JP2021043789A - 航空業務支援装置、航空業務支援方法、及びプログラム - Google Patents

航空業務支援装置、航空業務支援方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 航空機が安全に運航するのを支援できる航空業務支援装置を提供すること。【解決手段】 実施形態の航空業務支援装置は、航空機の位置及び高度を含む航空機情報を取得する第1取得部と、雨雲のコアに関するコア情報を取得する第2取得部と、航空機情報を用いて、航空機の前方における判定領域を算出する算出部と、コア情報を用いて、判定領域内にコアが存在するか否かを判定し、判定結果に基づいて警報情報を生成する第1判定部と、警報情報を外部に送信する通信部とを含む。【選択図】 図2

Description

本発明の実施形態は、航空業務支援装置、航空業務支援方法、及びプログラムに関する。
近年、パイロットの負担軽減が求められている。航空機の運航に対して、積乱雲等の雨雲や雷をはじめとする様々な気象現象が与える影響は大きい。航空機には、計器の故障防止や、快適な運航の観点から、雨雲や雷を避けて飛行することが求められている。
しかし、航空機が雨雲を避けるためには、航空機に搭載されたレーダをパイロットが手動で操作して雨雲のエコーを確認し、航空機の前方に雨雲が存在しないことを確認しながら飛行しなければならない。このため、パイロットの負担が大きくなっている。
特開2010−241412号公報
本発明が解決しようとする課題は、航空機が安全に運航するのを支援できる航空業務支援装置、航空業務支援方法、及びプログラムを提供することである。
実施形態に係る航空業務支援装置は、航空機の位置及び高度を含む航空機情報を取得する第1取得部と、雨雲のコアに関するコア情報を取得する第2取得部と、前記航空機情報を用いて、前記航空機の前方における判定領域を算出する算出部と、前記コア情報を用いて、前記判定領域内に前記コアが存在するか否かを判定し、判定結果に基づいて警報情報を生成する第1判定部と、前記警報情報を外部に送信する通信部とを具備する。
図1は、第1実施形態に係る航空業務支援システムのブロック図である。 図2は、第1実施形態に係る航空業務支援装置のブロック図である。 図3は、第1実施形態に係る航空業務支援装置のハードウェア構成を説明するブロック図である。 図4は、第1実施形態に係る航空業務支援装置の動作を説明するフローチャートである。 図5は、第1実施形態に係る表示情報生成部が生成する表示情報の一例を示す模式図である。 図6は、第1実施形態に係る表示情報生成部が生成する表示情報の他の一例を示す模式図である。 図7は、第2実施形態に係る航空業務支援システムのブロック図である。 図8は、第2実施形態に係る航空業務支援装置のブロック図である。 図9は、第2実施形態に係る航空業務支援装置の動作を説明するフローチャートである。 図10は、第2実施形態に係る表示情報生成部が生成する表示情報の一例を示す模式図である。 図11は、第3実施形態に係る航空業務支援システムのブロック図である。 図12は、第3実施形態に係る航空業務支援装置の動作を説明するフローチャートである。 図13は、第3実施形態に係る表示情報生成部が生成する表示情報の一例を示す模式図である。
本実施形態は、地上に設置された気象レーダの情報を用いて、管制官または直接航空機に、航空機の前方の雨雲の情報を提供する。そして、航空機が雨雲を避け、安全に運航できることを支援する。
また、本実施形態は、航空路を飛行する航空機の運航、及び着陸に向かう航空機の運航を支援する。陸地にしか気象レーダを置けない場合、洋上は監視することは難しい。これに対し、海沿いに気象レーダを配置することによって、陸地から60km程度の範囲をカバーすることができる。よって、着陸に向けて高度を落としていく航空機を支援することが可能である。
また、GPS等の衛星を使用した航法では、地上側機材の制約を受けなくなることから、滑走路までの経路の自由度が上がる。このため、航空機が雨雲を避けて飛行することも可能となる。従って、GPS等の衛星を使用した航法で飛行する航空機の増加に伴い、雨雲を避けながら飛行する航空機を支援する機能の需要は高まるものと考えられる。
以下、実施形態について図面を参照して説明する。
[1] 第1実施形態
[1−1] 航空業務支援システム1の構成
図1は、第1実施形態に係る航空業務支援システム1のブロック図である。航空業務支援システム1は、気象レーダ10、気象情報ストレージ11、気象予測装置12、コア情報ストレージ13、二次監視レーダ14、航空機情報ストレージ15、地図情報ストレージ16、及び航空業務支援装置17を備える。
気象レーダ10は、地上に設置された装置である。気象レーダ10は、空港や飛行場の周辺を含む範囲の気象状況(雨雲、雨域、風向、及び風速等)を観測し、この気象状況に関する気象情報を生成する。例えば、気象レーダ10は、電波を送信及び受信することで、雨雲を三次元構造として観測する。また、気象レーダ10は、所定時間毎(例えば30秒毎)に、雨雲を高速にスキャンする。気象レーダ10は、例えば、フェーズドアレイ気象レーダ(PAWR:phased array weather RADAR)で構成される。フェーズドアレイ気象レーダは、フェーズドアレイアンテナを構成するアレイ状のアンテナ素子に入力する信号の位相を制御することによって、指向角を電子的に変動させる。そして、アンテナの指向角を変動させながら電波を送受及び受信する。気象レーダ10は、空港や飛行場の周辺の気象情報を取得できれば、必ずしも空港や飛行場の周辺に設置されなくても良い。
気象情報ストレージ11は、気象レーダ10が観測した気象情報を格納する。気象情報ストレージ11は、航空業務支援装置17がアクセス可能なように構成される。気象情報ストレージ11は、航空業務支援装置17と有線で接続されていても良い。また、気象情報ストレージ11は、ネットワークを介して、航空業務支援装置17と接続可能なように構成しても良い。
気象予測装置12は、気象情報ストレージ11から気象情報を受信する。気象予測装置12は、気象情報を用いて、雨雲のうち降水コア(コアともいう)を判定する。降水コアは、雨雲のうち雨粒の密度が所定の閾値より高い領域である。降水コアは、豪雨を発生させる。気象予測装置12は、雨雲のコアに関するコア情報を生成する。コア情報は、降水コアの位置及びサイズを含む。
コア情報ストレージ13は、気象予測装置12が生成したコア情報を格納する。コア情報ストレージ13は、航空業務支援装置17がアクセス可能なように構成される。コア情報ストレージ13は、航空業務支援装置17と有線で接続されていても良い。また、コア情報ストレージ13は、ネットワークを介して、航空業務支援装置17と接続可能なように構成しても良い。
二次監視レーダ14は、空港や飛行場の周辺に設置される、航空機監視のためのレーダである。二次監視レーダ14は、滑走路に対して離着陸する航空機を監視及び検知し、当該検知結果に基づいて当該航空機に関する情報(以下、航空機情報と称す)を生成する。航空機情報は、位置(経度及び緯度)、高度、磁方位(航空機の進行方向)、速度、及び航空機の識別情報などを含む。
航空機情報ストレージ15は、二次監視レーダ14により生成された航空機情報を格納する。航空機情報ストレージ15は、航空業務支援装置17がアクセス可能なように構成される。航空機情報ストレージ15は、航空業務支援装置17と有線で接続されていても良い。また、航空機情報ストレージ15は、ネットワークを介して、航空業務支援装置17と接続可能なように構成しても良い。
地図情報ストレージ16は、地図情報を格納する。地図情報ストレージ16は、航空業務支援装置17が備えるように構成しても良い。また、地図情報ストレージ16は、航空業務支援装置17がアクセス可能なように構成しても良い。
航空業務支援装置17は、気象情報ストレージ11から気象情報を取得し、コア情報ストレージ13からコア情報を取得し、航空機情報ストレージ15から航空機情報を取得し、地図情報ストレージ16から地図情報を取得する。航空業務支援装置17は、航空機情報及びコア情報を用いて、気象に関する危険度を示す警報情報を生成する。また、航空業務支援装置17は、気象情報、地図情報、及び警報情報等を用いて、クライアントに提供する表示情報を生成する。航空業務支援装置17の具体的な構成については後述する。
航空業務支援装置17は、ネットワーク18を介して、クライアントコンピュータ19との間で通信を行う。クライアントコンピュータ19は、例えば管制塔内に配備されたコンピュータである。クライアントコンピュータ19は、航空業務支援装置17から受信した表示情報を、ディスプレイ(図示せず)に表示する。管制官20は、クライアントコンピュータ19に表示された表示情報を確認する。そして、管制官20は、表示情報を用いて、航空機21に例えば音声で指示を伝える。なお、クライアントコンピュータ19は、航空業務支援装置17に対して要求を行い、航空業務支援装置17は、クライアントコンピュータ19からの要求に応じて、クライアントコンピュータ19に表示情報を送信するようにしても良い。
なお、図1の破線で示すように、クライアントコンピュータ19を介さずに、航空業務支援装置17は、雨雲に関する情報を、ネットワーク18を介して、航空機21に送信するようにしても良い。
[1−2] 航空業務支援装置17の構成
次に、航空業務支援装置17の構成について説明する。図2は、第1実施形態に係る航空業務支援装置17のブロック図である。
航空業務支援装置17は、航空機情報取得部30、コア情報取得部31、気象情報取得部32、地図情報取得部33、判定領域算出部34、危険判定部35、表示情報生成部36、及び通信部37を備える。
航空機情報取得部30は、例えばネットワークを介して、航空機情報ストレージ15から航空機情報を取得する。コア情報取得部31は、例えばネットワークを介して、コア情報ストレージ13からコア情報を取得する。気象情報取得部32は、例えばネットワークを介して、気象情報ストレージ11から気象情報を取得する。地図情報取得部33は、例えばネットワークを介して、地図情報ストレージ16から地図情報を取得する。
判定領域算出部34は、航空機情報を用いて、危険度を判定する判定領域を算出する。
危険判定部35は、判定領域及びコア情報を用いて、判定領域内の気象に関する危険度を判定する。また、危険判定部35は、判定結果に基づいて、警報情報を生成する。
表示情報生成部36は、取得及び生成した各種情報を用いて、クライアントコンピュータ19に供給するための表示情報を生成する。
通信部37は、クライアントコンピュータ19との間で通信を行う。また、通信部37は、表示情報をクライアントコンピュータ19に送信する。
[1−3] 航空業務支援装置17のハードウェア構成
次に、航空業務支援装置17のハードウェア構成について説明する。図3は、第1実施形態に係る航空業務支援装置17のハードウェア構成を説明するブロック図である。
航空業務支援装置17は、CPU(Central Processing Unit)40、ノースブリッジ41、サウスブリッジ42、主メモリ43、表示コントローラ44、ディスプレイ45、SSD(Solid State Drive)46、サウンドコントローラ47、スピーカ48、ネットワークコントローラ49、キーボード50、及びマウス51等を備える。図3の各構成要素は、バスを介して接続される。すなわち、航空業務支援装置17は、メモリおよびプロセッサを備えるコンピュータである。
CPU40は、当該コンピュータの動作を制御するために設けられたプロセッサである。CPU40は、SSD46から主メモリ43にロードされた、オペレーティングシステム(OS)52、及び航空業務支援プログラム53等の各種プログラムを実行する。
航空業務支援プログラム53は、本実施形態に係る航空業務支援を行うためのプログラムである。CPU40が航空業務支援プログラム53を実行することで、本実施形態に係る航空業務支援処理を行うことができる。
ノースブリッジ41は、CPU40、主メモリ43、表示コントローラ44、及びサウスブリッジ42に接続される。ノースブリッジ41は、データ転送のタイミング及びその速度などを制御する。ノースブリッジ41は、高速で動作する装置との間でデータの橋渡しをする。ノースブリッジ41は、主メモリ43をアクセス制御するメモリコントローラ(図示せず)を内蔵する。また、ノースブリッジ41は、PCIe(Peripheral Component Interconnect Express)バス等を介して表示コントローラ44との通信を実行する機能を有する。
主メモリ43は、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)で構成される。主メモリ43は、CPU40の作業領域として使用される。主メモリ43は、SSD46からロードされた、オペレーティングシステム(OS)52、及び航空業務支援プログラム53などの各種プログラムを格納する。
表示コントローラ44は、ディスプレイ45を制御する。表示コントローラ44は、ディスプレイ45に映像信号を送信する。ディスプレイ45は、LCD(Liquid Crystal Display)などで構成される。
サウスブリッジ42は、SSD46、サウンドコントローラ47、ネットワークコントローラ49、キーボード50、及びマウス51に接続される。サウスブリッジ42は、データ転送のタイミング及びその速度などを制御する。サウスブリッジ42は、ノースブリッジ41より低速で動作する装置との間でデータの橋渡しをする。また、サウスブリッジ42は、SSD46を制御するメモリコントローラを内蔵する。
SSD46は、不揮発性記憶装置である。SSD46は、OS52、及び航空業務支援プログラム53などの各種プログラムを不揮発に格納する。
サウンドコントローラ47は、音源デバイスであり、再生対象の音声信号をスピーカ48に出力する。
ネットワークコントローラ49は、有線ネットワークに接続するためのデバイスであり、インターネット等の外部ネットワークとの通信を実行する。また、ネットワークコントローラ49は、無線LAN(Local Area Network)コントローラを含む。すなわち、ネットワークコントローラ49は、他の無線通信デバイスと一対一の無線通信、及びインターネット等の外部ネットワークを介した無線通信を実行する。
キーボード50及びマウス51は、航空業務支援装置17にデータを入力するための入力デバイスである。ユーザは、キーボード50及びマウス51を用いて、航空業務支援装置17に情報を入力することが可能である。キーボード50及びマウス51の通信については、USB(Universal Serial Bus)などを用いることができる。
[1−4] 航空業務支援装置17の動作
上記のように構成された航空業務支援装置17の動作について説明する。なお、気象レーダ10は、気象情報を観測し、この気象情報は、気象情報ストレージ11に格納されている。気象情報は、所定時間毎(例えば30秒毎)に更新される。また、二次監視レーダ14は、航空機情報を航空機21から取得している。二次監視レーダ14により取得された航空機情報は、航空機情報ストレージ15に格納されている。さらに、気象予測装置12は、コア情報を生成している。気象予測装置12により生成されたコア情報は、コア情報ストレージ13に格納されている。
図4は、第1実施形態に係る航空業務支援装置17の動作を説明するフローチャートである。
まず、航空機情報取得部30は、航空機情報ストレージ15から航空機情報を取得する(ステップS100)。
続いて、判定領域算出部34は、航空機情報を用いて、判定領域を算出する(ステップS101)。具体的には、判定領域算出部34は、航空機の位置、航空機の高度、及び航空機の進行方向等を用いて、危険度を判定するための判定領域を算出する。判定領域は、航空機の前方にある3次元領域である。判定領域のサイズは、任意に設定可能である。
続いて、コア情報取得部31は、コア情報ストレージ13からコア情報を取得する(ステップS102)。
続いて、危険判定部35は、判定領域及びコア情報を用いて、判定領域内の危険度を判定する(ステップS103)。具体的には、危険判定部35は、判定領域内に降水コアがあるか否かを判定する。続いて、危険判定部35は、ステップS103の判定結果に基づいて、警報情報を生成する(ステップS104)。警報情報は、降水コアの状態に応じて、例えば、“警報なし”、“注意”、及び“警告”からなる3種類の情報である。“警報なし”は、判定領域内に降水コアがないことを意味する。“注意”は、判定領域内に小さい降水コアがあることを意味する。“警告”は、判定領域内に大きな降水コアがあることを意味する。警報情報の表示の方法についは後述する。
続いて、気象情報取得部32は、気象情報ストレージ11から気象情報を取得する(ステップS105)。続いて、地図情報取得部33は、地図情報ストレージ16から地図情報を取得する(ステップS106)。
続いて、表示情報生成部36は、警報情報、判定領域、気象情報、及び地図情報を用いて、クライアントコンピュータ19に供給するための表示情報を生成する(ステップS107)。表示情報は、判定領域に含まれる複数の領域ごとの最大降水量(又は積算降水量)を含む。また、表示情報は、ステップS104で生成した警報情報を含む。表示情報の詳細については後述する。
続いて、通信部37は、ステップS107で生成した表示情報を、ネットワーク18を介して、当該装置の外部、すなわちクライアントコンピュータ19に送信する(ステップS108)。
[1−5] 表示情報の詳細
次に、表示情報生成部36が生成する表示情報の詳細について説明する。
図5は、表示情報生成部36が生成する表示情報62の一例を示す模式図である。航空機21から前方の所定の水平距離以内の3次元領域が判定領域60である。図5では、判定領域60の水平距離が5NM(nautical mile)である場合を例示している。判定領域60の高さは、例えば地上から航空機21までの距離である。図5では、表示情報62がクライアントコンピュータ19のディスプレイに表示された様子を示している。
判定領域60内には、雨雲61−1、61−2が検出されている。雨雲61−2は、降水コアCR1、CR2を含む。降水コアCR1の降水強度は、閾値Th1以上かつ閾値Th2未満である。降水コアCR2の降水強度は、閾値Th2以上である。
表示情報62は、航空機21前方の距離情報、航空機位置、最大降水量(又は積算降水量)、及び警報情報63を含む。表示情報62は、判定領域60の高度方向の情報である。
表示情報62には、複数の表示単位ごとに、最大降水量が表示される。図5の表示情報62に示された複数の正方形の各々が表示単位である。表示情報62は、航空機21から判定領域60を水平方向に見た場合における高度方向の情報である。表示単位は、水平方向に延びる直方体の領域に対応する。最大降水量は、例えば4段階の情報で表される。最大降水量は、降水情報RF1〜RF4を含む。降水情報RF1〜RF4の順に、降水量が多くなり、降水情報RF1が最も降水量が少なく、降水情報RF4が最も降水量が多い。表示情報生成部36は、気象情報を用いて、表示単位ごとに最大降水量を算出し、降水情報RF1〜RF4を生成する。
警報情報63は、“警報なし”、“注意”、及び“警告”を含む。“警報なし”の場合は、警報情報63は表示されない。図5の例では、警報情報63は、表示情報62の左上に表示される。警報情報63は、点滅するようにしても良い。また、警報情報63は、表示と共に、又は表示に変えて、音声で通知しても良い。
管制官20は、表示情報62の内容を航空機21に伝える。航空機21は、危険な場所を把握できるため、危険な場所を避けるように飛行することができる。
図6は、表示情報生成部36が生成する表示情報62の他の一例を示す模式図である。図6では、判定領域60の距離が3NMである場合を例示している。
図6の判定領域60では、降水コアが存在しない。表示情報62は、降水情報RF1、及び降水情報RF2を表示する。管制官20は、表示情報62によって、判定領域60内には、降水コアが存在しないことを確認できる。また、図6の例では、警報情報63も表示されない。判定領域60の水平距離は、例えばユーザが入力した指示に応じて変えることができる。
[1−6] 第1実施形態の効果
以上詳述したように、航空業務支援装置17は、航空機の位置及び高度を含む航空機情報を取得し、この航空機情報を用いて、航空機前方の気象状況を判定するための判定領域を算出する。また、判定領域内に雨雲のコアが存在するか否かを判定し、この判定結果に基づいて、警報情報を生成する。警報情報は、危険度に応じて、例えば、“警報なし”、“注意”、及び“警告”からなる3種類の情報を含む。また、判定領域のうち複数の表示単位ごとに、最大降水量を示す降水情報を算出し、この降水情報を含む表示情報を生成する。降水情報は、例えば、降水強度に応じた4段階の情報を含む。そして、警報情報を含む表示情報をクライアントに送信するようにしている。
従って、第1実施形態によれば、雨雲のコアに関する警報情報を、クライアントに提供することができる。これにより、雨雲のコアに関する危険度をクライアントに知らせることができる。よって、航空機が安全に運航するのを支援することができる。
また、降水情報を含む表示情報を、クライアントに提供することができる。これにより、航空機は、雨雲のコアを避けながら運航することができる。よって、航空機が安全に運航するのを支援することができる。
[2] 第2実施形態
第2実施形態では、航空業務支援装置17は、当該装置の外部から例えばネットワークを介して雷情報を取得する。そして、危険度を判定する情報として、雷情報を追加するようにしている。
図7は、第2実施形態に係る航空業務支援システム1のブロック図である。航空業務支援システム1は、雷観測装置70、及び雷情報ストレージ71を備える。
雷観測装置70は、地上に設置された装置である。雷観測装置70は、雷を観測し、雷の位置に関する雷情報を生成する。
雷情報ストレージ71は、雷観測装置70が生成した雷情報を格納する。雷情報ストレージ71は、航空業務支援装置17がアクセス可能なように構成される。雷情報ストレージ71は、航空業務支援装置17と有線で接続されていても良い。また、雷情報ストレージ71は、ネットワークを介して、航空業務支援装置17と接続可能なように構成しても良い。
図8は、第2実施形態に係る航空業務支援装置17のブロック図である。航空業務支援装置17は、雷情報取得部72を備える。雷情報取得部72は、例えばネットワークを介して、雷情報ストレージ71から雷情報を取得する。
図9は、第2実施形態に係る航空業務支援装置17の動作を説明するフローチャートである。
ステップS102の後、雷情報取得部72は、雷情報ストレージ71から雷情報を取得する(ステップS109)。
続いて、危険判定部35は、判定領域、コア情報、及び雷情報を用いて、判定領域内の危険度を判定する(ステップS103)。危険判定部35は、判定領域内に降水コアがあるか否かを判定するとともに、判定領域内に雷が存在するか否かを判定する。続いて、危険判定部35は、ステップS103の判定結果に基づいて、警報情報を生成する(ステップS104)。
その後、ステップS107において、表示情報生成部36は、警報情報、判定領域、気象情報、地図情報、及び雷情報を用いて、クライアントコンピュータ19に供給するための表示情報を生成する。
図10は、表示情報生成部36が生成する表示情報62の一例を示す模式図である。表示情報生成部36は、表示情報62に雷情報TDをさらに表示する。
第2実施形態によれば、警報情報の判定に、雷情報を追加することができる。これにより、雷の危険度が加味された警報情報をクライアントに提供することができる。
また、表示情報に雷の位置を表示することができる。これにより、航空機は、雷を避けながら運航することができる。
[3] 第3実施形態
第3実施形態は、クライアントコンピュータ19に供給するための表示情報62に、安全に運航できる領域に関する情報をさらに表示するようにしている。
図11は、第3実施形態に係る航空業務支援システム1のブロック図である。航空業務支援システム1は、安全領域算出部73を備える。安全領域算出部73は、取得した情報及び生成した情報を用いて、安全領域を算出する。安全領域とは、雨雲の影響を受けない領域である。
図12は、第3実施形態に係る航空業務支援装置17の動作を説明するフローチャートである。ステップS100からステップS106までの動作は、第1実施形態と同じである。
安全領域算出部73は、判定領域、気象情報、及び地図情報を用いて、安全領域を算出する(ステップS110)。そして、安全領域算出部73は、算出結果に基づいて、安全領域情報を生成する。
その後、ステップS107において、表示情報生成部36は、警報情報、判定領域、気象情報、地図情報、及び安全領域を用いて、クライアントコンピュータ19に供給するための表示情報を生成する。
図13は、表示情報生成部36が生成する表示情報62の一例を示す模式図である。表示情報生成部36は、表示情報62に安全領域情報SA1、SA2をさらに表示する。安全領域情報SA1、SA2が示す領域は、雨雲がない領域である。図13の例では、航空機21が着陸することを想定して、航空機21より下方における安全領域が示されている。
第3実施形態によれば、雨雲が存在しない安全領域を示す情報を、表示情報に含めることができる。これにより、航空機が安全に運航するのを支援するこができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…航空業務支援システム、10…気象レーダ、11…気象情報ストレージ、12…気象予測装置、13…コア情報ストレージ、14…二次監視レーダ、15…航空機情報ストレージ、16…地図情報ストレージ、17…航空業務支援装置、18…ネットワーク、19…クライアントコンピュータ、20…管制官、21…航空機、30…航空機情報取得部、31…コア情報取得部、32…気象情報取得部、33…地図情報取得部、34…判定領域算出部、35…危険判定部、36…表示情報生成部、37…通信部、40…CPU、41…ノースブリッジ、42…サウスブリッジ、43…主メモリ、44…表示コントローラ、45…ディスプレイ、47…サウンドコントローラ、48…スピーカ、49…ネットワークコントローラ、50…キーボード、51…マウス、52…オペレーティングシステム、53…航空業務支援プログラム、60…判定領域、62…表示情報、63…警報情報、70…雷観測装置、71…雷情報ストレージ、72…雷情報取得部、73…安全領域算出部。

Claims (9)

  1. 航空機の位置及び高度を含む航空機情報を取得する第1取得部と、
    雨雲のコアに関するコア情報を取得する第2取得部と、
    前記航空機情報を用いて、前記航空機の前方における判定領域を算出する算出部と、
    前記コア情報を用いて、前記判定領域内に前記コアが存在するか否かを判定し、判定結果に基づいて警報情報を生成する第1判定部と、
    前記警報情報を外部に送信する通信部と、
    を具備する航空業務支援装置。
  2. 雨雲に関する気象情報を取得する第3取得部と、
    地図情報を取得する第4取得部と、
    前記気象情報、前記地図情報、前記判定領域、及び前記警報情報を用いて、前記判定領域における降水情報及び前記警報情報を含む表示情報を生成する生成部と、
    をさらに具備し、
    前記通信部は、前記表示情報を外部に送信する
    請求項1に記載の航空業務支援装置。
  3. 前記降水情報は、前記判定領域内の位置に応じた複数の表示単位を含み、
    前記複数の表示単位は、降水量に応じた情報を含む
    請求項2に記載の航空業務支援装置。
  4. 前記警報情報は、前記コアのサイズに応じた複数種類の情報を含む
    請求項1乃至3のいずれかに記載の航空業務支援装置。
  5. 雷の位置に関する雷情報を取得する第5取得部をさらに具備し、
    前記第1判定部は、前記判定領域内に雷が存在するか否かをさらに判定する
    請求項1に記載の航空業務支援装置。
  6. 雷の位置に関する雷情報を取得する第5取得部をさらに具備し、
    前記生成部は、前記雷情報をさらに含む前記表示情報を生成する
    請求項2に記載の航空業務支援装置。
  7. 前記判定領域及び前記気象情報を用いて、前記判定領域のうち雨雲がない安全領域を算出する第2判定部をさらに具備し、
    前記生成部は、前記安全領域をさらに含む前記表示情報を生成する
    請求項2に記載の航空業務支援装置。
  8. 航空業務を支援するための航空業務支援方法であって、
    航空機の位置及び高度を含む航空機情報を取得し、
    雨雲のコアに関するコア情報を取得し、
    前記航空機情報を用いて、前記航空機の前方における判定領域を算出し、
    前記コア情報を用いて、前記判定領域内に前記コアが存在するか否かを判定し、判定結果に基づいて警報情報を生成し、
    前記警報情報を外部に送信する
    航空業務支援方法。
  9. 航空業務を支援するためのプログラムであって、
    コンピュータに、
    航空機の位置及び高度を含む航空機情報を取得する処理と、
    雨雲のコアに関するコア情報を取得する処理と、
    前記航空機情報を用いて、前記航空機の前方における判定領域を算出する処理と、
    前記コア情報を用いて、前記判定領域内に前記コアが存在するか否かを判定し、判定結果に基づいて警報情報を生成する処理と、
    前記警報情報を外部に送信する処理と、
    を実行させるプログラム。
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