JP2021071887A

JP2021071887A - 印刷システム、印刷方法

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Publication number: JP2021071887A
Application number: JP2019197767A
Authority: JP
Inventors: 内田　貴之; Takayuki Uchida; 貴之内田
Original assignee: Canon Inc
Current assignee: Canon Inc
Priority date: 2019-10-30
Filing date: 2019-10-30
Publication date: 2021-05-06

Abstract

【課題】帳票文書の表示画面において印刷指示を受け付け可能とし、表示データの生成に用いた中間データを、印刷に用いることでリソース消費を抑制しつつ、帳票文書の印刷を行える仕組みを提供する。【解決手段】前記帳票サーバは、情報処理装置から送信された帳票データの表示リクエストを契機として、帳票データの表示を引き起こすＷｅｂページを生成する。情報処理装置は、帳票サーバにより生成されたＷｅｂページを受信し、当該Ｗｅｂページに基づき前記表示オブジェクト含む画面を生成して表示する。また、帳票サーバは、表示オブジェクトが選択されたことに応じて引き起こされる印刷リクエストを受信したことに従って、前記データ表示リクエストを契機として生成された中間データであって、前記Ｗｅｂページに前記データを表示する目的で生成された中間データを用いて印刷データを生成し、外部装置に送信する。【選択図】図８

Description

本発明は、データを印刷する印刷システム、及び印刷方法に関する。

昨今、ペーパーレス化による業務の効率化や省資源化を目的に、紙媒体の情報を文書データに置き換える企業が増加している。例えば、社内で運用されている業務帳票もその対象であり、特に基幹系システムが出力する帳票は大量のページ数を出力することが多く、運用コストが莫大なものになることから、帳票の電子化が積極的に行われている。

また、文書などの印刷を行うに際し、印刷プレビューを表示する技術が知られている（特許文献１）。

特開２００２−６３０００号公報

上述したように、表示用のデータをネットワークから受信し、当該データをプレビューした後に、印刷することが考えられる。この場合、例えば、ユーザは、クライアント端末のＷｅｂブラウザからインターネットを介してクラウドサービスのＷｅｂページにアクセスし、そのＷｅｂページ上で電子化された帳票文書データを閲覧する。

ところで帳票文書全体を生成してからＷｅｂブラウザに表示すると、特にページ数の多い業務帳票では、帳票生成を行ってからＷｅｂページ上で閲覧できるまでユーザが待たされる可能性がある。そのため、文書全体が生成され送信されるのを待つのではなく、帳票文書を所定のページ単位毎に分割してＰＤＦを生成し、各分割ＰＤＦを夫々Ｗｅｂブラウザ上での描画に適したＳＶＧ等に変換する。そして、変換完了したページから順に素早く受信してＷｅｂブラウザに表示することで端末での表示を高速化することが知られている。

これらの、帳票文書生成システムにおいて、クライアント端末のＷｅｂブラウザに表示した帳票文書の印刷を行いたいケースがある。例えば、販売員による保険営業において、タブレット端末に表示した保険契約申込画面を申込文書として印刷し、ユーザに印刷した申込書類を渡すことユースケースが考えられる。このとき、いつ、誰が、どのような文書を、何枚印刷したか、等といった印刷操作の履歴をログとして残すことが望まれる。従って、タブレット端末から直接プリンタに印刷するのではなく、基幹業務システム上やクラウド上に設置された印刷サーバを利用して印刷し、これらのログを一元管理することが求められる。

ここで、Ｗｅｂブラウザ上に表示している帳票文書を印刷サーバ経由で印刷するには、いずれかの手順で処理を行う必要があった。例えば、ユーザは顧客情報を管理するＷｅｂページに再度アクセスする。続けて、閲覧していた帳票と同一のデータを再度選択し、Ｗｅｂ帳票閲覧用途でなく印刷用途を指定して帳票作成操作及び印刷操作を行うことで印刷サーバ経由での印刷を行う必要があった。このように従来は、帳票の表示機能と、帳票の印刷機能は独立した別の機能として提供されており、表示中の帳票文書を印刷するためには複雑なユーザ操作を行う必要があり、手間がかかるといった問題があった。また、同一の帳票文書を再度生成することとなるため、帳票生成サーバのマシンリソースを無駄に消費してしまうといった問題がある。また、別の方法として、クライアント端末上に表示したＳＶＧファイルを印刷サーバ経由で印刷することも考えらえる。しかしながら、帳票文書を前述した印刷機能で印刷する場合と比較し描画の差異が発生したり、変換のためにマシンリソースを消費したりするといった問題がある。

本発明は上述の問題点の少なくとも１つを鑑みなされたものである。本発明は、帳票文書の表示画面において印刷指示を受け付け可能とし、表示データの生成に用いた中間データを、印刷に用いることでリソース消費を抑制しつつ、帳票文書の印刷を行える仕組みを提供することを目的とする。

上記の少なくとも１つの目的を達成するために、本発明の１つの側面としての印刷システムは、情報処理装置と、帳票サーバとを少なくとも含む印刷システムであって、前記帳票サーバは、前記情報処理装置から送信された帳票データの表示リクエストを契機として、前記表示リクエストに対応する帳票データの表示を引き起こすＷｅｂページを生成する第１の生成手段と、前記情報処理装置において前記Ｗｅｂページに基づき表示された画面を介して表示オブジェクトが選択されたことに応じて引き起こされる印刷リクエストを受信したことに従って、前記印刷リクエストに対応する印刷データを生成する第２の生成手段と、前記生成した印刷データを外部装置に送信する送信手段と、を有し、前記情報処理装置は、前記帳票サーバにより生成されたＷｅｂページを受信し、当該Ｗｅｂページに基づき前記帳票データと前記表示オブジェクトを含む画面を表示するよう制御する表示制御手段と、を有し、前記帳票サーバの前記第２の生成手段は、前記表示リクエストを契機として生成された中間データであって、前記帳票データを示す表示データの生成のために使用された中間データを用いて前記印刷データを生成することを特徴とする。

本発明の１つの側面によれば、帳票文書の表示画面において印刷指示を受け付け可能とし、表示データの生成に用いた中間データを、印刷に用いることでリソース消費を抑制しつつ、帳票文書の印刷を行えるようになる。従って、表示中の帳票文書の印刷処理におけるリソース消費を抑制しつつ、尚且つ、簡単な操作で印刷を行うことができる。

印刷システムの一例を示す図である。印刷システムを構成する各装置のハードウェア構成の一例を示す図である。印刷システムを構成する各装置のソフトウェア構成の一例を示す図である。テンプレートデータにバリアブルデータをオーバレイするシーケンスの一例である。データ変換処理のシーケンスの一例である。インデックスファイルを説明する模式図である。クライアント端末の制御の一例を示すフローチャートである。帳票生成サーバにおける制御の一例を示すフローチャートである。業務サーバがＷｅｂブラウザに対して提供する画面の一例である。Ｗｅｂブラウザに対して表示される帳票画面の一例である。第２の実施形態におけるインデックスファイルを説明する模式図である。第２の実施形態におけるオーバレイ処理のシーケンスの一例である。第２の実施形態における帳票生成サーバにおける制御の一例を示すフローチャートである。

以下、本発明を実施するための実施形態について図面を用いて説明する。なお、以下の実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また、実施の形態で説明されている特徴の組み合わせのすべてが発明の解決手段に必須のものとは限らない。

＜第１の実施形態＞
まず、図１を用いて、本発明に係る印刷システムの構成を説明する。本実施形態に係る印刷システムは、クライアント端末１０２、業務サーバ１０３、印刷装置１０８、印刷サーバ、帳票生成サーバ１０３、変換サーバ１０５、印刷サーバ１０６、ストレージサーバ１０７を含む。

クライアント端末１０２は、有線または無線ＬＡＮを介してローカルネットワーク１０１に接続され、ローカルネットワーク１０１を介してインターネット１００にアクセスし、１０４〜１０６のサーバにアクセスする。クライアント端末１０２は、情報処理装置の一例であり、例えばデスクトップパソコン、ノートパソコン、スマートフォンやタブレットＰＣ等である。クライアント端末１０２は、ＷｅｂページなどのＷｅｂコンテンツを閲覧するためのＷｅｂブラウザがインストールされている。

業務サーバ１０３は、顧客情報や業務情報を管理するサーバである。本実施例では業務サーバ１０３で業務情報を管理し、販売員が業務サーバ１０３の情報を用いて顧客に対して営業を行うユースケースを想定している。業務サーバ１０３はクライアント端末１０２からのリクエストに応じて業務情報の表示と、帳票データ生成指示を行なうための画面を提供する。

帳票生成サーバ１０４は、業務サーバ１０３から業務情報を受け取り、オーバレイ出力処理、並びに帳票閲覧プログラムの生成処理を実行する。以降単に帳票サーバとも呼ぶ。すなわち、帳票生成サーバ１０４はテキストデータであるフィールドデータファイルと所定のフォーム情報を含むフォーム情報ファイルとを重ね合わせて印刷用の製版データ（印刷用の描画ファイル）を生成する。そして、描画仮想プリンタに指示して上記生成された製版データをＰＤＦフォーマットのファイルとして生成する。さらに、生成した帳票文書を閲覧できる帳票閲覧プログラムを生成する。本実施例の帳票閲覧プログラムとは、ネットワークを介して配信できるＷｅｂブラウザ上で動作するＷｅｂアプリケーションである。多くの場合、これらのＷｅｂアプリケーションは、Ｗｅｂページを表現するマッシュアップ言語（ＨＴＭＬ）及びＷｅｂブラウザ上で動作するプログラミング言語（ＪａｖａＳｃｒｉｐｔ（登録商標））により動作するアプリケーションである。Ｗｅｂブラウザ上で動作するＷｅｂアプリケーション以外、コンピュータシステム上で実行するアプリケーションでも良い。帳票生成サーバ１０４は、フォーム情報ファイルに業務情報を重ね合わせて帳票文書を生成し管理する。そして帳票生成サーバ１０４は、変換サーバ１０５に対して、生成した帳票文書をＷｅｂ帳票文書に変換するリクエストを行う。また、帳票生成サーバ１０４は、クライアント端末１０２から帳票文書の印刷リクエストを受け付けると、帳票文書を印刷するための印刷データを生成し、印刷サーバ１０６に送信する。

変換サーバ１０５は、帳票生成サーバ１０４から帳票文書の変換リクエストを受け付けて、Ｗｅｂ帳票文書を生成する。Ｗｅｂ帳票文書とは、Ｗｅｂページ上で扱うＳＶＧ等のフォーマットの帳票文書である。これらのＳＶＧフォーマットのファイルは表示や編集に適しているため、Ｗｅｂブラウザ上での表示データとして使用される。

印刷サーバ１０６は、帳票生成サーバ１０４から帳票文書を印刷するための印刷データを受信して、印刷データと印刷設定を含む印刷ジョブを作成し印刷装置１０８に送信して印刷させる。また、印刷サーバ１０６は、印刷装置１０８から印刷ジョブの経過／結果情報の通知を待ち受ける。印刷装置１０８にて印刷出力が完了し、印刷装置１０８から印刷ジョブの結果情報の通知を受信すると、印刷サーバ１０６は印刷の証跡として履歴を記録する。印刷装置１０８は、印刷サーバ１０６から印刷ジョブを受信して印刷出力を行う。

ストレージサーバ１０７はファイル管理を行うサーバであり、クライアント端末１０２、帳票生成サーバ１０４、変換サーバ１０５、印刷サーバ１０６からのファイルアップロード／ダウンロードを受け付ける。ストレージサーバ１０７は、ファイルのライフサイクルを管理する機能を有し、保存後一定時間経過したファイルをストレージサーバ１０７が自動的に削除する。本実施例では、所定のファイルパスに保存したファイルは、保存後一日以上経過すると自動的に削除されるものとする。以降、ライフサイクル管理機能により自動的に削除される領域を「ライフサイクル管理領域」と記載する。

なお、本実施形態では、予め管理者の操作により、各サーバに次の情報が保存されているものとする。まず、業務サーバ１０３には業務情報データや顧客情報データが保存される。また、帳票生成サーバ１０４には顧客データに対応するフォーム情報ファイルが保存される。

なお、本実施形態では、サーバ１０４〜１０７を独立した１台のサーバとして例示しているがこれに限定されるものではない。例えば、サーバ１０４〜１０７が提供する各機能を１台のサーバ上で実現することもできる。すなわち、変換、生成、保存を１台のサーバで構成することもできる。また、サーバ１０４〜１０７が提供する各機能を複数台のサーバで分散させて実行することとも可能である。また、一部機能やすべての機能をクラウドプラットフォーム上で実現することもできる。この場合、例えば、ストレージサーバ１０７はクラウドストレージサービスなどを活用し、印刷サーバは、ＧｏｏｇｌｅＣｌｏｕｄＰｒｉｎｔ（登録商標）やその他クラウドプリントサービスを用いることができる。更に、変換サーバが提供する機能についてもファイル形式変換サービス等に置き換えることが可能である。

＜ハードウェア構成＞
続けて、各装置のハードウェア構成について説明する。図２は、クライアント端末１０２、業務サーバ１０３、帳票生成サーバ１０４、変換サーバ１０５、印刷サーバ１０６、ストレージサーバ１０７のハードウェア構成を示す図である。

図２において、２０１は内部バスで接続される各デバイス（後述のＲＯＭ、ＲＡＭ他）を直接或いは間接的に制御し、本発明を実現するためのプログラムを実行するＣＰＵである。２０２はＢＩＯＳが格納してあるＲＯＭである。２０３はＣＰＵ２０１のワーク領域として利用されたり、本発明を実現するためのソフトウェアモジュールをロードするための一時記憶として利用されたりするＲＡＭ（直接記憶装置）である。２０４は基本ソフトウェアであるＯＳやソフトウェアモジュールが記憶されているＨＤＤ（ハードディスクドライブ）、もしくはＳＳＤ（ソリッドステートドライブ）などの間接記憶装置である。２０５は入力装置であり不図示のキーボードやポインティングデバイスなどである。２０６は出力装置でありディスプレイが接続される。２０７はネットワーク１００に接続するためのＩ／Ｆである。

これらハードウェアでは、起動後ＣＰＵ２０１によりＢＩＯＳが実行されＯＳがＨＤＤ２０４からＲＡＭ２０３に実行可能にロードされる。ＣＰＵ２０１はＯＳの動作に従って後述する各種ソフトウェアモジュールをＨＤＤ２０４からＲＡＭ２０３に随時、実行可能にロードする。各種ソフトウェアモジュールは上記各デバイスの協調によりＣＰＵ２０１によって実行され動作する。また、Ｉ／Ｆ２０７はインターネット１００、ローカルネットワーク１０１に接続されており、ＯＳの動作に従ってＣＰＵ２０１により制御され、上述した通信手段による通信を実現している。

本実施形態では、説明のため、１つのＣＰＵ２０１が１つのメモリ（ＲＡＭ２０３）を用いて後述するフローチャートに示す各処理を実行する場合を例示するが、他の様態であっても構わない。例えば複数のプロセッサ、ＲＡＭ、ＲＯＭ、ストレージを協働させて後述するフローチャートに示す各処理を実行することもできる。また、各サーバサイドの制御に関しては、複数のコンピュータリソースを用いて各処理を実現することもできる。

＜ソフトウェア構成＞
図３は、クライアント端末１０２、業務サーバ１０３、帳票生成サーバ１０４、変換サーバ１０５、印刷サーバ１０６およびストレージサーバ１０７のソフトウェア構成を示す図である。各サーバソフトウェア構成と、各サーバが扱う管理情報について説明する。

＜業務サーバ１０３のソフトウェア構成と管理情報＞
業務サーバ１０３は、Ｗｅｂ画面Ｉ／Ｆ３３１、業務情報管理部３３２、ストレージ３３３から構成され、各ソフトウェアモジュールは図２で示したＨＤＤ２０４に記憶されており、前述したようにＣＰＵ２０１によってＲＡＭ２０３にロードされ実行される。

Ｗｅｂ画面Ｉ／Ｆ３３１は、業務サーバ１０３のユーザーインターフェースを提供するものであり、クライアント端末１０２のＷｅｂブラウザ３２１からの要求に応じて、業務情報を表示する画面を生成して返す。業務情報管理部３３２は、業務情報をストレージ３３３に記憶して管理する。これらの情報は、業務サーバ１０３の外部メモリではなく、インターネット１００やローカルネットワーク１０１を介して通信可能に構成された別のサーバに記憶するように構成することもできる。

業務情報管理部３３２が管理している顧客情報の例を表１に示す。

表１に示す顧客情報は、帳票を生成する際に使用するデータテーブルである。本実施例では、顧客を一意に識別するための顧客ＩＤと、氏名、住所、生年月日、連絡先を含む情報を保持している。帳票を生成するために必要なデータは、一例であり、これに限定されるものではない。製品の在庫や納品情報、入出金情報等、様々なデータが業務情報として格納されうる。

続けて、業務情報管理部３３２が管理している帳票情報の一例について表２を用いて説明する。

表２に示す帳票情報は、帳票を生成する際に使用する帳票テンプレート情報を保持するデータテーブルである。帳票情報を一意に識別するための帳票ＩＤと、画面表示用の帳票名、帳票生成サーバ１０４で管理されているフォーム情報ファイルを特定する帳票テンプレートＩＤから成る。

業務サーバ１０３のＷｅｂ画面Ｉ／Ｆ３３１は、クライアント端末１０２のＷｅｂブラウザ３２１から帳票プレビュー指示を受け付ける。業務情報管理部３３２が該当の顧客情報と、帳票情報の帳票テンプレートＩＤを帳票生成サーバ１０４に送信し帳票生成のリクエストを行う。以下単に帳票作成リクエストとも呼ぶ。帳票テンプレートＩＤは帳票の種類を識別するための識別情報である。

＜帳票生成サーバ１０４のソフトウェア構成と管理情報＞
帳票生成サーバ１０４は、Ｗｅｂサーバ３４１、帳票情報管理部３４２、オーバレイ部３４３、印刷文書生成部３４４、ストレージ３４５から構成される。サーバ１０４の各機能を実現するソフトウェアモジュールは図２で示したＨＤＤ２０４に記憶されており、前述したようにＣＰＵ２０１によってＲＡＭ２０３にロードされ実行される。

Ｗｅｂサーバ３４１は、帳票生成サーバ１０４の各種インターフェースを提供し、クライアント端末１０２のＷｅｂブラウザ３２１、業務サーバ１０３からのリクエストを受付け、応答を返す。帳票情報管理部３４２は、帳票テンプレート情報、および、帳票データ情報をストレージ３４５に格納して管理する。印刷文書生成部３４４は、印刷用帳票文書を生成する。

帳票情報管理部３４２が管理している帳票テンプレート情報の例を表３に示す。

帳票テンプレート情報は、帳票生成サーバ１０４が管理するフォーム情報ファイルのデータテーブルである。本実施例では、フォーム情報ファイルを後述のストレージサーバ１０７にファイルとして保持している。帳票テンプレートＩＤはフォーム情報ファイルを一意に識別するＩＤであり、前述の業務サーバ１０３で管理される帳票情報を帳票テンプレートＩＤに対応する。

Ｗｅｂサーバ３４１は、業務サーバ１０３からの帳票生成リクエストを受け付けると、リクエストに含まれる顧客情報と、帳票テンプレートＩＤを基にオーバレイ部３４３にオーバレイ出力を指示する。オーバレイ部３４３は、該当の帳票テンプレート情報の帳票テンプレートＵＲＬにアクセスしてフォーム情報ファイルをストレージサーバ１０７から取得してフォーム情報を取り出し、該当の顧客情報と重ね合わせてオーバレイ出力しＰＤＦファイルを生成する。

また、帳票生成サーバ１０４の帳票情報管理部３４２は、出力したＰＤＦファイルを、ストレージサーバ１０７のライフサイクル管理領域にＰＤＦファイルの情報を記述したオーバレイインデックスファイルとともに管理する。オーバレイインデックスファイルについては後述する。さらに、帳票生成サーバ１０４の帳票情報管理部３４２は、出力したＰＤＦの情報を変換サーバ１０５に送信し、Ｗｅｂ帳票文書への変換リクエストを行う。このようにＰＤＦフォーマットのファイルは表示の中間データとして使用される。

帳票情報管理部３４２が管理しストレージ３４５に保持する帳票データ情報の例を表４に示す。

帳票データ情報は、帳票生成サーバ１０４で管理される帳票文書データについてのデータテーブルである。オーバレイＩＤは、業務サーバ１０３から帳票生成リクエストを受け付けた際に帳票情報管理部３４２が発行するＩＤであって、オーバレイ処理を一意に識別可能なＩＤである。オーバレイインデックスファイルＵＲＬは、オーバレイ部が生成するＰＤＦファイルに関する情報が記載されたインデックスファイルにアクセスするためのＵＲＬである。オーバレイ処理を開始した時点でオーバレイ部がオーバレイインデックスファイルを生成する。オーバレイインデックスファイルについては後述する。

変換ＩＤは、帳票生成サーバ１０４が変換サーバ１０５に対して変換リクエストを発行した際に、変換サーバが発行し応答として返すＩＤであって、変換処理を一意に識別可能なＩＤである。変換インデックスファイルＵＲＬは、変換インデックスファイルを取得するためのＵＲＬである。変換インデックスファイルについては後述する。

帳票生成サーバ１０４は、変換サーバ１０５に対して変換ＩＤを指定して変換情報取得リクエストを行う。応答として変換インデックスファイルＵＲＬが返された場合、帳票データ情報に保持する。

Ｗｅｂサーバ３４１は、クライアント端末１０２から帳票文書印刷リクエストを受け付けると、リクエストに含まれるオーバレイＩＤをもとに該当帳票データ情報からオーバレイインデックスファイルＵＲＬにアクセスする。そして、取得したオーバレイインデックスファイルに記述されているＰＤＦファイルを取得して印刷用帳票文書を印刷するための印刷データを生成し、印刷サーバ１０６に送信する。

＜変換サーバ１０５のソフトウェア構成と管理情報＞
変換サーバ１０５は、Ｗｅｂサーバ３５１、変換情報管理部３５２、データ変換部３５３、ストレージ３５４から構成される。サーバ１０５の機能を提供するソフトウェアモジュールは図２で示したＨＤＤ２０４に記憶されており、前述したようにＣＰＵ２０１によってＲＡＭ２０３にロードされ実行される。

Ｗｅｂサーバ３５１は、変換サーバ１０５の各種インターフェースを提供し、帳票生成サーバ１０４から帳票文書の変換リクエスト、および、変換情報取得リクエストを受け付け、応答を返す。変換情報管理部３５２は、変換データ情報をストレージ３５４に格納して管理する。

変換情報管理部３５２が管理しストレージ３５４に保持する変換情報の例を表５に示す。

表５に示す変換情報は、変換情報管理部３５２で管理される変換処理についてのデータテーブルである。変換ＩＤは、帳票生成サーバ１０４から変換リクエストを受け付けた際に、変換情報管理部３５２が発行するＩＤであって、変換処理を一意に識別可能なＩＤである。オーバレイインデックスファイルＵＲＬは、変換対象のファイルに関する情報が記載されたインデックスファイルにアクセスするためのＵＲＬであって、帳票生成サーバ１０４から変換リクエストを受け付けた際に受け取る。オーバレイインデックスファイルについては後述する。変換インデックスファイルＵＲＬは、変換インデックスファイルにアクセスするためのＵＲＬである。変換処理を開始した時点でデータ変換部３５３が変換インデックスファイルを生成する。変換インデックスファイルについては後述する。

データ変換部３５３は、オーバレイインデックスファイルを定期的に取得する。そして、オーバレイインデックスファイルに記述されている変換対象のデータを取得して変換を行い、その結果を変換インデックスファイルに記述する。また、変換サーバ１０５は、帳票生成サーバ１０４から変換ＩＤを指定した変換情報取得リクエストを受け付けると、変換情報管理部３５２が該当の変換情報を抽出して返す。

＜印刷サーバ１０６のソフトウェア構成＞
印刷サーバ１０６はＷｅｂサーバ３６１、印刷ジョブ管理部３６２、プリンタ管理部３６３、印刷履歴管理部３６４、ストレージ３６５から構成される。サーバ１０６の各機能を提供するソフトウェアモジュールは図２で示したＨＤＤ２０４に記憶されており、前述したようにＣＰＵ２０１によってＲＡＭ２０３にロードされ実行される。

Ｗｅｂサーバ３６１は印刷サーバ１０６の各種インターフェースを提供する。印刷ジョブ管理部３６２は、印刷ジョブの進捗を管理する。プリンタ管理部３６３は登録されたプリンタを管理する。印刷履歴管理部３６４は、文書の印刷履歴の情報を管理する。ストレージ３６５は印刷サーバ１０６が受信したファイルを格納する。印刷サーバ１０６は、帳票生成サーバ１０４から文書を含む印刷データを受信すると印刷ジョブを作成し、印刷ジョブを印刷装置１０８に送信する。例えば、サーバ１０４から受信する印刷データはファイルと部数などの印刷設定を含むものとするが、これに限定されるものではない。単にＰＤＦフォーマットの帳票文書のみを印刷データとして受信し、当該帳票文書に基づき、印刷装置が処理できる形式の印刷ジョブを生成するよう構成することもできる。

＜ストレージサーバ１０７のソフトウェア構成と管理情報＞
ストレージサーバ１０７はＷｅｂサーバ３７１、ファイル情報管理部３７２、ストレージ３７３から構成され、各ソフトウェアモジュールは図２で示したＨＤＤ２０４に記憶されており、前述したようにＣＰＵ２０１によってＲＡＭ２０３にロードされ実行される。

Ｗｅｂサーバ３７１はストレージサーバ１０７の各種インターフェースを提供する。ファイル情報管理部３７２は、ファイル情報を管理し、Ｗｅｂサーバ３７１で受け付けたリクエストに応じてファイルの入出力を行う。ストレージ３７３はファイル情報やストレージサーバ１０７が受信したファイルを格納する。

ファイル情報管理部３７２が管理するファイル情報の例を表６に示す。

ファイル情報は、ファイル情報管理部３７２で管理されるストレージサーバ１０７に保存するファイルの情報である。データＵＲＬはストレージサーバ１０７に保存するファイルを一意に識別するＵＲＬである。ファイルパスはストレージ上のファイルパスでありファイルの格納場所を示す。データＵＲＬに対するリクエストをＷｅｂサーバ３７１で受け付け、ファイル情報管理部３７２が該当するファイル情報を更新し、ストレージ３７３のファイル操作を行う。たとえば、ストレージサーバ１０７に対してファイル操作を要求するクライアントは、データＵＲＬに対してＨＴＴＰＧＥＴメソッドをリクエストすることで対応するファイルをウンロード可能である。また、データＵＲＬに対してＨＴＴＰＰＵＴメソッドにファイル添付してリクエストすることでファイルをアップロードして保存可能である。さらに、データＵＲＬに対してＨＴＴＰＤＥＬＥＴＥメソッドをリクエストすることで対応するファイルを削除可能である。

＜インデックスファイル＞
次に、帳票生成サーバ１０４のオーバレイ実行時、変換サーバ１０５の変換実行時にそれぞれ生成し、逐次更新を行うインデックスファイルについて説明する。当該インデックスファイルはファイルの特定に用いられる。

図６は、帳票生成サーバ１０４と、変換サーバ１０５が夫々、オーバレイ出力処理、データ変換処理を実行する際に生成、更新を行うインデックスファイルの例を時系列に示したものである。帳票生成サーバ１０４、及び、変換サーバ１０５はまず、処理が開始された時点で、ストレージサーバ１０７のライフサイクル管理領域にインデックスファイルを生成する（６００）。本実施例では、インデックスファイルはＪＳＯＮファイル形式を採用し、「ｄａｔａＬｉｓｔ」をキーとする処理結果のデータＵＲＬのリストと、「ｅｎｄ」をキーとする処理完了フラグから成る。

ここで本実施例では、オーバレイ出力結果をＰＤＦファイルとし、ファイル出力単位は１ページ毎とする。例えば、３ページの帳票に対して３つのＰＤＦファイルを出力する。このように、ＰＤＦを１ページ毎に分割すると、１ページ目のＳＶＧ変換を早めることができる。従って、１ページ目の表示データの準備完了を早め、端末での表示を高速化することができる。ただし、ファイル出力単位は１ページ毎とする必要はなく、複数ページ固定、全体ページ数から計算した値等、オーバレイ部３４３で制御可能であればこれに限らない。また、変換サーバ１０５による変換処理もオーバレイ出力結果のＰＤＦファイル単位で変換を行う。いずれの分割単位を採用する場合であっても、クライアントサイドでの表示を早めることができるよう１ファイルが所定ページ数以下となるように分割される。

帳票生成サーバ１０４、変換サーバ１０５は夫々の処理開始時に、初期状態のインデックスファイル６００を生成する。この時、ファイルは生成されていないため、「ｄａｔａＬｉｓｔ」は要素が空であり、処理結果を示す「ｅｎｄ」の値はｆａｌｓｅである。この後、帳票生成サーバ１０４、変換サーバ１０５は夫々、順次処理を実行し、処理結果のファイルをストレージサーバ１０７のライフサイクル管理領域にアップロードし、そのデータＵＲＬを「ｄａｔａＬｉｓｔ」に追加する。６１０は、１ファイル目がアップロードされた状態を示す。６２０は、２ファイル目がアップロードされた状態を示す。さらに、帳票生成サーバ１０４、変換サーバ１０５は夫々、最後のページである３ファイル目の処理結果のファイルをアップロードした時点で、インデックスファイルを６３０の状態に更新する。６３０は、「ｄａｔａＬｉｓｔ」に３ファイル目に対応するデータＵＲＬが追加されているとともに、処理完了フラグ「ｅｎｄ」がｔｒｕｅに更新されている。

変換サーバ１０５は、オーバレイインデックスファイルをストレージサーバ１０７から取得して参照する。サーバ１０５は、当該参照情報に基づき、帳票生成サーバ１０４のオーバレイ出力の進捗を確認し、オーバレイ出力が完了しているＰＤＦファイルから変換処理を開始することができる。また、クライアント端末１０２は、変換インデックスファイルをストレージサーバ１０７から取得して参照することで、変換サーバ１０５の変換処理の進捗を知ることができ、変換が完了しているＷｅｂ帳票文書をダウンロードして表示することができる。以降、本実施の形態における各処理のフローについて説明する。

＜オーバレイ処理フロー＞
図４は、本実施の形態に係る帳票プレビューリクエストに起因する帳票の生成処理、変換処理を説明するフローチャートである。本フローはユーザがＷｅｂブラウザ３２１に表示した画面において帳票プレビュー要求操作を実行することによって開始される。具体的には、クライアント端末１０２のＷｅｂブラウザ３２１が業務サーバ１０３に帳票プレビューリクエストを発行すると、帳票生成サーバ１０４がオーバレイ出力処理を開始し、変換サーバ１０５へ変換リクエストを行うまでのフローを示している。

ユーザによりＷｅｂブラウザ３２１に表示された業務画面９００の帳票プレビューボタン４３０が押下されると、Ｗｅｂブラウザ３２１は、帳票プレビューリクエストを業務サーバ１０３に送信する（Ｓ４．１．１）。当該帳票プレビューリクエストには、顧客ＩＤと９２０で選択されている帳票情報の帳票ＩＤが含まれる。

図９は、クライアント端末１０２のＷｅｂブラウザ３２１から、業務サーバ１０３にアクセスして業務データを表示した場合の業務画面９００の例である。業務画面９００には、業務サーバ１０３が保持する顧客情報９１０と帳票情報９２０が表示されている。また、９２０は、帳票情報として登録されている帳票情報のうちのひとつを選択可能な帳票選択ドロップダウンリストである。９３０は、帳票プレビュー要求操作を行う帳票プレビューボタン９３０である。ボタンやドロップダウンリストは、ユーザ操作を受け付ける表示オブジェクトの一例である。

Ｓ４．１．２において、業務サーバ１０３の業務情報管理部３３２は、Ｓ４．１．１に含まれる顧客ＩＤ、帳票ＩＤに該当する顧客情報、帳票テンプレートＩＤを指定して帳票生成サーバ１０４に帳票生成リクエストを送信する。

帳票生成サーバ１０４は、帳票生成リクエストを受信すると、帳票情報管理部３４２がオーバレイＩＤを発行して帳票データ情報に登録する。さらに、リクエストに対する応答としてオーバレイＩＤを返す（Ｓ４．１．３）。

Ｓ４．１．４において、業務サーバ１０３は、クライアント端末１０２のＷｅｂブラウザ３２１に対してオーバレイＩＤを返す。

また、帳票生成サーバ１０４の帳票情報管理部３４２は、Ｓ４．１．３と並行して、リクエストに含まれる帳票テンプレートＩＤを基に帳票テンプレート情報から帳票テンプレートＵＲＬと顧客情報を取得する。続けて、取得したＵＲＬと顧客情報を用いて、オーバレイ部３４３にオーバレイ出力指示を行う。

オーバレイ部３４３は、オーバレイ出力指示を受けると、オーバレイインデックスファイル６００を生成し、ストレージサーバ１０７のライフサイクル管理領域にアップロードする（Ｓ４．２．１）。

Ｓ４．２．２において、オーバレイ部３４３は、Ｓ４．２．１でアップロードしたオーバレイインデックスファイル６００のデータＵＲＬを含む変換リクエストを変換サーバ１０５に送信する。

Ｓ４．２．３において、オーバレイ部３４３は、帳票テンプレートＵＲＬにアクセスしてフォーム情報ファイルを取得し、顧客情報と重ね合わせてオーバレイ処理を開始する。Ｓ４．２．４．１において、オーバレイ部３４３は、オーバレイ出力結果としてＰＤＦファイル（ＰＤＦ０１）を出力する。

Ｓ４．２．４．２において、オーバレイ部３４３は、前記生成したＰＤＦファイル（ＰＤＦ０１）をストレージサーバ１０７のライフサイクル管理領域にアップロードする。

次に、Ｓ４．２．４．３において、オーバレイ部３４３は、前記アップロードしたＰＤＦファイル（ＰＤＦ０１）のデータＵＲＬを「ｄａｔａＬｉｓｔ」に追記したオーバレイインデックスファイル６１０を、Ｓ４．２．１と同じデータＵＲＬにアップロードする。

続いてオーバレイ部３４３は、次のオーバレイ処理Ｓ４．２．５．１の出力結果ＰＤＦ（ＰＤＦ０２）をストレージサーバ１０７のライフサイクル管理領域にアップロードする（Ｓ４．２．５．２）。さらに、前記アップロードしたＰＤＦファイル（ＰＤＦ０２）のデータＵＲＬを「ｄａｔａＬｉｓｔ」に追記したオーバレイインデックスファイル６２０をアップロードする（Ｓ４．２．５．３）。

Ｓ４．２．６．１は、最後のページ単位のオーバレイ処理である。Ｓ４．２．６．１において、オーバレイ部３４３は、オーバレイ出力結果としてＰＤＦファイル（ＰＤＦ０３）を出力する。

Ｓ４．２．６．２において、オーバレイ部３４３は、前記生成したＰＤＦファイル（ＰＤＦ０３）をストレージサーバ１０７のライフサイクル管理領域にアップロードする。

さらに、Ｓ４．２．６．３において、オーバレイ部３４３は、「ｄａｔａＬｉｓｔ」に前記アップロードしたＰＤＦファイル（ＰＤＦ０３）のデータＵＲＬを追加する。さらに、オーバレイ部３４３は、処理完了フラグ「ｅｎｄ」を、完了を表す値であるｔｒｕｅに更新する。そして、Ｓ４．２．６．３において、そのオーバレイインデックスファイル６１０をストレージサーバ１０７のライフサイクル管理領域にアップロードする。

オーバレイ出力単位が多い場合は、Ｓ４．２．５．１〜Ｓ４．２．５．２の処理が繰り返される。

一方、Ｓ４．２．２において、変換リクエストを受け付けた変換サーバ１０５は、変換情報管理部３５２で、変換ＩＤを発行して応答として返すとともに、受け取ったオーバレイインデックスファイルＵＲＬと合わせて変換情報として登録する。また、変換情報管理部３５２は、データ変換部３５３にオーバレイインデックスファイルＵＲＬを渡し、変換指示を行う。データ変換部３５３は、変換指示を受けると、初期状態の変換インデックスファイル６００を生成してストレージサーバ１０７のライフサイクル管理領域にアップロードする（Ｓ４．３．１）。さらに、そのデータＵＲＬを該当の変換情報に登録する。

帳票生成サーバ１０４は、Ｓ４．２．２の変換リクエストの応答で返された変換ＩＤをキーに、変換サーバ１０５に定期的に変換情報の取得を行う（Ｓ４．４．１）。Ｓ４．４．１の応答で得られる変換情報の変換インデックスファイルＵＲＬに値が存在した場合、帳票生成サーバ１０４は該当する帳票データ情報の変換インデックスファイルＵＲＬを更新し、Ｓ４．４．１を終了する。

一方、クライアント端末１０２のＷｅｂブラウザ３２１は、Ｓ４．１．４でオーバレイＩＤを受け取った後、そのオーバレイＩＤを指定して定期的に帳票生成サーバ１０４へ帳票データ情報の取得を行う（Ｓ４．５．１）。Ｓ４．５．１の応答に変換インデックスファイルＵＲＬが含まれる場合、Ｗｅｂブラウザ３２１はＳ４．５．１を終了し、変換インデックスファイルの取得を開始する。この時Ｗｅｂブラウザ３２１が取得する変換インデックスファイルの内容は、後述の変換サーバ１０５で並列に行われている変換処理の進捗によって、図６の６００〜６３０のいずれかの状態となる。

＜データ変換処理フロー＞
図５は、本実施の形態に係る変換サーバ１０５のデータ変換と、クライアント端末１０２がＷｅｂ帳票文書を取得して表示するまでのフローを示した図である。本フローの変換サーバ１０５のデータ変換は、Ｓ４．２．２において帳票生成サーバ１０４から変換リクエストを受信することによって始まる。本フローのクライアント端末１０２のＷｅｂ帳票文書表示フローは、Ｗｅｂブラウザ３２１がＳ４．５．１を終了して変換インデックスファイルの取得を開始することによって始まる。

変換サーバ１０５は、前述のＳ４．２．２の変換リクエストを受け付けると、データ変換部３５３は、変換処理を開始する。

Ｓ５．１において、データ変換部３５３は、変換リクエストに含まれるオーバレイインデックスファイルＵＲＬにアクセスしてオーバレイインデックスファイルをダウンロードする。Ｓ５．１．１．１において、データ変換部３５３は、オーバレイインデックスファイルを参照し、「ｄａｔａＬｉｓｔ」にオーバレイ済みのデータＵＲＬが存在した場合（６１０）、そのデータＵＲＬからＰＤＦファイル（ＰＤＦ０１）を取得する。

次に、Ｓ５．１．１．２において、データ変換部３５３は、ＰＤＦファイル（ＰＤＦ０１）をＷｅｂ帳票文書へ変換する。

Ｓ５．１．１．３において、データ変換部３５３は、Ｓ５．１．１．２にて生成したＷｅｂ帳票文書（ＳＶＧ０１）をストレージサーバ１０７のライフサイクル管理領域にアップロードする。さらにデータ変換部３５３は、前記アップロードしたＷｅｂ帳票文書（ＳＶＧ０１）のデータＵＲＬを変換インデックスファイル６１０の「ｄａｔａＬｉｓｔ」に追記し、前述のＳ４．３．１と同じデータＵＲＬにアップロードする（Ｓ５．１．１．４）。

以降、データ変換部３５３は、定期的にオーバレイインデックスファイルＵＲＬにアクセスしてオーバレイインデックスファイルを確認する。そして、Ｓ５．１．２．１〜Ｓ５．１．２．４、Ｓ５．１．３．１〜Ｓ５．１．３．４の処理を順次実行する。Ｓ５．１において、オーバレイインデックスファイルの処理完了フラグ「ｅｎｄ」がｔｒｕｅであった場合（６３０）、Ｓ５．１．３．４にて、変換インデックスファイルの処理完了フラグ「ｅｎｄ」をｔｒｕｅに更新する。

一方、クライアント端末１０２のＷｅｂブラウザ３２１は、Ｓ４．５．１の応答で、帳票データ情報の変換インデックスファイルＵＲＬを取得後、変換インデックスファイルＵＲＬに定期的にアクセスして変換インデックスファイルをダウンロードする。Ｓ５．２．１にて「ｄａｔａＬｉｓｔ」にＵＲＬが存在した場合（６１０、６２０、６３０）、Ｗｅｂブラウザ３２１は、そのデータＵＲＬからＷｅｂ帳票文書をダウンロードし、プレビュー画面１０００に表示する。Ｗｅｂブラウザ３２１は、変換インデックスファイルの処理完了フラグ「ｅｎｄ」がｔｒｕｅとなった時点（６３０）でＳ５．２．１を終了する。

図１０は、Ｗｅｂブラウザ３２１に表示されるＷｅｂ帳票画面１０００の例である。

Ｗｅｂ帳票画面１０００は、クライアント端末１０２のＷｅｂブラウザ３２１がＳ５．２．１、Ｓ５．２．１．１〜Ｓ５．２．１．３で取得し、表示した画面である。１０２０は、Ｗｅｂブラウザ３２１が取得したＷｅｂ帳票文書を描画したものである。１０１０は、取得したＷｅｂ帳票文書のページ数と現在表示中のページ数を示し、Ｓ５．２．１．１〜Ｓ５．２．１．３の処理進捗に従って変化する。１０３０は、印刷ボタン１０３０であって、帳票生成サーバ１０４に対して帳票文書の印刷要求を実行するボタンである。

図４と図５のフローは、夫々のインデックスファイルの状態と内容を起点としており、帳票生成サーバ１０４のオーバレイ処理、変換サーバ１０５のデータ変換処理、クライアント端末１０２のＷｅｂ帳票文書の表示は並列して動作することができる。

帳票生成サーバ１０４は、オーバレイインデックスファイルをアップロード（Ｓ４．２．１）した後、ＰＤＦ０１の処理が完了すると、Ｓ４．２．４．３でデータＵＲＬを追加（６１０）し、続けてＰＤＦ０２の処理を開始する。

このタイミングで、Ｓ５．１で定期的にオーバレイインデックスファイルを確認している変換サーバ１０５は、ＰＤＦ０１のデータＵＲＬが追加されたことを検知する。そして、ＰＤＦ０１をＳＶＧ０１へ変換する処理を開始する（Ｓ５．１．１．１〜Ｓ５．１．１．４）。また、変換サーバ１０５は、ＳＶＧ０１の処理が完了すると、Ｓ５．１．１．４で変換インデックスファイルにＳＶＧ０１のデータＵＲＬを追加（６１０）し、Ｓ５．１でＰＤＦ０２のデータＵＲＬが追加されたことを検知するとＰＤＦ０２の処理を行う。

さらに、クライアント端末１０２は、Ｓ４．５．１の応答として得られた変換インデックスファイルＵＲＬに定期的にアクセスし、変換インデックスファイルを確認する（Ｓ５．２．１）。Ｓ４．５．１で変換インデックスファイルＵＲＬが応答されるのは、Ｓ４．３．１で変換サーバ１０５が変換インデックスファイルを生成し、Ｓ４．４．１の応答として帳票生成サーバ１０４がそれを受け取ったタイミング以降となる。

クライアント端末１０２は、変換インデックスファイルにＳＶＧ０１のデータＵＲＬが追加されたことを検知すると、Ｓ５．２．１．１でＳＶＧ０１を取得しＷｅｂ帳票画面１０００に表示する。

また、帳票生成サーバ１０４は、ＰＤＦ０１の処理の後、ＰＤＦ０２、ＰＤＦ０３を継続して処理し、オーバレイインデックスファイルを更新する。

一方、変換サーバ１０５はＳ５．１の確認を継続し、オーバレイインデックスファイルの更新を検知すると、ＳＶＧ０２、ＳＶＧ０３の変換処理を行い、変換インデックスファイルを更新する。さらに、クライアント端末１０２は、同様にＳ５．２．１の確認を継続し、変換インデックスファイルの更新を検知すると、内容に応じてＳＶＧ０２、ＳＶＧ０３のデータを取得し、Ｗｅｂ帳票画面１０００に表示する。

このように、ボタン押下に応じて発生する表示リクエストを契機として、帳票生成リクエスト、帳票（ＰＤＦ）の生成処理、Ｗｅｂページの生成処理、変換リクエスト、ＳＶＧフォーマットへの変換処理が行われる。また、当該Ｗｅｂページ（Ｗｅｂアプリケーション）は、クライアント端末上でＳＶＧ形式の帳票データの表示を引き起こす。Ｗｅｂページ（Ｗｅｂアプリケーション）を受信したクライアント端末のＷｅｂブラウザは、Ｗｅｂページと共に送信されたＪａｖａＳｃｒｉｐｔ（登録商標）などのクライアントサイドスクリプトを実行する。当該スクリプトの実行により、ストレージサーバ１０７上のＳＶＧファイルを逐次取得し、帳票画面の表示制御を行うことができる。

＜帳票印刷処理フロー＞
図７は、本実施の形態に係るクライアント端末１０２のＷｅｂブラウザ３２１の帳票印刷要求処理を示すフローチャートである。Ｓ７０１において、Ｗｅｂブラウザ３２１は図５のＷｅｂ帳票文書表示フローを実行してＷｅｂ帳票画面１０００を表示する。

Ｓ７０２において、Ｗｅｂブラウザ３２１は印刷ボタン１０３０が押下されたか否かを判定する。Ｗｅｂブラウザ３２１は、タッチ操作などにより印刷ボタン１０３０の領域が選択されたことを示すクリックイベントをＯＳから受信した場合に、当該ボタン１０３０が押下されたと判定する。

印刷ボタン１０３０が押下されたと判定された場合（Ｓ７０２のＹｅｓ）、Ｓ７０３において、Ｗｅｂブラウザ３２１は、帳票生成サーバ１０４に対して帳票印刷リクエストを行う。このとき、Ｗｅｂブラウザ３２１は、Ｓ４．１．４で受け取ったオーバレイＩＤをリクエストに含める。

図８は、本実施の形態に係る帳票生成サーバ１０４の帳票文書印刷処理を示すフローチャートである。本フローはクライアント端末１０２のＷｅｂブラウザ３２１が帳票生成サーバ１０４に帳票印刷リクエストを送信することによって始まる。

Ｓ８０１において、帳票印刷リクエストを受信すると、印刷文書生成部３４４は、リクエストに含まれるオーバレイＩＤを取得する。

Ｓ８０２において、印刷文書生成部３４４は、前記取得したオーバレイＩＤからオーバレイ処理を特定し、帳票データ情報からオーバレイインデックスファイルＵＲＬを取得する。そして、そのＵＲＬにアクセスしてオーバレイインデックスファイルをダウンロードする（Ｓ８０３）。

次に、Ｓ８０４において、印刷文書生成部３４４は、前記ダウンロードしたオーバレイインデックスファイルを参照し、「ｄａｔａＬｉｓｔ」に含まれる全てのデータＵＲＬにアクセスして全てのＰＤＦファイルを取得する。

Ｓ８０５において、印刷文書生成部３４４は、ＰＤＦファイルの取得が成功したかを判定する。取得が成功したと判定された場合、印刷文書生成部３４４は、Ｓ８０６において、前記取得したＰＤＦファイルをページ順に全て結合し、印刷用ＰＤＦファイルを生成する。本実施例では、ＰＤＦファイルを１ページ目から順に生成（Ｓ４．２．４．１、Ｓ４．２．５．１、Ｓ４．２．６．１）し、生成した各ＰＤＦファイルのファイル名にＰＤＦ０１、ＰＤＦ０２のようにシーケンシャルな番号を付与している。ＰＤＦファイルを結合する際は、ＰＤＦファイル名のシーケンシャルな番号をもとに１ページ目から順にファイルを結合する。なお、ページ順に結合する手段はこの方法に限定されるものではなく、例えば、オーバレイインデックスファイルにページ番号情報を記述する方法であってもよい。

そして、Ｓ８０７において、印刷文書生成部３４４は、前記印刷用ＰＤＦファイルを印刷サーバ１０６に送信する。印刷サーバ１０６に印刷用ＰＤＦファイルを送信すると、印刷サーバ１０６が印刷ジョブを作成し、印刷サーバ１０６から印刷装置１０８に印刷ジョブが送られて印刷される。印刷装置１０８にて印刷出力が完了すると、印刷装置１０８から印刷サーバ１０６に対して印刷結果情報が通知され、印刷サーバ１０６には印刷の証跡が残る。

Ｓ８０５において、ＰＤＦファイルの取得が失敗したと判定された場合（Ｓ８０５のＮｏ）、帳票印刷処理はエラー終了する（Ｓ８０８）。以上の処理により、帳票生成サーバ１０４は帳票印刷処理を実行する。

なお、本実施例では、分割生成した帳票文書を結合して印刷文書を生成する例を記載したが、この方法に限定されるものでなく、別の手段で印刷文書を生成してもよい。例えば、帳票生成リクエスト受信時、オーバレイ部３４３は、分割生成ＰＤＦファイルとは別に、全てのページを含むＰＤＦファイルを生成してストレージサーバ１０７にアップロードする。そして、全てのページを含むＰＤＦファイルのデータＵＲＬをオーバレイインデックスファイルに保持する。帳票印刷リクエストを受信すると、印刷文書生成部３４４は、オーバレイインデックスファイルを参照して全てのページを含むＰＤＦファイルをストレージサーバ１０７からダウンロードして印刷サーバ１０６に送信する。

以上説明した、第１の実施形態によれば、Ｗｅｂ帳票文書の画面に表示した印刷ボタン１０３０を押下することにより帳票文書を印刷することができ、Ｗｅｂ帳票文書を印刷する際のユーザ操作の負荷を軽減できる。さらに、分割生成したＰＤＦを再利用して印刷用ＰＤＦを生成するため、印刷用文書生成のためのオーバレイ出力処理を行う必要がなく、帳票生成サーバ１０４のマシンリソースの無駄な消費を抑制できる。

＜第２の実施形態＞
第１の実施形態では、Ｗｅｂ帳票の全ページを印刷するケースを説明した。第２の実施形態では、複写帳票を印刷する際に、控えのページのみ印刷する方法について説明する。複写帳票とは、あるページの顧客データと同じ内容が別のページに写る帳票である。なお、本実施例では、２ページで構成される「申込書」の複写帳票文書を生成するものとし、１ページ目が「申込書（正）」、２ページ目が「申込書（控）」のページであるものとする。

第１の実施形態との差異は、フォーム情報ファイルが印刷可否属性を保持するよう構成される点である。ユーザはフォーム情報ファイルを編集するアプリケーションを用いて、フォーム情報ファイルに印刷可否属性を設定する。具体的には、「申込書（正）」のフォーム情報ファイルに印刷可否属性「印刷不可」を設定し、「申込書（控）」のフォーム情報ファイルに印刷可否属性「印刷可」を設定する。そして、それらフォーム情報ファイルを複写帳票として使用するよう設定した複写帳票情報ファイルとともに、帳票情報管理部３４２が管理する帳票テンプレート情報に保存する。複写帳票情報ファイルに対応する帳票テンプレートＩＤを指定して帳票生成リクエストを行うことで、帳票生成サーバ１０４は複写設定されたフォーム情報ファイルを使用したオーバレイ出力処理を行う。

以下、第２の実施形態の具体例について図面を用いて説明する。第２の実施形態におけるハードウェア構成、ソフトウェア構成については第１の実施形態と同様のであるため説明を省略する。また、第１の実施の形態と共通の部分については説明を省略し、以下では差異部分のみ説明する。

図１１は、本実施の第２の形態に係る帳票生成サーバ１０４がオーバレイ出力処理を実行する際に生成、更新を行うインデックスファイルの例を時系列に示したものである。帳票生成サーバ１０４はまず、処理が開始された時点で、ストレージサーバ１０７のライフサイクル管理領域にインデックスファイルを生成する（１１００）。本実施例では、インデックスファイルはＪＳＯＮファイル形式を採用することができる。当該ファイルは、「ｄａｔａＬｉｓｔ」をキーとする処理結果のデータＵＲＬのリストと、「ｐｒｉｎｔａｂｌｅｐａｇｅｓ」をキーとする印刷可能ページ番号と、「ｅｎｄ」をキーとする処理完了フラグから成る。ここで本実施例では、オーバレイ出力結果をＰＤＦファイルとし、ファイル出力単位は１ページ毎とする。例えば、２ページの帳票に対して２つのＰＤＦファイルを出力する。ただし、ファイル出力単位は１ページ毎とする必要はなく、複数ページ固定、全体ページ数から計算した値等、オーバレイ部３４３で制御可能であればこれに限らない。

帳票生成サーバ１０４は処理開始時に、初期状態のインデックスファイル１１００を生成する。この時、ファイルは生成されていないため、「ｄａｔａＬｉｓｔ」は要素が空、印刷可能ページ番号「ｐｒｉｎｔａｂｌｅｐａｇｅｓ」は空文字、処理結果を示す「ｅｎｄ」の値はｆａｌｓｅである。この後、帳票生成サーバ１０４は順次処理を実行し、処理結果のファイルをストレージサーバ１０７のライフサイクル管理領域にアップロードし、そのデータＵＲＬを「ｄａｔａＬｉｓｔ」に追加する。さらに、そのページが印刷可能である場合、「ｐｒｉｎｔａｂｌｅｐａｇｅｓ」にそのページ番号を追加する。１１１０は、１ファイル目がアップロードされた状態を示す。

帳票生成サーバ１０４は、最後のページである２ファイル目の処理結果のファイルをアップロードした時点で、インデックスファイル１１２０の状態に更新する。１１２０は、「ｄａｔａＬｉｓｔ」に２ファイル目に対応するデータＵＲＬが追加され、「ｐｒｉｎｔａｂｌｅｐａｇｅｓ」で２ページ目が印刷可能であることを示しているとともに、処理完了フラグ「ｅｎｄ」がｔｒｕｅに更新されている。

図１２は、第２の実施形態における帳票生成処理のフローを示した図である。本フローはユーザがＷｅｂブラウザ３２１に表示した画面において帳票プレビュー要求操作を実行することによって始まる。なお、図４と同様のフローにおいては、同じ符号を付与しており、以下、差異部分を中心に説明する。

また、帳票生成サーバ１０４の帳票情報管理部３４２は、Ｓ４．１．３と並行して、リクエストに含まれる帳票テンプレートＩＤを基に帳票テンプレート情報から帳票テンプレートＵＲＬと、顧客情報を取得する。続けて、取得したＵＲＬと顧客情報を用いて、オーバレイ部３４３にオーバレイ出力指示を行う。

オーバレイ部３４３は、オーバレイ出力指示を受けると、オーバレイインデックスファイル１１００を生成し、ストレージサーバ１０７のライフサイクル管理領域にアップロードする（Ｓ１２．２．１）。

Ｓ４．２．２において、オーバレイ部３４３は、Ｓ１２．２．１でアップロードしたオーバレイインデックスファイル６００のデータＵＲＬを含む変換リクエストを変換サーバ１０５に送信する。

Ｓ４．２．３において、オーバレイ部３４３は、帳票テンプレートＵＲＬにアクセスしてフォーム情報ファイルを取得し、顧客情報と重ね合わせてオーバレイ処理を開始する。

Ｓ１２．２．４．１において、オーバレイ部３４３は、オーバレイ出力結果としてＰＤＦファイル（ＰＤＦ０１）を出力する。さらに、オーバレイ部３４３は、オーバレイに使用したフォーム情報ファイルの印刷可否属性を取得し、当該ページの印刷可否を決定する。

Ｓ１２．２．４．２において、オーバレイ部３４３は、前記生成したＰＤＦファイル（ＰＤＦ０１）をストレージサーバ１０７のライフサイクル管理領域にアップロードする。次に、Ｓ１２．２．４．３において、オーバレイ部３４３は、前記アップロードしたＰＤＦファイル（ＰＤＦ０１）のデータＵＲＬを「ｄａｔａＬｉｓｔ」に追記する。さらに、Ｓ１２．２．４．１において印刷可能と決定した場合、オーバレイ部３４３は、当該ページ番号を「ｐｒｉｎｔａｂｌｅｐａｇｅｓ」に追記する。そしてオーバレイインデックスファイル１１１０を、Ｓ１２．２．１と同じデータＵＲＬにアップロードする。なお、本実施例では、１ページ目「申込書（正）」は印刷不可であるため、オーバレイインデックスファイル１１１０の「ｐｒｉｎｔａｂｌｅｐａｇｅｓ」は空となっている。

Ｓ１２．２．５．１において、オーバレイ部３４３は、オーバレイ出力結果としてＰＤＦファイル（ＰＤＦ０２）を出力する。さらに、オーバレイ部３４３は、オーバレイに使用したフォーム情報ファイルの印刷可否属性を取得し、当該ページの印刷可否を決定する。

Ｓ１２．２．５．２において、オーバレイ部３４３は、前記生成したＰＤＦファイル（ＰＤＦ０２）をストレージサーバ１０７のライフサイクル管理領域にアップロードする。

さらに、Ｓ１２．２．５．３において、オーバレイ部３４３は、「ｄａｔａＬｉｓｔ」に前記アップロードしたＰＤＦファイル（ＰＤＦ０３）のデータＵＲＬを追記する。さらに、Ｓ１２．２．５．１において印刷可能と決定した場合、オーバレイ部３４３は、当該ページ番号を「ｐｒｉｎｔａｂｌｅｐａｇｅｓ」に追記する。次に、オーバレイ部３４３は、処理完了フラグ「ｅｎｄ」を、完了を表す値であるｔｒｕｅに更新する。そして、Ｓ１２．２．５．３において、そのオーバレイインデックスファイル１１２０をストレージサーバ１０７のライフサイクル管理領域にアップロードする。なお、本実施例では、２ページ目「申込書（控）」は印刷可能であるため、オーバレイインデックスファイル１１２０の「ｐｒｉｎｔａｂｌｅｐａｇｅｓ」に「２」が指定されている。

図１３は、本実施の第２の形態に係る帳票生成サーバ１０４の帳票文書印刷処理を示すフローチャートである。本フローはクライアント端末１０２のＷｅｂブラウザ３２１が帳票生成サーバ１０４に帳票印刷リクエストを送信することによって始まる。なお、図８と同様のフローにおいては、同じ符号を付与しており、以下、差異部分のみ説明する。

印刷文書生成部３４４は、Ｓ８０６において、Ｓ８０４にて取得したＰＤＦファイルをページ順に全て結合する。

次に、Ｓ１３０１において、印刷文書生成部３４４は、オーバレイインデックスファイルを参照し、「ｐｒｉｎｔａｂｌｅｐａｇｅｓ」から印刷可能ページ番号を取得する。

Ｓ１３０２において、印刷文書生成部３４４は、全てのページを印刷するかを判定する。全てのページを印刷すると判定された場合（Ｓ１３０２のＹｅｓ）、Ｓ８０７に遷移する。一部のページのみ印刷すると判定された場合（Ｓ１３０２のＮｏ）、Ｓ１３０３において、印刷文書生成部３４４は、印刷可能ページ番号をもとに印刷しないページを算出する。

Ｓ１３０４において、印刷文書生成部３４４は、Ｓ８０６にて結合したＰＤＦから印刷しないページを削除する。そして、Ｓ８０７において、印刷文書生成部３４４は、前記印刷用ＰＤＦファイルを印刷サーバ１０６に送信する。なお、本実施形態では、ＰＤＦファイルからページを削除する場合を例示したがこれに限定されるものではない。例えば、ＰＤＦファイルと印刷設定として印刷指定ページを含む印刷ジョブを印刷サーバ１０６に送信するよう構成することもできる。この場合、Ｓ１３０４の不要ページを削除する処理は、印刷サーバ１０６上で印刷装置に送信する印刷ジョブを生成する際に実行される。

以上説明した処理により、帳票生成サーバ１０４は、帳票を構成する複数のページの中から、例えば、印刷時に顧客に配布するページのみを抽出して印刷することができるようになる。

＜その他の実施形態＞
本発明は、上述の各実施形態の１以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける１つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、１以上の機能を実現する回路（例えば、ＡＳＩＣやＦＰＧＡ）によっても実現可能である。

１０２クライアント端末
１０３業務サーバ
１０４帳票生成サーバ
１０６印刷サーバ

Claims

情報処理装置と、帳票サーバとを少なくとも含む印刷システムであって、
前記帳票サーバは、前記情報処理装置から送信された帳票データの表示リクエストを契機として、前記表示リクエストに対応する帳票データの表示を引き起こすＷｅｂページを生成する第１の生成手段と、
前記情報処理装置において前記Ｗｅｂページに基づき表示された画面を介して表示オブジェクトが選択されたことに応じて引き起こされる印刷リクエストを受信したことに従って、前記印刷リクエストに対応する印刷データを生成する第２の生成手段と、
前記生成した印刷データを外部装置に送信する送信手段と、
を有し、
前記情報処理装置は、
前記帳票サーバにより生成されたＷｅｂページを受信し、当該Ｗｅｂページに基づき前記帳票データと前記表示オブジェクトを含む画面を表示するよう制御する表示制御手段と、
を有し、
前記帳票サーバの前記第２の生成手段は、前記表示リクエストを契機として生成された中間データであって、前記帳票データを示す表示データの生成のために使用された中間データを用いて前記印刷データを生成することを特徴とする印刷システム。
前記印刷システムは、顧客情報を管理する業務サーバを更に有し、
前記業務サーバは、
前記情報処理装置から送信された帳票データの表示リクエストを受信し、当該受信した表示リクエストに基づき、顧客情報と帳票を特定する識別情報を含む帳票作成リクエストを前記帳票サーバに送信する第２の送信手段を有し、
前記帳票サーバの前記第１の生成手段は、前記帳票作成リクエストに基づきＰＤＦフォーマットのファイルを前記中間データとして生成し、当該生成されたＰＤＦフォーマットのファイルを変換して得られたＳＶＧフォーマットの表示データの表示を引き起こすＷｅｂページを生成することを特徴とする請求項１に記載の印刷システム。
前記第１の生成手段は、前記中間データであるＰＤＦフォーマットのファイルを生成する際に、１つのＰＤＦファイルが所定ページ数以下になるよう分割して生成し、前記分割して生成された複数のＰＤＦファイルを変換して得られた複数のＳＶＧフォーマットの表示データの表示を引き起こすＷｅｂページを生成し、
前記第２の生成手段は、前記印刷リクエストに対応する複数のＰＤＦファイルを特定し、当該特定された複数のＰＤＦファイルを結合した印刷データを生成することを特徴とする請求項２に記載の印刷システム。
前記第２の生成手段は、当該特定された複数のファイルを結合したＰＤＦファイルを生成し、当該ＰＤＦファイルを印刷するための印刷データを生成することを特徴とする請求項３に記載の印刷システム。
前記印刷システムは印刷サーバを含み、
前記送信手段は前記生成した印刷データを印刷サーバに送信し、
前記印刷サーバは、
印刷装置に印刷データを送信する第３の送信手段と、
前記印刷サーバ経由で印刷したジョブの印刷履歴を管理する管理手段と、
を有することを特徴とする請求項１乃至４のいずれか１項に記載の印刷システム。
前記第１の生成手段は、前記ＰＤＦファイルを生成する際に、印刷を行うページを特定する特定情報を更に生成し、
前記第２の生成手段は、前記特定情報に基づき印刷を行うと特定されたページを含み、印刷を行うと特定されなかったページを含まないＰＤＦファイルを生成することを特徴とする請求項４に記載の印刷システム。
情報処理装置と、帳票サーバを用いる印刷方法であって、
前記帳票サーバは、前記情報処理装置から送信された帳票データの表示リクエストを契機として、前記表示リクエストに対応する帳票データの表示を引き起こすＷｅｂページを生成し、
前記情報処理装置は、前記帳票サーバにより生成されたＷｅｂページを受信し、当該Ｗｅｂページに基づき帳票データと表示オブジェクトを含む画面を表示するよう制御し、
前記帳票サーバは、前記情報処理装置において前記表示オブジェクトが選択されたことに応じて引き起こされる印刷リクエストを受信したことに従って、前記印刷リクエストに対応する印刷データを生成し、当該生成した印刷データを外部装置に送信するよう制御し、
前記印刷リクエストに対応する印刷データは、前記表示リクエストを契機として生成された中間データであって、前記帳票データを示す表示データの生成のために使用された中間データを用いて生成されることを特徴とする印刷方法。