(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出または導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタおよびスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示およびアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示する。第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には入賞球装置6Aが設けられており、該入賞球装置6Aの右側方には、可変入賞球装置6Bが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図3参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左下方3箇所と可変入賞球装置6Bの上方1箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bとの間には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図3参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口および一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左下方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の右方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の下方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられている。遊技機用枠3における画像表示装置5の上方位置にはメインランプ9aが設けられており、該メインランプ9aの左右には、遊技領域を包囲するように枠ランプ9bが設けられている。更に、遊技盤2における特別可変入賞球装置7の近傍位置にはアタッカランプ9cが設けられている。
遊技盤2の所定位置(図1では画像表示装置5の上方位置)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。また、可動体32には、可動体ランプ9dが設けられている。該可動体ランプ9dと前述したメインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9cとは纏めて遊技効果ランプ9と呼称する場合がある。尚、これらメインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9c、可動体ランプ9dは、LEDを含んで構成されている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。尚、遊技機用枠3には、上皿とは別に、上皿満タン時に賞球が払い出される払出部(打球供給皿)を設けてもよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図3参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図3参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
図2は、パチンコ遊技機1の背面斜視図である。パチンコ遊技機1の背面には、基板ケース201に収納された主基板11が搭載されている。主基板11には、設定キー51や設定切替スイッチ52が設けられている。設定キー51は、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための錠スイッチとして機能する。設定切替スイッチ52は、設定変更状態において大当りの当選確率や出玉率等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する。設定キー51や設定切替スイッチ52は、例えば電源基板17の所定位置といった、主基板11の外部に取り付けられてもよい。
主基板11の背面中央には、表示モニタ29が配置され、表示モニタ29の側方には表示切替スイッチ31が配置されている。表示モニタ29は、例えば7セグメントのLED表示装置を用いて、構成されていればよい。表示モニタ29および表示切替スイッチ31は、遊技機用枠3を開放した状態で遊技盤2の裏面側を視認した場合に、主基板11を視認する際の正面に配置されている。
表示モニタ29は、例えば連比や役比、ベースなどの入賞情報を表示可能である。連比は、賞球合計数のうち大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である。役比は、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である。ベースは、打ち出した遊技球数に対する賞球合計数が占める割合である。設定変更状態や設定確認状態であるときに、表示モニタ29は、パチンコ遊技機1における設定値を表示可能である。表示モニタ29は、設定変更状態や設定確認状態であるときに、変更や確認の対象となる設定値などを表示可能であればよい。
設定キー51や設定切替スイッチ52は、遊技機用枠3を閉鎖した状態であるときに、パチンコ遊技機1の正面側から操作が不可能となっている。遊技機用枠3には、ガラス窓を有するガラス扉枠3aが回動可能に設けられ、ガラス扉枠3aにより遊技領域を開閉可能に構成されている。ガラス扉枠3aを閉鎖したときに、ガラス窓を通して遊技領域を透視可能である。
パチンコ遊技機1において、縦長の方形枠状に形成された外枠1aの右端部には、セキュリティカバー50Aが取り付けられている。セキュリティカバー50Aは、遊技機用枠3を閉鎖したときに、設定キー51や設定切替スイッチ52を含む基板ケース201の右側部を、背面側から被覆する。セキュリティカバー50Aは、短片50Aaおよび長片50Abを含む略L字状の部材であり、透明性を有する合成樹脂により構成されていればよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図はずれ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図はずれ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄(はずれ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「はずれ」となる。尚、本パチンコ遊技機1における「はずれ」には、大当り遊技を経由することなく次回の可変表示から高ベース状態(時短状態)に制御される「時短付きはずれ」が含まれている。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない大当り種別、または、ほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率および特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて、または当該表示に代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9の点灯や消灯、可動体32の動作、あるいは、これらの一部または全部を含む任意の演出装置を用いた演出として行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチはずれ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチはずれ」となる)ことがある。また、表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチはずれ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチはずれ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読予告演出がある。先読予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図3に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板などといった、各種の基板が配置されている。さらには、電源基板17も搭載されている。各種制御基板は、導体パターンが形成されて電気部品を実装可能なプリント配線板などの電子回路基板だけでなく、電子回路基板に電気部品が実装されて特定の電気的機能を実現するように構成された電子回路実装基板を含む概念である。
電源基板17には、電源スイッチ91が接続されており、該電源スイッチ91を操作する(ON状態にする)ことによって、商用電源などの外部電源におけるAC100Vといった交流電源からの電力を、電源基板17から主基板11や演出制御基板12などの各種制御基板を含めた電気部品に供給可能である。電源基板17は、例えば交流(AC)を直流(DC)に変換するための整流回路、所定の直流電圧を特定の直流電圧(例えば直流12Vや直流5Vなど)に変換するための電源回路などを備えている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部または一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過または進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過または進入が検出されたことになる。
スイッチ回路110には、電源基板17からのリセット信号、電源断信号、クリア信号が取り込まれて遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送される。リセット信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ100などの制御回路を動作停止状態とするための動作停止信号であり、電源監視回路、ウォッチドッグタイマ内蔵IC、システムリセットICのいずれかを用いて出力可能であればよい。電源断信号は、パチンコ遊技機1において用いられる所定電源電圧が所定値を超えるとオフ状態となり、所定電源電圧が所定値以下になった期間が電断基準時間以上まで継続したときにオン状態となる。クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチ92に対する押下操作などに応じてオン状態となる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11には、表示モニタ29、表示切替スイッチ31、設定キー51、設定切替スイッチ52、扉開放センサ90が接続されている。扉開放センサ90は、ガラス扉枠3aを含めた遊技機用枠3の開放を検知する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32または当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図4は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図4に示す遊技制御メイン処理において、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、復旧条件が成立したか否かを判定する(ステップS3)。復旧条件は、クリア信号がオフ状態であり、バックアップデータがあり、バックアップRAMが正常である場合に、成立可能である。パチンコ遊技機1の電力供給が開始されたときに、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチが押下操作されていれば、オン状態のクリア信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。このようなオン状態のクリア信号が入力されている場合には、ステップS3にて復旧条件が成立していないと判定すればよい。バックアップデータは、遊技制御用のバックアップRAMとなるRAM102に保存可能であればよい。ステップS3では、バックアップデータの有無やデータ誤りの有無などを確認あるいは検査して、復旧条件が成立し得るか否かを判定すればよい。
復旧条件が成立した場合には(ステップS3;Yes)、復旧処理(ステップS4)を実行した後に、設定確認処理(ステップS5)を実行する。ステップS4の復旧処理により、RAM102の記憶内容に基づいて作業領域の設定が行われる。RAM102に記憶されたバックアップデータを用いて作業領域を設定することで、電力供給が停止したときの遊技状態に復旧し、例えば特別図柄の変動中であった場合には、停止前の状態から特別図柄の変動を再開可能であればよい。
復旧条件が成立しなかった場合には(ステップS3;No)、初期化処理(ステップS6)を実行した後に、設定変更処理(ステップS7)を実行する。ステップS6の初期化処理は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするクリア処理を含み、クリア処理の実行により作業領域に初期値が設定される。
ステップS5の設定確認処理では、予め定められた設定確認条件が成立したか否かを判定する。設定確認条件は、例えば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。ステップS5の設定確認処理が実行されるのは、ステップS3において、クリア信号がオフ状態であることを含めた復旧条件が成立した場合である。したがって、設定確認条件が成立し得るのは、クリア信号がオフ状態である場合となるので、クリア信号がオフ状態であることも、設定確認条件に含めることができる。
ステップS5の設定確認処理において設定確認条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を確認可能な設定確認状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認開始コマンドが送信される。設定確認状態においては、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を表示モニタ29の表示により確認することが可能となっている。設定確認状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定確認状態であるときには、パチンコ遊技機1における遊技の進行を停止させる遊技停止状態としてもよい。遊技停止状態であるときには、打球操作ハンドルの操作による遊技球の発射、各種スイッチによる遊技球の検出などが停止され、また、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20において、はずれ図柄などを停止表示したり、はずれ図柄とは異なる遊技停止状態に対応した表示が行われたりするように制御すればよい。設定確認状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
ステップS7の設定変更処理では、予め定められた設定変更条件が成立したか否かを判定する。設定変更条件は、例えば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。設定変更条件は、クリア信号がオン状態であることを含んでいてもよい。
ステップS7の設定変更処理において設定変更条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を変更可能な設定変更状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更開始コマンドが送信される。設定変更状態においては、表示モニタ29に設定値が表示され、設定切替スイッチ52の操作を検出するごとに表示モニタ29に表示している数値を順次更新して表示する。その後、設定キー51が遊技場の係員などによる操作でオフとなったことに基づいて、表示モニタ29に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)するとともに、表示モニタ29を消灯させる。設定変更状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定変更状態であるときには、設定確認状態であるときと同様に、パチンコ遊技機1を遊技停止状態としてもよい。設定変更状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
演出制御基板12側では、設定確認開始コマンドや設定変更開始コマンドを受信すると、設定確認中である旨や設定変更中である旨を報知する制御が行われてもよい。例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、遊技効果ランプ9といった発光部材を所定の態様により発光させたりしてもよい。
クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチの押下操作などによりオン状態となる。したがって、電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオンであるとともに設定キー51がオンである場合には、クリアスイッチがオンであればステップS6の初期化処理とともにステップS7の設定変更処理が実行されて設定変更状態に制御可能となり、クリアスイッチがオフであればステップS4の復旧処理とともにステップS5の設定確認処理が実行されて設定確認状態に制御可能となる。電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオフである場合、または設定キー51がオフである場合には、クリアスイッチがオンであればステップS6の初期化処理が実行される一方で設定変更状態には制御されず、クリアスイッチがオフであればステップS4の復旧処理が実行される一方で設定確認状態には制御されない。
設定確認処理または設定変更処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS8)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS9)、割込みを許可する(ステップS10)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図5のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図5に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行および保留の管理や、大当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行および保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図6は、特別図柄プロセス処理として、図5に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄、はずれ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口および第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。表示結果が「はずれ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
パチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率や出玉率が変わる構成とされている。例えば、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率や出玉率が変わるようになっている。例えば設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も大当りの当選確率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど大当りの当選確率が低くなる。この例において、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。設定値に応じて大当りの当選確率が変われば、出玉率も設定値に応じて変わってもよい。大当りの当選確率は設定値にかかわらず一定であるのに対し、大当り遊技状態におけるラウンド数が設定値に応じて変わってもよい。パチンコ遊技機1は、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかを設定可能に構成されていればよい。パチンコ遊技機1において設定されている設定値は、主基板11の側から演出制御基板12の側へ設定値指定コマンドが送信されることにより通知される。
図7は、表示結果判定テーブルの構成例を示している。図7(A)は、変動特図が第1特図である場合に用いられる第1特図用表示結果判定テーブルの構成例を示し、図7(B)は、変動特図が第2特図である場合に用いられる第2特図用表示結果判定テーブルの構成例を示している。表示結果判定テーブルは、ROM101に記憶されているデータの集まりである。表示結果判定テーブルでは、設定値に応じて、乱数値MR1と比較される当り判定値が特別図柄の可変表示結果である特図表示結果に割り当てられている。乱数値MR1は、表示結果決定用の乱数値であり、0〜65535の範囲でランダムに値が更新される。表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
図7(A)に示すように、変動特図が第1特図である場合については、設定値が1であり且つ遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1237までが「大当り」に割り当てられており、65317〜65535までが「時短付きはずれ」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、設定値が1であり且つ遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。なお、変動特図が第1特図における設定値が2〜6で且つ遊技状態が通常状態または時短状態の場合については、図7(A)に示す通りである。
図7(B)に示すように、変動特図が第2特図である場合については、設定値が1であり且つ遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1237までが「大当り」に割り当てられており、65317〜65425までが「時短付きはずれ」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、設定値が1であり且つ遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。なお、変動特図が第2特図における設定値が2〜6で且つ遊技状態が通常状態または時短状態の場合については、図7(B)に示す通りである。
ここで、各表示結果判定テーブルにおいて「大当り」や「時短付きはずれ」に割り当てられている当り判定値の数値範囲に着目すると、図8に示すように、遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238〜1253の範囲、設定値3では1238〜1272の範囲、設定値4では1238〜1292の範囲、設定値5では1238〜1317の範囲、設定値6では1238〜1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
更に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち65317〜65535までの範囲が、設定値にかかわらず時短付きはずれを判定するための時短付きはずれ判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されているとともに、時短付きはずれ判定値は、前期設定値6の大当り判定値の範囲(1020〜1346)とは異なる数値範囲において、65317を時短付きはずれの基準値(時短付きはずれ基準値)として、65317〜65535の範囲に設定されているので、時短付きはずれ判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
また、遊技状態が確変状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347〜1383の範囲、設定値3では1347〜1429の範囲、設定値4では1347〜1487の範囲、設定値5では1347〜1556の範囲、設定値6では1347〜1674の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238〜1253の範囲、設定値3では1238〜1272の範囲、設定値4では1238〜1292の範囲、設定値5では1238〜1317の範囲、設定値6では1238〜1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本パチンコ遊技機1では、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
更に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち65317〜65425までの範囲が、設定値にかかわらず時短付きはずれを判定するための時短付きはずれ判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されているとともに、時短付きはずれ判定値は、前記設定値6の大当り判定値の範囲(1020〜1346)とは異なる数値範囲において、65317を時短付きはずれの基準値(時短付きはずれ基準値)として、65317〜65425の範囲に設定されているので、時短付きはずれ判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
遊技状態が確変状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。他の第2特図用表示結果判定テーブルの特徴は、第1特図用表示結果判定テーブルと同様である。
以上のように、本パチンコ遊技機1においては、変動特図が第1特別図柄であるときは、遊技状態が通常状態である場合と時短状態である場合とにおいて、設定値にかかわらず65317〜65535の範囲が時短付きはずれの共通数値範囲に設定されており、変動特図が第2特別図柄であるときは、遊技状態が通常状態である場合と時短状態である場合とにおいて、設定値にかかわらず65317〜65425の範囲が時短付きはずれの共通数値範囲に設定されている。つまり、遊技状態が通常状態である場合と時短状態である場合については、可変表示結果が時短付きはずれとなる割合がいずれの設定値においても共通の割合となっているため、設定値によって射幸性が過度に高まってしまうことを防ぐことができる。更に、各設定値で共通の判定値数が割り当てられている時短付きはずれについては、いずれの設定値においても時短付きはずれ基準値である65317から連続した数値範囲に設定されているので、可変表示結果を時短付きはずれとすることの判定に関するCPU103の処理負荷を低減することができるようになっている。
尚、本パチンコ遊技機1では、設定可能な設定値を1〜6までの6個としているが、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。また、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。
大当り種別は、大当り種別判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、大当り種別は、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。変動パターンは、変動パターン判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、変動パターンは、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なることで、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度により設定値が示唆されてもよい。あるいは、設定値にかかわらずノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合は共通であってもよい。その他、設定値に応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図9のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図9に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図10は、演出制御プロセス処理として、図9のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図10に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S175の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、演出プロセスフラグの値を“4”に更新する。また、大当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「はずれ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形および応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合または「100%」未満の割合であることも含む。
(本発明の実施の形態における特徴部213SGに関する説明)
次に、本発明の実施の形態における特徴部213SG(以下、本特徴部213SGと略記する)について説明する。
形態1の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
演出画像を表示可能な表示手段(例えば、画像表示装置5)と、
少なくとも特定演出(例えば、スーパーリーチのリーチ演出)を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
を備え、
前記演出実行手段は、複数種類の前記特定演出を実行可能であるとともに(例えば、図11−6に示すように、スーパーリーチαのリーチ演出とスーパーリーチβのリーチ演出を実行可能な部分)、複数種類の前記特定演出の実行中において共通の特別演出(例えば、チャンスアップ演出)を実行可能であり、
前記特別演出が実行されるときは、前記特別演出が実行されないときよりも高い割合で前記有利状態に制御される(例えば、図11−16に示すように、チャンスアップ演出が実行されるときは、チャンスアップ演出が実行されないときよりも大当り遊技状態に制御される割合が高い部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、いずれの特定演出が実行される場合であっても、特別演出が実行されるか否かに対して遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
形態2の遊技機は、形態1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記特定演出を開始するときに、前記表示手段に前記特別演出に関連したモチーフ画像を所定態様にて表示し(例えば、図11−21及び図11−22に示すように、スーパーリーチのリーチ演出として、画像表示装置5の表示領域の全域おいてフルーツ画像の移動表示を実行する部分)、
前記特定演出の実行中において前記特別演出を実行する場合は、前記所定態様にて表示中の前記モチーフ画像を、前記所定態様よりも認識度合いが高い第1特別態様に変化させ(例えば、図11−22に示すように、チャンスアップ演出を実行する場合は、該チャンスアップ演出の開始タイミング(リーチ演出後半部Aの開始タイミング)からフルーツ画像を白黒の表示から色が追加された状態で表示する部分)、
前記特定演出の実行中において前記特別演出を実行しない場合は、前記所定態様にて表示中の前記モチーフ画像を、前記所定態様よりも認識度合いが低い第2特別態様に変化させる(例えば、図11−21に示すように、チャンスアップ演出を実行しない場合は、リーチ演出後半部Aの開始タイミングからフルーツの移動表示を画像表示装置5の下部に変更する部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別演出を見逃してしまったとしても、モチーフ画像の表示態様にて特別演出の実行の有無を特定できることにより、有利状態に制御される割合が高いのか否かを把握できるので、特別演出の演出効果を高めることができる。また、特定演出の開始からモチーフ画像を表示することで、該モチーフ画像の変化が第1特別態様であるのか第2特別態様であるのかを認識し易くできる。
形態3の遊技機は、形態2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記特定演出として、第1特定演出(例えば、スーパーリーチαのリーチ演出)と該第1特定演出よりも前記有利状態に制御される割合が高い第2特定演出(例えば、スーパーリーチβのリーチ演出)とを実行可能であり、
前記有利状態に制御されるときにおいて、前記第1特定演出を実行する場合は、前記第2特定演出を実行する場合よりも高い割合にて前記特別演出を実行可能である(例えば、図11−16に示すように、スーパーリーチαのリーチ演出が実行されて可変表示結果が大当りとなる場合は、スーパーリーチβのリーチ演出が実行されて可変表示結果が大当りとなる場合よりも高い割合でチャンスアップ演出が実行される部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1特定演出が実行される場合において、特別演出が実行されることに対する遊技者の期待感を高めることができるので、遊技興趣を向上できる。
形態4の遊技機は、形態2または形態3に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記特別演出を、前記特定演出中における特別タイミング(例えば、図11−19に示すリーチ演出後半部Aの開始タイミング)において実行可能であり、
前記有利状態に制御されることを示唆する示唆演出(例えば、予告演出)を、前記有利状態に制御されることが確定する確定態様(例えば、変形例213SG−3に示す確定演出パターン)を含む複数の態様にて実行可能であり、
前記特別タイミングにおいて前記特別演出を実行する場合は、該特別タイミングよりも前の前記特定演出中において前記確定態様の示唆演出を実行しない(例えば、変形例213SG−3に示すように、チャンスアップ演出の実行が決定されている場合は、可変表示の開始タイミングからリーチタイミングまでの期間中において予告演出を確定演出パターンにて実行しない部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、確定態様の示唆演出が特別タイミングにおいて実行されることによって、特別演出の興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
形態5の遊技機は、形態2〜形態4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記特定演出を、遊技者にとって不利となる不利演出結果を示した後に遊技者にとって有利となる有利演出結果を示す救済態様を含む複数態様にて実行可能であって(例えば、図11−6に示すように、演出制御用CPU120が、一旦可変表示結果がはずれであると報知した後に可変表示結果が大当りであると報知し直す変動パターン(PB1−4、所謂救済大当りの変動パターン)を含む複数の変動パターンにてリーチ演出を実行可能な部分)、
前記特別演出が実行されないときは、前記特別演出が実行されるときよりも高い割合で前記救済態様の特定演出が実行される(例えば、図11−15に示すように、変動パターンがPB1−4である場合には、チャンスアップ演出が実行されない部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、救済態様の特定演出が実行されることによる特別演出の興趣の低下を抑えることができる。
形態6の遊技機は、形態2〜形態5のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技者が視認可能な位置に、前記モチーフ画像に関連した構造物または表示物を備える(例えば、図11−1に示すように、遊技者から視認可能なように、正面視で画像表示装置5の左部側に構造体213SG300Lを配置し、正面視で画像表示装置5の中央下部に構造体213SG300Cを配置し、正面視で画像表示装置5の右側部に構造体213SG300Rを配置する部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別演出として構造物または表示物と関連性のある演出が実行されるので、特別演出の演出効果を高めることができる。
形態7の遊技機は、形態2〜形態6のいずれかに記載の遊技機であって、
前記モチーフ画像は、遊技機の機種に対応する特定コンテンツに関連した画像である(例えば、変形例213SG−4に示すように、スーパーリーチのリーチ演出の実行中に画像表示装置5において表示する画像を、パチンコ遊技機1の機種に対応する特定のコンテンツに関連した画像とする部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別演出として特定コンテンツと関連性のある演出が実行されるので、特別演出の演出効果を高めることができる。
形態8の遊技機は、形態2〜形態7のいずれかに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記特定演出の実行中において複数の前記モチーフ画像を前記表示手段に同時に表示可能であって(例えば、図11−22に示すように、リーチ演出の実行中に画像表示装置5において複数のフルーツ画像を表示する部分)、
前記特別演出が実行された後において前記表示手段に同時に表示されている前記モチーフ画像の数は、前記特別演出が実行される前において前記表示手段に同時に表示される前記モチーフ画像の数よりも多い(例えば、図11−19及び図11−22に示すように、チャンスアップ演出実行後に画像表示装置5に表示されるフルーツ画像数は、チャンスアップ演出実行前に画像表示装置5に表示されるフルーツ画像よりも多い部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、モチーフ画像に対して遊技者を注目させ易くできるので、特別演出が実行された後の演出効果を高めることができる。
形態9の遊技機は、形態2〜形態8のいずれかに記載の遊技機であって、
前記モチーフ画像は、前記特定演出中における前記特別演出が開始されるまでの期間においては前記表示手段において第1方向に移動し、前記特別演出の開始後においては該第1方向と異なる第2方向に移動する(例えば、図11−22に示すように、リーチ演出中に画像表示装置5に表示されるフルーツ画像は、チャンスアップ演出の実行前においては右方から左方に向けて移動表示されるが、チャンスアップ演出の実行後においては上方から下方に向けて移動表示される部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、モチーフ画像の移動方向が変化することによってモチーフ画像に対して遊技者を注目させ易くできるので、特別演出が実行された後の演出効果を高めることができる。
形態10の遊技機は、形態2〜形態9のいずれかに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記特定演出とは異なる所定演出を前記特定演出とは個別に実行可能であり(例えば、図11−20に示すように、可変表示開始からリーチまでの期間中に予告演出を実行可能な部分)、
前記所定演出の実行中においては、前記所定態様のモチーフ画像は前記表示手段に表示されるが、前記第1特別態様のモチーフ画像は前記表示手段に表示されない(例えば、図11−20に示すように、予告演出としては、白色と黒色(モノクロ)のフルーツ画像は表示されるが、色が追加されたフルーツ画像は表示されない部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定演出と特別演出の演出効果を向上できるとともに、所定演出と特別演出を差別化することができるので遊技興趣を向上できる。
形態11の遊技機は、形態1〜形態10のいずれかに記載の遊技機であって、
前記特定演出の実行中に、少なくとも第1パートと、該第1パートよりも後のパートであって該第1パートよりも認識度合いが高い第2パートとを含む特定楽曲(例えば、楽曲B)を再生可能な再生手段(例えば、演出制御用CPU120が図10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
前記特定楽曲を含む音声を出力可能な音声出力手段(例えば、スピーカ8L、8R)と、
発光可能な発光手段(例えば、遊技効果ランプ9)と、
前記発光手段を、前記特定楽曲の進行に対応した特定発光パターンにて発光させることが可能な発光制御手段(例えば、演出制御用CPU120が図10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
をさらに備え、
前記演出実行手段は、前記第2パートが開始されるときに前記特別演出を開始可能であり(例えば、図11−19に示すように、第2パートが開始されるときにチャンスアップ演出を開始可能な部分)、
前記発光制御手段は、前記特定発光パターンとして、前記第1パートの進行に応じて徐々に高い輝度となるように前記発光手段を発光させることが可能であるとともに、前記第2パートが開始されるときに前記第1パートにおける最高輝度よりも高い輝度で前記発光手段を発光させることが可能であり(例えば、図11−19に示すように、第1パート(リーチ演出前半部)では遊技効果ランプ9を輝度C1で点滅させた後に輝度C2で点滅させる部分)、
前記第1パートが終了してから前記第2パートが開始されるまでの所定期間(例えば、0.5秒)において、前記音声出力手段にて出力される音声の音量が前記第1パートの音量より小さい音量または前記音声出力手段が無音状態となるとともに、前記発光手段の発光輝度が前記第1パートにおける最低輝度よりも低い輝度または前記発光手段が非発光状態となる(例えば、図11−19に示すように、第1パートが終了してから第2パートが開始されるまでの無音期間では、スピーカ8L、8Rから楽曲が出力されないとともに、遊技効果ランプ9が消灯される(発光しない)部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、好適に特別演出に対して遊技者を注目させることができる。
形態12の遊技機は、形態1〜形態11のいずれかに記載の遊技機であって、
前記特定演出の実行中に、少なくとも第1パートと、該第1パートよりも後のパートであって該第1パートよりも認識度合いが高い第2パートとを含む特定楽曲(例えば、楽曲B)を再生可能な再生手段(例えば、演出制御用CPU120が図10に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
前記特定楽曲を含む音声を出力可能な音声出力手段(たとえば、スピーカ8L、8R)と、
を備え、
前記演出実行手段は、
特定表示(例えば、フルーツ画像)を前記特定楽曲の進行に対応した速度にて移動させることが可能であり、
前記第2パートが開始されるときに前記特別演出を開始可能であり(例えば、図11−19に示すように、第2パートが開始されるときにチャンスアップ演出を開始可能な部分)、
前記第1パートの進行に応じた速度にて前記特定表示を移動させて表示することが可能であるとともに、前記第2パートが開始されるときに前記第1パートにおける速度よりも速い速度にて前記特定表示を移動させて表示することが可能であり(例えば、図11−19に示すように、第1パート(リーチ演出前半部)では速度S1にてフルーツ画像の移動表示を行い、第2パート(リーチ演出後半部A及びリーチ演出後半部B)では速度S2(S2>S1)にてフルーツ画像の移動表示を行う部分)、
前記第1パートが終了してから前記第2パートが開始されるまでの所定期間(例えば、0.5秒)においては、前記音声出力手段にて出力される音声の音量が前記第1パートの音量より小さい音量または前記音声出力手段が無音状態となるとともに、前記特定表示の移動速度が前記第1パートにおける移動速度よりも遅い速度または前記特定表示が非移動状態で表示される(例えば、図11−19に示すように、第1パートが終了してから第2パートが開始されるまでの無音期間では、スピーカ8L、8Rから楽曲が出力されないとともに、画像表示装置5において表示されているフルーツ画像の移動表示が一旦停止される部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、好適に特別演出に対して遊技者を注目させることができる。
形態13の遊技機は、形態11または形態12に記載の遊技機であって、
前記再生出力手段は、異なる複数の前記特定演出において共通の前記特定楽曲を再生して出力可能である(例えば、図11−17(A)に示すように、スーパーリーチαのリーチ演出とスーパーリーチβのリーチ演出においてスピーカ8L、8Rから楽曲Bが出力される部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定楽曲を印象付けることができるので、遊技興趣を向上できる。
形態14の遊技機は、形態11〜形態13のいずれかに記載の遊技機であって、
前記特定楽曲は、前記再生出力手段が再生して出力が可能な楽曲のうちで最も再生頻度が高い楽曲である(例えば、図11−17(A)に示すように、楽曲Bは楽曲Aよりも出力頻度が高い部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定楽曲を印象付けることができるので、遊技興趣を向上できる。
形態15の遊技機は、形態11〜形態14のいずれかに記載の遊技機であって、
可変表示を行うことが可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
前記再生出力手段は、1の可変表示において、前記特定楽曲を含む複数の楽曲を再生して出力可能であって(例えば、図11−18及び図11−19に示すように、リーチタイミングからスーパーリーチのリーチ演出開始タイミングまでは楽曲Aが出力され、スーパーリーチのリーチ演出実行期間中は楽曲Bが出力される部分)、
前記特定楽曲は、前記再生出力手段が1の可変表示において再生して出力が可能な楽曲のうちで最も再生期間が長い楽曲である(例えば、図11−17(A)に示すように、楽曲Bは楽曲Aよりも出力期間が長い部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定楽曲を印象付けることができるので、遊技興趣を向上できる。
形態16の遊技機は、形態11〜形態15のいずれかに記載の遊技機であって、
前記再生出力手段は、前記所定期間において前記特定楽曲の音を出力しない場合には、前記特定楽曲と関連しない所定音を前記第1パートの最低音量より小さい音量にて出力可能である(例えば、変形例213SG−5に示すように、無音期間では、楽曲Bに関わる音声に替えて、所定の効果音を第1パートの最小音量よりも小さい音量にて出力する部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定期間において特定楽曲の音が出力されていないときに遊技機から出ている各種装置の動作音を認識され難くすることができるので、遊技興趣の低下を抑えることができる。
形態17の遊技機は、形態11〜形態16のいずれかに記載の遊技機であって、
前記特定楽曲の進行速度は、前記所定期間よりも前の前記第1パートの所定タイミングから該所定期間が開始するまでの期間において徐々に遅くなるように変化する(例えば、変形例213SG−6に示すように、第1パートと第2パートとの間を無音期間に替えてスピーカ8L、8Rからの楽曲Bの出力速度(再生速度)が第1パート及び第2パートよりも低速となる低速期間とする部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、好適に特別演出に対して遊技者を注目させることができる。
形態18の遊技機は、形態1〜形態17のいずれかに記載の遊技機であって、
前記特定演出は、第1演出(例えば、リーチ演出前半部)と、該第1演出の実行後に実行される演出であって該第1演出に関連した第2演出(例えば、リーチ演出後半部A)と、該第2演出の実行後に実行される演出であって実行中の特定演出の演出結果を報知する第3演出(例えば、リーチ演出後半部B)とを少なくとも含み、
前記演出実行手段は、
前記第2演出の開始タイミングよりも前の特別タイミングにおいて前記特別演出を開始可能であり(例えば、変形例213SG−9として図11−26に示すように、無音期間中からチャンスアップ演出を実行可能な部分)、
前記特別演出を実行しない場合は、前記第1演出の実行後に前記第2演出を実行した後に前記第3演出を実行可能であり(例えば、変形例213SG−9として図11−26に示すように、チャンスアップ演出が実行されない場合は、リーチ演出前半部の後にリーチ演出後半部Aとリーチ演出後半部Bとが順に実行される部分)、
前記特別演出を実行する場合は、前記第1演出の実行後に前記第2演出を実行することなく前記第3演出を実行可能である(例えば、変形例213SG−9として図11−26に示すように、チャンスアップ演出が実行される場合は、リーチ演出前半部の後にリーチ演出後半部Aが実行されずにリーチ演出後半部Bのみが実行される部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別演出が実行される場合は、第2演出が実行されることなく第3演出が実行されるので、特別演出が実行されたことを遊技者に意識させつつ第3演出として特定演出の演出結果が報知されるため、特別演出の演出効果を好適に高めることができる。
形態19の遊技機は、形態1〜形態17のいずれかに記載の遊技機であって、
前記特定演出は、第1演出(例えば、リーチ演出前半部)と、該第1演出の実行後に実行される演出であって該第1演出に関連した第2演出(例えば、リーチ演出後半部A)と、該第2演出の実行後に実行される演出であって実行中の特定演出の演出結果を報知する第3演出(例えば、リーチ演出後半部B)とを少なくとも含み、
前記演出実行手段は、
前記第2演出の開始タイミングよりも前の特別タイミングにおいて前記特別演出を開始可能であり(例えば、変形例213SG−8として図11−25に示すように、無音期間中からチャンスアップ演出を実行可能な部分)、
前記特別演出を実行する場合は、前記第1演出の実行後に認識度合いを低下させた状態で前記第2演出を実行した後、前記第3演出を実行可能であり(例えば、チャンスアップ演出が実行されるときは、図11−22に示すように画像表示装置5において移動表示されるフルーツ画像数を増加させることによって、画像表示装置5においてリーチ演出後半部Aとして表示されている画像の視認性を低下させた後にリーチ演出後半部Bとしての画像の表示を開始する部分)、
前記特別演出を実行しない場合は、前記第1演出の実行後に認識度合いを低下させることなく前記第2演出を実行した後、前記第3演出を実行可能である(例えば、チャンスアップ演出が実行されないときは、図11−21に示すようにフルーツ画像の移動表示を画像表示装置5の下部で行うことによって、画像表示装置5においてリーチ演出後半部Aとして表示されている画像の視認性を低下させないようにしてから画像表示装置5においてリーチ演出後半部Bとしての画像の表示を開始する部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別演出が実行される場合は、認識度合いが低下させられた第2演出が実行された後に第3演出が実行されるので、特別演出が実行されたことを遊技者に意識させつつ第3演出として特定演出の演出結果が報知されるため、特別演出の演出効果を好適に高めることができる。
形態20の遊技機は、形態18または形態19に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記特別演出を実行する場合と前記特別演出を実行しない場合のいずれの場合においても、共通の演出期間において前記特定演出を実行可能である(例えば、図11−18及び図11−19に示すようにチャンスアップ演出を実行する場合とチャンスアップ演出を実行しない場合とで共通のリーチ演出前半部、リーチ演出後半部A及びリーチ演出後半部Bが実行される部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別演出の実行の有無に応じて異なる演出期間で特定演出が実行されることがないので、特定演出の制御負荷を抑えることができる。
形態21の遊技機は、形態18または形態19に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記特別演出を実行する場合と前記特別演出を実行しない場合のいずれの場合においても、同一の前記第1演出と前記第3演出を実行可能である(例えば、図11−18及び図11−19に示すようにチャンスアップ演出を実行する場合とチャンスアップ演出を実行しない場合とで共通のリーチ演出前半部とリーチ演出後半部Bが実行される部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1演出と第3演出とを実行するためのデータ容量を抑えることができる。
形態22の遊技機は、形態18〜形態21のいずれかに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記特定演出の実行中において複数の前記モチーフ画像を前記表示手段に表示可能であって(例えば、図11−21及び図11−22に示すように、スーパーリーチのリーチ演出の実行期間中において画像表示装置5にて複数のフルーツ画像が表示される部分)、
前記第3演出が実行されるときに前記表示手段に表示される前記モチーフ画像の数は、前記第1演出及び前記第2演出において前記表示手段に表示される前記モチーフ画像の数よりも多い(例えば、変形例213SG−1として図11−23に示すように、チャンスアップ演出が実行される場合は、リーチ演出後半部Bにおいて画像表示装置5に表示されるフルーツ画像数は、リーチ演出前半部やリーチ演出後半部Aにおいて画像表示装置5に表示されるフルーツ画像数よりも多い部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第3演出に対して遊技者を注目させ易くできるので、第3演出の演出効果を向上できる。
形態23の遊技機は、形態1〜形態22のいずれかに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記特別演出の実行前の特定タイミングから該特別演出が実行されるまでの特別期間において、実行中の前記特定演出の表示態様を当該特別期間よりも前の表示態様より静的な第1表示態様に変化させた後、該第1表示態様より動的な第2表示態様に変化させ、その後に、該第2表示態様より動的な第3表示態様に変化させることが可能である(例えば、変形例213SG−2として図11−24に示すように、演出制御用CPU120は、画像表示装置5においてリーチ演出として表示される画像を、リーチ演出前半部では進行速度R1で表示し、無音期間では進行を停止し(進行速度を0にし)、リーチ演出後半部Aでは進行速度R1よりも高速である進行速度R2で表示し、リーチ演出後半部Bでは進行速度R2よりも高速である進行速度R3で表示する部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定演出の表示態様を3段階に亘って変化させることによって、好適に特定演出に対して遊技者を注目させることができる。
形態24の遊技機は、形態23に記載の遊技機であって、
前記第2表示態様における表示色の数は、前記第1表示態様における表示色の数よりも多い(例えば、変形例213SG−2として図11−24に示すように、無音期間においては、リーチ演出として画像表示装置5に表示される画像をリーチ演出前半部よりも少ない色(例えば、ネガポジ反転表示による白黒表示等、表示色数:少)で表示し、チャンスアップ演出の実行中であるリーチ演出後半部A及おいては、リーチ演出として画像表示装置5に表示される画像を無音期間よりも多い色(表示色数:多)で表示する部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定演出の表示態様が第1表示態様から第2表示態様に変化することによって、特定演出に対して遊技者を好適に注目させることができる。
形態25の遊技機は、形態23または形態24に記載の遊技機であって、
隣接する表示色の組み合わせが、該組み合わせによって各表示色の色調が強調される特別関係にある組み合わせの数は、前記第3表示態様の方が前記第2表示態様よりも多い(例えば、変形例213SG−2として図11−24に示すように、リーチ演出後半部Bにおいては、フルーツ画像の配色を変化させる、或いはフルーツ画像に更に色を追加することで、リーチ演出後半部Aよりも補色の関係となる色の組合せを増加させる部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定演出の表示態様が第2表示態様から第3表示態様に変化することによって、特定演出に対して遊技者を好適に注目させることができる。
形態26の遊技機は、形態23〜形態25のいずれかに記載の遊技機であって、
発光可能な発光手段(例えば、遊技効果ランプ9)をさらに備え、
前記発光手段は、
前記特定演出の表示態様が前記第1表示態様に変化する際に、該特定演出の開始時の輝度よりも低い輝度または非発光の低輝度状態となり(例えば、変形例213SG−2として図11−24に示すように、リーチ演出前半部においては、遊技効果ランプ9を輝度C2にて繰り返し点滅させ、無音期間においては、遊技効果ランプ9を輝度C1にて繰り返し点滅させる部分)、
前記特定演出の表示態様が前記第1表示態様から前記第2表示態様に変化する際に前記低輝度状態を継続し(例えば、変形例213SG−2として図11−24に示すように、無音期間及びリーチ演出後半部Aにおいては、遊技効果ランプ9を輝度C1にて繰り返し点滅させる部分)、
前記特定演出の表示態様が前記第2表示態様から前記第3表示態様に変化する際に、前記低輝度状態よりも高い輝度にて発光する(例えば、変形例213SG−2として図11−24に示すように、リーチ演出後半部Aにおいては、遊技効果ランプ9を輝度C1にて繰り返し点滅させ、リーチ演出後半部Bにおいては、遊技効果ランプ9を輝度C3にて繰り返し点滅させる部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定演出の表示態様が第2表示態様から第3表示態様に変化したことを好適に遊技者に認識させることができる。
図11−1は、本特徴部213SGにおけるパチンコ遊技機1の正面図である。該パチンコ遊技機1における遊技盤2と画像表示装置5との間には、構造体213SG300L、213SG300C、213SG300Rが配置されている。このうち構造体213SG300Lは、遊技者から視認可能なように正面視で画像表示装置5の左部側に配置されており、構造体213SG300Cは、遊技者から視認可能なように正面視で画像表示装置5の中央下部に配置されており、構造体213SG300Rは、遊技者から視認可能なように正面視で画像表示装置5の右部側に配置されている。
また、これら構造体213SG300L、213SG300C、213SG300Rはそれぞれがフルーツの形状(構造体213SG300Lはスイカ、構造体213SG300Cはリンゴ、構造体213SG300Rはブドウ)を模している。
図11−2(A)は、本特徴部213SGで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図11−2(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図11−2(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで可変表示される飾り図柄(演出図柄ともいう)などの変動パターン(変動時間(可変表示時間))を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、可変表示結果指定コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。可変表示結果指定コマンドでは、例えば図11−2(B)に示すように、可変表示結果(変動表示結果ともいう)が「はずれ」であるか「大当り」や「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
可変表示結果指定コマンドでは、例えば、図11−2(B)に示すように、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第5可変表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当り遊技の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば、後述する通常開放大当り状態や高速開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「10」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
尚、図11−2(A)に示すコマンドは一例であり、これらのコマンドの一部を有しないものであってもよいし、これらのコマンドに代えて異なるコマンドを用いてもよいし、これらのコマンドと異なるコマンドを追加してもよい。例えば、各入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて払い出される賞球数を特定可能とするための賞球数通知コマンドや、遊技球が通過ゲート41を通過したことを通知するためのゲート通過通知コマンドや、確変制御や時短制御が実行される残りの回数を通知する通知コマンド等を設けるようにしてもよい。
図11−3は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図11−3に示すように、本特徴部213SGでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば、図示しない遊技制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65536」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。
普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図はずれ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。
図11−4は、ROM101に記憶される特図表示結果判定テーブルの構成例を示している。本特徴部213SGでは、特図表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の特図表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の特図表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
特図表示結果判定テーブルは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本特徴部213SGにおける特図表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「はずれ」の特図表示結果に割り当てられている。
特図表示結果判定テーブルにおいて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本特徴部213SGにおける特図表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本特徴部213SGでは約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本特徴部213SGでは約1/30)。即ち、特図表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
図11−5(A)は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブルの構成例を示している。本特徴部213SGにおける大当り種別判定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブルでは、特図ゲームにおいて可変表示(変動表示)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置お4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「非確変大当り」や「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
ここで、本特徴部213SGにおける大当り種別について、図11−5(B)を用いて説明すると、本特徴部213SGでは、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する「確変大当りA」や「確変大当りB」と、大当り遊技状態の終了後において高確制御が実行されるが時短制御が実行されない高確低ベース状態に移行する「確変大当りC」と、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する「非確変大当り」とが設定されている。
「確変大当りA」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。一方、「確変大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。「確変大当りC」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが2回(いわゆる2ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。また、「非確変大当り」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。よって、「確変大当りA」を10ラウンド(10R)確変大当りと呼称し、「確変大当りB」を5ラウンド(5R)確変大当りと呼称し、「確変大当りC」を2ラウンド(2R)確変大当りと呼称する場合がある。
確変大当りA〜確変大当りCの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが確変大当りA〜確変大当りCのいずれかである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
一方、「非確変大当り」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本特徴部213SGでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
図11−5(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、可変表示される特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。即ち、可変表示される特図が第1特図である場合には、所定範囲の判定値(「81」〜「100」の範囲の値)がラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられる一方で、可変表示される特図が第2特図である場合には、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に対して判定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別をラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「確変大当りB」や「確変大当りC」としてラウンド数の少ない大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、得られる賞球が少ない大当り状態の頻発を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
尚、図11−5(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、「非確変」の大当り種別に対する判定値の割当ては、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに係わらず同一とされているので、非確変の大当りとなる確率と確変の大当りとなる確率は、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかにかかわらず同一とされている。
よって、前述したように、「確変大当りB」や「確変大当りC」に対する判定値の割り当てが、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「確変大当りA」に対する判定値の割り当ても第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに応じて異なり、ラウンド数の多い「確変大当りA」については、第2特図の特図ゲームである場合の方が第1特図の特図ゲームである場合よりも決定され易くなるように設定されている。
尚、第2特図の特図ゲームである場合にも、第1特図の特図ゲームである場合とは異なる所定範囲の判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、第2特図の特図ゲームである場合には、第1特図の特図ゲームである場合に比べて少ない判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
図11−6は、本特徴部213SGにおける変動パターンを示している。本特徴部213SGでは、可変表示結果が「はずれ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本特徴部213SGでは、ノーマルリーチ変動パターンを1種類設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、2種類以上のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよい。また、本特徴部213SGでは、スーパーリーチ変動パターンとしてスーパーリーチα、スーパーリーチβの2種類の変動パターンを設けているが、本発明はこれに限定さるものではなく、スーパーリーチ変動パターンを2種類以上或いは1種類のみ設けてもよい。
尚、本特徴部123SGにおけるスーパーリーチ変動パターンは、スーパーリーチαの変動パターンとして可変表示結果が大当りとなる変動パターン(PB1−2)とはずれとなる変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβの変動パターンとして可変表示結果が大当りとなる変動パターン(PB1−3)とはずれとなる変動パターン(PA2−3)が設けられている。更にスーパーリーチβの変動パターンとしては、後述するリーチ演出において一旦可変表示結果がはずれであると報知した後に可変表示結果が大当りであると報知し直す変動パターン(PB1−4、所謂救済パターン)も設けられている。
図11−6に示すように、本特徴部213SGにおけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンよりも短く設定されている。
尚、本特徴部213SGでは、スーパーリーチ、ノーマルリーチ、非リーチの順に可変表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては特図変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
特に、本特徴部213SGにおけるスーパーリーチα変動パターンは、可変表示中にスーパーリーチαのリーチ演出を実行する変動パターンであり、スーパーリーチβ変動パターンは、可変表示中にスーパーリーチαのリーチ演出とは異なるスーパーリーチβのリーチ演出を実行する変動パターンである。そして、スーパーリーチβ変動パターンの特図変動時間は、スーパーリーチα変動パターンの特図変動時間よりも長く設定されている。つまり、スーパーリーチβ変動パターンは、スーパーリーチα変動パターンよりも可変表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されている。換言すれば、可変表示中にスーパーリーチβのリーチ演出が実行される場合は、可変表示中にスーパーリーチαのリーチ演出が実行される場合よりも可変表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高く設定されている。
また、本特徴部213SGにおいては、後述するように、これら変動パターンを、変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンを決定するようにしてもよい。
図11−7は、本特徴部213SGにおける変動パターンの決定方法の説明図である。本特徴部213SGでは、実行する可変表示の表示結果や保留記憶数に応じて、選択する変動パターン判定テーブルを異ならせている。
具体的には、図11−7に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、大当り用変動パターン判定テーブルを選択し、該大当り用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンをPB1−1(ノーマルリーチ大当りの変動パターン)、PB1−2(スーパーリーチα大当りの変動パターン)、PB1−3(スーパーリーチβ大当りの変動パターン)、PB1−4(スーパーリーチβ救済大当りの変動パターン)とから決定する。
具体的には、大当り用変動パターン判定テーブルでは、PB1−1を5%の割合で決定し、PB1−2を34%の割合で決定し、PB1−3を55%の割合で決定し、PB1−4を5%の割合で決定する。
尚、本特徴部213SGでは、可変表示結果が大当りであれば大当り種別にかかわらず同一の大当り用変動パターン判定テーブルを使用して変動パターンを決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、PB1−1、PB1−2、PB1−3、PB1−4のうちいずれかの決定割合が異なる大当り用変動パターン判定テーブルを複数設け、大当り種別に応じて異なる大当り用変動パターン判定テーブルを使用して変動パターンを決定してもよい。このようにすることで、大当り種別毎に決定され易い変動パターンを作り出すことができるので、いずれの変動パターンの可変表示にて可変表示結果が大当りとなったかに遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が2個以下である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPA1−1(非リーチはずれの変動パターン)、PA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)、PA2−2(スーパーリーチαはずれの変動パターン)、PA2−3(スーパーリーチβはずれの変動パターン)から決定する。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が3個である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルBを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルBを用いて変動パターンをPA1−2(非リーチはずれの短縮変動パターン)、PA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)、PA2−2(スーパーリーチαはずれの変動パターン)、PA2−3(スーパーリーチβはずれの変動パターン)から決定する。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が4個である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルCを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルCを用いて変動パターンをPA1−3(非リーチはずれの短縮変動パターン)、PA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)、PA2−2(スーパーリーチαはずれの変動パターン)、PA2−3(スーパーリーチβはずれの変動パターン)から決定する。
また、時短状態(高ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルDを用いて変動パターンをPA1−4(非リーチはずれの時短用短縮変動パターン)、PA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)、PA2−2(スーパーリーチαはずれの変動パターン)、PA2−3(スーパーリーチβはずれの変動パターン)から決定する。
つまり、本特徴部213SGにおいて可変表示結果が「はずれ」となる場合は、変動特図の保留記憶数が3個や4個等であること、或いは、時短状態であることにもとづいて、特図変動時間が通常の非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)よりも短い短縮用の変動パターン(PA1−2、PA1−3、PA1−4)により可変表示が実行される割合が高くなるので、遊技が間延びしてしまうことを防止しつつ、次に可変表示結果が大当りとなるまでの期間を短縮することが可能となっている。
本特徴部213SGにおけるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図示しない遊技制御用データ保持エリアが設けられている。遊技制御用データ保持エリアは、第1特図保留記憶部と、第2特図保留記憶部と、普図保留記憶部と、遊技制御フラグ設定部と、遊技制御タイマ設定部と、遊技制御カウンタ設定部と、遊技制御バッファ設定部とを備えている。
第1特図保留記憶部は、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部は、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部は、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR2〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部または一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば、演出制御用データ保持エリアが設けられている。図11−11(A)に示す演出制御用データ保持エリアは、演出制御フラグ設定部と、演出制御タイマ設定部と、演出制御カウンタ設定部と、演出制御バッファ設定部とを備えている。
演出制御フラグ設定部には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本特徴部213SGでは、始動入賞時受信コマンドバッファを構成するデータが、演出制御バッファ設定部の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1−1」〜「1−4」に対応した領域)と、可変表示中の第1特図に対応した格納領域(バッファ番号「1−0」に対応した領域)とが設けられている。また、始動入賞時受信コマンドバッファには、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「2−1」〜「2−4」に対応した領域)と、可変表示中の第2特図に対応した格納領域(バッファ番号「2−0」に対応した領域)とが設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、及び保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)が1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファにおける第1特図保留記憶に対応した格納領域と第2特図保留記憶に対応した格納領域は、これらの始動口入賞指定コマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とに分けて格納するための格納領域(エントリ)が確保されている。
これら格納領域(エントリ)の記憶内容は、開始条件が成立して最上位の保留記憶(バッファ番号「1−1」またはバッファ番号「2−1」)の可変表示が開始されるときに、後述するように1つずつ上位にシフトされていくとともに、該開始条件が成立した保留記憶の内容を格納するバッファ番号「1−0」またはバッファ番号「2−0」の記憶内容は、当該可変表示を終了するときに実行される特図当り待ち処理においてクリアされるようになっている。
図11−8は、特別図柄通常処理として、図6のS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図11−8に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップ213SGS141)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップ213SGS141の処理では、遊技制御カウンタ設定部に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップ213SGS141にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップ213SGS141;N)、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップ213SGS142)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップ213SGS142の処理に続いて、第2特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部のデータを更新する。具体的には、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップ213SGS143)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新した後(ステップ213SGS144)、ステップ213SGS149に移行する。
一方、ステップ213SGS141にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップ213SGS141;Y)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップ213SGS145)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップ213SGS145の処理では、遊技制御カウンタ設定部にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップ213SGS145の処理は、ステップ213SGS141にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
尚、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されず、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、特図ゲームの実行が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームの実行を開始するかを決定できればよい。
ステップ213SGS145にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップ213SGS145;N)、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップ213SGS146)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップ213SGS146の処理に続いて、第1特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部のデータを更新する。具体的には、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップ213SGS147)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「1」に更新した後(ステップ213SGS148)、ステップ213SGS149に移行する。
ステップ213SGS149においては、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」と「はずれ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、図11−4に示す特図表示結果判定テーブルを選択してセットする。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」や「はずれ」の各特図表示結果に割り当てられた判定値と比較して、特図表示結果を「大当り」と「はずれ」のいずれとするかを決定する(ステップ213SGS150a)。尚、このステップ213SGS150aにおいては、その時点の遊技状態が、確変フラグがオン状態である高確状態(確変状態)であれば、特図表示結果判定用の乱数値MR1が高確状態(確変状態)に対応する10000〜12180の範囲に該当すれば「大当り」と判定し、該当しなければ「はずれ」と判定する。また、確変フラグがオフである低確状態であれば、特図表示結果判定用の乱数値MR1が1〜219の範囲に該当すれば「大当り」と判定し、該当しなければ「はずれ」と判定する。
このように、ステップ213SGS149で選択される特図表示結果判定テーブル1においては、その時点の遊技状態(高確、低確)に対応して異なる判定値が「大当り」に割り当てられていることから、ステップ213SGS150aの処理では、特図ゲームなどの可変表示が開始されるときの遊技状態が高確状態であるか否かに応じて、異なる判定用データ(判定値)を用いて特図表示結果を「大当り」とするか否かが決定されることで、遊技状態が高確状態である場合には、低確状態である場合よりも高確率で「大当り」と判定(決定)される。
ステップ213SGS150aにて「大当り」であると判定された場合には(ステップ213SGS150a;Y)、遊技制御フラグ設定部に大当りフラグをオン状態とする(ステップ213SGS152)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図11−5(A)に示す大当り種別判定テーブルを選択してセットする(ステップ213SGS153)。こうしてセットされた大当り種別判定テーブルを参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データと、大当り種別判定テーブルにおいて「非確変大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」の各大当り種別に割り当てられた判定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(ステップ213SGS154)。
ステップ213SGS154の処理にて大当り種別を決定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、時短状態と、時短状態よりも遊技者にとって有利度が高い確変状態とのうち、いずれの遊技状態に制御するかが、可変表示結果としての確定特別図柄が導出される以前に決定されることになる。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップ213SGS155)、決定された大当り種別を記憶する。一例として、大当り種別が非確変大当りに対応する「非確変大当り」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、確変大当りAに対応する「確変A」であれば「1」とし、確変大当りBに対応する「確変B」であれば「2」とし、確変大当りCに対応する「確変C」であれば「3」とすればよい。
ステップ123SGS155の終了後、または、ステップ213SGS150aにて「大当り」ではないと判定された場合(ステップ213SGS150a;N)は、大当り遊技状態に制御するか否か(大当りフラグがオン状態にされているか否か)の事前決定結果、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する。一例として、特図表示結果を「はずれ」とする旨の事前決定結果に対応して、はずれ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップ213SGS150aにて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップ213SGS154における大当り種別が「確変大当りA」である場合には「7」の数字を示す特別図柄を確定特別図柄に設定する。また、大当り種別が「確変大当りB」である場合には、「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別が「非確変大当り」である場合には、「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別が「確変大当りC」である場合には、「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。尚、これら確定特別図柄は一例であり、これら以外の確定特別図柄を設定してもよいし、確定特別図柄として複数種類の図柄を設定するようにしてもよい。
ステップ213SGS156にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップ213SGS157)、特別図柄通常処理を終了する。
尚、ステップ213SGS145にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップ213SGS145;Y)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップ213SGS158)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、既に、客待ちデモ指定コマンドを送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図11−9は、変動パターン設定処理として、図6のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図11−9に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオン状態にされているか否かを判定する(ステップ213SGS161)。そして、大当りフラグがオン状態にされていれば(ステップ213SGS161;Y)、大当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットする(ステップ213SGS164)。
ステップ213SGS161における判定において、大当りフラグがオン状態にされていなければ(ステップ213SGS161;N)、遊技制御フラグ設定部に時短フラグがオン状態にされているか否かを判定することにより、遊技状態が確変状態や時短状態で時短制御が行われる時短制御中であるか否かを判定する(ステップ213SGS168)。そして、時短フラグがオン状態にされていれば(ステップ213SGS168;Y)、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットする(ステップ213SGS169)。
一方、時短制御中ではないとき、つまり、時短フラグがオン状態にされていないときには(ステップ213SGS168;N)、例えば遊技制御カウンタ設定部に設けられた、変動特図の保留記憶数カウンタの格納値を読み取ることなどにより、変動特図の保留記憶数を特定し、該特定した変動特図の保留記憶数が1または2であるか否かを判定する(ステップ213SGS170)。
特定した変動特図の保留記憶数が1または2である場合(ステップ213SGS170;N)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットする(ステップ213SGS171)。
また、特定した変動特図の保留記憶数が1または2ではない場合には(ステップ213SGS170;N)、特定した変動特図の保留記憶数が3であるか否かを更に判定する(ステップ213SGS172)。
特定した変動特図の保留記憶数が3である場合(ステップ213SGS172;Y)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルBを選択してセットする(ステップ213SGS173)。
また、特定した変動特図の保留記憶数が3ではない場合、つまり、特定した変動特図の保留記憶数が4である場合(ステップ213SGS172;N)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルCを選択してセットして(ステップ213SGS174)、ステップ213SGS175に進む。
ステップ213SGS164,ステップ213SGS169,ステップ213SGS171,ステップ213SGS173,ステップ213SGS174の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファなどに格納されている変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、選択(セット)された大当り用変動パターン判定テーブル、特殊当り用変動パターン判定テーブル、またははずれ用変動パターン判定テーブルA〜Dのいずれかを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップ213SGS175)。
尚、大当りフラグがオフであるときには、ステップ213SGS175の処理にて変動パターンを決定することにより、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かが決定される。即ち、ステップ213SGS170の処理には、可変表示結果が「はずれ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定する処理が含まれている。
ステップ213SGS175にて変動パターンを決定した後には、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップ213SGS176)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップ213SGS176の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップ213SGS177)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1可変表示開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2可変表示開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果指定コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、遊技制御バッファ設定部に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。
ステップ213SGS177の処理を実行した後、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップ213SGS178)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が停止表示されるまでの所要時間である。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップ213SGS179)、変動パターン設定処理を終了する。
ステップ213SGS177でのコマンド送信設定に基づいて、変動パターン設定処理が終了してから図5に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1可変表示開始コマンドまたは第2可変表示開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。尚、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば可変表示結果指定コマンドを最初に送信してから、第1可変表示開始コマンドまたは第2可変表示開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドの順などで送信されるようにしてもよい。
図11−10は、特別図柄停止処理として、図6のステップS113にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU103は、ステップS112の特別図柄変動処理で参照される終了フラグをオン状態として特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bに停止図柄を停止表示する制御を行う(ステップ213SGS180)。尚、変動特図指定バッファ値が第1特図を示す「1」である場合には、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動を終了させ、変動特図指定バッファ値が第2特図を示す「2」である場合には、第2特別図柄表示装置4Bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御基板12に図柄確定コマンドを送信する制御を行う(ステップ213SGS181)。
そして、大当りフラグがオン状態にされているか否かを判定する(ステップ213SGS182)。大当りフラグがオン状態にされている場合(ステップ213SGS182;Y)にCPU103は、確変フラグや時短フラグがオン状態にされていれば、確変フラグ及び時短フラグをクリアしてオフ状態とし(ステップ213SGS184)、演出制御基板12に、記憶されている大当りの種別に応じて当り開始1指定コマンド(確変大当りA)、当り開始2指定コマンド(確変大当りB)、当り開始3指定コマンド(確変大当りC)、当り開始4指定コマンド(非確変)を送信するための設定を行う(ステップ213SGS185)。
更にCPU103は、演出制御基板12に通常状態を示す遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップ213SGS186)。
そして、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、画像表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップ213SGS187)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、非確変大当りや確変大当りAの場合には10回、確変大当りBの場合には5回、確変大当りCの場合には2回)をセットする(ステップ213SGS188)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(ステップS114)に対応した値である“4”に更新し(ステップ213SGS189)、当該特別図柄停止処理を終了する。
一方、大当りフラグがオフである場合には(ステップ213SGS182;N)、ステップ213SGS190においてCPU103は、時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。時短回数カウンタの値が「0」である場合(ステップ213SGS190;Y)には、ステップ213SGS196に進む。
一方、時短回数カウンタの値が「0」でない場合(ステップ213SGS190;N)、つまり、時短回数が残存している高ベース状態である場合には、該時短回数カウンタの値を−1する(ステップ213SGS191)。そして、減算後の時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップ213SGS193)、「0」でない場合(ステップ213SGS193;N)にはステップ213SGS196に進み、時短回数カウンタの値が「0」である場合(ステップ213SGS193;Y)には、時短制御を終了させるために、時短フラグをクリアしてオフ状態とした後(ステップ213SGS194)、確変フラグまたは時短フラグの状態に対応した遊技状態(具体的には低確低ベース状態)に対応した遊技状態指定コマンドの送信設定を行った後(ステップ213SGS195)、ステップ213SGS196に進む。
ステップ213SGS196では、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新してから、当該特別図柄停止処理を終了する。
図11−11は、大当り終了処理として、図6のS117にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが動作中、つまりタイマカウント中であるか否かを判定する(ステップ213SGS201)。大当り終了表示タイマが動作中でない場合(ステップ213SGS201;N)には、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示を行う時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ213SGS202)、処理を終了する。
一方、大当り終了表示タイマが動作中である場合(ステップ213SGS201;Y)には、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップ213SGS203)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、即ち、大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ213SGS204)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップ213SGS204;Y)、CPU103は、記憶されている大当り種別が非確変大当りであるかを判定する(ステップ213SGS205)。
記憶されている大当り種別が非確変大当りでない場合(ステップ213SGS205;N)には、確変フラグをオン状態にし(ステップ213SGS207)、時短フラグをオン状態にし(ステップ213SGS208)、時短回数カウンタに「0」をセットした後(ステップ213SGS209)、ステップ213SGS213に進む。
一方、大当り種別が非確変大当りである場合には(ステップ213SGS205;Y)には、ステップ213SGS211とステップ213SGS212を実行することで、時短フラグをオン状態にするとともに時短回数カウンタに「100」をセットした後、ステップ213SGS213に進む。
ステップ213SGS213では、大当りフラグをオフ状態とし、大当り種別に応じた大当り終了指定コマンドの送信設定を行う(ステップ213SGS214)。そして、オン状態にされた確変フラグや時短フラグに基づく遊技状態を演出制御基板12に通知するための遊技状態指定コマンドの送信設定を行った後(ステップ213SGS215)、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新する(ステップ213SGS216)。
次に、演出制御用CPU120の動作について説明する。図11−12は、図10に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1可変表示開始コマンド受信フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップ213SGS271)。第1可変表示開始コマンド受信フラグがオン状態である場合は(ステップ213SGS271;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1−0」〜「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(ステップ213SGS272)。尚、バッファ番号「1−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
また、ステップ213SGS271において第1可変表示開始コマンド受信フラグがオフである場合は(ステップ213SGS271;N)、第2可変表示開始コマンド受信フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップ213SGS273)。第2可変表示開始コマンド受信フラグがオフである場合は(ステップ213SGS273;N)、可変表示開始設定処理を終了し、第2可変表示開始コマンド受信フラグがオン状態である場合は(ステップ213SGS273;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファにおける第2特図保留記憶のバッファ番号「2−0」〜「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(ステップ213SGS274)。尚、バッファ番号「2−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
ステップ213SGS272またはステップ213SGS274の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(ステップ213SGS275)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)及び変動パターンに応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップ213SGS276)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定し、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、本特徴部213SGでは、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する第2可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りBに該当する第3可変表示結果指定コマンドである場合や、確変大当りCに該当する第4可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの飾り図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが非確変大当りに該当する第5可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1可変表示結果指定コマンドであり且つ当該可変表示の変動パターンが非リーチ変動パターンであれば、停止図柄として3図柄が不揃いとなる飾り図柄の組合せ(はずれ図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1可変表示結果指定コマンドであり且つ当該可変表示の変動パターンがリーチ変動パターンであれば、停止図柄として左右図柄が同一であるが中図柄が異なるリーチはずれの組合せ(はずれ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定すればよい。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すればよい。
次いで、演出制御用CPU120は、当該可変表示において予告演出を実行するか否か及び実行する予告演出の演出パターンを決定する予告演出決定処理(ステップ213SGS277)と、当該可変表示においてチャンスアップ演出を実行するか否かを決定するチャンスアップ演出決定処理(ステップ213SG278)を実行する。そして、チャンスアップ演出の実行の有無及び変動パターンに応じたプロセステーブルを選択し(ステップ213SGS286)、プロセスタイマをスタートさせる(ステップ213SGS287)。
尚、プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(ステップ213SGS288)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、本特徴部213SGでは、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドとチャンスアップ演出の実行の有無とに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドとチャンスアップ演出の実行の有無とに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、可変表示時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される可変表示時間に相当する値を設定する(ステップ213SGS289)。また、可変表示制御タイマに所定時間を設定する(ステップ213SGS290)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を画像表示装置5に出力し、画像表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の可変表示(変動)が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(ステップS172)に対応した値に更新して可変表示開始設定処理を終了する(ステップ213SGS291)。
図11−13は、図11−12に示す予告演出決定処理のフローチャートである。予告演出決定処理において演出制御用CPU120は、先ず、可変表示結果と変動パターンを特定する(ステップ213SG301)。そして、特定した変動パターンが短縮非リーチのいずれかの変動パターン(PA1−2、PA1−3、PA1−4のいずれか)であるか否かを判定する(ステップ213SGS302)。特定した変動パターンが短縮非リーチのいずれかの変動パターン(PA1−2、PA1−3、PA1−4のいずれか)である場合(ステップ213SGS302;Y)は予告演出決定処理を終了し、特定した変動パターンが短縮非リーチのいずれの変動パターンでもない場合(ステップ213SGS302;N)は、特定した可変表示結果と変動パターンとにもとづいて予告演出の実行の有無と演出パターンを決定する(ステップ213SGS303)。
尚、本特徴部213SGにおける予告演出は、変動パターンが非リーチであれば可変表示中、変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチの変動パターンであれば可変表示の開始タイミングからリーチタイミングまでの期間中に後述するパターンSY1−〜パターンSY−4のいずれかで実行可能な演出である。
例えば、ステップ213SGS303の処理において、演出制御用CPU120は、図11−14(A)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、5%の割合で予告演出の非実行を決定し、10%の割合でパターンSY−1での予告演出の実行を決定し、20%の割合でパターンSY−2での予告演出の実行を決定し、30%の割合でパターンSY−3での予告演出の実行を決定し、40%の割合でパターンSY−4での予告演出の実行を決定する。
また可変表示結果がはずれであるとき、特定した変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであれば(スーパーリーチはずれの変動パターンである場合は)、35%の割合で予告演出の非実行を決定し、30%の割合でパターンSY−1での予告演出の実行を決定し、20%の割合でパターンSY−2での予告演出の実行を決定し、10%の割合でパターンSY−3での予告演出の実行を決定し、40%の割合でパターンSY−4での予告演出の実行を決定する。更に、特定した変動パターンがノーマルリーチの変動パターンであれば(ノーマルリーチはずれの変動パターンである場合は)、70%の割合で予告演出の非実行を決定し、15%の割合でパターンSY−1での予告演出の実行を決定し、10%の割合でパターンSY−2での予告演出の実行を決定し、5%の割合でパターンSY−3での予告演出の実行を決定し、0%の割合でパターンSY−4での予告演出の実行を決定する。そして、特定した変動パターンが非リーチの変動パターンであれば(非リーチはずれの変動パターンである場合は)、85%の割合で予告演出の非実行を決定し、10%の割合でパターンSY−1での予告演出の実行を決定し、5%の割合でパターンSY−2での予告演出の実行を決定し、0%の割合でパターンSY−3での予告演出の実行を決定し、0%の割合でパターンSY−4での予告演出の実行を決定する。
尚、図11−14(B)に示すように、パターンSY−1は、画像表示装置5において特定のキャラクタとともに白色の吹き出しを表示し、該吹き出し内で「チャンス?」のセリフを表示する演出パターンであり、パターンSY−2は、画像表示装置5において特定のキャラクタとともに青色の吹き出しを表示し、該吹き出し内で「チャンス!」のセリフを表示する演出パターンであり、パターンSY−3は、画像表示装置5において特定のキャラクタとともに赤色の吹き出しを表示し、該吹き出し内で「熱い!」のセリフを表示する演出パターンであり、パターンSY−4は、画像表示装置5において特定のキャラクタとともにフルーツ柄(構造体213SG300L、213SG300C、213SG300Rが模したフルーツが複数表示される柄)の吹き出しを表示し、該吹き出し内で「激熱!」のセリフを表示する演出パターンである。
つまり、本特徴部213SGにおいては、予告演出が非実行である場合は予告演出が実行される場合よりも大当り期待度が低く設定されている。更に、予告演出が実行される場合については、予告演出がパターンSY−4で実行される場合が最も大当り期待度が高く設定されており、予告演出がパターンSY−3で実行される場合は予告演出がパターンSY−4で実行される場合よりも大当り期待度が低く設定されており、予告演出がパターンSY−2で実行される場合は予告演出がパターンSY−3で実行される場合よりも大当り期待度が低く設定されており、予告演出がパターンSY−1で実行される場合は予告演出がパターンSY−2で実行される場合よりも大当り期待度が低く設定されている(予告演出に関する大当り期待度:パターンSY−4>パターンSY−3>パターンSY−2>パターンSY−1>非実行)。
図11−13に戻り、演出制御用CPU120は、ステップ213SGS303において予告演出の実行を決定したか否かを判定する(ステップ213SGS304)。ステップ213SGS303において予告演出の非実行を決定した場合(ステップ213SGS304;N)は予告演出決定処理を終了し、ステップ213SGS303において予告演出の実行を決定した場合(ステップ213SGS304;Y)は、決定した演出パターンを記憶するとともに(ステップ213SGS305)、予告演出開始待ちタイマをセットして予告演出決定処理を終了する(ステップ213SGS306)。
図11−15は、図11−12に示すチャンスアップ演出決定処理のフローチャートである。尚、本特徴部213SGにおけるチャンスアップ演出とは、スーパーリーチのリーチ演出中において画像表示装置5の表示領域を右方から左方に向けて移動表示されている白黒のフルーツ(構造体213SG300Lが模したスイカ、構造体213SG300Cが模したリンゴ、構造体213SG300Rが模したブドウ)に、対して表示色が追加される(カラー表示に変化する)とともに、これらフルーツの移動表示方向が上方から下方に向けての移動表示に変化する演出である。
チャンスアップ演出決定処理において演出制御用CPU120は、先ず、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否かを判定する(ステップ213SGS311)。当該可変表示の変動パターンが非リーチやノーマルリーチの変動パターンである場合(ステップ213SGS311;N)はチャンスアップ演出決定処理を終了し、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンである場合(ステップ213SGS311;Y)は、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチαの変動パターンであるか否かを判定する(ステップ213SGS312)。
当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチαの変動パターンである場合(ステップ213SGS312;Y)、演出制御用CPU120は、該スーパーリーチαの変動パターン及び可変表示結果に基づいてチャンスアップ演出の実行の有無を決定し、チャンスアップ演出決定処理を終了する(ステップ213SGS313)。
ステップ213SGS313の処理において演出制御用CPU120は、図11−16(A)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、90%の割合でチャンスアップ演出の実行を決定し、10%の割合でチャンスアップ演出の非実行を決定する。一方で、可変表示結果がはずれである場合は、10%の割合でチャンスアップ演出の実行を決定し、90%の割合でチャンスアップ演出の非実行を決定する。
また、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチβの変動パターンである場合(ステップ213SGS312;N)、演出制御用CPU120は、該スーパーリーチβの変動パターンが救済大当りの変動パターン(PB1−4)であるか否かを判定する(ステップ213SGS314)。該スーパーリーチβの変動パターンが救済大当りの変動パターン(PB1−4)である場合(ステップ213SGS314;Y)はチャンスアップ演出決定処理を終了し、該スーパーリーチβの変動パターンが救済大当りの変動パターン(PB1−4)ではない場合(ステップ213SGS314;N)、演出制御用CPU120は、該スーパーリーチβの変動パターン及び可変表示結果に基づいてチャンスアップ演出の実行の有無を決定し、チャンスアップ演出決定処理を終了する(ステップ213SGS315)。
ステップ213SGS315の処理において演出制御用CPU120は、図11−16(B)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、70%の割合でチャンスアップ演出の実行を決定し、30%の割合でチャンスアップ演出の非実行を決定する。一方で、可変表示結果がはずれである場合は、30%の割合でチャンスアップ演出の実行を決定し、70%の割合でチャンスアップ演出の非実行を決定する。
つまり、本特徴部213SGにおいては、スーパーリーチβの変動パターンで可変表示が実行される場合は、スーパーリーチαの変動パターンで可変表示が実行される場合よりも可変表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が高く設定されている一方で、スーパーリーチαの変動パターンで可変表示が実行されているときにチャンスアップ演出が実行される場合は、スーパーリーチβの変動パターンで可変表示が実行されているときにチャンスアップ演出が実行される場合よりも可変表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が高く設定されている。
このため、遊技者は、可変表示がスーパーリーチαの変動パターンにて実行される場合であっても、リーチ演出中にチャンスアップ演出が実行されることに対して期待感を持つことができるようになっている。
尚、図11−12に示す可変表示開始設定処理が終了した後は、演出制御用CPU120が可変表示中演出処理を実行する毎にプロセスタイマの値を−1していき、該値を−1したプロセスタイマの値に応じたプロセスデータの内容の処理を実行することによって飾り図柄の可変表示及びチャンスアップ演出が実行される。
また、予告演出の実行が決定されている場合は、演出制御用CPU120が可変表示中演出処理を実行する毎に予告演出開始待ちタイマの値を−1していき、該予告演出開始待ちタイマの値が0となったことに応じて決定した演出パターンに応じた予告演出用のプロセステーブルを選択し、予告演出用のプロセスタイマをスタートさせる。以降は、演出制御用CPU120が可変表示中演出処理を実行する毎に予告演出用のプロセスタイマの値を−1し、該値を−1したプロセスタイマの値に応じたプロセスデータの内容の処理を実行する事によって決定した演出パターンの予告演出が実行される。
また、本特徴部213SGにおける可変表示中においては、演出制御用CPU120が前述のようにプロセスタイマの値に応じたプロセスデータの内容の処理を実行することによって、スピーカ8L、8Rから楽曲A、楽曲Bのどちらかの楽曲を出力可能となっている。
図11−17(A)に示すように、楽曲Aは、ノーマルリーチの可変表示において、リーチ成立から可変表示の停止タイミングまでと、スーパーリーチα、スーパーリーチβの可変表示において、リーチ成立からスーパーリーチのリーチ演出開始タイミングまで出力される楽曲である。一方で、楽曲Bは、スーパーリーチα、スーパーリーチβの可変表示において、スーパーリーチのリーチ演出開始タイミングから可変表示の停止タイミングまで出力される楽曲である。更に、楽曲Bは、前述した可変表示中以外にも、大当り遊技中や高ベース状態中においても出力される楽曲である。つまり、楽曲Bは、楽曲Aと比較して遊技者にとって有利な状態でスピーカ8L、8Rから出力される楽曲である。
このため、本特徴部213SGでは、これら楽曲Aと楽曲Bとを比較すると、楽曲Bの方が楽曲Aよりも出力頻度が高く設定されているとともに、楽曲Bの方が楽曲Aよりも出力期間が長く設定されている。つまり、楽曲Bは、遊技者にとって楽曲Aよりも印象に残りやすい楽曲となっている。
尚、本特徴部213SGにおける楽曲Bは、図11−17(B)及び図11−17(C)に示すように、主に第1パートと第2パートとから構成される楽曲であり、これら第1パートと第2パートとの間には約0.5秒に亘ってスピーカ8L、8Rから楽曲Bに関わる音が出力されない無音期間が設けられている。また、これら第1パートと第2パートとを比較すると、第2パートは第1パートよりも出力される音量が大きく設定されている。また、第1パートは歌唱を伴わない楽奏のみのパート(所謂インストゥルメンタル)である一方で、第2パートは、楽奏に加えて歌唱を伴うパートである。
尚、本特徴部213SGでは、スピーカ8L、8Rから楽曲Aと楽曲Bとを出力可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら楽曲A及び楽曲Bに加えて楽曲C、楽曲D・・・等の3種類以上の楽曲をスピーカ8L、8Rから出力可能としてもよい。このようにスピーカ8L、8Rから3種類以上の楽曲を出力可能とする場合は、可変表示中において可変表示結果が大当りであることを報知するときに、楽曲A及び楽曲Bとは異なる楽曲(例えば、前述の楽曲C)をスピーカ8L、8Rから出力してもよい。特にこの場合は、楽曲Cを可変表示結果が大当りであることを報知する専用楽曲(他のシーンでは出力されることのない楽曲)とすることで、楽曲Cが出力されることによって可変表示結果が大当りであると遊技者に認識し易くできる。
また、スピーカ8L、8Rから3種類以上の楽曲を出力可能な場合であっても、可変表示中において可変表示結果が大当りであることを報知するときに、スピーカ8L、8Rから楽曲Bをスーパーリーチのリーチ演出中や大当り遊技中、高ベース状態中とは異なる態様で出力(例えば、歌唱を伴う第2パートのみの出力や他の出力シーンよりも高音域での出力)してもよい。
また、本特徴部213SGでは、楽曲Bを、楽奏のみの第1パートと楽奏に加えて歌唱を伴う第2パートとで構成する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1パートよりも第2パートの方が遊技者にとって印象的、或いは認識度合いが高ければ第1パートを第2パートと同じく歌唱を伴うパートとしてもよい。例えば、第1パートを楽曲の出だしから曲調の変わる直前までの部分のパート(所謂AメロやBメロ)とし、第2パートを第1パートよりも音の高低差を大きくしたり、リズムを激しくすることによってその楽曲の特に印象的、或いは最も盛り上がるパート(所謂サビ)とすればよい。つまり、第2パートの認識度合が第1パートよりも高いことには、第1パートと異なり歌唱を伴うことの他、第1パートよりもパート内の音の高低差が大きいこと、第1パートよりもリズムが激しい(第1パートの方が第2パートよりも単調)であることを含んでいる。
また、本特徴部213SGでは、楽曲Bを第1パートと第2パートとから主に構成する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、楽曲Bは、第1パートと第2パートとに加えて、第3パート、第4パート等の3個以上のパートから主に構成してもよい。
また、本特徴部213SGでは、楽曲Bにおける無音期間を0.5秒に設定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技者が楽曲Bの音の出力が途切れたこと及び第1パートと第2パートとが一連の楽曲であることを認識可能な期間であれば無音期間の長さは0.5秒以外の期間(例えば、1秒)であってもよい。
次に、チャンスアップ演出非実行時とチャンスアップ演出実行時とにおける各演出装置の制御態様について説明する。先ず、スーパーリーチの可変表示においては、図11−18及び図11−19に示すように、チャンスアップ演出の実行・非実行にかかわらず、リーチタイミングからスーパーリーチのリーチ演出開始タイミングまでの期間に亘ってスピーカ8L、8Rから楽曲Aが音量V1にて出力される。また、スーパーリーチのリーチ演出の実行期間(スーパーリーチのリーチ演出開始タイミングから可変表示停止タイミングまでの期間)では、スピーカ8L、8Rから楽曲Aに替えて楽曲Bが出力される。
該スーパーリーチのリーチ演出期間は前半部(リーチ演出前半部)と後半部(リーチ演出後半部A及び該リーチ演出後半部A後のリーチ演出後半部B)とから主に構成されている。リーチ演出前半部では、楽曲Bの第1パートがスピーカ8L、8Rから音量V1にて出力され、リーチ演出後半部A及びリーチ演出後半部Bでは、楽曲Bの第2パートがスピーカ8L、8Rから音量V1よりも大音量である音量V2にて出力される。尚、リーチ演出前半部とリーチ演出後半部との間は前述した無音期間であるので、該無音期間においてはスピーカ8L、8Rからいずれの楽曲の音も出力されない。
また、チャンスアップ演出非実行時は、図11−18に示すように、リーチ演出前半部において遊技効果ランプ9の輝度C1での点滅が繰り返し実行されるとともに、リーチ演出の進行に応じて該点滅の輝度が輝度C1よりも高輝度である輝度C2に変化する。そして、リーチ演出後半部(リーチ演出後半部A及びリーチ演出後半部B)では、遊技効果ランプ9の輝度C2での点滅が繰り返し実行される。
また、チャンスアップ演出非実行時は、図11−18に示すように、リーチ演出前半部とリーチ演出後半部(リーチ演出後半部A及びリーチ演出後半部B)とにおいて、画像表示装置5の表示領域にて右方から左方に向けてのフルーツ画像(スイカ、リンゴ、ブドウの画像)の速度S1での移動表示が実行される。つまり、フルーツ画像(スイカ、リンゴ、ブドウの各画像)は、本発明における「モチーフ画像」に該当する。尚、本発明において「モチーフ」とは、主題となる柄やデザインを指す。換言すると、本特徴部213SGにおけるフルーツ画像は、前述した構造体213SG300L、213SG300C、213SG300Rをモチーフとした画像である。
尚、これらフルーツ画像は、無音期間においては画像表示装置5の表示領域において表示されてはいるものの速度は0となる。つまり、これらフルーツ画像は、無音期間において一時的に移動表示が停止する。一方で、該チャンスアップ演出非実行時においては、画像表示装置5の表示領域にて上方から下方に向けてのフルーツ画像の移動表示は実行されない。
尚、該チャンスアップ演出非実行時におけるリーチ演出実行期間(リーチ演出前半部、無音期間、リーチ演出後半部)においては、後述するチャンスアップ演出実行時におけるリーチ演出実行期間よりも画像表示装置5にて一度に表示されるフルーツ数が少なく設定されている(フルーツ画像の表示数:少)。
また、これらフルーツ画像の移動表示は、リーチ演出前半部においては画像表示装置5の表示領域全域にて実行される一方で、リーチ演出後半部においては画像表示装置5の表示領域下部でのみ実行されるようになっている(図11−21(C)〜図11−21(E)参照)。つまり、リーチ演出前半部は、画像表示装置5の表示領域全域で移動表示される複数のフルーツ画像によってリーチ演出の画像の一部の視認性が、リーチ演出後半部よりも低い状態となっている(リーチ演出前半部におけるリーチ演出画像の視認性:中、リーチ演出後半部におけるリーチ演出画像の視認性:高)。
また、チャンスアップ演出実行時は、図11−19に示すように、リーチ演出前半部において遊技効果ランプ9の輝度C1での点滅が繰り返し実行されるとともに、リーチ演出の進行に応じて該点滅の輝度が輝度C1よりも高輝度である輝度C2に変化する。そして、リーチ演出後半部(リーチ演出後半部A及びリーチ演出後半部B)では、遊技効果ランプ9の輝度C2よりも高輝度である輝度C3での点滅が繰り返し実行される。
また、チャンスアップ演出実行時は、図11−19に示すように、リーチ演出前半部では、画像表示装置5の表示領域の全域にて右方から左方に向けてのフルーツ画像(スイカ、リンゴ、ブドウの画像)の速度S1での移動表示が実行され、リーチ演出後半部では、画像表示装置5の表示領域の全域にて上方から下方に向けてのフルーツ画像の速度S2(速度S2>速度S1)での移動表示が実行される。尚、これらフルーツ画像は、無音期間においては画像表示装置5の表示領域において表示されてはいるものの速度は0となる。つまり、これらフルーツ画像は、無音期間において一時的に移動表示が停止する。
尚、該チャンスアップ演出実行時におけるリーチ演出前半部及び無音期間においては、チャンスアップ演出非実行時と同じく画像表示装置5にて一度に表示されるフルーツ数が少なく設定されている(フルーツ画像の表示数:少)。一方で、該チャンスアップ演出実行時におけるリーチ演出後半部においては、リーチ演出前半部及び無音期間よりも画像表示装置5にて一度に表示されるフルーツ数が多く設定されている(フルーツ画像の表示数:多)。
つまり、チャンスアップ演出実行時においては、チャンスアップ演出非実行時とは異なり、リーチ演出前半部とリーチ演出後半部とでフルーツ画像が移動表示される表示領域が変化することがない(常に画像表示装置5の表示領域の全域で表示される)。このため、チャンスアップ演出実行時におけるリーチ演出前半部でのリーチ演出の画像の視認性はチャンスアップ演出非実行時と同程度である一方で、チャンスアップ演出実行時におけるリーチ演出後半部でのリーチ演出の画像の視認性はリーチ演出前半部よりも低い状態となっている(リーチ演出前半部におけるリーチ演出画像の視認性:中、リーチ演出後半部におけるリーチ演出画像の視認性:低)。
次に、本特徴部213SGにおいて可変表示を実行する場合の画像表示装置5の表示態様について説明する。先ず、図11−20(A)〜図11−20(E)に示すように、可変表示の開始タイミングで予告演出の実行が決定された場合は、可変表示の実行中(ノーマルリーチやスーパーリーチの可変表示であれば可変表示の開始からリーチまでの期間中)にパターンSY−1〜パターンSY−4のいずれかの演出パターンにて予告演出を実行する。このとき、遊技者は、画像表示装置5に表示されている吹き出しの色や柄、更には吹き出し内のメッセージによって該可変表示結果が大当りとなる可能性を大まかに認識することができる。尚、予告演出がパターンSY−4にて実行されるときの吹き出しは複数のフルーツから構成されるフルーツ柄であるが、該フルーツ柄は、後述するスーパーリーチのリーチ演出の開始時に表示される各フルーツ画像と同じく配色が白色と黒色のモノクロとなっている。
該可変表示がスーパーリーチの変動パターンの可変表示であり且つ可変表示の開始タイミングでチャンスアップ演出の非実行が決定されている場合は、図11−21(A)に示すように、リーチタイミングとなると、スピーカ8L、8Rから楽曲Aの出力が開始される。
スーパーリーチのリーチ演出(リーチ演出前半部)が開始されると、図11−21(B)及び図11−21(C)に示すように、スピーカ8L、8Rから出力される楽曲が楽曲Aから楽曲Bに切り替わるとともに、遊技効果ランプ9の輝度C1〜C2での点滅が開始される。このとき、画像表示装置5では、右方から左方に向けてのフルーツ画像の移動表示も開始される。尚、これらフルーツ画像は配色が白色と黒色のモノクロとなっている。
図11−21(D)に示すように、リーチ演出前半部が終了して無音期間となると、スピーカ8L、8Rからの楽曲Bの出力及び遊技効果ランプ9の点滅が一旦停止されるとともに、画像表示装置5に表示されているリーチ演出画像の進行、フルーツ画像の移動表示も一旦停止される。
そして、無音期間が終了してリーチ演出後半部Aが開始されると、スピーカ8L、8Rからの楽曲Bの出力及び遊技効果ランプ9の点滅が再開されるとともに、画像表示装置5に表示されるリーチ演出画像の進行も再開される。また、フルーツ画像の移動表示は、画像表示装置5の表示領域の下部に移動して再開される。
リーチ演出後半部Aが終了してリーチ演出後半部Bが開始されると、図11−21(F)〜図11−21(H)に示すように、画像表示装置5において遊技者に対してプッシュボタン31Bを操作するように促す操作促進画像が表示される。このとき、可変表示結果が大当りである場合は、遊技者が操作受付期間内にプッシュボタン31Bを操作する、或いは、操作受付期間が経過することによって画像表示装置5において可変表示結果が大当りであることを報知する報知画像表示される。一方で、可変表示結果がはずれである場合は、遊技者が操作受付期間内にプッシュボタン31Bを操作する、或いは、操作受付期間が経過することによって画像表示装置5において可変表示結果がはずれであることを報知する報知画像表示される。
また、該可変表示がスーパーリーチの変動パターンの可変表示であり且つ可変表示の開始タイミングでチャンスアップ演出の実行が決定されている場合は、図11−22(A)に示すように、リーチタイミングとなると、スピーカ8L、8Rから楽曲Aの出力が開始される。
スーパーリーチのリーチ演出(リーチ演出前半部)が開始されると、図11−22(B)及び図11−22(C)に示すように、スピーカ8L、8Rから出力される楽曲が楽曲Aから楽曲Bに切り替わるとともに、遊技効果ランプ9の輝度C1〜C2での点滅が開始される。このとき、画像表示装置5では、右方から左方に向けてのフルーツ画像の移動表示も開始される。尚、これらフルーツ画像は配色が白色と黒色のモノクロとなっている。
図11−22(D)に示すように、リーチ演出前半部が終了して無音期間となると、スピーカ8L、8Rからの楽曲Bの出力及び遊技効果ランプ9の点滅が一旦停止されるとともに、画像表示装置5に表示されているリーチ演出画像の進行、フルーツ画像の移動表示も一旦停止される。
そして、無音期間が終了してリーチ演出後半部Aが開始されると、スピーカ8L、8Rからの楽曲Bの出力及び遊技効果ランプ9の点滅が再開されるとともに、画像表示装置5に表示されるリーチ演出画像の進行も再開される。また、無音期間の途中からは、フルーツ画像の配色に各フルーツに応じた色が追加表示される。例えば、スイカであれば皮の部分に緑色、果肉の部分に赤色が追加され、リンゴであれば全体的に赤色が追加され、ブドウであれば全体的に紫色が追加される。更に、チャンスアップ演出として、リーチ演出後半部Aの開始タイミングから、フルーツ画像の移動表示が画像表示装置5の上方から下方に向けての移動表示に変化する。
リーチ演出後半部Aが終了してリーチ演出後半部Bが開始されると、図11−22(F)〜図11−22(H)に示すように、画像表示装置5において遊技者に対してプッシュボタン31Bを操作するように促す操作促進画像が表示される。尚、このときの操作促進画像のデータは、例えば、表示制御部123が他の演出画像(リーチ演出の画像や各フルーツ画像)よりも上位の画像データとして描画してもよい。このようにすることで、操作促進画像が表示されている期間中は、フルーツ画像の移動表示によって該操作促進画像の視認性が損なわれることを防止できるので、遊技者に対して効果的にプッシュボタン31Bの操作を促すことができる。
尚、可変表示結果が大当りである場合は、遊技者が操作受付期間内にプッシュボタン31Bを操作する、或いは、操作受付期間が経過することによって画像表示装置5において可変表示結果が大当りであることを報知する報知画像表示される。一方で、可変表示結果がはずれである場合は、遊技者が操作受付期間内にプッシュボタン31Bを操作する、或いは、操作受付期間が経過することによって画像表示装置5において可変表示結果がはずれであることを報知する報知画像表示される。
尚、本特徴部213SGでは、図11−22(G)及び図11−22(H)に示すように、チャンスアップ演出が実行された場合のリーチ演出後半部Bでは、可変表示結果にかかわらず可変表示が停止するまでフルーツ画像の移動表示を実行し続ける形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、チャンスアップ演出が実行された場合のリーチ演出後半部Bでは、可変表示結果に応じてフルーツ画像の移動表示を終了するタイミングを異ならせてもよい。例えば、可変表示結果がはずれである場合は、該はずれが報知されたタイミングで画像表示装置5におけるフルーツ画像の移動表示を終了することによって、可変表示結果が大当りであると遊技者に誤認されてしまうことを防止できるようにしてもよい。
以上、本特徴部213SGにおけるパチンコ遊技機1にあっては、図11−21及び図11−22に示すように、リーチ演出前半部においては、画像表示装置5の表示領域の全域おいてフルーツ画像の移動表示を実行可能であり、チャンスアップ演出が実行される場合は、該チャンスアップ演出の開始タイミング(リーチ演出後半部Aの開始タイミング)からフルーツ画像を白黒の表示から色が追加された状態で表示可能となっている。また、図11−21に示すように、チャンスアップ演出が実行されない場合は、リーチ演出後半部Aの開始タイミングからフルーツの移動表示を画像表示装置5の下部に変更可能となっている。このようにすることで、遊技者がチャンスアップ演出を見逃してしまった場合であっても、フルーツ画像の色の変化や移動表示されている位置によってチャンスアップ演出が実行されたか否かを特定可能となっているので、チャンスアップ演出が実行され得るタイミング後においても大当り遊技状態に制御される割合が高いのか否かを把握することができ、チャンスアップ演出の演出効果を高めることができる。また、リーチ演出の開始タイミングから画像表示装置5においてフルーツ画像の移動表示を開始することによって、チャンスアップ演出が実行され得るタイミング後においてフルーツ画像が画像表示装置5の表示領域の全域おいて移動表示されているのか画像表示装置5の下部にて移動表示されているのかを認識し易くできる。
尚、本特徴部213SGでは、フルーツ画像の移動表示を画像表示装置5の表示領域の全域から画像表示装置5の下部に変化させることや、フルーツ画像に表示色を追加することによってフルーツ画像の認識度合いを変化させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、フルーツ画像の拡大・縮小や移動表示速度の変化、可動体の動作によるフルーツ画像の隠蔽、画像表示装置5を構成する液晶画面を照らすバックライトの輝度の変化等によってフルーツ画像の認識度合いを変化させてもよい。
また、本特徴部213SGでは、スーパーリーチのリーチ演出としてスーパーリーチαのリーチ演出と、該スーパーリーチαのリーチ演出よりも大当り期待度の高いスーパーリーチβのリーチ演出を実行可能であるが、図11−16に示すように、スーパーリーチαのリーチ演出中にチャンスアップ演出が実行される場合の方がスーパーリーチβのリーチ演出中にチャンスアップ演出が実行される場合よりも大当り期待度が高く設定されているので、スーパーリーチαのリーチ演出が実行される場合であってもチャンスアップ演出が実行されることに対する遊技者の期待感を高めることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、本特徴部213SGにおいてスーパーリーチβのリーチ演出を実行する変動パターンとしては、該スーパーリーチβのリーチ演出として可変表示結果がはずれであることを一旦報知した後に可変表示結果が大当りであると報知し直す変動パターン(PB1−4)が含まれている。そして、図11−15に示すように、チャンスアップ演出決定処理では、開始する可変表示の変動パターンが該PB1−4であるときにはチャンスアップ演出の実行を決定することがない。つまり、チャンスアップ演出が実行される可変表示においては、スーパーリーチβのリーチ演出として可変表示結果がはずれであることを一旦報知した後に可変表示結果が大当りであると報知されることによるチャンスアップ演出の興趣の低下が防止される。
尚、本特徴部213SGでは、開始する可変表示の変動パターンがPB1−4である場合はチャンスアップ演出の実行を決定しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、開始する可変表示の変動パターンがPB1−4である場合は、開始する可変表示の変動パターンが他のスーパーリーチβの変動パターン(PA2−3、PB1−3)である場合よりの低い割合でチャンスアップ演出の実行を決定してもよい。
また、図11−1に示すように、本パチンコ遊技機1には、遊技者から視認可能なように、正面視で画像表示装置5の左部側にスイカを模した構造体213SG300Lを配置し、正面視で画像表示装置5の中央下部にリンゴを模した構造体213SG300Cを配置し、正面視で画像表示装置5の右側部にブドウを模した構造体213SG300Rを配置している。そしてスーパーリーチのリーチ演出において移動表示されるとともに、チャンスアップ演出として表示態様及び移動表示方向が変化するフルーツ画像は、これらスイカ、リンゴ、ブドウの画像である。つまり、チャンスアップ演出としてこれら構造体213SG300L、構造体213SG300C、構造体213SG300Rと関連性がある演出が実行されることになるので、チャンスアップ演出の演出効果を高めることが可能となっている。
尚、本特徴部213SGでは、本発明におけるモチーフ画像としてのフルーツ画像に関連した構造物として、パチンコ遊技機1において、構造体213SG300L、構造体213SG300C、構造体213SG300Rを設ける形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら構造体213SG300L、構造体213SG300C、構造体213SG300Rに替えて、パチンコ遊技機1に本発明におけるモチーフ画像としてのフルーツ画像に関連した画像や形状を有するシールや印刷物(本発明における表示物)を設けてもよい。
また、図11−22に示すように、リーチ演出の実行中には、画像表示装置5において複数のフルーツ画像が表示されるが、チャンスアップ演出実行後に画像表示装置5に表示されるフルーツ画像数は、チャンスアップ演出実行前に画像表示装置5に表示されるフルーツ画像よりも多い。このため、チャンスアップ演出が実行される場合は、フルーツ画像に対して遊技者を注目させ易くできるので、チャンスアップ演出が実行された後の演出効果を高めることができる。尚、本特徴部213SGでは、チャンスアップ演出実行後に画像表示装置5に表示されるフルーツ画像数が、チャンスアップ演出実行前に画像表示装置5に表示されるフルーツ画像よりも多くなる形態を例示しているが、チャンスアップ演出実行前とチャンスアップ演出実行後とで各フルーツ画像の大きさが変化していないければ、
チャンスアップ演出実行後に画像表示装置5に表示されるフルーツ画像数がチャンスアップ演出実行前に画像表示装置5に表示されるフルーツ画像よりも多くなることは、画像表示装置5の表示領域に占めるフルーツ画像の表示面積がチャンスアップ演出実行前よりもチャンスアップ演出実行後の方が広い(チャンスアップ演出の実行に応じてフルーツ画像の表示面積が増加する)ことを意味する。
また、図11−22に示すように、リーチ演出の実行中において画像表示装置5に表示されるフルーツ画像は、チャンスアップ演出が実行される前では右方から左方に向けて移動表示されるが、チャンスアップ演出が実行された後では上方から下方に向けて移動表示されるので、フルーツ画像の移動方向が変化することによってこれらフルーツ画像に対して遊技者を注目させ易くでき、チャンスアップ演出が実行された後の演出効果を高めることができる。
尚、本特徴部213SGでは、リーチ演出の実行中においてチャンスアップ演出が実行されると、フルーツ画像の移動表示方向が変化するとともに、画像表示装置5において表示されるフルーツ画像数が増加する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、リーチ演出の実行中においてチャンスアップ演出が実行される場合は、フルーツ画像の移動表示方向の変化と画像表示装置5において表示されるフルーツ画像数の増加とのどちらか一方のみを実行してもよい。更に、リーチ演出の実行中においてチャンスアップ演出が実行される場合は、フルーツ画像の移動表示方向を上方から下方に向けての方向(垂直方向)以外に変化させてもよい。
また、図11−20に示すように、演出制御用CPU120は、可変表示開始からリーチまでの期間中に予告演出を実行可能となっており、予告演出を大当り期待度の最も高い演出パターンであるパターンSY−4にて実行することが決定している場合は、画像表示装置5においてモノクロのフルーツ画像が表示されるようになっている。一方で、スーパーリーチのリーチ演出中は、予告演出と同じく画像表示装置5においてモノクロのフルーツ画像が表示された後、チャンスアップ演出の実行に基づいてこれらフルーツ画像に表示色が追加される、つまり、予告演出としては表示色が追加されたフルーツ画像は表示されないようになっている。このため、本特徴部213SGでは、予告演出とスーパーリーチのリーチ演出との両方でフルーツ画像が表示されることによってこれら予告演出とスーパーリーチのリーチ演出の演出効果を高めることができるとともに、予告演出とスーパーリーチのリーチ演出とを差別化することができるので、遊技興趣を向上できる。
また、図11−19に示すように、チャンスアップ演出はリーチ演出後半部Aの開始タイミングから実行されるようになっている。また、演出制御用CPU120は、リーチ演出前半部においてはスピーカ8L、8Rから楽曲Bの第1パートを出力するとともに、リーチ演出後半部A及びリーチ演出後半部Bにおいてはスピーカ8L、8Rから楽曲Bの第2パートを出力可能となっている。更に、演出制御用CPU120は、リーチ演出前半部においては遊技効果ランプ9を輝度C1にて点滅させた後に輝度C2にて点滅可能となっている。そして、演出制御用CPU120は、リーチ演出前半部とリーチ演出後半部Aとの間の期間である無音期間にあっては、スピーカ8L、8Rから楽曲Bに関する音声を出力しないとともに遊技効果ランプ9の発光も行わないので、無音期間の後に実行されるチャンスアップ演出に対して遊技者を好適に注目させることが可能となっている。
尚、本特徴部213SGでは、無音期間においては、スピーカ8L、8Rから楽曲Bに関する音声を出力させないとともに、遊技効果ランプ9を発光させない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、スピーカ8L、8Rから楽曲Bに関する音声を音量V1よりも低音量で出力するとともに、遊技効果ランプ9を輝度C1よりも低輝度で点滅させてもよい。
更に、図11−18及び図11−19に示すように、スピーカ8L,8Rから楽曲Bの第1パートが出力されるリーチ演出前半部においては速度S1にてフルーツ画像の移動表示が実行され、スピーカ8L,8Rから楽曲Bの第2パートが出力されるリーチ演出後半部A及びリーチ演出後半部Bにおいては速度S2(S2>S1)にてフルーツ画像の移動表示が実行される。そして、前述の無音期間においては、画像表示装置5において表示されているフルーツ画像の移動表示が一旦停止されるので、無音期間の後に実行されるチャンスアップ演出に対して遊技者をより一層好適に注目させることが可能となっている。
また、図11−17(A)に示すように、楽曲Bは、スーパーリーチαのリーチ演出とスーパーリーチβのリーチ演出においてスピーカ8L、8Rから出力される楽曲である。更に、楽曲Bは、楽曲Aと比較してスピーカ8L、8Rから出力される機会(出力頻度)と出力される期間(出力期間)が長く設定されている楽曲であるので、遊技者に対して楽曲Aよりも楽曲Bを印象付けることができ、遊技興趣を向上できる
また、図11−18及び図11−19に示すようにスーパーリーチのリーチ演出の実行期間中においてチャンスアップ演出が実行される場合とチャンスアップ演出が実行されない場合とで、共通のリーチ演出前半部、リーチ演出後半部A及びリーチ演出後半部Bが実行されるので、演出制御用CPU120によるスーパーリーチのリーチ演出の制御不可を抑えることができる。特に本特徴部213SGでは、スーパーリーチのリーチ演出の実行期間中においてチャンスアップ演出が実行される場合とチャンスアップ演出が実行されない場合とで、共通のリーチ演出前半部とリーチ演出後半部Bが実行されるので、これらリーチ演出前半部とリーチ演出後半部を実行するための演出データをチャンスアップ演出の実行・非実行のそれぞれで設ける必要がなく、データ容量を抑えることができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記特徴部213SGでは、図11−19に示すように、チャンスアップ演出が実行される場合は、リーチ演出前半部にて画像表示装置5に表示されるフルーツ数よりもリーチ演出後半部にて画像表示装置5に表示されるフルーツ数が多く、リーチ演出後半部Aとリーチ演出後半部Bでは画像表示装置5に表示されるフルーツ数が変化しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例213SG−1として図11−23に示すように、リーチ演出後半部Aとリーチ演出後半部Bとで画像表示装置5に表示されるフルーツ数を異ならせてもよい。特に、図11−23に示すように、画像表示装置5に表示されるフルーツ数をリーチ演出前半部、リーチ演出後半部A、リーチ演出後半部Bの順に増加させていく(フルーツ画像の表示数:リーチ演出後半部B>リーチ演出後半部A>リーチ演出前半部)ようにすることで、可変表示の進行に応じてリーチ演出前半部、リーチ演出後半部A、リーチ演出後半部Bの順に漸次遊技者を注目させ易くすることができる。特にリーチ演出後半部Bについては、最も遊技者を注目させ易くできるので、該リーチ演出後半部Bの演出効果を向上できる。
また、前記特徴部213SGでは、リーチ演出実行期間において画像表示装置5に表示されるフルーツ画像の移動速度を変化可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、リーチ演出実行期間中においては、フルーツ画像の移動速度だけでなく、リーチ演出の進行速度(リーチ演出として表示される画像の進行速度)を変化可能としてもよい。例えば、変形例213SG−2として図11−24に示すように、画像表示装置5においてリーチ演出として表示される画像を、リーチ演出前半部では進行速度R1で表示し、無音期間では進行を停止し(進行速度を0にし)、リーチ演出後半部Aでは進行速度R1よりも高速である進行速度R2で表示し、リーチ演出後半部Bでは進行速度R2よりも高速である進行速度R3で表示する(リーチ演出として表示される画像の進行速度:R3>R2>R1>0)。このように、リーチ演出実行期間においては、リーチ演出前半部の終了後から、画像表示装置5においてリーチ演出として表示される画像の進行速度を0、R2、R3と加速させていくことによって、好適にスーパーリーチのリーチ演出に対して遊技者を注目させることができる。
尚、本変形例213SG−2では、実行中のスーパーリーチのリーチ演出において画像表示装置5に表示される画像の進行速度について、チャンスアップ演出実行前の期間であるリーチ演出前半部から無音期間にかけては、進行速度R1から0(本発明における第1表示態様に相当)に変化させ、チャンスアップ演出実行後は、リーチ演出後半部Aにおいて0から進行速度R2(本発明における第2表示態様に相当)に変化させ、リーチ演出後半部Bにおいて進行速度R2から進行速度R3(本発明における第3表示態様に相当)に変化させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、実行中のスーパーリーチのリーチ演出において画像表示装置5に表示される画像のより静的な第1表示態様への変化、第1表示態様から該第1態様よりも動的な第2表示態様への変化、第2表示態様から該第2表示態様よりも動的な第3表示態様への変化は、進行速度の変化以外のもの(例えば、実行中のスーパーリーチのリーチ演出において画像表示装置5に複数の移動表示可能な画像を表示し、移動表示されている画像数が無音期間で減少し(本発明における第1表示態様に相当)、リーチ演出後半部Aにおいて移動表示されている画像数が無音期間よりも増加し(本発明における第2表示態様に相当)、リーチ演出後半部Bにおいて移動表示されている画像数がリーチ演出後半部Aよりも増加する(本発明における第3表示態様に相当)もの等であってもよい。
つまり、本発明において「動的」とは、比較対象よりも表示される画像の変化量が多いもの、つまり、比較対象よりも一定期間内での画像の移動速度が速いものや移動距離が長いもの、比較対象よりも一定期間内での画像の増加量または減少量が多いもの、比較対象よりも画像の色の変化が多いもの等を含んでいる。同様に、本発明において「静的」とは、比較対象よりも表示される画像の変化量が小さいもの、つまり、比較対象よりも一定期間内での画像の移動速度が遅いものや移動距離が短いもの、比較対象よりも一定期間内での画像の増加量または減少量が少ないもの、比較対象よりも画像の色の変化が少ないもの等を含んでいる。
また、本変形例213SG−2に示すように、リーチ演出前半部、無音期間、リーチ演出後半部A、リーチ演出後半部Bでリーチ演出として画像表示装置5に表示される画像の進行速度を異ならせる場合については、これら進行速度の変化に応じてリーチ演出として画像表示装置5に表示される画像の色数(表示色数)を異ならせてもよい。例えば、図11−24に示すように、リーチ演出前半部においては、リーチ演出として画像表示装置5に表示される画像を3色以上の色(表示色数:中)で表示し、無音期間においては、リーチ演出として画像表示装置5に表示される画像をリーチ演出前半部よりも少ない色(例えば、ネガポジ反転表示による白黒表示等、表示色数:少)で表示し、チャンスアップ演出の実行中であるリーチ演出後半部A及びリーチ演出後半部Bにおいては、リーチ演出として画像表示装置5に表示される画像を無音期間よりも多い色(表示色数:多)で表示すればよい。このようにすることで、チャンスアップ演出実行時は、無音期間からリーチ演出後半部Aにかけてリーチ演出として画像表示装置5に表示される画像の表示色数の増加が顕著となるので、リーチ演出後半部に対して遊技者を好適に注目させることができる。
また、本変形例213SG−2に示すように、リーチ演出前半部、無音期間、リーチ演出後半部A、リーチ演出後半部Bでリーチ演出として画像表示装置5に表示される画像の進行速度を異ならせる場合については、これら進行速度の変化に応じて遊技効果ランプ9の点灯時の輝度を異ならせてもよい。例えば、図11−24に示すように、リーチ演出前半部においては、遊技効果ランプ9を輝度C2にて繰り返し点滅させ、無音期間及びリーチ演出後半部Aにおいては、遊技効果ランプ9を輝度C1にて繰り返し点滅させ、リーチ演出後半部Bにおいては、遊技効果ランプ9を輝度C3にて繰り返し点滅させればよい。このようにすることで、リーチ演出後半部Aが終了してリーチ演出後半部が開始される際には、リーチ演出として画像表示装置5に表示される画像の進行速度が進行速度R2から進行速度R3に変化することを好適に遊技者に認識させることができる。
また、前記特徴部213SGでは、可変表示中(スーパーリーチの変動パターンでの可変表示であれば可変表示開始からリーチまでの期間中)において予告演出をパターンSY−1〜パターンSY−4のいずれかの演出パターンで実行することにより大当り遊技状態に制御される割合を示唆可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例213SG−3として、該予告演出としては、大当り遊技状態に制御されることを報知する確定演出パターン(大当り期待度が100%である演出パターン)を設けてもよい。尚、このように予告演出を確定演出パターンにて実行可能とする場合は、チャンスアップ演出の非実行が決定されている場合でのみ予告演出を確定演出パターンにて実行可能としてもよい。このようにすることで、チャンスアップ演出の実行前に予告演出が確定演出パターンにて実行されることが無いので、予告演出が確定演出パターンにて実行されることによりチャンスアップ演出の遊技興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
また、前記特徴部213SGでは、パチンコ遊技機1にフルーツを模した構造体213SG300L、213SG300C、213SG300Rを設け、スーパーリーチのリーチ演出の実行中に画像表示装置5において各構造体213SG300L、213SG300C、213SG300Rをモチーフとしたフルーツ画像を表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例213SG−4として、スーパーリーチのリーチ演出の実行中に画像表示装置5において表示する画像は、パチンコ遊技機1の機種に対応する特定のコンテンツに関連した画像であってもよい。特に、前記特徴部213SGにおけるパチンコ遊技機1を各構造体213SG300L、213SG300C、213SG300Rが模しているフルーツをテーマとした遊技機とする場合は、スーパーリーチのリーチ演出の実行中に画像表示装置5において表示する画像以外にもフルーツをモチーフとした画像を表示可能としてもよい。
例えば、画像表示装置5の下部において、未だ実行されていない可変表示に基づく保留記憶を保留表示として表示可能とする場合は、ブドウ、スイカ、リンゴ等の複数のフルーツから保留表示の表示態様を決定可能としてもよい。この場合は、例えば、保留表示の表示態様に応じて大当り遊技状態に制御される割合を異ならせる(例えば、ブドウの大当り期待度が最も低く、リンゴの大当り期待度が最も高い 大当り期待度:リンゴ>スイカ>ブドウ)ことで、保留表示がいずれのフルーツとして表示されているかに対して遊技者を注目させることができるようにしてもよい。
更には、画像表示装置5に表示可能な飾り図柄のうちの少なくとも一部を、フルーツをモチーフとした画像としてもよい。この場合は、例えば、画像表示装置5に表示可能な飾り図柄のうち「7」の図柄を、フルーツをモチーフとした画像とし、該「7」の飾り図柄でリーチとなった場合は他の飾り図柄でリーチとなった場合よりも大当り遊技状態に制御される割合を高く設定してもよいし、また、該「7」の飾り図柄でリーチとなって大当り遊技状態に制御される場合は、他の飾り図柄でリーチとなって大当り遊技状態に制御される場合よりも確変大当りの大当り遊技状態に制御される割合を高く設定してもよい。
また、前記特徴部213SGでは、スピーカ8L、8Rから第1パートと無音期間及び第2パートとから構成される楽曲Bを出力可能とし、無音期間ではスピーカ8L、8Rから楽曲Bに関わる音声を出力しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例213SG−5として、無音期間では、楽曲Bに関わる音声に替えて、所定の効果音を第1パートの最小音量よりも小さい音量にて出力してもよい。このようにすることで、展示会場や老人ホーム等の一般的な遊技場よりも静かな環境にパチンコ遊技機1が設置される場合に、パチンコ遊技機1内の各種モータの駆動音や遊技球の打ち出し音を遊技者に認識され難くすることができるので、これらパチンコ遊技機1内の各種モータの駆動音や遊技球の打ち出し音による遊技興趣の低下を抑えることができる。
また、前記特徴部213SGでは、スピーカ8L、8Rから第1パートと無音期間及び第2パートとから構成される楽曲Bを出力可能とし、無音期間ではスピーカ8L、8Rから楽曲Bに関わる音声を出力しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例213SG−6として、第1パートと第2パートとの間を無音期間に替えて、スピーカ8L、8Rからの楽曲Bの出力速度(再生速度)が第1パート及び第2パートよりも低速となる低速期間としてもよい。特に該低速期間においては、リーチ演出の進行に応じてスピーカ8L、8Rからの音声の出力速度を徐々に低速化していくことで、好適にその後のチャンスアップ演出に対して遊技者を注目させることができる。
また、前記特徴部213SGでは、チャンスアップ演出を実行する場合、図11−22(E)に示すように、チャンスアップ演出として画像表示装置5に表示されているフルーツに色が追加される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例213SG−7として、チャンスアップ演出として画像表示装置5に表示されているフルーツに複数色の色が追加されるようにしてもよい。特に、このようにチャンスアップ演出として画像表示装置5に表示されているフルーツに複数色の色が追加される場合においては、隣接する色同士が補色の関係となるようにフルーツに色が追加されるようにしてもよい。このようにすることで、スーパーリーチのリーチ演出として画像表示装置5に表示されているフルーツ画像が補色の関係ではない白黒(モノクロ)で表示されている状態からチャンスアップ演出が実行されてフルーツ画像に色の追加されることで、チャンスアップ演出が実行されたことを遊技者に対して効果的に認識させることができる。
更には、リーチ演出後半部Bにおいては、フルーツ画像の配色を変化させる、或いはフルーツ画像に更に色を追加することで、リーチ演出後半部Aよりも補色の関係となる色の組合せを増加させてもよい。このようにすることでスーパーリーチのリーチ演出がリーチ演出後半部Aからリーチ演出後半部Bに移行したことを遊技者により効果的に認識させることができるので、スーパーリーチのリーチ演出(特にリーチ演出後半部B)に対して遊技者を好適に注目させることができる。
また、前記特徴部213SGでは、図11−22に示すように、リーチ演出後半部Aの開始タイミングからチャンスアップ演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例213SG−8として図11−25に示すように、リーチ演出前半部とリーチ演出後半部Aとの間の期間中、つまり、無音期間中からチャンスアップ演出を実行可能としてもよい。尚、このように、リーチ演出後半部Aの開始よりも前のタイミングである無音期間中からチャンスアップ演出を実行可能とする場合においては、前述した特徴部213SGと同様に、チャンスアップ演出が実行されないときは、図11−21に示すようにフルーツ画像の移動表示を画像表示装置5の下部で行うことによって、画像表示装置5においてリーチ演出後半部Aとして表示されている画像の視認性を低下させないようにしてから画像表示装置5においてリーチ演出後半部Bとしての画像の表示を開始し、チャンスアップ演出が実行されるときは、図11−22に示すように画像表示装置5において移動表示されるフルーツ画像数を増加させることによって、画像表示装置5においてリーチ演出後半部Aとして表示されている画像の視認性を低下させた後にリーチ演出後半部Bとしての画像の表示を開始してもよい。このようにすることで、チャンスアップ演出が実行される場合は、視認性が低下させられたリーチ演出後半部Aが実行された後にリーチ演出後半部Bが実行されるので、チャンスアップ演出が実行されたことを遊技者に意識させつつリーチ演出後半部Bとしてリーチ演出の演出結果(可変表示結果)が報知されるため、チャンスアップ演出の演出効果を好適に高めることができる。
また、前記変形例213SG−8では、リーチ演出前半部とリーチ演出後半部Aとの間の無音期間中からチャンスアップ演出を実行可能であり、スーパーリーチのリーチ演出実行期間においては、チャンスアップ演出の実行の有無に関わらずかならずリーチ演出後半部Aとリーチ演出後半部Bとを実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例213SG−9として図11−26(A)及び図11−26(B)に示すように、リーチ演出前半部の後にチャンスアップ演出が実行されない場合はリーチ演出後半部Aとリーチ演出後半部Bとを実行する一方で、リーチ演出前半部の後にチャンスアップ演出が実行される場合はリーチ演出後半部Aと実行せずにリーチ演出後半部Bのみを実行するようにしてもよい。このようにすることで、リーチ演出前半部の後にチャンスアップ演出が実行される場合は、リーチ演出後半部Aが実行されることなくリーチ演出後半部Bが実行されることで、チャンスアップ演出が実行されたことを遊技者に意識させつつリーチ演出後半部Bとしてリーチ演出の演出結果(可変表示結果)が報知されるため、チャンスアップ演出の演出効果を好適に高めることができる。
尚、本変形例213SG−8では、図11−25(A)及び図11−25(B)に示すように、同一の変動パターンであってもリーチ演出前半部の後にチャンスアップ演出が実行されるか否に応じて、リーチ演出後半部Aが実行されるか否かを異ならせる形態を例示しているため、リーチ演出後半部Aが実行されない場合(図11−25(B))については、リーチ演出後半部Bの終了から可変表示停止タイミングまで何ら演出が実行されない期間が生じてしまうが、該期間については、画像表示装置5において特定の画像をループ表示することによって可変表示終了までの辻褄を合わせる(尺合わせを行う)ようにしてもよいし、また、リーチ演出後半部Bの期間を可変表示停止タイミングまでの期間に延長してもよい。
更に、本変形例213SG−8では、図11−25(A)及び図11−25(B)に示すように、同一の変動パターンであってもリーチ演出前半部の後にチャンスアップ演出が実行されるか否に応じて、リーチ演出後半部Aが実行されるか否かを異ならせる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチαの変動パターン及びスーパーリーチβの変動パターンとして、リーチ演出前半部の後にチャンスアップ演出を実行する変動パターンとリーチ演出前半部の後にチャンスアップ演出を実行しない変動パターンとをそれぞれ設けてもよい。このようにすることで、リーチ演出前半部の後にチャンスアップ演出を実行する場合の変動パターンについては、リーチ演出前半部の後にチャンスアップ演出を実行しない場合の変動パターンよりも特図変動時間を短く設定することができるので、リーチ演出後半部Bの後に画像表示装置5において特定の画像をループ表示する期間を設けなくともよくなる。
また、前記特徴部213SGに記載のパチンコ遊技機1においては、大当り遊技終了後、または、電源投入時から一度も大当り遊技状態に制御されることなく所定回数(例えば、1000回)の可変表示が実行された場合は、遊技状態が通常状態(低確低ベース状態)から時短状態(低確高ベース状態)に制御される機能(時短天井機能)を備えてもよい。
尚、該時短天井機能として時短状態に制御される場合は、大当り遊技終了後に時短状態に制御される場合よりも多い回数の可変表示に亘って時短状態に制御されるようにしてもよい。例えば、大当り遊技終了後から一度も大当り遊技状態に制御されることなく1000回の可変表示が実行された場合は、次回の可変表示から最大で1000回の可変表示に亘って時短状態に制御されるようにすればよい。尚、該時短制御中の1000回の可変表示中においても大当り遊技状態に制御されなかった場合は、再度最大で1000回の可変表示に亘って時短状態に制御されるようにしてもよい。このようにすることで、実質大当り遊技状態に制御されるまで時短状態を継続させることができる。
また、該時短天井機能として時短状態に制御される場合は、大当り遊技終了後に時短状態に制御される場合よりも少ない回数(例えば、50回)の可変表示に亘って時短状態に制御されるようにしてもよい。このように、過度に長期間に亘って大当り遊技状態に制御されない場合に遊技状態を通常状態から時短状態に制御することによって、遊技者の落胆を軽減することができる。
また、該時短天井機能として時短状態に制御される場合は、変動パターン設定処理において、通常状態や大当り遊技終了後に制御される時短状態よりも高い割合で短縮非リーチの変動パターンが決定されるようにしてもよい。このようにすることで、時短天井機能として時短状態に制御されてから可変表示結果が大当りとなる可変表示が実行されるまでの期間を短縮することができ、遊技興趣を向上できる。
また、該時短天井機能として時短状態に制御される場合は、可変表示回数が所定回数に到達する直前の複数回の可変表示(例えば、通常状態において主に可変表示対象となる第1特別図柄の最大保留記憶数である4回の可変表示、つまり、997回目〜1000回目の可変表示)に亘って、新たに発生した保留記憶を対象としての先読予告演出を実行しないようにしてもよい。特に、第2特別図柄の可変表示を第1特別図柄の可変表示よりも優先して実行するパチンコ遊技機1においては、1000回目の可変表示が終了した時点で第1特別図柄の保留記憶が複数存在(最大で4個存在)したとしても、遊技状態が時短状態に制御されることによって第2特別図柄の可変表示が第1特別図柄の可変表示よりも優先して実行されるので、これら第1特別図柄の保留記憶にもとづく可変表示が長期間に亘って実行されない状態が発生し得る。つまり、通常状態における997回目〜1000回目の可変表示中に発生した保留記憶(主に第1特別図柄の保留記憶)を対象に先読予告演出を実行しないようにすることで、遊技状態が時短状態に制御されたことにより第2特別図柄の可変表示が第1特別図柄の可変表示よりも優先して実行されることによる先読予告演出の処理の複雑化を防ぐことができる。
また、通常状態の可変表示に基づいて大当り遊技状態に制御される場合よりも時短状態の可変表示に基づいて大当り遊技状態に制御される場合の方が高い割合で遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御される(例えば、通常状態では主に第1特別図柄の可変表示が実行される一方で時短状態では主に第2特別図柄の可変表示が実行され、第1特別図柄の可変表示に基づいて大当り遊技状態に制御される場合よりも第2特別図柄の可変表示に基づいて大当り遊技状態に制御される場合の方が確変大当りの大当り遊技状態やラウンド数の多い大当り遊技状態に制御される割合が高い)パチンコ遊技機1において時短天井機能として時短状態に制御可能とする場合は、可変表示回数が所定回数に到達する直前の可変表示(例えば、通常状態における991回目〜1000回目の可変表示)に亘って、可変表示中に大当り期待度が高い演出の実行を制限する(例えば、大当り期待度の高い演出の実行割合を低下させる、または、大当り期待度の高い演出を実行しない)ようにしてもよい。このようにすることで、可変表示回数が所定回数に到達する直前の可変表示中において大当り期待度が高い演出が実行されることによって、大当り遊技状態に制御されることにより時短天井機能として時短状態に制御される場合よりも却って不利になってしまうと遊技者に認識されてしまう虞を抑制することができる。
更に、上述したように、通常状態の可変表示に基づいて大当り遊技状態に制御される場合よりも時短状態の可変表示に基づいて大当り遊技状態に制御される場合の方が高い割合で遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御されるパチンコ遊技機1において時短天井機能として時短状態に制御可能とする場合は、可変表示回数が所定回数に到達する直前の可変表示(例えば、通常状態における991回目〜1000回目の可変表示)に亘って、専用の変動パターン判定テーブルを選択して変動パターンを決定する等することで、スーパーリーチの変動パターンにて可変表示が実行されない(スーパーリーチのリーチ演出(特定演出)が実行されない)ようにしてもよい。また、可変表示回数が所定回数に到達する直前の可変表示においては、スーパーリーチの変動パターンにて可変表示を実行可能であるが、該スーパーリーチの変動パターンでの可変表示中(特にスーパーリーチのリーチ演出中)に前記特徴部213SGに記載したようなチャンスアップ演出(特別演出)が実行されないようにしてもよい。このようにすることで、可変表示回数が所定回数に到達する直前の可変表示中において大当り期待度が非リーチやノーマルリーチの変動パターンよりも高いスーパーリーチの変動パターンにて可変表示が実行されることによって、大当り遊技状態に制御されることにより時短天井機能として時短状態に制御される場合よりも却って不利になってしまうと遊技者に認識されてしまう虞を抑制することができる。
逆に、上述したように、通常状態の可変表示に基づいて大当り遊技状態に制御される場合よりも時短状態の可変表示に基づいて大当り遊技状態に制御される場合の方が高い割合で遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御されるパチンコ遊技機1において時短天井機能として時短状態に制御可能とする場合は、可変表示回数が所定回数に到達する直前の可変表示(例えば、通常状態における991回目〜1000回目の可変表示)に亘って、専用の変動パターン判定テーブルを選択して変動パターンを決定する等することで、可変表示回数が所定回数に到達する直前の可変表示以外である場合よりも高い割合でスーパーリーチの変動パターンにて可変表示が実行される(スーパーリーチのリーチ演出(特定演出)が高い割合で実行される)ようにしてもよいし、スーパーリーチの変動パターンでの可変表示中(特にスーパーリーチのリーチ演出中)に、可変表示回数が所定回数に到達する直前の可変表示以外である場合よりも高い割合で前記特徴部213SGに記載したようなチャンスアップ演出(特別演出)が実行されるようにしてもよい。このようにすることで、可変表示回数が所定回数に到達する直前の可変表示中において大当り期待度が高い演出(スーパーリーチのリーチ演出やチャンスアップ演出)が高頻度で実行されることになるので、可変表示回数が所定回数に到達して時短天井機能として時短状態に制御されるか否か(可変表示結果が大当りとなることにより却って遊技者にとって不利となってしまうか否か)に対して遊技者を一層注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記特徴部213SGでは、図11−18及び図11−19に示すように、楽曲Bの第1パートを音量V1で継続的に出力する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく楽曲Bの第1パートとしては、楽曲の進行(リーチ演出前半部の進行)に応じて音量を音量V1から音量V2に向けて漸次大きくしていってもよい。また、該第1パートの音量の上昇に併せて、スピーカ8L、8Rからの第1パートの出力速度を変化させていく(低速化させていく)ようにしてもよい。このようにすることで、第1パートの終了から無音期間を挟んで楽曲Bの第2パートへの移行を効果的に演出することができる。
尚、本明細書では、本発明として複数の特徴部と変形例とを開示したが、パチンコ遊技機1への適用形態としては、これら複数の特徴部と変形例のうちのいくつかを組み合わせて適用してもよいし、複数の特徴部と変形例のうちの1の特徴部或いは変形例のみを適用してもよい。
尚、遊技が可能な遊技機とは、少なくとも所定の遊技を行うことが可能なものであればよく、パチンコ遊技機に限らず、スロットマシンや一般ゲーム機であってもよい。