JP2021076466A - 原子力プラントの線量当量予測方法、線量当量予測プログラム、及び、線量当量予測装置 - Google Patents

原子力プラントの線量当量予測方法、線量当量予測プログラム、及び、線量当量予測装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2021076466A
JP2021076466A JP2019203019A JP2019203019A JP2021076466A JP 2021076466 A JP2021076466 A JP 2021076466A JP 2019203019 A JP2019203019 A JP 2019203019A JP 2019203019 A JP2019203019 A JP 2019203019A JP 2021076466 A JP2021076466 A JP 2021076466A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parameter
dose equivalent
nuclear
power plant
nuclear power
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019203019A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7351718B2 (ja
Inventor
慎吾 山▲崎▼
Shingo Yamazaki
慎吾 山▲崎▼
石原 伸夫
Nobuo Ishihara
伸夫 石原
前田 哲宏
Tetsuhiro Maeda
哲宏 前田
洋介 向井
Yosuke Mukai
洋介 向井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2019203019A priority Critical patent/JP7351718B2/ja
Publication of JP2021076466A publication Critical patent/JP2021076466A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7351718B2 publication Critical patent/JP7351718B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

【課題】原子力プラントの停止後に構成機器が有する線量当量を精度よく予測する。【解決手段】第1パラメータと第2パラメータとの相関を示す予測モデルを用いて、第1パラメータに対応するデータにより第2パラメータの予測値を求める。第1パラメータは、運転中の原子力プラントに関する運転中パラメータ、及び、停止動作期間中の原子力プラントに関する停止動作パラメータを含む。第2パラメータは原子力プラントの運転停止後における原子力プラントを構成する機器の線量当量を示す。【選択図】図6

Description

本開示は、原子力プラントの線量当量予測方法、線量当量予測プログラム、及び、線量当量予測装置に関する。
原子力プラントでは、運転停止後に点検などを目的として、内部に作業員が立ち入ることがある。この際、原子力プラントの構成機器が有する線量当量を把握し、作業員の被ばく量を管理する必要がある。構成機器の線量当量は、冷却水に含まれる放射性物質が付着することにより増加する。例えば、構成機器に用いられる材料から腐食等によって金属元素(例えばNi、Co)が溶出し、冷却水によって炉心に送られる。これらの金属元素は炉心に付着して放射化されることにより、放射性物質に変化する(例えばNiはCo−58、CoはCo−60に放射化される)。炉心で生じた放射性物質は炉心から溶解・剥離することによって再び冷却水によって炉外に送られ、構成機器に沈着することにより、構成機器の線量当量が増加していく。
原子力プラントの内部に立ち入る作業員の被ばく量を減らすために、プラント停止後における構成機器の線量当量を低減することが求められている。このような要求に対して、例えば特許文献1では、沸騰水型原子炉を用いる原子力プラントにおいて、炉水の水質管理によって、炉外構成機器の腐食を抑制することで、炉外構成機器への放射性物質の沈着を抑制し、線量当量を低減することが提案されている。
特許第3281213号公報
プラント停止後における構成機器の線量当量は、前述のように作業員がプラント内部に立ち入った際の被ばく量の管理などに用いられる。そのため作業計画を立案するためには、プラントが停止する前段階において線量当量を事前に予測することが望まれている。しかしながら、プラント停止後における構成機器の線量当量は、プラントの運転条件に関する多数のパラメータが複雑に関連していると考えられており、その詳細は十分に解明されていない。特許文献1では、プラント停止後における構成機器の線量当量に対して、プラント運転中における炉水の水質が相関を有することが示唆されているが、これはプラントの運転条件に関する一部のパラメータが示唆されているに過ぎず、これをもって信頼性のある線量当量の予測を行うことは困難である。
本開示の少なくとも一実施形態は上述の事情に鑑みなされたものであり、原子力プラントの停止後に構成機器が有する線量当量を精度よく予測可能な原子力プラントの線量当量予測方法、線量当量予測プログラム、及び、線量当量予測装置を提供することを目的とする。
本開示の少なくとも一実施形態に係る原子力プラントの線量当量予測方法は上記課題を解決するために、
原子炉を有する原子力プラントにおいて、運転中の前記原子力プラントに関する運転中パラメータ、及び、停止動作期間中の前記原子力プラントに関する停止動作パラメータを少なくとも含む第1パラメータと、前記原子力プラントの運転停止後における前記原子力プラントを構成する機器の線量当量を示す第2パラメータとの相関を示す予測モデルを用いて、前記第1パラメータに対応するデータにより前記第2パラメータの予測値を求めるステップを備える。
本開示の少なくとも一実施形態に係る原子力プラントの線量当量予測装置は上記課題を解決するために、
コンピュータを、
原子炉を有する原子力プラントにおいて、運転中の前記原子力プラントに関する運転中パラメータ、及び、停止動作期間中の前記原子力プラントに関する停止動作パラメータを少なくとも含む第1パラメータと、前記原子力プラントの運転停止後における前記原子力プラントを構成する機器の線量当量を示す第2パラメータとの相関を示す予測モデルを用いて、前記第1パラメータに対応するデータにより前記第2パラメータの予測値を求める手段として機能させる。
本開示の少なくとも一実施形態に係る原子力プラントの線量当量予測プログラムは上記課題を解決するために、
原子炉を有する原子力プラントにおいて、運転中の前記原子力プラントに関する運転中パラメータ、及び、停止動作期間中の前記原子力プラントに関する停止動作パラメータを少なくとも含む第1パラメータと、前記原子力プラントの運転停止後における前記原子力プラントを構成する機器の線量当量を示す第2パラメータとの相関を示す予測モデルを用いて、前記第1パラメータに対応するデータにより前記第2パラメータの予測値を求めるように構成された予測値算出部を備える。
本開示の少なくとも一実施形態によれば、原子力プラントの停止後に構成機器が有する線量当量を精度よく予測可能な原子力プラントの線量当量予測方法、線量当量予測プログラム、及び、線量当量予測装置を提供できる。
原子力プラントの概略構成図である。 幾つかの実施形態に係る線量当量予測方法で用いられる予測モデルの作成方法を工程毎に示すフローチャートである。 第1パラメータの候補リストの一例である。 第1パラメータの候補リストの一例である。 運転履歴データの一例である。 幾つかの実施形態に係る線量当量予測装置の構成図である。 幾つかの実施形態に係る線量当量予測方法を工程毎に示すフローチャートである。 図6の線量当量予測方法によって得られる線量当量の予測値を実測値と比較して示す検証結果の一例である。 図6の線量当量予測装置によって実施される運転支援方法を工程毎に示すフローチャートである。 図6の線量当量予測装置によって実施される予測モデルMの学習制御を工程毎に示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
まず幾つかの実施形態に係る線量当量予測方法の実施対象である原子力プラント1について説明する。図1は原子力プラント1の概略構成図である。原子力プラント1は、核分裂反応で発生する熱エネルギにより蒸気を生成するための原子炉2を有する。原子炉2は、加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)であるが、他の実施形態では、原子炉2は沸騰水型原子炉(BWR:Boiling Water Reactor)であってもよく、あるいは、加圧水型原子炉及び沸騰水型原子炉を含む軽水炉とは異なり、減速材又は冷却材として軽水以外の物質を用いるタイプの原子炉であってもよい。
原子炉2は、一次冷却水が流れる一次冷却ループ4と、一次冷却ループ4に設けられる原子炉容器6(圧力容器)と、加圧器8と、蒸気発生器10と、一次冷却水ポンプ12と、を含む。一次冷却水ポンプ12は、一次冷却ループ4において一次冷却水を循環させるように構成される。また、加圧器8は、一次冷却ループ4において、一次冷却水が沸騰しないように、一次冷却水を加圧するように構成される。このように原子炉2を構成する原子炉容器6、加圧器8、蒸気発生器10及び一次冷却水ポンプ12は、原子炉格納容器13に格納される。
原子炉容器6にはペレット状の核燃料(例えばウラン燃料やMOX燃料等)を含む燃料棒14が収容されており、この燃料の核分裂反応で発生する熱エネルギにより、原子炉容器6内の一次冷却水が加熱される。原子炉容器6には、原子炉出力を制御するために、核燃料を含む炉心で生成される中性子数を吸収して調整するための制御棒16が設けられている。原子炉容器6内で加熱された一次冷却水は蒸気発生器10に送られ、熱交換により二次冷却ループ18を流れる二次冷却水を加熱して蒸気を発生させる。
蒸気発生器10で発生された蒸気は、二次冷却ループ18を介して、原子炉容器6外にある不図示の蒸気タービンを回転駆動させる。これにより、蒸気タービンの仕事は、電気エネルギとして出力され、所定の電力系統に供給される。
また一次冷却ループ4には、脱塩塔20、体積制御タンク22、充填ポンプ24を含む浄化ライン26が設けられる。浄化ライン26は、蒸気発生器10と一次冷却水ポンプ12との間から、一次冷却水ポンプ12と原子炉容器6との間に至るように、一次冷却ループ4をバイパスするように設けられる。脱塩塔20は、一次冷却ループ4から取り込んだ冷却水から無機塩類を除去する。体積制御タンク22は、一次冷却ループ4から浄化ライン26に取り込んだ冷却水の一部を貯留することにより、一次冷却ループ4を循環する冷却水量を調整する。充填ポンプ24は浄化ライン26を流れる冷却水の流量を調整する。
上記構成を有する原子力プラント1では、原子炉2を通る一次冷却水にさらされる構成機器(例えば、一次冷却ループ4を構成する原子炉容器6、加圧器8、蒸気発生器10及び一次冷却水ポンプ12、浄化ライン26を構成する脱塩塔20、体積制御タンク22及び充填ポンプ24、並びに、これらを接続する配管等)を構成する部材の表面に、放射性物質を含む酸化皮膜が付着することがある。構成機器に使用される材料には、例えばニッケル、コバルト、鉄、クロム等の金属成分が含まれる。このような金属成分は腐食等によって溶出し、冷却水とともに炉心に送られ、炉心に付着して放射化されることにより、放射性物質に変化する(例えばNiはCo−58、CoはCo−60に放射化される)。炉心で生じた放射性物質は炉心から溶解・剥離することによって再び冷却水によって炉外に送られ、構成機器の表面に酸化皮膜として沈着する。このように構成機器に付着する放射性物質が増加するに従って、構成機器の線量当量が増加していく。
幾つかの実施形態に係る線量当量予測方法は、上述の構成を有する原子力プラント1において、一次冷却水が流れる構成機器のプラント停止後における線量当量を予測するために適用される。幾つかの実施形態に係る線量当量予測方法では、原子力プラント1に関する第1パラメータと、原子力プラント1の運転停止後における線量当量を示す第2パラメータとの相関を示す予測モデルMを用いることにより、線量当量の予測を行う。
まず図2を参照して、幾つかの実施形態に係る線量当量予測方法で用いられる予測モデルMの作成方法について説明する。図2は幾つかの実施形態に係る線量当量予測方法で用いられる予測モデルMの作成方法を工程毎に示すフローチャートである。
まず原子力プラント1に関するパラメータから、予測モデルMの入力パラメータとなる第1パラメータX1、X2、・・・を取得する(ステップS100)。ステップS100で取得される第1パラメータX1、X2、・・・は、第2パラメータYに相関を有する可能性がある任意のパラメータを含むことができる。特に、前述の予測対象機器における線量当量の増加メカニズム(例えば構成機器の腐食、放射性物質の溶解・剥離、又は、予測対象機器への放射性物質の付着)に影響をもたらす可能性があるパラメータが含まれるとよい。
尚、ステップS100における第1パラメータX1、X2、・・・の取得は、予め用意されたパラメータ群から選択的に行われてもよい。このような選択的な取得は、例えば、パラメータ群に含まれる各パラメータに対して第2パラメータYへの寄与度に応じて優先度を付与しておき、当該優先度に基づいて行われてもよい。
ここで図3A及び図3Bは第1パラメータX1、X2、・・・・として取得し得る候補を示す第1パラメータ候補リストLの一例である。第1パラメータ候補リストLでは、右欄に第1パラメータ候補が列挙されるとともに、各第1パラメータ候補の特性を理解しやすいように、幾つかの観点から大分類、中分類、小分類にカテゴリ分けされて示されている。
大分類「機器パラメータ」は、原子力プラント1の各構成要素に関するパラメータであり、中分類「使用材料パラメータ」及び「保守履歴パラメータ」を含む。
中分類「使用材料パラメータ」は、第1パラメータ候補として「構成機器の使用材料」を含む。「構成機器の使用材料」は、構成機器の腐食、放射性物質の溶解・剥離、又は、予測対象機器への放射性物質の付着に少なからず影響を与える可能性があるからである。
中分類「保守履歴パラメータ」は、第1パラメータ候補として「過去の保守作業の実施内容・時期」を含む。保守作業では、原子力プラント1の各構成要素の表面に生じた酸化皮膜の量が変化することにより、構成機器の腐食、放射性物質の溶解・剥離、又は、予測対象機器への放射性物質の付着に少なからず影響を与える可能性があるからである。
大分類「運転中パラメータ」は、原子力プラント1の運転中(例えば起動運転や停止動作を除く、定常運転中)に関するパラメータであり、中分類「水質パラメータ」及び「操作パラメータ」を含む。
中分類「水質パラメータ」は運転中における冷却水の水質に関するパラメータであり、小分類「成分濃度」、「pH」、「不純物濃度」を含む。
小分類「成分濃度」は、冷却水に含まれる各成分の濃度であり、第1パラメータ候補として「サイクル初期の濃度」、「サイクル中期の濃度」、「サイクル末期の濃度」、「サイクル中の平均濃度」、「サイクル中の濃度変動幅」を含む。これらの第1パラメータ候補の対象成分としては、例えば、冷却水の典型的成分であるホウ素、リチウム、溶存水素、亜鉛などが含まれる。
小分類「pH」は、冷却水のpHであり、第1パラメータ候補として、「サイクル初期のpH」、「サイクル中期のpH」、「サイクル末期のpH」、「サイクル平均pH」、「サイクル中のpH変動幅」を含む。
小分類「不純物濃度」は、冷却水に含まれる不純物の濃度であり、第1パラメータ候補として「サイクル初期の不純物濃度」、「サイクル中期の不純物濃度」、「サイクル末期の不純物濃度」、「サイクル中の平均不純物濃度」、「サイクル中の不純物濃度変動幅」を含む。これらの第1パラメータ候補の対象不純物としては、例えば、冷却水の典型的不純物であるCl、SO、Oなどが含まれる。
尚、本願明細書において「サイクル」とは原子力プラント1を停止させたときから、次に原子力プラント1を停止させるまでの期間のうち、定常運転期間(起動運転期間や停止動作期間を除く期間)を意味する。例えば、定検のために原子力プラント1を停止させる場合には、「サイクル」は定検の実施間隔における定常運転期間と同義である。また「停止動作期間」とは定常運転期間にある原子力プラント1を停止するために、定常運転期間の後に停止動作を実施する期間を意味する。停止動作期間では、例えば、定常運転期間で発電を行う発電機を解列するプラント解列操作が行われる。
中分類「操作パラメータ」は、運転中における原子力プラント1の操作に関するパラメータであり、小分類「Long/Shortの操作項目」、「ON/OFFの操作項目」、「UP/DOWNの操作項目」を含む。小分類「Long/Shortの操作項目」は、第1パラメータ候補として、「1サイクルの運転日数」、「サイクル末期の高pH維持運転日数」、「亜鉛注入開始後の経過サイクル数」を含む。小分類「ON/OFFの操作項目」は、第1パラメータ候補として、「プラント出力変更の回数(負荷変動回数)」を含む。小分類「UP/DOWNの操作項」は、第1パラメータ候補として、「一次冷却水温度」、「原子炉容器の出入口温度差」、「燃料の線出力密度」、「サイクル中の平均浄化流量」、「サイクル中の浄化流量変動幅」を含む。
続いて図3Bに示されるように、大分類「停止動作パラメータ」は、原子力プラント1を停止させるために実施される停止動作(例えば定常運転後に発電機解列し、停止完了までに実施される動作)に関するパラメータであり、中分類「水質パラメータ」及び「操作パラメータ」を含む。
中分類「水質パラメータ」は、停止動作期間中における冷却水の水質に関するパラメータであり、小分類「成分濃度」、「pH」、「不純物濃度」を含む。
小分類「成分濃度」は、停止動作中の冷却水に含まれる各成分の濃度であり、第1パラメータ候補として「停止動作初期(クールダウン時)の濃度」、「停止動作末期(酸化運転時)の濃度」を含む。これらの第1パラメータ候補の対象成分としては、例えば、冷却水の典型的成分であるホウ素、リチウム、溶存水素、亜鉛などが含まれる。
小分類「pH」は、停止動作中の冷却水のpHであり、第1パラメータ候補として、「停止動作初期(クールダウン時)のpH」、「停止動作末期(酸化運転時)のpH」を含む。
小分類「不純物濃度」は、停止動作中の冷却水に含まれる不純物の濃度であり、第1パラメータ候補として「停止動作初期(クールダウン時)の不純物濃度」、「停止動作末期(酸化運転時)の不純物濃度」を含む。これらの第1パラメータ候補の対象不純物としては、例えば、冷却水の典型的不純物であるCl、SO、Oなどが含まれる。
中分類「操作パラメータ」は、停止動作期間中における原子力プラント1の操作に関するパラメータであり、小分類「Long/Shortの操作項目」、「ON/OFFの操作項目」、「UP/DOWNの操作項目」を含む。小分類「Long/Shortの操作項目」は、第1パラメータ候補として「プラント解列(停止)〜浄化運転温度までの降下時間」、「プラント解列(停止)〜水抜きまでの経過時間)」を含む。小分類「ON/OFFの操作項目」は、第1パラメータ候補として「停止末期(酸化運転)の一次冷却水ポンプ12の運転台数)」を含む。小分類「UP/DOWNの操作項」は、第1パラメータ候補として「停止動作初期(クールダウン時)の浄化流量」、「停止動作末期(酸化運転時)の浄化流量)」、及び、「停止動作末期(酸化運転)の温度」を含む。
大分類「停止後パラメータ」は、運転停止後(停止動作期間の終了後)における原子力プラント1の操作に関するパラメータであり、小分類「停止期間」及び「保管データ」を含む。小分類「停止期間」は、第1パラメータとして「プラント停止期間」を含む。小分類「保管データ」は、第1パラメータとして「保管中の一次冷却水の温度」、「保管中の一次冷却水のほう素濃度」、「保管中の一次冷却水のCl濃度」、「保管中の一次冷却水のSO4濃度」、及び、「保管中の浄化頻度」、「保管中の浄化流量」を含む。
図2に戻って、ステップS100では、このような多数の第1パラメータ候補から任意の数の第1パラメータX1、X2、・・・が取得される。第1パラメータX1、X2、・・・の取得は、運転中の原子力プラント1に関する運転中パラメータ、及び、停止動作中の原子力プラント1に関する停止動作パラメータを少なくとも含むように行われる。図3A及び図3Bに示す第1パラメータ候補リストLに基づいて説明すると、運転中の原子力プラント1に関する運転中パラメータとして、大分類「運転中パラメータ」に該当する各パラメータから少なくとも1つが取得される。また停止動作中の原子力プラントに関する停止動作パラメータとして、大分類「停止動作パラメータ」に該当する各パラメータから少なくとも1つが取得される。
原子力プラント1の停止動作期間中は、原子力プラント1の運転中に比べて原子力プラント1の状態がドラスティックに変化し、プラント停止後の原子力プラント1を構成する機器の線量当量に対して影響を及ぼす。そのため、第1パラメータX1、X2、・・・に停止動作パラメータが含まれるように取得することで、従来に比べて信頼性に優れた線量当量予測が可能な予測モデルMを作成できる。
また第1パラメータX1、X2、・・・は、停止動作期間中における原子力プラント1の操作に関するパラメータが含まれるように取得されてもよい。図3A及び図3Bに示す第1パラメータ候補リストLに基づいて説明すると、大分類「停止動作パラメータ」及び中分類「操作データ」に該当する各パラメータから少なくとも1つが取得される。これにより、停止動作期間中の原子力プラント1の操作挙動による線量当量への影響を考慮した予測モデルMを作成できる。
また第1パラメータX1、X2、・・・は、停止動作期間中における冷却水の水質に関するパラメータが含まれるように取得されてもよい。図3A及び図3Bに示す第1パラメータ候補リストLに基づいて説明すると、大分類「停止動作パラメータ」及び中分類「水質データ」に該当する各パラメータから少なくとも1つが取得される。これにより、停止動作期間中の冷却水の水質推移による線量当量への影響を考慮した予測モデルMを作成できる。
また第1パラメータX1、X2、・・・は、原子力プラント1を構成する機器の材料又は保守履歴の少なくとも一方に関する機器パラメータが含まれるように取得されてもよい。図3A及び図3Bに示す第1パラメータ候補リストLに基づいて説明すると、大分類「機器パラメータ」に該当する各パラメータから少なくとも1つが取得される。これにより、構成機器の材料又は保守履歴による線量当量への影響を考慮した予測モデルMを作成できる。
また第1パラメータX1、X2、・・・は、原子力プラント1の運転中の操作に関するパラメータが含まれるように取得されてもよい。図3A及び図3Bに示す第1パラメータ候補リストLに基づいて説明すると、大分類「運転中パラメータ」及び中分類「操作パラメータ」に該当する各パラメータから少なくとも1つが取得される。これにより、原子力プラント1の運転中の操作による線量当量への影響を考慮した予測モデルMを作成できる。
また第1パラメータX1、X2、・・・は、原子力プラント1の停止後状態に関するパラメータが含まれるように取得されてもよい。図3A及び図3Bに示す第1パラメータ候補リストLに基づいて説明すると、大分類「停止後パラメータ」に該当する各パラメータから少なくとも1つが取得される。これにより、原子力プラント1の停止後状態による線量当量への影響を考慮した予測モデルMを作成できる。
また第1パラメータX1、X2、・・・は、原子力プラント1の停止動作期間より前における冷却水のリチウム濃度が含まれるように取得されてもよい。図3A及び図3Bに示す第1パラメータ候補リストLに基づいて説明すると、冷却水の成分のうちリチウムについて、大分類「運転中パラメータ」及び中分類「水質パラメータ」に属する「サイクル末期の濃度」が含まれるように取得される。当該パラメータは、プラント停止後の原子力プラント1を構成する機器の線量当量に対して影響が大きな因子であり、予測モデルMの入力に含めることで、線量当量の予測精度を効果的に向上できる予測モデルMを作成できる。
また第1パラメータX1、X2、・・・は、原子力プラント1の停止動作期間中における冷却水の流量に関するパラメータが含まれるように取得されてもよい。図3A及び図3Bに示す第1パラメータ候補リストLに基づいて説明すると、大分類「停止動作パラメータ」及び中分類「操作パラメータ」に属する「停止動作末期(酸化運転時)の一次冷却水ポンプの運転台数)」が含まれるように取得される。当該パラメータは、冷却水を圧送するための一次冷却水ポンプ12の運転台数に相当するパラメータであり、プラント停止後の原子力プラント1を構成する機器の線量当量に対して影響が大きな因子である。そのため、当該パラメータを予測モデルMの入力に含めることで、線量当量の予測精度を効果的に向上できる予測モデルMを作成できる。
尚、図3Bでは省略しているが、原子力プラント1の停止動作期間中における冷却水の流量に関するパラメータとして、冷却水を圧送するための一次冷却水ポンプ12の出力などの、一次冷却水ポンプ12の運転状態に関するパラメータを含んでもよい。
図2に戻って、続いて、原子力プラント1を構成する機器の停止後における線量当量を示す第2パラメータYを取得する(ステップS101)。第2パラメータYは、予測対象機器の停止後における線量当量に関するパラメータであり、例えば、線量当量の絶対値であってもよいし、前回の予測結果からの変化率である線量変化率であってもよい。
続いて原子力プラント1に関する運転履歴データを取得する(ステップS102)。運転履歴データは、原子力プラント1の運転履歴に関する情報を含み、例えば、原子力プラント1を構成する機器類の運転操作履歴や、一次冷却水の水質管理履歴、及び、停止時における各構成機器の線量当量(実測値や過去の予測値)のように、第1パラメータX1、X2、・・・及び第2パラメータYが算出可能な情報を含む。
尚、このような運転履歴データは、原子力プラント1のユーザから提供されたものであってもよいし、原子力プラント1から自動的に取得されたものでもよい。また運転履歴データの取得は、通信ネットワークを介してオンライン的に行われてもよいし、通信ネットワークを介さずオフライン的に行われてもよい。
続いてステップS102で取得した運転履歴データから第1パラメータX1、X2、・・・、及び、第2パラメータYを算出する(ステップS103)。ここで図4は運転履歴データの一例である。図4では、運転履歴データの一例として、一次冷却水に含まれる成分A及びBについて、定常運転期間T1(時刻t1〜t2)、停止動作期間T2(時刻t2以降)にわたって濃度の時間的変化が示されている。例えば第1パラメータ候補リストLから第1パラメータX1として、成分A及びBについて「停止動作初期(クールダウン時)の濃度」が取得されている場合、図4に示される運転履歴データから、停止動作期間T2の初期濃度CA、CBが求められる。
このように運転履歴データに、第1パラメータX1、X2、・・・、及び、第2パラメータYが直接的に含まれていない場合であっても、ステップS103では、運転履歴データを解析することによって、第1パラメータX1、X2、・・・、及び、第2パラメータYが算出される。
続いてステップS100で取得された第1パラメータX1、X2、・・・、及び、ステップS101で取得された第2パラメータYについて多変量解析を実施する(ステップS104)。多変量解析では、第1パラメータX1、X2、・・・及び第2パラメータYとの相関が以下の一般式で表される。
Y=a1X1+a2X2+・・・ (1)
ここでa1、a2、・・・は任意の係数である。ステップS104では、(1)式に対してステップS103で算出された第1パラメータX1、X2、・・・、及び、第2パラメータYを適用することで、係数a1、a2、・・・を求めることにより予測モデルMを算出する(ステップS105)。
尚、ステップS104の多変量解析では、例えば、PLS解析(部分的最小二乗法)を適用することができるが、これに限られず、他の公知の手法を適宜適用してもよい。
続いて上述のように作成された予測モデルMを用いた線量当量予測方法について説明する。ここでは幾つかの実施形態に係る線量当量予測装置を用いて、線量当量予測方法を実施する場合を例に説明する。図5は幾つかの実施形態に係る線量当量予測装置の構成図であり、図6は幾つかの実施形態に係る線量当量予測方法を工程毎に示すフローチャートである。
線量当量予測装置100は、互いに通信ネットワーク102を介して接続される、メインサーバ104と、データサーバ105とを備える。通信ネットワーク102は線量当量予測装置100の構成要素間において各種データを送受信可能なネットワークであり、有線及び無線を問わない。
メインサーバ104は、線量当量予測装置100における主要な情報処理を行うサーバであり、コンピュータのような電子演算装置を含むハードウェアに対して、線量当量予測方法を実行させるためのプログラムをインストールすることによって構成される。メインサーバ104は、予測モデル取得部106、運転履歴データ取得部108、パラメータ算出部110、予測値算出部112、出力部114、寄与値算出部120、制御パラメータ算出部122、運転支援情報作成部124、学習データ評価部126、及び、予測モデル学習部128を備える。これらメインサーバ104を構成する各機能ブロックは、互いに統合されていてもよいし、更に細分化されていてもよい。
データサーバ105は、メインサーバ104における演算処理に必要な各種データを格納するデータベースを含むサーバである。データサーバ105は、通信ネットワーク102を介して、メインサーバ104からアクセスすることにより、各種情報の格納、及び、読み出しが可能に構成される。データサーバ105は、情報の種類に対応する複数のデータベースを備えており、具体的には、原子力プラント1の運転履歴データを格納する運転履歴データベース116と、前述のように作成された予測モデルMを格納する予測モデルデータベース118と、を備える。
このような構成を有する線量当量予測装置100は、図6に示す線量当量予測方法を実施可能に構成される。まず予測モデル取得部106は、第1パラメータX1、X2、・・・及び第2パラメータYの相関を示す予測モデルMを取得する(ステップS200)。予測モデルMは、前述の作成方法によって予め作成したものが予測モデルデータベース118に格納されており、これを通信ネットワーク102を介して読み出すことによって取得される。
続いて運転履歴データ取得部108は、運転履歴データを取得する(ステップS201)。運転履歴データベース116には、原子力プラント1のユーザから提供された運転履歴データが格納されており、運転履歴データ取得部108は通信ネットワーク102を介して運転履歴データベース116にアクセスすることにより、運転履歴データを取得する。
続いてパラメータ算出部110は、ステップS202で取得された運転履歴データから、ステップS200で取得された予測モデルMに用いられている第1パラメータX1、X2、・・・を算出する(ステップS202)。ステップS202における第1パラメータX1、X2、・・・の算出は、図4を参照して前述したステップS103と同様に行われる。
続いて予測値算出部112は、ステップS200で取得された予測モデルMに、ステップS202で算出された第1パラメータX1、X2、・・・を入力することにより(ステップS203)、原子力プラント1を構成する機器の運転停止後の線量当量を示す第2パラメータYを算出する(ステップS204)。具体的には、係数a1、a2、・・・が特定された(1)式に対して、第1パラメータX1、X2、・・・を入力することで第2パラメータYが算出される。
このように算出された第2パラメータYは出力部114によって出力される(ステップS205)。
ここで図7は図6の線量当量予測方法によって得られる線量当量の予測値を実測値と比較して示す検証結果の一例である。図7に示すように、線量当量の予測値と実測値との間には高い相関が確認され、その相関係数は「0.880」であった。これにより、本方法によって得られる線量当量の予測値は高い信頼性を有することが検証された。
また線量当量予測装置100は、予測モデルMを用いた原子力プラント1の運転支援を行ってもよい。図8は図6の線量当量予測装置100によって実施される運転支援方法を工程毎に示すフローチャートである。
線量当量予測装置100では、まずステップS200と同様に、予測モデル取得部106によって予測モデルMが取得される(ステップS300)。続いて寄与値算出部120は、ステップS300で取得された予測モデルMを解析することにより、予測モデルMに含まれる第1パラメータX1、X2、・・・の各々について、第2パラメータYに対する寄与度をそれぞれ算出する(ステップS301)。例えば(1)式で表される予測モデルMでは、各第1パラメータの重要度は、統計学のt値やP値などによって算出される。このように第1パラメータX1、X2、・・・の寄与度をそれぞれ算出することで、どの第1パラメータが第2パラメータYに対してどの程度影響を有するのかを定量的に評価することができる。
続いて制御パラメータ算出部122は、ステップS301で算出された寄与度に基づいて、機器の線量当量を低減するために有効な制御パラメータを第1パラメータX1、X2、・・・から算出する(ステップS302)。例えば、第2パラメータYに対する寄与度が大きい第1パラメータX1、X2、・・・を優先的に算出することで、プラント停止後の線量当量を効果的に低減するための運転支援が可能となる。
尚、ステップS302で算出される制御パラメータは単数であってもよいし、複数であってもよい。典型的には、予測モデルMは多数の第1パラメータと第2パラメータとが複雑な相関を有することから、第2パラメータを低減するためには複数の第1パラメータの組み合わせが制御パラメータとして算出される。
続いて運転支援情報作成部124は、ステップS302で算出された制御パラメータを含む運転支援情報を作成する(ステップS303)。このような運転支援情報は、例えば、ステップS303で制御パラメータの目標値を含むことで、運転支援情報が提供されるユーザが制御パラメータを調整する際の指針となるように作成される。
このように作成された運転支援情報は、出力部114から出力される(ステップS304)。これにより、原子力プラント1のユーザは、運転支援情報に基づいて制御パラメータとして取得された第1パラメータを制御することで、プラント停止後の予測対象機器の線量当量を効果的に低減することが可能となる。
また線量当量予測装置100は、必要に応じて予測モデルMの学習制御を行ってもよい。図9は図6の線量当量予測装置100によって実施される予測モデルMの学習制御を工程毎に示すフローチャートである。
線量当量予測装置100では、まずステップS200と同様に、予測モデル取得部106によって予測モデルMを取得する(ステップS400)。続いてステップS201と同様に、運転履歴データ取得部108によって運転履歴データを取得する(ステップS401)。
続いて学習データ評価部126は、ステップS401で取得された運転履歴データが、ステップS400で取得された予測モデルMの構築に使用された学習データ(ステップS102で取得される運転履歴データ)の範囲を逸脱するか否かを判定する(ステップS402)。
運転履歴データが学習データの範囲を逸脱しない場合(ステップS402:NO)、予測モデル学習部128は予測モデルMの再学習を行わず、現状の予測モデルMが維持される(ステップS404)。
一方、運転履歴データが学習データの範囲を逸脱する場合(ステップS402:YES)、運転履歴データの学習データからの逸脱量が規定範囲内であるか否かが判定される(ステップS403)。逸脱量が規定範囲内にある場合(ステップS403:YES)、ステップS401で取得された運転履歴データは信頼性が比較的高いと推測されるため、予測モデル学習部128は、当該運転履歴データを用いて予測モデルMの再学習を行う(ステップS405)。これにより、既存の学習データより広い範囲の運転履歴データを含む新たな学習データに基づく学習によって、予測モデルMの精度を向上することができる。
一方、逸脱量が規定範囲内にない場合(ステップS403:NO)、ステップS401で取得された運転履歴データは信頼性が比較的低いと推測されるため、予測モデル学習部128は予測モデルMの再学習を行わず、現状の予測モデルMが維持される(ステップS404)。
以上説明したように幾つかの実施形態によれば、原子力プラント1の停止後に構成機器が有する線量当量を精度よく予測可能な原子力プラント1の線量当量予測方法、線量当量予測プログラム、及び、線量当量予測装置を提供できる。
その他、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した実施形態を適宜組み合わせてもよい。
上記各実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握される。
(1)本開示の一実施形態に係る原子力プラントの線量当量予測方法は、
原子炉を有する(例えば上記実施形態の原子炉容器6)原子力プラント(例えば上記実施形態の原子力プラント1)において、前記原子力プラントに関する運転中パラメータ(例えば上記実施形態の図3Aにおいて大分類「運転中パラメータ」に属する第1パラメータ候補)、及び、停止動作期間中の前記原子力プラントに関する停止動作パラメータ(例えば上記実施形態の図3Bにおいて大分類「停止動作パラメータ」に属する第1パラメータ候補)を少なくとも含む第1パラメータと、前記原子力プラントの運転停止後における前記原子力プラントを構成する機器の線量当量を示す第2パラメータとの相関を示す予測モデル(例えば上記実施形態の予測モデルM)を用いて、前記第1パラメータに対応するデータにより前記第2パラメータの予測値を求めるステップ(例えば上記実施形態のステップS203〜S204)を備える。
上記(1)の方法によれば、運転中パラメータに加えて、停止動作期間中の原子力プラントに関する停止動作パラメータを入力として含む予測モデルを用いて、運転停止後の機器の線量当量予測が行われる。原子力プラントの停止動作期間中は原子力プラントの運転中に比べて原子力プラントの状態がドラスティックに変化し、運転停止後の機器の線量当量に対して影響を及ぼす。そのため、停止動作パラメータを含む予測モデルを用いることで、従来に比べて信頼性に優れた線量当量予測が可能となる。
(2)一態様に係る原子力プラントの線量当量予測方法では上記(1)の方法において、
前記停止動作パラメータは、前記停止動作期間中における前記原子力プラントの操作に関するパラメータ(例えば上記実施形態の図3Bにおいて大分類「停止動作パラメータ」及び中分類「操作パラメータ」に属する第1パラメータ候補)を含む。
上記(2)の方法によれば、停止動作期間中の原子力プラントの操作に関するパラメータを入力として含む予測モデルを用いた線量当量予測が行われる。これにより、停止動作期間中の原子力プラントの操作挙動による線量当量への影響を考慮した線量当量予測が可能となり、従来に比べて優れた信頼性が得られる。
(3)一態様に係る原子力プラントの線量当量予測方法では上記(1)又は(2)の方法において、
前記停止動作パラメータは、前記停止動作期間中における前記原子炉を通る冷却水(例えば上記実施形態の一次冷却水)の水質に関するパラメータ(例えば上記実施形態の図3Bにおいて大分類「停止動作パラメータ」及び中分類「水質パラメータ」に属する第1パラメータ候補)を含む。
上記(3)の方法によれば、停止動作期間中における冷却水の水質に関するパラメータを入力として含む予測モデルを用いた線量当量予測が行われる。これにより、停止動作期間中の冷却水の水質推移による線量当量への影響を考慮した線量当量予測が可能となり、従来に比べて優れた信頼性が得られる。
(4)一態様に係る原子力プラントの線量当量予測方法では上記(1)から(3)のいずれか一方法において、
前記第1パラメータは、前記原子力プラントを構成する機器の材料又は保守履歴の少なくとも一方に関する機器パラメータ(例えば上記実施形態の図3Aにおいて大分類「機器パラメータに属する第1パラメータ候補)を含む。
上記(4)の方法によれば、原子力プラントの構成機器の材料又は保守履歴に関するパラメータを入力として含む予測モデルを用いた線量当量予測が行われる。これにより、構成機器の材料又は保守履歴による線量当量への影響を考慮した線量当量予測が可能となり、従来に比べて優れた信頼性が得られる。
(5)一態様に係る原子力プラントの線量当量予測方法では上記(1)から(4)のいずれか一方法において、
前記運転中パラメータは、前記原子力プラントの運転中の操作に関するパラメータ(例えば上記実施形態の図3Aにおいて大分類「運転中パラメータ」及び中分類「操作パラメータ」に属する第1パラメータ候補)を含む。
上記(5)の方法によれば、原子力プラントの運転中の操作に関するパラメータを入力として含む予測モデルを用いた線量当量予測が行われる。これにより、原子力プラントの運転中の操作による線量当量への影響を考慮した線量当量予測が可能となり、従来に比べて優れた信頼性が得られる。
(6)一態様に係る原子力プラントの放射線予測方法では上記(1)から(5)のいずれか一方法において、
前記運転中パラメータは、運転中における前記原子炉を通る冷却水(例えば上記実施形態の一次冷却水)の水質に関するパラメータを含む。
上記(6)の方法によれば、原子力プラントの運転中の冷却水の水質に関するパラメータを入力として含む予測モデルを用いた線量当量予測が行われる。これにより、原子力プラントの運転中の冷却水の水質による線量当量への影響を考慮した線量当量予測が可能となり、従来に比べて優れた信頼性が得られる。
(7)一態様に係る原子力プラントの線量当量予測方法では上記(1)から(6)のいずれか一方法において、
前記第1パラメータは、前記原子力プラントの停止後状態に関するパラメータ(例えば上記実施形態の図3Bにおいて大分類「停止後パラメータ」に属する第1パラメータ候補)を含む。
上記(7)の方法によれば、原子力プラントの停止後状態に関するパラメータを入力として含む予測モデルを用いた線量当量予測が行われる。これにより、原子力プラントの停止後状態による線量当量への影響を考慮した線量当量予測が可能となり、従来に比べて優れた信頼性が得られる。
(8)一態様に係る原子力プラントの線量当量予測方法では上記(1)から(7)のいずれか一方法において、
前記運転中パラメータは、前記原子力プラントの前記運転停止期間より前における前記冷却水のリチウム濃度(例えば上記実施形態の図3Aにおいて大分類「運転中パラメータ」及び中分類「水質パラメータ」に属する第1パラメータ候補「サイクル末期の濃度」)を含む。
上記(8)の方法によれば、原子力プラントの運転停止期間より前(サイクル末期)における冷却水のリチウム濃度を入力として含む予測モデルを用いた線量当量予測が行われる。このようなパラメータは、停止後の機器の線量当量に対して影響が大きな因子であり、予測モデルの入力に含めることで、線量当量の予測精度を効果的に向上できる。
(9)一態様に係る原子力プラントの線量当量予測方法では上記(1)から(8)のいずれか一方法において、
前記停止動作パラメータは、前記原子力プラントの前記停止運転期間の初期における前記原子炉を通る冷却水のリチウム濃度(例えば上記実施形態の図3Bにおいて大分類「停止動作パラメータ」及び中分類「水質パラメータ」に属する第1パラメータ候補「停止動作初期(クールダウン時)の濃度」)を含む。
上記(9)の方法によれば、原子力プラントの停止運転期間の初期(クールダウン時)における冷却水のリチウム濃度を入力として含む予測モデルを用いた線量当量予測が行われる。このようなパラメータは、停止後の機器の線量当量に対して影響が大きな因子であり、予測モデルの入力に含めることで、線量当量の予測精度を効果的に向上できる。
(10)一態様に係る原子力プラントの線量当量予測方法では上記(1)から(9)のいずれか一方法において、
前記停止動作パラメータは、前記原子力プラントの前記停止動作期間中における前記原子炉を通る冷却水の流量に関するパラメータ(例えば上記実施形態の図3Bにおいて大分類「停止動作パラメータ」及び中分類「操作パラメータ」に属する第1パラメータ候補「停止動作末期(酸化運転時)の一次冷却水ポンプの運転台数」)を含む。
上記(10)の方法によれば、原子力プラントの停止動作期間中における冷却水の流量に関するパラメータを入力として含む予測モデルを用いた線量当量予測が行われる。このようなパラメータは、停止後の機器の線量当量に対して影響が大きな因子であり、予測モデルの入力に含めることで、線量当量の予測精度を効果的に向上できる。
(11)一態様に係る原子力プラントの線量当量予測方法では上記(10)の方法において、
前記パラメータは、前記冷却水を圧送するためのポンプ装置(例えば上記実施形態の一次冷却水ポンプ12)の運転台数又は出力である。
上記(11)の方法によれば、冷却水の流量に関するパラメータとして、冷却水を圧送するためのポンプ装置の運転台数又は出力を入力として含む予測モデルを用いた線量当量予測が行われる。このようなパラメータは、停止後の機器の線量当量に対して影響が大きな因子であり、予測モデルの入力に含めることで、線量当量の予測精度を効果的に向上できる。
(12)一態様に係る原子力プラントの線量当量予測方法では上記(1)から(11)のいずれか一方法において、
前記原子力プラントの運転履歴データを取得するステップ(例えば上記実施形態のステップS102、S201)と、
前記運転履歴データから前記停止動作パラメータを算出するステップ(例えば上記実施形態のステップS103、S202)と、
を更に備える。
上記(12)の方法によれば、原子力プラントの運転履歴データから予測モデルに用いられる停止動作パラメータを算出できる。
(13)一態様に係る原子力プラントの線量当量予測方法では上記(1)から(12)のいずれか一方法において、
前記原子力プラントの運転履歴データを取得するステップ(例えば上記実施形態のステップS102)と、
前記運転履歴データから算出された前記第1パラメータ及び前記第2パラメータを多変量解析することにより前記予測モデルを作成するステップ(例えば上記実施形態のステップS104)と、
を更に備える。
上記(13)の方法によれば、第1パラメータ及び第2パラメータを含むデータセットを多変量解析することにより、前述の予測モデルを作成できる。このように作成した予測モデルを用いて線量当量を予測することにより、従来に比べて優れた信頼性が得られる。
(14)一態様に係る原子力プラントの線量当量予測方法では上記(1)から(13)のいずれか一方法において、
前記第1パラメータの各々について前記第2パラメータに対する寄与度をそれぞれ算出するステップ(例えば上記実施形態のステップS301)と、
前記寄与度に基づいて前記機器の線量当量を低減するために有効な制御パラメータを前記第1パラメータから求めるステップ(例えば上記実施形態のステップS302)と、
を更に備える。
上記(14)の方法によれば、第1パラメータに含まれる各パラメータについて第2パラメータに対する寄与度を算出することで、第1パラメータに含まれる各パラメータから機器の線量当量を低減するために有効な制御パラメータを求めることができる。このように求められた制御パラメータを採用することで、機器の線量当量を効果的に低減できる。
(15)一態様に係る原子力プラントの線量当量予測方法では上記(1)から(14)のいずれか一方法において、
前記原子力プラントの運転履歴データを取得するステップ(例えば上記実施形態のステップS401)と、
前記運転履歴データに含まれる前記第1パラメータが前記予測モデルの構築に使用された学習データの範囲を逸脱する場合、前記運転履歴データに含まれる前記第1パラメータの前記学習データからの逸脱量が規定範囲内であれば、前記運転履歴データを用いて前記予測モデルの再学習を行うステップ(例えば上記実施形態のステップS402、S403、S405)と、
を備える。
上記(15)の方法によれば、予測モデルの構築に使用された学習データの範囲を逸脱するデータセットが取得された場合、当該データセットの逸脱量が規定範囲内であることを条件として、予測モデルの再学習が行われる。予測モデルの再学習は、当該データセットを用いて行われることで、より信頼性が向上した予測モデルが得られる。このようにデータセットの取得に応じて学習を繰り返して得られる予測モデルを用いることで、より信頼性に優れた線量当量予測が可能となる。
(16)一態様に係る原子力プラントの線量当量予測方法では上記(1)から(15)のいずれか一方法において、
前記原子力プラントは加圧水型原子炉であり、
前記機器は、前記加圧水型原子炉の一次冷却系の構成機器である。
上記(16)の方法によれば、加圧水型原子炉を有する原子力プラントの一次冷却系の構成機器における線量当量を精度よく予測することができる。
(17)本開示の一実施形態に係る原子力プラントの線量当量予測プログラムは、
コンピュータを、
原子炉(例えば上記実施形態の原子炉容器6)を有する原子力プラント(例えば上記実施形態の原子力プラント1)において、運転中の前記原子力プラントに関する運転中パラメータ(例えば上記実施形態の図3Aにおいて大分類「運転中パラメータ」に属する第1パラメータ候補)、及び、停止動作期間中の前記原子力プラントに関する停止動作パラメータ(例えば上記実施形態の図3Bにおいて大分類「停止動作パラメータ」に属する第1パラメータ候補)を少なくとも含む第1パラメータと、前記原子力プラントの運転停止後における前記原子力プラントを構成する機器の線量当量を示す第2パラメータとの相関を示す予測モデル(例えば上記実施形態の予測モデルM)を用いて、前記第1パラメータに対応するデータにより前記第2パラメータの予測値を求める手段(例えば上記実施形態の予測値算出部112)として機能させる。
上記(17)のプログラムによれば、運転中パラメータに加えて、停止動作期間中の原子力プラントに関する停止動作パラメータを入力として含む予測モデルを用いて、運転停止後の機器の線量当量予測が行われる。原子力プラントの停止動作期間中は原子力プラントの運転中に比べて原子力プラントの状態がドラスティックに変化し、運転停止後の機器の線量当量に対して影響を及ぼす。そのため、停止動作パラメータを含む予測モデルを用いることで、従来に比べて信頼性に優れた放射線予測が可能となる。
(18)本開示の一実施形態に係る原子力プラントの線量当量予測装置は、
原子炉(例えば上記実施形態の原子炉容器6)を有する原子力プラント(例えば上記実施形態の原子力プラント1)において、運転中の前記原子力プラントに関する運転中パラメータ(例えば上記実施形態の図3Aにおいて大分類「運転中パラメータ」に属する第1パラメータ候補)、及び、停止動作期間中の前記原子力プラントに関する停止動作パラメータ(例えば上記実施形態の図3Bにおいて大分類「停止動作パラメータ」に属する第1パラメータ候補)を少なくとも含む第1パラメータと、前記原子力プラントの運転停止後における前記原子力プラントを構成する機器の線量当量を示す第2パラメータとの相関を示す予測モデル(例えば上記実施形態の予測モデルM)を用いて、前記第1パラメータに対応するデータにより前記第2パラメータの予測値を求めるように構成された予測値算出部(例えば上記実施形態の予測値算出部112)を備える。
上記(18)の装置によれば、運転中パラメータに加えて、停止動作期間中の原子力プラントに関する停止動作パラメータを入力として含む予測モデルを用いて、運転停止後の機器の線量当量予測が行われる。原子力プラントの停止動作期間中は原子力プラントの運転中に比べて原子力プラントの状態がドラスティックに変化し、運転停止後の機器の線量当量に対して影響を及ぼす。そのため、停止動作パラメータを含む予測モデルを用いることで、従来に比べて信頼性に優れた放射線予測が可能となる。
1 原子力プラント
2 原子炉
4 一次冷却ループ
6 原子炉容器
8 加圧器
10 蒸気発生器
12 一次冷却水ポンプ
13 原子炉格納容器
14 燃料棒
16 制御棒
18 二次冷却ループ
20 脱塩塔
22 体積制御タンク
24 充填ポンプ
26 浄化ライン
100 線量当量予測装置
102 通信ネットワーク
104 メインサーバ
105 データサーバ
106 予測モデル取得部
108 運転履歴データ取得部
110 パラメータ算出部
112 予測値算出部
114 出力部
116 運転履歴データベース
118 予測モデルデータベース
120 寄与値算出部
122 制御パラメータ算出部
124 運転支援情報作成部
126 学習データ評価部
128 予測モデル学習部
L 第1パラメータ候補リスト
M 予測モデル

Claims (18)

  1. 原子炉を有する原子力プラントにおいて、運転中の前記原子力プラントに関する運転中パラメータ、及び、停止動作期間中の前記原子力プラントに関する停止動作パラメータを少なくとも含む第1パラメータと、前記原子力プラントの運転停止後における前記原子力プラントを構成する機器の線量当量を示す第2パラメータとの相関を示す予測モデルを用いて、前記第1パラメータに対応するデータにより前記第2パラメータの予測値を求めるステップを備える、原子力プラントの線量当量予測方法。
  2. 前記停止動作パラメータは、前記停止動作期間中における前記原子力プラントの操作に関するパラメータを含む、請求項1に記載の原子力プラントの線量当量予測方法。
  3. 前記停止動作パラメータは、前記停止動作期間中における前記原子炉を通る冷却水の水質に関するパラメータを含む、請求項1又は2に記載の原子力プラントの線量当量予測方法。
  4. 前記第1パラメータは、前記原子力プラントを構成する機器に関する使用材料又は保守履歴の少なくとも一方に関する機器パラメータを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の原子力プラントの線量当量予測方法。
  5. 前記運転中パラメータは、前記原子力プラントの運転中の操作に関するパラメータを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の原子力プラントの線量当量予測方法。
  6. 前記運転中パラメータは、運転中における前記原子炉を通る冷却水の水質に関するパラメータを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の原子力プラントの線量当量予測方法。
  7. 前記第1パラメータは、停止後の前記原子力プラントの状態に関する停止後パラメータを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の原子力プラントの線量当量予測方法。
  8. 前記運転中パラメータは、前記原子力プラントの前記停止動作期間より前における前記原子炉を通る冷却水のリチウム濃度を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の原子力プラントの線量当量予測方法。
  9. 前記停止動作パラメータは、前記原子力プラントの前記停止運転期間の初期における前記原子炉を通る冷却水のリチウム濃度を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の原子力プラントの線量当量予測方法。
  10. 前記停止動作パラメータは、前記原子力プラントの前記停止動作期間中における前記原子炉を通る冷却水の流量に関するパラメータを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の原子力プラントの線量当量予測方法。
  11. 前記冷却水の流量に関するパラメータは、前記冷却水を圧送するためのポンプ装置の運転台数又は出力である、請求項10に記載の原子力プラントの線量当量予測方法。
  12. 前記原子力プラントの運転履歴データを取得するステップと、
    前記運転履歴データから前記第1パラメータを算出するステップと、
    を更に備える、請求項1から11のいずれか一項に記載の原子力プラントの線量当量予測方法。
  13. 前記原子力プラントの前記運転履歴データを取得するステップと、
    前記運転履歴データから算出された前記第1パラメータ及び前記第2パラメータを多変量解析することにより前記予測モデルを作成するステップと、
    を更に備える、請求項1から12のいずれか一項に記載の原子力プラントの線量当量予測方法。
  14. 前記第1パラメータの各々について前記第2パラメータに対する寄与度をそれぞれ算出するステップと、
    前記寄与度に基づいて前記機器の線量当量を低減するために有効な制御パラメータを前記第1パラメータから求めるステップと、
    を更に備える、請求項1から13のいずれか一項に記載の原子力プラントの線量当量予測方法。
  15. 前記原子力プラントの前記運転履歴データを取得するステップと、
    前記運転履歴データに含まれる前記第1パラメータが前記予測モデルの構築に使用された学習データの範囲を逸脱する場合、前記運転履歴データに含まれる前記第1パラメータの前記学習データからの逸脱量が規定範囲内であれば、前記運転履歴データを用いて前記予測モデルの再学習を行うステップと、
    を備える、請求項1から14のいずれか一項に記載の原子力プラントの線量当量予測方法。
  16. 前記原子力プラントは加圧水型原子炉であり、
    前記機器は、前記加圧水型原子炉の一次冷却系の構成機器である、請求項1から15のいずれか一項に記載の原子力プラントの線量当量予測方法。
  17. コンピュータを、
    原子炉を有する原子力プラントにおいて、運転中の前記原子力プラントに関する運転中パラメータ、及び、停止動作期間中の前記原子力プラントに関する停止動作パラメータを少なくとも含む第1パラメータと、前記原子力プラントの運転停止後における前記原子力プラントを構成する機器の線量当量を示す第2パラメータとの相関を示す予測モデルを用いて、前記第1パラメータに対応するデータにより前記第2パラメータの予測値を求める手段として機能させるための、原子力プラントの線量当量予測プログラム。
  18. 原子炉を有する原子力プラントにおいて、運転中の前記原子力プラントに関する運転中パラメータ、及び、停止動作期間中の前記原子力プラントに関する停止動作パラメータを少なくとも含む第1パラメータと、前記原子力プラントの運転停止後における前記原子力プラントを構成する機器の線量当量を示す第2パラメータとの相関を示す予測モデルを用いて、前記第1パラメータに対応するデータにより前記第2パラメータの予測値を求めるように構成された予測値算出部を備える、原子力プラントの線量当量予測装置。
JP2019203019A 2019-11-08 2019-11-08 原子力プラントの線量当量予測方法、線量当量予測プログラム、及び、線量当量予測装置 Active JP7351718B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019203019A JP7351718B2 (ja) 2019-11-08 2019-11-08 原子力プラントの線量当量予測方法、線量当量予測プログラム、及び、線量当量予測装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019203019A JP7351718B2 (ja) 2019-11-08 2019-11-08 原子力プラントの線量当量予測方法、線量当量予測プログラム、及び、線量当量予測装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021076466A true JP2021076466A (ja) 2021-05-20
JP7351718B2 JP7351718B2 (ja) 2023-09-27

Family

ID=75897523

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019203019A Active JP7351718B2 (ja) 2019-11-08 2019-11-08 原子力プラントの線量当量予測方法、線量当量予測プログラム、及び、線量当量予測装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7351718B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6463894A (en) * 1987-09-04 1989-03-09 Hitachi Ltd Water quality diagnostic system
JPH06289179A (ja) * 1993-03-30 1994-10-18 Hitachi Ltd プラントの自己学習診断、予測方法及び装置
JP2000028726A (ja) * 1998-07-14 2000-01-28 Toshiba Corp 作業線量予測方法および装置
JP2019159957A (ja) * 2018-03-14 2019-09-19 オムロン株式会社 学習支援装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6463894A (en) * 1987-09-04 1989-03-09 Hitachi Ltd Water quality diagnostic system
JPH06289179A (ja) * 1993-03-30 1994-10-18 Hitachi Ltd プラントの自己学習診断、予測方法及び装置
JP2000028726A (ja) * 1998-07-14 2000-01-28 Toshiba Corp 作業線量予測方法および装置
JP2019159957A (ja) * 2018-03-14 2019-09-19 オムロン株式会社 学習支援装置

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
石原伸夫: "PWRプラントにおける最近の被ばく低減に関する取り組みについて−新たな抜本対策の創出に向けて−", 日本原子力学会水化学部会第34回定例研究会, JPN6023022602, 5 October 2018 (2018-10-05), ISSN: 0005076212 *

Also Published As

Publication number Publication date
JP7351718B2 (ja) 2023-09-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN105006259B (zh) 一种核电厂堆芯损伤评价方法
CN110970142B (zh) 一种压水堆大破口失水事故始发应急工况预测方法
Ferrano Jr et al. Prediction of thermal storage loads using a neural network
Uchida et al. Water chemistry technology–one of the key technologies for safe and reliable nuclear power plant operation
Nowack et al. CESAM–Code for European severe accident management, EURATOM project on ASTEC improvement
JP2008139308A (ja) 原子炉に関して臨界実効増倍率kを予測するシステムと方法
Holcomb et al. Molten salt reactor fundamental safety function PIRT
US11342089B2 (en) Predictive model construction and prediction method for radioactive metal corrosion concentration in nuclear reactor water
Hui et al. Fractional‐order sliding mode load following control via disturbance observer for modular high‐temperature gas‐cooled reactor system with disturbances
JP7351718B2 (ja) 原子力プラントの線量当量予測方法、線量当量予測プログラム、及び、線量当量予測装置
Macdonald et al. A Critical Review of Radiolysis Issues in Water-Cooled Fission and Fusion Reactors: Part II, Prediction of Corrosion Damage in Operating Reactors
Wang et al. TRACE modeling and its verification using Maanshan PWR start-up tests
Petrov et al. Assessment of Radiolysis in Tokamak Cooling Water System of ITER Fusion Reactor
Badgujar System science and control techniques for harnessing nuclear energy
Zhang et al. Design and verification of reactor power control based on stepped dynamic matrix controller
JP7446960B2 (ja) 予測モデル構築装置および予測装置
Zhang et al. Uncertainty Quantification of ABR transient safety analysis
Lee et al. Preliminary Prediction of Core Exit Temperature for Severe Accident using Machine Learning
Tomarov et al. Application of software tools for predicting the corrosion-erosion rate to ensure integrity of equipment and piping of power units at nuclear power stations
Greenwood et al. Nuclear hybrid energy systems south east regional case progress report
JP7440340B2 (ja) 予測モデル構築装置および予測装置
Perillo Multi-modular integral pressurized water reactor control and operational reconfiguration for a flow control loop
Belles et al. A safety and licensing roadmap to identify the research and development gaps of commercial molten salt reactors
JP2024012771A (ja) 原子力プラントの信頼性改善方法
Frambati et al. MANCINTAP: time and space dependent neutron activation tool algorithm improvement and analysis of a PWR nozzle gallery

Legal Events

Date Code Title Description
A80 Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80

Effective date: 20191129

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230308

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230606

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230804

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230905

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230914

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7351718

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150