JP2021067542A - 圧力センサー - Google Patents
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Abstract
【課題】流体の圧力の変化及び方向を検出する圧力センサー及び、圧力分布センサーを提供する。【解決手段】圧力センサー10は、基材1上に3個以上の電極を有する感圧性導電弾力体3を設置し、前記導電性弾力体の上面に細長形状体5を立設させた感圧体(4及び5)を着設し、感圧体に加わった圧力を感圧性導電弾力体に伝達し、電極間の抵抗値を測定することにより、流体の圧力の変化及び方向を検出することを特徴とする。また、前記圧力センサーをシート上にマトリクス状に複数配置することにより圧力分布センサーにすることができる。【選択図】図1
Description
本発明は、気流や液流の圧力の計測と、流れの方向検出機能を有する圧力センサ−及び、本圧力センサーをマトリクス状に複数配置した圧力分布センサーに関する。
2次元面内の圧力分布センサーで、気流のような微弱な圧力変化の検出が可能なものとしては、例えば特許文献1のように、可撓性のシートを切り抜き加工し、片持ち梁型の圧力センサーを複数配置、片持ち梁支持部に形成した歪ゲージによって圧力を検出する圧力分布センサーがある。しかしながら、片持ち梁型の構造では、流れの方向を検出することができない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、流体の微弱な圧力変化の検出が可能で、流れの方向の検出も可能な圧力分布センサーを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明者は鋭意検討した結果、以下の圧力センサー等を発明することができた。すなわち、本発明は以下の技術的構成を有する圧力センサー等である。
〔1〕 基材上に3個以上の電極を有する導電性弾力体を設置し、前記導電性弾力体の上面に細長い形状体を立設させた感圧体を着設した圧力センサー。
〔2〕 前記電極が、導電体であり、前記感圧性導電弾力体との接触部分である前記〔1〕に記載の圧力センサー。
〔3〕 前記電極間の抵抗値測定装置を備えた前記〔1〕又は〔2〕に記載の圧力センサー。
〔4〕 前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の圧力センサーをシート上にマトリクス状に複数配置した圧力分布センサー。
〔5〕 前記〔4〕に記載の圧力分布センサーに気流を当てる位置を移動させて、気流の移動方向を検知し、電子機器表示画面上のカーソルを移動させるカーソルの移動方法。
〔2〕 前記電極が、導電体であり、前記感圧性導電弾力体との接触部分である前記〔1〕に記載の圧力センサー。
〔3〕 前記電極間の抵抗値測定装置を備えた前記〔1〕又は〔2〕に記載の圧力センサー。
〔4〕 前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の圧力センサーをシート上にマトリクス状に複数配置した圧力分布センサー。
〔5〕 前記〔4〕に記載の圧力分布センサーに気流を当てる位置を移動させて、気流の移動方向を検知し、電子機器表示画面上のカーソルを移動させるカーソルの移動方法。
本発明の圧力センサーおよび圧力分布センサーは、流体による微小な圧力の変化と方向を検知することが可能である。また、基板をフレキシブルな材料にすることにより、曲面へ装着することが可能である。例えばロボットの皮膚に用いれば、触覚や気流や水流の検知機能を付与することができる。
また、圧力分布センサーは、息を吹きかけた位置の検出も可能なので、非接触のタッチセンサーとしての応用が可能である。従って、手を使わずにパソコンのカーソル移動が可能である。
また、圧力分布センサーは、息を吹きかけた位置の検出も可能なので、非接触のタッチセンサーとしての応用が可能である。従って、手を使わずにパソコンのカーソル移動が可能である。
本発明の圧力センサーは、基材上に3個以上の電極を有する導電性弾力体を設置し、前記導電性弾力体の上面に細長い形状体を立設させた感圧体を着設したことを特徴とする。
本発明に用いる基板は、可撓性の有無にかかわらず、絶縁性の材料のものであればよく、例示すると樹脂、ガラス、セラミック等様々な素材を用いることができる。その中でも、特に、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、テトラフルオロエチレンなどの樹脂シートやガラス基板などを用いるのが適している。基板の形状は、特に制限はないが、通常は、シート状、平板状である。
本発明に用いる感圧性導電弾力体は、導電性と弾力性を有する材料であればなんであってもよい。感圧性導電弾力体の一例を示すと、導電性エラストマーを挙げることができる。
前記導電エラストマーは、導電性フィラーを含んだエラストマーであり、導電フィラーとしてはカーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェンなどの炭素材料、金ナノ粒子、銀ナノ粒子などの金属ナノ粒子が用いられる。一方エラストマーにはシリコーンゴムやウレタンゴムなどが用いられる。実際にこれらの材料を用いて導電エラストマーを作製した報告例としては、例えば、非特許文献1(Y.Huang et.al.,J Mater Sci: Mater Electron (2017),28,9495−9504)ではウレタンスポンジ表面をカーボンブラックとグラフェンで被覆し、加圧によって導電パスが新たに生じることで抵抗が低下する圧力センサーについて報告している。また、非特許文献2(S.Zhang et.al.,Journal of Alloys and Compounds, 652(2015),48−54)では銀ナノ粒子を表面に担持したカーボンナノチューブをPDMS(ポリジメチルシロキサン)シート表面に敷き詰めた歪センサーについて報告している。
前記感圧性導電弾力体は、3個以上の電極を有している。電極の数は、3個以上必要であるが、好ましくは4個以上であり、電極が多くなるほど圧力センサーの精度を上げることができるが、通常4個あれば十分である。
前記電極は、導電体であり、前記感圧性導電弾力体との接触部分が電極に当たる。前記電極を構成する導電体は、前記感圧性導電弾力体と全部が接触していてもよいし、一部分が接触していてもよい。前記導電体は、電気を通すものであれば制限はないが、Ag、Au、Cu、Ptなどの金属やITO、IZO、FTO等の透明半導体材料、PEDOT:PSSなどの導電性ポリマーなどを用いるのが良く、特に、金属薄膜を用いることができる。また、前記導電体には、電気信号が取り出せるよう導線が接続されている。
前記感圧性導電弾力体の上面には、感圧体が着設されている。感圧体は、感圧体上部の細長形状体と感圧部下部の支持体から構成されており、支持体から細長形状体が立設している。
前記感圧性導電弾力体に着設する感圧体下部の支持体は、上部の細長形状体の変位を前記感圧性導電弾力体に伝達できるものであればよいが、弾性体の様に変形しやすいものだと圧力の伝達が正確に行われない可能性があるため、想定される圧力の範囲で変形の恐れのない剛体が適している。
感圧部が受ける流体の方向を測定するのには、細長形状体立設部から電極間の中間方向に向かって張り出した形状が、感圧部が受けた圧力を感圧性導電弾力体に効率よく伝達できるので良い。例えば、電極が細長形状体の周りに90°間隔で配設されているような場合は、十字の形状のものが良い。
感圧部が受ける流体の方向を測定するのには、細長形状体立設部から電極間の中間方向に向かって張り出した形状が、感圧部が受けた圧力を感圧性導電弾力体に効率よく伝達できるので良い。例えば、電極が細長形状体の周りに90°間隔で配設されているような場合は、十字の形状のものが良い。
感圧体上部の細長形状体は、自立する細長い形状のものであればよく、太さが一定であっても、テーパー加工されていてもよく、複雑な形状になっていてもよい。棒状、針状が一般的であるが、流体の圧力(風圧、水圧等)を受ける面積を広げるために先端部の面積を広くしてもよく、羽根状のものを張り出させてもよい。また、チューブのように中が中空になった細長形状体であってもよい。
細長形状体に使用できる素材は特に制限は無く、樹脂やゴム、金属いずれも使用可能である。また、細長形状体自身は変形可能なものであっても、変形しないもの(剛体)であってものよい。
細長形状体は、検出対象に応じて最適な設計を行う必要がある。例えば、特定の周波数の振動を検出する場合は、細長形状体の素材や寸法の調整により固有振動数を合わせればよい。水に接触したことを検知する場合は、親水性の高い素材か、表面に親水処理を施した細長形状体を用いればよい。
細長形状体に使用できる素材は特に制限は無く、樹脂やゴム、金属いずれも使用可能である。また、細長形状体自身は変形可能なものであっても、変形しないもの(剛体)であってものよい。
細長形状体は、検出対象に応じて最適な設計を行う必要がある。例えば、特定の周波数の振動を検出する場合は、細長形状体の素材や寸法の調整により固有振動数を合わせればよい。水に接触したことを検知する場合は、親水性の高い素材か、表面に親水処理を施した細長形状体を用いればよい。
本発明の圧力センサーは細長形状体の設計により単なる圧力センサーにとどまらず、様々なセンシングに応用できるのである。
以下に、本発明による1つの実施例である圧力センサー10について、図1を用いて説明する。
図1に示す様に、圧力センサー10は、基板1上に設置した導電体2と、これを覆う導電性弾力体3と、感圧性導電弾力体3の上に設置した感圧体(4と5で構成)により構成される。図1に示す圧力センサーでは、感圧体上部の細長形状体4が棒状であり、感圧体下部の支持体5が十文字の形状をした板状体であり、上下面正方形の平べったい直方体の感圧性導電弾力体3の側面4方向に電極部を含む導電体2が設置されて基板上に固定されている。
図1に示す様に、圧力センサー10は、基板1上に設置した導電体2と、これを覆う導電性弾力体3と、感圧性導電弾力体3の上に設置した感圧体(4と5で構成)により構成される。図1に示す圧力センサーでは、感圧体上部の細長形状体4が棒状であり、感圧体下部の支持体5が十文字の形状をした板状体であり、上下面正方形の平べったい直方体の感圧性導電弾力体3の側面4方向に電極部を含む導電体2が設置されて基板上に固定されている。
次に圧力センサー10の作製法の一例について、図2を用いて説明する。
まず図2(a)、(a’)に示す様に、正方形の板状の基板1上に導電体2を形成する。
導電体2に、Ag、Au、Cu、Ptなどの金属薄膜を用いる場合は、成膜方法で金属薄膜を成膜することができる。成膜方法には、真空蒸着法やスパッタリング法といった乾式法と、塗布法、メッキ法、電解析出法といった湿式法、さらにAg、Au、Cuなどの金属ナノ粒子インクを用いて、キャスト法、スピンコート法、バーコート法、スリットコート法といった塗布法や、インクジェット法、スクリーン印刷法といった印刷法を用いることができる。
まず図2(a)、(a’)に示す様に、正方形の板状の基板1上に導電体2を形成する。
導電体2に、Ag、Au、Cu、Ptなどの金属薄膜を用いる場合は、成膜方法で金属薄膜を成膜することができる。成膜方法には、真空蒸着法やスパッタリング法といった乾式法と、塗布法、メッキ法、電解析出法といった湿式法、さらにAg、Au、Cuなどの金属ナノ粒子インクを用いて、キャスト法、スピンコート法、バーコート法、スリットコート法といった塗布法や、インクジェット法、スクリーン印刷法といった印刷法を用いることができる。
続いて、図2(b)、(b’)に示す様に導電体2の中央部を覆い隠す形で感圧性導電弾力体3を設置する。感圧性導電弾力体が導電体に覆い隠さった部分で、導電体が感圧性導電弾力体と接触している部分が電極である。感圧性導電弾力体として導電エラストマーを用いる場合は、基板1に導電エラストマーを塗布後に硬化させるか、硬化済の導電エラストマーを基板1に接着して用いる。後者の場合は市販の接着剤で基板1に接着する。この際、電極となる導電エラストマー3と電極2が接触する箇所への接着剤の塗布は避けるべきである。導電エラストマーは先に述べた通り、導電性フィラーとエラストマーの混合物であるため、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェンなどの炭素材料、金ナノ粒子、銀ナノ粒子などの金属ナノ粒子などの導電フィラーと、シリコーンゴムやウレタンゴムなどのエラストマーを用いて作製することができるし、シート状に成型したものを市販品として入手することもできる。例としては、イナバゴム(株)製のイナストマーが挙げられる。
続いて、図2(c)、(c’)に示す様に、導電エラストマー3上に感圧体下部(支持体)4及び感圧体上部(細長形状体)5を接着固定する。支持体4と細長形状体5は一体造形されたものを用いてもよいし、接着により一体化してもよい。
次に、圧力検出の原理について、図3を用いて説明する。本圧力センサーは感圧体上部の細長形状体4に加わる圧力を、感圧体下部の支持体5を介して感圧性導電弾力体3に伝達する。感圧性導電弾力体は圧力によって抵抗値が変化するという特性を有しており、導電体2における4つの電極間の抵抗R1、R2,R3,R4を抵抗値測定装置(図示せず)によって測定することにより感圧体上部の細長形状体が流体から受ける圧力及び流体からの圧力を受ける方向を測定することができる。
抵抗R1、R2,R3,R4の抵抗値の変化の仕方は、圧力の加わった方向によって異なり、例えばa方向に圧力が加わった場合はR1の変動が大きくなる。同様にb方向に圧力が加わった場合はR2が、c方向に圧力が加わった場合はR4、d方向に圧力が加わった場合はR3の変動が大きくなる。従って、R1〜R4の値の変化のパターンから、圧力の加わった方向を検出することが可能である。
抵抗R1、R2,R3,R4の抵抗値の変化の仕方は、圧力の加わった方向によって異なり、例えばa方向に圧力が加わった場合はR1の変動が大きくなる。同様にb方向に圧力が加わった場合はR2が、c方向に圧力が加わった場合はR4、d方向に圧力が加わった場合はR3の変動が大きくなる。従って、R1〜R4の値の変化のパターンから、圧力の加わった方向を検出することが可能である。
流体から受ける圧力は、抵抗値と一対一に対応している。従って、エアブロー装置などを用いて風圧が既知の条件で抵抗値を測定しておけば、風圧と抵抗値の対応表が作成できる。実際に圧力センサーを使用する際は、この対応表に基づいて抵抗値を風圧に換算できるし、マイコン等と組み合わせればその場で風圧を表示させることもできる。
流体が気体の場合は、風力及び風向が測定できる。また、抵抗値の変化を経時的に測定することにより、センサーが流体から受ける圧力(流速)及び方向の変化を検出することができる。
抵抗の測定に用いる抵抗値測定装置は、デジタルマルチメーター等の計測器を用いることができるが、圧力センサー1個につき4つの抵抗値を計測する必要があるため、直流電源とマイコンのADコンバーターを組み合わせる方法が便利である。
感圧体の変位を導電性弾性体に伝達するに当たり、より好ましい形態を図4に示す。図4(a)に示すように、感圧体下部の支持体の底面の中心部分と基板を連結軸によって連結し、連結軸が可撓性材料の場合は、連結体が感圧体下部の支持体の底面の中心部分と基板に固着されており、連結軸が可撓性材料でない場合は、連結軸と感圧体下部の支持体との接続部及び/又は支柱と底面の中心部分との接続部が、可動できるような構造(例えば、可撓性あるいは弾力性のある材料で連結、連結軸先端が球状で球体軸受けにより連結)により連結してある。また、基板が樹脂製の可撓性のあるシートの場合は、可撓性のない連結体が双方に固着されていてもよい。
そして、より好ましくは、導電性弾力体が、圧縮されて挟まれている状態が良い。図4(a)の形態では、導電性弾力体が加圧されているため、aの方向に感圧体が傾いた場合、導電性弾性体に加わる圧力は、aの方向では増加し、反対側では減少する。これは図3で示した抵抗値R1が減少し、R3が増加することを意味する。このように図4(a)の形態にすることにより、高感度の圧力検知が可能である。
続いて、感圧体下部(支持体)4の底部すなわち導電性弾性体3との接触部の形状として好ましい形態について図4(b)に示す。図4(b)に示すように導電性弾性体3との接触面上に支持体底部が、下方に凸型にしてあり、導電性弾性体3に対して局所的に強い圧力が加わるため、より抵抗値の変動が大きくなる。従って、高感度の圧力検知が可能である。
次に、圧力分布センサーについて説明する。
圧力分布センサーは、圧力センサー10を同一基板上に複数配置して圧力分布センサーとして使用することができる。圧力分布センサーの構造と使用法について図5及び図6を用いて説明する。
圧力分布センサーは、圧力センサー10を同一基板上に複数配置して圧力分布センサーとして使用することができる。圧力分布センサーの構造と使用法について図5及び図6を用いて説明する。
図5は、圧力センサー10を基板1上に5個×5個=25個配置した圧力分布センサーの平面図である。縦に10本の行導電体7と横に10本の列導電体8を有しているが、行導電体7と列導電体8の電極間抵抗は、図5において点線Cで囲んだ部分の拡大図である図6に示す様に圧力センサーの電極間抵抗に対応している。
行導電体7と列導電体8の交点においては、短絡を防ぐために絶縁層9が存在する。絶縁層9の素材は、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル、エチルセルロース、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂や、シリカ、チタニア、アルミナ、酸化亜鉛などの酸化物を用いることができる。
圧力センサーを複数配置した圧力分布センサーは、圧力分布に加えて流体の流れの方向を観測することができる。従って、例えば液中に浸漬して液体の流れの方向の分布を観測できる。またフレキシブルな基材上に形成可能なため、曲面への装着に適している。例えばロボットの皮膚に用いれば、触覚や気流や水流の検知機能を付与することができる。また、圧力分布センサーは、息を吹きかけた位置の検出も可能なので、非接触のタッチセンサーとしての応用が可能である。従って、手を使わずにパソコンのカーソル移動が可能である。
本圧力分布センサーは、流体が当たる位置が検出可能であるから、流体を当てる位置を変化させることにより、非接触のタッチパッドとしての利用が可能である。このようなユーザーインターフェイスを備えたパソコンなどの機器が実現すれば、手が自由に動かせない状況での又は手が不自由な利用者による機器(例えばパソコン)操作が人間の息を吹きかけることによってできるようになる。
すなわち、本発明の圧力分布センサーに気流を当てる位置を移動させて、気流の移動方向を検知し、電子機器表示画面上のカーソルを移動させるカーソルの移動方法に用いることができる。
すなわち、本発明の圧力分布センサーに気流を当てる位置を移動させて、気流の移動方向を検知し、電子機器表示画面上のカーソルを移動させるカーソルの移動方法に用いることができる。
この発明の実施の形態を説明する。
(圧力センサーの作製)
まず基板1の表面に電極を構成する導電体2を形成した。基板1には銅箔付きポリイミドフィルム(厚さ50μm)を用い、インクジェット用エッチングレジスト(互応化学製PLAS FINE PER−700)で電極パターンを印刷後、10%塩化鉄水溶液中に浸漬することで余分なCu箔を溶解除去した。さらにN−メチルピロリドン中に浸漬することでレジストを剥離除去して電極を作製した。インクジェットプリンタはマテリアルプリンタ(富士フィルムDIMATIX社製 DMP−2850)を用いた。
続いて導電エラストマー(イナバゴム製 イナストマー中感度、厚さ0.5mmシート)を10mm□にカットしたものを市販の接着剤(セメダインスーパーX)を用いて基板1に接着した。感圧部下部の支持体4はポリスチレンのシート(厚さ0.5mm)を加工して用いた。感圧部上部の細長形状体5はポリスチレンのチューブ(内径φ2mm/外形φ3mm)を5cmの長さにカットしたものを用い、市販の接着剤(セメダインスーパーX)で支持体4と接着した。支持体4と導電エラストマー3は市販の接着剤(セメダインスーパーX)を用いて接着した。
(圧力センサーの作製)
まず基板1の表面に電極を構成する導電体2を形成した。基板1には銅箔付きポリイミドフィルム(厚さ50μm)を用い、インクジェット用エッチングレジスト(互応化学製PLAS FINE PER−700)で電極パターンを印刷後、10%塩化鉄水溶液中に浸漬することで余分なCu箔を溶解除去した。さらにN−メチルピロリドン中に浸漬することでレジストを剥離除去して電極を作製した。インクジェットプリンタはマテリアルプリンタ(富士フィルムDIMATIX社製 DMP−2850)を用いた。
続いて導電エラストマー(イナバゴム製 イナストマー中感度、厚さ0.5mmシート)を10mm□にカットしたものを市販の接着剤(セメダインスーパーX)を用いて基板1に接着した。感圧部下部の支持体4はポリスチレンのシート(厚さ0.5mm)を加工して用いた。感圧部上部の細長形状体5はポリスチレンのチューブ(内径φ2mm/外形φ3mm)を5cmの長さにカットしたものを用い、市販の接着剤(セメダインスーパーX)で支持体4と接着した。支持体4と導電エラストマー3は市販の接着剤(セメダインスーパーX)を用いて接着した。
(風速感知性能の評価)
作製した圧力センサーの感圧部上端付近にガスを噴出する内径1mmのノズルを近接させて、アルゴンガスを吹き付けた際の抵抗値を測定した。ノズルは風の方向が図3に示したd方向にし、風速を変化させた際のR3の値を測定した。風速についてはアルゴンボンベのレギュレータによる圧力調節によって調節した。低風速の場合はレギュレータによる調節が困難なため、流量計を接続し、流量計のバルブにより風速を調節した。抵抗値はデジタルマルチメーター(ヒューレットパッカード社製34401A)を用いて測定した。評価結果を図7(a)に示す。
作製した圧力センサーの感圧部上端付近にガスを噴出する内径1mmのノズルを近接させて、アルゴンガスを吹き付けた際の抵抗値を測定した。ノズルは風の方向が図3に示したd方向にし、風速を変化させた際のR3の値を測定した。風速についてはアルゴンボンベのレギュレータによる圧力調節によって調節した。低風速の場合はレギュレータによる調節が困難なため、流量計を接続し、流量計のバルブにより風速を調節した。抵抗値はデジタルマルチメーター(ヒューレットパッカード社製34401A)を用いて測定した。評価結果を図7(a)に示す。
(方向検知性能の評価)
d方向に風速100m/sでアルゴンガスを吹き付けた際のR1,R2,R3,R4の時間変化を測定した。アルゴンガスは約30秒吹き付けた。時間変化の様子はデータロガー(GRAPHTEC midi LOGGER GL220)を用いて記録した。ただし、データロガーは電圧測定しかできないため、DC電源を用いてR1,R2,R3,R4にそれぞれ0.1mAの定電流を流しておき、各抵抗の両端に発生する電位差をデータロガーで記録し、電位差を電流値(0.1mA)で割ることで抵抗に換算した。評価結果を図7(b)に示す。R3以外の変動は小さいため、風の方向はd方向であることがわかる。
d方向に風速100m/sでアルゴンガスを吹き付けた際のR1,R2,R3,R4の時間変化を測定した。アルゴンガスは約30秒吹き付けた。時間変化の様子はデータロガー(GRAPHTEC midi LOGGER GL220)を用いて記録した。ただし、データロガーは電圧測定しかできないため、DC電源を用いてR1,R2,R3,R4にそれぞれ0.1mAの定電流を流しておき、各抵抗の両端に発生する電位差をデータロガーで記録し、電位差を電流値(0.1mA)で割ることで抵抗に換算した。評価結果を図7(b)に示す。R3以外の変動は小さいため、風の方向はd方向であることがわかる。
本発明の圧力センサーは、流体の速度と方向を検出するセンサーとして利用できる。
1 基板
2 導電体
3 導電性弾力体
4 感圧体下部(支持体)
5 感圧体上部(細長形状体)
6 連結軸
7 行導電体
8 列導電体
9 絶縁層
10 圧力センサー
20 圧力分布センサー
2 導電体
3 導電性弾力体
4 感圧体下部(支持体)
5 感圧体上部(細長形状体)
6 連結軸
7 行導電体
8 列導電体
9 絶縁層
10 圧力センサー
20 圧力分布センサー
Claims (5)
- 基材上に3個以上の電極を有する感圧性導電弾力体を設置し、前記導電性弾力体の上面に細長形状体を立設させた感圧体を着設した圧力センサー。
- 前記電極が、導電体であり、前記感圧性導電弾力体との接触部分である請求項1請求項1に記載の圧力センサー。
- 前記電極間の抵抗値測定装置を備えた請求項1又は請求項2に記載の圧力センサー。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の圧力センサーをシート上にマトリクス状に複数配置した圧力分布センサー。
- 請求項4に記載の圧力分布センサーに気流を当てる位置を移動させて、気流の移動方向を検知し、電子機器表示画面上のカーソルを移動させるカーソルの移動方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019192622A JP2021067542A (ja) | 2019-10-23 | 2019-10-23 | 圧力センサー |
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---|---|---|---|
JP2019192622A JP2021067542A (ja) | 2019-10-23 | 2019-10-23 | 圧力センサー |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20220168818A (ko) * | 2021-06-17 | 2022-12-26 | 경희대학교 산학협력단 | 자가 구동 외력 감지 센서 |
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2019
- 2019-10-23 JP JP2019192622A patent/JP2021067542A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20220168818A (ko) * | 2021-06-17 | 2022-12-26 | 경희대학교 산학협력단 | 자가 구동 외력 감지 센서 |
KR102541817B1 (ko) * | 2021-06-17 | 2023-06-12 | 경희대학교 산학협력단 | 자가 구동 외력 감지 센서 |
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