JP2021052875A - 遊技機 - Google Patents

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JP2021052875A
JP2021052875A JP2019176807A JP2019176807A JP2021052875A JP 2021052875 A JP2021052875 A JP 2021052875A JP 2019176807 A JP2019176807 A JP 2019176807A JP 2019176807 A JP2019176807 A JP 2019176807A JP 2021052875 A JP2021052875 A JP 2021052875A
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小倉 敏男
Toshio Ogura
敏男 小倉
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Abstract

【課題】射幸性が過度に高まってしまうことを防ぐことができるとともに、第2所定結果とすることの判定に関する処理負荷も低減することができる遊技機を提供すること。【解決手段】第1識別情報対応所定判定値は、設定手段によって設定可能な設定値にかかわらず、第1基準値とは異なる第2基準値から連続した数値範囲となるように、特定の数値範囲とは異なる範囲に設定されており、第2識別情報対応所定判定値は、設定手段によって設定可能な設定値にかかわらず、第2基準値から連続した数値範囲として、第1識別情報対応所定判定値と共通の数値範囲を有するように、特定の数値範囲とは異なる範囲に設定されている。【選択図】図10−17

Description

本発明は、特定結果が表示されたことにもとづいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機に関する。
従来の遊技機は、可変表示を実行可能であるとともに、可変表示結果としてはずれ図柄(第2所定結果)が表示されたことを契機として遊技者にとって有利な状態である時短状態(特別状態)に制御可能なものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、他の遊技機としては、可変表示結果として大当り図柄(特定結果)が表示されたことを契機として大当り遊技状態(有利状態)に制御可能であるとともに、複数の設定値のうちのいずれかを設定可能であって、設定された設定値に応じて可変表示結果として大当り図柄(特定結果)が表示される割合が異なるものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−253794号公報 特開2010−200902号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発明と特許文献2に記載の発明を共に遊技機に適用すると射幸性が過度に高まってしまう虞があるばかりか、はずれ図柄が表示された際の時短状態に制御するか否かの判定に関する処理負荷が増大してしまうという問題がある。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、射幸性が過度に高まってしまうことを防ぐことができるとともに、第2所定結果とすることの判定に関する処理負荷も低減することができる遊技機を提供することを目的とする。
手段1の遊技機は、
第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示と第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示の表示結果として所定結果(例えば、はずれ図柄や時短付きはずれ図柄)と特定結果(例えば、大当り図柄)とを表示可能であり、前記特定結果が表示されたことにもとづいて遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
前記特定結果が表示される割合が異なる有利設定値(例えば、4〜6)と不利設定値(例えば、1〜3)とを含む複数の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が図10−34に示す設定値変更処理を実行する部分)と、
可変表示の表示結果を判定するための乱数値を生成可能な乱数値生成手段(例えば、CPU103が図5に示す遊技用乱数更新処理を実行する部分)と、
前記乱数値生成手段によって生成された乱数値にもとづいて、可変表示の表示結果を判定可能な判定手段(例えば、CPU103が図10−46に示す特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記判定手段の判定結果にもとづいて可変表示を実行可能な可変表示手段(例えば、特別図柄の可変表示を実行可能な第1特別図柄表示装置182SG004A、第2特別図柄表示装置182SG004B)と、
可変表示の表示結果として前記特定結果が表示されたことにもとづいて前記有利状態に制御可能であるとともに、可変表示の表示結果として前記所定結果が表示されたことにもとづいて前記有利状態とは異なる状態であって可変表示の始動条件が非特別状態(例えば、通常状態)よりも成立しやすい特別状態(例えば、時短状態)に制御可能である状態制御手段(例えば、CPU103が図10−48に示す特別図柄停止処理を実行する部分)と、
を備え、
前記判定手段が可変表示の表示結果を判定するための判定値として、前記所定結果に対応する所定判定値(例えば、特図表示結果判定用の乱数値MR1のうち、時短付きはずれに対応する判定値(時短付きはずれ判定値))と前記特定結果に対応する特定判定値(例えば、特図表示結果判定用の乱数値MR1のうち、大当りに対応する判定値(大当り判定値))
とがあり、
前記判定手段が可変表示の表示結果を判定するための判定値として、前記第1所定結果に対応する第1所定判定値(例えば、特図表示結果判定用の乱数値MR1のうち、はずれに対応する判定値)と前記第2所定結果に対応する第2所定判定値とを含む第2所定判定値(例えば、特図表示結果判定用の乱数値MR1のうち、時短付きはずれに対応する判定値(時短付きはずれ判定値))と、前記特定結果に対応する特定判定値(例えば、特図表示結果判定用の乱数値MR1のうち、大当りに対応する判定値(大当り判定値))とがあり、
前記特定判定値の数が設定値によって異なり(例えば、図10−17〜図10−20に示すように、大当り判定値数が設定値に応じて異なる部分)、
複数の設定値のうちのいずれの設定値でも共通の共通数値範囲に前記特定判定値が設定されており(例えば、図10−17〜図10−20に示すように、いずれの設定値においても大当り判定値の共通数値範囲が設定されている部分)、
前記有利設定値の前記特定判定値は、特定の数値範囲において、前記共通数値範囲と、前記不利設定値の前記特定判定値として設定されていない非共通数値範囲(例えば、図10−17〜図10−20に示す大当り判定値の非共通数値範囲)とに設定されており、
前記共通数値範囲と前記非共通数値範囲とは、第1基準値から連続した数値範囲に設定されており(例えば、図10−17〜図10−20に示すように、大当りの共通数値範囲と非共通数値範囲は、大当り基準値である1020から連続した数値範囲に設定されている部分)、
前記所定判定値として、第1識別情報の可変表示に対応する第1識別情報対応所定判定値(例えば、図10−17に示すように、変動特図が第1特別図柄である場合の時短付きはずれ判定値)と、第2識別情報の可変表示に対応する第2識別情報対応所定判定値(例えば、図10−19に示すように、変動特図が第2特別図柄である場合の時短付きはずれ判定値)と、があり、
前記第2識別情報対応所定判定値の数は、前記第1識別情報対応所定判定値の数と異なり(例えば、図10−17及び図10−19に示すように、変動特図が第1特別図柄である場合の時短付きはずれ判定値の数値範囲は65317から65535までである一方で、変動特図が第2特別図柄である場合の時短付きはずれ判定値の数値範囲は65317から65425までである部分)、
前記第1識別情報対応所定判定値の数は、複数の設定値のうちのいずれの設定値でも同一の数であり(例えば、図10−17に示すように、変動特図が第1特別図柄である場合の時短付きはずれ判定値の数値範囲は、設定されている設定値にかかわらず65317から65535である部分)、
前記第2識別情報対応所定判定値の数は、複数の設定値のうちのいずれの設定値でも同一の数であり(例えば、図10−19に示すように、変動特図が第2特別図柄である場合の時短付きはずれ判定値の数値範囲は、設定されている設定値にかかわらず65317から65425である部分)、
前記判定手段は、第1識別情報の可変表示を実行するときに前記第1識別情報対応所定判定値を用いて可変表示の表示結果を前記所定結果とすることを判定可能であり(例えば、図10−17及び図10−47に示すように、CPU103は、変動特図が第1特別図柄である場合は、乱数値MR1の値が時短付きはずれの数値範囲である65317から65535の範囲内であるか否かを判定する部分)、第2識別情報の可変表示を実行するときに前記第2識別情報対応所定判定値を用いて可変表示の表示結果を前記所定結果とする(例えば、図10−19及び図10−47に示すように、CPU103は、変動特図が第2特別図柄である場合は、乱数値MR1の値が時短付きはずれの数値範囲である65317から65425の範囲内であるか否かを判定する部分)ことを判定可能であり、
前記第1識別情報対応所定判定値は、複数の設定値のうちのいずれの設定値でも、前記第1基準値とは異なる第2基準値から連続した数値範囲であって、前記特定の数値範囲とは異なる数値範囲に設定されており(例えば、図10−17に示すように、変動特図が第1特別図柄である場合の時短付きはずれの数値範囲は、設定されている設定値にかかわらず、時短付きはずれ基準値である65317から65535の範囲に設定されている部分)、
前記第2識別情報対応所定判定値は、複数の設定値のうちのいずれの設定値でも、前記第2基準値から連続した数値範囲として、前記第1識別情報対応所定判定値と共通の数値範囲を含む数値範囲であって、前記特定の数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている(例えば、図10−19に示すように、変動特図が第2特別図柄である場合の時短付きはずれの数値範囲は、設定されている設定値にかかわらず、時短付きはずれ基準値である65317から65425の範囲に設定されている部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1識別情報の可変表示を実行する場合と第2識別情報の可変表示を実行する場合とでは、特別状態に制御される所定結果となる割合が異なることにより遊技興趣を高めることができる一方で、第1識別情報の可変表示を実行する場合と第2識別情報の可変表示を実行する場合とのどちらにおいても、特別状態に制御される所定結果となる割合がいずれの設定値でも共通の割合となるため、設定値によって射幸性が過度に高まってしまうことを防ぐことができる。更に、第1識別情報の可変表示を実行する場合と第2識別情報の可変表示を実行する場合とで各設定値で共通の判定値の数とされた所定判定値が第2基準値から連続した数値範囲に設定されているので、所定結果とすることの判定に関する処理負荷も低減することができる。
手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記所定結果は、第1所定結果(例えば、はずれ図柄)と第2所定結果(例えば、時短付きはずれ図柄)とを含み、
前記所定判定値は、可変表示の表示結果を前記第1所定結果とすることに対応する第1所定判定値(例えば、特図表示結果判定用の乱数値MR1のうち、はずれに対応する判定値)と、可変表示の表示結果を前記第2所定結果とすることに対応する第2所定判定値(例えば、特図表示結果判定用の乱数値MR1のうち、時短付きはずれに対応する判定値(時短付きはずれ判定値))と、を含み、
前記状態制御手段は、前記判定手段によって前記第2所定結果が表示されると判定されたことにもとづいて前記特別状態に制御可能であり(例えば、CPU103が図10−48に示す特別図柄停止処理を実行する部分)、
第1状態(例えば、開放状態)と該第1状態よりも遊技媒体が進入し難い第2状態(例えば、閉鎖状態)に変化可能な可変手段(例えば、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7)を備え、
前記第2所定結果は、前記可変手段が前記第1状態とならない表示結果(例えば、時短付きはずれ)である、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可変手段が第1状態とならずに特殊状態に制御されるようになるので、遊技者の意外性を高めることができ、遊技興趣を向上できる。
手段3の遊技機は、手段2に記載の遊技機であって、
前記状態制御手段は、前記特別状態として第1特別状態(例えば、時短状態)と該第1特別状態よりも前記特定結果が表示される割合が高い第2特別状態(例えば、確変状態)に制御可能であって、
前記判定手段は、前記第2特別状態に制御されているときに、前記第2所定結果とすることの判定を実行しない(例えば、図10−46に示すように、CPU103がステップ182SGS559aにて確変フラグがセットされているか否かを判定し、確変フラグがセットされている場合にはステップ182SGS565の処理を実行することでステップ182SGS559bにて可変表示結果が時短付きはずれであるか否かの判定を実行しない部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、既に特別状態に制御されているときに第2所定結果となってしまうことによる遊技興趣の低下を防ぐことができるとともに、第2所定結果とすることの判定に伴う処理負荷を第2特別状態において低減することができる。
手段4の遊技機は、手段2に記載の遊技機であって、
前記状態制御手段は、前記特別状態として第1特別状態(例えば、時短状態)と該第1特別状態よりも前記特定結果が表示される割合が高い第2特別状態(例えば、確変状態)に制御可能であって、
前記第2特別状態に制御されているときに前記判定手段によって前記第2所定結果とすることが判定されたときに、可変表示の表示結果を前記第2所定結果に代えて前記第1所定結果とする(例えば、変形例として図10−78に示すように、遊技状態が確変状態である場合には、可変表示結果を時短付きはずれと判定しても通常のはずれとして時短状態に制御しない部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、既に特別状態に制御されているときに第2所定結果となってしまうことによる遊技興趣の低下を防ぐことができる。
手段5の遊技機は、手段3または手段4に記載の遊技機であって、
前記第2所定結果の表示期間は、前記第1特別状態の方が前記非特別状態において前記第2所定結果が表示されるときよりも短い(例えば、図10−10(B)に示すように、通常状態で可変表示結果が時短付きはずれとなる場合は図柄確定期間が20秒であるが、時短状態で可変表示結果が時短付きはずれとなる場合図柄確定期間が10秒である部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1特別状態において第2所定結果の表示期間が長くなることによる間延びを防ぐことができる。
手段6の遊技機は、手段2〜手段4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記第2所定結果の表示期間は、前記第1所定結果の表示期間よりも長い(例えば、図10−10(B)に示すように、可変表示結果がはずれとなる場合は図柄確定期間が0.5秒であるが、可変表示結果が時短付きはずれとなる場合は図柄確定期間が10秒または20秒である部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第2所定結果の長い表示期間において、特別状態に制御されることに対応する演出等を実行することが可能となるので、遊技興趣を向上できる。
手段7の遊技機は、手段2〜手段6のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技媒体を発射する対象の遊技領域が特定領域(例えば、右遊技領域182SG002R)であることを報知する発射対象領域報知手段(例えば、演出制御用CPU120が図10−67に示す特図当り待ち処理を実行することで右打ち報知演出を実行する部分)を備え、
前記第2所定結果の表示期間は前記特定結果の表示期間よりも長く(例えば、図10−69に示すように、可変表示結果が時短付きはずれである場合は図柄確定期間が10秒または20秒であるが、可変表示結果が大当りである場合は図柄確定期間が0.5秒である部分)、
前記特定結果の表示期間後における前記有利状態の開始前の所定期間において前記発射対象領域報知手段による報知を実行する(例えば、図10−69に示すように、演出制御用CPU120は、可変表示結果が大当りとなった場合には、該可変表示の図柄確定期間である0.5秒が経過したタイミングから右打ち報知演出(当り用右打ち報知演出)を実行する部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、有利状態に制御される場合は、特別状態に制御される場合よりも早いタイミングから発射対象領域報知手段による報知が実行されるので、遊技者は、有利状態に制御されることをいち早く認識することができ、遊技興趣を向上できる。
手段8の遊技機は、手段2〜手段7のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技媒体を発射する対象の遊技領域が特定領域(例えば、右遊技領域182SG002R)であることを報知する発射対象領域報知演出(例えば、右打ち報知演出)を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10−46に示す特図当り待ち処理を実行する部分)と、
遊技媒体を発射する対象の遊技領域が特定領域であることを点灯によって報知可能な領域報知用発光手段(例えば、右打ち報知ランプ182SG009H)と、を備え、
前記状態制御手段は、前記第2所定結果の表示期間の終了を契機に前記特別状態に制御し(例えば、図10−49に示すように、CPU103は、図柄確定期間タイマがタイマアウトしたタイミングで、時短付きはずれフラグがセットされていれば時短フラグをセットする部分)、
前記領域報知用発光手段は、前記第2所定結果の表示期間の開始を契機に発光を開始(例えば、図10−67に示すように、演出制御用CPU120は、図柄確定期間中演出プロセスタイマをスタートさせたタイミングで右打ち報知ランプ182SG009Hの点灯を開始する部分)し、
前記演出実行手段は、前記第2所定結果の表示期間において前記発射対象領域報知演出を実行可能である(例えば、図10−67、図10−69に示すように、演出制御用CPU120は、図柄確定期間が20秒であることに応じて時短付きはずれ種別に応じた図柄確定中演出(右打ち報知演出)を実行可能である部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第2所定結果の表示期間における発射対象領域報知演出の実行と、該第2所定結果の表示期間の開始を契機とする領域報知用発光手段の発光により、特定領域に向けての遊技媒体の発射を遊技者に分かり易く促すことができるので、遊技興趣を向上できる。
手段9の遊技機は、手段2〜手段7のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技媒体を発射する対象の遊技領域が特定領域(例えば、右遊技領域182SG002R)であることを報知する発射対象領域報知演出(例えば、右打ち報知演出)を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図10−46に示す特図当り待ち処理を実行する部分)と、
遊技媒体を発射する対象の遊技領域が特定領域であることを点灯によって報知可能な領域報知用発光手段(例えば、右打ち報知ランプ182SG009H)と、を備え、
前記状態制御手段は、前記第2所定結果の表示期間の終了を契機に前記特別状態に制御し(例えば、図10−49に示すように、CPU103は、図柄確定期間タイマがタイマアウトしたタイミングで、時短付きはずれフラグがセットされていれば時短フラグをセットする部分)、
前記領域報知用発光手段は、前記第2所定結果の表示期間の終了を契機に発光を開始し(例えば、変形例として図10−79に示すように、右打ち報知演出の終了タイミングから右打ち報知ランプ182SG009Hの点灯を開始する部分)、
前記演出実行手段は、前記第2所定結果の表示期間において前記発射対象領域報知演出を実行可能である(例えば、図10−67、図10−69に示すように、演出制御用CPU120は、図柄確定期間が20秒であることに応じて時短付きはずれ種別に応じた図柄確定中演出(右打ち報知演出)を実行可能である部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第2所定結果の表示期間における発射対象領域報知演出の実行により、特定領域に向けての遊技媒体の発射を遊技者に促すことができるとともに、該第2所定結果の表示期間の終了を契機とする領域報知用発光手段の発光により、特定領域に向けての遊技媒体の発射を開始するタイミングを遊技者に分かり易く報知することができるので、遊技興趣を向上できる。
手段10の遊技機は、手段2〜手段9のいずれかに記載の遊技機であって、
可変表示が実行中であることを表示態様が変化することによって報知可能な可変表示対応表示(例えば、第4図柄182SG005J)を表示可能な可変表示対応表示手段(例えば、演出制御用CPU120が図10−60に示す第4図柄可変表示処理を実行する部分)を備え、
可変表示の表示結果として前記第2所定結果が表示されるときの前記可変表示対応表示の最終表示態様は、可変表示の表示結果として前記第1所定結果が表示されるときの前記可変表示対応表示の最終表示態様と異なる(例えば、図10−61に示すように、可変表示結果がはずれの場合は、上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとを最終的に双方とも消灯させ、可変表示結果が時短付きはずれの場合は、上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとを最終的に双方とも点灯させる部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可変表示対応表示の最終表示態様によって、可変表示の表示結果が第1所定結果である場合と可変表示の表示結果が第2所定結果である場合とを容易に認識することができる。
手段11の遊技機は、手段2〜手段10のいずれかに記載の遊技機であって、
前記第2所定結果の表示期間を契機に該第2所定結果に応じた第2所定結果信号(例えば大当り3信号)を遊技機外部に出力可能な外部信号出力手段(例えば、CPU103が図5に示す情報出力処理を実行する部分)を備える、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可変表示の表示結果が第2所定結果となったことを契機に特別状態に制御されたことを遊技機外において確認することができる。
手段12遊技機は、手段2〜手段11のいずれかに記載の遊技機であって、
前記非特別状態において前記第2所定結果が表示されるときと、前記特別状態において前記第2所定結果が表示されるときとで、前記特別状態に制御される期間が異なる(例えば、図10−25に示すように、通常状態(低ベース状態)であるときに可変表示結果が時短付きはずれとなった場合には、10回、50回、100回、200回のいずれの時短制御が実行されるが、時短状態(高ベース状態)であるときに可変表示結果が時短付きはずれとなった場合には必ず次の大当り遊技状態に制御されるまで時短制御が継続する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可変表示の表示結果が第2所定結果となったときの状態が特別状態と非特別状態のどちらであるかに遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
手段13の遊技機は、手段1〜手段12のいずれかに記載の遊技機であって、
前記第2所定結果として、不利第2所定結果と、前記特別状態に制御される期間が該不利第2所定結果(例えば、時短制御が実行される可変表示の回数が10回である時短付きはずれA)よりも長い有利第2所定結果(例えば、時短制御が実行される可変表示の回数が50回である時短付きはずれB、時短制御が実行される可変表示の回数が100回である時短付きはずれC、時短制御が実行される可変表示の回数が200回である時短付きはずれD)とを有する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可変表示の表示結果が第2所定結果となったときに、該第2所定結果が降り第2所定結果と有利第2所定結果のどちらであるかに遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
尚、本発明は、本発明の請求項に記載された発明特定事項のみを有するものであって良いし、本発明の請求項に記載された発明特定事項とともに該発明特定事項以外の構成を有するものであっても良い。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 この実施の形態におけるパチンコ遊技機の背面斜視図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 表示結果判定テーブルを示す説明図である。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 パチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技情報表示部を示す図である。 特別図柄表示装置における大当り種別毎の態様を示す図である。 第1保留表示器と第2保留表示器のシフト態様を示す図である。 ラウンド表示器における大当り種別毎の態様を示す図である。 パチンコ遊技機の背面斜視図である (A),(B)は、演出制御コマンドを例示する図である。 各乱数を示す説明図である。 変動パターンを例示する図である。 表示結果判定テーブルを示す説明図である。 表示結果判定テーブルを示す説明図である。 表示結果判定テーブルを示す説明図である。 表示結果判定テーブルを示す説明図である。 表示結果判定テーブルを示す説明図である。 表示結果判定テーブルを示す説明図である。 通常状態または時短状態での第1特図の可変表示における大当りの数値範囲と小当りの数値範囲及び時短付きはずれの数値範囲を示す図である。 確変状態での第1特図の可変表示における大当りの数値範囲と小当りの数値範囲及び時短付きはずれの数値範囲を示す図である。 通常状態または時短状態での第2特図の可変表示における大当りの数値範囲と小当りの数値範囲及び時短付きはずれの数値範囲を示す図である。 確変状態での第2特図の可変表示における大当りの数値範囲と小当りの数値範囲及び時短付きはずれの数値範囲を示す図である。 大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 各種大当りの内容を示す説明図である。 (A)は大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)を示す説明図であり、(B)は大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)を示す説明図であり、(C)は小当り用変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 時短付きはずれ種別判定テーブルを示す説明図である。 各種時短付きはずれの内容を示す説明図である。 はずれ用変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 遊技制御用データ保持エリアを示す説明図である。 (A)は演出制御用データ保持エリアを示す説明図であり、(B)は始動入賞時受信コマンドバッファを示す説明図である。 (A)は、表示モニタの正面図、(B)は、表示モニタの表示態様を示す図、(C)は表示内容の説明図である。 表示モニタに表示される項目の表示時間を示すタイムチャートである。 表示モニタの表示内容の変化を説明する説明図である。 遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。 (A)はRAMクリア処理を示すフローチャートであり、(B)はRAMの概略図である。 設定変更処理を示すフローチャートである。 設定確認処理を示すフローチャートである。 電源断検出処理を示すフローチャートである。 表示モニタの表示態様の変化を示す図である。 (A)はコールドスタート時の表示モニタの表示態様を示す図であり、(B)は設定値異常エラーの発生時、もしくは設定変更中の電断から復帰した場合の表示モニタの表示態様を示す図である。 (A)は設定変更処理実行中の特別図柄表示装置、保留表示装置、右打ちランプ、ラウンド表示器の表示態様の変化を示す図であり、(B)は設定値異常エラーの発生時、もしくは設定変更中の電断から復帰した場合の特別図柄表示装置の表示態様の変化を示す 遊技制御用タイマ割込処理の一部を示す図である。 情報出力処理において出力する信号の一例を示す図である。 大当り1信号、大当り2信号、大当り3信号の出力態様を示すタイミングチャートである。 図柄確定信号、全賞球信号、セキュリティ信号の出力態様を示すタイミングチャートである。 始動入賞判定処理を示すフローチャートである。 入賞時乱数値判定処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 可変表示結果判定モジュールを示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 大当り開放前処理を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理を示すフローチャートである。 RAMに記憶される情報とクリアされる状態を示す説明図である。 受信コマンド毎の初期図柄を示す説明図である。 パチンコ遊技機の起動時の報知態様を示す説明図である。 非検出時動作制御と実動作確認用動作制御の動作例を示す説明図である。 非検出時動作制御と実動作確認用動作制御の動作における動作速度を示す図である。 設定値の変更及び設定値の確認終了タイミングと第1可動体初期化処理及び第2可動体初期化処理の実行回数の関係を示すタイミングチャートである。 画像表示装置の表示態様を示す図である。 電源断検出処理を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一部を示すフローチャートである。 第4図柄の表示態様を示す図である。 可変表示開始設定処理を示すフローチャートである。 時短付きはずれの停止図柄の説明図である。 カットイン演出決定処理を示すフローチャートである。 カットイン演出の演出パターンの決定割合を示す図である。 カットイン演出の演出パターンの説明図である。 特図当り待ち処理を示すフローチャートである。 特図当り待ち処理を示すフローチャートである。 各図柄確定期間に実行される演出の説明図である。 可変表示中の演出態様を示す図である。 可変表示中の演出態様を示す図である。 可変表示中の演出態様を示す図である。 図柄確定期間中の演出態様を示す図である。 可変表示中の演出態様を示す図である。 図柄確定期間中の演出態様を示す図である。 変形例における確変状態での第1特図の可変表示における大当りの数値範囲と小当りの数値範囲及び時短付きはずれの数値範囲を示す図である。 変形例における確変状態での第2特図の可変表示における大当りの数値範囲と小当りの数値範囲及び時短付きはずれの数値範囲を示す図である。 変形例における特別図柄通常処理のフローチャートの一部を示す図である。 変形例における図柄確定期間中の演出態様を示す図である。 変形例における大当り3信号の出力態様を示すタイミングチャートである。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出または導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタおよびスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示およびアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示する。第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には入賞球装置6Aが設けられており、該入賞球装置6Aの右側方には、可変入賞球装置6Bが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図3参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左下方3箇所と可変入賞球装置6Bの上方1箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bとの間には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図3参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口および一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左下方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の右方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の下方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられている。遊技機用枠3における画像表示装置5の上方位置にはメインランプ9aが設けられており、該メインランプ9aの左右には、遊技領域を包囲するように枠ランプ9bが設けられている。更に、遊技盤2における特別可変入賞球装置7の近傍位置にはアタッカランプ9cが設けられている。
遊技盤2の所定位置(図1では画像表示装置5の上方位置)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。また、可動体32には、可動体ランプ9dが設けられている。該可動体ランプ9dと前述したメインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9cとは纏めて遊技効果ランプ9と呼称する場合がある。尚、これらメインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9c、可動体ランプ9dは、LEDを含んで構成されている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。尚、遊技機用枠3には、上皿とは別に、上皿満タン時に賞球が払い出される払出部(打球供給皿)を設けてもよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図3参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図3参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
図2は、パチンコ遊技機1の背面斜視図である。パチンコ遊技機1の背面には、基板ケース201に収納された主基板11が搭載されている。主基板11には、設定キー51や設定切替スイッチ52が設けられている。設定キー51は、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための錠スイッチとして機能する。設定切替スイッチ52は、設定変更状態において大当りの当選確率や出玉率等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する。設定キー51や設定切替スイッチ52は、例えば電源基板17の所定位置といった、主基板11の外部に取り付けられてもよい。
主基板11の背面中央には、表示モニタ29が配置され、表示モニタ29の側方には表示切替スイッチ31が配置されている。表示モニタ29は、例えば7セグメントのLED表示装置を用いて、構成されていればよい。表示モニタ29および表示切替スイッチ31は、遊技機用枠3を開放した状態で遊技盤2の裏面側を視認した場合に、主基板11を視認する際の正面に配置されている。
表示モニタ29は、例えば連比や役比、ベースなどの入賞情報を表示可能である。連比は、賞球合計数のうち大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である。役比は、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である。ベースは、打ち出した遊技球数に対する賞球合計数が占める割合である。設定変更状態や設定確認状態であるときに、表示モニタ29は、パチンコ遊技機1における設定値を表示可能である。表示モニタ29は、設定変更状態や設定確認状態であるときに、変更や確認の対象となる設定値などを表示可能であればよい。
設定キー51や設定切替スイッチ52は、遊技機用枠3を閉鎖した状態であるときに、パチンコ遊技機1の正面側から操作が不可能となっている。遊技機用枠3には、ガラス窓を有するガラス扉枠3aが回動可能に設けられ、ガラス扉枠3aにより遊技領域を開閉可能に構成されている。ガラス扉枠3aを閉鎖したときに、ガラス窓を通して遊技領域を透視可能である。
パチンコ遊技機1において、縦長の方形枠状に形成された外枠1aの右端部には、セキュリティカバー50Aが取り付けられている。セキュリティカバー50Aは、遊技機用枠3を閉鎖したときに、設定キー51や設定切替スイッチ52を含む基板ケース201の右側部を、背面側から被覆する。セキュリティカバー50Aは、短片50Aaおよび長片50Abを含む略L字状の部材であり、透明性を有する合成樹脂により構成されていればよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない大当り種別、または、ほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率および特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて、または当該表示に代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9の点灯や消灯、可動体32の動作、あるいは、これらの一部または全部を含む任意の演出装置を用いた演出として行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読予告演出がある。先読予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図3に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板などといった、各種の基板が配置されている。さらには、電源基板17も搭載されている。各種制御基板は、導体パターンが形成されて電気部品を実装可能なプリント配線板などの電子回路基板だけでなく、電子回路基板に電気部品が実装されて特定の電気的機能を実現するように構成された電子回路実装基板を含む概念である。
電源基板17には、電源スイッチ91が接続されており、該電源スイッチ91を操作する(ON状態にする)ことによって、商用電源などの外部電源におけるAC100Vといった交流電源からの電力を、電源基板17から主基板11や演出制御基板12などの各種制御基板を含めた電気部品に供給可能である。電源基板17は、例えば交流(AC)を直流(DC)に変換するための整流回路、所定の直流電圧を特定の直流電圧(例えば直流12Vや直流5Vなど)に変換するための電源回路などを備えている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部または一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過または進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過または進入が検出されたことになる。
スイッチ回路110には、電源基板17からのリセット信号、電源断信号、クリア信号が取り込まれて遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送される。リセット信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ100などの制御回路を動作停止状態とするための動作停止信号であり、電源監視回路、ウォッチドッグタイマ内蔵IC、システムリセットICのいずれかを用いて出力可能であればよい。電源断信号は、パチンコ遊技機1において用いられる所定電源電圧が所定値を超えるとオフ状態となり、所定電源電圧が所定値以下になった期間が電断基準時間以上まで継続したときにオン状態となる。クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチ92に対する押下操作などに応じてオン状態となる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11には、表示モニタ29、表示切替スイッチ31、設定キー51、設定切替スイッチ52、扉開放センサ90が接続されている。扉開放センサ90は、ガラス扉枠3aを含めた遊技機用枠3の開放を検知する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32または当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図4は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図4に示す遊技制御メイン処理において、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、復旧条件が成立したか否かを判定する(ステップS3)。復旧条件は、クリア信号がオフ状態であり、バックアップデータがあり、バックアップRAMが正常である場合に、成立可能である。パチンコ遊技機1の電力供給が開始されたときに、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチが押下操作されていれば、オン状態のクリア信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。このようなオン状態のクリア信号が入力されている場合には、ステップS3にて復旧条件が成立していないと判定すればよい。バックアップデータは、遊技制御用のバックアップRAMとなるRAM102に保存可能であればよい。ステップS3では、バックアップデータの有無やデータ誤りの有無などを確認あるいは検査して、復旧条件が成立し得るか否かを判定すればよい。
復旧条件が成立した場合には(ステップS3;Yes)、復旧処理(ステップS4)を実行した後に、設定確認処理(ステップS5)を実行する。ステップS4の復旧処理により、RAM102の記憶内容に基づいて作業領域の設定が行われる。RAM102に記憶されたバックアップデータを用いて作業領域を設定することで、電力供給が停止したときの遊技状態に復旧し、例えば特別図柄の変動中であった場合には、停止前の状態から特別図柄の変動を再開可能であればよい。
復旧条件が成立しなかった場合には(ステップS3;No)、初期化処理(ステップS6)を実行した後に、設定変更処理(ステップS7)を実行する。ステップS6の初期化処理は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするクリア処理を含み、クリア処理の実行により作業領域に初期値が設定される。
ステップS5の設定確認処理では、予め定められた設定確認条件が成立したか否かを判定する。設定確認条件は、例えば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。ステップS5の設定確認処理が実行されるのは、ステップS3において、クリア信号がオフ状態であることを含めた復旧条件が成立した場合である。したがって、設定確認条件が成立し得るのは、クリア信号がオフ状態である場合となるので、クリア信号がオフ状態であることも、設定確認条件に含めることができる。
ステップS5の設定確認処理において設定確認条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を確認可能な設定確認状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認開始コマンドが送信される。設定確認状態においては、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を表示モニタ29の表示により確認することが可能となっている。設定確認状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定確認状態であるときには、パチンコ遊技機1における遊技の進行を停止させる遊技停止状態としてもよい。遊技停止状態であるときには、打球操作ハンドルの操作による遊技球の発射、各種スイッチによる遊技球の検出などが停止され、また、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20において、ハズレ図柄などを停止表示したり、ハズレ図柄とは異なる遊技停止状態に対応した表示が行われたりするように制御すればよい。設定確認状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
ステップS7の設定変更処理では、予め定められた設定変更条件が成立したか否かを判定する。設定変更条件は、例えば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。設定変更条件は、クリア信号がオン状態であることを含んでいてもよい。
ステップS7の設定変更処理において設定変更条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を変更可能な設定変更状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更開始コマンドが送信される。設定変更状態においては、表示モニタ29に設定値が表示され、設定切替スイッチ52の操作を検出するごとに表示モニタ29に表示している数値を順次更新して表示する。その後、設定キー51が遊技場の係員などによる操作でオフとなったことに基づいて、表示モニタ29に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)するとともに、表示モニタ29を消灯させる。設定変更状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定変更状態であるときには、設定確認状態であるときと同様に、パチンコ遊技機1を遊技停止状態としてもよい。設定変更状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
演出制御基板12側では、設定確認開始コマンドや設定変更開始コマンドを受信すると、設定確認中である旨や設定変更中である旨を報知する制御が行われてもよい。例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、遊技効果ランプ9といった発光部材を所定の態様により発光させたりしてもよい。
クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチの押下操作などによりオン状態となる。したがって、電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオンであるとともに設定キー51がオンである場合には、クリアスイッチがオンであればステップS6の初期化処理とともにステップS7の設定変更処理が実行されて設定変更状態に制御可能となり、クリアスイッチがオフであればステップS4の復旧処理とともにステップS5の設定確認処理が実行されて設定確認状態に制御可能となる。電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオフである場合、または設定キー51がオフである場合には、クリアスイッチがオンであればステップS6の初期化処理が実行される一方で設定変更状態には制御されず、クリアスイッチがオフであればステップS4の復旧処理が実行される一方で設定確認状態には制御されない。
設定確認処理または設定変更処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS8)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS9)、割込みを許可する(ステップS10)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図5のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図5に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行および保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行および保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図6は、特別図柄プロセス処理として、図5に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口および第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」または「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
パチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率や出玉率が変わる構成とされている。例えば、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率や出玉率が変わるようになっている。例えば設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も大当りの当選確率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど大当りの当選確率が低くなる。この例において、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。設定値に応じて大当りの当選確率が変われば、出玉率も設定値に応じて変わってもよい。大当りの当選確率は設定値にかかわらず一定であるのに対し、大当り遊技状態におけるラウンド数が設定値に応じて変わってもよい。パチンコ遊技機1は、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかを設定可能に構成されていればよい。パチンコ遊技機1において設定されている設定値は、主基板11の側から演出制御基板12の側へ設定値指定コマンドが送信されることにより通知される。
図7は、表示結果判定テーブルの構成例を示している。図7(A)は、変動特図が第1特図である場合に用いられる第1特図用表示結果判定テーブルの構成例を示し、図7(B)は、変動特図が第2特図である場合に用いられる第2特図用表示結果判定テーブルの構成例を示している。表示結果判定テーブルは、ROM101に記憶されているデータの集まりである。表示結果判定テーブルでは、設定値に応じて、乱数値MR1と比較される当り判定値が特別図柄の可変表示結果である特図表示結果に割り当てられている。乱数値MR1は、表示結果決定用の乱数値であり、0〜65535の範囲でランダムに値が更新される。表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態といった高確状態であるときには、通常状態または時短状態といった低確状態であるときに比べて、大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。
第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一値となるように判定値が割り当てられている。第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が第1特図用表示結果判定テーブルとは異なる同一値となるように判定値が割り当てられている。なお、設定値に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を異ならせてもよい。変動特図にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を同一確率としてもよい。
第1特図用表示結果判定テーブルおよび第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態の場合に、当り判定値のうち1020から1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、1020から1237までが「大当り」に割り当てられ、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている一方で、設定値2〜設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。
第1特図用表示結果判定テーブルおよび第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態の場合に、当り判定値のうち1020から1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、1020から1346までが「大当り」に割り当てられることで、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定され、その一方で、設定値2〜設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1346から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定される。
第1特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、当り判定値のうち32767から33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第1特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態である場合に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合と同じく、当り判定値のうち32767から33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、当り判定値のうち32767から33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態である場合に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合と同じく、当り判定値のうち32767から33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(いわゆる確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中に遊技球が、特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、変動特図に応じて大当り遊技中に遊技球が所定スイッチを通過する割合が異なる遊技性(いわゆるV確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320で小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(いわゆる1種2種混合タイプ)としてもよい。パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3のいずれかである場合は遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかである場合)を設けてもよい。設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、設定値が1〜3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを演出用スイッチ(遊技球が所定領域を通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が4〜6の場合は、所定スイッチを遊技用スイッチ(遊技球が所定スイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
大当り種別は、大当り種別判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、大当り種別は、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。変動パターンは、変動パターン判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、変動パターンは、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なることで、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度により設定値が示唆されてもよい。あるいは、設定値にかかわらずノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合は共通であってもよい。その他、設定値に応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図8のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図8に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図9は、演出制御プロセス処理として、図8のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形および応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合または「100%」未満の割合であることも含む。
(本実施形態の特徴部182SGに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部182SGについて説明する。図10−1は、本実施の形態の特徴部182SGにおけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。図10−1及び図10−7に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、縦長の方形枠状に形成された外枠182SG001aと、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)182SG003とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠182SG003には、ガラス窓を有するガラス扉枠182SG003aが左側辺を中心として遊技機用枠182SG003の前面を開放する扉開放位置と該前面を閉鎖する扉閉鎖位置との間で回動可能に設けられ、該ガラス扉枠182SG003aにより遊技領域を開閉できるようになっており、ガラス扉枠182SG003aを閉鎖したときにガラス窓を通して遊技領域を透視できるようになっている。
また、遊技機用枠182SG003は、遊技場の店員等が所有する扉キーを図示しない錠前に挿入して解錠することで開放可能となり、店員以外の遊技者等は遊技機用枠182SG003及びガラス扉枠182SG003aを開放することはできないようになっている。
また、図10−1に示すように、画像表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア182SG005D、第2保留記憶表示エリア182SG005Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア182SG005D、第2保留記憶表示エリア182SG005Uでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。画像表示装置5の右部には、可変表示の実行中であることや可変表示結果を飾り図柄や特別図柄とは異なる態様にて報知可能な第4図柄182SG005Jが表示されている。パチンコ遊技機(遊技機)1の遊技盤2における画像表示装置5の左側は、遊技球が流下可能な左遊技領域182SG002Lに形成されており、遊技盤2における画像表示装置5の右側は、遊技球が流下可能な右遊技領域182SG002Rに形成されている。
左遊技領域182SG002Lは、打球操作ハンドル30の操作によって比較的弱く打ち出された(左打ち)遊技球が流下する遊技領域であり、右遊技領域182SG002Rは、打球操作ハンドル30の操作によって左遊技領域182SG002Lを流下する遊技球よりも強く打ち出された(右打ち)遊技球が、画像表示装置5の上方経路182SG002Cを通過して流下する遊技領域である。特に本特徴部182SGでは、左遊技領域182SG002Lは、主に遊技状態が通常状態(低確低ベース状態)である場合に遊技級を流下させる遊技領域であり、右遊技領域182SG002Rは、主に遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)や時短状態(低確高ベース状態)、大当り遊技状態である場合に遊技球を流下させる遊技領域である。
また、左遊技領域182SG002Lには、一般入賞口10が配置されており、右遊技領域182SG002Rには、該右遊技領域182SG002Rの上流方から下流側にかけて、通過ゲート41、可変入賞球装置6B、一般入賞口10、特別可変入賞球装置7が配置されている。つまり、左遊技領域182SG002Lを流下する遊技球は、一般入賞口10と入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に入賞可能となっており、右遊技領域182SG002Rを流下する遊技球は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口、一般入賞口10及び特別可変入賞球装置7が形成する大入賞口に入賞可能となっているとともに、通過ゲート41を通過可能となっている。
図10−1に示すように、入賞球装置6Aと可変入賞球装置6B及び特別可変入賞球装置7の間には、複数の障害釘182SGK1が配設されている。このため、左遊技領域182SG002Lを流下する遊技球は、第2始動入賞口や大入賞口に入賞不能であるとともに、右遊技領域182SG002Rを流下する遊技球は、第1始動入賞口に入賞不能となっている。
図10−2及び図10−7に示すように、本実施の形態の特徴部182SGにおける主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース182SG201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板11には、パチンコ遊技機1の設定値を変更可能な設定値変更状態に切り替えるための錠スイッチ182SG051と、設定値変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ182SG052と、遊技機用枠182SG003の開放を検知する開放センサ182SG090と、が設けられている。尚、詳細は後述するが、本実施の形態の特徴部182SGにおける設定値変更状態は、遊技場の店員等がパチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認可能な状態(設定値確認状態)でもある。
これら錠スイッチ182SG051及び設定切替スイッチ182SG052といった遊技者が操作可能な操作部が設けられた設定切替本体部は、主基板11とともに基板ケース182SG201内に収容されており、錠スイッチ182SG051及び設定切替スイッチ182SG052は、基板ケース182SG201を開放しなくても操作可能となるように基板ケース182SG201の背面に形成された開口を介して背面側に露出している。
錠スイッチ182SG051及び設定切替スイッチ182SG052を有する基板ケース182SG201は、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠182SG003を閉鎖した状態では操作が極めて困難であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠182SG003を開放することで操作が可能となる。また、錠スイッチ182SG051は、遊技場の店員等が所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、錠スイッチ182SG051は、設定キーによって、後述するONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチでもある。尚、本実施の形態の特徴部182SGでは、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示しているが、これらは1のキーにて兼用されていてもよい。
また、基板ケース182SG201には、設定値や後述するベース値を表示可能な表示モニタ182SG029が配置されている。該表示モニタ182SG029は、主基板11に接続されているとともに、基板ケース182SG201の上部に配置されている。つまり、表示モニタ182SG029は、基板ケース182SG201における主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠182SG003を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠182SG003を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
また、図10−1及び図10−2に示すように、本実施の形態の特徴部182SGにおけるパチンコ遊技機1の遊技盤2の所定位置(例えば、遊技領域の左下方位置)には、第1特図の可変表示を実行可能な第1特別図柄表示装置182SG004A、第2特図の可変表示を実行可能な第2特別図柄表示装置182SG004B、第1保留記憶数を表示可能な第1保留表示器182SG025A、第2保留記憶数を表示可能な第2保留表示器182SG025B、普通図柄の可変表示を実行可能な普通図柄表示器182SG020、普図保留記憶数を表示可能な普図保留表示器182SG025C、大当り遊技中に当該大当り遊技のラウンド数(大当り種別)を表示可能なラウンド表示器182SG131、高ベース状態(時短状態)や大当り遊技状態等の遊技球を右遊技領域182SG002Rに向けて打ち出す遊技状態において点灯する右打ちランプ182SG132、確変状態であるとき点灯する確変ランプ182SG133、高ベース状態(時短状態)において点灯する時短ランプ182SG134が纏めて配置されている遊技情報表示部182SG200が設けられている。
図10−2に示すように、主基板11には、図示しないターミナル基板を介して、パチンコ遊技機1が設置されている遊技場の管理コンピュータ等の外部装置に対して遊技情報(信号)を出力するための情報出力回路182SG151が搭載されている。また、主基板11には、パチンコ遊技機1に対する不正電波を検出可能な電波センサ182SG161、パチンコ遊技機1に対する磁力を検出可能な磁気センサ182SG162、パチンコ遊技機1に対する振動を検出可能な振動センサ182SG163等の各種センサも接続されている。
また、図10−1及び図10−2に示すように、画像表示装置5の右上部には、遊技者に対して右遊技領域182SG002Rに向けて遊技球を打ち出すよう促すための右打ち報知ランプ182SG009Hが設けられている。該右打ち報知ランプ182SG009Hは、ランプ制御基板14に接続されている。このため、右打ち報知ランプ182SG009Hは、ランプ制御基板14を介した演出制御用CPU120による点灯及び消灯の制御が可能となっている。
図10−3及び図10−4に示すように、第1特別図柄表示装置182SG004Aと第2特別図柄表示装置182SG004Bとは、それぞれ8セグメントのLEDから構成されている。また、第1特別図柄表示装置182SG004Aと第2特別図柄表示装置182SG004Bとでは、特別図柄の可変表示結果がはずれ(後述の時短付きはずれを除く)や小当りである場合は、共通の組合せで該可変表示結果を導出表示可能となっている。
第1特別図柄の可変表示において該可変表示結果が大当りとなる場合について、第1特別図柄表示装置182SG004Aは、大当り種別毎に2種類の大当り図柄(点灯するLEDの組合せ)にて可変表示結果と導出表示可能となっている。また、第2特別図柄の可変表示において該可変表示結果が大当りとなる場合について、第2特別図柄表示装置182SG004Bは、大当り種別毎に2種類の大当り図柄(点灯するLEDの組合せ)にて可変表示結果と導出表示可能となっている。
尚、本実施の形態の特徴部182SGにおいては、第1特別図柄表示装置182SG004Aと第2特別図柄表示装置182SG004Bとで導出表示可能な大当り図柄は全て異なっているが、第1特別図柄表示装置182SG004Aで導出表示可能な大当り図柄と第2特別図柄表示装置182SG004Bで導出表示可能な大当り図柄は少なくとも一部が重複していてもよい。
また、従来のパチンコ遊技機では、可変表示結果が大当りとなる場合について、大当り遊技終了後に高ベース状態(時短状態)に制御可能となっているが、本特徴部182SGにおけるパチンコ遊技機1では、大当り遊技終了後に高ベース状態に制御可能であるとともに、可変表示結果がはずれとなる場合について、大当り遊技を経由することなく次回の可変表示から高ベース状態(時短状態)に制御することが可能となっている(以下、次回の可変表示から高ベース状態(時短状態)に制御されるはずれを「時短付きはずれ」と呼ぶ)。そして、本特徴部182SGでは、該時短付きはずれの種別として、時短付きはずれA〜時短付きはずれDの4種類の種別が設けられている。
図10−4に示すように、可変表示結果が時短付きはずれとなる場合について、第1特別図柄表示装置182SG004Aと第2特別図柄表示装置182SG004Bとは、時短付きはずれの種別に応じて、それぞれ異なる時短付きはずれ図柄(点灯するLEDの組み合わせ)を可変表示結果として導出表示可能となっている。
尚、本特徴部182SGでは、図10−4に示すように、時短付きはずれの種別が同一であれば、第1特別図柄表示装置182SG004Aと第2特別図柄表示装置182SG004Bとで共通の時短付きはずれ図柄を可変表示結果として導出表示可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、時短付きはずれの種別が同一である場合であっても、第1特別図柄表示装置182SG004Aと第2特別図柄表示装置182SG004Bとで異なる時短付きはずれ図柄を可変表示結果として導出表示可能としてもよい。
図10−5に示すように、第1保留表示器182SG025Aと第2保留表示器182SG025Bとは、それぞれ4セグメントのLEDが左右方向に並列して配置されている。これら第1保留表示器182SG025Aと第2保留表示器182SG025Bとでは、保留記憶数が1個であれば左端部のLEDのみが点灯し、保留記憶数が増加していく毎に左から2番目、左から3番目、左から4番目のLEDが順次点灯する。そして、可変表示が実行される毎に、保留記憶が減少する(消費される)ことに応じて、該可変表示に対応する保留表示器でのLEDが所定のシフト方向(本実施の形態の特徴部182SGでは左方向)に向けて消灯していく。
尚、本実施の形態の特徴部182SGでは、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とが両方存在する場合は、第2特図保留記憶にもとづく可変表示が優先して実行される様になっている。このため、図10−6に示すように、例えば第1特図保留記憶が1個存在するとともに第2特図保留記憶が2個存在する場合(第1保留表示器182SG025Aの左端部のLEDのみが点灯しているとともに、第2保留表示器182SG25Bの左2個のLEDが点灯している場合)は、第2特図保留記憶にもとづく可変表示の実行によって第2特図保留記憶が0個となった後に、第1特図保留記憶にもとづく可変表示が実行される。
また、図10−6に示すように、ラウンド表示器182SG131は5個のセグメント(LED)から構成されている。尚、本実施の形態の特徴部182SGにおける大当り種別としては、5ラウンド大当りである大当りA、10ラウンド大当りである大当りB、15ラウンド大当りである大当りCの計3個の大当り種別が設けられており、これら大当り種別に応じてラウンド表示器182SG131を構成するセグメントのうちいずれのセグメントが点灯するかが異なっている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるLED制御コマンドが含まれている。
尚、本実施の形態の特徴部182SGにおける演出制御基板12には、可変表示中等にそれぞれの原点位置と演出位置との間で動作可能な第1可動体182SG321及び第2可動体182SG322と、第1可動体182SG321が該第1可動体182SG321の原点位置に位置していることを検出可能な原点検出センサ182SG331と、第2可動体182SG322が該第2可動体182SG322の原点位置に位置していることを検出可能な原点検出センサ182SG332と、が接続されている。
図10−8(A)は、本実施の形態における特徴部182SGで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図10−8(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図10−8(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置182SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置182SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、可変表示結果指定コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。可変表示結果指定コマンドでは、例えば図10−8(B)に示すように、可変表示結果が「はずれ」であるか「時短付きはずれ」であるか「大当り」であるか「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
可変表示結果指定コマンドでは、例えば図10−8(B)に示すように、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「はずれ」となる第1可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「時短付きはずれ」で該時短付きはずれの種別が「時短付きはずれA」となる旨の判定結果を通知する第2可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「時短付きはずれ」で該時短付きはずれの種別が「時短付きはずれB」となる旨の判定結果を通知する第3可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「時短付きはずれ」で該時短付きはずれの種別が「時短付きはずれC」となる旨を通知する第4可変表示結果指定コマンドである。
コマンド8C04Hは、可変表示結果が「時短付きはずれ」で該時短付きはずれの種別が「時短付きはずれ」となる旨第5可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C05Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第6可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C06Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第7可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C07Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第8可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C08Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知する第9可変表示結果指定コマンドである。
コマンド8FXXHは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の可変表示の停止(確定)と、次の可変表示を開始するまでの図柄確定期間を指定する図柄確定コマンドである。図柄確定コマンドでは、例えば図10−8(C)に示すように、図柄確定期間に応じて異なるEXTデータが設定されている。
例えば、図10−8(C)に示すように、コマンド8F00Hは、図柄確定期間が0.5秒であることを指定する第1図柄確定コマンドである。コマンド8F01Hは、図柄確定期間が10秒であることを指定する第2図柄確定コマンドである。コマンド8F03Hは、図柄確定期間が20秒であることを指定する第3図柄確定コマンドである。
コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。
コマンド96XXHは、パチンコ遊技機1においてエラー(異常)の発生および発生したエラー(異常)の種別を指定するエラー(異常)指定コマンドである。エラー(異常)指定コマンドでは、例えば、各エラー(異常)に対応するEXTデータが設定されることにより、演出制御基板12側において、いずれのエラー(異常)の発生が判定されたのかを特定することができ、特定したエラー(異常)の発生が、後述するエラー報知処理によって報知される。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、大当り遊技状態または小当り遊技状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置182SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置182SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC4XXH及びコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、変動表示結果が「大当り」となるか否か及び大当り種別(確変や非確変や突確)の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン判定用の乱数値MR3が、「非リーチ」、「スーパーリーチ」、「その他」のいずれの変動パターンとなるかの判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。
コマンドD0XXHは、新たに設定された設定値を主基板11から演出制御基板12(演出制御用CPU120)に指定するための設定値指定コマンドである。コマンドE101Hは、パチンコ遊技機1がRAM102の内容をクリアせずに起動したこと(電断復旧したこと、ホットスタートとも言う)を通知するホットスタート通知コマンドである。コマンドE102Hは、パチンコ遊技機1がRAM102の内容をクリアして起動したこと(コールドスタート)を通知するコールドスタート通知コマンドである。コマンドE103Hは、パチンコ遊技機1において設定値の変更操作が開始されたこと(パチンコ遊技機1が設定値変更状態で起動したこと)を通知する設定値変更開始通知コマンドである。コマンドE104Hは、パチンコ遊技機1において設定値の変更操作が終了したことを通知する設定値変更終了通知コマンドである。コマンドE105Hは、パチンコ遊技機1において設定値の確認操作が開始されたこと(パチンコ遊技機1が設定値確認状態で起動したこと)を通知する設定値確認開始通知コマンドである。コマンドE106Hは、パチンコ遊技機1の設定値の確認操作が終了したことを通知する設定値変更終了通知コマンドである。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、時刻情報を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)106とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図10−9は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図10−9に示すように、この実施の形態の特徴部182SGでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
尚、本実施の形態では各乱数値MR1〜MR5をそれぞれ図10−9に示す範囲の値として用いる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各乱数値MR1〜MR5の範囲は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異ならせてもよい。
図10−10(A)は、本特徴部182SGにおける変動パターンを示している。本特徴部182SGでは、可変表示結果が「はずれ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。また、可変表示結果が「時短付きはずれ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。また、可変表示結果が「小当り」となる場合などに対応して、1の変動パターンが予め用意されている。尚、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。可変表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施の形態では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよい。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けてもよい。
尚、本特徴部182SGでは、可変表示結果が「時短付きはずれ」となる場合に選択され得る変動パターンとして、複数のスーパーリーチの変動パターンが予め用意されている、つまり、可変表示結果が「時短付きはずれ」となる場合は必ずスーパーリーチの変動パターンにて可変表示が実行される形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果が「時短付きはずれ」となる場合については、非リーチやノーマルリーチの変動パターンにて可変表示が実行される場合を設けてもよい。
図10−10(A)に示すように、本実施の形態の特徴部182SGにおけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施の形態におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
尚、本実施の形態では、スーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に可変表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
尚、本実施の形態の特徴部182SGにおいては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしてもよい。
また、本実施の形態の特徴部182SGでは、図10−10(A)に示すように、変動パターン毎に変動内容(演出内容)が予め決定されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定されている設定値に応じて同じ変動パターンであっても変動内容(演出内容)が異なるようにしてもよい。例えば、ノーマルリーチはずれの変動パターンPA2−1の場合は、設定されている設定値が1の場合は、ノーマルリーチはずれとなる変動パターンとし、設定されている設定値が2の場合は、擬似連演出を2回実行して非リーチはずれとなる変動パターンとして、設定されている設定値が3の場合は、擬似連演出を3回実行してスーパーリーチはずれとなる変動パターン…等とすればよい。
また、本特徴部182SGにおける変動パターンについては、遊技状態と可変表示結果に応じて、可変表示の終了(停止)タイミングから次の可変表示の開始までの図柄確定期間が異なっている。例えば、図10−10(B)に示すように、可変表示結果がはずれ、大当り、小当りのいずれかである場合は、図柄確定期間が0.5秒(500ms)に設定されている。通常状態(低ベース状態)において可変表示結果が時短付きはずれとなる場合は、図柄確定期間が20秒(20000ms)に設定されている。そして、時短状態(高ベース状態)において可変表示結果が時短付きはずれとなる場合は、図柄確定期間が10秒(10000ms)に設定されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、図10−11〜図10−26などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの可変表示における各図柄の可変表示態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図10−11(A)に示す第1特図用表示結果判定テーブル(設定値1)、図10−11(B)に示す第2特図用表示結果判定テーブル(設定値2)、図10−12(A)に示す第1特図用表示結果判定テーブル(設定値2)、図10−12(B)に示す第2特図用表示結果判定テーブル(設定値2)、図10−13(A)に示す第1特図用表示結果判定テーブル(設定値3)、図10−13(B)に示す第2特図用表示結果判定テーブル(設定値3)、図10−14(A)に示す第1特図用表示結果判定テーブル(設定値4)、図10−14(B)に示す第2特図用表示結果判定テーブル(設定値4)、図10−15(A)に示す第1特図用表示結果判定テーブル(設定値5)、図10−15(B)に示す第2特図用表示結果判定テーブル(設定値5)、図10−16(A)に示す第1特図用表示結果判定テーブル(設定値6)、図10−16(B)に示す第2特図用表示結果判定テーブル(設定値6)、図10−21(A)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、図10−21(B)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)の他、大当り用変動パターン判定テーブル、小当り用変動パターン判定テーブル、はずれ用変動パターン判定テーブル、時短付きはずれ種別判定テーブル、時短付きはずれ用変動パターン判定テーブル、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン決定テーブル(図示略)などが含まれている。
本実施の形態の特徴部182SGのパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。詳しくは、後述する特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も出玉率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど出玉率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。換言すれば、設定値とは、最も大きい値である6が最も遊技場側にとって不利な値であり、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど遊技場側にとって有利な値となる。
図10−11(A)〜図10−16(B)は、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。本実施の形態の特徴部182SGでは、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
図10−11(A)に示すように、設定値が1であり変動特図が第1特図である場合に用いる第1特図用表示結果判定テーブル(設定値1)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1237までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、65317〜65535までが「時短付きはずれ」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図10−11(B)に示すように、設定値が1であり変動特図が第2特図である場合に用いる第2特図用表示結果判定テーブル(設定値1)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1237までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、65317〜65425までが「時短付きはずれ」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図10−12(A)に示すように、設定値が2であり変動特図が第1特図である場合に用いる第1特図用表示結果判定テーブル(設定値2)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1253までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、65317〜65535までが「時短付きはずれ」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1383までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図10−12(B)に示すように、設定値が2であり変動特図が第2特図である場合に用いる第2特図用表示結果判定テーブル(設定値2)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1253までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、65317〜65425までが「時短付きはずれ」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1383までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図10−13(A)に示すように、設定値が3であり変動特図が第1特図である場合に用いる第1特図用表示結果判定テーブル(設定値3)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1272までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、65317〜65535までが「時短付きはずれ」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1429までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図10−13(B)に示すように、設定値が3であり変動特図が第2特図である場合に用いる第2特図用表示結果判定テーブル(設定値3)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1272までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、65317〜65425までが「時短付きはずれ」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1429までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図10−14(A)に示すように、設定値が4であり変動特図が第1特図である場合に用いる第1特図用表示結果判定テーブル(設定値4)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1292までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、65317〜65535までが「時短付きはずれ」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1487までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図10−14(B)に示すように、設定値が4であり変動特図が第2特図である場合に用いる第2特図用表示結果判定テーブル(設定値4)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1292までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、65317〜65425までが「時短付きはずれ」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1487までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図10−15(A)に示すように、設定値が5であり変動特図が第1特図である場合に用いる第1特図用表示結果判定テーブル(設定値4)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1317までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、65317〜65535までが「時短付きはずれ」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1556までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図10−15(B)に示すように、設定値が5であり変動特図が第2特図である場合に用いる第2特図用表示結果判定テーブル(設定値5)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1317までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、65317〜65425までが「時短付きはずれ」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1556までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図10−16(A)に示すように、設定値が6であり変動特図が第1特図である場合に用いる第1特図用表示結果判定テーブル(設定値6)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、65317〜65535までが「時短付きはずれ」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1674までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図10−16(B)に示すように、設定値が6であり変動特図が第2特図である場合に用いる第2特図用表示結果判定テーブル(設定値4)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、65317〜65425までが「時短付きはずれ」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1674までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
以上のように、各表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施の形態の特徴部182SGでは、設定値が1の場合は1/300、設定値が2の場合は1/280、設定値が3の場合は1/260、設定値が4の場合は1/240、設定値が5の場合は1/220、設定値が6の場合は1/200)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施の形態の特徴部182SGでは、設定値が1の場合は1/200、設定値が2の場合は1/180、設定値が3の場合は1/160、設定値が4の場合は1/140、設定値が5の場合は1/120、設定値が6の場合は1/100)。即ち、各表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定値が大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
尚、本実施の形態の特徴部182SGでは、図10−11〜図10-16に示すように、各設定値に応じて、通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率がそれぞれ異なる(例えば、設定値1であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は1.5倍であり、設定値2であればば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は約1.56倍であり、設定値3であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は1.625倍である)ように設定されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、各設定値での通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は全て一定(例えば、5倍)に設定してもよい。
また、各第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一値となるように判定値が割り当てられている。具体的には、図10−11(A)、図10−12(A)、図10−13(A)、図10−14(A)、図10−15(A)、図10−16(A)に示すように、第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が1/200に設定されている。
一方で、各第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が第1特図用表示結果判定テーブルとは異なる同一値となるように判定値が割り当てられている。具体的には、図10−11(B)、図10−12(B)、図10−13(B)、図10−14(B)、図10−15(B)、図10−16(B)に示すように、第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が1/100に設定されている。
尚、本実施の形態の特徴部182SGでは、設定値にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一確率である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定値に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を異ならせてもよい。更に、本実施の形態の特徴部182SGでは、変動特図に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動特図にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を同一確率としてもよい。
また、各第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、通常状態と時短状態とで、設定値にかかわらず特図表示結果と「時短付きはずれ」として時短状態に制御すると決定される確率が同一値となるように判定値が割り当てられている。具体的には、具体的には、図10−11(A)、図10−12(A)、図10−13(A)、図10−14(A)、図10−15(A)、図10−16(A)に示すように、第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態や時短状態であれば、設定値にかかわらず、特図表示結果を「時短付きはずれ」として時短状態に制御すると決定される確率が1/300に設定されている。
一方で、各第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、通常状態と時短状態とで、設定値にかかわらず特図表示結果を「時短付きはずれ」として時短状態に制御すると決定される確率が同一値となるように判定値が割り当てられている。具体的には、図10−11(B)、図10−12(B)、図10−13(B)、図10−14(B)、図10−15(B)、図10−16(B)に示すように、第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態や時短状態であれば、設定値にかかわらず、特図表示結果を「時短付きはずれ」として時短状態に制御すると決定される確率が1/600に設定されている。
更に、これら第1特図用表示結果判定テーブルと第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態である場合については、設定値にかかわらず特図表示結果を「時短付きはずれ」として時短状態に制御すると決定される確率が0%となるように判定値が割り当てられている。
尚、本特徴部182SGでは、遊技状態が通常状態や時短状態である場合は、第1特図用表示結果判定テーブルと第2特図用表示結果判定テーブルとで、特図表示結果を「時短付きはずれ」として時短状態に制御すると決定される確率を異ならせている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技状態が通常状態や時短状態である場合は、第1特図用表示結果判定テーブルと第2特図用表示結果判定テーブルとでは、特図表示結果を「時短付きはずれ」として時短状態に制御すると決定される確率を同一としてもよい。
また、遊技状態が通常状態や時短状態である場合は、第2特図用表示結果判定テーブルで特図表示結果を「時短付きはずれ」として時短状態に制御すると決定される確率を、第1特図用表示結果判定テーブルで特図表示結果を「時短付きはずれ」として時短状態に制御すると決定される確率よりも高く設定してもよい。
更に、本特徴部182SGでは、遊技状態が確変状態である場合は、第1特図用表示結果判定テーブルと第2特図用表示結果判定テーブルとのいずれにおいても、特図表示結果を「時短付きはずれ」として時短状態に制御すると決定される確率が0%である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技状態が確変状態である場合は、第1特図用表示結果判定テーブルと第2特図用表示結果判定テーブルの少なくともいずれか一方において、特図表示結果を「時短付きはずれ」として時短状態に制御すると決定可能としてもよい。
ここで、各表示結果判定テーブルにおいて「大当り」や「小当り」、「時短付きはずれ」に割り当てられている当り判定値の数値範囲に着目すると、図10−17に示すように、遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238〜1253の範囲、設定値3では1238〜1272の範囲、設定値4では1238〜1292の範囲、設定値5では1238〜1317の範囲、設定値6では1238〜1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部182SGでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち32767〜33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1346)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33094の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
更に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち65317〜65535までの範囲が、設定値にかかわらず時短付きはずれを判定するための時短付きはずれ判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されているとともに、32767〜33094までが小当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、時短付きはずれ判定値は、前期設定値6の大当り判定値の範囲(1020〜1346)及び小当り判定値の範囲(32767〜33094)とは異なる数値範囲において、65317を時短付きはずれの基準値(時短付きはずれ基準値)として、65317〜65535の範囲に設定されているので、時短付きはずれ判定値の数値範囲が小当り判定値の範囲や各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
次に、図10−18に示すように、遊技状態が確変状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347〜1383の範囲、設定値3では1347〜1429の範囲、設定値4では1347〜1487の範囲、設定値5では1347〜1556の範囲、設定値6では1347〜1674の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部182SGでは、遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルと同じく、当り判定値のうち32767〜33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1674までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1674)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33094の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
図10−19に示すように、遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238〜1253の範囲、設定値3では1238〜1272の範囲、設定値4では1238〜1292の範囲、設定値5では1238〜1317の範囲、設定値6では1238〜1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部182SGでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち32767〜33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1346)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33421の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
更に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち65317〜65425までの範囲が、設定値にかかわらず時短付きはずれを判定するための時短付きはずれ判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されているとともに、32767〜33421までが小当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、時短付きはずれ判定値は、前期設定値6の大当り判定値の範囲(1020〜1346)及び小当り判定値の範囲(32767〜33421)とは異なる数値範囲において、65317を時短付きはずれの基準値(時短付きはずれ基準値)として、65317〜65425の範囲に設定されているので、時短付きはずれ判定値の数値範囲が小当り判定値の範囲や各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
次に、図10−20に示すように、遊技状態が確変状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347〜1383の範囲、設定値3では1347〜1429の範囲、設定値4では1347〜1487の範囲、設定値5では1347〜1556の範囲、設定値6では1347〜1674の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部182SGでは、遊技状態が確変状態である場合における第2図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が確変状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルと同じく、当り判定値のうち32767〜33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1674までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1674)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33421の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
以上、本実施の形態の特徴部182SGにおいては、図10−17〜図10−20に示すように、各表示結果判定テーブルにおいて、遊技状態及び設定値にかかわらず、当り判定値の1020を基準として共通数値範囲または共通数値範囲と非共通数値範囲とからなる連続した1の数値範囲内に含まれる判定値を大当り判定値の数値範囲とするとともに、遊技状態及び設定値にかかわらず、当り判定値の32767を基準として連続した1の数値範囲(共通数値範囲)内に含まれる判定値を小当り判定値の数値範囲として可変表示結果を判定するようになっている。
更に、これら各表示結果判定テーブルにおいては、変動特図が同一である場合は、遊技状態にかかわらず小当り判定値の数値範囲は同一(小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が同一)である。また、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が異なる(第1特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は328個であるのに対して、第2特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は655個と約2倍である)一方で、小当り判定値の数値範囲自体は、32767を基準値(小当り基準値)として設定されている。
そして、これら各表示結果判定テーブルにおいては、変動特図が同一であり且つ遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、設定値にかかわらず時短付きはずれ判定値の数値範囲は同一(時短付きはずれ判定値の数値範囲に含まれる判定値数が同一)である。また、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて時短付きはずれ判定値の数値範囲に含まれる判定値数が異なる(第1特図用表示結果判定テーブルにおける時短付きはずれ判定値の数値範囲に含まれる判定値数は219個であるのに対して、第2特図用表示結果判定テーブルにおける時短付きはずれ判定値の数値範囲に含まれる判定値数は109個と約1/2である)一方で、時短付きはずれ判定値の数値範囲自体は、65317を基準値(時短付きはずれ基準値)として設定されている。
更に、前述したように、各遊技状態においては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1の場合が最も特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が低く、設定値の値が大きくなるほど特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように判定値が割り当てられている(大当り確率:設定値6>設定値5>設定値4>設定値3>設定値2>設定値1)。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当りA〜大当りC)とすることを決定する。また、MR1が小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定し、MR1が時短付きはずれに対応するいずれかの時短付きはずれ判定値に一致すると、特別図柄に関して時短付きはずれとすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当り、小当り、時短付きはずれの当選を決定する。尚、図10−11(A)図10−16(B)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)、小当りになる確率(割合)、時短付きはずれになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置182SG004Aまたは第2特別図柄表示装置182SG004Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置182SG004Aまたは第2特別図柄表示装置182SG004Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。更に、時短付きはずれにするか否か決定するということは、時短状態(高ベース状態、より正確には低確高ベース状態)に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置182SG004Aまたは第2特別図柄表示装置182SG004Bにおける停止図柄を時短付きはずれ図柄にするか否か決定するということでもある。
尚、本実施の形態では、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1〜6の計6個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。
図10−21(A)及び図10−21(B)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)を示す説明図である。このうち、図10−21(A)は、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の可変表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。また、図10−21(B)は、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の可変表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。
大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当りA〜大当りCのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
ここで、本実施の形態の特徴部182SGにおける大当り種別について、図10−22を用いて説明する。本実施の形態の特徴部182SGでは、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する大当りA(非確変大当りともいう)と、大当り遊技の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する大当りBや大当りC(確変大当りともいう)が設定されている。
「大当りA」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが2回(いわゆる2ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りであり、「大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが6回(いわゆる6ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。更に、「大当りC」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。
「大当りA」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本実施の形態の特徴部182SGでは50回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
一方、大当りBや大当りCの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが大当りBや大当りCである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
尚、本実施の形態の特徴部182SGにおいては、大当り種別として大当りA〜大当りCの3種類を設ける形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は2種類以下、または4種類以上設けてもよい。
また、図10−21(A)に示すように、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)においては、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜249までが大当りBに割り当てられており、250〜299までが大当りCに割り当てられている。一方で、図10−21(B)に示すように、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)においては、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜199までが大当りBに割り当てられており、200〜299までが大当りCに割り当てられている。
つまり、本特徴部182SGでは、変動特図が第2特別図柄である場合は、変動特図が第1特別図柄である場合よりも可変表示結果が大当りとなったときに大当りCの大当り遊技が実行される割合が高く設定されている。
尚、本実施の形態の特徴部182SGでは、大当り種別を大当り種別判定用の乱数値であるMR2を用いて決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は、特図表示結果判定用の乱数値であるMR1を用いて決定してもよい。
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、可変表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、可変表示結果を「小当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、可変表示結果を「はずれ」にすることが事前決定されたときに使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
大当り用変動パターン判定テーブルにおいては、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図10−23(A)及び図10−23(B)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブルとしては、大当り種別が大当りAである場合に使用される大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)と、大当り種別が大当りB、大当りC用である場合に使用される大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)が予め用意されており、これら大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)と大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)には、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図10−23(A)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)においては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜400までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、401〜850までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、851〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。
図10−23(B)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)においては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜200までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、201〜550までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、551〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。
つまり、本実施の形態では、これらの判定値が、大当りの種別が「大当りB」または「大当りC」である場合にはスーパーリーチβが決定され易く、大当りの種別が「大当りA」である場合には、スーパーリーチαが決定され易いように割り当てられていることで、スーパーリーチβの変動パターンが実行されたときには、「大当りB」または「大当りC」となるのではないかという遊技者の期待感を高めることできる。
また、小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、小当りの変動パターン(PC1−1)の変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。具体的には、図10−23(C)に示すように、小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜997までが小当りの変動パターン(PC1−1)に割り当てられている。尚、本実施における小当りの変動パターンとしてはPC1−1のみが設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当りの変動パターンとしては2以上の変動パターンを設けてもよい。
図10−24は、ROM101に記憶されている時短付きはずれ種別判定テーブルを示す説明図である。大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を時短付きはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、時短付きはずれ種別を時短付きはずれA〜時短付きはずれDのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
ここで、本実施の形態の特徴部182SGにおける時短付きはずれ種別について、図10−25を用いて説明する。先ず、遊技状態が通常状態(低ベース状態)であるときに可変表示結果が「時短付きはずれ」となる場合は、次の可変表示から時短制御が実行(遊技状態が時短状態(高ベース状態)に制御)される。
このとき、時短付きはずれ種別が「時短付きはずれA」である場合は、10回の特図ゲームが実行されること、或いは、該10回の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。また、時短付きはずれ種別が「時短付きはずれB」である場合は、50回の特図ゲームが実行されること、或いは、該50回の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。また、時短付きはずれ種別が「時短付きはずれC」である場合は、100回の特図ゲームが実行されること、或いは、該100回の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。また、時短付きはずれ種別が「時短付きはずれD」である場合は、200回の特図ゲームが実行されること、或いは、該200回の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
そして、遊技状態が時短状態(高ベース状態)、つまり、既に時短制御が実行されているときに可変表示結果が「時短付きはずれ」となる場合は、時短付きはずれ種別にかかわらず、次の可変表示から大当り遊技状態に制御されるまで時短状態に制御されるようになっている。つまり、本特徴部182SGでは、既に遊技状態が時短状態である場合に可変表示結果が「時短付きはずれ」となった場合は、その時点での時短制御が実行される残り特図ゲーム回数にかかわらず、可変表示結果が大当りとなるまで時短制御が継続するようになる。
図10−24に示すように、時短付きはずれ種別判定テーブルにおいては、変動特図や設定値にかかわらず、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜119までが時短付きはずれAに割り当てられており、120〜209までが時短付きはずれBに割り当てられており、210〜269までが時短付きはずれCに割り当てられており、270〜299までが時短付きはずれDに割り当てられている。
このように、遊技状態が通常状態である場合に可変表示結果が「時短付きはずれ」となる場合は、時短付きはずれ種別に応じて時短制御が実行される特図ゲーム数が異なっているので、時短付きはずれ種別に遊技者を注目させることが可能となっている。更に、遊技状態が時短状態である場合可変表示結果が「時短付きはずれ」となる場合については、時短付きはずれ種別にかかわらず大当り遊技状態に制御されるまで時短制御が継続するようになるので、可変表示結果が「時短付きはずれ」となるか否か自体に遊技者を注目させることが可能となっている。
尚、本特徴部182SGでは、設定値や変動特図にかかわらず時短付きはずれ種別の決定割合が同一となっている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定値や変動特図に応じて時短付きはずれ種別の決定割合を異ならせてもよい。
更に、本特徴部182SGでは、時短付きはずれ種別を判定するために当り種別判定用の乱数値MR2を用いる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、時短付きはずれ種別を判定には、時短付きはずれ種別を判定するための専用の乱数値を用いてもよい。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルには、遊技状態が時短制御の実施されていない低ベース状態において保留記憶数が1個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルAと、低ベース状態において合計保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、低ベース状態において合計保留記憶数が5〜8個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCと、遊技状態が時短制御の実施されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルDとが予め用意されている。
はずれ用変動パターン判定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルBにおいては、合計保留記憶数が2〜4個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図10−26(B)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルB(低ベース中合算保留記憶数2〜4個用)においては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜500までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)に割り当てられており、501〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルCにおいては、合計保留記憶数が5〜8個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図10−26(C)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルC(低ベース中合算保留記憶数5個以上用)においては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜550までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)に割り当てられており、551〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルDにおいては、時短制御中に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図10−26(D)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルD(高ベース中用)においては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜550までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)に割り当てられており、551〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。
このように、はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Dを用いる場合、非リーチ変動パターンやノーマルリーチ変動パターンを決定する割合は、スーパーリーチ変動パターンを決定する割合よりも高く設定されている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Dを用いる場合は、変動パターン判定テーブルにかかわらず判定値のうち701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターンにそれぞれ割り当てられている、つまり、可変表示結果がはずれである場合は、スーパーリーチの変動パターンを共通の決定割合で決定するので、スーパーリーチの変動パターンによる可変表示が実行されないことにより演出効果が低下してしまうことを防ぐことができる。
尚、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)の方が変動時間は短く、さらに、変動パターン(PA1−2)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)の方が変動時間は短い(図10−10参照)。よって、保留記憶数が増加した場合には、変動時間が短い非リーチはずれの変動パターンが決定されることにより、保留記憶が消化されやすくなって、保留記憶数が上限数である4に達しているときに始動入賞することで、保留記憶がなされない無駄な始動入賞が発生し難くなるようになるとともに、保留記憶数が減少した場合には、変動時間が長い短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)が決定されることによって、可変表示の時間が長くなることにより、可変表示が実行されないことによる遊技の興趣低下を防ぐことができるようになる。
また、本実施の形態の特徴部182SGでは、図10−26(A)〜図10−26(C)に示すように、合算保留記憶数に応じて異なるはずれ用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動対象の特別図柄における保留記憶数(例えば、第1特別図柄の可変表示を実行する場合は第1特別図柄の保留記憶数、第2特別図柄の可変表示を実行する場合は第2特別図柄の保留記憶数)に応じて異なるはずれ用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定してもよい。
また、本実施の形態の特徴部182SGの各はずれ用変動パターン判定テーブルにおいては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜6のいずれの数値であっても、スーパーリーチはずれの変動パターン(PA2−2及びPA2−3)に割り当てられている乱数値の範囲が同一となっている。しかしながら、大当り確率及びはずれ確率は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なっているので、実際に可変表示がスーパーリーチはずれの変動パターンにて実行される割合(スーパーリーチはずれの変動パターンの出現率)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なっている。尚、本実施の形態の特徴部182SGでは、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて可変表示がスーパーリーチはずれの変動パターンにて実行される割合が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定値毎の大当り確率及びはずれ確率を考慮し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず同一の割合で可変表示がスーパーリーチはずれの変動パターンにて実行されるようにしてもよい。
更に、本特徴部182SGでは、時短付きはずれ用変動パターン判定テーブルも予め用意されている。時短付きはずれ用変動パターン判定テーブルにおいては、該時短付きはずれ用のスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−4)と該時短付きはずれ用のスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−5)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図10−26(E)に示すように、時短付きはずれ用変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜300までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−4)に割り当てられており、301〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−5)に割り当てられている。つまり、本特徴部182SGでは、スーパーリーチβの変動パターンにて可変表示が実行される場合(可変表示中にスーパーリーチβのリーチ演出が実行される場合)は、スーパーリーチαの変動パターンにて可変表示が実行される場合(可変表示中にスーパーリーチαのリーチ演出が実行される場合)よりも高い割合で可変表示結果が時短付きはずれになるので、可変表示がスーパーリーチαはずれの変動パターンとスーパーリーチβはずれの変動パターンとのどちらで実行されたかに遊技者を注目させることが可能となっている。
図10−1に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、図10−27に示す遊技制御用データ保持エリア182SG150が設けられている。遊技制御用データ保持エリア182SG150は、第1特図保留記憶部182SG151Aと、第2特図保留記憶部182SG151Bと、普図保留記憶部182SG151Cと、遊技制御フラグ設定部182SG152と、遊技制御タイマ設定部182SG153と、遊技制御カウンタ設定部182SG154と、遊技制御バッファ設定部182SG155とを備えている。
第1特図保留記憶部182SG151Aは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置182SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部182SG151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された可変表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部182SG151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部182SG151Bは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置182SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部182SG151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された可変表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部182SG151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部182SG151Cは、通過ゲートを通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部182SG151Cは、遊技球が通過ゲートを通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部182SG152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部182SG152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部182SG153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部182SG153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部182SG154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部182SG154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部182SG154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部182SG154のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR1〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部182SG155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部182SG155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
また、図3に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図10−28(A)に示すような演出制御用データ保持エリア182SG190が設けられている。図10−28(A)に示す演出制御用データ保持エリア182SG190は、演出制御フラグ設定部182SG191と、演出制御タイマ設定部182SG192と、演出制御カウンタ設定部182SG193と、演出制御バッファ設定部182SG194とを備えている。
演出制御フラグ設定部182SG191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部182SG191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部182SG192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部182SG192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部182SG193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部182SG193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部182SG194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部182SG194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本実施例では、図10−28(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファ182SG194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部182SG194の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファ182SG194Aには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1−1」〜「1−4」に対応した領域)と、変動表示中の第1特図に対応した格納領域(バッファ番号「1−0」に対応した領域)とが設けられている。また、始動入賞時受信コマンドバッファ182SG194Aには、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「2−1」〜「2−4」に対応した領域)と、変動表示中の第2特図に対応した格納領域(バッファ番号「2−0」に対応した領域)とが設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド及び保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドが1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ182SG194Aにおける第1特図保留記憶に対応した格納領域と第2特図保留記憶に対応した格納領域は、これらの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とに分けて格納するための格納領域(エントリ)が確保されている。
これら格納領域(エントリ)の記憶内容は、開始条件が成立して最上位の保留記憶(バッファ番号「1−1」またはバッファ番号「2−1」)の変動表示が開始されるときに、後述するように1つずつ上位にシフトされていくとともに、該開始条件が成立した保留記憶の内容を格納するバッファ番号「1−0」またはバッファ番号「2−0」の記憶内容は、当該変動表示を終了するときに実行される演出図柄変動停止処理においてクリアされるようになっている。
更に、本実施形態の特徴部182SGにおける始動入賞時受信コマンドバッファ182SG194Aには、保留記憶表示の表示パターン(表示態様)に応じたフラグ値がセットされる保留表示フラグを第1特図保留記憶及び第2特図保留記憶に対応する各バッファ番号に対応付けて格納できるように記憶領域が、各格納領域(エントリ)毎に確保されている。
尚、保留表示フラグには、先読予告設定処理において、保留表示予告演出の実行が決定されなかった場合には、通常の保留記憶表示の表示パターンに対応する「0」が格納されることで、通常の表示態様(例えば、白抜き○)の保留記憶表示が第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uに表示され、保留表示予告演出の実行が決定された場合には、通常の表示態様とは異なる特別態様(例えば、四角形(◇)や星(☆))の保留記憶表示の表示パターンに対応する「1」(四角形(◇))または「2」(星(☆))がセットされることで、通常の表示態様とは異なる特別態様の保留記憶表示が第1保留記憶表示エリア182SG005D、第2保留記憶表示エリア182SG005Uに表示されて、該保留記憶表示に対応する変動表示において、大当りとなる可能性やスーパーリーチとなる可能性が高いことが予告されるようになっている。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ182SG194Aの第1特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していき、第2始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ182SG194Aの第2特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンドから保留記憶数通知コマンドまでが順次送信される。従って、コマンド受信が行われれば、第1特図保留記憶または第2特図保留記憶に対応するバッファ番号の末尾「1」〜「4」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。
図10−28(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ182SG194Aに格納されているコマンドは、演出図柄の変動表示を開始するごとに、直前に終了した変動表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1−0」または「2−0」のエントリ)に格納されているものが削除されるとともに、該開始する変動表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1−1」または「2−1」に対応したエントリ)に格納されているものと、該開始する変動表示の保留記憶以降のエントリの記憶内容がシフトされる。例えば図10−28(B)に示す格納状態において第1特図保留記憶の演出図柄の変動表示が終了した場合には、バッファ番号「0」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドがバッファ番号「0」にシフトされるとともに、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされ、バッファ番号「3」、「4」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」、「3」に対応した領域にシフトされる。よって、バッファ番号「0」は、その時点において変動表示されている保留記憶に関する各コマンドを格納するための領域(エントリ)となる。
尚、本実施の形態の特徴部182SGにおける先読予告設定処理においては、例えば、演出制御用CPU120は保留表示フラグがセットされていないエントリがあるか否かを判定し、保留表示フラグがセットされていないエントリがある場合には、該エントリに対応して格納されている図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドにもとづいて保留表示予告演出の実行の有無と、該保留表示予告演出の実行の有無に応じた保留記憶表示の表示態様(表示パターン)を決定する。保留表示予告演出の実行を決定した場合は、保留記憶表示態様を四角(◇)と星(☆)とから決定し、保留表示予告演出の非実行を決定した場合は、保留記憶表示の表示態様を白抜き○に決定する。そして、該決定した保留記憶表示の表示態様に応じた値を保留表示フラグにセットする。
保留表示フラグがセットされた後は、演出制御用CPU120が保留表示更新処理(図10−60参照)を実行することによって、保留記憶表示が第1保留記憶表示エリア182SG005Dや第2保留記憶表示エリア182SG005Uに表示されるようになる。
尚、本実施の形態の特徴部182SGでは、先読予告設定処理において実行を決定可能な先読み予告演出として保留表示予告演出を実行可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、先読み予告演出としては、例えば、画像表示装置5に表示される背景画像が変化する背景変化演出や、パチンコ遊技機1に設けられている可動体が動作する動作演出等の保留表示予告演出以外の演出を実行可能としてもよい。
次に、本実施の形態の特徴部182SGにおける表示モニタ182SG029の表示について説明する。
図10−29(A)に示すように、表示モニタ182SG029は、第1表示部182SG029A、第2表示部182SG029B、第3表示部182SG029C、第4表示部182SG029Dを備えている。第1表示部182SG029A〜第5表示部182SG29Eは、いずれも「8」の字を描く7つのセグメントによって構成される7セグメントと、7セグメントの右側方下部に配置されたドットによって構成されている。これらの第1表示部182SG029A〜第5表示部182SG29Eは、それぞれ種々の色、例えば赤色、青色、緑色、黄色、白色等で点灯、点滅可能とされている。また、これらの色を極短周期で変化させながら異なる色やいわゆるレインボーで表示させることも可能である。
尚、本実施の形態の特徴部182SGにおける表示モニタ182SG029の表示制御は、パチンコ遊技機1の試験時においてROM101やRAM102の全領域における試験対象外の領域を用いて実行されるようになっている。
表示モニタ182SG029には、図10−29(B)及び図10−29(C)に示すように、全遊技状態のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値(計測中のリアルタイム値)であるベースLと、全遊技状態における1回目のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値であるベース1と、全遊技状態における2回目のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値であるベース2と、全遊技状態における3回目のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値であるベース3と、を表示可能となっている。ベースL、ベース1、ベース2、ベース3は、百分率にて表示モニタ182SG029に表示される。
実際に表示モニタ182SG029にてベースLを表示する場合は、該ベースLの略記である「bL.」を表示するために第1表示部182SG029Aに「b」、第2表示部182SG029Bに「L.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」〜「99」の値)が第3表示部182SG029Cと第4表示部182SG029Dとにおいて表示される。また、表示モニタ182SG029にてベース1を表示する場合は、該ベースの略記である「b1.」を表示するために第1表示部182SG029Aに「b」、第2表示部182SG029Bに「1.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」〜「99」の値)が第3表示部182SG029Cと第4表示部182SG029Dとにおいて表示される。また、表示モニタ182SG029にてベース2を表示する場合は、該ベースの略記である「b2.」を表示するために第1表示部182SG029Aに「b」、第2表示部182SG029Bに「2.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」〜「99」の値)が第3表示部182SG029Cと第4表示部182SG029Dとにおいて表示される。また、表示モニタ182SG029にてベース3を表示する場合は、該ベースの略記である「b3.」を表示するために第1表示部182SG029Aに「b」、第2表示部182SG029Bに「3.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」〜「99」の値)が第3表示部182SG029Cと第4表示部182SG029Dとにおいて表示される。
本実施の形態の表示モニタ182SG029では、主基板11(CPU103)の制御によってこれらベースL、ベース1、ベース2、ベース3を順次表示する制御を実行するようになっている。例えば、図10−31に示すように、主基板11は、ベースL→ベース1→ベース2→ベース3の順番で表示モニタ182SG029の表示を5秒間隔で切り替える制御を実行する。尚、これら表示モニタ182SG029における各ベース値の表示は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて表示色が異なるようになっている。具体的には、図10−30に示すように、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「1」である場合は表示モニタ182SG029における各ベース値を白色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「2」である場合は表示モニタ182SG029における各ベース値を青色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「3」である場合は表示モニタ182SG029における各ベース値を黄色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「4」である場合は表示モニタ182SG029における各ベース値を緑色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「5」である場合は表示モニタ182SG029における各ベース値を赤色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「6」である場合は表示モニタ182SG029における各ベース値を紫色にて表示する。このため遊技場の店員等は、CPU103が後述する設定値変更処理を実行せずとも、表示モニタ182SG029の表示色を確認するのみでパチンコ遊技機1に設定されている設定値を特定可能となっている。
次に、本実施の形態の特徴部182SGにおける遊技制御メイン処理について説明する。図10−32は、CPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。遊技制御メイン処理では、CPU103は、先ず、割込禁止に設定する(ステップ182SGSa001)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップ182SGSa002)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、CPU103は、RAM102にバックアップデータが記憶されているか否か(107SGSa003)や、RAM102(バックアップRAM)が正常であるか否か(107SGSa004)を判定する。バックアップデータが記憶されていない場合(ステップ182SGSa003;N)やRAM102が正常でない場合(ステップ182SGSa004;N)は、ステップ182SGSa017に進み、バックアップデータが記憶されており、且つRAM102が正常である場合(ステップ182SGSa003;Y、ステップ182SGSa004;Y)は、更にRAM102に格納されている設定値が1〜6のいずれかであるか、つまり、RAM102に正常な値の設定値が格納されているか否かを判定する(ステップ182SGSa005)。
RAM102に格納されている設定値が1〜6のいずれかではない場合(ステップ182SGSa005;N)は、ステップ182SGSa017に進み、RAM102に格納されている設定値が1〜6のいずれかである場合(ステップ182SGSa005;Y)は、電断前に後述する設定値変更処理の実行中であったこと(設定値変更処理の実行中に電断が発生したこと)を示す設定値変更中フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ182SGSa006)。設定値変更中フラグがセットされている場合(ステップ182SGSa006;Y)は、ステップ182SGSa017に進み、設定値変更中フラグがセットされていない場合は、後述するRAMクリア処理を実行したことを示すRAMクリアフラグがセットされていれば該RAMクリアフラグをクリアし(ステップ182SGSa007)、クリアスイッチがONであるか否か、つまり、クリアスイッチが操作されている状態でパチンコ遊技機1が起動したか否かを判定する(ステップ182SGSa008)。
クリアスイッチがONである場合(ステップ182SGSa008;Y)は、RAMクリアフラグをセットしてステップ182SGSa011に進み(ステップ182SGSa010)、クリアスイッチがOFFである場合(ステップ182SGSa008;N)は、ステップ182SGSa010を実行せずにステップ182SGSa011に進む。
ステップ182SGSa011においてCPU103は、錠スイッチ182SG051がONであるか否かを判定する(ステップ182SGSa011)。錠スイッチ182SG051がONである場合(ステップ182SGSa011;Y)は、更に開放センサ182SG090がONであるか否かを判定する(ステップ182SGSa012)。開放センサ182SG090がONである場合、つまり、錠スイッチ182SG051がON且つ遊技機用枠182SG003が開放されている状態でパチンコ遊技機1が起動した場合(ステップ182SGSa012;Y)は、RAMクリアフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ182SGSa013a)。
RAMクリアフラグがセットされている場合(ステップ182SGSa013a;Y)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を変更するための設定値変更処理(ステップ182SGSa013b)を実行してステップ182SGSa013dに進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(ステップ182SGSa013a;N)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認するための設定値確認処理(ステップ182SGSa013c)を実行してステップ182SGSa013dに進む。
尚、錠スイッチ182SG051がOFFである場合(ステップ182SGSa011;N)や開放センサがOFFである場合(ステップ182SGSa012;N)は、ステップ182SGSa013a〜ステップ182SGSa013cの処理を実行せずにステップ182SGSa013dに進む。
ステップ182SGSa013dにおいてCPU103は、RAMクリアフラグがセットされているか否か、つまり、今回のパチンコ遊技機1の起動に際してRAM102をクリアするか(RAMクリア処理(ステップ182SGSa009)を実行するか)否かを判定する(ステップ182SGSa013d)。RAMクリアフラグがセットされている場合(ステップ182SGSa013d;Y)はRAMクリア処理(ステップ182SGSa013e)を実行した後にステップ182SGSa014に進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(ステップ182SGSa013d;N)はRAMクリア処理(ステップ182SGSa013e)を実行せずにステップ182SGSa014に進む。
ステップ182SGSa014においてCPU103は、再度RAMクリアフラグがセットされているか否か判定する(ステップ182SGSa014)。RAMクリアフラグがセットされている場合(ステップ182SGSa014;Y)はステップ182SGSa022に進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(ステップ182SGSa014;N)は、主基板11の内部状態を電力供給停止(電断)時の状態に戻すための復旧処理を行う(ステップ182SGSa015)。
復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。そして、CPU103は、パチンコ遊技機1が電断前の状態で復旧(ホットスタートで起動)したとして、演出制御基板12に対してホットスタート通知コマンドを含む復旧時のコマンドを送信し、ステップ182SGSa028に進む(ステップ182SGSa016)。
また、ステップ182SGSa017においてCPU103は、クリアスイッチがONであるか否か、つまり、クリアスイッチが操作されている状態でパチンコ遊技機1が起動したか否かを判定する(ステップ182SGSa017)。クリアスイッチがONである場合(ステップ182SGSa017;Y)は、更に錠スイッチ182SG051がONであるか否か(ステップ182SGSa018)や、開放センサ182SG090がONであるか否かを判定する(ステップ182SGSa019)。
錠スイッチ182SG051がONであり(ステップ182SGSa018;Y)、且つ開放センサ182SG090がONである場合、つまり、RAM102にバックアップデータが存在しない、RAM102が正常ではない、または、正常な設定値が設定されていないが、遊技場の従業員等の操作により正式な手順によりパチンコ遊技機1を起動した場合(遊技機用枠182SG003を開放し、錠スイッチ182SG051をONとした状態でクリアスイッチを操作しつつパチンコ遊技機1を起動した場合)は、RAM102に記憶されている設定値をクリアするとともに(ステップ182SGSa020)、設定値変更中フラグがセットされていれば該設定値変更中フラグをクリアする(ステップ182SGSa021)。そして、前述したステップ182SGSa009〜ステップ182SGSa016の処理を実行する。
尚、クリアスイッチがOFFである場合(ステップ182SGSa017;N)、錠スイッチ182SG051がOFFである場合(ステップ182SGSa018;N)、開放センサ182SG090がOFFである場合(ステップ182SGSa019;N)は、ステップ182SGSa031に進む。
また、2078SGSa022においてCPU103は、パチンコ遊技機1がコールドスタートにて起動したとして、演出制御基板12に対してコールドスタート通知コマンドを含む復旧時のコマンドを送信する(ステップ182SGSa022)。そして、パチンコ遊技機1のコールドスタートを報知するための期間に応じたコールドスタート報知タイマをセットし(ステップ182SGSa023)、図10−38(A)に示すように、表示モニタ182SG029を構成する全セグメントの点滅を開始することによってコールドスタートの報知を開始する(ステップ182SGSa024)。
ステップ182SGSa024の実行後、CPU103は、コールドスタート報知タイマの値を−1し(ステップ182SGSa025)、該コールドスタート報知タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(ステップ182SGSa026)。コールドスタート報知タイマがタイマアウトしていない場合(ステップ182SGSa026;N)は、ステップ182SGSa025とステップ182SGSa026の処理を繰り返し実行し、コールドスタート報知タイマがタイマアウトした場合(ステップ182SGSa026;Y)は、表示モニタ182SG029における全セグメントの点滅を終了し(ステップ182SGSa027)、ステップ182SGSa028に進む。
尚、本実施の形態の特徴部182SGでは、パチンコ遊技機1のコールとスタート時にコールドスタート報知タイマの期間(例えば、5秒間)に亘って表示モニタ182SG029を構成する全セグメントを点滅させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1のコールとスタート時には、表示モニタ182SG029を構成する全セグメントのうち一部のセグメントのみを点滅させるようにしてもよいし、また、表示モニタ182SG029を構成する全セグメントのうち少なくとも一部のセグメントを点灯させるようにしてもよい。
そして、ステップ182SGSa028においてCPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理(ステップ182SGSa028)を実行し、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップ182SGSa029)、割込みを許可する(ステップ182SGSa030)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
また、ステップ182SGSa031においてCPU103は、RAM102に異常な設定値が記憶されていること(設定値異常エラー)や、後述する設定変更中の電断から復帰したこと等にもとづいて、演出制御基板12に対して設定値の異常に応じたエラー指定コマンドを送信する(ステップ182SGSa031)。更に、エラー報知実行待ちタイマをセットする(ステップ182SGSa032)。そして、CPU103は、エラー報知実行待ちタイマの値を−1し(ステップ182SGSa033)、該エラー報知実行待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(ステップ182SGSa034)。エラー報知実行待ちタイマがタイマアウトしていない場合(ステップ182SGSa034;N)は、ステップ182SGSa033とステップ182SGSa034の処理を繰り返し実行し、エラー報知実行待ちタイマがタイマアウトした場合(ステップ182SGSa034;Y)は、図10−38(B)に示すように、設定値異常エラーの発生や設定変更中の電断から復帰しことの報知(エラー報知)として、表示モニタ182SG029を構成する第1表示部182SG029A、第2表示部182SG029B、第3表示部182SG029C、第4表示部182SG029Dのそれぞれにおいて「E.」を表示する(ステップ182SGSa035)。
また、CPU103は、図10−39(B)に示すように、第1特別図柄表示装置182SG004A及び第2特別図柄表示装置182SG004Bを構成する全てのLEDを点滅させるとともに(ステップ182SGSa036)、パチンコ遊技機1に設けられた図示しないターミナル基板を介して遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対してセキュリティ信号を出力しステップ182SGSa032に進む(ステップ182SGSa037)。以降、CPU103は、パチンコ遊技機1の電断発生まで(遊技場の店員等の操作によってパチンコ遊技機1の電源がOFFになるまで)ステップ182SGSa032〜ステップ182SGSa037の処理を繰り返し実行することで、表示モニタ182SG029、第1特別図柄表示装置182SG004A、第2特別図柄表示装置182SG004Bによるエラーの発生報知を実行する。
このように、本実施の形態の特徴部182SGにおけるパチンコ遊技機1は、異常な設定値が設定されていることや設定値の変更中の電断から復帰した場合に、表示モニタ182SG029、第1特別図柄表示装置182SG004A、第2特別図柄表示装置182SG004Bによるエラーの発生報知を実行するので、遊技場の店員等は、パチンコ遊技機1の正面側と背面側の両面からエラーの発生や設定値の変更中の電断から復帰したことを認識することが可能となっている。加えて、パチンコ遊技機1のエラーの発生や設定値の変更中の電断からの復帰は遊技場の管理装置においても認識することができるので、パチンコ遊技機1のセキュリティ性を向上できるようになっている。
尚、本実施の形態の特徴部182SGの遊技制御メイン処理では、図10−32に示すように、ステップ182SGSa008においてクリアスイッチがONであると判定した場合(ステップ182SGSa008;Y)やステップ182SGSa021において設定値変更中フラグをクリアした後にRAMクリア処理(ステップ182SGSa009)を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明はこれに限定されるものではなく、該RAMクリア処理は、ステップ182SGSa008においてクリアスイッチがONであると判定した場合(ステップ182SGSa008;Y)やステップ182SGSa021において設定値変更中フラグをクリアした後ではなく、ステップ182SGSa014においてRAMクリアフラグがセットされていると判定した場合(ステップ182SGSa014;Y)に実行してもよい。
図10−33(A)は、CPU103が遊技制御面処理において実行するRAMクリア処理(ステップ182SGSa009)を示すフローチャートである。RAMクリア処理では、CPU103は、先ず、RAM102における先頭から2番目のアドレスを指定する(ステップ182SGSa041)。次いで、指定したアドレスに「00H」をセット(格納)する(ステップ182SGSa042)。そして、指定されたアドレスがRAM102の最後のアドレス(後述するFXXX)であるか否かを判定する(ステップ182SGSa043)。指定されたアドレスがRAM102の最後のアドレスでない場合(ステップ182SGSa043;N)は、RAM102における次のアドレスを指定し(ステップ182SGSa044)、該指定したアドレスがRAMクリアフラグを格納しているアドレス(F002)であるか否かを判定する(ステップ182SGSa45)。
指定したアドレスがRAMクリアフラグを格納しているアドレスでない場合(ステップ182SGSa045;N)はステップ182SGSa042に進み、指定したアドレスがRAMクリアフラグを格納しているアドレスである場合(ステップ182SGSa045;N)は、更に次のアドレスを指定してステップ182SGSa042に進む(ステップ182SGSa046)。尚、指定されたアドレスがRAM102の最後のアドレスである場合(ステップ182SGSa043;Y)は、RAMクリア処理を終了する。
尚、本実施の形態の特徴部182SGにおけるRAM102は、図10−33(B)に示すように、格納領域毎にアドレス(F000〜FXXX)が割り当てられている。これら格納領域のうち、RAM102の先頭のアドレス(F000)には、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が格納されており、RAM102の先頭から2番目のアドレス(F001)には、後述する仮設定値が格納されている。更に、3番目のアドレス(F002)には、RAMクリアフラグが格納されている。その他のアドレス(F003以降)には、特図保留記憶や普図保留記憶、各種カウンタの値、各種タイマ、各種フラグ、パチンコ遊技機1にて発生したエラー情報を含む遊技情報、前回の特別図柄通常処理において可変表示結果を判定する際に表示結果判定テーブルをセットするために読み出した設定値(判定使用済設定値)と、が格納されている。尚、バックアップデータ(バックアップフラグを含む)は、その他の情報が記憶される領域のうち、特定のバックアップデータ記憶領域に記憶される。また、工場出荷時におけるRAM102の先頭のアドレス(F000)には、工場出荷状態を示す値(例えば、設定値「0」)がセットされている。尚、RAM102の先頭のアドレス(F000)に工場出荷状態を示す値がセットされている状態においてパチンコ遊技機1を起動した場合は、必ず設定変更処理が実行されるようにしてもよいし、画像表示装置5での表示等によって設定変更処理を実行するためのパチンコ遊技機1を再起動するように促してもよい。
つまり、本実施の形態の特徴部182SGにおけるRAMクリア処理とは、設定値を除くアドレスに「00H」を格納することによって設定値とRAMクリアフラグ以外のデータをクリアする処理である。
尚、本実施の形態における特徴部182SGでは、RAMクリア処理において設定値以外のデータをクリアする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合は、RAM102の所定のアドレス(本実施の形態の特徴部182SGではアドレスF003以降)に格納されている遊技情報のみをクリアするようにしてもよい。
また、本実施の形態における特徴部182SGでは、RAM102にRAMクリアフラグを記憶する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、RAMクリアフラグを、遊技制御用マイクロコンピュータ100のレジスタ(例えば、演算の中心となるアキュームレータ、アキュームレータの状態を記憶するフラグレジスタ、汎用レジスタのいずれか)に記憶することで、RAM102にRAMクリアフレアグを記憶したり読み出したりする処理を省略し、CPU103の処理負荷を軽減できるようにしてもよい。尚、RAM102にRAMクリアフラグを記憶する場合は、RAMクリアフラグを遊技制御用マイクロコンピュータ100のレジスタに記憶する場合よりも該レジスタの自由度を向上できるので、RAMクリアフラグがCPU103の処理によって他の情報(データ)に上書きされてしまうことを防ぐことができる。
図10−34は、CPU103が遊技制御メイン処理で実行する設定値変更処理(ステップ182SGSa013b)を示すフローチャートである。設定値変更処理においてCPU103は、先ず、第1特別図柄表示装置182SG004A及び第2特別図柄表示装置182SG004Bを構成する全セグメントの点灯を開始するとともに(ステップ182SGSa051)、右打ちランプ182SG132及び第1保留表示器182SG025A、第2保留表示器182SG025Bの点滅を開始する(ステップ182SGSa052、図10−39(A)参照)。更にCPU103は、設定値変更処理に応じた態様(図10−6に示す大当りA、大当りB、大当りCのいずれでもない態様)として、ラウンド表示器182SG131を構成するセグメントのうち、1のセグメントのみの点灯を開始する(ステップ182SGSa052a)。
また、CPU103は、演出制御基板12に対して設定値変更開始通知コマンドを送信し(ステップ182SGSa053)、RAM102のアドレスF000に設定値として1〜6のいずれかの値が記憶されているか否かを判定する(ステップ182SGSa053a)。RAM102に設定値として1〜6以外の値が記憶されている場合や、RAM102に設定値が記憶されていない場合(ステップ182SGSa020において設定値がクリアされている場合)は、RAM102におけるアドレスF000に設定値として「1」をセット(設定値を「1」にリセット)してステップ182SGSa054に進む(ステップ182SGSa053b)。尚、RAM102に設定値として1^&のいずれかの値が記憶されている場合(ステップ182SGSa053a;Y)は、ステップ182SGSa053bの処理を実行せずにステップ182SGSa054に進む。
ステップ182SGSa054においてCPU103は、電源断検出処理を実行するまで待機するための電源断検出処理実行開始待ちタイマをセットする。そして、該電源断検出処理実行開始待ちタイマの値を−1し(ステップ182SGSa055)、電源断検出処理実行開始待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(ステップ182SGSa056)。電源断検出処理実行開始待ちタイマがタイマアウトしていない場合(ステップ182SGSa056;N)は、ステップ182SGSa055とステップ182SGSa056の処理を繰り返し実行し、電源断検出処理実行開始待ちタイマがタイマアウトした場合(ステップ182SGSa056;Y)は、電源断検出処理を実行する(ステップ182SGSa057)。
電源断検出処理の実行後、CPU103は、RAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値の表示を表示モニタ182SG029において開始し(ステップ182SGSa058)、パチンコ遊技機1に設けられた図示しないターミナル基板を介して遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対してセキュリティ信号を出力する(ステップ182SGSa059)。
そしてCPU103は、設定値変更中フラグをセットし(ステップ182SGSa061)、設定切替スイッチ182SG052の操作が有りか否かを判定する(ステップ182SGSa062)。設定切替スイッチ182SG052の操作が無い場合(ステップ182SGSa062;N)はステップ182SGSa065に進み、設定切替スイッチ182SG052の操作が有る場合(ステップ182SGSa062;Y)は、該設定切替スイッチ182SG052の操作にもとづいてRAM102におけるアドレスF001の内容を更新する(ステップ182SGSa063)。
具体的には、表示モニタ182SG029に表示されている設定値が「1」である場合は、該「1」よりも遊技者にとって1段階有利な設定値である「2」を仮の設定値としてRAM102のアドレスF001に格納し、表示モニタ182SG029に表示されている設定値が「2」である場合は、該「2」よりも遊技者にとって1段階有利な設定値である「3」を仮の設定値としてRAM102のアドレスF001に格納する等、表示モニタ182SG029に表示されている設定値よりも1大きい数値を借りの設定としてRAM102のアドレスF001に格納する。尚、表示モニタ182SG029に表示されている設定値が「6」である場合は、「1」を仮の設定値としてRAM102のアドレスF001に格納すればよい。
そして、CPU103は、RAM102におけるアドレスF001格納されている設定値(仮の設定値)を表示モニタ182SG029に表示し(ステップ182SGSa064)、錠スイッチ182SG051がONであるか否かを判定する(ステップ182SGSa065)。
錠スイッチ182SG051がONである場合(ステップ182SGSa065;Y)、CPU103は、ステップ182SGSa062〜ステップ182SGSa065の処理を繰り返し実行することによってRAM102のアドレスF001に新たな仮の設定値を格納する処理や、アドレスF001に格納されている設定値を表示モニタ182SG029に表示する処理を実行する。
また、ステップ182SGSa065において錠スイッチ182SG051がOFFである場合(ステップ182SGSa065;N)は、CPU103は、設定値変更中フラグをクリアする(ステップ182SGSa066)とともに、表示モニタ182SG029における設定値(または仮の設定値)の表示を終了し(ステップ182SGSa067)、第1特別図柄表示装置182SG004A及び第2特別図柄表示装置182SG004Bを構成する全セグメントを消灯する(ステップ182SGSa067a)。更に、CPU103は、右打ちランプ182SG132、第1保留表示器182SG025A及び第2保留表示器182SG025Bの点滅と、ラウンド表示器182SG131を構成するセグメントの点灯を終了する(ステップ182SGSa068、ステップ182SGSa068a)。
そしてCPU103は、RAM102におけるアドレスF001に仮の設定値が格納されているか否かを判定する(ステップ182SGSa069)。RAM102におけるアドレスF001に仮の設定値が格納されていない場合(ステップ182SGSa069;N)はステップ182SGSa072に進み、RAM102におけるアドレスF001に仮の設定値が格納されている場合(ステップ182SGSa069;Y)は、更にRAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値の値とアドレスF001に格納されている仮の設定値の値とが異なっているか否かを判定する(ステップ182SGSa070)。
RAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値の値とアドレスF001に格納されている仮の設定値の値とが同一である場合(ステップ182SGSa070;N)はステップ182SGSa072に進み、RAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値の値とアドレスF001に格納されている仮の設定値の値とが異なっている場合(ステップ182SGSa070;Y)は、RAM102におけるアドレスF001に格納されている仮の設定値をアドレスF000に格納し(ステップ182SGSa071)、ステップ182SGSa072に進む。つまり、ステップ182SGSa071の処理では、仮の設定値を実際の設定値としてRAM102に更新記憶する。
また、CPU103は、演出制御基板12に対して設定値変更終了通知コマンドを送信し(ステップ182SGSa073)、設定値変更処理を終了する。
図10−35は、CPU103が遊技制御メイン処理で実行する設定値確認処理(ステップ182SGSa013c)を示すフローチャートである。設定値確認処理においてCPU103は、先ず、第1特別図柄表示装置182SG004A及び第2特別図柄表示装置182SG004Bを構成する全セグメントの点灯を開始するとともに(ステップ182SGSa101)、右打ちランプ182SG132及び第1保留表示器182SG025A、第2保留表示器182SG025Bの点滅を開始する(ステップ182SGSa102、図10−39(A)参照)。更にCPU103は、設定値確認処理に応じた態様(図10−6に示す大当りA、大当りB、大当りCのいずれでもない態様)として、ラウンド表示器182SG131を構成するセグメントのうち、1のセグメントのみの点灯を開始する(ステップ182SGSa103)。
また、CPU103は、演出制御基板12に対して設定値確認開始通知コマンドを送信し(ステップ182SGSa104)、電源断検出処理を実行するまで待機するための電源断検出処理実行開始待ちタイマをセットする(ステップ182SGSa105)。そして、該電源断検出処理実行開始待ちタイマの値を−1し(ステップ182SGSa106)、電源断検出処理実行開始待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(ステップ182SGSa107)。電源断検出処理実行開始待ちタイマがタイマアウトしていない場合(ステップ182SGSa107;N)は、ステップ182SGSa106とステップ182SGSa107の処理を繰り返し実行し、電源断検出処理実行開始待ちタイマがタイマアウトした場合(ステップ182SGSa107;Y)は、電源断検出処理を実行する(ステップ182SGSa108)。尚、本電源断検出処理(ステップ182SGSa108)は、前述した設定値変更処理の電源断検出処理(ステップ182SGSa057)と同一の処理である。
電源断検出処理の実行後、CPU103は、RAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値の表示を表示モニタ182SG029において開始し(ステップ182SGSa109)、パチンコ遊技機1に設けられた図示しないターミナル基板を介して遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対してセキュリティ信号を出力する(ステップ182SGSa110)。
そしてCPU103は、錠スイッチ182SG051がONであるか否かを判定する(ステップ182SGSa111)。錠スイッチ182SG051がONである場合(ステップ182SGSa111;Y)、CPU103は、ステップ182SGSa111の処理を繰り返し実行することによって錠スイッチ182SG051がOFFとなるまで待機する。また、ステップ182SGSa111において錠スイッチ182SG051がOFFである場合(ステップ182SGSa111;N)は、表示モニタ182SG029における設定値の表示を終了するとともに(ステップ182SGSa112)、第1特別図柄表示装置182SG004A及び第2特別図柄表示装置182SG004Bを構成する全セグメントを消灯する(ステップ182SGSa112a)。更に、CPU103は、右打ちランプ182SG132、第1保留表示器182SG025A及び第2保留表示器182SG025Bの点滅と、ラウンド表示器182SG131を構成するセグメントの点灯を終了する(ステップ182SGSa113、ステップ182SGSa114)。
そしてCPU103は、演出制御基板12に対して設定値確認終了通知コマンドを送信し(ステップ182SGSa115)、設定値確認処理を終了する。
このように、設定値変更処理や設定値確認処理の開始時から第1特別図柄表示装置182SG004A、第2特別図柄表示装置182SG004B及びラウンド表示器182SG131の点灯と、第1保留表示器182SG025A、第2保留表示器182SG025B及び右打ちランプ182SG232の点滅とを開始することによって、遊技者や遊技場の店員等は、パチンコ遊技機1の正面側から該パチンコ遊技機1が設定値の変更中または設定値の確認中であることを認識可能となっている。
尚、本実施の形態の特徴部182SGでは、設定値変更処理や設定値確認処理の開始時に、設定値変更処理や設定値確認処理に応じた態様として、ラウンド表示器182SG131を構成するセグメントのうち1のLEDのみを点灯する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ラウンド表示器182SG131を構成するセグメントの点灯パターンは、図10−6に示す大当りA、大当りB、大当りCのいずれにも該当しない態様であれば特にその点灯態様は問わない。
また、本実施の形態の特徴部182SGでは、図10−39(A)に示すように、設定値変更処理や設定値確認処理の開始時に、設定値変更処理や設定値確認処理に応じた態様として、ラウンド表示器182SG131を構成するセグメントが同一態様にて点灯する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ラウンド表示器182SG131を構成するセグメントは、設定値変更処理の開始時と設定値確認処理の開始時とで異なる態様にて点灯してもよい。
以上のように本実施の形態の特徴部182SGでは、パチンコ遊技機1の電源を一旦OFF(電断)した後に再起動する際に、遊技機用枠182SG003が開放されている状態で錠スイッチ182SG051とクリアスイッチとをONとすることで設定値変更処理を実行するようになっている。
このとき、表示モニタ182SG029では、図10−37(A)〜図10−37(E)に示すように、パチンコ遊技機1の電源をOFFとすることによって第1表示部182SG029A、第2表示部182SG029B、第3表示部182SG029C、第4表示部182SG029Dを用いた表示(図10−29に示すベース値の表示)が終了する。つまり、本実施の形態における表示モニタ182SG029は、起動時に設定値変更処理を実行する場合と、起動が終了した後にベース値を表示する場合とでは、使用する表示部数が異なっている。
次に、パチンコ遊技機1の再起動によってCPU103が設定値変更処理を開始すると、第4表示部182SG029Dにおいてパチンコ遊技機1に設定されている設定値の表示が開始される。そして、このように第4表示部182SG029Dにおいて設定値が表示されている状態で設定切替スイッチ182SG052が操作されると、第4表示部182SG029Dでの表示が更新されていくようになっている。尚、この状態にて錠スイッチ182SG051がOFFとなった場合は、第4表示部182SG29Dに表示されている数値が新たな設定値として設定される。
また、本実施の形態の特徴部182SGでは、パチンコ遊技機1の電源を一旦OFF(電断)した後に再起動する際に、遊技機用枠182SG003が開放されている状態で錠スイッチ182SG051をON(クリアスイッチはOFF)とすることで設定値確認処理を実行するようになっている。
このとき、表示モニタ182SG029では、図10−37(A)、図10−37(B)及び図10−37(E)に示すように、パチンコ遊技機1の電源をOFFとすることによって第1表示部182SG029A、第2表示部182SG029B、第3表示部182SG029C、第4表示部182SG029Dを用いた表示(図10−29に示すベース値の表示)が終了する。つまり、本実施の形態における表示モニタ182SG029は、起動時に設定値確認処理を実行する場合と、起動が終了した後にベース値を表示する場合とでは、使用する表示部数が異なっている。
次に、パチンコ遊技機1の再起動によってCPU103が設定値確認処理を開始すると、第4表示部182SG029Dにおいてパチンコ遊技機1に設定されている設定値の表示が開始される。尚、該第4表示部182SG029Dにける設定値の表示は、錠スイッチ182SG051がOFFとなることによって終了し、パチンコ遊技機1が遊技可能な状態となる。
図10−36は、CPU103が設定値変更処理や設定値確認処理で実行する電断検出処理(ステップ182SGSa013c)を示すフローチャートである。設定値確認処理においてCPU103は、先ず、先ず、電源基板(図示略)からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号の入力が有るか否かを判定する(ステップ182SGS081)。電源断信号の入力が無い場合は(ステップ182SGS081;N)、処理を終了し、電源断信号の入力が有る場合は(ステップ182SGS081;Y)、RAM122に記憶されている設定値情報を含むバックアップデータを特定し(ステップ182SGS082)、該特定したバックアップデータをRAM122に設けられたバックアップデータ記憶領域に格納する(ステップ182SGS083)。そして、バックアップデータを復旧させるときに用いるチェックデータを作成し、バックアップデータ記憶領域に格納した後(ステップ182SGS084)、パチンコ遊技機1が電断するまでいずれの処理も実行しないループ処理に移行する。
尚、本実施の形態の特徴部182SGにおける遊技制御用タイマ割込処理では、図10−40に示すように、CPU103は、前述したステップ182SGSa057及びステップ182SGSa108と同一の電源断検出処理(ステップ182SGS200)を実行した後にS21〜S27(図5参照)を実行するようになっている。
また、本実施の形態の特徴部182SGにおける情報出力処理(ステップS23、図5参照)では、CPU103は、情報出力回路182SG151と前述した図示しないターミナル基板を介して各種の信号を出力可能となっている。該情報出力処理においてCPU103が出力可能な信号としては、図10−41に示すように、大当り遊技中であることを示す大当り1信号、大当り遊技中であること、或いは時短状態(低確高ベース状態や高確高ベース状態)であることを示す大当り2信号、時短付きはずれの可変表示が停止したこと(時短付きはずれの可変表示が終了したこと)を示す大当り3信号、特別図柄の可変表示が停止したことを示す図柄確定信号、各入賞口への入賞に応じて払い出した賞球数を示す賞球信号、入賞口へ入賞した遊技球数とアウト口へ進入した遊技球数を示すアウト信号、各種エラー(電波エラー、振動エラー、磁気エラー等)が発生したことを示すセキュリティ信号が設けられている。
このうち、大当り1信号は、図10−42(A)に示すように、大当り遊技の開始タイミングから該大当り遊技の終了タイミングまで出力される信号である。大当り2信号は、可変表示結果が大当りとなる場合は、図10−42(B)に示すように、大当り遊技の開始タイミングから時短状態(低確高ベース状態や高確高ベース状態)の終了タイミング(低確低ベース状態に制御されるタイミング)まで出力され、可変表示結果が時短付きはずれとなる場合は、図10−42(C)に示すように、時短状態(低確高ベース状態)に制御されたタイミングから時短状態の終了タイミング(低確低ベース状態に制御されるタイミング)まで出力される信号である。尚、図10−42(B)及び図10−42(C)に示すように、大当り2信号は、時短状態中に可変表示結果が大当りとなった場合には、該可変表示に基づく大当り遊技中及び該大当り遊技に基づく時短状態中においても継続して出力されるので、連荘信号とも言う。
そして、大当り3信号は、図10−42(D)に示すように、時短付きはずれの可変表示の停止タイミングから、該可変表示の図柄確定期間終了までの10秒間または20秒間に亘って出力される信号である。
図10−43(A)に示すように、図柄確定信号は、いずれかの可変表示結果である場合においても可変表示の停止タイミングにて出力されるパルス信号である図10−43(B)に示すように、賞球信号は、各入賞口への入賞に基づいて払い出された賞球数(パチンコ遊技機1の起動時から払い出された賞球数をカウントしている全賞球数カウンタの値)が10球増加したタイミングで出力されるパルス信号である。図10−43(C)に示すように、アウト信号は、入賞口に入賞した遊技球とアウト口に進入した遊技球の和(パチンコ遊技機1の起動時から入賞口への入賞やアウト口への進入によって該パチンコ遊技機1外に排出された遊技球数をカウントしているアウト数カウンタの値)が10球増加したタイミングで出力されるパルス信号である。図10−43(D)に示すように、セキュリティ信号は、電波センサ182SG161によってパチンコ遊技機1に対する不正な電波が検出されたタイミング(電波エラーの発生タイミング)、磁気センサ182SG162によってパチンコ遊技機1に対する不正な磁気が検出されたタイミング(磁気エラーの発生タイミング)、振動センサ182SG163によってパチンコ遊技機1に対する不正な振動が検出されたタイミング(振動エラーの発生タイミング)等、所定のエラーの発生タイミングにおいて出力されるパルス信号である。
次に、図6のステップS101において実行される本特徴部182SGの始動入賞判定処理について、図10−44にもとづいて説明する。始動入賞判定処理においてCPU103は、まず、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップ182SGS501a)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップ182SGS501a;Y)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップ182SGS502)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部182SG154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップ182SGS502にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップ182SGS502;N)、例えば遊技制御バッファ設定部182SG155に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップ182SGS503)。
ステップ182SGS501aにて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップ182SGS501a;N)、ステップ182SGS502にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップ182SGS502;Y)、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップ182SGS501b)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップ182SGS501b;Y)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップ182SGS505)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部182SG154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップ182SGS505にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップ182SGS505;N)、例えば遊技制御バッファ設定部182SG155に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップ182SGS506)。
ステップ182SGS503,ステップ182SGS506の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップ182SGS507)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(ステップ182SGS508)。例えば、遊技制御カウンタ設定部182SG154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップ182SGS508の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部182SG154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出して特定する(ステップ182SGS509)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップ182SGS510)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部182SG151Aに乱数値MR1〜MR3を示す数値データが格納される一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部182SG151Bに乱数値MR1〜MR3を示す数値データが格納される。
特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否か、更には可変表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を判定するために用いられる。変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンを判定するために用いられる。CPU103は、ステップ182SGS509の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果や可変表示時間を含む可変表示態様の判定に用いられる乱数値のうち全部を示す数値データを抽出するとともに、後述する可変表示結果判定モジュール(ステップ182SGS525)において可変表示結果を判定するために特定する。
ステップ182SGS510の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップ182SGS511)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図5に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップ182SGS511の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップ182SGS512)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップ182SGS513)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図5に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップ182SGS513の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか否かを判定する(ステップ182SGS514)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップ182SGS514;Y)始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップ182SGS515)、ステップ182SGS504の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップ182SGS514;N)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップ182SGS516)、始動入賞処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図10−45(A)は、入賞時乱数値判定処理として、図10−44のステップ182SGS512にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。本特徴部182SGにおいて、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図6のステップS110、図10−46)により、特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの判定や特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かの判定が行われる。他方、これらの判定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103がステップ182SGS512の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄や小当り図柄を停止表示すると判定されるか否かの判定や、飾り図柄の可変表示態様がスーパーリーチを伴う所定表示態様となるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前、つまり、該可変表示の開始時に大当りや小当りとするか否かが決定されるよりも前に、特図表示結果が「大当り」や「小当り」となることや、飾り図柄の可変表示態様がいずれのカテゴリの可変表示態様となるかを判定し、この判定結果に基づいて、演出制御用CPU120などにより、後述するように、保留表示予告演出等の先読予告演出が実行されるようになる。
図10−45(A)に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部182SG152などに設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップ182SGS521)。CPU103は、確変フラグがオンであるときには確変状態であることを特定し、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。尚、確変フラグは、CPU103が大当り終了処理(図6参照)を実行するときに、終了した大当り遊技の種別が大当りBまたは大当りCである場合にオンとなるフラグである。
ステップ182SGS521の処理に続いて、CPU103は、RAM102における先頭のアドレス(図10−33(B)参照)を参照し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を特定する(ステップ182SGS522)。次いで、現在の遊技状態、始動口バッファ値及び設定値に応じた特図表示結果判定テーブルを選択してセットする(ステップ182SGS524)。その後、図10−47に示す可変表示結果判定モジュール(ステップ182SGS525)において、特図表示結果が「大当り」、「小当り」、「はずれ」のいずれになるかを判定する処理を行う。
図10−47に示すように、可変表示結果判定モジュールにおいて、CPU103は、セットした特図表示結果判定テーブルにおける大当り判定値の数値範囲と特定した特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データとを比較し(ステップ182SGS571)、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップ182SGS572)。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく可変表示結果が「大当り」に決定されると判定できる。
ステップ182SGS572にて大当り判定範囲内であると判定された場合(ステップ182SGS572;Y)、可変表示において大当りとなると判定する(ステップ182SGS576)。一方、ステップ182SGS572にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合、つまり、可変表示において大当りとならないと判定された場合には(ステップ182SGS572;N)、セットした特図表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲と特定した特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データとを比較し(ステップ182SGS573)、図10−44のステップ182SGS509にて抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップ182SGS574)。
乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内であると判定された場合(ステップ182SGS574;Y)、可変表示において小当りとなると判定する(ステップ182SGS577)。一方、ステップ182SGS574にて小当り判定範囲内ではないと判定された場合、つまり、可変表示において小当りとならないと判定された場合には(ステップ182SGS574;N)、遊技状態が確変状態であるか否かを判定する(ステップ182SGS574a)。遊技状態が確変状態である場合(ステップ182SGS574a;Y)、可変表示においてはずれとなると判定する(ステップ182SGS575)。
また、遊技状態が確変状態でないと判定した場合、つまり、遊技状態が低確低ベース状態または低確高ベース状態であると判定した場合(ステップ182SGS574a;N)は、セットした特図表示結果判定テーブルにおける時短付きはずれ判定値の数値範囲と特定した特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データとを比較し(ステップ182SGS574b)、図10−44のステップ182SGS509にて抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の時短付きはずれの判定範囲内であるか否かを判定する(ステップ182SGS574c)。
時短付きはずれの判定範囲内ではないと判定された場合、つまり、可変表示において時短付きはずれとならないと判定された場合には(ステップ182SGS574c;N)、可変表示結果をはずれと判定する(ステップ182SGS75)。また、時短付きはずれの判定範囲内であると判定された場合、つまり、可変表示において時短付きはずれとなると判定された場合には(ステップ182SGS574c;Y)、可変表示結果を時短付きはずれと判定する(ステップ182SGS74d)。
図10−45(A)に戻って、ステップ182SGS525にて可変表示において大当りとなると判定したか否かを確認し(ステップ182SGS526)、大当りとならないと判定した場合(ステップ182SGS526;N)、ステップ182SGS525において可変表示において小当りとなると判定したか否かを確認し(ステップ182SGS527)、小当りとならないと判定した場合には(ステップ182SGS527;N)、更に確変フラグがセットされているか否か、つまり遊技状態が確変状態であるか否かを判定する(ステップ182SGS527a)。
確変フラグがセットされている場合(ステップ182SGS527a;Y)はステップ182SGS527cに進み、確変フラグがセットされていない場合(ステップ182SGS527a;N)は、更に、ステップ182SGS525にて可変表示において時短付きはずれとなると判定したか否かを確認する(ステップ182SGS527b)。ステップ182SGS525にて可変表示において時短付きはずれとなると判定しなかった場合(ステップ182SGS527b;N)は、ステップ182SGS527cに進む。
ステップ182SGS572cにおいて演出制御用CPU120は、可変表示結果が「はずれ」となることに応じた図柄指定コマンドである第1図柄指定コマンドの送信設定を実行し(ステップ182SGS527a)、時短フラグがセットされているか否か、つまり、現在の遊技状態が時短状態であるか否かを判定する(ステップ182SGS528)。
ステップ182SGS528にて時短フラグがセットされていない場合は(ステップ182SGS528;N)、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットし(ステップ182SGS529)、時短フラグがセットされている場合は(ステップ182SGS528;Y)、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットする(ステップ182SGS530)。尚、はずれ用変動パターン判定テーブルAは、保留記憶数が2個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。また、はずれ用変動パターン判定テーブルDは、遊技状態が時短制御の実行されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。
尚、本特徴部182SGでは、これらのはずれ用変動パターン判定テーブルAやはずれ用変動パターン判定テーブルDに加えて、合算保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、合算保留記憶数が5個以上である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCが予め用意されているが、図10−26に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルAにおいては、非リーチの変動パターンに対しては変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち、設定値1が1の場合は1〜450、設定値が2の場合は1〜430、設定値が3の場合は1〜410、設定値が4の場合は1〜390、設定値が5の場合は1〜370、設定値が6の場合は1〜350がそれぞれ割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルBにおいては、非リーチの変動パターンに対しては変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち、設定値が1の場合は1〜500、設定値が2の場合は1〜480、設定値が3の場合は1〜460、設定値が4の場合は1〜440、設定値が5の場合は1〜420、設定値が6の場合は1〜400がそれぞれ割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルC及びはずれ用変動パターン判定テーブルDにおいては、非リーチの変動パターンに対しては変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち、設定値が1の場合は1〜550、設定値が2の場合は1〜530、設定値が3の場合は1〜510、設定値が4の場合は1〜490、設定値が5の場合は1〜470、設定値が6の場合は1〜450がそれぞれ割り当てられている。
一方で、いずれのはずれ用変動パターン判定テーブルにおいても、スーパーリーチの変動パターンに対して動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち、701〜997までが設定値にかかわらず割り当てられている。
このため、ステップ182SGS529においてはずれ用変動パターン判定テーブルAまたははずれ用変動パターン判定テーブルDを用いて変動パターンを判定することで、非リーチとスーパーリーチの判定は、該判定後に保留記憶数が変化しても必ず非リーチまたはスーパーリーチの変動パターンとなるので、始動入賞時の判定においては、はずれ用変動パターン判定テーブルAまたははずれ用変動パターン判定テーブルDを用いて変動パターンを判定するようになっている。
また、ステップ182SGS527bにて可変表示において時短付きはずれとなると判定した場合(ステップ182SGS527b;Y)、演出制御用CPU120は、大当り種別判定用の乱数値MR2と時短付きはずれ種別判定テーブルとに基づいて、時短付きはずれ種別を判定する(ステップ182SGS527d)。
また、判定した時短付きはずれ種別に応じた図柄指定コマンド、つまり、時短付きはずれAである場合には第2図柄指定コマンド、時短付きはずれBである場合には第3図柄指定コマンド、時短付きはずれCである場合には第4図柄指定コマンド、時短付きはずれDである場合には第5図柄指定コマンドの送信設定を実行し(ステップ182SGS527e)、その後、時短付きはずれの変動パターンを判定するためのテーブルとして、時短付きはずれ用変動パターン判定テーブルを選択してセットして(ステップ182SGS527f)、ステップ182SGS536に進む。
ステップ182SGS526にて可変表示において大当りとなると判定した場合には(ステップ182SGS526;Y)、大当り種別判定用の乱数値MR2と大当り種別判定テーブルとに基づいて、大当り種別を判定する(ステップ182SGS533)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別判定テーブルを構成するテーブルデータから大当り種別判定用テーブルデータを選択する。そして、選択した大当り種別判定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに判定されるかを判定する。
また、判定した大当り種別に応じた図柄指定コマンド、つまり、大当りAである場合には第6図柄指定コマンド、大当りBである場合には第7図柄指定コマンド、大当りCである場合には第8図柄指定コマンドの送信設定を実行し(ステップ182SGS534)、その後、大当り変動パターンを判定するためのテーブルとして、大当り種別に応じた大当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットして(ステップ182SGS535)、ステップ182SGS536に進む。
また、ステップ182SGS527にて可変表示において小当りとなると判定した場合には(ステップ182SGS527;Y)、可変表示結果が「小当り」となることに応じた図柄指定コマンドである第9図柄指定コマンドの送信設定を実行し(ステップ182SGS531)、小当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットして(ステップ182SGS532)、ステップ182SGS536に進む。
ステップSGS527f、ステップ182SGS529,ステップ182SGS530,ステップ182SGS532,ステップ182SGS535の処理のいずれかを実行した後には、これらの各ステップにおいてセットされた各変動パターン判定テーブルと変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データとを用いて、乱数値MR3が含まれる判定値の範囲に応じた変動カテゴリを判定する(ステップ182SGS536)。本特徴部182SGでは、図10−45(B)に示すように、少なくとも可変表示結果が「はずれ(時短付きはずれを含む)」となる場合に、合計保留記憶数にかかわらず共通して「非リーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリと、「スーパーリーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリと、「非リーチ」と「スーパーリーチ」以外の可変表示態様(例えばノーマルリーチや小当り)となる「その他」の変動カテゴリと、を設け、乱数値MR3に基づいて、このような変動カテゴリに決定されるか否かを判定できればよい。
その後、ステップ182SGS536の処理による判定結果に応じた変動カテゴリ指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップ182SGS537)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
尚、図柄指定コマンドや変動カテゴリ指定コマンドは、CPU103がコマンド制御処理を実行することで送信される。
図10−46は、特別図柄通常処理として、図5のS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図10−46に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップ182SGS541)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップ182SGS541の処理では、遊技制御カウンタ設定部182SG154に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップ182SGS541にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップ182SGS541;N)、第2特図保留記憶部182SG151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出して特定する(ステップ182SGS542)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップ182SGS542の処理に続いて、第2特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部182SG151Bのデータを更新する。具体的には、第2特図保留記憶部182SG151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップ182SGS543)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新した後(ステップ182SGS544)、ステップ182SGS549に移行する。
一方、ステップ182SGS541にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップ182SGS541;Y)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップ182SGS545)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップ182SGS545の処理では、遊技制御カウンタ設定部182SG154にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップ182SGS545の処理は、ステップ182SGS541にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
尚、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されず、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、特図ゲームの実行が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームの実行を開始するかを決定できればよい。
ステップ182SGS545にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップ182SGS545;N)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出して特定する(ステップ182SGS546)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップ182SGS546の処理に続いて、第1特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部182SG151Aのデータを更新する。具体的には、第1特図保留記憶部182SG151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップ182SGS547)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「1」に更新した後(ステップ182SGS548)、ステップ182SGS549に移行する。
ステップ182SGS549においては、例えば、遊技制御フラグ設定部182SG152などに設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップ182SGS549)。CPU103は、確変フラグがオンであるときには確変状態であることを特定し、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。
ステップ182SGS549の処理に続いて、CPU103は、RAM102の先頭のアドレス(図10−33(B)参照)を参照し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を特定する(ステップ182SGS550)。
次いで、CPU103は、RAM102に記憶されている遊技情報(図10−33(B)参照)を参照し、判定使用済設定値の記憶があるか否かを判定する(ステップ182SGS551)。判定使用済設定値の記憶があると判定した場合には(ステップ182SGS551:Y)、ステップ182SGS550にて特定した設定値と記憶されている判定使用済設定値とを比較し(ステップ182SGS552)、特定した設定値と記憶されている判定使用済設定値とが同じであるか否かを判定する(ステップ182SGS553)。
ステップ182SGS553において、特定した設定値と記憶されている判定使用済設定値とが同じでないと判定した場合は(ステップ182SGS553:N)、演出制御基板12に対して設定値の異常に応じたエラー指定コマンドを送信するための設定を行うとともに(ステップ182SGS554)、パチンコ遊技機1に設けられた図示しないターミナル基板を介して遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対してセキュリティ信号を出力して(ステップ182SGS555)、ループ処理に入る。以降、CPU103は、他の処理を実行することが無くなるので、該ループ処理によってパチンコ遊技機は遊技不能な状態(遊技不能状態)となる。尚、エラー指定コマンドは、CPU103がコマンド制御処理を実行することで送信される。
このように、本実施の形態の特徴部182SGにおけるパチンコ遊技機1は、前回の可変表示を実行する際に参照した設定値(判定使用済設定値)と現在RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値が異なっている場合に、遊技場の管理装置において判定使用済設定値と現在RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値が異なっている旨を認識することができるので、パチンコ遊技機1のセキュリティ性を向上できるようになっている。
尚、本実施の形態の特徴部182SGでは、CPU103がループ処理を実行することにより他の処理を実行しないことでパチンコ遊技機1を遊技不能状態に制御する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、CPU103は、遊技球の発射を制限すること、各入賞口への遊技球が入賞したとしても賞球の払い出しや特別図柄の可変表示を行わないこと等の処理を実行することによりパチンコ遊技機1を遊技不能状態に制御してもよい。
また、本特徴部182SGの特別図柄通常処理では、判定使用済設定値と現在RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値が異なっていることを異常として、該異常を遊技場の管理装置において認識可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、表示モニタ182SG029、第1特別図柄表示装置182SG004A、第2特別図柄表示装置182SG004Bを図10−38(B)や図10−39(B)に示すような表示態様(点灯態様)とすることによって、該異常を遊技者や遊技場の店員等に報知してもよい。
また、本特徴部182SGの特別図柄通常処理では、判定使用済設定値と現在RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値が異なっている場合、演出制御基板12に対するエラー指定コマンドの送信と遊技場の管理装置に向けてのセキュリティ信号の出力をそれぞれ1回のみ実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらエラー指定コマンドの送信やセキュリティ信号の出力は、前述した遊技不能状態において所定期間毎に繰り返し実行してもよい。
また、本特徴部182SGの特別図柄通常処理では、判定使用済設定値と現在RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値が異なっている場合は、CPU103がパチンコ遊技機1を遊技不能状態に制御する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、判定使用済設定値と現在RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値が異なっている場合、CPU103は、パチンコ遊技機1を遊技不能状態に制御せずともよい。
更に、判定使用済設定値と現在RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値が異なっている場合にCPU103によるパチンコ遊技機1の遊技不能状態への制御を実行しない場合は、例えば、遊技場の管理装置に向けてのセキュリティ信号の出力のみを実行してもよいし、また、RAM102の先頭アドレスに格納されている設定値を再設定指定してもよい。尚、RAM102の先頭アドレスに格納されている設定値の再設定を行う場合は、例えば、判定使用済設定値をRAM102の先頭アドレスに格納してもよいし、最も遊技者にとって不利な値(本実施の形態の特徴部182SGでは1)を設定することによって、パチンコ遊技機1が遊技場の意図に反して過度に遊技者にとって有利となることを防止してもよい。
ステップ182SGS551において判定使用済設定値の記憶がないと判定した場合、つまり、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動して1回目の可変表示を実行する場合(ステップ182SGS551:N)またはステップ182SGS553において特定した設定値と記憶されている判定使用済設定値とが同じであると判定した場合は(ステップ182SGS553:Y)、現在の遊技状態、始動口バッファ値及び設定値に応じた特図表示結果判定テーブルを選択してセットする(ステップ182SGS556)。その後、図10−45(A)に示すステップ182SGS525における可変表示結果判定モジュールにおいて実行する処理と同じ処理、つまり、図10−47に示すステップ182SGS571〜ステップ182SGS577の処理を行う(ステップ182SGS557)。
続いて、ステップ182SGS557において可変表示において大当りとなると判定したか否かを確認し(ステップ182SGS558)、大当りとならないと判定した場合(ステップ182SGS558;N)、ステップ182SGS557において可変表示において小当りとなると判定したか否かを確認する(ステップ182SGS559)。
ステップ182SGS558にて可変表示において大当りとなると判定した場合には(ステップ182SGS558;Y)、遊技制御フラグ設定部182SG152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップ182SGS561)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図10−21(A)(B)に示す大当り種別判定テーブルを選択してセットする(ステップ182SGS562)。こうしてセットされた大当り種別判定テーブルを参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データと、大当り種別判定テーブルにおいて「大当りA」、「大当りB」、「大当りC」の各大当り種別に割り当てられた判定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(ステップ182SGS563)。
ステップ182SGS563の処理にて大当り種別を決定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、時短状態と、時短状態よりも遊技者にとって有利度が高い確変状態とのうち、いずれの遊技状態に制御するかが、可変表示結果としての確定特別図柄が導出される以前に決定されることになる。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部182SG155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップ182SGS564)、決定された大当り種別を記憶する。一例として、大当り種別が「大当りA」であれば「1」とし、「大当りB」であれば「2」とし、「大当りC」であれば「3」とすればよい。ステップ182SGS564の実行後は、ステップ182SGS565に進む。
一方、ステップ182SGS559にて可変表示において小当りとなると判定した場合には(ステップ182SGS559;Y)、ステップ182SGS560に進んで、遊技制御フラグ設定部182SG152に設けられた小当りフラグをオン状態にセットし(ステップ182SGS560)、ステップ182SGS565に進む。
一方、ステップ182SGS559にて可変表示において小当りとなると判定しなかった場合(ステップ182SGS559;N)は、確変フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ182SGS559a)。確変フラグがセットされている場合(ステップ182SGS559a;Y)は、可変表示においてはずれとなると判定してステップ182SGS565に進み、確変フラグがセットされていない場合(ステップ182SGS559b;N)は、可変表示において時短付きはずれとなるか否かを判定する(ステップ182SGS559b)。
時短付きはずれとならないと判定した場合(ステップ182SGS559b;N)は、可変表示においてはずれとなると判定してステップ182SGS565に進み、可変表示において時短付きはずれとなると判定した場合(ステップ182SGS559b;Y)は、遊技制御フラグ設定部182SG152に設けられた時短付きはずれフラグをオン状態にセットする(ステップ182SGS559c)。
このときには、時短付きはずれ種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図10−24に示す時短付きはずれ種別判定テーブルを選択してセットする(ステップ182SGS559d)。こうしてセットされた時短付きはずれ種別判定テーブルを参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データと、時短付きはずれ種別判定テーブルにおいて「時短付きはずれA」、「時短付きはずれB」、「時短付きはずれC」、「時短付きはずれD」の各時短付きはずれ種別に割り当てられた判定値のいずれと合致するかに応じて、時短付きはずれ種別を複数種別のいずれとするかを決定する(ステップ182SGS559d)。
こうして決定された時短付きはずれ種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部182SG155に設けられた時短付きはずれ種別バッファの格納値である時短付きはずれ種別バッファ値を設定することなどにより(ステップ182SGS559f)、決定された時短付きはずれ種別を記憶する。一例として、時短付きはずれ種別が「時短付きはずれA」であれば「1」とし、「時短付きはずれB」であれば「2」とし、「時短付きはずれC」であれば「3」とし、「時短付きはずれD」であれば「4」とすればよい。ステップ182SGS559fの実行後は、ステップ182SGS565に進む。
ステップ182SGS565においては、大当り遊技状態に制御するか否か(大当りフラグがセットされているか否か)の事前決定結果、小当り遊技状態に制御するか否か(大当りフラグがセットされているか否か)の事前決定結果、時短付きはずれにもとづいて時短状態に制御するか否か(時短付きはずれフラグがセットされているか否か)の事前決定結果、更には、大当り遊技状態とする場合における大当り種別や時短状態に制御する場合における時短付きはずれ種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を図10−4に示すいずれかに設定する。尚、これら確定特別図柄は一例であり、これら以外の確定特別図柄を設定してもよいし、確定特別図柄として複数種類の図柄を設定するようにしてもよい。
ステップ182SGS565にて確定特別図柄を設定した後には、ステップ182SGS553において特定した設定値を判定使用済設定値としてRAM102に更新記憶した後(ステップ182SGS566)、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップ182SGS567)、特別図柄通常処理を終了する。
尚、ステップ182SGS545にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップ182SGS545;Y)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップ182SGS568)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、既に、客待ちデモ指定コマンドを送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
尚、本実施の形態の特徴部182SGでは、判定使用済み設定値をRAM102に遊技情報の1つとして記憶しているため(図10−33(B)参照)、パチンコ遊技機1をコールドスタートにて起動した場合には、最初の可変表示を実行する際に判定使用済設定値が存在しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、判定使用済み設定値をRAM102におけるRAMクリア処理にてクリアされてない領域に格納することによって、パチンコ遊技機1をコールドスタートにて起動した場合においても最初の可変表示を実行する際に判定使用済設定値とRAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値(パチンコ遊技機1に設定されている設定値)を比較できるようにしてもよい。
尚、本実施の形態の特徴部182SGでは、図10−45及び図10−46に示すように、共通の処理を実行する可変表示結果判定モジュールを用いて可変表示結果を判定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果判定モジュールには、CPU103が特定した設定値(RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値)と判定使用済設定値とを比較する処理(図10−46に示すステップ182SGS551〜ステップ182SGS553)や、該処理結果としてCPU103が特定した設定値と判定使用済設定値とが一致しなかった場合にパチンコ遊技機1を遊技停止状態に制御する処理(ステップ182SGS554〜ステップ182SGS555)等を含めてもよい。このようにすることで、入賞時乱数値判定処理を実行する場合においてもCPU103が特定した設定値と判定使用済設定値とを比較する処理や該処理結果としてCPU103が特定した設定値と判定使用済設定値とが一致しなかった場合にパチンコ遊技機1を遊技停止状態に制御する処理を実行することができるので、パチンコ遊技機1のセキュリティ性をより一層向上させることができる。
図10−48及び図10−49は、CPU103が実行する特別図柄停止処理を示すフローチャートである。特別図柄停止処理においてCPU103は、先ず、後述の図柄確定期間タイマの動作中であるか否かを判定する(ステップ182SGS600)。図柄確定期間タイマの動作中でない場合(ステップ182SGS600;N)は、特別図柄の停止図柄を導出表示する(ステップ182SGS601)。そして、大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ182SGS602)。
大当りフラグがセットされている場合(ステップ182SGS602;Y)は、確変フラグや時短フラグがセットされていればこれらのフラグをクリア(オフ状態)にする(ステップ182SGS003)。また、大当り種別に応じた当り開始指定コマンドの送信設定を行う(ステップ182SGS604)。例えば、大当り種別が大当りAである場合は当り開始1指定コマンドの送信設定を行い、大当り種別が大当りBである場合は当り開始2指定コマンドの送信設定を行い、大当り種別が大当りCである場合は当り開始3指定コマンドの送信設定を行う。
更に、CPU103は、通常状態を示す遊技状態指定コマンドの送信設定を行うとともに(ステップ182SGS605)、図柄確定期間タイマに可変表示が終了してから大当り遊技の開始までの期間(0.5秒)に応じた値をセットする(ステップ182SGS606)。そして、図柄確定期間が0.5秒であることに応じた第1図柄確定コマンドの送信設定を行い(ステップ182SGS607)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップ182SGS602において大当りフラグがセットされていない場合(ステップ182SGS602;N)は、CPU103は、小当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ182SGS608)。小当りフラグがセットされている場合(ステップ182SGS608;Y)は、小当りに応じた当り開始指定コマンド(当り開始4指定コマンド)の送信設定を行う(ステップ182SGS610)。また、図柄確定期間タイマに可変表示が終了してから小当り遊技の開始までの期間(0.5秒)に応じた値をセットする(ステップ182SGS610)。そして、図柄確定期間が0.5秒であることに応じた第1図柄確定コマンドの送信設定を行い(ステップ182SGS611)、ステップ182SGS618に進む。
ステップ182SGS608において小当りフラグがセットされていない場合(ステップ182SGS608;N)は、CPU103は、時短付きはずれフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ182SGS612)。時短付きはずれフラグがセットされている場合(ステップ182SGS612;Y)は、更に時短フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ182SGS613)。
時短フラグがセットされていない場合、つまり、遊技状態が低ベース状態であるときに可変表示結果が時短付きはずれとなった場合(ステップ182SGS613;N)は、図柄確定期間タイマに可変表示が終了してから次の可変表示の開始までの期間(20秒)に応じた値をセットする(ステップ182SGS614)。そして、図柄確定期間が20秒であることに応じた第3図柄確定コマンドの送信設定を行い(ステップ182SGS615)、ステップ182SGS625に進む。
また、時短フラグがセットされている場合、つまり、遊技状態が高ベース状態であるときに可変表示結果が時短付きはずれとなった場合(ステップ182SGS613;Y)は、図柄確定期間タイマに可変表示が終了してから次の可変表示の開始までの期間(10秒)に応じた値をセットする(ステップ182SGS616)。そして、図柄確定期間が20秒であることに応じた第2図柄確定コマンドの送信設定を行い(ステップ182SGS617)、ステップ182SGS615に進む。また、ステップ182SGS612において時短付きはずれフラグがセットされていない場合(ステップ182SGS612;N)は、ステップ182SGS618に進む。
ステップ182SGS618においてCPU103は、時短回数カウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップ182SGS618)。時短回数カウンタの値が0である場合(ステップ182SGS618;Y)はステップ182SGS625に進み、時短回数カウンタの値が0でない場合(ステップ182SGS618;N)は、時短回数カウンタの値を−1し(ステップ182SGS619)、再度時短回数カウンタの値が0となったか否かを判定する(ステップ182SGS620)。時短回数カウンタの値が0となっていない場合(ステップ182SGS620;N)は、ステップ182SGS625に進み、時短回数カウンタの値が0となった場合(ステップ182SGS620;Y)は、時短フラグをクリア(オフ状態)にするとともに(ステップ182SGS621)、右打ちランプ182SGS132を消灯する(ステップ182SGS622)。
更に、図柄確定期間タイマに可変表示が終了してから次の可変表示の開始までの期間(0.5秒)に応じた値をセットする(ステップ182SGS623)。そして、図柄確定期間が0.5秒であることに応じた第1図柄確定コマンドの送信設定を行い(ステップ182SGS624)、ステップ182SGS625に進む。
ステップ182SGS625においてCPU103は、時短フラグの状態に応じた寓意状態指定コマンドの送信設定を行い(ステップ182SGS625)、特別図柄停止処理を終了する。
そして、ステップ182SGS600において図柄確定期間タイマの動作中である場合(ステップ182SGS600;Y)、CPU103は、図柄確定期間タイマの値を−1し(ステップ182SGS621)、図柄確定期間タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(ステップ182SGS622)。
図柄確定期間タイマがタイマアウトしていない場合(ステップ182SGS622;N)は特別図柄停止処理を終了し、図柄確定期間タイマがタイマアウトした場合(ステップ182SGS622;Y)は、大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ182SGS623)。大当りフラグがセットされている場合(ステップ182SGS623;Y)は、大当り表示時間タイマを設定するとともに(ステップ182SGS624)、開放回数カウンタに大当り種別に応じた大入賞口の開放回数(ラウンド数)をセットする(ステップ182SGS625)。
また、右打ちランプ182SG132が点灯してなければ該右打ちランプ182SG132の点灯を開始させる(ステップ182SGS626)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理に応じた値に更新して特別図柄停止処理を終了する。
ステップ182SGS623において大当りフラグがセットされていない場合(ステップ182SGS623;N)、CPU103は、小当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ182SGS628)。小当りフラグがセットされている場合(ステップ182SGS628;Y)は、小当り表示時間タイマを設定するとともに(ステップ182SGS629)、開放回数カウンタに小当りであることに応じた大入賞口の開放回数をセットする(ステップ182SGS630)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理に応じた値に更新して特別図柄停止処理を終了する。
ステップ182SGS628において小当りフラグがセットされていない場合(ステップ182SGS628;N)、CPU103は、時短付きはずれフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ182SGS632)。時短付きはずれフラグがセットされていない場合(ステップ182SGS632;N)はステップ182SGS636に進み、時短付きはずれフラグがセットされている場合(ステップ182SGS632;Y)は、時短フラグとセットする(ステップ182SGS633)。また、右打ちランプ182SG132が点灯していなければ該右打ちランプ182SG132の点灯を開始させ(182SGS635)、ステップ182SGS636に進む。
そして、ステップ182SGS636においてCPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に応じた値に更新し(ステップ182SGS636)、特別図柄停止処理を終了する。
図10−50は、CUP103が実行する大当り開放前処理を示すフローチャートである。大当り開放前処理においてCPU103は、先ず、次のラウンド遊技の開始タイミングまでの期間を示すラウンド開始待ちタイマが動作中であるか否かを判定する(ステップ182SGS641)。ラウンド開始待ちタイマがセットされていない場合(ステップ182SGS641;N)は、更に大当り遊技の1ラウンド目の開始までの期間を示す大当り開始前タイマが動作中であるか否かを判定する(ステップ182SGS642)。大当り開始前タイマが動作中ではない場合(ステップ182SGS642;N)は、該大当り開始前タイマに所定期間に応じた値をセットして大当り開始待ち処理を終了する(ステップ182SGS643)。
また、大当り開始前タイマが動作中である場合(ステップ182SGS642;Y)は、大当り開始前タイマの値を−1し(ステップ182SGS645)、該値を−1した大当り開始前タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(ステップ182SGS646)。大当り開始前タイマがタイマアウトしていない場合(ステップあ182SGS646;N)は大当り開放前処理を終了し、大当り開始前タイマがタイマアウトした場合(ステップ182SGS646;Y)は、大当り種別に応じた当り開始指定コマンドの送信設定を行い(ステップ182SGS647)、ステップ182SGS650に進む。
また、ラウンド開始待ちタイマがセットされている場合(ステップ182SGS641;Y)、CPU103は、ラウンド開始待ちタイマの値を−1し(ステップ182SGS648)、該値を−1したラウンド開始待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(ステップ182SGS649)。ラウンド開始待ちタイマがタイマアウトしていない場合(ステップ182SGS649;N)は大当り開放前処理を終了し、ラウンド開始待ちタイマがタイマアウトしている場合(ステップ182SGS649;Y)は、ステップ182SGS650に進む。
ステップ182SGS650においてCPU103は、大入賞口の最大開放時間を所定時間(例えば、29秒)に設定する。そして、大入賞口の開放設定を行うとともに(ステップ182SGS651)、ラウンドに応じた大入賞口開放中指定コマンドの送信設定を行う(ステップ182SGS652)。また、特図プロセスフラグの値を大当り開放中処理に応じた値に更新し(ステップ182SGS653)、大当り開放前処理を終了する。
次に、演出制御用CPU120が実行する処理について説明する。
図10−51は、演出制御用CPU120が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御メイン処理において演出制御用CPU120は、先ず、所定の初期化処理を実行して(ステップ182SGS401)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。
また、演出制御用CPU120は、主基板11から送信されるコマンドの受信待ち期間に応じたコマンド受信待ちタイマをセットする(ステップ182SGS403)。そして、コマンド受信待ちタイマの値を−1し(ステップ182SGS404)、該コマンド受信待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(ステップ182SGS405)。コマンド受信待ちタイマがタイマアウトした場合(ステップ182SGS405;N)は、ステップ182SGS404及びステップ182SGS405の処理を繰り返し実行し、コマンド受信待ちタイマがタイマアウトするまで待機する。
そして、コマンド受信待ちタイマがタイマアウトした場合(ステップ182SGS405;Y)、演出制御用CPU120は、ホットスタート通知コマンドの受信が有るか否かを判定する(ステップ182SGS406)。ホットスタート通知コマンドの受信が有る場合(ステップ182SGS406;Y)、即ち、パチンコ遊技機1が電断復旧した場合は、RAM122に記憶されている遊技者情報(後述する遊技者情報入力処理において該遊技者情報の入力を受け付けてからRAM122に記憶される変動回数、大当り回数、スーパーリーチ回数等を含む情報)をクリアし(ステップ182SGS407)、ステップ182SGS427に進む。
ホットスタート通知コマンドの受信が無い場合(ステップ182SGS406;N)、演出制御用CPU120は、コールド通知コマンドの受信が有るか否かを判定する(ステップ182SGS408)。コールド通知コマンドの受信が有る場合(ステップ182SGS408;Y)は、RAM122に記憶されている遊技者情報と演出用情報(前回のパチンコ遊技機1の起動時からRAM122に記憶される変動回数、大当り回数、スーパーリーチ回数等を含む情報)をクリアするとともに(ステップ182SGS409)、RAM102に記憶されていた情報がクリアされたことや、RAM122に記憶されていた遊技者情報と演出用情報がクリアされたことを報知(RAMクリア報知を実行)するためのRAMクリア報知処理を実行する(ステップ182SGS410)。尚、RAMクリア報知処理では、画像表示装置5における画像(例えば、図10−38(A)に示すように、画像表示装置5においてRAM122に記憶されていた遊技者情報と演出用情報がクリアされたことを報知する報知画像182SG005M1)の表示、遊技効果ランプ9の発光、スピーカ8L,8Rからの音出力等を所定期間(例えば、10秒間)し、パチンコ遊技機1を起動した遊技場の店員等にRAM122に記憶されていた遊技者情報と演出用情報とがクリアされたことを報知できればよい。そして、RAMクリア報知処理の実行後は、ステップ182SGS427に進む。
また、コールドスタート通知コマンドの受信が無い場合(ステップ182SGS408;N)、演出制御用CPU120は、設定値変更開始通知コマンドまたは設定値確認開始通知コマンドの受信が有るか否かを判定する(ステップ182SGS411)。設定値変更開始通知コマンドまたは設定値確認開始通知コマンドの受信が有る場合(ステップ182SGS411;Y)、即ち、パチンコ遊技機1が設定値変更状態や設定値確認状態で起動した場合は、設定値の変更操作中であることの報知(設定値変更中報知)や設定値の確認中であることの報知(設定値確認中報知)を実行するための設定値関連報知処理を実行する(ステップ182SGS412)。
尚、本実施の形態の特徴部182SGでは、設定値変更中報知や設定値確認中報知として、図10−58(B)及び図10−58(C)に示すように、画像表示装置5において、設定変値の更中であることを示す報知画像182SG005M2や設定値の確認中であることを示す報知画像182SG005M3を表示するが、パチンコ遊技機1が設定値変更状態や設定値確認状態で起動している状態とは、一般的に遊技機用枠182SG003が開放されており、且つ設定値の変更や確認を行う遊技場の店員等は、主基板11に搭載されている表示モニタ182SG029を視認している状態である。つまり、設定値変更状態や設定値確認状態とは、設定値の変更や確認を行う遊技場の店員等からは画像表示装置5において表示されている画像を視認することができない状態であるため、該遊技場の店員は画像表示装置5の表示からはパチンコ遊技機1が設定値変更状態や設定値確認状態であるか否かを判断することができないと考えられる。そこで、設定値変更中報知や設定値確認中報知としては、スピーカ8L,8Rからの音出力や、遊技効果ランプ9の発光によって、設定値の変更や確認を行う遊技場の店員にパチンコ遊技機1が設定値変更状態や設定値確認状態で起動していることを報知してもよい。
また、演出制御用CPU120は、第1可動体182SG321の動作チェックを行うための第1可動体初期化処理(ステップ182SGS413)と、第2可動体182SG322の動作チェックを行うための第2可動体初期化処理(ステップ182SGS414)を実行する。尚、本実施の形態の特徴部182SGにおける第1可動体初期化処理と第2可動体初期化処理とでは、第1可動体182SG321の動作チェックが終了した後に第2可動体182SG322の動作チェックを実行するようになっている(図10−57参照)。
ここで、第1可動体初期化処理と第2可動体初期化処理について図10−55及び図10−56を用いて説明する。図10−55は、演出制御用CPU120が行う非検出時動作制御と実動作確認用動作制御の動作態様を示す概略説明図である。図10−56は、(A)は実動作確認用動作制御における制御速度を示す説明図、(B)は非検出時動作制御における制御速度を示す説明図である。
第1可動体182SG321と第2可動体182SG322は、それぞれの原点位置(第1位置)と演出位置(第2位置)との間で往復動作可能に設けられており、原点位置から演出位置(第2位置)への往動作や演出位置から原点位置への復動作は、可変表示中等における第1可動体182SG321と第2可動体182SG322の実際の動作態様である。
演出制御用CPU120は、第1可動体初期化処理や第2可動体初期化処理を実行したときに可動体182SG321,182SG322の被検出部が原点検出センサ182SG331,182SG332により検出されない場合、つまり、可動体182SG321,182SG322が何らかの理由(例えば、搬送や遊技島への設置時に原点位置から動いてしまっている場合、前回の動作時に原点復帰できなかった場合(例えば、演出の実行時において、モータの脱調、故障、引っ掛かりなどにより可動体182SG321,182SG322の原点復帰が確認できなかったり動作できなくなるといった可動体エラー(動作異常)が発生した場合など)、遊技機の振動により原点位置から動いてしまった場合など)により原点位置以外の位置(例えば、図10−34における非検出時動作制御に対応する黒丸で示す位置など、原点位置と合体位置との間の所定位置)にある場合、原点復帰させるための非検出時動作制御を実行する。この非検出時動作制御を実行する場合、可動体182SG321,182SG322は原点位置から離れた位置にあるため、動作としては可動体182SG321,182SG322を原点位置方向に移動させる動作のみとされている。
また、演出制御用CPU120は、第1可動体初期化処理や第2可動体初期化処理において非検出時動作制御を実行した場合、または、可動体182SG321,182SG322が原点検出センサ182SG331,182SG332により検出された場合、実動作確認動作制御を実行する。実動作確認用動作制御は、可動体182SG321,182SG322を用いた演出(例えば、可変表示中に実行な可動体演出等)において実際に行われる実動作と同一の動作とされている。
次に、演出制御用CPU120が非検出時動作制御と実動作確認動作制御を実行する際に設定する制御速度について比較する。尚、図10−56(A)及び図10−56(B)にて示す速度は、演出制御用CPU120が各可動体182SG321,182SG322を動作させるために設定する制御速度であって、可動体182SG321,182SG322の実際の動作速度とは異なる。つまり、例えば、所定の可動体182SG321,182SG322を動作させる場合において、原点位置と演出位置との間における一の移動区間と他の移動区間に同一の制御速度を設定した場合でも、一の移動区間と他の移動区間とで態様が異なる場合(例えば、バネがある区間とない区間、直線区間と曲線区間)や、同一の移動区間でも上昇する場合と下降する場合においては、可動体182SG321,182SG322を実際に動作させた場合の動作速度は制御速度とは異なることがある。また、可動体182SG321,182SG322に対し同一の制御速度を設定しても、各可動体182SG321,182SG322の大きさ、重量、動作態様、動作距離、駆動機構等の違いがある場合、各可動体182SG321,182SG322の実際の動作速度は必ずしも同一にはならない。複数の可動体182SG321,182SG322を同一性能のステッピングモータにて動作させる場合において、各可動体182SG321,182SG322に対し同一の制御速度を設定しても、各可動体182SG321,182SG322の大きさ、重量、動作態様、動作距離、駆動機構等の違いがある場合、各可動体182SG321,182SG322の実際の動作速度は必ずしも同一にはならない。
図10−56(A)に示すように、演出制御用CPU120は、実動作確認用動作制御を実行する場合、セットした実動作確認用プロセスデータにおいて実動作確認用プロセスタイマのタイマカウント値に対応して設定されている制御速度に基づいて可動体182SG321,182SG322を動作させる。具体的には、原点位置から加速した後に減速して演出位置に停止させるとともに、演出位置から加速した後に減速して原点位置に停止させる制御を行う。すなわち、各可動体182SG321,182SG322が正常に動作可能であることを確認するための実動作確認用動作制御では、原点位置と演出位置との間において、可動体182SG321,182SG322の制御速度を低速→高速→低速の順に変化させる。つまり、演出制御用CPU120は、各可動体182SG321,182SG322を用いた演出を実行する場合、第1速度である最低速度(低速)と該最低速度よりも速い第2速度としての最高速度(高速)との範囲内の速度で各可動体182SG321,182SG322が動作するように制御するため、実動作確認用動作制御を実行する場合においても、第1速度である最低速度(低速)と該最低速度よりも速い第2速度としての最高速度(高速)との範囲内の速度で各可動体182SG321,182SG322が動作するように制御する。
すなわち、上記第1速度としての最低速度や第2速度としての最高速度は、可動体182SG321,182SG322の実際の動作速度であって、該動作速度としての最低速度や最高速度となるように制御速度が設定されることになる。尚、以下においては、最低制御速度に基づいて可動体182SG321,182SG322を動作させた場合は最低速度にて動作し、最高制御速度に基づいて可動体182SG321,182SG322を動作させた場合は最高速度にて動作するものとして説明する。
ここで、可動体182SG321,182SG322の加速時及び減速時における動作速度が、実動作確認用動作制御における最低速度となるように制御速度が設定されている。また、演出位置に移動した後に原点位置に復帰させる際においては、演出位置に停止させるときよりも長い時間にわたり実動作確認用動作制御における最低速度となるように制御することで、可動体182SG321,182SG322を確実に減速させてから原点検出センサ182SG331,182SG332により被検出部が検出されるようにしている。
また、図10−56(B)に示すように、演出制御用CPU120は、非検出時動作制御を実行する場合、原点位置と演出位置との間の任意の位置から原点位置まで移動させる期間において、常に実動作確認用動作制御における最低速度(第1速度)にて動作するように制御する。つまり、演出制御用CPU120は、第1動作制御としての非検出時動作制御における最高速度(最大動作速度)が、第2動作制御としての実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度(本実施の形態の特徴部182SGでは、実動作確認用動作制御における最低速度と同じ速度)となるように、常に実動作確認用動作制御において設定されている制御速度のうち最も低い最低制御速度に基づいて可動体182SG321,182SG322を動作させる制御を行う。
この場合、可動体182SG321,182SG322は原点位置からどの程度離れた位置にあるかが不明であるため、可動体182SG321,182SG322が原点位置の近傍に位置していた場合、実動作確認用動作制御において加速したときの制御速度、つまり高速で動作させると、可動体182SG321,182SG322が原点位置に復帰したときに原点検出センサ182SG331,182SG332にて被検出部を確実に検出できなかったり、近距離から可動体182SG321,182SG322が原点位置に復帰して移動規制されたときの衝撃により可動体182SG321,182SG322等が破損したりする虞があるため、実動作確認用動作制御における最低速度にて動作するように制御する。
図10−51に戻り、第1可動体初期化処理(ステップ182SGS413)と第2可動体初期化処理(ステップ182SGS413)の実行後、演出制御用CPU120は、第1可動体182SG321の動作チェック中に設定値の変更または設定値の確認が終了したことを示す設定値早期変更終了フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ182SGS415)。設定値早期変更終了フラグがセットされていない場合(ステップ182SGS415;N)は、更に設定値変更終了通知コマンドまたは設定値確認終了通知コマンドの受信があるか否かを判定する(ステップ182SGS416)。設定値変更終了通知コマンドまたは設定値確認終了通知コマンドの受信がある場合(ステップ182SGS416;N)ステップ182SGS412に進み、設定値変更終了通知コマンド及び設定値確認終了通知コマンドの受信が無い場合(ステップ182SGS416;Y)はステップ182SGS417に進む。尚、設定値早期変更終了フラグがセットされている場合(ステップ182SGS415;Y)は、ステップ182SGS416の処理を実行せずにステップ182SGS417に進む。
ステップ182SGS417において演出制御用CPU120は、第1可動体182SG321の初期化(動作チェック)が終了したか否かを判定する(ステップ182SGS417)。第1可動体182SG321の初期化が終了していない場合(ステップ182SGS417;N)は、設定値早期変更終了フラグをセットして182SG412に進み(ステップ182SGS418)、第1可動体182SG321の初期化が終了している場合(ステップ182SGS417;Y)は、第2可動体182SG322の初期化(動作チェック)が終了しているか否かを判定する(ステップ182SGS419)。第2可動体182SG322の初期化が終了していない場合(ステップ182SGS419;N)はステップ182SGS412に進み、第2可動体182SG322の初期化が終了している場合(ステップ182SGS419;Y)は、設定値早期変更終了フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ182SGS420)。
ステップ182SGS420において、設定値早期変更終了フラグガセットされている場合(ステップ182SGS420;Y)は、設定値早期変更終了フラグをクリアし(ステップ182SGS421)、ステップ182SGS413と同一処理である第1可動体初期化処理(ステップ182SGS422)と、ステップ182SGS414と同一処理である第2可動体初期化処理(ステップ182SGS423)を実行し、これら第1可動体初期化処理(ステップ182SGS422)とステップ182SGS414と第2可動体初期化処理(ステップ182SGS423)において第1可動体182SG321と第2可動体182SG322の初期化(動作チェック)が終了したか否かを判定する(ステップ182SGS424)。第1可動体182SG321と第2可動体182SG322の初期化が終了していない場合(ステップ182SGS424;N)はステップ182SGS422に進み、第1可動体182SG321と第2可動体182SG322の初期化が終了している場合(ステップ182SGS424;Y)は、ステップ182SGS427に進む。
以上のようにこれら182SG412〜182SG424の処理については、図10−57(A)に示すように、演出制御用CPU120は、設定値変更開始通知コマンドや設定値確認開始通知コマンドを受信した時点(パチンコ遊技機1が設定値変更状態や設定値確認状態に制御された時点)から設定値変更報知や設定値確認中報知を開始するとともに、第1可動体初期化処理と第2可動体初期化処理を実行する。尚、前述したように、本実施の形態の特徴部182SGでは、第2可動体初期化処理は、第1可動体初期化処理が終了してから実行される、つまり、第1可動体182SG321の動作チェック終了後に第2可動体182SG322の動作チェックが実行されるようになっている。
このとき、図10−57(A)に示すように、第1可動体初期化処理と第2可動体初期化処理に演出制御用CPU120が設定値変更終了通知コマンドや設定値確認終了通知コマンドを受信した場合、つまり、第1可動体182SG321と第2可動体182SG322の動作チェックが終了した後に設定値の変更や設定値の確認が終了した場合は、再度第1可動体初期化処理と第2可動体初期化処理が実行されるようになっている。
一方で、図10−57(B)に示すように、第1可動体初期化処理と第2可動体初期化処理のうち、第1可動体初期化処理のみが終了しているタイミングで演出制御用CPU120が設定値変更終了通知コマンドや設定値確認終了通知コマンドを受信した場合、つまり、第1可動体182SG321の動作チェックは終了しているが未だ第2可動体182SG322の動作チェックが終了していない状態で設定値の変更や設定値の確認が終了した場合は、第2可動体初期化処理が終了した後、再度第1可動体初期化処理と第2可動体初期化処理が実行されるようになっている。
更に、図10−57(C)に示すように、第1可動体初期化処理が未だ終了していないタイミングで演出制御用CPU120が設定値変更終了通知コマンドや設定値確認終了通知コマンドを受信した場合、つまり、第1可動体182SG321の動作チェックが終了していない状態で設定値の変更や設定値の確認が終了した場合は、実行中の第1可動体初期化処理と第2可動体初期化処理のみを実行し、再度第1可動体初期化処理と第2可動体初期化処理とが実行されないようになっている。
尚、ステップ182SGS411において設定値変更開始通知コマンド及び設定値確認開始通知コマンドの受信が無い場合(ステップ182SGS411;N)、演出制御用CPU120は、エラー指定コマンドの受信が有るか否かを判定する(ステップ182SGS425)。エラー指定コマンドの受信が有る場合(ステップ182SGS425;Y)は、エラー指定コマンドが示すエラー報知を行うためのエラー報知処理(ステップ182SGS426)を実行し、エラー指定コマンドの受信が無い場合(ステップ182SGS425;N)は、ステップ182SGS403に進む。
尚、本実施の形態の特徴部182SGにおけるエラー報知としては、図10−58(D)に示すように、画像表示装置5においてエラー指定コマンドから特定したエラーに応じた報知画像182SG005M4を表示すればよい。このように画像表示装置5においてエラー指定コマンドから特定したエラーに応じた報知画像182SG005M4が表示されることによって、遊技者は、これら報知画像182SG005M4から不正な値が設定値として設定されていることや、設定値の変更中に電断が発生した状態でパチンコ遊技機1に電源が再投入されたこと、前回の可変表示において参照した設定値(判定使用済設定値)がRAM102の先頭アドレスに格納されている設定値と異なっていること等を認識することができる。尚、本実施の形態の特徴部182SGでは、パチンコ遊技機1の起動時に実行可能なエラー報知処理(ステップ182SGS426)と、パチンコ遊技機1の起動が完了した後に実行可能なエラー報知処理(ステップ182SGS439)との、2つのエラー報知処理が存在する。
このうち、パチンコ遊技機1の起動時に実行可能なエラー報知処理(ステップ182SGS426)については、パチンコ遊技機1の起動時に発生したエラー(CPU103が図10−32に示す遊技制御メイン処理のステップ182SGSa031の処理にて送信するエラー指定コマンドの受信)にもとづいて画像表示装置5において報知画像182SG005M4を表示し、パチンコ遊技機1の起動が完了した後に実行可能なエラー報知処理(ステップ182SGS439)については、パチンコ遊技機1の起動が完了した後に発生したエラー(CPU103が図10−46に示す特別図柄通常処理のステップ182SGS554の処理にて送信するエラー指定コマンドの受信)にもとづいて画像表示装置5において報知画像182SG005M4を表示すればよい。
このように、本実施の形態の特徴部182SGにおける演出制御メイン処理では、図10−52に示すように、パチンコ遊技機1をホットスタートで起動した場合には、遊技者情報(該遊技者情報の入力を受け付けてからの変動回数、大当り回数、スーパーリーチ回数等)をRAM122からクリアする一方で、演出用情報(パチンコ遊技機1の前回起動時からの変動回数、大当り回数、スーパーリーチ回数等)と設定値情報(パチンコ遊技機1に設定されている設定値に対応する「1」〜「6」のいずれかの数値)についてはRAM122からクリアしないようになっている。また、パチンコ遊技機1をコールドスタートで起動した場合には、遊技者情報と演出用情報をRAM122からクリアする一方で、設定値情報についてはRAM122からクリアしないようになっている。更に、パチンコ遊技機1を設定値変更状態や設定確認状態にて起動した場合には、遊技者情報と演出用情報とをRAM122からクリアしない一方で、設定値情報についてはRAM122に既に記憶されている設定値情報に上書き(更新記憶)するようになっている。
つまり、本実施の形態の特徴部182SGにおいては、パチンコ遊技機1がホットスタート、コールドスタート、設定値確認状態、設定値変更状態のいずれで起動するかに応じてRAM122からクリアする情報が異なっている。
そして、ステップ182SGS427において演出制御用CPU120は、ホットスタート通知コマンド、コールドスタート通知コマンド、設定値変更終了通知コマンド、設定値確認終了通知コマンドのいずれを受信したかを特定し、画像表示装置5において該受信したコマンドに応じた初期図柄の表示を開始する。具体的には、図10−53に示すように、受信したコマンドがホットスタート通知コマンドや設定値確認終了通知コマンド、コールドスタート通知コマンドである場合、つまり、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されていない場合には、画像表示装置5に初期図柄として左から「1」、「2」、「3」の組み合わせで飾り図柄の表示を開始する。また、受信したコマンドが設定値変更終了通知コマンドである場合、つまり、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定された可能性のある場合には、画像表示装置5に初期図柄として左から「4」、「5」、「6」の組み合わせで飾り図柄の表示を開始する。
尚、本実施の形態における特徴部182SGにおいては、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定された可能性のある場合には、画像表示装置5に初期図柄として左から「4」、「5」、「6」の組み合わせで飾り図柄の表示を開始する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技者にとって有利な設定値(例えば、「6」)が設定された場合は、遊技者にとって不利な設定値が(例えば「1」)が設定された場合よりも高い割合で初期図柄として飾り図柄を「4」、「5」、「6」の組み合わせで表示してもよい。このようにすることで、パチンコ遊技機1に遊技者にとって有利な設定値が設定されていることを示唆することでき、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施の形態における特徴部182SGにおいては、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定された可能性のある場合には、画像表示装置5に初期図柄として左から「4」、「5」、「6」の組み合わせで飾り図柄の表示を開始する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技者にとって有利な設定値(例えば、「6」)が設定された場合と、遊技者にとって不利な設定値が(例えば「1」)が設定された場合とで、画像表示装置5に表示する初期図柄を異ならせてもよい。また、遊技者にとって有利な設定値(例えば、「6」)が設定された場合と、遊技者にとって不利な設定値が(例えば「1」)が設定された場合とで、スピーカ8L,8Rから出力される音の音量や、遊技効果ランプ9の光量等を異ならせるようにしてもよい。
そして、図10−51に戻り演出制御用CPU120は、最初の4変動において先読予告演出の実行を規制するために、先読規制カウンタに「4」をセットする(ステップ182SGS428)。その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視(ステップ182SGS429)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。タイマ割込フラグがセット(オン)されていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし(ステップ182SGS430)、以下の処理を実行する。
演出制御用CPU120は、まず、パチンコ遊技機1が起動したことを報知するための起動報知処理を実行する(ステップ182SGS431)。起動報知処理においては、例えば、該割込がパチンコ遊技機1の起動から最初の割込であるか否かを判定する。パチンコ遊技機1の起動から最初の割込である場合は、ホットスタート通知コマンド、コールドスタート通知コマンド、設定値変更終了通知コマンド、設定値確認終了通知コマンドのいずれを受信したかを特定し、該受信したコマンドに対応する起動報知用プロセステーブルを選択するとともに、該受信したコマンドに対応する起動報知用プロセスタイマをスタートさせる。そして、起動報知用プロセスタイマをスタートさせた後は、次回以降の割込において起動報知処理を実行することによって起動報知用プロセスタイマの値と起動報知用プロセステーブルにもとづいてパチンコ遊技機1の起動報知を実行すればよい。
尚、本実施の形態における特徴部182SGでは、パチンコ遊技機1の起動時に受信したコマンドがホットスタート通知コマンド、コールドスタート通知コマンド、設定値変更終了通知コマンド、設定値確認終了通知コマンドのいずれかであるかに応じて、パチンコ遊技機1の起動報知の態様が異なっている。
具体的には、図10−54に示すように、パチンコ遊技機1を起動する際にホットスタート通知コマンドや設定値確認終了通知コマンドを受信している場合、つまり、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されていない場合には、遊技効果ランプ9の60秒間の発光とスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Aの出力を実行する。尚、これら遊技効果ランプ9の60秒間の発光開始タイミングとスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Aの出力開始タイミングとは同であるが、これら遊技効果ランプ9の60秒間の発光開始タイミングとスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Aの出力開始タイミングとは異なっていてもよい。
また、パチンコ遊技機1を起動する際にコールドスタート通知コマンドを受信している場合、つまり、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されておらず、且つRAM102におけるデータがクリアされている場合には、遊技効果ランプ9の60秒間の発光とスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Bの出力を実行する。尚、これら遊技効果ランプ9の60秒間の発光開始タイミングとスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Bの出力開始タイミングとは同一であるが、これら遊技効果ランプ9の60秒間の発光開始タイミングとスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Bの出力開始タイミングは異なっていてもよい。
つまり、本発明における特定制御とは、パチンコ遊技機1がホットスタートや設定確認状態で起動した場合に、演出制御用CPU120が、遊技効果ランプ9の60秒間の発光とスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Aの出力を実行することと、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合に、演出制御用CPU120が遊技効果ランプ9の60秒間の発光とスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Bの出力を実行することの両方を含んでいる。
また、パチンコ遊技機1を起動する際に設定値変更終了通知コマンドまたは設定値変更終了通知コマンドを受信している場合には、遊技効果ランプ9の40秒間の発光とスピーカ8L,8Rから20秒間の出力音Cの出力、そして画像表示装置5において40秒間のメッセージ画像(例えば、設定値の変更が終了した旨のメッセージ画像)の表示を実行する。尚、これら遊技効果ランプ9の40秒間の発光開始タイミングとスピーカ8L,8Rからの20秒間の出力音Cの出力開始タイミング、画像表示装置5でのメッセージ画像の表示開始タイミングは同一であるが、これら遊技効果ランプ9の40秒間の発光開始タイミングとスピーカ8L,8Rからの20秒間の出力音Cの出力開始タイミング、画像表示装置5でのメッセージ画像の表示開始タイミングは異なっていてもよい。
特に、パチンコ遊技機1を起動する際に設定値変更終了通知コマンドを受信している場合は、パチンコ遊技機1を起動する際にホットスタート通知コマンドやコールドスタート通知コマンドを受信している場合とは異なり、画像表示装置5においてメッセージ画像の表示を行うため、パチンコ遊技機1の設定値が変更されたことが認識され易いようになっている。
尚、本実施の形態の特徴部182SGでは、パチンコ遊技機1が起動した際の起動報知を遊技効果ランプ9、スピーカ8L,8R、画像表示装置5を用いて実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に遊技場の管理コンピュータや各台計数機等の管理装置に信号を出力可能な外部出力端子を設け、パチンコ遊技機1が起動した際の起動報知として、該外部出力端子から管理装置にパチンコ遊技機1が起動したことを特定可能な信号を出力するようにしてもよい。
また、本実施例の特徴部182SGでは、パチンコ遊技機1がホットスタート、コールドスタート、設定変更状態、設定確認状態のいずれで起動した場合であっても起動報知を実行する装置が一部共通である(いずれにおいても遊技効果ランプ9の発光とスピーカ8L,8Rからの音出力を実行する)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1がホットスタート、コールドスタート、設定変更状態、設定確認状態のいずれで起動したかに応じて起動報知を実行する装置が異なる(例えば、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合には、画像表示装置5にてメッセージ画像を表示し、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合には、前述した外部出力端子から管理装置に信号を出力する等)ようにしてもよい。
また、パチンコ遊技機1がホットスタート、コールドスタート、設定変更状態、設定確認状態のいずれで起動したかに応じて起動報知を実行する各装置での報知態様を異ならせてもよい。具体的には、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合は、パチンコ遊技機1に設けられている全ての遊技効果ランプ9を発光させる一方で、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合には、パチンコ遊技機1に設けられている遊技効果ランプ9のうち一部のみを発光させてもよい。
更に、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合は、遊技機用枠182SG003が開放されている状態であるので、スピーカ8L,8Rのうち一方のみから音出力を行い(パチンコ遊技機1に3個以上のスピーカが設けられている場合は、一部のスピーカからのみ音出力を行う)、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合は、遊技機用枠182SG003が閉鎖されている状態であることが多いので、全てのスピーカ8L,8Rからの音出力を行うようにしてもよい。更に、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合は、画像表示装置5において「設定変更中」等の設定変更中である旨を示すメッセージ画像を表示する一方で、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合は、画像表示装置5において「RAMがクリアされました」等のRAM102やRAM122がクリアされた旨を示すメッセージ画像を表示してもよい。
更に、パチンコ遊技機1に前述した外部出力端子を複数設ける場合は、各報知に応じて管理装置に信号を出力する端子を異ならせてもよい。例えば、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合は、設定値変更中報知として、設定値の変更が終了するまでの期間(設定値変更終了通知コマンドや設定値指定コマンドを受信するまでの期間)にわたって設定変更に対応する端子から管理装置に信号を出力し、設定値の変更が終了した後は、RAMクリア報知として、エラーやRAMクリアに対応する端子から管理装置に信号を出力する。尚、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合は、RAMクリア報知として、エラーやRAMクリアに対応する端子から管理装置に信号を出力するのみでよい。
尚、外部出力端子を各報知において共通して用いる場合には、各報知に応じて管理装置に対して信号を出力するタイミングを異ならせるようにしてもよい。
以上のように起動報知処理では、受信したコマンドに応じてパチンコ遊技機1の起動報知態様が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらパチンコ遊技機1の起動報知は、受信したコマンドにかかわらず1の報知態様にて実行してもよい。また、パチンコ遊技機1の起動報知は、ホットスタート通知コマンド、コールドスタート通知コマンド、設定値確認終了通知コマンド、設定値変更終了通知コマンドのいずれを受信した場合でも実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらホットスタート通知コマンド、コールドスタート通知コマンド、設定値確認終了通知コマンド、設定値変更終了通知コマンドのうちで、受信してもパチンコ遊技機1の起動報知を実行しないコマンドを設けてもよい。
また、本実施の形態における特徴部182SGにおいては、本発明における初期化演出として、パチンコ遊技機1を起動した際に受信したコマンドに応じて異なる態様の起動報知を実行したり、パチンコ遊技機1を起動した際に受信したコマンドに応じて異なる組み合わせの飾り図柄を画像表示装置5に表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら初期化演出としての起動報知の態様や飾り図柄の組み合わせは、パチンコ遊技機1を起動した際に受信したコマンドに応じて全て異なっていてもよいし、一部のみが同一であってもよい。
また、本実施の形態における特徴部182SGにおいては、パチンコ遊技機1がホットスタートで起動した場合、コールドスタートで起動した場合、設定変更状態で起動した場合、設定確認状態で起動した場合のいずれにおいても起動報知を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1がホットスタートで起動した場合や設定確認状態で起動した場合は、これら起動報知を実行しないようにしてもよい。
図10−51に戻り、次に演出制御用CPU120は、電源断検出処理を実行する(ステップ182SGS432)。電源断検出処理では、図10−59に示すように、演出制御用CPU120は、先ず、電源基板(図示略)からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号の入力が有るか否かを判定する(ステップ182SGS441)。電源断信号の入力が無い場合は(ステップ182SGS441;N)、処理を終了し、電源断信号の入力が有る場合は(ステップ182SGS441;Y)、RAM122に記憶されている設定値情報や遊技者情報等を含むバックアップデータを特定し(ステップ182SGS442)、該特定したバックアップデータをRAM122に設けられたバックアップデータ記憶領域に格納する(ステップ182SGS443)。そして、バックアップデータを復旧させるときに用いるチェックデータを作成し、バックアップデータ記憶領域に格納した後(ステップ182SGS444)、パチンコ遊技機1が電断するまでいずれの処理も実行しないループ処理に移行する。
図10−51に戻り、次に演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップ182SGS433)。このコマンド解析処理において演出制御用CPU120は、受信コマンドバッファに格納されている主基板11から送信されてきたコマンドの内容を確認する。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAM122に形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図10−8参照)であるのか解析する。
次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行う(ステップ182SGS434)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して画像表示装置5の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄判定用乱数などの演出用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する演出用乱数更新処理(ステップ182SGS435)、遊技者情報の入力を受け付ける遊技者情報入力処理(ステップ182SGS436)、遊技者情報を出力する遊技者情報出力処理(ステップ182SGS437)、演出用情報を集計する演出用情報集計処理(ステップ182SGS438)、エラー報知処理(ステップ182SGS439)を実行する。その後、S52に移行する。
尚、遊技者情報入力処理では、演出制御用CPU120は、遊技者のスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作によってパスワード(予め遊技者の遊技情報が記憶されている外部のサーバにて生成されたパスワード。遊技者は、スマートフォン等の通信端末を使用することで該サーバにアクセスし、生成されたパスワードを受信可能)の入力を受け付け、該パスワードから特定した遊技者情報をRAM122に記憶する。更に、演出制御用CPU120は、可変表示、大当り遊技、スーパーリーチが実行される毎に記憶している遊技者情報としての変動回数、大当り回数、スーパーリーチ回数等を更新記憶する。
遊技者情報出力処理では、演出制御用CPU120は、遊技者のスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作によって、RAM122に記憶されている遊技者情報にもとづいて2次元コードを生成し、該2次元コードを画像表示装置5に表示する。そして、該2次元コードの表示終了後は、RAM122に記憶される遊技者情報をクリアする。尚、遊技者は、画像表示装置5に表示された2次元コードをスマートフォン等の携帯端末にて読み込むことによって今回の遊技にて集計した遊技者情報を外部サーバに送信することによって、パチンコ遊技機1における累計の遊技者情報を該サーバに記憶させておくことができる。
演出用情報集計処理では、演出制御用CPU120は、可変表示、大当り遊技、スーパーリーチが実行される毎に演出用情報としてRAM122に記憶されている変動回数、大当り回数、スーパーリーチ回数等を更新記憶する。
エラー報知処理では、演出制御用CPU120は、CPU103からエラー指定コマンドを受信したか否かを判定する。エラー指定コマンドを受信している場合は、該受信したエラー指定コマンドに応じたエラー報知を実行する。
次に、本実施の形態の特徴部182SGにおける演出制御プロセス処理について説明する。図10−60に示すように、演出制御プロセス処理において演出制御用CPU120は、先ず、先読規制カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップ182SGS451)。先読規制カウンタの値が「0」である場合(ステップ182SGS451;Y)は、先読予告設定処理(S161)を実行した後、第1保留記憶表示エリア182SG005D及び第2保留記憶表示エリア182SG005Uに表示される保留記憶表示数や保留記憶表示の表示態様を始動入賞時受信コマンドバッファ182SG194Aに記憶されている保留記憶数や保留表示フラグの値に応じて更新する保留表示更新処理(ステップ182SGS454)、飾り図柄や特別図柄の可変表示に応じた第4図柄182SGS005Jの可変表示を実行する第4図柄可変表示処理(ステップ182SGS455)、時短状態(低確高ベース状態)における残り時短制御回数を画像表示装置5において表示する残り時短回数表示処理(ステップ182SGS456)を実行した後、演出制御プロセスフラグに応じてS170〜S177(図7参照)のいずれかの処理を実行する。
また、先読規制カウンタの値が「1」〜「4」のいずれかである場合(ステップ182SGS451;N)は、更に演出制御プロセスフラグの値が「1」であるか否かを判定する(ステップ182SGS452)。演出制御プロセスフラグの値が「0」、「2」〜「7」のいずれかである場合(ステップ182SGS452;N)は、保留表示更新処理(ステップ182SGS454)を実行するとともに演出制御プロセスフラグに応じてS170〜S177(図7参照)のいずれかの処理を実行し、演出制御プロセスフラグの値が「1」のである場合(ステップ182SGS452;Y)は、先読規制カウンタの値を−1し(ステップ182SGS453)、保留表示更新処理(ステップ182SGS454)を実行するとともに演出制御プロセスフラグに応じてS170〜S177(図7参照)のいずれかの処理を実行する。以上のようにステップ182SGS451〜ステップ182SGS453の処理を実行することで、起動直後のパチンコ遊技機1においては、可変表示が4回実行されるまで先読予告演出の実行が規制されるようになっている。
尚、本実施の形態における特徴部182SGにおいては、パチンコ遊技機1が起動したことにもとづいて、演出制御用CPU120が演出制御メイン処理及び演出制御プロセス処理を実行することで、4回の可変表示にわたって先読予告演出の実行を規制する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1が起動したことにもとづいて、CPU103が始動入賞判定処理(図6参照)を実行しないことで、4回の可変表示にわたって先読予告演出の実行を規制するようにしてもよい。
図10−61に示すように、本特徴部182SGにおける第4図柄は、上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとを有している。演出制御用CPU120は、第2図柄可変表示処理(ステップ182SGS455)を実行することで、これら上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとを、一定周期で交互に点灯させることによって飾り図柄や特別図柄の可変表示中であることを示すようになっている。また、演出制御用CPU120は、第4図柄可変表示処理を実行することで、これら上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとを、可変表示結果がはずれとなる場合は可変表示の終了タイミングにおいて双方を消灯させる一方で、可変表示結果が大当り、小当り、時短付きはずれのいずれかとなる場合は可変表示の終了タイミングにおいて双方を点灯させる。
以上、本実施の形態の特徴部182SGにおけるパチンコ遊技機1においては、図10−17〜図10−20に示すように、表示結果判定テーブルにおいては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が大当り判定値の共通数値範囲として設定されている。そして、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2〜6のいずれかである場合(パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1以外の場合)は、1238から各設定値に応じた値までの範囲が大当り判定値の非共通数値範囲として設定されている。つまり、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2〜6のいずれかである場合は、当たり判定値の1020を大当り基準値として、大当り判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とが連続した数値範囲となるように設定されているので、大当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1の値が1020から各設定値に応じた非共通数値範囲の最大値までの数値範囲内であるか否かを判定すればよいので、CPU103が有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
特に本実施の形態の特徴部182SGにおいては、0〜65535の範囲内において大当り判定値の数値範囲が1020を基準値とした1箇所に設定されているので、有利状態判定値の数値範囲が複数設けられている場合と比較して乱数値MR1の値が大当り判定値の数値範囲内の値であるか否か(大当り遊技状態に制御するか否か)の判定を複数回実行する必要が無いため、CPU103が有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、図10−17〜図10−20に示すように、表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態や時短状態、確変状態のいずれかであるかにかかわらず、前述した当り判定値の1020を大当り基準値として、大当り判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とが連続した数値範囲となるように設定されているので、大当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1の値が、1020から通常状態や時短状態に応じた非共通数値範囲の最大値までの数値範囲内であるか否か、及び1020から確変状態に応じた非共通数値範囲の最大値までの範囲内であるか否を判定すればよいので、CPU103が大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
更に、図10−17〜図10−20に示すように、表示結果判定テーブルにおいては、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が異なる(第1特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は328個であるのに対して、第2特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は655個と約2倍である)一方で、小当り判定値の数値範囲自体は、32767を基準値(小当り基準値)として設定されている。このため、小当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1の値が、32767から変動特図に応じた小当り判定値の数値範囲の最大値までの数値範囲内であるか否かを判定すればよいので、CPU103が小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
尚、図10−17〜図10−20に示すように、表示結果判定テーブルにおいて小当り判定値の数値範囲は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合の大当りの判定値の数値範囲とは異なる数値範囲(32767〜33094または、32767〜33421)に設定されているので、大当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1が1020から各設定値に応じた非共通数値範囲の最大値までの数値範囲内であるか否かを判定すればよく、小当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1が32767から変動特図に応じた小当り判定値の数値範囲の最大値までの範囲内であるか否かを判定すればよいので、CPU103が大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷並びに小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、本実施の形態の特徴部182SGにおけるRAM102は、パチンコ遊技機1に設定された設置値を記憶可能となっている。そして、図10−46に示すように、本実施の形態の特徴部182SGにおけるCPU103は、可変表示を開始する毎(開始する可変表示の可変表示結果を決定する毎)に該RAM102に記憶されている設定値を読み出すとともに、該読み出した設定値に対応する大当り判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とを設定し(設定値に応じた表示結果判定テーブルを設定し)、大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う。つまり、CPU103は、可変表示を実行する毎にRAM102から設定値を読み出し、該読み出した設定値に応じた表示結果判定テーブルを設定するので、不適切な設定値が読み出されることによって不適切な可変表示結果の判定が行われることを防ぐことができる。
尚、本実施の形態の特徴部182SGでは、可変表示を実行する毎にRAM102から設定値を読み出すとともに、該読み出した設定値に応じた表示結果判定テーブルを設定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、パチンコ遊技機1が起動した時点でCPU103がRAM102から設定値を読み出し、該読み出した設定値に応じた表示結果判定テーブルを設定してもよい。尚、このようにパチンコ遊技機1が起動した時点でRAM102から読み出した設定値に応じた表示結果判定テーブルを設定する場合は、パチンコ遊技機1に電断が発生するまでの期間において該設定された表示結果判定テーブルを用いて全ての可変表示結果を判定すればよい。
また、CPU103は、可変表示を開始する毎(開始する可変表示の可変表示結果を決定する毎)に該RAM102に記憶されている設定値を読み出すとともに、該読み出した設定値と前回可変表示結果を判定するためにRAM102から読み出した設定値(判定使用済設定値)とを比較し、該比較結果として今回RAM102から読み出した設定値と判定使用済設定値とが一致しなかった場合には、画像表示装置5に表示される画像によってエラー報知が実行される(図10−58参照)ので、不適切な設定値が読み出されることによって不適切な可変表示結果の判定が行われることを防ぐことができる。更に、RAM102に不適切な設定値が設定されていることをより的確に特定することができるばかりか、RAM102に設定されている設定値が異常である旨を遊技機の周囲に認識させることができるので、遊技場の店員等が異常な設定値への対処を迅速に行うことができる。
尚、本実施の形態の特徴部182SGでは、可変表示を実行する毎にRAM102に記憶されている設定値と判定使用済設定値とを比較する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、RAM102に記憶されている設定値と判定使用済設定値とは、可変表示の所定回数の実行や、所定時間の経過にもとづいて実行してもよい。
また、CPU103は、RAM102から読み出した設定値と前回使用済設定値とを比較し、該比較結果として今回RAM102から読み出した設定値と判定使用済設定値とが一致しなかった場合には、演出制御基板12に対してエラー指定コマンドを送信し、演出制御用CPU120は、CPU103から該エラー指定コマンドを受信したことにもとづいて画像表示装置5に報知画像182SG005M4を表示するので、適切な設定値が読み出されることによって不適切な可変表示結果の判定が行われることをより確実に防ぐことができる。
また、CPU103は、図10−45〜図10−47に示すように、入賞時乱数値判定を実行するときと特別図柄通常処理を実行するときとで共通の可変表示結果判定モジュールを用いて可変表示結果を判定するので、これら入賞時乱数値判定を実行するときと特別図柄通常処理を実行するときとで処理の一部を共通化することができ、CPU103の処理負荷を抑えることができる。
また、本実施の形態の特徴部182SGでは、図10−17〜図10−20に示すように、変動特図が同一であればパチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず小当り判定値の数値範囲は同一となっているが、CPU103は、可変表示を実行する際にRAM102から読み出した設定値に応じた小当り判定値の数値範囲を設定する(RAM102から読み出した設定値に応じた表示結果判定テーブルを設定する)ので、CPU103が小当り遊技状態に制御するか否かを判定するための処理負荷を低減できる、更に、本実施の形態の特徴部182SGのように、RAM102から読み出した設定値に応じた大当り判定値の数値範囲と小当り判定値の数値範囲を設定する場合は、RAM102から読み出す設定値に対応する表示結果判定テーブルを設定するための処理を共通化することができるので、処理プログラムの容量も削減することができる。
また、図10−17〜図10−20に示すように、パチンコ遊技機1に設定値として1(最も大当り確率が低い設定値)が設定されている場合は、大当り判定値の非共通数値範囲が設定されていないので、パチンコ遊技機1に設定値として1が設定されている場合は、大当り判定値の数値範囲として共通数値範囲のみを対象として大当り遊技状態に制御するか否かを判定すればよいので、CPU103が大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
尚、本実施の形態の特徴部182SGにおいては、図10−17〜図10-20に示すように、大当り基準値を大当り判定値の共通数値範囲の最低値に設定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り基準値を大当り判定値の共通数値範囲の最大値に設定してもよい。つまり、本実施の形態の特徴部182SGにおいては、大当り判定値の非共通数値範囲を大当り判定値の共通数値範囲の最大値から連続するように設定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り判定値の非共通数値範囲を大当り判定値の共通数値範囲の最小値から連続するように設定してもよい。
また、本実施の形態の特徴部182SGにおいては、図10−17〜図10-20に示すように、小当り基準値を小当り判定値の共通数値範囲の最低値に設定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当り基準値を小当り判定値の共通数値範囲の最大値に設定してもよい。
図10−62は、図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1変動開始コマンド受信フラグオン状態であるか否かを判定する(182SGS271)。第1変動開始コマンド受信フラグがオン状態である場合は(182SGS271;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1−0」〜「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(182SGS272)。尚、バッファ番号「1−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータをバッファ番号「1−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータをバッファ番号「1−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータをバッファ番号「1−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータをバッファ番号「1−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
また、182SGS271において第1変動開始コマンド受信フラグがオン状態でない(オフ状態である)場合は(182SGS271;N)、第2変動開始コマンド受信フラグがオン状態であるか否かを判定する(182SGS273)。第2変動開始コマンド受信フラグがオン状態でない場合は(182SGS273;N)、可変表示開始設定処理を終了し、第2変動開始コマンド受信フラグがオン状態である場合は(182SGS273;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファにおける第2特図保留記憶のバッファ番号「2−0」〜「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(182SGS274)。尚、バッファ番号「2−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータをバッファ番号「2−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータをバッファ番号「2−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータをバッファ番号「2−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータをバッファ番号「2−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
182SGS272または182SGS274の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出して記憶する(182SGS275)。尚、変動パターン指定コマンドは、図8に示すコマンド解析処理(S75)において、該変動パターン指定コマンドの受信に応じて変動パターン指定コマンド格納領域に格納され、可変表示の終了時において消去される。尚、変動パターン指定コマンドの消去は、読み出しに応じて消去するようにしてもよい。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンドや変動パターン指定コマンド、)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(182SGS276)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定し、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。尚、表示結果指定コマンド格納領域には、図8に示すコマンド解析処理(S75)において、表示結果指定コマンドの受信に応じて、該受信した表示結果指定コマンドが格納され、可変表示の終了時において消去される。尚、表示結果指定コマンドの消去は、読み出しに応じて消去するようにしてもよい。
尚、本特徴部125SGでは、受信した可変表示結果指定コマンドが大当りAに該当する第6可変表示結果指定コマンドである場合、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」で揃った飾り図柄の組み合わせ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが大当りBに該当する第7可変表示結果指定コマンドである場合、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」以外の奇数で揃った飾り図柄の組み合わせ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが大当りCに該当する第8可変表示結果指定コマンドである場合、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数で揃った飾り図柄の組み合わせ(大当り図柄)を決定する。
また、受信した可変表示結果指定コマンドが小当りに該当する第9可変表示結果指定コマンドである場合、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として「135」や「246」等の異なる奇数や偶数の組み合わせ(小当り図柄)を決定する。
また、受信した可変表示結果指定コマンドがはずれに該当する第1可変表示結果指定コマンドであるとき、演出制御用CPU120は、受信した変動パターン指定コマンドが非リーチはずれの変動パターンであれば、例えば、停止図柄として「136」や「275」等の小当り図柄を除く3図柄が不揃いの組み合わせを決定し、受信した変動パターン指定コマンドがノーマルリーチはずれやスーパーリーチはずれの変動パターンであれば、例えば、停止図柄として「121」や「767」等のリーチはずれの組み合わせを決定する。
そして、図10−63に示すように、受信した可変表示結果指定コマンドが時短付きはずれAに該当する第2可変表示結果指定コマンドである場合、演出制御用CPU120は、「中」の各飾り図柄表示エリア5Cに通常の可変表示では表示されることのない第1チャンス図柄を含むリーチはずれの組み合わせを決定する。受信した可変表示結果指定コマンドが時短付きはずれBに該当する第3可変表示結果指定コマンドである場合、演出制御用CPU120は、「中」の各飾り図柄表示エリア5Cに通常の可変表示では表示されることのない第2チャンス図柄を含むリーチはずれの組み合わせを決定する。
受信した可変表示結果指定コマンドが時短付きはずれCに該当する第4可変表示結果指定コマンドである場合、演出制御用CPU120は、「中」の各飾り図柄表示エリア5Cに通常の可変表示では表示されることのない第3チャンス図柄を含むリーチはずれの組み合わせを決定する。受信した可変表示結果指定コマンドが時短付きはずれDに該当する第5可変表示結果指定コマンドである場合、演出制御用CPU120は、「中」の各飾り図柄表示エリア5Cに通常の可変表示では表示されることのない第4チャンス図柄を含むリーチはずれの組み合わせを決定する。
尚、図10−36に示すように、第1チャンス図柄、第2チャンス図柄、第3チャンス図柄、第4チャンス図柄は、それぞれ図柄の少なくとも一部の態様が異なっている。具体的には、各チャンス図柄の上部は共通のキャラクタの画像から構成されているとともに、下部は共通のメッセージ表示部(本特徴部182SGでは「チャンス!」のメッセージが表示されている)から構成されている一方で、該メッセージ表示部の表示色が各チャンス図柄に応じて異なっている。
例えば、第1チャンス図柄のメッセージ表示は白色、第2チャンス図柄のメッセージ表示部は青色、第3チャンス図柄のメッセージ表示部は緑色、第4チャンス図柄のメッセージ表示部は赤色にて表示されている。
このため、本特徴部182SGでは、遊技者は、可変表示結果が時短付きはずれとなる場合は、「中」の飾り図柄表示エリア5Cに表示されるチャンス図柄の下部(メッセージ表示部)の色を認識することによって、高ベース状態(低確高ベース状態)における時短制御回数を認識することが可能となっている。
尚、本特徴部182SGでは、可変表示結果が時短付きはずれとなる場合に表示されるチャンス図柄によって高ベース状態(低確高ベース状態)における時短制御回数を遊技者に対して報知する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、高ベース状態(低確高ベース状態)における時短制御回数に応じていずれのチャンス図柄が表示されるかの割合を異ならせるようにしてもよい。このようにすることで、いずれのチャンス図柄が表示されるかに応じて高ベース状態(低確高ベース状態)における時短制御回数を遊技者に対して示唆することが可能となるので、遊技興趣を向上できる。
図10−62に戻り、演出制御用CPU120は、実行する可変表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否かを判定する(ステップ182SGS277)。実行する可変表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンである場合は、リーチ演出中にカットイン演出を実行するか否か及びカットイン演出の演出パターンを決定するためのカットイン演出実行決定処理(ステップ182SGS278)を実行した後、ステップ182SGS280に進む。尚、実行する可変表示の変動パターンがノーマルリーチや非リーチの変動パターンである場合(ステップ182SGS277;N)は、カットイン演出決定処理を実行せずにステップ182SGS280に進む。
182SGS280において演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド及び可変表示結果に応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(182SGS281)。
尚、プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(182SGS282)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、本特徴部182SGでは、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドが同一であっても可変表示結果に応じて異なる飾り図柄の可変表示が行われる場合(変動パターンはスーパーリーチはずれであるが、可変表示結果がはずれの場合と時短付きはずれの場合)がある形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果が時短付きはずれである場合に専用の変動パターンにて可変表示を実行可能とする場合は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御してもよい。
そして、可変表示時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される可変表示時間に相当する値を設定する(182SGS283)。また、可変表示制御タイマに所定時間を設定する(182SGS284)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を画像表示装置5に出力し、画像表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の可変表示(変動)が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(ステップS172)に対応した値に更新し(182SGS285)可変表示開始設定処理を終了する。
図10−64は、演出制御用CPU120が図10−62に示すカットイン演出決定処理として実行するフローチャートの一例である。カットイン演出決定処理において演出制御用CPU120は、先ず、設定値を特定し(ステップ182SGS301)、該特定した設定値が1〜3のいずれかであるか否かを判定する(ステップ182SGS302)。
特定した設定値が1〜3のいずれかである場合(ステップ182SGS302;Y)は、特定した設定値が1〜3のいずれかであることと可変表示結果に基づいてカットイン演出の実行の有無及び演出パターンを決定する(ステップ182SGS303)。
具体的には、図10−65(A)に示すように、可変表示結果が大当りAまたは大当りBである場合は、10%の割合でカットイン演出の非実行を決定し、30%の割合でカットイン演出のパターンCI−1での実行を決定し、50%の割合でカットイン演出のパターンCI−2での実行を決定し、10%の割合でカットイン演出のパターンCI−3での実行を決定し、0%の割合でカットイン演出のパターンのパターンCI−4での実行を決定する。また、可変表示結果が大当りCである場合は、10%の割合でカットイン演出の非実行を決定し、30%の割合でカットイン演出のパターンCI−1での実行を決定し、45%の割合でカットイン演出のパターンCI−2での実行を決定し、10%の割合でカットイン演出のパターンCI−3での実行を決定し、5%の割合でカットイン演出のパターンのパターンCI−4での実行を決定する。
また、可変表示結果がはずれである場合は、55%の割合でカットイン演出の非実行を決定し、35%の割合でカットイン演出のパターンCI−1での実行を決定し、10%の割合でカットイン演出のパターンCI−2での実行を決定し、0%の割合でカットイン演出のパターンCI−3での実行を決定し、0%の割合でカットイン演出のパターンのパターンCI−4での実行を決定する。
そして、可変表示結果が時短付きはずれである場合は、55%の割合でカットイン演出の非実行を決定し、35%の割合でカットイン演出のパターンCI−1での実行を決定し、10%の割合でカットイン演出のパターンCI−2での実行を決定し、0%の割合でカットイン演出のパターンCI−3での実行を決定し、0%の割合でカットイン演出のパターンのパターンCI−4での実行を決定する。
また、特定した設定値が4〜6のいずれかである場合(ステップ182SGS302;N)は、特定した設定値が4〜6のいずれかであることと可変表示結果に基づいてカットイン演出の実行の有無及び演出パターンを決定する(ステップ182SGS304)。
具体的には、図10−65(B)に示すように、可変表示結果が大当りAまたは大当りBである場合は、10%の割合でカットイン演出の非実行を決定し、30%の割合でカットイン演出のパターンCI−1での実行を決定し、50%の割合でカットイン演出のパターンCI−2での実行を決定し、10%の割合でカットイン演出のパターンCI−3での実行を決定し、0%の割合でカットイン演出のパターンのパターンCI−4での実行を決定する。また、可変表示結果が大当りCである場合は、10%の割合でカットイン演出の非実行を決定し、30%の割合でカットイン演出のパターンCI−1での実行を決定し、45%の割合でカットイン演出のパターンCI−2での実行を決定し、10%の割合でカットイン演出のパターンCI−3での実行を決定し、5%の割合でカットイン演出のパターンのパターンCI−4での実行を決定する。
また、可変表示結果がはずれである場合は、59%の割合でカットイン演出の非実行を決定し、30%の割合でカットイン演出のパターンCI−1での実行を決定し、10%の割合でカットイン演出のパターンCI−2での実行を決定し、1%の割合でカットイン演出のパターンCI−3での実行を決定し、0%の割合でカットイン演出のパターンのパターンCI−4での実行を決定する。
そして、可変表示結果が時短付きはずれである場合は、60%の割合でカットイン演出の非実行を決定し、30%の割合でカットイン演出のパターンCI−1での実行を決定し、10%の割合でカットイン演出のパターンCI−2での実行を決定し、0%の割合でカットイン演出のパターンCI−3での実行を決定し、0%の割合でカットイン演出のパターンのパターンCI−4での実行を決定する。
尚、本特徴部182SGにおけるカットイン演出は、図10−66及び図10−70に示すように、スーパーリーチαやスーパーリーチβのリーチ演出中において画像表示装置5にプッシュボタン31Bの画像を表示し、遊技者に対してプッシュボタン31Bの操作を促す。そして、プッシュボタン31Bの操作受付期間中にプッシュボタン31Bが操作された場合や、プッシュボタン31Bが操作されることなくプッシュボタン31Bの操作受付期間が終了した場合は、画像表示装置5において各演出パターンに応じたエフェクトとカットイン画像を表示する。
具体的には、図10−23及び図10−70に示すように、演出パターンがパターンCI−1であれば、画像表示装置5においてカットイン画像182SG005wを青色のエフェクトと共に表示し、演出パターンがパターンCI−2であれば、画像表示装置5においてカットイン画像182SG005xを赤色のエフェクトと共に表示し、演出パターンがパターンCI−3であれば、画像表示装置5においてカットイン画像182SG005yを金色のエフェクトと共に表示し、演出パターンがパターンCI−4であれば、画像表示装置5においてカットイン画像182SG005zを虹色のエフェクトと共に表示する。
以上のように本特徴部182SGでは、図10−65及び図10−66に示すように、スーパーリーチαやスーパーリーチβの変動パターンにて可変表示を実行するときは、カットイン演出を実行しない場合が最も可変表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が低く、カットイン演出がパターンCI−1にて実行される場合、カットイン演出がパターンCI−2にて実行される場合、カットイン演出がパターンCI−3にて実行される場合、カットイン演出がパターンCI−4にて実行される場合の順に可変表示結果が大当りとなる割合が高まっていくように設定されている(カットイン演出における大当り期待度:非実行<パターンCI−1<パターンCI−2<パターンCI−3<パターンCI−4)。
特にカットイン演出がパターンCI−4にて実行される場合は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず可変表示結果が大当りとなり且つ大当り種別が大当りCとなることが確定する。
また、図10−65に示すように、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3のときには、カットイン演出がパターンCI−3にて実行される場合に可変表示結果が大当り(大当りA〜大当りCのいずれか)となることが確定する一方で、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のときには、カットイン演出がパターンCI−3にて実行される場合であっても可変表示結果がはずれとなる場合がある。つまり、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかであるときは、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3のいずれかであるときよりもカットイン演出がパターンCI−3にて実行される場合の大当り期待度が低く設定されている。このため、本特徴部182SGにおいて、スーパーリーチαやスーパーリーチβのリーチ演出が実行される場合にカットイン演出がパターンCI−3にて実行されて可変表示結果がはずれとなると、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかであることが確定する。
つまり、本特徴部182SGでは、スーパーリーチαやスーパーリーチβのリーチ演出中にカットイン演出が実行される場合については、カットイン演出が実行されるか否かやカットイン演出の演出パターンに応じて大当り期待度が異なることにより、スーパーリーチαやスーパーリーチβのリーチ演出中にカットイン演出が実行されるか否か及びカットイン演出がいずれの演出パターンで実行されるかに遊技者を注目させることが可能となっている。
特に、カットイン演出がパターンCI−4にて実行される場合については、可変表示結果が大当りであり且つ大当り種別が大当りCとなることが確定するので、カットイン演出がパターンCI−4にて実行されることに対する遊技者の期待感を高めることができる。更に、カットイン演出がパターンCI−3の次に大当り期待度の高いパターンCI−3にて実行される場合については、可変表示結果がはずれとなることによってパチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかであることが確定するので、カットイン演出がパターンCI−3にて実行されて可変表示結果がはずれとなったことにより遊技者が落胆してしまうことで興趣が低下してしまう恐れを低減できるばかりか、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6であることにより遊技者の遊技の継続に対する意思を惹起することができる。
図10−64において、ステップ182SGS303またはステップ182SGS304の実行後、演出制御用CPU120は、カットイン演出の実行を決定したか否かを判定する(ステップ182SGS305)。カットイン演出の非実行を決定した場合(ステップ182SGS305;N)はカットイン演出決定処理を終了し、カットイン演出の実行を決定した場合(ステップ182SGS305;Y)は、決定したカットイン演出の演出パターンを記憶するとともに(ステップ182SGS306)、カットイン演出開始待ちタイマにカットイン演出の開始タイミングまでの期間に応じた値をセットし(ステップ182SGS307)、カットイン演出決定処理を終了する。
尚、カットイン演出決定処理においてカットイン演出の実行を決定した場合、演出制御用CPU120は、可変表示中演出処理(S172)を実行する毎にカットイン演出開始待ちタイマの値を−1していき、カットイン演出開始待ちタイマがタイマアウトした場合は、決定した演出パターンに応じたカットイン演出用プロセステーブルをセットする。以降、演出制御用CPU120は、可変表示中演出処理を実行する毎にカットイン演出用プロセステーブル内のデータ(プロセスデータ)の内容に従って演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9等)の制御を行うことによってカットイン演出を実行すればよい。
図10−67及び図10−68は、演出制御用CPU120が図9に示す特図当り待ち処理として実行するフローチャートの一例である。特図当り待ち処理において演出制御用CPU120は、先ず、後述の当り用右打ち報知演出プロセスタイマの動作中であるか否かを判定する(ステップ182SGS300)。当り用右打ち報知演出プロセスタイマの動作中でない場合(ステップ182SGS300;N)は、更に後述する図柄確定期間中演出プロセスタイマの動作中であるか否かを判定する(ステップ182SGS301)。
図柄確定期間中演出プロセスタイマの動作中出ない場合(ステップ182SGS301;N)は、受信した図柄確定コマンドから図柄確定期間を特定し(ステップ182SGS302)。該特定した図柄確定期間が0.5秒であるか否かを判定する(ステップ182SGS304)。特定した図柄確定期間が0.5秒である場合(ステップ182SGS304;Y)は、図柄確定期間が0.5秒であることに応じた図柄確定中演出のプロセステーブルを選択し(ステップ182SGS305)、ステップ182SGS309に進む。
また、特定した図柄確定期間が0.5秒でない場合(ステップ182SGS304;N)は、更に、特定した図柄確定期間が20秒であるか否かを判定する(ステップ182SGS306)。特定した図柄確定期間が20秒である場合(ステップ182SGS306;Y)は、図柄確定期間が20秒であること及び時短付きはずれ種別に応じた図柄確定中演出(右打ち報知演出)のプロセステーブルを選択し(ステップ182SGS307)、ステップ182SGS309に進む。そして、特定した図柄確定期間が10秒である場合(ステップ182SGS306;N)は、図柄確定期間が10秒であることに応じた図柄確定中演出(時短回数上乗せ報知演出)のプロセステーブルを選択し(ステップ182SGS308)、ステップ182SGS309に進む。
ステップ182SGS309において演出制御用CPU120は、各図柄確定中演出に応じた図柄確定中演出プロセスタイマをスタートさせる(ステップ182SGS309)。
尚、各図柄確定中演出プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R等))の制御を実行する(182SGS310)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
更に、演出制御用CPU120は、図柄確定中演出プロセスデータを参照して右打ち報知演出の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップ182SGS311)。右打ち報知演出の開始タイミングではない場合(ステップ182SGS311;N)は、特図当り待ち処理を終了し、右打ち報知演出の開始タイミングである場合、つまり、演出制御用CPU120が、可変表示結果が大当りや小当り、時短付きはずれとなった場合における図柄確定中演出プロセスデータの内容に従って演出装置を制御している場合(ステップ182SGS311;Y)は、右打ち報知ランプ182SG009Hの点灯を開始させ(ステップ182SGS312)、特図当り待ち処理を終了する。
また、ステップ182SGS301において図柄確定期間中演出プロセスタイマの動作中である場合(ステップ182SGS301;Y)、演出制御用CPU120は、該図柄確定期間中演出プロセスタイマの値を−1し(ステップ182SGS313)、該図柄確定期間中演出プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(ステップ182SGS314)。図柄確定期間中演出プロセスタイマがタイマアウトしていない場合(ステップ182SGS314;N)は、図柄確定期間中演出プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容に従って演出装置の制御を実行し(ステップ182SGS315)、特図当り待ち処理を終了する。
また、図柄確定期間中演出プロセスタイマがタイマアウトした場合(ステップ182SGS314;N)は、該タイマアウトした図柄確定期間中演出プロセスタイマが最後の図柄確定期間中演出プロセスタイマであるか否かを判定する(ステップ182SGS316)。タイマアウトした図柄確定期間中演出プロセスタイマが最後の図柄確定期間中演出プロセスタイマではない場合(ステップ182SGS316;N)は、プロセスデータの切り替えを行う(ステップ182SGS317)。このとき、演出制御用CPU120は、次の図柄確定期間中演出プロセスタイマを改めてスタートさせるとともに(ステップ182SGS318)、次のプロセスデータの内容に従って演出装置を制御し(ステップ182SGS319)、特図当り待ち処理を終了する。
また、タイマアウトした図柄確定期間中演出プロセスタイマが最後の図柄確定期間中演出プロセスタイマである場合(ステップ182SGS316;Y)は、第6可変表示結果指定コマンド、第7可変表示結果指定コマンド、第8可変表示結果指定コマンド、第9可変表示結果指定コマンドのいずれかのコマンドの受信が有るか否かを判定する(ステップ182SGS320)。第6可変表示結果指定コマンド、第7可変表示結果指定コマンド、第8可変表示結果指定コマンド、第9可変表示結果指定コマンドのいずれのコマンドの受信も無い場合(ステップ182SGS320;N)は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始待ち処理に応じた値に更新し(ステップ182SGS321)、特図当り待ち処理を終了する。
また、第6可変表示結果指定コマンド、第7可変表示結果指定コマンド、第8可変表示結果指定コマンド、第9可変表示結果指定コマンドのいずれかのコマンドの受信が有る場合(ステップ182SGS320;Y)、演出制御用CPU120は、
大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されることに基づいて遊技者に対して右遊技領域182SG002Rに向けて遊技球を打ち出す用促すための当り用右打ち報知演出のプロセステーブルを選択する(ステップ182SGS341)。
尚、当り用右打ち報知演出プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R等))の制御を実行する(182SGS343)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力し、特図当り待ち処理を終了する。
また、ステップ182SGS300において当り用右打ち報知演出プロセスタイマが動作中である場合(ステップ182SGS300;Y)、演出制御用CPU120は、当り用右打ち報知演出プロセスタイマの値を−1し(ステップ182SG344)、該右打ち報知演出プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(ステップ182SGS345)。
当り用右打ち報知演出プロセスタイマがタイマアウトしていない場合(ステップ182SGS345;N)は、当り用右打ち報知演出プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容に従って演出装置を制御し(ステップ182SGS346)、特図当り待ち処理を終了する。当り用右打ち報知演出プロセスタイマがタイマアウトした場合(ステップ182SGS345;Y)は、更に、該タイマアウトした当り用右打ち報知演出プロセスタイマが最後の当り右打ち報知演出プロセスタイマであるか否かを判定する(ステップ182SGS347)。
タイマアウトした当り用右打ち報知演出プロセスタイマが最後の当り右打ち報知演出プロセスタイマである場合(ステップ182SGS347;Y)はステップ182SGS350に進み、タイマアウトした当り用右打ち報知演出プロセスタイマが最後の当り右打ち報知演出プロセスタイマではない場合(ステップ182SGWS347;N)は、プロセスデータの切り替えを行う(ステップ182SGS348)。このとき、演出制御用CPU120は、次の図柄確定期間中演出プロセスタイマを改めてスタートさせるとともに(ステップ182SGS349)、次のプロセスデータの内容に従って演出装置を制御し、ステップ182SGS350に進む。
そして、ステップ182SGS350において演出制御用CPU120は、受信した当り開始指定コマンドが大当り遊技の開始を指定しているか否かを特定し(ステップ182SGS350)、受信した当り開始指定コマンドが大当り遊技の開始を指定しているか否かを判定する(ステップ182SGS352)。受信した当り開始指定コマンドが大当り遊技の開始を指定している場合(ステップ182SGS352;Y)は、演出制御プロセスフラグの値を大当り中演出処理に応じた値に更新し(ステップ182SGS353)、特図当り待ち処理を終了する。また、受信した当り開始指定コマンドが小当り遊技の開始を指定している場合(ステップ182SGS352;N)は、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に応じた値に更新し(ステップ182SGS354)、特図当り待ち処理を終了する。
以上のように演出制御用CPU120が特図当り待ち処理を実行することで、図10−69(A)に示すように、可変表示結果が大当りとなる場合は、該可変表示の終了タイミングから0.5秒間に亘る図柄確定期間中において図柄確定中演出が実行される。そして、該図柄確定期間が終了したタイミングから大当り遊技状態に制御されるとともに、当り用右打ち報知演出が実行される。
また、図10−69(B)に示すように、可変表示結果がはずれとなる場合は、該可変表示の終了タイミングから0.5秒間に亘る図柄確定期間中において図柄確定中演出が実行される。そして、保留記憶が存在している場合は、該図柄確定中演出の終了タイミングから次の可変表示が開始される。
また、図10−69(C)に示すように、遊技状態が非時短状態(通常状態、低確低ベース状態)であるときに可変表示結果が時短付きはずれとなる場合は、該可変表示の終了タイミングから20秒間に亘る図柄確定期間中において、図柄確定中演出として該時短付きはずれに基づく右打ち報知演出が実行される。そして、保留記憶が存在している場合は、該右打ち報知演出の終了タイミングから次の可変表示(時短制御対象の可変表示)が開始される。
また、図10−69(D)に示すように、遊技状態が時短状態(低確高ベース状態)であるときに可変表示が時短付きはずれとなる場合は、該可変表示の終了タイミングから10秒間に亘る図柄確定期間中において、図柄確定中演出として時短回数上乗せ報知演出が実行される。そして、保留記憶が存在している場合は、該時短回数上乗せ報知演出の終了タイミングから次の可変表示(時短制御対象の可変表示)が開始される。
尚、本特徴部182SGにおける0.5秒間の図柄確定中演出としては、例えば、画像表示装置5において可変表示が終了したことを報知するための画像の表示、スピーカ8L、8Rからの可変表示が終了したことを報知するための音出力、遊技効果ランプ9での可変表示が終了したことを報知するための発光等のいずれかを実行してもよいし、これら画像の表示、音出力、発光等の演出制御を実行せずに単に待機する期間としてもよい。
次に本特徴部182SGにおけるスーパーリーチの可変表示での演出態様について図10−70〜図10−75に基づいて説明する。
先ず、図10−70(A)〜図10−70(C)に示すように、リーチ演出の開始タイミングとなると、画像表示装置5においてスーパーリーチαまたはスーパーリーチβのリーチ演出が開始される。
尚、前述したように、該可変表示の開始時にカットイン演出の実行が決定されている場合は、該スーパーリーチのリーチ演出中に画像表示装置5においてプッシュボタン31Bの画像が表示され、遊技者に対してプッシュボタン31Bの操作を促す。そして、該プッシュボタン31Bの操作受付期間中に遊技者がプッシュボタン31Bを操作する、または、該プッシュボタン31Bの操作受付期間が終了したことに基づいて、図10−70(E)〜図10−70(H)に示すように、画像表示装置5において各演出パターンに応じたエフェクトとカットイン画像が表示される。
カットイン演出の実行期間が終了した後、可変表示結果がはずれである場合は、図10−71(A)〜図10−71(D)に示すように、該リーチ演出の演出結果としてはずれであることが報知された後、飾り図柄がはずれの組合せで停止して可変表示が終了する。このとき、保留記憶が存在している場合は、該可変表示終了から0.5秒後が経過すると、次の可変表示が開始される。
また、カットイン演出の実行期間が終了した後、可変表示結果が大当りである場合は、図10−71(A)、図10−71(E)〜図10−71(G)に示すように、該リーチ演出の演出結果として大当りであることが報知された後、飾り図柄が大当りを示す組み合わせで停止して可変表示が終了する。そして、該可変表示終了から0.5秒が経過すると、大当り遊技状態に制御されるとともに、当り用右打ち報知演出が開始される。また、このとき、右打ち報知ランプ182SG009Hの点灯も開始される。
更に、当該可変表示が通常状態(非時短時)における「時短付きはずれ」の可変表示である場合は、図10−72(A)〜図10−72(D)に示すように、カットイン演出の実行期間が終了した後、リーチ演出の演出結果としてはずれであることが報知されるとともに、飾り図柄がはずれを示す組み合わせで表示される。このとき、飾り図柄は完全に停止はしておらず僅かに揺動している。
そして、該飾り図柄の「中」の図柄表示エリア5Cにて揺動中の飾り図柄に替えて時短付きはずれであることを示すチャンス図柄(図10−63参照)のシルエットが表示される。このとき、該シルエットを遊技者が視認することによって可変表示結果が時短付きはずれとなることを遊技者が認識できる。また、該シルエットの表示によって、時短付きはずれ種別が時短付きはずれA〜時短付きはずれDのいずれかであるかに遊技者を注目させることができる。
シルエットの表示期間が終了した後は、図10−72(E)〜図10−72(H)に示すように、該シルエットに替えて時短付きはずれ種別に応じたチャンス図柄が表示され、可変表示が終了する。
次いで、可変表示が終了した後は、図10−73(A)〜図10−73(D)に示すように、20秒間に亘る図柄確定演出としての右打ち報知演出が実行される。該右打ち報知演出としては、先ず、図10−73(A)に示すように、画像表示装置5において時短状態(図中では時短モードと記載)に制御される旨を報知するモード移行演出が実行される。そして、図10−73(B)及び図10−73(C)に示すように、画像表示装置5において当該時短状態で実行される時短制御回数が報知された後、遊技者に対して右遊技領域182SG002Rに向けて遊技球を促す画像が表示される。
尚、該右打ち報知演出の開始タイミングからは、右打ち報知ランプ182SG009Hの点灯も開始される。
また、当該可変表示が時短状態における「時短付きはずれ」の可変表示である場合は、図10−74(A)〜図10−74(D)に示すように、カットイン演出の実行期間が終了した後、リーチ演出の演出結果としてはずれであることが報知されるとともに、飾り図柄がはずれを示す組み合わせで表示される。このとき、飾り図柄は完全に停止はしておらず僅かに揺動している。
そして、該飾り図柄の「中」の図柄表示エリア5Cにて揺動中の飾り図柄に替えて時短付きはずれであることを示すチャンス図柄(図10−63参照)のシルエットが表示される。このとき、該シルエットを遊技者が視認することによって可変表示結果が時短付きはずれとなることを遊技者が認識できる。また、該シルエットの表示によって、時短付きはずれ種別が時短付きはずれA〜時短付きはずれDのいずれかであるかに遊技者を注目させることができる。
シルエットの表示期間が終了した後は、図10−74(E)〜図10−74(H)に示すように、該シルエットに替えて時短付きはずれ種別に応じたチャンス図柄が表示され、可変表示が終了する。
次いで、可変表示が終了した後は、図10−75(A)〜図10−75(D)に示すように、10秒間に亘る図柄確定演出としての時短回数上乗せ報知演出が実行される。該時短回数上乗せ報知演出としては、先ず、図10−75(A)に示すように、画像表示装置5において残り時短制御回数が表示される。そして、図10−75(B)及び図10−75(C)に示すように、該残り時短制御回数の値が元の回数から加算されていき、最終的に次回の大当り遊技まで時短回数が継続すること(図10−75(C)に示すように、時短残り回数が「∞(無限)」回と表示される)が報知される。
以降は、時短回数上乗せ報知演出の終了に応じて、保留記憶が存在していれば次の可変表示が開始される。
以上、本特徴部182SGにおけるパチンコ遊技機1にあっては、図10−17及び図10−19に示すように、遊技状態が通常状態や時短状態であるとき、変動特図が第1特別図柄である場合は、設定値にかかわらず65317〜65535の範囲が時短付きはずれの共通数値範囲に設定されており、変動特図が第2特別図柄である場合は、設定値にかかわらず65317〜65425の範囲が時短付きはずれの共通数値範囲に設定されている。つまり、可変表示結果が時短付きはずれとなる割合がいずれの設定値が設定されている場合においても共通となっているため、設定値によって射幸性が過度に高まってしまうことを防ぐことができる。
また、時短付きはずれ判定値の数値範囲としては、いずれの設定値が設定されているにかかかわらず、変動特図が第1特別図柄である場合は時短付きはずれ基準値である65317から65535、変動特図が第2特別図柄である場合は時短付きはずれ基準値である65317から65425の範囲が設定されているので、可変表示結果として時短はずれ図柄を表示することの判定に関する処理負荷を低減することができる。
また、図10−17〜図10−20に示すように第1特別図柄の可変表示を実行する場合と第2特別図柄の可変表示を実行する場合とでは、可変表示結果として時短付きはずれ図柄が表示される割合が異なっているので、実行する可変表示が第1特別図柄と第2特別図柄のどちらの可変表示であるかに遊技者を注目させることができる。更には、第1特別図柄の可変表示を実行する場合と第2特別図柄の可変表示を実行する場合とのどちらにおいても、設定値されている設定値にかかわらず可変表示結果として時短付きはずれ図柄が表示される割合は共通となっている(第1特別図柄の可変表示では約1/300、第2特別図柄の可変表示では約1/600)ので、設定されている設定値により射幸性が過度に高まってしまうことを防止できる。
そして、第1特別図柄の可変表示を実行する場合と第2特別図柄の可変表示を実行する場合とで、共通の時短付きはずれ基準値である65317から連続する数値範囲が時短付きはずれ判定値の数値範囲に設定されている。特に第1特別図柄の可変表示を実行する場合については、設定されている設定値にかかわらず65317から65535の範囲が時短付きはずれ判定値の数値範囲設定されており、第2特別図柄の可変表示を実行する場合については、設定されている設定値にかかわらず65317から65425の範囲が時短付きはずれ判定値の数値範囲に設定されているので、可変表示結果として時短付きはずれ図柄を表示することの判定に関する処理負荷を一層低減できる。
加えて、図10−17〜図10−20に示すように、第1特別図柄の可変表示を実行する場合は、設定されている設定値にかかわらず小当り基準値である32767から33094の範囲が小当り判定値の数値範囲に設定されているとともに、第2特別図柄の可変表示を実行する場合は、設定されている設定値にかかわらず小当り基準値である32767から33421の範囲が小当り判定値の数値範囲に設定されているので、可変表示結果として小当り図柄を表示することの判定に関する処理負荷も低減できる。
また、本特徴部182SGでは、時短付きはずれを契機として時短状態に制御した、つまり、大入賞口の開閉が行われる大当り遊技状態や小当り遊技状態を経由することなく遊技状態を通常状態から時短状態に変化させるので、遊技者の意外性を高め、遊技興趣を向上できるようになっている。
尚、本特徴部182SGでは、可変表示結果として時短付きはずれ図柄が表示されたことを契機として遊技状態を時短状態に制御可能とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果として小当り図柄が表示されたことを契機として、小当り遊技終了後に遊技状態を時短状態に制御可能としてもよい。このように、可変表示結果として小当り図柄が表示されたことを契機として小当り遊技終了後に遊技状態を時短状態に制御可能とする場合は、小当り判定値の数値範囲と時短付きはずれの判定値の数値範囲とを、特定の基準値から連続する1の数値範囲としてもよい。このようにすることで、CPU103が可変表示結果を時短付きはずれや小当りとすることの判定に関する処理負荷を更に低減することができる。
更に、本特徴部182SGでは、可変表示結果として大当り図柄が表示されたことを契機として大当り遊技状態に制御可能なパチンコ遊技機1に本発明を適用する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、可変表示結果として小当りが表示されたことを契機として小当り遊技状態に制御可能であり、該小当り遊技状態中において遊技球が特定領域に進入(例えば、特別可変入賞球装置7内に設けられた大当り遊技開始用スイッチを通過)したことを契機に大当り遊技状態に制御可能なパチンコ遊技機に本発明を適用してもよい。
このようなパチンコ遊技機に本発明を適用するときは、前述したように、小当り判定値の数値範囲と時短付きはずれの判定値の数値範囲とを、特定の基準値から連続する1の数値範囲とするとともに、小当り遊技状態中に遊技球が特定領域に進入した場合には、該小当り遊技終了後に大当り遊技状態に制御する一方で、小当り遊技状態中に遊技球が特定領域に進入しなかった場合には、小当り遊技終了後に遊技状態を時短状態に制御してもよい。
また、図10−46に示すように、本特徴部182SGの特別図柄通常処理では、CPU103がステップ182SGS559aにて確変フラグがセットされているか否かを判定し、確変フラグがセットされている場合にはステップ182SGS565の処理を実行することでステップ182SGS559bにて可変表示結果が時短付きはずれであるか否かの判定を実行しないことで、既に確変状態(高確高ベース状態)に制御されているにもかかわらず時短状態(低確高ベース状態)に制御されることにより遊技興趣が低下してしまうことを防止できている。
また、図10−10(B)に示すように、通常状態で可変表示結果が時短付きはずれとなる場合は図柄確定期間が20秒であるが、時短状態で可変表示結果が時短付きはずれとなる場合は図柄確定期間が10秒であるので、時短状態で可変表示結果がはずれとなった場合に遊技が間延びしてしまうことを防止できる。
尚、本特徴部182SGでは、通常状態で可変表示結果が時短付きはずれとなる場合は時短状態で可変表示結果が時短付きはずれとなる場合よりも図柄確定期間が長い形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、時短状態で可変表示結果が時短付きはずれとなる場合は通常状態で可変表示結果が時短付きはずれとなる場合よりも図柄確定期間を長くしてもよい。このようにすることで、可変表示結果が大当りとなるまでの期間を長期間することができるので、単位時間当りに払い出される賞球数が過度に多くなってしまう虞を低減できる。
また、図10−10(B)に示すように、可変表示結果がはずれとなる場合は図柄確定期間が0.5秒であるが、可変表示結果が時短付きはずれとなる場合は図柄確定期間が10秒または20秒であるので、可変表示結果が時短付きはずれとなる場合は、図柄確定期間において時短状態に制御され旨を報知する等の演出を実行するための期間を確保することができ、遊技興趣を向上できる。
また、図10−69に示すように、本特徴部182SGにおいて可変表示結果が大当りとなる場合の図柄確定期間が0.5秒に設定されており、該図柄確定期間が終了したタイミングからは、画像表示装置5等にて当り用右打ち報知演出が5秒間に亘り実行されるようになっている。つまり、大当り遊技状態に制御される場合については、時短付きはずれを契機として時短状態に制御される場合よりも遊技者は早いタイミングから右遊技領域182SG002Rに向けて遊技球を打ち出す旨を認識することができるので、遊技興趣を向上できる。
更に、時短付きはずれを契機として時短状態に制御される場合については、図10−67及び図10−69に示すように、演出制御用CPU120は、図柄確定期間中演出プロセスタイマをスタートさせたタイミング、つまり、20秒間に亘る右打ち報知演出の開始タイミングから右打ち報知ランプ182SG009Hの点灯を開始するので、これら右打ち報知ランプ182SG009Hの点灯と右打ち報知演出により遊技者に対して右遊技領域182SG002Rへ向けての遊技球の打ち出しを促すことができるので、遊技興趣を向上できる。
また、図10−1及び図10−61に示すように、上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとの交互の点灯を繰り返すことによって特別図柄や飾り図柄の可変表示が実行中であることを報知する第4図柄182SG005Jを備えており、可変表示結果がはずれの場合は、上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとを最終的に双方とも消灯させ、可変表示結果が時短付きはずれの場合は、上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとを最終的に双方とも点灯させるようになっているので、遊技者は、これら上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbの態様によって可変表示結果がはずれと時短付きはずれであるかを用意に認識することが可能となっている。
更に、本特徴部182SGでは、CPU103が情報出力処理を実行することによって図10−41〜図10−43に示すように大当り1信号、大当り2信号、大当り3信号、図柄確定信号、賞球信号、アウト信号、セキュリティ信号等をパチンコ遊技機1の外部に出力可能となっている。特に、大当り3信号を外部に出力することによって、該パチンコ遊技機1が設置されている遊技場の管理コンピュータ等にて時短はずれを契機とした時短状態に制御された回数を把握することができる。
また、本特徴部182SGでは、図10−25に示すように、遊技状態が通常状態(低ベース状態)であるときに可変表示結果が時短付きはずれとなる場合と時短状態(高ベース状態)であるときに可変表示結果が時短付きはずれとなる場合とで、時短制御が実行される回数が異なっているので、可変表示結果が時短付きはずれとなったときの遊技状態に遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。特に本特徴部182SGでは、遊技状態が時短状態であるときに可変表示結果が時短付きはずれとなる場合については、可変表示結果が大当りとなるまで時短制御が継続されるので、遊技状態が時短状態であるときに可変表示結果が時短付きはずれとなることに対する遊技者の期待感を高めることができ、遊技興趣を一層向上できる。
また、図10−24に示すように、本特徴部182SGにおける時短付きはずれとしては、それぞれ時短制御が実行される回数が異なる時短付きはずれA〜時短付きはずれDの計4個の時短付きはずれ種別が設けられているので、可変表示結果が時短付きはずれとなったときの時短付きはずれ種別に遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
以上、本実施の形態における特徴部182SGを図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記特徴部182SGでは、図10−17〜図10−20に示すように、遊技状態が通常状態や時短状態である場合については、特図表示結果判定用の乱数値MR1の取り得る範囲のうち、時短付きはずれ基準値である65317から65535または65425までの範囲が時短付きはずれ判定値の共通数値範囲に設定されている一方で、遊技状態が確変状態である場合については、時短付きはずれの共通数値範囲が設けられていない、つまり、遊技状態が確変状態である場合については時短付きはずれに当選しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例182SG−1として図10−76及び図10−77に示すように、遊技状態が確変状態である場合においても時短付きはずれ基準値である65317から所定数値までの範囲を時短付きはずれ判定値の共通数値範囲に設定することによって、時短付きはずれに当選可能としてもよい。
特に、本変形例182SG−1では、図10−76及び図10−77に示すように、大当り判定値の数値範囲は、遊技状態が通常状態であるか確変状態であるかにかかわらず大当り基準値である1020から連続した数値範囲(変動特図が第1特別図柄である場合は時短付きはずれ基準値である65317から65535、変動特図が第2特別図柄である場合は時短付きはずれ基準値である65317から65425の数値範囲)に設定されているので、可変表示結果を大当りと判定する際の処理負荷を低減することができる。更に、変動特図が同一であれば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず時短付きはずれの判定値の数値範囲は全て時短付きはずれ基準値である65317から連続した同一の数値範囲に設定されているので、可変表示結果を時短はずれと判定する際に処理負荷も低減することができる。
更に、このように遊技状態が確変状態である場合においても時短付きはずれに当選可能(可変表示結果を「時短付きはずれ」と判定可能)とする形態としては、変動特図が第1特別図柄である場合でのみ確変状態にて時短付きはずれに当選可能としてもよい。この形態では、変動特図が第1特別図柄である場合と第2特別図柄である場合とで、遊技状態が確変状態であるときに共通の表示結果判定テーブルを用いるようにし、変動特図が第2特別図柄であるときに可変表示結果が「時短付きはずれ」となると判定されたときは、可変表示結果を「はずれ」と判定すればよい。
具体的には、図10−78に示すように、特別図柄通常処理のステップ1182SG559の実行後(可変表示結果が大当りでも小当りでもないと判定された後)、CPU103は、変動特図柄第2特別図柄であれば、可変表示結果が時短付きはずれであるか否かを判定する(ステップ182SGS559b)。可変表示結果が時短付きはずれではない場合、つまり、可変表示結果が「はずれ」である場合(ステップ182SGS559b;N)はステップ182SGS565に進み、可変表示結果が時短付きはずれである場合(ステップ182SGS559b;Y)は、確変フラグがセットされているか否か、つまり、遊技状態が確変状態であるか否かを判定する(ステップ182SGS559g)。
確変フラグがセットされていない場合(ステップ182SGS559g;Y)は、前記特徴部182SGと同じくステップ182SGS559c〜ステップ182SGS559fの処理を実行してステップ182SGS565に進み、確変フラグがセットされている場合(ステップ182SGS559g;Y)は、ステップ182SGS559c〜ステップ182SGS559fの処理を実行せずにステップ182SGS565に進めればよい。
このようにすることで、既に確変状態に制御されている場合について、該確変状態に代えて新たに時短状態に制御されることによる遊技興趣の低下を防ぐことができる。
また、前記特徴部182SGでは、図10−73に示すように、遊技状態が通常状態であるときに可変表示結果が時短付きはずれとなった場合は、図柄確定期間(右打ち報知演出)の開始タイミングから右打ち報知ランプ182SG009Hの点灯を開始する形態を例示したが、本初発明はこれに限定されるものではなく、変形例182SG−2として図10−79に示すように、遊技状態が通常状態であるときに可変表示結果が時短付きはずれとなった場合は、図柄確定期間(右打ち報知演出)の終了タイミングから右打ち報知ランプ182SG009Hの点灯を開始してもよい。このように、右打ち報知演出の終了タイミングから右打ち報知ランプ182SG009Hの点灯を開始することによって、右遊技領域182SG002Rに向けて遊技球の発射を開始するタイミングを遊技者に対して分かり易く報知することができるので、遊技興趣を向上できる。
尚、本変形例182SG−2では、右打ち報知演出の終了タイミングから右打ち報知ランプ182SG009Hの点灯を開始する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、右打ち報知ランプ182SG009Hの点灯を開始するタイミングとしては、右打ち報知演出の終了タイミング以後であれば任意のタイミングとしてよい。
また、前記特徴部182SGでは、図10−41及び図10−42に示すように、大当り3信号を、時短付きはずれの可変表示停止タイミングから図柄確定期間終了タイミングまでの10秒または20秒に亘って出力する信号とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例182SG−3として図10−80に示すように、大当り3信号は、時短付きはずれの可変表示停止タイミングや該時短付きはずれの可変表示の図柄確定期間終了タイミングから、該時短付きはずれに基づく時短状態(高ベース状態)が終了するタイミングまで継続して出力する信号としてもよい。
また、前記特徴部182SGでは、パチンコ遊技機1に1〜6のいずれかの設定値を設定可能であり、設定された設定値に応じて大当り遊技状態に制御される割合が異なる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1は設定値を設定しないもの、すなわち、設定値に応じて大当り遊技状態に制御される割合が変化しないものであっても良い。
また、前記特徴部182SGでは、第1特別図柄の可変表示結果や第2特別図柄の可変表示結果として小当り図柄を表示可能(第1特別図柄の可変表示や第2特別図柄の可変表示にもとづいて小当り遊技状態に制御可能)なパチンコ遊技機1を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特別図柄の可変表示結果と第2特別図柄の可変表示結果のいずれか一方のみで小当り図柄を表示可能としてもよいし、また、第1特別図柄の可変表示結果と第2特別図柄の可変表示結果のどちらのおいても小当り図柄を表示しないようにしてもよい。
1 パチンコ遊技機
4A 第1特別図柄表示装置
4B 第2特別図柄表示装置
5 画像表示装置
103 CPU
120 演出制御用CPU

Claims (1)

  1. 第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示の表示結果として所定結果と特定結果とを表示可能であり、前記特定結果が表示されたことにもとづいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    前記特定結果が表示される割合が異なる有利設定値と不利設定値とを含む複数の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段と、
    可変表示の表示結果を判定するための乱数値を生成可能な乱数値生成手段と、
    前記乱数値生成手段によって生成された乱数値にもとづいて、可変表示の表示結果を判定可能な判定手段と、
    前記判定手段の判定結果にもとづいて可変表示を実行可能な可変表示手段と、
    可変表示の表示結果として前記特定結果が表示されたことにもとづいて前記有利状態に制御可能であるとともに、可変表示の表示結果として前記所定結果が表示されたことにもとづいて前記有利状態とは異なる状態であって可変表示の始動条件が非特別状態よりも成立しやすい特別状態に制御可能である状態制御手段と、
    を備え、
    前記判定手段が可変表示の表示結果を判定するための判定値として、前記所定結果に対応する所定判定値と前記特定結果に対応する特定判定値とがあり、
    前記特定判定値の数が設定値によって異なり、
    複数の設定値のうちのいずれの設定値でも共通の共通数値範囲に前記特定判定値が設定されており、
    前記有利設定値の前記特定判定値は、特定の数値範囲において、前記共通数値範囲と、前記不利設定値の前記特定判定値として設定されていない非共通数値範囲とに設定されており、
    前記共通数値範囲と前記非共通数値範囲とは、第1基準値から連続した数値範囲に設定されており、
    前記所定判定値として、第1識別情報の可変表示に対応する第1識別情報対応所定判定値と、第2識別情報の可変表示に対応する第2識別情報対応所定判定値と、があり、
    前記第2識別情報対応所定判定値の数は、前記第1識別情報対応所定判定値の数と異なり、
    前記第1識別情報対応所定判定値の数は、複数の設定値のうちのいずれの設定値でも同一の数であり、
    前記第2識別情報対応所定判定値の数は、複数の設定値のうちのいずれの設定値でも同一の数であり、
    前記判定手段は、第1識別情報の可変表示を実行するときに前記第1識別情報対応所定判定値を用いて可変表示の表示結果を前記所定結果とすることを判定可能であり、第2識別情報の可変表示を実行するときに前記第2識別情報対応所定判定値を用いて可変表示の表示結果を前記所定結果とすることを判定可能であり、
    前記第1識別情報対応所定判定値は、複数の設定値のうちのいずれの設定値でも、前記第1基準値とは異なる第2基準値から連続した数値範囲であって、前記特定の数値範囲とは異なる数値範囲に設定されており、
    前記第2識別情報対応所定判定値は、複数の設定値のうちのいずれの設定値でも、前記第2基準値から連続した数値範囲として、前記第1識別情報対応所定判定値と共通の数値範囲を含む数値範囲であって、前記特定の数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている、
    ことを特徴とする遊技機。
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