JP2021047585A - 原状回復費用推定プログラム及びシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】原状回復の費用をより高精度に推定することが可能な原状回復費用推定プログラム及びシステムを提供する。
【解決手段】転居に伴う原状回復費用を推定する原状回復費用推定プログラムは、退去元の家屋内を撮像した画像を解析することにより、原状回復が必要な対象物の種類と量とから関連付けられる作業量情報を取得する情報取得ステップと、過去において撮像した退去元の家屋内の画像を解析することにより、原状回復が必要な対象物の種類と量とから関連付けられる参照用作業量情報と、原状回復費用との3段階以上の連関度を利用し、情報取得ステップにおいて取得した作業量情報に応じた参照用作業量情報に基づき、現状回復費用を推定する推定ステップと、をコンピュータに実行させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、退去の際の原状回復費用を高精度に推定する上で好適な原状回復費用推定プログラム及びシステムに関する。
オフィスの移転や賃貸物件からの引っ越しの場合、退去元の家屋について原状回復を行うことが契約上義務付けられる場合が多い。この原状回復に関しては、どこまでがオーナー負担部分か、どこまでが入居者負担部分かについて判断の線引きが難しい場合がある。また間仕切り壁等については、入居者自身が自らの判断で取り付けた場合には、入居者が撤去費用を出費することが義務付けられる場合があるが、これについても判断が分かれる場合があり撤去費用の算出をより難しくするファクターである。また、浴室、トイレ、給湯器、冷暖房等の設備について、補修の必要があるか、また補修の必要があるのであれば、その原因は自然現象によるものなのか入居者が責任を負うべきものなのか、判断に迷う場合がある。
さらに、この原状回復費用は、室内の臭気の状態、退去の元の面積、原状回復期間等に応じて異なり、これらのファクターを総合的に判断して費用見積もりを行う。一般的に、見積りは、スタッフが、退去元の依頼者の自宅を訪問し、部屋を下見することで行われている。
しかしながら、原状回復の見積を行う都度、原状回復サービス会社のスタッフが依頼者の自宅に訪問する労力の負担は過大であり、また依頼者側としても退去の見積りだけのために、プライベートな自宅やオフィスという空間内に事業者を入れたくないという要望が強くなってきている。引っ越し客に負担をかけることなく、簡単な処理で引っ越しの見積りをすることができる技術が知られているが(例えば、特許文献1参照。)、原状回復に関して高精度な費用見積もりを行うことができるシステムは従来より提案されていないのが現状であった。
特開2005−266904号公報
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、原状回復の費用をより高精度に推定することが可能な原状回復費用推定プログラム及びシステムを提供することにある。
本発明に係る原状回復費用推定プログラムは、転居に伴う原状回復費用を推定する原状回復費用推定プログラムにおいて、退去元の家屋内を撮像した画像を解析することにより、原状回復が必要な対象物の種類と量とから関連付けられる作業量情報を取得する情報取得ステップと、過去において撮像した退去元の家屋内の画像を解析することにより、原状回復が必要な対象物の種類と量とから関連付けられる参照用作業量情報と、原状回復費用との3段階以上の連関度を利用し、上記情報取得ステップにおいて取得した作業量情報に応じた参照用作業量情報に基づき、現状回復費用を推定する推定ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明に係る原状回復費用推定システムは、転居に伴う原状回復費用を推定する原状回復費用推定システムにおいて、退去元の家屋内を撮像した画像を解析することにより、原状回復が必要な対象物の種類と量とから関連付けられる作業量情報を取得する情報取得手段と、過去において撮像した退去元の家屋内の画像を解析することにより、原状回復が必要な対象物の種類と量とから関連付けられる参照用作業量情報と、原状回復費用との3段階以上の連関度を利用し、上記情報取得手段により取得された作業量情報に応じた参照用作業量情報に基づき、現状回復費用を推定する推定手段とを備えることを特徴とする。
特段のスキルや経験が無くても、誰でも手軽に原状回復費用の推定を高精度に行うことができる。
本発明を適用したシステムの全体構成を示すブロック図である。 探索装置の具体的な構成例を示す図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。
以下、本発明を適用した原状回復費用推定プログラムについて、図面を参照しながら詳細に説明をする。
図1は、本発明を適用した原状回復費用推定プログラムが実装される原状回復費用推定システム1の全体構成を示すブロック図である。原状回復費用推定システム1は、情報取得部9と、情報取得部9に接続された推定装置2と、推定装置2に接続されたデータベース3とを備えている。
情報取得部9は、本システムを活用する者が各種コマンドや情報を入力するためのデバイスであり、具体的にはキーボードやボタン、タッチパネル、マウス、スイッチ等により構成される。情報取得部9は、テキスト情報を入力するためのデバイスに限定されるものではなく、マイクロフォン等のような音声を検知してこれをテキスト情報に変換可能なデバイスで構成されていてもよい。また情報取得部9は、カメラ等の画像を撮影可能な撮像装置として構成されていてもよい。情報取得部9は、紙媒体の書類から文字列を認識できる機能を備えたスキャナで構成されていてもよい。また情報取得部9は、後述する推定装置2と一体化されていてもよい。情報取得部9は、検知した情報を推定装置2へと出力する。また情報取得部9は地図情報をスキャニングすることで位置情報を特定する手段により構成されていてもよい。また情報取得部9は、温度センサ、湿度センサ、風向センサ、を測るための照度センサで構成されていてもよい。また情報取得部9は、天候についてのデータを気象庁や民間の天気予報会社から取得する通信インターフェースで構成されていてもよい。また情報取得部9は身体に装着して身体のデータを検出するための身体センサで構成されていてもよく、この身体センサは、例えば体温、心拍数、血圧、歩数、歩く速度、加速度を検出するためのセンサで構成されていてもよい。また情報取得部9は図面等の情報をスキャニングしたり、或いはデータベースから読み出すことで取得するデバイスとして構成されていてもよい。情報取得部9は、これら以外に臭気を検知する臭気センサにより構成されていてもよい。
データベース3は、原状回復費用推定を行う上で必要な様々な情報が蓄積される。原状回復費用推定を行う上で必要な情報としては、過去において撮像した退去元の家屋内の画像を解析することにより、原状回復が必要な対象物の種類と量とから関連付けられる参照用作業量情報、参照用作業量情報を取得する際の退去元の家屋の面積に関する参照用面積情報、参照用作業量情報を取得する際の退去元の家屋の臭気に関する参照用臭気情報、参照用作業量情報を取得する際の退去における退去期間に関する参照用期間情報、参照用作業量情報を取得する際の退去元の建物の構造に関する参照用建物構造情報、参照用作業量情報を取得する際の退去の依頼者の属性に関する参照用属性情報と、これらに対して実際に判断がなされる原状回復費用とのデータセットが記憶されている。
つまり、データベース3には、このような参照用作業量情報に加え、参照用面積情報、参照用臭気情報、参照用期間情報、参照用建物構造情報、参照用属性情報の何れか1以上と、原状回復費用が互いに紐づけられて記憶されている。
推定装置2は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)等を始めとした電子機器で構成されているが、PC以外に、携帯電話、スマートフォン、タブレット型端末、ウェアラブル端末等、他のあらゆる電子機器で具現化されるものであってもよい。ユーザは、この推定装置2による探索解を得ることができる。
図2は、推定装置2の具体的な構成例を示している。この推定装置2は、推定装置2全体を制御するための制御部24と、操作ボタンやキーボード等を介して各種制御用の指令を入力するための操作部25と、有線通信又は無線通信を行うための通信部26と、各種判断を行う推定部27と、ハードディスク等に代表され、実行すべき検索を行うためのプログラムを格納するための記憶部28とが内部バス21にそれぞれ接続されている。さらに、この内部バス21には、実際に情報を表示するモニタとしての表示部23が接続されている。
制御部24は、内部バス21を介して制御信号を送信することにより、推定装置2内に実装された各構成要素を制御するためのいわゆる中央制御ユニットである。また、この制御部24は、操作部25を介した操作に応じて各種制御用の指令を内部バス21を介して伝達する。
操作部25は、キーボードやタッチパネルにより具現化され、プログラムを実行するための実行命令がユーザから入力される。この操作部25は、上記実行命令がユーザから入力された場合には、これを制御部24に通知する。この通知を受けた制御部24は、推定部27を始め、各構成要素と協調させて所望の処理動作を実行していくこととなる。この操作部25は、前述した情報取得部9として具現化されるものであってもよい。
推定部27は、探索解を推定する。この推定部27は、推定動作を実行するに当たり、必要な情報として記憶部28に記憶されている各種情報や、データベース3に記憶されている各種情報を読み出す。この推定部27は、人工知能により制御されるものであってもよい。この人工知能はいかなる周知の人工知能技術に基づくものであってもよい。
表示部23は、制御部24による制御に基づいて表示画像を作り出すグラフィックコントローラにより構成されている。この表示部23は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)等によって実現される。
記憶部28は、ハードディスクで構成される場合において、制御部24による制御に基づき、各アドレスに対して所定の情報が書き込まれるとともに、必要に応じてこれが読み出される。また、この記憶部28には、本発明を実行するためのプログラムが格納されている。このプログラムは制御部24により読み出されて実行されることになる。
上述した構成からなる原状回復費用推定システム1における動作について説明をする。
原状回復費用推定システム1では、例えば図3に示すように、参照用作業量情報と、原状回復費用との3段階以上の連関度が予め設定されていることが前提となる。参照用作業量情報とは、退去元の家屋内を撮像した画像を解析することにより得られるものであり、原状回復が必要な対象物の種類と量とから関連付けられる。この画像は静止画のみならず動画であってもよい。特に備品や設備の動作状況を確認する上では、動画像を通じてうまく動作するかを確認した方が判別精度が高まるためである。この参照用作業量情報は、退去元の家屋内を撮像した画像を解析することで、例えば壁紙(クロス)を新たに貼りかえる面積が何m2であり、取り換える必要のある床の面積が何m2であり、また、補修又は交換が必要な備品の種類と個数がどの程度あるかを画像解析技術を通じて抽出する。このとき、人工知能を活用し、クロス、床、備品、備え付けの什器、水回り、トイレ、風呂、台所等の画像データと、汚れ度合の画像データを学習させておき、実際に参照用作業量情報を取得する際には、これらの学習させた画像データと照らし合わせて、その種類と量を判別するようにしてもよい。このとき、退去前であって家財が収納された状態であればそれも含めて同様に人工知能を活用して判別するようにしてもよい。
原状回復費用とは、居住者(依頼者)が原状回復業者に対して支払う原状回復費用である。原状回復費用は、具体的に1円レベルまで細かく設定されていてもよいし、大まかに高い、中程度、安い、程度の3段階以上で設定されていてもよい。また、原状回復費用の代替として作業量や作業時間等の指標に置き換えて表示するようにしてもよい。
図3の例では、入力データとして例えば参照用作業量情報P01〜P03であるものとする。このような入力データとしての参照用作業量情報P01〜P03は、出力としての原状回復費用に連結している。この出力においては、出力解としての、原状回復費用が表示されている。
参照用作業量情報は、この出力解としての原状回復費用に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用作業量情報がこの連関度を介して左側に配列し、各原状回復費用が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用作業量情報に対して、何れの原状回復費用と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用作業量情報が、いかなる原状回復費用に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用作業量情報から最も確からしい原状回復費用を選択する上での的確性を示すものである。図3の例では、連関度としてw13〜w19が示されている。このw13〜w19は以下の表1に示すように10段階で示されており、10点に近いほど、中間ノードとしての各組み合わせが出力としての原状回復費用と互いに関連度合いが高いことを示しており、逆に1点に近いほど中間ノードとしての各組み合わせが出力としての値段と互いに関連度合いが低いことを示している。
Figure 2021047585
推定装置2は、このような図3に示す3段階以上の連関度w13〜w19を予め取得しておく。つまり推定装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用作業量情報と、その場合の原状回復費用の何れが採用、評価されたか、過去のデータセットを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図3に示す連関度を作り上げておく。
例えば、参照用作業量情報が、新たに貼りかえる面積が12m2であり、取り換える必要のある床の面積が15m2であり、また、補修又は交換が必要な備品として、玄関ドアのノブが1つ、窓を開閉するためのハンドルが2つ、天井の塗装面積が13m2であるものとする。このような参照用作業量情報に対する原状回復費用としては原状回復費用32000円が多く評価されたものとする。このようなデータセットを集めて分析することにより、参照用作業量情報(新たに貼りかえる面積が12m2であり、取り換える必要のある床の面積が15m2であり、また、補修又は交換が必要な備品として、玄関ドアのノブが1つ、窓を開閉するためのハンドルが2つ、天井の塗装面積が13m2)との連関度が強くなる。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用作業量情報P01である場合に、過去の原状回復費用の評価を行った結果の各種データから分析する。こ参照用作業量情報P01である場合に、原状回復費用156000円の事例が多い場合には、この原状回復費用の評価につながる連関度をより高く設定し、原状回復費用95000円の事例が多い場合には、この原状回復費用の評価につながる連関度をより高く設定する。例えば参照用作業量情報P01の例では、原状回復費用156000円と、原状回復費用95000円にリンクしているが、以前の事例から原状回復費用156000円につながるw13の連関度を7点に、原状回復費用95000円につながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図3に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを、以前の退去対象の家屋内を撮像した画像と実際に見積もった原状回復費用とのデータセットを通じて作った後に、実際にこれから新たに原状回復費用の判別を行う上で、上述した学習済みデータを利用して原状回復費用を探索することとなる。かかる場合には、実際に判別対象の領域において作業量情報を新たに取得する。新たに取得する作業量情報は、上述した情報取得部9により入力される。作業量情報は、原状回復費用を判別しようとする家屋内の画像を撮像することで、退去対象の家財の種類と量を判別することで行う。この判別方法は、上述した参照用作業量情報と同様の手法で行うようにしてもよい。
このようにして新たに取得した作業量情報に基づいて、原状回復費用を判別する。かかる場合には、予め取得した図3(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した作業量情報がP02と同一かこれに類似するものである場合には、連関度を介して原状回復費用32000円がw15、原状回復費用95000円が連関度w16で関連付けられている。かかる場合には、連関度の最も高い原状回復費用32000円を最適解として選択する。但し、最も連関度の高いものを最適解として選択することは必須ではなく、連関度は低いものの連関性そのものは認められる原状回復費用95000円を最適解として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない出力解を選択してもよいことは勿論であり、連関度に基づくものであれば、その他いかなる優先順位で選択されるものであってもよい。
このようにして、新たに取得する作業量情報から、最も好適な原状回復費用を探索し、ユーザに表示することができる。この探索結果を見ることにより、ユーザ、即ち依頼者又は退去業者は、探索された原状回復費用に基づいて退去のコストを判別することができ、又は間接的に退去の工数や時間の判別も行うことができる。
なお、この作業量情報において判別する、原状回復が必要な対象物の種類と量について、更に細かい分類を設定してもよい。かかる場合には、オーナー負担部分か、入居者負担部分かの種別に基づいて特定するようにてもよい。
オーナー負担部分としては、誰が使っても時間がたてば変化するものが中心であり、例えば、壁クロスやフローリングの日焼け、冷蔵庫の裏の壁クロスの電気焼け等である。また地震により壁に亀裂が入った場合等のような天災事変によるものもオーナー負担部分に含める場合が多い。
入居者負担部分としては、タバコの喫煙による汚れ、キャスター付きの椅子の下にマットを敷かず、フローリングを傷つけた等、あきらかな入居者による不注意に基づくもの、建具に木ネジを打って時計をかけた場合の壁に故意に空けた穴、さらには、明らかな入居者による怠惰により、風呂やトイレ等に発生したカビの汚れ等が含まれる。
このようなオーナー負担部分か、入居者負担部分かを画像解析によって判別する。かかる場合には、例えば人工知能を活用し、フローリングや壁の汚れについて、日焼けや電気焼けによるものか、あるいは喫煙によるものかを以前において学習させた画像情報の特徴量に基づいて判別するようにしてもよい。また風呂やトイレ、台所に発生したカビについても以前において学習させた画像情報の特徴量に基づいて判別するようにしてもよい。
かかる場合には、画像と、オーナー負担部分か又は入居者負担部分かの種別とを教師データとして機械学習された予想モデルを用い、入力を画像とし、出力を種別として判定した結果に基づいて判別する。つまりニューラルネットワークに画像が入力されると、出力としてオーナー負担部分か又は入居者負担部分かが過去の学習データに基づいて出力される。
その結果、オーナー負担部分に含まれる内容については、入居者側の原状回復費用に含まれなくなるように上記連関度を設定し、入居者負担部分に含まれる内容については、入居者側の原状回復費用に含まれるように上記連関度を設定する。このとき、参照用作業量情報が、新たに貼りかえる面積が12m2であり、取り換える必要のある床の面積が15m2であり、また、補修又は交換が必要な備品として、玄関ドアのノブが1つ、窓を開閉するためのハンドルが2つ、天井の塗装面積が13m2であるとき、具体的に入居者負担部分がどの程度であり、オーナー負担部分がどの程度であるか、種類と量で分類、整理することも可能となる。
同様に原状回復が必要な対象物の種類と量について、撤去が必要な対象物か否かの種別に基づいて特定するようにしてもよい。仮に入居者側が、自分の都合で故意に間仕切り壁を作った場合や、故意にドアを作った場合、さらには故意に改造を行った場合には、これを元に戻す工事を入居者側が追う場合が多い。このような撤去が必要な対象物であるか、あるいは入居者が入居する前から設けられていたものであるか否かを画像解析を通じて判別する。このとき、入居者の入居前の家屋内の画像と、入居後又は退去後の家屋内の画像とを比較することで判別するようにしてもよい。かかる場合には、入居者の入居前の家屋内の壁やドア、間取りの画像を以前において学習させておき、これに基づいて判別するようにしてもよい。
かかる場合には、画像と、撤去が必要な対象物か否かの種別とを教師データとして機械学習された予想モデルを用い、入力を画像とし、出力を種別として判定した結果に基づいて判別する。つまりニューラルネットワークに画像が入力されると、出力として撤去が必要な対象物か否かの種別が過去の学習データに基づいて出力される。
原状回復が必要な対象物の種類と量について、上記画像から解析した室内の設備の動作状況に基づいて特定するようにしてもよい。例えば風呂、浴槽、トイレ、台所、空調設備、給湯器等の設備について、所期の動作をするか否かを画像、特に動画を利用して判別する。例えば、トイレや台所の水回りの場合には、その水の流れ方が従前と変わりがあるか否かを動画像から確認する。かかる場合には、トイレや台所の水回りの水の流れ方の画像を以前において学習させておき、これに基づいて判別するようにしてもよい。その結果、入居前の画像においてエアコンが特に水漏れしていないにもかかわらず、退去前のエアコンの画像からは明らかに水漏れが確認できる場合には、原状回復における補修の対象であると判別することができる。
図4の例では、参照用作業量情報と、参照用面積情報との組み合わせが形成されていることが前提となる。参照用面積情報とは、退去元の家屋の面積に関する面積情報である。
原状回復費用は、参照用作業量情報に加え、家屋の面積に応じて異なる。クリーニングを行う際は面積単位でいくらになるのか費用が算出される場合が多く、面積が大きいほど原状回復に費やす時間が増加し、またクリーニングに必要な材料のコストも増加することから、原状回復費用が高くなる。このため、参照用作業量情報に加え、このような参照用面積情報と組み合わせて原状回復費用を定義することにより、原状回復費用を高精度に評価することができる。参照用面積情報は、退去元の家屋の図面等のデータから取得するようにしてもよい。参照用面積情報は、参照用作業量情報を取得する際の退去元の家屋の面積に関するものである。
図4の例では、入力データとして例えば参照用作業量情報P01〜P03、参照用面積情報P14〜17であるものとする。このような入力データとしての、参照用作業量情報に対して、参照用面積情報が組み合わさったものが、図4に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、原状回復費用が表示されている。
参照用作業量情報と参照用面積情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、原状回復費用に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用作業量情報と参照用面積情報がこの連関度を介して左側に配列し、原状回復費用が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用作業量情報と参照用面積情報に対して、原状回復費用と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用作業量情報と参照用面積情報が、いかなる原状回復費用に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用作業量情報と参照用面積情報から最も確からしい原状回復費用を選択する上での的確性を示すものである。このため、これらの参照用作業量情報と参照用面積情報の組み合わせで、最適な原状回復費用を探索していくこととなる。
図4の例では、連関度としてw13〜w22が示されている。このw13〜w22は表1に示すように10段階で示されており、10点に近いほど、中間ノードとしての各組み合わせが出力と互いに関連度合いが高いことを示しており、逆に1点に近いほど中間ノードとしての各組み合わせが出力と互いに関連度合いが低いことを示している。
推定装置2は、このような図4に示す3段階以上の連関度w13〜w22を予め取得しておく。つまり推定装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用作業量情報と参照用面積情報、並びにその場合の原状回復費用が何れが見合うものであったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図4に示す連関度を作り上げておく。
例えば、過去にあった実際の事例における参照用作業量情報が、新たに貼りかえる面積が12m2であり、取り換える必要のある床の面積が15m2であり、また、補修又は交換が必要な備品として、玄関ドアのノブが1つ、窓を開閉するためのハンドルが2つ、天井の塗装面積が13m2、給湯設備1台の取り換えと、浴室の壁全面の取り換えであるものとする。また参照用面積情報が、150m2であるものとする。かかる場合に、実際にその原状回復費用がいくらであったかを示す原状回復費用をデータセットとして学習させ、上述した連関度という形で定義しておく。なお、このような参照用作業量情報や、参照用面積情報は、退去業者が管理する管理データベースから抽出するようにしてもよい。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用作業量情報P01で、参照用面積情報P16である場合に、その原状回復費用を過去のデータから分析する。原状回復費用が95000円の事例が多い場合には、この95000円につながる連関度をより高く設定し、原状回復費用233000円の事例が多く、原状回復費用95000円の事例が少ない場合には、原状回復費用233000円につながる連関度を高くし、原状回復費用95000円につながる連関度を低く設定する。例えば中間ノード61aの例では、原状回復費用156000円と原状回復費用32000円の出力にリンクしているが、以前の事例から原状回復費用156000円につながるw13の連関度を7点に、原状回復費用32000円につながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図4に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。
図4に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用作業量情報P01に対して、参照用面積情報P14の組み合わせのノードであり、原状回復費用95000円の連関度がw15、原状回復費用119000円の連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用作業量情報P02に対して、参照用位置情報P15、P17の組み合わせのノードであり、原状回復費用32000円の連関度がw17、原状回復費用233000円の連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから原状回復費用を判別する際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、実際に作業量情報と、面積情報とを取得する。面積情報は、実際に原状回復の依頼者を介して入力された退去元の家屋の情報に基づいて抽出するようにしてもよい。
このようにして新たに取得した作業量情報、面積情報に基づいて、最適な原状回復費用を探索する。かかる場合には、予め取得した図4(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した作業量情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、面積情報がP17である場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、原状回復費用95000円がw19、原状回復費用233000円が連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度の最も高い原状回復費用95000円を最適解として選択する。但し、最も連関度の高いものを最適解として選択することは必須ではなく、連関度は低いものの連関性そのものは認められる原状回復費用233000円を最適解として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない出力解を選択してもよいことは勿論であり、連関度に基づくものであれば、その他いかなる優先順位で選択されるものであってもよい。
また、入力から伸びている連関度w1〜w12の例を以下の表2に示す。
Figure 2021047585
この入力から伸びている連関度w1〜w12に基づいて中間ノード61が選択されていてもよい。つまり連関度w1〜w12が大きいほど、中間ノード61の選択における重みづけを重くしてもよい。しかし、この連関度w1〜w12は何れも同じ値としてもよく、中間ノード61の選択における重みづけは何れも全て同一とされていてもよい。
図5は、上述した参照用作業量情報に加え、上述した参照用面積情報の代わりに参照用期間情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する原状回復費用との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。
参照用位置情報の代わりに説明変数として加えられるこの参照用期間情報は、退去の原状回復の期間に関するあらゆる情報である。参照用期間情報は、具体的な日にち、曜日に加え、開始日、終了日まで規定されていてもよいし、大まかに月や季節(例えば6〜8月等)の範囲で規定されていてもよい。退去の期間によって混雑する場合としない場合がある。例えば、就職や入学等があり、いわゆる退去シーズンであるから、退去の依頼が殺到し、作業員が多忙になることから退去の単価が上昇しやすい。このため、この参照用期間情報を組み合わせて連関度を形成することにより、原状回復費用の判断精度を向上させる趣旨である。
図5の例では、入力データとして例えば参照用作業量情報P01〜P03、参照用期間情報P18〜21であるものとする。このような入力データとしての、参照用作業量情報に対して、参照用期間情報が組み合わさったものが、図5に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、原状回復費用が表示されている。
参照用作業量情報と参照用期間情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、原状回復費用に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用作業量情報と参照用期間情報がこの連関度を介して左側に配列し、原状回復費用が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用作業量情報と参照用期間情報に対して、原状回復費用と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用作業量情報と参照用期間情報が、いかなる原状回復費用に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用作業量情報と参照用期間情報から最も確からしい原状回復費用を選択する上での的確性を示すものである。
推定装置2は、このような図5に示す3段階以上の連関度w13〜w22を予め取得しておく。つまり推定装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用作業量情報と、参照用期間情報、並びにその場合の原状回復費用が何れが好適であったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図5に示す連関度を作り上げておく。
例えば、過去にあった実際の原状回復費用の評価時において、ある参照用作業量情報に対して、参照用期間情報が、「3月15日〜3月25日」であったものとする。かかる場合に、原状回復費用が233000円と判別されている事例が多い場合には、これらをデータセットとして学習させ、上述した連関度という形で定義しておく。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用作業量情報P01で、参照用期間情報P20である場合に、その原状回復費用を過去のデータから分析する。原状回復費用156000円の事例が多い場合には、この原状回復費用が156000円につながる連関度をより高く設定し、原状回復費用が32000円の事例が多く、原状回復費用が156000円の事例が少ない場合には、原状回復費用が32000円につながる連関度を高くし、原状回復費用が156000円につながる連関度を低く設定する。例えば中間ノード61aの例では、原状回復費用32000円と原状回復費用156000円の出力にリンクしているが、以前の事例から原状回復費用156000円につながるw13の連関度を7点に、原状回復費用32000円につながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図5に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。
図5に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用作業量情報P01に対して参照用期間情報P18の組み合わせのノードであり、原状回復費用95000円の連関度がw15、原状回復費用119000円の連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用作業量情報P02に対して、参照用期間情報P19、P21の組み合わせのノードであり、原状回復費用32000円の連関度がw17、原状回復費用233000円の連関度がw18となっている。このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから原状回復費用の探索を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、実際にその原状回復費用の判別対象の作業量情報と、期間情報とを取得する。ここで期間情報は、原状回復費用を実際に見積もる際に、依頼者側が希望する退去の期間を入力してもよい。
このようにして新たに取得した作業量情報と、期間情報に基づいて、最適な原状回復費用を探索する。かかる場合には、予め取得した図5(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した作業量情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、期間情報がP21と同一か又は類似する場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、原状回復費用95000円がw19、原状回復費用233000円が連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度の最も高い原状回復費用95000円を最適解として選択する。但し、最も連関度の高いものを最適解として選択することは必須ではなく、連関度は低いものの連関性そのものは認められる原状回復費用233000を最適解として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない出力解を選択してもよいことは勿論であり、連関度に基づくものであれば、その他いかなる優先順位で選択されるものであってもよい。
図6は、上述した参照用作業量情報に加え、上述した参照用面積情報の代わりに参照用臭気情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する原状回復費用との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。
参照用面積情報の代わりに説明変数として加えられるこの参照用臭気情報は、実際に原状回復対象の臭気に関するレベルがどの程度のものであるか、またその臭気の種類はどのようなものなのかを示すものである。例えば、入居者の明らかな怠惰により、風呂やトイレにカビが発生している場合には、そのカビに基づく臭気が発生する。また入居者がヘビースモーカーの場合には喫煙による臭気が部屋に残存する場合がある。このようなケースにおいては、入居者側の責任で発生した臭気を除去するための原状回復作業が発生することになり、これが原状回復費用に加算される。つまり臭気の量と種別に応じて原状回復費用もこれに応じて増減する。このため、この参照用臭気情報を組み合わせて連関度を形成することにより、原状回復費用の判断精度を向上させる趣旨である。このような参照用臭気情報は、臭気センサ等を介してそのレベルを測定することも可能となる。参照用臭気情報は、参照用作業量情報を取得する際の退去元の家屋の臭気に関して測定されるものである。
図6の例では、入力データとして例えば参照用作業量情報P01〜P03、参照用臭気情報P22〜25であるものとする。このような入力データとしての、参照用作業量情報に対して、参照用臭気情報が組み合わさったものが、図6に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、原状回復費用が表示されている。
参照用作業量情報と参照用臭気情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、原状回復費用に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用作業量情報と参照用臭気情報がこの連関度を介して左側に配列し、原状回復費用が連関度を介して右側に配列している。
推定装置2は、このような図6に示す3段階以上の連関度w13〜w22を予め取得しておく。つまり推定装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用作業量情報と、参照用臭気情報、並びにその場合の原状回復費用が何れが好適であったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図6に示す連関度を作り上げておく。
例えば、過去にあった実際の原状回復費用の評価時において、ある参照用作業量情報に対して、参照用臭気情報が、「風呂におけるカビによる臭気が、臭気レベル〇〇以上」であったものとする。かかる場合に、原状回復費用が233000円である事例が多い場合には、これらをデータセットとして学習させ、上述した連関度という形で定義しておく。
図6に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用作業量情報P01に対して参照用臭気情報P22の組み合わせのノードであり、原状回復費用95000円の連関度がw15、原状回復費用119000円の連関度がw16となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから原状回復費用の探索を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、実際にその原状回復費用の判別対象の作業量情報と、臭気情報とを取得する。ここで臭気情報は、原状回復する家屋に対して都度測定し、入力してもよい。
このようにして新たに取得した作業量情報と、臭気情報に基づいて、最適な原状回復費用を探索する。かかる場合には、予め取得した図6(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した作業量情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、臭気情報がP25に対応する場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、原状回復費用95000円がw19、原状回復費用233000円が連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度の最も高い原状回復費用95000円を最適解として選択する。但し、最も連関度の高いものを最適解として選択することは必須ではなく、連関度は低いものの連関性そのものは認められる原状回復費用233000円を最適解として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない出力解を選択してもよいことは勿論であり、連関度に基づくものであれば、その他いかなる優先順位で選択されるものであってもよい。
図7は、上述した参照用作業量情報に加え、上述した参照用面積情報の代わりに参照用建物構造情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する原状回復費用との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。
この参照用建物構造情報は、退去元の建物の構造に関するあらゆる情報を含むものである。退去元の建物の構造に関する情報としては、一軒家か、マンションか、ビルか、一軒家であれば平屋か、多階層か、また間取り、天井の高さ、窓の配置、ドアの配置、ビル又はマンションであれば、エレベータの有無、エントランスからの距離、駐車スペースの有無等、あらゆる情報が含まれる。仮にエレベータが無い建物の場合には、階段を通じて荷物を搬送しなければならず、労力の負担が増大するため原状回復費用は高くなる。また内部の間取りが複雑な形状であったり、部屋の数が多い場合には、その分において壁の面積も増加し、原状回復に伴う労力が増加する。このため、参照用建物構造情報を組み合わせて連関度を形成することにより、原状回復費用の判断精度を向上させる趣旨である。
図7の例では、入力データとして例えば参照用作業量情報P01〜P03、参照用建物構造情報P22〜25であるものとする。このような入力データとしての、参照用作業量情報に対して、参照用建物構造情報が組み合わさったものが、図7に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、原状回復費用が表示されている。
参照用作業量情報と参照用建物構造情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、原状回復費用に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用作業量情報と参照用建物構造情報がこの連関度を介して左側に配列し、原状回復費用が連関度を介して右側に配列している。
推定装置2は、このような図7に示す3段階以上の連関度w13〜w22を予め取得しておく。つまり推定装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用作業量情報と、参照用建物構造情報、並びにその場合の原状回復費用が何れが好適であったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図7に示す連関度を作り上げておく。
例えば、過去にあった実際の原状回復費用の評価時において、ある参照用作業量情報に対して、参照用建物構造情報が、「3階建てのマンションでエレベータが無し」であったものとする。かかる場合に、原状回復費用が233000円である事例が多い場合には、これらをデータセットとして学習させ、上述した連関度という形で定義しておく。
図7に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用作業量情報P01に対して参照用建物構造情報P22の組み合わせのノードであり、原状回復費用95000円の連関度がw15、原状回復費用119000円の連関度がw16となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから原状回復費用の探索を行う際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、実際にその原状回復費用の判別対象の作業量情報と、建物構造情報とを取得する。ここで建物構造情報は、退去を依頼する依頼者の希望に基づいて都度入力してもよい。
このようにして新たに取得した作業量情報と、建物構造情報に基づいて、最適な原状回復費用を探索する。かかる場合には、予め取得した図7(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した作業量情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、建物構造情報がP25に対応する場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、原状回復費用95000円がw19、原状回復費用233000円が連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度の最も高い原状回復費用95000円を最適解として選択する。但し、最も連関度の高いものを最適解として選択することは必須ではなく、連関度は低いものの連関性そのものは認められる原状回復費用233000円を最適解として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない出力解を選択してもよいことは勿論であり、連関度に基づくものであれば、その他いかなる優先順位で選択されるものであってもよい。
また本発明では、上述した参照用作業量情報に加え、上述した参照用面積情報の代わりに参照用属性情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する原状回復費用との3段階以上の連関度を設定してもよい。ここでいう参照用属性情報とは、退去を依頼する依頼者の属性を示すものであり、例えば依頼者が法人か、個人か、また法人であればその業種や従業員数、個人であれば単身者か、所帯持ちか、所帯持ちであればその家族の構成人数等を示すものである。法人であっても、従業員数が多ければその分、スペースは増加し、作業工数は増加し、原状回復費用は増加する。
このような参照用属性情報とを含む組み合わせと原状回復費用との3段階以上の連関度を設定しておくことで、上記図4〜図7と同様に、原状回復費用を推定するケースにおいて退去の依頼者に関する属性情報の入力を受け付ける。そして参照用属性情報とを含む組み合わせと原状回復費用との3段階以上の連関度を利用し、入力された属性情報に応じた参照用属性情報に基づき、新たに原状回復費用を推定する。
上述した連関度においては、10段階評価で連関度を表現しているが、これに限定されるものではなく、3段階以上の連関度で表現されていればよく、逆に3段階以上であれば100段階でも1000段階でも構わない。一方、この連関度は、2段階、つまり互いに連関しているか否か、1又は0の何れかで表現されるものは含まれない。
上述した構成からなる本発明によれば、特段のスキルや経験が無くても、誰でも手軽に原状回復費用の探索を行うことができる。また本発明によれば、この探索解の判断を、人間が行うよりも高精度に行うことが可能となる。更に、上述した連関度を人工知能(ニューラルネットワーク等)で構成することにより、これを学習させることでその判別精度を更に向上させることが可能となる。
なお、上述した入力データ、及び出力データは、学習させる過程で完全に同一のものが存在しない場合も多々あることから、これらの入力データと出力データを類型別に分類した情報であってもよい。つまり、入力データを構成する情報P01、P02、・・・・P15、16、・・・は、その情報の内容に応じて予めシステム側又はユーザ側において分類した基準で分類し、その分類した入力データと出力データとの間でデータセットを作り、学習させるようにしてもよい。
なお、上述した連関度では、参照用作業量情報に加え、参照用面積情報、参照用期間情報、参照用臭気情報、参照用建物構造情報、参照用属性情報の何れかとの組み合わせで構成されている場合を例にとり説明をしたが、これに限定されるものではない。つまり連関度は、参照用作業量情報に加え、参照用面積情報、参照用期間情報、参照用臭気情報、参照用建物構造情報、参照用属性情報の何れか2以上との組み合わせで構成されていてもよい。また連関度は、参照用作業量情報に加え、参照用面積情報、参照用期間情報、参照用臭気情報、参照用建物構造情報、参照用属性情報の何れか1以上に加え、他のファクターがこの組み合わせに加わって連関度が形成されていてもよい。
いずれの場合も、その連関度の参照情報に合わせたデータの入力がなされ、その連関度を利用して原状回復費用を求める。
また、本発明によれば、3段階以上に設定されている連関度を介して最適な解探索を行う点に特徴がある。連関度は、上述した10段階以外に、例えば0〜100%までの数値で記述することができるが、これに限定されるものではなく3段階以上の数値で記述できるものであればいかなる段階で構成されていてもよい。
このような3段階以上の数値で表される連関度に基づいて最も確からしい原状回復費用、を判別することで、探索解の可能性の候補として複数考えられる状況下において、当該連関度の高い順に探索して表示することも可能となる。このように連関度の高い順にユーザに表示できれば、より確からしい探索解を優先的に表示することも可能となる。
これに加えて、本発明によれば、連関度が1%のような極めて低い出力の判別結果も見逃すことなく判断することができる。連関度が極めて低い判別結果であっても僅かな兆候として繋がっているものであり、何十回、何百回に一度は、その判別結果として役に立つ場合もあることをユーザに対して注意喚起することができる。
更に本発明によれば、このような3段階以上の連関度に基づいて探索を行うことにより、閾値の設定の仕方で、探索方針を決めることができるメリットがある。閾値を低くすれば、上述した連関度が1%のものであっても漏れなく拾うことができる反面、より適切な判別結果を好適に検出できる可能性が低く、ノイズを沢山拾ってしまう場合もある。一方、閾値を高くすれば、最適な探索解を高確率で検出できる可能性が高い反面、通常は連関度は低くてスルーされるものの何十回、何百回に一度は出てくる好適な解を見落としてしまう場合もある。いずれに重きを置くかは、ユーザ側、システム側の考え方に基づいて決めることが可能となるが、このような重点を置くポイントを選ぶ自由度を高くすることが可能となる。
更に本発明では、上述した連関度を更新させるようにしてもよい。この更新は、例えばインターネットを始めとした公衆通信網を介して提供された情報を反映させるようにしてもよい。また参照用作業量情報、参照用面積情報、参照用期間情報、参照用臭気情報、参照用建物構造情報、参照用属性情報を取得し、これらに対する原状回復費用、改善施策に関する知見、情報、データを取得した場合、これらに応じて連関度を上昇させ、或いは下降させる。
つまり、この更新は、人工知能でいうところの学習に相当する。新たなデータを取得し、これを学習済みデータに反映させることを行っているため、学習行為といえるものである。
また、この連関度の更新は、公衆通信網から取得可能な情報に基づく場合以外に、専門家による研究データや論文、学会発表や、新聞記事、書籍等の内容に基づいてシステム側又はユーザ側が人為的に、又は自動的に更新するようにしてもよい。これらの更新処理においては人工知能を活用するようにしてもよい。
また学習済モデルを最初に作り上げる過程、及び上述した更新は、教師あり学習のみならず、教師なし学習、ディープラーニング、強化学習等を用いるようにしてもよい。教師なし学習の場合には、入力データと出力データのデータセットを読み込ませて学習させる代わりに、入力データに相当する情報を読み込ませて学習させ、そこから出力データに関連する連関度を自己形成させるようにしてもよい。
1 原状回復費用推定システム
2 推定装置
21 内部バス
23 表示部
24 制御部
25 操作部
26 通信部
27 推定部
28 記憶部
61 ノード

Claims (10)

  1. 転居に伴う原状回復費用を推定する原状回復費用推定プログラムにおいて、
    退去元の家屋内を撮像した画像を解析することにより、原状回復が必要な対象物の種類と量とから関連付けられる作業量情報を取得する情報取得ステップと、
    過去において撮像した退去元の家屋内の画像を解析することにより、原状回復が必要な対象物の種類と量とから関連付けられる参照用作業量情報と、原状回復費用との3段階以上の連関度を利用し、上記情報取得ステップにおいて取得した作業量情報に応じた参照用作業量情報に基づき、現状回復費用を推定する推定ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする原状回復費用推定プログラム。
  2. 上記情報取得ステップ及び上記推定ステップでは、上記原状回復が必要な対象物の種類と量について、上記画像と、オーナー負担部分か又は入居者負担部分かの種別とを教師データとして機械学習された予想モデルを用い、入力を上記画像とし、出力を上記種別として判定した結果に基づいて特定すること
    を特徴とする請求項1記載の原状回復費用推定プログラム。
  3. 上記情報取得ステップ及び上記推定ステップでは、上記原状回復が必要な対象物の種類と量について、上記画像と、撤去が必要な対象物か否かの種別とを教師データとして機械学習された予想モデルを用い、入力を上記画像とし、出力を上記種別として判定した結果に基づいて特定すること
    を特徴とする請求項1記載の原状回復費用推定プログラム。
  4. 上記情報取得ステップ及び上記推定ステップでは、上記原状回復が必要な対象物の種類と量について、上記画像から解析した室内の設備の動作状況に基づいて特定すること
    を特徴とする請求項1記載の原状回復費用推定プログラム。
  5. 上記情報取得ステップでは、退去元の家屋の面積に関する面積情報を取得し、
    上記推定ステップでは、上記参照用作業量情報と、上記参照用作業量情報を取得する際の退去元の家屋の面積に関する参照用面積情報とを有する組み合わせと、上記原状回復費用との3段階以上の連関度を利用し、更に上記情報取得ステップにおいて取得した面積情報に応じた参照用面積情報に基づき、原状回復費用を推定すること
    を特徴とする請求項1〜4のうち何れか1項記載の原状回復費用推定プログラム。
  6. 上記情報取得ステップでは、退去元の家屋の臭気に関する臭気情報を取得し、
    上記推定ステップでは、上記参照用作業量情報と、上記参照用作業量情報を取得する際の退去元の家屋の臭気に関する参照用臭気情報とを有する組み合わせと、上記原状回復費用との3段階以上の連関度を利用し、更に上記情報取得ステップにおいて取得した臭気情報に応じた参照用臭気情報に基づき、原状回復費用を推定すること
    を特徴とする請求項1〜4のうち何れか1項記載の原状回復費用推定プログラム。
  7. 上記情報取得ステップでは、原状回復期間に関する期間情報を取得し、
    上記推定ステップでは、上記参照用作業量情報と、上記参照用作業量情報を取得する際の退去における退去期間に関する参照用期間情報とを有する組み合わせと、上記原状回復費用との3段階以上の連関度を利用し、更に上記情報取得ステップにおいて取得した期間情報に応じた参照用期間情報に基づき、原状回復費用を推定すること
    を特徴とする請求項1〜4のうち何れか1項記載の原状回復費用推定プログラム。
  8. 上記情報取得ステップでは、退去元の建物の構造に関する建物構造情報を取得し、
    上記推定ステップでは、上記参照用作業量情報と、上記参照用作業量情報を取得する際の退去元の建物の構造に関する参照用建物構造情報とを有する組み合わせと、上記原状回復費用との3段階以上の連関度を利用し、更に上記情報取得ステップにおいて取得した建物構造情報に応じた参照用建物構造情報に基づき、原状回復費用を推定すること
    を特徴とする請求項1〜4のうち何れか1項記載の原状回復費用推定プログラム。
  9. 上記情報取得ステップでは、上記退去の依頼者の属性に関する属性情報を取得し、
    上記推定ステップでは、上記参照用作業量情報と、上記参照用作業量情報を取得する際の退去の依頼者の属性に関する参照用属性情報とを有する組み合わせと、上記原状回復費用との3段階以上の連関度を利用し、更に上記情報取得ステップにおいて取得した属性情報に応じた参照用属性情報に基づき、原状回復費用を推定すること
    を特徴とする請求項1〜4のうち何れか1項記載の原状回復費用推定プログラム。
  10. 転居に伴う原状回復費用を推定する原状回復費用推定システムにおいて、
    退去元の家屋内を撮像した画像を解析することにより、原状回復が必要な対象物の種類と量とから関連付けられる作業量情報を取得する情報取得手段と、
    過去において撮像した退去元の家屋内の画像を解析することにより、原状回復が必要な対象物の種類と量とから関連付けられる参照用作業量情報と、原状回復費用との3段階以上の連関度を利用し、上記情報取得手段により取得された作業量情報に応じた参照用作業量情報に基づき、現状回復費用を推定する推定手段とを備えること
    を特徴とする原状回復費用推定システム。
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