JP2021099809A - 画像分類装置、画像分類方法及び画像分類モデルの生成方法 - Google Patents

画像分類装置、画像分類方法及び画像分類モデルの生成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】有害生物などの画像の分類を機械学習によって精度良く実現する。【解決手段】複数のカテゴリにおいて判定対象の画像を分類する画像分類装置であって、カテゴリ毎の画像データに基づく機械学習によってそれぞれ構成される複数の分類器(54b)と、判定対象の画像を示す画像データを各分類器に入力して得られる情報に基づいて、複数のカテゴリにおいて当該画像を分類した判定結果を示す判定スコアを算出するスコア算出部(54c)とを備える。複数の分類器は、複数のカテゴリの中から2つのカテゴリを選ぶ組み合わせの数以下の個数を有し、各分類器は、互いに別々の組み合わせにおいて複数のカテゴリの中の少なくとも2つのカテゴリの内の一方に、入力された画像データが属する確率を示す所属確率を算出する。スコア算出部は、判定対象の画像に関して各分類器により算出された複数の所属確率に基づいて、判定スコアを算出する。【選択図】図6

Description

本発明は、機械学習を用いて複数のカテゴリにおいて判定対象の画像を分類する画像分類装置、方法及び画像分類モデルの生成方法に関し、特に、病害を有する植物及び害虫といった有害生物の画像を分類する技術に関する。
特許文献1は、植物病の画像を複数の局所領域に分割し、診断対象として決定した一部の局所領域を、植物病の識別に最適化された深層学習器により分類する植物病診断システム等を提供している。このように画像特徴データをコンピュータによって自動的に抽出することで、画像から植物病の画像特徴データを人的に抽出する手間を省き、植物病の診断を容易化することを実現している。
特許第6539901号公報
SANDLER, Mark, et al. Mobilenetv2: Inverted residuals and linear bottlenecks. In: Proceedings of the IEEE Conference on Computer Vision and Pattern Recognition. 2018. p. 4510-4520.
特許文献1のシステムは、1つの深層学習器によって複数の植物病の診断を行うことを前提としており、実際の圃場で撮影される植物の画像にこのシステムを適用したとしても、機械学習で植物病の診断を精度良く行うことは実現し難いことに本発明者は着目した。本発明者は、従来技術では、病害を有する植物といった有害生物などの画像を機械学習では精度よく分類し難いという問題を解決するべく鋭意研究を重ねた。
本発明の目的は、有害生物などの画像の分類が、例えば機械学習によって精度良く実現できる画像分類装置、画像分類方法及び画像分類モデルとその生成方法を提供することにある。
本発明の一態様に係る画像分類装置は、複数のカテゴリにおいて判定対象の画像を分類する画像分類装置であって、複数の分類器と、スコア算出部とを備える。複数の分類器は、カテゴリ毎の画像データに基づく機械学習によってそれぞれ構成される。スコア算出部は、判定対象の画像を示す画像データを各分類器に入力して得られる情報に基づいて、複数のカテゴリにおいて当該画像を分類した判定結果を示す判定スコアを算出する。複数の分類器は、複数のカテゴリの中から2つのカテゴリを選ぶ組み合わせの数以下の個数を有し、各分類器は、互いに別々の組み合わせにおいて複数のカテゴリの中の少なくとも2つのカテゴリの内の一方に、入力された画像データが属する確率を示す所属確率を算出する。複数のカテゴリの中から2つのカテゴリを選ぶ組み合わせの数は、カテゴリの数がnである場合に、で表される数を意味する。スコア算出部は、判定対象の画像に関して各分類器により算出された複数の所属確率に基づいて、判定スコアを算出する。
本発明の一態様に係る画像分類方法は、複数のカテゴリにおいて判定対象の画像を分類する画像分類方法であって、カテゴリ毎の画像データに基づく機械学習によってそれぞれ構成される複数の分類器に、判定対象の画像を示す画像データを入力するステップと、当該画像データを各分類器に入力して得られる情報に基づいて、複数のカテゴリにおいて当該画像を分類した判定結果を示す判定スコアを算出するステップとを含む。複数の分類器の個数は、複数のカテゴリの中から2つのカテゴリを選ぶ組み合わせの数以下であり、各分類器は、互いに別々の組み合わせにおいて複数のカテゴリの中の少なくとも2つのカテゴリの内の一方に、入力された画像データが属する確率を示す所属確率を算出する。判定スコアを算出するステップは、判定対象の画像に関して各分類器により算出された複数の所属確率に基づいて行われる。
本発明の一態様に係る画像分類モデルの生成方法は、複数のカテゴリにおいて判定対象の画像を分類する画像分類モデルの生成方法であって、カテゴリ毎の画像データに基づいて複数の分類器の機械学習を行うステップと、学習済みの複数の分類器とスコア算出部とを含めて画像分類モデルを生成するステップとを含む。スコア算出部は、判定対象の画像を示す画像データを各分類器に入力して得られる情報に基づいて、複数のカテゴリにおいて当該画像を分類した判定結果を示す判定スコアを算出するように構成される。複数の分類器の個数は、複数のカテゴリの中から2つのカテゴリを選ぶ組み合わせの数以下である。機械学習を行うステップは、各分類器が、互いに別々の組み合わせにおいて複数のカテゴリの中の少なくとも2つのカテゴリの内の一方に、入力された画像データが属する確率を示す所属確率を算出するように、各分類器の機械学習を行う。
本発明の一態様に係る画像分類モデルは、判定対象の画像を分類する画像分類モデルであって、判定対象の画像を示す画像データを入力する入力部と、入力された画像データについて、複数のカテゴリのカテゴリ毎の判定スコアを算出するスコア算出部と、カテゴリ及び対応する少なくとも一部の判定スコアを出力する出力部とを備える。スコア算出部は、複数のカテゴリの中の少なくとも2つのカテゴリの内の一方に、入力された画像データが属する確率を示す所属確率に基づいて、判定スコアを算出する。
本発明によれば、有害生物などの画像の分類において、例えば機械学習によって構成される複数の分類器に画像データを入力して、得られる複数の所属確率に基づき、画像を分類した判定結果を示す判定スコアを算出することにより、画像の分類が精度良く実現できる。
本実施形態に係る画像診断システム100の構成を示す図 画像診断システム100が診断する病害の植物の画像を例示する図 サーバ装置50の構成を例示する図 携帯端末40の構成を例示する図 サーバ装置50の動作を例示するフローチャート 画像診断モデル54のモデル構造を例示する図 画像診断モデル54におけるスコア算出部54cの動作を説明するための図 画像診断モデル54を機械学習によって生成する方法を説明するためのフローチャート 分類器群54bの各2群分類器を学習させる動作を説明するための図 分類器群54bのうちの1つの2群分類器61を例示する図 実施の形態2における画像診断モデル54Cのモデル構造を例示する図 実施の形態3における画像診断モデル54Rのモデル構造を例示する図 実施の形態3における2群分類器71の動作を例示する図 実施の形態3におけるスコア算出部54Rcの動作を説明するための図 実施の形態1に係る画像診断モデルの性能評価を行った結果を示す図 実施の形態2及び3に係る画像診断モデルの性能評価を行った結果を示す図 実施の形態2に係る画像診断モデルの性能評価を行った結果を示す図
以下、添付の図面を参照して実施の形態に係る画像分類装置、画像分類方法、及び画像分類モデルの生成方法を説明する。以下の説明では、同様の構成要素には同一の符号を付している。それらの重複する説明については適宜、省略する。各実施の形態において、分類の一例としては、診断が挙げられる。本明細書において、「画像診断システム」、「画像診断モデル」、「診断情報」、「診断結果」、及び「診断カテゴリ」等は、それぞれ「画像分類システム」、「画像分類モデル」、「分類情報」、「分類結果」、及び「分類カテゴリ」等に置き換えることができる。
(実施の形態1)
実施の形態1では、本発明の画像分類装置を用いる一例として、病害を有する植物の画像から、画像分類技術を用いて病害の種類を判定する画像診断システムについて説明する。
〔1.構成〕
実施の形態1に係る画像診断システムの構成について、図1〜4を用いて説明する。
〔1−1.システム構成〕
図1は、本実施形態に係る画像診断システム100の構成を示す図である。画像診断システム100は、例えば、1つ又は複数の携帯端末40と、機械学習により構築された画像診断モデル54を備えるサーバ装置50とを含む。本システム100のユーザ30は、例えば携帯端末40により、病害を有する植物の画像を撮影すると、画像データ20をネットワーク200を介してサーバ装置50に送信する。ユーザ30は、サーバ装置50の画像診断モデル54による画像診断の結果として診断情報を、携帯端末40等により確認することができる
図2は、画像診断システム100に診断させる病害のカテゴリ毎の画像データを例示する。画像診断モデル54の機械学習は、図2に例示するような画像データを予め用意して行われる。図2に例示する画像データは、ベト病、うどんこ病、さび病、及び黒星病という4種類の病害にかかったバラの葉を撮影した画像を示す。以下では、本実施形態の画像診断システム100において、4種類の病害の種類を診断させる例を説明する便宜上、診断カテゴリをカテゴリA,B,C及びDとして表記する。なお、診断カテゴリの病害の種類及び個数、並びに植物の種類は、特に図2の例に限定されるものではない。
本システム100において画像診断モデル54が診断の対象とする病害の植物の画像では、例えば顔の画像といった一般的な画像に比べ、画像の分類に効果的な特徴量を抽出する難度が高い。例えば、一般的な顔の画像であれば、目や口等の部位を特徴として捉えやすい。これに対して、病害の植物の画像は、病害の進行度合いによって、同じ病害であっても画像の特徴が異なる場合があり、一方で、異なる病害でも画像の特徴が類似する場合もある
さらには、本システム100を運用するにあたり、ユーザ30が画像を撮影する条件が様々であることから、画像の特徴が変動することが想定される。その上、機械学習に利用するために収集される画像の量が、制限されることも想定される。本システム100は、そのような多様性と類似性を有する画像の分類に関して機械学習に利用可能な画像の量が制限されていたとしても、効率良く機械学習を行えて、画像の分類を精度良く行うことができる画像診断モデル54(或いは画像分類装置)を提供する。
以下、本システム100における画像分類装置の一例であるサーバ装置50と携帯端末40の構成例について説明する。
〔1−2.サーバ〕
図3は、サーバ装置50の構成を例示する図である。サーバ装置50は、例えばコンピュータのような情報処理装置で構成される。サーバ装置50は、演算の処理を行う演算処理部51と、データ及び/またはプログラムを記憶するRAM56及びデータ格納部57と、ネットワーク200に接続するためのネットワークインタフェース59とを備える。ネットワークインタフェース59は、例えばIEEE802.11の規格に準拠して、または4G,5G等のシステムによって、データ通信を行う通信モジュールである。
演算処理部51は、例えばCPUまたはMPUで構成される。演算処理部51は、データ格納部57に格納された画像診断モデル54を実行することで、サーバ装置50が本実施形態の画像分類装置としての機能を実現する。演算処理部51はさらに、データ格納部57に格納された所定の制御プログラム55を実行することで、所定の機能を実現する。演算処理部51により実行される画像診断モデル54及び制御プログラム55は、ネットワーク200を介して提供されてもよい。
RAM56は、プログラム及びデータを一時的に格納する記憶素子であり、演算処理部51の作業領域として機能する。データ格納部57は、画像診断システム100の機能を実現するために必要なパラメータ、データ及びプログラムを記憶する記録媒体であり、演算処理部51で実行される画像診断モデル54、制御プログラム55及び各種のデータを格納している。画像診断モデル54の詳細は後述する。
データ格納部57は、例えばハードディスクドライブ(HDD)または半導体記憶装置(SSD)で構成される。データ格納部57には、種々の機能を実現するための制御プログラム55が予め格納されている。演算処理部51は、制御プログラム55を実行することで、例えば後述する画像診断モデル54の学習といった種々の機能を実現する。データ格納部57は、また、画像診断に関するデータベース58を格納する。
データベース58は、画像診断モデル54の訓練データ、評価データ及びパラメータを管理する。訓練データ及び評価データは、画像診断モデル54が診断する画像のカテゴリと、カテゴリに対応付けられた画像データとを含む。パラメータは、画像診断モデル54が有する分類器群において学習されるパラメータを含む。
〔1−3.携帯端末〕
携帯端末40は、ネットワーク200を介してサーバ装置50と通信可能である。携帯端末40は、例えばスマートフォンであるが、カメラ付きの携帯電話、デジタルカメラ、又はスキャナ等であってもよい。
図4は、携帯端末40の構成を例示する図である。携帯端末40は、携帯端末40の動作を制御するコントローラ41と、画像を撮影するカメラ42(撮像部)と、画像及び診断情報等を表示する表示部43と、ユーザが操作を行う操作部45と、プログラム及び/またはデータ等を格納するRAM46及びデータ格納部47と、ネットワークに接続するための通信インタフェース49とを備える。
カメラ42は、CCDまたはCMOSイメージセンサ等の画像センサを備え、被写体を撮像して画像データを生成する。
表示部43は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイにより構成される。操作部45は、例えば表示部43の上面に重ねて配置され、ユーザによるタッチ操作を受け付けるタッチパネルを含む。操作部45はさらに、操作ボタンを含んでよい。操作ボタンは、携帯端末40の本体に物理的に設けられたボタン、及び表示部43とタッチパネルにより実現される仮想的なボタンを含む。
通信インタフェース49は、ネットワークと接続するための通信モジュールであり、例えば4G,5G等の技術によって、またはIEEE802.11の規格に従って、通信を行う。
RAM46は、プログラム及びデータを一時的に格納する記憶素子であり、コントローラ41の作業領域として機能する。データ格納部47は、プログラム及び種々のデータを格納する記録媒体であり、例えばハードディスクドライブ、半導体メモリまたは着脱可能なメモリカード等の記録媒体で構成される。データ格納部47には、コントローラ41により実行されるアプリケーションプログラム48、OS及び各種データが格納される。
コントローラ41は、例えばCPUまたはMPUにより構成され、データ格納部47に格納されたアプリケーションプログラム48を実行することで、画像データの送信、及び診断情報の受信と表示といった所定の機能を実現する。アプリケーションプログラム48は、ネットワーク200を介して提供されてもよい。
〔2.動作〕
以上のように構成された画像診断システム100の動作を以下に説明する。
画像診断システム100の全体動作を、図1及び図5を用いて説明する。図5は、画像診断システム100におけるサーバ装置50の動作を例示するフローチャートである。
画像診断システム100において、図1に示すように、携帯端末40は、診断の対象とする画像データ20をユーザ30の操作により取得して、インターネット等のネットワーク200を介してサーバ装置50に送信する。サーバ装置50は、ネットワークインタフェース59を介して画像データ20を受信すると(S1)、画像診断モデル54としての処理を実行して(S2)、画像データ20の画像が分類される病害の種類を判定する。次に、サーバ装置50は、病害の種類を含む診断情報を、ネットワークインタフェース59からネットワーク200を介して携帯端末40に送信する(S3)。これにより、携帯端末40は、受信した診断情報を表示することができる。
〔2−1.画像診断モデル〕
以下では、図5のステップS2において、サーバ装置50が画像分類装置として、画像データ20から植物の病害の種類(すなわち、画像データ20の診断結果のカテゴリ)を判定する画像診断モデル54の動作を説明する。
図6は、画像診断モデル54のモデル構造を例示する図である。図6は、4つのカテゴリA,B,CおよびDから1つのカテゴリを判定する例を示す。
本実施形態の画像診断モデル54は、判定対象の画像データを入力する入力部54aと、複数の2群分類器61〜66を含む分類器群54bと、分類器群54bの出力に基づくスコアを算出するスコア算出部54cと、スコアに基づいて診断情報を出力する出力部54dとを含む。また、画像診断モデル54は、減算部54sを含んでもよい。
サーバ装置50が受信した画像データは、入力部54aを介して、分類器群54bの全ての2群分類器61〜66に入力される(以下「入力画像」という)。入力部54aは、後段の分類器群54bにおける2群分類器61〜66の構成に応じて、入力画像のサイズを変更する処理等を画像データに適用してもよい。
本実施形態において、分類器群54bは、分類するカテゴリA〜Dの個数が4つであることから、6個の2群分類器61〜66を含む。即ち、画像診断モデル54における2群分類器の個数は、判定対象のカテゴリの組み合わせの数に対応する。図6の例において、各々の2群分類器61〜66は、判定対象の4つのカテゴリA〜Dから2つのカテゴリを選ぶ組み合わせに対応したそれぞれ異なる2つのカテゴリにおいて、画像データを分類するように設定される。すなわち、2群分類器61はカテゴリAとB、2群分類器62はカテゴリAとC、2群分類器63はカテゴリAとD、2群分類器64はカテゴリBとC、2群分類器65はカテゴリBとD、2群分類器66はカテゴリCとDにおいて、いずれかのカテゴリに画像データを分類する。
2群分類器61〜66は、例えば畳み込みニューラルネットワーク(CNN:Convolutional Neural Network)を用いた機械学習による学習済みモデルである。2群分類器61〜66の機械学習については後述する。
2群分類器61〜66は、画像データの判定処理において、各々が分類する2つのカテゴリへの所属確率を算出する。所属確率は、2つのカテゴリ間の比較において、一方のカテゴリに属する可能性の程度を示す0以上1以下等の連続値である。例えば、2群分類器61は、入力画像がカテゴリAに属する所属確率P1Aを算出する。この際、例えば画像診断モデル54の減算部54sは、上記の所属確率P1Aと相補的に入力画像がカテゴリBに属する所属確率P1B(=1−P1A)を算出する。
2群分類器62は、カテゴリA,Bの代わりにカテゴリA,Cに関して、2群分類器61と同様に、入力画像がカテゴリAに属する所属確率P2Aを算出する。この際の減算部54sによる相補的な所属確率P2Cは、カテゴリAとの比較においてカテゴリCに属する確率を示す。このように、6個の2群分類器61〜66によると、画像データの判定処理において、各々が分類する2つのカテゴリへの所属確率P1A〜P6Dが算出される。即ち、画像診断モデル54の分類器群54bによると、例えば4つのカテゴリA,B,C,Dの中から、所属の程度を確認する一のカテゴリと、比較基準としての他のカテゴリとを1つずつ選ぶ場合の数である12通りと同数の所属確率P1A,P1B,P2A,P2C,P3A,P3D,P4B,P4C,P5B,P5D,P6C,P6Dが得られる。
スコア算出部54cは、入力画像について分類器群54bによって得られた12個の所属確率P1A〜P6Dに基づき、判定対象のカテゴリA,B,C,Dごとの4つのスコアSA,SB,SC,SDを算出する。各スコアSA〜SDは、入力画像が各々のカテゴリA〜Dに分類されると判定されたかどうかの程度を示し、本実施形態における判定スコアの一例である。スコア算出部54cの詳細については後述する。
出力部54dは、スコアSA〜SDに基づき、画像データの診断結果のカテゴリを含む診断情報を出力する。出力部54dは、例えばスコアSA〜SDを比較して、最大のスコアに対応するカテゴリを診断結果のカテゴリとして出力する。出力部54dによって出力される各種の診断情報は、本実施形態における判定情報の一例である。なお、出力部54dは、診断結果のカテゴリに限らず、例えばカテゴリA〜DをスコアSA〜SDの降順に並び替えて、カテゴリ及び対応するスコアの全て又は一部を出力してもよい。
以上のように画像診断モデル54は、画像データが入力されると、複数の2群分類器61〜66により、2つのカテゴリ間の比較における所属確率P1A〜P6Dを算出する。画像診断モデル54は、所属確率P1A〜P6Dに基づき、判定対象のカテゴリA〜DごとにスコアSA〜SDを算出して、診断結果のカテゴリを判定する。
この際、個々の2群分類器61〜66は対応する2つのカテゴリの組み合わせにおける分類さえできればよい。よって、病害が発生した植物の画像のような多様性と類似性を有する画像データを訓練データとして少量のみ利用可能な場合においても、単一の多群分類器を構築するより効率よく各分類器61〜66を学習させて画像のカテゴリ判定を実現することができる。加えて、2群分類器61〜66の性能が、単体では比較的高くない場合においても、2群分類器61〜66に基づく連続値の所属確率P1A〜P6Dをスコア算出部54cにより統合して用いることで、精度よく画像のカテゴリを判定することができる。
なお、画像診断モデル54は減算部54sを含まなくてもよく、減算部54sの機能は分類器群54b又はスコア算出部54cにおいて一体的に実現されてもよい。分類器群54bの2群分類器61〜66は、それぞれ対応する2つのカテゴリへの所属確率を同時に算出してもよい。例えば、2群分類器61は、所属確率P1AとP1Bを同時に算出してもよい。また、画像診断モデル54において入力部54aと出力部54dも適宜、省略されてもよい。
また、2群分類器61〜66は、後述する学習時においては、算出した所属確率を用いてカテゴリの判定を行う。例えば2群分類器61は、所属確率P1AとP1Bに基づいて予測したカテゴリAまたはBの予測値を用いて学習される。
〔2−2.スコア算出〕
図7は、本実施形態の画像診断モデル54におけるスコア算出部54cの動作を説明するための図である。以下、図6の例においてスコアを算出する処理を説明する。
図6の例において、スコア算出部54cは、複数の2群分類器61〜66による所属確率P1A〜P6Dを統合して、カテゴリA〜Dに対応するスコアSA〜SDを算出する。図7は、図6の例においてスコアを算出する処理に用いる、4つのカテゴリA〜Dの分類における所属確率のテーブルT54cを示す。テーブルT54cにおいて、各行はスコアを算出する対象(以下「スコア算出対象」という)のカテゴリに対応し、A〜D列は比較対象のカテゴリに対応する。例えばテーブルT54cのA行B列は、カテゴリA,B間の比較においてAに所属する所属確率P1Aを示し、B行A列は、カテゴリA,B間の比較においてBに所属する所属確率P1Bを示す。
本実施形態のスコア算出部54cは、各カテゴリのスコアとして、他のカテゴリ全てと比較した所属確率の総和を算出する。例えば、カテゴリAのスコアSAは、SA=P1A+P2A+P3Aとして算出される。すなわち、スコアSAは、スコア算出対象のカテゴリAと他のカテゴリB〜Dの各カテゴリとの比較において、カテゴリAに所属する確率P1A,P2A及びP3Aの全てを用いて算出される。
以上のようにスコア算出部54cは、2群分類器61〜66の各々が分類する2つのカテゴリ間の比較において算出された所属確率P1A〜P6Dから、スコア算出対象のカテゴリに属する所属確率を合計して、スコア算出対象のカテゴリのスコアを算出する。このように、スコア算出部54cが各カテゴリのスコアを連続値で算出することで、出力部54dは、例えばスコアの大小により入力画像データの診断結果のカテゴリを判定することができる。
これにより、例えば2群分類器61〜66がそれぞれ判定した離散値のカテゴリを用いて、出力部54dが多数決により入力画像データの診断結果のカテゴリを判定する手法と比べ、画像診断モデル54は、精度よく診断結果のカテゴリを判定可能である。具体的には、図7の例において多数決の手法が行われたとすると、実際はカテゴリBと判定すべきであるにも拘わらず、51%も90%も同じ1票として扱われることにより、カテゴリAが最多の3票を有することとなる。これに対して、本実施形態の画像診断モデル54によると、各々の所属確率P1A〜P6Aの大小が考慮されることで、カテゴリBのスコアSB(=229)が、カテゴリAのスコアSA(=191)を超えて最大と判定できる。
上記のように、本実施形態のスコアによる診断結果のカテゴリの判定は、2群分類器61〜66の判定の誤り等が出力部54dによる最終的な判定に与える影響を軽減することができる。さらに2群分類器の数が偶数の場合であっても、多数決における診断結果のカテゴリが判定不能になる事態を回避し易くすることができる。
なお、スコア算出部54cは、図7の例において、スコア算出対象のカテゴリに所属する所属確率を同等の重みで合計してスコアを算出するが、これに限らない。例えばスコア算出部54cは、スコア算出対象のカテゴリに所属する所属確率を異なる重みで加算してスコアを算出してもよい。重みは、例えば、所属確率から精度よく入力画像データの所属カテゴリを判定するように機械学習モデルを構築して、獲得されてもよい。
〔2−3.画像診断モデルの生成方法〕
以上のような画像診断モデル54を、機械学習によって構築すなわち生成する方法について、図8を用いて説明する。
以下では、サーバ装置50の演算処理部51によって画像診断モデル54の生成方法が実行される例を説明する。
サーバ装置50において、演算処理部51は、データベース58から機械学習に用いる訓練データセットD60を取得する(S11)。演算処理部51は、取得した訓練データセットD60から、2群分類器61〜66毎に別々の組み合わせにおいて分類するカテゴリに対応して訓練データD61〜D66を抽出すると(S12)、2群毎の訓練データD61〜D66を用いて、2群分類器61〜66の各々の機械学習を行う(S13)。
次に、演算処理部51は、2群分類器61〜66の学習結果に基づいて、画像診断モデル54を生成する(S14)。具体的に、演算処理部51は、学習済みの2群分類器61〜66によって構成される分類器群54bと、スコア算出部54cとを含めて、画像診断モデル54としてデータ格納部57等に格納する。なお、本方法は、特にサーバ装置50の演算処理部51に限らず、別のハードウェア資源においても適宜、実行可能である。
以下では、図8のステップS11〜S13において分類器群54bの2群分類器61〜66を学習させる動作について、図9を用いて説明する。
〔2−3−1.分類器群の学習〕
図9は、分類器群54bの各2群分類器を学習させる動作を、図6の例における2群分類器61〜66を例示して説明するための図である。
分類器群54bは、図2に示す病害の種類に対応したカテゴリA〜Dと、各病害を示す複数の画像データとを対応付けて記憶された訓練データセットD60を用いて、学習される。例えば、サーバ装置50の演算処理部51は、データ格納部57に格納された制御プログラム55を読み出して実行し、分類器群54bの学習を行う。
訓練データセットD60は、例えばカテゴリあたり50枚程度を収集した画像の画像データに、画像を多様化して水増しするデータ拡張の処理を適用して、カテゴリあたり500枚程度の画像データを有するように作成される。データ拡張の処理は、例えば画像の反転、切り抜き、スケール変換、回転、及び画像の一部を隠すマスクの適用といった画像処理のいずれか、またはそれらの組み合わせにより行うことができる。訓練データセットD60は、例えば、データ格納部57のデータベース58に記憶される。
演算処理部51は、分類器群54bの各2群分類器に用いる訓練データを訓練データセットD60から抽出する。例えば、カテゴリAとBを分類する2群分類器61用に、カテゴリAとBに係る訓練データが訓練データD61として抽出され、カテゴリAとCを分類する2群分類器62用に、カテゴリAとCに係る訓練データが訓練データD62として抽出される。
演算処理部51は、訓練データD61を用いて2群分類器61の学習を行う。具体的には、演算処理部51は、訓練データD61の画像データを2群分類器61に入力し、2群分類器61が出力するカテゴリAまたはBの予測値と、訓練データD61において画像データに対応する正解のカテゴリAまたはBとを照合する。演算処理部51は、照合の結果に基づき、2群分類器61が有するパラメータを調整する。
2群分類器61の学習と同様に、演算処理部51は、訓練データD62の画像データを2群分類器62に入力して、2群分類器62によるカテゴリAまたはCの予測値と、訓練データD62における正解のカテゴリAまたはCとを照合して、2群分類器62のパラメータを調整する。演算処理部51は、訓練データD61及びD62を用いた2群分類器61及び62の学習と同様に、2群分類器63〜66の学習を行う。
以上のように、分類器群54bの2群分類器61〜66は、各々が分類する2つのカテゴリに対応して、訓練データセットD60から抽出された訓練データを用いて学習される。これにより、サーバ装置50は、対応する2つのカテゴリを分類することに特化した2群分類器の学習を行って、画像診断モデル54の分類器群54bにおける学習済みモデルとして利用することができる。
〔2−3−2.各2群分類器について〕
図10は、分類器群54bのうちの1つの2群分類器61を例示する。図10の例で、2群分類器61は、CNNの構成を有し、複数の畳み込み層と、プーリング層と、全結合層を含む。2群分類器61は、畳み込み層により、画像データの特徴量を抽出するようにフィルタを適用した特徴マップを生成し、プーリング層により、特徴マップの所定領域内において例えば平均値をとって特徴量を間引く処理を行う。全結合層は、畳み込み層及びプーリング層による出力値の重み付き和をとる処理を行う。
2群分類器61は、例えば全結合層によりニューラルネットワークにおける1つのユニットに特徴量を集約すると、シグモイド関数を適用して画像データのカテゴリAへの所属確率PA1を出力する。2群分類器61によると、例えば確率が閾値以上の場合、画像データの診断カテゴリをカテゴリAと判定し、それ以外の場合、診断カテゴリをカテゴリBと判定することが可能である。
2群分類器61の学習は、上述の制御プログラム55により実行される。2群分類器61は、学習において、訓練データD61からカテゴリA及びBに対応付けられた画像データを入力として、入力された画像データのカテゴリを予測し、予測値と正解のカテゴリとを比較して誤差を計算する。制御プログラム55は、誤差が小さくなるように、2群分類器61における畳み込み層のフィルタ及び全結合層の重み等のパラメータを調整する。パラメータの調整は、例えば所定の量の訓練データに関して累計した誤差を小さくするように、勾配降下法を用いてパラメータを更新することで行う。
2群分類器61が、カテゴリA及びBに関して抽出した訓練データD61を用いて学習されることにより、カテゴリの判定において、2群分類器61が算出する確率はカテゴリAとBとの比較におけるカテゴリAへの所属確率PAとみなすことができる。また、カテゴリAとBとの比較におけるカテゴリBへの所属確率PBは、例えば減算部54sによりPB=1−PAとして算出することができる。
2群分類器61を構成するCNNとして、例えばMobileNetV2(非特許文献1)を適用することができる。なお、CNNは、これに限らず、例えばプーリング層を有しない構成であってもよい。また、2群分類器61として、予め別の大規模な訓練データによって学習された多群分類器が、例えば全結合層により2つのユニットに特徴量を集約してソフトマックス関数を適用するように変更され、本実施形態における訓練データD61を用いてカテゴリAまたはBを判定するようにファインチューニングされてもよい。この場合2群分類器61は、例えばソフトマックス関数の適用により算出される確率を所属確率として用いることができる。また、2群分類器61として、決定木、SVM、またはロジスティック回帰モデル等が用いられてもよい。
2群分類器62〜66は、2群分類器61と同等の構成を有し、訓練データセットD60から、2群分類器62〜66毎に別々の組み合わせにおいて分類するカテゴリを抽出した訓練データを用いて、上記と同様に学習される。
〔3.効果等〕
以上のように、本実施形態の画像診断システム100において、サーバ装置50は、画像診断モデル54により、複数のカテゴリの一例として4つのカテゴリA〜Dにおいて判定対象の画像を分類する画像分類装置として機能する。画像分類装置は、複数の分類器の一例として2群分類器61〜66を含む分類器群54bと、スコア算出部54cとを備える。分類器群54bの2群分類器61〜66は、カテゴリA〜D毎の画像データに基づく機械学習によってそれぞれ構成される。スコア算出部54cは、判定対象の画像を示す画像データを2群分類器61〜66の各々に入力して得られる情報に基づいて、4つのカテゴリA〜Dにおいて当該画像を分類した判定結果を示す判定スコアの一例としてスコアSA〜SDを算出する。分類器群54bは、4つのカテゴリA〜Dの中から2つのカテゴリを選ぶ組み合わせの数の個数分の2群分類器61〜66を有し、2群分類器61〜66の各々は、互いに別々の組み合わせにおいて4つのカテゴリA〜Dの中の少なくとも2つのカテゴリの内の一方に、入力された画像データが属する確率を示す所属確率P1A〜P6Dを算出する。スコア算出部54cは、判定対象の画像に関して2群分類器61〜66の各々により算出された複数の所属確率P1A〜P6Dに基づいて、スコアSA〜SDを算出する。
以上の画像分類装置によると、機械学習によって構成される2群分類器61〜66と、2群分類器61〜66に画像データを入力して得られる所属確率P1A〜P6Dに基づいて、画像を分類した判定結果を示すスコアSA〜SDを算出するスコア算出部54cとを用い、精度良く画像の分類を実現できる。
本実施形態において、2群分類器61〜66の個数は、例えば4つのカテゴリA〜Dの中から、2つのカテゴリを選ぶ組み合わせ分の6個である。2群分類器61〜66の各々は、2つのカテゴリの組み合わせ毎に、入力された画像データが当該組み合わせの内の一方のカテゴリに属する確率として所属確率P1A〜P6Dを算出する。これにより、例えば単一の多群分類器によって画像データのカテゴリを判定する手法と比べて、画像診断モデル54は、2群分類器61〜66の各々が判定するカテゴリを絞って効率良く機械学習を行い、精度良くカテゴリを判定することができる。
本実施形態において、スコア算出部54cは、複数のカテゴリA〜Dにおける一つのカテゴリに関して、当該一つのカテゴリと複数のカテゴリA〜Dにおける他のカテゴリとの組み合わせの分の所属確率を合計して、スコアを算出する。これにより、画像診断モデル54は、所属確率に基づくスコアを連続値として算出して、画像データのカテゴリの判定に用いることができ、判定精度を向上させることができる。
本実施形態において、サーバ装置50は、携帯端末40(外部の情報端末)から画像データ20を判定対象として受信して(S1)、スコアを含む判定情報を携帯端末40に送信する(S3)ネットワークインタフェース59(通信部)を備える。これにより、本実施形態の画像診断システム100を実現することができる。なお、画像診断モデル54は、例えばネットワーク200を介して携帯端末40に提供され、データ格納部47に格納されて、携帯端末40のコントローラ41によって実行されてもよい。
本実施形態において、判定対象の画像は、病害を有する植物が撮像された画像であり、複数のカテゴリA〜Dは、病害を区分するカテゴリである。病害の植物の画像は、人の顔等の一般的な画像と比べて、画像データの分類に効果的な特徴量を抽出する難度が高く、訓練データとして利用可能なサンプル数が少ないことが想定される。複数の2群分類器の組み合わせにより学習効率と判定精度の向上を図る画像診断モデル54は、このような判定対象の画像に適して利用可能である。
本実施形態において、画像診断モデル54の処理(S2)は、複数のカテゴリにおいて判定対象の画像を分類する画像分類方法を提供する。本方法は、カテゴリA〜D毎の画像データに基づく機械学習によってそれぞれ構成される複数の分類器の一例として2群分類器61〜66に、判定対象の画像を示す画像データを入力するステップと、スコア算出部54cにより、画像データを2群分類器61〜66の各々に入力して得られる所属確率P1A〜P6Dに基づいて、複数のカテゴリA〜Dにおいて当該画像を分類した判定結果を示すスコアSA〜SDを算出するステップとを含む。2群分類器61〜66の個数は、複数のカテゴリA〜Dの中から2つのカテゴリを選ぶ組み合わせの数であり、2群分類器61〜66の各々は、互いに別々の組み合わせにおいて複数のカテゴリA〜Dの中の少なくとも2つのカテゴリの内の一方に、入力された画像データが属する確率を示す所属確率を算出する。スコアSA〜SDを算出するステップは、判定対象の画像に関して2群分類器61〜66の各々により算出された所属確率P1〜P6Dに基づいて行われる。
以上の画像分類方法によると、画像の分類が機械学習により精度よく実現できる。なお、本実施形態において、以上の画像分類方法を演算処理部51に実行させるための命令群を含んだプログラムは、例えば制御プログラム55として、或いは画像診断モデル54を含んだプログラムとして提供される。
本実施形態において、画像診断モデル54を機械学習によって生成する方法(S11〜S14)は、複数のカテゴリにおいて判定対象の画像を分類する画像分類モデルの生成方法である。本方法は、カテゴリA〜D毎の画像データに基づいて、複数の分類器の一例として2群分類器61〜66の機械学習を行うステップ(S13)と、学習済みの2群分類器61〜66及びスコア算出部54cとを含めて画像診断モデルを生成するステップ(S14)とを含む。スコア算出部54cは、判定対象の画像を示す画像データを2群分類器61〜66の各々に入力して得られる情報に基づいて、スコア算出部54cにより、複数のカテゴリSA〜SDにおいて当該画像を分類した判定結果を示すスコアSA〜SDを算出するように構成される。2群分類器61〜66の個数は、複数のカテゴリA〜Dの中から2つのカテゴリを選ぶ組み合わせの数である。機械学習を行うステップ(S13)は、2群分類器61〜66が、互いに別々の組み合わせにおいて複数のカテゴリA〜Dの中の少なくとも2つのカテゴリの内の一方に、入力された画像データが属する確率を示す所属確率P1〜P6Dを算出するように、2群分類器61〜66の機械学習を行う。
以上の画像分類モデルの生成方法によると、画像の分類が機械学習により精度よく実現できる画像分類モデル(画像診断モデル54)を生成することができる。
(実施の形態2)
実施の形態2では、判定対象の画像の一例として害虫の画像を用いて、多数のカテゴリがある場合に分類器の個数を効率良く低減できる画像分類方法について説明する。
図11は、実施の形態2における画像診断モデル54Cのモデル構造を例示する図である。図11は、13個のカテゴリA〜Nから1つのカテゴリを判定する例を示す。
実施の形態1の画像診断モデル54は、判定させる全カテゴリの組み合わせ分の個数の分類器を含む分類器群54bを用いた。本実施形態の画像診断モデル54Cは、カテゴリ間の共通性の観点から層別化を導入することにより、全カテゴリの組み合わせの数よりも少ない個数の分類器を用いる。
図11の例の画像診断モデル54Cは、入力された画像データをカテゴリ間の共通性に基づいて2つのグループに大別する層別化分類器54Cbを有し、大別された各グループ内において、分類器群54b1及び54b2により実施の形態1と同様にカテゴリを判定する。
図11の例において、画像診断モデル54Cは、害虫の画像データから害虫の種類を判定する。以下の説明において、害虫の画像データは、13種類の害虫に対応して、成虫等を示す「イモムシ非類似」の9種類のカテゴリA〜Iと、幼虫を示す「イモムシ類似」の4種類のカテゴリJ〜Nに大別できるものとする。
本実施形態の画像診断モデル54Cは、入力部54aを介して入力された画像データを、層別化分類器54Cbにより、9種類のカテゴリA〜Iに対応するイモムシ非類似の第1グループと、4種類のカテゴリJ〜Nに対応するイモムシ類似の第2グループに分類する。
層別化分類器54Cbは、例えば実施の形態1における2群分類器61と同様に、CNN等を用いた2群分類器で構成される。層別化分類器54Cbは、イモムシ非類似またはイモムシ類似といったカテゴリ間の共通性により、第1グループまたは第2グループの2つのグループに分割するラベル付けを行った訓練データを用いて、各グループが含むカテゴリの画像データをラベル付けしたグループに分類するように学習される。なお、層別化分類器54Cbは、判定対象の画像を2つのグループに分類可能であれば、任意の分類モデルであってもよい。
画像診断モデル54Cは、画像データが層別化分類器54Cbにより分類された第1グループまたは第2グループのいずれか一方のグループ(以下「対象グループ」という)において、各カテゴリに所属する所属確率を実施の形態1における分類器群54bと同様に算出する。すなわち、対象グループが第1グループの場合、分類器群54b1により第1グループの各カテゴリA〜Iへの所属確率を算出する。一方、対象グループが第2グループの場合、分類器群54b2により第2グループの各カテゴリJ〜Nへの所属確率を算出する。なお、図11において減算部54sは図示を省略している。
分類器群54b1及び54b2は、それぞれ判定対象のカテゴリの組合せの数に対応する個数の2群分類器を含む。すなわち、分類器群54b1は、判定対象の9個のカテゴリA〜Iから2個のカテゴリを選ぶ組合せの数に対応して、36個の2群分類器を含む。分類器群54b2は、判定対象の4個のカテゴリJ〜Nから2個のカテゴリを選ぶ組合せの数に対応して、6個の2群分類器を含む。よって、本実施形態の画像診断モデル54Cは、13個のカテゴリA〜Nに対して42個の2群分類器を含んでおり、13個のカテゴリA〜N全体から2つのカテゴリを選ぶ組み合わせ分の個数78個よりも格段に2群分類器の個数を減らすことができる。
画像診断モデル54Cは、対象グループ内において、スコア算出部54c1または54c2により、実施の形態1と同様に所属確率から各々の判定対象のカテゴリA〜IまたはJ〜Nごとにスコアを算出する。画像診断モデル54Cは、出力部54dにより、対象グループ内のカテゴリから実施の形態1と同様に判定したカテゴリを含む診断情報を出力する。
以上のように、本実施形態において、複数のカテゴリの一例として13個のカテゴリA〜Nは、カテゴリA〜Iのグループ(第1のグループ)と、第1のグループとは異なるカテゴリJ〜Nのグループ(第2のグループ)を含む2つのグループ(複数のグループ)に区分される。本実施形態において、サーバ装置50の画像診断モデル54Cは、判定対象の画像を示す画像データに基づいて、2つのグループにおいて当該画像を分類して、複数の2群分類器を含む分類器群54b1及び54b2の中から画像データを入力する分類器を判定する層別化分類器54Cbを備える。
本実施形態において、画像診断システム100の診断対象である害虫の画像は、生物の画像における多様性を有し、画像診断モデルの学習に利用可能な画像データのサンプル数が少ない場合がある。したがって、複数の2群分類器を用いる画像診断モデルは、害虫の画像を診断対象とする場合にも適用可能である。一方で、2群分類器の数は判定対象のカテゴリ数の組合せの数に対応するため、判定対象のカテゴリ数が多いとカテゴリ数の2乗のオーダーで増加する。これにより画像診断モデルの実行環境によっては、その学習及び判定処理に時間を要することがある。
本実施形態の画像診断モデル54Cは、層別化分類器54Cbを用いることで、各分類器群54b1または54b2が含む2群分類器の数を抑制して、分類器群の学習及び画像診断モデル54Cによるカテゴリの判定における実行時間を改善することができる。
なお、分類器群54b1及び54b2の学習は、各々に対応する訓練データを抽出して用いることで、実施の形態1における分類器群54bの学習と同様に行うことができる。
また、層別化分類器54Cbは、入力された画像データを、2つのグループに限らず、3つ以上のグループに大別してもよい。この際、層別化分類器54Cbは、複数の2群分類器により構成されてもよく、3群以上の分類を行う多群分類器により構成されてもよい。
また、実施の形態1における画像診断モデル54Cに、本実施形態の層別化を適用してもよい。これにより、例えば実施の形態1におけるカテゴリA〜Dに加えて、病害を有しない正常な植物の画像が属するカテゴリをカテゴリEとして、病害の種類に対応するカテゴリA〜Dの画像を分類する画像診断モデルを実現できる。画像データは、層別化によりカテゴリA〜Dを含む第1のグループと、カテゴリEを含む第2のグループに大別される。この場合、分類器群54bの2群分類器の個数は、5個のカテゴリA〜Eにおける少なくとも第1のグループの中から、2つのカテゴリを選ぶ組み合わせの数の6個である。分類器群54bの各2群分類器は、カテゴリA〜Dを含む第1のグループにおける2つのカテゴリの組み合わせ毎に、入力された画像データが当該組み合わせの内の一方のカテゴリに属する確率として所属確率P1A〜P6Dを算出する。
(実施の形態3)
実施の形態3では、分類器の個数を減らす別例を説明する。以下、図12〜14を用いて、実施の形態3における画像診断モデル54Rの構造及び動作を説明する。
図12は、画像診断モデル54Rのモデル構造を例示する図である。図12は、4個のカテゴリA〜Dから1つのカテゴリを判定する例を示す。
実施の形態1の画像診断モデル54及び実施の形態2の画像診断モデル54Cは、判定対象のカテゴリから2個のカテゴリを選択する組合せの数に対応した個数の2群分類器を含む構造であった。これに対して本実施形態の画像診断モデル54Rは、判定対象のカテゴリ数に対応した個数の2群分類器を含み、各2群分類器は、1つのカテゴリと他の全てのカテゴリとを判定する。
図12において、画像診断モデル54Rは分類器群54Rbを含み、分類器群54Rbは、判定対象の4つのカテゴリA〜Dの数に対応した4個の2群分類器71〜74を含む。
図13は、2群分類器71の動作を例示する図である。2群分類器71は、入力された画像データが、カテゴリAと、カテゴリA以外(即ちB,CまたはD)とのいずれであるかを予測するように学習される。図13は、2群分類器71により画像データの特徴空間においてカテゴリAとカテゴリB〜Dとを判定する判定境界300を例示する。このように、2群分類器71は、1つのカテゴリAと他のカテゴリB〜Dとを区別するが、カテゴリB〜Dの各カテゴリは区別しない「1対他」の判定を行う。図12及び図14においては、2群分類器71が判定する2群を「A or NOT」と表記する。
図12に戻り、例えば2群分類器71は、判定対象のカテゴリA〜Dから、カテゴリAとカテゴリB,CまたはDとの比較において、入力された画像データがカテゴリAに所属する所属確率PAを算出する。画像診断モデル54Rは、例えば減算部54sにより、画像データがカテゴリB,CまたはDに所属する(すなわちカテゴリA以外に所属する)所属確率PnA=1−PAを算出する。
本実施形態の画像診断モデル54Rは、実施の形態1及び2のスコア算出部54cとは異なるスコア算出部54Rcを含む。スコア算出部54Rcは、画像データがカテゴリA,B,C及びDの各々に所属する所属確率PA,PB,PC及びPDと、カテゴリA,B,C及びDの各々以外に所属する所属確率PnA,PnB,PnC及びPnDから、カテゴリA,B,C及びDのスコアZA,ZB,ZC及びZDを算出する。
図14は、本実施形態のスコア算出部54Rcの動作を説明するための図である。図14は、テーブルT54Rcを用いて、図12の例における所属確率PA〜PD及びPnA〜PnAに基づいてスコアを算出する処理を示す。テーブルT54Rcの各行は、スコア算出対象のカテゴリを表し、列A〜Dは、2群分類器71〜74が判定する2群を表す。
図14のテーブルT54Rcにおいて、例えばA行A列は、スコア算出対象のカテゴリAと他のカテゴリとを判定する2群分類器71が算出した画像データのカテゴリAへの所属確率PAを示す。B行A列は、2群分類器71によるカテゴリAへの所属確率PAとは相補的な所属確率PnAのカテゴリBへの寄与率を示す。図14において、所属確率PnAのカテゴリBへの寄与率は、カテゴリA以外に所属する所属確率PnA=1−PAを、スコア算出対象以外のカテゴリB〜Dの数に基づき3等分したPnA/3として算出される。
スコア算出部54Rcは、A行A列及びB行A列の例と同様に、2群分類器71〜74が算出する所属確率PA〜PDを用いてテーブルT54Rcを生成する。スコア算出部54Rcは、テーブルT54Rcに基づき、判定対象のカテゴリA〜DのスコアZA〜ZDを算出する。例えば、カテゴリAのスコアZAは、カテゴリA〜Dの各カテゴリと、それ以外のカテゴリとの比較において、カテゴリAに所属する所属確率の2群分類器71〜74についての総和である。
画像診断モデル54Rは、スコアZA〜ZDを算出すると、実施の形態1と同様の出力部54dにより、スコアZA〜ZDに基づき診断情報を出力する。
以上のように、本実施形態において、2群分類器71〜74(複数の分類器)の個数は、4つのカテゴリA〜D(複数のカテゴリ)に含まれるカテゴリの個数4個であり、2群分類器71〜74の各々は、カテゴリA〜D毎に、入力された画像データが4つのカテゴリA〜Dの中で当該カテゴリに属する確率として所属確率PA〜PDを算出する。本実施形態の画像診断モデル54Rは、必要な2群分類器の数が判定対象のカテゴリ数であるため、カテゴリ数の組合せの数に対応する分類器を用いる場合と比べ、2群分類器の数をさらに抑えることができる。これにより、特に判定対象のカテゴリ数が多い場合に、効率よく学習及び判定の処理を行うことができる。
なお、本実施形態の画像診断モデル54Rは、実施の形態2における層別化と併せて用いられてもよい。即ち、層別化分類器54Cbにより大別されたグループ内のカテゴリにおける分類に、画像診断モデル54Rを適用してもよい。例えば実施の形態2において、層別化により、13種類の害虫の画像データを9種類の「イモムシ非類似」のグループと4種類の「イモムシ類似」のグループに分類する。画像診断モデル54Rは、層別化により分類されたいずれか一方のグループ内のカテゴリにおける分類に適用可能である。この際、本実施形態の分類器群54Rbにおける2群分類器(複数の分類器)の個数は、13個のカテゴリ(複数のカテゴリ)において少なくともイモムシ類似のグループ(第1のグループ)に含まれるカテゴリの個数4個以上である。各2群分類器は、イモムシ類似のグループにおけるカテゴリ毎J〜Nに、入力された画像データがイモムシ類似のグループの中で当該カテゴリに属する確率として所属確率PJ〜PNを算出する。
このように実施の形態2における層別化と、実施の形態3における複数の1対他の2群分類器を組み合わせた画像診断モデルは、2群分類器の数をさらに抑制して効率良く学習を行い、高速に診断が可能である。
(実施例)
以上の実施の形態1〜3に関する実施例について、以下説明する。図15及び図16は、実施の形態1〜3に係る画像診断モデルの性能評価を行った結果を示す。
(1)実施の形態1に係る画像診断モデル54の性能評価
実施の形態1に係る画像診断モデル54は、入力された画像データから診断カテゴリを判定する。実施例(1)の性能評価は、図2に例示する植物の病害の診断カテゴリと画像データを対応付けたラベル付きデータを訓練データと評価データに分割して用いた。訓練データと評価データは、例えば9対1の割合に分割する。本性能評価は、訓練データを用いて構築した画像診断モデル54に、訓練データとは別の評価データを入力して診断カテゴリの正解率を評価した。
図15(1),(2)は、画像診断モデル54の性能評価の結果を示す。図15(2)は、各カテゴリに対応する画像データの枚数に偏りがあり、カテゴリCに対応する画像データが欠損した訓練データ及び評価データを用いた例を示す。図15(1)に示す結果から、正解率は、4種類の病害の中で、最低でもカテゴリBの75%であり、全体では88.8%である。図15(2)に示す結果から、カテゴリ間のデータ量に偏りがある場合でも、全体で90%近い正解率を得られた。このように画像診断モデル54は、一般的な画像と比べて分類が困難な病害の植物の画像を機械学習に少量用いる場合においても、画像の特徴を効率よく学習して精度良く診断カテゴリを判定することができると考えられる。
なお、本性能評価は病害が発生した植物の画像のみを用いたが、実施の形態2における層別化分類器を導入して、病害の有無により入力された画像データを大別してから、病害有りと判定された画像データに画像診断モデル54を適用してもよい。
また、ラベル付きデータから、さらに検証データが分割されて用いられてもよい。例えば、画像診断モデル54が含む各2群分類器の学習において必要な設定は、検証データを用いて行われてもよい。
(2)実施の形態2及び3に係る画像診断モデルの性能評価
実施の形態2に係る画像診断モデル54Cは、画像データが入力されると、層別化分類器54Cbによりカテゴリのグループに大別して、分類されたグループ内のカテゴリから診断カテゴリを判定する。実施の形態3に係る画像診断モデル54Rは、1対他の分類を行う2群分類器を判定対象のカテゴリ数だけ用いて診断カテゴリを判定する。実施例(2)は、層別化分類器を適用して分類されたグループ内のカテゴリの判定に、1対他の2群分類器を用いるモデル構造を画像診断モデル54CRとして、性能評価を行った。
実施例(2)の性能評価は、実施の形態2と同様な害虫の種類と画像データを対応付けたラベル付きデータを、訓練データと評価データに分割して用いた。訓練データ及び評価データは、実施の形態2と同様に、画像診断モデル54CRの学習及び評価において2つのグループに大別される。本性能評価は、実施例(1)と同様に、本実施例の訓練データを用いて構築した画像診断モデル54CRに、訓練データとは別の評価データを入力して診断カテゴリの正解率を評価した。
図16は、画像診断モデル54CRの性能評価の結果を示す。図16は、100枚の画像データを含む評価データにおいて、13種類の害虫の種類を判定した正解率を示す。図16に示す結果から、正解率は、13種類の中で「アブラムシ類」の69.0%を除き、各種類において90%以上である。このように、実施の形態2及び3における層別化分類器及び1対他の2群分類器を複数用いた画像診断モデル54CRは、2群分類器の数を抑制して効率よく学習を行うモデル構造において、なお精度良く診断カテゴリを判定可能であると考えられる。
(3)実施の形態2に係る画像診断モデル54Cの性能評価
実施例(3)は、実施の形態2に係る画像診断モデル54Cにおいて、図16の例とは異なる害虫の種類の画像を用いて学習及び評価を行った。実施例(2)では、バラの葉に付く害虫の画像を判定対象としたが、本実施例では、複数の種類の農作物(キャベツ、トマト、キュウリ、ナス及びタマネギ)に付く害虫の画像を判定対象とする。本実施例では、害虫の画像データは、11種類の害虫に対応して、イモムシ非類似の5種類のカテゴリと、イモムシ類似の6種類のカテゴリに大別される。
本実施例における画像診断モデル54Cは、2群分類器の個数を除いて、図11の例と同様のモデル構造を有する。本実施例の分類器群54b1は、判定対象の5個のカテゴリから2個のカテゴリを選ぶ組合せの数に対応して、10個の2群分類器を含む。分類器群54b2は、判定対象の6個のカテゴリから2個のカテゴリを選ぶ組合せの数に対応して、15個の2群分類器を含む。
実施例(3)の性能評価は、上記の11個のカテゴリの害虫の種類と画像データを対応付けたラベル付きデータを、訓練データと評価データに分割して用いた。本性能評価は、実施例(1),(2)と同様に、本実施例の訓練データを用いて構築した画像診断モデル54Cに、訓練データとは別の評価データを入力して診断カテゴリの正解率を評価した。
図17は、画像診断モデル54Cの性能評価を示す。図17は、113枚の画像データを含む評価データにおいて、11種類の害虫の種類を判定した正解率を示す。図17に示す結果から、正解率は、11種類の中で、最低でも「ハモグリバエ」の82.4%であり、全体では91.2%である。このように、画像診断モデル54Cは、層別化分類器と、複数の2群分類器から構成される分類器群とを用いて、複数の種類の農作物に付く害虫のような多様性を有する画像においても、精度良く診断カテゴリを判定可能であることが確認された。
(他の実施の形態)
以上のように、本発明の例示として、実施の形態1〜3を説明した。しかしながら本発明は、これに限らず、他の実施の形態にも適用可能である。以下、他の実施の形態を例示する。
実施の形態では、画像診断システム100は、病害を有する植物及び害虫が撮影された画像を診断する例を説明したが、本発明は、特にこれに限定されない。本発明は、種々の画像分類に適用可能であり、例えば工場等で部品の欠陥、傷、異常等の状態の判別又は検査をする品質管理において、傷等を有する部品が撮影された画像の診断又は分類に適用されてもよく、レントゲン、CT又はMRI等により生物の体の部位又は組織が撮影された画像の病気の診断又は分類に適用されてもよく、ドローン等の飛行物により撮影された農地等の土地の画像の作付け状況等の診断又は分類に適用されてもよい。
実施の形態1〜3は、病害の種類に対応する4種類のカテゴリ、または害虫の種類に対応する13種類のカテゴリにおける画像の診断に画像診断システム100を適用する例を示した。画像診断システム100は、これ以外のカテゴリ数に対応する画像の診断に適用されてもよい。例えば、病害を有する植物の画像の診断において、4種類の病害に限らず、病害を有しない植物の画像を含めて、5種類のカテゴリとしてもよい。
実施の形態1〜3では、判定対象は、実施の形態1及び3において病害の植物の画像であり、実施の形態2において害虫の画像であった。本実施形態において、判定対象は、特にこれに限らず、例えば実施の形態1及び3において害虫の画像であって、実施の形態2において病害の植物の画像であってもよい。また、実施の形態2における層別化は、植物の画像に適用してもよい。
実施の形態1〜3では、1回の判定につき1枚の画像を画像分類モデルに送信する例を説明したが、本実施の形態は、特にこれに限定されない。例えば、1回の判定につき、判定対象を異なる方向から撮影した複数の画像を、同時に画像分類モデルに送信してもよい。同時に複数の画像を受信した画像分類モデルは、スコア算出部において画像毎にスコアを算出し、それらの中の最大のスコアを用いて判定対象が所属するカテゴリを判定してもよく、複数のスコアの平均値を用いて判定対象が所属するカテゴリを判定してもよく、1枚の画像から得られるスコアを用いて判定対象が所属するカテゴリの判定を複数回行い、その多数決の結果に基づいて、判定対象が所属するカテゴリを判定してもよい。
実施の形態1〜3では、分類器群54b,54b1,54b2及び54Rbは、複数の2群分類器により構成された。本実施形態において、分類器群は、必ずしも2群分類器に限らず、所属確率を算出可能な種々の分類器であってよい。
実施の形態1〜3では、画像分類装置の一例としてサーバ装置50を説明した。画像分類装置は、サーバ装置50に限定されない。例えば、携帯端末40を画像分類装置として構成することもできる。本実施形態の画像分類装置は、判定対象の画像を撮像するカメラ42(撮像部)と、判定スコアを含む判定情報を表示する表示部43とを備えてもよい。
実施の形態1〜3では、画像分類モデルの一例である画像診断モデル54,54C及び54Rは、分類器群54b,54b1,54b2及び54Rbを含んで構成された。本実施形態において、画像分類モデルは、必ずしも分類器群を含まなくてもよい。例えば、スコア算出部54c,54c1,54c2及び54Rcが分類器の機能を含んでもよい。また、分類器群は、画像分類モデル(或いは画像分類装置)の外部構成として、例えばネットワーク200を介して画像データを受信し、所属確率を送信するように動作してもよい。この場合、スコア算出部は、外部の分類器群から所属確率を受け取って動作してもよい。
実施の形態1〜3では、画像分類モデルの一例である画像診断モデル54,54C及び54Rは、機械学習によって実現された。本実施形態において、画像分類モデルは、必ずしも機械学習によって実現されなくてもよい。この場合であっても、画像分類モデルは、スコア算出部により連続値の判定スコアを出力することによって、画像の分類を精度良く実現可能にするという課題を解決することができる。
以上のように、本実施形態における画像分類モデルは、判定対象の画像を分類する画像分類モデルであって、判定対象の画像を示す画像データを入力する入力部と、入力された画像データについて、複数のカテゴリのカテゴリ毎の判定スコアを算出するスコア算出部と、カテゴリ及び対応する少なくとも一部の判定スコアを出力する出力部とを備える。スコア算出部は、複数のカテゴリの中の少なくとも2つのカテゴリの内の一方に、入力された画像データが属する確率を示す所属確率に基づいて、判定スコアを算出する。こうした画像分類モデルによっても、画像の分類を精度良く実現可能である。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、画像分類装置、方法及び画像分類モデルの生成方法に適用可能である。
100 画像診断システム
40 携帯端末
42 カメラ
50 サーバ装置
54,54C,54R 画像診断モデル
55 制御プログラム
58 データベース
54a 入力部
54b,54b1,54b2,54Rb 分類器群
54c,54c1,54c2,54Rc スコア算出部
54d,54d1,54d2 出力部
54Cb 層別化分類器
61,61,62,63,64,65,66,71,72,73,74 2群分類器
D60 訓練データセット
200 ネットワーク

Claims (12)

  1. 複数のカテゴリにおいて判定対象の画像を分類する画像分類装置であって、
    前記カテゴリ毎の画像データに基づく機械学習によってそれぞれ構成される複数の分類器と、
    前記判定対象の画像を示す画像データを前記各分類器に入力して得られる情報に基づいて、前記複数のカテゴリにおいて当該画像を分類した判定結果を示す判定スコアを算出するスコア算出部と、を備え、
    前記複数の分類器は、前記複数のカテゴリの中から2つのカテゴリを選ぶ組み合わせの数以下の個数を有し、
    前記各分類器は、互いに別々の組み合わせにおいて前記複数のカテゴリの中の少なくとも2つのカテゴリの内の一方に、入力された画像データが属する確率を示す所属確率を算出し、
    前記スコア算出部は、前記判定対象の画像に関して前記各分類器により算出された複数の所属確率に基づいて、前記判定スコアを算出する
    画像分類装置。
  2. 前記複数の分類器の個数は、前記複数のカテゴリにおける少なくとも第1のグループの中から、2つのカテゴリを選ぶ組み合わせの数以上であり、
    前記各分類器は、前記第1のグループにおける2つのカテゴリの組み合わせ毎に、前記入力された画像データが当該組み合わせの内の一方のカテゴリに属する確率として前記所属確率を算出する
    請求項1に記載の画像分類装置。
  3. 前記スコア算出部は、前記第1のグループにおける一のカテゴリに関して、当該一のカテゴリと前記第1のグループにおける他のカテゴリとの組み合わせの分の前記所属確率を合計して、前記判定スコアを算出する
    請求項2に記載の画像分類装置。
  4. 前記複数の分類器の個数は、前記複数のカテゴリにおいて少なくとも第1のグループに含まれるカテゴリの個数以上であり、
    前記各分類器は、前記第1のグループにおけるカテゴリ毎に、前記入力された画像データが前記第1のグループの中で当該カテゴリに属する確率として前記所属確率を算出する
    請求項1に記載の画像分類装置。
  5. 前記複数のカテゴリは、前記第1のグループと、前記第1のグループとは異なる第2のグループとを含む複数のグループに区分され、
    前記判定対象の画像を示す画像データに基づいて、前記複数のグループにおいて当該画像を分類して、前記複数の分類器の中から前記画像データを入力する分類器を判定する判定器をさらに備える
    請求項2から4のいずれか1つに記載の画像分類装置。
  6. 外部の情報端末から画像データを判定対象として受信して、前記判定スコアを含む判定情報を前記情報端末に送信する通信部をさらに備える
    請求項1から5のいずれか1つに記載の画像分類装置。
  7. 前記判定対象の画像を撮像する撮像部と、
    前記判定スコアを含む判定情報を表示する表示部とをさらに備える
    請求項1から5のいずれか1つに記載の画像分類装置。
  8. 前記判定対象の画像は、病害を有する植物及び害虫の画像の少なくとも一つを含む有害生物が撮像された画像であり、
    前記複数のカテゴリは、前記有害生物を区分するカテゴリである
    請求項1から7のいずれか1つに記載の画像分類装置。
  9. 複数のカテゴリにおいて判定対象の画像を分類する画像分類方法であって、
    前記カテゴリ毎の画像データに基づく機械学習によってそれぞれ構成される複数の分類器に、前記判定対象の画像を示す画像データを入力するステップと、
    当該画像データを前記各分類器に入力して得られる情報に基づいて、前記複数のカテゴリにおいて当該画像を分類した判定結果を示す判定スコアを算出するステップと、を含み、
    前記複数の分類器の個数は、前記複数のカテゴリの中から2つのカテゴリを選ぶ組み合わせの数以下であり、
    前記各分類器は、互いに別々の組み合わせにおいて前記複数のカテゴリの中の少なくとも2つのカテゴリの内の一方に、入力された画像データが属する確率を示す所属確率を算出し、
    前記判定スコアを算出するステップは、前記判定対象の画像に関して前記各分類器により算出された複数の所属確率に基づいて行われる
    画像分類方法。
  10. 請求項9に記載の画像分類方法をコンピュータに実行させるための命令群を含むプログラム。
  11. 複数のカテゴリにおいて判定対象の画像を分類する画像分類モデルの生成方法であって、
    前記カテゴリ毎の画像データに基づいて、複数の分類器の機械学習を行うステップと、
    学習済みの前記複数の分類器と、スコア算出部とを含めて前記画像分類モデルを生成するステップとを含み、
    前記スコア算出部は、前記判定対象の画像を示す画像データを前記各分類器に入力して得られる情報に基づいて、前記複数のカテゴリにおいて当該画像を分類した判定結果を示す判定スコアを算出するように構成され、
    前記複数の分類器の個数は、前記複数のカテゴリの中から2つのカテゴリを選ぶ組み合わせの数以下であり、
    前記機械学習を行うステップは、前記各分類器が、互いに別々の組み合わせにおいて前記複数のカテゴリの中の少なくとも2つのカテゴリの内の一方に、入力された画像データが属する確率を示す所属確率を算出するように、前記各分類器の機械学習を行う
    画像分類モデルの生成方法。
  12. 判定対象の画像を分類する画像分類モデルであって、
    判定対象の画像を示す画像データを入力する入力部と、
    入力された画像データについて、複数のカテゴリのカテゴリ毎の判定スコアを算出するスコア算出部と、
    カテゴリ及び対応する少なくとも一部の判定スコアを出力する出力部とを備え、
    前記スコア算出部は、前記複数のカテゴリの中の少なくとも2つのカテゴリの内の一方に、入力された画像データが属する確率を示す所属確率に基づいて、前記判定スコアを算出する
    画像分類モデル。
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