JP2021061096A - Electron gun and electron beam irradiation device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、電子銃及び電子ビーム照射装置に関する。例えば、ヒータが近傍に配置された複数段の電極内を通過することによって電子ビームが放出される電子銃およびこれを用いた電子ビーム照射装置に関する。 The present invention relates to an electron gun and an electron beam irradiator. For example, the present invention relates to an electron gun in which an electron beam is emitted by passing a heater through a plurality of stages of electrodes arranged in the vicinity, and an electron beam irradiation device using the electron gun.
近年、大規模集積回路(LSI)の高集積化及び大容量化に伴い、半導体素子に要求される回路線幅はますます狭くなってきている。そして、多大な製造コストのかかるLSIの製造にとって、歩留まりの向上は欠かせない。しかし、1ギガビット級のDRAM(ランダムアクセスメモリ)に代表されるように、LSIを構成するパターンは、サブミクロンからナノメータのオーダーになっている。近年、半導体ウェハ上に形成されるLSIパターン寸法の微細化に伴って、パターン欠陥として検出しなければならない寸法も極めて小さいものとなっている。よって、半導体ウェハ或いは半導体ウェハにパターンを転写するための露光用マスクに超微細パターンを形成することが求められる。同様に、半導体ウェハ或いは露光用マスク上に転写された超微細パターンの欠陥を検査することが求められる。半導体ウェハ或いは露光用マスクに超微細パターンを形成するには、波長が短い電子ビームが有効である。同様に、半導体ウェハ或いは露光用マスク上に転写された超微細パターンの欠陥を検査するにも電子ビームが有効である。 In recent years, with the increasing integration and capacity of large-scale integrated circuits (LSIs), the circuit line width required for semiconductor elements has become narrower and narrower. Further, improvement of the yield is indispensable for manufacturing an LSI, which requires a large manufacturing cost. However, as represented by 1 gigabit class DRAM (random access memory), the patterns constituting the LSI are on the order of submicron to nanometer. In recent years, with the miniaturization of LSI pattern dimensions formed on semiconductor wafers, the dimensions that must be detected as pattern defects have become extremely small. Therefore, it is required to form an ultrafine pattern on the semiconductor wafer or the exposure mask for transferring the pattern to the semiconductor wafer. Similarly, it is required to inspect the defects of the ultrafine pattern transferred on the semiconductor wafer or the exposure mask. An electron beam having a short wavelength is effective for forming an ultrafine pattern on a semiconductor wafer or an exposure mask. Similarly, an electron beam is also effective for inspecting defects in an ultrafine pattern transferred onto a semiconductor wafer or an exposure mask.
かかる電子ビームを照射するための電子源として、電子銃が用いられる。電子銃内では、例えば、ショットキー型のエミッタが用いられる。例えば、マルチビームを放出するショットキー型電子銃が検討されている(例えば、非特許文献1参照)。ショットキー効果を利用してエミッタから放出された電子は、サプレッサによって抑制されながら、エクストラクタ(引出電極)によって引き出され、複数段の電極によって、加速されると共に集束させられる。ここで、ショットキー型に限るものではないが、電子銃内での電子の放出に際し、エミッタ周辺では、高真空が要求される。そのために、電子銃をベーキングすることが行われる。効率よくベーキングするためには、真空容器内に配置されるエミッタの近傍にビルトインタイプのヒータを配置することが望ましい。しかしながら、真空容器内に配置されるサプレッサ及びエクストラクタを含む複数段の電極とビルトインタイプのヒータとの間で電界集中による放電が発生し得るといった問題があった。 An electron gun is used as an electron source for irradiating such an electron beam. Inside the electron gun, for example, a Schottky type emitter is used. For example, a Schottky type electron gun that emits a multi-beam has been studied (see, for example, Non-Patent Document 1). The electrons emitted from the emitter using the Schottky effect are drawn out by the extractor (extracting electrode) while being suppressed by the suppressor, and are accelerated and focused by the multi-stage electrode. Here, although not limited to the Schottky type, a high vacuum is required around the emitter when emitting electrons in the electron gun. To that end, baking an electron gun is performed. In order to bake efficiently, it is desirable to arrange a built-in type heater in the vicinity of the emitter arranged in the vacuum vessel. However, there is a problem that discharge due to electric field concentration may occur between a multi-stage electrode including a suppressor and an extractor arranged in a vacuum vessel and a built-in type heater.
そこで、本発明の一態様は、電子銃内で効率よくベーキング可能であると共に電子銃内での電界集中による放電を抑制可能な電子銃及び電子ビーム照射装置を提供する。 Therefore, one aspect of the present invention provides an electron gun and an electron beam irradiation device that can be efficiently baked in an electron gun and can suppress discharge due to electric field concentration in the electron gun.
本発明の一態様の電子銃は、
電子ビームを放出する放出源と、
電子ビームの中心軸方向に配列された複数段の電極と、
複数段の電極を取り囲むシールドと、
シールドの内壁側に配置されたヒータと、
複数段の電極とヒータとの間で複数段の電極を取り囲むように配置され、複数の開口部が形成された導電性の筒状体と、
を備えたことを特徴とする。
The electron gun of one aspect of the present invention is
A source that emits an electron beam and
Multi-stage electrodes arranged in the direction of the central axis of the electron beam,
A shield that surrounds the electrodes in multiple stages,
The heater placed on the inner wall side of the shield and
A conductive tubular body arranged between the multi-stage electrode and the heater so as to surround the multi-stage electrode and having a plurality of openings formed therein.
It is characterized by being equipped with.
また、筒状体は、シールドと同電位に制御されると好適である。 Further, it is preferable that the tubular body is controlled to have the same potential as the shield.
また、複数の通過孔が形成され、複数の通過孔を電子ビームの一部がそれぞれ通過することでマルチビームを形成する成形アパーチャアレイ基板をさらに備えると好適である。 Further, it is preferable to further include a molded aperture array substrate in which a plurality of passage holes are formed and a part of the electron beam passes through the plurality of passage holes to form a multi-beam.
また、ヒータとして、遠赤外線ヒータが用いられると好適である。 Further, it is preferable that a far-infrared heater is used as the heater.
また、複数の開口部は、網状と打ち抜き状とのいずれかに形成されると好適である。 Further, it is preferable that the plurality of openings are formed in either a net shape or a punched shape.
また、筒状体は、シールドと電気的に接続されると好適である。 Further, it is preferable that the tubular body is electrically connected to the shield.
本発明の一態様の電子ビーム照射装置は、
上述した電子銃と、
試料を載置するステージと、
電子銃から放出される電子ビームで試料を照射する電子光学系と、
を備えたことを特徴とする。
The electron beam irradiation device according to one aspect of the present invention is
With the electron gun mentioned above,
The stage on which the sample is placed and
An electron optical system that irradiates a sample with an electron beam emitted from an electron gun,
It is characterized by being equipped with.
本発明の一態様によれば、電子銃内で効率よくベーキング可能であると共に電子銃内での電界集中による放電を抑制できる。 According to one aspect of the present invention, baking can be efficiently performed in the electron gun, and discharge due to electric field concentration in the electron gun can be suppressed.
以下、実施の形態では、電子ビーム照射装置として、電子ビームを用いた検査装置を説明する。但し、これに限るものではない。電子ビーム照射装置として、例えば、描画装置等、電子銃から放出された電子ビームを対象基板等に照射する装置であれば構わない。また、電子ビームとして、シングルビームを用いる場合であっても良いし、マルチビームを用いる場合であっても構わない。 Hereinafter, in the embodiment, an inspection device using an electron beam will be described as the electron beam irradiation device. However, it is not limited to this. The electron beam irradiating device may be, for example, a device such as a drawing device that irradiates the target substrate or the like with an electron beam emitted from an electron gun. Further, the electron beam may be a single beam or a multi-beam.
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における電子銃の構成の一例を示す構成図である。図1において、実施の形態1における電子銃201は、真空容器11内に、エミッタとなるカソード10、サプレッサ12、エクストラクタ14(引出電極)、複数段の電極16,18,19,23,24,25、シールド26、ランプヒータ27、及び半開口シールド28が配置される。また、真空容器11の周囲には、別途、ヒータ31が配置される。図1の例では、電子銃201として、例えば、ショットキー型電子銃の一例を示している。
Embodiment 1.
FIG. 1 is a configuration diagram showing an example of the configuration of the electron gun according to the first embodiment. In FIG. 1, the
カソード10、サプレッサ12、エクストラクタ14、及び複数段の電極16,18,19,23,24,25は、セラミック等の絶縁材料により作製された積層ホルダ13によってそれぞれ非接触に支持される。積層ホルダ13によって電子ビーム200の中心軸方向に積層/配列された状態で支持されたカソード10、サプレッサ12、エクストラクタ14、及び複数段の電極16,18,19,23,24,25全体により電子銃スタックが構成される。また、カソード10として、例えば、タングステン(W)<100>単結晶が酸化ジルコニウム(ZrO)で被覆されたZrO/Wエミッタを用いると好適である。
The
サプレッサ12、エクストラクタ14、及び複数段の電極16,18,19,23,24,25の中央部にはそれぞれ電子ビーム200が通過可能な開口部が形成される。サプレッサ12、エクストラクタ14、及び複数段の電極16,18,19,23,24,25は、導電性材料により形成される。例えば、金属材で形成される。或いは、絶縁材の表面に導電性材料のコーティングが成されたものであっても構わない。サプレッサ12、エクストラクタ14、及び複数段の電極16,18,19,23,24,25は、例えば、円板状の電極により構成される。但し、サプレッサ12、エクストラクタ14、及び複数段の電極16,18,19,23,24,25の形状は、円板状に限定されるものではない。その他の形状であっても構わない。
An opening through which the
サプレッサ12、エクストラクタ14、及び複数段の電極16,18,19,23,24,25を含む複数段の電極を取り囲むようにシールド26が配置される。シールド26は、導電性材料により形成される。例えば、金属材で形成される。或いは、絶縁材の表面に導電性材料のコーティングが成されたものであっても構わない。図1では、簡略化した図示をしているために側面から底面に直角に接続されているが、電界集中を回避するために、少なくとも内面側はなだらかな曲面によって接続される。シールド26の上端は、例えば、積層ホルダ13に接続され、支持される。
The
シールド26の内壁側には、ランプヒータ27(遠赤外線ヒータの一例)が配置される。図1の例では、複数(例えば3つ)のランプヒータ27が配置される。各ランプヒータ27は、シールド26の内壁面に沿って一周する。或いは、1つのランプヒータ27が螺旋状に配置されていても好適である。
A lamp heater 27 (an example of a far-infrared heater) is arranged on the inner wall side of the
半開口シールド28(筒状体)は、サプレッサ12、エクストラクタ14、及び複数段の電極16,18,19,23,24,25を含む複数段の電極とランプヒータ27との間で、サプレッサ12、エクストラクタ14、及び複数段の電極16,18,19,23,24,25を含む複数段の電極を取り囲むように配置される。半開口シールド28は、厚さが例えば200〜500μm程度で筒状に形成される。サプレッサ12、エクストラクタ14、及び複数段の電極16,18,19,23,24,25を含む複数段の電極の外径形状に合わせて、円筒状であっても良いし、角筒状であっても良い。角筒状に形成される場合、角部は鋭角に曲げずに円弧状といったなだらかな曲面によって曲げると好適である。半開口シールド28は、導電性材料により形成される。例えば、チタン(Ti)或いはステンレス(SUS鋼材)等の金属材で形成される。或いは、絶縁材の表面に導電性材料のコーティングが成されたものであっても構わない。半開口シールド28には、複数の開口部が形成される。
The semi-opening shield 28 (cylindrical body) is formed between the
電子銃201は、図示しない高圧電源回路によって制御される。高圧電源回路からの加速電圧(例えば、−15kV)がカソード10に印加されることによりショットキー効果を利用してカソード10(放出源)から放出された電子ビーム200は、高圧電源回路からのバイアス電位(例えば、−15.5kV)が印加されたサプレッサ12によって広がりを抑制されながら、高圧電源回路からの引き出し電位(例えば、−10kV)が印加されたエクストラクタ14(引出電極)によって引き出される。そして、引き出された電子ビーム200は、複数段の電極16,18,19,23,24,25に向かって進む。電極16には、高圧電源回路から所望の制御電位(例えば、−4kV)が印加される。電極18には、高圧電源回路から所望の制御電位(例えば、−10.5kV)が印加される。電極19には、高圧電源回路から所望の制御電位(例えば、−13kV)が印加される。電極23には、高圧電源回路から所望の制御電位(例えば、−13kV)が印加される。電極24には、高圧電源回路から所望の制御電位(例えば、−11.5kV)が印加される。電極25には、高圧電源回路から所望の制御電位(例えば、−9kV)が印加される。電子ビーム200は、電極16,18,19による電場によって広がりながら進むと共に減速させられ、電極23により供される電場によって集束方向に向きを変えるように屈折させられる。そして、電極23を通過したマルチ1次電子ビーム20は、電極24,25により供される電場によって、加速しながらさらに集束させられ、電子銃201から放出される。
The
シールド26には、高圧電源回路から所望の電位(例えば、−15.5kV)が印加される。ここでは、例えば、最も絶対値が大きいサプレッサ12の制御電位と同電位が印加される。これにより、高圧の電位が印加される各電極からの、例えば、コロナ放電を抑制する。
A desired potential (for example, -15.5 kV) is applied to the
ここで、カソード10から電子ビーム200を放出するには、高真空が要求される。そのため、真空容器11内は、図示しない真空ポンプによって真空引きされる。しかしながら、真空ポンプによって真空引きするだけでは、カソード10近傍の温度が低い時に吸着した分子がカソード10の加熱によってガス化するために真空度が低下してしまう。そのため、電子ビーム200を照射する前の段階で、真空ポンプによって真空引きしながら真空容器11内を真空容器11の外側からヒータ31によってベーキングする。ヒータ31による加熱は、熱伝導により電子銃スタックへと伝熱するために十分なベーキングが困難である。そのため、シールド26内壁面にランプヒータ27を配置して、電子銃スタック、特にカソード10近傍を遠赤外線による輻射熱により伝熱する。これにより、効率よくベーキングできる。
Here, a high vacuum is required to emit the
図2は、実施の形態1の比較例による電子銃の構成を示す図である。実施の形態1の比較例における電子銃は、真空容器内に、カソード、サプレッサ、エクストラクタ、シールド、及びランプヒータが配置される。真空容器の外側にはヒータが配置される。エクストラクタの下側に複数段の電極が配置されていても構わない。図2の比較例では、上述した場合と同様、シールド内壁面にランプヒータを配置して、電子銃スタック、特にカソード近傍を遠赤外線による輻射熱により伝熱する。これにより、効率よくベーキングできる。しかしながら、ランプヒータを構成する部品の中に突起部分等が存在すると、サプレッサ、及びエクストラクタに高電位を印加した場合に、サプレッサ、或いはエクストラクタと、ビルトインタイプのランプヒータの突起部分との間で電界集中による放電が発生してしまうといった問題があった。放電が生じると、サプレッサ、或いはエクストラクタに印加されている電位が不安定になってしまう。その結果、電子ビームの軌道に影響を与えてしまう。そのため、真空容器内での電極集中を抑制することが必要となる。真空容器内の設置スペースが制限される空間では、エクストラクタと、ビルトインタイプのランプヒータとの距離を放電が生じない十分な距離まで広げることは困難である。 FIG. 2 is a diagram showing a configuration of an electron gun according to a comparative example of the first embodiment. In the electron gun in the comparative example of the first embodiment, a cathode, a suppressor, an extractor, a shield, and a lamp heater are arranged in a vacuum container. A heater is arranged on the outside of the vacuum vessel. A plurality of stages of electrodes may be arranged under the extractor. In the comparative example of FIG. 2, a lamp heater is arranged on the inner wall surface of the shield as in the case described above, and heat is transferred to the electron gun stack, particularly near the cathode, by radiant heat from far infrared rays. As a result, baking can be performed efficiently. However, if a protrusion or the like is present in the parts constituting the lamp heater, when a high potential is applied to the suppressor and the extractor, the space between the suppressor or the extractor and the protrusion of the built-in type lamp heater There was a problem that a discharge was generated due to the concentration of the electric field. When a discharge occurs, the potential applied to the suppressor or extractor becomes unstable. As a result, it affects the orbit of the electron beam. Therefore, it is necessary to suppress the concentration of electrodes in the vacuum vessel. In a space where the installation space in the vacuum vessel is limited, it is difficult to increase the distance between the extractor and the built-in type lamp heater to a sufficient distance where electric discharge does not occur.
そこで、実施の形態1では、図1に示すように、サプレッサ12、エクストラクタ14、及び複数段の電極16,18,19,23,24,25を含む複数段の電極とランプヒータ27との間に、半開口シールド28を配置する。そして、半開口シールド28を、シールド26と同電位に制御する。シールド26に例えば、−15.5kVの電位が印加されている場合、半開口シールド28にも、高圧電源回路から同電位(例えば、−15.5kV)が印加される。或いは、高圧電源回路からあえて印加せずに、半開口シールド28とシールド26とを電気的に接続すると好適である。図1の例では、半開口シールド28の下端をシールド26に接続(ショート)することで同電位にしている。これにより、半開口シールド28とシールド26との間に電位差が無くなる。よって、半開口シールド28とシールド26との間に配置されるランプヒータ27を構成する部品の中に突起部分等が存在しても、電位差が無いので放電を回避できる。また、半開口シールド自体が加熱をされても問題は無い。
Therefore, in the first embodiment, as shown in FIG. 1, a plurality of stages of electrodes including a
図3は、実施の形態1における半開口シールドの一例を示す図である。
図4は、実施の形態1における半開口シールドの他の一例を示す図である。図3に示すように、半開口シールド28は、網状の筒に形成され、網状の複数の開口部17が形成される。或いは、図4に示すように、半開口シールド28の外周面には、例えばパンチング加工により打ち抜き状の複数の開口部15が形成されても好適である。これらの複数の開口部17(或いは15)を形成することで、ランプヒータ27からの輻射熱を半開口シールド28の内側に配置される電子銃スタックへと伝えることができる。よって、ランプヒータ27からの熱を、電子銃スタック、特にカソード10近傍を遠赤外線による輻射熱により伝熱する。これにより、効率よくベーキングできる。
FIG. 3 is a diagram showing an example of a half-opening shield according to the first embodiment.
FIG. 4 is a diagram showing another example of the half-opening shield according to the first embodiment. As shown in FIG. 3, the half-
図5は、実施の形態1におけるシールドによる電界減衰率の一例を示すグラフである。図5において、縦軸に減衰率を示し、横軸に開口部の配列ピッチを示している。図5の例では、1mmφのステンレス鋼線を用いて網状に編んだ開口メッシュがシールド板に形成される場合を示している。図5に示すように、例えば、電界強度を1/10に減衰させるためには、1mmφのステンレス鋼線を約2mmピッチで配置すればよいことがわかる。言い換えれば、電界強度を1/10以下に減衰させるためには、開口率が50%以下であれば良いことがわかる。よって、半開口シールド28に形成される開口部の開口率が50%以下であれば、半開口シールド28に開口部が形成される場合であっても、シールド26とは異なる電位が印加されるエクストラクタ14、及び複数段の電極16,18,19,23,24,25を含む複数段の電極との間で生じる電界を十分に減衰できる。よって、半開口シールド28に開口部が形成される場合であっても、放電を抑制できる。
FIG. 5 is a graph showing an example of the electric field attenuation factor due to the shield in the first embodiment. In FIG. 5, the vertical axis shows the attenuation rate, and the horizontal axis shows the arrangement pitch of the openings. The example of FIG. 5 shows a case where an opening mesh knitted in a net shape using a 1 mmφ stainless steel wire is formed on a shield plate. As shown in FIG. 5, for example, in order to attenuate the electric field strength to 1/10, it can be seen that 1 mmφ stainless steel wires may be arranged at a pitch of about 2 mm. In other words, in order to attenuate the electric field strength to 1/10 or less, it can be seen that the aperture ratio should be 50% or less. Therefore, if the aperture ratio of the opening formed in the half-
以上のように半開口シールド28を配置することで、電子銃スタックとランプヒータ27間で放電を発生させずに電子銃スタックを直接加熱できる。よって、カソード10近傍の真空度を向上でき、カソード10の寿命を延ばすことにもつながる。
By arranging the half-
次に、かかる電子銃201を搭載した検査装置について説明する。
Next, an inspection device equipped with the
図6は、実施の形態1におけるパターン検査装置の構成の一例を示す構成図である。図6において、基板に形成されたパターンを検査する検査装置100は、マルチ電子ビーム検査装置の一例である。検査装置100は、画像取得機構150(2次電子画像取得機構)、及び制御系回路160を備えている。画像取得機構150は、電子銃201、電子ビームカラム102(電子鏡筒)及び検査室103を備えている。電子銃201は電子ビームカラム102上に搭載される。
FIG. 6 is a configuration diagram showing an example of the configuration of the pattern inspection device according to the first embodiment. In FIG. 6, the
図6の例では、電子銃201内の電極19上に、成形アパーチャアレイ基板21が配置される場合を示している。成形アパーチャアレイ基板21には、複数の通過孔が形成される。そして、後述するように、複数の通過孔を電子ビーム200の一部がそれぞれ通過することでマルチビーム20を形成する。
In the example of FIG. 6, the case where the molded
電子ビームカラム102内には、電磁レンズ205、一括ブランキング偏向器212、制限アパーチャ基板213、電磁レンズ206、電磁レンズ207(対物レンズ)、主偏向器208、副偏向器209、ビームセパレーター214、偏向器218、電磁レンズ224、及びマルチ検出器222が配置されている。図6の例において、電磁レンズ205、一括ブランキング偏向器212、制限アパーチャ基板213、電磁レンズ206、電磁レンズ207(対物レンズ)、主偏向器208、及び副偏向器209は、マルチ1次電子ビーム20を基板101に照射する1次電子光学系を構成する。電磁レンズ207、ビームセパレーター214、偏向器218、及び電磁レンズ224は、マルチ2次電子ビーム300をマルチ検出器222に照射する2次電子光学系を構成する。
In the
検査室103内には、少なくともXYθ方向に移動可能なステージ105が配置される。ステージ105上には、検査対象となる基板101(試料)が配置される。基板101には、露光用マスク基板、及びシリコンウェハ等の半導体基板が含まれる。基板101が半導体基板である場合、半導体基板には複数のチップパターン(ウェハダイ)が形成されている。基板101が露光用マスク基板である場合、露光用マスク基板には、チップパターンが形成されている。チップパターンは、複数の図形パターンによって構成される。かかる露光用マスク基板に形成されたチップパターンが半導体基板上に複数回露光転写されることで、半導体基板には複数のチップパターン(ウェハダイ)が形成されることになる。以下、基板101が半導体基板である場合を主として説明する。基板101は、例えば、パターン形成面を上側に向けてステージ105に配置される。また、ステージ105上には、検査室103の外部に配置されたレーザ測長システム122から照射されるレーザ測長用のレーザ光を反射するミラー216が配置されている。マルチ検出器222は、電子ビームカラム102の外部で検出回路106に接続される。
In the
制御系回路160では、検査装置100全体を制御する制御計算機110が、バス120を介して、高圧電源回路121、位置回路107、比較回路108、参照画像作成回路112、ステージ制御回路114、レンズ制御回路124、ブランキング制御回路126、偏向制御回路128、リターディング高圧電源回路130、磁気ディスク装置等の記憶装置109、モニタ117、メモリ118、及びプリンタ119に接続されている。また、偏向制御回路128は、DAC(デジタルアナログ変換)アンプ144,146,148に接続される。DACアンプ146は、主偏向器208に接続され、DACアンプ144は、副偏向器209に接続される。DACアンプ148は、偏向器218に接続される。
In the
また、検出回路106は、チップパターンメモリ123に接続される。チップパターンメモリ123は、比較回路108に接続されている。また、ステージ105は、ステージ制御回路114の制御の下に駆動機構142により駆動される。駆動機構142では、例えば、ステージ座標系におけるX方向、Y方向、θ方向に駆動する3軸(X−Y−θ)モータの様な駆動系が構成され、XYθ方向に移動可能となっている。これらの、図示しないXモータ、Yモータ、θモータは、例えばステッピングモータを用いることができる。そして、ステージ105の移動位置はレーザ測長システム122により測定され、位置回路107に供給される。レーザ測長システム122は、ミラー216からの反射光を受光することによって、レーザ干渉法の原理でステージ105の位置を測長する。
Further, the
電子銃201は、高圧電源回路121によって制御される。電磁レンズ205、電磁レンズ206、電磁レンズ207(対物レンズ)、電磁レンズ224、及びビームセパレーター214は、レンズ制御回路124により制御される。また、一括ブランキング偏向器212は、2極以上の電極により構成され、電極毎に図示しないDACアンプを介してブランキング制御回路126により制御される。副偏向器209は、4極以上の電極により構成され、電極毎にDACアンプ144を介して偏向制御回路128により制御される。主偏向器208は、4極以上の電極により構成され、電極毎にDACアンプ146を介して偏向制御回路128により制御される。偏向器218は、4極以上の電極により構成され、電極毎にDACアンプ146を介して偏向制御回路128により制御される。また、基板101は、ステージ105から、電気的に絶縁され、検査に最適なリターディング電圧が、リターディング高圧電源回路130から印加される。
The
ここで、図6では、実施の形態1を説明する上で必要な構成を記載している。検査装置100にとって、通常、必要なその他の構成を備えていても構わない。
Here, FIG. 6 describes a configuration necessary for explaining the first embodiment. The
上述したようにカソード10、サプレッサ12、エクストラクタ14、及び複数段の電極16,18,19,23,24,25に高圧電源回路121からそれぞれ所望の電位が印加される。図6の例では、カソード10から放出された電子ビーム200は、サプレッサ12によって広がりを抑制されながら、エクストラクタ14(引出電極)によって引き出される。そして、引き出された電子ビーム200は、電極16,18による電場によって広がりながら進むと共に減速させられ、成形アパーチャアレイ基板21に形成される複数の通過孔全体を含む領域に照射される。そして、複数の通過孔を電子ビーム200の一部がそれぞれ通過することでマルチ1次電子ビーム20が形成される。形成されたマルチ1次電子ビーム20は、電極19による電場(電界)によって、次の電極23の高さ位置で各ビームの中間像面が形成され、電極23により供される電場によって集束方向に向きを変えるように屈折させられる。そして、電極23を通過したマルチ1次電子ビーム20は、電極24,25により供される電場によって、加速しながらさらに集束させられ、電子銃201から放出され、電子ビームカラム102内へと進む。
As described above, desired potentials are applied from the high-voltage
電子銃201から放出され、成形されたマルチ1次電子ビーム20は、1次電子光学系に進み、1次電子光学系は、電子銃201から放出されるマルチ1次電子ビーム20(電子ビーム)で基板101を照射する。具体的には、以下のように動作する。電子銃201から放出され、成形されたマルチ1次電子ビーム20は、電磁レンズ205、及び電磁レンズ206によってそれぞれ屈折させられ、クロスオーバー及び中間像を形成しながら、マルチ1次電子ビーム20の各ビームの中間像面(I.I.P)位置に配置されたビームセパレーター214を通過して電磁レンズ207(対物レンズ)に進む。そして、電磁レンズ207は、マルチ1次電子ビーム20を基板101にフォーカス(合焦)する。電磁レンズ207(対物レンズ)により基板101(試料)面上に焦点が合わされた(合焦された)マルチ1次電子ビーム20は、主偏向器208及び副偏向器209によって一括して偏向され、各ビームの基板101上のそれぞれの照射位置に照射される。なお、一括ブランキング偏向器212によって、マルチ1次電子ビーム20全体が一括して偏向された場合には、マルチ1次電子ビーム20は制限アパーチャ基板213の中心の穴から位置が外れ、制限アパーチャ基板213によって遮蔽される。一方、一括ブランキング偏向器212によって偏向されなかったマルチ1次電子ビーム20は、図6に示すように制限アパーチャ基板213の中心の穴を通過する。かかる一括ブランキング偏向器212のON/OFFによって、ブランキング制御が行われ、ビームのON/OFFが一括制御される。このように、制限アパーチャ基板213は、一括ブランキング偏向器212によってビームOFFの状態になるように偏向されたマルチ1次電子ビーム20を遮蔽する。そして、ビームONになってからビームOFFになるまでに形成され、制限アパーチャ基板213を通過したビーム群により、検査用(画像取得用)のマルチ1次電子ビーム20が形成される。
The
基板101の所望する位置にマルチ1次電子ビーム20が照射されると、かかるマルチ1次電子ビーム20が照射されたことに起因して基板101からマルチ1次電子ビーム20の各ビームに対応する、反射電子を含む2次電子の束(マルチ2次電子ビーム300)が放出される。
When the
基板101から放出されたマルチ2次電子ビーム300は、電磁レンズ207を通って、ビームセパレーター214に進む。
The
ここで、ビームセパレーター214はマルチ1次電子ビーム20の中心ビームが進む方向(電子軌道中心軸)に直交する面上において電界と磁界を直交する方向に発生させる。電界は電子の進行方向に関わりなく同じ方向に力を及ぼす。これに対して、磁界はフレミング左手の法則に従って力を及ぼす。このため電子の侵入方向によって電子に作用する力の向きを変化させることができる。ビームセパレーター214に上側から侵入してくるマルチ1次電子ビーム20には、電界による力と磁界による力が打ち消し合い、マルチ1次電子ビーム20は下方に直進する。これに対して、ビームセパレーター214に下側から侵入してくるマルチ2次電子ビーム300には、電界による力と磁界による力がどちらも同じ方向に働き、マルチ2次電子ビーム300は斜め上方に曲げられ、マルチ1次電子ビーム20から分離する。
Here, the
斜め上方に曲げられ、マルチ1次電子ビーム20から分離したマルチ2次電子ビーム300は、偏向器218によって、さらに曲げられ、電磁レンズ224によって、屈折させられながらマルチ検出器222に投影される。マルチ検出器222は、投影されたマルチ2次電子ビーム300を検出する。マルチ検出器222には、反射電子及び2次電子が投影されても良いし、反射電子は途中で発散してしまい残った2次電子が投影されても良い。マルチ検出器222は、2次元センサを有する。そして、マルチ2次電子ビーム300の各2次電子が2次元センサのそれぞれ対応する領域に衝突して、電子を発生し、2次電子画像データを画素毎に生成する。言い換えれば、マルチ検出器222には、マルチ1次電子ビーム20の1次電子ビーム毎に、検出センサが配置される。そして、各1次電子ビームの照射によって放出された対応する2次電子ビームを検出する。よって、マルチ検出器222の複数の検出センサの各検出センサは、それぞれ担当する1次電子ビーム301の照射に起因する画像用の2次電子ビームの強度信号を検出することになる。マルチ検出器222にて検出された強度信号は、検出回路106に出力される。
The
図7は、実施の形態1における半導体基板に形成される複数のチップ領域の一例を示す図である。図7において、基板101が半導体基板(ウェハ)である場合、半導体基板(ウェハ)の検査領域330には、複数のチップ(ウェハダイ)332が2次元のアレイ状に形成されている。各チップ332には、露光用マスク基板に形成された1チップ分のマスクパターンが図示しない露光装置(ステッパ)によって例えば1/4に縮小されて転写されている。各チップ332の領域は、例えばy方向に向かって所定の幅で複数のストライプ領域32に分割される。画像取得機構150によるスキャン動作は、例えば、ストライプ領域32毎に実施される。例えば、−x方向にステージ105を移動させながら、相対的にx方向にストライプ領域32のスキャン動作を進めていく。各ストライプ領域32は、長手方向に向かって複数のマルチスキャン単位領域33に分割される。対象となるマルチスキャン単位領域33へのビームの移動は、主偏向器208によるマルチ1次電子ビーム20全体での一括偏向によって行われる。
FIG. 7 is a diagram showing an example of a plurality of chip regions formed on the semiconductor substrate according to the first embodiment. In FIG. 7, when the
図8は、実施の形態1におけるマルチビームのスキャン動作を説明するための図である。図8の例では、例えば5×5列のマルチ1次電子ビーム20の場合を示している。1回のマルチ1次電子ビーム20の照射で照射可能な照射領域34は、(基板101面上におけるマルチ1次電子ビーム20のx方向のビーム間ピッチにx方向のビーム数を乗じたx方向サイズ)×(基板101面上におけるマルチ1次電子ビーム20のy方向のビーム間ピッチにy方向のビーム数を乗じたy方向サイズ)で定義される。各ストライプ領域32の幅は、照射領域34のy方向サイズと同様、或いはスキャンマージン分狭くしたサイズに設定すると好適である。図7及び図8の例では、照射領域34がマルチスキャン単位領域33と同じサイズの場合を示している。但し、これに限るものではない。照射領域34がマルチスキャン単位領域33よりも小さくても良い。或いは大きくても構わない。そして、マルチ1次電子ビーム20の各ビームは、自身のビームが位置するx方向のビーム間ピッチとy方向のビーム間ピッチとで囲まれるサブ照射領域29内に照射され、当該サブ照射領域29内を走査(スキャン動作)する。マルチ1次電子ビーム20を構成する各1次電子ビーム301は、互いに異なるいずれかのサブ照射領域29を担当することになる。そして、各ショット時に、各1次電子ビーム301は、担当サブ照射領域29内の同じ位置を照射することになる。サブ照射領域29内の1次電子ビーム301の移動は、副偏向器209によるマルチ1次電子ビーム20全体での一括偏向によって行われる。かかる動作を繰り返し、1つの1次電子ビーム301で1つのサブ照射領域29内を順に照射していく。そして、1つのサブ照射領域29のスキャンが終了したら、主偏向器208によるマルチ1次電子ビーム20全体での一括偏向によって照射位置が同じストライプ領域32内の隣接するマルチスキャン単位領域33へと移動する。かかる動作を繰り返し、ストライプ領域32内を順に照射していく。1つのストライプ領域32のスキャンが終了したら、ステージ105の移動或いは/及び主偏向器208によるマルチ1次電子ビーム20全体での一括偏向によって照射位置が次のストライプ領域32へと移動する。以上のように各1次電子ビーム301の照射によってサブ照射領域29毎の2次電子画像が取得される。これらのサブ照射領域29毎の2次電子画像を組み合わせることで、マルチスキャン単位領域33の2次電子画像、ストライプ領域32の2次電子画像、或いはチップ332の2次電子画像が構成される。
FIG. 8 is a diagram for explaining a multi-beam scanning operation according to the first embodiment. In the example of FIG. 8, for example, the case of a
なお、例えばx方向に並ぶ複数のチップ332を同じグループとして、グループ毎に例えばy方向に向かって所定の幅で複数のストライプ領域32に分割されるようにしても好適である。そして、ストライプ領域32間の移動は、チップ332毎に限るものではなく、グループ毎に行っても好適である。
It is also preferable that, for example, a plurality of
ここで、ステージ105が連続移動しながらマルチ1次電子ビーム20を基板101に照射する場合、マルチ1次電子ビーム20の照射位置がステージ105の移動に追従するように主偏向器208によって一括偏向によるトラッキング動作が行われる。このため、マルチ2次電子ビーム300の放出位置がマルチ1次電子ビーム20の軌道中心軸に対して刻々と変化する。同様に、サブ照射領域29内をスキャンする場合に、各2次電子ビームの放出位置は、サブ照射領域29内で刻々と変化する。このように放出位置が変化した各2次電子ビームをマルチ検出器222の対応する検出領域内に照射させるように、偏向器218は、マルチ2次電子ビーム300を一括偏向する。
Here, when the
画像の取得は、上述したように、マルチ1次電子ビーム20を照射して、マルチ1次電子ビーム20の照射に起因して基板101から放出されるマルチ2次電子ビーム300をマルチ検出器222で検出する。マルチ検出器222によって検出された各サブ照射領域29内の画素毎の2次電子の検出データ(測定画像データ:2次電子画像データ:被検査画像データ)は、測定順に検出回路106に出力される。検出回路106内では、図示しないA/D変換器によって、アナログの検出データがデジタルデータに変換され、チップパターンメモリ123に格納される。そして、得られた測定画像データは、位置回路107からの各位置を示す情報と共に、比較回路108に転送される。
To acquire the image, as described above, the
参照画像作成回路112は、基板101に形成された複数の図形パターンの元になる設計データに基づいて、検査単位画像となるフレーム画像に対応する参照画像を作成する。具体的には、以下のように動作する。まず、記憶装置109から制御計算機110を通して設計パターンデータを読み出し、この読み出された設計パターンデータに定義された各図形パターンを2値ないしは多値のイメージデータに変換する。
The reference
上述したように、設計パターンデータに定義される図形は、例えば長方形や三角形を基本図形としたもので、例えば、図形の基準位置における座標(x、y)、辺の長さ、長方形や三角形等の図形種を区別する識別子となる図形コードといった情報で各パターン図形の形、大きさ、位置等を定義した図形データが格納されている。 As described above, the figure defined in the design pattern data is, for example, a basic figure of a rectangle or a triangle. For example, the coordinates (x, y) at the reference position of the figure, the length of the side, the rectangle or the triangle, etc. Graphic data that defines the shape, size, position, etc. of each pattern graphic is stored with information such as a graphic code that serves as an identifier that distinguishes the graphic types of.
かかる図形データとなる設計パターンデータが参照画像作成回路112に入力されると図形ごとのデータにまで展開し、その図形データの図形形状を示す図形コード、図形寸法などを解釈する。そして、所定の量子化寸法のグリッドを単位とするマス目内に配置されるパターンとして2値ないしは多値の設計パターン画像データに展開し、出力する。言い換えれば、設計データを読み込み、検査領域を所定の寸法を単位とするマス目として仮想分割してできたマス目毎に設計パターンにおける図形が占める占有率を演算し、nビットの占有率データを出力する。例えば、1つのマス目を1画素として設定すると好適である。そして、1画素に1/28(=1/256)の分解能を持たせるとすると、画素内に配置されている図形の領域分だけ1/256の小領域を割り付けて画素内の占有率を演算する。そして、8ビットの占有率データとなる。かかるマス目(検査画素)は、測定データの画素に合わせればよい。
When the design pattern data to be the graphic data is input to the reference
次に、参照画像作成回路112は、図形のイメージデータである設計パターンの設計画像データに、所定のフィルタ関数を使ってフィルタ処理を施す。これにより、画像強度(濃淡値)がデジタル値の設計側のイメージデータである設計画像データをマルチ1次電子ビーム20の照射によって得られる像生成特性に合わせることができる。作成された参照画像の画素毎の画像データは比較回路108に出力される。
Next, the reference
図9は、実施の形態1における比較回路内の構成の一例を示す構成図である。図9において、比較回路108内には、磁気ディスク装置等の記憶装置50,52,56、フレーム画像作成部54、位置合わせ部57、及び比較部58が配置される。フレーム画像作成部54、位置合わせ部57、及び比較部58といった各「〜部」は、処理回路を含み、その処理回路には、電気回路、コンピュータ、プロセッサ、回路基板、量子回路、或いは、半導体装置等が含まれる。また、各「〜部」は、共通する処理回路(同じ処理回路)を用いてもよい。或いは、異なる処理回路(別々の処理回路)を用いても良い。フレーム画像作成部54、位置合わせ部57、及び比較部58内に必要な入力データ或いは演算された結果はその都度図示しないメモリ、或いはメモリ118に記憶される。
FIG. 9 is a configuration diagram showing an example of the configuration in the comparison circuit according to the first embodiment. In FIG. 9,
実施の形態1では、1つの1次電子ビーム301のスキャン動作によって取得されるサブ照射領域29をさらに複数のフレーム領域に分割して、フレーム領域を被検査画像の単位領域として使用する。なお、各フレーム領域は、画像の抜けが無いように、互いにマージン領域が重なり合うように構成されると好適である。フレーム領域は、サブ照射領域29を、例えば、x,y方向にそれぞれ2分割したサブ照射領域29の1/4のサイズの領域に設定される。
In the first embodiment, the
比較回路108内では、転送されたストライプ領域32毎の画像データ(被検査画像)が記憶装置50に一時的に格納される。同様に転送された参照画像データが、フレーム領域毎の参照画像として記憶装置52に一時的に格納される。
In the
フレーム画像作成部54は、記憶装置50から画像データを読み出し、フレーム領域毎にフレーム画像を作成する。作成されたフレーム画像は、記憶装置56に格納される。
The frame
位置合わせ部57は、被検査画像となるフレーム画像と、当該フレーム画像に対応する参照画像とを読み出し、画素より小さいサブ画素単位で、両画像を位置合わせする。例えば、最小2乗法で位置合わせを行えばよい。
The
比較部58は、フレーム画像(2次電子画像)と参照画像とを比較する。言い換えれば、比較部58は、参照画像データと、フレーム画像と、を画素毎に比較する。比較部58は、所定の判定条件に従って画素毎に両者を比較し、例えば形状欠陥といった欠陥の有無を判定する。例えば、画素毎の階調値差が判定閾値Thよりも大きければ欠陥と判定する。そして、比較結果が出力される。比較結果は、記憶装置109、モニタ117、若しくはメモリ118に出力される、或いはプリンタ119より出力されればよい。
The
上述した例では、ダイ−データベース検査を行う場合を説明したが、これに限るものではない。ダイ−ダイ検査を行う場合であっても構わない。ダイ−ダイ検査を行う場合について説明する。 In the above-mentioned example, the case where the die database inspection is performed has been described, but the present invention is not limited to this. It may be the case of performing a die-die inspection. A case of performing a die-die inspection will be described.
ダイ−ダイ検査を行う場合、位置合わせ部57は、ダイ1のフレーム画像と、同じパターンが形成されたダイ2のフレーム画像とを読み出し、画素より小さいサブ画素単位で、両画像を位置合わせする。例えば、最小2乗法で位置合わせを行えばよい。
When performing a die-die inspection, the
そして、比較部58は、ダイ1のフレーム画像(被検査画像)と、ダイ2のフレーム画像(被検査画像)とを比較する。比較部58は、所定の判定条件に従って画素毎に両者を比較し、例えば形状欠陥といった欠陥の有無を判定する。例えば、画素毎の階調値差が判定閾値Thよりも大きければ欠陥と判定する。そして、比較結果が出力される。比較結果は、記憶装置109、モニタ117、若しくはメモリ118に出力される。
Then, the
以上のように、実施の形態1によれば、電子銃201内で効率よくベーキング可能であると共に電子銃201内での電界集中による放電を抑制できる。よって、放電による装置トラブルを未然に防ぐことができ、検査装置100のダウンタイムを短くすることができる。
As described above, according to the first embodiment, it is possible to efficiently bake in the
以上の説明において、一連の「〜回路」は、処理回路を含み、その処理回路には、電気回路、コンピュータ、プロセッサ、回路基板、量子回路、或いは、半導体装置等が含まれる。また、各「〜回路」は、共通する処理回路(同じ処理回路)を用いてもよい。或いは、異なる処理回路(別々の処理回路)を用いても良い。プロセッサ等を実行させるプログラムは、磁気ディスク装置、磁気テープ装置、FD、或いはROM(リードオンリメモリ)等の記録媒体に記録されればよい。例えば、位置回路107、比較回路108、参照画像作成回路112、ステージ制御回路114、レンズ制御回路124、ブランキング制御回路126、及び偏向制御回路128は、上述した少なくとも1つの処理回路で構成されても良い。
In the above description, the series of "~ circuits" includes a processing circuit, and the processing circuit includes an electric circuit, a computer, a processor, a circuit board, a quantum circuit, a semiconductor device, and the like. Further, a common processing circuit (same processing circuit) may be used for each “~ circuit”. Alternatively, different processing circuits (separate processing circuits) may be used. The program for executing the processor or the like may be recorded on a recording medium such as a magnetic disk device, a magnetic tape device, an FD, or a ROM (read-only memory). For example, the
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。図1の例では、電子銃201のカソード10として、ショットキー型のカソードを用いる場合を説明したが、これに限るものではない。例えば、熱カソード等の別のカソードを用いても構わない。
The embodiment has been described above with reference to a specific example. However, the present invention is not limited to these specific examples. In the example of FIG. 1, a case where a Schottky type cathode is used as the
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。 In addition, although the description of parts that are not directly necessary for the description of the present invention, such as the device configuration and control method, is omitted, the required device configuration and control method can be appropriately selected and used.
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての電子銃及び電子ビーム照射装置は、本発明の範囲に包含される。 In addition, all electron guns and electron beam irradiators that have the elements of the present invention and can be appropriately redesigned by those skilled in the art are included in the scope of the present invention.
10 カソード
11 真空容器
12 サプレッサ
13 積層ホルダ
14 エクストラクタ
15,17 開口部
16,18,19,23,24,25 電極
20 マルチ1次電子ビーム
21 成形アパーチャアレイ基板
26 シールド
27 ランプヒータ
28 半開口シールド
29 サブ照射領域
31 ヒータ
32 ストライプ領域
33 マルチスキャン単位領域
34 照射領域
50,52,56 記憶装置
54 フレーム画像作成部
57 位置合わせ部
58 比較部
100 検査装置
101 基板
102 電子ビームカラム
103 検査室
105 ステージ
106 検出回路
107 位置回路
108 比較回路
109 記憶装置
110 制御計算機
112 参照画像作成回路
114 ステージ制御回路
117 モニタ
118 メモリ
119 プリンタ
120 バス
121 高圧電源回路
122 レーザ測長システム
123 チップパターンメモリ
124 レンズ制御回路
126 ブランキング制御回路
128 偏向制御回路
130 リターディング高圧電源回路
142 駆動機構
144,146,148 DACアンプ
150 画像取得機構
160 制御系回路
201 電子銃
205,206,207,224 電磁レンズ
208 主偏向器
209 副偏向器
212 一括ブランキング偏向器
213 制限アパーチャ基板
214 ビームセパレーター
216 ミラー
218 偏向器
222 マルチ検出器
300 マルチ2次電子ビーム
301 1次電子ビーム
330 検査領域
332 チップ
10 Cathode 11
Claims (7)
前記電子ビームの中心軸方向に配列された複数段の電極と、
前記複数段の電極を取り囲むシールドと、
前記シールドの内壁側に配置されたヒータと、
前記複数段の電極と前記ヒータとの間で前記複数段の電極を取り囲むように配置され、複数の開口部が形成された導電性の筒状体と、
を備えたことを特徴とする電子銃。 A source that emits an electron beam and
A plurality of stages of electrodes arranged in the direction of the central axis of the electron beam,
A shield surrounding the multi-stage electrodes and
The heater arranged on the inner wall side of the shield and
A conductive tubular body arranged between the plurality of stages of electrodes and the heater so as to surround the plurality of stages of electrodes and having a plurality of openings formed therein.
An electron gun characterized by being equipped with.
試料を載置するステージと、
前記電子銃から放出される電子ビームで前記試料を照射する電子光学系と、
を備えたことを特徴とする電子ビーム照射装置。 The electron gun according to any one of claims 1 to 6.
The stage on which the sample is placed and
An electron optical system that irradiates the sample with an electron beam emitted from the electron gun, and
An electron beam irradiation device characterized by being equipped with.
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WO2023112742A1 (en) * | 2021-12-13 | 2023-06-22 | 株式会社Nhvコーポレーション | Electron beam irradiation device |
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2019
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WO2023112742A1 (en) * | 2021-12-13 | 2023-06-22 | 株式会社Nhvコーポレーション | Electron beam irradiation device |
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