<基本説明>
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成および制御(一般的なパチンコ遊技機の構成および制御でもある。)について説明する。
[パチンコ遊技機1の構成など]
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、たとえば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄または普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示または更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出または導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」や「第1特別図柄」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」や「第2特別図柄」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、たとえばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)などから構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタおよびスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
たとえば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて飾り図柄が可変表示(たとえば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示およびアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示する。第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には入賞球装置6Aが設けられており、該入賞球装置6Aの右側方には、可変入賞球装置6Bが設けられている。
入賞球装置6Aは、たとえば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(たとえば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図3参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、たとえば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(たとえば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左下方3箇所と可変入賞球装置6Bの上方1箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(たとえば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bとの間には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図3参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(たとえば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、たとえば第1始動入賞口や第2始動入賞口および一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左下方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の右方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の下方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、たとえば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音などを再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられている。遊技機用枠3における画像表示装置5の上方位置にはメインランプ9aが設けられており、該メインランプ9aの左右には、遊技領域を包囲するように枠ランプ9bが設けられている。さらに、遊技盤2における特別可変入賞球装置7の近傍位置にはアタッカランプ9cが設けられている。
遊技盤2の所定位置(図1では画像表示装置5の上方位置)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。また、可動体32には、可動体ランプ9dが設けられている。該可動体ランプ9dと前述したメインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9cとは纏めて遊技効果ランプ9と呼称する場合がある。なお、これらメインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9c、可動体ランプ9dは、LEDを含んで構成されている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者などによって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。なお、遊技機用枠3には、上皿とは別に、上皿満タン時に賞球が払い出される払出部(打球供給皿)を設けてもよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図3参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図3参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作など)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
図2は、パチンコ遊技機1の背面斜視図である。パチンコ遊技機1の背面には、基板ケース201に収納された主基板11が搭載されている。主基板11には、設定キー51や設定切替スイッチ52が設けられている。設定キー51は、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための錠スイッチとして機能する。設定切替スイッチ52は、設定変更状態において大当りの当選確率や出玉率などの設定値を変更するための設定スイッチとして機能する。設定キー51や設定切替スイッチ52は、たとえば電源基板17の所定位置といった、主基板11の外部に取り付けられてもよい。
主基板11の背面中央には、表示モニタ29が配置され、表示モニタ29の側方には表示切替スイッチ30が配置されている。表示モニタ29は、たとえば7セグメントのLED表示装置を用いて、構成されていればよい。表示モニタ29および表示切替スイッチ30は、遊技機用枠3を開放した状態で遊技盤2の裏面側を視認した場合に、主基板11を視認する際の正面に配置されている。
表示モニタ29は、たとえば連比や役比、ベースなどの入賞情報を表示可能である。連比は、賞球合計数のうち大入賞口(アタッカ)への入賞による賞球数が占める割合である。役比は、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と大入賞口(アタッカ)への入賞による賞球数が占める割合である。ベースは、打ち出した遊技球数に対する賞球合計数が占める割合である。設定変更状態や設定確認状態であるときに、表示モニタ29は、パチンコ遊技機1における設定値を表示可能である。表示モニタ29は、設定変更状態や設定確認状態であるときに、変更や確認の対象となる設定値などを表示可能であればよい。
設定キー51や設定切替スイッチ52は、遊技機用枠3を閉鎖した状態であるときに、パチンコ遊技機1の正面側から操作が不可能となっている。遊技機用枠3には、ガラス窓を有するガラス扉枠3aが回動可能に設けられ、ガラス扉枠3aにより遊技領域を開閉可能に構成されている。ガラス扉枠3aを閉鎖したときに、ガラス窓を通して遊技領域を透視可能である。
パチンコ遊技機1において、縦長の方形枠状に形成された外枠1aの右端部には、セキュリティカバー50Aが取り付けられている。セキュリティカバー50Aは、遊技機用枠3を閉鎖したときに、設定キー51や設定切替スイッチ52を含む基板ケース201の右側部を、背面側から被覆する。セキュリティカバー50Aは、短片50Aaおよび長片50Abを含む略L字状の部材であり、透明性を有する合成樹脂により構成されていればよい。
[遊技の進行の概略]
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間などに遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(たとえば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(たとえば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、たとえば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、たとえば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、たとえば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(たとえば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(たとえば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多いほど、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。たとえば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない大当り種別、または、ほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。たとえば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じなど)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させるなどにより、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことなどといった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変など)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態などの有利状態、時短状態、確変状態などの特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率および特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(たとえばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組合せて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(たとえば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。たとえば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて、または当該表示に代えて、スピーカ8L,8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9の点灯や消灯、可動体32の動作、あるいは、これらの一部または全部を含む任意の演出装置を用いた演出として行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、たとえば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(たとえば、「7」など)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(たとえば、「7」など)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(たとえば、「6」など)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(たとえば、「1 3 5」など)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、たとえば、大当り信頼度を予告する予告演出などが飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読予告演出がある。先読予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、たとえばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、たとえば特図ゲームなどが実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
[基板構成]
パチンコ遊技機1には、たとえば図3に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、たとえば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板などといった、各種の基板が配置されている。さらには、電源スイッチ91に接続された電源基板17も搭載されている。各種制御基板は、導体パターンが形成されて電気部品を実装可能なプリント配線板などの電子回路基板だけでなく、電子回路基板に電気部品が実装されて特定の電気的機能を実現するように構成された電子回路実装基板を含む概念である。
パチンコ遊技機1では、商用電源などの外部電源におけるAC100Vといった交流電源からの電力を、電源基板17により主基板11や演出制御基板12などの各種制御基板を含めた電気部品に供給可能である。電源基板17は、たとえば交流(AC)を直流(DC)に変換するための整流回路、所定の直流電圧を特定の直流電圧(たとえば直流12Vや直流5Vなど)に変換するための電源回路などを備えている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、出力回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、たとえば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、RTC(Real Time Clock)106とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部または一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、たとえば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過または進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過または進入が検出されたことになる。
スイッチ回路110には、電源基板17からのリセット信号、電源断信号、クリア信号が取り込まれて遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送される。リセット信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ100などの制御回路を動作停止状態とするための動作停止信号であり、電源監視回路、ウォッチドッグタイマ内蔵IC、システムリセットICのいずれかを用いて出力可能であればよい。電源断信号は、パチンコ遊技機1において用いられる所定電源電圧が所定値を超えるとオフ状態となり、所定電源電圧が所定値以下になった期間が電断基準時間以上まで継続したときにオン状態となる。クリア信号は、たとえば電源基板17に設けられたクリアスイッチ92に対する押下操作などに応じてオン状態となる。
出力回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(たとえば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11には、表示モニタ29、表示切替スイッチ30、設定キー51、設定切替スイッチ52、扉開放センサ90が接続されている。扉開放センサ90は、ガラス扉枠3aを含めた遊技機用枠3の開放を検知する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況などを指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、たとえば主基板11における各種の決定結果(たとえば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(たとえば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生などを指定するコマンドなどが含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知などの各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定などを含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32または当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L,8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L,8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L,8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給など)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給など)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、たとえば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
[動作]
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図4は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。
図4に示す遊技制御メイン処理において、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポートなど)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定などが含まれる。
次に、復旧条件が成立したか否かを判定する(ステップS3)。復旧条件は、クリア信号がオフ状態であり、バックアップデータがあり、バックアップRAMが正常である場合に、成立可能である。パチンコ遊技機1の電力供給が開始されたときに、たとえば電源基板17に設けられたクリアスイッチ92が押下操作されていれば、オン状態のクリア信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。このようなオン状態のクリア信号が入力されている場合には、ステップS3にて復旧条件が成立していないと判定すればよい。バックアップデータは、遊技制御用のバックアップRAMとなるRAM102に保存可能であればよい。ステップS3では、バックアップデータの有無やデータ誤りの有無などを確認あるいは検査して、復旧条件が成立し得るか否かを判定すればよい。
復旧条件が成立した場合には(ステップS3;Y)、復旧処理(ステップS4)を実行した後に、設定確認処理(ステップS5)を実行する。ステップS4の復旧処理により、RAM102の記憶内容に基づいて作業領域の設定が行われる。RAM102に記憶されたバックアップデータを用いて作業領域を設定することで、電力供給が停止したときの遊技状態に復旧し、たとえば特別図柄の変動中であった場合には、停止前の状態から特別図柄の変動を再開可能であればよい。
復旧条件が成立しなかった場合には(ステップS3;N)、初期化処理(ステップS6)を実行した後に、設定変更処理(ステップS7)を実行する。ステップS6の初期化処理は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするクリア処理を含み、クリア処理の実行により作業領域に初期値が設定される。
ステップS5の設定確認処理では、予め定められた設定確認条件が成立したか否かを判定する。設定確認条件は、たとえば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。ステップS5の設定確認処理が実行されるのは、ステップS3において、クリア信号がオフ状態であることを含めた復旧条件が成立した場合である。したがって、設定確認条件が成立し得るのは、クリア信号がオフ状態である場合となるので、クリア信号がオフ状態であることも、設定確認条件に含めることができる。
ステップS5の設定確認処理において設定確認条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を確認可能な設定確認状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認開始コマンドが送信される。設定確認状態においては、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を表示モニタ29の表示により確認することが可能となっている。設定確認状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定確認状態であるときには、パチンコ遊技機1における遊技の進行を停止させる遊技停止状態としてもよい。遊技停止状態であるときには、打球操作ハンドルの操作による遊技球の発射、各種スイッチによる遊技球の検出などが停止され、また、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20において、ハズレ図柄などを停止表示したり、ハズレ図柄とは異なる遊技停止状態に対応した表示が行われたりするように制御すればよい。設定確認状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
ステップS7の設定変更処理では、予め定められた設定変更条件が成立したか否かを判定する。設定変更条件は、たとえば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。設定変更条件は、クリア信号がオン状態であることを含んでいてもよい。
ステップS7の設定変更処理において設定変更条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を変更可能な設定変更状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更開始コマンドが送信される。設定変更状態においては、表示モニタ29に設定値が表示され、設定切替スイッチ52の操作を検出するごとに表示モニタ29に表示している数値を順次更新して表示する。その後、設定キー51が遊技場の係員などによる操作でオフとなったことに基づいて、表示モニタ29に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)するとともに、表示モニタ29を消灯させる。設定変更状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定変更状態であるときには、設定確認状態であるときと同様に、パチンコ遊技機1を遊技停止状態としてもよい。設定変更状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
演出制御基板12側では、設定確認開始コマンドや設定変更開始コマンドを受信すると、設定確認中である旨や設定変更中である旨を報知する制御が行われてもよい。たとえば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L,8Rから所定の音を出力したり、遊技効果ランプ9といった発光部材を所定の態様により発光させたりしてもよい。
クリア信号は、たとえば電源基板17に設けられたクリアスイッチ92の押下操作などによりオン状態となる。したがって、電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオンであるとともに設定キー51がオンである場合には、クリアスイッチ92がオンであればステップS6の初期化処理とともにステップS7の設定変更処理が実行されて設定変更状態に制御可能となり、クリアスイッチ92がオフであればステップS4の復旧処理とともにステップS5の設定確認処理が実行されて設定確認状態に制御可能となる。電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオフである場合、または設定キー51がオフである場合には、クリアスイッチ92がオンであればステップS6の初期化処理が実行される一方で設定変更状態には制御されず、クリアスイッチ92がオフであればステップS4の復旧処理が実行される一方で設定確認状態には制御されない。
設定確認処理または設定変更処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS8)。そして、所定時間(たとえば2ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS9)、割込みを許可する(ステップS10)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(たとえば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図5のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図5に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、たとえばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数などを示す情報)、始動情報(始動入賞の回数などを示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数などを示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込みごとに特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行および保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込みごとに普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行および保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図6は、特別図柄プロセス処理として、図5に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読判定などの判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、たとえば特別図柄プロセス処理が終了した後、図5に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口および第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無など)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類など)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」または「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、たとえば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
パチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率や出玉率が変わる構成とされている。たとえば、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率や出玉率が変わるようになっている。たとえば設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も大当りの当選確率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど大当りの当選確率が低くなる。この例において、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。設定値に応じて大当りの当選確率が変われば、出玉率も設定値に応じて変わってもよい。大当りの当選確率は設定値に関わらず一定であるのに対し、大当り遊技状態におけるラウンド数が設定値に応じて変わってもよい。パチンコ遊技機1は、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかを設定可能に構成されていればよい。パチンコ遊技機1において設定されている設定値は、主基板11の側から演出制御基板12の側へ設定値指定コマンドが送信されることにより通知される。
図7は、表示結果判定テーブルの構成例を示している。図7(A)は、変動特図が第1特図である場合に用いられる第1特図用表示結果判定テーブルの構成例を示し、図7(B)は、変動特図が第2特図である場合に用いられる第2特図用表示結果判定テーブルの構成例を示している。表示結果判定テーブルは、ROM101に記憶されているデータの集まりである。表示結果判定テーブルでは、設定値に応じて、乱数値MR1と比較される当り判定値が特別図柄の可変表示結果である特図表示結果に割り当てられている。乱数値MR1は、表示結果決定用の乱数値であり、0〜65535の範囲でランダムに値が更新される。表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態といった高確状態であるときには、通常状態または時短状態といった低確状態であるときに比べて、大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。
第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値に関わらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一値となるように判定値が割り当てられている。第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値に関わらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が第1特図用表示結果判定テーブルとは異なる同一値となるように判定値が割り当てられている。なお、設定値に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を異ならせてもよい。変動特図に関わらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を同一確率としてもよい。
第1特図用表示結果判定テーブルおよび第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態の場合に、当り判定値のうち1020から1237までの範囲が、設定値に関わらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、1020から1237までが「大当り」に割り当てられ、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている一方で、設定値2〜設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。
第1特図用表示結果判定テーブルおよび第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態の場合に、当り判定値のうち1020から1346までの範囲が、設定値に関わらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、1020から1346までが「大当り」に割り当てられることで、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定され、その一方で、設定値2〜設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1346から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定される。
第1特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、当り判定値のうち32767から33094までの範囲が、設定値に関わらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第1特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態である場合に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合と同じく、当り判定値のうち32767から33094までの範囲が、設定値に関わらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、当り判定値のうち32767から33421までの範囲が、設定値に関わらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態である場合に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合と同じく、当り判定値のうち32767から33421までの範囲が、設定値に関わらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。たとえば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(いわゆる確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中に遊技球が、特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、変動特図に応じて大当り遊技中に遊技球が所定スイッチを通過する割合が異なる遊技性(いわゆるV確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320で小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(いわゆる1種2種混合タイプ)としてもよい。パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3のいずれかである場合は遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(たとえば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかである場合)を設けてもよい。設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、設定値が1〜3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを演出用スイッチ(遊技球が所定領域を通過するごとに所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が4〜6の場合は、所定スイッチを遊技用スイッチ(遊技球が所定スイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
大当り種別は、大当り種別判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、大当り種別は、設定値に関わらず共通の割合で決定されてもよい。変動パターンは、変動パターン判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、変動パターンは、設定値に関わらず共通の割合で決定されてもよい。設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なることで、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度により設定値が示唆されてもよい。あるいは、設定値に関わらずノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合は共通であってもよい。その他、設定値に応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板などから電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図8のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図8に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定などを行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、たとえばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(たとえば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;N)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、たとえば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発光することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、たとえば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、たとえばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Y)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、たとえば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。たとえば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容などを演出制御プロセス処理などで確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、たとえば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L,8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンドなどに応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図9は、演出制御プロセス処理として、図8のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、たとえば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、たとえばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果などを反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L,8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、たとえば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、たとえば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターンなどを設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、たとえば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、たとえば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターンなどを設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、たとえば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターンなどを設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、たとえば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、たとえば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターンなどを設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
[基本説明の変形例]
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形および応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(たとえば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組合せになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(たとえば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナスなど)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線などを介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線などを介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリなどに一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線などを介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置などとネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。たとえば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合または「100%」未満の割合であることも含む。
<特徴部087Fに関する説明>
次に、本実施の形態の特徴部087Fに係る遊技機について、図10−1〜図10−53を参照して説明する。
[特徴部087Fに係るパチンコ遊技機1の構成など]
本実施の形態の特徴部087Fに係るパチンコ遊技機1の正面図である。図10−1に示すように、本特徴部087Fのパチンコ遊技機1は、可動体087F010を備える。図10−2に示すように、可動体087F010は、主基板11に搭載された出力回路111に接続されており、出力回路111から受信した駆動信号に基づき可動する。具体的には、可動体087F010は、画像表示装置5の手前側(遊技者側)においてパチンコ遊技機1を正面に見たときに左側と右側に分かれた複数(この例では2つ)の部材を有する。可動体087F010は、左右に分かれて配置された部材が画像表示装置5の手前側で当該画像表示装置5の中央付近に移動することで、シャッターのように当該画像表示装置5の画面の一部または全部を覆うようになっている。以下では、可動体087F010を、「役物」と称することがある。
図10−1に示すように、画像表示装置5の表示領域の大部分は、飾り図柄の可変表示やリーチ演出などの演出を表示するための表示領域を構成している。また、画像表示装置5の下端部は、第1保留記憶数を円形の保留表示の数によって表示可能な第1保留記憶表示領域087F005Bと、第2保留記憶数を円形の保留表示の数によって表示可能な第2保留記憶表示領域087F005Cとを含む。
画像表示装置5の右上端部は、特別図柄の可変表示中であることを示す第4図柄と第1保留記憶数および第2保留記憶数とを表示可能な表示領域087F005Dを含む。
画像表示装置5の表示領域の中央部には、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rが配置されており、飾り図柄の可変表示を実行可能となっている。また、画像表示装置5の表示領域の右端部には、各飾り図柄よりも小さいサイズの小図柄を表示可能な小図柄領域087F005Eが表示されている。該小図柄は、「左」の各飾り図柄表示エリア5Lに表示されている飾り図柄、「中」の各飾り図柄表示エリア5Cに表示されている飾り図柄、「右」の各飾り図柄表示エリア5Rに表示されている飾り図柄のそれぞれに対応する図柄が縦に並列されている。
なお、図10−1に示すように、画像表示装置5の中央部に飾り図柄が配置されており、小図柄087F005Eは、画像表示装置5の右端部において飾り図柄よりも小さいサイズにて配置されている。このため、小図柄087F005Eの視認性は、飾り図柄の視認性よりも低くなっている。
さらに、画像表示装置5の中央下部には、実行中の可変表示に対応する保留表示をアクティブ表示として表示するためのアクティブ表示エリア087F005Aが設けられている。
[大当りに関する各種テーブル]
図10−3〜図10−5を参照しながら、大当りに関する各種テーブルについて説明する。
(大当り種別)
図10−3は、当り種別表を示す説明図である。図10−3に示すように、当り種別表においては、大当りにおける当りの種別ごとに、大当り遊技状態の終了後の大当り確率、大当り遊技状態の終了後のベース、大当り遊技状態終了後の変動時間、および、大当りにおける開放回数(ラウンド数)が示されている。
具体的には、大当りの種別としては、5R通常大当り、5R確変大当り、および10R確変大当りが設けられている。なお、以下では、各ラウンドの標記を「R」で表すことがある。たとえば、1ラウンド目は1R目、2ラウンド目は2R目とも称する。5R通常大当りは、5ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、低確率状態かつ高ベース状態に制御される大当りである。通常大当りにおいては、このような低確高ベース状態が、可変表示が100回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまで継続する。
5R確変大当りは、5ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、高確率状態かつ高ベース状態に制御される大当りである。確変大当りにおいては、このような高確高ベース状態が、可変表示が150回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまで継続する。
10R確変大当りは、10ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、高確率状態かつ高ベース状態に制御される大当りである。確変大当りにおいては、このような高確高ベース状態が、可変表示が150回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまで継続する。
(各乱数)
図10−4は、各乱数を示す説明図である。図10−4に示すように、各乱数は、以下のように使用される。具体的には、ランダムRは、大当りにするか否かを判定する当り判定用のランダムカウンタである。ランダムRは、10MHzで1ずつ更新され、0から加算更新されてその上限である65535まで加算更新された後、再度0から加算更新される。ランダム1は、大当り種別を5R通常大当り、5R確変大当り、および10R確変大当りのいずれかに決定する(大当り種別決定用)ランダムカウンタである。ランダム2は、変動パターンのうちの後変動に対応する変動パターン(以下、「後変動パターン」と称する)(変動時間)を決定する(後変動パターン判定用)ランダムカウンタである。後変動とは、特別図柄の変動のうち、後半部分の変動を指す。ランダム3は、変動パターンのうちの前変動に対応する変動パターン(以下、「前変動パターン」と称する)(変動時間)を決定する(前変動パターン判定用)ランダムカウンタである。前変動とは、特別図柄の変動のうち、前半部分の変動を指す。ランダム4は、普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)ランダムカウンタである。ランダム5は、ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)ランダムカウンタである。
本実施の形態では、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態に制御されるか否かが大当り判定用乱数(ランダムR)の値に基づいて決定される。そして、大当り遊技状態としての5R通常大当り、5R確変大当り、および、10R確変大当りといった複数種類の大当りのうち、いずれの大当りとするかが、大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて決定される。このとき、ランダム1の値に基づいて大当り図柄も決定するようにすればよい。
また、まず、後変動パターン判定用乱数(ランダム2)を用いて後変動パターンが決定され、前変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて前変動パターンが決定される。このように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
(大当り判定テーブル、大当り種別判定テーブル)
図10−5は、大当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。これらテーブルは、ROM101に記憶されている。
図10−5(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、RO101に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態、すなわち非確変状態)において用いられる通常時(非確変時)大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。
通常時大当り判定テーブルには、図10−5(A)の左欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定され、確変時大当り判定テーブルには、図10−5(A)の右欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定されている。確変時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値は、通常時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値と共通の大当り判定値(通常時大当り判定値または第1大当り判定値という)に、確変時固有の大当り判定値が加えられたことにより、確変時大当り判定テーブルよりも多い個数の大当り判定値(確変時大当り判定値または第2大当り判定値という)が設定されている。これにより、確変状態には、通常状態よりも高い確率で大当りとする判定がなされる。
CPU103は、所定の時期に、乱数回路104のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値と比較するのであるが、大当り判定用乱数値が図10−5(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(通常大当り、または、確変大当り)にすることに決定する。なお、図10−5(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。
図10−5(B),(C)は、大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図10−5(B)は、第1特別図柄により大当りと判定されたときの大当り種別を決定するために用いる第1特図大当り種別判定テーブルである。図10−5(C)は、第2特別図柄により大当りと判定されたときの大当り種別を決定するために用いる第2特図大当り種別判定テーブルである。
図10−5(B)の第1特図大当り種別判定テーブルには、大当り種別判定用のランダム1の値と比較される数値であって、「5R通常大当り」、「5R確変大当り」、および、「10R確変大当り」のそれぞれに対応した大当り判定値が設定されている。図10−5(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「10R確変大当り」に対応した大当り判定値が設定されている。
たとえば、図10−5(B)に示すように、第1特図について、5R通常大当りは0〜99の範囲となる100個のランダム1のうち、50個のランダム1の値が割り当てられており、特図1当りになった場合に5R通常大当りが選択される確率は1/2(=50/100)である。通常時における大当り確率が約1/300であることに鑑みると、可変表示の結果が特図1で5R通常大当りとなる確率は約1/600(=1/2*1/300)となる。
また、図10−5(B)に示すように、第1特図について、5R確変大当りは0〜99の範囲となる100個のランダム1のうち、10個のランダム1の値が割り当てられており、特図1当りになった場合に5R確変大当りが選択される確率は1/10(=10/100)である。通常時における大当り確率が約1/300であることに鑑みると、可変表示の結果が特図1で5R確変大当りとなる確率は約1/3000(=1/10*1/300)となる。
また、図10−5(B)に示すように、第1特図について、10R確変大当りは0〜99の範囲となる100個のランダム1のうち、40個のランダム1の値が割り当てられており、特図1当りになった場合に10R確変大当りが選択される確率は2/5(=40/100)である。通常時における大当り確率が約1/300であることに鑑みると、可変表示の結果が特図1で10R確変大当りとなる確率は約1/750(=2/5*1/300)となる。
また、図10−5(B)に示すように、特図1においていずれかの大当りになる確率は、約1/300(=1/600+1/3000+1/750)であるため、はずれ確率は約299/300となる。
また、図10−5(C)に示すように、第2特図について、10R確変大当りは0〜99の範囲となる100個のランダム1のうち、100個のランダム1の値が割り当てられている。
このような各種の大当り種別判定テーブルを用いて、CPU103は、大当り種別として、ランダム1の値が一致した大当り種別判定値に対応する種別を決定するともに、大当り図柄として、ランダム1の値が一致した大当り図柄を決定する。これにより、大当り種別と、大当り種別に対応する大当り図柄とが同時に決定される。
このような各種の大当り種別判定テーブルによれば、第2特別図柄の大当りについて、第1特別図柄で選択可能な大当り種別と比べて、「10R確変大当り」が選択される割合が高く、遊技者にとって有利な大当り種別が選択される割合が高い。
(演出制御コマンド)
図10−6は、演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。メイン側の制御基板である主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御状態に応じて、各種の演出制御コマンドを演出制御用CPU120へ送信する。演出制御コマンドは、たとえば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を示す。なお、図10−6に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。なお、以下において、「(H)」は16進数であることを示すが、本明細書においては、省略する場合もある。
コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンのうち、前変動に対応する変動パターン(前変動パターン)を指定する変動パターンコマンドである(XXは、前変動パターンの番号に対応)。サブ側における前変動とは、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動のうち、前半部分の変動を指す。複数種類の前変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される前変動パターンのそれぞれに対応する前変動パターンコマンドがある。
コマンド8101(H)は、第1特図の可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8102(H)は、第2特図の可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。演出制御用CPU101は、コマンド8101(H)またはコマンド8102(H)を受信すると、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド84XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンのうち、後変動に対応する変動パターン(後変動パターン)を指定する変動パターンコマンドである(XXは、後変動パターンの番号に対応)。サブ側における後変動とは、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動のうち、後半部分の変動を指す。複数種類の後変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される後変動パターンのそれぞれに対応する後変動パターンコマンドがある。
コマンド8C01(H)は、ハズレに決定されていることを示す表示結果1指定コマンド(ハズレ指定コマンド)である。コマンド8C02(H)は、5R通常大当りに決定されていることを示す表示結果2指定コマンド(5R通常大当り指定コマンド)である。コマンド8C03(H)は、5R確変大当りに決定されていることを示す表示結果3指定コマンド(5R確変大当り指定コマンド)である。コマンド8C04(H)は、10R確変大当りに決定されていることを示す表示結果4指定コマンド(10R確変大当り指定コマンド)である。ハズレ指定コマンド、5R通常大当り指定コマンド、5R確変大当り指定コマンド、および10R確変大当り指定コマンドの各々、あるいはこれらをまとめて8C系コマンドとも称する。
コマンド8D01(H)は、第1特図の可変表示を開始することを示す第1図柄変動指定コマンドである。コマンド8D02(H)は、第2特図の可変表示を開始することを示す第2図柄変動指定コマンドである。第1図柄変動指定コマンドおよび第2図柄変動指定コマンドの各々、あるいはこれらをまとめて8D系コマンドとも称する。コマンド8F00(H)は、第1特図や第2特図の変動を終了することを指定する図柄確定指定コマンドである。
コマンド9000(H)は、遊技機に関する電力供給が開始されたときに送信される初期化を指定(電源投入時の初期画面を表示することを指定)する初期化指定コマンドである。コマンド9200(H)は、遊技機に関する電力供給が再開されたときに送信される停電の復旧を指定(停電復旧画面を表示することを指定)する停電復旧指定コマンドである。コマンド9500(H)は、通常状態の背景を指定する通常状態指定コマンドである。コマンド9501(H)は、時短状態の背景を指定する時短状態指定コマンドである。コマンド9502(H)は、確変状態の背景を指定する確変状態指定コマンドである。通常状態指定コマンド、時短状態指定コマンド、および確変状態指定コマンドの各々、あるいはこれらをまとめて95系コマンドや背景指定コマンドとも称する。コマンド9F00(H)は、客待ちのデモンストレーションを指定する客待ちデモ指定コマンドである。
コマンドA001(H)は、5R通常大当りの開始を指定する大当り開始1指定コマンドである。コマンドA002(H)は、5R確変大当りの開始を指定する大当り開始2指定コマンドである。コマンドA003(H)は、10R確変大当りの開始を指定する確変大当り開始3指定コマンドである。大当り開始1指定コマンド、大当り開始2指定コマンド、および大当り開始3指定コマンドの各々、あるいはこれらをまとめてA0系コマンドとも称する。
A1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口の開放中を示す大入賞口開放中指定コマンドである。大入賞口開放中指定コマンドを、A1系コマンドとも称する。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口の閉鎖を示す大入賞口開放後指定コマンドである。大入賞口開放後指定コマンドを、A2系コマンドとも称する。
コマンドA301(H)は、5R通常大当りの終了を指定する大当り終了1指定コマンドである。コマンドA302(H)は、5R確変大当りの終了を指定する大当り終了2指定コマンドである。コマンドA303(H)は、10R確変大当りの終了を指定する大当り終了3指定コマンドである。大当り終了1指定コマンド、大当り終了2指定コマンド、および大当り終了3指定コマンドの各々、あるいはこれらをまとめてA3系コマンドとも称する。
コマンドB100(H)は、第1始動入賞があったことを指定する第1始動入賞指定コマンドである。コマンドB200(H)は、第2始動入賞があったことを指定する第2始動入賞指定コマンドである。
コマンドC1XX(H)は、第1保留記憶数がXXで示す数になったことを指定する第1保留記憶数指定コマンドである。第1保留記憶数指定コマンドを、C1系コマンドとも称する。コマンドC2XX(H)は、第2保留記憶数がXXで示す数になったことを指定する第2保留記憶する指定コマンドである。第2保留記憶数指定コマンドを、C2系コマンドとも称する。
コマンドC4XX(H)およびコマンドC6XX(H)は、第1始動入賞口または第2始動入賞口への始動入賞時における大当り判定、大当り種別判定、変動パターン種別判定などの入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンドである。このうち、コマンドC4XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否か、および、大当りの種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC3XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す変動種別コマンドである。
C7XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口への遊技球の通過を示す大入賞口入賞指定コマンドである。
MODEがFD(H)でありかつ、EXTの4bit目が0であるコマンドは、右打ち表示の消灯を示す右打ち表示消灯指定コマンドである。MODEデータがFD(H)でありかつ、EXTデータの4bit目が1であるコマンドは、右打ち表示の点灯を示す右打ち表示点灯指定コマンドである。本実施の形態においては、特に右打ち表示点灯指定コマンドを、FD系コマンドとも称する。
遊技制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞時に、大当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りとなることを指定する値、および、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用CPU120に送信する制御を行う。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動種別コマンドのEXTデータに変動パターン種別の判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用CPU120に送信する制御を行う。演出制御用CPU120は、図柄指定コマンドに設定されている値に基づいて、表示結果が大当りとなるか否か、大当りの種別を認識できるとともに、変動種別コマンドに基づいて、変動パターン種別を認識できる。
[変動パターン]
図10−7〜図10−9を参照しながら、変動パターンの内容および変動パターンの決定などについて説明する。
(メイン側における変動パターンの内容)
図10−7は、メイン側における変動パターンの内容の一例を示す説明図である。図10−7に示すように、本実施の形態においては、メイン側である遊技制御用マイクロコンピュータ100によって、複数種類の変動パターンが設定される。各変動パターンは、メイン変動番号によって管理されるとともに、前変動に対応する変動パターンである前変動パターンと、後変動に対応する後変動パターンとの組合せで構成され、当該組合せによって互いに異なる内容を含むようになっている。なお、前変動パターンは、図10−6を用いて説明した前変動パターンコマンド(80XX(H))に対応し、後変動パターンは、図10−6を用いて説明した後変動パターンコマンド(84XX(H))に対応する。
まず、前変動パターンについて説明する。前変動番号が各々割り当てられた複数種類の前変動パターンのうち、前変動番号a1は、通常変動(13秒間に亘る飾り図柄の変動)を指定する前変動パターンコマンド(8001(H))である。前変動番号a2は、短縮変動(7秒間に亘る飾り図柄の変動)を指定する前変動パターンコマンド(8002(H))である。前変動番号a3は、擬似連ガセを実行することを指定する前変動パターンコマンド(8003(H))である。擬似連は、飾り図柄の可変表示(変動表示)が開始されてから当該可変表示の表示結果が導出表示されるまでに、当該可変表示を一旦仮停止させた後に当該可変表示を再開することで、1個の保留記憶に基づく可変表示を、擬似的に複数回の可変表示のように見せる演出である。このように、一旦仮停止させた後に再開する可変表示を「再可変表示」とも称する。また、擬似的な可変表示による飾り図柄の変動を「擬似変動」とも称する。
前変動番号a4は、ノーマルリーチ(役物×)(リーチ態様となるが可動体087F010が動作しないリーチ)を指定する前変動パターンコマンド(8004(H))である。前変動番号a5は、擬似変動を1回した後にノーマルリーチ(役物×)を実行することを指定する前変動パターンコマンド(8005(H))である。前変動番号a6は、ノーマルリーチ(役物○)(リーチ態様となって可動体087F010が動作するリーチ)を実行した後にSPリーチに発展することを指定する前変動パターンコマンド(8006(H))である。前変動番号a7は、擬似変動を1回した後にノーマルリーチ(役物○)を実行し、さらにその後SPリーチに発展することを指定する前変動パターンコマンド(8007(H))である。
前変動番号a8は、擬似変動を2回した後にノーマルリーチ(役物×)を実行し、さらにその後SPリーチに発展することを指定する前変動パターンコマンド(8008(H))である。前変動番号a9は、擬似変動を2回した後にノーマルリーチ(役物○)を実行し、さらにその後SPリーチに発展することを指定する前変動パターンコマンド(8009(H))である。
前変動番号a10は、擬似変動を1回した後にノーマルリーチ(役物○)を実行し、さらにその後最終リーチに発展することを指定する前変動パターンコマンド(8010(H))である。前変動番号a11は、擬似変動を2回した後にノーマルリーチ(役物○)を実行し、さらにその後最終リーチに発展することを指定する前変動パターンコマンド(8011(H))である。
次に、後変動パターンについて説明する。後変動番号が各々割り当てられた複数種類の後変動パターンのうち、後変動番号b1は、非リーチ(はずれ)(リーチ態様とならずに最終的にはずれ態様となる飾り図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8401(H))である。後変動番号b2は、ノーマルリーチ(はずれ)(リーチ態様となるが最終的にはずれ態様となる飾り図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8402(H))である。後変動番号b3は、SPリーチ(はずれ)(SPリーチに発展するが最終的にはずれ態様となる飾り図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8403(H))である。後変動番号b4は、最終リーチ(はずれ)(最終リーチに発展するが最終的にはずれ態様となる飾り図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8404(H))である。
後変動番号b5は、ノーマルリーチ(当り)(リーチ態様となるが最終的に当り態様となる飾り図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8405(H))である。後変動番号b6は、SPリーチ(当り)(SPリーチに発展して最終的に当り態様となる飾り図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8406(H))である。後変動番号b7は、最終リーチ(当り)(最終リーチに発展して最終的に当り態様となる飾り図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8407(H))である。
(サブ側における変動パターンの内容)
図10−8は、サブ側における変動パターンの内容の一例を示す説明図である。図10−8に示すように、本実施の形態においては、サブ側である演出制御用CPU120によって、複数種類の変動パターンが設定される。各変動パターンは、サブ変動番号によって管理されるとともに、前変動に対応する変動パターンである前変動パターンと、後変動に対応する後変動パターンとの組合せで構成され、当該組合せによって互いに異なる内容を含むようになっている。
また、演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からメイン変動番号が割り当てられた変動パターンコマンドを受信すると、受信した当該変動パターンコマンドに対応するサブ側の変動パターンを設定し、設定した当該変動パターンに基づき演出を実行する。
具体的には、本実施の形態においては、CPU103から演出制御用CPU120に対して、前変動パターンコマンド(80XX(H))が送信されるとともに、後変動パターンコマンド(84XX(H))が送信される。演出制御用CPU120は、先に前変動パターンコマンドを受信し、その後、他のコマンドを受信することなく続けて後変動パターンコマンドを受信したことを条件に、前変動パターンコマンドと後変動パターンコマンドとからなる変動パターンコマンドに基づきサブ側の変動パターンを設定する。なお、演出制御用CPU120は、前変動パターンコマンドを受信する前に後変動パターンコマンドを受信した場合や、先に前変動パターンコマンドを受信したがその後後変動パターンコマンドを受信する前に他のコマンドを受信してしまった場合には、受信した変動パターンコマンドに基づく処理を実行しない。
サブ変動番号1が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号1の変動パターンコマンドに対応し、通常変動を行った後に非リーチ(はずれ)となる変動パターンである。サブ変動番号2が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号2の変動パターンコマンドに対応し、短縮変動を行った後に非リーチ(はずれ)となる変動パターンである。サブ変動番号3が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号3の変動パターンコマンドに対応し、擬似連ガセを行った後に非リーチ(はずれ)となる変動パターンである。
サブ変動番号4が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号4の変動パターンコマンドに対応し、ノーマルリーチのうちのノーマルリーチA(役物×)となり、最終的にノーマルリーチ(はずれ)となる変動パターンである。サブ変動番号5が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号4の変動パターンコマンドに対応し、ノーマルリーチのうちのノーマルリーチB(役物×)となり、最終的にノーマルリーチ(はずれ)となる変動パターンである。このように、サブ変動番号4が割り当てられた変動パターンおよびサブ変動番号5が割り当てられた変動パターンは、いずれもノーマルリーチとなるメイン変動番号4の変動パターンコマンドに対応するが、当該ノーマルリーチの種類が互いに異なる。
サブ変動番号6が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号5の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を1回した後にノーマルリーチA(役物×)となり、最終的にノーマルリーチ(はずれ)となる変動パターンである。サブ変動番号7が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号5の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を1回した後にノーマルリーチB(役物×)となり、最終的にノーマルリーチ(はずれ)となる変動パターンである。このように、サブ変動番号6が割り当てられた変動パターンおよびサブ変動番号7が割り当てられた変動パターンは、いずれもノーマルリーチとなるメイン変動番号5の変動パターンコマンドに対応するが、当該ノーマルリーチの種類が互いに異なる。
サブ変動番号8が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号6の変動パターンコマンドに対応し、ノーマルリーチA(役物○)の後にSPリーチに発展して最終的にSPリーチ(はずれ)となる変動パターンである。サブ変動番号9が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号6の変動パターンコマンドに対応し、ノーマルリーチB(役物○)の後にSPリーチに発展して最終的にSPリーチ(はずれ)となる変動パターンである。このように、サブ変動番号8が割り当てられた変動パターンおよびサブ変動番号9が割り当てられた変動パターンは、いずれもノーマルリーチとなるメイン変動番号6の変動パターンコマンドに対応するが、当該ノーマルリーチの種類が互いに異なる。
サブ変動番号10が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号7の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を1回した後にノーマルリーチA(役物○)となり、その後にSPリーチに発展して最終的にSPリーチ(はずれ)となる変動パターンである。サブ変動番号11が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号7の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を1回した後にノーマルリーチB(役物○)となり、その後にSPリーチに発展して最終的にSPリーチ(はずれ)となる変動パターンである。このように、サブ変動番号10が割り当てられた変動パターンおよびサブ変動番号11が割り当てられた変動パターンは、いずれもノーマルリーチとなるメイン変動番号7の変動パターンコマンドに対応するが、当該ノーマルリーチの種類が互いに異なる。
サブ変動番号12が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号8の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を2回した後にノーマルリーチA(役物×)となり、その後にSPリーチに発展して最終的にSPリーチ(はずれ)となる変動パターンである。サブ変動番号13が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号8の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を2回した後にノーマルリーチB(役物×)となり、その後にSPリーチに発展して最終的にSPリーチ(はずれ)となる変動パターンである。このように、サブ変動番号12が割り当てられた変動パターンおよびサブ変動番号13が割り当てられた変動パターンは、いずれもノーマルリーチとなるメイン変動番号8の変動パターンコマンドに対応するが、当該ノーマルリーチの種類が互いに異なる。
サブ変動番号14が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号9の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を2回した後にノーマルリーチA(役物○)となり、その後にSPリーチに発展して最終的にSPリーチ(はずれ)となる変動パターンである。サブ変動番号15が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号9の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を2回した後にノーマルリーチB(役物○)となり、その後にSPリーチに発展して最終的にSPリーチ(はずれ)となる変動パターンである。このように、サブ変動番号14が割り当てられた変動パターンおよびサブ変動番号15が割り当てられた変動パターンは、いずれもノーマルリーチとなるメイン変動番号9の変動パターンコマンドに対応するが、当該ノーマルリーチの種類が互いに異なる。
サブ変動番号16が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号10の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を1回した後にノーマルリーチA(役物○)となり、その後に最終リーチに発展して最終的に最終リーチ(はずれ)となる変動パターンである。サブ変動番号17が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号10の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を1回した後にノーマルリーチB(役物○)となり、その後に最終リーチに発展して最終的に最終リーチ(はずれ)となる変動パターンである。このように、サブ変動番号16が割り当てられた変動パターンおよびサブ変動番号17が割り当てられた変動パターンは、いずれもノーマルリーチとなるメイン変動番号10の変動パターンコマンドに対応するが、当該ノーマルリーチの種類が互いに異なる。
サブ変動番号18が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号11の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を2回した後にノーマルリーチA(役物○)となり、その後に最終リーチに発展して最終的に最終リーチ(はずれ)となる変動パターンである。サブ変動番号19が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号11の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を2回した後にノーマルリーチB(役物○)となり、その後に最終リーチに発展して最終的に最終リーチ(はずれ)となる変動パターンである。このように、サブ変動番号18が割り当てられた変動パターンおよびサブ変動番号19が割り当てられた変動パターンは、いずれもノーマルリーチとなるメイン変動番号11の変動パターンコマンドに対応するが、当該ノーマルリーチの種類が互いに異なる。
サブ変動番号20が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号12の変動パターンコマンドに対応し、ノーマルリーチA(役物×)となり、最終的にノーマルリーチ(当り)となる変動パターンである。サブ変動番号21が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号12の変動パターンコマンドに対応し、ノーマルリーチB(役物×)となり、最終的にノーマルリーチ(当り)となる変動パターンである。このように、サブ変動番号20が割り当てられた変動パターンおよびサブ変動番号21が割り当てられた変動パターンは、いずれもノーマルリーチとなるメイン変動番号12の変動パターンコマンドに対応するが、当該ノーマルリーチの種類が互いに異なる。
サブ変動番号22が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号13の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を1回した後にノーマルリーチA(役物×)となり、最終的にノーマルリーチ(当り)となる変動パターンである。サブ変動番号23が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号13の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を1回した後にノーマルリーチB(役物×)となり、最終的にノーマルリーチ(当り)となる変動パターンである。このように、サブ変動番号22が割り当てられた変動パターンおよびサブ変動番号23が割り当てられた変動パターンは、いずれもノーマルリーチとなるメイン変動番号13の変動パターンコマンドに対応するが、当該ノーマルリーチの種類が互いに異なる。
サブ変動番号24が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号14の変動パターンコマンドに対応し、ノーマルリーチA(役物○)の後にSPリーチに発展して最終的にSPリーチ(当り)となる変動パターンである。サブ変動番号25が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号14の変動パターンコマンドに対応し、ノーマルリーチB(役物○)の後にSPリーチに発展して最終的にSPリーチ(当り)となる変動パターンである。このように、サブ変動番号24が割り当てられた変動パターンおよびサブ変動番号25が割り当てられた変動パターンは、いずれもノーマルリーチとなるメイン変動番号14の変動パターンコマンドに対応するが、当該ノーマルリーチの種類が互いに異なる。
サブ変動番号26が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号15の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を1回した後にノーマルリーチA(役物○)となり、その後にSPリーチに発展して最終的にSPリーチ(当り)となる変動パターンである。サブ変動番号27が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号15の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を1回した後にノーマルリーチB(役物○)となり、その後にSPリーチに発展して最終的にSPリーチ(当り)となる変動パターンである。このように、サブ変動番号26が割り当てられた変動パターンおよびサブ変動番号27が割り当てられた変動パターンは、いずれもノーマルリーチとなるメイン変動番号15の変動パターンコマンドに対応するが、当該ノーマルリーチの種類が互いに異なる。
サブ変動番号28が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号16の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を2回した後にノーマルリーチA(役物×)となり、その後にSPリーチに発展して最終的にSPリーチ(当り)となる変動パターンである。サブ変動番号29が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号16の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を2回した後にノーマルリーチB(役物×)となり、その後にSPリーチに発展して最終的にSPリーチ(当り)となる変動パターンである。このように、サブ変動番号28が割り当てられた変動パターンおよびサブ変動番号29が割り当てられた変動パターンは、いずれもノーマルリーチとなるメイン変動番号16の変動パターンコマンドに対応するが、当該ノーマルリーチの種類が互いに異なる。
サブ変動番号30が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号17の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を2回した後にノーマルリーチA(役物○)となり、その後にSPリーチに発展して最終的にSPリーチ(当り)となる変動パターンである。サブ変動番号31が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号17の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を2回した後にノーマルリーチB(役物○)となり、その後にSPリーチに発展して最終的にSPリーチ(当り)となる変動パターンである。このように、サブ変動番号30が割り当てられた変動パターンおよびサブ変動番号31が割り当てられた変動パターンは、いずれもノーマルリーチとなるメイン変動番号17の変動パターンコマンドに対応するが、当該ノーマルリーチの種類が互いに異なる。
サブ変動番号32が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号18の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を1回した後にノーマルリーチA(役物○)となり、その後に最終リーチに発展して最終的に最終リーチ(当り)となる変動パターンである。サブ変動番号33が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号18の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を1回した後にノーマルリーチB(役物○)となり、その後に最終リーチに発展して最終的に最終リーチ(当り)となる変動パターンである。このように、サブ変動番号32が割り当てられた変動パターンおよびサブ変動番号33が割り当てられた変動パターンは、いずれもノーマルリーチとなるメイン変動番号18の変動パターンコマンドに対応するが、当該ノーマルリーチの種類が互いに異なる。
サブ変動番号34が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号19の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を2回した後にノーマルリーチA(役物○)となり、その後に最終リーチに発展して最終的に最終リーチ(当り)となる変動パターンである。サブ変動番号35が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号19の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を2回した後にノーマルリーチB(役物○)となり、その後に最終リーチに発展して最終的に最終リーチ(当り)となる変動パターンである。このように、サブ変動番号34が割り当てられた変動パターンおよびサブ変動番号35が割り当てられた変動パターンは、いずれもノーマルリーチとなるメイン変動番号19の変動パターンコマンドに対応するが、当該ノーマルリーチの種類が互いに異なる。
このように、演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信した変動パターンコマンドに対応する変動パターンを設定し、同じメイン変動番号の変動パターンコマンドを受信した場合でも、たとえば抽選などによって選択的に、互いに異なるサブ変動番号が割り当てられた複数の変動パターンのうちのいずれかを設定可能である。なお、本実施の形態においては、演出制御用CPU120は、ノーマルリーチとなるメイン変動番号の変動パターンコマンドを受信した場合に、2種類のノーマルリーチのうちのいずれかの変動パターンを設定可能であるが、これに限らない。たとえば、3種類以上のノーマルリーチを用意しておき、演出制御用CPU120は、ノーマルリーチとなるメイン変動番号の変動パターンコマンドを受信した場合に、3種類以上のノーマルリーチのうちのいずれかの変動パターンを設定可能であってもよい。また、ノーマルリーチに限らず、SPリーチや最終リーチ、リーチ煽り演出など、その他の演出についても複数種類の演出を用意しておき、演出制御用CPU120は、一のメイン変動番号の変動パターンコマンドを受信した場合に、当該一のメイン変動番号の変動パターンコマンドに対応する複数種類の演出のうちのいずれかの変動パターンを設定可能であってもよい。
(メイン側における変動パターンの決定テーブル)
図10−9は、メイン側における変動パターン決定テーブルを示す説明図である。本実施の形態においては、遊技制御用マイクロコンピュータ100によって、先に後変動パターンが決定され、その後に前変動パターンが決定される。
図10−9(A)は、メイン側における後変動パターン決定テーブルを示す説明図である。図10−9(A)に示すように、後変動パターンは、事前に決定された当り種別に応じて異なる確率で決定される。
具体的には、事前に決定された当り種別が「はずれ」の場合、後変動番号b1の非リーチ(はずれ)、後変動番号b2のノーマルリーチ(はずれ)、後変動番号b3のSPリーチ(はずれ)、および後変動番号b4の最終リーチ(はずれ)のうちのいずれかに決定され、そのうち、後変動番号b1の取り得る判定値数が最も多く(決定確率が最も高く)、次に後変動番号b2の取り得る判定値数が多く(決定確率が次に高く)、後変動番号b4の決定確率の取り得る判定値数が最も少なく(決定確率が最も低く)なっている。
事前に決定された当り種別が「5R通常大当り」の場合、後変動番号b5のノーマルリーチ(当り)、後変動番号b6のSPリーチ(当り)、および後変動番号b7の最終リーチ(当り)のうちのいずれかに決定され、そのうち、後変動番号b5の取り得る判定値数が最も多く(決定確率が最も高く)、次に後変動番号b6の取り得る判定値数が多く(決定確率が次に高く)、後変動番号b7の決定確率の取り得る判定値数が最も少なく(決定確率が最も低く)なっている。
事前に決定された当り種別が「5R確変大当り」の場合、後変動番号b5のノーマルリーチ(当り)、後変動番号b6のSPリーチ(当り)、および後変動番号b7の最終リーチ(当り)のうちのいずれかに決定され、そのうち、後変動番号b6の取り得る判定値数が最も多く(決定確率が最も高く)、次に後変動番号b7の取り得る判定値数が多く(決定確率が次に高く)、後変動番号b5の取り得る判定値数が最も少なく(決定確率が最も低く)なっている。
事前に決定された当り種別が「10R確変大当り」の場合、後変動番号b5のノーマルリーチ(当り)、後変動番号b6のSPリーチ(当り)、および後変動番号b7の最終リーチ(当り)のうちのいずれかに決定され、そのうち、後変動番号b7の取り得る判定値数が最も多く(決定確率が最も高く)、次に後変動番号b6の取り得る判定値数が多く(決定確率が次に高く)、後変動番号b5の取り得る判定値数が最も少なく(決定確率が最も低く)なっている。
このように、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、事前に決定された当り種別に応じて異なる確率で後変動パターンを決定し、特図ゲームの結果がはずれになる場合にはリーチ態様となることなくはずれになる確率が最も高くなるように後変動パターンを決定し、特図ゲームの結果が5R通常大当りになる場合にはノーマルリーチによって当りになる確率が最も高くなるように後変動パターンを決定し、特図ゲームの結果が5R確変大当りになる場合にはSPリーチによって当りになる確率が最も高くなるように後変動パターンを決定し、特図ゲームの結果が10R確変大当りになる場合には最終リーチによって当りになる確率が最も高くなるように後変動パターンを決定する。これにより、最終リーチになった場合、遊技者にとって最も有利な10R確変大当りになる確率が高くなり、SPリーチになった場合、遊技者にとって次に有利な5R確変大当りになる確率が高くなる。このことから、最終リーチは遊技者にとって最も有利なリーチであり、SPリーチは遊技者にとって次に有利なリーチとなる。
図10−9(B)は、メイン側における前変動パターン決定テーブルを示す説明図である。図10−9(B)に示すように、前変動パターンは、事前に決定された後変動パターンに応じて異なる確率で決定される。
具体的には、事前に決定された後変動パターンが後変動番号b1の非リーチ(はずれ)であってかつ通常時の場合、前変動番号a1の通常変動および前変動番号a3の擬似連ガセのうちのいずれかに決定され、そのうち、前変動番号a1の取り得る判定値数が最も多く(決定確率が最も高く)、前変動番号a3の取り得る判定値数が最も少なく(決定確率が最も低く)なっている。
事前に決定された後変動パターンが後変動番号b1の非リーチ(はずれ)であってかつ時短時の場合、前変動番号a2の短縮変動に決定される。
事前に決定された後変動パターンが後変動番号b2のノーマルリーチ(はずれ)の場合、前変動番号a4のノーマルリーチ(役物×)および前変動番号a5の擬似変動1回後のノーマルリーチ(役物×)のうちのいずれかに決定され、そのうち、前変動番号a4の取り得る判定値数が最も多く(決定確率が最も高く)、前変動番号a5の取り得る判定値数が最も少なく(決定確率が最も低く)なっている。
事前に決定された後変動パターンが後変動番号b3のSPリーチ(はずれ)の場合、前変動番号a6のノーマルリーチ(役物○)後のSPリーチ発展、前変動番号a7の擬似変動1回後のノーマルリーチ(役物○)後のSPリーチ発展、前変動番号a8の擬似変動2回後のノーマルリーチ(役物×)後のSPリーチ発展、および前変動番号a9の擬似変動2回後のノーマルリーチ(役物○)後のSPリーチ発展のうちのいずれかに決定され、そのうち、前変動番号a6の取り得る判定値数が最も多く(決定確率が最も高く)、次に前変動番号a7の取り得る判定値数が多く(決定確率が次に高く)、次に前変動番号a8の取り得る判定値数が多く(決定確率が次に高く)、前変動番号a9の取り得る判定値数が最も少なく(決定確率が最も低く)なっている。
事前に決定された後変動パターンが後変動番号b4の最終リーチ(はずれ)の場合、前変動番号a10の擬似変動1回後のノーマルリーチ(役物○)後の最終リーチ発展、および前変動番号a11の擬似変動2回後のノーマルリーチ(役物○)後の最終リーチ発展のうちのいずれかに決定され、そのうち、前変動番号a10の取り得る判定値数が最も多く(決定確率が最も高く)、前変動番号a11の取り得る判定値数が最も少なく(決定確率が最も低く)なっている。
事前に決定された後変動パターンが後変動番号b5のノーマルリーチ(当り)の場合、前変動番号a4のノーマルリーチ(役物×)および前変動番号a5の擬似変動1回後のノーマルリーチ(役物×)のうちのいずれかに決定され、そのうち、前変動番号a5の取り得る判定値数が最も多く(決定確率が最も高く)、前変動番号a4の取り得る判定値数が最も少なく(決定確率が最も低く)なっている。
事前に決定された後変動パターンが後変動番号b6のSPリーチ(当り)の場合、前変動番号a6のノーマルリーチ(役物○)後のSPリーチ発展、前変動番号a7の擬似変動1回後のノーマルリーチ(役物○)後のSPリーチ発展、前変動番号a8の擬似変動2回後のノーマルリーチ(役物×)後のSPリーチ発展、および前変動番号a9の擬似変動2回後のノーマルリーチ(役物○)後のSPリーチ発展のうちのいずれかに決定され、そのうち、前変動番号a9の取り得る判定値数が最も多く(決定確率が最も高く)、次に前変動番号a8の取り得る判定値数が多く(決定確率が次に高く)、次に前変動番号a7の取り得る判定値数が多く(決定確率が次に高く)、前変動番号a6の取り得る判定値数が最も少なく(決定確率が最も低く)なっている。
事前に決定された後変動パターンが後変動番号b7の最終リーチ(当り)の場合、前変動番号a10の擬似変動1回後のノーマルリーチ(役物○)後の最終リーチ発展、および前変動番号a11の擬似変動2回後のノーマルリーチ(役物○)後の最終リーチ発展のうちのいずれかに決定され、そのうち、前変動番号a11の取り得る判定値数が最も多く(決定確率が最も高く)、前変動番号a10の取り得る判定値数が最も少なく(決定確率が最も低く)なっている。
このように、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、事前に決定された後変動パターンの種類に応じて異なる確率で前変動パターンを決定し、擬似連(2回以上の擬似変動)が実行される場合には、SPチーリや最終リーチに発展し易くなっている。このようにして遊技制御用マイクロコンピュータ100によって決定された前変動パターンおよび後変動パターンからなる変動パターン(図10−7に示す変動パターン)が定められた変動パターンコマンドは、遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御用CPU120に送信される。そして、演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信した変動パターンコマンド(メイン変動番号)に基づいて、サブ側の変動パターン(図10−8に示す変動パターン)を決定する。
[サブ側における擬似変動パターン]
図10−10は、サブ側における擬似パターン決定テーブルを示す説明図である。本実施の形態においては、演出制御用CPU120によって、擬似連として擬似変動を2回実行するパターンであるサブ変動番号6、7、10、11、16、17、22,23、26、27、32、33の変動パターン、および擬似連として擬似変動を3回実行するパターンであるサブ変動番号12〜15、18、19、28〜31、34、35の変動パターンのいずれかが決定された場合、当該変動パターンにおける擬似変動のパターンである擬似パターンが決定される。
なお、演出制御用CPU120は、サブ変動番号6、7、10、11、16、17、22,23、26、27、32、33の変動パターンの場合、2回の擬似変動の各々について擬似パターンを決定してもよいし、当該2回の擬似変動をまとめて擬似パターンを決定してもよい。また、演出制御用CPU120は、サブ変動番号12〜15、18、19、28〜31、34、35の変動パターンの場合、3回の擬似変動の各々について擬似パターンを決定してもよいし、当該3回の擬似変動をまとめて擬似パターンを決定してもよい。
図10−10(A)は、擬似パターンの内容を示す説明図である。図10−10(A)に示すように、擬似パターンは、弱擬似パターンと、強擬似パターンA〜Cとを含む。弱擬似パターンは、強擬似パターンよりも遊技者にとって不利となる弱擬似系のパターンである。擬似パターンにおいては、期間t1においてリーチ煽りが実行され、その後の期間t2において画像表示装置5の画面上に特殊図柄が表示された後に「NEXT」の文字が表示され、その後の期間t3において画像表示装置5の画面上に飾り図柄の可変表示の回数表示が行われ、その後の期間t4において画像表示装置5の画面上に示唆表示が行われた後、その後の期間t5において飾り図柄が可変表示する。
リーチ煽りは、可変表示の態様がリーチ態様となる否かを遊技者に煽る演出である。特殊図柄は、再可変表示の実行を示唆する図柄であり、この特殊図柄が表示されることで、その後再可変表示が開始することが遊技者に示唆される。特殊図柄の表示を特殊図柄表示と称する。回数表示は、飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆する回数画像を表示する演出である。示唆表示は、飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆する表示であって、再可変表示を示唆する文字とともに回数画像が画像表示装置5の画面の端に表示される。
強擬似パターンAは、弱擬似パターンよりも遊技者にとって有利となる強擬似系のパターンである。強擬似パターンAにおいては、期間t1においてリーチラインが実行され、その後の期間t2において画像表示装置5の画面上に名言の文字が表示された後に特殊表示が行われ、その後の期間t3において画像表示装置5の画面上に飾り図柄の可変表示の回数表示が行われ、その後の期間t4において画像表示装置5の画面上に示唆表示が行われた後、その後の期間t5において飾り図柄が再可変表示する。
リーチラインは、可変表示の態様がリーチ態様となったことを遊技者に報知する演出であり、「リーチ」の文字が3回に分かれて登場して表示される。名言の文字は、パチンコ遊技機1がコンセプトにしている原作に登場する名言に関する文字を含み、たとえば、パチンコ遊技機1の演出で登場する主人公やその他の主要キャラクタが発する名言(言葉)、あるいはパチンコ遊技機1の演出で登場しない主人公やその他の主要キャラクタが発する名言(言葉)などである。特殊表示は、名言の文字を含む画像を複数表示する演出である。
また、リーチラインは、1個の保留記憶に基づく可変表示が実行される期間において、1回または複数回行われる。たとえば、擬似連が実行されない変動パターンの場合、可変表示の態様がリーチ態様となったことを遊技者に報知するために、「リーチ」、「リーチ」、「リーチ」といったように「リーチ」の文字が3回に分かれて登場して表示される。このように、擬似連が実行されない変動パターンの場合、1回目のリーチラインのみが行われる。
また、擬似変動が1回行われる擬似連が実行される変動パターンの場合、可変表示の態様がリーチ態様となったことを遊技者に報知するために、1回目の可変表示(大当りまたははずれの結果が表示されない擬似変動)時に「リーチ」、「リーチ」、「リーチ」といったように「リーチ」の文字が3回に分かれて登場して表示され、その後の2回目の可変表示(大当りまたははずれの結果が表示される可変表示)時に「リーチ」、「リーチ」、「リーチ」といったように「リーチ」の文字が3回に分かれて登場して表示される。このように、擬似変動が1回行われる擬似連が実行される変動パターンの場合、1回目および2回目のリーチラインが行われる。
また、擬似変動が2回行われる擬似連が実行される変動パターンの場合、可変表示の態様がリーチ態様となったことを遊技者に報知するために、1回目の可変表示(大当りまたははずれの結果が表示されない擬似変動)時に「リーチ」、「リーチ」、「リーチ」といったように「リーチ」の文字が3回に分かれて登場して表示され、その後の2回目の可変表示(大当りまたははずれの結果が表示されない擬似変動)時に「リーチ」、「リーチ」、「リーチ」といったように「リーチ」の文字が3回に分かれて登場して表示され、その後の3回目の可変表示(大当りまたははずれの結果が表示される可変表示)時に「リーチ」、「リーチ」、「リーチ」といったように「リーチ」の文字が3回に分かれて登場して表示される。このように、擬似変動が2回行われる擬似連が実行される変動パターンの場合、1回目、2回目、および3回目のリーチラインが行われる。
強擬似パターンBは、弱擬似パターンよりも遊技者にとって有利となる強擬似系のパターンである。強擬似パターンBにおいては、期間t1において特殊リーチ報知が実行され、その後の期間t2において画像表示装置5の画面上に名言の文字が表示された後に特殊表示が行われ、その後の期間t3において画像表示装置5の画面上に飾り図柄の可変表示の回数表示が行われ、その後の期間t4において画像表示装置5の画面上に示唆表示が行われた後、その後の期間t5において飾り図柄が再可変表示する。
特殊リーチ報知は、可変表示の態様がリーチ態様となったことを遊技者に報知する演出であり、「リ」の文字が5回に分かれて登場して表示された後、「リーチ」の文字が登場して表示される。
強擬似パターンCは、弱擬似パターンよりも遊技者にとって有利となる強擬似系のパターンであり、弱擬似系の弱擬似パターンと見せかけて強擬似系の演出に切り替わるパターンである。強擬似パターンCにおいては、期間t1においてリーチ煽りが実行され、その後の期間t2において画像表示装置5の画面上に特殊図柄が表示されることで弱擬似系の弱擬似パターンと見せかけて強擬似系の演出に切り替わることで名言の文字が表示された後に特殊表示が行われ、その後の期間t3において画像表示装置5の画面上に飾り図柄の可変表示の回数表示が行われ、その後の期間t4において画像表示装置5の画面上に示唆表示が行われた後、その後の期間t5において飾り図柄が再可変表示する。
このように、擬似連中の擬似変動においては、弱擬似パターンおよび強擬似パターンA〜Cのいずれかの演出が実行され、各擬似パターンは予め定められたパターンに従って演出が実行される。また、弱擬似パターンおよび強擬似パターンA〜Cは、いずれも期間t1〜t5といった予め定められた各時間において予め定められた演出が実行される。たとえば、弱擬似パターンにおいては、期間t1内でリーチ煽りが実行され、強擬似パターンAにおいては、期間t1内でリーチラインが実行され、強擬似パターンBにおいては、期間t1内で特殊リーチ報知が実行される。上述したように、演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100から擬似連を実行するか否か、および可変表示の実行時間などを指定する変動パターンコマンドを受信するが、擬似連を実行する変動パターンコマンド(図10−7に示すメイン変動番号5、7〜11、13、15〜19に対応する変動パターンコマンド)のうちの一の変動パターンコマンドを受信した場合でも、可変表示の実行時間内の同じ時間を使って擬似パターンの種類に応じて異なる演出を実行することができる。
図10−10(B)は、擬似パターン決定テーブルを示す説明図である。図10−10(B)に示すように、擬似パターンは、事前に決定された当り種別に応じて異なる確率で決定される。
具体的には、事前に決定された当り種別が「はずれ」の場合、90%の確率で弱擬似パターンに決定され、4%の確率で強擬似パターンAに決定され、3%の確率で強擬似パターンBに決定され、3%の確率で強擬似パターンCに決定される。事前に決定された当り種別が「5R通常大当り」の場合、80%の確率で弱擬似パターンに決定され、10%の確率で強擬似パターンAに決定され、5%の確率で強擬似パターンBに決定され、5%の確率で強擬似パターンCに決定される。事前に決定された当り種別が「5R確変大当り」の場合、70%の確率で弱擬似パターンに決定され、10%の確率で強擬似パターンAに決定され、10%の確率で強擬似パターンBに決定され、10%の確率で強擬似パターンCに決定される。事前に決定された当り種別が「10R確変大当り」の場合、60%の確率で弱擬似パターンに決定され、10%の確率で強擬似パターンAに決定され、10%の確率で強擬似パターンBに決定され、20%の確率で強擬似パターンCに決定される。
ここで、図10−5を用いて説明したように、通常時における可変表示の表示結果が5R通常大当りとなる確率は1/600である。そして、当り種別が5R通常大当りとなった場合に弱擬似パターンに決定される確率は80/100であるため、可変表示の表示結果が5R通常大当りとなりかつ弱擬似パターンに決定される確率は8/6000(=1/600*80/100)となる。一方、当り種別が5R通常大当りとなった場合に強擬似パターンに決定される確率は20/100であるため、可変表示の表示結果が5R通常大当りとなりかつ強擬似パターンに決定される確率は2/6000(=1/600*20/100)となる。
また、図10−5を用いて説明したように、通常時における可変表示の表示結果が5R確変大当りとなる確率は1/3000である。そして、当り種別が5R確変大当りとなった場合に弱擬似パターンに決定される確率は70/100であるため、可変表示の表示結果が5R確変大当りとなりかつ弱擬似パターンに決定される確率は7/30000(=1/3000*70/100)となる。一方、当り種別が5R確変大当りとなった場合に強擬似パターンに決定される確率は30/100であるため、可変表示の表示結果が5R確変大当りとなりかつ強擬似パターンに決定される確率は3/30000(=1/3000*30/100)となる。
また、図10−5を用いて説明したように、通常時における可変表示の表示結果が10R確変大当りとなる確率は1/750である。そして、当り種別が10R確変大当りとなった場合に弱擬似パターンに決定される確率は60/100であるため、可変表示の表示結果が10R確変大当りとなりかつ弱擬似パターンに決定される確率は6/7500(=1/750*60/100)となる。一方、当り種別が10R確変大当りとなった場合に強擬似パターンに決定される確率は40/100であるため、可変表示の表示結果が10R確変大当りとなりかつ強擬似パターンに決定される確率は4/7500(=1/750*40/100)となる。
これらのことから、可変表示の表示結果がいずれかの大当りになりかつ擬似連が実行される場合において、弱擬似パターンに決定される確率は、約7/300(=8/6000+7/3000+6/7500)となる。一方、可変表示の表示結果がいずれかの大当りになりかつ擬似連が実行される場合において、強擬似パターンに決定される確率は、約3/300(=2/6000+3/3000+7/3000)となる。
さらに、図10−5を用いて説明したように、通常時における可変表示の表示結果がはずれとなる確率は299/300である。そして、当り種別がはずれとなった場合に弱擬似パターンに決定される確率は90/100であるため、可変表示の表示結果がはずれとなりかつ弱擬似パターンに決定される確率は約270/300(=299/300*90/100)となる。一方、当り種別がはずれとなった場合に強擬似パターンに決定される確率は10/100であるため、可変表示の表示結果がはずれとなりかつ強擬似パターンに決定される確率は約30/300(=299/300*10/100)となる。
このように、可変表示中に擬似連が実行された場合、その大部分で弱擬似パターンによる擬似変動が実行されるのに対して、強擬似パターンによる擬似変動は弱擬似パターンによる擬似変動よりも実行頻度が少ない。たとえば、はずれ時の出現頻度としては、強擬似パターンによる擬似変動は弱擬似パターンによる擬似変動よりも1/9の頻度でしか実行されない。しかし、弱擬似パターンによる擬似変動が実行された場合には7/300の確率で大当りになるのに対して、強擬似パターンによる擬似変動が実行された場合には3/300の確率で大当りになり、両者間の差は小さい。すなわち、弱擬似パターンによる擬似変動は、強擬似パターンによる擬似変動よりも実行頻度が非常に高いが、大当りの信頼度としては弱擬似パターンによる擬似変動よりも強擬似パターンによる擬似変動の方が高くなっている。よって、強擬似パターンによる擬似変動は、弱擬似パターンによる擬似変動よりも、遊技者にとって有利な擬似変動である。
図10−10(C)は、特定リーチ煽り演出実行テーブルを示す説明図である。特定リーチ煽り演出は、擬似変動が行われる際に、期間t1において実行され得る演出であり、可変表示の態様がリーチ態様となる否かを遊技者に煽る演出である。図10−10(C)に示すように、特定リーチ煽り演出は、事前に決定された当り種別に応じて異なる確率で決定される。
具体的には、事前に決定された当り種別が「はずれ」の場合、5%の確率で特定リーチ煽り演出が実行される。事前に決定された当り種別が「5R通常大当り」の場合、10%の確率で特定リーチ煽り演出が実行される。事前に決定された当り種別が「5R確変大当り」の場合、15%の確率で特定リーチ煽り演出が実行される。事前に決定された当り種別が「10R確変大当り」の場合、20%の確率で特定リーチ煽り演出が実行される。
このように、特定リーチ煽り演出は、10R確変大当りのときに最も高い確率で実行され、その次に5R確変大当りのときに高い確率で実行され、はずれのときには最も低い確率で実行される。これにより、特定リーチ煽り演出が実行されたときには、大当りとなること、および確変大当りとなることを遊技者に期待させることができる。言い換えると、特定リーチ煽り演出が実行されることを遊技者に期待させることができる。
[擬似連に関する演出の遷移]
図10−11は、擬似連に関する演出の遷移の一例を示す説明図である。図10−11に示すように、擬似連が実行される場合、図10−10(B)に示す擬似パターン決定テーブルを用いて決定されたいずれかの擬似パターンに基づき演出が遷移する。
具体的には、弱擬似パターンにおいては、期間t1においてリーチ煽りが実行され、その後の期間t2〜t4において弱擬似系の演出(たとえば、特殊図柄の表示、「NEXT」の文字表示、飾り図柄の可変表示の回数表示、示唆表示など)が実行され、その後の期間t5において飾り図柄が再可変表示する。
強擬似パターンAにおいては、期間t1においてリーチラインが実行され、その後の期間t2〜t4において強擬似系の演出(たとえば、名言の文字表示、特殊表示、飾り図柄の可変表示の回数表示、示唆表示など)が実行され、その後の期間t5において飾り図柄が再可変表示する。
強擬似パターンBにおいては、期間t1において特殊リーチ報知が実行され、その後の期間t2〜t4において強擬似系の演出(たとえば、名言の文字表示、特殊表示、飾り図柄の可変表示の回数表示、示唆表示など)が実行され、その後の期間t5において飾り図柄が再可変表示する。
強擬似パターンCにおいては、弱擬似パターンと同様に期間t1においてリーチ煽りが実行されるが、その後の期間t2〜t4において強擬似系の演出(たとえば、特殊図柄の表示から名言の文字表示へと書き換え、特殊表示、飾り図柄の可変表示の回数表示、示唆表示など)が実行され、その後の期間t5において飾り図柄が再可変表示する。
[リーチラインにおける色の決定]
図10−12〜図10−15を参照しながら、リーチラインで用いられる色の決定について説明する。
(リーチラインにおける最終色の決定)
図10−12は、サブ側におけるリーチライン最終色抽選テーブルを示す説明図である。上述したように、リーチラインは、可変表示の態様がリーチ態様となったことを遊技者に報知する演出であり、「リーチ」の文字が3回に分かれて登場して表示され、1個の保留記憶に基づく可変表示の期間中においてこのようなリーチラインが最大で3回行われる。本実施の形態においては、演出制御用CPU120によって、各リーチラインにおける3回目に表示される「リーチ」の文字の色に応じて大当りの期待度が異なるように、各「リーチ」の文字の色が決定される。
図10−12に示すリーチライン最終色抽選テーブルでは、リーチラインにおける「リーチ」の文字の最終色が決定される。たとえば、擬似連が実行されない変動パターンの場合、1回目のリーチラインのみが行われるが、当該1回目のリーチラインにおける「リーチ」、「リーチ」、「リーチ」のうち、最後の「リーチ」の文字の色が最終色として抽選によって決定される。
また、擬似変動が1回行われる擬似連が実行される変動パターンの場合、1回目および2回目のリーチラインが行われるが、当該1回目および2回目の各リーチラインにおける「リーチ」、「リーチ」、「リーチ」のうち、最後の「リーチ」の文字の色が最終色として抽選によって決定される。
また、擬似変動が2回行われる擬似連が実行される変動パターンの場合、1回目、2回目、および3回目のリーチラインが行われるが、当該1回目、2回目、および3回目の各リーチラインにおける「リーチ」、「リーチ」、「リーチ」のうち、最後の「リーチ」の文字の色が最終色として抽選によって決定される。
また、リーチライン最終色抽選テーブルにおいては、図10−8に示したサブ側の変動パターンのうち、前変動のパターンのみに基づき最終色が抽選で決定され、後変動のパターンは参照されない。その理由は、擬似連が行われる期間は前変動のみであるため、擬似連が行われるか否かの情報は前変動のパターンのみを参照すれば足りるからである。このように、前変動のパターンのみに基づき最終色を抽選で決定すれば、前変動のパターンに加えて後変動のパターンについても参照しながら最終色を抽選で決定するよりも、参照する情報を少なくすることができるため、演出制御用CPU120における最終色の抽選に係る処理の負担を軽減させることができる。
具体的には、図10−12に示すように、リーチライン最終色抽選テーブルにおいては、前変動番号A1〜A19の各々に対応する前変動パターンに対して、21種類のリーチラインパターン0〜20の各々の決定確率が割り当てられている。
リーチラインパターン0は、可変表示が行われないパターンである。リーチラインパターン1〜3は、1回のみの可変表示(大当りまたははずれの結果が表示される可変表示)が行われるパターンである。リーチラインパターン4〜10は、擬似変動が1回行われる擬似連が実行されるパターンであって、1回目の可変表示(大当りまたははずれの結果が表示されない擬似変動)が行われた後に2回目の可変表示(大当りまたははずれの結果が表示される可変表示)が行われるパターンである。リーチラインパターン11〜20は、擬似変動が2回行われる擬似連が実行されるパターンであって、1回目の可変表示(大当りまたははずれの結果が表示されない擬似変動)が行われ、その後に2回目の可変表示(大当りまたははずれの結果が表示されない擬似変動)が行われ、さらにその後に3回目の可変表示(大当りまたははずれの結果が表示される可変表示)が行われるパターンである。これらリーチパターンにおいては、各可変表示において「リーチ」、「リーチ」、「リーチ」といったように「リーチ」の文字が3回に分かれて登場して表示され、各可変表示において当該3回目の「リーチ」の文字の色が最終色として予め定められている。
リーチライン最終色抽選テーブルにおいては、SPリーチまたは最終リーチに発展する前変動番号A6、A7、A10〜A19の前変動パターンに対して、1または複数の可変表示における最終色が赤色に決定され得るように決定確率が割り当てられている。たとえば、前変動番号A6、A7の前変動パターンに対しては1回目の可変表示における最終色が赤色になるリーチラインパターン3が決定され得る。前変動A10〜A13の前変動パターンに対しては1回目または2回目の可変表示における最終色が赤色になるリーチラインパターン7〜10が決定され得る。前変動A14〜A19の前変動パターンに対しては1回目〜3回目のいずれかの可変表示における最終色が赤色になるリーチラインパターン14〜20が決定され得る。
これにより、可変表示におけるリーチラインの最終色が赤色になったときには、当該リーチラインによって報知されたリーチが、ノーマルリーチよりも5R確変大当りや10R確変大当りになる確率が高いSPリーチに発展する確率が高くなる。よって、遊技者に対してリーチラインの最終色に対して注目させ、最終色が赤色になることを期待させることができる。
また、リーチライン最終色抽選テーブルにおいては、最終リーチに発展する前変動番号A12、A13、A18、A19の前変動パターンに対して、1または複数の可変表示における最終色が金色に決定され得るように決定確率が割り当てられている。たとえば、前変動番号A12、A13の前変動パターンに対しては2回目の可変表示における最終色が金色になるリーチラインパターン10が決定され得る。前変動A18、A19の前変動パターンに対しては3回目の可変表示における最終色が金色になるリーチラインパターン20が決定され得る。
これにより、可変表示におけるリーチラインの最終色が金色になったときには、当該リーチラインによって報知されたリーチが、ノーマルリーチよりも5R確変大当りや10R確変大当りになる確率が高く、またSPリーチよりも10R確変大当りになる確率が高い最終リーチに発展する確率が高くなる。よって、遊技者に対してリーチラインの最終色に対して注目させ、最終色が金色になることを期待させることができる。
図10−13は、サブ側におけるリーチライン1回目色抽選テーブルを示す説明図である。図10−13に示すリーチライン1回目色抽選テーブルにおいては、図10−12に示したリーチライン最終色抽選で決定されたリーチラインパターンに応じた確率で、1回目のリーチラインにおける「リーチ」、「リーチ」、「リーチ」の各「リーチ」の文字の色が抽選によって決定される。
たとえば、1回目および2回目のリーチラインを実行するとともに、1回目のリーチラインの最終色が赤色かつ2回目のリーチラインの最終色が金色となるリーチラインパターン10が決定された場合、1回目のリーチラインにおける「リーチ」、「リーチ」、「リーチ」の各「リーチ」の文字の色は、リーチラインパターン5〜10のいずれかに決定される。また、1回目、2回目、および3回目のリーチラインを実行するとともに、1回目のリーチラインの最終色が赤色、2回目のリーチラインの最終色が赤色、かつ3回目のリーチラインの最終色が金色となるリーチラインパターン20が決定された場合、1回目のリーチラインにおける「リーチ」、「リーチ」、「リーチ」の各「リーチ」の文字の色は、リーチラインパターン5〜10のいずれかに決定される。
図10−14は、サブ側におけるリーチライン2回目色抽選テーブルを示す説明図である。図10−14に示すリーチライン2回目色抽選テーブルにおいては、図10−12に示したリーチライン最終色抽選で決定されたリーチラインパターンに応じた確率で、2回目のリーチラインにおける「リーチ」、「リーチ」、「リーチ」の各「リーチ」の文字の色が抽選によって決定される。
たとえば、1回目および2回目のリーチラインを実行するとともに、1回目のリーチラインの最終色が赤色かつ2回目のリーチラインの最終色が金色となるリーチラインパターン10が決定された場合、2回目のリーチラインにおける「リーチ」、「リーチ」、「リーチ」の各「リーチ」の文字の色は、リーチラインパターン11、12のいずれかに決定される。また、1回目、2回目、および3回目のリーチラインを実行するとともに、1回目のリーチラインの最終色が赤色、2回目のリーチラインの最終色が赤色、かつ3回目のリーチラインの最終色が金色となるリーチラインパターン20が決定された場合、1回目のリーチラインにおける「リーチ」、「リーチ」、「リーチ」の各「リーチ」の文字の色は、リーチラインパターン5〜10のいずれかに決定される。
図10−15は、サブ側におけるリーチライン3回目色抽選テーブルを示す説明図である。図10−15に示すリーチライン3回目色抽選テーブルにおいては、図10−12に示したリーチライン最終色抽選で決定されたリーチラインパターンに応じた確率で、3回目のリーチラインにおける「リーチ」、「リーチ」、「リーチ」の各「リーチ」の文字の色が抽選によって決定される。
たとえば、1回目および2回目のリーチラインを実行するとともに、1回目のリーチラインの最終色が赤色かつ2回目のリーチラインの最終色が金色となるリーチラインパターン10が決定された場合、2回目のリーチラインにおける「リーチ」、「リーチ」、「リーチ」の各「リーチ」の文字の色は、リーチラインパターン0に決定される。また、1回目、2回目、および3回目のリーチラインを実行するとともに、1回目のリーチラインの最終色が赤色、2回目のリーチラインの最終色が赤色、かつ3回目のリーチラインの最終色が金色となるリーチラインパターン20が決定された場合、1回目のリーチラインにおける「リーチ」、「リーチ」、「リーチ」の各「リーチ」の文字の色は、リーチラインパターン11、12のいずれかに決定される。
[動作]
次に、特徴部087Fに係るパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。まず、主基板11に搭載されたCPU103による処理について説明する。
(特別図柄通常処理)
図10−16は、特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図10−16に示すように、特別図柄通常処理において、CPU103は、第1保留記憶バッファ(第1特別図柄の保留記憶情報を記憶するための記憶バッファ)または第2保留記憶バッファ(第2特別図柄の保留記憶情報を記憶するための記憶バッファ)に保留記憶データがあるか否かを判定する(ステップ087FS001)。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファのどちらにも保留記憶データがない場合には(ステップ087FS001でN)、変動停止から所定期間が経過したか否かを判定する(ステップ087FS002)。変動停止から所定期間が経過しない場合(ステップ087FS002でN)、特別図柄通常処理を終了する。一方、変動停止から所定期間が経過している場合(ステップ087FS002でY)、客待ちデモ指定コマンドを送信するための処理をし(ステップ087FS003)、特別図柄通常処理を終了する。ここで、客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることに基づいて、重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御される。このような客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされる。
第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるときには(ステップ087FS001でY)、CPU103は、保留特定領域に設定されているデータのうち1番目のデータが「第2」を示すデータであるか否かを判定する(ステップ087FS004)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第2」を示すデータでない(すなわち、「第1」を示すデータである)場合(ステップ087FS004でN)、CPU103は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第1」を示すデータを設定する(ステップ087FS005)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第2」を示すデータである場合(ステップ087FS004でY)、CPU103は、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(ステップ087FS006)。
この実施の形態では、以下、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたか「第2」を示すデータが設定されたかに応じて、第1特別図柄の変動表示と、第2特別図柄の変動表示とを、共通の処理ルーチンを用いて実行する。特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたときには、第1保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第1特別図柄の変動表示が行われる。一方、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されたときには、第2保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第2特別図柄の変動表示が行われる。
ステップ087FS004〜ステップ087FS006の制御により、第2保留記憶バッファ内に第2保留記憶のデータが1つでも存在すれば、その第2保留記憶のデータに基づいた第2特別図柄の変動表示が、第1保留記憶のデータに基づいた第1特別図柄の変動表示に優先して実行される。
次に、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の保留記憶バッファに格納する(ステップ087FS007)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の保留記憶バッファに格納する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の保留記憶バッファに格納する。
そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ087FS008)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM102の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM102の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
次に、CPU103は、減算後の特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値に基づいて、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ087FS009)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU103は、第1保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU103は、第2保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。
次に、CPU103は、背景指定コマンドを送信し(ステップ087FS010)、保留記憶バッファからランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する(ステップ087FS011)。なお、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに予め格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、予め決められている大当り判定値(図10−5参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、予め大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(図10−5(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(図10−5(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU103は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常状態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU103は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図10−5(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップ087FS011でY)、ステップ087FS012に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変フラグは、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、その後、所定回数(150回)の変動表示が行われたという条件と、次回の大当りが決定されたという条件とのいずれか早い方の条件が成立したときに、特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップ087FS011でN)、後述するステップ087FS016に進む。
ステップ087FS011において大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれかの大当り判定値に一致すれば、CPU103は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(ステップ087FS012)。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図10−5(B)の第1特別図柄大当り種別判定用テーブルおよび図10−5(C)の第2特別図柄大当り種別判定用テーブルのうち、いずれかのテーブルを選択する(ステップ087FS013)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図10−5(B)に示す第1特別図柄大当り種別判定用テーブルを選択する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合において、図10−5(C)の第2特別図柄大当り種別判定用テーブルを選択する。
次に、CPU103は、始動入賞判定処理で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに予め格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、ステップ087FS013で選択した大当り種別判定テーブルを用いて、保留記憶バッファに格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した大当り種別および大当り図柄を決定する(ステップ087FS014)。
図10−5(B),(C)に示すように、第1特別図柄および第2特別図柄については、大当り種別ごとに大当り図柄が異なるように大当り種別と大当り図柄との関係が設定されており、大当り種別と大当り図柄とが同時に決定されるので、大当り図柄と、大当り種別に応じた遊技制御との対応関係が単純化するため、遊技制御の複雑化を防ぐことができる。
また、CPU103は、決定した大当りの種別を示す大当り種別データをRAM102における大当り種別バッファに設定する(ステップ087FS015)。たとえば、大当り種別が「5R通常大当り」の場合には、大当り種別データとして「01」が設定される。大当り種別が「5R確変大当り」の場合には、大当り種別データとして「02」が設定される。大当り種別が「10R確変大当り」の場合には、大当り種別データとして「03」が設定される。
次に、CPU103は、特別図柄の停止図柄を設定する(ステップ087FS016)。具体的には、大当りフラグがセットされていない場合には、ハズレ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄として設定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、ステップ087FS014により決定された大当り図柄を特別図柄の停止図柄に設定する。すなわち、大当り種別が「5R通常大当り」に決定されたときには「1」を特別図柄の停止図柄に設定する。大当り種別が「5R確変大当り」に決定されたときには「3」を特別図柄の停止図柄に設定する。大当り種別が「10R確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、CPU103は、表示結果指定コマンドを送信し(ステップ087FS017)、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S111)に対応した値に更新する(ステップ087FS018)。
(変動パターン設定処理)
図10−17は、変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図10−17に示すように、変動パターン設定処理において、CPU103は、変動パターンを決定する(ステップ087FS101)。このとき、CPU103は、図10−9で説明したように、大当りの有無および当り種別に基づき、先に後変動パターンを決定し、次に前変動パターンを決定する。
次に、CPU103は、決定した変動パターンに対応する変動パターンコマンドを、演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ087FS102)。
次に、CPU103は、RAM102に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップ087FS103)。そして、CPU103は、図柄変動指定コマンドを、演出制御用CPU120に送信する制御を行い(ステップ087FS104)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動処理(S112)に対応した値に更新する(ステップ087FS105)。
(可変表示開始設定処理)
次に、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120による処理について説明する。図10−18は、可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。
図10−18に示すように、演出制御用CPU120は、可変表示の結果がはずれに決定されているか否かを確認する(087FS701)。演出制御用CPU120は、はずれに決定されている場合には、変動パターンコマンドとして、非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(087FS703)。
演出制御用CPU120は、非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合、はずれ図柄決定用データテーブルを用いて、リーチにならないはずれの表示結果を演出図柄の最終停止として決定し(087FS705)、087FS706へ進む。
087FS703の処理で非リーチ変動パターンではないと判定した場合(リーチ変動パターンであると判定した場合)は、リーチ図柄の組合せを構成する演出図柄の停止図柄を決定し(087FS704)、087FS706へ進む。
また、087FS701の処理ではずれとすることに決定されていない場合(大当りとすることが決定された場合)に、演出制御用CPU101は、大当りの種別に応じて、大当り図柄の組合せを構成する演出図柄の停止図柄を決定し(087FS702)、087FS706へ進む。
次に、変動表示における各種演出を設定するための処理(たとえば、擬似パターンの決定やリーチラインの色の決定などの処理)を行う演出設定処理(087FS706)を実行した後、087FS707に進む。
087FS707では、演出制御パターンを複数種類の演出制御パターンのうちのいずれかに決定する。087FS707においては、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターン、および、087FS706の処理で決定した演出の演出制御パターン等により指定された各種演出制御(演出動作)パターンに応じて、図柄変動制御パターンテーブルに格納されている複数種類の図柄変動制御パターンのうち、指定された各種演出動作パターンに対応するいずれかの演出制御パターンを使用パターンとして選択決定する。
ROM121に記憶されている制御パターンテーブルには、たとえば、演出図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでの期間における画像表示装置5の表示領域における演出図柄の変動表示動作、リーチ演出における演出表示動作、擬似連の演出による演出表示動作、および、予告演出における演出表示動作といった各種の演出動作の制御内容を示すデータが、図柄変動制御パターンとして複数種類格納されている。
また、各図柄変動制御パターンは、たとえば、演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、および、終了コードといった、演出図柄の変動表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データを含み、時系列的に、各種の演出制御の内容、および、演出制御の切替えタイミング等が設定されている。
次に、087FS707で選択した演出制御パターンに応じたプロセステーブルを選択する(087FS708)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータにおけるプロセスタイマ(演出設定プロセスタイマ)をスタートさせる(087FS709)。
087FS709の処理を実行したら、プロセスデータの内容(表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データ)にしたがって演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、および、演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を開始する(087FS710)。たとえば、表示制御実行データにしたがって、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像(演出図柄を含む。)を表示させるために指令を出力する。また、各種LEDなどの発光体を点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
そして、変動表示時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(087FS711)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(087FS712)に対応した値にし、可変表示開始設定処理が終了する。
[パチンコ遊技機1の演出態様]
次に、図10−19〜図10−57を参照しながら、遊技中におけるパチンコ遊技機1の演出態様について説明する。
(弱擬似パターンにおけるパチンコ遊技機の演出態様)
図10−19〜図10−36は、弱擬似パターンにおけるパチンコ遊技機1の演出態様を示す説明図である。
図10−19(a1)に示すように、1個の保留記憶に基づき可変表示が開始すると、画像表示装置5の画面上では、図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて飾り図柄が可変表示するとともに、表示領域087F005Dにおいて第4図柄が可変表示し、さらに、小図柄領域087F005Eにおいて小図柄が可変表示する。画面上では、可変表示中の背景としてキャラクタや景色の画像を含む背景画像が表示される。その後、図10−19(b)に示すように、左の図柄表示エリア5Lにおいて「2」が停止すると、図10−19(c)に示すように、右の図柄表示エリア5Rにおいても「2」が停止するかのように飾り図柄が可変する。なお、可変表示中においては、可変表示に応じた演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。
その後、図10−20(b1)に示すように、右の図柄表示エリア5Rにおいて「2」が停止するかのように見せるリーチ煽りが行われ、可変表示の態様がリーチ態様となるか否かについて遊技者が煽られる。その後、図10−20(b2)に示すように、右の図柄表示エリア5Rにおいて「2」から「3」に変わるかのように飾り図柄が可変する。その後、図10−20(b3)に示すように、右図の柄表示エリア5Rにおいて「3」が仮停止する。なお、リーチ煽り中においては、リーチ煽りに応じた演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。
リーチ煽りが行われた後、再可変表示の実行を示唆する示唆演出が実行される。示唆演出は、再可変表示の実行を示唆する特殊図柄を表示する特殊図柄表示パートと、再可変表示の実行を示唆する示唆文字を表示する文字表示パートと、飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆する回数表示パートとを含む。
その後、図10−21(c1)に示すように、特殊図柄表示パートにおいて特殊図柄表示が行われる。上述したように、特殊図柄は、再可変表示の実行を示唆する図柄である。特殊図柄表示が行われると、左の図柄表示エリア5Lに表示された「2」と、右の図柄表示エリア5Rに表示された「3」との間の中の図柄表示エリア5Cにおいて、「NEXT」の文字が示された特殊図柄が現れる。「NEXT」は、再可変表示を示唆する文字である。その後、図10−21(c2),(c3)に示すように、中の図柄表示エリア5Cにおいて、特殊図柄が段階的に大きくなるように表示される。なお、特殊図柄の表示中においては、特殊図柄表示に応じた演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。
その後、図10−22(c4)に示すように、画像表示装置5の左右の待機位置に位置する可動体087F010(役物)が特殊図柄を挟み込むようにして画面中央付近に移動し始める。その後、図10−22(c5)に示すように、画面中央付近では特殊図柄が拡大表示される一方で、可動体087F010が画面中央付近に移動する。なお、可動体087F010の移動中においては、一時的に表示領域087F005Dの第4図柄、およびが小図柄領域087F005Eの小図柄が可動体087F010によって隠れるため、遊技者から見えなくなる。
その後、図10−22(c6)に示すように、可動体087F010が移動の最大位置である定位置に到達すると、左右に設けられた可動体087F010によって特殊図柄を完全に挟み込むようにして可動体087F010が停止する。このように可動体087F010が定位置に停止しているときは、第4図柄および小図柄が可動体087F010によって隠れないように可動体087F010が形作られている。このため、可動体087F010が定位置に停止しているときには、遊技者は、第4図柄および小図柄を確認することができる。さらに、画面上では、特殊図柄以外の領域において光や模様などの画像を用いた表示効果(エフェクトとも称する)によって、キャラクタや模様などからなる背景画像が見えなくなっている。なお、可動体087F010の表示中においては、可動体087F010の動作音、あるいは可動体087F010の動作に応じた演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。
その後、図10−23(c7)に示すように、可動体087F010が移動の最大位置である定位置で停止した状態で、可動体087F010によって丁度挟み込まれるように、特殊図柄が少し縮小し、画面中央で表示される。その後、図10−22(c8)に示すように、再び可動体087F010が可動し、今度は画面中央から遠ざかるように移動の最小位置である元の定位置(待機位置)に向かって戻り始める。その後、図10−23(c9)に示すように、可動体087F010が移動の最小位置である定位置(待機位置)に戻ると、可動体087F010は、その場で停止する。
このように、特殊図柄が縮小状態から拡大状態に変化して画面中央に表示されるとともに、可動体087F010が移動することで特殊図柄に対して遊技者の注目を集め、さらに、光や模様などの画像を用いた表示効果(エフェクトとも称する)が行われることで、特殊図柄が強調表示される。これにより、画面中央に表示された特殊図柄に対して遊技者の注目を集め、その後、再可変表示が行われることを遊技者に示唆することができる。
その後、図10−24(d1)に示すように、文字表示パートに切り替わる。このとき、画面中央から雲の画像などを用いた表示効果(エフェクト)によって、画面中央に位置する特殊図柄が見えなくなる。その後、図10−24(d2)に示すように、さらに雲の画像が大きくなり、画面全体を覆うようになる。その後、図10−24(d3)に示すように、画面全体を覆っていた雲の画像の中央部分が晴れ、当該中央部分から文字表示で用いられるキャラクタ画像および文字が現れる。なお、エフェクトによって画面全体が雲の画像などで覆われた状態においても、第4図柄および小図柄が最前面に位置するため、遊技者は、第4図柄および小図柄を確認することができる。また、文字表示パートへの切替中においては、文字表示パートへの切替表示に応じた演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。
その後、図10−25(e1)に示すように、文字表示パートに移行し、文字表示が行われる。文字表示においては、画面中央からキャラクタ画像とともに、再可変表示を示唆する文字の一部(この例では、「NEXT」のうちの「N」)がキャラクタ画像の前面側に現れて表示される。その後、図10−25(e2)に示すように、画面中央におけるキャラクタ画像および「N」の文字が拡大表示される。なお、文字表示中においては、文字表示に応じた演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。その後、図10−25(e3)に示すように、画面中央におけるキャラクタ画像および「N」の文字がさらに拡大表示される。このとき、再可変表示を示す「NEXT」に対応する音声「ネクスト」のうち、「ネ」の音声がスピーカ8L,8Rから1回出力される。その後、「N」の文字が拡大表示されながら消え、キャラクタ画像のみが残って表示される。
その後、図10−26(e4)に示すように、今度は、画面中央からキャラクタ画像の前面側から再可変表示を示唆する文字の一部(この例では、「NEXT」のうちの「E」)が現れて表示される。その後、図10−26(e5)に示すように、画面中央における「E」の文字が拡大表示される。その後、図10−26(e6)に示すように、画面中央における「E」の文字がさらに拡大表示される。このとき、再可変表示を示す「NEXT」に対応する音声「ネクスト」のうち、「ク」の音声がスピーカ8L,8Rから1回出力される。
その後、図10−27(e7)に示すように、今度は、画面中央からキャラクタ画像の前面側から再可変表示を示唆する文字の一部(この例では、「NEXT」のうちの「X」)が現れて表示される。その後、図10−27(e8)に示すように、画面中央における「X」の文字が拡大表示される。その後、図10−27(e9)に示すように、画面中央における「X」の文字がさらに拡大表示される。このとき、再可変表示を示す「NEXT」に対応する音声「ネクスト」のうち、「ス」の音声がスピーカ8L,8Rから1回出力される。
その後、図10−28(e10)に示すように、今度は、画面中央からキャラクタ画像の前面側から再可変表示を示唆する文字の一部(この例では、「NEXT」のうちの「T」)が現れて表示される。この状態において、「T」の表示数は1個であり、登場する「T」の合計数は1個である。その後、図10−28(e11)に示すように、1個目に登場した「T」の文字が拡大表示され、さらに、次の2個目の「T」が登場する。この状態において、「T」の表示数は2個であり、登場する「T」の合計数は2個になる。その後、図10−28(e12)に示すように、1個目および2個目に登場した「T」の文字がさらに拡大表示され、さらに、次の3個目の「T」が登場する。この状態において、「T」の表示数は3個であり、登場する「T」の合計数は3個になる。このとき、再可変表示を示す「NEXT」に対応する音声「ネクスト」のうち、「ト」の音声がスピーカ8L,8Rから1回出力される。
その後、図10−29(e13)に示すように、1個目に登場した「T」の文字が拡大表示されながら消え、2個目および3個目に登場した「T」の文字がさらに拡大表示され、さらに、次の4個目の「T」が登場する。この状態において、「T」の表示数は3個であり、登場する「T」の合計数は4個になる。このとき、再可変表示を示す「NEXT」に対応する音声「ネクスト」のうち、「ト」の音声がスピーカ8L,8Rから1回出力される。その後、図10−29(e14)に示すように、2個目に登場した「T」の文字が拡大表示されながら消え、3個目および4個目に登場した「T」の文字がさらに拡大表示され、さらに、次の5個目および6個目の「T」が順次登場する。この状態において、「T」の表示数は4個であり、登場する「T」の合計数は6個になる。このとき、再可変表示を示す「NEXT」に対応する音声「ネクスト」のうち、「ト」の音声がスピーカ8L,8Rから1回出力される。その後、図10−29(e15)に示すように、3個目および4個目に登場した「T」の文字が拡大表示されながら消え、5個目および6個目に登場した「T」の文字がさらに拡大表示され、さらに、次の7個目および8個目の「T」が順次登場する。この状態において、「T」の表示数は4個であり、登場する「T」の合計数は8個になる。このとき、再可変表示を示す「NEXT」に対応する音声「ネクスト」のうち、「ト」の音声がスピーカ8L,8Rから1回出力される。
その後、図10−30(e16)に示すように、5個目および6個目に登場した「T」の文字が拡大表示されながら消え、7個目および8個目に登場した「T」の文字がさらに拡大表示され、さらに、次の9個目および10個目の「T」が順次登場する。この状態において、「T」の表示数は4個であり、登場する「T」の合計数は10個になる。このとき、再可変表示を示す「NEXT」に対応する音声「ネクスト」のうち、「ト」の音声がスピーカ8L,8Rから1回出力される。その後、図10−30(e17)に示すように、7個目および8個目に登場した「T」の文字が拡大表示されながら消え、9個目および10個目に登場した「T」の文字がさらに拡大表示され、さらに、次の11個目の「T」が登場する。この状態において、「T」の表示数は3個であり、登場する「T」の合計数は11個になる。このとき、再可変表示を示す「NEXT」に対応する音声「ネクスト」のうち、「ト」の音声がスピーカ8L,8Rから1回出力される。その後、図10−30(e18)に示すように、9個目および10個目に登場した「T」の文字が拡大表示されながら消え、11個目に登場した「T」の文字がさらに拡大表示され、さらに、次の12個目の「T」が登場する。この状態において、「T」の表示数は3個であり、登場する「T」の合計数は12個になる。このとき、再可変表示を示す「NEXT」に対応する音声「ネクスト」のうち、「ト」の音声がスピーカ8L,8Rから1回出力される。
その後、図10−31(e19)に示すように、11個目に登場した「T」の文字が拡大表示されながら消え、12個目に登場した「T」の文字がさらに拡大表示され、さらに、次の13個目の「T」が登場する。この状態において、「T」の表示数は2個であり、登場する「T」の合計数は13個になる。その後、図10−31(e20)に示すように、12個目に登場した「T」の文字が拡大表示されながら消え、13個目に登場した「T」の文字がさらに拡大表示され、さらに、次の14個目の「T」が登場する。この状態において、「T」の表示数は2個であり、登場する「T」の合計数は14個になる。その後、図10−31(e21)に示すように、13個目に登場した「T」の文字が拡大表示されながら消え、14個目に登場した「T」の文字がさらに拡大表示される。この状態において、「T」の表示数は1個であり、登場する「T」の合計数は14個になる。その後、図10−32(e22)に示すように、14個目に登場した「T」の文字が拡大表示される。以上のように、文字表示パートにおいては、「N」、「E」、「X」、「T」の文字のうち、「T」は1文字であるのに対して、「T」の文字表示に対応してスピーカ8L,8Rから出力された「ト」の音声は7回出力され、さらに、「T」の文字が表示される回数は14個となる。
その後、回数表示パートに移行し、回数表示が行われる。回数表示パートは、出現表示パートと、中央表示パートと、収納表示パートとを含む。図10−32(f1)に示すように、出現表示パートにおいては、これからN回目(N≧1)の再可変表示が行われることを示す文字が表示される。この例では、これから2回目の再可変表示が行われることを示す「×2」の文字がキャラクタ画像の前面側に表示される。なお、回数表示中においては、回数表示に応じた演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。その後、図10−32(f2)に示すように、「×2」の文字が段階的に拡大表示される。
その後、図10−33(f3)に示すように、中央表示パートにおいては、拡大表示された「×2」の文字が定位置である画面中央で表示される。その後、図10−33(f4)に示すように、収納表示パートにおいては、アニメーションによって、「×2」の文字が回転するような表示が行われる。その後、図10−33(f5)に示すように、アニメーションによって、「×2」の文字がさらに拡大しながら回転するような表示が行われる。
その後、図10−34(f6)に示すように、アニメーションによって、「×2」の文字がさらに拡大しながら回転するような表示が行われる。このとき、文字表示によって表示されていたキャラクタ画像を含む背景画像は、アニメーションによって拡大しながら回転する「×2」の文字によって段階的に隠れるようになり、遊技者が背景画像を見え難くなる。その後、図10−34(f7)に示すように、アニメーションによって、「×2」の文字がさらに拡大しながら回転するような表示が行われる。このとき、「×2」の文字が最大限に拡大されて表示されるため、文字表示によって表示されていたキャラクタ画像を含む背景画像が完全に隠れ、遊技者が背景画像を見ることができなくなる。なお、「×2」の文字によって画面全体が覆われた状態においても、第4図柄および小図柄が最前面に位置するため、遊技者は、第4図柄および小図柄を確認することができる。
その後、図10−34(f8)に示すように、アニメーションによって、「×2」の文字が去っていくような表示が行われる。このとき、「×2」の文字が去っていった後の画面上では2回目の再可変表示に対応する背景画像が表示される。さらに、このようなアニメーションによって、「×2」の文字が去っていくことを契機として、2回目の再可変表示が開始する。つまり、前面側ではアニメーションによって、「×2」の文字が去っていく一方で、その背面側では2回目の再可変表示が開始するとともに当該2回目の再可変表示に対応する背景画像が表示され、「×2」の文字が去っていくにつれて2回目の再可変表示に対応する背景画像が段階的に現れる。
その後、図10−35(f9)に示すように、アニメーションによって、「×2」の文字が去っていくような表示が行われ、それに従って、2回目の再可変表示に対応する背景画像がさらに現れる。その後、図10−35(f10)に示すように、アニメーションによって、「×2」の文字が今度は縮小して表示されて画面の左端の隅に移動する。背景画像においては、アニメーションによって、飾り図柄が動いて表示される。その後、図10−35(f11)に示すように、アニメーションによって、「×2」の文字がさらに縮小して表示されて画面の左端の隅に移動する。背景画像においては、アニメーションによって、飾り図柄が動いて表示される。
その後、図10−36(f12)に示すように、画面の左端においては、再可変表示を示す「NEXT」の文字を含むロゴ画像が表示され、アニメーションによって、当該ロゴ画像に「×2」の文字が収納するような表示が行われる。
その後、示唆表示が行われる。図10−36(g)に示すように、示唆表示においては、再可変表示を示す「NEXT」の文字と飾り図柄の可変表示の回数を示す「×2」の文字とを含むロゴ画像が画面の隅に表示される。なお、示唆表示中においては、示唆表示に応じた演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。図10−34(f8)に示す状態から再可変表示が開始されてから、図10−36(g)に示す状態までは、遊技者を煽るようにゆっくりと飾り図柄が動作して2回目の再可変表示が実行されるが、その後、図10−36(h)に示すように、飾り図柄の回転速度を上げて、本格的に2回目の再可変表示が実行される。
このように、弱擬似パターンにおいては、リーチ煽り、特殊図柄表示、文字表示、回数表示、および示唆表示を経て、再可変表示が実行される。これにより、再可変表示が行われることを好適に遊技者に示唆することができる。
文字表示パートにおいては、「NEXT」という再可変表示を示唆する文字のうち、「T」が複数回繰り返して表示される。これにより、再可変表示が行われるという特定状況であることを「NEXT」の文字表示によって遊技者に印象深く与えることができ、再可変表示が行われることを好適に遊技者に示唆することができる。
「ネクスト」という再可変表示を示唆する特定メッセージに対応する音声がスピーカ8L,8Rから出力されるとともに、スピーカ8L,8Rから出力される「ネクスト」の音声に連動して「NEXT」の文字表示が行われる。具体的には、スピーカ8L,8Rから「ネ」が出力されるときには「N」の文字表示が行われ、スピーカ8L,8Rから「ク」が出力されるときには「E」の文字表示が行われ、スピーカ8L,8Rから「ス」が出力されるときには「X」の文字表示が行われ、スピーカ8L,8Rから「ト」が出力されるときには「T」の文字表示が行われる。また、最後の音声である「ト」については複数回に亘ってスピーカ8L,8Rから出力されるとともに、「T」の文字表示も複数回に亘って行われる。さらに、文字表示によって「T]の文字が繰り返し表示される回数は、スピーカ8L,8Rによって「T]の文字に対応する「ト」の音声が出力される回数よりも多い。これにより、再可変表示が行われるという特定状況であることを「NEXT」の文字表示によって遊技者に印象深く与えることができ、再可変表示が行われることを好適に遊技者に示唆することができる。
再可変表示中においては、再可変表示を示唆する「NEXT」の文字および飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆する「×2」の文字が画面の隅に表示されるため、再可変表示が行われていることを好適に遊技者に示唆することができる。
「NEXT」の文字のうち、「N」、「E」、「X」の文字については1回のみ登場して表示され、対応する「ネ」、「ク」、「ス」の音声もスピーカ8L,8Rから1回のみ出力されるのに対して、「T」の文字は複数回繰り返して表示される。このように、「NEXT」の各文字を繰り返すわけではなく、「T」のみについて音声や文字表示を繰り返すため、「N」、「E」、「X」よりも、「T」の文字を音声や文字表示によって遊技者に強調することができる。
「T」の文字表示においては、段階的に「T」の文字が複数個登場するとともに、その登場して表示される間隔は、長い状態から短い状態になり、その後、さらに短い状態から長い状態になる。つまり、「T」の文字が繰り返し表示される速度は段階的に速くなる。これによって、重なって表示される「T」の文字の個数が段階的に多くなる。これにより、「NEXT」の文字表示に対してスピード感を与えることができ、再可変表示に対する期待や高揚感を遊技者に与えることができる。
「NEXT」の文字において「T」は1個であるのに対して、スピーカ8L,8Rから「ト」の音声が出力される回数は7回であり、さらに、「ト」の文字が表示される合計数は14個である。つまり、「ト」の文字が表示される合計数が最も多く、次に、スピーカ8L,8Rから「ト」の音声が出力される回数が次に多く、「NEXT」の文字における「T」の数が最も少なくなっている。このように、「T」の文字数よりも、「ト」の音声が出力される回数や「T」の文字表示が行われる回数を多くすることで、再可変表示の実行を強調することができる。
再可変表示を示唆する「NEXT」の文字が付された特殊図柄が表示された後に、文字表示によって「N」、「E]、「X」、「T」の文字が1文字ずつ表示され、さらに、最後の文字である「T」については複数回繰り返し表示される。そして、その後、飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆する示唆表示が行われる。これにより、再可変表示が行われることを好適に遊技者に示唆することができる。
(強擬似パターンAにおけるパチンコ遊技機の演出態様)
図10−37〜図10−49は、強擬似パターンAにおけるパチンコ遊技機1の演出態様を示す説明図である。上述したように、強擬似パターンAは、リーチライン、名言の文字表示、特殊表示、回数表示、および示唆表示が実行された後に、再可変表示が行われるパターンである。
図10−37(i)に示すように、1個の保留記憶に基づき可変表示が開始すると、画像表示装置5の画面上では、図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて飾り図柄が可変表示するとともに、表示領域087F005Dにおいて第4図柄が可変表示し、さらに、小図柄領域087F005Eにおいて小図柄が可変表示する。画面上では、可変表示中の背景としてキャラクタや景色の画像を含む背景画像が表示される。そして、左の図柄表示エリア5Lにおいて「2」が停止した後、右の図柄表示エリア5Rにおいても「2」が停止して、リーチ状態となる。なお、リーチ表示中においては、リーチ表示に応じた演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。
その後、図10−37(j1)に示すように、可変表示の態様がリーチ態様となったことを遊技者に報知するリーチラインが実行される。リーチライン1回目においては、アニメーションによって、リーチ態様となった「2」の飾り図柄が動くように表示され、さらに、「リーチ」の文字が画面右下から登場し、画面右下から左上に向かって段階的に拡大して表示される。なお、リーチライン中においては、リーチラインに応じた演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。その後、図10−37(j2)に示すように、「リーチ」の文字が画面右上から左下に向かって拡大しながら段階的に移動することに連動して、飾り図柄の「2」の飾り図柄も画面右から左に向かって段階的にその体を向けるように表示される。
その後、図10−38(j3)に示すように、リーチライン2回目においては、アニメーションによって、リーチ態様となった「2」の飾り図柄が動くように表示され、さらに、「リーチ」の文字が画面右上から登場し、画面右上から左下に向かって段階的に拡大して表示される。その後、図10−37(j4)に示すように、「リーチ」の文字が画面右上から左下に向かって段階的に拡大しながら移動することに連動して、飾り図柄の「2」の飾り図柄も画面右上から左下に向かって段階的にその体を向けるように表示される。
その後、図10−38(j5)に示すように、リーチライン3回目においては、アニメーションによって、リーチ態様となった「2」の飾り図柄が動くように表示され、さらに、「リーチ」の文字が画面右から登場し、画面右から左に向かって段階的に拡大して表示される。その後、図10−39(j6)に示すように、「リーチ」の文字が画面右から左に向かって段階的に拡大しながらゆっくり移動することに連動して、飾り図柄の「2」の飾り図柄も画面右から左に向かって段階的にその体を向けるように表示される。なお、「リーチ」の文字が画面上を移動する状態においても、第4図柄および小図柄が最前面に位置するため、遊技者は、第4図柄および小図柄を確認することができる。その後、図10−39(j7)に示すように、「リーチ」の文字が画面右から左に向かって段階的に拡大しながらゆっくり移動することに連動して、飾り図柄の「2」の飾り図柄も画面右から左に向かって段階的にその体を向けるように表示される。その後、図10−39(j8)に示すように、「リーチ」の文字が画面右から左に向かって段階的に拡大しながらゆっくり移動することに連動して、飾り図柄の「2」の飾り図柄も画面右から左に向かって段階的にその体を向けるように表示される。なお、リーチライン3回目は、リーチライン1回目および2回目よりも、「リーチ」の文字が移動する速度が遅い。このため、リーチライン3回目においては、リーチライン1回目および2回目よりも、「リーチ」の文字が表示される時間が長い。
上述したリーチラインにおいては、「リーチ」、「リーチ」、「リーチ」といったように、「リーチ」の文字が3回に分かれて表示されるが、これら「リーチ」の文字の色は、図10−13に示すリーチライン1回目色抽選によって決定される。具体的には、図10−37〜図10−39に示す例は、1回目の可変表示においてリーチ状態となった例であり、次の再可変表示は可変表示としては2回目となる。このため、図10−13に示すリーチライン1回目色抽選によって決定された色に従って「リーチ」、「リーチ」、「リーチ」の文字に色が付けられる。たとえば、図10−13に示すリーチライン1回目色抽選においてリーチラインパターン6に決定された場合、図10−37(j1),(j2)に示すリーチライン1回目の「リーチ」の文字は青色になり、図10−38(j3),(j4)に示すリーチライン2回目の「リーチ」の文字は緑色になり、図10−38(j5)〜図10−39(j8)に示すリーチライン3回目の「リーチ」の文字は赤色になる。なお、2回目の可変表示においてリーチラインが行われた場合には、各「リーチ」の文字の色は、図10−14に示すリーチライン2回目色抽選によって決定され、3回目の可変表示においてリーチラインが行われた場合には、各「リーチ」の文字の色は、図10−15に示すリーチライン3回目色抽選によって決定される。
その後、図10−40(k)に示すように、文字表示パートに切り替わる。このとき、アニメーションによって、「リーチ」の文字および飾り図柄の「2」が表示された画面が手によって傾くように表示される。なお、文字表示パートへの切替中においては、文字表示パートへの切替表示に応じた演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。
その後、図10−40(m1)に示すように、文字表示パートに移行し、文字表示が行われる。文字表示においては、アニメーションによって、傾いた画像が薄暗くなるとともに、再可変表示を示唆する「いっくよー!」の文字が表示される。なお、文字表示中においては、文字表示に応じた演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。その後、図10−40(m2)に示すように、アニメーションによって、傾いた画像がさらに暗くなることに従って「いっくよー!」の文字がさらに明確に表示される。
その後、図10−41(m3)に示すように、アニメーションによって、「いっくよー!」の文字が表示された画像がさらに傾くと、背面側に文字表示に対応する背景画像が少し現れる。その後、図10−41(m4)に示すように、アニメーションによって、「いっくよー!」の文字が表示された画像が取り除かれると、文字表示に対応する背景画像が完全に現れる。文字表示に対応する背景画像においては、キャラクタ画像とともに、再可変表示の実行を示唆する「次へGO!!」の文字が表示される。「次へGO!!」に含まれる文字のうち、「次」の文字は、その他の「へGO!!」の文字よりも、強調された態様で表示される。具体的には、「次」の文字は、その他の「へGO!!」の文字とは異なる色(より効果的には派手な色、遊技者の注目を集め易い色)で装飾される。また、「次」の文字は、その他の「へGO!!」の文字よりも大きい。このように強調表示された「次」という文字は、パチンコ遊技機1がコンセプトにしている原作に登場する名言に関する文字である。また、「次」という文字は、“次”の再可変表示が実行されるということも示唆している。その後、図10−41(m5)に示すように、「次へGO!!」の文字のうち、名言である「次」の文字のみが拡大して表示され、さらに「次」の文字を強調することで、再可変表示が実行されることを遊技者により示唆することができる。なお、「次」の文字が強調されながら「次へGO!!」の文字が表示された状態においても、第4図柄および小図柄が最前面に位置するため、遊技者は、第4図柄および小図柄を確認することができる。その後、図10−42(m6)に示すように、拡大表示された「次」の文字が再び縮小して、定位置において「次へGO!!」が表示される。
その後、図10−42(n1)に示すように、特殊表示パートに移行し、特殊表示が行われる。特殊表示においては、「次」という名言に関する文字を含む「次へGO!!」という文字とキャラクタ画像とを含む画像(特殊画像とも称する)が複数表示される。具体的には、特殊画像が奥行き方向に移動するとともに、その上下において同じ特殊画像が表示され、さらに、特殊画像の周囲にはエフェクトによる炎の画像が表示される。なお、特殊表示中においては、特殊表示に応じた演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。その後、図10−42(n2)に示すように、画面中央の特殊画像がさらに奥行き方向に移動するとともに、その上下において表示されている特殊画像の数が増える。その後、図10−43(n3)に示すように、画面中央の特殊画像がさらに奥行き方向に移動するとともに、その上下において表示されている特殊画像の数がさらに増える。
その後、図10−32に示した弱擬似パターンの例と同様に、回数表示パートに移行し、回数表示が行われる。回数表示パートは、出現表示パートと、中央表示パートと、収納表示パートとを含む。図10−43(o1)に示すように、出現表示パートにおいては、これからN回目(N≧1)の再可変表示が行われることを示す文字が表示される。この例では、アニメーションによって、これから2回目の再可変表示が行われることを示す「×2」の文字画像が回転しながら画面中央の特殊画像の方から前面側に向かってくるような表示が行われる。なお、回数表示中においては、回数表示に応じた演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。その後、図10−43(o2)に示すように、「×2」の文字画像がさらに前面側に向かってくるとともに段階的に拡大表示される。
その後、図10−44(o3)に示すように、中央表示パートにおいては、拡大表示された「×2」の文字画像が定位置である画面中央で表示される。その後、図10−44(c4)に示すように、収納表示パートにおいては、アニメーションによって、「×2」の文字画像が回転するような表示が行われる。その後、図10−44(o5)に示すように、「×2」の文字画像がさらに拡大しながら回転するようなアニメーションが行われる。
その後、図10−45(o6)に示すように、アニメーションによって、「×2」の文字がさらに拡大しながら回転するような表示が行われる。このとき、文字表示によって表示されていた複数の特殊画像を含む背景画像は、アニメーションによって拡大しながら回転する「×2」の文字によって段階的に隠れるようになり、遊技者が背景画像を見え難くなる。その後、図10−45(o7)に示すように、アニメーションによって、「×2」の文字がさらに拡大しながら回転するような表示が行われる。このとき、「×2」の文字が最大限に拡大されて表示されるため、特殊画像を含む背景画像が完全に隠れ、遊技者が背景画像を見ることができなくなる。なお、「×2」の文字によって画面全体が覆われた状態においても、第4図柄および小図柄が最前面に位置するため、遊技者は、第4図柄および小図柄を確認することができる。
その後、図10−45(o8)に示すように、アニメーションによって、「×2」の文字が去っていくような表示が行われる。このとき、「×2」の文字が去っていった後の画面上では複数の特殊画像を含む背景画像が変わらず表示される。
その後、図10−46(o9)に示すように、アニメーションによって、「×2」の文字が去っていくような表示が行われ、それに従って、再び複数の特殊画像を含む背景画像が現れる。その後、図10−46(o10)に示すように、アニメーションによって、「×2」の文字が今度は縮小して表示されて画面の左端の隅に移動する。背景画像においては、複数の特殊画像が変わらず表示される。その後、図10−46(o11)に示すように、アニメーションによって、「×2」の文字がさらに縮小して表示されて画面の左端の隅に移動する。背景画像においては、複数の特殊画像が変わらず表示される。
その後、図10−47(o12)に示すように、画面の左端においては、再可変表示を示す「次へGO!!」の文字を含むロゴ画像が表示され、アニメーションによって、当該ロゴ画像に「×2」の文字が収納するような表示が行われる。なお、強擬似パターンAのように、弱擬似系のパターンよりも遊技者にとって有利な強擬似系のパターンにおいては、エフェクトによってロゴ画像に装飾画像が施される。本実施の形態においては、「次へGO!!」の文字を含む楕円形のロゴ画像の周りに装飾が施されることで、ロゴ画像が全体として太陽の形のようになっている。
その後、示唆表示が行われる。図10−47(p1)に示すように、示唆表示においては、再可変表示を示す「次へGO!!」の文字と飾り図柄の可変表示の回数を示す「×2」の文字とを含むロゴ画像が画面の隅に表示される。なお、示唆表示中においては、示唆表示に応じた演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。その後、図10−47(p2)に示すように、アニメーションによって、縮小表示されて奥行き方向に位置していた中央の特殊画像が前面側に向かってくるように拡大表示される。
その後、図10−48(p3)に示すように、アニメーションによって、画面中央の特殊画像がさらに拡大表示される。その後、図10−48(p4)に示すように、アニメーションによって、画面中央の特殊画像がさらに拡大表示されることで、画面全体に特殊画像が表示される。その後、図10−48(p5)に示すように、画面に収まらない位の大きさにまで画面中央の特殊画像がさらに拡大表示される。その後、図10−49(p6)に示すように、画面中央の特殊画像がさらに拡大表示される。その後、図10−49(q)に示すように、飾り図柄の回転速度を上げて、本格的に2回目の再可変表示が実行される。
このように、強擬似パターンにおいては、リーチライン、文字表示、特殊表示、回数表示、および示唆表示を経て、再可変表示が実行される。これにより、再可変表示が行われることを好適に遊技者に示唆することができる。
文字表示パートにおいては、「次へGO!!」という再可変表示を示唆する文字のうち、「次」の文字が他の「へGO!!」の文字よりも強調された態様で表示される。これにより、再可変表示が行われることを「次へGO!!」の文字表示によって遊技者に印象深く与えることができ、再可変表示が行われることを好適に遊技者に示唆することができる。
可変表示の態様がリーチ態様となってリーチラインによってリーチが報知された後に、文字表示パートの演出が行われる。これにより、リーチラインによってリーチが報知された後の演出に対して遊技者に注目させることができる。
文字表示パートの演出が行われた後に、キャラクタ画像とともに「次へGO!!」の文字を含む特殊画像が複数表示される特殊表示が行われ、その後、回数表示パートの演出が行われる。これにより、特殊表示が行われることで再可変表示が実行されることを遊技者に示唆することができ、さらに、回数表示が行われることで飾り図柄の可変表示の回数を遊技者に分かり易く伝えることができる。
再可変表示中においては、再可変表示を示唆する「次へGO!!」の文字および飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆する「×2」の文字が画面の隅に表示されるため、再可変表示が行われていることを好適に遊技者に示唆することができる。
示唆表示によって画面の隅に表示される「次へGO!!」の文字のうち、「次」の文字の色が他の「へGO!!」の文字の色と異なり、かつ「次」の文字が「へGO!!」の文字よりも大きく表示される。これにより、再可変表示の実行を示唆する「次」の文字をより際立たせることができる。
再可変表示の実行を示唆する「次」の文字は、パチンコ遊技機1がコンセプトにしている原作に登場する名言に関する文字であるため、再可変表示の実行を示唆する「次へGO!!」という文字が表示され、さらに「次」の文字が強調表示されることで、パチンコ遊技機1における遊技に遊技者を没入させることができる。
特殊表示においては、文字表示における「次へGO!!」の文字を含む特殊画像が複数表示されるため、再可変表示が行われることを好適に遊技者に示唆することができる。
特殊表示においては、文字表示における「次へGO!!」の文字を含む特殊画像が縮小表示され、縮小表示された当該特殊画像が複数表示される。これにより、特殊表示においては、再可変表示を示唆する特殊画像そのものを用いるため、遊技者に対して分かり易い演出を実行することができる。
特殊表示においては、文字表示における「次へGO!!」の文字を含む特殊画像が縮小表示され、縮小表示された当該特殊画像が複数表示され、その後、縮小表示された表示が拡大表示され、画像表示装置5における画面が再可変表示の画面に切り替わる。これにより、縮小表示された特殊画像を再度拡大表示することで、特殊画像を強調することができ、再可変表示が行われることを好適に遊技者に示唆することができる。
特殊表示の実行中においては、飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆する「×2」の文字が表示され始め、さらに、当該「×2」の文字が画面の隅に移動して表示されるまで特殊表示が継続する。これにより、「×2」の文字によって飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆するとともに、飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆した後においても、再度、特殊画像を見せることで再可変表示が行われることを強調して遊技者に示唆することができる。
また、弱擬似パターンにおいては、図10−25〜図10−36に示した演出態様で、再可変表示の実行を示唆する「NEXT」の文字が表示された後に、飾り図柄の可変表示の実行回数が2回目である旨を示唆する「×2」の文字が表示される。一方、強擬似パターンにおいては、図10−40〜図10−47に示すように、弱擬似パターンとは異なる演出態様で、再可変表示の実行を示唆する「次へGO!!」の文字が表示された後に、飾り図柄の可変表示の実行回数が2回目である旨を示唆する「×2」の文字が表示される。このように、弱擬似パターンと強擬似パターンとで、再可変表示の実行を示唆する文字表示、および飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆する回数表示の演出態様が異なるため、弱擬似系および強擬似系のうちのいずれの再可変表示を示唆する演出なのか、演出態様の違いによって遊技者に認識させることができ、再可変表示が行われることを好適に遊技者に示唆することができる。
弱擬似パターンにおける回数表示の演出態様、および強擬似パターンにおける回数表示の演出態様は、いずれもアニメーションによる表示態様である。また、図10−32〜図10−36に示すように、弱擬似パターンにおいては、出現表示パートにおいて、飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆する「×2」の文字が画面中央から出現し、その後、中央表示パートおよび収納表示パートに移行する。一方、強擬似パターンにおいては、図10−43〜図10−47に示すように、強擬似パターンにおいては、出現表示パートにおいて、飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆する「×2」の文字が縮小表示された特殊画像の方から前面側へ向かうようにして移動して出現し、その後、中央表示パートおよび収納表示パートに移行する。両者の出現表示パートを比べると、強擬似パターンは、弱擬似パターンよりも、「×2」の文字が移動する距離が長く、その出現表示が行われる時間も長い。このように、回数表示が行われる際の出現表示パートにおいて、強擬似パターンは、弱擬似パターンよりも強調された態様で飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆する文字が現れるため、強擬似パターンの演出を強調することができ、強擬似パターンの演出が実行されたことに対する期待感を遊技者に与えることができる。
図10−33〜図10−36に示す弱擬似パターンにおける中央表示パートおよび収納表示パートと、図10−44〜図10−47に示す強擬似パターンにおける中央表示パートおよび収納表示パートとは、飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆する「×2」の文字のアニメーションによる表示の態様が共通する。これにより、弱擬似パターンと強擬似パターンとでは、飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆する文字の演出について出現表示パートのみが異なるため、飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆する文字が出現する出現表示パートの演出に対して遊技者により注目させることができる。
図10−34および図10−35に示す弱擬似パターンにおいては、飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆する「×2」の文字が最大限に拡大表示されて画面全体を覆った後、その後当該「×2」の文字が去ると、背面側から再可変表示に対応する背景画像が現れる。一方、図10−45および図10−46に示す強擬似パターンにおいては、飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆する「×2」の文字が最大限に拡大表示されて画面全体を覆った後、その後当該「×2」の文字が去っても、未だ再可変表示を示唆する「次へGO!!」の文字を含む特殊画像が残って表示される。これにより、強擬似パターンは、収納表示が行われた後であっても特殊画像を遊技者に依然として見せることができるため、強擬似パターンは、弱擬似パターンよりも、再可変表示が行われることを遊技者に強調して示唆することができる。
図10−37〜図10−39に示すように、リーチ状態になったときに、リーチ状態に関連した特定メッセージとして「リーチ」を表示するリーチラインが実行される。リーチラインにおいては、「リーチ」の文字が複数回(この例では3回)表示されるとともに、当該「リーチ」の文字は、図10−12〜図10−13に示すリーチライン色抽選によって決定された色で表示される。さらに、リーチラインにおいて「リーチ」の文字が現れて移動することに連動して、リーチ態様となった「2」の飾り図柄が動くように表示される。これにより、リーチ状態であることを「リーチ」のメッセージ表示によって好適に遊技者に示唆することができる。
リーチラインにおいては、「リーチ」の文字が移動する方向と、リーチ態様となった「2」の飾り図柄が向く方向とが同じであるため、遊技者に小気味良さを感じさせながら、リーチ状態であることを示唆することができる。
リーチラインにおいては、複数回表示される「リーチ」の文字のうち、最後に登場する「リーチ」の文字の表示時間が最も長い。また、最後に登場する「リーチ」の色は、図10−12に示すリーチライン最終色抽選で変動パターンに応じて決定されることから、当該最後に登場する「リーチ」の色に応じて大当りの期待度が異なる。このように、リーチラインで登場する3回の「リーチ」の文字のうち、大当りの期待度を示唆する最後の「リーチ」については他の1回目や2回目に登場する「リーチ」の文字よりも表示時間が長いため、遊技者に対して大当りの期待度を示唆する最後の「リーチ」の色に対して注目させることができる。
リーチラインにおいては、複数回表示される「リーチ」の文字のうち、1回目に登場する「リーチ」の文字と、2回目に登場する「リーチ」の文字とで、その表示時間が同じ長さである。このように、1回目と2回目に登場する「リーチ」の文字の表示時間が同じ長さにすることで、遊技者に小気味良さを感じさせながら、リーチ状態であることを示唆することができる。
リーチラインにおいて複数回表示される「リーチ」の文字のうち、最後に登場する「リーチ」の文字の色は、図10−12に示すリーチライン最終色抽選で変動パターンに応じて決定される。さらに、リーチライン最終色抽選においては、擬似連が行われない場合には、1回の可変表示においてリーチ態様となったときのリーチラインにおける最後の「リーチ」の文字の色のみが決定され、擬似連によって2回に亘って可変表示が行われる場合には、2回の可変表示の各々においてリーチ態様となったときのリーチラインにおける最後の「リーチ」の文字の色が決定され、さらに、擬似連によって3回に亘って可変表示が行われる場合には、3回の可変表示の各々においてリーチ態様となったときのリーチラインにおける最後の「リーチ」の文字の色が決定される。このように、リーチラインにおいて最後に登場する「リーチ」の文字の色に応じて大当りの期待度が異なるとともに、さらに、複数回に亘って行われる各リーチラインにおいて最後に登場する「リーチ」の文字の色の組合せに応じて大当りの期待度が異なる。これにより、リーチラインにおいて最後に登場する「リーチ」の文字の色、さらには複数回に亘って行われる各リーチラインにおいて最後に登場する「リーチ」の文字の色の組合せに対して遊技者の注目を集めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(強擬似パターンCにおけるパチンコ遊技機の演出態様)
図10−50は、強擬似パターンCにおけるパチンコ遊技機1の演出態様を示す説明図である。上述したように、強擬似パターンCは、弱擬似系の弱擬似パターンと見せかけて強擬似系の演出に切り替わるパターンである。
強擬似パターンCにおいては、図10−19〜図10−21に示す弱擬似パターンと同様に、リーチ煽りが行われた後、特殊図柄が現れて画面中央に仮表示される。図10−50(r)に示す例は、図10−21(c3)に示す例と同じ演出態様である。これにより、遊技者は、弱擬似パターンによって再可変表示が示唆されていると認識する。
その後、強擬似パターンCにおいては、図10−22(c4)に示す演出に移行することなく、図10−50(s)に示すように、強擬似系の演出に切り替わる。具体的には、図10−40(k)に示した強擬似パターンと同様に、「NEXT」の文字および飾り図柄が表示された画面が手によって傾くように表示される。
その後、図10−50(t)に示すように、図10−40(m1)と同様に、アニメーションによって、傾いた画像が薄暗くなるとともに、再可変表示を示唆する「いっくよー!」の文字が表示される。その後は、図10−40(m2)〜図10−49に示したように、強擬似パターンに従った演出が行われる。
このように、再可変表示が実行されるパターンは、図10−23(c9)に示すように特殊図柄が強調して表示された後に再可変表示が行われる弱擬似パターンと、特殊図柄が強調して表示されることなく再可変表示が行われる強擬似パターンとを含む。さらに、強擬似パターンは、可変表示の態様がリーチ状態になった後に再可変表示が行われる強擬似パターンAと、特殊図柄が仮表示されて弱擬似パターンとみせかけた後に強擬似パターンに切り替わって再可変表示が行われる強擬似パターンCとを含む。このように、再可変表示の示唆が弱擬似パターンおよび強擬似パターンのいずれであるかについて、遊技者に注目させるポイントを設けることで、遊技の興趣を向上させることができる。
(強擬似パターンBにおけるパチンコ遊技機の演出態様)
図10−51〜図10−53は、強擬似パターンBにおけるパチンコ遊技機1の演出態様を示す説明図である。上述したように、強擬似パターンBは、特殊リーチ報知、名言の文字表示、特殊表示、回数表示、および示唆表示が実行された後に、再可変表示が行われるパターンである。
図10−51(u)に示すように、1個の保留記憶に基づき可変表示が開始すると、画像表示装置5の画面上では、図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて飾り図柄が可変表示するとともに、表示領域087F005Dにおいて第4図柄が可変表示し、さらに、小図柄領域087F005Eにおいて小図柄が可変表示する。画面上では、可変表示中の背景としてキャラクタや景色の画像を含む背景画像が表示される。そして、左の図柄表示エリア5Lにおいて「2」が停止した後、右の図柄表示エリア5Rにおいても「2」が停止して、リーチ状態となる。なお、リーチ表示中においては、リーチ表示に応じた演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。
その後、図10−51(v1)に示すように、可変表示の態様がリーチ態様となったことを遊技者に報知する特殊リーチ報知が実行される。特殊リーチ報知1回目においては、画面中央にキャラクタ画像が表示されるとともに、アニメーションによって、「リ」の文字が画面右から登場し、画面右から左に向かって段階的に移動して表示され、やがて消える。なお、特殊リーチ報知中においては、特殊リーチ報知に応じた演出音がスピーカ8L,8Rから出力されるとともに、「リ」の音声がスピーカ8L,8Rから出力される。その後、図10−51(v2)に示すように、特殊リーチ報知2回目においては、画面中央のキャラクタ画像が拡大表示されるとともに、アニメーションによって、新たに「リ」の文字が画面右から登場し、画面右から左に向かって段階的に移動して表示され、やがて消える。このとき、「リ」の音声がスピーカ8L,8Rから出力される。
その後、図10−52(v3)に示すように、特殊リーチ報知3回目においては、画面中央のキャラクタ画像がさらに拡大表示されるとともに、アニメーションによって、新たに「リ」の文字が画面右から登場し、画面右から左に向かって段階的に移動して表示され、やがて消える。このとき、「リ」の音声がスピーカ8L,8Rから出力される。その後、図10−52(v4)に示すように、特殊リーチ報知4回目においては、画面中央のキャラクタ画像がさらに拡大表示されるとともに、アニメーションによって、新たに「リ」の文字が画面右から登場し、画面右から左に向かって段階的に移動して表示され、やがて消える。このとき、「リ」の音声がスピーカ8L,8Rから出力される。その後、図10−52(v5)に示すように、特殊リーチ報知5回目においては、画面中央のキャラクタ画像がさらに拡大表示されるとともに、アニメーションによって、新たに「リ」の文字が画面右から登場し、画面右から左に向かって段階的に移動して表示され、やがて消える。このとき、「リ」の音声がスピーカ8L,8Rから出力される。
その後、図10−53(v6)に示すように、画面中央のキャラクタ画像がさらに拡大表示されるとともに、アニメーションによって、「リーチ」の文字が画面右から登場し、画面右から左に向かって段階的に移動して表示され、やがて消える。このとき、「リーチ」の音声がスピーカ8L,8Rから出力される。つまり、特殊リーチ報知においては、「リ」、「リ」、「リ」、「リ」、「リ」、「リーチ」の順番で文字が現れて消えるとともに、当該文字に対応する音声がスピーカ8L,8Rから出力される。
その後、図10−53(w)に示すように、文字表示パートに切り替わる。このとき、アニメーションによって、「リーチ」の文字およびキャラクタ画像が表示された画面が手によって傾くように表示される。なお、文字表示パートへの切替中においては、文字表示パートへの切替表示に応じた演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。
その後、図10−53(x)に示すように、文字表示パートに移行し、文字表示が行われる。文字表示においては、アニメーションによって、傾いた画像が薄暗くなるとともに、再可変表示を示唆する「いっくよー!」の文字が表示される。その後は、図10−40(m2)〜図10−49に示したように、強擬似パターンに従った演出が行われる。
(強擬似パターンAにおいて特定リーチ煽りを行う場合のパチンコ遊技機の演出態様)
図10−54〜図10−57は、強擬似パターンAにおいて特定リーチ煽りを行う場合のパチンコ遊技機1の演出態様を示す説明図である。なお、図10−54〜図10−57に示す演出は、図10−10(c)に示す擬似パターン決定テーブルに基づく抽選によって、強擬似パターンAに決定され、かつ図10−10(c)に示す特定リーチ煽り演出実行テーブルに基づく抽選によって、特定リーチ煽りを実行することが決定された場合に実行される。また、上述したように、特定リーチ煽り演出は、可変表示の態様がリーチ態様となる否かを遊技者に煽る演出である。
図10−54(y)に示すように、1個の保留記憶に基づき可変表示が開始すると、画像表示装置5の画面上では、図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて飾り図柄が可変表示するとともに、表示領域087F005Dにおいて第4図柄が可変表示し、さらに、小図柄領域087F005Eにおいて小図柄が可変表示する。画面上では、可変表示中の背景としてキャラクタや景色の画像を含む背景画像が表示される。その後、図10−54(z1)に示すように、特定リーチ煽りが実行されると、左の図柄表示エリア5Lにおいて「2」が停止して、右の図柄表示エリア5Rにおいて「1」が仮表示し、キャラクタが登場する。その後、図10−54(z1)に示すように、アニメーションによって、右の図柄表示エリア5Rの「1」に対してキャラクタが働きかけるような表示が行われる。なお、特定リーチ煽り中においては、特定リーチ煽りに応じた演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。
その後、図10−55(z3)に示すように、アニメーションによって、右の図柄表示エリア5Rの「1」に対してキャラクタが働きかけることで「1」の飾り図柄が「2」に変更される。その後、図10−55(z4)に示すように、右の図柄表示エリア5Rの飾り図柄が変動する。その後、図10−55(z5)に示すように、右の図柄表示エリア5Rにおいて「1」が仮表示し、キャラクタが再び登場する。
その後、図10−56(z6)に示すように、アニメーションによって、右の図柄表示エリア5Rの「1」に対してキャラクタが再び働きかけることで「1」の飾り図柄が「2」に変更される。その後、図10−56(z7)に示すように、「2」の飾り図柄によるリーチ状態となり、キャラクタ画像によってリーチ状態となったことが示唆される。その後、図10−56(A1)に示すように、ホワイトアウトと称される演出効果によって、キャラクタ画像およびリーチ状態となった「2」の飾り図柄を含む画像の色を段階的に白くさせる。これにより、キャラクタ画像およびリーチ状態となった「2」の飾り図柄を含む画像が段階的に見え難くなる。なお、ホワイトアウト中においては、ホワイトアウトに応じた演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。
その後、図10−57(A2)に示すように、ホワイトアウトによって、キャラクタ画像およびリーチ状態となった「2」の飾り図柄を含む画像が完全に白くなると、キャラクタ画像およびリーチ状態となった「2」の飾り図柄を含む画像が完全に見えなくなる。ここで、特定リーチ煽りが行われている画面よりも背面側では、図10−37〜図10−39に示すようなリーチラインが行われている。その後、図10−57(A3)に示すように、ホワイトアウトによって白くなった前面側の画面全体の透明度を段階的に上げていくと、その背面側で行われていたリーチラインの演出画像が見えるようになる。その後、図10−57(B)に示すように、ホワイトアウトによって白くなった前面側の画面全体の透明度を100%にすると、その背面側で行われていたリーチラインの演出画像が完全に見えるようになる。なお、図10−57(B)に示すリーチラインは、図10−39(j8)に示す3回目のリーチラインと同じ演出画像である。その後、図10−40以降で示すような強擬似パターンBに従った演出が実行される。
このように、リーチラインが行われる強擬似パターンAに従った演出を実行する際に、前変動において特定リーチ煽りが行われる場合、リーチラインの演出画像の前面側に特定リーチ煽りの演出画像が表示される。そして、特定リーチ煽りの演出が終了して、当該特定リーチ煽りの演出画像の透明度が100%になって消えると、その背面側に位置するリーチラインの演出画像が現れる。また、この場合、遊技者は、特定リーチ煽りの演出によってリーチラインの途中までは見ることができず、特定リーチ煽りの演出が終了した後、途中からリーチラインの演出を見ることができる。たとえば、図10−57に示す例では、「リーチ」、「リーチ」、「リーチ」といったように3回に分かれて「リーチ」の文字が登場するリーチラインのうち、最終回に対応する「リーチ」の文字のみについて遊技者が見ることができる。これにより、特定リーチ煽りによってリーチ状態になったことを遊技者に強調するとともに、最終回に対応する「リーチ」については明確に遊技者に見せることができる。さらに、最終回に対応する「リーチ」の文字は、その色によって大当り期待度を示唆するものであるため、遊技者は、最後の「リーチ」の文字を見ることで、大当りになるか否かを予想することができる。
また、図10−37〜図10−40に示すように、特定リーチ煽りが実行されない場合は、「リーチ」、「リーチ」、「リーチ」といった3回分の「リーチ」の文字についてリーチラインの演出を遊技者に見せる一方で、図10−54〜図10−57に示すように、特定リーチ煽りが実行される場合は、「リーチ」、「リーチ」、「リーチ」といった3回分の「リーチ」のうち、1回目と2回目の「リーチ」については特定リーチ煽りを重ねて実行し、最終回の「リーチ」については遊技者に見せるようになっている。このように、特定リーチ煽りが実行されるか否かに応じてリーチラインによって遊技者に見せる「リーチ」の文字の回数を切り分けることで、遊技の興趣を向上させることができる。
[特徴部087Fにより得られる主な効果]
以下に、前述した特徴部075Fの各種の構成により得られる技術的効果を個別に列挙する。
(1−1) 特別識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
特別識別情報の可変表示が開始されてから当該特別識別情報の可変表示の表示結果が導出表示されるまでに、演出識別情報の可変表示を一旦仮停止させた後に演出識別情報の可変表示を再開する再可変表示を実行する再可変表示手段(たとえば、演出制御用CPU120による擬似連を実行する処理)と、
前記再可変表示の実行を示唆する示唆演出を実行する示唆演出手段(たとえば、演出制御用CPU120による擬似連に関する弱擬似系演出や強擬似系演出を実行する処理)と、を備え、
前記示唆演出は、前記再可変表示の実行を示唆する示唆文字(たとえば、「NEXT」の文字)を表示手段(たとえば、画像表示装置5)に表示する文字表示パート(たとえば、図10−25〜図10−32に示す文字表示パート)を含み、
前記文字表示パートにおいて、前記示唆文字に含まれる特定文字(たとえば、「T」の文字)が複数回繰り返し前記表示手段に表示される(たとえば、図10−28〜図10−32に示すように、「T」の文字が複数回繰り返し表示される部分)。
具体的には、図10−23〜図10−32に示すように、弱擬似パターンにおける文字表示パートにおいては、「NEXT」という再可変表示を示唆する文字のうち、「T」が複数回繰り返して表示される。これにより、再可変表示が行われるという特定状況であることを「NEXT」の文字表示によって遊技者に印象深く与えることができ、再可変表示が行われることを好適に遊技者に示唆することができる。
「再可変表示の実行を示唆する示唆演出」について、示唆演出は、本実施の形態においては、図10−19〜図10−36に示すように、再可変表示が実行される前の演出であり、再可変表示が実行されることが内部的に決まっていて、これから再可変表示が実行されることを示す、あるいは報知する演出である。具体的には、示唆演出の文字表示パートにおいて、「NEXT」のうちの「T」が複数回連続して表示されることで、遊技者は、その後、再可変表示が実行されることを認識するようになるものであった。なお、変形例として、「再可変表示の実行を示唆する示唆演出」は、再可変表示が実行されるか否かを煽る演出であってもよい。たとえば、変形例に係る示唆演出の文字表示パートにおいて、「NEXT」のうちの「T」が複数回連続して表示された後、最終的に図10−32(e22)の状態から回数表示に切り替わった場合には、その後、再可変表示が実行されることが確定する一方で、最終的に図10−32(e22)の状態から回数表示に切り替わらなかった場合には、再可変表示が実行されないことが確定するものであってもよい。
(1−2) 遊技機であって、
音を出力する音出力手段(たとえば、スピーカ8L,8R)と、
文字を表示する文字表示手段(たとえば、演出制御用CPU120による画像表示装置5に文字画像を表示させる処理)と、を備え、
前記音出力手段は、特定状況に応じた複数の文字からなる特定メッセージ(たとえば、「NEXT」の文字)に対応する音(たとえば、「ネクスト」の音声)を出力し(たとえば、図10−25〜図10−32に示すように、「NEXT」に対応する「ネクスト」の音声をスピーカ8L,8Rから出力する処理)、
前記文字表示手段は、前記音出力手段によって出力される前記特定メッセージに対応する音に連動して当該特定メッセージに含まれる特定文字(たとえば、「T」の文字)を複数回繰り返し表示手段(たとえば、画像表示装置5)に表示し(たとえば、図10−28〜図10−30に示すように、スピーカ8L,8Rからの「ト」の音声に連動して「T」の文字が複数回繰り返し表示される部分)、
前記文字表示手段によって前記特定文字が繰り返し表示される回数は、前記音出力手段によって前記特定文字に対応する特定音が出力される回数よりも多い(たとえば、図10−32に示すように、文字表示によって「T]の文字が繰り返し表示される回数は、スピーカ8L,8Rによって「T]の文字に対応する「ト」の音声が出力される回数よりも多い)。
具体的には、図10−32に示すように、スピーカ8L,8Rから「ト」の音声が出力される回数は7回であるのに対して、「ト」の文字が表示される合計数は14個である。つまり、「ト」の文字が表示される合計数は、スピーカ8L,8Rから「ト」の音声が出力される回数よりも多くなっている。これにより、再可変表示が行われるという特定状況であることを文字表示および音声出力によって遊技者に印象深く与えることができ、再可変表示が行われることを好適に遊技者に示唆することができる。
(1−3) 前記示唆文字が付された特殊識別情報が前記表示手段に表示された後に、前記文字表示パートの演出が行われ(たとえば、図10−21〜図10−24に示すように、特殊図柄表示パートから文字表示パートに移行する部分)、
前記文字表示パートにおいて、前記示唆文字が1文字ずつ表示された後に、最後の文字である前記特定文字が複数回繰り返し表示され(たとえば、図10−25〜図10−32に示す文字表示パートにおける演出)、
その後、演出識別情報の可変表示の実行回数を示唆する表示が表示手段に表示される(たとえば、図10−32〜図10−36に示す回数表示パートにおける演出)。
具体的には、図10−21〜図10−36に示すように、再可変表示を示唆する「NEXT」の文字が付された特殊図柄が表示された後に、文字表示によって「N」、「E]、「X」、「T」の文字が1文字ずつ表示され、さらに、最後の文字である「T」については複数回繰り返し表示される。そして、その後、飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆する示唆表示が行われる。これにより、再可変表示が行われることを好適に遊技者に示唆することができる。
(1−4) 前記再可変表示中において、前記示唆文字および演出識別情報の可変表示の実行回数を示唆する表示が、前記表示手段における表示領域の隅に表示される(たとえば、図10−36に示すように、再可変表示中においては、再可変表示を示唆する「NEXT」の文字および再可変表示の実行回数を示唆する「×2」の文字が画面の隅に表示される部分)。
具体的には、再可変表示中においては、再可変表示を示唆する「NEXT」の文字および飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆する「×2」の文字が画面の隅に表示されるため、再可変表示が行われていることを好適に遊技者に示唆することができる。
(1−5) 前記示唆文字に含まれる一部の文字(たとえば、「N」、「E」、「X」の各文字)は、繰り返し前記表示手段に表示されず、
前記示唆文字に含まれる最後の文字である前記特定文字(たとえば、「T」の文字)は、複数回繰り返し前記表示手段に表示される(たとえば、図10−25〜図10−32に示す文字表示パートにおける演出)。
具体的には、図10−25〜図10−32に示すように、文字表示パートにおいては、「NEXT」の文字のうち、「N」、「E」、「X」の文字については1回のみ登場して表示され、対応する「ネ」、「ク」、「ス」の音声もスピーカ8L,8Rから1回のみ出力されるのに対して、「T」の文字は複数回繰り返して表示される。このように、「NEXT」の各文字を繰り返すわけではなく、「T」のみについて音声や文字表示を繰り返すため、「N」、「E」、「X」よりも、「T」の文字を音声や文字表示によって遊技者に強調することができる。
(1−6) 前記特定文字は、複数回繰り返し前記表示手段に表示されることで複数個の当該特定文字が重なって表示されるものであり、
前記文字表示パートにおいて、前記特定文字が前記表示手段に繰り返し表示される速度が段階的に速くなることで、重なって表示される当該特定文字の個数が段階的に多くなる(たとえば、図10−28〜図10−32に示す文字表示パートにおける演出)。
具体的には、図10−28〜図10−32に示すように、「T」の文字表示においては、段階的に「T」の文字が複数個登場するとともに、その登場して表示される間隔は、長い状態から短い状態になり、その後、さらに短い状態から長い状態になる。つまり、「T」の文字が繰り返し表示される速度は段階的に速くなる。これによって、重なって表示される「T」の文字の個数が段階的に多くなる。これにより、「NEXT」の文字表示に対してスピード感を与えることができ、再可変表示に対する期待や高揚感を遊技者に与えることができる。
(1−7) 前記示唆文字に連動して音出力手段によって出力される前記特定文字に対応する音の数は、前記示唆文字に含まれる前記特定文字の数よりも大きく(たとえば、「NEXT」の文字において「T」は1個であるのに対して、スピーカ8L,8Rから「ト」の音声が出力される回数は7回である)、
前記表示手段に表示される前記特定文字の数は、前記示唆文字に連動して前記音出力手段によって出力される前記特定文字に対応する音の数、および前記示唆文字に含まれる前記特定文字の数のいずれよりも大きい(たとえば、「NEXT」の文字において「T」は1個であるのに対して、スピーカ8L,8Rから「ト」の音声が出力される回数は7回であり、さらに、「ト」の文字が表示される合計数は14個である。)。
具体的には、図10−32に示すように、「NEXT」の文字において「T」は1個であるのに対して、スピーカ8L,8Rから「ト」の音声が出力される回数は7回であり、さらに、「ト」の文字が表示される合計数は14個である。つまり、「ト」の文字が表示される合計数が最も多く、次に、スピーカ8L,8Rから「ト」の音声が出力される回数が次に多く、「NEXT」の文字における「T」の数が最も少なくなっている。このように、「T」の文字数よりも、「ト」の音声が出力される回数や「T」の文字表示が行われる回数を多くすることで、再可変表示の実行を強調することができる。
(1−8) 前記示唆文字のうちの前記特定文字と異なる文字は、当該示唆文字に連動して音出力手段によって出力される当該特定文字と異なる文字に対応する音の数と同じ回数分、前記表示手段に表示される(たとえば、図10−25〜図10−27に示すように、「NEXT」の文字のうち、「N」、「E」、「X」の文字については1回のみ登場して表示され、対応する「ネ」、「ク」、「ス」の音声もスピーカ8L,8Rから1回のみ出力される部分)。
具体的には、図10−25〜図10−32に示すように、「NEXT」の文字のうち、「N」、「E」、「X」の文字については1回のみ登場して表示され、対応する「ネ」、「ク」、「ス」の音声もスピーカ8L,8Rから1回のみ出力されるのに対して、「T」の文字は複数回繰り返して表示される。このように、「NEXT」の各文字を繰り返すわけではなく、「T」のみについて音声や文字表示を繰り返すため、「N」、「E」、「X」よりも、「T」の文字を音声や文字表示によって遊技者に強調することができる。
(2−1) 特別識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
特別識別情報の可変表示が開始されてから当該特別識別情報の可変表示の表示結果が導出表示されるまでに、演出識別情報の可変表示を一旦仮停止させた後に演出識別情報の可変表示を再開する再可変表示を実行する再可変表示手段(たとえば、演出制御用CPU120による擬似連を実行する処理)と、
前記再可変表示の実行を示唆する示唆演出を実行する示唆演出手段(たとえば、演出制御用CPU120による擬似連に関する弱擬似系演出や強擬似系演出を実行する処理)と、を備え、
前記示唆演出は、前記再可変表示の実行を示唆する示唆文字(たとえば、「次へGO!!」の文字)を表示手段(たとえば、画像表示装置5)に表示する文字表示パート(たとえば、図10−41,図10−42に示す文字表示パート)と、演出識別情報の可変表示の実行回数を示唆する表示を前記表示手段に表示する回数表示パート(たとえば、図10−44〜図10−47に示す回数表示パート)とを含み、
前記文字表示パートにおいて、前記示唆文字に含まれる文字のうち、特定文字(たとえば、「次」の文字)が他の文字(たとえば、「へGO!!」の文字)よりも強調された態様で表示される(たとえば、図10−41,図10−42に示すように、「次」の文字が「へGO!!」の文字よりも強調して表示される部分)。
具体的には、図10−41,図10−42に示すように、強擬似パターンにおいては、リーチライン、文字表示、特殊表示、回数表示、および示唆表示を経て、再可変表示が実行され、文字表示パートにおいては、「次へGO!!」という再可変表示を示唆する文字のうち、「次」の文字が他の「へGO!!」の文字よりも強調された態様で表示される。これにより、再可変表示が行われることを「次へGO!!」の文字表示によって遊技者に印象深く与えることができ、再可変表示が行われることを好適に遊技者に示唆することができる。
「演出識別情報の可変表示の実行回数を示唆する表示」について、当該表示は、未だ再可変表示が実行されておらず、これから再可変表示が実行される際における飾り図柄の可変表示の実行回数を示す、あるいは報知する表示である。また、「演出識別情報の可変表示の実行回数を示唆する表示」について、当該表示は、既に再可変表示が実行されていて、実行中の飾り図柄の可変表示の実行回数を示す、あるいは報知する表示でもある。たとえば、回数表示が行われる期間において、図10−32(f1)〜図10−34(f7)における「×2」の文字表示は、未だ再可変表示が実行されておらず、これから再可変表示が実行される際における飾り図柄の可変表示の実行回数を示す、あるいは報知する表示であり、図10−34(f8)〜図10−36(f12)における「×2」の文字表示は、既に再可変表示が実行されていて、実行中の飾り図柄の可変表示の実行回数を示す、あるいは報知する表示である。また、図10−43(o1)〜図10−45(o7)における「×2」の文字表示は、未だ再可変表示が実行されておらず、これから再可変表示が実行される際における飾り図柄の可変表示の実行回数を示す、あるいは報知する表示であり、図10−45(o8)〜図10−47(o12)における「×2」の文字表示は、既に再可変表示が実行されていて、実行中の飾り図柄の可変表示の実行回数を示す、あるいは報知する表示である。
(2−2) 演出識別情報の可変表示の態様がリーチ状態になった後に、前記文字表示パートの演出が行われる(たとえば、図10−37〜図10−39に示すようにリーチ状態になった後に、図10−40〜図10−42に示すように文字表示パートの演出が行われる部分)。
具体的には、図10−37〜図10−42に示すように、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となってリーチラインによってリーチが報知された後に、文字表示パートの演出が行われるため、リーチラインによってリーチが報知された後の演出に対して遊技者に注目させることができる。
(2−3) 前記再可変表示が実行されるパターンは、前記示唆文字が付された特殊識別情報(たとえば、特殊図柄)が前記表示手段に表示された後に演出識別情報の可変表示が行われる第1再可変表示パターン(たとえば、図10−19〜図10−36に示す弱擬似パターン)と、前記特殊識別情報が前記表示手段に表示されずに演出識別情報の可変表示が行われる第2再可変表示パターン(たとえば、図10−37〜図10−49に示す強擬似パターンA、図10−50に示す強擬似パターンC)とを含み、
前記第2再可変表示パターンは、演出識別情報の可変表示の態様がリーチ状態になった後に演出識別情報の可変表示が行われる第1パターン(たとえば、図10−37〜図10−49に示す強擬似パターンA)と、前記特殊識別情報が前記表示手段に仮表示された後に演出識別情報の可変表示が行われる第2パターン(たとえば、図10−50に示す強擬似パターンC)とを含む。
具体的には、再可変表示が実行されるパターンは、図10−23(c9)に示すように特殊図柄が強調して表示された後に再可変表示が行われる弱擬似パターンと、特殊図柄が強調して表示されることなく再可変表示が行われる強擬似パターンとを含み、さらに、強擬似パターンは、可変表示の態様がリーチ状態になった後に再可変表示が行われる強擬似パターンAと、特殊図柄が仮表示されて弱擬似パターンとみせかけた後に強擬似パターンに切り替わって再可変表示が行われる強擬似パターンCとを含む。このように、再可変表示の示唆が弱擬似パターンおよび強擬似パターンのいずれであるかについて、遊技者に注目させるポイントを設けることで、遊技の興趣を向上させることができる。
(2−4) 前記文字表示パートの演出が行われた後に、前記示唆文字を前記表示手段に複数表示する特殊表示が行われ、その後、前記回数表示パートの演出が行われる(たとえば、図10−42〜図10−47に示すように、特殊表示が行われた後に回数表示が行われる部分)。
具体的には、図10−42〜図10−47に示すように、キャラクタ画像とともに「次へGO!!」の文字を含む特殊画像が複数表示される特殊表示が行われた後に、回数表示パートの演出が行われる。これにより、特殊表示が行われることで再可変表示が実行されることを遊技者に示唆することができ、さらに、回数表示が行われることで飾り図柄の可変表示の回数を遊技者に分かり易く伝えることができる。
(2−5) 前記再可変表示中において、前記示唆文字および演出識別情報の可変表示の実行回数を示唆する表示が、前記表示手段における表示領域の隅に表示される(たとえば、図10−48に示すように、再可変表示中においては、再可変表示を示唆する「次へGO!!」の文字および再可変表示の実行回数を示唆する「×2」の文字が画面の隅に表示される部分)。
具体的には、図10−48に示すように、再可変表示中においては、再可変表示を示唆する「次へGO!!」の文字および飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆する「×2」の文字が画面の隅に表示されるため、再可変表示が行われていることを好適に遊技者に示唆することができる。
(2−6) 前記表示手段における表示領域の隅に表示された前記示唆文字に含まれる文字のうち、前記特定文字が他の文字よりも強調された態様で表示される(たとえば、図10−48に示すように、示唆表示によって画面の隅に表示される「次へGO!!」の文字のうち、「次」の文字が他の「へGO!!」の文字よりも強調された態様で表示される部分)。
具体的には、図10−48に示すように、示唆表示によって画面の隅に表示される「次へGO!!」の文字のうち、「次」の文字の色が他の「へGO!!」の文字よりも強調された態様で表示される。これにより、再可変表示の実行を示唆する「次」の文字をより際立たせることができる。
(2−7) 前記示唆文字に含まれる文字のうち、前記特定文字の色が他の文字の色と異なり、かつ当該特定文字が当該他の文字よりも大きい(たとえば、図10−41〜図10−49に示すように、画面に表示される「次へGO!!」の文字のうち、「次」の文字と他の「へGO!!」の文字とで色が異なり、かつ「次」の文字が他の「へGO!!」の文字よりも大きい部分)。
具体的には、図10−41〜図10−49に示すように、画面に表示される「次へGO!!」の文字のうち、「次」の文字の色が他の「へGO!!」の文字の色と異なり、かつ「次」の文字が「へGO!!」の文字よりも大きく表示される。これにより、再可変表示の実行を示唆する「次」の文字をより際立たせることができる。
(2−8) 前記特定文字は、前記遊技機がコンセプトにしている原作に登場する名言に関する文字(たとえば、「次」の文字)である。
具体的には、再可変表示の実行を示唆する「次」の文字は、パチンコ遊技機1がコンセプトにしている原作に登場する名言に関する文字であるため、再可変表示の実行を示唆する「次へGO!!」という文字が表示され、さらに「次」の文字が強調表示されることで、パチンコ遊技機1における遊技に遊技者を没入させることができる。
(2−9) 前記示唆文字を前記表示手段に複数表示する特殊表示が行われ、
前記特殊表示においては、前記文字表示パートにおいて表示された前記示唆文字を含む表示が複数表示される(たとえば、図10−42,図10−43に示す特殊表示の部分)。
具体的には、図10−42、図10−43に示すように、特殊表示においては、文字表示における「次へGO!!」の文字を含む特殊画像が複数表示されるため、再可変表示が行われることを好適に遊技者に示唆することができる。
(2−10) 前記示唆文字を前記表示手段に複数表示する特殊表示が行われ、
前記特殊表示においては、前記文字表示パートにおいて表示された前記示唆文字を含む表示が縮小表示され、縮小表示された当該表示が複数表示される(たとえば、図10−42,図10−43に示す特殊表示の部分)。
具体的には、図10−42、図10−43に示すように、特殊表示においては、文字表示における「次へGO!!」の文字を含む特殊画像が縮小表示され、縮小表示された当該特殊画像が複数表示される。これにより、特殊表示においては、再可変表示を示唆する特殊画像そのものを用いるため、遊技者に対して分かり易い演出を実行することができる。
(2−11) 前記示唆文字を前記表示手段に複数表示する特殊表示が行われ、
前記特殊表示においては、前記文字表示パートにおいて表示された前記示唆文字を含む表示が縮小表示され、縮小表示された当該表示が複数表示され(たとえば、図10−42,図10−43に示す特殊表示の部分)、
その後、縮小表示された表示が拡大表示され、前記表示手段における画面が可変表示の画面に切り替わる(たとえば、図10−47〜図10−49に示すように、特殊画像が拡大表示されながら再可変表示に対応する画面に切り替わる部分)。
具体的には、図10−42、図10−43に示すように、特殊表示においては、文字表示における「次へGO!!」の文字を含む特殊画像が縮小表示され、縮小表示された当該特殊画像が複数表示され、その後、図10−47〜図10−49に示すように、縮小表示された表示が拡大表示され、画像表示装置5における画面が再可変表示の画面に切り替わる。これにより、縮小表示された特殊画像を再度拡大表示することで、特殊画像を強調することができ、再可変表示が行われることを好適に遊技者に示唆することができる。
(2−12) 前記示唆文字を前記表示手段に複数表示する特殊表示が行われ(たとえば、図10−42,図10−43に示す特殊表示の部分)、
前記特殊表示の実行中において、演出識別情報の可変表示の実行回数を示唆する表示が前記表示手段に表示され始め、当該表示が前記表示手段における表示領域の隅に移動して表示されるまで、当該特殊表示は継続する(たとえば、図10−43〜図10−48に示す回数表示および示唆表示の部分)。
具体的には、図10−43〜図10−48に示すように、特殊表示の実行中においては、飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆する「×2」の文字が表示され始め、さらに、当該「×2」の文字が画面の隅に移動して表示されるまで特殊表示が継続する。これにより、「×2」の文字によって飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆するとともに、飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆した後においても、再度、特殊画像を見せることで再可変表示が行われることを強調して遊技者に示唆することができる。
(3−1) 特別識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
特別識別情報の可変表示が開始されてから当該特別識別情報の可変表示の表示結果が導出表示されるまでに、N回目の演出識別情報の可変表示を一旦仮停止させた後にN+1回目の演出識別情報の可変表示を行う再可変表示を実行する再可変表示手段(たとえば、演出制御用CPU120による擬似連を実行する処理)を備え、
前記再可変表示を実行するパターンは、第1再可変表示パターン(たとえば、弱擬似パターン)と、第2再可変表示パターン(たとえば、強擬似パターン)とを含み、
前記第1再可変表示パターンで前記再可変表示が実行されたときと、前記第2再可変表示パターンで前記再可変表示が実行されたときとで、前記有利状態に制御される割合が異なり(たとえば、図10−10に示すように、擬似パターンは、事前に決定された当り種別に応じて異なる確率で決定される部分)、
前記第1再可変表示パターンおよび前記第2再可変表示パターンの各々は、N+1回目の演出識別情報の可変表示の実行を示唆する示唆文字(たとえば、「NEXT」の文字、「次へGO!!」の文字)が表示された後に、演出識別情報の可変表示の実行回数がN+1回目である旨を示唆する表示(たとえば、回数表示)がされ(たとえば、図10−25〜図10−36に示す弱擬似パターンの演出、図10−40〜図10−47に示す強擬似パターンAの演出)、
前記第1再可変表示パターンにおけるN+1回目の演出識別情報の可変表示の実行を示唆する示唆文字の表示態様と、前記第2再可変表示パターンにおけるN+1回目の演出識別情報の可変表示の実行を示唆する示唆文字の表示態様とが異なり(たとえば、図10−25〜図10−32に示す弱擬似パターンの文字表示の態様と、図10−40〜図10−42に示す強擬似パターンAの文字表示の態様とが異なる)、
前記第1再可変表示パターンにおける演出識別情報の可変表示の実行回数がN+1回目である旨を示唆する表示の表示態様と、前記第2再可変表示パターンにおける演出識別情報の可変表示の実行回数がN+1回目である旨を示唆する表示の表示態様とが異なる(たとえば、図10−32〜図10−36に示す弱擬似パターンの回数表示の態様と、図10−43〜図10−47に示す強擬似パターンAの回数表示の態様とが異なる)。
具体的には、弱擬似パターンにおいては、図10−19〜図10−36に示した演出態様で、再可変表示の実行を示唆する「NEXT」の文字が表示された後に、飾り図柄の可変表示の実行回数が2回目である旨を示唆する「×2」の文字が表示される。一方、強擬似パターンにおいては、図10−37〜図10−49に示すように、弱擬似パターンとは異なる演出態様で、再可変表示の実行を示唆する「次へGO!!」の文字が表示された後に、飾り図柄の可変表示の実行回数が2回目である旨を示唆する「×2」の文字が表示されるため、弱擬似系および強擬似系のうちのいずれの再可変表示を示唆する演出なのか、演出態様の違いによって遊技者に認識させることができ、再可変表示が行われることを好適に遊技者に示唆することができる。
(3−2) 前記第2再可変表示パターンで前記再可変表示が実行されたときは、前記第1再可変表示パターンで前記再可変表示が実行されたときよりも、前記有利状態に制御される割合が高く(たとえば、図10−10に示すように、強擬似パターンは弱擬似パターンよりも大当りの信頼度が高い)、
前記第1態様および前記第2態様は、いずれもアニメーション表示の態様であり、
前記第2態様は、前記第1態様よりも、演出識別情報の可変表示の実行回数がN+1回目である旨を示唆する表示の移動距離が長い(たとえば、図10−25〜図10−36に示す弱擬似パターンの演出、および図10−40〜図10−47に示す強擬似パターンAの演出)。
具体的には、弱擬似パターンにおける回数表示の演出態様、および強擬似パターンにおける回数表示の演出態様は、いずれもアニメーションによる表示態様であり、図10−32〜図10−36に示すように、弱擬似パターンにおいては、出現表示パートにおいて、飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆する「×2」の文字が画面中央から出現し、その後、中央表示パートおよび収納表示パートに移行する。一方、強擬似パターンにおいては、図10−43〜図10−47に示すように、強擬似パターンにおいては、出現表示パートにおいて、飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆する「×2」の文字が縮小表示された特殊画像の方から前面側へ向かうようにして移動して出現し、その後、中央表示パートおよび収納表示パートに移行する。両者の出現表示パートを比べると、強擬似パターンは、弱擬似パターンよりも、「×2」の文字が移動する距離が長く、その出現表示が行われる時間も長いため、強擬似パターンの演出を強調することができ、強擬似パターンの演出が実行されたことに対する期待感を遊技者に与えることができる。
(3−3) 前記再可変表示中において、前記示唆文字および演出識別情報の可変表示の実行回数がN+1回目である旨を示唆する表示が、前記表示手段における表示領域の隅に表示され(たとえば、図10−36に示すように、再可変表示中においては、再可変表示を示唆する「NEXT」の文字および再可変表示の実行回数を示唆する「×2」の文字が画面の隅に表示される部分、図10−48に示すように、再可変表示中においては、再可変表示を示唆する「次へGO!!」の文字および再可変表示の実行回数を示唆する「×2」の文字が画面の隅に表示される部分)、
演出識別情報の可変表示の実行回数がN+1回目である旨を示唆する表示は、前記表示手段において当該表示が開始する出現表示パートと、前記表示領域の中央で当該表示がされる中央表示パートと、前記表示領域の隅に収納されて当該表示がされる収納表示パートとを含み(たとえば、図10−33〜図10−36に示す弱擬似パターンにおける中央表示パートおよび収納表示パートの部分、図10−44〜図10−47に示す強擬似パターンにおける中央表示パートおよび収納表示パートの部分)、
前記中央表示パートから前記収納表示パートにおけるアニメーション表示は、前記第1再可変表示パターンと前記第2再可変表示パターンとで共通する。
具体的には、10−33〜図10−36に示す弱擬似パターンにおける中央表示パートおよび収納表示パートと、図10−44〜図10−47に示す強擬似パターンにおける中央表示パートおよび収納表示パートとは、飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆する「×2」の文字のアニメーションによる表示の態様が共通し、弱擬似パターンと強擬似パターンとでは、飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆する文字の演出について出現表示パートのみが異なるため、飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆する文字が出現する出現表示パートの演出に対して遊技者により注目させることができる。
(3−4) 前記収納表示パートにおいて、
前記第1再可変表示パターンにおいては、前記表示領域の中央で前記示唆文字が残っておらず(たとえば、図10−34、図10−35に示す弱擬似パターンにおける回数表示の部分)、
前記第2再可変表示パターンにおいては、前記表示領域の中央で前記示唆文字が残って表示されている(たとえば、図10−45、図10−46に示す強擬似パターンにおける回数表示の部分)。
具体的には、図10−34および図10−35に示す弱擬似パターンにおいては、飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆する「×2」の文字が最大限に拡大表示されて画面全体を覆った後、その後当該「×2」の文字が去ると、背面側から再可変表示に対応する背景画像が現れる。一方、図10−45および図10−46に示す強擬似パターンにおいては、飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆する「×2」の文字が最大限に拡大表示されて画面全体を覆った後、その後当該「×2」の文字が去っても、未だ再可変表示を示唆する「次へGO!!」の文字を含む特殊画像が残って表示される。これにより、強擬似パターンは、収納表示が行われた後であっても特殊画像を遊技者に依然として見せることができるため、強擬似パターンは、弱擬似パターンよりも、再可変表示が行われることを遊技者に強調して示唆することができる。
(4−1) 識別情報の可変表示を行い、可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
可変表示の態様がリーチ状態になったときに、当該リーチ状態に関連した特定メッセージ(たとえば、「リーチ」の文字)を表示するリーチ表示手段(たとえば、演出制御用CPU120による「リーチ」の文字を表示する処理)を備え、
前記リーチ表示手段は、
前記特定メッセージを複数種類の態様(たとえば、色)で表示可能であり、
前記特定メッセージを複数回表示可能であり(たとえば、「リーチ」の文字が3回に分かれて表示される部分)、
前記特定メッセージが複数回表示されるときに、リーチ状態になった識別情報(たとえば、飾り図柄)が当該特定メッセージに連動して動作する(たとえば、図10−37〜図10−39に示すリーチラインの演出)。
具体的には、図10−37〜図10−39に示すように、リーチ状態になったときに、リーチ状態に関連した特定メッセージとして「リーチ」を表示するリーチラインが実行され、リーチラインにおいては、「リーチ」の文字が複数回表示されるとともに、当該「リーチ」の文字は、図10−12〜図10−13に示すリーチライン色抽選によって決定された色で表示される。さらに、リーチラインにおいて「リーチ」の文字が現れて移動することに連動して、リーチ態様となった「2」の飾り図柄が動くように表示される。これにより、リーチ状態であることを「リーチ」のメッセージ表示によって好適に遊技者に示唆することができる。
(4−2) 表示された前記特定メッセージが移動する方向と、表示された前記識別情報が向く方向とが同じである(たとえば、図10−37〜図10−39に示すリーチラインの演出)。
具体的には、リーチラインにおいては、「リーチ」の文字が移動する方向と、リーチ態様となった「2」の飾り図柄が向く方向とが同じであるため、遊技者に小気味良さを感じさせながら、リーチ状態であることを示唆することができる。
(4−3) 複数回表示される前記特定メッセージのうち、最後に表示される前記特定メッセージにおける表示時間が最も長く(たとえば、図10−37〜図10−39に示すリーチラインの演出)、
最後に表示される前記特定メッセージの態様に応じて前記有利状態に制御される期待度が異なる(たとえば、最後に登場する「リーチ」の色は、図10−12に示すリーチライン最終色抽選で変動パターンに応じて決定される部分)。
具体的には、リーチラインにおいては、複数回表示される「リーチ」の文字のうち、最後に登場する「リーチ」の文字の表示時間が最も長く、また、最後に登場する「リーチ」の色は、図10−12に示すリーチライン最終色抽選で変動パターンに応じて決定されることから、当該最後に登場する「リーチ」の色に応じて大当りの期待度が異なる。このため、遊技者に対して大当りの期待度を示唆する最後の「リーチ」の色に対して注目させることができる。
(4−4) 複数回表示される前記特定メッセージのうち、1回目に表示される前記特定メッセージにおける表示時間と、2回目に表示される前記特定メッセージにおける表示時間とが同じ長さである(たとえば、図10−37〜図10−39に示すリーチラインの演出)。
具体的には、リーチラインにおいては、複数回表示される「リーチ」の文字のうち、1回目に登場する「リーチ」の文字と、2回目に登場する「リーチ」の文字とで、その表示時間が同じ長さであるため、遊技者に小気味良さを感じさせながら、リーチ状態であることを示唆することができる。
(4−5) 特定演出が実行される場合、前記特定メッセージが複数回表示されず、最終回に対応する前記特定メッセージのみが表示される(たとえば、図10−54〜図10−57に示す特定リーチ煽りを実行する部分)。
具体的には、リーチラインが行われる強擬似パターンAに従った演出を実行する際に、前変動において特定リーチ煽りが行われる場合、リーチラインの演出画像の前面側に特定リーチ煽りの演出画像が表示され、特定リーチ煽りの演出が終了して、当該特定リーチ煽りの演出画像の透明度が100%になって消えると、その背面側に位置するリーチラインの演出画像が現れ、この場合、最終回に対応する「リーチ」の文字のみについて遊技者が見ることができる。これにより、特定リーチ煽りによってリーチ状態になったことを遊技者に強調するとともに、最終回に対応する「リーチ」については明確に遊技者に見せることができる。
(4−6) 可変表示の態様がリーチ状態になるか否かを煽る特定演出が実行される場合、前記特定メッセージが複数回表示されず、最終回に対応する前記特定メッセージのみが表示され(たとえば、図10−54〜図10−57に示す特定リーチ煽りを実行する場合の強擬似パターンの例)、
前記特定演出が実行されない場合、前記特定メッセージが複数回表示される(たとえば、図10−37〜図10−40に示す特定リーチ煽りを実行しない場合の強擬似パターンの例)。
具体的には、図10−37〜図10−40に示すように、特定リーチ煽りが実行されない場合は、「リーチ」、「リーチ」、「リーチ」といった3回分の「リーチ」の文字についてリーチラインの演出を遊技者に見せる一方で、図10−54〜図10−57に示すように、特定リーチ煽りが実行される場合は、「リーチ」、「リーチ」、「リーチ」といった3回分の「リーチ」のうち、1回目と2回目の「リーチ」については特定リーチ煽りを重ねて実行し、最終回の「リーチ」については遊技者に見せるようになっている。このように、特定リーチ煽りが実行されるか否かに応じてリーチラインによって遊技者に見せる「リーチ」の文字の回数を切り分けることで、遊技の興趣を向上させることができる。
(4−7) 複数回表示される前記特定メッセージのうち、最後に表示される前記特定メッセージの態様に応じて前記有利状態に制御される期待度が異なる(たとえば、最後に登場する「リーチ」の色は、図10−12に示すリーチライン最終色抽選で変動パターンに応じて決定される部分)。
具体的には、リーチラインにおいて複数回表示される「リーチ」の文字のうち、最後に登場する「リーチ」の文字の色は、図10−12に示すリーチライン最終色抽選で変動パターンに応じて決定される。さらに、リーチライン最終色抽選においては、擬似連が行われない場合には、1回の可変表示においてリーチ態様となったときのリーチラインにおける最後の「リーチ」の文字の色のみが決定され、擬似連によって2回に亘って可変表示が行われる場合には、2回の可変表示の各々においてリーチ態様となったときのリーチラインにおける最後の「リーチ」の文字の色が決定され、さらに、擬似連によって3回に亘って可変表示が行われる場合には、3回の可変表示の各々においてリーチ態様となったときのリーチラインにおける最後の「リーチ」の文字の色が決定される。これにより、リーチラインにおいて最後に登場する「リーチ」の文字の色に対して遊技者の注目を集めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(4−8) 複数回表示される前記特定メッセージの組合せに応じて前記有利状態に制御される期待度が異なる(たとえば、各リーチラインにおいて最後に登場する「リーチ」の文字の色の組合せは、図10−12に示すリーチライン最終色抽選で変動パターンに応じて決定される部分)。
具体的には、リーチライン最終色抽選においては、複数回に亘って行われる各リーチラインにおいて最後に登場する「リーチ」の文字の色の組合せに応じて大当りの期待度が異なるため、複数回に亘って行われる各リーチラインにおいて最後に登場する「リーチ」の文字の色の組合せに対して遊技者の注目を集めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
[特徴部087Fの変形例]
上述した特徴部087Fに係るパチンコ遊技機1の変形例について説明する。
(弱擬似パターンと強擬似パターンとにおける回数表示の演出態様の比較について)
本実施の形態においては、10−33〜図10−36に示す弱擬似パターンにおける中央表示パートおよび収納表示パートと、図10−44〜図10−47に示す強擬似パターンにおける中央表示パートおよび収納表示パートとは、飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆する「×2」の文字のアニメーションによる表示の態様が共通し、弱擬似パターンと強擬似パターンとでは、飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆する文字の演出について出現表示パートのみが異なるものであったが、以下のように構成されてもよい。
前記再可変表示中において、前記示唆文字および演出識別情報の可変表示の実行回数がN+1回目である旨を示唆する表示が、前記表示手段における表示領域の隅に表示され、
演出識別情報の可変表示の実行回数がN+1回目である旨を示唆する表示は、前記表示手段において当該表示が開始する出現表示パートと、前記表示領域の中央で当該表示がされる中央表示パートと、前記表示領域の隅に収納されて当該表示がされる収納表示パートとを含み、
前記出現表示パート、前記中央表示パート、および前記収納表示パートのいずれにおけるアニメーション表示も、前記第1再可変表示パターンと前記第2再可変表示パターンとで異なる。
具体的には、弱擬似パターンにおける出現表示パート、中央表示パート、および収納表示パートと、強擬似パターンにおける出現表示パート、中央表示パート、および収納表示パートとで、いずれも飾り図柄の可変表示の実行回数を示唆する「×2」の文字のアニメーションによる表示の態様が異なるものであってもよい。このようにすれば、異なるアニメーションによる演出によって、擬似パターンごとに演出の特色を出すことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、弱擬似パターンと強擬似パターンとで、出現表示パート、中央表示パート、および収納表示パートのいずれかについて、アニメーションによる表示の態様を共通とする一方で、その他についてアニメーションによる表示の態様を異ならせてもよい。
(文字表示パートにおける特定文字の繰り返しについて)
本実施の形態においては、再可変表示が実行されると大当りの期待度が向上するものであり、再可変表示の実行を示唆する示唆文字である「NEXT」のうち、特定文字として「T」について複数回繰り返し表示するものであった。
しかしながら、複数回繰り返し表示する対象となる特定文字は、「T」に限らず、示唆文字の最初の文字(「N」)であってもよいし、途中の文字(「E」、「X」)であってもよい。また、特定文字は1文字に限らず複数の文字(たとえば、「X」と「T」)であってもよい。
また、示唆文字は、「NEXT」に限らず、再可変表示の実行を示唆する文字であればいずれのものであってもよい。たとえば、示唆文字は、「ネクスト」や「ねくすと」などであってもよい。
また、たとえば、「チャンス」や「激熱」、「発展」、「○○BONUS」、「○○RUSH」など、遊技者が有利である、あるいはこれから有利になることを示唆する文字を、示唆文字に適用してもよい。具体的には、大当りになるか否かを煽る大当り予告演出として、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを繰り広げるバトル演出を実行してもよく、当該バトル演出において、味方キャラクタが有効な攻撃をする際に「チャンス」の示唆文字を表示するものであってもよい。この場合において、「チャンス」の示唆文字のうちの「チャ」の特定文字を繰り返し表示するとともに「チャ」の音声を繰り返しスピーカ8L,8Rから出力するものであってもよい。また、確変状態や時短状態など、遊技者にとって有利な状態に突入するときのタイトルコールとして「○○RUSH」の示唆文字を表示するものであってもよい。この場合において、「○○RUSH」の示唆文字のうちの「R」の特定文字を繰り返し表示するとともに「ラッ」の音声を繰り返しスピーカ8L,8Rから出力するものであってもよい。
また、再可変表示の実行を示唆する演出のような遊技者にとって有利な演出においては、本実施の形態のように、特定文字を複数回繰り返し表示する一方で、遊技者にとって有利でない演出においては、特定文字が複数回繰り返し表示されないものであってもよい。たとえば、最終的な結果として特典の付与有無を報知するバトル演出を実行し、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利して特典有の報知がされる場合は、「しょうり」と表示され、そのうち「り」の文字を複数回繰り返し表示する一方で、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北して特典有の報知がされない場合は、「はいぼく」とだけ表示され、「く」の文字を複数回繰り返し表示しないものであってもよい。また、遊技者にとって有利な状態(たとえば、大当り遊技状態、確変状態、および時短状態)が開始したときは、有利な状態の開始を示唆する示唆文字のうちの特定文字を複数回繰り返し表示する一方で、大当り遊技状態、確変状態、および時短状態)が終了したときは、有利な状態の終了を示唆する示唆文字のうちの特定文字を複数回繰り返し表示しないものであってもよい。
また、本実施の形態においては、再可変表示の実行を示唆する示唆文字のうち特定文字を複数回繰り返し表示するような演出を、弱擬似パターンでのみ実行するものであったが、強擬似パターンにおいても上述したような演出を実行してもよい。
本実施の形態においては、示唆文字の表示についてパチンコ遊技機1の例を説明したが、これに限らない。たとえば、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を変動表示可能な可変表示部(リール)を複数備え、可変表示部を変動表示した後、可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せである表示結果組合せ(図柄組合せ)に応じて入賞が発生可能なスロットマシンに対して、図10−25〜図10−31に示す文字表示の演出を適用してもよい。たとえば、遊技者にとって有利なボーナスやATに当選したときに、遊技者が有利となったことを示唆する示唆文字を、文字表示パートのように表示してもよい。
(特殊表示について)
本実施の形態においては、特殊表示として名言の文字(「次」の文字)を含む画像を複数表示するものであったが、特殊表示で表示する文字は名言に限らない。たとえば。パチンコ遊技機1で登場する主要キャラクタ(主人公など)が頻繁に発するセリフや定番の言葉、遊技者にとって周知となっている言葉など、その他の言葉に対応する文字を特殊表示で表示してもよい。
また、本実施の形態においては、特殊表示による演出を、強擬似パターンでのみ実行するものであったが、弱擬似パターンにおいても上述したような特殊表示による演出を実行してもよい。
(特定メッセージについて)
本実施の形態においては、飾り図柄と連動する特定メッセージとして、「リーチ」の文字を適用したが、これに限らない。特定メッセージは、たとえば、キャラクタのセリフなど、リーチ状態に関連したものであればいずれのメッセージであってもよい。
たとえば、「リーチ」に限らず、「チャンス」や「激熱」、「発展」などを、特定メッセージに適用してもよい。具体的には、リーチ状態になったときに、飾り図柄と連動して「リーチ」が表示される場合もあれば、飾り図柄と連動して「チャンス」や「激熱」のメッセージが表示されてもよく、「激熱」が表示される場合に限り、赤色よりも大当り期待度の高い金色で、最終回の「激熱」の文字の色が表示される場合があってもよい。このようにすれば、飾り図柄と連動して金色の「激熱」が表示された場合には、大当りが発生することを遊技者に高く期待させることができる。
また、本実施の形態においては、複数回に分かれて表示される特定メッセージの態様として、最終回に対応する特定メッセージの態様に応じて大当りの期待度が異なるものであったが、1回目に対応する特定メッセージの態様に応じて大当りの期待度が異なってもよいし、途中に対応する特定メッセージの態様に応じて大当りの期待度が異なってもよい。
また、大当りの期待度が異なる特定メッセージの態様としては、色に限らず、特定メッセージの表示の大きさや形など、遊技者が特定メッセージの態様を認識できるものであれば、いずれのものを適用してもよい。
(特徴部の関連づけに係る説明)
特徴部に関する各構成は、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組合せられてもよい。このように組合せられた特徴部、あるいは、組合せられていない個別の特徴部について、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組合せられてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。