JP2021053551A - Electrostatic atomizer - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、静電霧化装置に関する。 The present invention relates to an electrostatic atomizer.
従来、除菌、脱臭等に用いられるミストを発生させる装置が知られている。特許文献1に開示されているミストを発生する装置は、ノズルを取り巻くよう現れる等電位曲線の状態を調節する導電材料からなる等電位線調節電極を備える。等電位線調節電極は、等電位線調節電極が配置されていない状態のときにノズルの前方側に現れる等電位曲線の状態に対し、少なくとも等電位曲線の一部をより緩やかな湾曲を描く等電位曲線の状態とする形状とされている補助電極である。また、等電位線調節電極は、ノズルの先端外周近傍に配置できるようにされているとともに、等電位線調節電極がミストを発生する噴霧部と同電位とされている。これによれば、ノズルから放出された液体が霧化されたミストの噴霧範囲を簡便に制御できる。
Conventionally, a device for generating mist used for sterilization, deodorization, etc. is known. The device for generating mist disclosed in
特許文献1に開示されている装置では、ミストを発生させ続けるとノズルの先端部が濡れてしまう。ノズルの先端部が濡れてしまうと、ミストの粒径、及び、ミストの発生周期等が変化し、ミストが安定して発生されにくくなる。
In the apparatus disclosed in
本発明は、安定してミストを発生できる静電霧化装置を提供する。 The present invention provides an electrostatic atomizer capable of stably generating mist.
本発明の一態様に係る静電霧化装置は、液体を吐出する吐出口が端部に設けられており、前記端部の外表面が非導電性を有するノズルと、前記吐出口と対向して配置された第1電極と、前記第1電極と対となり、前記液体に電圧を印加することで前記液体を霧化させる第2電極と、前記第1電極側から見た場合に前記吐出口を囲繞する第3電極と、前記第1電極と前記第2電極との電位差に比べて、前記第1電極と前記第3電極との電位差を同一以上とするように、前記第1電極、前記第2電極、及び、前記第3電極に電圧を印加する電圧印加部と、を備える。 The electrostatic atomizer according to one aspect of the present invention is provided with a discharge port for discharging a liquid at an end portion, and the outer surface of the end portion faces a nozzle having a non-conductive property and the discharge port. The first electrode arranged so as to be paired with the first electrode, the second electrode for atomizing the liquid by applying a voltage to the liquid, and the discharge port when viewed from the first electrode side. The first electrode, the said, so that the potential difference between the first electrode and the third electrode is equal to or greater than the potential difference between the third electrode surrounding the above electrode and the first electrode and the second electrode. It includes a second electrode and a voltage application unit that applies a voltage to the third electrode.
本発明によれば、安定してミストを発生できる静電霧化装置を提供できる。 According to the present invention, it is possible to provide an electrostatic atomizer capable of stably generating mist.
以下では、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置及び接続形態、ステップ、ステップの順序等は、一例であり、本発明を限定する趣旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. It should be noted that all of the embodiments described below show a specific example of the present invention. Therefore, the numerical values, shapes, materials, components, arrangement and connection forms of the components, steps, the order of steps, etc. shown in the following embodiments are examples, and are not intended to limit the present invention. Therefore, among the components in the following embodiments, the components not described in the independent claims indicating the highest level concept of the present invention will be described as arbitrary components.
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。したがって、例えば、各図において縮尺等は必ずしも一致しない。また、各図において、実質的に同一の構成については同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する場合がある。 Further, each figure is a schematic view and is not necessarily exactly illustrated. Therefore, for example, the scales and the like do not always match in each figure. Further, in each figure, substantially the same configuration is designated by the same reference numerals, and duplicate description may be omitted or simplified.
また、本明細書において、殺菌とは、例えば、黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌等の菌類、Escherichia coli.(大腸菌)、Pseudomonas sp.(緑膿菌)、Klebsiella sp.(肺炎桿菌)等の細菌、Cladosporium. sp.(黒カビ)、Aspergillus(黒コウジカビ)等のカビ類を含む真菌類、及び/又は、ノロウィルス等のウィルスを分解して菌等の全体数を減らすことを意味し、除菌又は滅菌する意味も含む。なお、上記の殺菌の対象とする菌類、細菌類、真菌、ウィルス等は一例であり、限定されるものではない。 Further, in the present specification, sterilization refers to, for example, fungi such as Staphylococcus aureus and Staphylococcus epidermidis, Escherichia coli. (E. coli), Pseudomonas sp. (Pseudomonas aeruginosa), Klebsiella sp. Bacteria such as (Klebsiella pneumoniae), Cladosporium. sp. It means that fungi including molds such as (black mold) and Aspergillus (black aspergillus) and / or viruses such as norovirus are decomposed to reduce the total number of bacteria and the like, and it also means sterilization or sterilization. Including. The fungi, bacteria, fungi, viruses, etc. that are the targets of the above sterilization are examples, and are not limited.
また、本明細書及び図面において、X軸、Y軸及びZ軸は、三次元直交座標系の三軸を示している。各実施の形態では、Z軸方向を鉛直方向又は前方とし、Z軸に垂直な方向(XY平面に平行な方向)を水平方向としている。なお、Z軸の正方向を鉛直上方としている。 Further, in the present specification and the drawings, the X-axis, the Y-axis, and the Z-axis indicate the three axes of the three-dimensional Cartesian coordinate system. In each embodiment, the Z-axis direction is the vertical direction or the front, and the direction perpendicular to the Z-axis (the direction parallel to the XY plane) is the horizontal direction. The positive direction of the Z axis is vertically above.
(実施の形態)
[構成]
まず、図1〜図3を参照して、実施の形態に係る静電霧化装置の構成について説明する。
(Embodiment)
[Constitution]
First, the configuration of the electrostatic atomizer according to the embodiment will be described with reference to FIGS. 1 to 3.
図1は、実施の形態に係る静電霧化装置100の構成を示す概略断面図である。図2は、図1のII−II線における、実施の形態に係る静電霧化装置100の断面図である。図3は、図2のIII線で囲まれた領域を拡大して示す、実施の形態に係る静電霧化装置100が備えるノズル10の断面図である。
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view showing the configuration of the
静電霧化装置100は、容器200と、供給部300と、送液チューブ310と、ノズル10と、第1電極20と、第2電極30と、第3電極40と、電圧印加部50と、コントローラ60と、を備える。
The
なお、図1及び図2では、コントローラ60を機能的なブロックとして表している。コントローラ60は、例えば、マイコン(マイクロコントローラ)等で実現され、静電霧化装置100の図示しない外殻筐体の内部に配置されている。コントローラ60は、例えば、容器200の外側に取り付けられていてもよい。
In addition, in FIG. 1 and FIG. 2, the
静電霧化装置100は、液体Lをミスト化して、大気中で浮遊する浮遊性を有するミストMを噴出する噴霧装置である。例えば、静電霧化装置100は、液体Lに高電圧を印加して静電気力を発生させ、発生させた静電気力によって液体Lを微細化しミスト化することで、殺菌効果又は除菌効果を有するミストMを発生させる装置である。
The electrostatic atomizing
ミストMは、液体Lがミスト化されたミストを構成する複数の液体粒子のうちの1つである。静電霧化装置100は、例えば、殺菌装置又は除菌装置等に利用される。
The mist M is one of a plurality of liquid particles in which the liquid L constitutes a mist-ized mist. The
なお、例えば、液体Lが香料成分を含む場合には、静電霧化装置100は、香料成分を含むミストMを発生するアロマ発生器である。
For example, when the liquid L contains a fragrance component, the
静電霧化装置100は、容器200に収容されている液体Lを供給部300によってノズル10へ送液することで、液体Lをノズル10の先端(端部11)へ導き、端部11に設けられた開口部である吐出口13から液体Lをミスト状にした無数のミストMを噴出する。本実施の形態では、容器200に収容されている液体Lは、供給部300によって送液チューブ310及び第2電極30を介してノズル10の端部11に送液される。
The
電圧印加部50は、第1電極20と第2電極30との間に高電圧を印加することで、ノズル10の吐出口13から、ミスト状の液体L(つまり、無数のミストM)を噴出する。ここで、高電圧とは、例えば、グランド電位(0V)を基準とした場合に、5kV程度であるが、特に限定されない。なお、第1電極20の電圧は、グランド電位に対して、正であってもよいし、負であってもよい。本実施の形態では、電圧印加部50は、第1電極20に0Vを印加し、第2電極30に5kVを印加する。
The
ノズル10の内部には、容器200内の液体Lを吐出口13へ導く流路が形成されている。当該流路を通って吐出口13から出た液体Lは、電界によって形状が変化し、テーラーコーンを形成する。テーラーコーンの先端L1で液体Lが微細化されることで、ミストMが発生される。
Inside the
なお、図1には、ノズル10を1つ図示しているが、静電霧化装置100が備えるノズル10の数は、特に限定されず、2つであってもよいし、3以上であってもよい。
Although one
ノズル10の端部11で発生されたミストMは、第1電極20に向けて放出される。ミストMを第1電極20の前方に放出させるために、第1電極20の平板部21には、ノズル10の正面に対応する位置に、貫通孔22が設けられている。具体的には、第1電極20は、霧化した液体L(つまり、ミストM)が通過する位置に貫通孔22が設けられている。これにより、ミストMは、貫通孔22を介して第1電極20の前方に放出される。なお、「前方」とは、ミストMが放出される方向であって、第1電極20を基準としてノズル10とは反対側の方向である。本実施の形態では、「前方」とは、Z軸正方向である。
The mist M generated at the
ミストMは、例えば、nmオーダ又はμmオーダの径の微細な液体粒子であり、大気中で浮遊する浮遊性を有する。例えば、ミストMの外径は、数十μm程度である。なお、好ましくは、ミストMの外径は、10μm以下であるとよい。また、より好ましくは、ミストMを構成する液体粒子の径は、10nm以上3μm以下であるとよい。 The mist M is, for example, fine liquid particles having a diameter of nm order or μm order, and has a planktonic property suspended in the atmosphere. For example, the outer diameter of the mist M is about several tens of μm. The outer diameter of the mist M is preferably 10 μm or less. Further, more preferably, the diameter of the liquid particles constituting the mist M is 10 nm or more and 3 μm or less.
ミストMは、例えば、所定の機能(効能)を発揮する液体粒子である。ミストMは、例えば、大気に触れることで、香りを発生する機能を有する香料成分を含む液体粒子、又は、菌等の対象物と接触することで当該対象物を殺菌する機能を有する液体粒子である。 The mist M is, for example, a liquid particle that exerts a predetermined function (efficacy). The mist M is, for example, a liquid particle containing a fragrance component having a function of generating a fragrance when it comes into contact with the atmosphere, or a liquid particle having a function of sterilizing an object such as a bacterium when it comes into contact with the object. is there.
以下では、静電霧化装置100が備える各構成要素の詳細について説明する。
Hereinafter, the details of each component included in the
<ノズル>
ノズル10は、容器200に収容されている液体Lを吐出するための管状のノズルである。ノズル10の端部11には、吐出口13が設けられている。ノズル10の吐出口13からは、ノズル10の内部に形成された流路を経由して液体Lが吐出される。ノズル10は、第2電極30と液体Lが流通可能に接続されている。
<Nozzle>
The
ノズル10は、容器200と繋がり、容器200に収容されている液体Lを容器200の外部へ放出する。具体的には、ノズル10は、容器200の内部と接続された送液チューブ310と接続された第2電極30から第1電極20に向かって突出している。また、ノズル10は、後端(つまり、容器200側)に開口を有し、かつ、当該開口から吐出口13に至る流路を有する。これにより、ノズル10は、送液チューブ310及び第2電極30を介して容器200と液体Lが流通可能に接続されている。
The
なお、ノズル10の内径及び外径の少なくとも一方は、後端から先端に向かって漸次小さくなってもよい。例えば、後端側の開口より先端側の吐出口13が小さくてもよく、これら開口を繋ぐ流路の形状は、円錐台状であってもよい。
At least one of the inner diameter and the outer diameter of the
ノズル10の後端は、筒状に形成された第2電極30と接続されている。
The rear end of the
なお、ノズル10は、外径に対する高さの比(以下、アスペクト比と記載する)が4以上であるとよい。ノズル10の長さは、例えば2mm以上である。また、ノズル10の外径は、例えば、0.35mmである。ノズル10のアスペクト比が大きい程、ノズル10の端部11に電界が集中しやすくなる。このため、ノズル10のアスペクト比は、例えば、6以上でもよい。
The
ここで、ノズル10の材料には、ノズル10の端部11における少なくとも外表面12に非導電性(言い換えると、絶縁性)の材料が採用される。ノズル10の外表面12以外の部分に用いられる材料は、特に限定されないが、例えば、導電性を有するステンレス等の金属材料を用いて形成されていてもよい。ノズル10の端部11の外表面12とは、例えば、ノズル10のZ軸正方向側の上面及びXZ平面から見た場合に第3電極40よりもZ軸正方向側に位置する側面である。
Here, as the material of the
また、例えば、ノズル10の材料には、ノズル10の端部11における少なくとも外表面12に撥液性材料が採用される。例えば、ノズル10は、導電性を有する材料の外表面12に、凹凸形状を形成する処理、又は、フッ素系薬剤による処理等の所定の表面処理が施されることにより、当該外表面12が非導電性を有してもよい。
Further, for example, as the material of the
例えば、ノズル10に、外表面12が非導電性であり、且つ、外表面12以外の他部が導電性を有する材料を採用することで、ノズル10を第1電極20と対となる第2電極とすることができる。つまり、ノズル10の少なくとも一部には、第1電極20と対となる第2電極が形成されていてもよい。第2電極は、第1電極20と対となり、ノズル10から吐出される液体Lに電圧を印加させることで、ミストMを発生させる。この場合、静電霧化装置100は、第2電極30を備えなくてもよい。
For example, by adopting a material for the
本実施の形態では、ノズル10の全体に非導電性材料が採用されている。より具体的には、ノズル10の全体に撥液性材料が採用されている。撥液性の程度は、特に限定されない。ノズル10に採用される材料は、例えば、液体Lについて90°よりも大きい接触角となる材料である。また、ノズル10に採用される材料は、例えば、液体Lについて120°よりも大きい接触角となる材料である。また、ノズル10に採用される材料は、例えば、液体Lについて150°よりも大きい接触角となる材料である。
In this embodiment, a non-conductive material is used for the
なお、ノズル10に採用される材料の撥液性の評価は、必ずしも液体Lに対する撥液性ではなく、水に対する撥液性の評価でもよい。例えば、ノズル10に採用される材料は、例えば、水について90°よりも大きい接触角となる材料である。ノズル10に採用される材料は、例えば、水について120°よりも大きい接触角となる材料である。ノズル10に採用される材料は、例えば、水について150°よりも大きい接触角となる材料である。
The evaluation of the liquid repellency of the material used for the
撥液性を有する材料としては、フッ素樹脂を含む材料が例示される。フッ素樹脂は、その高分子繰り返し単位のうち、少なくとも一部の繰り返し単位にフッ素原子を有するものであればよく、特に限定されない。フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、又は、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)等が例示される。 Examples of the material having liquid repellency include a material containing a fluororesin. The fluororesin is not particularly limited as long as it has a fluorine atom in at least a part of the polymer repeating units. Examples of the fluororesin include polytetrafluoroethylene (PTFE) and perfluoroalkoxy alkane resin (PFA).
<第1電極>
第1電極20は、容器200の外部であって、吐出口13に対して貫通孔22が向かい合って配置されている対向電極である。具体的には、第1電極20は、第1電極20と対となる電極である第2電極30に対向して配置される。本実施の形態では、第1電極20は、ノズル10に対向して配置されている。
<1st electrode>
The
第1電極20は、第2電極30との間に電圧が印加されることで、ノズル10の端部11から液体Lを放出させてミスト化する。第1電極20は、例えば、電極板41と平行になるように配置されている。具体的には、第1電極20の後面は、電極板41の平板部の上面(Z軸正方向側の面)と平行である。
When a voltage is applied between the
第1電極20は、導電性を有し、例えば、ステンレス等の金属材料を用いて形成されている。第1電極20は、耐酸性若しくは耐アルカリ性又はこれらの両方の性質を有する材料を用いて形成されていてもよい。
The
第1電極20は、平板部21を有する。平板部21は、平面視で中央部に貫通孔22を有する。言い換えると、平板部21の中央には、貫通孔22が形成されている。平板部21は、導電性を有し、電圧印加部50と電気的に接続されている。平板部21は、板厚が略均一である。
The
貫通孔22は、平板部21を板厚方向(すなわち、前後方向)に貫通している。また、貫通孔22は、吐出口13から噴出されるミスト化した液体L、つまり、ミストMを通過させるために設けられている。貫通孔22の形状は、扁平な円柱状である。なお、貫通孔22の開口の形状は、円形でなくてもよく、正方形、長方形、又は、楕円形等でもよい。
The through
なお、貫通孔22の開口径は、特に限定されないが、例えば、6.5mmである。ミストMは、テーラーコーンの先端から円錐状に広がって放出される。このため、貫通孔22の開口径が大きい程、ミストMを通過させやすくなる。貫通孔22とノズル10の端部11とは、例えば、6mm離れている。
The opening diameter of the through
<第2電極>
第2電極30は、第1電極20と対となり、液体Lに電圧を印加するための電極である。第2電極30は、導電性を有し、例えば、ステンレス等の金属材料を用いて形成されている。第2電極30は、耐酸性若しくは耐アルカリ性又はこれらの両方の性質を有する材料を用いて形成されていてもよい。
<Second electrode>
The
本実施の形態では、第2電極30は、筒状に形成されており、内部には液体Lが流通する流路が形成されている。当該流路の一端は、ノズル10と接続されている。また、当該流路の他端は、送液チューブ310と接続されている。
In the present embodiment, the
<第3電極>
第3電極40は、吐出口13を囲繞する補助電極である。具体的には、第3電極40は、第1電極20側(本実施の形態では、Z軸正方向側)から見た場合に、吐出口13を囲繞している。より具体的には、第3電極40は、吐出口13を有する端部11の近傍を囲んで配置されている。本実施の形態では、第3電極40は、内部にノズル10が配置された筒状となっている。
<Third electrode>
The
第3電極40は、導電性を有し、例えば、ステンレス等の金属材料を用いて形成されている。第3電極40は、耐酸性若しくは耐アルカリ性又はこれらの両方の性質を有する材料を用いて形成されていてもよい。本実施の形態では、第3電極40は、電極板41と一体に形成されており、ノズル10とは接触せずにノズル10の端部11に形成された吐出口13を囲繞している。第3電極40ノズル10との間に隙間を形成しておくことにより、例えば、外表面12に液体Lが付着した場合に、当該隙間に付着した液体Lが流れる。そのため、ノズル10と第3電極40との間に液体Lが残り、ノズル10の端部11の周囲に形成される電界に悪影響を及ぼすことが抑制される。
The
なお、第3電極40は、ノズル10と接触して形成されていてもよい。
The
また、本実施の形態では、ノズルの端部11と第3電極40の第1電極20側の端部とは、Z軸方向に0.5mm離れている。なお、第3電極40の第1電極20側の端部は、ノズルの端部11に対してZ軸負方向側に位置していてもよいし、面一でもよい。
Further, in the present embodiment, the
また、第3電極40の外径は、例えば、1.49mmである。また、第3電極40の内径は、例えば、1.11mmである。
The outer diameter of the
電極板41は、電圧印加部50及び第2電極30と電気的に接続された導電性の板体である。電極板41は、例えば、金属材料により形成される。電極板41は、電極板41の下方(Z軸負方向)又はノズル10の横方向(Z軸に直交する方向)に位置する、静電霧化装置100が備える組み立て用の支柱、電源(電圧印加部50)との接続ケーブル等からの電界変歪の影響を防ぐ。これにより、第1電極20と、第2電極30及び第3電極40とで形成される電界は、安定化される。
The
なお、静電霧化装置100は、電極板41を備えなくてもよい。この場合、電圧印加部50は、例えば、第3電極40に直接接続されている。
The
<電圧印加部>
電圧印加部50は、液体Lと第1電極20との間に所定の電圧を印加する。具体的には、電圧印加部50は、第1電極20と第2電極30とに金属配線等を介して電気的に接続されており、第1電極20と第2電極30とに所定の電位差がつくように電位を印加する。
<Voltage application part>
The
例えば、第1電極20は、接地されており、電圧印加部50は、第1電極20にグランド電位を与える。電圧印加部50は、第2電極30に電位を与えることで、第1電極20と液体Lとの間に所定の電圧を印加する。なお、第2電極30がグランド電位となっていてもよい。
For example, the
電圧印加部50が印加する所定の電圧は、例えば、3.5kV以上10kV以下の直流電圧である。或いは、所定の電圧は、4.5kV以上8.5kV以下であってもよい。なお、所定の電圧は、パルス電圧、脈流電圧、又は、交流電圧でもよい。本実施の形態では、電圧印加部50は、所定の電圧として、第1電極20に対して第2電極30に5.0kVの電圧を印加する。
The predetermined voltage applied by the
電圧印加部50は、具体的には、コンバータ等を含む電源回路で実現される。例えば、電圧印加部50は、商用電源等の図示しない外部電源から受けた電力に基づいて所定の電圧を生成して、生成した電圧を第1電極20と第2電極30の間に印加することで液体Lに電圧を印加する。
Specifically, the
また、電圧印加部50は、第3電極40に電圧を印加する。
Further, the
電圧印加部50は、第1電極20と第2電極30との電位差に比べて、第1電極20と第3電極40との電位差を同一以上とするように、第1電極20、第2電極30、及び、第3電極40に電圧を印加する。
The
より具体的には、電圧印加部50は、第1電極20と第2電極30との電位差に比べて、第1電極20と第3電極40との電位差を大きくするように、第1電極20、第2電極30、及び、第3電極40に電圧を印加する。
More specifically, the
本実施の形態では、電圧印加部50は、第1電極20に対して第3電極40に5.4kVの電圧を印加する。
In the present embodiment, the
<コントローラ>
コントローラ60は、静電霧化装置100の全体的な動作を制御する制御装置である。具体的には、コントローラ60は、電圧印加部50及び供給部300の動作を制御する。例えば、コントローラ60は、電圧印加部50を制御することで、第1電極20と、第2電極30及び第3電極40との間に電圧を印加するタイミング、及び、電圧の大きさ等を制御する。
<Controller>
The
コントローラ60によって供給部300及び電圧印加部50が好適に制御されることで、ノズル10から放出される液体Lは、きれいなテーラーコーンを形成する。適切な形状のテーラーコーンが形成されることにより、静電霧化装置100は、所望のサイズ及び量のミストMを発生できる。
The
コントローラ60は、例えば、マイクロコントローラ等で実現される。具体的には、コントローラ60は、プログラムが格納された不揮発性メモリ、プログラムを実行するための一時的な記憶領域である揮発性メモリ、入出力ポート、プログラムを実行するプロセッサ等で実現される。コントローラ60は、各動作を実行する専用の電子回路で実現されてもよい。
The
なお、コントローラ60は、電圧印加部50及び供給部300を制御することができればよく、無線信号を送信することで電圧印加部50及び供給部300を制御してもよいし、電圧印加部50及び供給部300と制御線等により接続されていてもよい。
The
<容器>
容器200は、液体Lを収容する容器である。液体Lは、例えば、静電霧化装置100がアロマ発生器である場合には、香料成分を含む油性の液体である。また、例えば、静電霧化装置100が殺菌装置である場合には、液体Lは、次亜塩素酸等の殺菌成分を含む水性の液体である。なお、本実施の形態のように、液体Lを静電霧化によりミスト化する場合、液体Lは、水でもよい。
<Container>
The
容器200は、例えば、ステンレス等の金属材料を用いて形成されているが、樹脂材料を用いて形成されていてもよい。また、容器200は、耐酸性若しくは耐アルカリ性又はこれらの両方の性質を有する材料を用いて形成されていてもよい。
The
容器200の形状は、例えば、上面が開放された円柱状であるが、これに限らない。容器200の形状は、立方体又は直方体状でもよく、扁平なトレイ状でもよい。容器200の開放された上面は、送液チューブ310が貫通して設けられた蓋によって覆われている。
The shape of the
<供給部>
供給部300は、容器200内の液体Lを送液チューブ310及び第2電極30を介してノズル10へ送液する。例えば、供給部300は、液体Lをノズル10へ送液するポンプである。
<Supply section>
The
なお、送液チューブ310は、水道の蛇口等に直接取り付けられてもよい。この場合、静電霧化装置100は、容器200及び供給部300を備えなくてもよい。また、送液チューブ310、第2電極30、及び、ノズル10のそれぞれに形成されている流路のサイズによっては、毛細管現象により、容器200内の液体Lをノズル10の端部11にまで導くことができる。この場合、静電霧化装置100は、供給部300を備えなくてもよい。
The
[実施例]
続いて、発明者らが行った実験の実験結果について、図4〜図8を参照しながら詳細に説明する。
[Example]
Subsequently, the experimental results of the experiments conducted by the inventors will be described in detail with reference to FIGS. 4 to 8.
なお、以下で発明者らが行った実験では、比較例1に係る静電霧化装置は、実施の形態に係る静電霧化装置100とは異なり、第3電極40を備えない。また、比較例1に係る静電霧化装置が備えるノズル10aは、実施の形態に係る静電霧化装置100が備えるノズル10とは異なり、全体が金属材料で形成されている。一方、実施の形態に係る静電霧化装置100が備えるノズル10は、撥液性を有する樹脂により全体が形成されている。なお、比較例1に係る静電霧化装置のその他の構成は、実施の形態に係る静電霧化装置100と同様である。
In the experiments conducted by the inventors below, the electrostatic atomizer according to Comparative Example 1 does not include the
図4は、静電霧化装置が備えるノズル10近傍の等電位線を示す図である。より具体的には、図4の(a)は、比較例1に係る静電霧化装置が備えるノズル10a近傍の等電位線を示す図である。図4の(b)及び(c)は、それぞれ実施の形態に係る静電霧化装置100が備えるノズル10近傍の等電位線を示す図である。なお、図4の(b)に示す実験例(実施例1)では、第3電極40には、電圧印加部50によって第1電極20(0V)に対して5kVの電圧が印加されている。また、図4の(c)に示す実験例(実施例2)では、第3電極40には、電圧印加部50によって第1電極20(0V)に対して5.4kVの電圧が印加されている。
FIG. 4 is a diagram showing equipotential lines in the vicinity of the
また、比較例1、実施例1、実施例2、及び、以下で説明する比較例2では、図4の(a)〜(c)に示す液体L(より具体的には、第2電極30)には、電圧印加部50によって第1電極20(0V)に対して5kVの電圧が印加されている。
Further, in Comparative Example 1, Example 1, Example 2, and Comparative Example 2 described below, the liquid L shown in FIGS. 4A to 4C (more specifically, the second electrode 30). ), A voltage of 5 kV is applied to the first electrode 20 (0 V) by the
また、実施例1、実施例2、及び、以下で説明する比較例2では、ノズル10と第3電極40とは、接触している。
Further, in Example 1, Example 2, and Comparative Example 2 described below, the
また、比較例1、実施例1、実施例2、及び、以下で説明する比較例2では、ノズル10又はノズル10aから吐出された液体Lについて、テーラーコーンではなく半球状としてシミュレーションしている。
Further, in Comparative Example 1, Example 1, Example 2, and Comparative Example 2 described below, the liquid L discharged from the
図4の(a)〜(c)に示すように、ノズル10、10aの端部11、11aの近傍に位置する外表面近傍位置400について、図4の(a)では、図4の(b)及び(c)と比較して等電位線の間隔が狭い。言い換えると、ノズル10、10aにおける端部11、11aの外表面12、12aの外側且つ近傍の位置する外表面近傍位置400について、図4の(a)では、図4の(b)及び(c)と比較して電位勾配が大きい。また、外表面近傍位置400について、図4の(b)では、図4の(c)と比較して電位勾配が大きい。
As shown in FIGS. 4A to 4C, with respect to the position near the outer surface located near the
なお、外表面近傍位置400は、ノズル10の外方であって、外表面12近傍の位置である。外表面近傍位置400は、特に、端部11近傍の位置である。
The position near the
また、図4においては、ノズル10等の各要素は、断面を示す断面図であるが、等電位線を見やすくするためにハッチングを付さずに示している。
Further, in FIG. 4, each element such as the
ノズル10から吐出された液体Lがテーラーコーンを安定して形成するためには、液体Lの液面近傍の電界が、先端L1の電界の方が他の部分、特に、外表面近傍位置400の電界よりも大きいことが要求される。この差が大きい程、ノズル10から吐出される液体Lは、テーラーコーンを安定して形成できる。テーラーコーンが安定して形成されることで、先端L1が複数となるいわゆるマルチコーンが形成されることが抑制される。また。テーラーコーンが安定して形成されることで、先端L1以外での放電が抑制される。つまり、先端L1に強い電界がかかりやすくなる。これらにより、テーラーコーンが所望の高さより高くなることが抑制されるため、ミストMの粒径が所望の粒径よりも大きくなることが抑制される。また、これらにより、テーラーコーンが所望の高さより高くなることが抑制される。テーラーコーンが不要に高くなることが抑制されることで、ミストMが発生される周期は、短くなる。そのため、静電霧化装置100の噴霧量が増大される。
In order for the liquid L discharged from the
以上のように、外表面近傍位置400について、図4の(a)では、図4の(b)及び(c)と比較して電位勾配が大きい。言い換えると、図4の(b)及び(c)では、図4の(a)と比較して先端L1近傍の電界が他の部分よりも大きい。このように、第3電極40を設けることにより、先端L1近傍の電界を大きくできる。
As described above, with respect to the position near the
また、外表面近傍位置400について、図4の(b)では、図4の(c)と比較して電位勾配が大きい。言い換えると、図4の(c)では、図4の(b)と比較して先端L1近傍の電界が他の部分よりも大きい。このように、第2電極30に対して第3電極40に大きい電位を印加することにより、先端L1近傍の電界を大きくできる。
Further, with respect to the position near the
図5は、静電霧化装置が備える第3電極40に印加する電圧に対する電界強度を示すグラフである。図5には、比較例1に係る静電霧化装置の実験結果と、第3電極40に4.6kVの電圧を印加した場合の静電霧化装置100の実験結果(比較例2)と、第3電極40に5kVの電圧を印加した場合(実施例1)の静電霧化装置100の実験結果と、第3電極40に5.4kVの電圧を印加した場合の静電霧化装置100の実験結果(実施例2)と、を示している。
FIG. 5 is a graph showing the electric field strength with respect to the voltage applied to the
なお、図5に示す実験結果を得た実験では、比較例1、2及び実施例1、2のいずれにおいても、電圧印加部50によって、第1電極20には0Vが印加されており、第2電極30には5kVが印加されている。
In the experiment in which the experimental results shown in FIG. 5 were obtained, 0 V was applied to the
また、図5に示す先端位置とは、例えば、図4に示す液体Lの先端L1近傍を示す。また、図5に示す外表面近傍位置とは、例えば、図4に示す外表面近傍位置400を示す。
Further, the tip position shown in FIG. 5 indicates, for example, the vicinity of the tip L1 of the liquid L shown in FIG. Further, the position near the outer surface shown in FIG. 5 means, for example, the position near the
図5に示すように、先端位置の電界強度と外表面近傍位置との電界強度との比率である電界強度比率(より具体的には、(先端位置の電界強度)/(外表面近傍位置との電界強度))は、第3電極40を備えない場合と第3電極40に4.6kVが印加された場合とでは、大きな差異は見られない。一方、当該電界強度比率は、第3電極40に5kVが印加された場合、第3電極40を備えない場合及び第3電極40に4.6kVが印加された場合よりも、0.1以上大きくなる。さらには、当該電界強度比率には、第3電極40に5、4kVが印加された場合、第3電極40に5kVが印加された場合よりも、0.5以上大きくなる。
As shown in FIG. 5, the electric field strength ratio, which is the ratio of the electric field strength at the tip position to the electric field strength near the outer surface (more specifically, (electric field strength at the tip position) / (position near the outer surface) There is no significant difference in the electric field strength)) between the case where the
以上のように、第1電極20に対する第3電極40に印加する電圧を、第1電極20に対する第2電極30に印加する電圧以上とすることで、先端位置の電界強度をより強くすることができる。さらには、第1電極20に対する第3電極40に印加する電圧を、第1電極20に対する第2電極30に印加する電圧よりも大きくすることで、先端位置の電界強度をさらに強くすることができる。
As described above, by setting the voltage applied to the
図6は、静電霧化装置が備えるノズル近傍の位置に対する全電界強度のうちのX軸方向の電界強度の割合を示すグラフである。図7は、図6に示すグラフを測定した際の静電霧化装置の条件を説明するための図である。なお、比較例1においては、図7に示す第3電極40を備えず、且つ、ノズル10の全体が金属材料で形成されている。つまり、比較例1においては、図7に示すノズル10に図4に示すノズル10aが採用されている。
FIG. 6 is a graph showing the ratio of the electric field strength in the X-axis direction to the total electric field strength with respect to the position near the nozzle provided in the electrostatic atomizer. FIG. 7 is a diagram for explaining the conditions of the electrostatic atomizer when the graph shown in FIG. 6 is measured. In Comparative Example 1, the
図6の(a)〜(c)のそれぞれには、第3電極40を備えず、且つ、比較例1に係る静電霧化装置の実験結果(比較例1)と、第3電極40に5kVの電圧を印加した場合の静電霧化装置100の実験結果(実施例1)と、第3電極40に5.4kVの電圧を印加した場合の静電霧化装置100の実験結果(実施例2)と、を示している。図6の(a)は、図7に示す貫通孔22の内径φ=8mmの場合の実験結果を示すグラフである。図6の(b)は、図7に示す貫通孔22の内径φ=12mmの場合の実験結果を示すグラフである。図6の(b)は、図7に示す貫通孔22の内径φ=16mmの場合の実験結果を示すグラフである。また、図6の(a)〜(c)では、縦軸にはノズル10の端部11のZ軸正方向側の外表面12からZ軸正方向に0.5mm離れた位置におけるX軸方向の位置に対する電界強度(以下、電界強度Exともいう)を示している。また、図6の(a)〜(c)では、横軸には液体Lの先端L1の図7に示すX軸方向の位置を示し、貫通孔22の中心をX=0としている。
Each of (a) to (c) of FIG. 6 is not provided with the
また、図6の(a)〜(c)では、貫通孔22の内径φがいずれの値においても、貫通孔22の中心から内径φまでの距離をX=50とするように規格化している。
Further, in FIGS. 6A to 6C, the distance from the center of the through
図6の(a)〜(c)に示すように、貫通孔22の内径φのサイズによらず、電界強度Exは、比較例1(第3電極40なし)、実施例1(第3電極40に5kVを印加)、及び、実施例2(第3電極40に5.4kVを印加)の順に小さくなる。
As shown in FIGS. 6A to 6C, the electric field strength Ex is determined by Comparative Example 1 (without the third electrode 40) and Example 1 (third electrode) regardless of the size of the inner diameter φ of the through
以上のように、第3電極40を設けることにより、先端L1近傍の電界強度Exの比率を下げることができる。言い換えると、第3電極40を設けることにより、先端L1近傍のZ軸正方向の電界強度(以下、電界強度Ezともいう)を大きくできる。これによれば、ミストMをZ軸正方向に向けて噴霧しやすくできる。そのため、第1電極20にミストMが噴霧されることが抑制され得る。
As described above, by providing the
また、第1電極20に対する第3電極40を、第1電極20に対する第2電極30より大きい電位を印加することにより、先端L1近傍の電界強度Exの比率をさらに下げることができる。言い換えると、第3電極40により大きい電位を印加することにより、先端L1近傍の電界強度Ezを大きくできる。これによれば、ミストMをZ軸正方向に向けてさらに噴霧しやすくできる。そのため、第1電極20にミストMが噴霧されることがさらに抑制され得る。
Further, by applying a potential larger than that of the
また、貫通孔22の内径φのサイズを大きくする程、X−position、つまり、ノズル10から離れた位置では、電界強度Exは、小さくなりやすくなる。これによれば、ミストMをZ軸正方向に向けてさらに噴霧しやすくできる。そのため、第1電極20にミストMが噴霧されることがさらに抑制され得る。
Further, as the size of the inner diameter φ of the through
図8は、静電霧化装置が備える第1電極20に形成された貫通孔22の直径(内径)φに対する、静電霧化装置が備えるノズルの端部11に位置する液体Lの先端L1とノズルの外表面との電界強度比率を示すグラフである。具体的には、図8には、第3電極40を備えない比較例1に係る静電霧化装置の実験結果と、第3電極40に5.0kVの電圧を印加した場合の静電霧化装置100の実験結果(実施例1)と、第3電極40に5.4kVの電圧を印加した場合の静電霧化装置100の実験結果(実施例2)と、を示している。
FIG. 8 shows the tip L1 of the liquid L located at the
図8に示すように、第3電極40を備えない場合、及び、第3電極40に5.0Vを印加した場合、貫通孔22の内径φのサイズを大きくする程、電界強度比率は、大きくなる。
As shown in FIG. 8, when the
一方で、第3電極40に5.4Vを印加した場合、貫通孔22の内径φのサイズを大きくする程、電界強度比率は、大きくなる。これによれば、ミストMをZ軸正方向に向けてさらに噴霧しやすくできる。そのため、第1電極20にミストMが噴霧されることがさらに抑制され得る。
On the other hand, when 5.4 V is applied to the
[効果等]
以上のように、実施の形態に係る静電霧化装置100は、液体Lを吐出する吐出口13が端部11に設けられており、端部11の外表面12が非導電性を有するノズル10と、吐出口13と対向して配置された第1電極20と、第1電極20と対となり、液体Lに電圧を印加することで液体Lを霧化させる第2電極30と、第1電極20側から見た場合に吐出口13を囲繞する第3電極40と、第1電極20と第2電極30との電位差に比べて、第1電極20と第3電極40との電位差を同一以上とするように、第1電極20、第2電極30、及び、第3電極40に電圧を印加する電圧印加部50と、を備える。
[Effects, etc.]
As described above, in the
このような構成によれば、非導電性のノズル10を用いることで、端部11、より具体的には、外表面12が濡れにくくなる。ここで、ノズル10に非導電性材料を用いた場合、端部11近傍(例えば、外表面近傍位置400)の電界強度が強すぎると、テーラーコーンの形成が不安定になる。また、端部11近傍の電界強度が強すぎると、端部11に液体Lが吐出されていない場合、不要なコロナ放電が発生することがある。そこで、電圧印加部50は、第1電極20に対して、第3電極40に第2電極30以上の電圧を印加する。第3電極40に第2電極30以上の電圧を印加することで、非導電性のノズル10を用いた場合においても、ノズル10から吐出させた液体Lでテーラーコーンを形成させやすくすることができる。これにより、静電霧化装置100によれば、安定してミストMを噴霧できる。
According to such a configuration, by using the
また、例えば、電圧印加部50は、第1電極20と第2電極30との電位差に比べて、第1電極20と第3電極40との電位差を大きくするように、第1電極20、第2電極30、及び、第3電極40に電圧を印加する。
Further, for example, the
このような構成によれば、ノズル10から吐出された液体Lにより形成されるテーラーコーンの高さを不要に長くすることが抑制できる。ミストMは、テーラーコーンが高さ方向に振動するたびにテーラーコーンの先端がちぎれることにより発生される。テーラーコーンの高さがありすぎると、このような振動が不安定になりやすく、ミストMの粒径が大きくなりすぎることがある。ミストMの粒径が大きすぎると、ミストMが空間中を広い範囲にしにくい問題がある。そのため、第1電極20に対して、第3電極40に第2電極30よりも大きい電圧が印加されることによりテーラーコーンの高さを不要に長くすることが抑制されることで、ミストMの粒径が大きくなりすぎることが抑制され得る。また、上記振動が安定しやすい。これによれば、振動幅が大きくなりすぎることを抑制できる。そのため、振動幅が小さくできることにより振動周期も短くできる。これにより、噴霧量が増大され得る。
According to such a configuration, it is possible to suppress the height of the tailor cone formed by the liquid L discharged from the
また、例えば、ノズル10における端部11の外表面12は、撥液性を有する。
Further, for example, the
このような構成によれば、ノズル10の端部11、より具体的には、ノズル10の端部11の外表面12は、さらに濡れにくくなり得る。
According to such a configuration, the
また、例えば、第1電極20には、霧化した液体Lが通過する位置に貫通孔22が設けられている。
Further, for example, the
このような構成によれば、貫通孔22を通過してミストMは空間に放出され得る。そのため、第1電極20に遮られて空間に放出されないミストMの減らすことができる。言い換えると、ミストMの発生量は、増大され得る。
According to such a configuration, the mist M can be discharged into the space through the through
(その他の実施の形態)
以上、本発明に係る静電霧化装置について、上記の実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
(Other embodiments)
Although the electrostatic atomizer according to the present invention has been described above based on the above-described embodiment, the present invention is not limited to the above-described embodiment.
例えば、上記の実施の形態では、ノズル10は、容器200の上部に配置されている例を示したが、これに限らない。例えば、ノズル10は、容器200に対して下方、側方又は斜め方向に突出していてもよい。つまり、本発明に係る静電霧化装置100によるミストMの噴霧方向は、上方に限らず、下方、側方又は斜め方向でもよい。
For example, in the above embodiment, the
また、例えば、第1電極20は、平板状の電極でなくてもよく、例えば、滑らかに湾曲した電極板であってもよい。貫通孔22は、厚み方向に電極板を貫通していてもよく、ノズル10の突出方向に平板部21を貫通していてもよい。
Further, for example, the
また、例えば、液体Lは、殺菌等の効果を有する次亜塩素酸を含む水性の液体でもよいし、香料等を含む油性の液体等でもよい。 Further, for example, the liquid L may be an aqueous liquid containing hypochlorous acid having an effect of sterilization or the like, or an oily liquid containing a fragrance or the like.
また、例えば、コントローラ60は、RTC(Real Time Clock)等の時間を計測するための計時部をさらに備えてもよい。例えば、コントローラ60は、予め任意に定められた時刻に、ミストMを発生させてもよい。
Further, for example, the
また、上記実施の形態において、コントローラ60等の構成要素の全部又は一部は、専用のハードウェアで構成されてもよく、或いは、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)又はプロセッサ等のプログラム実行部が、HDD(Hard Disk Drive)又は半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
Further, in the above embodiment, all or a part of the components such as the
また、コントローラ60等の構成要素は、1つ又は複数の電子回路で構成されてもよい。1つ又は複数の電子回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
Further, the component such as the
1つ又は複数の電子回路には、例えば、半導体装置、IC(Integrated Circuit)又はLSI(Large Scale Integration)等が含まれてもよい。IC又はLSIは、1つのチップに集積されてもよく、複数のチップに集積されてもよい。ここでは、IC又はLSIと呼んでいるが、集積の度合いによって呼び方が変わり、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又は、ULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれるかもしれない。また、LSIの製造後にプログラムされるFPGA(Field Programmable Gate Array)も同じ目的で使うことができる。 The one or more electronic circuits may include, for example, a semiconductor device, an IC (Integrated Circuit), an LSI (Large Scale Integration), or the like. The IC or LSI may be integrated on one chip or may be integrated on a plurality of chips. Although it is called an IC or LSI here, the name changes depending on the degree of integration, and it may be called a system LSI, a VLSI (Very Large Scale Integration), or a ULSI (Ultra Large Scale Integration). Further, an FPGA (Field Programmable Gate Array) programmed after manufacturing the LSI can also be used for the same purpose.
また、本発明の全般的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路又はコンピュータプログラムで実現されてもよい。或いは、当該コンピュータプログラムが記憶された光学ディスク、HDD若しくは半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な非一時的記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。 In addition, general or specific aspects of the present invention may be realized by a system, an apparatus, a method, an integrated circuit or a computer program. Alternatively, it may be realized by a computer-readable non-temporary recording medium such as an optical disk, an HDD, or a semiconductor memory in which the computer program is stored. Further, it may be realized by any combination of a system, an apparatus, a method, an integrated circuit, a computer program and a recording medium.
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。 In addition, it is realized by arbitrarily combining the components and functions in each embodiment within the range obtained by applying various modifications to each embodiment and the gist of the present invention. Forms are also included in the present invention.
10、10a ノズル
11、11a 端部
12、12a 外表面
13 吐出口
20 第1電極
22 貫通孔
30 第2電極
40 第3電極
50 電圧印加部
100 静電霧化装置
L 液体
M ミスト
10,
Claims (4)
前記吐出口と対向して配置された第1電極と、
前記第1電極と対となり、前記液体に電圧を印加することで前記液体を霧化させる第2電極と、
前記第1電極側から見た場合に前記吐出口を囲繞する第3電極と、
前記第1電極と前記第2電極との電位差に比べて、前記第1電極と前記第3電極との電位差を同一以上とするように、前記第1電極、前記第2電極、及び、前記第3電極に電圧を印加する電圧印加部と、を備える
静電霧化装置。 A nozzle having a discharge port for discharging a liquid at an end and having a non-conductive outer surface of the end,
The first electrode arranged to face the discharge port and
A second electrode that is paired with the first electrode and atomizes the liquid by applying a voltage to the liquid.
When viewed from the first electrode side, the third electrode surrounding the discharge port and the third electrode
The first electrode, the second electrode, and the first electrode so that the potential difference between the first electrode and the third electrode is equal to or greater than the potential difference between the first electrode and the second electrode. An electrostatic atomizer including a voltage application unit that applies a voltage to three electrodes.
請求項1に記載の静電霧化装置。 The voltage application unit has the first electrode, the second electrode, and the like so as to increase the potential difference between the first electrode and the third electrode as compared with the potential difference between the first electrode and the second electrode. The electrostatic atomizer according to claim 1, wherein a voltage is applied to the third electrode.
請求項1又は2に記載の静電霧化装置。 The electrostatic atomizer according to claim 1 or 2, wherein the outer surface of the end portion of the nozzle has liquid repellency.
請求項1〜3のいずれか1項に記載の静電霧化装置。 The electrostatic atomizer according to any one of claims 1 to 3, wherein the first electrode is provided with a through hole at a position through which the atomized liquid passes.
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