JP2021055659A - 燃料改質エンジン - Google Patents
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Abstract
【課題】改質反応を促進し、改質反応後のガス組成を自在に制御可能な燃料改質エンジンを提供する。【解決手段】燃料改質エンジンは、燃料改質気筒で生成された改質燃料の燃焼によって機関出力を得る出力気筒と、燃料改質気筒の当量比を検出する当量比検出部104と、燃料改質気筒における圧縮前の初期温度を検出する手段(吸気温度センサ91)と、当量比及び吸気温度に基づき燃料改質気筒における目標ガス濃度又は目標ガス温度を目標値として特定する目標値特定部101と、燃料改質気筒における予測ガス濃度又は予測ガス温度を予測する予測値特定部102と、目標値及び予測値に基づき、燃料改質気筒における残留ガス量を増加させる残留ガス増加モードに移行するか否かを判定するモード判定部103と、モード判定部の判定結果に基づき、所望の改質反応が発生するように、燃料改質気筒の残留ガス量を調整する残留ガス量調整部9と、を有する。【選択図】図4
Description
本開示は、燃料改質気筒を有する燃料改質エンジンに関する。
特許文献1に示すように、燃料改質気筒と出力気筒とを備えた燃料改質エンジンが知られている。この種の燃料改質エンジンは、燃料改質気筒において燃料を改質する。改質後の燃料(以下、改質燃料又は改質ガスともいう)を出力気筒において燃焼させることによって機関出力を得る。
具体的には、燃料改質気筒にガソリン、灯油、軽油又は重油等の燃料を供給し、この燃料改質気筒内において当量比の高い混合気を断熱圧縮する。これにより、高温高圧の環境下で燃料が改質され、水素、一酸化炭素、メタン等のアンチノック性の高い改質燃料(高オクタン価燃料)が生成される。この改質燃料を空気と共に出力気筒に供給し、この出力気筒内において希薄混合気の燃焼(均一希薄燃焼)が行われることにより機関出力が得られる。
この種の燃料改質エンジンによれば、出力気筒内において均一希薄燃焼が行われるため、NOx排出量の低減およびスート排出量の低減を図ることができる。また、アンチノック性の高い燃料の燃焼が行われるため、ノッキングが抑制されると共にディーゼルマイクロパイロット着火(出力気筒内に微量の燃料を供給することによる改質燃料の着火)により最適な時期での燃焼が実現できることから、熱効率の向上を図ることもできる。
燃料改質気筒において燃料を改質するにあたり、燃料改質気筒に吸入した予混合気の当量比と吸気温度によって改質ガスの組成が変化する。予混合気の当量比が高く且つ吸気温度が低い条件では改質反応が起こらず、有効な制御手段が求められる。
また、改質ガスの組成は、燃料改質気筒の吸気行程終了時における筒内ガスの当量比と吸気温度(初期温度)に強く依存するが、高い改質ガス効率を得るためには非常に高い吸気温度が必要となる。
本開示の目的は、改質反応を促進可能にすると共に、改質反応後のガス組成を自在に制御可能な燃料改質エンジンを提供することである。
本開示の燃料改質エンジンは、燃料改質気筒と、前記燃料改質気筒で生成された改質燃料が供給され当該改質燃料の燃焼によって機関出力を得る出力気筒と、前記燃料改質気筒内の当量比を検出する当量比検出部と、前記燃料改質気筒へ導入される吸気温度を検出する吸気温度センサと、前記当量比及び前記吸気温度に基づき前記燃料改質気筒における目標ガス濃度又は目標ガス温度を目標値として特定する目標値特定部と、前記燃料改質気筒における予測ガス濃度又は予測ガス温度を予測値として特定する予測値特定部と、前記目標値及び前記予測値に基づき、前記燃料改質気筒における残留ガス量を増加させる残留ガス増加モードに移行するか否かを判定するモード判定部と、前記モード判定部の判定結果に基づき、所望の改質反応が発生するように、前記燃料改質気筒の残留ガス量を調整する残留ガス量調整部と、を備える
この構成によれば、燃料改質気筒内の残留ガス量を、残留ガス量調整部を通じて調整することで改質反応を任意に制御可能となり、改質反応を促進可能とし、質反応後のガス組成が自在に制御可能となる。
以下に、本開示の実施形態について図面を参照しながら説明する。
<燃料改質エンジン1のシステム構成>
図1は、本実施形態の燃料改質エンジン1のシステム構成を示す図である。図1に示すように、燃料改質エンジン1は、燃料改質気筒2および出力気筒3を有する。燃料改質エンジン1は、燃料改質気筒2や出力気筒3に対し、ガスの供給(導入)またはガスの排出(導出)を行うための配管系として、吸気系4、改質燃料供給系5、排気系6、EGR系7、および、出力気筒バイパス系8を有する。
図1は、本実施形態の燃料改質エンジン1のシステム構成を示す図である。図1に示すように、燃料改質エンジン1は、燃料改質気筒2および出力気筒3を有する。燃料改質エンジン1は、燃料改質気筒2や出力気筒3に対し、ガスの供給(導入)またはガスの排出(導出)を行うための配管系として、吸気系4、改質燃料供給系5、排気系6、EGR系7、および、出力気筒バイパス系8を有する。
[燃料改質気筒および出力気筒]
燃料改質気筒2および出力気筒3は、レシプロ型である。具体的には、各気筒2、3は、シリンダブロック(非図示)に形成されたシリンダボア21、31内にピストン22、32が往復動自在に収容されて構成されている。燃料改質気筒2では、シリンダボア21、ピストン22及びシリンダヘッド(非図示)によって燃料改質室23が形成されている。出力気筒3では、シリンダボア31、ピストン32及びシリンダヘッド(非図示)によって燃焼室33が形成されている。
燃料改質気筒2および出力気筒3は、レシプロ型である。具体的には、各気筒2、3は、シリンダブロック(非図示)に形成されたシリンダボア21、31内にピストン22、32が往復動自在に収容されて構成されている。燃料改質気筒2では、シリンダボア21、ピストン22及びシリンダヘッド(非図示)によって燃料改質室23が形成されている。出力気筒3では、シリンダボア31、ピストン32及びシリンダヘッド(非図示)によって燃焼室33が形成されている。
本実施形態に係る燃料改質エンジン1は、シリンダブロックに4つの気筒が備えられ、そのうちの1つの気筒が燃料改質気筒2として構成されており、他の3つの気筒が出力気筒3として構成されている。そして、燃料改質気筒2で生成された改質燃料が各出力気筒3それぞれに供給される構成となっている。各気筒2、3の数はこれに限定されるものではない。例えば、シリンダブロックに6つの気筒が備えられ、そのうちの2つの気筒が燃料改質気筒2として構成されており、他の4つの気筒が出力気筒3として構成されていてもよい。
各気筒2、3のピストン22、32はそれぞれコネクティングロッド24、34を介してクランクシャフト11に連結されている。これにより、ピストン22、32の往復運動とクランクシャフト11の回転運動との間で運動が変換されるようになっている。クランクシャフト11は、クラッチ機構(非図示)を介して出力軸に連結可能となっている。燃料改質気筒2のピストン22と出力気筒3のピストン32とはコネクティングロッド24、34およびクランクシャフト11を介して互いに連結されている。このため、これら気筒2、3間での動力伝達や、これら気筒2、3から出力された動力の出力軸への伝達等が可能となっている。
燃料改質気筒2には、燃料改質室23に改質前の燃料として例えばガソリン、灯油、軽油又は重油等の燃料を供給するインジェクタ25が備えられている。この燃料改質室23では、インジェクタ25から燃料が供給されることにより、当量比の高い混合気が断熱圧縮される。これにより、高温高圧の環境下で燃料が改質し、水素、一酸化炭素、メタン等のアンチノック性の高い改質燃料が生成される。
出力気筒3には、燃焼室33に例えばガソリン、灯油、軽油又は重油等の燃料を供給するインジェクタ35が備えられている。この燃焼室33では、燃料改質気筒2で生成された改質燃料が空気と共に供給され、この燃焼室33で希薄混合気の希薄予混合燃焼が行われる。これにより、ピストン32の往復動に伴ってクランクシャフト11が回転し、機関出力が得られる。
(吸気系)
吸気系4は、燃料改質気筒2の燃料改質室23および出力気筒3の燃焼室33それぞれに空気(新気)を導入するものである。
吸気系4は、燃料改質気筒2の燃料改質室23および出力気筒3の燃焼室33それぞれに空気(新気)を導入するものである。
吸気系4は、メイン吸気通路41、メイン吸気通路41が分岐したうちの1系統である燃料改質気筒吸気通路42および出力気筒吸気通路43を備えている。メイン吸気通路41には、ターボチャージャ12のコンプレッサホイール12aが備えられている。また、メイン吸気通路41には吸気冷却器44(インタクーラ)が備えられている。燃料改質気筒吸気通路42は燃料改質気筒2の吸気ポートに連通している。吸気ポートと燃料改質気筒2の燃料改質室23との間には吸気バルブ26が開閉可能に配設されている。また、燃料改質気筒吸気通路42には開度調整可能な吸気量調整弁45が備えられている。出力気筒吸気通路43は出力気筒3の吸気ポートに連通している。吸気ポートと出力気筒3の燃焼室33との間には吸気バルブ36が開閉可能に配設されている。
(改質燃料供給系)
改質燃料供給系5は、燃料改質気筒2で生成された改質燃料を出力気筒3の燃焼室33に向けて供給するものである。
改質燃料供給系5は、燃料改質気筒2で生成された改質燃料を出力気筒3の燃焼室33に向けて供給するものである。
改質燃料供給系5は改質燃料供給通路51を備えている。改質燃料供給通路51には改質燃料冷却器52が備えられている。改質燃料供給通路51の上流端は燃料改質気筒2の排気ポートに連通している。排気ポートと燃料改質気筒2の燃料改質室23との間には排気バルブ27が開閉可能に配設されている。また、改質燃料供給通路51の下流端は出力気筒吸気通路43に連通している。このため、燃料改質気筒2で生成された改質燃料は、出力気筒吸気通路43を流れる空気と混合されて出力気筒3の燃焼室33に供給されることになる。
(排気系)
排気系6は、出力気筒3で発生した排気ガスを排出するものである。排気系6は排気通路61を備えている。排気通路61には、ターボチャージャ12のタービンホイール12bが備えられている。排気通路61は出力気筒3の排気ポートに連通している。排気ポートと出力気筒3の燃焼室33との間には排気バルブ37が開閉可能に配設されている。
排気系6は、出力気筒3で発生した排気ガスを排出するものである。排気系6は排気通路61を備えている。排気通路61には、ターボチャージャ12のタービンホイール12bが備えられている。排気通路61は出力気筒3の排気ポートに連通している。排気ポートと出力気筒3の燃焼室33との間には排気バルブ37が開閉可能に配設されている。
(EGR系)
EGR系7は、燃料改質気筒EGR系7Aと出力気筒EGR系7Bとを備えている。
EGR系7は、燃料改質気筒EGR系7Aと出力気筒EGR系7Bとを備えている。
燃料改質気筒EGR系7Aは、排気通路61を流れる排気ガスの一部を燃料改質気筒2の燃料改質室23に向けて供給するものである。燃料改質気筒EGR系7Aは燃料改質気筒EGR通路71を備えている。燃料改質気筒EGR通路71は、上流端が排気通路61に、下流端が燃料改質気筒吸気通路42における吸気量調整弁45の下流側にそれぞれ連通されている。燃料改質気筒EGR通路71にはEGRガス冷却器72が備えられている。また、燃料改質気筒EGR通路71におけるEGRガス冷却器72よりも下流側(燃料改質気筒吸気通路42側)にはEGRガス量調整弁73が備えられている。また、燃料改質気筒EGR系7Aには、EGRガス冷却器72をバイパスしてEGRガスを流すためのクーラバイパス通路74が設けられている。クーラバイパス通路74にはバイパス量調整弁75が備えられている。
出力気筒EGR系7Bは、排気通路61を流れる排気ガスの一部を出力気筒3の燃焼室33に戻すものである。出力気筒EGR系7Bは出力気筒EGR通路76を備えている。出力気筒EGR通路76は、上流端が排気通路61に、下流端が出力気筒吸気通路43における改質燃料供給通路51との合流部の下流側にそれぞれ連通されている。出力気筒EGR通路76にはEGRガス冷却器77が備えられている。また、出力気筒EGR通路76におけるEGRガス冷却器77よりも下流側(出力気筒吸気通路43側)にはEGRガス量調整弁78が備えられている。
(出力気筒バイパス系)
出力気筒バイパス系8は、燃料改質気筒2から排出されたガスを出力気筒3に供給することなく(出力気筒3をバイパスさせて)、排気通路61に導入するためのものである。この出力気筒バイパス系8は出力気筒バイパス通路81を備えている。出力気筒バイパス通路81は、上流端が改質燃料供給通路51における改質燃料冷却器52の上流側に、下流端が出力気筒EGR通路76におけるEGRガス冷却器77の上流側(排気通路61側)にそれぞれ連通されている。また、出力気筒バイパス通路81にはバイパス量調整弁82が備えられている。
出力気筒バイパス系8は、燃料改質気筒2から排出されたガスを出力気筒3に供給することなく(出力気筒3をバイパスさせて)、排気通路61に導入するためのものである。この出力気筒バイパス系8は出力気筒バイパス通路81を備えている。出力気筒バイパス通路81は、上流端が改質燃料供給通路51における改質燃料冷却器52の上流側に、下流端が出力気筒EGR通路76におけるEGRガス冷却器77の上流側(排気通路61側)にそれぞれ連通されている。また、出力気筒バイパス通路81にはバイパス量調整弁82が備えられている。
なお、前述した各系に備えられている冷却器44、52、72、77は、ガスを冷却するための冷熱源として、エンジン冷却水または海水等が使用される。また、これら冷却器44、52、72、77は空冷式のものであってもよい。
<燃料改質エンジン1の動作>
次に、上記燃料改質エンジン1の動作について説明する。燃料改質エンジン1の暖機が完了している状態(燃料改質室23での燃料の改質反応が可能となっている状態)での基本動作として、メイン吸気通路41に導入される空気は、ターボチャージャ12のコンプレッサホイール12aによって加圧される。加圧された空気は、燃料改質気筒吸気通路42および出力気筒吸気通路43に分流される。この際、燃料改質気筒吸気通路42を流れる吸気の流量は吸気量調整弁45によって調整される。また、燃料改質気筒吸気通路42には、燃料改質気筒EGR系7Aを流れたEGRガスが導入される。この際、燃料改質気筒吸気通路42に導入されるEGRガス量はEGRガス量調整弁73によって調整される。また、燃料改質気筒吸気通路42に導入されるEGRガスの温度はバイパス量調整弁75の開度に応じてEGRガス冷却器72をバイパスするEGRガス量によって調整される。これにより、燃料改質気筒2の燃料改質室23には、空気およびEGRガスが導入されることになる。この際、燃料改質気筒吸気通路42に至る新気(吸気)の流量及びEGRガスの流量、温度は、燃料改質室23での当量比が高くなり且つ燃料改質室23のガス温度が燃料の改質を良好に行うことができる温度を確保できるように調整される。新気(吸気)の流量は吸気量調整弁45の開度によって調整される。EGRガスの流量はEGRガス量調整弁73の開度によって調整される。EGRガスの温度はバイパス量調整弁75の開度によって調整される。具体的には、吸気量調整弁45、EGRガス量調整弁73およびバイパス量調整弁75の開度は、後述するようにインジェクタ25から燃料改質室23に燃料が供給された際における燃料改質室23での当量比を例えば2.5以上(好ましくは4.0以上)に設定し、且つ燃料改質室23のガス温度が改質反応可能温度の下限値以上の値となるように、予め実験やシミュレーションに基づいて作成された開度設定マップに従って設定される。
次に、上記燃料改質エンジン1の動作について説明する。燃料改質エンジン1の暖機が完了している状態(燃料改質室23での燃料の改質反応が可能となっている状態)での基本動作として、メイン吸気通路41に導入される空気は、ターボチャージャ12のコンプレッサホイール12aによって加圧される。加圧された空気は、燃料改質気筒吸気通路42および出力気筒吸気通路43に分流される。この際、燃料改質気筒吸気通路42を流れる吸気の流量は吸気量調整弁45によって調整される。また、燃料改質気筒吸気通路42には、燃料改質気筒EGR系7Aを流れたEGRガスが導入される。この際、燃料改質気筒吸気通路42に導入されるEGRガス量はEGRガス量調整弁73によって調整される。また、燃料改質気筒吸気通路42に導入されるEGRガスの温度はバイパス量調整弁75の開度に応じてEGRガス冷却器72をバイパスするEGRガス量によって調整される。これにより、燃料改質気筒2の燃料改質室23には、空気およびEGRガスが導入されることになる。この際、燃料改質気筒吸気通路42に至る新気(吸気)の流量及びEGRガスの流量、温度は、燃料改質室23での当量比が高くなり且つ燃料改質室23のガス温度が燃料の改質を良好に行うことができる温度を確保できるように調整される。新気(吸気)の流量は吸気量調整弁45の開度によって調整される。EGRガスの流量はEGRガス量調整弁73の開度によって調整される。EGRガスの温度はバイパス量調整弁75の開度によって調整される。具体的には、吸気量調整弁45、EGRガス量調整弁73およびバイパス量調整弁75の開度は、後述するようにインジェクタ25から燃料改質室23に燃料が供給された際における燃料改質室23での当量比を例えば2.5以上(好ましくは4.0以上)に設定し、且つ燃料改質室23のガス温度が改質反応可能温度の下限値以上の値となるように、予め実験やシミュレーションに基づいて作成された開度設定マップに従って設定される。
このようにして燃料改質気筒2の燃料改質室23に、空気およびEGRガスが導入された状態で、インジェクタ25から燃料改質室23に燃料が供給される。インジェクタ25からの燃料供給量は、基本的には機関要求出力に応じて設定される。具体的には、インジェクタ25に供給されている燃料圧力に応じ、目標とする燃料供給量が得られるように、インジェクタ25の開弁期間が設定される。また、インジェクタ25の開弁タイミングは、燃料改質気筒2の吸気行程が終了するまでの間に目標とする燃料供給量の噴射が完了するように設定されることが望ましいが、ピストン22が圧縮上死点付近に到達する前に混合気が均一に混合可能である場合には、圧縮行程途中まで燃料噴射期間が継続されてもよい。これにより、ピストン22が圧縮上死点に達するまでに、燃料改質室23において均質な混合気(当量比の高い混合気)が生成されることになる。
ピストン22が圧縮上死点に向かって移動する間に、燃料改質室23の圧力および温度が上昇し、燃料改質室23では、当量比の高い混合気(例えば4.0以上の当量比の混合気)が断熱圧縮される。これにより、高温高圧の環境下で、燃料の脱水素反応、部分酸化反応、水蒸気改質反応、熱解離反応が行われて、燃料が改質され、水素、一酸化炭素、メタン等のアンチノック性の高い改質燃料が生成される。
燃料改質室23から排出された改質燃料は、改質燃料供給通路51を流れる際に改質燃料冷却器52において冷却される。冷却により、出力気筒吸気通路43や燃焼室33での改質燃料の過早着火が抑制される。冷却された改質燃料は、出力気筒吸気通路43を流れる空気と混合され、出力気筒3の燃焼室33に供給される。また、必要に応じて、EGRガス量調整弁78が開放され、出力気筒EGR通路76を経てEGRガスが出力気筒3の燃焼室33に導入される。
このようにして、出力気筒3の燃焼室33には、空気、改質燃料、EGRガスがそれぞれ導入され、燃焼室33内の当量比が0.1〜0.8程度に調整される。
出力気筒3では、圧縮行程において、希薄混合ガスの断熱圧縮が行われ、ピストン32が圧縮上死点に達した時点で、インジェクタ35から微量の燃料噴射が行われる。これにより、燃焼室33内の混合気が着火し、希薄予混合燃焼が行われる。なお、インジェクタ35からの燃料噴射を行わなくても燃焼室33の混合気が自着火(予混合圧縮自着火)する場合には、インジェクタ35からの燃料噴射は必ずしも必要ない。
燃焼によって、ピストン32が往復動し、クランクシャフト11が回転することで機関出力が得られる。機関出力は出力軸に伝達される。また、機関出力の一部は、燃料改質気筒2におけるピストン22の往復動の駆動源として使用される。
なお、燃料改質エンジン1の緊急停止時等であって、出力気筒3への改質燃料の供給を停止させる際には、バイパス量調整弁82が開放される。これにより、改質燃料は、出力気筒バイパス通路81を経て排気通路61に導入されることになり、出力気筒3への改質燃料の供給は停止される。
上記燃料改質エンジン1によれば、出力気筒3内において希薄混合気の燃焼(均一希薄燃焼)が行われるため、NOx排出量の低減およびスート排出量の低減を図ることができる。これにより、排気ガスを浄化するための後処理装置を不要またはその容量を大幅に小型化することが可能である。また、アンチノック性の高い燃料の燃焼が行われるため、ノッキングが抑制されると共にディーゼルマイクロパイロット着火により最適な時期での燃焼が実現できることから、熱効率の向上を図ることもできる。
<燃料改質運転について>
次に、燃料改質気筒2の燃料改質室23において改質反応を可能にするための条件について説明する。図3は、燃料改質室23における混合気の当量比(横軸)と、燃料改質室23に導入される混合気の圧縮前の初期温度(縦軸)と、改質反応不能域と、改質効率の分布との関係を示す図である。図3に示すように、燃料の改質効率は、燃料改質室23における混合気の当量比が高くなるほど向上する。しかし、当量比が高い条件では予混合気の比熱比が低下するため、燃料改質気筒2においてピストン22が圧縮上死点に達した時点での燃料改質室23内のガス温度(以下、圧縮端ガス温度ともいう)が低下し、改質反応が発生しなくなる場合がある。また、改質反応が発生しても燃料の熱分解が十分に進まずに大量の高級炭化水素が残留し、低級炭化水素が不足するなど、所望のガス成分が得られない場合がある。
次に、燃料改質気筒2の燃料改質室23において改質反応を可能にするための条件について説明する。図3は、燃料改質室23における混合気の当量比(横軸)と、燃料改質室23に導入される混合気の圧縮前の初期温度(縦軸)と、改質反応不能域と、改質効率の分布との関係を示す図である。図3に示すように、燃料の改質効率は、燃料改質室23における混合気の当量比が高くなるほど向上する。しかし、当量比が高い条件では予混合気の比熱比が低下するため、燃料改質気筒2においてピストン22が圧縮上死点に達した時点での燃料改質室23内のガス温度(以下、圧縮端ガス温度ともいう)が低下し、改質反応が発生しなくなる場合がある。また、改質反応が発生しても燃料の熱分解が十分に進まずに大量の高級炭化水素が残留し、低級炭化水素が不足するなど、所望のガス成分が得られない場合がある。
図2は、燃料改質室23における混合気の当量比(横軸)と、燃料改質室23に導入される混合気の圧縮前の初期温度(縦軸)と、改質反応不能域と、圧縮端ガス温度の分布との関係を示す図である。図2に示すように、改質反応を可能にするためには、燃料改質室23における混合気の当量比および燃料改質室23のガス温度が共に、改質反応を可能にする範囲内にあることが必要である。また、燃料改質室23における混合気の当量比に応じて、燃料が改質反応を行うのに必要なガス温度は異なっており、改質反応を可能にするためには、混合気の当量比に応じた燃料改質室23の温度(改質反応を可能にする最低温度以上の温度)が必要となる。燃料改質室23において改質反応を可能にするためには、燃料改質室23における混合気の当量比として所定値以上(例えば2以上)の当量比が必要であり、且つその当量比が高いほど、改質反応を行うために必要な圧縮端ガス温度は高くなっている。燃料改質気筒2において改質反応が発生するか否かは、圧縮端ガス温度と燃料改質気筒2のガスの組成によって定まる。改質ガスの組成も圧縮端ガス温度と燃料改質気筒2のガスの組成によって変化する。
そこで、本実施形態では、燃料改質気筒2を制御する因子として吸入ガスの組成(当量比)と吸気温度だけでなく、残留ガス量を加えることで幅広い運転領域で最低な改質ガスの組成を得る。本実施形態では、図4に示すように、燃料改質エンジン1を制御するECU100において、燃料改質気筒2の当量比から算出される燃料改質気筒2の予測圧縮端ガス温度と必要圧縮端ガス温度を比較し、予測圧縮端ガス温度が必要圧縮端ガス温度に満たないと判断された場合には残留ガス量を増加させる手段を講じて圧縮端ガス温度を高める。残留ガス量の増減させることは、当量比及び初期温度(吸引温度)以外に改質反応を制御する手段を得ることにつながる。
なお、燃料改質気筒2における残留ガスは、水素や一酸化炭素、低級炭化水素の他に比較的活性の高い各種炭化水素ラジカルによって構成されている。残留ガスは、反応前躯物質として作用するため、残留ガス量を増大させることによって燃料改質気筒2内のガス温度が高まるだけでなく、化学的に改質反応が発生しやすくなる効果がある。
具体的には、図4に示すように、目標値特定部101と、予測値特定部102と、モード判定部103と、残留ガス量調整部9と、を設けている。目標値特定部101は、燃料改質気筒2における目標ガス濃度又は目標ガス温度を目標値として特定する。予測値特定部102は、燃料改質気筒2における予測ガス濃度又は予測ガス温度を予測値として特定する。図4の例では、目標値特定部101及び102が特定する値は、ガス温度、具体的には、圧縮端ガス温度であるが、これに限定されない。具体的な変形例は後述する。
図4の例において目標値特定部101は、当量比及び吸気温度によって目標値(必要となる圧縮端ガス温度)を特定する。目標値特定部101は、当量比と吸気温度と必要圧縮端ガス温度とを予め対応付けたマップを有し、マップを参照することで目標値が特定可能となる。吸気温度は、図1に示すように、燃料改質気筒2の燃料改質気筒吸気通路42に設けた吸気温度センサ91により得られる。吸気温度を検出する吸気温度センサ91は、燃料改質気筒2における圧縮前の初期温度を検出する手段の一例であり、これに限定されない。燃料改質気筒2における混合気の当量比φrfmは、図4に示す当量比検出部104が式(1)に基づき算出する。ここでは、燃料改質気筒2に導入される新気の量mair_1、燃料改質気筒2に供給する燃料の量mfuel_1、及び、出力気筒3に供給する液体燃料の理論混合比αfuelを用いる。新気の量mair_1は、図1に示すように、燃料改質気筒吸気通路42に取り付けたエアフローセンサ90で得られる。燃料の量mfuel_1はインジェクタ25から噴射する燃料の量を内部演算で得ることができる。
図4の例において予測値特定部102は、吸気温度と改質ガス組成に基づいて式(2)により圧縮端ガス温度TTDCを予測する。
Tiniは圧縮前におけるガス温度、すなわち吸気温度を示す。εは燃料改質気筒2の有効圧縮比を示す。Kはポリトロープ数を示す。CCORは燃料改質気筒2の改質運転条件に伴う温度上昇率補正係数を示す。
吸気温度Tiniは、図1に示すように、燃料改質気筒2の吸気ポート上流であり且つ空気冷却器又はEGR配管合流部より下流側の地点に設けた吸気温度センサ91により取得可能である。燃料改質気筒2の有効圧縮比εは、厳密には吸気バルブ26が閉じた時の気筒内容積とピストン22の圧縮上死点位置における気筒内容積との比によって決定される。なお、有効圧縮比εは簡易的にピストン22の下死点位置の容積と上死点位置の容積との比を用いてもよい。
ポリトロープ数Kは比熱比とも呼ばれ、燃料改質気筒2のガスの圧縮行程における低圧比熱と定積比熱との比で定義される。吸入ガスが空気であり、シリンダ壁面への熱流出がない場合はK=1.4程度とされているが、実際にはそれよりも低い値となる。次に述べるように、冷却水温度又は当量比に応じたポリトロープ数の修正が挙げられる。
冷却水温度に応じたポリトロープ数Kの修正について説明する。ポリトロープ数Kは熱損失量に応じて変化する。シリンダブロックには冷却水通路(図示せず)が形成されており、この冷却水通路を流れる冷却水に向けての熱流出が存在している。このため、水温センサからの出力に基づいて冷却水の温度を算出することで、熱損失量を予測することが可能である。または、冷却水温度と熱損失量との関係を予め把握しておくことで、この冷却水温度から熱損失量を推定することが可能である。図5は、冷却水温度に応じた修正ポリトロープ数の演算ロジックを示すブロック図である。図5に示すように、水温センサからの出力に基づいて算出された冷却水の温度から、ポリトロープ数の低下量ΔKを求め、ΔKを空気のポリトロープ数から減算することによって、冷却水温度に応じた(熱損失量に応じた)修正ポリトロープ数を求めることができる。冷却水温度とポリトロープ数の低下量ΔKとの関係は予め実験やシミュレーションによって求められている。
当量比に応じたポリトロープ数の修正について説明する。燃料改質室23内の当量比を推定し、当量比からポリトロープ数Kを補正演算することも可能である。図6は、当量比に応じた修正ポリトロープ数の演算ロジックを示すブロック図である。図11に示すように、当量比から、ポリトロープ数の低下量ΔKを求め、ΔKを空気のポリトロープ数から減算することによって、当量比に応じた修正ポリトロープ数を求めることができる。当量比とポリトロープ数の低下量ΔKとの関係は予め実験やシミュレーションによって求められている。
図4に示すモード判定部103は、目標値特定部101が特定した目標値(必要圧縮端ガス温度)及び予測値特定部102が特定した予測値(予測圧縮端ガス温度)に基づき、残留ガス増加モードに移行するか否かを判定する。残留ガス増加モードは、非残留ガス増加モード(通常モード)の運転に比べて燃料改質気筒2における残留ガス量を増加させる運転モードである。モード判定部103は、予測値が目標値以上である場合には、非残留ガス増加モード(通常モード)で運転し、予測値が目標値よりも低い場合には、残留ガス増加モードへ移行する。そのため、燃料改質気筒2の当量比が低い場合又は吸気温度が低い場合には残留ガス増加モードに移行するケースが多くなる。
[変形例;目標値の補正]
残留ガス中には反応前駆物質となる各種化学種が多く含まれており、残留ガス濃度が高い場合には必要圧縮端ガス温度が低下する。そのため、予め残留ガス量および残留ガス温度を把握できれば、必要圧縮端ガス温度を低減可能となる。これを実現する構成を図7に示す。図7に示すように、目標値特定部101が特定した目標値を補正マップ101a(必要温度補正マップ)で補正している。補正マップ101aは、残留ガス量特定部105が特定した残留ガス量および残留ガス温度センサ92が検出した残留ガス温度に基づき補正値を特定する。残留ガス温度センサ92は、図1に示すように、燃料改質気筒2の排気管のガス温度を検出する。図7に示す残留ガス量特定部105は、非残留ガス増加モード(通常モード)における残留ガス量Grgを、式(3)を用いて特定する。
Tgasは、図1に示す残留ガス温度センサ92が検出する平均ガス温度を示す。Pgasは、図1に示す燃料改質気筒2の排気管のガス圧力を検出する圧力センサ93の検出値を示す。Rは、ガス定数である。Vrgは、燃料改質気筒2の残留ガス容積であり、例えば上死点におけるシリンダ内容積が設定可能である。ただし、改質ガス量を算出しうる特定のクランク角度が判明している場合には、ピストン22位置におけるシリンダ内容積を設定してもよい。
残留ガス中には反応前駆物質となる各種化学種が多く含まれており、残留ガス濃度が高い場合には必要圧縮端ガス温度が低下する。そのため、予め残留ガス量および残留ガス温度を把握できれば、必要圧縮端ガス温度を低減可能となる。これを実現する構成を図7に示す。図7に示すように、目標値特定部101が特定した目標値を補正マップ101a(必要温度補正マップ)で補正している。補正マップ101aは、残留ガス量特定部105が特定した残留ガス量および残留ガス温度センサ92が検出した残留ガス温度に基づき補正値を特定する。残留ガス温度センサ92は、図1に示すように、燃料改質気筒2の排気管のガス温度を検出する。図7に示す残留ガス量特定部105は、非残留ガス増加モード(通常モード)における残留ガス量Grgを、式(3)を用いて特定する。
図4に示す残留ガス量調整部9は、モード判定部103の判定結果に基づき、所望の改質反応が発生するように、燃料改質気筒2の残留ガス量を調整する。具体的には、モード判定部103が残留ガス増加モードに移行すべきと判定した場合には残留ガス量を増大させ、モード判定部103が残留ガス増加モードが相応しくないと判定した場合には残留ガス量の増大を停止する。具体的に、残留ガス量調整部9として、図4に示す動弁機構95a、絞り弁95b、可動弁機構95cのいずれかが採用可能である。
[残留ガス量調整部9;動弁機構95aと残留ガス増加制御量算出部94]
残留ガス量調整部9が動弁機構95aで構成されている実施形態を説明する。動弁機構95aは、図8及び図9に示すように、ピストン22の上死点における吸気バルブ26と排気バルブ27のオーバーラップ量が+30度を超える第1状態(図8参照)と、オーバーラップ量が+30度以下且つ−60度以上となる第2状態(図9参照)と、を切り換え可能に構成されている。ここで表記する角度は、排気バルブ27が完全に閉じる時点及び吸気バルブ26が開き始める時点の間のタイミングをピストンクランクの角度で示し、+でオーバーラップし、−でオーバーラップせずに離れていることを示す。第1状態と第2状態の切り換えは、図8及び図9に示すように、排気バルブ27の閉じる時点と吸気バルブ26が開く時点の双方を変更させているが、これに限定されない。例えば、排気バルブ27の閉じる時点だけを変更してもよいし、吸気バルブ26の開く時点だけを変更してもよい。図8に示す第1状態は、非残留ガス増加モードであり、一般的な内燃機関のオーバーラップ量(+100度以下且つ+30度を超える値)に設定される。図9に示す第2状態は、残留ガス増加モードであり、第1状態に比べてオーバーラップ量が減っており又はオーバーラップがない。これにより、燃料改質気筒2に留まる残留ガス量を増大可能となる。第2状態のオーバーラップ量は、−60度以上且つ+30以下であることが好ましい。+0度以上且つ+30度以下にするか、−60度以上且つ+9度以下にすることが挙げられる。図10に示すように、オーバーラップ期間(量)が少なくなるほど、燃料改質気筒2のガス温度を高めることができる。オーバーラップ量の下限値を−60度としたのは、オーバーラップ量が極端に短い又は負のオーバーラップ量が大きい条件においては燃料改質気筒2のポンプ損失が増大し、システムの総合熱効率が悪化するためである。最適なオーバーラップ量はシステム効率と改質ガス収率とのバランスによって決定される。
残留ガス量調整部9が動弁機構95aで構成されている実施形態を説明する。動弁機構95aは、図8及び図9に示すように、ピストン22の上死点における吸気バルブ26と排気バルブ27のオーバーラップ量が+30度を超える第1状態(図8参照)と、オーバーラップ量が+30度以下且つ−60度以上となる第2状態(図9参照)と、を切り換え可能に構成されている。ここで表記する角度は、排気バルブ27が完全に閉じる時点及び吸気バルブ26が開き始める時点の間のタイミングをピストンクランクの角度で示し、+でオーバーラップし、−でオーバーラップせずに離れていることを示す。第1状態と第2状態の切り換えは、図8及び図9に示すように、排気バルブ27の閉じる時点と吸気バルブ26が開く時点の双方を変更させているが、これに限定されない。例えば、排気バルブ27の閉じる時点だけを変更してもよいし、吸気バルブ26の開く時点だけを変更してもよい。図8に示す第1状態は、非残留ガス増加モードであり、一般的な内燃機関のオーバーラップ量(+100度以下且つ+30度を超える値)に設定される。図9に示す第2状態は、残留ガス増加モードであり、第1状態に比べてオーバーラップ量が減っており又はオーバーラップがない。これにより、燃料改質気筒2に留まる残留ガス量を増大可能となる。第2状態のオーバーラップ量は、−60度以上且つ+30以下であることが好ましい。+0度以上且つ+30度以下にするか、−60度以上且つ+9度以下にすることが挙げられる。図10に示すように、オーバーラップ期間(量)が少なくなるほど、燃料改質気筒2のガス温度を高めることができる。オーバーラップ量の下限値を−60度としたのは、オーバーラップ量が極端に短い又は負のオーバーラップ量が大きい条件においては燃料改質気筒2のポンプ損失が増大し、システムの総合熱効率が悪化するためである。最適なオーバーラップ量はシステム効率と改質ガス収率とのバランスによって決定される。
図4に示すように、残留ガス量調整部9は、残留ガス増加制御量算出部94を有する。残留ガス増加制御量算出部94は、動弁機構95a(絞り弁95b又は可動弁機構95c)の制御量を算出する。残留ガス増加制御量算出部94は、残留ガス量特定部94aと、目標物理量算出部94bと、制御量特定部94cと、を有する。残留ガス増加制御量算出部94は、燃料改質気筒2の回転速度、吸気量、吸気温度、吸気ガス組成、当量比、出口圧力、出口温度、改質ガス流量のうち少なくとも1つを用いて制御量を算出する。
残留ガス量特定部94aは、現在の残留ガス量を特定する。その方法は、図7に示す残留ガス量特定部105と同様であり、入力としては燃料改質気筒2の回転速度、燃料改質気筒2の出口圧力(圧力センサ93の値)、燃料改質気筒2の出口温度(残留ガス温度センサ92の値)などが挙げられる。
目標物理量算出部94bは、モード判定部103と同様に、現時点の燃料改質気筒2の運転条件と、目標とする燃料改質気筒2の運転条件とを比較し、その差値をもとに目標物理量を算出する。目標物理量とは、圧縮端ガス温度、燃料改質気筒2の気筒内最高ガス温度、改質ガス成分(例えば水素ガス)の濃度などが挙げられ、少なくとも1つを用いていればよい。物理量の算出には、燃料改質気筒2の回転速度、吸気量、吸気温度、吸気ガス組成、当量比、を入力として用いる。図4では、モード判定部103が用いる目標値及び予測値が圧縮端ガス温度であるので、これらに合わせている。
制御量特定部94cは、目標物理量算出部94bが算出した目標物理量を実現するために必要な機器(動弁機構95a、絞り弁95b、可動弁機構95c)の制御量を特定する。機器によって目標物理量と制御量の関係が異なる。例えば、機器が動弁機構95aであり且つ目標物理量が圧縮端ガス温度である場合には、図10に示すように、オーバーラップ量と筒内ガス温度の関係を解析または実験で予め求めておき、必要な温度上昇量に応じてオーバーラップ量を変化させることが好ましい。
[残留ガス量調整部9;絞り弁95bと残留ガス増加制御量算出部94]
残留ガス量調整部9が絞り弁95bで構成されている実施形態を説明する。図11に示すように、残留ガス量調整部9は、燃料改質気筒2の排気通路51に設けられた絞り弁95bを有する。図4及び図7に示す残留ガス増加制御量算出部94は、改質運転条件に応じて絞り弁95bの開度を連続可変に変化させることで燃料改質気筒2内の残留ガス量を制御するように構成されている。この構成では、比較的簡便に残留ガス量を増大させることができるが、絞り量が過大になれば燃料改質気筒2の損失が増加するため、燃料改質気筒2の運転条件に応じた最適開度を予め解析又は実験により求めておく必要がある。図4及び図7に示す目標物理量算出部94bは、燃料改質気筒2の出口温度(図1及び図11に示す残留ガス温度センサ92の検出値)及び出口圧力(図1及び図11に示す圧力センサ93の検出値)を用い、予め求めておいた筒内ガス温度上昇量などを使用して目標物理量を算出する。
残留ガス量調整部9が絞り弁95bで構成されている実施形態を説明する。図11に示すように、残留ガス量調整部9は、燃料改質気筒2の排気通路51に設けられた絞り弁95bを有する。図4及び図7に示す残留ガス増加制御量算出部94は、改質運転条件に応じて絞り弁95bの開度を連続可変に変化させることで燃料改質気筒2内の残留ガス量を制御するように構成されている。この構成では、比較的簡便に残留ガス量を増大させることができるが、絞り量が過大になれば燃料改質気筒2の損失が増加するため、燃料改質気筒2の運転条件に応じた最適開度を予め解析又は実験により求めておく必要がある。図4及び図7に示す目標物理量算出部94bは、燃料改質気筒2の出口温度(図1及び図11に示す残留ガス温度センサ92の検出値)及び出口圧力(図1及び図11に示す圧力センサ93の検出値)を用い、予め求めておいた筒内ガス温度上昇量などを使用して目標物理量を算出する。
図7に示すように残留ガス量特定部105を設け、式(3)により残留ガス量Grgを特定する場合には、オーバーラップ量を小さくすることにより筒内圧力が上昇するため、圧力上昇分ΔPOL及び式(4)を用いて、圧力センサ93が検出したガス温度Ggasを補正し、補正後のガス温度Ggas_corを用いることが好ましい。
Ggas_cor=Ggas+ΔPOL …(4)
Ggas_cor=Ggas+ΔPOL …(4)
[残留ガス量調整部9;可動弁機構95cと残留ガス増加制御量算出部94]
残留ガス量調整部9が可動弁機構95cで構成されている実施形態を説明する。図4及び図7に示すように、残留ガス量調整部9は、残留ガス増加制御量算出部94と、可動弁機構95cと、を有する。可動弁機構95cは、燃料改質気筒2の吸気行程において一時的に排気バルブ27を開かせる。可動弁機構95cは、改質運転条件に応じて排気バルブ27の開度を変化させるように構成されている。このように吸気行程において排気バルブ27を一時的に開くので、燃料改質気筒2の排気通路51内の改質ガスを再び燃料改質気筒2内へ導入することが可能となる。排気路51内の圧力脈動により排気路51圧力と燃料改質気筒2の圧力の差が最も大きくなるタイミングで排気バルブ27を開けば効率的に改質気筒内の残留ガス量を増大させることが可能となる。図4及び図7に示す残留ガス増加制御量算出部94は、燃料改質気筒2の出口温度(図1及び図11に示す残留ガス温度センサ92の検出値)及び出口圧力(図1及び図11に示す圧力センサ93の検出値)を用い、排気バルブ27の一時的に開く時期及び開度を算出することが好ましい。残留ガス温度センサ92及び圧力センサ93を設けない場合には、改質運転条件と出口温度及び出口圧力とを予め関連付けて置き、ECUメモリ上に記憶することで代用可能である。
残留ガス量調整部9が可動弁機構95cで構成されている実施形態を説明する。図4及び図7に示すように、残留ガス量調整部9は、残留ガス増加制御量算出部94と、可動弁機構95cと、を有する。可動弁機構95cは、燃料改質気筒2の吸気行程において一時的に排気バルブ27を開かせる。可動弁機構95cは、改質運転条件に応じて排気バルブ27の開度を変化させるように構成されている。このように吸気行程において排気バルブ27を一時的に開くので、燃料改質気筒2の排気通路51内の改質ガスを再び燃料改質気筒2内へ導入することが可能となる。排気路51内の圧力脈動により排気路51圧力と燃料改質気筒2の圧力の差が最も大きくなるタイミングで排気バルブ27を開けば効率的に改質気筒内の残留ガス量を増大させることが可能となる。図4及び図7に示す残留ガス増加制御量算出部94は、燃料改質気筒2の出口温度(図1及び図11に示す残留ガス温度センサ92の検出値)及び出口圧力(図1及び図11に示す圧力センサ93の検出値)を用い、排気バルブ27の一時的に開く時期及び開度を算出することが好ましい。残留ガス温度センサ92及び圧力センサ93を設けない場合には、改質運転条件と出口温度及び出口圧力とを予め関連付けて置き、ECUメモリ上に記憶することで代用可能である。
図7に示すように残留ガス量特定部105を設け、式(3)により残留ガス量Grgを特定する場合には、図13に示すように、排気圧力と燃料改質気筒2内圧力、可動弁機構95cの開度に基づき残留ガス量を補正することが好ましい。
[変形例]
図4又は図7に示す実施形態では、予測値及び目標値の物理量として、圧縮端ガス温度を用いているが、これに限定されない。例えば、所定の改質反応を得るために必要な指標でよい。具体的な一例として、残留水素ガス量が挙げられる。この場合、図14に示すように、目標値特定部101が、水素量などの必要ガス量を特定する必要ガス量マップとなり、予測値特定部102が、水素量などの必要ガス量を特定する予測ガス量算出部となる。
図4又は図7に示す実施形態では、予測値及び目標値の物理量として、圧縮端ガス温度を用いているが、これに限定されない。例えば、所定の改質反応を得るために必要な指標でよい。具体的な一例として、残留水素ガス量が挙げられる。この場合、図14に示すように、目標値特定部101が、水素量などの必要ガス量を特定する必要ガス量マップとなり、予測値特定部102が、水素量などの必要ガス量を特定する予測ガス量算出部となる。
別の例では、改質ガス成分濃度は、燃料改質気筒2の最高ガス温度に強く依存する特性があるので、物理量として最高ガス温度を採用してもよい。
以上のように、本実施形態の燃料改質エンジン1は、
燃料改質気筒2と、
燃料改質気筒2で生成された改質燃料が供給され改質燃料の燃焼によって機関出力を得る出力気筒3と、
燃料改質気筒2の当量比を検出する当量比検出部104と、
燃料改質気筒2における圧縮前の初期温度を検出する手段(吸気温度センサ91)と、
当量比及び吸気温度に基づき燃料改質気筒2における目標ガス濃度又は目標ガス温度を目標値として特定する目標値特定部101と、
燃料改質気筒2における予測ガス濃度又は予測ガス温度を予測値として特定する予測値特定部102と、
目標値及び予測値に基づき、燃料改質気筒2における残留ガス量を増加させる残留ガス増加モードに移行するか否かを判定するモード判定部103と、
モード判定部103の判定結果に基づき、所望の改質反応が発生するように、燃料改質気筒2の残留ガス量を調整する残留ガス量調整部9と、
を備える。
燃料改質気筒2と、
燃料改質気筒2で生成された改質燃料が供給され改質燃料の燃焼によって機関出力を得る出力気筒3と、
燃料改質気筒2の当量比を検出する当量比検出部104と、
燃料改質気筒2における圧縮前の初期温度を検出する手段(吸気温度センサ91)と、
当量比及び吸気温度に基づき燃料改質気筒2における目標ガス濃度又は目標ガス温度を目標値として特定する目標値特定部101と、
燃料改質気筒2における予測ガス濃度又は予測ガス温度を予測値として特定する予測値特定部102と、
目標値及び予測値に基づき、燃料改質気筒2における残留ガス量を増加させる残留ガス増加モードに移行するか否かを判定するモード判定部103と、
モード判定部103の判定結果に基づき、所望の改質反応が発生するように、燃料改質気筒2の残留ガス量を調整する残留ガス量調整部9と、
を備える。
この構成によれば、燃料改質気筒2の残留ガス量を残留ガス量調整部9を通じて調整することで改質反応を任意に制御可能となり、改質反応を促進可能とし、質反応後のガス組成が自在に制御可能となる。
図1、図4、図8及び図9に示す実施形態のように、燃料改質気筒2は、往復動自在なピストン22と、ピストン22によって形成される燃料改質室23への吸気路を開閉可能な吸気バルブ26と、燃料改質室23からの排気路を開閉可能な排気バルブ27と、を有し、残留ガス量調整部9は、ピストン22の上死点における吸気バルブ26と排気バルブ27のオーバーラップ量が30度を超える第1状態と、オーバーラップ量が30度以下且つ−60度以上となる第2状態と、を切り換え可能に構成された動弁機構95aを有することが好ましい。
この構成によれば、第1状態から第2状態に切り替えることで、燃料改質気筒2内に残留するガス量を増大させることができ、改質反応を促進させることが可能となる。
図11に示す実施形態のように、残留ガス量調整部9は、燃料改質気筒2の排気通路51に設けられた絞り弁95bを有し、改質運転条件に応じて絞り弁95bの開度を連続可変に変化させることで燃料改質気筒2内の残留ガス量を制御するように構成されていることが好ましい。
この構成によれば、絞り弁95bによってガスの流出を抑制することで燃料改質気筒内の残留ガス量を増大させることができ、比較的簡素な構成で残留ガス量を増大させることが可能となる。
図1、図12に示す実施形態のように、燃料改質気筒2は、往復動自在なピストン22と、ピストン22によって形成される燃料改質室23への吸気路を開閉可能な吸気バルブ26と、燃料改質室23からの排気路を開閉可能な排気バルブ27と、を有し、残留ガス量調整部9は、燃料改質気筒2の吸気行程において一時的に排気バルブ27を開かせる可動弁機構95cを有し、改質運転条件に応じて排気バルブ27の開度を変化させるように構成されていることが好ましい。
この構成によれば、可動弁機構95cによって排気バルブ27の作動を任意に変更でき、燃料改質気筒2の吸気行程の任意の時点で排気バルブ27をわずかに開き、排気路51内の改質ガスを再び燃料改質気筒2内に導入することが可能となる。排気路51内の圧力脈動により排気路圧力と燃料改質気筒2の圧力の差が最も大きくなるタイミングで排気バルブ27を開けば効率的に残留ガス量を増大させることが可能となる。また、ポンプ損失を抑制可能となる。
図4、図7又は図14に示す実施形態のように、残留ガス量調整部9は、燃料改質気筒2の残留ガス量を制御するための制御量を算出する残留ガス増加制御量算出部94を有し、残留ガス増加制御量算出部94は、燃料改質気筒2の回転速度、吸気量、吸気温度、吸気組成、当量比、出口圧力、改質ガス流量のうちの少なくとも1つを用いて制御量を算出することが好ましい。
この構成によれば、残留ガス増加制御量算出部94が算出した適切な制御量が用いられるので、残留ガス量が適切に増加して改質反応が促進され、燃料改質気筒2の損失を抑制しつつ、システム効率と改質ガス収率のバランスを図ることが可能となる。
図1及び図4に示す実施形態のように、燃料改質気筒2は、往復動自在なピストン22と、ピストン22によって形成される燃料改質室23と、を有し、目標値特定部101は、目標値として、ピストン22の上死点における燃料改質室23のガス温度である圧縮端ガス温度を特定することが好ましい。本開示の好ましい一例である。
以上、本開示の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
1 燃料改質エンジン
2 燃料改質気筒
22 ピストン
26 吸気バルブ
27 排気バルブ
3 出力気筒
9 残留ガス量調整部
91 吸気温度センサ(圧縮前の初期温度を検出する手段)
94 残留ガス増加制御量算出部
95a 動弁機構
95b 絞り弁
95c 可動弁機構
101 目標値特定部
102 予測値特定部
103 モード判定部
104 当量比検出部
2 燃料改質気筒
22 ピストン
26 吸気バルブ
27 排気バルブ
3 出力気筒
9 残留ガス量調整部
91 吸気温度センサ(圧縮前の初期温度を検出する手段)
94 残留ガス増加制御量算出部
95a 動弁機構
95b 絞り弁
95c 可動弁機構
101 目標値特定部
102 予測値特定部
103 モード判定部
104 当量比検出部
Claims (6)
- 燃料改質気筒と、
前記燃料改質気筒で生成された改質燃料が供給され当該改質燃料の燃焼によって機関出力を得る出力気筒と、
前記燃料改質気筒の当量比を検出する当量比検出部と、
前記燃料改質気筒における圧縮前の初期温度を検出する手段と、
前記当量比及び前記吸気温度に基づき前記燃料改質気筒における目標ガス濃度又は目標ガス温度を目標値として特定する目標値特定部と、
前記燃料改質気筒における予測ガス濃度又は予測ガス温度を予測値として特定する予測値特定部と、
前記目標値及び前記予測値に基づき、前記燃料改質気筒における残留ガス量を増加させる残留ガス増加モードに移行するか否かを判定するモード判定部と、
前記モード判定部の判定結果に基づき、所望の改質反応が発生するように、前記燃料改質気筒の残留ガス量を調整する残留ガス量調整部と、
を備える、燃料改質エンジン。 - 前記燃料改質気筒は、往復動自在なピストンと、前記ピストンによって形成される燃料改質室への吸気路を開閉可能な吸気バルブと、前記燃料改質室からの排気路を開閉可能な排気バルブと、を有し、
前記残留ガス量調整部は、前記ピストンの上死点における前記吸気バルブと前記排気バルブのオーバーラップ量が30度を超える第1状態と、前記オーバーラップ量が30度以下且つ−60度以上となる第2状態と、を切り換え可能に構成された動弁機構を有する、請求項1に記載の燃料改質エンジン。 - 前記残留ガス量調整部は、前記燃料改質気筒の排気通路に設けられた絞り弁を有し、改質運転条件に応じて前記絞り弁の開度を連続可変に変化させることで前記燃料改質気筒内の残留ガス量を制御するように構成されている、請求項1に記載の燃料改質エンジン。
- 前記燃料改質気筒は、往復動自在なピストンと、前記ピストンによって形成される燃料改質室への吸気路を開閉可能な吸気バルブと、前記燃料改質室からの排気路を開閉可能な排気バルブと、を有し、
前記残留ガス量調整部は、前記燃料改質気筒の吸気行程において一時的に前記排気バルブを開かせる可動弁機構を有し、改質運転条件に応じて前記排気バルブの開度を変化させるように構成されている、請求項1に記載の燃料改質エンジン。 - 前記残留ガス量調整部は、前記燃料改質気筒の残留ガス量を制御するための制御量を算出する残留ガス増加制御量算出部を有し、
前記残留ガス増加制御量算出部は、前記燃料改質気筒の回転速度、吸気量、吸気温度、吸気組成、当量比、出口圧力、改質ガス流量のうちの少なくとも1つを用いて前記制御量を算出する、請求項1〜4のいずれかに記載の燃料改質エンジン。 - 前記燃料改質気筒は、往復動自在なピストンと、前記ピストンによって形成される燃料改質室と、を有し、
前記目標値特定部は、前記目標値として、前記ピストンの上死点における前記燃料改質室のガス温度である圧縮端ガス温度を特定する、請求項1〜5のいずれかに記載の燃料改質エンジン。
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