JP2021051453A - 時系列データの識別方法および時系列データを用いた異常検知方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】設備のシーケンサから数値制御(NC)の動作シーケンスの情報を取り出して、動作シーケンスと時系列データを紐付けなくても、センシング装置から取得した一つないしは複数種類の時系列データに対して、どの処理中なのかを識別することができる方法を提供する。【解決手段】予め取得した時系列データを、一定期間毎に分割して、それぞれに処理ラベルを付与し、教師データとして読み込む準備ステップと、前記教師データの所定割合の時系列データを複数の説明変数とし、前記説明変数に対する前記教師データの前記処理ラベルに付与された処理を目的変数とし、前記説明変数と前記目的変数の対を入力して識別モデルを学習する学習ステップと、学習済みの前記識別モデルに、新たな一定期間の時系列データを複数の説明変数として入力し、異なる複数の処理のいずれかに識別する識別ステップと、を有する。【選択図】図7

Description

本発明は、製品を製造する工場における製品の品質管理や製造設備の保守などを目的に取得される様々な時系列データをモニタリングし、製造設備が行っている処理を識別する識別方法と、その識別結果を用いた異常検知方法に関する。
昨今、IoT(Internet of Things)技術に代表されるように、製造設備に様々なセンシング装置を備えて、様々な時系列データを取得し、製品の品質管理や製造設備の保守に活用する取組みが盛んに行われている。また、センシング装置から取得した時系列データに対して、機械学習技術を適用し、異常事態を検知する取組みも盛んに行われている。
たとえば、特許文献1には、機械学習技術を用いて正常な状態と異常事態を識別し、異常事態を検知する方法が開示されている。また、特許文献2には、時系列データから一定期間の部分データを切り出して、部分データの乖離度から異常事態を検知する方法が開示されている。
特開2016−200971号公報 特許第6362808号
センシング装置から取得される時系列データは、実際に製品を製造中のデータだけではなく、製造設備の保守や段取り作業を行っているときのデータも含まれている。そのため、保守や段取り作業中のデータを取り除き、実際に製品を製造中のデータだけを取り出すといった前処理をしなければ、特許文献1や特許文献2の技術を活用することが難しい。
センシング装置から取得される時系列データに対して、実際に製品の製造中の時系列データだけを取り出す方法として、製造設備のシーケンサから動作シーケンスの情報を取り出し、その動作シーケンスと時系列データを紐付ける方法が考えられる。例えば、旋盤やフライスのような加工設備では、工具の動作シーケンスを定義した数値制御(NC)の情報を取り出して、時系列データと紐付けることで、実際に製品の製造中の時系列データだけを取り出すことができる。しかし、動作シーケンスの情報には、実際に工具が製品と接触して加工中であるのか、工具が製品には接触せず、エアーカット中であるのかといった肝心な情報は含まれておらず、それらを識別することはできない。また、ボールミルのような粉砕設備では、円筒形状の粉砕室をモータで回すといった単純な動作のため、稼動と不稼動といった情報は取り出せるが、保守や段取り作業のための稼動なのか、それとも実際の粉砕処理のための稼動なのかを識別することは難しい。また、一つの粉砕設備を粉砕処理や混練処理など、異なる用途に利用する場合には、それらの識別も難しい。
そこで、本発明では、センシング装置から取得した時系列データを解析して、製造設備の保守や段取り作業中であるのか、実際の製造である処理中であるのか、あるいは実際の製造で別の処理中であるのかなどの複数の処理を自動的に識別する方法を提供する。また、加工設備では、工具が製品に接触して実際に加工中であるのか、工具が製品には接触せずエアーカット中であるのかなどの複数の処理を自動的に識別する方法を提供する。また、様々な処理を自動的に識別できることによって、処理ごとに異なる判定しきい値を設定し、異常事態を検知する方法を提供する。
本発明は、異なる複数の処理を繰り返し実行する設備に、一種類ないしは複数種類の時系列データを取得するセンシング装置を備え、前記センシング装置から得られた前記時系列データにより、前記異なる複数の処理のいずれかに識別する時系列データの識別方法であって、予め取得した前記時系列データを、一定期間毎に分割して、それぞれに処理ラベルを付与し、教師データとして読み込む準備ステップと、前記教師データの所定割合の時系列データを複数の説明変数とし、前記説明変数に対する前記教師データの前記処理ラベルに付与された処理を目的変数とし、前記説明変数と前記目的変数の対を入力して識別モデルを学習する学習ステップと、学習済みの前記識別モデルに、新たな一定期間の時系列データを複数の説明変数として入力し、異なる複数の処理のいずれかに識別する識別ステップと、を有することを特徴とする。
また、本発明では、前記識別モデルを、畳み込みニューラルネットワークで構成する
ことが好ましい。
また、本発明は、異なる複数の処理を繰り返し実行する設備に、一種類ないしは複数種類の時系列データを取得するセンシング装置を備え、前記センシング装置から得られた前記時系列データから前記複数の処理を繰り返し実行する装置で生じた異常事態を検知する異常検知方法であって、前記の時系列データの識別方法を用いて、新たな一定期間の時系列データを、異なる複数の処理のいずれかに識別した後、前記処理ごと、かつ前記センシング装置から得られた前記時系列データごとに予め定めた判定しきい値と、前記時系列データの大小関係から異常事態の有無を判定して検知することを特徴とする。
本発明によれば、設備のシーケンサから数値制御(NC)の動作シーケンスの情報を取り出して、動作シーケンスと時系列データを紐付けるようなことをしなくても、センシング装置から取得した一つないしは複数種類の時系列データに対して機械学習技術を適用して、時系列データを設備が停止中なのか、段取り作業中なのか、あるいは実際の製造において、どの処理中なのかを自動的に識別できる。さらに時系列データを処理ごとに識別できると、ある処理用のしきい値を用いて異常事態を検知し、また、別の処理用のしきい値を用いて異常事態を検知するといった処理ごとに適した判定条件で異常検知を容易に実現できる。
本実施形態の説明に用いるボールミル設備の模式図を示したものである。 電流計から取得された電流値変化の時系列データを示した図の例である。 複数の処理のいずれかに識別するための識別モデルの学習手順を示すフローチャートの例である。 識別モデルの定義の例である。 時系列データから一定期間のデータを切り出す方法を示した図の例である。 教師データの形式の例である。 最新の時系列データから異常事態の検知手順を示すフローチャートの例である。 識別モデルの比較結果の例である。 正解率を算出するための分割表の例である。
以下、本発明の時系列データの識別方法と異常検知方法について、実施形態を用いて詳細に説明する。なお、本実施形態では、一つの例として、ボールミル粉砕設備を粉砕処理や混練処理など複数の処理に活用する場合の例を示す。
本実施形態の説明に用いるボールミル粉砕設備100は、図1の構成図に示すように、粉砕室101、モータ102、制御部120を備えている。粉砕室101は、中空の円筒形状であり、開放扉103を介して、内部に、原料粉末110a、液体110b、金属球111を投入できるようにしている。また粉砕後には開放扉104を介して、原料粉末110a、液体110b、金属球111を取り出せるようにしている。モータ102は、粉砕室101に接続していて、粉砕室101を円筒の軸周りに回転できるようにしている。制御部120は、モータ102に電気的に接続し、モータ102、すなわち粉砕室101を、所定の時間、所定の回転速度で回転できるように制御している。
モータ102と制御部120の間には、センシング装置としてクリップ方式の電流計130が接続され、モータ102が粉砕室101を回転している間、モータ102に流れる電流値の経時変化(以下、電流値変化と称する)を測定できるようにしている。電流計130にはパソコン131が接続され、電流値変化の時系列データを収集できるようにしている。パソコン131では、収集された時系列データを解析し、粉砕設備がどんな処理を行っている状態であるか識別し、また異常事態の有無を監視している。また、パソコン131はローカルエリアネットワーク132と接続され、収集された時系列データや異常事態の有無など様々な情報を外部のシステムとやり取りしている。
次に、ボールミル粉砕設備100を用いて原料粉末110aを粉砕する手順について説明する。まず、粉砕室101内に、原料粉末110aと液体110b、金属球111を、開放扉103を介して装填する。そして、制御部120にて、粉砕時間を設定し、モータ102を回転させる。モータ102を回転させると、粉砕室101内の原料粉末110aと金属球111は、液体110bを介して攪拌され、スラリー110を形成する。そして、金属球111間に挟まれた原料粉末110aは、金属球111からの押し付け力により粉砕され、原料粉末110aは、この作用を繰り返し受けて、より細かい粒度に粉砕される。制御部120にて設定した粉砕時間が経過すると、モータ102の回転が停止し粉砕が完了する。その後、粉砕室101内から、粉砕された原料粉末110a、液体110b、金属球111を、開放扉104を介して取り出す。
次に、ボールミル粉砕設備100を用いてスラリー110を混練する手順について説明する。上記のように粉砕された原料粉末110aと液体110bが混ざったスラリー110に、新たに他の原料を追加し、開放扉103を介して装填する。粉砕処理と異なり、混練処理では金属球111を装填しない。制御部120にて、混練時間を設定し、モータ102を回転させる。モータ102を回転させると、粉砕室101内のスラリー110と新たに加えた原料が攪拌され、スラリー110を混練される。制御部120にて設定した混練時間が経過すると、モータ102の回転が停止し混練が完了する。その後、粉砕室101内から、混練されたスラリー110を、開放扉104を介して取り出す。
図2は、電流計130が測定した電流値変化の時系列データの例である。横軸は時間、縦軸は電流値を示している。電流計130は、たとえば、1秒に1回や10秒に1回など、離散的に電流値を測定する。電流値が0のときは、モータ102が停止していることを示す。
期間201a、201bには、制御部120のスイッチのオン・オフを繰り返しながら、作業者が粉砕室101を洗浄している。すなわち期間201a、201bは段取り処理の状態である。
期間202a、202bの直前に、原料粉末110a、液体110b、金属球111を粉砕室101に投入する。期間202a、202bには、粉砕処理を行っている。粉砕処理中は、はじめモータ102に負荷がかかり、電流値が高いが、粉砕が進むにつれて、負荷が減り、電流値が下がっていく。期間202a、202bの後に、数分間、モータ102を停止し、スラリー110と金属球111を取り出し、金属球111を除いたスラリー110に新たな原料粉末を追加し、再び粉砕室101に投入する。
期間203a、203bには、期間202a、202bに粉砕したスラリー110と、新たに追加した原料粉末を練り合わせる混練処理Aを行っている。期間203a、203bの後に、数分間、モータ102を停止し、さらに新たな原料粉末を追加し、期間204a、204bには混練処理Bを行っている。期間204a、204bの後に、十分に練り込まれたスラリーを開放扉104から取り出す。このような段取り処理、粉砕処理、混練処理A,混練処理Bといったトータルで数時間におよぶ一連の処理を繰り返し行っている。それぞれの処理時間は、粉砕の進み具合に応じて多少変更することがある。また、段取り処理201a、201bの時間は、休止時間を含めて、生産管理部門の指示によって、日々変動する。
図3は、段取り処理、粉砕処理、混練処理A,混練処理Bなどの一連の処理を識別するための識別モデルの学習手順を示すフローチャートの例である。
(準備ステップ)
ステップ151で、電流値変化の時系列データに、段取り処理、粉砕処理、混練処理A,混練処理Bなどの処理の情報を付与した、すなわち処理ラベルをつけた時系列データを読み込む。この時系列データは、過去の大量なデータを、一定期間毎に分割して、それぞれに処理ラベルを付与したデータである。
ステップ152からステップ157では、読み込まれたデータを教師データとして、機械学習技術を用いた識別モデルを学習する。まず、ステップ152では、ステップ155とステップ156の前準備として、読み込まれた教師データを無作為にシャッフルする。この処理によって、識別モデルの学習に実際に使うデータと、学習中ないしは学習完了時の学習状況、すなわち正解率をモニタリングするために使うデータを無作為に分割する。
(学習ステップ)
ステップ153では、教師データのうち、時系列データを説明変数として割り当てる。ステップ154では、教師データのうち、処理ラベルを目的変数として割り当てる。ステップ155では、ステップ152でシャッフルした教師データのうち、所定割合を学習に用いる。本実施形態では、80%を学習に用いる例を示している。
ステップ156では、ステップ152でシャッフルしたうち、残り20%を正解率の検証に用いる。正解率とは、正しい処理ラベルと、学習中ないしは学習が修了した識別モデルを用いて識別した処理ラベルの一致度であり、具体的な算出方法は後述する。ステップ157では、前記正解率と予め定めたしきい値の大小関係から学習の修了可否を判定する。例えば、正解率が99%を超えたら、学習修了と判定する。
図4は、機械学習技術の一つである畳み込みニューラルネットワークを用いた識別モデルの定義の例である。これは、ステップ152をニューラルネットワークの代表的なモデリングツールのKerasを用いて定義した例である。161では、複雑なフィードバックループが無いニューラルネットワークであることを定義している。162では、入力層はノード数が512個、次の層はノード数が128個、さらに次の層はノード数が8個の一次元の畳み込みニューラルネットワークであることを定義している。また、162では、畳み込みニューラルネットワークの出力層をフラット化して、ノード数が64個の全結合層につなげて、次の出力層は、ノード数が4個の全結合のニューラルネットワークであることを定義している。出力層のノード数が4個とは、段取り処理、粉砕処理、混練処理A,混練処理Bの4種類の処理を識別するためのニューラルネットワークであることを意味している。その他にも畳み込み処理のカーネルサイズが5、活性化関数を出力層だけソフトマックス関数を使い、他の層はReLU関数(ランプ関数)を使い、ドロップアウトの割合は20%であることなども定義している。また、この例では、設備が停止中である場合も、段取り処理に含めている。163では、学習方法として、識別の正解率が高いほど良い識別モデルであることを定義している。164では、教師データの特徴量を変数x_trainに入れておき、教師データの処理ラベルをy_trainに入れておき、教師データのうち20%を正解率の検証に使いながら学習することを定義している。
図5は、ステップ151で読み込む処理ラベル付きの時系列データ、すなわち教師データの作り方の例を説明する図である。時系列データ200から既に過去となったデータを一定期間ごとに切り出して、教師データを作成する。破線の長方形210aや210bの中の電流値を一定期間のデータとして切り出す。たとえば、破線の長方形210aや210bには、離散的に測定された電流値が512個含まれている。これら512個の電流値が識別モデルに入力する特徴量になる。これら512個の電流値を測定した時刻の順に整列し、古いデータからX001、X002、・・・、X512と名づける。ただし、ニューラルネットワークの特徴として、電流値そのものではなく、電流値のばらつきに応じて正規化しておくことが望ましい。また、矢印211aや211bが指している時刻、すなわち、破線の長方形210aや210bの最後の時刻に行われている処理を識別すべき処理ラベルとする。
図6は、ステップ151で読み込む処理ラベル付きの時系列データ、すなわち教師データの形式の例である。1行にある一定期間のX001からX512まで名づけたデータを入れる。またそのときの処理に応じて、Y001からY004のうちの一つを1、それ以外を0とする。その一定期間の最後の時刻の処理が、段取り処理であったならば、Y001を1、Y002からY004を0にする。また、その一定期間の最後の時刻の処理が、粉砕処理であったならば、Y002を1、Y001,Y003,Y004を0にする。また、その一定期間の最後の時刻の処理が、混練処理Aであったならば、Y003を1、Y001,Y002,Y004を0にする。また、その一定期間の最後の時刻の処理が、混練処理Bであったならば、Y004を1、Y001からY003を0にする。
図7は、最新の時系列データに対する処理の識別手順を示すフローチャートの例である。
(識別ステップ)
ステップ171で最新の時系列データを読み込む。この時系列データは、離散的に測定された512個の電流値ないしはそれを正規化したデータである。ステップ172では、機械学習技術で予め学習しておいた識別モデルにステップ171で読み込んだ512個のデータを入力して、処理を識別する。具体的には、識別モデルの出力層の4個のノードのY001からY004の中で最も大きなスコアを出力したノードに対する処理が識別結果になる。Y001が最も大きなスコアを出力したら、段取り処理と識別し、Y002が最も大きなスコアを出力したら、粉砕処理と識別し、Y003が最も大きなスコアを出力したら、混練処理Aと識別し、Y004が最も大きなスコアを出力したら、混練処理Bと識別する。
(異常検知ステップ)
ステップ173では、識別結果に対する異常判定条件を読み込む。ステップ174では、異常の有無を判定する。たとえば、粉砕処理では、過去の粉砕処理の電流値データから、粉砕処理における最終時点での電流値が粉砕の状態を示すことがわかっているため、予め判定しきい値である電流値の上限値と下限値を定めておく。そして、粉砕処理と識別された最新の時系列データが、上記の上限値と下限値の間に入っているかどうかで異常の有無を判定できる。
また、混練処理Aや混練処理Bでは、それぞれの終盤段階のばらつきが十分に練り込まれたかどうかを示すことが過去の混錬処理の電流値データからわかっているため、予め判定しきい値である終盤段階の電流値の標準偏差の上限値をそれぞれ定めておく。そして、混練処理Aや混練処理Bと識別された最新の時系列データが、上記の上限値より小さいかどうかで異常の有無を判定できる。
ステップ174で異常があると判定した場合には、ステップ175で異常事態を検知したとして電子メール等で通知する。
図8は、識別モデルとして用いる機械学習の方式を比較した結果の例である。機械学習の方式として、畳み込みニューラルネットワーク、従来型すなわち全結合型のニューラルネットワーク、ランダムフォレスト、線形判別分析の4種類の機械学習方式を用いて、それぞれまったく同じ教師データで学習し、まったく同じ時系列データに対して識別の正解率を比較した結果である。その結果、畳み込みニューラルネットワークが最も正解率が高い結果となった。一方、従来型のニューラルネットワークやランダムフォレストも、畳み込みニューラルネットワークには及ばないが、次いで正解率が高い結果となった。この結果から、畳み込みニューラルネットワークを適用することがより好ましい。
図9は、図8での比較における分割表の例である。正解率は、このような分割表を作成し、正解と、学習した識別モデルで識別した結果を比較して算出する。この例は、図8における畳み込みニューラルネットワークの結果である。この例では、正しく段取り処理と識別できた回数が7853回、正しく粉砕処理と識別できた回数が4587回、正しく混練処理Aと識別できた回数が14672回、正しく混練処理Bと識別できた回数が3775回、識別を間違えた回数が、1+41+16+3+23+20+5+4=113回である。これらの数値から、正解率は、(7853+4587+14672+3775)÷(7853+4587+14672+3775+113)=0.9963548と計算でき、四捨五入して、百分率で表記した結果を図8に記した。
以上、本発明について、上記実施形態を用いて、ボールミル粉砕設備を粉砕処理や混練処理など複数の処理に活用する場合の例を説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。特許請求の範囲に含まれる技術範囲にて、構成を変更することができる。
例えば、加工設備では、工具が製品に接触して実際に加工中であるのか、工具が製品には接触せずエアーカット中であるのかなどの複数の処理を自動的に識別することができる。
100 ボールミル粉砕設備
101 粉砕室
102 モータ
103 開放扉
104 開放扉
110 原料粉末と液体
111 金属球
120 制御部
130 電流計
131 パソコン
132 ローカルエリアネットワーク
151 教師データの読み込みステップ
152 教師データのシャッフルステップ
153 説明変数の割り当てステップ
154 目的変数の割り当てステップ
155 識別モデルの学習ステップ
156 正解率の検証ステップ
157 学習修了分岐ステップ
161 識別モデルのタイプ定義
162 畳み込みニューラルネットワークの構造定義
163 学習方法の定義
164 学習データや検証方法の定義
171 時系列データの読み込みステップ
172 識別ステップ
173 異常判定条件の読み込みステップ
174 異常判定ステップ
175 異常通知ステップ
200 電流値変化の時系列データ
201 段取り処理
202 粉砕処理
203 混練処理A
204 混練処理B
210 一定期間の切り出し
211 学習する処理ラベルの時刻


Claims (3)

  1. 異なる複数の処理を繰り返し実行する設備に、一種類ないしは複数種類の時系列データを取得するセンシング装置を備え、前記センシング装置から得られた前記時系列データにより、前記異なる複数の処理のいずれかに識別する時系列データの識別方法であって、
    予め取得した前記時系列データを、一定期間毎に分割して、それぞれに処理ラベルを付与し、教師データとして読み込む準備ステップと、
    前記教師データの所定割合の時系列データを複数の説明変数とし、前記説明変数に対する前記教師データの前記処理ラベルに付与された処理を目的変数とし、前記説明変数と前記目的変数の対を入力して識別モデルを学習する学習ステップと、
    学習済みの前記識別モデルに、新たな一定期間の時系列データを複数の説明変数として入力し、異なる複数の処理のいずれかに識別する識別ステップと、
    を有することを特徴とする時系列データの識別方法。
  2. 前記識別モデルを、畳み込みニューラルネットワークで構成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の時系列データの識別方法。
  3. 異なる複数の処理を繰り返し実行する設備に、一種類ないしは複数種類の時系列データを取得するセンシング装置を備え、前記センシング装置から得られた前記時系列データから前記複数の処理を繰り返し実行する装置で生じた異常事態を検知する異常検知方法であって、
    請求項1に記載の時系列データの識別方法を用いて、新たな一定期間の時系列データを、異なる複数の処理のいずれかに識別した後、
    前記処理ごと、かつ前記センシング装置から得られた前記時系列データごとに予め定めた判定しきい値と、前記新たな一定期間の時系列データとの大小関係から異常事態の有無を判定して検知することを特徴とする時系列データを用いた異常検知方法。

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