JP2021052967A - Stent - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、ステントに関する。 The present invention relates to a stent.
ステントは、血管や消化管等の管腔が狭窄もしくは閉塞することによって生じる様々な疾患を治療するために、狭窄もしくは閉塞部位を拡張し、内腔を確保するために使用される医療用具である。ステントはメッシュ構造から成り、ワイヤを編み込んで形成したり、チューブをレーザーカットしたりすることによって得られる。 A stent is a medical device used to dilate a stenosis or occlusion site and secure a lumen in order to treat various diseases caused by stenosis or occlusion of a lumen such as a blood vessel or a gastrointestinal tract. .. Stents consist of a mesh structure and are obtained by braiding wires or laser cutting tubes.
ステント留置部位に関して、例えば下肢動脈の場合、術後の運動による血管の伸縮、ねじれ、圧縮等により、ステントが変形して破断が生じる可能性がある。そのため、変形量が大きい血管にステントを留置する場合、変形に対する復元性がよい素材で構成され、耐久性が良いステントを使用することが好ましい。変形に対する復元性がよい素材として、NiTi等の超弾性合金が知られている。また、耐久性に関しては、ワイヤを編み込むことによって形成されたステント(以下、編み込み型ステントと称する。)が、その他の製法によって形成されたステントよりも耐久性が良いことが知られている。 Regarding the stent placement site, for example, in the case of a lower limb artery, the stent may be deformed and fractured due to expansion / contraction, twisting, compression, etc. of a blood vessel due to postoperative movement. Therefore, when a stent is placed in a blood vessel having a large amount of deformation, it is preferable to use a stent made of a material having good resilience to deformation and having good durability. A superelastic alloy such as NiTi is known as a material having good resilience to deformation. Further, regarding durability, it is known that a stent formed by braiding a wire (hereinafter, referred to as a braided stent) has better durability than a stent formed by another manufacturing method.
一方で、近年では、血管平滑筋細胞の遊走・増殖を抑制しうる薬剤をステントの外表面にコーティングし、ステント留置部位で薬剤を溶出させて再狭窄を防止する薬剤溶出性ステント(DES:Drug Eluting Stent)の開発が行われている。 On the other hand, in recent years, a drug-eluting stent (DES: Drug) that coats the outer surface of a stent with a drug capable of suppressing the migration and proliferation of vascular smooth muscle cells and elutes the drug at the stent placement site to prevent restenosis. Eluting Stent) is being developed.
これに関連して、例えば下記の特許文献1には、薬剤の溶出量を制限するために編み込み型ステントの外表面をポリマーで被覆し、ポリマーの中に薬剤を含ませている。このようなステントによれば、ポリマーが障壁となって薬剤の拡散速度が遅くなる。すなわち、薬剤が消失するまでの期間が長くなり、薬効を有する期間が長くなる。
In this regard, for example, in
しかしながら、特許文献1に係る編み込み型ステントは、ポリマーの保持性を向上させるための構造または構成要素を備えていない。編み込み型ステントにおいては、ワイヤ同士が、デリバリー収納時、リリース時、留置時に擦れる可能性が高いため、ステントの外表面を被覆しているポリマーや薬剤を含むコーティング部が早期に剥がれてしまうおそれがある。
However, the braided stent according to
本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決するためになされたものであり、編み込み型ステントの外表面を被覆しているコーティング部が、摩擦によって剥がれることを抑制できるステントを提供することを目的とする。 The present invention has been made to solve the above-mentioned problems associated with the prior art, and an object of the present invention is to provide a stent capable of suppressing the coating portion covering the outer surface of the braided stent from being peeled off by friction. And.
本発明の一態様に係るステントは、基端部および先端部を備える第1ワイヤおよび第2ワイヤと、前記第1ワイヤの外表面を被覆するコーティング部と、を有する複合ワイヤを編み込むことによって形成されるステントであって、前記第2ワイヤは、前記第1ワイヤの前記基端部側から前記先端部側にわたって前記第1ワイヤの周囲を螺旋状に旋回している。 The stent according to one aspect of the present invention is formed by knitting a composite wire having a first wire and a second wire having a proximal end portion and a distal end portion and a coating portion covering the outer surface of the first wire. The second wire is spirally swirled around the first wire from the base end side to the tip end side of the first wire.
上記ステントによれば、第2ワイヤが、第1ワイヤの外表面を被覆しているコーティング部の剥がれを抑制することができる。 According to the above-mentioned stent, the second wire can suppress the peeling of the coating portion covering the outer surface of the first wire.
以下、各図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. The dimensional ratios in the drawings are exaggerated for convenience of explanation and may differ from the actual ratios.
図1は、本実施形態に係るステント1の構成を示す概略図であり、図2は、ステント1を形成する線材10の構成を示す部分拡大図であり、図3は、線材10の構成を示す部分断面図であり、図4は、線材10の構成を示す部分拡大図である。
FIG. 1 is a schematic view showing the configuration of the
(ステントの基材、形状)
図1に示すように、ステント1は、筒状の長尺体である。ステント1は、複数の線材(「複合ワイヤ」に相当する)10から形成され、複数の線材10がメッシュ状に編み込まれることによって形成される。
(Stent substrate, shape)
As shown in FIG. 1, the
線材10は、図2〜図4に示すように、骨格ワイヤ(「第1ワイヤ」に相当する)20と、骨格ワイヤ20をコートするコーティング部30と、コイルワイヤ(「第2ワイヤ」に相当する)40と、を有している。
As shown in FIGS. 2 to 4, the
本明細書において、ステント1およびステント1の各構成要素において、基端(最基端)から軸方向における一定の範囲を含む部分を「基端部」と定義し、先端(最先端)から軸方向における一定の範囲を含む部分を「先端部」と定義する。
In the present specification, in each component of the
(骨格ワイヤ)
骨格ワイヤ20は、ステント1の骨格となるワイヤである。骨格ワイヤ20の大きさは、狭窄部を押し広げる力を発現できる限り特に制限はされない。例えば、本実施形態に係る骨格ワイヤ20の直径は、60〜500μm、好ましくは80〜250μm、より好ましくは100〜150μmである。
(Skeletal wire)
The
骨格ワイヤ20の材料は、超弾性特性または生分解性を有する合金、ポリマーであることが好ましい。超弾性特性を有する合金としては、例えば、Ni−Ti合金が知られ、生分解性を有する合金としては、例えば、Mg合金が知られている。また、超弾性特性と生分解性の両方を有することがより好ましく、そのような合金として、国際公開番号2017/065208に記載されるようなMg−Sc合金が知られている。
The material of the
骨格ワイヤ20が超弾性特性を有する場合には、血管の狭窄部に留置されたステント1は、血管の伸縮、ねじれ、圧縮などの動きに合わせて変形することができる。下肢の血管等では変形が大きいため、骨格ワイヤ20は繰り返し行われる変形と復元に対して高い耐久性を備える材料で形成される必要がある。したがって、骨格ワイヤ20は超弾性合金で形成されることが好ましい。
When the
また、骨格ワイヤ20が生分解性を有する場合には、血管の狭窄部に留置されたステント1は、血管の狭窄部が改善された後に分解されて消失することができる。
When the
ステント1が留置された血管は、一定期間が経過すると開存の状態を保持できるようになる。そのため、血管は、ステント1による支えが不要になる。ステント1が生分解性材料で形成されていない場合、ステント1は血管が改善された後も血管内に長期にわたって留置されるが、ステント1は経時劣化によって血管内で破断する可能性がある。この場合、破断したステント1によって血管内組織が損傷し、再狭窄する可能性がある。さらに、血管組織よりも硬いステント1の存在により血管の運動機能が制限され、動脈硬化が促進される可能性がある。
The blood vessel in which the
また、良性の消化管狭窄を改善するためにステント1を消化管に留置する場合には、ステント1が消化管内に長期にわたって留置されると、穿孔を引き起こしたり、留置された場所から脱落したりする可能性がある。また、狭窄部が改善した際にはステント1の抜去術が行われることがあるが、消化管が損傷する可能性がある。そのため、ステント1を形成する骨格ワイヤ20は、狭窄部が改善した後に分解されて消失する生分解性材料で形成されていることが好ましい。
In addition, when a
なお、骨格ワイヤ20の材料は、超弾性特性および生分解性のいずれか一方を有する限り特に限定されない。Mg−Sc合金以外の超弾性特性を有する合金の具体的な例としては、Ni−Ti合金(Co,Fe,Zr,Hf,Pd,Au,Fe,Pt,Moを含んでも良い)、Cu合金(Al,Mn,Ni,Znを含んでも良い)、Mg合金(Li,Al,Zn,Ca,Y,W,Zr,Gd,Mn,Sc,Cu,Ag,Nd,その他希土類金属を含んでも良い)が挙げられる。また、Mg−Sc合金以外の生分解性を有する合金の具体的な例としては、Mg合金(Li,Al,Zn,Ca,Y,W,Zr,Gd,Mn,Sc,Cu,Ag,Nd,その他希土類金属を含んでも良い))、Zn合金(Li,Al,Zn,Ca,Y,W,Zr,Gd,Mn,Sc,Cu,Ag,その他希土類金属を含んでも良い)、Fe合金(Li,Al,Zn,Ca,Y,W,Zr,Gd,Mn,Sc,Cu,Ag,その他希土類金属を含んでも良い)が挙げられる。
The material of the
(コーティング部)
コーティング部30は、図4に示すように、ポリマーコート30Aと、ポリマーコート30Aの上部(外側)に配置されている薬剤コート30Bと、を備えている。コーティング部30は、骨格ワイヤ20の外表面を被覆している。
(Coating part)
As shown in FIG. 4, the
ポリマーコート30Aは、骨格ワイヤ20の腐食の進行を抑制することができる。そのため、ポリマーコート30Aは、血管の狭窄部に留置されたステント1の形状を狭窄部が改善するまで保持することができる。
The
ポリマーコート30Aの厚さは、耐食性を制御可能な厚さである限り特に限定されない。例えば、本実施形態に係るポリマーコート30Aの厚さは、1〜100μm、好ましくは2〜30μm、より好ましくは5〜20μmである。
The thickness of the
ポリマーコート30Aの具体的な例としては、L−乳酸、D−乳酸、DL−乳酸、カプロラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン、グリコール酸、トリメチレンカーボネート、パラジオキサノン等のモノマーから構成されるホモポリマー、コポリマー、およびそれらの共重合体もしくはブレンドポリマーが挙げられる。また、ポリマーに類するコーティングとして、ダイヤモンドライクカーボンコーティング(Diamond−Like Carbon:DLC)、フッ化コート、水酸化マグネシウムコートなども挙げられる。これらは1種類で使用されていてもよく、2種以上を併用されていてもよい。
Specific examples of the
薬剤コート30Bは、ステント1を狭窄部に留置した後に、新生内膜が血管内に過剰に形成されることによって再狭窄が生じることを抑制することができる。薬剤コート30Bは免疫抑制効果または細胞増殖抑制効果を有しており、過剰に形成された新生内膜によってステント1の内腔が狭くなってしまうことを抑制することができる。
The
薬剤コート30Bの厚さは、上述した再狭窄を抑制することができる薬剤を担保することができる厚さである限り特に限定されない。例えば、本実施形態に係る薬剤コート30Bの厚さは、1〜100μm、好ましくは2〜40μm、より好ましくは5〜30μmである。
The thickness of the
薬剤コート30Bの具体的な例としては、シロリムス、エベロリムス、バイオリムスA9、ゾタロリムス、タクロリムス、シロスタゾール、パクリタキセルが挙げられる。これらは1種類で使用されていてもよく、2種以上を併用されていてもよい。
Specific examples of the
なお、コーティング部30は、ポリマーコート30A、薬剤コート30Bのどちらか一方を備えていてもよい(図5Bおよび図5Cを参照)。また、ポリマーコート30Aは耐食性を制御するために複数のポリマーコート層から成っていてもよい。さらに、薬剤コート30Bの上層部には薬剤徐放コントロールのためのトップコートなどが形成されていてもよく、薬剤コート30Bは、徐放制御のために複数のコート層から成っていてもよい。
The
(コイルワイヤ)
コイルワイヤ40は、図3、図4、図5A〜図5Dに示すように、骨格ワイヤ20の基端部側から先端部側にわたって骨格ワイヤ20の周囲を螺旋状に旋回しているワイヤである。図5A〜図5Dに示すように、コーティング部30の外表面の最上部(最外部)がコイルワイヤ40より外側に配置された場合、他のワイヤ(骨格ワイヤ20やコイルワイヤ40)やコーティング部30等からの摩擦により、コーティング部30が剥離する方向へ働く力を受けても、剥離の起点がコイルワイヤ40の外表面に留まる。そのため、コイルワイヤ40は、骨格ワイヤ20の外表面からコーティング部30が剥がれることを抑制することができる。特に、図3および図4に示すように、コイルワイヤ40の少なくとも一部がコーティング部30の外表面の最外部より外側に配置された場合、他のワイヤ(骨格ワイヤ20やコイルワイヤ40)やコーティング部30等からの摩擦はコイルワイヤ40に直接作用し、コーティング部30には直接作用しない。そのため、コイルワイヤ40は、骨格ワイヤ20の外表面からコーティング部30が剥がれることを一層抑制し、コーティング保持性を向上することができる。
(Coil wire)
As shown in FIGS. 3, 4, 5A to 5D, the
また、ステント1を体内の管腔の目的位置に留置する際には、例えば、ステント1をチューブ状のカテーテル(図示省略)内部に収納し、カテーテルを体外から体内に導入する導入部から目的位置までステントをカテーテルと共に送達し、カテーテルのみをステント1から抜去してステント1を目的位置に留置する、という手技が行われる。このような手技において、ステント1の収納時およびカテーテル抜去時にステント1とカテーテルの間に摩擦が作用するが、このような場合においても同様に、本実施形態のコイルワイヤ40は、骨格ワイヤ20の外表面からコーティング部30が剥がれることを抑制することができる。
When the
コイルワイヤ40の大きさは、骨格ワイヤ20に巻き付けることができる限り特に制限はされない。例えば、本実施形態に係るコイルワイヤ40の直径は、10〜200μm、好ましくは20〜80μm、より好ましくは30〜70μmである。
The size of the
コイルワイヤ40の旋回間隔は、ステント1を形成する複数の骨格ワイヤ20が重なり合う領域において、一方の骨格ワイヤ20を旋回しているコイルワイヤ40の旋回間隔に、他方の骨格ワイヤ20を旋回しているコイルワイヤ40が入らないようにすることで、コーティング部30の剥がれを抑制できる距離である限り特に制限はされない。例えば、本実施形態に係るコイルワイヤ40の旋回間隔は、1〜150μm、好ましくは2〜100μm、より好ましくは5〜50μmである。旋回間隔とは、隣り合うコイルワイヤ40とコイルワイヤ40が最も接近するワイヤ側面間の距離である。
The swivel interval of the
コイルワイヤ40の材料は、弾塑性または形状記憶性を有する合金であることが好ましく、骨格ワイヤ20に生分解性合金を用いた場合には生分解性合金であることが好ましい。弾塑性を有する生分解性合金とは、例えば、Mg、またはMgを主成分とする合金である。
The material of the
コイルワイヤ40をMg合金で形成し、骨格ワイヤ20をMg−Sc合金で形成する場合は、ガルバニック腐食を抑制することができる。ガルバニック腐食は、コイルワイヤ40が骨格ワイヤ20と電位差の大きい合金で形成されている場合に発生しやすくなる。そのため、本実施形態におけるステント1は、コイルワイヤ40と骨格ワイヤ20がMg合金で形成されることによってガルバニック腐食を抑制することができる。これにより、ステント1は、ガルバニック腐食を起因とする予期しない早期の分解を抑制することができる。なお、骨格ワイヤ20に生分解性合金を用いない場合、例えば、骨格ワイヤ20にNi−Ti合金を用いた場合にも、骨格ワイヤ20とコイルワイヤ40の間の電位差が大きくなることでガルバニック腐食が生じ、有害なイオンが溶出する可能性がある。そのため、骨格ワイヤ20をNi−Ti合金で形成する場合は、コイルワイヤ40に形状記憶特性を有するNi−Ti合金を用いることでガルバニック腐食を抑制することができる。
When the
コイルワイヤ40は、ガルバニック腐食を抑制するために骨格ワイヤ20と同じMg−Sc合金で形成することができる。しかしながら、超弾性特性を備えているMg−Sc合金はコイルワイヤ40の材料としては好ましくない。
The
超弾性特性を有するMg−Sc合金は、上述したように変形させても元の形状に戻ろうとする特性を備えている。そのため、コイルワイヤ40をMg−Sc合金で形成すると、この特性によりコイルワイヤ40と骨格ワイヤ20とのクリアランスが大きくなってしまう可能性がある。そのため、Mg−Sc合金で形成されたコイルワイヤ40は、骨格ワイヤ20の外表面を被覆しているコーティング部30が剥がれることを抑制しにくくなる可能性がある。したがって、コイルワイヤ40は、超弾性特性を有さない熱処理を行ったMg−Sc合金、または超弾性特性を備えていないMg合金で形成されていることが好ましい。
The Mg—Sc alloy having superelastic properties has the property of returning to its original shape even when deformed as described above. Therefore, when the
コイルワイヤ40が弾塑性を有する場合には、線材10を製作する際のコイルワイヤ40と骨格ワイヤ20とのクリアランスを小さくすることができる。また、コイルワイヤ40が形状記憶性を有する場合には、線材10を製作する際にコイルワイヤ40を目的の形状に形状付けながら骨格ワイヤ20に巻き付けることができる。そのため、コイルワイヤ40が弾塑性または形状記憶性を有する場合には、コイルワイヤ40と骨格ワイヤ20とのクリアランスが制御された線材10を製造することができる。したがって、このような線材10によって形成されたステント1によれば、コイルワイヤ40によって骨格ワイヤ20の外表面を被覆しているコーティング部30が剥がれることを抑制することができる。
When the
また、コイルワイヤ40が生分解性を有する場合には、上述したように、血管の狭窄部に留置されたステント1は、血管の狭窄部が改善された後に分解されて消失することができる。
Further, when the
なお、コイルワイヤ40の材料は、弾塑性または形状記憶性、および生分解性のいずれか一方を有する限り特に限定されない。Mg、またはMgを主成分とする合金以外の弾塑性または形状記憶性を有する合金の具体的な例としては、Ni−Ti合金(Co,Fe,Zr,Hf,Pd,Au,Fe,Pt,Moを含んでも良い)、Co−Cr合金、ステンレスが挙げられる。また、Mg、またはMgを主成分とする合金以外の生分解性を有する合金の具体的な例としては、Zn合金(Li,Al,Zn,Ca,Y,W,Zr,Gd,Mn,Sc,Cu,Ag,その他希土類金属を含んでも良い)、Fe合金(Li,Al,Zn,Ca,Y,W,Zr,Gd,Mn,Sc,Cu,Ag,その他希土類金属を含んでも良い)が挙げられる。
The material of the
また、コイルワイヤ40と上述したコーティング部30の配置関係は、コイルワイヤ40が骨格ワイヤ20の外表面からコーティング部30が剥がれることを抑制できる限り特に限定されない。本実施形態に係る線材10は、下述する線材10の製造工程を適宜変更することによって各構成要素の配置などを変更することができる。
Further, the arrangement relationship between the
また、コイルワイヤ40と上述した骨格ワイヤ20のクリアランスは、コイルワイヤ40がコーティング部30のコーティング保持性を向上することができ、コーティング部30が摩擦によって剥がれることを抑制できる限り特に限定されない。コイルワイヤ40と骨格ワイヤ20は接していてもよく、離れていてもよい。
Further, the clearance between the
(線材の製造方法)
次に、本実施形態における線材10の製造方法について説明する。図6A〜図6Eは、線材10の製造方法を示す模式図である。
(Manufacturing method of wire rod)
Next, a method for manufacturing the
本実施形態に係る線材10の製造方法は、概説すると、骨格ワイヤ20の外表面にポリマーコート30Aを形成すること(S10)と、ポリマーコート30Aの上部(外側)に薬剤コート30Bを形成すること(S20)と、コーティング部30が被覆した骨格ワイヤ20にコイルワイヤ40を巻き付けること(S30)と、を含む。以下、具体的に説明する。
The method for producing the
まず、ポリマーコート30Aおよび必要に応じて他の成分を溶媒に溶解した第1溶液30aを作成する。そして、図6Aに示すように、ノズルNによって骨格ワイヤ20の外表面に第1溶液30aを塗布または噴霧(以下、コーティングと称する)する。そして、骨格ワイヤ20の外表面にコーティングされた第1溶液30aが乾燥することによって第1溶液30aから溶媒が除去される。これにより、ポリマーコート30Aは、図6Bに示すように骨格ワイヤ20の外表面に形成される(S10)。
First, a
次に、薬剤コート30Bの材料および必要に応じて他の成分を溶媒に溶解した第2溶液(図示省略)を作成する。そして、骨格ワイヤ20の外表面に定着したポリマーコート30Aの上部(外側)に第2溶液をコーティングする。そして、ポリマーコート30Aの上部にコーティングされた第2溶液が乾燥することによって第2溶液から溶媒が除去される。これにより、薬剤コート30Bは、図6Cに示すようにポリマーコート30Aの上部に形成される(S20)。
Next, a second solution (not shown) in which the material of the
なお、ステップS10およびステップS20における溶媒は、ポリマーを溶解可能であれば特に限定されないが、例えばアセトン、エタノール、メタノール、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、テトラヒドロフラン(THF)を用いることができる。 The solvent in steps S10 and S20 is not particularly limited as long as the polymer can be dissolved, and for example, acetone, ethanol, methanol, dichloromethane, chloroform, carbon tetrachloride, and tetrahydrofuran (THF) can be used.
また、ステップS10およびステップS20におけるコーティングは、例えばエアスプレー、超音波スプレー、ディッピング、CVD、PVDを用いて行うことができる。この場合、骨格ワイヤ20を回しながら第1溶液30aおよび第2溶液(図示省略)をコーティングすることができ、骨格ワイヤ20の全周(両側)にコーティング部30を形成することができる。
Further, the coating in steps S10 and S20 can be performed by using, for example, air spray, ultrasonic spray, dipping, CVD, PVD. In this case, the
ただし、ステップS10およびステップS20におけるコーティングは、骨格ワイヤ20の全周に限らず、骨格ワイヤ20の外表面のうち半周(片側)のみに行われていてもよい。この場合、コーティングにはエアスプレーや超音波スプレーが用いられ、骨格ワイヤ20が固定された状態で行われる。この方法によれば、骨格ワイヤ20の外表面のうち半周(片側)のみにコーティング部30を形成することができる。
However, the coating in steps S10 and S20 is not limited to the entire circumference of the
また、第1溶液30aおよび第2溶液(図示省略)を乾燥させる方法は、特に限定されず、減圧、送風、加熱などの方法により適宜行われる。
The method for drying the
また、ステップS10およびステップS20におけるコーティングを行う前に、骨格ワイヤ20と、第1溶液30aおよび第2溶液(図示省略)との密着性を高めるために、骨格ワイヤ20の表面の洗浄や表面処理を必要に応じて行ってもよい。表面処理の方法としては、例えば、酸化剤やフッ素ガスなどによる薬品処理、表面グラフト重合、プラズマ放電処理、コロナ放電処理、UV/オゾン処理、電子線照射などが挙げられる。
Further, before coating in steps S10 and S20, the surface of the
次に、図6Dに示すように、コーティング部30が被覆している骨格ワイヤ20にコイルワイヤ40を巻き付ける(S30)。このとき、骨格ワイヤ20は、図6Eに示すように、直線状になるように両端部に張力を掛けた状態で固定ジグMに回転可能に固定される。また、コイルワイヤ40の一端部(図中、左側)は骨格ワイヤ20と一緒に固定ジグMに挟み込むことで固定され、コイルワイヤ40の他端部(図中、右側)はローラーRを介して張力が掛けられた状態で把持される。そして、コイルワイヤ40は、一定の荷重をかけられながら、回転している骨格ワイヤ20に巻き付けられる。コイルワイヤ40の他端部にかける張力は、骨格ワイヤ20の回転によってコイルワイヤ40を巻き付けることができる可能な範囲、およびコイルワイヤ40が破断しない範囲に設定することができる。
Next, as shown in FIG. 6D, the
なお、コイルワイヤ40の一端部と骨格ワイヤ20と固定する方法は、特に限定されない。例えば、溶接、接着剤、圧着などの方法を用いてもよい。
The method of fixing one end of the
また、ステップS30は、機械で行われてもよく、手動で行われてもよい。 Further, step S30 may be performed mechanically or manually.
線材10は以上の方法を実施することにより製造され、ステント1は複数の線材10が下述するステント1の製造方法によって編み込まれることによって形成される。
The
なお、線材10の製造方法における各ステップS10、S20、S30の順番は変更が可能である。例えば、ステップS10、S30、S20の順に工程を進めた場合は、図5Aに示すような線材10を製造することができる。また、ステップS30、S10、S20の順に工程を進めた場合は、図5Dに示すような線材10を製造することができる。ステップS30の後にステップS10、S20を行う場合は、上述した工程に加えて、コイルワイヤ40の外表面に吹き付けられた第1溶液30aおよび第2溶液(図示省略)をコイルワイヤ40の旋回間隔による隙間に落とし込む工程を行ってもよい。また、ステップS30の工程の後に、後述するステント1の製造を行い、その後にステップS10、S20の工程を実施してもよい。その場合にも、図5Dに示すような線材10を有するステント1を製作することが可能である。
The order of steps S10, S20, and S30 in the method for manufacturing the
(ステントの製造方法)
次に、本実施形態におけるステント1の製造方法について説明する。図7〜図9は、ステント1の製造方法示す模式図である。
(Stent manufacturing method)
Next, the method for manufacturing the
ステント1は、複数の線材10をマンドレル200に巻き付けて編み込むことによって製造される。本実施形態に係るステント1の製造方法として、6本の線材10を同時に編み込む例を説明する。
The
6本の線材(図示省略)の巻き付け開始位置10A〜10Fは、マンドレル200の軸方向または周方向に異なる位置に配置されている。例えば、巻き付け開始位置10A〜10Fは、図8に示すように、マンドレル200の一端部200Aまたは他端部200Bに交互に配置され、マンドレル200の周方向において60°ごとに等間隔に配置されている。なお、線材10の巻き付け開始位置は、ステント1の製造に使用される線材10の本数によって適宜変更することができる。このように、複数の線材10をマンドレル200の軸方向または周方向に異なる位置から巻き付けることによって、複数の線材10はメッシュ状の長尺体を形成することができる。
The winding
以下、線材10をマンドレル200に巻き付ける方法として、図7を参照して、マンドレル200の一端部200A側に設けられている巻き付け開始位置10A、10C、10Eのうち、巻き付け開始位置10Aに取り付けられた線材10をマンドレル200に巻き付ける方法について説明する。
Hereinafter, as a method of winding the
まず、線材10は、巻き付け開始位置10Aから他端部200B側に設けられた折り返しピンP1まで螺旋形状に巻き付けられる(図7中の太線を参照)。そして、線材10は、折り返しピンP1に沿うように湾曲しながら折り返され、一端部200Aに設けられている巻き付け開始位置10Aまで螺旋形状に巻き付けられる(図7中の細線を参照)。そして最終的に、線材10の両端部は巻き付け開始位置10Aで接合(「固定」に相当する)される。
First, the
上述した方法によれば、マンドレル200の他端部200B側に設けられている巻き付け開始位置10B、10D、10Fに取り付けられた線材10をマンドレル200に巻き付ける場合、折り返しピン(図示省略)は、マンドレル200の一端部200A側に設けられている。巻き付け開始位置10B、10D、10Fに取り付けられた線材10は、折り返しピン(図示省略)を使用して巻き付け開始位置10A、10C、10Eと同様の手順でマンドレル200に巻き付けられる。
According to the method described above, when the
なお、線材10をマンドレル200に巻き付ける方法は種々変更することができる。例えば、巻き付け開始位置10A〜10Fは、マンドレル200の中央部200C(図9を参照)に設けられ、マンドレル200の軸方向に異なる位置にそれぞれ配置されていてもよい。
The method of winding the
例えば、マンドレル200の中央部200Cに設けられた巻き付け開始位置10Aに取り付けられた線材10は、図9に示すように、マンドレル200の背面に設けられた巻き付け開始位置10Aから他端部200B側に設けられた折り返しピンP2まで螺旋形状に巻き付けられる(図9中の太線を参照)。そして、線材10は、折り返しピンP2から折り返して一端部200A側に設けられた折り返しピンP3まで螺旋形状に巻き付けられる(図9中の細線を参照)。そして、線材10は、折り返しピンP3から折り返して中央部200Cに設けられている巻き付け開始位置10Aまで螺旋形状に巻き付けられる(図9中の一点鎖線を参照)。そして最終的に、線材10の両端部は巻き付け開始位置10Aで接合される。
For example, as shown in FIG. 9, the
また、巻き付け開始位置の各々に対応する折り返しピンの位置は、特に限定されない。 Further, the position of the folding pin corresponding to each of the winding start positions is not particularly limited.
(線材の端部の接合方法)
次に、本実施形態における線材10の端部の接合方法について説明する。図10〜図13Bは、線材10の端部10P、10Qの接合方法を示す模式図である。
(How to join the ends of the wire)
Next, a method of joining the ends of the
線材10の一端部10Pと他端部10Qは、上述したように、ステント1を製造する際に接合される必要がある。
As described above, one
一端部10Pと他端部10Qを接合する方法は、一端部10Pの基端面と他端部10Qの先端面を溶接する方法(図10を参照)、一端部10Pの側面と他端部10Qの側面を溶接する方法(図11を参照)などが挙げられる。このとき、一端部10Pと他端部10Qの接触箇所には接合部900が形成される。
The method of joining the one
なお、接合部900が形成される一端部10Pの基端面および他端部10Qの先端面から一定の範囲内は、骨格ワイヤ20にコイルワイヤ40が巻き付けられていなくてもよい。接合部900は、一端部10Pのうち少なくとも骨格ワイヤ20の基端側端部と、他端部10Qのうち少なくとも骨格ワイヤ20の先端側端部と、を接合している。
The
特に、一端部10Pの側面と他端部10Qの側面を溶接で接合する(図11を参照)場合は、接合部900の接合性をより確保するために、骨格ワイヤ20にコイルワイヤ40が巻き付けられていないことが好ましい。
In particular, when the side surface of the one
また、一端部10Pと他端部10Qを接合する方法として、チューブ300を用いる方法が挙げられる。図12に示すように、チューブ300は、線材10の一端部10P(骨格ワイヤ20の基端側端部)を挿入可能な第1開口部300aを有する一端部300Aと、線材10の他端部10Q(骨格ワイヤ20の先端側端部)を挿入可能な第2開口部300bを有する他端部300Bと、を有している。このとき一端部10P(骨格ワイヤ20の基端側端部)と他端部10Q(骨格ワイヤ20の先端側端部)は、チューブ300の内部で固定される。線材10とチューブ300は溶接されることによって接続され、チューブ300の内部には接合部900が形成される。
Further, as a method of joining the one
なお、かしめチューブ300の材料は特に限定されない。例えば、かしめチューブ300は、ステント1に造影性を持たせるために造影性を有する金属、または造影性を有する金属を主成分とする合金によって形成されていてもよい。造影性を有する金属の具体的な例としては、イリジウム、タンタル、金、白金、タングステン、銀が挙げられる。また、他にも、超弾性Mg−Sc、弾塑性Mg合金(Li,Al,Zn,Ca,Y,W,Zr,Gd,Mn,Sc,Cu,Ag,Nd,その他希土類金属を含んでも良い)、Ni−Ti合金(Co,Fe,Zr,Hf,Pd,Au,Fe,Pt,Moを含んでも良い)が挙げられる。また、造影性を有する金属を主成分とする合金によって形成されていてもよい。
The material of the
また、一端部10P(骨格ワイヤ20の基端側端部)が第2開口部300bから挿入され、他端部10Q(骨格ワイヤ20の先端側端部)が第1開口部300aから挿入されていてもよい。
Further, one
以上のように、線材10の一端部10Pと他端部10Qを接合する方法を説明したが、上記の方法は種々変更することができる。
As described above, the method of joining the one
例えば、線材10は、一端部10Pと他端部10Qをかしめチューブ400に挿入し、かしめることによって接合してもよい。かしめチューブ400は、超弾性特性または弾塑性を有していることが好ましい。
For example, the
かしめチューブ400は弾塑性を有している場合、外部から内部に向かって圧縮方向へ塑性変形(かしめ)する。このとき、線材10とかしめチューブ400は、骨格ワイヤ20が超弾性特性を有するために変形させても元に戻ることによって強固に接続される。
When the
かしめチューブ400に挿入される線材10の骨格ワイヤ20にはコイルワイヤ40が巻き付けられていてもよく、巻き付けられていなくてもよい。コイルワイヤ40は、かしめチューブ400が外部から内部に向かって圧縮方向への塑性変形する際に塑性変形するため、かしめチューブ400と線材10の接続を阻害することがない。
The
また、一端部10Pと他端部10Qをかしめチューブ400でかしめることによって接合したうえで、溶接することもできる。この場合、線材10とかしめチューブ400は、より強固に接続される。溶接方法には、レーザー溶接、抵抗溶接を用いることができる。
Further, one
レーザー溶接を用いた場合は、線材10が挿入されたかしめチューブ400の上から熱が加わることによって線材10とかしめチューブ400が接続される。そのため、かしめチューブ400の外面に熱による影響部(図示省略)が生じてしまう恐れがある。影響部は、かしめチューブ400の素材組織を熱によって変えてしまうため、レーザー溶接を用いた場合は、かしめチューブ400の機械的特性が低下(脆性など)や、耐食性の低下が懸念される。
When laser welding is used, the
抵抗溶接を用いた場合は、図13Aに示すように、かしめチューブ400の内面と骨格ワイヤ20の外面との間に接合部900が生じるため、かしめチューブ400の外面には溶接による影響が生じない、または少ない。そのため、抵抗溶接を用いた場合は、かしめチューブ400による線材10の端部同士の接合箇所の機械的特性の低下、急激な腐食と、腐食を起因とするステント1の破断を抑制することができる。
When resistance welding is used, as shown in FIG. 13A, a
なお、かしめチューブ400の材料は特に限定されない。例えば、ガルバニック腐食を抑制する観点から、かしめチューブ400は骨格ワイヤ20と近しい組成を有する合金で形成されることが好ましい。骨格ワイヤ20に超弾性Mg−Sc合金を用いた場合には、かしめチューブ400としてMg合金(Li,Al,Zn,Ca,Y,W,Zr,Gd,Mn,Sc,Cu,Ag,Nd,その他希土類金属を含んでも良い)を使用すると、かしめチューブ400にMg合金以外の合金を用いた場合よりも、骨格ワイヤ20とかしめチューブ400の間のガルバニック腐食を抑制することが可能であり、予期しない早期の分解を抑制することができる。また、骨格ワイヤ20にNi−Ti合金を用いた場合には、かしめチューブ400はNi−Ti合金(Co,Fe,Zr,Hf,Pd,Au,Fe,Pt,Moを含んでも良い)またはTi合金などを使用することが好ましい。
The material of the
また、かしめチューブ400は、ステント1に造影性を持たせるために造影性を有する金属、または造影性を有する金属を主成分とする合金によって形成されていてもよい。造影性を有する金属の具体的な例としては、イリジウム、タンタル、金、白金、タングステン、銀が挙げられる。また、造影性を有する金属を主成分とする合金によって形成されていてもよい。
Further, the
また、かしめチューブ400に造影性を持たせるのではなく、かしめチューブ400に挿入された一端部10Pと他端部10Qとの間に造影性を有する金属片(以下、造影金属と称する。)を配置してもよい(図13Bを参照)。
Further, instead of imparting contrast to the
線材10を形成する骨格ワイヤ20、コイルワイヤ40、金属製のかしめチューブ400のいずれかと、造影金属500、が異なる合金で形成されていることによってガルバニック腐食が予期される場合は、かしめチューブ400に挿入された一端部10Pと他端部10Qとの間に、ポリマーLが塗布された造影金属500を配置することが好ましい(図13Bを参照)。これにより、ステント1は、ガルバニック腐食を起因とする予期しない早期の分解を抑制することができる。
If galvanic corrosion is expected due to the fact that any of the
以上、説明したように本実施形態に係るステント1は、基端および先端を備える骨格ワイヤ(第1ワイヤ)20およびコイルワイヤ(第2ワイヤ)40と、骨格ワイヤ20の外表面を被覆するコーティング部30と、有する線材10を編み込むことによって形成されるステントであって、コイルワイヤ40は、骨格ワイヤ20の基端部側から先端部側にわたって骨格ワイヤ20の周囲を螺旋状に旋回している。
As described above, the
このように構成することによって、コイルワイヤ40は、骨格ワイヤ20に巻き付けられることによって、骨格ワイヤ20の外表面を被覆しているコーティング部30の剥がれを抑制することができる。
With this configuration, the
また、コイルワイヤ40の少なくとも一部は、コーティング部30の外表面より外側に配置されている。これにより、コイルワイヤ40は、骨格ワイヤ20の外表面を被覆しているコーティング部30の剥がれを一層抑制し、コーティング保持性を向上することができる。
Further, at least a part of the
また、骨格ワイヤ20は超弾性材料で形成され、コイルワイヤ40は弾塑性材料または形状記憶材料で形成される。骨格ワイヤ20が超弾性特性を有することによって、血管の狭窄部に留置されたステント1は、血管の動きに合わせて変形できる。また、コイルワイヤ40が弾塑性または形状記憶性を有することによって、線材10を製作する際にコイルワイヤ40と、骨格ワイヤ20またはコーティング部30とのクリアランスを制御することができる。
Further, the
また、骨格ワイヤ20およびコイルワイヤ40は、生分解材料で形成されることが好ましい。これにより、血管の狭窄部に留置されたステント1は、血管の狭窄部が改善された後に分解されて消失することができる。
Further, the
また、骨格ワイヤ20はMg−Sc合金で形成され、コイルワイヤ40はMg、またはMgを主成分とする合金で形成される。これにより、ステント1は、コイルワイヤ40と骨格ワイヤ20が同じMg合金で形成されることによってガルバニック腐食を抑制することができる。したがって、ステント1は、ガルバニック腐食を起因とする予期しない早期の分解を抑制することができる。
Further, the
また、コーティング部30は、骨格ワイヤ20の腐食の進行を抑制する効果を有するポリマーコート30Aを備えている。これにより、ポリマーコート30Aは、血管の狭窄部に留置されたステント1の形状を狭窄部が改善するまで保持させることができる。
Further, the
また、コーティング部30は、免疫抑制効果または細胞増殖抑制効果を有する薬剤コート30Bを備えている。これにより、薬剤コート30Bは、ステント1を狭窄部に留置した後に、新生内膜が血管内に過剰に形成されることによって再狭窄が生じることを抑制することができる。
Further, the
また、骨格ワイヤ20の直径は60〜500μmであり、コイルワイヤ40の直径は10〜200μmである。これにより、骨格ワイヤ20にコイルワイヤ40を巻き付けることができる。
The diameter of the
また、コイルワイヤ40の旋回間隔は1〜150μmである。これにより、ステント1を形成する複数の骨格ワイヤ20が重なり合う領域において、一方の骨格ワイヤ20を旋回しているコイルワイヤ40の旋回間隔に、他方の骨格ワイヤ20を旋回しているコイルワイヤ40が入らないようにすることで、コーティング部30の剥がれを抑制できる。したがって、コイルワイヤ40は、骨格ワイヤ20の外表面を被覆しているコーティング部30の剥がれを一層抑制することができる。
The turning interval of the
また、ステント1は、骨格ワイヤ20の基端側端部を挿入可能な第1開口部300aを有する一端部300Aと、骨格ワイヤ20の先端側端部を挿入可能な第2開口部300bを有する他端部300Bと、を有するチューブ300をさらに有する。骨格ワイヤ20の基端側端部と先端側端部はチューブ300内で固定される。これにより、ステント1を形成する線材10の骨格ワイヤ20の基端側端部と骨格ワイヤ20の先端側端部を接合することができる。
Further, the
以上、実施形態を通じて本発明に係る医療デバイスを説明したが、本発明は上述した実施形態にのみに限定されず、特許請求の範囲において種々の変更が可能である。 Although the medical device according to the present invention has been described above through the embodiments, the present invention is not limited to the above-described embodiments, and various modifications can be made within the scope of claims.
1 ステント、
10 線材(複合ワイヤ)、
20 骨格ワイヤ(第1ワイヤ)、
30 コーティング部、
30A ポリマーコート、
30B 薬剤コート、
40 コイルワイヤ(第2ワイヤ)、
200 マンドレル、
300 チューブ、
400 かしめチューブ、
500 造影金属。
1 stent,
10 Wire (composite wire),
20 Skeleton wire (first wire),
30 coating part,
30A polymer coat,
30B drug coat,
40 coil wire (second wire),
200 mandrel,
300 tubes,
400 caulking tube,
500 contrast metal.
Claims (10)
前記第2ワイヤは、前記第1ワイヤの前記基端部側から前記先端部側にわたって前記第1ワイヤの周囲を螺旋状に旋回している、ステント。 A stent formed by knitting a composite wire having a first wire and a second wire having a base end portion and a tip end portion and a coating portion covering the outer surface of the first wire.
The second wire is a stent that spirally swirls around the first wire from the base end side to the tip end side of the first wire.
前記第2ワイヤは弾塑性材料または形状記憶材料で形成される、請求項1または請求項2に記載のステント。 The first wire is made of a superelastic material.
The stent according to claim 1 or 2, wherein the second wire is made of an elasto-plastic material or a shape memory material.
前記第2ワイヤはMg、またはMgを主成分とする合金で形成される、請求項3または請求項4に記載のステント。 The first wire is made of Mg—Sc alloy and
The stent according to claim 3 or 4, wherein the second wire is formed of Mg or an alloy containing Mg as a main component.
前記第2ワイヤの直径は10〜200μmである、請求項1〜7のいずれか1項に記載のステント。 The diameter of the first wire is 60 to 500 μm.
The stent according to any one of claims 1 to 7, wherein the diameter of the second wire is 10 to 200 μm.
前記第1ワイヤの前記基端側端部と前記先端側端部は前記チューブ内で固定される、請求項1〜9のいずれか1項に記載のステント。 It has one end having a first opening into which the base end side end of the first wire can be inserted, and the other end having a second opening into which the tip end side end of the first wire can be inserted. Has more tubes,
The stent according to any one of claims 1 to 9, wherein the proximal end side end portion and the distal end side end portion of the first wire are fixed in the tube.
Priority Applications (1)
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JP2019177828A JP2021052967A (en) | 2019-09-27 | 2019-09-27 | Stent |
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JP2019177828A Pending JP2021052967A (en) | 2019-09-27 | 2019-09-27 | Stent |
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-
2019
- 2019-09-27 JP JP2019177828A patent/JP2021052967A/en active Pending
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