JP2021087623A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技興趣の低下を抑える遊技機を提供すること。【解決手段】判定手段が判定を行うための設定値を設定することが可能な設定手段と、演出手段にて所定の演出を実行することが可能な演出制御手段と、を備え、演出制御手段は、特定の演出手段による演出として、第1方式(ループタイプ)の第1特定演出を実行するときと、第1方式と異なる第2方式(ループタイプ)の第2特定演出を実行するときと、があり、設定値に基づいて、第1特定演出および第2特定演出の何れか一方を実行しているときに、何れか他方に切り替えることがある。【選択図】図52

Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
従来、遊技機では、遊技球が始動口に入賞するなど所定条件が成立すると、遊技者に有利な遊技状態にするか否かの判定が行われる。この判定において、遊技者に有利な遊技状態にすると判定される確率は、その遊技機において任意に設定することができない。
特開2018−47333号公報
しかしながら、遊技者に有利な遊技状態にするか否かの判定が行われる遊技機について、遊技興趣の向上を図るために未だ改善の余地がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものである。すなわち、その課題とするところは、遊技興趣を向上させることが可能な遊技機を提供することである。
本発明に係る遊技機は、
通常遊技状態よりも遊技者に有利な有利遊技状態にするか否かの判定を行う判定手段と、
前記判定手段が前記判定を行うための設定値を設定することが可能な設定手段と、
演出手段にて所定の演出を実行することが可能な演出制御手段と、を備え、
前記演出手段には、1つの特定の演出手段が含まれ、
前記演出制御手段は、
前記特定の演出手段による演出として、第1方式の第1特定演出を実行するときと、前記第1方式と異なる第2方式の第2特定演出を実行するときと、があり、
前記設定値に基づいて、前記第1特定演出および前記第2特定演出の何れか一方を実行しているときに、何れか他方に切り替えることがあることを特徴とする。
本発明によれば、遊技興趣の低下を抑えることが可能である。
本発明の基本的な実施形態に係るパチンコ遊技機の斜視図である。 遊技盤ユニットの正面図である。 (A)は盤可動体の待機状態を説明する正面図、(B)は盤可動体の移動状態を説明する正面図、(C)は盤可動体の回転状態を説明する正面図である。 表示器類の正面図である。 本発明の基本的な実施形態に係るパチンコ遊技機の背面図である。 遊技制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 演出制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 (A)は普図関連判定情報を示す表であり、(B)は特図関連判定情報を示す表である。 (A)は当たり判定テーブルの構成例を表す図であり、(B)は普図変動パターン判定テーブルの構成例を表す図であり、(C)は補助遊技制御テーブルの構成例を表す図である。 (A)は設定値が「1」のときの大当たり判定テーブルの構成例を表す図であり、(B)は設定値が「2」のときの大当たり判定テーブルの構成例を表す図であり、(C)は設定値が「3」のときの大当たり判定テーブルの構成例を表す図であり、(D)は設定値が「4」のときの大当たり判定テーブルの構成例を表す図であり、(E)は設定値が「5」のときの大当たり判定テーブルの構成例を表す図であり、(F)は設定値が「6」のときの大当たり判定テーブルの構成例を表す図である。 (A)は大当たり図柄種別判定テーブルの構成例を表す図であり、(B)はリーチ判定テーブルの構成例を表す図である。 特図1変動パターン判定テーブルの構成例を表す図である。 特図2変動パターン判定テーブルの構成例を表す図である。 第1先読み判定テーブルの構成例を表す図である。 第2先読み判定テーブルの構成例を表す図である。 (A)は大当たり遊技制御テーブルの構成例を表す図であり、(B)は遊技状態設定テーブルの構成例を表す図である。 (A)はデモ動画の一例を示す図であり、(B)は設定画面の一例を示す図である。 (A)は第1通常用背景画像の一例を示す図であり、(B)は第2通常用背景画像の一例を示す図であり、(C)は第3通常用背景画像の一例を示す図であり、(D)は確変用背景画像の一例を示す図であり、(E)は時短用背景画像の一例を示す図である。 (A)は大当たりオープニング演出の一例を示す図であり、(B)はラウンド演出の一例を示す図であり、(C)は大当たりエンディング演出の一例を示す図である。 (A)は演出図柄の一例を示す図であり、(B)は演出図柄表示領域の一例を示す図である。 リーチ無しハズレの特図変動演出の一例を表す図である。 特図変動演出が開始してからリーチになるまでの一例を表す図である。 Nリーチの一例を表す図である。 Lリーチの一例を表す図である。 Lリーチの一例を表す図であり、図27の続きである。 SPリーチの一例を表す図である。 SPリーチの一例を表す図であり、図27の続きである。 SPリーチの一例を表す図であり、図28の続きである。 可動体演出の一例を表す図である。 操作演出の一例を表す図である。 保留演出の一例を表す図である。 保留アイコン変化予告の一例を表す図である。 保留アイコン変化予告の一例を表す図である。 遊技制御メイン処理のフローチャートである。 設定値設定処理のフローチャートである。 遊技制御側タイマ割り込み処理のフローチャートである。 センサ検知処理のフローチャートである。 センサ検知処理のフローチャートであり、図37の続きを表す図である。 普通動作処理のフローチャートである。 特別動作処理のフローチャートである。 特別図柄待機処理のフローチャートである。 特図1変動パターン判定処理のフローチャートである。 特別図柄変動処理のフローチャートである。 特別図柄確定処理のフローチャートである。 演出制御メイン処理のフローチャートである。 1msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートであり、図48の続きを表す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の上皿の平面図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の演出制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 (A)は背景音楽方式切替判定テーブルの構成例を表す図、(B)は自動音量切替判定テーブルの構成例を示す図である。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機の演出制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 先読みハイブリッド演出の振動と振動音声との関係を表す模式図である。 各種第1当該ハイブリッド演出の振動と振動音声との関係を表す模式図である。 各種第2ハイブリッド演出の振動と振動音声との関係を表す模式図である。 (A)は先読みハイブリッド演出実行判定テーブルの構成例を表す図、(B)は当該ハイブリッド演出実行判定テーブルの構成例を表す図、(C)は当該ハイブリッド演出種別判定テーブルの構成例を表す図である。 振動回数判定テーブルの構成例を表す図である。 (A)は予告演出実行判定テーブルの構成例を表す図、(B)は予告演出振動回数判定テーブルの構成例を表す図である。 第3実施形態に係るパチンコ遊技機およびカードユニットを一体的に表した斜視図である。 第3実施形態に係るパチンコ遊技機の上皿34の平面図である。 第3実施形態に係るパチンコ遊技機の遊技制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 (A)は通常態様のプリペイド取り忘れ防止演出の具体例を示す図、(B)は第1特別態様のプリペイド取り忘れ防止演出の具体例を示す図、(C)は第2特別態様のプリペイド取り忘れ防止演出の具体例を示す図である。 第3実施形態に係るパチンコ遊技機の特別態様実行判定テーブルの構成例を表す図である。 (A)は設定値「6」に対応付けられた設定値情報示唆演出実行判定テーブルの構成例を表す図、(B)は設定値「5」に対応付けられた設定値情報示唆演出実行判定テーブルの構成例を表す図である。 (A)は設定値「4」に対応付けられた設定値情報示唆演出実行判定テーブルの構成例を表す図、(B)は設定値「3」に対応付けられた設定値情報示唆演出実行判定テーブルの構成例を表す図である。 (A)は設定値「2」に対応付けられた設定値情報示唆演出実行判定テーブルの構成例を表す図、(B)は設定値「1」に対応付けられた設定値情報示唆演出実行判定テーブルの構成例を表す図である。 第4実施形態に係るパチンコ遊技機による設定値示唆演出の具体例を示す図である。 (A)は通常態様の左打ち演出の具体例を示す図、(B)は第1特別態様の左打ち演出の具体例を示す図、(C)は第2特別態様の左打ち演出の具体例を示す図である。 第5実施形態に係るパチンコ遊技機の特別態様実行判定テーブルの構成例を表す図である。 第6実施形態に係るパチンコ遊技機の遊技制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 第6実施形態に係るセンサ検知処理のフローチャートであり、図37の続きを表す図である。 第6実施形態に係るパチンコ遊技機の演出制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 第6実施形態に係る受信コマンド解析処理のフローチャートであり、図48の続きを表す図である。 (A)は準確証演出実行判定テーブルの構成例を表す図、(B)は確証演出実行判定テーブルの構成例を表す図である。 第6実施形態に係るパチンコ遊技機による準確証演出の具体例を示す図である。 第6実施形態に係るパチンコ遊技機による第1確証演出の具体例を示す図である。 第6実施形態に係るパチンコ遊技機による第2確証演出の具体例を示す図である。 第6実施形態に係るパチンコ遊技機による第3確証演出の具体例を示す図である。
<基本的な実施形態>
最初に、本発明の遊技機の特徴部分の前提となる本発明の基本的な実施形態を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。なお、以下において、記述の簡略化上、情報、信号、物理量又は部材等を参照する記号又は符号を記すことによって、該記号又は符号に対する情報、信号、物理量又は部材等の名称を省略又は略記することがある。
1.遊技機の機械的構成
本発明の遊技機の基本的な実施形態であるパチンコ遊技機PYについて説明する。最初に、パチンコ遊技機PYの機械的構成について図1〜図4を用いて説明する。なお、以下の説明において、パチンコ遊技機PYの各部の左右上下方向は、そのパチンコ遊技機PYに対面する遊技者にとっての(正面視の)左右上下方向のことである。また、「前方」とはパチンコ遊技機PYから当該パチンコ遊技機PYに対面する遊技者に近づく方向とし、「後方」をパチンコ遊技機PYに対面する遊技者から当該パチンコ遊技機PYに近づく方向として、説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機PYは、遊技盤1を含む遊技盤ユニットYUと、遊技盤ユニットYUを内部に収納した遊技機枠2とを備えている。遊技機枠2は、遊技店に固定される枠状の外枠21と、外枠21に取り付けられ、遊技盤ユニットYUが取り付けられる内枠22と、内枠22に回転自在に支持される前扉23と、を備える。
外枠21、内枠22、および前扉23の正面視外周形状は大体同一である。そして、外枠21の前面に内枠22が取り付けられている。
前扉23は内枠22に対して開閉が可能である。前扉23は、大体中央に略縦長矩形状の大きな開口部が形成された枠状の前枠23mと、その開口部に嵌め込まれた透明板23tと、を備える。前扉23が閉じられているとき、遊技盤ユニットYUに含まれる遊技盤1と透明板23tとが対面する。透明板23tは、透明な合成樹脂板で略縦長矩形状に成形されている。よって、パチンコ遊技機PYが遊技店に設置されると、当該パチンコ遊技機PYの前方にいる遊技者は、透明板23tを通して、遊技盤1の前面に形成された遊技領域6を視認することができる。なお、透明板23tとして、透明な合成樹脂板の代わりに透明なガラス板を用いてもよい。パチンコ遊技機PYの前方から透明板23tを通して遊技領域6を視認可能であればよい。
前枠23mの前面の右下部には、遊技球を発射させるための回転操作が可能なハンドル72kが設けられている。ハンドル72kが操作された量(回転角度)が、遊技球を発射させるために遊技球に与えられる力の大きさ(発射強度)に対応付けられている。よって、遊技球は、ハンドル72kの回転操作に応じた発射強度で発射される。
また、前枠23mの前面の下部には、前方に大きく突出した上皿34と、上皿34の直下に配された下皿35が設けられている。上皿34の前方側中央には、下方に押下操作可能な第1演出ボタン40kが設けられている。第1演出ボタン40kの上皿34の上面から視認可能に突出している操作部分は半球形に成形されている。さらに、上皿34の上面の後方側には、ハンドル72kに供給される遊技球を貯留するための供給球貯留穴34Aが形成されている。また、下皿35の上面には、供給球貯留穴34Aに収容しきれない余剰の遊技球を貯留するための余剰球貯留穴35Aが設けられている。
さらに、前枠23mの前面の透明板23tの上側、右側、および左側には、前方に突出した上側装飾体31、右側装飾体32、および左側装飾体33が設けられている。上側装飾体31の底面には、音を出力可能な一対の2つのスピーカー52、具体的には左側に配されたスピーカー52Lと右側に配されたスピーカー52R、が下方を向いて左右方向に所定距離をおいて並設されている。また、右側装飾体32の下部には、下方に押下操作可能な第2演出ボタン41kが設けられている。第2演出ボタン41kの操作部分は棒状に成形されている。さらに、右側装飾体32から上皿34の正面右部分にかけて、および左側装飾体33から上皿34の正面左部分にかけて、発光可能な枠ランプ53が設けられている。
なお、遊技機枠2に設けられる部材や装置の位置や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
次に、遊技盤ユニットYUについて、図1に加えて図2を用いて説明する。遊技盤ユニットYUは、遊技盤1と、遊技盤1の背面に取り付けられた盤用演出ユニットEUと、を有する。最初に、遊技盤1について説明する。遊技盤1は、透明な合成樹脂板で構成されている。遊技盤1の略中央には正面視略円形の開口部1Aが形成されている。
遊技盤1の前面には、開口部1Aに沿って、略リング状のセンター装飾体61が前方に突出して形成されている。また、センター装飾体61の外側には、センター装飾体61を大きく取り囲むように略リング状に形成された外レール62と、外レール62の左側部分とセンター装飾体61との間で、外レール62およびセンター装飾体61に略平行な湾曲状の内レール63と、が形成されている。
そして、遊技盤1の前面において、センター装飾体61、外レール62および内レール63などで囲まれた領域が遊技領域6を形成している。すなわち、遊技盤1の前面が、センター装飾体61、外レール62および内レール63によって、遊技領域6とそれ以外の領域とに区切られている。また、外レール62と内レール63とで囲まれた領域は、発射された遊技球が遊技領域6へ向かうために通過可能な発射領域7を形成している。
遊技領域6は、ハンドル72kの操作によって発射された遊技球が流下可能な領域であり、パチンコ遊技機PYで遊技を行うために設けられている。なお、遊技領域6には、多数の遊技用くぎ(図示なし)が突設されている。遊技用くぎは、遊技領域6に進入して遊技領域6を流下する遊技球を、一般入賞口10、第1始動口11、第2始動口12、ゲート13、および大入賞口14などに適度に誘導する経路を構成している。
遊技領域6の所定位置に一般入賞装置10Dが設けられている。一般入賞装置10Dには、一般入賞口10が遊技球の入球が可能に形成されている。遊技球が一般入賞口10へ入球すると、所定個数(例えば、3個)の遊技球が賞球として払い出される。なお、一般入賞口10に入球した遊技球はそのまま遊技領域6の外部へ排出される。
また、遊技領域6におけるセンター装飾体61の中央直下には第1始動入賞装置11Dが設けられている。第1始動入賞装置11Dには、第1始動口11が遊技球の入球が可能に形成されている。第1始動入賞装置11Dは作動しない非作動構造からなる。そのため、第1始動口11は、遊技球の入球のし易さが変化せずに一定(不変)である。遊技球が第1始動口11へ入球すると、所定個数(例えば、4個)の遊技球が賞球として払い出される。なお、第1始動口11に入球した遊技球はそのまま遊技領域6の外部へ排出される。
なお、センター装飾体61の左側部から下端部にかけて、遊技球を内部に通すワープ部61wが形成されている。ワープ部61wへの入口はセンター装飾体61の左側部に形成されている。ワープ部61wに入った遊技球はワープ部61wの内部を通って出口から出る。ワープ部61wの出口付近であってセンター装飾体61の下端部上面には、遊技球が転動可能なステージ61sが設けられている。ステージ61sの先端には、遊技球を下方に導く下方誘導部61yが設けられている。この下方誘導部61yの直下には第1始動口11が設けられている。
遊技領域6における第1始動口11の直下には、第2始動入賞装置(所謂「電チュー」)12Dが設けられている。電チュー12Dには、遊技球が入球不可能な閉態様と入球可能な開態様とに変化可能な第2始動口12が形成されている。第2始動口12は、電チュー12Dが具備する電チュー開閉部材12kによって閉態様と開態様とをとる。すなわち、電チュー開閉部材12kの作動によって第2始動口12が開閉する。
電チュー開閉部材12kは正面視略L字状部材からなり、通常は第2始動口12を閉鎖している。電チュー開閉部材12kは、前方側先端面が遊技領域6と面一状態になる退避状態から前方に突出することができる。電チュー開閉部材12kが前方に突出すると、電チュー開閉部材12kが遊技領域6に垂直に突出した状態になり、第2始動口12が入球可能に開放する。具体的には、電チュー開閉部材12kの水平部の左端に立設された垂直部分が遊技球を受けとめられ、水平部から第2始動口12へと導かれる。
このように、電チュー開閉部材12kが開状態であるときだけ遊技球の第2始動口12への入球が可能となる。遊技球が第2始動口12へ入球すると、所定個数(例えば、4個)の遊技球が賞球として払い出される。なお、第2始動口12に入球した遊技球はそのまま遊技領域6の外部へ排出される。
また、センター装飾体61の右側にゲート13が設けられている。ゲート13は、遊技球が通過可能に構成されている。遊技球がゲート13を通過しても賞球が払い出されない。なお、ゲート13を通過した遊技球はそのまま遊技領域6を流下する。
遊技領域6における第1始動入賞装置11Dの右側でゲート13の下流側には、大入賞装置14Dが設けられている。大入賞装置14Dには、遊技球が入球不可能な閉態様と入球可能な開態様とに変化可能な大入賞口14が形成されている。大入賞口14は、大入賞装置14Dが具備するAT開閉部材14kによって閉態様と開態様とをとる。すなわち、AT開閉部材14kの作動によって大入賞口14が開閉する。
AT開閉部材14kは正面視略横長矩形状の平板からなる可動部材であり、通常は大入賞口14を閉鎖している。AT開閉部材14kの下端部には、水平な回転軸が設けられている。AT開閉部材14kはその回転軸を中心に、上端が前方へ倒れるように略90度回転することができる。AT開閉部材14kが回転すると、AT開閉部材14kが遊技領域6に垂直に突出した状態になり、大入賞口14が入球可能に開放する。
このように、AT開閉部材14kが開状態であるときだけ遊技球の大入賞口14への入球が可能となる。遊技球が大入賞口14へ入球すると、所定個数(例えば、14個)の遊技球が賞球として払い出される。なお、大入賞口14に入球した遊技球はそのまま遊技領域6の外部へ排出される。
また、遊技領域6における大入賞装置14Dの下方には、その上面が左斜め下方に形成され、遊技球を第2始動口12へ誘導する誘導経路64が遊技領域6(遊技盤1の前面)から前方に突出して設けられている。なお、誘導経路64の上面を転動する遊技球は、第2始動口12の方へ向かって流下可能であるが、基本的には第1始動口11へ入球することはできない。
なお、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口14、および一般入賞口10への遊技球の入球や、遊技球のゲート13の通過をまとめて、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口14、一般入賞口10、およびゲート13への「入賞」と総称する。
ところで、遊技球が流下可能な遊技領域6は、左右方向の中央より左側の左遊技領域6Aと、右側の右遊技領域6Bと、に分けることができる。遊技球が左遊技領域6Aを流下するように遊技球を発射させるハンドル72kの操作態様を「左打ち」という。一方、遊技球が右遊技領域6Bを流下するように遊技球を発射させるハンドル72kの操作態様を「右打ち」という。
遊技領域6において、左打ちにて遊技球を発射したときに遊技球が流下可能な流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技球を発射したときに遊技球が流下可能な流路を、第2流路R2という。第1流路R1および第2流路R2には、不図示の多数の遊技用くぎによっても構成されている。
第1流路R1上には、第1始動口11と、2つの一般入賞口10と、が設けられている。よって、遊技者は、左打ちにより第1流路R1を流下するように遊技球を発射させることで、第1始動口11、または、一般入賞口10への入賞を狙うことができる。一方、第2流路R2上には、第2始動口12と、ゲート13と、大入賞口14と、が設けられている。よって、遊技者は、右打ちにより第2流路R2を流下するように遊技球を発射させることで、ゲート13、第2始動口12、または大入賞口14への入賞を狙うことができる。
なお、遊技領域6の略最下部には、遊技領域6へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域6の外部へ排出する2つのアウト口19が設けられている。また、各入賞口への入賞による賞球数は、適宜に設定することが可能である。
次に、遊技盤1の背面に取り付けられた盤用演出ユニットEUについて説明する。盤用演出ユニットEUは、主に演出を行う複数の装置をユニット化したものである。盤用演出ユニットEUには、画像表示装置50、および盤可動装置55が取り付けられている。
画像表示装置50は、20インチの3D液晶ディスプレイで構成されており、3D画像を表示可能な表示部50aを具備する。画像表示装置50は、遊技盤1の数センチ後方に配置されている。
盤可動装置55は、動作可能な盤可動体55kを備える。盤可動体55kは、水平状態を保持された横長で板状の昇降部材55k2と、昇降部材55k2の左右方向中央に設けられた略楕円形状の回転部材55k1と、を有する。盤可動体55kは、遊技盤1と画像表示装置50との間に配されている。盤可動体55kは、初期位置に配されている待機状態において、盤可動体55kの下端部分、具体的に回転部材55k1の下端部分が、遊技盤1の開口部1Aの上端から少しだけ下方に位置している。すなわち、盤可動体55kは、待機状態において、回転部材55k1の下端部の一部のみが遊技者から視認でき、大部分が視認できないよう配されている(図3(A)参照)。
そして、盤可動体55kは、全体的に初期位置から所定の作動位置まで下降し、その作動位置から上昇して初期位置に戻ることができる(図3(B)参照)。所定の作動位置としては、正面視で盤可動体55kが開口部1Aの略中央につく位置である。ここで、所定の作業位置は適宜に設定可能であり、正面視で盤可動体55kが開口部1Aの略中央より上方側におかれる位置であっても下方側におかれる位置であってもよい。
また、回転部材55k1は、その中心において前後方向に形成された回転軸を中心に正面視右回りおよび左回りに回転運動することが可能である(図3(C)参照)。なお、回転部材55k1の回転運動は、盤可動体55kが待機位置から作動位置に移動するとき、作動位置に保持されているとき、および作動位置から待機位置に移動するときに実行可能である。
なお、遊技盤ユニットYUに設けられる部材や装置の位置や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
次に、遊技盤1の前面に形成された遊技領域6の上下方向略中央の右隣(遊技領域6以外の部分)に配置されている表示器類8について説明する。図4に示すように、表示器類8には、第1特別図柄(以下、「特図1」という)を可変表示する特図1表示器81a、第2特別図柄(以下、「特図2」という)を可変表示する特図2表示器81b、及び、普通図柄(以下、「普図」という)を可変表示する普図表示器82が含まれている。また、表示器類8には、後述する特図1保留数を表示する特図1保留表示器83a、および後述する特図2保留数を表示する特図2保留表示器83bが含まれている。
特図1の可変表示は、遊技球の第1始動口11への入賞を契機とした特図1抽選が行われると実行される。また、特図2の可変表示は、遊技球の第2始動口12への入賞を契機とした特図2抽選が行われると実行される。特図1抽選、および特図2抽選については後述する。なお、以下の説明では、特図1、および特図2を総称して「特図」といい、特図1抽選、および特図2抽選を総称して「特図抽選」という。また、特図1表示器81a、および特図2表示器81bを総称して「特図表示器81」という。さらに、特図1保留表示器83a、および特図2保留表示器83bを総称して「特図保留表示器83」という。
特図の可変表示は、特図抽選の結果を報知する。特図の可変表示では、特図が変動表示した後に停止表示する。停止表示された特図(停止特図)は、可変表示の表示結果として導出された特図抽選の結果を表す識別情報である。停止表示された特図が予め定めた特定の特図である場合には、大入賞口14の開放を伴う大当たり遊技が行われる。
特図1表示器81a、および特図2表示器81bはそれぞれ、横並びに配された8個のLEDから構成されている。特図1表示器81a、および特図2表示器81bの点灯態様は、特図抽選の結果に応じた特図、すなわち特図抽選の結果を表す。例えば特図抽選の結果が大当たりである場合には、最終的に「□□■■□□■■」(□:点灯、■:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯する。この点灯態様が大当たり図柄であり、大当たりを表す。また、特図抽選の結果がハズレである場合には、最終的に「■■■■■■■□」というように一番右にあるLEDのみが点灯する。この点灯態様がハズレ図柄であり、ハズレを表す。なお、特図抽選の結果に対応するLEDの点灯態様は限定されず、適宜に設定することができる。よって、例えば、ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させてもよい。
また、特図の可変表示において、特図が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特図の変動表示がなされる。特図の変動表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯する態様である。なお、変動表示の態様は、特に限定されず、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなど適宜に設定してよい。
ところで、パチンコ遊技機PYでは、遊技球が第1始動口11または第2始動口12へ入賞してもすぐに特図抽選および特図の可変表示が行われない場合がある。具体的には、特図の可変表示の実行中や大当たり遊技の実行中に遊技球の第1始動口11または第2始動口12への入賞があった場合である。この場合、その入賞に基づいて特図抽選および特図の可変表示が保留される。この保留された特図抽選および特図の可変表示のことを「特図保留」という。
特図保留には、第1始動口11への入賞に基づいて保留された特図1抽選、および特図1の可変表示を表す「特図1保留」と、第2始動口12への入賞に基づいて保留された特図2抽選、および特図2の可変表示を表す「特図2保留」と、がある。そして、特図1保留の数、すなわち保留されている特図1抽選および特図1の可変表示の数を特図1保留表示器83aが表示する。一方、特図2保留の数、すなわち保留されている特図2抽選、および特図2の可変表示の数を特図2保留表示器83bが表示する。
特図1保留の数、および特図2保留の数に上限値に設けることも設けないことも可能である。また、特図1保留の数、および特図2保留の数に上限値を設ける場合、特図1保留の数と特図2保留の数を同一にしても良いし、異ならせても良い。なお、基本的な実施形態では、特図1保留の数、および特図2保留の数の上限値が「4」に設定されているとする。
特図1保留表示器83aおよび特図2保留表示器83bのそれぞれは、4個のLEDで構成されており、特図1保留および特図2保留の数の分だけLEDを点灯させることにより特図1保留および特図2保留の数を表示する。なお、以下において、特図1保留の数を「特図1保留数(U1)」といい、特図2保留数の数を「特図2保留数(U2)」という。また、「特図1保留数」と「特図2保留数」を総称して「特図保留数」という。さらに、「特図1保留表示器83a」と「特図2保留表示器83b」とを総称して「特図保留表示器83」という。
また、普図の可変表示は、遊技球のゲート13への入賞を契機とした普図抽選が行われると実行される。そして、普図の可変表示は、普図抽選の結果を報知する。普図の可変表示では、普図が変動表示した後に停止表示する。停止表示された普図(停止普図)は、可変表示の表示結果として導出された普図抽選の結果を表す識別情報である。停止表示された普図が予め定めた特定の普図である場合には、第2始動口12の開放を伴う補助遊技が行われる。
普図表示器82は、例えば2個のLEDから構成されている。普図表示器82の点灯態様は、普図抽選の結果に応じた普図、すなわち普図抽選の結果を表す。普図抽選の結果が当たりである場合には、最終的には、「□□」(□:点灯、■:消灯)というように両LEDが点灯する。この点灯態様が当たり図柄であり、当たりを表す。また普図抽選の結果がハズレである場合には、最終的には、「■□」というように右のLEDのみが点灯する。この点灯態様がハズレ図柄であり、ハズレを表す。なお、普図抽選の結果に対応するLEDの点灯態様は限定されず、適宜に設定することができる。例えば、ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。
また、普図が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普図の変動表示が行われる。普図の変動表示の態様は、基本的な実施形態では、両LEDが交互に点灯するという態様である。なお、普図の変動表示の態様は、特に限定されず、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなど適宜に設定してもよい。
2.遊技機の電気的構成
次に、図5〜図7に基づいて、パチンコ遊技機PYの電気的な構成を説明する。図5に示すように、パチンコ遊技機PYの背面側には、遊技利益を得ることが可能な遊技に関する制御(遊技の進行)を行う遊技制御基板100、遊技制御基板100による遊技の進行に応じた演出に関する制御を行う演出制御基板120、画像の制御を行う画像制御基板140、遊技球の払い出しに関する制御などを行う払出制御基板170、および各基板100、120、140、170に電力を供給する電源基板190が取り付けられている。
電源基板190には、電源スイッチ191が接続されている。電源スイッチ191のON/OFF操作により、電源の投入/遮断が切り換えられる。
遊技制御基板100の付近には、後述する設定値を変更するための設定値シリンダ70、および設定値スイッチ71が設けられている。設定値シリンダ70には、専用の設定鍵を挿入させる挿入穴70Aが設けられている。挿入穴70Aに設定鍵(不図示)を挿入すると、設定値シリンダ70を基準の待機状態から90度時計回りに回転させることができる。そして、後述するように、設定値シリンダ70を待機状態から90度時計回りに回転させることによって設定値スイッチ71の操作が有効になる。設定値スイッチ71は押下操作可能に構成されている。さらに、遊技制御基板100の表面には、現在の設定値を表示する設定値表示器87が搭載されている。また、設定値表示器87は、赤色7セグメント表示器で構成されている。
図6に示すように、遊技制御基板100には、プログラムに従ってパチンコ遊技機PYの遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)101が実装されている。よって、遊技制御基板100は、遊技の制御を行う遊技制御部と位置づけることができる。なお、遊技制御基板100の制御対象となる遊技利益を獲得可能な遊技には、特図抽選、特図の可変表示、大当たり遊技、後述する遊技状態の設定、普図抽選、普図の可変表示、補助遊技などが含まれる。
遊技制御用マイコン101には、遊技の進行を制御するためのプログラムやテーブル等を記憶した遊技用ROM(Read Only Memory)103、ワークメモリとして使用される遊技用RAM(Random Access Memory)104、遊技用ROM103に記憶されたプログラムを実行する遊技用CPU(Central Processing Unit)102が含まれている。
遊技用ROM103には、後述する遊技制御メイン処理や遊技制御側タイマ割り込み処理などを行うためのプログラムが格納されている。また、遊技用ROM103には、後述する大当たり判定テーブル、大当たり図柄種別判定テーブル、リーチ判定テーブル、特図変動パターン判定テーブル、先読み判定テーブル、大当たり遊技制御テーブル、遊技状態設定テーブル、当たり判定テーブル、補助遊技制御テーブルなどが格納されている。なお、遊技用ROM103は外付けであってもよい。
また、遊技用RAM104には、特図保留記憶部105が設けられている。ここで、特図保留記憶部105について説明する。前述の通り、遊技球の第1始動口11または第2始動口12への入賞があると、特図保留が発生可能であるが、特図保留が可能な場合、すなわち、特図保留数が上限値に達していないときには、この入賞に基づいて、特図抽選などを行うための各種乱数からなる判定情報が取得される。そして、この判定情報は、特図保留として特図保留記憶部105に一旦記憶される。なお、以下において、遊技球の第1始動口11への入賞により取得される判定情報のことを「特図1関連判定情報」といい、遊技球の第2始動口12への入賞により取得される判定情報のことを「特図2関連判定情報」という。また、特図1関連判定情報と特図2関連判定情報とを総称して「特図関連判定情報」という。
そして、特図1関連判定情報は、特図1保留として、特図保留記憶部105の中の特図1保留記憶部105aに記憶される。一方、特図2関連判定情報は、特図2保留として、特図保留記憶部105の中の特図2保留記憶部105bに記憶される。特図1保留記憶部105aに記憶可能な特図1関連判定情報の数、すなわち、特図1保留数の上限値は「4」に設定されている。また、特図2保留記憶部105bに記憶可能な特図2関連判定情報の数、すなわち、特図2保留数の上限値は「4」に設定されている。
さらに、遊技用RAM104には、後述する設定値を示す設定値データを記憶する設定値記憶部107が設けられている。
また、遊技制御基板100には、所定の中継基板(図示なし)を介して各種センサ類やソレノイド類が接続されている。そのため、遊技制御基板100には、各種センサ類が出力した信号が入力する。また、遊技制御基板100は、各種アクチュエータ類に信号を出力する。
遊技制御基板100に接続されている各種センサ類には、一般入賞口センサ10a、第1始動口センサ11a、第2始動口センサ12a、ゲートセンサ13a、および大入賞口センサ14aが含まれている。
一般入賞口センサ10aは、一般入賞口10に入賞した遊技球を検知する。第1始動口センサ11aは、第1始動口11に入賞した遊技球を検知する。第2始動口センサ12aは、第2始動口12に入賞した遊技球を検知する。ゲートセンサ13aは、ゲート13を通過した遊技球を検知する。大入賞口センサ14aは、大入賞口14に入賞した遊技球を検知する。
さらに、遊技制御基板100に接続されている各種センサ類には、設定値シリンダセンサ70a、および設定値スイッチセンサ71aが含まれている。
また、設定値シリンダセンサ70aは、設定値シリンダ70の回転操作を検知可能である。設定値シリンダ70の回転操作があった場合には、設定値シリンダセンサ70aが設定値シリンダ70の回転操作を検知し、設定値シリンダ70の回転操作があったことを示す検知信号を遊技制御基板100に出力する。
一方、設定値スイッチセンサ71aは、設定値スイッチ71の押下操作を検知可能である。設定値スイッチ71の押下操作があった場合には、設定値スイッチセンサ71aが設定値スイッチ71の押下操作を検知し、設定値スイッチ71の押下操作があったことを示す検知信号を遊技制御基板100に出力する。
また、遊技制御基板100に接続されている各種アクチュエータ類には、電チューソレノイド12s、およびATソレノイド14sが含まれている。電チューソレノイド12sは、電チュー12Dの電チュー開閉部材12kを駆動する。ATソレノイド14sは、大入賞装置14DのAT開閉部材14kを駆動する。
なお、遊技制御基板100に接続されるセンサの種類や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。また、遊技制御基板100に接続されるアクチュエータの種類や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
さらに遊技制御基板100には、表示器類8(特図表示器81、普図表示器82、および、特図保留表示器83)、ならびに設定値表示器87が接続されている。これらの表示器類8および設定値表示器87の表示制御は、遊技制御用マイコン101によりなされる。
また遊技制御基板100は、払出制御基板170に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板170から信号を受信する。払出制御基板170には、カードユニットCU、および払出装置73が接続されているとともに、発射装置72が接続されている。また、カードユニットCUは、パチンコ遊技機PYに隣接して設置され、挿入されているプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にする装置である。
払出制御基板170は、遊技制御用マイコン101からの信号や、接続されたカードユニットCUからの信号に基づいて、払出装置73の払出モーター73mを駆動して賞球や貸球の払い出しを行う。払い出される賞球や貸球は、その計数のための払出センサ73aにより検知される。
また、発射装置72は遊技球を発射する装置である。ハンドル72kが、発射装置72に遊技球を発射させるための操作を受け付ける操作部または入力部を構成しており、発射装置72に含まれる。ハンドル72kには、遊技者などの人のハンドル72kへの接触を検知可能なタッチスイッチ72aが設けられている。遊技者によるハンドル72kの操作があった場合には、タッチスイッチ72aが遊技者のハンドル72kへの接触を検知し、発射制御回路175を介して検知信号を払出制御基板170に出力する。
さらに、ハンドル72kには、ハンドル72kの回転角度(操作量)を検知可能な発射ボリュームのつまみ72bが接続されている。発射装置72は、発射ボリュームのつまみ72bが検知したハンドル72kの回転角度に応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モーター72mを駆動させる。なお、パチンコ遊技機PYにおいては、ハンドル72kへの回転操作が維持されている状態では、約0.6秒毎に1球の遊技球が発射されるようになっている。
また遊技制御基板100は、遊技の進行に応じて、演出制御基板120に対し、遊技に関する情報を含んだ各種コマンドを送信する。演出制御基板120は、遊技制御基板100から送られてきた各種コマンドに基づいて、遊技制御基板100による遊技の進行状況(遊技の制御内容)を把握することができる。
なお、遊技制御基板100と演出制御基板120との接続は、遊技制御基板100から演出制御基板120への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、遊技制御基板100と演出制御基板120との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図7に示すように、演出制御基板120には、プログラムに従ってパチンコ遊技機PYの演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)121が実装されている。そして、演出制御基板120は、後述する画像制御基板140、音声制御回路161、およびサブドライブ基板162と共に、演出の制御を行う演出制御部と位置づけることができる。ただし、演出制御部は、少なくとも演出制御基板120を備え、演出装置(画像表示装置50、スピーカー52、枠ランプ53、および盤可動体55k等)を用いた遊技演出、客待ち演出、および操作促進演出などを制御可能であればよい。
なお、演出制御基板120の制御対象となる演出には、遊技演出(特図変動演出、保留演出、大当たり遊技演出など)、客待ち演出、第1演出ボタン40kや第2演出ボタン41kの操作が有効な期間(操作有効期間)において操作を促す操作促進演出などが含まれている。
演出制御用マイコン121には、遊技制御基板100による遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶した演出用ROM123、ワークメモリとして使用される演出用RAM124、演出用ROM123に記憶されたプログラムを実行する演出用CPU122が含まれている。
演出用ROM123には、後述する演出制御メイン処理、受信割り込み処理、1msタイマ割り込み処理、および10msタイマ割り込み処理などを行うためのプログラムが格納されている。なお、演出用ROM123は外付けであってもよい。
演出用RAM124には、後述する始動入賞コマンドを記憶する始動入賞コマンド保留記憶部125、後述する図柄指定コマンドを記憶する図柄指定コマンド記憶部126、後述する特図変動開始コマンドを記憶する特図変動開始コマンド記憶部127、および後述する設定値フラグを記憶する設定値フラグ記憶部128が設けられている。
また、演出制御基板120には、画像制御基板140が接続されている。演出制御基板120の演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて、すなわち、遊技制御基板100による遊技の進行に応じて、画像制御基板140に画像表示装置50の表示制御を行わせる。なお、演出制御基板120と画像制御基板140との接続は、演出制御基板120から画像制御基板140への信号の送信と、画像制御基板140から演出制御基板120への信号の送信の双方が可能な双方向通信接続となっている。
画像制御基板140は、画像制御のためのプログラム等を記憶した画像用ROM142、ワークメモリとして使用される画像用RAM143、及び、画像用ROM142に記憶されたプログラムを実行する画像用CPU141を備えている。また、画像制御基板140は、画像表示装置50に表示される画像のデータを記憶したCGROM(Character Generator Read Only Memory)145、CGROM145に記憶されている画像データの展開等に使用されるVRAM(Video Random Access Memory)146、及び、VDP(Video Display Processor)144を備えている。これらの電子部品の全部又は一部がワンチップで構成されていてもよい。
CGROM145には、例えば、画像表示装置50に表示される画像を表示するための画像データ(静止画データや動画データ、具体的にはキャラクター、アイテム、図柄、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データ)が格納されている。
VDP144は、演出制御用マイコン121からの指令に基づき画像用CPU141によって作成されるディスプレイリストに従って、CGROM145から画像データを読み出してVRAM146内の展開領域に展開する。そして、展開した画像データを適宜合成してVRAM146内のフレームバッファに画像を描画する。そしてフレームバッファに描画した画像をRGB信号として画像表示装置50に出力する。これにより、種々の演出画像が表示部50aに表示される。
なお、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されている。ディスプレイリストには、描画する画像の種類、画像を描画する位置、表示の優先順位、表示倍率、画像の透過率等の種々のパラメータの情報が含まれている。
また、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて、すなわち、遊技制御基板100による遊技の進行に応じて、音声制御回路161を介してスピーカー52から音声、楽曲、および効果音等を出力する。
スピーカー52から出力する音声等の音声データは、演出制御基板120の演出用ROM123に格納されている。なお、音声制御回路161を、基板で構成させてCPUを実装してもよい。この場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、基板にROMを実装し、そのROMに音声データを格納してもよい。また、スピーカー52を画像制御基板140に接続し、画像制御基板140の画像用CPU141に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板140の画像用ROM142に音声データを格納してもよい。
また、演出制御基板120には、所定の中継基板(図示なし)を介して、入力部となる各種センサ類や駆動源となる各種アクチュエータ類が接続されている。演出制御基板120には、各種センサ類が出力した信号が入力する。また、演出制御基板120は、各種アクチュエータ類に信号を出力する。
演出制御基板120に接続されている各種スイッチ類には、第1演出ボタンセンサ40a、および第2演出ボタンセンサ41aが含まれている。第1演出ボタンセンサ40aは、第1演出ボタン40kが押下操作されたことを検出する。第2演出ボタンセンサ41aは、第2演出ボタン41kが押下操作されたことを検出する。第1演出ボタンセンサ40a、および第2演出ボタンセンサ41aは、それぞれが操作されたことを検知すると、その検知内容に応じた信号を演出制御基板120に出力する。
なお、演出制御基板120に接続されるスイッチの種類や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。また、演出制御基板120に接続されるアクチュエータの種類や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
演出制御基板120に接続された各種アクチュエータ類には、回転部材用モーター55m1、および昇降部材用モーター55m2が含まれている。回転部材用モーター55m1は、回転部材55k1を駆動して、回転部材55k1を回転させることが可能である。昇降部材用モーター55m2は、昇降部材55k2を上昇または下降させることが可能である。詳細には、演出制御用マイコン121は、回転部材55k1や昇降部材55k2の動作態様を決める動作パターンデータを作成し、サブドライブ基板162を介して、回転部材55k1や昇降部材55k2の動作を制御する。
なお、以下において、「回転部材55k1や昇降部材55k2」の動作を「盤可動体55kの動作」と総称することもある。また、回転部材55k1を回転させることや昇降部材55k2を下降または上昇させることについて「盤可動体55kを回転させる、または下降もしくは上昇させる」ともいう。
また、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から受信したコマンドなどに基づいて、サブドライブ基板162を介して枠ランプ53などの点灯制御を行う。詳細には演出制御用マイコン121は、枠ランプ53の発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って枠ランプ53の発光を制御する。なお、発光パターンデータの作成には演出制御基板120の演出用ROM123に格納されているデータを用いる。
なお、サブドライブ基板162を基板で構成させてCPUを実装してもよい。この場合、そのCPUに、枠ランプ53等の点灯制御、および、盤可動体55kの動作制御を実行させてもよい。さらにこの場合、基板にROMを実装して、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
3.遊技機による主な遊技
次に、パチンコ遊技機PYにより行われる主な遊技について、図8〜図16を用いて説明する。
3−1.普図に関わる遊技
最初に、普図に関わる遊技について説明する。パチンコ遊技機PYは、発射された遊技球がゲート13を通過すると、普図抽選を実行することができる。普図抽選を行うと、普図表示器82において、普図の可変表示(変動表示を行った後に停止表示)を行う。ここで、停止表示される普図には、当たり図柄とハズレ図柄とがある。なお、普図のハズレ図柄については、後述する特図のハズレ図柄と区別をするために「ハズレ普図」ともいう。
当たり図柄が停止表示されると補助遊技が実行されて、当該ゲート13の通過に係る遊技が終了する。一方、ハズレ普図が停止表示されると、補助遊技は行われず、当該ゲート13の通過に係る遊技が終了する。また、以下において、普図の可変表示または補助遊技が行われていないときに遊技球がゲート13を通過することを「普図変動始動条件の成立」という。
パチンコ遊技機PYは、普図変動始動条件が成立し、普図関連判定情報を取得することによって、普図抽選、普図の可変表示、および補助遊技といった一連の遊技を行うことができる。取得する普図関連判定情報には、図8(A)に示すように、普通図柄乱数がある。普通図柄乱数は当たり判定を行うための乱数(判定情報)である。各乱数には、適宜に範囲が設けられている。
3−1−1.当たり判定
当たり判定は、例えば図9(A)に示すような当たり判定テーブルを用いて、当たりか否か(補助遊技を実行するか否か)を決定するための判定である。当たり判定テーブルは、後述する遊技状態に関連付けることが可能である。遊技状態に関連付けられる場合、当たり判定テーブルには、非時短状態で用いる当たり判定テーブル(非時短用当たり判定テーブル)と、時短状態で用いる当たり判定テーブル(時短用当たり判定テーブル)と、がある。
各当たり判定テーブルでは、当たり判定の結果である当たりとハズレに、普通図柄乱数の判定値(普通図柄乱数判定値)が適宜に振り分けられている。よって、パチンコ遊技機PYは、取得した普通図柄乱数を当たり判定テーブルに照合して、当たりかハズレかの当たり判定を行う。当たり判定の結果が当たりであると、普図の可変表示で当たり図柄が停止表示される。一方、当たり判定の結果がハズレであると、普図の可変表示でハズレ普図が停止表示される。なお、当たりの当選確率については、適宜に変更することが可能である。
3−1−2.普図変動パターン判定・普図可変表示
普図変動パターン判定は、例えば図9(B)に示すような普図変動パターン判定テーブルを用いて、普図変動パターンを決定するための判定である。普図変動パターンとは、普図変動時間などの普図の可変表示に関する所定事項に関する識別情報である。
普図変動パターン判定テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けることが可能である。遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けられる場合、普図変動パターン判定テーブルには、非時短状態のときに用いられる普図変動パターン判定テーブル(非時短普図変動パターン判定テーブル)と時短状態のときに用いられる普図変動パターン判定テーブル(時短普図変動パターン判定テーブル)とがある。
各普図変動パターン判定テーブルには、普図変動パターン判定の結果である普図変動パターンが、停止される普図毎に1つ格納されている。すなわち、パチンコ遊技機PYは、非時短状態と時短状態とで、普図変動時間を異ならせることが可能である。例えば、非時短状態においては、ハズレの普図(ハズレ普図)を停止表示する場合の普図の可変表示については普図変動時間が30秒となる普図変動パターンに決定し、当たり図柄を停止表示する場合の普図の可変表示については普図変動時間が30秒となる普図変動パターンに決定する。また、時短状態においては、ハズレ普図を停止表示する場合の普図の可変表示については普図変動時間が5秒となる普図変動パターンに決定し、当たり図柄を停止表示する場合の普図の可変表示については普図変動時間が5秒となる普図変動パターンに決定する。なお、これら普図変動時間については、適宜に変更することが可能である。
そして、普図変動パターン判定で決定された普図変動パターンに対応付けられた普図変動時間の普図の可変表示が、普図表示器82で行われる。このように、当たり判定、および、普図変動パターン判定が行われることによって、普図表示器82において普図の可変表示が行われる。
3−1−3.補助遊技
補助遊技は、普図の可変表示で、表示結果(普図抽選の結果)として、当たり図柄が停止表示(導出)されると実行される。補助遊技において、電チュー12Dが開放する
補助遊技を構成する要素(補助遊技構成要素)には、電チュー12Dが開放する回数、および各開放についての開放時間などの様々な要素が含まれている。パチンコ遊技機PYは、補助遊技制御テーブルを用いて補助遊技を制御する。補助遊技制御テーブルには、補助遊技構成要素が格納されている。例えば図9(C)に示すように、補助遊技制御テーブルに遊技状態(非時短状態/時短状態)を関連付けることが可能である。すなわち、補助遊技構成要素を、遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けることが可能である。なお、開放回数や開放時間などの各要素の具体的な内容については、適宜に変更することが可能である。
パチンコ遊技機PYは、非時短状態における補助遊技と時短状態における補助遊技とで、電チュー12Dの開放時間を異ならせることが可能である。例えば、非時短状態における補助遊技では、0.2秒などの遊技球を電チュー12Dに入賞させるのが困難な第1の開放時間だけ電チュー12Dが開放する。一方、時短状態における補助遊技では、例えば、1.0秒のインターバル(閉鎖)を挟んだ2.5秒の2回開放などの第1の開放時間よりも長く、遊技球を電チュー12Dに入賞させることが容易な第2の開放時間だけ電チュー12Dが開放する。
なお、以下において、非時短状態における補助遊技のことを「ショート開放補助遊技」ともいう。一方、時短状態における補助遊技のことを「ロング開放補助遊技」ともいう。また、各補助遊技における開放時間は、その補助遊技での合計時間であり、例えば、一度開放した後に一旦閉鎖するインターバルを挟んで再度開放するなど、1回の補助遊技の中で複数回開放するように構成しても良い。
3−2.特図に関わる遊技
次に、特図に関わる遊技について説明する。パチンコ遊技機PYは、発射された遊技球が第1始動口11に入賞すると、特図1抽選を実行することができる。特図1抽選が行われると、特図1表示器81aにおいて、特図1の可変表示(変動表示を行った後に停止表示)を行って、特図1抽選の結果を報知する。ここで、停止表示される特図1には、大当たり図柄、およびハズレ図柄がある。すなわち、特図1抽選の結果には大当たり、およびハズレがある。
大当たり図柄が停止表示されると大当たり遊技が実行され、新たな遊技状態が設定されて、当該入賞に基づく遊技が終了する。また、ハズレ図柄が停止表示されると、大当たり遊技が行われず、当該入賞に基づく遊技が終了する。
同様に、パチンコ遊技機PYは、発射された遊技球が第2始動口12に入賞すると、特図2抽選を実行することができる。特図2抽選が行われると、特図2表示器81bにおいて、特図2の可変表示(変動表示を行った後に停止表示)を行って、特図2抽選の結果を報知する。ここで、停止表示される特図2には、大当たり図柄、およびハズレ図柄がある。すなわち、特図2抽選の結果には、大当たり、およびハズレがある。
大当たり図柄が停止表示されると大当たり遊技が実行され、新たな遊技状態が設定されて、当該入賞に基づく遊技が終了する。さらに、ハズレ図柄が停止表示されると大当たり遊技が行われず、当該入賞に基づく遊技が終了する。
また、以下において、第1始動口11に遊技球が入賞することを「第1始動条件の成立」といい、第2始動口12に遊技球が入賞することを「第2始動条件の成立」という。また、「第1始動条件の成立」と「第2始動条件の成立」をまとめて「始動条件の成立」と総称する。また、特別図柄のハズレ図柄については、前述の普図のハズレ図柄と区別するために「ハズレ特図」ともいう。
パチンコ遊技機PYは、始動条件が成立し、特図関連判定情報を取得することによって、特図抽選、特図の可変表示、および大当たり遊技といった一連の遊技を行う。そして、特図の可変表示を行うために、当該特図関連判定情報について種々の判定を行う。取得する特図関連判定情報には、図8(B)に示すように、特別図柄乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数および特図変動パターン乱数がある。
特別図柄乱数は大当たり判定を行うための乱数(判定情報)である。大当たり図柄乱数は大当たり図柄種別判定を行うための乱数(判定情報)である。リーチ乱数はリーチ判定を行うための乱数(判定情報)である。特図変動パターン乱数は特別図柄の変動パターン判定を行うための乱数(判定情報)である。各乱数には、適宜に範囲が設けられている。次に、特図関連判定情報を用いて行われる各判定について説明する。
3−2−1.大当たり判定
大当たり判定は、大当たり判定テーブルを用いて、大当たりか否か(大当たり遊技を実行するか否か)、言い換えると、大当たり、またはハズレの何れかを決定することである。大当たり判定テーブルは、例えば図10(A)〜図10(F)に示すように、設定されている設定値ごとに設けることが可能である。すなわち、大当たり判定テーブルを、設定値に関連付けることが可能である。
設定値とは、大当たり判定で大当たりと判定される確率(以下、「大当たり確率」ともいう)に関連付けられたパラメータのような値のことである。後述するように、設定値は、遊技制御基板100の電源投入時において設定することができる。前述の設定値シリンダ70、および設定値スイッチ71の操作によって、パチンコ遊技機PYごとに設定値を設定することができる。
基本的な実施形態では、設定値は1〜6の6種類設定されている。具体的には、大当たり判定テーブルには、設定値が「1」のときに用いられる大当たり判定テーブルと、設定値が「2」のときに用いられる大当たり判定テーブルと、設定値が「3」のときに用いられる大当たり判定テーブルと、設定値が「4」のときに用いられる大当たり判定テーブルと、設定値が「5」のときに用いられる大当たり判定テーブルと、設定値が「6」のときに用いられる大当たり判定テーブルと、がある。
そして、さらに設定値に関連付けられた大当たり判定テーブルのそれぞれには、通常確率状態で用いられる大当たり判定テーブル(以下、「通常確率用大当たり判定テーブル」という)と、高確率状態で用いられる大当たり判定テーブル(以下、「高確率用大当たり判定テーブル」という)と、がある。なお、設定値の種類は基本的な実施形態に限られず適宜に設定することができる。
設定値および遊技状態に関連付けられた各大当たり判定テーブルでは、大当たり判定の結果である大当たり、およびハズレに、特別図柄乱数の判定値(特別図柄乱数判定値)が振り分けられている。パチンコ遊技機PYは、設定値および遊技状態に関連付けられた大当たり判定テーブルに、取得した特別図柄乱数を照合して、大当たり、またはハズレの何れであるかを判定する。図10(A)〜図10(F)に示すように、各設定値について、高確率用大当たり判定テーブルの方が、通常確率用大当たり判定テーブルよりも、大当たりと判定される特別図柄乱数判定値が多く設定されている。さらに、同一の遊技状態に対して、設定値が高くになるにつれて、大当たりと判定される特別図柄乱数判定値が多く設定されている。すなわち、設定値が高いほど大当たりと判定され易い。
なお、大当たり確率や各種大当たり判定の判定結果に対する特別図柄乱数判定値の振り分け方については、適宜に変更することが可能である。
3−2−2.大当たり図柄種別判定
大当たり図柄種別判定は、大当たり判定の結果が大当たりである場合に、例えば図11(A)に示すような大当たり図柄種別判定テーブルを用いて大当たり図柄の種別(大当たり図柄種別)を決定することである。大当たり図柄の種別に、大当たりの内容、換言すれば、遊技者に付与される遊技特典などで構成される大当たりの構成要素(遊技者に有利な内容)を対応付けることが可能である。
大当たり図柄種別判定テーブルは、可変表示される特別図柄の種別(特図1/特図2)、言い換えれば、当該大当たり図柄種別判定が起因する(当該大当たり図柄種別判定を発生させた)入賞が行われた始動口の種別(第1始動口11/第2始動口12)に関連付けられている。すなわち、大当たり図柄種別判定テーブルには、特図1の可変表示を行うときに用いられる大当たり図柄種別判定テーブル(第1大当たり図柄種別判定テーブル)と特図2の可変表示を行うときに用いられる大当たり図柄種別判定テーブル(第2大当たり図柄種別判定テーブル)とがある。
大当たり図柄は複数種類設定可能である。各大当たり図柄種別判定テーブルでは、大当たり図柄種別判定の結果である大当たり図柄種別に、大当たり図柄種別乱数の判定値(大当たり図柄種別乱数判定値)が振り分けられている。よって、パチンコ遊技機PYは、取得した大当たり図柄種別乱数を大当たり図柄種別判定テーブルに照合して、大当たり図柄の種別を判定する。そして、第1大当たり図柄種別判定テーブルおよび第2大当たり図柄種別判定テーブルでは、大当たり図柄種別乱数判定値が各種大当たり図柄に適宜に振り分けられている。
特図1の大当たり図柄、および特図2の大当たり図柄の種類は適宜に設定することができるが、例えば、図11(A)に示す大当たり図柄種別判定テーブルのように、特図1の大当たり図柄として、大当たり図柄A、大当たり図柄B、および大当たり図柄Cの3種類の大当たり図柄を設け、特図2の大当たり図柄として、大当たり図柄D、大当たり図柄E、および大当たり図柄Fの3種類の大当たり図柄を設けることができる。そして、図11(A)に示す大当たり図柄種別判定テーブルのように、第1大当たり図柄種別判定テーブルおよび第2大当たり図柄種別判定テーブルでは、大当たり図柄種別乱数判定値が各種大当たり図柄に適宜に振り分けられている。なお、大当たり図柄種別の振分率については、適宜に変更することが可能である。また、大当たり図柄の種別については、適宜に増加したり減少したりすることが可能である。
3−2−3.リーチ判定
リーチ判定は、例えば、大当たり判定の結果がハズレである場合に、図11(B)に示すようなリーチ判定テーブルを用いて、後述する特図変動演出でリーチを発生させるか否かを決定することである。
リーチ判定テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けることが可能である。遊技状態に関連付けられる場合、例えば、リーチ判定テーブルには、非時短状態のときに用いられるリーチ判定テーブル(非時短用リーチ判定テーブル)と、時短状態のときに用いられるリーチ判定テーブル(時短用リーチ判定テーブル)とがある。
各リーチ判定テーブルでは、リーチ判定の結果である「リーチ有り(リーチを発生させる)」と「リーチ無し(リーチを発生させない)」に、リーチ乱数の判定値(リーチ乱数判定値)が振り分けられている。よって、パチンコ遊技機PYは、取得したリーチ乱数をリーチ判定テーブルに照合して、リーチ有りかリーチ無しか(リーチを発生させる否か)を判定する。
図11(B)に示すように、非時短用リーチ判定テーブルと時短用リーチ判定テーブルとで、「リーチ有り(リーチを発生させる)」と判定されるリーチ乱数判定値の数を異ならせることが可能である。なお、以下において、大当たり判定の結果が「ハズレ」であることを前提に行われるリーチ判定の結果「リーチ有り(リーチを発生させる)」のことを「リーチ有りハズレ」といい、「リーチ無し(リーチを発生させない)」のことを「リーチ無しハズレ」ということもある。
3−2−4.特図変動パターン判定
特図変動パターン判定は、大当たり判定の結果が大当たり、およびハズレの何れの場合にも、例えば図12〜図13に示すような特別図柄の変動パターン判定テーブル(特図変動パターン判定テーブル)を用いて、特図の可変表示の変動パターン(特図変動パターン)を決定することである。
特図変動パターンとは、特図変動時間、所謂「尺」や後述する特図変動演出の演出フロー(演出内容)などに関する所定事項を識別するための識別情報である。なお、特図変動パターンには、特図変動時間や特図変動演出の演出フロー(演出内容)の他、大当たり判定の結果、およびリーチ判定の結果に関する識別情報を含ませることも可能である。なお、特図変動パターンの種類や数は適宜に変更することが可能である。
特図変動パターン判定テーブルは、判定対象となる可変表示を行う特別図柄の種別(特図1/特図2)、言い換えれば、当該特図変動パターン判定が起因する入賞が行われた始動口の種別(第1始動口11/第2始動口12)に関連付けることが可能である。すなわち、特図変動パターン判定テーブルには、特図1の可変表示を行うときに用いられる特図変動パターン判定テーブル(特図1変動パターン判定テーブル:図12)と、特図2の可変表示を行うときに用いられる特図変動パターン判定テーブル(特図2変動パターン判定テーブル:図13)とがある。
そして、各特図変動パターン判定テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けることが可能である。具体的には、特図1変動パターン判定テーブルには、非時短状態のときに用いられる特図1変動パターン判定テーブル(非時短用特図1変動パターン判定テーブル)と時短状態のときに用いられる特図1変動パターン判定テーブル(時短用特図1変動パターン判定テーブル)とがある。一方、特図2変動パターン判定テーブルについても同様に、非時短状態のときに用いられる特図2変動パターン判定テーブル(非時短用特図2変動パターン判定テーブル)と、時短状態のときに用いられる特図2変動パターン判定テーブル(時短用特図2変動パターン判定テーブル)と、がある。
また、遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けられた各特図変動パターン判定テーブルは、さらに、大当たり判定結果、およびリーチ判定結果にも関連付けることが可能である。すなわち、非時短用特図1変動パターン判定テーブルおよび時短用特図1変動パターン判定テーブルにはそれぞれ、大当たり用、リーチ有りハズレ用、およびリーチ無しハズレ用がある。同様に、非時短用特図2変動パターン判定テーブルおよび時短用特図2変動パターン判定テーブルにもそれぞれ、大当たり用、リーチ有りハズレ用、およびリーチ無しハズレ用がある。
さらに、遊技状態に関連付けられた各リーチ無しハズレ用の特図1変動パターン判定テーブルは、特図1保留数にも関連付けることが可能である。例えば、特図1保留数(U1)が0〜2のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図1変動パターン判定テーブルと、特図1保留数(U1)が3〜4のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図1変動パターン判定テーブルと、がある。同様に、遊技状態に関連付けられた各リーチ無しハズレ用の特図2変動パターン判定テーブルも、特図2保留数にも関連付けることが可能である。具体的には、特図2保留数(U2)が0〜2のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図2変動パターン判定テーブルと、特図2保留数(U2)が3〜4のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図2変動パターン判定テーブルと、がある。
そして、各特図変動パターン判定で決定された特図変動パターンに応じた特図変動時間の特図の変動表示が、特図表示器81で行われる。そして、特図の変動表示の後に、特図可変表示の表示結果(特別図柄抽選の結果)として、大当たり図柄が停止表示されると、即座に次の特図の可変表示が行われず、引き続いて、大当たり遊技が実行される。
また、各特図変動パターンに、図12〜図13の表の右から3番目の欄に示すような特図変動演出の演出フローを関連付けることが可能である。ここで、特図変動パターンに関連づけられた特図変動演出の演出フローを構成する代表的な演出について説明する。
特図変動演出の演出フローを構成する演出として、通常変動、リーチ、ノーマルリーチ(Nリーチ)、ロングリーチ(Lリーチ)、スペシャルリーチ(SPリーチ)、バトル演出、がある。
通常変動は、停止表示していた演出図柄が変動を開始し、各演出図柄を構成する1つ1つが認識困難な程度に高速で変動表示して特図の可変表示が開始されたことを示唆する演出である。そして、リーチ無しハズレ変動に係る特図変動演出(演出図柄の変動開始から変動停止までの部分)、および、リーチが発生する特図変動演出におけるリーチが成立(確定)するまでの部分が通常変動で構成されることがある。
Nリーチは、通常変動を経てリーチが成立(確定)した直後に、例えば当該リーチを構成する演出図柄が仮停止したその位置で所定時間(例えば、10秒)維持された状態で、残り1つの演出図柄が減速していき、通常変動より低速で変動する演出である。Nリーチが示唆する大当たりの期待度は、通常変動より高く、後述するLリーチ、およびSPリーチよりも低い。Nリーチで特図変動演出が終了する場合、その低速で変動する残りの1つの演出図柄が停止する。ハズレの場合、残りの1つの演出図柄は、リーチを構成する演出図柄とは異なる演出図柄で停止する。Nリーチで特図変動演出が終了しない場合、残りの1つの演出図柄が再び高速で変動し、リーチが維持されたままNリーチからLリーチ、SPリーチに発展する(切り替わる)。
Lリーチは、大当たりのときもハズレのときも実行可能であり、大当たり遊技状態になるか否かを示唆する演出であり、大当たり遊技状態になる可能性があることを示唆する。さらに、Lリーチは、例えばNリーチの後に実行可能な演出であり、Nリーチよりも長時間行われ、Nリーチよりも大当たり期待度が高いことを示唆する。Lリーチでも、成立したリーチが維持されるが、当該リーチを構成する演出図柄が縮小されると共に、Nリーチのときよりも背景画像の支障にならない所定位置(例えば、後述する左演出図柄EZ1が表示部50aの左上で、右演出図柄EZ3が表示部50aの右上)に移動した状態で、Lリーチ専用の背景画像に切り替わる(Lリーチ専用の映像が流れる)。なお、Lリーチでは、主に表示部50aにおいて2DCGによるアニメーション画像が表示される。Lリーチの演出内容としては、主人公キャラクターが必殺技を習得するために特訓を行うなど後述のSPリーチに係る試合とは異なるシーンの映像が表示される。
SPリーチは、大当たりのときもハズレのときも実行可能であり、大当たり遊技状態になるか否かを示唆する演出であり、大当たり遊技状態になる可能性があることを示唆する。さらに、SPリーチは、例えばNリーチの後に実行可能な演出であり、Lリーチよりも長時間行われ、Lリーチよりも大当たり期待度が高いことを示唆する。SPリーチでも、成立したリーチが維持されるが、当該リーチを構成する演出図柄が縮小されると共に、Nリーチのときよりも背景画像の支障にならない所定位置(例えば、後述する左演出図柄EZ1が表示部50aの左上で、右演出図柄EZ3が表示部50aの右上)に移動した状態で、SPリーチ専用の背景画像に切り替わる(SPリーチ専用の映像が流れる)。なお、SPリーチでは、主に表示部50aにおいて3DCG画像が表示される。そして、SPリーチの演出内容としては、主人公キャラクターが所属するチームと、主人公キャラクターのライバルが所属するチームとが試合を行うシーンの映像が表示される。
バトル演出は、例えば時短状態においてリーチ後に実行可能な演出であり、通常変動よりも大当たり期待度が高いことを示唆する演出である。バトル演出でも、成立したリーチが維持されるが、当該リーチを構成する演出図柄が縮小されると共に所定位置(例えば、左演出図柄EZ1が表示部50aの左上で、右演出図柄EZ3が表示部50aの右上)に移動した状態で、バトル演出専用の背景画像に切り替わる(バトル演出専用の映像が流れる)。また、バトル演出では、主に表示部50aにおいて3DCG画像が表示される。
なお、Nリーチ、Lリーチ、SPリーチ、およびバトル演出における「リーチが維持された状態」には、当該Nリーチ、Lリーチ、SPリーチ、およびバトル演出においてリーチを構成する演出図柄が表示部50aで視認可能である状態だけではなく、例えば、専用の背景画像との関係で所定期間、当該リーチを構成する演出図柄が表示部50aから視認困難または視認不可能な状態も含むものとする。また、通常変動、Nリーチ、Lリーチ、SPリーチ、およびバトル演出の演出内容は適宜に変更可能である。さらに、特図変動演出を構成する演出は、これらに限られず、適宜に加え、あるいは減らすことが可能である。
また、図12〜図13の表の右から2番目の欄に示すように、特図変動パターンに、大当たり判定結果および特図変動演出の演出内容などを関連付けて名称を付すことが可能である。そして、大当たりに係る特図変動パターンのことを「大当たり変動」、ハズレに係る特図変動パターンのことを「ハズレ変動」と総称することもある。
さらに、大当たり判定結果に関わらずSPリーチが行われる特図変動パターンのことを「SPリーチ変動」、Lリーチが行われる特図変動パターンのことを「Lリーチ変動」、Nリーチで特図変動演出が終わる特図変動パターンのことを「Nリーチ変動」と総称することもある。また、リーチ有りのハズレ変動のことを「リーチ有りハズレ変動」といい、リーチ無しのハズレ変動のことを「通常ハズレ変動」と総称することもある。
3−2−5.先読み判定
パチンコ遊技機PYは、大当たり判定を行う前に、取得した特図関連判定情報に基づいて、例えば図14〜図15に示すような先読み判定テーブルを用いて先読み判定を行うことが可能である。先読み判定テーブルは、その始動入賞に係る始動口の種別(第1始動口11/第2始動口12)、言い換えると、その始動入賞によって可変表示される特図の種類(特図1/特図2)に関連付けることが可能である。すなわち、先読み判定テーブルには、第1始動口11に入賞し、特図1の可変表示が行われる場合の第1先読み判定テーブル(図14)と、第2始動口12に入賞し、特図2の可変表示が行われる場合の第2先読み判定テーブル(図15)と、がある。なお、第1先読み判定テーブルに基づいて行う先読み判定を「第1先読み判定」、第2先読み判定テーブルに基づいて行う先読み判定を「第2先読み判定」ともいう。
また、先読み判定テーブルは、後述する遊技状態(通常遊技状態/高確率高ベース遊技状態/低確率高ベース遊技状態)にも関連付けることが可能である。すなわち、先読み判定テーブルには、通常遊技状態のときに用いられる先読み判定テーブル(通常遊技状態用先読み判定テーブル)と、高確率高ベース遊技状態のときに用いられる先読み判定テーブル(高確率高ベース遊技状態用先読み判定テーブル)と、低確率高ベース遊技状態のときに用いられる先読み判定テーブル(低確率高ベース遊技状態用先読み判定テーブル)と、がある。
つまり、先読み判定テーブルには、通常遊技状態のときに用いられる第1先読み判定テーブルと、高確率高ベース遊技状態のときに用いられる第1先読み判定テーブルと、低確率高ベース遊技状態のときに用いられる第1先読み判定テーブルと、通常遊技状態のときに用いられる第2先読み判定テーブルと、高確率高ベース遊技状態のときに用いられる第2先読み判定テーブルと、低確率高ベース遊技状態のときに用いられる第2先読み判定テーブルと、がある。
なお、図14〜図15に示す先読み判定テーブルを用いる先読み判定によって、当該始動口11、12への入賞によって行われる特図の可変表示に係る特図変動パターンが特定される。すなわち、当該入賞に基づく特図の可変表示が行われるよりも前にその特図の可変表示に係る特図変動パターンが先読み判定結果として特定される。特図変動パターンを特定する過程で、大当たりの当否も先読み判定結果として特定される。先読み判定において「大当たり」が特定されれば大当たり図柄種別も先読み判定結果として特定される。なお、先読み判定テーブルを用いて、大当たりの当否を特定する場合は、設定されている設定値に対応する特別図柄乱数判定値が用いられる。
そして、特図変動パターンなどに関する情報が含まれる先読み判定結果は始動入賞コマンドに対応付けられている。後述するように、始動入賞コマンドは、その生成に伴って先読み判定結果として演出制御基板120に送信される。なお、先読み判定結果としてどのような情報を特定させるかは適宜に変更可能である。
以上のように、大当たり判定、大当たり図柄種別判定、リーチ判定、および特図変動パターン判定が行われることによって、特図表示器81において特図の可変表示が行われる。そして、特図の可変表示で、表示結果(特別図柄抽選の結果)として、大当たり図柄が停止表示されると、次の特図の可変表示が行われず、引き続いて、大当たり遊技が実行される。次に、大当たり遊技について説明する。
3−3.大当たり遊技
大当たり遊技は、大入賞口14の開閉を伴う複数回のラウンド遊技と、大当たり遊技が開始してから初回のラウンド遊技が開始されるまでのオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了してから大当たり遊技が終了するまでのエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、オープニングの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はエンディングの開始によって終了する。
なお、OPやEDを設けないようすることが可能である。また、以下において、所定回数目(所定の順番)のラウンド遊技を、単に「ラウンド」という。例えば、初回(1回目)のラウンド遊技のことを「1ラウンド(1R)」ともいい、10回目のラウンド遊技のことを「10ラウンド(10R)」ともいう。
そして、パチンコ遊技機PYは、大当たり遊技制御テーブルを用いて大当たり遊技を制御する。大当たり遊技制御テーブルは大当たり図柄の種別毎に設定することが可能である。すなわち、大当たり遊技を大当たり図柄の種別に対応付けることが可能である。そして、大当たり遊技は1種類、または複数種類設定可能である。
大当たり遊技制御テーブルには、大当たり遊技を構成する要素(大当たり遊技構成要素)が格納されている。大当たり遊技構成要素には、ラウンド遊技の回数、各回のラウンド遊技における大入賞口14の開放回数、各開放が行われる大入賞口の種別および開放時間(開放パターン)、次回の開放まで閉鎖させる時間(閉鎖時間)、オープニングの時間(オープニング時間)、およびエンディングの時間(エンディング時間)などが含まれている。
そして、パチンコ遊技機PYは、例えば図16(A)に示すような大当たり遊技制御テーブルを用いて大当たり遊技を制御することが可能である。すなわち、図16(A)に示すような大当たり遊技の種別および各大当たり遊技に対する大当たり遊技構成要素を設定することが可能である。ここで、図16(A)で設定されている大当たり遊技について説明する。
大当たり図柄Aに対応付けられた大当たり遊技(以下、「第1大当たり遊技」ともいう)では、ラウンド遊技が10回行われる。そして、1Rから10Rまでの各ラウンド遊技では、1回のラウンド遊技あたり最大で29.5秒にわたって大入賞口14が開放する。また、第1大当たり遊技が開始されてから最初のラウンド遊技が開始されるまでの間、10.0秒間にわたり大入賞口14の閉鎖状態が保持されたオープニングがある。さらに、最後のラウンド遊技が終了してから第1大当たり遊技が終了するまでの間、15.0秒間にわたり大入賞口14の閉鎖状態が保持されたエンディングがある。
大当たり図柄Bに対応付けられた大当たり遊技(以下、「第2大当たり遊技」ともいう)では、ラウンド遊技が5回行われる。そして、1Rから5Rまでの各ラウンド遊技では、1回のラウンド遊技あたり最大で29.5秒にわたって大入賞口14が開放する。また、第2大当たり遊技が開始されてから最初のラウンド遊技が開始されるまでの間、10.0秒間にわたり大入賞口14の閉鎖状態が保持されたオープニングがある。さらに、最後のラウンド遊技が終了してから第2大当たり遊技が終了するまでの間、15.0秒間にわたり大入賞口14の閉鎖状態が保持されたエンディングがある。
大当たり図柄Cに対応付けられた大当たり遊技(以下、「第3大当たり遊技」ともいう)では、ラウンド遊技が5回行われる。そして、1Rから5Rまでの各ラウンド遊技では、1回のラウンド遊技あたり最大で29.5秒にわたって大入賞口14が開放する。また、第3大当たり遊技が開始されてから最初のラウンド遊技が開始されるまでの間、10.0秒間にわたり大入賞口14の閉鎖状態が保持されたオープニングがある。さらに、最後のラウンド遊技が終了してから第3大当たり遊技が終了するまでの間、15.0秒間にわたり大入賞口14の閉鎖状態が保持されたエンディングがある。
大当たり図柄Dに対応付けられた大当たり遊技(以下、「第4大当たり遊技」ともいう)では、ラウンド遊技が10回行われる。そして、1Rから10Rまでの各ラウンド遊技では、1回のラウンド遊技あたり最大で29.5秒にわたって大入賞口14が開放する。また、第4大当たり遊技が開始されてから最初のラウンド遊技が開始されるまでの間、10.0秒間にわたり大入賞口14の閉鎖状態が保持されたオープニングがある。さらに、最後のラウンド遊技が終了してから第4大当たり遊技が終了するまでの間、10.0秒間にわたり大入賞口14の閉鎖状態が保持されたエンディングがある。
大当たり図柄Eに対応付けられた大当たり遊技(以下、「第5大当たり遊技」ともいう)では、ラウンド遊技が6回行われる。そして、1Rから6Rまでの各ラウンド遊技では、1回のラウンド遊技あたり最大で29.5秒にわたって大入賞口14が開放する。また、第5大当たり遊技が開始されてから最初のラウンド遊技が開始されるまでの間、10.0秒間にわたり大入賞口14の閉鎖状態が保持されたオープニングがある。さらに、最後のラウンド遊技が終了してから第5大当たり遊技が終了するまでの間、10.0秒間にわたり大入賞口14の閉鎖状態が保持されたエンディングがある。
大当たり図柄Fに対応付けられた大当たり遊技(以下、「第6大当たり遊技」ともいう)では、ラウンド遊技が6回行われる。そして、1Rから6Rまでの各ラウンド遊技では、1回のラウンド遊技あたり最大で29.5秒にわたって大入賞口14が開放する。また、第6大当たり遊技が開始されてから最初のラウンド遊技が開始されるまでの間、10.0秒間にわたり大入賞口14の閉鎖状態が保持されたオープニングがある。さらに、最後のラウンド遊技が終了してから第6大当たり遊技が終了するまでの間、10.0秒間にわたり大入賞口14の閉鎖状態が保持されたエンディングがある。
なお、各ラウンド遊技では、予め定めた所定個数(例えば10個)の遊技球が大入賞口センサ14aによって検知されると、大入賞口14の最大開放時間が経過する前であっても、大入賞口14を閉鎖してラウンド遊技が終了する。また、大当たり遊技構成要素の種類や具体的な内容については、適宜に変更することが可能である。
また、図16(A)に示す大当たり遊技制御テーブルでは、何れの種類の大当たり遊技が実行されるかは、大当たり図柄の種類によって決定されているが、これとは異なる方法で大当たり遊技が実行されるようにしても良い。例えば、遊技領域6に2つの入賞口に振分け可能な装置を設け、一方の入賞口に入賞すると所定数のラウンド遊技からなる大当たり遊技のみが実行される一方、他方の入賞口に入賞すると、所定数より多いラウンド遊技からなる大当たり遊技と所定数より少ないラウンド遊技からなる大当たり遊技の何れかが抽選などによって所定の確率で実行されるようにしても良い。
3−4.遊技状態
次に、パチンコ遊技機PYが制御可能な遊技状態について説明する。パチンコ遊技機PYは、大当たり遊技が実行されている状態である大当たり遊技状態と、大当たり遊技が実行されていない非大当たり遊技状態がある。非大当たり遊技状態には、基本的なベースとなる遊技状態である通常遊技状態と、通常遊技状態よりも遊技者に有利な特定遊技状態と、がある。この特定遊技状態に係る「遊技者に有利」となる要素には大当たり確率と、第2始動口12の開放の容易性とがある。すなわち、特定遊技状態に大当たり確率と、第2始動口12の開放の容易性を関連付けることができる。
大当たり確率について遊技者に有利とは、通常遊技状態よりも大当たり確率が高くなり、大当たり当選し易くなるということである。また、第2始動口12の開放の容易性について遊技者に有利とは、通常遊技状態よりも第2始動口12の開放の容易性が高くなり、単位時間あたりの第2始動口12の開放時間が長くなるということである。
そして、特定遊技状態としては、大当たり確率および第2始動口12の単位時間あたりの開放時間の何れもが遊技者に有利な第1特定遊技状態と、大当たり確率のみが遊技者に有利な第2特定遊技状態と、第2始動口12の単位時間あたりの開放時間のみが遊技者に有利な第3特定遊技状態の3種類を設定可能である。なお、これらの3種類の特定遊技状態の全てをパチンコ遊技機PYに搭載せずに、3種類の特定遊技状態の中の一部を搭載することもできる。
ここで、大当たり確率に注目した部分的な遊技状態として、大当たり確率が通常遊技状態よりも高くなり、大当たり確率について遊技者に有利な状態を「高確率状態」という。これに対して、大当たり確率が通常遊技状態での通常確率であり、大当たり確率について遊技者に有利ではない状態を「通常確率状態」という。
また、単位時間あたりの第2始動口12の開放時間に注目した部分的な遊技状態として、単位時間あたりの第2始動口12の開放時間が通常遊技状態よりも長く、第2始動口12の開放の容易性(第2始動口12の開放のし易さ)が遊技者に有利な状態を「時短状態」という。これに対して、単位時間あたりの第2始動口12の開放時間が通常遊技状態での開放時間であり、第2始動口12の開放の容易性が遊技者に有利ではない状態を「非時短状態」という。
ここで、非時短状態と時短状態について詳細に説明する。前述のように、時短状態は、非時短状態に比べて、単位時間当たりの電チュー12Dの開放時間が長くなる。すなわち、時短状態は非時短状態よりも第2始動口12に入賞させ易い状態である。ここで、非時短状態よりも時短状態で第2始動口12に入賞させ易くするための具体的な方法について説明する。
例えば、時短状態を、非時短状態に比べて普図変動時間が短くなり易い状態にすることで、時短状態では第2始動口12に入賞させ易くすることができる。例えば、前述の通り、当たり判定の結果に関わらず、時短状態においては、非時短状態において決定される普図変動時間(30.0秒)よりも短い普図変動時間(5.0秒)が決定されるようにする。その結果、時短状態の方が、単位時間当たりにおける普図抽選の実行回数が多くなる。この場合、非時短状態と時短状態の違いに関わらず、当たり判定で当たりに当選する確率と1回の補助遊技における電チュー12Dの開放時間が同一であると、単位時間あたりにおける普図抽選の実行回数が多い分、単位時間あたりの電チュー12Dの開放時間が長くなる。
また、時短状態を、非時短状態に比べて1回の補助遊技における電チュー12Dの開放時間が長くなり易い状態にすることで、時短状態では第2始動口12に入賞させ易くすることができる。例えば、前述の通り、非時短状態では、1回の補助遊技で電チュー12Dが0.2秒開放するのに対し、時短状態では、1回の補助遊技で電チュー12Dが合計で5.0秒開放するようにする。この場合、非時短状態と時短状態の違いに関わらず、当たり判定で当たりに当選する確率と普図変動時間が同一であると、単位時間あたりの補助遊技の実行回数が等しくなるため、1回の補助遊技での電チュー12Dの開放時間が長い分、単位時間あたりの電チュー12Dの開放時間が長くなる。
さらに、時短状態を、非時短状態に比べて当たり判定で当たりと判定され易い状態にすることで、時短状態では第2始動口12に入賞させ易くすることができる。例えば、前述の通り、非時短状態では、当たり判定において6600/65536の確率で当たりと判定されるのに対し、時短状態では、当たり判定において59936/65536の確率で当たりと判定されるようにする。この場合、非時短状態と時短状態の違いに関わらず、1回の補助遊技における電チュー12Dの開放時間と普図変動時間が同一であると、当たり判定で当たりと判定される確率が高い分、単位時間あたりの当たり判定の回数が多くなるため、単位時間あたりの電チュー12Dの開放時間が長くなる。
このように、時短状態の開放容易性を構成する要素として、当たり判定で当たりに当選する確率(当たり当選確率)、普図変動時間、および1回の補助遊技における電チュー12Dの開放時間がある。そして、時短状態においては非時短状態よりも当たりに当選し易いこと、普図変動時間が短くなり易いこと、および1回の補助遊技における電チュー12Dの開放時間が長くなり易いことからなる3つの条件が成立することによって、時短状態では、非時短状態に比べて、単位時間あたりの電チュー12Dの開放時間が長くなり、第2始動口12への入賞を容易にすることができる。この結果、発射球数に対する賞球数の割合である所謂「ベース」が高くなる。そのため、ベースの高い時短状態では、通常遊技状態に比べて所持する遊技球を大きく減らすことなく大当たり当選を狙うことができる。すなわち、時短状態の方が非時短状態よりも遊技者にとって有利であるといえる。
なお、時短状態においては、第2始動口12の単位時間あたりの開放時間が長くなるための3つの条件が全て揃わずに一部の条件のみが揃うようにしても良い。最終的に、時短状態では、非時短状態に比べて、単位時間当たりの電チュー12Dの開放時間が長くなり、第2始動口12への入賞が容易になればよい。
また、時短状態では、非時短状態に比べて特図変動時間の短い特図変動パターンが選択され易くなるようにするなどして、単位時間あたりにおける特図可変表示の実行回数が少ない、または特図変動時間の平均が低くなるようにしても良い。その結果、時短状態では、特図保留が消化されるペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。
なお、以下において、各特定遊技状態について遊技者に対する有利性の内容に関連付けて、第1特定遊技状態のことを「高確率高ベース遊技状態」、第2特定遊技状態のことを「高確率低ベース遊技状態」、および第3特定遊技状態のことを「低確率高ベース遊技状態」ともいう。さらに、通常遊技状態のことを「低確率低ベース遊技状態」ともいう。
よって、低確率低ベース遊技状態は、通常確率状態且つ非時短状態で制御されている遊技状態といえる。同様に、低確率高ベース遊技状態は通常確率状態且つ時短状態、高確率低ベース遊技状態は高確率状態且つ非時短状態、および高確率高ベース遊技状態は高確率状態且つ時短状態で制御されている遊技状態といえる。
このように、パチンコ遊技機PYは、低確率低ベース遊技状態、低確率高ベース遊技状態、高確率低ベース遊技状態、高確率高ベース遊技状態、および大当たり遊技状態で制御可能である。なお、大当たり遊技状態では、大入賞口14が長時間開放し、遊技球を多量に獲得することができるので、大当たり遊技状態も遊技者に有利な遊技状態ということができる。よって、大当たり遊技状態と、特定遊技状態は、通常遊技状態よりも遊技者に有利な「有利遊技状態」ということもできる。
なお、高確率高ベース遊技状態、および高確率低ベース遊技状態は、大当たり確率が通常確率状態よりも高確率となっている点で低確率低ベース遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態である。また、高確率高ベース遊技状態、および低確率高ベース遊技状態は、第2始動口12への入賞容易性が非時短状態よりも高い点で低確率低ベース遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態である。さらには、大当たり遊技状態では、1回の入賞による賞球数が第1始動口11、および第2始動口12よりも多い大入賞口14が開放するので、大当たり遊技状態は低確率低ベース遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態である。
また、パチンコ遊技機PYの電源が投入されると最初に通常遊技状態が設定される。また、大当たり遊技状態は、大当たり図柄の停止表示が行われることによって設定される。一方、特定遊技状態は、大当たり当選して大当たり遊技が実行されることによって設定される。次に、特定遊技状態の設定について説明する。
3−5.特定遊技状態の設定
パチンコ遊技機PYは、大当たり遊技の終了に伴って、新たに特定遊技状態を設定することができる。すなわち、大当たり遊技の後に、特定遊技状態にて遊技を制御・進行させることができる。この特定遊技状態の継続期間は適宜に設定可能である。例えば、特定遊技状態を次回大当たり当選するまで継続させることができる。また、特定遊技状態が継続できる期間を制限することもできる。
特定遊技状態の継続期間を制限させる場合は、継続期間に対する終了条件が成立することを契機に特定遊技状態を終了させることができる。そして、特定遊技状態が終了すると通常遊技状態が設定されるようにすることができる。また、高確率高ベース遊技状態については、終了条件が成立すると、低確率高ベース遊技状態または高確率低ベース遊技状態が設定されるようにすることもできる。この場合、新たに設定された低確率高ベース遊技状態または高確率低ベース遊技状態は次回大当たり当選するまで継続するようにしても良い。また、新たに設定された低確率高ベース遊技状態または高確率低ベース遊技状態についても同一または異なる終了条件を設け、当該終了条件が成立すると通常遊技状態が設定されるようにしても良い。
また、特定遊技状態の継続期間に対する終了条件は適宜に設定することができる。終了条件として、例えば特図可変表示の実行回数を設定することができる。また、特図可変表示の実行回数に限られず、大当たり遊技後の経過時間、大当たり遊技後の遊技球の発射球数、大当たり遊技後のゲート13への通過回数、または特定遊技状態を終了させるか否かの抽選(所謂、「転落抽選」)において終了させるという結果の導出などを終了条件に設定することができる。さらには、これらの要素を単独で終了条件に設定しても良く、また複合的に設定しても良い。
なお、これらの終了条件は、大当たり遊技後に設定可能な全ての特定遊技状態に対して同一に設定しても良く、また設定可能な特定遊技状態の中の一部の特定遊技状態に対して設定しても良い。さらに、特定遊技状態毎に終了条件を異ならせても良い。
さらに、大当たり遊技の後に制御される特定遊技状態、終了条件の有無、および終了条件の内容は、その大当たり遊技に係る大当たり図柄種別に対応付けることが可能である。例えば、前述のように大当たり図柄種別が設定されている場合、図16(B)に示すように、大当たり図柄A、大当たり図柄B、および大当たり図柄Dに係る大当たり遊技の終了後に高確率高ベース遊技状態で遊技が制御されるようにしても良い。ここで、この高確率高ベース遊技状態については終了条件を設けずに、大当たり当選するまで継続可能にすることができる。さらに、大当たり図柄C、および大当たり図柄Eに係る大当たり遊技の終了後に低確率高ベース遊技状態で遊技が制御されるようにしても良い。ここで、この低確率高ベース遊技状態については終了条件を設け、終了条件として100回の特図可変表示に設定することができる。なお、この大当たり種別図柄と大当たり遊技の後に制御される特定遊技状態、終了条件の有無、および終了条件の内容との関係は一例であって、これに限られない。
また、大当たりの遊技利益に着目し、大当たり遊技後に高確率状態で遊技が進行する大当たりのことを「高確率大当たり」ともいう。さらに、大当たり遊技後に高確率状態且つ時短状態で遊技が進行する大当たりのことを「確変大当たり」ともいう。加えて、大当たり遊技後に通常確率状態且つ時短状態で遊技が進行する大当たりのことを「時短大当たり」ともいう。
4.遊技機による主な演出
次に、パチンコ遊技機PYにより行われる主な演出について、図17〜図33を用いて説明する。
4−1.演出モード
最初に、演出モードについて説明する。演出モードは、演出の区分(あるいは、上位概念的な属性)のことである。パチンコ遊技機PYは、演出モードとして、客待ち演出モード、通常演出モードと、確変演出モード、時短演出モードおよび大当たり演出モードを設定することが可能である。
客待ち演出モードは、「低確率低ベース遊技状態」、「低確率高ベース遊技状態」、「高確率低ベース遊技状態」および「高確率高ベース遊技状態」において特図可変表示が行われていないときに設定可能であり、特図可変表示が行われていない待機状態であることを示す演出モードである。客待ち演出モードが設定されているときに客待ち演出が行われる。客待ち演出では、例えば、図17(A)に示すように、表示部50aにおいてパチンコ遊技機PYを紹介する客待ちデモ動画G100が表示される。また、客待ちデモ動画G100が表示されているときに第1演出ボタン40kが操作されると、図17(B)に示すように、パチンコ遊技機PYの演出に関する設定を行うための設定画面G101が表示される。演出に関する設定には、スピーカー52から出力される音の音量設定、表示部50aの輝度設定、および実行される演出の頻度設定などがある。なお、演出に関する設定の項目は適宜に設定することができる。また、客待ちデモ動画G100から遊技者の操作によって設定画面G101が表示されないようにすることもできる。
通常演出モードは、「低確率低ベース遊技状態」において設定可能であり、通常遊技状態であることを示す演出モードである。そして、さらに通常演出モードに属する下位の演出モードを複数設けることができる。例えば、通常演出モードに属する下位の階層の演出モードとして、第1通常演出モード、第2通常演出モード、および第3通常演出モードなどを設けることができる。
なお、以下において、演出モードに属する下位の階層の演出モードを「演出ステージ」ともいう。それに伴って、第1通常演出モードを「第1通常演出ステージ」ともいい、第2通常演出モードを「第2通常演出ステージ」ともいい、第3通常演出モードを「第3通常演出ステージ」ともいう。なお、特段の事情がない場合以外、基本的にはパチンコ遊技機PYの電源が投入された後、最初に特図変動表示が開始されたときに設定される演出モードは第1通常演出ステージ(第1通常演出モード)であるとする。ただし、当該最初に設定される演出モードの種類は特に限定されずに適宜変更しても良い。
このように通常演出モードに属する複数の演出ステージを設けた場合、所定の切替条件が成立すると演出ステージを順番に繰り返して切り替えていくことができる。切替条件は適宜に設定可能であるが、例えば、切替条件として、大当たりに当選することなく所定回数の特図可変演出が行われることに設定することができる。さらに、切替条件として、SPリーチハズレ変動に基づく特図変動演出など、特定の演出が実行されることに設定することもできる。
また、後述するように特図変動演出においてリーチが発生することがあるが、特図変動演出を、リーチが発生しない場合の特図変動演出の全区間、およびリーチが発生する場合のリーチが成立する前の前段部分と、リーチが発生する場合のリーチが成立した後の後段部分と、に分けることができる。なお、前段部分は、前述の「通常変動」で構成される。
そして、第1通常演出ステージの前段部分では、表示部50aにおいて、主に街の景色を表す背景画像(図18(A):第1通常用背景画像G111)が表示される。第2通常演出ステージの前段部分では、表示部50aにおいて、主に野球場のグラウンドを表す背景画像(図18(B):第2通常用背景画像G112)が表示される。第3通常演出ステージの前段部分では、表示部50aにおいて、主に飲食店内を表す背景画像(図18(C):第3通常用背景画像G113)が表示される。一方、第1通常演出ステージ〜第3通常演出ステージの後段部分では、第1通常用背景画像G111、第2通常用背景画像G112および第3通常用背景画像G113が表示されず、通常演出モードにおけるリーチの種類に応じた専用の背景画像が表示される。
なお、通常演出モードにおけるリーチの種類に応じた専用の背景画像は、演出ステージの種別に関係なく通常演出モードに共通の背景画像としても良く、また、演出ステージ毎に異なる背景画像としても良い。
また、「高確率低ベース遊技状態」においても通常演出モードを設定可能にし、通常演出モードは非時短状態であることを示す演出モードにしても良い。あるいは「高確率低ベース遊技状態」においてのみ設定され、通常演出モードとは異なる所定の演出モードを設けても良い。さらに、ある条件で発生した低確率低ベース遊技状態、および高確率低ベース遊技状態において、通常演出モードと異なる所定の演出モードを設定しても良い。
確変演出モードは、「高確率高ベース遊技状態」において設定可能であり、高確率高ベース遊技状態であることを示す演出モードである。確変演出モードの前段部分では、例えば、図18(D)に示すように、表示部50aにおいて宇宙を表す背景画像(確変用背景画像G120)が表示され、確変用BGMがスピーカー52から出力される。また、確変演出モードの後段部分では、確変演出モードにおけるリーチの種類に応じた専用の背景画像が表示される。
時短演出モードは、「低確率高ベース遊技状態」において設定可能であり、時短状態であることを示す演出モードである。時短演出モードの前段部分では、例えば、図18(E)に示すように、表示部50aにおいて空を表す背景画像(時短用背景画像G130)が表示され、時短用BGMがスピーカー52から出力される。また、時短演出モードの後段部分では、時短演出モードにおけるリーチの種類に応じた専用の背景画像が表示される。
なお、時短演出モードは、低確率高ベース遊技状態、および高確率高ベース遊技状態において設定され、低確率高ベース遊技状態、または高確率高ベース遊技状態の何れかであり、少なくとも時短状態であることを示す演出モードにすることもできる。
また、確変演出モードおよび時短演出モードの何れもまたは何れか一方について、通常演出モードと同様に、さらにその演出モード用の演出ステージを複数設け、所定の切替条件が成立すると、演出ステージが切り替わるようにしても良い。
大当たり演出モードは、「大当たり遊技状態」において大当たり遊技が行われているときに設定可能な演出モードであり、大当たり遊技が行われていることを示す演出モードである。大当たり演出モードでは、例えば、大当たり遊技におけるオープニング中に、図19(A)に示すように、表示部50aにおいて、大当たり遊技の開始を示唆するオープニング画像G1や「右打ち」を促す右打ち画像G2が表示される大当たりオープニング演出が行われる。加えて、オープニング中には、大当たりオープニング演出として、表示部50aにおいて、オープニング画像G1や右打ち画像G2の背景で、大当たり遊技の種別に応じた背景画像(オープニング用背景画像G200)が表示される。
また、大当たり演出モードでは、大当たり遊技におけるラウンド遊技中に、図19(B)に示すように、表示部50aにおいて、右打ち画像G2がオープニングから引き続いて表示されると共に、ラウンド数を示すラウンド画像G3や払い出された賞球数を示唆する賞球数画像G4が表示されるラウンド演出が行われる。加えて、ラウンド遊技中には、ラウンド演出として、表示部50aにおいて、右打ち画像G2、ラウンド画像G3、および賞球数画像G4の背景で、大当たり遊技の種別に応じた背景画像(ラウンド用背景画像G201)が表示されると共に、スピーカー52から大当たり遊技の種別に応じたBGMが出力される。
さらに、大当たり遊技におけるエンディング中には、図19(C)に示すように、表示部50aにおいて、大当たり遊技後に設定される演出モードを示唆するエンディング画像G5や払い出された総賞球数を示唆する総賞球数画像G6が表示される大当たりエンディング演出が行われる。加えて、エンディング中には、大当たりエンディング演出として、表示部50aにおいて、エンディング画像G5や総賞球数画像G6の背景で、大当たり遊技の種別に応じた背景画像(エンディング用背景画像G202)が表示される。
なお、以下において、大当たりオープニング演出、ラウンド演出、および大当たりエンディング演出を合わせて、大当たり遊技において実行される演出として「大当たり遊技演出」ともいう。すなわち、大当たり演出モードにおいて大当たり遊技演出が行われる。
4−2.特図変動演出
次に、特図変動演出について説明する。パチンコ遊技機PYは、特図の可変表示が開始されると、特図の可変表示に係る特図変動パターンおよび特図抽選結果(大当たり判定結果、大当たり図柄種別判定結果、リーチ判定結果、および、特図変動パターン判定結果)などに基づいて、特図変動演出を実行する。
特図変動演出では、表示部50aにおいて、所定の背景画像に重畳的に、演出図柄の変動表示が行われる。演出図柄の変動表示では、演出図柄が変動した後に停止する。すなわち、特図変動時間、演出図柄の変動表示が行われた後に、当該変動が停止して、演出図柄の停止表示が行われる。そして、基本的には、演出図柄の停止表示によって特図抽選の結果が報知される。
なお、表示部50aで行われる特図変動演出では、演出図柄の変動表示以外の画像を用いることも可能である。さらに、表示部50aを含む画像表示装置50以外に、スピーカー52、枠ランプ53、盤可動装置55、第1演出ボタン装置40、および第2演出ボタン装置41などの様々な演出装置を用いた特図変動演出を行うことが可能である。
次に、特図可変表示に応じて実行される特図変動演出において、表示部50aに表示される演出図柄について説明する。演出図柄は、特図抽選結果を示すための識別情報でもあり、複数種類設けられている。詳細には、演出図柄の構成要素の1つが、特図抽選結果を示すための識別情報を構成し、その識別情報の違いによって演出図柄が複数種類設けられている。
例えば、図20(A)に示すように、演出図柄を1〜9の数字で構成させ、9つの演出図柄を設けることができる。そして、数字「1」を含む演出図柄を演出図柄G10aとする。同様に、数字「2」〜数字「9」を含む演出図柄を演出図柄G10b〜演出図柄G10eとする。なお、便宜上、個々の演出図柄を区別なく取り扱う場合は、「演出図柄G10」と総称する。
また、「3」、および「7」に係る演出図柄G10c、G10gの数字部分は赤色であり、「1」、「2」、「4」、「5」、「6」、「8」、および「9」の演出図柄G10a、G10b、G10d、G10e、G10f、G10h、G10iの数字部分は青色である。すなわち、演出図柄G10の構成要素に、色が含まれている。なお、演出図柄G10の構成や識別情報を何に設定するかは適宜に変更しても良い。例えば、演出図柄G10に、各数字に対応付けられたキャラクターなどの他の構成要素を加えても良い。
続いて、演出図柄G10を表示するための演出図柄表示領域について説明する。例えば、図20(B)に示すように、表示部50aを水平方向に略均等に3つに分けた左側、中央および右側を、左演出図柄領域50b1、中演出図柄領域50b2、および右演出図柄領域50b3とすることができる。左演出図柄領域50b1、中演出図柄領域50b2、および右演出図柄領域50b3の何れにも演出図柄G10が表示される。
そして、主に、特図変動演出の前段部分において、左演出図柄領域50b1に表示される演出図柄G10を「左演出図柄EZ1」と総称し、中演出図柄領域50b2に表示される演出図柄G10を「中演出図柄EZ2」と総称し、および右演出図柄領域50b3に表示される演出図柄G10を「右演出図柄EZ3」と総称する。すなわち、左演出図柄領域50b1、中演出図柄領域50b2、および右演出図柄領域50b3において、共通して、数字の1〜9からなる演出図柄G10が表示されるが、相対的な表示位置で演出図柄G10を区別する場合には、左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2、および右演出図柄EZ3と表記する。
また、図20(B)に示すように、表示部50aの下端部の左端(左下隅)の一区画に、小図柄を可変表示する小図柄領域50cを設けることが可能である。小図柄領域50cにおいて、特図の可変表示に応じて小図柄を可変表示させることができる。なお、小図柄のデザインは適宜に設定可能であるが、例えば、演出図柄G10の数字部分をそのまま縮小させて構成させることができる。
なお、図20(B)において、左演出図柄領域50b1、中演出図柄領域50b2、右演出図柄領域50b3、および小図柄領域50cは一点鎖線で明示されているが、これは左演出図柄領域50b1、中演出図柄領域50b2、右演出図柄領域50b3、および小図柄領域50cの範囲を表すために記載したものであり、実際には表示されていない。
また、前述したように、特図変動演出の演出フローを構成する演出として、通常変動、Nリーチ、Lリーチ、SPリーチ、およびバトル演出がある。ここで、これらの一部について説明する。
4−2−1.通常変動
パチンコ遊技機PYは、特図変動演出において、先ず通常変動を行うことが可能である。通常変動は、特図の可変表示が開始されたことを示唆する演出として機能する。次に、通常変動を具体的に説明する。なお、小図柄として、左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2、および右演出図柄EZ3に対応する左小図柄KZ1、中小図柄KZ2、および右小図柄KZ3が小図柄領域50cで可変表示する。
例えば、図21(A)に示すように、表示部50aにおいて、左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2および右演出図柄EZ3が停止表示されていると共に、左小図柄KZ1、中小図柄KZ2および右小図柄KZ3が停止表示されており、特図の可変表示が行われておらず、特図の可変表示を待機している状態から、特図の可変表示が開始されると、図21(B)に示すように、その開始に伴って特図変動演出が開始される。具体的には、演出図柄EZ1〜EZ3の変動表示が開始されると共に、左小図柄KZ1、中小図柄KZ2および右小図柄KZ3の変動表示が開始される。
演出図柄EZ1〜EZ3の変動表示の表示態様と、小図柄KZ1〜KZ3の変動表示の表示態様とを異ならせることができる。例えば、演出図柄EZ1〜EZ3の変動表示は、各演出図柄EZ1〜EZ3が表示部50aの上から下にスクロール表示して行い、小図柄KZ1〜KZ3の変動表示は、各小図柄KZ1〜KZ3を定位置で次々に入れ替えて行うようにしても良い。なお、演出図柄EZ1〜EZ3の変動表示の表示態様と、小図柄KZ1〜KZ3の変動表示の表示態様とを同一にしても良い。
また、演出図柄EZ1〜EZ3および小図柄KZ1〜KZ3は変動表示の開始直後から高速で変動表示する。演出図柄EZ1〜EZ3および小図柄KZ1〜KZ3が高速で変動表示されている間は、演出図柄EZ1〜EZ3および小図柄KZ1〜KZ3は、基本的に背景画像G111〜G115などのその背景側の画像が視認容易な透明性を持って表示される。
そして、この特図の可変表示の特図変動パターンがリーチ無しハズレの特図変動パターン(例えば、通常ハズレ変動)であると、リーチが発生することなく、特図の可変表示の終了(特図の停止表示)に伴って、リーチ無しハズレに特有なハズレ目(所謂「バラケ目」)で演出図柄EZ1〜EZ3および小図柄KZ1〜KZ3の停止表示が行われる。
演出図柄EZ1〜EZ3の停止表示に向けて、例えば、最初に図21(C)に示すように、左演出図柄EZ1が上下方向略中央位置で仮停止し、次に図21(D)に示すように、右演出図柄EZ3が上下方向略中央位置で仮停止し、さらに、図21(E)に示すように、中演出図柄EZ2が上下方向略中央位置で仮停止する。
そして、最後に、上下方向略中央位置で水平方向に並んだ状態で仮停止している演出図柄EZ1〜EZ3が、図21(F)に示すように、そのまま一斉に完全に停止し、停止が確定する(演出図柄EZ1〜EZ3の停止表示が行われる)。仮停止していた演出図柄EZ1〜EZ3がバラケ目で完全に停止するとき、すなわち、演出図柄EZ1〜EZ3の停止表示が行われるとき、3つの小図柄KZ1〜KZ3が、演出図柄EZ1〜EZ3と同一のバラケ目で一斉に停止し、小図柄KZ1〜KZ3の停止表示も行われる。
なお、図21の例では、演出図柄EZ1〜EZ3の停止表示が行われる際に、左演出図柄EZ1→右演出図柄EZ3→中演出図柄EZ2の順で演出図柄が仮停止したが、仮停止する態様はこれに限られず、適宜に設定することができる。
4−2−2.リーチ
次に、リーチの成立について説明する。特図の可変表示の特図変動パターンがリーチ有りハズレの特図変動パターン(例えば、Nハズレ変動)である場合も、基本的には前述のリーチ無しの場合と同様に、表示部50aにおいて、図22(A)に示すように、演出図柄EZ1〜EZ3が停止表示されていると共に、小図柄KZ1〜KZ3が停止表示されている状態から、特図の可変表示が開始されて、図22(B)に示すように、演出図柄EZ1〜EZ3の変動表示が開始すると共に、小図柄KZ1〜KZ3の変動表示が開始する。
その後、所定時間が経過した後に、図22(C)に示すように、数字「5」に係る左演出図柄EZ1が上下方向略中央位置で仮停止し、次に、図22(D)に示すように、同一の数字「5」に係る右演出図柄EZ3が上下方向略中央位置で水平方向に並んで仮停止して、リーチが成立する。なお、左演出図柄EZ1、および右演出図柄EZ3でリーチが成立しても、小図柄KZ1〜KZ3の変動表示は継続して行われている。
さらに、図22の例では、リーチが成立する際に、左演出図柄EZ1→右演出図柄EZ3の順で演出図柄が仮停止したが、仮停止する態様はこれに限られず、適宜に設定することができる。また、リーチを構成する演出図柄の数字も「5」に限られない。また、仮停止する位置も上下方向略中央位置に限られない。また、リーチを構成する演出図柄が並ぶ方向も水平方向に限られず斜め方向など他の方向であってもよい。
このように、リーチ無しハズレである場合の特図変動演出の全期間と、リーチが発生する場合の特図変動演出の開始時からリーチ成立時までの区間を通常変動とすることができる。ただし、リーチが成立するまでの時間は、特図変動パターンなどに基づいて適宜に設定することができる。さらに、リーチが成立するまでの間に、所謂「疑似連」や、カットイン予告、台詞予告などの種々の予告演出を実行することも可能である。あるいは、リーチが成立するまでの間に、所謂「ゾーン」に突入するようにすることも可能である。
4−2−3.Nリーチ
パチンコ遊技機PYは、通常変動の後にリーチが成立するとNリーチを行うことが可能である。Nリーチは、特図抽選の抽選結果が「大当たり」であった可能性があることを示唆する演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。次に、Nリーチを具体的に説明する。
リーチが成立すると、例えば、図22(D)に示すように、その時点からNリーチが行われる。Nリーチでは、図23(A)に示すように、リーチが成立したときの状態が所定時間(例えば、10秒)維持される。Nリーチが開始されると、図23(B)に示すように、通常態様の高速で変動表示(スクロール)をしている中演出図柄EZ2が徐々に減速していく。
特図の可変表示の特図変動パターンがリーチ有りハズレの特図変動パターン(例えば、Nハズレ変動)であると、リーチが成立した状態から、中演出図柄EZ2が上下方向略中央位置で仮停止してハズレを示す演出図柄の停止表示が行われる。このとき、リーチが成立しているので、図23(C−1)に示すように、リーチを構成する数字とは異なる数字(図23(C−1)において「4」)からなる中演出図柄EZ2が仮停止する。そして、特図の可変表示の終了(特図の停止表示)に伴って、図23(D)に示すように、仮停止状態が完全な停止状態になり、リーチ有りハズレに特有なハズレ目で左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2および右演出図柄EZ3の停止表示が行われる。
また、仮停止していた演出図柄EZ1〜EZ3がリーチ有りハズレに特有なハズレ目で完全に停止するとき、すなわち、演出図柄EZ1〜EZ3の停止表示が行われるとき、3つの小図柄KZ1〜KZ3が、演出図柄EZ1〜EZ3と同一のリーチ有りハズレに特有なハズレ目で一斉に停止し、小図柄KZ1〜KZ3の停止表示も行われる。なお、Nリーチの内容は、適宜に変更または追加することが可能である。
Nリーチで特図変動演出が終了しない場合、図23(C−2)に示すように、停止していない残りの1つの中演出図柄EZ2が再び高速で変動し、リーチが維持されたままNリーチからLリーチまたはSPリーチに発展する(切り替わる)ことがある。
4−2−4.Lリーチ
パチンコ遊技機PYは、Nリーチの後にLリーチを行うことが可能である。Lリーチは、特図抽選の結果が「大当たり」である可能性が、Nリーチよりも高いことを示唆する演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。なお、Lリーチでも、成立したリーチが維持されるが、例えば、図24(A)に示すように、Lリーチの開始時に、当該リーチを構成する演出図柄EZ1、EZ3が縮小されると共に、表示部50aにおける小図柄領域50cに重複しない所定位置(例えば、左演出図柄EZ1は表示部50aの左上で、右演出図柄EZ3は表示部50aの右上)に移動する。
また、Lリーチの開始時に、例えば、図24(A)に示すように、表示部50aにLリーチ専用の背景画像(Lリーチ用背景画像G114)が表示される。Lリーチ用背景画像G114は、所定のスーリーが展開する動画で構成されている。Lリーチ用背景画像G114に係る動画のストーリーの内容は適宜に設定可能であるが、基本的な実施形態では、主人公キャラクターが女の子に告白するという内容で構成されている。
Lリーチ用背景画像G114が表示されると、最初に、図24(A)に示すように、主人公キャラクターがある待ち合わせ場所で女の子を待っているシーンから開始される。続いて、図24(B)に示すように、待ち合わせ場所に女の子が現れる。このとき、表示部50aの略中央にて、中演出図柄EZ2として、リーチを構成している数字「5」の演出図柄と、リーチを構成していない数字「4」の演出図柄と、が現れて、奥側から手前側に出てきてはまた奥側へ戻るようにゆっくりと回転する。
数字「4」の演出図柄と数字「5」の演出図柄の回転が継続して行われている中、Lリーチ用背景画像G114に係るスーリーが進展する。そして、図24(C)に示すように、主人公キャラクターが女の子に告白するシーンを迎える。このとき、表示部50aの略中央にて、リーチを構成している数字「5」の演出図柄と、リーチを構成していない数字「4」の演出図柄と、が相互に相手を弾き飛ばそうとぶつかり合う。数字「5」の演出図柄はリーチを構成し、数字「4」の演出図柄はリーチを構成していないことから、数字「4」の演出図柄が弾き飛ばされて数字「5」の演出図柄が残ると、大当たりを示す態様の演出図柄EZ1〜EZ3の停止表示が成立する一方、数字「5」の演出図柄が弾き飛ばされて数字「4」の演出図柄が残ると、リーチハズレを示す態様の演出図柄EZ1〜EZ3の停止表示が成立する。よって、この図24(C)の場面は、当該Lリーチの最終局面であり、大当たりを示唆する演出(大当たり示唆演出)が実行されるかハズレを示唆する演出(ハズレ示唆演出)が実行されるかに分岐する分岐点(所謂「当落分岐点」)を構成している。
当落分岐点において、特図の可変表示の特図変動パターンが大当たり変動(L大当たり変動)であると、図25(A−1)に示すように、表示部50aに、笑顔の女の子がアップで表示された後、図25(B−1)に示すように、告白に成功して喜んでいる主人公キャラクターが表示される笑顔の女の子がアップで表示された後、図25(B−1)に示すように、告白に成功して喜んでいる主人公キャラクターが表示されると共に、スピーカー52から所定の効果音が出力される。このとき、リーチを構成している数字「5」の左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3と共に、そのリーチを構成している数字「5」の中演出図柄EZ2が表示部50aの中央に仮停止態様で表示される。すなわち、演出図柄EZ1〜EZ3が大当たりを示す態様で仮停止表示している。
告白に成功して喜んでいる主人公キャラクターの表示と、所定の効果音の出力とは、大当たり示唆演出を構成する。大当たり示唆演出の後は、図25(C−1)に示すように、大当たりを示す態様で演出図柄EZ1〜EZ3および小図柄KZ1〜KZ3の停止表示が行われる。
一方、当落分岐点後、特図の可変表示の特図変動パターンがリーチ有りハズレ変動(Lハズレ変動)であると、大当たり示唆演出が行われることなく、Lリーチ用背景画像G114にて、図25(A−2)に示すように、表示部50aに、悲しい表情をした女の子がアップで表示された後、図25(B−2)に示すように、告白に失敗して落胆している主人公キャラクターが表示される。このとき、リーチを構成している数字「5」の左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3と共に、リーチを構成していない数字「5」の中演出図柄EZ2が表示部50aの中央に仮停止態様で表示される。すなわち、演出図柄EZ1〜EZ3がリーチハズレを示す態様で仮停止表示している。
告白に失敗して落胆している主人公キャラクターの表示は、ハズレ示唆演出を構成する。ハズレ示唆演出の後は、図25(C−2)に示すように、リーチ用のハズレ目で演出図柄EZ1〜EZ3および小図柄KZ1〜KZ3の停止表示が行われる。
4−2−5.SPリーチ
また、パチンコ遊技機PYは、Nリーチの後にSPリーチを行うことが可能である。SPリーチは、特図抽選の結果が「大当たり」である可能性が、Lリーチよりも高いことを示唆する演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。なお、SPリーチでも、成立したリーチが維持されるが、例えば、図26(A)に示すように、SPリーチの開始時に、当該リーチを構成する演出図柄EZ1、EZ3が縮小されると共に、表示部50aにおける小図柄領域50cに重複しない所定位置(例えば、左演出図柄EZ1は表示部50aの左上で、右演出図柄EZ3は表示部50aの右上)に移動する。
また、SPリーチの開始時に、例えば、図26(A)に示すように、表示部50aにSPリーチ専用の背景画像(SPリーチ用背景画像G115)が表示される。SPリーチ用背景画像G115は、所定のスーリーが展開する動画で構成されている。SPリーチ用背景画像G115に係る動画のストーリーの内容は適宜に設定可能であるが、基本的な実施形態では、主人公キャラクターと、主人公キャラクターのライバルである敵キャラクターとが対決するという内容で構成されている。なお、主人公キャラクターは野球のピッチャーであり、敵キャラクターは野球のバッターであり、両者は野球の試合においてピッチャーとバッターの立場で対決する。
SPリーチ用背景画像G115が表示されると、最初に、図26(A)に示すように、敵キャラクターが出現し、続いて、図26(B)に示すように、表示部50aの中央にSPリーチが開始されたことを表す画像(SPリーチ開始タイトル画像)G11が表示される。SPリーチ開始タイトル画像G11は、SPリーチのタイトルを表すタイトル画像G11a(図26(B)において「敵バッター○○を打ち取れ!!」)と、タイトル画像G11aを引き立てるエフェクト画像G11bとで構成される。
次に、図26(C)に示すように、主人公キャラクターと敵キャラクターが対峙しているシーンが表示される。その後、SPリーチ用背景画像G115にて、図27(A)に示すように、主人公キャラクターがボールを投げ、図27(B)に示すように、ボールが敵キャラクターに向かって進み、図27(C)に示すように、敵キャラクターがバットを振り始める。続いて、図27(D)に示すように、ボールとバットとが接近し、主人公キャラクターと敵キャラクターとの対決に決着がつこうとする場面を迎える。この場面は、ピッチャーとバッターの対決で主人公キャラクターが勝利して大当たりが示唆されるか敗北してハズレが示唆されるかの分岐点(当落分岐点)を構成する。
この当落分岐点後、特図の可変表示の特図変動パターンが大当たり変動(SP大当たり変動)であると、図28(A−1)に示すように、表示部50aに、敵キャラクターが空振りをして対決に勝利した後、図28(B−1)に示すように、敵キャラクターを三振に取ってマウンド上で雄叫びを上げる主人公キャラクターが表示されると共に、スピーカー52から所定の効果音が出力される。このとき、演出図柄EZ1〜EZ3は大当たりを示す態様で仮停止表示している。
対決に勝利して雄叫びを上げている主人公キャラクターの表示と、所定の効果音の出力とが、大当たり示唆演出を構成する。大当たり示唆演出の後は、図28(C−1)に示すように、大当たりを示す態様で演出図柄EZ1〜EZ3および小図柄KZ1〜KZ3の停止表示が行われる。
一方、当落分岐点後、特図の可変表示の特図変動パターンがリーチハズレ変動(SPハズレ変動)であると、大当たり示唆演出が行われることなく、SPリーチ用背景画像G115にて、図28(A−2)に示すように、敵キャラクターがホームランを打って対決に敗北し、図28(B−2)に示すように、主人公キャラクターがマウンド上で落胆する。このとき、演出図柄EZ1〜EZ3はリーチハズレを示す態様で仮停止表示している。
対決に敗北して落胆している主人公キャラクターの表示が、ハズレ示唆演出を構成する。ハズレ示唆演出の後は、図28(C−2)に示すように、リーチ用のハズレ目で演出図柄EZ1〜EZ3および小図柄KZ1〜KZ3の停止表示が行われる。
次に、特図変動演出において行われる可動体演出と操作演出について説明する。可動体演出と操作演出は、前述のSPリーチ、Lリーチ、およびNリーチ、さらには大当たり遊技演出などに組み込まれる形でこれらの演出の一部として行われる場合と、これらの演出とは独立して行われる場合とがある。最初に可動体演出について説明する。
4−3.可動体演出
パチンコ遊技機PYは、特図変動演出や大当たり遊技演出などの所定の演出における所定のタイミングで可動体の動作を伴う可動体演出を行うことが可能である。可動体演出は、例えば盤可動装置55などの可動装置を用いた演出であり、大当たり期待度やSPリーチへの発展を示唆する演出として機能する。
例えば、可動体演出がSPリーチへの発展を示唆する演出として機能する場合、図29(A)に示すように、特図変動演出において、NリーチからSPリーチに発展する際に、まずは図29(B)に示すように、盤可動装置55が作動し、盤可動体55kが正面視で作動位置まで下降し、所定時間その位置で保持される。さらに、このとき、表示部50aの全体に、盤可動体55kの動作に伴うエフェクト画像G13も表示される。そして、図29(C)に示すように、エフェクト画像G13が消去され、盤可動体55kが待機位置まで上昇して、盤可動装置55が通常の待機状態に戻る。盤可動装置55が通常の待機状態に戻ると、SPリーチに発展する。なお、可動体演出における可動装置の作動内容は、適宜に変更または追加することが可能である。
4−4.操作演出
次に操作演出について説明する。パチンコ遊技機PYは、特図変動演出や大当たり遊技演出などの所定の演出における所定のタイミングで、操作促進演出、および第1演出ボタン40kや第2演出ボタン41k等の操作に応じた操作結果演出を含む操作演出を行うことが可能である。操作促進演出は、遊技者に操作手段の操作を促す演出であり、操作結果演出は、操作促進演出における操作手段の操作に応じて行われる演出であり、それぞれ遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。
例えば、前述のように、LリーチやSPリーチにおいて当落分岐点に達すると、第1演出ボタン40kの押下操作が有効な期間(第1演出ボタン操作有効期間)が発生し、この第1演出ボタン操作有効期間の発生に伴って、図30(A)に示すように、第1演出ボタン40kの操作を促す演出(第1演出ボタン操作促進演出)が行われる。
第1演出ボタン操作促進演出において、表示部50aに、第1演出ボタン操作促進演出画像G12が表示される。第1演出ボタン操作促進演出画像G12は、操作対象である第1演出ボタン40kを表す画像(操作対象画像)G12aと、第1演出ボタン40kの操作態様(すなわち、押下操作)を表す画像(押下操作画像)G12bと、第1演出ボタン40kの操作に係る操作有効期間(第1演出ボタン操作有効期間)の残り時間を表す画像(第1演出ボタン操作有効期間残り時間画像)G12cと、を含む。
なお、第1演出ボタン操作有効期間残り時間画像G12cは、おおむね曲線状のプログレスバーからなり、時間の経過に伴って、遊技者が第1演出ボタン操作有効期間の残り時間を容易に理解できるように変化する。なお、図30(B)は、第1演出ボタン操作有効期間が発生して、第1演出ボタン操作有効時間の1/3の時間が経過した様子を表している。
そして、特図の可変表示の特図変動パターンが大当たり変動(SP大当たり変動)であると、第1演出ボタン操作有効期間において第1演出ボタン40kが押下操作された後、または、第1演出ボタン操作有効期間において第1演出ボタン40kが操作されることなく第1演出ボタン操作有効期間の残り時間がなくなった後、操作結果演出が行われる。
操作結果演出としては、例えば図30(C)に示すように、盤可動装置55が作動して、盤可動体55kが作動位置まで下降し、所定時間その位置で保持されると共に、回転部材55k1が所定時間回転する。このように、操作結果演出に可動体演出も含まれている。さらに、このとき、操作結果演出として、表示部50aの全体に、盤可動体55kの動作に伴うエフェクト画像G13が表示される。そして、図30(D)に示すように、エフェクト画像G13が消去され、回転部材55k1の回転が止まり、盤可動体55kが上昇することによって操作結果演出が終了する。操作結果演出が終了すると大当たり示唆演出が行われる。
一方、特図の可変表示の特図変動パターンがリーチハズレ変動(SPハズレ変動)であると、第1演出ボタン操作有効期間において第1演出ボタン40kが押下操作されても、または、第1演出ボタン40kが押下操作されることなく演出ボタン操作有効期間の残り時間がなくなっても、操作結果演出が行われることがなく、ハズレ示唆演出が行われる。
なお、操作結果演出は、盤可動装置55の作動やエフェクト画像G13の表示に限られず、適宜に変更または追加することが可能である。また、操作演出は特図変動演出に限られず大当たり演出においても実行可能である。
4−5.先読み演出
次に、特図保留の対象となる特図可変表示が実行される前に実行可能な先読み演出について説明する。パチンコ遊技機PYは、特図変動演出の任意のタイミングで、先読み判定の結果に基づいて、大当たり判定が行われていない特図1保留または特図2保留に対する先読み演出を行うことが可能である。先読み演出は、特図1保留または特図2保留に対する大当たり期待度を示唆する演出であり、その保留に対応する特図の可変表示の前から大当たりを期待させる演出として機能する。先読み演出の一例として、特図保留を表す保留演出を用いた保留変化予告がある。ここで、通常演出モードにおいて行われる保留演出、および保留変化予告について説明する。
保留演出は、図31(A)に示すように、表示部50aの下端部における略中央の一区画において横長矩形状に形成された保留表示領域50dにおいて行われる。保留表示領域50dは、保留表示領域50dを左右方向に略均等に4つに分割した第1領域50d1、第2領域50d2、第3領域50d3、および、第4領域50d4で構成されている。すなわち、保留表示領域50dにおいて、第1領域50d1〜第4領域50d4が左端から右端に向けて順に並んで設けられている。
第1領域50d1には、保留されている特図1保留の中で最も先に発生し、その特図1保留に対応する特図1関係乱数に基づいて最も先に特図1可変表示が行われる特図1保留を表す保留アイコンが表示される。同様に、第2領域50d2〜第4領域50d4には、保留されている特図1保留の中で2〜4番目に発生し、その特図1保留に対応する特図1関係乱数に基づいて2〜4番目に特図1可変表示が行われる特図1保留を表す保留アイコンが表示される。
なお、以下において、第1領域50d1に表示される保留アイコンに対応する特図1保留のことを「保留順1の特図1保留」と称する。同様に、第2領域50d2、第3領域50d3、および第4領域50d4に表示される保留アイコンに対応する特図1保留のことを「保留順2の特図1保留」、「保留順3の特図1保留」、および「保留順4の特図1保留」と称する。すなわち、存在している特図1保留について、発生した順に「保留順1」〜「保留順4」と称する。
また、保留表示領域50dの左隣には、当該変動表示領域50eが形成されている。当該変動表示領域50eには、現在実行中の特図1変動表示を表す当該アイコンが表示される。よって、当該変動表示領域50eに表示される当該アイコンが示す対象は、保留表示領域50dに表示される保留アイコンが示す対象と異なり、厳密には、特図1保留に応じた「保留演出」には含まれないが、保留アイコンの表示と当該アイコンの表示とは関連性を有しているので、以下においては、保留アイコンの表示と当該アイコンの表示とをまとめて、「保留演出」とする。また、保留アイコンと当該アイコンとをまとめて、「アイコン」と称する。さらに、当該アイコンが示す実行中の特図1変動表示を「当該変動」とも称する。
なお、図31(A)において保留表示領域50dおよび当該変動表示領域50eは一点鎖線で明示され、第1領域50d1〜第4領域50d4は破線で明示されているが、これは保留表示領域50d、第1領域50d1〜第4領域50d4、および当該変動表示領域50eの範囲を表すために記載したものであり、実際には表示されていない。
次に、保留演出の具体例について説明する。なお、以降の説明では、小図柄KZ1〜KZ3の可変表示は省略する。前提として、特図1変動表示中(特図変動演出中)であり、特図1保留数(U1)が「2」であるとする。この状況下において、図31(B)に示すように、前述した不図示の第1領域50d1において、現在保留されている特図1保留の中で最も先に発生した特図1保留(保留順1の特図1保留)を表した保留アイコンHA2が表示され、前述した不図示の第2領域50d2において、保留アイコンHA2が表す特図1保留の次に発生した特図1保留(保留順2の特図1保留)を表した保留アイコンHA3が表示されている。また、前述した不図示の当該変動表示領域50eには、現在実行中の特図1変動表示を表す当該アイコンHA1が表示されている。なお、図31(B)で表示されているアイコンHA1〜HA3の表示態様は通常態様である。
このように、保留演出においては、特図1保留が発生した順に保留表示領域50dの左端から右に並んで表示される。すなわち、保留されている特別図柄の可変表示、言い換えれば、特図保留記憶部105に記憶されている特図関連判定情報に基づく未実行の特別図柄の可変表示は、個別に保留アイコンで表示される。
そして、図31(C)に示すように、演出図柄EZ1〜EZ3の停止表示が行われると、その直前まで実行中の特図変動表示を表していた当該アイコンHA1が消去される。続けて、保留アイコンHA2を表す特図1保留に基づいて特別図柄の可変表示(特図変動演出)が開始されると、保留アイコンHA2と保留アイコンHA3がシフトする。具体的には、不図示の第1領域50d1に表示されていた保留アイコンHA2は不図示の当該変動表示領域50eに移動し、不図示の第2領域50d2に表示されていた保留アイコンHA3は不図示の第1領域50d1に移動する。すなわち、表示されていた保留アイコンHA2および保留アイコンHA3がそれぞれ1つずつ左にシフトする。これは、保留アイコンHA2に対応する特別図柄の可変表示が開始され、保留アイコンHA3が表す特図1保留が、現在保留されている特図1保留の中で最も先に発生した特図1保留になり、次に開始される特図可変表示になったことに応じて、保留アイコンHA2および保留アイコンHA3をその状況に適応させるためである。
また、当該変動表示領域50eに表示されている保留アイコンHA2は、実行中の特図1変動表示を表しているので、当該変動表示領域50eに表示される際に当該アイコンHA2となる。すなわち、「アイコン」の前に付く言葉として、保留表示領域50dに表示されているアイコンについては「保留」とし、当該変動表示領域50eに表示されているアイコンについては「当該」とする。換言すれば、保留アイコンが表示されているときに、該保留アイコンが示す特図保留に対して特別図柄の変動表示の開始条件が成立すると、該開始条件の成立に係る特別図柄の変動表示に対応する保留アイコンが当該アイコンとして表示される。
なお、保留アイコンから当該アイコンになる際に、言い換えると、アイコンは保留表示領域50dから当該変動表示領域50eに移動する際に、アイコンの大きさが同一のままでも拡大されても良い。図31(C)では、アイコンは保留表示領域50dから当該変動表示領域50eに移動する際に約2倍に拡大している。
そして、この状況から第1始動口11に遊技球が入賞して、特図1保留が発生すると、図31(E)に示すように、当該特図1保留の発生に応じて、新たな保留アイコンHA4が前述した不図示の第2領域50d2に表示される。
このように、第1始動口11に入賞して特図1関係乱数が取得されると、1つの共通したアイコンが表示される。このアイコンは、当該入賞に基づく特図1可変表示が終了すると消去されるが、表示されている間は、当該特図1可変表示の置かれている状態(保留の状態および実行中の状態)に応じて、異なる名称(保留アイコンおよび当該アイコン)で存在していることになる。
ところで、前述のとおり、始動入賞コマンドには当否情報および特図変動パターン情報が含まれている。そして、パチンコ遊技機PYは、この当否情報および特図変動パターン情報に基づいて、保留アイコンを通常態様、または特別態様で表示することができる。この保留アイコンを特別態様で表示することを「保留予告」という。
保留アイコンの表示態様が特別態様である、すなわち保留予告が行われると、遊技者は、その保留アイコンに対応した特別図柄の可変表示で大当たりに当選できるかもしれないという期待を持つことができる。次に、保留予告の具体例について説明する。保留予告の具体例として、図31(E)に示す保留アイコンHA4の表示態様が特別態様になるとする。
保留予告の1つの種別として、保留アイコンが表示された直後に特別態様になる、言い換えれば、特図1保留の発生時(第1始動口11への入賞時)に保留予告が行われる保留予告種別がある。例えば、図32(A)に示すように、保留アイコンHA4が表示される前の状況(図31(D)の状況)から、第1始動口11に遊技球が入賞して、特図1保留が発生すると、図31(E)の場合と同様に、当該特図1保留の発生に応じて、通常態様の保留アイコンHA4が前述した不図示の第2領域50d2に表示される。なお、図面においては、通常態様の保留アイコンは完全に静止しているように見えるが、実際には、基本的には、完全に静止状態とするようにしても、表示位置は移動しないがその場で軽く揺れたりするように構成しても良い。
そして、その直後に、図32(B)に示すように、保留アイコンHA4の表示態様が通常態様から特別態様(図32(B)において灰色)に変化する(保留予告が行われる)。なお、図31や図32の例では保留アイコンHA4は表示直後に一瞬通常態様で表示されるが、特別態様で表示されるようにし、通常態様で表示される期間をなくしてもよい。
別の保留予告の種別として、保留アイコンが移動する際に特別態様になる、言い換えれば、特図1保留のシフト時に保留アイコン変化予告が行われる保留予告種別がある。例えば、図33(A)に示すように、保留アイコンHA4が表示される前の状況(図31(D)の状況)から、第1始動口11に遊技球が入賞して、特図1保留が発生すると、図33(B)に示すように、当該特図1保留の発生に応じて、通常態様(図33(B)において白色)の保留アイコンHA4が前述した不図示の第2領域50d2に表示される。
そして、図33(C)に示すように、演出図柄EZ1〜EZ3の停止表示が行われると、その直前まで実行中の特図変動表示を表していた当該アイコンHA2が消去される。続けて、保留アイコンHA3が表す特図1保留に基づいて特別図柄の可変表示(特図変動演出)が開始されると、図33(D)に示すように、第1領域50d1に表示されていた保留アイコンHA3は不図示の当該変動表示領域50eに移動し、第2領域50d2に表示されていた保留アイコンHA4は不図示の第1領域50d1に移動する。ここで、保留アイコンHA4が第2領域50d2から第1領域50d1に移動する際に、その表示態様が通常態様から特別態様(図33(D)において灰色)に変化する(保留予告が行われる)。
また、保留予告に係る特別態様を複数種類設けて、特別態様の種類によって大当たり期待度が異なるようにすることができる。例えば、保留アイコンの表示態様を、保留アイコンの色に関連付け、保留アイコンの表示態様として白色、緑色、赤色、および金色が設定されているとする。ここで、白色が通常態様であり、緑色、赤色、および金色が特別態様とする。そして、保留アイコンの表示態様が示す大当たり期待度は、白色<緑色<赤色<金色の順で高くなるように設定することができる。
なお、先読み演出は、特図1保留および特図2保留の両方または一方に対して行うことが可能である。また、先読み演出は、保留アイコンHAの表示態様に限られず、例えば背景画像などの表示部50aにおける保留アイコンHA以外の画像や、スピーカー52から出力される音、枠ランプ53による発光、および盤可動装置55による動作などの画像表示装置50以外の演出装置を用いて実行することが可能である。さらには、先読み演出の演出態様として、保留アイコンHAによる保留アイコン変化予告などのように実行されてから特図変動表示が開始されるまで途切れることなく継続する演出態様の他に、演出図柄の停止表示が行われる度または演出図柄の変動表示が開始される度など、断続的且つ連続的に実行する演出態様にしても良い。
5.遊技制御用マイコン101による遊技の制御
[遊技制御メイン処理]
次に図34〜図44に基づいて遊技制御用マイコン101による遊技の制御について説明する。なお、以下に説明する遊技を制御するためのフローチャートは、一例である。そして、フローチャートにおける複数の処理については、処理内容に矛盾が生じない範囲で、適宜に実行順序を変更し、または並列に実行することができる。
また、以下において説明する遊技制御用マイコン101による遊技の制御において登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、遊技用RAM104に設けられている。また、カウンタの初期値は「0」であり、フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」である。
電源基板190から遊技制御基板100に電源電圧が供給されると、遊技制御用マイコン101は、遊技用ROM103から図34に示した遊技制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。
同図に示すように、遊技制御メイン処理では、遊技制御用マイコン101は、まず、割り込みを禁止し(S1)、次いで遊技用RAM104へのアクセスを許可に設定する(S2)。続いて、遊技制御用マイコン101は、設定値を設定する設定値設定の操作がされているか否かを判定する(S3)。具体的に、遊技制御用マイコン101は、設定値シリンダ70が基準状態から回転操作され、および設定値スイッチ71が押下操作されているか否かを判定する。遊技制御用マイコン101は、設定値設定の操作がされていないと判定するとステップS4に進み、設定値設定の操作がされていると判定すると、ステップS7に進んで、設定値を設定する設定値設定処理を行った後にステップS8に進む。設定値設定処理については後述する。
遊技制御用マイコン101は、ステップS4において、初期値を必要とする遊技用RAM104の使用領域に初期値を設定する遊技用RAM104の設定処理を行い、ステップS5において、電源復旧コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットして演出制御基板120に送信し、ステップS6において、遊技用RAM104の設定値記憶部107に記憶されている設定値データが示す設定値を設定値表示器87に表示し、ステップS10に進む。
また、遊技制御用マイコン101は、ステップS8において、遊技用RAM104の使用領域をクリアし、初期値を必要とする遊技用RAM104の使用領域に初期値を設定する遊技用RAM104の設定処理を行い、ステップS9においてRAMクリアコマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットして演出制御基板120に送信する。
遊技制御用マイコン101は、ステップS10において、使用するCTC(Counter/Timer Circuit:割り込み時間の管理のための回路)等を設定するCTC起動設定処理を行い、ステップS11において、割り込みを許可する。
続いて、遊技制御用マイコン101は、ステップS12において、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理では、普図関連判定情報および特図関連判定情報に係る種々の乱数のカウンタ値を1加算して更新する。各乱数のカウンタ値は上限値に達すると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数のカウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また各乱数のうちの少なくとも一部は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理が終了すると、遊技制御用マイコン101は、ステップS13において、電源が遮断されたか否かを判定する。具体的には、遊技制御用マイコン101は、電源基板190の電断検出回路から電断検出信号が入力したか否かを判定する。遊技制御用マイコン101は、電源が遮断されていないと判定するとステップS12に進む。一方、遊技制御用マイコン101は、電源が遮断されたと判定すると、ステップS14において、割り込みを禁止し、ステップS15において、遊技用RAM104へのアクセスを禁止して、遊技用RAM104に記憶されているデータをバックアップデータとして記憶してから、パチンコ遊技機PYの電源が遮断されるのを待つ。
[設定値設定処理]
次に、図35を用いて、設定値設定処理(S7)について説明する。遊技制御用マイコン101は、設定値設定処理においてまずは、ステップS51において、遊技用RAM104にバックアップされている設定値データを設定値記憶部107に記憶して、その設定値データが示す設定値を設定値表示器87に表示する(S51)。
次いで、遊技制御用マイコン101は、ステップS52において、設定値スイッチ71への操作があったか否かを判定する。遊技制御用マイコン101は、設定値スイッチ71への操作がなかったと判定すると、ステップS55に進み、設定値スイッチ71への操作があったと判定すると、ステップS53において、遊技用RAM104の設定値記憶部107に記憶されている設定値データが示す設定値を「1」増加させて新しい設定値を設定し、ステップS54において、新しい設定値を設定値表示器87に表示する。
なお、基本的な実施形態において設定値は1〜6の6段階設定されており、設定値「6」のときに設定値スイッチ71が操作されると、設定値「1」が新たに設定されることになる。設定値スイッチ71の操作による設定値の変化態様は「1」増加に限られず、「1」減少やランダムに変化などであっても良い。
ステップS55において、遊技制御用マイコン101は、設定値を確定する設定値確定の操作があったか否かを判定する。具体的に、遊技制御用マイコン101は、設定値シリンダセンサ70aに基づいて、設定値シリンダ70がOFFになっている、すなわち、設定値シリンダ70が設定状態から回転操作されて基本状態に戻ったか否かを判定する。遊技制御用マイコン101は、設定値確定の操作がないと判定するとステップS52に進み、設定値確定の操作があったと判定すると、ステップS56において、遊技用RAM104の設定値記憶部107に記憶されている設定値データが示す設定値を示す設定値指定コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットして演出制御基板120に送信し、設定値設定処理を終え、遊技制御メイン処理に戻る。
なお、ステップS55に係る設定値シリンダ70を設定状態から基準状態に移行させる回転操作を行うことによって、設定値設定処理が終了し、設定値が確定することから、この操作は、設定値を確定させるための操作と位置づけることできる。これに対して、ステップS3に係る設定値シリンダ70を基準状態から設定状態にする回転操作は、設定値を設定するための操作と位置づけることできる。以下において、前者の操作のことを設定値シリンダ70の「設定値確定操作」といい、後者の操作のことを設定値シリンダ70の「設定値設定操作」という。
[遊技制御側タイマ割り込み処理]
次に、遊技制御側タイマ割り込み処理について説明する。遊技制御用マイコン101は、遊技制御基板100に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(例えば、4msec)毎にクロックパルスが発生することで、図36に示す遊技制御側タイマ割り込み処理を実行する。
図36に示すように、遊技制御用マイコン101は、遊技制御側タイマ割り込み処理では、まず出力処理(S101)を実行する。出力処理では、以下に説明する各処理において遊技制御基板100の遊技用RAM104に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等を、演出制御基板120や払出制御基板170等に出力する。
出力処理に次いで行われる入力処理(S102)では、遊技制御用マイコン101は、余剰球貯留穴35Aの満杯を検出する下皿満杯スイッチからの検出信号を取り込み、下皿満杯データとして遊技用RAM104の出力バッファに記憶する。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)は、図34の遊技制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理と同じである。即ち、普図関連判定情報および特図関連判定情報に係る各種乱数のカウンタ値の更新処理は、遊技制御側タイマ割り込み処理の実行期間と、それ以外の期間(遊技制御側タイマ割り込み処理の終了後、次の遊技制御側タイマ割り込み処理が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理に次いで、遊技制御用マイコン101は、センサ検知処理(S104)を行い、続いて普通動作処理(S105)を行い、さらに特別動作処理(S106)を行う。センサ検知処理、普通動作処理および特別動作処理については後述する。
次に、遊技制御用マイコン101は、その他の処理(S107)を実行して、遊技制御側タイマ割り込み処理を終了する。その他の処理としては、遊技用RAM104に設けられているタイマの更新などが行われる。また、その他の処理として、遊技者に賞球を払い出す払出制御処理が行われる。払出制御処理では、第1始動口11用の賞球カウンタ、第2始動口12用の賞球カウンタ、大入賞口14用の賞球カウンタ、及び、一般入賞口10用の賞球カウンタが「0」を超えているか否かのチェックを行い、「0」を超えていると、賞球要求信号を払出制御基板170に送信する。そして、賞球信号を送信するとき、その信号に係る賞球カウンタを「1」減算する更新処理を行う。
そして、遊技制御用マイコン101は、次に遊技用CPU102に割り込みパルスが入力されるまでは遊技制御メイン処理のステップS12〜S13の処理を繰り返し実行し、クロックパルスが入力されると、再び遊技制御側タイマ割り込み処理を実行する。遊技制御用マイコン101は、再び実行された遊技制御側タイマ割り込み処理の出力処理(S101)において、前回の遊技制御側タイマ割り込み処理にて遊技用RAM104の出力バッファにセットされたコマンド等を出力する。
[センサ検知処理]
次に、図37〜図38を用いてセンサ検知処理について説明する。センサ検知処理(S104)ではまず、一般入賞口10に遊技球が入賞したか否か、即ち、一般入賞口センサ10aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S201)。一般入賞口10に遊技球が入賞していない場合(S201でNO)にはステップS203に進み、一般入賞口10に遊技球が入賞した場合には(S201でYES)、遊技球に所定個数の賞球を払い出すための一般入賞口賞球処理を行う(S202)。一般入賞口賞球処理では、一般入賞口10用の賞球カウンタに、一般入賞口10への入賞に応じた賞球個数(例えば、「3」)を加算する。
ステップS203では、遊技球がゲート13を通過したか否か、即ち、ゲートセンサ13aによって遊技球が検出されたか否か判定する。遊技球がゲート13を通過していなければ(S203でNO)、ステップS207に進む。一方、遊技球がゲート13を通過していれば(S203でYES)、後述する普通動作ステータス=1であるか否か、言い換えれば、普図可変表示または補助遊技の何れも行われていないか否かを判定する(S204)。普通動作ステータス=1でない場合には(S204でNO)、ステップS207に進み、普通動作ステータス=1である場合(S204でYES)には、普通図柄乱数カウンタ(ラベル−TRND−F)のカウンタ値が示す普通図柄乱数を普図関連判定情報として取得し(S205)、取得した普図関連判定情報を、遊技用RAM104に設けられた普図保留記憶部106に記憶して(S206)、ステップS207に進む。
ステップS207では、第2始動口12に遊技球が入賞したか否か、即ち、第2始動口センサ12aによって遊技球が検出されたか否か判定する。第2始動口12に遊技球が入賞していない場合(S207でNO)にはステップS214に進み、第2始動口12に遊技球が入賞した場合には(S207でYES)、遊技球に所定個数の賞球を払い出すための第2始動口賞球処理を行う(S208)。第2始動口賞球処理では、第2始動口12用の賞球カウンタに、第2始動口12への入賞に応じた賞球個数(例えば、「4」)を加算する。
次に、特図2保留数(具体的には遊技用RAM104に設けた特図2保留数をカウントするカウンタ(特図2保留数カウンタ)の数値)が「4」(上限記憶数)以上であるか否か判定する(S209)。特図2保留数が「4」以上である場合(S209でYES)には、ステップS214に進むが、特図2保留数が「4」以上でない(「4」未満である)場合には(S209でNO)、特図2保留数加算処理を行う(S210)。特図2保留数加算処理では、特図2保留数カウンタを「1」加算し、特図2保留表示器83bが示す特図2保留数を「1」増加させる。
続いて、特別図柄乱数カウンタ(ラベル−TRND−T)、大当たり図柄乱数カウンタ(ラベル−TRND−OS)、リーチ乱数カウンタ(ラベル−TRND−RC)及び特図変動パターン乱数カウンタ(ラベル−TRND−HP)からなる特図2関連判定情報を取得し、遊技用RAM104に設けられた特図関連判定情報用バッファに記憶する(S211)。
次に、第2先読み判定処理を行う(S212)。第2先読み判定処理では、図15に示す第2先読み判定テーブルに、現在の遊技状態とステップS211で取得した特図2関連判定情報とを照合して第2始動入賞コマンドを特定し、特定した第2始動入賞コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。
続いて、遊技制御用マイコン101は、ステップS211で取得した特図2関連判定情報を特図2保留記憶部105bに記憶する(S213)。
続いて、ステップS214では、第1始動口11に遊技球が入賞したか否か、即ち、第1始動口センサ11aによって遊技球が検出されたか否か判定する。第1始動口11に遊技球が入賞していない場合(S214でNO)にはステップS221に進み、第1始動口11に遊技球が入賞した場合には(S214でYES)、遊技球に所定個数の賞球を払い出すための第1始動口賞球処理を行う(S215)。第1始動口賞球処理では、第1始動口11用の賞球カウンタに、第1始動口11への入賞に応じた賞球個数(例えば、「4」)を加算する。
次に、特図1保留数(具体的には遊技用RAM104に設けた特図1保留の数をカウントするカウンタ(特図1保留数カウンタ)の数値)が「4」(上限記憶数)以上であるか否か判定する(S216)。特図1保留数が「4」以上である場合(S216でYES)には、ステップS221に進むが、特図1保留数が「4」以上でない(未満である)場合には(S216でNO)、特図1保留数加算処理を行う(S217)。特図1保留数加算処理では、特図1保留数カウンタを「1」加算し、特図1保留表示器83aが示す特図1保留数を「1」増加させる。
続いて、特別図柄乱数カウンタ(ラベル−TRND−T)、大当たり図柄乱数カウンタ(ラベル−TRND−OS)、リーチ乱数カウンタ(ラベル−TRND−RC)及び特図変動パターン乱数カウンタ(ラベル−TRND−HP)からなる特図1関連判定情報を取得し、遊技用RAM104に設けられた特図関連判定情報用バッファに記憶する(S218)。
次に、第1先読み判定処理を行う(S219)。第1先読み判定処理では、図14に示す第1先読み判定テーブルに、現在の遊技状態とステップS218で取得した特図1関連判定情報とを照合して第1始動入賞コマンドを特定し、特定した第1始動入賞コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。
続いて、遊技制御用マイコン101は、ステップS218で取得した特図1関連判定情報を特図1保留記憶部105aのうち現在の特図1保留数に応じた記憶領域に記憶する(S220)。
ステップS221では、大入賞口14に遊技球が入賞したか否か、即ち、大入賞口センサ14aによって遊技球が検出されたか否か判定する。大入賞口14に遊技球が入賞していない場合(S221でNO)にはセンサ検知処理を終了し、大入賞口14に遊技球が入賞した場合には(S221でYES)、遊技用RAM104に設けられた大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「9」以上であるか否かを判定する(S222)。大入賞口入賞カウンタは、大当たり遊技の1回のラウンド遊技において大入賞口14に入賞した個数を計数するためのカウンタである。なお、大入賞口入賞カウンタは各ラウンド遊技が終了するたびにクリアされる。基本的な実施形態では、入賞規定個数は「8」に設定されている。よって、ステップS222の処理が行われる。
大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「9」以上であると(S222でYES)、センサ検知処理を終了し、大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「9」以上でない、すなわち、「9」未満であると(S222でNO)、大入賞口入賞カウンタのカウンタ値を「1」加算し(S223)、遊技者に所定個数の賞球を払い出すための大入賞口賞球処理を行い(S224)、センサ検知処理を終了する。なお、大入賞口賞球処理では、大入賞口14用の賞球カウンタに、大入賞口14への入賞に応じた賞球個数(例えば「14」)を加算する。
なお、遊技球を検知可能なセンサとして、センサ10a〜14a以外のセンサを設け、そのセンサが遊技球を検知したことに基づいて、図35〜図38に示す処理以外の処理を行うようにしても良い。
[普通動作処理]
次に、普図表示器82および電チュー12Dの制御に関する普通動作処理について説明する。図39に示すように、普図表示器82および電チュー12Dに関する処理が4つのステータス(段階)に分けられている。そして、それらの各ステータスに「普通動作ステータス=1,2,3,4」が割り当てられている。遊技制御用マイコン101は、普通動作処理(S105)において、最初に、「普通動作ステータス」を確認する(S1101)。「普通動作ステータス」が「1」である場合には、普通図柄待機処理(S1102)を行い、「普通動作ステータス」が「2」である場合には、普通図柄変動処理(S1103)を行い、「普通動作ステータス」が「3」である場合には、普通図柄確定処理(S1104)を行い、「普通動作ステータス」が「4」である場合には、補助遊技制御処理(S1105)を行う。なお「普通動作ステータス」は初期設定で「1」に設定される。
普通図柄待機処理(S1102)は、普図の可変表示および補助遊技が行われていない待機中に行われる処理である。普通図柄待機処理(S1102)では、普図保留記憶部106に記憶された普通図柄乱数に基づいて当たり判定を行う。さらに、現在の遊技状態に基づいて普図変動パターン判定を行って普図変動パターンを決定し、決定した普図変動パターンに応じた普図変動時間の普図の変動表示を普図表示器82に開始させて、普通動作ステータスを「2」に変更する。また、遊技制御用マイコン101は、普図の変動表示の開始時に、普図変動パターン判定結果に応じた普図変動開始コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。
普通図柄変動処理(S1103)は、普図が変動表示しているときに行われる処理である。普通図柄変動処理(S1103)では、実行中の普図の変動表示が開始してから普図変動時間が経過したか否か(普図の変動表示を終了させるか否か)を判定し、普図変動時間が経過したと判定されれば、当たり判定結果に基づいて普図の停止表示を行って、普通動作ステータスを「3」に変更する。また、遊技制御用マイコン101は、普図の変動表示の開始時に、普図変動停止コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。
普通図柄確定処理(S1104)は、普図が停止表示しているときに行われる処理である。普通図柄確定処理(S1104)では、実行中の普図の停止表示が開始してから所定の停止時間(例えば、0.8秒)が経過したか否か(普図の停止表示を終了させるか否か)を判定し、所定の停止時間が経過したと判定されれば、停止表示している普図が当たり図柄であるか否かを判定する。当たり図柄でなければ(停止表示している普図がハズレ図柄であれば)、普通動作ステータスを「1」に変更する。一方、当たり図柄が停止表示していれば、普通動作ステータスを「4」に変更して、現在の遊技状態および補助遊技制御テーブルに基づいて補助遊技を開始させる。さらに、遊技制御用マイコン101は、補助遊技の開始時に、補助遊技開始コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。
補助遊技制御処理(S1105)は、補助遊技が行われているときに行われる処理である。補助遊技制御処理(S1105)では、現在の遊技状態および補助遊技制御テーブルに基づいて補助遊技を制御する。そして、補助遊技が終了すれば、普通動作ステータスを「1」に変更する。
[特別動作処理]
次に、特図表示器81、特図保留表示器83および大入賞装置14Dの制御に関する特別動作処理について説明する。図40に示すように、特図表示器81、特図保留表示器83および大入賞装置14Dに関する処理は、6つのステータス(段階)に分けられている。そして、それらの各ステータスに「特別動作ステータス=1,2,3,4,5」が割り当てられている。遊技制御用マイコン101は、最初に「特別動作ステータス」を確認する(S1501)。
遊技制御用マイコン101は、「特別動作ステータス」が「1」である場合には、特別図柄待機処理(S1502)を行い、「特別動作ステータス」が「2」である場合には、特別図柄変動処理(S1503)を行い、「特別動作ステータス」が「3」である場合には、特別図柄確定処理(S1504)を行い、「特別動作ステータス」が「4」である場合には、大当たり遊技制御処理(S1505)を行い、「特別動作ステータス」が「5」である場合には、遊技状態設定処理(S1506)を行う。なお「特別動作ステータス」は初期設定で「1」に設定される。
特別図柄待機処理(S1502)は、特別図柄の可変表示、大当たり遊技が行われていない待機中に行われる処理である。特別図柄待機処理については後に詳述する。
特別図柄変動処理(S1503)は、特別図柄が変動表示しているときに行われる処理である。特別図柄変動処理については後に詳述する。
特別図柄確定処理(S1504)は、特別図柄が停止表示しているときに行われる処理である。特別図柄確定処理については後に詳述する。
大当たり遊技制御処理(S1505)は、大当たり遊技において行われる処理である。遊技制御用マイコン101が、大当たり遊技制御処理を行うことによって、大当たり遊技制御テーブルに応じた大当たり遊技を行う。大当たり遊技が終了する際に特別動作ステータスを「5」に変更する。なお、各ラウンド遊技が開始される際には、そのラウンド数を示すラウンド数指定コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。また、全てのラウンド遊技が終了してエンディングが開始される際には、当該大当たり遊技に係る大当たり図柄に応じたエンディングを示すエンディングコマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。
遊技状態設定処理(S1506)は、大当たり遊技が終了する際に、大当たり遊技後に制御する遊技状態を設定する処理である。例えば、大当たり遊技後に高確率状態で制御する場合は、高確率フラグを遊技用RAM104の高確率フラグ領域にONして高確率状態を設定する。さらにこのときに、高確率状態の継続期間を制限する場合、継続期間も併せて設定する。例えば、高確率状態の終了条件が特図可変表示の実行回数である場合、その回数(以下において、「高確率規定回数」という)を遊技用RAM104に設けられた高確率残り回数カウンタにセットする。また、大当たり遊技後に時短状態で制御する場合は、時短フラグを遊技用RAM104の時短フラグ領域にONして時短状態を設定する。さらにこのときに、時短状態の継続期間を制限する場合、継続期間も併せて設定する。例えば、時短状態の終了条件が特図可変表示の実行回数である場合、その回数(以下において、「時短規定回数」という)を遊技用RAM104に設けられた時短残り回数カウンタにセットする。
また、遊技制御用マイコン101は、遊技状態設定処理において、大当たり遊技後の遊技状態を示す遊技状態コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。
[特別図柄待機処理]
次に図41を用いて特別図柄待機処理について説明する。特別図柄待機処理(S1502)ではまず、特図2保留数が「0」であるか否かを判定する(S1601)。特図2保留数が「0」である場合(S1601でYES)、即ち、第2始動口12への入賞に起因して取得した特図2関連判定情報の記憶がない場合には、特図1保留数が「0」であるか否かを判定する(S1608)。そして、特図1保留数も「0」である場合(S1608でYES)、即ち、第1始動口11への入賞に起因して取得した特図1関連判定情報の記憶もない場合には、客待ちフラグがONか否かを判定する(S1618)。ここで、客待ちフラグがONであれば(S1618でYES)、特別図柄待機処理を終え、客待ちフラグがONでなければ(S1618でNO)、客待ちコマンドを出力バッファにセットし(S1619)、客待ちフラグをONにし(S1620)、特別図柄待機処理を終える。
また、特図2保留数が「0」であるが特図1保留数が「0」でない場合(S1601でYES且つS1608でNO)、即ち、特図2関連判定情報はないが、第1始動口11への入賞に起因して取得した特図1関連判定情報の記憶が1つ以上ある場合には、特図1判定処理(S1609)及び特図1変動パターン判定処理(S1610)を行う。
特図1判定処理(S1609)では、特図1保留記憶部105aに記憶されている特別図柄乱数の中で最も先に記憶されたものを読み出して、現在の設定値に関連付けられた大当たり判定テーブルの中で、さらに遊技状態に関連付けられた大当たり判定テーブルに基づいて、大当たり、またはハズレの何れであるかの判定(大当たり判定)を行う。
ここで、大当たり判定の結果が大当たりであれば、大当たり図柄乱数を読み出して第1大当たり図柄種別判定テーブルに基づいて大当たり図柄種別の判定(大当たり図柄種別判定)を行う。そして、大当たり図柄種別を表す大当たり図柄データを遊技用RAM104に設けられた特図バッファにセットすると共に、大当たり図柄種別を表す図柄指定コマンドを遊技用RAM104に設けられた出力バッファにセットする。
また、大当たり判定の結果が「ハズレ」であれば、ハズレを表すハズレ図柄データを特図バッファにセットすると共に、ハズレを表す図柄指定コマンドを出力バッファにセットする。
次に、特図1変動パターン判定処理(S1610)について図42を用いて説明する。特図1変動パターン判定処理では、まず、現在非時短状態であるか否かを判定する(S1651)。非時短状態であれば(S1651でYES)、非時短状態用の特図1変動パターン判定テーブルを選択(S1652)してからステップS1654に進み、非時短状態でなければ(S1651でNO)、時短状態用の特図1変動パターン判定テーブルを選択(S1653)してからステップS1654に進む。
ステップS1654において、遊技制御用マイコン101は、大当たり判定結果が「大当たり」であるか否かを判定する。大当たりでなければ(S1654でNO)、ステップS1655に進み、大当たりであれば(S1654でYES)、ステップS1652またはステップS1653の何れかで選択した特図1変動パターン判定テーブルの中から大当たり図柄用の特図1変動パターン判定テーブルを選択(S1659)してからステップS1660に進む。
ステップS1655において、遊技制御用マイコン101は、リーチ判定を行う。リーチ判定では、リーチ乱数を読み出して、そのリーチ乱数を現在の遊技状態(非時短状態/時短状態)に応じたリーチ判定テーブルに照合して、リーチ有りかリーチ無しかを判定する。
遊技制御用マイコン101は、次に、ステップS1655のリーチ判定の結果が「リーチ有り」であるか否かを判定する(S1656)。リーチ有りであれば(S1656でYES)、ステップS1652またはステップS1653の何れかで選択した特図1変動パターン判定テーブルの中からリーチ有りハズレ用の特図1変動パターン判定テーブルを選択(S1658)してからステップS1660に進み、リーチ有りでなければ(S1656でNO)、現在の特図1保留数を確認して、ステップS1652またはステップS1653の何れかで選択した特図1変動パターン判定テーブルの中から特図1保留数に応じたリーチ無しハズレ用の特図1変動パターン判定テーブルを選択(S1657)してからステップS1660に進む。
遊技制御用マイコン101は、ステップS1660において、特図変動パターン乱数を読み出して、その特図変動パターン乱数をステップS1657〜ステップS1659の何れかで選択した特図1変動パターン判定テーブルに照合して、特図1変動パターンを判定する特図1変動パターン判定を行う。続けて、遊技制御用マイコン101は、決定された特図1変動パターンを示す特図1変動開始コマンドを出力バッファにセットし(S1661)、決定された特図1変動パターンに応じた特図変動時間を特別動作用タイマにセットし(S1662)、特図1変動パターン判定処理を終了して、特別図柄待機処理に処理を戻す。
なお、特別動作用タイマは、遊技制御側タイマ割り込み処理におけるその他の処理において、4ms分、更新される。また、セットされる特図1変動開始コマンドには、特別図柄の種別(特図1であるということ)に関する情報や特図1変動パターン判定処理(S1610)で行われた特図変動パターン判定の結果に関する情報(リーチの有無や特図変動時間の情報を含む特図変動パターンの情報)が含まれている。
続いて、遊技制御用マイコン101は、ステップS1610で決定された特図1変動パターンに応じた特図変動時間に基づいて特図1表示器81aに特図1の変動表示を開始させる(S1611)。
次に、遊技制御用マイコン101は、特図1保留記憶部105aにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、特図1保留記憶部105aにおける保留1個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする特図1保留記憶部シフト処理を行う(S1612)。このようにして、特図1保留が保留された順に消化される。
次に、遊技制御用マイコン101は、特図1保留数カウンタを「1」減算し(S1613)、特図1保留表示器83aが示す特図1保留数を「1」減少させて変更し(S1614)、特別動作ステータスを「2」に変更する(S1615)。
遊技制御用マイコン101は、続いて、客待ちフラグがONか否かを判定し(S1616)、ONであれば(S1616でYES)、客待ちフラグをOFFして(S1617)、特別図柄待機処理を終え、ONでなければ(S1616でNO)、ステップS1617を実行することなく特別図柄待機処理を終える。
また、ステップS1601において特図2保留数が「0」でない場合(S1601でNO)、即ち、第2始動口12への入賞に起因して取得した特図2関連判定情報の記憶が1つ以上ある場合には、特図2判定処理(S1602)及び特図2変動パターン判定処理(S1603)を行う。特図2判定処理(S1602)及び特図2変動パターン判定処理(S1603)は、特図1判定処理(S1609)および特図1変動パターン判定処理(S1610)と基本的には同じ処理内容である。
特図2判定処理(S1602)は、大当たり判定で用いるテーブルが第2大当たり判定テーブルであること、および大当たり図柄種別判定で用いるテーブルが第2大当たり図柄種別判定テーブルであることを除いて、基本的には特図1判定処理(S1609)と同様の処理であるため説明を省略する。また、特図2変動パターン判定処理(S1603)も、基本的には、特図2変動パターン判定で用いるテーブルが特図2変動パターン判定テーブルであることを除いて特図1変動パターン判定処理(S1610)と同様の処理であるため説明を省略する。
次に、遊技制御用マイコン101は、ステップS1603で決定された特図変動パターンに応じた特図変動時間に基づいて特図2表示器81bに特図2の変動表示を開始させる(S1604)。
次に、遊技制御用マイコン101は、特図2保留記憶部105bにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、特図2保留記憶部105bにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする特図2保留記憶部シフト処理を行う(S1605)。このようにして、特図2保留が保留された順に消化される。
続いて遊技制御用マイコン101は、特図2保留数カウンタを「1」減算し(S1606)、特図2保留表示器83bが示す特図2保留数を「1」減少させて変更し(S1607)、特別動作ステータスを「2」に変更し(S1615)、ステップS1616に進む。
上記のように基本的な実施形態では、特図1保留に基づく特別図柄の変動表示は、特図2保留が「0」の場合(S1601でYESの場合)に限って行われる。すなわち特図2保留の消化は、特図1保留の消化に優先して実行される。そして基本的な実施形態では、特図2保留に基づく抽選の方が、特図1保留に基づく抽選よりも、遊技者にとって利益の大きい大当たり図柄に当選しやすくなっている。なお、特図1保留の消化を特図2保留の消化に優先して実行されるようにしても良い。また、特図1保留の消化と特図2保留の消化を、特図の種別に関わらず保留が発生した順に行っても良い。
[特別図柄変動処理]
次に図43を用いて特別図柄変動処理について説明する。遊技制御用マイコン101は、特別図柄変動処理ではまず、特別図柄の変動表示を終了させるか否か、即ち、ステップS1603又はステップS1610で特別動作用タイマにセットした特図変動時間が経過した(特別動作カウンタ=0)か否かを判定する(S1701)。特別図柄の変動表示を終了させない場合(S1701でNO)、特別図柄変動処理を終了し、特別図柄の変動表示を終了させる場合(S1701でYES)、特図表示器81に、特別図柄の変動表示を終了させるとともに、ステップS1602又はステップS1609で特図バッファにセットした図柄データ(大当たり図柄データ、またはハズレ特図データ)に応じた特別図柄の停止表示をさせる(S1702)。
続いて、予め設定された特図確定時間(例えば、0.8秒)を特別動作用タイマにセットし(S1703)、特別図柄の変動表示が終了することを示す特図変動停止コマンドを出力バッファにセットし(S1704)、特別動作ステータスを「3」に変更し(S1705)、特別図柄変動処理を終了する。
[特別図柄確定処理]
次に図44を用いて特別図柄確定処理について説明する。遊技制御用マイコン101は、特別図柄確定処理(S1504)ではまず、特別図柄の停止表示を終了させるか否か、即ち、ステップS1703で特別動作用タイマにセットした特図確定時間が経過した(特別動作カウンタ=0)か否かを判定する(S1751)。特別図柄の停止表示を終了させない場合(S1751でNO)、特別図柄確定処理を終了し、特別図柄の停止表示を終了させる場合(S1751でYES)、現在、通常確率状態(高確率フラグがOFF)であるか否かを判定する(S1752)。
遊技制御用マイコン101は、現在、通常確率状態でなければ(S1752でNO)、ステップS1757に進み、現在、通常確率状態であれば(S1752でYES)、時短状態(時短フラグがON)であるか否かを判定する(S1753)。遊技制御用マイコン101は、時短状態でなければ(S1753でNO)、ステップS1757に進み、現在、時短状態であれば(S1753でYES)、時短状態で実行可能な特別図柄の可変表示の残りの回数(時短残り回数)を計測する時短残り回数カウンタの値を「1」減算し(S1754)、時短残り回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S1755)。時短残り回数カウンタの値(時短残り回数)が「0」でなければ(S1755でNO)、ステップS1757に進み、時短残り回数カウンタの値(時短残り回数)が「0」であれば(S1755でYES)、時短状態から非時短状態に移行させて(時短フラグをOFFする)(S1756)、ステップS1757に進む。
次に、遊技制御用マイコン101は、現在の遊技状態を確認し、その遊技状態を示した遊技状態コマンドを出力バッファにセットし(S1757)、現在停止表示している特別図柄が大当たり図柄か否かを判定する(S1758)。大当たり図柄でなければ(S1758でNO)、特別動作ステータスを「1」に変更して(S1762)、特別図柄確定処理を終え、大当たり図柄であれば(S1758でYES)、遊技状態をリセットする(通常遊技状態を設定する。具体的には、高確率フラグおよび時短フラグをOFFし、高確率残り回数カウンタおよび時短残り回数カウンタの値を「0」にする)(S1759)。
続いて、遊技制御用マイコン101は、大当たり遊技準備処理を行い(S1760)、特別動作ステータスを「4」に変更し(S1761)、特別図柄確定処理を終了する。遊技制御用マイコン101は、大当たり遊技準備処理において、大当たり図柄の種別に応じた大当たり遊技制御テーブルを遊技用RAM104の所定領域にセットする。また、停止表示している大当たり図柄に応じたオープニング中であることを示す大当たりオープニングフラグを遊技用RAM104の所定領域にONし、大当たり図柄の種別に応じて、所定のオープニング時間(大当たり遊技が開始されてから1ラウンドを開始するまでの時間)を特別動作用タイマにセットする。さらには、大当たり図柄の種別に応じ、大当たり図柄の種別を示すオープニングコマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。大当たり図柄の種別に応じたオープニングコマンドは、その停止表示した大当たり図柄の種別に応じた大当たり遊技(大当たり遊技のオープニング)が開始されることを表す。
6.演出制御基板120による演出の制御
[演出制御メイン処理]
次に図45のフローチャートを用いて、演出制御基板120による演出の制御について説明する。なお、以下に説明する演出を制御するためのフローチャートは、一例である。そして、フローチャートにおける複数の処理については、処理内容に矛盾が生じない範囲で、適宜に実行順序を変更し、または並列に実行することができる。
また、以下の演出制御基板120による演出の制御の説明において登場するカウンタ、タイマ、フラグ、バッファ等は、演出用RAM124に設けられている。演出制御基板120に備えられた演出制御用マイコン121は、パチンコ遊技機PYが電源投入されると、図45に示した演出制御メイン処理のプログラムを演出用ROM123から読み出して実行する。
同図に示すように、演出制御メイン処理では、最初に、電源投入に応じた電源投入時処理を行う(S4001)。電源投入時処理では、例えば、演出用CPU122の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。
次に、割り込みを禁止し(S4002)、乱数シード更新処理を実行する(S4003)。乱数シード更新処理(S4003)では、種々の演出に関する判定を行うための種々の演出判定用乱数カウンタの値を更新する。なお、演出判定用乱数には、後述する停止図柄パターン判定用乱数、および特図変動演出パターン判定用乱数等の演出内容を決定するための様々な乱数がある。
種々の演出についての判定用乱数カウンタの更新方法は、一例として、前述の遊技制御基板100が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。これは、前述の遊技制御基板100が行う乱数更新処理においても同様である。
乱数シード更新処理が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4004)。コマンド送信処理では、演出制御基板120の演出用RAM124内の出力バッファに格納されている各種のコマンド(例えば、後述する特図変動演出開始コマンド、客待ち開始コマンド、オープニング演出開始コマンド、ラウンド演出開始コマンド、およびエンディング演出開始コマンドなど)を、画像制御基板140に送信する。
コマンドを受信した画像制御基板140は、受信したコマンドに従って、表示部50aに画像を表示する(画像による種々の演出を実行する)。また、演出制御基板120は、画像制御基板140によって行われる種々の演出とともに、音声制御回路161を介してスピーカー52から音声を出力させたり(音声による種々の演出を実行したり)、サブドライブ基板162を介して枠ランプ53を発光させたり(発光による種々の演出を実行したり)、盤可動体55kを作動させたり(動作による種々の演出を実行したり)する。なお、種々の演出としては、特図変動演出、大当たり遊技演出(大当たりオープニング演出、ラウンド演出、大当たりエンディング演出)、客待ち演出、操作演出、および先読み演出等がある。
演出制御用マイコン121は続いて、割り込みを許可する(S4005)。以降、ステップS4002〜ステップS4005をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4010)、1msタイマ割り込み処理(S4011)、および10msタイマ割り込み処理(S4012)の実行が可能となる。1msタイマ割り込み処理(S4011)、および10msタイマ割り込み処理(S4012)については後述する。
受信割り込み処理(S4010)は、ストローブ信号、すなわち、遊技制御基板100から送られた各種のコマンドが演出制御用マイコン121の外部INT入力部に入力される度に実行される。受信割り込み処理(S4010)では、演出制御用マイコン121は遊技制御基板100の出力処理(S101)により送信されてきて受信した各種のコマンドを演出用RAM124の受信バッファに格納する。この受信割り込み処理は、他の割り込み処理(S4011、S4012)に優先して実行される。
[1msタイマ割り込み処理]
次に図46を用いて1msタイマ割り込み処理について説明する。1msタイマ割り込み処理(S4011)は、演出制御基板120に1msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。演出制御用マイコン121は、1msタイマ割り込み処理(S4011)ではまず、入力処理を行う(S4101)。入力処理では、演出制御用マイコン121は、第1演出ボタンセンサ40aからの検出信号に基づいて第1演出ボタンスイッチデータを作成する。演出制御用マイコン121は、第2演出ボタンセンサ41aからの検出信号に基づいて第2演出ボタンスイッチデータを作成する。
続いて、演出制御用マイコン121は、発光データ出力処理を行う(S4102)。発光データ出力処理では、演出制御用マイコン121は、画像による演出等に合うタイミングなどで枠ランプ53を発光させるべく、後述の10msタイマ割り込み処理における発光データ作成処理(S4203)で作成された発光データをサブドライブ基板162に出力する。つまり、演出制御用マイコン121は、発光データに従って枠ランプ53を所定の発光態様で発光させる。
次いで、演出制御用マイコン121は、可動装置制御処理を行う(S4103)。可動装置制御処理では、演出制御用マイコン121は、所定のタイミングで盤可動体55kを駆動させるべく、駆動データ(盤可動体55kの駆動のためのデータ)を作成し、または、出力する。つまり、演出制御用マイコン121は、駆動データに従って、盤可動体55kを所定の動作態様で駆動させる。
そして、演出制御用マイコン121は、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行うウォッチドッグタイマ処理を行って(S4104)、1msタイマ割り込み処理を終える。
[10msタイマ割り込み処理]
次に図47を用いて10msタイマ割り込み処理について説明する。10msタイマ割り込み処理(S4012)は、演出制御基板120に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。演出制御用マイコン121は、10msタイマ割り込み処理ではまず、ステップS4010で受信バッファに格納したコマンドなどを解析する受信コマンド解析処理を行う(S4201)。受信コマンド解析処理については後述の第1実施形態で詳細に説明する。
次いで、演出制御用マイコン121は、音声制御処理を行う(S4202)。音声制御処理では、演出用RAM124にセットされる特図変動演出データなどが示す演出内容などに基づいて、音声データ(スピーカー52からの音声の出力を制御するデータ)の作成と音声制御回路161への出力が行われる。
次いで、演出制御用マイコン121は、発光データ作成処理を行う(S4203)。発光データ作成処理では、演出用RAM124にセットされる特図変動演出データなどが示す演出内容などに基づいて、発光データの作成が行われる。
[受信コマンド解析処理]
次に図48〜図49を用いて受信コマンド解析処理について説明する。演出制御用マイコン121は、受信コマンド解析処理ではまず、遊技制御基板100から始動入賞コマンド(第1始動入賞コマンド又は第2始動入賞コマンド)を受信したか否か、言い換えれば、始動入賞コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する(S4301)。演出制御用マイコン121は、始動入賞コマンドを受信していれば(S4301でYES)、ステップS4302に進む一方、始動入賞コマンドを受信していなければ(S4301でNO)、ステップS4303に進む。
ステップS4302において、演出制御用マイコン121は、第1始動口11や第2始動口12に遊技球が入賞することに応じた始動入賞時処理を行う。始動入賞時処理では、受信した始動入賞コマンドを演出用RAM124にある始動入賞コマンド保留記憶部125に記憶する。次に、演出制御用マイコン121は、その記憶した始動入賞コマンドを解析して、大当たり期待度を示す先読み演出を実行するか否かの判定を行う。先読み演出には、保留アイコンを特別態様で表示する保留アイコン予告の他に、連続する複数回の特別図柄の変動表示にわたって行われる連続予告演出等がある。これらの先読み演出を実行すると決定した場合には、決定した演出を実行するための先読み演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。
演出用RAM124の出力バッファにセットされた先読み演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4004)により画像制御基板140に送信されると、画像制御基板140の画像用CPU141は、画像用ROM142から所定の演出画像を読み出して、画像表示装置50の表示部50aにて画像による先読み演出を行う。また、演出制御用マイコン121は、画像制御基板140によって行われる画像による先読み演出が行われている間、画像制御基板140に送信された先読み演出開始コマンドが示す先読み演出内容に応じて、音声制御回路161を介してスピーカー52から音声を出力させ(音声による先読み演出を実行し)、また、サブドライブ基板162を介して枠ランプ53を発光させ(発光による先読み演出を実行し)、盤可動体55kを作動させる(動作による先読み演出を実行する)ことが可能である。
ステップS4303において、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から図柄指定コマンドを受信したか否か、言い換えれば、図柄指定コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。演出制御用マイコン121は、図柄指定コマンドを受信していなければ(S4303でNO)、ステップS4305に進む一方、図柄指定コマンドを受信していれば(S4303でYES)、図柄指定コマンドを演出用RAM124にある図柄指定コマンド記憶部126に記憶する(S4304)。
ステップS4305において、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から特図変動開始コマンドを受信したか否か、言い換えれば、特図変動開始コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。特図変動開始コマンドを受信していなければ(S4305でNO)、ステップS4307に進む一方、特図変動開始コマンドを受信していれば(S4305でYES)、特図変動演出の演出内容を決定し、特図変動演出を開始させるための特図変動演出開始処理(S4306)を行う。
演出制御用マイコン121は、特図変動演出開始処理では、まず、特図変動開始コマンドを演出用RAM124にある特図変動開始コマンド記憶部127に記憶する。次いで、ステップS4304で既に記憶した図柄指定コマンドが示す停止特図の内容(大当たり図柄の種別、ハズレ特図)と特図変動開始コマンドが示す特図変動パターンに基づいて、停止表示させる演出図柄EZ1〜EZ3、および小図柄KZ1〜KZ3を判定する停止図柄判定を行うための停止図柄パターン判定テーブルを選択する。停止図柄パターン判定テーブルは、特図および特図変動パターンに関連づけられて複数設けられている。よって、演出制御用マイコン121は、停止特図および特図変動パターンに対応付けられた停止図柄パターン判定テーブルを1つ選択する。各停止図柄パターン判定テーブルには、所定の振分率(%)となるように、複数の演出図柄EZ1〜EZ3、および小図柄KZ1〜KZ3に停止図柄パターン判定用乱数の値(停止図柄パターン判定値)が振り分けられている。次に、演出制御用マイコン121は、停止図柄パターン判定用乱数カウンタが示す値を停止図柄パターン判定用乱数として取得し、取得した停止図柄パターン判定用乱数に基づいて停止図柄パターン判定を行う。
演出制御用マイコン121は、停止図柄パターン判定において、選択した停止図柄パターンテーブルに、取得した停止図柄パターン判定用乱数を照合し、停止表示させる演出図柄EZ1〜EZ3、および小図柄KZ1〜KZ3を決定して、決定した演出図柄EZ1〜EZ3、および小図柄KZ1〜KZ3を表すデータを演出用RAM124の所定領域にセットする。例えば、特図変動パターンがリーチ無しハズレ変動であれば所謂「バラケ目」となるように演出図柄EZ1〜EZ3、および小図柄KZ1〜KZ3の組み合わせが選択される。また、特図変動パターンがリーチ有りハズレ変動であれば、左演出図柄EZ1と右演出図柄EZ3とが同一で、中演出図柄EZ2がそれらと異なるように演出図柄EZ1〜EZ3、および小図柄KZ1〜KZ3の組み合わせが選択される。さらに、特図変動パターンが大当たり変動であれば、演出モードおよび大当たり図柄の種別に応じて所謂「ゾロ目」となるように演出図柄EZ1〜EZ3、および小図柄KZ1〜KZ3の組み合わせが選択される。
次に、演出制御用マイコン121は、滞在している演出モードと特図変動開始コマンドが示す特図変動パターンに基づいて、特図変動演出の演出内容が対応付けられた特図変動演出パターンを判定する特図変動演出パターン判定を行うための特図変動演出パターン判定テーブルを選択する。特図変動演出パターン判定テーブルは、演出モードおよび特図変動パターンに関連づけられて複数設けられている。よって、演出制御用マイコン121は、特図変動パターンに対応付けられた特図変動演出パターン判定テーブルを1つ選択する。各特図変動演出パターン判定テーブルには、所定の振分率(%)となるように、1又は複数の特図変動演出パターンに特図変動演出パターン判定用乱数の値(特図変動演出パターン判定値)が振り分けられている。続いて、演出制御用マイコン121は、特図変動演出パターン判定用乱数カウンタが示す値を特図変動演出パターン判定用乱数として取得し、取得した特図変動演出パターン判定用乱数に基づいて特図変動演出パターン判定を行う。
演出制御用マイコン121は、特図変動演出パターン判定において、選択した特図変動演出パターンテーブルに、取得した特図変動演出パターン判定用乱数を照合し、特図変動演出パターンを決定して、決定した特図変動演出パターンを表すデータを演出用RAM124の所定領域にセットすると共に、特図変動演出パターンを示す特図変動演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットすると共に、特図変動演出パターンを示す特図変動演出データを演出用RAM124の所定領域にセット(上書き)する。
演出用RAM124の出力バッファにセットされた特図変動演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4004)により画像制御基板140に送信されると、画像制御基板140の画像用CPU141は、画像用ROM142から所定の演出画像を読み出して、画像表示装置50の表示部50aにて画像による特図変動演出を行う。
また、特図変動演出開始コマンドには、画像表示装置50で行われる画像による特図変動演出の他に、スピーカー52から出力される音声による特図変動演出、枠ランプ53で行われる発光による特図変動演出の演出内容、および、盤可動体55kで行われる動作による特図変動演出の演出内容が含まれている。
また、演出制御用マイコン121は、画像制御基板140によって行われる画像による特図変動演出が行われている間、画像制御基板140に送信された特図変動演出開始コマンドが示す特図変動演出内容に応じて、音声制御回路161を介してスピーカー52から音声を出力させ(音声による特図変動演出を実行し)、また、サブドライブ基板162を介して枠ランプ53を発光させ(発光による特図変動演出を実行し)、盤可動体55kを作動させる(動作による特図変動演出を実行する)。
ステップS4307において、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から特図変動停止コマンドを受信したか否か、言い換えれば、特図変動停止コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。演出制御用マイコン121は、特図変動停止コマンドを受信していなければ(S4307でNO)、ステップS4309に進む一方、特図変動停止コマンドを受信していれば(S4307でYES)、特図変動演出を終了させる(演出図柄EZ1〜EZ3および小図柄KZ1〜KZ3の変動表示を停止し、停止表示を行う)ための特図変動演出終了処理(S4308)を行う。
演出制御用マイコン121は、特図変動演出終了処理では、特図変動停止コマンドを解析し、その解析結果に基づいて、特図変動演出を適宜に終了(演出図柄EZ1〜EZ3、および小図柄KZ1〜KZ3の変動表示を停止)させるための特図変動演出終了コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。画像制御基板140は、特図変動演出終了コマンドを受信すると、実行中の特図変動演出を終了(変動中の演出図柄EZ1〜EZ3、および小図柄KZ1〜KZ3を停止)する。
ステップS4309において、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から遊技状態コマンドを受信したか否か、言い換えれば、遊技状態コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。演出制御用マイコン121は、遊技状態コマンドを受信していなければ(S4309でNO)、ステップS4311に進む一方、遊技状態コマンドを受信していれば(S4309でYES)、遊技状態コマンドを解析して、遊技状態コマンドが表す遊技状態を特定し、遊技状態を設定するための遊技状態設定処理を行う(S4310)。
演出制御用マイコン121は、遊技状態設定処理において、遊技状態コマンドが示す遊技状態に応じた遊技状態フラグを演出用RAM124の遊技状態フラグ領域に設定する。例えば、演出制御用マイコン121は、遊技状態コマンドが示す遊技状態が通常遊技状態であれば遊技状態フラグ「00H」を演出用RAM124の遊技状態フラグ領域に設定する。また、演出制御用マイコン121は、遊技状態コマンドが示す遊技状態が高確率高ベース遊技状態であれば遊技状態フラグ「01H」を演出用RAM124の遊技状態フラグ領域に設定する。さらに、演出制御用マイコン121は、遊技状態コマンドが示す遊技状態が低確率高ベース遊技状態であれば遊技状態フラグ「02H」を演出用RAM124の遊技状態フラグ領域に設定する。
ステップS4311において、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から客待ちコマンドを受信したか否か、言い換えれば、客待ちコマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。演出制御用マイコン121は、客待ちコマンドを受信していなければ(S4311でNO)、ステップS4313に進む一方、客待ちコマンドを受信していれば(S4311でYES)、客待ち演出待機処理を行い(S4312)、受信コマンド解析処理を終える。
演出制御用マイコン121は、客待ち演出待機処理では、演出図柄の停止表示が行われてから客待ち演出を開始させるまでの待機時間(客待ち演出待機時間:例えば、20秒)を客待ち演出タイマにセットする。なお、演出制御用マイコン121は、この待機時間が経過したか否かを判定可能であり、待機時間が経過したと判定すると、客待ち演出を開始させるための客待ち演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。
ステップS4313において、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100からオープニングコマンドを受信したか否か、言い換えれば、オープニングコマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。演出制御用マイコン121は、オープニングコマンドを受信していなければ(S4313でNO)、ステップS4315に進む一方、オープニングコマンドを受信していれば(S4313でYES)、大当たり遊技のオープニングの開始に伴う大当たりオープニング演出開始処理を行う(S4314)。
演出制御用マイコン121は、大当たりオープニング演出開始処理では、オープニングコマンドを解析して、その解析結果に基づいて、これから実行される大当たり遊技のオープニングに応じた大当たりオープニング演出を実行するか否かを判定し、実行するのであれば大当たりオープニング演出の演出内容(大当たりオープニング演出パターン)を選択し、選択した大当たりオープニング演出パターンにて大当たりオープニング演出を開始するための大当たりオープニング演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。
ステップS4315において、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100からラウンド数指定コマンドを受信したか否か、言い換えれば、ラウンド数指定コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。ラウンド数指定コマンドを受信していなければ(S4315でNO)、ステップS4317に進む一方、ラウンド数指定コマンドを受信していれば(S4315でYES)、ラウンド遊技の開始に伴うラウンド演出開始処理を行う(S4316)。
演出制御用マイコン121は、ラウンド演出開始処理では、ラウンド数指定コマンドを解析して、これから開始されるラウンド遊技に応じたラウンド演出を実行するか否かを判定し、実行するのであればラウンド演出の演出内容(ラウンド演出パターン)を選択し、選択したラウンド演出パターンに応じたラウンド演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。
ステップS4317において、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100からエンディングコマンドを受信したか否か、言い換えれば、エンディングコマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。エンディングコマンドを受信していなければ(S4317でNO)、ステップS4320に進む一方、エンディングコマンドを受信していれば(S4317でYES)、大当たり遊技のエンディングの開始に伴う大当たりエンディング演出開始処理(S4318)、および演出モード設定処理(S4319)を行う。
演出制御用マイコン121は、大当たりエンディング演出開始処理において、エンディングコマンドを解析して、これから実行される大当たり遊技のエンディングに応じた大当たりエンディング演出を実行するか否かを判定し、実行するのであれば大当たりエンディング演出の演出内容(大当たりエンディング演出パターン)を選択し、選択した大当たりエンディング演出パターンに応じた大当たりエンディング演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。
また、演出制御用マイコン121は、演出モード設定処理において、エンディングコマンドの解析結果、具体的には、エンディングコマンドが示す大当たり図柄に基づいて、大当たり遊技後の演出モードを設定する処理(演出モードを制御するための処理)を行う。
例えば、演出制御用マイコン121は、大当たりエンディングコマンドが示す大当たり図柄が、大当たり図柄A、または大当たり図柄Dであると、高確率高ベース遊技状態を示唆する確変演出モードに設定する。そして、確変演出モードを示す演出モードフラグを演出用RAM124の所定領域にONすると共に、確変演出モードを設定することを示す確変演出モード開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。演出用RAM124の出力バッファにセットされた確変演出モード開始コマンドが、コマンド送信処理(S4004)により画像制御基板140に送信されると、画像制御基板140の画像用CPU141は、エンディングが終了するタイミングで、背景画像として確変用背景画像G120を表示し、BGMとして確変用BGMを出力する。
また、演出制御用マイコン121は、大当たりエンディングコマンドが示す大当たり図柄が、大当たり図柄B、大当たり図柄C、大当たり図柄E、または大当たり図柄Fであると、高確率高ベース遊技状態、または低確率高ベース遊技状態の何れであるか判別困難、または判別不可能な時短演出モードを設定する。そして、演出制御用マイコン121は、時短演出モードを示す演出モードフラグを演出用RAM124の所定領域にONすると共に、時短演出モードを設定することを示す時短演出モード開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。演出用RAM124の出力バッファにセットされた時短演出モード開始コマンドが、コマンド送信処理(S4004)により画像制御基板140に送信されると、画像制御基板140の画像用CPU141は、エンディングが終了するタイミングで、背景画像として時短用背景画像G130を表示し、BGMとして時短用BGMを出力する。
ステップS4320において、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から設定値指定コマンドを受信したか否か、言い換えれば、設定値指定コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。演出制御用マイコン121は、設定値指定コマンドを受信していなければ(S4320でNO)、受信コマンド解析処理を終える一方、設定値指定コマンドを受信していれば(S4320でYES)、設定値指定コマンドが示す設定値を表す設定値フラグを演出用RAM124にある設定値フラグ記憶部128に記憶する設定値設定処理を行い(S4321)、受信コマンド解析処理を終える。
<第1実施形態>
次に、前述の本発明に係る基本的な実施形態のパチンコ遊技機PYに基づいて、本発明に係る第1実施形態について説明する。以下においては、主に、第1実施形態として、基本的な実施形態と異なる点について説明する。また、基本的な実施形態と同一の構成、または同様に対応する構成については同一の符号、および用語を用いる。
第1実施形態に係るパチンコ遊技機PY1は、遊技者が操作可能な操作手段として、第1演出ボタン40kや第2演出ボタン41kの他に、十字ボタン42kを備えている。十字ボタン42kは、図50に示すように、上皿34の上面の第1演出ボタン40kの左隣りに配され、第1演出ボタン40kと同様に、押下操作可能に構成されている。
十字ボタン42kは、全体的には円盤状に成形されているが、その平面の中央に「十」の字状に突出して成形されている部分を含み、その部分の上下左右に分けたうちの上側に位置する上操作部42ku、下側に位置する下操作部42kd、右側に位置する右操作部42kr、および左側に位置する左操作部42klを有し、十字ボタン42kを構成する操作部42ku、42kd、42kr、42klごとに独立して押下操作可能に構成されている。なお、以下において、十字ボタン42kの上操作部42ku、および下操作部42kdを合わせて「上下ボタン42k1」と総称し、十字ボタン42kの右操作部42kr、および左操作部42klを合わせて「左右ボタン42k2」と総称する。
また、十字ボタン42kは、十字ボタンセンサ42aに接続されている。図51に示すように、十字ボタンセンサ42aも、第1演出ボタンセンサ40aと同様に、演出制御基板120に接続されている。なお、十字ボタン42kと十字ボタンセンサ42aは、一体的に構成されており、十字ボタン42kと十字ボタンセンサ42aを合わせて「十字ボタン装置42」と称する。
十字ボタンセンサ42aは、十字ボタン42kの操作に係る何れの部分、具体的には、上操作部42ku、下操作部42kd、右操作部42kr、および左操作部42klの何れが押下操作されたのかを検知することが可能である。換言すると、十字ボタンセンサ42aは、上操作部42kuへの操作を検知する上操作部センサ42auと、下操作部42kdへの操作を検知する下操作部センサ42adと、右操作部42krへの操作を検知する右操作部センサ42arと、左操作部42klへの操作を検知する左操作部センサ42alと、を有する。
各操作部センサ42au、42ad、42ar、42alは、各操作部42ku、42kd、42kr、42klへの操作を検知すると、検知内容としてその部分への操作が行われたことを示す信号(上操作部検知信号、下操作部検知信号、右操作部検知信号、左操作部検知信号)を演出制御基板120に出力する。なお、以下において、十字ボタンセンサ42aの上操作部センサ42au、および下操作部センサ42adを合わせて「上下ボタンセンサ42a1」と総称し、十字ボタン42kの右操作部センサ42ar、および左操作部センサ42alを合わせて「左右ボタンセンサ42a2」と総称する。
また、第1実施形態では、特図変動表示や大当たり遊技などの遊技制御用マイコン101による遊技が行われている遊技中、および遊技制御用マイコン101による遊技が行われていない非遊技中において、十字ボタン42kや第1演出ボタン40kを操作することによって、スピーカー52から出力される音声の音量、ならびに枠ランプ53から照射される光および画像表示装置50から発光される光の光量を変更することが可能に構成されている。
第1実施形態では、音量および光量ともに、最小の段階「1」から最大の段階「6」の6段階の間で変更することが可能である。ただし、この段階数および段階の名称は適宜に変更可能である。また、音量と光量の段階数は必ずしも同一にする必要はなく、音量の段階数と光量の段階数とを異なるようにしても良い。
例えば、遊技中における音量の変更は、左右ボタン42k2の操作によって行うことが可能であり、左右ボタン42k2の左操作部42klを操作すると、音量が1段階減少し、左右ボタン42k2の右操作部42krを操作すると、音量が1段階増加する。ただし、音量が最小の段階「1」に設定されているときに左操作部42klが操作されても、音量は変更されずに段階「1」が維持される。同様に、音量が最大の段階「6」に設定されているときに右操作部42krが操作されても、音量は変更されずに段階「6」が維持される。
また、遊技中における光量の変更は、上下ボタン42k1の操作によって行うことが可能であり、上下ボタン42k1の下操作部42kdを操作すると、光量が1段階減少し、上下ボタン42k1の上操作部42kuを操作すると、光量が1段階増加する。ただし、光量が最小の段階「1」に設定されているときに下操作部42kdが操作されても、光量は変更されずに段階「1」が維持される。同様に、光量が最大の段階「6」に設定されているときに上操作部42kuが操作されても、光量は変更されずに段階「6」が維持される。
なお、音量や光量の変更をするための操作方法は適宜に設定可能である。また、左右ボタン42k2の操作によって音量が変更されると、その直後から、変更後の音量に切り替わる。例えば、スピーカー52から音声が出力されているときに音量が変更されると、音声が出力されている状態で音量が切り替わる。また、上下ボタン42k1の操作によって光量が変更されると、その直後から、変更後の光量に切り替わる。さらに、画像表示装置50から発光されているときや枠ランプ53から発光されているときに光量が変更されると、その発光されている状態で光量が切り替わる。
音量や光量の変更は、演出制御用マイコン121によって行われる。演出制御基板120の演出用RAM124には、音量を記憶する音量記憶部129と、光量を記憶する光量記憶部130が設けられている。
また、演出制御用マイコン121は、音量を出力する際には音量記憶部129に記憶されている音量に基づいて音声をスピーカー52から出力し、画像表示装置50で画像を表示したり枠ランプ53から発光する際には、光量記憶部130に記憶されている光量に基づいて画像を表示したり発光したりする。
次に、通常遊技状態に係る通常演出モードにおいて実行される音声演出について説明する。第1実施形態では、基本的な実施形態で説明したように、通常演出モードにおいて、第1通常演出ステージ→第2通常演出ステージ→第3通常演出ステージ→第1通常演出ステージ→・・・と、第1通常演出ステージ、第2通常演出ステージ、および第3通常演出ステージが順番に切り替わる。
そして、第1通常演出ステージの前段部分では、表示部50aにおいて、第1通常用背景画像G111(図18(A))が表示され、第2通常演出ステージの前段部分では、表示部50aにおいて、第2通常用背景画像G112(図18(B))が表示され、第3通常演出ステージの前段部分では、表示部50aにおいて、第3通常用背景画像G113(図18(C))が表示される。一方、第1通常演出ステージ〜第3通常演出ステージの後段部分では、第1通常用背景画像G111、第2通常用背景画像G112および第3通常用背景画像G113が表示されず、通常演出モードにおけるリーチの種類に応じた専用の背景画像(Lリーチ用背景画像G114やSPリーチ用背景画像G115)が表示される。
このように、第1通常演出ステージ〜第3通常演出ステージの前段部分については、通常演出モードの種類(第1通常演出ステージ、第2通常演出ステージ、第3通常演出ステージ)に応じた背景画像が表示部50aに表示される一方、第1通常演出ステージ〜第3通常演出ステージの後段部分については、リーチの種類(Lリーチ、SPリーチ)に応じた背景画像が表示部50aに表示される。そして、同様に、音声についても、第1通常演出ステージ〜第3通常演出ステージの前段部分については、通常演出モードの種類(第1通常演出ステージ、第2通常演出ステージ、第3通常演出ステージ)に応じた背景音楽(background music:BGM)がスピーカー52から出力される一方、第1通常演出ステージ〜第3通常演出ステージの後段部分については、リーチの種類(第1通常演出ステージ、第2通常演出ステージ、第3通常演出ステージ)に応じたBGMがスピーカー52から出力される。
なお、以下において、通常演出モードにおける前段部分のBGMのことを「通常前段用BGM」と称し、通常演出モードにおける後段部分のBGMのことを「通常後段用BGM」と称する。また、通常前段用BGMについて、第1通常演出ステージに応じた通常前段用BGMのことを「第1通常前段用BGM」と称し、第2通常演出ステージに応じた通常前段用BGMのことを「第2通常前段用BGM」と称し、第3通常演出ステージに応じた通常前段用BGMのことを「第3通常前段用BGM」と称する。さらに、通常後段用BGMについて、Lリーチに応じた通常後段用BGMのことを「通常Lリーチ用BGM」と称し、SPリーチに応じた通常後段用BGMのことを「通常SPリーチ用BGM」と称する。
次に、通常前段用BGMについて説明する。前述のように、通常前段用BGMには、通常演出モードの種類に応じて、第1通常前段用BGM、第2通常前段用BGM、および第3通常前段用BGMがあるが、通常前段用BGM自体の方式として、特図変動時間が最も長いSP変動パターンに係る特図変動時間の数倍長い時間で構成され、複数の特図変動演出にまたがって切れ目なく再生される非ループタイプと、1回の特図変動演出の前段部分で完結するループタイプと、がある。よって、詳細には、第1通常前段用BGMとして、非ループタイプの第1通常前段用BGM(非ループ第1通常前段用BGM)と、ループタイプの第1通常前段用BGM(ループ第1通常前段用BGM)と、があり、第2通常前段用BGMとして、非ループタイプの第2通常前段用BGM(非ループ第2通常前段用BGM)と、ループタイプの第2通常前段用BGM(ループ第2通常前段用BGM)と、があり、第3通常前段用BGMとして、非ループタイプの第3通常前段用BGM(非ループ第3通常前段用BGM)と、ループタイプの第3通常前段用BGM(ループ第3通常前段用BGM)と、がある。
非ループ第1通常前段用BGMと、非ループ第2通常前段用BGMと、非ループ第3通常前段用BGMと、は相互に異なる曲で構成されている。同様に、ループ第1通常前段用BGMと、ループ第2通常前段用BGMと、ループ第3通常前段用BGMと、も相互に異なる曲で構成されている。なお、以下において、非ループ第1通常前段用BGM、非ループ第2通常前段用BGM、および非ループ第3通常前段用BGMのことを「非ループ通常前段用BGM」と称し、ループ第1通常前段用BGM、ループ第2通常前段用BGM、およびループ第3通常前段用BGMのことを「ループ通常前段用BGM」と称する。
非ループ通常前段用BGMは、基本的には一度再生されると、特図変動表示が終了してもずっと継続して出力され続ける。よって、非ループ通常前段用BGMが出力されている間、Lリーチ変動またはSPリーチ変動に係る特図変動演出が実行されない限りは、当該通常前段用BGMは、複数の特図変動演出にまたがって実行される。しかしながら、LリーチやSPリーチが開始されると、一度、当該非ループ通常前段用BGMから通常Lリーチ用BGMや通常SPリーチ用BGMに切り替わる。そして、LリーチやSPリーチでハズレに係る演出図柄EZ1〜EZ3の停止表示が行われると、その通常演出ステージに係る通常Lリーチ用BGMや通常SPリーチ用BGMから非ループ通常前段用BGMに切り替わる。ただし、非ループ通常前段用BGMに切り替わるときに、非ループ通常前段用BGMを最初から開始しても、通常Lリーチ用BGMや通常SPリーチ用BGMに切り替わったときの箇所から開始しても良い。また、当該特図変動演出が終了したが特図保留がなく、新たな特図変動演出が行われずに演出図柄EZ1〜EZ3が停止表示している状況では、デモ演出が開始されるまで非ループ通常前段用BGMが出力され続ける。なお、各非ループ通常前段用BGMを構成する曲自体には時間が設けられている。そして、非ループ通常前段用BGMとしての曲が終了すると、直ぐに最初から開始される。各非ループ通常前段用BGMを構成する曲の時間は、特に制限されないが、基本的には、当該曲が流れている間に、LリーチやSPリーチが行われない特図変動演出が複数回繰り返して実行されるように構成されている。よって、例えば、各非ループ通常前段用BGMを構成する曲の時間は、3〜5分程度で構成されている。なお、各非ループ通常前段用BGMを構成する曲の時間は、全て同一でも良いし、異なるようにしても良い。
一方、ループ通常前段用BGMは、特図変動表示が開始される度に最初から開始され、リーチ無し変動に係る特図変動演出で演出図柄EZ1〜EZ3の停止表示が行われることによって、またはリーチ有り変動に係る特図変動演出でLリーチやSPリーチに発展することによって終了する。なお、各ループ通常前段用BGMを構成する曲自体にも時間が設けられている。各ループ通常前段用BGMを構成する曲の時間は、特に制限されないが、基本的には、少なくとも特図変動演出が開始されてからLリーチやSPリーチが開始されるまでの間、十分に1つの曲が継続できる程度に構成されている。よって、例えば、各ループ通常前段用BGMを構成する曲の時間は、1〜2分程度で構成されている。なお、各ループ通常前段用BGMを構成する曲の時間は、全て同一でも良いし、異なるようにしても良い。
このように、通常前段用BGMの方式として、非ループタイプとループタイプが設けられているが、通常前段用BGMについては、基本的には設定値に応じてその方式が設定されている。すなわち、設定値が奇数(1,3,5)に設定されている場合はループ通常前段用BGMが出力され、設定値が偶数(2,4,6)に設定されている場合は非ループ通常前段用BGMが出力される。
しかしながら、通常演出モードの中の第2通常演出ステージにおいては、設定値が奇数(1,3,5)の中で最も高い設定値「5」が設定されている場合はループ第2通常前段用BGMから非ループ第2通常前段用BGMに切り替わることがあり、設定値が偶数(2,4,6)の中で最も高い設定値「6」が設定されている場合は非ループ第2通常前段用BGMからループ第2通常前段用BGMに切り替わることがある。言い換えると、第2通常演出ステージにおいては、設定値に基づく背景音楽の方式の切り替え(背景音楽方式切替)が行われる可能性がある。
次に、第2通常演出ステージにおける「背景音楽方式切替」について説明する。第2通常演出ステージにおける背景音楽方式切替は、演出制御用マイコン121によって行われる。演出制御用マイコン121は、例えば、特図変動停止コマンドを受信すると、ステップS4308の特図変動演出終了処理を終えた後に、背景音楽方式切替に係る処理(背景音楽方式切替処理)を行う。
演出制御用マイコン121は、背景音楽方式切替処理においてまずは第2通常演出ステージが設定されているか否かを判定する。演出制御用マイコン121は、第2通常演出ステージが設定されていないと判定すると、当該背景音楽方式切替処理を終えて受信コマンド解析処理に処理を戻し、第2通常演出ステージが設定されていると判定すると、次に、設定値「5」または設定値「6」が設定されているか否かを判定する。演出制御用マイコン121は、設定値「5」または設定値「6」が設定されていないと判定すると、当該背景音楽方式切替処理を終えて受信コマンド解析処理に処理を戻し、設定値「5」または設定値「6」が設定されていると判定すると、次に、現在、背景音楽方式切替が行われているか否かを判定する。
後述するように、現在、「背景音楽方式切替」が行われている場合、すなわち、本来はループ第2通常前段用BGMが流れているはずが非ループ第2通常前段用BGMが流れている、あるいは非ループ第2通常前段用BGMが流れているはずがループ第2通常前段用BGMが流れている場合、演出用RAM124の所定領域に、「背景音楽方式切替」が行われていることを示す背景音楽方式切替フラグがONされている。そして、演出制御用マイコン121は、「背景音楽方式切替」が行われていると判定すると、当該背景音楽方式切替処理を終えて受信コマンド解析処理に処理を戻し、「背景音楽方式切替」が行われていないと判定すると、次に、「背景音楽方式切替」を行うか否かを判定する背景音楽方式切替判定を行う。
背景音楽方式切替判定は、背景音楽方式切替判定テーブルを参照して実行される。背景音楽方式切替判定テーブルは、演出用ROM123に格納されている。図52(A)に、背景音楽方式切替判定テーブルの構成例を示す。背景音楽方式切替判定テーブルは、「背景音楽方式切替」を実行する/実行しないことに対する選択率が図52(A)に示す所定の選択率となるように、適宜に設定されている。なお、第1実施形態では、「背景音楽方式切替」を実行することに対する選択率が「5%」に設定され、「背景音楽方式切替」を実行しないことに対する選択率が「95%」に設定されている。
演出制御用マイコン121は、背景音楽方式切替判定で背景音楽を切り替えると判定すると、演出用RAM124の所定領域に、背景音楽方式切替フラグをONする。さらに、演出制御用マイコン121は、設定値「5」が設定されている場合は、演出図柄EZ1〜EZ3の停止表示を開始してから特図確定時間が経過したときに、ループ第2通常前段用BGMから非ループ第2通常前段用BGMに切り替える。また、演出制御用マイコン121は、設定値「6」が設定されている場合は、演出図柄EZ1〜EZ3の停止表示を開始してから特図確定時間が経過したときに、非ループ第2通常前段用BGMからループ第2通常前段用BGMに切り替える。
なお、一度、「背景音楽方式切替」が行われると、当該第2通常演出ステージが終了するまで、切り替えられた後の非ループ第2通常前段用BGM、またはループ第2通常前段用BGMがそのまま出力され続ける。言い換えると、演出制御用マイコン121は、上述した通常演出ステージを切り替えるための切替条件が成立して次の第3通常演出ステージを設定するときに、背景音楽方式切替フラグをOFFする。また、演出制御用マイコン121は、第2通常演出ステージにおいて大当たりに当選して大当たり遊技が開始するときに、背景音楽方式切替フラグをOFFする。そして、「背景音楽方式切替」が行われて、当該第2通常演出ステージが終了すると、次回の新たな第2通常演出ステージでは、設定値に応じた様式の第2通常前段用BGMを出力する。
次に、第1実施形態に係るパチンコ遊技機PY1において実行可能な「設定値に基づく音量の切り替え」について説明する。前述したとおり、第1実施形態では、スピーカー52から出力される音声に係る音量として「1」〜「6」が設けられている。そして、第1実施形態では、設定値「6」が設定されている場合、通常演出モードにおいて、音量「6」未満の音量に設定されていると、遊技者が左右ボタン42k2を操作していないにも関わらず、LリーチまたはSPリーチの実行途中で突然、当該Lリーチに係る通常Lリーチ用BGMまたはSPリーチに係る通常SPリーチ用BGMの音量が自動で音量「6」に切り替えられることがある。また、設定値「5」が設定されている場合、通常演出モードにおいて、音量「5」未満の音量に設定されていると、遊技者が左右ボタン42k2を操作していないにも関わらず、LリーチまたはSPリーチの実行途中で突然、当該Lリーチに係る通常Lリーチ用BGMまたはSPリーチに係る通常SPリーチ用BGMの音量が自動で音量「5」に切り替えられることがある。なお、以下において、設定値に基づく音量の切り替えのことを「自動音量切替」と称する。また、自動音量切替が行われる可能性があり、自動音量切替の対象となるLリーチおよびSPリーチのことを「自動音量切替対象演出」と称することもある。
ここで、通常演出モードにおける「自動音量切替」について説明する。通常演出モードにおける「音量切替」は、演出制御用マイコン121によって行われる。演出制御用マイコン121は、例えば、ステップS4012において、ステップS4203の発光データ作成処理の後に、自動音量切替に係る処理(自動音量切替処理)を行う。
演出制御用マイコン121は、自動音量切替処理においてまずは通常演出モードが設定されているか否かを判定する。演出制御用マイコン121は、通常演出モードが設定されていないと判定すると、当該自動音量切替処理を終えて10msタイマ割り込み処理に処理を戻し、通常演出モードが設定されていると判定すると、次に、設定値フラグを確認して、設定値「5」または設定値「6」が設定されているか否かを判定する。
演出制御用マイコン121は、設定値「5」または設定値「6」が設定されていないと判定すると、当該自動音量切替処理を終えて10msタイマ割り込み処理に処理を戻し、設定値「5」または設定値「6」が設定されていると判定すると、次に、特図変動開始コマンドや特図変動演出データを確認して、LリーチまたはSPリーチ(自動音量切替対象演出)が行われる特図変動演出が実行されているか否かを判定する。
演出制御用マイコン121は、LリーチまたはSPリーチ(自動音量切替対象演出)が行われる特図変動演出が実行されていないと判定すると、当該自動音量切替処理を終えて10msタイマ割り込み処理に処理を戻し、LリーチまたはSPリーチ(自動音量切替対象演出)が行われる特図変動演出が実行されていると判定すると、次に、LリーチまたはSPリーチ(自動音量切替対象演出)における所定のタイミング(例えば、LリーチまたはSPリーチが開始されてから10秒経過した時)であるか否かを判定する。演出制御用マイコン121は、例えば、設定値「5」または設定値「6」が設定されている場合、LリーチまたはSPリーチが行われる特図変動演出が開始される際に、所定の制御処理によって、当該開始時からLリーチまたはSPリーチにおける所定のタイミングまでの経過時間を計測する。
演出制御用マイコン121は、LリーチまたはSPリーチ(自動音量切替対象演出)における所定のタイミングではないと判定すると、当該自動音量切替処理を終えて10msタイマ割り込み処理に処理を戻し、LリーチまたはSPリーチ(自動音量切替対象演出)における所定のタイミングであると判定すると、次に、自動音量切替を行うことができる音量が設定されているか否か、詳細には、設定値「5」が設定されている場合は音量「5」以外の音量が設定されているか否か、設定値「6」が設定されている場合は音量「6」以外の音量が設定されているか否かを判定する。
演出制御用マイコン121は、自動音量切替を行うことができる音量が設定されていないと判定すると、当該自動音量切替処理を終えて10msタイマ割り込み処理に処理を戻し、自動音量切替を行うことができる音量が設定されていると判定すると、次に、「自動音量切替」を行うか否かを判定する自動音量切替判定を行う。自動音量切替判定は、自動音量切替判定テーブルを参照して実行される。自動音量切替判定テーブルは、演出用ROM123に格納されている。図52(B)に、自動音量切替判定テーブルの構成例を示す。自動音量切替判定テーブルは、「自動音量切替」を実行する/実行しないことに対する選択率が図52(B)に示す所定の選択率となるように、適宜に設定されている。なお、第1実施形態では、「自動音量切替」を実行することに対する選択率が「10%」に設定され、「自動音量切替」を実行しないことに対する選択率が「90%」に設定されている。
演出制御用マイコン121は、自動音量切替判定で自動音量切替を実行すると判定すると、設定値「5」が設定されている場合は、音量「5」に切り替え、設定値「6」が設定されている場合は、音量「6」に切り替える。なお、設定値音量切替対象演出の音量が音量「5」または音量「6」に切り替えられた場合、当該音量の切り替えは当該特図変動演出においてのみ有効となる。すなわち、当該特図変動演出が終了した後は、当該切り替えが行われている音量による音声演出が実行される。
このように、第1実施形態に係るパチンコ遊技機PY1では、第2通常演出ステージにおいて、設定値に基づいて背景音楽の様式が切り替わることがある。よって、一般的に、背景音楽は、大当たりになる可能性があることを示唆する演出などと比べて遊技者に興味を抱かれ難いが、その分、背景音楽の様式が切り替わることによって遊技者に違和感を覚えさせ、新しい感覚で設定値が示唆されるので、遊技興趣を向上させることができる。また、背景音楽の様式が切り替わることは気がつきにくく、気がつくためには高度な注意力および知識が必要となるので、遊技者に自分だけ気付くことができたという優越感を覚えさせることができる。さらに、設定値に応じて予め設定されている背景音楽の様式が異なり、各様式の背景音楽が出力されているときに、設定値に基づいて、他方の様式の背景音楽に切り替わることがあるので、背景音楽方式切替に対する飽きを防止させ、遊技興趣の低下を防ぐことができる。
さらに、LリーチやSPリーチなどの自動音量切替対象演出は、特図変動演出における前段部分を構成する通常変動やNリーチに比べて大当たり期待度が高くて演出時間が長いので、一般的には、当該演出では遊技者が遊技球の発射を止めて当該演出に集中する傾向にある。そのような状況において、設定値に基づいて自動音量切替が実行されるので、遊技者が設定値に基づく音量の切り替えに気付きやすくなる。そのため、効果的に遊技興趣を向上させることができる。
(第1実施形態の変更例)
次に、第1実施形態に係るパチンコ遊技機PY1の変更例について説明する。第1実施形態では、基本的に、設定値が奇数の場合にループタイプの背景音楽が設定され、設定値が偶数の場合に非ループタイプの背景音楽が設定されているが、設定値と背景音楽の方式との関係は限定されずに適宜に変更しても良い。例えば、設定値が奇数の場合に非ループタイプの背景音楽が設定され、設定値が偶数の場合にループタイプの背景音楽が設定されるようにしても良い。また、何れの設定値の場合でも非ループタイプの背景音楽が設定され、設定値に基づいてループタイプに切り替わるようにしても良い。あるいは、何れの設定値の場合でもループタイプの背景音楽が設定され、設定値に基づいて非ループタイプに切り替わるようにしても良い。
また、第1実施形態では、通常演出モードにおける第2通常演出ステージにおいて、背景音楽方式切替が行われたが、背景音楽方式切替が行われる演出モードの種類は限定されずに適宜に変更しても良い。通常演出モードにおける他の演出モードである第1通常演出ステージまたは第3通常演出ステージの何れか一方または何れでも背景音楽方式切替が行われるようにしても良い。または、通常演出モード全体において背景音楽方式切替が行われるようにしても良い。さらには、高確率高ベース遊技状態に係る確変演出モードや高ベース遊技状態に係る時短演出モードについて、背景音楽方式切替が行われるようにしても良い。
さらに、背景音楽方式切替判定で、背景音楽方式切替を実行すると判定される確率(選択率)も第1実施形態に限られず適宜に変更しても良い。また、背景音楽方式切替を実行すると判定される確率(選択率)を、設定値「5」の場合と設定値「6」の場合とで異なるようにしても良い。例えば、遊技者に有利な設定値「6」の場合に背景音楽方式切替を実行しやすくするために、設定値「5」の場合より設定値「6」の場合の方が、背景音楽方式切替を実行すると判定される確率が高くなるようにしても良い。
また、第1実施形態では、相対的に遊技者に有利な設定値「5」および設定値「6」の場合に、背景音楽方式切替が実行可能であるが、背景音楽方式切替が実行可能な設定値も第1実施形態に限られず、適宜に変更可能である。例えば、相対的に遊技者に不利な設定値「1」および設定値「2」の場合に、背景音楽方式切替を実行可能にしても良い。あるいは、最も遊技者に不利な設定値「1」の場合と最も遊技者に有利な設定値「6」の場合に、背景音楽方式切替を実行可能にしても良い。または、相対的に遊技者に不利な設定値「2」の場合と相対的に遊技者に有利な設定値「5」の場合に、背景音楽方式切替を実行可能にしても良い。
また、第1実施形態では、背景音楽について、遊技に係る方式としてループタイプと非ループタイプを設定し、方式の切り替えが行われるようにしたが、対象を背景音楽以外の演出に設定しても良い。例えば、表示部50aで表示される背景画像や、枠ランプ53についてループタイプと非ループタイプを設定し、方式の切り替えが行われるようにしても良い。さらには、遊技に係る方式として、演出に係るループタイプと非ループタイプではなく、例えば、操作有効期間に係る操作演出の操作を伴う手動方式と、操作を伴わない自動方式など他の方式内容に設定しても良い。
さらに、第1実施形態では、基本的に、LリーチやSPリーチにおいて、自動音量切替が実行可能であるが、自動音量切替が実行可能な演出、すなわち自動音量切替対象演出は、これらに限られず適宜に変更しても良い。例えば、通常変動やNリーチにおいて、自動音量切替を実行可能にしても良い。また、大当たり遊技演出、詳細には、オープニング演出、ラウンド演出、およびエンディング演出の何れかまたは何れででも、自動音量切替を実行可能にしても良い。さらには、下皿35に遊技球がいっぱいになったことを示唆する所謂「皿満タンエラー」や、基本的な左打ちを行う通常遊技状態において右打ちをしたことによって行われる所謂「右打ちエラー」などのエラー報知において、自動音量切替を実行可能にしても良い。
また、第1実施形態では、相対的に遊技者に有利な設定値「5」および設定値「6」の場合に、自動音量切替が実行可能であるが、自動音量切替が実行可能な設定値も第1実施形態に限られず、適宜に変更可能である。例えば、最も遊技者に有利な設定値「6」の場合にのみ、自動音量切替を実行可能にしても良い。あるいは、相対的に遊技者に不利な設定値「1」および設定値「2」の場合に、自動音量切替を実行可能にしても良い。この場合は、設定値「1」であれば、音量が「1」に切り替えられ、設定値「2」であれば、音量が「2」に切り替えられるようにしても良い。あるいは、最も遊技者に不利な設定値「1」の場合と最も遊技者に有利な設定値「6」の場合に、自動音量切替を実行可能にしても良い。この場合は、設定値「1」であれば、音量が「1」に切り替えられ、設定値「6」であれば、音量が「6」に切り替えられるようにしても良い。さらには、相対的に遊技者に有利な設定値「4」〜設定値「6」の場合に、自動音量切替を実行可能にしても良い。
さらに、自動音量切替に係る設定値と音量の関係も第1実施形態に限られず適宜に変更可能である。例えば、設定値「5」の場合も設定値「6」の場合も、音量「6」に切り替えられるようにしても良い。すなわち、音量「6」に切り替えられたことによって、遊技者に有利な設定値「5」または設定値「6」が設定されていることを示唆するようにしても良い。さらには、音量「1」に切り替えられたことによって、遊技者に有利な設定値「5」または設定値「6」が設定されていることを示唆するようにしても良い。また、相対的に遊技者に不利な設定値「1」および設定値「2」の場合に、自動音量切替を実行可能にしておき、音量「6」に切り替えることによって、遊技者に不利な設定値「1」または設定値「2」が設定されていることを示唆するようにしても良い。また、そもそも音量も6段階に限られず適宜に変更しても良い。そして、例えば、最も高い段階の音量に切り替えられたことによって、遊技者に有利な設定値「5」または設定値「6」が設定されていることを示唆するようにしても良い。あるいは、最も低い段階の音量に切り替えられたことによって、遊技者に不利な設定値「1」または設定値「2」が設定されていることを示唆するようにしても良い。
さらに、設定値音量切替判定で、自動音量切替を実行すると判定される確率(選択率)も第1実施形態に限られず適宜に変更しても良い。また、自動音量切替を実行すると判定される確率(選択率)を、設定値「5」の場合と設定値「6」の場合とで異なるようにしても良い。例えば、遊技者に有利な設定値「6」の場合に自動音量切替を実行しやすくするために、設定値「5」の場合より設定値「6」の場合の方が、自動音量切替を実行すると判定される確率が高くなるようにしても良い。
<第2実施形態>
次に、前述の本発明に係る基本的な実施形態に基づいて、本発明に係る第2実施形態について説明する。以下においては、主に、第2実施形態として、基本的な実施形態と異なる点について説明する。また、基本的な実施形態と同一の構成、または同様に対応する構成については同一の符号、および用語を用いる。
第2実施形態に係るパチンコ遊技機PY2では、遊技者が操作可能な第1演出ボタン40kが振動可能に構成されている。第1演出ボタン40kを振動させる構造上の詳細な説明は省略するが、上皿34の内部には、第1演出ボタン40kを振動させる第1演出ボタン用モーター40mが設置されている。第1演出ボタン用モーター40mはモーターで構成されている。
図53は、第2実施形態に係る演出側のブロック図を示す。図53に示すように、第1演出ボタン用モーター40mは、演出制御基板120に接続されている。すなわち、第1演出ボタン用モーター40mは、演出制御基板120に接続された各種アクチュエータ類を構成している。第1演出ボタン用モーター40mが回転することによって第1演出ボタン40kが振動する。
演出制御用マイコン121は、回転部材55k1や昇降部材55k2に対する動作の制御と同様に、第1演出ボタン40kの動作態様を決める動作パターンデータを作成し、サブドライブ基板162を介して、第1演出ボタン40kの動作を制御する。
そして、第2実施形態では、第1演出ボタン40kの振動とスピーカー52から出力させる音を用いて、設定値を示唆すると共に、大当たりになる可能性があることを示唆する演出が実行される。なお、以下において、設定値を示唆すると共に、大当たりになる可能性があることを示唆する演出のことを「ハイブリッド演出」と称する。よって、ハイブリッド演出は、設定値に関する情報を示唆する設定値示唆演出と、大当たりになる可能性があることを示唆する予告演出と、を兼ねている。
ハイブリッド演出は、特図保留発生時に実行される場合と、特図変動演出開始時に実行される場合と、がある。そして、特図保留発生時に実行される場合と特図変動演出開始時に実行される場合で、ハイブリッド演出の演出態様が異なる。以下において、特図保留発生時に実行されるハイブリッド演出を「先読みハイブリッド演出」と称し、特図変動演出開始時に実行されるハイブリッド演出を「当該ハイブリッド演出」と称する。
先読みハイブリッド演出は、設定値「6」が設定されているときにのみ実行される。すなわち、先読みハイブリッド演出は、設定値「6」が設定されていることを示唆する演出である。また、後述するように、先読みハイブリッド演出は、始動入賞コマンドが示す先読み判定結果に基づいて実行される。そして、先読みハイブリッド演出が実行されることは、その始動入賞コマンドに対応する特図保留に基づく大当たり判定で大当たりと判定されて(特図可変表示で大当たり特別図柄が停止表示して)大当たり遊技が実行される可能性があることも示唆する。
当該ハイブリッド演出は、何れの設定値が設定されているときでも実行され、その演出内容に応じて所定の設定値に関する情報を示唆する。また、後述するように、当該ハイブリッド演出は、特図変動開始コマンドが示す特図変動パターン判定結果に基づいて実行される。そして、当該ハイブリッド演出が実行されることは、その特図変動開始コマンドに対応する特図可変表示で大当たり図柄が停止表示されて大当たり遊技が実行される可能性があることも示唆する。
次に、ハイブリッド演出の演出内容について説明する。図54、図55、および図56は各種ハイブリッド演出の演出内容を模式的に表した図である。なお、図54は先読みハイブリッド演出の演出内容を模式的に表した図であり、図55、および図56は当該ハイブリッド演出の演出内容を模式的に表した図である。
図54に示すように、先読みハイブリッド演出では、第1演出ボタン40kが相対的に長い時間振動すると共に、スピーカー52から所定の電子音が出力される。詳細には、先読みハイブリッド演出では、第1演出ボタン40kによる相対的に長い時間の振動(以下、「ロング振動」という)が間欠的に6回行われ、各回のロング振動が行われているときに、ロング振動を表す「ロング振動に応じた音声(ロング振動音声)」がスピーカー52から出力される。なお、第2実施形態では、ロング振動に係る振動の時間は「2秒」に設定され、先読みハイブリッド演出において、各ロング振動間のインターバルは「1秒」に設定されている。また、ロング振動音声は、「ブルルルルルルーッ」という電子音で構成されている。
当該ハイブリッド演出では、第1演出ボタン40kが相対的に短い時間振動(ショート振動)すると共に、スピーカー52からショート振動を表す「ショート振動に応じた音声(ショート振動音声)」が出力される。そして、当該ハイブリッド演出の演出内容に関連付けられた演出種別として、第1演出種別と、第2演出種別がある。以下において、第1演出種別の当該ハイブリッド演出のことを「第1当該ハイブリッド演出」と称し、第2演出種別の当該ハイブリッド演出のことを「第2当該ハイブリッド演出」と称する。
第1当該ハイブリッド演出は、何れの設定値が設定されているときでも実行される。図55(A)〜図55(F)に示すように、第1当該ハイブリッド演出では、第1演出ボタン40kによる相対的に短い時間の振動(以下、「ショート振動」という)が1回〜6回の何れか行われ、各回のショート振動が行われているときに当該ショート振動に応じた音声(ショート振動音声)がスピーカー52から出力される。すなわち、ショート振動の回数と振動音声の回数とが一致している。そして、第1当該ハイブリッド演出におけるショート振動および振動音声の回数は、設定されている可能性が高い設定値を示唆する。詳細には、ショート振動および振動音声の回数が1回である場合、設定値「1」が設定されている可能性が最も高い。同様に、ショート振動および振動音声の回数が2回である場合は、設定値「2」が設定されている可能性が最も高く、ショート振動および振動音声の回数が3回である場合は、設定値「3」が設定されている可能性が最も高く、ショート振動および振動音声の回数が4回である場合は、設定値「4」が設定されている可能性が最も高く、ショート振動および振動音声の回数が5回である場合は、設定値「5」が設定されている可能性が最も高く、ショート振動および振動音声の回数が6回である場合は、設定値「6」が設定されている可能性が最も高い。
一方、第2当該ハイブリッド演出は、設定値「2」乃至設定値「6」が設定されているときに実行される。図56(A)〜図56(E)に示すように、第2当該ハイブリッド演出では、ショート振動が設定値に応じた回数行われ、最後から1回前のショート振動まではショート振動が行われているときに当該ショート振動に応じてショート振動音声がスピーカー52から出力されるが、最後のショート振動が行われているときにはショート振動音声がスピーカー52から出力されない。すなわち、ショート振動の回数と振動音声の回数とが一致していない。そして、第2当該ハイブリッド演出におけるショート振動の回数は、設定値を報知している。詳細には、ショート振動の回数が2回である場合、設定値「2」が設定されている。同様に、ショート振動の回数が3回である場合は、設定値「3」が設定されており、ショート振動の回数が4回である場合は、設定値「4」が設定されており、ショート振動の回数が5回である場合は、設定値「5」が設定されており、ショート振動の回数が6回である場合は、設定値「6」が設定されている。
なお、当該ハイブリッド演出でショート振動が複数回行われるときは、ショート振動は間欠的に行われる。また、第2実施形態では、ショート振動に係る振動の時間およびショート振動音声の時間は「1.0秒」に設定され、当該ハイブリッド演出において、各回のショート振動のインターバルは「0.5秒」に設定されている。また、ショート振動音声は、「ブルッ」という電子音で構成されている。
次に、先読みハイブリッド演出を実行するか否かの決定方法について説明する。先読みハイブリッド演出を実行するか否かは、先読みハイブリッド演出実行判定によって決定される。先読みハイブリッド演出実行判定は、演出制御用マイコン121によって行われる。演出制御用マイコン121は、ステップS4301で始動入賞コマンドを受信したと判定すると、ステップS4302の始動入賞時処理において、まずは当該ハイブリッド演出または先読みハイブリッド演出を実行しているか否かを判定し、何れも実行していないと判定すると、受信した始動入賞コマンドに基づいて、先読みハイブリッド演出実行判定を行う。先読みハイブリッド演出と当該ハイブリッド演出とが重複して実行されること、および先読みハイブリッド演出同士が重複して実行されることを防ぐためである。
先読みハイブリッド演出実行判定は、先読みハイブリッド演出実行判定テーブルを参照して実行される。先読みハイブリッド演出実行判定テーブルは、先読み判定結果である特図変動パターン情報が示す特図変動パターンに対応付けられている。図57(A)に示すように、先読みハイブリッド演出実行判定テーブルとして、SP大当たり変動に対応付けられた先読みハイブリッド演出実行判定テーブルと、L大当たり変動に対応付けられた先読みハイブリッド演出実行判定テーブルと、SPハズレ変動に対応付けられた先読みハイブリッド演出実行判定テーブルと、Lハズレ変動に対応付けられた先読みハイブリッド演出実行判定テーブルと、Nハズレ変動に対応付けられた先読みハイブリッド演出実行判定テーブルと、通常ハズレ変動に対応付けられた先読みハイブリッド演出実行判定テーブルと、が設けられている。各先読みハイブリッド演出実行判定テーブルは、先読みハイブリッド演出を実行する/実行しないことに対する選択率が図57(A)に示す所定の選択率となるように、適宜に設定されている。
先読みハイブリッド演出実行判定テーブルによると、大当たり変動の場合もハズレ変動の場合も、「先読みハイブリッド演出を実行する」と判定されることがある。すなわち、先読みハイブリッド演出が実行されると大当たりになることもハズレになることもある。よって、先読みハイブリッド演出は、その始動入賞コマンドが示す特図保留に係る特図変動演出で大当たりを示す演出図柄EZ1〜EZ3の停止表示が行われて大当たり遊技状態になる可能性があることを示唆する演出である。また、リーチ変動の場合も非リーチ変動(通常ハズレ変動)の場合も、「先読みハイブリッド演出を実行する」と判定されることがある。すなわち、先読みハイブリッド演出が実行されるとリーチに発展することもリーチに発展しないこともある。よって、先読みハイブリッド演出は、その始動入賞コマンドが示す特図保留に係る特図変動演出でリーチに発展する可能性があることを示唆する演出である。
演出制御用マイコン121は、「先読みハイブリッド演出を実行する」と判定すると、第1演出ボタン40kをロング振動させると共に、スピーカー52から告知音を出力させて読みハイブリッド演出を実行させる。
次に、当該ハイブリッド演出を実行するか否かの決定方法、および当該ハイブリッド演出を実行する場合の演出種別、ならびに第1当該ハイブリッド演出を実行する場合のショート振動および振動音声の出力の回数の決定方法について説明する。当該ハイブリッド演出を実行するか否かは、当該ハイブリッド演出実行判定によって決定される。当該ハイブリッド演出実行判定は、演出制御用マイコン121によって行われる。演出制御用マイコン121は、ステップS4305で特図変動開始コマンドを受信したと判定すると、ステップS4306の特図変動演出開始処理において特図変動演出開始コマンドをセットした後に、当該ハイブリッド演出または先読みハイブリッド演出を実行しているか否かを判定し、何れも実行していないと判定すると、受信した特図変動演出開始コマンドに基づいて、当該ハイブリッド演出実行判定を行う。先読みハイブリッド演出と当該ハイブリッド演出とが重複して実行されること、および当該ハイブリッド演出同士が重複して実行されることを防ぐためである。
当該ハイブリッド演出実行判定は、当該ハイブリッド演出実行判定テーブルを参照して実行される。当該ハイブリッド演出実行判定テーブルは、特図変動開始コマンドが示す特図変動パターンに対応付けられている。図57(B)に示すように、当該ハイブリッド演出実行判定テーブルとして、SP大当たり変動に対応付けられた当該ハイブリッド演出実行判定テーブルと、L大当たり変動に対応付けられた当該ハイブリッド演出実行判定テーブルと、SPハズレ変動に対応付けられた当該ハイブリッド演出実行判定テーブルと、Lハズレ変動に対応付けられた当該ハイブリッド演出実行判定テーブルと、Nハズレ変動に対応付けられた当該ハイブリッド演出実行判定テーブルと、通常ハズレ変動に対応付けられた当該ハイブリッド演出実行判定テーブルと、が設けられている。各当該ハイブリッド演出実行判定テーブルは、当該ハイブリッド演出を実行する/実行しないことに対する選択率が図57(B)に示す所定の選択率となるように、適宜に設定されている。
当該ハイブリッド演出実行判定テーブルによると、大当たり変動の場合もハズレ変動の場合も、「当該ハイブリッド演出を実行する」と判定されることがある。すなわち、当該ハイブリッド演出が実行されると大当たりになることもハズレになることもある。よって、当該ハイブリッド演出は、その特図変動開始コマンドに係る特図可変表示に対応する特図変動演出で大当たりを示す演出図柄EZ1〜EZ3の停止表示が行われて大当たり遊技状態になる可能性があることを示唆する演出である。また、リーチ変動の場合も非リーチ変動(通常ハズレ変動)の場合も、「当該ハイブリッド演出を実行する」と判定されることがある。すなわち、当該ハイブリッド演出が実行されるとリーチに発展することもリーチに発展しないこともある。よって、当該ハイブリッド演出は、その特図変動開始コマンドに係る特図可変表示に対応する特図変動演出でリーチに発展する可能性があることを示唆する演出である。
演出制御用マイコン121は、当該ハイブリッド演出実行判定で「当該ハイブリッド演出を実行する」と判定すると、設定値「2」乃至設定値「6」が設定されているか否かを判定する。そして、演出制御用マイコン121は、設定値「2」乃至設定値「6」が設定されていると判定すると、次に当該ハイブリッド演出の演出種別を決定する当該ハイブリッド演出種別判定を行う。
当該ハイブリッド演出種別判定は、当該ハイブリッド演出種別判定テーブルを参照して実行される。当該ハイブリッド演出種別判定テーブルは、特図変動開始コマンドが示す特図変動パターンに対応付けられている。図57(C)に示すように、当該ハイブリッド演出種別判定テーブルとして、SP大当たり変動に対応付けられた当該ハイブリッド演出種別判定テーブルと、L大当たり変動に対応付けられた当該ハイブリッド演出種別判定テーブルと、SPハズレ変動に対応付けられた当該ハイブリッド演出種別判定テーブルと、Lハズレ変動に対応付けられた当該ハイブリッド演出種別判定テーブルと、Nハズレ変動に対応付けられた当該ハイブリッド演出種別判定テーブルと、通常ハズレ変動に対応付けられた当該ハイブリッド演出種別判定テーブルと、が設けられている。各当該ハイブリッド演出種別判定テーブルは、各当該ハイブリッド演出の演出種別に対する選択率が図57(C)に示す所定の選択率となるように、適宜に設定されている。
当該ハイブリッド演出種別判定テーブルによると、大当たり変動の場合もハズレ変動の場合も、「第1演出種別」または「第2演出種別」と判定されることがある。すなわち、何れの演出種別の当該ハイブリッド演出が実行されても、大当たりになることもハズレになることもある。よって、第1当該ハイブリッド演出および第2当該ハイブリッド演出は、その特図変動開始コマンドに係る特図可変表示に対応する特図変動演出で大当たりを示す演出図柄EZ1〜EZ3の停止表示が行われて大当たり遊技状態になる可能性があることを示唆する演出である。また、リーチ変動の場合も非リーチ変動(通常ハズレ変動)の場合も、「第1演出種別」または「第2演出種別」と判定されることがある。すなわち、当該ハイブリッド演出が実行されるとリーチに発展することもリーチに発展しないこともある。よって、第1当該ハイブリッド演出および第2当該ハイブリッド演出は、その特図変動開始コマンドに係る特図可変表示に対応する特図変動演出でリーチに発展する可能性があることを示唆する演出である。
演出制御用マイコン121は、当該ハイブリッド演出種別判定で、第2演出種別と判定した場合、設定値を確認して、これから開始させる特図変動演出の開始時から、当該設定値に応じた第2当該ハイブリッド演出を開始させる。一方、演出制御用マイコン121は、当該ハイブリッド演出種別判定で第1演出種別と判定した場合、および、当該ハイブリッド演出種別判定の前に設定値「2」乃至設定値「6」が設定されていないと判定した場合、次に第1当該ハイブリッド演出におけるショート振動および振動音声の回数を決定する振動回数判定を行う。
振動回数判定は、振動回数判定テーブルを参照して実行される。振動回数判定テーブルは、設定値に対応付けられている。図58に示すように、振動回数判定テーブルとして、設定値「6」に対応付けられた振動回数判定テーブルと、設定値「5」に対応付けられた振動回数判定テーブルと、設定値「4」に対応付けられた振動回数判定テーブルと、設定値「3」に対応付けられた振動回数判定テーブルと、設定値「2」に対応付けられた振動回数判定テーブルと、設定値「1」に対応付けられた振動回数判定テーブルと、が設けられている。各振動回数判定テーブルは、各ショート振動および振動音声の回数に対する選択率が図58に示す所定の選択率となるように、適宜に設定されている。
振動回数判定テーブルによると、設定値「6」の場合に、ショート振動および振動音声の回数「4」〜「6」と判定されることがある一方、ショート振動および振動音声の回数「1」〜「3」と判定されることはない。よって、ショート振動および振動音声の回数が「4」〜「6」の場合は設定値「6」が設定されている可能性がある一方、ショート振動および振動音声の回数が「1」〜「3」の場合は設定値「6」が設定されている可能性はない。また、設定値「6」の場合に、ショート振動および振動音声の回数「6」と判定される確率が最も高い。よって、ショート振動および振動音声の回数が「6」の場合は設定値「6」が設定されている可能性が高い。
また、振動回数判定テーブルによると、設定値「5」の場合に、ショート振動および振動音声の回数「3」〜「6」と判定されることがある一方、ショート振動および振動音声の回数「1」〜「2」と判定されることはない。よって、ショート振動および振動音声の回数が「3」〜「6」の場合は設定値「5」が設定されている可能性がある一方、ショート振動および振動音声の回数が「1」〜「2」の場合は設定値「5」が設定されている可能性はない。また、設定値「5」の場合に、ショート振動および振動音声の回数「5」と判定される確率が最も高い。よって、ショート振動および振動音声の回数が「5」の場合は設定値「5」が設定されている可能性が高い。
また、振動回数判定テーブルによると、設定値「4」の場合に、ショート振動および振動音声の回数「2」〜「6」と判定されることがある一方、ショート振動および振動音声の回数「1」と判定されることはない。よって、ショート振動および振動音声の回数が「2」〜「6」の場合は設定値「4」が設定されている可能性がある一方、ショート振動および振動音声の回数が「1」の場合は設定値「4」が設定されている可能性はない。また、設定値「4」の場合に、ショート振動および振動音声の回数「4」と判定される確率が最も高い。よって、ショート振動および振動音声の回数が「4」の場合は設定値「4」が設定されている可能性が高い。
また、振動回数判定テーブルによると、設定値「3」の場合に、ショート振動および振動音声の回数「1」〜「5」と判定されることがある一方、ショート振動および振動音声の回数「6」と判定されることはない。よって、ショート振動および振動音声の回数が「1」〜「5」の場合は設定値「3」が設定されている可能性がある一方、ショート振動および振動音声の回数が「6」の場合は設定値「3」が設定されている可能性はない。また、設定値「3」の場合に、ショート振動および振動音声の回数「3」と判定される確率が最も高い。よって、ショート振動および振動音声の回数が「3」の場合は設定値「3」が設定されている可能性が高い。
また、振動回数判定テーブルによると、設定値「2」の場合に、ショート振動および振動音声の回数「1」〜「4」と判定されることがある一方、ショート振動および振動音声の回数「5」〜「6」と判定されることはない。よって、ショート振動および振動音声の回数が「1」〜「4」の場合は設定値「2」が設定されている可能性がある一方、ショート振動および振動音声の回数が「5」〜「6」の場合は設定値「2」が設定されている可能性はない。また、設定値「2」の場合に、ショート振動および振動音声の回数「2」と判定される確率が最も高い。よって、ショート振動および振動音声の回数が「2」の場合は設定値「2」が設定されている可能性が高い。
また、振動回数判定テーブルによると、設定値「1」の場合に、ショート振動および振動音声の回数「1」〜「3」と判定されることがある一方、ショート振動および振動音声の回数「4」〜「6」と判定されることはない。よって、ショート振動および振動音声の回数が「1」〜「3」の場合は設定値「1」が設定されている可能性がある一方、ショート振動および振動音声の回数が「4」〜「6」の場合は設定値「1」が設定されている可能性はない。また、設定値「1」の場合に、ショート振動および振動音声の回数「1」と判定される確率が最も高い。よって、ショート振動および振動音声の回数が「1」の場合は設定値「1」が設定されている可能性が高い。
演出制御用マイコン121は、振動回数判定を行うと、これから開始させる特図変動演出の開始時から、当該判定結果に応じた回数のショート振動および振動音声で構成された第1当該ハイブリッド演出を開始させる。
また、演出制御用マイコン121は、当該ハイブリッド演出実行判定で当該ハイブリッド演出を実行しないと判定した場合、大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する予告演出を実行するか否かを判定する予告演出実行判定を行う。予告演出は、当該ハイブリッド演出に係るショート振動で構成される。また、予告演出に係るショート振動の回数は2,4,6回の3種類あり、ショート振動の回数が多くなるにつれて、大当たり遊技が実行される可能性が高くなる。
予告演出実行判定は、予告演出実行判定テーブルを参照して実行される。予告演出実行判定テーブルは、特図変動開始コマンドが示す特図変動パターンに対応付けられている。図59(A)に示すように、予告演出実行判定テーブルとして、SP大当たり変動に対応付けられた予告演出実行判定テーブルと、L大当たり変動に対応付けられた予告演出実行判定テーブルと、SPハズレ変動に対応付けられた予告演出実行判定テーブルと、Lハズレ変動に対応付けられた予告演出実行判定テーブルと、Nハズレ変動に対応付けられた予告演出実行判定テーブルと、通常ハズレ変動に対応付けられた予告演出実行判定テーブルと、が設けられている。各予告演出実行判定テーブルは、予告演出を実行する/実行しないことに対する選択率が図59(A)に示す所定の選択率となるように、適宜に設定されている。
予告演出実行判定テーブルによると、大当たり変動の場合もハズレ変動の場合も、「予告演出を実行する」と判定されることがある。すなわち、予告演出が実行されると大当たりになることもハズレになることもある。よって、予告演出は、その特図変動開始コマンドに係る特図可変表示に対応する特図変動演出で大当たりを示す演出図柄EZ1〜EZ3の停止表示が行われて大当たり遊技状態になる可能性があることを示唆する演出である。また、リーチ変動の場合も非リーチ変動(通常ハズレ変動)の場合も、「予告演出を実行する」と判定されることがある。すなわち、予告演出が実行されるとリーチに発展することもリーチに発展しないこともある。よって、予告演出は、その特図変動開始コマンドに係る特図可変表示に対応する特図変動演出でリーチに発展する可能性があることを示唆する演出である。
演出制御用マイコン121は、予告演出実行判定テーブルで予告演出を実行すると判定すると、続いて、予告演出に係るショート振動の回数を判定する予告演出振動回数判定を行う。予告演出振動回数判定は、予告演出振動回数判定テーブルを参照して実行される。予告演出振動回数判定テーブルは、特図変動開始コマンドが示す特図変動パターンに対応付けられている。図59(B)に示すように、予告演出振動回数判定テーブルとして、SP大当たり変動に対応付けられた予告演出振動回数判定テーブルと、L大当たり変動に対応付けられた予告演出振動回数判定テーブルと、SPハズレ変動に対応付けられた予告演出振動回数判定テーブルと、Lハズレ変動に対応付けられた予告演出振動回数判定テーブルと、Nハズレ変動に対応付けられた予告演出振動回数判定テーブルと、通常ハズレ変動に対応付けられた予告演出振動回数判定テーブルと、が設けられている。各予告演出振動回数判定テーブルは、各予告演出に係るショート振動の回数(2回、4回、6回)に対する選択率が図59(B)に示す所定の選択率となるように、適宜に設定されている。
演出制御用マイコン121は、予告演出振動回数判定を行うと、これから開始させる特図変動演出の開始時から、当該判定結果に応じた回数のショート振動で構成された予告演出を開始させる。
以上のように、第2実施形態に係るパチンコ遊技機PY2によると、連動する振動(ロング振動、ショート振動)と音(振動音声)の回数によるハイブリッド演出が実行されることによって、大当たり遊技が実行される可能性があることが示唆されると共に、設定値に関する情報が示唆されるので、効果的に遊技興趣を向上させることができる。また、当該ハイブリッド演出については、振動の回数と音の回数とが一致するときは、その回数に対応した設定値である可能性が高いことを示唆する一方、振動の回数と音の回数とが一致しないときは、振動の回数に対応した設定値であることを示唆するので、さらに当該ハイブリッド演出における振動音声に注目させることができる。さらに、ショート振動と振動音声が連動する場合は、当該ハイブリッド演出としてその回数によって設定値に関する情報が示唆される一方、ショート振動のみで構成される場合は、予告演出としてその回数によって大当たり遊技が実行される可能性が示唆されるので、遊技興趣を向上させることができる。
(第2実施形態の変更例)
次に、第2実施形態に係るパチンコ遊技機PY2の変更例について説明する。振動と音が連動するハイブリッド演出に係る振動の具体的な態様および時間、ならびに音の具体的な態様および時間は第2実施形態に限られず適宜に変更可能である。また、ハイブリッド演出の実行タイミングも、第2実施形態のように、特図保留発生時や特図可変表示の開始時に限られず、適宜に変更しても良い。さらには、ハイブリッド演出に係る振動と音の回数と、その回数が示唆する設定値に関する情報の内容との関係も第2実施形態に限られず適宜に変更しても良い。
また、第2実施形態では、第1演出ボタン40kが振動可能に構成され、第1演出ボタン40kの振動によってハイブリッド演出が実行されているが、振動する対象は第1演出ボタン40kに限られず適宜に変更しても良い。例えば、第2演出ボタン41kを振動可能に構成し、第2演出ボタン41kの振動と音を連動させてハイブリッド演出を実行しても良い。あるいは、第1演出ボタン40kや第2演出ボタン41kのように操作可能なものでない可動体を振動可能に構成し、その可動体の振動と音を連動させてハイブリッド演出を実行しても良い。
さらに、先読みハイブリッドに係るロング振動音声はロング振動を表した音であり、当該ハイブリッドに係るショート振動音声はショート振動を表した音であるが、ロング振動音声やショート振動音声は、その対応付けられた振動を表した音ではなく、例えばいずれも同一種の告知音(ピピピ)で構成され、単にロング振動やショート振動の時間に応じた音であってもよい。
また、第2当該ハイブリッド演出は、振動の回数が振動音声の回数よりも1回多く、振動の回数が設定値を示唆するように構成されているが、振動音声の回数が振動の回数よりも1回多く、振動音声の回数が設定値を示唆するように構成しても良い。
さらに、例えば、所定回数(例えば、3回)のロング振動およびロング振動音声で構成されるハイブリッド演出(第1ハイブリッド演出)と、所定回数(例えば、3回)のショート振動およびショート振動音声で構成されるハイブリッド演出(第2ハイブリッド演出)と、が実行可能であり、第1ハイブリッド演出が実行された場合の方が第2ハイブリッド演出が実行された場合よりも大当たり期待度が高くなるように、もしくは第2ハイブリッド演出が実行された場合の方が第1ハイブリッド演出が実行された場合よりも大当たり期待度が高くなるように、構成しても良い。また、第1ハイブリッド演出が実行された場合の方が第2ハイブリッド演出が実行された場合よりも、例えば、設定値「5」や設定値「6」などの遊技者に有利な設定値が設定されている可能性が高くなるように、あるいは、第2ハイブリッド演出が実行された場合の方が第1ハイブリッド演出が実行された場合よりも、例えば、設定値「5」や設定値「6」などの遊技者に有利な設定値が設定されている可能性が高くなるように、構成しても良い。これらは、当該ハイブリッド演出および先読みハイブリッド演出の双方あるいは一方に適用できるものとする。
<第3実施形態>
次に、前述の本発明に係る基本的な実施形態に基づいて、本発明に係る第3実施形態について説明する。以下においては、主に、第3実施形態として、基本的な実施形態と異なる点について説明する。また、基本的な実施形態と同一の構成、または同様に対応する構成については同一の符号、および用語を用いる。
第3実施形態に係るパチンコ遊技機PY3では、プリペイドカードが挿入されているカードユニットCUからプリペイドカードが取り出されるときに、設定値に関する情報を示唆する演出(設定値示唆演出)が実行されるときがある。
図60は、第3実施形態に係るパチンコ遊技機PY3およびカードユニットCUを一体的に表した斜視図である。図60に示すように、カードユニットCUはパチンコ遊技機PY3の左側に隣接されている。そして、カードユニットCUの下部には、プリペイドカードを挿入するためのプリペイドカード挿入穴CUhが形成されている。
また、第3実施形態に係るパチンコ遊技機PY3は、遊技者が操作可能な操作手段として、第1演出ボタン40kや第2演出ボタン41kの他に、返却ボタン43kを備えている。図61は、第3実施形態に係るパチンコ遊技機PY3の上皿34の平面図である。図61に示すように、返却ボタン43kは、上皿34の上面の供給球貯留穴34Aの右方に配され、第1演出ボタン40kと同様に、押下操作可能に構成されている。返却ボタン43kが操作されると、プリペイドカード挿入穴CUhからプリペイドカードが出てくる(返却される)。
返却ボタン43kは、返却ボタンセンサ43aに接続されている。図62は、第3実施形態に係るパチンコ遊技機PY3の遊技制御基板側のブロック図である。図62に示すように、返却ボタンセンサ43aは、遊技制御基板100に接続されている。返却ボタンセンサ43aは、返却ボタン43kへの操作を検知すると、検知内容として返却ボタン43kへの操作が行われたことを示す信号(返却ボタン検知信号)を遊技制御基板100に出力する。なお、詳細な説明は省略するが、遊技制御用マイコン101は、返却ボタン検知信号を検知すると、返却ボタン43kが操作されたことを示すコマンド(返却ボタン操作コマンド)を払出制御基板170に送信する。払出制御基板170は、遊技制御用マイコン101からの返却ボタン操作コマンドを受信すると、プリペイドカードを差し出す。
また、第3実施形態では、所謂「初当たり」と称する通常遊技状態における大当たり当選に係る大当たり遊技のエンディングに応じたエンディング演出において、プリペイドカードの取り忘れに対する注意喚起を促すプリペイド取り忘れ防止演出が実行される。プリペイド取り忘れ防止演出は、表示部50aにおいて表示する画像、およびスピーカー52にから出力させる音声によって行われる。なお、以下において、プリペイド取り忘れ防止演出に係る画像のことを「プリペイド取り忘れ防止演出画像」と称し、プリペイド取り忘れ防止演出に係る音声のことを「プリペイド取り忘れ防止演出音声」と称する。
そして、プリペイド取り忘れ防止演出の演出態様には、設定値に関する情報を示唆しない通常(デフォルト)の通常態様と、設定値に関する情報を示唆する特別態様と、がある。第3実施形態では、設定値に関する情報として、相対的に高くて遊技者に有利な設定値、具体的には設定値「5」が設定されていること、および設定値「6」が設定されていることが設定されている。なお、以下において、特別態様のプリペイド取り忘れ防止演出のことを「設定値示唆演出」と称することもある。また、設定値「5」が設定されていることを示唆する特別態様のことを「第1特別態様」、設定値「6」が設定されていることを示唆する特別態様のことを「第2特別態様」と称し、第1特別態様のプリペイド取り忘れ防止演出のことを「第1設定値示唆演出」、第2特別態様のプリペイド取り忘れ防止演出のことを「第2設定値示唆演出」と称することもある。
ここで、プリペイド取り忘れ防止演出の演出内容について説明する。図63はプリペイド取り忘れ防止演出が実行されている様子を表す図である。具体的に、図63(A)は、通常態様のプリペイド取り忘れ防止演出が実行されている様子を表す図、図63(B)は、第1特別態様のプリペイド取り忘れ防止演出(第1設定値示唆演出)が実行されている様子を表す図、図63(C)は、第2特別態様のプリペイド取り忘れ防止演出(第2設定値示唆演出)が実行されている様子を表す図である。
図63(A)〜図63(C)に示すように、通常態様のプリペイド取り忘れ防止演出と、第1特別態様のプリペイド取り忘れ防止演出と、第2特別態様のプリペイド取り忘れ防止演出とで、同一のプリペイド取り忘れ防止演出画像(プリペイド取り忘れ防止演出画像G50)が表示部50aに表示される。プリペイド取り忘れ防止演出画像G50の表示内容は、プリペイドカードの取り忘れに対して注意喚起をできる範囲で適宜に設定可能であるが、第3実施形態では、プリペイドカードの取り忘れに対して注意喚起を表す文章「プリペイドカードの取り忘れや盗難にご注意ください。」とプリペイドカードがプリペイドカード挿入穴CUhから出てきている挿絵がプリペイド取り忘れ防止演出画像G50に含まれている。
また、通常態様のプリペイド取り忘れ防止演出と、第1特別態様のプリペイド取り忘れ防止演出と、第2特別態様のプリペイド取り忘れ防止演出とで、相互に異なるプリペイド取り忘れ防止演出音声がスピーカー52から出力される。具体的に、通常態様のプリペイド取り忘れ防止演出に係るプリペイド取り忘れ防止演出音声は、「ご注意ください」という男性の声での音声で構成され、第1特別態様のプリペイド取り忘れ防止演出に係るプリペイド取り忘れ防止演出音声は、「取り忘れや盗難にご注意ください」という女性の声での音声で構成され、第2特別態様のプリペイド取り忘れ防止演出に係るプリペイド取り忘れ防止演出音声は、「プリペイドカードの取り忘れや盗難にご注意ください」という女性の声での音声で構成されている。
このように、プリペイド取り忘れ防止演出が実行されることがあるが、第3実施形態において、演出制御用マイコン121は、エンディング演出を実行するときに、設定値に基づいて、プリペイド取り忘れ防止演出を通常態様で実行するのか特別態様で実行するのかを判定する。通常態様で実行するのか特別態様で実行するのかは、特別態様実行判定によって決定される。
特別態様実行判定は、特別態様実行判定テーブルを参照して実行される。特別態様実行判定テーブルは、設定値に対応付けられている。特別態様実行判定テーブルは、設定値に対応付けられている。すなわち、特別態様実行判定テーブルとして、設定値「6」に対応付けられた特別態様実行判定テーブルと、設定値「5」に対応付けられた特別態様実行判定テーブルと、設定値「1」〜設定値「4」に対応付けられた特別態様実行判定と、が設けられている。
図64に、特別態様実行判定テーブルの構成例を示す。各特別態様実行判定テーブルは、プリペイド取り忘れ防止演出を特別態様で実行する/実行しないことに対する選択率が図64に示す所定の選択率となるように、適宜に設定されている。
特別態様実行判定テーブルによると、設定値「5」の場合よりも設定値「6」の場合の方が「プリペイド取り忘れ防止演出を特別態様で実行する」に対する選択率が高い。すなわち、設定値「5」の場合よりも設定値「6」の場合の方が、特別態様のプリペイド取り忘れ防止演出が実行され易い。また、設定値「1」〜設定値「4」の場合「プリペイド取り忘れ防止演出を特別態様で実行する」が選択されることはない。第3実施形態では、設定値「5」の場合または設定値「6」の場合に、その設定値が設定されていることが示唆されるからである。
演出制御用マイコン121は、ステップS4317で、所謂「初当たり」と称する通常遊技状態における大当たり当選に基づく大当たり遊技のエンディングに係るエンディングコマンドを受信したと判定すると、ステップS4318の演出モード設定処理の次に、特別態様実行判定に係る処理を行う。演出制御用マイコン121は、特別態様実行判定に係る処理において、設定値を確認し、確認した設定値に対応付けられた特別態様実行判定テーブルに基づいて特別態様実行判定を行う。
演出制御用マイコン121は、特別態様実行判定で「プリペイド取り忘れ防止演出を特別態様で実行する」と判定すると、当該エンディング演出における所定のタイミングでプリペイド取り忘れ防止演出を特別態様で実行させる。演出制御用マイコン121は、設定値「5」が設定されていれば、女性の声の「取り忘れや盗難にご注意ください」という音声をスピーカー52から出力し、設定値「6」が設定されていれば、女性の声の「プリペイドカードの取り忘れや盗難にご注意ください」という音声をスピーカー52から出力する。一方、演出制御用マイコン121は、特別態様実行判定で「プリペイド取り忘れ防止演出を特別態様で実行しない」と判定すると、当該エンディング演出における所定のタイミングでプリペイド取り忘れ防止演出を通常態様で実行させる。この場合、演出制御用マイコン121は、男性の声の「ご注意ください」という音声をスピーカー52から出力する。
なお、演出制御用マイコン121は、特別態様実行判定で「プリペイド取り忘れ防止演出を特別態様で実行する」と判定する場合も、特別態様実行判定で「プリペイド取り忘れ防止演出を特別態様で実行しない」と判定する場合も、前述のエンディング演出開始処理で、エンディング演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。ここで、所謂「初当たり」と称する通常遊技状態における大当たり当選に基づく大当たり遊技のエンディング演出が実行される場合は、エンディング演出の所定のタイミングでプリペイド取り忘れ防止演出画像G50が表示されることを示すエンディング演出開始コマンドが演出用RAM124の出力バッファにセットされる。出力バッファにセットされたエンディング演出開始コマンドは、ステップS4004のコマンド送信処理によって、画像制御基板140に出力される。そして、画像制御基板140は、エンディング演出開始コマンドを受信すると、エンディング演出開始コマンドが示す演出内容のエンディング演出を表示部50aにおいて行う。
以上のように、第3実施形態に係るパチンコ遊技機PY3によれば、その後に高ベース遊技状態になる大当たり遊技が終了する際に、特別態様のプリペイド取り忘れ防止演出が実行されることによって、設定値に関する情報、詳細には設定値が相対的に高い設定値「5」が設定されていること、および設定値「6」が設定されていることが示唆されることがある。よって、一般的にはあまり注目されないプリペイドカードの取り忘れの防止に対して注意喚起するプリペイド取り忘れ防止演出に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
(第3実施形態の変更例)
次に、第3実施形態に係るパチンコ遊技機PY3の変更例について説明する。設定値示唆演出に係る具体的な演出内容は第3実施形態に限られず、適宜に変更しても良い。例えば、第3実施形態では、プリペイド取り忘れ防止演出で設定値示唆演出が実行されているが、例えば、所謂「のめり込み」の防止などのプリペイドカードの取り忘れの防止と異なる注意喚起を表す演出を画像および音声で実行可能に構成し、当該演出で設定値示唆演出を行っても良い。また、プリペイド取り忘れ防止演出音声の音声内容は、プリペイドカードの取り忘れに対する注意喚起を表しているが、プリペイドカードの取り忘れなどの注意喚起とは関係の無い音声内容に変更しても良い。さらに、第3実施形態では、設定値「5」が設定されている場合と設定値「6」が設定されている場合とで、設定値示唆演出に係る音声の種類が女性の声で同一であり、音声の内容が異なるが、設定値示唆演出に係る音声の種類が異なり、音声の内容が同一であるように構成して、設定値「5」と設定値「6」が区別できるようにしても良い。
また、第3実施形態では、設定値示唆演出は、スピーカー52から出力される音で行われているが、設定値示唆演出を行う演出装置は特に限定されずに適宜に変更しても良い。例えば、画像表示装置50に表示される画像、盤可動体55kによる動作、または枠ランプ53による発光など他の演出装置を用いて設定値示唆演出を行うようにしても良い。あるいは、プリペイド取り忘れ防止演出画像G50の表示態様または表示位置によって設定値示唆演出を実行しても良い。例えば、通常態様の色彩と第1特別態様の色彩と第2特別態様の色彩とを相互に異ならせても良い。あるいは、通常態様の大きさと第1特別態様の大きさと第2特別態様の大きさとを相互に異ならせても良い。
さらに、第3実施形態では、プリペイド取り忘れ防止演出について、プリペイド取り忘れ防止演出音声の演出内容で通常態様と特別態様が区別されているが、プリペイド取り忘れ防止演出音声が実行されるかされないかで通常態様と特別態様が区別されるようにしても良い。例えば、通常態様のプリペイド取り忘れ防止演出が実行される場合は、プリペイド取り忘れ防止演出画像が表示部50aに表示されるのみであり、特別態様のプリペイド取り忘れ防止演出では、同一のプリペイド取り忘れ防止演出画像が表示部50aに表示され、さらにプリペイド取り忘れ防止演出音声がスピーカー52から出力されるようにしても良い。また、通常態様のプリペイド取り忘れ防止演出が実行される場合は、プリペイド取り忘れ防止演出音声がスピーカー52から出力されるのみであり、特別態様のプリペイド取り忘れ防止演出では、同一のプリペイド取り忘れ防止演出音声がスピーカー52から出力され、さらにプリペイド取り忘れ防止演出画像が表示部50aで表示されるようにしても良い。
また、第3実施形態では、設定値示唆演出が示唆する設定値に関する情報として、設定値が相対的に高い設定値「5」が設定されていることと設定値「6」が設定されていることが設定されているが、この情報は第3実施形態に限られず適宜に変更可能である。例えば、設定値示唆演出が示唆する設定値に関する情報として、設定値が相対的に高い設定値「5」が設定されていることと設定値「6」が設定されていることの何れか一方のみに設定しても良い。また、設定値が相対的に高い設定値「5」が設定されていることと設定値「6」が設定されていることに加えて、あるいは代えて、他の設定値の全てあるいは一部が設定されていることも設定値示唆演出が示唆する設定値に関する情報としても良い。さらには、具体的な設定値ではなく、設定値が奇数であること、設定値が偶数であること、相対的に高い設定値であること、および相対的に低い設定値であることの全てあるいは何れかを設定値示唆演出が示唆する設定値に関する情報としても良い。
また、第3実施形態では、大当たり遊技が終了する際に、プリペイド取り忘れ防止演出を用いて設定値に関する情報を示唆しているが、プリペイド取り忘れ防止演出以外の演出を用いて、設定値に関する情報を示唆しても良い。例えば、大当たり遊技のエンディングにおいて、プリペイド取り忘れ防止演出の直後あるいは直前に、当該パチンコ遊技機PY3を製造している会社に係る演出(例えば、CI(corporate identity)の表示)を実行可能にしておき、当該演出を用いて設定値に関する情報を示唆しても良い。この場合、例えば、CIの表示の際に、当該会社を表す音声や当該会社を表さない音声が出力されるが、音声の種類や音程が、通常態様の場合と第1特別態様の場合と第2特別態様の場合で相互に異なるようにしても良い。また、CIの表示の表示内容や表示位置が、通常態様の場合と第1特別態様の場合と第2特別態様の場合で相互に異なるようにしても良い。
さらに、当該パチンコ遊技機PY3を製造している会社に係る演出(CIの表示)を実行可能であるが、当該パチンコ遊技機PY3を製造している会社に係る演出では設定値示唆演出が実行されない、すなわち当該パチンコ遊技機PY3を製造している会社に係る演出については、第3実施形態におけるプリペイド取り忘れ防止演出に係る通常態様(設定値に関する情報を示唆しない通常(デフォルト)の通常態様)のような態様のみが設けられているようにしても良い。そしてさらに、当該パチンコ遊技機PY3を製造している会社に係る演出(CIの表示)は、プリペイド取り忘れ防止演出と同様に、所謂「初当たり」のエンディングでのみ実行可能にしても良いが、プリペイド取り忘れ防止演出とは異なって、所謂「初当たり」のエンディング以外の大当たり遊技のエンディングでも実行可能に構成しても良い。すなわち、高確率高ベース遊技状態や低確率高ベース遊技状態における大当たり判定で大当たりと判定された場合の大当たり遊技において、プリペイド取り忘れ防止演出は実行されないが、当該パチンコ遊技機PY3を製造している会社に係る演出(CIの表示)は実行されるようにしても良い。
また、所謂「初当たり」に係るエンディングにおいて、プリペイド取り忘れ防止演出の直前または直後に、所謂「のめり込み」の防止を促す演出(のめり込み防止演出)を実行可能に構成しても良い。この場合、プリペイド取り忘れ防止演出では、第3実施形態のように設定値示唆演出が実行されることがあるが、のめり込み防止演出では設定値示唆演出が実行されない、すなわちのめり込み防止演出については、第3実施形態におけるプリペイド取り忘れ防止演出に係る通常態様(設定値に関する情報を示唆しない通常(デフォルト)の通常態様)のような態様のみが設けられているようにしても良い。反対に、のめり込み防止演出では、第3実施形態に係るプリペイド取り忘れ防止演出のように設定値示唆演出が実行可能であるが、プリペイド取り忘れ防止演出では設定値示唆演出が実行されないようにしても良い。また、のめり込み防止演出は、プリペイド取り忘れ防止演出と同様に、所謂「初当たり」のエンディングでのみ実行可能にしても良いが、プリペイド取り忘れ防止演出とは異なって、所謂「初当たり」のエンディング以外の大当たり遊技のエンディングでも実行可能に構成しても良い。すなわち、高確率高ベース遊技状態や低確率高ベース遊技状態における大当たり判定で大当たりと判定された場合の大当たり遊技において、プリペイド取り忘れ防止演出は実行されないが、のめり込み防止演出は実行されるようにしても良い。
<第4実施形態>
次に、前述の本発明に係る基本的な実施形態に基づいて、本発明に係る第4実施形態について説明する。以下においては、主に、第4実施形態として、基本的な実施形態と異なる点について説明する。また、基本的な実施形態と同一の構成、または同様に対応する構成については同一の符号、および用語を用いる。
第4実施形態に係るパチンコ遊技機PY4は、電源投入の後から、または大当たり遊技が実行された後から、大当たりに当選することなく実行された特図可変表示の回数、すなわち所謂「ハマり回数」を計数する。そして、ハマり回数が所定回数のとき、設定値に基づいて所定の効果音をスピーカー52から出力することがある。この効果音は、何れのハマり回数のときおよび何れの設定値のときでも全て共通されており、ハマり回数に応じて設定値に関する情報を示唆する。ここで、効果音が出力された場合のハマり回数と、そのハマり回数で効果音が出力されたことが示唆する設定値に関する情報との関係を説明する。
ハマり回数が、3桁以下の回数で下2桁が「66」の回数であるとき、具体的には、ハマり回数が66回、166回、266回、366回、466回、566回、666回、766回、866回、または966回であるときに効果音が出力されると、その効果音の出力は、設定値「6」が設定されていることを示唆している。言い換えると、設定値「6」が設定されている場合、ハマり回数が3桁以下でその下2桁が、当該設定値「6」の「6」が連続する回数で構成される66回、166回、266回、366回、466回、566回、666回、766回、866回、または966回であるときに効果音が出力されることがある。
また、ハマり回数が、3桁以下の回数で下2桁が「55」の回数であるとき、具体的には、ハマり回数が55回、155回、255回、355回、455回、555回、655回、755回、855回、または955回であるときに効果音が出力されると、その効果音の出力は、設定値「5」が設定されていることを示唆している。言い換えると、設定値「5」が設定されている場合、ハマり回数が3桁以下でその下2桁が、当該設定値「5」の「5」が連続する回数で構成される55回、155回、255回、355回、455回、555回、655回、755回、855回、または955回であるときに効果音が出力されることがある。
さらに、ハマり回数が、3桁以下の回数で下2桁が「44」の回数であるとき、具体的には、ハマり回数が44回、144回、244回、344回、444回、544回、644回、744回、844回、または944回であるときに効果音が出力されると、その効果音の出力は、設定値「4」が設定されていることを示唆している。言い換えると、設定値「4」が設定されている場合、ハマり回数が3桁以下でその下2桁が、当該設定値「4」の「4」が連続する回数で構成される44回、144回、244回、344回、444回、544回、644回、744回、844回、または944回であるときに効果音が出力されることがある。
また、ハマり回数が、3桁以下の回数で下2桁が「33」の回数であるとき、具体的には、ハマり回数が33回、133回、233回、333回、433回、533回、633回、733回、833回、または933回であるときに効果音が出力されると、その効果音の出力は、設定値「3」が設定されていることを示唆している。言い換えると、設定値「3」が設定されている場合、ハマり回数が3桁以下でその下2桁が、当該設定値「3」の「3」が連続する回数で構成される33回、133回、233回、333回、433回、533回、633回、733回、833回、または933回であるときに効果音が出力されることがある。
さらに、ハマり回数が、3桁以下の回数で下2桁が「22」の回数であるとき、具体的には、ハマり回数が22回、122回、222回、322回、422回、522回、622回、722回、822回、または922回であるときに効果音が出力されると、その効果音の出力は、設定値「2」が設定されていることを示唆している。言い換えると、設定値「2」が設定されている場合、ハマり回数が3桁以下でその下2桁が、当該設定値「2」の「2」が連続する回数で構成される22回、122回、222回、322回、422回、522回、622回、722回、822回、または922回であるときに効果音が出力されることがある。
また、ハマり回数が、3桁以下の回数で下2桁が「11」の回数であるとき、具体的には、ハマり回数が11回、111回、211回、311回、411回、511回、611回、711回、811回、または911回であるときに効果音が出力されると、その効果音の出力は、設定値「1」が設定されていることを示唆している。言い換えると、設定値「1」が設定されている場合、ハマり回数が3桁以下でその下2桁が、当該設定値「1」の「1」が連続する回数で構成される11回、111回、211回、311回、411回、511回、611回、711回、811回、または911回であるときに効果音が出力されることがある。
また、ハマり回数が「123」回であるときに効果音が出力されると、その効果音の出力は、この回数に係る数字を構成する設定値「1」、設定値「2」、または設定値「3」の何れかが設定されていることを示唆している。言い換えると、相対的に低い設定値である設定値「1」、設定値「2」、または設定値「3」の何れかが設定されている場合、これらの設定値の「1」、「2」、および「3」で構成される「123」回であるときに効果音が出力されることがある。さらに、ハマり回数が「456」回であるときに効果音が出力されると、その効果音の出力は、この回数に係る数字を構成する設定値「4」、設定値「5」、または設定値「6」の何れかが設定されていることを示唆している。言い換えると、相対的に高い設定値である設定値「4」、設定値「5」、または設定値「6」の何れかが設定されている場合、これらの設定値の「4」、「5」、および「5」で構成される「456」回であるときに効果音が出力されることがある。
また、ハマり回数が「135」回であるときに効果音が出力されると、その効果音の出力は、この回数に係る奇数を構成する設定値「1」、設定値「3」、または設定値「5」の何れかが設定されていることを示唆している。言い換えると、設定値「1」、設定値「3」、または設定値「5」の何れかが設定されている場合、これらの奇数の設定値の「1」、「3」、および「5」で構成される「135」回であるときに効果音が出力されることがある。さらに、ハマり回数が「246」回であるときに効果音が出力されると、その効果音の出力は、この回数に係る偶数を構成する設定値「2」、設定値「4」、または設定値「6」の何れかが設定されていることを示唆している。言い換えると、設定値「2」、設定値「4」、または設定値「6」の何れかが設定されている場合、これらの偶数の設定値の「2」、「4」、および「6」で構成される「246」回であるときに効果音が出力されることがある。
なお、パチンコ遊技機PY4は、ステップS4305で特図変動開始コマンドを受信したと判定すると、ステップS4306の特図変動演出開始処理を終えた後に、ハマり回数を計数するために、演出用RAM124の所定領域に設けられたハマり計数カウンタのカウンタ値を「1」加算する。一方、パチンコ遊技機PY4は、ステップS4305で特図変動開始コマンドを受信したと判定すると、ステップS4306の特図変動演出開始処理を終えた後、ハマり回数を計数するために、演出用RAM124の所定領域に設けられたハマり計数カウンタのカウンタ値を「1」加算する。演出制御用マイコン121は、ステップS4313でオープニングコマンドを受信したと判定すると、ステップS4314のオープニング演出開始処理を終えた後に、ハマり計数カウンタのカウンタ値をクリアする。このように、演出制御用マイコン121は、特図変動表示の開始時にハマり計数カウンタのカウンタ値を「1」加算し、大当たり遊技の開始時にハマり計数カウンタのカウンタ値をクリアすることによって、ハマり回数を計数することができ、ハマり計数カウンタを確認することによってハマり回数を特定することができる。
このように、設定値とハマり回数との組み合わせに応じて、設定値に関する情報を示唆する効果音の出力が行われる。以下において、この効果音の出力のことを「設定値示唆演出」と称する。第4実施形態において、演出制御用マイコン121は、設定値とハマり回数に基づいて、設定値示唆演出を実行するか否かを判定する。設定値示唆演出を実行するか否かは、設定値示唆演出実行判定によって決定される。
設定値示唆演出実行判定は、設定値示唆演出実行判定テーブルを参照して実行される。設定値示唆演出実行判定テーブルは、設定値およびハマり回数に対応付けられている。設定値示唆演出実行判定テーブルはまず、設定値に対応付けられている。すなわち、設定値示唆演出実行判定テーブルとして、設定値「6」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、設定値「5」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、設定値「4」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、設定値「3」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、設定値「2」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、設定値「1」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、が設けられている。
図65(A)は、設定値「6」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルの構成例を示し、図65(B)は、設定値「5」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルの構成例を示し、図66(A)は、設定値「4」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルの構成例を示し、図66(B)は、設定値「3」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルの構成例を示し、図67(A)は、設定値「2」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルの構成例を示し、図67(B)は、設定値「1」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルの構成例を示す。
そして、図65(A)に示すように、設定値「6」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルにはさらに、ハマり回数「66回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「166回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「246回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「266回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「366回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「456回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「466回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「566回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「666回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「766回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「866回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「966回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、がある。
また、図65(B)に示すように、設定値「5」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルにはさらに、ハマり回数「55回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「135回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「155回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「255回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「355回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「455回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「456回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「555回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「655回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「755回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「855回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「955回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、がある。
さらに、図66(A)に示すように、設定値「4」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルにはさらに、ハマり回数「44回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「144回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「244回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「246回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「344回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「444回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「456回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「544回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「644回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「744回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「844回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「944回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、がある。
また、図66(B)に示すように、設定値「3」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルにはさらに、ハマり回数「33回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「123回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「133回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「135回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「233回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「355回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「433回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「533回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「633回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「733回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「833回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「933回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、がある。
さらに、図67(A)に示すように、設定値「2」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルにはさらに、ハマり回数「22回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「122回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「123回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「222回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「246回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「322回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「422回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「522回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「622回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「722回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「822回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「922回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、がある。
また、図67(B)に示すように、設定値「1」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルにはさらに、ハマり回数「11回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「111回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「123回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「135回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「211回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「311回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「411回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「511回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「611回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「711回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「811回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、ハマり回数「911回」に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルと、がある。
図65〜図67に示す各設定値示唆演出実行判定テーブルは、設定値示唆演出を実行する/実行しないことに対する選択率が図65〜図67に示す所定の選択率となるように、適宜に設定されている。
設定値示唆演出実行判定テーブルによると、各設定値を示唆する場合のハマり回数(各設定値に係る数字が連続する下2桁となっているハマり回数)については、ハマり回数が大きくなるにつれて、「設定値示唆演出を実行する」に対する選択率が高くなる。また、設定値「1」、設定値「2」、および設定値「3」について、ハマり回数「123回」に係る「設定値示唆演出を実行する」に対する選択率は同一に設定されている。同様に、設定値「4」、設定値「5」、および設定値「6」について、ハマり回数「456回」に係る「設定値示唆演出を実行する」に対する選択率も同一に設定されている。また、設定値「1」、設定値「3」、および設定値「5」について、ハマり回数「135回」に係る「設定値示唆演出を実行する」に対する選択率は同一に設定されている。同様に、設定値「2」、設定値「4」、および設定値「6」について、ハマり回数「246回」に係る「設定値示唆演出を実行する」に対する選択率も同一に設定されている。
演出制御用マイコン121は、ステップS4307で特図変動停止コマンドを受信したと判定すると、ステップS4308の特図変動演出終了処理の次に、設定値示唆演出判定に係る処理を行う。演出制御用マイコン121は、設定値示唆演出判定に係る処理において、最初に、設定値を確認する。続いて、演出制御用マイコン121は、ハマり回数を確認して、確認した設定値で設定値示唆演出を実行することができるハマり回数、すなわち、確認した設定値に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルに対応付けられたハマり回数であるか否かを判定する。ここで、演出制御用マイコン121は、確認した設定値で設定値示唆演出を実行することができるハマり回数であると判定すると、確認した設定値およびハマり回数に対応付けられた設定値示唆演出実行判定テーブルに基づいて設定値示唆演出実行判定を行う。
演出制御用マイコン121は、設定値示唆演出実行判定で「設定値示唆演出を実行する」と判定すると、設定値示唆演出を実行させる。すなわち、演出制御用マイコン121は、演出図柄EZ1〜EZ3の停止表示が行われるときに、設定値に関する情報を示唆する効果音をスピーカー52から出力する。
次に、設定値示唆演出の具体例について説明する。図68は、設定値示唆演出が行われる様子を表す図である。具体的には、図68(A)は、特図変動演出において演出図柄EZ1〜EZ3の変動表示が行われている様子を表す図、図68(B)は、特図変動演出の最後に、ハズレを示す態様で演出図柄EZ1〜EZ3の仮停止表示が行われている様子を表す図、図68(C)は、図68(B)の直後であってハズレを示す態様で演出図柄EZ1〜EZ3の停止表示が行われると共に、設定値示唆演出が実行されている様子を表す図、図68(D)は、設定値示唆演出が実行された後、直ぐに特図変動演出が開始された様子を示す図である。なお、設定値示唆演出が実行される特図可変表示に係る特図変動パターンは、リーチ無しハズレ変動であるとする。
図68(A)に示すように、表示部50aにおいて特図変動演出として演出図柄EZ1〜EZ3の変動表示が行われており、当該特図変動演出が終わろうとすると、図68(B)に示すように、ハズレを示す態様で演出図柄EZ1〜EZ3の仮停止表示が行われる。そして、特図停止表示の開始時に特図変動停止コマンドが演出制御基板120に送信されたときに、演出制御用マイコン121が設定値示唆演出実行判定で「設定値示唆演出を実行する」と判定すると、図68(C)に示すように、ハズレを示す態様で演出図柄EZ1〜EZ3の停止表示が行われると共に、スピーカー52から所定の効果音が出力されて設定値示唆演出が実行される。なお、設定値示唆演出実行判定で「設定値示唆演出を実行する」と判定されなかった場合は、スピーカー52から所定の効果音が出力されずに、ハズレを示す態様で演出図柄EZ1〜EZ3の停止表示が行われる。そして、次の特図可変表示が開始されることに応じて、図68(D)に示すように、次の特図変動演出が開始されて、演出図柄EZ1〜EZ3の変動表示も開始される。
以上のように、第4実施形態に係るパチンコ遊技機PY4によれば、特定のハマり回数で所定の効果音がスピーカー52から出力する設定値示唆演出が実行され、ハマり回数に応じて異なる内容の設定値に関する情報を示唆するので、なかなか大当たりに当選することができない中でも、遊技に対する飽きを防止すると共に、ハマり回数に注目させて遊技興趣を向上することができる。さらに、各設定値を示唆する場合は、ハマり回数が多くなるにつれて設定値示唆演出が実行される可能性が高くなるので、遊技者の不快感を軽減し易くして稼働率低下を抑えることができる。また、設定値示唆演出が示唆する設定値に関する情報として、設定値そのもの、設定値が奇数であること、設定値が偶数であること、相対的に高い設定値であること、および相対的に低い設定値であることが設けられているので、設定値示唆演出のバリエーションが増えて、設定値示唆演出に対する飽きを防止することができる。
(第4実施形態の変更例)
次に、第4実施形態に係るパチンコ遊技機PY4の変更例について説明する。第4実施形態では、設定値示唆演出は、スピーカー52から出力される音で行われているが、設定値示唆演出を行う演出装置は特に限定されずに適宜に変更しても良い。例えば、画像表示装置50に表示される画像、盤可動体55kによる動作、または枠ランプ53による発光など他の演出装置を用いて設定値示唆演出を行うようにしても良い。
また、パチンコ遊技機PY4では、設定値示唆演出が示唆する設定値に関する情報のカテゴリーとして、設定値そのもの、設定値が奇数であること、設定値が偶数であること、相対的に高い設定値であること、および相対的に低い設定値であることが設けられており、これらの設定値に関する情報のカテゴリーは共通の効果音を用いて示唆されるが、設定値そのもの、設定値が奇数であること、設定値が偶数であること、相対的に高い設定値であること、および相対的に低い設定値であることを異なる効果音を用いて示唆しても良い。すなわち、設定値そのもの(設定値「1」〜設定値「6」)は効果音Aを用いて示唆し、設定値が奇数(設定値「1」、設定値「3」、設定値「5」)であることは効果音Bを用いて示唆し、設定値が偶数(設定値「2」、設定値「4」、設定値「6」)であることは効果音Cを用いて示唆し、相対的に高い設定値(設定値「4」、設定値「5」、設定値「6」)であることは効果音Dを用いて示唆し、および相対的に低い設定値(設定値「1」、設定値「3」、設定値「5」)であることは効果音Eを用いて示唆し手も良い。
さらに、パチンコ遊技機PY4では、設定値示唆演出が特図停止表示時(演出図柄EZ1〜EZ3の停止表示時)に行われているが、設定値示唆演出の実行タイミングは、これに限られず、特図変動表示の開始時(演出図柄EZ1〜EZ3の変動表示の開始時)など、特図可変表示内(特図変動演出内)であれば適宜に変更しても良い。
また、設定値示唆演出が実行される可能性があるハマり回数は、第4実施形態に限られず適宜に変更しても良い。例えば、設定値そのもの(設定値「1」〜設定値「6」)を示唆する場合は、設定値「1」であればハマり回数が「11回」および「111回」のとき、設定値「2」であればハマり回数が「22回」および「222回」のとき、設定値「3」であればハマり回数が「33回」および「333回」のとき、設定値「4」であればハマり回数が「44回」および「444回」のとき、設定値「5」であればハマり回数が「55回」および「555回」のとき、設定値「6」であればハマり回数が「66回」および「666回」のときなど、ハマり回数に係る数字が全てその設定値で構成される場合に設定値そのもの(設定値「1」〜設定値「6」)を示唆するようにしても良い。また、設定値が奇数であることを示唆する場合は、ハマり回数が「135回」の場合に限られず、ハマり回数が「315回」や「531回」など、ハマり回数に係る数字が少なくとも設定値の全ての奇数を含めば良いことにしても良い。さらに、設定値が偶数であることを示唆する場合も同様に、ハマり回数が「246回」の場合に限られず、ハマり回数が「426回」や「642回」など、ハマり回数に係る数字が少なくとも設定値の全ての偶数を含めば良いことにしても良い。また、相対的に高い設定値であることを示唆する場合は、ハマり回数が「456回」の場合に限られず、ハマり回数が「564回」や「645回」など、ハマり回数に係る数字が少なくとも相対的に高い設定値の全てを含めば良いことにしても良い。さらに、相対的に低い設定値であることを示唆する場合も同様に、ハマり回数が「123回」の場合に限られず、ハマり回数が「231回」や「312回」など、ハマり回数に係る数字が少なくとも相対的に低い設定値の全てを含めば良いことにしても良い。
また、パチンコ遊技機PY4では、設定値示唆演出が示唆する設定値に関する情報のカテゴリーとして、設定値そのもの、設定値が奇数であること、設定値が偶数であること、相対的に高い設定値であること、および相対的に低い設定値であることが設けられているが、設定値示唆演出が示唆する設定値に関する情報のカテゴリーはこれらに限られず適宜に変更しても良い。例えば、これらのカテゴリーの中の何れか1つ、あるいはこれらのカテゴリーの中の何れかにしても良い。また、例えば、設定値示唆演出が示唆する設定値に関する情報のカテゴリーとして、少なくとも遊技者にとって最も不利な設定値「1」でないことや遊技者にとって有利度が高い設定値「5」もしくは設定値「6」であることなど第4実施形態に係るカテゴリー以外のカテゴリーを、第4実施形態に係るカテゴリーに代えて、あるいは第4実施形態に係るカテゴリーの全てもしくは一部に加えて設けても良い。また、設定値に関する情報のカテゴリーとして、設定値そのものがあり、設定値そのものとして設定値「1」〜設定値「6」の全ての設定値が設けられているが、設定値「6」または設定値「1」のみなど、設定値の一部としても良い。
また、ハマり回数として、大当たり遊技の後に大当たり当選することなく実行される特図可変表示の回数が設定されているが、通常遊技状態において大当たり当選することなく実行される特図可変表示の回数に設定しても良い。すなわち、大当たり遊技の後に高確率高ベース遊技状態や低確率高ベース遊技状態など遊技者に有利な遊技状態が設定される場合は、遊技者に有利な遊技状態に係る終了条件が終了して通常遊技状態に落ちてから大当たり当選することなく特図可変表示が実行された回数に設定しても良い。
<第5実施形態>
次に、前述の本発明に係る基本的な実施形態に基づいて、本発明に係る第5実施形態について説明する。以下においては、主に、第5実施形態として、基本的な実施形態と異なる点について説明する。また、基本的な実施形態と同一の構成、または同様に対応する構成については同一の符号、および用語を用いる。
第5実施形態に係るパチンコ遊技機PY5は、高確率高ベース遊技状態および低確率高ベース遊技状態などの基本的に右打ちを行う遊技状態から通常遊技状態などの基本的に左打ちを行う遊技状態に移行するときに、右打ちから左打ちに切り替える、言い換えると、左打ちを行って第1始動口11に向けて遊技球を発射させることを促す演出(左打ち演出)を行う。
ここで、左打ち演出について説明する。左打ち演出は、表示部50aにおいて表示する画像、およびスピーカー52にから出力させる音声によって行われる。左打ち演出は、高確率高ベース遊技状態および低確率高ベース遊技状態などの基本的に右打ちを行う遊技状態から通常遊技状態に移行して通常演出モードが設定されることに応じて実行される。なお、以下において、左打ち演出に係る画像のことを「左打ち演出画像」と称し、左打ち演出に係る音声のことを「左打ち演出音声」と称する。
そして、左打ち演出の演出態様には、設定値に関する情報を示唆しない通常(デフォルト)の通常態様と、設定値に関する情報を示唆する特別態様と、がある。第5実施形態では、設定値に関する情報として、相対的に高くて遊技者に有利な設定値、具体的には設定値「5」または設定値「6」が設定されていることが設定されている。
通常態様の左打ち演出と、特別態様の左打ち演出とで、左打ち演出画像の内容は同一であるが、左打ち演出音声の内容が相違する。すなわち、左打ち演出画像は、通常態様および特別態様の何れも後述するように左向き矢印および「左打ち」という文字を含む同一の画像で構成され、左打ち演出音声は、通常態様の場合は「左打ちに戻してください」という男性の声での音声で構成され、特別態様の場合は「左打ちに戻してね」という女性の声での音声で構成されている。
また、通常態様の左打ち演出では、左打ち演出音声が5回出力される。一方、特別態様の左打ち演出では、左打ち演出音声が5回出力される場合と6回出力される場合と、がある。具体的には、設定値「5」を示唆する場合は左打ち演出音声が5回出力され、設定値「6」を示唆する場合は左打ち演出音声が6回出力される。
なお、以下において、特別態様の左打ち演出のことを「設定値示唆演出」と称することもある。また、設定値「5」を示唆する特別態様のことを「第1特別態様」、設定値「6」を示唆する特別態様のことを「第2特別態様」と称し、第1特別態様の左打ち演出のことを「第1設定値示唆演出」、第2特別態様の左打ち演出のことを「第2設定値示唆演出」と称することもある。
ここで、左打ち演出の具体例について説明する。図69は左打ち演出が実行されている様子を表す図である。詳細には、図69(A)は通常態様の左打ち演出が実行されている様子を表す図、図69(B)は第1特別態様の左打ち演出(第1設定値示唆演出)が実行されている様子を表す図、図69(C)は第2特別態様の左打ち演出(第2設定値示唆演出)が実行されている様子を表す図である。
高確率高ベース遊技状態で遊技が実行されているときには確変演出モードで演出が実行され、通常遊技状態で遊技が実行されているときには通常演出モードで演出が実行されるので、高確率高ベース遊技状態から通常遊技状態に移行することに応じて、確変演出モードから通常演出モードに移行する。低確率高ベース遊技状態で遊技が実行されているときには時短演出モードで演出が実行されるので、低確率高ベース遊技状態から通常遊技状態に移行することに応じて、時短演出モードから通常演出モードに移行する。そして、通常演出モードに移行すると、左打ち演出の演出態様に関わらず、図69(A)〜図69(C)に示すように、表示部50aの左上において、左向き矢印および「左打ち」という文字を含む左打ち演出画像G41が表示されている。
ここで、実行された左打ち演出の演出態様が通常態様であれば、図69(A)に示すように、男性の声で「左打ちに戻してください」という音声で構成される左打ち演出音声がスピーカー52から5回出力される。また、実行された左打ち演出の演出態様が第1特別態様であれば、図69(B)に示すように、女性の声で「左打ちに戻してね」という音声で構成される左打ち演出音声がスピーカー52から5回出力される。さらに、実行された左打ち演出の演出態様が第2特別態様であれば、図69(C)に示すように、女性の声で「左打ちに戻してね」という音声で構成される左打ち演出音声がスピーカー52から6回出力される。なお、通常態様の左打ち演出、第1特別態様の左打ち演出、および第2特別態様の左打ち演出の何れの場合も、左打ち演出音声が出力されている間、左打ち演出画像G41が表示され、左打ち演出音声の出力が終了すると、左打ち演出画像G41が消去される。
このように、左打ち演出が実行されることがあるが、第5実施形態において、演出制御用マイコン121は、左打ち演出を実行するときに、設定値に基づいて、左打ち演出を通常態様で実行するのか特別態様で実行するのかを判定する。通常態様で実行するのか特別態様で実行するのかは、特別態様実行判定によって決定される。
特別態様実行判定は、特別態様実行判定テーブルを参照して実行される。特別態様実行判定テーブルは、設定値に対応付けられている。特別態様実行判定テーブルは、設定値に対応付けられている。すなわち、特別態様実行判定テーブルとして、設定値「6」に対応付けられた特別態様実行判定テーブルと、設定値「5」に対応付けられた特別態様実行判定テーブルと、設定値「1」〜設定値「4」に対応付けられた特別態様実行判定と、が設けられている。
図70に、特別態様実行判定テーブルの構成例を示す。各特別態様実行判定テーブルは、左打ち演出を特別態様で実行する/実行しないことに対する選択率が図70に示す所定の選択率となるように、適宜に設定されている。
特別態様実行判定テーブルによると、設定値「5」の場合よりも設定値「6」の場合の方が「左打ち演出を特別態様で実行する」に対する選択率が高い。すなわち、設定値「5」の場合よりも設定値「6」の場合の方が、特別態様の左打ち演出が実行され易い。また、設定値「1」〜設定値「4」の場合「左打ち演出を特別態様で実行する」が選択されることはない。第5実施形態では、設定値「5」の場合または設定値「6」の場合に、その設定値が設定されていることが示唆されるからである。
演出制御用マイコン121は、ステップS4309で遊技状態コマンドを受信したと判定すると、ステップS4310の遊技状態設定処理の次に、特別態様実行判定に係る処理を行う。演出制御用マイコン121は、特別態様実行判定に係る処理において、最初に、当該遊技状態設定処理において、前述の高確率高ベース遊技状態であることを示す遊技状態フラグ「01H」または低確率高ベース遊技状態であることを示す遊技状態フラグ「02H」から、通常遊技状態であることを示す遊技状態フラグ「00H」に変更したか否かを判定する。演出制御用マイコン121は、遊技状態フラグ「00H」に変更したと判定すると、次に、設定値を確認し、確認した設定値に対応付けられた特別態様実行判定テーブルに基づいて特別態様実行判定を行う。
演出制御用マイコン121は、特別態様実行判定で「左打ち演出を特別態様で実行する」と判定すると、左打ち演出を特別態様で実行させる。演出制御用マイコン121は、設定値「5」が設定されていれば、女性の声の「左打ちに戻してね」という音声を5回スピーカー52から出力し、設定値「6」が設定されていれば、女性の声の「左打ちに戻してね」という音声を6回スピーカー52から出力する。一方、演出制御用マイコン121は、特別態様実行判定で「左打ち演出を特別態様で実行しない」と判定すると、左打ち演出を通常態様で実行させる。この場合、演出制御用マイコン121は、男性の声の「左打ちに戻してください」という音声を5回スピーカー52から出力する。
また、演出制御用マイコン121は、特別態様実行判定で「左打ち演出を特別態様で実行する」と判定すると、設定値「5」が設定されていれば、設定値「5」に係る特別態様の左打ち演出を行うことを示す左打ち演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットし、設定値「6」が設定されていれば、設定値「6」に係る特別態様の左打ち演出を行うことを示す左打ち演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。一方、演出制御用マイコン121は、特別態様実行判定で「左打ち演出を特別態様で実行しない」と判定すると、通常態様の左打ち演出を行うことを示す左打ち演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。出力バッファにセットされた各左打ち演出開始コマンドは、ステップS4004のコマンド送信処理によって、画像制御基板140に出力される。なお、各左打ち演出開始コマンドには、左打ち演出音声が出力される時間に関する情報が含まれている。
画像制御基板140は、左打ち演出開始コマンドを受信すると、表示部50aの左上に左打ち演出画像G41を表示し、左打ち演出開始コマンドが示す左打ち演出音声が出力される時間が経過すると、当該左打ち演出画像G41を消去する。
以上のように、第5実施形態に係るパチンコ遊技機PY5によれば、遊技球の適切な発射方法が異なる遊技状態に切り替わることに応じて、当該切り替わった後の遊技状態に係る遊技球の発射方法、具体的には「左打ち」を促す左打ち演出が実行されるときに、設定値に関する情報として、設定値が相対的に高い設定値「5」または設定値「6」に設定されていることを示唆する特別態様で実行されることがある。よって、一般的にはあまり注目されない遊技球の発射方法を促す演出に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。さらに、第5実施形態では、遊技者に有利な高確率高ベース遊技状態または低確率高ベース遊技状態から遊技者に不利な通常遊技状態に切り替わるときではあるが、左打ち演出が特別態様で実行されると、設定値が相対的に高くて遊技者にとって有利な設定値「5」または設定値「6」に設定されていることが示唆されたことになるので、遊技者の遊技意欲の減退を緩和することができる。さらに、左打ち演出は、通常遊技状態に移行した後、比較的短い時間で終了するので、左打ち演出に減り張りをつけ、左打ち演出の演出効果が低下することを防ぐことができる。
また、第5実施形態では詳細な説明は行われなかったが、大当たり遊技が開始されると、大当たり遊技においては、基本的な実施形態で説明されたように、右打ち画像G2が表示される。すなわち、大当たり遊技においては、左打ち演出に対応する演出として、右打ちを行って、大入賞口14に向けて遊技球を発射させることを促す演出(右打ち演出)を行う。また、詳細な説明は省略するが、右打ちが行われることが適切な高確率高ベース遊技状態(確変演出モード)および低確率高ベース遊技状態(時短演出モード)においても、右打ち画像G2と同一の画像または右打ち画像G2と異なるが同一もしくは類似の機能を有する画像が表示され、第2始動口12に向けて遊技球を発射させることを促す演出(右打ち演出)が行われる。そして、このように右打ち演出が実行されるが、右打ち演出では、設定値示唆演出は実行されない。すなわち、右打ち演出については、第5実施形態における左打ち演出に係る通常態様(設定値に関する情報を示唆しない通常(デフォルト)の通常態様)のような態様のみが設けられている。ただし、右打ち演出を画像および音声で実行可能に構成し、当該右打ち演出では、第5実施形態に係る左打ち演出のように設定値示唆演出が実行可能であるが、左打ち演出では設定値示唆演出が実行されないようにしても良い。
(第5実施形態の変更例)
次に、第5実施形態に係るパチンコ遊技機PY5の変更例について説明する。設定値示唆演出に係る具体的な演出内容は第5実施形態に限られず、適宜に変更しても良い。例えば、設定値示唆演出に係る音声の内容を「左打ちに戻してね」以外の内容にしても良い。また、設定値示唆演出に係る音声の回数について、設定値「5」の場合は2回などの5回以外の回数にし、設定値「6」の場合は3回などの6回以外の回数にしても良い。
さらに、第5実施形態では、設定値「5」が設定されている場合と設定値「6」が設定されている場合とで、設定値示唆演出に係る音声の内容は同一であり、音声の回数が異なるが、音声の回数は同一であるが、音声の内容が異なるように構成しても良い。また、設定値「5」が設定されている場合と設定値「6」が設定されている場合とで、設定値示唆演出に係る音声の内容および回数の何れも異なるようにしても良い。
また、第5実施形態では、左打ち演出の演出態様について、音声の内容および音声の種類で通常態様と特別態様とが判別可能に構成されているが、音声の内容および音声の種類の何れか一方を同一にして他方を異なるようにして、判別できるようにしてもよい。さらには、音声の内容および音声の種類の何れも同一にして、音声の回数によって、通常態様と特別態様、さらには、通常態様と、第1特別態様と、第2特別態様を判別できるようにしても良い。例えば、同一の左打ち演出音声の内容および種類について、通常態様の場合は音声の出力回数が1回、第1特別態様の場合は音声の出力回数が2回、第2特別態様の場合は音声の出力回数が3回となるようにしても良い。
また、第5実施形態では、設定値示唆演出は、スピーカー52から出力される音で行われているが、設定値示唆演出を行う演出装置は特に限定されずに適宜に変更しても良い。例えば、画像表示装置50に表示される画像、盤可動体55kによる動作、または枠ランプ53による発光など他の演出装置を用いて設定値示唆演出を行うようにしても良い。あるいは、左打ち演出画像G41の表示態様または表示位置によって設定値示唆演出を実行しても良い。例えば、通常態様の色彩と第1特別態様の色彩と第2特別態様の色彩とを相互に異ならせても良い。あるいは、通常態様の大きさと第1特別態様の大きさと第2特別態様の大きさとを相互に異ならせても良い。
さらに、第5実施形態では、左打ち演出について、左打ち演出音声の演出内容で通常態様と特別態様が区別されているが、左打ち演出音声が実行されるかされないかで通常態様と特別態様が区別されるようにしても良い。例えば、通常態様の左打ち演出が実行される場合は、左打ち演出画像が表示部50aに表示されるのみであり、特別態様の左打ち演出音声では、同一の左打ち演出画像が表示部50aに表示され、さらに左打ち演出音声がスピーカー52から出力されるようにしても良い。また、通常態様の左打ち演出音声が実行される場合は、左打ち演出音声がスピーカー52から出力されるのみであり、特別態様の左打ち演出音声では、同一の左打ち演出音声がスピーカー52から出力され、さらに左打ち演出画像が表示部50aで表示されるようにしても良い。
また、第5実施形態では、設定値示唆演出が示唆する設定値に関する情報として、設定値が相対的に高い設定値「5」が設定されていることと設定値「6」が設定されていることが設定されているが、この情報は第5実施形態に限られず適宜に変更可能である。例えば、設定値示唆演出が示唆する設定値に関する情報として、設定値が相対的に高い設定値「5」が設定されていることと設定値「6」が設定されていることの何れか一方のみに設定しても良い。また、設定値が相対的に高い設定値「5」が設定されていることと設定値「6」が設定されていることに加えて、あるいは代えて、他の設定値の全てあるいは一部が設定されていることも設定値示唆演出が示唆する内容としても良い。さらには、具体的な設定値ではなく、設定値が奇数であること、設定値が偶数であること、相対的に高い設定値であること、および相対的に低い設定値であることの全てあるいは何れかを設定値示唆演出が示唆する設定値に関する情報としても良い。
また、第5実施形態では、左打ちを促す左打ち演出を用いて設定値示唆演出が実行されているが、設定値示唆演出が行われる遊技球の発射方法は左打ちに限られず、右打ちを促す右打ち演出を用いて設定値示唆演出を実行しても良い。この場合、設定値示唆演出の時期としては、右打ちに係る遊技状態に移行した直後の特定の期間において実行しても、右打ちに係る遊技状態の途中の特定の期間において実行しても、右打ちに係る遊技状態の最後の特定の期間において実行しても、右打ちに係る遊技状態の全期間において実行しても良い。
さらに、第5実施形態では、左打ちに係る遊技状態(通常遊技状態)に移行した直後の特定の期間において設定値示唆演出が実行されているが、設定値示唆演出の実行期間は適宜に変更しても良い。また、第5実施形態では、右打ちに係る遊技状態から左打ちに係る通常遊技状態に移行し、通常演出モードによる演出が開始されるときに設定値示唆演出が実行されているが、例えば、大当たり遊技状態や高ベース遊技状態などの右打ちに係る遊技状態から、基本的には左打ちを行う高確率低ベース遊技状態または低確率低ベース遊技状態に移行し、当該移行に応じて共通の潜伏モードを設定可能に構成しておき、当該潜伏モードによる演出が開始されるときに設定値示唆演出が実行されるようにしても良い。
また、遊技状態の変更を伴わなくとも、例えば、左打ちに係る遊技状態(通中遊技状態)において、右打ちが行われてしまった場合に、適切な発射方法は左打ちであるので、左打ちに戻すことを注意喚起する演出(左打ち注意喚起演出)を実行するように構成し、左打ち注意喚起演出において、当該演出の演出態様を特別態様とすることで設定値示唆演出を実行するようにしても良い。
<第6実施形態>
次に、前述の本発明に係る基本的な実施形態に基づいて、本発明に係る第6実施形態について説明する。以下においては、主に、第6実施形態として、基本的な実施形態と異なる点について説明する。また、基本的な実施形態と同一の構成、または同様に対応する構成については同一の符号、および用語を用いる。
第6実施形態に係るパチンコ遊技機PY6は、電源投入されてから経過した時間を計測可能であり、経過した時間が所定時間になったとき、所定条件が成立していることを条件に、設定値に関する情報を示唆する演出(設定値示唆演出)を実行する。詳細は後述するが、所定条件は、当該パチンコ遊技機PY6において払い出された遊技球(賞球)の総数を、発射された遊技球の総数で割って100を掛けた値(以下、「計測値」と称する)が、設定値に応じて設定された判定値以上であるか否かを判定する設定値示唆演出実行判定において、判定値以上であると判定されることである。
ここで、図71に、第6実施形態に係るパチンコ遊技機PY6の遊技制御基板100側の電気的な構成を示すブロック図を示す。基本的な実施形態で説明したように、第1始動口センサ11aや第2始動口センサ12aなどの第1始動口11や第2始動口12などに入賞した遊技球を検知するセンサが設けられているが、第6実施形態では、これらのセンサに加えて、図71に示すように、遊技領域6に進入した後に遊技領域6の外へ排出される遊技球を検知するアウトセンサ19aが設けられている。
詳細な説明は省略するが、一般入賞口10、第1始動口11、第2始動口12、および大入賞口14、およびアウト口19を通過した遊技球は、遊技球が流下可能な1つの経路(図示なし)に集められる。すなわち、発射された遊技球は、最終的にこの経路を通過して遊技領域6の外へ排出される。なお、一般入賞口10、第1始動口11、第2始動口12、および大入賞口14、およびアウト口19を通過した遊技球が、流下可能な1つの経路のことを「アウト経路」と称する。また、アウト経路を通過する遊技球のことを「アウト球」と称する。
アウト経路には、遊技球を検知するアウトセンサ19aが設けられている。よって、アウトセンサ19aは、発射された全ての遊技球を検知する。また、アウトセンサ19aが設けられていることに伴って、遊技制御用マイコン101は、ステップS104のセンサ検知処理において、アウト球が発生したか否かを判定する。例えば、図72に示すように、遊技制御用マイコン101は、センサ検知処理のステップS224の後に、ステップS225として、アウト球が発生したか否か、言い換えるとアウトセンサ19aが遊技球を検知したか否かを判定する。遊技制御用マイコン101は、アウト球が発生していないと判定すると(S225でNO)そのままセンサ検知処理を終える一方、アウト球が発生したと判定すると、ステップS226において、アウト球が発生したことを示すアウト指定コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットし、センサ検知処理を終える。遊技用RAM104の出力バッファにセットされた遊技球はステップS107における出力処理によって演出制御基板120に送信される。
また、遊技制御用マイコン101は、ステップS221の大入賞口賞球処理において、大入賞口14への入賞に応じて14個の賞球を払い出すことを示す大入賞口賞球払出指定コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットして演出制御基板120に送信する。
また、図72に、第6実施形態に係るパチンコ遊技機PY6の演出制御基板120側の電気的な構成を示すブロック図を示す。図72に示すように、演出制御基板120には、RTC(Real-Time Clock)131が実装されている。RTC131は、現時点の日時(日付及び時刻)を計測する。RTC131は、所定の島電源供給装置(図示なし)からパチンコ遊技機PY6に電力が供給されているときにはその電力によって動作し、島電源供給装置から電力が供給されていないときには、電源基板190が備えるバックアップ電源回路(図示なし)から供給される電力によって動作する。このため、RTC131は、パチンコ遊技機PY6の電源が投入されていないときにも現在の日時を計測することが可能である。なお、RTC131に対するバックアップ電源回路を演出制御基板120に設けてもよい。バックアップ電源回路には、コンデンサや内蔵電池(ボタン電池等)を含む回路を採用することができる。
さらに、演出制御基板120の演出用RAM124には、電源投入されてから発生したアウト球の総数、言い換えると電源投入されてから発射された遊技球の総数を計数するアウト球カウンタ132が設けられている。また、演出制御基板120の演出用RAM124には、電源投入されてから大入賞口14への入賞によって払い出された遊技球(賞球)の総数を計数する賞球カウンタ133が設けられている。
次に、演出制御用マイコン121が行う処理について説明する。図74は、第6実施形態における受信コマンド解析処理(S4201)に係るフローチャートの一部(後半)を示す図である。演出制御用マイコン121は、ステップS4320で設定値指定コマンドを受信していないと判定した後、またはステップS4321の設定値設定処理を終えた後に、ステップS4322として、アウト指定コマンドを受信したか否かを判定する。演出制御用マイコン121は、アウト指定コマンドを受信していないと判定するとそのままステップS4324に進み、アウト指定コマンドを受信したと判定するとステップS4323において、アウト球の総数を計数する処理(アウト球計数処理)を行ってからステップS4324に進む。演出制御用マイコン121は、アウト球計数処理において、アウト球カウンタ132のカウンタ値を「1」加算する。
さらに、演出制御用マイコン121は、ステップS4324において、大入賞口賞球払出指定コマンドを受信したか否かを判定する。演出制御用マイコン121は、大入賞口賞球払出指定コマンドを受信していないと判定するとそのまま受信コマンド解析処理を終え、大入賞口賞球払出指定コマンドを受信したと判定するとステップS4325において、大入賞口14への入賞に基づいて払い出された遊技球(賞球)の総数を計数する処理(大入賞口賞球計数処理)を行ってから受信コマンド解析処理を終える。演出制御用マイコン121は、大入賞口賞球計数処理において、賞球カウンタ133のカウンタ値を、大入賞口14への入賞によって払い出される遊技球(賞球)の個数に対応する分、具体的には「14」加算する。
また、演出制御用マイコン121は、ステップS4012の10msタイマ割り込み処理において、ステップS4203の発光データ作成処理を行った後に、設定値示唆演出に関する処理(設定値示唆演出処理)を行う。ここで、第6実施形態で実行可能な設定値示唆演出について説明する。設定値示唆演出には、準確証演出と、確証演出とがある。
準確証演出は、設定値がある2つの設定値のうち何れかであることを示唆する演出である。準確証演出には、設定値が1か6の何れかであることを示唆する準確証演出(第1準確証演出)と、設定値が2か5の何れかであることを示唆する準確証演出(第2準確証演出)と、設定値が3か4の何れかであることを示唆する準確証演出(第3準確証演出)と、がある。第1準確証演出は設定値が1および6のときに実行可能であり、第2準確証演出は設定値が2および5のときに実行可能であり、第3準確証演出は設定値が3および4のときに実行可能である。
一方、確証演出は、設定値がある設定値であることを示唆する演出である。確証演出には、設定値が6であることを示唆する確証演出(第1確証演出)と、設定値が5であることを示唆する確証演出(第2確証演出)と、設定値が4であることを示唆する確証演出(第3確証演出)と、がある。第1確証演出は設定値が6のときに実行可能であり、第2確証演出は設定値が5のときに実行可能であり、第3確証演出は設定値が4のときに実行可能である。
次に、設定値示唆演出処理について説明する。演出制御用マイコン121は、設定値示唆演出において、まずは、RTC131を確認して、電源投入から経過した時間が予め設定された所定時間、具体的には、5時間、または10時間であるか否かを判定する。演出制御用マイコン121は、電源投入から経過した時間が5時間、または10時間であると判定すると、次に特図変動表示、または大当たり遊技が実行されているか否か、すなわち遊技制御用マイコン101による何らかの遊技が実行されているか否かを判定する。演出制御用マイコン121は、特図変動表示、または大当たり遊技が実行されていると判定すると、アウト球カウンタ132が示すアウト球の総数と賞球カウンタ133が示す大入賞口14への入賞に基づく賞球の総数に基づいて前述の計測値を算出し、当該計測値が、現在設定されている設定値に応じた判定値以上であるか否かを判定する。
判定値は設定値に応じて設定されている。よって、設定値に応じた判定値として、設定値「6」に応じた判定値(V6)、設定値「5」に応じた判定値(V5)、設定値「4」に応じた判定値(V4)、設定値「3」に応じた判定値(V3)、設定値「2」に応じた判定値(V2)、および設定値「1」に応じた判定値(V1)がある。設定値が高くなるにつれて判定値が高くなるように判定値が設定されている。すなわち、判定値V6>判定値V5>判定値V4>判定値V3>判定値V2>判定値V1となるように判定値が設定されている。
演出制御用マイコン121は、計測値が、現在設定されている設定値に応じた判定値以上であると判定すると、電源投入から経過した時間が5時間である場合は、準確証演出を実行するか否かを判定する準確証演出実行判定を行い、電源投入から経過した時間が10時間である場合は、さらに設定値「4」、設定値「5」、および設定値「6」が設定されていることを条件に確証演出を実行するか否かを判定する確証演出実行判定を行う。前述の通り、確証演出は、設定値「4」、設定値「5」、または設定値「6」を示唆する演出であるからである。
準確証演出実行判定は、準確証演出実行判定テーブルを参照して実行される。準確証演出実行判定テーブルは、設定値に対応付けられている。図75(A)に準確証演出実行判定テーブルの構成例を示す。図75(A)に示すように、準確証演出実行判定テーブルとして、設定値「6」に対応付けられた準確証演出実行判定テーブルと、設定値「5」に対応付けられた準確証演出実行判定テーブルと、設定値「4」に対応付けられた準確証演出実行判定テーブルと、設定値「3」に対応付けられた準確証演出実行判定テーブルと、設定値「2」に対応付けられた準確証演出実行判定テーブルと、設定値「1」に対応付けられた準確証演出実行判定テーブルと、が設けられている。各準確証演出実行判定テーブルは、準確証演出を実行する/実行しないことに対する選択率が図75(A)に示す所定の選択率となるように、適宜に設定されている。
なお、前述したように、設定値「6」または設定値「1」が設定されているときに行われる準確証演出は第1準確証演出である。よって、設定値「6」に対応付けられた準確証演出実行判定テーブルに基づく準確証演出実行判定、および設定値「1」に対応付けられた準確証演出実行判定テーブルに基づく準確証演出実行判定は、第1準確証演出を実行するか否かの判定(第1準確証演出実行判定)であると言える。同様に、設定値「5」に対応付けられた準確証演出実行判定テーブルに基づく準確証演出実行判定、および設定値「2」に対応付けられた準確証演出実行判定テーブルに基づく準確証演出実行判定は、第2準確証演出を実行するか否かの判定(第2準確証演出実行判定)であると言える。また、設定値「4」に対応付けられた準確証演出実行判定テーブルに基づく準確証演出実行判定、および設定値「3」に対応付けられた準確証演出実行判定テーブルに基づく準確証演出実行判定は、第3準確証演出を実行するか否かの判定(第3準確証演出実行判定)であると言える。
ここで、設定値「6」に対応付けられた準確証演出実行判定テーブル、および設定値「1」に対応付けられた準確証演出実行判定テーブルによると、設定値「6」の場合の方が、準確証演出(第1準確証演出)を実行することに対する選択率が高い。また、設定値「5」に対応付けられた準確証演出実行判定テーブル、および設定値「2」に対応付けられた準確証演出実行判定テーブルによると、設定値「5」の場合の方が、準確証演出(第2準確証演出)を実行することに対する選択率が高い。さらに、設定値「4」に対応付けられた準確証演出実行判定テーブル、および設定値「3」に対応付けられた準確証演出実行判定テーブルによると、設定値「4」の場合の方が、準確証演出(第3準確証演出)を実行することに対する選択率が高い。すなわち、第1準確証演出、第2準確証演出、および第3準確証演出について、当該準確証演出に関連付けられた設定値が高い方が当該準確証演出が実行され易い。よって、第1準確証演出、第2準確証演出、および第3準確証演出が実行されると、当該準確証演出に関連付けられた設定値の中で高い方の設定値が設定されていることに期待を持つことができる。
演出制御用マイコン121は、準確証演出実行を行う際に、演出用RAM124に記憶されている設定値フラグに基づいて設定値を確認し、確認した設定値に対応付けられた準確証演出実行判定テーブルに基づいて準確証演出実行判定(第1準確証演出実行判定、第2準確証演出実行判定、第3準確証演出実行判定)を行う。
演出制御用マイコン121は、第1準確証演出実行判定で「準確証演出(第1準確証演出)を実行する」と判定すると、第1準確証演出の演出内容を表す第1準確証演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。同様に、演出制御用マイコン121は、第2準確証演出実行判定で「準確証演出(第2準確証演出)を実行する」と判定すると、第2準確証演出の演出内容を表す第2準確証演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットし、第3準確証演出実行判定で「準確証演出(第3準確証演出)を実行する」と判定すると、第3準確証演出の演出内容を表す第3準確証演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。
出力バッファにセットされた第1準確証演出開始コマンド、第2準確証演出開始コマンド、および第3準確証演出開始コマンドは、ステップS4004のコマンド送信処理によって、画像制御基板140に出力される。そして、画像制御基板140は、第1準確証演出開始コマンドを受信すると、第1準確証演出開始コマンドが示す演出内容の第1準確証演出を表示部50aにおいて行う。同様に、画像制御基板140は、第2準確証演出開始コマンドを受信すると、第2準確証演出開始コマンドが示す演出内容の第2準確証演出を表示部50aにおいて行い、第3準確証演出開始コマンドを受信すると、第3準確証演出開始コマンドが示す演出内容の第3準確証演出を表示部50aにおいて行う。第1準確証演出、第2準確証演出、および第3準確証演出の具体的な演出内容は後述する。
また、確証演出実行判定は、確証演出実行判定テーブルを参照して実行される。図75(B)に確証演出実行判定テーブルの構成例を示す。確証演出実行判定テーブルは、設定値に対応付けられている。図75(B)に示すように、確証演出実行判定テーブルとして、設定値「6」に対応付けられた確証演出実行判定テーブルと、設定値「5」に対応付けられた確証演出実行判定テーブルと、設定値「4」に対応付けられた確証演出実行判定テーブルと、が設けられている。各確証演出実行判定テーブルは、準確証演出を実行する/実行しないことに対する選択率が図75(B)に示す所定の選択率となるように、適宜に設定されている。
なお、前述したように、設定値「6」が設定されているときに行われる確証演出は第1確証演出である。よって、設定値「6」に対応付けられた確証演出実行判定テーブルに基づく確証演出実行判定は、第1確証演出を実行するか否かの判定(第1確証演出実行判定)であると言える。同様に、設定値「5」に対応付けられた確証演出実行判定テーブルに基づく確証演出実行判定は、第2確証演出を実行するか否かの判定(第2確証演出実行判定)であると言える。また、設定値「4」に対応付けられた確証演出実行判定テーブルに基づく確証演出実行判定は、第3確証演出を実行するか否かの判定(第3確証演出実行判定)であると言える。
ここで、設定値「6」に対応付けられた確証演出実行判定テーブル、設定値「5」に対応付けられた確証演出実行判定テーブル、および設定値「4」に対応付けられた確証演出実行判定テーブルによると、設定値「6」>設定値「5」>設定値「4」の順番で、確証演出を実行することに対する選択率が高い。すなわち、設定値が高い方が確証演出が実行され易い。
演出制御用マイコン121は、確証演出実行を行う際に、演出用RAM124に記憶されている設定値フラグに基づいて設定値を確認し、確認した設定値に対応付けられた確証演出実行判定テーブルに基づいて確証演出実行判定(第1確証演出実行判定、第2確証演出実行判定、第3確証演出実行判定)を行う。
演出制御用マイコン121は、第1確証演出実行判定で「確証演出(第1確証演出)を実行する」と判定すると、第1確証演出の演出内容を表す第1確証演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。同様に、演出制御用マイコン121は、第2確証演出実行判定で「確証演出(第2確証演出)を実行する」と判定すると、第2確証演出の演出内容を表す第2確証演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットし、第3確証演出実行判定で「確証演出(第3確証演出)を実行する」と判定すると、第3確証演出の演出内容を表す第3確証演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。
出力バッファにセットされた第1確証演出開始コマンド、第2確証演出開始コマンド、および第3確証演出開始コマンドは、ステップS4004のコマンド送信処理によって、画像制御基板140に出力される。そして、画像制御基板140は、第1確証演出開始コマンドを受信すると、第1確証演出開始コマンドが示す演出内容の第1確証演出を表示部50aにおいて行う。同様に、画像制御基板140は、第2確証演出開始コマンドを受信すると、第2確証演出開始コマンドが示す演出内容の第2確証演出を表示部50aにおいて行い、第3確証演出開始コマンドを受信すると、第3確証演出開始コマンドが示す演出内容の第3確証演出を表示部50aにおいて行う。第1確証演出、第2確証演出、および第3確証演出の具体的な演出内容は後述する。
次に、準確証演出の具体例について説明する。準確証演出は表示部50aにおいて画像を表示することで行われる。以下において、準確証演出を構成する画像のことを「準確証演出画像」と称する。準確証演出画像は、準確証演出の演出種別によって異なる。すなわち、第1準確証演出を構成する準確証演出画像と、第2準確証演出を構成する準確証演出画像と、第3準確証演出を構成する準確証演出画像と、は相互に異なる。以下において、第1準確証演出を構成する準確証演出画像のことを「第1準確証演出画像」と称し、第2準確証演出を構成する準確証演出画像のことを「第2準確証演出画像」と称し、第3準確証演出を構成する準確証演出画像のことを「第3準確証演出画像」と称する。
第1準確証演出画像、第2準確証演出画像、および第3準確証演出画像は、共通してユニフォームを着た所定のキャラクターで構成されているが、そのユニフォームに付された背番号が異なる。第1準確証演出画像に係る背番号は「16」であり、第2準確証演出画像に係る背番号は「25」であり、第3準確証演出画像に係る背番号は「34」である。第1準確証演出は設定値「1」または設定値「6」が設定されていることを示唆するので、その「1」と「6」とで構成された「16」を表す背番号を含む第2準確証演出画像を表示することで、設定値「1」または設定値「6」が設定されていることを示唆する。同様に、第2準確証演出は設定値「2」または設定値「5」が設定されていることを示唆するので、その「2」と「5」とで構成された「25」を表す背番号を含む第2準確証演出画像を表示することで、設定値「2」または設定値「5」が設定されていることを示唆する。また、第3準確証演出は設定値「3」または設定値「4」が設定されていることを示唆するので、その「3」と「4」とで構成された「34」を表す背番号を含む第2準確証演出画像を表示することで、設定値「3」または設定値「4」が設定されていることを示唆する。
ここで、図76に、表示部50aに表示される準確証演出画像の具体例を示す。図76(A)は第1準確証演出画像の具体例を示す図であり、図76(B)は第2準確証演出画像の具体例を示す図であり、図76(C)は第3準確証演出画像の具体例を示す図である。前述の通り、第1準確証演出開始コマンドが画像制御基板140に送信されると、画像制御基板140は、第1準確証演出として、図76(A)に示す第1準確証演出画像G71を、表示部50aに他の画像に重畳的に表示する。また、前述の通り、第2準確証演出開始コマンドが画像制御基板140に送信されると、画像制御基板140は、第2準確証演出として、図76(B)に示す第2準確証演出画像G72を、表示部50aに他の画像に重畳的に表示する。さらに、前述の通り、第3準確証演出開始コマンドが画像制御基板140に送信されると、画像制御基板140は、第3準確証演出として、図76(C)に示す第3準確証演出画像G73を、表示部50aに他の画像に重畳的に表示する。
なお、第1準確証演出、第2準確証演出、および第3準確証演出の演出時間、すなわち、第1準確証演出画像G71、第2準確証演出画像G72、および第3準確証演出画像G73を表示部50aに表示する時間は同一に設定されている。第1準確証演出、第2準確証演出、および第3準確証演出の演出時間は特に制限されずに、適宜に設定可能であるが、第6実施形態では、3秒に設定されている。
次に、確証演出の具体例について説明する。確証演出は表示部50aにおいて画像を表示することで行われる。以下において、確証演出を構成する画像のことを「確証演出画像」と称する。確証演出画像は、確証演出の演出種別によって異なる。すなわち、第1確証演出を構成する確証演出画像と、第2確証演出を構成する確証演出画像と、第3準確証演出を構成する確証演出画像と、は相互に異なる。以下において、第1確証演出を構成する確証演出画像のことを「第1確証演出画像」と称し、第2確証演出を構成する確証演出画像のことを「第2確証演出画像」と称し、第3確証演出を構成する確証演出画像のことを「第3確証演出画像」と称する。
第1確証演出画像、第2確証演出画像、および第3確証演出画像のそれぞれは、異なるキャラクターで構成される。第1確証演出画像はキャラクターAで構成され、第2確証演出画像はキャラクターBで構成され、第3確証演出画像はキャラクターCで構成される。また、各確証演出は、各確証演出画像を用いたアニメーションで構成されている。具体的には、各確証演出において、キャラクターで構成された確証演出画像が表示部50aの周縁部分を走って一周する。
ここで、図77〜図79に、表示部50aで行われる確証演出の具体例を示す。図77は第1確証演出の具体例を示す図であり、図78は第2確証演出の具体例を示す図であり、図79は第3確証演出の具体例を示す図である。
前述の通り、画像制御基板140は、第1確証演出開始コマンドを受信すると直ぐに、第1確証演出を開始させる。第1確証演出では、まずは図77(A)に示すように、キャラクターAを表す第1確証演出画像G74を、表示部50aの下端部中央に表示する。次に、図77(B)〜図77(C)に示すように、表示部50aの周縁部分を時計回りに走る。そして、第1確証演出画像G74は、最後に、図77(D)に示すように、走り始めた表示部50aの下端部中央まで戻ってくると、そこで停止し、図77(E)に示すように消える。このように、第1確証演出画像G74が出現してから、表示部50aの周縁部分を走って消えるまでが第1確証演出を構成する。
また、前述の通り、画像制御基板140は、第2確証演出開始コマンドを受信すると直ぐに、第2確証演出を開始させる。第2確証演出では、まずは図78(A)に示すように、キャラクターBを表す第2確証演出画像G75を、表示部50aの下端部中央に表示する。次に、図78(B)〜図78(C)に示すように、第2確証演出画像G75は、表示部50aの周縁部分を時計回りに走る。そして、第2確証演出画像G75は、最後に、図78(D)に示すように、走り始めた表示部50aの下端部中央まで戻ってくると、そこで停止し、図78(E)に示すように消える。このように、第2確証演出画像G75が出現してから、表示部50aの周縁部分を走って消えるまでが第2確証演出を構成する。
さらに、前述の通り、画像制御基板140は、第3確証演出開始コマンドを受信すると直ぐに、第3確証演出を開始させる。第3確証演出では、まずは図79(A)に示すように、キャラクターCを表す第3確証演出画像G76を、表示部50aの下端部中央に表示する。次に、図79(B)〜図79(C)に示すように、第3確証演出画像G76は、表示部50aの周縁部分を時計回りに走る。そして、第3確証演出画像G76は、最後に、図79(D)に示すように、走り始めた表示部50aの下端部中央まで戻ってくると、そこで停止し、図79(E)に示すように消える。このように、第3確証演出画像G76が出現してから、表示部50aの周縁部分を走って消えるまでが第3確証演出を構成する。
なお、第1確証演出、第2確証演出、および第3確証演出の演出時間、すなわち、第1確証演出画像G74、第2確証演出画像G75、および第3確証演出画像G76を表示部50aに表示する時間は同一に設定されている。第1確証演出、第2確証演出、および第3確証演出の演出時間は特に制限されずに、適宜に設定可能であるが、第6実施形態では、10秒に設定されている。さらに、第1確証演出、第2確証演出、および第3確証演出に係る第1確証演出画像G74、第2確証演出画像G75、および第3確証演出画像G76の動作内容(走り方)も略同一に設定されている。
以上のように、第6実施形態に係るパチンコ遊技機PY6によれば、アウト球の総数と大入賞口14への入賞に基づく賞球の総数に基づいて算出された計測値が、現在設定されている設定値に応じた判定値以上であることを条件に、確証演出が実行される。すなわち、その日において当該パチンコ遊技機PY6における実績に応じて確証演出が実行されることとなる。よって、設定値を示唆する確証演出に対する信頼性の低下を防ぐことができる。また、パチンコ遊技機PY6によれば、計測値が、現在設定されている設定値に応じた判定値以上であるという条件を含んでいるが、基本的には電源投入してから経過した時間が所定時間になると、準確証演出または確証演出の実行の機会が訪れる。よって、準確証演出または確証演出の実行の可否を所定の判定で決定する場合に比べて、確実に実行の機会を設けることができるので、遊技興趣の低下を防ぐことができる。また、準確証演出または確証演出は、特図可変表示や大当たり遊技などの遊技制御用マイコン101による遊技が行われていることを条件に実行される。よって、稼働率の低下を抑えることができる。
(第6実施形態の変更例)
次に、第6実施形態に係るパチンコ遊技機PY6の変更例について説明する。準確証演出および確証演出に係る具体的な演出内容は第6実施形態に限られず、適宜に変更しても良い。例えば、準確証演出画像の内容を、背番号が付されたユニフォームを着たキャラクター以外にしても良い。また、確証演出画像の内容を、キャラクターの表示部50aの周縁部の時計回りの走行以外にしても良い。
さらに、第6実施形態では、第1準確証演出、第2準確証演出、および第3準確証演出はキャラクターが共通し、背番号が異なるように構成することで区別されているが、キャラクターなどの画像を構成する対象、演出時間、画像の大きさ、または画像の色彩が異なるように構成することで区別するようにしても良い。また、第6実施形態では、第1確証演出、第2確証演出、および第3確証演出はキャラクターの動作が略同一であるが、キャラクターの種類が異なるように構成することで区別されているが、キャラクターの種類は同一であるが、キャラクターの動作、演出時間、画像の大きさ、または画像の色彩が異なるように構成することで区別するようにしても良い。
また、第6実施形態では、準確証演出および確証演出は、表示部50aに画像を表示することで実行されているが、準確証演出および確証演出を行う演出装置は特に限定されずに適宜に変更しても良い。例えば、スピーカー52から出力される音声、盤可動体55kによる動作、または枠ランプ53による発光など他の演出装置を用いて設定値示唆演出を行うようにしても良い。
さらに、第6実施形態では、確証演出が示唆する設定値に関する情報として、設定値が相対的に高い設定値「4」が設定されていること、設定値「5」が設定されていること、および設定値「6」が設定されていることが設定されているが、この情報は第6実施形態に限られず適宜に変更可能である。例えば、確証演出が示唆する設定値に関する情報として、設定値が相対的に高い設定値「4」が設定されていること、設定値「5」が設定されていること、および設定値「6」が設定されていることの何れか1つあるいは一部に設定しても良い。また、設定値「4」が設定されていること、設定値「5」が設定されていること、および設定値「6」が設定されていることに加えて、あるいは代えて、他の設定値の全てあるいは一部が設定されていることも確証演出が示唆する内容としても良い。
また、準確証演出が示唆する設定値に関する情報として、設定値「1」または「6」が設定されていること、設定値「2」または「5」が設定されていること、および設定値「3」または「4」が設定されていることが設定されているが、この情報は第6実施形態に限られず適宜に変更可能である。例えば、準確証演出が示唆する設定値に関する情報として、設定値「1」または「6」が設定されていること、設定値「2」または「5」が設定されていること、および設定値「3」または「4」が設定されていることの何れか1つあるいは一部に設定しても良い。また、設定値が奇数であること、および設定値が偶数であることを準確証演出が示唆する設定値に関する情報としても良い。
さらに、第6実施形態では、計測値が、設定されている設定値に応じた判定値以上であることを条件に準確証演出および確証演出が実行可能であるが、何れの演出についてもまたは何れか一方の演出については、当該条件が成立していなくても、実行可能に構成しても良い。また、第6実施形態では、遊技制御用マイコン101による遊技が実行されていることを条件に準確証演出および確証演出が実行可能であるが、何れの演出についてもまたは何れか一方の演出については、当該条件が成立していなくても、実行可能に構成しても良い。さらには、第6実施形態では、準確証演出実行判定で準確証演出を実行すると判定されること、および確証演出実行判定で確証演出を実行すると判定されることを条件に準確証演出および確証演出が実行可能であるが、何れの演出についてもまたは何れか一方の演出については、当該条件が成立していなくても、実行可能に構成しても良い。すなわち、電源投入から経過した時間が所定時間になったときに、計測値が、設定されている設定値に応じた判定値以上であると必ず準確証演出および確証演出の何れか一方または双方が実行されるようにしても良い。
また、準確証演出実行判定における準確証演出を実行することに対する選択率は第6実施形態に限られず適宜に変更しても良い。また、各準確証演出について準確証演出実行判定において準確証演出を実行することに対する選択率の設定値に応じた関係も第6実施形態に限られず適宜に変更しても良い。例えば、設定値「6」の場合も設定値「1」の場合も準確証演出を実行することに対する選択率を同一にしても良い。あるいは、設定値「6」の場合よりも設定値「1」の場合の方が準確証演出を実行することに対する選択率が高くなるようにしても良い。これらについては第2準確証演出および第3準確証演出についても同様である。
さらに、確証演出実行判定における確証演出を実行することに対する選択率は第6実施形態に限られず適宜に変更しても良い。また、確証演出について確証演出実行判定において確証演出を実行することに対する選択率の設定値に応じた関係も第6実施形態に限られず適宜に変更しても良い。例えば、設定値「6」の場合と設定値「5」の場合と設定値「4」の場合で確証演出を実行することに対する選択率を同一にしても良い。あるいは、設定値「6」<設定値「5」<設定値「4」の順番で確証演出を実行することに対する選択率が高くなるようにしても良い。
また、準確証演出および確証演出は、電源投入から経過した時間が所定時間になった場合に実行され得るが、所定時間の具体的内容は適宜に設定されても良い。さらに、第6実施形態では、準確証演出および確証演出が実行され得る電源投入から経過した時間は、2種類設けられているが、1種類あるいは3種類以上にしても良い。1種類の場合は、準確証演出および確証演出の何れか一方が実行され得るようにしても良い。また、3種類以上の場合は、異なる設定値に関する情報を示唆する演出を実行され得るようにしても良い。また、電源投入から経過した時間ではなく、遊技が開始されてから経過した時間や、時刻を準確証演出および確証演出が実行され得る時間にしても良い。
7.その他の変更例
また、基本的な実施形態に係るパチンコ遊技機PY、および第1実施形態に係るパチンコ遊技機PY1〜第6実施形態に係るパチンコ遊技機PY6についてのその他の変更例を以下に説明する。なお、以下において、パチンコ遊技機PY、およびパチンコ遊技機PY1〜パチンコ遊技機PY6について、「パチンコ遊技機PYなど」と称する
設定値シリンダ70、および設定値スイッチ71の構造は特に限定されずに適宜に変更できる。例えば、設定値を変更する操作を行えるようにする機械として、設定値シリンダ70に代えて、2接点式のスライドスイッチを用いても良い。この場合、一方の位置につまみが配置されると、設定値を変更する操作を行えるようにしても良い。さらに、設定値を設定する操作を行う機械として、設定値スイッチ71に代えて、ロータリースイッチやスライドスイッチを用いても良い。この場合、つまみの位置を直接設定値に対応付けても良い。また、設定値シリンダ70、および設定値スイッチ71の位置も特に限定されずに適宜に変更しても良い。
また、設定値表示器87の構成は特に限定されずに適宜に変更できる。例えば、設定値を表示する表示器として、ドットマトリクスLED表示器など他の表示器を用いても良い。さらに、設定値表示器87の位置も特に限定されずに適宜に変更できる。例えば、遊技制御基板100の上ではない箇所に設定値表示器87を配置しても良い。
さらに、前述の実施形態では、設定値シリンダ70を操作して設定値を変更する操作を行えるようにしたことによって、遊技用RAM104がクリアされているが、遊技用RAM104をクリアするための操作手段を設けるなどして、設定値を変更する操作を行えるようにする操作を行わずに遊技用RAM104をクリアできるようにしても良い。
また、設定値確定操作も、前述の実施形態に限られず、適宜に設定しても良い。例えば、遊技制御用マイコン101がハンドル72kへの回転操作を認識可能にしておき、ハンドル72kの回転操作が行われたことによって設定値を確定するようにしても良い。あるいは、所謂「貸球ボタン」や「返却ボタン」への操作を遊技制御用マイコン101が認識できるようにしておき、これらのボタンへの操作が行われたことによって設定値を確定するようにしても良い。
さらに、設定値として、設定値「1」〜設定値「6」の6つの設定値が設けられているが、設定値の数は6つに限られず適宜に設定しても良い。また、設定値に対する識別情報も「1」〜「6」などの数字に限られず「A」〜「F」などのように文字や他の記号であっても良い。
また、パチンコ遊技機PYなどでは、大当たり遊技で大入賞口14が開放可能であるが、大入賞口14以外にも大当たり遊技で開放可能な入賞領域を設けても良い。
また、パチンコ遊技機PYなどでは、特定の大当たり図柄種別に判定されると、必ず大当たり遊技後に高確率状態にて遊技が進行する。すなわち、高確率状態の設定が大当たり図柄種別に対応付けられている。しかしながら、高確率状態の設定条件を変更してもよい。例えば、大入賞装置14Dとは別に、開閉可能であり、開放時に遊技球が入球可能な第2大入賞装置を遊技領域6の遊技球が到達可能な位置に設けておき、大当たり遊技中の所定のラウンド遊技において第2大入賞装置が開放して第2大入賞装置に入球した遊技球が、その下流側に設けられた特定領域を通過すると、大当たり遊技の終了に伴って高確率状態が設定されるようにしてもよい。
この場合、例えば第2大入賞装置が入球容易な時間(例えば、29.5秒)開放する特定の大当たり図柄(高確率状態を設定させ易い大当たり図柄)と、第2大入賞装置が入球困難な時間(例えば、0.5秒)開放する非特定の大当たり図柄(高確率状態を設定させ難い大当たり図柄)と、を設けることができる。また、第2大入賞装置に入賞した遊技球が通過可能な領域として特定領域と非特定領域があり、遊技球を特定領域と非特定領域に振り分ける振分装置を設けておく。そして、第2大入賞装置の開放時間は同じであるが、第2大入賞装置の開放態様と振分装置の作動態様との組み合わせで、高確率状態を設定させ易い大当たり図柄と高確率状態を設定させ難い大当たり図柄を設けることも可能である。
さらに、パチンコ遊技機PYなどでは、遊技の進行に係る基本的な制御を遊技制御基板100が行い、遊技の進行(遊技の制御)に応じた演出の進行に係る基本的な制御を演出制御基板120が行うというように、遊技の制御と演出の制御とを異なる基板で行っているが、一つの基板で行うよう構成しても良い。この場合、画像制御基板140を、その一つの基板に含めても良く、また、その一つの基板とは別に設けても良い。
第1実施形態〜第6実施形態に係る設定値に関する演出などは異なる場面で実行可能であるが、1つのパチンコ遊技機PY1〜パチンコ遊技機PY6において、第1実施形態〜第6実施形態に係る設定値に関する演出を適宜に実行できるようにしても良い。
また、矛盾のない範囲で、本発明の遊技機を、アレンジボール機、雀球遊技機等の他の弾球遊技機や回胴式遊技機(所謂「スロットマシーン」)などに適用することも可能である。
8.実施形態に開示されている他の発明
この[発明を実施するための形態]における前段落までには、以下の発明A〜発明Fが開示されている。発明A〜発明Fの説明では、前述した発明を実施する形態における対応する構成の名称や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明を構成する手段などの要素はこの付記に限定されるものではない。なお、発明Aは、以下の発明A1〜A3の総称であり、発明Bは、以下の発明B1〜B5の総称であり、発明Cは、以下の発明C1〜C7の総称であり、発明Dは、以下の発明D1〜D5の総称であり、発明Eは、以下の発明E1〜E5の総称であり、発明Fは、以下の発明F1〜F6の総称である。
8−1−1.発明A1
発明A1に係る遊技機は、
通常遊技状態よりも遊技者に有利な有利遊技状態(大当たり遊技状態、高確率状態、時短状態など)にするか否かの判定(大当たり判定)を行う判定手段(S1602、S1609を行う遊技制御用マイコン101)と、
前記判定手段が前記判定を行うための設定値(設定値1〜設定値6)を設定することが可能な設定手段(S7を行う遊技制御用マイコン101)と、
演出手段にて所定の演出を実行することが可能な演出制御手段(演出制御用マイコン121)と、を備え、
前記演出手段には、1つの特定の演出手段が含まれ、
前記演出制御手段は、
前記特定の演出手段による演出として、第1方式(非ループタイプ)の第1特定演出(非ループ第2通常前段用BGM)を実行するときと、前記第1方式と異なる第2方式(ループタイプ)の第2特定演出(ループ第2通常前段用BGM)を実行するときと、があり、
前記設定値に基づいて、前記第1特定演出および前記第2特定演出の何れか一方を実行しているときに、何れか他方に切り替えることがあることを特徴とする。
8−1−2.発明A2
発明A2に係る遊技機は、
発明A1に係る遊技機であって、
図柄(特別図柄)の変動表示によって前記判定手段の判定結果を報知する図柄表示制御手段をさらに備え、
前記第1方式は、前記図柄の変動表示が開始される度に当該演出が開始され、1回の前記図柄の変動表示において完結する方式であり、
前記第2方式は、複数回の前記図柄の変動表示にまたがって実行可能な方式であることを特徴とする。
8−1−3.発明A3
発明A3に係る遊技機は、
発明A2に係る遊技機であって、
前記特定の演出手段はスピーカーで構成され、
前記第1特定演出および前記第2特定演出はBGMで構成されていることを特徴とする。
8−2−1.発明B1
発明B1に係る遊技機は、
通常遊技状態よりも遊技者に有利な有利遊技状態(大当たり遊技状態、高確率状態、時短状態など)にするか否かの判定を行う判定手段(S1602、S1609を行う遊技制御用マイコン101)と、
前記判定手段が前記判定を行うための設定値(設定値1〜設定値6)を設定することが可能な設定手段(S7を行う遊技制御用マイコン101)と、
演出手段にて所定の演出を実行することが可能な演出制御手段(演出制御用マイコン121)と、を備え、
前記演出手段には、振動可能な振動体(第1演出ボタン40k)と、音声を出力可能なスピーカーが含まれ、
前記演出制御手段は、前記判定の結果および前記設定値に基づいて、前記振動体を振動させると共に、当該振動に応じた振動音声を出力させる特定演出(ハイブリッド演出)を実行することがあることを特徴とする。
8−2−2.発明B2
発明B2に係る遊技機は、
発明B1に係る遊技機であって、
前記特定演出には、前記振動体が第1時間振動(ショート振動)すると共に、当該第1時間の振動に応じた第1振動音声(ブルッ)が出力する第1特定演出(先読みハイブリッド演出)と、前記振動体が前記第1時間よりも長い第2時間振動(ロング振動)すると共に、当該第2時間の振動に応じた第2振動音声(ブルルルルルルルーッ)が出力する第2特定演出(当該ハイブリッド演出)と、があることを特徴とする。
8−2−3.発明B3
発明B3に係る遊技機は、
発明B2に係る遊技機であって、
前記第1特定演出と、前記第2特定演出と、で相対的に遊技者に有利な設定値が設定されている可能性が異なることを特徴とする。
8−2−4.発明B4
発明B4に係る遊技機は、
発明B2または発明B3に係る遊技機であって、
前記第1特定演出と、前記第2特定演出と、で前記有利遊技状態になる可能性が異なることを特徴とする。
8−2−5.発明B5
発明B5に係る遊技機は、
発明B1に係る遊技機であって、
前記特定演出を所定回数(1回〜5回)実行した後に、前記振動体の振動または前記振動音声の出力の何れか一方のみを行う特殊演出(第2演出種別の当該ハイブリッド演出)を実行することがあることを特徴とする。
8−3−1.発明C1
発明C1に係る遊技機は、
通常遊技状態よりも遊技者に有利な有利遊技状態(大当たり遊技状態、高確率状態、時短状態など)にするか否かの判定を行う判定手段(S1602、S1609を行う遊技制御用マイコン101)と、
前記判定手段が前記判定を行うための設定値として複数種類(設定値1〜設定値6)のうちから何れか1つを設定することが可能な設定手段(S7を行う遊技制御用マイコン101)と、
演出手段にて所定の演出を実行することが可能な演出制御手段(演出制御用マイコン121)と、を備え、
前記演出制御手段は、所定の注意喚起(プリペイド取り忘れ防止演出)を実行可能であり、
前記注意喚起の演出態様には、前記設定値が何れの種類の場合であっても実行可能な通常態様(設定値に関する情報を示唆しない通常(デフォルト)の通常態様)と、前記設定値が何れか特定の種類の場合にのみ実行可能な特別態様(設定値に関する情報を示唆する特別態様)と、があることを特徴とする。
8−3−2.発明C2
発明C2に係る遊技機は、
発明C1に係る遊技機であって、
前記注意喚起は、画像を表示可能な画像表示装置、および音声を出力可能な音声出力装置を用いて実行可能であり、
前記演出制御手段は、前記画像表示装置、および前記音声出力装置の何れか一方については、前記通常態様の前記注意喚起と前記特別態様の前記注意喚起とを同一の演出内容で実行する一方、前記画像表示装置、および前記音声出力装置の何れか他方については、前記通常態様の前記注意喚起と前記特別態様の前記注意喚起とを異なる演出内容で実行することを特徴とする。
8−3−3.発明C3
発明C3に係る遊技機は、
発明C1に係る遊技機であって、
前記演出手段には、画像を表示可能な画像表示装置、および音声を出力可能な音声出力装置があり、
前記演出制御手段は、前記通常態様の前記注意喚起、および前記特別態様の前記注意喚起の何れか一方を前記画像表示装置、および前記音声出力装置の双方を用いて実行する一方、前記通常態様の前記注意喚起、および前記特別態様の前記注意喚起の何れか他方を前記画像表示装置、および前記音声出力装置の一方のみを用いて実行することを特徴とする。
8−3−4.発明C4
発明C4に係る遊技機は、
発明C1乃至発明C3の何れか1つに係る遊技機であって、
前記注意喚起の直前または直後に、遊技内容とは直接関係のない特定事項を示す特定演出(CIの表示)を実行することがあり、
前記特定演出の演出態様として、前記設定値が何れの種類の場合であっても実行可能な態様があるが、前記設定値が何れか特定の種類の場合にのみ実行可能な態様はないことを特徴とする。
8−3−5.発明C5
発明C5に係る遊技機は、
発明C1乃至発明C4の何れか1つに係る遊技機であって、
前記注意喚起には、第1の事項について注意喚起する第1注意喚起(プリペイド取り忘れ防止演出)と、前記第1の事項と異なる第2の事項について注意喚起する第2注意喚起(のめり込み防止演出)と、があり、
前記第1注意喚起については、前記通常態様で実行されるときと、前記特別態様で実行されるときと、がある一方、前記第2注意喚起については、前記通常態様で実行されることはあるが、前記特別態様で実行されることはないことを特徴とする。
8−3−6.発明C6
発明C6に係る遊技機は、
発明C5に係る遊技機であって、
遊技を実行するための所定情報を記憶した記憶媒体(プリペイドカード)を取り出すときに操作する操作手段(返却ボタン43k)をさらに備え、
前記第1注意喚起では、前記記憶媒体の取り忘れに関する注意喚起が行われることを特徴とする。
8−3−7.発明C7
発明C7に係る遊技機は、
発明C5または発明C6に係る遊技機であって、
前記有利遊技状態には、大当たり遊技状態と、前記大当たり遊技状態の後になり得る特定遊技状態(高確率状態、時短状態)と、が含まれ、
前記第1注意喚起、および第2注意喚起は前記大当たり遊技状態のエンディングで実行可能であり、
前記通常遊技状態における前記判定で前記有利遊技状態にすると判定された場合に実行された前記大当たり遊技状態のエンディングでは前記第1注意喚起、および前記第2注意喚起の何れも実行され、前記特定遊技状態における前記判定で前記有利遊技状態にすると判定された場合に実行された前記大当たり遊技状態のエンディングでは前記第2注意喚起は実行されるが、前記第1注意喚起は実行されないことを特徴とする。
8−4−1.発明D1
発明D1に係る遊技機は、
通常遊技状態よりも遊技者に有利な有利遊技状態(大当たり遊技状態、高確率状態、時短状態など)にするか否かの判定を行う判定手段(S1602、S1609を行う遊技制御用マイコン101)と、
前記判定手段が前記判定を行うための設定値(設定値1〜設定値6)を設定することが可能な設定手段(S7を行う遊技制御用マイコン101)と、
前記判定が行われた場合に、当該判定の結果を報知する図柄表示(特図可変表示)を実行する図柄表示制御手段(S1502、S1503、S1504を行う遊技制御用マイコン101)と、
演出手段にて所定の演出を実行することが可能な演出制御手段(演出制御用マイコン121)と、を備え、
前記演出制御手段は、所定条件が成立してから前記図柄表示が実行された回数(ハマり回数)が、そのときに設定されている設定値に対応付けられた回数であるときに、当該設定値を示唆する設定値示唆演出(設定値示唆演出)を実行することを特徴とする。
8−4−2.発明D2
発明D2に係る遊技機は、
発明D1に係る遊技機であって、
前記設定手段が設定可能な前記設定値には、第1設定値(設定値5)と、前記第1設定値とは異なる第2設定値(設定値6)と、があり、
前記第1設定値に対応付けられた回数(555回など)と、前記第2設定値に対応付けられた回数(666回など)と、は異なり、
前記第1設定値が設定されているときに実行される前記設定値示唆演出の演出内容と、前記第2設定値が設定されているときに実行される前記設定値示唆演出の演出内容と、は同一であることを特徴とする。
8−4−3.発明D3
発明D3に係る遊技機は、
発明D1に係る遊技機であって、
前記設定値には、第1設定値(設定値5)と、前記第1設定値とは異なる第2設定値(設定値6)と、があり、
前記第1設定値に対応付けられた回数(456回)と、前記第2設定値に対応付けられた回数(456回)と、が同一であり、
前記第1設定値が設定されているときに実行される前記設定値示唆演出の演出内容と、前記第2設定値が設定されているときに実行される前記設定値示唆演出の演出内容と、は同一であることを特徴とする。
8−4−4.発明D4
発明D4に係る遊技機は、
発明D1乃至発明D3の何れか1つに係る遊技機であって、
前記有利遊技状態には、大当たり遊技状態が含まれ、
前記所定条件が成立してから前記図柄表示が実行された回数は、前記大当たり遊技状態が実行されてから次に前記大当たり遊技状態になることなく前記図柄表示が実行された回数であることを特徴とする。
8−4−5.発明D5
発明D5に係る遊技機は、
発明D1乃至発明D4の何れか1つに係る遊技機であって、
前記図柄表示制御手段は、前記図柄表示において、図柄を変動表示させた後に、前記判定の結果を示唆する態様で停止表示させ、
前記演出制御手段は、前記図柄が停止表示しているときに、前記設定値示唆演出を実行することを特徴とする。
8−5−1.発明E1
発明E1に係る遊技機は、
通常遊技状態よりも遊技者に有利な有利遊技状態(大当たり遊技状態、高確率状態、時短状態など)にするか否かの判定を行う判定手段(S1602、S1609を行う遊技制御用マイコン101)と、
前記判定手段が前記判定を行うための設定値として複数種類(設定値1〜設定値6)のうちから何れか1つを設定することが可能な設定手段(S7を行う遊技制御用マイコン101)と、
演出手段にて所定の演出を実行することが可能な演出制御手段(演出制御用マイコン121)と、を備え、
遊技方法の切り替え(右打ち→左打ち)が行われることがある遊技機において、
前記演出制御手段は、前記遊技方法の切り替えを遊技者に認識させることが可能な特定演出(左打ち演出)を実行可能であり、
前記特定演出の演出態様には、前記設定値が何れの種類の場合であっても実行可能な通常態様(設定値に関する情報を示唆しない通常(デフォルト)の通常態様)と、前記設定値が何れか特定の種類の場合にのみ実行可能な特別態様(設定値に関する情報を示唆する特別態様)と、があることを特徴とする。
8−5−2.発明E2
発明E2に係る遊技機は、
発明E1に係る遊技機であって、
前記特定演出は、画像を表示可能な画像表示装置、および音声を出力可能な音声出力装置を用いて実行可能であり、
前記演出制御手段は、前記画像表示装置、および前記音声出力装置の何れか一方については、前記通常態様の前記特定演出と前記特別態様の前記特定演出とを同一の演出内容で実行する一方、前記画像表示装置、および前記音声出力装置の何れか他方については、前記通常態様の前記特定演出と前記特別態様の前記特定演出とを異なる演出内容で実行することを特徴とする。
8−5−3.発明E3
発明E3に係る遊技機は、
発明E1に係る遊技機であって、
前記演出手段には、画像を表示可能な画像表示装置、および音声を出力可能な音声出力装置があり、
前記演出制御手段は、前記通常態様の前記特定演出、および前記特別態様の前記特定演出の何れか一方を、前記画像表示装置、および前記音声出力装置の双方を用いて実行する一方、前記通常態様の前記特定演出、および前記特別態様の前記特定演出の何れか他方を、前記画像表示装置、および前記音声出力装置の一方のみを用いて実行することを特徴とする。
8−5−4.発明E4
発明E4に係る遊技機は、
発明E1乃至発明E3の何れか1つに係る遊技機であって、
前記遊技方法には、第1遊技方法(左打ち)と、前記第1遊技方法と異なる第2遊技方法(右打ち)と、があり、
前記特定演出には、前記第1遊技方法から前記第2遊技方法への切り替えを遊技者に認識させることが可能な第1特定演出(右打ち演出)と、前記第2遊技方法から前記第1遊技方法への切り替えを遊技者に認識させることが可能な第2特定演出(左打ち演出)と、があり、
前記第2特定演出は、前記通常態様で実行されるときと、前記特別態様で実行されるときと、がある一方、前記第1特定演出は、前記通常態様で実行されることはあるが前記特別態様で実行されることはないことを特徴とする。
8−5−5.発明E5
発明E5に係る遊技機は、
発明E4に係る遊技機であって、
遊技球が流下可能な遊技領域に向けて遊技球を発射させるための操作が可能な発射操作手段(ハンドル72k)をさらに備え、
前記遊技領域は、遊技球を流下させるための操作態様が相互に異なる第1特定遊技領域(左遊技領域6A)、および第2特定遊技領域(右遊技領域6B)を含み、
前記通常遊技状態では遊技球を前記第1特定遊技領域に流下させることが適切である一方、前記有利遊技状態では遊技球を前記第2特定遊技領域に流下させることが適切であり、
前記第1遊技方法は、遊技球を前記第1特定遊技領域に流下させるように前記発射操作手段を操作すること(左打ち)であり、前記第2遊技方法は、遊技球を前記第2特定遊技領域に流下させるように前記発射操作手段を操作すること(右打ち)であることを特徴とする。
8−6−1.発明F1
発明F1に係る遊技機は、
遊技球が流下可能な遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(発射装置72)と、
前記遊技領域に設けられた始動領域(第1始動口11、第2始動口12)を遊技球が通過することにより大当たり遊技を実行するか否かの判定を行う判定手段(S1602、S1609を行う遊技制御用マイコン101)と、
前記判定手段が前記判定を行うための設定値として複数種類(設定値1〜設定値6)のうちから何れか1つを設定することが可能な設定手段(S7を行う遊技制御用マイコン101)と、
演出手段にて所定の演出を実行することが可能な演出制御手段(演出制御用マイコン121)と、
少なくとも前記大当たり遊技において所定条件が成立(大入賞口14へ入賞)することによって遊技球を賞球として払い出すことが可能な賞球払出手段(払出制御基板170)と、を備えた遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記遊技領域に発射された遊技球の個数と賞球として払い出された遊技球の個数に基づいて所定の算出値(計測値)を算出することが可能であり、
前記算出値が、前記設定値に応じて設定された判定値(V1〜V6)よりも高い場合に、当該設定されている設定値を示唆する設定値演出(確証演出)を実行することが可能であり、
前記設定値が高くなるにつれて前記判定値も高くなることを特徴とする。
8−6−2.発明F2
発明F2に係る遊技機は、
発明F1に係る遊技機であって、
当該遊技機が電源投入されてから経過した時間を計測することが可能な計時手段(RTC131)をさらに備え、
前記演出制御手段は、前記経過した時間が所定時間になったことを条件に前記設定値演出を実行することが可能であることを特徴とする。
8−6−3.発明F3
発明F3に係る遊技機は、
発明F1に係る遊技機であって、
時刻を計測することが可能な計時手段(RTC131)をさらに備え、
前記演出制御手段は、前記計時手段が計測する時刻が所定の時刻になったことを条件に前記設定値演出を実行することが可能であることを特徴とする。
8−6−4.発明F4
発明F4に係る遊技機は、
発明F1乃至発明F3の何れか1つに係る遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記設定値として特定の設定値が設定されているときに、前記設定値演出として、前記特定の設定値が設定されていることを示唆する特定設定値演出を実行することが可能であり、
前記演出制御手段は、前記特定の設定値、および前記特定の設定値とは異なる所定の設定値が設定されているときに、前記特定の設定値、または前記所定の設定値が設定されていることを示唆する準設定値演出(準確証演出)を実行することが可能であることを特徴とする。
8−6−5.発明F5
発明F5に係る遊技機は、
発明F2を含む発明F4に係る遊技機であって、
前記経過した時間が第1時間になったことを条件に前記準設定値演出を実行することが可能であり、
前記経過した時間が前記第1時間よりも長い第2時間になったことを条件に前記設定値演出を実行することが可能であることを特徴とする。
8−6−6.発明F6
発明F6に係る遊技機は、
発明F3を含む発明F4に係る遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記計時手段が計測する時刻が第1時刻になったことを条件に前記準設定値演出を実行することが可能であり、
前記計時手段が計測する時刻が前記第1時刻よりも後の第2時刻になったことを条件に前記設定値演出を実行することが可能であることを特徴とする。
PY、PY1〜PY6…パチンコ遊技機
1…遊技盤
11…第1始動口
11a…第1始動口センサ
12…第2始動口
12a…第2始動口センサ
14…大入賞口
14a…大入賞口センサ
50…画像表示装置
50a…表示部
52…スピーカー
53…枠ランプ
55…盤可動装置
55k…盤可動体
70…設定値シリンダ
70a…設定値シリンダセンサ
71…設定値スイッチ
71a…設定値スイッチセンサ
100…遊技制御基板
101…遊技制御用マイコン
120…演出制御基板
121…演出制御用マイコン
140…画像制御基板

Claims (3)

  1. 通常遊技状態よりも遊技者に有利な有利遊技状態にするか否かの判定を行う判定手段と、
    前記判定手段が前記判定を行うための設定値を設定することが可能な設定手段と、
    演出手段にて所定の演出を実行することが可能な演出制御手段と、を備え、
    前記演出手段には、1つの特定の演出手段が含まれ、
    前記演出制御手段は、
    前記特定の演出手段による演出として、第1方式の第1特定演出を実行するときと、前記第1方式と異なる第2方式の第2特定演出を実行するときと、があり、
    前記設定値に基づいて、前記第1特定演出および前記第2特定演出の何れか一方を実行しているときに、何れか他方に切り替えることがあることを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載の遊技機であって、
    図柄の変動表示によって前記判定手段の判定結果を報知する図柄表示制御手段をさらに備え、
    前記第1方式は、前記図柄の変動表示が開始される度に当該演出が開始され、1回の前記図柄の変動表示において完結する方式であり、
    前記第2方式は、複数回の前記図柄の変動表示にまたがって実行可能な方式であることを特徴とする遊技機。
  3. 請求項2に記載の遊技機であって、
    前記特定の演出手段はスピーカーで構成され、
    前記第1特定演出および前記第2特定演出はBGMで構成されていることを特徴とする遊技機。
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