本明細書は、次のような遊技機に係る発明と発明が解決しようとする課題についても開示している。
<第1課題>
従来、この種の遊技機として、例えば、始動口への入球に基づく図柄の抽選の結果が遊技者にとって有利な遊技状態となる組み合わせで揃う結果となる場合に、遊技者にとって有利な遊技状態に移行する遊技機がある。遊技者にとって有利な遊技状態としては、例えば、大入賞口が所定回数開放される大当たりラウンド遊技や、大当たりラウンド遊技の終了後の抽選の結果が大当たり遊技状態となる確率が高まる確変状態などがあることも知られている(例えば、特開2005−253952号公報(第46頁、図40,41))。
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の遊技機は、いずれの有利な遊技状態となるかが図柄の組み合わせによって決まる場合は、遊技者にとって有利な遊技状態への移行に関する遊技の興趣性をこれ以上向上させることが難しいという問題がある。
下記(A0)に係る発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、遊技者にとって有利な遊技状態への移行に関する興趣性を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
下記(A0)に係る発明はこのような目的を達成するために次のような構成をとる。
(A0) 発射手段によって発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を流下する遊技球が所定領域を通過することで遊技者に有利な有利遊技状態へと移行可能な有利遊技状態移行手段と、
前記遊技領域を流下する遊技球が特定領域を通過することで遊技者に有利な特定遊技状態へ移行させる特定遊技状態移行手段と、
前記所定領域の通過箇所に応じて前記特定領域への通過率が異なることを特徴とする遊技機。
前記(A0)に記載の遊技機によれば、有利遊技状態移行手段は、遊技領域を流下する遊技球が所定領域を通過することで、遊技状態を遊技者に有利な有利遊技状態へと移行可能とする。特定遊技状態移行手段は、遊技領域を流下する遊技球が特定領域を通過することで、遊技状態を遊技者に有利な特定遊技状態へ移行する。これにより、所定領域の通過箇所に応じて特定領域への通過率が異なるので、所定領域の通過箇所がどこであるかによって特定領域への通過し易さを遊技者に認識させることができる。また、特定領域に遊技球を通過させることができれば、遊技者は、自力で特定領域へ遊技球を通過させたかのような自力感を得ることができる。その結果、遊技者にとって有利な遊技状態への移行に関する興趣性を向上させることができる遊技機を提供することができる。
なお、有利遊技状態移行手段は、遊技領域を流下する遊技球が所定領域を通過することで、遊技者に有利な有利遊技状態へと移行させることと、遊技者に有利な有利遊技状態へと移行させないこととが可能であってもよい。これにより、遊技領域を流下する遊技球の所定領域の通過をさらに注目させることができる。
(A1) 前記遊技領域を通過した遊技球が通過する前記所定領域の通過箇所に応じて有利度の異なる該有利遊技状態のうちいずれかに移行する(A0)に記載の遊技機。
前記(A1)に記載の遊技機によれば、所定領域を通過することで移行する有利遊技状態の有利度が遊技領域を通過した遊技球の通過箇所に応じて異なるので、所定領域を通過する遊技球の動きに対して注目を集めることができる。
(A2) 前記遊技領域を通過した遊技球が前記所定領域の特定部を通過した場合、前記特定領域を通過しやすいように構成されている前記(A0)または(A1)に記載の遊技機。
前記(A2)に記載の遊技機によれば、遊技球が特定領域を通過しやすくなるかどうかは、遊技領域を通過した遊技球が所定領域の特定部を通過するかどうかにかかっているので、所定領域の特定部を通過するかどうかという遊技球の動きに対して注目を集めることができる。
(A3) 前記遊技領域を通過した遊技球が前記特定部を通過した場合、同じ強度で遊技球が発射されるよう操作されたとしても、複数の前記有利遊技状態のうち有利度の高い有利遊技状態へ移行する前記(A2)に記載の遊技機。
前記(A3)に記載の遊技機によれば、複数の有利遊技状態のうち有利度が高い有利遊技状態へ移行するかどうかは、遊技領域を通過した遊技球が所定領域の特定部を通過するかどうかにかかっているので、所定領域の特定部を通過するかどうかという遊技球の動きに対して注目を集めることができる。また、特定部を通過させる時と、有利遊技状態へ移行させる時とで同じ強度で遊技球が発射されるよう操作すればよいので、遊技者の操作負担が軽減される。
なお、遊技領域を通過した遊技球が特定部を通過した場合、同じ強度で遊技球が発射されるよう操作されたとしても、複数の有利遊技状態のうち有利度の高い有利遊技状態へ移行するだけでなく、特定領域を通過しやすいように構成されていてもよい。特定部を通過させる時と、特定領域を通過させる時と、有利遊技状態へ移行させる時とで同じ強度で遊技球が発射されるよう操作すればよいので、さらに遊技者の操作負担が軽減される。
(A4) 前記所定領域を遊技球が通過した場合に前記複数の有利遊技状態のうちいずれの有利遊技状態となるか抽選する第1抽選手段を設けた(A0)から(A3)に記載の遊技機。
前記(A4)に記載の遊技機によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に複数の有利遊技状態のうちいずれの有利遊技状態となるかは、第1抽選手段による抽選の結果によって決まるので、遊技球が所定領域を通過してから第1抽選手段による抽選の結果が出るまでの間、より有利な遊技状態となることを期待させることができる。
(A5) 前記所定領域において、前記遊技領域を通過した遊技球が、前記特定部を通過することを容易とするか否か、または、前記特定部を通過することを可能とするか否か、が決定される抽選をする第2抽選手段を備えた(A0)から(A4)に記載の遊技機。
前記(A5)に記載の遊技機によれば、遊技領域を通過した遊技球が、特定部を通過することを容易とするか否か、または、特定部を通過することを可能とするか否かは、第2抽選手段による抽選の結果によって決まるので、構造を変えることなく遊技領域を通過した遊技球が、特定部を通過することを容易とするか否か、または、特定部を通過することを可能とするか否かを変えることができる。
<第2課題>
従来、この種の遊技機として、例えば、始動口への入球に基づく図柄の抽選の結果が遊技者にとって有利な遊技状態となる組み合わせで揃う結果となる場合に、遊技者にとって有利な遊技状態に移行する遊技機がある。遊技者にとって有利な遊技状態としては、例えば、大入賞口が所定回数開放される大当たりラウンド遊技や、大当たりラウンド遊技の終了後の抽選の結果が大当たり遊技状態となる確率が高まる確変状態などがあることも知られている(例えば、特開2005−253952号公報(第46頁、図40,41))。
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の遊技機は、いずれの有利な遊技状態となるかが図柄の組み合わせによって決まる場合は、遊技者にとって有利な遊技状態への移行に関する遊技者の興趣性をこれ以上向上させることが難しいという問題がある。
下記(B0)に係る発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、遊技者にとって有利な遊技状態への移行に関する興趣性を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
下記(B0)に係る発明はこのような目的を達成するために次のような構成をとる。
(B0) 発射手段によって発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を流下する遊技球が所定領域を通過することで遊技者に有利な有利遊技状態へと移行可能な有利遊技状態移行手段と、
前記遊技領域を流下する遊技球が特定領域を通過することで遊技者に有利な特定遊技状態へ移行させる特定遊技状態移行手段と、
所定の条件が成立することで前記特定領域を変化させる制御手段とを備えた遊技機。
(B0)に記載の遊技機において、有利遊技状態移行手段は、遊技領域を流下する遊技球が所定領域を通過することで、遊技状態を遊技者に有利な有利遊技状態へと移行可能とする。特定遊技状態移行手段は、遊技領域を流下する遊技球が特定領域を通過することで、遊技状態を遊技者に有利な特定遊技状態へ移行する。制御手段は、所定の条件が成立することで特定領域を変化させる。つまり、有利遊技状態および特定遊技状態に移行させるかどうかが図柄の組み合わせのみによって決定される構成ではなく、また、特定領域を変化させる契機として成立させる所定の条件によって、様々な態様で特定領域への通過しやすさを変えることができるので、遊技者にとって有利な遊技状態への移行に関する興趣性を向上させることができる。
上記(B0)に記載の遊技機の具体例は、後述する実施例1,実施例4,実施例5に記載される。
(B1) 前記遊技領域を流下する遊技球が第1通過部を通過することで時間の計測を開始する第1計測手段と、を備え、
前記制御手段は、前記第1計測手段が所定の時間を計測する場合に前記特定領域の変化を開始させるように制御可能とする前記(B0)に記載の遊技機。
前記(B1)に記載の遊技機によれば、遊技領域を流下する遊技球が第1通過部を通過することによって第1計測手段が時間の計測を開始し、第1計測手段が所定の時間を計測する場合に、制御手段は、特定領域の変化を開始させるように制御可能とする。したがって、遊技球が特定領域に到達するタイミングで、特定領域の変化が特定領域に遊技球の通過を許容する範囲内であるかどうかというドキドキ感を遊技者に与えることができる。
上記(B1)に記載の遊技機の具体例は、後述する実施例1,実施例4に記載される。
(B2) 前記遊技領域を流下する遊技球が第2通過部を通過することで時間の計測を開始する第2計測手段と、を備え、
前記制御手段は、前記第2計測手段が特定の時間を計測した場合に前記特定領域に遊技球が入球できないように制御可能とする前記(B0)または(B1)に記載の遊技機。
前記(B2)に記載の遊技機によれば、遊技領域を流下する遊技球が第2通過部を通過することによって第2計測手段が時間の計測を開始し、第2計測手段が特定の時間を計測した場合に制御手段が特定領域に遊技球が入球できないように制御可能とする。したがって、第2通過部を通過してから特定の時間を経過するまでに特定領域に遊技球を入球させなければならないというドキドキ感を遊技者に与えることができる。
上記(B2)に記載の遊技機の具体例は、後述する実施例1に記載される。
(B3) 前記第2通過部は、前記所定領域の上流側に設けられている前記(B0)から(B2)に記載の遊技機。
前記(B3)に記載の遊技機によれば、第2通過部が所定領域の上流側に設けられているので、第2通過部に遊技球を通過させた後、所定領域と特定領域とに遊技球を通過させる必要がある。したがって、第2通過部を通過してから所定の時間を経過するまでに所定領域に遊技球を通過させて、特定領域にも遊技球を通過させなければならないというドキドキ感を遊技者に与えることができる。
上記(B3)に記載の遊技機の具体例は、後述する実施例1に記載される。
(B4) 前記第1通過部は、前記所定領域に設けられている前記(B0)から(B3)に記載の遊技機。
前記(B4)に記載の遊技機によれば、第1通過部が所定領域に設けられているので、遊技球が所定領域を通過してから第1計測手段によって計測される所定の時間が経過したタイミングで特定領域の変化が開始される。したがって、遊技球が所定領域を通過した後、特定領域の変化が特定領域に遊技球の通過を許容する範囲内である時間内に、特定領域に遊技球を通過させなければならないというドキドキ感を遊技者に与えることができる。
また、第2通過部が所定領域の上流側に設けられており、第1通過部が所定領域に設けられている場合は、第2通過部を通過してから第2計測手段によって計測される所定の時間を経過するまでに所定領域に遊技球を通過させて、特定領域にも遊技球を通過させなければならないという制限の下で、遊技球が所定領域を通過してから特定領域の変化が特定領域に遊技球の通過を許容する範囲内である時間内に、特定領域に遊技球を通過させなければならない、という二重のドキドキ感を遊技者に与えることができる。
(B5) 前記所定領域の通過箇所に応じて、前記第2計測手段が計測する前記所定の時間が異なるように設けられている前記(B0)から(B4)に記載の遊技機。
前記(B5)に記載の遊技機によれば、所定領域の通過箇所に応じて、特定領域に遊技球が入球できなくなるまでの時間が異なるので、所定領域の通過箇所がどこかによって、特定領域への通過率を変えることができる。また、遊技球が所定領域のうちどの通過箇所を通過するか、というドキドキ感を遊技者に与えることができる。
(B6) 前記所定領域と前記特定領域との間に遊技球の流下速度を低減させる第1遅延手段を備える前記(B0)から(B6)に記載の遊技機。
前記(B6)に記載の遊技機によれば、遊技球が所定領域を通過してから特定領域に到達するまでに時間がかかるので、所定領域を通過してから特定領域を通過するまでに、特定領域に遊技球が入球出来なくなる時間になるのではないかというドキドキ感や、遊技球が所定領域を通過してから特定領域の変化が特定領域に遊技球の通過を許容されない時間になるのではないかというドキドキ感を、遊技者に与えることができる。
(B7) 前記第2通過部と前記所定領域の間に遊技球の流下速度を低下させる第2遅延手段とを備える前記(B0)から(B6)に記載の遊技機。
前記(B7)に記載の遊技機によれば、遊技球が第2通過部を通過してから所定領域に到達するまでに時間がかかるので、特定領域に遊技球が入球出来なくなる時間までに残された時間が短くなるのではないかというドキドキ感や、遊技球が所定領域を通過してから特定領域の変化が特定領域に遊技球の通過を許容される範囲内である時間が短くなるのではないか、というドキドキ感を遊技者に与えることができる。
(B8) 前記遊技球を流下する遊技球が入球可能な入球部と、
前記入球部への入球に基づいて表示部で図柄を変動させる図柄変動表示手段と、
前記図柄変動表示手段で特定の図柄の組み合わせに応じて、前記所定の時間が決定される前記(B0)から(B4)まで、または、前記(B6),(B7)に記載の遊技機。
前記(B8)に記載の遊技機によれば、入球部への入球に基づく図柄変動表示の結果である特定の図柄の組み合わせに応じて、第1計測手段によって計測される所定の時間および第2計測手段によって計測される所定の時間が決定される。したがって、特定の図柄の組み合わせによって、その後、特定領域への遊技球の入球させさすさ、すなわち、有利な遊技状態への移行し易さを遊技者に知らせることができる。
(B9) 前記特定の組み合わせが表示された場合に、所定の時間の計測を開始する第3計測手段を備え、
前記第3計測手段が前記所定の時間を計測した場合、遊技球が前記所定領域および前記特定領域を通過できないように構成されている前記(B0)から(B8)に記載の遊技機。
前記(B9)に記載の遊技機によれば、特定の組み合わせが表示されてから所定の時間が計測されるまでに所定領域および特定領域に遊技球を通過させなければならない、というドキドキ感を遊技者に与えることができる。
(B10) 遊技球が前記特定領域へ入球可能状態または入球した際に前記特定遊技状態へ移行する状態であることを報知しない前記(B0)から(B9)に記載の遊技機。
前記(B10)に記載の遊技機によれば、遊技者が知らないまま特定領域への入球に基づく特定遊技状態へ移行することができる。
<第3課題>
従来、この種の遊技機として、例えば、始動口への入球に基づく図柄の抽選の結果が遊技者にとって有利な遊技状態となる組み合わせで揃う結果となる場合に、遊技者にとって有利な遊技状態に移行する遊技機がある。遊技者にとって有利な遊技状態としては、例えば、大入賞口が所定回数開放される大当たりラウンド遊技や、大当たりラウンド遊技の終了後の抽選の結果が大当たり遊技状態となる確率が高まる確変状態などがあることも知られている(例えば、特開2005−253952号公報(第46頁、図40,41))。
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の遊技機は、いずれの有利な遊技状態となるかが図柄の組み合わせによって決まる場合は、遊技者にとって有利な遊技状態への移行に関する遊技の興趣性をこれ以上向上させることが難しいという問題がある。
下記(C0)に係る発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、遊技者にとって有利な遊技状態への移行に関する興趣性を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
下記(C0)に係る発明はこのような目的を達成するために次のような構成をとる。
(C0) 発射手段によって発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を流下する遊技球が通過可能な通過部と、
前記遊技領域を流下する遊技球が所定領域を通過することで遊技者に有利な有利遊技状態へと移行可能な有利遊技状態移行手段と、
前記遊技領域を流下する遊技球が特定領域を通過することで、前記有利遊技状態の終了後に、遊技者に有利な特定遊技状態へ移行させる特定遊技状態移行手段と、
前記通過部を通過した遊技球は、少なくとも前記所定領域を通過することが可能となる構成であることを特徴とする遊技機。
前記(C0)に記載の遊技機によれば、有利遊技状態移行手段は、遊技領域を流下する遊技球が所定領域を通過することで、遊技状態を遊技者に有利な有利遊技状態へと移行可能とする。特定遊技状態移行手段は、遊技領域を流下する遊技球が特定領域を通過することで、有利遊技状態の終了後に、遊技者に有利な特定遊技状態へ移行する。これにより、通路部を通過した遊技球が所定領域を通過するという正しい通過手順でないと、有利遊技状態へ移行させることもできない。したがって、遊技者にとって有利な遊技状態への移行に遊技者の操作技量を加味することで、遊技球が遊技領域のどこを通過したかという遊技球の動きに対しても注目させることができ、遊技者にとって有利な遊技状態への移行に関する興趣性を向上させることができる。
(C1) 前記所定領域を通過した遊技球は、前記特定領域を通過可能な構成であることを特徴とした前記(C0)に記載の遊技機。
前記(C1)に記載の遊技機によれば、所定領域を通過した遊技球が特定領域を通過するか否かに応じて特定遊技状態への移行が決定されるので、複雑なプログラムを必要とすることなく遊技者にとって有利な特定遊技状態への移行を決定することができ、遊技者にとって有利な遊技状態への移行に関する興趣性を向上させることができる。
また、遊技球が通過部を通過した後に遊技球が特定領域を通過するか否か、遊技球が所定領域を通過した後、遊技球が特定領域を通過するか否かという遊技球の動きに対して注目が集まるので、遊技球の動きに対する興趣を向上させることができる。
(C2) 前記遊技領域を流下する遊技球が、前記通過部を通過することなく前記所定領域を通過した場合、前記有利遊技状態へ状態移行しないように制御することを特徴とする前記(0)に記載の遊技機。
前記(C2)に記載の遊技機によれば、所定入球部を遊技球が通過したとしても、正しい通過順でないと有利遊技状態に移行しないとすることで、不正な操作や行為またはイレギュラーによって有利遊技状態へ移行することを低減できる。
(C3) 前記遊技領域を流下する遊技球が、前記通過部を通過することなく前記特定領域を通過した場合、前記特定遊技状態へ状態移行しないように制御することを特徴とする前記(C0)から(C2)に記載の遊技機。
前記(C3)に記載の遊技機によれば、特定領域を遊技球が通過したとしても、正しい通過順でないと特定領域に移行しないとすることで、不正な操作や行為またはイレギュラーによって特定遊技状態へ移行することを低減できる。
(C4) 前記遊技領域を流下する遊技球が、前記所定領域を通過することなく前記特定領域を通過した場合、前記特定遊技状態へ状態移行しないように制御することを特徴とする前記(C0)から(C3)に記載の遊技機。
前記(C4)に記載の遊技機によれば、特定領域を遊技球が通過したとしても、正しい通過順でないと特定領域に移行しないとすることで、不正な操作や行為またはイレギュラーによって特定遊技状態へ移行することを低減できる。
(C5) 前記遊技領域を通過した遊技球が通過する前記所定領域の通過箇所に応じて有利度の異なる該有利遊技状態のうちいずれかに移行することを特徴とする前記(C0)から(C4)に記載の遊技機。
前記(C5)に記載の遊技機によれば、所定領域を通過することで移行する有利遊技状態の有利度が遊技領域を通過した遊技球の通過箇所に応じて異なるので、所定領域を通過する遊技球の動きに対して注目を集めることができる。
(C6)前記所定領域を通過した遊技球が通過する前記所定領域の通過箇所に応じ前記特定領域への通過率が異なるように構成されていることを特徴とする前記(C0)から(C2)、(C5)に記載の遊技機。
前記(C6)に記載の遊技機によれば、特定遊技状態を発生させる契機となる特定領域への通過率が所定領域を通過した遊技球の通過箇所に応じて異なるので、所定領域を通過する遊技球の動きに対して注目を集めることができる。
(C7) 前記遊技領域を通過した遊技球が通過可能な所定部と、
前記所定部を通過することに基づいて自身に遊技球が入球容易な開状態に可変可能な可変手段とを備え、
前記可変手段が前記開状態である場合、前記所定領域を通過しなかった遊技球が入球可能となっていることを特徴とする前記(C0)から(C6)に記載の遊技機。
前記(C7)に記載の遊技機によれば、遊技球が所定領域を通過しなかった場合でも、遊技球が所定部に通過していれば、入球容易な開状態に可変する可変手段に、所定領域を通過しなかった遊技球が入球し易くなるので、遊技者の負担を減らすことができる。
<第4課題>
従来、この種の遊技機として、例えば、遊技者の操作を行う前の所定のタイミングで遊技者の操作を促すように、例えば所定の画像を表示装置に表示するなどの操作演出を実行するものがある(例えば、特開2006−81588号公報(第45頁、図40))。
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の遊技機は、遊技者の操作を促す操作演出に関する興趣性をこれ以上向上させることが難しいという問題がある。
下記(D0)に係る発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、遊技者の操作を促す操作演出に関する興趣性を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
下記(D0)に係る発明はこのような目的を達成するために次のような構成をとる。
(D0) 所定条件の成立を契機として、遊技者の操作を促す所定の演出を行うか否かを決定可能な抽選を行う抽選手段と、
前記抽選の結果、所定の演出を行うと決定された場合に、所定の実行条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定の結果、所定の実行条件を満たすと判定された場合に、遊技者の操作に関する時間の経過を示しながら遊技者の操作を促す前記所定の演出を実行する実行手段と、を備えることを特徴とする遊技機。
前記(D0)に記載の遊技機によれば、抽選手段は、所定条件の成立を契機として、遊技者の操作を促す所定の演出を行うか否かを決定可能な抽選を行う。判定手段は、抽選の結果、所定の演出を行うと決定された場合に、所定の実行条件を満たすか否かを判定する。実行手段は、判定の結果、所定の実行条件を満たすと判定された場合に、所定の演出として、時間の経過を示しながら遊技者の操作を促す経時的操作演出を実行する。これにより、遊技者は、操作に関する時間の経過が示されることでドキドキ感を与えられるので、遊技者の操作を促す操作演出に関する興趣性を向上させることができる。
(D1) 前記実行手段は、前記所定の演出を実行する場合に、該所定の演出によって促される操作が行われることで特定の演出が行われることへの期待度を遊技者に示すことを特徴とする前記(D0)に記載の遊技機。
前記(D1)に記載の遊技機によれば、実行手段は、所定の演出を実行する場合に、該所定の演出によって促される操作が行われることで特定の演出が行われることへの期待度を遊技者に示す。これにより、遊技者は、その操作を行うことで特定の演出を受け取ることができるかどうかの期待感も与えられるので、遊技者の操作を促す操作演出に関する興趣性を向上させることができる。
なお、所定の演出によって促される操作が行われることで実行される特定の演出は、遊技者にとって好ましい演出である。例えば、遊技価値もしくは遊技価値とは異なる遊技者にとって好ましい価値を得られることもしくは得られる可能性があることを明示的もしくは暗示的に示す演出である。当該価値が得られる可能性の高低が分けるように段階的に示してもよい。
(D2) 前記実行手段は、前記所定の演出によって促された操作が行われたことで、遊技者の操作に関する時間の経過を示しながら遊技者の操作を促す第2の演出を実行することを特徴とする前記(D0)または(D1)に記載の遊技機。
前記(D2)に記載の遊技機によれば、実行手段は、所定の演出によって促された操作が行われたことで、遊技者の操作に関する時間の経過を示しながら遊技者の操作を促す第2の演出を実行する。これにより、遊技者は、操作に関する時間の経過が連続的に示されることでドキドキ感を連続的に与えられるので、遊技者の操作を促す操作演出に関する興趣性を向上させることができる。
(D3) 前記所定の演出によって促された操作が行われたことで、遊技者の操作に関する時間の経過を示しながら遊技者の操作を促す第2の演出を実行するか否かの第2の抽選を行う第2抽選手段を備え、
前記実行手段は、第2の抽選の結果、前記第2の演出を実行することが決定された場合に前記第2の演出を実行することを特徴とする前記(D0)または(D1)に記載の遊技機。
前記(D3)に記載の遊技機によれば、第2抽選手段は、所定の演出によって促された操作が行われたことで、遊技者の操作に関する時間の経過を示しながら遊技者の操作を促す第2の演出を実行するか否かの第2の抽選を行う。実行手段は、第2の抽選の結果、第2の演出を実行することが決定された場合に第2の演出を実行する。これにより、遊技者は、第2の抽選の結果が第2の演出を実行する結果であった場合に限って、操作に関する時間の経過が連続的に示されることでドキドキ感を連続的に与えられるので、遊技者の操作を促す操作演出に関する興趣性を向上させることができる。
(D4) 前記実行手段は、前記所定の演出によって促された操作が行われなかった場合、前記特定の演出とは異なる別の演出を実行する前記(D0)から(D3)に記載の遊技機。
前記(D4)に記載の遊技機によれば、実行手段は、所定の演出によって促された操作が行われなかった場合、特定の演出とは異なる別の演出を実行する。これにより、遊技者は、別の演出ではなく特定の演出を受け取ろうするため、操作に関する時間の経過が示されることでより大きなドキドキ感を与えられるので、遊技者の操作を促す操作演出に関する興趣性を向上させることができる。
なお、所定の演出によって促される操作が行なかった場合に実行される別の演出は、遊技者にとって好ましくない演出である。例えば、遊技価値を得られなかったことを示す演出や、遊技価値とは異なる遊技者にとって好ましい価値を得られなかったことを示す演出である。
<第5課題>
従来、この種の遊技機として、例えば、始動口への入球に基づく図柄の抽選の結果が遊技者にとって有利な遊技状態となる組み合わせで揃う結果となる場合に、遊技者にとって有利な遊技状態に移行する遊技機がある。この遊技者にとって有利な遊技状態において、特定領域に遊技球が入球することで遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行される遊技機があることも知られている(例えば、特開2005−253952号公報(第46頁、図40,41))。
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の遊技機は、特定領域を遊技球が入球可能な状態のままであると特定領域に対する不正行為が行われ易くなるという問題がある。
下記(E0)に係る発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、好適に特定領域に対する不正行為が行われにくくする遊技機を提供することを目的とする。
下記(E0)に係る発明はこのような目的を達成するために次のような構成をとる。
(E0) 発射手段によって発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を流下する遊技球が所定領域を通過することで遊技者に有利な有利遊技状態へと移行可能な有利遊技状態移行手段と、
前記遊技領域を流下する遊技球が特定領域を通過することで遊技者に有利な特定遊技状態へ移行させる特定遊技状態移行手段と、
前記有利遊技状態は、少なくとも、
前記特定領域が遊技球を入球し易い開状態と遊技球を入球し難い閉状態とに変化されることで当該特定領域に遊技球を入球し易い第1の期間と、
前記特定領域が遊技球を入球し難い閉状態とされる第2の期間と、を含み、
前記第2の期間において、前記特定領域に遊技球を通過させる遊技に関する情報を報知する報知手段を備えることを特徴とする遊技機。
前記(E0)に記載の遊技機によれば、有利遊技状態は、少なくとも、特定領域が遊技球を入球し易い開状態と遊技球を入球し難い閉状態とに変化されることで当該特定領域に遊技球を入球し易い第1の期間と、特定領域が遊技球を入球し難い閉状態とされる第2の期間と、を含む。これにより、有利遊技状態が第1の期間だけで構成される場合に比べて、第2の期間が設けられている分だけ、特定領域が入球可能となる期間が短くなるため、特定領域に対する不正行為を行われにくくすることができる。また、報知手段は、第2の期間において、特定領域に遊技球を通過させる遊技に関する情報を報知する。これにより、第2の期間において特定領域に遊技球を通過させる遊技に関する情報が報知されるので、有利遊技状態に第2の期間を設けても特定領域に入球する可能性が無くなったものと遊技者に誤認されるおそれが低減され、特定領域への入球を見逃してしまうおそれも低減される。したがって、好適に特定領域に対する不正行為を低減することができる。
(E1) 前記有利遊技状態は、
前記第1の期間と、
前記第1の期間の後に発生する前記第2の期間と、
前記第2の期間の後に発生する、前記特定領域が遊技球を入球し易い開状態と遊技球を入球し難い閉状態とに変化されることで当該特定領域に遊技球を入球し易い前記第1の期間と、を含み、
前記報知手段は、前記第2の期間において、前記第1の期間に入った場合に発生する前記特定領域に遊技球を通過させる遊技に関する情報を報知することを特徴とする前記(E0)に記載の遊技機。
前記(E1)に記載の遊技機によれば、有利遊技状態は、第1の期間と、第1の期間の後に発生する第2の期間と、第2の期間の後に発生する、特定領域が遊技球を入球し易い開状態と遊技球を入球し難い閉状態とに変化されることで当該特定領域に遊技球を入球し易い第1の期間と、を有するので、第2の期間を設けることによって特定領域に遊技球を通過させる機会が少なくなることを低減することができる。報知手段は、第2の期間において、この第1の期間に入った場合に発生する特定領域に遊技球を通過させる遊技に関する情報を報知する。これにより、遊技者は、再び特定領域に遊技球を入球し易い期間に入ると認識できるので、有利遊技状態に第2の期間を設けても特定領域に入球する可能性が無くなったものと遊技者に誤認されるおそれがさらに低減され、特定領域への入球を見逃してしまうおそれもさらに低減される。
(E2) 前記特定領域に遊技球を通過させる遊技に関する情報は、当該遊技において前記特定領域に遊技球を通過させる遊技者の操作を促す情報であることを特徴とする前記(E0)または(E1)に記載の遊技機。
前記(E2)に記載の遊技機によれば、特定領域に遊技球を通過させる遊技に関する情報は、当該遊技において前記特定領域に遊技球を通過させる遊技者の操作を促す情報である。これにより、遊技者は、第2の期間中であっても当該情報によって当該遊技において特定領域に遊技球を通過させる操作が必要であることを認識できるので、第2の期間において遊技者が操作をやめてしまうような不利益を生じにくくすることができる。
実施例1のパチンコ機を、図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の実施例1のパチンコ機10の正面図である。図2は、パチンコ機10の背面図である。図3は、遊技盤30の正面図である。図4は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。図5は、(a)は第3図柄表示装置42の表示内容を示し、(b)は保留表示を示す説明図である。
なお、以下の実施例において特に断りのない限り、上下左右及び前後(あるいは奥、手前)の方向は、遊技盤を正面から見た状態、すなわち遊技盤の正面視を基準にして説明する。
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成し遊技場(ホール)の遊技島に固定される外枠11と、この外枠11の一側部(例えば正面視における左側部)を開閉軸J1として外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12と、この内枠12の一側部(例えば正面視における左側部)を開閉軸J2として内枠12に対して開閉自在に取り付けられる前面枠セット14とを備えている。
外枠11は、木製の板材により全体として正面視で矩形状に構成され、小ネジ等の離脱可能な締結具により各板材が組み付けられている。本実施の形態では、例えば、外枠11の上下方向の外寸は809mm(内寸771mm)、左右方向の外寸は518mm(内寸480mm)としている。なお、外枠11は、樹脂やアルミニウム等の軽金属などにより構成されていてもよい。
内枠12は、大別すると、その外形を形成する主要部材としての樹脂ベース12aと、この樹脂ベース12aに取り付けられる遊技盤30とを備えている。また、内枠12は、図1に示すように、樹脂ベース12aの前面側で片開き自在な前面枠セット14を備えている。
ここで、もう少し詳細に前面枠セット14について説明する。
前面枠セット14は、図1に示すように、それを正面視すると、最下部に位置する下皿部13と、この下皿部13の上側に位置する上皿部21と、この上皿部21の上側に位置するガラス枠部23とに大別される。
これらの下皿部13、上皿部21、ガラス枠部23を、前面枠セット14の樹脂成形部品であるベース板体(図示省略)の前面側各箇所にそれぞれ取り付けることで、前面枠セット14が構成されている。
下皿部13は、図1に示すように、下皿15を形成する部品とその部品を囲う部品等とが一体化された部品であり、前面枠セット14の最下部箇所に位置するように、ネジ等の締結具によりベース板体(図示省略)の正面視で最下部箇所に固定されている。この下皿部13は、その前面側に、下皿15と球抜きレバー17とを備えている。
球受皿としての下皿15は、図1に示すように、当該パチンコ機10の正面視で大型立体キャラクタ部25の左側箇所に設けられ、前面枠セット14の横幅半分程度の大きさとしており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能である。球抜きレバー17は、下皿15内の遊技球を抜く(排出する)ためのものであり、この球抜きレバー17を図1で左側に移動させることにより、下皿15の底面の所定箇所(例えば略中央箇所)に形成された円形排出部が開口され、下皿15内に貯留された遊技球を下皿15の底面における開口された円形排出部を通して下方向外部に抜くことができる。
上皿部21は、図1に示すように、上皿19を形成する部品とその部品を囲う部品等とが一体化された部品であり、前面枠セット14の下部箇所(前述の下皿15の上方位置)に位置するように、ネジ等の締結具によりベース板体(図示省略)の正面視で下部箇所に固定されており、遊技球の受皿としての上皿19を備えている。ここで、上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら発射装置229の方へ導出するための球受皿である。
また、上皿部21は、図1に示すように、その上面箇所に、遊技者によって操作される各種の操作ボタンを備えている。これらの操作ボタンとしては、上皿部21の上面箇所における上皿19の球貯留空間に近い箇所に設けられた演出ボタン80と、演出ボタン80の手前側箇所(演出ボタン80よりも遊技者に近い箇所)に横並びに配列された上選択ボタン71、下選択ボタン72、左選択ボタン73、右選択ボタン74(総称する場合は、選択ボタン71〜74)とが挙げられる。押しボタン式以外にも、例えば、レバー式、タッチセンサー式などであってもよい。
ガラス枠部23は、図1に示すように、上皿部21の上側に形成された窓部101と、この窓部101の周囲に設けられた各種の電飾部(第1電飾部300、第2電飾部302及び第3電飾部304)と音出力部24a,24bとを備えている。音出力部24aは、通常の遊技の進行に伴い出力される周波数帯の通常音声を出力するスピーカを備える。
音出力部24は、図1に示すように、前面枠セット14の正面視で上部の左右2箇所に設けられ、その前面枠セット14の内部あるいは背面箇所に設けられたスピーカからの音を出力するための複数個の出力口で形成されている。この出力口は、図1では一部のみ図示し、全体図示を省略している。
詳述すれば、前面枠セット14には、図1に示すように、上皿部21の上側に位置するガラス枠部23の中央箇所に、遊技盤30の遊技領域30a(図3参照)のほとんどを外部から視認することができるよう略縦長楕円形状の窓部101が形成されている。詳しくは、窓部101は、略縦長楕円形状で中央が空洞(開口部101a)となっており、その開口部101aを略縦長楕円形状等のガラス板137で覆うように、図示省略のガラスユニットが前面枠セット14の背面側に取り付けられたものである。このガラスユニットは、二枚のガラス板137を前後方向に近設させて並べた二重ガラス構造としている。なお、窓部101の前記略中央部が直線状になるようにし、ガラス板137もその形状に合わせるようにしてもよい。また、ガラス板137は、ガラスに限定されず、所定の強度がある透明板であればその材質などは問わない。
さらに、ガラス枠部23は、図1に示すように、窓部101の周囲に、第1電飾部300、第2電飾部302及び第3電飾部304を備えている。詳述すれば、前面枠セット14は、図1に示すように、その正面視した状態で窓部101の周囲で左箇所に、LED等を内蔵した第1電飾部300(左側電飾部)を、窓部101の周囲で右箇所に、LED等を内蔵した第2電飾部302(右側電飾部)を、窓部101の周囲で上箇所に、LED等を内蔵した第3電飾部304(上側電飾部)を備えている。これらの電飾部は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。
パチンコ機10では、第1電飾部300、第2電飾部302及び第3電飾部304は、大当たりランプとして機能し、大当たり時に点灯や点滅を行うことにより、大当たり中であることを報知する。その他、パチンコ機10の第1電飾部300及び第2電飾部302には、賞球払出し中に点灯する賞球ランプ105と、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ106とが備えられている。
また、窓部101の周縁で右斜め下箇所には、内枠12の表面や遊技盤30の表面等の一部を視認できるよう透明樹脂からなる小窓107が設けられている。この小窓107の所定箇所を平面状としているので、遊技盤30の右下隅部に貼り付けられた証紙などを、小窓107の当該平面状箇所から機械で好適に読み取ることができる。
また、窓部101の右下方には貸球操作部120が配設されており、貸球操作部120には球貸しボタン121と返却ボタン122とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置された図示しないカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード(例えばプリペイドカード)等を投入した状態で貸球操作部120が操作されると、その操作に応じて遊技球の貸出が行われる。球貸しボタン121は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿19に供給される。返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。なお、貸球操作部120にさらに度数表示部(図示省略)を設けるようにしてもよい。この度数表示部(図示省略)は、カード等の残額情報を表示するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部120が不要となる。故に、貸球操作部120の設置部分に、飾りシール等が付されるようになっている。これにより、カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との貸球操作部の共通化が図れる。
次に、図3を用いて遊技盤30の構成を説明する。遊技盤30は、図3に示すように、正面視で四角形状の木製(例えば、合板)でその左側の両角部が取れたような形状の遊技板30bを備えており、その周縁部(後述するレール51,52の外側部分)が内枠12の樹脂ベース12aの裏側に当接した状態で取り付けられている。この遊技盤30の前面側の略中央部分たる遊技領域30aは、前面枠セット14のベース板体(図示省略)の略楕円形状の図1に示した窓部101のガラス板137を通じて、当該前面枠セット14の前方外側から視認可能である。
また、遊技盤30は、一般入賞口31、可変入賞装置32、特図1用始動入賞装置33a、特図2用始動入賞装置33b、普通図柄用始動口34及び可変表示装置ユニット35を備えている。これらは、遊技盤30における、ルータ加工によって形成された各貫通穴にそれぞれに配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取り付けられている。
特図1用始動入賞装置33aは、遊技球が入球する入球口を開閉する電動役物を有しないいわゆるへそタイプの始動口(スタートチャッカー)である。特図2用始動入賞装置33bは、遊技球が入球する入球口を開閉する電動役物を有するいわゆる電チュータイプの始動口(スタートチャッカー)である。普通図柄用始動口34は、遊技球がゲート(スルーゲート)を通過することを起因として、特図2用始動入賞装置33bの電動役物を所定回数開放させる始動口(スルーチャッカー)である。可変入賞装置32は、特図1始動入賞装置33aおよび特図2始動入賞装置33bの抽選結果に基づいて大入賞口を開閉する電動役物(扉部材)を有する入賞装置である。電動役物の開閉は、図示の回動するタイプに限らず、前後または左右に直線的に進退するタイプであってもよい。
特図1用始動入賞装置33aは、可変表示装置ユニット35の左側に設けられた左側遊技領域30alを流下した遊技球のうち、ステージ部47Bを転動して真上から落下した遊技球を入球可能な始動口である。特図1用始動入賞装置33aの上方には、左側遊技領域30alを流下した遊技球を水平方向に揺動(往復)させるステージ部47Bが設けられている。ステージ部47Bのうち特図1用始動入賞装置33aの真上箇所から落下した遊技球が特図1用始動入賞装置33aに入球する。
特図2用始動入賞装置33bは、可変表示装置ユニット35の右側に設けられた右側遊技領域30arであって、後述する誘導路455から役連ゲート413に誘導されずに排出路458から排出された遊技球が入球可能な位置に設けられて、当該排出路458から排出された遊技球が入球可能な始動口である。特図2用始動入賞装置33bの上方には、普通図柄用始動口34が設けられている。普通図柄用始動口34への通過検出に基づく普通図柄の抽選の結果が当たりである場合に、特図2用始動入賞装置33bの電動役物が開放される。
つまり、特図2用始動入賞装置33bは、特図2用始動入賞装置33bが開状態である場合、役連ゲート413を通過しなかった遊技球が入球可能となっている。このように構成されることで、遊技球が役連ゲート413を通過しなかった場合でも、遊技球が普通図柄用始動口34に通過していれば、入球容易な開状態に可変する特図2用始動入賞装置33bに、役連ゲート413を通過しなかった遊技球が入球し易くなるので、遊技者の負担を減らすことができる。排出路458から排出された遊技球のうち一部の遊技球を普通図柄用始動口34に通過させてもよいし、排出路458から排出された遊技球を全部普通図柄用始動口34に通過させてもよい。
可変入賞装置32は、右側遊技領域30arのうち、特図2用始動入賞装置33bの下流側に設けられている。つまり、可変入賞装置32は、右打ちで入球を狙う位置に配設されている。可変入賞装置32への入球を狙うための右打ち操作は、後述する役連ゲート413の通過や特図2用始動入賞装置33bの入球をさせるための右打ち操作と同じ発射強度で行われる。そのため、役連ゲート413を通過させるための遊技、可変入賞装置32に入球させるための遊技、特図2用始動入賞装置33bに入球させるための遊技を、一定の強度の右打ち操作で容易に実行することができる。後述する誘導路455の排出路458から排出された遊技球は、特図2用始動口33bに入球されずに下流側に通過した場合に、可変入賞装置32が開状態となっていれば、可変入賞装置32に入球可能となっている。
一般入賞口31,可変入賞装置32,特図1用始動入賞装置33a,特図2用始動入賞装置33b,普通図柄用始動口34には、それぞれ遊技球の入球または通過を検出する図示省略の検出スイッチが設けられ、この特図1用始動入賞装置33a,特図2用始動入賞装置33b,普通図柄用始動口34への入球は、それぞれの検出スイッチにより個別に検出される。
また、一般入賞口31,特図1用始動入賞装置33a,特図2用始動入賞装置33bへの入球が検出スイッチ(図示省略の入賞口スイッチ)で検出され、可変入賞装置32への入球が検出スイッチ(図示省略のカウントスイッチ)でそれぞれに検出され、この検出スイッチの出力に基づいて、上皿19(または下皿15)へ所定数の賞球が払い出される。
例えば、特図1用始動入賞装置33a,特図2用始動入賞装置33bへの入球の場合には、3個の賞球払い出しがされる。また、一般入賞口31及び可変入賞装置32への入球の場合には、10個の賞球払い出しがされる。なお、これらの賞球の個数は任意であり、種々の個数としてもよい。
なお、普通図柄用始動口34を遊技球が通過し、当該通過が検出スイッチ(図示省略の通過検出スイッチ)で検出されるが、当該普通図柄用始動口34へ入球しても、遊技球の払い出しは実行されない。
その他に、図3に示すように、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、各種入賞装置等に入球しなかった遊技球はこのアウト口36を通って図示しない球排出路の方へと案内される。遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘39が植設されている。この他にも風車等の各種部材(役物)が配設されてもよい。
可変表示装置ユニット35は、図3に示すように、特図1用始動入賞装置33a,特図2用始動入賞装置33bへの入賞をトリガとして、識別情報としての第1図柄(例えば特別図柄)を変動表示する第1図柄表示装置40と、普通図柄用始動口34の通過をトリガとして、第2図柄(例えば普通図柄)を変動表示する第2図柄表示装置41と、特図1用始動入賞装置33a,特図2用始動入賞装置33bへの入賞をトリガとして、第3図柄(例えば装飾図柄)を変動表示する第3図柄表示装置42とを備えている。第3図柄表示装置42は、例えば、表示演出専用の表示装置や、ガラス板137の代わり又はガラス板137とともに設けられる画像を表示可能なアクリルパネルなどの光透過性樹脂板であってもよい。
第1図柄表示装置40は、図3に示すように、例えば、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器(例えば、小数点付き7セグメントLED表示器)である第1セグメント表示部40aを備えている。この第1セグメント表示部40aは、特図1用始動入賞装置33a,特図2用始動入賞装置33bへの入球に基づいて変動発光等する。さらに、第1図柄表示装置40は、図3に示すように、第1セグメント表示部40aにおける変動表示の保留数を示す保留ランプ40cを備えている。保留ランプ40cは、第3図柄表示装置42の表示画面42aにも表示する構成とされている。具体的には、図5(a)に示すように、第3図柄表示装置42には、4個の保留ランプ40cに対応する第1〜第4保留表示H1〜H4と現在実行中の変動パターンに対応する当該保留表示THとが設けられている。図5(a)では、保留数が4である場合において当該保留表示THに対応する図柄変動表示の開始時、保留数が4である場合において当該保留表示THに対応する図柄変動表示の外れ確定時、または、保留数が4である場合において当該保留表示THに対応する図柄変動表示における主装飾図柄SZ及び副装飾図柄FZからなる装飾図柄(第3図柄)の変動表示時を示している。第1〜第4保留表示H1〜H4及び当該保留表示THは、大当たりとなる可能性の高さに応じた色で表示される。すなわち、図5(b)に示すように、大当たりとなる可能性が低い方から順に示すと、白色,青色,赤色,虹色の順に大当たりとなる可能性が高くなる。白色の保留は、その保留に対応する変動パターンが大当たり組合せとなる可能性を示唆していない状態か、大当たり組合せとなる可能性が低いことを示唆している。青色の保留は、その保留に対応する変動パターンが大当たりとなる可能性が白色の保留に対応する変動パターンに比べて高いが、赤色の保留に対応する変動パターンに比べて大当たりとなる可能性が比較的低いことを示唆している。赤色は、その保留に対応する変動パターンが、青色の保留に対応する変動パターンに比べて高いことを示唆している。虹色の保留は、大当たりとなる可能性が最も高く、その保留に対応する変動パターンが大当たり組合せとなることが確定されていることを示唆している。なお、図5(a)は、第1〜第4保留表示H1〜H4及び当該保留表示THが白色であることを示している。
第1セグメント表示部40aは、特図1用始動入賞装置33a,特図2用始動入賞装置33bへの入球に基づいて、各セグメント発光部をランダムあるいは順番に発光変更することで、第1図柄の変動表示状態(本実施例では各セグメント発光部の発光変動態様)を発生させ、その発光変動の停止時に、その発光表示態様により、大当たりであるか外れであるかを表示する。なお、大当たりであるか外れであるかだけでなく、大当たりである場合はその大当たりの種類を表示してもよい。例えば、第1記号(例えば数字や文字など)を発光表示すると第1大当たりを意味し、第2記号(例えば数字や文字など)を発光表示すると第2大当たりを意味し、第3記号(例えば数字や文字など)を発光表示すると第3大当たりを意味し、第4記号(例えば数字や文字など)を発光表示すると外れを意味する。なお、第1セグメント表示部40aによる発光表示は、一般の遊技者が見ても何を意味するのか知らないため、遊技者がそれを見ただけでは、大当たりであるか外れであるか、どの種類の大当たりであるか分からない(あるいは分かり難い)表示としている。
遊技盤30は、第3図柄表示装置42の下方に、第1図柄表示装置40での第1図柄の変動表示及び第3図柄表示装置42での第3図柄の変動表示の結果が大当たりとなった場合に遊技球が入球可能となる2種役物401を備えている。当該2種役物401は、当該大当たりが何ラウンドの大当たりとなるかのラウンド数抽選と、大当たりラウンド遊技状態の終了後、次の遊技状態において、次に大当たりとなるまで大当たり抽選確率が高確率となる確変状態となるかの確変抽選のために用いられる。遊技盤30の正面視で左側には、2種役物401内に遊技球が入球中に、ラウンド数抽選の結果が大きいラウンド数となることや、確変抽選の結果が確変となることを煽る煽り演出を行うために用いられる時計を模した演出用役物403が設けられる。煽り演出は、第3図柄表示装置42にても行われる。
また、本実施例では、第1図柄表示装置40の入賞検出に基づく抽選の結果が大当たりである場合、次の遊技状態は、特図2用始動入賞装置33bに入賞させ易くするためのサポート状態が所定の遊技回数、設定されて、特図2用始動入賞装置33bに遊技球を入賞させるための右打ちが行われる右打ち遊技が実行される。この特図2用始動入賞装置33bに遊技球を入賞させるための右打ち操作は、後述する役連ゲート413に遊技球を通過させるための右打ち操作や、可変入賞装置32に遊技球を入球させるための右打ち操作と同じ発射強度で行われる。そのため、役連ゲート413を通過させるための遊技、可変入賞装置32に入球させるための遊技、特図2用始動入賞装置33bに入球させるための遊技を、一定の強度の右打ち操作で容易に実行することができる。右打ちされた遊技球が普通図柄用始動口34を通過した場合、極めて短い時間内に第2図柄による当否抽選から結果表示までが行われる。なお、図3において、誘導路455に重なった左側遊技領域30alの下方は遊技球の流下が可能である。第2図柄による抽選の結果が当たりである場合、特図2用始動入賞装置33bの電動役物が所定時間、開放される。そのため、時短状態または確変状態中、普通図柄用始動口34を通過した遊技球が特図2用始動入賞装置33bに入球し易くなっている。特図2用始動入賞装置33bへの入賞に基づく第1図柄及び第3図柄の変動表示の結果が大当たりの結果である場合、同様の経緯を経て大当たりラウンド数が決定され、当該大当たりラウンド遊技状態の終了後、確変状態が継続するか否かが決定される。
なお、この第1図柄表示装置40として、少なくとも2色以上の発光が可能なタイプの単一又は複数個のLEDを採用してもよい。具体的には、第1図柄表示装置40として、例えば赤色と青色に発光可能な2個のLEDを採用した場合を例に挙げると、各LEDの発光色を交互に変更させることで、第1図柄(各LEDの発光色態様)の変動表示状態を発生させ、例えば、両方のLEDが赤色発光状態で停止すると第1大当たりを示し、一方のLEDが赤色発光状態で停止しかつ他方のLEDが消灯すると第2大当たりを示し、両方のLEDが青色発光状態で停止すると第3大当たりを示し、両方のLEDが互いに異なる色の発光状態で停止すると外れを示す。また、第1図柄表示装置40を構成する第1セグメント表示部40a及び保留ランプ40cのうち少なくとも一つを、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRTまたはドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成してもよいし、特に第3図柄表示装置42の表示画面42aに表示する構成としてもよい。また、第1図柄表示装置40にて表示される絵柄としては、複数種の文字が表示される構成、複数種の記号が表示される構成、複数種のキャラクタが表示される構成または複数種の色が表示される構成などが考えられる。
第2図柄表示装置41は、第2図柄用としての例えば「○」表示部41aと、第2図柄用としての例えば「×」が描かれた表示部41bと、保留ランプ41cとを有し、遊技球が第3の始動口34を通過する毎に例えば表示部41a,41bによる表示図柄(普通図柄)が変動し、その変動表示が所定図柄で停止した場合に下部側の特図2用始動入賞装置33bが所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。遊技球が第3の始動口34を通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ41cにて点灯表示される。なお、表示部41a,41bは、その内部にLED(発光ダイオード)を有しており、このLEDの発光(あるいはランプの点灯)を切り換えることにより変動表示される構成としている。また、第2図柄表示装置41及び保留ランプ41cのうち少なくとも一つを、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRTまたはドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成してもよいし、特に第3図柄表示装置42の表示画面42aに表示する構成としてもよい。
第3図柄表示装置42では特図1用始動入賞装置33a,特図2用始動入賞装置33bへの入賞に基づき第1図柄表示装置40にて第1図柄の変動表示と所定の表示(停止表示)が行われる場合にそれに合わせて第3図柄の変動表示と所定の表示(停止表示)が行われる。なお、第3図柄表示装置42では、特図1用始動入賞装置33a,特図2用始動入賞装置33bへの入賞をトリガとした表示演出だけでなく、大当たり当選となった後に移行する特定遊技状態中の表示演出などが行われる。
第3図柄表示装置42は、例えば液晶表示装置で構成されており、後述する表示制御装置45により表示内容が制御される。第3図柄表示装置42には、例えば図5に示すように、左、中及び右の3つの装飾図柄列L,M,Rが表示される。各装飾図柄列L,M,Rは複数の装飾図柄によって構成されており、これら装飾図柄が装飾図柄列L,M,R毎にスクロールされるようにして第3図柄表示装置42に可変表示される。なお本実施の形態では、第3図柄表示装置42(液晶表示装置)は、例えば、11インチサイズの大型の液晶ディスプレイを備える。可変表示装置ユニット35には、正面視した状態で第3図柄表示装置42の表示画面42aをほぼ囲むようにしてこの第3図柄表示装置42の前方側にセンターフレーム47Aが配設されている。本実施形態では第3図柄表示装置42として液晶表示装置を採用するが他の種類の画像表示装置(例えば、PDP:プラズマ・ディスプレイ・パネルや、EL:エレクトロ・ルミネッセンス・ディスプレイや、有機ELなど)を採用してもよい。
図3に示す可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない閉状態(あるいは、入賞し難い閉状態としてもよい)になっており、大当たりの際に遊技球が入賞しやすい開状態と通常の閉状態とに繰り返し作動されるものである。このように、大当たりの際に可変入賞装置32が開状態と通常の閉状態とに繰り返し作動される状態は、有利遊技状態(例えば、大当たり遊技状態)と呼ばれ、可変入賞装置32に多数の遊技球が入球(入賞)し、その入賞に対して大量の遊技球が賞球払い出しされることから、遊技者にとって有利な遊技状態となっている。つまり、本実施例のパチンコ機10は、遊技球の投入数(発射装置229による遊技球の遊技領域30aへの発射数)の方が、遊技球の賞球払出数(一般入賞口31、可変入賞装置32、特図1用始動入賞装置33a,特図2用始動入賞装置33bなどへの遊技球の入球に基づく賞球払出数)よりも多い通常遊技状態(遊技球消費状態)と、遊技球の賞球払出数の方が遊技球の投入数よりも多い有利遊技状態(例えば、大当たり遊技状態)とに状態変移可能なものである。
より詳しくは、特図1用始動入賞装置33aまたは特図2用始動入賞装置33bに対し遊技球が入賞すると、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aの変動表示に合わせて、第3図柄表示装置42の第3図柄が変動表示させる。なお、特図2用始動入賞装置33bへの入賞に基づく変動表示は、特図1用始動入賞装置33aへの入賞に基づく変動表示よりも優先的に変動されるが、特図1用始動入賞装置33a,特図2用始動入賞装置33bへの入賞順に変動することも可能である。それぞれの変動停止後の第1セグメント表示部40a及び第3図柄表示装置42の表示が予め設定した大当たりを示す記号及び組み合わせとなることが確定した場合に、有利遊技状態が発生可能な状態となる。すなわち、以下に説明するように、大当たりとなることが確定した後に、2種役物401にて、大当たり遊技状態におけるラウンド数と、大当たりラウンド遊技状態の終了後、次の遊技状態が低確率状態または高確率状態のいずれになるかが決定される。
そして、2種役物401にてラウンド数抽選と時短・確変抽選が行われた後、可変入賞装置32は、その大入賞口32aが所定の開放状態となり、遊技球が入賞しやすい状態(大当たり状態)になるよう構成されている。具体的には、当該開放状態についての所定時間の経過又は所定個数の入賞を1ラウンドとして、可変入賞装置32の大入賞口32aが所定回数(例えば16ラウンド数)繰り返し開放される。また、遊技球が特図1用始動入賞装置33a及び特図2用始動入賞装置33bを通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ40c1,40c2,40c3,40c4(総称する場合は保留ランプ40cと呼ぶ)にて表示される。保留ランプ40cは、40c1,40c2,40c3,40c4の順に順番に点灯される。なお、保留ランプ40cは、第3図柄表示装置42の表示画面42aの一部で保留表示等される構成等であっても良い。
また、遊技盤30には、図3に示すように、発射装置229(図2参照)から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するための2本のレール51,52が取り付けられており、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は2本のレール51,52の後述する球案内通路49を通じて所定の遊技領域30aに案内される。2本のレール51,52は長尺状をなすステンレス製の金属帯状部材であり、内外二重に遊技盤30に取り付けられている。内レール51は、遊技盤30の正面視で、略縦楕円のうちでその左斜め上から時計回りで右斜め下までの箇所を除いた形状に形成されている。外レール52は、一部(主に左側部)が内レール51に向かい合うようにして形成されている。かかる場合、内レール51と外レール52とにより誘導レールが構成され、これら各レール51,52が所定間隔を隔てて並行する部分(向かって左側の部分)により球案内通路49が形成されている。なお、球案内通路49は、遊技盤30との当接面を有した溝状、すなわち手前側を開放した溝状に形成されている。
内レール51の先端部分(図3の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、内レール51及び外レール52間の球案内通路49から遊技盤30の上部へと案内された遊技球が再度球案内通路49内に戻ってしまうといった事態が防止される。また、遊技盤30が内枠12に取り付けられた状態において、外レール52における、遊技球の最大飛翔部分に対応する位置(図3の右上部:外レール52の先端部に相当する部位)には、返しゴム54が位置している。従って、所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって跳ね返されるようになっている。外レール52は、長尺状をなすステンレス製の金属帯としているので、遊技球の飛翔をより滑らかなものとする、つまり遊技球の摩擦抵抗を少なくすることができる。なお、図3に示すように、外レール52の先端部(図3の右上部)から内レール51の右側先端部(図3の右下部)までは、第1図柄表示装置40での遊技領域30a側の壁部56と、内枠12に形成された壁部55(図3に破線で示す)とが位置することにより、遊技領域30aが仕切られている。
なお、図3に示すように、遊技盤30の右下隅部は、証紙(例えば製造番号が記載されている)等のシールSL(プレートとしてもよい)を貼着するためのスペースである。遊技盤30の右下隅部に、証紙等のシールSLを貼着することで、遊技盤30と証紙との一義性を持たせることができる。
次に、遊技盤30の遊技領域30aについて説明する。遊技領域30aは、図3に示すように、内レール51と外レール52との内周部(内外レール)により略縦長円形状に区画形成されており、特に本実施の形態では、遊技盤30の盤面上に区画される当該遊技領域30aが大きく構成されている。
本実施の形態では、遊技領域30aを、パチンコ機10の正面から見て、内レール51及び外レール52によって囲まれる領域のうち、内外レール51,52の並行部分である誘導レールの領域を除いた領域としている。従って、遊技領域30aと言った場合には誘導レール部分は含まないため、遊技領域30aの向かって左側限界位置は外レール52によってではなく内レール51によって特定される。また、遊技領域30aの向かって右側限界位置は壁部55(内枠12の一部)によって特定される。また、遊技領域30aの下側限界位置は内レール51によって特定される。また、遊技領域30aの上側限界位置は外レール52によって特定される。
なお、詳しい図面の開示は省略するが、発射装置229には、前面枠セット14の図示省略の球出口(上皿19の最下流部より通じる球出口)から遊技球が1つずつ供給される。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。図2に示すように、パチンコ機10は、その背面(実際には内枠12及び遊技盤30の背面)において、各種制御基板が上下左右に並べられるとともに所定の制御基板が前後に重ねられる(例えば、後述する図4の払出制御基板311aが背面視で手前側で、電源装置313の電源制御基板及び発射制御装置312の発射制御基板が払出制御基板311aよりも奥側に位置する)ようにして配置されており、さらに、遊技球を供給するための遊技球供給装置(払出機構部352)や樹脂製の保護カバー353等が取り付けられている。本実施の形態では、各種制御基板を図2に示す複数(3個)の取付台230〜232に分けて搭載してそれらを各制御基板ユニットとし、各制御基板ユニットが個別に内枠12又は遊技盤30の背面に装着するようにしている。具体的には、図2に示すように、主制御装置261を取付台230に搭載し、サブ制御装置262を取付台232に搭載してそれぞれユニット化すると共に、払出制御装置311、発射制御装置312及び電源装置313を取付台231に搭載してユニット化している。
また、払出機構部352は、図2に示すように、各種部品(後述するタンク355、タンクレール356、ケースレール357、払出装置358及び電源スイッチ基板382)がパチンコ機10の背面視で逆Lの字状に配設されて構成されており、払出機構部352及び保護カバー353も1ユニットとして一体化されており、当該ユニットを裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。
裏パックユニット203は、ユニット単位で何ら工具等を用いずに着脱できるよう構成されており、さらにこれに加え、一部に支軸部を設けて内枠12又は遊技盤30の背面に対して開閉できる構成としている。これは、裏パックユニット203とその他構成とが前後に重ねて配置されても、隠れた構成等を容易に確認することを可能とするための工夫でもある。
また、遊技盤30の背面には、各種入賞口などの遊技球の通過を検出するための入賞感知機構などが設けられている。具体的には、遊技盤30表側の一般入賞口31に対応する位置には入賞口スイッチ(図示省略)が設けられ、可変入賞装置32にはカウントスイッチ(図示省略)が設けられている。カウントスイッチは入賞球をカウントするスイッチである。また、特図1用始動入賞装置33a,特図2用始動入賞装置33bに対応する位置には特図1用始動入賞装置33a用の作動口スイッチ(図示省略)と特図2用始動入賞装置33b用の作動口スイッチ(図示省略)(図示省略)とがそれぞれ設けられ、特図1用始動入賞装置33a,特図2用始動入賞装置33bへの遊技球の入球をそれぞれの作動口スイッチで検出される。普通図柄用始動口34に対応する位置にはゲートスイッチが設けられ、普通図柄用始動口34への遊技球の通過を当該ゲートスイッチで検出される。
一般入賞口31の入賞口スイッチ(図示省略)及び普通図柄用始動口34のゲートスイッチは、図示しない電気配線を通じて盤面接続基板(図示省略)に接続され、さらにこの盤面接続基板が後述する主制御装置261内の主制御基板261a(図4参照)に接続されている。また、可変入賞装置32のカウントスイッチは大入賞口中継端子基板(図示省略)に接続され、さらにこの大入賞口中継端子基板がやはり主制御基板261aに接続されている。これに対し、特図1用始動入賞装置33a及び特図2用始動入賞装置33bの各作動口スイッチは中継基板を介さずに直接に主制御基板261aに接続されている。
その他図示は省略するが、可変入賞装置32には、大入賞口32aを開放するための大入賞口ソレノイドが設けられ、下部側の特図2用始動入賞装置33bには、電動役物を開放するための作動口ソレノイドが設けられている。
上記入賞感知機構にて各々検出された検出結果は、後述する主制御装置261内の主制御基板261aに取り込まれ、該主制御基板261aよりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御基板311aに送信される。そして、該払出制御基板311aの出力により所定数の遊技球の払出が実施される。
図2に示すように、主制御装置261は、パチンコ機10の背面視における下側の取付台230に搭載され、サブ制御装置262は、パチンコ機10の背面視における上側の取付台232に搭載されている。ここで、主制御装置261は、図4に示すように、主たる制御を司るCPU501と、遊技プログラムを記憶したROM502と、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM503と、各種機器との連絡をとる入出力ポート505と、各種抽選の際に用いられる乱数発生器(図示省略)と、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路(図示省略)などを含む主制御基板261aを具備しており、この主制御基板261aが透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263(被包手段)に収容されて構成されている。なお、基板ボックス263は、略直方体形状のボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは、封印ユニット261cによって開封不能に連結され、これにより基板ボックス263が封印されている。
また、サブ制御装置262は、例えば主制御装置261内の主制御基板261aからの指示に従い音声やランプ表示の制御や表示制御装置45の制御を司るCPU551や、その他ROM552、RAM553、バスライン554及び入出力ポート555等を含むサブ制御基板262aを具備しており、このサブ制御基板262aが透明樹脂材料等よりなる基板ボックスに収容されて構成されている。後述する電源基板より供給される電源はサブ制御装置262を介して表示制御装置45に出力される。
図2に示すように、払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314が取付台231に搭載されている。払出制御装置311は制御の中枢をなすCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む制御基板を具備している。また、発射制御装置312は発射制御基板を具備している。また、電源装置313は電源制御基板を具備している。払出制御装置311の払出制御基板311aは、賞球や貸出球の払出を制御する。また、発射制御装置312の発射制御基板により、遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に従い発射装置229(図4参照)の制御が行われ、電源装置313の電源基板により、各種制御装置等で要する所定の電源電圧が生成され出力される。本実施例の発射装置229は、発射ソレノイド(図示省略)への通電/非通電に従って進退自在な発射槌部(図示省略)で遊技球を打ちつけて発射させるソレノイド式発射部品を採用している。なお、それ以外の発射装置229として、発射モータの駆動に従って動作する発射杵で遊技球を打ちつけて発射させる機械式発射部品や、電磁場を発生させることで遊技球を発射させる電磁式発射部品など種々のタイプのものを採用してもよい。カードユニット接続基板314は、パチンコ機前面の貸球操作部120(図1参照)及び図示しないカードユニットに電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれを払出制御装置311に出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314は不要である。
上記払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314は、透明樹脂材料等よりなる基板ボックスにそれぞれ収容されて構成されている。特に、払出制御装置311では、前述した主制御装置261と同様、基板ボックス311b(被包手段)を構成するボックスベースとボックスカバーとが封印ユニット(封印手段)によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス311bが封印されている。
払出制御装置311には、図2に示すように、状態復帰スイッチ311cが設けられている。例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ311cが押下されると、払出モータ358a(図4参照)がゆっくり正回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られている。
また、電源監視基板261bにはRAM消去スイッチ323が設けられている。パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰できる。従って、通常手順で(例えばホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入することとしている。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。裏パックユニット203は、図2に示すように、樹脂成形された保護カバー353と遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。
裏パックユニット203は、その最上部に上方に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備(遊技島設備)から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに下り傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。ケースレール357の最下流部には、払出装置358が設けられ、払出モータ358a等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払い出された遊技球は払出通路(図示省略)等を通じて上皿19に供給される。
また、タンクレール356には、当該タンクレール356に振動を付加するためのバイブレータ360が設けられている。例えば、バイブレータ360が例えば2本のネジでタンクレール356に締結されて取り付けられる。さらに、バイブレータ360は、タンクレール356に面接触するのではなく、当該2本のネジの部分で接触しており、バイブレータ360による振動がより効果的にタンクレール356に伝わる。従って、仮にタンクレール356付近で球詰まりが生じた際、バイブレータ360が駆動されることで球詰まりが解消される。
払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板(図示省略)が設置されると共に、外部より主電源を取り込むための電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ONまたは電源OFFとされる。
タンク355から払出通路(図示省略)に至るまでの払出機構部352は何れも導電性を有する樹脂材料(例えば導電性ポリカーボネート樹脂)にて成形され、その一部にて接地(アース)されている。これにより、遊技球の帯電によるノイズの発生が抑制される。
なお、図2に示すように、内枠12の右上側には、内枠12が外枠11に対して開かれたことを検出する内枠開検出スイッチ388が設けられている。内枠12が開かれると、内枠開検出スイッチ388からホール内(パチンコ店内)用コンピュータへ出力される。
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図4を用いて説明する。パチンコ機10は、主制御装置261と、払出制御装置311と、発射制御装置312と、サブ制御装置262と、表示制御装置45と、音声出力制御装置47と、電源装置313などを備えている。以下に、これらの装置を個別に詳細に説明する。
パチンコ機10の主制御装置261には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成としており、RAM503には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアを備えている。
つまり、停電などの発生により電源が切断された場合において、主制御装置261のCPU501は、通常処理を最後までを実行するので、RAM503は、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のカウンタ用バッファや保留球格納エリアの内容を記憶保持するだけでよく、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させることができる。具体的には、電源切断時における通常処理の途中の遊技情報についての各レジスタやI/O等の値を記憶しておくための専用のバックアップエリアをRAM503に設ける必要がない。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号S1が入力されるように構成されており、停電の発生により、停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、発射制御装置312、サブ制御装置262、第1図柄表示装置40、第2図柄表示装置41や、その他図示しないスイッチ群などが接続されている。また、主制御装置261は、第1図柄表示装置40における第1図柄の変動表示と、第2図柄表示装置41における第2図柄の変動表示とを制御する機能を備えている。
払出制御装置311のRAM513は、前述した主制御装置261のRAM503と同様に、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成としており、RAM513には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアを備えている。
RAM513は、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時の状態に関する情報を記憶保持する。つまり、このRAM513の記憶保持は、NMI割込み処理と払出制御処理の後半部分のステップとによって電源切断時に実行され、逆にRAM513の記憶情報の復帰は、電源入時の復電処理において実行される。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、主制御装置261、発射制御装置312、払出モータ358aなどがそれぞれ接続されている。
図4に示すように、発射制御装置312は、発射装置229による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射装置229は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、発射制御装置312は、払出制御装置311からのカードユニット接続信号S4(前述したカードユニットがパチンコ機10に接続されている場合に出力される信号である)と、遊技者が遊技球発射ハンドル18をタッチしている場合に出力されるタッチ検出信号S5と、遊技球発射ハンドル18に設けられている、発射を停止させるための発射停止スイッチ18aが操作されていない場合に出力される発射維持信号S6との全てが入力されていることを条件に、発射許可信号S7を主制御装置261に出力する。また、遊技球発射ハンドル18の操作量に応じたボリューム信号S10が当該遊技球発射ハンドル18から発射制御装置312に入力されており、発射制御装置312はこのボリューム信号S10を主制御装置261に出力する。
すなわち、発射許可信号S7がON(ハイレベル)である期間は発射許可状態であり、発射許可信号S7がOFF(ローレベル)である期間は発射不許可状態である。つまり、主制御装置261は、入力される発射許可信号S7がONである期間において、遊技球を発射する発射ソレノイド(図示省略)の制御を行う発射制御信号S8(パルス信号)と、発射レールに遊技球を送る球送りソレノイドの制御を行う球送り制御信号S9(パルス信号)とを、発射制御装置312に所定の繰り返し周期で繰り返し出力する。なお、発射制御信号S8(パルス信号)の振幅値は、主制御装置261においてボリューム信号S10に基づいて決定されており、例えば遊技球発射ハンドル18の操作量が大きいほど発射制御信号S8(パルス信号)の振幅値が大きくなる。発射制御装置312は、発射制御信号S8及び球送り制御信号S9に基づいて発射装置229を駆動制御し、遊技球発射ハンドル18の操作量に応じた強度で遊技球が発射される。逆に、主制御装置261は、入力される発射許可信号S7がOFFである期間においては、発射制御信号S8及び球送り制御信号S9を発射制御装置312に出力せず、発射装置229によって遊技球が発射されることはない。
表示制御装置45は、第3図柄表示装置42における第3図柄(装飾図柄)の変動表示を制御するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、ROM(プログラムROM)522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、画像コントローラ526と、入力ポート527と、出力ポート529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527の入力にはサブ制御装置262の出力が接続され、入力ポート527の出力には、CPU521、ROM522、ワークRAM523、画像コントローラ526が接続されている。また、画像コントローラ526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529の出力には液晶表示装置である第3図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、主制御装置261からの各種コマンドがサブ制御装置262で編集等されて送信される各種コマンドに基づいて、第3図柄表示装置42における装飾図柄表示を制御する。ROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリである。
ビデオRAM524は、第3図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するためのメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、第3図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、第3図柄表示装置42に表示される装飾図柄などのキャラクタデータを記憶するためのメモリである。画像コントローラ526は、CPU521、ビデオRAM524、出力ポート529のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在すると共に、ビデオRAM524に記憶される表示データを、キャラクタROM525から所定のタイミングで読み出して第3図柄表示装置42に表示させるものである。
音声出力制御装置46は、音出力部24aにおける音声の出力を制御するものである。この音声出力制御装置46は、CPUと、ROMと、RAMなどを備え、第3図柄表示装置42での表示演出に合わせて通常音声の出力や特定音の出力を制御する処理を実行するものである。ROMは、音声出力処理用のプログラムや音データが記憶されている。音声出力部24aは、音声を出力するためのアンプとスピーカなどを備えている。
また、電源装置313は、パチンコ機10の各部に電力を供給するための電源部541とを備えている。電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動するための+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。
図4に示すように、主制御装置261は、透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263内に、主制御基板261aと、この主制御基板261aとは別体の電源監視基板261bとを備えている。電源監視基板261bは、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号S1を出力するための回路である。停電監視回路542は、電源部541で交流24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった時間が例えば20ミリ秒を超えた場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号S1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号S1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(NMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、電源部541で監視している交流24ボルトが22ボルト未満となった時間が20ミリ秒を越えた後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアするための回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号S2を主制御基板261aに出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261においてRAM503のデータがクリアされ、払出制御装置311は主制御装置261からの初期化コマンドを受けるとRAM513のデータがクリアされる。
ところで、第3図柄表示装置42(液晶表示装置)には、図5に示すように、左・中・右の3つの装飾図柄列L,M,Rが設定されており、装飾図柄列L,M,R毎に上装飾図柄、中装飾図柄、下装飾図柄の3個ずつの装飾図柄が変動表示される。本実施の形態では、一連の図柄は、「0」〜「9」の数字を各々付した主装飾図柄SZと、菱形状の絵図柄からなる副装飾図柄FZとにより構成されており、数字の昇順又は降順に主装飾図柄SZが表示されると共に各主装飾図柄SZの間に副装飾図柄FZが配されて一連の装飾図柄列L,M,Rが構成されている。そして、周期性を持って主装飾図柄SZと副装飾図柄FZが上から下へと変動表示されるようになっている。
かかる場合、左装飾図柄列Lにおいては、上記一連の装飾図柄が降順(すなわち、主装飾図柄SZの番号が減る順)に表示され、中装飾図柄列M及び右装飾図柄列Rにおいては、同じく上記一連の装飾図柄が昇順(すなわち、主装飾図柄SZの番号が増える順)に表示される。そして、左装飾図柄列L→右装飾図柄列R→中装飾図柄列Mの順に変動表示が停止し、その停止時に第3図柄表示装置42上の5つの有効ライン、すなわち上ラインL1、中ラインL2、下ラインL3、右上がりラインL4、左上がりラインL5の何れかで主装飾図柄SZが大当たり図柄の組合せ(本実施の形態では、同一の主装飾図柄SZの組合せ)で揃えば大当たりとして特別遊技動画が表示される。
主装飾図柄SZは、数字が描かれた数字部SZaと、人物,動物などのキャラクタが装飾的に描かれた装飾部SZbとで構成されている。例えば3つの装飾図柄列L,M,Rに配設される主装飾図柄SZ「1」はそれぞれ、数字部SZa「1」と、「1」を囲む枠内に同じキャラクタ(「2」〜「9」とは異なるキャラクタ)が描かれた装飾部SZbとで構成されている。主装飾図柄SZ「2」〜「9」も同様である。
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
本実施の形態では、主制御装置261内のCPU501は、役物作動に係る乱数と、遊技の用に供するその他の乱数とを用いて、第1図柄表示装置40の抽選(大当たり抽選:第1図柄の大当たり抽選)や図柄表示の設定や、第2図柄表示装置41の抽選(第2図柄の当たり抽選)や図柄表示の設定や、第3図柄表示装置42の装飾図柄(第3図柄)の変動表示に関する抽選やその設定を行うこととしている。
具体的には、本実施例のパチンコ機10では、役物作動に係る乱数として、図6に示すように、第1図柄表示装置40の大当たりの抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、第1図柄表示装置40の大当たり図柄の選択に使用する大当たり図柄カウンタC2と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する初期値乱数カウンタCINI1と、第2図柄表示装置41の当たりの抽選に使用する第2図柄乱数カウンタC4と、第2図柄乱数カウンタC4の初期値設定に使用する初期値第2図柄乱数カウンタCINI2と、を用いている。
また、このパチンコ機10では、遊技の用に供するその他の乱数として、図6に示すように、第3図柄表示装置42の装飾図柄の変動パターン選択に際して大まかにその変動パターンの種類を特定するための停止パターンの選択に使用する停止パターン選択カウンタC3と、第3図柄表示装置42の装飾図柄の変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1,CS2,CS3と、第2図柄表示装置41の外れ図柄選択に使用する第2図柄外れ図柄カウンタC5と、を用いている。上述した各カウンタは、CPU501で実行されるプログラムにより構成されている。
例えば、「停止パターン0」は複数種類の完全外れ変動パターンからなる完全外れ変動パターン群を示すものであり、「停止パターン1」は複数種類の前後外れリーチ変動パターンからなる前後外れリーチ変動パターン群を示すものであり、「停止パターン2」は複数種類の前後外れ以外リーチ変動パターンからなる前後外れ以外リーチ変動パターン群を示すものであり、「停止パターン3」は複数種類の大当たり変動パターンからなる大当たり変動パターン群を示すものである。
これら全てのカウンタC1〜C5,CINI1〜CINI2,CS1〜CS3は、その更新の都度、前回値に「1」が加算され(以下、「更新」という)、最大値に達した後「0」に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは定期的に更新され、その更新値が図6に示すRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜それぞれ格納される。また、RAM503には、1つの実行エリアと、4つの保留エリア(第1保留エリア,第2保留エリア,第3保留エリア,第4保留エリア)からなる保留球格納エリアとが設けられており、これらの各エリアには、特図1用始動入賞装置33a,特図2用始動入賞装置33bへの遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3といった各値が時系列的に格納されるようになっている。なお、特図1用始動入賞装置33a,特図2用始動入賞装置33bへの遊技球の入賞を、始動条件の成立とも呼ぶ。実行エリアに格納された各値を、実行分の変動表示と呼び、保留球格納エリアに格納される各値を、未実行分の変動表示とも呼ぶ。
具体的には、実行エリアおよび保留球格納エリアに実行分および未実行分のいずれの変動表示も格納されていない期間に、始動条件の成立があった場合は、実行エリアに実行分の変動表示が格納される。実行エリアに実行分の変動表示が格納されている期間に、始動条件の成立があった場合は、第1保留エリア,第2保留エリア,第3保留エリア,第4保留エリアの順に未実行分の変動表示が格納される。実行エリアに実行分の変動表示が格納されている場合は、保留球格納エリアに格納された未実行分の変動表示に関して、図柄の変動表示を実行しない変動未実行条件が成立している。
第1保留エリア,第2保留エリア,第3保留エリア,第4保留エリアに格納された未実行分の変動表示を、第1保留,第2保留,第3保留,第4保留とも呼ぶ。
上述した各カウンタについて図6を用いて以下に詳細に説明する。大当たり乱数カウンタC1は、例えば「0」〜「599」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり「599」)に達した後「0」に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の初期値乱数カウンタCINI1の値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、初期値乱数カウンタCINI1は、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタであり(値=0〜599)、後述するタイマ割込み(図21参照)毎に1回更新されるとともに、後述する通常処理(図15参照)の残余時間内で繰り返し更新される。大当たり乱数カウンタC1は定期的に(本実施の形態では後述するタイマ割込み(図21参照)毎に1回)更新され、遊技球が特図1用始動入賞装置33a,特図2用始動入賞装置33bに入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリアに格納される。
大当たり乱数カウンタC1の当たり値、つまり、大当たりとなる乱数の値の数は、低確率時と高確率時とで2種類設定されており、低確率時に大当たりとなる乱数の値の個数は2個で、その値は「150,450」であり、高確率時に大当たりとなる乱数の値の個数は4個で、その値は「50,150,350,450」である。つまり、低確率時では大当たり確率が1/300であり、高確率時では大当たり確率が1/150である。なお、高確率時とは、例えば予め定められた確率変動図柄によって大当たりになり、付加価値としてその後の大当たり確率がアップした状態、いわゆる「確変」の時をいい、通常時(低確率時)とはそのような確変状態でない時をいう。また、高確率時(確変状態)は、確変大当たりまたは潜伏確変大当たりの終了後(可変入賞装置32の大入賞口32aが例えば16ラウンドにわたって開放動作した後)、次回の大当たりまで継続される。なお、低確率時から当確率時への移行は、遊技領域を流下する遊技球がV入賞センサ433を通過することで行われる。この遊技領域を流下する遊技球がV入賞センサ433を通過することで、大当たり乱数カウンタC1の当たり値を低確率時の値から当確率時の値へ移行させる主制御装置261のCPU501の機能は、本発明の前記遊技領域を流下する遊技球が特定領域を通過することで遊技者に有利な特定遊技状態へ移行させる特定遊技状態移行手段の一例に相当する。
大当たり図柄カウンタC2は、大当たりの際における、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aの変動停止時の図柄(本実施例では、第1セグメント表示部40aの変動表示後の最終表示記号)を決定するものである。本実施例では、大当たり図柄カウンタC2は、例えば「0」〜「99」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり「9」)に達した後「0」に戻る構成となっている。大当たり図柄カウンタC2は、前述の大当たり乱数カウンタC1の場合と同様に、定期的に(後述するタイマ割込み(図21参照)毎に1回)更新され、遊技球が特図1用始動入賞装置33a,特図2用始動入賞装置33bに入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリアに格納される。
この大当たり乱数カウンタC1及び大当たり図柄カウンタC2を用いた大当たり抽選テーブルについて図7を参照して説明する。図7(a)は特図1大当たり抽選用テーブルであり、(b)は特図2用大当たり抽選用テーブルである。大当たり乱数カウンタC1が当たりで、かつ、大当たり図柄カウンタC2の値が「0」〜「39」の場合には、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aが第3記号で停止し、後述するように装飾図柄が「1」,「3」,「5」,「9」のように「7」を除く奇数図柄で揃う。次に、前述の大当たり乱数カウンタC1が当たりで、かつ、大当たり図柄カウンタC2の値が「40」〜「79」の場合には、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aが第2記号で停止し、後述するように装飾図柄が「2」,「4」,「6」,「8」のように偶数図柄で揃う。次に、前述の大当たり乱数カウンタC1が当たりで、かつ、大当たり図柄カウンタC2の値が「80」〜「99」の場合には、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aが第1記号で停止し、後述するように装飾図柄が「7」で揃う。なお、大当たり乱数カウンタC1が外れの場合には、大当たり図柄カウンタC2の値に関わらず、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aが第4記号で停止し、装飾図柄が外れを示す組み合わせとなる。
後述するように役連ゲート413は、4つの役連ゲート413A,413B,413C,413D(総称する場合は役連ゲート413と呼ぶ。図7ではゲートAなどと表記される)からなる。役連ゲート413毎のラウンド数の振分は、特図1大当たり抽選用テーブルと特図2大当たり抽選用テーブルいずれが用いられるか、つまり、役連ゲート毎のラウンド数の振分は、特図1用始動入賞装置33aと特図2用始動入賞装置33bいずれに入賞するかによって異なる。ここでは、特図1大当たり抽選用テーブルが用いられる通常遊技状態よりも、特図2大当たり抽選用テーブルが用いられる確変遊技状態の方が、遊技者にとって有利に(得られる価値が大きく)なるようにラウンド数が振り分けられる。
まず、特図1大当たり抽選用テーブルが用いられる場合、大当たり図柄が「1」,「3」,「5」,「9」の奇数図柄当たり(第3大当たり)であれば、役連ゲート413A〜413Cが2Rに設定され、役連ゲート413Dが16Rに設定されるので、16Rになる確率よりも2Rになる確率が高い。大当たり図柄が「2」,「4」,「6」,「8」の偶数図柄当たり(第2大当たり)であれば、役連ゲート413A,413Bが2Rに設定され、役連ゲート413Cが8Rに設定され、役連ゲート413Dが16Rに設定されるので、2Rになる確率と8Rまたは16Rになる確率とがほぼ等しい。大当たり図柄が「7」(第1大当たり)であれば、役連ゲート413Aが16Rに設定され、役連ゲート413Bが8Rに設定され、役連ゲート413Cが8Rに設定され、役連ゲート413Dが8Rに設定されるので、少なくとも8R以上であることが確定する。
なお、特図1大当たり抽選用テーブルは、役連ゲート413A〜413Dのうち16Rに設定されるゲート(有利孔)を1つに設定しているが、第1大当たり,第2大当たり,第3大当たりの少なくとも一つのゲートを2Rまたは8Rのいずれかのみ(16Rを除くラウンド数)に設定してもよい。また、特図1大当たり抽選用テーブルは、役連ゲート413A〜413Dのうち16Rに設定されるゲートを1つに設定しているが、第1大当たり,第2大当たり,第3大当たりごとに16Rに設定されるゲート(有利孔)の数を変えてもよい。つまり、特図1大当たり抽選用テーブルも後述する有利孔抽選用テーブルとして機能させてもよい。
次に、特図2大当たり抽選用テーブルが用いられる場合、大当たり図柄が「1」,「3」,「5」,「9」の奇数図柄であれば、役連ゲート413Aが8Rに設定され、役連ゲート413Bが2Rに設定され,役連ゲート413Cが8Rに設定され、役連ゲート413Dが16Rに設定されるので、2Rになる確率よりも8R以上になる確率の方が高い。大当たり図柄が「2」,「4」,「6」,「8」の偶数図柄であれば、役連ゲート413Aが8Rに設定され、役連ゲート413Bが2Rに設定され、役連ゲート413C,413Dが16Rに設定されるので、2Rになる確率よりも8R以上になる確率の方が高く、かつ、8Rになる確率よりも16Rになる確率の方が高い。大当たり図柄が「7」であれば、役連ゲート413A〜413Cが16Rに設定され、役連ゲート413Dが8Rに設定されるので、8R以上になることが確定し、かつ、8Rになる確率よりも16Rになる確率の方が高い。このように、特図2大当たり抽選用テーブルが用いられる場合、役連ゲート413A〜413Dの中でラウンド数が大きい16Rのゲート(有利孔)を通過するか否かは、第1大当たりとなった場合が最も有利孔を通過し易く、次に第2大当たりとなった場合が有利孔を通過し易く、第3大当たりとなった場合が最も有利孔を通過しにくくなっている。つまり、特図1大当たり抽選用テーブルは、遊技領域30aを通過した遊技球が、役連ゲート413A〜413Dの中でラウンド数が大きい16Rのゲート(有利孔)を通過することを容易とするか否かが決定される、第1大当たり,第2大当たり,第3大当たりといった大当たりの種類を決める抽選を行う有利孔抽選用テーブルとして機能している。
また、大当たりラウンド遊技終了後、特図2用始動入賞装置33bに入賞させ易くするためのサポート状態が所定の遊技回数、設定される。サポート状態中は、普通図柄用始動口34での通過検出に基づく普通図柄抽選の結果が当選になり易く、特図2用始動入賞装置33bが高頻度で遊技球が入球可能な開状態とされる状態である。サポート状態中は、持ち玉が減りにくい状態である。遊技者は、サポート状態中、大当たりラウンド遊技状態中と同じ強度で遊技球を発射する操作を行えば、発射された遊技球を普通図柄始動口34および特図2用始動入賞装置33bに容易に入球させることができる。
例えば、特図1大当たり抽選用テーブルが用いられる場合、第1大当たりの場合は次に大当たりに当選するまでサポート状態が設定され、第2大当たりの場合は100回のサポート状態が設定され、第3大当たりの場合は0回のサポート状態が設定される。つまり、特図1用始動入賞装置33aおよび特図2用始動入賞装置33bへの入球検出に基づく抽選の結果が第1,第2大当たりの場合は、大当たりラウンド遊技状態の終了後、それまでの特図1用始動入賞装置33aを狙う左打ち遊技から、特図2用始動入賞装置33bを狙う右打ち遊技に変わる。第3大当たりの場合は、左打ち遊技が継続される。
また例えば、特図2大当たり抽選用テーブルが用いられる場合も、第1大当たりの場合は次に大当たりに当選するまでサポート状態が設定され、第2大当たりの場合は100回のサポート状態が設定され、第3大当たりの場合は0回のサポート状態が設定される。つまり、抽選の結果が第1,第2大当たりの場合は、大当たりラウンド遊技状態の終了後、右打ち遊技が継続れるが、第3大当たりの場合は、右打ち遊技から左打ち遊技に変わる。
本実施例では、役連ゲート413Aを通過する場合、V入賞することが確定する。そのため、特図1大当たり抽選用テーブルが用いられる場合(つまり通常時の場合)、役連ゲート413Aを通過すれば、確変になるが、獲得できるラウンド数が少ない。これに対して、特図2大当たり抽選用テーブルが用いられる場合(つまり確変状態中の場合)、役連ゲート413Aを通過すれば、確変になり、かつ、獲得できるラウンド数が多い。
また、停止パターン選択カウンタC3は、例えば「0」〜「238」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後「0」に戻る構成となっている。本実施の形態では、停止パターン選択カウンタC3によって、第3図柄表示装置42での装飾図柄のリーチ発生した後最終停止装飾図柄がリーチ装飾図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」と、同じくリーチ発生した後最終停止装飾図柄がリーチ装飾図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」と、リーチ発生しない「完全外れ」とを抽選することとしている。例えば、C3=0〜201が完全外れに該当し、C3=202〜208が前後外れリーチに該当し、C3=209〜238が前後外れ以外リーチに該当する。なお、停止パターン選択カウンタC3の抽選(リーチの抽通)内容は、パチンコ機10が低確率時であるか高確率時であるか、第1図柄表示装置40の変動時間短縮機能が未作動であるか作動であるか、第1図柄の変動開始時の作動保留球数が何個であるか等に応じて各々個別に設定されるものであっても良い。停止パターン選択カウンタC3は、定期的に(後述するタイマ割込み(図21参照)毎に1回)更新され、遊技球が特図1用始動入賞装置33a,特図2用始動入賞装置33bに入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリアに格納される。
また、3つの変動種別カウンタCS1〜CS3のうち、変動種別カウンタCS1は、例えば「0〜198」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり「198」)に達した後「0」に戻る構成となっており、変動種別カウンタCS2は、例えば「0〜240」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり「240」)に達した後「0」に戻る構成となっており、変動種別カウンタCS3は、例えば「0〜162」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり「162」)に達した後「0」に戻る構成となっている。以下の説明では、変動種別カウンタCS1を「第1変動種別カウンタ」、変動種別カウンタCS2を「第2変動種別カウンタ」、変動種別カウンタCS3を「第3変動種別カウンタ」とも適宜に呼ぶこととする。
第1変動種別カウンタCS1によって、いわゆるノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等のように装飾図柄(第3図柄)のリーチ種別や、完全外れの種別など、大まかな装飾図柄の変動パターン群が決定される。続いて、このように第1変動種別カウンタCS1で決定された変動パターン群の中からさらに一の変動パターンが、第2変動種別カウンタCS2によって決定される。
次に、大当たり遊技状態の終了後に確変状態が発生するか否かを決定するために必要となるV領域435の閉鎖速度と閉鎖タイミングの一例について説明する。図8(a)はV領域435の閉鎖速度設定用テーブルであり、(b)はV領域開放タイミング設定用テーブルであり、(c)はV領域閉鎖タイミング設定用テーブルである。なお、V領域435の閉鎖速度と閉鎖タイミングは、異なるパターンであってもよいし、異なるパターンを組み合わせたものであってもよい。
大当たり遊技状態の終了後に確変状態が発生するか否かは後述するV領域435に遊技球が入球するか否かによって決定される。V領域435は、遊技球をV領域435内に誘導するか否かを切り替える誘導レバー437によって開閉される。V領域435は、5つのV領域435A〜435Eからなり、各V領域435には誘導レバー437A〜437Eがそれぞれ設けられている。なお、本実施例では、遊技球の直径が11mm、遊技領域435の前後幅が20mmとして説明する。V領域435A〜435Eを総称するときはV領域435と呼ぶ。図面では、V領域435A〜435EをV領域A〜Eと表記する場合もある。
図8(a)に示すように、V領域435A〜435Eは、それぞれ完全に開放された状態から閉動作が始まってから4秒で遊技球が入球不可となる幅10mmまで閉じられる速度で閉鎖される。V領域435は、一定の速度で連続して閉じられてもよいし、所定の時間ごとに段階的に閉じられてもよいし、所定の時間(例えば上述の4秒)がくると一気に所定の位置(例えば上述の幅10mmの位置)まで閉じられるものでもよい。もちろん、V領域435は一気に完全に閉鎖してもよい。
図8(b)に示すように、V領域435A〜435Eは、大当たり当選が確定する前の通常状態中は閉鎖されているが、大当たり確定時に開放される。なお、大当たり確定時は、大当たり確定が第3図柄表示装置42に表示されると同時でもよいし、大当たり確定が第3図柄表示装置42に表示されから、次に確変状態が発生するか否かを決定するための遊技が行われることを知らせる表示を行うための所定時間を経過した時点でもよい。
図8(c)に示すように、V領域435A〜435Eは、V領域435A→V領域435E→V領域435B→V領域435D→V領域435Cの順番に4秒おきに閉動作が開始される。つまり、1のV領域435が入球可能から入球不可に変わったタイミングで、次のV領域435が閉動作を開始するように設定されている。このように徐々にV領域435を狭くすることにより、遊技者にドキドキ感を与えている。具体的には、V領域435Aは、役連ゲート413を遊技球が通過してから4秒後に閉動作が開始され、V領域435Eは、役連ゲート413を遊技球が通過してから8秒後に閉動作が開始され、V領域435Bは、役連ゲート413を遊技球が通過してから12秒後に閉動作が開始され、V領域435Dは、役連ゲート413を遊技球が通過してから16秒後に閉動作が開始され、V領域435Cは、役連ゲート413を遊技球が通過してから20秒後に閉動作が開始される。なお、V領域435の閉動作の開始の仕方は、これに限らず、1のV領域435が入球可能なうちから、他のV領域435の閉動作が始まるものでもよい。
特図1用の装飾図柄の変動パターンは、図9に示す特図1用主装飾図柄の変動パターン選択用テーブルを用いて決定される。
すなわち、大当たり図柄カウンタC2が「0」〜「39」のいずれかである場合に、第1変動種別カウンタCS1が「0」〜「20」であればノーマルリーチ群(大当たりノーマルリーチ群)が決定され、「21」〜「90」または「91」〜「160」または「161」〜「198」であればスーパーリーチ群(大当たりスーパーリーチ群)が決定される。大当たり図柄カウンタC2が「40」〜「79」のいずれかである場合に、第1変動種別カウンタCS1が「0」〜「20」であればノーマルリーチ群(大当たりノーマルリーチ群)が決定され、「21」〜「90」または「91」〜「160」または「161」〜「198」であればスーパーリーチ群(大当たりスーパーリーチ群)が決定される。大当たり図柄カウンタC2が「80」〜「99」のいずれかである場合に、第1変動種別カウンタCS1が「0」〜「70」または「71」〜「140」または「141」〜「198」であればスーパーリーチ群(大当たりスーパーリーチ群)が決定される。このように、大当たりに当選する場合は、大当たり期待度が低いノーマルリーチよりも、大当たり期待度が高いスーパーリーチの方が選択される確率が高くなるように設定されている。これにより、遊技者の期待が高いリーチが実行される場合に大当たりに当選し易いという認識を遊技者に与えることができる。
大当たり図柄カウンタC2が「0」〜「39」のいずれかである場合(つまり、第3図柄が7を除く奇数図柄である第3大当たりの場合)、詳細な変動パターンの種別は、次のように決定される。第1変動種別カウンタCS1が「0」〜「20」である場合は、第2変動種別カウンタCS2が「0」〜「240」であればノーマルリーチA(大当たりノーマルリーチA)が決定される。
次に、第1変動種別カウンタCS1が「21」〜「90」である場合は、第2変動種別カウンタCS2が「0」〜「189」であればスーパーリーチA(大当たりスーパーリーチA)が決定され、第2変動種別カウンタCS2が「190」〜「240」であればスーパーリーチB(大当たりスーパーリーチB)が決定される。後述するように、スーパーリーチAは、大当たりの場合も外れの場合も決定されるが、スーパーリーチBは大当たりの場合のみ決定される。これにより、スーパーリーチBにおいて例えば当該保留表示THが虹色に変化するような特殊保留変化(特殊演出)が実行されれば、当該保留表示THが虹色であることは大当たり確定を示唆する、という認識を遊技者に与え易くなる。
また、第1変動種別カウンタCS1が「91」〜「160」である場合は、第2変動種別カウンタCS2が「0」〜「189」であればスーパーリーチC(大当たりスーパーリーチC)が決定され、第2変動種別カウンタCS2が「190」〜「240」であればスーパーリーチD(大当たりスーパーリーチD)が決定される。後述するように、スーパーリーチCは、大当たりの場合も外れの場合も決定されるが、スーパーリーチDは大当たりの場合のみ決定される。これにより、スーパーリーチDにおいて例えば当該保留表示THが虹色に変化するような特殊保留変化(特殊演出)が実行されれば、当該保留表示THが虹色であることは大当たり確定を示唆する、という認識を遊技者に与え易くなる。
また、第1変動種別カウンタCS1が「161」〜「198」である場合は、第2変動種別カウンタCS2が「0」〜「119」であればスーパーリーチE(大当たりスーパーリーチE)が決定され、第2変動種別カウンタCS2が「120」〜「240」であればスーパーリーチF(大当たりスーパーリーチF)が決定される。後述するように、スーパーリーチEは、大当たりの場合も外れの場合も決定されるが、スーパーリーチFは大当たりの場合のみ決定される。大当たりスーパーリーチFでは、大当たりである(確定ではない)ことを示す3つの揃い図柄が表示された後、揃い図柄の種類(数字)を変える再変動演出が行われる。上述のように役連ゲート413に対応するラウンド数は、大当たり図柄の種類によって異なる。再変動演出は、ラウンド数が大きいラウンド数振分テーブルに対応する図柄に昇格するか否かの演出であり、ラウンド数振分テーブルが有利な第1大当たり(「7」)を期待させる演出である。ただし、大当たり図柄カウンタC2が「0」〜「39」のいずれかである場合は、第3大当たり(7を除く奇数図柄)で再変動演出が行われても、昇格が無く、第3大当たり(7を除く奇数図柄)のままである。
大当たり図柄カウンタC2が「46」〜「79」のいずれかである場合(つまり、第3図柄が偶数図柄である第2大当たりの場合)も、上述した大当たり図柄カウンタC2が「0」〜「39」のいずれかである場合と同様に決定される。
上述した大当たり図柄カウンタC2が「80」〜「99」のいずれかである場合(つまり、第3図柄が「7」である第1大当たりの場合)、スーパーリーチEであれば、特殊演出としてラウンド数振分テーブルが有利であることを示唆する「大チャンス」の文字が表示される。この「大チャンス」の特殊演出は、大当たりスーパーリーチEか特定の外れスーパーリーチE(7リーチで前後外れとなるスーパーリーチE)のみで行われる。これにより、ラウンド数振分テーブルが有利な第1大当たりとなる場合は、他の大当たりとなる場合とは異なる特殊演出を行うことで、ラウンド数振分テーブルが有利であることを遊技者に示唆することができる。
また、上述した大当たり図柄カウンタC2が「80」〜「99」のいずれかである場合(つまり、第3図柄が「7」である第1大当たりの場合)、スーパーリーチFであれば、特殊演出として再変動演出が行われる。ここでの再変動演出は、第2大当たり(偶数図柄)または第3大当たり(7を除く奇数図柄)で一旦停止するが、再変動が行われて、第1大当たり(「7」)に昇格する演出である。このように、ラウンド数振分テーブルが有利な第1大当たりとなる場合は、図柄の変動表示においても、他の大当たりとなる場合とは異なる特殊な変動を行うことで、ラウンド数振分テーブルが有利であることを遊技者に示唆することができる。
なお、スーパーリーチFの特殊演出は、上述した特殊演出とは異なる特殊演出であってもよい。例えば、スーパーチーEでは「大チャンス」を金色で表示し、スーパーリーチFでは「大チャンス」を虹色で表示することでも、他の大当たりとなる場合とは異なる特殊な演出を行うことで、ラウンド数振分テーブルが有利であることを遊技者に示唆することができる。また、例えば、スーパーチーB,Dでは特殊保留変化として当該保留表示THを虹色に変化させたが、スーパーリーチFでは異なる特殊保留変化として当該保留表示THを虹色に変化させた後、2倍に大きくすることでも、他の大当たりとなる場合とは異なる特殊保留変化を行うことで、ラウンド数振分テーブルが有利であることを遊技者に示唆することができる。
次に、停止パターン選択カウンタC3が「0」〜「201」のいずれかであれば完全外れが決定され、停止パターン選択カウンタC3が「202」〜「208」のいずれかであれば前後外れノーマルリートまたは前後外れスーパーリーチのいずれかが決定され、停止パターン選択カウンタC3が「209」から「238」のいずれかであれば前後以外外れノーマルリーチまたは前後以外外れスーパーリーチのいずれかが決定される。このように、大当たり抽選が外れの場合、完全外れになり易く設定されている。
次に、停止パターン選択カウンタC3が「0」〜「201」のいずれかである場合に、詳細な変動パターンの種別は、次のように決定される。第1変動種別カウンタCS1が「0」〜「100」である場合は、完全外れAが決定される。第1変動種別カウンタCS1が「101」〜「150」である場合は、完全外れBが決定される。第1変動種別カウンタCS1が「151」〜「198」である場合は、完全外れCが決定される。
次に、停止パターン選択カウンタC3が「202」〜「208」のいずれかである場合に、詳細な変動パターンの種別は、次のように決定される。第1変動種別カウンタCS1が「0」〜「100」である場合は、前後外れノーマルリーチAが決定される。
また、第1変動種別カウンタCS1が「101」〜「150」である場合は、前後外れスーパーリーチAが決定される。第1変動種別カウンタCS1が「151」〜「170」である場合は、前後外れスーパーリーチCが決定される。第1変動種別カウンタCS1が「171」〜「198」である場合は、変動種別カウンタCS2が「0」〜「199」であれば(「7」図柄でのリーチを除く)前後外れスーパーリーチEが決定され、変動種別カウンタCS2が「120」〜「240」であれば(「7」図柄でのリーチの)前後外れスーパーリーチEが決定される。
次に、停止パターン選択カウンタC3が「209」〜「238」のいずれかである場合は、第1変動種別カウンタCS1が「0」〜「100」である場合は、前後以外外れノーマルリーチAが決定され、第1変動種別カウンタCS1が「101」〜「150」である場合は、前後以外外れスーパーリーチAが決定される点は、停止パターン選択カウンタC3が「202」〜「208」のいずれかである場合と同様である。第1変動種別カウンタCS1が「151」〜「198」である場合、前後以外外れスーパーリーチCが決定される。つまり、外れスーパーリーチEは、特定の外れの場合に限るので、スーパーリーチEの期待感を高めることができる。
変動種別カウンタCS1〜CS3は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、始動入賞処理時に変動種別カウンタCS1〜CS3のバッファ値が取得される。
なお、上述した各カウンタの大きさや範囲は一例にすぎず任意に変更できる。但し、大当たり乱数カウンタC1、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1〜CS3の大きさは何れも異なる素数とし、いかなる場合にも同期しない数値としておくのが望ましい。
特図2用の装飾図柄の変動パターンは、図10に示す特図2用主装飾図柄の変動パターン選択用テーブルを用いて決定される。
特図2用主装飾図柄の変動パターン選択用テーブルは、特図1用主装飾図柄の変動パターン選択用テーブルと同じであるが、特図2用主装飾図柄の変動パターン選択用テーブルが用いられる場合は、変動表示演出において実行される特殊演出の内容が異なる。
大当たり図柄カウンタC2が「40」〜「79」(偶数図柄)で変動パターンEが決定される場合、特殊演出として、特図1大当たり抽選用テーブルでのラウンド数の振分よりも有利になっている(「16R」が2箇所ある)ことを示唆する「超チャンス」の文字が表示される。また、大当たり図柄カウンタC2が「80」〜「99」(「7」図柄)で変動パターンEが決定される場合、特殊演出として、特図1大当たり抽選用テーブルでのラウンド数の振分よりも有利になっており、大当たり図柄カウンタC2が「40」〜「79」(偶数図柄)よりもラウンド数の振分が有利になっている(「16R」が3箇所ある)ことを示唆する「超大チャンス」の文字が表示される。これにより、特図2用主装飾図柄の変動パターン選択用テーブルを用いられる場合、特図1用主装飾図柄の変動パターン選択用テーブルを用いられる場合のラウンド数の振分の有利さが異なることを変動表示演出に反映させて遊技者に示唆することができる。
次に、特図1用主装飾図柄の変動表示演出の一例を説明する。図11は、特図1用主装飾図柄のスーパーリーチEの変動表示演出の例示であり、(a)は「6」図柄リーチ、(b)は「7」図柄リーチを示す。図12は、特図1用主装飾図柄のスーパーリーチFの変動表示演出の例示である。
図11(a)を参照して特図1で大当たり図柄カウンタC2の値が「40」〜「79」になる場合(偶数図柄)の大当たりスーパーリーチEと外れスーパーリーチEについて説明する。第3図柄表示装置42は、通常背景の前面に主装飾図柄SZが表示されている。始動入賞の発生に基づき、主装飾図柄SZの変動表示が開始される。リーチが発生する場合、左右の主装飾図柄SZが停止し、真ん中の主装飾図柄SZが変動を続ける。スーパーリーチの場合、主装飾図柄SZを用いた通常リーチから、発展図柄HZを用いた発展リーチに移行する。発展リーチでは、図柄以外の画像を用いて変動表示の結果を示唆するリーチ発展演出が実行される。リーチ発展演出は、例えば、バトル演出であって、遊技者を示すプレイヤー画像PYと対戦相手となる敵画像TKとが戦う様子が表示される。対戦中は、変動表示の結果が大当たりとなる期待度を示唆する通常示唆画像NSが表示される場合がある。図11(b)に示すように「7」図柄での大当たりスーパーリーチEの場合は、「大チャンス」の文字が特殊示唆画像SSとして表示される。
変動表示の結果が大当たりとなる場合は、最終的に遊技者が対戦相手に勝利し、発展図柄HZが大当たり組み合わせで揃う画像が表示される。その後、主装飾図柄SZによる大当たり組み合わせが表示されて、大当たりが確定する。大当たり確定後、後述する確変状態を発生させる遊技を行う際に、確定した大当たりの種別に対応する役連ゲート413毎のラウンド数の振分を示すラウンド数振分画像RGが表示される。偶数図柄での大当たりの場合は、ラウンド数振分画像RGが「2R」「2R」「8R」「16R」を表示する。図11(b)に示すように「7」図柄での大当たりの場合は、ラウンド数振分画像RGが「8R」「8R」「8R」「16R」を表示する。これにより、獲得できる大当たりラウンド数が大きくなる可能性が高いかどうかが示唆される。
変動表示の結果が外れとなる場合は、最終的に遊技者が対戦相手に負けて、発展図柄HZがリーチ外れ組み合わせで揃う画像が表示される。その後、主装飾図柄SZによるリーチ外れが表示されて、外れが確定する。
図12(a)に示すように、特図1で大当たり図柄カウンタC2の値が「0」〜「79」になる場合(7を除く奇数図柄または偶数図柄)の大当たりスーパーリーチFでは、リーチ発展演出が遊技者が対戦相手に勝利し、発展図柄HZが大当たり組み合わせで揃う画像が表示されるが、例えば画像が小刻みに震えるなどして、各画像は完全に停止していない。続いて、図柄「6」の大当たり組み合わせで揃った発展図柄が再変動する。この再変動により、遊技者は、偶数図柄による大当たり(第2大当たり)よりもラウンド数振分の有利な「7」図柄に昇格するかもしれないことが示唆される。しかし、特図1で大当たり図柄カウンタC2の値が「0」〜「79」になる場合は、昇格無しで、図柄「6」のまま停止して確定する。
図12(b)に示すように、特図1で大当たり図柄カウンタC2の値が「80」〜「99」になる場合(「7」図柄)の大当たりスーパーリーチFでは、図柄「6」の大当たり組み合わせで揃った発展図柄が再変動する。この再変動により、遊技者は、偶数図柄による大当たり(第2大当たり)よりもラウンド数振分の有利な「7」図柄に昇格するかもしれないことが示唆される。特図1で大当たり図柄カウンタC2の値が「80」〜「99」になる場合は昇格が有あるため、大当たり図柄は「7」に変化して確定する。
次に、特図2用主装飾図柄の変動表示演出の一例を説明する。図13は、特図2用主装飾図柄のスーパーリーチEの変動表示演出の例示であり、(a)は「6」図柄リーチ、(b)は「7」図柄リーチを示す。
図13(a)に示すように、特図2で大当たり図柄カウンタC2の値が「40」〜「79」になる場合(偶数図柄)の大当たりスーパーリーチEでは、リーチ発展演出において、特図1大当たり抽選用テーブルでのラウンド数の振分よりも有利になっていることを示唆する「超チャンス」の文字で示される特殊示唆画像SSが表示される。また、図13(b)に示すように、特図2で大当たり図柄カウンタC2の値が「80」〜「99」になる場合(「7」図柄)の大当たりスーパーリーチEでは、リーチ発展演出において、特図1大当たり抽選用テーブルでのラウンド数の振分よりも有利になっており、かつ、特図2で大当たり図柄カウンタC2の値が「40」〜「79」になる場合(偶数図柄)よりもラウンド数の振分よりも有利になっていることを示唆する「超大チャンス」の文字で示される特殊示唆画像SSが表示される。このように、遊技者が獲得可能なラウンド数の振分の内容が変動表示演出においても反映されているので、変動表示の確定後に遊技者が獲得するラウンド数が決まる遊技であっても、変動表示中から遊技者が獲得可能なラウンド数を意識して遊技を楽しむことができる。
また、図6に示すように、第2図柄表示装置41の第2図柄の抽選には、第2図柄乱数カウンタC4が用いられる。第2図柄乱数カウンタC4は、例えば「0」〜「250」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後「0」に戻るループカウンタとして構成されている。第2図柄乱数カウンタC4は、定期的に(後述するタイマ割込み(図21参照)毎に1回)更新され、遊技球が左右何れかの普通図柄用始動入賞装置34を通過した時に取得される。当選することとなる乱数の値の数は149個あり、その範囲は「5〜153」である。
特に、第2図柄乱数カウンタC4が1周した場合、その時点の初期値第2図柄乱数カウンタCINI2の値が当該第2図柄乱数カウンタC4の初期値として読み込まれる。なお、初期値第2図柄乱数カウンタCINI2は、第2図柄乱数カウンタC4と同様のループカウンタであり(値=0〜250)、後述するタイマ割込み(図21参照)毎に1回更新されるとともに、後述する通常処理(図15参照)の残余時間内で繰り返し更新される。第2図柄乱数カウンタC4は定期的に(本実施の形態では後述するタイマ割込み(図21参照)毎に1回)更新され、遊技球が普通図柄用始動入賞装置34を通過したタイミングでRAM503の第2図柄保留格納エリアに格納される。
つまり、RAM503には、保留球格納エリアとは別のエリアたる第2図柄保留格納エリアも有しており、1つの第2図柄用の実行エリアと4つの第2図柄用の保留エリア(第2図柄用保留第1〜第4エリア)とからなる第2図柄保留格納エリアが設けられており、これらの各エリアには、普通図柄用始動入賞装置34への遊技球の入賞履歴に合わせて、第2図柄乱数カウンタC4の各値が時系列的に格納されるようになっている。
また、第2図柄外れ図柄カウンタC5は、後述する図15での通常処理の第2図柄制御処理が1回実行される毎に1回更新され、その値がカウンタ用バッファの第2図柄外れ図柄バッファに更新取得され、第2図柄乱数カウンタC4の第2図柄保留球格納エリアへの記憶の際に、この第2図柄外れ図柄バッファに更新取得された第2図柄外れ図柄カウンタC5も第2図柄保留球格納エリアに記憶される。したがって、図6に示すように、第2図柄乱数カウンタC4の値が落選の場合には、第2図柄保留球格納エリアの第2図柄外れ図柄カウンタC5の値に基づいて、「×」が描かれた表示部41bの点灯表示される。なお、第2図柄外れ図柄カウンタC5を備えず、第2図柄乱数カウンタC4のみに基づいて第2図柄変動表示結果を行うようにしてもよい。つまり、第2図柄乱数カウンタC4が当選なら「○」が描かれた表示部41aを点灯表示し、落選なら「×」が描かれた表示部41bの点灯表示するごとくである。
次いで、主制御装置261内のCPU501により実行される各制御処理を図14〜図24のフローチャートを参照しながら説明する。かかるCPU501の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では2msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理とがあり、説明の便宜上ここでは、先ずタイマ割込み処理と、タイマ割込み処理において実行される始動入賞処理と、始動入賞処理において実行される先読み抽選処理と、NMI割込み処理とを説明し、その後でメイン処理を説明する。
図21は、タイマ割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は主制御装置261のCPU501により例えば2msec毎に実行される。
図21において、先ずステップS601では、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置261に接続されている各種スイッチ(但し、RAM消去スイッチ323を除く)の状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
その後、ステップS602では、初期値乱数カウンタCINI1と初期値第2図柄乱数カウンタCINI2との更新を実行する。具体的には、初期値乱数カウンタCINI1を1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では「599」)に達した際「0」にクリアし、初期値第2図柄乱数カウンタCINI2を1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では「250」)に達した後の1インクリメントの際に「0」にクリアする。そして、初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する(図6参照)。
また、続くステップS603では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態ではそれぞれ、「599」,「9」,「250」)に達した後の1インクリメントの際にそれぞれ「0」にクリアする。そして、各カウンタC1〜C3の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する(図6参照)。
その後、ステップS604では、特図1用始動入賞装置33a,特図2用始動入賞装置33bへの入賞に伴う始動入賞処理を実行する。この始動入賞処理については、後述する図22のフローチャートにより説明する。
その後、ステップS605では、発射制御処理を実行する。具体的には、発射制御処理では、主制御装置261のCPU501は、図4に示すように、発射制御装置312からの発射許可信号S7がONである場合に、発射制御信号S8及び球送り制御信号S9を発射制御装置312に出力し、発射装置229による遊技球発射制御が行われる。このように発射制御処理をした後、CPU501は本タイマ割込処理を一旦終了する。
図22を参照して主制御装置261にて行われる始動入賞処理について説明する。
ステップS701では、主制御装置261のCPU501は、遊技球が特図1用始動入賞装置33a,特図2用始動入賞装置33bに入賞したか否かを作動口スイッチの検出情報により判別する。入賞していればステップS702に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS702では、主制御装置261のCPU501は、第1図柄表示装置40の作動保留球数Nが上限値(本実施の形態では4)未満であるか否かを判別する。作動保留球数Nが上限値未満であればステップS703に進み、そうでなければ本処理を終了する。ステップS703では、主制御装置261のCPU501は、作動保留球数Nを1インクリメントする。ステップS704では、主制御装置261は、ステップS703でインクリメントされた作動保留球数Nを保留球格納エリア指定コマンドに変換して、後述する先読み用変動パターン指定コマンドと共にサブ制御装置262に出力できるようにセットする。
ステップS705では、主制御装置261のCPU501は、第1図柄の当落及び第3図柄の変動パターンの決定に関わる乱数を取得する。具体的には、前記ステップS603で更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3と、変動種別カウンタCS1〜CS3の各値を、図6に示したRAM503の保留球格納エリアにおける第1〜第4保留エリアの空きエリアのうちの最初のエリアに格納する。
ステップS706では、主制御装置261は上述した図17に示す変動開始処理に先立って行われる先読み抽選処理を実行する。
図23を参照して先読み抽選処理について説明する。
ステップS711では、主制御装置261のCPU501は、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に基づいて大当たりか否かを当該格納時点で判別する先読み抽選を行う。具体的には、先読み抽選の結果が大当たりか否かは大当たり乱数カウンタC1の値とその時々のモード(確変状態であるのか通常状態であるのか)との関係に基づいて判別される。大当たり乱数カウンタC1の当たり値は、前述した通りである。
ステップS712では、主制御装置261のCPU501は、先読み抽選の結果が大当たりであると判別した場合に、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり図柄カウンタC2の値に対応する大当たり図柄を何れかとするかを決定する。
ステップS713では、主制御装置261のCPU501は、大当たり時における変動パターン(大当たり演出パターン)を事前に決定する。具体的には、主制御装置261のCPU501は、前述した変動開始処理と同様にRAM503のカウンタ用バッファに格納されている大当たり図柄カウンタC2の値及び変動種別カウンタCS1,CS2の値をその順に確認し、変動パターンを事前に決定する。
ステップS711で先読み抽選の結果が大当たりではないと判別された場合には、ステップS714において、主制御装置261のCPU501は、先読み抽選の結果を外れ図柄で停止表示させるという停止図柄に設定する。
ステップS715では、主制御装置261のCPU501は、外れ時における変動パターン(外れ演出パターン)を事前に決定し、当該外れ変動パターンを変動パターン指定コマンドに設定する。具体的には、主制御装置261のCPU501は、RAM503の保留球格納エリアの実行エリアに格納されている停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1,CS2の値をその順に確認し、変動パターンを事前に決定する。
ステップS716では、主制御装置261のCPU501は、演出時間加算の決定、つまり、ステップS713で決定された大当たり変動パターンまたはステップS715で決定された外れ変動パターンの演出時間の加算の決定を事前に行う。より具体的には、変動種別カウンタCS3の値に基づいて、第3図柄表示装置42での中装飾図柄列の装飾図柄(第3図柄)が滑り停止するなどによる演出時間の増加(当該中装飾図柄列の装飾図柄が滑りそれが停止表示されるまでの時間の増加)を含む変動パターンが事前に決定される。
ステップS717では、主制御装置261のCPU501は、ステップS713で事前に決定された大当たり変動パターンに対応する変動パターン指定コマンド、または、ステップS505で決定された外れ変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドを設定する。
ステップS718では、主制御装置261のCPU501は、ステップS712,S713を経てきた場合には、ステップS712で決定された第1図柄表示装置40の大当たり図柄(「第1特定当たり図柄」、「第2特定当たり図柄」または「非特定当たり図柄」)に対応する装飾図柄指定コマンドを設定し、ステップS714,S715を経てきた場合には、ステップS714で事前に決定された第1図柄表示装置40の外れ図柄に対応する装飾図柄指定コマンドを設定する。
ステップS719では、主制御装置261のCPU501は、ステップS716で事前に決定された演出時間加算に対応する演出時間加算指定コマンドを設定し、本処理を終了する。
図24は、NMI割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は、主制御装置261のCPU501により停電の発生等によるパチンコ機10の電源断時に実行される。このNMI割込みにより、電源断時の主制御装置261の状態がRAM503のバックアップエリアに記憶される。
すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号S1が停電監視回路542から主制御装置261内のCPU501のNMI端子に出力される。すると、CPU501は実行中の制御を中断して図24のNMI割込み処理を開始する。図24のNMI割込み処理は、主制御装置261のROM502に記憶されている。停電信号S1が出力された後所定時間は、主制御装置261の処理が実行可能となるように電源部541から電源供給がなされており、この所定時間内にNMI割込み処理が実行される。
図24のNMI割込み処理において、ステップS801では、電源断の発生情報をバックアップエリアに設定する。本実施例では、電源断の発生情報のフラグを立ててバックアップエリアに記憶させる。
次に、主制御装置261のCPU501にて行われるメイン処理について説明する。
図14は、主制御装置261内のCPU501により実行されるメイン処理の一例を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず、ステップS101では、主制御装置261のCPU501は、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。また、ステップS102では、主制御装置261のCPU501は、サブ側の制御装置(サブ制御装置262、払出制御装置311等)が動作可能な状態になるのを待つために例えば1秒程度、ウエイト処理を実行する。続くステップS103では、主制御装置261のCPU501は、RAMアクセスを許可する。
その後、CPU501内のRAM503に関してデータバックアップの処理を実行する。つまり、ステップS104では、主制御装置261のCPU501は、電源監視基板261bに設けたRAM消去スイッチ323が押下(ON)されているか否かを判別し、オフであればステップS105に進み、オンであればステップS113に進む。続くステップS105では、主制御装置261のCPU501は、RAM503のバックアップエリアに電源断の発生情報が設定されているか否か(電源断の発生情報のフラグが立っているか否か)を判別する。また、ステップS106では、主制御装置261のCPU501は、RAM判定値を算出し、続くステップS107では、主制御装置261のCPU501は、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM503の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時に初期状態に戻したい場合にはRAM消去スイッチ323を押しながら電源が投入される。従って、RAM消去スイッチ323がONされていれば、RAM503の初期化処理(ステップS113等)に移行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様に、使用RAM領域をクリアおよびRAM503の初期化処理(ステップS113等)に移行する。つまり、ステップS113では、主制御装置261のCPU501は、RAM503の使用領域を「0」にクリアし、RAM503の初期化処理を実行する。
続くステップS114では、主制御装置261のCPU501は、払出初期化コマンドを送信する。このように、払出初期化コマンドは、主制御装置261が初期化された時に払出制御装置311に出力される。
また、ステップS115では、主制御装置261のCPU501は、電源投入時のコマンドをサブ制御基板262aに送信する。この電源投入時のコマンドは、パチンコ機の機種を判別するためのコマンドを含むものであるため、サブ制御基板262aや表示制御装置45などのサブ側で当該コマンド内容に基づいて機種を判別することができる。
また、ステップS116では、主制御装置261のCPU501は、CTC(Counter/Timer Circuit)の初期設定を実行する。ステップS117では、主制御装置261のCPU501は、割込み許可を設定し、後述する通常処理(図15参照)に移行する。
一方、RAM消去スイッチ323が押されていない場合には、電源断の発生情報が設定されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS108では、電源断の発生情報をクリアする。ステップS109では、主制御装置261のCPU501は、払出復帰コマンドを払出制御装置311に送信し、払出制御開始を払出制御装置311に指示する。詳細は後述するが、払出制御装置311は、主制御装置261から払出復帰コマンドを受信すると、復帰し、払出制御を開始する。
ステップS110では、主制御装置261のCPU501は、サブ側の制御装置を電源断時の遊技状態に複帰させるためのコマンドを送信し、ステップS111では、主制御装置261のCPU501は、CTC(Counter/Timer Circuit)の初期設定を実行する。さらに、ステップS112では、割込み許可を設定し、それから後述する通常処理(図15参照)に移行する。例えば、通常処理の途中で電源断が発生したとしても、当該通常処理の最後のステップ(図15に示す「RAMアクセス禁止」のステップ)まで実行してから電源断状態となるので、復電後は通常処理の最初のステップたるステップS201から実行されることになる。
次に、通常処理の流れを図15のフローチャートを参照しながら説明する。この通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201〜S207の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS210,S211のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
図15において、先ずステップS201では、主制御装置261のCPU501は、前回の処理で更新されたコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信するという外部出力処理を行う。具体的には、入賞検知情報の有無を判別し、入賞検知情報があれば払出制御装置311に対して獲得遊技球数に対応する賞球払出コマンドを送信する。また、第1図柄表示装置40の第1図柄変動表示(第1セグメント表示部40aの変動表示)に連動して第3図柄表示装置42による装飾図柄(第3図柄)の変動表示も行われるのであるが、第1図柄表示装置40の第1図柄の変動表示に際して変動パターン指定コマンド、装飾図柄指定コマンド、全停止コマンド(確定コマンド)等を外部出力処理においてサブ制御装置262に送信する。
なお、このパチンコ機10では、第1図柄の変動開始時において、変動パターン指定コマンド→演出コマンド(変動時間の変更等を指定するためのコマンド)→装飾図柄指定コマンドの順で通常処理の外部出力処理の都度所定個数(例えば3つ)ずつ(すなわち、4msec毎に3つずつ)コマンドが送出され、変動時間経過のタイミングで全停止コマンドが送出されるようになっている。また、第1図柄の変動開始後において、変動パターン指定コマンド→演出コマンド→装飾図柄指定コマンドの順で通常処理の外部出力処理の都度所定個数(例えば3つ)ずつ(すなわち、4msec毎に3つずつ)コマンドが送出され、変動時間経過のタイミングで全停止コマンドが送出されるようにしてもよい。
変動パターン指定コマンドは、第3図柄表示装置42で変動表示される装飾図柄(第3図柄)の変動パターンを指定するためのコマンドである。変動パターン指定コマンドは、主制御装置261からサブ制御装置262に送信され、サブ制御装置262から表示制御装置45に送信される。表示制御装置45は、送信されてきた変動パターン指定コマンドに基づいて、装飾図柄の変動パターンを表示実行するように第3図柄表示装置42を制御する。
装飾図柄指定コマンドは、第3図柄表示装置42での装飾図柄(第3図柄)の変動表示演出が、第1大当たり、第2大当たり、第3大当たり、外れの何れとなるかを指定するためのコマンドである。装飾図柄指定コマンドは、主制御装置261からサブ制御装置262に送信され、サブ制御装置262から表示制御装置45に送信される。表示制御装置45は、装飾図柄の変動パターンの表示結果を、送信されてきた装飾図柄指定コマンドに応じた結果(第1大当たり、第2大当たり、第3大当たり)となるように第3図柄表示装置42を表示制御する。
全停止コマンドは、第3図柄表示装置42で変動表示される装飾図柄(第3図柄)の変動パターンの停止を指示するためのコマンドである。全停止コマンドは、主制御装置261からサブ制御装置262に送信され、サブ制御装置262から表示制御装置45に送信される。表示制御装置45は、送信されてきた全停止コマンドに基づいて、装飾図柄の変動パターンを停止表示するように第3図柄表示装置42を制御する。
また、主制御装置261のCPU501は、通常処理の外部出力処理(ステップS201)にて、変動パターン指定コマンドと演出コマンド(変動時間の変更等を指定するためのコマンド)とをサブ制御装置262に送信することがある。つまり、変動種別カウンタCS3の値に基づいて変動時間加算(前述した装飾図柄の滑り演出による附加時間)を何れの時間とするかが決定され、このような加算時間を適切にサブ制御装置262に指示するために、演出コマンドが用いられるのである。したがって、第1図柄の変動開始後において、変動パターン指定コマンド→演出コマンド→装飾図柄指定コマンドの順で通常処理の外部出力処理の都度所定個数(例えば3つ)ずつ(すなわち、4msec毎に3つずつ)コマンドが送出され、変動時間経過のタイミングで全停止コマンドが送出されることがある。
また、主制御装置261のCPU501は、後述する誘導弁451を遊技球が通過したことを示す誘導弁通過検知情報の有無や、各役連ゲート413のうちいずれの役連ゲート413を遊技球が通過したかを示す役連ゲート通過検知情報の有無や、V入賞センサ433を遊技球が通過したことを示すV入賞センサ通過検知情報の有無や、普通入賞センサ434を遊技球が通過したことを示す普通入賞センサ通過検知情報の有無や、V領域435の最大開放時間を経過したことを示す最大開放時間経過情報の有無を判別し、各情報があれば、サブ制御装置262に対して、各情報をコマンドとして送る。
次に、ステップS202では、主制御装置261のCPU501は、変動種別カウンタCS1〜CS3の更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCS1〜CS3をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では198,240,162)に達した後の1インクリメントの際にそれぞれ「0」にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1〜CS3の更新値を、RAM503の該当する図6に示すバッファ領域に格納する。
続く図15のステップS203では、主制御装置261のCPU501は、払出制御装置311より受信した賞球計数信号や払出異常信号や下皿満タン信号を読み込む。その後、ステップS204では、第1図柄表示装置40による第1図柄の変動表示を行うための第1図柄変動処理を実行する。この第1図柄変動処理により、大当たり判定や第1図柄の変動パターンの設定などが行われる。但し、第1図柄変動処理の詳細は後述する。
ステップS204Aでは、主制御装置261のCPU501は、第1図柄変動処理の大当たり判定にて大当たりであると判定された場合、当該遊技状態を大当たり遊技状態に移行するための大当たり遊技状態抽選処理を実行する。大当たり遊技状態抽選処理の詳細は後述するが、大当たり遊技状態抽選処理は、大当たり遊技状態の終了後、次の遊技状態において時短状態または確変状態のいずれが付くかを決定するための処理も含まれる。主制御装置261のCPU501は、大当たり遊技状態に移行する条件が成立した場合であって、時短状態または確変状態のいずれが付くかが決定された場合、ステップS204Bに進む。
ステップS204Bでは、主制御装置261のCPU501は、ステップS204Aにて時短状態または確変状態のいずれが付くかが決定された場合、大当たり遊技状態の終了後、次の遊技状態における大当たり抽選確率を設定するための次回遊技状態設定処理を実行する。次回遊技状態設定処理の詳細も後述する。
その後、ステップS205では、主制御装置261のCPU501は、ステップS204Aにて大当たり状態に移行する条件が成立した場合において可変入賞装置32の大入賞口32aを開放又は閉鎖するための大入賞口開閉処理を実行する。すなわち、大当たり状態のラウンド毎に大入賞口32aを開放し、そのラウンド毎に、大入賞口32aの最大開放時間が経過したか、又は大入賞口32aに遊技球が規定数だけ入賞したかを判定する。そして、これら何れかの条件が成立するとそのラウンドにおける大入賞口32aの開放を止めて閉鎖し、残りのラウンドがある場合には、大入賞口32aの開放を残りラウンド数繰り返し実行する。
また、ステップS206では、主制御装置261のCPU501は、第2図柄表示装置41による第2図柄の表示制御を実行する。簡単に説明すると、遊技球が普通図柄用始動入賞装置34を通過したことを条件に、その都度の第2図柄乱数カウンタC4が取得されると共に第2図柄表示装置41の表示部41a,41bにて第2図柄の変動表示が実施される。そして、第2図柄乱数カウンタC4の値により第2図柄の抽選が実施され、第2図柄の当たり状態になると、主制御装置261のCPU501は、ステップS207に示すように、下部側の特図2用始動入賞装置33bを所定時間開放する特図2用始動入賞装置33bの開放処理を行う。なお説明は省略したが、第2図柄乱数カウンタC4も、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3と同様に、図21に示すタイマ割込処理にて更新されるようになっている。
また、ステップS208では、主制御装置261のCPU501は、RAM503のバックアップエリアに電源断の発生情報が設定されているか否か(電源断の発生情報のフラグが立っているか否か)を判別する。電源断の発生情報が設定されていない場合には、ステップS209に進み、電源断の発生情報が設定されている場合には、ステップS212に進む。
その後、ステップS209では、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判別する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、初期値乱数カウンタCINI1、初期値第2図柄乱数カウンタCINI2及び変動種別カウンタCS1〜CS3の更新を繰り返し実行する(ステップS210,S211)。つまり、ステップS210では、初期値乱数カウンタCINI1及び初期値第2図柄乱数カウンタCINI2の更新を実行する。具体的には、初期値乱数カウンタCINI1を1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では「599」)に達した後の1インクリメントの際に「0」にクリアする。そして、初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。これと同様に、初期値第2図柄乱数カウンタCINI2を1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では「250」)に達した後の1インクリメントの際に「0」にクリアする。そして、初期値第2図柄乱数カウンタCINI2の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
また、ステップS211では、変動種別カウンタCS1〜CS3の更新を実行する(前記ステップS202と同様)。具体的には、変動種別カウンタCS1〜CS3を1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では「198」,「240」,「162」)に達した後の1インクリメントの際にそれぞれ「0」にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1〜CS3の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
ここで、ステップS201〜S207の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して初期値乱数カウンタCINI1,初期値第2図柄乱数カウンタCINI2の更新を繰り返し実行することにより、初期値乱数カウンタCINI1(すなわち、大当たり乱数カウンタC1の初期値)及び初期値第2図柄乱数カウンタCINI2(すなわち、第2図柄乱数カウンタC4の初期値)をランダムに更新することができるようになる。
また、ステップS208において、電源断の発生情報が設定されていて、ステップS212に進んだ場合には、主制御装置261のCPU501は、割込み禁止を設定する。続いて、ステップS213では、主制御装置261のCPU501は、電源が速断されたことを示す電源断通知コマンドを他の制御装置に対して送信する。続いて、ステップS214では、主制御装置261のCPU501は、制御信号の出力を停止する。続いて、ステップS215では、主制御装置261のCPU501は、RAM判定値を算出し、バックアップエリアに保存する。RAM判定値は、例えば、RAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。続いて、ステップS216では、主制御装置261のCPU501は、RAMアクセスを禁止する。その後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。
次に、前記ステップS204の第1図柄変動処理を図16のフローチャートを参照して説明する。
図16において、ステップS401では、主制御装置261のCPU501は、今現在大当たり中であるか否かを判別する。なお、大当たり中には、大当たりの際に第3図柄表示装置42で表示される特別遊技の最中と特別遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。続くステップS402では、主制御装置261のCPU501は、第1図柄表示装置40による第1図柄の変動表示中であるか否かを判別する。そして、大当たり中でなくさらに第1図柄の変動表示中でもない場合、ステップS403に進み、主制御装置261のCPU501は、第1図柄表示装置40の作動保留球数Nが「0」よりも大きいか否かを判別する。このとき、大当たり中であるか、又は作動保留球数Nが「0」である場合、そのまま本処理を終了する。
また、大当たり中、第1図柄の変動表示中の何れでもなく且つ作動保留球数N>0であれば、ステップS404に進む。ステップS404では、主制御装置261のCPU501は、作動保留球数Nを「1」減算する。ステップS405では、保留球格納エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、保留球格納エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2ユリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
その後、ステップS406では、主制御装置261のCPU501は、変動開始処理を実行する。ここで、図17のフローチャートを用いて変動開始処理を詳細に説明すると、ステップS501では、主制御装置261のCPU501は、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に基づいて大当たりか否かを判別する。具体的には、大当たりか否かは大当たり乱数カウンタC1の値とその時々のモード(確変状態であるのか通常状態であるのか)との関係に基づいて判別され、前述した通り通常の低確率時には大当たり乱数カウンタC1の数値「0」〜「599」のうち「150,450」が当たり値(2個)であり、高確率時には「50,150,350,450」が当たり値(4個)である。
主制御装置261のCPU501は、大当たりであると判別した場合、ステップS502Aでは、大当たりフラグをオンにして、ステップS502Bに進む。ステップS502Bでは、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり図柄カウンタC2の値に対応する大当たり図柄、すなわち、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aで表示する第1記号〜第3記号の何れかとするかを求める。つまり、大当たり図柄カウンタC2の値と図柄との対応関係を表す特図1大当たり抽選用テーブルまたは特図2大当たり抽選用テーブル(図7参照)に基づいて、大当たり図柄カウンタC2の値に対応する大当たり図柄(「第1大当たり図柄」、「第2大当たり図柄」または「第3大当たり図柄」)を求める。
次に、ステップS503では、主制御装置261のCPU501は、大当たり時における変動パターン(大当たり演出パターン)を決定する。具体的には、主制御装置261のCPU501は、停止パターン選択カウンタC3を用いることなく、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている大当たり図柄カウンタC2の値及び変動種別カウンタCS1,CS2の値をその順に確認し、変動パターンを決定する。
つまり、大当たり図柄カウンタC2の値に基づいて、第3図柄表示装置42での装飾図柄を通常大当たり(非特定当たり)の「停止パターン3」で表示するのか、又は第3図柄表示装置42での装飾図柄を確変大当たり(特定当たり)の「停止パターン4」で表示するのかを決定する。このように決定した「停止パターン3」または「停止パターン4」の種別をさらに第1変動種別カウンタCS1の値に基づいて決定する。つまり、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等のように装飾図柄(第3図柄)のリーチ種別など、大まかな装飾図柄の変動パターン群を決定する。続いて、このように決定した大まかな装飾図柄の変動パターン群の中から、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいて、一の変動パターンを決定する。例えば、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいて、リーチ発生後に最終停止装飾図柄(本実施の形態では中装飾図柄)が停止するまでの経過時間を所定時間にする等、より細かな装飾図柄変動態様を決定する。なお、大当たりの場合における次の各関係、つまり、大当たり図柄カウンタC2の数値と停止パターンとの関係、第1変動種別カウンタCS1の数値と変動パターンとの関係、第2変動種別カウンタCS2の数値と停止図柄時間との関係は、それぞれに大当たり用のテーブル等により予め規定されている。
一方、ステップS501で大当たりではないと判別された場合には、ステップS504において、主制御装置261のCPU501は、外れ図柄、すなわち第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aを第4記号で停止表示させるという停止図柄に設定する。
次に、ステップS505では、主制御装置261のCPU501は、外れ時における変動パターン(外れ演出パターン)を決定し、当該外れ変動パターンを変動パターン指定コマンドに設定する。具体的には、主制御装置261のCPU501は、RAM503の保留球格納エリアの実行エリアに格納されている停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1,CS2の値をその順に確認し、変動パターンを決定する。
つまり、停止パターン選択カウンタC3の値に基づいて、第3図柄表示装置42での装飾図柄のリーチ発生した後最終停止装飾図柄がリーチ装飾図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」である「停止パターン1」と、同じくリーチ発生した後最終停止装飾図柄がリーチ装飾図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」である「停止パターン2」と、リーチ発生しない「完全外れ」である「停止パターン0」との何れの停止パターンにするかを決定する。例えば、この決定した停止パターンが例えば前後外れリーチとなる「停止パターン1」である場合には、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいて、前後外れリーチ変動パターン群の中からノーマルリーチ、スーパーリーチ等のような装飾図柄(第3図柄)のリーチ種別が特定された変動パターンが決定されるなど、大まかな装飾図柄の変動パターン群を決定する。なおここではノーマルリーチが決定されたとする。続いて、このように決定した大まかな装飾図柄のノーマルリーチ変動パターン群の中から、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいて、さらに一の変動パターンを決定する。例えば、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいて、リーチ発生後に最終停止装飾図柄(本実施の形態では中装飾図柄)が停止するまでの経過時間を所定時間にする等、より細かな装飾図柄変動態様を決定する。なお、外れの場合における次の各関係、つまり、停止パターン選択カウンタC3の数値と停止パターンとの関係、第1変動種別カウンタCS1の数値と変動パターンとの関係、第2変動種別カウンタCS2の数値と停止図柄時間との関係は、それぞれに外れ用のテーブル等により予め規定されている。
本実施の形態では、上述の外れ用のテーブルのうちの一つとしては、例えば、低確率時で、第1図柄表示装置40の変動時間短縮機能の状態で、第1図柄の変動開始時の当該第1図柄の作動保留数が「0」の場合に採用されるものがあり、停止パターン選択カウンタC3の値が「0〜201」の場合にはリーチなし(完全外れ)に該当し、「202〜208」が前後外れリーチに該当し、「209〜238」が前後外れ以外リーチに該当するものが挙げられる。
続いて、ステップS506では、主制御装置261のCPU501は、演出時間加算の決定、つまり、ステップS503で決定された大当たり変動パターンまたはステップS505で決定された外れ変動パターンの演出時間の加算の決定を行う。より具体的には、変動種別カウンタCS3の値に基づいて、第3図柄表示装置42での中装飾図柄列の装飾図柄(第3図柄)が滑り停止するなどによる演出時間の増加(当該中装飾図柄列の装飾図柄が滑りそれが停止表示されるまでの時間の増加)を含む変動パターンが決定される。
また、ステップS507では、主制御装置261のCPU501は、ステップS503で決定された大当たり変動パターンに対応する変動パターン指定コマンド、または、ステップS505で決定された外れ変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドを設定する。
続いて、ステップS508では、主制御装置261のCPU501は、ステップS502,S503を経てきた場合には、ステップS502で決定された第1図柄表示装置40の大当たり図柄(「第1特定当たり図柄」、「第2特定当たり図柄」または「非特定当たり図柄」)に対応する装飾図柄指定コマンドを設定し、ステップS504,S505を経てきた場合には、ステップS504で決定された第1図柄表示装置40の外れ図柄に対応する装飾図柄指定コマンドを設定する。
続いて、ステップS509では、主制御装置261のCPU501は、ステップS506で決定された演出時間加算に対応する演出時間加算指定コマンドを設定する。
図16の説明に戻り、ステップS402がYES、すなわち第1図柄の変動表示中である場合には、ステップS407に進み、主制御装置261のCPU501は、第1図柄の変動時間が経過したか否かを判別する。この第1図柄の変動時間は、図17を用いて前述したように決定された変動パターン及び演出時間加算に基づいて決められており、つまり、第1図柄の変動パターンに応じて当該第1図柄の変動時間が決められており、この変動時間が経過した時にステップS407が肯定判別される。変動時間が経過していなければステップS408に進み、変動時間が経過していればステップS409に進む。
そして、ステップS408では、主制御装置261のCPU501は、第1図柄表示装置40での第1図柄の変動表示を更新する。つまり、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aの変動表示を継続し、本処理を終了する。
一方、ステップS409では、主制御装置261のCPU501は、第1図柄の変動表示を停止し、第1図柄の停止図柄を表示図柄へ設定する。つまり、図17のステップS502で第1大当たり図柄に決定された場合には、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aの変動表示後に、この第1セグメント表示部40aを第1記号で停止表示する。図17のステップS502で第2大当たり図柄に決定された場合には、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aの変動表示後に、この第1セグメント表示部40aを第2記号で停止表示する。図17のステップS502で第3大当たり図柄に決定された場合には、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aの変動表示後に、この第1セグメント表示部40aを第3記号で停止表示する。図17のステップS504で外れ図柄に決定された場合には、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aの変動表示後に、この第1セグメント表示部40aを第4記号で停止表示する(外れを意味する)。
続いて、ステップS410では、主制御装置261のCPU501は、第3図柄表示装置42で変動表示される装飾図柄(第3図柄)の変動パターンの停止を指示するための全停止コマンドを設定し、ステップS411に進む。
ステップS411では、主制御装置261のCPU501は、上述したステップS502Aにて大当たりフラグがオンになったか否かを判断する。大当たりフラグがオンである場合はステップS412に進み、大当たりフラグがオフである場合は本処理を終了する。ステップS412では、主制御装置261のCPU501は、大当たり遊技状態抽選フラグをオンにするとともに、大当たり遊技状態抽選コマンドを設定して、ステップS413に進む。
大当たり遊技状態抽選コマンドには、大当たり当選を示す大当たり乱数カウンタC1の値に加えて、大当たりの種類を示す大当たり図柄カウンタC2の値が含まれる。大当たり図柄カウンタC2の値が含まれることによって、大当たりの種類毎に定められた役連ゲート413毎のラウンド数の振分が表示制御装置45による大当たり遊技状態抽選表示制御に反映される。大当たり遊技状態抽選コマンドには、他のカウンタの値が含まれてもよい。表示制御装置45による大当たり遊技状態抽選表示制御を変動パターンの種類によって異ならせる場合は、変動種別カウンタCS1,CS2の値が含まれてもよい。
ステップS413では、主制御装置261のCPU501は、大当たりフラグをオフにして本処理を終了する。
次に、前記ステップS204Aの大当たり遊技状態抽選処理を図18のフローチャートを参照して説明する。
ステップS511では、主制御装置261のCPU501は、大当たりで変動が確定した場合に、大当たり遊技状態抽選フラグがオンであるか否かを判断する。大当たり遊技状態抽選フラグがオンである場合、主制御装置261のCPU501は、ステップS513に進み、そうでない場合は本処理を終了する。
ステップS513では、主制御装置261のCPU501は、誘導レバー437をすべて開位置に動作させてV領域435をすべて開状態にして、ステップS515に進む。ステップS515では、主制御装置261のCPU501は、誘導弁451を開位置に動作させて遊技球が誘導弁451を通過可能な状態にする。
ステップS517では、主制御装置261のCPU501は、誘導弁センサ453がオンしたか否かを判断する。誘導弁センサ453がオンである場合は、ステップS519に進み、誘導弁センサ453がオフである場合は、ステップS521に進む。
ステップS519では、主制御装置261のCPU501は、V領域435の最大開放時間(30秒)の計測を開始する。
ステップS521では、主制御装置261のCPU501は、誘導弁451の最大開放時間を経過しているか否かを判断する。誘導弁451の最大開放時間を経過した場合は、ステップS523へ進み、そうでない場合は本処理を終了する。
ステップS523では、主制御装置261のCPU501は、誘導弁451を閉鎖して、ステップS525へ進む。ステップS525では、主制御装置261のCPU501は、後述する役連ゲート413Aを通過した遊技球を検出する役連ゲートセンサ414Aがオンしているか否かを判断する。役連ゲートセンサ414Aがオンである場合、主制御装置261のCPU501は、特図1または特図2大当たり抽選用テーブルを参照して対応する大当たりラウンドを設定して(ステップS527)、ステップS529に進む。例えば、図7(a)に示す特図1大当たり抽選用テーブルが参照される場合で特図1の抽選結果が第1大当たりである場合は大当たりラウンドを16Rに設定する。ステップS529では、主制御装置261のCPU501は、V領域435の閉鎖タイミング設定用テーブルを参照して各V領域435の閉鎖タイミングを設定して、ステップS537に進む。
役連ゲートセンサ414Aがオンでない場合、主制御装置261のCPU501は、後述する役連ゲート413Bを通過した遊技球を検出する役連ゲートセンサ414Bがオンしているか否かを判断する(ステップS531)。役連ゲートセンサ414Bがオンである場合、主制御装置261のCPU501は、特図1または特図2大当たり抽選用テーブルを参照して対応する大当たりラウンド数を設定して(ステップS533)、ステップS535に進む。例えば、図7(a)に示す特図1大当たり抽選用テーブルが参照される場合で特図1の抽選結果が第1大当たりである場合は大当たりラウンドを8Rに設定する。ステップS535では、主制御装置261のCPU501は、V領域435の閉鎖タイミング設定用テーブルを参照して各V領域435の閉鎖タイミングを設定して、ステップS537に進む。
役連ゲートセンサBがオンでない場合、主制御装置261のCPU501は、後述する役連ゲート413Cを通過した遊技球を検出する役連ゲートセンサ414Cまたは役連ゲート413Dを通過した遊技球を検出する役連ゲートセンサ414Dがオンしているか否かを判断する(ステップS536A)。役連ゲートセンサ414Cまたは役連ゲートセンサ414Dがオンである場合、主制御装置261のCPU501は、特図1または特図2大当たり抽選用テーブルを参照して対応する大当たりラウンド数を設定して(ステップS536B)、ステップS536Cに進む。例えば、図7(a)に示す特図1大当たり抽選用テーブルが参照される場合で特図1の抽選結果が第1大当たりである場合は大当たりラウンドを8Rに設定する。ステップS536Cでは、主制御装置261のCPU501は、V領域435の閉鎖タイミング設定用テーブルを参照して各V領域435の閉鎖タイミングを設定して、ステップS537に進む。
ステップS537では、主制御装置261のCPU501は、V領域435を閉鎖する誘導レバー437に対して、設定された各V領域435の閉鎖タイミングにて閉動作を開始させて、ステップS539に進む。
ステップS539では、主制御装置261のCPU501は、遊技球がV入賞センサ433を通過したか否かを判定する。遊技球がV入賞センサ433を通過した場合、主制御装置261のCPU501は、確変フラグをオンにして(ステップS541)、ステップS547に進む。遊技球がV入賞センサ433を通過していない場合、ステップS543に進む。
ステップS543では、主制御装置261のCPU501は、V領域435の最大開放時間(30秒)を経過したか否かを判定する。V領域435の最大開放時間の計測は、遊技球が後述する誘導路455の誘導弁451を通過したことが検出されたタイミングから開始される。計測開始から最大開放時間を経過した場合、普通フラグをオンにして(ステップS545)、ステップS547に進む。最大開放時間を経過していない場合、本処理を終了する。
ステップS547では、主制御装置261のCPU501は、誘導レバー437A〜437Eがすべて閉位置になるよう駆動して、ステップS549に進む。
ステップS549では、主制御装置261のCPU501は、V領域435の最大開放時間の計測時間を0に戻して、ステップS551に進む。ステップS551では、大当たり遊技状態抽選フラグをオフにセットして、ステップSS553に進む。ステップS553では、主制御装置261のCPU501は、ラウンド開始フラグをオンにするとともに、大当たりラウンド遊技状態を開始するためのオープニングコマンドを設定して本処理を終了する。
次に、前記ステップS204Bの次回遊技状態設定処理を図19のフローチャートを参照して説明する。
ステップS561では、主制御装置261のCPU501は、上述したステップS541にて確変フラグがオンとなったか否かを判断する。確変フラグがオンとなっている場合はステップS563に進み、そうでない場合はステップS565に進む。
ステップS563では、主制御装置261のCPU501は、図7に示す特図1,特図2大当たり抽選用テーブルの大当たり乱数カウンタC1の値を高確率時の値にセットして、ステップS565に進む。具体的には、主制御装置261のCPU501は、大当たり判定時に大当たり乱数カウンタC1の値として高確率時の値を参照する。
ステップS565では、主制御装置261のCPU501は、上述したステップS545にて普通フラグがオンとなったか否かを判断する。普通フラグがオンとなっている場合はステップS567に進み、そうでない場合は本処理を終了する。
ステップS567では、主制御装置261のCPU501は、特図1,特図2大当たり抽選用テーブルの大当たり乱数カウンタC1の値を低確率時の値にセットして、本処理を終了する。具体的には、主制御装置261のCPU501は、大当たり判定時に大当たり乱数カウンタC1の値として低確率時の値を参照する。
このように、主制御装置261のCPU501は、遊技領域30aを流下する遊技球が役連ゲートセンサ414A〜414Dのいずれかを通過することで、遊技球がV入賞センサ433を通過した場合にも遊技球がV入賞センサ433を通過しなかった場合にも、遊技状態を遊技者に有利な大当たりラウンド遊技状態へと移行する。また、主制御装置261のCPU501は、遊技領域30aを流下する遊技球がV入賞センサ433を通過することで、遊技状態を大当たり乱数カウンタC1の値が低確率時の値から高確率時の値に変更される高確率状態へ移行する。また、主制御装置261のCPU501は、遊技領域30aを流下する遊技球がV入賞センサ433を通過せずにV領域435の最大開放時間を経過した場合、現在の遊技状態が低確率状態である場合は、低確率状態を維持し、現在の遊技状態が高確率状態である場合は、高確率状態から低確率状態へ移行する。
なお、上述した主制御装置261のCPU501によって実行される大当たり遊技状態抽選処理におけるステップS525,S531,S536A(役連ゲートセンサ414の通過の判定)とステップS527,S533,S536B(対応するラウンド数の設定)とステップS553(ラウンド開始フラグのオン)の機能は、本発明の有利遊技状態移行手段の一例である。また、主制御装置261のCPU501によって実行される大当たり遊技状態抽選処理におけるステップS539(V入賞センサの通過の判定)とステップS541(確変フラグのオン)と次回遊技状態設定処理におけるステップS561(確変フラグのオンの判定),ステップS563(高確率時の大当たり抽選用テーブルのセット)の機能は、本発明の特定遊技状態移行手段の一例である。
次に、上述したステップS205の大入賞口開閉処理について説明する。図20は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。
ステップS581では、主制御装置261のCPU501は、上述したステップS553にてラウンド開始フラグがオンとなっているか否かを判断する。ラウンド開始フラグがオンであればステップS583に進み、そうでなければ本処理を終了する。ステップS583では、主制御装置261のCPU501は、第nラウンド(最初であれば第1ラウンド)の開始タイミングであるか否かを判断する。第nラウンドの開始タイミングであれば、ステップS585に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS585では、主制御装置261のCPU501は、大入賞口32aを開放し、ステップS587に進む。具体的には、主制御装置261のCPU501は、可変入賞装置32における大入賞口32aの扉を開放するためにソレノイドをオンする。ステップS587では、主制御装置261のCPU501は、第nラウンドの終了タイミングであるか否かを判断する。各ラウンドの終了タイミング、すなわち大入賞口32aの開放時間は予め定められている。
ステップS587にて第nラウンドの終了タイミングであればステップS589に進み、そうでなければ本処理を終了する。ステップS589では、主制御装置261のCPU501は、大入賞口32aを閉鎖し、ステップS591に進む。具体的には、主制御装置261のCPU501は、可変入賞装置32における大入賞口32aの扉を閉鎖するためにソレノイドをオフする。各ラウンド間の大入賞口32aの閉鎖時間、すなわちラウンド間のインターバル時間は予め定められている。
ステップS591では、主制御装置261のCPU501は、最終ラウンドであるか否かを判断する。最終ラウンドであればステップS593に進み、そうでなければステップS583に戻る。ステップS593では、主制御装置261のCPU501は、ラウンド開始フラグをオフにして本処理を終了する。
次に、払出制御装置311内のCPU511により実行される払出制御について説明する。図25は、払出制御装置311のメイン処理を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず、ステップS901では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、払出制御装置311のCPU511は、スタックアドレスと割込みモードを設定する。また、ステップS902では、払出制御装置311のCPU511はRAMアクセスを許可し、ステップS903では、払出制御装置311のCPU511は外部割込みベクタの設定を行う。
その後、ステップS904では、払出制御装置311のCPU511は、RAM513のバックアップエリアに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。また、ステップS905では、払出制御装置311のCPU511は、RAM判定値を算出し、続くステップS906では、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAM513の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM513の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
続いて、ステップS907では、払出制御装置311のCPU511は、復電時のRAM513の初期設定を行う。具体的には、主制御装置261が初期化されるとこの主制御装置261から払出初期化コマンドが払出制御装置311に送信され、払出制御装置311のCPU511は、主制御装置261からの払出初期化コマンドを受けると、このステップS907で復電時のRAM513の初期設定を行う。つまり、RAM領域の初期化を行い、遊技球の払出しの制御を開始する。
したがって、電源投入時にRAM消去スイッチ323が押下(ON)されている場合には、主制御装置261が初期化されるとともに、この主制御装置261から払出制御装置311に払出初期化コマンドが送信されることになり、払出制御装置311のCPU511は、主制御装置261からの払出初期化コマンドに基づいて、RAM513の初期化処理が行われる。
続いて、ステップS908では、払出制御装置311のCPU511は、当該CPU511の周辺デバイスの初期設定を行う。具体的には、CPU周辺デバイスとは、CTC(Counter/Timer Circuit)と呼ばれるタイマ制御デバイスであり、このCTCを所定値に設定してタイマ割込みを2ミリ秒(ms)毎に発生させる。
続いて、ステップS909では、払出制御装置311のCPU511は、割込み許可設定し、後述する払出制御処理に移行する。
一方、ステップS904にて電源断の発生情報が設定されていない場合や、ステップS906にてRAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様に、払出制御装置311のCPU511はRAM513の全領域を「0」にクリア(ステップS910)し、初期化処理を行う(ステップS911)。
次に、払出制御処理の流れを図26のフローチャートを参照しながら説明する。
図26において、ステップS1001では、払出制御装置311のCPU511は、主制御装置261からのコマンドを取得し記憶する。ここで、この記憶するコマンドとしては、15種類の賞球コマンド(1個〜15個の払出しを指示するための15種類の賞球コマンド)や、払出制御装置311への払出制御開始を指示するための払出復帰コマンドや、払出制御装置311への払出初期化を指示するための払出初期化コマンドの合わせて17種類のコマンドが挙げられる。
ステップS1002では、払出制御装置311のCPU511は、払出許可を受信済みか否かを判別する。つまり、払出復帰コマンドや賞球コマンドを受けたか否かを判別する。また、ステップS1003では、払出制御装置311のCPU511は、状態復帰スイッチ(図示省略)をチェックして、状態復帰動作開始と判定した場合に状態復帰動作を実行する。
その後、ステップS1004では、払出制御装置311のCPU511は、下皿15の状態の変化に応じて下皿満タン状態又は下皿満タン解除状態の設定を実行する。すなわち、下皿満タンスイッチの検出信号により下皿15の満タン状態を判別し、下皿満タンになった時、下皿満タン状態の設定を実行し、下皿満タンでなくなった時、下皿満タン解除状態の設定を実行する。
また、ステップS1005では、払出制御装置311のCPU511は、タンク球の状態の変化に応じてタンク球無し状態又はタンク球無し解除状態の設定を実行する。すなわち、タンク球無しスイッチの検出信号によりタンク球無し状態を判別し、タンク球無しになった時、タンク球無し状態の設定を実行し、タンク球無しでなくなった時、タンク球無し解除状態の設定を実行する。
その後、ステップS1006では、払出制御装置311のCPU511は、報知する状態の有無を判別し、報知する状態が有る場合には払出制御装置311に設けた7セグメントLEDにより報知する。
ステップS1007〜S1009では、賞球払出の処理を実行する。この場合、賞球の払出不可状態でなく、且つ前記ステップS1001で記憶した総賞球個数が「0」でなければ(ステップS1007,S1008が共にNO)、ステップS1009に進み、賞球制御処理(後述する図27)を開始する。また、賞球の払出不可状態、又は総賞球個数が0であれば(ステップS1007,S1008の何れかがYES)、貸球払出の処理に移行する。
その後、ステップS1010〜S1012では、貸球払出の処理を実行する。この場合、貸球の払出不可状態でなく、且つカードユニットからの貸球払出要求を受信していれば(ステップS1010がNO、S1011がYES)、ステップS1012に進み、貸球制御処理(後述する図28)を開始する。また、貸球の払出不可状態、又は貸球払出要求を受信していなければ(ステップS1010がYES又はS1011がNO)、後続のバイブモータ制御(ステップS1013)を実行する。
ステップS1013では、払出制御装置311のCPU511は、バイブレータ360(図2参照)の制御(バイブモータ制御)を実行する。その後、ステップS1014では、払出制御装置311のCPU511は、停電発生か否かを判別する。停電発生であればステップS1015に進み、そうでなければステップS1001に戻る。ステップS1015では、払出制御装置311のCPU511は、電源断の発生情報を設定し、ステップS1016では、RAM判定値を作成する。その後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。
ここで、図27に示す賞球制御処理において、ステップS1101では、払出モータ358aを駆動させて賞球の払出を実行する。続くステップS1102では、払出モータ358aの回転が正常であるかを払出回転センサの検出結果により判別する。払出モータ358aの回転が正常でなければ、ステップS1103に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図26の払出制御処理に戻る。
また、払出モータ358aの回転が正常であれば、ステップS1104に進み、遊技球のカウントが正常に行われているか否かを払出カウントスイッチの検出結果により判別する。遊技球のカウントが正常でなければ、ステップS1105に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図26の払出制御処理に戻る。
さらに、遊技球のカウントが正常であれば、ステップS1106に進み、払出カウントスイッチによる遊技球のカウント数が総賞球個数に達して払出が完了したか否かを判別する。払出が完了していれば、ステップS1107で払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図26の払出制御処理に戻る。
また、図28に示す貸球制御処理において、ステップS1201では、払出モータ358aを駆動させて貸球の払出を実行する。続くステップS1202では、払出モータ358aの回転が正常であるかを払出回転センサの検出結果により判別する。払出モータ358aの回転が正常でなければ、ステップS1203に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図26の払出制御処理に戻る。
また、払出モータ358aの回転が正常であれば、ステップS1204に進み、遊技球のカウントが正常に行われているか否かを払出カウントスイッチの検出結果により判別する。遊技球のカウントが正常でなければ、ステップS1205に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図26の払出制御処理に戻る。
さらに、遊技球のカウントが正常であれば、ステップS1206に進み、払出カウントスイッチによる遊技球のカウント数が所定の貸球個数(25個)に達して払出が完了したか否かを判別する。払出が完了していれば、ステップS1207で払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図26の払出制御処理に戻る。
なお、上記のNMI割込み処理は払出制御装置311でも同様に実行され、かかるNMI割込みにより、停電の発生等による電源断時の払出制御装置311の状態がRAM513のバックアップエリアに記憶される。停電信号S1が出力された後所定時間は、払出制御装置311の処理が実行可能となるように電源部541から電源供給がなされるのも同様である。すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号S1が停電監視回路542から払出制御装置311内のCPU511のNMI端子に出力され、CPU511は実行中の制御を中断して図24のNMI割込み処理を開始する。その内容は図24で説明した通りである。
次に、サブ制御装置262のメイン処理と通常処理とについて図29及び図30を用いて説明する。図29は、サブ制御装置262のCPU551により実行されるメイン処理の一例を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。図30は、サブ制御装置262のCPU551により実行される通常処理の一例を示すフローチャートである。
先ず、ステップS1301では、サブ制御装置262のCPU551は、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、ポートの設定(ポートI/O切り替えおよび初期値出力)と、タイマの設定(1ミリ秒インターバルタイマ、液晶コマンドストローブ出力タイマ)と、割込み設定(サブコマンドストローブ割込み)とを行う。
また、ステップS1302では、サブ制御装置262のCPU551は、電源断処理が未完了か否かを判別する。具体的には、パチンコ機10の前面枠セット14の各種ランプ(環状電飾部102や中央電飾部103等)が全消灯しており、かつ、スピーカが消音状態となっているか否かを判別する。そして、電源断処理が未完了であればステップS1304に進み、そうでなければステップS1303に進む。
続いて、ステップS1303では、サブ制御装置262のCPU551は、サブ制御装置262のRAMが破壊されているか否かを判別し、破壊されていればステップS1304に進み、そうでなければステップS1307に進む。ステップS1304では、サブ制御装置262のCPU551は、サブ制御装置262のRAM領域読み書きチェックを行う。そして、ステップS1305では、サブ制御装置262のCPU551は、サブ制御装置262のRAMは正常か否かを判別する。サブ制御装置262のRAMが正常であればステップS1306に進み、異常であればステップS1312に進む。ステップS1306では、サブ制御装置262のCPU551は、RAM553のエリア毎にRAM破壊チェック用のデータを書き込み、その読み出し異常があれば破壊されていると判別するためのRAM破壊チェックデータの設定を行う。
そして、ステップS1307では、サブ制御装置262のCPU551は、電源断後の電源投入であるのか否かを判別する。電源断後の電源投入であればステップS1308に進み、そうでなければステップS1309に進む。
ステップS1308では、サブ制御装置262のCPU551は、未処理化RAM領域以外のRAM領域をクリアする。具体的には、未処理化RAM領域は、データをクリアするとシステム上問題となる情報を保存する領域であり、RAM領域破壊時以外は残したい情報のエリアのことである。例えば、サブコマンド受信バッファや電源投入情報などが挙げられる。主制御装置261が電源断して、サブ制御装置262がリセットした場合(主制御装置261から電源断通知コマンドを受信した場合)に、未処理化RAM領域以外のRAM領域をクリアする。
ステップS1309では、サブ制御装置262のCPU551は、割込み許可を設定する。ステップS1310では、サブ制御装置262のCPU551は、サブ制御装置262のRAMの初期値設定を行う。ステップS1311では、サブ制御装置262のCPU551は、演出用初期化フラグを「1」に設定し、図30に示す通常処理に移行する。
なお、ステップS1312では、サブ制御装置262のCPU551は、RAM異常報知を行い、無限ループに入る。例えば、所定のランプを無条件で点灯させるなどの報知を行うことが挙げられる。
図30に示すように、ステップS1401では、サブ制御装置262のCPU551は、通常処理開始時から1ms以上経過したか否かを判別する。1ms以上経過していれば、ステップS1402に進み、経過していなければステップS1410に進む。
ステップS1402では、サブ制御装置262のCPU551は、ランプ出力処理を行う。具体的には、第3図柄表示装置42での装飾図柄(第3図柄)の変動パターン演出に合わせたランプ出力を行う。
ステップS1403では、サブ制御装置262のCPU551は、電源投入報知を行う。具体的には、電源投入コマンドによる30秒間の報知を行う。
ステップS1404では、サブ制御装置262のCPU551は、客待ち演出を行う。具体的には、タイトル/静止画の切り替えを行う。つまり、いわゆるデモ画面表示を行う。
ステップS1405では、サブ制御装置262のCPU551は、第1図柄変動の保留個数表示更新処理を行う。具体的には、この保留個数表示更新処理は、第1図柄表示装置40の保留ランプ40cに対応した表示を第3図柄表示装置42でも行うための処理である。
ステップS1406では、サブ制御装置262のCPU551は、枠ボタン入力監視・演出処理を行う。具体的には、この枠ボタン入力監視・演出処理は、遊技者が押下可能な枠ボタン(例えば、図1に示した上選択ボタン71,下選択ボタン72,演出ボタン80など)を備えたパチンコ機において、枠ボタンの押下による機種別の演出を行うためのものである。したがって、このような枠ボタンを備えないパチンコ機においては、本処理は不要である。
ステップS1407では、サブ制御装置262のCPU551は、ランプ編集処理を行う。具体的には、第3図柄表示装置42での装飾図柄の変動パターン演出に対応(同期)したランプ点灯パターンを編集する処理を行う。
ステップS1408では、サブ制御装置262のCPU551は、音編集・出力処理を行う。具体的には、第3図柄表示装置42での装飾図柄の変動パターン演出に対応(同期)した音を鳴らす(音声、音楽、効果音などを音声出力する)処理を行う。
ステップS1409では、サブ制御装置262のCPU551は、演出実行管理処理を行う。具体的には、ランプと音声と液晶演出(第3図柄表示装置42での装飾図柄の変動パターン演出)とを同期させる時間管理等を行う。
ステップS1410では、サブ制御装置262のCPU551は、第3図柄表示装置42で行うべき装飾図柄の変動パターンおよび音声ランプの演出を決定するための乱数の値を更新する処理を行う。具体的には、この乱数は例えば「0」〜「32767」の値をとるものであって、上限値「37268」に達すると「0」に戻るものが挙げられる。
ステップS1411では、サブ制御装置262のCPU551は、主制御装置261からコマンドを受信した場合に、各コマンドに対応した処理を行う。
具体的には、サブ制御装置262のCPU551は、主制御装置261からの変動パターン指定コマンドを受信した場合に、この変動パターン指定コマンドをコマンド変換した表示コマンドを表示制御装置45に送信する。なお、変動パターン指定コマンドをそのままスルー出力するようにしてもよい。また、サブ制御装置262のCPU551は、主制御装置261からの装飾図柄指定コマンドを受信した場合に、この装飾図柄指定コマンドをコマンド変換した停止表示コマンドを表示制御装置45に送信する。また、装飾図柄指定コマンドのコマンド変換において、停止表示コマンド以外に予告コマンドが生成された場合には予告コマンドも表示制御装置45に送信する。この予告コマンドとしては、予告としての例えば魚群の出現の有無が挙げられる。また、サブ制御装置262のCPU551は、主制御装置261からの全停止コマンド(確定コマンド)を受信した場合に、この全停止コマンドをそのまま表示制御装置45に送信する。
ステップS1412では、サブ制御装置262のCPU551は、表示制御装置45などにコマンドを出力するコマンド出力処理を行う。サブ制御装置262のCPU551は、例えば、前述の表示コマンドや停止表示コマンドなど各種のコマンドを表示制御装置45に送信する。
また、サブ制御装置262のCPU551は、ステップS201において出力された後述する誘導弁を遊技球が通過したことを示す誘導弁通過検知コマンドや、各役連ゲートのうちいずれの役連ゲートを遊技球が通過したかを示す役連ゲート通過検知コマンドや、V入賞センサを遊技球が通過したことを示すV入賞センサ通過検知コマンドや、普通入賞センサを遊技球が通過したことを示す普通入賞センサ通過検知コマンドや、V領域の最大開放時間を経過したことを示す最大開放時間経過コマンドを受信した場合、これらのコマンドを表示制御装置45に出力する。
ステップS1413では、サブ制御装置262のCPU551は、サブ制御装置262のRAMが破壊されているか否かを判別する。RAM破壊されていなければステップS1401に戻り、破壊されていれば無限ループに入る。
ここで、サブ制御装置262による図30に示したステップS1406の枠ボタン入力監視・演出処理について、図31を用いて説明する。図31は、サブ制御装置262による枠ボタン入力監視・演出処理を示すフローチャートである。
サブ制御装置262は、図31に示すように、枠ボタン入力監視処理を行う。具体的には、先ず、ステップS1501では、サブ制御装置262のCPU551は、選択ボタン入力監視・演出処理を行う。具体的には、表示画面42aにおいて遊技者が選択ボタン71〜74を操作して所定の選択を指示することが要求される場合に、遊技者による選択ボタン71〜74の選択操作に応じて、所定の選択が行われることを表示する。
ステップS1502では、サブ制御装置262のCPU551は、演出ボタン入力監視・演出処理を行い、本処理を終了する。具体的には、表示画面42aにおいて遊技者が演出ボタン80を操作して所定の演出実行を指示することが要求される場合に、遊技者による演出ボタン80の押下操作に応じて、所定の演出実行が指示されることが表示される。
次に、サブ制御装置262による図30に示したステップS1409の演出実行管理処理について図32を用いて説明する。
ステップS1901において、サブ制御装置262のCPU551は、先読み変動パターン指定コマンド受信時処理を行う。以下、先読み変動パターン指定コマンド受信時処理について説明する。図33は、サブ制御装置262による先読み変動パターン指定コマンド受信時処理を示すフローチャートである。
ステップS1911では、サブ制御装置262のCPU551は、先読み用変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判定する。先読み用変動パターン指定コマンドを受信していればステップS1912に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS1912では、サブ制御装置262のCPU551は、保留球格納エリア指定コマンドを受信したか否かを判定する。保留球格納エリア指定コマンドを受信していればステップS1913に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS1913では、サブ制御装置262のCPU551は、保留球格納エリア指定コマンドが指定する保留球格納エリアに、今回受信した先読み用変動パターン指定コマンドを格納する。サブ制御装置262のRAM553には、主制御装置261のRAM503に設けられた保留球格納エリア(実行エリアおよび第1〜第4保留エリア)に対応する保留球格納エリアが設けられている。サブ制御装置262のCPU551は、受信したコマンドを先読み用変動パターン指定コマンドが指定する第1〜第4保留エリアのいずれかに格納する。
ステップS1914では、サブ制御装置262のCPU551は、保留表示パターン選択用テーブルを参照して今回受信した先読み用変動パターン指定コマンドに対応する保留表示パターンを決定する。ステップS1915では、サブ制御装置262のCPU551は、決定された保留表示パターンを表示用保留表示コマンドに変換して、この表示用保留表示コマンドと上述した保留球格納エリア指定コマンドを表示制御装置45に出力できるように設定する。以上で本処理を終了する。
<開閉モード(大当たり)表示設定処理>
図32に示す演出管理実行処理に戻って、ステップS1902では、サブ制御装置262のCPU551は、開閉モード(大当たり)表示設定処理を行う。この開閉モード(大当たり)表示設定処理について、図34を用いて以下に説明する。
図34に示すように、ステップS3201Aでは、サブ制御装置262のCPU551は、上述したステップS412において設定された大当たり遊技状態抽選コマンドを受信したか否かを判断する。大当たり遊技状態抽選コマンドを受信していれば、ステップS2201Bに進む。ステップS2201Bでは、サブ制御装置262のCPU551は、表示用大当たり遊技状態抽選コマンドをセットする。
サブ制御装置262のCPU551は、ステップS2201Aが否であれば、ステップS2201に進む。ステップS2201では、サブ制御装置262のCPU551は、オープニングコマンドを受信していればステップS2202に進み、そうでなければステップS2203に進む。
ステップS2202では、サブ制御装置262のCPU551は、表示用オープニングコマンドをセットする。
ステップS2203では、サブ制御装置262のCPU551は、エンディングコマンドを受信していればステップS2204に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS2204では、サブ制御装置262のCPU551は、表示用エンディングコマンドをセットし、本処理を終了する。
<変動表示態様設定処理>
図32に示す演出管理実行処理に戻って、ステップS1903では、サブ制御装置262のCPU551は、変動表示態様設定処理を行う。この変動表示態様設定処理について、図35を用いて以下に説明する。
図35に示すように、ステップS2301では、サブ制御装置262のCPU551は、変動パターン指定コマンドを受信していればステップS2302に進み、受信していなければステップS2308に進む。
ステップS2302では、サブ制御装置262のCPU551は、RAM553に設けられた保留球格納エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、保留球格納エリアの第1〜第4保留エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1保留エリア→実行エリア、第2保留エリア→第1保留エリア、第3保留エリア→第2保留ユリア、第4保留エリア→第3保留エリアというように各エリア内のデータがシフトされる。
ステップS2303では、サブ制御装置262のCPU551は、RAM553の実行エリアにシフトされた変動パターン指定コマンドに応じた装飾図柄変動を第3図柄表示装置42に表示させるための表示用変動パターン指定コマンドをセットして、ステップS2304に進む。表示用変動パターン指定コマンドは、例えば、大当たりノーマルリーチA,Bや大当たりスーパーリーチA〜Eや前後外れノーマルリーチA,Bや前後外れスーパーリーチA〜Dや前後以外外れノーマルリーチA,Bや前後以外外れスーパーリーチA〜Dや完全外れA〜Fといった変動パターンにて装飾図柄変動表示を実行するための表示用コマンドである。
ステップS2304では、サブ制御装置262のCPU551は、RAM553の実行エリアにシフトされた変動パターン指定コマンドに応じて、主装飾図柄SZおよび発展図柄HZの背後にて背景画像を第3図柄表示装置42に表示させるための表示用背景表示パターン指定コマンドをセットして、ステップS2305に進む。具体的には、サブ制御装置262のCPU551は、RAM553の実行エリアにシフトされた変動パターン指定コマンドと背景表示パターン選択用テーブルとを用いて背景表示パターンを決定し、背景表示パターンの中から決定された所定の背景表示パターンを表示用背景表示パターン指定コマンドに変換する。
ステップS2305では、サブ制御装置262のCPU551は、RAM553の実行エリアにシフトされた変動パターン指定コマンドに応じて、図柄変動表示中の所定のタイミングで第3図柄表示装置42の表示画面42aに吹き出し画像HDを表示させるための表示用吹き出し表示パターン指定コマンドをセットして、本処理を終了する。具体的には、サブ制御装置262のCPU551は、RAM553の実行エリアにシフトされた変動パターン指定コマンドと図示省略の吹き出し表示パターン選択用テーブルとを用いて吹き出し表示パターンを決定し、決定された吹き出し表示パターンを表示用吹き出し表示パターン指定コマンドに変換する。吹き出し画像HDは、表画面42aの右下に挿入される文字画像である。例えば、主装飾図柄SZによるリーチ成立の際に、ノーマルリーチや各種スーパーリーチの発生を知らせる「リーチ!」の文字や「スーパーリーチA」などの文字を含む画像である。吹き出し画像の代わりに人物、動物などのキャラクタ画像でもよい。
ステップS2306では、サブ制御装置262のCPU551は、装飾図柄指定コマンドを受信しているか否かを判定する。装飾図柄指定コマンドを受信していればステップS2307に進み、そうでなければ本処理を終了する。なお、サブ制御装置262のCPU551は、装飾図柄指定コマンドを受信しているか否かを判定する替わりに、受信した変動パターン指定コマンドに応じた変動時間の終了タイミングになっているか否かを判定してもよい。この場合、サブ制御装置262のCPU551は、変動パターン指定コマンドを受信した場合に、そのコマンドから変動時間を読み出して、タイマーによって変動時間を計測して、変動時間の終了タイミングを把握する。
ステップS2307では、サブ制御装置262のCPU551は、第3図柄表示装置42に表示されている装飾図柄の変動表示を停止(確定)させるための停止表示コマンド(確定コマンド)をセットし、本処理を終了する。
次に、表示制御装置45の通常処理及び表示モード等の切り替え処理について、図36及び図37を用いて説明する。図36は表示制御装置の通常処理を示すフローチャートである。図37は表示制御装置による表示モード等の切り替え処理を示すフローチャートである。
図36に示すように、ステップS3001では、表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から送信されてきた各種コマンドを入力処理するコマンド入力処理を行い、ステップS3002に進む。この各種コマンドとしては、例えば、表示コマンド、停止表示コマンド、表示用オープニングコマンド、表示用エンディングコマンド、デモ開始コマンド、図柄列変動開始コマンドなどが挙げられる。
ステップS3002では、表示制御装置45のCPU521は、表示モード等(図柄列変動、大当たりオープニング、大当たりエンディング等の表示)の切り替え処理を行い、ステップS3003に進む。ここで、この表示モード等の切り替え処理について図37を用いて説明する。
図37に示すように、ステップS3101では、表示制御装置45のCPU521は、表示コマンドを受信しているか否かを判定する。表示コマンドを受信していればステップS3102に進み、そうでなければステップS3103に進む。表示コマンドは、サブ制御装置262から送信されるコマンドであって、パチンコ機への電源投入に伴い第3図柄表示装置42への表示を許可するためのコマンドや、大当たりラウンド終了後における第3図柄表示装置42の表示モードを通常モードに戻すためのコマンドである。
ステップS3102では、表示制御装置45のCPU521は、第3図柄表示装置42に通常画面を表示する。通常画面は、図5に示すように、通常背景画像の手前側に主装飾図柄SZや副装飾図柄FZが大当たり組合せを構成しない態様で停止表示される画面である。通常背景画像は、表示制御装置45のビデオRAM524に記憶されている。
ステップS3103では、表示制御装置45のCPU521は、デモ画面表示コマンドを受信しているか否かを判定する。デモ画面表示コマンドを受信していればステップS3104に進み、そうでなければステップS3105に進む。デモ画面表示コマンドは、サブ制御装置262から受信されるコマンドであって、遊技者が遊技球を発射しない状態で所定時間が経過する場合に通常画面からデモ画面への切り替えを指示するためのコマンドである。
ステップS3104では、表示制御装置45のCPU521は、第3図柄表示装置42にデモ画面を表示する。デモ画面は、遊技の方法や遊技の特徴を紹介する画像であって、表示制御装置45のビデオRAM524に記憶されている。
ステップS3105では、表示制御装置45のCPU521は、表示用変動パターン指定コマンドを受信しているか否か判定する。表示用変動パターン指定コマンドを受信していれば、ステップS3106に進み、そうでなければステップS3107に進む。
ステップS3106では、表示制御装置45のCPU521は、図5に示す3つの装飾図柄列L,M,Rの主装飾図柄SZ及び副装飾図柄FZの変動を開始し、最終的に停止表示する変動表示を行うように第3図柄表示装置42を表示制御する。具体的には、主装飾図柄SZ及び副装飾図柄FZの変動表示制御は、後述するステップS3003〜ステップS3007を実行する制御である。
ステップS3106Aでは、表示制御装置45のCPU521は、上述したステップS2201Bで設定された表示用大当たり遊技状態抽選コマンドを受信したか否かを判定する。表示用大当たり遊技状態抽選コマンドを受信していれば、ステップS3106Bに進み、そうでなければステップS3107に進む。
ステップS3106Bでは、表示制御装置のCPU521は、後述する大当たり遊技状態抽選表示処理を行う。
ステップS3107では、表示制御装置45のCPU521は、表示用オープニングコマンドを受信していれば、ステップS3108に進み、そうでなければステップS3109に進む。
ステップS3108では、表示制御装置45のCPU521は、大当たりオープニング画像の表示を開始するように第3図柄表示装置42を表示制御する。大当たりオープニング画像は、装飾図柄変動表示が大当たり組合せで確定した後に表示される画像であって、大当たり当選を祝福するような画像である。また、表示制御装置45のCPU521は、大当たりオープニングの表示が終われば、続けて大当たりラウンド画像の表示を開始する。大当たりラウンド画像は、大当たりラウンド中に表示される画像であって、例えば、大当たりラウンド中にのみ見ることができる特典画像である。大当たりオープニング画像や大当たりラウンド画像は、表示制御装置45のビデオRAM524に記憶されている。
ステップS3109では、表示制御装置45のCPU521は、表示用エンディングコマンドを受信していれば、ステップS3110に進み、そうでなければ本処理を終了する。ステップS3110では、表示制御装置45のCPU521は、大当たりエンディング画像の表示を開始するように第3図柄表示装置42を表示制御する。大当たりエンディング画像は、表示制御装置45のビデオRAMに記憶されている。
図36に戻って、ステップS3003では、表示制御装置45のCPU521は、停止図柄を決定し、ステップS3004に進む。具体的には、表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から受信される表示用変動パターン指定コマンドによって決められた選択可能な停止図柄群の中から所定の停止図柄を決定する。大当たり変動パターンであれば、奇数図柄または偶数図柄の中から所定の停止図柄が決定される。外れ変動パターンであれば、前後外れ図柄、前後以外外れ図柄、完全外れの中から所定の停止図柄が決定される。
ステップS3004では、表示制御装置45のCPU521は、第3図柄表示装置42に表示される装飾図柄の変動表示態様の決定を行い、ステップS3005に進む。
具体的には、表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から受信される表示用変動パターン指定コマンドによって示された変動パターンに対応する装飾図柄の変動表示態様を決定する。例えば、コマンドが大当たりノーマルリーチA,Bを示す場合は対応する変動表示態様が決定され、コマンドが大当たりスーパーリーチA,Bを示す場合は対応する変動表示態様が決定され、コマンドが大当たりスーパーリーチC,Dを示す場合は対応する変動表示態様が決定され、コマンドが大当たりスーパーリーチEを示す場合は対応する変動表示態様が決定される。また、コマンドが前後外れノーマルリーチA,Bまたは前後以外外れノーマルリーチA,Bを示す場合は後述する対応する変動表示態様が決定され、コマンドが前後外れスーパーリーチA,Bまたは前後以外外れスーパーリーチA,Bであれば対応する変動表示態様が決定され、コマンドが前後外れスーパーリーチC,Dまたは前後以外外れスーパーリーチC,Dであれば対応する変動表示態様が決定され、コマンドが完全外れA〜Fであれば対応する変動表示態様が決定される。上述した各変動表示態様は、表示制御装置45のプログラムROMに記憶されている。
ステップS3005では、表示制御装置45のCPU521は、補助演出(遊技者に提供表示するメッセージや吹き出し画像HDなどの示唆画像の表示態様)の決定を行い、ステップS3006に進む。示唆画像は、第3図柄表示装置42で実行される図柄変動表示が大当たり組合せとなる可能性を示唆する画像である。
ステップS3006では、表示制御装置45のCPU521は、第3図柄表示装置42の表示画像制御を行う。
具体的には、表示制御装置45のCPU521は、第3図柄表示装置42に図柄変動表示画像を表示する場合であれば、ステップS3004にて決められた変動表示態様に従って各装飾図柄列L,M,Rにおける主装飾図柄SZ及び副装飾図柄FZの図柄変動表示を、ステップS3003にて決められた停止図柄に従って最終的に停止表示する変動表示を行うように第3図柄表示装置42を表示制御する。表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から受信する表示用背景表示パターン指定コマンドに従って、図柄変動表示の表示態様に従った背景画像を当該図柄変動表示画像の背後に表示されるように第3図柄表示装置42を表示制御する。なお、背景画像には、主装飾図柄SZ及び副装飾図柄FZの背後に表示される風景画像、人物、動物などのキャラクタ画像が含まれる。また、表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から受信する表示用吹き出し表示パターン指定コマンドに従って、図柄変動表示中の所定のタイミングで吹き出し画像HDを第3図柄表示装置42の表示画面42aの右下に表示するように第3図柄標示装置42を表示制御する。吹き出し画像HDは、1の図柄変動表示中に1または複数回表示される。
表示制御装置45のCPU521は、第3図柄表示装置42に大当たりラウンド画像を表示する表示画像制御も行う。大当たりラウンド画像であれば、大当たりラウンド中に表示される特典画像とともに現在のラウンド数を示す画像などが表示される。また、表示制御装置45のCPU521は、第3図柄表示装置42に表示される常駐画像があれば、常駐画像を第3図柄表示装置42に表示する表示画像制御も行う。
ステップS3007では、表示制御装置45のCPU521は、第3図柄表示装置42において保留表示を実行する保留表示制御を行う。
具体的には、表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から受信した表示用保留表示コマンドに対応する処理を実行する。表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から受信した表示用保留表示コマンドすると、受信した表示用保留表示コマンドによって示される保留表示パターンに対応する保留表示実行プログラムをプログラムROM552から読み出して実行する。保留表示実行プログラムは、第1〜第4保留表示エリアでの保留表示の実行パターンと、当該保留表示エリアでの保留表示の実行パターンとが予め定められている。
また、表示制御装置45のCPU521は、装飾図柄変動表示の実行を終えるごとに、保留表示エリアに表示される保留表示をシフトする処理を行う。具体的には、装飾図柄変動表示の実行が終われば実行表示エリアの保留表示を消去して、第1保留表示エリア→実行表示エリア、第2保留表示エリア→第1保留表示エリア、第3保留表示エリア→第2保留表示エリア、第4保留表示エリア→第3保留表示エリアというように保留表示をシフトする。保留球数が0の場合は、実行表示エリアに保留表示が行われる。
ステップS3008では、表示制御装置45のCPU521は、デモ表示などのその他の処理を行う。
ステップS3009では、表示制御装置45のCPU521は、通常処理開始時から1ms以上経過したか否かを判別する。1ms以上経過していれば、ステップS3001に戻り、経過していなければステップS3008に戻る。
次に、図37のステップS3106Bにおいて上述した大当たり遊技状態抽選表示処理について説明する。図38は、大当たり遊技状態抽選表示処理を示すフローチャートである。
表示制御装置45のCPU521は、大当たり遊技状態抽選コマンドの受信から所定時間を経過後(誘導弁から開放されるタイミングに合わせて)、ステップS3201〜ステップS3203の処理を行う。すなわち、ステップS3201では、表示制御装置45のCPU521は、遊技者に右打ちを行うよう報知する右打ち報知画像を第3図柄表示装置42に表示する。ステップS3202では、表示制御装置45のCPU521は、役連ゲート413毎のラウンド数の振分を第3図柄表示装置42に表示する。ステップS3203では、表示制御装置45のCPU521は、役連ゲート413毎のラウンド数の振分に応じた有利遊技状態移行用入球部411の点灯色で有利遊技状態移行用入球部411を発光させる。
ここで、役連ゲート413毎のラウンド数の振分に応じた有利遊技状態移行用入球部411の点灯色について説明する。図39は有利遊技状態移行用入球部点灯用テーブルであり、(a)は特図1大当たりの場合、(b)は特図2大当たりの場合を示す。
特図1大当たりの場合と特図2大当たりの場合の有利遊技状態移行用入球部411の点灯色は、白色、緑色、青色、赤色の順に、役連ゲート413毎のラウンド数の振分が遊技者にとって有利になっていること、すなわち、獲得可能なラウンド数が大きいことを示している。なお、点灯色とラウンド数振分との関係は、ホールにて各遊技機に付属される説明書に記載することで、予め遊技者に知らしめることができるが、遊技機の非遊技中のデモ画面に表示させたり、リーチ演出中に表示したりすれば、そのような説明書を読まない遊技者にも気付かせ易くすることができる。
図39(a)を参照する。特図1の大当たり種類が第3大当たり(「7」を除く奇数図柄での大当たり)の場合、4つの役連ゲート413の中で16Rが1つであり、役連ゲート413A(確変状態が発生することが確定されている役連ゲート)が2Rであるので、遊技者にとっての有利さは通常である。そこで、有利遊技状態移行用入球部411は、その内部に全体的に配された複数色を発光させることが可能なLEDユニットであるクルーン点灯用LED425(図42(a)参照)によって、白色に点灯される。
特図1の大当たり種類が第2大当たり(偶数図柄での大当たり)の場合、4つの役連ゲート413の中で16Rが1つであり、役連ゲート413Aが2Rであるので、遊技者にとっての有利さは通常である。そこで、有利遊技状態移行用入球部411は、白色に点灯される。なお、役連ゲート413Cのラウンド数の振分は、第3大当たりよりも第2大当たりの方が大きいので、有利遊技状態移行用入球部411を異なる色にしてもよい。
特図1の大当たり種類が第1大当たり(「7」図柄)の場合、4つの役連ゲート413の中で16Rが1つであるが、役連ゲート413Aが16Rであり、他の役連ゲート413B〜413Dが8Rであるので、遊技者にとっての有利さは第2大当たり、第3大当たりよりも大きい。そこで、有利遊技状態移行用入球部411は、緑色に点灯される。
図39(b)を参照する。特図2の大当たり種類が第3大当たりの場合、4つの役連ゲート413の中で16Rが1つであり、役連ゲート413Aが16Rよりも低い(8R)であるので、有利遊技状態移行用入球部411は、白色に点灯される。特図2の大当たり種類が第2大当たりの場合、4つの役連ゲート413の中で16Rが2つであるので、役連ゲート413Aが16Rよりも低い(8Rである)が、有利遊技状態移行用入球部411は、特図1の第1大当たりよりも有利な青色に点灯される。
特図2の大当たり種類が第1大当たりの場合、4つの役連ゲート413の中で16Rが3つであり、役連ゲート413Aが16Rであるので、有利遊技状態移行用入球部411は、最も有利な赤色に点灯される。このように、役連ゲート413毎のラウンド数の振分の有利さに応じて異なる色に有利遊技状態移行用入球部411が点灯されることで、より大きいラウンド数を獲得できることへの遊技者の期待感を高めることができる。
図38に戻る。ステップS3205では、表示制御装置45のCPU521は、右打ちされた遊技球が誘導弁451を通過したか否かを判定する。具体的には、表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から誘導弁通過コマンドを受信した場合に、右打ちされた遊技球が誘導弁451を通過したと判定する。誘導弁451通過と判定された場合は、ステップS3206に進み、そうでない場合はステップS3208に進む。
ステップS3206では、表示制御装置45のCPU521は、1回目のあおり表示を行う。具体的には、表示制御装置45のCPU521は、第3図柄表示装置42に表示される16Rを示す領域を赤色に表示させる。また、表示制御装置45のCPU521は、16Rに振分された役連ゲート413の開口周縁を、役連ゲート点灯用LED427(図42(a)参照)によって赤色に点灯させる。ステップS3207では、表示制御装置45のCPU521は、演出用役物(時計役物)403を駆動させて、V領域の最大開放時間の残り時間のカウントダウン表示(アナログ表示)を行う。また、表示制御装置45のCPU521は、第3図柄表示装置42にてV領域の最大開放時間の残り時間のカウントダウン表示(デジタル表示)を行う。カウントダウン表示は、遊技者が残り時間を見てドキドキさせ易くするため、残り時間が60秒を経過した時点から開始してもよい。カウントダウン表示のうち、デジタル表示は最初からカウントダウン表示を行い、アナログ表示は60秒を経過した時点から開始してもよい。このようにすれば、演出用役物(時計役物)403の駆動により、残り時間が少なくなっていることを遊技者に強く印象付けることができる。
ステップS3208では、表示制御装置45のCPU521は、遊技球が役連ゲート413を通過したか否か、通過した場合はどの役連ゲート413を通過したかを判定する。具体的には表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から出力された役連ゲート通過検知コマンドがどの役連ゲート413に対応するコマンドであるかを判定する。役連ゲート413通過と判定された場合は、ステップS3209に進み、そうでない場合はステップS3211に進む。
ステップS3209では、表示制御装置45のCPU521は、遊技球が通過した役連ゲート413に対応するラウンド数を第3図柄表示装置42に表示させるとともに、ラウンド数表示ランプ421のうちの対応するラウンド数のランプを点灯させる。ステップS3210では、表示制御装置45のCPU521は、2回目のあおり表示を行う。具体的には、表示制御装置45のCPU521は、第3図柄表示装置42に開放中のV領域435を示す画像を表示させる。また、後述するV領域435A〜435Eの前面側に設けられたV発光領域436A〜436Eを点灯させる。第3図柄表示装置42には、V領域435が閉鎖される動作に合わせてV領域435が閉鎖される画像が表示される。V領域435A〜435Eは、V領域435が開放中は緑色に点灯され、V領域435の閉鎖後に消灯される。
ステップS3211では、表示制御装置45のCPU521は、遊技球がV入賞センサ433を通過したか否かを判定する。具体的には、表示制御装置のCPU521は、サブ制御装置262から出力されたV入賞センサ通過検知コマンドを受信したか否かを判定する。V入賞センサ433が複数設けられている本実施例では、各V入賞センサ433のうちいずれのV入賞センサ433を遊技球が通過したかを検知できるようにV入賞センサ通過検知コマンドが区別されている。V入賞センサ433の通過が検知された場合は、ステップS3212に進み、そうでない場合はステップS3213に進む。
ステップS3212では、表示制御装置45のCPU521は、第3図柄表示装置42にV入賞を報知する画像(例えば「V入賞!」の文字画像)を表示するとともに、確変大当たりであることを報知するSUPERVランプ422を点灯させる。ステップS3213では、表示制御装置45のCPU521は、遊技球が普通入賞センサを通過したか否かを判定する。具体的には、表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から出力された普通入賞センサ通過検知コマンドを受信したか否かを判定する。普通入賞センサの通過が検知された場合は、ステップS3214に進み、そうでない場合はステップS3215に進む。
ステップS3214では、表示制御装置45のCPU521は、第3図柄表示装置42にV入賞しなかったことを報知する画像(例えば「V入賞獲得ならず!」の文字画像)を表示(アウト表示)するとともに、通常大当たりであることを報知するVランプ423を点灯させる。ステップS3215では、表示制御装置45のCPU521は、V領域の最大開放時間を経過したか否かを判定する。最大開放時間を経過していればステップS3216に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS3216では、表示制御装置45のCPU521は、第3図柄表示装置42に最大開放時間を経過したことを報知する画像(例えば「タイムアウト!」の文字画像)を表示するとともに、通常大当たりであることを報知するVランプ423を点灯させる。
次に、本実施例の特徴となる遊技盤30の構成、とくに遊技領域30aに設けられた有利遊技状態移行用入球部411と特定遊技状態移行用入球部431について、図40〜図42を参照して説明する。また、適宜、図3も参照する。
図40は、大当たり確定前の有利遊技状態移行用入球部411と特定遊技状態移行用入球部431とその周囲を斜め上から見た斜視図であり、(a)は、大当たり確定前を示し、(b)は、大当たり確定後を示す。図41は、有利遊技状態移行用入球部411と特定遊技状態移行用入球部431とその周囲の上面図である。図42(a)は、図3に示す有利遊技状態移行用入球部411のAA線断面図であり、(b)は、図3に示す特定遊技状態移行用入球部431のBB線断面図である。なお、図42(a)は、有利遊技状態移行用入球部411の右半分の断面を示し、(b)は、特定遊技状態移行用入球部431の誘導ゲート437Aの断面を示している。
遊技盤30は、大当たりとなることが確定した後に、大当たり遊技状態におけるラウンド数を決定する構成と、大当たりラウンド遊技状態の終了後の遊技状態を決定する構成を備えている。具体的には、遊技盤30は、大当たりとなることが確定した後に、遊技球の入球を契機として所定のラウンド数の大当たり遊技状態に移行させる有利遊技状態移行用入球部411と、遊技球の入球を契機として大当たりラウンド遊技状態の終了後の遊技状態を、時短状態または確変状態に移行させる特定遊技状態移行用入球部431とを備える。このような構成とすることで、大当たりとなることが確定した後に、遊技領域30aのある箇所に遊技球を入球させることで、大当たり遊技状態におけるラウンド数を決定することができ、遊技領域30aの別の箇所に遊技球を入球させることで、大当たりラウンド遊技状態の終了後の遊技状態を決定できる。
有利遊技状態移行用入球部411と特定遊技状態移行用入球部431とが配設される位置は、遊技領域30aにおける様々な位置である。本実施例の遊技盤30では、有利遊技状態移行用入球部411は、特定遊技状態移行用入球部431よりも先に遊技球が通過する位置となるように構成されている。例えば、有利遊技状態移行用入球部411は、遊技領域30aの中央部に配設され、特定遊技状態移行用入球部431は、有利遊技状態移行用入球部411の下方に配設される。このような構成とすることで、大当たりとなることが確定した後に、大当たり遊技状態に移行するか否かと、大当たり遊技状態に移行する場合は大当たり遊技状態の終了後、次の遊技状態が時短状態または確変状態に移行するか否かを、図柄の抽選結果や特定領域への入球によって一度に決めてしまうのではなく、遊技領域30aに設けられた2箇所への遊技球の入球によって順番に決めることができる。
また、本実施例の遊技盤30では、有利遊技状態移行用入球部411に入球した遊技球が、特定遊技状態移行用入球部431にも入球するように構成されている。このような構成とすることで、大当たりとなることが確定した後に、大当たり遊技状態に移行するか否かと、大当たり遊技状態に移行する場合は大当たり遊技状態の終了後、次の遊技状態が時短状態または確変状態に移行するか否かを、図柄の抽選結果や特定領域への入球によって一度に決めてしまうのではなく、1球の遊技球で、遊技領域30aに設けられた2箇所への遊技球の入球によって順番に決めることができる。なお、有利遊技状態移行用入球部411と特定遊技状態移行用入球部431とに別々に遊技球を入球させる構成とすれば、遊技盤30の遊技領域30aを全体的に使って打ち分けるという異なる面白味を持たせることもできる。
有利遊技状態移行用入球部411と特定遊技状態移行用入球部431は、例えば、正面視で遊技領域30aの中央であって第3図柄表示装置42の下側の箇所に、遊技球の動きに影響を与える2種役物401内に配設されている。有利遊技状態移行用入球部411は、2種役物401内に、大当たり遊技状態におけるラウンド数の種類に対応する4つの役物連続作動用ゲート413A〜413D(総称するときは役物連続作動用ゲート413)として備えられている。以下では、役連ゲート413(413A〜413D)と呼ぶ。このような構成とすることで、図柄の変動表示にて大当たりとなることが確定した後に、遊技球によって大当たり遊技状態におけるラウンド数が決定される過程を遊技者に見せることができる。
特定遊技状態移行用入球部431は、大入賞口32aの外側であって、可変入賞装置32とは異なる位置に設けられている。また、特定遊技状態移行用入球部431は、遊技球の流下してくる位置に応じた遊技領域32aの複数の位置に、5つのV入賞センサ433A〜433E(総称するときはV入賞センサ433)として備えられている。特定遊技状態移行用入球部431は、2種役物401内に配設されている。
役連ゲート413とV入賞センサ433は、役連ゲート413を通過した遊技球がV入賞センサ433を通過可能な構成である。このような構成とすることで、大当たりとなることが確定した後に、役連ゲート413を通過した遊技球がV入賞センサ433を通過するか否かに応じて、大当たり遊技状態に移行する場合は大当たり遊技状態の終了後、次の遊技状態が時短状態または確変状態に移行するか否かを、図柄の抽選結果や特定領域への入球によって一度に決めてしまうのではなく、1球の遊技球で、遊技領域30aに設けられた2箇所への遊技球の入球によって順番に決めることができる。
V入賞センサ433A〜433Eは、V領域435A〜435E(総称する場合はV領域435と呼ぶ)を構造的に覆う誘導レバー437A〜437E(総称する場合は誘導レバー437と呼ぶ)を備えている。V入賞センサ433は、誘導レバー437が遊技球を誘導可能となるように開放している場合、V領域435に誘導された遊技球を検出可能となり、誘導レバー437が遊技球を誘導不可となるように閉鎖している場合、V領域435に遊技球が誘導されず、遊技球を検出不可能な状態となる。このような構成とすることで、特定遊技状態移行用入球部431は、遊技球が入球し易い状態と遊技球が入球し難い状態と変化するように構成されている。このような構成とすることで、大当たりとなることが確定した後に、遊技球によって高確率状態となるか否かが決定される過程を遊技者に見せることができる。
また、特定遊技状態移行用入球部431は、有利遊技状態移行用入球部411に遊技球が入球するという条件が成立することで、入球可能となるものでもある。また、本実施例では、特定遊技状態移行用入球部431は、遊技球が役連ゲート413を通過するという条件が成立することで、遊技球が入球可能なV領域435が変化するV入賞センサ433としても備えられている。具体的には、V領域435は、入球不可納状態と入球可能状態とに変化する。このような構成とすることで、V領域435を変化させるかどうかが図柄の組み合わせによって決定される構成ではないので、複雑なプログラムを必要とすることなく遊技者にとって有利な遊技状態への移行しやすさを決定することができる。
遊技盤30は、役連ゲート413の上流に遊技球を誘導する状態と誘導しない状態とに切り替わる誘導弁451と、誘導弁451を遊技球を誘導する状態と誘導しない状態とに切り替える誘導弁駆動部452と、遊技球を誘導弁451に誘導する誘導路455とを備えている。誘導弁451は、誘導路455に抜き差しされる先細り状の部材や、薄板状の部材である。誘導弁駆動部455は、例えばソレノイドである。誘導路455は、右打ちされた遊技球が入球可能な入口部456と、遊技球を役連ゲート413の上流に排出する出口部457が備えられている。入口部456へ入球させる右打ち操作は、最大強度で遊技球が発射されるような右打ち操作でもよいし、最大強度よりもやや緩く遊技球が発射されるような右打ち操作でもよい。一定の右打ち操作を行えば入口部456へ遊技球を入球させることができる。また、誘導路455は、役連ゲート413の上流に誘導されなかった遊技球を誘導路455の外部に排出する排出路458を備えている。誘導路455は、透明または半透明の透過性を有する樹脂で形成されている。誘導弁451の付近には誘導弁451を通過した遊技球を検出する誘導弁センサ453が備えられている。
誘導弁451は、大当たりとなることが確定した場合、遊技球を通過させる開状態となり、誘導弁センサ453が遊技球1球の通過を検出した場合、遊技球を通過させない閉状態となる。つまり、遊技盤30は、遊技球が役連ゲート413を通過したとしても、それが正しい流路を通って役連ゲート413を通過したのでなければ、大当たりラウンド遊技状態へ移行させることができない(大当たりラウンド遊技状態の終了後、次の遊技状態を時短状態または確変状態にも移行させることができない)ように構成されている。
また、遊技領域30aを流下する遊技球が、誘導弁451を通過することなく役連ゲート413を通過した場合、主制御装置261のCPU501によって実行される大当たり遊技状態抽選処理によって、大当たりラウンド遊技状態へ状態移行しないように制御される。このように構成されることで、役連ゲート413を遊技球が通過したとしても、正しい通過順でないと大当たりラウンド遊技状態に移行しないとすることで、不正な操作や行為またはイレギュラーによって大当たりラウンド遊技状態へ移行することを低減できる。
また、遊技領域30aを流下する遊技球が、誘導弁451を通過することなくV入賞センサ433を通過した場合、主制御装置261のCPU501によって実行される大当たり遊技状態抽選処理及び次回遊技状態設定処理によって、時短状態または確変状態へ状態移行しないように制御される。このような構成することで、V入賞センサ433を遊技球が通過したとしても、正しい通過順でないと時短状態または確変状態に移行しないとすることで、不正な操作や行為またはイレギュラーによって時短状態または確変状態へ移行することを低減できる。
また、遊技領域30aを流下する遊技球が、役連ゲート413を通過することなくV入賞センサ433を通過した場合も、主制御装置261のCPU501によって実行される大当たり遊技状態抽選処理及び次回遊技状態移行処理によって、時短状態または確変状態へ状態移行しないように制御される。このような構成によれば、V入賞センサを遊技球が通過したとしても、正しい通過順でないと時短状態または確変状態に移行しないとすることで、不正な操作や行為またはイレギュラーによって時短状態または確変状態へ移行することを低減できる。
有利遊技状態移行用入球部411と特定遊技状態移行用入球部431について、もう少し詳細に説明する。遊技盤30は、有利遊技状態移行用入球部411として、本実施例のように、大当たり遊技状態におけるラウンド数が異なる複数の役連ゲート413A〜413Dを備えている。また、遊技盤30は、遊技領域30aを流下する遊技球を、複数の役連ゲート413A〜413Dのいずれかに振り分ける振分機構415を備えている。このような構成とすることで、大当たりとなることが確定した後に、遊技球によって大当たり遊技状態におけるラウンド数が何ラウンドに決定されるかを遊技者に見せることができる。
本実施例では、有利遊技状態移行用入球部411は、2種役物401内において、大当たり遊技状態におけるラウンド数の異なる複数の役連ゲート413A〜413Dとして備えられる。振分機構415は、2種役物401において、複数の役連ゲート413A〜413Dのいずれかに遊技球を振り分けるラウンド数振分役物415aとして備えられる。大当たり遊技状態のラウンド数は、複数の役連ゲート413のいずれを通過するかによって異なっている。例えば、役連ゲート413Aは、16Rに設定されている。役連ゲート413B〜413Dは、2Rに設定されている。
ラウンド数振分役物415aは、遊技球が外側から内側に周回可能な円形皿状の転動領域417(いわゆるクルーン)と、転動領域417の中心寄りの位置に、転動領域を周回した遊技球が落下する4つの孔を備える。この4つの孔が役連ゲート413A〜413Dに相当し、それぞれの役連ゲート413A〜413Dに、この孔に落下した遊技球を検出する役連ゲートセンサ414A〜414Dが備えられている。
ラウンド数振分役物415aは、遊技球が入球してから役連ゲート413を通過するまでの時間にばらつきをもたせるとよい。このように構成することで、特定遊技状態移行用入球部431での入賞率を変化させることがでいる。例えば、転動領域417を転動する遊技球の時間にばらつきがでるように転動領域417を構成したり、転動領域417に遊技球を弾く可動部材を設けたりしてもよい。転動領域417は、1つのクルーンによって構成されているが、多段のクルーンによって構成してもよい。多段のクルーンでは、役連ゲート413を分けて配設してもよいし、役連ゲート413とは別に転動時間を短縮できる(いくつかのクルーンを省略できる)ワープ孔を設けてもよい。このように構成しても、ラウンド数振分役物415aにかかる時間をばらつかせることができる。
転動領域417の下方には、図42(a)に示すように、ラウンド数振分役物415aを全体的に点灯させるための複数のLEDであるクルーン点灯用LED425が配設されている。クルーン点灯用LED425は、役連ゲート413に振分られたラウンド数の有利さに応じた色(白色、緑色、青色、赤色)にラウンド数振分役物415aを全体的に点灯させる。また、役連ゲート413の孔の周囲には、有利なラウンド数に振り分けられた役連ゲート413を点灯する役連ゲート点灯用LED427が配設されている。役連ゲート点灯用LED427は、16Rに振り分けられた役連ゲート413を強調する色で点灯する。
複数の有利遊技状態移行用入球部411は、本実施例のように、特定の有利遊技状態移行用入球部411に入球することで、他の有利遊技状態移行用入球部411に入球する場合に比べて、特定遊技状態移行用入球部431に入球し易くなっていてもよい。特定の有利遊技状態移行用入球部411に入球する場合に必ず特定遊技状態移行用入球部431に入球してもよい。複数の有利遊技状態移行用入球部411のうちのいずれかは、特定遊技状態移行用入球部431に入球しないものがあってもよい。
2種役物401は、役連ゲート413を通過した遊技球を、様々な態様でV入賞センサ431へ誘導する誘導役物471を備えている。誘導役物471は、役連ゲート413を通過した遊技球が、所定の通過率でV入賞センサ431を通過するように設計されている。とくに、本実施例では、誘導役物471は、特定の役連ゲート413を通過した遊技球が、他の役連ゲート413を通過した遊技球に比べてV入賞センサ431を通過し易いように設計されている。
具体的には、本実施例では、誘導役物471は、特定の役連ゲート413Aを通過することで、他の役連ゲート413B〜413Dを通過する場合に比べて、V入賞センサ431に誘導され易くなっている。その一例として、2種役物401は、特定の役連ゲート413Aを通過することで、V入賞センサ431へ有利に誘導する有利ルート472を備える。
具体的には、誘導役物471は、特定の役連ゲート413Aを除く他の役連ゲート413B〜413Dを通過した遊技球を下流側に誘導する第1誘導部473と、第1誘導部473によって誘導された遊技球をさらに下流側に誘導する第2誘導部475と、第2誘導部475によって誘導された遊技球をV入賞センサ431に誘導するか、V入賞センサ431に誘導せずに2種役物401の外部に排出するかを振り分けるV入賞振分部481とを備える。第1誘導部473と第2誘導部475とV入賞振分部481は、有利ルート472よりもV入賞センサ431へ誘導される確率が低い通常ルートを構成している。
さらに、V入賞振分部481は、図41に破線で示すモーターなどの駆動機構を有する駆動部482と、駆動部482の駆動力によって動作する可動部483と、V入賞センサ431に誘導されなかった遊技球を2種役物401の外部に排出する排出部484とを備える。V入賞振分部481は、可動部483が動かされているタイミングと第2誘導部475によって誘導された遊技球が到達するタイミングとが合った場合に遊技球をV入賞センサ431に誘導し、これらのタイミングが合わなかった場合に遊技球を排出部484に排出する。
例えば、排出部484は、第2誘導部475の下流端に設けられた上面視で円形の開口内に設けられ、第2誘導面476によって誘導されたが、可動部483とのタイミングが合わずに落下した遊技球を受け入れて、2種役物401の外部に排出する図41に破線で示す排出通路に連通している。排出通路には、普通入賞センサ434が設けられてきる。第2誘導面476から落下した遊技球は、この普通入賞センサ434によって普通入賞として検出される。可動部483は、第2誘導部475の下流端とV入賞センサ431との間に掛けられた橋状の部材であって、排出部484の開口の中心を回転軸として回転する。駆動部482は、可動部483を回転させる駆動力を発生させるモータである。駆動部482は、後述する図43(a)〜(e)に示すように可動部483が第2誘導部475の下流端の左端と右端との間を往復するように、モータの回転方向を切り替えている。可動部483が動かされているタイミングと第2誘導部475によって誘導された遊技球が第2誘導部475の下流端に到達するタイミングとが合った場合、第2誘導部475の下流端に到達した遊技球は、可動部483の上面を通過して対向するいずれかのV領域435が入球可能な状態であれば、そのV領域435に入球する。
V領域435は、排出部484の外周のうち第2誘導部475の下流端と対向する側に沿って5つのV領域435A〜435Eに区画されている。V入賞センサ433A〜433Eは、5つのV領域435A〜435Eにそれぞれ設けられている。V領域435A〜435Eには、排出部484の手前側(遊技者側)端部から、突出及び待避できるように構成された誘導レバー437A〜437Eが設けられている。誘導レバー437A〜437Eが対応するV入賞センサ433A〜433Eの上方を覆っている場合、可動部483の上面を通った遊技球であってもV領域に入球できない。
誘導レバー437は、図42(b)に示すように、それぞれ誘導レバー437を駆動する誘導レバー駆動機構438が備えられている。誘導レバー駆動機構438は、例えば、誘導レバー437を駆動する駆動力を発生させるモータと、モータによって発生した回転力を誘導レバーの直線の動きに変換する力変換部(モータの出力軸に固定されたピニオンと、このピニオンと噛み合う歯が形成された誘導レバー下面のラック)とを備える。モータ及び力変換部は、V領域435と排出部484とを仕切る壁で隔てられている。誘導レバー437は、仕切り壁の壁面に設けられた開口から、板状部材がV領域を覆う(閉じる)ように前方に突出され、板状部材がV領域を開放するように後方に退避される。図42(b)では、各誘導レバー437A〜437Eが隣り合う同士で重なっているように図示されているが、各誘導レバー437は互い違いに重ねられている。
第1誘導部473は、役連ゲート413を通過した遊技球を第2誘導部475に誘導するための第1誘導面474を備える。第1誘導面474は、役連ゲート413A〜413Dを通過した遊技球をそれぞれ異なる4つの方向へ誘導する第1誘導面474A,474B,474C,474Dによって構成されている。詳細には、第1誘導面474Aは、役連ゲート413Aの下方に延びている。第1誘導面474B,474Cも,474Dも、同様に、役連ゲート413B,413C,413Dの下方に延びている。
第1誘導面474A〜474Dは、それぞれが誘導する方向に向いて傾斜している。第1誘導面474Aは、役連ゲート413Aを通過した遊技球を有利ルート472に誘導する。第1誘導面474Bは、役連ゲート413Bを通過した遊技球を第2誘導部475の中央やや左寄りの上流端に誘導する。第1誘導面474Cは、役連ゲート413Cを通過した遊技球を第2誘導部475の左側寄りの上流端に誘導する。第1誘導面474Dは、役連ゲート413Dを通過した遊技球を第2誘導部475の右寄りの上流端に誘導する。
第2誘導部475は、前方に向けて緩やかに下り傾斜した第2誘導面476を備える。第2誘導面476は、最も上流側(奥側)が上面視で第1誘導部473の下流端と上下に重なっている。そのため、第1誘導部473から落下した遊技球が、第2誘導部475の上流端に案内される。第1誘導面476には、多数の突起475aが形成されている。第1誘導面476を流下する遊技球は、突起475aの影響を受けて、流下方向が変化するため、下流端までの到達時間が有利ルート472を通過する遊技球よりも格段に遅くなる。
また、遊技盤30には、遊技球が役連ゲート413に入球した場合に、役連ゲート413の通過に基づく獲得されるラウンド数に対応するラウンド数表示ランプ421と、遊技球がV入賞センサ433を通過した場合に確変大当たりであることを報知するSUPERVランプ422と、遊技球が普通入賞センサ434を通過した場合や最大開放時間を経過した場合に通常大当たりであることを報知するVランプ423とを備えている。これらは、第3図柄表示装置42に表示される画像として表示してもよい。
次に、図43を用いて、大当たりとなることが確定した後に、遊技球によって大当たり遊技状態におけるラウンド数が何ラウンドに決定される際の遊技球の流れについて説明する。図43(a)〜(e)は、可動部483の位置と入球可能なV領域435との関係を示す図である。なお、図43(b)〜(d)では、(a)に示す有利ルート472に上下に重なって隠れた領域を図示するため、有利ルート472を形成する部品の一部を破断して示している。なお、有利ルート472に上下に重なって隠れた領域も遊技球が流下可能である。
第3図柄表示装置42にて第3図柄の変動表示が大当たり組み合わせで停止されて大当たり確定した後、可動部483は、図43(a)に示す第2誘導面476の下端部の左端(つまり、V領域435Eに向かい合う位置)と図43(e)に示す第2誘導面476の下端部の右端(つまり、V領域435Aに向かい合う位置)との間を往復移動する。例えば、可動部483は、左端から右端まで4秒で移動し、右端にて1秒未満の短い時間停止し、右端から左端まで4秒で移動し、左端にて1秒未満の短い時間停止し、再び左端から右端へ移動する。そのため、可動部483は、大当たり確定した後、常に左右に揺動しているように見える。可動部483の動作開始タイミングは、毎回同じにならいように、異なるタイミングとしてもよい。
第3図柄表示装置42にて第3図柄の変動表示が大当たり組み合わせで停止されて大当たり確定した後、遊技者によって右打ちされた遊技球は、誘導路455の入口部456に入球して、誘導路455内を2種役物401に向けて流下する。最初に誘導路455に入球した遊技球が開状態の誘導弁451を通過すると、誘導弁451は閉状態となる。そのため、誘導路455に入球した2球目以降の遊技球は、閉状態の誘導弁451に阻まれて、排出路458に誘導されて、誘導路455外に排出される。
誘導弁451を通過した遊技球は、誘導路455の出口部457からラウンド振分役物415aに排出される。ラウンド振分役物415aに払出された遊技球は、転動領域417の外側を周回しながら、徐々に転動領域417の内側を周回し、最終的に4つの孔(役連ゲート413)のいずれかに落下する。役連ゲート413Aを通過した遊技球は、第1誘導面474Aによって有利ルート472の始端部472aに誘導される。有利ルート472に案内された遊技球は、有利ルート472の終端部472bに設けられた開口部472cから下方の可動部483の中心に排出される。遊技球が有利ルート472の開口部472cから可動部483の中心に排出された時、V領域435は開状態のままである。そのため、可動部483の中心に落下した遊技球は、可動部483の上を通過してV領域435のいずれかに入球することができる。これにより、役連ゲート413Aを通過した遊技球は、必ずV入賞センサ433を通過するように設計されている。
役連ゲート413Bを通過した遊技球は、第1誘導面474Bによって第2誘導面476の中央やや左寄りの上端部に落下して、第2誘導面476に形成された複数の突起475aの影響を受けながら、第2誘導面476の底部に向けてジグザグに流下する。役連ゲート413Cを通過した遊技球は、第1誘導面474Cの傾斜面によって左方向に付勢された状態で、第2誘導面476の左寄りの上流部に落下して、第2誘導面476に形成された複数の突起475aの影響を受けながら、第2誘導面476の左方向に転動した後に、第2誘導面476の底部に向けてジグザグに流下する。役連ゲート413Dを通過した遊技球は、第1誘導面474Dの傾斜面によって右方向に付勢された状態で、第2誘導面476の右寄りの上流部に落下して、第2誘導面476に形成された複数の突起475aの影響を受けながら、第2誘導面476の右方向に転動した後に、第2誘導面476の底部に向けて流下する。
役連ゲート413B,413C,413Dを通過した遊技球は、役連ゲート413Aを通過した遊技球に比べて、複数の突起475aの影響を受けながら流下する分だけ、第2誘導面476の下端部に至るまでの時間が長くなっている。また、役連ゲート413C,413Dを通過した遊技球は、役連ゲート413Bを通過した遊技球に比べて、複数の突起475aの影響を受けて流下する長さが長い分だけ、第2誘導面476の下端部に至るまでの時間が長くなっている。
役連ゲート413Bを通過した遊技球は、第2転動面476の上流から下流に向けて転動した後、図43(c)に示すように概ね第2誘導面476の下端部のうち中央領域476bを通過する。このタイミングで可動部483が排出部484の周縁の中央領域484bを回転していれば、遊技球が第2誘導面476の下端部のうち中央領域476bから可動部483に誘導される。この時、可動部483を挟んで向かい側に位置するV領域435B,435C,435Dが開放されていれば、対応するV領域435B,435C,435Dに入球可能となる。
役連ゲート413Cを通過した遊技球は、第2転動面476の上流から下流に向けて変動した後、図43(b)に示すように概ね第2誘導面476の下端部うち左側領域476aを通過する。このタイミングで可動部483が排出部484の周縁の左側領域484aを回転していれば、遊技球が第2誘導面476の下端部のうち左側領域476aから可動部483に誘導される。この時、可動部483を挟んで向かい側に位置するV領域435D,435Eのいずれかが開放されていれば、対応するV領域435D,435Eに入球可能となる。
役連ゲート413Dを通過した遊技球は、第2転動面476の上流から下流に向けて転動した後、図43(d)に示すように概ね第2誘導面476の下端部のうち右側領域476cを通過する。このタイミングで可動部483が排出部484の周縁の右側領域484cを回転していれば、排出部484の周縁の右側領域484cから可動部483に誘導される。この時、可動部483を挟んで対岸に位置するV領域435A,435Bのいずれかの誘導レバーが開放されていれば、V領域435A、435Bに入球可能となる。
次に、役連ゲート413を通過した遊技球がV領域435に入賞するか否かについて説明する。図44は、役連ゲート413を通過した遊技球とV領域435を閉鎖する誘導レバー437とのタイムチャートである。
具体的には、遊技球が役連ゲート413を通過すると、役連ゲートセンサ414での遊技球の通過検出と同時に、V領域435Aの閉動作が始まり、通過検出から4秒後にV領域435Eの閉動作が始まり、通過検出から8秒後にV領域435Bの閉動作が始まり、通過検出から12秒後にV領域435Dの閉動作が始まり、通過検出から16秒後にV領域435Cの閉動作が始まる。通過検出から4秒後にV領域435Aが入球不可となり、通過検出から8秒後にV領域435Eが入球不可となり、通過検出から12秒後にV領域435Bが入球不可となり、通過検出から16秒後にV領域435Dが入球不可となり、通過検出から20秒後にV領域435Cが入球不可となる。
有利遊技状態移行用入球部411の振分機構415のラウンド振分役物415aを遊技球が通過するまでにかかる時間は、ラウンド振分役物415aによってばらつきがあるが、説明の便宜上、ラウンド振分役物415を通過するタイミング(転動領域417を転動する時間)を定めて説明する。例えば、通過タイミング1では、転動領域417に入球してから6秒後に役連ゲート413を通過する。通過タイミング2では、転動領域417に入球してから12秒後に役連ゲート413を通過する。通過タイミング3では、転動領域417に入球してから18秒後に役連ゲート413を通過する。なお、通過タイミング1〜3よりも早いタイミングもしくは遅いタイミングで役連ゲート413を通過する場合もある。
役連ゲート413Aを通過した遊技球は、有利ルート472に誘導されて、通過検出から4秒未満で(例えば3.8〜3.9秒などV領域435が入球不可となる前に)、可動部483を通過してV領域435のいずれかに入球する。よって、通過タイミング1〜3のいずれのタイミングで役連ゲート413Aを通過した遊技球も、ほとんどの場合(可動部483から落ちたり、転動領域417を通過しなかったりすることがない限り)、V領域435のいずれかに入球することができる。
役連ゲート413Bを通過した遊技球は、第2誘導面476の突起475aの影響を受けながら排出部484の縁部の中央領域484bに到達するまでに約5〜7秒かかる。役連ゲート476Bを通過した遊技球が入球可能なV領域435は、V領域435B,435C,435Dのいずれかである。よって、通過タイミング1〜3のいずれかのタイミングで役連ゲート413Bを通過した遊技球がこの中央領域484bに到達したタイミング(役連ゲートBの通過検出から5〜7秒後)で、V領域435B,435C,435Dは入球可能状態である。そのため、役連ゲート413Bを通過した遊技球が中央領域484bに到達したタイミングと、可動部483が中央領域484bに位置するタイミングとが合った場合、役連ゲート413Bを通過した遊技球は、可動部483を通過して、V領域435B,435C,435Dのいずれかに入球する。このように、役連ゲート413Bを通過した遊技球は、役連ゲート413Aを通過した遊技球よりも、V領域435に遊技球を入球させ難くなっている。
役連ゲート413Cを通過した遊技球は、第2誘導面476の突起475aの影響を受けながら排出部484の縁部の左側領域484aに到達するまでに約7〜9秒かかる。通過タイミング1〜3のいずれかのタイミングで役連ゲート413Cを通過した遊技球が入球可能なV領域435は、V領域435D,435Eのいずれかである。すなわち、役連ゲート413Cを通過した遊技球が左側領域484aに到達するタイミングで、役連ゲート413Cの通過検出から7.0秒以上、8.0秒未満であれば、V領域435D,435Eの両方が入球可能状態とされている。そのため、役連ゲート413Cを通過した遊技球が左側領域484aに到達したタイミングと、可動部483が左側領域484aに位置するタイミングとが合った場合、役連ゲート413Cを通過した遊技球は、可動部483を通過して、V領域435D,435Eのいずれかに入球する。
役連ゲート413Cを通過した遊技球が左側領域484aに到達したタイミングで、役連ゲート413Cの通過検出から8.0秒以上かかっていれば、すでにV領域435Eが入球不可状態となっているので、V領域435Dのみが入球可能状態とされている。そのため、左側領域484aのうちV領域435Dに入球させることができる位置で可動部483とのタイミングが合う場合に限り、役連ゲート413Cを通過した遊技球は、V領域435Dに入球する。このように、役連ゲート413Cを通過した遊技球は、役連ゲート413Bを通過した遊技球よりも第2転動面476を流下する時間が長くかかる分だけ、役連ゲート413Bを通過した遊技球よりも、V領域435に遊技球を入球させ難くなっている。
役連ゲート413Dを通過した遊技球は、第2誘導面476の突起475aの影響を受けながら排出部484の縁部の右側領域484c到達するまでに約7〜9秒かかる。通過タイミング1〜3のいずれかのタイミングで役連ゲート413Dを通過した遊技球が入球可能なV領域435は、V領域435A,435Bのいずれかである。すなわち、役連ゲート413Dを通過した遊技球が右側領域484cに到達するタイミングで、すでにV領域435Aが入球不可状態とされている。そのため、右側領域484cのうちV領域435Bに入球させることができる位置で可動部483とのタイミングが合う場合に限り、役連ゲート413Dを通過した遊技球は、V領域435Bに入球する。そのため、役連ゲート413Dを通過した遊技球は、役連ゲート413Bを通過した遊技球よりも第2転動面476を流下する時間が長くかかる分だけ、役連ゲート413Bを通過した遊技球よりも、V領域435に遊技球を入球させ難くなっている。また、役連ゲート413Dを通過した遊技球は、V領域435の閉鎖順の関係から、役連ゲート413Cを通過した遊技球よりも、V領域435に遊技球を入球させ難くなっている。
以上から、役連ゲート413Aを通過した遊技球は、ほとんど必ずV領域435に入球するので、V領域435への入賞率(入賞し易さ)が最も高い。次に、役連ゲート413Bを通過した遊技球は、排出部484の中央領域484bに到達したタイミングで、位置的に入球可能な3つのV領域435が3つとも入球可能であるので、V領域435への入賞率は2番目に高い。次に、役連ゲート413Cを通過した遊技球は、排出部484の左側領域484aに到達したタイミングが早ければ位置的に入球可能な2つのV領域435が2つとも入球可能であるが、到達したタイミングが遅ければ位置的に入球可能な2つのV領域435のうち1つが入球不可能になるので、V領域435への入賞率は3番目に高い。次に、役連ゲート413Dを通過した遊技球は、排出部484の右側領域484cに到達したタイミングで、位置的に入球可能な2つのV領域435のうち1つのみが入球可能であるので、V領域435への入賞率は最も低い。このように、役連ゲート413の通過箇所に応じてV領域435への入賞率が異なるので、いずれの役連ゲート413を通過するかによって、遊技者にドキドキ感を与えることができる。
また、遊技球が誘導弁451を通過したタイミングから所定の時間(例えば30秒:最大開放時間)が経過すると、V領域435A〜435Eは、強制的に遊技球が入球できない閉状態になる。具体的には、遊技球が誘導弁451を通過したタイミングから最大開放時間の計測が開始される。最大開放時間を計測すると、その時点で完全に閉鎖されていないV領域435の誘導レバー437が一気に閉じられる。通過タイミング3よりも遅いタイミングで遊技球が役連ゲート413を通過したために、所定の時間を計測した時点で、いまだ入球可能状態のV領域435があったとしても、そのV領域435の誘導レバー437も一気に閉じられる。これにより、有利遊技状態移行用入球部411の振分機構415(ラウンド振分用役物415a)の転動領域417の滞在時間が長くなればなるほど、この最大開放時間が近付くことにドキドキさせることができる。
また、誘導弁451を通過した遊技球が役連ゲート413のいずれも通過しなかった場合や、遊技球が閉鎖中の誘導レバー437のいずれかの上を通過して2種役物401の外部に排出された場合であっても、誘導弁451の通過から最大開放時間の計測をしたことをもって、V領域435に遊技球を入球させる遊技を終わらせることができる。
この遊技球が誘導弁451を通過したタイミングから所定の時間(例えば30秒:最大開放時間)が経過すると、V領域435A〜435Eを遊技球が入球できない閉状態にする構成は、主制御装置261のCPU501が、上述した大当たり遊技状態抽選処理(図18)において、遊技領域30aを流下する遊技球が誘導弁センサ453を通過することで所定の時間(例えば30秒)の計測を開始し、誘導弁センサ453の通過から所定の時間を計測することでV領域435に遊技球が入球できないように制御することで実現される。これにより、誘導弁センサ453を通過してから所定の時間を経過するまでにV領域435に遊技球を入球させなければならないというドキドキ感を遊技者に与えることができる。
また、誘導弁センサ453は、役連ゲート413の上流側に設けられている。このような構成によれば、誘導弁センサ453に遊技球を通過させた後、役連ゲート413とV領域435とに遊技球を通過させる必要がある。したがって、誘導弁センサ453を通過してから所定の時間(V領域435の最大開放時間)を経過するまでに役連ゲート413に遊技球を通過させて、V領域435にも遊技球を通過させなければならないというドキドキ感を遊技者に与えることができる。
また、役連ゲートセンサ414は、役連ゲート413に設けられている。このような構成によれば、遊技球が役連ゲート413を通過してから所定の時間が経過したタイミング、すなわち、V領域435Aであれば役連ゲート413通過と同時、V領域435Eであれば役連ゲート413通過から4秒後、V領域435Bであれば役連ゲート413通過から8秒後、V領域435Dであれば役連ゲート413通過から12秒後、V領域435Cであれば役連ゲート413通過から16秒後に、V領域435を変化させる閉動作が開始される。したがって、遊技球が役連ゲート413を通過した後、V領域435の変化がV領域435に遊技球の通過を許容する範囲内である時間内に、V領域435に遊技球を通過させなければならないというドキドキ感を遊技者に与えることができる。
また、誘導弁センサ453が役連ゲート435の上流側に設けられており、役連ゲートセンサ414が役連ゲート413に設けられている。このような構成によれば、誘導弁センサ453を通過してから所定の時間(V領域435の最大開放時間)を経過するまでに役連ゲート413に遊技球を通過させて、V領域435にも遊技球を通過させなければならないという制限の下で、遊技球が役連ゲート413を通過してからV領域435の変化がV領域435に遊技球の通過を許容する範囲内である時間内に、V領域435に遊技球を通過させなければならない、という二重のドキドキ感を遊技者に与えることができる。
なお、役連ゲート413の通過箇所に応じて、誘導弁センサ453の通過から計測される所定の時間(V領域435の最大開放時間)が異ならせてもよい。このような構成によれば、役連ゲート413の通過箇所に応じて、V領域435に遊技球が入球できなくなるまでの時間が異なるので、役連ゲート413の通過箇所がどこかによって、V領域435への通過率を変えることができる。また、遊技球が役連ゲート413のうちどの通過箇所を通過するか、というドキドキ感を遊技者に与えることができる。
また、役連ゲート413とV領域435との間に遊技球の流下速度を低減させる誘導役物471を備える。このような構成によれば、遊技球が役連ゲート413を通過してからV領域435に到達するまでに時間がかかるので、役連ゲート413を通過してからV領域435を通過するまでに、V領域435に遊技球が入球出来なくなる時間になるのではないかというドキドキ感や、遊技球が役連ゲート413を通過してからV領域435の変化がV領域435に遊技球の通過を許容されない時間になるのではないかというドキドキ感を、遊技者に与えることができる。
また、誘導弁センサ453と役連ゲート413の間に遊技球の流下速度を低下させるラウンド数振分役物415aとを備える。このような構成によれば、遊技球が誘導弁センサ453を通過してから役連ゲート413に到達するまでに時間がかかるので、V領域435に遊技球が入球出来なくなる時間までに残された時間が短くなるのではないかというドキドキ感や、遊技球が役連ゲート413を通過してからV領域435の変化がV領域435に遊技球の通過を許容される範囲内である時間が短くなるのではないか、というドキドキ感を遊技者に与えることができる。
遊技球がV入賞センサ433を通過した後、大入賞口32aを開放する大当たりラウンド遊技が開始される。遊技球がV入賞センサ433を通過せずにアウト口36を通過した場合(閉鎖中のV領域435の上を通過して2種役物401外に排出された場合)や、第2誘導面476を流下した遊技球が回転体としての可動部483に誘導されずに排出孔としての排出部484に落下した場合、誘導弁451の通過から所定の時間(最大開放時間)を経過した後、大入賞口32aを開放する大当たりラウンド遊技が開始される。大当たりラウンド遊技の終了後、V入賞センサ433を通過した場合は通常状態から確変状態へ移行し、V入賞センサ433を通過しなかった場合は通常状態から時短状態へ移行する。時短状態は所定回数の遊技が実行された後、通常状態に戻る。確変状態中にV入賞センサ433を通過した場合は確変状態が継続され、確変状態中にV入賞センサ433を通過しなかった場合は時短状態に変化して、所定回数の遊技が実行された後、通常状態に戻る。
役連ゲート413A〜413Dを通過した遊技球がV領域435A〜435Eのいずれかに入球する確率は、例えば、右打ちされた所定数の遊技球がラウンド数振分役物415aに誘導された時に、役連ゲート413A〜413Dを通過した遊技球が例えば50%の確率でV領域435A〜435Eに入球可能となるように設計される。
具体的には、V領域435A〜435Eの閉鎖速度(閉鎖タイミング)、V入賞振分部481の回転体としての可動部483の回転速度、第2誘導部474の傾斜角度や突起475aの数や形状、第2誘導部475の傾斜角度を調整し、役連ゲート413A〜413Dを通過した遊技球の約50%がV領域435A〜435Eのいずれかに入球するように設計される。
このように、有利遊技状態移行用入球部411と特定遊技状態移行用入球部431は、複数の有利遊技状態移行用入球部411の入球箇所に応じて特定遊技状態移行用入球部431への入球し易さが異なるように設計されている。例えば、本実施例では、2種役物401内のラウンド数振分役物415aに設けられた役連ゲート413A〜413Dの通過箇所に応じてV入賞センサ433への通過率が異なるように設計されている。具体的には、2種役物401は、役連ゲート413を通過した遊技球をV入賞センサ433へと誘導する誘導役物471を備え、誘導役物471は、有利ルート472以外のルートは有利ルート472に比べてV入賞センサ433に到達しにくく、到達する場合でも有利ルート472よりも時間が掛かるように構成されている。
このような構成により、役連ゲート413の通過箇所に応じてV入賞センサ433への通過率が異なるので、役連ゲート413の通過箇所がどこであるかによってV入賞センサ433への通過し易さを遊技者に認識させることができる。そのため、遊技者は、遊技領域30aを流下する遊技球の役連ゲート413の通過箇所がV入賞センサ433へ通過し易い箇所となるかどうかというドキドキ感を得ることができる。また、役連ゲート413の通過箇所がV入賞センサ433へ通過し易い箇所であって、V入賞センサ433に遊技球を通過させることができれば、遊技者は、自力でV入賞センサ433へ遊技球を通過させたかのような自力感を得ることができる。その結果、複雑なプログラムを必要とすることなく大当たりラウンド遊技状態や高確率遊技状態への移行しやすさを決定することができ、大当たりラウンド遊技状態や高確率遊技状態への移行に関する興趣性を向上させることができる遊技機を提供することができる。
また、役連ゲート413を通過することで移行する大当たりラウンド遊技のラウンド数が遊技領域30aを通過した遊技球の通過箇所が役連ゲート413A〜413Dのいずれであるかに応じて異なるので、役連ゲート413を通過する遊技球の動きに対して注目を集めることができる。
また、遊技球がV入賞センサ433を通過しやすくなるかどうかは、遊技領域30aを通過した遊技球が役連ゲート413の有利孔としての役連ゲート413Aを通過するかどうかにかかっているので、役連ゲート413の有利孔としての役連ゲート413Aを通過するかどうかという遊技球の動きに対して注目を集めることができる。
複数のラウンド数の大当たりラウンド遊技状態のうちラウンド数が大きい大当たりラウンド遊技状態へ移行するかどうかは、遊技領域30aを通過した遊技球が役連ゲー413トの有利孔としての役連ゲート413Aを通過するかどうかにかかっているので、役連ゲート413の有利孔としての役連ゲート413Aを通過するかどうかという遊技球の動きに対して注目を集めることができる。
次に、大当たりとなることが確定した後から、大当たり遊技状態におけるラウンド数と、大当たりラウンド遊技状態の終了後の遊技状態とが決定されるまでの表示態様について説明する。まず。大当たり確定時からV入賞時までの第3図柄表示装置42の表示態様を説明する。図45は、大当たり確定時からV入賞時までの第3図柄表示装置42の表示態様を示す図である。
第3図柄表示装置42では、第3図柄の変動が開始されてから、大当たり組み合わせで揃うかまたは外れ組合せとなるか確定するまで、第3図柄の変動演出が表示される。第3図柄表示装置42では、第3図柄による大当たり組み合わせ(例えば「7」「7」「7」)が確定されると、大当たりを祝福する演出(例えば「大当たりおめでとう」)が表示される(図45(a))。
次に、第3図柄表示装置42では、右打ちで遊技球を発射させるための画像が表示される(図45(b))。例えば、第3図柄表示装置42では、誘導弁451が開放されたことを示す「ゲートOPEN!」が表示され、クルーンに入球可能となったことを示す「右打ちでクルーンを狙え!」が表示される。また、第3図柄表示装置42には、クルーンの4つの孔と大当たりラウンド数との対応関係を示す画像も表示されている。この画像は、遊技盤30の正面視で、奥側の2つの孔が2ランドを獲得できる孔であり、左手前側の孔が8ラウンドを獲得できる孔であり、右手前側の孔が16Rを獲得できる孔であることが表示されている。この他にも、第3図柄表示装置42には、右打ちされた遊技球が誘導弁に向かう様子を示す画像や、キャラクタが遊技者に右打ちするようほのめかす画像など右打ち報知画像が表示されてもよい。
次に、第3図柄表示装置42では、遊技球が誘導弁451を通過してから、当該遊技球が役連ゲート413を通過するまで、誘導弁451を通過した遊技球がラウンド数の大きい役連ゲート413を通過することへの遊技者の期待感を高めるラウンド煽り演出が表示される(図45(c))。例えば、第3図柄表示装置42には、遊技球が誘導弁451を通過した直後から、誘導弁451を通過したことを示す「ゲート通過!」の画像と、「ゲート通過から30秒以内にRゲート入賞とV入賞を決めろ!」という画像が表示される。また、第3図柄表示装置42では、各役連ゲート413に対応する領域のうち、16ラウンドの役連ゲート413Aに対応する領域が、他の役連ゲート413に対応する領域よりも目立つ態様で表示されている。また、残り時間を示す画像として、「30秒」のような画像が表示されるとともに、時計役物403の計測時間が「30秒」に設定されて、計測(カウントダウン)が開始される。さらに、有利遊技状態移行用入球部411は、「7」図柄での大当たり(第1大当たり)に対応する発光色(緑色)で有利遊技状態移行用入球部411を発光させる。また、16Rの役連ゲート413Aの周囲を目立つ色に発光させてもよい。
ここで、遊技球は、図44に示す通過タイミング1で(すなわち、誘導弁451の通過から8秒後に)役連ゲート413Aを通過したとする。第3図柄表示装置42では、役連ゲート413A通過後に、遊技球が通過した役連ゲート413Aに対応するラウンド数を示す「16R獲得!」の画像が表示される(図45(d))。なお、役連ゲート413A通過後は、遊技球が通過した役連ゲート413Aに対応するラウンド数表示ランプ421が点灯する。また、第3図柄表示装置42には、「残り時間でV入賞を決めろ!」の画像が表示される。
V領域435A〜435Eの前面側には、各V領域435が遊技球を入球可能な状態であることを発光によって示すV発光領域436A〜436E(総称するときはV発光領域436と呼ぶ)が設けられている。V発光領域436は、各V領域435が入球不可状態となると、消灯状態に変化することで、遊技者に各V領域435が遊技球を入球不可な状態であることを示す。ここでは、残り時間22秒の時点で、各V発光領域436はすべて点灯しているが、残り時間18秒の時点でV領域435Aに対応するV発光領域436Aが消灯され、残り時間14秒の時点でV領域435Eに対応するV発光領域436Eが消灯され、残り時間10秒の時点でV領域435Bに対応するV発光領域436Bが消灯され、残り6秒の時点でV領域435Dに対応するV発光領域436Dが消灯され、残り2秒の時点でV領域435Eに対応するV発光領域436Eが消灯される。これにより、遊技者は、入球可能であったV領域435が段階的に少なくなっていることを実感することできる。第3図柄表示装置42には、「残り時間でV入賞を決めろ!」の画像が表示されるとともに、残り時間を示す「20秒」の画像が表示されるとともに、時計役物403は残り時間が19秒であることを表示する(図45(e))。
役連ゲート413Aを通過した遊技球は、有利ルート472に案内されて、誘導レバー437が閉じられるよりも先に、回転体としての可動部483の上を通過していずれかのV領域435に入球する。役連ゲート413Aを通過してからV領域435に到達するまでの時間は、通過検出から4秒未満(例えば3.8〜3.9秒などV領域435が入球不可となる前)である。この時間は最初に閉鎖するV領域435A(正面視で左側のV領域)が閉じられるまでの時間(通過から4秒)よりも早い時間である。そのため、役連ゲートAを通過した遊技球は、いずれかのV領域435に必ず入球する。ここでは、役連ゲートAを通過した遊技球は、残り時間を示す「18秒」の画像が表示された時点で、V領域435のいずれかに入球している。
遊技球がV領域435に入球すると、第3図柄表示装置42では、V入賞が検出されたことを示す「V入賞!」の画像が表示される(図45(f))。
このように、第3図柄表示装置42では、遊技球が役連ゲート413を通過してから、V入賞センサ433またはアウト口36を通過するまでV入賞センサ433を遊技球が通過することへの遊技者の期待感を高めるV煽り演出が表示される。例えば、V入賞センサ433が有効な箇所を発光させる。
遊技球がV入賞センサ433またはアウト口36を通過後は、確変または非確変のいずれであるかが表示される。遊技球がV入賞センサ433を通過した場合は「SPERE V」のSUPERVランプ422が点灯され、遊技球がアウト口36を通過した場合は、「V」とのみ表示されるVランプ423が点灯される。Vランプ422,423の点灯に替えて、第3図柄表示装置42に「SPERE V」または「V」を示す画像を表示してもよい。
次に、大当たり確定時から普通入賞時までの第3図柄表示装置の表示態様について説明する。図46は、大当たり確定時から普通入賞時までの第3図柄表示装置の表示態様を示す図である。
大当たり確定の表示(図46(a))から、ラウンド煽り演出の表示(図46(c))までは、図45(a)から図45(c)までの説明と同じであるが、図46(c)に示すように、転動領域417を転動した遊技球は、役連ゲート413Dを通過したとする。
通過タイミング1で役連ゲート413Dの通過から4秒を経過すると、正面視で左端のV領域435Aが誘導レバー437Aによって閉じられて、遊技球を入球不可となる。第3図柄表示装置42には、残り時間を示す「残り時間あと18秒」の画像が表示されるともに、V領域435Aが入球不可となったことを表示する。また、左端のV発光領域436Aが消灯する。これにより、V発光領域436が4箇所になるので、遊技者に視覚的にV領域435への入賞率が低くなったことを示す。
役連ゲート413Dの通過から8秒を経過すると、正面視で右端のV領域435Eは、Vレバーによって閉じられて、遊技球を入球不可となる。第3図柄表示装置42には、残り時間を示す「残りあと14秒」の画像が表示される(図示省略)。また、右端のV領域435Eの前面側に設けられたV発光領域436Eが消灯する。これにより、V発光領域436が3箇所になるので、遊技者に視覚的に、役連ゲート413通過から5〜9秒後までよりもV領域435に入球し難くなったことを示す。
役連ゲート413Dの通過から9秒を経過した時、役連ゲート413Dを通過した遊技球は、第2誘導部475を突起475aの影響を受けながら流下して排出部484の右側領域476cに到達する。ここで、遊技球が排出部484の右側領域476cに到達するタイミングと、回転体としての可動部483が右側領域476cに位置するタイミングが合わず、遊技球は排出部484に落下してV領域435に入球しなかったとする。その後、最大開放時間を経過後、V領域435が完全に閉鎖される時点で、第3図柄表示装置42には、「タイムアウト」の文字が表示され、V入賞できなかったことが報知される。
このように、第3図柄表示装置42、時計役物403、有利遊技状態移行用入球部411、特定遊技状態移行用入球部431において役連ゲート413への入賞や、V入賞を煽る演出が表示されるので、遊技者のドキドキ感を一層向上させることができる。
上述したように、本実施例1のパチンコ機10によれば、
遊技球発射装置によって発射された遊技球が案内される遊技領域30aと、
遊技領域30aを流下する遊技球が役連ゲート413を通過することで遊技者に有利な大当たりラウンド遊技状態へと移行可能な主制御装置261のCPU501が実行する大当たり遊技状態抽選処理と、
遊技領域30aを流下する遊技球がV領域435内のV入賞センサ433を通過することで大当たり乱数カウンタC1の値が低確率時の値から高確率時の値に変更される高確率状態へ移行させる主制御装置261のCPU501が実行する次回遊技状態設定処理を備え、
役連ゲート413の通過箇所に応じてV入賞センサ433への通過率が異なる(例えば(A0)に記載の遊技機)。
このような構成によれば、主制御装置261のCPU501は、遊技領域30aを流下する遊技球が役連ゲート413を通過することで、遊技状態を遊技者に有利な大当たりラウンド遊技状態へと移行可能とする。主制御装置261のCPU501は、遊技領域30aを流下する遊技球がV領域435内のV入賞センサ433を通過することで、遊技状態を大当たり乱数カウンタC1の値が低確率時の値から高確率時の値に変更される高確率状態へ移行する。役連ゲート413の通過箇所に応じてV入賞センサ433への通過率が異なるので、役連ゲート413の通過箇所がどこであるかによってV入賞センサ433への通過し易さを遊技者に認識させることができる。そのため、遊技者は、遊技領域30aを流下する遊技球の役連ゲート413の通過箇所がV入賞センサ433へ通過し易い箇所となるかどうかというドキドキ感を得ることができる。また、役連ゲート413の通過箇所がV入賞センサ433へ通過し易い箇所であって、V入賞センサ433に遊技球を通過させることができれば、遊技者は、自力でV入賞センサ433へ遊技球を通過させたかのような自力感を得ることができる。その結果、複雑なプログラムを必要とすることなく大当たりラウンド遊技状態や高確率遊技状態への移行しやすさを決定することができ、大当たりラウンド遊技状態や高確率遊技状態への移行に関する興趣性を向上させることができる遊技機を提供することができる。
なお、主制御装置261のCPOU501は、遊技領域30aを流下する遊技球が役連ゲート413を通過することで、遊技者に有利な大当たりラウンド遊技状態に移行させることを可能としているが、役連ゲート413のいずれか一つを通過することで、遊技者に有利な大当ラウンド遊技状態に移行させないことを可能としてもよい。これにより、遊技球の役連ゲート413の通過をさらに注目させることができる。
また、遊技領域30aを通過した遊技球が通過する役連ゲート413の通過箇所に応じてラウンド数の異なる大当たりラウンド遊技のうちいずれかに移行する(例えば(A1)に記載の遊技機)。
このような構成によれば、役連ゲート413を通過することで移行する大当たりラウンド遊技のラウンド数が遊技領域30aを通過した遊技球の通過箇所に応じて異なるので、役連ゲート413を通過する遊技球の動きに対して注目を集めることができる。
また、遊技領域30aを通過した遊技球が役連ゲート413の有利孔としての役連ゲートAを通過した場合、V入賞センサ433を通過しやすいように構成されている(例えば(A2)に記載の遊技機)。
このような構成によれば、遊技球がV入賞センサ433を通過しやすくなるかどうかは、遊技領域30aを通過した遊技球が役連ゲート413の有利孔としての役連ゲート413Aを通過するかどうかにかかっているので、役連ゲート413Aを通過するかどうかという遊技球の動きに対して注目を集めることができる。
また、遊技領域30aを通過した遊技球が有利孔としての役連ゲート413Aを通過した場合、同じ強度で遊技球が発射されるよう操作されたとしても、複数のラウンド数の大当たりラウンド遊技状態のうちラウンド数の大きい大当たりラウンド遊技状態へ移行する(例えば(A3)に記載の遊技機)。
このような構成によれば、複数のラウンド数の大当たりラウンド遊技状態のうちラウンド数が大きい大当たりラウンド遊技状態へ移行するかどうかは、遊技領域30aを通過した遊技球が役連ゲート413の有利孔としての役連ゲート413Aを通過するかどうかにかかっているので、役連ゲート413Aを通過するかどうかという遊技球の動きに対して注目を集めることができる。また、役連ゲート413Aを通過させる時と、大当たりラウンド遊技状態へ移行させる時とで同じ強度で遊技球が発射されるよう操作すればよいので、遊技者の操作負担が軽減される。
なお、遊技領域30aを通過した遊技球が役連ゲート413Aを通過した場合、同じ強度で遊技球が発射されるよう操作されたとしても、ラウンド数が大きい大当たりラウンド遊技状態するだけでなく、V入賞センサ433を通過しやすいように構成されている。役連ゲート413Aを通過させる時と、V入賞センサ433を通過させる時と、ラウンド数が大きい大当たりラウンド遊技状態へ移行させる時とで同じ強度で遊技球が発射されるよう操作すればよいので、さらに遊技者の操作負担が軽減される。
また、主制御装置261のCPU501は、遊技領域30aを通過した遊技球が、役連ゲート413A〜413Dの中でラウンド数が大きい有利孔(例えば16Rを付与するゲート)を通過することを容易とするか否かが決定される抽選をする主制御装置261のCPU501のROM502に記憶された有利孔抽選用テーブル(大当たりの種類(第1〜第3大当たり)毎に有利孔が異なる数に設定された特図2大当たり抽選用テーブルにおける役連ゲート毎のラウンド数の振分)を備える(例えば(A5)に記載の遊技機)。なお、特図1大当たり抽選用テーブルも有利孔抽選用テーブルとして機能させてもよい。
このような構成によれば、遊技領域30aを通過した遊技球が、役連ゲート413A〜413Dの中でラウンド数が大きい有利孔を通過することを容易とするか否かは、有利孔抽選用テーブルを用いて、大当たりの種類ごとの抽選の結果によって決まるので、構造を変えることなく役連ゲート413A〜413Dの中でラウンド数が大きい有利孔を通過することを容易とするか否かを変えることができる。
また、上述したように、本実施例1のパチンコ機10によれば、
遊技球発射装置によって発射された遊技球が案内される遊技領域30aと、
遊技領域30aを流下する遊技球が役連ゲート413を通過することで遊技者に有利な大当たりラウンド遊技状態へと移行可能な主制御装置261のCPU501が実行する大当たり遊技状態抽選処理と、
遊技領域30aを流下する遊技球がV領域435内のV入賞センサ433を通過することで大当たり乱数カウンタC1の値が低確率時の値から高確率時の値に変更される高確率状態へ移行させる主制御装置261のCPU501が実行する次回遊技状態設定処理を備え、
主制御装置261のCPU501は、大当たり遊技状態抽選処理において、遊技球が役連ゲートセンサ414の通過からの時間という所定の条件が成立することでV領域435を変化させる機能を備える(例えば上述した(B0)に記載の遊技機)。
このような構成によれば、V領域435を変化させる契機として成立させる所定の条件を、役連ゲートセンサ414(役連ゲート413)の通過からの時間という条件にすることによって、役連ゲートセンサ414の通過からの時間を契機としてV領域435への入球し易さを変えることができるので、役連ゲートセンサ414の通過からの時間に応じて特定遊技状態の移行への期待感が異なり、遊技者にとって有利な遊技状態への移行に関する興趣性を向上させることができる。
また、主制御装置261のCPU501は、大当たり遊技状態抽選処理において、遊技領域30aを流下する遊技球が役連ゲートセンサ414(役連ゲート413)の通過が検出されることで時間の計測を開始し(第1計測機能)、第1計測機能によって役連ゲートセンサ414の通過から所定の時間を計測することでV領域435の変化(誘導レバー437の閉動作)を開始する(例えば上述した(B1)に記載の遊技機)。このような構成によれば、役連ゲートセンサ414を通過してからの時間に応じて、遊技球がV領域435に到達するタイミングで、V領域435の変化がV領域435に遊技球の通過を許容する範囲内であるかどうかというドキドキ感を遊技者に与えることができる。
また、主制御装置261のCPU501は、大当たり遊技状態抽選処理のステップS519において、遊技領域30aを流下する遊技球が誘導弁センサ453を通過することで特定の時間(V領域435の最大開放時間)の計測を開始する機能と、を備え、この機能が誘導弁センサ453の通過から特定の時間(V領域435の最大開放時間)を計測した場合にV領域435に遊技球が入球できないように制御する(例えば上述した(B2)に記載の遊技機)。
このような構成によれば、遊技領域30aを流下する遊技球が誘導弁センサ453を通過することによって最大開放時間の計測が開始され、誘導弁センサ453の通過からV領域435の最大開放時間を計測した場合にV領域435に遊技球が入球できないように制御する。したがって、誘導弁センサ435を通過してから最大開放時間を経過するまでにV領域435に遊技球を入球させなければならないというドキドキ感を遊技者に与えることができる。
また、誘導弁センサ453は、役連ゲート413の上流側に設けられている(例えば上述した(B3)に記載の遊技機)。
このような構成によれば、誘導弁センサ453が役連ゲート413の上流側に設けられているので、誘導弁センサ453に遊技球を通過させた後、役連ゲート413とV領域435とに遊技球を通過させる必要がある。したがって、誘導弁センサ453を通過してから最大開放時間を経過するまでに役連ゲート413に遊技球を通過させて、V領域435にも遊技球を通過させなければならないというドキドキ感を遊技者に与えることができる。
また、役連ゲートセンサ414は、役連ゲート413に設けられている(例えば上述した(B4)に記載の遊技機)。
このような構成によれば、役連ゲートセンサ414が役連ゲート413に設けられているので、遊技球が役連ゲート413を通過してから所定の時間(役連ゲート413の通過と同時、通過から4秒、通過から8秒、通過から12秒、通過から16秒)が経過したタイミングで各V領域435A〜435Eの変化が開始される。したがって、遊技球が役連ゲートを通過した後、V領域435の変化がV領域435に遊技球の通過を許容する範囲内である時間内に、V領域435に遊技球を通過させなければならないというドキドキ感を遊技者に与えることができる。
また、誘導弁センサ453が役連ゲート413の上流側に設けられており、役連ゲートセンサ414が役連ゲート413に設けられている場合は、誘導弁センサ453を通過してから計測されるV領域435の最大開放時間を経過するまでに役連ゲート413に遊技球を通過させて、V領域435にも遊技球を通過させなければならないという制限の下で、遊技球が役連ゲート413を通過してからV領域435の変化がV領域435に遊技球の通過を許容する範囲内である時間内に、V領域435に遊技球を通過させなければならない、という二重のドキドキ感を遊技者に与えることができる。
また、役連ゲート413の通過箇所に応じて、第2計測機能が計測する誘導弁センサの通過から所定の時間(V領域435の最大開放時間)が異ならせてもよい(例えば上述した(B5)に記載の遊技機)。
このような構成によれば、役連ゲート413の通過箇所に応じて、V領域435に遊技球が入球できなくなるまでの時間が異なるので、役連ゲート413の通過箇所がどこかによって、V領域435への通過率を変えることができる。また、遊技球が役連ゲート415のうちどの通過箇所を通過するか、というドキドキ感を遊技者に与えることができる。
また、役連ゲート413とV領域435との間に遊技球の流下速度を低減させる誘導役物471を備える(例えば上述した(B6)に記載の遊技機)。
このような構成によれば、遊技球が役連ゲート413を通過してからV領域435に到達するまでに時間がかかるので、役連ゲート413を通過してからV領域435を通過するまでに、V領域413に遊技球が入球出来なくなる時間になるのではないかというドキドキ感や、遊技球が役連ゲート413を通過してからV領域435の変化がV領域435に遊技球の通過を許容されない時間になるのではないかというドキドキ感を、遊技者に与えることができる。
また、誘導弁センサ453と役連ゲート413の間に遊技球の流下速度を低下させるラウンド数振分役物415aとを備える(例えば上述した(B7)に記載の遊技機)。
このような構成によれば、遊技球が誘導弁センサ453を通過してから役連ゲート413に到達するまでに時間がかかるので、V領域435に遊技球が入球出来なくなる時間までに残された時間が短くなるのではないかというドキドキ感や、遊技球が役連ゲート413を通過してからV領域435の変化がV領域435に遊技球の通過を許容される範囲内である時間が短くなるのではないか、というドキドキ感を遊技者に与えることができる。
また、サブ制御装置262のCPU551は、変動表示態様設定処理において、遊技領域30aを流下する遊技球の特図1用始動入賞装置33aまたは特図2用始動入賞装置33bへの入球に基づいて第3図柄表示装置42で第3図柄を変動させる機能を備え、
変動表示態様設定処理で特定の図柄の組み合わせが設定されることに応じて、役連ゲートセンサ414の通過から所定の時間が決定されてもよい(例えば上述した(B8)に記載の遊技機)。
このような構成によれば、特図1用始動入賞装置33aまたは特図2用始動入賞装置33bへの入球に基づく図柄変動表示の結果である特定の図柄の組み合わせに応じて、第1計測機能によって計測される所定の時間および第2計測機能によって計測される所定の時間が決定される。したがって、特定の図柄の組み合わせによって、その後、V領域435への遊技球の入球させ易さ、すなわち、有利な遊技状態への移行し易さを遊技者に知らせることができる。
また、上述したように、本実施例1のパチンコ機10によれば、
遊技領域30aを流下する遊技球が通過可能な誘導路455の誘導弁451と、
遊技領域30aを流下する遊技球が役連ゲート413を通過することで遊技者に有利な大当たりラウンド遊技状態へと移行可能な、主制御装置261のCPU501が実行する大当たり遊技状態抽選処理と、
遊技領域30aを流下する遊技球がV領域435内のV入賞センサ433を通過することで、大当たりラウンド遊技状態の終了後に、大当たり乱数カウンタC1の値が低確率時の値から高確率時の値に変更される高確率状態へ移行させる、主制御装置261のCPU501が実行する次回遊技状態設定処理を備え、
誘導弁451を通過した遊技球は、少なくとも役連ゲート413を通過することが可能となる構成である(例えば上述した(C0)に記載の遊技機)。
このような構成によれば、誘導弁451を通過した遊技球が役連ゲート413を通過するという正しい通過手順でないと、大当たりラウンド遊技状態へ移行させることもできない。したがって、遊技者にとって有利な遊技状態への移行に遊技者の操作技量を加味することで、遊技球が遊技領域30aのどこを通過したかという遊技球の動きに対しても注目させることができ、遊技者にとって有利な遊技状態への移行に関する興趣性を向上させることができる。
また、役連ゲート413を通過した遊技球は、V領域435を通過可能な構成である(例えば、上述した(C1)に記載の遊技機)。
このような構成によれば、役連ゲート413を通過した遊技球がV領域435を通過するか否かに応じて高確率状態への移行が決定されるので、複雑なプログラムを必要とすることなく遊技者にとって有利な特定遊技状態への移行を決定することができ、遊技者にとって有利な遊技状態への移行に関する興趣性を向上させることができる。
また、遊技球が誘導弁451を通過した後に遊技球がV領域435を通過するか否か、遊技球が役連ゲート413を通過した後、遊技球がV領域435を通過するか否かという遊技球の動きに対して注目が集まるので、遊技球の動きに対する興趣を向上させることができる。
また、遊技領域30aを流下する遊技球が、誘導弁453を通過することなく役連ゲート413を通過した場合、大当たりラウンド遊技状態へ状態移行しないように制御する(例えば、上述した(C2)に記載の遊技機)。具体的には、主制御装置261のCPU501は、大当たり遊技状態抽選処理において、ステップS517において誘導弁センサ451の通過検出があった場合に限り、ステップS525,S531,S536Aにおいて役連ゲートセンサ414の通過検出の有無を判定している。
このような構成によれば、役連ゲート413を遊技球が通過したとしても、正しい通過順でないと大当たりラウンド遊技状態に移行しないとすることで、不正な操作や行為またはイレギュラーによって大当たりラウンド遊技状態へ移行することを低減できる。
また、遊技領域30aを流下する遊技球が、誘導弁453を通過することなくV入賞センサ433を通過した場合、確変状態へ状態移行しないように制御する(例えば、上述した(C3)に記載の遊技機)。具体的には、主制御装置261のCPU501は、大当たり遊技状態抽選処理において、ステップS517において誘導弁センサ451の通過検出があった場合に限り、ステップS539においてV入賞センサ433の通過検出の有無を判定している。
このような構成によれば、V入賞センサ433を遊技球が通過したとしても、正しい通過順でないと確変状態に移行しないとすることで、不正な操作や行為またはイレギュラーによって確変状態へ移行することを低減できる。
また、遊技領域30aを流下する遊技球が、役連ゲート413を通過することなくV入賞センサ433を通過した場合、確変状態へ状態移行しないように制御する(例えば、上述した(C4)に記載の遊技機)。具体的には、主制御装置261のCPU501は、大当たり遊技状態抽選処理において、ステップS525,S531,S536Aにおいて役連ゲートセンサ414の通過検出がある場合に限り、V入賞センサ433の通過検出の有無を判定している。
このような構成によれば、V入賞センサ433を遊技球が通過したとしても、正しい通過順でないと確変状態に移行しないとすることで、不正な操作や行為またはイレギュラーによって確変状態へ移行することを低減できる。
また、遊技領域30aを通過した遊技球が通過する役連ゲート413の通過箇所に応じてラウンド数の異なる大当たりラウンド遊技状態のうちいずれかに移行する(例えば、上述した(C5)に記載の遊技機)。
このような構成によれば、役連ゲート413を通過することで移行する大当たりラウンド遊技状態のラウンド数が遊技領域30aを通過した遊技球の通過箇所に応じて異なるので、役連ゲート413を通過する遊技球の動きに対して注目を集めることができる。
また、役連ゲートを通過した遊技球が通過する役連ゲート413の通過箇所に応じV入賞センサ433への通過率が異なるように構成されていることを特徴とする(例えば、上述した(C6)に記載の遊技機)。
このような構成によれば、確変状態を発生させる契機となるV入賞センサ433への通過率が役連ゲート413を通過した遊技球の通過箇所に応じて異なるので、役連ゲート413を通過する遊技球の動きに対して注目を集めることができる。
また、遊技領域30aを通過した遊技球が通過可能な普通図柄用始動口34と、
普通図柄用始動口34を通過することに基づいて自身に遊技球が入球容易な開状態に可変可能な開閉部材(電動役物)を有する特図2用始動入賞装置33bとを備え、
特図2用始動入賞装置33bが開状態である場合、役連ゲート413を通過しなかった遊技球が入球可能となっている(例えば、上述した(C7)に記載の遊技機)。
このような構成によれば、遊技球が役連ゲート413を通過しなかった場合でも、遊技球が普通図柄用始動口34に通過していれば、入球容易な開状態に可変する特図2用始動入賞装置33bに、役連ゲート413を通過しなかった遊技球が入球し易くなるので、遊技者の負担を減らすことができる。
実施例1の遊技機は、各役連ゲート413を通過してからV領域435が閉鎖するまでの時間は、役連ゲート413ごとに一定であったが、同じ役連ゲート413を通過した場合でもV領域435が閉鎖するまでの時間を異ならせてもよい。
本実施例では、主制御装置261のCPU501は、変動開始処理のステップS508にて設定された装飾図柄指定コマンド(大当たり時)で指定される装飾図柄(第3図柄)が7以外の奇数図柄(「1」,「3」,「5」,「9」のいずれか)で揃う組み合わせである場合、役連ゲート413A〜413Dのいずれを遊技球が通過した場合でも、3秒間隔でV領域435が閉動作を開始するように設定される。また、装飾図柄指定コマンドで指定される装飾図柄が偶数図柄(「0」,「2」,「4」,「6」,「8」のいずれか)で揃う組み合わせである場合、役連ゲート413A〜413Dのいずれを遊技球が通過した場合でも、4秒間隔でV領域435が閉まるように設定される。また、装飾図柄指定コマンドで指定される装飾図柄が「7」で揃う組み合わせである場合、役連ゲートA〜Dのいずれを遊技球が通過した場合でも、通過検出から5秒間隔でV領域435が閉まるように設定される。
このように構成することで、変動開始処理にて装飾図柄指定コマンドで指定される装飾図柄が特定の図柄(7以外の奇数図柄、偶数図柄、7図柄)の組み合わせであることに応じて、役連ゲートセンサ414の通過からV領域435の閉動作が開始される時間が3秒間隔、4秒間隔、5秒間隔のように異なる時間に決定されるので、特定の図柄の組み合わせによって、その後、V領域435への入賞率(入球させ易さ)を遊技者に知らせることができる。
本実施例のV領域435の閉鎖速度と閉鎖タイミングについて説明する。図47(a)は実施例2のV領域435の閉鎖速度設定用テーブルであり、(b)はV領域435の開放タイミング設定用テーブルであり、(c)はV領域435の閉鎖タイミング設定用テーブルである。
図47(a)を参照する。第2大当たり(偶数図柄での大当たり)に当選した場合、実施例1のV領域435の閉鎖速度と同じに設定されており、V領域435A〜435Eは、それぞれ完全に開放された状態から閉動作が始まってから4秒で遊技球が入球不可となる幅10mmまで閉じられる速度で閉鎖される。
第1大当たりおよび第3大当たりに当選した場合は、異なる閉鎖速度が設定されている。すなわち、第1大当たり(「7」図柄での大当たり)に当選した場合、V領域435A〜435Eは、それぞれ完全に開放された状態から閉動作が始まってから5秒で遊技球が入球不可となる幅10mmまで閉じられる速度で閉鎖される。つまり、第1大当たり(「7」図柄での大当たり)に当選した場合、実施例1のV領域435よりも遅い閉鎖速度に設定されている。
また、第3大当たり(7を除く奇数図柄での大当たり)に当選した場合、V領域435A〜435Eは、それぞれ完全に開放された状態から閉動作が始まってから3秒で遊技球が入球不可となる幅10mmまで閉じられる速度で閉鎖される。つまり、第3大当たり(7を除く奇数図柄での大当たり)に当選した場合、実施例1のV領域435よりも早い閉鎖速度に設定されている。このように、本実施例では、大当たりの種別に応じて同じ役連ゲート413を通過した場合でもV領域435が閉鎖するまでの時間を異ならせている。
図47(b)に示すように、V領域435A〜435Eは、大当たり当選が確定する前の通常状態中は閉鎖されているが、大当たり確定時に開放される。
図47(c)に示すように、第2大当たりに当選した場合、実施例1と同様に、V領域435Aは、役連ゲート413の通過と同時に閉動作が開始され、V領域435Eは、役連ゲート413の通過から4秒後に閉動作が開始され、V領域435Bは、役連ゲート413の通過から8秒後に閉動作が開始され、V領域435Dは、役連ゲート413の通過から12秒後に閉動作が開始され、V領域435Cは、役連ゲート413の通過から16秒後に閉動作が開始される。
第1大当たりに当選した場合、実施例1よりも閉鎖タイミングが遅くなるように設定され、V領域435Aは、役連ゲート413の通過と同時に閉動作が開始され、V領域435Eは、役連ゲート413の通過から5秒後に閉動作が開始され、V領域435Bは、役連ゲート413の通過から10秒後に閉動作が開始され、V領域435Dは、役連ゲート413の通過から15秒後に閉動作が開始され、V領域435Cは、役連ゲート413の通過から20秒後に閉動作が開始される。
また、第3大当たりに当選した場合、実施例1よりも閉鎖タイミングが速くなるように設定され、V領域435Aは、役連ゲート413の通過と同時に閉動作が開始され、V領域435Eは、役連ゲート413の通過から3秒後に閉動作が開始され、V領域435Bは、役連ゲート413の通過から6秒後に閉動作が開始され、V領域435Dは、役連ゲート413の通過から9秒後に閉動作が開始され、V領域435Cは、役連ゲート413の通過から12秒後に閉動作が開始される。このように、本実施例では、大当たりの種別に応じて同じ役連ゲート413を通過した場合でもV領域435が閉鎖するタイミングを異ならせている。
本実施例では、大当たりの種類毎に、V領域435への入賞率(入賞し易さ)が異なるので、この点について説明する。図48は、第1〜第3大当たりの場合の役連ゲート413を通過した遊技球とV領域435を閉鎖する誘導レバー437とのタイムチャートである。
説明の便宜上、遊技球は転動領域417に入球してから6秒後に役連ゲート413を通過するものとして説明する。また、役連ゲート413Aを通過した遊技球は、V領域435Aが入球不可となる4.0秒より前である、3.8秒ないし3.9秒後(以下、到達タイミングAと呼ぶ)にV領域435に到達するものとする。役連ゲート413Bを通過した遊技球は、役連ゲート413Bの通過検出から5〜7秒後(以下、到達タイミングB)に排出部458の中央領域476bに到達するものとする。役連ゲート413Cを通過した遊技球は、役連ゲート413Cの通過検出から7〜9秒後(以下、到達タイミングC)に排出部458の右側領域476cに到達するものとする。役連ゲート413Dを通過した遊技球は、役連ゲート413Dの通過検出から7〜9秒後(上記到達タイミングC)に排出部458の左側領域476aに到達するものとする。
役連ゲート413Aを通過した遊技球は、第1大当たりの場合も第2大当たりの場合、到達タイミングAにおいてV領域435A〜V領域435Eの全てに入球可能である。ただし、第3大当たりの場合、到達タイミングAにおいてすでにV領域435Aが入球不可であるので、V領域435B〜V領域435Eに入球可能である。
役連ゲート413Bを通過した遊技球は、第1〜第3大当たりの場合、到達タイミングBにおいて、遊技球が中央領域476bに到達するタイミングと中央領域476bに位置する可動部483とのタイミングが合えば、V領域435B,V領域435C,V領域435Dに入球可能である。
役連ゲート413Cを通過した遊技球は、第1大当たりの場合、到達タイミングCにおいて、遊技球が右側領域484cに到達するタイミングと右側領域484cに可動部483が位置するタイミングが合えば、V領域434D,V領域435Eに入球可能である。第2大当たりの場合、到達タイミングCの前半のタイミングにおいて、遊技球と可動部483のタイミングが合えば、V領域435D,V領域435Eに入球可能であるが、到達タイミングCの後半のタイミングになると、V領域435Eが入球不可となり、V領域435Dのみ入球可能となる。第3大当たりの場合、到達タイミングCにおいて、遊技球と可動部483のタイミングが合っても、すでにV領域435Eは入球不可であるため、V領域435Dのみ入球可能である。このように、役連ゲート413Cを通過した遊技球は、第1大当たりの場合が最もV領域435への入賞率が高く、次いで第2大当たり、第3大当たりの順にV領域435への入賞率が低くなる。
役連ゲート413Dを通過した遊技球は、第1,第2大当たりの場合、到達タイミングCにおいて、遊技球が左側領域484aに到達するタイミングと左側領域484aに可動部483が位置するタイミングが合えば、V領域434Bに入球可能である。第3大当たりの場合、到達タイミングCにおいて、最も遅いタイミング(通過検出から9.0秒)に到達する場合を除き、遊技球と可動部483のタイミングが合えば、V領域434Bに入球可能であるが、最も遅いタイミングに到達する場合は、V領域435Dも入球不可となるため、いずれにも入球させることができない。このように、役連ゲート413Dを通過した遊技球は、第1,第2大当たりの場合に比べて第3大当たりの場合が入賞率が低い。
以上から、遊技球が役連ゲート413Aから役連ゲート413Dを通過する場合を総合しても、V領域435への入賞率は、第1大当たりの場合が最も高く、次いで第2大当たり、第3大当たりの順にV領域435への入賞率が低くなる。その結果、遊技者は図柄抽選の結果が第1大当たりとなる場合に、確変状態が発生する可能性が最も高いものと認識するため、ラウンド数や確変状態の発生の有無が図柄抽選の結果とは別に決定される場合でも、変動表示演出に対する興趣性も向上させることができる。
上述したように、本実施例2のパチンコ機10によれば、主制御装置261のCPU501は、変動開始処理において設定される変動パターン指定コマンド、装飾図柄指定コマンドに基づいて、遊技領域30aを流下する遊技球の特図1用始動入賞装置33aまたは特図2用始動入賞装置33bへの入球に基づいて第3図柄表示装置42で第3図柄を変動させる機能を備え、変動開始処理の装飾図柄指定コマンドで特定の図柄の組み合わせ(7を除く奇数図柄、偶数図柄、7図柄)が設定されることに応じて、役連ゲートセンサ414の通過からV領域435の閉動作が開始されるまでの時間が決定される。したがって、特定の図柄の組み合わせによって、その後、V領域への入賞率(入球させ易さ)、すなわち、確変状態への移行し易さを遊技者に知らせることができる。(例えば上述した(B8)に記載の遊技機)
実施例2の遊技機は、大当たりの種類毎に、遊技球が役連ゲート413を通過してから誘導レバー437がV領域435を閉鎖するまでの時間が異ならせていたが、本実施例では、遊技球が通過する役連ゲート413毎に、当該役連ゲート413を遊技球が通過してから誘導レバー437がV領域435を閉鎖するまでの時間が異ならせている点で、実施例2と異なる。
本実施例のV領域435の閉鎖速度と閉鎖タイミングについて説明する。図49(a)は実施例3のV領域435の閉鎖速度設定用テーブルであり、(b)はV領域435の開放タイミング設定用テーブルであり、(c)はV領域435の閉鎖タイミング設定用テーブルである。
図49(a)を参照する。役連ゲート413Aを通過した場合、実施例1のV領域435の閉鎖速度と同じに設定されており、V領域435A〜435Eは、それぞれ完全に開放された状態から閉動作が始まってから4秒で遊技球が入球不可となる幅10mmまで閉じられる速度で閉鎖される。
役連ゲート413Bおよび役連ゲート413C,413Dを通過した場合は、異なる閉鎖速度が設定されている。すなわち、役連ゲート413Aを通過した場合、V領域435A〜435Eは、それぞれ完全に開放された状態から閉動作が始まってから8秒で遊技球が入球不可となる幅10mmまで閉じられる速度で閉鎖される。つまり、役連ゲート413Bを通過した場合、役連ゲート413Aを通過する場合よりも大幅に遅い閉鎖速度に設定されている。
また、役連ゲート413C,413Dを通過した場合、V領域435A〜435Eは、それぞれ完全に開放された状態から閉動作が始まってから3秒で遊技球が入球不可となる幅10mmまで閉じられる速度で閉鎖される。つまり、役連ゲート413C,413Dを通過した場合、役連ゲート413Aを通過する場合よりも早い閉鎖速度に設定されている。このように、本実施例では、役連ゲート413の通過箇所に応じてV領域435が閉鎖するまでの時間を異ならせている。
図49(b)に示すように、V領域435A〜435Eは、大当たり当選が確定する前の通常状態中は閉鎖されているが、大当たり確定時に開放される。
図49(c)に示すように、役連ゲート413Aを通過した場合、実施例1と同様に、V領域435Aは、役連ゲート413の通過と同時に閉動作が開始され、V領域435Eは、役連ゲート413の通過から4秒後に閉動作が開始され、V領域435Bは、役連ゲート413の通過から8秒後に閉動作が開始され、V領域435Dは、役連ゲート413の通過から12秒後に閉動作が開始され、V領域435Cは、役連ゲート413の通過から16秒後に閉動作が開始される。
役連ゲート413Bを通過した場合、役連ゲート413Aを通過する場合よりも閉鎖タイミングが大幅に遅くなるように設定され、V領域435Aは、役連ゲート413の通過と同時に閉動作が開始され、V領域435Eは、役連ゲート413の通過から8秒後に閉動作が開始され、V領域435Bは、役連ゲート413の通過から16秒後に閉動作が開始され、V領域435Dは、役連ゲート413の通過から24秒後に閉動作が開始され、V領域435Cも、役連ゲート413の通過から24秒後に閉動作が開始される。
また、役連ゲート413C,413Dを通過した場合、役連ゲート413Aを通過する場合よりも閉鎖タイミングが速くなるように設定され、V領域435Aは、役連ゲート413の通過と同時に閉動作が開始され、V領域435Eは、役連ゲート413の通過から3秒後に閉動作が開始され、V領域435Bは、役連ゲート413の通過から6秒後に閉動作が開始され、V領域435Dは、役連ゲート413の通過から9秒後に閉動作が開始され、V領域435Cは、役連ゲート413の通過から12秒後に閉動作が開始される。このように、本実施例では、役連ゲート413の通過箇所に応じてV領域435が閉鎖するタイミングを異ならせている。
本実施例では、役連ゲート413の通過箇所に応じて、V領域435への入賞率(入賞し易さ)が異なるので、この点について説明する。図50は、実施例3で第1大当たりの場合の役連ゲート413を通過した遊技球とV領域435を閉鎖する誘導レバーとのタイムチャートである。到達タイミングA〜Cは、実施例2の説明と同じである。
本実施例では、図7に示した役連ゲート毎の振分を、役連ゲート413Aを通過した場合は大当たりの種別によらず常に2Rに設定し、役連ゲート413Dを通過した場合は、大当たりの種別によらず常に16Rに設定する。これにより、役連ゲート413Aでは、ラウンド数は低いが確変になり易くし、役連ゲート413Dでは、ラウンド数は高いが確変になりにくく設定している。
役連ゲート413Aを通過した遊技球は、到達タイミングAにおいてV領域435A〜V領域435Eの全てに入球可能である。つまり、遊技球が役連ゲート413Aを通過した場合は、図7(a)に示すように獲得できるラウンド数は低い(2R)が、V領域435への入賞率が高くなっている。
役連ゲート413Bを通過した遊技球は、到達タイミングBにおいて、V領域435の閉鎖速度および閉鎖タイミングが大幅に遅いため、遊技球が中央領域476bに到達するタイミングで、全てのV領域435が入球可能な状態である。そのため、遊技球が中央領域476bに到達するタイミングと中央領域476bに位置する可動部483とのタイミングが合えば、全てのV領域435に入球可能である。つまり、遊技球が役連ゲート413Bを通過した場合も、図7(a)に示すように獲得できるラウンド数は低い(2R)ものが多いがV領域435への入賞率が高くなっている。
役連ゲート413Cを通過した遊技球は、到達タイミングCにおいて、遊技球が左側領域484aに到達するタイミングで、V領域435D,435EのうちV領域435Dのみに入球可能である。そのため、遊技球が左側領域484aに到達するタイミングと左側領域484aに可動部483が位置するタイミングが合えば、V領域434Dに入球可能である。
役連ゲート413Dを通過した遊技球は、到達タイミングDにおいて、遊技球が右側領域484cに到達するタイミングで、V領域435A,435Bのいずれも入球不可である。つまり、遊技球が役連ゲート413Dを通過した場合は、図7(a)に示すように獲得できるラウンド数は高い(16R)が、V入賞を発生させることができなくなっている。
以上から、獲得できるラウンド数が低くてもV領域435への入賞率を高くする一方で、獲得できるラウンド数が高くてもV領域435への入賞率を低くすることで、遊技者に適切な出玉で確変状態での遊技を行わせ易くすることができる。
実施例1の遊技機は、役連ゲート413の通過によるラウンド数とV入賞センサ433の通過の有無による確変状態の有無を1球の遊技球で決定していたが、本実施例に係る遊技機は、ラウンド数と確変状態の有無の決定それぞれに遊技球の打ち分けが必要である点で実施例1の遊技機とは異なる。
本実施例の遊技盤について説明する。図51は、実施例4の遊技盤30の正面図である。図52(a)は、有利遊技状態移行用入球部411を斜め上から見た斜視図であり、(b)は、特定遊技状態移行用入球部431を斜め上から見た斜視図である。
本実施例の遊技盤30は、遊技盤30の中央に可変表示装置ユニット35が配設され、可変表示装置ユニット35の左側に設けられた左側遊技領域30alに有利遊技状態移行用入球部411が設けられ、可変表示装置ユニット35の右側に設けられた右側遊技領域30arに特定遊技状態移行用入球部431が設けられている。
本実施例においても、大当たりとなることが確定した後に、有利遊技状態移行用入球部411に遊技球が入球することで大当たり遊技状態に移行することが確定され、特定遊技状態移行用入球部431に遊技球が入球することで、大当たり遊技状態の終了後、次の遊技状態が確変状態に移行するか否かが決定される。
有利遊技状態移行用入球部411には、実施例1と同様に構成された複数の役連ゲート413A〜413Dを備える大当たりラウンド数振分役物415aが備えられている。ただし、本実施例では、実施例1と異なり、役連ゲート413を通過した遊技球は、V領域435側には誘導されないで、そのまま排出される。誘導弁451が開放中に1球の遊技球が役連ゲート413側に誘導されると、誘導弁451は閉鎖され、2球目以降の遊技球は排出路458に誘導される。排出路458に誘導された遊技球は、第3図柄表示装置42の下方に配設されたステージ部47Bに通じるワープ通路48に案内され、ステージ部47Bに誘導される。
特定遊技状態移行用入球部431は、実施例1とは異なるように構成されている。すなわち、特定遊技状態移行用入球部431は、右側遊技領域30arを流下する遊技球を入球可能な位置に複数のV領域435A〜435Dが横並びに配設されている。V領域435の上流には複数の釘39が配設されており、複数の釘39によって右側遊技領域30arを流下する遊技球の流下速度を遅延させつつ、進行方向を左方向または右方向に変えながら遊技球を流下させている。つまり、V領域435の上流に配設された複数の釘39が第2誘導部475の突起475aの働きをさせている。ここでは、右打ちされた遊技球がV領域435A〜435Dに到達するまでおよそ6秒かかるものとする。
開状態においてV領域435A〜435Dに遊技球を誘導し、閉状態においてV領域435A〜435Dを閉鎖する誘導レバー437A〜437Dは、盤面から水平方向に前後に進退するように構成されている。誘導レバー437A〜437Dには、実施例1と同様に構成された誘導レバー駆動機構438が設けられている。誘導レバー437が開状態となることで、開口幅が約12mm程度に形成されたV領域435にそれぞれ、遊技球1球が入る程度の開口を形成する。誘導レバー437は一気に1秒程度のわずかな瞬間で開状態と閉状態とに切り替わる。誘導レバー437は、誘導レバー437A、誘導レバー437B、誘導レバー437C、誘導レバー437Dの順にV領域435を閉鎖するように駆動される。なお、誘導レバー437が閉状態であっても、誘導レバー437の上方に遊技球が貯まらないように誘導レバー437は左下がりに傾斜させてもよい。
大入賞口32aは、V領域435よりも右側に配設されている。大入賞口32aへは、遊技球発射ハンドル18を右側に最大限回した状態で発射された遊技球が入球可能となる。V領域435へは、大入賞口32aに遊技球を入球させるよりも弱い力で発射された遊技球が入球可能となる。
右打ち報知は、役連ゲート413A〜413Dを通過したことが検出されるとほぼ同時に表示なおし音声が出力される。
次に、本実施例の大当たり遊技状態抽選処理について説明する。図53は、大当たり遊技状態抽選処理を示すフローチャートである。なお、図18に示す実施例1の大当たり遊技状態抽選処理と共通する箇所は、同じ符号を用いて、重複する説明を省略している。
本実施例の大当たり遊技状態抽選処理が実施例1と異なる点を説明する。本実施例では、変動表示が大当たりで確定した時点(ステップS511の時点)では、V領域435を開放する代わりに、誘導弁451を開放する(ステップS515)。本実施例では、変動表示が大当たりで確定した時点ではV領域435を開放しないで、役連ゲート413を通過した後でV領域435を開放させている(ステップS537A)。これにより、正しい順番、すなわち、まず有利遊技状態移行用入球部411を狙い、次に特定遊技状態移行用入球部431を狙うという順番で遊技を行わせることができる。その後、設定された閉鎖タイミング毎に各V領域435が閉鎖される(ステップS537B)。
次に、本実施例の役連ゲート413とV領域435の閉鎖タイミングの関係について説明する。図54は、各V領域435の閉鎖タイミング設定用テーブルである。図55は、役連ゲート413を通過した遊技球とV領域435を閉鎖する誘導レバー437とのタイムチャートである。
遊技球が役連ゲート413Aを通過した場合、通過検出から10秒後に誘導レバー437Aが閉鎖し、通過検出から12秒後に誘導レバー437Bが閉鎖し、通過検出から14秒後に誘導レバー437Cが閉鎖し、通過検出から16秒後に誘導レバー437Dが閉鎖する。右打ちされた遊技球は約6秒でV領域A〜Eに到達するから、遊技者は、遊技球が役連ゲート413Aを通過してから右打ちを開始するまで4秒の余裕がある。
したがって、遊技者は、例えば遊技球が役連ゲート413Aを通過したことが検出された場合、右打ち報知がされたことを確認すると同時にに右打ちを開始しても、通過検出から約8秒後には右打ちされた遊技球がV領域435A〜435Dに到達する。つまり、右打ちされた遊技球がV領域435A〜435Dに到達した時に、V領域435A〜435Dはいずれも開状態のままであるので、右打ちされた遊技球がV領域435A〜435Dのいずれに到達してもV領域435A〜435Dに入球させることができる。
遊技球が役連ゲート413Bを通過した場合、通過検出から8秒後に誘導レバー437Aが閉鎖し、通過検出から10秒後に誘導レバー437Bが閉鎖し、通過検出から12秒後に誘導レバー437Cが閉鎖し、通過検出から14秒後に誘導レバー437Dが閉鎖しする。遊技者は、遊技球が役連ゲートBを通過してから右打ちを開始するまで2秒の余裕がある。つまり、役連ゲート413Aを通過した場合よりも余裕時間が短いたため、V領域435への入賞率は、役連ゲート413Aを通過した場合よりも低くなり易い傾向がある。
遊技球が役連ゲート413C,413Dを通過した場合、通過検出から6秒後に誘導レバー437Aが閉鎖し、通過検出から8秒後に誘導レバー437Bが閉鎖し、通過検出から10秒後に誘導レバー437Cが閉鎖し、通過検出から12秒後に誘導レバー437Dが閉鎖し、通過検出から14秒後に誘導レバー437Dが閉鎖する。遊技者は、遊技球が役連ゲート413C,413Dを通過してから右打ちを開始するまで余裕時間がほとんどない。
したがって、遊技者は、遊技球が役連ゲート413C,413Dを通過したことが検出されて、右打ち報知がされたことを確認すると同時に右打ちを開始した場合、右打ちされた遊技球がV領域435に到達した時に、V領域435Aはすでに閉状態であるので、V領域435Aに入球せずに遊技領域30aに落下する。このように、右打ちされた遊技球がV領域435B,435C,435Dのいずれかに到達した場合にしかV領域435に入球させることができない。そのため、遊技球が役連ゲート413C,413Dを通過した場合には、V領域435への入賞率は、最も低くなる。
次に、本実施例の大当たり確定時からV入賞時までの第3図柄表示装置42の表示態様を説明する。図56は、大当たり確定時からV入賞時までの第3図柄表示装置42の表示態様を示す図である。図57は、大当たり確定時からV入賞外れ時までの第3図柄表示装置42の表示態様を示す図である。
第3図柄表示装置42では、第3図柄の変動が開始されてから、大当たり組み合わせで揃うかまたは外れ組合せとなるか確定するまで、第3図柄の変動演出が表示される。第3図柄表示装置42では、第3図柄による大当たり組み合わせ(例えば「7」「7」「7」)が確定されると、大当たりを祝福する演出(例えば「大当たりおめでとう」)が表示される(図56(a))。
次に、第3図柄表示装置42では、右打ちで遊技球を発射させるための画像が表示される(図56(b))。例えば、第3図柄表示装置42では、誘導弁が開放されたことを示す「ゲートOPEN!」が表示され、クルーンに入球可能となったことを示す「左打ちでクルーンを狙え!」が表示される。また、第3図柄表示装置42には、クルーンの4つの孔と大当たりラウンド数との対応関係を示す画像も表示されている。
ここで、遊技球は、役連ゲート413Aを通過した場合について説明する。第3図柄表示装置42では、役連ゲート413A通過後に、遊技球が通過した役連ゲート413Aに対応するラウンド数を示す「16R獲得!」の画像が表示される(図56(c))。また、第3図柄表示装置42には、「右打ちでV入賞を狙え!」の画像と、それぞれのV領域435の閉鎖までの時間を示す画像が表示される(図56(d))。役連ゲート413Aを通過した場合は、V領域435Aに関して「A:OPEN中:閉鎖まで後10秒」と表示され、V領域435Bに関して「B:OPEN中:閉鎖まで後12秒」と表示され、V領域435Cに関して「C:OPEN中:閉鎖まで後14秒」」と表示され、V領域435Dに関して「D:OPEN中:閉鎖まで後16秒」」と表示される。
V領域435の閉鎖までの時間を示す画像は、時間が経過するに従ってカウントダウンされていく。V領域435に遊技球が入球すると、V入賞したことを示す「V入賞!」の画像が表示される(図56(e))。
遊技球が役連ゲート413Cを通過した場合でV入賞しなかった場合について図57を参照して説明する。遊技球が役連ゲート413Cを通過した場合は、V領域435Aに関して「A:OPEN中:閉鎖まで後6秒」と表示され、V領域435Bに関して「B:OPEN中:閉鎖まで後8秒」と表示され、V領域435Cに関して「C:OPEN中:閉鎖まで後10秒」」と表示され、V領域435Dに関して「D:OPEN中:閉鎖まで後12秒」」と表示される(図57(d))。遊技球が役連ゲート413Cを通過した場合は、最初に遊技球が到達したタイミングで、V領域435Aが入球不可となっている。閉鎖までの時間を示す画像は、「A:CLOSE中:閉鎖まで後0秒」と表示され、V領域435Bに関して「B:OPEN中:閉鎖まで後2秒」と表示され、V領域435Cに関して「C:OPEN中:閉鎖まで後4秒」」と表示され、V領域435Dに関して「D:OPEN中:閉鎖まで後6秒」と表示される(図57(e))。このとき、第3図柄表示装置42に表示される特定遊技状態移行用入球部431の画像は、左側の435Aに対応する画像は所定の色に色づけされて、誘導レバー437Aが閉鎖されてV領域435Aに入球不可となったことを示している。
最終的に、遊技球がV領域435のいずれにも入球しないですべてのV領域435が閉鎖した場合は、第3図柄表示装置42に表示される特定遊技状態移行用入球部431の画像は、すべてのV領域435の誘導レバー437に対応する画像が所定の色に色づけされて、誘導レバー437が閉鎖されて全てのV領域435に入球不可となったことが表示される(図57(f))。誘導レバー437がすべて閉鎖されたた場合、V領域435の最大開放時間(30秒)の経過により、第3図柄表示装置42には、V入賞が発生しなかったことを示す「残念!」の文字画像が表示される。
上述したように、本実施例4のパチンコ機10によれば、主制御装置261のCPU501は、大当たり遊技状態抽選処理において、左側遊技領域30alにおける役連ゲート413A〜413Dの通過からの時間という所定の条件が成立することでも右側遊技領域30arにおけるV領域435A〜435Dを変化させる(例えば上述した(B0)に記載の遊技機)。つまり、V領域435を変化させる契機として成立させる所定の条件を、役連ゲート413A〜413Dの通過からの時間という条件にすることによって、役連ゲート413A〜413Dの通過からの時間を契機としてV領域435への入球し易さを変えることができるので、役連ゲート413A〜413Dの通過からの時間に応じて特定遊技状態の移行への期待感が異なり、遊技者にとって有利な遊技状態への移行に関する興趣性を向上させることができる。
また、主制御装置261のCPU501は、大当たり遊技状態抽選処理において、遊技領域30aを流下する遊技球が役連ゲート413A〜413Dの通過が検出されることで時間の計測を開始し(第1計測機能)、第1計測機能によって役連ゲート413A〜413Dの通過から所定の時間を計測する場合にV領域435の変化(誘導レバー437の閉動作)を開始させるように制御可能とする(例えば上述した(B1)に記載の遊技機)。このような構成によれば、役連ゲート413A〜413Dの通過からの時間に応じて、遊技球がV領域435に到達するタイミングで、V領域435の変化がV領域435に遊技球の通過を許容する範囲内であるかどうかというドキドキ感を遊技者に与えることができる。
実施例4に係る遊技機は、第3図柄の大当たり確定表示時からV領域435が誘導レバー437によって閉鎖されるまでのV領域435の最大開放時間の計測が開始されていたが、本実施例では、第3図柄の大当たり確定表示時より前から、V領域435の最大開放時間の計測が開始される点で実施例4の遊技機とは異なる。
本実施例の遊技盤30について説明する。図58は、実施例5の遊技盤30の正面図である。図59は、有利遊技状態移行用入球部411と特定遊技状態移行用入球部431とその周囲を斜め上から見た斜視図であり、(a)は、大当たり確定前を示し、(b)は、大当たり確定後を示す。
本実施例の遊技盤30は、有利遊技状態移行用入球部411および特定遊技状態移行用入球部431が上述した実施例のものと異なる。すなわち、本実施例の有利遊技状態移行用入球部411は、ラウンド数振分役物415aが上述した実施例のものよりも広い転動領域417を有する。そのため、転動領域417を転動する遊技球がいずれかの役連ゲート413に入球するまでの時間が上述した実施例のものよりも長短が付き易い。なお、本実施例においても、上述した実施例の有利遊技状態移行用入球部411を採用することも可能である。
本実施例の特定遊技状態移行用入球部431は、有利ルート472とV入賞振分部481を有しない。つまり、本実施例の特定遊技状移行用入球部431は、役連ゲート413を通過した遊技球は、役連ゲート413Aのような有利ルート472のような特定領域435へ必ず誘導される役連ゲート413は存在しない。また、可動部483にタイミングよく乗った場合にだけ排出部484を通過できるようなV入賞振分部481も存在しない。ただし、特定遊技状態移行用入球部431は、5つの特定領域435が所定の閉鎖タイミングで順番に閉鎖されるので、遊技球が第2誘導面476の下流端に到達したタイミングで、対応する特定領域435が開状態を維持している場合に限り、特定領域435に入球させることできる。つまり、第2転動面476の下流端に到達するタイミングが早いほど、特定領域435の入賞率が高くなる。
本実施例では、V領域435が誘導レバー437によって閉鎖されるまでのV領域435の最大開放時間が特図1用始動入賞装置33aまたは特図2用始動入賞装置33bでの入球検出(各装置内の入賞センサの通過検出)に基づく変動開始時に決定され、V領域435の最大開放時間の計測が変動開始時から開始される。なお、保留の数が0である場合は始動入賞時と変動開始時がほとんど同時であるので、特図1用始動入賞装置33aまたは特図2用始動入賞装置33bの始動入賞時から計測される。保留の数が1以上である場合は当該始動入賞に基づく変動開始時から計測が開始される。
V領域435の最大開放時間は、例えば、遊技球が役連ゲート413を通過したことが検出された時から誘導レバー435が段階的に閉鎖する場合に、誘導レバー435の閉動作が開始された時から、誘導レバー413がどの段階まで閉鎖されているかに関わらず誘導レバー437を完全に閉鎖する時までの時間である。また、最大開放時間は、例えば、誘導レバー437が最大開放時間を経過した時に一気に閉鎖する場合に、大当たりが確定して誘導レバー437がV領域435を開放した時から、誘導レバー437がV領域435を一気に閉鎖する時までの時間であってもよい。
具体的には、V領域435の最大開放時間は、例えば変動開始時から180秒のような一定の時間である。本実施例での遊技盤30は、上述した実施例での遊技盤30のうち、V領域435の最大開放時間が長いほど、V領域への入賞率が高くなるように設計された遊技盤30が採用される。すなわち、本実施例での特定遊技状態移行用入球部431は、上述した実施例での特定遊技状態移行用入球部431のうち、大当たり確定表示の時点で最大開放時間の残り時間が長く残っているほど遊技球を入球し易くなり、大当たり確定表示の時点で最大開放時間の残り時間が短いほど遊技球を入球し辛くなる構成が採用されている。
つまり、変動表示の開始から変動表示の確定までの時間が長いほど、V領域435の最大開放時間が短くなるため、V領域435への入賞率が低くなる。また、変動表示の開始から変動表示の確定までの時間が短いほど、V領域435の最大開放時間が長くなるため、V領域435への入賞率が高くなる。
変動表示の開始から変動表示の確定までの時間が長い変動表示であるかどうかは、変動表示に合わせて実行される表示演出の内容によって、遊技者に期待させることができる。
例えば、後述するように、変動表示に合わせてバトル系リーチ演出が実行される場合で、当該リーチ演出が大当たりになる場合は、当該バトル系リーチ演出において弱い敵キャラクタが表示される場合、遊技者の自キャラクタが敵キャラクタに勝利する結果がすぐに出る。そのため、遊技者は、当該バトル系リーチ演出において弱い敵キャラクタが表示された時点で、変動表示の開始から変動表示の確定までの時間が短い変動表示であると認識することができる。その結果、遊技者は、当該バトル系リーチ演出を見た場合に、大当たり確定表示後、V領域435への入賞率が高いことを認識することができる。
また例えば、変動表示に合わせてバトル系リーチ演出が実行される場合で、当該リーチ演出が大当たりになる場合は、当該バトル系リーチ演出において強い敵キャラクタが表示される場合、遊技者の自キャラクタが敵キャラクタに勝利する結果が出るまでに時間がかかり易い。そのため、遊技者は、当該バトル系リーチ演出において強い敵キャラクタが表示された時点で、変動表示の開始から変動表示の確定までの時間が長い変動表示であると認識することができる。その結果、遊技者は、当該バトル系リーチ演出を見た場合に、大当たり確定表示後、V領域435への入賞率が低いことを認識することができる。
また、V領域435の最大開放時間が変動開始時に決定され、V領域435の最大開放時間の計測が変動開始時から開始され、そのV領域435の最大開放時間が変動開始時から一定の時間であることによって、変動表示の開始から変動表示の大当たり確定を経て遊技球がV領域435に入賞するまでの間に実行される表示演出を、一連の表示演出として実行することができる。一連の表示演出とは、変動表示の開始から変動表示の確定までの間にバトル系リーチ演出が実行されている場合は、大当たり確定からV入賞までの間もそのバトル演出に連続するバトル系演出として実行される。これにより、変動表示の開始から変動表示の確定までの表示演出と、大当たり確定表示後からV入賞までの表示演出とを、内容的に一体性を持たせることができ、大当たり確定表示後からV入賞までの表示演出の興趣性を向上させることができる。
これらの本実施例の特徴を実現するための構成について以下に説明する。
次に、本実施例の第1図柄変動開始処理について説明する。図60は、第1図柄変動開始処理を示すフローチャートである。本実施例の第1図柄変動開始処理が実施例1と異なる点について説明する。
ステップS406において変動開始処理が行われた後、主制御装置261のCPU501は、ステップS406Aにおいて、特定領域435の閉鎖を開始するV閉鎖開始処理を行う。
次に、本実施例のV閉鎖開始処理について説明する。図61は、V閉鎖開始処理を示すフローチャートである。
ステップS512Aでは、主制御装置261のCPU501は、第1図柄の変動開始タイミングであるか否かを判定する。第1図柄の変動開始タイミングである場合は、ステップS512Bに進み、そうでない場合は本処理を終了する。ステップS512Bでは、主制御装置261のCPU501は、5つのV領域435の各誘導レバー437を一気に開放する。ステップS512Cでは、主制御装置261のCPU501は、5つのV領域435のそれぞれの閉鎖タイミングを設定する。ステップS512Dでは、主制御装置261のCPU501は、V閉鎖用タイマの計測を開始する。V領域435の閉鎖を開始する。このように、本実施例では、第1図柄の変動開始タイミングに合わせて、V領域435の閉鎖タイミングが設定される。
次に、本実施例の大当たり遊技状態抽選処理について説明する。図62は、大当たり遊技状態抽選処理を示すフローチャートである。本実施例の大当たり遊技状態抽選処理が実施例1と異なる点について説明する。
主制御装置261のCPU501は、ステップS511にて大当たり遊技状態抽選フラグがオンである場合、大当たりが確定しているので、ステップS515にて誘導弁451を開放する。大当たり遊技状態抽選フラグがオフである場合(ステップS511:No)、外れが確定したので、変動開始中に行われていた特定領域435の閉動作を終わらせるために、V領域435を完全に閉鎖する(ステップS554)。また、Vスイッチ閉鎖用タイマの計測を終了するために、タイマを0に戻す(ステップS555)。
次に、本実施例のV領域435の閉鎖速度と閉鎖タイミングについて説明する。図63(a)はV領域435の閉鎖速度設定用テーブルであり、(b)はV領域開放タイミング設定用テーブルであり、(c)はV領域閉鎖タイミング設定用テーブルである。本実施例のV領域435の閉鎖速度と閉鎖タイミングが実施例1と異なる点について説明する。
図63(a)に示すように、V領域435A〜435Eは、それぞれ完全に開放された状態から閉動作が始まってから30秒で遊技球が入球不可となる幅10mmまで閉じられる速度で閉鎖される。
図63(b)に示すように、V領域435A〜435Eは、第1図柄の変動開始時に開放される。
図63(c)に示すように、V領域435Aは、変動開始から30秒後に閉動作が開始され、V領域435Eは、変動開始から60秒後に閉動作が開始され、V領域435Bは、変動開始から90秒後に閉動作が開始され、V領域435Dは、変動開始から120秒後に閉動作が開始され、V領域435Cは、変動開始から150秒後に閉動作が開始される。
次に、本実施例の役連ゲート413を通過した遊技球がV領域435に入賞するタイミングについて説明する。図64は、役連ゲート413を通過した遊技球がV領域435に入賞するタイミングを示すタイムチャートである。
第1図柄の変動開始と同時に、V領域435A〜435Eが開放される。V領域435Aは、変動開始から30秒後に閉動作が始まり、変動開始から60秒後に入球不可となる。V領域435Eは、変動開始から60秒後に閉動作が始まり、変動開始から90秒後に入球不可となる。V領域435Bは、変動開始から90秒後に閉動作が始まり、変動開始から120秒後に入球不可となる。V領域435Dは、変動開始から120秒後に閉動作が始まり、変動開始から150秒後に入球不可となる。V領域435Cは、変動開始から150秒後に閉動作が始まり、変動開始から180秒後に入球不可となる。
有利遊技状態移行用入球部411の振分機構415のラウンド振分役物415aを遊技球が通過するまでにかかる時間は、ラウンド振分役物415aによってばらつきがあるが、説明の便宜上、大当たり確定と同時に遊技球を発射して、大当たり確定後3秒後に誘導弁451を通過し、大当たり確定後18秒後に役連ゲート413を通過し、大当たり確定後24秒後に第2転動面476の下流端に到達するものとする。
大当たりスーパーリーチA,Bが確定した場合、変動開始から30秒後に大当たりが確定し、変動開始から54秒後に、役連ゲート413を通過した遊技球が第2転動面474の下流端に到達する。このとき、大当たりスーパーリーチA,Bが確定した場合に、役連ゲート413を通過した遊技球が入球可能なV領域435は、V領域435A〜435Eのすべてである。この変動開始から54秒後から60秒後までは、5つのV領域435がすべて入球可能である。よって、この期間であれば、第2転動面476の下流端のどの位置に遊技球が到達してもV領域435に入球することができる。
大当たりスーパーリーチC,Dが確定した場合、変動開始から60秒後に大当たりが確定し、変動開始から84秒後に、役連ゲート413を通過した遊技球が第2転動面474の下流端に到達する。このとき、大当たりスーパーリーチC,Dが確定した場合に、役連ゲート413を通過した遊技球が入球可能なV領域435は、すでにV領域435Aが入球不可なので、V領域435B〜435Eである。この変動開始から84秒後から90秒後までは、V領域435B〜435Eが入球可能である。よって、この期間かつこれらのV領域435B〜435Eに対応する位置であれば、第2転動面476の下流端に到達した遊技球をV領域435B〜435Eに入球することができる。
大当たりスーパーリーチE,Fが確定した場合、変動開始から150秒後に大当たりが確定し、変動開始から174秒後に、役連ゲート413を通過した遊技球が第2転動面474の下流端に到達する。このとき、大当たりスーパーリーチE,Fが確定した場合に、役連ゲート413を通過した遊技球が入球可能なV領域435は、すでにV領域435A,435B,435D,435Eが入球不可なので、V領域435Cのみである。V領域435Cは、この変動開始から174秒後から180秒後までに限り入球可能である。よって、この期間でV領域435Cに対応する位置に到達した遊技球に限り、第2転動面476の下流端に到達した遊技球をV領域435Cに入球することができる。
以上から、変動時間30秒の大当たりスーパーリーチA,Bが確定した場合に、役連ゲート413を通過した遊技球は、ほとんど必ずV領域435に入球するので、V領域435への入賞率(入賞し易さ)が最も高い。次に、変動時間60秒の大当たりスーパーリーチC,Dが確定した場合に、役連ゲート413を通過した遊技球は、V領域435B〜435Eに対応する位置に到達すればV領域435B〜435Eに入球するので、V領域435への入賞率は2番目に高い。次に、変動時間150秒の大当たりスーパーリーチE,Fが確定した場合に、役連ゲート413を通過した遊技球は、V領域435Cに対応する位置に到達した場合にしかV領域435Cに入球させることができないので、V領域435への入賞率は最も低い。このように大当たりスーパーリーチの変動時間の長さが短いほどV領域435への入賞率が高くなっている。
次に、本実施例の主装飾図柄の変動パターンとリーチ発展演出中の敵キャラクターとの関係について説明する。図65は、主装飾図柄の変動パターンおよびリーチ発展演出中の敵キャラクター選択用テーブルである。
スーパーリーチA〜Fでは、リーチ発展演出中に、自キャラクターと敵キャラクターが対戦するバトル演出が行われる。自キャラクターの勝利は大当たりに対応し、自キャラクターの敗北は外れに対応する。第3図柄表示装置42には、自キャラクター画像PYと敵キャラクター画像TKが表示される。敵キャラクターは、小ボス、中ボス、大ボスに分類される。小ボスAは、大当たり期待度が最も低いスーパーリーチAに登場する。中ボスAは、スーパーリーチAの次に大当たり期待度が高いスーパーリーチCに登場する。大ボスは、大当たり期待度が最も高いスーパーリーチE,Fに登場する。敵キャラクターには、ザコ、中ボスBも存在する。ザコは、スーパーリーチAと同じ変動時間であるが、大当たり確定でかつ出現度が低い大当たりスーパーリーチBに登場する。中ボスBも、スーパーリーチCと同じ変動時間であるが、大当たり確定でかつ出現度が低い大当たりスーパーリーチDに登場する。
ザコは、敵キャラクター画像TK1(例えば小さい三角形のキャラクタ画像)として表示される。小ボスは、敵キャラクター画像TK2(例えばTK1よりも大きな三角形のキャラクタ画像)として表示される。中ボスAは、敵キャラクター画像TK3(例えば2重三角形のキャラクタ画像)として表示される。中ボスBは、敵キャラクター画像TK4(例えば白抜き三角形を有する三角形のキャラクタ画像)として表示される。大ボスは、敵キャラクター画像TK5(例えば黒抜き三角形を有する三角形のキャラクタ画像)として表示される。
また、図65に示す選択用テーブルには含まれていない敵キャラクターとして、当たり確定後に行われる、確変状態が付くかつか否かを決める遊技において第3図柄表示装置42に表示される最終ボス(以下、ラスボス)も存在する。ラスボスは、敵キャラクター画像TK6(例えば上下反転した三角形を有する三角形のキャラクタ画像)として表示される。
このように、敵キャラクター画像TKが大当たり期待度や変動表示演出の時間に関連しているので、遊技者には、敵キャラクター画像TKを見た時点で、大当たり期待度や変動表示演出の時間がどれくらいであるかが示唆される。なお、敵キャラクター画像TKと大当たり期待度や変動表示演出の時間とは一対一の関係で決まるものでなく、所定の大当たり期待度や変動表示演出の時間になり易いとという関係でもよい。
次に、スーパーリーチA,Bの変動開始からV入賞時までの第3図柄表示装置42の表示態様について説明する。図66は、スーパーリーチAの変動開始からリーチ発展演出の終了時までの第3図柄表示装置42の表示態様を示す図である。図67は、スーパーリーチBの変動開始からリーチ発展演出の終了時までの第3図柄表示装置42の表示態様を示す図である。図68は、スーパーリーチA,Bの大当たり確定時からV入賞時までの第3図柄表示装置42の表示態様を示す図である。
図66を参照する。(a)(b)に示すように、特図1用始動入賞装置33aまたは特図2用始動入賞装置33bに遊技球が入球すると、第3図柄表示装置42にて、第3図柄の変動表示が開始される。なお、(a)に示す変動開始前は特定遊技状態移行用入球部431のV発光領域436A〜436Eは消灯しているが、(b)に示す変動開始後はV発光領域436が点灯して、開放中のV領域435がどれであるのかを示唆している。
(c)(d)に示すように、変動開始から10秒後、第3図柄のリーチ表示(例えば「7」図柄のリーチ)が発展図柄のリーチ発展演出に変わり、「スーパーリーチA」のようなリーチ発展演出の名前(例えば○○の対決リーチなどでもよい)が表示される。また、このリーチ発展演出に対応する敵キャラクターとして、小ボスに対応する敵キャラクター画像TK2が表示される。大当たりスーパーリーチAが実行されている場合、(e)に示すように、変動開始から30秒後、対決の結果として、自キャラクター画像RYが敵キャラクター画像TK2に勝利する結果が表示され、発展図柄が例えば「7」で揃った大当たりが表示される。外れスーパーリーチAが実行されている場合、(f)に示すように、変動開始から30秒後、対決の結果として、自キャラクター画像RYが敵キャラクター画像TK2に敗北する結果が表示され、発展図柄が例えば外れ図柄「6」が表示される。
変動開始から30秒後はすべてのV発光領域436の点灯が続いている。そのため、敵キャラクター画像TK2が表示される変動表示演出では大当たりとなった場合に、V領域435への入賞率が高いことが示唆されている。
図67を参照する。大当たりスーパーリーチBが実行される場合、大当たりスーパーリーチAと同様の経緯で大当たりとなる。敵キャラクターTK1は、大当たり確定を示唆するザコ画像である。味方キャラクターが敵キャラクターTK1に勝利した時点で、V発光領域436はすべて点灯している。そのため、敵キャラクターTK1が表示される変動表示演出では大当たり確定され、続いて発生するV領域435への入賞率が高いことが示唆されている。
図68を参照する。上述した大当たりスーパーリーチA,Bにて、発展図柄の大当たりが表示された後、(a)に示すように第3図柄の大当たり確定が表示される。次に、(b)に示すように、大当たりの種別に対応する役連ゲート413毎のラウンド数の振分が表示されるとともに、誘導弁451の開放および右打ち報知メッセージが表示される。変動開始から48秒後、(c)に示すように、16Rに対応する役連ゲート413Aを通過したことが報知される。
本実施例では、(d)に示すように、遊技球が役連ゲート413を通過した後、変動表示演出中に実行されていたバトル演出と関連性をもたせたバトル演出が実行される。例えば、味方キャラクタがラスボスキャラクタに勝利すれば、V獲得(確変状態が発生すること)であることが報知される。具体的には、(e)に示すように、役連ゲート413を通過した遊技球がV領域435に入球したことが検出されたことをもって、自キャラクタP画像Yがラスボスに相当する敵キャラクター画像TK6に勝利したことを示す画像が表示される。その後、(f)に示すようにV入賞を祝福するメッセージ「V獲得!おめでとう」が表示される。
大当たりスーパーリーチA,Bでは、役連ゲート413を通過した遊技球が第2転動面476の下流端に到達するタイミングで、すべてのV領域435が開放中であるので、その時点で自キャラクター画像PYがラスボスに相当する敵キャラクター画像TK6に勝利しそうな画像を表示し、遊技球がV入賞センサ433に検出された時点で勝利を確定させる画像(例えば、自キャラクター画像PYの周りをキラキラと輝かせる画像)を表示してもよい。
次に、スーパーリーチC,Dの変動開始からV入賞時までの第3図柄表示装置42の表示態様について説明する。図69は、スーパーリーチCの変動開始からリーチ発展演出の終了時までの第3図柄表示装置42の表示態様を示す図である。図70は、スーパーリーチDの変動開始からリーチ発展演出の終了時までの第3図柄表示装置42の表示態様を示す図である。図71は、スーパーリーチC,Dの大当たり確定時からV入賞時までの第3図柄表示装置42の表示態様を示す図である。
図69を参照して、スーパーリーチCが実行される例を説明する。ここでは、リーチ発展演出の開始タイミングから説明を始める。(a)に示すように、変動開始から10秒後に「スーパーリーチC」が表示され、中ボスAに対応する敵キャラクター画像TK3が表示される。スーパーリーチCの変動時間は、スーパーリーチAの変動時間(30秒)よりも長い60秒である。自キャラクター画像PYと敵キャラクター画像TK3とが対決する画像は、(b)(c)に示すように、変動開始から10秒後から変動開始から50秒後を経過した時点でも続いている。このことから、敵キャラクター画像TK3は、変動時間が長くなりそうであることが遊技者に示唆される。
(d)に示すように、大当たりスーパーリーチCの場合は、変動開始から60秒後、味方キャラクタ画像PYが中ボスAに相当する敵キャラクター画像TK3に勝利する画像が表示される。外れスーパーリーチCの場合は、(e)に示すように、変動開始から60秒後、敗北画像が表示される。変動開始から60秒を経過したタイミングで、V領域435Aが入球不可状態となるので、V発光領域436のうち、V領域435Aに対応するV発光領域436Aが消灯する。このことから、敵キャラクター画像TK3が表示される場合は、大当たりスーパーリーチA,BよりもV領域435への入賞率が低くなりそうであることが遊技者に示唆され易くなっている。なお、実際にV領域435Aの入球不可状態が遊技者に視認できるようため、V発光領域436の点灯の構成がない場合でも敵キャラクター画像TK3とV領域435への入賞率の関係が示唆されている。
図70を参照する。大当たりスーパーリーチDが実行される場合、大当たりスーパーリーチCと同様の経緯で大当たりとなる。中ボスBに相当する敵キャラクターTK3は、大当たり確定を示唆する画像である。味方キャラクターが敵キャラクターTK3に勝利した時点で、V発光領域436B〜436Eが点灯している。そのため、敵キャラクターTK3が表示される変動表示演出では大当たり確定され、続いて発生するV領域435への入賞率が、比較的に高いことが示唆されている。
図71を参照する。大当たりスーパーリーチC,Dの場合も、大当たりスーパーリーチA,Bと同様に、(a)から(c)に示すように、役連ゲート413に遊技球が通過される。ここでは、役連ゲート413Cを遊技球が通過したものとする。(d)に示すように、遊技球が役連ゲート413Cを通過した後、ラスボスに相当する敵キャラクター画像TK6が登場するバトル演出が実行される。役連ゲート413Cを通過した遊技球がV領域435B〜435Eのいずれかに入球すれば、(e)に示すように、自キャラクター画像PYがラスボスに相当する敵キャラクター画像TK6に勝利したことを示す画像が表示される。
役連ゲート413Cを通過した遊技球が入球不可状態のV領域435Aに落下すれば、遊技球は閉鎖中の誘導レバー437の上面を転動して、遊技領域30aに落下して、アウト口36内の検出センサにて入球検出される。このとき、アウト口36での入球検出をもって、自キャラクター画像PYがラスボスに相当する敵キャラクター画像TK6に敗北したことを示す画像が表示される。なお、アウト口36での入球検出ではなく、遊技領域30aに落下する遊技球を検出する検出センサを設けて、この入球検出に基づいて、敵キャラクター画像TK6に敗北したことを示す画像を表示してもよい。また、閉鎖中の誘導レバー437の上面を転動する遊技球は、遊技領域30aに落下せずに、外部に排出される構成でもよい。検出センサは、普通入賞センサ434をかねてもよい。
また、大当たりスーパーリーチC,Dでは、役連ゲート413を通過した遊技球が第2転動面476の下流端に到達するタイミングで、自キャラクター画像PYとラスボスに相当する敵キャラクター画像TK6との勝負が決着しそうな画像を表示し、遊技球がV入賞センサに検出された時点で勝利を確定させる画像(例えば、自キャラクター画像PYの周りをキラキラと輝かせる画像)を表示してもよい。この遊技球がV入賞センサに検出されるであろう期間にV入賞センサでの入球検出がない場合に、自キャラクター画像PYとラスボスに相当する敵キャラクター画像TK6に敗北しそうな画像を表示し、アウト口36での入球検出またはV入賞センサ433での入球検出がないことが確定された時点で敗北を確定させる画像(例えば、敵キャラクター画像TK6のまわりを黒く光らせる画像)を表示してもよい。
次に、スーパーリーチEの変動開始からV入賞時までの第3図柄表示装置42の表示態様について説明する。図72は、スーパーリーチEの変動開始からリーチ発展演出の終了時までの第3図柄表示装置42の表示態様を示す図である。図73は、スーパーリーチEの大当たり確定時からV入賞時までの第3図柄表示装置42の表示態様を示す図である。
図72を参照して、大当たりスーパーリーチEが実行される例を説明する。ここでは、リーチ発展演出の開始タイミングから説明を始める。(a)に示すように、変動開始から10秒後に「スーパーリーチE」が表示され、大ボスに対応する敵キャラクター画像TK5が表示される。スーパーリーチDの変動時間は、150秒である。自キャラクター画像PYと敵キャラクター画像TK5とが対決する画像は、(b)〜(e)に示すように、変動開始から10秒後から変動開始から2分を経過した時点でも続いている。このことから、大ボスに相当する敵キャラクター画像TK5は、変動時間が非常に長くなりそうであることが遊技者に示唆される。
(f)に示すように、大当たりスーパーリーチEの場合は、変動開始から2分30秒(150秒)後、味方キャラクタ画像PYが大ボスに相当する敵キャラクター画像TK5に勝利する画像が表示される。変動開始から150秒を経過したタイミングで、V領域435A,435B,435D,435Eが入球不可状態となっている。また、V発光領域436のうち、V領域435Cに対応するV発光領域436Cのみが点灯している。これらのことから、大ボスに対応する敵キャラクター画像TK5が表示される場合は、V領域435への非常に入賞率が低くなりそうであることが遊技者に示唆される。
図73を参照する。大当たりスーパーリーチEの場合も、(a)から(c)に示すように、役連ゲート413に遊技球が通過される。ここでは、役連ゲート413Aを遊技球が通過したものとする。(d)に示すように、遊技球が役連ゲート413Aを通過した後、ラスボスに相当する敵キャラクター画像TK6が登場するバトル演出が実行される。役連ゲート413Aを通過した遊技球がV領域435Cに入球すれば、(e)に示すように、自キャラクター画像PYがラスボスに相当する敵キャラクター画像TK6に勝利したことを示す画像が表示される。ただし、V領域435C以外のV領域435に落下すれば、V入賞は得られないので、この対決での勝利の可能性は低いことが示唆されている。
このように、遊技者は、変動表示演出のリーチ発展演出において実行されるバトル演出に登場する敵キャラクタ画像TKの種類によって、大当たり期待度や変動表示演出の時間の長さが示唆される。また、示唆された変動表示演出の時間の長さから、大当たり確定した後に行われるV領域435に入賞させるゲームにおけるV領域435への入賞率が示唆される。その結果、遊技者は、変動表示演出の最中から、V領域435の入賞への期待感をもって遊技を行うことができる。
上述したように、本実施例5のパチンコ機10によれば、
遊技球発射装置によって発射された遊技球が案内される遊技領域30aと、
遊技領域30aを流下する遊技球が役連ゲート413を通過することで遊技者に有利な大当たりラウンド遊技状態へと移行可能な主制御装置261のCPU501が実行する大当たり遊技状態抽選処理と、
遊技領域30aを流下する遊技球がV領域435内のV入賞センサ433を通過することで大当たり乱数カウンタC1の値が低確率時の値から高確率時の値に変更される高確率状態へ移行させる主制御装置261のCPU501が実行する次回遊技状態設定処理を備え、
主制御装置261のCPU501は、変動開始からの時間という所定の条件が成立することでV領域435を変化させる機能を備える(例えば上述した(B0)に記載の遊技機)。
このような構成によれば、V領域435を変化させる契機として成立させる所定の条件を、変動開始からの時間という条件にすることによって、変動開始からの時間に応じてV領域435への入球し易さを変えることができるので、変動開始からの時間に応じて特定遊技状態の移行への期待感を異ならせることで、遊技者にとって有利な遊技状態への移行に関する興趣性を向上させることができる。
また、主制御装置261のCPU501は、V閉鎖開始処理において、遊技球が特図1用始動入賞装置33aまたは特図2用始動入賞装置33bの入賞センサを通過することで変動開始からの時間の計測を開始し、変動開始から例えば30秒,60秒,90秒,120秒,150秒という所定の時間を計測する場合にV領域435A〜435Eの変化(誘導レバー437A〜437Eの閉動作)を開始させるように制御可能とする(例えば上述した(B1)に記載の遊技機)。このような構成によれば、変動表示が大当たりとなった場合に、変動開始からの時間に応じて、遊技球がV領域435に到達するタイミングで、V領域435の変化がV領域435に遊技球の通過を許容する範囲内であるかどうかというドキドキ感を遊技者に与えることができる。
また、主制御装置261のCPU501は、V閉鎖開始処理において、遊技球が特図1用始動入賞装置33aまたは特図2用始動入賞装置33bの入賞センサを通過することで変動開始からの時間(V領域435の最大開放時間)の計測を開始し、変動開始から特定の時間(V領域435の最大開放時間)を計測した場合にV領域435に遊技球が入球できないように制御する。このような構成によれば、特図1用始動入賞装置33aまたは特図2用始動入賞装置33bの入賞センサを通過してからV領域435の最大開放時間を経過するまでにV領域435に遊技球を入球させなければならないというドキドキ感を変動表示の実行中から遊技者に与えることができる。
実施例1〜実施例4の遊技機では、遊技領域を流下する遊技球が役連ゲート413を通過する場合に、遊技球が役連ゲート413を通過した時点で、当該役連ゲート413の通過に基づき発生する大当たりラウンド遊技状態のラウンド数が一義的に決められていたが、本実施例の遊技機では、遊技球が役連ゲート413を通過した時点で、当該役連ゲート413の通過に基づいて発生する大当たりラウンド遊技状態のラウンド数が抽選される点が、実施例1〜実施例4の遊技機とは異なる。
本実施例の有利遊技状態移行用入球部411について説明する。図74は、実施例6の有利遊技状態移行用入球部411と特定遊技状態移行用入球部431とその周囲を斜め上から見た斜視図であり、(a)は、大当たり確定前を示し、(b)は、大当たり確定後を示す。
本実施例の有利遊技状態移行用入球部411は、2つの役連ゲート413E,役連ゲート413Fからなる。役連ゲート413Eを通過した遊技球は、有利ルート472に誘導される。役連ゲート413Eを通過した遊技球がV領域435に到達するタイミングは、実施例1と同じく、役連ゲート413Eの通過から3.8〜3.9秒後(V領域435Aが入球不可になる前)である。役連ゲート413Fを通過した遊技球は、実施例1と同様に、第1誘導部473に案内されて、突起476aが多数配された第2誘導部476を流下して、排出部484に到達する。
次に、本実施例の大当たり遊技状態処理について説明する。図75は、大当たり遊技状態抽選処理を示すフローチャートである。本実施例の大当たり遊技状態抽選処理が実施例1の大当たり遊技状態抽選処理(図18)と異なる点を説明する。
ステップS525Aでは、主制御装置261のCPU501は、役連ゲート413Eを通過した遊技球を検出する役連ゲートセンサ414Eがオンしているか否かを判断する。ステップS527Aでは、役連ゲートセンサ414Eがオンである場合、主制御装置261のCPU501は、大当たりラウンド遊技のラウンド数を抽選するためのラウンド数抽選用乱数を取得する。ステップS527Bでは、主制御装置261のCPU501は、後述する図76に示す特図1または特図2大当たり抽選用テーブルを参照して、取得されたラウンド数抽選用乱数に対応するラウンド数を設定する。
ステップS531Aでは、役連ゲートセンサ414Eがオンでない場合、主制御装置261のCPU501は、役連ゲート413Fを通過した遊技球を検出する役連ゲートセンサ414Fがオンしているか否かを判断する。ステップS533Aでは、役連ゲートセンサ414Fがオンである場合、主制御装置261のCPU501は、大当たりラウンド遊技のラウンド数を抽選するためのラウンド数抽選用乱数を取得する。ステップS533Bでは、主制御装置261のCPU501は、特図1または特図2大当たり抽選用テーブルを参照して、取得されたラウンド数抽選用乱数に対応するラウンド数を設定する。
次に、大当たり抽選用テーブルについて、実施例1の大当たり抽選用テーブルと異なる点を説明する。図76は、大当たり抽選用テーブルであり、(a)は特図1大当たり抽選用テーブル、(b)は特図2大当たり抽選用テーブルを示す。
図76(a)を参照する。本実施例では、特図1大当たりの場合で、役連ゲート413Eを通過した場合、役連ゲート413E通過用のラウンド数抽選用乱数1〜10が取得される。第2,第3大当たりの場合、ラウンド数抽選用乱数が1〜5の場合、役連ゲートEに2Rが振り分けられ、かつ、後述するように確変状態の発生が確定される。一方、ラウンド数抽選用乱数が6〜10の場合、役連ゲート413Eに2Rが振り分けられるが、普通入賞が確定される。第1大当たりの場合、ラウンド数抽選用乱数が1〜5の場合、役連ゲート413Eに2Rが振り分けられ、かつ、後述するように確変状態の発生が確定される。一方、ラウンド数抽選用乱数が6〜10の場合、役連ゲート413Eに8Rが振り分けられるが、普通入賞が確定される。このように、役連ゲート413Eを遊技球が通過した場合、大当たりラウンド数は、2Rまたは8Rいずれかに振り分けられる。また、役連ゲート413Eを遊技球が通過した場合、確変確定か普通確定かいずれかに振り分けられる。
特図1大当たりの場合で、役連ゲート413Fを通過した場合、役連ゲート413F通過用のラウンド数抽選用乱数1〜10が取得される。第3大当たりの場合、ラウンド数抽選用乱数が1〜5の場合、役連ゲート413Fに2Rが振り分けられ、ラウンド数抽選用乱数が6〜10の場合、役連ゲート413Fに8Rが振り分けられる。第2大当たりの場合、ラウンド数抽選用乱数が1〜5の場合、役連ゲート413Fに2Rが振り分けられ、ラウンド数抽選用乱数が6〜10の場合、役連ゲート413Fに16Rが振り分けられる。第1大当たりの場合、ラウンド数抽選用乱数が1〜5の場合、役連ゲート413Fに8Rが振り分けられ、ラウンド数抽選用乱数が6〜10の場合、役連ゲート413Fに16Rが振り分けられる。このように、役連ゲート413Fを遊技球が通過した場合、大当たりラウンド数は、役連ゲート413Eを遊技球が通過した場合よりも、大きいラウンド数が振り分けられている。なお、確変状態の発生の有無は、実施例1の役連ゲート413B〜413Dを通過した場合と同様に、この時点では確定しない。
図76(b)を参照する。本実施例では、特図2大当たりの場合で、役連ゲート413Eを通過した場合、役連ゲート413E通過用のラウンド数抽選用乱数1〜10が取得される。第2,第3大当たりの場合、ラウンド数抽選用乱数が1〜5の場合、役連ゲート413Eに8Rが振り分けられ、かつ、後述するように確変状態の発生が確定される。一方、ラウンド数抽選用乱数が6〜10の場合、役連ゲート413Eに2Rが振り分けられるが、普通入賞が確定される。第1大当たりの場合、ラウンド数抽選用乱数が1〜5の場合、役連ゲート413Eに8Rが振り分けられ、かつ、後述するように確変状態の発生が確定される。一方、ラウンド数抽選用乱数が6〜10の場合、役連ゲート413Eに16Rが振り分けられるが、普通入賞が確定される。
特図2大当たりの場合で、役連ゲート413Fを通過した場合、役連ゲート413F通過用のラウンド数抽選用乱数1〜10が取得される。第2,第3大当たりの場合、ラウンド数抽選用乱数が1〜5の場合、役連ゲート413Fに8Rが振り分けられ、ラウンド数抽選用乱数が6〜10の場合、役連ゲート413Fに16Rが振り分けられる。第1大当たりの場合、ラウンド数抽選用乱数が1〜5および6〜10の場合、役連ゲート413Fに16Rが振り分けられる。このように、特図2大当たりの場合で、役連ゲート413Fを遊技球が通過した場合、大当たりラウンド数は、特図1大当たりの場合よりも大きいラウンド数で、かつ、役連ゲート413Eを遊技球が通過した場合よりも、大きいラウンド数が振り分けられている。なお、確変状態の発生の有無は、この時点では確定しない。
このように、役連ゲート413Eを通過した場合と役連ゲート413Fを通過した場合とは、いずれもラウンド数の振分が抽選されるが、役連ゲート413Fを通過した場合の方が、役連ゲート413Eを通過した場合よりもラウンド数が高い有利な振分になるように設定されている。これにより、遊技者は、役連ゲート413Eを通過するか役連ゲート413Fを通過するかをドキドキしながら見ることができる。なお、確変確定または普通確定を役連ゲート413Eに設定したが、役連ゲート413Fに設定してもよい。この場合は、遊技者のドキドキ感をさらに増加させることができる。
次に、V領域435の閉鎖速度と閉鎖タイミングについて説明する。図77は、(a)はV領域435の閉鎖速度設定用テーブルであり、(b)はV領域435の開放タイミング設定用テーブルであり、(c)はV領域435の閉鎖タイミング設定用テーブルである。
図77(a)を参照する。役連ゲート413Eを通過した場合であってラウンド数抽選用乱数1〜5が取得された場合と、役連ゲート413Fを通過した場合であってラウンド数抽選用乱数1〜5および6〜10が取得された場合は、実施例1のV領域435の閉鎖速度と同じく、V領域435A〜435Eは、それぞれ完全に開放された状態から閉動作が始まってから4秒で遊技球が入球不可となる幅10mmまで閉じられる速度で閉鎖される。
一方、役連ゲート413Eを通過した場合であってラウンド数抽選用乱数6〜10が取得された場合は、V領域435A〜435Eは、それぞれ完全に開放された状態から閉動作が始まってから2秒で遊技球が入球不可となる幅10mmまで閉じられる速度で閉鎖される。このように、役連ゲート413Eを通過した場合であってラウンド数抽選用乱数6〜10が取得された場合、通常よりも大幅に早い閉鎖速度で閉鎖される。
図77(b)に示すように、V領域435A〜435Eは、大当たり当選が確定する前の通常状態中は閉鎖されているが、大当たり確定時に開放される。
図77(c)に示すように、役連ゲート413Eを通過した場合であってラウンド数抽選用乱数1〜5が取得された場合と、役連ゲート413Fを通過した場合であってラウンド数抽選用乱数1〜5および6〜10が取得された場合は、実施例1と同様に、V領域435Aは、役連ゲート413の通過と同時に閉動作が開始され、V領域435Eは、役連ゲート413の通過から4秒後に閉動作が開始され、V領域435Bは、役連ゲート413の通過から8秒後に閉動作が開始され、V領域435Dは、役連ゲート413の通過から12秒後に閉動作が開始され、V領域435Cは、役連ゲート413の通過から16秒後に閉動作が開始される。
一方、役連ゲート413Eを通過した場合であってラウンド数抽選用乱数6〜10が取得された場合は、全てのV領域435が役連ゲート413Eの通過と同時に閉動作が開始される。このように、役連ゲート413Eを通過した場合であってラウンド数抽選用乱数6〜10が取得された場合は、通常よりも大幅に早い閉鎖速度しかも全てのV領域435が同時に閉鎖される。
次に、役連ゲート413を通過した遊技球がV領域435に入賞するタイミングについて説明する。図78は、役連ゲート413を通過した遊技球がV領域435に入賞するタイミングを示すタイムチャートである。
役連ゲート413Eを通過した遊技球は、V領域435Aが入球不可となる4.0秒より前である、3.8秒ないし3.9秒後(以下、到達タイミングEと呼ぶ)にV領域435に到達するものとする。役連ゲート413Fを通過した遊技球は、役連ゲート413Fの通過検出から5〜9秒後(以下、到達タイミングF)に排出部458の左側領域476aから中央領域476bに到達するものとする。
役連ゲート413Eを通過した遊技球は、ラウンド数抽選用乱数1〜5が取得された場合は、到達タイミングEにおいてV領域435A〜435Eの全てに入球可能である。ただし、ラウンド数抽選用乱数6〜10が取得された場合、到達タイミングEにおいてすでにV領域435A〜435Eすべてが入球不可である。このように、役連ゲート413Eを通過した遊技球は、ラウンド数抽選用乱数1〜5が取得された場合は、確変確定となるが、ラウンド数抽選用乱数6〜10が取得された場合は、普通確定となっている。
役連ゲート413Fを通過した遊技球は、ラウンド数抽選用乱数1〜5および6〜10が取得された場合、到達タイミングFにおいて、遊技球が左側領域476a,中央領域476bに到達するタイミングと、左側領域476a,中央領域476bに位置する可動部483とのタイミングが合えば、V領域435B,V領域435C,V領域435Dに入球可能である。このように、役連ゲート413Fを通過した遊技球は、タイミングが合えば確変状態となるように設定されている。
なお、役連ゲート413413Eを通過した場合と役連ゲート413Fを通過した場合とでV領域435への入賞率を異ならせる例としては、役連ゲート413Eを通過した場合のV領域435への入賞率が役連ゲート413Fを通過した場合のV領域435への入賞率よりも低くなるように設計することも可能である。また、役連ゲート413Eと役連ゲート413Fの孔の直径を異ならせることで、入賞率を変えることも可能である。
上述したように、本実施例6のパチンコ機10によれば、
遊技球発射装置によって発射された遊技球が案内される遊技領域30aと、
遊技領域30aを流下する遊技球が役連ゲート413E,413Fのいずれかを通過することで、取得されたラウンド数抽選用乱数に応じたラウンド数の大当たりラウンド遊技状態へと移行可能とする主制御装置261のCPU501が実行する大当たり遊技状態抽選処理(ステップS527A,527BおよびステップS533A,533Bの処理)と、
遊技領域30aを流下する遊技球がV入賞センサ433を通過することで大当たり乱数カウンタC1の値が低確率時の値から高確率時の値に変更される高確率状態へ移行させる主制御装置261のCPU501が実行する次回遊技状態設定処理(図19のステップS561の処理)を備え、
役連ゲート413の通過箇所が役連ゲート413E,413Fいずれであるかに応じてV入賞センサ433への通過率が異なる(例えば(A0)に記載の遊技機)。
このような構成によれば、役連ゲート413の通過箇所が役連ゲート413E,413Fいずれであるかに応じてV入賞センサ433への通過率が異なるので、役連ゲート413の通過箇所がどこであるかによってV入賞センサ433への通過し易さを遊技者に認識させることができる。そのため、遊技者は、遊技領域30aを流下する遊技球の役連ゲート413の通過箇所がV入賞センサ433へ通過し易い箇所となるかどうかというドキドキ感を得ることができる。また、役連ゲート413の通過箇所がV入賞センサ433へ通過し易い箇所であって、V入賞センサ433に遊技球を通過させることができれば、遊技者は、自力でV入賞センサ433へ遊技球を通過させたかのような自力感を得ることができる。その結果、複雑なプログラムを必要とすることなく大当たりラウンド遊技状態や高確率遊技状態への移行しやすさを決定することができ、大当たりラウンド遊技状態や高確率遊技状態への移行に関する興趣性を向上させることができる遊技機を提供することができる。
なお、主制御装置261のCPOU501は、遊技領域30aを流下する遊技球が役連ゲート413を通過することで、遊技者に有利な大当たりラウンド遊技状態に移行させることを可能としているが、役連ゲート413のいずれか一つを通過することで、遊技者に有利な大当ラウンド遊技状態に移行させないことを可能としてもよい。これにより、遊技球の役連ゲート413の通過をさらに注目させることができる。
主制御装置261のCPU501は、遊技領域30aを通過した遊技球が、役連ゲート413E,413Fの中でラウンド数が大きい(例えば16ラウンドの)有利孔を通過することを可能とするか否を、ラウンド数抽選用乱数によって抽選する(例えば(A5)に記載の遊技機)。このような構成によれば、構造を変えることなく、遊技領域30aを通過した遊技球が役連ゲート413E,413Fの中でラウンド数の大きい(例えば16ラウンドの)有利孔を通過することを可能とするか否かを変えることができる。また、遊技球が役連ゲート413E,413Fを通過してからラウンド数抽選用乱数による抽選の結果が出るまでの間、よりラウンド数の大きな大当たりラウンド遊技状態となることを期待させることができる。
実施例6では、有利遊技状態移行用入球部411は、2つの役連ゲート413E,413Fを備えるものであったが、有利遊技状態移行用入球部411は、1つの役連ゲート413Gを備えるものであってもよい。
本実施例の有利遊技状態移行用入球部411について説明する。図79は、実施例7の有利遊技状態移行用入球部411と特定遊技状態移行用入球部431とその周囲を斜め上から見た斜視図であり、(a)は、大当たり確定前を示し、(b)は、大当たり確定後を示す。
本実施例の有利遊技状態移行用入球部411は、1つの役連ゲート413Gと、転動領域417の下側でゲート役連ゲート413Gを通過した遊技球を弾くゲート下可動部485からなる。役連ゲート413Gを通過した遊技球は、ゲート下可動部485によって弾かれて、第1誘導部473の左側、中央側、右側のいずれかの方向に誘導され、それぞれの位置から突起475aが配された第2誘導部475に排出される。ゲート下可動部485は、遊技球を弾くための平板状の部材と、当該部材を支える軸部を回転させる回転機構(モーター)からなる。ゲート下可動部485は、入賞振分部481の可動部483を回転させるタイミング(例えば、大当たり確定)と同時に回転させる。
第2誘導部475の第2誘導面476は、左側誘導面476A、中央誘導面476B、右側誘導面476Cからなる。中央誘導面476Bは、第1誘導部473の中央側から排出された遊技球が流下する領域であり、3つの領域の中で最も突起475aが少ない領域である。左側誘導面476Aは、第1誘導部473の左側から排出された遊技球が流下する領域であり、中央誘導面476Bの次に突起475aが少ない領域である。右側誘導面476Cは、第1誘導部473の右側から排出された遊技球が流下する領域であり、3つの領域の中で最も突起475aが多い領域である。そのため、第2誘導面476を流下する遊技球が排出部484に到達するタイミングは、中央誘導面476Bを流下する遊技球が最も早く、次に左側誘導面476A,右側誘導面476Cの順である。到達タイミングの違いが、後述するようにV領域435への入賞率に影響する。
本実施例の大当たり遊技状態抽選処理について説明する。図80は、大当たり遊技状態抽選処理を示すフローチャートである。
次に、本実施例の大当たり遊技状態処理について説明する。図75は、大当たり遊技状態抽選処理を示すフローチャートである。本実施例の大当たり遊技状態抽選処理が実施例1の大当たり遊技状態抽選処理(図18)と異なる点を説明する。
ステップS525Bでは、主制御装置261のCPU501は、役連ゲート413Gを通過した遊技球を検出する役連ゲートセンサ414Gがオンしているか否かを判断する。役連ゲートセンサ414Gがオンでない場合、本処理を終了する。ステップS527Cでは、役連ゲートセンサ414Gがオンである場合、主制御装置261のCPU501は、大当たりラウンド遊技のラウンド数を抽選するためのラウンド数抽選用乱数を取得する。ステップS527Dでは、主制御装置261のCPU501は、特図1または特図2大当たり抽選用テーブルを参照して、取得されたラウンド数抽選用乱数に対応するラウンド数を設定する。
本実施例の大当たり遊技状態抽選用テーブルについて説明する。図81は、(a)は特図1大当たり抽選用テーブルであり、(b)は特図2用大当たり抽選用テーブルである。
図81(a)を参照する。本実施例では、特図1大当たりの場合で、役連ゲート413Gを通過した場合、ラウンド数抽選用乱数1〜10が取得される。第3大当たりの場合、ラウンド数抽選用乱数が1〜5の場合、2Rが振り分けられ、ラウンド数抽選用乱数が6〜10の場合、8Rが振り分けられる。第2大当たりの場合、ラウンド数抽選用乱数が1〜5の場合、2Rが振り分けられ、ラウンド数抽選用乱数が6〜10の場合、16Rが振り分けられる。第1大当たりの場合、ラウンド数抽選用乱数が1〜5の場合、8Rが振り分けられ、ラウンド数抽選用乱数が6〜10の場合、16Rが振り分けられる。
特図2大当たりの場合で、役連ゲート413Gを通過した場合、ラウンド数抽選用乱数1〜10が取得される。第3大当たりの場合、ラウンド数抽選用乱数が1〜5の場合、8Rが振り分けられ、ラウンド数抽選用乱数が6〜10の場合、16Rが振り分けられる。第2大当たりの場合、ラウンド数抽選用乱数が1〜5の場合、8Rが振り分けられ、ラウンド数抽選用乱数が6〜10の場合、16Rが振り分けられる。第1大当たりの場合、ラウンド数抽選用乱数が1〜10すべてで、16Rが確定される。
次に、V領域の閉鎖速度と閉鎖タイミングについて説明する。図82は、(a)はV領域の閉鎖速度設定用テーブルであり、(b)はV領域の開放タイミング設定用テーブルであり、(c)はV領域の閉鎖タイミング設定用テーブルである。
図82(a)に示すように、役連ゲート413Gを通過した場合、V領域435A〜435Eは、それぞれ完全に開放された状態から閉動作が始まってから3秒で遊技球が入球不可となる幅10mmまで閉じられる速度で閉鎖される。
図82(b)に示すように、V領域435A〜435Eは、大当たり当選が確定する前の通常状態中は閉鎖されているが、大当たり確定時に開放される。
図82(c)に示すように、役連ゲート413Gを通過した場合、V領域435Aは、役連ゲート413Gの通過から3秒後に閉動作が開始され、V領域435Eは、役連ゲート413Gの通過から5秒後に閉動作が開始され、V領域435Bは、役連ゲート413Gの通過から7秒後に閉動作が開始され、V領域435Dは、役連ゲート413Gの通過から9秒後に閉動作が開始され、V領域435Cは、役連ゲート413Gの通過から11秒後に閉動作が開始される。
次に、役連ゲート413Gを通過した遊技球がV領域435に入賞するタイミングについて説明する。図83は、役連ゲート413Gを通過した遊技球がV領域435に入賞するタイミングを示すタイムチャートである。
本実施例では、中央側誘導面476Bを流下する遊技球は、通過検出から5〜7秒後のタイミング(以下、到達タイミングG1と呼ぶ)で、排出部484の中央領域484bに到達するものとする。左側誘導面476Aを流下する遊技球は、通過検出から7〜9秒後のタイミング(以下、到達タイミングG2と呼ぶ)で、排出部484の左側領域484aに到達するものとする。右側誘導面476Cを流下する遊技球は、通過検出から9〜11秒後のタイミング(以下、到達タイミングG3と呼ぶ)で、排出部484の右側領域484cに到達するものとする。
中央誘導面476Bを流下する(到達タイミングG1で到達する)遊技球は、最も流下時間が短いので、可動部483とのタイミングが合えば、位置的に入球可能なV領域435B,435C,435Dの全てに入球可能である。左側誘導面476Aを流下する(到達タイミングG2で到達する)遊技球は、中央誘導面476Bの次に流下時間が短いので、可動部483とのタイミングが合えば、到達タイミングG2の前半(通過検出から7〜8秒後)であれば、位置的に入球可能なV領域435D,435Eの両方に入球可能であるが、到達タイミングG2の後半(通過検出から8〜9秒後)であればV領域435Dのみに入球可能である。右側誘導面476Cを流下する(到達タイミングG3で到達する)遊技球は、最も流下時間が短いので、可動部483とのタイミングが合えば、到達タイミングG3の前半(通過検出から9〜10秒後)に限り、位置的に入球可能なV領域435Bに入球可能である。
このように、役連ゲート413Gを通過した遊技球のV領域435への入賞率は、中央誘導面476Bを流下して到達タイミングG1で到達する場合が最も高く、次いで左側誘導面476Aを流下して到達タイミングG2で到達する場合が高く、右側誘導面476Cを流下して到達タイミングG3で到達する場合が最も低くなるように設計されている。
上述したように、本実施例7のパチンコ機10によれば、
遊技球発射装置によって発射された遊技球が案内される遊技領域30aと、
遊技領域30aを流下する遊技球が役連ゲート413Gを通過することで、取得されたラウンド数抽選用乱数に応じたラウンド数の大当たりラウンド遊技状態へと移行可能とする主制御装置261のCPU501が実行する大当たり遊技状態抽選処理(ステップS527C,527Dの処理)と、
遊技領域30aを流下する遊技球がV入賞センサ433を通過することで大当たり乱数カウンタC1の値が低確率時の値から高確率時の値に変更される高確率状態へ移行させる主制御装置261のCPU501が実行する次回遊技状態設定処理(図19のステップS561の処理)を備え、
役連ゲート413Gの通過箇所(出口箇所)が、第1誘導部473の左側、中央側、右側のいずれの箇所であるかに応じてV入賞センサ433への通過率が異なる(例えば(A0)に記載の遊技機)。
このような構成によれば、役連ゲート413Gの通過箇所(出口箇所)が第1誘導部473の左側、中央側、右側のいずれの箇所であるかに応じて、第2誘導面476の左側誘導面476A,中央誘導面476B,右側誘導面476Cのいずれを流下するかが変わる。左側誘導面476A,中央誘導面476B,右側誘導面476Cいずれを流下するかによって流下時間が異なる。流下時間が異なることによって、V入賞センサ433への通過率も異なる。これにより、役連ゲート413Gの通過箇所(出口箇所)がどこであるかによってV入賞センサ433への通過し易さを遊技者に認識させることができる。そのため、遊技者は、遊技領域30aを流下する遊技球の役連ゲート413Gの通過箇所がV入賞センサ433へ通過し易い箇所(例えば第1誘導部473の中央側)となるかどうかというドキドキ感を得ることができる。また、役連ゲート413Gの通過箇所がV入賞センサ433へ通過し易い箇所(例えば第1誘導部473の中央側)であって、V入賞センサ433に遊技球を通過させることができれば、遊技者は、自力でV入賞センサ433へ遊技球を通過させたかのような自力感を得ることができる。その結果、複雑なプログラムを必要とすることなく大当たりラウンド遊技状態や高確率遊技状態への移行しやすさを決定することができ、大当たりラウンド遊技状態や高確率遊技状態への移行に関する興趣性を向上させることができる遊技機を提供することができる。
なお、主制御装置261のCPOU501は、遊技領域30aを流下する遊技球が役連ゲート413を通過することで、遊技者に有利な大当たりラウンド遊技状態に移行させることを可能としているが、役連ゲート413のいずれか一つを通過することで、遊技者に有利な大当ラウンド遊技状態に移行させないことを可能としてもよい。これにより、遊技球の役連ゲート413の通過をさらに注目させることができる。
図84,図85を用いて実施例8を説明する。図84(a)は実施例8の特図1大当たり抽選用テーブルであり、(b)は特図2用大当たり抽選用テーブルである。図85は、役連ゲートを通過した遊技球とV領域を閉鎖する誘導レバーとのタイムチャートである。
実施例1〜実施例7の遊技機は、特図1用始動入賞装置33a,特図2用始動入賞装置33bいずれの入賞検出に基づく抽選の結果が大当たり結果となる場合でも、V入賞センサ433への通過率は変わらなかったが、本実施例では、特図1用始動入賞装置33aの入賞検出に基づく抽選の結果が大当たり結果となる場合と、特図2用始動入賞装置33bの入賞検出に基づく抽選の結果が大当たり結果となる場合とで、V入賞センサ433への通過率が変わるように構成されている。また、本実施例は、役連ゲート413が実施例1のような有利ルート427を備えず、特図1用始動入賞装置33a及び特図2用始動入賞装置33bの入賞検出に基づく抽選の結果(大当たりの種類)に基づいてV領域435への入賞し易さが異なるように構成されている。
主制御装置261のCPU501が行う大当たり判別処理(ステップS501)は、遊技領域30aを流下する遊技球が特図1用始動入賞装置33aまたは特図2用始動入賞装置33bのいずれかを通過することで、遊技状態を遊技者に有利な大当たりラウンド遊技状態へと移行可能となる。すなわち、主制御装置261のCPU501は、大当たり判別処理の結果が大当たりであれば遊技状態を遊技者に有利な大当たりラウンド遊技状態へと移行させるが、大当たり判別処理の結果が外れであれば遊技状態を大当たりラウンド遊技状態へと移行させない。
主制御装置261のCPU501は、遊技領域30aを流下する遊技球がV領域435内のV入賞センサ433を通過することで、遊技状態を大当たり乱数カウンタC1の値が低確率時の値から高確率時の値に変更される高確率状態へ移行する。V入賞センサ433への通過率は、遊技球の通過箇所が特図1用始動入賞装置33aまたは特図2用始動入賞装置33bのいずれであるかに応じて異なる。本実施例では、通過箇所が特図1用始動入賞装置33aである場合よりも、特図2用始動入賞装置33bである場合の方が、V入賞センサ433への通過率が高くなるように構成される。なお、これは反対でもよい。
具体的には、大当たり抽選の結果が大当たり結果となる場合に、通過箇所が特図1用始動入賞装置33aである場合と、特図2用始動入賞装置33bである場合とで、V領域435A〜435Eを閉鎖する誘導レバー437A〜437Eの閉鎖パターンを異ならせている。通過箇所が特図1用始動入賞装置33aである場合、誘導レバー437A〜437Eは次のように動作する。
通過箇所が特図1用始動入賞装置33aである場合、誘導レバー437Aは、役連ゲート413の通過と同時に閉動作を開始し、閉動作の開始から4秒後にV領域435Aが入球不可となる閉鎖パターン(入球可能時間:4秒)で動作される。誘導レバー437Bは、役連ゲート413の通過から8秒後に閉動作を開始し、閉動作の開始から4秒後にV領域435Bが入球不可となる閉鎖パターン(入球可能時間:12秒)で動作される。誘導レバー437Cは、役連ゲート413の通過から16秒後に閉動作を開始し、閉動作の開始から4秒後にV領域435Cが入球不可となる閉鎖パターン(入球可能時間:20秒)で動作される。誘導レバー437Dは、役連ゲート413の通過から12秒後に閉動作を開始し、閉動作の開始から4秒後にV領域435Dが入球不可となる閉鎖パターン(入球可能時間:16秒)で動作される。誘導レバー437Eは、役連ゲート413の通過から4秒後に閉動作を開始し、閉動作の開始から4秒後にV領域435Eが入球不可となる閉鎖パターン(入球可能時間:8秒)で動作される。
通過箇所が特図2用始動入賞装置33bである場合、誘導レバー437A〜437Eは、少なくとも役連ゲート413の通過から4秒間は完全に開放された状態を維持し、その後、上述の閉鎖パターンで動作される。すなわち、誘導レバー437Aは、役連ゲート413の通過から4秒後に閉動作を開始し、閉動作の開始から4秒後にV領域435Aが入球不可となる閉鎖パターン(入球可能時間:8秒)で動作される。誘導レバー437Bは、役連ゲート413の通過から12秒後に閉動作を開始し、閉動作の開始から4秒後にV領域435Bが入球不可となる閉鎖パターン(入球可能時間:16秒)で動作される。誘導レバー437Cは、役連ゲート413の通過から20秒後に閉動作を開始し、閉動作の開始から4秒後にV領域435Cが入球不可となる閉鎖パターン(入球可能時間:22秒)で動作される。誘導レバー437Dは、役連ゲート413の通過から16秒後に閉動作を開始し、閉動作の開始から4秒後にV領域435Dが入球不可となる閉鎖パターン(入球可能時間:20秒)で動作される。誘導レバー437Eは、役連ゲート413の通過から8秒後に閉動作を開始し、閉動作の開始から4秒後にV領域435Eが入球不可となる閉鎖パターン(入球可能時間:12秒)で動作される。
このように、通過箇所が特図1用始動入賞装置33aである場合よりも、特図2用始動入賞装置33bである場合の方が、誘導レバー437A〜437Eの閉鎖速度が遅い(V領域435A〜435Eの入球可能時間が長い)閉鎖パターンであるため、V入賞センサ433を通過し易くなる。これにより、遊技球の通過箇所が特図1用始動入賞装置33aである場合よりも、特図2用始動入賞装置33bである場合の方が、V入賞センサ433への通過がし易いと遊技者に認識させることができる。
すなわち、遊技領域30aを通過した遊技球が特図1用始動入賞装置33a,特図2用始動入賞装置33bのうち特図2用始動入賞装置33bに入賞した場合、同じ強度で遊技球が発射されるよう操作されたとしても、通過箇所が特図1用始動入賞装置33aである場合よりも、V入賞センサ433を通過しやすいように構成されている。具体的には、上述のように、通過箇所が特図1用始動入賞装置33aである場合よりも、特図2用始動入賞装置33bである場合の方が、V領域435A〜435Eを閉鎖する誘導レバー437A〜437Eの閉鎖時間が長い閉鎖パターンが設定されている。
なお、通過箇所が特図1用始動入賞装置33aである場合よりも特図2用始動入賞装置33bである場合の方がV入賞センサ433を通過し易くするための構成は、誘導レバー437の閉鎖パターンを遅くする構成以外にも、入球不可状態となった誘導レバー437を再び開放させる構成や、V入賞振分部481の可動部483を該可動部483に遊技球が乗り易いように動作させる構成(例えば可動部483の回転速度の低速化、遊技球が到達し易い箇所において可動部483の停止時間の延長など)であってもよい。
また、遊技領域30aを通過した遊技球が通過する通過箇所が特図1用始動入賞装置33a,特図2用始動入賞装置33bのいずれであるかに応じてラウンド数の異なる大当たりラウンド遊技に移行する。例えば、通過箇所が特図1用始動入賞装置33aである場合よりも、特図2用始動入賞装置33bである場合の方が、ラウンド数の大きい大当たりラウンド遊技に移行し易くなるように、特図1大当たり抽選用テーブルおよび特図2大当たり抽選用テーブルが設定される。
具体的には、特図1大当たり抽選用テーブルおよび特図2大当たり抽選用テーブルは、特図1用始動入賞装置33aまたは特図2用始動入賞装置33bを遊技球が通過した場合に複数のラウンド数のうちいずれのラウンド数の大当たりラウンド遊技状態となるかを抽選する。特図1大当たり抽選用テーブルおよび特図2大当たり抽選用テーブルは、大当たり抽選の結果が大当たり結果となる場合に、通過箇所が特図1用始動入賞装置33aである場合よりも、通過箇所が特図2用始動入賞装置33bである場合の方が、ラウンド数の高い大当たりラウンド遊技に移行し易いように構成されている。
特図1大当たり抽選用テーブルおよび特図2大当たり抽選用テーブルは、大当たりラウンド遊技状態の終了後の次の遊技状態において右打ち遊技を継続できるサポート状態(時短状態もしくは確変状態)となるか否かの抽選も行われる。
具体的には、特図1大当たり抽選用テーブルは、遊技領域30aを通過した遊技球が大当たりラウンド遊技状態の終了後の次の遊技状態において特図2用始動入賞装置33bを通過することを可能とするか否か(通常大当たりに相当する「0回」か、または、サポート状態付き大当たりに相当する「100回」または「200回」か)が決定される抽選をする。特図1用始動入賞装置33aの通過に基づく抽選の結果がサポート状態(「100回」または「200回」)付き大当たりであれば、大当たりラウンド遊技状態の次の遊技状態において、大当たりラウンド遊技状態中と同じ強度の右打ち操作で特図2用始動入賞装置33bを狙う遊技が行われる。通常遊技中と比較すれば、通常遊技中は左打ちで特図1用始動入賞装置33aを狙う遊技が行われるが、サポート遊技中は右内で特図2用始動入賞装置33bを狙う遊技に変わる。通常大当たり(サポート「0回」)であれば、大当たりラウンド遊技状態の次の遊技状態においては、左側遊技領域30alに向けて遊技球を発射する左打ち操作で特図1用始動入賞装置33aを狙う遊技が行われる。これにより、遊技球が特図2用始動入賞装置33bを通過することを可能とするか否かは、抽選用テーブルを用いた抽選の結果によって決定されるので、構造を変えることなく遊技球が特図2用始動入賞装置33bを通過することを可能とするか否かを変えることができる。
また、特図2大当たり抽選用テーブルは、大当たりラウンド遊技状態の終了後の次の遊技状態が特図2用始動入賞装置33bを通過することを可能とするサポート状態とされている場合において、右側遊技領域30arを通過した遊技球が、大当たりラウンド遊技状態の終了後の次の遊技状態において、引き続き特図2用始動入賞装置33bを通過することを可能とするか否かが決定される抽選をする。特図2用始動入賞装置33bの通過に基づく抽選の結果がサポート状態(「100回」または「200回」)付き大当たりであれば、大当たりラウンド遊技状態の次の遊技状態においても、大当たりラウンド遊技状態中と同じ強度の右打ち操作で特図2用始動入賞装置33bを狙う遊技が継続する。通常大当たり(サポート「0回」)であれば、大当たりラウンド遊技状態の次の遊技状態においては、左側遊技領域30alに向けて遊技球を発射する左打ち操作で特図1用始動入賞装置33aを狙う遊技に戻る。これにより、すでに特図2用始動入賞装置33bを通過することを可能とするサポート状態において、さらに特図2用始動入賞装置33bを通過することを可能とする結果となれば、より多くの出玉を獲得できる可能性を高めることができる。
上述したように、本実施例8のパチンコ機10によれば、
遊技球発射装置によって発射された遊技球が案内される遊技領域30aと、
遊技領域30aを流下する遊技球が特図1用始動入賞装置33aまたは特図2用始動入賞装置33bのいずれかを通過することで遊技者に有利な大当たりラウンド遊技状態へと移行可能な主制御装置261のCPU501が実行する大当たり判別処理(ステップS501)と、
遊技領域30aを流下する遊技球がV領域435内のV入賞センサ433を通過することで大当たり乱数カウンタC1の値が低確率時の値から高確率時の値に変更される高確率状態へ移行させる主制御装置261のCPU501が実行する次回遊技状態設定処理を備え、
遊技球の通過箇所が特図1用始動入賞装置33aまたは特図2用始動入賞装置33bのいずれであるかに応じてV入賞センサ433への通過率が異なる(例えば(A0)に記載の遊技機)。
このような構成によれば、主制御装置261のCPU501が行う大当たり判別処理(ステップS501)は、遊技領域30aを流下する遊技球が特図1用始動入賞装置33aまたは特図2用始動入賞装置33bのいずれかを通過することで、大当たり判別処理の結果が大当たりであれば遊技状態を遊技者に有利な大当たりラウンド遊技状態へと移行させ、大当たり判別処理の結果が外れであれば遊技状態を大当たりラウンド遊技状態へと移行させない。主制御装置261のCPU501は、遊技領域30aを流下する遊技球がV領域435内のV入賞センサ433を通過することで、遊技状態を大当たり乱数カウンタC1の値が低確率時の値から高確率時の値に変更される高確率状態へ移行する。遊技球の通過箇所が特図1用始動入賞装置33aまたは特図2用始動入賞装置33bのいずれであるかに応じてV入賞センサ433への通過率が異なるので、遊技球の通過箇所が特図1用始動入賞装置33aまたは特図2用始動入賞装置33bのいずれであるかによってV入賞センサ433への通過し易さを遊技者に認識させることができる。また、V入賞センサ433に遊技球を通過させることができれば、遊技者は、自力でV入賞センサ433へ遊技球を通過させたかのような自力感を得ることができる。その結果、複雑なプログラムを必要とすることなく高確率遊技状態への移行しやすさを決定することができ、高確率遊技状態への移行に関する興趣性を向上させることができる遊技機を提供することができる。
また、遊技領域30aを通過した遊技球が通過する通過箇所が特図1用始動入賞装置33a,特図2用始動入賞装置33bのいずれであるかに応じてラウンド数の異なる大当たりラウンド遊技に移行するように構成してもよい(例えば(A1)に記載の遊技機)。例えば、特定のラウンド数(例えば16ラウンド)は、特図1用始動入賞装置33a,特図2用始動入賞装置33bのいずれか一方の入賞に基づく場合にのみ移行されてもよい。これにより、特図1用始動入賞装置33aまたは特図2用始動入賞装置33bに入球する遊技球の動きに対して注目を集めることができる。
また、遊技領域30aを通過した遊技球が特図1用始動入賞装置33a,特図2用始動入賞装置33bのうち特図2用始動入賞装置33bに入賞した場合、同じ強度で遊技球が発射されるよう操作されたとしても、V入賞センサ433を通過しやすいように構成されてもよい(例えば(A2)に記載の遊技機)。これにより、特図2用始動入賞装置33bに入球する遊技球の動きに対して注目を集めることができる。
また、遊技領域30aを通過した遊技球が特図2用始動入賞装置33bに入賞した場合、複数のラウンド数の大当たりラウンド遊技状態のうちラウンド数の大きい大当たりラウンド遊技状態へ移行してもよい(例えば(A3)に記載の遊技機)。これにより、特図2用始動入賞装置33bに入球する遊技球の動きに対して注目を集めることができる。
また、特図1用始動入賞装置33aまたは特図2用始動入賞装置33bを遊技球が通過した場合に複数のラウンド数のうちいずれのラウンド数の大当たりラウンド遊技状態となるか抽選する抽選用テーブルを設けるように構成してもよい(例えば(A4)に記載の遊技機)。これにより、遊技球が特図1用始動入賞装置33aまたは特図2用始動入賞装置33bを通過してから抽選の結果が出るまでの間、より有利な遊技状態となることを期待させることができる。
また、遊技領域30aを通過した遊技球が大当たりラウンド遊技状態の終了後の次の遊技状態において特図2用始動入賞装置33bを通過することを可能とするか否かが決定される抽選(通常大当たりかサポート状態付き大当たりかの抽選)をする特図1大当たり抽選用テーブルを備える。また、大当たりラウンド遊技状態の終了後の次の遊技状態において特図2用始動入賞装置33bを通過することを可能とするサポート状態において、右側遊技領域30arを通過した遊技球が、大当たりラウンド遊技状態の終了後の次の遊技状態において、引き続き特図2用始動入賞装置33bを通過することを可能とするか否かが決定される抽選をする特図2大当たり抽選用テーブルを備えてもよい(例えば(A5)に記載の遊技機)。これにより、遊技球が特図2用始動入賞装置33bを通過することを可能とするか否かは、抽選用テーブルを用いたサポート状態の抽選の結果によって決定されるので、構造を変えることなく遊技球が特図2用始動入賞装置33bを通過することを可能とするか否かを変えることができる。
また、上述したように、本実施例8のパチンコ機10によれば、
遊技領域30aを流下する遊技球が通過可能な誘導路455と、
遊技領域30aを流下する遊技球が特図1用始動入賞装置33aまたは特図2用始動入賞装置33bのいずれかを通過することで遊技者に有利な大当たりラウンド遊技状態へと移行可能な、主制御装置261のCPU501が実行する大当たり判別処理(ステップS501)と、
遊技領域30aを流下する遊技球がV領域435内のV入賞センサ433を通過することで、大当たりラウンド遊技状態の終了後に、大当たり乱数カウンタC1の値が低確率時の値から高確率時の値に変更される高確率状態へ移行させる、主制御装置261のCPU501が実行する次回遊技状態設定処理を備え、
誘導路455を通過した遊技球は、少なくとも特図2用始動入賞装置33bを通過することが可能となる構成である(例えば上述した(C0)に記載の遊技機)。
このような構成によれば、誘導路455を通過した遊技球が特図2用始動入賞装置33bを通過するという正しい通過手順でないと、大当たりラウンド遊技状態へ移行させることもできない。したがって、遊技者にとって有利な遊技状態への移行に遊技者の操作技量を加味することで、遊技球が遊技領域30aのどこを通過したかという遊技球の動きに対しても注目させることができ、遊技者にとって有利な遊技状態への移行に関する興趣性を向上させることができる。
図86〜図92を用いて本実施例を説明する。図86は、実施例9の遊技盤の正面図である。図87は、大当たり遊技状態抽選処理を示すフローチャートである。図88(a)はV領域の閉鎖速度設定用テーブルであり、(b)はV領域開放タイミング設定用テーブルであり、(c)はV領域閉鎖タイミング設定用テーブルである。図89は、役連ゲートを通過した遊技球とV領域を閉鎖する誘導レバーとのタイムチャートである。図90は、大当たり遊技状態抽選表示処理を示すフローチャートである。図91(a)〜(f)は、大当たり確定時からV入賞時までの第3図柄表示装置の表示態様を示す図である。図92(g)〜(j)は、図91に続く大当たり確定時からV入賞時までの第3図柄表示装置の表示態様を示す図である。
実施例1,実施例4では、役連ゲート413(役連ゲートセンサ414)の通過からの時間を契機としてV領域435を変化(誘導レバー437を閉動作)させており、実施例5では、変動開始からの時間を契機としてV領域435を変化(誘導レバー437を閉動作)させていたが、これ以外の条件の成立を契機としてV領域435を変化させてもよい。具体的には、本実施例では、大当たりラウンド遊技状態中に発生する条件の成立を契機としてV領域435を変化させる。
具体的には、主制御装置261のCPU501は、遊技領域30aを流下する遊技球であって、大当たりラウンド遊技状態中の特定の第Pラウンド(例えば第3ラウンド)における特定の第Qカウント目(例えば3カウント目)になる遊技球が、大入賞口32aに入賞した遊技球を検出する大入賞口センサを通過することで、V領域435が入球可能な状態とされる(第1誘導弁451Aと第2誘導弁451Bと誘導誘導レバー437が開放される)とともに時間の計測を開始し、V領域435が入球可能な状態とされてから所定の時間(V領域435に対する閉動作が始まるまでの時間)を計測することでV領域435の変化(誘導レバー437の閉動作)を開始する。
また、主制御装置261のCPU501は、大当たりラウンド遊技状態中の特定の第Pラウンド目(例えば第3ラウンド目)のラウンド遊技を開始する場合において、遊技領域30aを流下する遊技球が大入賞口入賞センサを通過して特定の第Qカウント目(例えば3カウント目)の入賞をカウントされたことに基づきV領域435が入球可能な状態に開放されることで時間の計測を開始し、V領域435の開放から特定の時間(V領域435の最大開放時間)を計測した場合にそれぞれのV領域435に遊技球が入球できないように制御する。
本実施例の遊技盤30について説明する。遊技盤30は、有利遊技状態移行用入球部411と、特定遊技状態移行用入球部431とがそれぞれ別の遊技球を用いて移行の決定を行うように構成されている。つまり、本実施例では、実施例1の有利遊技状態移行用入球部411が、特定遊技状態への移行を決定する構成の一部(後述する特定遊技状態移行用入球部431を構成する特定遊技状態移行用入球部上側本体431A)として用いられている。実施例1の特定遊技状態移行用入球部431は、本実施例では特定遊技状態移行用入球部下側本体431Bとして用いられている。有利遊技状態移行用入球部411は、誘導路455を分岐させた、実施例1とは異なる箇所に設けられている。
本実施例の誘導路455は、その一部を分岐させて入口部456から入球した遊技球を有利遊技状態移行用入球部411に排出する第1出口部457Aと、入球部456から入球した遊技球を特定遊技状態移行用入球部上側本体431Aに排出する第2出口部457Bと、右側遊技領域30arに排出する排出口458とに案内するように分岐されている。排出口458のすぐ下流には第1誘導弁451Aが設けられている。第1出口部457Aのすぐ下流には第2誘導弁451Bが設けられている。第1誘導弁451A、第2誘導弁451Bにはそれぞれ遊技球の通過を検出するセンサが設けられている。
入口部456から入球した遊技球は、第1誘導弁451Aが開放中でかつ第2誘導弁451Bが閉鎖中は有利遊技状態移行用入球部411に案内される。大当たりラウンド遊技の開始前に、特定遊技状態移行用入球部411に遊技球を入球させる場合にこの状態となる。第1誘導弁451Aが開放中でかつ第2誘導弁451Bが開放中は特定遊技状態移行用入球部上側本体431A側に案内される。大当たりラウンド遊技中に発生する所定の条件が成立した場合、この状態となる。第1誘導弁451Aおよび第2誘導弁451Bが閉鎖中は、右側遊技領域31arに案内される。通常遊技状態や大当たりラウンド遊技状態や右打ち遊技状態中は、この状態となる。
次に、本実施例の主制御装置261のCPU501が行う大当たり遊技状態抽選処理を図87のフローチャートを参照して説明する。とくに、図18の実施例1の大当たり遊技状態抽選処理との違いを説明する。
主制御装置261のCPU501は、図柄の変動表示の結果が大当たり結果であると確定すると、第1誘導弁451Aを開放させる(ステップS515A)。1球の遊技球が第1誘導弁451Aを通過すると、第1誘導弁451Aが閉鎖される(ステップS517A,ステップS523A)。第1誘導弁の開放時間を経過したと判定された場合も、第1誘導弁451Aが閉鎖される(ステップS521A)。第1出口部457Aから排出されて有利遊技状態移行用入球部411に案内された遊技球は、4つの役連ゲート413のいずれかを通過することで、大当たりラウンド遊技状態のラウンド数が決定される(ステップS525,ステップS531,ステップS536A)。役連ゲート413を通過した遊技球は、そのまま遊技盤30の裏面側に排出される。
ステップS527,ステップS533,ステップS536Bにてラウンド数が決定されると、オープニングコマンドがセットされて、大当たりラウンド遊技が開始される(ステップS528)。すなわち、第1誘導弁451A,第2誘導弁451Bが閉鎖された状態を維持することで、入球部456から入球した遊技球は排出部458から排出される。排出部458から排出された遊技球は、可変入賞装置32に向けて流下し、大入賞口32aが開放中に大入賞口32aに入球する。大入賞口32aに入球した遊技球は、大入賞口スイッチによって検出されて、大入賞口32aに入賞した遊技球の数がカウントされる。
大当たりラウンド遊技状態中のラウンド数が特定の第Pラウンド(例えば第3ラウンド)になり、カウント数が特定の第Qカウント目(例えば3カウント目)になったと判定された場合(ステップS528A)、第1誘導弁451Aと第2誘導弁451Bとが開放されるとともにV領域435が入球可能な状態にされるように誘導誘導レバー437が開放される(ステップS528B)。上述のラウンド、カウントに至っていない場合は一旦本処理を終了する。1球の遊技球が第1誘導弁451Aと第2誘導弁451Bのセンサが通過検出された場合(ステップS528C)、V領域閉鎖用タイマの計測が開始され(ステップS528D)、第1誘導弁451Aと第2誘導弁451Bは再び閉鎖される(ステップS528E)。また、通過検出されることなく開放時間を経過したと判定された場合(ステップS528F)、第1誘導弁451Aと第2誘導弁451Bは再び閉鎖される。開放時間を経過していない場合は、一旦本処理を終了する。
第1誘導弁451Aと第2誘導弁451Bを通過した遊技球は、特定遊技状態移行用入球部上側本体431Aに入球して、転動領域(クルーン)を転動する。特定遊技状態移行用入球部上側本体431Aに入球した遊技球は、この転動後、実施例1の役連ゲート413A〜413Dに対応する4つの連通ゲート432A〜432D(総称するときは連通ゲート432)のいずれかを通過する。連通ゲート432の通過は、それぞれのゲートに設けられたセンサによって検出される(ステップS528G)。連通ゲート432の通過が検出されていない場合は、一旦本処理を終了する。
このように、主制御装置261のCPU501は、第Pラウンドの第Qカウント目になる遊技球が大入賞口センサを通過することで、V領域435が入球可能な状態とされるとともに時間の計測を開始し、V領域435が入球可能な状態とされてから所定の時間(V領域435に対する閉動作が始まるまでの時間)を計測することで(ステップS528D,ステップS529)、V領域435の変化(誘導レバー437の閉動作)を開始する(ステップS537)。これ以降、実施例1の図18の処理と同様に、V領域435を通過したか、通過せずに最大開放時間を経過したかを判定しながら、V領域435を閉鎖する。
所定の時間の計測は、遊技球が大入賞口センサを通過したことを契機として開始されてもよい。どのラウンドでV領域435への入球が可能となることが予め遊技者に予告されていれば、大当たりラウンド遊技中のラウンド数にも遊技者の期待感を高めることができる。第1誘導弁451Aと第2誘導弁451Bと誘導レバー437が開放されたことを契機として開始されてもよい。実際にV領域435に入球可能となった時から計測が始まるので、遊技者がV領域435へ入球する過程を見逃しにくくすることができる。少なくとも第1誘導弁451Aと第2誘導弁451Bが開放されたことを契機として開始されてもよいし、開放された第1誘導弁451Aと第2誘導弁451Bを遊技球が通過したことを契機として開始されてもよい。第1誘導弁451Aと第2誘導弁451Bの開放もしくは通過のタイミングから遊技者のドキドキ感を高めることができる。少なくとも誘導レバー437が入球可能な状態に開放されたことを契機として開始されてもよい。誘導レバー437が開放したタイミングから遊技者のドキドキ感を高めることができる。なお、以下では、第3ラウンドの第3カウント目の遊技球の検出と、第1誘導弁451Aと第2誘導弁451Bと誘導レバー437の開放とがほとんど同時に発生し、このタイミングから所定の時間の計測が開始されるものとする。
V領域435を閉鎖する動作について説明する。図88,図89を参照する。
誘導レバー437Aは、V領域435Aを、計測開始から8秒後までは入球可能な状態に維持し、計測開始から8秒後に徐々に入球可能な範囲を狭くなるように変える閉動作を開始し、計測開始から12秒後に入球不可状態に変える。誘導レバー437Eは、V領域435Eを、計測開始から12秒後までは入球可能な状態に維持し、計測開始から12秒後に徐々に入球可能な範囲を狭くなるように変える閉動作を開始し、計測開始から16秒後に入球不可状態に変える。誘導レバー437Bは、V領域435Bを、計測開始から16秒後までは入球可能な状態に維持し、計測開始から16秒後に徐々に入球可能な範囲を狭くなるように変える閉動作を開始し、計測開始から20秒後に入球不可状態に変える。誘導レバー437Dは、V領域435Dを、計測開始から20秒後までは入球可能な状態に維持し、計測開始から20秒後に、徐々に入球可能な範囲を狭くなるように変える閉動作を開始し、計測開始から24秒後に入球不可状態に変える。誘導レバー437Cは、V領域435Cを、計測開始から24秒後までは入球可能な状態に維持し、計測開始から24秒後に徐々に入球可能な範囲を狭くなるように変える閉動作を開始し、計測開始から28秒後に入球不可状態に変える。
V領域435の変化が開始される所定の時間とは、計測開始からV領域435A〜435Eに対する誘導レバー437A〜437Eの閉動作が開始されるまでの各時間である。具体的には、上述した計測開始から8秒後,12秒後,16秒後,20秒後,24秒後の時間である。この所定の時間は、一定であってもよいが、役連ゲート413の通過箇所によって変えてもよい。役連ゲート413の通過箇所によってV入賞し易さが変わる面白さが得られる。また、大当たり図柄の種別によって変えてもよい。大当たり図柄の種別によって、V入賞し易さが変わる面白さが得られる。また、抽選によってランダムに変えてもよい。V入賞し易さが常に一定でない面白さが得られる。
V領域435に遊技球が入球できないように制御する特定の時間(最大開放時間)とは、計測開始からV領域435A〜437Eに対する誘導レバー437A〜437Eの閉動作を終えるまでの各時間である。具体的には、上述した計測開始から12秒後,16秒後,20秒後,24秒後,28秒後の時間である。この特定の時間は、上述した一定であってもよいが、連通ゲート432の通過箇所によって変えてもよい。また、所定の時間と同様に、役連ゲート413の通過箇所、大当たり図柄の種別、抽選によって変えてもよい。
V領域435への入球し易さは、特定遊技状態移行用入球部上側本体431Aおよび特定遊技状態移行用入球部下側本体431Bのそれぞれを遊技球が通過する時間に応じて異なっている。具体的には、特定遊技状態移行用入球部上側本体431Aを通過する時間は、第2出口部457Bから転動領域に入球した遊技球が連通ゲート432を通過するまでの転動時間に応じて異なる。以下では、転動時間が6秒(通過タイミング1)の場合、12秒(通過タイミング2)の場合、18秒(通過タイミング3)の場合を例に、V領域435への入球し易さを説明する。
転動時間が6秒の場合、遊技球が連通ゲート432を通過した時点で、V領域435A〜435Eはいずれも開放中(入球可能状態)のままである。転動時間が12秒の場合、遊技球が連通ゲート432を通過した時点で、V領域435Aが入球不可状態に変化しており、5つのV領域435のうち4つのV領域435B〜435Eが開放中(入球可能状態)である。転動時間が18秒の場合、遊技球が連通ゲート432を通過した時点で、V領域435A,435B,435D,435Eが入球不可状態に変化しており、5つのV領域435のうち1つのV領域435Cのみが開放中(入球可能状態)である。このように、本実施例においても、転動領域の転動時間が長い程、V領域435への遊技球の入賞率が低くなる。
実施例1では、大当たりラウンド遊技の開始前の最初に発射された遊技球がV領域435を通過するか否かを見せる遊技であるため、V領域435に入球するか否かのドキドキ感は大当たりラウンド遊技の始め頃に終わってしまう。これに対して、本実施例では、大当たりラウンド遊技中に発生する条件の成立を契機としてV領域435への入球し易さを変えることができるので、大当たりラウンド遊技中にも遊技者にとって有利な遊技状態への移行に関する興趣性を向上させることができる。具体的には、例えば特定ラウンドの特定カウント目といった大当たりラウンド遊技状態の途中からも、V領域435が入球可能な状態に開放されてからの時間に応じて、遊技球がV領域435に到達するタイミングで、V領域435の変化がV領域435に遊技球の通過を許容する範囲内であるかどうかというドキドキ感を遊技者に与えることができる。また、大当たりラウンド遊技状態中の途中からも、V領域435の開放から最大開放時間を経過するまでにV領域435に遊技球を入球させなければならないというドキドキ感を遊技者に与えることができる。
次に、本実施例の大当たり遊技状態抽選表示処理と、第3図柄表示装置42における表示態様を説明する。図90〜図92を参照する。
表示制御装置45のCPU521は、大当たり遊技状態抽選コマンドの受信から所定時間を経過後(第1誘導弁Aが開放されるタイミングに合わせて)、ステップS3201〜ステップS3203の処理を行う。すなわち、ステップS3201では、表示制御装置45のCPU521は、遊技者に右打ちを行うよう報知する右打ち報知画像を第3図柄表示装置42に表示する。ステップS3202では、表示制御装置45のCPU521は、役連ゲート413毎のラウンド数の振分を第3図柄表示装置42に表示する。ステップS3203では、表示制御装置45のCPU521は、役連ゲート413毎のラウンド数の振分に応じた有利遊技状態移行用入球部411の点灯色で有利遊技状態移行用入球部411を発光させる。
ステップS3205では、表示制御装置45のCPU521は、右打ちされた遊技球が第1誘導弁451Aを通過したか否かを判定する。具体的には、表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から第1誘導弁通過コマンドを受信した場合に、右打ちされた遊技球が第1誘導弁451Aを通過したと判定する。第1誘導弁451A通過と判定された場合は、ステップS3206に進み、そうでない場合はステップS3207Aに進む。
ステップS3206では、表示制御装置45のCPU521は、1回目のあおり表示を行う。具体的には、表示制御装置45のCPU521は、第3図柄表示装置42に表示される16Rを示す領域を赤色に表示させる。
ステップS3207Aでは、表示制御装置45のCPU521は、遊技球が役連ゲート413を通過したか否か、通過した場合はどの役連ゲート413を通過したかを判定する。役連ゲート413通過と判定された場合は、ステップS3207Bに進み、そうでない場合はステップS3207Cに進む。ステップS3207Bでは、表示制御装置45のCPU521は、遊技球が通過した役連ゲート413に対応するラウンド数を第3図柄表示装置42に表示させる。ステップS3207Cでは、表示制御装置45のCPU521は、上述の特定の第Pラウンド(例えば第3ラウンド)より1つ前の第P−1ラウンド(例えば第2ラウンド)になったか否かを判定する。第P−1ラウンドになった場合は、ステップS3207Dに進む。
ステップS3207Dでは、表示制御装置45のCPU521は、次のラウンドでV領域435に遊技球を通過させる遊技が始まることを第3図柄表示装置42にて予告するV通過遊技予告表示を行い、ステップS3207Eに進む。ステップS3207Eでは、特定の第Pラウンドの第Qカウントになったか否かを判定する。具体的には、表示制御装置45のCPU521は、主制御装置261のCPU501からサブ制御装置262を介して、第Pラウンドが開始されることを示すコマンドと第Qカウント目になったことを示すコマンドを受信して判定を行う。判定の結果、第Pラウンドの第Qカウントである場合は、表示制御装置45のCPU521は、遊技球を通過させる遊技が始まることを第3図柄表示装置42にて表示するV通過遊技表示を行う(ステップS3207F)。
ステップS3208Aでは、表示制御装置45のCPU521は、遊技球が連通ゲート432を通過したか否かを判定する。連通ゲート432通過と判定された場合は、ステップS3209Aに進み、そうでない場合はステップS3211に進む。
ステップS3209Aでは、表示制御装置45のCPU521は、2回目のあおり表示を行う。具体的には、表示制御装置45のCPU521は、第3図柄表示装置42に開放中のV領域435を示す画像を表示させる。
ステップS3210Aでは、表示制御装置45のCPU521は、演出用役物(時計役物)403を駆動させて、V領域の最大開放時間の残り時間のカウントダウン表示(アナログ表示)を行う。
ステップS3211では、表示制御装置45のCPU521は、遊技球がV入賞センサ433を通過したか否かを判定する。V入賞センサ433の通過が検知された場合は、ステップS3212に進み、そうでない場合はステップS3213に進む。
ステップS3212では、表示制御装置45のCPU521は、第3図柄表示装置42にV入賞を報知する画像(例えば「V入賞!」の文字画像)を表示する。ステップS3213では、表示制御装置45のCPU521は、遊技球が普通入賞センサを通過したか否かを判定する。普通入賞センサの通過が検知された場合は、ステップS3214に進み、そうでない場合はステップS3215に進む。
ステップS3214では、表示制御装置45のCPU521は、第3図柄表示装置42にV入賞しなかったことを報知する画像(例えば「V入賞獲得ならず!」の文字画像)を表示(アウト表示)する。ステップS3215では、表示制御装置45のCPU521は、V領域の最大開放時間を経過したか否かを判定する。最大開放時間を経過していればステップS3216に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS3216では、表示制御装置45のCPU521は、第3図柄表示装置42に最大開放時間を経過したことを報知する画像(例えば「タイムアウト!」の文字画像)を表示する。
次に、本実施例における大当たりとなることが確定した後から、大当たり遊技状態におけるラウンド数と、大当たりラウンド遊技状態の終了後の遊技状態とが決定されるまでの表示態様について説明する。図91,図92を参照する。
第3図柄表示装置42では、第3図柄による大当たり組み合わせが確定したことが表示される(図91(a))。
次に、第3図柄表示装置42では、右打ちで遊技球を発射させるための画像が表示される(図91(b))。例えば、第3図柄表示装置42では、第1誘導弁451Aが開放されたことを示す「ゲート1OPEN!」が表示され、クルーンに入球可能となったことを示す「右打ちでクルーンを狙え!」が表示され、クルーンの4つの孔と大当たりラウンド数との対応関係を示す画像が表示されている。
次に、第3図柄表示装置42では、遊技球が第1誘導弁451Aを通過してから、当該遊技球が役連ゲート413を通過するまで、ラウンド煽り演出が表示される(図91(c))。遊技球が役連ゲート413Dを通過したとすると「16R獲得!」の画像が表示される(図91(d))。
次に、第3図柄表示装置42では、大当たりラウンド遊技が開始されることを遊技者にオープニング画像が表示される。例えば、「大当たりラウンドSTART!」の画像が表示される(図91(e))。その後、現在のラウンド数を示す「1R」の画像や、大当たりラウンド中に表示されるキャラクタ画像,背景画像などが表示される。
次に、第3図柄表示装置42では、V領域435に遊技球を通過させる遊技が行われる第Pラウンド(例えば第3ラウンド)の1つ前の第P−1ラウンド(例えば第2ラウンド)になった場合に、ラウンド数を示す「2R」の画像と、上述したV通過遊技予告表示として「次のラウンドはV通過チャレンジ!」の画像が表示され、次のラウンドにおいて確実にV領域435に遊技球を通過させるように操作することを促す右打ち操作予告画像として「右打ちを続けて下さい。」の画像が表示される(図91(f))。
次に、第3図柄表示装置42では、V領域435に遊技球を通過させる遊技が行われる第Pラウンド(例えば第3ラウンド)になった場合に、ラウンド数を示す「3R」の画像が表示され、この第3ラウンドにおいて大入賞口32aに第Qカウント目の遊技球が入賞したことが検出されたタイミングで、上述したV通過遊技表示として「V通過チャレンジ!」の画像が表示され、特定遊技状態移行用入球部431へ入球させるために右打ちすることを促す右打ち操作促進画像として、「ゲート1,2,V OPEN!」「右打ちでゲート1,2,Vを通過させよ!」の画像が表示される(図92(g))。
次に、第3図柄表示装置42では、遊技球が第1誘導弁451Aと第2誘導弁451Bを通過したことが検出された場合に、通過検出のタイミングで「ゲート1,2通過!」「30秒以内にV入賞を決めろ!」の画像が表示される(図92(h))。また、時計役物403は、このタイミングで、秒針が30秒に駆動されて、カウントダウン表示を行う。制限時間内にV入賞した場合は、図92(i)に示すように、「V入賞!」の画像が表示される。その後、図92(j)に示すように、第3図柄表示装置42は、大当たりラウンド遊技中の画像、例えば「まだまだ続くよ!」などの画像が表示されて、ラウンド遊技に戻る。
このように、大当たりラウンド遊技の途中のタイミングでV領域435に遊技球を通過させる遊技が発生し、当該タイミングにおけるV領域435が入球可能な状態に開放されてからの時間に応じて、遊技球がV領域435に到達するタイミングで、V領域435の変化がV領域435に遊技球の通過を許容する範囲内であるかどうかが決まるので、大当たりラウンド遊技の途中からもV領域435に遊技球を通過させる遊技のドキドキ感を遊技者に与えることができる。
上述したように、本実施例9のパチンコ機10によれば、
遊技球発射装置によって発射された遊技球が案内される遊技領域30aと、
遊技領域30aを流下する遊技球が役連ゲート413を通過することで遊技者に有利な大当たりラウンド遊技状態へと移行可能な主制御装置261のCPU501が実行する大当たり遊技状態抽選処理と、
遊技領域30aを流下する遊技球がV領域435内のV入賞センサ433を通過することで大当たり乱数カウンタC1の値が低確率時の値から高確率時の値に変更される高確率状態へ移行させる主制御装置261のCPU501が実行する次回遊技状態設定処理を備え、
主制御装置261のCPU501は、大当たりラウンド遊技状態中に発生する所定の条件が成立することでV領域435を変化させる機能を備える(例えば上述した(B0)に記載の遊技機)。
このような構成によれば、V領域435を変化させる契機として成立させる所定の条件を、大当たりラウンド遊技状態中に発生する所定の条件とすることによって、大当たりラウンド遊技状態中に発生する条件の成立を契機としてV領域435への入球し易さを変えることができるので、大当たりラウンド遊技状態中にも遊技者にとって有利な遊技状態への移行に関する興趣性を向上させることができる。
また、主制御装置261のCPU501は、遊技領域30aを流下する遊技球であって、大当たりラウンド遊技状態中の特定ラウンド(例えば第3ラウンド)における特定カウント目(例えば3カウント目)になる遊技球が、大入賞口32aに入賞した遊技球を検出する大入賞口センサを通過することで、V領域435が入球可能な状態とされる(第1誘導弁451Aと第2誘導弁451Bと誘導誘導レバー437が開放される)とともに時間の計測を開始し、V領域435が入球可能な状態とされてから所定の時間を計測することでV領域435の変化(誘導レバー437の閉動作)を開始する(例えば上述した(B1)に記載の遊技機)。このような構成によれば、大当たりラウンド遊技状態の途中からも、V領域435が入球可能な状態に開放されてからの時間に応じて、遊技球がV領域435に到達するタイミングで、V領域435の変化がV領域435に遊技球の通過を許容する範囲内であるかどうかというドキドキ感を遊技者に与えることができる。
また、主制御装置261のCPU501は、遊技領域30aを流下する遊技球であって、大当たりラウンド遊技状態中の特定ラウンド(例えば第3ラウンド)における特定カウント目(例えば3カウント目)になる遊技球が、大入賞口32aに入賞した遊技球を検出する大入賞口センサを通過することで、特定の時間(V領域435の最大開放時間)の計測を開始し、V領域435が入球可能な状態とされてから特定の時間(V領域435の最大開放時間)を計測した場合にそれぞれのV領域435に遊技球が入球できないように制御する。このような構成によれば、大当たりラウンド遊技状態中の途中からも、V領域435の開放から最大開放時間を経過するまでにV領域435に遊技球を入球させなければならないというドキドキ感を遊技者に与えることができる。
本実施例は、上述した表示制御装置45のCPU521が実行する大当たり遊技状態抽選表示処理と、大当たり確定時からV入賞時までの第3図柄表示装置の表示態様とにおいて、右打ち報知のタイマー表示演出(カウントダウン表示演出)が加えられている点が実施例1と異なる。以下この点を説明する。図93は、実施例10の大当たり遊技状態抽選表示処理を示すフローチャートである。
表示制御装置45のCPU521は、前提として、表示用大当たり遊技状態抽選コマンドを受信した場合に、以下に述べる大当たり遊技状態抽選表示処理を行っている(実施例1の図37を参照)。つまり、主制御装置261のCPU501が特図1用始動入賞装置33aまたは特図2用始動入賞装置33bでの入球検出を契機として行う大当たり抽選処理が、大当たり当選であれば大当たり遊技状態抽選表示処理が行われ、外れであれば大当たり遊技状態抽選表示処理が行われないことが決定される。すなわち、主制御装置261のCPU501が特図1用始動入賞装置33aまたは特図2用始動入賞装置33bでの入球検出を契機として行う大当たり抽選処理は、以下に述べる大当たり遊技状態抽選表示処理において遊技者の操作を促す所定の演出(後述する右打ち報知のタイマー演出)を行うか否かを決定可能な抽選としても機能している。
表示制御装置45のCPU521は、本実施例の右打ち報知のタイマー演出を行うための実行条件である、大当たり遊技状態抽選コマンドの受信(大当たり確定表示の表示開始のタイミング)から5秒を経過したか否かを判定する(ステップS3201A)。この時間は、誘導弁451が開放されるタイミングに合わせられている。大当たり確定表示から5秒を経過すればステップS3201Bに進む。そうでなければ、一旦本処理を終了する。
ステップS3201Bでは、表示制御装置45のCPU521は、右打ち報知のタイマー演出として、制限時間(15秒)内に右打ちを行って誘導弁451を通過させるよう遊技者の操作を促す右打ち報知のタイマー表示演出画像による誘導弁開放時間のカウントダウン表示を第3図柄表示装置42に実行させて、ステップS3202に進むる。また、ステップS3201Bでは、表示制御装置45のCPU521は、右打ち報知のタイマー演出として、時計役物403の秒針を右打ち報知の制限時間(15秒)に合わせてから0秒の位置に向けて左回りに駆動させる、時計役物403による誘導弁開放時間のカウントダウン表示を行う。次に、ステップS3202に進む。
ステップS3202では、表示制御装置45のCPU521は、役連ゲート413毎のラウンド数の振分を第3図柄表示装置42に表示する。ステップS3203では、表示制御装置45のCPU521は、役連ゲート413毎のラウンド数の振分に応じた有利遊技状態移行用入球部411の点灯色で有利遊技状態移行用入球部411を発光させる。つまり、表示制御装置45のCPU521は、右打ち報知のタイマー表示演出を実行する場合に、該右打ち報知のタイマー表示演出によって促される右打ち操作が行われることで特定の演出(ラウンド数の大きいラウンド数表示演出)が行われることへの期待度を遊技者に示す、役連ゲート413毎のラウンド数の振分表示処理や、ラウンド数の振分に応じた有利遊技状態移行用入球部の点灯処理を行っている。
ステップS3205Aでは、表示制御装置45のCPU521は、誘導弁開放時間内に、右打ちされた遊技球が誘導弁451を通過したか否かを判定する。誘導弁451通過と判定された場合は、ステップS3205Bに進み、誘導弁451通過していないと判定された場合は、ステップS3205Dに進む。
ステップS3205Bでは、表示制御装置45のCPU521は、右打ち報知のタイマー表示演出画像および時計役物403による誘導弁開放時間のカウントダウン表示を終了し、ステップS3205Cに進む。ステップS3205Cでは、表示制御装置45のCPU521は、V領域435の最大開放時間のカウントダウン表示を第3図柄表示装置42に表示するとともに、時計役物403におけるV領域435の最大開放時間のカウントダウン表示を開始する。
ステップS3205Dでは、表示制御装置45のCPU521は、カウントダウンされている誘導弁451の開放時間が0秒になったか否かを判定する。0秒になっていれば、ステップS3205Eに進み、そうでなければ一旦本処理を終了する。ステップS3205Eでは、表示制御装置45のCPU521は、大当たりラウンド遊技となる権利が消滅したことを示す画像を第3図柄表示装置42に表示するパンク表示を行い、本処理を終了する。表示制御装置45のCPU521は、誘導弁451が開放されたにも拘わらず遊技者が適切に右打ち操作を行わなかった場合に、このようなパンク表示を行い、特図1用始動入賞装置33aまたは特図2用始動入賞装置33bに遊技球を通過させる遊技の表示に戻る。
ステップS3206では、表示制御装置45のCPU521は、遊技球が誘導弁451を通過したことで、第3図柄表示装置42などに1回目のあおり表示を行う。
ステップS3208では、表示制御装置45のCPU521は、遊技球が役連ゲート413を通過したか否か、通過した場合はどの役連ゲート413を通過したかを判定する。役連ゲート413通過と判定された場合は、ステップS3209に進み、そうでない場合はステップS3211に進む。
ステップS3209では、表示制御装置45のCPU521は、遊技球が通過した役連ゲート413に対応するラウンド数を第3図柄表示装置42に表示させるとともに、ラウンド数表示ランプ421のうちの対応するラウンド数のランプを点灯させる。ステップS3210では、表示制御装置45のCPU521は、2回目のあおり表示を行う。
ステップS3211では、表示制御装置45のCPU521は、遊技球がV入賞センサ433を通過したか否かを判定する。V入賞センサ433の通過が検知された場合は、ステップS3212に進み、そうでない場合はステップS3213に進む。
ステップS3212では、表示制御装置45のCPU521は、第3図柄表示装置42にV入賞を報知する画像を表示するとともに、SUPERVランプ422を点灯させる。ステップS3213では、表示制御装置45のCPU521は、遊技球が普通入賞センサを通過したか否かを判定する。普通入賞センサの通過が検知された場合は、ステップS3214に進み、そうでない場合はステップS3215に進む。
ステップS3214では、表示制御装置45のCPU521は、第3図柄表示装置42にV入賞しなかったことを報知する画像を表示(アウト表示)するとともに、Vランプ423を点灯させる。ステップS3215では、表示制御装置45のCPU521は、V領域の最大開放時間を経過したか否かを判定する。最大開放時間を経過していればステップS3216に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS3216では、表示制御装置45のCPU521は、第3図柄表示装置42に最大開放時間を経過したことを報知する画像を表示(タイムアウト表示)するとともに、Vランプ423を点灯させる。
次に、本実施例において大当たりとなることが確定した後から、大当たり遊技状態におけるラウンド数と、大当たりラウンド遊技状態の終了後の遊技状態とが決定されるまでの表示態様について説明する。図94は、大当たり確定時からV入賞時までの第3図柄表示装置42の表示態様を示す図である。
第3図柄表示装置42には、第3図柄による大当たり組み合わせ(例えば「7」「7」「7」)が確定表示され、大当たりを祝福する画像(例えば「大当たりおめでとう」画像)が表示されている(図94(a))。
次に、第3図柄表示装置42では、右打ちで遊技球を発射させるための右打ち報知のタイマー表示演出画像が表示される(図94(b))。例えば、第3図柄表示装置42では、誘導弁451が開放されたことを示す「ゲートOPEN!」が表示され、誘導弁451を通過可能となったとともに右打ち報知のタイマー表示演出が開始されたことを示す「15秒以内に右打ちでゲートを通過させろ!」の文字画像が表示される。また、第3図柄表示装置42には、クルーンの4つの孔と大当たりラウンド数との対応関係を示す画像も表示されている。このとき、時計役物403では、秒針が右打ち報知の時間(15秒)を示す位置に駆動され、遊技球が誘導弁451を通過するか、そうでなければ秒針が0を示すまでカウントダウン表示をする。
この右打ち報知のタイマー表示演出によって、遊技者は、開放時間内に誘導弁451に遊技球を通過させるための右打ち操作に関する時間の経過が示されることでドキドキ感を与えられるので、遊技者の操作を促す操作演出に関する興趣性を向上させることができる。また、遊技者は、右打ち報知のタイマー表示演出とともに表示される役連ゲート413毎のラウンド数の振分表示やラウンド数の振分に応じた色での有利遊技状態移行用入球部411の点灯表示されることによって、開放時間内に右打ち操作を行うことでラウンド数の大きい役連ゲート413に入球させることができる特定の演出(16Rを含む振分表示演出や有利遊技状態移行用入球部411を有利な色で表示するようなラウンド数の大きいラウンド数表示演出)を見ることができるのではないか、という期待感も与えられるので、遊技者の操作を促す操作演出に関する興趣性を向上させることができる。
次に、第3図柄表示装置42では、遊技球が誘導弁451を通過した直後に、V領域435の最大開放時間のカウントダウン表示等が行われる(図94(c))。例えば、誘導弁451を通過したことを示す「ゲート通過!」の画像と、「ゲート通過から30秒以内にクルーン入賞とV入賞を決めろ!」という画像が表示されるとともに、16ラウンドの役連ゲート413Aに対応する領域が強調表示されている(第1回目のあおり演出)。また、時計役物403では、秒針がV領域435の最大開放時間を示す「30秒」を指す位置に駆動され、遊技球がV領域435を通過するか、普通入賞領域を通過するか、そうでなければ0秒になるまでカウントダウン表示を行う。
ここで、遊技球は、図44に示す通過タイミング1で(すなわち、誘導弁451の通過から8秒後に)役連ゲート413Dを通過したとする。第3図柄表示装置42では、役連ゲート413A通過後に、遊技球が通過した役連ゲート413Aに対応するラウンド数を示す「16R獲得!」の画像が表示される(図94(d))。また、第3図柄表示装置42には、「残り時間でV入賞を決めろ!」の画像が表示される(図94(e))。
遊技球がV領域435に入球すると、第3図柄表示装置42では、V入賞が検出されたことを示す「V入賞!」の画像が表示される(図94(f))。
次に、15秒以内に遊技球が誘導弁451を通過しなかった場合、すなわち遊技者が適切に右打ち操作を行わなかった場合の第3図柄表示装置42の表示態様について説明する。図95は、図94にて右打ち操作が行われなかった場合の第3図柄表示装置42の表示態様を示す図である。
第3図柄表示装置42には、第3図柄による大当たり組み合わせが確定表示され(図95(a))、右打ち報知のタイマー表示演出画像(「15秒以内に右打ちでゲートを通過させろ!」)が表示され(図95(b))、誘導弁451の開放時間(15秒)のカウントダウン表示が行われている。遊技者が残り10秒になっても適切に右打ち操作を行わなかった場合、右打ち報知のタイマー表示演出画像は、残り時間が少なくなったことと、より強く遊技者に右打ちを促す「残り10秒!右へ打て!!」の画像に変わる(図95(c))。遊技者が残り5秒になっても適切に右打ち操作を行わなかった場合、右打ち報知のタイマー表示演出画像は、残り時間がさらに少なくなったことと、さらに強く遊技者に右打ちを促すように、「残り5秒!パンクするぞ!右へ打て!」の画像に変わる(図95(d))。このように右打ちを怠った場合の結果を説明する画像を表示すれば、遊技者が不利益を受けることを低減できる可能性がある。
遊技者が残り0秒になっても適切に右打ち操作を行わなかった場合、第3図柄表示装置42には、大当たりラウンド遊技が消滅したことを示す「大当たりラウンド遊技消滅!!」のような文字画像を表示するパンク表示が行われる(図95(e))。その後、第3図柄表示装置42は、特図1用始動入賞装置33aまたは特図2用始動入賞装置33bに遊技球を通過させる表示画面に戻り、始動入賞があれば第3図柄の変動表示が行われる(図95(f))。
このように遊技者は、右打ち報知のタイマー表示演出のカウントダウン中に右打ちを行わなかったために、大当たりラウンド遊技の権利が消滅したことを知らされる。これにより、遊技者は、パンク表示演出ではなく「16R獲得!」のようなラウンド数の大きいラウンド数表示演出を見ることができるようにするため、操作に関する時間の経過が示されることでより大きなドキドキ感を与えられるので、遊技者の操作を促す操作演出に関する興趣性を向上させることができる。なお、大当たりラウンド遊技が消滅したことを示唆するような画像(例えば右打ち報知のタイマー表示演出中に表示されていたキャラクターの表情が暗い顔に変わる画像)を表示すれば、表示演出の流れの中で自然に大当たりラウンド遊技の権利が消滅したことを知らせることができる。
上述したように、本実施例10のパチンコ機10によれば、
特図1用始動入賞装置33aまたは特図2用始動入賞装置33bでの入球検出を契機として、遊技者の操作を促す所定の演出(誘導弁451を通過させるための右打ち操作を促す右打ち報知のタイマー表示演出)を行うか否かを決定可能な抽選を行う主制御装置261のCPU501が実行する大当たり抽選処理(ステップS501)、
前記抽選の結果、所定の演出を行うと決定された場合に、大当たり確定表示から5秒を経過するという所定の実行条件を満たすか否かを判定する表示制御装置45のCPU521が実行する実行条件成立の判定処理(ステップS3201A)と、
前記判定の結果、所定の実行条件を満たすと判定された場合に、遊技者の操作に関する時間の経過を示しながら遊技者の操作を促す所定の演出(右打ち報知のタイマー表示演出)を実行する、表示制御装置45のCPU521が実行する右打ち報知のタイマー表示演出処理(ステップS3201B)と、を備える(例えば上述した(D0)に記載の遊技機)。これにより、遊技者は、操作に関する時間の経過が示されることでドキドキ感を与えられるので、遊技者の操作を促す操作演出に関する興趣性を向上させることができる。
また、表示制御装置45のCPU521は、右打ち報知のタイマー表示演出を実行する場合に、該右打ち報知のタイマー表示演出によって促される右打ち操作が行われることで特定の演出(ラウンド数の大きいラウンド数表示演出)が行われることへの期待度を遊技者に示すラウンド数の振分に応じた有利遊技状態移行用入球部の点灯処理を行う(例えば上述した(D1)に記載の遊技機)。これにより、遊技者は、その操作を行うことで特定の演出を受け取ることができるかどうかの期待感も与えられるので、遊技者の操作を促す操作演出に関する興趣性を向上させることができる。
なお、ラウンド数の大きいラウンド数表示演出は、大きな遊技価値を得られる可能性があることを明示的に示す演出の一例である。
表示制御装置45のCPU521は、右打ち報知のタイマー表示演出によって促された右打ち操作が行われなかった場合、特定の演出(ラウンド数の大きいラウンド数表示演出)とは異なる別の演出(パンク表示演出)を実行するパンク表示演出処理を行う(例えば上述した(D4)に記載の遊技機)。これにより、遊技者は、パンク表示演出ではなくラウンド数の大きいラウンド数表示演出を見ることができるようにするため、操作に関する時間の経過が示されることでより大きなドキドキ感を与えられるので、遊技者の操作を促す操作演出に関する興趣性を向上させることができる。
なお、パンク表示演出は、右打ち報知のタイマー表示演出によって促される操作が行なかった場合に実行される、遊技価値を得られなかったことを示す、遊技者にとって好ましくない演出としての一例である。
上述した実施例10のタイマー表示演出は、1つの操作を行わせるためのもの(右打ち報知のタイマー表示演出)であるに留まっていたが、本実施例でのタイマー表示演出は、1つの操作を行わせたる演出(左打ち報知のタイマー表示演出)を行った後、別の操作を行わせる演出(右打ち報知のタイマー表示演出)を行うものである点で、上述した実施例10とは異なっている。そのため、上述した実施例10では、1球の遊技球でラウンド数と確変状態の有無を決定するものであったが、本実施例は、実施例4と同じくラウンド数と確変状態の有無の決定にそれぞれ遊技球の打ち分けが必要なタイプである点で、上述した実施例10とは異なっている。
本実施例は、実施例4とはV領域435の閉鎖タイミングが異なっているので、この点から説明する。図96は、実施例11の役連ゲートを通過した遊技球とV領域を閉鎖する誘導レバーとのタイムチャートである。
実施例4では、通過する役連ゲート413がいずれであるかに応じて、V領域435の閉鎖タイミング(つまり、V領域435が入球可能とされている開放時間)が異ならせることで、役連ゲート413の通過箇所に応じてV領域435の入賞率が変わるように設定していた。本実施例では、通過する役連ゲート413がいずれであっても、V領域435の閉鎖タイミングが同じに設定している。すなわち、本実施例では、通過する役連ゲートがいずれであっても、V領域435Aの閉鎖タイミングは役連ゲート413の通過から10秒に設定され、V領域435Bの閉鎖タイミングは役連ゲート413の通過から12秒に設定され、V領域435Cの閉鎖タイミングは役連ゲート413の通過から14秒に設定され、V領域435Dの閉鎖タイミングは役連ゲート413の通過から16秒に設定されている。
本実施例では、V領域435の最大開放時間が誘導弁451の通過から30秒に設定されている。遊技球が役連ゲート413を通過するタイミングが、誘導弁451の通過から8秒後の通過タイミング1や、誘導弁451の通過から14秒後の通過タイミング2であれば、それぞれのV領域435の入球可能な時間は上述の閉鎖タイミングと同じ時間であるが、遊技球が役連ゲート413を通過するタイミングが、誘導弁451の通過から20秒後のタイミング3であれば、V領域435B,435C,435Dへの入球可能な時間が減少する。そのため、本実施例は、実施例4とは異なり(実施例1と同じように)、転動領域417での転動時間が長いほど、V領域435への入賞率が低くなり易い構成となっている。
次に、表示制御装置45のCPU521が実行する大当たり遊技状態抽選表示処理と、大当たり確定時からV入賞時までの第3図柄表示装置の表示態様とが実施例10と異なる点を説明する。図97は、実施例11の大当たり遊技状態抽選表示処理を示すフローチャートである。
表示制御装置45のCPU521は、本実施例の左打ち報知のタイマー演出を行うための実行条件である、大当たり遊技状態抽選コマンドの受信(大当たり確定表示の表示開始のタイミング)から5秒を経過したか否かを判定する(ステップS3201A)。この時間は、誘導弁451が開放されるタイミングに合わせられている。大当たり確定表示から5秒を経過すればステップS3201Cに進む。そうでなければ、一旦本処理を終了する。
ステップS3201Cでは、表示制御装置45のCPU521は、左打ち報知のタイマー演出として、制限時間(15秒)内に左打ちを行って誘導弁451を通過させるよう遊技者の操作を促す左打ち報知のタイマー表示演出画像による誘導弁開放時間のカウントダウン表示を第3図柄表示装置42に実行させて、ステップS3202に進む。また、ステップS3201Cでは、表示制御装置45のCPU521は、左打ち報知のタイマー演出として、第3図柄表示装置42におけるデジタル表示の目標時間を15秒に設定して、現在の時間を0秒から、誘導弁開放時間のカウントアップ表示を行う。次に、ステップS3202に進む。
ステップS3202では、表示制御装置45のCPU521は、役連ゲート413毎のラウンド数の振分を第3図柄表示装置42に表示する。ステップS3203では、表示制御装置45のCPU521は、役連ゲート413毎のラウンド数の振分に応じた有利遊技状態移行用入球部411の点灯色で有利遊技状態移行用入球部411を発光させる。
ステップS3205Aでは、表示制御装置45のCPU521は、誘導弁開放時間内に、左打ちされた遊技球が誘導弁451を通過したか否かを判定する。誘導弁451通過と判定された場合は、ステップS3205Fに進み、誘導弁451通過していないと判定された場合は、ステップS3205Dに進む。
ステップS3205Fでは、表示制御装置45のCPU521は、左打ち報知のタイマー表示演出画像をクルーン入賞・V入賞のタイマー演出表示画像に変更するとともに、デジタル表示の目標時間を、誘導弁開放時間から、現在の時間にV領域435の最大開放時間(30秒)を加えた時間に更新し、ステップS3205Gに進む。ステップS3205Gでは、表示制御装置45のCPU521は、更新された目標時間に基づきカウントアップ表示を継続する。また、表示制御装置45のCPU521は、クルーン入賞・V入賞のタイマー表示演出を補助的に説明する画像として、遊技者が右打ち操作を行うタイミングが役連ゲート413のいずれかに入賞した後であることを示す画像を第3図柄表示装置42に表示する。これにより、遊技者は、第3図柄表示装置42に表示される演出が、左打ち報知のタイマー表示演出からクルーン入賞・V入賞のタイマー表示演出に変わったときに、次に行うべき操作を適切に実行できる。
ステップS3205Dでは、表示制御装置45のCPU521は、カウントダウンされている誘導弁451の開放時間が0秒になったか否かを判定する。0秒になっていれば、ステップS3205Eに進み、そうでなければ一旦本処理を終了する。ステップS3205Eでは、表示制御装置45のCPU521は、大当たりラウンド遊技となる権利が消滅したことを示す画像を第3図柄表示装置42に表示するパンク表示を行い、本処理を終了する。
ステップS3206では、表示制御装置45のCPU521は、遊技球が誘導弁451を通過したことで、第3図柄表示装置42などに1回目のあおり表示を行う。
ステップS3208では、表示制御装置45のCPU521は、遊技球が役連ゲート413を通過したか否か、通過した場合はどの役連ゲート413を通過したかを判定する。役連ゲート413通過と判定された場合は、ステップS3208Aに進み、そうでない場合はステップS3211に進む。
ステップS3208Aでは、表示制御装置45のCPU521は、クルーン入賞・V入賞のタイマー演出表示画像を、制限時間(誘導弁451の通過時の時間にV領域435Aの最大開放時間を加えて更新されたV領域435Aの最大開放時間)内に右打ちを行ってV領域435のいずれかを通過させるよう遊技者の操作を促す右打ち報知のタイマー演出表示画像に変更し、第3図柄表示装置42のデジタル表示によるV領域435の最大開放時間を目標時間とするカウントアップ表示を継続し、ステップS3209に進む。このとき、表示制御装置45のCPU521は、右打ち報知のタイマー表示演出を補助的に説明する画像として、V領域435A〜435Dの個別の最大開放時間も第3図柄表示装置42に表示する。これにより、遊技者は、第3図柄表示装置42に表示される演出が、クルーン入賞・V入賞のタイマー表示演出から右打ち報知のタイマー表示演出に変わったときに、次に行うべき操作を適切に実行できる。
ステップS3209では、表示制御装置45のCPU521は、遊技球が通過した役連ゲート413に対応するラウンド数を第3図柄表示装置42に表示させるとともに、ラウンド数表示ランプ421のうちの対応するラウンド数のランプを点灯させる。ステップS3210では、表示制御装置45のCPU521は、2回目のあおり表示を行う。
ステップS3211では、表示制御装置45のCPU521は、遊技球がV入賞センサ433を通過したか否かを判定する。V入賞センサ433の通過が検知された場合は、ステップS3212に進み、そうでない場合はステップS3213に進む。
ステップS3212では、表示制御装置45のCPU521は、第3図柄表示装置42にV入賞を報知する画像を表示するとともに、SUPERVランプ422を点灯させ、そうでない場合はステップS3215に進む。
ステップS3215では、表示制御装置45のCPU521は、V領域の最大開放時間を経過したか否かを判定する。最大開放時間を経過していればステップS3216に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS3216では、表示制御装置45のCPU521は、第3図柄表示装置42に最大開放時間を経過したことを報知する画像を表示(タイムアウト表示)するとともに、Vランプ423を点灯させる。
次に、本実施例において大当たりとなることが確定した後から、大当たり遊技状態におけるラウンド数と、大当たりラウンド遊技状態の終了後の遊技状態とが決定されるまでの表示態様について説明する。図98(a)〜(f)は、Vチャンス判定の結果が当たりの場合の大当たり確定時からV入賞時までの第3図柄表示装置42の表示態様を示す図である。
第3図柄表示装置42には、第3図柄による大当たり組み合わせ(例えば「7」「7」「7」)が確定表示され、大当たりを祝福する画像(例えば「大当たりおめでとう」画像)が表示されている(図98(a))。
次に、第3図柄表示装置42では、左打ちで遊技球を発射させるための左打ち報知のタイマー表示演出画像が表示される(図98(b))。例えば、第3図柄表示装置42では、誘導弁451が開放されたことを示す「ゲートOPEN!」が表示され、誘導弁451を通過可能となったとともに左打ち報知のタイマー表示演出が開始されたことを示す「15秒経過までに左打ちでゲートを通過させろ!」という左打ち報知のタイマー演出表示画像が表示される。これと同時に、その右側に設けられたタイマー表示領域に、15秒を目標時間とするカウントアップ表示が行われることを示す「0/15」の数字画像が表示される。また、第3図柄表示装置42には、クルーンの4つの孔と大当たりラウンド数との対応関係を示す画像も表示される。タイマー表示領域では、遊技球が誘導弁451を通過するか、そうでなければタイマー表示が15秒を経過するまでカウントアップ表示をする。
15秒を経過するまでに遊技球が誘導弁451を通過しなかった場合、第3図柄表示装置42には、大当たりラウンド遊技が消滅したことを示す「大当たりラウンド遊技消滅!」のような文字画像を表示するパンク表示が行われる。
次に、第3図柄表示装置42では、遊技球が誘導弁451を通過した直後に、誘導弁451を通過したことを示す「ゲート通過!」の画像が表示され、左打ち報知のタイマー演出表示画像が、誘導弁451を通過した現在の時間(5秒)にV領域435の最大開放時間(30秒)を加えた時間(35秒)を経過するまでに役連ゲート413およびV領域435に入賞させる遊技が行われることを示す「35秒経過までにクルーン入賞&V入賞を決めろ!」のようなクルーン入賞・V入賞のタイマー演出表示画像に変更される(図98(c))。また、第3図柄表示装置42には、役連ゲート413およびV領域435に入賞させる遊技において、右打ち操作は、役連ゲート413を通過した後に行われるべきものであることを示す「右打ちはクルーン入賞の後で」のような補助的説明画像が表示される。また、タイマー表示領域は、遊技球が誘導弁451を通過した時点がカウントアップ開始から5秒経過後であることを示す「5/15」の表示から、目標時間を更新した後の「5/35」の表示に変更される。タイマー表示領域では、引き続きカウントアップ表示を行われる。
ここで、遊技球は、図96に示す通過タイミング1で(すなわち、誘導弁451の通過から8秒後に)役連ゲート413Dを通過したとする。第3図柄表示装置42では、役連ゲート413D通過後に、遊技球が通過した役連ゲート413Dに対応するラウンド数を示す「16R獲得!」の画像が表示される(図98(d))。タイマー表示領域には、遊技球が役連ゲート413Dを通過した時点がカウントアップ開始から13秒経過後であることを示す「13/35」が表示される。
次に、第3図柄表示装置42には、V領域435が開放されたことを示す「V OPEN!」の文字画像が表示され、クルーン入賞・V入賞のタイマー演出表示画像が、V領域435に右打ちで遊技球を入賞させる遊技が行われることを示す「35秒経過までに右打ちでV入賞を決めろ!」という右打ち報知のタイマー演出表示画像に変更される(図98(e))。また、第3図柄表示装置42には、V領域435に右打ちで遊技球を入賞させる遊技を補助的に説明するために、V領域435A〜435Dの閉鎖時間を遊技者に知らせる補助的説明画像が表示される。例えば、V領域435Aに関しては、今回の遊技球が役連ゲート413Dを通過したタイミングであれば、カウントアップ開始から21秒経過後に閉鎖されることを示す「A:21秒経過時に閉鎖」という補助的説明画像が表示される。また、V領域435Bに関しては「B:23秒経過時に閉鎖」の画像が表示され、V領域435Cに関しては「C:25秒経過時に閉鎖」の画像が表示され、V領域435Dに関しては「D:27秒経過時に閉鎖」の画像が表示される。タイマー表示領域には、右打ち報知のタイマー演出表示画像が表示された時点の時間を示す「14/35」の画像が表示される。
遊技球がV領域435に入球すると、第3図柄表示装置42では、V入賞が検出されたことを示す「V入賞!」の画像が表示される(図98(f))。タイマー表示領域には、遊技球がV領域435Aに入賞した時点の時間を示す「19/35」の画像が表示される。
このように、遊技者は、操作に関する時間の経過が示されることでドキドキ感を与えられるので、遊技者の操作を促す操作演出に関する興趣性を向上させることができる。また、表示制御装置45のCPU521は、誘導弁451の通過時の左打ち報知のタイマー表示演出によって促された左打ち操作が行われたことで、遊技者の操作に関する時間の経過を示しながら遊技者の操作を促す第2の演出(役連ゲート413の通過時の右打ち報知のタイマー表示演出)を実行する右打ち表示のタイマー表示演出処理を行うので、遊技者は、操作に関する時間の経過が連続的に示されることでドキドキ感を連続的に与えられるので、遊技者の操作を促す操作演出に関する興趣性を向上させることができる。
遊技球がV領域435に入球せず35秒を経過した場合は、第3図柄表示装置42では、V入賞が検出されたことを示す「タイムアウト!」や「Vチャレンジ失敗!」などの画像が表示される。
上述したように、本実施例11のパチンコ機10によれば、
特図1用始動入賞装置33aまたは特図2用始動入賞装置33bでの入球検出を契機として、遊技者の操作を促す所定の演出を行うか否かを決定可能な抽選を行う主制御装置261のCPU501が実行する大当たり抽選処理(ステップS501)、
前記抽選の結果、所定の演出を行うと決定された場合に、大当たり確定表示から5秒を経過するという所定の実行条件を満たすか否かを判定する表示制御装置45のCPU521が実行する実行条件成立の判定処理(ステップS3201A)と、
前記判定の結果、所定の実行条件を満たすと判定された場合に、遊技者の操作に関する時間の経過を示しながら遊技者の操作を促す所定の演出(誘導弁451の通過時の左打ち報知のタイマー表示演出)を実行する、表示制御装置45のCPU521が実行する左打ち報知のタイマー表示演出処理(ステップS3201C)と、を備える(例えば上述した(C0)に記載の遊技機)。これにより、遊技者は、操作に関する時間の経過が示されることでドキドキ感を与えられるので、遊技者の操作を促す操作演出に関する興趣性を向上させることができる。
また、表示制御装置45のCPU521は、誘導弁451の通過時の左打ち報知のタイマー表示演出によって促された左打ち操作が行われたことで、遊技者の操作に関する時間の経過を示しながら遊技者の操作を促す第2の演出(役連ゲート413の通過時の右打ち報知のタイマー表示演出)を実行する右打ち表示のタイマー表示演出処理を行う。これにより、遊技者は、操作に関する時間の経過が連続的に示されることでドキドキ感を連続的に与えられるので、遊技者の操作を促す操作演出に関する興趣性を向上させることができる。
本実施例は、実施例4と同じく、ラウンド数と確変状態の有無の決定にそれぞれ遊技球の打ち分けが必要なタイプであるが、実施例4とは、役連ゲート413が役連ゲート413E,役連ゲート413Fの2個である点及び役連ゲート413毎のラウンド数の振り分け方と、V領域435の閉鎖タイミングが異なっている。図99(a)は実施例12の特図1大当たり抽選用テーブルであり、(b)は特図2用大当たり抽選用テーブルである。図100は、役連ゲートを通過した遊技球とV領域を閉鎖する誘導レバーとのタイムチャートである。
実施例4の遊技機では、実施例1と同じく、遊技領域を流下する遊技球が役連ゲート413を通過する場合に、遊技球が役連ゲート413を通過した時点で、当該役連ゲート413の通過に基づき発生する大当たりラウンド遊技状態のラウンド数が一義的に決められていたが、本実施例の遊技機では、実施例6と同様に、遊技球が役連ゲート413を通過した時点で、当該役連ゲート413の通過に基づいて発生する大当たりラウンド遊技状態のラウンド数が抽選され、確変濃厚か普通確定かあるいはいずれもあり得るかが抽選される。
本実施例の有利遊技状態移行用入球部411は、実施例6と同じく、2つの役連ゲート413E,役連ゲート413Fからなるが、役連ゲート413を通過した遊技球は、実施例4と同じく遊技盤30の裏面に案内されて排出される。そのため、実施例4と同じく、左打ちで役連ゲート413に遊技球を通過させた後に、右打ちで特定遊技状態移行用入球部431を狙う遊技が行われる。
本実施例では、特図1大当たりの場合も特図2大当たりの場合も、役連ゲート413Eを通過した場合、役連ゲート413E通過用のラウンド数抽選用乱数1〜10が取得され、ラウンド数が抽選により決定される。ラウンド数抽選用乱数が1〜5の場合、V領域の閉鎖タイミングが通常より長いタイミング(V領域435Aは役連ゲート413の通過から16秒後,V領域435Bは役連ゲート413の通過から17秒後,V領域435Cは役連ゲート413の通過から18秒後,V領域435Dは役連ゲート413の通過から19秒後)に設定されるので、V領域435に入球する可能性があるVチャンス有りの状態であり確変濃厚な状態である。ラウンド数抽選用乱数が6〜10の場合、V領域435の閉鎖タイミングが通常より早いタイミング(V領域435A〜435Dは役連ゲート413の通過から2秒後)に設定されるので、V領域435に入球し難いVチャンス無しの状態であり普通確定の状態である。
特図1大当たりの場合も特図2大当たりの場合も、役連ゲート413Fを通過した場合、役連ゲート413F通過用のラウンド数抽選用乱数1〜10が取得され、ラウンド数が抽選により決定される。ラウンド数抽選用乱数が1〜5の場合、V領域435の閉鎖タイミングが通常のタイミング(V領域435Aは役連ゲート413の通過から8秒後,V領域435Bは役連ゲート413の通過から9秒後,V領域435Cは役連ゲート413の通過から10秒後,V領域435Dは役連ゲート413の通過から11秒後)に設定されるので、上述のVチャンス有りの状態であるが、確変確定か普通確定かは、この時点では確定せず、遊技者の操作が良ければV領域435に入賞させられる可能性がある。ラウンド数抽選用乱数が6〜10の場合、特図1大当たりの場合は、V領域435の閉鎖タイミングが上述した通常より早いタイミングに設定されるので、上述のVチャンス無しの状態であり、普通入賞が確定される。一方、特図2大当たりの場合は、V領域435の閉鎖タイミングが上述した通常のタイミングに設定されるので、確変状態の発生の有無は、この時点では確定せず、遊技者の操作が良ければV領域435に入賞させられる可能性がある。このように、特図2大当たりの場合の方が、確変状態になり易いように差が付けられている。
次に、本実施例は、表示制御装置45のCPU521が実行する大当たり遊技状態抽選表示処理と、大当たり確定時からV入賞時までの第3図柄表示装置の表示態様とが実施例11と異なる点を説明する。具体的には、本実施例では、左打ち報知のタイマー表示演出に基づく左打ち操作が行われたことで、役連ゲート413の通過に基づき上述したVチャンスの有無の判定が行われ、判定の結果がVチャンス有りである場合に、右打ち報知のタイマー表示演出が行われる点で、実施例11と異なっている点について説明する。図101は、大当たり遊技状態抽選表示処理を示すフローチャートである。
ステップS3208では、表示制御装置45のCPU521は、遊技球が役連ゲート413を通過したか否か、通過した場合はどちらの役連ゲート413を通過したかを判定する。役連ゲート413通過と判定された場合は、ステップS3208Bに進み、そうでない場合はステップS3209に進む。
ステップS3208Bでは、表示制御装置45のCPU521は、遊技球が役連ゲート413E,413Fを通過することで取得されたゲート乱数E,Fが、V領域435に遊技球を入球させることが可能なVチャンスが有るものかどうかの判定を行う。表示制御装置45のCPU521は、例えば特図1大当たりである場合は、上述した特図1大当たり抽選用テーブルを参照して、役連ゲート413Eを通過し且つゲート乱数Eが1〜5であることを示すコマンドか、または、役連ゲート413Fを通過し且つゲート乱数Fが1〜5であることを示すコマンドを受けている場合は、Vチャンス有りと判定し、ステップS3208Dに進む。また、表示制御装置45のCPU521は、例えば特図1大当たりである場合は、役連ゲート413Eを通過し且つゲート乱数Eが6〜10であることを示すコマンドか、または、役連ゲート413Fを通過し且つゲート乱数Fが6〜10であることを示すコマンドを受けている場合は、Vチャンス無しと判定し、ステップS3208Cに進む。特図2大当たりである場合は、上述した特図2大当たり抽選用テーブルを参照して、同様に判定を行う。
Vチャンス有りと判定された場合、ステップS3208Dでは、表示制御装置45のCPU521は、V領域435への入球可能性つまりVチャンスがあることを示す画像(例えば「Vチャンス!」の文字画像)と、上述した右打ち報知のタイマー演出表示画像を表示し、V領域435の最大開放時間のカウントアップ表示を継続する。このように、本実施例では、左打ち報知のタイマー表示演出に基づく左打ち操作が行われたことで、役連ゲート413の通過に基づき上述したVチャンスの有無の判定が行われ、判定の結果がVチャンス有りである場合に限って、右打ち報知のタイマー表示演出が行われる。
Vチャンス無しと判定された場合、ステップS3208Cでは、表示制御装置45のCPU521は、V領域435への入球可能性つまりVチャンスが無いことを示す画像(例えば「Vチャンス無し、残念!」の文字画像)と、ラウンド数を表示して、本処理を終了する。つまり、本実施例では、左打ち報知のタイマー表示演出に基づく左打ち操作が行われても、役連ゲート413の通過に基づき上述したVチャンスの有無の判定が行われた結果、判定の結果がVチャンス無しである場合には、右打ち報知のタイマー表示演出は行われないことが遊技者に示される。
次に、本実施例において大当たりとなることが確定した後から、大当たり遊技状態におけるラウンド数と、大当たりラウンド遊技状態の終了後の遊技状態とが決定されるまでの表示態様について説明する。図102(a)〜(f)は、Vチャンス判定の結果が当たりの場合の大当たり確定時からV入賞時までの第3図柄表示装置42の表示態様を示す図である。
第3図柄表示装置42には、第3図柄による大当たり組み合わせ(例えば「7」「7」「7」)が確定表示されている(図102(a))。
次に、第3図柄表示装置42では、左打ちで遊技球を発射させるための左打ち報知のタイマー表示演出画像が表示される(図102(b))。
次に、第3図柄表示装置42では、遊技球が誘導弁451を通過した直後に、クルーン入賞・V入賞のタイマー演出表示画像に変更される(図102(c))。また、第3図柄表示装置42には、役連ゲート413およびV領域435に入賞させる遊技において、右打ち操作は、役連ゲート413を通過し、Vチャンスの有無の判定の結果が当選(Vチャンス有り)であると表示された後に行われるべきものであることを示す「右打ちはクルーン入賞、Vチャンス有りの表示後」のような補助的説明画像が表示される。
第3図柄表示装置42では、例えば役連ゲート413D通過後に、遊技球が通過した役連ゲート413Dに対応するラウンド数を示す「16R獲得!」の画像が表示される(図102(d))。また、この時に、役連ゲート413の通過に基づき、Vチャンスの有無の判定が行われていることを示す画像(例えば「Vチャンス判定中」のような画像)を表示してもよい。
次に、第3図柄表示装置42には、Vチャンスの有無の判定の結果が当選(Vチャンス有り)であることを示す「Vチャンス有り!」の文字画像が表示され、V領域435が開放されたことを示す「V OPEN!」の文字画像と、クルーン入賞・V入賞のタイマー演出表示画像が、V領域435に右打ちで遊技球を入賞させる遊技が行われることを示す「35秒経過までに右打ちでV入賞を決めろ!」という右打ち報知のタイマー演出表示画像に変更される(図102(e))。また、第3図柄表示装置42には、V領域435A〜435Dの閉鎖時間を遊技者に知らせる補助的説明画像が表示される。
遊技球がV領域435に入球すると、第3図柄表示装置42では、V入賞が検出されたことを示す「V入賞!」の画像が表示される(図102(f))。なお、V領域435の開放にともない大当たりラウンド遊技も開始されている。
このように、遊技者は、右打ち報知のタイマー表示演出を実行するか否かの抽選(Vチャンスの有無の判定)の結果が右打ち報知のタイマー表示演出を実行する結果(Vチャンス有り)であった場合に限って、操作に関する時間の経過が連続的に示されることでドキドキ感を連続的に与えられるので、遊技者の操作を促す操作演出(右打ち報知のタイマー表示演出)に関する興趣性を向上させることができる。
次に、上述したVチャンスの有無の判定の結果がVチャンス無しであった場合について説明する。図103(a)〜(f)は、Vチャンス判定の結果が外れの場合の大当たり確定時からの第3図柄表示装置42の表示態様を示す図である。
第3図柄表示装置42には、図103(a)〜(d)までは、図102(a)〜(d)と同じ表示演出が行われている。図103(e)からが図102と異なる。
第3図柄表示装置42には、Vチャンスの有無の判定の結果が外れ(Vチャンス無し)であった場合、Vチャンスの有無の判定の結果が外れであることを示す「Vチャンス無し、残念!」の文字画像と、V領域435に遊技球を通過させるための右打ち操作を行う必要がないが、大当たりラウンド遊技のための右打ち操作を行う必要があることを示す「大当たりラウンド遊技!右打ちで大入賞口を狙え!」の画像が表示される(図103(e))。本実施例では、両方の右打ち操作には大きな違いはないが、右打ち操作でも発射操作の強度が異なるなどの差を付けられてもよい。そのような場合は、大当たりラウンド遊技のたいめの右打ち報知画像によって、遊技者は適切な操作を行うことができる。
次に、第3図柄表示装置42には、大当たりラウンド遊技が開始されたことを示す「第1ラウンド スタート!」や「1R」の画像が表示され(図103(f)、遊技者は右打ち操作によって大当たりラウンド遊技を実行する。
このように、遊技者は、Vチャンスの有無の判定の結果が外れである場合、もはやV領域435に入球させるための右打ち操作は必要なく、大入賞口32aに遊技球を入球させるための右打ち操作を行えばよいことが分かるので、気持ちを切り替えて大当たりラウンド遊技を実行することができる。
上述したように、本実施例12のパチンコ機10によれば、
左打ち報知のタイマー表示演出によって促された左打ち操作が行われたことで、遊技者の操作に関する時間の経過を示しながら遊技者の右打ち操作を促す右打ち報知のタイマー表示演出を実行するか否かの抽選を行う表示制御装置45のCPU521が実行するVチャンスの有無の判定処理(ステップS3208B)を備え、
表示制御装置45のCPU521は、抽選の結果、Vチャンス有りと判定され、右打ち報知のタイマー表示演出を実行することが決定された場合に、右打ち報知のタイマー表示演出を実行する(例えば上述した(D3)に記載の遊技機)。これにより、遊技者は、右打ち報知のタイマー表示演出を実行するか否かの抽選(Vチャンスの有無の判定)の結果が右打ち報知のタイマー表示演出を実行する結果(Vチャンス有り)であった場合に限って、操作に関する時間の経過が連続的に示されることでドキドキ感を連続的に与えられるので、遊技者の操作を促す操作演出に関する興趣性を向上させることができる。
実施例1では、例えばV領域435Cの閉鎖タイミングは、役連ゲート413の通過から20秒であり、その他の実施例もV領域435の閉鎖タイミングが10秒を越える長いものであったため、V領域435の開放時間が長い分だけ、V領域435に対する不正行為も行われ易くなるという懸念がある。この点、本実施例では、以下に説明するように、V領域435に遊技球を通過させる遊技の期間中に、V領域435に遊技球を入球し易い期間の間にV領域435に遊技球を入球し難い期間を挟み、V領域435に対する不正行為を好適に低減されるようにする。
本実施例の特定遊技状態移行用入球部431の構成について説明する。図104は、実施例13の遊技盤30の正面図である。図105は、有利遊技状態移行用入球部411と特定遊技状態移行用入球部431とその周囲の上面図である。
本実施例の特定遊技状態移行用入球部431は、第2誘導部475の第2誘導面476が例えば実施例1のものと比べて上方位置まで設けられている。また、特定遊技状態移行用入球部431は、第2誘導面476の左半分に配設される突起475aの個数が、第2誘導面476の右半分に配設される突起475aの個数に比べて多く(例えば2倍〜3倍多く)なるように構成されている。そのため、本実施例では、特定遊技状態移行用入球部431に入球した遊技球は、第2誘導面476(とくに第2誘導面476での左半分)での転動時間が長い分だけ、例えば実施例1の特定遊技状態移行用入球部431に入球した遊技球よりも特定領域435に入球するまでの時間が長くかかる。例えば、本実施例の特定領域435に入球するまでの時間は、最短(有利ルート472を使う場合)で4秒間〜最長(上述した第2誘導面476の左半分を流下する場合)で15秒間とされている。
本実施例の特定遊技状態移行用入球部431は、V領域435A〜435F(総称するときはV領域435)と、各V領域435A〜435Fに設けられた6つのV入賞センサ433A〜433F(総称するときはV入賞センサ433)を備えている。また、特定遊技状態移行用入球部431は、V領域435A〜435F(総称する場合はV領域435と呼ぶ)を構造的に覆う誘導レバー437A〜437F(総称する場合は誘導レバー437と呼ぶ)を備える。
本実施例において、大当たりラウンド遊技状態は、遊技者に有利な遊技状態として、大当たりとなることが確定した後に、遊技球が有利遊技状態移行用入球部411に入球することで大当たり遊技状態におけるラウンド数が決定される期間や、遊技球が特定遊技状態移行用入球部431に入球することによって確変状態が発生するか否かが決定される期間が含まれている。遊技盤30は、この期間において、遊技者にとって有利になるように、遊技者の右打ち操作によって発射された遊技球を誘導路455の入口部456に入球し易くなるように構成されている。
次に、本実施例の特定領域435に遊技球を入球可能な期間における特定領域435の動作態様を説明する。図106(a)〜(f)は、特定領域435に遊技球を入球可能な期間における特定領域435の動作態様を説明する図である。図107は、役連ゲート413を通過した遊技球とV領域435を閉鎖する誘導レバー437とのタイムチャートである。
遊技球が特定遊技状態移行用入球部431に入球することによって確変状態が発生するか否かが決定される期間は、特定領域435を遊技球が入球可能な開状態と遊技球が入球不可な閉状態とに開閉させることで、これ以外の期間(通常状態など)に比べて特定領域435に遊技球が入球し易い第1の期間(図106(b),(c)に示される期間)と、第1の期間の後に発生する、第1の期間よりも特定領域435に遊技球を入球し難い第2の期間(図106(d)(e)に示される期間)と、第2に期間の後に発生する、特定領域435を遊技球が入球可能な開状態と遊技球が入球不可な閉状態とに開閉させることで、特定領域435に遊技球が入球し易い第1の期間(図106(f)に示される期間)と、が含まれている。
本実施例における誘導レバー437の開閉パターンの一例を説明する。まず、誘導レバー437A〜437Fは、大当たり確定を契機として、V領域435の中間位置まで解放される。中間位置は、遊技球がV領域435に入球不可となる位置である。この第1の期間を構成する第1Aの期間は、役連ゲート413の通過を契機として、誘導レバー437A,437C,437Eが中間位置から最大開放位置への開動作を開始し、誘導レバー437B,437D,437Fが中間位置から完全閉鎖位置への閉動作を開始することで(図106(a))、V領域435A,435C,437Eが入球可能状態となり、V領域435B,435D,437Fが入球不可状態となる。
この第1の期間を構成する第1Bの期間は、誘導レバー437A,437C,437Eが最大開放位置から完全閉鎖位置へ向けて閉動作を開始し、誘導レバー437B,437D,437Fが完全閉鎖位置から最大開放位置へ向けて開動作を開始することで(図106(b))、誘導レバー437A,437C,437Eが最大開放位置から中間位置になるあいだはV領域435A,435C,437Eが入球可能状態とされ、誘導レバー437A,437C,437Eが中間位置から完全閉鎖位置になるあいだはV領域435A,435C,437Eが入球不可状態とされ、V領域435B,435D,437Fが完全閉鎖位置から中間位置になるあいだはV領域435B,435D,437Fが入球不可状態とされ、V領域435B,435D,437Fが中間位置から最大開放位置になるあいだはV領域435B,435D,437Fが入球可能状態とされる。
この第1の期間を構成する第1Cの期間は、誘導レバー437A,437C,437Eが完全閉鎖位置から中間位置へ向けて開動作を開始し、誘導レバー437B,437D,437Fが最大開放位置から中間位置へ向けて閉動作を開始することで(図106(c))、誘導レバー437A,437C,437Eが完全閉鎖位置から中間位置になるあいだはV領域435A,435C,437Eが入球不可状態とされ、V領域435B,435D,437Fが最大開放位置から中間位置になるあいだはV領域435B,435D,437Fが入球可能状態とされる。この第1の期間は、誘導レバー437の1回の開閉動作(第1Aの期間〜第1Cの期間までの動作)を2回行える期間である。このように、第1の期間においてV領域435に対する閉動作、開動作が行われることで、実施例1などのようなV領域435を長時間、開放し続ける場合に比べてV領域435に対する不正行為を低減することができる。
この第2の期間は、誘導レバー437A,437C,437Eが完全閉鎖位置から中間位置に到達した状態で、所定時間(例えば1秒間)、誘導レバー437A,437C,437EがV領域435A,435C,437Eの入球不可状態(図106(a)に示した中間位置と同じ位置)を維持し、誘導レバー437B,437D,437Fが最大開放位置から中間位置に到達した状態で、所定時間(例えば1秒間)、誘導レバー437B,437D,437FがV領域435B,435D,437Fの入球不可状態を維持するインターバル期間である(図106(d))。なお、第2の期間は、1秒以上の時間であって第1の期間の長さ(8秒間)を越えない長さで設定してもよい。これによりV領域435に対する不正行為を行い難くすることができるとともに、第2の期間の長さが長すぎることによる遊技の中だるみを低減することができる。なお、第2の期間の入球不可状態を中間位置とする開閉パターンを採用しているが、第2の期間の入球不可状態を完全閉鎖位置となる開閉パターンとしてもよい。
第2の期間の後に発生する第1の期間は、上述した第1の期間の動作の繰り返しであり、図106(e)に示す状態から始まる上述の第1Aの期間と、図106(f)に示す状態から始まる上述の第1Bの期間と、図示を省略する上述の第1Cの期間と、で構成される。新たな第1の期間中、遊技球が第2誘導面474を転動している場合は、新たな第1の期間の後にも第2の期間,第1の期間がくり返される。
このように、遊技球が特定遊技状態移行用入球部431に入球することによって確変状態が発生するか否かが決定される期間が、特定領域435に遊技球が入球し易い期間(とくに開放時間が閉鎖時間よりも長く設けられた期間)だけで構成される場合に比べて、特定領域435に遊技球を入球し難い期間(第2の期間)が設けられている分だけ、特定領域435が入球可能となる期間が短くなるため、特定領域435に対する不正行為を行われにくくすることができる。また、第2の期間の後に第1の期間が発生するので、第2の期間を設けることによって特定領域435に遊技球を通過させる機会が少なくなることを低減することができる。
また、本実施例においてもV領域435の最大開放時間は30秒に設定されているので、役連ゲート413の通過タイミングが遅いタイミング(例えば通過タイミング2,3)である場合、最大開放時間が経過する時点で、V領域435の開閉動作は強制的に終了される。そのため、本実施例においても、役連ゲート413を通過する時間が早い方がV領域435に入球し易い構成にもなっている。
次に、本実施例の大当たり遊技状態抽選表示処理について説明する。図108は、大当たり遊技状態抽選表示処理を示すフローチャートである。
表示制御装置45のCPU521は、大当たり遊技状態抽選コマンドの受信から所定時間を経過後(誘導弁から開放されるタイミングに合わせて)、ステップS3201〜ステップS3203の処理を行う。すなわち、ステップS3201では、表示制御装置45のCPU521は、遊技者に右打ちを行うよう報知する右打ち報知画像を第3図柄表示装置42に表示する。ステップS3202では、表示制御装置45のCPU521は、役連ゲート413毎のラウンド数の振分を第3図柄表示装置42に表示する。ステップS3203では、表示制御装置45のCPU521は、役連ゲート413毎のラウンド数の振分に応じた有利遊技状態移行用入球部411の点灯色で有利遊技状態移行用入球部411を発光させる。
ステップS3205では、表示制御装置45のCPU521は、右打ちされた遊技球が誘導弁451を通過したか否かを判定する。誘導弁451通過と判定された場合は、ステップS3206に進み、そうでない場合はステップS3208に進む。
ステップS3206では、表示制御装置45のCPU521は、1回目のあおり表示を行う。ステップS3207では、表示制御装置45のCPU521は、演出用役物(時計役物)403を駆動させて、V領域の最大開放時間の残り時間のカウントダウン表示(アナログ表示)を行う。
ステップS3208では、表示制御装置45のCPU521は、遊技球が役連ゲート413を通過したか否か、通過した場合はどの役連ゲート413を通過したかを判定する。役連ゲート413通過と判定された場合は、ステップS3209に進み、そうでない場合はステップS3211に進む。
ステップS3209では、表示制御装置45のCPU521は、遊技球が通過した役連ゲート413に対応するラウンド数を第3図柄表示装置42に表示させるとともに、ラウンド数表示ランプ421のうちの対応するラウンド数のランプを点灯させる。ステップS3210では、表示制御装置45のCPU521は、2回目のあおり表示を行う。
ステップS3211では、表示制御装置45のCPU521は、遊技球がV入賞センサ433を通過したか否かを判定する。V入賞センサ433の通過が検知された場合は、ステップS3212に進み、そうでない場合はステップS3213に進む。
ステップS3212では、表示制御装置45のCPU521は、第3図柄表示装置42にV入賞を報知する画像(例えば「V入賞!」の文字画像)を表示するとともに、確変大当たりであることを報知するSUPERVランプ422を点灯させる。ステップS3213では、表示制御装置45のCPU521は、遊技球が普通入賞センサを通過したか否かを判定する。普通入賞センサの通過が検知された場合は、ステップS3214に進み、そうでない場合はステップS3214Aに進む。
ステップS3214では、表示制御装置45のCPU521は、第3図柄表示装置42にV入賞しなかったことを報知する画像(例えば「V入賞獲得ならず!」の文字画像)を表示(アウト表示)するとともに、通常大当たりであることを報知するVランプ423を点灯させる。
ステップS3214Aでは、表示制御装置45のCPU521は、第1の期間(V領域435に遊技球が入球し易いようにV領域435が開放、閉鎖される期間)を終了するタイミングか否かを判定する。具体的には、表示制御装置45のCPU521は、V領域435Aを基準に、主制御装置261のCPU501からサブ制御装置262を介して、V領域435Aを閉鎖する誘導レバー437Aを駆動するための駆動機構に対して送信された駆動開始コマンドを受けた時点(役連ゲート413の通過時点と同じ)から8秒後に、V領域435A〜435Fの全てが1回目の第1の期間を終了したと判断して、ステップS3214Bに進む。そうでなければステップS3214Bに進む。なお、1回目の第1の期間の終了タイミングは役連ゲート413の通過から8秒後であるが、2回目以降の第1の期間の終了タイミングは、第2の期間(インターバル期間)の時間を考慮して、直前の第1の期間の終了タイミングから9秒後毎に発生する。
ステップS3214Bでは、表示制御装置45のCPU521は、V領域435が第1の期間を終了したタイミングで、V領域435に遊技球を通過させる遊技に関する情報を報知する。具体的には、表示制御装置45のCPU521は、第2の期間、第3図柄表示装置42に、V領域435を通過させる遊技を注目させるV通過遊技注目画像を表示させて、ステップS3215に進む。2回目以降の第2の期間においてもV通過遊技注目画像を表示させることができる。V通過遊技注目画像については後述する。
ステップS3215では、表示制御装置45のCPU521は、V領域の最大開放時間を経過したか否かを判定する。最大開放時間を経過していればステップS3216に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS3216では、表示制御装置45のCPU521は、第3図柄表示装置42に最大開放時間を経過したことを報知する画像(例えば「タイムアウト!」の文字画像)を表示するとともに、通常大当たりであることを報知するVランプ423を点灯させる。
次に、大当たりラウンド遊技状態の終了後の遊技状態を決定する過程の表示態様について説明する。図109(a)〜(f)は、大当たりラウンド数の決定後からV入賞時までの第3図柄表示装置42の表示態様を示す図である。なお、大当たりとなることが確定した後から、大当たり遊技状態におけるラウンド数を決定するまでの表示態様は、図45(a)〜(d)と同じである。
本実施例では、遊技球は、誘導弁451通過から8秒後に役連ゲート413を通過するものとする。
遊技球が役連ゲート413を通過した時、第3図柄表示装置42には、「8R獲得」の画像と、役連ゲート413Bへの入賞を示す画像と、残り時間を示す「残り時間:22秒」の画像が表示される(図109(a))。その直後、第3図柄表示装置42には、「8R獲得」の画像と残り時間を示す「残り時間:22秒」の画像を表示したまま、役連ゲート413Bへの入賞を示す画像に代わる「残り時間でV入賞を決めろ!」の画像およびV領域435の開閉状況を示す画像とが表示される(図109(b))。この時のV領域435の開閉状況を示す画像は、誘導レバー437A〜437Fが中間位置に位置する入球不可状態とされているため、すべて「CLOSE」と表示されている。つまり、V領域435へ遊技球を入球させる遊技でのV領域435の初期位置は、誘導レバー437A〜437Fが中間位置で入球不可状態とされる位置として遊技者に認識される。
次に、第3図柄表示装置42には、役連ゲート413Bの通過から1秒後(誘導弁451通過から9秒後)の画像として、「残り時間でV入賞を決めろ!」の画像およびV領域435の開閉状況を示す画像と、残り時間を示す「残り時間:21秒」の画像とが表示される(図109(c))。この時のV領域435の開閉状況を示す画像は、V領域435A,435C,435Eが最大開放位置まで開放されているため、「OPEN」と表示され、V領域435B,435D,435Fが完全閉鎖位置まで閉鎖されているため、「CLOSE」と表示されている。これにより、遊技者は、V領域435の開閉動作が行われる期間となったことにより、V領域435に遊技球を入球させ易くなったことを認識できる。
次に、第3図柄表示装置42には、役連ゲート413Bの通過から3秒後(誘導弁451通過から11秒後)の画像として、「残り時間でV入賞を決めろ!」の画像およびV領域435の開閉状況を示す画像と、残り時間を示す「残り時間:19秒」の画像とが表示される(図109(d))。この時のV領域435の開閉状況を示す画像は、V領域435A,435C,435Eが完全閉鎖位置まで閉鎖されているため、「CLOSE」と表示され、V領域435B,435D,435Fが最大開放位置まで開放されているため、「OPEN」と表示されている。
次に、第3図柄表示装置42には、役連ゲート413Bの通過から8〜9秒後(誘導弁451通過から16〜17秒後)の画像として、「残り時間でV入賞を決めろ!」の画像およびV領域435の開閉状況を示す画像と、残り時間を示す「残り時間:14秒」の画像とが表示される(図109(e))。この時のV領域435の開閉状況を示す画像は、誘導レバー437A〜437Fが中間位置に位置する入球不可状態とされているため、初期位置と同じくすべて「CLOSE」と表示されている。そのため、遊技者は、役連ゲート413Bの通過から8〜9秒後の画像を見ることで、V領域435の開閉パターンは、開閉動作後に初期位置(入球不可状態)に戻るパターンであり、入球不可状態とされた時点までに(つまり開閉動作期間中に)V入賞していなければV領域435への入賞可能性は無い、と諦めてしまう場合がある。
この時、図109(e)に示す第3図柄表示装置42には、V領域435に遊技球を通過せる遊技に関する情報として、V領域435を通過させる遊技を注目させるV通過遊技注目画像(「V入賞チャンスはまだあるぞ!」の画像)が表示される。V通過遊技注目画像の表示期間は、V領域435が全て入球不可状態となっている1秒間である。なお、V通過遊技注目画像の表示期間を1秒間以上とすれば、遊技者に十分にV通過遊技に注目すべきことを認識させることができる。V通過遊技注目画像は、現時点ではV領域435は入球不可状態であるが、これからV領域435が入球可能状態となることを示している。遊技者は、「V入賞チャンスはまだあるぞ!」というV通過遊技注目画像から、このV入賞通過遊技においてV入賞のチャンスが残っている(V領域435が遊技球を入球し易い期間が再び到来する)ことを認識することができる。
このように、大当たりラウンド遊技状態において、遊技球が特定遊技状態移行用入球部431に入球することによって確変状態が発生するか否かが決定される期間に、特定領域435に遊技球を入球し難い第2の期間が設けるだけでは、特定領域435に入球する可能性が無くなったものと誤認されてしまい、特定領域435への入球を見逃してしまうおそれがあるが、第2の期間に「V入賞チャンスはまだあるぞ!」などのV通過遊技注目画像が表示されることで、遊技者は特定領域435に遊技球を入球し難い第2の期間中であってもその後にV入賞のチャンスが発生することを意識するので、第2の期間において特定領域435に入球する可能性が無くなったものと誤認されてしまい、特定領域435への入球を見逃してしまうおそれを低減できる。
なお、V通過遊技注目画像としては、「V入賞チャンスはまだあるぞ!」のような間接的に転動領域417に注目させる画像の他にも、「V領域に注目!」のように直接的に転動領域417に注目させる画像を加えてもよい。また、V入賞が決まるまで表示されるキャラクタ画像を表示し続けることで、V入賞のチャンスが残っている状況であることを遊技者に示唆する画像であってもよい。
図109(f)は、役連ゲート413の通過から12秒後(誘導弁451通過から20秒後)、遊技球が役連ゲート413を通過していない(転動領域417を転動し続けている)状態における第3図柄表示装置42の表示態様である。このとき、第3図柄表示装置42には、「残り時間でV入賞を決めろ!」の画像と、残り時間を示す「10秒」の画像と、V領域435の開閉状況を示す画像が表示されている。V領域435の開閉状況を示す画像は、V領域435A,435C,435Eが完全閉鎖位置まで閉鎖された状態であり、V領域435B,435D,435Fが最大開放位置まで開放された状態であることを示している。このとき、V領域435Eに遊技球が入賞することで、第3図柄表示装置42にV入賞が検出されたことを示す「V入賞!」の画像が表示される。
このように、第2の期間に「V入賞チャンスはまだあるぞ!」のV通過遊技注目画像を見た遊技者は、再び第2誘導面476を転動する遊技球に注目するため、役連ゲート413を通過した遊技球がV領域435に入球する過程を見逃すことが低減されるので、第3図柄表示装置42にV入賞が検出されたことを示す「V入賞!」の画像が表示されたことに、大きな達成感を味わうことができる。
上述したように、本実施例13のパチンコ機10によれば、
遊技球発射装置によって発射された遊技球が案内される遊技領域30aと、
遊技領域30aを流下する遊技球が特図1用始動入賞装置33aまたは特図2用始動入賞装置33bのいずれかを通過することで遊技者に有利な大当たりラウンド遊技状態へと移行可能な主制御装置261のCPU501が実行する大当たり判別処理(ステップS501)と、
遊技領域30aを流下する遊技球がV領域435内のV入賞センサ433を通過することで大当たり乱数カウンタC1の値が低確率時の値から高確率時の値に変更される高確率状態へ移行させる主制御装置261のCPU501が実行する次回遊技状態設定処理を備え、
大当たりラウンド遊技状態は、少なくとも、
V領域435が遊技球を入球し易い開状態と遊技球を入球し難い閉状態とに変化されることで当該V領域435に遊技球を入球し易い第1の期間と、
V領域435が遊技球を入球し難い閉状態とされる第2の期間と、を含み、
第2の期間において、V領域435に遊技球を通過させる遊技を注目させるV通過遊技注目画像を第3図柄表示装置42に表示する表示制御装置45のCPU521のステップS3214Bの処理を備える(例えば(E0)に記載の遊技機)。
大当たりラウンド遊技状態は、少なくとも、V領域435が遊技球を入球し易い開状態と遊技球を入球し難い閉状態とに変化されることで当該V領域435に遊技球を入球し易い第1の期間と、V領域435が遊技球を入球し難い閉状態とされる第2の期間と、を含む。これにより、有利遊技状態が第1の期間だけで構成される場合に比べて、第2の期間が設けられている分だけ、特定領域が入球可能となる期間が短くなるため、特定領域に対する不正行為を行われにくくすることができる。第2の期間において、V領域435に遊技球を通過させる遊技を注目させるV通過遊技注目画像(「V入賞チャンスはまだあるぞ!」の画像)を第3図柄表示装置42に表示する処理が行われる。これにより、第2の期間において特定領域に遊技球を通過させる遊技に関する情報が報知されるので、有利遊技状態に第2の期間を設けても特定領域に入球する可能性が無くなったものと遊技者に誤認されるおそれが低減され、特定領域への入球を見逃してしまうおそれも低減される。したがって、好適に特定領域に対する不正行為を低減することができる。
また、大当たりラウンド遊技状態は、第1の期間と、第1の期間の後に発生する前記第2の期間と、第2の期間の後に発生する、V領域435が遊技球を入球し易い開状態と遊技球を入球し難い閉状態とに変化されることで当該V領域435に遊技球を入球し易い第1の期間と、を含むので、第2の期間を設けることによってV領域435に遊技球を通過させる機会が少なくなることを低減することができる。表示制御装置45のCPU521は、第2の期間において、次の第1の期間に入った場合に発生するV領域435に遊技球を通過させる遊技に関する情報(「V入賞チャンスはまだあるぞ!」の画像に示される情報)を報知する。これにより、遊技者は、再びV領域435に遊技球を入球し易い期間に入ると認識できるので、大当たりラウンド遊技状態に第2の期間を設けてもV領域435に入球する可能性が無くなったものと遊技者に誤認されるおそれがさらに低減され、V領域435への入球を見逃してしまうおそれもさらに低減される(例えば上述の(E1)に記載の遊技機)。
実施例13では、第2の期間に表示される特定領域435に遊技球を通過させる遊技に関する情報は、特定領域435に遊技球を通過させる遊技を注目させるV通過遊技注目画像であったが、本実施例では、遊技者に所定の操作(例えば右打ちでの遊技球の発射操作)を促す情報も含む点で、実施例13と相違する。
そのために、実施例13(実施例1〜12も同様)では、V領域435に遊技球を通過させる遊技のために用いられる遊技球は、誘導弁451の開閉動作中に入球する1球の遊技球であった(遊技球が1球通過することで閉鎖された)が、本実施例では誘導弁451の開閉動作は複数回ある。つまり、1回目の誘導弁451の開放中に入球した遊技球が最終的にV領域435に入賞できなかった場合、所定のタイミングで2回目の誘導弁451の開放動作を行い、V領域435への入賞の機会を実施例13よりも多く与える。以下、この構成を実現するための具体例を説明する。
本実施例の大当たり遊技状態抽選処理を説明する。図110は、実施例14の大当たり遊技状態抽選処理を説明するフローチャートである。本実施例の大当たり遊技状態抽選処理に関して、実施例1の大当たり遊技状態抽選処理と異なる点を中心に説明する。
ステップS517では、主制御装置261のCPU501は、誘導弁451を開放した場合、誘導弁センサ453がオンしたか否かを判断する。誘導弁センサ453がオンである場合は、ステップS517Aに進み、誘導弁センサ453がオフである場合は、ステップS521に進む。
ステップS517Aでは、主制御装置261のCPU501は、誘導弁451の開放が1回目の開放か、二回目以降の誘導弁451の開放であるかを判定する。
ステップS519では、主制御装置261のCPU501は、誘導弁451の1回目の開放である場合、V領域435の最大開放時間(30秒)の計測を開始する。
ステップS521では、主制御装置261のCPU501は、誘導弁451の最大開放時間を経過しているか否かを判断する。誘導弁451の最大開放時間を経過した場合は、ステップS523へ進み、そうでない場合は本処理を終了する。
ステップS523では、主制御装置261のCPU501は、誘導弁451を閉鎖して、ステップS523Aへ進む。ステップS523Aでは、主制御装置261のCPU501は、誘導弁451の開放が1回目であるか否かが判定される。1回目の誘導弁の開放である場合はステップS525〜ステップS537(役連ゲート413の通過に基づくラウンド数の決定処理とV領域435の開閉処理)に進み、2回目以降の開放である場合はこれらの処理を飛ばしてステップS539に進む。
ステップS539では、主制御装置261のCPU501は、遊技球がV入賞センサ433を通過したか否かを判定する。遊技球がV入賞センサ433を通過した場合、主制御装置261のCPU501は、確変フラグをオンにして(ステップS541)、ステップS547に進む。遊技球がV入賞センサ433を通過していない場合、ステップS543に進む。
ステップS543では、主制御装置261のCPU501は、V領域435の最大開放時間(30秒)を経過したか否かを判定する。計測開始から最大開放時間を経過した場合、普通フラグをオンにして(ステップS545)、ステップS547(V領域435の完全閉鎖)に進む。最大開放時間を経過していない場合、ステップS546Aに進む。
ステップS546Aでは、主制御装置261のCPU501は、遊技球がV領域435の手前に設けられた排出部484に入球したか否かを判定する。判定の結果、排出部484を入球していれば、ステップS546Bに進み、そうでない場合は本処理を終了する。なお、本実施例では、排出部484において普通入賞センサを設ける代わりに、排出部484を通過したことを検出する排出部センサを備える。なお、主制御装置261のCPU501は、排出部センサの通過検出信号に基づき遊技球が排出部484を通過したことを示すコマンドを、サブ制御装置を介して表示制御装置45のCPU521に出力する。
ステップS546Bでは、主制御装置261のCPU501は、第1の期間の終了タイミングが到来したか否かを判定する。判定の結果、第1の期間の終了タイミングが到来すれば上述したステップS515(誘導弁451の開放処理)の前まで戻り、2回目の誘導弁451の開放処理を行う。第1の期間の終了タイミングが到来していなければ、本処理を終了する。
次に、本実施例の大当たり遊技状態抽選表示処理について説明する。図111は、大当たり遊技状態抽選表示処理を示すフローチャートである。本実施例の大当たり遊技状態抽選表示処理に関して、実施例13の大当たり遊技状態抽選表示処理と異なる点を中心に説明する。
ステップS3211では、表示制御装置45のCPU521は、遊技球がV入賞センサ433を通過したか否かを判定する。V入賞センサ433の通過が検知された場合は、ステップS3212(V入賞の報知)に進み、そうでない場合はステップS3213Aに進む。
ステップS3213Aでは、表示制御装置45のCPU521は、遊技球が排出部484に入球したか否かを判定する。判定の結果、遊技球が排出部484を通過していれば、ステップS3213Bに進み、そうでなければステップS3214Aに進む。
ステップS3213Bでは、表示制御装置45のCPU521は、遊技球が特定領域435に入球しせずに排出部484に入球したことを示す画像(例えば後述する「アウト!」の画像)を第3図柄表示装置42に表示させる。ステップS3214Aでは、表示制御装置45のCPU521は、上述の第1の期間(V領域435が開閉されて遊技球が入球し易い期間)の終了タイミングが到来したか否かを判定する。第1の期間の終了タイミングであればステップS3214Cに進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS3214Cでは、表示制御装置45のCPU521は、少なくとも上述の第2期間(V領域が閉鎖されて遊技球が入球し難い期間)に、上述のV通過遊技注目画像として、遊技者に右打ち操作を行い2回目の開放中の誘導弁451を通過させるように報知する右打ち報知のV通過遊技注目画像を第3図柄表示装置42に表示させる。右打ち報知のV通過遊技注目画像については後述する。
次に、大当たりラウンド遊技状態の終了後の遊技状態を決定する過程の表示態様について説明する。図112(a)〜(f)は、大当たりラウンド数の決定後からV入賞時までの第3図柄表示装置42の表示態様を示す図である。なお、大当たりとなることが確定した後から、大当たり遊技状態におけるラウンド数を決定するまでの表示態様は、図45(a)〜(d)と同じであり、役連ゲート413の通過からラウンド表示および最初のV領域435の開放状況の表示は実施例13の図109(a)(b)と同じである。
図112(a)(b)に示すように、遊技球が例えば役連ゲート413Dを通過することで、対応するラウンド数が2ラウンドに決定され、ラウンド数の表示とV領域435の開放状況が表示される。この後は、図109(c)(d)と同様に、V領域435の開放状況の表示や最大開放時間のカウントダウン表示が行われる。
次に、第3図柄表示装置42には、役連ゲート413Bの通過から6秒後(誘導弁451通過から14秒後)の画像として、遊技球がV領域435に入球せずに、排出部484に入球したことに基づき、これを知らせる画像として「アウト!」の画像が表示される(図112(c))。なお、図112(c)には特定遊技状態移行用入球部431の前側を一部破断させて排出部484に遊技球が入球する様子を示している。
その後、第3図柄表示装置42には、V領域435の開閉状況を示す画像と、残り時間を示すの画像が表示され、役連ゲート413Bの通過から8秒後(誘導弁451通過から16秒後)に、V領域435に遊技球を通過させる遊技の初期状態と同じ開閉状況を示す画像(すべてCLOSEの画像)と、残り時間を示す画像(「残り時間:14秒」)が表示される(図112(d))。そのため、遊技者は、遊技球が排出部484に入球し、V領域435の開閉パターンが終了したので、もはやV領域435への入賞可能性は無い、と諦めてしまう場合がある。
この時、図112(d)に示す第3図柄表示装置42には、V領域435に遊技球を通過せる遊技に関する情報として、誘導弁451が再び開放されたことを知らせる画像(ゲート 再OPEN!)と、V領域435を通過させる遊技を注目させる右打ち報知のV通過遊技注目画像(「右打ちでゲートを通過させろ!」の画像)が表示される。通常であれば、誘導弁451の開放は1回であるが、誘導弁451が再び開放することや、このタイミングで2回目の右打ちが要求されていることへの驚きによって、遊技者にV領域435を通過させる遊技を強く注目させることができる。右打ち報知のV通過遊技注目画像の表示期間は、誘導弁451の開放時間に合わせられている。また、右打ち報知のV通過遊技注目画像は、残り時間に応じて内容を変えれば(例えば誘導弁451の開放時間の中盤からは、「V入賞のラストチャンス!右打ちせよ!」など)、遊技者に右打ちするよう強く促すことで、V領域435を通過させる遊技を強く注目させることができる。
遊技者が右打ち報知のV通過遊技注目画像の表示期間中に右打ちし、右打ちされた遊技球が誘導弁451を通過し、役連ゲート413を通過し(なお、2回目の誘導弁451の開放中に検出された役連ゲート413の通過は、主制御装置261のCPU501によって考慮されない。つまり、ラウンド数の決定が2回行われることはない。)、V領域435に入球すれば、図112(e)(f)のように表示される。
このように、遊技者は、V領域435が入球不可状態となる第2の期間中であっても、右打ち報知のV通過遊技注目画像に表示される情報(「ゲート再OPEN!」「右打ちでゲートを通過させろ!」)によって、V領域435に遊技球を通過させる遊技において、新たにV領域435に遊技球を通過させる右打ち操作が必要であることを認識できるので、第2の期間において遊技者が操作をやめてしまうことで、本来であれば得られるはずのV入賞の機械が得られなくなるような不利益を生じにくくすることができる。
上述したように、実施例14のパチンコ機10によれば、
V領域435に遊技球を通過させる遊技に関する情報は、当該遊技においてV領域435に遊技球を通過させる遊技者の操作を促す情報である(例えば上述した(E2)の遊技機)。これによれば、V領域435に遊技球を通過させる遊技に関する情報は、当該遊技においてV領域435に遊技球を通過させる遊技者の操作を促す情報である。これにより、遊技者は、第2の期間中であっても当該情報によって当該遊技においてV領域435に遊技球を通過させる操作が必要であることを認識できるので、第2の期間において遊技者が操作をやめてしまうような不利益を生じにくくすることができる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、同様の効果を奏する別の構成としてもよく、例えば下記のように変形実施することができる。
[1]上述した実施例1では、V領域435の最大開放時間の計測の開始(誘導弁451の通過)を第3図柄表示装置42にて報知していたが、V領域435の最大開放時間の計測の開始を報知しなくてもよい。この場合でも、遊技者に知らされないV領域435の最大開放時間がくることで(遊技者にとっては分からないタイミングで)、V領域435が完全に閉鎖されることが報知されているとよい。例えば、「V領域が完全に閉まるまでにV入賞させろ!」などと報知する。これにより、V領域435の完全閉鎖がいつくるかにドキドキしながら遊技者にV入賞を狙わせることができる。
[2]上述した実施例4では、有利遊技状態移行用入球部411と特定遊技状態移行用入球部431に打ち分けが必要な遊技盤30において、特定遊技状態移行用入球部431はむきだしの状態で遊技盤30に配設されているが、有利遊技状態移行用入球部411のように誘導路455によって誘導される区画された箇所に配設されてもよい。また、特定遊技状態移行用入球部431の誘導レバー437は、遊技盤30の前後方向から突出させる構成であったが、遊技盤30の盤面に平行に左右に進退させる構成であっても構わない。
[3]上述した実施例5では、大当たりスーパーリーチの変動表示演出では変動時間が短いほどV入賞し易い例を説明したが、変動時間が長い大当たり期待度が高い変動表示演出であるほどV入賞し易い例であってもよい。具体的には、実施例1のように、V領域435の変動タイミングを大当たりの確定によってV領域435が開放される構成として、変動時間が長い大当たり期待度が高い変動表示演出である場合に、V領域435の閉鎖速度を遅くする。これにより、遊技者に対して、実施例1のような構成でも、変動表示演出の内容からV領域435への入賞し易さを示唆することができる。
[3]上述した実施例1では、誘導路455に誘導弁451が設けられ、誘導弁センサ453が遊技球の1球の通過を検出すると誘導弁451が閉鎖する構成であったが、誘導弁451を設けない構成であっても構わない。具体的には、誘導弁センサ453が遊技球の1球の通過を検出すると、その1球分のみ役連ゲートセンサ414の入球検出を有効とし、後の遊技球の通過を無効とする構成である。
[4]上述した実施例1,6,7では、役連ゲート413は、1以上のラウンド数に設定されていたが、いずれか1つのゲートをラウンド数0の外れゲートとなるように設定してもよい。また、例えば2ラウンドの大当たりラウンド遊技状態などにおいて、可変入賞装置32の開放時間及び閉鎖時間(インターバル時間)が極めて短いために、ラウンド数は1以上であるが、実質的に出玉なしのラウンドに大当たりラウンド遊技状態に設定してもよい。このように設定した場合でも、実施例1と同様に構成すれば、役連ゲート413を通過した遊技球には、V入賞センサ433への入賞機会が与えられる。つまり、主制御装置261のCPOU501は、遊技領域30aを流下する遊技球が役連ゲート414を通過することで、遊技者に有利な(すなわち、発射される遊技球よりも多くの賞球が払い出される)大当たりラウンド遊技状態に移行させること(出玉有り2R,8R,16Rの大当たりラウンド遊技状態)、または、遊技者に有利な大当ラウンド遊技状態に移行させないこと(0Rの外れ状態または出玉無し2Rの大当たりラウンド遊技状態)を可能としてもよい(例えば(A0)に記載の遊技機)。このように構成すれば、役連ゲート413を通過しても出玉が得られない可能性があるので、遊技者に対して、役連ゲート413の通過をさらに注目させることができる。
[5]本発明を各種(例えば第一種、第三種など)の遊技機に実施してもよいし、上記実施例とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される。)として実施してもよい。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞されることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。また、球が所定の入賞口に入ることで特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。さらに、パチンコ機以外にも、アレンジボール型パチンコ、雀球など遊技球を使用する各種遊技機として実施するようにしてもよい。
[5]発明を実施すための各手段(A0)から(E2)や、実施例1から実施例14までに記載された発明や、上述した各変形例は、各々相反するものでない限り、適宜変更や置換や削除や組み合わせなどした構成とすることも可能である。