<第1の実施の形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を形成する外枠11と、この外枠11に取り付けられた遊技機主部12とを有している。
外枠11は板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技場の島設備に設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技場等の島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
この外枠11によって遊技機主部12が開閉可能な状態で支持されている。具体的には、図1に示すように、外枠11における上枠部と左枠部との連結部分に上側支持金具17が固定されており、さらに外枠11における下枠部と左枠部との連結部分に下側支持金具18が固定されている。これら上側支持金具17及び下側支持金具18により支持機構が構成され、当該支持機構により外枠11に対して遊技機主部12がパチンコ機10の正面視で左側を回動基端側、右側を回動先端側としてパチンコ機10の前方へ回動可能とされている。
なお、外枠11における右上部分、詳しくは上枠部と右枠部との連結部分には、遊技機主部12の開閉を検知する検知センサが設けられており、この検知センサからの検知情報に基づいて遊技機主部12の開放が監視される構成となっている。
図2に示すように、遊技機主部12は、ベース体としての内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15(図3参照)とを備えている。なお、遊技機主部12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。
内枠13における回動基端側の端部には、前扉枠14が回動可能に取り付けられており、同前扉枠14は正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13における回動基端側の端部には、図3に示すように、裏パックユニット15が回動可能に取り付けられており、同裏パックユニット15が正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
次に、前扉枠14について説明する。図2に示すように、前扉枠14は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす合成樹脂製の枠体20と、枠体20の前面に取り付けられ各種装飾等が施されたカバー体21とを主体に構成されており、内枠13における前面側のほぼ全域を覆っている。前扉枠14の中央部分には後述する遊技領域PEのほぼ全域を遊技機前方から視認することができるようにした略楕円状の窓部22(図1参照)が形成されており、その窓部22はガラスユニット30によって同前扉枠14の背面側から覆われている。
図2に示すように、枠体20には窓部22を囲むようにしてガラスユニット設置部23が形成されている。詳しくは、ガラスユニット設置部23は、枠体20の背面側に配されているとともにパチンコ機10の前方に向けて凹んでおり、その底部に上記窓部22が配設されている。ガラスユニット30は、ガラスユニット設置部23に嵌まることで上下方向及び左右方向への変位が規制されている。
ガラスユニット30は、透明性を有する前後一対のガラスパネル31と、それらガラスパネル31を保持するガラスホルダ32とを備えている。ガラスホルダ32は、窓部22に沿って形成された環状の枠部を有しており、同枠部によって囲まれた領域にガラスパネル31が収容されている。
再び図1を参照して説明すれば、前扉枠14(詳しくはカバー体21)には遊技状況に応じて発光する各種ランプ等の発光手段が設けられている。発光手段は、窓部22の周縁に沿ってLED等の発光体を内蔵した環状電飾部24により構成されている。また、前扉枠14における左上及び右上の隅部には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部27が設けられている。
前扉枠14における窓部22の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部28と下側膨出部29とが上下に並設されている。上側膨出部28には上方に開口した上皿33が設けられており、下側膨出部29には同じく上方に開口した下皿34が設けられている。上皿33は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射機構側へ導く機能を有している。また、下皿34は、上皿33内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有している。
上側膨出部28において上皿33(遊技球の貯留領域)よりも前側となる部位には、遊技者らにより手動操作される演出ボタン装置40が設けられている。演出ボタン装置40は、後述する図柄表示装置の表示画面等にて所定の演出を行わせることを目的として遊技の進行の過程で遊技者が所定の指示を行うための操作装置である。
下側膨出部29と横並びとなる位置には、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル45が設けられている。遊技球発射ハンドル45が操作されることにより、後述する遊技球発射機構から遊技球が発射される。
前扉枠14の背面には、図2に示すように、通路形成ユニット50が取り付けられている。通路形成ユニット50は、合成樹脂により成形されており、上皿33に通じる前扉側上皿通路と、下皿34に通じる前扉側下皿通路とを有している。通路形成ユニット50の上側隅部には後方に突出し上方に開放された受口部53が形成されており、当該受口部53を仕切壁54によって左右に仕切ることで前扉側上皿通路の入口部分と前扉側下皿通路の入口部分とが形成されている。前扉側上皿通路及び前扉側下皿通路は上流側が後述する遊技球分配部に通じており、前扉側上皿通路に入った遊技球は上皿33に導かれ、前扉側下皿通路に入った遊技球は下皿34に導かれる。
次に、図4に基づき内枠13について詳細に説明する。図4は内枠13の正面図である。なお、図4においては、図2と同様にパチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす内枠ベース体60を主体に構成されている。内枠ベース体60の前面における回動基端側(図4の左側)には、その上端部及び下端部に内枠金具71,72が取り付けられている。また、前扉枠14の背面における回動基端側(図1の左側)には、それら内枠金具71,72に対応させて軸受け金具57,58が設けられている。内枠金具71,72には軸部が形成されており、それら軸部が前扉枠14の軸受け金具57,58の軸受け孔に挿入されることで内枠13に対して前扉枠14が回動可能に支持されている。つまり、これら内枠金具71,72及び軸受け金具57,58は内枠13に対する組付機構を構成している。
内枠13の前面には施錠装置75が設けられている。施錠装置75は、前扉枠14に向けて延びる複数の前扉用鉤部材76を有している。これら前扉用鉤部材76に対応させて、前扉枠14の背面には内枠13側に延びる鉤受け部材59が複数設けられている(図2参照)。前扉用鉤部材76が鉤受け部材59に引っ掛かることにより前扉枠14が閉じた状態で施錠される。また、図3に示すように、施錠装置75は、内枠13の後方へ延びる内枠用鉤部材77を有している。これら内枠用鉤部材77が外枠11の鉤受け部材19に引っ掛かることにより遊技機主部12が外枠11に対して閉じた状態で施錠される。
内枠ベース体60の右下隅部には、施錠装置75の解錠操作を行うためのシリンダ錠78が設置されている。シリンダ錠78は施錠装置75に一体化されており、その先端部分(鍵穴部分)が上記前扉枠14に設けられた孔部を通じてパチンコ機10の前方に露出している。シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを右に回すことで内枠13に対する前扉枠14の施錠が解除され、同キーを左に回すことで外枠11に対する内枠13の施錠が解除される。
内枠ベース体60の前面における略中央部分には、遊技盤ユニット80を収容する収容凹部61が形成されている。収容凹部61は、パチンコ機10の後方に凹み、遊技盤ユニット80を収容する収容空間を区画形成しており、内枠ベース体60に取り付けられた遊技盤ユニット80がその収容空間に嵌まった状態となっている。
遊技盤ユニット80は、前面に遊技球が流下する遊技領域PEが形成され遊技領域形成体80aと、遊技領域形成体80aの背面側に設けられ、後述する各種遊技部品(例えば可変表示ユニット、制御装置、可動式の演出機構、発光可能な装飾部材等)がベース体251に搭載されてなる背面ブロック80bとが一体化されてなる。遊技領域形成体80aは透明な合成樹脂材料からなり、背面ブロック80bの前面部分が当該遊技領域形成体80aを通じて視認可能となっている。
既に説明したように遊技領域PEはガラスユニット30(詳しくは後側のガラスパネル31)によって覆われている。ガラスユニット30は、後側のガラスパネル31と遊技領域形成体80aの前面との隙間が遊技球の直径よりも僅かに大きくなるように、すなわち遊技領域PEを流下する遊技球が同遊技領域PEの同一箇所にて前後に並ばないように配置されている。これにより、遊技領域PEでの球詰まりを抑制している。
以下、図5〜図7に基づき遊技盤ユニット80(特に遊技領域形成体80aの遊技領域PEに配された各種構成)について説明する。図5は遊技盤ユニット80の正面図、図6は遊技盤ユニット80を前方から見た斜視図、図7は遊技盤ユニット80を後方から見た斜視図である。なお、図6においては遊技領域形成体80aを通じて視認可能となる構成についても2点差線によって表示し、実際に遊技盤ユニット80を見た場合の概観に近い状態としている。
遊技領域形成体80aには、自身の厚さ方向(前後方向)に貫通する大小複数の開口が形成されている。図5に示すように、各開口には、一般入賞口81、可変入賞装置82、作動口83a,83b、スルーゲート84等がそれぞれ配設されている。一般入賞口81、可変入賞装置82及び作動口83a,83bに遊技球が入ると、それら遊技球が各入球部に対応して設けられた検知センサ(図示略)により検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球(遊技球の払い出し)等の特典が遊技者に付与される。その他に、遊技領域形成体80aの最下部にはアウト口89が設けられており、各種入球部等に入らなかった遊技球はアウト口89を通って遊技領域PEから排出される。以下の説明では、アウト口89への遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口81、可変入賞装置82、作動口83a,83bへの遊技球の入球を「入賞」とも表現する。
また、遊技領域形成体80aには、遊技球の流下経路を適宜分散,調整等するために多数の釘部材93が植設されているとともに、風車94等の各種部材(役物)が配設されている。これら釘部材93や風車94等の各種構成によって遊技球の流下経路が分化され、上述した一般入賞口81等への入賞が適度な確率で発生するように調整されている。
遊技領域形成体80aの中央には中央開口85が形成されており、この中央開口85を遊技領域形成体80aの背面側から覆うようにして透明な開口カバー86が取り付けられている。この中央開口85の背後には、背面ブロック80bに属する可変表示ユニット252等が位置しており、遊技機前方から当該中央開口85(開口カバー86)を通じて可変表示ユニット252等を視認可能となっている。なお、図6においては説明の便宜上、開口カバー86を二点鎖線によって表示し、可変表示ユニット252が視認可能な状態を示している。
中央開口85の周辺に作動口83a,83bやスルーゲート84等が配設されている。作動口83a,83bは、可変表示ユニット252の下方に配設された上作動口83aと、上作動口83aの直下に配設された下作動口83bとによって構成されており、特に下作動口(抽選契機入球部)83bには、開閉式の入球補助装置(入球補助手段)又は開閉部材(開閉手段)としての電動役物91が設けられている。電動役物91は、可動片と同可動片を駆動させるソレノイド式の駆動部とを有してなり、可動片の位置が駆動部によって変更されることにより、下作動口83bへの入球が可能又は容易となる開状態(補助状態)と、同入球が不可又は困難となる閉状態(非補助状態)とに切替可能となっている。
遊技領域PEにおいてこの下作動口83bよりも上流側(詳しくは可変表示ユニット252の側方)となる位置には上記スルーゲート84が配置されており、遊技球のスルーゲート84の通過をトリガとした抽選にて当選となった場合には、電動役物91が所定時間だけ閉状態から開状態に切り替えられることとなる。
なお、上作動口83aへの入球が発生した場合には3個の遊技球の払出が実行され、下作動口83bへの入球が発生した場合には4個の遊技球の払出が実行されるが、遊技球の払出個数は上記のものに限定されることはない。但し、例えば上作動口83aに対する下作動口83bの有利性を高める上では、上作動口83aに係る払出個数よりも下作動口83bに係る払出個数を多く設定することが好ましい。
可変入賞装置(特別入球装置又は特別入球手段)82には、遊技領域形成体80aの背面側へと通じる大入賞口が形成されているとともに、当該大入賞口を開閉する開閉部材(開閉手段)としての開閉扉が設けられている。開閉扉は、遊技球の入球が可能又は容易となる開状態(補助状態)と、同入球が不可又は困難となる閉状態(非補助状態)とに切替可能となっている。また、同開閉扉は、遊技領域形成体80aの背面側に設けられた可変入賞駆動部(詳しくはソレノイド)と連結されており、通常時においては開閉扉は閉状態のまま維持され、内部抽選において開閉実行モード(開閉実行状態)への移行に当選した場合に(大当たり:通常の遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態への移行結果となった場合に)開状態に切り替えられるようになっている。
ここで、開閉実行モードとは、大当たり当選となった場合に移行することとなるモードである。当該開閉実行モードにおける可変入賞装置82の開放態様としては、例えば所定時間(例えば30sec)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば16ラウンド又は4ラウンド)を上限とした開閉扉の開放が繰り返されるように設定されている。
ここで、可変表示ユニット252について補足説明する。可変表示ユニット252は、作動口83a,83bへの入賞をトリガとして図柄を可変表示(変動表示)する図柄表示装置253を有している。図柄表示装置253は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置によりその表示内容が制御される。図柄表示装置253の表示画面253aにおいては、例えば上、中及び下に並べて図柄が表示され、これらの図柄が左右方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、大当たりに当選した場合には、予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示され、上記開閉実行モード(特別遊技状態又は大当たり)に移行することとなる。なお、図柄表示装置253については必ずしも液晶表示装置である必要はなく、ドットマトリクスや7セグタイプの表示装置であってもよい。
遊技領域形成体80aには、中央開口85を囲むようにしてセンターフレーム95が設けられている。センターフレーム95は、遊技領域形成体80a(詳しくは板体)に対してその前面側から固定されており、このように固定された状態では遊技領域形成体80aの前面から起立した状態となることで当該センターフレーム95と上記ガラスユニット30との間の隙間寸法が遊技球の直径寸法よりも小さくなるように構成されている。これにより、遊技領域PEを流下する遊技球が図柄表示装置253に衝突することが回避され、且つ遊技領域PEを流下する遊技球の流下経路が可変表示ユニット252(詳しくはセンターフレーム95)を右側から迂回するルートと、左側から迂回するルートに大別されている。
センターフレーム95の下部を構成している枠部の上面には、遊技球が左右に転動可能なステージ部が形成されている。センターフレーム95の左右の左枠部に形成された流入口から流入した遊技球は、同じくセンターフレーム95に形成されたワープ通路を通じてステージ部上に排出される。ステージ部については、当該ステージ部に到達した遊技球が比較的上作動口83aへと流入しやすくなるように構成されており、このステージ部上での遊技球の動きに対する遊技者の注目度向上に貢献している。なお、本実施の形態においては上述したように透明な開口カバー86によって中央開口85を覆っており、ステージ部上に到達した遊技球が背面ブロック80b(可変表示ユニット252)側へ移動しないように規制されている。
作動口83a,83bは、中央開口85(可変表示ユニット252)寄りとなる位置に配置されている。作動口83a,83bへの入賞をトリガとして特別遊技状態に移行し得るため、遊技者は作動口83a,83bに入賞するか否かに注目するとともに、特別遊技状態に移行するか否かを把握するため図柄表示装置253に注目するものと考えられる。作動口83a,83bを可変表示ユニット252寄りに設けたことは、遊技者が注目したい箇所を可変表示ユニット252周辺に集中させるための工夫である。
遊技領域形成体80aにおける右側の端部(後述する遊技盤ユニット80の回動先端部)には後述する誘導レール100とともに遊技領域PEを区画形成する遊技領域区画部材99が配設されている。遊技領域区画部材99には、主表示ユニット87や誘導レール100に沿って飛翔した遊技球が衝突するストッパ部材が配設されている。ストッパ部材は誘導レール100の先端付近に配置された緩衝部材であり、当該ストッパ部材に衝突した遊技球はその勢いが弱められた後、遊技領域PEを流下することとなる。つまり、ストッパ部材には衝突した遊技球の勢いを弱める減勢機能が付与されている。
ここで、主表示ユニット87について補足説明する。主表示ユニット87は遊技領域区画部材99に埋設されており、その一部がガラスユニット30と対向するように配置されている。この対向している部分には、所定の絵柄等が表示される主表示部Dが設けられている。主表示ユニット87については、後述する主制御装置に電気的に接続されており、主表示部Dの表示内容は当該主制御装置によって制御される構成となっている。
主表示部Dは、上作動口83aへの入賞に基づいた抽選結果を表示する上作動口用表示部DUと、下作動口83bへの入賞に基づいて行われた抽選結果を表示する下作動口用表示部DLとを有してなる。上作動口用表示部DUでは、上作動口83aへの入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上作動口83aへの入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。上作動口83aへの入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、上作動口用表示部DUにて変動表示が停止され、停止結果として大当たり結果に対応する所定の絵柄が表示された後に、上記開閉実行モードへ移行される。
下作動口用表示部DLでは、下作動口83bへの入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、下作動口83bへの入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。下作動口83bへの入賞に基づく内部抽選の結果が大当たりに対応した当選結果であった場合には、下作動口用表示部DLにて変動表示が停止され、停止結果として大当たり結果に対応する所定の絵柄が表示された後に、その結果に応じて上記開閉実行モードへ移行される。
ここで、いずれかの作動口83a,83bへの入賞に基づいて、対応する作動口用表示部DL,DUにて変動表示が開始され、抽選結果に対応する絵柄が停止表示された後、当該絵柄が停止表示されたまま所定の停止表示時間(停止表示期間又は確定表示期間)が経過するまで(確定表示が終了するまで)が遊技回の1回に相当する。但し、遊技回の1回は、上記の内容に限定されることはない。例えば、単一の表示領域が設けられ、いずれの作動口83a,83bへの入賞が発生したとしてもその単一の表示領域にて変動表示が行われる構成とすることも可能である。この場合、当該単一の表示領域にて変動表示が開始され、変動表示が停止された後に確定表示が終了するまでを遊技回の1回とすることも可能である。
また、主表示ユニット87の主表示部Dには上記両表示部以外に、スルーゲート84への入賞に基づいた抽選結果を表示するスルーゲート用表示部DSが併設されている。スルーゲート用表示部DSでは、スルーゲート84への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート84への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。スルーゲート84への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、スルーゲート用表示部DSにて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、下作動口83bに設けられた上記電動役物91が所定の態様で開放される。
更に、本実施の形態においては遊技球がスルーゲート84を通過した回数は最大4回まで保留される構成が採用されているが、主表示ユニット87の主表示部Dにはその保留個数を表示する保留数用表示部が設けられている。
以上詳述した主表示部Dについては、前扉枠14のガラスユニット30を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっているとともに、これら各種表示部の前方を遊技球が移動することが回避されているため、その視認性が担保されている。
再び図4を用いて説明すれば、内枠ベース体60における収容凹部61(遊技盤ユニット80)の下方には、遊技球発射ハンドル45の操作に基づいて遊技領域PEへ遊技球を発射する遊技球発射機構110が設けられている。遊技球発射機構110は、所定の発射待機位置に配置された遊技球を打ち出すソレノイド111と、同ソレノイド111によって打ち出された遊技球の発射方向を規定する発射レール112と、上記発射待機位置に遊技球を供給する球送装置113と、それら各種構成111〜113が装着されているベースプレート114とを主要な構成として備えており、同ベースプレート114が後述する補強プレートを介して内枠ベース体60に取り付けられている。
発射レール112は、遊技盤ユニット80側に向けて上り傾斜となるように、斜めに傾いた状態でベースプレート114に固定されている。発射レール112の下流側の端部(すなわち下端部)寄りとなる位置には、球送装置113から供給された遊技球を上述した発射待機位置に留める球ストッパが配されている。球ストッパよりも更に下流側となる位置に、上記ソレノイド111が配置されている。
ソレノイド111は、後述する電源・発射制御装置に対して電気的に接続されている。その電源・発射制御装置からの電気的な信号の出力に基づいてソレノイド111の出力軸が伸縮方向に往復動することにより、発射待機位置に置かれた遊技球が遊技盤ユニット80側、詳しくは遊技盤ユニット80に装着された誘導レール100に向けて打ち出される。
誘導レール100は、後述する遊技領域区画部材99(図5参照)と共に遊技領域PEを同遊技領域PEの外形が略円形状となるように区画形成している。また、誘導レール100は、遊技球の直径よりも若干大きな隙間を隔てて対峙するように配置された内レール101及び外レール102からなり、それら両レール101,102によって一条の誘導通路103が区画形成されている。誘導通路103は、発射レール112の先端側(斜め下方)に開放された入口部分104と、遊技領域PEの上部に位置する出口部分105とを有している。ソレノイド111の動作に基づいて発射された遊技球は、発射レール112→誘導レール100(入口部分104→出口部分105)の順に移動することにより遊技領域PEに導かれる。なお、遊技盤ユニット80において出口部分105の先側、詳しくは内レール101の先端付近には、遊技領域PEに到達した遊技球の同誘導通路103内への逆戻りを防止する逆戻り防止部材106が取り付けられており、先んじて遊技領域PEに至った遊技球によって後続する遊技球の打ち出しが妨げられることを抑制している。
誘導レール100及び発射レール112は、同誘導レール100の入口部分104と発射レール112の先端部分とが隙間を隔てて斜めに対峙するように配置されている。このようにして形成された隙間よりも下側にはファール球通路55(図3参照)が配設されている。ファール球通路55は前扉枠14の通路形成ユニット50に一体成形されている。仮に遊技球発射機構110から発射された遊技球が遊技領域PEまで至らずファール球として誘導通路103内を逆戻りする場合には、それらファール球が上記隙間を介してファール球通路55内に入ることとなる。ファール球通路55は前扉側下皿通路に通じており、ファール球通路55に入った遊技球は図1等に示した下皿34に排出される。これにより、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
また、内枠ベース体60には、収容凹部61からの遊技盤ユニット80の取り外しを不可とするロック状態と、同遊技盤ユニット80の取り外しを許容するアンロック状態とに切替可能なロック装置が複数設けられている。ロック装置はロック状態にて遊技盤ユニット80の前面に当接する当接部を有しており、同当接部が遊技盤ユニット80の前面に当接することによって遊技盤ユニット80の前扉枠14側への変位が抑えられることとなる。
内枠ベース体60において発射レール112の左方(詳しくは前扉枠14を支持している側)には内枠ベース体60を前後方向に貫通する貫通孔が形成されており、この貫通孔を覆うようにして通路形成部材121が配設されている。通路形成部材121は、内枠ベース体60に対してネジ止めされており、本体側上皿通路122と本体側下皿通路123とを有している。それら本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123の上流側は、後述する遊技球分配部に通じている。また、通路形成部材121の下方には前扉枠14に取り付けられた通路形成ユニット50の受口部53(図2参照)が入り込んでおり、本体側上皿通路122の下方には前扉側上皿通路が配置され、本体側下皿通路123の下方には前扉側上皿通路が配置されている。
内枠ベース体60において通路形成部材121の下方には、本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123からの遊技球の流出を規制するシャッタ124が設けられている。シャッタ124は、両通路の出口部分を狭め遊技球の流出を阻止する阻止位置と、遊技球の流出を許容する許容位置との両位置に切り替え可能な状態で内枠ベース体60によって支持されている。また、内枠ベース体60にはシャッタ124を阻止位置に向けて付勢する付勢部材が取り付けられており、前扉枠14を内枠13に対して開いた状態では付勢部材の付勢力によってシャッタ124が阻止位置に留まる構成となっている。これにより、本体側上皿通路122又は本体側下皿通路123に遊技球が貯留されている状態で前扉枠14を開放した場合に、その貯留球がこぼれ落ちてしまうといった不都合が回避されている。これに対し、前扉枠14を閉じた状態では、前扉枠14の通路形成ユニット50に設けられた受口部53により上記付勢力に抗してシャッタ124が許容位置に押し戻される。この状態では、本体側上皿通路122及び前扉側上皿通路と、本体側下皿通路123及び前扉側下皿通路とがそれぞれ連通し、遊技球の移動が許容されることとなる。
次に、図7及び図8に基づき内枠13(内枠ベース体60及び遊技盤ユニット80)の背面構成について説明する。図8は内枠13の背面図である。
図8に示すように内枠ベース体60の背面における回動基端側(図8の右側)には、軸受け金具132が取り付けられている。軸受け金具132には、上下に離間させて軸受け部133が形成されており、これら軸受け部133により内枠13に対して裏パックユニット15が回動可能に取り付けられている。また、内枠ベース体60の背面には、裏パックユニット15を閉じた状態で同内枠ベース体60に固定するための固定レバー134が複数設けられている。
既に説明したように内枠ベース体60における収容凹部61の底部分には内枠ベース体60の厚さ方向に貫通し同内枠ベース体60の背面側に開放された中央開口64が形成されており、その中央開口64が収容凹部61に収容された遊技盤ユニット80によって内枠13の正面側から覆われている。遊技盤ユニット80(背面ブロック80b)の背面には制御装置等の各種構成が搭載されており、それら各種構成は中央開口64を通じて内枠13の背側に露出した状態となっている。ここで、遊技盤ユニット80の背面の構成について説明する。
既に説明したように遊技領域形成体80aの背面には、背面ブロック80bが取り付けられている。背面ブロック80bは、遊技領域形成体80a側に開放された略箱状のベース体251を有してなり、このベース体251が遊技領域形成体80aの背面に固定されることで、遊技領域形成体80aと背面ブロック80bとが一体化されている。
ベース体251の前面側は、可動式の演出機構や発光可能な装飾部材等の配置領域となっており、その背面側はそれら各種構成を制御する制御装置や上記可変表示ユニット252(図柄表示装置253)の配置領域となっている。
より具体的には、ベース体251の一部が内枠ベース体60の背面側に突出しており、その突出した部分に対して上述した図柄表示装置253(図5参照)と、その図柄表示装置253を駆動するための表示制御装置とが取り付けられている。これら図柄表示装置253及び表示制御装置は前後方向(内枠ベース体60の厚さ方向)に図柄表示装置が前側且つ表示制御装置が後側となるように重ねて配置されている。さらに、ベース体251の背面部には、表示制御装置の後方に位置するようにして報知・演出制御装置143が搭載されている。
報知・演出制御装置143は、後述する主制御装置からの指示に従い音声の出力やランプ表示、及び表示制御装置の制御を司る報知・演出制御基板を具備しており、報知・演出制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス141に収容されて構成されている。
報知・演出制御装置143の下方には、ベース体96を後方から覆うようにして主制御装置ユニット160が設けられている。主制御装置ユニット160は、遊技盤ユニット80(詳しくは背面ブロック80b)の背面に固定された合成樹脂製の取付台161と、その取付台161に搭載された主制御装置162とを有している。主制御装置162は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備しており、当該主制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス163に収容されて構成されている。
基板ボックス163は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としてのボックス封印部164によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス163が封印されている。ボックス封印部164は、基板ボックス163の短辺部に複数設けられ、そのうち少なくとも1つが用いられて封印処理が行われる。
ボックス封印部164はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、ボックス封印部164を構成する係止孔部に係止ピンを挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に結合されるようになっている。ボックス封印部164による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数のボックス封印部164のうち、少なくとも1つの係止孔部に係止ピンを挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス163を開封する場合には、係止ピンが挿入されたボックス封印部と基板ボックス163本体との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス163のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度封印処理する場合は他の係止孔部に係止ピンを挿入する。基板ボックス163の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス163に残しておけば、基板ボックス163を見ることで不正な開封が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス163と取付台161とは台座封印部165によって開封不能に連結されている。詳しくは、台座封印部165は、ボックス封印部164と同様に係止孔部及び係止ピンを有しており、係止孔部に対して係止ピンが挿入されることで基板ボックス163と取付台161とが分離不能に結合されるようになっている。これにより、基板ボックス163の不正な取り外しが行われた場合に、その事実を把握しやすくなっている。
ベース体251の前面部において遊技領域形成体80aの背面下部と対向している部分には、前記一般入賞口81,可変入賞装置82、作動口83a,83bの遊技盤開口部に対応し且つ下流側で1カ所に集合する回収通路(図示略)が形成されている。これにより、一般入賞口81等に入賞した遊技球は何れも回収通路を介して遊技盤ユニット80の下方に集合する構成となっている。つまり、ベース体251には各種入賞口に入賞した遊技球を回収する機能が付与されている。
遊技盤ユニット80の下方には後述する排出通路が配されており、回収通路によって遊技盤ユニット80の下方に集合した遊技球は排出通路内に導出される。なお、アウト口89についても同様に排出通路に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球はアウト口89を介して排出通路内に導出される。
また、背面ブロック80bを構成するベース体251には、上述した各入球部用の検知センサとして、上記一般入賞口81に入賞した遊技球を検知する一般入賞口用検知センサと、作動口83a,83bに入った遊技球を検知する作動口用検知センサとが装着されており、それら各種検知センサによって入賞検知機構が構成されている。これら各種検知センサは主制御装置162に対して電気的に接続されており、各検知センサから検知情報(検知信号)が同主制御装置162に出力される構成となっている。
次に、図9及び図10に基づき裏パックユニット15について説明する。図9はパチンコ機10の背面図、図10は裏パックユニット15の正面図である。
図9に示すように、内枠13は裏パックユニット15によって後方から覆われている。裏パックユニット15は、裏パックユニット15の本体部としての裏パック201を備えており、当該裏パック201に対して、払出機構部202、排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。
裏パック201は、透明性を有する合成樹脂により成形されており、図10に示すように払出機構部202等が取り付けられるベース部211と、パチンコ機10後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部212とを有してなる。保護カバー部212は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示ユニット252を囲むのに十分な大きさを有する(図9参照)。
ベース部211の上部には、外部出力端子板213が設けられている。外部出力端子板213には各種の出力端子が設けられており、それら出力端子に遊技ホール側の管理制御装置(ホールコンピュータHC)とパチンコ機10とを繋ぐ配線WH1が接続されている。パチンコ機10の外部出力端子板213(出力端子)から出力された各種信号は、配線WH1を通じてホールコンピュータHCに伝わり、ホールコンピュータHCではこれら各種信号に基づいてパチンコ機10の状態や遊技状況等を把握する構成となっている。
また、図10に示すように、ベース部211にはパチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピン214が設けられており、掛止ピン214を内枠13に設けられた前記軸受け部133に挿通させることで、裏パックユニット15が内枠13に対して回動可能に支持されている。ベース部211には、内枠13に設けられた固定レバー134が挿通される複数の挿通部が形成されており、固定レバー134が挿通部に挿通された状態にてベース部211に後方から当接することにより内枠13に対して裏パックユニット15が固定されている。
ベース部211には、保護カバー部212を迂回するようにして払出機構部202が配設されている。払出機構部202には、裏パック201の最上部に配されているとともに上方に開口したタンク221が設けられており、遊技ホールの島設備から供給される遊技球がそのタンク221に逐次補給される。タンク221の側方には、下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール222が連結され、タンクレール222の下流側には上下方向に延びるケースレール223が連結されている。ケースレール223の最下流部には払出装置224が設けられている。払出装置224より払い出された遊技球は、当該払出装置224の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、裏パック201のベース部211に設けられた遊技球分配部225に供給される。
遊技球分配部225は、払出装置224より払い出された遊技球を上皿33、下皿34又は後述する排出通路の何れかに振り分けるための機能を有し、内側の開口部が上述した本体側上皿通路122及び前扉側上皿通路を介して上皿33に通じ、外側の開口部が本体側下皿通路123及び前扉側下皿通路を介して下皿34に通じるように形成されている。
ベース部211の下端部には、当該下端部を前後に挟むようにして排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。排出通路盤には、制御装置集合ユニット204と対向する面に後方に開放された排出通路が形成されており、当該排出通路の開放部は制御装置集合ユニット204によって塞がれている。排出通路は、遊技ホールの島設備等へ遊技球を排出するように形成されており、上述した回収通路等から排出通路に導出された遊技球は当該排出通路を通ることでパチンコ機10外部に排出される。
制御装置集合ユニット204は、横長形状をなす取付台241を有し、取付台241に払出制御装置242と電源・発射制御装置243とが搭載されている。これら払出制御装置242と電源・発射制御装置243とは、払出制御装置242がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置242においては基板ボックス244内に払出装置224を制御する払出制御基板が収容されており、当該払出制御基板に設けられた状態復帰スイッチ245が基板ボックス244外に突出している。例えば、払出装置224における球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ245が押されると、球詰まりの解消が図られるようになっている。
電源・発射制御装置243は、基板ボックス246内に電源・発射制御基板が収容されている。電源・発射制御基板により、各種制御装置等で要する所定の電源が生成されて出力され、さらに遊技者による遊技球発射ハンドル45の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。具体的には、遊技球発射機構110を構成しているソレノイド111の駆動制御や球送装置113の駆動制御が実行される。
また、電源・発射制御装置243には電源スイッチ247が設けられている。電源スイッチ247を操作することにより、パチンコ機10の電源を投入状態(オン状態)又は遮断状態(オフ状態)に切り替え可能となっている。
ここで、本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。例えば遊技ホールの営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持される。一方、主制御装置162に設けられたRAM消去スイッチ166を押しながら電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
これら各種スイッチについては、遊技機主部12(内枠13)を開放して内枠13の背面部を露出させることで遊技機正面側から操作可能となる。一方で、上記施錠装置75によって遊技機主部12の開放が規制されている状態では、遊技機正面側からそれら各種スイッチを操作することができない。つまり、上記各種スイッチについては遊技機主部12を閉じた状態では操作されにくくなっており、施錠装置75用のキーを所有していないもの(例えば不正行為者)による遊技機正面側からの操作を困難なものとしている。
パチンコ機10等の遊技機においては、作動口83a,83bへの入球に基づいて大当たり等の抽選が実行され、その抽選結果が遊技盤ユニット80に設けられた図柄表示装置253(表示画面253a)にて報知される。故に、遊技中は特に遊技盤ユニット80(特に図柄表示装置253の表示画面253a)に遊技者の注意が向きやすい。そのような実情に鑑みて、本実施の形態に示す遊技機(パチンコ機10)については、遊技を行う際の視認性の担保等、遊技者への配慮がなされている。
具体的には、図11の概略図に示すように、パチンコ機10が遊技ホール等の島設備に設置された状態にて遊技盤ユニット80(特に図柄表示装置253の表示画面253a)が遊技者の顔の正面に位置するように構成されている。つまり、遊技者の顔がガラスパネル31よりも前側であって図柄表示装置253の前方となる領域(後述する特定領域SE)に位置するように構成されている。これにより、遊技者Pの視界に遊技盤ユニット80(特に図柄表示装置253の表示画面253a)が収まりやすくなっている。
既に説明したように、遊技を行う際には上述した遊技球発射ハンドル45を手で操作して遊技球を発射させる必要がある。このため、パチンコ機10と遊技者との距離が近くなりやすい。本実施の形態においては、前扉枠14において遊技盤ユニット80よりも上側となる部分には発光タイプの可動演出装置である第1可動演出装置300が配設されている。ここで、人間の視野の拡がりについては、個人差はあるものの、左右方向においては凡そ180度〜200度(両目で同時に見える範囲は凡そ120度)、上下方向においては上側に凡そ60度、下側に凡そ70度である。故に、図柄表示装置253を注視している場合には、第1可動演出装置300が遊技者の視野から外れた死角に位置する可能性が高くなる。すなわち、第1可動演出装置300については遊技者の視野(目を動かさずに見える範囲)から外れる可能性が高くなる。
特に、遊技盤ユニット80の大型化に伴って前扉枠14の窓部22が拡大されると、第1可動演出装置300の配置は図11に示すようにその配置に係る制約が強くなるため、上述した不都合が発生する可能性が高まる。また、遊技者の視野に第1可動演出装置300が入っている場合であっても、当該第1可動演出装置300が視野の内外の境界付近に位置している場合には、色や動きの把握が難しくなり、視認レベル(識別レベル)は著しく低下する。
以上の理由から、第1可動演出装置300を用いて光演出を行ったとしても、表示画面253aに注視している遊技者に上手くアピールすることができず、当該光演出を見逃がされる可能性が生じる。故に、第1可動演出装置300に光演出機能(遊技者に対する報知・演出機能)を付与したとしても、それが上手く機能しなくなることが懸念される。そもそも第1可動演出装置300が遊技者に対する演出・報知の機能が付与されているのではなく、他の遊技者やホール管理者等への報知機能が付与されている場合には、上記不都合は生じないものの、当該第1可動演出装置300を遊技者に対する演出・報知用の手段として使用する場合に上記不都合が発生することとなる。確かに、遊技者と遊技機との距離を離すことにより上述した不都合を解消することは可能ではあるが、そのような対応では遊技盤ユニット80の視認性や操作性の低下等の他の不都合を招来し得る。
本実施の形態に示す第1可動演出装置300においては、当該第1可動演出装置300に光演出機能を付与した場合に生じる上記不都合への対策が講じられていることを特徴の1つとしている。以下、図12(a)及び図13を参照して、本実施の形態における第1可動演出装置300について説明する。図12(a)は第1可動演出装置300の内部構造を示す部分断面図(図10のA−A線部分断面図)、図13は第1可動演出装置300を主要な構成毎に分解して示す分解斜視図である。
(第1可動演出装置300)
図12(a)に示すように、第1可動演出装置300は、光源が搭載された中核(コア)としての発光装置301と第1可動演出装置300の外郭を形成するハウジング302とを備え、発光装置301がハウジング302内に収容された状態で枠体20及びカバー体21に固定されている。
ハウジング302は、有色透明な合成樹脂材料からなるカバー体310を有している。カバー体310は上方に開放された半球状をなしており(図12参照)、その上側の開放部分が枠体20等への取付部として機能する蓋体320によって覆われている。これらカバー体310及び蓋体320を組み合わせることで、上記発光装置301の収容空間が区画形成されている。
蓋体320は皿状をなしており、その底部321には当該蓋体320の内部空間と上記収容空間とを繋ぐ開口部322が形成されている。底部321には、開口部322を収容領域とは反対側(上方)から覆うようにして中継基板330が配設されている。発光装置301は、中継基板330を介して報知・演出制御装置143と電気的に接続されており、報知・演出制御装置143からの信号に基づいて光演出を行う(稼動する)。
ハウジング302内に収容された発光装置301は、報知・演出制御装置143による制御の対象としての発光ユニット350を有している。発光ユニット350は、複数の発光体356(詳しくはLED)が取り付けられた柱状の発光ブロック355、及び発光ブロック355が固定された台座351により構成されている。台座351は上下に延びる円筒状をなし(図12参照)、その上端部に形成された上側フランジ部352が底部321に固定されることでハウジング302に一体化されている。また、下端部に形成された下側フランジ部353は発光ブロック355が取り付けられる取付部として機能している。台座351の中空部分については、上記開口部322に連通しており、これら中空部分及び開口部322を通じて発光ブロック355と中継基板330とが配線によって接続されている。
本実施の形態においては、発光ブロック355の周面において遊技機正面側を向く部分以外の部分(側面及び背面:後述する中心軸線CL1側となる部分)が発光体356の配設領域となっている。これにより、発光ブロック355からの光が遊技機前方へ直接照射されることが回避されている。より具体的には、発光ユニット350(発光ブロック355)からの光の照射範囲は、遊技機後方及び斜め後方となるように規制されている。
発光装置301には、発光ブロック355からの光を遊技機前方へ反射する光反射機構が搭載されている。光反射機構は可動式となっており、この光反射機構が動作することにより、反射光の照射方向、すなわち第1可動演出装置300からの光の照射方向が変化する構成となっている。以下、光の照射方向を多様化させる可変式の光反射機構を可変機構340と称する。
(可変機構340)
可変機構340は、光反射手段としてのリフレクタ364が設けられた可動体360と、当該可動体360を保持する保持手段としてのホルダ部材370とを備え、ホルダ部材370が蓋体320に取り付けられることによりハウジング302と一体化されている。
先ず、蓋体320に対する可変機構340の取り付けに係る構成について説明する。蓋体320の底部321には、発光ユニット350の設置領域(上側フランジ部352)を囲むようにして環状凸部323が形成されている。環状凸部323は、円筒状をなしており、その中心軸線が上記開口部322及び発光ユニット350(台座351)の同軸となるように構成されている。
ホルダ部材370は上記発光ユニット350を囲む円筒部371を有しており、当該円筒部371の内径が環状凸部323の外径と同等となるように構成されている。ホルダ部材370は、その内部に環状凸部323が挿入されるようにして配置され、環状凸部323の外面に対して円筒部371の内面が面接触している。環状凸部323の中心軸線とホルダ部材370(円筒部371)の中心軸線とが同軸となっており、ホルダ部材370は同中心軸線CL1を中心とする回転が許容された状態で蓋体320によって保持されている。なお、ホルダ部材370を回転可能に保持することができるのであれば、その保持構造の詳細な構成については任意である。
蓋体320の底部321には、ホルダ部材370を回転させる駆動部としてモータ381が配設されている。モータ381は中継基板330を介して報知・演出制御装置143に接続されており、報知・演出制御装置143からの駆動信号に基づいて動作する。モータ381の駆動力がホルダ部材370に伝達されることで、ホルダ部材370が上記中心軸線CL1を中心に回転することとなる。
ホルダ部材370の円筒部371は、その下端部が発光ユニット350の台座351の下端部と同じ高さ位置となるように形成されており、上記発光ブロック355はホルダ部材370によって囲まれた領域よりも下方に突出した状態となっている。これにより、発光ブロック355からの光がホルダ部材370によって遮られることが回避されている。
ホルダ部材370の下端部には、発光ブロック355と同じ側(下方)に延出する左右一対の延出部372が形成されている。延出部372は発光ユニット350(詳しくは中心軸線CL1)を挟んで相対向しており、それら延出部372に跨るようにして軸部373が固定されている。
上記可動体360は長板が並設されてなる本体部361を有し(図12参照)、本体部361の中間位置には軸部373が挿通される軸受け孔362が形成されている。軸受け孔362と軸部373とが係合することにより、軸部373を中心とした回動(姿勢変化)が許容された状態で可動体360がホルダ部材370によって保持されている。
本体部361の一端部には上記リフレクタ364が配設されており、本体部361の他端部には重り363が配設されている。重り363の重量については、可動体360の重心GP1が上記軸部373(回動中心)よりも他端寄りとなるように設定されている。回動中心と重心GP1とをずらすことにより、可動体360はリフレクタ364が上側且つ重り363が下側となるように傾くこととなる。
ここで、可動体360の本体部361には、ホルダ部材370(円筒部371の下端部)に当接することにより、それ以上の回動を阻止するストッパ部366が形成されている。ストッパ部366が円筒部371の下端部に当接して、当該可動体360が斜めに傾いた状態が、可動体360の待機状態である。なお、この状態では重心GP1は中心軸線CL1から外れている。
報知・演出制御装置143からモータ381に駆動信号が入力されると、ホルダ部材370が上記中心軸線CL1を中心として回転を開始する。これに追従して、ホルダ部材370に保持されている可動体360も回転することとなる。
待機状態(静止状態)から回転を開始した初期の段階では摩擦等の抵抗によって回転速度が低くなり、回転が継続されることにより加速されて回転速度が徐々に速くなる。回転速度が所定速度に達した後は定常回転に移行する。この際、回転速度が速くなるにつれて、可動体360に生じる遠心力も大きくなる。このように遠心力が大きくなることにより、重力に抗して重り363が上昇且つリフレクタ364が降下して、水平面に対する可動体360の傾きANG1が徐々に小さくなる。
モータ381が停止する等して可動体360の回転速度が遅くなった場合には、可動体360に生じる遠心力が小さくなる。このように遠心力が小さくなることにより、重力によって重り363が降下且つリフレクタ364が上昇して、水平面に対する可動体360の傾きANG1が徐々に大きくなる。
ここで、上記可変機構340の動作態様を踏まえて、図12(b)及び図14を参照して第1可動演出装置300による光演出の流れについて説明する。図12(b)は光演出の流れを示すタイミングチャート、図14は各状態での光の照射方向を示す概略図である。
図12(b)に示すように、t1のタイミングにて光演出が始まると、発光ユニット350の発光体356への発光信号の出力(電力供給)が開始されるとともに、モータ381への駆動信号の出力が開始される。これにより、発光ユニット350から光が可動体360のリフレクタ364によって遊技機前方へ照射される。
なお、リフレクタ364の反射面365は回転中心とは反対側に凸となる曲面状をなしており反射光の拡散が抑制されている。つまり、発光ユニット350からの光は反射面365によって拡がりが抑えられた状態で、当該反射面365の向きに照射されることとなる。言い換えれば、リフレクタ364(反射面365)には、第1可動演出装置300からの光の照射方向(光軸)を規定する機能が付与されている。
t1のタイミングから所定期間が経過したt2のタイミングとなるまで回転速度が徐々に速くなる。所定期間については、少なくとも可動体360の回転数が所定回数(本実施の形態においては1回)よりも多くなるように設定されている。本実施の形態においては、可動体360が回転式となっているが、上記所定期間中に少なくとも可動体360が一回転する構成とすることにより、後述する第1照射状態にて少なくとも1度は遊技機前方に向けて光が照射されるように担保されている。
ここで、t1のタイミングからt2のタイミングとなるまでの光の照射態様について図14(a)を参照して説明する。この期間中は、リフレクタ364(リフレクタにより規定される光軸)が斜め下方を向いている。このため、第1可動演出装置300からの光は斜め下方に向けて照射される。具体的には、発光ユニット350から照射された光は水平方向に向けて照射されるが、その延長上に位置するリフレクタ364によってその向きが変更される。リフレクタ364の向きについては、光の照射方向が上記図柄表示装置253(表示画面253a)の前方となる特定領域SEを通過するように規定されている。
既に説明したように、特定領域SEは遊技者Pの頭HD(詳しくは目)が位置すると想定される領域である。このため、特定領域SEへの光は遊技者Pに向けて照射されることとなる。以下、可動体360が傾いて特定領域SEに向けて光が照射される状態を第1照射状態と称する。第1照射状態では遊技者Pに向けて光が照射されるため、遊技者は光が照射された旨を把握することができる。
その後、回転速度が上昇して所定速度に到達したta2のタイミングでは、図14(b)に示すように、上述した遠心力によって可動体360の傾きが減少して、その姿勢がほぼ水平となるように変化する。これにより、光の照射方向が略水平方向となり、特定領域SEに向けた光の照射が回避されることとなる。つまり、第1可動演出装置300からの光は、遊技者Pの頭上を通過して、当該遊技者Pに向けた光の照射が回避されることとなる。以下、特定領域SEに向けた光の照射が回避された状態(第1照射状態よりも光の照射方向が遊技機外側に変化した状態)を第2照射状態と称する。
第2照射状態であっても、第1可動演出装置300が点滅している様子については、遊技者Pによる目視で確認が可能となっている。但し、この場合に遊技者Pの目に届く光の量は上記第1照射状態と比較して少なくなっている。これにより、第1可動演出装置300を直視した場合であっても、それが眩しい等の不快感を遊技者に与える要因となることが抑制されている。なお、本実施の形態においては、曲面状のカバー体310を通じて光が照射される構成となっており、このカバー体310を通過する際に光が拡散される。故に、第2照射状態にて第1可動演出装置300が直視された場合には、遊技者に対して第1可動演出装置300が点滅しているかのような印象を与えることができる。
第1可動演出装置300が第2照射状態となった後は、第1照射状態による光演出の期間よりも長い期間に亘って当該第2照射状態のまま光演出が継続される。つまり、光演出の終了するt3のタイミングとなるまで発光ユニット350への発光信号の出力(電力供給)が継続される。t3のタイミングにて発光信号の出力が停止すると、発光ユニット350が消灯する。その後、t4のタイミングにてモータ381への駆動信号の出力が停止されることとなる。
モータ381が停止すると、可動体360及びホルダ部材370の回転速度が摩擦等の抵抗によって急速に低下し、t5のタイミングでは待機状態への復帰が完了する。但し、t3のタイミングにて既に発光ユニット350が消灯しているため、この復帰過程にて遊技者に向けた光の照射が行われることはない。
本実施の形態におけるパチンコ機10は、遊技ホールの島設備等に設置された状態にて遊技機主部12(前扉枠14)の一部がパチンコ機10の正面側に膨出するように構成されており、この膨出部分に可動式の演出装置である第2可動演出装置400が配設されている。ここで、図2及び図15を参照して第2可動演出装置400に係る構成について説明する。図15(a)はパチンコ機10を正面から見た部分拡大図、図15(b)は第1可動演出装置300の縦断面図(図15(a)のB−B線部分断面図)である。
(第2可動演出装置400)
図2に示すように、前扉枠14のカバー体21において窓部22よりも上方に位置している部分には、遊技前方に膨出する膨出部435が形成されている。当該膨出部435の膨出量は左右両端から中央に向けて徐々に大きくなっており、遊技機前方に凸となるようにして膨らんでいる。図15(1)に示すように、膨出部435の中央部分、詳しくは上記環状電飾部24の一部を構成する第1可動演出装置300の後方となる部分には、第2可動演出装置400を収容する収容部436が形成されている。つまり、膨出部435には、第1可動演出装置300が前側、第2可動演出装置400が後側となるようにして2つの遊技機器が収容されている。
収容部436は、上方に開放された凹状をなしており、その開放部分を通じて第2可動演出装置400の一部が露出している。第2可動演出装置400は、外周部分に絵柄等の装飾が施された装飾体410を有している。装飾体410は、収容部436の側壁部437に形成された保持部438により回動中心軸線CL2を中心として前後に回動可能な状態で保持されている。装飾体410は、この回動中心軸線CL2を中心に回動することにより収容部436からの突出が抑えられた待機位置と収容部436から遊技機外側(上方)に突出する演出位置とに移動可能なっている。
装飾体410の外周部分には、当該装飾体410の回動方向に並ぶようにして3つの面部が形成されている。具体的には、第1平面部411及び第2平面部412と、それら両平面部411,412に挟まれた曲面部413とが形成され、断面が略扇状をなすように形成されている。扇状をなす装飾体410の要にあたる部分が上記保持部438による保持箇所となっており、回動中心軸線CL2と装飾体410の重心GP2とがずれている。
図15(b1)に示すように、装飾体410が待機位置に配置された状態では、第2平面部412が収容部436の後壁部439に当接することにより、装飾体410の自重による回動が阻止されている。つまり、後壁部439がストッパとして機能している。この状態では、第1平面部411が枠体20の上面と略同一面上に位置し、収容部436の開放部分が第1平面部411によって塞がれている。そして、曲面部413は収容部436内に留まることとなり、外部からの曲面部413の視認が不可となっている。
第2可動演出装置400には、装飾体410用の駆動手段を構成するソレノイド420が設けられている。ソレノイド420は報知・演出制御装置143に接続されており、報知・演出制御装置143からの信号に基づいてソレノイド420が動作する構成となっている。第2可動演出装置400による演出を実行する場合には、報知・演出制御装置143にソレノイド420を励磁させるべく駆動信号が出力される。ソレノイド420が励磁されることにより当該ソレノイド420のプランジャによって装飾体410が押され、当該装飾体410が所定方向に回転することとなる。
図15(b)に示すように、装飾体410が演出位置に到達すると、装飾体410の第2平面部412に形成された突起415が収容部436に設けられたストッパ部440に当たる。これにより、所定方向への更なる回動が阻止される。この状態では、曲面部413が収容部436から突出し、当該曲面部413の遊技機前方からの視認が許容されることとなる。なお、装飾体410には発光体(LED)が内蔵されており、第2可動演出装置400を用いた演出が実行される場合には当該発光体からの光が曲面部413を通じて遊技機正面側へ照射される。このようにして装飾体410を発光させることにより、第2可動演出装置400の外観の変化を強調している。
装飾体410による演出が終了した場合には、ソレノイド420への駆動信号の出力が停止され、当該ソレノイド420が非励磁状態となる。これにより、装飾体410が自重等によって演出位置から待機位置へ復帰することとなる(図15(b)→図15(a)参照)。因みに、第2可動演出装置400にバネ等の付勢手段を設け、当該付勢手段の付勢力によって装飾体410の待機位置への移動を促す構成としてもよい。
(パチンコ機10の電気的構成)
次に、図16のブロックを参照してパチンコ機10の電気的構成について説明する。
主制御装置162に設けられた主制御基板601には、MPU602が搭載されている。MPU602は、当該MPU602により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM603と、そのROM603内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM604と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵された素子である。なお、MPU602が有する機能の一部、例えば、ROM603の機能やRAM604の機能などを別の素子として有する構成としてもよい。
MPU602には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU602の入力側には、主制御装置162に設けられた停電監視基板605、払出制御装置242及び各種検知センサなどが接続されている。停電監視基板605には電源・発射制御装置243が接続されており、MPU602には停電監視基板605を介して電力が供給される。
各種検知センサの一部として、一般入賞口81への入賞を検知する検知センサ391a、可変入賞装置82への入賞を検知する検知センサ391b、可変入賞装置82への入賞を検知する検知センサ391c、上作動口83aへの入賞を検知する検知センサ391d、下作動口83bへの入賞を検知する検知センサ391e、スルーゲート84への入球を検知する検知センサ391fが接続されており、主制御装置162のMPU602において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU602では、上作動口83a及び下作動口83bへの入賞に基づいて大当たり発生抽選を実行するとともに、スルーゲート84への入賞に基づいてサポート発生抽選を実行する。
MPU602の出力側には、停電監視基板605、払出制御装置242及び報知・演出制御装置143が接続されている。払出制御装置242には、例えば、上述した作動口83a,83b等の入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。この場合、賞球コマンドの出力に際しては、ROM603のコマンド情報記憶エリア625が参照される。そして、一般入賞口81への入賞を特定した場合には10個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、可変入賞装置82への入賞を特定した場合には15個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、上作動口83aへの入賞を特定した場合には3個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、下作動口83bへの入賞を特定した場合には4個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力される。
報知・演出制御装置143には、主制御装置162から変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどの各種コマンドが出力される。この場合、これら各種コマンドの出力に際しては、ROM603のコマンド情報記憶エリア625が参照される。これら各種コマンドの詳細については、後に説明する。なお、上記各コマンドは、所定のバイト数の情報として構成されており、当該所定のバイト数の情報として各種情報が含まれている。
また、MPU602の出力側には、可変入賞装置82の開閉体(例えばシャッタ部材88)を開閉動作させる可変入賞駆動部、下作動口83bの電動役物91を開閉動作させる電動役物駆動部及び主表示ユニット87が接続されている。主制御基板601には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU602は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては可変入賞装置82が開閉されるように、MPU602において可変入賞駆動部の駆動制御が実行される。また、電動役物91のサポート抽選に当選した場合には、電動役物91が開閉されるように、MPU602において電動役物駆動部の駆動制御が実行される。また、MPU602によって主表示ユニット87の主表示部の表示制御が実行される。
さらには、MPU602の出力側に外部出力端子板213が接続されており、この外部出力端子板213を通じて遊技ホール側の管理制御装置(ホールコンピュータHC)に対して各種入球部への入球情報や大当たり等の抽選結果に関する情報が出力される。これにより、ホールコンピュータHCにてパチンコ機10の状態や遊技状況等を把握することが可能となっている。
停電監視基板605は主制御基板601と電源・発射制御装置243とを中継しており、同停電監視基板605には電源・発射制御装置243から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する機能が付与されている。払出制御装置242は、主制御装置162から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置224により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源・発射制御装置243は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板601や払出制御装置242等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を所定の電力経路を通じて供給する。また、電源・発射制御装置243は、遊技球発射機構110の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構110は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
報知・演出制御装置143には、MPUが搭載された報知・演出制御基板が設けられている。MPUには、当該MPUにより実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROMと、そのROM内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAMと、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路等の各種回路等が内蔵されている。なお、MPUに対してROM及びRAMが1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。報知・演出制御装置143のMPUは、主制御装置162から入力された各種コマンドに基づいて、前扉枠14に設けられたランプ部24、スピーカ部27、可動演出装置300,400等を駆動制御するとともに、表示制御装置142を制御するものである。
表示制御装置142では、報知・演出制御装置143から入力したコマンドに基づいて、図柄表示装置253の表示制御を実行する。この場合に、報知・演出制御装置143では、主制御装置162から入力した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置253における図柄の変動表示態様(例えばリーチ発生の有無及びリーチ演出の内容等)や図柄の停止表示態様(変動表示の終了に伴い最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類)を決定する。
(各種カウンタについて)
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
MPU602は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、主表示ユニット87(主表示部D)の表示の設定、図柄表示装置253の図柄表示の概要設定などを行うこととしており、具体的には、図17の概略図に示すように、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置253が外れ変動する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、主表示ユニット87の作動口用表示部DL,DUにおける絵柄の変動表示時間及び図柄表示装置253における図柄の変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSとを用いることとしている。さらに、下作動口83bの電動役物91を電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放カウンタC4を用いることとしている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM604の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ631に適宜格納される。抽選カウンタ用バッファ631において、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3に対応した情報は、作動口83a,83bへの入賞が発生した場合に、取得情報記憶手段としての保留球格納エリア632に格納される。
保留球格納エリア632は、作動口用の保留エリアREと実行エリアAEとを備えている。保留エリアREは、第1エリアRa1、第2エリアRa2、第3エリアRa3、第4エリアRa4、第5エリアRa5、第6エリアRa6、第7エリアRa7、第8エリアRa8を備えており、作動口83a,83bへの入賞履歴に合わせて、抽選カウンタ用バッファ631に格納されている大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報が保留情報として、いずれかのエリアRa1〜Ra8に格納される。なお、当該保留情報が特別情報に相当する。
第1エリアRa1〜第8エリアRa8には、作動口83a,83bへの入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリアRa1→第2エリアRa2→第3エリアRa3→第4エリアRa4→第5エリアRa5→第6エリアRa6→第7エリアRa7→第8エリアRa8の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように8つのエリアRa1〜Ra8が設けられていることにより、各作動口83a,83bへの入賞履歴が各々4個(計8個)まで保留記憶されるようになっている。また、保留球格納エリア632には総保留数記憶領域が設けられており、当該総保留数記憶領域には作動口83a,83bへの入賞に基づいて取得及び記憶された保留情報の記憶数を特定するための情報が格納される。
実行エリアAEは、主表示ユニット87の作動口用表示部DL,DUの変動表示を開始する際に、保留エリアREの第1エリアRa1に格納された各値を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアAEに記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜299の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり299)に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜299)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が作動口83a,83bに入賞した際にRAM604の保留球格納エリア632に格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM603における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア621に当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。ここで、当否テーブルの内容について説明する。
当否テーブルには、2進数の情報からなるアドレス情報と、同じく2進数の情報からなる大当たり数値情報とが1対1で対応させて設定されている。具体的には、アドレス情報は10進数で表して「1」〜「10」の10種類が設定されているとともに、大当たり数値情報は10進数で表して「7」,「36」,「67」,「100」,「131」,「164」,「195」,「223」,「241」,「272」の10種類が設定されており、これらアドレス情報と大当たり数値情報とが1対1で対応付けられている。各大当たり数値情報の数値は、大当たり乱数カウンタC1において更新され得る乱数情報の数値範囲である「0」〜「299」に含まれている。
ここで、本パチンコ機10では、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)とが設定されている。そして、低確率モードにおいて参照される大当たり数値情報の数と、高確率モードにおいて参照される大当たり数値情報の数とが異なっており、前者の方が後者よりも少ない数となっている。具体的には、低確率モードにおいては当否抽選に際して、アドレス情報が「1」である大当たり数値情報のみが参照され、高確率モードにおいては当否抽選に際して、全てのアドレス情報に対応した大当たり数値情報が参照される。つまり、低確率モードでは大当たり当選となる数値情報が1個であり、高確率モードでは低確率モードよりも多い10個である。これにより、低確率モードにおいて大当たり当選となる確率が1/300であるのに対して高確率モードにおいて大当たり当選となる確率が1/30であり、高確率モードの方が低確率モードよりも大当たり当選となる確率が高くなる。なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数及び値は任意である。
大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり29)に達した後0に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が作動口83a,83bに入賞した際にRAM604の保留球格納エリア632に格納される。
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM603における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリアに振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。そして、かかる振分先として、通常大当たり結果(低確率対応特別遊技結果)と、確変大当たり結果(高確率対応特別遊技結果)とが設定されている。
通常大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが低確率モードとなるとともに、サポートモードが移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)となるまで高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。なお、終了基準回数が経過した後に、低頻度サポートモードに移行する。
確変大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。当該高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる開閉実行モードに移行するまで継続する。
なお、振分テーブルにおいて、「0〜9」が通常大当たり結果に対応しており、「10〜29」が確変大当たり結果に対応しているが、この数値の振分は任意である。
本実施の形態においては、下作動口83bへの入賞に基づく振り分けが上作動口83aへの入賞に基づく振り分けよりも遊技者にとって有利となるように差違が設けられている。具体的には、確変大当たり結果が有利度の異なる2つの結果、詳しくはラウンド数が「16」となる16R確変大当たり結果とラウンド数が「4」となる4R確変大当たり結果とに大別され、下作動口83bへの入賞に基づく振り分けにより確変大当たり結果となる場合には、上作動口83aへの入賞に基づく振り分けにより確変大当たり結果となる場合と比較して16R確変大当たり結果となりやすい構成となっている。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が作動口83a,83bに入賞した際にRAM604の保留球格納エリア632に格納される。そして、ROM603のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルに基づいてリーチを発生させるか否かを決定することとしている。但し、開閉実行モードに移行する遊技回においては、MPU602では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生の決定を行う。なお、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数は、各遊技状態において同一となっているが、遊技状態に応じて各々個別に設定されるものであってもよい。例えば、サポートモードが高頻度サポートモードである場合の方が、低頻度サポートモードよりも、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数が多く設定された構成としてもよい。
ここで、各遊技回の図柄の変動表示に係る構成及び同変動表示の内容について補足説明する。なお、以下の説明においては適宜図18及び図19を参照する。図18及び図19は図柄表示装置253の表示画面253aにおける表示内容を説明するための概略図である。
表示制御装置142には、キャラクタROMが設けられている。当該キャラクタROMには、「1」〜「9」の数字が付された9種類の主図柄のデータ(図19(a)〜(i)参照)と、数字が付されていない副図柄のデータ(図19(j)参照)とが予め記憶されている。
図18(a)に示すように、図柄表示装置253の表示画面253aには、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。そして、表示画面253aでは、これら各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向き(具体的には、右から左)にスクロールするように変動表示される。
上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。
また、図18(b)に示すように、表示画面253aは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。また、表示画面253aには、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示が停止し、いずれかの有効ラインに所定の図柄の組み合わせ(例えば同一の数字が付された図柄の組み合わせ)が形成された状態で全図柄列Z1〜Z3の変動表示が終了すれば、通常大当たり結果又は確変大当たり結果の発生として大当たり動画が表示されるようになっている。
なお、上記のように各図柄列の変動表示が停止されることに鑑みれば、上図柄列Z1を第1図柄列(又は第1絵柄列)、下図柄列Z3を第2図柄列(又は第2絵柄列)、中図柄列Z2を第3図柄列(又は第3絵柄列)と称することができる。
上記各主図柄のうち、奇数番号(1,3,5,7,9)が付された主図柄は「特定図柄」に相当し、確変大当たり結果が発生する場合には、その一部において例えば同一の特定図柄の組み合わせが停止表示される。また、偶数番号(2,4,6,8)が付された主図柄は「非特定図柄」に相当し、確変大当たり結果が発生する場合の一部及び通常大当たり結果が発生する場合には、例えば同一の非特定図柄の組み合わせが停止表示される。
なお、図柄表示装置253における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。例えば、複数の図柄列を横並びとなるように設定し、図柄列における図柄の変動表示の方向を縦方向に設定してもよい。
表示画面253aにおいて、上図柄列の変動表示領域、中図柄の変動表示領域、下図柄の変動表示領域を有してなる変動表示領域MEの下方となる部分には、保留表示領域NEが設定されている。保留表示領域NEには、遊技球が作動口83a,83bに入賞した場合の最大保留個数と同一の数の単位保留表示領域Da1〜Da8が左右方向に並ぶようにして区画された保留数表示領域Daが設けられている。
具体的には、遊技球が作動口83a,83bに入賞した場合の最大保留個数は各々4個(計8個)であり、保留数表示領域Daにはこれに対応させて、第1単位保留表示領域Da1、第2単位保留表示領域Da2、第3単位保留表示領域Da3、第4単位保留表示領域Da4、第5単位保留表示領域Da5、第6単位保留表示領域Da6、第7単位保留表示領域Da7、第8単位保留表示領域Da8が設定されている。これら単位保留表示領域に所定の保留表示用画像として保留アイコンMPが表示される。
例えば、遊技球が作動口83a,83bに入賞した時点で保留数が0であり今回の入賞によって保留個数(総保留数)が1個となる場合には、第1単位保留表示領域Da1のみにて保留アイコンMPが表示される。遊技球が作動口83a,83bに入賞することで保留個数が4個となる場合には、第1単位保留表示領域Da1〜第4単位保留表示領域Da4にて保留アイコンMPが表示される構成となっている。なお、図18(b)では保留個数が3個である場合について例示している。
また、保留表示領域NEには、保留数表示領域Da(詳しくは第1単位保留表示領域Da1)と横並びとなるようにして、実行される(実行中の)遊技回に対応した保留アイコンMPが表示される実行対象表示領域Dbが設けられている。本実施の形態においては、実行対象表示領域Dbを保留数表示領域Daの左側に配しているが、これらの位置関係等については任意である。例えば、実行対象表示領域Dbを保留数表示領域Daの右側に配してもよい。
遊技回が終了して次の遊技回に移行する場合には、保留数表示領域Da(詳しくは第1単位保留表示領域Da1)に表示されている保留アイコンMPが実行対象表示領域Dbにシフト(移動)することとなる。保留数表示領域Daに表示中の他の保留アイコンMPが存在している場合には、当該シフトに併せてそれら保留アイコンMPが実行対象表示領域Dbに近い側の(隣の)単位保留表示領域へシフトする。なお、以降は説明の便宜上、実行対象表示領域Dbに近い側を「下流側」、実行対象表示領域Dbとは反対側を「上流側」と表現する。
ここで、リーチ表示(リーチ状態)とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置253(表示画面253a)を備え、遊技結果が開閉実行モード対応の遊技結果となった遊技回では変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となり得る遊技機において、図柄表示装置253における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
換言すれば、図柄表示装置253の表示画面253aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、開閉実行モードの発生に対応した図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置253の表示画面253a内の予め設定された有効ライン上に、開閉実行モードの発生に対応した図柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ図柄の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
表示画面253aにおける表示内容について更に詳しく説明すると、最初に上図柄列において図柄の変動表示が終了され、さらに下図柄列において図柄の変動表示が終了された状態において、いずれかの有効ラインに当たり図柄の組み合わせを構成する数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において中図柄列にて図柄の変動表示が行われることでリーチ表示となる。そして、大当たり発生時には、リーチラインを形成している主図柄とともに当たり図柄の組み合わせを構成する数字が付された主図柄がリーチライン上に停止表示されるようにして中図柄列における図柄の変動表示が終了される。
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面253aの略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ表示が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクタといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、主表示ユニット87の作動口用表示部DL,DUにおける変動表示時間と、図柄表示装置253における図柄の変動表示時間とをMPU602において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、図柄表示装置253による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
図柄表示装置253や主表示ユニット87(詳しくは作動口用表示部DL,DU)における変動表示時間を決定する場合にはリーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSのバッファ値、ROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア623が参照される。また、MPU602では、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、上記作動口用の結果表示部における停止結果が決定されるが、その決定に際してはROM603に記憶された停止結果決定用テーブルが用いられる。
電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜249の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり249)に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート84に遊技球が入賞したタイミングでRAM604の電役保留エリア633に格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物開放カウンタC4の値によって電動役物91を開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。例えば、C4=0〜199であれば、電動役物91を開放状態に制御し、C4=200〜249であれば、電動役物91を開放状態に制御しない。
(主制御装置162にて実行される各種処理について)
次に、主制御装置162のMPU602にて各遊技回での遊技を進行させる上で実行されるタイマ割込み処理及び通常処理を説明する。なお、MPU602では、上記タイマ割込み処理及び通常処理の他に、電源投入に伴い起動されるメイン処理やNMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理が実行されるが、これらの各種処理については説明を省略する。
(タイマ割込み処理)
先ず、図20のフローチャートを参照し、タイマ割込み処理について説明する。本処理はMPU602により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
ステップS101では、各種入賞検知センサの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置162に接続されている各種入賞用の検知センサの状態を読み込み、それら検知センサの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
その後、ステップS102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際に0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM604の該当するバッファ領域(抽選カウンタ用バッファ631)に格納する。
続くステップS103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4をそれぞれ1インクリメントするとともに、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM604の該当するバッファ領域(抽選カウンタ用バッファ631)に格納する。
続くステップS104では、スルーゲート84への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行する。スルー用の入賞処理では、RAM604の各種フラグ格納エリア635にスルーゲート用の入賞検知フラグが格納されているか否かを判定し、同フラグが格納されている場合には電役保留エリアに記憶されている役物保留記憶数が4未満であることを条件として、上記ステップS103にて更新した電動役物開放カウンタC4の値を電役保留エリア633に格納する。そして、各種フラグ格納エリア635にスルーゲート用の入賞検知フラグが格納されている場合には、同入賞検知フラグを消去して当該スルーゲート用の入賞処理を終了する。
ステップS104のスルーゲート用の入賞処理を実行した後はステップS105に進み、当該ステップS105にて作動口83a,83bへの入賞に伴う作動口用の入賞処理を実行し、本タイマ割込み処理を終了する。
(作動口用の入賞処理)
ここで、図21及び図22のフローチャートを参照して作動口用の入賞処理について説明する。
ステップS201では、遊技球が上作動口83aに入球(入賞)したか否かを判定する。遊技球が上作動口83aに入球したと判定した場合には、ステップS202に進み、払出制御装置242に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。
続くステップS203では、上作動口83aに遊技球が入球した旨を示す情報を遊技ホール側のホールコンピュータHCに対して信号出力すべく外部信号設定処理を行う。これにより、上作動口83aへの入球が発生した旨がホールコンピュータHCにて把握される。その後、ステップS204では、大当たり乱数カウンタC1や大当たり種別カウンタC2等の各値を格納する情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
一方、ステップS201にて遊技球が上作動口83aに入賞していないと判定した場合にはステップS205に進む。ステップS205では、遊技球が下作動口83bに入賞したか否かを判定する。遊技球が下作動口83bに入賞したと判定した場合には、ステップS205に進み、払出制御装置242に遊技球を4個払い出させるための賞球コマンドをセットする。なお、ステップS202,S205にてセットした賞球コマンドは、後述する通常処理の外部出力処理S401にて払出制御装置242に対して送信される。
続くステップS207では、下作動口83bに遊技球が入球した旨を示す情報を遊技ホール側のホールコンピュータHCに対して信号出力すべく外部信号設定処理を行う。これにより、下作動口83bへの入球が発生した旨がホールコンピュータHCにて把握される。その後、ステップS204にて情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
なお、ステップS201,S205の両処理にてそれぞれ否定判定をした場合、すなわち上作動口83a及び下作動口83bのいずれにも入球がなかった場合には、そのまま本入賞処理を終了する。
ここで、図22を参照して、ステップS204の情報取得処理について説明する。
(情報取得処理)
情報取得処理においては先ずステップS301にて、保留球格納エリア632の保留数記憶領域FEに格納された始動保留記憶数N、詳しくは上作動口83a及び下作動口83bのうち当該情報取得処理の契機となった作動口に係る始動保留記憶数Nが上限値(本実施の形態では「4」)未満であるか否かを判定する。始動保留記憶数Nが上限値である場合にはそのまま本情報取得処理を終了し、上限値未満である場合には、ステップS302にて対応する作動口の始動保留記憶数Nを1インクリメントするとともに、ステップS303にて保留数記憶領域FEに格納された総保留数(以下、共通保留数CRNと言う)を1インクリメントする。
続くステップS304では、上記ステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSの各値を、作動口用の保留エリアREの空き記憶領域エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち上記ステップS302にて1インクリメントした共通保留数CRNと対応する記憶エリアに格納する。格納処理を実行した後は、ステップS305に進む。
ステップS305では、主表示ユニット87(主表示部D)の保留数表示部の表示更新処理を実行する。表示更新処理では、今回の入賞先が上作動口83aの場合には上作動口用保留数表示部の表示を更新し、今回の入賞先が下作動口83bの場合には下作動口用保留数表示部の表示を更新する。
上作動口用保留数表示部は4つのLEDによって構成されており、点灯しているLEDの数と上作動口83aに係る保留数とが一致する構成となっている。今回の入賞によって上作動口83aに係る保留数が増加した場合にはそれに応じて点灯しているLEDの数を増やす処理を行う。下作動口用保留数表示部についても同様に4つのLEDによって構成されており、点灯しているLEDの数と下作動口83bに係る保留数とが一致する構成となっている。今回の入賞によって下作動口83bに係る保留数が増加した場合にはそれに応じて点灯しているLEDの数を増やす処理を行う。
続くステップS306及びステップS307では、作動口83a,83bへの入賞が発生したことをサブ側(副側)の制御装置である報知・演出制御装置143及び表示制御装置142に認識させるとともに後述する保留予告を実行させるための処理である保留予告用の確認処理及び保留コマンドの設定処理を実行し、本情報取得処理を終了する。なお、保留コマンドには上作動口83a及び下作動口83bのうちいずれの作動口への入賞に基づくものであるかの情報が含まれる。
ステップS307の保留コマンドの設定処理にて設定された保留コマンドは後述する通常処理の外部出力処理(ステップS401)にて報知・演出制御装置143及び表示制御装置142に送信されることとなる。表示制御装置142においては当該保留コマンドを受信することにより上述した保留数表示領域Daにおける表示を、保留個数の増加に対応させて変更するための処理を実行する。
具体的には、表示制御装置142は、報知・演出制御装置143を経由して同保留コマンドを受信した場合には、保留数表示領域Daに上記保留アイコンMPを表示(例えば追加)させるための処理を実行する。保留数表示領域Daにおいては左側から順次保留画像が表示されるようになっており、例えば共通保留数CRNが1であれば左端の第1単位保留表示領域Da1に保留画像が表示され、共通保留数CRNが8であれば左から8個目の第8単位保留表示領域Da8に保留画像が表示されるようになっている。なお、ステップS306,S307の各処理についての詳細な説明は後述する。
(通常処理)
次に、通常処理の流れを図23のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS401〜S406の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS408,S409のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理においては先ず、ステップS401にて外部信号出力処理を実行する。ステップS401の外部信号出力処理では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置242に対して送信する。また、変動開始コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド等の演出用コマンドや保留コマンドや後述するシフトコマンド等の各種コマンドが設定されている場合にはそれを報知・演出制御装置143に対して送信する。
次に、ステップS402では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1インクリメントするとともに、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM604の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS403では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。この遊技回制御処理では、大当たり判定、図柄表示装置253による図柄の変動表示の設定、主表示ユニット87の表示制御などを行う。
ステップS403の遊技回制御処理を実行した後は、ステップS404に進み、遊技状態移行処理を実行する。詳細は後述するが、この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。なお、ステップS403の遊技回制御処理及びステップS404の遊技状態移行処理についての詳細は後述する。
続くステップS405では、下作動口83bに併設された電動役物91を駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、RAM604の電役保留エリア633に格納されている電動役物開放カウンタC4から取得した数値情報を用いて電動役物91を開放状態とするか否かの電役開放抽選を行うとともに、電役開放状態当選となった場合には電動役物91の開閉処理を実行する。また、電役開放抽選の抽選結果を教示するように、スルーゲート用表示部DSの表示制御などを行う。
既に説明したとおり、電動役物91によるサポートの態様として、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとが設定されており、遊技状態移行処理にていずれかのサポートモードへの移行が行われる。この処理を経てRAM604の各種フラグ格納エリア635に高頻度サポートフラグがセットされている場合は高頻度サポートモードとなり、当該フラグがセットされていない場合には低頻度サポートモードとなる。
電役サポート用処理では、RAM604の各種フラグ格納エリア635に高頻度サポートフラグがセットされているか否かを判定することで、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。そして、高頻度サポートモードである場合には低頻度サポートモードの場合よりも、電役開放状態当選となった際に、電動役物91が開放状態となる回数を多く設定するとともに、1回の開放時間を長く設定する。また、高頻度サポートモードである場合は、電役開放状態当選となり電動役物91の開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間が、1回の開放時間よりも短くなるように設定する。
ちなみに、開閉実行モードに移行した場合には、RAM604の各種フラグ格納エリア635に高頻度サポートフラグがセットされていたとしても、サポートモードは強制的に低頻度サポートモードに設定される。
その後、ステップS406では、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、電源・発射制御装置243から発射許可信号を入力していることを条件として、所定のインターバル期間(例えば、0.6sec)に1回、遊技球発射機構110のソレノイド111を励磁する。これにより、遊技球が遊技領域PEに向けて打ち出される。
続くステップS407にて次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から1周期(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。
つまり、ステップS408では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM604の該当するエリアに格納する。また、ステップS409では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1加算するとともに、それらのカウンタ値が最大値に達した際に0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM604の該当するエリアに格納する。
ここで、ステップS401〜S406の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、大当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCSについてもランダムに更新することができる。
(遊技回制御処理)
次に、ステップS403の遊技回制御処理を図24〜図27のフローチャート等を参照して説明する。
遊技回制御処理においては先ず、図24のフローチャートに示すように、ステップS501にて開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中である場合には、ステップS502以降の処理、すなわちステップS503〜ステップS505の遊技回開始用処理及びステップS506〜ステップS509の遊技回進行処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。
開閉実行モード中でない場合には、ステップS502にて遊技回中であるか否かを判定する。具体的には、主表示ユニット87の作動口用表示部DL,DUが変動表示中又は確定表示中であるか否かを判定する。遊技回中ではない場合には、ステップS503〜ステップS505の遊技回開始用処理に進む。遊技回開始用処理では、先ずステップS503にて、始動保留球の総数(共通保留数CRN)が「0」か否かを判定する。共通保留数CRNが「0」である場合とは、保留球格納エリア632に保留情報が記憶されていないことを意味する。したがって、そのまま本遊技回制御処理を終了する。
一方、共通保留数CRNが「0」でない場合には、ステップS504にて保留球格納エリア632の保留エリアREに記憶されているデータを変動表示用に設定するためのデータ設定処理を実行し、さらにステップS505にて主表示ユニット87の作動口用表示部DL,DUにおける絵柄の変動表示及び図柄表示装置253の表示画面における図柄の変動表示を開始させるための変動開始処理を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。
ここで、ステップS504のデータ設定処理及びステップS505の変動開始処理について詳細に説明する。先ず、ステップS504のデータ設定処理について、図25のフローチャートを参照して説明する。
(データ設定処理)
データ設定処理では、先ずステップS601にて、保留数記憶領域FEに記憶されている始動保留記憶数Nのうち今回の設定処理の対象となっているもの及び共通保留数CRNを1ディクリメントする。続くステップS602にて、保留エリアREの第1エリアRa1に格納されたデータを実行エリアAEに移動する。
その後、ステップS603にて、保留エリアREの各エリアRa1〜Ra8に格納されたデータ(すなわち、保留情報)をシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1エリアRa1〜第8エリアRa8に格納されているデータを下位側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアRa1のデータをクリアするとともに、第2エリアRa2→第1エリアRa1、第3エリアRa3→第2エリアRa2、第4エリアRa4→第3エリアRa3、第5エリアRa5→第4エリアRa4、第6エリアRa6→第5エリアRa5、第7エリアRa7→第6エリアRa6、第8エリアRa8→第7エリアRa7といった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS604では、保留エリアREのデータのシフトが行われたことを報知・演出制御装置143に認識させるための情報であるシフトコマンドを設定する。その後、本データ設定処理を終了する。ステップS604にて設定されたシフトコマンドは、通常処理(図23)におけるステップS401にて、報知・演出制御装置143を経由し、表示制御装置142に送信される。表示制御装置142では、シフトコマンドを受信することで、作動口用の保留数表示領域Daにおける表示を、保留数の減少に対応させて変更するための処理を実行する。
(変動開始処理)
次に、ステップS505の変動開始処理について、図26のフローチャートを参照して説明する。
変動開始処理では、先ずステップS701にて、今回の変動開始処理にて参照した保留情報が大当たり当選に対応しているか否かを判定するための当否判定処理を実行する。具体的には、実行エリアAEに格納された情報のうち大当たり判定用の情報、すなわち大当たり乱数カウンタC1によって更新された情報から取得した情報を把握する。そして、当否抽選モードが低確率モードである場合には、ROM603の当否テーブル記憶エリア621に記憶された低確率モード用の当否テーブルを参照して、上記把握した情報が大当たり当選に対応した情報に含まれているかを特定し、当否抽選モードが高確率モードである場合には、ROM603の当否テーブル記憶エリア621に記憶された高確率モード用の当否テーブルを参照して、上記把握した情報が大当たり当選に対応した情報に含まれているかを特定する。
続くステップS702では、ステップS701における当否判定処理の結果が大当たり当選に対応した結果であるか否かを判定する。大当たり当選に対応した結果である場合には、ステップS703にて種別判定処理を実行する。
種別判定処理では、実行エリアAEに格納された情報のうち種別判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2によって更新された情報から取得した情報を把握する。また、ROM603の振分テーブル記憶エリア622に記憶された振分テーブルを参照して、上記把握した種別判定用の情報が確変大当たり結果に対応した情報に含まれているかを特定する。詳しくは、当該保留情報が上作動口83aへの入球に対応している場合には上作動口83a用の振分テーブルを参照し、当該保留情報が下作動口83bへの入球に対応している場合には下作動口83b用の振分テーブルを参照して種別判定を行う。
続くステップS704では、ステップS703における種別判定処理において特定した情報に基づいて今回の大当たり当選の種別が確変大当たり結果(16R確変大当たり結果、4R確変大当たり結果)であるか否かを判定する。確変大当たり結果である場合には、ステップS705にて確変大当たり用の停止結果設定処理を実行し、確変大当たり結果でない場合には、ステップS706にて通常大当たり用の停止結果設定処理を実行する。また、ステップS702にて大当たり当選ではないと判定した場合には、ステップS707にて外れ時用の停止結果設定処理を実行する。なお、確変大当たり結果は、16R確変大当たり結果及び4R確変大当たり結果に大別される。確変大当たり結果となる場合には、上記振分によって16R確変大当たり結果及び4R確変大当たり結果の何れであるかが決まる。
ステップS705〜ステップS707の各停止結果設定処理では、主表示ユニット87に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM603の停止結果テーブル記憶エリアに記憶されている停止結果テーブルを参照して特定し、その特定した情報をRAM604に記憶する。また、ステップS705及びステップS706では、今回の遊技回の当否判定結果が、確変大当たり結果又は通常大当たり結果であることをMPU602にて特定するための情報をRAM604の各種フラグ格納エリア635に格納する。具体的には、ステップS705では確変大当たりフラグを格納し、ステップS706では通常大当たりフラグを格納する。
ステップS705〜ステップS707のいずれかの処理を実行した後は、ステップS708にて、変動表示時間の設定処理を実行する。
(変動表示時間の設定処理)
変動表示時間の設定処理では、図27のフローチャートに示すように、先ずステップS801にて、上記当否抽選に当選しているか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア635に確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグの何れかが格納されているか否かを判定する。
ステップS801にて否定判定をした場合、すなわち上記当否抽選の結果が外れ結果である場合には、ステップS802に進む。ステップS802では、今回の遊技回において図柄表示装置253にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値がリーチ発生に対応した値である場合には、リーチ表示の発生として、ステップS802にて肯定判定をする。リーチ乱数カウンタC3の値を用いたリーチ発生の有無の特定に際しては、ROM603に記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。
ステップS801及びステップS802の何れか一方にて肯定判定をした場合にはステップS803に進み、ROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア623に記憶されているリーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して今回の変動種別カウンタCSの値等に対応した変動表示時間情報を取得し、続くステップS804にてその変動表示時間情報をRAM604の各種カウンタエリア634に設けられた変動表示時間カウンタエリア(変動表示時間計測手段)にセットする。その後、本設定処理を終了する。
つまり、本実施の形態においては、当否抽選の結果が大当たり当選結果である場合又は同当否抽選の結果が外れ結果となり且つリーチ発生用の抽選に当選した場合に、リーチ表示を実行する構成となっている。
ここで、リーチ表示には、変動表示態様が互いに異なるノーマルリーチ表示とスーパーリーチ表示とが設けられている。リーチ発生用変動表示時間テーブルには、ノーマルリーチ表示及びスーパーリーチ表示それぞれに対応した変動表示時間情報が設定されており、当該テーブルを参照することによって、それぞれのリーチ表示に対応した変動表示時間情報が取得される。なお、リーチ表示の種類の決定に関しては、リーチ表示の種類と変動種別カウンタCSの値とが対応したテーブルが設けられており、当該テーブルを参照することで、今回の変動種別カウンタCSの値に対応したリーチ表示が決定される。
なお、より詳細には、リーチ発生用変動表示時間テーブルは、大当たりの種別に対応している。具体的には、確変大当たり結果の場合に、特定図柄の組み合わせを停止表示できるように、変動表示時間が設定されているとともに、通常大当たり結果の場合に、非特定図柄の組み合わせを停止表示できるように、変動表示時間が設定されている。
一方、ステップS802にて否定判定をした場合には、ステップS805にて変動表示時間テーブル記憶エリア623に記憶されているリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間を取得し、ステップS806にてその変動表示時間情報を上記変動表示時間カウンタエリアにセットする。その後、本設定処理を終了する。
リーチ非発生時における変動表示時間情報は、共通保留数CRNの数が多いほど変動表示時間が短くなるように設定されている。但し、これに限定されることはなく、例えば、共通保留数CRNの数に依存しない構成としてもよく、共通保留数CRNの数が少ないほど変動表示時間が短くなるように設定されていてもよい。また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い変動表示時間が選択されるようにリーチ非発生用変動表示時間テーブルが設定されているが、これに限定されることはなく、選択される変動表示時間が同一であってもよく、上記の関係とは逆であってもよい。さらには、リーチ発生時における変動表示時間に対して、上記構成を適用してもよく、大当たり当選時と外れリーチ時とで選択され易い変動表示時間と選択され難い変動表示時間とが異なっている構成としてもよい。また、確変大当たり用の変動表示時間テーブル、通常大当たり用の変動表示時間テーブル、外れリーチ用の変動表示時間テーブル及び完全外れ用の変動表示時間テーブルがそれぞれ個別に設定されている構成としてもよい。以上のとおり、各遊技回の変動表示時間は、リーチ発生の有無、リーチ表示の種類、保留情報の数及び変動種別カウンタCSの値等をパラメータとして決定される。
変動開始処理(図26)の説明に戻り、ステップS708にて変動表示時間の設定処理を実行した後は、ステップS709にて、変動開始コマンド及び種別コマンドを設定する。変動開始コマンドには、リーチ発生の有無の情報及び変動表示時間の情報が含まれる。また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、遊技結果の情報として、確変大当たり結果の情報、通常大当たり結果の情報、外れ結果の情報などが含まれる。
ステップS709にて設定された変動開始コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図23)におけるステップS401にて、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143では、受信した変動開始コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における環状電飾部24の発光パターンやスピーカ部27からの音の出力パターンを決定し、その決定した演出の内容が実行されるように環状電飾部24及びスピーカ部27を制御する。
また、報知・演出制御装置143は、上記変動開始コマンド及び種別コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置142に送信する。表示制御装置142では、受信した変動開始コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における図柄表示装置253での変動表示パターンを決定し、その決定した変動表示パターンが実行されるように図柄表示装置253を表示制御する。その後、ステップS710にて主表示ユニット87の作動口用表示部DL,DUのうち該当する一方にて絵柄の変動表示を開始させた後に、本変動開始処理を終了する。
遊技回制御処理(図24)の説明に戻り、主表示ユニット87が変動表示中である場合には、ステップS506〜ステップS509の遊技回進行用処理を実行する。遊技回進行用処理では、先ずステップS506にて、今回の遊技回の変動表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、RAM604の変動表示時間カウンタエリアに格納されている変動表示時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動表示時間情報の値は、上述したように、変動表示時間の設定処理(図27)においてセットされる。また、このセットされた変動表示時間情報の値は、タイマ割込み処理(図20)が起動される度に、1ディクリメント(減算)される。
変動表示時間が経過していない場合には、ステップS507にて変動表示用処理を実行する。変動表示用処理では、主表示ユニット87の作動口用表示部DL,DUのうち該当する一方における表示態様を変更する。その後、本遊技回制御処理を終了する。
変動表示時間が経過している場合には、ステップS508にて変動終了処理を実行する。変動終了処理では、上記ステップS705〜ステップS707のいずれかの処理にてRAM604に記憶した情報を特定し、その情報に対応した絵柄が作動口用表示部DL,DUにて停止表示されるように作動口用表示部DL,DUを制御する。
続くステップS509では、変動終了コマンドを設定する。その後、本遊技回制御処理を終了する。ステップS509にて設定された変動終了コマンドは、通常処理(図23)におけるステップS401にて、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143では、受信した変動終了コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置142に送信する。表示制御装置142では、当該変動終了コマンドを受信することにより、その遊技回における最終停止図柄の組み合わせを確定表示(最終停止表示)させる。
(遊技状態移行処理)
次に、ステップS404の遊技状態移行処理を図28のフローチャートを参照して説明する。
遊技状態移行処理においては、先ずステップS901にて、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中でない場合にはステップS902に進み、1の遊技回の主表示ユニット87(詳しくは作動口用表示部DL,DU)における絵柄の変動表示が終了したタイミングか否かを判定する。変動表示が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
変動表示が終了したタイミングである場合には、ステップS903にて、今回の遊技回の遊技結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM604に、通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグのいずれかが格納されているか否かを判定する。上記各フラグのいずれもが格納されていない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
上記各フラグのいずれかが格納されている場合には、ステップS904にて、RAM604の各種カウンタエリア634に設けられたラウンドカウンタエリアRCに、大当たり種別に応じて決められた値、具体的には「16」又は「4」をセットする。ラウンドカウンタエリアRCは、可変入賞装置82の大入賞口が開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
一方、開閉実行モード中である場合には、ステップS901にて肯定判定をし、ステップS905に進む。ステップS905では、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理では、大入賞口32aが閉鎖中である場合には、ラウンドカウンタエリアRCが「1」以上であることを条件として、可変入賞駆動部を駆動状態とすることで大入賞口を開放させる。また、大入賞口が開放中である場合には、当該大入賞口の開放から所定時間が経過していること又は所定個数の遊技球が入賞していることを条件として、可変入賞駆動部の駆動状態を停止し、大入賞口を閉鎖させる。
続くステップS906では、ラウンドカウンタエリアRCの値が「0」か否かを判定する。ラウンドカウンタエリアRCの値が「0」でない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。ラウンドカウンタエリアRCの値が「0」である場合には、ステップS907にて、開閉実行モード終了時の移行処理を実行する。
開閉実行モード終了時の移行処理では、RAM604に確変大当たりフラグが格納されている場合には、当否抽選モードを高確率モードに設定するとともに、サポートモードを高頻度サポートモードに設定する。なお、これら高確率モード及び高頻度サポートモードは少なくとも大当たり当選が次回発生するまで維持される。また、RAM604に通常大当たりフラグが格納されている場合には、当否抽選モードを低確率モードに設定するとともに、サポートモードを高頻度サポートモードに設定する。但し、高頻度サポートモードは遊技回が100回継続した場合に終了され、その後、当否抽選モードが低確率モードであり且つサポートモードが低頻度サポートモードである通常遊技状態に移行する。
その後、ステップS908にて、開閉実行モードの終了処理を実行した後に、本遊技状態移行処理を終了する。開閉実行モードの終了処理では、通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグのうち、格納されているフラグを消去する。
(報知・演出制御装置143及び表示制御装置142に係る電気的構成について)
次に、図29のブロック図を参照して、報知・演出制御装置143及び表示制御装置142に係る電気的構成について補足説明する。
報知・演出制御装置143に設けられた報知・演出制御基板911には、MPU912が搭載されている。MPU912には、当該MPU912により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM913と、そのROM913内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM914と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路等の各種回路等が内蔵されている。なお、MPU912に対してROM913及びRAM914が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。これは、他の制御装置のMPUにおいても同様である。
MPU912には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU912の入力側には主制御装置162が接続されており、当該主制御装置162から既に説明した、変動開始コマンド、種別コマンド及び変動終了コマンドといった遊技回制御用コマンド(遊技回制御用情報)を受信する。また、シフトコマンドや保留コマンドといった保留表示制御用コマンド(保留表示制御用情報)、更には、オープニングコマンドやエンディングコマンドといった開閉実行モード用コマンド(開閉実行モード用情報)を受信する。
MPU912の出力側には、既に説明したように、前扉枠14に設けられた環状電飾部24及びスピーカ部27、表示制御装置142が接続されている。主制御装置162から報知・演出制御装置143に入力された各種コマンドの一部は、情報形態をそのまま維持した状態で表示制御装置142に送信される。
表示制御装置142は、プログラムROM953及びワークRAM954が複合的にチップ化された素子であるMPU952と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)955と、キャラクタROM956と、ビデオRAM957とがそれぞれ搭載された表示制御基板951を備えている。なお、MPU952に対してプログラムROM953及びワークRAM954が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
表示制御装置142のMPU952は、報知・演出制御装置143を経由して主制御装置162から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP955の制御(具体的にはVDP955に対する内部コマンドの生成)を実施する。より具体的には、MPU952では、報知・演出制御装置143から送信されたコマンドに基づいて図柄表示装置253における各遊技回の変動表示パターンを特定する処理を実行するとともに後述する保留予告に係る処理を実行し、その処理結果に対応してVDP955に対する描画処理を実行する。これにより、図柄表示装置253の表示画面253aにて各種画像が表示されることとなる。
プログラムROM953は、MPU952により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶保持されている。ワークRAM954は、MPU952による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。これらワークデータやフラグ等はワークRAM954の各エリアに記憶される。
VDP955は、図柄表示装置253に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP955はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP955は、MPU952、ビデオRAM957等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM957に記憶させる画像データを、キャラクタROM956から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置253に表示させる。
キャラクタROM956は、図柄表示装置253に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM956には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。
また、キャラクタROM956には、上記データの一部として、図柄表示装置253の保留表示領域NEに表示させるための画像データ(保留アイコンMP)や実行対象表示領域Dbに表示させる区画枠用の画像データが格納された保留用画像データ記憶エリア971と、後述する予告演出が実行される場合に表示される画像データが格納された予告演出用画像データ記憶エリア972が設けられている。なお、キャラクタROM956を複数設け、各キャラクタROM956に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、前記プログラムROM953に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM956に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM957は、図柄表示装置253に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM957の内容を書き替えることにより図柄表示装置253の表示内容が変更される。ビデオRAM957には、保留表示領域NEに対応した保留用表示エリア981及び実行用表示エリア982が設けられている。
保留用表示エリア981には、作動口用の保留エリアREにおける第1エリアRa1〜第8エリアRa8と1対1で対応するように、第1単位エリア〜第8単位エリアが設定されている。表示画面253aにおける保留数表示領域Daの各単位保留表示領域Da1〜Da8では、各単位エリアに書き込まれた保留表示用情報(データ)に応じて上記保留アイコンMPが表示される。なお、データが設定されていない単位エリアに対応した単位保留表示領域Da1〜Da8では、何ら画像が表示されない又は図柄表示装置253の表示画面253aにおける背景画像が表示される。
実行用表示エリア982は実行エリアAEと対応している。表示画面253aにおける実行対象表示領域Dbでは、実行用表示エリア982に書き込まれたデータに応じて上記保留アイコンMPが表示される。なお、データが設定されていない場合には図柄表示装置253の表示画面253aにおける背景画像が表示される。
既に説明したように本実施の形態では、表示画面253aにおける図柄の変動表示態様の概要が主制御装置162からのコマンドを参照して報知・演出制御装置143により特定され、その特定結果に基づいて変動表示態様の詳細が表示制御装置142によって決定される構成となっている。具体的には、報知・演出制御装置143のMPU912では、所定の周期(例えば2msec)で起動される定期処理の一環として変動表示制御処理が実行され、この変動表示制御処理にて図柄の変動表示態様の概要等が特定される。ここで、図30のフローチャートを参照して変動表示制御処理について説明する。
(変動表示制御処理)
変動表示制御処理においては、先ずステップS1001にて遊技回中であるか否か、すなわち図柄表示装置253にて1遊技回分の図柄の変動表示又は確定表示が実行されているか否かを判定する。遊技回中でないと判定した場合にはステップS1002に進み、主制御装置162から送信された変動開始コマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップS1002にて否定判定をした場合には、そのまま本変動表示制御処理を終了する。一方、ステップS1002にて肯定判定をした場合には、ステップS1003にて後述の変動開始用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。
ステップS1001の説明に戻り、当該ステップS1001にて肯定判定をした場合、すなわち遊技回中であると判定した場合には、ステップS1004に進む。ステップS1004では主制御装置162から送信された変動終了コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS1004にて否定判定をした場合には、ステップS1005にて変動中用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。変動中用処理は、変動開始用処理によって開始された遊技回において各種演出の実行や決定された演出の変更を行う処理である。
ステップS1004にて肯定判定をした場合にはステップS1006に進み、当該ステップS1006にて変動終了用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。変動終了用処理では、図柄の変動表示や実行されている演出を当該遊技回に係る保留情報に対応するようにして終了させる(確定停止させる)。かかる処理では、スピーカ部27や環状電飾部24を駆動制御することで確定停止に対応する演出を行う。そして、確定コマンドを表示制御装置142に出力してから、本変動終了用処理を終了する。表示制御装置142のMPU952では、受信した確定コマンドに基づき図柄表示装置253にて図柄を確定停止させるよう制御する。
(変動開始用処理)
ここで、図31のフローチャートを参照して、ステップS1003の変動開始用処理について補足説明する。変動開始用処理は、主制御装置162から送信された変動開始コマンドを受信したことに基づき、遊技回用の演出を開始させるための処理である。変動開始用処理では、遊技回用の演出としてリーチ表示や後述する保留予告演出等の設定を行う。ここでは、リーチ表示の設定に関する処理を説明し、保留予告演出の設定に関する処理については後述する。
変動開始処理においては、先ずステップS1101にて今回受信した変動開始コマンドを読み出し、当該コマンドからリーチ発生の有無の情報及び変動表示時間の情報を特定する。また、既に説明したように主制御装置162から変動開始コマンドが送信される場合には種別コマンドも併せて送信される。ステップS1101では、今回受信した変動開始コマンドとともに受信している種別コマンドを読み出し、当該コマンドから、確変大当たり結果の情報、通常大当たり結果の情報又は外れ結果の情報といった遊技結果の情報を特定する。そして、ステップS1101では、上記特定した情報から、大当たり当選の有無の情報、大当たり当選である場合には大当たり種別の情報、大当たり非当選である場合にはリーチ発生の有無の情報、及び変動表示時間の情報を把握し、その把握した情報をMPU912のレジスタに記憶する。
続くステップS1102では、ステップS1101にて把握した情報に基づいて、今回開始する遊技回の遊技結果が大当たり結果に対応する遊技結果であるか否かを判定する。大当たり結果である場合、すなわち確変大当たり結果又は通常大当たり結果である場合には、続くステップS1103にて、大当たり用の演出設定処理を実行する。
大当たり用の演出設定処理では大当たり用の図柄の停止結果を決定する(停止結果決定処理を行う)。停止結果決定処理においては、確変大当たり結果である場合の一部について、一の有効ラインL1〜L5上に同一の特定図柄(奇数が付された主図柄)の組合せが成立する停止結果を、本遊技回の停止結果として決定する。また、確変大当たり結果である場合の一部及び通常大当たり結果である場合には、一の有効ラインL1〜L5上に同一の非特定図柄(偶数が付された主図柄)の組合せが成立する停止結果を、本遊技回の停止結果として決定する。
大当たり結果となった場合に停止表示される主図柄の種類や有効ラインL1〜L5は抽選等によってランダムに決定される。ROM913の各種テーブルエリアに記憶された最終停止ラインテーブルには、各有効ラインL1〜L5とアドレス情報とが記憶されており、上記処理にて決定された最終停止ラインはRAM914に設けられた最終停止ラインアドレス記憶エリアにアドレス情報として記憶される。またこの際、決定した停止結果の情報を停止結果アドレス記憶エリアに記憶する処理を実行する。なお、以下の説明でも各種停止結果決定処理にて決定した停止結果のアドレス情報がRAM914の停止結果アドレス記憶エリアに記憶される。
また、大当たり用の演出設定処理では大当たり用の図柄の変動表示態様を決定する(変動表示態様決定処理(演出パターン決定処理)を行う)。既に説明したとおり、大当たり結果となった場合、その結果はリーチ表示を経て報知される構成となっている。リーチ表示用の変動表示態様決定処理では、ROM913の各種テーブルエリアに記憶されているリーチ表示用の変動表示パターンテーブルを取得し、今回受信している変動開始コマンドの変動表示時間及び種別コマンドにおける遊技結果に対応したノーマルリーチ表示又はスーパーリーチ表示の演出パターンを決定する。また、決定した変動表示態様のアドレス情報をRAM914のパターンアドレス記憶エリアに記憶する処理を実行する。なお、以下に示す変動表示態様決定処理においてもROM913の変動表示パターンテーブル記憶エリアから対応する変動表示パターンテーブルを取得して変動表示時間及び遊技結果に対応した演出パターンを決定する。そして、演出パターン決定処理にて決定した演出パターンのアドレス情報をRAM914のパターンアドレス記憶エリアに記憶する。
ステップS1102にて大当たり結果ではないと判定した場合にはステップS1104に進む。ステップS1104では、今回の遊技回にてリーチが発生するか否かを把握する。リーチが発生する場合にはステップS1105に進み、リーチ発生用の演出設定処理を実行する。リーチ発生用の演出設定処理では演出の概要と最終停止させる図柄の組み合わせ等を決定する。前者については、上記ステップS1103の処理と同様であるため説明を援用する。本処理は外れリーチに対応するものなので、大当たり結果に対応する図柄組合せとならないように停止図柄を決定する。すなわち、一の有効ラインL1〜L5上に外れリーチ図柄の組合せが成立する停止結果を、今回の停止結果として決定する。この場合、外れリーチ図柄の組み合わせの種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。また、この決定に際しては、いずれの有効ラインL1〜L5上にも同一の図柄の組合せが成立することなく、且つ、リーチラインを形成する図柄と同じ中図柄列Z2の図柄をリーチラインに対して前又は後にずれた停止位置で最終停止させるように有効ライン上の停止結果を決定する。その後、決定した停止結果の情報を停止結果アドレス記憶エリアに記憶する処理を実行する。
ステップS1104にてリーチ発生ではないと判定した場合は、ステップS1106に進む。ステップS1106では、完全外れ用の演出の概要と最終停止させる図柄の組み合わせ等を決定する。本処理は完全外れに対応するものなので、大当たり結果に対応する図柄組合せが形成されないようにして停止図柄を決定する。
ステップS1103、ステップS1105、ステップS1106のいずれかの処理を実行した後は、ステップS1107に進む。ステップS1107では、ステップS1103、ステップS1105、ステップS1106にて決定した停止結果及び演出パターンの情報を含むコマンドを、それぞれ停止結果コマンド、パターンコマンドとして表示制御装置142へ出力する処理を実行する。表示制御装置142のMPU952では、その受信した停止結果コマンド及びパターンコマンドに基づき、今回の遊技回における演出を実行するべく図柄表示装置253の表示制御を行う。
ステップS1107の処理を実行した後は、続くステップS1108にて、遊技回用の演出を開始する処理を実行した後、本変動開始用処理を終了する。具体的には、上記ステップS1103、ステップS1105、ステップS1106にて決定した演出パターンに基づいてスピーカ部27や環状電飾部24の駆動制御を開始して、遊技回用の演出を開始する。
ここで、図32に基づき図柄表示装置253(表示画面253a)にて表示される図柄の変動表示態様について補足説明する。図32(a)は変動表示態様の種類を示す概略図、図32(b)群は各変動表示態様の概要を示す概略図である。
(変動表示態様)
図32(a)に示すように、表示画面253aにて実行される図柄の変動表示態様は、完全外れ,ノーマルリーチA,ノーマルリーチB,スーパーリーチA,スーパーリーチB,スーパーリーチCの5つに大別される。これら各変動表示態様については、変動表示時間が異なるように設定されており、主制御装置162からのコマンドに付与され変動表示時間に係る情報に基づいて遊技回毎の変動表示態様の概要を把握可能となっている。本実施の形態においては、電動役物91によるサポートモードが低頻度サポートモードとなっている場合と高頻度サポートモードとなっている場合とで、変動表示態様と変動表示時間との関係が相違している。
先ず低頻度サポートモードとなっている場合について説明する。低頻度サポートモードとなっている状況下では、完全外れの変動表示時間については「3sec〜8sec」(保留数に応じて差が設定されている)、ノーマルリーチAの変動表示時間については「20sec」、ノーマルリーチBの変動表示時間についてはノーマルリーチAの変動表示時間よりも長い「24sec」、スーパーリーチAの変動表示時間についてはノーマルリーチA,Bの変動表示時間よりも長い「31sec」、スーパーリーチBの変動表示時間についてはスーパーリーチAの変動表示時間よりも長い「32sec」、スーパーリーチCの変動表示時間については他のスーパーリーチA,Bの変動表示時間よりも長い「33sec」となっている。例えば、主制御装置162からのコマンドに付与された変動表示時間に関する情報が「24sec」である場合には、報知・演出制御装置143にてノーマルリーチBを実行すべき旨が把握されることとなる。
次に高頻度サポートモードとなっている場合について説明する。高頻度サポートモードとなっている状況下では、完全外れの変動表示時間については「1sec〜8sec」(保留数に応じて差が設定されている)、ノーマルリーチAの変動表示時間については「20sec」、ノーマルリーチBの変動表示時間についてはノーマルリーチAの変動表示時間よりも長い「24sec」、スーパーリーチAの変動表示時間についてはノーマルリーチA,Bの変動表示時間よりも長い「36sec」、スーパーリーチBの変動表示時間についてはスーパーリーチAの変動表示時間よりも長い「37sec」、スーパーリーチCの変動表示時間については他のスーパーリーチA,Bの変動表示時間よりも長い「38sec」となっている。例えば、主制御装置162からのコマンドに付与された変動表示時間に関する情報が「24sec」である場合には、報知・演出制御装置143にてノーマルリーチBを実行すべき旨が把握されることとなる。
なお、大当たり結果に対応する遊技回では、スーパーリーチC > スーパーリーチB > スーパーリーチA > ノーマルリーチB > ノーマルリーチA の順に選択されやすくなるようになっており、外れ結果に対応する遊技回では、完全外れ > ノーマルリーチA > ノーマルリーチB > スーパーリーチA > スーパーリーチB >
スーパーリーチC の順に選択されやすい構成となっている。つまり、変動表示時間が長くなるにつれて大当たりの当選期待度が高くなる設定となっている。
ここで、図32(b1)を参照してノーマルリーチA,Bの変動表示態様について説明する。ノーマルリーチA,Bが選択された場合には、先ず停止表示されている全ての図柄列の変動表示(スクロール表示)を開始し、その後、上段の図柄列Z1において図柄の変動表示を終了し(停止表示させ)、さらに下段の図柄列Z3において図柄の変動表示を終了する(停止表示させる)。このようにして上下の図柄列Z1,Z3を停止表示した状態において、いずれかの有効ラインL1〜L5(図6参照)に同一の数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成される。そして、当該リーチラインが形成されている状況下において中段の図柄列Z2の変動表示が行われることでリーチ表示(リーチ変動表示)となる。リーチ表示となった後、中段の図柄列Z2を停止表示することにより、変動表示が終了する。そして、リーチライン上に当該リーチ表示を構成している図柄と同一の図柄が停止することで大当たりに当選した旨が報知され、同リーチライン上にそれ以外の図柄が停止することで大当たりに当選していない旨が報知されることとなる。このようにして、最終停止表示された図柄の組み合わせについては所定期間に亘ってそのまま維持される。つまり、停止表示期間が経過するまでは今回の遊技回が続いており、当該停止表示期間が経過することにより次の遊技回への移行が許容されることとなる。
本実施の形態においてはリーチラインが形成された後の中図柄列Z2の変動表示時間に差を設定することにより、ノーマルリーチAとノーマルリーチBとの変動表示時間の差が確保されているが、両者の差の設定の仕方については任意である。例えば、変動表示が開始されてからリーチラインが形成されるまでの時間に差を設定することにより、上記変動表示時間の差を確保することも可能である。
次に、上述したノーマルリーチA,Bの変動表示態様を踏まえてスーパーリーチA,B,Cの変動表示態様について説明する。図21(b2)〜(b4)に示すように、スーパーリーチA,B,Cについては、ノーマルリーチA,Bと同様の過程を経て上述したリーチラインを形成する。そして、リーチラインを形成した後、中図柄列Z2の変動表示に併せて、所定のキャラクタを動画として表示することによりリーチ演出を行う構成となっている。具体的には、スーパーリーチAにおいてはリーチラインが形成された後、中図柄列Z2の変動表示領域の中央(変動表示領域MEの中央)に妖精を模したキャラクタが表示され、スーパーリーチBにおいてはリーチラインが形成された後、中図柄列Z2の変動表示領域の中央(変動表示領域MEの中央)に男の子を模したキャラクタが表示され、スーパーリーチCにおいてはリーチラインが形成された後、中図柄列Z2の変動表示領域の中央(変動表示領域MEの中央)に女の子を模したキャラクタが表示されることとなる。
(保留予告について)
本実施の形態では、RAM604の保留球格納エリア632に記憶されている保留情報の内容を示唆する保留予告に係る演出が、当該保留情報に係る遊技回が開始されるよりも前に所定の確率で実行される構成となっている。未だ抽選対象となっていない保留情報に対応した演出が、当該保留情報に係る遊技回となるよりも前のタイミングにおいて実行されることにより、遊技者にとっては、現在進行中の遊技回に対応した保留情報の抽選結果を確認する遊技だけでなく、後に抽選対象となる保留情報が抽選対象となった場合の結果を上記演出の内容に応じて確認する又は予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。これにより、遊技への注目度を高めることができる。
この保留予告については、表示画面253aの変動表示領域MEにて上述した図柄の変動表示に併せて実行されるものと、表示画面253aの保留表示領域NEにて保留表示の態様の変化に併せて実行されるものとに大別される。このうち保留表示領域NEにて実行される保留予告については、表示画面253aにおける保留表示を利用としている。以下、図33(a)のフローチャート及び図33(b)の概略図を参照して、保留予告の前提となる構成、表示制御装置142のMPU952にて実行される保留表示制御用の処理(保留表示制御用コマンド対応処理)について説明する。保留表示制御用コマンド対応処理は、所定の周期(本実施の形態では2msec)で起動される定期処理の一環として実行される処理である。
(保留表示制御用コマンド対応処理)
図33(a)に示すように、保留表示制御用コマンド対応処理では、先ずステップS1201にて、主制御装置162から報知・演出制御装置143を経由して保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS1201にて肯定判定をした場合には、ステップS1202にて、ワークRAM954の各種カウンタエリアに設けられた保留数カウンタの値(保留記憶数SN)を1加算する。
ステップS1202の更新処理を実行した後は、ステップS1203に進み保留表示追加処理を実行し、本保留表示制御用コマンド対応処理を終了する。上述した保留記憶数SNはビデオRAM957の保留用表示エリア981に対応している。保留表示追加処理にて保留アイコンMPの表示設定を行う場合には、保留用表示エリア981において保留記憶数SNに対応した単位エリアに保留表示情報(詳しくは保留用画像データ記憶エリア971に記憶された保留用画像のアドレス)がセットされる。表示画面253aにおける保留数表示領域Daの各単位保留表示領域Da1〜Da8では、各単位エリアに書き込まれたデータに応じて上記保留アイコンMPが追加表示される。
例えば、図33(b1)に示すように、第1単位保留表示領域Da1及び第2単位保留表示領域Da2に保留アイコンMPが表示されている状況下にて、すなわち保留記憶数SN=「2」となっている状況下にて、保留コマンドを受信した場合には、保留記憶数SNが「2」→「3」となり、保留用表示エリア981の第3単位エリアに保留表示情報がセットされる。これにより、図33(b2)に示すように、第3単位保留表示領域Da3に保留アイコンMPが表示されることとなる。
ステップS1201の説明に戻り、当該ステップS1201にて否定判定をした場合にはステップS1204に進む。ステップS1204では、主制御装置162から報知・演出制御装置143を経由してシフトコマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS1204にて否定判定をした場合にはそのまま本保留表示制御用コマンド対応処理を終了する。
ステップS1204にて肯定判定をした場合には、ステップS1205に進む。ステップS1205では、ワークRAM954の保留カウンタエリアに設けられた保留数カウンタの値(保留記憶数SN)を1減算する。
続くステップS1206にてシフト処理を実行し、本保留表示制御用コマンド対応処理を終了する。シフト処理では、保留用表示エリア981の第1単位エリアにセットされている保留表示情報を実行用表示エリア982に移すとともに、保留用表示エリア981の第1単位エリア〜第8単位エリアにセットされている保留表示情報を下位エリア側に順にシフトさせる。
具体的には、第1単位エリアの保留表示情報を実行用表示エリア982に移すとともに、第2単位エリア→第1単位エリア、第3単位エリア→第2単位エリア、第4単位エリア→第3単位エリア、第5単位エリア→第4単位エリア、第6単位エリア→第5単位エリア、第7単位エリア→第6単位エリア、第8単位エリア→第7単位エリアといった具合に各単位エリア内の保留表示情報をシフトさせる。
例えば、図33(b1)に示すように、第1単位保留表示領域Da1及び第2単位保留表示領域Da2に保留アイコンMPが表示されている状況下にて、すなわち保留記憶数SN=「2」となっている状況下にて、シフトコマンドを受信した場合には、保留記憶数SNが「2」から「1」になる。これに伴い、実行用表示エリア982の保留表示情報が消去され、第1単位エリアの保留表示情報が実行用表示エリア982に、第2単位エリアの保留表示情報が第1単位エリアに、第3単位エリアの保留表示情報が第2単位エリアにシフトされる。この結果、図33(b3)に示すように、実行対象表示領域Db及び第1単位保留表示領域Da1に保留アイコンMPが表示されることとなる。
ここで、保留用画像データ記憶エリア971には、保留用画像群として色の異なる複数種(詳しくは白、青、黄、赤の4種)の保留アイコンMPが記憶されており、各色によって上記アドレスが異なっている。保留表示情報の設定に際しては、上述した保留予告の有無等に応じてどの色による表示を行うかは報知・演出制御装置143にて決定されており、この情報は保留コマンドが報知・演出制御装置143を経由する際に当該報知・演出制御装置143により同保留コマンドに組み込まれる。つまり、表示制御装置142では受信した保留コマンドから色に関する情報を読み取ることにより、どの色に対応するアドレスを上記保留表示用情報として設定するかを把握する。
次に、主制御装置162のMPU602にて実行される保留予告にかかる処理について説明する。保留予告にかかる処理としては、上記保留予告用の確認処理(図22のステップS306)と保留コマンドの設定処理(図22のステップS307)とが設定されており、これら各処理はタイマ割込み処理(図20参照)の一部の処理として設定された作動口用の入賞処理(図21参照)、詳しくはステップS204の情報取得処理の一環として実行される構成となっている。つまり、保留予告用の確認処理及び保留コマンドの設定処理については、作動口83a,83bへの入賞に基づいて実行される構成となっている。
以下、図34のフローチャートを参照し保留予告用の確認処理について説明する。
(保留予告用の確認処理)
保留予告用の確認処理では、ステップS1301にて、保留球格納エリア632の保留数記憶領域FEに記憶された始動保留記憶数Nと共通保留数CRNとを読み出し、かかる保留個数の情報をMPU602のレジスタに記憶する。その後、ステップS1302〜S1306にて今回の入賞によって取得された保留情報に大当たり当選の情報が含まれているか否かを確認する。
具体的には、先ずステップS1302にて、作動口83a,83bへの今回の入賞に基づきステップS304にて取得した保留情報のうち大当たり判定用の情報、すなわち取得済みの大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。
続くステップS1303では、低確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア635に高確率モードフラグが格納されているか否かを判定することで、現状の当否抽選モードが低確率モードであるか否かを判定する。低確率モードである場合にはステップS1304に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照してステップS1302にて把握した大当たり判定用の情報(大当たり乱数カウンタC1の値)が大当たり当選に対応する情報群に含まれているかを特定する。また、高確率モードである場合にはステップS1305に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照して、ステップS302にて把握した大当たり判定用の情報(大当たり乱数カウンタC1の値)が大当たり当選として設定された情報に含まれているかを特定する。
ステップS1304又はステップS1305の後はステップS1306に進み、ステップS1302にて把握した大当たり判定用の情報(大当たり乱数カウンタC1の値)が大当たり当選に対応しているか否かを判定する。大当たり当選に対応している場合には、ステップS1307にてMPU602のレジスタに大当たり情報を記憶し、そのまま本保留予告用の確認処理を終了する。
なお、ステップS1307の処理においては、今回の入賞に基づきステップS304にて取得した保留情報のうち大当たり種別判定用の情報、すなわち取得済みの大当たり種別カウンタC2の値を把握し、振分テーブルを参照して大当たりの種別を判定する。ステップS1307にてMPU602のレジスタに記憶される情報には大当たりの種別に係る情報が含まれることとなる。
一方、ステップS1306にて否定判定をした場合には、ステップS1308に進む。ステップS1308では、作動口83a,83bへの今回の入賞に基づきステップS304にて取得した保留情報のうち外れリーチ判定用の情報、すなわち取得済みのリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。
続くステップS1309では、ROM603に記憶されているリーチ判定用テーブル(リーチ判定用情報群)を参照して、ステップS1308にて把握したリーチ判定用の情報(リーチ乱数カウンタC3の値)がリーチ当選として設定された情報に含まれているかを特定する。
ステップS1309の処理を実行した後はステップS1310に進み、ステップS1308にて把握したリーチ判定用の情報(リーチ乱数カウンタC3の値)がリーチ発生に対応しているか否かを判定する。リーチ発生に対応している場合には、ステップS1311にて、MPU602のレジスタにリーチ発生情報を記憶した後に、本確認処理を終了する。一方、リーチ発生に対応していない場合には、そのまま本確認処理を終了する。
(保留コマンドの設定処理)
次に、図35のフローチャートを参照して保留コマンドの設定処理について説明する。
保留コマンドの設定処理においては先ず、ステップS1401にて、MPU602のレジスタに大当たり情報が記憶されているか否かを判定することで、直前の保留予告用の確認処理(図34)において大当たり判定用の情報が大当たり当選に対応していると特定されたか否かを判定する。大当たり情報が記憶されている場合にはステップS1302に進み、大当たり対応保留コマンドを設定する。なお、上記コマンドの設定や後述する各種コマンドの設定は、RAM604に設けられたコマンド設定エリアに対してコマンド情報を格納することにより行われる。ばお、大当たり対応保留コマンドには、大当たりの種別に関する情報が含まれる。
一方、ステップS1401にて否定判定をした場合、すなわちMPU602のレジスタに大当たり情報が記憶されていないと判定した場合には、ステップS1403に進み、MPU602のレジスタにリーチ発生情報が記憶されているか否かを判定することで、直前の保留予告用の確認処理(図34)においてリーチ判定用の情報がリーチ発生に対応していると特定されたか否かを判定する。リーチ発生情報が記憶されている場合には、ステップS1404にて外れリーチ対応保留コマンドを設定し、リーチ発生情報が記憶されていない場合には、ステップS1405にて完全外れ対応保留コマンドを設定する。
ステップS1402,S1404,S1405にて保留コマンドの設定を行う場合には、変動種別カウンタCSの値等を参照して変動表示時間を決定し、同変動表示時間にかかる情報を当該保留コマンドに格納する。変動表示時間の決定に際しては、上記ステップS708に示した変動表示時間の設定処理と同じように、変動表示時間テーブルが参照される。このようにして設定された保留コマンドが表示制御装置142に送信され、同表示制御装置142においては同保留コマンドに基づいて図柄の変動表示態様等を把握可能となる。なお、既に説明したように完全外れの場合には、当該保留情報にかかる遊技回を開始する際に記憶されている保留情報の数に応じて変動表示時間が変化し得る。そこで、完全外れ対応保留コマンドを設定する場合には、変動表示時間の仮設定が行われる。
ステップS1402、ステップS1404、ステップS1405のいずれかのコマンド設定処理を実行した後は、ステップS1406にて、保留個数の情報を上記保留コマンドに対して設定する処理を実行する。かかる処理として具体的には、上記設定された保留コマンドの情報は、複数バイトの情報として構成されており、そのうちの一部のビットに対して、自身が保留コマンドである旨の情報や保留コマンドの種別の情報が含まれているとともに、保留個数の情報が設定可能となっている。
ステップS1406では、先ず直前の保留予告用の確認処理(図34)におけるステップS1301にてMPU602のレジスタに記憶された保留個数の情報を読み出し、その後に、既に設定されている保留コマンドにおける保留個数の情報用のビットに対して上記読み出した保留個数の情報を論理和などの演算処理によって格納する。これにより、ステップS1402、ステップS1404、ステップS1405のいずれかの処理にて設定された保留コマンドに対して、かかる保留コマンドに対応した保留情報が何個目のものであるかを特定するための情報が含まれることとなる。以上詳述したステップS1406の処理を実行した後に、本保留コマンド設定処理を終了する。
ステップS1406にて保留個数の情報が含められた保留コマンドは、次回の通常処理(図23)におけるステップS401の外部出力処理により、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143では、かかる保留コマンドを受信することにより、保留情報が増加したことを特定する。また、報知・演出制御装置143では、保留コマンドに後述する保留予告用の情報を追加して表示制御装置142に送信する。表示制御装置142では、その受信した保留コマンドに基づいて保留表示や保留予告用の処理等を実行する。
また、保留コマンドの設定の仕方は、表示制御装置142において保留コマンドによって、大当たり当選の有無、大当たり当選の場合にはその際の大当たり種別、大当たり当選でない場合にはリーチ発生の有無等、言い換えれば図柄の変動表示態様を特定することができるのであれば任意である。例えば、大当たり対応保留コマンド,外れリーチ対応保留コマンド,完全外れ対応保留コマンドの組み合わせが、各保留個数に対応させて個別に設定されており、保留コマンドの設定処理では、保留予告用の確認処理(図34)における確認結果に応じて一の保留コマンドを選択する構成とすることも可能である。
次に、報知・演出制御装置143のMPU912にて実行される保留予告に係る処理について説明する。保留予告に係る処理としては、大別して主制御装置162からのコマンドを判定するコマンド対応処理と保留予告の態様を決定する保留予告演出設定処理とが設定されている。
(保留コマンド対応処理)
保留コマンド対応処理においては、主制御装置162が送信した保留コマンドを受信している場合に、その受信している保留コマンドに含まれている情報に対応した処理を実行する。なお、保留コマンド対応処理は、所定の周期(例えば、2msec周期)で繰り返し起動される定期処理の一環として実行される。
保留コマンド対応処理においては先ず、保留コマンドを受信しているか否かを判定する。報知・演出制御装置143のMPU912にて受信したコマンドはRAM914のコマンド格納エリア931に一旦格納される。当該コマンド格納エリア931は、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されており、複数のコマンドを同時期に受信した場合であってもそれら各コマンドに対応した処理を良好に実行できるようになっている。対応保留コマンドを受信しているか否かの判定に際しては、コマンド格納エリア931における今回の読み出し対象のエリアに大当たり対応保留コマンドを受信しているか否かを判定する。なお、かかるコマンドの読み出しの構成は、変動開始用コマンド等の他のコマンドの読み出しにおいても同様である。
保留コマンドを受信している場合には、当該保留コマンドに含まれる各種情報を保留情報格納エリア934に記憶する。保留情報格納エリア934は、第1エリアRc1〜第8エリアRc8を有しており、各エリアにつき1の保留情報を格納可能な構成となっている。各エリアRc1〜Rc8に格納された保留情報は、主制御装置162からシフトコマンドを受信することにより、すなわち遊技回が開始された場合に、下位エリア側に順にシフトされることとなる。具体的には、第1エリアRc1のデータをクリアするとともに、第2エリアRc2→第1エリアRc1、第3エリアRc3→第2エリアRc2、第4エリアRc4→第3エリアRc3 ・・・ 第8エリアRc8→第7エリアRc7といった具合に各エリア内のデータがシフトされる。報知・演出制御装置143の保留情報格納エリア934においても、主制御装置162の保留球格納エリア632(詳しくは保留エリアRE)と同様に入球先に関係なく保留情報が時系列的にまとめて記憶される構成となっている。詳しくは今回受信したコマンドに含まれる保留数の情報を特定し、第1エリアRc1〜第8エリアRc8のうちその特定した保留数の情報に対応するエリアに上記各種情報を記憶する。
なお、上述した保留コマンドを受信した場合にはRAM914の各種フラグ格納エリア933に保留コマンド受信フラグがセットされ、シフトコマンドを受信した場合には各種フラグ格納エリア933にシフトコマンド受信フラグがセットされる。これら各フラグは、以下に説明する保留予告演出用の設定処理の契機となり、当該保留予告演出用設定処理が終了した際に消去される。
報知・演出制御装置143のMPU912においては、保留情報格納エリア934に記憶された情報に基づいて保留予告演出用の設定処理を行う。ここで、図36のフローチャートを参照して保留予告演出用設定処理について説明する。なお、保留予告演出用設定処理は、所定の周期(例えば、2msec周期)で繰り返し起動される定期処理の一環として実行される処理である。
(保留予告演出用設定処理)
保留予告演出用設定処理においては先ず、ステップS1501にて主制御装置162から保留コマンドを受信したか否かを判定する。具体的には、RAM914の各種フラグ格納エリア933に保留コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する。ステップS1501にて肯定判定をした場合には、ステップS1502にて保留コマンド受信時抽選処理を実行する。
保留コマンドに係る抽選処理では、保留予告の抽選対象が今回新たに追加された保留情報に限定される。つまり、RAM914の保留情報格納エリア934に設けられた第1エリアRc1〜第8エリアRc8のうち、今回受信した保留コマンドに対応するエリアに記憶された情報に基づいて保留予告の可否抽選が行われる。この抽選は、記憶されている情報から当該保留情報に係る遊技回が大当たりであるか否か、リーチ表示が行われるか否か、リーチ表示が行われる場合にはそのパターンを把握し、それに応じた抽選テーブルと抽選用カウンタの値とに基づいて行われる。
ROM913の抽選用テーブル記憶エリアには、保留コマンド受信時用の抽選テーブルとして、大当たり用の抽選テーブル、外れノーマルリーチA用の抽選テーブル、外れノーマルリーチB用の抽選テーブル、外れスーパーリーチA用の抽選テーブル、外れスーパーリーチB用の抽選テーブル、外れスーパーリーチC用の抽選テーブル、完全外れ用の抽選テーブルが記憶されている。
これら各種テーブルについては、大当たり > スーパーリーチC > スーパーリーチB > スーパーリーチA > ノーマルリーチB > ノーマルリーチA > 完全外れの順に当選確率が高くなるように設定されている。
ステップS1501の説明に戻り、当該ステップS1501にて否定判定をした場合、すなわち保留コマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS1503に進む。ステップS1503では主制御装置162からシフトコマンドを受信したか否かを判定する。具体的には、RAM914の各種フラグ格納エリア933にシフトコマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する。ステップS1503にて否定判定をした場合、すなわち、保留コマンド及びシフトコマンドの何れも受信していない場合には、そのまま本保留予告演出用設定処理を終了する。ステップS1503にて肯定判定をした場合には、ステップS1504にてシフトコマンド受信時抽選処理を実行する。
シフトコマンドに係る抽選処理では、保留予告の抽選対象がシフト後に残存する全ての保留情報となる。つまり、RAM914の保留情報格納エリア934に設けられた第1エリアRc1〜第8エリアRc8に記憶されている全ての情報に基づいて保留予告の可否抽選が行われる。この抽選は記憶されている各情報について個別に行われる。そして、その抽選順序(優先順序)は新しい順(第8エリアRc8 → 第7エリアRc7 →・・・→ 第1エリアRc1)となるように規定されている。例えば、共通保留数CRNが「2」の場合に、先ず第2エリアRc2に記憶された情報に基づいて抽選が行われ、この抽選に当選しなかった場合に第1エリアRc1に記憶された情報に基づいて抽選が行われることとなる。
本実施の形態においては特に、共通保留数CRNの値が多くなることにより、完全外れに対応する遊技回における変動表示時間が短縮される。そこで、上述の如く新しい保留情報を優先的に抽選対象とすることにより、保留予告を実行する場合の予告演出の期間を好適に確保することができる。
抽選方法については、保留コマンド受信時と同様に、記憶されている情報から当該保留情報に係る遊技回が大当たりであるか否か、リーチ表示が行われるか否か、またリーチ表示が行われる場合にはそのパターンを把握し、それに応じた抽選テーブルと抽選用カウンタの値とに基づいて行われる。
ROM913の抽選用テーブル記憶エリアには、シフトコマンド受信時用の抽選テーブルとして、大当たり用の抽選テーブル、外れノーマルリーチA用の抽選テーブル、外れノーマルリーチB用の抽選テーブル、外れスーパーリーチA用の抽選テーブル、外れスーパーリーチB用の抽選テーブル、外れスーパーリーチC用の抽選テーブル、完全外れ用の抽選テーブルが記憶されている。
これら各種テーブルについては、大当たり > スーパーリーチC > スーパーリーチB > スーパーリーチA > ノーマルリーチB > ノーマルリーチA > 完全外れの順に当選確率が高くなるように設定されている。但し、これらシフトコマンド受信時用の抽選テーブル群は、上記保留コマンド受信時用の抽選テーブル群と比較した場合に、保留予告当選となる確率が低くなるように設定されている。例えば大当たり用の抽選テーブル同士を比較した場合、シフトコマンド受信時用の抽選テーブル参照時の当選確率は、保留コマンド受信時用の抽選テーブル参照時の当選確率よりも低く設定されている。
但し、共通保留数CRNの値(保留数)が所定数(本実施の形態においては「4」)よりも少ない場合には、全体での当選期待度が保留コマンド受信時を下回るものの、共通保留数CRNの値(保留数)が所定数以上となっている場合には全体での当選期待度が保留コマンド受信時を上回るように設定されている。
本実施の形態においては特に、共通保留数CRNの値が上記所定数(「4」)を超えることで、完全外れに対応する遊技回における変動表示時間の短縮度合いが共通保留数CRNの値が上記所定数(「4」)以下の場合と比較して大きくなる。これでは、遊技進行の迅速化を実現できる反面、遊技進行の単調さが目立ってしまうと懸念される。この点、上記構成とすれば、保留数の数が多くなって変動表示時間の短縮が顕著になると、保留予告が発生しやすくなる。これは、遊技進行の迅速化を図りつつ遊技への注目度の低下を抑える上で好ましい。
ステップS1502又はステップS1504の抽選処理を実行した後は、ステップS1505に進む。ステップS1505ではそれらの抽選処理にて保留予告演出の実行条件が成立したか否かを判定する。ステップS1505にて否定判定をした場合、すなわちステップS1502,S1504にて非当選となった場合には、そのまま本保留予告演出用設定処理を終了する。一方、ステップS1505にて肯定判定をした場合には、続くステップS1506に保留予告演出パターンの決定処理を実行し、続くステップS1507にて決定された保留予告演出パターンを記憶した後、本保留予告演出用設定処理を終了する。
保留予告演出が行われる旨が決定された場合には、ステップS1507にて記憶されている情報に基づき、該当する保留情報に係る遊技回が実行されるまで当該保留情報が保留予告演出の抽選対象から外れる。そして、記憶されている情報は該当保留情報が実行エリアに移った際に消去される。
ここで、図37及び図38の概略図を参照して、保留予告演出(詳しくは保留表示領域NEにて実行される予告演出)の種類について説明する。
(保留予告演出の種類)
各保留予告演出についてはいずれも、保留表示領域NEに表示される保留アイコンMPの表示態様を変化させることにより大当たり結果となる期待度を示唆する構成となっている点では共通している。保留アイコンMPの表示態様(色)については、白、青、黄、赤の4色が設定されている。これらの色のうち白が基本となっており、保留予告演出が実行される場合には保留アイコンMPが他の色(青、黄、赤)となる。
保留アイコンMPの色については、白 < 青 < 黄 <赤の順に大当たり結果となる期待度が高くなるように設定されている。具体的には、大当たり結果となる遊技回に対応した保留アイコンMPにて保留予告が実行される場合には、白 < 青 < 黄 <赤の順に選択される可能性が高くなっているのに対して、外れ結果となる遊技回に対応した保留アイコンMPにて保留予告が実行される場合には、赤 < 黄 < 青 < 白の順に選択される可能性が高くなっている。
この保留予告演出は、保留アイコンMPの表示態様(色の変化)によって第1種予告演出と第2種予告演出とに大別される。図38(a)に示すように、第1種予告演出では保留アイコンMPの色が変化した後は、当該保留アイコンの色が該当遊技回となるまで(実行対象表示領域Dbに移るまで)維持される。これに対して第2種予告演出では、図38(b)に示すように、保留アイコンMPの色が遊技進行に伴って複数回変化する。例えば、最終的に変化する色が赤の場合であっても、先ずはそれよりも期待度の低い低位の色(青又は黄)に変化させて、保留アイコンMPがシフトするタイミングにてより期待度の高い上位の色へステップアップ(昇格)させる。これら2種の保留予告演出を併用することにより、期待度の低い色となった場合であっても、該当遊技回となるまでにより期待度の高い色へ変化する可能性が生じる。これにより、保留予告演出への注目度が早期に低下することを抑制している。
なお、保留アイコンMPの色は、保留表示エリアRaにおいてのみ変化するのではなく、実行対象表示領域Dbへ移る際に変化させてもよい。例えば、保留表示エリアRaにて黄となっていた保留アイコンMPが実行対象表示領域Dbに移った際に当該保留アイコンMPを赤に変化させたり、保留表示エリアRaにて白となっていた保留アイコンMPが実行対象表示領域Dbに移った際に当該保留アイコンMPを他の色(青、黄、赤)に変化させたりすることも可能である。
(演出ボタン装置40)
本実施の形態においては、前扉枠14に設けられた演出ボタン装置40及び当該演出ボタン装置40を用いた演出に係る構成が特徴的なものとなっている。以下、図39〜図44を参照して演出ボタン装置40の構造を補足説明する。図39は前扉枠14を前方から見た斜視図、図40(a)及び図42は前扉枠14を遊技機前方から見た斜視図、図40(b)は演出ボタン装置40の側面図、図41は演出ボタン装置40の分解斜視図、図43は演出ボタン装置40の内部構造を示す部分破断図、図44は操作ブロックの分解斜視図である。なお、図42においては説明の便宜上、演出ボタン装置40のサイドカバー755の図示を省略している。
図39に示すように、演出ボタン装置40は、前扉枠14の上側膨出部28、具体的には上側膨出部28において上皿33(貯留領域KE)の前方となる部分に配設されている。演出ボタン装置40は、その大部分が上側膨出部28の内部に収容されており、上側膨出部28の上面部28aに形成された開口部28bを通じて操作ボタンの一部が上方に突出している。
図40及び図41に示すように、演出ボタン装置40は、押圧操作の対象である操作ボタン721を有する操作ブロック701と、当該操作ブロック701が搭載された台座ブロック702とを備えている。台座ブロック702は、操作ブロック701の搭載面として機能する金属製の台座プレート711と、当該台座プレート711に下方から固定された合成樹脂製のブラケット712とで構成されており、当該ブラケット712が前扉枠14の枠体20にネジ等の固定手段によって固定されることで演出ボタン装置40が枠体20に対して一体化されている。
なお、演出ボタン装置40については上皿33を形成する上側膨出部28に対しては非固定となっており、演出ボタン装置40が操作された際に生じる負荷が固定箇所を通じて上側膨出部28に伝播することを抑制している。これは、上皿33に設けられた貯留領域KE(図39参照)の変形を抑え、遊技球発射機構110へ向けた遊技球の円滑な流れを担保するための工夫である。
図44に示すように、操作ブロック701は、上記操作ボタン721を有するボタンユニット720と、当該ボタンユニット720を保持するホルダユニット750とを有している。台座プレート711は中央部分が窪んでおり(図42参照)、この窪みに配設されたホルダユニット750が台座プレート711に固定されることにより、操作ブロック701と台座ブロック702とが一体化されている。
詳細については後述するが、ホルダユニット750にはボタンユニット720を昇降させるためのリフト機構785(図43参照)と、ボタンユニット720の側面部を覆うサイドカバー755とが配設されており、リフト機構785がボタンユニット720の外郭部及びサイドカバー755によって覆われている。
ここで、図45〜図47を参照して、ボタンユニット720について説明する。図45及び図46はボタンユニット720の分解斜視図、図47は、操作ブロック701の縦断面図である。
図45に示すように、ボタンユニット720は、上記操作ボタン721と可動ベース741とが上下に組み合わされてなる。図46に示すように、操作ボタン721は、当該操作ボタン721の上部を構成する内外二重のボタン部材722,723と、当該操作ボタン721の下部を構成するハウジング726とを備えている。
ボタン部材722,723は、円筒状の本体部と当該本体部の上端側の開口を塞ぐ上面部とを有している。このうち外側ボタン部材722の上面部が遊技者による押圧操作の対象である「操作面部721a」として機能している。以下の説明においては、外側ボタン部材722、内側のボタン部材を内側ボタン部材723として適宜区別する。
内側ボタン部材723の上面部には装飾体724が配設されている。外側ボタン部材722は無色透明な合成樹脂からなり、外側ボタン部材722の操作面部721aを通じて装飾体724を視認可能となっている。内側ボタン部材723には下方から上記ハウジング726が固定されている。ハウジング726は有底の円筒状をなしており、ハウジング726の底面部736は、隙間を隔てて上記可動ベース741のベースプレート742と対向している。
ベースプレート742は平板状をなしており、その上面側には円筒状のガイド軸743が固定されている。ガイド軸743には、当該ガイド軸743に沿ってスライド移動可能となるようにしてスライダ744が取り付けられている。ガイド軸743はボタン部材722,723の中心軸線方向と同じ方向、言い換えれば操作ボタン721と可動ベース741との組み合せ方向と同じ方向(以下、基準方向という)に延びており、その上端部にはスライダ744の脱落を阻止するストッパ743aが形成されている。
ガイド軸743にはコイルバネ745が挿通されている。コイルバネ745は、スライダ744とベースプレート742とに挟まれた状態(圧縮された状態)となっており、当該コイルバネ745によってスライダ744がストッパ743aに当接する側(上側)に付勢されている。スライダ744はネジ等の固定具を用いてハウジング726に固定されている。これらスライダ744及びガイド軸743がベースプレート742とハウジング726とを連結する連結手段として機能している。なお、コイルバネ745の付勢力は、操作ボタン721の重量を加味して設定されており、操作ボタン721が操作されていない状態ではスライダ744がストッパ743aに当接する位置に保持される構成となっている。
上記内側ボタン部材723及びハウジング726によって囲まれた領域には、発光ブロック725が収容されている。発光ブロック725は、複数の発光体(LED)が実装された発光基板732と当該発光基板732を収容するケース体731とを有しており、発光基板732の素子搭載面が内側ボタン部材723の上面部側を向くようにして配設されている。発光基板732は報知・演出制御装置143に接続されており、報知・演出制御装置143によって発光制御が行われる。
ケース体731は有色透明な合成樹脂製であり光透過性を有している。発光基板732からの光はケース体731→内側ボタン部材723の上面部→装飾体724→外側ボタン部材722の上面部(操作面部721a)を通じて演出ボタン装置40から放出される。
本実施の形態に示す演出ボタン装置40においては、ホルダユニット750に対するボタンユニット720の取付構造が特徴的なものとなっている。以下、図44及び図47を参照して、当該取付構造について説明する。
図44に示すように、ボタンユニット720とホルダユニット750とはそれらボタンユニット720及びホルダユニット750に架け渡すようにして設けられた複数(3つ)の軸体728によって連結されている。具体的には、各軸体728は上記基準方向に延びており、ハウジング726の底面部736に形成された中央開口737等の挿通部と上記ガイド軸743の中空部分とに挿通されている。
図47に示すように、各軸体728の一端(上端)がボタンユニット720の発光ブロック725(詳しくはケース体731)に設けられた固定部734に固定され、他端(下端)がホルダユニット750のホルダ本体751に設けられた固定部765に固定されている。これにより、軸体728を介してボタンユニット720とホルダユニット750とが一体化されている。
軸体728の外径寸法はガイド軸743の内径寸法と一致しており、それら軸体728及びガイド軸743によって上述したリフト機構による操作ボタン721の昇降方向が上記基準方向と同じ方向となるように規定されている。また、軸体728については操作ボタン721の中心軸線CLXを中心とする周方向に複数配設されており、それら軸体728によって中心軸線CLXを中心とした操作ボタン721(外側ボタン部材722を除く)の回動が規制されている。
図48に示すように、操作ボタン721の操作面部721aがコイルバネ745の付勢力に抗して押圧操作された場合には、操作ボタン721が中心軸線CLXに沿って降下し、ハウジング726の底面部736が可動ベース741のベースプレート742に当接することでそれ以上の変位が不可となる。ホルダユニット750には操作ボタン721がベースプレート742に当接する位置まで降下した場合に、当該変位を検知する検知センサ791(図44参照)が配設されている。検知センサ791は報知・演出制御装置143に接続されており、報知・演出制御装置143のMPU912では検知センサ791からの検知情報に基づいて操作ボタン721の操作が行われたか否かを特定する。以下の説明では、検知センサ791による操作ボタン721の検知位置を「操作検知位置」と称する。
(リフト機構785)
本実施の形態においては、図49の概略図に示すように、リフト機構785によって操作ボタン721を昇降させることにより、上側膨出部28の上面部28a(開口部28b)からの突出量、すなわち操作ボタン721の操作ストロークを変更可能となっている。以下、図44、図47、図50及び図51を参照して当該リフト機構785について説明する。図50はリフト機構785及びそれに関連する構成を示す斜視図、図51(a)はロータ752の斜視図、図51(b)は動力伝達機構754の平面図である。
図44に示すように、ホルダ本体751は、円板状の底部761と、底部761の外周部分に沿って形成された周壁部762と、底部761の中央部分に上記基準方向と同じ方向(上方)に延びるようにして立設された柱状の軸受け部763(図47参照)とを有している。図47に示すように、軸受け部763の中心軸線は、操作ボタン721の中心軸線CLXと同軸となっており、この軸受け部763にはロータ752が装着されている。
詳しくは、ロータ752は、円筒状のホルダ本体751を有しており、このホルダ本体751が軸受け部763に挿通された状態で当該軸受け部763にネジ等の固定具を用いて固定されている。ロータ752は、軸受け部763に装着された状態では底部761からの浮き上がりが(中心軸線CLX方向への変位)が規制されている一方、当該中心軸線CLXを中心とする回動が許容されている。
可動ベース741の中央部分及びハウジング726の中央部分には中央開口737,746が各々形成されており、これら中央開口737,746を通じてロータ752が発光ブロック725側に突出している。発光ブロック725のケース体731にはロータ752の上端部に内側から係合する軸受け部733が形成されており、この軸受け部733によってロータ752の倒れ等が抑制されている。
図50に示すように、可動ベース741のベースプレート742には、中央開口746(中心軸線CLX)を挟んで一組の突出ピン747が配設されている。各突出ピン747は、中心軸線CLXと直交する方向に延びるピン部材を有しており、それらピン部材が当該ピン部材の中心軸線を中心に回動可能となるようにしてベースプレート742に取り付けられている。
ピン部材における中心軸線CLX側の端部(先端部)は中央開口746側へ突出しており、それら先端部にはピン部材と同軸となるようにしてローラ部材748が各々配設されている。ロータ752は本体部771の外周部に形成された一組の係合溝772を有している。各係合溝772の溝幅寸法は突出ピン747(ローラ部材748)の外径寸法よりも僅かに大きくなるように設定されており、それら係合溝772に突出ピン747(ローラ部材748)が係合している。
図51(a)に示すように、各係合溝772は、水平方向に延びる水平部775と、水平部775の一端から上側へ延びる螺旋状の傾斜部776とで構成されている。これら水平部775及び傾斜部776は連続しており、突出ピン747は係合溝772との係合状態を維持しつつ水平部775〜傾斜部776間を往来可能となっている。すなわち、上記突出ピン747が搭載された可動ベース741とロータ752とはローラ部材748と係合溝772との係合を維持しながら中心軸線CLXを中心とする周方向において相対位置の変化が許容されている。
図50に示すように、ホルダ本体751にはロータ752用の駆動部としてステッピングモータ753と、ステッピングモータ753の動力をロータ752に伝達する動力伝達機構754とが配設されている。図51(b)に示すように、動力伝達機構754はステッピングモータ753の出力軸に固定された駆動ギア781と、ロータ752の本体部771(下端部)に固定された従動ギア779と、それら駆動ギア781と従動ギア779とを連結する連結ギア782とを有している。ステッピングモータ753は報知・演出制御装置143に接続されており、報知・演出制御装置143からの駆動信号に基づいて動作する。この駆動力が動力伝達機構754を介してロータ752に伝わることにより、当該ロータ752が上記中心軸線CLXを中心として回動することとなる。
本実施の形態においては、リフト機構785によって操作ボタン721の突出量を変化させることにより、演出ボタン装置40を外観の異なる3つの形態に切替可能となっている。ここで、図52及び図53を参照して、リフト機構785の動きについて説明する。図52はリフト機構785を示す断面図、図53は突出ピン747と係合溝772との関係を示す概略図である。なお、以下の説明においては、演出ボタン装置40の平面視において中心軸線CLXを中心とした時計回り方向へのロータ752の回動方向を「正方向」、反時計回り方向へのロータ752の回動方向を「逆方向」と称する。
図52(a)に示すように突出ピン747が係合溝772の水平部775に位置している状況下においては、操作ボタン721の操作ストロークが最小となっている。この状況下にてステッピングモータ753が正回転すると、図53(a1)→図53(a2)に示すように、ロータ752が正方向に回転する。
正方向への回転が継続されると、図53(a2)→図53(a3)に示すように、突出ピン747が傾斜部776の右壁部777によって上方に押される。ここで、ロータ752についてはホルダユニット750によって中心軸線CLXに沿った下側(下方)への変位が規制されており、突出ピン747が搭載された可動ベース741については中心軸線CLXに沿った上側(上方)への変位が許容されている。そして、可動ベース741については軸体728によって中心軸線CLXを中心とする回動が規制されている。これらの理由から、上方へ押された突出ピン747に追従するようにして可動ベース741、すなわち操作ボタン721が中心軸線CLXに沿って上側(上方)へ変位する。
ステッピングモータ753の回転量については駆動信号のパルス数によって管理されており(パルス制御)、図53(a3)→図53(a4)に示すように、突出ピン747が係合溝772の上端部773付近に到達する直前にステッピングモータ753への回転用の駆動信号の出力が停止されることとなる。これにより、図52(b)に示すように、可動ベース741がホルダユニット750から上方に離間し、操作ボタン721の操作ストロークが拡張された状態となる。
なお、本実施の形態では、パルス制御によって係合溝772の上端部773に突出ピン747が当接する直前にロータ752(ステッピングモータ753)の回転を停止させて突出ピン747と上端部773との衝突を回避する構成としたが、突出ピン747が上端部773に当接した場合にロータ752(ステッピングモータ753)の回転を停止させる構成とすることも可能である。
突出ピン747が上端部773に到達した後もステッピングモータ753への電流供給が継続される。これにより、ステッピングモータ753には回転位置を維持する保持トルクが発生する。この保持トルクについては操作ボタン721の重量を加味して設定されており、当該操作ボタン721はストローク変更後の位置(例えば最大突出位置)に保持されることとなる。詳細については後述するがステッピングモータ753への供給電流を変化させることにより押圧操作に対する抗力(抵抗)を変化させることが可能となっている。
ここで、外側ボタン部材722と内側ボタン部材723とは非固定となっており、少なくとも中心軸線CLXを中心とした周方向においてそれら外側ボタン部材722と内側ボタン部材723との相対変位が許容されている。このような構成とすることにより、押圧操作を行った際のロータ752の回転の感触が遊技者の手に伝わることを抑制している。これは操作に起因した違和感の発生を抑える上で好ましい。また、外側ボタン部材722を手で回したとしても、それに起因して操作ボタン721が降下することを回避でき、演出ボタン装置40にて想定している操作態様(押圧操作)とは異なる態様で操作が行われることを好適に抑制できる。
図52(b)に示すように、突出ピン747が係合溝772の上端部773付近に位置している状況下においては、操作ボタン721の操作ストロークが最大となっている。この状況下にてステッピングモータ753が逆回転すると、図53(b1)→図53(b2)に示すように、ロータ752が逆方向に回転する。
既に説明したように、ロータ752についてはホルダユニット750によって中心軸線CLXに沿った下側(下方)への変位が規制されており、突出ピン747が搭載された可動ベース741については中心軸線CLXに沿った下側(下方)への変位が許容されている。そして、可動ベース741については軸体728によって中心軸線CLXを中心とする回動が規制されている。これらの理由から、突出ピン747が傾斜部776の右壁部777に追従して自重により降下し、可動ベース741、すなわち操作ボタン721が中心軸線CLXに沿って下側(下方)へ変位する。
ステッピングモータ753の回転量については駆動信号のパルス数によって管理されており(パルス制御)、図53(b3)→図53(b4)に示すように、突出ピン747が係合溝772の水平部775に到達した後もステッピングモータ753の回動が継続される。そして、突出ピン747が係合溝772の下端部774付近に到達する直前にステッピングモータ753へ回転用の駆動信号の出力が停止されることとなる。これにより、図52(a)に示すように、可動ベース741がホルダユニット750に上方から当接し、操作ボタン721の操作ストロークの拡張が解除状態される。
なお、本実施の形態では、パルス制御によって係合溝772の下端部774に突出ピン747が当接する直前にロータ752(ステッピングモータ753)の回転を停止させて突出ピン747と下端部774との衝突を回避する構成としたが、突出ピン747が下端部774に当接した場合にロータ752(ステッピングモータ753)の回転を停止させる構成とすることも可能である。
突出ピン747が下端部774に到達した後はステッピングモータ753への電流供給が停止される。つまり、ステッピングモータ753には回転位置を維持する保持トルクが発生しない。このような構成とすることにより、演出ボタン装置40の多機能化に起因した消費電力の増加量を極力少なくすることが可能となっている。
次に、図54〜図56を参照して、演出ボタン装置40の各形態と操作ストロークとの関係について補足説明する。図54は第1形態となっている演出ボタン装置40を示す概略図、図55は第2形態となっている演出ボタン装置40を示す概略図、図57は第3形態となっている演出ボタン装置40を示す概略図である。
図54に示すように、演出ボタン装置40の操作ストロークが拡大されていない第1形態においては、操作ストロークS1が操作ボタン721のハウジング726(底面部736)と可動ベース741のベースプレート742との隙間Saと同一となっている。これに対して、図55に示すように、演出ボタン装置40の操作ストロークが最大となるように拡大された第2形態においては、操作ストロークS2が、操作ボタン721のハウジング726(底面部736)と可動ベース741のベースプレート742との隙間Saと、可動ベース741のベースプレート742とホルダユニット750のホルダ本体751(底部761)との隙間Sbとの和と同一となっている。図56に示すように、演出ボタン装置40の操作ストロークが第2形態の半分程度となるように拡大された第3形態についても、操作ストロークS3が、操作ボタン721のハウジング726(底面部736)と可動ベース741のベースプレート742との隙間Saと、可動ベース741のベースプレート742とホルダユニット750のホルダ本体751(底部761)との隙間Sbとの和と同一となっている。
つまり、第1形態〜第3形態は操作ストロークに上記隙間Saが含まれる点で共通となっており、上記隙間Sbの大きさの差がそのまま操作ストロークの差となるように構成されている。
ここで、図57及び図58を参照して、押圧操作が行われた際の演出ボタン装置40の動きについて説明する。なお、第2形態及び第3形態については操作時の動きが同様であるため、第2敬愛となっている場合の演出ボタン装置40の動きについて説明し、第3形態となっている場合の動きについては説明を省略する。
図57(a)に示すように、演出ボタン装置40が第1形態となっている状況下にて押圧操作(押下操作)が行われた場合には、当該操作に伴ってコイルバネ745(図42等参照)が圧縮されることにより中心軸線CLXと同じ方向への操作ボタン721の変位(降下)が許容される。第1形態においては、操作ストロークが拡張されておらず、可動ベース741については、ホルダユニット750のホルダ本体751に上方から当接している。このため、図57(a)→図57(b)に示すように操作ボタン721(ハウジング726)が可動ベース741に上方から当接することでそれ以上の変位が不可となる。
図58(a)に示すように、演出ボタン装置40が第2形態となっている状況下にて押圧操作(押下操作)が行われた場合には、当該操作に伴ってコイルバネ745が圧縮されることにより中心軸線CLXと同じ方向への操作ボタン721の変位(降下)が許容される。第2形態においては、操作ストロークが拡大されており、可動ベース741についえは、ホルダユニット750のホルダ本体751に対して上方に離間している。そして、ステッピングモータ753による可動ベース741(操作ブロック701)の保持トルクについてはコイルバネ745(図49等参照)による付勢力よりも大きくなっている。このため、押圧操作初期はコイルバネ745が圧縮されることで操作ボタン721が可動ベース741側へ向けて変位し、可動ベース741のホルダユニット750側への変位は実質的に回避される。図58(b)→図58(c)に示すように、操作ボタン721が可動ベース741に上方から当接した後は、押圧操作が継続されることによりその当接状態を維持しながら操作ボタン721及び可動ベース741が一体(ボタンユニット720)となってホルダユニット750へ向けて変位する。そして可動ベース741がホルダユニット750のホルダ本体751に上方から当接することでそれ以上の変位が不可となる。
なお、既に説明したように、操作ボタン721が可動ベース741に向けて降下する場合の変位方向(操作方向)と、操作ボタン721が可動ベース741とともにホルダユニット750に向けて降下する場合の変位方向(操作方向)とが一致しており、ストローク中の軌道の変化が回避されている。
既に説明したように本パチンコ機10において実行される遊技演出には、上記演出ボタン装置40を利用した操作対応演出が含まれている。操作対応演出については遊技中の様々な場面で発生し得る構成となっており、本実施の形態においてはこの操作対応演出の1つとして第1特殊演出が設けられている。以下、図59を参照して、当該第1特殊演出について説明する。図59(a)は第1特殊演出の種類を示す概略図、図59(b)は第1特殊演出のパターンを示す概略図である。
(第1特殊演出)
図59(a)に示すように、第1特殊演出は、スーパーリーチに対応する遊技回の一部において実行される構成となっている。スーパーリーチには、第1特殊演出非対応のスーパーリーチA、第1特殊演出非対応のスーパーリーチB、第1特殊演出非対応のスーパーリーチC、第1特殊演出対応のスーパーリーチA、第1特殊演出対応のスーパーリーチB、第1特殊演出対応のスーパーリーチCが含まれており、各スーパーリーチが発生した場合の特別遊技状態への移行期待度(大当たり期待度)については第1特殊演出非対応スーパーリーチA < 第1特殊演出非対応スーパーリーチB < 第1特殊演出非対応スーパーリーチC < 第1特殊演出対応スーパーリーチA < 第1特殊演出対応スーパーリーチB < 第1特殊演出対応スーパーリーチCの順に高くなるように設定されている。
図59(b)に示すように、スーパーリーチA〜Cについては何れも、リーチ表示移行後の演出パート(リーチ表示〜確定表示)が第1パート〜第3パートに大別されている。リーチ表示における序盤部分を構成する第1パートにおいてはスーパーリーチA〜Cへの分岐演出が実行され、リーチ表示における中盤部分を構成する第2パートにおいてはキャラクタの表示態様が変更されるチャンスアップ演出が実行され、リーチ表示における終盤部分を構成する第3パートにおいてはカットイン表示(割込表示)であるチャンスアップ演出が実行される。
より詳しくは、第1パートにて実行される分岐演出においては、スーパーリーチA〜Cに対応する各キャラクタが表示画面253aに入替表示され、何れかのキャラクタが表示画面253aの中央に停留表示されることで発展先となるスーパーリーチが明示される。既に説明したように、特別遊技状態への移行期待度についてはスーパーリーチA < スーパーリーチB < スーパーリーチCの順に高くなるように設定されているため、特別遊技状態への移行に期待する遊技者に発展先への注目を促すことができる。
第2パートにて実行されるチャンスアップ演出においては、表示画面253aの中央に表示されているキャラクタにエフェクトが追加され、このエフェクトの色によって特別遊技状態への移行期待度が示唆される。エフェクトの色については白、青、赤の3色が設けられており、白 < 青 < 赤の順に特別遊技状態への移行期待度が高くなるように設定されている。なお、第2パートにおいてはエフェクトが追加される場合と追加されない場合とがあるが、上記第1特殊演出が発生する場合にはエフェクトの追加が確定する構成となっている。
第3パートにて実行されるチャンスアップ演出は、表示画面253aに表示されている図柄やキャラクタを覆うようにして当該表示画面253aにチャンスアップ用のカットイン画像が表示される演出であり、カットイン画像の大きさによって特別遊技状態への移行期待度が示唆される。カットイン画像の大きさについては、小、中、大の3つが設けられており、小 < 中 <大の順に特別遊技状態への移行期待度が高くなるように設定されている。なお、第3パートにおいてはカットイン画像が表示される場合と表示されない場合とがあるが、上記第1特殊演出が発生する場合にはカットイン画像の表示が確定する構成となっている。
第1特殊演出が実行される場合には、第1パート〜第3パートの少なくとも何れかにおいて演出ボタン装置40の操作が遊技者に示唆される。この示唆に従って遊技者が演出ボタン装置40を操作した場合には、その操作に基づいて各パートにおける演出が進行することとなる。
詳しくは、第1パートにおいて操作示唆に従って演出ボタン装置40が操作された場合には、発展先となるスーパーリーチが当該操作に合わせて明示される。具体的には、操作のタイミングにおいて発展先に対応したキャラクタが表示画面253aの中央に停留表示するようにして上記入替表示が終了する。第2パートにおいて操作示唆に従って演出ボタン装置40が操作された場合には、表示画面253aに表示中のキャラクタに当該操作に合わせてエフェクトが追加される。具体的には、操作のタイミングにおいて今回の第1特殊演出に対応した色のエフェクトが追加される。第3パートにおいて操作示唆に従って演出ボタン装置40が操作された場合には、表示画面253aにカットイン画像が表示される。具体的には、操作のタイミングにおいて今回の第1特殊演出に対応した大きさのカットイン画像が表示される。
なお、第1パートにおいて操作が示唆されたにも関わらず、操作有効期間中に演出ボタン装置40が操作されなかった場合には、第1パートの終了タイミングにおいて発展先が明示される。つまり、演出ボタン装置40の操作の有無によって発展先が明示されるタイミングのみが異なる。これに対して、第2パートにおいて操作が示唆されたにも関わらず、操作有効期間中に演出ボタン装置40が操作されなかった場合には、第2パートにおけるエフェクト表示がキャンセルされることとなる。また、第3パートにおいて操作が示唆されたにも関わらず、操作有効期間中に演出ボタン装置40が操作されなかった場合には、第3パートにおけるカットイン表示がキャンセルされることとなる。
ここで、図60のフローチャートを参照して、報知・演出制御装置143のMPU912にて定期処理(例えば変動開始用処理における演出設定処理)の一環として実行される第1特殊演出用の設定処理について説明する。
(第1特殊演出用の設定処理)
第1特殊演出用の設定処理においては先ず、ステップS1601にて、現在の遊技状態が高頻度サポートモード対応の通常遊技状態、詳しくは第2通常遊技状態及び第3通常遊技状態の何れかとなっているか否かを判定する。ステップS1601にて否定判定をした場合には、そのまま本設定処理を終了する。ステップS1601にて肯定判定をした場合には、ステップS1602に進む。
ステップS1602では今回実行される遊技回がスーパーリーチ対応の遊技回であるか否かを判定する。今回実行される遊技回がスーパーリーチ対応の遊技回ではない場合にはそのまま本設定処理を終了する。今回実行される遊技回がスーパーリーチ対応の遊技回である場合には、ステップS1602にて肯定判定をしてステップS1603に進む。
ステップS1603では第1特殊演出用の抽選処理を実行する。この抽選処理においては、当否抽選の結果に応じて第1特殊演出を行うか否かを決定する。当否抽選の結果が特別遊技状態への移行に対応する判定結果(大当たり結果)である場合には、特別遊技状態への移行に対応しない判定結果(外れ結果)である場合よりも当選確率が高くなるように差が設けられている。
ステップS1603における抽選処理にて非当選結果となった場合にはステップS1604にて否定判定をして本設定処理を終了する。ステップS1603における抽選処理において当選結果となった場合にはステップS1604にて肯定判定をしてステップS1605に進む。ステップS1605では第1特殊演出の演出パターンの決定処理を実行し、続くステップS1606ではステップS1605にて決定された演出パターンに基づいて第1特殊演出設定処理を実行した後、本第1特殊演出用の設定処理を終了する。
本実施の形態に示す第1特殊演出においては、リーチ表示への移行後、詳しくは演出ボタン装置40の第2形態への切り替え後におけるどのタイミングで操作示唆が行われるかによって特別遊技状態への移行期待度が相違するように構成されている。以下、図61〜図63を参照して、第1特殊演出の種類及びその振分けについて説明する。図61はスーパーリーチA〜Cと第1特殊演出の種類との関係を示す概略図、図62はスーパーリーチA〜B用の振分テーブルを示す概略図、図63はスーパーリーチC用の振分テーブルを示す概略図である。
図61に示すように、第1特殊演出は、第1パートにおいて操作示唆が行われる第1特殊演出Aと、第2パートにおいて操作示唆が行われる第1特殊演出Bと、第3パートにおいて操作示唆が行われる第1特殊演出Cと、第1パート及び第3パートにおいて操作示唆が行われる第1特殊演出Dと、第2パート及び第3パートにおいて操作示唆が行われる第1特殊演出Eと、第1パート〜第3パートの何れにおいても操作示唆が行われることなく遊技回が終了し、当該遊技回の直後に移行する特別遊技状態(詳しくは第7ラウンド)において操作示唆が行われる第1特殊演出Fとに大別される。
(スーパーリーチAの場合)
具体的には、図61(a)に示すように、第1特殊演出Aに対応するスーパーリーチAにおいては遊技回開始から17secを経過したタイミング(第1パート中)、すなわちリーチ表示への移行タイミングから2secが経過したタイミングにて操作示唆が開始され、演出ボタン装置40が操作された場合又は遊技回開始から21secが経過した場合(第1パート中)に操作示唆が終了する。
第1特殊演出Bに対応するスーパーリーチAにおいては遊技回開始から24secを経過したタイミング(第2パート中)にて操作示唆が開始され、演出ボタン装置40が操作された場合又は遊技回開始から28secが経過した場合(第2パート中)に操作示唆が終了する。
第1特殊演出Cに対応するスーパーリーチAにおいては遊技回開始から31secを経過したタイミング(第3パート中)にて操作示唆が開始され、演出ボタン装置40が操作された場合又は遊技回開始から35secが経過した場合(第3パート中)に操作示唆が終了する。
第1特殊演出Dに対応するスーパーリーチAにおいては遊技回開始から17secを経過したタイミング(第1パート中)にて操作示唆が開始され、演出ボタン装置40が操作された場合又は遊技回開始から21secが経過した場合(第1パート中)に操作示唆が終了する。その後は、遊技回開始から31secを経過したタイミング(第3パート中)にて操作示唆が再び開始され、演出ボタン装置40が操作された場合又は遊技回開始から35secが経過した場合(第3パート中)に操作示唆が終了する。
第1特殊演出Eに対応するスーパーリーチAにおいては遊技回開始から24secを経過したタイミング(第2パート中)にて操作示唆が開始され、演出ボタン装置40が操作された場合又は遊技回開始から28secが経過した場合(第2パート中)に操作示唆が終了する。その後は、遊技回開始から31secを経過したタイミング(第3パート中)にて操作示唆が開始され、演出ボタン装置40が操作された場合又は遊技回開始から35secが経過した場合(第3パート中)に操作示唆が終了する。
第1特殊演出Fに対応するスーパーリーチAにおいては遊技回中は操作示唆が行われることなく当該遊技回が終了し、当該遊技回の終了後に移行した特別遊技状態における所定のラウンド(詳しくは第7ラウンド)の開始タイミングにて操作示唆が開始され、演出ボタン装置40が操作された場合又は第7ラウンド開始から5secが経過した場合に操作示唆が終了する。
(スーパーリーチBの場合)
図61(b)に示すように、第1特殊演出Aに対応するスーパーリーチBにおいては遊技回開始から17secを経過したタイミング(第1パート中)、すなわちリーチ表示への移行タイミングから2secが経過したタイミングにて操作示唆が開始され、演出ボタン装置40が操作された場合又は遊技回開始から21secが経過した場合(第1パート中)に操作示唆が終了する。
第1特殊演出Bに対応するスーパーリーチBにおいては遊技回開始から24secを経過したタイミング(第2パート中)にて操作示唆が開始され、演出ボタン装置40が操作された場合又は遊技回開始から28secが経過した場合(第2パート中)に操作示唆が終了する。
第1特殊演出Cに対応するスーパーリーチBにおいては遊技回開始から32secを経過したタイミング(第3パート中)にて操作示唆が開始され、演出ボタン装置40が操作された場合又は遊技回開始から36secが経過した場合(第3パート中)に操作示唆が終了する。
第1特殊演出Dに対応するスーパーリーチBにおいては遊技回開始から17secを経過したタイミング(第1パート中)にて操作示唆が開始され、演出ボタン装置40が操作された場合又は遊技回開始から21secが経過した場合(第1パート中)に操作示唆が終了する。その後は、遊技回開始から32secを経過したタイミング(第3パート中)にて操作示唆が開始され、演出ボタン装置40が操作された場合又は遊技回開始から36secが経過した場合(第3パート中)に操作示唆が終了する。
第1特殊演出Eに対応するスーパーリーチBにおいては遊技回開始から24secを経過したタイミング(第2パート中)にて操作示唆が開始され、演出ボタン装置40が操作された場合又は遊技回開始から28secが経過した場合(第2パート中)に操作示唆が終了する。その後は、遊技回開始から32secを経過したタイミング(第3パート中)にて操作示唆が開始され、演出ボタン装置40が操作された場合又は遊技回開始から36secが経過した場合(第3パート中)に操作示唆が終了する。
第1特殊演出Fに対応するスーパーリーチBにおいては遊技回中は操作示唆が行われることなく当該遊技回が終了し、当該遊技回の終了後に移行した特別遊技状態における所定のラウンド(詳しくは第7ラウンド)の開始タイミングにて操作示唆が開始され、演出ボタン装置40が操作された場合又は第7ラウンド開始から5secが経過した場合に操作示唆が終了する。
(スーパーリーチCの場合)
図61(c)に示すように、第1特殊演出Bに対応するスーパーリーチCにおいては遊技回開始から24secを経過したタイミング(第2パート中)、すなわちリーチ表示への移行タイミングから2secが経過したタイミングにて操作示唆が開始され、演出ボタン装置40が操作された場合又は遊技回開始から28secが経過した場合(第2パート中)に操作示唆が終了する。
第1特殊演出Cに対応するスーパーリーチCにおいては遊技回開始から33secを経過したタイミング(第3パート中)にて操作示唆が開始され、演出ボタン装置40が操作された場合又は遊技回開始から37secが経過した場合(第3パート中)に操作示唆が終了する。
第1特殊演出Eに対応するスーパーリーチCにおいては遊技回開始から24secを経過したタイミング(第1パート中)にて操作示唆が開始され、演出ボタン装置40が操作された場合又は遊技回開始から28secが経過した場合(第1パート中)に操作示唆が終了する。その後は、遊技回開始から33secを経過したタイミング(第3パート中)にて操作示唆が開始され、演出ボタン装置40が操作された場合又は遊技回開始から37secが経過した場合(第3パート中)に操作示唆が終了する。
第1特殊演出Fに対応するスーパーリーチCにおいては遊技回中は操作示唆が行われることなく当該遊技回が終了し、当該遊技回の終了後に移行した特別遊技状態における所定のラウンド(第7ラウンド)の開始タイミングにて操作示唆が開始され、演出ボタン装置40が操作された場合又は第7ラウンド開始から5secが経過した場合に操作示唆が終了する。
なお、スーパーリーチCにおいては、スーパーリーチA及びスーパーリーチBとは異なり、第1特殊演出A及び第1特殊演出Dについては非対応(発生しない構成)となっている。
次に、図62及び図63を参照して、遊技結果と第1特殊演出A〜Fの振り分けとの関係について説明する。なお、図62及び図63においては、操作示唆に基づいて演出ボタン装置40の操作が行われた場合に当該演出ボタン装置40が第2形態から第1形態に切り替わるものについては丸印、操作が行われたとしても第2形態が維持されるものについては三角印を付している。
(スーパーリーチA及びスーパーリーチBの場合)
外れ結果に対応するスーパーリーチA〜Bが実行される遊技回について第1特殊演出を実行する旨が決定された場合には、図62に示すように、その50%が第1特殊演出A、30%が第1特殊演出B、20%が第1特殊演出Cとなる。通常大当たり結果に対応するスーパーリーチA〜Bが実行される遊技回について第1特殊演出を実行する旨が決定された場合には、その10%が第1特殊演出A、15%が第1特殊演出B、60%が第1特殊演出C、5%が第1特殊演出D、10%が第1特殊演出Eとなる。確変大当たり結果に対応するスーパーリーチA〜Bが実行される遊技回について第1特殊演出を実行する旨が決定された場合には、その10%が第1特殊演出A、15%が第1特殊演出B、55%が第1特殊演出C、5%が第1特殊演出D、10%が第1特殊演出E、5%が第1特殊演出Fとなる。
(スーパーリーチCの場合)
これに対して、外れ結果に対応するスーパーリーチCが実行される遊技回について第1特殊演出を実行する旨が決定された場合には、図63に示すように、その50%が第1特殊演出A、30%が第1特殊演出B、20%が第1特殊演出Cとなる。通常大当たり結果に対応するスーパーリーチCが実行される遊技回について第1特殊演出を実行する旨が決定された場合には、その15%が第1特殊演出B、70%が第1特殊演出C、15%が第1特殊演出Eとなる。確変大当たり結果に対応するスーパーリーチCが実行される遊技回について第1特殊演出を実行する旨が決定された場合には、その15%が第1特殊演出B、60%が第1特殊演出C、15%が第1特殊演出E、10%が第1特殊演出Fとなる。
つまり、スーパーリーチA〜Cが実行される場合には、第1特殊演出A < 第1特殊演出B < 第1特殊演出Cの順に特別遊技状態への移行期待度が高くなり、第1特殊演出D〜Fについては特別遊技状態への移行が確定し、第1特殊演出Fについては特に特別遊技状態終了後の遊技状態が第3通常遊技状態となることが確定する。
次に、図64のフローチャートを参照して、報知・演出制御装置143のMPU912にて定期処理の一環として実行される第1特殊演出用処理について説明する。
(第1特殊演出用処理)
第1特殊演出用処理においては先ず、ステップS1701にて今回の遊技回が第1特殊演出対応の遊技回であるか否かを判定する。第1特殊演出対応の遊技回である場合にはステップS1701にて肯定判定をしてステップS1702に進む。ステップS1702では、演出ボタン装置40を第2形態へ切替済みであるか否かを判定する。第2形態に切替済みではない場合には、ステップS1703に進む。ステップS1703ではリーチ表示への移行タイミングであるか否かを判定する。ステップS1703にて肯定判定をした場合には演出ボタン装置40を第1形態から第2形態に切り替えるべく切替処理を実行し、本第1特殊演出用処理を終了する。
ステップS1703の説明に戻り、当該ステップS1703にて否定判定をした場合、すなわちリーチ表示への移行タイミングではないと判定した場合には、ステップS1705に進む。ステップS1705では、今回の遊技回が第2形態への復帰に対応している遊技回であるか否かを判定する。具体的には、上述した第1特殊演出D及び第1特殊演出Eの何れかに対応する遊技回であるか否かを判定する。ステップS1705にて否定判定をした場合には、そのまま本第1特殊演出用処理を終了する。ステップS1705にて肯定判定をした場合にはステップS1706に進む。ステップS1706では第2形態への復帰タイミングであるか否かを判定する。ステップS1706にて否定判定をした場合には、そのまま本第1特殊演出用処理を終了する。ステップS1706にて肯定判定をした場合には、ステップS1707に進む。ステップS1707では演出ボタン装置40を第2形態に復帰させる復帰処理を実行し、その後本第1特殊演出用処理を終了する。
ステップS1702の説明に戻り、当該ステップS1702にて肯定判定をした場合には、ステップS1708に進む。ステップS1708では演出ボタン装置40の操作を有効に受け付ける操作有効期間中であるか否かを判定する。具体的にはRAM914の各種フラグ格納エリア933に後述する操作有効化フラグが格納されているいか否かを判定する。
ステップS1708にて否定判定をした場合には、ステップS1709に進む。ステップS1709では演出ボタン装置40の操作示唆を開始するタイミングであるか否かを判定する。ステップS1709にて否定判定をした場合には、そのまま本第1特殊演出用処理を終了する。ステップS1709にて肯定判定をした場合には、ステップS1710に進む。
ステップS1710では演出ボタン装置40の操作を有効に受け付ける操作有効期間の設定処理を行う。具体的にはRAM914の各種カウンタエリア932に設けられた操作有効期間用カウンタに所定の値をセットする。この操作有効期間カウントの値は、MPU912にて定期処理(例えば本第1特殊演出用処理)が実行される度に減算される。以降は操作有効期間が経過するまで(操作有効期間カウンタの値が「0」になるまで)演出ボタン装置40の操作が有効に受け付けられることとなる。また、ステップS1710ではRAM914の各種フラグ格納エリア933に操作有効化フラグをセットする。
続くステップS1711にて操作示唆開始処理を実行した後は、本第1特殊演出用処理を終了する。操作示唆開始処理においては、スピーカ部27から操作を促すメッセージ(例えば「ボタンを押して」等の音声)を出力するように当該スピーカ部27を制御するとともに、表示制御装置142に操作示唆開始コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952においては、当該操作示唆開始コマンドを受信したことに基づいて、図柄表示装置253の表示画面253aに操作示唆用の「ボタンを押して」のメッセージ、ボタンを模した絵柄、残り有効期間を示すインジケータを表示するように当該図柄表示装置253を制御する。
ステップS1708の説明に戻り、当該ステップS1708にて肯定判定をした場合、すなわち操作有効期間中である場合(RAM914に操作有効化フラグが格納されている場合)には、ステップS1712に進む。ステップS1712では、操作有効期間を経過したタイミングであるか否かを判定する。具体的には、RAM914の操作有効期間カウンタの値が「0」になっているか否かを判定する。
ステップS1712にて否定判定をした場合には、ステップS1713に進む。ステップS1713では検知センサ791からの検知情報に基づいて演出ボタン装置40が操作されたか否かを判定する。操作が行われていない場合にはステップS1713にて否定判定をして本第1特殊演出用処理を終了する。操作が行われている場合にはステップS1713にて肯定判定をしてステップS1714に進む。
ステップS1714では、操作受付報知処理及び操作示唆終了処理を実行する。操作受付報知用処理においては、スピーカ部27から操作を有効に受け付けた旨を示す効果音を出力すべくスピーカ部27を制御する。操作示唆終了処理では表示制御装置142に操作示唆終了コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952は操作示唆終了コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置253を制御し、操作示唆用のメッセージ、ボタンを模した絵柄、残り有効期間を示すインジケータの表示を終了させる。
続くステップS1715では操作対応演出実行処理を行う。これにより、第1パートにおいて操作示唆に従って演出ボタン装置40が操作された場合には、発展先に対応したキャラクタが表示画面253aの中央に停留表示され、第2パートにおいて操作示唆に従って演出ボタン装置40が操作された場合には、今回の第1特殊演出に対応した色のエフェクトが追加され、第3パートにおいて操作示唆に従って演出ボタン装置40が操作された場合には、今回の第1特殊演出に対応した大きさのカットイン画像が表示される。それら各種演出に対応した効果音やBGMがスピーカ部27から出力されることとなる。
続くステップS1716では遅延切替処理を実行する。遅延切替処理は、演出ボタン装置40を第1形態に保持すべくステッピングモータ753を駆動制御するための処理ではる。具体的には、操作時の押し込み量が不十分である場合にはそれを補うべくステッピングモータ753を駆動させて第1形態への復帰をアシストするが、この動作は検知センサ791からの検知情報に基づいて演出ボタン装置40から遊技者の手が離れたことを確認するまで遅延されることとなる。なお、当初の有効期間を経過してもなお遊技者が演出ボタン装置40を押したままの場合には、当該有効期間の経過を契機として第1形態への切り替えが実行される。
ステップS1716にて遅延切替処理を実行した後は、ステップS1717に進み、各種フラグ格納エリア933に格納されている操作有効化フラグを消去して本第1特殊演出用処理を終了する。
ステップS1712の説明に戻り、当該ステップS1712にて肯定判定をした場合、すなわち演出ボタン装置40が操作されることなく操作有効期間が経過した場合にはステップS1718に進み、操作示唆終了処理を実行する。操作示唆終了処理では表示制御装置142に操作示唆終了コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952は操作示唆終了コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置253を制御し、操作示唆用のメッセージ、ボタンを模した絵柄、残り有効期間を示すインジケータの表示を終了させる。
続くステップS1719では第1形態への切替処理を実行する。具体的には、演出ボタン装置40を第1形態に保持すべくステッピングモータ753を駆動制御する。つまり、操作を契機として第1形態に切り替える場合とは異なり、操作が行われなかった場合には演出ボタン装置40は速やかに第1形態に切り替えられることとなる。その後は、ステップS1717にて操作有効化フラグを消去して本第1特殊演出用処理を終了する。
ステップS1701の説明に戻り、当該ステップS1701にて否定判定をした場合、すなわち第1特殊演出対応の遊技回ではない場合には、ステップS1720に進む。ステップS1720では第1特殊演出対応の特別遊技状態であるか否かを判定する。ステップS1720にて否定判定をした場合にはそのまま本第1特殊演出用処理を終了する。ステップS1720にて肯定判定をした場合にはステップS1721に進む。ステップS1721では第7ラウンドの開始タイミングでるか否かを判定する。ステップS1721にて肯定判定をした場合には、ステップS1710に進む。
ステップS1710では演出ボタン装置40の操作を有効に受け付ける操作有効期間の設定処理を行う。これにより、以降は操作有効期間が経過するまで演出ボタン装置40の操作が有効に受け付けられることとなる。また、ステップS1710ではRAM914の各種フラグ格納エリア933に操作有効化フラグをセットする。続くステップS1711にて操作示唆開始処理を実行した後は、本第1特殊演出用処理を終了する。操作示唆開始処理においては、スピーカ部27から操作を促すメッセージ(例えば「ボタンを押して」等の音声)を出力するように当該スピーカ部27を制御するとともに、表示制御装置142に操作示唆開始コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952においては、当該操作示唆開始コマンドを受信したことに基づいて、図柄表示装置253の表示画面253aに操作示唆用の「ボタンを押して」のメッセージ、ボタンを模した絵柄、残り有効期間を示すインジケータを表示するように当該図柄表示装置253を制御する。
ステップS1721の説明に戻り、当該ステップS1721にて否定判定をした場合には、ステップS1712に進む。ステップS1712にて否定判定をした場合にはステップS1713〜S1717の各処理を実行し、ステップS1712にて肯定判定をした場合にはステップS1717〜S1719の各処理を実行した後、本第1特殊演出用処理を終了する。
次に図65及び図66を参照して、第1特殊演出の流れについて補足説明する。図65は第1特殊演出A対応のスーパーリーチAが実行される場合の遊技の流れを示すタイミングチャート、図66は第1特殊演出C対応のスーパーリーチAが実行される場合の遊技の流れを示すタイミングチャートである。
(第1特殊演出A対応のスーパーリーチA)
ta1のタイミングでは、主表示部Dの作動口用表示部DLにおいて絵柄の変動表示が開始されるとともに図柄表示装置253の表示画面253aにおいて図柄の変動表示が開始されている。ta2のタイミングでは表示画面253aにおける図柄の表示態様がリーチ表示に移行している。本遊技回は第1特殊演出A対応のスーパーリーチAが実行される遊技回であり、ta2のタイミングにて発展先を示唆する分岐演出に対応する第1パートが開始される。このta2のタイミングでは、演出ボタン装置40の形態が第1形態から第2形態に切り替わり、当該演出ボタン装置40の操作ストロークが拡張される。但し、この時点では操作示唆が開始されることはない。
第1パートの開始後は、表示画面253aにおいてスーパーリーチへの移行を煽る煽り表示を経て上記分岐演出、具体的にはスーパーリーチA〜Cに対応する各キャラクタの入替表示が実行される。この入替表示が開始されてから所定の待機期間を経過したta3のタイミングでは、表示画面253a及びスピーカ部27による演出ボタン装置40の操作示唆が実行されるとともに演出ボタン装置40の操作が有効化される。操作示唆が継続されているta4のタイミング、詳しくは操作示唆及び操作有効期間が終了する間際のta4のタイミングにて演出ボタン装置40が操作されると当該操作によって表示画面253aにスーパーリーチAに対応する妖精の画像が停留表示されることとなる。つまり、遊技者の操作に基づいて発展先が明示されることとなる。
そして、ta5のタイミングにて第1パートから第2パートへ移行し、ta6のタイミングにて第3パートへ移行する。その後はta7のタイミングにて第3パートが終了し、続くta8のタイミングにて当該遊技回の遊技結果(例えば大当たり結果)を遊技者に明示すべく表示画面253aの有効ライン上に当該遊技結果に対応する図柄組合せが停止表示されるとともに作動口用表示部DLにおいて当該遊技結果に対応する絵柄が停止表示される。
本実施の形態では、演出ボタン装置40が第2形態に切り替わってから操作示唆が開始されるタイミングが遅くなるほど特別遊技状態への移行期待度が高くなるように構成されており、第1パートにおいて操作示唆が発生することにより第2パートや第3パートにおいて操作示唆が発生する場合と比べて特別遊技状態への移行期待度が低下することとなる。但し、第1パートで操作示唆が発生した場合であっても、第1特殊演出Aと第1特殊演出Dとは操作示唆の時点で目視等により特定することは困難となっており、遊技者に第1特殊演出Dへの期待を促すことができる。これは、第1パートにおいて操作示唆が実行されることが遊技への注目度を急速に低下させる要因になることを回避する上で好ましい。
(第1特殊演出C対応のスーパーリーチA)
tb1のタイミングでは、主表示部Dの作動口用表示部DLにおいて絵柄の変動表示が開始されるとともに図柄表示装置253の表示画面253aにおいて図柄の変動表示が開始されている。tb2のタイミングでは表示画面253aにおける図柄の表示態様がリーチ表示に移行している。本遊技回は第1特殊演出C対応のスーパーリーチAが実行される遊技回であり、tb2のタイミングにて発展先を示唆する分岐演出に対応する第1パートが開始される。このtb2のタイミングでは、演出ボタン装置40の形態が第1形態から第2形態に切り替わり、当該演出ボタン装置40の操作ストロークが拡張される。但し、この時点では操作示唆が開始されることはない。
第1パートの開始後は、表示画面253aにおいてスーパーリーチへの移行を煽る煽り表示を経て上記分岐演出、具体的にはスーパーリーチA〜Cに対応する各キャラクタの入替表示が実行される。図65の例とは異なり、第1パートでは操作示唆が開始されることなく表示画面253aにスーパーリーチAに対応する妖精の画像が停留表示され遊技者に発展先が明示されることとなる。
tb4のタイミングでは第1パートから第2パートへ移行し、その後のtb5のタイミングにて第3パートに移行している。当該第2パートにおいても演出ボタン装置40の操作示唆が行われることはなく、当該操作示唆が第3パート以降に持ち越される。
第3パート開始後のtb6のタイミングでは表示画面253a及びスピーカ部27による演出ボタン装置40の操作示唆が実行されるとともに演出ボタン装置40の操作が有効化される。操作示唆が継続されているtb7のタイミング、詳しくは操作示唆及び操作有効期間が終了する間際のtb7のタイミングにて演出ボタン装置40が操作されると当該操作によって表示画面253aに表示されている図柄やキャラクタを覆うようにして当該表示画面253aにチャンスアップ用のカットイン画像が表示される。
その後はtb8のタイミングにて第3パートが終了し、続くtb9のタイミングにて当該遊技回の遊技結果(例えば大当たり結果)を遊技者に明示すべく表示画面253aの有効ライン上に当該遊技結果に対応する図柄組合せが停止表示されるとともに作動口用表示部DLにおいて当該遊技結果に対応する絵柄が停止表示される。
上述したように、本実施の形態では、演出ボタン装置40が第2形態に切り替わってから操作示唆が開始されるタイミングが遅くなるほど特別遊技状態への移行期待度が高くなるように構成されており、第1パート及び第2パートにおいて操作示唆が発生しなかった場合には第3パート以降に操作示唆が発生することが確定する。このような構成によれば、第2形態に維持される期間が長くなることで遊技への注目度を公的に高めることができる。
以上詳述した第1の実施の形態によれば、以下の優れた効果が期待できる。
演出ボタン装置40が第1形態/第2形態に切り替わる構成とすれば、演出ボタン装置40に対するインパクトを強化して演出ボタン装置40自体に注目が向くように促すことができる。ここで、演出ボタン装置40が第2形態となった場合には、当該第2形態への切り替えから所定の待機期間が経過したことに基づいて当該演出ボタン装置40(操作ボタン721)の操作が示唆される。所定の待機期間として長さの異なる複数の期間が設けられており、演出ボタン装置40が第2形態に維持される期間が大当たり抽選の結果に基づいて様々に変化することとなる。このような構成とすれば、形態変化だけでなく第2形態に維持される期間の長さに対しても遊技者の注目が向くように促すことができる。これは、遊技の単調化を抑制して、遊技への注目度向上を図る上で好ましい。特に、特別遊技状態への移行を望む遊技者に第2形態に維持される期間が少しでも長くなるように(第2期間となるように)期待させることができる。このような構成とすることは、第2形態への切り替えに対する注目度を向上させる上で有利である。
リーチ表示への移行に伴って演出ボタン装置40が第2形態に切り替わり、リーチ表示への移行後の第1パート、第2パート、第3パートにて操作示唆が発生する構成とすれば、遊技者は第2形態に維持されている期間を計測等しなくても表示演出の進み具合から当該期間を推測することが可能となる。このようにして上記所定の待機期間の差を明確化することにより、上述した注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
操作示唆を待っている最中に演出ボタン装置40が突如として第1形態に切り替わることは遊技者を困惑させる要因になり得る。そこで、本実施の形態に示すように演出ボタン装置40が第2形態に切り替わった場合には上記所定の待機期間が経過するまで当該第2形態に維持される構成とすることにより、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
上述の如く第1形態よりも第2形態の方が操作ストロークが大きくなる構成とすれば、第2形態への変化によって操作が複雑になることを抑制しつつ第1特殊演出を実行する場合に演出ボタン装置40を目立ちやすくすることができる。
上記第1の実施の形態では、第1パートにて第1特殊演出用の操作示唆が行われるタイミングと第2パートにて第1特殊演出用の操作示唆が行われるタイミングとの期間の差は、第2形態への切り替えタイミング(リーチ表示への移行タイミング)から第1パートにて第1特殊演出用の操作示唆が発生するまでの期間よりも大きくなるように構成し、第2パートにて第1特殊演出用の操作示唆が行われるタイミングと第3パートにて第1特殊演出用の操作示唆が行われるタイミングとの期間の差は、第2形態への切り替えタイミング(リーチ表示への移行タイミング)から第1パートにて第1特殊演出用の操作示唆が発生するまでの期間よりも大きくなるように構成した。このような構成とすることは、上記所定の待機期間の差が遊技の流れに埋没する等して分かりづらくなることを抑制できる。
<変形例1>
上記第1の実施の形態では、第1特殊演出を複数のパート(第1パート〜第3パート)に分けて、第2形態となっている演出ボタン装置40の操作示唆が各パートにおいて発生し得る構成について例示したが、これに限定されるものではない。少なくとも第2形態への切り替えが完了してから操作示唆が発生するまでの待機期間が異なる複数の第1特殊演出(第1特殊演出A〜第1特殊演出F)が設けられているのであれば足り、操作示唆の発生タイミングと上記各パートとに相関を付与するか否かについては任意である。
<変形例2>
上記第1の実施の形態では、第1特殊演出Aが実行される場合に操作示唆が発生するタイミングと第1特殊演出Bが実行される場合に操作示唆が発生するタイミングとの差を7secとし、第1特殊演出Bが実行される場合に操作示唆が発生するタイミングと第1特殊演出Cが実行される場合に操作示唆が発生するタイミングとの差を7secとして共通化したが、タイミングの差については任意である。但し、操作示唆のタイミングの混同を抑制する上では、操作示唆が発生するタイミングの差を演出ボタン装置40が第2形態に切り替わってから最初に操作示唆が発生し得るタイミングまでの期間よりも長くすることが好ましい。
<変形例3>
上記第1の実施の形態では、リーチ表示への移行タイミングと第2形態への移行タイミングとを揃える構成としたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、第2形態への移行タイミングについては任意である。例えば、リーチ表示への移行前に第2形態に移行する構成(例えば該当遊技回の開始タイミングにて第2形態へ移行する構成)とすることも可能であるし、リーチ表示への移行後に第2形態に移行する構成とすることも可能である。
<変形例4>
上記第1の実施の形態ではリーチ表示への移行タイミングと第2形態への切替タイミングとに相関を付与することにより、図柄表示装置253を注視している遊技者に第2形態への切り替えが発生するタイミングの見逃しを抑制する構成としたが、これに代えて又は加えて、演出ボタン装置40が第2形態に切り替わる場合に図柄表示装置253やスピーカ部27を用いて第2形態への切り替えを示唆又は明示する構成とすることも可能である。
例えば、図柄表示装置253の表示画面253aに演出ボタン装置40が変形する旨を示す文字等のメッセージや画像を表示したり、スピーカ部27から演出ボタン装置40が変形する旨を示すメッセージや効果音を出力したりすることも可能である。
<変形例5>
第1特殊演出が実行される遊技回においては、演出ボタン装置40が第2形態に維持されている期間を遊技者に示唆する構成とすることも可能である。例えば、第2形態に切り替わった場合に表示画面253aの外周部分にエフェクトを追加し、当該エフェクトが第2形態に維持されている期間に応じて変化する構成としてもよい。例えば、第1パート(序盤)→第2パート(中盤)に移行することでエフェクトが1段階大きくなり、第2パート(中盤)→第3パート(終盤)に移行することでエフェクトが更に1段階大きくなるように構成してもよい。このような構成とする場合には、演出ボタン装置40が第1形態への切り替えに基づいてエフェクトの表示を終了する構成とするとよい。
<変形例6>
上記第1の実施の形態では、演出ボタン装置40が第2形態に切り替わった場合に操作示唆実行までの期間のカウントを開始する構成としたが、これに限定されるものではない。第1特殊演出において第2形態に切り替わってから操作示唆が実行されるまでの期間が複数設けられているのであれば足り、操作示唆実行までの期間を遊技回の開始タイミングからカウントする構成とすることも可能である。
<変形例7>
上記第1の実施の形態では、検知センサ791からの情報に基づいて操作を監視し、ロータリーエンコーダ792からの情報に基づいてストローク方向におけるボタンユニット720(操作ボタン721)の位置を監視する構成としたが、ロータリーエンコーダ792が検知センサ791の機能を兼ねる構成として当該検知センサ791を省略することも可能である。すなわち、ロータリーエンコーダ792からの情報に基づいて操作を監視する構成とすることを否定するものではない。このような構成とする場合には、操作ボタン721が待機位置から操作位置へ変位する場合にも、当該操作ボタン721の変位に追従してロータ752の回転角度が変化する構成とするとよい。
<変形例8>
上記第1の実施の形態では、操作対応演出の開始契機となる操作検知の高さ位置が操作ストロークの変化に追従して変化する構成としたが、これに限定されるものではない。操作ストロークが変化した場合であっても操作検知の高さ位置が変化しない構成とすることも可能である。つまり、操作対応演出の開始契機となる検知位置へ移動させるためのストロークが変化する構成とすることも可能である。
<変形例9>
上記第1の実施の形態では、演出ボタン装置40が第2形態となり上側膨出部28の上面部28aからの操作ボタン721の突出量が変化した場合には、ステッピングモータ753の保持トルクによって操作ボタン721が最大突出位置に維持される構成としたが、これに限定されるものではない。バネ等の付勢部材による付勢力によって最大突出位置に維持される構成とすることも可能である。
<変形例10>
第1特殊演出が実行される遊技回においては、演出ボタン装置40を際2形態に切り替えてから経過した期間を表示画面253a等においてタイマ表示する構成としてもよい。
<変形例11>
第1特殊演出が実行される遊技回においては、第2形態への切り替えから演出ボタン装置40の操作が示唆されるまでの間に演出ボタン装置40が操作された場合(第1検知位置CP1まで押し込まれた場合)には、予定していた操作示唆や第1特殊演出がキャンセルされる構成とすることも可能である。この場合、演出ボタン装置40を強制的に第1形態に復帰させる構成とするとよい。このような構成とすれば、第2形態への切り替え後は操作示唆が発生するまで待つように遊技者に促し、第2形態への切り替え後に闇雲に演出ボタン装置40が操作されることを抑制できる。
<変形例12>
上記第1の実施の形態では、第1パートにて第1特殊演出用の操作示唆が行われるタイミングと第2パートにて第1特殊演出用の操作示唆が行われるタイミングとの期間の差は、第2形態への切り替えタイミング(リーチ表示への移行タイミング)から第1パートにて第1特殊演出用の操作示唆が発生するまでの期間よりも大きくなるように構成したが、前者が後者よりも大きくなるように構成してもよいし、両者を一致させる構成としてもよい。
また、第2パートにて第1特殊演出用の操作示唆が行われるタイミングと第3パートにて第1特殊演出用の操作示唆が行われるタイミングとの期間の差は、第2形態への切り替えタイミング(リーチ表示への移行タイミング)から第1パートにて第1特殊演出用の操作示唆が発生するまでの期間よりも大きくなるように構成したが、前者が後者よりも大きくなるように構成してもよいし、両者を一致させる構成としてもよい。
<変形例13>
上記第1の実施の形態では、第1特殊演出が実行される際に操作示唆が実行されるタイミングを遊技回の開始タイミングから計測する構成としたが、期間計測の起点について任意である。例えば、第1特殊演出が実行される際に操作示唆が実行されるタイミングをリーチ表示への移行タイミングから計測する構成とすることも可能である。
<変形例14>
上記第1の実施の形態では、操作ボタン721が降下することで可動ベース741に当接する構成としたが、可動ベース741における当接部については操作ボタン721の中心軸線CLXを囲むようにして複数設けることが好ましい。このような配置とすれば、操作ボタン721と可動ベース741とが当接した場合の操作ボタン721の姿勢の乱れを好適に抑制できる。
<第2の実施の形態>
本実施の形態では、演出ボタン装置40を用いた操作対応演出の1つである第1特殊演出に係る構成、具体的には第2パート〜第3パートに係る構成が上記第1の実施の形態と相違している。以下、図67を参照して演出ボタン装置40に係る構成について補足説明し、その後、上記第1の実施の形態との相違点を中心に本実施の形態における特徴的な構成について説明する。
図67(a)に示すように、演出ボタン装置40が第1形態となっている場合には、演出ボタン装置40が操作されることで操作ボタン721が降下する。つまり、「全操作ストローク」=「操作ボタン721の移動範囲」となっており、移動対象については操作ボタン721に限定されている(ボタンユニット720全体が一体となって降下することはない)。
これに対して、演出ボタン装置40が第2形態となっている場合には、「全操作ストローク」=「操作ボタン721が単独で降下する移動範囲」+「ボタンユニット720全体が一体となって降下する移動範囲」となっている。具体的には、上述したステッピングモータ753による保持トルクはコイルバネ745の付勢力よりも大きくなっており、最大突出位置から操作ボタン721が押圧された場合には、コイルバネ745の付勢力に抗して操作ボタン721が降下する一方、ステッピングモータ753による保持位置は変化しない。このため、最大突出位置で操作が行われた場合には、最初に操作ボタン721が単独で降下する。操作ボタン721が降下して検知センサ791により操作が検知される検知位置に到達すると遊技者の押圧操作の操作力がステッピングモータ753の保持トルクを上回ることで、ボタンユニット720全体が一体となって降下することとなる。
ここで、ボタンユニット720の移動範囲においては、操作ボタン721の位置を上記ロータリーエンコーダ792からの検知情報から特定可能となっている。具体的には、図68に示すように、第2形態となっている場合には、最大突出位置から下限位置までの間に上から順に第1検知位置CP1〜第5検知位置CP5の5つの検知位置が設定されている。最も上側の第1検知位置CP1は、上記検知センサ791からの検知情報に基づいて操作が検知される位置である。これに対して、第2検知位置CP2〜第5検知位置CP5はロータリーエンコーダ792からの検知情報に基づいて操作ボタン721の降下が特定される位置である。
なお、最大突出位置〜第1検知位置CP1までの距離L1と、第1検知位置CP1〜第2検知位置CP2までの距離L2と、第2検知位置CP2〜第3検知位置CP3までの距離L3と、第3検知位置CP3〜第4検知位置CP4までの距離L4と、第4検知位置〜第5検知位置CP5までの距離L5とは均一となっている。
次に、図69(a)を参照して、本実施の形態における第2パートと第3パートとの関係について説明する。図69(a)においては、スーパーリーチAの場合について例示しているが、スーパーリーチB及びスーパーリーチCについても基本的な構成については同様である。
第3パートにおいては、キャラクタ画像CAの表示態様として、特別遊技状態への移行期待度が相対的に低い低期待度態様(変死前)と、特別遊技状態への移行期待度が相対的に高い高期待度態様(変身後)とが設けられている。第2パートにおける後半部分ではキャラクタの変身演出が実行され、この変身演出に成功してキャラクタ画像CAの表示態様が低期待度態様から高期待度態様に切り替わった場合には、当該高期待度態様を維持したまま第3パートにおける演出が実行されることで特別遊技状態への移行期待度が相対的に高くなる。これに対して、当該変身演出に失敗した場合には、第3パートへの移行後もキャラクタ画像CAの表示態様が低期待度態様に維持される。これにより特別遊技状態への移行期待度は相対的に低くなる。
第2パートの前半部分では、この変身演出の予兆演出が実行される。具体的には、表示されているキャラクタ画像CAにエフェクトEFが追加及び更新される。図69(b)に示すように、追加されるエフェクトEFの大きさについてはLV1〜LV5の5段階が設けられており、LV1<LV2<LV3<LV4<LV5の順に大きくなっている。変身演出の成功期待度はエフェクトEFの大きさが大きくなるについて高くなるように差別化されている。
エフェクトEFの追加/更新の契機については演出ボタン装置40の操作となっている。具体的には、図70(a)に示すように、第1検知位置に到達した際にエフェクトEFがLV1の状態で追加され、第2検知位置CP2に到達した際にエフェクトEFがLV1→LV2に更新される。その後は、第3検知位置CP3に到達した場合の一部においてエフェクトEFの大きさがLV2→LV3に更新され、第4検知位置CP4に到達した場合の一部においてエフェクトEFの大きさがLV3→LV4更新され、第5検知位置CP5に到達した場合の一部においてエフェクトEFの大きさがLV4→LV5に更新される。
ここで、エフェクトEFの更新パターンとしては、更新パターンA〜更新パターンDの4つが設けられており、第1特殊演出を実行する旨の決定がなされた場合にこれら更新パターンの何れかが設定される。ここで、図70(b)を参照して、各更新パターンについて説明する。
更新パターンAにおいては、操作ボタン721が最大突出位置から第1検知位置CP1へ変位した場合にLV1のエフェクトEFが追加され、第1検知位置CP1から第2検知位置CP2へ変位した場合にエフェクトEFがLV2に更新され、第2検知位置CP2〜第5検知位置CP5の間はLV2のエフェクトEFが変更されることなく維持される。
更新パターンBにおいては、操作ボタン721が最大突出位置から第1検知位置CP1へ変位した場合にLV1のエフェクトEFが追加され、第1検知位置CP1から第2検知位置CP2へ変位した場合にエフェクトEFがLV2に更新され、第2検知位置CP2から第3検知位置CP3へ変位した場合にエフェクトEFがLV3に更新され、第3検知位置〜第5検知位置CP5の間はLV3のエフェクトEFが更新されることなく維持される。
更新パターンCにおいては、操作ボタン721が最大突出位置から第1検知位置CP1へ変位した場合にLV1のエフェクトEFが追加され、第1検知位置CP1から第2検知位置CP2へ変位した場合にエフェクトEFがLV2に更新され、第2検知位置CP2から第3検知位置CP3へ変位した場合にエフェクトEFがLV3に更新され、第3検知位置CP3から第4検知位置CP4へ変位した場合にエフェクトEFがLV4に更新され、第4検知位置CP4から第5検知位置CP5へ変位した場合にはLV4のエフェクトEFが更新されることなく維持される。
更新パターンDにおいては、操作ボタン721が最大突出位置から第1検知位置CP1へ変位した場合にLV1のエフェクトEFが追加され、第1検知位置CP1から第2検知位置CP2へ変位した場合にエフェクトEFがLV2に更新され、第2検知位置CP2から第3検知位置CP3へ変位した場合にエフェクトEFがLV3に更新され、第3検知位置CP3から第4検知位置CP4へ変位した場合にエフェクトEFがLV4に更新され、第4検知位置CP4から第5検知位置CP5へ変位した場合にエフェクトEFがLV5に更新される。
このように、本実施の形態では、演出ボタン装置40が第2形態となっている場合に、操作ボタン721が操作されると当該操作ボタン721の動きに連動してエフェクトレベルが変化することでその後の展開(第3パートにおける演出)が示唆される。ここで、図71及び図72のフローチャートを参照して報知・演出制御装置143のMPU912にて定期処理の一環として実行されるエフェクト変化用の処理(第2パート用の第1特殊演出実行用処理)について説明する。
図71に示すように、第2パート用の第1特殊演出実行用処理においては先ず、ステップS1801にて、今回の遊技回が第1特殊演出に対応する遊技回であるか否かを判定する。ステップS1801にて否定判定をした場合には、そのまま本実行用処理を終了する。ステップS1801にて肯定判定をした場合にはステップS1802に進み、連携表示実行用処理を実行する。この連携表示用処理については後述する。
続くステップS1803では演出ボタン装置40が第2形態となっているか否かを判定する。本実施の形態においても上記第1の実施の形態と同様に、リーチ表示への移行タイミングにて演出ボタン装置40が第1形態から第2形態に切り替わる構成となっている。
ステップS1803にて否定判定をした場合にはそのまま本実行用処理を終了する。ステップS1803にて肯定判定をした場合には、ステップS1804に進む。ステップS1804では操作有効期間中であるか否かを判定する。ステップS1804にて否定判定をした場合にはステップS1805に進む。ステップS1805では操作示唆開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS1805にて否定判定をした場合には、そのまま本実行用処理を終了する。ステップS1805にて肯定判定をした場合には、ステップS1806にて操作有効期間の設定処理を実行し、RAM914の各種フラグ格納エリア933に操作有効化フラグをセットする。その後は、ステップS1807にて操作示唆開始処理を実行した後、本実行用処理を終了する。
ステップS1804の説明に戻り、当該ステップS1804にて肯定判定をした場合、すなわち操作有効期間中である場合には、ステップS1808に進む。ステップS1808では、操作有効期間が経過したタイミングであるか否かを判定する。ステップS1808にて否定判定をした場合にはステップS1809に進む。ステップS1809では検知センサ791からの検知情報に基づいて操作ボタン721が第1検知位置CP1に到達したか否かを判定する。ステップS1809にて否定判定をした場合には、そのまま本実行用処理を終了する。
ステップS1809にて肯定判定をした場合にはステップS1810に進む。ステップS1810では操作示唆終了処理を実行する。続くステップS1811では、表示画面253aに表示中のキャラクタ画像CAにエフェクトEFを追加すべくエフェクト追加処理を実行する。エフェクト追加処理では、スピーカ部27からエフェクト追加に対応する効果音を出力させるとともに、表示制御装置142にエフェクト追加コマンドを出力する。表示制御装置142ではエフェクト追加コマンドを受信したことに基づいて表示画面253aに表示中のキャラクタ画像CAにLV1のエフェクトEFを追加する処理を行う。
続くステップS1812ではRAM914の各種フラグ格納エリア933に連携用受付フラグをセットする。続くステップS1813では有効期間の再設定処理を実行する。本実施の形態においては、演出ボタン装置40については第2形態となることで操作ストロークが拡張され、この拡張されたストロークを利用して操作ボタン721の動きに連携(連動)したエフェクト変化が発生する。このエフェクト変化が発生する期間については、操作受付用の有効期間が原則となってはいるものの、上記ストロークの拡張によって有効期間の終了間際に操作が行われた場合には、エフェクト変化を発生させるための期間が不足し得る。詳しくは、操作有効期間を計測するタイマカウンタを利用してエフェクト更新の有効期間を計測しているため、ステップS1813ではこのようなエフェクト変化を発生させるための期間を確保すべく(稼ぐべく)、操作受付=タイマカウンタリセットとするのではなく有効期間を延長する処理を行う。具体的には操作有効期間が当初設定された期間から1sec延長されることとなる。その後は、ステップS1814にてRAM914の各種フラグ格納エリア933に格納されている操作有効化フラグを消去して本実行用処理を終了する。
ステップS1808の説明に戻り、当該ステップS1808にて肯定判定をした場合、すなわち操作有効期間が経過した場合にはステップS1805に進む。ステップS1805では操作示唆終了処理を実行する。その後は、ステップS1816にて演出ボタン装置40を第1形態に復帰させる切替処理を実行し、ステップS1814にてRAM914の各種フラグ格納エリア933に格納されている操作有効化フラグを消去して本実行用処理を終了する。
次に、図72を参照して、連携表示実行用処理について説明する。連携表示実行用処理においては先ず、ステップS1901にて演出分岐タイミングであるか否かを判定する。すなわち、第2パートの後半部分において上記変身演出が開始されるタイミングであるか否かを判定する。ステップS1901にて否定判定をした場合、すなわち第2パートにおける前半部分を実行中である場合には、ステップS1902に進む。
ステップS1902ではステップS1813による再設定後の有効期間中であるか否かを判定する。ステップS1902にて否定判定をした場合には、そのまま本連携表示実行用処理を終了する。ステップS1902にて肯定判定をした場合には、ステップS1903に進む。ステップS1903では、再設定後の有効期間を経過したタイミングであるか否かを判定する。ステップS1903にて否定判定をした場合にはステップS1904に進み、ロータリーエンコーダ792からの検知情報に基づいて操作ボタン721の位置特定処理を実行する。具体的には、操作ボタン721が上記第2検知位置CP2〜第5検知位置CP5の何れに位置しているかを判定する。具体的には、第1検知位置CP1から第2検知位置CP2に変位したか否か、第2検知位置CP2から第3検知位置CP3に変位したか否か、第3検知位置CP3から第4検知位置CP4に変位したか否か、第4検知位置CP4から第5検知位置CP5に変位したか否かを判定する。
続くステップS1905では、ステップS1904にて第1検知位置CP1から第2検知位置CP2に変位した場合、第2検知位置CP2から第3検知位置CP3に変位した場合、第3検知位置CP3から第4検知位置CP4に変位した場合、第4検知位置CP4から第5検知位置CP5に変位した場合には、今回の更新モードに基づいてエフェクトEFの更新を行う。
なお、操作途中で操作ボタン721から手を離した場合には、コイルバネ745の付勢力によって操作ボタン721が1区間分上昇するが、これにより操作ボタン721の位置が変化したとしてもエフェクトレベルが変更されることはない。つまり、キャラクタ画像CAのエフェクトEFについては操作ボタン721の降下の動きに連動して変化する一方、上昇の動きに連動して変化することがない、不可逆の関係となっている。
ステップS1903にて肯定判定をした場合には、すなわち有効期間を経過した場合には、ステップS1906に進み、演出ボタン装置40を第1形態に切り替える切替処理を実行し、その後本連携表示用処理を終了する。
ステップS1901の説明に戻り、当該ステップS1901にて肯定判定をした場合、すなわち第2パートの後半部分である変身演出の開始タイミングである場合には、ステップS1907に進む。ステップS1907では、RAM914の各種フラグ格納エリア933に連携用受付フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS1907にて肯定判定をした場合には、ステップS1908にて操作対応表示処理を実行した後、本連携表示実行用処理を終了する。操作対応表示処理では、本遊技回の開始時に設定された表示態様(低期待度態様/高期待度態様)となるようにキャラクタ画像CAの表示態様が変更される。ステップS1907にて否定判定をした場合、すなわち操作示唆を行ったにも関わらず有効期間中に演出ボタン装置40が操作されなかった場合には、ステップS1907にて否定判定をしてステップS1909に進み、操作非対応表示処理を実行した後、本連携表示実行用処理を終了する。操作非対応表示処理では、キャラクタ画像CAの表示態様を遊技回の開始時に設定された態様に関係なく低期待度態様とする。つまり、演出ボタン装置40が操作されなかった場合には、キャラクタ画像CAの表示態様は低期待度態様のままとなる。
次に図73及び図74を参照して、本実施の形態における更新パターンD対応の第1特殊演出Bの流れについて説明する。なお、図73及び図74においてはスーパーリーチAの場合を例示しているが、スーパーリーチB及びスーパーリーチCの場合であっても基本的な演出の流れについては同様である。
図73(1)においてはスーパーリーチに発展しており、表示画面253aの中央に当該スーパーリーチに対応したキャラクタ画像CAが停留表示されている。また、このタイミングでは既に演出ボタン装置40が第2形態となっており、操作ストロークが拡張されている。
第2パートへの移行後の所定のタイミングでは、図柄表示装置253及びスピーカ部27により演出ボタン装置40の操作が示唆される。なお、当該操作示唆においては表示画面253aの上部に操作示唆用のメッセージが表示されるとともに、表示画面253aの中央に第2形態となっているボタンを模した画像及び残りの操作有効期間を示すインジケータが表示されるが、これらの画像については記載を省略している。
遊技者により演出ボタン装置40が押圧操作され、操作ボタン721が最大突出位置から第1検知位置CP1へ降下すると、図73(2)に示すように、停留表示中のキャラクタ画像CAにLV1のエフェクトEFが追加される。その後は、操作ボタン721が第1検知位置CP1から第2検知位置CP2に降下したタイミングにてエフェクトレベルがLV1からLV2に更新され(図73(3)参照)、操作ボタン721が第2検知位置CP2から第3検知位置CP3に降下したタイミングにてエフェクトレベルがLV2からLV3に更新され(図73(4)参照)、操作ボタン721が第3検知位置CP3から第4検知位置CP4に降下したタイミングにてエフェクトレベルがLV3からLV4に更新されう(図74(5)参照)、操作ボタン721が第4検知位置CP4から第5検知位置CP5に降下したタイミングにてエフェクトレベルがLV4からLV5に更新される(図74(6)参照)。
その後は、図74(7)に示すように、変身演出においてキャラクタ画像CAの表示態様が低期待度態様から高期待度態様に切り替わる。その後は、キャラクタ画像CAの表示態様(高期待度態様及びエフェクトEFが付加された状態)を維持したまま第3パートへ移行する。
以上詳述した第2の実施の形態によれば、以下の優れた効果が期待できる。
演出ボタン装置40が押圧操作されることでボタンユニット720(操作ボタン721)が変位する経路上の第1検知位置CP1(「所定位置」に相当)に当該操作ボタン721が到達した場合にキャラクタ画像CAにエフェクトEFが追加され、当該エフェクトEFの追加後に当該操作手段が第2検知位置CP2〜第5検知位置CP5(「特定位置」に相当)に到達した場合にエフェクトEFのサイズが変更される。このように、操作手段の1の操作に連動してエフェクトEF追加→サイズ変更となる構成とすれば、今までにない斬新な演出が可能となる。これは、遊技への注目度の向上を図る上で好ましい。
第3検知位置CP3〜第5検知位置CP5に到達した場合には、必ずしもエフェクトEFのサイズが変更するとは限らず、サイズが変更されない場合もある。このような分岐を発生させることは、操作に基づく変化が単調になることを抑制して、上述した注目度向上効果を強化する上で有利である。
操作に連動してエフェクトEFのサイズを変化させる構成を実現する上では当該変化にある程度のスピード感があった方がサイズ変化のインパクトが強くなると想定される。ここで、本実施の形態に示したようにサイズ変化に時間制限を設定すれば、遊技者に操作ボタン721を最大押圧位置に向けて一気に操作するように促して、上述したインパクトの強化に貢献できる。
本実施の形態に示したように、第2検知位置CP2〜第5検知位置CP5の各位置に操作ボタン721が到達することでエフェクトEFのサイズ変化が発生し得る構成、すなわち多段階的に変化し得る構成とすれば、サイズ変化における表現力を好適に向上させることができる。
上述したように操作ボタン721の動きとエフェクトEFのサイズ変化とを連動させる構成においては、演出ボタン装置40を第2形態に切り替えて操作ボタン721の操作ストロークを事前に拡張させておくことで、両者の連携を強化できる。また、操作ボタン721の操作については勢いよく実行されることが多いと想定される。この点、事前に操作ストロークを拡張する構成によればエフェクトEFのサイズ変化の猶予期間を稼ぎやすくなる。これは、サイズ変化が過度に速くなる等して識別性が低下することを抑制する上で好ましい。
<変形例1>
上記第2の実施の形態では、キャラクタ画像CAにエフェクトEFが追加された状態にて操作ボタン721が降下する場合にエフェクトレベルが更新される構成としたが、これに限定されるものはない。例えば、最終的に変化するエフェクトとなる前に操作ボタン721から手を放す等した場合には、エフェクトが小さくなるように更新される構成とすることも可能である。
<変形例2>
上記第2の実施の形態では、操作ボタン721の検知位置の間隔を均一となるように第1検知位置CP1〜第5検知位置CP5を設定したがこれに限定されるものではない。操作ボタン721を押圧操作する場合には、勢いがついて奥側の方が操作ボタン721の降下速度が速くなり得る。このような事情に鑑みれば、上側から下側に向けて上記間隔が大きくなるように差を設けてもよい。これにより、エフェクトレベルの変化の過程が視認困難になることを好適に抑制できる。
また、最大突出位置から第1検知位置CP1までの間隔を、他の間隔と揃える必要は必ずしもない。第1検知位置CP1に到達することで操作対応演出の実行条件が成立する点に鑑みれば、最大突出位置から第1検知位置CP1までの間隔を、他の間隔よりも大きくすることも可能である。
<変形例3>
上記第2の実施の形態に示したエフェクトレベルの更新パターンについては、エフェクトレベルの変化が操作途中で止まった場合にはそれ以上変化しない構成としたが、途中で止まった場合に最大押圧位置(第5検知位置CP5)にて複数レベルを飛び越してエフェクトレベルが一気に変化する更新パターンを設けてもよい。
<変形例4>
上記第2の実施の形態では、検知センサ791からの検知情報に基づいて操作ボタン721が第1検知位置CP1に到達したと判定した場合に操作対応演出の受付条件成立となる構成としたが、これに限定されるものではない。ロータリーエンコーダ792からの検知情報に基づいて操作ボタン721が最大押圧位置(第5検知位置CP5)に到達したと判定した場合に操作対応演出の受付条件成立となる構成とすることも可能である。
<変形例5>
上記第2の実施の形態では、演出ボタン装置40のストローク拡張が拡張されている第2形態となっている状況下にて当該演出ボタン装置40が操作された場合に操作ボタン721の動きに連動してキャラクタ画像CAのエフェクトレベルが変化する構成としたが、演出ボタン装置40のストローク拡張が拡張されていない第1形態となっている状況下にて当該演出ボタン装置40が操作された場合に操作ボタン721の動きに連動してキャラクタ画像CAのエフェクトレベルが変化する構成とすることも可能である。操作ボタン721のストロークが小さいとエフェクトレベルが短いピッチで変化するため、変化の過程を楽しむことが困難になると想定される。このような事情に鑑みれば、操作ボタン721の操作とエフェクトレベルの変化とを連動させる上では、操作ボタン721の操作ストロークを拡張させた状態に移行させておくことが好ましい。
<変形例6>
ボタンユニット720が降下する場合にステッピングモータ753に発生する抵抗トルク(例えば静止トルク又は駆動トルク)を可変させることも可能である。例えば、最大突出位置から最大押圧位置に近づくにつれて抵抗トルクを増大させる構成としてもよい。このように操作方向における奥側にて操作抵抗を増大させることにより、エフェクトのサイズ変化が過度に早く終了する等して、当該変化が識別困難になることを抑制できる。
<変形例7>
各検知位置CP1〜CP5の間隔を一定とする必要は必ずしもない。例えば、最大突出位置から最大押圧位置に近づくにつれて間隔が大きくなるように差を設けてもよい。このような構成とすれば、操作方向における奥側ほど、位置間の移動に要する所要期間を稼ぐことができる。これにより、エフェクトのサイズ変化が過度に早く終了する等して当該変化が識別困難になることを抑制できる。また、最大押圧位置から最大突出位置に近づくにつれて間隔が大きくなるように差を設けてもよい。
<変形例8>
押圧操作の方向への変位に基づいて第2検知位置CP2〜第4検知位置CP4に操作ボタン721が到達した場合にはエフェクトEFのサイズ変化が可となる一方、押圧操作の方向とは反対の方向への変位に基づいて第2検知位置CP2〜第4検知位置CP4に操作ボタン721が到達した場合にはエフェクトEFのサイズ変化が不可となるように構成してもよい。このような構成とすれば、第5検知位置CP5に到達する前に操作ボタン721から手が離れる等した場合であっても操作ボタン721の跳ね返り等によってエフェクトEFのサイズ変化が巻き戻されることがない。これは、操作ミス等に起因した意図せぬサイズ変化を回避する上で好ましい。
<第3の実施の形態>
本実施の形態では、上記演出ボタン装置40に係る操作対応演出の1つとしてパチンコ機10に設けられた可動演出装置と連動する第2特殊演出が設けられている点で、上記第1の実施の形態等と相違している。以下、図6、図75及び図76を参照して、第2特殊演出に係る構成について説明する。図75はパチンコ機10の正面図、図76は第2特殊演出の種類を示す概略図である。
図75に示すように、パチンコ機10は、前扉枠14に設けられた第1可動演出装置300及び第2可動演出装置400を備えている。第1可動演出装置300は、前扉枠14の上枠部の前面部分に配されており、第2可動演出装置400は、前扉枠14の上枠部の上面部分に配されている。また、パチンコ機10には、それら第1可動演出装置300及び第2可動演出装置400に加えて、第3可動演出装置803及び第4可動演出装置804が設けられている。
第3可動演出装置803は遊技盤ユニット80の上部に配されている(図6参照)。第3可動演出装置803は、表示画面253aとの重なりが回避された待機位置と表示画面253aに前方から重なる演出位置とに移動可能な可動装飾体を有しており、当該第3可動演出装置803による演出が実行される場合には、当該可動装飾体が待機位置から演出位置に移動する構成となっている。
第4可動演出装置804は遊技盤ユニット80の下部に配されている(図6参照)。第4可動演出装置804は、表示画面253aとの重なりが回避された待機位置と表示画面253aに前方から重なる演出位置とに移動可能な可動装飾体を有しており、当該第4可動演出装置804による演出が実行される場合には、当該可動装飾体が待機位置から演出位置に移動する構成となっている。
なお、第3可動演出装置803及び第4可動演出装置804の可動装飾体については演出位置へ移動することにより、表示画面253a(詳しくは図柄の変動表示領域ME)との重なりが大きくなるように構成されているのであれば足り、待機位置においても表示画面253aと重なる構成とすることも可能である。但し、演出時のインパクトを強化する上では待機位置においては演出位置と比べて表示画面253a(変動表示領域ME)との重なりを小さくしておくことが好ましい。
因みに、第3可動演出装置803及び第4可動演出装置804の可動装飾体についても、第1可動演出装置300及び第2可動演出装置400と同様に、発光機能を有しており、演出位置へ移動した際に発光する構成となっている。
第1可動演出装置300、第2可動演出装置400、第3可動演出装置803、第4可動演出装置804については何れも特別遊技状態への移行期待度を示唆する機能を有しているものの、各演出装置300,400,803,804が作動した場合の期待度には差が設けられている。具体的には、図76に示すように、第1可動演出装置300が作動する第2特殊演出Aでは特別遊技状態への移行が確定し、それ以外については、第2可動演出装置400が作動する第2特殊演出Bが最も移行期待度が高く、次に第3可動演出装置803が作動する第2特殊演出Cの期待度が高く、第4可動演出装置804が作動する第2特殊演出Dの期待度が最も低くなるように差が設けられている。
第2特殊演出A〜Dについては何れも演出ボタン装置40が第2形態となっている状況下にて操作がなされることで実行される演出である点で共通している。このような構成においては、演出の多様化によって遊技の単調化等を抑制する上では好ましいものの、遊技者が注目すべき箇所が散在することで、以下の弊害が生じる。すなわち、可動演出装置を用いた演出において最もインパクトが強くなるのは可動演出装置が作動を開始したタイミングであるものの、注目すべき箇所が散在していることで可動演出の作動開始時の動きを見逃す可能性が高くなる。本実施の形態では、このような不都合を解消する工夫がなされていることを特徴の1つとしている。以下、図75、図77及び図78を参照して当該工夫について説明する。図77は前扉枠14の遊技機正面側から見た概略図、図78は演出ボタン装置40の概略図である。
図75に示すように、前扉枠14には窓部22を囲むようにして複数の発光部LT1〜LT14が配設されてなる環状電飾部24が設けられている。環状電飾部24は、演出ボタン装置40に隣接する第1発光部LT1を先頭に、第2発光部LT2、第3発光部LT3、第4発光部LT4、第5発光部LT5、第6発光部LT6、第7発光部LT7、第8発光部LT8、第9発光部LT9、第10発光部LT10、第11発光部LT11、第12発光部LT12の順に第1可動演出装置300に向けて略等間隔で配列されており、最後尾の第12発光部LT12が第1可動演出装置300に隣接している。また、第11発光部LT11の外側には当該第11発光部LT11を外側から迂回するようにして第13発光部LT13及び第14発光部LT14が配設されている。第14発光部LT14については、第2可動演出装置400に隣接している。つまり、環状電飾部を構成する発光部の配列は、第1可動演出装置300に向かルートと、第2可動演出装置400に向かうルートとに分岐している。
なお、図77に示すように、第7発光部LT7〜第9発光部LT9については表示画面253aの左右の縁部に沿って配列されており、表示画面253aとの距離の変化が抑えられている。表示画面253aの上部(詳しくは第9発光部LT9と横並びとなる部分)及び表示画面253aの下部(詳しくは第7発光部LT7と横並びとなる部分)には環状電飾部24に連動する連動表示領域CEが設けられており、これら環状電飾部24及び連動表示領域CEにより、第2特殊演出において動作対象となる可動演出を遊技者に教示する教示手段が構築されている。
この教示手段については、演出ボタン装置40の操作に基づいて動作対象を教示する構成となっており、この教示に係る構成が特徴的なものとなっている。以下、図78を参照して、演出ボタン装置40に係る構成について補足説明する。
演出ボタン装置40は、当該演出ボタン装置40が第1形態となっている場合には、演出ボタン装置40が操作されることで操作ボタン721が降下する。つまり、「全操作ストローク」=「操作ボタン721の移動範囲」となっており、移動対象については操作ボタン721に限定されている(ボタンユニット720全体が一体となって降下することはない)。
これに対して、演出ボタン装置40が第2形態となっている場合には、「全操作ストローク」=「操作ボタン721が単独で降下する移動範囲」+「ボタンユニット720全体が一体となって降下する移動範囲」となっている。具体的には、上述したステッピングモータ753による保持トルクはコイルバネ745の付勢力よりも大きくなっており、最大突出位置から操作ボタン721が押圧された場合には、コイルバネ745の付勢力に抗して操作ボタン721が降下する一方、ステッピングモータ753による保持位置は変化しない。このため、最大突出位置で操作が行われた場合には、最初に操作ボタン721が単独で降下する。操作ボタン721が降下して検知センサ791により操作が検知される検知位置に到達すると遊技者の押圧操作の操作力がステッピングモータ753の保持トルクを上回ることで、ボタンユニット720全体が一体となって降下することとなる。
ここで、ボタンユニット720の移動範囲においては、操作ボタン721の位置を上記ロータリーエンコーダ792からの検知情報から特定可能となっている。具体的には、図68に示すように、第2形態となっている場合には、最大突出位置から下限位置までの間に上から順に第1検知位置CP1〜第13検知位置CP13の13の検知位置が設定されている。最も上側の第1検知位置CP1は、上記検知センサ791からの検知情報に基づいて操作が検知される位置である。これに対して、第2検知位置CP2〜第13検知位置CP13はロータリーエンコーダ792からの検知情報に基づいて操作ボタン721の降下が特定される位置である。
なお、第1検知位置CP1〜第2検知位置CP2までの距離と、第2検知位置CP2〜第3検知位置CP3までの距離と、第3検知位置CP3〜第4検知位置CP4までの距離と、・・・第12検知位置CP12〜第13検知位置CP13までの距離とは均一となっている。そして、これら各距離と比較して、最大突出位置〜第1検知位置CP1までの距離は大きくなっている。
次に図79〜図80のフローチャートを参照して、報知・演出制御装置143のMPU912にて定期処理の一環として実行される第2特殊演出用処理について説明する。
(第2特殊演出用処理)
図79に示すように、第2特殊演出用処理においては先ず、ステップS2001にて、今回の遊技回が第2特殊演出に対応する遊技回であるか否かを判定する。ステップS2001にて否定判定をした場合には、そのまま本第2特殊演出用処理を終了する。ステップS2001にて肯定判定をした場合には、ステップS2002に進む。ステップS2002では、第2特殊演出実行処理を実行する。この処理についての詳細は後述する。
続くステップS2003では、演出ボタン装置40の操作有効期間中であるか否かを判定する。ステップS2003にて否定判定をした場合には、ステップS2004に進む。ステップS2004では、第2形態への切替猶予期間経過タイミングであるか否かを判定する。ステップS2004にて否定判定をした場合には、ステップS2005に進む。ステップS2005では、第2形態への切替開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS2005にて否定判定をした場合にはそのまま本第2特殊演出用処理を終了する。ステップS2005にて肯定判定をした場合には、ステップS2006にて演出ボタン装置40を第2形態に切り替える切替処理を実行する。その後は、ステップS2007にて切替猶予期間の設定処理を実行して、本第2特殊演出用処理を終了する。演出ボタン装置40を第1形態から第2形態に切り替える際の所要期間が0.5secとなっている。上記切替猶予期間は、この所要期間よりも長い期間となるように設定されている。
ステップS2004の説明に戻り、当該ステップS2004にて肯定判定をした場合、すなわち第2形態への切替猶予期間が経過したタイミングである場合には、ステップS2008に進む。ステップS2008では、操作有効期間の設定処理を行う。その後は、ステップS2009にて操作示唆開始処理を実行して、本第2特殊演出用処理を終了する。
操作示唆開始処理においては、スピーカ部27から操作を促すメッセージ(例えば「ボタンを押して」等の音声)を出力するように当該スピーカ部27を制御するとともに、表示制御装置142に操作示唆開始コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952においては、当該操作示唆開始コマンドを受信したことに基づいて、図柄表示装置253の表示画面253aに操作示唆用の「ボタンを押して」のメッセージ、ボタンを模した絵柄、残り有効期間を示すインジケータを表示するように当該図柄表示装置253を制御する。
ステップS2003の説明に戻り、当該ステップS2003にて肯定判定をした場合、すなわち操作有効期間中でる場合には、ステップS2010に進む。ステップS2010では、操作有効期間を経過したタイミングであるか否かを判定する。ステップS2010にて否定判定をした場合には、ステップS2011に進む。ステップS2011では検知センサ791からの検知情報に基づいて演出ボタン装置40が操作されたか否かを判定する。すなわち、操作ボタン721が第1検知位置CP1に到達したか否かを判定する。操作が行われていない場合にはステップS2011にて否定判定をして本第2特殊演出用処理を終了する。操作が行われている場合にはステップS2011にて肯定判定をしてステップS2012に進む。
ステップS2012では、操作示唆終了処理を実行する。操作示唆終了処理では表示制御装置142に操作示唆終了コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952は操作示唆終了コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置253を制御し、操作示唆用のメッセージ、ボタンを模した絵柄、残り有効期間を示すインジケータの表示を終了させる。
続くステップS2013ではRAM914の各種フラグ格納エリア933に連動フラグをセットする。その後、ステップS2014では待機期間の設定処理を実行する。この待機期間は、操作ボタン721が第1検知位置CP1に到達したものの、第13検知位置CP13に到達しなかった場合に動作対象に指定されている可動演出装置を動作させる際に参照される期間である。
その後は、ステップS2015にて案内表示開始処理を実行して本第2特殊演出用処理を終了する。案内表示開始処理が実行されることで、表示画面253aの連動表示領域CEには、表示画面253aの左右の縁部から第3可動演出装置803及び第4可動演出装置804へ向かう複数の矢印画像ARが表示される。具体的には、上側の連動表示領域CEには第9発光部LT9から第3可動演出装置803に向かう3つの矢印画像AR1〜AR3が表示され、下側の連動表示領域CEには第7発光部LT7から第4可動演出装置804に向かう5つの矢印画像AR4〜AR8が表示される。但し、これら矢印画像AR1〜AR8については何れも半透明となっており、発光レベルは何れもLOWとなっている。
ステップS2010の説明に戻り、当該ステップS2010にて肯定判定をした場合、すなわち操作ボタン721が操作されることなく操作有効期間を経過した場合には、ステップS2016にて操作示唆終了処理を実行し、続くステップS2017にて第1形態への切替処理を実行した後、本第2特殊演出用処理を終了する。なお、これらステップS2016及びステップS2017の各処理については、上記ステップS1718及びステップS1719の各処理と同様である。
(第2特殊演出実行用処理)
次に、図80のフローチャートを参照して、ステップS2002の第2特殊演出実行用処理について説明する。
第2特殊演出実行用処理においては先ず、ステップS2101にて可動演出装置が作動中であるか否かを判定する。具体的には、RAM914の各種フラグ格納エリア933に後述する作動中フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS2101にて否定判定をした場合には、ステップS2102に進む。ステップS2102ではRAM914の各種フラグ格納エリア933に上記連動フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS2102にて否定判定をした場合にはそのまま本第2特殊演出実行用処理を終了する。ステップS2102にて肯定判定をした場合には、ステップS2103に進む。ステップS2103では待機期間を経過したタイミングであるか否かを判定する。ステップS2103にて否定判定をした場合には、ステップS2104に進む。ステップS2104ではロータリーエンコーダ792からの検知情報に基づいて操作ボタン721の位置を特定する位置特定処理を実行する。
続くステップS2105では操作ボタン721の位置が第13検知位置CP13であるか否かを判定する。ステップS2105にて否定判定をした場合には、ステップS2106に進む。ステップS2106では、操作ボタン721の位置が前回の第2特殊演出用処理の時点から変化しているか否かを判定する。ステップS2106にて否定判定をした場合には、そのまま本第2特殊演出実行用処理を終了する。ステップS2106にて肯定判定をした場合には、ステップS2107に進み発光対象のシフト処理を実行する。このシフト処理の詳細は後述する。
ステップS2105の説明に戻り、当該ステップS2105にて肯定判定をした場合には、ステップS2108に進む。ステップS2108では、案内表示終了処理を実行する。具体的には、第1発光部LT1〜第14発光部LT14を全て消灯させるとともに、表示画面253aに表示されている第1矢印画像AR1〜第8矢印画像AR8を非表示とする。
続くステップS2109では、第2特殊演出開始処理を実行する。具体的には、今回の第2特殊演出に対応した可動演出装置を作動させる。その後は、ステップS2110にてRAM914の各種フラグ格納エリア933に格納されている連動フラグを消去し、続くステップS2111にてRAM914の各種フラグ格納エリア933に作動中フラグを格納して、本第2特殊演出実行用処理を終了する。
ステップS2103の説明に戻り、当該ステップS2103にて肯定判定をした場合、すなわち待機期間を経過したタイミングである場合には、ステップS2108〜S2111の各処理を実行した後、本第2特殊演出実行用処理を終了する。
ステップS2101の説明に戻り、当該ステップS2101にて肯定判定をした場合、すなわちRAM914の各種フラグ格納エリア933に作動中フラグが格納されている場合には、ステップS2112に進む。ステップS2112では第2特殊演出終了タイミングであるか否かを判定する。ステップS2112にて否定判定をした場合にはそのまま本第2特殊演出実行用処理を終了する。ステップS2112にて肯定判定をした場合にはステップS2113にて第2特殊演出終了処理を実行した後、本第2特殊演出実行用処理を終了する。第2特殊演出終了処理を実行することにより、作動対象となった可動演出装置が第2特殊演出前の状態(待機状態)に復帰することとなる。
ここで、図81〜図85を参照して、ステップS2107のシフト処理について補足説明する。
図81に示すように、発光部LT1〜LT14及び矢印画像AR1〜AR8の点灯対象の更新パターン(シフトパターン)は、第2特殊演出A〜第2特殊演出D毎に設定されている。
(第2特殊演出Aについて)
第2特殊演出Aが実行される場合には、先ず演出ボタン装置40が第1形態から第2形態に切り替わり、当該切替が完了して操作示唆が開始された時点で演出ボタン装置40の操作ボタン721が点灯する。その後は、操作ボタン721が第1検知位置CP1に到達したタイミングにて発光対象が操作ボタン721から第1発光部LT1にシフトする。操作ボタン721が第2検知位置CP2に到達すると発光対象が第1発光部LT1から第2発光部LT2にシフトし、操作ボタン721が第3検知位置CP3に到達すると発光対象が第2発光部LT2から第3発光部LT3にシフトし、操作ボタン721が第4検知位置CP4に到達すると発光対象が第3発光部LT3から第4発光部LT4にシフトし、操作ボタン721が第5検知位置CP5に到達すると発光対象が第4発光部LT4から第5発光部LT5にシフトし、操作ボタン721が第6検知位置CP6に到達すると発光対象が第5発光部LT5から第6発光部LT6にシフトし、操作ボタン721が第7検知位置CP7に到達すると発光対象が第6発光部LT6から第7発光部LT7にシフトし、操作ボタン721が第8検知位置CP8に到達すると発光対象が第7発光部LT7から第8発光部LT8にシフトし、操作ボタン721が第9検知位置CP9に到達すると発光対象が第8発光部LT8から第9発光部LT9にシフトし、操作ボタン721が第10検知位置CP10に到達すると発光対象が第9発光部LT9から第10発光部LT10にシフトし、操作ボタン721が第11検知位置CP11に到達すると発光対象が第10発光部LT10から第11発光部LT11にシフトし、操作ボタン721が第12検知位置CP12に到達すると発光対象が第11発光部LT11から第1可動演出装置300に隣接する第12発光部LT12にシフトする。そして、操作ボタン721が第13検知位置CP13に到達すると矢印画像AR1〜AR8が非表示となるとともに第12発光部LT12が消灯し、第1可動演出装置300が作動する。つまり、発光部LT1〜LT12による案内(教示)が終了するとともに第1可動演出装置300が回転及び発光することとなる(図82参照)。
(第2特殊演出Bについて)
第2特殊演出Bが実行される場合には、先ず演出ボタン装置40が第1形態から第2形態に切り替わり、当該切替が完了して操作示唆が開始された時点で演出ボタン装置40の操作ボタン721が点灯する。その後は、操作ボタン721が第1検知位置CP1に到達したタイミングにて発光対象が操作ボタン721から第1発光部LT1にシフトする。操作ボタン721が第2検知位置CP2に到達すると発光対象が第1発光部LT1から第2発光部LT2にシフトし、操作ボタン721が第3検知位置CP3に到達すると発光対象が第2発光部LT2から第3発光部LT3にシフトし、操作ボタン721が第4検知位置CP4に到達すると発光対象が第3発光部LT3から第4発光部LT4にシフトし、操作ボタン721が第5検知位置CP5に到達すると発光対象が第4発光部LT4から第5発光部LT5にシフトし、操作ボタン721が第6検知位置CP6に到達すると発光対象が第5発光部LT5から第6発光部LT6にシフトし、操作ボタン721が第7検知位置CP7に到達すると発光対象が第6発光部LT6から第7発光部LT7にシフトし、操作ボタン721が第8検知位置CP8に到達すると発光対象が第7発光部LT7から第8発光部LT8にシフトし、操作ボタン721が第9検知位置CP9に到達すると発光対象が第8発光部LT8から第9発光部LT9にシフトし、操作ボタン721が第10検知位置CP10に到達すると発光対象が第9発光部LT9から第10発光部LT10にシフトし、操作ボタン721が第11検知位置CP11に到達すると発光対象が第10発光部LT10から第13発光部LT13にシフトし、操作ボタン721が第12検知位置CP12に到達すると発光対象が第13発光部LT13から第2可動演出装置400に隣接する第14発光部LT14にシフトする。そして、操作ボタン721が第13検知位置CP13に到達すると矢印画像AR1〜AR8が非表示となるとともに第14発光部LT14が消灯し、第2可動演出装置400が作動する。つまり、発光部LT1〜LT10,LT13〜LT14による案内(教示)が終了するとともに第2可動演出装置400が回動及び発光することとなる(図83参照)。
(第2特殊演出Cについて)
第2特殊演出Cが実行される場合には、先ず演出ボタン装置40が第1形態から第2形態に切り替わり、当該切替が完了して操作示唆が開始された時点で演出ボタン装置40の操作ボタン721が点灯する。その後は、操作ボタン721が第1検知位置CP1に到達したタイミングにて発光対象が操作ボタン721から第1発光部LT1にシフトする。操作ボタン721が第2検知位置CP2に到達すると発光対象が第1発光部LT1から第2発光部LT2にシフトし、操作ボタン721が第3検知位置CP3に到達すると発光対象が第2発光部LT2から第3発光部LT3にシフトし、操作ボタン721が第4検知位置CP4に到達すると発光対象が第3発光部LT3から第4発光部LT4にシフトし、操作ボタン721が第5検知位置CP5に到達すると発光対象が第4発光部LT4から第5発光部LT5にシフトし、操作ボタン721が第6検知位置CP6に到達すると発光対象が第5発光部LT5から第6発光部LT6にシフトし、操作ボタン721が第7検知位置CP7に到達すると発光対象が第6発光部LT6から第7発光部LT7にシフトし、操作ボタン721が第8検知位置CP8に到達すると発光対象が第7発光部LT7から第8発光部LT8にシフトし、操作ボタン721が第9検知位置CP9に到達すると発光対象が第8発光部LT8から第9発光部LT9にシフトする。その後、操作ボタン721が第10検知位置CP10に到達すると発光対象が第9発光部LT9から第1矢印画像AR1にシフトし(第1矢印画像AR1の発光レベルがHIとなり)、操作ボタン721が第11検知位置CP11に到達すると発光対象が第1矢印画像AR1から第2矢印画像AR2にシフトし(第2矢印画像AR2の発光レベルがHIとなり)、操作ボタン721が第12検知位置CP12に到達すると発光対象が第2矢印画像AR2から第3可動演出装置803に隣接する第3矢印画像AR3にシフトする(第3矢印画像AR3の発光レベルがHIとなる)。そして、操作ボタン721が第13検知位置CP13に到達すると矢印画像AR1〜AR8が非表示となり、第3可動演出装置803が作動する。つまり、発光部LT1〜LT9及び矢印画像AR1〜AR3による案内(教示)が終了するとともに第3可動演出装置803(可動装飾体)が降下及び発光することとなる(図84参照)。
(第2特殊演出Dについて)
第2特殊演出Dが実行される場合には、先ず演出ボタン装置40が第1形態から第2形態に切り替わり、当該切替が完了して操作示唆が開始された時点で演出ボタン装置40の操作ボタン721が点灯する。その後は、操作ボタン721が第1検知位置CP1に到達したタイミングにて発光対象が操作ボタン721から第1発光部LT1にシフトする。操作ボタン721が第2検知位置CP2に到達すると発光対象が第1発光部LT1から第2発光部LT2にシフトし、操作ボタン721が第3検知位置CP3に到達すると発光対象が第2発光部LT2から第3発光部LT3にシフトし、操作ボタン721が第4検知位置CP4に到達すると発光対象が第3発光部LT3から第4発光部LT4にシフトし、操作ボタン721が第5検知位置CP5に到達すると発光対象が第4発光部LT4から第5発光部LT5にシフトし、操作ボタン721が第6検知位置CP6に到達すると発光対象が第5発光部LT5から第6発光部LT6にシフトし、操作ボタン721が第7検知位置CP7に到達すると発光対象が第6発光部LT6から第7発光部LT7にシフトする。その後は、操作ボタン721が第8検知位置CP8に到達すると発光対象が第7発光部LT7から第4矢印画像AR4にシフトし(第4矢印画像AR4の発光レベルがHIとなり)、操作ボタン721が第9検知位置CP9に到達すると発光対象が第4矢印画像AR4から第5矢印画像AR5にシフトし(第5矢印画像AR5の発光レベルがHIとなり)、操作ボタン721が第10検知位置CP10に到達すると発光対象が第5矢印画像AR5から第6矢印画像AR6にシフトし(第6矢印画像AR6の発光レベルがHIとなり)、操作ボタン721が第11検知位置CP11に到達すると発光対象が第6矢印画像AR6から第7矢印画像AR7にシフトし(第7矢印画像AR7の発光レベルがHIとなり)、操作ボタン721が第12検知位置CP12に到達すると発光対象が第7矢印画像AR7から第4可動演出装置804に隣接する第8矢印画像AR8にシフトする(第8矢印画像AR8の発光レベルがHIとなる)。そして、操作ボタン721が第13検知位置CP13に到達すると矢印画像AR1〜AR8が非表示となり、第4可動演出装置804が作動する。つまり、発光部LT1〜LT7及び矢印画像AR4〜AR8による案内(教示)が終了するとともに第3可動演出装置803(可動装飾体)が降下及び発光することとなる(図85参照)。
以上詳述した第3の実施の形態によれば、以下の優れた効果が期待できる。
遊技者が演出ボタン装置40を操作したことに基づいて可動演出装置による操作対応演出として第2特殊演出が実行される構成は、遊技者に遊技への積極的参加を促す上で好ましい。但し、このような構成においては演出ボタン装置40と可動演出装置との距離が遠くなることで、可動演出装置が視界から外れる等して第2特殊演出の冒頭が見逃される可能性がある。第2特殊演出については装飾体の動作を伴う演出であり演出冒頭のインパクトが強くなる傾向にある。このような事情に鑑みた場合、演出冒頭の見逃しが発生することは、遊技への注目度の向上を図る上で好ましくない。特に、本実施の形態に示すように、動作対象となり得る可動演出装置が複数併用されている場合、より詳しくは各可動演出装置の装飾体の演出実行位置が相互に重ならない構成である場合にはそのような不都合が顕著になると懸念される。
ここで、本実施の形態に示す構成によれば、演出ボタン装置40の操作に基づいて第2特殊演出が実行される場合には、演出ボタン装置40の操作が開始されてから装飾体が動作を開始するまでに今回の第2特殊演出において動作対象となっている可動演出装置が教示される。このような構成とすることで、上記見逃しを抑制し、第2特殊演出による注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
演出ボタン装置40が第1検知位置CP1(「所定の検知位置」に相当)に到達して第2特殊演出の実行条件が成立してから当該第2特殊演出の開始条件が成立するまでに動作対象が教示される。これにより、上述した注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
演出ボタン装置40(操作ボタン721)が押圧操作されることで第2特殊演出の実行条件成立→動作対象の教示となる。例えば、教示を期待しない遊技者が第1検知位置CP1の到達後に押圧操作を止めたとしても第2特殊演出は実行されるため、様々な遊技者のニーズに応えることができる。つまり、教示機能が遊技者に煩わしいとの印象を与える機会を減らすことができる。
なお、操作手段の操作に伴って教示→操作対応演出の実行条件成立となる構成と比較した場合、教示の内容から第2特殊演出の種類が露呈することで所定の検知位置に至る前に操作が中断されるといった不都合が生じない点でも有利である。
演出ボタン装置40と動作対象とを繋ぐルートに沿って発光対象をシフトさせることにより当該動作対象へ向けて遊技者の視線を誘導することができる、これにより上述した懸念を好適に払拭することができる。特に、操作ボタン721の動きと発光対象のシフトとを連動させることにより、操作の複雑化を抑制しつつ遊技者がシフトスピードを任意にコントロールすることが可能となる。
上述の如く操作ボタン721の動きと発光対象のシフトとを連動させる構成においては、操作ボタン721の操作ストロークを事前に拡張させておくことで、両者の連携を強化できる。また、操作ボタン721については勢いよく操作されることが多いと想定され、上記連携によって教示期間が極端に短くなる可能性があると懸念される。この点、操作ストロークを拡張しておけば教示期間を稼いで、当該教示の見逃しを好適に抑制できる。
演出ボタン装置40が操作される場合には操作の狙いを定めるべく遊技者の注意が演出ボタン装置40に向いている可能性が高い。そこで、教示を行う場合には先ず演出ボタン装置40の最寄りの発光箇所(第1発光部LT1)を発光させる構成とすることにより、遊技者の注意を教示手段に誘導することができる。
教示用のルートが演出ボタン装置40側で一部重複する構成とすることにより、何れの教示についても初期の発光箇所が共通となる。これは、教示開始の見逃しを好適に抑制する上で好ましい。
<変形例1>
上記第3の実施の形態では、操作ボタン721が第1検知位置CP1到達して第2特殊演出の実行条件が成立したことに基づいて作動対象となる可動演出部を教示する機能が有効化される構成としたが、これに限定されるものではない。操作示唆が開始されたことに基づいて作動対象となる可動演出装置を教示する機能が有効化される構成とすることも可能である。
<変形例2>
上記第3の実施の形態では、作動対象となる可動演出装置の教示終了後に可動演出装置が作動する構成としたが、教示終了に僅かに先行して可動演出装置が作動する構成とすることも可能である。
<変形例3>
上記第3の実施の形態では、操作ボタンに連動する構成としたが、開始条件成立で操作ボタンとは非連動となるようにして教示が行われる構成とすることも可能である。
<変形例4>
上記第3の実施の形態では、操作有効期間中に操作ボタン721が第1検知位置CP1に到達した場合に第2特殊演出の実行条件が成立する構成としたが、これを変更し、操作ボタン721が最大押圧位置である第13検知位置CP13に到達したことに基づいて第2特殊演出の実行条件が成立する構成とすることも可能である。
<変形例5>
上記第3の実施の形態では、第1発光部LT1〜第7発光部LT7(発光箇所)を各第2特殊演出A〜Dにおいて共用としたが、共用となる発光部(発光箇所)を設けない構成とすることも可能である。
<変形例6>
上記第3の実施の形態では、操作示唆が行われた場合には操作ボタン721の操作に基づいて何れかの可動演出装置が作動する構成としたが、操作ボタン721が操作された場合であっても可動演出装置が作動しない構成(ガセ演出)を併用してもよい。
<変形例7>
上記第3の実施の形態では、最大突出位置から操作検知位置(第1検知位置CP1)までの操作ストロークと、ロータリーエンコーダ792によって検知される各検知位置間の操作ストロークとを同一(均一)とすることも可能である。
<変形例8>
上記第3の実施の形態では発光対象を作動対象となっている可動演出装置に向けてシフトさせることで作動対象を教示する構成としたが、シフト元となる発光箇所についても発光状態を維持する構成とし、教示過程で発光対象が増加する構成とすることも可能である。
<変形例9>
発光対象のシフト速度が演出ボタン装置40側では相対的に遅く且つ可動演出装置側では相対的に速くなるように変化する構成とすることも可能である。このような構成とすれば、教示期間が無駄に長くなることを抑制しつつ、当該教示の見逃しを好適に抑制できる。例えば、発光対象のシフトの契機となる第1検知位置CP1〜第13検知位置CP13の各間隔を第13検知位置CP13に近いほど短くなるように設定するとよい。
<変形例10>
第2特殊演出に係る遊技回において操作示唆が行われてから演出ボタン装置40の操作有効期間が経過するまでの期間における前半及び後半の何れか一方は演出ボタン装置40の操作に基づいて上述した教示が行われる教示対応期間、何れか他方は演出ボタン装置40が操作されたとしても上述した教示が行われない教示非対応期間とすることも可能である。例えば、演出ボタン装置40の操作有効期間が経過するよりも前に、教示が開始される教示開始期間が経過するように構成とするとよい。
<第4の実施の形態>
本実施の形態では、上記演出ボタン装置40を用いた操作対応演出の1つである第3特殊演出が特徴的なものとなっている。第3特殊演出は、演出ボタン装置40が第2形態となっている状況下にて操作ボタン721が操作されるように設定されている点では第1特殊演出及び第2特殊演出と同様であるものの、操作ボタン721の押し込み位置(ホールド位置)に応じてその後の演出の流れが変化する構成となっている点で第1特殊演出及び第2特殊演出と構成が相違している。以下、図86及び図87を参照して、第3特殊演出及びそれに関連する構成について説明する。図86(a)は演出ボタン装置40を示す概略図、図86(b)は突出量とトルクとの関係を示す概略図、図87は第3特殊演出中の図柄表示装置253の表示画面253aを示す概略図である。
演出ボタン装置40は、当該演出ボタン装置40が第1形態となっている場合には、演出ボタン装置40が押圧操作されることで操作ボタン721が降下する。つまり、「全操作ストローク」=「操作ボタン721の移動範囲」となっており、移動対象については操作ボタン721に限定されている(ボタンユニット720全体が一体となって降下することはない)。
これに対して、演出ボタン装置40が第2形態となっている場合には、「全操作ストローク」=「操作ボタン721が単独で降下する移動範囲」+「ボタンユニット720全体が一体となって降下する移動範囲」となっている。具体的には、上述したステッピングモータ753によるトルク(静止トルク及び駆動トルク)はコイルバネ745の付勢力よりも大きくなっており、最大突出位置から操作ボタン721が押圧操作された場合には、コイルバネ745の付勢力に抗して操作ボタン721が降下する一方、ステッピングモータ753による保持位置自体は変化しない。このため、最大突出位置で操作が行われた場合には、最初に操作ボタン721が単独で降下する。操作ボタン721が降下して検知センサ791により操作が検知される検知位置に到達した後は押圧操作の操作力がステッピングモータ753のトルクを上回ることで、ボタンユニット720全体がステッピングモータ753のトルクに抗して降下することとなる。
ここで、ボタンユニット720全体が移動する移動範囲においては、上記ロータリーエンコーダ792からの検知情報に基づいて操作ボタン721の位置を特定可能となっている。すなわち、最大突出位置から第1検知位置CP1へ移動した場合には当該移動が検知センサ791からの検知情報に基づいて特定され、第1検知位置CP1を超えて最大押圧位置へ移動する範囲では上記ロータリーエンコーダ792からの検知情報に基づいてボタンユニット720(操作ボタン721)の位置が特定される。特に、図86(a)に示すように、全操作ストロークのうち第1検知位置CP1から最大押圧位置までの範囲は、上段の第1エリアE1、中段の第2エリアE2、下段の第3エリアに大別され、ボタンユニット720(操作ボタン721)がこれら3つのエリアE1〜E3の何れに位置しているかをロータリーエンコーダ792からの検知情報に基づいて特定可能となっている。
図86(b)に例示しているように、ステッピングモータ753に発生するトルクについては、演出ボタン装置40が第1形態となっている場合又は第2形態にて操作ボタン721が最大突出位置に位置している場合に発生する静止トルクである第1基準トルクTQ1と、演出ボタン装置40が第2形態となっている場合(操作ボタン721が最大突出位置に位置している場合を除く)に発生する駆動トルクである第2基準トルクTQ2及び第3基準トルクTQ3とに大別される。第1基準トルクTQ1は、ボタンユニット720を第1形態に保持するためのトルクであり、当該第1基準トルクTQ1はボタンユニット720を昇降させるように作用することはない。これに対して、第2基準トルクTQ2及び第3基準トルクTQ3は、ボタンユニット720を最大突出位置ヘ向けて移動させる駆動力(付勢力)として作用する。これら3つは、第1基準トルクTQ1<第2基準トルクTQ2<第3基準トルクTQ3の順に大きくなっている。
なお、ステッピングモータ753に第2基準トルクTQ2又は第3基準トルクTQ3が発生している状況下にて操作ボタン721が押圧操作されていない場合には、操作ボタン721はステッピングモータ753の駆動力及びコイルバネ745の付勢力によって最大突出位置へ移動し、当該最大突出位置にて待機することとなる。
操作ボタン721が第1エリアE1と第2エリアE2との境界部分に位置している場合、第2エリアE2と第3エリアE3との境界部分に位置している場合にはステッピングモータ753に第3基準トルクTQ3が発生し、他の部分ではステッピングモータ753に第2基準トルクTQ2が発生する。つまり、各エリアの境界部分(境界及びその近辺)は他の部分よりもステッピングモータ753に生じる駆動トルク(抵抗)が大きい高トルク区間となっている。このように、境界部分での抵抗を大きくすることにより、遊技者が手の感触から各エリアの境界部分に達していることを把握可能としている。
次に、図87を参照して第3特殊演出の概要について説明する。第3特殊演出は、スーパーリーチA〜Cに係る遊技回の一部にて発生する操作対応演出であり、スーパーリーチへの発展後、当該スーパーリーチに対応するキャラクタ画像CAが表示画面253aの中央に表示されている状況下にて開始される。第3特殊演出が開始されると、リーチ表示中の図柄が表示画面253aの右上隅部に縮小表示され、表示画面253aの左部に3つの扉画像TAが表示されるとともに表示画面253aの右部に操作ボタン721の操作量を示す操作インジケータが表示される。操作インジケータについては操作ボタン721の全操作ストロークを示すゲージGAと、操作ボタン721の操作位置に応じてゲージGA内を昇降するアイコンIGとで構成されている。なお、ゲージGAには第1エリアE1、第2エリアE2、第3エリアE3の境界が表示され、扉画像TAには発展先となる演出の概要を示す絵柄等が表示される。
表示画面253aにおける表示が第3特殊演出に対応するものに切り替わる場合には、演出ボタン装置40が第1形態から第2形態に切り替わり操作ストロークが拡張される。ストロークの拡張が完了した後は、表示画面253aの下部に演出ボタン装置40の操作を示唆するメッセージ(例えば「ボタンを長押して扉を選んで下さい」)が表示される。演出ボタン装置40が操作されると、操作ボタン721の位置に応じてアイコンIGの高さ位置が変更される。また、第3特殊演出においては、操作ボタン721の操作によってキャラクタ画像CAの移動先となる扉画像TAが点滅表示されるが、この点滅表示の対象についてもアイコンIGの高さ位置に連動して変更されることとなる。具体的には、アイコンIGがゲージGAにおいて第1エリアE1と対応する部分(上段部分)に位置している場合には上段の扉画像TAが点滅表示し、アイコンIGがゲージGAにおいて第2エリアE2と対応する部分(中段部分)に位置している場合には中段の扉画像TAが点滅表示し、アイコンIGがゲージGAにおいて第3エリアE3と対応する部分(下段部分)に位置している場合には下段の扉画像TAが点滅表示する。
その後は、操作ボタン721が所定の期間に亘って同じエリアに留まっていた場合(ホールドされていた場合)には、選択対象となる扉画像TAが確定し、当該扉画像TAに向けてキャラクタ画像CAが移動することとなる。上述したように各扉画像TAについてはリーチ表示の発展先が各々対応づけられており、その後は遊技者が選択した演出が実行されることとなる。
なお、扉画像TAの点滅速度については、ホールド期間が長くなることで速くなり、選択対象が確定した時点で点滅を終了する。なお、ホールド期間が経過する前に予め設定された操作有効期間が経過した場合には、その時点にて点滅している扉画像TAに対応した演出への発展が確定し、操作有効期間内に操作ボタンが操作されなかった場合(第1検知位置CP1に到達しなかった場合)には、第3特殊演出が途中でキャンセルされることとなる。
次に、図88〜図90のフローチャートを参照して、報知・演出制御装置143のMPU912において定期処理の一環として実行される第3特殊演出用処理について説明する。
(第3特殊演出用処理)
図88に示すように、第3特殊演出用処理においては先ず、ステップS2201にて、今回の遊技回が第3特殊演出に対応する遊技回であるか否かを判定する。ステップS2201にて否定判定をした場合には、そのまま本第3特殊演出用処理を終了する。ステップS2201にて肯定判定をした場合には、ステップS2202に進む。ステップS2202では、第3特殊演出実行処理を実行する。この処理についての詳細は後述する。
続くステップS2203では、演出ボタン装置40の操作有効期間中であるか否かを判定する。ステップS2203にて否定判定をした場合には、ステップS2204に進む。ステップS2204では、第2形態への切替猶予期間経過タイミングであるか否かを判定する。ステップS2204にて否定判定をした場合には、ステップS2205に進む。ステップS2205では、第2形態への切替開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS2205にて否定判定をした場合にはそのまま本第3特殊演出用処理を終了する。ステップS2205にて肯定判定をした場合には、ステップS2206にて演出ボタン装置40を第2形態に切り替える切替処理を実行する。その後は、ステップS2207にて切替猶予期間の設定処理を実行して、本第3特殊演出用処理を終了する。演出ボタン装置40を第1形態から第2形態に切り替える際の所要期間が0.5secとなっている。上記切替猶予期間は、この所要期間よりも長い期間となるように設定されている。
ステップS2204の説明に戻り、当該ステップS2204にて肯定判定をした場合、すなわち第2形態への切替猶予期間が経過したタイミングである場合には、ステップS2208に進む。ステップS2208では、操作有効期間の設定処理を行う。その後は、ステップS2209にて操作示唆開始処理を実行して、本第3特殊演出用処理を終了する。
操作示唆開始処理においては、スピーカ部27から操作を促すメッセージ(例えば「ボタンを長押して扉を選んで下さい」等の音声)を出力するように当該スピーカ部27を制御するとともに、表示制御装置142に操作示唆開始コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952においては、当該操作示唆開始コマンドを受信したことに基づいて、図柄表示装置253の表示画面253aに操作示唆用の「ボタンを長押して扉を選んで下さい」等のメッセージ、ボタンを模した絵柄、残り有効期間を示す期間インジケータを表示するように当該図柄表示装置253を制御する。
ステップS2203の説明に戻り、当該ステップS2203にて肯定判定をした場合、すなわち操作有効期間中でる場合には、ステップS2210に進む。ステップS2210では、操作有効期間を経過したタイミングであるか否かを判定する。ステップS2210にて否定判定をした場合には、ステップS2211に進む。ステップS2211では検知センサ791からの検知情報に基づいて演出ボタン装置40が操作されたか否かを判定する。すなわち、操作ボタン721が第1検知位置CP1に到達したか否かを判定する。操作が行われていない場合にはステップS2211にて否定判定をして本第3特殊演出用処理を終了する。操作が行われている場合にはステップS2211にて肯定判定をしてステップS2212に進む。
ステップS2212ではRAM914の各種フラグ格納エリア933に操作受付フラグをセットする。これにより、第3特殊演出における3種の選択式の演出の何れかへの発展が確定する。続くステップS2213ではRAM914の各種カウンタエリア932に設けられたホールド期間計測用のホールドカウンタに所定の値(3secに相当)をセットし、本第3特殊演出用処理を終了する。
ステップS2210の説明に戻り、当該ステップS2210にて肯定判定をした場合、すなわち操作有効期間を経過した場合には、ステップS2214に進む。ステップS2214では、操作示唆終了処理を実行する。操作示唆終了処理では表示制御装置142に操作示唆終了コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952は操作示唆終了コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置253を制御し、操作示唆用のメッセージ、ボタンを模した絵柄、残り有効期間を示す期間インジケータ等の表示を終了させる。
続くステップS2215では、演出ボタン装置40を第1形態に切り替える切替処理を実行する。その後は、ステップS2216にて、RAM914の各種フラグ格納エリア933に格納されている操作受付フラグを消去して本第3特殊演出用処理を終了する。
(第2特殊演出実行用処理)
次に、図89のフローチャートを参照して、ステップS2202の第3特殊演出実行用処理について説明する。
第3特殊演出実行用処理においては先ず、ステップS2301にてRAM914の各種フラグ格納エリア933に操作受付フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS2301にて否定判定をした場合には、そのまま本第3特殊演出実行用処理を終了する。ステップS2301にて肯定判定をした場合には、ステップS2302に進む。ステップS2302では、ロータリーエンコーダ792からの検知情報に基づいて操作ボタン721の位置を特定する。続くステップS2303ではトルク変更処理を実行する。ここで、図90を参照してトルク変更処理について説明する。
(トルク変更処理)
トルク変更処理においては先ず、ステップS2401にて操作ボタン721がエリアE1〜E3の境界部分に位置しているか否かを判定する。ステップS2401にて肯定判定をした場合にはステップS2404にてステッピングモータ753にて発生させるトルクを第3基準トルクTQ3に設定する。ステップS2401にて否定判定をした場合にはステップS2403に操作ボタン721が最大突出位置に位置しているか否かを判定する。この判定においては検知センサ791からの検知情報を参照する。ステップS2403にて肯定判定をした場合には、ステッピングモータ753にて発生させるトルクを第1基準トルクTQ1に設定する。ステップS2403にて否定判定をした場合には、ステッピングモータ753にて発生させるトルクを第2基準トルクTQ2に設定する。
図89の説明に戻り、ステップS2303のトルク変更処理を実行した後は、ステップS2304に進む。ステップS2304ではステップS2302にて特定した操作ボタン721の位置が第1エリアE1〜第3エリアE3の何れのエリアに含まれているかを特定する。続くステップS2305では、操作有効期間が経過したか否かを判定する。ステップS2305にて否定判定をした場合にはステップS2306に進む。
ステップS2306では、操作ボタン721が位置しているエリアが前回の第3特殊演出用処理の実行時から変化しているか否かを判定する。エリア変化が発生していない場合には、ステップS2306にて否定判定をしてステップS2307に進む。ステップS2307では、RAM914の各種カウンタエリア932に設けられたホールドカウンタの値を更新(1減算)する。続くステップS2308ではホールドカウンタの値が「0」になっているか否か、すなわち上述したホールド期間が経過したか否かを判定する。ホールド期間を経過していない場合にはステップS2308にて否定判定をしてそのまま本第3特殊演出実行用処理を終了する。ホールド期間を経過している場合にはステップS2308にて肯定判定をしてステップS2309に進む。ステップS2309では第3特殊演出対応の表示処理を実行する。これにより、遊技者が選択した演出への発展が確定し、キャラクタ画像CAが選択された扉画像TAへ向けて移動することとなる。
ステップS2306の説明に戻り、当該ステップS2306にて肯定判定をした場合、すなわち操作ボタン721が位置しているエリアが変化した場合には、ホールドカウンタに上記所定の値(3secに相当)を再設定(リセット)する。
ステップS2305の説明に戻り、ホールドカウンタの値が「0」になる前に、操作有効期間を経過した場合には、ステップS2309にて第3特殊演出対応の表示処理を実行する。この処理においては、現在の操作ボタン721の位置に対応した演出が実行されるように発展先を確定させるとともに、確定させた扉画像TAに向けたキャラクタ画像CAの移動を開始させる。
ここで、図91を参照して、第3特殊演出の流れに伴うトルク変化について説明する。図91は第3特殊演出の流れを例示したタイミングチャートである。
(トルク変化)
tc1のタイミングでは、作動口用表示部DUにおける絵柄の変動表示及び図柄表示装置253における図柄の変動表示が開始されている。tc2のタイミングではリーチ表示に移行し、tc3のタイミングでは第3特殊演出へ発展している。第3特殊演出の開始に合わせて演出ボタン装置40のステッピングモータ753に発生するトルクが静止トルクである第1基準トルクTQ1から駆動トルクである第2基準トルクTQ2に変更されている。これにより、ボタンユニット720(操作ボタン721)が最大突出位置に向けた移動を開始する。直後のtc4のタイミングでは、ボタンユニット720(操作ボタン721)が最大突出位置に到達し、演出ボタン装置40の第1形態から第2形態への切り替えが完了している。このtc4のタイミングではステッピングモータ753に発生するトルクが第1基準トルクTQ1に切り替えられ、当該第1基準トルクTQ1によってボタンユニット720が最大突出位置に保持される(停留する)。
tc5のタイミングにて操作ボタン721が押圧操作されることで、当該操作ボタン721が降下する。操作ボタン721が降下する過程において、第1エリアE1と第2エリアE2との境界部分を通過する際にはステッピングモータ753に発生するトルクが第3基準トルクTQ3に切り替わり、操作抵抗が一時的に増加する。境界部分を通過した後はステッピングモータ753に発生するトルクが第2基準トルクTQ2に切り替わり、操作抵抗が減少する。その後も操作ボタン721の降下が継続され、操作ボタン721が第2エリアE2と第3エリアE3との境界部分を通過する際にはステッピングモータ753に発生するトルクが第3基準トルクTQ3に切り替わり、操作抵抗が一時的に増加する。境界部分を通過した後はステッピングモータ753に発生するトルクが第2基準トルクTQ2に切り替わり、操作抵抗が減少する。操作ボタン721が第3エリアE3に到達してから上記ホールド期間を経過したtc7のタイミングでは、ステッピングモータ753に発生する第2基準トルクTQ2の向きが反転され、ボタンユニット720(操作ボタン721)が引き下げられることとなる。
ボタンユニット720(操作ボタン721)の引き下げによって、演出ボタン装置40が第1形態に切り替えられることとなる。tc8のタイミングにて演出ボタン装置40の第1形態への切り替えが完了すると、ステッピングモータ753に発生するトルクが第1基準トルクTQ1に切り替えられることとなる。
(第3特殊演出の流れ)
次に図92及び図93を参照して第3特殊演出の流れについて補足説明する。図92及び図93は第3特殊演出の流れを例示した概略図であり、(a)群は図柄表示装置253の表示画面253aを示し、(b)群は演出ボタン装置40を示している。
図92(1)→図92(2)に示すように、第3特殊演出に係る遊技回は、スーパーリーチ表示に対応しており、リーチ表示への移行後に図柄表示装置253(表示画面253a)の中央に当該スーパーリーチに対応したキャラクタ画像CAが表示されている。図92(2)→図92(3)に示すように、第3特殊演出へ発展すると、表示画面253aの左部にその後の発展先に対応付られた複数(3つ)の扉画像TAが縦並びとなるように表示され、表示画面253aの右部に操作ボタン721の操作量を示す操作インジケータ(ゲージGA及びアイコンIG)が表示される。
図93に示す例では、操作ボタン721が押圧操作され第2エリアE2に保持されている。表示画面253aの操作インジケータについてはゲージGAの中央部分にアイコンが停留表示されるとともに、3つの扉画像TAのうち中央の扉画像TAが点滅表示される。操作ボタン721が第2エリアE2にホールドされたまま所定のホールド期間を経過すると、図93(4)に示すように、キャラクタ画像CAが遊技者によって選択された扉画像TAへ向けて移動する。これに伴い、演出ボタン装置40の形態が第1形態に切り替えられることとなる。
図93に示す例では、中央の扉画像TAが歌唱演出に対応している。キャラクタ画像CAが中央の扉画像TAに到達した後は、表示画面253aの中央において歌唱演出が実行されることとなる(図93(4)→図93(5)参照)。当該遊技回の遊技結果については第3特殊演出(歌唱演出)の成功の可否によって遊技者に明示されることとなる。第3特殊演出終了後は、図93(5)→図93(6)に示すように、キャラクタ画像CAが非表示となり、表示画面253aの中央に遊技結果に対応する図柄組合せが停止表示される。
以上詳述した第4の実施の形態によれば、以下の優れた効果が期待できる。
操作ボタン721を第1エリアE1〜第3エリアE3のうち何れのかのエリアに留めるようにして操作(ホールド)された滞在期間が基準期間に達した場合に、当該操作手段の滞在エリアに応じた演出に発展する。このような斬新な操作対応演出が実現されることで、演出ボタン装置40を用いて遊技への注目度の向上を図る効果を好適に発揮させることができる。
操作ボタン721の滞在エリアに応じて発展先が変化する構成とする場合には、各エリアが小さくなることで所望とするエリアにホールドする操作が難しくなることで遊技への積極的参加(演出ボタン装置40のホールド操作)が行われにくくなると懸念される。つまり、ホールド操作が困難となることは上記注目度向上効果を発揮させる上で妨げになると懸念される。この点、本実施の形態に示す構成によれば、操作対応演出の1つである第3特殊演出が実行される場合には、演出ボタン装置40の操作示唆が行われる前に演出ボタン装置40が第2形態に切り替わる構成として、操作ストロークを事前に大きくしておくことにより、上記各エリアE1〜E3を各々大きくすることが可能となる。これにより、上記不都合の発生を抑制できる。
操作ボタン721のホールド位置によって発展先が分岐し得る構成においては、操作ボタン721の位置を触覚的な情報によってのみ把握することは困難になり得る。このような困難さは、全操作ストロークを複数のエリアに細分化して演出パターンを多様化する上で妨げになる。この点、本実施の形態に示したように、検出された操作ボタン721の位置とエリアとの関係を示す情報を遊技者に教示する構成とすることで上記不都合を好適に解消できる。
<変形例1>
上記第4の実施の形態では、第3特殊演出における操作有効期間中は操作ボタン721が最大突出位置に位置している場合を除いてステッピングモータ753に駆動トルクを発生させる構成としたが、これに限定されるものではない。第3特殊演出における操作有効期間中は操作ボタン721に静止トルクを発生させる構成とすることも可能である。この場合、操作ボタン721が各エリアE1〜E3の境界部分に位置している間は静止トルクを引き上げることで操作の抵抗を大きくするとよい。
<変形例2>
上記第4の実施の形態では、エリアE1〜E3間の境界部分ではステッピングモータ753に発生させるトルクを第3基準トルクTQ3となるように変更することで、操作の抵抗を増大させたが、これに限定されるものではない。エリアE1〜E3間の境界部分においてもステッピングモータ753に発生させるトルクを第2基準トルクTQ2とし、操作の抵抗を増大させない構成とすることも可能である。
<変形例3>
上記第4の実施の形態では、最大突出位置〜第1検知位置CP1を第1エリアE1に含めない構成とする一方、操作ボタン721を第1検知位置CP1まで押し込んだ後に当該操作ボタン721から手を離すといった行為がなされた結果として操作ボタン721が操作有効期間の経過時に最大突出位置に位置している場合には、第1エリアE1にてホールドされている場合と同様の扱いとしたが、これに限定されるものではない。例えば、最大突出位置〜第1検知位置CP1を第1エリアE1に含める構成とすることも可能である。
<変形例4>
上記第4の実施の形態では、操作ボタン721が操作検知位置である第1検知位置CP1に到達したことで第3特殊演出における演出発展の条件が成立する構成としたが、これを以下のように変更してもよい。すなわち、操作ボタンが所定のエリアに所定期間に亘って保持された場合に、第3特殊演出における演出発展の条件が成立する構成とすることも可能である。この場合、最大突出位置については第1エリアに含める構成としてもよいし、含めない構成としてもよい。但し、最大突出位置を含める構成とする場合には、少なくとも一旦最大突出位置から変位したことを契機としてホールド期間のカウントを開始する構成とすることが好ましい。このような構成とすれば、操作ボタン721が操作されていないにも関わらず第1エリアE1が選択されたかのように誤った判定となることを抑制できる。
<変形例5>
上記第4の実施の形態に示した第3特殊演出においては、演出選択期間中(操作有効期間中)にステッピングモータ753にて発生する駆動トルクの大きさを時間経過に伴って変化する構成とすることも可能である。このような構成とすれば、所望とするエリアに操作ボタン721をホールドする難度を上げることができ、ホールド操作が単調になることを抑制できる。
<変形例6>
第3特殊演出が実行される場合に、上記第1エリアE1〜第3エリアE3の少なくとも何れかを当選エリアとして設定し、操作示唆に従って当該当選エリアに操作ボタン721を留めるようにして上記ホールド操作が行われた場合にエリア当選に対応する演出を実行する一方、当該当選エリア以外のエリアに操作ボタン721を留めるようにして上記ホールド操作が行われた場合にエリア非当選に対応する演出を実行する構成とすることも可能である。
<変形例7>
操作ボタン721のエリア滞在期間を示す期間情報を図柄表示装置253やスピーカ部27等を用いて遊技者に教示する構成とすることも可能である。但し、操作ボタン721をホールド操作する構成においては、ちょっとした力の加減によって操作ボタン721がエリア間を移動してしまう可能性がある。仮にこのようなエリア間の移動によって計測中のホールド期間(滞在期間)がリセット等されるといった事象が多発すると遊技者に煩わしいとの印象を与え、当該操作ボタン721の操作が行われなくなると懸念される。このようにホールド時には力の加減が必要である点に鑑みれば、上述した滞在期間の教示(期間情報の表示)は、エリアに連続して滞在している場合の滞在初期においては行わない構成とすることが好ましい。
<変形例8>
上記第4の実施の形態では、第1エリアE1〜第3エリアE3を同じ大きさとしたが、これに限定されるものではない。最大突出位置側の第1エリアE1及び最大押圧位置側の第3エリアE3と比べてそれらの間となる第2エリアE2を大きくすることも可能である。
操作ボタン721のホールド操作を行う際には、目安の有無の関係から上限側及び下限側の各エリアE1,E3と比べて間の第2エリアE2に滞在させる操作は難しくなると想定される。これでは、容易な操作を望む遊技者は第2エリアE2を選択肢から外しやすくなると想定される。この点、本変形例に示す構成によれば、上記懸念を好適に緩和できる。
<第5の実施の形態>
本実施の形態では、上記演出ボタン装置40を用いた操作対応演出の1つである第4特殊演出が特徴的なものとなっている。第4特殊演出は、演出ボタン装置40が第2形態となっている状況下にて操作ボタン721が操作されるように設定されている点では第1特殊演出及び第2特殊演出と同様であるものの、当該第2形態が複数の遊技回に亘って維持される構成となっている点で第1特殊演出〜第3特殊演出と構成が相違している。以下、図94〜図96を参照して、第4特殊演出及びそれに関連する構成について説明する。図94は遊技状態と表示モードとの関係を示す概略図、図95(a)は第2表示モード中の表示画面253aを示した概略図、図95(b)は第3表示モード中の表示画面253aを示した概略図、図96は表示モードと変動表示態様との関係を示す概略図である。
図94に示すように、作動口83a、83bへの入賞に基づく抽選結果として、16R確変大当たり結果、4R確変大当たり結果A、4R確変大当たり結果B、4R通常大当たり結果A、4R通常大当たり結果Bが設けられている。
16R確変大当たり結果は、16ラウンド対応の特別遊技状態の終了後に、電動役物91によるサポートモードが高頻度サポートモード且つ抽選モードが高確率モードに対応する第3通常遊技状態Aに移行する大当たり結果である。この第3通常遊技状態Aについては次回大当たりまで継続される。
4R確変大当たり結果Aは、4ラウンド対応の特別遊技状態の終了後に、電動役物91によるサポートモードが高頻度サポートモード且つ抽選モードが高確率モードに対応する第3通常遊技状態Aに移行する大当たり結果である。この第3通常遊技状態Aについては次回大当たりまで継続される。
4R確変大当たり結果Bは、4ラウンド対応の特別遊技状態の終了後に、電動役物91によるサポートモードが高頻度サポートモード且つ抽選モードが高確率モードに対応する第3通常遊技状態Bに移行する大当たり結果である。この第3通常遊技状態Bについては次回大当たりまで継続される。
4R通常大当たり結果Aは、4ラウンド対応の特別遊技状態の終了後に、電動役物91によるサポートモードが高頻度サポートモード且つ抽選モードが低確率モードに対応する第2通常遊技状態Aに移行する大当たり結果である。この第2通常遊技状態Aについては実行された遊技回が規定回数(100回)に達するまで継続される。
4R通常大当たり結果Bは、4ラウンド対応の特別遊技状態の終了後に、電動役物91によるサポートモードが高頻度サポートモード且つ抽選モードが低確率モードに対応する第2通常遊技状態Bに移行する大当たり結果である。この第2通常遊技状態Bについては実行された遊技回が規定回数(100回)に達するまで継続される。
16R確変大当たり結果となった場合には表示画面253aの有効ライン上に16R確変大当たり結果であることを明示する図柄組合せとして「7」「7」「7」が停止表示され、4R確変大当たり結果Aとなった場合には表示画面253aの有効ライン上に4R確変大当たり結果Aであることを明示する図柄組合せとして「1」「1」「1」、「3」「3」「3」、「5」「5」「5」、「9」「9」「9」の何れかが停止表示される。これに対して、4R確変大当たり結果B、4R通常大当たり結果A、4R通常大当たり結果Bとなった場合には、表示画面253aの有効ライン上に「2」「2」「2」、「4」「4」「4」、「6」「6」「6」、「8」「8」「8」の何れかが停止表示される。つまり、停止表示される図柄組合せから4R確変大当たり結果B、4R通常大当たり結果A、4R通常大当たり結果Bの何れの大当たり結果であるかを特定することは困難となっている。このうち、4R通常大当たり結果Aについては特別遊技状態中の表示演出によって当該4R通常大当たり結果Aである旨が遊技者に明示される一方、4R確変大当たり結果B及び4R通常大当たり結果Bについては非明示のまま通常遊技状態へ移行することとなる。
なお、各遊技状態について補足説明すれば、第1通常遊技状態は遊技ホールに有利な遊技状態であり、第2通常遊技状態A、第2通常遊技状態B、第3通常遊技状態A、第3通常遊技状態B、特別遊技状態(開閉実行モード)については何れも遊技者に有利な遊技状態である。
ここで、表示画面253aにおける背景表示やスピーカ部27から出力されるBGMを決定する表示モードとして第1表示モード〜第4表示モードが設けられている。
第1表示モードについては低頻度サポートモード且つ低確率モード対応の第1通常遊技状態に対応している。第1表示モード中は表示画面253aの背景が青色となり、当該第1表示モードによって第1通常遊技状態中である旨が明示される。
第2表示モードについては高頻度サポートモード且つ低確率モード対応の第2通常遊技状態Aに対応している。第2表示モード中は表示画面253aの背景が黄色となり、当該第2表示モードによって第2通常遊技状態A中である旨が明示される。この第2表示モード中は、図95(a)に示すように、表示画面253aの上方に「チャンスゾーン」の文字が表示され且つ当該遊技状態に維持される残り遊技回数がカウントダウン表示される。
第3表示モードについては高頻度サポートモード且つ低確率モード対応の第2通常遊技状態Bと高頻度サポートモード且つ高確率モード対応の第3通常遊技状態Bとに対応している。第3表示モード中は表示画面253aの背景が緑色となり、当該第3表示モードによって第2通常遊技状態B又は第3通常遊技状態Bの何れかである旨が示唆される。この第3表示モード中は、図95(b)に示すように、表示画面253aの上方に「WARNING」の文字が表示される。但し、第2表示モードとは異なり回数制限付きの第2通常遊技状態Bであっても残り遊技回数は表示されない。
第4表示モードについては高頻度サポートモード且つ高確率モード対応の第3通常遊技状態Aに対応している。第4表示モード中は表示画面253aの背景が赤色となり、当該第4表示モードによって第3通常遊技状態Aである旨が明示される。
本実施の形態では、第1表示モード〜第4表示モードのうち第3表示モードが上記第4特殊演出に対応している。ここで、図96を参照して、第3表示モードについて補足説明する。
第2通常遊技状態Bに対応する第3表示モードでは、表示画面253aにて実行される図柄の変動表示態様が完全外れ及びノーマルリーチAに限定されており、ノーマルリーチB、スーパーリーチA〜Cについては発生しない構成となっている。変動表示時間については、完全外れの場合に2〜8secが設定され、ノーマルリーチAの場合に10secが設定される。
第3通常遊技状態Bでは、当該第3通常遊技状態Bにおいて実行された遊技回数が規定回数に達するまでは第3表示モードとなり、規定回数到達を契機として第4表示モードに切り替わる構成となっている。第3表示モードにおいては、上記第2表示モードと同様に、表示画面253aにて実行される図柄の変動表示態様が完全外れ及びノーマルリーチAに限定されており、ノーマルリーチB、スーパーリーチA〜Cについては発生しない構成となっている。変動表示時間については、完全外れの場合に2〜8secが設定され、ノーマルリーチAの場合に10secが設定される。第4表示モードにおいては、表示画面253aにて実行される図柄の変動表示態様が完全外れ、ノーマルリーチA〜B、スーパーリーチA〜Cの何れかとなり、上記限定が発生しない。変動表示時間については、完全外れの場合に1〜6secが設定され、ノーマルリーチAの場合に20secが設定され、ノーマルリーチBの場合に24secが設定され、スーパーリーチAの場合に36secが設定され、スーパーリーチBの場合に37secが設定され、スーパーリーチCの場合に38secが設定される。つまり、第4表示モードにおいては、完全外れとなる遊技回については変動表示時間が第3表示モードよりも短くなっている一方で、リーチ表示が発生した場合の変動表示時間については第3表示モードよりも長くなっている。
ここで、図97のフローチャートを参照して、報知・演出制御装置143のMPU912にて定期処理の一環として実行される表示モード切替処理について説明する。
(表示モード切替処理)
表示モード切替処理においては先ず、ステップS2501にて第3表示モード中であるか否かを判定する。具体的には、RAM914の各種フラグ格納エリア933に第3表示モードフラグが格納されているか否かを判定する。ステップS2501にて否定判定をした場合には、ステップS2502に進む。ステップS2502では、第1通常遊技状態への移行タイミングであるか否かを判定する。ステップS2502にて肯定判定をした場合には、ステップS2503にて第1表示モード設定処理を実行した後、本表示モード切替処理を終了する。
第1表示モード設定処理では、RAM914の各種フラグ格納エリア933に格納されている表示モードフラグを消去するとともに当該各種フラグ格納エリア933に第1表示モードフラグをセットし、スピーカ部27から出力されるBGMを第1表示モードに対応するBGMに切り替えるとともに表示制御装置142に第1表示モードコマンドを送信する。表示制御装置142のMPU952は第1表示モードコマンドを受信したことに基づいて、図柄表示装置253(表示画面253a)の背景等を第1表示モードに対応する表示に切り替える。
ステップS2502の説明に戻り、当該ステップS2502にて否定判定をした場合、すなわち第1通常遊技状態への移行タイミングではない場合には、ステップS2504に進む。ステップS2504では、第4通常大当たり結果A対応の開閉実行モード(特別遊技状態)が終了するタイミングであるか否かを判定する。ステップS2504にて肯定判定をした場合には、ステップS2505にて第2表示モード設定処理を実行した後、本表示モード切替処理を終了する。
第2表示モード設定処理では、RAM914の各種フラグ格納エリア933に格納されている表示モードフラグを消去するとともに当該各種フラグ格納エリア933に第2表示モードフラグをセットし、スピーカ部27から出力されるBGMを第2表示モードに対応するBGMに切り替えるとともに表示制御装置142に第2表示モードコマンドを送信する。表示制御装置142のMPU952は第2表示モードコマンドを受信したことに基づいて、図柄表示装置253(表示画面253a)の背景等を第2表示モードに対応する表示に切り替える。
ステップS2504の説明に戻り、当該ステップS2504にて否定判定をした場合、すなわち第4通常大当たり結果A対応の開閉実行モード(特別遊技状態)が終了するタイミングではない場合には、ステップS2506に進む。ステップS2506では、4R確変大当たり結果B又は4R通常大当たり結果B対応の開閉実行モード(特別遊技状態)が終了するタイミングであるか否かを判定する。ステップS2506にて肯定判定をした場合には、ステップS2507にて第3表示モード設定処理を実行した後、本表示モード切替処理を終了する。
第3表示モード設定処理では、RAM914の各種フラグ格納エリア933に格納されている表示モードフラグを消去するとともに当該各種フラグ格納エリア933に第3表示モードフラグをセットし、スピーカ部27から出力されるBGMを第3表示モードに対応するBGMに切り替えるとともに表示制御装置142に第3表示モードコマンドを送信する。表示制御装置142のMPU952は第3表示モードコマンドを受信したことに基づいて、図柄表示装置253(表示画面253a)の背景等を第3表示モードに対応する表示に切り替える。
ステップS2506の説明に戻り、当該ステップS2506にて否定判定をした場合、すなわち4R確変大当たり結果B又は4R通常大当たり結果B対応の開閉実行モード(特別遊技状態)が終了するタイミングではない場合には、ステップS2508に進む。ステップS2508では、16R確変大当たり結果又は4R確変大当たり結果A対応の開閉実行モード(特別遊技状態)が終了するタイミングであるか否かを判定する。ステップS2508にて否定判定をした場合には、そのまま本表示モード切替処理を終了する。ステップS2508にて肯定判定をした場合には、ステップS2509にて第4表示モード設定処理を実行した後、本表示モード切替処理を終了する。
第4表示モード設定処理では、RAM914の各種フラグ格納エリア933に格納されている表示モードフラグを消去するとともに当該各種フラグ格納エリア933に第4表示モードフラグをセットし、スピーカ部27から出力されるBGMを第4表示モードに対応するBGMに切り替えるとともに表示制御装置142に第4表示モードコマンドを送信する。表示制御装置142のMPU952は第4表示モードコマンドを受信したことに基づいて、図柄表示装置253(表示画面253a)の背景等を第4表示モードに対応する表示に切り替える。
ステップS2501の説明に戻り、当該ステップS2501にて肯定判定をした場合、すなわち現在の表示モードが第3表示モードである場合には、ステップS2510に進む。ステップS2510では遊技回が終了するタイミングであるか否かを判定する。ステップS2510にて否定判定をした場合には、そのまま本表示モード切替処理を終了する。ステップS2510にて肯定判定をした場合にはステップS2511に進む。ステップS2511では、RAM914の各種フラグ格納エリア933に後述する第3表示モード中途終了フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS2511にて否定判定をした場合には、ステップS2502に進む。ステップS2511にて肯定判定をした場合には、ステップS2512に進む。ステップS2512では、RAM914の各種フラグ格納エリア933に格納されている第3表示モード中途終了フラグを消去して、ステップS2505に進む。つまり、第3表示モード中途終了フラグが格納されている場合には、第2表示モードへ移行することとなる。なお、第3表示モードを中途終了して移行する第2表示モードにおいては、変動表示時間は変更されることなくBGMや背景表示等が第2表示モードに対応するものへ切り替わるに留まる。
次に、図98〜図102のフローチャートを参照して、報知・演出制御装置143のMPU912にて定期処理の一環として実行される第4特殊演出用処理について説明する。
(第4特殊演出用処理)
図98に示すように、第4特殊演出用処理においては先ず、ステップS2610にて現在の表示モードが第3表示モードとなっているか否かを判定する。ステップS2601にて否定判定をした場合には、ステップS2602に進む。ステップS2602では、4R確変大当たり結果B又は4R通常大当たり結果Bに対応する開閉実行モード(特別遊技状態)中であるか否かを判定する。ステップS2602にて否定判定をした場合には、そのまま本第4特殊演出用処理を終了する。ステップS2602にて肯定判定をした場合にはステップS2603に進む。ステップS2603では、最終ラウンド(第4ラウンド)の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップS2603にて否定判定をした場合には、そのまま本第4特殊演出用処理を終了する。ステップS2603にて肯定判定をした場合にはステップS2604に進む。ステップS2604では、ステッピングモータ753を駆動制御して演出ボタン装置40を第2形態に切り替える切替処理を実行する。つまり、第3表示モードへの移行が確定している場合には開閉実行モード(特別遊技状態)における最終ラウンドにおいて演出ボタン装置40が第1形態から第2形態に切り替られることとなる。この切り替えについては開閉実行モード終了前、すなわち第3表示モード開始前に完了する。
ステップS2601の説明に戻り、当該ステップS2601にて肯定判定をした場合、すなわち第3表示モード中である場合には、ステップS2605に進む。ステップS2605では、現在の遊技状態が第3通常遊技状態Bであるか否かを判定する。ステップS2605にて肯定判定をした場合には、ステップS2606にて第3通常遊技状態用処理を実行した後、本第4特殊演出用処理を終了する。ステップS2605にて否定判定をした場合には、ステップS2607にて第2通常遊技状態用処理を実行した後、本第4特殊演出用処理を終了する。
以下、図99〜図100を参照して、ステップS2606の第3通常遊技状態用処理について説明する。
(第3通常遊技状態用処理)
図99に示すように、第3通常遊技状態用処理においては先ず、ステップS2701にて操作有効期間中であるか否かを判定する。ステップS2701にて否定判定をした場合には、ステップS2702に進む。ステップS2702では、今回の遊技回が大当たり結果に対応する遊技回であるか否かを判定する。ステップS2702にて肯定判定をした場合には、ステップS2703に進む。
ステップS2703では、遊技回の開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS2703にて否定判定をした場合にはそのまま本第3通常遊技状態用処理を終了する。ステップS2703にて肯定判定をした場合には、ステップS2704に進む。ステップS2704では操作有効期間の設定処理を行う。これにより、当該操作有効期間が経過するまで、演出ボタン装置40の操作が有効に受け付けられることとなる。
ステップS2702の説明に戻り、当該ステップS2702にて否定判定をした場合、すなわち外れ結果に対応する遊技回である場合にはステップS2705に進む。ステップS2705では、外れリーチに対応する遊技回の開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS2705にて否定判定をした場合には、そのまま本第3通常遊技状態用処理を終了する。ステップS2705にて肯定判定をした場合には、ステップS2706に進む。ステップS2706では、第3通常遊技状態中に実行される後続の遊技回に大当たり結果に対応するものが存在しているか否かを判定する。ステップS2706にて否定判定をした場合にはそのまま本第3特殊演出実行用処理を終了する。ステップS2706にて肯定判定をした場合には、RAM914の各種フラグ格納エリア933に継続フラグをセットする。ステップS2707の処理を実行した後は、ステップS2704にて操作有効期間の設定処理を実行して本第3特殊演出実行用処理を終了する。
ステップS2701の説明に戻り、当該ステップS2701にて肯定判定をした場合、すなわち操作有効期間中である場合には、ステップS2708に進む。ステップS2708では、演出ボタン装置40の操作を示唆している最中であるか否かを判定する。ステップS2708にて否定判定をした場合にはステップS2709に進む。ステップS2709では操作示唆を開始するタイミングであるか否かを判定する。ステップS2709にて肯定判定をした場合にはステップS2710にて操作示唆開始処理を実行する。
操作示唆開始処理においては、スピーカ部27から操作を促すメッセージ(例えば「ボタンを押して」等の音声)を出力するように当該スピーカ部27を制御するとともに、表示制御装置142に操作示唆開始コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952においては、当該操作示唆開始コマンドを受信したことに基づいて、図柄表示装置253の表示画面253aに操作示唆用の「ボタンを押して」のメッセージ、ボタンを模した絵柄、残り有効期間を示すインジケータを表示するように当該図柄表示装置253を制御する。
ステップS2710の処理を実行した後、ステップS2708にて肯定判定をした場合、ステップS2709にて否定判定をした場合にはステップS2711にて第3通常遊技状態用操作対応処理を実行した後、本第3通常遊技状態用処理を終了する。ここで、図100を参照して、ステップS2711の第3通常遊技状態用操作対応処理について説明する。
(第3通常遊技状態用操作対応処理)
第3通常遊技状態用操作対応処理においては先ず、ステップS2801にて操作有効期間を経過したか否かを判定する。ステップS2801にて否定判定をした場合には、ステップS2802に進み検知センサ791からの検知情報に基づいて演出ボタン装置40が操作されたか否かを判定する。ステップS2802にて否定判定をした場合にはそのまま本第3通常遊技状態用操作対応処理を終了する。ステップS2802にて肯定判定をした場合には、ステップS2803に進む。ステップS2803では操作対応表示処理及び操作示唆終了処理を実行する。操作対応表示処理では、表示画面253aをブラックアウト(暗転)させるとともに、当該表示画面253aの中央に特別遊技状態への移行期待度を示唆するメッセージを表示する。このメッセージとしては、「チャンス」、「激熱」、「スーパーラッキー」の何れかが遊技結果に基づいて選択される。操作示唆終了処理では、表示制御装置142に操作示唆終了コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952は操作示唆終了コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置253を制御し、操作示唆用のメッセージ、ボタンを模した絵柄、残り有効期間を示すインジケータの表示を終了させる。
続くステップS2804では、操作有効期間をクリアする。その後、ステップS2805では、RAM914の各種フラグ格納エリア933に継続フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS2805にて否定判定をした場合にはステップS2806にて演出ボタン装置40を第1形態に切り替える切替処理を実行した後、本第3通常遊技状態用操作対応処理を終了する。具体的には、演出ボタン装置40が既に第1形態となっている場合には当該第1形態に維持し、第2形態となっている場合にはステッピングモータ753に降下用の駆動トルクを発生させて演出ボタン装置40を強制的に第1形態に切り替える。
ステップS2805にて肯定判定をした場合にはステップS2807にて継続用処理を実行した後、本第3通常遊技状態用操作対応処理を終了する。継続用処理は、当該遊技回が終了するまで演出ボタン装置40を第1形態に維持し、次の遊技回の開始時に第2形態に復帰させるための処理である。つまり、継続フラグがセットされている場合には、操作有効期間中に演出ボタン装置40が操作されて外れ結果が明示された場合であっても第2形態に復帰することとなる。また、継続用処理においては、RAM914の各種フラグ格納エリア933に格納されている継続フラグを消去する。
次に、図101〜図102を参照して、ステップS2607の第2通常遊技状態用処理について説明する。
(第2通常遊技状態用処理)
図101に示すように、第2通常遊技状態用処理においては先ず、ステップS2901にて操作有効期間中であるか否かを判定する。ステップS2901にて否定判定をした場合には、ステップS2902に進む。ステップS2902では、大当たり結果に対応する遊技回の開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS2902にて肯定判定をした場合には、ステップS2903に進む。ステップS2903では操作有効期間の設定処理を行う。これにより、当該操作有効期間が経過するまで演出ボタン装置40の操作が有効に受け付けられることとなる。
ステップS2902の説明に戻り、当該ステップS2902にて否定判定をした場合、すなわち大当たり結果に対応する遊技回の開始タイミングではない場合にはステップS2904に進む。ステップS2904では、今回の第2通常遊技状態への移行後における最初の外れリーチ対応の遊技回の開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS2904にて否定判定をした場合にはそのまま本第2通常遊技状態用処理を終了する。ステップS2904にて肯定判定をした場合には、ステップS2903にて操作有効期間設定処理を実行した後、本第2通常遊技状態用処理を終了する。
ステップS2901の説明に戻り、当該ステップS2901にて肯定判定をした場合、すなわち操作有効期間中である場合には、ステップS2905に進む。ステップS2905では、演出ボタン装置40の操作を示唆している最中であるか否かを判定する。ステップS2905にて否定判定をした場合にはステップS2906に進む。ステップS2906では操作示唆を開始するタイミングであるか否かを判定する。ステップS2906にて肯定判定をした場合にはステップS2907にて操作示唆開始処理を実行する。
操作示唆開始処理においては、スピーカ部27から操作を促すメッセージ(例えば「ボタンを押して」等の音声)を出力するように当該スピーカ部27を制御するとともに、表示制御装置142に操作示唆開始コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952においては、当該操作示唆開始コマンドを受信したことに基づいて、図柄表示装置253の表示画面253aに操作示唆用の「ボタンを押して」のメッセージ、ボタンを模した絵柄、残り有効期間を示すインジケータを表示するように当該図柄表示装置253を制御する。
ステップS2907の処理を実行した後、ステップS2905にて肯定判定をした場合、ステップS2906にて否定判定をした場合にはステップS2908にて第2通常遊技状態用操作対応処理を実行した後、本第2通常遊技状態用処理を終了する。ここで、図102を参照して、ステップS2908の第2通常遊技状態用操作対応処理について説明する。
(第2通常遊技状態用操作対応処理)
第2通常遊技状態用操作対応処理においては先ず、ステップS3001にて操作有効期間を経過したか否かを判定する。ステップS3001にて否定判定をした場合には、ステップS3002に進み検知センサ791からの検知情報に基づいて演出ボタン装置40が操作されたか否かを判定する。ステップS3002にて否定判定をした場合にはそのまま本第2通常遊技状態用操作対応処理を終了する。ステップS3002にて肯定判定をした場合には、ステップS3003に進む。ステップS3003では操作対応表示処理及び操作示唆終了処理を実行する。操作対応表示処理では、表示画面253aをブラックアウト(暗転)させるとともに、当該表示画面253aの中央に特別遊技状態への移行期待度を示唆するメッセージを表示する。このメッセージとして「激熱」及び「スーパーラッキー」の何れかが遊技結果に基づいて選択される。なお、て「スーパーラッキー」は大当たり結果に対応しており、「激熱」は大当たり結果及び外れ結果の両方に対応している。
操作示唆終了処理では、表示制御装置142に操作示唆終了コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952は操作示唆終了コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置253を制御し、操作示唆用のメッセージ、ボタンを模した絵柄、残り有効期間を示すインジケータの表示を終了させる。
続くステップS3004では操作有効期間をクリアし、ステップS3005では演出ボタン装置40を第1形態に切り替える切替処理を実行する。その後、ステップS3006では今回の第2通常遊技状態中に実行された遊技回数が規定回数に到達したか否かを判定する。ステップS3006にて否定判定をした場合には、ステップS3007にてRAM914の各種フラグ格納エリア933に第3表示モードの中途終了フラグをセットして、本第2通常遊技状態用操作対応処理を終了する。ステップS3006にて肯定判定をした場合には、そのまま第2通常遊技状態用操作対応処理を終了する。このように、本実施の形態では、規定回数到達前であっても操作有効期間中に演出ボタン装置40が操作された場合、又は操作有効期間中に演出ボタン装置40が操作されることなく当該操作有効期間を経過した場合には第3表示モードが途中で終了し第2表示モードへ移行する場合がある。
ステップS3001の説明に戻り、当該ステップS3001にて肯定判定をした場合、すなわち操作有効期間を経過した場合には、ステップS3008に進む。ステップS3008では操作示唆終了処理を実行し、続くステップS3009では操作非対応表示処理を実行する。操作非対応表示処理では、上述したブラックアウト(暗転)表示を行うことなく図柄の変動表示を継続させる。
その後は、ステップS3005〜S3007の処理を実行して本第2通常遊技状態用操作対応処理を終了する。
次に、図103及び図104を参照して、第4特殊演出の流れを説明する。図103は第4特殊演出が発生する際の遊技の流れを例示したタイミングチャート、図104は第4特殊演出の流れを例示した概略図である。なお、図103においては、第3通常遊技状態Bにおける5回目の遊技回において大当たり結果となった場合を例示している。
(第4特殊演出の流れ)
td1にて開始された遊技回については4R確変大当たり結果Bに対応している。この遊技回では、td2のタイミングにて表示画面253aの有効ライン上に4R確変大当たり結果Bに対応する図柄組合せ(例えば「2」「2」「2」)が停止表示される。確定表示期間を経過したtd3のタイミングでは、第1通常遊技状態から特別遊技状態に移行している。なお、これに合わせて表示モードも第1表示モードから特別遊技状態に対応する表示モード(特別表示モード)に切り替わる。
特別遊技状態において最終ラウンド(第4ラウンド)が終了するtd4のタイミングでは、演出ボタン装置40が第1形態から第2形態に切り替わる。また、これに合わせて、図柄表示装置253の表示画面253a及びスピーカ部27により演出ボタン装置40が第2形態に切り替わる旨の報知が実行される。
td5のタイミングでは、特別遊技状態から第3通常遊技状態Bに移行し、当該第3通常遊技状態Bにおける最初の遊技回が開始されている。第3通常遊技状態Bにおいては表示モードが第3表示モードに切り替わり、表示画面253aの上部に当該第3表示モードに対応した「WARNING」の文字が表示されることとなる(図104(a1)参照)。td6のタイミングでは第3通常遊技状態Bへの移行後の5回目の遊技回が開始されている。この遊技回については大当たり結果に対応している。
遊技回が開始されたtd6のタイミングでは演出ボタン装置40の操作が有効となる操作有効期間が設定される。以降は当該操作有効期間が経過するまで演出ボタン装置40の操作が有効となる。表示画面253aにおける表示態様がリーチ表示となった後のtd7のタイミングでは、遊技者に演出ボタン装置40の操作が示唆される(図104(a2)参照)。当該操作示唆に従って演出ボタン装置40が操作されたtd8のタイミングでは、表示画面253aがブラックアウトして特別遊技状態への移行期待度を示すメッセージ(例えば「スーパーラッキー」や「激熱」)が表示される(図104(a3)参照)。これに合わせて、上述した操作示唆及び操作有効期間が終了することとなる。当該操作により演出ボタン装置40は第2形態から第1形態に切り替わる。
直後のtd9のタイミングでは、上記ブラックアウトやメッセージの表示が解除されるとともに表示画面253aの有効ライン上に大当たり結果に対応する図柄組合せが停止表示され、大当たり結果となった旨が遊技者に明示される(図104(a4)参照)。その後は、td10のタイミングにて特別遊技状態へ移行する。
以上詳述した第5の実施の形態によれば、以下の優れた効果が期待できる。
第2通常遊技状態B及び第3通常遊技状態Bにおいては、「遊技機前面部」である前扉枠14に設けられた演出ボタン装置40(「状態示唆手段」に相当)の形態が第2形態となることで遊技者に有利な遊技状態である旨が示唆される。前扉枠14については例えば遊技機の奥側に配設された図柄表示装置253等と比較して他の遊技者の視界に入りやすい部分であるため、当該前扉枠14に設けられた演出ボタン装置40によって遊技者に有利な遊技状態である旨を示唆する構成とすることにより、当該遊技機にて遊技中の遊技者の優越感を好適に煽ることができる。
ここで、演出ボタン装置40は第2形態となっている場合にも操作可能である。このように、遊技者に有利な遊技状態にて当該演出ボタン装置40が操作可能であれば、状態示唆手段である演出ボタン装置40に対する遊技者の印象を良好なものとして、演出ボタン装置40が第2形態となることへの注目度の向上を図る上で有利である。
第2通常遊技状態B及び第3通常遊技状態Bにおいて演出ボタン装置40(第2形態)が操作された場合に、当該操作が行われた遊技回に係る大当たり抽選の結果に対応した演出が実行される。第2通常遊技状態B及び第3通常遊技状態Bは遊技者に有利な遊技状態であるため、当該操作によって遊技者に有利な演出が発生する機会が増えることとなる。これは、演出ボタン装置40に対する遊技者の印象を良好なものとして、演出ボタン装置40が第2形態となることへの注目度の向上を図る上で有利である。
第2通常遊技状態B及び第3通常遊技状態Bにおいて第2形態となっている演出ボタン装置40を操作示唆に従って操作した場合には、その後の形態が第1形態/第2形態に分かれる。このような構成とすれば、演出ボタン装置40の操作について緊張感を付与できる。
第2通常遊技状態B及び第3通常遊技状態B中に第2形態へ復帰させる旨の決定がなされた場合には、少なくとも操作示唆に従って演出ボタン装置40が操作された遊技回が終了するまで当該復帰を遅延させる構成となっている。このように、遊技回終了まで復帰を遅延させる構成とすることにより、演出ボタン装置40の動きが遊技者の手に伝わる等して遊技への注目度が低下することを好適に抑制できる。
演出ボタン装置40を第2形態に切り替えた場合には当該演出ボタン装置40の前扉枠14からの突出量が大きくなる。これは演出ボタン装置40を目立たせる上では好ましいものの、当該演出ボタン装置40の背後へのアクセスは困難となる。このような事情によって演出ボタン装置40の配置に係る制約が強くなることは、当該演出ボタン装置40の利便性の向上や注目度の向上を図る上で好ましくない。この点、本実施の形態に示すように、遊技球の減りが抑制される高頻度サポートモードにおいて演出ボタン装置40が第2形態に切り替わる構成とすれば、当該演出ボタン装置40を貯留手段としての上皿33の周辺(特に手前側)に配したとしても当該演出ボタン装置40が実質的に遊技球の補給の邪魔になることを抑制できる。このようにして演出ボタン装置40の配置に係る制約を緩和することで実用上好ましい構成を実現できる。
第3表示モードにおいて第4特殊演出を実行する場合には、当該演出の開始に伴ってボタンを第2形態に切り替える必要が無い。このように、演出ボタン装置40の形態を切り替えるための予備動作が不要になることで、当該予備動作によって第4特殊演出の発生が露呈することを好適に回避できる。
<変形例1>
上記第5の実施の形態では、第2通常遊技状態B及び第3通常遊技状態Bの識別を実質的に困難とした上で、それら第2通常遊技状態B及び第3通常遊技状態Bに対応する第3表示モード中は演出ボタン装置40を第2形態に維持することで遊技者に有利な遊技状態である旨を示唆する構成とした。第2通常遊技状態B及び第3通常遊技状態Bが有利度は異なるものの何れも遊技者に有利な遊技状態である点に鑑みれば、表示モードを分けて各遊技状態を識別容易とした上で、それら第2通常遊技状態B及び第3通常遊技状態Bにおいて演出ボタン装置40を第2形態に維持することで遊技者に有利な遊技状態である旨を示唆する構成とすることも可能である。
<変形例2>
上記第5の実施の形態では、「有利状態」である第2通常遊技状態B及び第3通常遊技状態Bにおいて第4特殊演出が実行される構成としたが、低頻度サポートモード且つ低確率モード対応の第1通常遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態であれば第4特殊演出の適用対象については任意である。例えば、第2通常遊技状態B及び第3通常遊技状態Bに代えて又は加えて、高頻度サポートモード且つ低確率モード対応の第2通常遊技状態A、高頻度サポートモード且つ高確率モード対応の第3通常遊技状態Aにおいて第4特殊演出が実行される構成とすることも可能である。
<変形例3>
上記第5の実施の形態では、大当たり結果に係る遊技回だけではなく外れ結果に係る遊技回の一部においても第4特殊演出が発生する構成としたが、これに限定されるものではない。大当たり結果に係る遊技回においてのみ第4特殊演出が発生する構成、すなわち第4特殊演出の発生=大当たり確定となる構成としてもよい。
<変形例4>
上記第5の実施の形態では、第3表示モード対応の通常遊技状態において大当たり結果に対応する遊技回では、操作ボタンの操作有効化後に一定の期間を経て操作示唆を行う構成とした。つまり、操作示唆が行われる前に操作ボタンが操作された場合であっても操作受付→操作対応演出が発生し得る構成とした。これを変更し、操作示唆については操作有効化と同時に行われる構成としてもよい。また、大当たり結果の一部についてのみ操作有効化後に操作示唆を行う構成としてもよい。
<変形例5>
第3表示モード対応の通常遊技状態において演出ボタン装置40が操作有効期間外に操作された場合には、当該操作によって演出ボタン装置40が第1形態に切り替わり、当該第1形態に維持される構成とすることも可能である。これにより、上皿33に貯留されている遊技球の量が確認しづらくなったり当該上皿33へのアクセスが難しくなったりして、第4特殊演出に対する遊技者の印象が悪化することを好適に抑制できる。なお、操作有効期間外に操作された場合には、第4特殊演出が実行される遊技回にて演出ボタン装置40を第1形態から第2形態に切り替える構成とするとよい。
<変形例6>
上記第5の実施の形態では、高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態及び第3通常遊技状態の一部において演出ボタン装置40を第2形態に維持することにより、遊技者に有利な遊技状態であることを示唆する構成とした。ここで、高頻度サポートモードにおいては遊技進行に伴う持ち球の減りが緩和されるものの、遊技回を重ねることで持ち球は徐々に減少することとなる。遊技進行に伴って持ち球が増加する(微増)となる遊技状態(所謂小当たりRUSH等)となっている場合に演出ボタン装置40を第2形態に維持する構成に変更することも可能である。このような構成とすれば、当該遊技状態中は上皿33への遊技球の補充等が実質的に不要となるため、演出ボタン装置40へのアクセスの容易化を図りつつ第2形態となった演出ボタン装置40が遊技進行の邪魔になることを好適に回避できる。
<変形例7>
上記第5の実施の形態では、第3表示モード対応の通常遊技状態となっている場合には、演出ボタン装置40の形態を第2形態に維持することにより、遊技者に有利な遊技状態となっていることを示唆する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、第3表示モード対応の通常遊技状態となっている場合には、上述した第2可動演出装置400を突出状態に維持することにより、遊技者に有利な遊技状態となっていることを示唆する構成とすることも可能である。第2可動演出装置400については遊技者の押し下げ操作により非突出状態に切り替わる構成とすることで、遊技ホールの島設備においてパチンコ機10の上方に位置するデータ表示機等が見づらくなることを好適に回避できる。
<変形例9>
第3表示モード中に演出ボタン装置40が第2形態となっている期間であって操作示唆が行われていない期間中に当該演出ボタン装置40が操作された場合に、当該第3表示モード中の第2形態への復帰を制限する構成としてもよい。上述したように状態示唆手段として機能する演出ボタン装置40によって遊技者に有利な遊技状態となっている旨が示唆される構成においては、当該演出ボタン装置40が無暗に操作される等して当該演出ボタン装置40が故障すると上記示唆機能が上手く発揮されなくなる。これは、遊技機(演出ボタン装置40)の状態示唆機能に対する信頼性を損なう要因になるため好ましくない。この点、本変形例に示す構成とすれば、演出ボタン装置40が無暗に操作される機会を減らし、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
<第6の実施の形態>
上記各実施の形態に示した演出ボタン装置40については、当該演出ボタン装置40の形態を操作ボタン721の操作ストロークが相対的に小さい第1形態と操作ストロークが相対的に大きい第2形態とに切替可能となっており、一部の操作対応演出においては演出ボタン装置40を第2形態に切り替えた状態で遊技者に操作を促すことで、演出ボタン装置40に対する注目度の向上が図られていた。
このような構成においては、切替前後における変化が大きくなるほど第2形態に切り替えた場合のインパクトが強くなると想定される。このような事情に鑑みれば、例えば第2形態における操作ストロークを一層大きくするといった対応が注目度向上の観点から効果的である。しかしながら、操作ストロークを大きく拡張しようとすれば演出ボタン装置40の強度確保が難しくなると想定される。演出ボタン装置40が遊技者による操作対象であるという前提を考慮すると、演出ボタン装置40の強度低下は、当該演出ボタン装置40の動作不良等を招来し、遊技機に対する信頼性を低下させる要因になると懸念される。本実施の形態では、このような事情に配慮して、遊技機に対する信頼性の低下を抑えつつ注目度向上効果を好適に発揮させる工夫がなされていることを特徴の1つとしている。
具体的には、演出ボタン装置40の形態変化を伴う第6特殊演出と当該第6特殊演出に関連する各種構成が特徴的なものとなっている。第6特殊演出については、リーチ表示に対応する遊技回にてリーチ表示への移行後(発展後)に実行される演出であり、演出ボタン装置40が第1形態となっている状況下にて操作ボタン721が操作されたことに基づいて操作対応演出(キャラクタ画像を用いたカットイン演出)を実行する前半パートと、演出ボタン装置40が第2形態となっている状況下にて操作ボタン721が操作されたことに基づいて操作対応演出(第1可動演出装置300の連動演出)を実行する後半パートとで構成されている。
図105(a)に示すように、第6特殊演出は、外れ結果に対応する遊技回にて実行される第6特殊演出Xと、当たり結果に対応する遊技回にて実行される第6特殊演出Yとに大別される。第6特殊演出Yにおいては後半パートの操作有効期間中に操作ボタン721が操作された場合に第1可動演出装置300による発光演出が実行される構成となっているのに対して、第6特殊演出Xにおいては後半パートの操作有効期間中に操作ボタン721が操作された場合に第1可動演出装置300による発光演出が実行されない構成となっている点で相違している。
以下、先ず図105(b)及び図106のフローチャートを参照して報知・演出制御装置143のMP912により実行される第6特殊演出用の処理(第6特殊演出用処理)について説明する。第6特殊演出用処理は、上述した第1特殊演出用処理等と同様に、MPU912にて定期処理の一環として実行される処理である。
(第6特殊演出用処理)
図105(b)に示すように、第6特殊演出用処理においては先ず、ステップS3101にて今回の遊技回が第6特殊演出に対応する遊技回であるか否かを判定する。第6特殊演出を実行するか否かについては、遊技回の開始時に報知・演出制御装置143のMPU912にて決定される。ステップS3101にて否定判定をした場合には、そのまま本第6特殊演出用処理を終了する。ステップS3101にて肯定判定をした場合にはステップS3102に進む。
ステップS3102では上述した前半パート中であるか否かを判定する。具体的には、第1操作に基づく操作対応演出(キャラクタ画像を用いたカットイン演出)の実行中であるかを判定し、当該操作対応演出を実行中でない場合にはRAM914の各種フラグ格納エリア933に後述する継続フラグ及び非継続フラグの何れかが格納されているか否かを判定する。操作対応演出を実行中である場合、又は当該操作対応演出の実行中ではないものの継続フラグ及び非継続フラグの何れも格納されていない場合には、ステップS3102にて肯定判定をして前半パート用処理へ進む。そして、ステップS3103にて前半パート用処理を実行した後、本第6特殊演出用処理を終了する。これに対して、操作対応演出を実行中ではなく且つ継続フラグ及び非継続フラグの何れが格納されている場合には、ステップS3102にて否定判定をしてステップS3104に進み、後半パート用処理を実行した後、本第6特殊演出用処理を終了する。
次に、図106のフローチャートを参照して前半パート用処理について説明する。
(前半パート用処理)
前半パート用処理においては先ず、ステップS3201にて第6特殊演出における1回目の操作(以下、第1操作という)の有効期間中であるか否かを判定する。ステップS3201にて否定判定をした場合には、ステップS3202に進む。ステップS3202では第1操作の示唆を開始する示唆開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS3202にて否定判定をした場合には、そのまま本前半パート用処理を終了する。ステップS3202にて肯定判定をした場合には、ステップS3203に進む。
ステップS3203では第1操作の有効期間の設定処理を行う。この有効期間中は検知センサ791からの検知情報(検知信号)に基づいて操作ボタン721の操作が監視されることとなる。
続くステップS3204では第1操作の示唆開始処理を実行する。第1操作の示唆開始処理においては、スピーカ部27から操作を促すメッセージ(例えば「ボタンを押して」等の音声)を出力するように当該スピーカ部27を制御するとともに、表示制御装置142に第1操作の示唆開始コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952においては、当該示唆開始コマンドを受信したことに基づいて、図柄表示装置253の表示画面253aに操作示唆用の「押せ!!」のメッセージ、ボタンを示す操作示唆用の絵柄、残り有効期間を示すインジケータを表示するように当該図柄表示装置253を制御する。
その後は、ステップS3205にてホールド待機用処理を実行して本第6特殊演出用処理を終了する。本実施の形態に示す第6特殊演出においては、第1操作の完了後に2回目の操作(以下、第2操作)が示唆される。第1操作によって操作完了位置(最大押圧位置)に押し込まれた操作ボタン721については、当該操作完了位置にてホールドされ、初期位置への復帰が規制される。ここで、図107を参照して、当該規制に係る構成について補足説明する。
演出ボタン装置40の可動ベース741には、操作ボタン721を操作検知位置(最大押圧位置)にてホールドするホールド機構795が配設されている。ホールド機構795は、操作ボタン721の操作方向と直交する方向にスライド移動可能な可動片796と、当該可動片796をスライドさせる駆動部(ソレノイド)とを有している。ホールド機構795の可動片796は駆動部が非励磁となっている場合には操作ボタン721の動作軌道に重ならない退避位置に待機しており、駆動部が励磁されることで操作ボタン721の動作軌道に重なる突出位置へ移動する構成となっている。
図107(a)→図107(b)に示すように、ホールド機構795の駆動部が励磁されると、可動片796が退避位置から突出位置へ向けて移動し、その先端が操作ボタン721の縦壁に押し付けられた状態となる。この状態から操作ボタン721が最大押圧位置へ降下すると、図107(b)→図107(c)に示すように、可動片796の先端が操作ボタン721の側面に形成された溝部739に入り込み、可動片796と溝部739とが係合する。これにより、操作ボタン721が操作完了位置にホールドされ、操作前の位置への復帰が規制されることとなる。その後は、ホールド機構795の駆動部が非励磁となって可動片796が退避位置へ移動することで、操作ボタン721が上記コイルバネ745の付勢力によって操作前の位置へ復帰することとなる(図107(c)→図107(a)参照)。以下の説明では、ホールド機構795によって操作ボタン721の復帰が規制されている状態を「ホールド状態」、復帰が規制されていない状態を「フリー状態」として適宜区別する。
再び図106の説明に戻り、ステップS3201にて肯定判定をした場合、すなわち第1操作の有効期間中であると判定した場合には、ステップS3206に進む。ステップS3206では第1操作の有効期間が経過したタイミングであるか否かを判定する。ステップS3206にて否定判定をした場合には、ステップS3207に進む。ステップS3207では、検知センサ791からの検知情報に基づいて第1操作が行われたか否かを判定する。ステップS3207にて否定判定をした場合にはそのまま本前半パート用処理を終了する。ステップS3207にて肯定判定をした場合には、ステップS3208に進む。
ステップS3208では、第1操作の受付報知処理及び示唆終了処理を実行する。受付報知用処理においては、スピーカ部27から操作を有効に受け付けた旨を示す効果音を出力すべくスピーカ部27を制御する。操作示唆終了処理では表示制御装置142に操作示唆終了コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952は操作示唆終了コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置253を制御し、操作示唆用のメッセージ、ボタンを示す操作示唆用の絵柄、残り有効期間を示すインジケータの表示を終了させる。
続くステップS3209では操作対応演出実行処理を行う。この操作対応演出実行処理では、スピーカ部27から操作対応演出(キャラクタ画像のカットイン演出)用の効果音を出力させるとともに、表示制御装置142に操作対応演出用のコマンドを送信し、当該操作対応演出の実行期間(2sec)を設定する。表示制御装置142では当該コマンドを受信したことに基づいて、当該遊技回における当否結果に基づいて選定されたキャラクタ画像を表示画面253aに表示(カットイン表示)する。
その後は、ステップS3210にてRAM914の各種フラグ格納エリア933に継続フラグをセットして、本前半パート用処理を終了する。
ステップS3206の説明に戻り、当該ステップS3206にて肯定判定をした場合、すなわち第1操作が行われることなく当該第1操作の有効期間が経過した場合には、ステップS3211に進む。ステップS3211では第1操作の示唆終了処理を実行する。当該示唆終了処理では表示制御装置142に第1操作の示唆終了コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952は当該示唆終了コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置253を制御し、操作示唆用のメッセージ、ボタンを模した絵柄、残り有効期間を示すインジケータの表示を終了させる。
続くステップS3212ではホールド待機解除処理を実行する。具体的には、ホールド機構795の駆動部を非励磁とし、可動片796を退避位置へ復帰させる。続くステップS3213では、RAM914の各種フラグ格納エリア933に非継続フラグをセットして、本前半パート用処理を終了する。
次に、図108及び図109のフローチャートを参照して、ステップS3104(図105(b)参照)の後半パート用処理について説明する。
(後半パート用処理)
後半パート用処理においては先ず、ステップS3301にてRAM914の各種フラグ格納エリア933に継続フラグがセットされているか否かを判定する。ステップS3301にて肯定判定をした場合には、ステップS3302に進む。ステップS3302では、後半パートの開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS3302にて肯定判定をした場合には、ステップS3303に進む。ステップS3303では、演出ボタン装置40へ遊技者の注目を促す誘導演出の開始処理を実行し、その後、本後半パート用処理を終了する。誘導演出開始処理では、スピーカ部27から第2形態への切り替え用の効果音の出力を開始するとともに、表示制御装置142に誘導演出コマンドを出力する。表示制御装置142は誘導演出コマンドを受信したことに基づいて、図柄表示装置253の表示画面253aに誘導演出用の動画の表示を開始する。誘導演出用の動画は、演出ボタン装置40が第1形態から第2形態に切り替わるアニメーション動画である。
ステップS3302にて否定判定をした場合、すなわち後半パートの開始タイミングでない場合には、ステップS3304にて継続用処理を実行した後、本後半パート用処理を終了する。この継続用処理については後述する。
ステップS3301の説明に戻り、当該ステップS3301にて否定判定をした場合、すなわちRAM914の各種フラグ格納エリア933に継続フラグが格納されていない場合には、ステップS3305に進む。ステップS3305ではRAM914の各種フラグ格納エリア933に非継続フラグが格納されているか否かを判定する。非継続フラグが格納されていない場合には、ステップS3305にて否定判定をしてそのまま本後半パート用処理を終了する。ステップS3305にて肯定判定をした場合には、ステップS3306にて非継続用処理を実行した後、本後半パート用処理を終了する。非継続用処理では、演出ボタン装置40にて第1操作が行われなかった場合の代替演出(操作非対応演出)を実行すべく、スピーカ部27、ランプ部24、表示制御装置142を制御する。
次に、図109のフローチャートを参照して、ステップS3304の継続用処理について説明する。
(継続用処理)
継続用処理においては先ず、ステップS3401にて第2の操作の有効期間中であるか否かを判定する。ステップS3401にて否定判定をした場合には、ステップS3402に進む。ステップS3402では演出ボタン装置40を第2形態に切り替える切替猶予期間が経過したタイミングであるか否かを判定する。ステップS3402にて否定判定をした場合には、ステップS3403に進む。ステップS3403では、第2形態への切替開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS3403にて否定判定をした場合にはそのまま本継続用処理を終了する。
ステップS3403にて判定をした場合には、ステップS3404にて演出ボタン装置40を第2形態に切り替える切替処理を実行する。その後は、ステップS3405にてホールド解除処理を実行する。ホールド解除処理では、ホールド機構795の駆動部を非励磁として可動片796を退避位置へ復帰させる。その後は、ステップS3406にて切替猶予期間の設定処理を実行して、本継続用処理を終了する。演出ボタン装置40を第1形態から第2形態に切り替える際の所要期間が0.5secとなっている。上記切替猶予期間は、この所要期間よりも長い期間となるように設定されている。そして、猶予期間が経過するタイミングで上述した誘導演出が完了することとなる。
ステップS3402の説明に戻り、当該ステップS3402にて肯定判定をした場合、すなわち第2形態への切替猶予期間の経過タイミングである場合には、ステップS3407に進む。ステップS3407では第2形態への切り替えが完了しているか否かを判定する。ステップS3407にて肯定をした場合にはステップS3408に進む。ステップS3408では、第2操作の有効期間の設定処理を行う。その後は、ステップS3409にて第2操作の示唆開始処理を実行して、本継続用処理を終了する。
第2操作の示唆開始処理においては、スピーカ部27から操作を促すメッセージ(例えば「ボタンを押して」等の音声)を出力するように当該スピーカ部27を制御するとともに、表示制御装置142に操作示唆開始コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952においては、当該操作示唆開始コマンドを受信したことに基づいて、図柄表示装置253の表示画面253aに操作示唆用の「一撃!!」等のメッセージ、第2形態となっているボタンを模した絵柄、残り有効期間を示す期間インジケータを表示するように当該図柄表示装置253を制御する。つまり、猶予期間の経過に伴って上述した誘導演出が終了し、操作示唆に移行することとなる。
ステップS3407の説明に戻り、当該ステップS3407にて否定判定をした場合には、ステップS3410に進む。ステップS3410では演出ボタン装置40を第1形態に切り替える切替処理を実行する。つまり、操作ボタン721の動きが手で妨げられる等して第2形態への切り替えが上記猶予期間内に完了しなかった場合には、第2形態への切り替えがキャンセルされることとなる。
その後は、ステップS3411にて代替演出実行処理を行い、本継続用処理を終了する。代替演出実行処理により、演出ボタン装置40の操作に非対応となる代替演出が実行されることとなる。
ステップS3401の説明に戻り、当該ステップS3401にて肯定判定をした場合、すなわち第2操作の有効期間中である場合には、ステップS3412に進む。ステップS3412では、第2操作の有効期間が経過したタイミングであるか否かを判定する。ステップS3412にて否定判定をした場合には、ステップS3413に進む。
ステップS3413では検知センサ791からの検知情報に基づいて操作ボタン721が操作されたか否かを判定する。操作が行われていない場合にはステップS3413にて否定判定をして本継続用処理を終了する。操作が行われている場合にはステップS3413にて肯定判定をしてステップS3414に進む。ステップS3414では、第2操作の受付報知処理及び示唆終了処理を実行する。受付報知用処理においては、スピーカ部27から操作を有効に受け付けた旨を示す効果音を出力すべくスピーカ部27を制御する。操作示唆終了処理では表示制御装置142に操作示唆終了コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952は操作示唆終了コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置253を制御し、操作示唆用のメッセージ、ボタンを示す操作示唆用の絵柄、残り有効期間を示すインジケータの表示を終了させる。
続くステップS3415では操作対応演出実行処理を行う。操作対応演出実行処理では、今回の遊技回の遊技結果を遊技者に明示する演出を実行する。具体的には、当たり結果である場合には第1可動演出装置300による発光演出(確定演出)を実行するとともに表示画面253aの中央に「V」の文字を表示し、外れ結果である場合には「残念」の文字を表示する。その後は、ステップS3416に進み、RAM914の各種フラグ格納エリア933に格納されている継続フラグを消去して本継続用処理を終了する。
ステップS3412の説明に戻り、当該ステップS3412にて肯定判定をした場合、すなわち第2操作が行われることなく当該第2操作の有効期間が経過した場合には、ステップS3417に進む。ステップS3417では第2操作の示唆終了処理を実行する。当該示唆終了処理では表示制御装置142に第1操作の示唆終了コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952は当該示唆終了コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置253を制御し、操作示唆用のメッセージ、ボタンを模した絵柄、残り有効期間を示すインジケータの表示を終了させる。
続くステップS3418では、演出ボタン装置40を第1形態に切り替える切替処理を実行する。その後は、ステップS3419にて代替演出の実行処理を行った後、本継続用処理を終了する。代替演出においては当たり結果/外れ結果に関係なく上記第1可動演出装置300による発光演出は実行されない。
ここで、図110を参照し、第6特殊演出の流れについて説明する。図110(a)群は表示画面253a及び第1可動演出装置300を示す概略図、図110(b)群は演出ボタン装置40を示す概略図である。なお、図110に示す例では、第6特殊演出(詳しくは第6特殊演出Y)が実行される遊技回が当たり結果に対応しており、図110(1)→図110(2)→図110(3)→図110(4)→図110(5)の順に第6特殊演出が進行している。
図柄表示装置253の表示画面253aにて図柄の変動表示態様がリーチ表示となった後のタイミングでは、表示画面253aに操作ボタン721を模したボタンアイコンと、操作示唆用のメッセージ(例えば「押せ!!」)と、残りの操作有効期間を示すインジケータとが表示される。操作有効期間中に操作ボタン721が操作された場合には、当該操作に基づいてキャラクタのカットイン画像が表示される。例えば、図110に示す例では、当たり結果に対応する遊技回であり、「激熱」の文字が付された旗を持った女の子の画像が表示画面253aの中央に表示されている。この1回目の操作(第1操作)によって操作ボタン721が操作検知位置(最大押圧位置)に到達した際に、ホールド機構795によって操作ボタン721がホールドされ、初期位置への復帰が規制されることとなる。つまり、操作ボタン721は当該操作ボタン721から遊技者の手が離れた後も操作検知位置(最大押圧位置)に留まることとなる。当該カットイン表示の完了後は、第6特殊演出が前半パートから後半パートへ移行することとなる。
なお、第6特殊演出における前半パートの演出については、第6特殊演出以外の操作対応演出としても発生し得る構成、すなわち前半パートに相当する演出が単独でも発生し得る構成となっている。このため、遊技者は当該前半パートから今回の演出が第6特殊演出であることを特定することは困難となっている。
後半パートへ移行した後は、表示画面253aにおける表示が女の子の画像から上述した誘導演出用のアニメーション動画に切り替わる。この動画によって演出ボタン装置40の切り替えが発生し得る状況であることが遊技者に示唆され、演出ボタン装置40への注目が促される。当該誘導演出が開始されてからある程度のインターバルを経て演出ボタン装置40の第1形態から第2形態への切り替えが開始される。具体的には、ホールド機構795による移動規制が解除されるとともにステッピングモータ753が駆動制御されることで、操作ボタン721が上昇する。
第2形態への切り替えが完了したタイミングでは上記誘導演出が終了し、操作ボタン721の操作示唆が開始される。例えば、表示画面253aに第2形態となっている操作ボタン721を模したボタンアイコンと、操作示唆用のメッセージ(例えば「一撃!!」)と、残りの操作有効期間を示すインジケータとが表示される。
上述したように図110に示す例では遊技回が当たり結果に対応している。このため、操作有効期間中に遊技者が操作ボタン721を操作することで、第1可動演出装置300による発光演出が実行され、表示画面253aには当たり結果であることを示す「V」の文字が表示されることとなる。これにより、当該遊技回が当たり結果である旨が遊技者に明示されている。
次に、図111を参照して、第6特殊演出において演出ボタン装置40を第1形態から第2形態に切り替える際の流れについて補足説明する。図111は演出ボタン装置40を第1形態から第2形態に切り替える際の流れを例示したタイミングチャートである。
第6特殊演出(前半パート)開始後のte1のタイミングでは操作ボタン721の操作示唆が開始され、当該操作示唆の開始に併せてホールド機構795の駆動部が非励磁→励磁に切り替わっている。その後のte2のタイミングでは遊技者によって操作ボタン721が操作され、直後のte3のタイミングでは操作ボタン721が下限位置(操作検知位置)へ到達している。これにより、上述したカットイン表示が実行される。
このタイミングでは、既にホールド機構795がホールド待機の状態となっており、操作ボタン721がホールド機構795によって下限位置にホールドされることとなる。その後のte4のタイミングでは遊技者の手が操作ボタン721から離れて押圧が解消されてはいるものの、操作ボタン721はホールド機構795によってホールドされているため、上限位置(初期位置)へ復帰することはない。
カットイン表示が終了して後半パートに移った後のte5のタイミングでは、ホールド機構795の駆動部が励磁→非励磁に切り替わるとともに、ステッピングモータ753への駆動信号の出力が開始される。これにより、操作ボタン721が上限位置(初期位置)へ向けた移動を開始し、可動ベース741についても下限位置から上限位置へ向けた移動を開始する。
ここで、演出ボタン装置40においては、姿勢の安定性の観点からステッピングモータ753が動作を開始してから可動ベース741が上昇を開始するまでに若干のタイムラグが生じる構成となっている(例えば図53等参照)。しかしながら、当該タイムラグ中は、先ずコイルバネ745の付勢力によって操作ボタン721が単独で上昇し、その後はコイルバネ745の付勢力によって操作ボタン721が上昇するとともにステッピングモータ753の駆動力によって可動ベース741が上昇する。これにより、切れ目のない連続した動きによってストロークの拡張が実現されるとともに、操作ボタン721及び可動ベース741を同時並列的に移動させること(上昇期間を重複させること)によりストローク拡張時の応答性の向上が実現されている。
上述の如く演出ボタン装置40が第1形態/第2形態に切り替わる構成とすれば、演出ボタン装置40の見た目のインパクトを強化して演出ボタン装置40自体に注目が向くように促すことができる。ここで、第1形態→第2形態へ切り替える際の操作ボタン721の変位量を大きくすることは第2形態への切り替え時のインパクトを強化する上で有利である。しかしながら、単に変位量を大きくした場合には第2形態における演出ボタン装置40の強度確保が困難となると懸念される。これは、演出ボタン装置40の故障等の要因になるため好ましくない。この点、本実施の形態に示す構成では、第2形態への切り替え前の予備動作として操作ボタン721を第1形態における当該操作ボタン721の待機位置(初期位置又は上限位置)よりも奥側の所定位置(下限位置)に留める構成とすることにより、第2形態への切り替え時の変位量を稼ぐことができる。これにより、上記構造上の懸念を解消しつつ、注目度向上効果を一層好適に発揮させることが可能となる。
<変形例1>
上記第6の実施の形態では、1回目の操作(第1操作)→2回目の操作(第2操作)が連続する場合に、1回目の操作によって操作検知位置(最大押圧位置)に到達した操作ボタン721をホールドする構成とした。つまり、第2形態への切替前に操作ボタン721を一旦降下させるための手段として遊技者の操作を利用した。これを変更し、第2形態への切替前にモータ等のアクチュエータを用い操作ボタン721を操作検知位置へ一旦降下させる構成とすることも可能である。このような構成によれば、第2形態への切替を前提とした第6特殊演出については、操作ボタン721の連続操作を必須とする必要はなく、上記前半パートを省略できる。
なお、前半パートを後半パートの準備パートとする上では、第1操作に基づく操作対応演出を省略し、第1操作=第2操作の準備操作とすることも可能である。
<変形例2>
全ストロークをステッピングモータ753による駆動範囲とする場合には、操作ボタン721が下限位置に到達した場合にステッピングモータ753を静止制御することで当該操作ボタン721を下限位置に留める構成としてもよいし、ステッピングモータ753への駆動信号の出力を停止し操作ボタン721が自重によって下限位置に留まる構成としてもよい。
<変形例3>
操作検知位置(最大押圧位置)に到達した操作ボタン721の初期位置への復帰を規制するための具体的構成については任意である。例えば、可動片796と溝部739とを係合させることで初期位置への復帰を規制する構成に代えて、磁石等の磁力により吸着することで初期位置への復帰を規制する構成とすることも可能である。
<変形例4>
上記第6の実施の形態では、演出ボタン装置40の第1形態から第2形態への切り替えに際して操作ボタン721を上限位置へ移動させる動作期間と可動ベース741を上限位置へ移動させる動作期間とを重複させる構成としたが、各動作期間をどのように重複させるかについては任意に変更してもよい。例えば、演出ボタン装置40の第1形態から第2形態への切り替えに際して切替初期に操作ボタン721を上限位置へ移動させる構成に代えて、切替終期に操作ボタン721を上限位置へ移動させる構成とすることも可能である。また、演出ボタン装置40の第1形態から第2形態への切り替えに際して操作ボタン721を上限位置へ移動させる動作期間が可動ベース741を上限位置へ移動させる動作期間と一部重複させる構成に代えて、操作ボタン721を上限位置へ移動させる動作期間全体と可動ベース741を上限位置へ移動させる動作期間全体とを重複させる構成とすることも可能である。
<変形例5>
上記第6の実施の形態では、演出ボタン装置40の第1形態から第2形態への切り替えに際して操作ボタン721を上限位置へ移動させる動作期間と可動ベース741を上限位置へ移動させる動作期間とを重複させる構成としたが、これに限定されるものではない。演出ボタン装置40の第1形態から第2形態への切り替えに際して操作ボタン721を上限位置へ移動させる動作期間と可動ベース741を上限位置へ移動させる動作期間とを重複させない構成とすることも可能である。例えば、演出ボタン装置40の第1形態から第2形態への切り替えに際して、操作ボタン721を上限位置へ移動させた後に可動ベース741を上限位置へ移動させる構成としたり、可動ベース741を上限位置に移動させた後に操作ボタン721を上限位置へ移動させる構成としたりすることも可能である。
<変形例6>
上記第6の実施の形態では、操作ボタン721のホールド解除(初期位置への移動規制解除)と同時にステッピングモータ753の駆動を開始する構成としたが、ホールド解除に先行してステッピングモータ753の駆動を開始する構成とすることも可能である。但し、第2形態への切替のインパクトを強化する上では第2形態への切り替えが事前に露呈しないように、ステッピングモータ753の先行動作を遊技者が識別困難となるようにすることが好ましい。
<第7の実施の形態>
上記各実施の形態に示したように、演出ボタン装置40を第2形態に切り替えた状態(操作ストロークを拡張した状態)での操作に基づいて可動演出装置連動の操作対応演出が実行される構成とすることは、遊技への注目度の向上を図る上で有利である。但し、このような挙動が遊技回演出の最終局面で発生する場合には、操作→可動演出装置非動作となることで外れ結果濃厚となり、高まった期待の反動としてネガティブな印象が残りやすくなると懸念される。これは、第2形態となった場合の操作を控えたり、更には第1形態における操作を控えたりするといった要因になり得る。他方で、第2形態における操作の示唆が当たり結果に直結する構成とした場合には、演出ボタン装置40を操作する意義が薄れるだけでなく、操作機会すなわち演出ボタン装置40の形態切替機能を発揮させる機会が大きく減ると想定される。本実施の形態では、これらの事情に配慮した工夫がなされていることを特徴の1つとしている。具体的には、第2形態における操作に対応付けられた操作対応演出である第7特殊演出が特徴的なものとなっている。以下、図112を参照し、第7特殊演出の概要について説明する。なお、上記各実施の形態と共通の構成については基本的に説明を省略する。
第7特殊演出は、リーチ表示が発生する遊技回演出の最終局面にて発生する演出であり、主として当否抽選の結果が外れ結果である場合に実行される第7特殊演出Xと、主として当否抽選の結果が当たり結果である場合に実行される第7特殊演出Yと、当否抽選の結果が当たり結果である場合にのみ実行される第7特殊演出Zとに大別される。
第7特殊演出Xでは、演出ボタン装置40を第1形態から第2形態に切り替えた後に操作ボタン721の操作が示唆され、当該操作に従って操作ボタン721が操作された場合に第3可動演出装置803が非動作となる。つまり、第7特殊演出Xは外れ濃厚の演出となっている。これに対して、第7特殊演出Yでは、演出ボタン装置40を第1形態から第2形態に切り替えた後に操作ボタン721の操作が示唆され、当該示唆に従って操作ボタン721が操作された場合に第3可動演出装置803が動作する構成となっている。つまり、第7特殊演出Yは当たり濃厚の演出となっている。
第7特殊演出X及び第7特殊演出Yについては、何れも演出ボタン装置40の第2形態への切替回数は1回となっている。これに対して、第7特殊演出Zは、演出ボタン装置40の第2形態への切替回数が2回となっている。具体的には、演出ボタン装置40を第1形態から第2形態に切り替えた後に、操作示唆に従って操作ボタン721が操作された場合であっても第3可動演出装置803が動作しない構成となっている点では第7特殊演出Xと同様であるものの、その後、演出ボタン装置40が再び第2形態に切り替わり、当該切替後に操作示唆に従って操作ボタン721が操作された場合には第3可動演出装置803が動作する構成となっている。つまり、第7特殊演出X及び第7特殊演出Yについては1部構成となっているのに対して、第7特殊演出Zについては第7特殊演出Xに相当する演出を実行した後に、当該第7特殊演出固有の演出を実行する2部構成となっている。そして、この第7特殊演出Zについては当たり結果の場合にのみ発生する演出となっているため、2回目の操作示唆によって第3可動演出装置803が動作した場合には当たり確定となる。
なお、以下の説明においては便宜上、第7特殊演出X及び第7特殊演出Yと第7特殊演出Zの前半部分とを「第1パート」、第7特殊演出Zの後半部分を「第2パート」として区別する。
次に、図113〜図117のフローチャートを参照して、報知・演出制御装置143のMPU912にて実行される第7特殊演出用の処理(第7特殊演出用処理)について説明する。第7特殊演出用処理は、MPU912にて定期処理の一環として実行される処理である。
(第7特殊演出用処理)
図113に示すように、第7特殊演出用処理においては先ず、ステップS3501にて今回の遊技回が第7特殊演出に対応する遊技回であるか否かを判定する。ステップS3501にて否定判定をした場合には、そのまま本第7特殊演出用処理を終了する。ステップS3501にて肯定判定をした場合には、ステップS3502に進む。
ステップS3502では、第1パートの開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS3502にて肯定判定をした場合にはステップS3503に進み、演出ボタン装置40へ遊技者の注目を促す誘導演出の開始処理を実行する。誘導演出開始処理では、スピーカ部27から第2形態への切り替え用の効果音の出力を開始するとともに、表示制御装置142に誘導演出コマンドを出力する。表示制御装置142は誘導演出コマンドを受信したことに基づいて、図柄表示装置253の表示画面253aに誘導演出用の動画の表示を開始する。誘導演出用の動画は、演出ボタン装置40が第1形態から第2形態に切り替わるアニメーション動画である。また、ステップS2503の誘導演出開始処理においては、第3可動演出装置803を消灯状態から点灯状態又は点滅状態に切り替える。
ステップS3503の処理を実行した後、又はステップS3502にて否定判定をした場合には、ステップS3504に進む。ステップS3504では第1パート中であるか否かを判定する。ステップS3504にて肯定判定をした場合にはステップS3505にて第1パート用処理を実行した後に本第7特殊演出用処理を終了する。ステップS3504にて否定判定をした場合にはステップS3506にて第2パート用処理を実行した後、本第7特殊演出用処理を終了する。
(第1パート用処理)
図114に示すように、第1パート用処理においては先ず、ステップS3601にて1回目の操作(以下、第1操作という)有効期間中であるか否かを判定する。ステップS3601にて否定判定をした場合にはステップS3602に進む。ステップS3602では、演出ボタン装置40を第2形態に切り替える切替猶予期間が経過したタイミングであるか否かを判定する。ステップS3602にて否定判定をした場合には、ステップS3603に進む。ステップS3603では、第2形態への切替開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS3603にて否定判定をした場合にはそのまま本第1パート用処理を終了する。
ステップS3603にて判定をした場合には、ステップS3604にて演出ボタン装置40を第2形態に切り替える切替処理を実行する。その後は、ステップS3605にて切替猶予期間の設定処理を実行して、本第1パート用処理を終了する。演出ボタン装置40を第1形態から第2形態に切り替える際の所要期間が0.5secとなっている。上記切替猶予期間は、この所要期間よりも長い期間となるように設定されている。なお、猶予期間が経過するタイミングで上述した誘導演出が完了することとなる。
ステップS3602の説明に戻り、当該ステップS3602にて肯定判定をした場合、すなわち第2形態への切替猶予期間の経過タイミングである場合には、ステップS3606に進む。ステップS3606では第2形態への切り替えが完了しているか否かを判定する。ステップS3606にて肯定をした場合にはステップS3607に進む。ステップS3607では、第1操作の有効期間の設定処理を行う。その後は、ステップS3608にて第1操作の示唆開始処理を実行して、本第1パート用処理を終了する。
第1操作の示唆開始処理においては、スピーカ部27から操作を促すメッセージ(例えば「ボタンを押して」等の音声)を出力するように当該スピーカ部27を制御するとともに、表示制御装置142に操作示唆開始コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952においては、当該操作示唆開始コマンドを受信したことに基づいて、図柄表示装置253の表示画面253aに操作示唆用の「押せ!!」等のメッセージ、第2形態となっているボタンを模した絵柄、残り有効期間を示す期間インジケータを表示するように当該図柄表示装置253を制御する。つまり、猶予期間の経過に伴って上述した誘導演出が終了し、操作示唆に移行することとなる。
ステップS3606の説明に戻り、当該ステップS3606にて否定判定をした場合には、ステップS3609に進む。ステップS3609では演出ボタン装置40を第1形態に切り替える切替処理を実行する。つまり、操作ボタン721の動きが手で妨げられる等して第2形態への切り替えが上記猶予期間内に完了しなかった場合には、第2形態への切り替えがキャンセルされることとなる。
その後は、ステップS3610にて代替演出実行処理を行い、本第1パート用処理を終了する。代替演出実行処理により、演出ボタン装置40の操作に非対応となる代替演出が実行されることとなる。
ステップS3601の説明に戻り、当該ステップS3601にて肯定判定をした場合、すなわち第1操作の有効期間中である場合には、ステップS3611に進む。ステップS3611では、第1操作の有効期間が経過したタイミングであるか否かを判定する。ステップS3611にて否定判定をした場合には、ステップS3612に進む。ステップS3612では検知センサ791からの検知情報に基づいて操作ボタン721が操作されたか否かを判定する。操作が行われていない場合にはステップS3612にて否定判定をして本第1パート用処理を終了する。操作が行われている場合にはステップS3612にて肯定判定をしてステップS3613に進む。ステップS3613では、第1操作の受付報知処理及び示唆終了処理を実行する。受付報知用処理においては、スピーカ部27から操作を有効に受け付けた旨を示す効果音を出力すべくスピーカ部27を制御する。操作示唆終了処理では表示制御装置142に操作示唆終了コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952は操作示唆終了コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置253を制御し、操作示唆用のメッセージ、ボタンを示す操作示唆用の絵柄、残り有効期間を示すインジケータの表示を終了させる。
続くステップS3614では第1操作対応演出実行処理を行う。第1操作対応演出実行処理では、今回の第7特殊演出が第7特殊演出Yである場合には第3可動演出装置803を点灯状態又は点滅状態に維持したまま表示画面253aの中央へ向けて移動させる。これにより、当たり結果となる期待度が大きく上昇することとなる。これに対して、今回の第7特殊演出が第7特殊演出X又は第7特殊演出Zである場合には、第3可動演出装置803を待機位置に停留させたまま当該第3可動演出装置を消灯状態に切り替える。これにより、当たり結果となる期待度が低下することとなる。
ステップS3614にて第1操作対応演出実行処理を行った後は、ステップS3615に進む。ステップS3614では、今回の第7特殊演出が第7特殊演出Zであるか否かを判定する。ステップS3614にて否定判定をした場合には、そのまま本第1パート用処理を終了する。ステップS3614にて肯定判定をした場合には、ステップS3616にてRAM914の各種フラグ格納エリア933に第2パート移行フラグをセットして、本第1パート用処理を終了する。
ステップS3611の説明に戻り、当該ステップS3611にて肯定判定をした場合、すなわち第1操作が行われることなく当該第1操作の有効期間が経過した場合には、ステップS3617に進む。ステップS3617では第1操作の示唆終了処理を実行する。当該示唆終了処理では表示制御装置142に第1操作の示唆終了コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952は当該示唆終了コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置253を制御し、操作示唆用のメッセージ、ボタンを模した絵柄、残り有効期間を示すインジケータの表示を終了させる。
続くステップS3618では、演出ボタン装置40を第1形態に切り替える切替処理を実行する。その後は、ステップS3619にて代替演出の実行処理を行った後、本第1パート用処理を終了する。代替演出においては当たり結果/外れ結果等に関係なく上記第3可動演出装置803による連動演出は実行されない。
次に、図115のフローチャートを参照して、ステップS3506の第2パート用処理について説明する。
(第2パート用処理)
第2パート用処理においては先ず、ステップS3701にて第2操作の有効期間中であるか否かを判定する。ステップS3701にて否定判定をした場合には、ステップS3702に進む。ステップS3702では第2形態への切替猶予期間の経過タイミングであるか否かを判定する。ステップS3702にて否定判定をした場合には、ステップS3703に進む。ステップS3703では第2形態への切替中であるか否かを判定する。ステップS3703にて否定判定をした場合には、ステップS3704に進む。ステップS3704では切替契機有効期間中であるか否かを判定する。本実施の形態では、操作ボタン721が操作検知位置から外れていること、すなわち検知センサ791からの検知信号がOFFとなっていることが第2形態への切替契機として設定されており、切替契機が成立しているかの判定を行う期間が第2パート開始後3secが経過するまでと規定されている。ステップS3704にて肯定判定をした場合にはステップS3705に進む。
ステップS3705では検知センサ791からの検知信号に基づいて操作ボタン721が操作検知位置から外れているか(OFFとなっているか)を判定する。ステップS3705にて否定判定をした場合には、そのまま本第2パート用処理を終了する。ステップS3705にて肯定判定をした場合には、ステップS3706に進み、第2形態への切替開始処理を実行する。ここで、図116を参照して第2形態への切替処理を実行する。
(第2形態への切替開始処理)
第2形態への切替開始処理においては先ず、ステップS3801にて切替契機有効期間が残っているか否かを判定する。例えば、遊技者が操作ボタン721から手を離して後半パート開始前に当該操作ボタン721が初期位置に復帰している場合には切替契機有効期間が残っていると判定され、その残り期間は3secとなる。また、後半パート開始してから3secを経過したタイミングで操作ボタン721がOFFとなった場合には切替有効期間が残っていないと判定される(残り期間は0secとなる)。
ステップS3801にて肯定判定をした場合にはステップS3802に進む。ステップS3802では低速駆動処理を実行する。本実施の形態ではステッピングモータ753の駆動制御態様として当該ステッピングモータ753を低速(第1速度)で回転させる低速駆動制御態様と、当該ステッピングモータ753を高速で回転させる高速駆動制御態様とが設けられている。ステップS3802に示す低速駆動処理は、低速駆動制御態様による駆動制御処理であり、当該処理によってステッピングモータ753が低速で回転することとなる。これにより、可動ベース741が低速で上昇することとなる。
続くステップS3803ではRAM914の各種フラグ格納エリア933に速度変更フラグをセットする。詳細については後述するが、当該速度変更フラグがセットされることで、ステッピングモータ753の駆動制御態様が途中で低速駆動制御態様から高速駆動制御態様に切り替えられることとなる。その後は、ステップS3804にて低速駆動期間の設定処理を実行し、本切替開始処理を終了する。低速駆動期間の設定処理では、ROM913に記憶されているマップ、具体的には残り期間と低速駆動期間との関係を示すマップを参照して、低速駆動期間を設定する。詳細については後述するが、このマップにおいては残り期間が長いほど低速駆動期間が長く、残り期間が短いほど低速駆動期間が短くなるように構成されている。
ステップS3801の説明に戻り、当該ステップS3801にて否定判定をした場合、すなわち残り期間が0である場合には、ステップS3805にて高速駆動処理を実行した後、本切替開始処理を終了する。ステップS3805に示す高速駆動処理は、高速駆動制御態様による駆動制御処理であり、当該処理によってステッピングモータ753が高速(第2速度)で回転することとなる。これにより、可動ベース741が高速で上昇することとなる。
なお、上記第1速度及び第2速度については、何れも第1パートにおいて演出ボタン装置40を第2形態に切り替える場合のステッピングモータ753の回転速度(第3速度)よりも遅くなるように差が設けられている。既に説明したように、後半パートにおいて第2形態への切替が発生する場合には事実上当たり結果が明示されることとなる。上述如く後半パートにおける第2形態への切り替えを意図的に遅延させた理由は、第2形態への切り替えを楽しむゆとりを確保することにある。
図115の説明に戻り、ステップS3706にて第2形態への切替開始処理を実行した後は、ステップS3707にて切替猶予期間の設定処理を実行し、ステップS3708にて誘導演出開始処理を実行した後、本第2パート用処理を終了する。第7特殊演出における第2パートにおいては、演出ボタン装置40を第1形態から第2形態に切り替える際の所要期間が5secとなっている。上記切替猶予期間は、この所要期間よりも長い期間となるように設定されている。つまり、第1パートよりも所要期間及び猶予期間が長くなっている。また、誘導演出については、上記ステップS3503にて実行される誘導演出と基本的には同様の動画であるものの、アニメーションにおけるボタンの変形速度は当該ステップS3505よりも遅くなるように変更されている。また、当該アニメーションの冒頭では、第7特殊演出が継続する旨を示すカットイン表示が実行される。なお、猶予期間が経過するタイミングで上述した誘導演出が完了することとなる。
ステップS3704の説明に戻り、当該ステップS3704にて否定判定をした場合には、ステップS3709に進む。ステップS3709では切替契機有効期間が経過したタイミングであるか否かを判定する。ステップS3709にて否定判定をした場合には、そのまま本第2パート用処理を終了する。ステップS3709にて肯定判定をした場合には、後述するステップS3715の代替演出実行処理を行った後、本第2パート用処理を終了する。
ステップS3703の説明に戻り、当該ステップS3703にて肯定判定をした場合、すなわち演出ボタン装置40を第2形態に切り替えている最中である場合には、ステップS3710にて切替速度変更処理を実行した後、本第2パート用処理を終了する。ここで、図117のフローチャートを参照して、切替速度変更処理について説明する。
(切替速度変更処理)
切替速度変更処理においては先ず、ステップS3901にてRAM914の各種フラグ格納エリア933に速度変更フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS3901にて否定判定をした場合には、そのまま本切替速度変更処理を終了する。ステップS3901にて肯定判定をした場合には、ステップS3902に進む。
ステップS3902では、ステップS3804にて設定した低速駆動期間を経過したタイミングであるか否かを判定する。ステップS3902にて否定判定をした場合には、そのまま本切替速度変更処理を終了する。ステップS3902にて肯定判定をした場合には、ステップS3903にて高速駆動処理を実行した後、本切替速度変更処理を終了する。高速駆動処理を実行することで、ステッピングモータ753が低速回転から高速回転に切り替わり、可動ベース741(操作ボタン721)の上昇速度が低速→高速に切り替わることとなる。
ここで、図118を参照して、低速/高速の切替パターンについて補足説明する。図118は、第7特殊演出Zが実行される場合の遊技の流れを示すタイミングチャートである。
図118に示す例では、tf1のタイミングにて操作対応演出が実行され、tf2のタイミングにて第2パートへ移行している。第2パートへの移行に伴って上述した切替契機有効期間となる。第2パートへ移行するまでに操作ボタン721の初期位置への復帰が完了している場合(検知センサ791がOFFとなっている場合)には、第2パートの開始タイミングにてステッピングモータ753が低速回転を開始する。これにより、可動ベース741(操作ボタン721)が低速で上昇を開始することとなる。この場合には、低速駆動期間が最も長くなり、当該低速駆動期間が経過したtf6のタイミングでステッピングモータ753の動作が低速から高速に切り替わる。その後、tf7のタイミングにて可動ベース741が上限位置に達し、ステッピングモータ753が停止する。
これに対して、図118の1点鎖線に示すように切替契機有効期間中のtf3のタイミングで操作ボタン721の初期位置への復帰が完了した場合(検知センサ791がOFFとなった場合)には、当該tf3のタイミングにてステッピングモータ753が低速回転を開始する。これにより、可動ベース741(操作ボタン721)が低速で上昇を開始することとなる。この場合には、tf2のタイミングにて低速で動作が開始された場合と比較して、低速駆動期間が短くなり、当該低速駆動期間が経過したtf5のタイミングでステッピングモータ753の動作が低速から高速に切り替わる。その後、tf7のタイミングにて可動ベース741が上限位置に達し、ステッピングモータ753が停止することとなる。
次に、図118の2点鎖線に示すように切替契機有効期間が終了するtf4のタイミングで操作ボタン721の初期位置への復帰が完了した場合(検知センサ791がOFFとなった場合)には、当該tf4のタイミングにてステッピングモータ753が高速回転を開始する。これにより、可動ベース741が高速で上昇を開始することとなる。この場合、低速駆動期間は0となる。その後、tf7のタイミングにて可動ベース741が上限位置に達し、ステッピングモータ753が停止することとなる。
このように、本実施の形態では、切替契機有効期間中の何れのタイミングにて操作ボタン721の初期位置への復帰が完了した場合(検知センサ791がOFFとなった場合)であっても、第2パート開始から可動ベース741の移動が完了するタイミング(tf7のタイミング)までの期間が同一となるように設定されている。第2パートにおいては、遊技者が操作ボタン721から手を離すタイミングによって第2形態への切り替えが開始されるタイミングが相違することとなるが、このような多様性を許容しつつ、第2パートにおける演出の流れが過度に多様化することを抑制する工夫である。
図115のステップS3702の説明に戻り、当該ステップS3702にて肯定判定をした場合、すなわち第2形態への切替猶予期間の経過タイミングである場合には、ステップS3711に進む。ステップS3711では第2形態への切り替えが完了しているか否かを判定する。ステップS3711にて肯定をした場合にはステップS3712に進む。ステップS3712では、第2操作の有効期間の設定処理を行う。その後は、ステップS3713にて第2操作の示唆開始処理を実行して、本第2パート用処理を終了する。
第2操作の示唆開始処理においては、スピーカ部27から操作を促すメッセージ(例えば「ボタンを押して」等の音声)を出力するように当該スピーカ部27を制御するとともに、表示制御装置142に操作示唆開始コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952においては、当該操作示唆開始コマンドを受信したことに基づいて、図柄表示装置253の表示画面253aに操作示唆用の「一撃!!」等のメッセージ、第2形態となっているボタンを模した絵柄、残り有効期間を示す期間インジケータを表示するように当該図柄表示装置253を制御する。つまり、猶予期間の経過に伴って上述した誘導演出が終了し、操作示唆に移行することとなる。
ステップS3711の説明に戻り、当該ステップS3711にて否定判定をした場合には、ステップS3714に進む。ステップS3714では演出ボタン装置40を第1形態に切り替える切替処理を実行する。つまり、操作ボタン721の動きが手で妨げられる等して第2形態への切り替えが上記猶予期間内に完了しなかった場合には、第2形態への切り替えがキャンセルされることとなる。
その後は、ステップS3715にて代替演出実行処理を行い、本第2パート用処理を終了する。代替演出実行処理により、演出ボタン装置40の操作に非対応となる代替演出が実行されることとなる。
ステップS3701の説明に戻り、当該ステップS3701にて肯定判定をした場合、すなわち第2操作の有効期間中である場合には、ステップS3716に進む。ステップS3716では、第2操作の有効期間が経過したタイミングであるか否かを判定する。ステップS3716にて否定判定をした場合には、ステップS3717に進む。
ステップS3717では検知センサ791からの検知情報に基づいて操作ボタン721が操作(第2操作)されたか否かを判定する。第2操作が行われていない場合にはステップS3717にて否定判定をして本第2パート用処理を終了する。第2操作が行われている場合にはステップS3717にて肯定判定をしてステップS3718に進む。ステップS3718では、第2操作の受付報知処理及び示唆終了処理を実行する。受付報知用処理においては、スピーカ部27から操作を有効に受け付けた旨を示す効果音を出力すべくスピーカ部27を制御する。操作示唆終了処理では表示制御装置142に操作示唆終了コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952は操作示唆終了コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置253を制御し、操作示唆用のメッセージ、ボタンを示す操作示唆用の絵柄、残り有効期間を示すインジケータの表示を終了させる。
続くステップS3719では第2操作対応演出実行処理を行う。第2操作対応演出実行処理では、今回の遊技回の遊技結果を遊技者に明示する演出を実行する。具体的には、当たり結果である場合には第3可動演出装置803を駆動させて当該第3可動演出装置803の可動装飾体を待機位置から演出位置へ移動させる。これに併せて表示画面253aには当該装飾体を強調するようにしてエフェクト表示を行う。
ステップS3716の説明に戻り、当該ステップS3716にて肯定判定をした場合、すなわち第2操作が行われることなく当該第2操作の有効期間が経過した場合には、ステップS3720に進む。ステップS3720では第2操作の示唆終了処理を実行する。当該示唆終了処理では表示制御装置142に第1操作の示唆終了コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952は当該示唆終了コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置253を制御し、操作示唆用のメッセージ、ボタンを模した絵柄、残り有効期間を示すインジケータの表示を終了させる。
続くステップS3721では、演出ボタン装置40を第1形態に切り替える切替処理を実行する。その後は、ステップS3722にて代替演出の実行処理を行った後、本第2パート用処理を終了する。代替演出においては当たり結果/外れ結果に関係なく上記第3可動演出装置803による連動演出は実行されない。
ここで、図119〜図120の概略図を参照して、当たり結果に対応する遊技回において第7特殊演出(第7特殊演出Z)が実行される場合の当該第7特殊演出の流れについて補足説明する。図119(a)群及び図120(a)群は表示画面253a及び第3可動演出装置803を示す概略図、図119(b)群及び図120(b)群は演出ボタン装置40を示す概略図である。なお、図119及び図120に示す例では、第7特殊演出(詳しくは第7特殊演出Z)が実行される遊技回が当たり結果に対応しており、図119(1)→図119(2)→図119(3)→図119(4)→図120(5)→図120(6)→図120(7)→図120(8)の順に第7特殊演出が進行している。
図柄表示装置253の表示画面253aにて図柄の変動表示態様がリーチ表示となった後に第7特殊演出(第7特殊演出Z)が開始されている。表示画面253aに形態変化が発生することを示す誘導演出が実行された後は、表示画面253aに操作ボタン721を模したボタンアイコンと、操作示唆用のメッセージ(例えば「押せ!!」)と、残りの操作有効期間を示すインジケータとが表示される。
この操作示唆中に遊技者により操作ボタン721が操作されると、表示中のボタンアイコンが砕け散る表示が実行され、第3可動演出装置803の可動装飾体は待機位置に留まったままとなる。その後は、表示画面253aに外れ結果に対応する図柄組合せが一旦停止表示される。
外れ結果に対応する図柄組合せが一旦停止表示された直後には、表示画面253aにおいて女の子のカットイン表示が発生し、図柄が再変動を開始する。その後は、カットイン表示から誘導演出のアニメーション動画に表示が切り替わるとともに、演出ボタン装置40の形態が再び第2形態に切り替わる。この際に操作ボタン721が上昇する速度については、第1パートにおいて第2形態への切り替えが発生した場合よりも遅くなるように設定されている。
操作ボタン721が低速である程度上昇した後は、低速→高速に切り替わり、速やかに第2形態への切り替えが完了することとなる。第2形態への切替完了後は、表示画面253aに操作ボタン721を模したボタンアイコンと、操作示唆用のメッセージ(例えば「一撃!!」)と、残りの操作有効期間を示すインジケータとが表示される。
この操作示唆中に遊技者により操作ボタン721が操作されると、第3可動演出装置803の可動装飾体が待機位置から演出位置へと落下し、表示画面253aに当該可動装飾体を強調するエフェクトが表示される。その後は、表示画面253aに当たり結果に対応する図柄組合せが停止表示(確定表示)される。
本実施の形態に示したように演出ボタン装置40が第1形態/第2形態に切り替わる構成とすれば、演出ボタン装置40の見た目のインパクトを強化して演出ボタン装置40自体に注目が向くように促すことができる。演出ボタン装置40の第2形態への切替後に操作ボタン721が操作されると当たり結果である期待度が相対的に低い第1特別演出(第3可動演出装置803非連動の演出)と当たり結果である期待度が相対的に高い第2特別演出(第3可動演出装置803連動の演出)との何れかが実行される。ここで、第2特別演出への期待を煽ったにも関わらず第1特別演出が発生した場合には、第2形態→操作が無駄であったとの印象が強く残ることになると懸念される。これでは、演出ボタン装置40を第2形態に切り替えて操作を促したとしても当該操作が行われる機会が減ることになると懸念される。この点、本実施の形態に示した構成では、第1特別演出が実行された場合には演出ボタン装置40が第2形態へと復帰する。第2形態における再操作が可能となることで、期待度の高い操作対応演出が発生する機会への期待を残すことができる。これは、上記不都合の発生を抑制し、演出ボタン装置40を用いて遊技への注目度の向上を図る上で好ましい。
本実施の形態に示したように不利側の第1特別演出が実行された場合には、第2形態への復帰→再操作によって第2特別演出が発生し得る構成とすることにより、第1特別演出が発生した際に第2特別演出に期待する遊技者の遊技への注目度が急速に低下することを抑制できる。
有利側の第2特別演出が実行された場合には第2形態への復帰が回避される構成として、不利側の第1特別演出が実行された場合にのみ第2形態へ復帰し得る構成とすることで、第1特別演出が実行された場合の遊技への注目度の低下を好適に抑制できる。
演出ボタン装置40を第1形態から第2形態に切り替える場合の操作ボタン721の変位速度を多様化することで、復帰動作が単調になることを好適に抑制できる。特に、変位速度を、低速→高速に切り替える構成として、低速での駆動期間を確保することで、操作ボタン721の動きの見逃しを好適に抑制できる。復帰動作の開始条件が成立したタイミングが早いほど、低速での変位期間が長くなるように構成されている。このような構成によれば、低速での駆動期間を極力長く確保することができる。
上述の如く低速での駆動時間を稼ぐことは、遊技者の満足度の向上を図る上で好ましい。しかしながら、このような機能によって演出進行が遅延されることは、演出の進行パターンを過度に多様化する要因となる。この点、本実施の形態に示したように復帰動作の開始条件が成立したタイミングが何れのタイミングであっても遊技回の開始から第2形態への復帰が完了するまでの期間が同一となるように制限しておくことにより、上記懸念を好適に払拭できる。
1回目の第2形態への切り替えを速やかに行うことはインパクトを強化する上で好ましい。そして、1回目の切替所要期間と2回目の切替所要期間とを相違させることで、第2形態への切り替えが単に2回発生したとの印象を与えにくくくすることができる。特に、1回目の第2形態の切り替えよりも2回目の第2形態への切り替えの方が所要期間が長くなるように差別化することは、復帰時の動きを目で追う期間を稼いで遊技者の満足度の向上を図る上で好ましい。
<変形例1>
上記第7の実施の形態では、第2パートにおいて演出ボタン装置40が第2形態に切り替わることで当たり結果である旨が明示される構成としたが、これに限定されるものではない。後半パートにおいて演出ボタン装置40が第2形態に切り替わった場合であっても、当たり結果とはならない(外れ結果となり得る)構成とすることも可能である。つまり、第7特殊演出Zが外れ結果に対応する遊技回においても発生し得る構成とすることも可能である。
<変形例2>
上記第7の実施の形態では、第2パートにおいて演出ボタン装置40を第2形態に切り替える場合には、切替中に切替速度(ステッピングモータ753の回転速度)を低速→高速に切り替える構成としたが、当該切り替えを行わない構成とすることも可能である。すなわち、第2パートにおいて演出ボタン装置40を第2形態に切り替える場合の切替速度を1の速度に限定してもよい。
<変形例3>
上記第7の実施の形態では、第2パートにおいて演出ボタン装置40を第2形態に切り替える場合の切替速度が、第1パートにおいて演出ボタン装置40を第2形態に切り替える場合の切替速度よりも遅くなるように差を設けたが、これに限定されるものではない。第1パートにおける切替速度と、第2パートにおける切替速度とを相違させる上では、第2パートにおいて演出ボタン装置40を第2形態に切り替える場合の切替速度が、第1パートにおいて演出ボタン装置40を第2形態に切り替える場合の切替速度よりも速くなるように差を設けることも可能である。
<変形例4>
上記第7の実施の形態における第7特殊演出Zにおいては、上記第6の実施の形態に示したホールド機構を用いる等して、前半パートにおいて操作ボタン721が操作された場合に当該操作ボタン721を操作検知位置(最大押圧位置)にてホールドし、第2パートにおいて第2形態へ切り替える際に当該ホールドを解除する構成とすることも可能である。
<第8の実施の形態>
既に説明したように、上記各実施の形態に示した演出ボタン装置40については、操作ボタン721の操作ストロークの異なる複数の形態に切替可能となっている。本実施の形態においては、当該演出ボタン装置40の形態切替機能を利用した操作対応演出である第8特殊演出が特徴的なものとなっている。第8特殊演出は、長押し操作(第1操作)に基づいて操作対応演出が実行される前半パートと、単発操作(第2操作)に基づいて操作対応演出が実行される後半パートとに大別され、1の第8特殊演出中に最大で2回の操作示唆が実行される演出となっている。以下、上記各実施の形態との相違点を中心に当該第8特殊演出に係る構成について説明する。先ず図121〜図124のフローチャートを参照して、報知・演出制御装置143のMPU912にて実行される第8特殊演出用の処理(第8特殊演出用処理)について説明する。第8特殊演出用処理は、MPU912にて定期処理の一環として実行される処理である。
(第8特殊演出用処理)
図121に示すように、第8特殊演出用処理においては先ず、ステップS4001にて今回の遊技回が第8特殊演出に対応する遊技回であるか否かを判定する。ステップS4001にて否定判定をした場合には、そのまま本第8特殊演出用処理を終了する。ステップS4001にて肯定判定をした場合には、ステップS4002に進む。
ステップS4002では、前半パート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM914の各種フラグ格納エリア933に後述する後半パート移行フラグが格納されているか否かに基づいて当該判定を行う。ステップS4002にて肯定判定をした場合、すなわち後半パート移行フラグが格納されていない場合には、ステップS4003にて前半パート用処理を実行し、本第8特殊演出用処理を終了する。ステップS4002にて否定判定をした場合、すなわち後半パート移行フラグが格納されている場合には、ステップS4004に進む。
ステップS4004では、後半パートの開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS4004にて肯定判定をした場合には、ステップS4005にて誘導演出開始処理を実行する。誘導演出開始処理では、スピーカ部27から第2形態への切り替え用の効果音の出力を開始するとともに、表示制御装置142に誘導演出コマンドを出力する。表示制御装置142は誘導演出コマンドを受信したことに基づいて、図柄表示装置253の表示画面253aに誘導演出用の動画の表示を開始する。誘導演出用の動画は、演出ボタン装置40が第1形態から第2形態に切り替わるアニメーション動画である。
ステップS4005の誘導演出開始処理を実行した後、又はステップS4004にて否定判定をした場合には、ステップS4006にて後半パート用処理を実行し、本第8特殊演出用処理を終了する。
(前半パート用処理)
図122に示すように、前半パート用処理においては先ず、ステップS4101にて長押し操作である第1操作の有効期間中であるか否かを判定する。ステップS4101にて否定判定をした場合には、ステップS4102に進む。ステップS4102では第1操作の示唆開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS4102にて否定判定をした場合には、そのまま本前半パート用処理を終了する。ステップS4102にて肯定判定をした場合には、ステップS4103に進む。ステップS4103では第1操作の有効期間の設定処理を実行する。続くステップS4104では、第1操作の判定基準期間の設定処理を行う。判定基準期間は、操作ボタン721を操作検知位置(最大押圧位置)に保持される期間であって、後の判定処理にて操作完了と判定する基準の期間である。この判定基準期間については、候補が複数設けられており、外れ結果の場合には相対的に長い期間が設定されやすくなり、当たり結果の場合には相対的に短い期間が設定されやすくなっている。その後は、ステップS4105にて第1操作の示唆開始処理を実行して、本前半パート用処理を終了する。
なお、第8特殊演出に類似する演出として、当該第8特殊演出における後半パートが省略された類似特殊演出が設けられている。つまり、この類似特殊演出については概要が第8特殊演出の前半パートと同様となっており、その挙動から当該類似特殊演出であるかそれとも第8特殊演出であるかを特定することは困難となっている。この類似特殊演出においても、判定基準期間については、候補が複数設けられており、外れ結果の場合には相対的に長い期間が設定されやすくなり、当たり結果の場合には相対的に短い期間が設定されやすくなっている。そして、当たり結果である遊技回においては長押し期間が判定基準期間に達した場合に即座に第1可動演出装置300が動作して当たり結果である旨が遊技者に明示される一方、外れ結果である遊技回においては長押し期間が判定基準期間に達した場合であっても第1可動演出装置300は非動作のままとなる。
第1操作の示唆開始処理においては、スピーカ部27から操作を促すメッセージ(例えば「ボタンを長押し」等の音声)を出力するように当該スピーカ部27を制御するとともに、表示制御装置142に操作示唆開始コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952においては、当該操作示唆開始コマンドを受信したことに基づいて、図柄表示装置253の表示画面253aに操作示唆用の「ボタンを長押し」等のメッセージ、第1形態となっているボタンを模した絵柄、残り有効期間を示す期間インジケータを表示するように当該図柄表示装置253を制御する。また、表示画面253aには、操作ボタン721の長押し期間に応じて表示態様が変化する操作インジケータが表示される。この操作インジケータがMAXとなることで、操作完了となった旨が遊技者に示唆されることとなる。
ステップS4101の説明に戻り、当該ステップS4101にて肯定判定をした場合には、ステップS4106に進む。ステップS4106では第1操作の有効期間が経過したタイミングであるか否かを判定する。ステップS4106にて否定判定をした場合には、ステップS4107に進む。ステップS4107では長押し操作(第1操作)の累積期間が判定基準期間に達しているか否かを判定する。ステップS4107にて否定判定をした場合には、そのまま本前半パート用処理を終了する。ステップS4107にて肯定判定をした場合には、ステップS4108に進む。ステップS4108では、第1操作の操作完了報知処理及び示唆終了処理を実行する。受付報知用処理においては、スピーカ部27から操作を有効に受け付けた旨を示す効果音を出力すべくスピーカ部27を制御する。操作示唆終了処理では表示制御装置142に操作示唆終了コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952は操作示唆終了コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置253を制御し、操作示唆用のメッセージ、ボタンを示す操作示唆用の絵柄、残り有効期間を示すインジケータの表示を終了させる。
続くステップS4109では第1操作対応演出実行処理を行う。第1操作対応演出実行処理では、表示画面253aにて「3」→「2」→「1」→「0」のカウントダウン表示を行う。なお、第8特殊演出については、前半パートで終了することはなく、カウントダウン表示が完了しても第1可動演出装置300は未作動のままとなる。
その後は、ステップS4110にてRAM914の各種フラグ格納エリア933に後半パート移行フラグをセットする。そして、ステップS4111にてホールド機構795(第6の実施の形態参照)の駆動部の制御処理であるホールド待機用処理を実行した後、本前半パート用処理を終了する。
本実施の形態に示す第8特殊演出においては、第1操作の完了後に2回目の操作(以下、第2操作)が示唆される。第1操作によって操作完了位置(最大押圧位置)に押し込まれた操作ボタン721については、当該操作完了位置にてホールドされ、初期位置への復帰が規制されることとなる。
ステップS4106の説明に戻り、当該ステップS4106にて肯定判定をした場合、すなわち第1操作の有効期間を経過したタイミングである場合には、ステップS4112に進む。ステップS4112では第1操作が継続中であるか否かを判定する。すなわち、操作有効期間内に第1操作が完了しなかったものの、操作有効期間を経過するタイミングまで第1操作が継続されているか否かを判定する。ステップS1412にて肯定判定をした場合には、上記判定基準期間に係る条件を充足しないものの操作完了とみなして、ステップS4108〜S4111の各処理を実行する。
ステップS4112にて否定判定をした場合には、ステップS4113に進む。ステップS4113では第1操作の示唆終了処理を実行する。当該示唆終了処理では表示制御装置142に第1操作の示唆終了コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952は当該示唆終了コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置253を制御し、操作示唆用のメッセージ、ボタンを模した絵柄、残り有効期間を示すインジケータの表示を終了させる。その後は、ステップS4114にて代替演出実行処理を実行した後、本前半パート用処理を終了する。
次に、図123のフローチャートを参照して、後半パート用処理について説明する。
(後半パート用処理)
後半パート用処理においては先ず、ステップS4201にて第2操作の有効期間中であるか否かを判定する。ステップS4201にて否定判定をした場合には、ステップS4202に進む。ステップS4202では第2形態への切替猶予期間の経過タイミングであるか否かを判定する。ステップS4202にて否定判定をした場合には、ステップS4203に進む。ステップS4203では第2形態への切替開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS4203にて肯定判定をした場合には、ステップS4204に進む。
ステップS4204では、切替猶予期間の設定処理を行う。続くステップS4205では、ホールド待機解除処理を実行する。これにより、ホールド機構795の可動片が突出位置から退避位置へ移動し、操作ボタン721の初期位置への復帰規制が解除されることとなる。これにより、操作ボタン721がコイルバネ745の付勢力によって初期位置へ向けた移動を開始する。
その後は、ステップS4206にて可動ベース741の停止位置の設定処理を実行して、本後半パート用処理を終了する。停止位置の設定処理では、今回の第8特殊演出における可動ベース741の停止位置、すなわち演出ボタン装置40の形態を当否結果に基づいて決定する。本実施の形態では、演出ボタン装置40の形態として、上記第1形態、第2形態、第3形態に加えて、操作ボタン721の突出レベル(操作ストローク)が第1形態と第3形態との間となる第4形態が設けられている。すなわち、図124(a)〜(d)に示すように、操作ボタン721の突出レベルは、第1形態 < 第4形態 < 第3形態 < 第2形態の順に大きくなるように構成されている。以下の説明では、便宜上、第1形態の突出レベルを「LV0」、第4形態の突出レベルを「LV1」、第3形態の突出レベルを「LV2」、第2形態の突出レベルを「LV3」と称する。
図124(e)に示すように、第8特殊演出は、突出レベルが「LV1」となるように規定された第8特殊演出Aと、突出レベルが「LV2」となるように規定された第8特殊演出Bと、突出レベルが「LV3」となるように規定された第8特殊演出Cとに大別され、第8特殊演出A < 第8特殊演出B < 第8特殊演出Cの順に特別遊技状態への移行期待度が高くなるように差が設けられている。ステップS4206では、今回の第8特殊演出を第8特殊演出A〜Cの何れとするかを当否結果と、第1操作の操作状況とに基づいて決定する。
具体的には、第1操作にて判定基準期間未達のまま後半パートへ移行した場合には、設定候補から「LV3」が排除され、「LV1」及び「LV2」の何れかが設定される。この際、当たり結果である場合には「LV2」が設定されすく、外れ結果である場合には「LV1」が設定されやすくなるように差が設けられている。
これに対して、第1操作にて判定基準期間到達となって後半パートへ移行した場合には、突出レベル「LV1」〜突出レベル「LV3」の何れかが設定される。この際、当たり結果である場合には「LV1」 <「LV2」 < 「LV3」の順に設定されすく、外れ結果である場合には「LV3」 < 「LV2」 < 「LV1」の順に設定されやすくなるように差が設けられている。
図123のステップS4203の説明に戻り、当該ステップS4203にて否定判定をした場合、すなわち第2形態への切替開始タイミングではない場合には、ステップS4207に進む。ステップS4207では第2形態への切替猶予期間中であるか否かを判定する。ステップS4207にて否定判定をした場合には、そのまま本後半パート用処理を終了する。ステップS4207にて肯定判定をした場合には、ステップS4208にて形態切替用処理を実行した後、本後半パート用処理を終了する。ここで、図125のフローチャートを参照して、形態切替用処理について説明する。
(形態切替用処理)
形態切替用処理においては先ず、ステップS4301にてステッピングモータ753を低速回転させている最中であるか否かを判定する。ステップS4301にて否定判定をした場合にはステップS4302に進む。ステップS4302では、操作ボタン721がOFFとなったか否かを検知センサ791からの検知情報に基づいて判定する。ステップS4302にて否定判定をした場合には、そのまま本形態切替用処理を終了する。ステップS4302にて肯定判定をした場合には、ステップS4303にて低速駆動処理を実行した後、本形態切替用処理を終了する。
この低速駆動処理では、ステッピングモータ753を低速で回転させる処理を行う。ここで、本実施の形態における「低速」とは、第1の実施の形態に示した第1特殊演出のように、演出ボタン装置40の突出レベルが特別遊技状態への移行期待度に応じて変化しないタイプの特殊演出において形態切替が行われる場合のステッピングモータ753の回転速度と比較して低い速度である。このようにして形態切替の所要期間を長くすることで、突出レベルの違いが発生する過程が見逃されることを抑制している。
ステップS4301の説明に戻り、低速駆動中である場合にはステップS4301にて肯定判定をしてステップS4304に進む。ステップS4304では、ステップS4206にて設定された停止位置に可動ベース741が到達したか否かを判定する。ステップS4304にて否定判定をした場合には、そのまま本形態切替用処理を終了する。ステップS4304にて肯定判定をした場合には、ステップS4305に進む。ステップS4305ではステッピングモータ753の停止処理を実行する。これにより、演出ボタン装置40の形態切替が完了することとなる。
図123のステップS4202の説明に戻り、当該ステップS4202にて肯定判定をした場合、すなわち切替猶予期間の経過タイミングである場合には、ステップS4209に進む。ステップS4209では、第2形態への切り替えが完了しているか否かを判定する。ステップS4209にて肯定をした場合にはステップS4210に進む。ステップS4210では、第2操作の有効期間の設定処理を行う。その後は、ステップS4211にて第2操作の示唆開始処理を実行して、本後半パート用処理を終了する。
第2操作の示唆開始処理においては、スピーカ部27から操作を促すメッセージ(例えば「ボタンを押して」等の音声)を出力するように当該スピーカ部27を制御するとともに、表示制御装置142に操作示唆開始コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952においては、当該操作示唆開始コマンドを受信したことに基づいて、図柄表示装置253の表示画面253aに操作示唆用の「一撃!!」等のメッセージ、操作ストロークが拡張されているボタンを模した絵柄、残り有効期間を示す期間インジケータを表示するように当該図柄表示装置253を制御する。つまり、猶予期間の経過に伴って上述した誘導演出が終了し、操作示唆に移行することとなる。
ステップS4209の説明に戻り、当該ステップS4209にて否定判定をした場合には、ステップS4211に進む。ステップS4211では演出ボタン装置40を第1形態に切り替える切替処理を実行する。つまり、操作ボタン721の動きが手で妨げられる等して第2形態への切り替えが上記猶予期間内に完了しなかった場合には、第2形態への切り替えがキャンセルされることとなる。
その後は、ステップS4212にて代替演出実行処理を行い、本後半パート用処理を終了する。代替演出実行処理により、演出ボタン装置40の操作に非対応となる代替演出が実行されることとなる。
ステップS4201の説明に戻り、当該ステップS4201にて肯定判定をした場合、すなわち第2操作の有効期間中である場合には、ステップS4214に進む。ステップS4214では、第2操作の有効期間が経過したタイミングであるか否かを判定する。ステップS4214にて否定判定をした場合には、ステップS4215に進む。
ステップS4215では検知センサ791からの検知情報に基づいて操作ボタン721が操作(第2操作)されたか否かを判定する。第2操作が行われていない場合にはステップS4215にて否定判定をして本後半パート用処理を終了する。第2操作が行われている場合にはステップS4215にて肯定判定をしてステップS4216に進む。ステップS4216では、第2操作の受付報知処理及び示唆終了処理を実行する。受付報知用処理においては、スピーカ部27から操作を有効に受け付けた旨を示す効果音を出力すべくスピーカ部27を制御する。操作示唆終了処理では表示制御装置142に操作示唆終了コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952は操作示唆終了コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置253を制御し、操作示唆用のメッセージ、ボタンを示す操作示唆用の絵柄、残り有効期間を示すインジケータの表示を終了させる。
続くステップS4217では第2操作対応演出実行処理を行う。第2操作対応演出実行処理では、今回の遊技回の遊技結果を遊技者に明示する演出を実行する。具体的には、第1可動演出装置300を駆動させて当該第1可動演出装置300による発光演出を行う。これに併せて表示画面253aに一時的に消灯演出(ブラックアウト演出)させる。
ステップS4214の説明に戻り、当該ステップS4214にて肯定判定をした場合、すなわち第2操作が行われることなく当該第2操作の有効期間が経過した場合には、ステップS4218に進む。ステップS4218では第2操作の示唆終了処理を実行する。当該示唆終了処理では表示制御装置142に第1操作の示唆終了コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952は当該示唆終了コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置253を制御し、操作示唆用のメッセージ、ボタンを模した絵柄、残り有効期間を示すインジケータの表示を終了させる。
続くステップS4219では、演出ボタン装置40を第1形態に切り替える切替処理を実行する。その後は、ステップS4220にて代替演出の実行処理を行った後、本後半パート用処理を終了する。代替演出においては当たり結果/外れ結果に関係なく上記第1可動演出装置300による発光演出や図柄表示装置253の消灯演出(ブラックアウト演出)は実行されない。
以下、図126〜図127の概略図を参照して、当たり結果に対応する遊技回において第8特殊演出(第8特殊演出C)が実行される場合の当該第8特殊演出の流れについて補足説明する。図126(a)群及び図127(a)群は表示画面253a及び第1可動演出装置300を示す概略図、図126(b)群及び図127(b)群は演出ボタン装置40を示す概略図である。なお、図126及び図127に示す例では、第8特殊演出(詳しくは第8特殊演出C)が実行される遊技回が当たり結果に対応しており、図126(1)→図126(2)→図126(3)→図126(4)→図127(5)→図127(6)→図127(7)→図127(8)の順に第8特殊演出が進行している。
図柄表示装置253の表示画面253aにおける図柄の変動表示態様がリーチ表示となった後に第8特殊演出(第8特殊演出C)が開始されている。本実施の形態における第8特殊演出については所謂ミッション演出であり、今回の演出でどのような事象が発生すれば特別遊技状態へ移行することになるかを示す情報が遊技者に報知される。具体的には、表示画面253aの中央に「パトランプを点灯させろ」のメッセージが表示される。
その後は、当該メッセージに代えて操作示唆用の「ボタンを長押し」等のメッセージ、操作ストロークが拡張されているボタンを模した絵柄、残り有効期間を示す期間インジケータを各々表示するように当該図柄表示装置253が制御される。また、表示画面253aには、操作ボタン721の長押し期間に応じて表示態様が変化する操作インジケータが表示される。
操作示唆に従って操作ボタン721が長押しされた場合には、当該長押しが継続される期間に応じて操作インジケータの表示態様が変化する。長押しが継続された期間が予め設定された判定基準期間に達した場合には、表示画面253aに操作完了を示すメッセージ(例えば「完了」の文字)が表示される。これに併せて、操作ボタン721が操作検知位置(最大押圧位置)にてホールドされ、初期位置への復帰が規制されることとなる。その後は、表示画面253aにおいて操作ボタン721への注目を促す誘導演出が実行される。誘導演出においては、先ず始めに「ボタンに注目」の文字や操作ボタン721側に向いた矢印の絵柄を表示し、その後、演出ボタン装置40の形態変化を模した動画を表示する。
当該動画の表示に合わせて演出ボタン装置40の形態が第1形態から第2形態〜第4形態の何れかに切り替わることとなる。つまり、操作ボタン721の突出レベルが変更されることとなる。上述したミッション達成となる期待度、すなわち特別遊技状態への移行期待度については突出レベルLV1 < 突出レベルLV2 < 突出レベルLV3の順に高くなっており、ミッション達成に期待する遊技者は、操作ボタン721への挙動に注目すると想定される。
演出ボタン装置40の形態変化が完了した後は、表示画面253aに操作ボタン721を模したボタンアイコンと、操作示唆用のメッセージ(例えば「一撃!!」)と、残りの操作有効期間を示すインジケータとが表示される。
この操作示唆中に遊技者により操作ボタン721が操作されると、表示画面253a暗転(ブラックアウト)するとともに第1可動演出装置300による発光演出が開始される。その後は、発光演出が継続されている最中に表示画面253aの有効ライン上に当たり結果に対応する図柄組合せが停止表示(確定表示)される。
本実施の形態によれば、操作ボタン721を操作して演出が実行された後は、操作ボタン721から手を離すことで、当該操作ボタンが突出レベルLV1〜突出レベルLV3の何れか切り替わる。これら突出レベルLV1〜LV3については、当否抽選の結果に応じて決定される。このようにして、操作ボタン721の変位先(復帰先)が当否結果に応じて変化し得る構成とすれば、演出ボタン装置40に対する注目が操作を契機として急速に低下することを好適に抑制できる。
演出ボタン装置40の形態変化が連続して発生する場合には、単なる形態変化の繰り返しとの印象が強くなることは注目度向上を図る上で好ましくない。そこで、本実施の形態に示したように、操作前の形態変化における操作ボタン721の変位速度よりも、操作後の形態変化における操作ボタン721の変位速度が遅くなるようにして差を設けることにより、そのような不都合の発生を抑制できる。操作後の変形においては、到達位置によって期待度が相違し得るため、敢えてゆっくり変位させることにより、遊技者の期待感を好適に煽ることができる。
<変形例1>
上記第8の実施の形態においては、操作ボタン721の操作に基づいて突出レベルを切り替える場合に突出レベルLV1〜突出レベルLV3を切替対象としたが、これに限定されるものではない。操作ボタン721の操作に基づいて突出レベルを切り替える場合に突出レベルLV0〜突出レベルLV3を切替対象とすることも可能である。
<変形例2>
上記第8の実施の形態における第8特殊演出を実行する場合には、後半パートへの移行に伴って演出ボタン装置40の形態を切り替える際に各突出レベルの境界部分にて切替動作を一旦停止させる構成又は減速させる構成としてもよい。
<変形例3>
上記第8の実施の形態における第8特殊演出においては、後半パートへの移行に伴って演出ボタン装置40の形態を切り替える際のステッピングモータ753の回転速度を突出レベル「LV1」〜突出レベル「LV3」の何れについても同一となるように構成したが、設定されている突出レベルに応じてステッピングモータ753の回転速度に差を設けてもよい。例えば、突出量が多いほどステッピングモータ753の回転速度が速くなるようにしてもよいし、突出量が少ないほどステッピングモータ753の回転速度が速くなるようにしてもよい。
<変形例4>
上記第8の実施の形態では、前半パートにおける第1操作の操作期間が判定基準期間に未達の場合には、後半パートにおける操作ボタン721の突出レベルの設定候補から突出レベル「LV3」を排除する構成としたが、当該突出レベル「LV3」を含める構成とすることも可能である。
<変形例5>
上記第8の実施の形態では、前半パートにおける第1操作の操作期間が判定基準期間に未達の場合と、前半パートにおける第1操作の操作期間が判定基準期間到達の場合とで後半パートにおける突出レベルの設定態様を相違させる構成としたが、これに限定されるものではない。第1操作の操作期間が判定基準期間に未達の場合と、判定基準期間到達の場合とで後半パートにおける突出レベルの設定態様が同じになる構成とすることも可能である。
<第9の実施の形態>
本実施の形態においては、演出ボタン装置40の形態変化が複数の遊技回に渡って継続される第9特殊演出が実行される構成となっている点で上述した第1〜第8の各実施の形態と構成が相違している。以下、それら実施の形態との相違点を中心に当該第9特殊演出に係る構成について説明する。先ず図128のフローチャートを参照して、報知・演出制御装置143のMPU912にて実行される第9特殊演出用の設定処理(第9特殊演出設定処理)について説明する。第9特殊演出設定処理は、MPU912にて定期処理の一環として実行される処理である。
(第9特殊演出設定処理)
第9特殊演出設定処理においては先ず、ステップS4401にて主制御装置162から保留情報が追加された旨を示す保留コマンド、又は保留情報が消化され次の遊技回に移行することを示すシフトコマンドの何れかを受信しているか否かを判定する。ステップS4401にて否定判定をした場合にはそのまま本第9特殊演出設定処理を終了する。ステップS4401にて肯定判定をした場合には、ステップS4402に進む。ステップS4402では第9特殊演出を設定済みであるか否かを判定する。具体的には、RAM914の各種フラグ格納エリア933に後述する第9特殊演出フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS4402にて肯定判定をした場合には、そのまま本第9特殊演出設定処理を終了する。ステップS4402にて否定判定をした場合には、ステップS4403に進む。
ステップS4403では現在の遊技回にて演出ボタン装置40を用いた操作対応演出を実行する予定となっているか否かを判定する。ステップS4403にて肯定判定をした場合には、そのまま本第9特殊演出設定処理を終了する。ステップS4403にて否定判定をした場合にはステップS4404に進む。ステップS4404では現在記憶されている各保留のうち対象とする1の保留を仮決定する。この仮決定においては先ず、リーチ表示に対応する保留が存在するか否かを判定し、リーチ表示に対応する保留が複数存在する場合には、それら複数保留の中から1の保留を第10特殊演出用の候補として仮決定する。この決定に際しては、変動表示時間が長い保留の方が短い保留よりも仮決定の対象となる可能性が高くなるように優遇される。
仮決定の対象となった保留がない場合にはステップS4405にて否定判定をして本第9特殊演出設定処理を終了する。仮決定の対象となった保留がある場合にはステップS4405にて肯定判定をしてステップS4406に進む。
ステップS4406では、仮決定の対象となった保留に先行する保留は全て完全外れ(リーチ表示非対応の外れ結果)に対応しているか否かを判定する。ステップS4406にて否定判定をした場合には、そのまま本第9特殊演出設定処理を終了する。ステップS4406にて肯定判定をした場合にはステップS4407にて第9特殊演出抽選処理を実行する。この抽選処理に当選することにより仮決定→開始確定(本決定)となる。
第9特殊演出の開始確定となった場合には、ステップS4408にて肯定判定をしてステップS4409に進む。ステップS4409では本決定された対象保留までの最大ステップ数を特定する。具体的には、本決定された対象保留と現在の遊技回に係る保留との間に存在する保留の数を特定する。
続くステップS4410では操作示唆前の演出ボタン装置40の最終形態をどの形態にするかを上記仮決定の対象となった保留情報(C1,C2,C3,CS)に基づいて決定する。本実施の形態における演出ボタン装置40においては、操作ボタン721の突出レベルとして、突出レベルLV0〜突出レベルLV5が設けられており、突出レベルLV1 < 突出レベルLV2 < 突出レベルLV3 < 突出レベルLV4 < 突出レベルLV5の順に特別遊技状態へ移行する期待度が高くなるように差が設けられている。つまり、第9特殊演出については、最終形態が突出レベルLV1となる第9特殊演出A、最終形態が突出レベルLV2となる第9特殊演出B、最終形態が突出レベルLV3となる第9特殊演出C、最終形態が突出レベルLV4となる第9特殊演出D、最終形態が突出レベルLV5となる第9特殊演出Eに大別される(図129(a)参照)。
なお、図129(b)の概略図に示すように、各突出レベルにおける突出量の差については基本的に同程度となるように設定されているが、突出レベルLV0と突出レベルLV1との突出量の差X1については、他の突出レベル間の差X2〜X5よりも大きくなるように差別化されている。これは、最初に形態変化させた際の見た目のインパクトを強化する工夫である。
図128の説明に戻り、ステップS4410にて最終形態を決定した後は、ステップS4411にて最終形態となるまでの過程、すなわち形態切替パターンを決定する。その後は、ステップS4412にて演出ボタン装置40を突出レベルLV0→突出レベルLV1に切り替える形態切替処理を実行し、続くステップS4413ではRAM914の各種フラグ格納エリア933に上記第9特殊演出フラグをセットして本第9特殊演出設定処理を終了する。
形態切替パターンについては、遊技回が「1」進むと突出レベルについても少なくとも「1レベル」上がる構成となっている。つまり、遊技回が進むことで突出レベルが下がるといった事象は発生しない構成となっている。但し、遊技者はどの遊技回を対象として本第9特殊演出が開始されたかを特定することは困難となっており、少しでも長く当該第9特殊演出が継続することに期待が向くことになる。
なお、遊技回が「1」進むことで変化し得る突出レベルについては複数となる場合があり、このような挙動によって一気に突出レベルが上がる場合があるため、第9特殊演出が開始された際の保留数が少ない場合であっても遊技者の注目が低くなることを好適に抑制できる。
例えば、図130(a)においては最終形態が突出レベルLV3となる場合の形態切替パターンを例示している。パターン1においては突出レベルLV1→突出レベルLV2→突出レベルLV3に順にステップアップし、パターン2においては突出レベルLV1から突出レベルLV2をスキップして突出レベルLV3にステップアップしている。つまり、パターン1では、対応する保留数(実行中の保留を除く)が「2」となっており、パターン2では、対応する保留数(実行中の保留を除く)が「1」となっている。
図130(b)においては最終形態が突出レベルLV4となる場合の形態切替パターンを例示している。パターン1においては突出レベルLV1→突出レベルLV2→突出レベルLV3→突出レベルLV4に順にステップアップしており、パターン2においては突出レベルLV1→突出レベルLV2から突出レベルLV3をスキップして突出レベルLV4にステップアップしており、パターン3においては突出レベルLV1から突出レベルLV2をスキップして突出レベルLV3にステップアップしその後突出レベルLV4にステップアップしており、パターン4においては、突出レベルLV1から突出レベルLV2及び突出レベルLV3をスキップして突出レベルLV4にステップアップしている。つまり、パターン1では、対応する保留数(実行中の保留を除く)が「3」となっており、パターン2及びパターン3では、対応する保留数(実行中の保留を除く)が「2」となっており、パターン4では対応する保留数(実行中の保留を除く)が「1」となっている。
次に図131及び図132のフローチャートを参照して報知・演出制御装置143のMPU912にて実行される第9特殊演出用の処理(第9特殊演出用処理)について説明する。第9特殊演出用処理は、MPU912にて定期処理の一環として実行される処理である。
(第9特殊演出用処理)
第9特殊演出用処理においては先ず、ステップS4501にてRAM914の各種フラグ格納エリア933に第9特殊演出フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS4501にて否定判定をした場合にはそのまま本第9特殊演出用処理を終了する。ステップS4501にて肯定判定をした場合にはステップS4502に進む。ステップS4502では、第9特殊演出に係る遊技回、すなわち上記第9特殊演出設定処理にて本決定された対象保留に係る遊技回であるか否かを判定する。ステップS4502にて否定判定をした場合には、ステップS4503に進む。
ステップS4503では遊技回の開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS4503にて否定判定をした場合には、そのまま本第9特殊演出用処理を終了する。ステップS4503にて肯定判定をした場合にはステップS4504に進む。ステップS4504では形態切替に係る遊技回であるか否かを判定する。ステップS4504にて否定判定をした場合には、そのまま本第9特殊演出用処理を終了する。ステップS4504にて肯定判定をした場合にはステップS4505にて形態切替処理を実行した後、本第9特殊演出用処理を終了する。ステップS4505の形態切替処理においては、上記ステップS4411にて決定された形態切替パターンに従って演出ボタン装置40の形態を切り替える。
ステップS4502の説明に戻り、当該ステップS4502にて肯定判定をした場合には、ステップS4506に進む。ステップS4506では第9特殊演出に係る最終遊技回用の処理(最終遊技回用処理)を実行する。以下、図132のフローチャートを参照して、最終遊技回用処理について説明する。
(最終遊技回用処理)
最終遊技回用処理においては先ず、ステップS4601にて操作有効期間中であるか否かを判定する。ステップS4601にて否定判定をした場合には、ステップS4602に進む。ステップS4602では最終形態への切替猶予期間を経過したか否かを判定する。ステップS4602にて否定判定をした場合には、ステップS4603に進む。ステップS4603では第9特殊演出に係る最終遊技回の開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS4603にて否定判定をした場合には、そのまま本最終遊技回用処理を終了する。ステップS4603にて肯定判定をした場合には、ステップS4604に進む。
ステップS4604では切替猶予期間の設定処理を行う。続くステップS4605では形態切替処理を実行する。具体的には、ステッピングモータ753に駆動信号を出力して、演出ボタン装置40が事前に決定されている最終形態となるようにして可動ベース741を上昇させる。
ステップS4602の説明に戻り、当該ステップS4602にて肯定判定をした場合、すなわち切替猶予期間を経過している場合には、ステップS4606に進む。ステップS4606では操作ボタン721の操作を有効化する操作有効化タイミングであるか否かを判定する。ステップS4606にて否定判定をした場合には、そのまま本最終遊技回用処理を終了する。ステップS4606にて肯定判定をした場合には、ステップS4607に進む。ステップS4607では、操作有効期間の設定処理を行う。その後は、ステップS4608にて操作ボタン721の操作を示唆すべく操作示唆開始処理を実行して、本最終遊技回用処理を終了する。
操作示唆開始処理においては、スピーカ部27から操作を促すメッセージ(例えば「ボタンを押して」等の音声)を出力するように当該スピーカ部27を制御するとともに、表示制御装置142に操作示唆開始コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952においては、当該操作示唆開始コマンドを受信したことに基づいて、図柄表示装置253の表示画面253aに操作示唆用の「押せ!!」等のメッセージ、操作ストロークが拡張されているボタンを模した絵柄、残り有効期間を示す期間インジケータを表示するように当該図柄表示装置253を制御する。
ステップS4601の説明に戻り、当該ステップS4601にて肯定判定をした場合、すなわち操作有効期間中である場合には、ステップS4609に進む。ステップS4609では、操作有効期間が経過したタイミングであるか否かを判定する。ステップS4609にて否定判定をした場合には、ステップS4610に進む。
ステップS4610では検知センサ791からの検知情報に基づいて操作ボタン721が操作されたか否かを判定する。操作が行われていない場合にはステップS4610にて否定判定をして本最終遊技回用処理を終了する。操作が行われている場合にはステップS4610にて肯定判定をしてステップS4611に進む。ステップS4611では、操作の受付報知処理及び示唆終了処理を実行する。受付報知用処理においては、スピーカ部27から操作を有効に受け付けた旨を示す効果音を出力すべくスピーカ部27を制御する。操作示唆終了処理では表示制御装置142に操作示唆終了コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952は操作示唆終了コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置253を制御し、操作示唆用のメッセージ、ボタンを示す操作示唆用の絵柄、残り有効期間を示すインジケータの表示を終了させる。
続くステップS4612では操作対応演出実行処理を行う。操作対応演出実行処理では、今回の遊技回の遊技結果を遊技者に明示する演出を実行する。具体的には、第1可動演出装置300を駆動させて当該第1可動演出装置300による発光演出を行う。これに併せて表示画面253aに一時的に消灯演出(ブラックアウト演出)させる。
ステップS4609の説明に戻り、当該ステップS4609にて肯定判定をした場合、すなわち操作が行われることなく操作有効期間が経過した場合には、ステップS4610に進む。ステップS4610では操作示唆終了処理を実行する。当該示唆終了処理では表示制御装置142に操作示唆終了コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952は当該示唆終了コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置253を制御し、操作示唆用のメッセージ、ボタンを模した絵柄、残り有効期間を示すインジケータの表示を終了させる。
続くステップS4614では、演出ボタン装置40を第1形態に切り替える切替処理を実行する。その後は、ステップS4615にて代替演出の実行処理を行った後、本最終遊技回用処理を終了する。代替演出においては当たり結果/外れ結果に関係なく上記第1可動演出装置300による発光演出や図柄表示装置253の消灯演出(ブラックアウト演出)は実行されない。
ここで、図133を参照して、第9特殊演出(第9特殊演出E)が実行される場合の当該第9特殊演出の流れについて補足説明する。図133(a)〜図133(f)は表示画面253aにおける保留表示領域NE及び演出ボタン装置40を上下に並べて記載した概略図であり、図133に示す例では図133(a)→図133(b)→図133(c)→図133(d)→図133(e)→図133(f)の順に遊技回が進行している。なお、図133においては、第9特殊演出の開始契機となった保留と当該第9特殊演出における最終遊技回に対応する保留とが一致しており、当該保留を他の保留と区別すべく保留アイコンの表示態様を相違させているが実際に表示される保留アイコンについては他の保留アイコンと外観が同一となっている。なお、他の保留予告演出と重複して本第9特殊演出が発生する場合にはこの限りではなく、該当保留の保留アイコンの外観が他の保留アイコンと相違する特殊なものに変更される場合もある。
遊技回中に作動口83aへの入賞が発生し保留数が「3」→「4」に増加したことを契機として、表示画面253aの保留表示領域NE(詳しくは保留数表示領域Daにおける第4単位保留表示領域Da4)に保留アイコンが追加されている。この追加された保留(以下、該当保留)については当たり結果に対応しており、実行中の遊技回に係る保留及び先行する3つの保留については何れも完全外れに対応している(操作対応演出が発生しない)。
該当保留について第9特殊演出の発生抽選に当選すると、該当保留に係る遊技回の最終局面において操作対応演出が発生することとなり、同保留が取得されたタイミングで演出ボタン装置40の形態が変化する。具体的には、操作ボタン721の突出レベルが突出レベルLV0→突出レベルLV1に切り替わる。これに合わせて表示画面253aの上部には第9特殊演出の示唆として「好機待機中」の文字が表示され、表示画面253aの外周部分にエフェクトが追加されることとなる。これら「好機待機中」の文字及びエフェクトについては第9特殊演出が終了する際に非表示となる。
なお、図133に示す例では、新たに追加された保留が第9特殊演出の開始契機且つ最終遊技回となってはいるものの、本実施の形態に示す第9特殊演出における開始契機と最終遊技回とは必ずしも一致しない。このように対象を非明示としたことは、形態変化の発生回数の推測範囲を広げる工夫である。
図133(b)→図133(c)に示すように、遊技回が「1」進むと演出ボタン装置40の形態についても突出レベルLV1→突出レベルLV2に切り替わる。同様に、図133(c)→図133(d)→図133(e)→図133(f)に示すように、遊技回が進む毎に演出ボタン装置40の形態が突出レベルLV2→突出レベルLV3→突出レベルLV4→突出レベルLV5の順に切り替わる。突出レベルLV5については、最終遊技回において演出ボタン装置40が操作されるまで維持され、遊技者の操作又は操作有効期間の経過によって突出レベルLV0(第1形態)に切り替わることとなる。
なお、第9特殊演出が開始されてから最終遊技回の操作有効期間が設定されるまでの間は突出レベルの維持制御が実行される。仮に途中で操作ボタン721が操作されたとしても、最新の形態へと自動復帰する。このような構成とすることで、操作示唆が行われた際の操作ストロークが短くなって操作時のインパクトが低下することを抑制している。
本特徴に示す構成によれば、前扉枠14に設けられた演出ボタン装置40の操作ボタン721の待機位置が記憶されている保留情報の数に対応するようにして変更される構成となっている。つまり、遊技回が進むことで演出ボタン装置40の形態が変化する。このように遊技者に近い位置に設けられた演出ボタン装置40の形態を遊技回が進む毎に変化させることで、遊技回が進んでいることを強調し、遊技への注目度を飛躍的に向上させることができる。
操作ボタン721の待機位置の数を増やすことは多様化を実現する上では好ましい。しかしながら、無暗に待機位置を設定した場合には演出ボタン装置40の強度確保が困難となり、演出ボタン装置40の信頼性を損なう要因になると懸念される。この点、本実施の形態に示すように複数の待機位置を操作方向に並ぶようにして設定することで、すなわち操作ストロークにおける位置に限定することで、そのような懸念を好適に払拭できる。
本実施の形態に示したように、先行する保留の数が減る毎に操作ボタン721の操作ストロークを拡張させるようにして突出レベルを変更することにより、操作ストロークの拡張がどこまで続くかに遊技者の注目を向けさせることができる。ここで、記憶可能な保留情報の数に上限が設けられているため、操作ストロークの拡張についても実質的な上限が発生することとなり、記憶されている保留情報の数と突出レベルとの関係への注目が高まることとなる。
保留表示領域NEにて表示されている保留アイコンがシフトするタイミングにて突出レベルを変更する構成によれば、操作ボタン721の動きと保留情報の数との相関を強化できる。これにより、実質的に演出ボタン装置40が保留表示領域NEと同様の保留数表示部として機能させることができ、演出ボタン装置40に注目している状況下において遊技回が進んだをことを容易に察知可能となる。
<変形例1>
第9特殊演出が実行されている最中に操作ボタン721が操作された場合には、当該操作を契機として第9特殊演出を途中で終了させる構成とすることも可能である。
<変形例2>
上記第9の実施の形態では、突出レベルLV0→突出レベルLV1となる場合の突出量の変化の幅と、突出レベルLV(N)→突出レベルLV(N+1)となる場合(N=1〜4)の突出量の変化の幅とに差を設けたが、これらの幅を統一することも可能である。
<変形例3>
上記第9の実施の形態では、保留のシフトを契機として第9特殊演出が開始される場合と、保留の追加を契機として第9特殊演出が開始される場合との両方を含む構成としたが、これに限定されるものではない。開始契機については保留のシフト及び保留の追加の一方に限定することも可能である。
<変形例4>
上記第9の実施の形態では、第9特殊演出における形態切替パターンに一部の形態をスキップする形態切替パターンを含む構成としたが、これらの形態切替パターンを含まない構成とすることも可能である。
<変形例5>
上記第9の実施の形態では、第9特殊演出が実行される場合には遊技回が進む毎に少なくとも1段階の形態変化が発生する構成としたが、これに限定されるものではない。遊技回が進んだ場合に形態変化が発生しないパターンを追加する構成としてもよい。
<第10の実施の形態>
本実施の形態においては、演出ボタン装置40の形態変化が複数の遊技回に渡って継続される第10特殊演出が実行される構成となっている点で上述した第1〜第8の各実施の形態と構成が相違している。以下、それら実施の形態との相違点を中心に当該第10特殊演出に係る構成について説明する。先ず図134のフローチャートを参照して、報知・演出制御装置143のMPU912にて実行される第10特殊演出用の設定処理(第10特殊演出設定処理)について説明する。第10特殊演出設定処理は、MPU912にて定期処理の一環として実行される処理である。
(第10特殊演出設定処理)
第10特殊演出設定処理においては先ず、ステップS4701にて主制御装置162から保留情報が追加された旨を示す保留コマンド、又は保留情報が消化され次の遊技回に移行することを示すシフトコマンドの何れかを受信しているか否かを判定する。ステップS4701にて否定判定をした場合にはそのまま本第10特殊演出設定処理を終了する。ステップS4701にて肯定判定をした場合には、ステップS4702に進む。ステップS4702では第10特殊演出を設定済みであるか否かを判定する。具体的には、RAM914の各種フラグ格納エリア933に後述する第10特殊演出フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS4702にて肯定判定をした場合には、そのまま本第10特殊演出設定処理を終了する。ステップS4702にて否定判定をした場合には、ステップS4703に進む。
ステップS4703では現在の遊技回にて演出ボタン装置40を用いた操作対応演出を実行する予定となっているか否かを判定する。ステップS4703にて肯定判定をした場合には、そのまま本第10特殊演出設定処理を終了する。ステップS4703にて否定判定をした場合にはステップS4704に進む。ステップS4704では現在記憶されている各保留のうち対象とする1の保留を仮決定する。この仮決定においては先ず、リーチ表示に対応する保留が存在するか否かを判定し、リーチ表示に対応する保留が複数存在する場合には、それら複数保留の中から1の保留を第10特殊演出用の候補として仮決定する。この決定に際しては、変動表示時間が長い保留の方が短い保留よりも仮決定の対象となる可能性が高くなるように優遇される。
仮決定の対象となった保留がない場合にはステップS4705にて否定判定をして本第10特殊演出設定処理を終了する。仮決定の対象となった保留がある場合にはステップS4705にて肯定判定をしてステップS4706に進む。
ステップS4706では、仮決定の対象となった保留に先行する保留は全て完全外れ(リーチ表示非対応の外れ結果)に対応しているか否かを判定する。ステップS4706にて否定判定をした場合には、そのまま本第10特殊演出設定処理を終了する。ステップS4706にて肯定判定をした場合にはステップS4707にて第10特殊演出抽選処理を実行する。この抽選処理に当選することにより仮決定→開始確定(本決定)となる。
第10特殊演出の開始確定となった場合には、ステップS4708にて肯定判定をしてステップS4709に進む。ステップS4709では本決定された対象保留までの最大ステップ数を特定する。具体的には、本決定された対象保留と現在の遊技回に係る保留との間に存在する保留の数を特定する。
続くステップS4710では、上記仮決定の対象となった保留情報(C1,C2,C3,CS)に基づいて演出ボタン装置40の初期形態をどの形態にするかを決定する。本実施の形態における演出ボタン装置40においては、操作ボタン721の突出レベルとして、突出レベルLV0〜突出レベルLV5が設けられており、突出レベルLV1 < 突出レベルLV2 < 突出レベルLV3 < 突出レベルLV4 < 突出レベルLV5の順に突出量が大きくなるように差別化されている。なお、各突出レベルにおける突出量の差については基本的に同程度となるように設定されているが、突出レベルLV0と突出レベルLV1との突出量の差については、他の突出レベル間の差よりも大きくなるように差別化されている。詳細については後述するが、第10特殊演出においては該当遊技回において操作ボタン721の操作示唆が発生することとなる。この際、演出ボタン装置40の突出レベルは突出レベルLV1となるが、突出レベルLV0である第1形態との違いを明示するための工夫である。
ステップS4710にて初期形態を決定した後はステップS4711に進む。ステップS4711では、ステップS4710いて決定した初期形態となるようにして演出ボタン装置40の突出レベルを切り替える形態切替処理を実行する。その後、ステップS4712ではRAM914の各種フラグ格納エリア933に上記第10特殊演出フラグをセットして本第10特殊演出設定処理を終了する。
第10特殊演出における形態切替パターンについては、上記第9特殊演出とは異なり、以下のように規定されている。すなわち、遊技回が「1」進むと突出レベルについても「1レベル」下がる構成となっている。つまり、保留数と突出レベルとが完全にリンクしており、初期形態からどの保留をターゲットとして第10特殊演出が進行しているかを識別可能となっている。
次に図135のフローチャートを参照して報知・演出制御装置143のMPU912にて実行される第10特殊演出用の処理(第10特殊演出用処理)について説明する。第10特殊演出用処理は、MPU912にて定期処理の一環として実行される処理である。
(第10特殊演出用処理)
第10特殊演出用処理においては先ず、ステップS4801にてRAM914の各種フラグ格納エリア933に第10特殊演出フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS4801にて否定判定をした場合にはそのまま本第10特殊演出用処理を終了する。ステップS4801にて肯定判定をした場合にはステップS4802に進む。ステップS4802では、第10特殊演出に係る遊技回、すなわち上記第10特殊演出設定処理にて本決定された対象保留に係る遊技回であるか否かを判定する。ステップS4802にて否定判定をした場合には、ステップS4803に進む。
ステップS4803では遊技回の開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS4803にて否定判定をした場合には、そのまま本第10特殊演出用処理を終了する。ステップS4803にて肯定判定をした場合にはステップS4804に進み、形態切替処理を実行した後、本第10特殊演出用処理を終了する。ステップS4804の形態切替処理においては、演出ボタン装置40の形態を突出レベルが「1レベル」下がるようにして切り替えを行う。
ステップS4802の説明に戻り、当該ステップS4802にて肯定判定をした場合には、ステップS4806に進む。ステップS4806では第10特殊演出に係る最終遊技回用の処理(最終遊技回用処理)を実行する。以下、最終遊技回用処理について説明する。
(最終遊技回用処理)
最終遊技回用処理においては先ず、操作有効期間中であるか否かを判定する。操作有効期間中である場合には、最終遊技回における形態切替の猶予期間を経過したか否かを判定する。猶予期間を経過したタイミングではない場合には、第10特殊演出に係る最終遊技回の開始タイミングであるか否かを判定する。最終遊技回の開始タイミングではない場合には、そのまま本最終遊技回用処理を終了する。最終遊技回の開始タイミングである場合には、上述した形態変化の切替猶予期間の設定処理と、演出ボタン装置40の形態切替処理とを実行する。具体的には、ステッピングモータ753に駆動信号を出力して、演出ボタン装置40が最終形態である突出レベルLV1となるようにして可動ベース741を降下させる。
一方、上述した形態切替の猶予期間を経過している場合には、操作ボタン721の操作を有効化する操作有効化タイミングであるか否かを判定する。操作有効化タイミングではない場合にはそのまま本最終遊技回用処理を終了する。操作有効タイミングである場合には操作有効期間の設定処理を行う。その後は、操作ボタン721の操作を示唆すべく操作示唆開始処理を実行して、本最終遊技回用処理を終了する。
操作示唆開始処理においては、スピーカ部27から操作を促すメッセージ(例えば「ボタンを押して」等の音声)を出力するように当該スピーカ部27を制御するとともに、表示制御装置142に操作示唆開始コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952においては、当該操作示唆開始コマンドを受信したことに基づいて、図柄表示装置253の表示画面253aに操作示唆用の「押せ!!」等のメッセージ、操作ストロークが拡張されているボタンを模した絵柄、残り有効期間を示す期間インジケータを表示するように当該図柄表示装置253を制御する。
これに対して、操作有効期間中である場合には、操作有効期間が経過したタイミングであるか否かを判定する。操作有効期間中が経過したタイミングではない場合には検知センサ791からの検知情報に基づいて操作ボタン721が操作されたか否かを判定する。操作が行われていない場合にはそのまま本最終遊技回用処理を終了する。操作が行われている場合には、操作の受付報知処理及び示唆終了処理を実行する。受付報知用処理においては、スピーカ部27から操作を有効に受け付けた旨を示す効果音を出力すべくスピーカ部27を制御する。操作示唆終了処理では表示制御装置142に操作示唆終了コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952は操作示唆終了コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置253を制御し、操作示唆用のメッセージ、ボタンを示す操作示唆用の絵柄、残り有効期間を示すインジケータの表示を終了させる。
続いて操作対応演出実行処理を行う。操作対応演出実行処理では、今回の遊技回の遊技結果を遊技者に明示する演出を実行する。具体的には、第1可動演出装置300を駆動させて当該第1可動演出装置300による発光演出を行う。これに併せて表示画面253aに一時的に消灯演出(ブラックアウト演出)させる。
ここで、操作有効期間中ではあるものの当該操作有効期間が経過したタイミングである場合、すなわち操作が行われることなく操作有効期間が経過した場合には、操作示唆終了処理を実行する。当該示唆終了処理では表示制御装置142に操作示唆終了コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952は当該示唆終了コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置253を制御し、操作示唆用のメッセージ、ボタンを模した絵柄、残り有効期間を示すインジケータの表示を終了させる。
続いて演出ボタン装置40を第1形態に切り替える切替処理を実行する。その後は、代替演出の実行処理を行った後、本最終遊技回用処理を終了する。代替演出においては当たり結果/外れ結果に関係なく上記第1可動演出装置300による発光演出や図柄表示装置253の消灯演出(ブラックアウト演出)は実行されない。
ここで、図136を参照して、第10特殊演出が実行される場合の当該第10特殊演出の流れについて補足説明する。図136(a)〜図136(f)は表示画面253aにおける保留表示領域NE及び演出ボタン装置40を上下に並べて記載した概略図であり、図136に示す例では図136(a)→図136(b)→図136(c)→図136(d)→図136(e)→図136(f)の順に遊技回が進行している。なお、図136においては、第10特殊演出の開始契機となった保留と当該第10特殊演出における最終遊技回に対応する保留とが一致しており、当該保留を他の保留と区別すべく保留アイコンの表示態様を相違させているが実際に表示される保留アイコンについては他の保留アイコンと外観が同一となっている。なお、他の保留予告演出と重複して本第10特殊演出が発生する場合にはこの限りではなく、該当保留の保留アイコンの外観が他の保留アイコンと相違する特殊なものに変更される場合もある。
遊技回中に作動口83aへの入賞が発生し保留数が「3」→「4」に増加したことを契機として、表示画面253aの保留表示領域NE(詳しくは保留数表示領域Daにおける第4単位保留表示領域Da4)に保留アイコンが追加されている。この追加された保留(以下、該当保留)については当たり結果に対応しており、実行中の遊技回に係る保留及び先行する3つの保留については何れも完全外れに対応している(操作対応演出が発生しない)。
該当保留について第10特殊演出の発生抽選に当選すると、該当保留に係る遊技回の最終局面において操作対応演出が発生することとなり、同保留が取得されたタイミングで演出ボタン装置40の形態が変化する。具体的には、操作ボタン721の突出レベルが突出レベルLV0→突出レベルLV5に切り替わる。これに合わせて表示画面253aの上部には第10特殊演出の示唆として「好機待機中」の文字が表示され、表示画面253aの外周部分にエフェクトが追加されることとなる。これら「好機待機中」の文字及びエフェクトについては第10特殊演出が終了する際に非表示となる。
図136(b)→図136(c)に示すように、遊技回が「1」進むと演出ボタン装置40の形態についても突出レベルLV5→突出レベルLV4に切り替わる。同様に、図136(c)→図136(d)→図136(e)→図136(f)に示すように、遊技回が進む毎に演出ボタン装置40の形態が突出レベルLV4→突出レベルLV3→突出レベルLV2→突出レベルLV1の順に切り替わる。突出レベルLV1については、最終遊技回において演出ボタン装置40が操作されるまで維持され、遊技者の操作又は操作有効期間の経過によって突出レベルLV0(第1形態)に切り替わることとなる。
なお、第10特殊演出が開始されてから最終遊技回の操作有効期間が設定されるまでの間は突出レベルの維持制御が実行される。仮に途中で操作ボタン721が操作されたとしても、最新の形態へと自動復帰する。このような構成とすることで、操作示唆が行われた際の操作ストロークが短くなって操作時のインパクトが低下することを抑制している。
本実施の形態に示したように、先行する保留情報の数が減る毎に操作ボタン721の操作ストロークを減縮させるようにして突出レベルを変更することにより、操作ストロークの減縮がどこまで続くかに遊技者の注目を向けさせることができる。ここで、記憶可能な保留情報の数に上限が設けられているため、操作ストロークの減縮についても実質的な下限が発生することとなり、記憶されている保留情報の数と突出レベルとの関係への注目が高まることとなる。
<変形例1>
上記第10の実施の形態によれば、第10特殊演出中は、遊技回が進む毎に突出レベルが一定レベル降下する構成としたが、降下する突出レベルを都度変化させる構成とすることを否定するものではない。例えば、「1レベル」降下する場合と、「2レベル」降下する場合と、「3レベル」降下する場合と、「4レベル」降下する場合とを設けてもよい。
<変形例2>
上記第10の実施の形態によれば、第10特殊演出中は、遊技回が進む毎に突出レベルが必ず降下する構成としたが、一部の遊技回においては突出レベルが効果しないパターンを設けることも可能である。
<変形例3>
上記第10の実施の形態によれば、第10特殊演出における最終遊技回(操作示唆時)では、演出ボタン装置40の突出レベルが何れも突出レベルLV1となるように規定したが、これに限定されるものではない。最終遊技回(操作示唆時)における突出レベルを突出レベルLV1以外としてもよい。例えば、突出レベルLV0としてもよいし、突出レベルLV2以上としてもよい。
また、最終遊技回における突出レベルの候補を複数設け、候補に応じて特別遊技状態へ移行する期待度に差が生じる構成とすることも可能である。例えば、最終遊技回における突出レベルが突出レベルLV0 < 突出レベルLV1 < 突出レベルLV2 < 突出レベルLV3 < 突出レベルLV4 < 突出レベルLV5の順に高くなるように期待度に差を設けてもよい。
<第11の実施の形態>
既に説明したように、上記各実施の形態に示した演出ボタン装置40については、操作ボタン721の操作ストロークの異なる複数の形態に切替可能となっている。本実施の形態においては、当該演出ボタン装置40の形態切替機能を利用した操作対応演出である第11特殊演出が特徴的なものとなっている。
第11特殊演出は、演出ボタン装置40の形態を第2形態とした後の操作示唆に従って操作ボタン721が操作された際の操作抵抗(抵抗トルク)を大小相違させることにより、触覚的な違いを発生させる演出であり、操作抵抗が相対的に小さくなるように設定された第11特殊演出Aと、操作抵抗が相対的に大きくなるように設定された第11特殊演出Bとに大別される(図137(a)の概略図参照)。
演出ボタン装置40が第2形態に切り替わった場合には、ステッピングモータ753の静止トルク(保持トルク)によってボタンユニット720(可動ベース741)が最大突出位置(上限位置)に保持されることとなる。他の実施の形態において説明したように、操作ボタン721を支えるコイルバネ745の付勢力と比較してステッピングモータ753の静止トルクは十分に大きくなっている。このため、演出ボタン装置40が第2形態となっている状況下にて操作ボタン721が操作された場合には、先ずコイルバネ745が圧縮されるようにして操作ボタン721が降下し、操作ボタン721が可動ベース741に当接した後はステッピングモータ753の抵抗トルクに抗して操作ボタン721及び可動ベース741が一体となって降下することとなる。
図137(a)の概略図に示すように、操作ボタン721と可動ベース741とが一体となって降下する区間(第1検知位置CP1〜第13検知位置CP13)については、その全てが抵抗トルクの可変区間となっているわけではなく、抵抗トルクの可変区間(第4検知位置CP4〜第13検知位置CP13)と非可変区間(第1検知位置CP1〜第4検知位置CP4)とに大別される。詳細については後述するが、この非可変区間については、操作ボタン721の変位速度を検出する速度検出区間となっており、この速度検出区間にて検出された速度に応じてステッピングモータ753に発生する抵抗トルクが補正される構成となっている。以下、図138〜図140のフローチャートを参照して、報知・演出制御装置143のMPU912にて実行される第11特殊演出用の処理(第11特殊演出用処理)について説明する。第11特殊演出用処理は、MPU912にて定期処理の一環として実行される処理である。
(第11特殊演出用処理)
図138に示すように、第11特殊演出用処理においては先ず、ステップS4901にて第11特殊演出に対応する遊技回であるか否かを判定する。ステップS4901にて否定判定をした場合には、そのまま本第11特殊演出用処理を終了する。ステップS4901にて肯定判定をした場合にはステップS4902に進む。ステップS4902では第11特殊演出メイン処理を実行し、続くステップS4903ではトルク可変処理を実行する。これら第11特殊演出メイン処理及びトルク可変処理についての詳細は後述する。
ステップS4904では、操作ボタン721の操作有効期間中であるか否かを判定する。ステップS4904にて否定判定をした場合には、ステップS4905に進む。ステップS4905では第2形態への切替猶予期間の経過タイミングであるか否かを判定する。ステップS4905にて否定判定をした場合にはステップS4906に進み、第2形態への切替開始タイミングであるか否かを判定する。第2形態への切替開始タイミングではない場合には、ステップS4906にて否定判定をして、そのまま本第11特殊演出用処理を終了する。ステップS4907にて肯定判定をした場合には、ステップS4907に進む。
ステップS4907では、第2形態への切替処理を実行する。具体的には、ステッピングモータ753への駆動信号の出力を開始する。その後は、ステップS4908にて切替猶予期間の設定処理を実行し、本第11特殊演出用処理を終了する。
ステップS4905の説明に戻り、当該ステップS4905にて肯定判定をした場合、すなわち第2形態への切替猶予期間の経過タイミングである場合には、ステップS4909に進む。ステップS4909では操作有効期間の設定処理を実行する。続くステップS4910では操作示唆の開始処理を実行する。
操作示唆開始処理においては、スピーカ部27から操作を促すメッセージ(例えば「ボタンを押して」等の音声)を出力するように当該スピーカ部27を制御するとともに、表示制御装置142に操作示唆開始コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952においては、当該操作示唆開始コマンドを受信したことに基づいて、図柄表示装置253の表示画面253aに操作示唆用の「押せ!!」等のメッセージ、操作ストロークが拡張されているボタンを模した絵柄、残り有効期間を示す期間インジケータを表示するように当該図柄表示装置253を制御する。
続くステップS4911ではステッピングモータ753への駆動信号の出力を終了して、可動ベース741(操作ボタン721)を停止させる。より詳しくは、ステッピングモータ753に発生するトルクが駆動トルクから静止トルクに切り替えられることとなる。これにより、操作ボタン721を操作する際に当該操作を妨げる抵抗トルクは発生する一方、仮に当該抵抗トルクに抗して可動ベース741が降下しても、当該可動ベース741の位置に復帰は回避されることとなる。言い換えれば、駆動トルクから静止トルクへの切り替えによって操作ボタン721の積極動作は終了することとなる。
続くステップS4912では今回の第11特殊演出が第11特種演出Bに対応しているか否かを判定する。ステップS4912にて否定判定をした場合にはそのまま本第11特種演出用処理を終了する。ステップS4912にて肯定判定をした場合には、RAM914の各種フラグ格納エリア933にトルク可変フラグをセットした後、本第11特種演出用処理を終了する。
ステップS4904の説明に戻り、当該ステップS4904にて肯定判定をした場合、すなわち操作有効期間中である場合には、ステップS4914に進む。ステップS4914では、操作有効期間を経過したタイミングであるか否かを判定する。ステップS4914にて否定判定をした場合にはステップS4915に進む。ステップS4915では検知センサ791からの検知情報(検知信号)に基づいて、操作ボタン721が第1検知位置CP1に到達したか否かを判定する。ステップS4915にて肯定判定をした場合には、ステップS4916に進む。
なお、本実施の形態では、第1検知位置CP1に到達したことに基づいて操作自体は有効に受け付けられたこととなり、それ以上の押圧操作の有無によって操作対応演出が発生するか否かについては差が生じない。但し、第1検知位置CP1到達後も操作が継続されることで、遊技者は操作抵抗の違いから今回の演出が第11特殊演出A(期待度低)及び第11特殊演出B(期待度高)の何れかを推測可能となる。
ステップS4916では操作示唆一部終了処理を実行する。操作示唆一部終了処理では表示制御装置142に操作示唆一部終了コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952は操作示唆一部終了コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置253を制御し、残り有効期間を示すインジケータとの表示を終了させる。なお、操作示唆用のメッセージ及びボタンを模した絵柄については表示が継続される。
続くステップS4917ではRAM914の各種フラグ格納エリア933に連動フラグをセットし、ステップS4918では待機時間の設定処理を実行した後、本第11特殊演出用処理を終了する。待機時間の設定処理では、RAM914の各種カウンタエリア932に設けられた待機用カウンタに所定の値(1secに相当)をセットする。この待機用カウンタの値は第11特殊演出用処理が実行される度に1ずつ減算される。
ステップS4914の説明に戻り、当該ステップS4914にて肯定判定をした場合、すなわち操作有効期間を経過したタイミングである場合には、ステップS4919に進む。ステップS4919では操作示唆終了処理を実行する。操作示唆終了処理では表示制御装置142に操作示唆終了コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952は操作示唆終了コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置253を制御し、操作示唆用のメッセージ、ボタンを模した絵柄、残り有効期間を示すインジケータの表示を終了させる。
その後は、ステップS4920にて第1形態への切替処理を実行し、本第11特殊演出用処理を終了する。本実施の形態に示す第11特殊演出については、操作示唆に従って操作ボタン721が操作されることで第3可動演出装置803が動作する構成となっているが、有効期間内に操作ボタン721が操作されなかった場合には第3可動演出装置803の動作が回避されることとなる。
次に、図139を参照してステップS4902(図138参照)の第11特殊演出メイン処理について説明する。
(第11特殊演出メイン処理)
第11特殊演出メイン処理においては先ず、ステップS5001にて第3可動演出装置803が作動中であるか否かを判定する。ステップS5001にて否定判定をした場合には、ステップS5002に進む。ステップS5002では、RAM914の各種フラグ格納エリア933に連動フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS5002にて否定判定をした場合には、そのまま本第11特殊演出メイン処理を終了する。
ステップS5002にて肯定判定をした場合には、ステップS5003に進む。ステップS5003では、上記待機用カウンタの値を参照して、ステップS4918にて設定された待機期間が経過したタイミングであるか否かを判定する。ステップS5003にて否定判定をした場合には、ステップS5004にて位置特定処理を実行する。具体的にはロータリーエンコーダ792からの検知情報に基づいて、ボタンユニット720(詳しくは可動ベース741)の位置を特定する。具体的には、第1検知位置CP1〜第13検知位置CP13の何れに位置しているかを特定する。ボタンユニット720が第13検知位置CP13に到達していない場合には、そのまま本第11特殊演出メイン処理を終了する。第13検知位置CP13に到達している場合には、ステップS5006に進む。
ステップS5006では、第3可動演出装置803の作動処理を実行する。これにより、第3可動演出装置803の可動装飾体が発光するとともに待機位置から演出位置へと降下する。その後は、ステップS5007にてRAM914の各種フラグ格納エリア933に格納されている連動フラグを消去し、ステップS5008にてRAM914の各種フラグ格納エリア933に作動中フラグをセットする。そして、ステップS5009にて操作示唆完全終了処理を実行した後、本第11特殊演出メイン処理を終了する。操作示唆完全終了処理では表示制御装置142に操作示唆完全終了コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952は操作示唆完全終了コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置253を制御し、表示が継続されていた操作示唆用のメッセージ及びボタンを模した絵柄を非表示とする。
ステップS5003の説明に戻り、当該ステップS5003にて肯定判定をした場合、すなわち待機期間を経過したタイミングである場合には、ステップS5006〜S5009の各処理を実行した後、本第11特殊演出メイン処理を終了する。つまり、本実施の形態に示す第11特殊演出においては、操作示唆に従って操作ボタン721が第1検知位置CP1まで押し込まれることで操作条件成立となり、第13検知位置CP13に到達していない場合には待機期間の経過を待って第3可動演出装置803が作動するように構成されている。
ステップS5001の説明に戻り、当該ステップS5001にて肯定判定をした場合、すなわち第3可動演出装置803が作動中である場合(RAM914の各種フラグ格納エリア933に作動中フラグが格納されている場合)には、ステップS5010に進む。ステップS5010では第11特殊演出を終了するタイミングであるか否かを判定する。ステップS5010にて否定判定をした場合には、そのまま本第11特殊演出メイン処理を終了する。ステップS5010にて肯定判定をした場合には、ステップS5011にて第11特殊演出終了処理を実行した後、本第11特殊演出メイン処理を終了する。
次に、図140を参照して、ステップS4903(図138参照)のトルク可変処理について説明する。
(トルク可変処理)
トルク可変処理においては先ず、ステップS5101にてRAM914の各種フラグ格納エリア933にトルク可変フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS5101にて否定判定をした場合には、そのまま本トルク可変処理を終了する。ステップS5101にて肯定判定をした場合には、ステップS5102に進む。ステップS5102では、ボタンユニット720(詳しくは可動ベース741)の位置特定処理を実行する。具体的には、ロータリーエンコーダ79からの検知情報に基づいてボタンユニット720が第1検知位置CP1〜第13検知位置CP13の何れに位置しているかを判定する。
続くステップS5103ではボタンユニット720(詳しくは可動ベース741)の位置に変化があったか否かを判定する。ステップS5103にて否定判定をした場合には、そのまま本トルク可変処理を終了する。ステップS5103にて肯定判定をした場合には、ステップS5104に進む。ステップS5104ではボタンユニット720の変位速度、言い換えれば操作速度の検出条件が成立しているか否かを判定する。具体的には、ボタンユニット720が第1検知位置CP1〜第4検知位置CP4間を通過した場合に検出条件成立となる。ステップS5104にて肯定判定をした場合には、ステップS5105にて速度補正値決定処理を行う。速度補正値決定処理は、検出した操作速度に応じて抵抗トルクの大きさを補正するための補正値を決定する処理である。
その後は、ステップS5106にて補正値が設定されているか否かを判定し、補正値が設定されていない場合にはステップS5107にて抵抗トルク第1設定処理を実行した後、本トルク可変処理を終了する。補正値が設定されている場合にはステップS5108にて抵抗トルク第2設定処理を実行した後、本トルク可変処理を終了する。
抵抗トルク第1設定処理は、速度検出区間に対応しており、基本的には抵抗トルクが一定となるようにして抵抗トルクが設定され、この設定された抵抗トルクに基づいてステッピングモータ753が制御される。これに対して、抵抗トルク第2設定処理は、速度検出区間外に対応しており、抵抗トルクは第4検知位置CP4から第13検知位置CP13に向けて滑らかに増加するように規定されている。ここで、上記補正値が設定されることで、トルクの増加パターンを示すトルクカーブが変更される。以下、図141の概略図を参照して、操作ボタン721の位置(突出量)、検出速度、抵抗トルクの関係について補足説明する。
図141に示すように、速度検出区間を通過するまで操作速度に関係なく抵抗トルクの大きさが規定されている。この速度検出区間においては、第11特殊演出A及び第11特殊演出Bについて抵抗トルクに差がなく、操作ボタン721からの抵抗(触覚)から何れの演出であるかを識別することは困難となっている。
速度検出区間の通過後は速度検出区間を通過した際に検出された速度に応じて抵抗トルクの大きさが調整される。具体的には、速度検出区間における検出速度から補正値が算出され、この補正値に基づいて発生させる抵抗トルク(目標値)が変更されることとなる。具体的には、検出した速度が基準速度よりも低い場合には抵抗トルクは基準抵抗トルクよりも小さくなり、検出した速度が基準速度よりも高い場合には抵抗トルクは基準トルクよりも大きくなるように補正される。検出速度と抵抗トルクとの関係については、ROM913に記憶された補正値決定用のマップを参照して決定される。
本実施の形態に示したように、操作ボタン721(ボタンユニット720)が操作方向へ変位する場合に操作方向における操作ボタン721の位置を特定し、その特定した位置に基づいて操作抵抗を可変させる構成とすれば、操作ボタン721を操作する手に生じる触覚的な変化によって従来にない斬新な演出等が可能となる。
変形タイプの演出ボタン装置については変形発生(第2形態)=好機となることが多い。このような事情から第2形態においては、操作ボタン721が勢いよく操作される可能性が高くなる。このような操作においては、手や演出ボタン装置40に生じる衝撃が大きくなると懸念される。この点、本実施の形態に示すように、操作方向における奥側にて抵抗が大きくなるように操作抵抗を増幅させる構成とすれば、操作時の衝撃を緩和して遊技者の手や演出ボタン装置40の保護に寄与できる。
硬化タイプの演出ボタン装置については、奥側で硬さを極端に変化させた場合には、最奥位置に到達したと遊技者に勘違いされる可能性が高くなる。この点、本実施の形態に示すように、手前側よりも奥側の方が操作抵抗の増加率が大きくなる構成とすれば、操作抵抗が滑らかに変化することとなり、上記不都合の発生を抑制できる。また、手前側よりも奥側の方が操作抵抗の増加率が大きくなるように構成することは、操作ボタン721が勢いよく操作された際の衝撃を緩和する上でも好ましい。
また、本実施の形態によれば、操作検知の操作抵抗の変化を楽しむ余地を残しつつ、操作抵抗が大きくなることで操作検知位置への到達自体が困難になることを抑制できる。
<第12の実施の形態>
本実施の形態においては、演出ボタン装置40について遊技者の利便性を向上させる工夫が施されていることを特徴の1つとしている。以下、図142を参照して、上述した各実施の形態と相違する構成を中心に当該工夫について説明する。図142は演出ボタン装置40を示す概略図である。なお、演出ボタン装置40についての基本構造等については第1の実施の形態を参照されたい。
本実施の形態においては、基本形態となる演出ボタン装置40の突出レベルを遊技者が任意に変更可能となるように構成されている。具体的には、ステッピングモータ753を駆動させて可動ベース741の高さ位置を調節することにより、突出レベルLV0〜突出レベルLV11の全12段階に変更可能となっている。なお、突出レベルLV11については、操作ボタン721の操作ストロークに拡張の余地を残すべく操作ボタン721が最大突出位置よりも下側となるように規定されている。
図柄表示装置253の表示画面253aからの目線の移動量や手の乗せやすさ等に鑑みた場合には、遊技者の体格差等によって好みとなる操作ボタン721(操作面)の高さ位置が異なる可能性がある。上述の如く高さ位置を変更可能となることで、遊技者の利便性の向上に寄与できる。
ここで、演出ボタン装置40の基本形態とは、操作ボタン721の操作ストロークを拡張する演出時以外で演出ボタン装置40が維持される(常駐する)形態であり、操作ストロークを拡張する際には、この基本形態から操作ボタン721が上昇することで他の形態に切り替わる。また、基本形態は、少なくとも第1通常遊技状態においては維持される期間が最も長い形態であるとも言える。
以下、上述した高さ調整を実現すべく報知・演出制御装置143のMPU912にて実行される高さ位置調整処理を図143のフローチャートを参照して説明する。高さ位置調整処理は、第1通常遊技状態において定期処理の一環として実行される処理である。
(高さ位置調整処理)
高さ位置調整処理においては先ず、ステップS5201にてRAM914の各種フラグ格納エリア933に高さ位置調整中フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS5201にて否定判定をした場合にはステップS5202に進む。ステップS5202では遊技中であるか否かを判定する。具体的には、遊技回中である場合や遊技球の発射操作が行われている場合には遊技中であると判定し、遊技回中ではなく且つ遊技球の発射操作が行われていない場合に遊技中ではないと判定する。
ステップS5202にて肯定判定をした場合にはそのまま本高さ位置調整処理を終了する。ステップS5202にて否定判定をした場合にはステップS5203に進む。ステップS5203では高さ位置調整開始操作が行われたか否かを判定する。具体的には前扉枠14の上側膨出部28には演出ボタン装置40とともに十字キー41(図1参照)が配設されている。この十字キー41は報知・演出制御装置143に接続されており、十字キー41からの操作情報が報知・演出制御装置143に入力される構成となっている。ステップS5203の判定処理では、十字キー41からの操作情報に基づいて高さ位置調整開始用の操作(詳しくは十字キー41の中央ボタンの長押し操作)が行われたか否かを判定する。
ステップS5203にて否定判定をした場合にはそのまま本高さ位置調整処理を終了する。ステップS5203にて肯定判定をした場合にはステップS5204に進む。ステップS5204では現在の突出レベルが突出レベルLV0となっているか否かを判定する。ステップS5204にて肯定判定をした場合にはステップS5205にて動作確認処理を実行する。具体的には、操作ボタン721の突出レベル(高さ位置)が変わらない範囲(図53参照)でステッピングモータ753を動作させて、当該ステッピングモータ753が正常に動作しているかを確認する。
ステッピングモータ753が正常に動作していることが確認できた場合にはステップS5206にて肯定判定をしてステップS5207に進む。ステップS5207ではRAM914の各種フラグ格納エリア933に高さ位置調整フラグをセットして本高さ位置調整処理を終了する。また、ステップS5204にて否定判定をした場合にも、ステップS5207にて高さ位置調整フラグをセットして本高さ位置調整処理を終了する。
なお、ステッピングモータ753が正常に動作していない場合、すなわち高さ位置調整の機能が上手く発揮できない状況である場合には、ステップS5205にて否定判定をしてそのまま本高さ位置調整処理を終了する。
ステップS5201の説明に戻り、当該ステップS5201にて肯定判定をした場合、すなわちRAM914の各種フラグ格納エリア933に高さ位置調整フラグが格納されている場合には、ステップS5208に進む。ステップS5208では、遊技回が開始されたか否かを判定する。具体的には主制御装置162から変動開始コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS5208にて否定判定をした場合には、ステップS5209に進む。
ステップS5209では、高さ位置を変更している最中又は遊技者が操作ボタン721を押す等して高さ位置が変化している最中であるか否かを判定する。ステップS5209にて否定判定をした場合には、ステップS5210に進む。ステップS5210では待機基準期間を経過したタイミングであるか否かを判定する。本実施の形態に示す高さ位置調整用のモードにおいては、突出レベルが変更されてから高さ位置の調整操作(十字キー41の上下ボタンの操作)が行われることなく待機基準期間(5sec)が経過した場合に高さ位置調整用のモードが終了する構成となっている。
ステップS5210にて否定判定をした場合にはステップS5211に進む。ステップS5211では高さ位置調整操作が行われたか否かを判定する。ステップS5211にて否定判定をした場合には、そのまま本高さ位置調整処理を終了する。ステップS52111にて肯定判定をした場合には、ステップS5212にて駆動制御処理を実行した後、本高さ位置調整処理を終了する。
ステップS5212の駆動制御処理では、十字キー41の上ボタンが操作されている場合には突出レベルを「1」引き上げるようにステッピングモータ753を制御し、十字キー41の下ボタンが操作されている場合には突出レベルを「1」引き下げるようにステッピングモータ753を制御する。また、遊技者が試しに操作ボタン721を操作する等して突出レベルが変化している場合には、変化前の突出レベルに復帰させるようにステッピングモータ753を制御する。
ステップS5210の説明に戻り、当該ステップS5210にて肯定判定をした場合、すなわち調整操作が行われることなく待機基準期間を経過した場合にはステップS5215に進む。ステップS5215では、突出レベルが突出レベルLV0以外となっているか否かを判定する。ステップS5215にて肯定判定をした場合には、ステップS5216にて現在の高さ位置(突出レベル)を基準位置として決定→記憶する。続くステップS5217ではRAM914の各種フラグ格納エリア933に位置制御フラグをセットし、ステップS5218にて調整完了報知処理を実行する。これにより、遊技者に高さ位置の調整が完了した旨が明示される。その後は、ステップS5219にて高さ位置調整中フラグを消去して本高さ位置調整処理を終了する。ステップS5215にて否定判定をした場合にはステップS5218、S5219の各処理を実行した後、本高さ位置調整処理を終了する。
ステップS5209の説明に戻り、当該ステップS5209にて肯定判定をした場合、すなわち高さ位置を変更している最中又は遊技者が操作ボタン721を押す等して高さ位置が変化している最中である場合には、ステップS5213に進む。ステップS5213では十字キー41の操作によって指定された位置(突出レベル)に到達したか否かを判定する。ステップS521にて否定判定をした場合には、ステッピングモータ753の駆動制御を継続すべく、そのまま本高さ位置調整処理を終了する。ステップS5213にて肯定判定をした場合にはステップS5214にて静止制御処理を実行した後、本高さ位置調整処理を終了する。この処理を実行することでステッピングモータ753に発生するトルクが静止トルクに切り替わることとなる。
ステップS5208の説明に戻り、当該ステップS5208にて肯定判定をした場合、すなわち遊技回の開始タイミングである場合には、ステップS5220にて強制終了処理を実行した後、本高さ位置調整処理を終了する。この強制終了処理では、高さ位置調整用の各種フラグを消去するとともに、突出レベルを突出レベルLV0となるように強制切替を行う。
既に説明したように、ステッピングモータ753に発生する静止トルクについてはコイルバネ745の付勢力よりも十分に大きくなっており、遊技者が操作ボタン721を操作した場合には先ずコイルバネ745が変形することで操作ボタン721が降下する構成となっている。但し、操作が力強く行われた場合には、操作力が静止トルクを上回ることボタンユニット720(可動ベース741)が降下し得る。仮にこのようにして位置のずれが生じた場合にはずれ発生前の位置(上記基準位置)に自動的に復帰させる機能を有している。以下、図144のフローチャートを参照し、報知・報知・演出制御装置143のMPU912にて実行される自動復帰用の処理(位置制御処理)について説明する。位置制御処理は、MPU912にて定期処理の一環として実行される処理である。
(位置制御処理)
位置制御処理においては先ず、ステップS5301にてRAM914の各種フラグ格納エリア933に上記位置制御フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS5301にて否定判定をした場合にはそのまま本位置制御処理を終了する。ステップS5301にて肯定判定をした場合には、ステップS5302に進む。ステップS5302では基準位置への復帰動作中であるか否かを判定する。ステップS5302にて否定判定をした場合には、ステップS5303に進む。
ステップS5303ではロータリーエンコーダ792からの情報に基づいてボタンユニット720(可動ベース741)の現在高さ位置を特定する。続くステップS5304では特定した現在の高さ位置が基準位置から外れているか否かを判定する。ステップS5304にて否定判定をした場合には、そのまま本位置制御処理を終了する。ステップS5304にて肯定判定をした場合にはステップS5305にて復帰制御処理を実行した後、本位置制御処理を終了する。復帰制御処理においてはステッピングモータ753を駆動させてボタンユニット720を基準位置へ向けて移動させる。
ステップS5302の説明に戻り、当該ステップS5302にて肯定判定をした場合、すなわち基準位置への復帰動作中である場合には、ステップS5306に進む。ステップS5306では鬱気が完了したか否かを判定する。すなわち現在の高さ位置と基準位置とが一致しているか否かを判定する。ステップS5306にて否定判定をした場合にはそのまま本位置制御処理を終了する。ステップS5306にて肯定判定をした場合にはステップS5307に進む。ステップS5307では静止制御処理を実行する。具体的にはステッピングモータ753を停止させて、当該ステッピングモータ753に発生するトルクを駆動トルク→静止トルクへ切り替える。
その後は、ステップS5308にて復帰制御の実行頻度を算出する。つまり、ステップS5305の復帰制御が単位時間(例えば1時間)あたりどの程度の期間に渡って実行されているかを過去の累積情報から算出する。そして、ステップS5309ではステップS5308の算出結果を踏まえてトルク補正処理を実行する。トルク補正処理では、復帰制御の実行頻度が判定基準頻度よりも高い場合にはステッピングモータ753に発生させる抵抗トルク(駆動トルクや静止トルク)を増大させるための処理を行う。復帰制御の実行頻度が高くなるにつれて抵抗トルクの増大幅も大きくなるように規定されている。
以上詳述したように本実施の形態においては演出ボタン装置40の高さ位置(突出レベル)を遊技者が任意に変更可能とすることで利便性の向上が実現されている。ここで、どのように高さ位置が調整されたとしても、操作ボタン721による操作が検知センサ791によって検知されるまでのストロークについては一定(10mm程度)となり、高さ位置を調整した結果、操作ストロークが無駄に増大することもない(図145のX0,X5,X11参照)。これは、高さ位置調整機能に対する満足度を高める上で好ましい。
<変形例1>
上記第12の実施の形態では、最大突出位置を調整範囲から排除したが、最大突出位置を含む構成とすることも可能である。
<変形例2>
強制終了の条件を遊技回の開始としてもよい。但し、この場合には強制終了の契機となった遊技回については操作対応演出(特に操作ストローク変更に係る操作対応演出)を発生させない構成とすることが好ましい。
<変形例3>
上記第12の実施の形態では、十字キー41の操作によって基本形態における操作ボタン721の突出レベルを変更可能な構成としたが、調整用の操作部を別途設ける必要はない。例えば、非遊技中に操作ボタン721が長押しされた場合に当該操作に基づい高さ位置調整が実行される構成とすることも可能である。より具体的には、長押し操作によって高さ位置を調整するモードへ移行し、その後、操作ボタン721が操作される度に突出レベルが1段階ずつ変更される構成とするとよい。
<第13の実施の形態>
既に説明したように、上記各実施の形態に示した演出ボタン装置40については、操作ボタン721の操作ストロークの異なる複数の形態に切替可能となっている。本実施の形態においては、当該演出ボタン装置40の形態切替機能を利用した操作対応演出である第12特殊演出が特徴的なものとなっている。
図146の概略図に示すように、第12特殊演出は、演出ボタン装置40の第1形態から第2形態への切替後に特定単発操作に基づいて第3可動演出装置803が動作する第12特殊演出Aと、演出ボタン装置40の第1形態から第2形態への切替後の連発操作(繰り返し操作)→特定単発操作に基づいて第3可動演出装置803が動作する第12特殊演出Bとに大別される。また、第12特殊演出A及び第12特殊演出Bについては、第12特殊演出Aでは第3可動演出装置803の可動装飾体の発光色が白に限定されており、第12特殊演出Bでは第3可動演出装置803の可動装飾体の発光色が連発操作に基づいて白から青や赤に変化し得る点で相違している。なお、第12特殊演出Aと第12特殊演出Bとを比較した場合には第12特殊演出Bの方が特別遊技状態へ移行する期待度が高く、可動装飾体の発光色については、白 < 青 < 赤の順に特別遊技状態へ移行する期待度が高くなるように差が設けられている。
以下、上記各実施の形態との相違点を中心に当該第12特殊演出に係る構成について説明する。先ず図147〜図150のフローチャートを参照して、報知・演出制御装置143のMPU912にて実行される第12特殊演出用の処理(第12特殊演出用処理)について説明する。第12特殊演出用処理は、MPU912にて定期処理の一環として実行される処理である。
(第12特殊演出用処理)
図147に示すように、第12特殊演出用処理においては先ず、ステップS5401にて今回の遊技回が第12特殊演出に対応する遊技回であるか否かを判定する。ステップS5401にて否定判定をした場合には、そのまま本第12特殊演出用処理を終了する。ステップS5401にて肯定判定をした場合には、ステップS5402に進む。
ステップS54では、第12特殊演出における前半パートの開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS5402にて肯定判定をした場合にはステップS5403に進み、演出ボタン装置40へ遊技者の注目を促す誘導演出の開始処理を実行する。誘導演出開始処理では、スピーカ部27から第2形態への切り替え用の効果音の出力を開始するとともに、表示制御装置142に誘導演出コマンドを出力する。表示制御装置142は誘導演出コマンドを受信したことに基づいて、図柄表示装置253の表示画面253aに誘導演出用の動画の表示を開始する。誘導演出用の動画は、演出ボタン装置40が第1形態から第2形態に切り替わるアニメーション動画である。また、ステップS5403の誘導演出開始処理においては、第3可動演出装置803を消灯状態から点灯状態又は点滅状態に切り替える。
ステップS5403の処理を実行した後、又はステップS5402にて否定判定をした場合には、ステップS5404に進む。ステップS5404では前半パート中であるか否かを判定する。ステップS5404にて肯定判定をした場合にはステップS5405にて前半パート用処理を実行した後に本第12特殊演出用処理を終了する。ステップS5404にて否定判定をした場合にはステップS5406にて後半パート用処理を実行した後、本第12特殊演出用処理を終了する。
(前半パート用処理)
図114に示すように、前半パート用処理においては先ず、ステップS5501にて連発操作の有効期間中であるか否かを判定する。ステップS5501にて否定判定をした場合にはステップS5502に進む。ステップS5502では、演出ボタン装置40を第2形態に切り替える切替猶予期間が経過したタイミングであるか否かを判定する。ステップS5502にて否定判定をした場合には、ステップS5503に進む。ステップS5503では、第2形態への切替開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS5503にて否定判定をした場合にはそのまま本前半パート用処理を終了する。
ステップS5503にて肯定判定をした場合には、ステップS5504にて演出ボタン装置40を第2形態に切り替える切替処理を実行する。その後は、ステップS5505にて切替猶予期間の設定処理を実行して、本前半パート用処理を終了する。演出ボタン装置40を第1形態から第2形態に切り替える際の所要期間が0.5secとなっている。上記切替猶予期間は、この所要期間よりも長い期間となるように設定されている。なお、猶予期間が経過するタイミングで上述した誘導演出が完了することとなる。
ステップS5502の説明に戻り、当該ステップS5502にて肯定判定をした場合、すなわち第2形態への切替猶予期間の経過タイミングである場合には、ステップS5506に進む。ステップS5506では第2形態への切り替えが完了しているか否かを判定する。ステップS5506にて肯定をした場合にはステップS5507に進む。ステップS5507では、今回の遊技回が第12特殊演出A及び第12特殊演出Bの何れに対応しているかを判定する。第12特殊演出Aに対応している場合にはステップS5507にて肯定判定をしてステップS5508に進む。
ステップS5508では特定単発操作の有効期間の設定処理を行い、ステップS5509にて特定単発操作の示唆開始処理を実行する。特定単発操作の示唆開始処理においては、スピーカ部27から操作を促すメッセージ(例えば「ボタンを押して」等の音声)を出力するように当該スピーカ部27を制御するとともに、表示制御装置142に操作示唆開始コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952においては、当該操作示唆開始コマンドを受信したことに基づいて、図柄表示装置253の表示画面253aに操作示唆用の「一撃!!」等のメッセージ、第2形態となっているボタンを模した絵柄、残り有効期間を示す期間インジケータを表示するように当該図柄表示装置253を制御する。つまり、猶予期間の経過に伴って上述した誘導演出が終了し、操作示唆が開始されることとなる。
続くステップS5510では、ステッピングモータ753への駆動信号の出力を停止し、発生させるトルクを駆動トルクから静止トルクに切り替える。その後は、ステップS5511にてRAM914の各種フラグ格納エリア933に後半パート移行フラグをセットして本前半パート用処理を終了する。
ステップS5507の説明に戻り、今回の遊技回が第12特殊演出Bに対応している場合には、ステップS507にて否定判定をしてステップS5512に進む。ステップS5512では、連発操作の有効期間の設定処理を行う。この有効期間は、特定単発操作の有効期間よりも長くなるように規定されている。続くステップS5513では、連発操作の示唆開始処理を実行する。連発操作の示唆開始処理においては、スピーカ部27から操作を促すメッセージ(例えば「ボタンを連打して」等の音声)を出力するように当該スピーカ部27を制御するとともに、表示制御装置142に操作示唆開始コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952においては、当該操作示唆開始コマンドを受信したことに基づいて、図柄表示装置253の表示画面253aに操作示唆用の「連打!!」等のメッセージ、第2形態となっているボタンを模した絵柄、残り有効期間を示す期間インジケータを表示するように当該図柄表示装置253を制御する。つまり、猶予期間の経過に伴って上述した誘導演出が終了し、操作示唆が開始されることとなる。また、表示画面253aには、操作ボタン721の操作回数に応じて表示態様が変化する操作インジケータが表示される。
続くステップS5514では、ステッピングモータ753への駆動信号の出力を停止し、発生させるトルクを駆動トルクから静止トルクに切り替える。ここで、ステップS5514にて設定される静止トルクについては、上記ステップS5511にて設定される静止トルクよりも大きくなるように規定されている。これにより、連打が行われた際の可動ベース741の沈み込みを抑制している。
ステップS5506の説明に戻り、当該ステップS5506にて否定判定をした場合、すなわち第2形態への切り替えが上記猶予期間内に完了しなかった場合には、ステップS5515に進み、第1形態への切替処理を実行する。つまり、第2形態への切り替えがキャンセルされることとなる。
その後は、ステップS5516にて代替演出実行処理を行い、本前半パート用処理を終了する。代替演出実行処理により、演出ボタン装置40の操作に非対応となる代替演出が実行されることとなる。
ステップS5501の説明に戻り、当該ステップS5501にて肯定判定をした場合、すなわち連発操作の有効期間中である場合には、ステップS5517に進み、連発操作用処理を実行する。以下、図149を参照して連発操作用処理について説明する。
(連発操作用処理)
連発操作用処理においては先ず、ステップS5601にて連発操作の有効期間が経過したか否かを判定する。ステップS5601にて否定判定をした場合にはステップS5602に進む。ステップS5602では検知センサ791からの検知情報に基づいて操作ボタン721が操作されたか否かを判定する。ステップS5602にて否定判定をした場合にはそのまま本連発操作用処理を終了する。ステップS5602にて肯定判定をした場合には、ステップS5603に進む。
ステップS5603では操作受付報知用処理を実行する。受付報知用処理においては、スピーカ部27から操作を有効に受け付けた旨を示す効果音を出力すべくスピーカ部27を制御するとともに、表示制御装置142へ連発操作用の操作受付コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952では、この連発操作用の操作受付コマンドを受信したことに基づいて上記操作インジケータの表示態様を変化させる。
続くステップS5604では、操作ボタン721の操作回数が変更基準回数に達したか否かを判定する。本実施の形態では、遊技回の開始時に第12特殊演出Bを行う旨が決定されると、第3可動演出装置803の発光色を変更する契機となる操作回数(変更基準回数)と連発操作完了の契機となる操作回数(終了基準回数)とが決定さる。ステップS5604にて肯定判定をした場合にはステップS5605に進み第3可動演出装置803(詳しくは可動装飾体)の発光色を変更する発光色変更制御処理を実行する。
ステップS5606の変更処理を実行した後、又はステップS5604にて否定判定をした場合にはステップS5606に進む。ステップS5606では操作ボタン721の操作回数が終了基準回数に達したか否かを判定する。ステップS5606にて否定判定をした場合にはそのまま本連発操作用処理を終了する。ステップS5606にて肯定判定をした場合には、ステップS5607に進む。
ステップS5607では連発操作完了表示実行処理を行い、続くステップS5608では連発操作の示唆終了処理を行う。これにより、図柄表示装置253の表示画面253aにおける操作示唆用のメッセージに代えて連発操作が完了したことを示すメッセージ(例えば「操作完了」の文字)が表示される。その後、当該メッセージは、ボタンを模した絵柄、残り有効期間を示すインジケータの表示とともに非表示となる。
ステップS5608の処理を実行した後はステップS5609に進む。ステップS5609ではRAM914の各種フラグ格納エリア933に連発操作完了フラグをセットする。続くステップS5610ではRAM914の各種フラグ格納エリア933に後半パート用移行フラグをセットし、ステップS5611に進む。ステップS5611では、RAM914の各種カウンタエリア932に設けられた遅延タイマカウンタに遅延期間をセットし、本連発操作用処理を終了する。
本実施の形態に示す演出ボタン装置40については、第2形態となっている場合のステッピングモータ753の保持トルク(抵抗トルク)がコイルバネ745の付勢力よりも十分に大きくなるように設定されている。このため、第2形態において操作ボタン721が操作された場合には先ずコイルバネ745が圧縮されることで操作ボタン721の降下が許容されることとなる。ここで、操作ボタン721が操作検知位置に到達して可動ベース741に到達した後は、操作力が上記保持トルクを上回ることにより、操作ボタン721と可動ベース741とが一体となって降下することとなる。このように、可動ベース741自体が降下した場合には、可動ベース741を上限位置に復帰させるようにしてステッピングモータ753が駆動制御されるが、これにはある程度の時間を要する。このように、演出ボタン装置40の第2形態については完全に固定された形態ではなく、第2形態への復帰にはある程度の時間を要する構成であるため、連発操作→特定操作に移る際には演出ボタン装置40を第2形態に復帰させる時間を稼ぐべく上記遅延タイマカウンタが利用されている。言い換えれば、ステップS5611にて遅延タイマカウンタにセットされる値は、第1形態から第2形態への切替に要する時間よりも長い時間となるように規定されている。
ステップS5601の説明に戻り、当該ステップS5601にて肯定判定をした場合、すなわち連発操作の有効期間を経過したタイミングである場合には、ステップS5612に進む。ステップS5612では、有効期間中に操作ボタン721が少なくとも1回操作されていたか否かを判定する。ステップS5612にて否定判定をした場合には、ステップS5613に進み、連発操作の示唆終了処理を実行する。当該示唆終了処理では表示制御装置142に連発操作の示唆終了コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952は当該示唆終了コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置253を制御し、操作示唆用のメッセージ、ボタンを模した絵柄、残り有効期間を示すインジケータの表示を終了させる。
続くステップS5614では第1形態への切替処理を実行する。その後は、ステップS5615にて代替演出の実行処理を行った後、本連発操作用処理を終了する。代替演出においては当たり結果/外れ結果等に関係なく上記第3可動演出装置803による連動演出は実行されない。
ステップS5612にて肯定判定をした場合、すなわち操作ボタン721が少なくとも1回操作されていた場合には、ステップS5612にて肯定判定をしてステップS5607に進み、ステップS5607〜S5611の各処理を実行した後、本連発操作用処理を終了する。
次に、図150を参照して、後半パート用処理について説明する。
(後半パート用処理)
後半パート用処理においては先ず、ステップS5701にて特定単発操作の有効期間中であるか否かを判定する。ステップS5701にて否定判定をした場合にはステップS5702に進む。ステップS5702では、RAM914の各種フラグ格納エリア933に上述した連発操作完了フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS5702にて否定判定をした場合には、そのまま本後半パート用処理を終了する。ステップS5702にて肯定判定をした場合にはステップS5703に進む。
ステップS5703では、上記ステップS5611にて設定された遅延タイマカウンタの値が「0」となっているか否かを判定する。ステップS5703にて否定判定をした場合には、そのまま本後半パート用処理を終了する。ステップS5703にて肯定判定をした場合にはステップS5704に進む。
ステップS5704では特定単発操作の有効期間の設定処理を行い、続くステップS5705では特定単発操作の示唆開始処理を実行する。特定単発操作の示唆開始処理においては、スピーカ部27から操作を促すメッセージ(例えば「ボタンを押して」等の音声)を出力するように当該スピーカ部27を制御するとともに、表示制御装置142に操作示唆開始コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952においては、当該操作示唆開始コマンドを受信したことに基づいて、図柄表示装置253の表示画面253aに操作示唆用の「一撃!!」等のメッセージ、第2形態となっているボタンを模した絵柄、残り有効期間を示す期間インジケータを表示するように当該図柄表示装置253を制御する。つまり、猶予期間の経過に伴って上述した誘導演出が終了し、操作示唆が開始されることとなる。
続くステップS5706では、ステッピングモータ753の静止トルクを静止トルクを低下させる。すなわち静止トルク(大)→静止トルク(小)に切り替える。その後は、ステップS5707にてRAM914の各種フラグ格納エリア933に格納されている連発操作完了フラグを消去して本後半パート用処理を終了する。
ステップS5701の説明に戻り、当該ステップS5701にて肯定判定をした場合、すなわち特定単発操作の有効期間中である場合には、ステップS5708に進む。ステップS5708では特定単発操作の有効期間を経過したタイミングであるか否かを判定する。ステップS5708にて否定判定をした場合には、ステップS5709に進む。ステップS5709では、検知センサ791からの検知情報に基づいて操作ボタン721が操作されたか否かを判定する。ステップS5709にて否定判定をした場合には、そのまま本後半パート用処理を終了する。ステップS5709にて肯定判定をした場合には、ステップS5710に進む。
ステップS5710では特定単発操作の受付報知処理を実行し、ステップS5711では特定単発操作の示唆終了処理を実行する。受付報知用処理においては、スピーカ部27から操作を有効に受け付けた旨を示す効果音を出力すべくスピーカ部27を制御する。操作示唆終了処理では表示制御装置142に特定単発操作の示唆終了コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952は当該示唆終了コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置253を制御し、操作示唆用のメッセージ、ボタンを示す操作示唆用の絵柄、残り有効期間を示すインジケータの表示を終了させる。
続くステップS5712では特定単発操作対応演出実行処理を行う。特定単発操作対応演出実行処理では、第3可動演出装置803を点灯状態又は点滅状態に維持したまま表示画面253aの中央へ向けて移動させるとともに表示画面253aには第3可動演出装置803の可動装飾体を強調するエフェクト表示を行う。その後は、ステップS5713にてRAM914の各種フラグ格納エリア933に後半パート移行フラグを消去して本後半パート用処理を終了する。
ステップS5708の説明に戻り、当該ステップS5708にて肯定判定をした場合、すなわち特定単発操作の有効期間を経過したタイミングである場合にはステップS5714に進む。ステップS5714では特定単発操作の示唆終了処理を実行する。当該示唆終了処理では表示制御装置142に第1操作の示唆終了コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952は当該示唆終了コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置253を制御し、操作示唆用のメッセージ、ボタンを模した絵柄、残り有効期間を示すインジケータの表示を終了させる。
続くステップS5715では、演出ボタン装置40を第1形態に切り替える切替処理を実行する。その後は、ステップS3619にて代替演出の実行処理を行った後、本第1パート用処理を終了する。代替演出においては当たり結果/外れ結果等に関係なく上記第3可動演出装置803による連動演出は実行されない。
以下、図151〜図152の概略図を参照して、第12特殊演出(詳しくは第12特殊演出B)の流れについて補足説明する。図151(a)群及び図152(a)群は表示画面253a及び第3可動演出装置803を示す概略図、図151(b)群及び図152(b)群は演出ボタン装置40を示す概略図である。なお、図151及び図152に示す例では、第12特殊演出(詳しくは第12特殊演出B)が実行される遊技回が当たり結果に対応しており、図151(1)→図151(2)→図151(3)→図151(4)→図152(5)→図152(6)→図152(7)→図152(8)の順に第12特殊演出が進行している。
図151に示す例では、図柄表示装置253の表示画面253aにおける図柄の変動表示態様がリーチ表示となった後に第12特殊演出(第12特殊演出B)が開始されている。第12特殊演出開始に伴って演出ボタン装置40の形態が第1形態から第2形態に切り替わる。また、これに合わせて表示画面253aには連発操作示唆用の「連打しろ!!」のメッセージ、操作ストロークが拡張されているボタンを模した絵柄、残り有効期間を示す期間インジケータ、操作ボタン721の操作回数に応じて表示態様が変化する操作インジケータが表示される。また、第3可動演出装置803の可動装飾体が待機位置にて白色に発光する。
連発操作の示唆に従って操作ボタン721が連打された場合には、その回数に応じて操作インジケータの表示態様が変化する。そして、操作回数が上述した変更基準回数に達することで、第3可動演出装置803の可動装飾体の色が白→青に変化する。つまり、第12特殊演出の前半パートは連打によるチャンスアップ演出として機能している。
その後は、操作回数が終了基準回数に達することで、操作インジケータがMAXとなり、表示画面253aには操作完了を示す「準備完了」のメッセージが表示される。その後は、若干のインターバルを経て特定単発操作を示唆する「一撃!!」のメッセージが表示される。
当該特定単発操作の示唆に従って操作ボタン721が操作された場合には、第3可動演出装置803の可動装飾体が待機位置から演出位置へと降下し、表示画面253aには当該可動装飾体を強調するエフェクトが表示される。その後、可動装飾体は演出位置から待機位置へ復帰するとともに、表示画面253aの有効ライン上に当たり結果に対応する図柄組合せが停止表示(確定表示)される。
本特徴に示すように演出ボタン装置40が第1形態/第2形態に切り替わる構成とすれば、演出ボタン装置40の見た目のインパクトを強化して演出ボタン装置40自体に注目が向くように促すことができる。ここで、演出ボタン装置40が第2形態となった場合には、操作ボタン721と対となる可動ベース741の位置が上昇し操作ボタン721が操作されて当該操作ボタン721が降下することで当該操作ボタン721と可動ベース741とが当接する。これにより、操作ボタン721を通じて触覚的な変化を遊技者に伝えることができる。このような構成とすれば、例えば操作検知位置に到達したことや操作検知位置が目前であることを遊技者に示唆することができる。これは、操作ストロークが拡張された第2形態において操作を容易とし、上述した注目度向上効果を好適に発揮させる上で好ましい。
本実施の形態に示したように、第1形態において操作ボタン721と可動ベース741とが当接する操作ストロークと、第2形態において操作ボタン721と可動ベース741とが当接する操作ストロークとを同一となるように可動ベース741の位置を変更する構成とすれば、各形態により演出ボタン装置40の見た目を大きく変化させつつ一方の形態における操作が他方の形態における操作と比べて難しくなることを好適に回避できる。
<第14の実施の形態>
本実施の形態においては、演出ボタン装置40について遊技者の利便性を向上させる工夫が施されていることを特徴の1つとしている。以下、図153を参照して、上述した第13の実施の形態と相違する構成を中心に当該工夫について説明する。図153は演出ボタン装置40を示す概略図である。なお、演出ボタン装置40についての基本構造等については第1の実施の形態を参照されたい。
上述した第12特殊演出においては演出ボタン装置40が第2形態となっている状況下にて連発操作を行うことにより、第3可動演出装置803の可動装飾体の発光色が変化し得る構成となっている。ここで、本実施の形態に示す演出ボタン装置40については、検知センサ791による操作検知位置よりも奥側(下側)へ操作ボタン721を押し込むことにより、オート連打が有効化される構成となっている。具体的には、検知センサ791よりも奥側(下側)にはオート連打用の検知位置が設けられており、報知・演出制御装置143のMPU912ではロータリーエンコーダ792からの検知情報に基づいて操作ボタン721が当該オート連打用の検知位置に到達したか否かを監視する構成となっている。操作ボタン721が当該オート連打用の検知位置に到達することで、オート連打機能が有効化され、操作ボタン721の押圧/リリースを繰り返さなくても操作ボタン721を連打したかのように取り扱われることとなる。
オート連打用検知位置へ到達したことは表示画面253aにて遊技者に教示される。そして、遊技者は操作ボタン721に触れている手の触覚の変化によってオート連打用検知位置に到達したことを直接的に把握することが可能となっている。具体的には、操作ボタン721がオート連打用検知位置に到達した場合に、ステッピングモータ753による抵抗トルクが中レベルから高レベルに引き上げられる。つまり、オート連打用検知位置に到達することで抵抗トルクが段階的(急激に)高くなる。
以下、先ず図154のフローチャートを参照して、第12特殊演出用に対応する連発操作用処理について説明する。連発操作用処理についての基本的な流れは第13の実施の形態に示した連発操作用処理(図149参照)と同様であるため説明を簡略化する。
(連発操作用処理)
連発操作用処理においては先ず、ステップS5801にて連発操作の有効期間が経過したか否かを判定する。ステップS5801にて否定判定をした場合にはステップS5802に進む。ステップS5802では検知センサ791からの検知情報(検知信号)に基づいて操作ボタン721が操作されたか否かを判定する。具体的には、検知センサ791からの検知信号は操作ボタン721を検知することでLOWレベルからHIレベルに切り替わる。ステップS5802では、この信号の立ち上がりが発生したか否かを判定する。信号の立ち上がりが発生していない場合には、ステップS5802にて否定判定をしてステップS5803に進む。一方、信号の立ち上がりが発生している場合にはステップS5802にて肯定判定をしてステップS5806に進む。
ステップS5806では操作受付報知用処理を実行する。受付報知用処理においては、スピーカ部27から操作を有効に受け付けた旨を示す効果音を出力すべくスピーカ部27を制御するとともに、表示制御装置142へ連発操作用の操作受付コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952では、この連発操作用の操作受付コマンドを受信したことに基づいて上記操作インジケータの表示態様を変化させる。
続くステップS5807では、操作ボタン721の操作回数が変更基準回数に達したか否かを判定する。本実施の形態では、遊技回の開始時に第12特殊演出Bを行う旨が決定されると、第3可動演出装置803の発光色を変更する契機となる操作回数(変更基準回数)と連発操作完了の契機となる操作回数(終了基準回数)とが決定さる。ステップS5604にて肯定判定をした場合にはステップS5808に進み第3可動演出装置803(詳しくは可動装飾体)の発光色を変更する発光色変更制御処理を実行する。
ステップS5808の変更処理を実行した後、又はステップS5807にて否定判定をした場合にはステップS5809に進む。ステップS5809では操作ボタン721の操作回数が終了基準回数に達したか否かを判定する。ステップS5809にて否定判定をした場合にはそのまま本連発操作用処理を終了する。ステップS5809にて肯定判定をした場合には、ステップS5810に進む。
ステップS5810では連発操作完了表示実行処理を行い、続くステップS5811では連発操作の示唆終了処理を行う。これにより、図柄表示装置253の表示画面253aにおける操作示唆用のメッセージに代えて連発操作が完了したことを示すメッセージ(例えば「操作完了」の文字)が表示される。その後、当該メッセージは、ボタンを模した絵柄、残り有効期間を示すインジケータの表示とともに非表示となる。
ステップS5811の処理を実行した後はステップS5812に進む。ステップS5812ではRAM914の各種フラグ格納エリア933に連発操作完了フラグをセットする。続くステップS5813ではRAM914の各種フラグ格納エリア933に後半パート用移行フラグをセットし、ステップS5814に進む。ステップS5814では、RAM914の各種カウンタエリア932に設けられた遅延タイマカウンタに遅延期間をセットし、本連発操作用処理を終了する。
本実施の形態に示す演出ボタン装置40については、第2形態となっている場合のステッピングモータ753の保持トルク(抵抗トルク)がコイルバネ745の付勢力よりも十分に大きくなるように設定されている。このため、第2形態において操作ボタン721が操作された場合には先ずコイルバネ745が圧縮されることで操作ボタン721の降下が許容されることとなる。ここで、操作ボタン721が操作検知位置に到達して可動ベース741に到達した後は、操作力が上記保持トルクを上回ることにより、操作ボタン721と可動ベース741とが一体となって降下することとなる。このように、可動ベース741自体が降下した場合には、可動ベース741を上限位置に復帰させるようにしてステッピングモータ753が駆動制御されるが、これにはある程度の時間を要する。このように、演出ボタン装置40の第2形態については完全に固定された形態ではなく、第2形態への復帰にはある程度の時間を要する構成であるため、連発操作→特定操作に移る際には演出ボタン装置40を第2形態に復帰させる時間を稼ぐべく上記遅延タイマカウンタが利用されている。言い換えれば、ステップS5814にて遅延タイマカウンタにセットされる値は、第1形態から第2形態への切替に要する時間よりも長い時間となるように規定されている。
ステップS5801の説明に戻り、当該ステップS5801にて肯定判定をした場合、すなわち連発操作の有効期間を経過したタイミングである場合には、ステップS5815に進む。ステップS5815では、有効期間中に操作ボタン721が少なくとも1回操作されていたか否かを判定する。ステップS5815にて否定判定をした場合には、ステップS5816に進み、連発操作の示唆終了処理を実行する。当該示唆終了処理では表示制御装置142に連発操作の示唆終了コマンドを出力する。表示制御装置142のMPU952は当該示唆終了コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置253を制御し、操作示唆用のメッセージ、ボタンを模した絵柄、残り有効期間を示すインジケータの表示を終了させる。
続くステップS5817では第1形態への切替処理を実行する。その後は、ステップS5818にて代替演出の実行処理を行った後、本連発操作用処理を終了する。代替演出においては当たり結果/外れ結果等に関係なく上記第3可動演出装置803による連動演出は実行されない。
ステップS5815にて肯定判定をした場合、すなわち操作ボタン721が少なくとも1回操作されていた場合には、ステップS5815にて肯定判定をしてステップS55810に進み、ステップS5810〜S5814の各処理を実行した後、本連発操作用処理を終了する。
ステップS5802の説明に戻り、当該ステップS5802にて否定判定をした場合、すなわち検知センサ791からの検知信号にLOWレベルからHIレベルへの立ち上がりが発生していない場合には、ステップS5803に進む。ステップS5803では、RAM914の各種フラグ格納エリア933に後述するオート連打フラグが格納されているか否かを判定する。オート連打フラグが格納されていない場合にステップS5803にて否定判定をして本連発操作用処理を終了する。オート連打フラグが格納されている場合にはステップS5803にて肯定判定をしてステップS5804に進む。
ステップS5804ではRAM914の各種カウンタエリア932に設けられたオート連打タイマカウンタを参照し、当該タイマカウンタの値が「0」になっているか否かを判定する。このオート連打タイマカウンタについてはオート連打により疑似的に操作が行われたと判定する時間間隔を規定するものであり、その値はMPU912において第12特殊演出用処理が実行される度に「1」ずつ減算される構成となっている。ステップS5804にて否定判定をした場合には、本連発操作用処理を終了する。ステップS5804にて肯定判定をした場合には、ステップS5805に進みオート連打タイマ再設定処理を実行した後、上記ステップS5806以降の処理を実行する。当該再設定処理では、オート連打タイマカウンタに所定の値(0.3secに相当)をセットする。
次に、図155及び図156のフローチャートを参照して、報知・演出制御装置143のMPU912にて実行されるオート連打用処理について説明する。オート連打用処理は、MPU912にて定期処理である第12特殊演出用処理の一環として実行される処理である。
(オート連打用処理)
オート連打用処理においては先ず、ステップS5901にて連発操作の有効期間中であるか否かを判定する。ステップS5901にて肯定判定をした場合にはステップS5902に進む。ステップS5902ではオート連打用トルク制御処理を実行する。この処理についての詳細は後述する。
続くステップS5903ではロータリーエンコーダ792からの検知情報に基づいて、可動ベース741がオート連打用検知範囲、詳しくは上記オート連打用検知位置及びそれよりも下側となる位置に位置しているかを判定する。ステップS5903にて肯定判定をした場合には、ステップS5904に進む。ステップS5904では検知センサ791からの検知信号がHIレベルとなっているか否かを判定する。ステップS5904にて肯定判定をした場合には、ステップS5905に進む。
ステップS5905では、RAM914の各種フラグ格納エリア933にオート連打フラグが格納されているか否かを判定する。既にオート連打フラグが格納されている場合には、ステップS5905にて肯定をして本オート連打用処理を終了する。オート連打フラグが格納されていない場合にはステップS5905にて否定判定をしてステップS5906に進む。
ステップS5906では、RAM914の各種フラグ格納エリア933にオート連打フラグを格納する。その後は、ステップS5907にてオート連打表示開始処理を実行し、本オート連打用処理を終了する。オート連打表示開始処理では、表示制御装置142のオート連打開始コマンドを出力する。表示制御装置142はオート連打開始コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置253の表示画面253aにオート連打機能が有効化されている旨を示すメッセージ(例えば「オート連打ON」の文字)を表示する。
ステップS5901、S5903、S5904の何れかにて否定判定をした場合には、ステップS5908に進む。ステップS5908では、RAM914の各種フラグ格納エリア933にオート連打フラグが格納されているか否かを判定する。オート連打フラグが格納されていない場合には、ステップS5908にて否定判定をし、そのまま本オート連打用処理を終了する。オート連打フラグが格納されている場合には、ステップS5908にて肯定判定をしてステップS5909に進む。ステップS5909では、RAM914の各種フラグ格納エリア933に格納されているオート連打フラグを消去する。
続くステップS5910ではオート連打用タイマカウンタを「0」クリアする。その後は、ステップS5911にてオート連打表示終了処理を実行して、本オート連打用処理を終了する。オート連打表示終了処理では、表示制御装置142にオート連打終了コマンドを出力する。表示制御装置142はオート連打終了コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置253の表示画面253aに上述したオート連打用のメッセージを非表示とする。
次に、図156を参照して、ステップS5902のオート連打用トルク制御処理について説明する。
(オート連打用トルク制御処理)
オート連打用トルク制御処理においては先ず、ステップS6001にてロータリーエンコーダ792からの検知情報を参照し、可動ベース741が可動範囲における上限位置に位置しているか否かを判定する。可動ベース741が上限位置に位置している場合には、ステップS6001にて肯定判定をしてステップS6002に進み静止制御処理を実行した後、本オート連打用トルク制御処理を終了する。静止制御処理においては、ステッピングモータ753に静止トルクを発生させている場合にはその状態を維持し、ステッピングモータ753に駆動トルクを発生させている場合には発生させるトルクを静止トルクに切り替える。
可動ベース741が上限位置に位置していない場合には、ステップS6001にて否定判定をしてステップS6003に進む。ステップS6003では可動ベース741がオート連打用検知位置よりも下側のトルク切替基準位置と可動範囲における下限位置との間(以下、所定区間という)に位置しているか否かを判定する。本実施の形態においては、可動ベース741を上限位置に復帰させる場合の復帰処理として、ステッピングモータ753に中レベルの駆動トルク(中トルク)を発生させる第1復帰制御処理と、ステッピングモータ753に高レベルの駆動トルク(高トルク)を発生させる第2復帰制御処理とが設けられている。所定区間に位置していない場合にはステップS6004にて第1復帰制御処理を実行した後、本オート連打用トルク制御処理を終了する。これにより、ステッピングモータ753に中レベルの駆動トルク(中トルク)が発生することとなる(図157参照)。これに対して、所定区間に位置している場合にはステップS6005にて第2復帰制御処理を実行した後、本オート連打用トルク制御処理を終了する。第2復帰制御処理を実行することで、ステッピングモータ753に高レベルの駆動トルク(高トルク)が発生することとなる(図157参照)。
本実施の形態に示した構成によれば、操作ボタン721を連打した場合にその回数が所定回数に達することで特殊演出が実行される。このような連打操作については遊技者に煩わしいとの印象を与える可能性があるが、本実施の形態に示す構成では操作ボタン721をオート連打用検知位置へ操作してその状態を維持することで実質的に上記連打操作が行われた場合と同じ扱いとなる。つまり、遊技者は実際に連打を行うかそれとも長押しによって連打の代わりとするかを選択することができ、遊技者の多様なニーズに応えることができる。これは、演出ボタン装置40を用いて遊技への積極的参加を促す機能を好適に発揮させる上で好ましい。
ここで、演出ボタン装置40については、疲労等の理由から途中で操作態様が連打→長押しに切り替わる可能性がある。この際、操作の受付が回数判定から期間判定に速やかに切り替わらなければ、そのタイムラグによって操作有効期間が無駄に経過してしまう可能性が高くなる。この点、本実施の形態に示した構成においては、回数判定用の検知位置よりも期間判定用の検知位置の方が操作方向における奥側となるようにずれており、例えば1の検知位置にて連打操作と長押し操作とを区別する必要がない。故に、回数判定から期間判定への切替について上記タイムラグを極力小さくすることができる。これにより、操作ボタン721の操作を促して、遊技への注目度を向上させる効果を好適に発揮させることができる。
また、連打操作時の操作ストロークは長押し操作時の操作ストロークよりも短くなるため、上記機能によって連打操作がやりづくなることはない。
<変形例1>
上記第14の実施の形態では、オート連打がONとなっている場合にはオート連打タイマが「0」になる毎に疑似的に操作が受け付けられることとなる。この受付に際して、操作を受け付けた旨を報知する構成とすることも可能である。
<変形例2>
上記第14の実施の形態では、検知センサ791からの検知信号がHIレベルであり且つロータリーエンコーダ792からの検知情報に基づいて可動ベース741が所定区間に位置していると判定した場合には速やかにオート連打機能が有効化される構成としたが、オート連打機能が有効化される条件を、以下のように変更してもよい。すなわち、検知センサ791からの検知信号がHIレベルであり且つロータリーエンコーダ792からの検知情報に基づいて可動ベース741が所定区間に位置していると判定され、当該状況が所定の期間に亘って継続された場合にオート連打機能がONとなるようにしてもよい。このような構成とする場合、所定の期間については上記オート連打タイマによって規定されるインターバル期間よりも短くすることが好ましい。
<変形例3>
上記第14の実施の形態では、検知センサ791からの検知信号がHIレベルであり且つロータリーエンコーダ792からの検知情報に基づいて可動ベース741が所定区間に位置している場合にオート連打機能が有効化される構成としたが、これに限定されるものではない。検知センサ791からの検知信号に係る条件を省略し、ロータリーエンコーダ792によって可動ベース741が所定区間に位置している場合にオート連打機能が有効化される構成とすることも可能である。
<変形例4>
可動ベース741がオート連打用検知位置に到達した場合に、駆動トルクを変化させて当該オート連打用検知位置に到達した旨を触覚的な変化によって遊技者に報知する構成とすることも可能である。例えば、図158の概略図に示すように、オート連打用検知位置を含む一部の区間に高トルク区間を設定し、オート連打用検知位置よりも操作方向における奥側に中トルク区間→高トルク区間を設定するとよい。
<その他の実施の形態>
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施の形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施の形態に対して適用してもよい。また、上記各実施の形態に示した各種構成の全て又は一部を任意に組み合わせることも可能である。この場合、組み合わせの対象となる各構成の技術的意義(発揮される効果)が担保されることが好ましい。実施の形態の組み合わせからなる新たな構成に対して以下の各構成を個別に適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記各実施の形態では、操作対応演出である第1特殊演出等が実行される場合に演出ボタン装置40の操作が有効化される(所定の有効期間が設定される)構成としたが、これに限定されるものではない。演出ボタン装置40の操作を常時有効に受け付ける構成とし、所定の有効期間中の操作については特殊演出の開始/継続/終了の契機となるように差別化する構成とすることも可能である。
(2)上記各実施の形態に示した演出ボタン装置40については下方への押圧操作を前提とする構成としたが、これに限定されるものではない。演出用の操作手段の操作方向については任意に変更してもよい。例えば演出ボタン装置40の向きを上向きから前向きに変更し遊技機後方への押込操作を前提とする構成に変更してもよい。また、遊技機手前側への引張操作が前提となるように演出用の操作手段に係る構成を変更してもよい。例えば、ジョイスティック等のレバータイプの操作手段を設けてもよいし、ロータリースイッチ等の回転タイプの操作手段を設けてもよい。
(3)上記各実施の形態に示した演出ボタン装置40においては、ホルダユニット750から離れる側(上側)にボタンユニット720を付勢するバネ等の付勢部材を不具備としたが、ホルダユニット750から離れる側(上側)にボタンユニット720を付勢するバネ等の付勢部材を具備する構成としてもよい。この場合、ステッピングモータ753によってロータ752を回動させることにより、可動ベース741に付属の突出ピン747がロータ752の係合溝772内を移動して水平部775から傾斜部776に移ることで上側への変位規制が解除され、付勢部材の付勢力によってボタンユニット720が上側へ変位する構成とするとよい。
(4)上記各実施の形態に示した演出ボタン装置40においては、第1形態/第2形態の切り替えに伴って操作ボタン721の操作ストロークが変化する場合には、ストロークの変化に応じて操作検知位置が変化する構成としたが、これに限定されるものではない。第1形態/第2形態の何れであっても操作検知位置が同一となる構成としてもよい。すなわち、第1形態/第2形態の何れであっても操作検知位置までのストローク量が同一となる構成に代えて、第1形態/第2形態によって操作検知位置までのストローク量が変化する構成としてもよい。
(5)上記各実施の形態では、ロータリーエンコーダ792からの検知情報に基づいてボタンユニット720(操作ボタン721)の位置を特定する構成としたが、ボタンユニット720(操作ボタン721)の位置を特定するための具体的構成については任意である。例えば、ロータリーエンコーダ792に代えてリニアエンコーダを設け、リニアエンコーダからの検知情報に基づいてボタンユニット720(操作ボタン721)の位置を特定する構成としてもよい。また、フォトセンサや磁気センサ等の位置検知センサを検知位置毎に設け、それら位置検知センサからの検知情報に基づいてボタンユニット720(操作ボタン721)の位置を特定する構成とすることも可能である。
(6)上記各実施の形態では、演出ボタン装置40を第1形態/第2形態に切り替えるための駆動手段としてステッピングモータを用いる構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、ステッピングモータ以外のモータやソレノイド等を駆動手段として用いる構成とすることも可能である。
(7)上記各実施の形態では、演出ボタン装置40を前扉枠14における上側膨出部28に配設したが、演出ボタン装置40の位置については任意に変更してもよい。例えば、下側膨出部29に配設したり、窓部22の上方や側方に配設したりすることも可能である。
(8)上記各実施の形態に示した演出ボタン装置40については第1形態〜第3形態の何れについても操作方向(操作方法)を同一としたが、これに限定されるものではない。演出ボタン装置の形態を変更可能な構成においては、形態毎に演出ボタン装置の操作方向(操作方法)が変更される構成としてもよい。
(9)上記各実施の形態では、外側ボタン部材722と内側ボタン部材723とを非固定とし、少なくとも中心軸線CLXを中心とした周方向においてそれら外側ボタン部材722と内側ボタン部材723との相対変位を許容する構成としたが、これに限定されるものではない。外側ボタン部材722と内側ボタン部材723とを固定し、上記相対変位を不可とする構成としてもよい。
(10)上記各実施の形態では、第1形態となっている状況下においてもステッピングモータに静止トルクを発生させる構成としたが、これに限定されるものではない。第1形態となっている場合には静止トルクを発生させない構成とするもとも可能である。
(11)上記各実施の形態では、演出ボタン装置40を前扉枠14の前面部分に配設したが、これに限定されるものではない。演出ボタン装置40を前扉枠14の側面部分や上面部分に配設することも可能である。
(12)上記各実施の形態では、主制御装置162における当否抽選(判定処理)が行われたことに基づいて作動口用表示部DU,DLにおける絵柄の変動表示や図柄表示装置253における図柄の変動表示を開始する構成としたが、これに限定されるものではない。主制御装置162における当否抽選(判定処理)に先立って作動口用表示部DU,DLにおける絵柄の変動表示や図柄表示装置253における図柄の変動表示を開始する構成とすることも可能である。
(13)上記各実施の形態では、通常大当たり結果となった場合に低確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態(時短遊技状態)に移行する構成としたが、低確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態への移行契機については通常大当たり結果となることに限定されるものではない。当該移行契機に加えて又は代えて、例えば低確率モード且つ低頻度サポートモード対応の第1通常遊技状態にて実行された遊技回数(他の遊技状態へ移行することなく実行された遊技回数)が所定の基準回数に達した場合に第2通常遊技状態へ移行する構成としてもよい。また、例えば第2通常遊技状態への移行抽選を行う移行乱数カウンタCX等を設け、当該移行乱数カウンタCXの値と移行抽選テーブルとを用いた抽選に当選した場合に第2通常遊技状態へ移行する構成とすることも可能である。また、それら2つの移行契機を組み合わせることも可能である。つまり、第1通常遊技状態にて実行された遊技回数が所定の基準回数に達した後に移行乱数カウンタCXを用いた移行抽選に当選した場合に第2通常遊技状態へ移行する構成とすることも可能である。なお、所定の基準回数に達したことを契機として第2通常遊技状態へ移行させる構成においては、図柄表示装置253の表示画面253aにて所定の基準回数到達までの残り遊技回数を明示又は示唆する構成とすることも可能である。
以上詳述したように特別遊技状態を非経由で第2通常遊技状態へ移行し得る構成とする場合には、上記演出ボタン装置40を用いて第2通常遊技状態への移行を示唆したり明示したりすることも可能である。例えば、上述の如く第1通常遊技状態にて実行された遊技回数が所定の基準回数に達した場合に第2通常遊技状態へ移行する構成においては所定の基準回数到達までのカウントダウン演出を演出ボタン装置40を用いて実行してもよい。具体的には、所定の基準回数に向けて遊技回が進む毎に演出ボタン装置40の突出レベルを段階的に変化(UP又はDOWN)させる構成とするとよい。また、上述の如く移行乱数カウンタCXを用いた移行抽選に当選した場合に第2通常遊技状態へ移行する構成においては該当遊技回において演出ボタン装置40を第2形態に切り替え操作を示唆する構成とすることも可能である。つまり、第2形態中の操作に基づいて操作対応演出が実行された場合には大当たり結果又は第2通常遊技状態への移行に対応する外れ結果が確定又は濃厚となる構成とすることも可能である。
更には、特別遊技状態を非経由で移行する第2通常遊技状態について遊技回数の上限に幅が設けられている場合(例えば10回、20回、30回、50回、100回等)には、演出ボタン装置40の形態を第1形態から他の形態に切り替えることで第2遊技状態への移行を示唆するとともに、その突出レベルによって第2通常遊技状態へ移行した場合の遊技回数の上限を示唆する構成としてもよい。具体的には、突出レベルが大きいほど演出成功→第2通常遊技状態移行となった場合の上限が大きくなるように構成するとよい。
(14)上記各実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
更には、取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも本発明を適用できる。
<上記実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施の形態から抽出される特徴的な構成について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
以下の特徴A群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴A1.遊技機前面部(前扉枠14)に設けられ、遊技者により操作される操作手段(演出ボタン装置40)と、
所定の操作有効期間中の前記操作手段の操作に基づいて操作対応演出(例えば第1特殊演出等の操作対応演出)を実行する演出実行手段(報知・演出制御装置143及び表示制御装置142)と
を備えている遊技機であって、
所定の切替条件(第1特殊演出に係る遊技回におけるリーチ表示への発展)が成立した場合に、前記操作手段の形態を第1形態から当該第1形態とは外観が異なる第2形態に切り替える切替手段(報知・演出制御装置143のMPU912において形態切替用の処理を実行する機能)と、
前記操作手段の形態が前記第2形態に切り替わってから所定の待機期間が経過した場合に、遊技者に当該操作手段の操作を示唆する操作示唆手段(報知・演出制御装置143のMPU912において操作示唆用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記演出実行手段は、
前記所定の操作有効期間中であり且つ前記操作手段が前記第2形態となっている状況下にて当該操作手段が操作された場合に、前記操作対応演出としての特別演出(第1特殊演出)を実行する手段と、
前記所定の待機期間として長さの異なる複数の期間の何れかを設定する期間設定手段(報知・演出制御装置143のMPU912にて操作示唆の開始タイミングを決定する機能)と
を有していることを特徴とする遊技機。
特徴A1に示すように操作手段が第1形態/第2形態に切り替わる構成とすれば、操作手段のインパクトを強化して操作手段自体に注目が向くように促すことができる。ここで、操作手段が第2形態となった場合には、当該第2形態への切り替えから所定の待機期間が経過したことに基づいて当該操作手段の操作が示唆される。所定の待機期間として長さの異なる複数の期間が設けられているため、操作手段が第2形態に維持される期間が様々に変化することとなる。このような構成とすれば、形態変化だけでなく第2形態に維持される長さにも遊技者の注目が向くように促すことができる。これは、遊技の単調化を抑制して、遊技への注目度向上を図る上で好ましい。
特徴A2.所定の取得条件(作動口83a,83bへの入賞)が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を記憶する取得情報記憶手段(主制御装置162のRAM604に設けられた保留球格納エリア632)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の移行情報(大当たり結果に対応する乱数群)と対応しているか否かを判定する移行判定手段(主制御装置162のMPU602にて当否抽選等の処理を実行する機能)と、
前記移行判定手段による判定の結果が前記所定の移行情報に対応しているとする移行対応結果(大当たり結果)となったことに基づいて、遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、
遊技機前面部(前扉枠14)に設けられ、遊技者により操作される操作手段(演出ボタン装置40)と、
所定の操作有効期間中の前記操作手段の操作に基づいて操作対応演出(例えば第1特殊演出等の操作対応演出)を実行する演出実行手段(報知・演出制御装置143及び表示制御装置142)と
を備えている遊技機であって、
前記演出実行手段は、
所定の切替条件(第1特殊演出に係る遊技回におけるリーチ表示への発展)が成立した場合に、前記操作手段の形態を第1形態から当該第1形態とは外観が異なる第2形態に切り替える切替手段(報知・演出制御装置143のMPU912において形態切替用の処理を実行する機能)と、
前記操作手段の形態が前記第2形態に切り替わってから所定の待機期間が経過した場合に、遊技者に当該操作手段の操作を示唆する操作示唆手段(報知・演出制御装置143のMPU912において操作示唆用の処理を実行する機能)と
前記所定の操作有効期間中であり且つ前記操作手段が前記第2形態となっている状況下にて当該操作手段が操作された場合に、前記操作対応演出としての特別演出(第1特殊演出)を実行する手段と
を有し、
前記所定の待機期間として長さの異なる複数の期間が設けられており、
前記演出実行手段は、前記移行判定手段による判定結果に基づいて前記異なる複数の期間の何れかを前記所定の待機期間として設定する期間設定手段(報知・演出制御装置143のMPU912にて操作示唆の開始タイミングを決定する機能)を有していることを特徴とする遊技機。
特徴A2に示すように操作手段が第1形態/第2形態に切り替わる構成とすれば、操作手段のインパクトを強化して操作手段自体に注目が向くように促すことができる。ここで、操作手段が第2形態となった場合には、当該第2形態への切り替えから所定の待機期間が経過したことに基づいて当該操作手段の操作が示唆される。所定の待機期間として長さの異なる複数の期間が設けられており、操作手段が第2形態に維持される期間が移行判定手段による判定結果に基づいて様々に変化することとなる。このような構成とすれば、形態変化だけでなく第2形態に維持される長さにも遊技者の注目が向くように促すことができる。これは、遊技の単調化を抑制して、遊技への注目度向上を図る上で好ましい。
特徴A3.前記所定の期間として、第1期間と当該第1期間よりも長い第2期間とが設けられており、
前記期間設定手段は、前記移行判定手段による判定結果が前記移行対応結果である場合には前記移行対応結果ではない場合よりも前記所定の期間として前記第2期間が設定される確率が高くなるように構成されていることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、特別遊技状態への移行を望む遊技者に第2形態に維持される期間が少しでも長くなるように(第2期間となるように)期待させることができる。このような構成とすることは、第2形態への切り替えに対する注目度を向上させる上で有利である。
特徴A4.前記所定の期間として、第1期間と当該第1期間よりも長い第2期間とが設けられており、
前記第1期間と前記第2期間との差は、前記第1期間よりも長くなっていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A3のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A4によれば、所定の待機期間の差が埋没する等して分かりづらくなることを抑制できる。
特徴A5.前記切替手段は、リーチ表示へ移行する場合に前記所定の切替条件成立として前記操作手段を前記第2形態に切り替える構成となっており、
前記リーチ表示への移行後に実行される表示演出には、第1パート及び第2パートが含まれており、
前記所定の待機期間として、前記第1パート中に前記操作が示唆されるように規定された第1期間と、前記第2パート中に前記操作が示唆されるように規定された第2期間とが設けられていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A4のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A5に示すように、リーチ表示への移行に伴って操作手段が第2形態に切り替わり、リーチ表示への移行後の第1パートや第2パートにて操作示唆が発生する構成とすれば、遊技者は第2形態に維持されている期間を計測等しなくても表示演出の進み具合から当該期間を推測することが可能となる。このようにして第1期間と第2期間との差を明確化することにより、特徴A1等に示した効果を好適に発揮させることができる。
特徴A6.前記切替手段は、前記所定の待機期間が経過するまで前記操作手段を前記第2形態に維持する手段を有していることを特徴とする特徴A1乃至特徴A5のいずれか1つに記載の遊技機。
操作示唆を待っている最中に操作手段が突如として第1形態に切り替わることは遊技者を困惑させる要因になり得る。そこで、本特徴に示すように操作手段が第2形態に切り替わった場合には上記所定の待機期間が経過するまで当該第2形態に維持される構成とすることにより、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴A7.前記操作手段は、遊技者の操作によって前記第2形態から前記第1形態に切替可能な構成となっており、
前記第2形態への切り替え替後であって前記所定の待機期間が経過する前に前記操作手段が操作された場合には、前記操作示唆手段による前記示唆及び前記特別演出を規制する手段を備えていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A6のいずれか1つに記載の遊技機。
第2形態への切り替え〜操作示唆の発生の間に操作手段が操作された場合には操作示唆及び特別演出が規制される。このような構成とすれば、第2形態への切り替え後に操作示唆が発生するまで待つように遊技者に促し、第2形態への切り替え後に闇雲に操作手段が操作されることを抑制できる。これは、特徴A1等に示した効果を上手く発揮させる上で好ましい。
特徴A8.前記操作手段は、前記第2形態における当該操作手段の操作ストロークが、前記第1形態における当該操作手段の操作ストロークが長くなるように構成されていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A8に示すように、第1形態よりも第2形態の方が操作ストロークが大きくなる構成とすれば、第2形態への変化によって操作が複雑になることを抑制しつつ操作手段を目立ちやすくすることができる。
特徴A9.少なくとも前記操作手段の形態変化から前記示唆手段による示唆が行われるまでの期間において、経過期間に応じて表示が変化するようにして経過期間対応表示を行う経過期間対応表示手段を備えていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A8のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A9に示すように、経過期間に応じて表示が変化するようにして経過期間対応表示を行うことは、遊技者に遊技への理解を促す上で好ましい。
特徴A10.遊技機前面部(前扉枠14)に設けられ、遊技者により操作される操作手段(演出ボタン装置40)と、
前記操作手段の操作に基づいて操作対応演出(例えば第1特殊演出等の操作対応演出)を実行する演出実行手段(報知・演出制御装置143及び表示制御装置142)と
を備えている遊技機であって、
所定の切替条件(第1特殊演出に係る遊技回におけるリーチ表示への発展)が成立した場合に、前記操作手段を第1状態から当該第1状態とは外観が異なる第2状態に切り替える切替手段(報知・演出制御装置143のMPU902において形態切替用の処理を実行する機能)と、
前記操作手段の状態が前記第2状態に切り替わってから所定の待機期間が経過した場合に、遊技者に当該操作手段の操作を示唆する操作示唆手段(報知・演出制御装置143のMPU912において操作示唆用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記演出実行手段は、
前記操作手段が前記第2状態となっている状況下にて当該操作手段が操作された場合に、前記操作対応演出としての特別演出(第1特殊演出)を実行する手段と、
前記所定の待機期間として長さの異なる複数の期間の何れかを設定する期間設定手段と
を有していることを特徴とする遊技機。
特徴A10に示すように操作手段が第1状態/第2状態に切り替わる構成とすれば、操作手段のインパクトを強化して操作手段自体に注目が向くように促すことができる。ここで、操作手段が第2状態となった場合には、当該第2状態への切り替えから所定の待機期間が経過したことに基づいて当該操作手段の操作が示唆される。所定の待機期間として長さの異なる複数の期間が設けられているため、操作手段が第2状態に維持される期間が様々に変化することとなる。このような構成とすれば、形態変化だけでなく第2状態に維持される長さにも遊技者の注目が向くように促すことができる。これは、遊技の単調化を抑制して、遊技への注目度向上を図る上で好ましい。
なお、特徴A1〜特徴A9に示した各技術的思想を特徴A10に適用することも可能である。
<特徴B群>
以下の特徴B群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴B1.遊技者により所定方向(下方)に向けて操作される操作手段(演出ボタン装置40の操作ボタン721)と、
前記操作手段の操作に基づいて操作対応演出(例えば第2パート用の第1特殊演出)を実行する演出実行手段(報知・演出制御装置143のMPU912にて第1特殊演出用の処理を実行する機能)と
を備えている遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記所定方向に向けた操作により前記操作手段が変位する経路上の第1位置(例えば第1検知位置CP1)に当該操作手段が到達した場合に第1演出(キャラクタ画像CAにエフェクトEFを追加する演出)を実行する手段と、前記1演出実行後に前記操作手段が前記第1位置よりも前記所定方向における奥側の第2位置(例えば第2検知位置CP2〜第5検知位置CP5)に到達した場合に第2演出(エフェクトEFを変化させる演出)を実行する手段とを有していることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、操作手段が所定方向に操作されることで当該操作手段が変位する経路上の第1位置に当該操作手段が到達した場合に第1演出が実行され、第1演出実行後に当該操作手段が第1位置よりも所定方向における奥側の第2位置に到達した場合に第2演出が実行される。このように、操作手段の1の操作に連動して第1演出→第2演出が実行される構成とすれば、今までにない斬新な演出が可能となる。これは、遊技への注目度の向上を図る上で好ましい。
特徴B2.遊技者により所定方向(下方)に向けて操作される操作手段(演出ボタン装置40の操作ボタン721)と、
前記操作手段の操作に基づいて操作対応演出(例えば第2パート用の第1特殊演出)を実行する演出実行手段(報知・演出制御装置143のMPU912にて第1特殊演出用の処理を実行する機能)と
を備えている遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記所定方向に向けた操作によって前記操作手段が変位する経路上の所定位置(例えば第1検知位置CP1)に当該操作手段が到達した場合に前記操作対応演出として特別表示を開始する開始手段(報知・演出制御装置143のMPU912において第2特殊演出を開始させる機能)と、
前記特別表示の開始後に前記操作手段が前記所定位置よりも前記所定方向における奥側の特定位置(例えば第2検知位置CP2〜第5検知位置CP5)に到達した場合に当該特別表示の少なくとも一部を変更する変更手段(報知・演出制御装置143のMPU912において追加表示したエフェクトEFの大きさを変更する機能)と
を有していることを特徴とする遊技機。
特徴B2によれば、操作手段が所定方向に操作されることで当該操作手段が変位する経路上の所定位置に当該操作手段が到達した場合に特別表示が開始され、当該特別表示の開始後に当該操作手段が所定位置よりも所定方向における奥側の特定位置に到達した場合に特別表示の少なくとも一部が変更される。このように、操作手段の1の操作に連動して特別表示開始→特別表示変更となる構成とすれば、今までにない斬新な演出が可能となる。これは、遊技への注目度の向上を図る上で好ましい。
特徴B3.前記演出実行手段は、前記特別表示の開始後に前記操作手段が前記特定位置に到達した場合に当該特別表示をそのまま維持する維持手段(報知・演出制御装置143のMPU912において追加表示したエフェクトEFの大きさを維持する機能)を有していることを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、特定位置に到達した場合に特別表示が変化する場合と変化しない場合とに分岐する。これは、操作の結果が単調になることを抑制して、特徴B2に示した注目度向上効果を強化する上で有利である。
特徴B4.前記変更手段は、前記所定方向への変位に基づいて前記特定位置に到達した場合には前記特別表示を変更可、且つ前記所定方向とは反対の方向への変位に基づいて前記特定位置に到達した場合には前記特別表示を変更不可となるように構成されていることを特徴とする特徴B2又は特徴B3に記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、特定位置に到達する前や到達後に操作手段から手が離れる等して所定方向とは逆向きに操作手段が変位したとしても、特別表示の変化が巻き戻されることがない。これは、操作ミス等に起因した特別表示の意図せぬ変化を回避する上で好ましい。
なお、本特徴に示す構成に代えて又は加えて「前記操作手段が操作された場合に前記所定方向とは反対側への変位が抑制される構成」としてもよい。
特徴B5.前記変更手段は、前記操作手段が前記所定位置に到達して前記特別表示が開始されてから所定期間を経過した後に当該操作手段が前記特定位置に到達した場合には、前記特別表示を変更しない構成となっていることを特徴とする特徴B2乃至特徴B4のいずれか1つに記載の遊技機。
操作に連動して特別表示が変化する構成とする上では当該変化にある程度のスピード感があった方が表示変化のインパクトが強くなると想定される。ここで、本特徴に示すように特別表示の変更に時間制限を設定すれば、遊技者に操作手段を特定位置に向けて一気に操作するように促して、上述したインパクトの強化によって特別表示への注目度を好適に向上させることができる。
特徴B6.前記特定位置は、第1位置と当該第1位置よりも前記所定方向における奥側の第2位置とを含み、
前記変更手段は、
前記操作手段が前記第1位置に到達した場合に前記特別表示を変更する第1手段と、
前記第1手段により前記特別表示が変更された後に前記操作手段が前記第2位置に到達した場合に前記特別表示を更に変更する第2手段と
を有していることを特徴とする特徴B2乃至特徴B5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B6に示すように、所定方向への操作手段の操作によって特別表示が多段階的に変化する構成とすれば、特別表示の変化における表現力を好適に向上させることができる。
特徴B7.前記操作手段が前記所定方向に操作される場合に操作抵抗を発生させる抵抗発生手段(ステッピングモータ753において抵抗トルクを発生させる機能)を備え、
前記抵抗発生手段は、前記所定位置から前記第1位置までの間に発生する操作抵抗よりも前記第1位置から前記第2位置までの間に発生する操作抵抗の方が大きくなるように構成されていることを特徴とする特徴B6に記載の遊技機。
特徴B7によれば、操作方向における奥側にて操作抵抗を増大させることにより、特別表示の変化が過度に早く終了する等して、当該変化が識別困難になることを抑制できる。
特徴B8.前記所定方向における前記第2位置から前記第1位置までの距離は、前記所定方向における前記第1位置から前記所定位置までの距離よりも大きくなっていることを特徴とする特徴B6又は特徴B7に記載の遊技機。
特徴B8によれば、操作方向における奥側ほど、特別表示の変更までの猶予期間を稼ぐことができる。これにより、特別表示の変化が過度に早く終了する等して当該変化が識別困難になることを抑制できる。
特徴B9.前記操作手段は、第1形態と、当該第1形態よりも操作ストロークが長い第2形態とに切替可能となっており、
前記操作対応演出が実行される場合には、前記操作手段の操作示唆が行われる前に前記操作手段を前記第2形態に切り替える切替手段を備えていることを特徴とする特徴B1乃至特徴B8のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B1等に示したように、操作手段の動きと特別表示とを連動させる構成においては、操作手段の操作ストロークを事前に拡張させておくことで、両者の連携を強化できる。また、操作手段の操作については勢いよく実行されることが多いと想定される。この点、事前に操作ストロークを拡張する構成によれば、表示変更期間を稼いで特別表示の変化が識別困難になることを好適に抑制できる。
特徴B10.所定の取得条件(作動口83a,83bへの入賞)が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162における作動口用の入賞処理)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を記憶する取得情報記憶手段(主制御装置162における保留球格納エリア)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の移行情報(大当たり結果に対応する乱数群)と対応しているか否かを判定する移行判定手段(主制御装置162のMPU602にて当否抽選等を実行する機能)と、
前記移行判定手段による判定の結果が前記所定の移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行処理を実行する機能)と
を備え、
前記移行判定手段による判定結果に基づいて遊技演出が実行される遊技機であって、
遊技者により所定方向(下方)に向けて操作される操作手段(演出ボタン装置40の操作ボタン721)と、
前記操作手段の操作に基づいて前記遊技演出である操作対応演出(例えば第2パート用の第1特殊演出)を実行する操作対応演出実行手段(報知・演出制御装置143のMPU912にて第1特殊演出用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記操作対応演出実行手段は、
前記所定方向に向けた操作によって前記操作手段が変位する経路上の所定位置(例えば第1検知位置CP1)に当該操作手段が到達した場合に前記操作対応演出として特別表示を開始する開始手段(報知・演出制御装置143のMPU912において第2特殊演出を開始させる機能)と、
前記特別表示の開始後に前記操作手段が前記所定位置よりも前記所定方向における奥側の特定位置(例えば第2検知位置CP2〜第5検知位置CP5)に到達した場合に当該特別表示の少なくとも一部を変更する変更手段(報知・演出制御装置143のMPU912において追加表示したエフェクトEFの大きさを変更する機能)と
を有していることを特徴とする遊技機。
特徴B10によれば、操作手段が所定方向に操作されることで当該操作手段が変位する経路上の所定位置に当該操作手段が到達した場合に特別表示が開始され、当該特別表示の開始後に当該操作手段が所定位置よりも所定方向における奥側の特定位置に到達した場合に特別表示の少なくとも一部が変更される。このように、操作手段の1の操作に連動して特別表示開始→特別表示変更となる構成とすれば、今までにない斬新な演出が可能となる。これは、遊技への注目度の向上を図る上で好ましい。
なお、特徴B1〜特徴B9に示した各技術的思想を上記特徴B10に適用してもよい。
また、特徴B1〜特徴B10に示した各技術的思想を上記特徴A群に適用してもよい。
<特徴C群>
以下の特徴C群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴C1.遊技者により所定方向(下方)に向けて操作される操作手段(演出ボタン装置40の操作ボタン721)と、
前記操作手段の操作に基づいて操作対応演出を実行する演出実行手段(報知・演出制御装置143のMPU902にて第3特殊演出用の処理を実行する機能)と、
前記操作手段の操作ストロークを複数のエリアに分けて前記操作手段の位置を監視する監視手段(報知・演出制御装置143のMPU902における位置監視機能及びロータリーエンコーダ792)と
を備え、
前記監視手段は、
前記操作手段が前記複数のエリア(第1エリアE1〜第3エリアE3)の何れに位置しているかを検出する位置検出手段(ロータリーエンコーダ792)と、
前記操作手段が前記位置検出手段により検出されたエリアに連続して滞在している滞在期間を検出する期間検出手段(報知・演出制御装置143のRAM914に設けられたホールドカウンタ)と
を有し、
前記演出実行手段は、前記期間検出手段により検出された滞在期間が基準期間に達しているかを判定する期間判定手段(報知・演出制御装置143のMPU902においてホールド期間を判定する機能)と、
前記期間判定手段により前記滞在期間が前記基準期間に達していると判定された場合に、滞在中の前記エリアに対応した操作対応演出を実行する操作対応演出実行手段(報知・演出制御装置143のMPU902において第3特殊演出を構成する選択演出を実行する機能)と
を有していることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、操作手段を何れのかのエリアに留めるようにして操作(ホールド)された滞在期間が基準期間に達した場合に、当該操作手段の滞在エリアに応じて操作対応演出が実行されることとなる。このような斬新な操作が可能となることで、操作手段を用いて遊技への注目度の向上を図る効果を好適に発揮させることができる。
特徴C2.前記操作手段は、第1形態と、当該第1形態よりも操作ストロークが長い第2形態とに切替可能となっており、
前記操作対応演出が実行される場合には、前記操作手段の操作示唆が行われる前に前記操作手段を前記第2形態に切り替える切替手段を備えていることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C1に示したように、操作手段の滞在エリアに応じて操作対応演出が実行される構成においては各エリアが小さくなることで操作の難度が高くなる。このように操作が困難となることは、操作手段を用いて遊技への積極的参加を促す効果を発揮する上で妨げになると懸念される。この点、本特徴に示す構成によれば、操作手段の操作示唆に先行して操作手段を第2形態とし、操作ストロークを事前に大きくしておくことにより、上記各エリアを大きく設定することが可能となる。これにより、上記不都合の発生を抑制できる。
特徴C3.前記位置検出手段によって検出された前記操作手段の位置と前記エリアとの関係を示す情報を遊技者に教示する位置情報教示手段を備えていることを特徴とする特徴C1又は特徴C2に記載の遊技機。
操作手段のホールド位置によって演出が分岐し得る構成においては、操作手段の位置を触覚的な情報によってのみ把握することは困難になり得る。このような困難さは、エリアを細分化して演出パターンを多様化する上で妨げになる。この点、本特徴に示すように、検出された操作手段の位置とエリアとの関係を示す情報を遊技者に教示する構成とすることで上記不都合を好適に解消できる。
特徴C4.前記期間検出手段によって検出された期間を示す期間情報を遊技者に教示する期間情報教示手段を備え、
前記期間情報教示手段は、前記エリアに連続して滞在している場合の滞在初期においては前記期間情報の教示を行わない構成となっていることを特徴とする特徴C1乃至特徴C3のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C1等に示したように、操作手段をホールドする構成においては、ちょっとした力の加減によってエリア間を移動してしまう可能性がある。仮にこのようなエリア間の移動によって期間情報のリセット等が多発してしまうと、遊技者に煩わしいとの印象を与え、当該操作手段の操作が行われなくなると懸念される。このようにホールド時には力の加減が必要である点に鑑みれば、本特徴に示すように滞在初期については期間情報を教示しない構成とすることには技術的意義がある。
特徴C5.前記操作手段は、昇降式のボタンであり、
前記複数のエリアとして、前記操作手段の上限位置側の第1のエリア(第1エリアE1)と、前記操作手段の下限位置を含む第2のエリア(第3エリアE3)と、それら第1のエリア及び第2のエリアの間に設けられた第3のエリア(第2エリアE2)とを有し、
前記所定方向における前記第3のエリアの大きさは、当該所定方向における前記第1のエリア及び前記第2のエリアの各大きさよりも大きくなっていることを特徴とする特徴C1乃至特徴C4のいずれか1つに記載の遊技機。
操作手段をホールドする際には、目安の有無の関係から上限側及び下限側の各エリアと比べて間の第3のエリアに滞在させる操作は難しくなると想定される。これでは、容易な操作を望む遊技者は第3のエリアを選択しなくなると想定される。そこで、この第3のエリアについては所定方向における大きさが第1のエリア及び第2のエリアの各大きさよりも大きくなるように構成することで、上記懸念を緩和できる。
特徴C6.前記所定方向への前記操作手段の移動を妨げる抗力を発生させる抗力発生手段を備え、
前記抗力発生手段は、前記抗力の大きさを変更可能となっており、前記複数のエリアの境界部分では前記抗力を増大させる手段を有していることを特徴とする特徴C1乃至特徴C5のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、操作手段から手に伝わる抵抗によってエリア間を移動したことを感覚的把握しやすくなる。これは、操作手段における遊技者の利便性を向上させる上で好ましい。
特徴C7.前記所定方向への前記操作手段の移動を妨げる抗力を発生させる抗力発生手段を備え、
前記抗力発生手段は、前記抗力の大きさを変更可能となっており、前記期間検出手段により検出された滞在期間の長さに応じて前記抗力を変更する手段を有していることを特徴とする特徴C1乃至特徴C6のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、操作中に抵抗が変化することで、操作の単調化を好適に抑制できる。
特徴C8.遊技者により所定方向(下方)に向けて操作される操作手段(演出ボタン装置40の操作ボタン721)と、
前記操作手段が前記所定方向における所定の判定位置に到達したことに基づいて操作対応演出を実行する演出実行手段と、
前記所定方向における前記所定の判定位置を設定する判定位置設定手段と
を備え、
前記判定位置設定手段は、前記所定方向における前記所定の判定位置を変更可能となっており、
前記判定位置設定手段により設定された所定の判定位置に前記操作手段が予め定めれらた基準期間に亘って留まっている場合に前記操作対応演出である特別演出を実行することを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、操作手段を何れのかのエリアに留めるようにして操作(ホールド)された場合、すなわち設定された所定の判定位置における滞在期間が基準期間に達した場合に、当該操作手段の滞在エリアに応じて操作対応演出が実行されることとなる。このような斬新な操作が可能となることで、操作手段を用いて遊技への注目度の向上を図る効果を好適に発揮させることができる。
特徴C9.遊技者により所定方向(下方)に向けて操作される操作手段(演出ボタン装置40の操作ボタン721)と、
前記操作手段が前記所定方向における所定の判定位置に到達したことに基づいて操作対応演出を実行する演出実行手段と、
前記所定方向における前記所定の判定位置を設定する判定位置設定手段と
を備え、
前記判定位置設定手段は、前記所定方向における前記所定の判定位置を変更可能となっており、
前記判定位置設定手段により設定された所定の判定位置に前記操作手段が予め定められた基準期間に亘って留まっている場合に前記操作対応演出である特別演出を実行することを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、操作手段を何れのかのエリアに留めるようにして操作(ホールド)された場合、すなわち設定された所定の判定位置における滞在期間が基準期間に達した場合に、当該操作手段の滞在エリアに応じて操作対応演出が実行されることとなる。このような斬新な操作が可能となることで、操作手段を用いて遊技への注目度の向上を図る効果を好適に発揮させることができる。
なお、特徴C1〜特徴C9に示した各技術的思想を上記特徴A群〜B群に適用してもよい。
<特徴D群>
以下の特徴D群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴D1.所定の取得条件(作動口83a,83bへの入賞)が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162における作動口用の入賞処理)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を記憶する取得情報記憶手段(主制御装置162における保留球格納エリア)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の移行情報(大当たり結果に対応する乱数群)と対応しているか否かを判定する移行判定手段(主制御装置162のMPU602にて当否抽選等を実行する機能)と、
前記移行判定手段による判定の結果が前記所定の移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行処理を実行する機能)と
を備え、
前記通常遊技状態として、第1遊技状態(第1通常遊技状態)と当該第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態(例えば第2通常遊技状態Bや第3通常遊技状態B)とが設けられており、
遊技機前面部(前扉枠14)に設けられ、第1形態と当該第1形態とは外観が異なる第2形態とに切替可能となっており、前記第2遊技状態となっている場合に当該第2遊技状態における複数の遊技回に亘って前記第2形態に維持されることにより有利な状態となっていることを遊技者に示唆する状態示唆手段(演出ボタン装置40)を備え、
前記状態示唆手段は、少なくとも前記第2形態となっている状況下にて操作可能となるように構成されていることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、第2遊技状態中は遊技機前面部に設けられた状態示唆手段の形態が第2形態となることで有利な状態である旨が示唆される。遊技機前面部については例えば遊技機の奥側に配設された液晶表示装置等と比較して他の遊技者の視界に入りやすい部分であるため、当該遊技機前面部に設けられた状態示唆手段によって状態を示唆する構成とすることにより、当該遊技機にて遊技中の遊技者の優越感を好適に煽ることができる。
ここで、第2形態となっている状態示唆手段については操作可能である。このように、有利な状態にて当該状態示唆手段が操作可能であれば、状態示唆手段に対する遊技者の印象を良好なものとして、第2遊技状態において状態示唆手段が第2形態となることへの注目度の向上を図る上で有利である。
特徴D2.所定の取得条件(作動口83a,83bへの入賞)が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162における作動口用の入賞処理)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を記憶する取得情報記憶手段(主制御装置162における保留球格納エリア)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の移行情報(大当たり結果に対応する乱数群)と対応しているか否かを判定する移行判定手段(主制御装置162のMPU602にて当否抽選等を実行する機能)と、
前記移行判定手段による判定の結果が前記所定の移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行処理を実行する機能)と
を備え、
前記通常遊技状態として、第1遊技状態(第1通常遊技状態)と当該第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態(第3通常遊技状態)とが設けられており、
遊技機前面部(前扉枠14)に設けられ、第1形態と当該第1形態とは外観が異なる第2形態とに切替可能となっており、前記特別遊技状態を経て前記第2遊技状態へ移行する場合に当該第2遊技状態への移行前に又は当該第2遊技状態への移行に伴って前記第2形態に切り替わり、当該第2遊技状態にて遊技回が進行している場合に当該第2形態に維持されることにより有利な状態となっていることを遊技者に示唆する状態示唆手段(演出ボタン装置40)を備え、
前記状態示唆手段は、少なくとも前記第2形態となっている状況下にて操作可能となるように構成されていることを特徴とする遊技機。
特徴D2によれば、第2遊技状態中は遊技機前面部に設けられた状態示唆手段の形態が第2形態となることで有利な状態である旨が示唆される。遊技機前面部については例えば遊技機の奥側に配設された液晶表示装置等と比較して他の遊技者の視界に入りやすい部分であるため、当該遊技機前面部に設けられた状態示唆手段によって状態を示唆する構成とすることにより、当該遊技機にて遊技中の遊技者の優越感を好適に煽ることができる。
ここで、第2形態となっている状態示唆手段については操作可能である。このように、有利な状態にて当該状態示唆手段が操作可能であれば、状態示唆手段に対する遊技者の印象を良好なものとして、第2遊技状態において状態示唆手段が第2形態となることへの注目度の向上を図る上で有利である。
特徴D3.前記第2遊技状態において前記第2形態となっている前記状態示唆手段が操作された場合に、当該操作が行われた遊技回に係る前記移行判定手段の判定結果に対応した演出(第4特殊演出)を実行する演出実行手段を備えていることを特徴とする特徴D1又は特徴D2に記載の遊技機。
第2遊技状態において状態示唆手段(第2形態)が操作された場合に、当該操作が行われた遊技回に係る移行判定の結果に対応した演出が実行される。第2遊技状態は有利な状態であるため、当該操作によって遊技者に有利な演出が発生する機会が増えることとなる。これは、状態示唆手段に対する遊技者の印象を良好なものとして、第2遊技状態において状態示唆手段が第2形態となることへの注目度の向上を図る上で有利である。
特徴D4.前記状態示唆手段は、前記第2遊技状態への移行に伴って前記第2形態に切り替わった後は当該第2遊技状態が終了するまで当該第2形態に維持する手段を有していることを特徴とする特徴D1乃至特徴D3のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴D4によれば、第2形態が第2遊技状態が終了するまで維持されることがある。これは、状態示唆手段の操作機会を確保する上で好ましい。
特徴D5.前記状態示唆手段が前記第2形態となっている状況下にて所定の報知条件(例えば大当たり)が成立した場合に、遊技者に当該状態示唆手段の操作を促す報知を行う報知手段を備え、
前記状態示唆手段は、遊技者の操作によって前記第2形態から前記第1形態に切り替わる構成となっており、
前記報知手段による前記報知に従って当該状態示唆手段が操作された後に当該状態示唆手段を前記第2形態に復帰させるか否かを決定する決定手段を備えていることを特徴とする特徴D1乃至特徴D3のいずれか1つに記載の遊技機。
第2遊技状態において第2形態となっている状態示唆手段を報知手段による報知に従って操作した場合には、その後の形態が第1形態/第2形態に分かれる。このような構成とすれば、状態示唆手段の操作について緊張感を付与できる。
なお、本特徴に示す構成を「前記状態示唆手段が前記第2形態となっている状況下にて所定の報知条件(例えば大当たり)が成立した場合に、遊技者に当該状態示唆手段の操作を促す報知を行う報知手段を備え、前記状態示唆手段は、遊技者の操作によって前記第2形態から前記第1形態に切り替わる構成となっており、前記状態示唆手段は、前記報知手段による前記報知に従って前記状態示唆手段が操作された場合であって前記所定の報知条件として第1報知条件(例えば大当たり結果対応の第4特殊演出)が成立している場合には、操作後の前記状態示唆手段の形態を前記第1形態とし、前記報知手段による前記報知に従って前記状態示唆手段が操作された場合であって前記所定の報知条件として第2報知条件(例えば外れ結果対応の第4特殊演出)が成立している場合には、操作後の前記状態示唆手段の形態を前記第2形態とする手段を有していることを特徴とする特徴D1乃至特徴D3のいずれか1つに記載の遊技機。」とすることも可能である。
特徴D6.前記決定手段により、前記第2形態へ復帰させる旨の決定がなされた場合には、少なくとも前記状態示唆手段が操作された遊技回が終了するまで当該復帰を遅延させる構成となっていることを特徴とする特徴D5に記載の遊技機。
状態示唆手段が操作された遊技回が終了するまで復帰を遅延させる構成とすることにより、状態示唆手段の動きが遊技への注目度を低下させる要因になることを好適に抑制できる。
特徴D7.前記状態示唆手段は、遊技者の操作によって前記第2形態から前記第1形態に切り替わる構成となっており、
前記第2遊技状態において前記状態示唆手段が前記第2形態となっている期間であって前記報知手段による前記報知が行われていない非報知期間中に当該状態示唆手段が操作された場合に、当該第2遊技状態中の前記第2形態への復帰を制限する制限手段を備えていることを特徴とする特徴D4乃至特徴D6のいずれか1つに記載の遊技機。
上述したように状態示唆手段によって有利な遊技状態となっている旨が示唆される構成においては、当該状態示唆手段が無暗に操作されることで故障した場合に上記示唆機能が上手く発揮されなくなる。これは、遊技機(状態示唆手段)に対する信頼性を損なう要因になるため好ましくない。そこで、本特徴に示すように第2遊技状態において状態示唆手段が第2形態となっている期間であって報知手段による報知が行われていない非報知期間中に当該状態示唆手段が操作された場合には第2形態への復帰が制限される構成とすることで、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴D8.遊技領域(遊技領域PE)へ遊技球を発射する発射手段(ソレノイド111)と、
遊技球を貯留する貯留領域(上皿33)から前記発射手段へ遊技球を送る球送手段(球送装置113)と、
前記遊技領域に設けられ、第1状態と当該第1状態よりも入球が容易な第2状態とに切替可能な可変入球部(下作動口83b及び電動役物91)と、
前記可変入球部を前記第1状態及び前記第2状態に切り替える切替制御手段(主制御装置162のMPU602)と、
前記可変入球部への入球に基づいて前記貯留領域へ所定数の遊技球を払い出す払出手段と
を備え、
前記切替制御手段による切替制御モードとして、第1切替モードと当該第1切替モードよりも前記第2状態への切替態様が遊技者に有利な第2切替モードとが設けられており、
前記第2遊技状態における前記切替制御モードは前記第2切替モードであり、
前記状態示唆手段は、前記第1形態よりも前記第2形態の方が前記遊技機前面部からの突出量が大きくなるように構成されていることを特徴とする特徴D1乃至特徴D7のいずれか1つに記載の遊技機。
状態示唆手段を第2形態に切り替えることで遊技機前面部からの突出量が大きくなる。これは状態示唆手段を目立たせる上では好ましいものの、当該状態示唆手段の背後へのアクセスは困難となる。このような事情から状態示唆手段の配置に係る制約が強くなることは、当該状態示唆手段による注目度向上効果を発揮させる上で妨げになると想定される。この点、本特徴に示すように、遊技球の減りが抑制される第2切替モードにおいて状態示唆手段が第2形態に切り替わる構成とすれば、当該状態示唆手段を上記貯留領域の周辺に配することで当該状態示唆手段が実質的に遊技球の補給の邪魔になることを抑制できる。このようにして状態示唆手段の配置に係る制約を緩和することで実用上好ましい構成を実現できる。
なお、特徴D1〜特徴D8に示した各技術的思想を上記特徴A群〜C群に適用してもよい。
<特徴E群>
以下の特徴E群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴E1.遊技機前方から視認可能となるようにして設けられた装飾体(例えば可動体360や装飾体410)と、前記装飾体を駆動させる駆動部(例えばモータ381やソレノイド420)とを有する可動演出装置(例えば第1可動演出装置300、第2可動演出装置400、第3可動演出装置803、第4可動演出装置804)を備えている遊技機であって、
遊技者により操作される操作手段(演出ボタン装置40の操作ボタン721)と、
前記操作手段が操作された場合に、前記可動演出装置の装飾体を動作させることにより操作対応演出(例えば第2特殊演出A〜D)を実行する演出実行手段(報知・演出制御装置143のMPU912により第2特殊演出A〜Dを実行する機能)と、
前記操作手段の操作に基づいて前記演出実行手段により前記操作対応演出が実行される場合に、前記装飾体の動作開始前に今回の操作対応演出において動作対象となっている可動演出装置を遊技者に教示する教示手段(演出ボタン装置40の発光ブロック725、環状電飾部24の発光部LT1〜LT14及び図柄表示装置253の連動表示領域CE、報知・演出制御装置143のMPU912にて案内表示用の処理を実行する機能)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
遊技者が操作手段を操作したことに基づいて可動演出装置による操作対応演出が実行される構成は、遊技者に遊技への積極的参加を促す上で好ましい。但し、このような構成においては操作手段と可動演出装置との距離が遠くなることで、可動演出装置が視界から外れる等して操作対応演出の冒頭が見逃される可能性がある。操作対応演出については装飾体の動作を伴う演出であり冒頭におけるインパクトが強くなる点に鑑みれば、そのような見逃しが発生することは、遊技への注目度の向上を図る上で好ましくない。この点、本特徴に示す構成によれば、操作手段の操作に基づいて操作対応演出が実行される場合に、装飾体の動作開始前に今回の操作対応演出において動作対象となっている可動演出装置が教示される。このような構成とすることで、上記見逃しを抑制し、操作対応演出による注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
特徴E2.遊技機前方から視認可能となるようにして設けられた装飾体(例えば可動体360や装飾体410)と、前記装飾体を駆動させる駆動部(例えばモータ381やソレノイド420)とを有する複数の可動演出装置(例えば第1可動演出装置300、第2可動演出装置400、第3可動演出装置803、第4可動演出装置804)を備えている遊技機であって、
遊技者により操作される操作手段(演出ボタン装置40の操作ボタン721)と、
前記操作手段が操作された場合に、前記可動演出装置の何れかを対象として当該可動演出装置の装飾体を動作させることにより操作対応演出(第2特殊演出A〜D)を実行する演出実行手段(報知・演出制御装置143のMPU912により第2特殊演出A〜Dを実行する機能)と、
前記操作手段の操作に基づいて前記演出実行手段により前記操作対応演出が実行される場合に、前記装飾体が動作を開始する前に複数の前記可動演出装置のうち今回の操作対応演出において動作対象となっている可動演出装置を遊技者に教示する教示手段(演出ボタン装置40の発光ブロック725、環状電飾部24の発光部LT1〜LT14、図柄表示装置253の連動表示領域CE、報知・演出制御装置143のMPU912にて案内表示用の処理を実行する機能)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
遊技者が操作手段を操作したことに基づいて可動演出装置による操作対応演出が実行される構成は、遊技者に遊技への積極的参加を促す上で好ましい。但し、このような構成においては操作手段と可動演出装置との距離が遠くなることで、可動演出装置が視界から外れる等して操作対応演出の冒頭が見逃される可能性がある。操作対応演出については装飾体の動作を伴う演出であり冒頭におけるインパクトが強くなる点に鑑みれば、そのような見逃しが発生することは、遊技への注目度の向上を図る上で好ましくない。特に、動作対象となり得る可動演出装置が複数併用されている場合にはそのような不都合が顕著になると懸念される。この点、本特徴に示す構成によれば、操作手段の操作に基づいて操作対応演出が実行される場合に、装飾体の動作開始前に今回の操作対応演出において動作対象となっている可動演出装置が教示される。このような構成とすることで、上記見逃しを抑制し、操作対応演出による注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
特徴E3.遊技機前方から視認可能となるようにして設けられた装飾体(例えば可動体360や装飾体410)と、前記装飾体を駆動させる駆動部(例えばモータ381やソレノイド420)とを有する複数の可動演出装置(例えば第1可動演出装置300、第2可動演出装置400、第3可動演出装置803、第4可動演出装置804)を備えている遊技機であって、
遊技者により操作される操作手段(演出ボタン装置40の操作ボタン721)と、
前記操作手段が操作された場合に、前記可動演出装置の何れかを動作対象として当該可動演出装置の装飾体を動作させることにより操作対応演出(第2特殊演出A〜D)を実行する演出実行手段(報知・演出制御装置143のMPU912により第2特殊演出A〜Dを実行する機能)と、
前記操作手段の操作に基づいて前記演出実行手段により前記操作対応演出が実行される場合に、前記操作手段の操作が開始されてから前記装飾体が動作を開始する前に前記可動演出装置のうち今回の操作対応演出において動作対象となっている可動演出装置を遊技者に教示する教示手段(演出ボタン装置40の発光ブロック725、環状電飾部24の発光部LT1〜LT14、図柄表示装置253の連動表示領域CE、報知・演出制御装置143のMPU912にて案内表示用の処理を実行する機能)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴E3によれば、遊技者が操作手段を操作したことに基づいて可動演出装置による操作対応演出が実行される構成は、遊技者に遊技への積極的参加を促す上で好ましい。但し、このような構成においては操作手段と可動演出装置との距離が遠くなることで、可動演出装置が視界から外れる等して操作対応演出の冒頭が見逃される可能性がある。操作対応演出については装飾体の動作を伴う演出であり冒頭におけるインパクトが強くなる点に鑑みれば、そのような見逃しが発生することは、遊技への注目度の向上を図る上で好ましくない。特に、動作対象となり得る可動演出装置が複数併用されている場合にはそのような不都合が顕著になると懸念される。この点、本特徴に示す構成によれば、操作手段の操作に基づいて操作対応演出が実行される場合には、操作手段の操作が開始されてから装飾体が動作を開始するまでに今回の操作対応演出において動作対象となっている可動演出装置が教示される。このような構成とすることで、上記見逃しを抑制し、操作対応演出による注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
特徴E4.遊技者により操作された前記操作手段が所定の検知位置(第1検知位置CP1)に到達したことを検知する操作検知手段(検知センサ791)を備え、
前記演出実行手段は、前記操作検知手段により前記操作手段が前記所定の検知位置に到達したことが検知された後に所定の開始条件(待機期間内の第13検知位置CP13への到達又は待機期間の経過)が成立したことに基づいて前記操作対応演出を実行する構成となっており、
前記教示手段は、前記操作検知手段により前記操作手段が前記所定の検知位置に到達したことが検知されてから前記所定の開始条件が成立するまでに前記教示を行う構成となっている特徴E3に記載の遊技機。
特徴E4によれば、操作手段が所定の検知位置に到達して操作対応演出の実行条件が成立してから当該操作対応演出の開始条件が成立するまでに動作対象が教示される。これにより、特徴E3に示した効果を好適に発揮させることができる。
特徴E5.前記操作手段の操作方向は、所定方向となるように規定されており、
前記教示手段は、前記所定方向において前記所定の検知位置よりも奥側の特定位置(例えば第2所定位置CP2〜第13所定位置CP13)に前記操作手段が到達したことに基づいて前記教示を行う手段を有していることを特徴とする特徴E4に記載の遊技機。
特徴E5によれば、操作手段が所定方向に操作されることで操作対応演出の実行条件→動作対象の教示となる。例えば、教示を期待しない遊技者が所定の検知位置の到達後に操作を止めたとしても操作対応演出は実行されるため、様々な遊技者のニーズに応えることができる。つまり、教示機能が遊技者に煩わしいとの印象を与える機会を減らすことができる。
なお、操作手段の操作に伴って教示→操作対応演出の実行条件成立となる構成と比較した場合、教示の内容から操作対応演出が露呈することで所定の検知位置に至る前に操作が中断されるといった不都合が生じない点で有利である。
特徴E6.前記教示手段は、前記操作手段から今回の動作対象となっている可動演出装置へ遊技者の視線を誘導するように当該操作手段と当該動作対象とを繋ぐルートを発光させることにより当該動作対象を遊技者に教示する構成となっていることを特徴とする特徴E3乃至特徴E5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴E6によれば、操作手段と動作対象とを繋ぐルートを発光させることにより当該動作対象へ向けて遊技者の視線を誘導することができるため、特徴E3等に示した懸念を好適に払拭することができる。
特徴E7.前記教示手段は、前記ルート上に配された複数の発光箇所(環状電飾部24における第1発光部LT1〜第14発光部LT14及び図柄表示装置253における連動表示領域CE)と、前記操作手段から今回の動作対象となっている可動演出装置へ向けて発光対象となっている前記発光箇所をシフトさせるシフト手段とを有し、前記発光対象のシフトにより当該動作対象を遊技者に教示する構成となっていることを特徴とする特徴E6に記載の遊技機。
特徴E7に示すように、ルート上に配された発光箇所のうち発光対象となっているものをシフトさせる構成とすることにより、特徴E6に示した誘導機能を好適に発揮させることができる。
特徴E8.前記シフト手段は、前記操作手段の操作方向に向けた当該操作手段の変位に連動して前記シフトを行うことを特徴とする特徴E7に記載の遊技機。
特徴E8によれば、操作手段の動きと発光対象のシフトとを連動させることにより、操作の複雑化を抑制しつつ遊技者がシフトスピードを任意にコントロールすることが可能となる。
特徴E9.前記操作手段は、第1形態と、当該第1形態よりも操作ストロークが長い第2形態とに切替可能となっており、
前記操作対応演出が実行される場合には、前記操作手段の操作示唆が行われる前に前記操作手段を前記第2形態に切り替える切替手段を備えていることを特徴とする特徴E8に記載の遊技機。
特徴E8に示したように、操作手段の動きと発光対象のシフトとを連動させる構成においては、操作手段の操作ストロークを事前に拡張させておくことで、両者の連携を強化できる。また、操作手段の操作については勢いよく実行されることが多いため、連携によって教示期間が極端に短くなる可能性がある。この点、操作ストロークを拡張しておけば教示期間を稼いで、当該教示の見逃しを好適に抑制できる。
特徴E10.前記シフト手段による発光箇所のシフト速度が前記操作手段側では相対的に遅く且つ前記可動演出装置側では相対的に速くなるように変化する構成となっていることを特徴とする特徴E7乃至特徴E9のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴E10に示すように、操作手段側ではシフト速度が遅く可動演出装置側ではシフト速度が速くなる構成とすれば、教示期間が無駄に長くなることを抑制しつつ、当該教示の見逃しを好適に抑制できる。
特徴E11.前記教示手段は、前記操作手段が前記所定の検知位置に到達した場合に、前記複数の発光箇所のうち当該操作手段に最寄りとなる発光箇所(第2発光部LT2)を発光させるように構成されていることを特徴とする特徴E7乃至特徴E10のいずれか1つに記載の遊技機。
操作手段が操作される場合には狙いを定めるべく遊技者の注意が操作手段に向いている可能性が高い。そこで、教示を行う場合には先ず操作手段の最寄りの発光箇所を発光させる構成とすることにより、遊技者の注意を教示手段に誘導することができる。
特徴E12.前記シフト手段によるシフト対象である発光箇所は、前記操作手段と各前記動作対象とを繋ぐ各ルートにおいて当該操作手段側の一部が共用となっていることを特徴とする特徴E7乃至特徴E11のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴E12に示すように教示用のルートが操作手段側で一部重複する構成とすれば、何れの教示についても初期の発光箇所が共通となり、教示開始の見逃しを好適に抑制できる。
特徴E13.前記教示手段による教示中に前記操作対応演出が開始される場合には、当該教示が終了するように構成されていることを特徴とする特徴E3乃至特徴E12のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴E13によれば、遊技者の注意を教示に向けさせることで、操作対応演出の見逃し機会が増えることを抑制できる。
特徴E14.前記操作手段の操作を示唆する操作示唆手段を備え、
前記操作示唆手段による操作示唆が行われてから前記操作手段の操作有効期間が経過するまでの期間における前半及び後半の何れか一方は前記操作手段の操作に基づいて前記教示手段による前記教示が行われる教示対応期間であり、何れか他方は前記操作手段が操作されたとしても前記教示が行われない教示非対応期間であることを特徴とする特徴E3乃至特徴E13のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、構成を過度に複雑化することなく遊技者が教示の有無を自身で選択できる構成を実現できる。これは遊技者の満足度の向上を図る上で好ましい。
なお、本特徴に示す構成を以下のように変更してもよい。すなわち、「前記操作手段の操作有効期間が経過するよりも前に、前記教示手段によって前記教示が開始される教示開始期間が経過するように構成されていることを特徴とする特徴E3乃至特徴E13のいずれか1つに記載の遊技機。」とすることも可能である。
特徴E15.前記演出実行手段は、前記動作対象となっている可動演出装置の装飾体を演出待機位置から演出実行位置に変位させるようにして前記操作対応演出を実行する構成となっており、
各前記装飾体の演出実行位置については遊技機正面視において相互に重ならない構成となっていることを特徴とする特徴E3乃至特徴E14のいずれか1つに記載の遊技機。
各可動演出装置の装飾体については演出実行位置が相互に重ならないため、動作対象外の可動演出装置を注視していた場合には、装飾体の動きが見逃される可能性が高くなる。このような構成に特徴E3等に示した技術的思想を適用することにより、装飾体の動きの見逃しによって操作対応演出のインパクトが低下することを好適に抑制できる。
なお、特徴E3〜特徴E15に示した各技術的思想を上記特徴E1〜特徴E2に適用することも可能である。
また、特徴E1〜特徴E15に示した各技術的思想を上記特徴A群〜D群に適用してもよい。
<特徴F群>
以下の特徴F群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴F1.遊技機前面部(前扉枠14)に設けられ、遊技者により所定方向(下方)に向けて操作される操作部(ボタンユニット720)を有する操作手段(演出ボタン装置40)と、
所定の操作有効期間中に前記操作手段が操作されたことに基づいて操作対応演出(例えば第6特殊演出)を実行する演出実行手段(報知・演出制御装置143及び表示制御装置142)と
を備えている遊技機であって、
前記操作部を前記所定方向とは反対の方向に変位させることにより、前記操作手段を第1形態から当該第1形態よりも操作ストロークの大きい第2形態に切り替える切替手段と、
前記操作手段が前記第1形態となっている状況下にて前記操作部が前記第1形態における当該操作部の待機位置よりも前記所定方向において奥側の所定位置(例えば最大押圧位置)へ変位した場合に、前記所定位置に位置する前記操作部の前記待機位置への復帰を留保させる留保手段(ホールド機構795)と
を備え、
前記操作手段が前記第1形態から前記第2形態へ切り替わる場合に前記留保が解除される構成となっていることを特徴とする遊技機。
特徴F1に示すように操作手段が第1形態/第2形態に切り替わる構成とすれば、操作手段のインパクトを強化して操作手段自体に注目が向くように促すことができる。ここで、操作部の変位量を大きくすることは第2形態への切り替え時のインパクトを強化する上で有利である。しかしながら、単に変位量を大きくした場合には第2形態における操作手段の強度確保が困難となると懸念される。これは、操作手段の故障の要因になるため好ましくない。この点、本特徴に示す構成では、第2形態への切り替え前の予備動作として操作部を第1形態における待機位置よりも奥側の所定位置に留める構成とすることにより、第2形態への切り替え時の変位量を稼ぐことができる。これにより、上記構造上の懸念を解消しつつ、注目度向上効果を一層好適に発揮させることが可能となる。
特徴F2.前記切替手段により前記操作手段が前記第1形態から前記第2形態に切り替えられる場合に、当該切替の前に遊技者に前記操作部の操作を示唆する操作示唆手段を備え、
前記留保手段は、前記操作示唆手段による示唆に従って前記操作手段が操作され前記操作部が前記所定位置へ変位した場合に、当該操作部の当該所定位置から前記反対の方向への変位を規制する構成となっていることを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
特徴F2によれば、第2形態への切替前に操作部の操作を示唆し、遊技者の操作によって所定位置へ変位した操作部を所定位置にてホールドすることにより、上記特徴F1に示した効果を好適に発揮させることができる。
特徴F3.遊技機前面部(前扉枠14)に設けられ、遊技者により所定方向(下方)に操作される操作部(操作ボタン721)を有する操作手段(演出ボタン装置40)と、
操作有効期間中に前記操作部が操作されたことに基づいて操作対応演出(例えば第1特殊演出等の操作対応演出)を実行する演出実行手段(報知・演出制御装置143及び表示制御装置142)と
を備えている遊技機であって、
前記操作部を前記所定方向とは反対の方向に変位させることにより、前記操作手段を第1形態から当該第1形態よりも操作ストロークの大きい第2形態に切り替える切替手段と、
前記操作手段が前記第1形態となっている状況下にて前記操作部が前記第1形態における当該操作部の待機位置よりも前記所定方向において奥側の所定位置(例えば最大押圧位置)へ変位した場合に、前記所定位置に位置する当該操作部の前記反対の方向への変位を規制する規制手段(ホールド機構795)と
を備え、
前記操作手段が前記第1形態から前記第2形態へ切り替わる場合に前記規制手段による前記規制が解除される構成となっていることを特徴とする遊技機。
特徴F3に示すように操作手段が第1形態/第2形態に切り替わる構成とすれば、操作手段のインパクトを強化して操作手段自体に注目が向くように促すことができる。ここで、操作部の変位量を大きくすることは第2形態への切り替え時のインパクトを強化する上で有利である。しかしながら、単に変位量を大きくした場合には第2形態における操作手段の強度確保が困難となると懸念される。これは、操作手段の故障の要因になるため好ましくない。この点、本特徴に示す構成では、第2形態への切り替え前の予備動作として操作部を第1形態における待機位置よりも奥側の所定位置に留める構成とすることにより、第2形態への切り替え時の変位量を稼ぐことができる。これにより、上記構造上の懸念を解消しつつ、注目度向上効果を一層好適に発揮させることが可能となる。
特徴F4.前記切替手段により前記操作手段が前記第1形態から前記第2形態に切り替えられる場合に、当該切替の前に遊技者に前記操作部の操作を示唆する操作示唆手段を備え、
前記規制手段は、前記操作示唆手段による示唆に従って前記操作手段が操作され前記操作部が前記所定位置へ変位した場合に、当該操作部の当該所定位置から前記反対の方向への変位を規制する構成となっていることを特徴とする特徴F3に記載の遊技機。
特徴F4によれば、第2形態への切替前に操作部の操作を示唆し、遊技者の操作によって所定位置へ変位した操作部を所定位置にてホールドすることにより、上記特徴F3に示した効果を好適に発揮させることができる。
特徴F5.前記規制手段は、前記操作部の前記反対の方向への変位を規制する規制状態と、前記操作部の前記反対の方向への変位を許容する許容状態とに切替可能となっており、
前記操作示唆手段により前記操作示唆が行われる場合に前記規制手段を前記規制状態に切り替える構成となっていることを特徴とする特徴F4に記載の遊技機。
操作示唆手段により操作示唆が行われる場合に規制手段を規制状態に切り替える構成とすれば、規制状態への切り替えに係る応答性を過度に高くしなくても、操作→所定位置への到達に対して規制が有効化されるタイミングが遅れることを好適に回避できる。
特徴F6.前記演出実行手段は、前記操作示唆手段による前記示唆に従って前記操作手段が操作された場合に、前記操作手段とは異なる位置に設けられた演出装置(例えば図柄表示装置253)にて前記操作対応演出を実行する手段を備えていることを特徴とする特徴F4又は特徴F5に記載の遊技機。
操作部を所定位置にてホールドする場合に遊技者の視線を一旦演出装置へ向くように誘導することにより、規制手段の動きからその後の挙動(第2形態への切り替え)が露呈することを抑制できる。
特徴F7.前記切替手段により前記操作手段を前記第1形態から前記第2形態に切り替える場合に前記操作部を前記所定位置へ変位させる手段を備えていることを特徴とする特徴F3に記載の遊技機。
本特徴に示すように第2形態への切り替え前に操作部を所定位置へ強制的に変位させる構成とすれば、例えば遊技者の操作に依存する構成と比較して特徴F1等に示した効果を発揮させる機会が好適に確保できる。
特徴F8.前記所定位置は、前記所定方向における前記操作部の最奥位置であることを特徴とする特徴F3乃至特徴F7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴F8に示すように所定位置=最奥位置とすれば、特徴F1等に示した効果を一層好適に発揮させることができる。
特徴F9.前記操作手段は、前記操作部と、前記所定方向において前記操作部よりも奥側に配設され、前記操作部と相対変位可能となるように構成されたベース部(可動ベース741)と、前記操作部と前記ベース部との間に配設され前記操作部を前記所定方向とは反対の方向に付勢する付勢部(コイルバネ745)とが組み合わされてなる操作ユニットを有し、
前記規制手段は、前記付勢部の付勢力に抗して前記操作部の前記反対の方向への変位を規制するものであり、
前記切替手段は、前記操作ユニットを前記所定方向及び前記反対の方向に変位させる駆動機構(リフト機構785)を有してなり、
前記駆動機構による前記反対の方向へ向けた前記操作ユニットの変位の開始と同時又は前記駆動機構による前記反対の方向へ向けた前記操作ユニットの変位中に、前記規制手段による前記規制が解除される構成となっていることを特徴とする特徴F3乃至特徴F8のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示すように、規制手段による規制解除後の動きと駆動機構による操作ユニットの変位とを並行させる構成とすることにより、特徴F3等に示した硬化を発揮させる上で、形態切替時の応答性が低下することを好適に抑制できる。
特徴F10.前記切替手段は、前記駆動機構の駆動源であるモータ(ステッピングモータ753)と、前記モータを駆動制御する制御部(報知・演出制御装置143のMPU912)とを有してなり、
前記駆動機構による前記反対の方向へ向けた前記操作ユニットの変位期間と、前記付勢部の付勢力による前記反対の方向へ向けた前記操作部の変位期間とが一部重複する構成となっていることを特徴とする特徴F9に記載の遊技機。
本特徴に示すように、規制手段による規制解除後の動きと駆動機構による操作ユニットの変位とを並行させる構成とすることにより、特徴F3等に示した硬化を発揮させる上で、形態切替時の応答性が低下することを好適に抑制できる。
特徴F11.前記切替手段により前記操作手段が前記第1形態から前記第2形態に切り替えられる場合に、当該切替の前に遊技者に前記操作部の操作を示唆する操作示唆手段を備え、
前記規制手段は、前記操作示唆手段による示唆に従って前記操作手段が操作され前記操作部が前記所定位置へ変位した場合に、当該操作部の当該所定位置から前記反対の方向への変位を規制する構成となっており、
前記切替手段は、前記操作示唆手段による示唆に従って前記操作部が操作され当該操作部が前記所定位置に到達したことに基づいて前記操作手段の前記第2形態への切り替えを行い、前記操作部が前記所定位置に到達しなかった場合には前記第2形態への切り替えを行わない構成となっていることを特徴とする特徴F3乃至特徴F10のいずれか1つに記載の遊技機。
操作部の操作を示唆し、当該操作によって操作部の所定位置への変位を発生させる構成においては、所定位置への到達の有無が遊技者の操作に依存することとなる。そこで、本特徴に示すように、所定位置へ到達しなかった場合には第2形態への切り替えが回避される構成とすることにより、特徴F1等に示した効果が上手く発揮されなくなることを抑制できる。
特徴F12.前記切替手段により前記操作手段が前記第1形態から前記第2形態に切り替えられる場合に、当該切替の前に遊技者に前記操作部の操作を示唆する操作示唆手段を備え、
前記演出実行手段は、前記操作示唆手段による示唆に従って前記操作部が操作され、当該操作部が前記所定位置へ変位したことに基づいて前記操作対応演出として所定演出を実行する手段を有していることを特徴とする特徴F11に記載の遊技機。
本特徴に示すように所定位置到達によって所定演出(操作対応演出)が実行される構成とすれば、遊技者が所定演出を目指して操作部を操作することで第2形態への切替準備が完了することとなる。このような構成とすることで、特徴F1等に示した効果を好適に発揮させることができる。
なお、特徴F3〜特徴F12に示した各技術的思想を上記特徴F1〜特徴F2に適用することも可能である。
また、特徴F1〜特徴F12に示した各技術的思想を上記特徴A群〜E群に適用してもよい。
<特徴G群>
以下の特徴G群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴G1.遊技機前面部(前扉枠14)に設けられ、遊技者により所定方向(下方)に向けて操作される操作部(ボタンユニット720)を有する操作手段(演出ボタン装置40)と、
操作有効期間中に前記操作部が操作されたことに基づいて操作対応演出(例えば第1特殊演出等の操作対応演出)を実行する演出実行手段(報知・演出制御装置143及び表示制御装置142)と
を備えている遊技機であって、
前記操作手段は、第1形態と当該第1形態よりも前記操作部の操作ストロークの大きい第2形態とに切替可能となっており、
前記演出実行手段は、
前記操作手段を前記第1形態から前記第2形態に切り替える切替手段と、
前記切替手段による前記第2形態への切替後に前記操作部が操作されたことに基づいて前記操作対応演出である第1特別演出(第3可動演出装置803の非連動演出)及び第2特別演出(第3可動演出装置803の連動演出)の何れかを実行する特別演出手段と、
前記特別演出手段により第1特別演出が実行された場合に、前記操作手段を前記第2形態に復帰させる復帰手段と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴G1に示すように操作手段が第1形態/第2形態に切り替わる構成とすれば、操作手段のインパクトを強化して操作手段自体に注目が向くように促すことができる。操作手段の第2形態への切替後に操作部が操作されると第1特別演出及び第2特別演出の何れかが実行される。ここで、第2特別演出への期待を煽ったにも関わらず第1特別演出が発生した場合には、第2形態→操作が無駄であったとの印象が強く残ることになると懸念される。これでは、操作手段を第2形態に切り替えて操作を促したとしても当該操作が行われる機会が減ることになると懸念される。この点、本特徴に示す構成では、第1特別演出が実行された場合には操作手段が第2形態へと復帰する。第2形態における再操作が可能となることで、期待度の高い操作対応演出が発生する機会への期待を残すことができる。これは、上記不都合の発生を抑制し、操作手段を用いて遊技への注目度の向上を図る上で好ましい。
特徴G2.所定の取得条件(作動口83a,83bへの入賞)が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を記憶する取得情報記憶手段(主制御装置162のRAM604に設けられた保留球格納エリア632)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の移行情報(大当たり結果に対応する乱数群)と対応しているか否かを判定する移行判定手段(主制御装置162のMPU602にて当否抽選等の処理を実行する機能)と、
前記移行判定手段による判定の結果が前記所定の移行情報に対応しているとする移行対応結果(大当たり結果)となったことに基づいて、遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、
遊技機前面部(前扉枠14)に設けられ、遊技者により所定方向(下方)に向けて操作される操作部(ボタンユニット720)を有する操作手段(演出ボタン装置40)と、
操作有効期間中に前記操作部が操作されたことに基づいて操作対応演出(例えば第1特殊演出等の操作対応演出)を実行する演出実行手段(報知・演出制御装置143及び表示制御装置142)と
を備えている遊技機であって、
前記操作手段は、第1形態と当該第1形態よりも前記操作部の操作ストロークの大きい第2形態とに切替可能となっており、
前記演出実行手段は、
前記操作手段を前記第1形態から前記第2形態に切り替える切替手段と、
前記切替手段による前記第2形態への切替後に前記操作部が操作されたことに基づいて前記操作対応演出として前記移行対応結果である期待度が相対的に低い第1特別演出(第3可動演出装置803の非連動演出)及び前記移行対応結果である期待度が相対的に高い第2特別演出(第3可動演出装置803の連動演出)の何れかを実行する特別演出手段と、
前記特別演出手段により第1特別演出が実行された場合に、前記操作手段を前記第2形態に復帰させる復帰手段と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴G2に示すように操作手段が第1形態/第2形態に切り替わる構成とすれば、操作手段のインパクトを強化して操作手段自体に注目が向くように促すことができる。操作手段の第2形態への切替後に操作部が操作されると移行対応結果である期待度が相対的に低い第1特別演出と移行対応結果である期待度が相対的に高い第2特別演出との何れかが実行される。ここで、第2特別演出への期待を煽ったにも関わらず第1特別演出が発生した場合には、第2形態→操作が無駄であったとの印象が強く残ることになると懸念される。これでは、操作手段を第2形態に切り替えて操作を促したとしても当該操作が行われる機会が減ることになると懸念される。この点、本特徴に示す構成では、第1特別演出が実行された場合には操作手段が第2形態へと復帰する。第2形態における再操作が可能となることで、期待度の高い操作対応演出が発生する機会への期待を残すことができる。これは、上記不都合の発生を抑制し、操作手段を用いて遊技への注目度の向上を図る上で好ましい。
特徴G3.前記特別演出手段は、第1実行手段であり、
前記演出実行手段は、前記復帰手段により前記操作手段が前記第2形態に復帰した後に前記操作部が操作されたことに基づいて前記第2特別演出(第3可動演出装置803の連動演出)を実行する第2実行手段を有していることを特徴とする特徴G1又は特徴G2に記載の遊技機。
本特徴に示すように不利側の第1特別演出が実行された場合には、第2形態への復帰→再操作によって第2特別演出が発生し得る構成とすることにより、第1特別演出が発生した際に第2特別演出に期待する遊技者の遊技への注目度が急速に低下することを抑制できる。
特徴G4.前記特別演出手段により前記第2特別演出が実行された場合には、前記操作手段が前記第1形態となるように構成されていることを特徴とする特徴G1乃至特徴G3のいずれか1つに記載の遊技機。
有利側の第2特別演出が実行された場合には第2形態への復帰が回避される構成として、不利側の第1特別演出が実行された場合にのみ第2形態へ復帰し得る構成とすることで、第1特別演出が実行された場合の遊技への注目度の低下を好適に抑制できる。
特徴G5.前記操作手段を前記第1形態から前記第2形態に切り替える場合の前記操作部の変位速度が変更可能となっていることを特徴とする特徴G1乃至特徴G4のいずれか1つに記載の遊技機。
操作手段を第1形態から第2形態に切り替える場合の操作部の変位速度を多様化することで、復帰動作が単調になることを好適に抑制できる。
特徴G6.前記復帰手段により前記操作手段を前記第2形態とする場合の前記操作部の変位速度を、第1速度から当該第1速度よりも速い第2速度に切り替える切替手段を備えていることを特徴とする特徴G5に記載の遊技機。
本特徴に示すように、低速(第1速度)での駆動期間を確保することで、操作部の動きの見逃しを好適に抑制できる。
特徴G7.前記復帰手段は、所定の開始条件が成立した場合に前記操作手段の復帰動作を開始する構成となっており、
前記所定の開始条件が成立したタイミングが早いほど、前記第1速度での変位期間が長くなるように構成されていることを特徴とする特徴G6に記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、低速(第1速度)での駆動期間を極力長く確保することができる。これにより、特徴G6に示した効果を一層好適に発揮させることができる。
特徴G8.前記所定の開始条件が成立したタイミングが何れのタイミングであっても、遊技回の開始から前記第2形態への復帰が完了するまでの期間が同一となるようにして、前記第1速度及び前記第2速度の切り替えがなされることを特徴とする特徴G6又は特徴G7に記載の遊技機。
上記特徴G6等に示したように低速での駆動時間を稼ぐことは、遊技者の満足度の向上を図る上で好ましい。しかしながら、このような機能によって演出進行が遅延されることは、演出の進行パターンを過度に多様化する要因となる。この点、本特徴に示すように所定の開始条件が成立したタイミングが何れのタイミングであっても遊技回の開始から第2形態への復帰が完了するまでの期間が同一となるように制限しておくことにより、上記懸念を好適に払拭できる。
特徴G9.前記復帰手段により前記操作手段を前記第2形態とする場合の前記操作部の変位速度は、前記切替手段により前記操作手段を前記第2形態とする場合の前記操作部の変位速度よりも遅くなるように構成されていることを特徴とする特徴G5乃至特徴G8のいずれか1つに記載の遊技機。
1回目の第2形態への切り替えを速やかに行うことはインパクトを強化する上で好ましい。そして、1回目の切替所要期間と2回目の切替所要期間とを相違させることで、第2形態への切り替えが単に2回発生したとの印象を与えにくくくすることができる。特に、1回目の第2形態の切り替えよりも2回目の第2形態への切り替えの方が所要期間が長くなるように差別化することは、復帰時の動きを目で追う期間を稼いで遊技者の満足度の向上を図る上で好ましい。
特徴G10.前記操作手段は、前記操作部と、前記所定方向において前記操作部よりも奥側に配設され、前記操作部と相対変位可能となるように構成されたベース部(可動ベース741)と、前記操作部と前記ベース部との間に配設され前記操作部を前記所定方向とは反対の方向に付勢する付勢部(コイルバネ745)とが組み合わされてなる操作ユニットを有し、
前記切替手段は、前記操作ユニットを前記所定方向及び前記反対の方向に変位させる駆動機構(リフト機構785)を有してなり、
前記ベース部には、所定の検知位置に配置された前記操作部を検知する検知センサが設けられており、
前記演出実行手段は、前記検知センサからの検知情報に基づいて前記操作部が前記所定の検知位置に到達したと判定した場合に前記操作対応演出を実行可能となっており、
前記復帰手段は、前記検知センサからの検知情報に基づいて前記操作部が前記所定の検知位置から外れたと判定した場合に前記第2形態へ復帰させるべく前記駆動機構を動作させる構成となっていることを特徴とする特徴G1乃至特徴G9のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示すように、所定の検知位置から外れたことが検知されたことを契機として復帰動作が開始される構成とすれば、遊技者が操作部から手を離したタイミングと復帰動作の開始タイミングとの相関を強くすることができる。これにより、操作部から手を離す際も操作手段に対する注目度を好適に向上させることができる。
なお、特徴G1〜特徴G10に示した各技術的思想を上記特徴A群〜F群に適用してもよい。
<特徴H群>
以下の特徴H群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴H1.遊技機前面部(前扉枠14)に設けられ、遊技者により所定方向(下方)に操作される操作部(ボタンユニット720)を有する操作手段(演出ボタン装置40)と、
表示画面(表示画面253a)を有し、当該表示画面において前記操作部の操作に基づく操作対応演出を実行する操作対応演出実行手段(図柄表示装置253)と、
前記操作部の操作後に当該操作部を複数の位置の何れかに変位させる可変手段(報知・演出制御装置143及びリフト機構785)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴H1によれば、操作部を操作して特別演出が実行された後は、操作部から操作部を離すことで、当該操作部が複数の位置の何れかに変位する。このようにして、操作部の変位先(復帰先)が状況に応じて変化し得る構成とすれば、操作手段に対する注目が操作を契機として急速に低下することを好適に抑制できる。
特徴H2.所定の取得条件(作動口83a,83bへの入賞)が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162における作動口用の入賞処理)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を記憶する取得情報記憶手段(主制御装置162における保留球格納エリア)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の移行情報(大当たり結果に対応する乱数群)と対応しているか否かを判定する移行判定手段(主制御装置162のMPU602にて当否抽選等を実行する機能)と、
前記移行判定手段による判定の結果が前記所定の移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、
遊技機前面部(前扉枠14)に設けられ、遊技者により所定方向(下方)に操作される操作部(ボタンユニット720)を有する操作手段(演出ボタン装置40)と、
表示画面(表示画面253a)を有し、当該表示画面において前記操作部の操作に基づく操作対応演出を実行する操作対応演出実行手段(図柄表示装置253)と、
前記操作部を複数の位置の何れかに変位させる可変手段(報知・演出制御装置143及びリフト機構785)と、
前記可変手段により前記操作部を変位させる位置を、前記移行判定手段による判定結果に応じて決定する位置決定手段と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴H2によれば、操作部の位置が移行判定手段による判定結果に応じて決定された位置に変更される場合がある。このようにして、操作部の変位先が判定結果に応じて変化し得る構成とすれば、操作手段がどの位置へ変位するかに遊技者の注目を促し、遊技への注目度の向上に寄与できる。
特徴H3.所定の取得条件(作動口83a,83bへの入賞)が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162における作動口用の入賞処理)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を記憶する取得情報記憶手段(主制御装置162における保留球格納エリア)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の移行情報(大当たり結果に対応する乱数群)と対応しているか否かを判定する移行判定手段(主制御装置162のMPU602にて当否抽選等を実行する機能)と、
前記移行判定手段による判定の結果が前記所定の移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、
遊技機前面部(前扉枠14)に設けられ、遊技者により所定方向(下方)に操作される操作部(ボタンユニット720)を有する操作手段(演出ボタン装置40)と、
表示画面(表示画面253a)を有し、当該表示画面において前記操作部の操作に基づく操作対応演出を実行する操作対応演出実行手段(図柄表示装置253)と、
前記操作部の操作後に当該操作部を複数の位置の何れかに変位させる可変手段(報知・演出制御装置143及びリフト機構785)と、
前記可変手段により前記操作部を変位させる位置を、前記移行判定手段による判定結果に応じて決定する位置決定手段と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴H3によれば、操作部を操作して特別演出が実行された後は、操作部から手を離すことで、当該操作部が複数の位置の何れかに変位する。この位置については、移行判定手段による判定結果に応じて決定される。このようにして、操作部の変位先(復帰先)が判定結果に応じて変化し得る構成とすれば、操作手段に対する注目が操作を契機として急速に低下することを好適に抑制できる。
特徴H4.前記操作部は、前記複数の位置の何れでもない位置にて配置された後に、前記複数の位置の何れかに配置される構成となっていることを特徴とする特徴H1乃至特徴H3のいずれか1つに記載の遊技機。
可変手段によって操作部の位置を変更する場合には、操作部を上述した複数の位置の何れでもない位置に一旦配置し、その後、それら複数の位置の何れかに配置される構成とすることで、操作部の挙動がわかりづらくなることを抑制できる。
特徴H5.前記複数の位置は、前記所定方向に並ぶようにして設定されており、
前記操作部が配置される位置によって当該操作部の操作ストロークが異なる構成となっていることを特徴とする特徴H1乃至特徴H4のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴H5によれば、操作部の位置の見た目の変化だけでなく、実際に操作した際の操作ストロークの違いついても差が生じることで、各位置の違いを強調できる。
特徴H6.前記複数の位置に、操作前の位置が含まれていることを特徴とする特徴H1乃至特徴H5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴H6に示すように、複数の位置に操作前の位置を含む構成とすれば、複数の位置の数を過度に多くすることなく、演出の多様化を実現できる。
特徴H7.前記複数の位置として、初期位置である第1位置と、当該第1位置よりも操作ストロークが大きい第2位置とを含み、
前記可変手段は第1可変手段であり、
前記操作手段を前記操作部が前記第1位置となる第1形態から前記第2位置となる第2形態に切り替える第2可変手段を備え、
前記第1可変手段は、前記第2可変手段により前記操作手段が前記第2形態となっている状況下にて前記操作部が操作された場合に、当該操作後に前記操作部を前記複数の位置の何れかに変位させる構成となっていることを特徴とする特徴H1乃至特徴H6のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示すように、操作手段が第1形態/第2形態に切り替わる構成とすれば、操作手段のインパクトを強化して操作手段自体に注目が向くように促すことができる。ここで、第2形態への切り替えによって操作手段へ遊技者の注目が向いている状況下にて、上記第1可変手段による操作部の位置の変更を行うことにより、当該変更が遊技者に見逃される機会を好適に減らすことができる。
特徴H8.前記第2可変手段により前記第1形態から前記第2形態に切り替える場合の前記操作部の変位速度と、前記第1可変手段により前記操作部を前記複数の位置の何れかに配置する場合の当該操作部の変位速度とが相違していることを特徴とする特徴H7に記載の遊技機。
特徴H7に示したように、操作手段の形態変化が連続して発生する場合には、単なる形態変化の繰り返しとなっては注目度向上を図る上で好ましくない。そこで、本特徴に示すように、操作前の形態変化における操作部の変位速度と、操作後の形態変化における操作部の変位速度とに差を設けることにより、そのような不都合の発生を抑制できる。
特徴H9.前記第2可変手段により前記第1形態から前記第2形態に切り替える場合の前記操作部の変位速度よりも、前記第1可変手段により前記操作部を前記複数の位置の何れかに配置する場合の当該操作部の変位速度の方が低くなるように構成されていることを特徴とする特徴H7に記載の遊技機。
特徴H7に示したように、操作手段の形態変化が連続して発生する場合には、単なる形態変化の繰り返しとの印象が強くなることは注目度向上を図る上で好ましくない。そこで、本特徴に示すように、操作前の形態変化における操作部の変位速度よりも、操作後の形態変化における操作部の変位速度が遅くなるようにして差を設けることにより、そのような不都合の発生を抑制できる。操作後の変形においては、到達位置によって期待度が相違し得るため、敢えてゆっくり変位させることにより、遊技者の期待感を好適に煽ることができる。
特徴H10.前記演出実行手段は、前記第1可変手段により前記複数の位置の何れかに配置された前記操作部が操作されたことに基づいて前記操作対応演出である特殊演出を実行する手段を備え、
前記第1可変手段により前記操作部が配置される位置は、前記演出実行手段により実行される前記特殊演出に相関のある位置となるように規定されることを特徴とする特徴H7乃至特徴H9のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴H10に示すように、第1可変手段により操作部が配置される位置は、演出実行手段により実行される特殊演出に相関のある位置となるように規定することにより、演出につながりを持たせることができる。これは、遊技への注目度の向上を図る上で好ましい。
特徴H11.前記可変手段によって前記操作部を前記複数の位置の何れかに変位する前に前記操作部を操作位置に停留させる停留手段を備えていることを特徴とする特徴H1乃至特徴H10のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴H11に示すように可変手段による操作の変位を遅延させる構成によれば、操作後の操作部の動きが遊技者の手に隠れて見えづらくなることを抑制できる。
なお、特徴H1〜特徴H11に示した各技術的思想を上記特徴A群〜G群に適用してもよい。
<特徴I群>
以下の特徴I群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴I1.所定の取得条件(作動口83a,83bへの入賞)が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162における作動口用の入賞処理)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を複数記憶可能な取得情報記憶手段(主制御装置162における保留球格納エリア)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の移行情報(大当たり結果に対応する乱数群)と対応しているか否かを順次判定する移行判定手段(主制御装置162のMPU602にて当否抽選等を実行する機能)と、
前記移行判定手段による判定の結果が前記所定の移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、
遊技機前面部(前扉枠14)に設けられ、外観の異なる複数の形態に切替可能な遊技装置(演出ボタン装置40)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報の数に対応させて前記遊技装置の形態を切り替る切替手段と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴I1によれば、遊技機前面部に設けられた遊技装置の形態が取得情報記憶手段に記憶されている特別情報の数に対応するようにして切り替わる構成となっている。つまり、遊技回が進むことで遊技装置の形態が変化する。このように遊技者に近い位置に設けられた遊技装置の形態を変化させることで、遊技回が進んでいることを強調し、遊技への注目度を飛躍的に向上させることができる。
特徴I2.所定の取得条件(作動口83a,83bへの入賞)が成立したことに基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162における作動口用の入賞処理)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を複数記憶可能な取得情報記憶手段(主制御装置162における保留球格納エリア)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の移行情報(大当たり結果に対応する乱数群)と対応しているか否かを順次判定する移行判定手段(主制御装置162のMPU602にて当否抽選等を実行する機能)と、
前記移行判定手段による判定の結果が前記所定の移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、
遊技機前面部(前扉枠14)に設けられ、遊技者により所定方向に操作される操作部(ボタンユニット720)を有する操作手段(演出ボタン装置40)と、
表示画面(表示画面253a)を有し、当該表示画面において前記操作部の操作に基づく操作対応演出を実行する操作対応演出実行手段(図柄表示装置253)と
を備え、
前記操作手段は、前記操作部の待機位置として複数の待機位置が設定されており、
前記取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報の数に対応させて前記操作部を何れかの待機位置から他の待機位置に変更させる変更手段を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴I2によれば、遊技機前面部に設けられた操作部の待機位置が取得情報記憶手段に記憶されている特別情報の数に対応するようにして変更される構成となっている。つまり、遊技回が進むことで操作手段の形態が変化する。このように遊技者に近い位置に設けられた操作手段の形態を遊技回が進む毎に変化させることで、遊技回が進んでいることを強調し、遊技への注目度を飛躍的に向上させることができる。
特徴I3.前記複数の待機位置は、前記所定方向に並ぶようにして設定されていることを特徴とする特徴I2に記載の遊技機。
操作部の待機位置の数を増やすことは多様化を実現する上では好ましい。しかしながら、無暗に待機位置を設定した場合には操作手段の強度確保が困難となり、操作手段の信頼性を損なう要因になると懸念される。この点、本特徴に示す複数の待機位置を所定方向に並ぶようにして設定することで、そのような懸念を好適に払拭できる。
特徴I4.前記複数の待機位置は、何れも前記操作部の操作が可能な操作待機位置であり、
前記変更手段により、前記操作部の待機位置が変更されている状況下にて遊技者に当該操作部の操作を示唆する示唆手段を備えていることを特徴とする特徴I2又は特徴I3に記載の遊技機。
複数の待機位置の何れに配置されている場合であっても操作部を操作可能とすることで、どの待機位置に配置されている状況下にて操作示唆が発生するか等に遊技者の注目を向けさせることができる。
特徴I5.前記変更手段による待機位置の変更は前記操作部の操作に基づいて終了する構成となっていることを特徴とする特徴I4に記載の遊技機。
変更手段による待機位置の変更が最後は操作部の操作に基づいて終了する構成とすることで、操作示唆がどの状況にて発生するかに遊技者の注目を促すことができる。
特徴I6.前記変更手段は、前記取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち当該変更手段による変更の契機となった特別情報に先行する特別情報の数が減る毎に、前記操作部の操作ストロークを拡張させるようにして、当該操作部の位置を変更する手段を有していることを特徴とする特徴I4又は特徴I5に記載の遊技機。
本特徴に示すように、先行する特別情報の数が減る毎に操作部の操作ストロークを拡張させるようにして操作部の位置を変更することにより、操作ストロークの拡張がどこまで続くかに遊技者の注目を向けさせることができる。ここで、記憶可能な特別情報の数に制限が設けられているため、操作ストロークの拡張についても実質的な上限が発生することとなり、記憶されている特別情報の数と操作手段の形態(特に変更初期の形態)との関係への注目が高まることとなる。
特徴I7.前記変更手段は、前記取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち当該変更手段による変更契機となった特別情報に先行する特別情報の数が減る毎に、前記操作の操作ストロークを減縮させるようにして当該操作部の位置を変更する手段を有していることを特徴とする特徴I4又は特徴I5に記載の遊技機。
本特徴に示すように、先行する特別情報の数が減る毎に操作部の操作ストロークを減縮させるようにして操作部の位置を変更することにより、操作ストロークの減縮がどこまで続くかに遊技者の注目を向けさせることができる。ここで、記憶可能な特別情報の数に制限が設けられているため、操作ストロークの減縮についても実質的な下限が発生することとなり、記憶されている特別情報の数と操作手段の形態(特に変更初期の形態)との関係への注目が高まることとなる。
特徴I8.前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報の数を示す情報を報知する報知手段(保留表示領域NE)を備え、
前記変更手段は、前記報知手段により報知されている情報が更新されるタイミングにて、前記操作部の位置を変更する構成となっていることを特徴とする特徴I2乃至特徴I7のいずれか1つに記載の遊技機。
報知手段により報知されている情報が更新されるタイミングにて操作部の位置を変更する構成とすれば、操作手段の動きと特別情報の数との相関を強化できる。これにより、実質的に操作手段が報知手段としての機能を有することとなり、操作手段に注目している状況下において遊技回が進んだをことを容易に察知可能となる。
特徴I9.前記操作部の位置と前記取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報の数とをリンクさせる第1状態と、前記操作部の位置と前記取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報の数とをリンクさせない第2状態とに切り替える切替手段を備えていることを特徴とする特徴I2乃至特徴I8のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴I9に示すように特別情報の数と操作部の位置とを連動/非連動に切替可能とすることで、操作手段本来の機能(操作対応演出のトリガとしての機能)に制約が生じることを好適に回避できる。
なお、特徴I2〜特徴I9に示した各技術的思想を上記特徴I1に適用することも可能である。
また、特徴I1〜特徴I9に示した各技術的思想を上記特徴A群〜H群に適用してもよい。
<特徴J群>
以下の特徴J群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴J1.遊技機前面部(前扉枠14)に設けられ、遊技者により所定方向(下方)に向けて操作される操作部(ボタンユニット720)を有する操作手段(演出ボタン装置40)と、
操作有効期間中に前記操作部が所定の検知位置へ変位したことに基づいて操作対応演出(例えば第1特殊演出等の操作対応演出)を実行する演出実行手段(報知・演出制御装置143及び表示制御装置142)と
を備えている遊技機であって、
前記操作手段は、所定の切替条件(第1特殊演出に係る遊技回におけるリーチ表示への発展)が成立した場合に、第1形態から当該第1形態よりも前記操作部の操作ストロークの大きい第2形態に切替可能となっており、
前記演出実行手段は、
前記操作手段の形態が前記第2形態に切り替わる場合に、遊技者に当該操作手段の操作を示唆する操作示唆手段(報知・演出制御装置143のMPU912において操作示唆用の処理を実行する機能)と、
前記操作有効期間中であり且つ前記操作手段が前記第2形態となっている状況下にて前記操作部が操作された場合に、前記操作対応演出としての特殊演出を実行する手段と、
前記操作示唆手段による前記示唆が開始される前に、前記所定の検知位置を前記所定方向とは反対の方向にシフトさせるシフト手段と
を有していることを特徴とする遊技機。
特徴J1に示すように操作手段が第1形態/第2形態に切り替わる構成とすれば、操作手段のインパクトを強化して操作手段自体に注目が向くように促すことができる。ここで、操作手段が第2形態となった場合には遊技者に操作が示唆される。この示唆に先行して、特殊演出の契機となる所定の検知位置を所定方向とは反対の方向にシフトする。これにより、見た目上は操作ストロークを大きく拡大させつつも、特殊演出実行に必要な操作ストロークを見た目よりは小さくすることができ、遊技への注目度の向上を図りつつそれに起因して操作がやりづらくなることを好適に抑制できる。
特徴J2.前記シフト手段は、前記第1形態においては前記所定の検知位置を第1検知位置とし、前記第2形態においては前記所定の検知位置を前記第1検知位置よりも前記所定方向における手前側の第2検知位置とするように、前記所定の検知位置をシフトさせる構成となっていることを特徴とする特徴J1に記載の遊技機。
第1形態から第2形態への切り替えに伴って所定の検知位置を第1検知位置から第2検知位置にシフトさせることにより、見た目上は操作ストロークを大きく拡大させつつも、特殊演出実行に必要な操作ストロークを見た目よりは小さくすることができる。これにより、特徴J1に示した効果を好適に発揮させることができる。
なお、本特徴に示す構成を以下のように変更してもよい。すなわち、「前記所定の検知位置として、第1検知位置と、当該第1検知位置よりも前記所定方向における手前側の第2検知位置とが設けられており、前記シフト手段は、前記第1形態においては前記所定の検知位置を前記第1検知位置とし、前記第2形態においては前記所定の検知位置を前記第2検知位置とするように構成されていることを特徴とする特徴J1に記載の遊技機。」としてもよい。
特徴J3.前記第1形態から前記第2形態への切り替えによって前記操作部の操作ストロークが拡張される方向と、前記第1形態から前記第2形態への切り替えに伴って前記所定の検知位置をシフトさせる方向とが一致する構成となっていることを特徴とする特徴J1又は特徴J2に記載の遊技機。
第1形態から第2形態への切り替えによって操作ストロークが拡張される方向と、第1形態から前記第2形態への切り替えによって検知位置をシフトさせる方向とを一致させることにより、操作手段に係る構成の複雑化を好適に抑制できる。
特徴J4.前記シフト手段は、前記第1形態において前記第1検知位置到達となる操作ストロークと、前記第2形態において前記第2検知位置到達となる操作ストロークとが同一となるように前記シフトを行うことを特徴とする特徴J1乃至特徴J3のいずれか1つに記載の遊技機。
第1形態及び第2形態において操作が検知されるストロークを共通とすることにより、演出機能の強化に起因した操作性の低下を好適に抑制できる。
特徴J5.前記シフト手段は、前記操作手段の前記第1形態から前記第2形態への切替期間中に前記所定の検知位置を前記第1検知位置から前記第2検知位置へシフトさせる構成となっていることを特徴とする特徴J1乃至特徴J4のいずれか1つに記載の遊技機。
第1形態→第2形態への切替期間中に検知位置をシフトさせる構成とすれば、シフト待ちの期間を不要とし、演出進行の円滑化に寄与できる。
特徴J6.前記操作手段を前記第1形態から前記第2形態へ切り替える際の前記操作部の変位と、前記所定の検知位置の前記第1検知位置から前記第2検知位置へのシフトとが同期する構成となっていることを特徴とする特徴J1乃至特徴J4のいずれか1つに記載の遊技機。
操作部の変位と検知位置のシフトとを同期させる構成とすれば、シフト待ち期間を不要とし、演出進行の円滑化に寄与できる。
特徴J7.前記操作手段は、
前記操作部と、前記操作部に対して前記所定方向における奥側に配設され、前記所定方向において前記操作部と相対変位可能なベース部(可動ベース741)と、前記操作部と前記ベース部との間に配設され前記操作部を前記所定方向とは反対の方向に付勢する付勢部(コイルバネ745)とが組み合わされてなる操作ユニット(ボタンユニット720)と、
前記操作ユニットを前記所定方向及び前記反対の方向に変位させる駆動機構(リフト機構785)と
を有してなり、
前記駆動機構によって前記操作ユニットを変位させることにより、前記第1形態及び前記第2形態の切り替えがなされる構成となっており、
前記ベース部には、前記所定の検知位置に位置する前記操作部を検知する検知センサ(検知センサ791)が配設されており、前記演出実行手段は、前記検知センサからの検知情報に基づいて前記特殊演出を実行する構成となっていることを特徴とする特徴J1乃至特徴J6のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴J7によれば、操作部、ベース部、付勢部からなる操作ユニットが所定方向とは反対の方向へ変位することにより、第1形態から第2形態への切り替えがなされる。この際、操作部に追従してベース部(検知センサ)が変位することにより、操作部と検知センサとの位置関係を維持することができる。これにより、第1形態及び第2形態において操作検知となるストロークを同一とすることが可能となる。
特徴J8.前記第2形態となっている場合に、前記第2検知位置よりも奥側への操作部の変位に抗する抵抗を発生させる抵抗発生手段を備え、
前記第2形態では、前記第2検知位置到達までの操作ストロークよりも、前記第2検知位置から前記所定方向における最奥位置までの操作ストロークの方が大きくなるように構成されていることを特徴とする特徴J1乃至特徴J7のいずれか1つに記載の遊技機。
第2検知位置よりも奥側で操作ストロークを稼ぐことにより、操作検知後に操作部の勢いを弱めることができる。これにより、操作手段や遊技者の手を好適に保護することができる。
特徴J9.前記演出実行手段は、前記操作部が前記第2検知位置に到達したことに基づいて前記特殊演出の実行待機状態となり、前記実行待機状態においては所定開始条件が成立するまで前記特殊演出の開始を遅延させる手段を有していることを特徴とする特徴J1乃至特徴J8のいずれか1つに記載の遊技機。
操作部が第2検知位置に到達した時点で特殊演出が開始された場合には、操作部が最奥位置まで操作されぬままになり得る。この点、本特徴に示すように、第2検知位置に到達した場合であっても即座に特殊演出を開始させるのではなく当該特殊演出の開始を遅延させる構成とすることで、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴J10.遊技機前面部(前扉枠14)に設けられ、遊技者により所定方向(下方)に向けて操作される操作部(ボタンユニット720)を有する操作手段(演出ボタン装置40)と、
操作有効期間中に前記操作部が所定の検知位置へ変位したことに基づいて操作対応演出(例えば第1特殊演出等の操作対応演出)を実行する演出実行手段(報知・演出制御装置143及び表示制御装置142)と
を備えている遊技機であって、
前記操作手段は、所定の切替条件(第1特殊演出に係る遊技回におけるリーチ表示への発展)が成立した場合に、第1形態から当該第1形態よりも前記操作部の操作ストロークの大きい第2形態に切替可能となっており、
前記所定の検知位置として、前記所定方向において位置の異なる第1位置及び第2位置を含み、
前記演出実行手段は、前記第1形態においては、前記所定の検知位置を前記第1位置とし、前記第2形態においては前記所定の検知位置を前記第2位置とする手段を有していることを特徴とする遊技機。
特徴J10に示すように操作手段が第1形態/第2形態に切り替わる構成とすれば、操作手段のインパクトを強化して操作手段自体に注目が向くように促すことができる。ここで、第1形態/第2形態の何れになっているかによって、複数の操作検知位置を使い分ける構成とすれば、操作対応演出の実行契機について自由度を高めることができる。
なお、特徴J1〜特徴J9に示した各技術的思想を上記特徴J10に適用することも可能である。
また、特徴J1〜特徴J10に示した各技術的思想を上記特徴A群〜I群に適用してもよい。
<特徴K群>
以下の特徴K群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴K1.遊技機前面部(前扉枠14)に設けられ、遊技者により所定方向(下方)に向けて操作される操作部(ボタンユニット720)を有する操作手段(演出ボタン装置40)と、
前記操作部の操作に基づいて操作対応演出を実行する演出実行手段(報知・演出制御装置143のMPU912にて第1特殊演出用の処理を実行する機能)と、
前記操作部を前記所定方向及び当該所定方向とは反対の反対方向へ変位させる駆動装置(リフト機構785)と
を備えている遊技機であって、
前記駆動装置は、
前記操作部が遊技者の操作に基づいて前記所定方向へ変位する場合に、当該所定方向における前記操作部の位置を特定する位置特定手段(ロータリーエンコーダ792)と、
前記位置特定手段により特定された位置に基づいて前記操作部の前記所定方向への変位に抗する操作抵抗(抵抗トルク)を可変させる抵抗可変手段(ステッピングモータ753)と
を有していることを特徴とする遊技機。
前記抵抗可変手段は、前記操作部の位置が前記所定方向における手前側となっている場合よりも奥側となっている場合の方が前記操作抵抗が大きくなるようにして当該操作抵抗を増幅させる構成となっていることを特徴とする遊技機。
本特徴に示すように、操作部が所定方向へ変位する場合に所定方向における操作部の位置を特定し、その特定した位置に基づいて操作抵抗を可変させる構成とすれば、操作部を操作する手に生じる触覚的な変化によって従来にない斬新な演出等が可能となる。
特徴K2.前記抵抗可変手段は、前記操作部の位置が前記所定方向における手前側となっている場合よりも奥側となっている場合の方が前記操作抵抗が大きくなるようにして当該操作抵抗を増幅させる構成となっていることを特徴とする特徴K1に記載の遊技機。
特徴K2に示すように、奥側にて抵抗が大きくなるように操作抵抗を増幅させる構成とすれば、操作時の衝撃を緩和して遊技者の手や操作手段の保護に寄与できる。
特徴K3.前記操作手段は、第1形態と当該第1形態よりも前記操作部の操作ストロークが大きい第2形態とに切替可能となっており、
前記位置特定手段は、前記操作手段が前記第2形態となっている場合に、前記所定方向における前記操作部の位置を特定する手段を有し、
前記抵抗可変手段は、前記操作手段が前記第2形態となっている場合に、前記操作部の前記所定方向への変位に抗する操作抵抗を変更する構成となっていることを特徴とする特徴K2に記載の遊技機。
変形タイプのボタンについては変形発生(第2形態)=好機となることが多い。このような事情から第2形態においては、操作部が勢いよく操作される可能性が高くなる。このような操作においては、手や操作手段に生じる衝撃が大きくなると懸念される。この点、特徴K3に示すように、所定方向における奥側にて操作抵抗が大きくなるように操作抵抗を増幅させる構成とすれば、操作時の衝撃を緩和して遊技者の手や操作手段の保護に寄与できる。
特徴K4.前記抵抗可変手段は、前記操作部が所定位置に到達するまでは発生させる前記操作抵抗が一定となるように構成されており、前記所定位置に到達した後は、前記操作部の操作態様に応じて発生させる操作抵抗を変更させる構成となっていることを特徴とする特徴K1乃至特徴K3のいずれか1つに記載の遊技機。
硬化タイプの操作部については、触った瞬間に硬いか否かが分かってしまうことは好ましくない。この点、本特徴に示すように、所定位置に到達するまでは操作抵抗を一定とし、所定位置よりも奥側で操作抵抗が変更される構成とすれば、そのような不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴K5.前記抵抗可変手段は、前記所定方向における手前側よりも奥側の方が前記操作抵抗の増加率が大きくなるように構成されていることを特徴とする特徴K1乃至特徴K4のいずれか1つに記載の遊技機。
硬化タイプの操作部については、奥側で硬さを極端に変化させた場合には、最奥位置に到達したと遊技者に勘違いされる可能性が高くなる。この点、本特徴に示すように、手前側よりも奥側の方が操作抵抗の増加率が大きくなる構成とすれば、操作抵抗が滑らかに変化することとなり、上記不都合の発生を抑制できる。また、手前側よりも奥側の方が操作抵抗の増加率が大きくなるように構成することは、操作部を操作した際の衝撃を緩和する上でも好ましい。
特徴K6.前記操作部の操作を判定する操作判定手段を備え、
前記演出実行手段は、前記操作判定手段により前記操作部が操作されたと判定された場合に前記操作対応演出を実行する構成となっており、
前記抵抗可変手段は、前記操作判定手段により前記操作部が操作されたと判定された場合に前記操作抵抗を増幅させる構成となっていることを特徴とする特徴K1乃至特徴K5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴K6によれば、操作検知後の操作抵抗の変化を楽しむ余地を残しつつ、操作抵抗が大きくなることで操作判定がなされる位置への到達自体が困難になることを抑制できる。
特徴K7.前記駆動装置は、
前記所定方向への前記操作部の変位速度を算出する算出手段と、
前記算出手段による算出結果に応じて前記操作抵抗の増加率を補正する補正手段と
を有していることを特徴とする特徴K1乃至特徴K5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴K7によれば、操作部の変位速度に応じて操作抵抗の増加率が補正する構成とすれば、以下のような対応が可能となる。すなわち、変位速度が大きい場合には操作抵抗の増加率が大きくすることで緩衝機能を強化したり、変位速度が大きい場合には操作抵抗の立ち上がりを早めることで操作抵抗の変化が発生したことが分かりづらくなることを回避したりすることができる。
特徴K8.前記所定方向において前記操作部が変位する全区間は、前記補正手段によって前記増加率が補正される補正区間と、前記補正手段によって前記増加率が補正されない非補正区間とで構成されており、前記非補正区間が前記所定方向における手前側且つ前記補正区間が前記操作方向における奥側となるように設定されていることを特徴とする特徴K7に記載の遊技機。
本特徴に示すように、非補正区間が所定方向における手前側且つ補正区間が操作方向における奥側となるように設定することにより、操作部に触れた瞬間に硬化の有無が遊技者によって特定されることを好適に抑制できる。
特徴K9.前記算出手段によって前記操作部の変位速度が算出される算出区間は前記非補正区間となっていることを特徴とする特徴K8に記載の遊技機。
非補正区間と補正区間とに分けた上で、非補正区間において速度を算出し、その結果が補正区間に反映される構成とすれば、操作ストローク中に操作抵抗が突如として軽くなる等して違和感が生じることを抑制できる。
特徴K10.遊技機前面部(前扉枠14)に設けられ、遊技者により所定方向(下方)に向けて操作される操作部(ボタンユニット720)を有する操作手段(演出ボタン装置40)と、
前記操作部の操作に基づいて操作対応演出を実行する演出実行手段(報知・演出制御装置143のMPU912にて第1特殊演出用の処理を実行する機能)と、
前記操作部を前記所定方向及び当該所定方向とは反対の反対方向へ変位させる駆動装置(リフト機構785)と
を備えている遊技機であって、
前記駆動装置は、
前記操作部が遊技者の操作に基づいて前記所定方向へ変位する場合に、前記所定方向への前記操作部の変位速度を算出する速度算出手段と、
前記速度算出手段による算出結果に基づいて前記操作部の前記所定方向への変位に抗する操作抵抗を可変させる抵抗可変手段と
を有していることを特徴とする遊技機。
特徴K10に示すように、操作部の変位速度(操作速度)に応じて操作部に生じる操作抵抗が変化する構成とすることで、今までにない斬新な操作性を実現できる。
特徴K11.前記抵抗可変手段は、前記速度算出手段により算出された速度が所定速度よりも遅い場合には前記操作抵抗を相対的に小さい第1操作抵抗とし、前記速度算出手段により算出された速度が前記所定速度よりも速い場合には前記操作抵抗を相対的に大きい第2操作抵抗とする構成をなっていることを特徴とする特徴K10に記載の遊技機。
本特徴に示すように、操作がゆっくり行われる場合いは操作抵抗を相対的に小さくし、操作が勢いよく行われる場合に操作抵抗を相対的に大きくすることにより、操作手段の保護を図りつつ操作の容易化に寄与できる。
なお、特徴K1〜特徴K9に示した各技術的思想を上記特徴K10〜特徴K11に適用することも可能である。
また、特徴K1〜特徴K11に示した各技術的思想を上記特徴A群〜J群に適用してもよい。
<特徴L群>
以下の特徴L群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴L1.遊技機前面部(前扉枠14)に設けられ、遊技者により所定方向(下方)に向けて操作される操作部(ボタンユニット720)を有する操作手段(演出ボタン装置40の操作ボタン721)と、
前記操作部の操作に基づいて操作対応演出を実行する演出実行手段(報知・演出制御装置143のMPU912にて第1特殊演出用の処理を実行する機能)と
を備えている遊技機であって、
前記演出実行手段は、
所定の切替条件が成立した場合に、前記操作手段の形態を第1形態から当該第1形態よりも前記操作部の操作ストロークが長い第2形態に切り替える切替手段(報知・演出制御装置143のMPU912において形態切替用の処理を実行する機能)と、
操作有効期間中であり且つ前記操作手段が前記第2形態となっている状況下にて当該操作手段が操作された場合に、前記操作対応演出として特殊演出を実行する手段と
を有し、
前記操作手段は、前記操作部に対して前記所定方向における奥側となる位置に待機するようにして配設され且つ前記第2形態となっている状況下にて前記操作部が操作された場合に前記操作部に前記所定方向における奥側から当接する当接部(可動ベース741)と
を有し、
前記切替手段による前記第1形態から前記第2形態に切り替えに伴って、前記当接部の待機位置が前記所定方向及び当該所定方向とは反対の方向において変更される構成と可能となっていることを特徴とする遊技機。
本特徴に示すように操作手段が第1形態/第2形態に切り替わる構成とすれば、操作手段のインパクトを強化して操作手段自体に注目が向くように促すことができる。ここで、操作手段が第2形態となった場合には、当接部の位置が変更され操作部が操作されて所定方向に変位することで当該操作部と当接部とが当接する。これにより、操作部を通じて触覚的な変化を遊技者に伝えることができる。このような構成とすれば、例えば操作検知位置に到達したことや操作検知位置が目前であることを遊技者に示唆することができる。これは、操作ストロークが拡張された第2形態において操作を容易とし、上述した注目度向上効果を好適に発揮させる上で好ましい。
特徴L2.遊技機前面部(前扉枠14)に設けられ、遊技者により所定方向(下方)に向けて操作される操作部(ボタンユニット720)を有する操作手段(演出ボタン装置40の操作ボタン721)と、
前記操作部の操作に基づいて操作対応演出を実行する演出実行手段(報知・演出制御装置143のMPU912にて第1特殊演出用の処理を実行する機能)と
を備えている遊技機であって、
前記演出実行手段は、
所定の切替条件が成立した場合に、前記操作手段の形態を第1形態から当該第1形態よりも操作ストロークが長い第2形態に切り替える切替手段(報知・演出制御装置143のMPU912において形態切替用の処理を実行する機能)と、
操作有効期間中であり且つ前記操作手段が前記第2形態となっている状況下にて当該操作手段が操作された場合に、前記操作対応演出として特殊演出を実行する手段と
を有し、
前記操作手段は、前記操作部に対して前記所定方向における奥側に待機するようにして配設され、前記第2形態となっている状況下にて前記操作部が操作された場合に前記操作部に前記所定方向における奥側から当接し、当該操作部とともに前記所定方向へ変位可能な当接部(可動ベース741)を有し、
前記操作手段は、前記操作部に対して前記所定方向における奥側となる位置に待機するようにして配設され且つ前記第2形態となっている状況下にて前記操作部が操作された場合に前記操作部に前記所定方向における奥側から当接し、当該当接した状態を維持しながら前記操作部とともに前記所定方向へ変位可能な当接部(可動ベース741)を有し、
前記切替手段による前記第1形態から前記第2形態に切り替えに伴って、前記当接部の待機位置が前記所定方向及び当該所定方向とは反対の方向において変更される構成と可能となっていることを特徴とする遊技機。
本特徴に示すように操作手段が第1形態/第2形態に切り替わる構成とすれば、操作手段のインパクトを強化して操作手段自体に注目が向くように促すことができる。ここで、操作手段が第2形態となった場合には、当接部の位置が変更され操作部が操作されて所定方向に変位することで当該操作部と当接部とが当接する。これにより、操作部を通じて触覚的な変化を遊技者に伝えることができる。このような構成とすれば、例えば操作検知位置に到達したことや操作検知位置が目前であることを遊技者に示唆することができる。これは、操作ストロークが拡張された第2形態において操作を容易とし、上述した注目度向上効果を好適に発揮させる上で好ましい。
特徴L3.前記操作手段の操作を判定する操作判定手段を備え、
前記当接部は、前記第2形態において前記操作部が前記操作判定手段による判定位置を通過した後又は当該判定位置に到達した際に前記操作部に当接する構成となっている特徴L1又は特徴L2に記載の遊技機。
操作部が判定位置を通過した後又は判定位置に到達した際に操作部と当接部とが当接する構成とすることで、操作が完了した旨を遊技者に示唆することができる。
特徴L4.前記当接部の待機位置を、前記第1形態において前記当接部と前記操作部とが当接する操作ストロークと、前記第2形態において前記当接部と前記操作部とが当接する操作ストロークとが同一となるようにして変更する構成となっていることを特徴とする特徴L1乃至特徴L3のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示すように、第1形態において操作部と当接部とが当接する操作ストロークと、第2形態において操作部と当接部とが当接する操作ストロークとを同一となるように当接部の位置を変更する構成とすれば、各形態により操作手段の見た目を大きく変化させつつ一方の形態における操作が他方の形態における操作と比べて難しくなることを好適に回避できる。
特徴L5.前記操作手段は、前記操作部と、前記操作部に対して前記所定方向における奥側に設けられ、当該所定方向において前記操作部と相対変位可能なベース部(可動ベース741)と、前記操作部と前記ベース部との間に設けられ、前記操作部を前記所定方向とは反対の方向に付勢する付勢部(コイルバネ745)とが組み合わされた操作ユニット(ボタンユニット720)を有してなり、
前記切替手段は、前記操作ユニットを前記所定方向とは反対の方向へ変位させる駆動機構(リフト機構785)を有し、
前記ベース部に前記当接部が形成されていることを特徴とする特徴L1乃至特徴L4のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示すように、操作ユニットを駆動機構によって変位させる構成とすれば、上述した第1形態/第2形態の切替を好適に実現できる。ここで、操作部、ベース部、付勢部によって操作ユニットを構成し、この操作ユニットを変位させる構成とすれば、当接部が形成されたベース部についても操作部に追従して変位することとなり、各形態において操作部と当接部とが当接するストロークを同一とすることができる。
特徴L6.前記駆動機構は、前記操作ユニットを前記反対の方向へ変位させるモータ(ステッピングモータ753)を有し、
前記切替手段は、前記第2形態中は前記モータに前記操作ユニットの前記所定方向への変位を妨げる抵抗を発生させる構成となっており、
前記第2形態においては、前記モータに発生する抵抗が前記付勢部の付勢力よりも大きくなるように構成されていることを特徴とする特徴L5に記載の遊技機。
第2形態においてはモータに発生する抵抗が付勢部の付勢力よりも大きくなるように構成されている。このため、第2形態において操作部が操作された場合に、操作部とベース部とが当接することなく操作ユニットが所定方向へ変位することを抑制できる。これにより、特徴L1等に示した効果を好適に発揮させることができる。
特徴L7.前記当接部は、前記操作部の中心軸線を囲むようにして複数形成されていることを特徴とする特徴L1乃至特徴L6のいずれか1つに記載の遊技機。
第2形態において操作部と当接部とが当接する構成においては、当接時に操作部の姿勢が乱れることが、引っ掛かり等の要因になると懸念される。この点、本特徴に示す構成によれば、操作部と当接部とが当接した場合の操作部の姿勢の乱れを抑制できる。このようにして姿勢の乱れを抑えることは、操作ストロークを拡張している状況下においても操作部の円滑な動きを実現する上で有利である。
特徴L8.遊技機前面部(前扉枠14)に設けられ、遊技者により所定方向(下方)に向けて操作される操作部(ボタンユニット720)を有する操作手段(演出ボタン装置40の操作ボタン721)と、
前記操作部の操作に基づいて操作対応演出を実行する演出実行手段(報知・演出制御装置143のMPU912にて第1特殊演出用の処理を実行する機能)と
を備えている遊技機であって、
遊技者の調整操作に基づいて、前記操作手段の形態を第1形態と当該第1形態よりも操作ストロークが大きい第2形態とに切り替える切替手段(報知・演出制御装置143のMPU912において形態切替用の処理を実行する機能)を備え、
前記操作手段は前記操作部に対して前記所定方向における奥側に待機するようにして配設され、前記第2形態となっている状況下にて前記操作部が操作された場合に前記操作部に前記所定方向における奥側から当接し、当該操作部とともに前記所定方向へ変位可能な当接部(可動ベース741)を有し、
前記切替手段による前記第1形態から前記第2形態に切り替えに伴って、前記当接部の待機位置が前記所定方向において変更される構成となっており、
前記第1形態において前記当接部と前記操作部とが当接する操作ストロークと、前記第2形態において前記当接部と前記操作部とが当接する操作ストロークとが同一となるようにして、前記当接部の待機位置が前記切替手段による前記第1形態及び前記第2形態の切り替えに伴って変更される構成となっていることを特徴とする遊技機。
特徴L8に示すように操作手段が第1形態/第2形態に切り替わる構成とすれば、操作手段のインパクトを強化して操作手段自体に注目が向くように促すことができる。ここで、操作手段が第2形態となった場合には、当接部の位置が所定方向において変更され操作部が操作されて所定方向に変位することで当該操作部と当接部とが当接する。これにより、操作部を通じて触覚的な変化を遊技者に伝えることができる。このような構成とすれば、例えば操作検知位置に到達したことや操作検知位置が目前であることを遊技者に示唆することができる。また、第1形態において操作部と当接部とが当接する操作ストロークと、第2形態において操作部と当接部とが当接する操作ストロークとを同一となるように当接部の位置を変更する構成とすれば、各形態により操作手段の見た目を大きく変化させつつ一方の形態における操作が他方の形態における操作と比べて難しくなることを好適に回避できる。
なお、特徴L1〜特徴L7に示した各技術的思想を上記特徴L8に適用することも可能である。
また、特徴L1〜特徴L8に示した各技術的思想を上記特徴A群〜K群に適用してもよい。
<特徴M群>
以下の特徴M群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴M1.遊技機前面部(前扉枠14)に設けられ、遊技者により所定方向(下方)に向けて操作される操作部(操作ボタン721)を有する操作手段(演出ボタン装置40)と、
前記操作部の操作に基づいて操作対応演出を実行する演出実行手段(報知・演出制御装置143のMPU912にて第1特殊演出用の処理を実行する機能)と
を備えている遊技機であって、
操作有効期間中に前記操作部が第1検知位置に繰り返し到達した回数を判定する回数判定手段と、
前記操作有効期間中に前記操作部が第2検知位置に位置している期間を判定する期間判定手段と
を備え、
前記演出実行手段は、前記回数判定手段によって前記第1検知位置に到達したと判定された繰り返し回数が所定回数となった場合、又は前記期間判定手段によって前記第2検知位置に位置していると判定された期間が所定期間となった場合に、前記操作対応演出である特殊演出を実行する手段を有しており、
前記第1検知位置と前記第2検知位置とは前記所定方向において異なる位置となるように設定されていることを特徴とする遊技機。
本特徴に示す構成によれば、操作部を連打した場合にその回数が所定回数に達することで特殊演出が実行される。このような連打操作については遊技者に煩わしいとの印象を与える可能性があるが、本特徴に示す構成では操作部を第2検知位置へ操作してその状態を維持することで実質的に上記連打操作が行われた場合と同じ扱いとなる。つまり、遊技者は実際に連打を行うかそれとも長押しによって連打の代わりとするかを選択することができ、遊技者の多様なニーズに応えることができる。これは、操作手段を用いて遊技への積極的参加を促す機能を好適に発揮させる上で好ましい。
ここで、操作手段については、疲労等の理由から途中で操作態様が連打→長押しに切り替わる可能性がある。この際、操作の受付が回数判定から期間判定に速やかに切り替わらなければ、そのタイムラグによって有効期間が無駄に経過してしまう可能性が高くなる。この点、本特徴に示すように、回数判定用の第1検知位置と期間判定用の第2検知位置とが所定方向(操作方向)にずれる構成とすることにより、1の検知位置にて連打操作と長押し操作とを区別する必要がない。故に、回数判定から期間判定への切替について上記タイムラグを極力小さくすることができる。これにより、操作手段の操作を促して、遊技への注目度を向上させる効果を好適に発揮させることができる。
特徴M2.遊技機前面部(前扉枠14)に設けられ、遊技者により所定方向(下方)に向けて操作される操作部(操作ボタン721)を有する操作手段(演出ボタン装置40)と、
前記操作部の操作に基づいて操作対応演出を実行する演出実行手段(報知・演出制御装置143のMPU912にて第1特殊演出用の処理を実行する機能)と
を備えている遊技機であって、
操作有効期間中に前記操作部が第1検知位置に繰り返し到達した回数を判定する回数判定手段と、
前記操作有効期間中に前記操作部が第2検知位置に位置している期間を判定する期間判定手段と
を備え、
前記演出実行手段は、前記回数判定手段によって前記第1検知位置に到達したと判定された繰り返し回数が所定回数となった場合、又は前記期間判定手段によって前記第2検知位置に位置していると判定された期間が所定期間となった場合に、前記操作対応演出として特殊演出を実行する手段を有しており、
前記第2検知位置は、前記第1検知位置よりも前記所定方向における奥側となるように設定されていることを特徴とする遊技機。
本特徴に示す構成によれば、操作部を連打した場合にその回数が所定回数に達することで特殊演出が実行される。このような連打操作については遊技者に煩わしいとの印象を与える可能性があるが、本特徴に示す構成では操作部を第2検知位置へ操作してその状態を維持することで実質的に上記連打操作が行われた場合と同じ扱いとなる。つまり、遊技者は実際に連打を行うかそれとも長押しによって連打の代わりとするかを選択することができ、遊技者の多様なニーズに応えることができる。これは、操作手段を用いて遊技への積極的参加を促す機能を好適に発揮させる上で好ましい。
ここで、操作手段については、疲労等の理由から途中で操作態様が連打→長押しに切り替わる可能性がある。この際、操作の受付が回数判定から期間判定に速やかに切り替わらなければ、そのタイムラグによって有効期間が無駄に経過してしまう可能性が高くなる。この点、本特徴に示す構成によれば、回数判定用の第1検知位置よりも期間判定用の第2検知位置の方が所定方向(操作方向)における奥側となるようにずれており、例えば1の検知位置にて連打操作と長押し操作とを区別する必要がない。故に、回数判定から期間判定への切替について上記タイムラグを極力小さくすることができる。これにより、操作手段の操作を促して、遊技への注目度を向上させる効果を好適に発揮させることができる。
また、連打操作時の操作ストロークは長押し操作時の操作ストロークよりも短くなるため、上記機能によって連打操作がやりづくなることはない。
特徴M3.前記操作部が前記第1検知位置に到達した場合に当該操作部を通じた触覚の変化によって当該第1検知位置に到達した旨を遊技者に示唆する第1示唆手段と、
前記操作部が前記第2検知位置に到達した場合に当該操作部を通じた触覚の変化によって当該第2検知位置に到達した旨を遊技者に示唆する第2示唆手段と
を備えていることを特徴とする特徴M1又は特徴M2に記載の遊技機。
特徴M1等に示したように操作部の操作位置によって回数判定と連打判定とが切り替わる構成においては、各検知位置に到達した場合に操作部に触れている手に触覚的な変化を伝えることにより、検知位置に到達していることをわかりやすく伝えることができる。
特徴M4.前記第2検知位置は、前記第1検知位置よりも前記所定方向における奥側となるように設定されており、
前記第1示唆手段は、前記操作部が前記第1検知位置に到達した場合に当該操作部に対して前記所定方向における奥側から当接する当接部を有していることを特徴とする特徴M3に記載の遊技機。
特徴M4によれば、連打操作時には第1検知位置に到達した操作部と当接部とが所定方向において当接することにより、操作部を通じて触覚的な変化を伝えることができる。
特徴M5.前記当接部は、前記第1検知位置にて前記操作部に当接した後は、前記所定方向への前記操作部の変位に追従して当該所定方向へ変位するように構成されていることを特徴とする特徴M4に記載の遊技機。
第1検知位置にて操作部と当接部とが当接した後は、操作部と当接部とが一体となって所定方向へ変位することとなる。このような構成とすれば、操作部の第2検知位置への変位が当接部によって阻止されることを好適に回避し、特徴M4及び特徴M1等に示した各種効果を好適に発揮させることができる。
特徴M6.前記第2示唆手段は、前記操作部が前記第2検知位置に到達した場合に操作抵抗をステップ状に増加させることにより当該第2検知位置への到達を示唆する構成となっていることを特徴とする特徴M3乃至特徴M5のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示すように第2検知位置に到達した場合に操作抵抗がステップ状に増大する構成としてそれ以上の押し込みが不要であることを示唆することにより、当該抵抗を操作手段を第2検知位置に留める際の一助とすることができる。
特徴M7.前記操作手段は、
前記操作部と、前記操作部に対して前記所定方向における奥側に設けられ当該所定方向において前記操作部と相対変位可能となるように構成されたベース部(可動ベース741)と、それら操作部及びベース部の間に配設され前記操作部を前記所定方向とは反対の方向に付勢する付勢部(コイルバネ745)と有する操作ユニット(ボタンユニット720)と、
前記操作ユニットを前記所定方向及び前記反対の方向に変位可能に保持するホルダ(ホルダユニット750)と
を有してなり、
遊技者の操作に伴い前記操作部が前記第1検知位置へ変位した場合には、当該操作部と前記ベース部とが前記所定方向において当接する構成となっており、前記操作部と前記ベース部とが当接した後は、前記操作部の操作に伴って前記操作ユニット全体が前記第2検知位置へ向けて前記所定方向の奥側へ変位する構成となっていることを特徴とする特徴M1又は特徴M2に記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、操作部が第1検知位置に到達すると操作部とベース部とが当接して触覚的な変化が発生する。さらに操作が継続されることで、操作部、ベース部、付勢部が一体となって所定方向へ変位して第2検知位置に向かうこととなる。このような構成とすれば、第1検知位置に到達したことを触覚的な変化によって遊技者に示唆することができる。
特徴M8.前記ベース部には、前記第1検知位置に到達した前記操作部を検知する検知センサが設けられており、
前記回数判定手段は、前記検知センサからの検知情報に基づいて前記操作部が前記第1検知位置に到達しているか否かを判定する構成となっており、
前記期間判定手段は、前記検知センサから前記第1検知位置に到達している旨の検知情報を受信しており且つ前記操作部が前記第2検知位置に位置している場合に、前記期間の判定を行う構成となっていることを特徴とする特徴M7に記載の遊技機。
特徴M8によれば、検知センサからの検知情報に基づいて回数判定がなされる。一方、検知センサから第1検知位置に到達している旨の検知情報を受信しており且つ操作部が第2検知位置に位置している場合に期間の判定がなされる。このように、回数判定用の検知情報を期間判定に組み込むことにより、第2検知位置に配置された操作部から手を離した場合には即座に期間判定を終了させることができる。つまり、構造の複雑化を抑えつつ、期間判定の応答性を向上させることができる。
特徴M9.前記操作ユニットを前記所定方向に変位させることにより、前記操作手段の形態を第1形態と当該第1形態よりも前記操作部の突出量が大きい第2形態とに切り替える切替手段を備え、
前記演出実行手段は、前記操作手段が前記第2形態となっている状況下にて、前記回数判定手段によって前記第1検知位置に到達したと判定された繰り返し回数が所定回数となった場合、又は前記期間判定手段によって前記第2検知位置に位置していると判定された期間が所定期間となった場合に、前記特殊演出を実行する構成となっており、
前記第2検知位置は、前記第2形態における操作ストロークの途中位置に設定されており、
当該第2検知位置に到達した場合に、前記操作部の操作抵抗を増加させる手段を備えていることを特徴とする特徴M7又は特徴M8に記載の遊技機。
本特徴に示すように操作手段が第1形態/第2形態に切り替わる構成は、操作手段への注目度の向上を図る上で有利である。ここで、第2形態において上記特殊演出を発生させる場合には、操作ストロークが拡張されていることで、長押し操作の目安がわかりにくくなると想定される。ここで、仮に最大押圧位置=第2検知位置とした場合には、長押し時の操作ストロークが過度に大きくなることで遊技者に煩わしいとの印象を与えやすくなる。この点、本特徴に示す構成では操作ストロークの途中位置に第2検知位置を設定する一方、当該第2検知位置に到達した場合に操作抵抗を増加させる構成とすることで、遊技者に第2検知位置到達を示唆することができる。このような構成とすることで、上記課題を好適に解消できる。
特徴M10.前記期間判定手段は、前記操作部が前記第2検知位置に到達した際に前記期間のカウントを開始する構成となっていることを特徴とする特徴M1乃至特徴M9のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示すように、第2検知位置到達によって速やかに期間のカウントが開始される構成とすることで、期間カウントの応答性を好適に向上させることができる。
なお、特徴M1〜特徴M10に示した各技術的思想を上記特徴A群〜L群に適用してもよい。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル45)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域(遊技領域PE)に導く球通路(誘導レール100の誘導通路103等)と、遊技領域内に配置された各遊技部品(釘等)とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部(一般入賞口81等)を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。