、2枚)では表示させることが困難である場合、所定の投入枚数のメダルが投入された遊技では、特定のロック演出が実行され得ないようにし、特定の投入枚数のメダルが投入された遊技では、特定のロック演出が実行され得るようにしてもよい。
すなわち、この技術的思想は、特定役を当籤可能、あるいは特定役に係る図柄の組合せを表示可能(若しくは表示容易)とする単位遊技(あるいは遊技状態)においては、特定のロック演出が実行され得ないようにする一方、特定役を当籤不能、あるいは特定役に係る図柄の組合せを表示不能(若しくは表示困難)な単位遊技(あるいは遊技状態)においては、特定のロック演出が実行され得るようにすることで、遊技状態間で特典付与に係る不公平感を解消することができる形態全てを包含するものである。すなわち、抽籤上の制約、あるいは停止制御上の制約によって、所定の特典が付与されない(若しくは付与され難い)事態が生じる場合の全てに適用することができる。
[継続チャレンジ]
本実施形態のパチスロ1では、有利状態(例えば、ART中)が、第1有利状態(例えば、ノーマルART)、及び第2有利状態(例えば、継続チャレンジ)を含んで構成され、有利状態では、第2有利状態において第1有利状態の遊技回数の上乗せ抽籤(遊技期間を延長するか否かの決定)を行うための特定の権利(例えば、CP)を複数個付与することが可能に構成されている。
また、第1有利状態が終了するときに、特定の権利が付与されている場合には、第2有利状態に移行させ、第2有利状態において、特定の権利を消費して第1有利状態の遊技回数の上乗せ抽籤(遊技期間を延長するか否かの決定)が行われ、上乗せ抽籤に当籤した場合(遊技期間を延長することが決定された場合)には、第1有利状態を継続させることができるように構成されている。
そして、複数個の特定の権利を獲得している場合、その特定の権利が無駄になることがなく、全てが第1有利状態の遊技回数の上乗せ抽籤(遊技期間を延長するか否かの決定)に供されるように構成されている。したがって、第2有利状態では、有利状態を継続させるか否かが決定されるのみならず、一度に多数の遊技回数が上乗せされる可能性を創出することができることから、有利状態の継続に関する遊技性を多彩なものとすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本実施形態においては、第2有利状態も有利状態(ART遊技状態)であり、遊技者にとって有利な停止操作の情報が報知され得ることから、特定の権利は、実質的に有利状態を延長するものとしても作用する。すなわち、第2有利状態は、特定の権利が全て消費させるまで継続するものであることから、獲得している特定の権利数が多ければ多いほど、第2有利状態自体を延長させ得ることが可能となっているため、これによっても、有利状態の継続に関する遊技性を多彩なものとすることできるようになっている。
また、本実施形態においては、第2有利状態において、獲得している特定の権利数分の所定の演出が行われるものとし、この所定の演出が行われた遊技における表示結果(その前提としての内部抽籤結果)に基づいて、第1有利状態の遊技期間が延長されるか否かが決定されるものとしている(図71参照)が、第1有利状態の遊技期間が延長されるか否かが決定される態様はこれに限られない。
例えば、獲得している特定の権利数が第2有利状態の遊技期間(すなわち、継続ゲーム数)となるようにし、第2有利状態において、獲得している特定の権利数分、内部当籤役(及び/又は表示結果)に基づいて、第1有利状態の遊技期間が延長されるか否かが決定される(抽籤される)ものとしてもよい。また、内部当籤役(及び/又は表示結果)にかかわらず、一定の確率で第1有利状態の遊技期間が延長されるか否かが決定される(抽籤される)ものとしてもよい。この場合、所定回数の抽籤によっても、第1有利状態の遊技期間が延長されない場合には、第1有利状態の遊技期間が延長されることが決定される確率を上昇させるなどの救済措置を設けるようにしてもよい。
また、例えば、第2有利状態においては、少なくとも一部の停止操作の情報が報知されないようにし、内部当籤役が押し順役である場合には、遊技者にとって有利となる押し順で停止操作が行われたとき、内部当籤役が押し順役でない場合には、抽籤により決定された押し順と一致する押し順で停止操作が行われたときに、第1有利状態の遊技期間が延長されることが決定されるようにしてもよい。あるいは、特定のリールの図柄配列上、同時に狙うことができないように択一的に配置された複数の特定図柄のいずれかの表示が許容される特定の内部当籤役が決定された場合に、特定図柄を表示させることができるタイミングで停止操作が行われたとき(すなわち、この特定の内部当籤役を成立させることができたとき)に、第1有利状態の遊技期間が延長されることが決定されるようにしてもよい。
また、例えば、獲得している特定の権利を一度に消費して、第1有利状態の遊技期間が延長されるか否かが決定される(抽籤される)ものとしてもよい。この場合、獲得している特定の権利数が多いほど、第1有利状態の遊技期間が延長されることを決定する確率が高くなるようにすればよい。また、この場合、遊技状態として第2有利状態を規定せず、第1有利状態が終了するときに、このような抽籤が行われるようにしてもよい。
また、例えば、獲得している特定の権利数が、所定数(例えば、10個)以上である場合には、必ず第1有利状態の遊技期間を延長することが決定されるようにしてもよい。この場合、獲得している特定の権利数は、全て消費されたこととしてもよいし、抽籤によって消費されたこととする特定の権利数が決定されるようにしてもよい。
また、本実施形態においては、基本的に、第1有利状態が終了するときに第2有利状態に移行させることとしているが、第2有利状態の移行タイミング(移行契機)はこれに限られない。
例えば、第1有利状態(あるいは、他の有利状態)において、所定の移行契機が成立したことに基づいて、第2有利状態に移行させるものとしてもよい。この所定の移行契機は、例えば、第1有利状態(あるいは、他の有利状態)と第2有利状態とが、異なるRT状態で遊技を行うように構成する場合には、第2有利状態に対応するRT状態に移行したこととすればよい。なお、第2有利状態に対応するRT状態への移行が、所定の押し順役の当籤時に、適切な押し順で停止操作され、所定の図柄の組合せが表示されたときになされるものである場合には、第1有利状態(あるいは、他の有利状態)において、この所定の図柄の組合せを表示させる停止操作の情報を報知するか(すなわち、第2有利状態へ移行させるか)が抽籤によって決定されるようにしてもよい。
また、例えば、上記所定の移行契機は、単に第1有利状態(あるいは、他の有利状態)において、第2有利状態へ移行させるかの抽籤が行われ、この抽籤に当籤したこととしてもよい。この場合、第2有利状態に移行させることが決定されたときには、すぐに第2有利状態に移行させるようにしてもよいし、所定の前兆状態を経由して第2有利状態に移行させるようにしてもよい。また、この所定の前兆状態は、上述した所定の押し順役に当籤するまでとすることもできる。
また、例えば、有利状態においては獲得した特定の権利数を遊技者に明示しないようにし、第1有利状態が終了するときには、有利状態が終了した旨を表示して、一旦通常遊技状態であることを表示した後、有利状態において特定の権利を獲得していた場合には、特定の前兆状態を経由して(あるいは、第1有利状態が終了した旨が表示された次の遊技から)第2有利状態に移行させるようにしてもよい。また、実際に遊技状態を、第1有利状態(「ノーマルART」)、通常遊技状態(「通常時」)、第2有利状態(「継続チャレンジ」)の順に移行制御するようにしてもよい。なお、この特定の前兆状態は、上述した所定の押し順役に当籤するまでとすることもできる。このようにした場合には、有利状態が終了した後(あるいは、有利状態が終了した旨が表示された後)においても、第2有利状態に移行する可能性を残存させることができるため、遊技者の期待感を維持させることができ、遊技者が遊技を止めて遊技機の稼働率が低下してしまうことを抑制することができる。
また、本実施形態においては、第2有利状態において遊技期間が延長され得る対象を第1有利状態の遊技期間としているが、第2有利状態において遊技期間が延長され得る対象はこれに限られない。
例えば、第2有利状態においては、他の有利状態(例えば、「昇格チャンス」、「ダブル特化ゾーン」、あるいは「継続チャレンジ」自体)の遊技期間を延長するか否かが決定されるようにしてもよい。また、例えば、第2有利状態(「継続チャレンジ」)が、他の有利状態(例えば、「昇格チャンス」、「ダブル特化ゾーン」、及び「ノーマルART」)のいずれからも移行可能とする場合には、第2有利状態において、移行前の有利状態(開始前状態)の遊技期間を延長するか否かが決定されるようにしてもよい。
すなわち、この技術的思想は、有利状態において、特定の権利を付与可能とし、有利状態の所定時期(例えば、有利状態が終了するとき)において、付与された特定の権利を消費して有利状態の遊技期間を延長するか否かが決定されることで、有利状態の継続に関する興趣を向上させることができる形態全てを包含するものである。
また、パチンコ(上述した封入式遊技機や管理式遊技機であってもよい。以下、同じ)においては、有利状態として、例えば、当りか否かが決定される際に、相対的に当りが決定される確率が高くなっている高確率状態(確変状態)、遊技球が特定の始動領域を通過(入賞)しやすくすることを補助する(すなわち、サポートする)ための可動部材(例えば、電チューなどと称される)の動作確率(開放確率)を上昇させ、あるいは、その動作パターン(開放パターン)が通常よりも有利な動作パターン(開放パターン)となる確率を上昇させる電サポ状態(高ベース状態)、可変表示が停止するまでの時間(変動時間)が通常よりも短縮されやすくすることで、短時間でより多くの遊技を行うことができる時短状態、遊技球が特定領域を通過(V入賞)することで当りが確定する場合に、この特定領域への遊技球の通過を困難とし、あるいは容易とするように可動する可動部材を設け、この可動部材を特定領域への遊技球の通過が容易となるように動作させる動作確率(開放確率)を上昇させ、あるいは、その動作パターン(開放パターン)が通常よりも有利な動作パターン(開放パターン)となる確率を上昇させる遊技状態、及びその他の有利状態を採用することができる。
そして、例えば、上述した高確率状態(確変状態)での連続当り回数に制限(リミッタ)が設けられている場合、特定の権利に基づいて、この連続当り回数を減算し、あるいは初期化(0クリア)する処理を行うことで有利状態の延長を可能とするようにしてもよい。
なお、パチンコにおいて、特定の権利は、上述した各種領域、あるいはその他の領域を遊技球が通過(入賞)したことを検知した場合に、特定の制御データとして付与することもできるし、この検知に基づいて抽籤が行われ、抽籤の結果に基づいて、特定の制御データとして付与することもできる。
また、パチンコにおいて、上述した可動部材の開放(あるいは、有利な開放パターン)が選択されたことを特定の権利としてもよいし、識別情報を可変表示する権利(例えば、保留情報や保留球とも称される)を特定の権利としてもよい。
また、パチンコにおいて、遊技領域を転動する遊技球を物理的に所定位置に滞留(保持)させることが可能な所定部材を設け、この所定部材によって滞留(保持)された遊技球の滞留(保持)が解除され、その遊技球が特定の領域を通過するか否かによって、有利状態の遊技期間が延長されるか否かが決定されるものであってもよい。これにより、転動する遊技球の動きを楽しむというパチンコ特有の興趣を向上させつつ、有利状態の継続に関する興趣を向上させることができる。
[CPの優先消化]
本実施形態のパチスロ1では、有利状態(例えば、ART中)が、第1有利状態(例えば、ノーマルART)、及び第2有利状態(例えば、継続チャレンジ)を含んで構成され、有利状態では、第1有利状態を継続させるための第1の権利(例えば、ARTストック)、及び第2有利状態において第1有利状態の遊技回数の上乗せ抽籤(遊技期間を延長するか否かの決定)を行うための第2の権利(例えば、CP)が付与可能に構成されている。
そして、第1有利状態が終了するときに、第1の権利及び第2の権利のいずれも付与されている場合には、第2有利状態に移行することを優先する制御が行われるように構成されている。すなわち、第1の権利よりも第2の権利が優先して消化されるようになっている。
この場合、第2有利状態において、第2の権利を消費して第1有利状態の遊技回数の上乗せ抽籤(遊技期間を延長するか否かの決定)が行われ、上乗せ抽籤に当籤した場合(遊技期間を延長することが決定された場合)には、第1の権利を消費することなく第1有利状態を継続させることができるし、上乗せ抽籤に当籤しない場合(遊技期間を延長することが決定されない場合)にも、第1の権利を消費して第1有利状態を継続させることができる。したがって、有利状態の継続に関する安心感を担保しつつもその遊技性を多彩なものとすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、第1有利状態が終了するときに、第2有利状態に移行した場合であっても、第2の権利の消費によって、あるいは、第1の権利の消費によって、第1有利状態が継続する可能性を残存させることができるため、有利状態の継続に関する期待感を維持させることができる。
有利状態において複数個の第2の権利を獲得することが可能となっており、複数個の第2の権利を獲得している場合、その第2の権利が無駄になることがなく、全てが第1有利状態の遊技回数の上乗せ抽籤(遊技期間を延長するか否かの決定)に供されるように構成されている。したがって、第2有利状態では、有利状態を継続させるか否かが決定されるのみならず、一度に多数の遊技回数が上乗せされる可能性を創出することができることから、その遊技性をより多彩なものとすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本実施形態においては、第1の権利の消費よりも第2の権利の消費を優先させ、獲得した第2の権利によって第1有利状態の遊技期間が延長された場合には、第1の権利を消費せず、第1有利状態を継続させるものとしていたが、第1の権利の消費よりも第2の権利の消費を優先させる場合の有利状態の遊技期間の延長の態様は、これに限られない。
例えば、第2の権利の消費によって第1有利状態の遊技期間が延長された場合であっても、さらに第1の権利も消費して第1有利状態の遊技期間を延長させ、この第2有利状態において、より多数の遊技回数が上乗せされる(より長い遊技期間が延長される)ようにしてもよい。
具体的には、第2有利状態で延長された遊技期間が所定の遊技期間に満たない場合に、第1の権利が付与されている場合には、第1の権利も消費して、所定の遊技期間以上の遊技期間を延長させるものとしてもよい。例えば、所定の遊技期間を1セットの基本的な遊技期間である50ゲームとした場合、第2有利状態で第2の権利に基づいて30ゲームの遊技期間が延長されることとなった場合には、第2有利状態が終了するときに、さらに第1の権利に基づいて(すなわち、ARTストックを1消費して)、50ゲームの遊技期間が延長され、総じて80ゲームの遊技期間が延長されたこととし、その旨を遊技者に表示するようにしてもよい。
なお、この場合、所定の遊技期間を、1セットの基本的な遊技期間とは異なる遊技期間として設定することもできる。例えば、所定の遊技期間を100ゲームとした場合、第2有利状態で第2の権利に基づいて50ゲームの遊技期間が延長されることとなった場合には、第2有利状態が終了するときに、さらに第1の権利に基づいて(すなわち、ARTストックを1消費して)、50ゲームの遊技期間が延長され、総じて100ゲームの遊技期間が延長されたこととし、第2有利状態で第2の権利に基づいて100ゲームの遊技期間が延長されることとなった場合には、第1の権利を消費せず、100ゲームの遊技期間が延長されたこととし、第2有利状態で第2の権利に基づいて遊技期間が延長されなかった場合には、第1の権利に基づいて(すなわち、ARTストックを2消費して)、100ゲームの遊技期間が延長されたこととしてもよい。
また、この場合には、有利状態において、獲得している第1の権利及び第2の権利を明示しないようにし、また、第2有利状態において第2の権利に基づく抽籤結果を明示しないようにし、第2有利状態から第1有利状態に移行(復帰)した場合に、いずれの権利が消費されたかを明示しないようにし、単に、100ゲーム(あるいは、上述の他の例では50ゲーム以上のゲーム)が上乗せされた(延長された)ことを遊技者に表示するようにすればよい。このようにすることで、どのような権利が消費されて第1有利状態に移行(復帰)したかをわかりにくくすることができるため、有利状態の継続に関する遊技性をより多彩なものとすることができる。
なお、上述した所定の遊技期間は、上述した例に限られず、任意に設定することができる。例えば、第1有利状態における1回あたりの、第1の権利(例えば、ARTストック)の平均当籤確率、第2の権利(例えば、CP)の平均当籤確率、又は第1の権利及び第2の権利の平均当籤確率の逆数を所定の遊技期間として設定するようにしてもよい。このようにすれば、第2有利状態から移行(復帰)した第1有利状態においては、少なくとも1個は、第1の権利及び/又は第2の権利を獲得できるだろうとの期待感を遊技者に与えることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、第2有利状態において、上述した所定の遊技期間を超える遊技期間が延長されることが決定された場合には、その全てを第1有利状態に移行(復帰)するときに表示せず、その一部の遊技期間を表示し、第1有利状態中の任意のタイミング(例えば、第1有利状態が終了する旨の表示がなされるとき)に、その残りの遊技期間を表示するようにしてもよい。すなわち、第2有利状態において延長された遊技期間が遊技者に表示されるタイミングは、任意に設定することができる。
なお、上述したように、遊技者にとって有利な有利区間の継続に一定の制限(リミッタ)を設けるようにした場合であって、この有利区間の終了間際に第2有利状態に移行した場合には、第2有利状態において、その制限を超えることとなる遊技期間の延長が行われないようにしてもよいし、その制限を超えることとなる遊技期間の延長が行われても、その制限を超えることとなる遊技期間の延長が行われた旨は表示されないようにしてもよい。
また、本実施形態では、第2有利状態において、上述した所定の遊技期間の延長が行われた場合には、その旨を示す信号を外部集中端子板47を介して外部の遊技用装置(例えば、データ表示器、遊技媒体貸出装置、ホール用管理装置など)に出力するようにすればよい。これにより、有利状態が継続したことを外部の遊技用装置においても適切に認識させることができる。
すなわち、この技術的思想は、有利状態において、有利状態を延長することを決定する第1の権利、及び有利状態を延長するか否かの決定が行われる第2の権利を付与可能とし、有利状態の所定時期(例えば、有利状態が終了するとき)において、第1の権利及び第2の権利に基づいて有利状態の遊技期間を延長するか否かが決定されることで、有利状態の継続に関する興趣を向上させることができる形態全てを包含するものである。
[昇格チャンス]
本実施形態のパチスロ1では、有利状態(例えば、ART中)の遊技期間が延長される特定状態(例えば、昇格チャンス)を有し、この特定状態では、遊技が継続するごとに有利状態の遊技期間が延長されるように構成されている。また、特定状態における連続する複数回の遊技について、継続させるか否かを予め決定することができるように構成されている。したがって、有利状態の継続に関する遊技性を多彩なものとすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態のパチスロ1では、特定状態における今回の遊技において、次回の遊技まで特定状態における遊技を継続させることが決定されている場合と、次々回の遊技まで特定状態における遊技を継続させることが決定されている場合とで、次回の遊技において実行される演出を異なるものとすることができるように構成されている。
例えば、次々回の遊技まで特定状態における遊技を継続させることが決定されていない場合には、次回の遊技において、第1の演出として、当該遊技まで特定状態が継続したことに基づいて延長された有利状態の遊技期間を報知する一方、次々回の遊技まで特定状態における遊技を継続させることが決定されている場合には、次回の遊技において、第2の演出として、当該遊技まで特定状態が継続したことに基づいて延長される有利状態の遊技期間を超える遊技期間を報知するように構成されている。
このように構成することで、特定状態が継続すること、すなわち、有利状態の遊技期間がさらに延長されることを確定的に報知することができ、遊技の興趣をより向上させることができる。また、上乗せされる有利状態の遊技期間を具体的に報知しつつも、その態様の矛盾によって特定状態が継続することが報知されることから、遊技の興趣をより向上させることができる。
なお、本実施形態においては、特定状態が、その特定状態における遊技が継続するごとに有利状態の遊技期間が延長される態様について説明しているが、特定状態における遊技が継続することにより特典が付与される態様は、これに限られない。
例えば、通常遊技状態(例えば、非ART中)から特定状態に移行可能とし、特定状態において遊技が継続するごとに所定のポイント数(特定の数値)が付与され、付与されたポイント数が予め定められた(あるいは、抽籤により決定された)ポイント数となった場合(所定の達成条件を満たした場合)に、有利状態に移行するという特典が付与されるものであってもよい。この場合、付与されるポイント数に対応する演出パターン(図72及び図123〜図125参照)が決定され得るものとすればよい。
また、この場合、特定状態においては、予め定められた(あるいは、抽籤により決定された)ポイント数があり、特定状態において遊技が継続するごとにこのポイント数から所定のポイント数(特定の数値)を減じていき、このポイント数が0となった場合(所定の達成条件を満たした場合)に、有利状態に移行するという特典が付与されるものであってもよい。
また、これらの場合、有利状態から移行した特定状態において、所定の達成条件を満たした場合に、有利状態の遊技回数が上乗せされる(有利状態の遊技期間が延長される)ものとしてもよい。
また、上述の例のごとく、特定状態において遊技が継続するごとに特定の数値を減じていくようにし、それに応じた演出を行う場合、例えば、特定状態では、味方キャラクタと敵キャラクタとのバトル演出が行われるものとし、敵キャラクタのヒットポイント(所定の達成条件)が表示され、遊技が継続する場合には、味方キャラクタが攻撃をする演出が行われるとともに、その攻撃に応じたダメージ(特定の数値)をヒットポイントから減少させる表示が行われる。このとき、次々回の遊技まで特定状態が継続することが決定されている場合には、次回の遊技において、通常の攻撃に応じたダメージよりも大きいダメージに相当する値をヒットポイントから減少させる表示(次回継続確定表示)を行うようにすればよい。これにより、本実施形態と同様に、次々回の遊技まで特定状態が継続することが報知でき、また、数値表示の変化にバリエーションを持たせることで、演出が単調となってしまうことを抑止することができる。
なお、所定の達成条件が成立するか否かを、特定状態が開始する前、あるいは特定状態が開始するときに、予め決定しておくようにしてもよい。また、所定の達成条件が成立するか否か、及び成立する場合にどのタイミング(例えば、特定状態の何ゲーム目)で成立するかを、予め決定しておくようにしてもよい。この場合、どのタイミングで所定の達成条件が成立するか否かに応じて、継続回数に応じた表示、又は次回継続確定表示のいずれかの表示が行われるようにすればよい。
また、パチンコにおいては、例えば、ラウンド数が5ラウンドである大当り遊技状態(第1特定状態)、ラウンド数が10ラウンドである大当り遊技状態(第2特定状態)、及びラウンド数が15ラウンドである大当り遊技状態(第3特定状態)が設けられている場合であって、5ラウンド目の開始時(あるいは、5ラウンド目の実行中)及び10ラウンド目の開始時(あるいは、10ラウンド目の実行中)に、それぞれ大当り遊技状態が継続するか否かの演出(ランクアップ演出)を行うことを可能としている場合に、第2特定状態の5ラウンド目においては、第2の演出としてのランクアップ演出として、ラウンド数「6」を表示することで次回継続確定表示が行われるようにしてもよいし、第3特定状態の10ラウンド目においては、第2の演出としてのランクアップ演出として、ラウンド数「11」を表示することで次回継続確定表示が行われるようにしてもよい。なお、その他の場合には、実際のラウンド数を表示することで継続回数に応じた表示(第1の演出)が行われるようにすればよい。
すなわち、この技術的思想は、特定状態において、特定状態における遊技が継続するごとに遊技者にとって有利となり、特定状態における遊技がどの程度継続するかを所定の時期まで予め決定しておくことが可能であり、また、その決定に応じて、行われる演出を変化させることで、遊技の興趣を向上させることができる形態全てを包含するものである。
[特殊演出]
本実施形態のパチスロ1では、複数の特定内部状態(例えば、通常モード)を有し、この特定内部状態に変化があった場合に、所定の演出(例えば、特殊演出)を実行することを予約し、その後、所定の実行条件が成立した場合に、所定の演出が実行されるように構成されている。
例えば、複数の特定内部状態として、有利状態(例えば、ART中)への移行確率が異なる複数の抽籤状態がある場合には、その抽籤状態が有利な抽籤状態となった場合、あるいは、有利状態の移行が待機される前兆状態がある場合には、その前兆状態となった場合に所定の演出を実行することが予約される。
そして、所定の表示結果(例えば、「S_TLリプ」の図柄の組合せ)が導出される(すなわち、所定の内部当籤役(例えば、「通常リプ」)が成立する)ときに、所定の演出が実行されるように構成されている。すなわち、所定の表示結果が導出される度に、所定の演出が実行されるか否かを遊技者に期待させることができるとともに、特定内部状態の変化があった単位遊技と所定の演出が実行される単位遊技とを異なるものとすることができるように構成されている。したがって、複数の特定内部状態を有する場合に、特定内部状態の示唆を多彩なものとすることができる。
なお、本実施形態において説明したように、所定の表示結果(例えば、「S_TLリプ」の図柄の組合せ)が導出され得る確率(図16〜図21参照)、すなわち、所定の実行条件が成立する確率は、通常モードが有利なモードに移行する確率(図29参照)、すなわち、抽籤状態が有利な抽籤状態となる確率よりも高くなっている。これにより、特定内部状態の示唆が行われ得る遊技の頻度を高めることができ、遊技者の期待感を維持させることができるようになっている。
また、本実施形態においては、所定の実行条件が、所定の表示結果が導出されることで成立する態様について説明しているが、所定の実行条件が成立する態様は、これに限られない。
例えば、遊技状態や内部当籤役に基づいて、特殊演出実行抽籤を行い、特殊演出実行抽籤に当籤した場合に、所定の実行条件を成立させるものとしてもよい。また、例えば、本実施形態で説明した所定の表示結果(例えば、「S_TLリプ」の図柄の組合せ)以外の表示結果が導出される場合に、所定の実行条件を成立させるものとしてもよい。
また、例えば、タッチセンサ19に対して特定の操作が行われた場合に、所定の実行条件を成立させるものとしてもよい。また、例えば、別途演出用の操作ボタン(不図示)を設け、この操作ボタンに対して特定の操作が行われた場合に、所定の実行条件を成立させるものとしてもよい。また、例えば、スタートレバー16やストップボタン17L,17C,17Rに対して特定の操作が行われた場合に、所定の実行条件を成立させるものとしてもよい。また、これらの場合、特定の操作を行うことを促すとともに、特定の操作の手順が示される特定指示演出を行うか否かを、特殊演出用の判定値や特殊演出予約パラメータの値に基づいて抽籤し、この抽籤結果に基づいて特定指示演出が実行され、特定の操作が行われた場合に、所定の実行条件を成立させるものとしてもよい。
すなわち、この技術的思想は、複数の特定内部状態を有し、その特定内部状態を示唆する所定の演出を行うことを可能とし、所定の演出が実行され得るか否かの決定と、所定の演出を実行するか否かの決定がそれぞれ行われることで、特定内部状態の示唆を多彩なものとすることができる形態全てを包含するものである。
[数値変動表示制御]
本実施形態のパチスロ1では、通常、所定の数値(例えば、ARTゲーム数カウンタの値)が変動する場合、変動後の所定の数値が表示される前に、その所定の数値が所定期間にわたって変動表示されることで演出効果が高まるように構成されているが、遊技機において電断が発生した後、電断前の状態に復帰する場合には、その変動表示を行うことなく、変動後の(すなわち、現在の)所定の数値が表示されるように構成されている。
例えば、所定の数値が、特定遊技状態(例えば、ART中)の残りの遊技期間に対応するものであり、この残りの遊技期間が変動する場合、通常は、この残りの遊技期間を所定期間(例えば、500ms)にわたって変動表示させた後、変動後の残り遊技期間が表示されるが、遊技機において電断が発生した後、電断前の状態に復帰する場合には、その変動表示を行うことなく、変動後の(すなわち、現在の)残り遊技期間が表示されるように構成されている。
すなわち、電断復帰時には、演出効果を高めるための制御よりも遊技可能な状態に復帰させるための制御が優先されるように構成されている。したがって、電断復帰時において、適切に演出内容を復帰させることができる。
遊技の進行を制御する制御回路(遊技制御手段)側で遊技可能な状態に復帰するのに連動して、演出を制御する制御回路(表示制御手段)側でも遊技可能な状態に復帰することができるように構成されている。また、その際、所定の数値の表示が、初期値から現在の数値に切り替わるように構成されている。したがって、簡易な構成で、遊技機が遊技可能な状態に復帰すること報知可能とするとともに、電断復帰時において、より適切に演出内容を復帰させることができる。
なお、本実施形態において説明したように、所定の数値は、遊技に関する数値であればいずれの数値についても適用することができる。もっとも、所定の数値は、遊技に関する数値であって、特に、遊技の進行上必要な数値であることが望ましい。
また、本実施形態においては、遊技機において電断が発生した後、電断前の状態に復帰する場合に、特定の数値変動表示を行わない態様について説明しているが、特定の数値変動表示を行わない態様は、これに限られない。
例えば、設定変更や設定確認が行われた後、遊技機が遊技可能な状態に復帰する場合にも、特定の数値変動表示を行わないようにしてもよい。特に、設定確認の場面では、設定確認の終了後は速やかに設定確認前の状態に復帰させることが必要であるため、このようにすれば、設定確認時において、適切に演出内容を復帰させることができると考えられる。
すなわち、この技術的思想は、遊技可能な状態に復帰させるための制御が優先される場面において、適切に演出内容を復帰させることができる形態全てを包含するものである。
[遊技履歴の表示機能]
本実施形態のパチスロ1では、表示装置11(プロジェクタ機構211及び表示ユニット212)とは別にサブ表示装置18を設け、このサブ表示装置18により遊技者に役立つ様々な情報を表示する。例えば、図5A〜5Eに示すように、概要遊技履歴を表すトップ画面221、パチスロ1に対する様々な操作が可能なメニュー画面222、詳細遊技履歴を表す遊技情報画面223,224,225をサブ表示装置18に表示することができる。
また、本実施形態のパチスロ1は、サブ表示装置18を介して、遊技を行う遊技者を登録可能にする機能、及び、登録された遊技者に対して固有のサービスを提供する機能を備える。例えば、本実施形態では、遊技者の登録を受け付けていない場合には、詳細遊技履歴を表す遊技情報画面223,224,225をサブ表示装置18に表示不可能にするが、遊技者の登録を受け付けている場合には、詳細遊技履歴を表す遊技情報画面223,224,225をサブ表示装置201に表示可能にする。より詳細な遊技履歴を確認できるようにすることは、遊技者の利便性の向上につながるので、本実施形態では、遊技者の登録を受け付けている場合に、利便性を向上させることができる。
また、本実施形態のパチスロ1では、サブ表示装置18は、演出を行う表示装置11とは別体に設けられる。サブ表示装置18は、液晶中継基板87を介して副制御基板72(サブCPU201)により制御される。また、表示装置11を構成する表示ユニット212は、役物中継基板(不図示)を介して副制御基板72(サブCPU201)により制御される。それゆえ、本実施形態では、サブ表示装置18を、表示装置11とは別個に制御することができる。具体的には、遊技中(すなわち、表示装置11による演出の実行中)であっても、サブ表示装置18の表示画面を切り替えることができる。それゆえ、遊技中であっても、表示装置11により実行されている演出を邪魔することなく、サブ表示装置18の表示を切り替えることにより、遊技者は様々な情報を取得することができる。
また、本実施形態のパチスロ1の表示装置11では、プロジェクタ機構211からの照射光の照射により映像を出現させる複数のスクリーン機構(表示ユニット212)を切り替えることにより、平面状の映像表示を用いた演出、奥行き感(立体感)のある映像表示を用いた演出、及び、湾曲した映像表示を用いた演出を実行する場合、演出効果を著しく高めることができる。しかしながら、このような情報の表示形態は、演出中に遊技履歴などの演出とは関係ない情報を表示することには適さない。それゆえ、本実施形態のパチスロ1では、表示装置11とは別個に設けられたサブ表示装置18に演出とは関係ない情報を表示することができるので、演出効果を損なうことなく、かつ、遊技履歴などの各種情報を適切に表示することができる。
ところで、一般的なパチスロでは、遊技者側から見て、台座部13の右側にメダル投入口14が設けられ、台座部13の左側にベットボタン15a,15bやスタートレバー16が設けられる。それゆえ、通常、遊技を進行させる際、遊技者は台座部13の右側又は左側(側方)の操作部を操作することになる。
それに対して、本実施形態のパチスロ1では、台座部13から略垂直に立設する面の側方(左側)にサブ表示装置18を設け、このサブ表示装置18の画面上にサブ表示装置18の表示画面を切り替えるためのタッチセンサ19が設けられる。それゆえ、本実施形態では、遊技中に遊技者の手が位置する場所にサブ表示装置18やその表示を制御する入力装置(タッチセンサ19)が設けられることになるので、遊技者の操作性を向上させることができる。特に、本実施形態のように、タッチセンサ19付きのサブ表示装置18を、台座部13の水平面から立設する面に設けた場合には、遊技者は、台座部13に自身の手を置きながら、サブ表示装置18を操作することができる。この場合、遊技者の操作性が向上するだけでなく、操作に伴う遊技者の疲労も軽減することができ、この結果、稼働率の向上も期待することができる。
[規定外ROM領域及び規定外RAM領域]
本実施形態のパチスロ1では、図12Bに示すように、遊技者により実施される遊技の遊技性に直接関与しない各種処理(遊技性に影響を与えない各種処理)に使用される各種プログラム及び各種データ(テーブル)を、メインROM102内において、遊技用ROM領域とは異なるアドレスに配置された規定外ROM領域に格納する。
このようなメインROM102の構成では、従来の規則上では、プログラム等の配置不可とされていたROM領域(規定外ROM領域)に、遊技者が実際に行う遊技そのものに不要なプログラム及びデータを配置することができる。それゆえ、本実施形態では、主制御基板71のメインROM102内において、遊技用ROM領域の容量の圧迫を回避することができるとともに、メインROM102内におけるプログラム及びテーブルの拡張性を高めることができる。
[電源投入(リセット割込)時処理]
本実施形態のパチスロ1の電源投入(リセット割込)時処理では、図36に示すように、電源復帰直後(サムチェック前)に最初の1.1172ms周期の割込処理を行い(S7及びS8)、主制御回路90から副制御回路200に無操作コマンドが送信される。このように電源復帰直後に割込処理を許可することにより、電源復帰後、最短時間で無操作コマンドが送信され、主制御回路90及び副制御回路200間の通信接続を確立することができ、主制御回路90及び副制御回路200間の通信動作を安定化させることができる。
また、電源復帰直後に送信される無操作コマンドを構成する通信パラメータ1〜5には、電源復帰時に、それぞれLレジスタ、Hレジスタ、Eレジスタ、Dレジスタ及びCレジスタに格納されているデータがセットされる。それゆえ、本実施形態では、電源復帰直後の割込処理で送信される無操作コマンドのサム値(BCC)を、電源復帰毎に異ならせることができ、ゴト等の不正行為を抑制することができる。
さらに、電源投入(リセット割込)時処理中のS13の処理において行われる、エラーコード「rr」を情報表示器6内の2桁の7セグLEDに表示する際の制御は、一つの「LDW」命令(所定の読み出し命令)により実行され、2桁の7セグLEDへの7セグコモン出力(選択)データの出力動作と7セグカソード出力データの出力動作とが同時に行われる(図37C参照)。すなわち、本実施形態のパチスロ1では、電源投入(リセット割込)時処理において、2桁の7セグLEDをダイナミック点灯制御する際に、7セグコモン出力(選択)データと、7セグカソード出力データとが同時に出力される。
この場合、ソースプログラム上において、7セグLEDのダイナミック点灯制御に必要な命令コード数を減らすことができる。それゆえ、本実施形態では、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができ、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
[遊技復帰処理]
本実施形態のパチスロ1の遊技復帰処理では、図38に示すように、電断発生時の各ポートの入出力状態を電源復帰時に担保するとともに、電断時に回胴回転中の場合には、電源復帰時にリール制御管理情報を取得してリールの再回転開始に必要な処理も行う(S25〜S32参照)。それゆえ、本実施形態では、リール回転中の電断から復帰したときであっても、安定して、リールの再回転制御を行うことが可能となり、遊技者に不快感を与えることが無くなる。
また、本実施形態のパチスロ1は、上述のように、遊技機用のセキュリティ機能付きマイクロプロセッサ91を備える。そして、このマイクロプロセッサ91には、ソースプログラム上において規定可能な該マイクロプロセッサ91に特有の命令コード(メインCPU101専用命令コード)が各種設けられており、このメインCPU101専用命令コードを各種処理において用いることにより、処理の効率化やプログラム容量の削減などを可能にしている。
例えば、遊技復帰処理では、図38に示すように、ソースプログラム上において、メインCPU101専用命令コードの一つである「LDQ」命令が用いられる。「LDQ」命令は、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行う命令コードであり、上述のように、直値でメインROM102、メインRAM103やメモリマップI/Oにアクセスすることができる。この場合、アドレス設定に係る命令コードを省略することができ、その分、遊技復帰処理のソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
[設定変更確認処理]
本実施形態のパチスロ1の設定変更確認処理では、図41Aに示すように、ソースプログラム上において、メインCPU101専用命令コードである、「BITQ」命令及び「SETQ」命令(所定の命令)が用いられる。「BITQ」命令及び「SETQ」命令はいずれも、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行う命令コードであり、これらの命令コードを使用した場合、上述のように、直値でメインRAM103やメモリマップI/Oにアクセスすることができる。この場合、アドレス設定に係る命令コードを省略することができ、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102の空き容量を増やすことが可能となるとともに、処理の高速化も図ることができる。
また、設定変更確認処理中のS46の設定変更/設定確認開始時及びS57の設定変更/設定確認終了時で行う設定変更コマンド(初期化コマンド)の生成格納処理は、図41A及び41Bに示すように、ソースプログラム上において、メインCPU101専用命令コードである「CALLF」命令により実行される。そして、S46の「CALLF」命令で指定するジャンプ先のアドレスは、S57の「CALLF」命令で指定するジャンプ先のアドレスと同じである。すなわち、本実施形態では、設定変更時(遊技機起動時)、設定確認開始時(通常動作中)及び設定確認終了時に副制御回路200に送信する設定変更コマンド(初期化コマンド)の生成格納処理を実行するためのソースプログラムが、互いに同じであり、S46及びS57の両処理において、そのソースプログラムが共有化(モジュール化)されている。
この場合、S46及びS57の両処理において、それぞれ別個に設定変更コマンドの生成格納処理のソースプログラムを設ける必要が無くなるので、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
[設定変更コマンド生成格納処理]
本実施形態のパチスロ1の設定変更コマンド生成格納処理では、図42に示すように、設定値が通信パラメータ3としてEレジスタに格納され、RT情報が通信パラメータ5としてCレジスタに格納される。すなわち、設定変更コマンド(初期化コマンド)を構成する通信パラメータ1〜5のうち、通信パラメータ3及び5は副制御回路200側で使用(解析)される通信パラメータ(使用パラメータ)であり、これらの通信パラメータには新たな情報がセットされる。一方、設定変更コマンド(初期化コマンド)を構成するその他の通信パラメータ1,2及び4は、副制御回路200側で使用(解析)されない通信パラメータ(未使用パラメータ)であり、通信パラメータ1,2及び4に対しては、現時点でLレジスタ、Hレジスタ及びDレジスタにそれぞれ格納されている値がセットされる。それゆえ、設定変更コマンド(初期化コマンド)送信時における通信パラメータ1,2及び4の値は不定値となる。この場合、設定変更コマンドのサム値(BCC)を送信毎に不定値にすることができ、ゴト等の不正行為を抑制することができる。
[通信データ格納処理]
本実施形態のパチスロ1の通信データ格納処理では、図44に示すように、Aレジスタに格納されたデータが通信コマンドの種別データとしてセットされ、Lレジスタ、Hレジスタ、Eレジスタ、Dレジスタ及びCレジスタに格納されたデータがそれぞれ通信コマンドの通信パラメータ1〜5としてセットされ、Bレジスタに格納されたデータが通信コマンドの遊技状態フラグデータとしてセットされる。すなわち、本実施形態では、1パケット(8バイト)の通信データ(コマンドデータ)を作成する際に、各種パラメータをレジスタから転送して通信データ一時格納領域(通信バッファ)に格納する。
この場合、未使用パラメータを含むコマンドデータを作成した時には、作成時毎に、未使用パラメータの値が不定値となる。すなわち、未使用パラメータを含むコマンドデータでは、同じ種別のコマンドデータあり、かつ、使用パラメータの値が同一であっても、コマンド作成毎に、コマンドデータのサム値(BCCデータ)が可変可能となる。それゆえ、本実施形態では、未使用パラメータを不定値とすることにより、通信データの解析を困難にしてゴト等の不正行為を抑止することができるとともに、不必要なゴト対策処理を加える必要がないため、ゴト対策処理の追加による、主制御回路90のプログラム容量の圧迫を抑制することができる。
[通信データポインタ更新処理]
本実施形態のパチスロ1の通信データポインタ更新処理では、図47Aに示すように、ソースプログラム上において、メインCPU101専用命令コードである、「ICPLD」命令が用いられる。
通信データポインタ更新処理において、「ICPLD」命令は、送信バッファの上限判定命令と、判断分岐命令とが一体になっている命令コードであるので、各命令処理を別個に実行するための命令コードを設ける必要がなくなる。それゆえ、「ICPLD」命令を用いることにより、通信データポインタ更新処理のソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
[チェックサム生成処理及びサムチェック処理]
本実施形態のパチスロ1において、電断時に行われるチェックサム生成処理(規定外)では、図49に示すように、メインRAM103のデータを順次加算することにより、チェックサムが算出される。一方、電源投入時(電源復帰時)に行われるサムチェック処理(規定外)では、図51に示すように、電断発生時に生成されたチェックサムの値を、電源復帰時のメインRAM103に格納されたデータで順次減算し、最終的な減算結果が「0」であるか否かに基づいて、異常の発生の有無を判定する。すなわち、本実施形態では、電断発生時のチェックサムの生成処理は加算方式で行われ、電源復帰時のチェックサムの判定処理は減算方式で行われる。
このようなチェックサムの生成処理及び判定処理を採用した場合、電源復帰時に再度チェックサムを生成して、該チェックサムを電断発生時のチェックサムと照合する処理が不要となる。この場合、ソースプログラム上において、照合命令コードを省略することができ、ソースプログラムの容量を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、照合命令コードの省略分に対応する空き容量を確保する(増やす)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることが可能になる。
[メダル受付・スタートチェック処理]
本実施形態のパチスロ1のメダル受付・スタートチェック処理では、図55に示すように、設定変更確認処理(S233の処理)が行われるが、この処理は、遊技状態に関係なく実行される。それゆえ、本実施形態では、遊技状態がボーナス状態(特賞作動状態)であっても、設定値及びホールメニュー(各種履歴データ(エラー、電断履歴等))を確認することができ、ゴト等の不正行為を抑制することができる。
[メダル投入処理]
本実施形態のパチスロ1のメダル投入処理では、図57に示すように、S244の処理において、メダル投入枚数表示用のLED点灯データが、テーブルを参照したループ処理でなく、演算処理により生成される。具体的には、図58に示すソースプログラム中の一連のソースコード「LD A,L」〜「OR L」が順次実行されるにより、メダル投入枚数表示用のLED点灯データが生成される。
メダル投入枚数表示用のLED点灯データを演算処理により生成した場合、メインROM102のテーブル領域の空き容量を増やすことができるとともに、プログラムの容量増を最小限に抑えることができる。すなわち、本実施形態のメダル投入処理では、メダル投入LED表示の処理を効率化することができるとともに、メインROM102の空き容量を確保し(増やし)、増えた空き領域を活用して、遊技性を高めることができる。
[メダル投入チェック処理]
本実施形態のパチスロ1のメダル投入チェック処理(図59参照)において、S257のメダルセンサ入力状態の正常変化値の生成処理は、テーブルを参照して取得する処理ではなく、演算処理により行われる。具体的には、図60に示すソースプログラム中のソースコード「RLA」及び「AND cBX_MDINSW」が順次実行されることにより、メダルセンサ入力状態正常変化値が算出される。
メダルセンサ入力状態の変化態様の検知処理をテーブル参照処理から演算処理に変更することにより、メインROM102のテーブル格納領域の空き容量を増やすことができるとともに、プログラムの容量増を最小限に抑えることができる。それゆえ、上述した処理手法を採用することにより、メダル投入センサ状態の変化態様の検知処理を効率化することができるとともに、メインROM102において増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
[内部抽籤処理]
本実施形態のパチスロ1の内部抽籤処理(図64参照)において、S305の判定データの取得処理は、図65A中のソースコード「LDIN AC,(HL)」により実行される。この「LDIN」命令の実行により、S305の処理では、Aレジスタに、判定データが格納され、Cレジスタに当り要求フラグステータスが格納される。また、「LDIN」命令の実行により、HLレジスタにセットされているアドレスが+2更新(2加算)される。
すなわち、内部抽籤処理中のS305の判定データの取得処理では、一つの命令コード(「LDIN」命令)により、データのロード処理及びアドレスの更新処理の両方を行うことができる。この場合、ソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令コードを省略することができ、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
また、内部抽籤処理のS309の設定値データ(0〜5のいずれか)の加算処理は、メインCPU101が図65B中のソースコード「MUL A,6」及びを「ADDQ A,(.LOW.wWAVENUM)」をこの順で実行することにより行われる。
「MUL」命令は、メインCPU101専用の乗算処理の命令コードであり、この命令の実行は、マイクロプロセッサ91に含まれる演算回路107(図9参照)により実行される。すなわち、本実施形態のパチスロ1では、ソースプログラム上における乗算処理及び除算処理を実行するための演算専用回路(演算回路107)が設けられているので、乗算処理及び除算処理の効率化を図ることができる。
また、「ADDQ」命令(所定の加算命令)は、メインCPU101専用命令コードであり、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行う命令コードである。そして、この「ADDQ」命令を用いれば、直値により、メインROM102、メインRAM103やメモリマップI/Oにアクセスすることができる。それゆえ、「ADDQ」命令の使用により、内部抽籤処理のソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令を省略することができ、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
[図柄コード取得処理]
本実施形態のパチスロ1の図柄コード取得処理(図75参照)では、S647〜S649で説明した処理手順で入賞に係るデータの圧縮・展開処理を行い、かつ、その処理の中のメインCPU101専用命令コード(「CALLF」命令等)を用いることにより、入賞に係るデータの圧縮・展開処理の効率化を図ることができるとともに、限られたメインRAM103の容量を有効活用することができる。
また、本実施形態では、図柄コード取得処理中のS649の圧縮データ格納処理において、「CALLF」命令で指定するジャンプ先のアドレスは、図柄設定処理(図54のS205参照)内で実行される圧縮データ格納処理(不図示)において、「CALLF」命令で指定するジャンプ先のアドレスと同じである。すなわち、本実施形態では、図柄コード取得処理及び図柄設定処理の両処理において、圧縮データ格納処理を実行するためのソースプログラムが共有化(モジュール化)されている。この場合、各処理において、それぞれ別個に圧縮データ格納処理のソースプログラムを設ける必要が無くなるので、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。
この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
[引込優先順位取得処理]
本実施形態のパチスロ1の引込優先順位取得処理(図78及び図79参照)において、「ANY役」の引込優先対応処理中のS683の判定処理は、ソースプログラム上において、メインCPU101専用命令コードである「JCP」命令(比較命令)により実行される(図80A参照)。
「ANY役」の引込優先対応処理のソースプログラム上において、「JCP」命令を用いた場合、上述のように、アドレス設定に係る命令を省略することができので、「ANY役」の引込優先対応処理の処理効率を高めることができるとともに、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。
また、引込優先順位取得処理中のS686の停止制御用引込要求フラグ設定処理では、ソースプログラム上において、図80Bに示すように、メインCPU101専用命令コードである、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行う「LDQ」命令、及び、「CALLF」命令が利用される。
それゆえ、S686の停止制御用引込要求フラグ設定処理では、「LDQ」命令を用いることにより、ソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令を省略することができ、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。また、「CALLF」命令は、上述のように、2バイトの命令コードである。それゆえ、停止制御用引込要求フラグ設定処理において、これらのメインCPU101専用命令コードを使用することにより、処理の効率化を図ることができ、限られたメインRAM103の容量を有効活用することができる。
さらに、本実施形態では、優先引込順位取得処理中のS686の停止制御用引込要求フラグ設定処理において、「CALLF」命令で指定するジャンプ先の論理積演算処理のアドレスは、引込優先順位格納処理(図73参照)中のS626の論理積演算処理において「CALLF」命令で指定するジャンプ先のアドレスと同じである(図74参照)。すなわち、本実施形態では、優先引込順位取得処理及び引込優先順位格納処理の両処理において、論理積演算処理を実行するためのソースプログラムが共有化(モジュール化)されている。
この場合、優先引込順位取得処理及び引込優先順位格納処理の両処理において、それぞれ別個に論理積演算処理のソースプログラムを設ける必要が無くなるので、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
[リール停止制御処理]
本実施形態のパチスロ1のリール停止制御処理(図81参照)において、S711〜S715の処理では、図82に示すように、ソースプログラム上において、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行う「LDQ」命令、及び、「CALLF」命令が利用される。
それゆえ、本実施形態では、これらのメインCPU101専用命令コードを用いることにより、リール制御処理のソースプログラムの容量を削減することができるともに、リール停止制御処理の処理効率を向上させることができる。すなわち、本実施形態では、主制御回路90におけるプログラム処理速度の効率化と容量の削減を行うことが可能となり、削減した容量に応じて増加したメインROM102の空き領域を活用して、遊技性を高めることができる。
また、リール停止制御処理中のS726の判定処理(リール(回胴)の停止状態のチェック処理)では、図83に示すように、ソースプログラム上において、「LDQ」命令及び「ORQ」命令(Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行うメインCPU101専用命令コード)が用いられる。
それゆえ、本実施形態では、リール停止制御処理のソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令を省略することができ、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
[入賞検索処理]
本実施形態のパチスロ1の入賞検索処理(図88参照)において、S764の払出枚数及び判定対象データのセット処理では、図89に示すように、ソースプログラム上において、「LDIN」命令が用いられる。
それゆえ、本実施形態の入賞検索処理では、一つの「LDIN」命令により、データのロード処理及びアドレスの更新処理の両方を行うことができる。この場合、入賞検索処理のソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令を省略することができ、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。
この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
また、入賞検索処理中のS770の判定処理で参照するメダルカウンタの値の取得処理、S772の処理で参照する入賞枚数カウンタの値の取得処理、及び、S775の処理で行う入賞枚数カウンタの保存(更新)処理では、いずれも、図89に示すように、Qレジスタ(拡張レジスタ)を用いてアドレス指定を行う「LDQ」命令が用いられる。それゆえ、本実施形態の入賞検索処理では、ソースプログラム上において、アドレス設定に係る命令を省略することができ、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
さらに、入賞検索処理中のS769の判定処理では、図89に示すように、ソースプログラム上において、「JSLAA」命令が用いられ、S770及びS773の判定処理では、「JCP」命令が用いられる。入賞検索処理のソースプログラム上において、「JSLAA」命令及び「JCP」命令を用いた場合、上述のように、アドレス設定に係る命令を省略することができ、その分、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができる。この結果、本実施形態では、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
[イリーガルヒットチェック処理]
本実施形態では、図22に示すように、入賞作動フラグ格納領域(表示役格納領域)の構成が当り要求フラグ格納領域(内部当籤役格納領域)のそれと同じである。それゆえ、本実施形態のイリーガルヒットチェック処理におけるS784の演算処理では、ソースプログラム(図91参照)上において、入賞役のデータと内部当籤役のデータとを単純に論理積(「AND」命令で実行する)するだけで、入賞役のデータと内部当籤役のデータとの合成結果を得ることができる。
それゆえ、本実施形態では、イリーガルヒットチェック処理を効率化及び簡略化することができ、その結果、主制御プログラムの空き容量を確保することができ、該空き容量を使用して遊技性を高めることができる。
[入賞チェック・メダル払出処理]
本実施形態のパチスロ1の入賞チェック・メダル払出処理(図92参照)では、クレジットカウンタの更新(+1)後、払出動作を継続する場合、S808の処理において、60.33ms間のウェイト(払出間隔待ち)処理が行われる。この場合、無駄な待ち時間を減らすことができ、遊技者の精神的負担を軽減することができる。
[メダル払出枚数チェック処理]
本実施形態のパチスロ1のメダル払出枚数チェック処理(図94参照)中のS814の役連終了枚数カウンタの更新処理では、図95Aに示すように、ソースプログラム上において、メインCPU101専用命令コードである「DCPLD」命令が用いられる。
S814の処理において、「DCPLD」命令は、枚数管理カウンタの下限判定命令と、判断分岐命令とが一体になった命令コードでなるので、役連終了枚数カウンタの更新(減算)処理及び連終了枚数カウンタの値を「0」に保持する処理の両方を実行することができる。この場合、両処理を別個に実行するための命令コードを設ける必要がなくなる。
それゆえ、本実施形態のメダル払出枚数チェック処理では、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができ、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
また、メダル払出枚数チェック処理中のS816の処理では、図95Bに示すように、クレジット情報コマンドの通信パラメータ1には払出枚数カウンタの値がセットされ、通信パラメータ5にはクレジットカウンタの値がセットされる。しかしながら、クレジット情報コマンドを構成するその他の通信パラメータ2〜4(未使用パラメータ)には、現時点においてHレジスタ、Eレジスタ及びDレジスタにそれぞれ格納されている値がセットされる。それゆえ、クレジット情報コマンド送信時における通信パラメータ2〜4の値は不定値となる。その結果、本実施形態では、クレジット情報コマンドのサム値(BCC)を送信毎に不定値にすることができ、ゴト等の不正行為を抑制することができる。
[7セグLED駆動処理]
本実施形態のパチスロ1の7セグLED駆動処理(図101参照)中のS936で行われる7セグコモン出力(選択)データ及び7セグカソード出力データの出力処理は、図102Bに示すように、一つのソースコード「LD (cPA_SEGCOM),BC」により実行される。すなわち、本実施形態では、7セグLED駆動処理において、2桁の7セグLEDをダイナミック点灯制御する際に、7セグコモン出力データと、7セグカソード出力データとが同時に出力される。この出力制御は、情報表示器6内の指示モニタに押し順表示データを表示する際にも行われる。
この場合、7セグLED駆動処理のソースプログラム上において、7セグLEDのダイナミック点灯制御に必要な命令コード数を減らすことができる。それゆえ、本実施形態では、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができ、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
[タイマー更新処理]
本実施形態のパチスロ1のタイマー更新処理(図106参照)中のS952の処理(2バイトタイマーの更新処理)では、図107に示すように、ソースプログラム上において、メインCPU101専用命令コードである「DCPWLD」命令が用いられる。
タイマー更新処理において、「DCPWLD」命令を実行した場合、上述のように、タイマー値(2バイトタイマー値)の更新(減算)処理及びタイマー値を「0」に保持する処理の両方を実行することができる。この場合、両処理を別個に実行するための命令コードを設ける必要がなくなる。それゆえ、本実施形態では、ソースプログラムの容量(メインROM102の使用容量)を低減することができ、メインROM102において、空き容量を確保する(増大させる)ことができ、増えた空き容量を活用して、遊技性を高めることができる。
<付記(本実施形態に係る発明のまとめ)>
[第1の発明の遊技機]
従来の遊技機において、少なくとも一つのリールについて、停止操作がされた際に図柄が停止するまでの図柄の移動量(以下、「滑り駒数」という)の最大数を、第1の図柄数(例えば、図柄4個分)から、第1の図柄数よりも少ない第2の図柄数(例えば、図柄1個分)に減少させるかわりに、抽籤処理の結果によらず全ての小役を当籤させる処理を行う特定の特別遊技状態(MB遊技状態)を作動させることを可能にしたものが知られている(例えば、特開2007−117497号公報参照)。
ところで、このような遊技機において、例えば、上述した遊技者にとって有利な有利状態であるARTの作動契機として、特定の小役が内部当籤役として決定されたことを採用しようとする場合、上述した特定の特別遊技状態中は、ARTの作動契機を得ることができず、あるいは、得られにくくなってしまうため、本来的には遊技者にとって有利であるはずの特定の特別遊技状態の興趣が低下してしまうという問題があった。
第1の発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、特定の特別遊技状態中であっても他の遊技状態と同様に有利状態の作動契機を得られるようにすることで、遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
第1の発明の遊技機は、
複数の図柄を複数の表示列に変動表示する遊技機(例えば、パチスロ1)であって、
内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、メインCPU101による内部抽籤処理)と、
遊技者により開始操作が行われると、図柄の変動表示を開始する図柄変動開始制御手段(例えば、メインCPU101によるリール回転開始処理)と、
遊技者により停止操作が行われると、前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役に基づいて、図柄の変動表示を停止する図柄変動停止制御手段(例えば、メインCPU101によるリール停止制御処理)と、
前記図柄変動停止制御手段により図柄の変動表示が停止され、特別の図柄の組合せ(例えば、「C_MB」の図柄の組合せ)が表示されると、特別遊技状態(例えば、MB遊技状態)に制御する特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101によるボーナスチェック処理)と、
所定の条件が成立すると、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、ART中)に制御する有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記特別遊技状態において、特定のロック演出(例えば、MB中ロック演出)を実行するか否かを決定するロック演出決定手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
前記特別遊技状態は、遊技者により停止操作が行われた場合に、前記図柄変動停止制御手段が、少なくとも一の前記表示列(例えば、リール3R)について、図柄の移動量の最大数を、第1の図柄数(例えば、図柄4個分)から当該第1の図柄数よりも少ない第2の図柄数(例えば、図柄1個分)に減少させる遊技状態であり、
前記所定の条件は、前記特別遊技状態とは異なる遊技状態において、前記内部当籤役決定手段により特定役(例えば、「F_黒BAR」)が内部当籤役として決定されること、及び前記特別遊技状態において、前記ロック演出決定手段により前記特定のロック演出を実行することが決定されること、を含み、
前記特別遊技状態とは異なる遊技状態において、前記内部当籤役決定手段により前記特定役が内部当籤役として決定される確率と、前記特別遊技状態において、前記ロック演出決定手段により前記特定のロック演出を実行することが決定される確率とは同一の確率であることを特徴とする。
第1の発明の遊技機では、特別遊技状態(例えば、MB遊技状態)とは異なる遊技状態において、有利状態(例えば、ART中)の作動契機となる特定役(例えば、「F_黒BAR」)の当籤確率と、特別遊技状態において、有利状態の作動契機となる特定のロック演出の実行確率とが同一の確率(例えば、8/65536)となるように構成されている。すなわち、遊技状態がいずれの遊技状態であるかにかかわらず一定の確率で有利状態の作動契機が得られるようになっている。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
また、第1の発明の遊技機は、
前記特定役は、前記内部当籤役決定手段により内部当籤役として決定された場合に、特定の図柄の組合せ(例えば、「C_黒BAR」の図柄の組合せ)の表示が許容される内部当籤役であり、
前記特定のロック演出は、遊技者の遊技操作を所定期間無効にするとともに、当該所定期間内において、前記特定の図柄の組合せを仮停止させる演出であることを特徴とする。
また、第1の発明の遊技機では、特別遊技状態において、特定のロック演出が実行される場合には、特定役に係る図柄の組合せ(例えば、「C_黒BAR」の図柄の組合せ)が仮停止するように構成されている。すなわち、遊技状態がいずれの遊技状態であるかにかかわらず特定役に係る図柄の組合せが表示されれば、有利状態の作動契機が成立したことを遊技者に感得させることができるようになっている。したがって、特別遊技状態における内部当籤役の決定及びリールの停止制御の制約にかかわらず、有利状態の作動契機が成立したことを遊技者に容易に感得させることができ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
[第2〜第4の発明の遊技機]
従来の遊技機において、ARTの作動中は、単位遊技ごとに、内部当籤役に基づいてARTのセット数(例えば、50ゲームを1セットとしたARTの作動、あるいはARTの継続を付与するための権利)の上乗せ抽籤を実行し、上乗せ抽籤に当籤し、ARTのセット数が加算されることで、ARTを継続させることを可能にしたものが知られている(例えば、特開2013−17520号公報参照)。
しかしながら、このような遊技機では、上述した遊技者にとって有利な有利状態であるARTが継続するか否かが、単に上乗せ抽籤に当籤したか否かによって決定されているため、ARTの継続に関する遊技性が単調となってしまうという問題があった。
第2〜第4の発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、遊技者にとって有利な有利状態の継続に関する遊技性を多彩なものとすることで、遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
(第2の発明の遊技機)
第2の発明の遊技機は、
所定の条件が成立すると、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、ART中)に制御する有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)を備えた遊技機(例えば、パチスロ1)であって、
前記有利状態は、第1有利状態(例えば、ノーマルART)及び第2有利状態(例えば、継続チャレンジ)を含み、
前記有利状態制御手段は、
前記第2有利状態において前記第1有利状態の遊技期間を延長するか否かの決定が行われることを可能とする特定の権利(例えば、CP)を付与するか否かを決定する権利付与手段(例えば、メインCPU101)を含み、
前記第1有利状態が終了するときに、
前記特定の権利が付与されていない場合には、前記有利状態を終了し、
前記特定の権利が付与されている場合には、前記第2有利状態において遊技を行うことを可能とし、前記第2有利状態において前記第1有利状態の遊技期間を延長することが決定された場合には、当該延長された遊技期間、前記第1有利状態において遊技を行うことを可能とし、
前記権利付与手段は、前記有利状態において、複数個の前記特定の権利を付与可能であり、
前記特定の権利が複数個付与されている場合に、前記第2有利状態において、すでに前記第1有利状態の遊技期間を延長することが決定されている場合であっても、全ての前記特定の権利が消費されるまで、前記第1有利状態の遊技期間を延長するか否かの決定を行い、全ての前記特定の権利が消費されたときに、前記第2有利状態において延長することが決定された前記第1有利状態の遊技期間を合算して前記第1有利状態の遊技期間を延長することを特徴とする。
第2の発明の遊技機では、有利状態(例えば、ART中)が、第1有利状態(例えば、ノーマルART)、及び第2有利状態(例えば、継続チャレンジ)を含んで構成され、有利状態では、第2有利状態において第1有利状態の遊技回数の上乗せ抽籤(遊技期間を延長するか否かの決定)を行うための特定の権利(例えば、CP)を複数個付与することが可能に構成されている。
また、第1有利状態が終了するときに、特定の権利が付与されている場合には、第2有利状態に移行させ、第2有利状態において、特定の権利を消費して第1有利状態の遊技回数の上乗せ抽籤(遊技期間を延長するか否かの決定)が行われ、上乗せ抽籤に当籤した場合(遊技期間を延長することが決定された場合)には、第1有利状態を継続させることができるように構成されている。
そして、複数個の特定の権利を獲得している場合、その特定の権利が無駄になることがなく、全てが第1有利状態の遊技回数の上乗せ抽籤(遊技期間を延長するか否かの決定)に供されるように構成されている。したがって、第2有利状態では、有利状態を継続させるか否かが決定されるのみならず、一度に多数の遊技回数が上乗せされる可能性を創出することができることから、有利状態の継続に関する遊技性を多彩なものとすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(第3の発明の遊技機)
第3の発明の遊技機は、
所定の条件が成立すると、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、ART中)に制御する有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)を備えた遊技機(例えば、パチスロ1)であって、
前記有利状態は、第1有利状態(例えば、ノーマルART)及び第2有利状態(例えば、継続チャレンジ)を含み、
前記有利状態制御手段は、
所定の遊技期間、前記第1有利状態において遊技を行うことを可能とする第1の権利(例えば、ARTストック)を付与するか否かを決定する第1権利付与手段(例えば、メインCPU101)と、
前記第2有利状態において前記第1有利状態の遊技期間を延長するか否かの決定が行われることを可能とする第2の権利(例えば、CP)を付与するか否かを決定する第2権利付与手段(例えば、メインCPU101)と、を含み、
前記第1有利状態において前記所定の遊技期間の遊技が行われた場合に、
前記第1の権利及び前記第2の権利のいずれも付与されていない場合には、前記有利状態を終了し、
前記第1の権利が付与されている場合には、再度、前記所定の遊技期間、前記第1有利状態において遊技を行うことを可能とし、
前記第2の権利が付与されている場合には、前記第2有利状態において遊技を行うことを可能とし、前記第2有利状態において前記第1有利状態の遊技期間を延長することが決定された場合には、当該延長された遊技期間、前記第1有利状態において遊技を行うことを可能とし、
前記第1の権利及び前記第2の権利のいずれも付与されている場合には、前記第2有利状態において遊技を行うことを優先する制御を行うことを特徴とする。
第3の発明の遊技機では、有利状態(例えば、ART中)が、第1有利状態(例えば、ノーマルART)、及び第2有利状態(例えば、継続チャレンジ)を含んで構成され、有利状態では、第1有利状態を継続させるための第1の権利(例えば、ARTストック)、及び第2有利状態において第1有利状態の遊技回数の上乗せ抽籤(遊技期間を延長するか否かの決定)を行うための第2の権利(例えば、CP)が付与可能に構成されている。
そして、第1有利状態が終了するときに、第1の権利及び第2の権利のいずれも付与されている場合には、第2有利状態に移行することを優先する制御が行われるように構成されている。すなわち、第1の権利よりも第2の権利が優先して消化されるようになっている。
この場合、第2有利状態において、第2の権利を消費して第1有利状態の遊技回数の上乗せ抽籤(遊技期間を延長するか否かの決定)が行われ、上乗せ抽籤に当籤した場合(遊技期間を延長することが決定された場合)には、第1の権利を消費することなく第1有利状態を継続させることができるし、上乗せ抽籤に当籤しない場合(遊技期間を延長することが決定されない場合)にも、第1の権利を消費して第1有利状態を継続させることができる。したがって、有利状態の継続に関する安心感を担保しつつもその遊技性を多彩なものとすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、第1有利状態が終了するときに、第2有利状態に移行した場合であっても、第2の権利の消費によって、あるいは、第1の権利の消費によって、第1有利状態が継続する可能性を残存させることができるため、有利状態の継続に関する期待感を維持させることができる。
また、第3の発明の遊技機は、
前記第2権利付与手段は、前記有利状態において、複数個の前記第2の権利を付与可能であり、
前記第2有利状態において、付与されている前記第2の権利の個数分、前記第1有利状態の遊技期間を延長するか否かの決定を行うことを特徴とする。
また、第3の発明の遊技機は、
前記第2有利状態において、すでに前記第1有利状態の遊技期間を延長することが決定されている場合であっても、全ての前記第2の権利が消費されるまで、前記第1有利状態の遊技期間を延長するか否かの決定を行い、全ての前記第2の権利が消費されたときに、前記第2有利状態において延長することが決定された前記第1有利状態の遊技期間を合算して前記第1有利状態の遊技期間を延長することを特徴とする。
また、第3の発明の遊技機では、有利状態において複数個の第2の権利を獲得することが可能となっており、複数個の第2の権利を獲得している場合、その第2の権利が無駄になることがなく、全てが第1有利状態の遊技回数の上乗せ抽籤(遊技期間を延長するか否かの決定)に供されるように構成されている。したがって、第2有利状態では、有利状態を継続させるか否かが決定されるのみならず、一度に多数の遊技回数が上乗せされる可能性を創出することができることから、その遊技性をより多彩なものとすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(第4の発明の遊技機)
第4の発明の遊技機は、
所定の条件が成立すると、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、ART中)に制御する有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
特定の条件が成立すると、前記有利状態の遊技期間が延長される特定状態(例えば、昇格チャンス)に制御する特定状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備えた遊技機(例えば、パチスロ1)であって、
前記特定状態は、前記特定状態における遊技が継続することに基づいて前記有利状態の遊技期間が延長される状態であり、
前記特定状態制御手段は、前記特定状態における連続する複数回の遊技について、継続させるか否かを予め決定可能であることを特徴とする。
第4の発明の遊技機では、有利状態(例えば、ART中)の遊技期間が延長される特定状態(例えば、昇格チャンス)を有し、この特定状態では、遊技が継続するごとに有利状態の遊技期間が延長されるように構成されている。また、特定状態における連続する複数回の遊技について、継続させるか否かを予め決定することができるように構成されている。したがって、有利状態の継続に関する遊技性を多彩なものとすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、第4の発明の遊技機は、
演出を実行する演出実行手段(例えば、表示装置11)と、
前記演出実行手段を制御する演出制御手段(例えば、サブCPU201)と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記特定状態における所定の遊技(例えば、1ゲーム目)において、前記所定の遊技の次の遊技(例えば、2ゲーム目)まで前記特定状態を継続させることが決定されている場合には、前記所定の遊技の次の遊技において、第1の演出(例えば、「222」の表示)を前記演出実行手段に実行させることが可能であり、
前記特定状態における前記所定の遊技において、前記所定の遊技の次の次の遊技(例えば、3ゲーム目)まで前記特定状態を継続させることが決定されている場合には、前記所定の遊技の次の遊技において、前記第1の演出とは異なる第2の演出(例えば、「223」の表示)を前記演出実行手段に実行させることが可能であることを特徴とする。
また、第4の発明の遊技機は、
前記特定状態制御手段は、
前記特定状態における前記所定の遊技において、前記有利状態の遊技期間を第1の遊技期間(例えば、111ゲーム)に延長し、
前記特定状態における前記所定の遊技の次の遊技において、前記有利状態の遊技期間を前記第1の遊技期間よりも多い第2の遊技期間(例えば、222ゲーム)に延長し、
前記特定状態における前記所定の遊技の次の次の遊技において、前記有利状態の遊技期間を前記第2の遊技期間よりも多い第3の遊技期間(例えば、333ゲーム)に延長することが可能であり、
前記第1の演出は、前記第2の遊技期間を報知する演出であり、
前記第2の演出は、前記第2の遊技期間を超える遊技期間を報知する演出であることを特徴とする。
また、第4の発明の遊技機では、特定状態における今回の遊技において、次回の遊技まで特定状態における遊技を継続させることが決定されている場合と、次々回の遊技まで特定状態における遊技を継続させることが決定されている場合とで、次回の遊技において実行される演出を異なるものとすることができるように構成されている。
例えば、次々回の遊技まで特定状態における遊技を継続させることが決定されていない場合には、次回の遊技において、第1の演出として、当該遊技まで特定状態が継続したことに基づいて延長された有利状態の遊技期間を報知する一方、次々回の遊技まで特定状態における遊技を継続させることが決定されている場合には、次回の遊技において、第2の演出として、当該遊技まで特定状態が継続したことに基づいて延長される有利状態の遊技期間を超える遊技期間を報知するように構成されている。
このように構成することで、特定状態が継続すること、すなわち、有利状態の遊技期間がさらに延長されることを確定的に報知することができ、遊技の興趣をより向上させることができる。また、上乗せされる有利状態の遊技期間を具体的に報知しつつも、その態様の矛盾によって特定状態が継続することが報知されることから、遊技の興趣をより向上させることができる。
[第5の発明の遊技機]
従来の遊技機において、複数の特定内部状態(例えば、モード)を有し、演出態様によって現在の特定内部状態を示唆することを可能にしたものが知られている(例えば、特開2005−287880号公報参照)。
しかしながら、このような遊技機では、上述したような特定内部状態の示唆を行うか否かを演出抽籤によって決定しているだけであるため、特定内部状態の示唆が単調になってしまうという問題があった。
第5の発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、複数の特定内部状態を有する遊技機において、特定内部状態の示唆を多彩なものとすることで、遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
第5の発明の遊技機は、
可変表示を行い、導出された表示結果に基づいて利益を付与可能な利益付与手段(例えば、メインCPU101)と、
複数の特定内部状態(例えば、通常モード)を有し、当該複数の特定内部状態の間を移行制御する特定内部状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
演出を実行する演出実行手段(例えば、表示装置11)と、
前記演出実行手段を制御する演出制御手段(例えば、サブCPU201)と、を備え、
前記演出実行手段は、前記特定内部状態制御手段による移行制御の結果が所定の結果となったことを示唆する所定の演出(例えば、特殊演出)を実行することが可能であり、
前記演出制御手段は、前記特定内部状態制御手段による移行制御の結果が前記所定の結果となった場合に、前記所定の演出を実行させることを予約し、その後、所定の実行条件が成立した場合に、前記所定の演出を前記演出実行手段に実行させることを特徴とする。
また、第5の発明の遊技機は、
所定の条件が成立すると、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、ART中)に制御する有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)をさらに備え、
前記複数の特定内部状態は、前記所定の条件が成立する確率が各々異なる複数の抽籤状態を含み、
前記所定の結果は、前記特定内部状態制御手段により、前記所定の条件が成立する確率が相対的に低い抽籤状態から前記所定の条件が成立する確率が相対的に高い抽籤状態に移行制御することが決定されたことを含み、
前記所定の実行条件は、所定の表示結果(例えば、「S_TLリプ」の図柄の組合せ)が導出されることであることを特徴とする。
また、第5の発明の遊技機は、
前記複数の特定内部状態は、前記所定の条件は成立しているが、前記有利状態への移行が待機されている前兆状態をさらに含み、
前記所定の結果は、前記特定内部状態制御手段により、前記複数の抽籤状態のうちのいずれかの抽籤状態から前記前兆状態に移行制御することが決定されたことをさらに含むことを特徴とする。
第5の発明の遊技機では、複数の特定内部状態(例えば、通常モード)を有し、この特定内部状態に変化があった場合に、所定の演出(例えば、特殊演出)を実行することを予約し、その後、所定の実行条件が成立した場合に、所定の演出が実行されるように構成されている。
例えば、複数の特定内部状態として、有利状態(例えば、ART中)への移行確率が異なる複数の抽籤状態がある場合には、その抽籤状態が有利な抽籤状態となった場合、あるいは、有利状態の移行が待機される前兆状態がある場合には、その前兆状態となった場合に所定の演出を実行することが予約される。
そして、所定の表示結果(例えば、「S_TLリプ」の図柄の組合せ)が導出される(すなわち、所定の内部当籤役(例えば、「通常リプ」)が成立する)ときに、所定の演出が実行されるように構成されている。すなわち、所定の表示結果が導出される度に、所定の演出が実行されるか否かを遊技者に期待させることができるとともに、特定内部状態の変化があった単位遊技と所定の演出が実行される単位遊技とを異なるものとすることができるように構成されている。したがって、複数の特定内部状態を有する場合に、特定内部状態の示唆を多彩なものとすることができる。
[第6の発明の遊技機]
従来の遊技機において、停電時(すなわち、電断発生時)に、バックアップ用バッテリを用いて電力の供給を維持し、演出を制御する制御回路が、停電状態に応じた処理を実行可能にしたものが知られている(例えば、特開2010−172408号公報参照)。
このような遊技機によれば、復電時(すなわち、電断復帰時)には、停電時の演出内容を復帰させることができると考えられる。
しかしながら、このような遊技機において、復電時に復帰させようとする演出内容が膨大である場合には、復帰に要する時間も長くなってしまう。その結果、遊技の進行を制御する制御回路側では遊技可能な状態に復帰しているにもかかわらず、演出を制御する制御回路側では未だ演出内容が復帰できないといった事態が生じる可能性があるという問題があった。
このような問題は、特に、上述したATやARTの機能を備える遊技機にあっては深刻である。なぜならば、遊技者が、ナビゲート機能が適切に発揮されるようになる前に遊技を行おうとすれば著しい不利益を被ることになるからである。したがって、復電時の演出内容の復帰の手法については、さらなる改良の余地があるものと考えられる。
第6の発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、電断復帰時において、適切に演出内容を復帰させることができる遊技機を提供することを目的とする。
第6の発明の遊技機は、
遊技に関する情報の表示を行う情報表示手段(例えば、表示装置11)と、
前記情報表示手段の表示内容を制御する表示制御手段(例えば、副制御回路200)と、を備えた遊技機において、
前記情報表示手段は、所定の数値(例えば、ARTゲーム数カウンタの値)に対応する所定情報を表示可能であり、
前記表示制御手段は、
遊技の進行に基づいて前記所定の数値が変動する場合に、変動後の前記所定の数値に対応する前記所定情報を前記情報表示手段に表示させるのに先立って、特定の数値変動表示(例えば、カウントアップ表示、又はカウントダウン表示)である特定情報を所定時間(例えば、500ms)にわたって前記情報表示手段に表示させることを可能とし、
前記遊技機において電断が発生した後、電断前の状態に復帰させる復帰処理(例えば、サブCPU201によるバックアップ復旧処理)が行われる場合には、前記特定情報を前記情報表示手段に表示させることなく、現在の前記所定の数値に対応する前記所定情報を前記情報表示手段に表示させることを特徴とする。
また、第6の発明の遊技機は、
前記遊技機は、所定の条件が成立すると、特定遊技状態(例えば、ART中)に制御する特定遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)をさらに備え、
前記特定遊技状態制御手段は、前記所定の条件が成立すると、所定の遊技期間(例えば、50ゲームの間)、前記特定遊技状態に制御することが可能であり、
前記所定の数値は、前記特定遊技状態の残りの遊技期間に対応するものであり、
前記表示制御手段は、
前記特定遊技状態において、前記特定遊技状態の残りの遊技期間が変動する場合に、変動後の前記特定遊技状態の残りの遊技期間に対応する前記所定情報を前記情報表示手段に表示させるのに先立って、前記特定の数値変動表示として前記特定遊技状態の残りの遊技期間を変動表示する前記特定情報を前記情報表示手段に表示させることを可能とし、
前記遊技機において前記復帰処理が行われる場合には、前記特定情報を前記情報表示手段に表示させることなく、現在の前記特定遊技状態の残りの遊技期間に対応する前記所定情報を前記情報表示手段に表示させることを特徴とする。
第6の発明の遊技機では、通常、所定の数値(例えば、ARTゲーム数カウンタの値)が変動する場合、変動後の所定の数値が表示される前に、その所定の数値が所定期間にわたって変動表示されることで演出効果が高まるように構成されているが、遊技機において電断が発生した後、電断前の状態に復帰する場合には、その変動表示を行うことなく、変動後の(すなわち、現在の)所定の数値が表示されるように構成されている。
例えば、所定の数値が、特定遊技状態(例えば、ART中)の残りの遊技期間に対応するものであり、この残りの遊技期間が変動する場合、通常は、この残りの遊技期間を所定期間(例えば、500ms)にわたって変動表示させた後、変動後の残り遊技期間が表示されるが、遊技機において電断が発生した後、電断前の状態に復帰する場合には、その変動表示を行うことなく、変動後の(すなわち、現在の)残り遊技期間が表示されるように構成されている。
すなわち、電断復帰時には、演出効果を高めるための制御よりも遊技可能な状態に復帰させるための制御が優先されるように構成されている。したがって、電断復帰時において、適切に演出内容を復帰させることができる。
また、第6の発明の遊技機は、
前記遊技機は、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、主制御回路90)をさらに備え、
前記遊技制御手段は、前記表示制御手段に対して一方向にコマンドを送信するコマンド送信手段(例えば、メインCPU101による通信データ送信処理)を備え、
前記コマンド送信手段は、前記遊技機において電断が発生した後、電断前の状態に復帰させる場合に、特定のコマンドを前記表示制御手段に送信し、
前記表示制御手段は、前記復帰処理が行われる場合に、前記特定のコマンドを受信するまでは、前記所定の数値の初期値(例えば、0)に対応する初期情報を前記情報表示手段に表示させることを特徴とする。
また、第6の発明の遊技機では、遊技の進行を制御する制御回路(遊技制御手段)側で遊技可能な状態に復帰するのに連動して、演出を制御する制御回路(表示制御手段)側でも遊技可能な状態に復帰することができるように構成されている。また、その際、所定の数値の表示が、初期値から現在の数値に切り替わるように構成されている。したがって、簡易な構成で、遊技機が遊技可能な状態に復帰すること報知可能とするとともに、電断復帰時において、より適切に演出内容を復帰させることができる。
[第7の発明の遊技機]
従来の遊技機において、電断時にRAMに記憶されているデータのチェックサムを求め、電源復帰時に、電断時に求めたチェックサムの判定処理を行う遊技機が知られている(例えば、特開2009−011375号公報参照)。特開2009−011375号公報の遊技機では、電源復帰時のチェックサムの判定処理において、電源復帰時に求めたチェックサムが電断時に求めたチェックサムが一致しない場合にエラー報知が行われる。
ところで、従来、上述した遊技機特有の制限として、主制御回路のプログラム容量が、規則により小容量に制限されている。さらに、近年、遊技性の複雑化により主制御回路のROMの容量が圧迫されており、主制御回路で管理する遊技性以外の処理プログラムやテーブルなどの容量削減が求められている。
第7の発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、第7の発明の目的は、主制御回路で管理する遊技性以外の処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROMの空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることが可能な遊技機を提供することである。
上記課題を解決するために、第7の発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、
電源電圧を供給する電源供給手段(例えば、電源基板53b及びスイッチングレギュレータ94)と、
前記電源電圧が予め定められた起動電圧値(例えば、10V)を上回った場合に、前記演算処理手段に起動信号を出力する起動手段(例えば、電源管理回路93のリセット信号の出力処理)と、
前記電源電圧が予め定められた停電電圧値(例えば、10.5V)を下回った場合に、前記演算処理手段に停電信号を出力する停電手段(例えば、電源管理回路93の電断検知信号の出力処理)と、を備え、
前記演算処理手段は、
演算処理の結果に対応するデータを格納するフラグレジスタ(例えば、フラグ・レジスタF)と、
前記停電手段が前記停電信号を出力したことを契機として、前記第2記憶手段内の所定格納領域(例えば、遊技用RAM領域)に記憶された全ての情報を累積加算してサム値を算出するサム値算出手段(例えば、チェックサム生成処理)と、
前記起動手段が前記起動信号を出力したことを契機として、直近の電断発生時に前記サム値算出手段により生成された前記サム値から、前記所定格納領域に記憶された情報を順次減算するサム値減算手段(例えば、サムチェック処理中のS122〜S131)と、
前記所定格納領域に記憶された全ての情報に対して、前記サム値減算手段による減算処理が終了したときに、前記フラグレジスタ内の所定のビット領域(例えば、ゼロフラグ)にセットされた減算結果に対応するデータに基づいて、異常の発生の有無を判定するサム値判定手段(例えば、サムチェック処理中のS134)と、を有することを特徴とする遊技機。
また、第7の発明の遊技機では、前記サム値算出手段は、前記所定格納領域に記憶された情報を加算するときに、特定の命令(例えば、POP命令)を実行することにより、連続して記憶された2バイト分の情報を取得して加算するとともに、前記情報の読み出し開始アドレスの情報を2バイト分更新し、
前記サム値減算手段は、電断発生時に生成された前記サム値から前記所定格納領域に記憶された情報を減算するときに、前記特定の命令を実行することにより、連続して記憶された2バイト分の情報を取得して減算するとともに、前記情報の読み出し開始アドレスの情報を2バイト分更新するようにしてもよい。
さらに、第7の発明の遊技機では、前記演算処理手段は、前記第2記憶手段の前記所定格納領域のアドレスを設定可能なスタックポインタを有し、
前記サム値算出手段が前記所定格納領域に記憶された情報を加算するときに実行する前記特定の命令は、前記スタックポインタを操作するための専用命令(例えば、POP命令)であるようにしてもよい。
第7の発明の遊技機によれば、遊技性以外の処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROM(第1記憶手段)の空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることができる。
[第8〜第11の発明の遊技機]
従来の遊技機において、スタックポインタを操作命令で使用して、数値データを処理する主制御装置が搭載された遊技機が提案されている(例えば、特開2005−237737号公報参照)。
ところで、従来、上述した遊技機特有の制限として、主制御回路のプログラム容量が、規則により小容量に制限されている。さらに、近年、遊技性の複雑化により主制御回路のROMの容量が圧迫されており、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量削減が求められている。
第8〜第11の発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、第8〜第11の発明の目的は、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROMの空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることが可能な遊技機を提供することである。
上記課題を解決するために、第8の発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納される汎用レジスタと、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納される専用レジスタと、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納され、該格納されたデータにより前記第1記憶手段又は前記第2記憶手段内のアドレスの一部を指定可能な拡張レジスタ(例えば、Qレジスタ)と、を有し、
前記演算処理手段は、前記拡張レジスタを用いて前記第2記憶手段内のアドレス指定を行うことができる所定の命令(例えば、「BITQ」命令、「SETQ」命令、「LDQ」命令等)を実行可能であることを特徴とする遊技機。
また、第8の発明の遊技機では、前記拡張レジスタで指定可能な前記アドレスの一部が、前記アドレスを構成する上位側のアドレス値であるようにしてもよい。
また、上記課題を解決するために、第9の発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、
前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
前記停止制御手段による前記表示列の停止動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納される汎用レジスタと、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納される専用レジスタと、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納され、該格納されたデータにより前記第1記憶手段又は前記第2記憶手段内のアドレスの一部を指定可能な拡張レジスタ(例えば、Qレジスタ)と、を有し、
前記演算処理手段は、
前記表示列の停止状態をチェックする処理において、
前記拡張レジスタを用いて前記第2記憶手段内のアドレス指定を行うことができる所定の読み出し命令(例えば、「LDQ」命令)を実行して、前記第2記憶手段に記憶されている所定の前記表示列の変動表示の状態を示す情報を読み出し、
次いで、前記拡張レジスタを用いて前記第2記憶手段内のアドレス指定を行うことができる所定の論理和演算命令(例えば、「ORQ」命令)を実行して、前記第2記憶手段に記憶されている他の一つの表示列の変動表示の状態を示す情報を読み出すとともに、当該情報と、前記所定の前記表示列の変動表示の状態を示す情報との論理和演算を行い、
その後、前記所定の論理和演算命令の実行を繰り返して、論理和演算の結果と、残りの各表示列の変動表示の状態を示す情報との論理和演算を繰り返し、全ての表示列に対する論理和演算が終了した際に得られる演算和演算の結果に基づいて、全ての表示列が停止状態にあるか否かを判定する、ことを特徴とする遊技機。
また、第9の発明の遊技機では、前記拡張レジスタで指定可能な前記アドレスの一部が、前記アドレスを構成する上位側のアドレス値であるようにしてもよい。
また、上記課題を解決するために、第10の発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、
前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
前記内部当籤役決定手段による前記内部当籤役の決定動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納される汎用レジスタと、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納される専用レジスタと、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納され、該格納されたデータにより前記第1記憶手段又は前記第2記憶手段内のアドレスの一部を指定可能な拡張レジスタ(例えば、Qレジスタ)と、を有し、
前記内部当籤役決定手段により決定される前記内部当籤役には、特典付与に係る内部当籤役が決定される期待値を調整するための設定値に応じて当籤確率が変化する設定別内部当籤役が設けられ、
前記演算処理手段は、
前記内部当籤役を決定する処理において、
前記拡張レジスタを用いて前記第2記憶手段内のアドレス指定を行うことができる所定の加算命令(例えば、「ADDQ」命令)を実行することにより、抽籤対象となる前記設定別内部当籤役の設定値毎の抽籤値が格納された領域の先頭アドレスに現在の設定値を加算して、現在の設定値に対応付けられた前記設定別内部当籤役の抽籤値が格納されたアドレスを指定し、当該抽籤値を取得することを特徴とする遊技機。
また、第10の発明の遊技機では、前記拡張レジスタで指定可能な前記アドレスの一部が、前記アドレスを構成する上位側のアドレス値であるようにしてもよい。
また、上記課題を解決するために、第11の発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、
前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
前記停止制御手段により前記複数の表示列の変動表示が停止された場合に、前記複数の表示列に跨って設定された判定ライン上に、前記遊技媒体の払い出しに係る内部当籤役に対応する図柄の組合せが停止表示されたか否かを判定する特典付与判定手段(例えば、入賞検索処理)と、
前記特典付与判定手段による判定動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納される汎用レジスタを有し、
前記演算処理手段は、
前記遊技媒体の払い出しに係る内部当籤役に対応する図柄の組合せが前記判定ライン上に停止表示されたか否かを判定する処理において、
所定の読み出し命令(例えば、「LDIN」命令)を実行して、前記遊技媒体の払い出しに係る内部当籤役に対応する図柄の組合せが前記判定ライン上に停止表示された場合に付与され得る前記遊技媒体の払出数のデータと、該払出数のデータに対応付けられた、前記遊技媒体の払い出しに係る内部当籤役に対応する図柄の組合せの種別を示す判定データとを同時に取得することを特徴とする遊技機。
また、第11の発明の遊技機では、前記演算処理手段は、
前記遊技媒体の払い出しに係る内部当籤役に対応する図柄の組合せが前記判定ライン上に停止表示されたか否かを判定する処理において、
判定命令、処理のジャンプ先アドレスの指定命令及び処理のジャンプ動作命令を一つの命令で実行可能な所定の判定命令(例えば、「JSLAA」命令)を実行して、前記遊技媒体の払い出しに係る内部当籤役に対応する図柄の組合せが停止表示されたか否かを判定するようにしてもよい。
第8〜第11の発明の遊技機によれば、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROM(第1記憶手段)の空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることができる。
[第12及び第13の発明の遊技機]
従来の遊技機において、メイン制御部のRAMに記憶されているデータに異常が生じた場合に、RAM異常エラー状態に制御され、ゲームの進行が不能化されるとともに、設定変更モードに移行し、設定変更操作に基づいて設定値が新たに選択・設定されたときには、ゲームの進行の不能化状態を解除し、ゲームの進行が可能な状態にする遊技機が提案されている(例えば、特開2007−209810号公報参照)。
ところで、従来、上述した遊技機特有の制限として、主制御回路のプログラム容量が、規則により小容量に制限されている。さらに、近年、遊技性の複雑化により主制御回路のROMの容量が圧迫されており、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量削減が求められている。
第12及び第13の発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、第12及び第13の発明の目的は、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROMの空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることが可能な遊技機を提供することである。
上記課題を解決するために、第12の発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、
前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
前記遊技動作に関するコマンドデータを送信するデータ送信手段(例えば、割込処理中のS904(通信データ送信処理))と、
特典付与に係る内部当籤役が決定される期待値を調整するための設定値の変更処理及び設定値の確認処理を実行可能な設定変更確認手段(例えば、設定変更確認処理)と、
前記設定変更確認手段による設定値の変更動作又は確認動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記設定値の変更処理又は設定値の確認処理の開始時において、第1のコマンドデータを生成する開始時コマンド生成手段(例えば、設定変更確認処理中のS43)と、
前記設定値の変更処理又は設定値の確認処理の終了時において、第2のコマンドデータを生成する終了時コマンド生成手段(例えば、設定変更確認処理中のS57)と、を有し、
前記開始時コマンド生成手段により実行される前記第1のコマンドデータの生成処理と、前記終了時コマンド生成手段により実行される前記第2のコマンドデータの生成処理とは、共有化されていることを特徴とする遊技機。
また、第12の発明の遊技機では、前記演算処理手段は、前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納される汎用レジスタを有し、
前記演算処理手段は、
前記第1のコマンドデータを生成する場合には、前記汎用レジスタの所定のレジスタ(例えば、Lレジスタ)に第1の値(例えば、「005H」)を設定して、前記生成処理を実行し、
前記第2のコマンドデータを生成する場合には、前記汎用レジスタの所定のレジスタに第2の値(例えば、「004H」)を設定して、前記生成処理を実行するようにしてもよい。
また、上記課題を解決するために、第13の発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、
前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
前記遊技動作に関するコマンドデータを送信するデータ送信手段(例えば、割込処理中のS904(通信データ送信処理))と、
前記コマンドデータを作成する通信データ生成手段(例えば、設定変更コマンド生成格納処理及び通信データ格納処理)と、
特典付与に係る内部当籤役が決定される期待値を調整するための設定値の変更処理及び設定値の確認処理を実行可能な設定変更確認手段(例えば、設定変更確認処理)と、
前記通信データ生成手段によるコマンドデータの生成動作、及び、前記設定変更確認手段による設定値の変更動作又は確認動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記設定値の変更処理又は設定値の確認処理の開始時において、開始時コマンドデータを生成する開始時コマンド生成手段(例えば、設定変更確認処理中のS43)と、
前記設定値の変更処理又は設定値の確認処理の終了時において、終了時コマンドデータを生成する終了時コマンド生成手段(例えば、設定変更確認処理中のS57)と、を有し、
前記開始時コマンド生成手段により実行される前記開始時コマンドデータの生成処理と、前記終了時コマンド生成手段により実行される前記終了時コマンドデータの生成処理とは、共有化されており、
前記演算処理手段は、前記演算処理手段による前記演算処理の実行時に複数種のデータがそれぞれ格納される複数の汎用レジスタを有し、
前記演算処理手段は、
前記コマンドデータの生成処理において、
前記コマンドデータを構成する複数種の通信パラメータのうち、使用される通信パラメータを、前記複数の汎用レジスタのうちの対応する汎用レジスタにセットし、
前記汎用レジスタにセットされた使用される通信パラメータを、前記第2記憶手段内の所定の格納領域(例えば、通信データ一時格納領域)に格納し、
前記複数種の通信パラメータのうち、使用されない通信パラメータがある場合には、前記コマンドデータの生成時に当該未使用の通信パラメータに対応付けられた汎用レジスタに格納されているデータを通信パラメータとして前記所定の格納領域に格納し、
通信パラメータに対応付けられた前記汎用レジスタに格納されたデータに基づいて、前記コマンドデータのサム値を生成する、ことを特徴とする遊技機。
また、第13の発明の遊技機において、前記コマンドデータの生成処理では、前記汎用レジスタのアキュームレータに格納された値に、通信パラメータに対応付けられた前記汎用レジスタに格納された値を加算することにより、前記コマンドデータのサム値を生成し、該生成したサム値を前記所定の格納領域に格納するようにしてもよい。
第12及び第13の発明の遊技機によれば、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROMの空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることができる。
[第14及び第15の発明の遊技機]
従来の遊技機において、遊技制御基板(主制御回路)から演出制御基板(副制御回路)にコマンドを送信する遊技機が知られている(例えば、特開2002−360766号公報参照)。
ところで、従来、上述した遊技機特有の制限として、主制御回路のプログラム容量が、規則により小容量に制限されている。さらに、近年、遊技性の複雑化により主制御回路のROMの容量が圧迫されており、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量削減が求められている。
第14及び第15の発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、第14及び第15の発明の目的は、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROMの空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることが可能な遊技機を提供することである。
上記課題を解決するために、第14の発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、
遊技動作に関する通信データを送信するデータ送信手段(例えば、割込処理中のS904(通信データ送信処理))と、
前記通信データを作成して、該生成した通信データを前記第2記憶手段内の所定のアドレス範囲に設けられた通信データ格納領域に格納する通信データ生成格納手段(例えば、通信データ格納処理及び通信データポインタ更新処理)と、を備え、
前記通信データ生成格納手段は、
前記所定のアドレス範囲の先頭アドレスの格納領域から最後尾アドレスの格納領域に向かって順次、前記通信データを前記通信データ格納領域に格納する際に、更新命令、上限判定命令及び判断分岐命令を一つの命令で実行可能な所定の更新命令(例えば、「ICPLD」命令)を実行することにより、前記通信データ格納領域内のアドレス指定に関するパラメータである通信データポインタの現在の値と、前記最後尾アドレスに対応する前記通信データポインタの上限値とを比較するとともに、現在の前記通信データポインタが前記上限値未満であれば、前記通信データポインタを加算更新し、現在の前記通信データポインタが前記上限値以上であれば、前記通信データポインタを前記先頭アドレスに対応する前記通信データポインタの下限値に変更することを特徴とする遊技機。
また、第14の発明の遊技機では、前記通信データ生成格納手段は、前記通信データポインタを前記先頭アドレスに対応する前記通信データポインタの下限値に変更した場合に、前記通信データ格納領域に格納された前記通信データを無効にするようにしてもよい。
また、上記課題を解決するために、第15の発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
遊技動作の進行に関連する所定のデータの値の計数処理(例えば、メダル払出枚数チェック処理)において、
前記所定のデータの値を更新する際に、更新命令、下限判定命令及び判断分岐命令を一つの命令で実行可能な所定の更新命令(例えば、「DCPLD」命令)を実行することにより、現在の前記所定のデータの値と前記所定のデータの値の下限値とを比較するとともに、現在の前記所定のデータの値が前記所定のデータの値の下限値より大きければ、前記所定のデータの値を減算更新し、現在の前記所定のデータの値が前記所定のデータの値の下限値以下であれば、前記所定のデータの値を前記下限値に保持することを特徴とする遊技機。
また、第15の発明の遊技機では、前記所定のデータが、前記遊技媒体の払出数であるようにしてもよい。
第14及び第15の発明の遊技機によれば、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROM(第1記憶手段)の空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることができる。
[第16の発明の遊技機]
従来の遊技機において、ソフトウエアによるタイマー減算処理で制御される遊技機が知られている(例えば、特開2004−041261号公報参照)。
ところで、従来、上述した遊技機特有の制限として、主制御回路のプログラム容量が、規則により小容量に制限されている。さらに、近年、遊技性の複雑化により主制御回路のROMの容量が圧迫されており、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量削減が求められている。
第16の発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、第16の発明の目的は、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROMの空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることが可能な遊技機を提供することである。
上記課題を解決するために、第16の発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
ソフトタイマーのタイマー値の計数処理(例えば、タイマー更新処理)において、
更新命令、下限判定命令及び判断分岐命令を一つの命令で実行可能な所定の更新命令(例えば、「DCPWLD」命令)を実行することにより、現在の前記ソフトタイマーのタイマー値と前記タイマー値の下限値とを比較するとともに、現在の前記ソフトタイマーのタイマー値が前記下限値より大きければ、前記ソフトタイマーのタイマー値を減算更新し、現在の前記ソフトタイマーのタイマー値が前記下限値以下であれば、前記ソフトタイマーのタイマー値を前記下限値に保持することを特徴とする遊技機。
第16の発明の遊技機では、前記ソフトタイマーが、2バイトのソフトタイマーであるようにしてもよい。
また、第16の発明の遊技機では、前記演算処理手段は、一定の周期で処理を行う定周期処理手段(例えば、1.1172msec周期で繰り返し実行される割込処理)を有し、
前記ソフトタイマーによる前記タイマー値の計数処理は、前記定周期処理手段により実行され、
前記定周期処理手段が処理を行う周期と前記タイマー値とに基づいて、前記ソフトタイマーの経過時間が決定されるようにしてもよい。
さらに、第16の発明の遊技機では、前記定周期処理手段による処理は、前記演算処理手段に内蔵されたタイマー機能(例えば、タイマー回路113)が発生する割込信号に基づいて実行されるようにしてもよい。
第16の発明の遊技機によれば、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROM(第1記憶手段)の空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることが可能な遊技機を提供することができる。
[第17及び第18の発明の遊技機]
従来の遊技機において、主制御回路の制御により内部抽籤結果を7セグメントLEDで表示する遊技機が知られている(例えば、特開2008−237337号公報参照)。
ところで、従来、上述した遊技機特有の制限として、主制御回路のプログラム容量が、規則により小容量に制限されている。さらに、近年、遊技性の複雑化により主制御回路のROMの容量が圧迫されており、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量削減が求められている。
第17及び第18の発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、第17及び第18の発明の目的は、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROMの空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることが可能な遊技機を提供することである。
上記課題を解決するために、第17の発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
遊技に関する特定の情報を報知する複数の7セグLEDと、
前記複数の7セグLEDを駆動する7セグLED駆動手段(例えば、7セグLED駆動処理)と、
前記7セグLED駆動手段による前記複数の7セグLEDの駆動動作の制御を行うLED駆動制御手段と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記LED駆動制御手段は、
前記複数の7セグLEDに対してダイナミック駆動制御を行い、所定の読み出し命令(例えば、「LDW」命令)を実行して、前記複数の7セグLEDに対してコモン選択データ及びカソードデータを同時に出力することを特徴とする遊技機。
また、第17の発明の遊技機では、前記演算処理手段は、一定の周期で処理を行う定周期処理手段(例えば、1.1172msec周期で繰り返し実行される割込処理)を有し、
前記定周期処理手段は、前記定周期処理手段による処理の実行回数をカウントし、
前記カウントされた値が偶数である場合に、前記LED駆動制御手段による制御処理が実行されるようにしてもよい。
また、上記課題を解決するために、第18の発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、
前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
前記複数の表示列の変動表示の停止操作に関する情報を報知する複数の7セグLEDを含む指示表示器(例えば、指示モニタ)と、
前記複数の7セグLEDを駆動する7セグLED駆動手段(例えば、7セグLED駆動処理)と、
前記7セグLED駆動手段による前記複数の7セグLEDの駆動動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記複数の7セグLEDに対してダイナミック駆動制御を行い、所定の読み出し命令(例えば、「LDW」命令)を実行して、前記複数の7セグLEDに対してコモン選択データ及びカソードデータを同時に出力することを特徴とする遊技機。
また、第18の発明の遊技機では、前記演算処理手段は、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納される汎用レジスタと、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納され、該格納されたデータにより前記第2記憶手段内のアドレスの一部を指定可能な拡張レジスタ(例えば、Qレジスタ)と、有し、
前記演算処理手段は、前記拡張レジスタを用いて前記第2記憶手段内のアドレス指定を行うことができる所定の読み出し命令(例えば、「LDQ」命令)を実行することにより、前記第2記憶手段内に配置され且つ前記複数の表示列の変動表示の停止操作に関する情報を格納する停止操作指示情報格納領域(例えば、ナビデータ格納領域)のアドレスを指定するとともに、前記複数の表示列の変動表示の停止操作に関する情報を前記停止操作指示情報格納領域に格納するようにしてもよい。
第17及び第18の発明の遊技機によれば、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROM(第1記憶手段)の空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることができる。
[第19の発明の遊技機]
従来の遊技機において、遊技制御基板(主制御基板)が、リールユニットを制御する遊技機が知られている(例えば、特開2012−034914号公報参照)。
ところで、リール(回胴)の回転制御において、リールの回転動作の安定感の欠如は、遊技者(特に熟練者)にとって不快感を与えることとなり、不快感から遊技の興趣が削がれる可能性がある。この場合、遊技店の不利益となるとともに、遊技機自体の販売にも影響を及ぼす恐れがある。
第19の発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、第19の発明の目的は、リールの回転動作の安定感の欠如を抑制し、遊技者に不快感を与えないようにすることが可能な遊技機を提供することである。
上記課題を解決するために、第19の発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、
前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
遊技動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、
前記第2記憶手段の所定の領域を初期化するための設定スイッチ(例えば、設定用鍵型スイッチ54)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
電源復帰時に電断発生時の入力ポートの入力状態及び出力ポートの出力状態をセットするとともに、電断発生時に前記表示列が変動中であった場合には、前記第2記憶手段に格納された電断発生時の前記表示列の変動制御管理情報(例えば、リール制御管理情報)をクリアするとともに、前記表示列の変動制御管理情報に前記表示列の変動開始を指示する情報をセットする遊技復帰手段(例えば、遊技復帰処理)と、を有することを特徴とする遊技機。
また、第19の発明の遊技機では、前記演算処理手段は、
前記設定スイッチがオフ状態である場合には、前記遊技復帰手段による処理を実行し、
前記設定スイッチがオン状態である場合には、前記遊技復帰手段による処理を実行することなく、前記第2記憶手段の所定の領域を初期化するようにしてもよい。
第19の発明の遊技機によれば、リールの回転動作(表示列の変動表示動作)の安定感の欠如を抑制し、遊技者に不快感を与えないようにすることができる。
[第20の発明の遊技機]
従来の遊技機において、設定変更スイッチを操作することにより、設定値(1〜6)を表示可能な遊技機が知られている(例えば、特開2008−245704号公報及び特開2013−042870号公報参照)。
ところで、従来、例えばボーナス遊技中、ART遊技中等の、遊技者に有利な遊技状態で遊技が行われている最中では、設定値の確認が行えない遊技機が主流である。このような遊技機では、「ゴト」と呼ばれる不正行為直後にボーナス遊技やART遊技が開始された場合、その不正行為を確認することができず、遊技店に不利益を与えてしまう可能性がある。
第20の発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、第20の発明の目的は、遊技者に有利な遊技状態で遊技が行われている最中であっても、設定値等の情報を確認することができ、ゴト等の不正行為を抑止することが可能な遊技機を提供することである。
上記課題を解決するために、第20の発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技機本体内部の所定の位置に配置された設定スイッチと、
遊技動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、
前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役に基づいて、遊技者にとって有利な遊技状態を実行する有利遊技手段(例えば、後述のボーナスゲーム)と、
前記設定スイッチの操作に応じて、内部当籤役が決定される確率に係る設定値を変更又は確認可能な設定変更確認手段(例えば、メダル受付・スタートチェック処理中のS233)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
遊技が開始可能であるか否かを判定する遊技開始判定手段(例えば、メダル受付・スタートチェック処理)と、を備え、
前記設定変更確認手段は、電源投入時に前記設定スイッチの操作に応じて、内部当籤役が決定される確率に係る設定値を変更可能であり、
前記遊技開始判定手段により遊技が開始可能であると判定され且つ前記設定スイッチを操作された場合には、遊技状態に関係なく、内部当籤役が決定される確率に係る設定値を前記設定変更確認手段による処理により確認可能にすることを特徴とする遊技機。
また、第20の発明の遊技機では、前記設定変更確認手段は、前記設定スイッチが操作された状態で遊技機に電源投入された場合には、前記第2記憶手段の所定の記憶領域を初期化するとともに、前記設定値を変更し、該変更した前記設定値を前記第2記憶手段に格納するようにしてもよい。
第20の発明の遊技機によれば、例えばボーナス遊技中、ART遊技中等の、遊技者に有利な遊技状態で遊技が行われている最中であっても、設定値等の情報を確認することができ、ゴト等の不正行為を抑止することができる。
[第21及び第22の発明の遊技機]
従来の遊技機において、メダルの投入枚数を表示するための表示装置を備えた遊技機が知られている(例えば、特開1999−178983号公報参照)。
ところで、従来、上述した遊技機特有の制限として、主制御回路のプログラム容量が、規則により小容量に制限されている。さらに、近年、遊技性の複雑化により主制御回路のROMの容量が圧迫されており、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量削減が求められている。
第21及び第22の発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、第21及び第22の発明の目的は、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROMの空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることが可能な遊技機を提供することである。
上記課題を解決するために、第21の発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、
前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
前記遊技媒体の受付状態(例えば、メダルセンサ入力状態)を検出する遊技媒体検出手段(例えば、メダルセンサ)と、
前記遊技媒体検出手段により検出されている現在の前記遊技媒体の受付状態の変化態様が正常であるか否かを、前回処理で検出された前記遊技媒体の受付状態に基づいて、演算処理により判別する遊技媒体受付状態判別手段(例えば、メダル投入チェック処理中のS255〜S258)と、を備える遊技機。
第21の発明の遊技機では、前記遊技媒体受付状態判別手段は、前回処理で検出された前記遊技媒体の受付状態に基づいて今回処理で検出され得る前記遊技媒体の受付状態の正常値を論理演算で算出し、前記正常値と、現在の前記遊技媒体の受付状態とを比較して、前記遊技媒体の受付状態の変化態様が正常であるか否かを判別するようにしてもよい。
また、第21の発明の遊技機では、前記遊技媒体受付状態判別手段は、1バイトの情報内の2ビットにより、前記遊技媒体の受付状態の変化態様が正常である否かを判別するようにしてもよい。
上記課題を解決するために、第22の発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、
前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
前記遊技媒体の投入数を示す情報を、前記遊技媒体の投入数に対応する表示態様で報知する表示手段(例えば、第1LED〜第3LED)と、
前記表示手段による報知動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101、メダル投入処理)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記遊技媒体の投入数を示す情報を前記遊技媒体の投入数に対応する表示態様で報知するための点灯制御データを、前記遊技媒体の投入数に基づいて論理演算処理により生成することを特徴とする遊技機。
また、第22の発明の遊技機において、前記論理演算処理では、前記遊技媒体の点灯制御データは、1バイト内の情報の3ビットのデータから生成されるようにしてもよい。
第21及び第22の発明の遊技機によれば、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROMの空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることができる。
[第23及び第24の発明の遊技機]
従来の遊技機において、メイン基板(主制御基板)とサブ基板(副制御基板)とが通信により接続され、メイン基板からサブ基板へコマンドが送信される遊技機が知られている(例えば、特許第5725590号公報参照)。
ところで、従来、遊技に係る制御を行う主制御基板と演出に係る制御を行う副制御基板との間における通信は、主制御基板から副制御基板への一方向通信であり、また、電源投入時における主制御基板の起動時間と副制御基板のそれとの間には大きな隔たりがある。
それゆえ、電源投入時における主制御基板及び副制御基板間の通信接続が不安定になる恐れがある。
第23及び第24の発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、第23及び第24の発明の目的は、電源投入時における主制御基板(主制御手段)及び副制御基板(副制御手段)間の通信を安定動作させることが可能な遊技機を提供することである。
上記課題を解決するために、第23の発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技動作に関する通信データを送信する主制御手段(例えば、主制御回路90)を備え、
前記主制御手段は、
前記主制御手段による制御処理中に、所定周期で割込処理を実行し、割込処理実行時に、遊技動作に関する通信データが無い場合には、無操作コマンドを送信する割込処理実行手段(例えば、割込処理)と、
電源復帰時に所定の電源復帰処理を実行する電源復帰処理実行手段(例えば、電源投入時処理)と、を有し、
前記電源復帰処理実行手段は、前記電源復帰処理開始後、前記割込処理実行手段による前記割込処理の実行が可能になるまで待機する処理(例えば、電源投入時処理中のS7及びS8)を行い、
前記割込処理実行手段は、前記電源復帰処理実行手段による前記待機の終了時に、前記割込処理を実行して前記無操作コマンドを前記副制御手段に送信することを特徴とする遊技機。
また、第23の発明の遊技機では、前記主制御手段は、
前記所定周期を計測するタイマー回路(例えば、タイマー回路113)と、
前記タイマー回路のタイムアウト信号に基づいて前記割込処理を実行させるための割込信号を発生させる割込回路(例えば、割込みコントローラ112)と、を有し、
前記電源復帰処理実行手段は、
前記所定周期で前記タイムアウト信号を発生させるための初期設定を前記タイマー回路に設定した後、前記割込処理実行手段による前記割込処理の実行が可能になるまで待機する処理を行い、
前記待機の終了を、前記タイマー回路の前記タイムアウト信号の発生の有無に基づいて判断するようにしてもよい。
また、上記課題を解決するために、第24の発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
遊技動作に関するコマンドデータを作成する通信データ生成手段(例えば、設定変更コマンド生成格納処理及び通信データ格納処理)と、
前記演算処理手段による制御処理中に、所定周期で割込処理を実行し、割込処理実行時に、遊技動作に関するコマンドデータが無い場合には、無操作コマンドを送信する割込処理実行手段(例えば、割込処理)と、
電源復帰時に所定の電源復帰処理を実行する電源復帰処理実行手段(例えば、電源投入時処理)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記電源復帰処理実行手段は、前記電源復帰処理開始後、前記割込処理実行手段による前記割込処理の実行が可能になるまで待機する処理(例えば、電源投入時処理中のS7及びS8)を行い、
前記割込処理実行手段は、前記電源復帰処理実行手段による前記待機の終了時に、前記割込処理を実行して前記無操作コマンドを送信し、
前記演算処理手段は、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時に複数種のデータがそれぞれ格納される複数の汎用レジスタを有し、
前記コマンドデータは、コマンド種別と複数の通信パラメータとサム値とにより構成され、
複数の前記通信パラメータは、それぞれ複数の前記汎用レジスタに割り当てられ、
前記通信データ生成手段は、
前記コマンドデータの前記コマンド種別に応じて、前記通信パラメータに割り当てられた前記汎用レジスタに通信パラメータをセットした後、前記汎用レジスタにセットされた通信パラメータを、前記第2記憶手段内の所定の格納領域(例えば、通信データ一時格納領域)に格納し、
前記複数の通信パラメータのうち、前記コマンドデータの前記コマンド種別に基づいて使用されない通信パラメータがある場合にも、当該未使用の通信パラメータに対応付けられた汎用レジスタに格納されているデータを通信パラメータとして前記所定の格納領域に格納し、
前記コマンド種別と、通信パラメータに割り当てられた前記汎用レジスタに格納されているデータとに基づいて、前記コマンドデータのサム値を生成することを特徴とする遊技機。
また、第24の発明の遊技機では、電源電圧の状態を監視する電源監視手段(例えば、電源監視ポート)を備え、
前記演算処理手段は、
前記電源電圧の状態が安定していない場合には、前記電源電圧の状態が安定するまで待機し、
前記電源電圧の状態が安定していることを条件に、前記演算処理手段のタイマー回路、シリアル通信回路及び乱数回路を初期化した後、前記第2記憶手段の所定の領域を使用して前記第2記憶手段が正常であるか否かを確認し、
前記第2記憶手段が正常であることを条件に、前記無操作コマンドを送信するようにしてもよい。
第23及び第24の発明の遊技機によれば、電源投入時における主制御基板及び副制御基板間の通信を安定動作させることができる。
[第25及び第26の発明の遊技機]
従来の遊技機において、内部当籤役と遊技者の停止操作とに基づきリール図柄の可変表示の停止制御を行い、図柄の組合せにより入賞判定を行い、入賞判定の結果に基づいてホッパー(メダル払出装置)を制御して、メダルの払出制御を行う遊技機が知られている(例えば、特開2008−119498号公報参照)。
ところで、従来、上述した遊技機特有の制限として、主制御回路のプログラム容量が、規則により小容量に制限されている。さらに、近年、遊技性の複雑化により主制御回路のROMの容量が圧迫されており、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量削減が求められている。
第25及び第26の発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、第25及び第26の発明の目的は、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROMの空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることが可能な遊技機を提供することである。
上記課題を解決するために、第25の発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、
前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
前記停止制御手段による前記表示列の停止動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納される汎用レジスタと、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納され、該格納されたデータにより前記第2記憶手段内のアドレスの一部を指定可能な拡張レジスタ(例えば、Qレジスタ)と、
前記拡張レジスタを用いて前記第2記憶手段内のアドレス指定を行うことができる所定の読み出し命令(例えば、「LDQ」命令)を実行することにより、前記停止操作検出手段による停止操作の検出結果を取得する停止操作検出結果取得手段(例えば、リール停止制御処理中のS714)と、
前記停止操作検出手段により所定の表示列に対する遊技者の停止操作が検出された場合に、前記所定の読み出し命令を実行することにより、前記第2記憶手段内に配置され且つ前記所定の表示列の変動表示の停止制御データを格納する停止制御データ格納領域のアドレスを指定する停止制御データ格納領域設定手段(例えば、図139中のソースコード「LDQ IX,wR1_CTRL−(wR2_CTRL−wR1_CTRL)」)と、を有することを特徴とする遊技機。
また、第25の発明の遊技機では、前記拡張レジスタで指定可能な前記アドレスの一部が、前記アドレスを構成する上位側のアドレス値であるようにしてもよい。
また、上記課題を解決するために、第26の発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、
前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
前記内部当籤役決定手段により複数種の内部当籤役が決定された場合に、前記複数種の内部当籤役にそれぞれ対応する複数種の図柄の組合せの中なら、前記複数の表示列に跨って設定された判定ライン上に、優先して停止表示させる図柄の組合せを決定する優先停止図柄決定手段(例えば、引込優先順位取得処理)と、
前記停止制御手段による前記表示列の停止動作、及び、前記優先停止図柄決定手段による停止表示させる図柄の組合せの決定動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納される汎用レジスタと、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納され、該格納されたデータにより前記第2記憶手段内のアドレスの一部を指定可能な拡張レジスタ(例えば、Qレジスタ)と、
前記拡張レジスタを用いて前記第2記憶手段内のアドレス指定を行うことができる所定の読み出し命令(例えば、「LDQ」命令)を実行することにより、前記停止操作検出手段による停止操作の検出結果を取得する停止操作検出結果取得手段(例えば、リール停止制御処理中のS714)と、
前記停止操作検出手段により所定の表示列に対する遊技者の停止操作が検出された場合に、前記所定の読み出し命令を実行することにより、前記第2記憶手段内に配置され且前記所定の表示列の変動表示の停止制御データを格納する停止制御データ格納領域のアドレスを指定する停止制御データ格納領域設定手段(例えば、図139中のソースコード「LDQ IX,wR1_CTRL−(wR2_CTRL−wR1_CTRL)」)と、
前記優先停止図柄決定手段により、優先して、前記判定ライン上に停止表示させる図柄の組合せを決定する処理において、比較判定命令、処理のジャンプ先アドレスの指定命令及び処理のジャンプ動作命令を一つの命令で実行可能な所定の判定命令(例えば、「JCP」命令)を実行することにより、判定対象となる前記内部当籤役に対応する図柄の組合せに、現在判定対象中の特定の表示列(例えば、右リール3R)における前記判定ライン上の停止図柄が任意となる所定の図柄の組合せ(例えば、「ANY」役)が含まれるか否かを判定するとともに、判定対象となる前記内部当籤役に対応する図柄の組合せに前記所定の図柄の組合せが含まれると判定された場合に、判定対象となる前記内部当籤役に対応する図柄の組合せの停止表示を禁止する任意役対応処理手段(例えば、引込優先順位取得処理中のS683)と、を有することを特徴とする遊技機。
また、第26の発明の遊技機では、前記拡張レジスタで指定可能な前記アドレスの一部が、前記アドレスを構成する上位側のアドレス値であるようにしてもよい。
第25及び第26の発明の遊技機によれば、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROMの空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることができる。
[第27〜第29の発明の遊技機]
従来の遊技機において、図柄の停止制御時に引込優先順位テーブルを使用して図柄の停止制御を行う遊技機が知られている(例えば、特開2007−175450号公報参照)。
ところで、従来、上述した遊技機特有の制限として、主制御回路のプログラム容量が、規則により小容量に制限されている。さらに、近年、遊技性の複雑化により主制御回路のROMの容量が圧迫されており、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量削減が求められている。
第27〜第29の発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、第27〜第29の発明の目的は、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROMの空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることが可能な遊技機を提供することである。
上記課題を解決するために、第27の発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、
前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
前記内部当籤役決定手段により複数種の内部当籤役が決定された場合に、前記複数種の内部当籤役にそれぞれ対応する複数種の図柄の組合せの中なら、前記複数の表示列に跨って設定された判定ライン上に、優先して停止表示させる図柄の組合せを決定する優先停止図柄決定手段(例えば、引込優先順位取得処理)と、
前記優先停止図柄決定手段による優先して停止表示させる図柄の組合せの決定動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納される汎用レジスタと、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納され、該格納されたデータにより前記第2記憶手段内のアドレスの一部を指定可能な拡張レジスタ(例えば、Qレジスタ)と、を有し、
前記優先停止図柄決定手段により、優先して停止表示させる図柄の組合せを決定する処理において、
前記演算処理手段は、
前記拡張レジスタを用いて前記第2記憶手段内のアドレス指定を行うことができる所定の読み出し命令(例えば、「LDQ」命令)を実行することにより、前記第2記憶手段内に配置され且つ前記内部当籤役に対応する当籤フラグデータを格納する当籤フラグデータ格納領域(例えば、当り要求フラグ格納領域)のアドレスを指定する当籤フラグ格納領域指定手段(例えば、引込優先順位取得処理中のS686)と、
前記所定の読み出し命令を実行することにより、前記第2記憶手段内に配置され且つ前記判定ライン上に停止表示された図柄の組合せに対応する入賞フラグデータを格納する入賞フラグデータ格納領域(例えば、入賞作動フラグ格納領域)のアドレスを指定する入賞フラグ格納領域指定手段(例えば、引込優先順位取得処理中のS686)と、
前記当籤フラグデータとそれに対応する前記入賞フラグデータとの論理積演算を行う論理積演算手段(例えば、引込優先順位取得処理中のS686)と、を有することを特徴とする遊技機。
また、第27の発明の遊技機では、前記優先停止図柄決定手段により、優先して停止表示させる図柄の組合せを決定する処理において、判定対象となる前記内部当籤役に対応する図柄の組合せに、現在判定対象中の特定の表示列(例えば、右リール3R)における前記判定ライン上の停止図柄が任意となる所定の図柄の組合せ(例えば、「ANY」役)が含まれる場合には、
前記演算処理手段は、前記当籤フラグ格納領域指定手段による前記当籤フラグデータ格納領域のアドレス指定処理、前記入賞フラグ格納領域指定手段による前記入賞フラグデータ格納領域のアドレス指定処理、及び、前記論理積演算手段による論理積演算処理が実行されないようにしてもよい。
また、上記課題を解決するために、第28の発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、
前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
前記内部当籤役決定手段により複数種の内部当籤役が決定された場合に、前記複数種の内部当籤役にそれぞれ対応する複数種の図柄の組合せの中なら、前記複数の表示列に跨って設定された判定ライン上に、優先して停止表示させる図柄の組合せを決定する優先停止図柄決定手段(例えば、引込優先順位取得処理)と、
前記優先停止図柄決定手段による優先して停止表示させる図柄の組合せの決定動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納される汎用レジスタと、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納され、該格納されたデータにより前記第1記憶手段又は前記第2記憶手段内のアドレスの一部を指定可能な拡張レジスタ(例えば、Qレジスタ)と、を有し、
前記優先停止図柄決定手段により、優先して停止表示させる図柄の組合せを決定する処理において、
前記演算処理手段は、
前記拡張レジスタを用いて前記第2記憶手段内のアドレス指定を行うことができる所定の読み出し命令(例えば、「LDQ」命令)を実行することにより、前記第2記憶手段内に配置され且つ前記内部当籤役に対応する当籤フラグデータを格納する当籤フラグデータ格納領域(例えば、当り要求フラグ格納領域)のアドレスを指定する当籤フラグ格納領域指定手段(例えば、引込優先順位取得処理中のS686)と、
前記所定の読み出し命令を実行することにより、前記第2記憶手段内に配置され且つ前記判定ライン上に停止表示された図柄の組合せに対応する入賞フラグデータを格納する入賞フラグデータ格納領域(例えば、入賞作動フラグ格納領域)のアドレスを指定する入賞フラグ格納領域指定手段(例えば、引込優先順位取得処理中のS686)と、
前記当籤フラグデータとそれに対応する前記入賞フラグデータとの論理積演算を行う論理積演算手段(例えば、引込優先順位取得処理中のS686)と、
前記所定の読み出し命令を実行することにより、前記複数種の図柄の組合せ間における、停止表示させる図柄の組合せの優先順位を規定したデータテーブルを取得する優先順位データテーブル取得手段(例えば、引込優先順位取得処理中のS687)と、を有することを特徴とする遊技機。
また、第28の発明の遊技機では、前記優先停止図柄決定手段により、優先して停止表示させる図柄の組合せを決定する処理において、判定対象となる前記内部当籤役に対応する図柄の組合せに、現在判定対象中の特定の表示列(例えば、右リール3R)における前記判定ライン上の停止図柄が任意となる所定の図柄の組合せ(例えば、「ANY」役)が含まれる場合には、
前記演算処理手段は、前記当籤フラグ格納領域指定手段による前記当籤フラグデータ格納領域のアドレス指定処理、前記入賞フラグ格納領域指定手段による前記入賞フラグデータ格納領域のアドレス指定処理、及び、前記論理積演算手段による論理積演算処理が実行されないようにしてもよい。
また、上記課題を解決するために、第29の発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、
前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
イリーガルヒットエラーの発生の有無を判定するエラー検出手段(例えば、イリーガルヒットチェック処理)と、
前記エラー検出手段による判定動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納される汎用レジスタと、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時にデータが格納され、該格納されたデータにより前記第2記憶手段内のアドレスの一部を指定可能な拡張レジスタ(例えば、Qレジスタ)と、を有し、
前記エラー検出手段により、イリーガルヒットエラーの発生の有無を判定処理において、
前記演算処理手段は、
前記拡張レジスタを用いて前記第2記憶手段内のアドレス指定を行うことができる所定の読み出し命令(例えば、「LDQ」命令)を実行することにより、前記第2記憶手段内に配置され且つ前記複数の表示列に跨って設定された判定ライン上に停止表示された図柄の組合せに対応する入賞フラグデータを格納する入賞フラグデータ格納領域(例えば、入賞作動フラグ格納領域)のアドレスを指定する入賞フラグ格納領域指定手段(例えば、イリーガルヒットチェック処理中のS781)と、
前記入賞フラグデータ格納領域に格納された前記入賞フラグデータと、それに対応する前記内部当籤役を示す当籤フラグデータとの論理積演算を行う論理積演算手段(例えば、イリーガルヒットチェック処理中のS784)と、
前記論理積演算手段による演算結果に基づいて、イリーガルヒットエラーの発生の有無を判定するエラー判定手段(例えば、イリーガルヒットチェック処理中のS785)と、を有し、
前記当籤フラグデータが格納される当籤フラグデータ格納領域(例えば、当り要求フラグ格納領域)の構成が、前記入賞フラグデータ格納領域の構成と同一であることを特徴とする遊技機。
また、第29の発明の遊技機では、前記拡張レジスタで指定可能な前記アドレスの一部が、前記アドレスを構成する上位側のアドレス値であるようにしてもよい。
さらに、第29の発明の遊技機では、前記演算処理手段は、前記エラー検出手段により、イリーガルヒットエラーが有ると判定された場合には、エラー処理を行うエラー処理手段を有し、
前記エラー処理手段は、前記イリーガルヒットエラーを視認可能に報知するとともに、前記イリーガルヒットエラーが解除されるまで、遊技を停止するようにしてもよい。
第27〜第29の発明の遊技機によれば、主制御回路で管理する処理プログラムやテーブルなどの容量を削減して主制御回路のROMの空き容量を増やし、該増えた容量分のROMの空き領域を利用して遊技性を高めることができる。
[第30の発明の遊技機]
従来の遊技機において、遊技制御基板(主制御基板)から演出制御基板(副制御基板)にコマンドデータを送信する遊技機が知られている(例えば、特開2013−027655号公報及び特開2014−033751号公報参照)。
ところで、近年、遊技性の多様化に伴い、副制御回路による演出制御において遊技性に係る処理が増える傾向がある。そのため、主制御回路から副制御回路に送信される通信データを改ざんする、「ゴト」と呼ばれる不正行為が発生しており、遊技店に損害を与えている。それに対して、従来、例えば上記特開2014−033751号公報等で提案されているように、主制御回路において送信データにゴト防止処理を施す対策も実施されている。しかしながら、このようなゴト防止処理の追加により、主制御回路のプログラム容量が圧迫されるという課題が発生している。
第30の発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、第30の発明の目的は、送信データに不正(ゴト)防止処理を施すことなく、不正行為を抑止するとともに、不正防止処理による主制御回路のプログラム容量の圧迫を無くすことが可能な遊技機を提供することである。
上記課題を解決するために、第30の発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
前記遊技動作に関する通信データを送信するデータ送信手段(例えば、主制御回路90)と、
前記通信データを作成する通信データ生成手段(例えば、通信データ格納処理)と、
前記通信データ生成手段による通信データの生成動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行時に複数種のデータがそれぞれ格納される複数の汎用レジスタを有し、
前記演算処理手段は、
前記通信データ生成手段による通信データの生成処理において、
前記通信データを構成する複数種の通信パラメータをそれぞれ前記複数の汎用レジスタに割り当て、
前記通信データを構成する複数種の通信パラメータのうち、前記通信データの種別に基づいて通信パラメータを、前記複数の汎用レジスタのうちの対応する汎用レジスタにセットし、
前記汎用レジスタにセットされた通信パラメータを、前記第2記憶手段内の所定の格納領域(通信データ一時格納領域)に格納し、
前記複数種の通信パラメータのうち、通信データの生成時に未使用の通信パラメータに対応付けられた汎用レジスタに格納されているデータを通信パラメータとして前記所定の格納領域に格納し、
前記複数種の通信パラメータに応じて前記複数の汎用レジスタにセットされたデータに基づいて、前記通信データのサム値を生成することを特徴とする遊技機。
また、第30の発明の遊技機では、前記通信データ生成手段は、前記第2記憶手段内の所定の格納領域に空きが無い場合には、前記複数の汎用レジスタにセットされた前記通信パラメータを前記第2記憶手段内の所定の格納領域に格納することなく通信データの生成処理を終了するようにしてもよい。
第30の発明の遊技機によれば、送信データ(通信データ)に不正防止処理を施すことなく、不正行為を抑止することができるとともに、不正防止処理による主制御回路のプログラム容量の圧迫も無くすことができる。
[第31の発明の遊技機]
従来の遊技機において、主制御回路の制御により払い出されたメダルの枚数に応じて、クレジット数を更新する機能を備えた遊技機が知られている(例えば、特開2009−077977号公報参照)。
ところで、従来、ART中やボーナス中の遊技では、メダルの払い出しが発生する頻度が高くなるが、この際、メダル1枚単位の払出間隔は一律(一定)で制御されることが多い。この場合、メダル払出期間において無駄な待ち時間が発生する。それゆえ、例えば、ARTのように長時間の遊技では、遊技期間が無駄に長くなり、遊技者にとって精神的負担となる可能性がある。
第31の発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、第31の発明の目的は、メダル払出期間において、無駄な待ち時間を減らし、遊技者の精神的負担を軽減することが可能な遊技機を提供することである。
上記課題を解決するために、第31の発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、BETスイッチ77)と、
前記投入操作検出手段による投入操作の検出された後、遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ79)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
複数の表示列を含み、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、各表示列に設けられた図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
前記停止制御手段により前記複数の表示列の変動表示が停止された場合に、前記複数の表示列に跨って設定された判定ライン上に、前記遊技媒体の払い出しに係る内部当籤役に対応する図柄の組合せが停止表示されたか否かを判定する特典付与判定手段(例えば、入賞検索処理)と、
前記特典付与判定手段により前記遊技媒体の払い出しに係る内部当籤役に対応する図柄の組合せが前記判定ライン上に停止表示されたと判定された場合に、前記遊技媒体を払い出す遊技媒体払出手段(例えば、入賞チェック・メダル払出処理)と、
前記遊技媒体を貯留する遊技媒体貯留手段(例えば、クレジット機能)と、
前記遊技媒体払出手段による前記遊技媒体の払出動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
前記演算処理手段は、
前記特典付与判定手段により前記遊技媒体の払い出しに係る内部当籤役に対応する図柄の組合せが前記判定ライン上に停止表示されたと判定され、且つ、前記遊技媒体貯留手段に貯留されている前記遊技媒体の貯留数がその上限値未満である場合には、前記遊技媒体の貯留数に1を加算する遊技媒体加算手段(例えば、入賞チェック・メダル払出処理中のS805)と、
前記遊技媒体加算手段により前記遊技媒体の貯留数に前記遊技媒体が1加算された後、前記遊技媒体の払い出しに係る内部当籤役に対応する図柄の組合せが停止表示された際に付与される前記遊技媒体の全払出数の払い出しが終了したか否かを判定する払出終了判定手段(例えば、入賞チェック・メダル払出処理中のS807)と、
前記払出終了判定手段により前記遊技媒体の全払出数の払い出しが終了していないと判定された場合に、所定期間、遊技に関する操作が無効になるウェイトを発生させるウェイト発生手段(例えば、入賞チェック・メダル払出処理中のS808)と、を有することを特徴とする遊技機。
また、第31の発明の遊技機では、前記演算処理手段は、所定周期で割込処理を実行する割込処理実行手段を有し、
前記ウェイト発生手段による遊技に関する操作が無効となる前記ウェイトでは、前記割込処理実行手段による割込処理が予め定められた回数実行されるようにしてもよい。
第31の発明の遊技機によれば、メダル(遊技媒体)払出期間において、無駄な待ち時間を減らし、遊技者の精神的負担を軽減することができる。
[第32の発明の遊技機]
従来の遊技機では、主制御基板に搭載されたROM内の決まった領域にプログラム及びテーブルがそれぞれ配置されている(例えば、特開2012−110635号公報参照)。
ところで、上記特開2012−110635号公報に記載の遊技機のように、主制御基板のROMに配置可能なプログラム及びテーブルは、遊技機業界の規則上、制限されており、主制御基板のROM内におけるプログラム及びテーブルの拡張性は著しく乏しい。
第32の発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、第32の発明の目的は、主制御基板のROM内におけるプログラム及びテーブルの拡張性を高めることが可能な遊技機を提供することである。
上記課題を解決するために、第32の発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技動作を制御するための演算処理を行う演算処理手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算処理手段による前記演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を備え、
前記第1記憶手段には、遊技者により実施される遊技の遊技性に関与する処理の実行に必要な情報が記憶された遊技用記憶領域(例えば、遊技用ROM領域)と、前記遊技用記憶領域とは異なる領域に配置され且つ遊技者により実施される遊技の遊技性に関与しない処理の実行に必要な情報が記憶された規定外記憶領域(例えば、規定外ROM領域)とが設けられていることを特徴とする遊技機。
また、第32の発明の遊技機では、前記第2記憶手段には、遊技者により実施される遊技の遊技性に関与する処理の実行に必要な情報が一時的に記憶される遊技用作業領域及び遊技用スタック領域を含む遊技用一時記憶領域(例えば、遊技用RAM領域)と、前記遊技用一時記憶領域とは異なる領域に配置され、且つ、遊技者により実施される遊技の遊技性に関与しない処理の実行に必要な情報が一時的に記憶される規定外作業領域及び規定外スタック領域を含む規定外一時記憶領域(例えば、規定外RAM領域)とが設けられているようにしてもよい。
さらに、第32の発明の遊技機では、前記演算処理手段は、専用レジスタとしてスタックポインタを有し、
前記演算処理手段は、
前記第1記憶手段の前記規定外記憶領域に記憶されたプログラムを実行する場合には、前記スタックポインタに前記第2記憶手段の規定外スタック領域のアドレスを設定し、
前記第1記憶手段の前記規定外記憶領域に記憶されたプログアムを終了する場合には、前記規定外記憶領域に記憶されたプログラムを実行するときに退避させた前記第2記憶手段の前記遊技用スタック領域のアドレスを前記スタックポインタに設定して、前記第1記憶領域の前記遊技用記憶領域に記憶されたプログラムに戻すようにしてもよい。
第32の発明の遊技機によれば、主制御基板のROM内におけるプログラム及びテーブルの拡張性を高めることができる。