JP2021052635A - 自動授粉装置、自動授粉方法及び自動授粉システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 蜂と人手作業に頼らず、植物の花を自動的かつ確実に授粉させることができる技術を提供する。【解決手段】 移動可能なアームの先端部に設けられ、植物の花と接触して授粉処理を行う授粉部と、花を識別して花の位置を特定する第1カメラと、花と授粉部との接触状況を取得する第2カメラと、授粉処理を制御する制御部と、を備える自動授粉装置であって、前記制御部は、第1カメラの撮影画像に基づき、授粉すべき花へ授粉部を移動させて授粉処理を行うとともに、第2カメラの撮影画像に基づき、花と授粉部とが接触しているか否かを判定し、接触していないと判定した場合に、再び授粉部を花へ移動させて授粉処理を行う。【選択図】図1
Description
本開示は、自動授粉装置、自動授粉方法及び自動授粉システムに関する。
いちごなどの虫媒花は、自然界で昆虫(例えばミツバチ)を媒介して授粉が行われる。現在、植物工場のような閉鎖的または半閉鎖的な空間で植物を計画的に生産することが多い。しかし、このような植物工場では、昆虫を飛ばすために欠かせない太陽光、紫外線は足りないとともに、蜂の価格が高騰しているので、昆虫による自然の授粉は難しい。
よって、いちごを栽培する植物工場においては、作業者が筆や綿棒などを使って花をなぞって授粉させる作業が行われている。しかしながら、このような人工授粉の作業は、手間がかかるだけではなく、確実に授粉させるために十分な経験と熟練も必要であり、コストが高くなる。
授粉作業におけるコストダウンを図るために、例えば特許文献1には、授粉ロボットが開示されている。当該授粉ロボットは、振動装置を花もしくは花の近傍の葉に接触させ、振動を与えて花粉を散らすことにより、授粉処理を行う。
しかしながら、特許文献1に記載の授粉ロボットでは、花の位置、及び振動装置と植物との接触位置によっては、振動がうまく花へ伝達できず、確実に授粉できない恐れがある。花が確実に授粉していない場合に、着果・結実できず、または奇形果が発生する問題がある。そのため、植物の花を確実に授粉させることができる自動授粉装置が望まれている。
そこで、本開示では、蜂と人手作業に頼らず、植物の花を、自動的に、かつ、より確実に授粉させることができる技術を提供することを目的とする。
一実施形態によると、自動授粉装置が提供される。移動可能なアームの先端部に設けられ、植物の花と接触して授粉処理を行う授粉部と、花を識別して花の位置を特定する第1カメラと、花と授粉部との接触状況を取得する第2カメラと、授粉処理を制御する制御部と、を備える自動授粉装置であって、前記制御部は、第1カメラの撮影画像に基づき、授粉すべき花へ授粉部を移動させて授粉処理を行うとともに、第2カメラの撮影画像に基づき、花と授粉部とが接触しているか否かを判定し、接触していないと判定した場合に、再び授粉部を花へ移動させて授粉処理を行う。
一実施形態によると、自動授粉方法が提供される。移動可能なアームの先端部に設けられ、植物の花と接触して授粉処理を行う授粉部、及び授粉処理を制御する制御部を用いた自動授粉方法であって、第1カメラにより、花を識別して花の位置を特定する第1ステップと、第1カメラの撮影画像に基づき、授粉すべき花へ授粉部を移動させて授粉処理を行う第2ステップと、第2カメラにより、花と授粉部との接触状況を取得する第3ステップと、第2カメラの撮影画像に基づき、花と授粉部とが接触しているか否かを判定する第4ステップ、接触していないと判定した場合に、再び授粉部を花へ移動させて授粉処理を行う第5ステップと、を含む。
一実施形態によると、自動授粉システムが提供される。植物工場に用いられる自動授粉システムであって、自動授粉装置と、植物の上方に設置され、植物工場内を撮影し、開花している花を識別する識別装置と、を備え、前記識別装置によって識別される花の位置に基づき、前記自動授粉装置の移動ルートを生成し、前記自動授粉装置を移動させる。
本開示によれば、第1カメラの撮影画像に基づき、授粉すべき花へ授粉部を移動させて授粉処理を行うとともに、第2カメラの撮影画像に基づき、花と授粉部とが接触しているか否かを判定する。これにより、蜂と人手作業に頼らず、植物の花を、自動的に、かつ、より確実に授粉させることができる。
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<第1の実施形態>
<構成>
以下、図1及び図2を参照しながら、本開示の第1の実施形態に係る自動授粉装置1の構成について説明する。自動授粉装置1は、主に植物工場、温室やビニールハウスのように植物を計画的に生産するシステムにおいて、植物の花に対して自動的に授粉処理を行う装置である。具体的には、いちご及びトマトなど、花粉が同じ花の柱頭につく自家授粉の花に対し、自動的に授粉処理を行う装置である。
<構成>
以下、図1及び図2を参照しながら、本開示の第1の実施形態に係る自動授粉装置1の構成について説明する。自動授粉装置1は、主に植物工場、温室やビニールハウスのように植物を計画的に生産するシステムにおいて、植物の花に対して自動的に授粉処理を行う装置である。具体的には、いちご及びトマトなど、花粉が同じ花の柱頭につく自家授粉の花に対し、自動的に授粉処理を行う装置である。
図1は第1の実施形態に係る自動授粉装置1を示す機能ブロック構成図である。図1に示すように、自動授粉装置1は、授粉部100と、第1カメラ201、第2カメラ202と、制御部300とを有している。授粉部100と、第1カメラ201、第2カメラ202と、制御部300とは、ネットワークNWを介して相互に接続される。ネットワークNWは、通信を行うための通信網であり、例えば、インターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、ワイヤレスLAN(Wireless LAN:WLAN)、ワイヤレスWAN(Wireless WAN:WWAN)、仮想プライベートネットワーク(Virtual Private Network:VPN)等を含む通信網により構成されている。また、授粉部100と、第1カメラ201、第2カメラ202と、制御部300とは、例えば、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等により相互に直接接続してもよい。
図2は第1の実施形態に係る自動授粉装置1の外観の例を示す図である。図2(A)に、自動授粉装置1の外観と、授粉部100の構成を示す。なお、図2(A)において、左図は自動受粉装置1の全体の外観を示し、右図は、授粉部100の外観を示す。図2(B)に、自動授粉装置1の別の構成にかかる外観の例を示す。
図2(A)に示すように、自動授粉装置1は、本体部106と、授粉部100と、本体部106に配置されるアーム102と、アームを移動可能に駆動する駆動部(図示しない)と、自動授粉装置1を走行させる走行部(図示しない)とを有している。走行部は、例えば、自動授粉装置1の下面に設置され、地面を走行するための車輪であるとしてもよく、レール上を移動可能な車輪であるとしてもよい。
授粉部100は、アーム102の先端に搭載される。第2カメラ202は、授粉部100(つまり、アーム102の先端)に搭載されるが、アーム102に搭載されることとしてもよい。第1カメラ201は、本体部106に搭載される。つまり、第2カメラ202は、アーム102の動作と連動して移動する一方、第1カメラ201は、アーム102の動作に連動しないこととする。ただし、第1カメラ201が、アーム102に搭載されることとしてもよい。
図2(B)は、図2(A)に示す構成において、さらに、授粉部100において、刷毛114の軸方向に移動可能な駆動機構101を有している例を示す。例えば、自動授粉装置1が、アーム102を駆動させることにより、授粉させる花の近傍まで授粉部100を移動させたとする。花に対して授粉部100を進入させる角度を定める場合、制御部300は、アーム102を駆動させて、花に対して授粉部100の刷毛114を所定の角度に傾けたとする。制御部300は、駆動機構101を駆動させることにより、刷毛114の軸方向に沿って刷毛114を花に対して接触させることができる。これにより、花に対して、所望の角度で所望の位置に刷毛114を接触させることができる。
授粉部100は、図2(A)に示すように、移動可能なアーム102の先端部に設けられ、植物の花と接触して授粉処理を行うものである。授粉部100は、植物の花と接触させるための先端部に、繊維状の部材を有しており、具体的には刷毛114を有している。受粉部100は、当該繊維状の部材としての刷毛114の毛を植物の花と接触させることで授粉処理を行う。例えば、授粉部100は、回転可能な刷毛114と、モータ113と、発光部112と、第2カメラ202を有する。授粉部100は、制御部300の制御に従って、授粉すべき花の雌蕊及び雄蕊に、刷毛114を接触させる。刷毛114は、モータ113の軸の位置に基づいて、所定の形状に毛を配置した構成としており、図示する例では、モータ113の軸に対し、円形状の部材と、当該部材に毛を備え付けた構成としている。つまり、刷毛114は、軸の位置を原点とした円形状の外周に毛を配置した構成を有している。すなわち、刷毛114は、軸と、軸の外周部に設けられる複数の毛からなる。なお、軸の面積に対して、毛を配置する面積を大きくしてもよいし、軸の面積と同程度、または、軸の面積よりも小さくしてもよい。なお、刷毛114において、毛を円形状の外周に配置することの他に、円形に敷き詰めて配置することとしてもよい。また、刷毛114において、円形以外の形状(多角形等)に毛を配置してもよい。制御部300は、第2カメラ202の撮影画像に基づいて、撮影画像における蕊の位置を特定する。発光部112は、例えば、LED(light emitting diode)である。制御部300は、第2カメラ202で撮影される撮影画像の明るさなどの情報に応じて発光部112を発光させるか否かを制御することとしてもよい。これにより、第2カメラで、より鮮明に撮影画像を得ることができる。そして、授粉部100は、制御部300の制御に従って、刷毛114の毛の部分をモータ113で回転させながら、雄蕊にある花粉をなぞるように、花粉をまんべんなく均一に雌蕊に付着させる。また、授粉部100を、花の蕊に接触させながら上下方向及び左右方向に動かすこともできる。
好ましくは、授粉部100のサイズ及び形状は、授粉の対象となる花の形態に応じて設計してよい。また、授粉部100は、花に接触して回転すること、及び花をなぞることのほか、花に振動を与えることによって授粉処理を行うこととしてもよい。花を傷つけずに花粉を雌蕊に付着させることができる限り、授粉処理として、上記のうちの一つの動作のみを実行してもよいし、二つ以上の動作を同時に実行してもよいし、別の動作を実行してもよい。
図2において、授粉部100が刷毛からなる例を示しているが、これに限らず、授粉部100は軸と、軸部分よりも太い掻き出し部からなってもよい。例えば、授粉部100は、上記の掻き出し部が、軸部分と同程度の弾性または剛性を有する部材により構成されており、例えば、綿棒のような素材により実現してもよい。また、授粉部100は、例えば、上記の掻き出し部が、軸部分とは異なる弾性、剛性、密度を有する部材により構成されており、例えば、耳かきの先端に設けられる梵天のような素材により構成されていてもよい。また、授粉部100を、上位の軸部分ではなく掻き出し部のみにより構成してもよい。制御部300は、授粉処理として、授粉部100の掻き出し部を花の蕊に接触しながら上下方向及び左右方向に動かす。つまり、授粉部100の形態としては、花を傷つけずに花粉を雌蕊に付着させることができるものであればよい。
第1カメラ201は、花を識別して花の位置を特定するためのものである。具体的には、第1カメラ201は、制御部300の制御に従って、自動で花を判別し花の部分にピントを合わせて撮影し、画像データを生成する装置である。第1カメラ201は、例えばCCD(Charge Coupled Device)等の撮影装置と、撮影した画像を画像データに変換する変換装置とを備えるデジタルカメラ等により構成されている。また、第1カメラ201は、例えば赤外線センサ又は深度センサのようなセンサにより、撮影した花までの距離及び角度を検知して、さらに授粉部100から花までの距離及び角度を算出する。第1カメラ201により取得したデータは、制御部300で使用される。
第1カメラ201は、図2に示すように、自動授粉装置1の本体部106に搭載されている。第1カメラ201は、アームの先端側にある植物の全体、及びそれぞれの花の画像を取得するように、上下方向、左右方向、前後方向の少なくともいずれかに動きながら撮影することができる。
また、好ましくは、第1カメラ201が撮影した画像データから、深層学習の手法を用いて、花弁の開いている程度に基づき、花が咲いているか、満開しているか、すなわち、授粉に適しているかを認識することとしてもよい。この場合に、自動授粉装置1は、授粉に適している花のみに対して授粉処理を行う。
第2カメラ202は、花と授粉部100との接触状況を取得するためのものである。具体的には、第2カメラ202は、授粉部100が授粉処理を行っているときに、少なくとも花、または、授粉部100と花との両方を撮影して画像データを生成する装置である。制御部300は、第2カメラ202の撮影画像に基づいて、授粉部100と花との位置関係を検出する。第2カメラ202は、例えばRGBカメラ等の撮影装置と、撮影した画像を画像データに変換する変換装置とを備えるデジタルカメラ等により構成されている。制御部300は、第2カメラ202が生成した撮影データに基づき、授粉部100と花とが接触しているか否か、すなわち、花が授粉したか否かを判定する。
第2カメラ202は、図2に示すように、移動可能なアーム102の先端部において、授粉部100の近傍に配置されている。このような配置にしているのは、授粉部100が授粉処理を行っているときに、授粉部100と花に近い位置に撮影して、精度の高い画像を取得するためである。
また、好ましくは、第2カメラ202が撮影した画像データから、深層学習の手法を用いて、授粉部100と花とが接触している時間(接触時間)を計測し、当該接触時間が所定時間以上である場合、花が授粉したと判定することとしてもよい。
制御部300は、授粉処理を制御するように、授粉部100及び第1カメラ201、第2カメラ202の動作を制御する装置であり、例えば、各種コンピュータやサーバ装置を含む装置等により構成されている。具体的には、制御部300は、第1カメラ201の撮影画像に基づき、授粉すべき花へ授粉部100を移動させるようアーム102を駆動させるとともに、第2カメラ202の撮影画像に基づき、花と授粉部100とが接触しているか否かを判定し、接触していないと判定した場合に、再び授粉部100を花へ移動させて授粉処理を行うように制御する。なお、制御部300をサーバ装置で構成する場合、単体で動作するサーバ装置に限られず、ネットワークNWを介して通信を行うことで協調動作する分散型サーバシステムや、クラウドサーバにより構成してもよい。
制御部300は、通信手段310と、記憶手段320と、制御手段330とを備える。
通信手段310は、ネットワークNWを介して授粉部100及び第1カメラ201、第2カメラ202と有線または無線で通信を行うための通信インタフェースであり、互いの通信が実行できるのであればどのような通信プロトコルを用いてもよい。この通信手段310は、例えば、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等の通信プロトコルにより通信が行われる。
記憶手段320は、各種制御処理や制御手段330内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を含むメモリや、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等を含むストレージから構成される。また、記憶手段320は、授粉部100及び第1カメラ201、第2カメラ202と通信を行ったデータや、後述する各処理にて生成されたデータを一時的に記憶する。
制御手段330は、記憶手段320に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、制御部300の全体の動作を制御するものである。制御手段330は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、マイクロプロセッサ(Microprocessor)、プロセッサコア(Processor core)、マルチプロセッサ(Multiprocessor)、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)を含む装置等から構成される。制御手段330の機能として、動作制御モジュール331と、接触判定モジュール332とを備えている。
動作制御モジュール331は、第1カメラ201の撮影画像に基づき、授粉すべき花へ授粉部100を移動させて授粉処理を行う。具体的には、動作制御モジュール331は、第1カメラ201により取得した花のデータに基づいて、授粉部100を所定の角度で所定の距離を移動させ、花と接触するようにする。例えば、授粉部100は刷毛を有しており、動作制御モジュール331は、刷毛の毛の部分を回転させながら、雄蕊にある花粉をなぞるように、花粉をまんべんなく均一に雌蕊に付着させる。
また、動作制御モジュール331は、後述する接触判定モジュール332が、授粉部100と花とが接触していないと判定した場合に、再び授粉部100を花へ移動させて授粉処理を行う。
接触判定モジュール332は、第2カメラ202の撮影画像に基づき、花と授粉部100とが接触しているか否かを判定する。具体的には、接触判定モジュール332は、第2カメラ202により検出した授粉部100と花との位置関係に基づいて、授粉部100が授粉処理を行っているときに、授粉部100と花とが接触しているか否か、すなわち、花が授粉したか否かを判定する。
<処理の流れ>
<処理の流れ>
以下、図3及び図4を参照しながら、本開示の第1の実施形態に係る自動授粉装置1の処理の流れについて説明する。図3は、第1の実施形態に係る自動授粉装置1を使用して花を授粉させる局面を示す外観図であり、図4は、第1の実施形態に係る自動授粉装置1により、授粉処理を行う動作を示すフローチャートである。
ステップS401において、制御部300は、第1カメラ201の撮影画像に基づいて、花を識別して花の位置を特定する。具体的には、第1カメラ201は、自動で花を判別し花の部分にピントを合わせて撮影するとともに、例えば赤外線センサ又は深度センサのようなセンサにより、撮影した花までの距離及び角度を検知して、さらに授粉部100から花までの距離及び角度を算出する。また、第1カメラ201は、生成した各種データを制御部300に送信する。
ステップS402において、制御部300は、第1カメラ201の撮影画像に基づき、授粉すべき花へ授粉部100をアーム102等により移動させて授粉処理を行う。具体的には、制御部300は、第1カメラ201により取得した花のデータに基づいて、授粉部100を所定の角度で所定の距離を移動させ、花と接触するようにする。例えば、授粉部100は刷毛114を有している。制御部300は、授粉処理として、刷毛114の毛の部分を回転させながら、雄蕊にある花粉をなぞるように、花粉をまんべんなく均一に雌蕊に付着させる。
ステップS403において、第2カメラ202は、花と授粉部との接触状況を取得する。具体的には、第2カメラ202は、授粉部100が授粉処理を行っているときに、授粉部100と花との両方を撮影して授粉部100と花との位置関係を検出する。また、第2カメラ202は、生成した各種データを制御部300に送信する。
ステップS404において、制御部300は、第2カメラの撮影画像に基づき、花と授粉部とが接触しているか否かを判定する。具体的には、制御部300は、第2カメラ202により検出した授粉部100と花との位置関係に基づいて、授粉部100が授粉処理を行っているときに、授粉部100と花とが接触しているか否か、すなわち、花が授粉したか否かを判定する。
ステップS404において、授粉部100と花とが接触していると判定された場合、この花の授粉が完了したとし、次の花の授粉処理へ移行する一方、授粉部100と花とが接触していないと判定された場合、ステップS401の処理に戻り、再び授粉部100をこの花へ移動させて授粉処理を行う。
また、図示していないが、制御部300は、接触していると判定した花の位置を、授粉済位置として記憶してよい。具体的には、授粉済位置は、自動授粉装置1の位置(例えば、GPS位置)と授粉部100の移動情報とに基づいて、三次元的な位置として記憶してよい。このように、自動授粉装置1は、記憶した授粉済位置情報に基づき、授粉済位置以外の花のみに対して、ステップS401からステップS404の授粉処理を行うことで、授粉処理の効率を向上させることができる。
<効果>
<効果>
以上のように、本実施形態によると、制御部は、第1カメラの撮影画像に基づき、授粉すべき花へ授粉部を移動させて授粉処理を行うとともに、第2カメラの撮影画像に基づき、花と授粉部とが接触しているか否かを判定し、接触していないと判定した場合に、再び授粉部を花へ移動させて授粉処理を行う。
これにより、蜂と人手作業に頼らず、植物の花を、自動的、かつ、より確実に授粉させることができるので、植物工場などで授粉作業の効率を向上させ、コストを低減することができる。
また、花を、より確実に授粉させることができるので、授粉不良に起因する着果不良及び奇形果の発生を防止して、果実の生産量及び秀品率を向上させることができる。
また、本実施形態のように、刷毛114を花に接触させるための機構である授粉部100及びアーム102とは別に設置される第1カメラ201の撮影画像に基づいて、授粉をさせるべき花を特定しつつ、花に対して刷毛114が接触しているか否か(つまり、授粉を行わせることができているか)については、刷毛114に近い位置に設置される第2カメラ202の撮影画像に基づいて判定を行う。これにより、花に授粉をさせる精度を、よりいっそう向上させることができる。
<第2の実施形態>
本開示の第2の実施形態は、作るべき果実の形状に応じて、授粉処理を制御する自動授粉装置に関する。
本開示の第2の実施形態は、作るべき果実の形状に応じて、授粉処理を制御する自動授粉装置に関する。
<構成>
以下、図5を参照しながら、本開示の第2の実施形態に係る自動授粉装置の構成について説明する。図5は、第2の実施形態に係る自動授粉装置の機能的な構成を示す図である。
以下、図5を参照しながら、本開示の第2の実施形態に係る自動授粉装置の構成について説明する。図5は、第2の実施形態に係る自動授粉装置の機能的な構成を示す図である。
図5に示すように、第2の実施形態に係る自動授粉装置は、制御部300の記憶手段320に接触箇所情報3201が記憶している以外、実施形態1に係る自動授粉装置と構成が同様である。
接触箇所情報3201は、作るべき果実の形状に応じて、花の蕊のうち、授粉部100を接触させる接触箇所を示す情報である。具体的には、接触箇所としては、例えば、花の中心にある雌蕊の頂点を原点とし、中心から最も離れている雌蕊を通る平面に平行している平面をXY平面とする三次元座標系に基づいて、三次元的な位置として記憶してよい。
図6は、第2の実施の形態に係る自動授粉装置を使用して花を授粉させるときの花の上面概略図である。図6において、外周にある大きめの円形の図形は、花粉を有する雄蕊601を示す。図6において、内周にある小さめの図形(点線で示す)は、雌蕊602である。
制御部300は、例えば、楕円形の果実を作るため、授粉時に花粉の付着先となる雌蕊の位置情報をあらかじめ特定し、接触箇所情報3201として記憶する。つまり、制御部300は、接触箇所情報3201として、作るべき果実の形状と、授粉部100により花粉を付着させる雌蕊の位置とを対応付けて記憶させている。作るべき果実の形状としては、例えば、楕円型、ハート型など対称的な形状のものがあるが、対称的ではない形状についても接触箇所情報3201において花粉の付着先となる雌蕊の位置情報を記憶することとしてもよい。
図7は、接触箇所情報3201のデータ構造を示す図である。図7に示すように、接触箇所情報3201の各レコードは、項目「形状ID」、項目「形状の名称」、項目「授粉させる雌蕊の位置」、項目「売上金額・出荷数」、項目「人気度」等の情報を含む。
項目「形状ID」は、作るべき果実の形状それぞれを識別するための情報である。
項目「形状の名称」は、作るべき果実の形状の名称を示す。
項目「授粉させる雌蕊の位置」は、作るべき果実の形状に応じて、花の蕊のうち、授粉させる位置(つまり、授粉部100を接触させる接触箇所)を示す。接触箇所情報3201において、花の蕊のうち、授粉させる位置は、三次元座標系に基づく三次元的な位置として保持することとしてもよいし、花の中心にある雌蕊の頂点を原点とし、雌蕊を通る平面などの平面に基づく二次元的な位置として保持することとしてもよい。
項目「売上金額・出荷数」は、果実の形状と、当該果実の形状を有する植物が出荷されることにより記録される売上金額及び出荷数の少なくともいずれかの情報を示す。つまり、項目「売上金額・出荷数」は、売上の実績を示す情報である。
項目「人気度」は、果実の形状ごとの需要を見積もるために算出されるパラメータである。例えば、外部のコンピュータ装置が、果実の形状(楕円形、ハート型など)についてSNS(Social Networking Service)、インターネット等で投稿されている件数、画像としてアップロードされている数、これら果実の形状を示す画像に対してユーザが反応をした実績(例えば、コンバージョン率)等に基づいて、当該パラメータを算出することとしてもよい。
第2の実施形態に係る自動授粉装置は、以上の構成およびデータに基づいて、特定の形状を有する果実を作るため、授粉部100の刷毛114を花に接触させることによる授粉を制御する。制御部300は、第2カメラ202の撮影画像、および、接触箇所情報3201に基づいて、例えば、図6に示す黒い領域を、花に授粉部100を接触させる位置として特定し、当該黒い領域に授粉部100を接触させるように授粉部100を移動させる。
好ましくは、授粉部100のサイズ及び形状は、花の形態及び接触箇所に応じて設計してよい。さらに好ましくは、授粉部100は、毛先が細い刷毛である。
<処理の流れ>
以下、図8を参照しながら、本開示の第2の実施形態に係る自動授粉装置の処理の流れについて説明する。図8は、第2の実施形態に係る自動授粉装置により、授粉処理を行う動作を示すフローチャートである。
以下、図8を参照しながら、本開示の第2の実施形態に係る自動授粉装置の処理の流れについて説明する。図8は、第2の実施形態に係る自動授粉装置により、授粉処理を行う動作を示すフローチャートである。
ステップS801において、制御部300は、作るべき果実の形状に応じて、花の蕊のうち、授粉部を接触させる接触箇所の情報をあらかじめ記憶部に記憶する。具体的には、例えば上記した三次元的な位置を接触箇所情報3201として記憶する。
ステップS802において、制御部300は、第2カメラ202の撮影画像および接触箇所の情報に基づいて、花に対して授粉部100を接触させる位置を特定する。具体的には、第2カメラ202の撮影画像に基づいて、授粉すべき花ごとに三次元座標系を作成するとともに、接触箇所の情報に基づいて、当該三次元座標系における接触箇所を特定する。
ステップS803において、制御部300は、特定した位置に授粉部100を接触させるように授粉部を移動させて、授粉処理を行う。ステップS802に特定した全ての接触箇所が接触されていると判定した場合に、当該花の授粉を完了とする。
なお、説明を簡潔にするため図示していないが、第2の実施形態においては、第1の実施形態と同様に、花を識別して花の位置を特定する処理、花へ授粉部100を移動させる処理、及び花と授粉部100とが接触しているか否かを判定する処理を行う。
また、制御部300は、果実の各形状の売上金額又は出荷数に基づいて、作るべき果実の形状を特定してもよい。例えば、制御部300は、売上金額及び出荷数に基づいて、各形状の売上単価を算出する。例えば、楕円形の果実が、通常の形状の果実より売上単価が高い場合、制御部300は、楕円形の果実に対応している接触箇所の情報を記憶手段に記憶する。
また、実施形態の説明では、各形状の果実の売上金額又は出荷数に関する情報は、制御部300に接触箇所情報3201として記憶させる構成について説明している。この他に、外部のコンピュータ装置によって、接触箇所情報3201を管理することとしてもよい。当該外部のコンピュータ装置が、制御部300に接触箇所情報3201を送信して、制御部300が接触箇所情報3201を使用することとしてもよい。つまり、作るべき形状を決定するのは、制御部300であってもよいし、自動授粉装置1とは異なる別のコンピュータ装置であってもよい。
<効果>
以上のように、本実施形態によると、作るべき果実の形状に応じて、授粉処理を行うことができるので、人気のある形状の果実を生産して、収益性を向上させることができる。
以上のように、本実施形態によると、作るべき果実の形状に応じて、授粉処理を行うことができるので、人気のある形状の果実を生産して、収益性を向上させることができる。
また、図2等で説明したように、刷毛114に近い位置にある第2カメラ202の撮影画像に基づいて、蕊に対し、刷毛114を接触させるべき位置において刷毛114を接触させたか否かを判定しているため、所望の形状の果実を作る可能性を、よりいっそう高めることができる。
<第3の実施形態>
本開示の第3の実施形態では、植物工場に用いられる自動授粉システムに関する。
本開示の第3の実施形態では、植物工場に用いられる自動授粉システムに関する。
<構成>
以下、図9を参照しながら、本開示の第3の実施形態に係る自動授粉装置の構成について説明する。図9は、本開示の第3の実施形態に係る自動授粉システムの機能的な構成を示す図である。
以下、図9を参照しながら、本開示の第3の実施形態に係る自動授粉装置の構成について説明する。図9は、本開示の第3の実施形態に係る自動授粉システムの機能的な構成を示す図である。
図9に示すように、第3の実施形態に係る自動授粉システム4は、自動授粉装置1と、識別装置2と、移動ルート生成装置3とを備える。自動授粉装置1と識別装置2とは、ネットワークNWを介して相互に接続される。
自動授粉装置1は、本開示の第1の実施形態又は第2の実施形態に記載の自動授粉装置である。
識別装置2は、例えば、植物の上方に設置され、植物工場内を撮影し、開花している花を識別する複数のカメラである。識別装置2は、植物工場全体の状況を把握するように、好ましくは、植物工場の天井に配置してよい。
移動ルート生成装置3は、識別装置2によって識別される花の位置に基づき、自動授粉装置1の移動ルートを生成する。例えば、移動ルート生成装置3はコンピュータであり、開花している花を全て授粉させるための最短のルートを算出し、自動授粉装置1の移動ルートとして生成する。
<処理の流れ>
<処理の流れ>
以下、図10を参照しながら、本開示の第3の実施形態に係る自動授粉システム4の処理の流れについて説明する。図9は、第3の実施形態に係る自動授粉システムにより、植物工場内の花を授粉させる動作を示すフローチャートである。
ステップS1001において、識別装置2は、植物工場内を撮影し、授粉すべき花の位置を特定する。例えば、識別装置2は、撮影した画像データを認識し、開花している花を、授粉すべき花として特定し、植物工場を基にする三次元座標系における花の三次元座標を特定する。
ステップS1002において、移動ルート生成装置3は、授粉すべき花の位置に基づき、自動授粉装置1の移動ルートを生成する。また、移動ルート生成装置3は、ネットワークNWを介して、生成した移動ルートを自動授粉装置1に送信する。
ステップS1003において、自動授粉装置1は、移動ルートに従って移動し、授粉処理を行う。具体的には、実施形態1又は実施形態2に記載の処理を行う。
また、図示していないが、自動授粉システムは、果実の注文数に応じて、自動授粉装置1の移動ルート、授粉処理を行う日時、及び授粉させる花の数を制御することとしてもよい。これにより、注文数によって計画的に授粉処理を行い、果実を生産することができる。
<効果>
以上のように、本実施形態の自動授粉システムによると、施設内の全体の状態を把握しながら、自動授粉装置を最適なルートに従って移動させて、授粉作業を効率的に行うことができるので、必要な自動授粉装置の台数を少なくして、授粉作業のコストをさらに低減することができる。
以上のように、本実施形態の自動授粉システムによると、施設内の全体の状態を把握しながら、自動授粉装置を最適なルートに従って移動させて、授粉作業を効率的に行うことができるので、必要な自動授粉装置の台数を少なくして、授粉作業のコストをさらに低減することができる。
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
(付記1) 移動可能なアームの先端部に設けられ、植物の花と接触して授粉処理を行う授粉部(100)と、花を識別して花の位置を特定する第1カメラ(201)と、花と授粉部との接触状況を取得する第2カメラ(202)と、授粉処理を制御する制御部(300)と、を備える自動授粉装置であって、制御部(300)は、第1カメラ(201)の撮影画像に基づき、授粉すべき花へ授粉部(100)を移動させて授粉処理を行うとともに、第2カメラ(202)の撮影画像に基づき、花と授粉部(100)とが接触しているか否かを判定し、接触していないと判定した場合に、再び授粉部(100)を花へ移動させて授粉処理を行う、自動授粉装置。
(付記2) 授粉部(100)は、回転すること、振動すること、又は花をなぞることのうち少なくとも1つの動作を授粉処理として実行する、(付記1)に記載の自動授粉装置。
(付記3) 第1カメラ(201)は、花を撮影して蕊を認識し、制御部(300)は、蕊の位置に応じて、授粉に適した角度を特定して授粉部(100)を移動させる、(付記1)または(付記2)に記載の自動授粉装置。
(付記4) 第2カメラ(202)は、花と授粉部(100)との位置関係を検出し、制御部(300)は、第2カメラ(202)の検出結果によって、花と授粉部(100)とが接触しているかを判定し、接触していると判定した花の位置を記憶する、(付記1)から(付記3)のいずれかに記載の自動授粉装置。
(付記5) 接触していると判定した花の位置を、授粉済位置として記憶し、制御部(300)は、授粉済位置以外の花のみに対して授粉処理を行うように制御する、(付記1)から(付記4)のいずれかに記載の自動授粉装置。
(付記6) 授粉部(100)は、所定の形状に並べられる複数の毛からなり、制御部(300)は、授粉処理として、刷毛の毛の部分で花の蕊をなぞるよう刷毛を移動させ、第2カメラ(202)は、移動可能なアームに設けられている、(付記1)から(付記5)のいずれかに記載の自動授粉装置。
(付記7) 授粉部(100)は、軸と、軸部分よりも太い掻き出し部からなり、制御部(300)は、授粉処理として、掻き出し部を花の蕊に接触しながら上下方向及び左右方向に動かし、第2カメラ(202)は、移動可能なアームに設けられている、(付記1)から(付記5)のいずれかに記載の自動授粉装置。
(付記8) 第2カメラ(202)は、移動可能なアームの先端部において、授粉部(100)の近傍に設けられている、(付記6)または(付記7)に記載の自動授粉装置。
(付記9) 制御部(300)は、作るべき果実の形状に応じて、授粉部(100)の授粉処理を制御する、(付記1)から(付記8)のいずれかに記載の自動授粉装置。
(付記10) 自動授粉装置(1)は、記憶手段(320)に、作るべき果実の形状に応じて、花の蕊のうち、授粉部(100)を接触させる接触箇所の情報を記憶するように構成されており、制御部(300)は、第2カメラ(202)の撮影画像、および、接触箇所の情報に基づいて、第2カメラ(202)により撮影される花に対して授粉部(100)を接触させる位置を特定し、特定した位置に授粉部(100)を接触させるように授粉部(100)を移動させる、(付記9)に記載の自動授粉装置。
(付記11) 記憶手段(320)に記憶される接触箇所の情報は、自動授粉装置(1)とは異なる別のコンピュータ装置、または、制御部が、各形状の果実の売上金額又は出荷数によって決定した形状に基づき特定される情報である、(付記10)に記載の自動授粉装置。
1 自動授粉装置、100 授粉部、201 第1カメラ、202 第2カメラ、300 制御部、310 通信手段、320 記憶手段、330 制御手段、2 識別装置、3 移動ルート生成装置、4 自動授粉システム
Claims (14)
- 移動可能なアームの先端部に設けられ、植物の花と接触して授粉処理を行う授粉部と、
花を識別して花の位置を特定する第1カメラと、
花と授粉部との接触状況を取得する第2カメラと、
授粉処理を制御する制御部と、を備える自動授粉装置であって、
前記制御部は、第1カメラの撮影画像に基づき、授粉すべき花へ授粉部を移動させて授粉処理を行うとともに、第2カメラの撮影画像に基づき、花と授粉部とが接触しているか否かを判定し、
接触していないと判定した場合に、再び授粉部を花へ移動させて授粉処理を行う、自動授粉装置。 - 前記授粉部は、回転すること、振動すること、又は花をなぞることのうち少なくとも1つの動作を前記授粉処理として実行する、請求項1に記載の自動授粉装置。
- 前記第1カメラは、花を撮影して蕊を認識し、
前記制御部は、蕊の位置に応じて、授粉に適した角度を特定して授粉部を移動させる、請求項1または2に記載の自動授粉装置。 - 前記第2カメラは、花と授粉部との位置関係を検出し、
前記制御部は、第2カメラの検出結果によって、花と授粉部とが接触しているかを判定し、接触していると判定した花の位置を記憶する、請求項1から3のいずれかに記載の自動授粉装置。 - 接触していると判定した花の位置を、授粉済位置として記憶し、
前記制御部は、授粉済位置以外の花のみに対して授粉処理を行うように制御する、請求項1から4のいずれかに記載の自動授粉装置。 - 前記授粉部は、所定の形状に並べられる複数の毛からなり、
前記制御部は、前記授粉処理として、前記花の蕊をなぞるよう前記毛を移動させ、
前記第2カメラは、前記移動可能なアームに設けられている、請求項1から5のいずれかに記載の自動授粉装置。 - 前記授粉部は、軸と、軸部分よりも太い掻き出し部からなり、
前記制御部は、前記授粉処理として、前記掻き出し部を前記花の蕊に接触しながら上下方向及び左右方向に動かし、
前記第2カメラは、前記移動可能なアームに設けられている、請求項1から5のいずれかに記載の自動授粉装置。 - 前記第2カメラは、前記移動可能なアームの先端部において、前記授粉部の近傍に設けられている、請求項6または7に記載の自動授粉装置。
- 前記制御部は、作るべき果実の形状に応じて、前記授粉部の授粉処理を制御する、請求項1から8のいずれかに記載の自動授粉装置。
- 前記自動授粉装置は、記憶手段に、前記作るべき果実の形状に応じて、前記花の蕊のうち、前記授粉部を接触させる接触箇所の情報を記憶するように構成されており、
前記制御部は、前記第2カメラの撮影画像、および、前記接触箇所の情報に基づいて、前記第2カメラにより撮影される花に対して前記授粉部を接触させる位置を特定し、特定した位置に前記授粉部を接触させるように前記授粉部を移動させる、請求項9に記載の自動授粉装置。 - 前記記憶手段に記憶される前記接触箇所の情報は、前記自動授粉装置とは異なる別のコンピュータ装置、または、前記制御部が、各形状の果実の売上金額又は出荷数によって決定した形状に基づき特定される情報である、請求項10に記載の自動授粉装置。
- 移動可能なアームの先端部に設けられ、植物の花と接触して授粉処理を行う授粉部、及び授粉処理を制御する制御部を用いた自動授粉方法であって、
第1カメラにより、花を識別して花の位置を特定する第1ステップと、
第1カメラの撮影画像に基づき、授粉すべき花へ授粉部を移動させて授粉処理を行う第2ステップと、
第2カメラにより、花と授粉部との接触状況を取得する第3ステップと、
第2カメラの撮影画像に基づき、花と授粉部とが接触しているか否かを判定する第4ステップと、
接触していないと判定した場合に、再び授粉部を花へ移動させて授粉処理を行う第5ステップと、を含む、自動授粉方法。 - 植物工場に用いられる自動授粉システムであって、
請求項1から8のいずれかに記載の自動授粉装置と、
植物の上方に設置され、植物工場内を撮影し、開花している花を識別する識別装置と、を備え、
前記識別装置によって識別される花の位置に基づき、前記自動授粉装置の移動ルートを生成し、前記自動授粉装置を移動させる、自動授粉システム。 - 果実の注文数に応じて、自動授粉装置の移動ルート、授粉処理を行う日時、及び授粉させる花の数を制御する、請求項13に記載の自動授粉システム。
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