JP2021095803A - 比例注入用グラウトモニタ及びそれを用いた硬化グラウトの比例注入方法 - Google Patents

比例注入用グラウトモニタ及びそれを用いた硬化グラウトの比例注入方法 Download PDF

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Abstract

【課題】A液が内管のB液側への逆流防止とA液とB液の混合を行う混合逆流防止混合機構を備えた比例注入用グラウトモニタ及びそれを用いた硬化グラウトの比例注入方法を提供する。【解決手段】1m3あたりセメント500〜1,200kgを含んだセメントミルクのA液に、モル比2.5〜4.0のSiO2の容量で18〜35%の濃度の水ガラスのB液を、A液1m3に対して130〜500Lの比率で混合した硬化グラウトを二重管ロッド1を用いて比例注入するための比例注入用グラウトモニタ10において、二重管ロッド1の内管3から吐出したB液が内管3に逆流することを防止するとともに、前記A液と前記B液とを混合する逆流防止混合機構5を備え、逆流防止混合機構5を、二重管ロッド1の先端開口を閉塞する先端開口閉塞手段と、二重管ロッド1の内管3の先端付近の側面に形成された複数の吐出孔4と、この吐出孔4の外面を密着被覆する伸縮材からなる円筒状の円筒体50を設ける。【選択図】図1

Description

本発明は、軟弱地盤注入や地下水下地盤注入として瞬結性又は中結性硬化グラウトの注入に用いるグラウトモニタ及びそれを用いた硬化グラウトの比例注入方法に関するものである。詳しくは、セメントミルクA液に少量の高濃度水ガラス液からなるB液を比例配合して注入する際に用いる比例注入用のグラウトモニタ及びそれを用いた硬化グラウトの比例注入方法に関するものである。
従来、軟弱地盤、盛土地盤、河川堤防、溜池等の土構造物の地盤強化、又は地下水下地盤の止水や湧水防止を目的として、セメントミルクと水ガラスを組み合わせて瞬結性又は中結性の硬化グラウトを地盤に等量注入することが行われている。また、このような硬化グラウトの等量注入には、二重管ロッドの先端に設けられた等量注入装置としてグラウトモニタが用いられている。
先ず、本発明に関する地盤注入のセメントと水ガラスを組み合わせたグラウトの先行技術について述べる。特許文献1には、水ガラスと水ガラス原液の0.01〜0.4程度のセメントを含んだグラウトを別個にポンプで送り、注入管のなるべく先端付近で合流させて直ちに固結させることを特徴とする水ガラスとセメントを用いた注入工法が開示されている(特許文献1の特許請求の範囲等参照)。
特許文献1記載の注入工法は、水ガラスに少量のセメント(1m3当たり60〜70kg)を添加するもので、ゲル化時間(以下、ゲルタイムという)10〜20分であり、主に土粒子間隙に浸透させることを目的とするものであった。しかし、実施に実用化されることはなかった。
実用化されたものとしては、例えば、非特許文献1に、A液として、3号水ガラス200〜250Lに水を加えた計500Lに、B液として、普通セメント200〜250kgに水を加えた計500Lを、混合させた水ガラス系懸濁グラウトが開示されている(非特許文献1のP26,40頁等参照)。
非特許文献1に記載の水ガラス系懸濁グラウトは、一般的にLWと称するゲルタイムが約1分前後、ホモゲル強度が3N/mm2(材齢28日)程度のグラウトであり、主に、砂礫層などの大間隙の浸透や粘性土層への割裂(脈状)注入として、止水や地盤強化を目的として使用されるものであった。
また、砂質土にグラウトを注入する場合、シルト、粘土分が10%以上含まれると溶液型グラウトであっても、土粒子間に浸透できず割裂状に注入すること(地盤の地層を割裂させながら注入すること)になる。
この水ガラス系懸濁グラウトは、地盤注入工法として用いられ、水ガラスをA液とし、セメントは水ガラスをゲル化させるための硬化剤(B液)としており、要は水ガラスが主剤であるという特許文献1と同様の技術思想から実用化されたグラウトである。
しかし、LWは、A液とB液を等量に注入することを原則としており、ゲルタイムを短く瞬結性にすることができず、さらに、ゲル後の立ち上がり強度(早期強度の発現)が非常に弱いという難点があった。このため、ゲル化後の可塑状固結及びその後の立ち上がり強度が非常に弱く、ゲル化後においても注入ポンプ(注入圧に関係なく一定量吐出)で遠方まで圧入されて、限定範囲にとどめるがことができなかった。
その後、瞬結工法が開発され、LWに石灰等のゲル化促進剤を加えた瞬結性グラウトができたがゲル化後の立ち上がり強度はあまり向上されずLWと大差がなかった。その理由は、ゲル化直後の立ち上がり強度は、全て水ガラスのゲル化強度に支配され、セメントが硬化開始するには、長時間(約5〜8時間程度)を要するからである。
以上のように、従来技術では、ゲル化後の立ち上がり強度を高めることができなかったため、限定範囲に注入することができないという大きな難点があった。このため、現状では、LWは、殆ど使用されていない。
一方、昭和54年に出願された特許文献2には、空洞充填(裏込め)注入工法として全く新しい発想による揺変性(チキソトロピー)ゲルを用いた可塑状グラウトが開示されている(特許文献2の特許請求の範囲等参照)。なお、ここでいう可塑状グラウトとは、静止状態では自立する程の強度を有しているが、加圧すれば(注入圧力を加えれば)容易に流動化する程度の固結強さ(マヨネーズ状)であるグラウトを指している。
特許文献2に記載の可塑状グラウトは、前述のLWと異なり、セメントを主剤(A液)として、多量のセメントをゲル化させる硬化剤として水ガラス(B液)を高濃度で少量加える、いわゆる比例注入方法で行うことを原則としている。
しかし、この特許文献2に記載の可塑状グラウトは、ゲル化直後の立上り強度が非常に弱いため、地盤強化を目的としたグラウトとして、地盤注入に使用することは不適であった。
その後、比例配合による比例注入の原理を応用して早期強度(3時間後の一軸圧縮強度が1.5N/mm2以上)の発現が可能な瞬結性グラウトに関する発明もなされている(例えば、特許文献3に記載の瞬結性硬化グラウトの注入方法、特許文献4に記載の硬化グラウトの地下水下地盤注入方法)
しかし、特許文献3に記載の瞬結性硬化グラウトの注入方法や特許文献4に記載の硬化グラウトの地下水下地盤注入方法は、瞬結性又は中結性硬化グラウトを比例注入で地盤注入(一般的に地表か1m以深まで注入)する場合、施工上大きな問題点があることが判明した。
従来の二重管ロッド注入工法(単相式二重管ストレーナー工法ともいう)は、非特許文献2に記載されているように、施工方法としては、先端部に特殊なモニタを装着した二重管ロッドを用い、水で注入所定深度まで削孔を行い、削孔完了後削孔した二重管ロッドをそのまま注入管として使用するものである。
この注入管(二重管ロッド)のモニタは、構造や機能の違いにより異なり、代表的には、DDS工法、MT工法、及びLAG工法がある。前者2つのDDS工法及びMT工法は、A液とB液を管内混合で行い、後者のLAG工法は、管外混合で行う。これらの工法は、主に溶液型グラウトとして開発されたもので、等量注入であって、地盤注入圧(地盤抵抗圧を超える圧力)で注入されている。なお、いずれの工法に用いるグラウトモニタの内管先端部は、閉塞されていない。
これに対して、特許文献3に記載の比例注入では、強制圧力(特許文献3の段落[0099]参照)で二重管ロッドを回転させて円盤状のグラウト固結体を形成(特許文献3の段落[0096]参照)、又は二重管ロッドを回転しながら引き上げて螺旋状のグラウト固結体を形成するには、多くの問題点があり施工できないことが判明した。
[問題点]
1)外管の多量のA液(セメントミルク)に対して内管の少量のB液をモニタ内で混合するとA液が内管のB液側に逆流してモニタ内でグラウトがゲル化してグラウトが使用不能となるおそれがある。
2)多量のA液と少量のB液が並列で放出するためモニタ内で十分な混合ができない。
3)強制圧下の注入の場合、ロッドを回転させるため、強制圧下のグラウトは、地盤よりは入り易い削孔時に生じたロッドと地盤との間の隙間に沿ってリークしてしまう。このようにグラウトがリークしてしまう現象は、強制圧力とロッドの回転(隙間が生じ易い)の相乗作用によって起こる現象である。このうち、1)と2)が施工上最も解決しなければならない問題点である。
なお、従来の瞬結工法(本発明の非強制圧もこれに相当)では、注入開始時にロッド周りの隙間にグラウトがリークするが、強制圧下ではなく、しかもロッドを回転させていない。このため、ゲルタイムが短く連続的に注入しても時間と共に、グラウトがゲル化してグラウトパッカーの効果を発揮するため、特段の対策を行わずに注入することができている。
これに対して、本発明の注入方法は、主にゲルタイムが短く、且つ、可塑状保持時間も極端に短く、早期強度が著しく高い比例配合した瞬結性グラウトを対象としている。本発明の注入方法では、二重管ロッドの外管にA液を、内管に少量のB液を圧送し、モニタ内で比例混合したグラウトを強制圧下でロッドを回転させながら地盤内に円盤状と円柱状のグラウト固結体を形成するか、又は、ロッドを引き上げながら螺旋状のグラウト固結体を形成する。これにより、本発明の注入方法では、地盤強化又は止水を図ることを目的としている。また、非強制圧下では、ロッドの回転・引き上げしながら注入を行わず所定の位置で注入し、地下水下の地盤の止水や湧水防止又は地盤強化を図ることを目的としている。
特公昭36−24122号公報 特開平08−239255号公報 特許第6371024号公報 特許第6474180号公報
三木五三郎・下田一雄著、「可塑状グラウト注入工法」、日刊建設工業新聞社、2001年7月20日、P26,40 草野一人、「薬液注入工法 ハンドブック」、吉井書店、昭和58年7月5日、P125〜129
そこで、本発明は、前記問題点を解決するために案出されたものであり、その目的とするところは、従来の瞬結工法のモニタを改良し、A液が内管のB液側への逆流防止とA液とB液の混合を行う逆流防止混合機構を備えた比例注入用グラウトモニタ及びそれを用いた硬化グラウトの比例注入方法を提供することにある。
第1発明に係る比例注入用グラウトモニタは、1m3あたりセメント500〜1,200kgを含んだセメントミルクのA液に、モル比2.5〜4.0のSiO2の容量で18〜35%の濃度の水ガラスのB液を、A液1m3に対して130〜500Lの比率で混合した硬化グラウトを二重管ロッドを用いて比例注入するための比例注入用グラウトモニタであって、前記二重管ロッドの外管から吐出した前記A液が前記内管のB液側に逆流することを防止するとともに、前記A液と前記B液とを混合する逆流防止混合機構を備え、前記逆流防止混合機構は、前記二重管ロッドの先端開口を閉塞する先端開口閉塞手段と、前記二重管ロッドの内管の先端付近の側面に形成された複数の吐出孔と、この吐出孔の外面を密着被覆する伸縮材からなる円筒状の円筒体又はリング状のリング体と、を有することを特徴とする。
第2発明に係る比例注入用グラウトモニタは、第1発明において、前記二重管ロッドの外管には、側面に形成された吐出孔である単数又は複数のノズルが設けられ、前記先端開口閉塞手段は、前記内管の先端開口に形成された縮径部と、前記縮径部を通過できない径の硬質ボールと、を有し、前記縮径部が前記硬質ボールで閉塞可能、且つ、前記ノズルから前記硬化グラウトを注入可能に構成されていることを特徴とする。
第3発明に係る比例注入用グラウトモニタは、第1発明において、前記先端開口閉塞手段は、前記内管の先端開口が予め閉塞され、前記二重管ロッドの外管の先端開口が閉塞されておらず、前記硬化グラウトを前記外管の先端開口から注入可能に構成されていることを特徴とする。
第4発明に係る比例注入用グラウトモニタは、第1発明ないし第3発明のいずれかの発明において、前記円筒体は、上下にずれないように固定バンドで固定され、前記吐出孔から吐出された前記B液は、前記円筒体に一旦当接して上方又は横方向に噴射されて、前記二重管の前記外管内で前記A液と混合されるように構成されていることを特徴とする。
第5発明に係る比例注入用グラウトモニタは、第1発明ないし第3発明のいずれかの発明において、前記リング体は、前記吐出孔の表面側に凹みを有し、前記B液は、前記凹みに一旦当接して横方向に噴射されて、前記二重管の前記外管内で前記A液と混合されるように構成されていることを特徴とする。
第6発明に係る硬化グラウトの強制圧の比例注入方法は、請求項2に記載の比例注入用グラウトモニタを用いて、通常の地盤抵抗圧力より高い強制圧力をかけて地盤に前記硬化グラウトを注入する硬化グラウトの強制圧の比例注入方法であって、前記硬化グラウトのゲルタイムの3倍以内の時間、瞬結性グラウトの注入を一旦停止して、グラウトをゲル化させ、グラウトパッカーを形成させた後、前記二重管ロッドを所定の位置で複数回、回転して強制圧が消失するまでは円盤状のグラウト固結体を形成する第1工程と、前記二重管ロッドを回転しながら、次の上部ステップまで上下に移動を繰り返して円柱状のグラウト固結体を形成する第2工程と、を備え、前記第1工程と前記第2工程を1サイクルとして注入ステップ毎に順次繰り返し、最上部の注入ステップまで瞬結性グラウトを地盤に注入することを特徴とする。
第7発明に係る硬化グラウトの強制圧の比例注入方法は、請求項2に記載の比例注入用グラウトモニタを用いて、通常の地盤抵抗圧力より高い強制圧力をかけて地盤に前記硬化グラウトを注入する硬化グラウトの強制圧の比例注入方法であって、前記硬化グラウトのゲルタイムの3倍以内の時間、瞬結性グラウトの注入を一旦停止して、グラウトをゲル化させ、グラウトパッカーを形成させた後、前記二重管ロッドを回転しながら同時に所定速度で徐々に引き上げて螺旋状のグラウト固結体を形成させることを特徴とする。
第8発明に係る硬化グラウトの強制圧の比例注入方法は、請求項2に記載の比例注入用グラウトモニタを用いて、通常の地盤抵抗圧力より高い強制圧力をかけて地盤に前記硬化グラウトを注入する硬化グラウトの強制圧の比例注入方法であって、前記二重管ロッドを所定の位置で固定して前記ノズルから前記硬化グラウトを地盤に注入することを特徴とする。
第9発明に係る硬化グラウトの非強制圧の比例注入方法は、請求項2に記載の比例注入用グラウトモニタを用いて、地盤に前記硬化グラウトを注入する硬化グラウトの比例注入方法であって、地盤に前記硬化グラウトを前記外管の先端開口から通常の地盤抵抗圧力と同程度の非強制圧力 で注入することを特徴とする。
第10発明に係る硬化グラウトの比例注入方法は、請求項3に記載の比例注入用グラウトモニタを用いて、地盤に前記硬化グラウトを注入する硬化グラウトの比例注入方法であって、地盤に前記外管の先端開口から前記硬化グラウトとして瞬結性グラウト又は中結性グラウトを注入することを特徴とする。
第1発明〜第5発明によれば、比例注入用グラウトモニタにA液が内管のB液側への逆流防止とA液とB液の混合を行う逆流防止混合機構が設けられているので、A液が内管のB液側に逆流してモニタ内でグラウトがゲル化してグラウトが使用不能となるおそれがあるという問題及びA液とB液の不均一混合の問題を解決して均一硬化グラウトで地盤強化を達成することができる。
第6発明によれば、円盤状のグラウト固結体及び円柱状のグラウト固結体が形成されるので、支持杭に準じた支持力を発揮することができるだけでなく、地盤全体の強化を達成することができる。その上、第6発明によれば、戸建住宅などの小規模建築物の支持力強化、軟弱地盤や埋土地盤、溜池や堤防などの土構造物の強化を達成することができる。
第7発明によれば、地盤内に立体的な螺旋状のグラウト固結体が形成されるので、液状化に起因した地盤沈下や土砂の流出・移動を抑制する効果が高いものとなる。このため、第7発明によれば、軟弱地盤や埋土地盤、溜池や堤防などの土構造物の地盤強化を達成することができる。
第8発明によれば、A液が内管のB液側に逆流してモニタ内でグラウトがゲル化してグラウトが使用不能となるおそれがあるという問題及びA液とB液の不均一混合の問題を解決して、均一硬化グラウトで地盤強化を達成することができる。
第9発明によれば、外管のノズルから瞬結性グラウトを吐出して割裂状に侵入させることができるので、地盤強化を達成することができる。
第10発明によれば、外管の先端開口から瞬結性グラウト又は中結性グラウトを吐出して、地下水下の地盤の止水や湧水防止や地盤強化を達成することができる。
なお、第1〜第10発明によれば、地下水下の地盤の止水や湧水防止や地盤強化だけでなく、アンカー工法のグラウトの固結体の形成にも効果を発揮することができる。
図1は、本発明の第1実施の形態に係る比例注入用グラウトモニタの構成を模式的に示す模式断面図である。 図2は、本発明の第2実施形態に係るグラウトモニタを用いて硬化グラウトを非強制圧で注入する場合を模式的に示す模式断面図である。 図3は、本発明の第1実施形態に係る強制圧の比例注入方法を説明する説明図であり、図3(a)が、第1実施形態に係る強制圧の比例注入方法により注入したグラウト固結体を示す模式鉛直断面図であり、図3(b)が、その水平模式断面図である。 図4は、本発明の第2実施形態に係る強制圧の比例注入方法により注入したグラウト固結体を示す模式鉛直断面図である。
以下、本発明の実施の形態に係る比例注入用グラウトモニタ及びそれを用いた比例注入方法について説明する。
[比例注入用グラウトモニタ]
[第1実施形態]
先ず、図1を用いて、本発明の第1実施の形態に係る比例注入用グラウトモニタ10について説明する。図1は、本発明の第1実施の形態に係る比例注入用グラウトモニタ10の構成を模式的に示す模式断面図である。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る比例注入用グラウトモニタ10(以下、単にグラウトモニタという)は、二重管ロッド1の先端に装着されて、2つの流路を流れる2液を混合する混合装置としての機能を有するグラウトモニタである。
図示しないが、本発明の注入方法で使用する主要な機器としては、従来のLW工法と同様に、二重管ロッド1の他、ボーリングマシン、注入ポンプ、グラウト調合槽なども必要であることは云うまでもない。
なお、ホーリングマシンは、通常、地下水下の地盤ではグラウト注入に用いられているものは、通水しながら二重管ロッド先端に取り付けたメタルクラウンで回転しながら地盤を掘削するロータリ式(回転式)が使われている。
一方、堤防や溜池等の土構造物は、ほとんど地下水上(底部は地下水下)であるが、特許文献4の段落[0044]〜[0048]に記載されているように、多量の水を使って削孔した場合、地盤を乱して却って弱体化することになる。そこで、本発明では、水を使わない無水掘りのパーカッション(衝撃式)又はロータリーパーカッション(回転衝撃式)で二重管ロッド管を設置する方法が好ましい。
二重管ロッド1は、外管2と内管3とからなる一般的な二重管ロッドであり、外管2内が第2流路、内管3内が第1流路となっている。
<内管>
この内管3の先端付近の側周面には、複数の吐出孔4が穿設され、内管3の外周面には、これら複数の吐出孔4の外部表面に密着して被覆閉塞する円筒状の円筒体50が装着されている。また、内管3の先端部には、前述のA液が内管3内のB液側に逆流してグラウトモニタ10内でグラウトがゲル化してしまうという問題等を解決するために逆流防止混合機構5が設けられている。
<逆流防止混合機構>
具体的には、この逆流防止混合機構5は、複数の吐出孔4と、これらに密着して被覆閉塞する円筒状の円筒体50と、外管2及び内管3の先端開口を閉塞する後述の先端開口閉塞手段など、から構成されている。
この円筒体50は、軟質ゴム等のゴム材やプラスチック類からなる樹脂材など、伸縮性を有する伸縮材からなることが好ましい。なお、この円筒体50の下部は、円筒体50と同様に伸縮材からなる固定バンド6で固定されて吐出圧力で円筒体50が吐出孔4からずれないように固定されている。勿論、円筒体50は、下部に限られず、いずれかの箇所が上下にずれないように固定されていればよい。
(先端開口閉塞手段)
円筒体50の下部は、固定バンド6で固定されているので、後述のように、内管3内を流通するB液の圧力で吐出孔4から吐出したB液は、その圧力で外側に広がった円筒体50と内管3との間の隙間から上方に噴射されることとなる。但し、円筒体50の側周面に縦方向(管軸方向)にスリットを設け、そこからB液を噴射するように構成してもよい。さらに、吐出孔4の周囲に凹みを設け、その表面をリング状のリング体で覆い、横方向に噴射するように構成することもできる。
また、内管3の外側は、外管2先端内側に設けられた縮径部であるストッパー7に接続しており、外管先端は、閉塞(外管内)された構造になっている。掘削時に供給する水は、内管3内を通してロッド先端のメタルクラウン8の開口から吐出されて供給される。
次に、掘削後、内管3内に硬質ボール7’を投入すると、ストッパー7で止まり、内管3の開口は、閉塞される構造となっている。通常の二重管ロッド1の外径は、40.5mmで内管3の内径は10mmであるため、この中を通過させるため硬質ボール7’の直径は、約8mm程度を目安としている。
(硬質ボール)
この硬質ボール7’の材質は、特に限定されないが、例えば、スチールボールなどの金属製や硬質ゴムからなるものが好適に用いることができる。但し、硬質ボール7’は、直径が変わらない硬質部材からなる球体であればどのよう材質であってもよいことは云うまでもない。
<外管>
外管2の先端付近の側周面には、A液とB液とが混合された瞬結性グラウトを吐出する単数又は複数のノズル9が穿設されている。
[第2実施形態]
次に、図2を用いて、本発明の第2実施形態に係る比例注入用グラウトモニタ10’ (以下、単にグラウトモニタという)について説明する。図2は、本発明の第2実施形態に係るグラウトモニタ10’を用いて硬化グラウトを非強制圧で注入する場合を模式的に示す模式断面図である。
図2に示すように、第2実施形態に係るグラウトモニタ10’が、前述の第1実施形態に係るグラウトモニタ10と相違する点は、内管3の先端部が予め閉塞されており、外管2の先端が閉塞されず、開口している点及びノズル9が設けられていない点である。よって、その点を主に説明し、同一構成は同一符号を付し、説明を省略する。
図2に示すように、グラウトモニタ10’を用いて硬化グラウトを非強制圧で注入する場合は、硬質ボール7’は使用せずに、内管3の先端開口が内管先端開口閉塞手段7”で閉塞され、B液が円筒体50と内管3との間の隙間から上方に噴射されて、外管2の先端開口から前述のA液とB液とが混合した瞬結性又は中結性グラウトが注入される。
以上説明した本発明の第1実施形態及び第2実施形態に係る比例注入用グラウトモニタ10,10’は、いずれも本発明を実施するにあたって具体化した一実施形態を示したものに過ぎない。よって、例示した実施形態によって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
特に、グラウトモニタ10,10’の逆流防止混合機構や先端開口閉塞手段は、図示したものに限られず、内管3内へのA液の逆流を防止できる他の機構や外管2及び内管3の先端開口を閉塞できる他の閉塞手段であってもよいことは云うまでもない。
[硬化グラウトの比例注入方法]
次に、図3,図4を用いて、本発明の実施形態に係る硬化グラウトの比例注入方法について説明する。本発明に係る硬化グラウトの比例注入方法は、強制圧注入と非強制圧注入とに分けられる。
[強制圧]
強制圧力は、通常の地盤注入時にかかる圧力(地盤抵抗圧力)より高い圧力をいい、できるだけ高い圧力の方がグラウトの指向性が高くなり、広範囲までグラウトが到達することができるため望ましい。
一般に、地盤注入用ポンプでかける圧力は、ポンプの規格や能力にもよるが、だいたい3〜5MPaであり(ジェットグラウト用の超高圧ポンプを除く)、本発明に係る硬化グラウトの比例注入方法でもこの範囲で行う。なお、今後能力アップした高圧ポンプが実現されれば使用できるので、本発明に係る硬化グラウトの比例注入方法において、強制圧力の上限値を限定することはできない。但し、現時点で存在する地盤注入用ポンプの強制圧力の上限値は、1.5〜3.0MPa程度である。
強制圧力の値は、主にグラウトの単位時間あたりの吐出量(注入速度)とノズルの大きさ(断面積)で決まるものであり、その他の要素としては、グラウトの流動性(水ガラスに起因した粘性やセメント濃度)が考えられる。目安としては、ノズル径は、2.0mm〜4.5mm程度である。
具体的には、例えば、後記の表1の実施例2の配合で、吐出量毎分15Lで強制圧1.5MPaとなるようにノズル径を求めた場合、1箇所あたりノズル径は、3mmであった(実験値)。
なお、本発明に係る硬化グラウトの比例注入方法の注入対象とする土質は、軟弱な粘性土、シルトや粘土を含んだ砂質土、溶液型で浸透できない土、盛土、埋立地盤、溜池や堤防等の土構造物(ルーズで密ではなく空隙も発生している物)である。このため、注入圧は、一般に、0.1〜0.3MPaであり、高くても0.5MPa以下である。
本実施形態に係る硬化グラウトの強制圧の比例注入方法では、前述の第1実施の形態に係るグラウトモニタ10を用いて行う。
図1に示すように、本実施形態に係る強制圧の比例注入方法では、外管2の開口は、予め閉塞されているため二重管ロッド1の内管3に水を通水し、所定の深度までボーリングマシンで削孔した後、内管3の中に硬質ボール7’を投入して水圧で内管3の先端開口を閉塞する。
これにより、吐出孔4から吐出したB液が、加圧により外側に広がった円筒体50と内管3との間の隙間から上方に噴射されて、外管2内を流通するA液と均一に混合する。そして、単数又は複数のノズル9から瞬結性グラウトとして吐出され、強制圧力で地盤に瞬結性グラウトが注入されることとなる。
このとき、本実施形態に係る強制圧の比例注入方法では、地盤強化の目的に応じた2つの注入形態があり、1つ目は、図3に示すロッドを回転又は停止して注入する第1実施形態であり、2つ目は、図4に示すロッドを回転しながら引き上げて注入する第2実施形態である。
<第1実施形態に係る強制圧の比例注入方法>
先ず、図3を用いて、第1実施形態に係る強制圧の比例注入方法について説明する。図3は、本発明の第1実施形態に係る強制圧の比例注入方法を説明する説明図であり、図3(a)が、第1実施形態に係る強制圧の比例注入方法により注入したグラウト固結体を示す模式鉛直断面図であり、図3(b)が、その水平模式断面図である。
図3に示すように、第1実施形態に係る強制圧の比例注入方法では、前述のグラウトモニタ10を備える二重管ロッド1を所定の深度で回転しながら、又は停止しながら前述のように二重管ロッド1の先端を閉塞して瞬結性グラウトを地盤に注入する。
このとき、強制圧力で注入すると、図3(a)に示すように、先ずは浸透し易いロッド周りの隙間に侵入してリークが続くことになる。これは、強制圧力とロッドの回転の相乗作用が大きく影響を及ぼしているものと考えられる。
なお、従来の地盤抵抗圧注入では、ロッドを回転しないで瞬結性グラウトを注入した場合、リークはするが時間と共にゲル化し、グラウトパッカーを形成するので、特に問題とならない。
(グラウトパッカー形成工程)
本発明の第1実施形態に係る強制圧の比例注入方法では、先ず、ゲルタイムの3倍以内の時間、瞬結性グラウトの注入を一旦停止して、グラウトをゲル化させ、グラウトパッカー11を形成するグラウトパッカー形成工程を行う。なお、グラウトパッカー形成工程でグラウトパッカー11が上部まで形成され、それ以降グラウトがリークしない時は、それ以降のグラウトパッカー形成工程は行わなくてもよい。
(第1工程:円盤状グラウト固結体形成工程)
次に、第1実施形態に係る強制圧の比例注入方法では、二重管ロッド1を所定の固定位置(深度)で複数回、回転して強制圧が消失するまでは円盤状のグラウト固結体12を形成する円盤状グラウト固結体形成工程である第1工程を行う。
その後、円盤状のグラウト固結体12の外側では、瞬結性グラウトは、一般にいう注入圧力で割裂状に侵入して割裂侵入のグラウト固結体14が形成されるが、ゲルタイムが短く、しかも早期強度が高いため、グラウトの遠方への逸走は起こらず、限定範囲に留めることが可能となる。
(第2工程:円柱状グラウト固結体形成工程)
次に、第1実施形態に係る強制圧の比例注入方法では、二重管ロッド1を回転しながら、次の上部ステップ(約30cm〜50cm上方の位置)まで上下移動を繰り返して円柱状のグラウト固結体13を形成する円柱状グラウト固結体形成工程である第2工程を行う。
第1実施形態に係る強制圧の比例注入方法では、以上の第1工程及び第2工程を1サイクルとして各注入ステップ毎に順次繰り返し、最上部の注入ステップまで瞬結性グラウトを地盤に注入して行く。これにより、第1実施形態に係る強制圧の比例注入方法による瞬結性グラウトの地盤への注入工程が完了する。
以上説明した第1実施形態に係る強制圧の比例注入方法によれば、円盤状のグラウト固結体12及び円柱状のグラウト固結体13及び強制圧が消失した後は割裂侵入のグラウト固結体14が形成される。このため、一般にいう支持杭に準じた支持力を発揮することができるだけでなく、地盤全体の強化を達成することができる。
このため、第1実施形態に係る強制圧の比例注入方法は、戸建住宅などの小規模建築物の支持力強化、軟弱地盤や埋土地盤、溜池や堤防などの土構造物の強化を図る目的に特に好適に適用することができる。
その上、第1実施形態に係る強制圧の比例注入方法は、ゲルタイムが短く、早期強度の発現が著しく高いため、限定範囲に確実に円盤状のグラウト固結体12及び円柱状のグラウト固結体13を形成することができる。このため、第1実施形態に係る強制圧の比例注入方法は、戸建住宅などの建築物の不同沈下した地盤の修正に、特に好適な極めて有効な工法である。
<第2実施形態に係る強制圧の比例注入方法>
次に、図4を用いて、第2実施形態に係る強制圧の比例注入方法について説明する。図4は、第2実施形態に係る強制圧の比例注入方法により注入したグラウト固結体を示す模式鉛直断面図である。
(グラウトパッカー形成工程)
本発明の第2実施形態に係る強制圧の比例注入方法では、第1実施形態に係る強制圧の比例注入方法と同様に、ゲルタイムの3倍以内の時間、瞬結性グラウトの注入を一旦停止して、グラウトをゲル化させ、グラウトパッカー11を形成するグラウトパッカー形成工程を行う。なお、グラウトパッカー形成工程でグラウトパッカー11が上部まで形成され、それ以降グラウトがリークしない時は、それ以降のグラウトパッカー形成工程は行わなくてもよい。
(螺旋状グラウト固結体形成工程)
次に、第2実施形態に係る強制圧の比例注入方法では、図4に示すように、二重管ロッド1を回転しながら同時に所定速度で徐々に引き上げて螺旋状のグラウト固結体14を形成する螺旋状グラウト固結体形成工程を行う。
第2実施形態に係る強制圧の比例注入方法では、以上の螺旋状グラウト固結体形成工程を行い、最上部の注入ステップまで瞬結性グラウトを地盤に注入して行く。これにより、第2実施形態に係る強制圧の比例注入方法による瞬結性グラウトの地盤への注入工程が完了する。
以上説明した第2実施形態に係る強制圧の比例注入方法によれば、地盤内に立体的な螺旋状のグラウト固結体14が形成される。このため、第2実施形態に係る強制圧の比例注入方法によれば、第1実施形態に係る強制圧の比例注入方法と比べても、液状化に起因した地盤沈下や土砂の流出・移動を抑制する効果が高いものとなる。
このため、第2実施形態に係る強制圧の比例注入方法は、軟弱地盤や埋土地盤、溜池や堤防などの土構造物の地盤強化を図る目的にさらに好適に適用することができる。
なお、本発明の第1及び第2実施形態に係る強制圧の比例注入方法について説明したが、第1実施の形態に係るグラウトモニタ10を用いて二重管ロッド1を所定の固定位置(深度)で複数回、回転して前述の円盤状のグラウト固結体12のみを形成するだけでも構わない。それでも、ある程度地盤強化を図ることができるからである。
次に、本発明の第1及び第2実施形態に係る強制圧の比例注入方法の実施の際の諸条件について詳細に説明する。
(注入ポンプ)
本発明の第1及び第2実施形態に係る強制圧の比例注入方法において使用する注入ポンプは、A液とB液との混合比率差が大きければ、A液に吐出量の大きいポンプ、B液に小さいポンプを使用し、大小2台のポンプを併用して注入することになる。
一方、A液とB液との混合比率差が小さい場合(例えば、A液とB液との混合比率が2:1の場合)は、1台で2系統の液体(ニ液)を圧送することができる二連式ポンプを使用する。
具体的には、A液とB液との混合比率が2:1の場合、二連式ポンプの一方のシリンダーの断面積が1/2となるように改造して使用する。このように、二連式ポンプを使用すると、1台のポンプで二液の圧送が可能となり、手間が軽減され、施工上(施工管理上も含む)非常に有利となる利点がある。
(ロットの回転数及びその回転時間)
本発明の第1及び第2実施形態に係る強制圧の比例注入方法において、二重管ロッド1のロットの回転数及びその回転時間は、土質、グラウトの吐出量及び注入量(改良土量に対する注入率)、円盤状、円柱状、及び螺旋状のグラウト固結体12〜15の形成度合い当により、大きく異なるため、はっきりとした値を特定することはできない。
しかし、例えば、前述の強制圧力の条件でノズル9の径が3mmで2実施形態に係る強制圧の比例注入方法で螺旋状のグラウト固結体14を形成する場合、土量に対して注入率10%のとき、二重管ロッド1のロットの回転数は、26秒/回で、引上げ時間は、ボーリングマシンの引上げ長さ50cmあたり80秒程度が好ましい(実験値より)。
[非強制圧]
次に、本発明の実施形態に係る硬化グラウトの比例注入方法において、非強制圧力で注入する場合について説明する。ここで、非強制圧(非強制圧力)とは、通常の地盤注入時にかかる圧力(地盤抵抗圧力)を超えるが、地盤抵抗圧力とさほど変わらない同程度の圧力をいう。
本発明の実施形態に係る硬化グラウトの非強制圧の比例注入方法では、前述の第1実施の形態に係るグラウトモニタ10を用いて行う方法と、前述の第2実施の形態に係るグラウトモニタ10’を用いて行う方法との2通りの方法がある。いすれも場合も、外管2のノズル9の径は、2.0〜4.5mmを目安とし、4〜6個のノズル9を設けて使用する。
グラウトモニタ10を用いて非強制圧で硬化グラウトの比例注入方法を行う場合は、外管2のノズル9から瞬結性グラウトを吐出して割裂状に侵入させて地盤強化を図る。
一方、グラウトモニタ10’を用いて非強制圧で硬化グラウトの比例注入方法を行う場合は、外管2の先端開口から瞬結性グラウト又は中結性グラウトを吐出して、主に地下水下の地盤の止水や湧水防止及び地盤強化を図る。
<硬化グラウト>
次に、本発明の実施形態に係る硬化グラウトの強制圧及び非強制圧の比例注入方法に用いる硬化グラウトについて説明する。本発明に用いる硬化グラウトは、瞬結性グラウト又は中結性グラウトを用いる。
(瞬結性グラウト)
ここで、瞬結性グラウトとは、前述の強固な円盤状、円柱状、及び螺旋状のグラウト固結体の形成を可能とする特記すべき下記の条件を兼ね備えた地盤強化に最適なグラウトを指している。
(1)ゲルタイムと可塑タイムを合わせた時間が短く、限定範囲に注入できること(瞬結性)
(2)地下水に希釈されてもゲルタイムの遅延が極めて小さく、強度も大であるため、止水や湧水防止に優れていること(中結性)
(3)早期強度の発現が大であること
(4)長期強度が極めて高いこと
これに対して、従来のセメント系の瞬結性グラウトは、いくらゲルタイムを短くしても、可塑タイムが長いため、加圧により限定範囲外の遠くまでグラウトが逸走し、かつ、早期強度の発現及び長期強度が弱いため、本発明に係る硬化グラウトには、不適である。
(中結性グラウト)
また、中結性グラウト(LW)は、水に希釈されるとゲルタイムが大きく遅延し、ゲル化後の強度は、極端に弱くなり、地下水下の地盤、中でも流動被圧水の止水や湧水防止には、効果が発揮できず、全く不適である。
<硬化グラウトの配合>
次に、本発明の実施形態に係る硬化グラウトの強制圧及び非強制圧の比例注入方法に用いる硬化グラウトの具体的な配合について説明する。
本発明の実施形態に係る硬化グラウトの強制圧及び非強制圧の比例注入方法に用いる硬化グラウトは、瞬結性グラウト及び中結性グラウトのいずれも、基本配合として、3時間後の一軸圧縮強度が1.5N/mm2以上となることを目標としている。
瞬結性グラウトと中結性グラウトとの区別は、水ガラスのモル比や量、セメントの種類や量、を選択することにより、瞬結性グラウトは、ゲル時間(ゲルタイム)が25秒以内、中結性グラウトは、ゲル時間が25秒を超え60秒未満の範囲となるようにしている。なお、中結性グラウトにおいて、ゲル時間が60秒以上とすると3時間後の圧縮強度が1.5N/mm2未満となるため除外している。
具体的には、主剤となるA液には、1m3当たり500〜1200kgの範囲で調整したセメントを水に溶かしたセメントミルクを用いる。使用するセメントは、特に限定するものではないが、普通ポルトランドセメント、高炉セメント、早強セメントなどが好ましい。
また、A液には、通常のグラウト材に添加されることのある添加剤を添加してもよい。例えば、添加剤としては、スラグ、フライアッシュ、石灰、分散剤(遅延剤)、起泡剤、微粉末石灰石、岩石等の一次鉱物、ベントナイト等の粘土鉱物、増量材などを用いることができる。
B液の水ガラスは、SiO2の容量で18%以上、好ましくは、25〜35%の範囲であり、モル比(SiO2/Na2O)は、2.5〜4.0が好ましい。このB液は、A液1m3に対して130〜500Lの割合の範囲内で調整して混合する。なお、例えば、30%濃度の水ガラスとは、溶液1L中にSiO2が300g含有された水ガラスを指している。
[効果確認実験]
次に、実施例と比較例を挙げ、後述のゲルタイム測定、可塑タイム測定、一軸圧縮強度試験等の各試験により瞬結性グラウト及び中結性グラウトの物性評価を行い、本発明の効果を検証する。なお、各試験は、いずれも液温20℃で行った。先ず、各試験の試験方法について説明する。
(1.ゲルタイムの測定)
ゲルタイムの測定は、5×30cmのビニール袋内に、所定のA液を入れ、そのビニール袋上部を手で閉じた状態でB液を入れ、手を放すと同時に激しく上下に揺すって撹拌して流動性を失うまでの時間をゲルタイムとした。
(2.可塑タイムの測定)
可塑タイムの測定は、非常に時間が短く測定機具を使用することができないため、前述のゲルタイム測定後のグラウトを手触りで押しても流動化しない時間を可塑タイムとした。
(3.一軸圧縮強度試験)
一軸圧縮強度試験は、JIS R 5201(セメントの物理試験方法)に準じて行った。具体的には、ゲルタイムの測定と同様な方法でグラウトを調整し、ゲル化前に4×4×16cm三連枠に投入し、20℃の湿潤養生で1時間、3時間、28日の各養生期間(時間)後に脱型し、一軸圧縮強度を測定した。
次に、瞬結性硬化グラウトの実施例を挙げて各種試験結果について説明する。実施例に係る瞬結性硬化グラウトの生成に用いたセメントは、セメントAとして普通ポルトランドセメント、セメントBとして高炉セメントB種、セメントCとして普通ポルトランドセメント3重量部とスラグ7重量部を混合したセメント、セメントDとして、普通ポルトランドセメントにゲル化促進剤(石灰)を加えたセメントの4種類のセメントを用いた。
水ガラスには、水ガラスAとしてモル比(SiO2/Na2O)が3.1のSiO2の容量で40%濃度の水ガラス、水ガラスBとしてモル比(SiO2/Na2O)が4.0のSiO2の容量30%の水ガラス、水ガラスCとしてモル比(SiO2/Na2O)が2.5のSiO2の容量30%の水ガラス、水ガラスDとしてモル比(SiO2/Na2O)が3.0のSiO2の容量40%の水ガラスの4種類の水ガラスを用いた。なお、容量30%の水ガラスとは、溶液1L中にSiO2が300g含有された水ガラスを指している。
以上の要領で、所定量のA液とB液を混合して瞬結性硬化グラウトを生成し、ゲルタイム測定、可塑タイム測定、一軸圧縮強度試験等の各試験を行った測定結果を表1に示す。
Figure 2021095803
表1に示す瞬結性グラウト(実施例1〜4)の配合では、ゲルタイムは、5秒〜17秒であるが、可塑タイムは、3秒〜6秒と短く、ゲルタイムと合わせた時間は、8秒〜23秒と非常に短いことが確認できた。よって、瞬結性グラウト(実施例1〜4)は、限定範囲にグラウトを留めることができる、本発明特有の終結性グラウトであることが確認できた。
また、強度は、実施例1〜4では、3時間後の一軸圧縮強度で、いずれも1.5N/mm2以上を示し、28日後の一軸圧縮強度では、16〜21N/mm2と非常に高い値が得られることが確認できた。
そして、中結性グラウト(実施例5)の配合では、ゲルタイムは39秒と長いが、3時間後の一軸圧縮強度は、3.11N/mm2と瞬結性グラウトと同程度の結果が得られた。
なお、表1には示していないが、実施例5の配合直後のグラウト1m3に水0.3m3を加えたところ、ゲルタイム49秒と遅延が極めて小さく、3時間後の一軸圧縮強度は、1.19N/mm2が得られた。この結果により、実施例5の中結性グラウトは、地下水下の地盤の止水、特に、流動被圧水の止水や湧水防止に十分な効果を発揮することが確認されている(特許文献4の段落[0081]表1、実施例9、段落[0091]表2、実施例24参照)。
以上、本発明の実施形態に係る硬化グラウトの強制圧及び非強制圧の比例注入方法に用いる硬化グラウトについて説明した。以上のように、本発明の実施形態に係る比例注入方法に用いる硬化グラウトは、A液のセメントミルクとB液の水ガラスの2成分だけで構成されているにもかかわらず、所望のゲルタイム、早期強度を求めることができる特異な性質を備えた瞬結性フグラウト又は中結性グラウトであるといえる。
換言すると、本発明の実施形態に係る比例注入方法は、前述の特異な性質を備えた瞬結性フグラウトを用いることにより、前述の円盤状、円柱状、及び螺旋状の強固なグラウト固結体を形成させ、地盤の強化を図ることが可能となった。
さらに、本発明の実施形態に係る比例注入方法によれば、前述の特異な性質を備えた瞬結性フグラウト又は中結性グラウトを用いることにより、地下水下の地盤の止水、特に、流動被圧水の止水や湧水防止や地盤強化を図ることができる。
なお、A液とB液と等量配合した従来のLWにゲル化促進剤(石灰)を加えた比較例1の瞬結性グラウトは、ゲルタイムが10秒であるが、可塑タイムが21秒と長く、ゲルタイムと合わせた時間は、31秒と非常に長くなることも確認できた。
また、強度は、3時間後の一軸圧縮強度が、0.04N/mm2と極めて小さい値であった。この値は、水ガラス成分のゲル化した値であって、この時点ではセメントはまだ硬化して強度発現を起こしていないからである。その証拠として、実施例は示さないが、比較例1の配合からセメントを除いて石灰のみでゲルタイム10秒に調整した3時間後の一軸圧縮強度は、0.04N/mm2と略一致することが確認された。
1:二重管ロッド
2:外管
3:内管
4:吐出孔
5:逆流防止混合機構
50:円筒体
6:固定バンド
7:内管先端開口ストッパー(縮径部:先端開口閉塞手段)
7’:硬質ボール(先端開口閉塞手段)
7”:内管先端開口閉塞手段(先端開口閉塞手段)
8:メタルクラウン
9;ノズル(吐出孔)
10,10’:グラウトモニタ(比例注入用グラウトモニタ)
11:グラウトパッカー
12:円盤状のグラウト固結体
13:円柱状のグラウト固結体
14:割裂侵入のグラウト固結体
15:螺旋状のグラウト固結体
第1発明に係る比例注入用グラウトモニタは、外管と内管からなる二重管ロッドの先端に装着され、前記外管を通じて流入された1mあたりセメント500〜1,200kgを含んだセメントミルクのA液に、前記内管を通じて流入されたモル比2.5〜4.0のSiOの容量で18〜35%の濃度の水ガラスのB液を、A液1mに対して130〜500Lの比率で混合した硬化グラウトを前記二重管ロッドを用いて比例注入するための比例注入用グラウトモニタであって、前記外管から吐出した前記A液が前記内管のB液側に逆流することを防止するとともに、前記A液と前記B液とを混合する逆流防止混合機構を備え、前記逆流防止混合機構は、前記二重管ロッドの先端開口を閉塞する先端開口閉塞手段と、前記二重管ロッドの内管の先端付近の側面に形成された複数の吐出孔と、この吐出孔の外面を密着被覆する伸縮材からなる円筒状の円筒体又はリング状のリング体と、を有するとともに、前記外管には、側面に形成された吐出孔である単数又は複数のノズルが設けられ、前記先端開口閉塞手段は、前記内管の先端開口に形成された縮径部と、前記縮径部を通過できない径の硬質ボールと、を有し、前記縮径部が前記硬質ボールで閉塞可能、且つ、前記ノズルから前記硬化グラウトを注入可能に構成されていることを特徴とする。
発明に係る比例注入用グラウトモニタは、第1発明において、前記円筒体は、上下にずれないように固定バンドで固定され、前記吐出孔から吐出された前記B液は、前記円筒体に一旦当接して上方又は横方向に噴射されて、前記二重管の前記外管内で前記A液と混合されるように構成されていることを特徴とする。
発明に係る硬化グラウトの強制圧の比例注入方法は、請求項1又は2に記載の比例注入用グラウトモニタを用いて、通常の地盤抵抗圧力より高い強制圧力をかけて地盤に前記硬化グラウトを注入する硬化グラウトの強制圧の比例注入方法であって、前記硬化グラウトのゲルタイムの3倍以内の時間、瞬結性グラウトの注入を一旦停止して、グラウトをゲル化させ、グラウトパッカーを形成させた後、前記二重管ロッドを所定の位置で複数回、回転して強制圧が消失するまでは円盤状のグラウト固結体を形成する第1工程と、前記二重管ロッドを回転しながら、次の上部ステップまで上下に移動を繰り返して円柱状のグラウト固結体を形成する第2工程と、を備え、前記第1工程と前記第2工程を1サイクルとして注入ステップ毎に順次繰り返し、最上部の注入ステップまで瞬結性グラウトを地盤に注入することを特徴とする。
発明に係る硬化グラウトの強制圧の比例注入方法は、請求項1又は2に記載の比例注入用グラウトモニタを用いて、通常の地盤抵抗圧力より高い強制圧力をかけて地盤に前記硬化グラウトを注入する硬化グラウトの強制圧の比例注入方法であって、前記硬化グラウトのゲルタイムの3倍以内の時間、瞬結性グラウトの注入を一旦停止して、グラウトをゲル化させ、グラウトパッカーを形成させた後、前記二重管ロッドを回転しながら同時に所定速度で徐々に引き上げて螺旋状のグラウト固結体を形成させることを特徴とする。
発明に係る硬化グラウトの強制圧の比例注入方法は、請求項1又は2に記載の比例注入用グラウトモニタを用いて、通常の地盤抵抗圧力より高い強制圧力をかけて地盤に前記硬化グラウトを注入する硬化グラウトの強制圧の比例注入方法であって、前記二重管ロッドを所定の位置で固定して前記ノズルから前記硬化グラウトを地盤に注入することを特徴とする。
第1発明又は第2発明によれば、比例注入用グラウトモニタにA液が内管のB液側への逆流防止とA液とB液の混合を行う逆流防止混合機構が設けられているので、A液が内管のB液側に逆流してモニタ内でグラウトがゲル化してグラウトが使用不能となるおそれがあるという問題及びA液とB液の不均一混合の問題を解決して均一硬化グラウトで地盤強化を達成することができる。
発明によれば、円盤状のグラウト固結体及び円柱状のグラウト固結体が形成されるので、支持杭に準じた支持力を発揮することができるだけでなく、地盤全体の強化を達成することができる。その上、第6発明によれば、戸建住宅などの小規模建築物の支持力強化、軟弱地盤や埋土地盤、溜池や堤防などの土構造物の強化を達成することができる。
発明によれば、地盤内に立体的な螺旋状のグラウト固結体が形成されるので、液状化に起因した地盤沈下や土砂の流出・移動を抑制する効果が高いものとなる。このため、第7発明によれば、軟弱地盤や埋土地盤、溜池や堤防などの土構造物の地盤強化を達成することができる。
発明によれば、A液が内管のB液側に逆流してモニタ内でグラウトがゲル化してグラウトが使用不能となるおそれがあるという問題及びA液とB液の不均一混合の問題を解決して、均一硬化グラウトで地盤強化を達成することができる。
なお、第1〜第発明によれば、地下水下の地盤の止水や湧水防止や地盤強化だけでなく、アンカー工法のグラウトの固結体の形成にも効果を発揮することができる。

Claims (10)

  1. 1m3あたりセメント500〜1,200kgを含んだセメントミルクのA液に、モル比2.5〜4.0のSiO2の容量で18〜35%の濃度の水ガラスのB液を、A液1m3に対して130〜500Lの比率で混合した硬化グラウトを二重管ロッドを用いて比例注入するための比例注入用グラウトモニタであって、
    前記二重管ロッドの外管から吐出した前記A液が前記内管のB液側に逆流することを防止するとともに、前記A液と前記B液とを混合する逆流防止混合機構を備え、
    前記逆流防止混合機構は、前記二重管ロッドの先端開口を閉塞する先端開口閉塞手段と、前記二重管ロッドの内管の先端付近の側面に形成された複数の吐出孔と、この吐出孔の外面を密着被覆する伸縮材からなる円筒状の円筒体又はリング状のリング体と、を有すること
    を特徴とする比例注入用グラウトモニタ。
  2. 前記二重管ロッドの外管には、側面に形成された吐出孔である単数又は複数のノズルが設けられ、
    前記先端開口閉塞手段は、前記内管の先端開口に形成された縮径部と、前記縮径部を通過できない径の硬質ボールと、を有し、
    前記縮径部が前記硬質ボールで閉塞可能、且つ、前記ノズルから前記硬化グラウトを注入可能に構成されていること
    を特徴とする請求項1に記載の比例注入用グラウトモニタ。
  3. 前記先端開口閉塞手段は、前記内管の先端開口が予め閉塞され、前記二重管ロッドの外管の先端開口が閉塞されておらず、前記硬化グラウトを前記外管の先端開口から注入可能に構成されていること
    を特徴とする請求項1に記載の比例注入用グラウトモニタ。
  4. 前記円筒体は、上下にずれないように固定バンドで固定され、前記吐出孔から吐出された前記B液は、前記円筒体に一旦当接して上方又は横方向に噴射されて、前記二重管の前記外管内で前記A液と混合されるように構成されていること
    を特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の比例注入用グラウトモニタ。
  5. 前記リング体は、前記吐出孔の表面側に凹みを有し、
    前記B液は、前記凹みに一旦当接して横方向に噴射されて、前記二重管の前記外管内で前記A液と混合されるように構成されていること
    を特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の比例注入用グラウトモニタ。
  6. 請求項2に記載の比例注入用グラウトモニタを用いて、通常の地盤抵抗圧力より高い強制圧力をかけて地盤に前記硬化グラウトを注入する硬化グラウトの強制圧の比例注入方法であって、
    前記硬化グラウトのゲルタイムの3倍以内の時間、瞬結性グラウトの注入を一旦停止して、グラウトをゲル化させ、グラウトパッカーを形成させた後、
    前記二重管ロッドを所定の位置で複数回、回転して強制圧が消失するまでは円盤状のグラウト固結体を形成する第1工程と、
    前記二重管ロッドを回転しながら、次の上部ステップまで上下に移動を繰り返して円柱状のグラウト固結体を形成する第2工程と、を備え、
    前記第1工程と前記第2工程を1サイクルとして注入ステップ毎に順次繰り返し、最上部の注入ステップまで瞬結性グラウトを地盤に注入すること
    を特徴とする硬化グラウトの強制圧の比例注入方法。
  7. 請求項2に記載の比例注入用グラウトモニタを用いて、通常の地盤抵抗圧力より高い強制圧力をかけて地盤に前記硬化グラウトを注入する硬化グラウトの強制圧の比例注入方法であって、
    前記硬化グラウトのゲルタイムの3倍以内の時間、瞬結性グラウトの注入を一旦停止して、グラウトをゲル化させ、グラウトパッカーを形成させた後、
    前記二重管ロッドを回転しながら同時に所定速度で徐々に引き上げて螺旋状のグラウト固結体を形成させること
    を特徴とする硬化グラウトの強制圧の比例注入方法。
  8. 請求項2に記載の比例注入用グラウトモニタを用いて、通常の地盤抵抗圧力より高い強制圧力をかけて地盤に前記硬化グラウトを注入する硬化グラウトの強制圧の比例注入方法であって、
    前記二重管ロッドを所定の位置で固定して前記ノズルから前記硬化グラウトを地盤に注入すること
    を特徴とする硬化グラウトの強制圧の比例注入方法。
  9. 請求項2に記載の比例注入用グラウトモニタを用いて、地盤に前記硬化グラウトを注入する硬化グラウトの比例注入方法であって、
    地盤に前記硬化グラウトを前記外管の先端開口から通常の地盤抵抗圧力と同程度の非強制圧力 で注入すること
    を特徴とする硬化グラウトの非強制圧の比例注入方法。
  10. 請求項3に記載の比例注入用グラウトモニタを用いて、地盤に前記硬化グラウトを注入する硬化グラウトの比例注入方法であって、
    地盤に前記外管の先端開口から前記硬化グラウトとして瞬結性グラウト又は中結性グラウトを注入すること
    を特徴とする硬化グラウトの比例注入方法。
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