(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
(遊技機の構成)
まず、図1を用いて、遊技機1の構成について説明する。図1は本実施の形態における遊技機1の正面図の一例である。
遊技機1は、外枠2と、外枠2に対して回動可能に支持される遊技盤取付枠3と、遊技盤取付枠3に対して回動可能に支持されるガラス枠4と、遊技球が流下する遊技領域5aが形成された遊技盤5が設けられている。
外枠2は、中央部分が前後方向に開口する矩形状のベースフレーム2aの下部前面に飾り板2bが取り付けられており、遊技店の島設備に対して固着部材(例えば、釘や止め具など)を介して固定される。
遊技盤取付枠3は、水平方向の一端側において第1ヒンジ機構部6を介して外枠2に対して脱着可能に連結されており、第1ヒンジ機構部6を支点として回動可能に支持されている。そのため、遊技盤取付枠3を外枠2に対して扉のように回動すると、遊技盤取付枠3の裏面側が前方に露出するので、遊技盤取付枠3の裏面側に設けられた各種装置のメンテナンスなどを行うことが可能となる。
ガラス枠4は、水平方向の一端側において第2ヒンジ機構部7を介して遊技盤取付枠3に脱着自在に連結されており、第2ヒンジ機構部7を支点として回動可能に支持されている。そのため、ガラス枠4を遊技盤取付枠3に対して扉のように回動すると、遊技盤5の遊技領域5a、及び、遊技盤取付枠3の前面部分を開閉することができる。
ガラス枠4の上部寄りの略中央部分には、前後方向に開口する開口部8(窓部)が形成され、該開口部8を後方から塞ぐように透明部材8a(ガラス板やアクリル板など)が取り付けられており、この開口部8、及び、透明部材8aを介して遊技領域5aを視認可能としている。
ガラス枠4の開口部8の周囲には、スピーカからなる音声出力装置9と、複数の装飾ランプ(LED)を有する枠用照明装置10と、後述する遊技球払出装置100から払い出された遊技球などの複数の遊技球を貯留するための上受け皿11と、上受け皿11に入りきらずに後述する溢れ球流路に流入した遊技球を受け入れて貯留するための下受け皿12と、遊技球を発射させるための操作が可能な発射操作装置13とが設けられている。
音声出力装置9は、ガラス枠4の上部2箇所に間隔を空けて設けられ、BGM(バックグラウンドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力することでサウンド(音楽、音声)による演出を行うようになっている。また、枠用照明装置10は、開口部8の周囲に複数設けられ、各ランプ(LED)の光の照射方向や発光色を変更することで照明による演出を行う。また、枠用照明装置10は、ガラス枠4の開放や後述する払出異常が発生した場合に点灯/点滅するように制御される報知LED10aを備えている。
上受け皿11は、遊技球の貯留部11aの底面が発射操作装置13の方向側(右方向)に向けて下り傾斜しており、下り傾斜の端部には球送りソレノイド11bが設けられている。上受け皿11の貯留部11aに貯留された遊技球が流下して球送りソレノイド11bに到達すると、球送りソレノイド11bの動作によって遊技球が1個ずつ遊技盤取付枠3側に向けて送り出される。
また、上受け皿11の中央手前側の部分には、後述する種々の演出に係る決定操作や選択操作を行うための入力装置として機能する演出ボタン17と選択ボタン装置18(図1参照)が左右に並べて設けられている。
演出ボタン17は、決定操作など(操作入力)を行うことが可能な演出ボタン17(図示省略)と、演出ボタン17に対する操作を検出する演出ボタン検出スイッチ17a(図3参照)と、演出ボタン17を駆動するためのボタン駆動装置17b(図3参照)が設けられており、遊技者が遊技機1へ所定の情報を入力可能となっている。
演出ボタン17は、枠用照明装置10(図3参照)の一部である演出ボタンLED(フルカラー)を所定の発光態様で点灯(発光)することで演出発光を行うことが可能となっており、ボタン駆動装置17bの一部であるボタン駆動モータの駆動力によって下方に位置する待機位置(原点位置)と上方に位置する演出位置との間で上下方向に移動すること、及び/又は、ボタン駆動装置17bの一部であるボタン振動モータの駆動力によって所定の振動態様で振動することで演出動作を行うことが可能となっており、ボタン位置検出センサ(図示省略)によって原点位置にあることが検出される。
選択ボタン装置18は、選択操作などの操作を行うことが可能な十字キー19(図示省略)と、十字キー19に接続されて、十字キー19に対する操作を検出するための十字キー検出スイッチ19a(図3参照)が設けられており、遊技者が遊技機1へ所定の情報を入力可能となっている。
また、上受け皿11の右寄りの部分には、遊技球の貸出操作や残金を記憶したカードなどの記憶媒体の返却操作を行うことが可能な貸出返却操作部20が設けられている。貸出返却操作部20の貸出ボタン(図示省略)が操作されると遊技機1に併設される球貸機(図示省略)が受け付けている記憶媒体に記憶された残金を減算して遊技球の貸し出しが行われ、貸出返却操作部20の返却ボタン(図示省略)が操作されると球貸機(図示省略)から記憶媒体が返却されるようになっている。
上受け皿11と下受け皿12との間には、上受け皿11に入りきらない遊技球を受け入れて下受け皿12に案内するための溢れ球流路(図示省略)が形成されている。また、溢れ球流路の途中には下受け皿12に遊技球が満杯となったことを検出する受け皿満杯検出スイッチ32a(図3参照)が設けられ、受け皿満杯検出スイッチ32aによって下受け皿12の満杯が検出されている間は後述する遊技球払出装置100による遊技球の払い出しが停止される。
発射操作装置13は、ガラス枠4に固定された基体14と、基体14に回動可能に設けられた発射ハンドル15と、発射ハンドル15に遊技者の手が触れていることを検出するタッチセンサ15a(図3参照)と、発射ハンドル15の回動角度によって抵抗値が変化する可変抵抗器からなる発射ボリューム15b(図3参照)と、発射ハンドル15を所定の態様で発光させるためのハンドル発光装置15cが設けられている。タッチセンサ15aによって遊技者の手が発射ハンドル15に触れていることを検出すると、球送りソレノイド11bが作動して遊技球が1個ずつ送り出される。
ハンドル発光装置15cは、発射ハンドル15の前側部分を構成すると共に前方に向けて膨出するドーム状に形成され、光を透過可能なレンズ部材によって画成される内部空間に複数のLEDが配設されている。このLEDが発光することで発射ハンドル15を所定の態様で発光させる発光演出を実行することが可能となっている。
遊技盤取付枠3には、遊技盤5を取り付けるための遊技盤取付部25(図示省略)と、遊技球を遊技領域5aに向けて発射するための遊技球発射装置26(図示省略)と、遊技盤取付枠3、及び、ガラス枠4を閉鎖状態にロックするためのロック機構27と、ガラス枠4の開放(開閉)を検出するための開放検出スイッチ31aが設けられている。
遊技盤取付部25は、遊技盤取付枠3の上部寄りの略中央に前方が開口する凹室状に形成され、遊技盤5を前方から収納可能となっている。遊技盤取付部25の凹室の奥部には、前後方向に開放する開口が設けられており、この開口を介して遊技盤5の裏面側に設けられる各種装置などが遊技機1の後方に臨む。
遊技球発射装置26は、遊技球を発射するための打出部材28(図示省略)と、打出部材28を駆動するための発射用ソレノイド28b(図3参照)と、打出部材28から遊技盤の左下端部に向けて上り傾斜する発射レール29(図示省略)と、発射レール29の傾斜下端部となる発射位置に遊技球Aを停留させるストッパー30(図示省略)が設けられている。そして、球送りソレノイド11bによって送り出された遊技球が発射位置に受け入れられると、この遊技球Aを打出部材28の動作によって遊技領域5aに向けて打ち出す。
ロック機構27は、遊技盤取付部25の右側方に設けられ、鍵穴が形成されるシリンダーの前端部がガラス枠4の前面側に露出するようになっている。そして、シリンダーの鍵穴に専用の鍵を挿入して一方向に回動させると遊技盤取付枠3のロックが解除されて遊技盤取付枠3が開閉可能となり、他方向に回動させるとガラス枠4のロックが解除されてガラス枠4が開閉可能となる。
遊技盤5の外縁寄りの位置には、湾曲形状の内側レール35と、内側レール35の外側に位置する湾曲形状の外側レール36と、遊技球を遊技領域5aの中央に向けて誘導する誘導部材37が設けられている。そして、内側レール35と外側レール36との間に遊技球発射装置26により発射された遊技球を遊技領域5aの上流部に案内する発射球案内路38が形成されている。また、遊技領域5aの最下流部には、流下してきた遊技球を遊技領域外(遊技盤取付枠3の回収部)に導くためのアウト口39が形成されている。
遊技領域5aの略中央には、所謂センターケースと呼ばれる内部への遊技球の進入を規制する枠状の飾り枠40が設けられ、飾り枠40の内部に演出空間40aが形成されている。また、飾り枠40の側部には、遊技領域5aを流下する遊技球を飾り枠40の内部に導入するワープ装置41が設けられ、飾り枠40の下部には、ワープ装置41により飾り枠40の内部に導入された遊技球を転動させて飾り枠40の下方に流下させるステージ部42が設けられている。
遊技領域5aの下部には、遊技球が常時入賞(入球)可能な複数(本実施の形態では4つ)の一般入賞口43が間隔を空けた状態で設けられており、この一般入賞口43に入賞(入球)した遊技球が一般入賞口検出スイッチ43a(図3参照)によって検出されると、所定個数(例えば10個)の遊技球が遊技球払出装置100(図示省略)から賞球として上受け皿11に払い出される。
遊技領域5aの両側方(左側領域、右側領域)には、遊技球が通過可能な普図ゲート44(普図始動領域)がそれぞれ設けられており、この普図ゲート44を通過した遊技球がゲート検出スイッチ44a(図3参照)で検出されると、普通図柄の当たり抽選(補助遊技判定)が行われる。なお、普通図柄の当たり抽選については後述する。
遊技領域5aの下部であってステージ部42の直下には、遊技球が常時入賞(入球)可能な第1始動口45(特図始動領域)が設けられており、この第1始動口45に入賞(入球)した遊技球が第1始動口検出スイッチ45a(図3参照)で検出されると、所定個数の遊技球(例えば3個)が遊技球払出装置100から賞球として上受け皿11に払い出されるようになっている。また、賞球の払い出しの他に、後述する第1特別図柄(識別情報)の大当たり抽選(特別遊技判定)が行われる。
第1始動口45の下方には、所定条件の成立(普通図柄の当たり抽選に当選したこと)に基づき遊技球の入賞(入球)が不可能もしくは困難な閉状態(基本態様)から遊技球の入賞(入球)が可能もしくは容易な開状態(特別態様)に変換される可変始動部46が設けられている。
可変始動部46には、遊技球が入賞(入球)可能な第2始動口47(特図始動領域)と、第2始動口47への遊技球の入賞(入球)を検出する第2始動口検出スイッチ47a(図3参照)と、第2始動口47を閉状態と開状態とに変換(可変)する第2始動口開閉部材48と、第2始動口開閉部材48を開閉変換するための第2始動口開閉ソレノイド48b(図3参照)とが設けられている。そして、第2始動口47が閉状態となっている場合には、遊技球の入賞が不可能もしくは困難となり、第2始動口47が開状態となっている場合には、遊技球の入賞(入球)が可能もしくは容易となる。
また、第2始動口47に入賞(入球)した遊技球が第2始動口検出スイッチ47aで検出されると、所定個数の遊技球(例えば3個)が遊技球払出装置100から賞球として上受け皿11に払い出されるようになっている。また、賞球の払い出しの他に、後述する第2特別図柄(識別情報)の大当たり抽選(特別遊技判定)が行われる。
第1始動口45と可変始動部46との間には、第1始動口45、及び、可変始動部46の周辺を所定の態様で発光させるための入賞口ランプNR(図示省略)が設けられており、複数のランプ(フルカラーLED等)を有する盤用照明装置76によって発光することで発光演出を行うことが可能となっている。
誘導部材37の上方であって右側の普図ゲート44の下流には、所定条件の成立(特別図柄の大当たり抽選に当選したこと)に基づき遊技球の入賞(入球)が不可能な閉状態(基本態様)から遊技球の入賞(入球)が可能な開状態(特別態様)に変換される可変入賞部49が設けられている。
可変入賞部49には、遊技球が入賞(入球)可能な大入賞口50と、大入賞口50への遊技球の入賞(入球)を検出するための大入賞口検出スイッチ50a(図3参照)と、大入賞口50を閉状態と開状態とに変換(可変)する大入賞口開閉部材51と、大入賞口開閉部材51を開閉変換するための大入賞口開閉ソレノイド51bとが設けられている。そして、大入賞口50が閉状態となっている場合には、遊技球の入賞が不可能もしくは困難となり、大入賞口50が開状態となっている場合には、遊技球の入賞(入球)が可能もしくは容易となる。
また、大入賞口50に入賞(入球)した遊技球が大入賞口検出スイッチ50aで検出されると、所定個数の遊技球(例えば15個)が遊技球払出装置100から賞球として上受け皿11に払い出される。
遊技盤5の裏側には、一般入賞口43、第1始動口45、第2始動口47、及び、大入賞口50に入賞して一般入賞口検出スイッチ43a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、及び、大入賞口検出スイッチ50aに検出された遊技球を受け入れて集合させながら流下させる入賞球流路52(図示省略)が設けられる。
また、入賞球流路52の下流部分には、各種検出スイッチに検出された後に入賞球流路52を流下してきた遊技球を検出する入賞確認検出スイッチ52a(図3参照)が設けられる。この入賞確認検出スイッチ52aは、一般入賞口検出スイッチ43a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、大入賞口検出スイッチ50aにより検出された後の遊技球を再度検出することで、適正な入賞(入球)であったか異常な入賞(入球)であったかを判定するために用いられる。
遊技領域5aの外側には、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、及び、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、及び、普通図柄保留表示器65、後述する大当たり遊技(特別遊技)が実行される場合のラウンド数を表示するラウンド数表示器66(図3参照)と、大当たり遊技(特別遊技)中や時短遊技状態中に遊技領域5aの右側領域に向けて遊技球を発射することを促す右打ち表示器67(図3参照)からなるメイン情報表示装置59が設けられている。
第1特別図柄表示器60は、第1始動口45に遊技球が入賞(入球)することを条件に行われる第1特別図柄の大当たり抽選の結果を表示(報知)するための可変表示器であり、第2特別図柄表示器61は、第2始動口47に遊技球が入賞(入球)することを条件に行われる第2特別図柄の大当たり抽選の結果を表示(報知)するための可変表示器であり、普通図柄表示器62は、普図ゲート44に遊技球が入賞(入球)することを条件に行われる普通図柄の当たり抽選の結果を表示(報知)するための可変表示器である。
第1特別図柄の大当たり抽選とは、第1始動口45に遊技球が入賞(入球)したときに大当たり判定用乱数値等(判定情報)を取得し、取得した大当たり判定用乱数値と大当たり判定値とを比較して「大当たり」であるか否かを判定することに該当する。なお、第1特別図柄の大当たり抽選が行われると、第1特別図柄表示器60で第1特別図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に抽選結果を示す第1特別図柄の停止表示が行われる。すなわち、第1特別図柄の停止表示は、当該抽選結果の報知となる。
第2特別図柄の大当たり抽選とは、第2始動口47に遊技球が入賞(入球)したときに大当たり判定用乱数値等(判定情報)を取得し、取得した大当たり判定用乱数値と大当たり判定値とを比較して「大当たり」であるか否かを判定することに該当する。なお、第2特別図柄の大当たり抽選が行われると、第2特別図柄表示器61で第2特別図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に抽選結果を示す第2特別図柄の停止表示が行われる。すなわち、第2特別図柄の停止表示は、当該抽選結果の報知となる。
なお、第1特別図柄表示器60、及び、第2特別図柄表示器61は、それぞれ複数のLEDによって構成され、各特別図柄の変動表示において対応する表示器のLEDが所定の間隔もしくは順序で点滅する。そして、特別図柄を停止表示する場合には、各大当たり抽選の結果を示す態様(大当たり態様、ハズレ態様)でLEDが点灯する。
なお、本実施の形態において「大当たり」というのは、第1特別図柄の大当たり抽選(特別遊技判定)、又は、第2特別図柄の大当たり抽選(特別遊技判定)において、大当たり遊技(特別遊技)を実行する権利を獲得した状態のことを言う。「大当たり遊技」というのは、大入賞口50が所定態様で開放されるラウンド遊技を所定回数(例えば、4回や10回)行う遊技状態のことを言う。
なお、各ラウンド遊技における大入賞口50の最大開放回数や最大開放時間は予め定められているが、最大開放回数や最大開放時間に達する前であっても大入賞口50に所定個数の遊技球(例えば9個)が入賞(入球)すると1回のラウンド遊技が終了する。つまり、「大当たり遊技(特別遊技)」は、遊技者が賞球を獲得し易い遊技者にとって有利な遊技状態となっている。なお、本実施の形態では、遊技者に有利な度合いが異なる複数種類の大当たり遊技の何れかを発生可能となっているが、詳しくは後述する。
普通図柄の当たり抽選とは、普図ゲート44を遊技球が通過したときに当たり判定用乱数値を取得し、取得した当たり判定用乱数値と当たり判定値とを比較して「当たり」であるか否かを判定することに該当する。なお、普通図柄の当たり抽選が行われると、普通図柄表示器62で普通図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に抽選結果を示す普通図柄の停止表示が行われる。すなわち、普通図柄の停止表示は、当該抽選結果の報知となる。
なお、普通図柄表示器62は、1、又は、複数のLEDによって構成され、普通図柄の変動表示においてLEDが所定の間隔もしくは順序で点滅する。そして、普通図柄を停止表示する場合には、当たり抽選の結果を示す態様(当たり態様、又は、ハズレ態様)でLEDが点灯する。
なお、本実施の形態において「当たり」というのは、普通図柄の当たり抽選において、当たり状態(補助遊技)を実行する権利を獲得した状態のことを言う。「当たり遊技(補助遊技)」というのは、第2始動口47が所定態様で開放される遊技状態のことを言う。
なお、当たり遊技(補助遊技)における第2始動口47の最大開放回数や最大開放時間は予め定められているが、最大開放回数や最大開放時間に達する前であっても第2始動口47に所定個数の遊技球(例えば9個)が入賞(入球)すると当たり遊技(補助遊技)が終了する。つまり、「当たり遊技(補助遊技)」は、第2特別図柄の変動表示が実行され易い(変動表示の開始条件が成立し易い)遊技状態となっている。なお、本実施の形態では、遊技者に有利な度合いが異なる複数種類の当たり遊技(補助遊技)が設けられているが、詳しくは後述する。
第1特別図柄保留表示器63は、複数のLEDによって構成され、第1始動口45に遊技球が入賞(入球)した場合に記憶される第1特別図柄の大当たり抽選(第1特別図柄の変動表示)を行うための権利(第1保留記憶)の個数を表示するためのものであり、第1保留記憶の個数を示す態様で点灯、又は、点滅する。なお、第1保留記憶は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくてもよいし多くてもよい。
第2特別図柄保留表示器64は、複数のLEDによって構成され、第2始動口47に遊技球が入賞(入球)した場合に記憶される第2特別図柄の大当たり抽選(第2特別図柄の変動表示)を行うための権利(第2保留記憶)の個数を表示するためのものであり、第2保留記憶の個数を示す態様で点灯、又は、点滅する。なお、第2保留記憶は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくてもよいし多くてもよい。
普通図柄保留表示器65は、複数のLEDによって構成され、普図ゲート44に遊技球が入賞(通過)した場合に記憶される普通図柄の当たり抽選(普通図柄の変動表示)を行うための権利(普図保留記憶)の個数を表示するためのものであり、普図保留記憶の個数を示す態様で点灯、又は、点滅する。なお、普図保留記憶は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくてもよいし多くてもよい。
なお、第1特別図柄表示器60及び/又は第2特別図柄表示器61は、7セグメントのLEDによっても構成することができる。例えば、特別図柄の大当たり抽選に当選した場合には、「7」を停止表示し、ハズレであった場合には「−」を停止表示するようにし、変動表示中にあっては消灯と「−」とを繰り返すようにするとよい。なお、特別図柄の変動表示の開始前は前回の変動表示の停止結果がLEDの点灯によって表示された状態となっているので、変動表示の開始時はLEDの消灯からスタートさせることで変動表示が開始されたことが把握し易くなる。
遊技領域5aの内側の右下部には、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、サブ普図変動表示器85、サブ普図保留表示器86、遊技領域5aの右側領域に向けて遊技球を発射すること(所謂右打ち)を促すサブ右打ち表示器87からなるサブ情報表示装置80が設けられている。
サブ第1変動表示器81は、第1特別図柄の大当たり抽選の結果を表示(報知)するためのものであり、サブ第2変動表示器82は、第2特別図柄の大当たり抽選の結果を表示(報知)するためのものであり、それぞれ1つのLEDによって構成されている。そして、対応する特別図柄の変動表示が開始されるとLEDが所定の間隔で点滅(変動表示)し、対応する特別図柄が停止表示されると大当たり抽選の結果(大当たりの場合には点灯、ハズレの場合には消灯)が停止表示される。
なお、サブ第1変動表示器81、及び、サブ第2変動表示器82において、特別図柄の変動表示中であるか否かのみが把握できるように、特別図柄の変動表示中に点滅し、停止表示されると点灯又は消灯するようにしてもよい。
サブ第1保留表示器83は、第1保留記憶の個数を表示するためのものであり、サブ第2保留表示器84は、第2保留記憶の個数を表示するためのものであり、それぞれ左右2つのLEDによって構成されている。そして、保留記憶数が「0」のときに左右のLEDが消灯し、保留記憶数が「1」のときに左側のLEDが点灯すると共に右側のLEDが消灯し、保留記憶数が「2」のときに左右のLEDが点灯し、保留記憶数が「3」のときに左側のLEDが点滅すると共に右側のLEDが点灯し、保留記憶数が「4」のときに左右のLEDが点滅する。
サブ普図変動表示器85は、当たり抽選の結果を表示(報知)するためのものであり、1つのLEDによって構成されている。そして、普通図柄の変動表示が開始されるとLEDが所定の間隔で点滅(変動表示)する。そして、普通図柄が停止表示されると当たり抽選の結果を示す態様(当たりの場合には点灯、ハズレの場合には消灯)が停止表示される。
なお、サブ普図変動表示器85において、普通図柄の変動表示中であるか否かのみが把握できるように、普通図柄の変動表示中に点滅し、停止表示されると点灯又は消灯するようにしてもよい。
サブ普図保留表示器86は、普図保留記憶の個数を表示するためのものであり、左右に並ぶ2つのLEDによって構成されている。そして、普図保留記憶数が「0」のときに左右のLEDが消灯し、普図保留記憶数が「1」のときに左側のLEDが点灯すると共に右側のLEDが消灯し、普図保留記憶数が「2」のときに左右のLEDが点灯し、普図保留記憶数が「3」のときに左側のLEDが点滅すると共に右側のLEDが点灯し、普図保留記憶数が「4」のときに左右のLEDが点滅する。
演出空間40aの奥部には、液晶表示ディスプレイからなる第1画像表示装置70(メイン液晶)が設けられ、演出空間40aの下部であって第1画像表示装置70(メイン液晶)の前方には、第1画像表示装置70(メイン液晶)よりも表示領域が小さく形成された液晶表示ディスプレイからなる第2画像表示装置71(サブ液晶)が設けられ、演出空間40aの上部には、キャラクタの顔を模した第1可動部材73が設けられ、演出空間40aの下部には、円形の第2可動部材74が設けられている。
第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)からなる画像表示装置では、遊技の進行に応じて様々な演出表示を行う。演出表示としては、特別図柄の変動表示が行われていない客待ち状態中に実行される客待ちデモ演出、特別図柄の変動表示中に実行される演出図柄70aの変動表示を伴う変動演出等がある。
第1画像表示装置70(メイン液晶)の表示部(有効表示領域)には、左側領域、中央領域、右側領域といった3列の変動表示領域が形成されており、各々の変動表示領域に表示される演出図柄70aを縦方向(本実施の形態では上から下)にスクロールさせることで演出図柄70aの変動表示が行われる。
なお、演出図柄70aは、例えば、「1」から「9」までの数字を示す図柄により構成され、第1特別図柄表示器60や第2特別図柄表示器61で実行される特別図柄の変動表示に対応(同期)して演出図柄70aの変動表示が行われる。すなわち、特別図柄の変動表示の開始に対応して演出図柄70aの変動表示を開始し、特別図柄の変動表示の停止前に演出図柄70aを仮停止表示(揺動表示)し、特別図柄の変動表示の停止表示に対応して演出図柄70aの変動表示を停止表示(静止表示)するようになっている。なお、演出図柄70aとして、数字を示す図柄の他に「A」から「F」といったアルファベットを示す図柄を設けてもよい。
なお、「仮停止表示」とは、演出図柄70aが小さく揺れ動いたり、演出図柄70aが小さく変形したりして、遊技者に演出図柄70aが停止しているかのようにみせている(完全に停止していない)態様を言う。
演出図柄70aの停止表示では、演出図柄70aが大当たり抽選の結果を示す所定の態様(ハズレ態様、大当たり態様等)で所定時間(例えば、0.5秒)停止するようになっている。大当たり態様(特別結果態様)は、「777」などのように同一の演出図柄の組み合わせや「357」などのように規則性を持った演出図柄の組み合わせであり、ハズレ態様はそれ以外の態様である。なお、演出図柄70aの変動表示の態様はこれに限られず、左右方向にスクロールするものであってもよいし、その場で回転(自転)するようなものであってもよい。
また、演出図柄70aの変動表示中には、大当たり抽選の結果に応じて、リーチ演出や背景画像、キャラクタ等の様々な演出画像やムービー等が第1画像表示装置70(メイン液晶)や第2画像表示装置71(サブ液晶)に表示されることで、大当たり(特別遊技)が実行されることへの遊技者の期待感(以下、「大当たり当選期待度」と言う)を高めるようになっている。
ここで、「リーチ演出」とは、大当たりを報知する演出図柄70aの組合せの一部が仮停止して、他の演出図柄70aが変動を行うような、遊技者に対して大当たり遊技が実行されることを期待させる変動態様を意味する。例えば、大当たりを報知する演出図柄70aの組合せ(大当たり結果態様)として「777」の3桁の演出図柄70aの組み合わせが設定されている場合に、左側領域と右側領域に2つの演出図柄70aが「7」で仮停止して、中央領域で残りの演出図柄70aが変動を行っている態様を言う。
また、リーチ演出の種類は、本実施の形態においては、「ノーマルリーチ演出」、「SPリーチ演出」、「SPSPリーチ演出」及び「全回転リーチ演出」の4種類がある。
「ノーマルリーチ演出」とは、当該ノーマルリーチ演出となる以前の背景画像が表示されている状態で、左側領域と右側領域に2つの演出図柄70aが仮停止し、中央領域で残り1つの演出図柄70aが変動するリーチ状態を形成した状態で実行されるリーチ演出のことである。
「SPリーチ演出」とは、ノーマルリーチ演出の後に実行され、リーチ状態を形成した状態の演出図柄70aが画面隅部に縮小表示され、ノーマルリーチ演出よりも演出効果が高い(大当たりとなる期待感が高い)ムービー(動画、アニメーション等)が流れるリーチ演出のことである。
「SPSPリーチ演出」とは、ノーマルリーチ演出又はSPリーチ演出の後に発展演出(図62参照)を行い、当該発展演出の後に実行され、ノーマルリーチ演出又はSPリーチ演出よりも演出効果(大当たりとなる期待感が高い)が高いムービー(動画、アニメーション等)が流れるリーチ演出のことである。
「全回転リーチ演出」とは、大当たりを報知する複数の演出図柄70aの組合せが全て揃った状態で低速に変動するリーチ演出である。本実施の形態においては、大当たり抽選において当選したときにのみ実行されるリーチ演出である。
本実施の形態では、リーチ演出に係る大当たり当選期待度としては、ノーマルリーチ演出<SPリーチ演出<SPSPリーチ演出<全回転リーチ演出(大当たり確定)の順で高くなっている。
また、第1画像表示装置70(メイン液晶)の表示部には、現在の第1保留記憶の個数である第1特別図柄保留数(U1)に対応する数の第1保留アイコンを表示するための第1保留アイコン表示領域70Bと、現在の第2保留記憶の個数である第2特別図柄保留数(U2)に対応する数の第2保留アイコンを表示するための第2保留アイコン表示領域70Dと、実行中の特別図柄(演出図柄70a)の変動表示に対応する(関連した)当該アイコンを表示するための当該アイコン表示領域70Cが形成されている(図47参照)。
第1保留アイコン表示領域70Bは、当該アイコン表示領域70Cに近い側から第1表示部70B1、第2表示部70B2、第3表示部70B3、第4表示部70B4といった形で区画されており(各符号については図示省略)、各表示部70B1〜70B4には、第1特別図柄保留数(U1)に対応した数の第1保留アイコンが表示される。つまり、第1特別図柄保留数(U1)の増減に対応して第1保留アイコンの個数も増減するようになっている。
具体的には、第1表示部70B1には、最初に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンH11が表示され、第2表示部70B2には、2番目に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンH12が表示され、第3表示部70B3には、3番目に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンH13が表示され、第4表示部70B4には、4番目に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンH14が表示される。
第2保留アイコン表示領域70Dは、当該アイコン表示領域70Cに近い側から第1表示部70D1、第2表示部70D2、第3表示部70D3、第4表示部70D4といった形で区画されており(各符号については図示省略)、各表示部70D1〜70D4には、第2特別図柄保留数(U2)に対応した数の第2保留アイコンが表示される。つまり、第2特別図柄保留数(U2)の増減に対応して第2保留アイコンの個数も増減するようになっている。
具体的には、第1表示部70D1には、最初に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンH21が表示され、第2表示部70D2には、2番目に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンH22が表示され、第3表示部70D3には、3番目に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンH23が表示され、第4表示部70D4には、4番目に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンH24が表示される。なお、本実施の形態では、「第1特別図柄保留数」を「第1保留数」と「第2特別図柄保留数」を「第2保留数」と称する場合がある。
当該アイコン表示領域70Cは、特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の開始に対応して第1保留アイコン表示領域70Bの第1表示部70B1に表示されていた第1保留アイコン、又は、第2保留アイコン表示領域70Dの第1表示部70D1に表示されていた第2保留アイコンが移動(シフト)してくることで当該アイコンTHが表示され、特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の終了時に当該アイコンTHが消滅(消去)する。なお、特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の途中で当該アイコンを消滅させてもよい。なお、本実施の形態では、「第1保留アイコン」と「第2保留アイコン」と「当該アイコン」とをまとめて「アイコン」と総称する場合がある。
第1可動部材73は、盤用照明装置76(図3参照)の一部である第1可動部材LED(フルカラー)を所定の発光態様で点灯することで演出発光を行うことが可能となっており、盤用駆動装置75(図3参照)の一部である第1可動部材駆動モータの駆動力によって上方に位置する待機位置(原点位置)と下方に位置する演出位置との間で上下方向に移動することで演出動作を行うことが可能となっており、第1位置検出センサ(図示省略)によって原点位置にあることが検出される。
第2可動部材74は、盤用照明装置76(図3参照)の一部である第2可動部材LED(フルカラー)を所定の発光態様で点灯させることで演出発光を行うことが可能となっており、盤用駆動装置75(図3参照)の一部である第2可動部材駆動モータの駆動力によって下方に位置する待機位置(原点位置)と上方に位置する演出位置との間で上下方向に移動することで演出動作を行うことが可能となっており、第2位置検出センサ(図示省略)によって原点位置にあることが検出される。
また、第2可動部材74は、裏面に回転体74aを備えており、当該回転体74aは、例えば、第2可動部材74に備わった駆動モータの駆動力によって時計回り方向および反時計回り方向に回転可能となっている。
なお、一例として「回転体74a」を挙げているが、回転に限らず他の動作(例えば、突出)を行う部材を備えていてもよい。
第1可動部材73、及び、第2可動部材74は、互いの演出位置が一部重複するようになっているため、基本的には第1可動部材73と第2可動部材74とが同時に動作しないことで互いに衝突しないようになっている。
なお、第1可動部材73、及び、第2可動部材74が互いに衝突しないのであれば、一方の可動部材が演出位置まで移動した後に他方の可動部材の演出位置と重複しない位置まで復帰した段階で他方の可動部材を演出位置に移動するようにしてもよい。
また、例えば、第2可動部材74を第1可動部材73よりも奥側(Z方向)に配する(配置は逆でも可)ことで互いに衝突しないようにすれば、第1可動部材73と第2可動部材74とを同時に動作させてもよい。
遊技盤取付枠3、及び、遊技盤5の裏側には、予め定めた払出条件(賞球、球貸)の成立に基づいて遊技球を払い出すための遊技球払出装置100、島設備などから供給される遊技球を貯留して遊技球払出装置100に供給する遊技球貯留部101(図示省略)、遊技の進行を統括的に制御する主制御基板110を内蔵した主制御装置110A(図示省略)と、主制御基板110からの払出制御コマンドに応じて遊技球払出装置100の制御を行う払出制御基板120を内蔵した払出制御装置120A(図示省略)と、主制御基板110からの演出制御コマンドに応じて演出の制御を行う演出制御基板130を内蔵した演出制御装置130A(図示省略)と、各種制御装置に対して電源電圧の供給を行う電源基板160を内蔵した電源装置160A(図示省略)、遊技機の外部に遊技情報(遊技信号)を出力するための遊技情報出力端子板90(図3参照)が設けられている。
(遊技盤の構成)
次に、図2を参照して、本発明の実施形態における遊技盤5の構成について具体的に説明する。図2は遊技盤5の分解斜視図である。
遊技盤5は、遊技盤5の前側を構成する盤面ユニット500と、遊技盤5の後側を構成する裏面ユニット501とによって構成されている。
盤面ユニット500は、上述した内側レール35及び外側レール36によって表面に遊技領域5aが形成されると共に、後方を視認可能とする窓部が形成される透明樹脂製の遊技板500aを有している。
そして、遊技板500aの遊技領域5aの内側に上述した飾り枠40、一般入賞口43、普図ゲート44(ゲート検出スイッチ44a)、第1始動口45(第1始動口検出スイッチ45a)、可変始動部46(第2始動口47、第2始動口検出スイッチ47a、第2始動口開閉ソレノイド48b)、可変入賞部49(大入賞口50、大入賞口検出スイッチ50a、大入賞口開閉部材51、大入賞口開閉ソレノイド51b)が設けられている。
また、遊技板500aの右下部には、遊技機1に固有の識別情報が付された証紙が貼付される証紙プレート502が左側を軸として左右方向に回動可能な状態で設けられ、遊技板500aの4隅には、盤面ユニット500と裏面ユニット501とを着脱可能に取り付けるための固定具503aがそれぞれ設けられている。
遊技板500aの右下に位置する固定具503aは、常態では証紙プレート502によって覆われており、証紙プレートの右側を指先でつまんで左側に向けて回動させると露出するようになっている。
固定具503aは、遊技板500aの前面側に位置する操作部と、該操作部から遊技板500aの裏面側まで延在する軸部と、該軸部の先端に設けられると共に遊技板500aの裏面側に位置する係合片とを備えており、操作部を操作することで係合片が第1状態(非係合姿勢)と第2状態(係合姿勢)とに変化するようになっている。
裏面ユニット501は、前面が開口する凹室状に形成されると共に、後方を視認可能とする窓部が形成されるユニットベース501aを有しており、凹室内には、第2画像表示装置71、可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)等が設けられ、窓部の後方には第1画像表示装置70が設けられる。また、第1画像表示装置70の後側には演出制御装置130Aが設けられ、演出制御装置130Aの下方には主制御装置110Aが設けられている。なお、以下において、可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)を盤役物(第1可動部材73、第2可動部材74)ということがある。
ユニットベース501aの4隅には、上述した固定具503aの係合片と係合することで盤面ユニット500と裏面ユニット501とを着脱可能に取り付けるための固定受部503bがそれぞれ設けられている。
そして、盤面ユニット500と裏面ユニット501とを取り付ける場合には、証紙プレート502を開状態にして4つの固定具503aの係合片を第1状態(非係合姿勢)とする。そして、盤面ユニット500に設けられる各種電子部品(各種ソレノイド、各種スイッチ)から導出されるハーネスHNの先端に設けられる雄コネクタCNを、裏面ユニット501の右側部に設けられる貫通穴HAに通す。その後、盤面ユニット500の裏面と裏面ユニット501の前面を当接させると、固定具503aの係合片が固定受部503bの内部に進入した状態となる。
この状態で4つの固定具503aの操作部を回すことで係合片を第2状態(係合姿勢)とすると、係合片が固定受部503bに係合し、盤面ユニット500と裏面ユニット501とが固定される。その後、各種電子部品(各種ソレノイド、各種スイッチ)から導出されるハーネスHNの先端に設けられる雄コネクタCNを主制御装置110Aの雌コネクタに接続し、証紙プレート502を閉状態にすると、盤面ユニット500と裏面ユニット501の取り付け作業が完了する。
一方、盤面ユニット500と裏面ユニット501とを取り外す場合には、主制御装置110Aの雌コネクタに接続されている雄コネクタCNを引き抜き、証紙プレート502を開状態にする。その後、4つの固定具503aの操作部を回すことで係合片を第1状態とすると、係合片と固定受部503bとの係合が解除される。
この状態で、盤面ユニット500と裏面ユニット501とを離間させると、4つの固定具503aの係合片が固定受部503bから退出する。その後、ハーネスHNの先端に設けられる雄コネクタCNを貫通穴HAから引き抜くと、盤面ユニット500と裏面ユニット501の取り外し作業が完了する。
なお、本実施形態では、遊技盤5(盤面ユニット500と裏面ユニット501のセット)のみの交換の他に、遊技機1のライクニューという観点から盤面ユニット500のみの交換も可能となっている。そのため、ここでは遊技盤取付枠3に遊技盤5が取り付けられていない状態での盤面ユニット500と裏面ユニット501との着脱について説明したが、遊技盤取付枠3に取り付けられた状態の遊技盤5から盤面ユニット500のみを交換することも可能となっている。
具体的には、遊技盤取付枠3に遊技盤5が取り付けられている状態では、遊技盤取付枠3に対してロック機構を介して裏面ユニット501のみが固定されるようになっており、ロック機構によって盤面ユニット500が固定されないようにすることで盤面ユニット500のみの交換(ライクニュー)を可能としている。そのため、盤面ユニット500のみを交換する場合については、ガラス枠4を開放状態にした後に上述した取り外しの作業を行うとよい。
(遊技機1の制御構成)
次に、図3を用いて遊技機1の制御構成について具体的に説明する。図3は、本実施の形態における遊技機1の全体のブロック図である。
主制御基板110は、遊技の進行(基本動作)を統括的に制御する。主制御基板110は、演算処理を行うメインCPU110a、遊技制御プログラム等が格納されたメインROM110b、及び、演算処理時のワークエリアとなるメインRAM110c(揮発性記憶手段に相当)を備えた主制御部110mと、主制御用の入力ポート、及び、出力ポート等を備えている。メインCPU110aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてメインROM110bに記憶されたプログラムを読み出し、メインRAM110cをワークエリアとして活用しながら遊技に関する演算処理を行うことで、被制御装置(各種ソレノイドや各種表示器)を制御したり、演算処理の結果に基づく所定のコマンドを払出制御基板120や演出制御基板130等に送信したりする。
ここで、主制御基板110と払出制御基板120との通信は、双方向にコマンド(データ)を通信可能に構成されており、主制御基板110と演出制御基板130との通信は、主制御基板110から演出制御基板130への一方向のみにコマンド(データ)を通信可能に構成されている。
主制御部110mのメモリ領域は、メインROM110bに割り当てられたメモリ領域と、メインRAM110cに割り当てられたメモリ領域とを備えている。
メインROM110bのメモリ領域は、遊技の進行に係るプログラムやデータが格納される遊技用ROM領域と、遊技機の性能表示に係るプログラムやデータが格納される情報用ROM領域と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される16バイト以上の未使用領域と、プログラムのタイトルやバージョン等のデータが格納されるROMコメント領域と、後述するタイマ割込処理の先頭アドレスなどが設定されるベクタテーブル領域と、アクセス禁止領域の開始アドレスや最終アドレス等のパラメータが設定されるHWパラメータ領域が順に配置されている。
遊技用ROM領域は、遊技の進行に係るプログラムが格納される遊技用プログラム領域と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される第1の未使用領域と、遊技の進行に係るデータが格納される遊技用データ領域と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される第2の未使用領域が順に配置されている。
情報用ROM領域は、遊技機の性能表示に係るプログラムが格納される情報用プログラム領域と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される未使用領域と、遊技機の性能表示に係るデータが格納される情報用データ領域が順に配置されている。
メインRAM110cのメモリ領域は、遊技用プログラムの実行に際してワーク(作業領域)として用いられる遊技用RWM領域と、情報用プログラムの実行に際してワーク(作業領域)として用いられる情報用RWM領域が順に配置されている。
遊技用RWM領域は、遊技用プログラムがワークとして用いる遊技用ワーク領域と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される第1の未使用領域と、遊技用プログラムが処理中のデータを一時的に退避させるための遊技用スタック領域と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される第2の未使用領域が順に配置されている。
遊技用ワーク領域には、設定値を格納するための設定値領域、RWM領域の異常を判定するための判定情報(後述するチェックサム)を格納するための判定情報領域、遊技の進行によって変化する遊技データを格納するための遊技用データ領域が順に配置されている。
情報用RWM領域は、情報用プログラムがワークとして用いる情報用ワーク領域と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される未使用領域と、情報用プログラムが処理中のデータを一時的に退避させるための情報用スタック領域が順に配置されている。
情報用ワーク領域には、遊技機1の性能に係る情報を格納するための性能情報領域、各種のエラー判定に係る情報を格納するためのエラー情報領域が順に配置されている。
以下、遊技用プログラムに基づく処理を行う遊技用領域(遊技用ROM領域、遊技用RWM領域)と、情報用プログラムに基づく処理を行う情報用領域(情報用ROM領域、情報用RWM領域)との関係について説明する。
メインCPU110aが遊技用プログラムに基づく処理を行う場合、基本的には遊技用データ領域を参照すると共に、遊技用RWM領域をワークとして使用しながら遊技用RWM領域の内容を参照及び更新するようになっている。また、情報用プログラムに基づく処理を行う場合に、基本的には情報用データ領域を参照すると共に、情報用RWM領域をワークとして使用しながら情報用RWM領域の内容を参照及び更新するようになっている。
ただし、遊技用プログラムに基づく処理では、情報用RWM領域の内容を更新することはできないが、参照することは可能となっている。また、情報用プログラムに基づく処理では、遊技用RWM領域の内容を更新することはできないが、参照することは可能となっている。
そして、情報用プログラムに基づく処理を行う場合には、遊技用プログラムに基づく処理においてフラグレジスタを遊技用RWM領域に退避した後に情報用プログラムを呼び出して情報用プログラムに基づく処理を実行し、情報用プログラムに基づく処理が終了して遊技用プログラムに復帰した直後にフラグレジスタを遊技用RWM領域から復帰するようになっている。
また、情報用プログラムの開始直後に遊技用スタック領域のスタックポインタを情報用RWM領域に退避した後に情報用スタック領域のスタックポインタを設定し、遊技用プログラムで用いていた全レジスタを情報用RWM領域に退避し、情報用プログラムの終了直前に遊技用プログラムで用いていた全レジスタを情報用RWM領域から復帰して遊技用スタック領域のスタックポインタを復帰するようになっている。
このようにすることで、情報用プログラムに基づく処理を行う場合に遊技用プログラムが使用していたデータを保護することができ、情報用プログラムから遊技用プログラムに復帰した際に、不都合が発生することがなくなる。
主制御基板110の入力ポートには、アウト球検出スイッチ39a、一般入賞口検出スイッチ43a、ゲート検出スイッチ44a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、大入賞口検出スイッチ50a、入賞確認検出スイッチ52a、磁気検出センサ53a、電波検出センサ54a、RWMクリアスイッチ111a、設定キースイッチ112a、情報表示器113、及び、払出制御基板120等が接続されている。入力ポートを介して、各種検出スイッチや各種検出センサからの検出信号等が主制御基板110に入力されると、検出信号に応じた制御処理が行われる。
主制御基板110の出力ポートには、第2始動口開閉ソレノイド48b、大入賞口開閉ソレノイド51b、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、ラウンド数表示器66、右打ち表示器67、状態確認表示器68、遊技情報出力端子板90、払出制御基板120、及び、演出制御基板130等が接続されている。出力ポートを介して、各種ソレノイドを制御するための駆動制御信号、各種表示器を制御するための表示制御信号、及び、遊技情報出力端子板から遊技機の外部(ホールコンピュータ等)に通知する遊技情報等が出力される。
払出制御基板120は、主制御基板110からの払出コマンドの受信に基づき遊技球の払い出しを制御すると共に、遊技球の発射を制御する従制御基板となっている。払出制御基板120は、遊技球払出装置100を駆動して遊技球の払い出しを制御する払出制御部121と遊技球発射装置26を駆動して遊技球の発射を制御する発射制御部122を備える。
払出制御部121は、演算処理を行う払出CPU121a、払出プログラム等が格納された払出ROM121b、演算処理時のワークエリアとなる払出RAM121c、払出制御用の入力ポート、及び、出力ポート等を備えている。払出CPU121aは、図示しない水晶発振器からの動作クロックを受けて払出ROM121bに記憶された払出制御プログラムを読み出し、払出RAM121cをワークエリアとして活用しながら遊技球の払い出しに関する演算処理を行い、遊技球払出装置100を制御したり、演算処理の結果に基づく所定のコマンドを主制御基板110や演出制御基板130等に送信したりする。
払出制御部121の入力ポートには、開放検出スイッチ31a、受け皿満杯検出スイッチ32a、遊技球払出装置100に設けられる払出球検出スイッチ100a、及び、遊技球貯留部101に設けられる球有り検出スイッチ101aなどが接続されており、払出制御部121の出力ポートには、遊技球払出装置100に設けられる払出モータ100bが接続されている。
払出制御部121では、主制御基板110から払出コマンドを受信すると、遊技球払出装置100に設けられる払出モータ100bを駆動させて所定個数の遊技球を払い出す制御を行い、払出球検出スイッチ100aによって所定個数の遊技球の払い出しが検出されると遊技球を払い出す制御を終了するようになっている。
発射制御部122は、図示しない制御回路、入力ポート、及び、出力ポート等を備えている。発射制御部122の入力ポートには、タッチセンサ15a、及び、発射ボリューム15bが接続されており、発射制御部122の出力ポートには、球送りソレノイド11b、及び、発射用ソレノイド28bなどが接続されている。
発射制御部122では、タッチセンサ15aから入力されるタッチ信号によって遊技者の手が発射ハンドル15に触れていることを検出すると、球送りソレノイド11b、及び、発射用ソレノイド28bへの通電を許容し、発射ボリューム15bからの検出信号によって発射ハンドル15の回動角度が変化したことを検出すると、球送りソレノイド11bを駆動させると共に、発射ハンドル15の回動角度に応じた発射強度となるように発射用ソレノイド28bを駆動させて遊技球を発射させるようになっている。
発射用ソレノイド28bは、ロータリーソレノイドから構成され、回動軸に打出部材28が直結されており、回動軸が回転することで打出部材28が回転して遊技球Aを打ち出すようになっている。なお、発射用ソレノイド28bの動作は、発射制御部122に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から約99.9(回/分)に設定されているため、1分間における遊技球の発射数は約99.9(個/分)となっている。すなわち、遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
演出制御基板130は、主制御基板110からの演出コマンドの受信に基づき遊技に関する(遊技機1で行われる)演出を制御する従制御基板(従制御手段)となっている。演出制御基板130は、演算処理を行うサブCPU130a、演出制御プログラムが格納されたサブROM130b、演算処理時のワークエリアとなるサブRAM130cを備えた演出制御部130mと、第1画像表示装置70(メイン液晶)や第2画像表示装置71(サブ液晶)や音声出力装置9(スピーカ)等を制御する表示/音声制御部140、枠用照明装置10やハンドル発光装置15cやボタン駆動装置17bや盤用照明装置76や盤用駆動装置75等を制御するランプ/駆動制御部150と、演出制御用の入力ポートや出力ポート等を備えている。
サブCPU130aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてサブROM130bに記憶された遊技プログラムを読み出し、サブRAM130cをワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行うことで、主制御基板110から受信したコマンドや演出ボタン検出スイッチ17aや十字キー検出スイッチ19aからの入力信号に応じて、各種制御部(表示/音声制御部140、ランプ/駆動制御部150)に各種の演出を実行させるため制御を行う(データやコマンドを出力する)。
演出制御基板130の入力ポートには、演出ボタン検出スイッチ17a、十字キー検出スイッチ19a、及び、ボタン位置検出センサ(図示省略)などが接続されている。演出制御基板130では、演出ボタン検出スイッチ17aから演出ボタン17が操作されたことを示す演出ボタン検出信号が入力されたり、十字キー検出スイッチ19aから十字キー19が操作されたことを示す十字キー検出信号(上ボタン検出信号、左ボタン検出信号、下ボタン検出信号、右ボタン検出信号)が入力されたりすると、検出信号に応じた演出を実行するための処理を行う。
表示/音声制御部140は、演出制御部130mからのコマンドを受けて、第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)に所定の画像を表示させる制御を行ったり、音声出力装置9に所定の音声を出力させる制御を行ったりする。
表示/音声制御部140は、演算処理を行う統括CPU142、統括制御プログラムが格納された統括ROM143、演算処理時のワークエリアとなる統括RAM144を備えた統括制御部141と、画像プロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)からなる画像制御部145と、画像データ等が格納されたCGROM146と、画像制御部145の内部に設けられ、画像データから生成される描画データを一時的に記憶するフレームバッファ等を有するVRAM147と、音声プロセッサとしての音声制御部148と、音声データ等が格納された音声ROM149、及び、入出力ポート等を備えている。
統括CPU142は、水晶発振器からの動作クロックを受けて統括ROM143に記憶された表示制御プログラムを読み出し、統括RAM144をワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行うことで、演出制御部130mから受信した演出指示コマンド等に応じて、画像制御部145や音声制御部148に各種の演出を実行させるための制御を行う(データやコマンドを出力する)。
統括ROM143は、マスクROM等で構成されており、画像表示を行うための表示制御プログラム、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報などが記憶されている。
このアニメパターンは、画像による演出の具体的な内容を構成するアニメーションを表示するにあたり参照され、アニメパターンにはアニメシーン情報や各アニメシーンの表示順序等に関連付けられている。なお、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、描画のためのパラメータ(スプライトの表示位置、表示倍率、透過率等)、描画方法、第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)の輝度のパラメータとなるデューティー比等の各種情報が含まれている。
画像制御部145(VDP)は、各種の画像データが記憶されているCGROM146が接続されており、統括制御部141(統括CPU142)からのコマンド(ディスプレイリスト、描画指令等)とCGROM146に記憶された画像データに基づいて映像信号(RGB信号等)の元となる描画データを生成する。画像データは、第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)に表示させる画像(フレーム)、例えば、演出図柄画像、演出図柄の背景を構成する背景画像、キャラクタ画像、及び、セリフ画像などの個々の画像を表す素材的なデータである。一方、描画データは、個々の画像が複合されて(重ね合わされて)構成されるフレーム全体の画像を表す合成的なデータである。
CGROM146は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば、32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶している。なお、画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。このCGROM146は、画像制御部145(VDP)によって画像データ単位で読み出しが行われ、このフレームの画像データ単位で画像処理が行われる。
また、CGROM146は、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。なお、CGROM146は、全ての画像データを圧縮せずとも、一部のみ圧縮している構成でもよい。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
VRAM147は、画像データの書き込み、又は、読み出しが高速なSRAMで構成されている。このVRAM143は、統括制御部141(統括CPU142)から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するディスプレイリスト記憶領域、第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)に対応するフレームバッファ領域等を有している。
このフレームバッファ領域は、画像を描画、又は、表示するための記憶領域であり、第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とを更に有している。そして、第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とは、描画の開始毎に「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わるものである。
そのため、画像制御部145(VDP)は、統括制御部141(統括CPU142)からの指示(ディスプレイリスト)に基づいて、CGROM146に記憶された描画データをVRAM147のフレームバッファ領域の「描画用フレームバッファ」に描画し、フレームバッファ領域の「表示用フレームバッファ」から描画データを読み出し、読み出した描画データに基づいて映像信号(RGB信号等)を生成して、第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)に出力して種々の画像を表示させる。
なお、画像制御部145(VDP)には、水晶発振器から動作クロックが供給されており、この動作クロックを分周することで、第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)と同期を図るための同期信号(水平同期信号・垂直同期信号)を生成し、第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)に出力する。本実施の形態では、画像制御部145(VDP)のフレームレートは1秒間に30回の描画(画像の表示)が行われるように30fps(1/30秒=約33ms)となっているが、1秒間に60回の描画(画像の表示)が行われるように60fps(1/60秒=約16.6ms)としてもよい。
また、画像制御部145と第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)との間には、画像データを所定の画像形式に変換して出力する汎用基板72が接続されている。汎用基板72は、画像データを表示する第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)の性能に対応する画像形式に変換するブリッジ機能を有しており、例えば、SXGA(1280ドット×1080ドット)の19インチの液晶表示装置を接続したときと、XGA(1024ドット×768ドット)の17インチの液晶表示装置を接続したときとの解像度の違いなどを吸収する。
音声制御部148は、音声出力装置9と接続しており、演出制御部130mから送信された各種の演出データ(コマンド含む)に基づいて、第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)の表示に合わせて音声データや楽曲データ(BGM、SE)等を音声出力装置9から出力させる制御を行う。
ランプ/駆動制御部150は、演算処理を行うランプCPU150aと、ランプ・駆動制御プログラムが格納されたランプROM150b、演算処理時のワークエリアとなるランプRAM150c、及び、入出力ポート等を備えている。
ランプCPU150aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてランプROM150bに記憶されたランプ・駆動制御プログラムを読み出し、ランプRAM150cをワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行うことで、演出制御部130mから受信した演出指示コマンド等に応じて、各種照明装置や各種駆動装置などの被制御装置に所定の演出を行わせるための制御を行う(データやコマンドを出力する)。
ランプ/駆動制御部の入出力ポートには、枠用照明装置10、ハンドル発光装置15c、ボタン駆動装置17b、盤用照明装置76、及び、サブ情報表示装置80が接続されており、演出制御部130m(サブCPU130a)から送信された各種の演出データ(コマンド含む)に基づいて、枠用照明装置10、ハンドル発光装置15c、盤用照明装置76、及び、サブ情報表示装置80の各種LEDの点灯制御を行ったり、ボタン駆動装置17b、及び、盤用駆動装置75のモータやソレノイドといった駆動源の駆動制御を行ったりする。
電源基板160は、遊技機の外部から供給される電源から遊技機の動作に必要なメイン電源(動作電源)を生成し、該メイン電源を遊技機1(主制御基板110、払出制御基板120、演出制御基板130や各種電子部品)に供給する。電源基板160には、電源断(停電)が発生したか否かを検出すると共に、電源断(停電)の発生に基づき電断検出信号を主制御基板110に出力する電断検出回路162と、電源断(停電)時に主制御基板110に対してバックアップ電源を供給するためのバックアップ電源回路163を備える。
また、電源基板160は、遊技機1(主制御基板110、払出制御基板120、演出制御基板130や各種電子部品)へのメイン電源の供給を行うON状態と停止するOFF状態とに切り替えるための電源スイッチを遊技店の店員によって操作可能なように備えており、電源スイッチをON状態にするとメイン電源の供給が開始されて遊技機1の動作が開始する。なお、電源スイッチがOFF状態であっても主制御基板110へのバックアップ電源の供給は維持される。
電断検出回路162は、遊技機1に供給される電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検出信号を主制御基板110に出力する。より具体的には、電断検出信号がハイレベルになるメインCPU110aは動作可能状態となり、電断検出信号がローレベルになるとメインCPU110aは動作停止状態になる。
バックアップ電源回路163は、遊技機への通電時に蓄電するコンデンサを備えており、電源断(停電)が発生するとコンデンサに蓄えられていたバックアップ用の電源電圧を主制御基板110のメインRAM110cに対して供給する。これにより、電源断(停電)時においてもメインRAM110cや払出RAM121cの記憶内容が保持されることになり、電源断(停電)からの復旧後に遊技の制御状態を電源断(停電)前の状態に復旧させることができる。なお、払出制御基板120や演出制御基板130にバックアップ電源を供給するようにしてもよい。
(遊技状態の説明)
次に、遊技が進行する際の遊技状態について説明する。本実施の形態においては、特別図柄の大当たり抽選に関する状態として「低確率遊技状態」と「高確率遊技状態」とを有し、第2始動口47が有する第2始動口開閉部材48に関する状態として「非時短遊技状態」と「時短遊技状態」とを有する。
本実施の形態では、以下の3つの遊技状態が設けられている。
(1)「低確率遊技状態」且つ「非時短遊技状態」である低確非時短遊技状態
(2)「低確率遊技状態」且つ「時短遊技状態」である低確時短遊技状態
(3)「高確率遊技状態」且つ「時短遊技状態」である高確時短遊技状態
なお、遊技を開始したときの遊技状態、すなわち遊技機1の初期の遊技状態は、「低確非時短遊技状態」に設定されており、この遊技状態を本実施の形態においては「通常遊技状態」と称することにする。なお、本実施の形態においては「低確時短遊技状態」及び「高確時短遊技状態」は通常遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態であることから「特定遊技状態」と称する場合がある。
本実施の形態において「低確率遊技状態」というのは、第1始動口45、又は、第2始動口47に遊技球が入球したことを条件として行われる特別図柄の大当たり抽選において、大当たりの当選確率が、例えば1/299と低く設定された遊技状態を言う。これに対して「高確率遊技状態」というのは、低確率遊技状態と比べて大当たりの当選確率が向上し、大当たりの当選確率が、例えば1/59.8と高く設定された遊技状態を言う。したがって、「高確率遊技状態」では、「低確率遊技状態」よりも、大当たりに当選しやすいことになる。なお、低確率遊技状態から高確率遊技状態に変更するのは、後述する大当たり遊技を終了した後である。なお、本実施形態においては、後述するように設定値1〜設定値4からなる4段階の設定値を備えており、各段階によって、「低確率遊技状態」における大当たりの当選確率、「高確率遊技状態」における大当たりの当選確率が異なるようになっている。例えば、上記の大当たりの当選確率を設定値1の値とすると、設定値4では、「低確率遊技状態」における大当たりの当選確率が、例えば1/256となり、「高確率遊技状態」における大当たりの当選確率が、例えば1/46となる。なお、設定値2、設定値3の値は省略するが、設定値1から段階的に大当たりの当選確率が高くなるように設定されており、有利度合いでいえば、設定値1<設定値2<設定値3<設定値4の関係になっている。
本実施の形態では、高確率遊技状態への移行の契機となる大当たりを「確変大当たり」と言う。また、低確率遊技状態への移行の契機となる大当たりを「通常大当たり」と言う。
本実施の形態において「非時短遊技状態」というのは、普図ゲート44を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄の当たり抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の平均の変動時間が「時短遊技状態」よりも長く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口47の開放時間が短く設定されやすい遊技状態を言う。例えば、普図ゲート44を遊技球が通過すると、普通図柄の当たり抽選が行われて、普通図柄表示器62において普通図柄の変動表示が行われるが、普通図柄は変動表示が開始されてから、例えば30秒後に停止表示する。そして、抽選結果が当たりであった場合には、普通図柄の停止表示後に、第2始動口47が例えば0.18秒間、開放態様に制御される。
これに対して「時短遊技状態」というのは、普図ゲート44を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄の当たり抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の平均の変動時間が「非時短遊技状態」よりも短く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口47の開放時間が例えば2秒と、「非時短遊技状態」よりも長く設定された遊技状態を言う。さらに、「非時短遊技状態」においては普通図柄の当たり抽選において当たりに当選する確率が例えば1/128と低く設定され、「時短遊技状態」においては普通図柄抽選において当たりに当選する確率が例えば127/128と高く設定される。したがって、「時短遊技状態」においては、「非時短遊技状態」よりも、普図ゲート44を遊技球が通過すると、第2始動口47が開放態様に制御されやすくなる。これにより、「時短遊技状態」では、遊技者は遊技球を消費せずに遊技を有利に進行することが可能となる。
なお、実施形態において、「時短遊技状態」は、「非時短遊技状態」と比べて、普通図柄の変動時間、第2始動口47の開放時間、及び、普通図柄抽選の当選確率が有利になるよう設定されている。しかしながら、「時短遊技状態」は、普通図柄の変動時間、第2始動口47の開放時間、及び、普通図柄抽選の当選確率のいずれか1つのみが有利になるように設定されていてもよい。また、非時短遊技状態では、普通図柄の当たり抽選において当たりに当選する確率が例えば0/128となるようにしてもよい。
(大当たり遊技の種類)
次に、大当たり遊技の種類について説明する。
本実施の形態においては、第1始動口45への遊技球の入賞に基づく大当たり抽選において当選し得る大当たり遊技の種類として、「第1大当たり遊技」、「第2大当たり遊技」、及び、「第3大当たり遊技」を有し、第2始動口47への遊技球の入賞に基づく大当たり抽選において当選し得る大当たり遊技の種類として、「第1大当たり遊技」、及び、「第2大当たり遊技」を有している。
「第1大当たり遊技」では、大入賞口50を最大29秒まで開放させた後に大入賞口50を2秒間に亘って閉鎖させるラウンド遊技を10回まで実行する。なお、ラウンド遊技では、開放時間の経過前でも規定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口50に入賞すると1つのラウンド遊技が終了する。
第1大当たり遊技の終了後は、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の変動表示が10000回行われるまで高確時短遊技状態に設定される。そのため、高確率遊技状態の大当たり当選確率からすると、実質的に次回の大当たりが確定する。
「第2大当たり遊技」とは、ラウンド遊技を10回まで実行する。第2大当たり遊技の終了後は、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の変動表示が100回行われるまで低確時短遊技状態に設定される。
「第3大当たり遊技」とは、ラウンド遊技を4回まで実行する。第3大当たり遊技の終了後は、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の変動表示が10000回行われるまで高確時短遊技状態に設定される。そのため、高確率遊技状態の大当たり当選確率からすると、実質的に次回の大当たりが確定する。
なお、大当たり遊技後に設定される特定遊技状態(高確時短遊技状態、低確時短遊技状態)の変動表示回数(本実施の形態では、上述の100回や10000回)のことを、「高確率回数」や「時短回数」と表現する場合がある。
なお、本実施の形態では、大当たり遊技の種類を3種類としているが、3種類に限られず、3種類よりも少なくてもよいし、多くてもよい。また、大入賞口開閉部材51の開放時間を何れの大当たり遊技(第1大当たり遊技〜第3大当たり遊技)であっても29秒としているが、開放時間は29秒ではなくてもよいし、ラウンド遊技によって異なる開放時間としてもよい。
(当たり遊技の種類)
次に、当たりの種類について説明する。
本実施の形態においては、普図ゲート44への遊技球の通過に基づく当たり抽選において当選し得る当たり遊技の種類として、「第1当たり遊技」、及び、「第2当たり遊技」を有し、当たり抽選が実行されるときに非時短遊技状態であれば、「第1当たり遊技」となり、当たり抽選が実行されるときに時短遊技状態であれば、「第2当たり遊技」となる。
「第1当たり遊技」とは、第2始動口47を最大0.18秒まで開放させる。つまり、第2始動口開閉部材48を1回開放させる当たり遊技である。
「第2当たり遊技」とは、第2始動口47を、2秒まで開放させた後に1.5秒まで閉鎖させ、再び2秒まで開放させる。つまり、第2始動口開閉部材48を2回開放させる当たり遊技である。
なお、第1当たり遊技、及び、第2当たり遊技では、開放時間の経過前でも規定個数(例えば、10個)の遊技球が第2始動口47に入賞すると当たり遊技が終了する。
このように、「時短遊技状態」では、第2始動口47に遊技球が入賞し易くなっており、「非時短遊技状態」よりも、遊技者は遊技球を消費せずに遊技を有利に進行することが可能となっている。
(特図変動パターン決定テーブル)
図4は、後述するように特別図柄の変動パターン(変動時間など)を決定するための特図変動パターン決定テーブルを示す図であり、当該テーブルはメインROM110bに格納されている。
図4に示すように特図変動パターン決定テーブルには、特別図柄表示装置(始動口の種別)、大当たり判定結果と、特別図柄(停止特図データ)と、リーチ判定用乱数値と、特別図柄の保留数(U1、又は、U2)と、特図変動用乱数値と、特別図柄の変動パターンと、特別図柄の変動時間とが対応付けられている。
従って、「特別図柄の変動パターン」とは、少なくとも大当たりの判定結果、及び、特別図柄の変動時間を定めるものといえる。また、大当たりのときには、必ずリーチを行うように構成しているため、大当たりのときにはリーチ判定用乱数値は参照されないように構成されている。なお、リーチ判定用乱数値は、乱数範囲が97(0〜96)に設定されており、特図変動用乱数値は、乱数範囲が100(0〜99)に設定されている。
また、図4に示す特図変動パターン決定テーブルでは、特別図柄の保留数(U1、又は、U2)が多くなると、特別図柄の平均変動時間が短くなるように、変動パターン(1)(通常変動)の変動時間(T1)よりも、変動パターン(2)(短縮変動)の変動時間(T2)の方が短くなるように設定されている。例えば、変動パターン(1)(通常変動)の変動時間(T1)は12秒に設定され、変動パターン(2)(短縮変動)の変動時間(T2)は3秒に設定されている。なお、特別図柄の保留数としては最大球数の「4」が記憶されることはあるが、特別図柄の変動パターンは、特別図柄の保留数から1を減算した後に決定されるものであることから、保留数として「4」は参照されないことになる。
メインCPU110aは、図4に示す特図変動パターン決定テーブルを参照し、特別図柄表示装置(始動口の種別)、大当たり抽選の抽選結果、停止する特別図柄、特別図柄保留数(U1、又は、U2)、リーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値に基づいて、特別図柄の変動パターンと特別図柄の変動時間を決定する。
そして、決定した特別図柄の変動パターンに基づいて、特別図柄の変動パターン指定コマンド(特図変動パターン指定コマンド)が生成され、演出制御基板130に特別図柄の変動パターンの情報が送信される。
ここで、特別図柄の変動パターン指定コマンドは、コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、コマンドの内容(機能)を示す1バイトのDATAデータとから構成されている。本実施形態では、MODEデータとして「E6H」であるときには第1始動口45に遊技球が入賞したことに対応する第1特別図柄表示器60の特別図柄の変動パターン指定コマンドを示し、MODEデータとして「E7H」であるときには、第2始動口47に遊技球が入賞したことに対応する第2特別図柄表示器61の特別図柄の変動パターン指定コマンドを示している。
また、演出制御基板130では、後述するように、特別図柄の変動パターン(特図変動パターン指定コマンド)に基づいて、演出図柄70a等の演出内容が決定される。図4に示す特図変動パターン決定テーブルの最右欄には、参考として演出図柄70a等の演出内容を記載している。
ここで、演出内容として、「通常変動」、「短縮変動」とは、複数の演出図柄70aがバラバラに高速で変動して、リーチとならずに停止することを意味しており、通常変動と短縮変動とは、短縮変動が通常変動に比べて短い変動時間で終了する点で相違している。なお、ノーマルリーチ、SPリーチ、SPSPリーチ、全回転リーチについては、上述したとおりであるため、ここでの説明は省略する。
また、「擬似連回数」とは、「擬似連続予告の実行回数」を意味しており、「擬似連続予告」とは、1回の大当たりの抽選に対応する特別図柄の変動表示中に、演出図柄70aを一旦仮停止させた後に再び変動させて、演出図柄70aの変動と仮停止とを複数回行う変動態様による予告を意味している。
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板のメイン処理)
図5を用いて、主制御基板110のメイン処理(遊技用プログラム)を説明する。図5は、主制御基板110におけるメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理は、電源基板160から電源電圧が供給されることで発生するシステムリセットがメインCPU110aに入力されることで行われる。
まず、メインCPU110aは、ステップS10において、初期設定処理を行う。具体的には、遊技の制御を開始するための準備処理、設定変更操作に基づき設定値を変更するための設定変更処理、RWMクリア操作に基づきメインRAM110cの所定のRWM領域を初期化するためのRWMクリア処理、設定確認操作に基づき設定値を確認するための設定確認処理、盤面ユニット500に設けられる各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、大入賞口開閉ソレノイド51b)を初期動作させるための駆動源初期動作処理等を行う。なお、初期設定処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS50において、特別図柄判定用乱数値及びリーチ判定用乱数値を更新し、ステップS51において、大当たり判定用初期乱数値、特別図柄判定用初期乱数値、当たり判定用初期乱数値、普通図柄決定用初期乱数値を更新する。
メインCPU110aは、ステップS52において、電源基板160の電断検出回路162から供給電源の電圧降下(例えば24ボルトで供給されていた供給電源が18ボルト未満に低下すること)の発生を示す電圧降下検知信号が入力されているか否かを判定する。電圧降下検知信号が入力されていない場合には、ステップS50に処理を移し、電圧降下検知信号が入力されている場合には、ステップS53に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS53において、電圧降下検知信号が所定期間(例えば10ミリ秒)継続して入力されているか否かを判定する。所定期間継続して入力されている場合には、完全なる停電が発生したものとしてステップS54に処理を移し、所定期間継続していない場合には、供給電源が一瞬だけ電圧降下する瞬間停電の可能性があるものとしてステップS52に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS54において、タイマ割込を禁止する割込禁止を設定し、ステップS55において、払出制御基板120に対して電源遮断の処理を開始したことを通知するための電源遮断指定コマンドを送信する。これにより、電源遮断指定コマンドを受信した払出制御基板120から払出RAM121cに記憶されている遊技球の残り払出数を示す残り払出数指定コマンドが送信されてくることになる。
メインCPU110aは、ステップS56において、残り払出数指定コマンドを受信したか否かを判定する。残り払出数指定コマンドを受信していない場合には、ステップS57に処理を移し、残り払出数指定コマンドを受信した場合には、ステップS58に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS57において、残り払出数指定コマンドの受信を待機するための待機時間が経過したか否かを判定する。待機時間が経過していない場合には、ステップS56に処理を移し、待機時間が経過している場合には、払出制御基板120と正常な通信ができないものとしてステップS58に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS58において、メインRAM110cの遊技用RWM領域に設定される払出カウンタに払出数をセーブする。具体的には、残り払出数指定コマンドを受信している場合には、残り払出数指定コマンドにより特定される残り払出数をセーブし、残り払出数指定コマンドを受信していない場合には、残り払出数として「0」をセーブする。なお、ここでセーブされた残り払出数は、後述するタイマ割込の払出制御処理において参照され、電源が復旧した後に残り払出数に応じた払出数指定コマンドが払出制御基板120に送信されることになる。
メインCPU110aは、ステップS59において、出力ポートをクリアする。これにより、出力ポートの出力状態が初期化されて各種表示器や各種駆動源(モータ、ソレノイド)の動作が停止することになる。
メインCPU110aは、ステップS60において、メインRAM110cの遊技用RWM領域のチェックサム(異常判定データ)を算出し、遊技用RWM領域の所定の領域にセーブする。このようにすることで、次回の電源ON時にチェックサムによる遊技用RWM領域のデータ異常判定を行うことが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS61において、メインRAM110cの遊技用RWM領域にメインRAM110cのデータがバックアップされている(電源復旧である)ことを示すバックアップフラグをセーブし、ステップS62において、RWMアクセスを禁止し、以降は電源供給が完全に断たれるまで待機する。
このように、遊技機1の動作に必要な動作電源(18ボルト以上)の供給が開始された場合には初期設定処理を行うが、瞬間停電(18ボルト未満への電圧降下)の発生に伴って動作電源の供給が再開された場合には、初期設定処理が行われないようになっている。つまり、瞬間停電の発生時に何らかの要因で設定変更操作、設定確認操作、RWMクリア操作が行われていたとしても、設定変更処理、設定確認処理、RWMクリア処理が実行されることがないため、遊技機が意図していない動作を行うことがなくなり、遊技機としての信頼性を担保することが可能となる。
(主制御基板の初期設定処理)
図6を用いて、主制御基板110の初期設定処理(遊技用プログラム)を説明する。図6は、主制御基板110の初期設定処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS11において、全割込を禁止し、ステップS12において、内蔵レジスタの設定などのCPUの初期設定を行い、ステップS13において、他の制御基板の起動待ち処理を行う。具体的には、主制御基板110からのコマンドの取りこぼしが無いように、払出制御基板120や演出制御基板130が起動するのを1秒間に亘って待機する。
メインCPU110aは、ステップS14において、メインRAM110cのRWM領域へのアクセスを許可し、ステップS15において、発射許可指定コマンドを払出制御基板120に送信する。これにより、払出制御部121によって遊技球発射装置26による遊技球の発射を許可するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS16において、メインRAM110cの遊技用RWM領域に電源復旧であることを示すバックアップフラグがセーブされているか否かを判定する。バックアップフラグがセーブされている場合には、電源復旧であるものとしてステップS17に処理を移し、バックアップフラグがセーブされていない場合には、初回の電源投入又はイレギュラーな電源復旧(ステップS18〜ステップS35の実行中の電源断からの電源復旧)であるものとしてステップS18に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS17において、メインRAM110cの遊技用RWM領域のチェックサム(異常判定データ)を算出し、遊技用RWM領域にセーブされているバックアップフラグをクリアする。
メインCPU110aは、ステップS18において、設定変更操作があったか否かを判定する。具体的には、設定キースイッチ112a、及び、RWMクリアスイッチ111aがON状態であるか否かを判定する。設定変更操作があった場合には、設定変更モードに移行するものとしてステップS19に処理を移し、設定変更操作がなかった場合には、ステップS20に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS19において、設定変更処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、RWMクリアスイッチ111aの操作に基づいて、遊技の有利度合いの段階である(大当たり判定で大当たりと判定される確率の)設定値を変更(更新)するための処理を行う。なお、設定変更処理の詳細は後述する。本処理を終了すると、ステップS24に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS20において、チェックサムが正常であるか否かを判定する。具体的には、メインRAM110cの遊技用RWM領域にセーブされているチェックサムと、ステップS17で算出したチェックサムが一致するか否かを判定する。チェックサムが正常である(RWM領域のデータに異常がない)場合には、ステップS21に処理を移し、チェックサムが正常でない(RWM領域のデータに異常がある)場合には、ステップS22に処理を移す。
なお、バックアップフラグがセーブされていない場合には、初回の電源投入又は上述したイレギュラーな電源復旧であるものとして、チェックサムが異常であると判定されるようになっており、ステップS22に処理を移すことになる。
メインCPU110aは、ステップS21において、設定値(遊技中)領域の設定値は適正範囲(ここでは、1〜4)であるか否かを判定する。設定値(遊技中)領域の設定値が適正範囲であると判定された場合には、ステップS23に処理を移し、設定値(遊技中)領域の設定値が適正範囲ではないと判定された場合には、ステップS22に処理を移す。
「設定値(遊技中)領域」とは、設定変更モードではないときに、設定値をセーブしている領域であって、確定した設定値がセーブされている領域である。設定値(遊技中)領域における設定値範囲は、「1〜4」となっており、設定値(変更中)領域の設定値に+1した値となっている。
「設定値(変更中)領域」とは、設定変更モードであるときに、設定中の設定値を一時的にセーブしておく領域である。設定値(変更中)領域における設定値範囲は、0〜3となっており、設定値(遊技中)領域の設定値から−1した値となっている。
なお、単に「設定値領域」という場合は、「設定値(遊技中)領域」及び「設定値(変更中)領域」のこととする。
メインCPU110aは、ステップS22において、復帰不可能エラー処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、情報表示器113に復帰不可能エラーを示すエラー情報「E」を表示し、演出制御基板130に復帰不可能エラーが発生したことを示す復帰不可能エラー指定コマンドを送信した後に、タイマ割込を禁止する割込禁止を設定し、出力ポートをクリアした後に遊技情報出力端子板90のセキュリティ信号端子から復帰不可能エラーの発生を示す復帰不可能エラー信号(セキュリティ信号)を出力し、電源供給が完全に断たれるまで待機する処理を行う。これにより、演出制御基板130では、復帰不可能エラーが発生したことを示す復帰不可能エラー報知を実行するための処理が行われることになる。
「復帰不可能エラー」とは、遊技の制御が行われなくなる(遊技の制御に移行しなくなる)エラー状態となっており、設定変更処理が実行されないと解除されないようになっている。そのため、復帰不可能エラーが発生した場合には、電源基板160に設けられる電源スイッチをOFFにした後に、設定変更操作を伴わずに電源スイッチをONにしたとしても解除されることがなく、設定変更操作を伴って電源スイッチをONにしなければならなくなっている。なお、復帰不可能エラー中にあっては、各種入力装置(各種スイッチ、各種センサ)からの信号入力の有無を一切監視しないようになっている。
「復帰不可能エラー報知」とは、画像表示装置に復帰不可能エラーが発生したことを認識させるための復帰不可能エラー画面(「復帰不可能エラーです。設定変更を行って下さい」)を表示したり、枠用照明装置10や盤用照明装置76を電源断まで所定の発光色(例えば赤)で全点灯させたり、音声出力装置9から復帰不可能エラーが発生したことを示す復帰不可能エラー音(「復帰不可能エラーです」+ブザー音)を電源断まで出力したりすることである。
メインCPU110aは、ステップS23において、RWMクリア操作があったか否かを判定する。具体的には、RWMクリアスイッチ111aがON状態であるか否かを判定する。RWMクリア操作があった場合には、RWMクリアを行うものとしてステップS24に処理を移し、RWMクリア操作がなかった場合には、ステップS27に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS24において、RWMクリア処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、RWMクリアスイッチ111aの操作に基づいて、遊技の制御状態を初期化(遊技用RWM領域の設定値領域以外を初期化)するための処理を行う。なお、RWMクリア処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS25において、駆動源初期動作処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、盤面ユニット500に設けられるとともに遊技の進行に応じて主制御基板110が作動させることになる各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、大入賞口開閉ソレノイド51b)を所定期間に亘って初期動作させるための処理を行う。なお、各種駆動源の初期動作についての詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS26において、遊技の制御状態が初期化されたこと及び現在の遊技状態(ここでは通常遊技状態としての非時短遊技状態)を示す電源投入指定コマンドを払出制御基板120及び演出制御基板130に送信し、ステップS33に処理を移す。これにより、演出制御基板130では、遊技の制御状態が初期化されたこと示す電源投入報知を実行するための処理が行われることになる。
「電源投入報知」とは、画像表示装置に遊技の制御状態が初期化されたことを認識させるための電源投入時の初期画面(背景画像と初期演出図柄「135」)を表示したり、枠用照明装置10や盤用照明装置76を所定期間(例えば60秒間)に亘って所定の発光色(例えば白)で全点灯させたり、音声出力装置9からRWM領域が初期化されたことを示す電源投入報知音(「RWMがクリアされました」+ブザー音)を所定期間(例えば30秒間)に亘って出力したりすることである。
なお、電源投入報知において、第1画像表示装置70、第2画像表示装置71に初期画面を表示するのではなく、第1画像表示装置70、第2画像表示装置71にRWM領域がクリアされたことを報知する表示を表示するようにしてもよい。
メインCPU110aは、ステップS27において、設定確認操作があったか否かを判定する。具体的には、設定キースイッチ112aがON状態であるか否かを判定する。設定確認操作があった場合には、設定確認モードに移行するものとしてステップS28に処理を移し、設定確認操作がなかった場合には、遊技の制御状態を電源断前の状態に復帰させるためにステップS30に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS28において、設定確認処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、遊技用RWM領域の設定値(遊技中)領域にセーブされている設定値を情報表示器113に表示させるための処理を行う。なお、設定確認処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS29において、駆動源初期動作処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、上述した各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、大入賞口開閉ソレノイド51b)を所定期間に亘って初期動作させるための処理を行う。なお、各種駆動源の初期動作についての詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS30において、メインRAM110cの遊技用RWM領域にセーブされているチェックサムをクリア(0クリア)する等の電源復旧時のRWM領域の設定を行う。これにより、遊技の進行状態(制御状態)が電源断前の状態に復帰(復旧)するので、電源断前の状態から遊技を再開することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS31において、遊技の制御状態が復旧したこと及び停電発生前の遊技状態を示す電源復旧指定コマンドを演出制御基板130に送信する。これにより、演出制御基板130では、設定確認報知等を終了させて遊技の制御状態が電源断前の状態に復帰したことを示す電源復旧報知を実行するための処理が行われることになる。
「電源復旧報知」とは、画像表示装置に遊技の制御状態が電源断前の状態に復帰したことを認識させるため電源復旧画面を所定期間(例えば30秒間)に亘って表示したり、枠用照明装置10や盤用照明装置76を所定期間(例えば60秒間)に亘って所定の発光色(例えば白)で全点灯させたり、音声出力装置9から電源が(停電から)復旧したことを示す電源復旧報知音(ブザー音)を所定期間(例えば30秒間)に亘って出力したりすることである。
メインCPU110aは、ステップS32において、その他のコマンド(後述する特別図柄記憶指定コマンド、普通図柄記憶指定コマンド等)を演出制御基板130に送信する。これにより、演出制御基板130では特図保留数を把握することが可能となると共に、画像表示装置に第1保留アイコンや第2保留アイコンを表示させるための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS33において、設定値指定コマンドを演出制御基板130に送信する。これにより、演出制御基板130では現在の設定値を把握することが可能となる。なお、この設定値指定コマンドは、電源投入指定コマンドや電源復旧指定コマンドが送信される前に演出制御基板130に送信してもよい。また、設定値指定コマンドを特別図柄の変動表示の開始毎にも送信してもよいし、大当たり遊技の開始毎にも送信してもよい。
メインCPU110aは、ステップS34において、タイマ割込(4ミリ秒)を発生させるためのCTC(カウンタタイマサーキット)を起動し、ステップS35において、全割込を許可することで遊技の進行制御(主制御基板110のタイマ割込)を開始し、今回の初期設定処理を終了する。
つまり、遊技機1の電源がONとなってから初期設定処理が終了するまでは、遊技の進行制御が開始される前の開始前状態となり、初期設定処理が終了した後は遊技の進行制御が行われる遊技可能状態となる。
このように、設定変更操作、RWMクリア操作、及び、設定確認操作については、複数の条件(操作)が設定されていることで、容易に設定変更やRWMクリアや設定確認を行うことができないため、不正行為を抑制することができ、遊技機のセキュリティを向上させることが可能となる。
また、RWMクリア操作や設定確認操作に設定されている条件(操作)よりも、設定変更操作に設定されている条件(操作)の数の方が多くなっていることで、設定変更という最も不正行為が行われ易い事象のセキュリティを高くすることができ、効果的に不正行為を防止することが可能となる。
また、チェックサムが異常の場合(バックアップフラグがセーブされていない場合も含む)に復帰不可能エラー処理を実行して遊技の進行を停止させるようになっていることで、遊技機が不測の動作を行ってしまって遊技店や遊技者に迷惑をかけることがなくなり、遊技機の信頼性を向上させることが可能となる。
また、設定値(遊技中)領域の値が適正範囲でない場合、つまり、前回の電源断が設定変更中に発生した可能性がある場合においては、チェックサムが正常であっても復帰不可能エラー処理を実行して遊技の進行を停止させるようになっていることで、遊技店側が意図していない設定値が設定された状態で遊技が進行することがなくなり、遊技機の信頼性を向上させることが可能となる。
また、設定変更中(設定変更モード中)や設定確認中(設定確認モード中)において、遊技機1の正面(表面)では、状態確認表示器68、第1画像表示装置70、第2画像表示装置71、枠用照明装置10や盤用照明装置76を確認することで設定変更中であることを認識可能であり、背面(裏面)では、情報表示器113を確認することで設定変更中であることを認識可能となっている。つまり、遊技機1の正面(表面)と背面(裏面)との何れからでも設定変更中であるか否かを把握可能となる。
なお、設定変更操作、RWMクリア操作、及び、設定確認操作について、条件として開放検出スイッチ31aがON状態であることを含めてもよい。このようにすることで、条件が増えるので、不正行為を抑制することができ、遊技機のセキュリティをさらに向上させることが可能となる。
なお、ステップS20でチェックサムが異常と判定されると復帰不可能エラー処理が実行されるようになっているが、チェックサムが異常と判定された時点で、メインRAM110cの遊技用RWM領域の設定値領域に初期値「1」をセーブして、ステップS24に処理を移すようにしてもよい。
また、電源投入指定コマンド及び電源復旧指定コマンドには、現在の遊技状態を示す情報を含めて送信するようにしているが、電源投入指定コマンドや電源復旧指定コマンドを送信した後に、現在の遊技状態を示す遊技状態指定コマンドを送信するようにしてもよい。
また、設定変更中フラグの有無を判定しないようにすることで、前回の電源断が設定変更中に発生した場合であっても復帰不可能エラー処理が行われないようにしてもよい。
また、電源断の発生時や電源の投入時において、遊技用RWM領域(設定値領域を除く)のチェックサムを算出するようになっているが、全RWM領域のチェックサムを算出するようにしてもよいし、遊技用RWM領域のチェックサムと情報用RWM領域のチェックサムを別個に算出し、何れか一方のチェックサムが異常である場合に復帰不可能エラー処理に移行させるようにしてもよい。
(主制御基板の設定変更処理)
図7を用いて、主制御基板110の設定変更処理(遊技用プログラム)を説明する。図7は、主制御基板110の設定変更処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS19−1において、設定変更中信号(セキュリティ信号)の出力処理を行う。具体的には、遊技情報出力端子板90のセキュリティ信号端子から設定変更中であることを示す設定変更中信号(セキュリティ信号)の出力を開始する。なお、設定変更中信号(セキュリティ信号)は、設定変更中は出力し続け、設定変更が終了しても200msの間出力を継続してから出力を終了する。
ステップS19−2において、状態確認表示器68に設定変更中であることを示す状態確認表示を表示する。具体的には、状態確認表示器68の1つのLEDを点灯する。これにより、遊技店員が状態確認表示器68を確認することで設定変更中であることを把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS19−3において、設定変更指定コマンドを演出制御基板130に送信する。これにより、演出制御基板130では、設定値の変更中であることを報知するための設定変更報知を実行するための処理が行われることになる。
「設定変更報知」とは、第1画像表示装置70や第2画像表示装置71に設定値の変更中であることを示す設定変更中画面を表示したり、枠用照明装置10や盤用照明装置76を設定変更中に亘って所定の発光色(例えば白色)で全点灯させたりすることである。なお、音声出力装置9から設定変更中であることを示す設定変更報知音(「設定変更中です」)を出力してもよい。これにより、遊技店員が第1画像表示装置70や第2画像表示装置71、枠用照明装置10、盤用照明装置76や音声出力装置9を確認することで設定変更中であることを把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS19−4において、設定値(遊技中)領域の設定値を−1して設定値(変更中)領域にセーブし、ステップS19−5において、メインRAM110cの遊技用RWM領域の設定値(遊技中)領域を初期化(0クリア)する。
メインCPU110aは、ステップS19−6において、設定値(変更中)領域の設定値は適正範囲(ここでは、0〜3)であるか否かを判定する。設定値(変更中)領域の設定値が適正範囲であると判定された場合には、ステップS19−8に処理を移し、設定値(変更中)領域の設定値が適正範囲ではないと判定された場合には、ステップS19−7に処理を移す。
ステップS19−6において設定値(変更中)領域の設定値が適正範囲ではないと判定された場合、メインCPU110aは、ステップS19−7において、設定値(変更中)領域の設定値に初期値「0」をセットする。
メインCPU110aは、ステップS19−8において、情報表示器113に現在の設定値を表示する。具体的には、設定値(変更中)領域の設定値を参照して、+1加算した値(ここでは、1〜4)を情報表示器113の1つの7セグメントLEDに表示する。これにより、遊技店員が情報表示器113を確認することで変更前の設定値を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS19−9において、設定値更新操作があったか否かを判定する。具体的には、RWMクリアスイッチ111aがOFF状態からON状態となったか否かを判定する。設定値更新操作があった場合には、ステップS19−10に処理を移し、設定値更新操作がなかった場合には、ステップS19−13に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS19−10において、設定値(変更中)領域の設定値を+1更新し、ステップS19−11において、設定値補正処理を行う。具体的には、更新した設定値が適正範囲(ここでは、0〜3)を超えた「4」となっている場合に、設定値を「0」に補正する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS19−12において、情報表示器113に現在の設定値を表示する。具体的には、設定値(変更中)領域の設定値を参照して、+1加算した値(ここでは、1〜4)を情報表示器113の1つの7セグメントLEDに表示する。これにより、遊技店員が情報表示器113を確認することで確定前の設定値を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS19−13において、設定値確定操作があったか否かを判定する。具体的には、設定キースイッチ112aがON状態からOFF状態になったか否かを判定する。設定値確定操作があった場合には、設定値が確定した(設定変更モードを終了させる)ものとしてステップS19−14に処理を移し、設定値確定操作がなかった場合には、設定値が更新される可能性があるものとしてステップS19−9に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS19−14において、設定値(変更中)領域の設定値を+1して設定値(遊技中)領域にセーブし、ステップS19−15において、設定値(変更中)領域の設定値を初期化(0クリア)する。
メインCPU110aは、ステップS19−16において、情報表示器113での設定値の表示を終了し、ステップS19−17において、状態確認表示器68の表示を終了し、今回の設定変更処理を終了する。
このように、設定値が適正範囲でなかった場合であっても、設定値として初期値がセットされるようになっていることで、不定な値が設定値として設定されて遊技機が不測の動作を行ってしまって遊技店や遊技者に迷惑をかけることがなくなり、遊技機の信頼性を向上させることが可能となる。
また、遊技店員は、設定変更中(設定変更モード中)において、遊技機1の正面(表面)では、状態確認表示器68、第1画像表示装置70、第2画像表示装置71、枠用照明装置10や盤用照明装置76を確認することで設定変更中であることを認識可能であり、背面(裏面)では、情報表示器113を確認することで設定変更中であることを認識可能となっている。つまり、遊技機1の正面(表面)と背面(裏面)との何れからでも設定変更中であるか否かを把握可能となっている。
なお、設定値確定操作を設定キースイッチ112aがON状態からOFF状態になったことにしていたが、RWMクリアスイッチ111aがOFF状態からON状態になったことにしてもよいし、専用スイッチがOFF状態からON状態になったことにしてもよいし、タッチセンサ15aからの信号を主制御基板110にも入力するようにしてタッチセンサ15aがOFF状態からON状態になったことにしてもよいし、特定の入賞口(始動口を含む)に設けられる検出スイッチ(例えば一般入賞口検出スイッチ43a等)がOFF状態からON状態になったことにしてもよいし、開放検出スイッチ31aがOFF状態からON状態になったことにしてもよい。
また、設定変更処理の開始時に設定変更指定コマンドを送信し、設定変更処理の終了後に電源投入指定コマンドを送信するようになっているが、設定変更指定コマンドに代えて設定変更開始指定コマンドを送信し、電源投入指定コマンドに代えて設定変更終了指定コマンドを送信するようにしてもよい。この場合には、設定変更終了指定コマンドを設定変更処理の最後に送信してもよいし、設定変更処理の終了後に送信してもよい。
(主制御基板のRWMクリア処理)
図8を用いて、主制御基板110のRWMクリア処理(遊技用プログラム)を説明する。図8は、主制御基板110のRWMクリア処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS24−1において、メインRAM110cの遊技用RWM領域の設定値領域以外を初期化(0クリア)する。これにより、遊技の進行状態が初期状態(遊技機1の出荷時の状態)に初期化されることになり、RWMクリア前の遊技用RWM領域のデータ(設定値以外)が引き継がれないことになる。
メインCPU110aは、ステップS24−2において、RWMクリア信号(セキュリティ信号)の出力処理を行う。具体的には、遊技情報出力端子板90のセキュリティ信号端子からRWMクリアが行われたことを示すRWMクリア信号(セキュリティ信号)を出力するための処理を行う。なお、セキュリティ信号端子から他のセキュリティ信号が出力されていれば、出力されているセキュリティ信号の出力期間の終了後にRWMクリア信号(セキュリティ信号)の出力を開始する。
メインCPU110aは、ステップS24−3において、RWMクリア指定コマンドを演出制御基板130に送信し、今回のRWMクリア処理を終了する。
なお、RWMクリア処理の開始時にRWMクリア指定コマンドを送信し、RWMクリア処理の終了後に電源投入指定コマンドを送信するようになっているが、RWMクリア指定コマンドに代えてRWMクリア開始指定コマンドを送信し、電源投入指定コマンドに代えてRWMクリア終了指定コマンドを送信するようにしてもよい。この場合には、RWMクリア終了指定コマンドをRWMクリア処理の最後に送信してもよいし、RWMクリア処理の終了後に送信してもよい。
(主制御基板の設定確認処理)
図9を用いて、主制御基板110の設定確認処理(遊技用プログラム)を説明する。図9は、主制御基板110の設定確認処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS28−1において、設定確認中信号(セキュリティ信号)の出力処理を行う。具体的には、遊技情報出力端子板90のセキュリティ信号端子から設定確認中であることを示す設定確認中信号(セキュリティ信号)の出力を開始する。なお、設定確認中信号(セキュリティ信号)は、設定確認中は出力し続け、設定確認が終了しても200msの間出力を継続してから出力を終了する。
メインCPU110aは、ステップS28−2において、状態確認表示器68に設定変更中であることを示す状態確認表示を表示する。具体的には、状態確認表示器68の1つのLEDを点灯する。これにより、遊技店員が状態確認表示器68を確認することで設定確認中であることを把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS28−3において、設定確認指定コマンドを演出制御基板130に送信する。これにより、演出制御基板130によって設定確認が行われていることを報知するための設定確認報知を実行するための処理が行われることになる。
「設定確認報知」とは、第1画像表示装置70や第2画像表示装置71に設定確認中であることを示す設定確認中画面を表示したり、枠用照明装置10や盤用照明装置76を設定確認中に亘って所定の発光色(例えば白)で全点灯させたりすることである。なお、音声出力装置9から設定確認中であることを示す設定確認報知音(「設定値の確認中です」)を出力してもよい。これにより、遊技店員が第1画像表示装置70、第2画像表示装置71、枠用照明装置10、盤用照明装置76や音声出力装置9を確認することで設定確認中であることを把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS28−4において、情報表示器113に現在の設定値を表示する。具体的には、設定値(遊技中)領域の設定値を参照して、情報表示器113の1つの7セグメントLEDに設定値を示す数字(ここでは1〜4)を表示する。これにより、遊技店員が情報表示器113を確認することで現在の設定値を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS28−5において、確認終了操作があったか否かを判定する。具体的には、設定キースイッチ112aがON状態からOFF状態になったか否かを判定する。確認終了操作があった場合には、ステップS28−6に処理を移し、確認終了操作がなかった場合には、ステップS28−5の処理を繰り返し行う。
メインCPU110aは、ステップS28−6において、情報表示器113での設定値の表示を終了し、ステップS28−7において、状態確認表示器68の表示を終了し、今回の設定変更処理を終了する。
なお、設定確認処理の開始時に設定確認指定コマンドを送信し、設定確認処理の終了後に電源復旧指定コマンドを送信するようになっているが、設定確認指定コマンドに代えて設定確認開始指定コマンドを送信し、電源投入指定コマンドに代えて設定確認終了指定コマンドを送信するようにしてもよい。この場合には、設定確認終了指定コマンドを設定確認処理の最後に送信してもよいし、設定確認処理の終了後に送信してもよい。
以上のように、本実施形態では、設定変更中信号と、RWMクリア信号と、設定確認中信号と、復帰不可能エラー信号とは、同一のセキュリティ信号端子から出力されるようになっている。このようにすることで、限られた信号端子数でも多くの種類の信号を出力することができ、遊技機の利便性を向上することが可能となる。
また、電源供給の開始から遊技の進行制御(主制御基板110のタイマ割込)が行われる遊技可能状態となるまで(開始前状態において)は、RWMクリアスイッチ111aや設定キースイッチ112a以外の入力装置(アウト球検出スイッチ39a、一般入賞口検出スイッチ43a、ゲート検出スイッチ44a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、大入賞口検出スイッチ50a、磁気検出センサ53a、電波検出センサ54a)からの信号入力の有無を監視しないようになっている。
つまり、遊技の進行制御が開始される前の開始前状態においては、各種入賞口(始動口含む)に遊技球が入賞しても、その入賞は無効となって遊技球の払い出しが行われないようになっている。また、第1始動口45や第2始動口47に遊技球が入賞しても、その入賞は無効となって第1特別図柄表示器60や第2特別図柄表示器61での特別図柄の変動表示が行われず、大当たり遊技が実行されないようになっている。また、普図ゲート44を遊技球が通過しても、その通過は無効となって普通図柄表示器62での普通図柄の変動表示が行われず、補助遊技が実行されないようになっている。そのため、遊技の進行制御が開始される前という遊技者による遊技が行われることが想定し難い状況下において無駄な処理を行わずに済み、処理負荷を軽減することが可能となる。
また、遊技の進行制御が開始される前の開始前状態においては、各種エラーが発生するような状況が発生していたとしても、エラー報知が行われないようになっている。そのため、遊技の進行制御が開始される前という不正行為が行われることが想定し難い状況下において無駄な処理を行わずに済み、処理負荷を軽減することが可能となる。
なお、設定変更中信号と、RWMクリア信号と、設定確認中信号と、復帰不可能エラー信号とを共通のセキュリティ信号端子から出力させるのではなく、別々の出力端子から出力させてもよい。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図10を用いて、主制御基板110のタイマ割込処理(遊技用プログラム及び情報用プログラム)を説明する。図10は、主制御基板110におけるタイマ割込処理を示すフローチャートである。
このタイマ割込処理は、メイン処理の初期設定処理が終了した後において、主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路から所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが入力されることで実行され、遊技の進行を制御するようになっている。
まず、メインCPU110aは、ステップS100において、レジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させ、ステップS110において、時間制御処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、特別図柄の停止時間や特別電動役物の開放時間等の各種タイマカウンタを更新する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS120において、特定乱数値更新処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、特図変動パターン判定用乱数値、当たり判定用乱数値、普通図柄判定用乱数値、普図変動パターン判定用乱数値の更新を行う具体的には、それぞれの乱数値および乱数カウンタを+1加算して更新する処理を行う。なお、加算した乱数カウンタが乱数範囲の最大値を超えた場合(乱数カウンタが1周した場合)には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが周回の初期値まで戻った場合には、対応する初期乱数値を新たな周回初期値として設定して乱数値を新たに更新する。
メインCPU110aは、ステップS130において、初期乱数値更新処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、ステップS30と同様に、大当たり判定用初期乱数値、特別図柄判定用初期乱数値、当たり判定用初期乱数値、普通図柄決定用初期乱数値を更新する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS200において、入力制御処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、一般入賞口検出スイッチ43a、大入賞口検出スイッチ50a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、ゲート検出スイッチ44a等の各種スイッチに入力があったか否かを判定し、入力があった場合に所定のデータをセットする処理を行う。なお、入力制御処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS300において、特図特電制御処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、第1始動口45又は第2始動口47への遊技球の入賞に基づき取得された特図判定情報の判定、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示、大入賞口(大入賞口50)の開閉、遊技状態の設定等の処理を行う。なお、特図特電制御処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS400において、普図普電制御処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、普図ゲート44への遊技球の通過に基づく取得された普図判定情報の判定、普通図柄の変動表示、第2始動口47の開閉(補助遊技)等の処理を行う。
なお、普図普電制御処理で行われる普図判定情報の判定結果として決定される当たり普通図柄の種類、ハズレ普通図柄の種類については、設定値によって変化せずに同一となっている。このようにすることで、複雑な遊技性となり過ぎず、遊技者が安心して遊技を行うことが可能となる。
また、普図普電制御処理で行われる普図判定情報の判定結果として決定される各種当たり普通図柄の選択割合、各種ハズレ普通図柄の選択割合については、設定値によって変化せずに一定となっている。このようにすることで、遊技者の有利度合いが設定値によって極端に変わってしまうことがなくなり、遊技者が安心して遊技を行うことが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS500において、払出制御処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、メインRAM110cに記憶される各種の賞球カウンタを参照し、各種入賞口(一般入賞口43、第1始動口45、第2始動口47、大入賞口50)に対応する払出数指定コマンドを払出制御基板120に送信するための処理を行う。これにより、払出制御基板120によって払出装置95から賞球を払い出すための処理が実行されることになる。
メインCPU110aは、ステップS600において、異常判定処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、各種エラー(補助遊技中でないときに第2始動口47に遊技球が入賞したり、特別遊技中でないときに大入賞口に遊技球が入賞したりする不正入賞エラー、各種入賞口に入賞した遊技球数と入賞球を流下させる入賞球流路から排出される遊技球数が一致しない異常入賞エラー、磁気検出センサ53aによって異常な磁気を所定期間に亘って検出する磁気エラー、電波検出センサ54aによって異常な電波を所定期間に亘って検出する電波エラー、開放検出スイッチ31aがOFF状態からON状態になる扉開放エラー、遊技の進行制御が行われている間にRWMクリアスイッチ111aや設定キースイッチ112aが操作される操作エラー)が発生したか否かを判定し、発生したエラーに対応するエラー指定コマンドを演出制御基板130に送信するための処理を行う。これにより、演出制御基板130によってエラー報知を行うための処理が実行されることになる。
メインCPU110aは、ステップS700において、データ作成処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、遊技情報出力端子板90から出力する外部出力データ(遊技情報)、第2始動口開閉ソレノイド48bに出力する始動口開閉データ、大入賞口開閉ソレノイド51bに出力する大入賞口開閉データ、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61に出力する特別図柄表示データ、普通図柄表示器62に出力する普通図柄表示データ、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64に出力する特別図柄保留表示データ、普通図柄保留表示器65に出力する普通図柄保留表示データ等のデータを作成する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS750において、出力制御処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、上記ステップS700で作成した外部情報データ、始動口開閉データ、及び、大入賞口開閉データ等の信号を出力させるポート出力処理や、特別図柄表示データ、普通図柄表示データ、特別図柄保留表示データ、普通図柄保留表示データ等の信号を出力させる表示出力処理や、払出制御基板120の払出状態を確認するための払出状態確認指定コマンドを払出制御基板120に送信したり、後述する賞球カウンタ(3個賞球カウンタ、10個賞球カウンタ、15個賞球カウンタ)を参照し、各種入賞口に対応する払出数指定コマンドを払出制御基板120に送信したりするための処理を行う。これにより払出制御基板120が遊技球払出装置100から賞球を払い出すための制御を実行する。
メインCPU110aは、ステップS800において、情報用プログラム呼出時処理を行う。具体的には、割込を禁止した後にフラグレジスタを遊技用RWM領域に退避し、CALL命令によって対象となる情報用プログラムを呼び出すための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS810において、遊技球計数処理(情報用プログラム)を行う。具体的には、通常遊技状態中における各種入賞口(一般入賞口、大入賞口、始動口)への遊技球の入賞に基づく賞球の払出数である通常中払出数、通常遊技状態中におけるアウト球検出スイッチ39aで検出された遊技球数である通常中アウト数、遊技状態に拘らずにアウト球検出スイッチ39aで検出された遊技球数である総アウト数といった遊技実績情報を計数するための処理を行う。
なお、総アウト数、通常中払出数、及び、通常中アウト数については、設定値を変化させたとしても影響を受けない(設定値とは無関係な)遊技実績情報となっているため、これらを計数しておくことで設定値の影響を排除した性能情報(後述する通常ベース値)を算出することが可能となり、遊技機1の性能把握に役立てることが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS830において、通常ベース値算出処理(情報用プログラム)を行う。具体的には、総アウト数によって区切られる現在の遊技区間における通常ベース値((通常中払出数÷通常中アウト数)×100)を算出すると共に、情報用RWM領域に設定されるベース記憶領域の第1領域に小数点第一位で四捨五入した通常ベース値をセーブする処理を行う。
なお、遊技区間は、総アウト数が6万個となる毎に更新されるようになっており、ベース記憶領域は、現在の遊技区間における通常ベース値が記憶される第1領域と、1回前の遊技区間における通常ベース値を記憶するための第2領域と、2回前の遊技区間における通常ベース値を記憶するための第3領域と、3回前の遊技区間における通常ベース値を記憶するための第4領域とが設けられており、現在を含む4つの遊技区間分の通常ベース値がそれぞれの領域にセーブされることになる。
メインCPU110aは、ステップS850において、性能表示データ設定処理(情報用プログラム)を行う。具体的には、性能情報算出処理で算出されてベース記憶領域にセーブされている4つの遊技区間分の通常ベース値(性能情報)を5秒毎に切り替えながら情報表示器113に表示させるための性能表示データを設定する処理を行う。なお、性能表示データ設定処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS870において、試験データ作成処理(情報用プログラム)を行う。具体的には、遊技機1の試験を行う際に使用する試験設備に出力する試験データ(試験情報)を作成する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS880において、出力制御処理(情報用プログラム)を行う。具体的には、上記ステップS850で設定した性能表示データ(性能情報)等の信号を各種表示器に出力させる表示出力処理や、上記ステップS870で作成した試験データ等の信号を出力する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS890において、遊技用プログラム復帰時処理を行う。具体的には、フラグレジスタを遊技用RWM領域から復帰し、割込を許可して遊技用プログラムに復帰するための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS900において、ステップS100で退避した情報をメインCPU110aのレジスタに復帰させ、今回のタイマ割込処理を終了する。
このように、遊技の進行制御が開始される前の開始前状態(設定変更モード中、RWMクリアモード中、及び、設定確認モード中)においてはタイマ割込が実行されることがないため、払出数やアウト数の計数、通常ベース値の算出、通常ベース値の表示が行われないようになっているため、主制御基板における制御負担を軽減することが可能となる。
(主制御基板の入力制御処理)
図11を用いて、主制御基板110の入力制御処理(遊技用プログラム)を説明する。図11は、主制御基板110における入力制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS210において、一般入賞口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、一般入賞口検出スイッチ43aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が一般入賞口43に入賞したか否かを判定して、払出装置95から賞球を払い出すための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS220において、大入賞口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、大入賞口検出スイッチ50aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が大入賞口50に入賞したか否かを判定して、払出装置95から賞球を払い出すための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS230において、第1始動口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、第1始動口検出スイッチ45aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第1始動口45に入賞したか否かを判定して、払出装置95から賞球を払い出すための処理を行うと共に、特図判定情報を取得して記憶するための処理を行う。なお、第1始動口検出スイッチ入力処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS240において、第2始動口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、第2始動口検出スイッチ47aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第2始動口47に入賞したか否かを判定して、払出装置95から賞球を払い出すための処理を行うと共に、特図判定情報を取得して記憶するための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS250において、ゲート検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、ゲート検出スイッチ44aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が普図ゲート44を通過したか否かを判定して、普図判定情報を取得して記憶するための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS260において、入賞確認検出スイッチ入力処理を行う。この入賞確認検出スイッチ入力処理では、入賞確認検出スイッチ52aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が入賞球流路52を通過したか否かの判定を行う。入賞確認検出スイッチ52aから検出信号を入力していない場合には、入力制御処理を終了する。
(主制御基板の第1始動口検出スイッチ入力処理)
図12を用いて、主制御基板110の第1始動口検出スイッチ入力処理(遊技用プログラム)を説明する。図12は、主制御基板110における第1始動口検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS230−1において、第1始動口検出スイッチ45aからの検出信号を入力したか否かを判定する。第1始動口検出スイッチ45aからの検出信号を入力した場合には、ステップS230−2に処理を移し、第1始動口検出スイッチ45aからの検出信号を入力しなかった場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS230−2において、3個賞球のために用いる3個賞球カウンタに3個賞球を示すデータを加算して更新する処理を行い、ステップS230−3において、特図判定情報(大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動パターン判定用乱数値)を取得する。
メインCPU110aは、ステップS230−4において、第1保留数(U1)が4未満であるか否かを判定する。第1保留数(U1)が4未満である場合には、ステップS230−5に処理を移し、第1保留数(U1)が4未満でない場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS230−5において、第1保留数(U1)に「1」を加算して更新(U1←U1+1)する処理を行い、ステップS230−6において、第1保留数(U1)に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、第1特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信され、画像表示装置に第1保留数(U1)に対応する数の第1保留アイコンが表示されることになる。
メインCPU110aは、ステップS230−7において、第1特図判定情報記憶領域の第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部にステップS230−3で取得した特図判定情報を記憶する。
メインCPU110aは、ステップS230−8において、第1事前判定処理を行う。この第1事前判定処理では、事前判定テーブル(図示省略)を参照し、今回取得した特図判定情報(第1保留記憶)を当該判定情報に基づく特別図柄の変動表示が行われるよりも以前に判定し、実行される予定の変動パターンである予定変動パターンを判定する。
メインCPU110aは、ステップS230−9において、上記ステップS230−8の第1事前判定処理で決定された予定変動パターンに対応する第1始動口入賞指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
これにより、予定変動パターンを第1始動口入賞指定コマンドとして演出制御基板130へ送信することができ、第1始動口入賞指定コマンドを受信した演出制御基板130のサブCPU130aは、第1始動口入賞指定コマンドを解析し、当該第1始動口入賞指定コマンドに対応する特別図柄の変動表示が開始される前から、それ以前に実行される1、又は、複数の変動表示に亘って所定の予告演出を実行する先読み予告演出を実行することができる。なお、先読み予告演出は、画像表示装置、音声出力装置9、枠用照明装置10、第1可動部材73、第2可動部材74、及び、盤用照明装置76のうちの1つ、又は、複数を用いて行われる。
なお、第2始動口検出スイッチ入力処理については、第1始動口検出スイッチ45a、第1特別図柄保留記憶領域、第1保留記憶、第1特別図柄保留数(U1)、第1特別図柄記憶指定コマンド、第1事前判定処理、第1始動口入賞指定コマンドを、それぞれ第2始動口検出スイッチ47a、第2特別図柄保留記憶領域、第2保留記憶、第2特別図柄保留数(U2)、第2特別図柄記憶指定コマンド、第2事前判定処理、第2始動口入賞指定コマンドに読み替えればよい。なお、以下において、第1始動口入賞指定コマンド、第2始動口入賞指定コマンドを総称して単に始動口入賞指定コマンドということがある。
(主制御基板の特図特電制御処理)
図13を用いて、主制御基板110の特図特電制御処理(遊技用プログラム)を説明する。図13は、主制御基板110における特図特電制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS301において、特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐先アドレスを参照し、分岐先アドレスに対応する処理を実行し、今回の特図特電制御処理を終了する。
具体的には、特図特電処理データ=0であれば、保留記憶(特図判定情報)に基づいて特別図柄の変動表示を開始するための処理や特図特電処理データを「1」に変更する処理等を行うための特別図柄記憶判定処理(ステップS310)を実行する。なお、特別図柄記憶判定処理の詳細については後述する。
特図特電処理データ=1であれば、変動時間の経過によって特別図柄を停止表示させて図柄確定コマンドを演出制御基板130に送信するための処理や特図特電処理データを「2」に変更する処理等を行うための特別図柄変動処理(ステップS320)を実行する。
特図特電処理データ=2であれば、特別図柄の停止時間の経過によって、ハズレ特別図柄ならば特図特電処理データを「0」に変更し、大当たり特別図柄ならば大当たり遊技のオープニング時間をセットして特図特電処理データを「3」に変更し、小当たり特別図柄ならば小当たり遊技のオープニング時間をセットして特図特電処理データを「4」に変更するための特別図柄停止処理(ステップS330)を実行する。
特図特電処理データ=3であれば、大当たり遊技を実行するための処理や最終のラウンド遊技の終了に基づき特図特電処理データを「5」に変更する処理等を行うための大当たり遊技処理(ステップS340)を実行する。
特図特電処理データ=4であれば、小当たり遊技を実行するための処理や小当たり遊技のエンディングの終了に基づき特図特電処理データを「0」又は「3」に変更する処理等を行うための小当たり遊技処理(ステップS350)を実行する。
特図特電処理データ=5であれば、大当たり遊技を終了するための処理や大当たり遊技のエンディングの終了に基づき特図特電処理データを「0」に変更する処理等を行うための大当たり遊技終了処理(ステップS360)を実行する。
(主制御基板の特別図柄記憶判定処理)
図14を用いて、主制御基板110の特別図柄記憶判定処理(遊技用プログラム)を説明する。図14は、主制御基板110における特別図柄記憶判定処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS310−1において、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。特別図柄の変動表示中である場合には、今回の特別図柄記憶判定処理を終了し、特別図柄の変動表示中でない場合には、ステップS310−2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−2において、第2保留数(U2)が1以上であるか否かを判定する。第2保留数(U2)が1以上である場合には、ステップS310−3に処理を移し、第2保留数(U2)が1以上でない場合には、ステップS310−4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−3において、第2保留数(U2)を「1」減算して更新し、ステップS310−6において、減算後の第2保留数(U2)に対応する特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信され、画像表示装置に表示される保留アイコンや当該アイコンの表示を更新するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS310−7において、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS310−8において、第2特図判定情報記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行い、第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特図判定情報を1つ前の記憶部にシフトさせる。
例えば、第2特図判定情報保留記憶領域の第4記憶部に記憶されている特図判定情報は、第2特図判定情報保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第2特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている特図判定情報は、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部にシフトされ、第0記憶部に記憶されていた前回の遊技で用いられた特図判定情報は消去される。
一方、メインCPU110aは、ステップS310−4において、第1保留数(U1)が1以上であるか否かを判定する。第1保留数(U1)が1以上である場合には、ステップS310−5に処理を移し、第1保留数(U1)が1以上でない場合には、ステップS319−1に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−5において第1保留数(U1)を「1」減算して更新し、ステップS310−6において、減算後の第1保留数(U1)に対応する特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信され、画像表示装置に表示される保留アイコンや当該アイコンの表示を更新するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS310−7において、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS310−8において、第1特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行い、第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特図判定情報を1つ前の記憶部にシフトさせる。
例えば、第1特別図柄保留記憶領域の第4記憶部に記憶されている特図判定情報は、第1特別図柄保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第1特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている特図判定情報は、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部にシフトされ、第0記憶部に記憶されていた前回の遊技で用いられた特図判定情報は消去される。
なお、ステップS310−8における特図判定情報のシフト処理にともなって、減算後の第1保留数(U1)及び第2保留数(U2)を示す特別図柄保留表示データをメインRAM110cの所定の領域にセットする。これにより、第1特別図柄保留表示器63及び第2特別図柄保留表示器64の表示内容が更新されることになる。
また、本実施形態では、ステップS310−2〜S310−8において第2特図判定情報保留記憶領域を第1特図判定情報保留記憶領域よりも優先させてシフト(第2保留数を第1保留数よりも優先して減算)させることにしたが、遊技球が始動口に入球した順序で、第1特図判定情報保留記憶領域または第2特図判定情報保留記憶領域をシフト(第1保留数と第2保留数を入賞順で減算)させてもよいし、第1特図判定情報保留記憶領域を第2特図判定情報保留記憶領域よりも優先させてシフト(第1保留数を第2保留数よりも優先して減算)させてもよい。
メインCPU110aは、ステップS311において、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部に記憶された特図判定情報に基づき、大当たりであるか否かや、特別図柄の停止特図データを決定する大当たり判定処理を実行する。なお、大当たり判定処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS312において、大当たり判定処理において決定された特別図柄の種類に対応する特別図柄指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄指定コマンドが演出制御基板130に送信され、変動演出の結果として停止表示される演出図柄70aを決定するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS313において、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部に記憶された特図判定情報に基づき、特図変動パターン決定テーブル(図4)を参照して特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定する特図変動パターン判定処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS314において、特図変動パターン判定処理において決定された特図変動パターンの種類に対応する特図変動パターン指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特図変動パターン指定コマンドが演出制御基板130に送信され、特別図柄の変動表示中に行われる変動演出の演出態様である変動演出パターンを決定するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS315において、特図変動パターン判定処理において決定された特図変動パターンの種類に対応する特別図柄の変動時間(カウンタ値)をメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS316において、特別図柄の変動表示を開始する。これにより、上記ステップS700のデータ作成処理で特別図柄の変動表示を実行するためのLEDの点灯データが作成され、作成された点灯データが上記ステップS800の出力制御処理で出力されることで第1特別図柄表示器60又は第2特別図柄表示器61において特別図柄の変動表示が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS317において、客待ち状態を終了するための客待ち状態フラグをクリアし、ステップS318において、特図特電処理データに「1」をセットし、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS319−1において、メインRAM110cに客待ち状態であることを示す客待ち状態フラグがセットされているか否かを判定する。客待ち状態フラグがセットされている場合には、今回の特別図柄記憶判定処理を終了し、客待ち状態フラグがセットされていない場合には、ステップS319−2に処理を移す。なお、客待ち状態とは、特別図柄の変動表示及び特別遊技(大当たり遊技)が実行されていない状態のことをいうが、普通図柄の変動表示及び補助遊技が実行されていないことを要件に含めてもよい。
メインCPU110aは、ステップS319−2において、メインRAM110cの所定の領域に客待ち状態フラグをセットし、ステップS319−3において、客待ち状態であることを示す客待ち状態指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。これにより、客待ち状態指定コマンドが演出制御基板130に送信され、遊技者に対して遊技を促すための客待ちデモ演出を実行するための処理が行われることになる。
(主制御基板の大当たり判定処理)
図15を用いて、主制御基板110の大当たり判定処理(遊技用プログラム)を説明する。図15は、主制御基板110における大当たり判定処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS311−1において、メインRAM110cの設定値領域に記憶してある設定値を参照し、ステップS311−2において、図示しない大当たり判定テーブルを選択する。具体的には、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部に記憶されている特図判定情報が第1特図判定情報保留記憶領域からシフトされたものであれば、図示しない第1特別図柄用の大当たり判定テーブルを選択し、第2特図判定情報保留記憶領域からシフトされたものであれば、図示しない第2特別図柄用の大当たり判定テーブルを選択する。
メインCPU110aは、ステップS311−3において、現在の設定値及び大当たり判定用乱数値を大当たり判定テーブルに照合して大当たりであるか否かを判定する。大当たりである場合には、ステップS311−4に処理を移し、大当たりでない場合には、ステップS311−6に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS311−4において、現在の遊技状態情報をメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS311−5において、図示しない大当たり用の特別図柄判定テーブルを選択し、ステップS311−7に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS311−6において、図示しないハズレ用の特別図柄判定テーブルを選択し、ステップS311−7に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS311−7において、大当たり判定を行うことになった特別図柄の種別(第1特別図柄、第2特別図柄)、特別図柄判定用乱数値を特別図柄判定テーブルに照合して、第1特別図柄表示器60又は第2特別図柄表示器61で実行される変動表示の結果として停止表示される特別図柄を決定する。
メインCPU110aは、ステップS311−8において、ステップS311−7で決定された特別図柄に対応する停止特図データをメインRAM110cの所定の領域にセットし、今回の大当たり判定処理を終了する。
(主制御基板の性能表示データ設定処理)
図16を用いて、主制御基板110の性能表示データ設定処理(遊技用プログラム)を説明する。図16は、主制御基板110における性能表示データ設定処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS850−1において、情報表示器113に表示される性能情報を切り替えるか否かを判定するためにメインRAM110cの情報用RWM領域にセーブされている表示切替時間カウンタが表示切替値「0」であるか否かを判定する。表示切替値「0」である場合には、情報表示器113に表示される性能情報(通常ベース値)を切り替えるものとしてステップS850−2に処理を移し、表示切替値「0」でない場合には、情報表示器113に表示される性能情報を切り替えないものとしてステップS850−6に処理を移す。なお、遊技機1への電源投入後に本処理が最初に実行される場合には、表示切替時間カウンタの値が表示切替値である「0」となっている。
メインCPU110aは、ステップS850−2において、情報用RWM領域に情報表示器113の点灯確認が済んでいるか否かを判定するための点灯確認済フラグがセーブされているか否かを判定する。点灯確認済フラグがセーブされている場合には、情報表示器113に通常ベース値を表示するものとしてステップS850−4に処理を移し、点灯確認済フラグがセーブされていない場合には、情報表示器113の点灯確認を行うものとしてステップS850−3に処理を移す。なお、遊技機1への電源投入後に本処理が最初に実行される場合には、点灯確認済フラグがセーブされていない状態となっている。
メインCPU110aは、ステップS850−3において、情報表示器113を構成している4つの7セグメント表示器(113a〜113d)の全てのセグメント(デシマルポイントを含む)を点灯させるための点灯確認用の表示データを決定する。
メインCPU110aは、ステップS850−4において、メインRAM110cの情報用RWM領域に設けられたベース記憶領域からデータ選択カウンタ値に応じた(情報表示器113に表示するための)通常ベース値を取得する。具体的には、データ選択カウンタ値が「0」であれば、ベース記憶領域の第1領域にセーブしてある通常ベース値を取得し、データ選択カウンタ値が「1」であれば、ベース記憶領域の第2領域にセーブしてある通常ベース値を取得し、データ選択カウンタ値が「2」であれば、ベース記憶領域の第3領域にセーブしてある通常ベース値を取得し、データ選択カウンタ値が「3」であれば、ベース記憶領域の第4領域にセーブしてある通常ベース値を取得する。
メインCPU110aは、ステップS850−5において、図示しない表示データ決定テーブルを参照して、区間カウンタ値、通常中アウト数カウンタが示す通常中アウト数、及び、取得した通常ベース値に基づいて、情報表示器113に表示させる通常ベース値の表示データを決定する。
メインCPU110aは、ステップS850−6において、決定した表示データを情報表示器113の表示情報として情報用RWM領域の出力データ領域にセットする。これにより、上述したステップS880の出力制御処理で情報用RWM領域の出力データ領域にセットされた表示データが参照され、該表示データに応じた通常ベース値(性能情報)が情報表示器113に表示されることになる。なお、各遊技区間における情報表示器113の表示情報については後述する。
メインCPU110aは、ステップS850−7において、上述した表示切替時間カウンタに1を加算し、ステップS850−8において、表示切替時間カウンタが上限値(例えば5秒)よりも大きいか否かを判定する。上限値よりも大きくない場合には、情報表示器113の表示を切り替える時間が経過していないものとして、ステップS850−15に処理を移し、上限値よりも大きい場合には、情報表示器113に表示される性能情報を切り替える時間が経過したものとして、ステップS850−9において、表示切替時間カウンタを0クリア(初期化)する。
メインCPU110aは、ステップS850−10において、メインRAM110cの情報用RWM領域に上述した点灯確認済フラグがあるか否かを判定する。点灯確認済フラグがある場合には、ステップS850−12に処理を移し、点灯確認済フラグがない場合には、ステップS850−11において、メインRAM110cの情報用RWM領域に点灯確認済フラグをセーブする。
メインCPU110aは、ステップS850−12において、上述したデータ選択カウンタに1を加算し、ステップS850−13において、データ選択カウンタが上限値(例えば3)よりも大きいか否かを判定する。上限値よりも大きくない場合には、ステップS850−15に処理を移し、上限値よりも大きい場合には、ステップS850−14において、データ選択カウンタを0クリア(初期化)する。
メインCPU110aは、ステップS850−15において、上述した遊技球計数処理でメインRAM110cの情報用RWM領域に退避したレジスタを復帰し、ステップS850−16において、上述した遊技球計数処理でメインRAM110cの情報用RWM領域に退避した遊技用スタックポインタを復帰し、今回の性能表示データ設定処理を終了する。
このように、遊技機1の電源ON後であって性能情報(通常ベース値)を表示する前において、情報表示器113の4つの7セグメント表示器の全てのセグメントが点灯する(点灯確認が行われる)ため、情報表示器113が故障していないかや、どのセグメントが故障しているか等の確認を行うことが可能となる。
また、表示切替時間(5秒)が経過する毎に、現在の遊技区間と過去の3つの遊技区間からなる4つの遊技区間の性能情報(通常ベース値)が順に表示されるため、直近の4つの遊技区間における性能情報(通常ベース値)を比較することができ、遊技機の実性能の確認や不正行為が行われた可能性を把握することが可能となる。
(各遊技区間における情報表示器の表示情報)
次に、図17を用いて、各遊技区間における情報表示器113の表示情報について説明する。図17の表示情報の表には、区間カウンタ値(遊技区間の種類)と、通常中アウト数と、データ選択カウンタ値と、情報表示器113の表示内容とが対応付けられている。
情報表示器113の識別セグに表示される識別情報としては、現在の遊技区間の通常ベース値であることを示す「bL.」、1回前の遊技区間の通常ベース値であることを示す「b1.」、2回前の遊技区間の通常ベース値であることを示す「b2.」、及び、3回前の遊技区間の通常ベース値であることを示す「b3.」がある。
情報表示器113の数値セグに表示される数値情報としては、算出された通常ベース値がないことを示す「−−」、通常ベース値が「0」又は通常中アウト数が「0」であることを示す「00」、通常中アウト数が「1」以上であって通常ベース値が「1」〜「99」であることをそれぞれ示す「01」〜「99」、及び、通常ベース値が「100」以上であることを示す「99.」がある。なお、通常ベース値が「10」未満の場合には、数値情報の十の位が必ず「0」となって2桁で表示されるようになっている。
そして、数値セグに表示される数値情報については、遊技区間や通常中アウト数に拘らず表示態様が変化しない(点灯表示される)が、識別セグに表示される識別情報については、遊技区間や通常中アウト数等(算出された通常ベース値の有無や算出された通常ベース値の信憑性の有無)によって表示態様が変化する(点滅表示又は点灯表示される)ようになっている。
具体的には、第1〜第4遊技区間では、算出された通常ベース値がない遊技区間の識別情報を表示する場合には、識別情報が点滅表示されることになる。また、第2遊技区間以降の遊技区間では、現在の遊技区間の識別情報(「bL.」)を表示する場合には、算出された通常ベース値の信憑性が低い期間(通常中アウト数が0〜5999個)だと、識別情報が点滅表示されることになる。それ以外の場合には、識別情報が点灯表示される。
ここで、情報表示器113の表示について一例を示すと、区間カウンタ値が「1」であって、通常中アウト数が0〜5999個の範囲内であって、データ選択カウンタ値が「0」であって、ベース記憶領域の第1領域に記憶された通常ベース値が「35」の場合、情報表示器113の識別セグには、「bL.」が点滅表示され、数値セグには「35」が点灯表示されることになる。
このように、通常ベース値が「99」以下の場合には、数値セグに「00」〜「99」という7セグメント表示器のデシマルポイントDPを用いていない性能情報が表示される一方、通常ベース値が「100」以上の場合には、数値セグに「99.」という7セグメント表示器のデシマルポイントDPを用いた性能情報が表示されるため、異常な通常ベース値であること把握し易くなる。
また、通常ベース値が「10」未満の場合には、数値セグの十の位に必ず「0」が表示されて2桁(例えば「01」等)で表示されるため、数値セグとしての2つの7セグメント表示器を有効に使用して分かり易い表示とすることが可能となる。
また、現在の遊技区間の通常ベース値を表示する場合であって、現在の遊技区間の通常中アウト数が通常ベース値を算出するために十分な数量に達していない0〜5999個である場合には、識別セグに表示される識別情報「bL.」が点滅表示されるため、現在表示されている通常ベース値が信憑性の低い情報であることを把握し易くなる。
また、算出された通常ベース値がない場合には、数値セグに数値ではない「−−」が表示されるため、識別セグに表示される識別情報に対応する遊技区間では通常ベース値が算出されていないことが把握し易くなる。
なお、遊技球計数処理、性能情報算出処理、及び、性能表示データ設定処理を情報用プログラムとして実行するのではなく、何れか1つ又は2つを遊技用プログラムとして実行する(例えば、遊技球計数処理を各種スイッチ類からの信号入力の有無を監視している入力制御処理内で実行する)一方、残りを情報用プログラムとして実行するようにしてもよい。
また、情報表示器113に性能情報を表示するための表示データを出力する処理を、遊技用プログラムである出力制御処理において実行するのではなく、性能用プログラムで実行するようにしてもよい。
また、アウト球検出スイッチ39aによって、一般入賞口43、第1始動口45、第2始動口47、大入賞口50に入賞した遊技球、及び、アウト口39に流入した遊技球からなるアウト球を検出するのではなく、アウト球検出スイッチ39aによってアウト口に流入した遊技球のみを検出するようにしてもよい。その場合には、アウト球検出スイッチ39a、一般入賞口検出スイッチ43a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、大入賞口検出スイッチ50aで遊技球を検出する毎にアウト数(総アウト数、通常中アウト数)を1ずつ加算するとよい。
(演出制御部のメイン処理)
図18を用いて、演出制御部130mのメイン処理を説明する。図18は、演出制御部130mにおけるメイン処理のフローチャートである。
まず、サブCPU130aは、ステップE1において、全割込を禁止し、ステップE2において、内蔵レジスタの設定などのCPUの初期設定を行い、ステップE3において、サブRAM130cのRWM領域へのアクセスを許可する。
サブCPU130aは、ステップE4において、サブRAM130cの全RWM領域(ワーク領域、スタック領域、未使用領域)を初期化(0クリア)し、ステップE5において、タイマ割込(4ミリ秒)を発生させるためのCTC(カウンタタイマサーキット)を起動し、ステップE6において、全割込を許可する。
サブCPU130aは、ステップE7において、サブ乱数更新処理を行う。具体的には、サブRAM130cのRWM領域に記憶される各種乱数値を更新する処理を行う。以降は、ステップE7の処理を繰り返し行う。
(演出制御部のタイマ割込処理)
図19を用いて、演出制御部130mのタイマ割込処理を説明する。図19は、演出制御部130mにおいて所定の周期(4ミリ秒)毎に実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。
サブCPU130aは、ステップE100において、サブCPU130aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させ、ステップE120において、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理において、サブCPU130aは、各種のタイマを更新する処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE130において、入力制御処理を行う。具体的には、演出ボタン検出スイッチ17aや十字キー検出スイッチ19a等の各種スイッチに入力があったか否かを判定し、入力があった場合に所定のデータをセットする処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE150において、コマンド解析処理を行う。具体的には、主制御基板110から各種のコマンドが送信されてきているか否かを判定し、各種のコマンドが送信されてきている場合に受信したコマンドをサブRAM130cの受信バッファに格納する処理を行う。なお、コマンド解析処理の詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE200において、電源投入処理を行う。具体的には、サブRAM130cの受信バッファを参照して電源投入指定コマンドを受信しているか否かを判定し、受信している場合に電源投入報知を行うための処理を行う。詳述すると、表示/音声制御部140に電源投入報知コマンドを送信して、第1画像表示装置70(メイン液晶)や第2画像表示装置71(サブ液晶)に電源投入画面を表示させたり、音声出力装置9から電源投入音を出力させたりする。
サブCPU130aは、ステップE250において、停電復旧処理を行う。具体的には、サブRAM130cの受信バッファを参照して電源復旧指定コマンドを受信しているか否かを判定し、受信している場合に停電復旧報知を行うための処理を行う。詳述すると、表示/音声制御部140に電源復旧報知コマンドを送信して、第1画像表示装置70(メイン液晶)や第2画像表示装置71(サブ液晶)に電源復旧画面を表示させたり、音声出力装置9から電源復旧音を出力させたりする。
サブCPU130aは、ステップE300において、客待ち演出処理を行う。具体的には、サブRAM130cの受信バッファを参照して客待ち状態指定コマンドを受信しているか否かを判定し、受信している場合に所定時間経過後に客待ちデモ演出を行うための処理を行う。詳述すると、表示/音声制御部140に客待ち演出コマンドを送信して、第1画像表示装置70(メイン液晶)や第2画像表示装置71(サブ液晶)に客待ちデモ画面を表示させたり、音声出力装置9から客待ちデモ音を出力させたりする。なお、客待ち演出処理の詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE350において、遊技状態更新処理を行う。具体的には、サブRAM130cの受信バッファを参照して遊技状態指定コマンドを受信しているか否かを判定し、受信している場合にサブRAM130cに記憶している遊技状態情報を更新する処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE400において、保留情報更新処理を行う。具体的には、サブRAM130cの受信バッファを参照して特別図柄記憶指定コマンドや普通図柄記憶指定コマンドを受信しているか否かを判定し、受信している場合にサブRAM130cに記憶している第1特別図柄保留数、第2特別図柄保留数、普通図柄保留数等を更新する処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE500において、先読み系演出処理を行う。具体的には、サブRAM130cの受信バッファを参照して始動口入賞指定コマンドや特図変動パターン指定コマンドを受信しているか否かを判定し、受信している場合には、先読み系演出としてのアイコン変化演出、連続予告演出に関する処理を行う。なお、先読み系演出処理の詳細は後述する。
「アイコン変化演出」とは、保留アイコン、及び、当該アイコンの表示態様を変化させることで遊技者に対して大当たり遊技が実行されることを期待させる先読み予告演出の一種である。なお、本実施の形態では、保留アイコンに対するアイコン変化演出を「保留アイコン変化演出」と当該アイコンに対するアイコン変化演出を「当該アイコン変化演出」と称する場合がある。
「連続予告演出」とは、1又は複数の変動演出にわたって所定演出を実行することで遊技者に対して大当たり遊技が実行されることを期待させる先読み予告演出の一種である。
サブCPU130aは、ステップE600において、特図特電演出処理を行う。具体的には、サブRAM130cの受信バッファを参照して演出図柄指定コマンド、特別図柄の変動パターン指定コマンド、特別図柄確定コマンド、大当たり用オープニング指定コマンド、ラウンド指定コマンド、及び、大当たり用エンディング指定コマンド等を受信しているか否かを判定し、受信している場合に受信したコマンドに対応する演出を実行するための処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE800において、普図普電演出処理を行う。具体的には、サブRAM130cの受信バッファを参照して普図指定コマンド、普図変動指定コマンド、普通図柄確定コマンド、当たり用オープニング指定コマンド、及び、当たり用エンディング指定コマンド等を受信しているか否かを判定し、受信している場合に受信したコマンドに対応する演出を実行するための処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE850において、エラー報知処理を行う。具体的には、サブRAM130cの受信バッファを参照してエラー指定コマンドやエラー解除指定コマンドを受信しているか否かを判定し、受信している場合に受信したエラー指定コマンドに対応するエラー報知演出を実行するための処理を行ったり、受信したエラー解除指定コマンドに対応するエラー報知演出を終了したりするための処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE900において、出力制御処理を行う。具体的には、所定のデータ等の信号を出力したり、サブRAM130cの送信バッファに格納された各種のコマンドを表示/音声制御部140やランプ/駆動制御部150に送信したりする処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE950において、ステップE100で退避した情報をサブCPU130aのレジスタに復帰させ、今回のタイマ割込処理を終了する。
(演出制御部のコマンド解析処理)
図20を用いて、演出制御部130mのコマンド解析処理を説明する。図20は、演出制御部130mにおけるコマンド解析処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU130aは、ステップE301において、サブRAM130cの受信バッファを参照して、コマンドを受信したか否かを判定する。コマンドを受信した場合には、ステップE302に処理を移し、コマンドを受信していない場合には、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE302において、受信したコマンドが設定変更指定コマンドであるか否かを判定する。設定変更指定コマンドである場合には、ステップE303に処理を移し、設定変更指定コマンドでない場合には、ステップE304に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE303において、設定変更報知処理を行う。具体的には、上述した設定変更報知を開始させるための報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知指示コマンドが表示/音声制御部140及びランプ/駆動制御部150に送信され、設定変更報知を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE304において、受信したコマンドが設定確認指定コマンドであるか否かを判定する。設定確認指定コマンドである場合には、ステップE305に処理を移し、設定確認指定コマンドでない場合には、ステップE306に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE305において、設定確認報知処理を行う。具体的には、上述した設定確認報知を開始させるための報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知指示コマンドが表示/音声制御部140及びランプ/駆動制御部150に送信され、設定確認報知を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE306において、受信したコマンドが電源投入指定コマンド又は電源復旧指定コマンドであるか否かを判定する。電源投入指定コマンド又は電源復旧指定コマンドである場合には、ステップE307に処理を移し、電源投入指定コマンド又は電源復旧指定コマンドでない場合には、ステップE308に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE307において、電源ON報知処理を行う。具体的には、受信したコマンドが電源投入指定コマンドである場合には、上述した電源投入報知を実行するための報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットし、受信したコマンドが電源復旧指定コマンドである場合には、上述した電源復旧報知を実行するための報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知指示コマンドが表示/音声制御部140及びランプ/駆動制御部150に送信され、電源投入報知又は電源復旧報知を実行するための処理、及び、可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)を所定の態様で動作させる初期動作や盤用照明装置76を所定の態様で発光させる初期発光等を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE308において、受信したコマンドがエラー系指定コマンドであるか否かを判定する。エラー系指定コマンドである場合には、ステップE309に処理を移し、エラー系指定コマンドでない場合には、ステップE310に処理を移す。
「エラー系指定コマンド」には、復帰不可能エラー指定コマンド、不正入賞エラー指定コマンド、異常入賞エラー指定コマンド、磁気エラー指定コマンド、電波エラー指定コマンド、扉開放エラー開始指定コマンド、扉開放エラー終了指定コマンド、操作エラー指定コマンド等が含まれる。
サブCPU130aは、ステップE309において、エラー報知処理を行う。具体的には、受信したエラー指定コマンドの種類に応じたエラー報知(復帰不可能エラー報知、不正入賞エラー報知、異常入賞エラー報知、磁気エラー報知、電波エラー報知、扉開放エラー報知、操作エラー報知等)を実行するため報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知指示コマンドが表示/音声制御部140及びランプ/駆動制御部150に送信され、各種のエラー報知を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE310において、受信したコマンドが遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。遊技状態指定コマンドである場合には、ステップE311に処理を移し、遊技状態指定コマンドでない場合には、ステップE312に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE311において、遊技状態設定処理を行う。具体的には、サブRAM130cに記憶されている遊技状態を遊技状態指定コマンドに応じた遊技状態に更新する処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE312において、受信したコマンドが特別図柄記憶指定コマンドであるか否かを判定する。特別図柄記憶指定コマンドである場合には、ステップE313に処理を移し、特別図柄記憶指定コマンドでない場合には、ステップE314に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE313において、保留数更新処理を行う。具体的には、サブRAM130cに記憶されている特図保留数を更新して画像表示装置に表示される保留アイコンを増加又は減少させるための演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、演出指示コマンドが表示/音声制御部140及びランプ/駆動制御部150に送信され、画像表示装置に表示される保留アイコンを増加又は減少させるための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE314において、受信したコマンドが特別図柄指定コマンドであるか否かを判定する。特別図柄指定コマンドである場合には、ステップE315に処理を移し、特別図柄指定コマンドでない場合には、ステップE316に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE315において、図柄データ決定処理を行う。具体的には、変動演出の結果として画像表示装置に停止表示させる演出図柄、すなわち、所定の有効ライン上に停止される演出図柄の配列(組み合わせ)等を決定する処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE316において、受信したコマンドが特図変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。特図変動パターン指定コマンドである場合には、ステップE317に処理を移し、特図変動パターン指定コマンドでない場合には、ステップE319に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE317において、変動演出パターン判定処理を行う。具体的には、受信した特図変動パターン指定コマンドの内容に基づいて、画像表示装置を含む演出装置で実行される変動演出の演出態様である変動演出パターンを決定し、変動演出パターンを示す演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、演出指示コマンドが表示/音声制御部140及びランプ/駆動制御部150に送信され、変動演出を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE318において、大当たり予告演出決定処理を行う。具体的には、ステップE317で決定された変動演出パターンに基づいて、特別遊技が実行される期待度を示唆する(大当たり遊技が実行されることを期待させる)大当たり予告演出を実行するか否かや、実行する大当たり予告演出の演出態様(パターン)を決定し、大当たり予告演出の実行情報をサブRAM130cの所定領域にセットする処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE319において、受信したコマンドが図柄確定コマンドであるか否かを判定する。図柄確定コマンドである場合には、ステップE320に処理を移し、図柄確定コマンドでない場合には、ステップE321に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE320において、演出図柄停止処理を行う。具体的には、仮停止状態となっている演出図柄を停止表示させて変動演出を終了させるための演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、演出指示コマンドが表示/音声制御部140及びランプ/駆動制御部150に送信され、変動演出を終了させるための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE321において、受信したコマンドが特別遊技系指定コマンドであるか否かを判定する。特別遊技系指定コマンドである場合には、ステップE322に処理を移し、特別遊技系指定コマンドでない場合には、今回のコマンド解析処理を終了する。
「特別遊技系指定コマンド」には、大当たりオープニング指定コマンド、大当たりラウンド指定コマンド、大当たりエンディング指定コマンド等が含まれる。
サブCPU130aは、ステップE322において、特別遊技演出決定処理を行う。具体的には、オープニング指定コマンドの場合には、大当たり遊技のオープニング演出を決定してオープニング演出を実行するための演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行い、ラウンド指定コマンドの場合には、ラウンド遊技のラウンド演出を決定してラウンド演出を実行するための演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行い、エンディング指定コマンドの場合には、大当たり遊技のエンディング演出を決定してエンディング演出を実行するための演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。これにより、演出指示コマンドが表示/音声制御部140及びランプ/駆動制御部150に送信され、オープニング演出やラウンド演出やエンディング演出を実行するための処理が行われることになる。
(演出制御部の客待ち演出処理)
図21を用いて、演出制御部130mの客待ち演出処理を説明する。図21は、演出制御部130mにおける客待ち演出処理を示すフローチャートである。
サブCPU130aは、ステップE300−1において、主制御基板110から客待ち状態指定コマンドを受信しているか否かを判定する。客待ち状態指定コマンドを受信していない場合には、ステップE300−4に処理を移し、客待ち状態指定コマンドを受信している場合には、ステップE300−2において、客待ちデモ演出の開始までの待機時間を決定するためのデモ待機時間決定テーブル(図22参照)を選択する。なお、デモ待機時間決定テーブルの詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE300−3において、デモ待機時間を決定し、デモ待機タイマにセットする。具体的には、図22に示すデモ待機時間決定テーブルを参照し、現在の遊技状態、現在の状態に基づいて、複数のデモ待機時間の中から1つのデモ待機時間を決定する。
サブCPU130aは、ステップE300−4において、デモ待機中であるか否かを判定する。具体的には、デモ待機タイマがセットされているかを判定する。デモ待機中でない場合には、客待ちデモ演出を実行しないものとして今回の客待ち演出処理を終了し、デモ待機中である場合には、ステップE300−5において、デモ待機タイマを−1更新する。
サブCPU130aは、ステップE300−6において、デモ待機タイマ=0であるか否かを判定する。デモ待機タイマ=0でない場合には、まだ客待ちデモ演出を実行しないものとして今回の客待ち演出処理を終了し、デモ待機タイマ=0の場合には、ステップE300−7において、客待ちデモ演出コマンドを送信バッファにセットし、今回の客待ち演出処理を終了する。これにより、客待ちデモ演出コマンドが表示/音声制御部140やランプ/駆動制御部150に送信され、遊技者に対して遊技の実行を訴求する客待ちデモ演出が実行されることになる。
(デモ待機時間決定テーブル)
図22は、客待ちデモ演出の開始までの待機時間を決定する場合に参照されるデモ待機時間決定テーブルを示す図である。
図22にデモ待機時間決定テーブルには、遊技状態、現在の状態、及び、選択されるデモ待機時間が対応付けられている。通常遊技状態におけるデモ待機時間には、30秒〜80秒の4種類のデモ待機時間が設定されており、特定遊技状態におけるデモ待機時間には、35秒〜85秒の4種類のデモ待機時間が設定されている。
図22に示したデモ待機時間決定テーブルの第1の特徴としては、電源投入直後に画像表示装置に演出図柄が静止表示されてからのデモ待機時間と、電源復旧直後に画像表示装置に演出図柄が静止表示されてからのデモ待機時間と、演出図柄の変動表示が終了(変動時間が経過)して演出図柄が静止表示されてからのデモ待機時間と、客待ちデモ演出の終了後に演出図柄が静止表示されてからのデモ待機時間とが異なる点が挙げられる。このようにしたことで、現在の状態に応じた適切な時間で客待ちデモ演出を実行することができ、遊技機の稼働を向上させることが可能となる。
図22に示したデモ待機時間決定テーブルの第2の特徴としては、電源投入直後に画像表示装置に演出図柄が静止表示されてからのデモ待機時間よりも、演出図柄の変動表示が終了(変動時間が経過)して演出図柄が静止表示されてからのデモ待機時間の方が長い点が挙げられる。このようにしたことで、遊技者が遊技している可能性の高低に応じた適切な時間で客待ちデモ演出を実行することができ、遊技機の稼働を向上させることが可能となる。
図22に示したデモ待機時間決定テーブルの第3の特徴としては、演出図柄の変動表示が終了(変動時間が経過)して演出図柄が静止表示されてからのデモ待機時間よりも、電源復旧直後に画像表示装置に演出図柄が静止表示されてからのデモ待機時間の方が長い点が挙げられる。このようにしたことで、遊技者が遊技している可能性の高低に応じた適切な時間で客待ちデモ演出を実行することができ、遊技機の稼働を向上させることが可能となる。
図22に示したデモ待機時間決定テーブルの第4の特徴としては、電源投入直後に画像表示装置に演出図柄が静止表示されてからのデモ待機時間よりも、電源復旧直後に画像表示装置に演出図柄が静止表示されてからのデモ待機時間の方が長い点が挙げられる。このようにしたことで、遊技者が遊技している可能性の高低に応じた適切な時間で客待ちデモ演出を実行することができ、遊技機の稼働を向上させることが可能となる。
図22に示したデモ待機時間決定テーブルの第5の特徴としては、客待ちデモ演出の終了後に演出図柄が静止表示されてからのデモ待機時間が一番短くなっている点が挙げられる。このようにしたことで、遊技者に対する遊技への訴求力を効果的に高めることができ、遊技機の稼働を向上させることが可能となる。
図22に示したデモ待機時間決定テーブルの第6の特徴としては、通常遊技状態における各デモ待機時間よりも、特定遊技状態(低確時短遊技状態、高確時短遊技状態)における各デモ待機時間の方が長い点が挙げられる。このようにしたことで、遊技者が遊技している可能性の高低に応じた適切な時間で客待ちデモ演出を実行することができ、遊技機の稼働を向上させることが可能となる。
(演出制御部の先読み系演出処理)
図23を用いて、演出制御部130mの先読み系演出処理を説明する。図23は、演出制御部130mにおける先読み系演出処理を示すフローチャートである。
サブCPU130aは、ステップE510において、アイコン変化演出を実行するか否かやアイコン変化演出の演出態様等を決定するためのアイコン変化演出決定処理を行う。なお、アイコン変化演出決定処理の詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE520において、アイコン変化演出決定処理で実行することが決定されたアイコン変化演出を実行する(既に表示されている保留アイコンや当該アイコンの表示態様を変化させる)ためのアイコン表示態様更新処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE530において、連続予告演出を実行するか否かや連続予告演出の演出態様等を決定するための連続予告演出決定処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE540において、連続予告演出決定処理で実行することが決定された連続予告演出を実行するための連続予告演出実行処理を行う。
(演出制御部のアイコン変化演出決定処理)
図24を用いて、演出制御部130mのアイコン変化演出決定処理を説明する。図24は、演出制御部130mにおけるアイコン変化演出決定処理を示すフローチャートである。
サブCPU130aは、ステップE510−1において、主制御基板110から始動口入賞指定コマンドを受信したか否かを判定する。始動口入賞指定コマンドを受信した場合には、ステップE510−2に処理を移し、始動口入賞指定コマンドを受信していない場合には、今回のアイコン変化演出決定処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE510−2において、受信した始動口入賞指定コマンドを参照し、大当たりであるか否か、大当たり遊技の種別、及び、演出内容(予定変動パターン)を把握する。
サブCPU130aは、ステップE510−3において、現在がアイコン変化演出の実行可能期間であるか否かを判定する。アイコン変化演出の実行可能期間である場合には、ステップE510−4に処理を移し、アイコン変化演出の実行可能期間でない場合には、ステップE510−8に処理を移す。
「アイコン変化演出の実行可能期間」とは、大当たり遊技の実行中でないことや、アイコン変化演出の実行中でないことや、アイコン変化演出が実行予定でない場合となっている。なお、上記3つの条件の何れか1つの条件、又は、2つの条件だけを設けるようにしてもよい。また、受信した始動口入賞指定コマンドが第1始動口45への入賞に基づくものである場合には通常遊技状態であること、受信した始動口入賞指定コマンドが第2始動口47への入賞に基づくものである場合には特定遊技状態(低確時短遊技状態、高確時短遊技状態)であること等を設けてもよい。
サブCPU130aは、ステップE510−4において、先行保留(先に受信した始動口入賞指定コマンドに対応する保留記憶)の事前判定結果が全てノーマルリーチ以下、つまり、先行保留の事前判定結果が全て通常変動、短縮変動、又は、ノーマルリーチか否かを判定する。全てノーマルリーチ以下である場合には、ステップE510−5に処理を移し、全てノーマルリーチ以下でない場合には、ステップE510−8に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE510−5において、第1画像表示装置70(メイン液晶)に追加表示するアイコンの最終表示態様を決定するためのアイコン表示態様決定用乱数値を取得し、ステップE510−6において、アイコンの最終表示態様を決定するためのアイコン最終表示態様決定テーブル(図25参照)を選択する。なお、アイコン最終表示態様決定テーブルの詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE510−7において、アイコン最終表示態様を決定する。具体的には、サブCPU130aは、図25に示すアイコン最終表示態様決定テーブルを参照し、始動口入賞指定コマンドが示す予定変動パターン、及び、各アイコン最終表示態様の選択率(%)に基づいて、複数のアイコン最終表示態様の中から1つのアイコン最終表示態様を決定する。
サブCPU130aは、ステップE510−8において、アイコン最終表示態様として、通常表示態様である通常アイコン(CDアイコン)を決定する。
サブCPU130aは、ステップE510−9において、決定されたアイコン最終表示態様がアイコン変化演出を実行する表示態様(特別アイコン)であるか否かを判定する。アイコン変化演出を実行する表示態様である場合には、ステップE510−10に処理を移し、アイコン変化演出を実行する表示態様でない場合には、ステップE510−13に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE510−10において、アイコン変化演出の変化シナリオを決定するための変化シナリオ決定テーブル(図26参照)を選択する。なお、変化シナリオ決定テーブルの詳細は後述する。この変化シナリオとは、保留アイコンが出現してから消滅するまでの表示態様の推移を示すものである。
サブCPU130aは、ステップE510−11において、変化シナリオを決定してサブRAM130cの保留記憶数カウンタに対応する先読み情報記憶領域にセットする。具体的には、図26に示す変化シナリオ決定テーブルを参照し、アイコン最終表示態様、始動口入賞指定コマンドに対応する特別図柄の保留記憶数、及び、各変化シナリオの選択率(%)に基づいて、複数の変化シナリオの中から1つの変化シナリオを決定する。
サブCPU130aは、ステップE510−12において、決定された変化シナリオから第1画像表示装置70(メイン液晶)に最初に表示されるアイコン表示態様である入賞時アイコンを特定し、当該入賞時アイコンのアイコン表示コマンドを送信バッファにセットし、今回のアイコン変化演出決定処理を終了する。これにより、アイコン表示コマンドが表示/音声制御部140やランプ/駆動制御部150に送信され、入賞時アイコンのアイコン表示コマンドに対応する表示態様の保留アイコンが第1画像表示装置70(メイン液晶)に表示されたり、所定の効果音(通常アイコンで表示される場合には第1入賞音、特別アイコンで表示される場合には第2入賞音)が出力されたりすることになる。
サブCPU130aは、ステップE510−13において、アイコン変化演出が実行されない非変化シナリオを決定してサブRAM130cの保留記憶数カウンタに対応する先読み情報記憶領域にセットする。
サブCPU130aは、ステップE510−14において、通常アイコンのアイコン表示コマンドを送信バッファにセットし、今回のアイコン変化演出決定処理を終了する。これにより、アイコン表示コマンドが表示/音声制御部140やランプ/駆動制御部150に送信され、通常アイコンのアイコン表示コマンドに対応する表示態様の保留アイコンが第1画像表示装置70(メイン液晶)に表示されたり、所定の効果音(第1入賞音)が出力されたりすることになる。
なお、本実施の形態のアイコン変化演出決定処理では、先行保留の事前判定結果が全てノーマルリーチ以下である場合にアイコン変化演出(保留アイコン変化演出、当該アイコン変化演出)が実行されるようにしたが、先行保留の事前判定結果がリーチ演出を行わないものである場合にアイコン変化演出が実行されるようにし、リーチ演出を行うものである場合にアイコン変化演出が実行されないようにしてもよい。このようにすると、リーチ演出が実行される先行保留に対応する変動演出中には保留アイコンの表示態様の変化が発生せずに、リーチ演出が実行されない先行保留に対応する変動演出中に保留アイコンの表示態様の変化が発生するようになり、アイコン変化演出によってリーチ演出を阻害することがなくなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、先行保留の事前判定結果がリーチ演出を行うものを含む場合であっても、アイコン変化演出が実行されるようにしてもよいが、先行保留の事前判定結果がリーチ演出を行うものを含まない場合の方が、リーチ演出を行うものを含む場合よりもアイコン変化演出が実行され易い(高い割合で実行される)ようにしてもよい。
(アイコン最終表示態様決定テーブル)
図25は、アイコン最終表示態様を決定する場合に参照されるアイコン最終表示態様決定テーブルを示す図である。
アイコン最終表示態様決定テーブルには、始動口入賞指定コマンドが示す予定変動パターン、各アイコン最終表示態様の選択率(%)、及び、選択されるアイコン最終表示態様が対応付けられている。
アイコン最終表示態様には、通常アイコンとしてのCDアイコンと、大当たりとなる(大当たり遊技が実行される)可能性があることを示唆する特別アイコンとしての青キャラアイコン、赤キャラアイコン、及び、虹キャラアイコンが設定されている。
特別アイコンに係る大当たり当選期待度は、(CDアイコン<)青キャラアイコン<赤キャラアイコン<虹キャラアイコンの順で高くなっており、虹キャラアイコンは大当たりとなることが確定するアイコンとなっている。
ここで、図25に示したアイコン最終表示態様決定テーブルの主たる特徴として、予定変動パターンに応じて、アイコン最終表示態様の選択率を異ならせている。具体的には、本実施の形態では、予定変動パターンがSPリーチやSPSPリーチである場合、予定変動パターンがリーチにならない通常変動や短縮変動やノーマルリーチである場合よりも、特別アイコンが高い割合で選択されるようなっている。
なお、図25に示したアイコン最終表示態様決定テーブルでは、大当たりとなる場合は、アイコン最終表示態様として通常アイコン(CDアイコン)は選択されないようになっているが、選択されるようにしてもよい。
(変化シナリオ決定テーブル)
図26は、変化シナリオを決定する場合に参照される変化シナリオ決定テーブルを示す図である。
変化シナリオ決定テーブルには、アイコン最終表示態様、始動口入賞指定コマンドに対応する特別図柄の保留記憶数、各変化シナリオの選択率(%)、及び、選択される変化シナリオが対応付けられており、参考として各変化シナリオにおける事前変動、及び、当該変動におけるアイコンの更新態様が記載されている。
「事前変動」とは、新たに受信した始動口入賞指定コマンドに対応する特図判定情報よりも以前に記憶された特図判定情報に基づいて実行される変動表示(変動演出)のことであり、「当該変動」とは、新たに受信した始動口入賞指定コマンドに対応する特図判定情報に基づいて実行される変動表示(変動演出)のことである。
変化シナリオには、アイコンの表示態様が事前変動の実行中には変化せず(保留アイコン変化演出が実行されず)に当該変動の実行中には変化する(当該アイコン変化演出が実行される)シナリオ(例えば、シナリオ01等)や、アイコンの表示態様が事前変動の実行中には変化する(保留アイコン変化演出が実行される)が当該変動の実行中には変化しない(当該アイコン変化演出が実行されない)シナリオ(例えば、シナリオ02等)や、アイコンの表示態様が事前変動の実行中、及び、当該変動の実行中に変化する(保留アイコン変化演出、及び、当該アイコン変化演出が実行される)シナリオ(例えば、シナリオ15等)が設定されている。
なお、本実施の形態の変化シナリオ決定テーブルでは、事前変動においてリーチ演出(ノーマルリーチ以外のリーチであってもよい)が実行されるか否かに拘らずにアイコンの表示態様を変化させるシナリオを決定するようになっているが、事前変動において大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆するリーチ演出が実行されるか否かを判定要素とした変化シナリオ決定テーブルによってアイコンの表示態様を変化させるシナリオを決定するようにしてもよい。このような変化シナリオ決定テーブルを用いる場合には、リーチ演出が実行される事前変動の実行中にアイコンの表示態様の変化が発生せずに、リーチ演出が実行されない事前変動の実行中にアイコンの表示態様の変化が発生するように各種のシナリオを設定しておくとよい。また、リーチ演出が実行される事前変動、及び、リーチ演出が実行されない事前変動の実行中にアイコンの表示態様の変化が発生するが、リーチ演出が実行される事前変動の実行中よりもリーチ演出が実行されない事前変動の実行中の方が高い割合でアイコンの表示態様の変化が発生するように各種のシナリオを設定しておいてもよい。
(変動演出パターン決定テーブル)
図27は、変動演出パターンを決定する場合に参照される変動演出パターン決定テーブルを示す図である。変動演出パターン決定テーブルには、変動演出パターン指定コマンド、変動演出パターン毎の振分割合(%)、及び、決定される変動演出パターンが対応付けられており、参考として変動演出パターン毎の演出構成が記載されている。
変動演出パターンとは、第1画像表示装置70や第2画像表示装置71、音声出力装置9、盤用駆動装置75、盤用照明装置76、枠用照明装置10、演出ボタン17、十字キー19の演出装置を用いて行われる変動演出の演出態様であり、擬似連続予告の有無、リーチ演出の有無、リーチ演出の内容等が規定されている。
ここで、図27に示す変動演出パターン決定テーブルの演出構成に記載されている各用語について説明する。なお、通常変動、短縮変動、各リーチ演出については上述したとおりであるため説明を省略する。
「擬似連失敗」とは、擬似連続予告が実行されるか否かの煽り演出が実行されるが、最終的に擬似連続予告が実行されない結果となることを示している。
「擬似連成功」とは、擬似連続予告が実行されるか否かの煽り演出が実行されて、最終的に擬似連続予告が実行される結果となることを示している。
「ボタン非突」とは、対応するリーチ演出の最終局面(終盤)において演出ボタン17の操作を促す操作促進演出が実行され、この操作促進演出において演出ボタン17が操作されるか演出ボタン17の操作有効期間が経過すると、大当たりであるか否かを報知する当落報知演出を実行するが、この操作促進演出における操作有効期間において演出ボタン17が上方に移動せずに非突出状態(通常状態)に維持されることを示している。
「ボタン突」とは、対応するリーチ演出の最終局面(終盤)において演出ボタン17の操作を促す操作促進演出が実行され、この操作促進演出において演出ボタン17が操作されるか演出ボタン17の操作有効期間が経過すると、大当たりであるか否かを報知する当落報知演出を実行するが、この操作促進演出における操作有効期間において演出ボタン17が上方に移動して突出状態(特別状態)となることを示している。なお、以下において、当落報知演出を「決め演出」ということがある。
「ルーレット演出」とは、第1画像表示装置70において発展先(例えば、ハズレ、SPリーチ、熱ゾーン等)を示す複数の発展先アイコンを表示して、当該複数の発展先アイコンから1の発展先アイコンを選択して、選択した発展先アイコンに示された発展先に移行させるルーレット演出が行われることを示している。
「ゾーン演出」とは、第1画像表示装置70において通常の演出(背景)とは異なる特定演出(背景表示)を行い、大当たり遊技が実行される可能性があることを予告する(大当たり遊技が実行されることを期待させる)ゾーン演出が行われることを示している。
「熱ゾーン演出」とは、通常のゾーン演出とは異なる特定演出(背景表示)を行い、大当たり遊技が実行される可能性が通常のゾーン演出よりも高いことを予告する(大当たり遊技が実行されることを期待させる)熱ゾーン演出が行われることを示している。
「次回予告」とは、変動演出において最終的に行われるリーチ演出の種類(本実施形態では、SPSPリーチ演出、全回転リーチ演出)を予告する次回予告演出が行われることを示している。
図27に示す変動演出パターン決定テーブルの第1の特徴としては、擬似連続予告が実行されない場合よりも、擬似連続予告演出が実行された場合の方が、リーチ演出が実行され易く、擬似連続予告の実行回数が多いほど大当たり期待度が高くなる点が挙げられる。このようにすることで、擬似連続予告が実行されるか否か、又は、擬似連続予告の実行回数に対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図27に示す変動演出パターン決定テーブルの第2の特徴としては、リーチ演出の最終局面(終盤)において発生する操作有効期間において演出ボタン17が通常状態のままになっている場合よりも、演出ボタン17が特別状態となる場合の方が、大当たり期待度が高くなる点が挙げられる。このようにすることで、演出ボタン17が特別状態になるか否かに対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図27に示す変動演出パターン決定テーブルの第3の特徴としては、通常のゾーン演出しか実行されない場合よりも、熱ゾーン演出が実行された場合の方が、リーチ演出の最終局面(終盤)において発生する操作有効期間において演出ボタン17が特別状態になり易い点が挙げられる。このようにすることで、何れの種類のゾーン演出が実行されるかに対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図27に示す変動演出パターン決定テーブルの第4の特徴としては、次回予告演出が実行されるとSPSPリーチ演出、又は、全回転リーチ演出の実行が確定する点が挙げられる。このようにすることで、次回予告演出が実行されるか否かに対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、図27に示す変動演出パターン決定テーブルには、ノーマルリーチが行われ、SPリーチが行われた後、SPSPリーチが行われる変動演出パターンが設けられていなかったが、設けてもよい。
(演出制御部の大当たり予告演出決定処理)
図28を用いて、演出制御部130mの大当たり予告演出決定処理を説明する。図28は、演出制御部130mにおける大当たり予告演出決定処理を示すフローチャートであり、本処理は、上述した特図特電演出処理における変動演出パターン決定処理(特図変動パターン指定コマンドに基づいて変動演出パターンを決定する処理)の後に実行される。
サブCPU130aは、ステップE650−1において、今回の変動演出で実行される変動演出パターンを参照し、ステップE650−2において、大当たり遊技が実行されることを遊技者に期待させる大当たり予告演出の予告パターンを決定するための大当たり予告決定テーブル(図29参照)を選択し、予告パターンを決定する。具体的には、図29に示す大当たり予告決定テーブルを参照し、大当たり抽選結果、変動演出パターンの種別、及び、各予告パターンの選択率(%)に基づいて、複数の予告パターン(非予告パターンを含む)の中から1つの予告パターンを決定する。なお、大当たり予告決定テーブルの詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE650−3において、セリフ予告演出を実行する予告パターンであるか否かを判定する。セリフ予告演出を実行する予告パターンである場合には、ステップE650−4に処理を移し、セリフ予告演出を実行する予告パターンでない場合には、ステップE650−6に処理を移す。
「セリフ予告演出」とは、変動演出中に発生する有効期間において演出ボタン17が操作されたことに応じて、画像表示装置に大当たり期待度を示唆するセリフ画像が表示されると共に、音声出力装置9からセリフ画像に応じた音声が出力される大当たり予告演出の一種である。具体的には、大当たり遊技が実行されない場合よりも、大当たり遊技が実行される場合の(大当たり期待度が高い)方が、相対的に期待度が高いセリフが表示されるようになっており、相対的に期待度が高いセリフが表示される場合には、例えば1秒間だけ演出ボタン17が振動するようになっている。
サブCPU130aは、ステップE650−4において、セリフ予告演出におけるセリフパターンを決定するためのセリフパターン決定テーブル(図示省略)を選択し、セリフパターンを決定する。具体的には、セリフパターン決定テーブルを参照し、大当たり抽選結果、変動演出パターンの種別、及び、各セリフパターンの選択率(%)に基づいて、複数のセリフパターンの中から1つのセリフパターンを決定する。
サブCPU130aは、ステップE650−5において、セリフパターンに応じたセリフ予告演出コマンドを送信バッファにセットする。これにより、セリフ予告演出コマンドが表示/音声制御部140やランプ/駆動制御部150に送信され、セリフパターンに応じたセリフ予告演出が実行されることになり、第1画像表示装置70にセリフ画像が表示されたり、音声出力装置9からセリフ画像に対応する音声が出力されたりする。
サブCPU130aは、ステップE650−6において、ステップアップ予告演出を実行する予告パターンであるか否かを判定する。ステップアップ予告演出を実行する予告パターンである場合には、ステップE650−7に処理を移し、ステップアップ予告演出を実行する予告パターンでない場合には、ステップE650−9に処理を移す。
「ステップアップ予告演出」とは、第1ステップ(第1段階)から最終ステップ(最終段階)までの複数のステップ(段階)の何れかとなるまで所定の順序でステップ演出を実行する大当たり予告演出の一種となっている。具体的には、大当たり遊技が実行されない場合よりも大当たり遊技が実行される場合の(大当たり期待度が高い)方が多くのステップ演出が実行され易いようになっている。
サブCPU130aは、ステップE650−7において、ステップアップ予告演出におけるステップアップパターンを決定するためのステップアップパターン決定テーブル(図示省略)を選択し、ステップアップパターンを決定する。具体的には、ステップアップパターン決定テーブルを参照し、大当たり抽選結果、変動演出パターンの種別、及び、各ステップアップパターンの選択率(%)に基づいて、複数のステップアップパターンの中から1つのステップアップパターンを決定する。
サブCPU130aは、ステップE650−8において、ステップアップパターンに応じたステップアップ予告演出コマンドを送信バッファにセットする。これにより、ステップアップ予告演出コマンドが表示/音声制御部140やランプ/駆動制御部150に送信され、ステップアップパターンに応じたステップアップ予告演出が実行されることになり、第1画像表示装置70にステップ画像が表示されたり、音声出力装置9からステップ画像に応じた効果音が出力されたりする。
サブCPU130aは、ステップE650−9において、揺動予告演出を実行する予告パターンであるか否かを判定する。揺動予告演出を実行する予告パターンである場合には、ステップE650−10に処理を移し、揺動予告演出を実行する予告パターンでない場合には、ステップE650−11に処理を移す。
「揺動予告演出」とは、第1可動部材73が原点位置から第1演出位置(図60参照)に移動して、当該第1演出位置で上下方向に揺動する演出を実行する大当たり予告演出の一種となっている。具体的には、大当たり遊技が実行されない場合よりも大当たり遊技が実行される場合の(大当たり期待度が高い)方が、揺動予告演出が実行され易いようになっている。
サブCPU130aは、ステップE650−10において、揺動予告演出コマンドを送信バッファにセットし、今回の大当たり予告演出決定処理を終了する。これにより、揺動予告演出コマンドが表示/音声制御部140やランプ/駆動制御部150に送信され、揺動予告演出が実行されることになり、第1可動部材73が原点位置から第1演出位置に移動して、当該第1演出位置で上下方向に揺動する演出が実行されたり、揺動に応じた効果音が出力されたりする。なお、揺動予告演出も、セリフ予告演出やステップアップ予告演出のように複数のパターンからいずれかのパターンを決定するようにしてもよい。
サブCPU130aは、ステップE650−11において、上昇予告演出を実行する予告パターンであるか否かを判定する。上昇予告演出を実行する予告パターンである場合には、ステップE650−12に処理を移し、上昇予告演出を実行する予告パターンでない場合には、今回の大当たり予告演出決定処理を終了する。
「上昇予告演出」とは、第2可動部材74が原点位置から第3演出位置(図68参照)に移動する大当たり予告演出の一種となっている。具体的には、大当たり遊技が実行されない場合よりも大当たり遊技が実行される場合の(大当たり期待度が高い)方が、上昇予告演出が実行され易いようになっている。
サブCPU130aは、ステップE650−12において、上昇予告演出コマンドを送信バッファにセットし、今回の大当たり予告演出決定処理を終了する。これにより、上昇予告演出コマンドが表示/音声制御部140やランプ/駆動制御部150に送信され、上昇予告演出が実行されることになり、第2可動部材74が原点位置から第3演出位置に移動して、移動に応じた効果音等が出力される。
以上の大当たり予告演出決定処理によれば、1の変動演出において複数の大当たり予告演出の実行が決定され得る。そして、決定された複数の大当たり予告演出は、相互に実行時期が重複することがある。例えば、セリフ予告演出と揺動予告演出とは実行時期が重複し、セリフ予告演出と上昇予告演出とは実行時期が重複する。
(大当たり予告決定テーブル)
図29は、大当たり予告演出の予告パターンを決定する場合に参照される大当たり予告決定テーブルを示す図である。
大当たり予告決定テーブルには、大当たり抽選結果、変動演出パターンの種別、各予告パターンの選択率(%)、及び、選択される予告パターンが対応付けられている。
予告パターンには、予告なしとなる予告パターン、セリフ予告演出が実行される予告パターン、ステップアップ予告演出が実行される予告パターン、揺動予告演出が実行される予告パターン、上昇予告演出が実行される予告パターンが設定されており、セリフ予告演出が実行される場合よりも、ステップアップ予告演出や揺動予告演出や上昇予告演出が実行される場合の方が、大当たり当選期待度が高くなっている。
(統括制御部のメイン処理)
図30を用いて、統括制御部141のメイン処理を説明する。図30は、統括制御部141のメイン処理を示すフローチャートである。
電源基板160から電源電圧が供給されると、統括CPU142にシステムリセットが発生し、統括CPU142は以下のメイン処理を行う。
まず、統括CPU142は、ステップT1において、タイマ割込を禁止する割込禁止を設定し、ステップT2において、初期化処理を行う。具体的には、統括ROM143からメイン処理プログラムを読み込むと共に、統括RAM144に記憶されるフラグ等を初期化し、初期設定などの処理を行う。
統括CPU142は、ステップT3において、タイマ割込を許可する割込許可を設定し、ステップT4において、統括RAM144の受信バッファを参照して演出制御部130mから演出指示コマンドを受信しているか否かを判定し、受信していない場合には、ステップT7に処理を移し、受信している場合には、ステップT5において、受信した演出指示コマンドに対応する種類のアニメグループからアニメパターンを決定して設定するアニメパターン設定処理を行う。
なお、演出指示コマンドとは、客待ち演出コマンド、アイコン表示コマンド、変化演出コマンド、予告演出コマンド、変動演出パターンコマンド、図柄停止パターンコマンド、オープニング演出パターンコマンド、ラウンド演出パターンコマンド、エンディング演出パターンコマンド等が挙げられる。
また、アニメグループとは、演出画像を構成するオブジェクトの種類、その演出画像の表示を行うシーン(タイミング)やウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライト画像の識別番号、転送元アドレス等)、パラメータ(スプライト画像の表示位置、転送先アドレス等)、描画方法、演出画像を表示する画像表示装置を指定した情報などが規定(指定)された情報であるアニメパターンが1、又は、複数、束ねられることによって形成されたグループである。
アニメグループの種類には、例えば、演出図柄70aのアニメーションを表示するための演出図柄グループ、保留アイコンや当該アイコンのアニメーションを表示するためのアイコングループ、背景やキャラクタといった変動演出のアニメーションを表示するための変動演出グループ、予告等のアニメーションを表示するための予告演出グループ、特別遊技演出のアニメーションを表示するための特別遊技演出グループなどが挙げられる。
統括CPU142は、ステップT6において、受信した演出指示コマンドに対応する種類のサウンドグループからサウンドパターンを決定して設定するサウンド設定処理を行い、ステップT7において、画像表示装置に表示させる演出画像を更新する(新たな演出画像の描画を行う)フレーム更新タイミングであることを示すフレーム切替フラグがあるか否かを判定し、フレーム切替フラグがない場合には、ステップT4に処理を移し、フレーム切替フラグがある場合には、ステップT8において、フレーム切替フラグをクリアする。
統括CPU142は、ステップT9において、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストを生成し、生成したディスプレイリストを画像制御部145(VDP)に出力するディスプレイリスト生成・出力処理を行う。
ここで、ディスプレイリストとは、第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)に表示する演出画像を成型するための画像整形情報であり、1単位、又は、複数単位のフレーム毎(フレーム更新タイミング)に生成されるものであり、本実施の形態ではディスプレイリストを1フレーム毎に生成するようになっている。
具体的には、後述するアニメーション制御処理で設定済みのアニメパターン毎にアニメシーン情報(アドレス)が更新されるため、設定済みのアニメパターン毎にアニメシーン情報の内容に従った描画制御コマンドを設定していく現在のフレーム数に対応した1フレーム分のディスプレイリストが生成される。なお、描画制御コマンドは、各アニメパターンが属するアニメグループに設定される優先順位(描画順位)に従って最も低い優先順位のアニメグループのアニメパターンから最も高い優先順位のアニメグループのアニメパターンまで順次設定されるようになっているが、その逆でもよい。
統括CPU142は、ステップT10において、画像制御部145(VDP)に対して出力したディスプレイリストに基づく演出画像の描画を指示する描画指令処理を行う。この描画指令処理が行われることで、画像制御部145(VDP)ではディスプレイリストに基づく演出画像を描画用フレームバッファに描画し、表示用フレームバッファに描画されていた演出画像を第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)に表示させる処理を行う。
統括CPU142は、ステップT11において、サウンド制御コマンド群から構成されるサウンドリストを生成し、生成したサウンドリストを音声制御部148に出力するサウンドリスト生成・出力処理を行う。
ここで、サウンドリストとは、音声出力装置9から出力させる音声データや楽曲データ等のサウンド(BGM、サウンドエフェクト等)を指定するための音声出力情報であり、新たなサウンドの出力を行う場合に描画フレームを基準として生成されるものである。
統括CPU142は、ステップT12において、音声制御部148に対して出力したサウンドリストに基づくサウンドの出力を指示する音出力指令処理を行う。この音出力指令処理が行われることで、音声制御部148ではサウンドリストに基づくサウンドを音声出力装置9から出力させる。
そのため、各種のサウンドは、画像制御部145(VDP)によるフレーム更新タイミングと同期(同調)するように音声出力装置9からの出力を開始され、また、フレーム更新タイミングと同期(同調)するように音声出力装置9からの出力を終了される。
なお、フレーム更新タイミングと同期(同調)するように音声出力装置9から各種のサウンドの出力が開始されるが、フレーム更新タイミングと同期(同調)しないように音声出力装置9から各種のサウンドの出力が停止されるようにしてもよく、その逆となるようにしてもよい。
統括CPU142は、ステップT13において、次のフレームのディスプレイリストを作成するための準備として、設定済みのアニメパターン毎にアニメシーン情報(アドレス)を更新するアニメーション制御処理を行ってからステップT4に処理を移し、以降はステップT4〜ステップT13までの処理をループするように繰り返し行う。
(統括制御部のコマンド受信割込処理)
図31(a)を用いて統括制御部141のコマンド受信割込処理を説明する。図31(a)は、統括制御部141のコマンド受信割込処理を示すフローチャートであり、本処理は、演出制御部130mから送信された演出指示コマンドを受信することで実行される。
統括CPU142は、ステップT20において、演出制御部130mから送信された演出指示コマンドを受信するコマンド受信処理を行う。具体的には、演出制御部130mから送信された演出指示コマンドを統括RAM144の受信バッファに格納する処理を行い、今回のコマンド受信割込処理を終了する。
(統括制御部のVブランク割込処理)
図31(b)を用いて、統括制御部141のVブランク割込処理を説明する。図31(b)は、統括制御部141のVブランク割込処理を示すフローチャートであり、Vブランク割込処理は、画像制御部145(VDP)から1フレーム分の演出画像の表示が終了する(1/30秒=約33ms)毎に送信されるVブランク信号を受信する(1/30秒=約33ms)毎に実行される。
統括CPU142は、ステップT30において、各種カウンタ(シーン切替カウンタ、ウェイトフレームカウンタ、フレームカウンタ等)を所定数更新(例えば「1」加算)するカウンタ更新処理を行い、ステップT31において、画像制御部145(VDP)に対してVRAM147の第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とを切り替える指示を行うフレームバッファ切替指令処理を行う。
これにより、1/30秒(約33ms)毎のVブランク割込処理が実行される毎に第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とが「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わることになる。
統括CPU142は、ステップT32において、描画(表示)フレームが切り替わったことを示すフレーム切替フラグをセットし、今回のVブランク割込処理を終了する。このフレーム切替フラグは、上記ステップT7において参照されるため、上記ステップT8〜T13の処理は、Vブランク割込処理が実行される(フレーム更新タイミング)毎に実行されることになる。
(ランプ/駆動制御部の役物初期処理)
図32を用いて、ランプ/駆動制御部150の役物初期処理を説明する。図32は、ランプ/駆動制御部150の役物初期処理を示すフローチャートであり、本処理は、ランプ/駆動制御部150において所定周期(4ミリ秒)毎に実行されるタイマ割込処理内で実行される。
ランプCPU150aは、ステップR101において、主制御基板110から電源ON時コマンド(電源投入指定コマンド、電源復旧指定コマンド)を受信したか否かを判定する。電源ON時コマンドを受信した場合には、ステップR102に処理を移し、電源ON時コマンドを受信していない場合には、ステップR103に処理を移す。
ランプCPU150aは、ステップR102において、役物初期処理の各処理において更新される初期処理番号に役物(第1可動部材73、第2可動部材74、演出ボタン17)の原点復帰処理を実行するための「1」をセットする。
ランプCPU150aは、ステップR103において、初期処理番号が「1」であるか否かを判定する。初期処理番号が「1」でない場合には、役物の原点復帰処理を実行しないものとしてステップR105に処理を移し、初期処理番号「1」である場合には、ステップR104において、原点復帰処理を行い、今回の役物初期処理を終了する。具体的には、位置検出センサからの入力信号に基づいて役物(第1可動部材73、第2可動部材74、演出ボタン17)の原点位置への復帰動作を実行したり、初期処理番号を「2」にセットしたりするなどの処理を行う。なお、原点復帰処理の詳細は後述する。
ランプCPU150aは、ステップR105において、初期処理番号が「2」であるか否かを判定する。初期処理番号が「2」でない場合には、役物の初期動作処理を実行しないものとして今回の役物初期処理を終了し、初期処理番号「2」である場合には、初期動作処理を行い、今回の役物初期処理を終了する。具体的には、役物が正常に作動するか否かを確認するための初期動作及び初期発光を行わせたり、初期処理番号を「0」にセットしたりするなどの処理を行う。なお、初期動作処理の詳細は後述する。
このように、図32に示した役物初期処理によれば、各種役物の原点位置への復帰動作を行うための原点復帰処理と、各種役物の初期動作及び初期発光を行うための初期動作処理とが同時に実行しないようになっている。このようにしたことで、各種役物の原点位置への復帰動作と、各種役物の初期動作及び初期発光とが混在することがなくなり、復帰動作と初期動作及び初期発光とを切り分けて確認することが可能となる。
また、図32に示した役物初期処理によれば、初期動作処理の前に原点復帰処理を実行するようになっている。このようにしたことで、各種役物が原点位置から初期動作することになり、各種役物の動作に異常があるか否かを把握し易くすることが可能となる。
(ランプ/駆動制御部の原点復帰処理)
図33を用いて、ランプ/駆動制御部150の原点復帰処理を説明する。図33は、ランプ/駆動制御部150における原点復帰処理を示すフローチャートである。
ランプCPU150aは、ステップR104−1において、盤役物(第1可動部材73、第2可動部材74)の原点復帰状況の推移を示す盤役物処理番号が「0」であるか否かを判定する。盤役物処理番号が「0」でない場合には、ステップR104−3に処理を移し、盤役物処理番号が「0」の場合には、ステップR104−2において、原点復帰させる駆動対象を第1可動部材73に設定し、ステップR104−5に処理を移す。
ランプCPU150aは、ステップR104−3において、盤役物処理番号が「1」であるか否かを判定する。盤役物処理番号が「1」でない場合には、ステップR104−12に処理を移し、盤役物処理番号が「1」である場合には、ステップR104−4において、原点復帰させる駆動対象を第2可動部材74に設定し、ステップR104−5に処理を移す。
ランプCPU150aは、ステップR104−5において、駆動対象の可動部材が原点位置(待機位置)にあるか否かを判定する。具体的には、各可動部材が原点位置にあることを検出する位置検出センサからの入力信号を判定する。駆動対象の可動部材が原点位置にない場合には、ステップR104−6に処理を移し、駆動対象の可動部材が原点位置にある場合には、ステップR104−11に処理を移す。
ランプCPU150aは、ステップR104−6において、駆動対象の可動部材が原点位置に戻るように、駆動対象の可動部材を移動させるための駆動モータを駆動させ、ステップR104−7において、可動部材が所定時間内に原点位置に復帰しない復帰異常の発生を判定するための盤役物異常判定タイマを+1更新する。
ランプCPU150aは、ステップR104−8において、更新後の盤役物異常判定タイマが上限値(例えば5秒)であるか否かを判定する。盤役物異常判定タイマが上限値である場合には、駆動対象の可動部材に復帰異常が発生したものとしてステップR104−9に処理を移し、盤役物異常判定タイマが上限値でない場合には、ステップR104−12に処理を移す。
ランプCPU150aは、ステップR104−9において、駆動対象の可動部材に復帰異常が発生したことを示す復帰異常情報(第1可動部材復帰異常情報、第2可動部材復帰異常情報)をランプRAM150cにセットし、ステップR104−10において、盤役物異常判定タイマをクリアする。
ランプCPU150aは、ステップR104−11において、盤役物処理番号を+1更新する。具体的には、盤役物処理番号が「0」であったならば、第2可動部材74を駆動対象とすべく盤役物処理番号を「1」に更新し、盤役物処理番号が「1」であったならば、盤役物(第1可動部材、第2可動部材)を原点復帰させる処理を終了すべく盤役物処理番号を「2」に更新する。
ランプCPU150aは、ステップR104−12において、枠役物(演出ボタン17)の原点復帰状況の推移を示す枠役物処理番号が「0」であるか否かを判定する。枠役物処理番号が「0」である場合には、ステップR104−13に処理を移し、盤役物処理番号が「0」でない場合には、ステップR104−20に処理を移す。
ランプCPU150aは、ステップR104−13において、演出ボタン17が原点位置(待機位置)にあるか否かを判定する。具体的には、演出ボタン17が原点位置にあることを検出する位置検出センサからの入力信号を判定する。演出ボタン17が原点位置にない場合には、ステップR104−14に処理を移し、演出ボタン17が原点位置にある場合には、ステップR104−19に処理を移す。
ランプCPU150aは、ステップR104−14において、演出ボタン17が原点位置に戻るように、演出ボタン17を移動させるための演出ボタン駆動モータを駆動させ、ステップR104−15において、演出ボタン17が所定時間内に原点位置に復帰しない復帰異常の発生を判定するための枠役物異常判定タイマを+1更新する。
ランプCPU150aは、ステップR104−16において、更新後の枠役物異常判定タイマが上限値(例えば5秒)であるか否かを判定する。枠役物異常判定タイマが上限値である場合には、演出ボタン17に復帰異常が発生したものとしてステップR104−17に処理を移し、枠役物異常判定タイマが上限値でない場合には、今回の原点復帰処理を終了する。
ランプCPU150aは、ステップR104−17において、演出ボタン17に復帰異常が発生したことを示す復帰異常情報をランプRAM150cにセットし、ステップR104−18において、枠役物異常判定タイマをクリアする。
ランプCPU150aは、ステップR104−19において、枠役物処理番号を+1更新する。具体的には、枠役物処理番号が「0」であったならば、枠役物(演出ボタン17)を原点復帰させる処理を終了すべく盤役物処理番号を「1」に更新する。
ランプCPU150aは、ステップR104−20において、盤役物処理番号、及び、枠役物処理番号が終了条件を満たすか否かを判定する。具体的には、盤役物処理番号が「2」であって枠役物処理番号が「1」であるか否かを判定する。終了条件を満たす場合には、ステップR104−21に処理を移し、終了条件を満たさない場合には、今回の原点復帰処理を終了する。
ランプCPU150aは、ステップR104−21において、盤役物処理番号、及び、枠役物処理番号をクリアし、ステップR104−22において、上述した初期処理番号に役物の初期動作処理を実行するための「2」をセットし、今回の原点復帰処理を終了する。
このように、図33に示した原点復帰処理によれば、第1可動部材73と、第2可動部材74とを同時(同時期)に原点位置に復帰させずに所定の順序(第1可動部材73→第2可動部材74の順)で原点位置に復帰させるようになっている。このようにしたことで、各種の盤役物が原点位置に復帰したか否かを確認し易くすることが可能となる。また、第1可動部材73と第2可動部材74とが離間困難に接触しているような場合に、双方の可動部材が互いに負荷をかけあうことを抑制でき、双方の可動部材が同時に破損するような不都合を抑制することが可能となる。
また、図33に示した原点復帰処理によれば、盤役物(第1可動部材73、第2可動部材74)の原点位置への復帰動作と、枠役物(演出ボタン17)の原点位置への復帰動作とを同時(同時期)に実行可能となっている。このようにしたことで、各種役物の復帰動作にかかる時間を短縮することができ、次に実行される各種役物の初期動作にスムーズに移行することが可能となる。
また、図33に示した原点復帰処理によれば、各役物の原点位置への復帰動作の時間に上限を設けている。このようにしたことで、いつまでも各種役物の復帰動作が終了しないといった不都合を抑制することが可能となる。そのため、変動演出中にも各種役物が復帰動作を行っていて演出動作が行われないといった事態を回避することができ、遊技の興趣が低下することを防止することが可能となる。
また、図33に示した原点復帰処理によれば、盤役物(第1可動部材73、第2可動部材74)の原点位置への復帰動作と、枠役物(演出ボタン17)の原点位置への復帰動作の両方が終了した場合に、初期動作処理へ移行するための処理が行われるようになっている。このようにしたことで、各種役物の原点位置への復帰動作と、各種役物の初期動作とが同時に実行されることがなくなり、各種役物の復帰動作と初期動作とを切り分けて確認することが可能となる。
なお、第1可動部材73と、第2可動部材74とが所定の順序(第1可動部材73→第2可動部材74の順)で原点位置に復帰するようになっているが、同時に原点位置に復帰する動作を開始するようにしてもよい。このようにすると、第1可動部材73、及び、第2可動部材74の復帰動作にかかる時間を短縮することができ、次に実行される各種役物の初期動作にスムーズに移行することが可能となる。
図33の原点復帰処理においては、以下のように構成してもよい。
図33においては、各可動部材が原点位置にない場合、即、その位置から原点位置に復帰させるようにしているが、一旦、演出位置に移動させた後に原点位置に復帰させるようにしてもよい。また、演出位置に至る途中まで移動させた後に原点位置に復帰させるようにしてもよい。
図33においては、各可動部材が原点位置にない場合、即、その位置から原点位置に復帰させるようにしているが、原点位置に復帰させずに、その位置から初期動作を行ってもよい。
また、可動部材を複数有している場合、各可動部材で上述した原点位置への復帰の条件が異なっていてもよい。例えば、大当たり報知時に作動する第1可動部材73(遊技者の注目度が高い可動部材)については、即、その位置から原点位置に復帰させた後に初期動作を行い、大当たり報知時には作動しない第2可動部材74(遊技者の注目度は第1可動部材73よりも低い可動部材)については、原点位置に復帰させずに、その位置から初期動作を行ってもよい。これにより、遊技者の注目度の高い可動部材については、初期位置から確実に初期動作をさせて、例えば、大当たり報知時に不具合により作動しなくなってしまうことの未然防止に繋げることができる。一方、遊技者の注目度の低い可動部材については、原点位置に復帰させずに、その位置から初期動作させることで初期動作に係る時間の短縮に繋げることができる。
(ランプ/駆動制御部の初期動作処理)
図34を用いて、ランプ/駆動制御部150の初期動作処理を説明する。図34は、ランプ/駆動制御部150の初期動作処理を示すフローチャートである。
ランプCPU150aは、ステップR106−1において、盤役物の初期動作状況の推移を示す盤役物処理番号が「0」であるか否かを判定する。盤役物処理番号が「0」である場合には、ステップR106−2に処理を移し、盤役物処理番号が「0」でない場合には、ステップR106−7に処理を移す。
ランプCPU150aは、ステップR106−2において、ランプRAM150cに第1可動部材73、及び、第2可動部材74の復帰異常情報がセットされているか否かを判定する。復帰異常情報がセットされていない場合には、盤役物の初期動作及び初期発光を行うものとしてステップR106−4に処理を移し、復帰異常情報がセットされている場合には、ステップR106−3において、盤役物の初期動作を行わないものとして盤役物処理番号に「2」をセットし、ステップR106−7に処理を移す。
ランプCPU150aは、ステップR106−4において、盤役物の初期動作パターンを決定するための盤役物初期動作パターン決定テーブル(図44参照)を選択する。なお、盤役物初期動作パターン決定テーブルの詳細は後述する。
ランプCPU150aは、ステップR106−5において、盤役物(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作パターンを決定し、ランプRAM150cにセットする。具体的には、図44に示す盤役物初期動作パターン決定テーブルを参照し、電源ON時コマンドの種類、及び、復帰異常情報の有無に基づいて、複数の初期動作パターンの中から1つの初期動作パターンを決定する。
ランプCPU150aは、ステップR106−6において、盤役物処理番号を+1更新する。具体的には、盤役物処理番号が「0」であったならば、盤役物の初期動作を実行すべく盤役物処理番号を「1」に更新する。
ランプCPU150aは、ステップR106−7において、盤役物処理番号が「1」であるか否かを判定する。盤役物処理番号が「1」でない場合には、ステップR106−11に処理を移し、盤役物処理番号が「1」である場合には、ステップR106−8において、ランプRAM150cにセットされている盤役物の初期動作パターンに応じて盤役物の初期動作を実行させる。
ランプCPU150aは、ステップR106−9において、盤役物の初期動作が全工程終了したか否かを判定する。盤役物の初期動作が全工程終了していない場合には、ステップR106−11に処理を移し、盤役物の初期動作が全工程終了した場合には、ステップR106−10において、盤役物処理番号を+1更新する。具体的には、盤役物処理番号が「1」であったならば、盤役物の初期動作させる処理を終了すべく盤役物処理番号を「2」に更新する。
ランプCPU150aは、ステップR106−11において、枠役物(演出ボタン17)の初期動作状況の推移を示す枠役物処理番号が「0」であるか否かを判定する。枠役物処理番号が「0」である場合には、ステップR106−12に処理を移し、枠役物処理番号が「0」でない場合には、ステップR106−17に処理を移す。
ランプCPU150aは、ステップR106−12において、ランプRAM150cに演出ボタン17の復帰異常情報がセットされているか否かを判定する。復帰異常情報がセットされていない場合には、枠役物の初期動作を行うものとしてステップR106−14に処理を移し、復帰異常情報がセットされている場合には、ステップR106−13において、枠役物の初期動作を行わないものとして枠役物処理番号に「2」をセットし、ステップR106−17に処理を移す。
ランプCPU150aは、ステップR106−14において、枠役物の初期動作パターンを決定するための枠役物初期動作パターン決定テーブル(図45参照)を選択する。なお、枠役物初期動作パターン決定テーブルの詳細は後述する。
ランプCPU150aは、ステップR106−15において、枠役物(演出ボタン17)の初期動作パターンを決定し、ランプRAM150cにセットする。具体的には、図45に示す枠役物初期動作パターン決定テーブルを参照し、電源ON時コマンドの種類に基づいて、複数の初期動作パターンの中から1つの初期動作パターンを決定する。
ランプCPU150aは、ステップR106−16において、枠役物処理番号を+1更新する。具体的には、枠役物処理番号が「0」であったならば、枠役物の初期動作を実行すべく枠役物処理番号を「1」に更新する。
ランプCPU150aは、ステップR106−17において、枠役物処理番号が「1」であるか否かを判定する。枠役物処理番号が「1」でない場合には、ステップR106−21に処理を移し、枠役物処理番号が「1」である場合には、ステップR106−18において、ランプRAM150cにセットされている枠役物の初期動作パターンに応じて枠役物の初期動作を実行させる。
ランプCPU150aは、ステップR106−19において、枠役物の初期動作が全工程終了したか否かを判定する。枠役物の初期動作が全工程終了していない場合には、ステップR106−21に処理を移し、枠役物の初期動作が全工程終了した場合には、ステップR106−20において、枠役物処理番号を+1更新する。具体的には、枠役物処理番号が「1」であったならば、枠役物の初期動作させる処理を終了すべく枠役物処理番号を「2」に更新する。
ランプCPU150aは、ステップR106−21において、盤役物処理番号、及び、枠役物処理番号が終了条件を満たすか否かを判定する。具体的には、盤役物処理番号が「2」であって枠役物処理番号が「2」であるかを判定する。終了条件を満たす場合には、ステップR106−22に処理を移し、終了条件を満たさない場合には、今回の初期動作処理を終了する。
ランプCPU150aは、ステップR106−22において、盤役物処理番号、及び、枠役物処理番号をクリアし、ステップR106−23において、上述した初期処理番号をクリアし、今回の初期動作処理を終了する。
このように、図34に示した初期動作処理によれば、盤役物(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作と、枠役物(演出ボタン17)の初期動作とを同時(同時期)に実行可能となっている。このようにしたことで、各種役物の初期動作にかかる時間を短縮することができ、遊技中における各種役物の演出動作を阻害することを防止することが可能となる。
また、図34に示した初期動作処理によれば、盤役物を構成する第1可動部材73、及び、第2可動部材74に復帰異常がある場合には、第1可動部材73、及び、第2可動部材74の初期動作を実行しないようになっている。このようにしたことで、復帰異常が発生している可動部材を無理やり初期動作させることで可動部材が完全に故障したり、破損したりすることを防止することが可能となる。
また、図34に示した初期動作処理によれば、枠役物を構成する演出ボタン17に復帰異常がある場合には、演出ボタン17の初期動作を実行しないようになっている。このようにしたことで、復帰異常が発生している演出ボタン17を無理やり初期動作させることで演出ボタン17が完全に故障したり、破損したりするような不都合を防止することが可能となる。
また、図34に示した初期動作処理によれば、復帰異常が発生した盤役物の初期動作が実行されない場合でも、復帰異常が発生していない枠役物の初期動作は実行し、復帰異常が発生した枠役物の初期動作が実行されない場合でも、復帰異常が発生していない盤役物の初期動作は実行するようになっている。このようにしたことで、復帰異常が発生していない方の役物の動作に異常がないか否かを確認することが可能となる。
また、図34に示した初期動作処理によれば、盤役物(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作と、枠役物(演出ボタン17)の初期動作の両方が終了した場合に初期動作処理が終了するようになっている。このようにしたことで、盤役物、及び、枠役物の一方が初期動作を行っているのにも拘らず、他方が演出動作を行うといった初期動作なのか演出動作なのかが不明な状態が発生することがなくなる。
(ランプ/駆動制御部の役物演出設定処理)
図35を用いて、ランプ/駆動制御部150の役物演出設定処理を説明する。図35は、ランプ/駆動制御部150の役物演出設定処理を示すフローチャートであり、本処理は、ランプ/駆動制御部150において所定周期(4ミリ秒)毎に実行されるタイマ割込処理内で実行される。
ランプCPU150aは、ステップR107において、演出指示コマンドを受信したか否かを判定する。演出指示コマンドを受信した場合には、ステップR108に処理を移し、演出指示コマンドを受信していない場合には、今回の役物演出設定処理を終了する。
ランプCPU150aは、ステップR108において、演出指示コマンドのうち変動演出パターンコマンドを受信しており、且つ、変動演出パターンコマンドのうち変動演出パターン4、変動演出パターン10、変動演出パターン33のいずれかに対応する変動演出パターンコマンドを受信しているか否かを判定する。変動演出パターン4、変動演出パターン10、変動演出パターン33のいずれかに対応する変動演出パターンコマンドを受信している場合には、ステップR109に処理を移し、変動演出パターン4、変動演出パターン10、変動演出パターン33のいずれかに対応する変動演出パターンコマンドを受信していない場合には、ステップR111に処理を移す。
ランプCPU150aは、ステップR109において、駆動対象を第1可動部材73に設定し、当該第1可動部材73を原点位置から演出位置に移動させるための処理を行う。なお、変動演出パターン4、変動演出パターン10、変動演出パターン33においては、第1可動部材73を「B」地点(第1演出位置、図60等参照)まで移動させて、当該「B」地点(第1演出位置)で第1可動部材73を揺動させることで擬似連続予告の発生を煽る擬似連煽りを実行するようになっている。
例えば、変動演出パターン4であれば、「擬似連失敗」が実行されるようになっているから(図27参照)、擬似連煽りは実行するが擬似連続予告は行われないことになり、変動演出パターン10であれば、「擬似連成功」が実行されるようになっているから(図27参照)、擬似連煽りを実行して擬似連続予告が行われることになる。
よって、当該処理においては、第1可動部材73に擬似連煽りを実行させるべく、原点位置から「B」地点までの移動に係るモータのステップ数や、揺動に係るモータのステップ数を設定する。
ランプCPU150aは、ステップR110において、擬似連煽り実行フラグをONにする。具体的には、ランプRAM150cの所定領域において、擬似連煽り実行フラグをONにする。なお、当該フラグは、後述のランプ/駆動制御部の役物演出実行処理(図36参照)で参照され、擬似連煽りの実行タイミングになると第1可動部材73がステップR109で設定した内容に基づいて作動する。
ランプCPU150aは、ステップR111において、演出指示コマンドのうち揺動予告演出を示す予告演出コマンドを受信しているか否かを判定する。揺動予告演出を示す予告演出コマンドを受信している場合には、ステップR112に処理を移し、揺動予告演出を示す予告演出コマンドを受信していない場合には、ステップR114に処理を移す。
ランプCPU150aは、ステップR112において、駆動対象を第1可動部材73に設定し、当該第1可動部材73を原点位置から演出位置に移動させるための処理を行う。なお、揺動予告演出は、第1可動部材73を「B」地点(第1演出位置、図60等参照)まで移動させて、当該「B」地点(第1演出位置)で第1可動部材73を揺動させる演出であるので、当該処理においては、第1可動部材73に揺動予告演出を実行させるべく、原点位置から「B」地点までの移動に係るモータのステップ数や、揺動に係るモータのステップ数を設定する。
ランプCPU150aは、ステップR113において、揺動予告演出実行フラグをONにする。具体的には、ランプRAM150cの所定領域において、揺動予告演出実行フラグをONにする。なお、当該フラグは、後述のランプ/駆動制御部の役物演出実行処理(図36参照)で参照され、揺動予告演出の実行タイミングになると第1可動部材73がステップR112で設定した内容に基づいて作動する。
ランプCPU150aは、ステップR114において、演出指示コマンドのうち上昇予告演出を示す予告演出コマンドを受信しているか否かを判定する。上昇予告演出を示す予告演出コマンドを受信している場合には、ステップR115に処理を移し、上昇予告演出を示す予告演出コマンドを受信していない場合には、ステップR117に処理を移す。
ランプCPU150aは、ステップR115において、駆動対象を第2可動部材74に設定し、当該第2可動部材74を原点位置から演出位置に移動させるための処理を行う。なお、上昇予告演出は、第2可動部材74を「E」地点(第3演出位置、図68等参照)まで移動させ、当該「E」地点(第3演出位置)で第2可動部(回転体74a)を回転させる演出であるので、当該処理においては、第2可動部材74に上昇予告演出を実行させるべく、原点位置から「E」地点までの移動に係るモータのステップ数や第2可動部(回転体74a)の回転に係るモータのステップ数を設定する。
ランプCPU150aは、ステップR116において、上昇予告演出実行フラグをONにする。具体的には、ランプRAM150cの所定領域において、上昇予告演出実行フラグをONにする。なお、当該フラグは、後述のランプ/駆動制御部の役物演出実行処理(図36参照)で参照され、上昇予告演出の実行タイミングになると第2可動部材74がステップR115で設定した内容に基づいて作動する。
ランプCPU150aは、ステップR117において、演出指示コマンドのうち変動演出パターンコマンドを受信しており、且つ、変動演出パターンコマンドのうち変動演出パターン31〜変動演出パターン47のいずれか(すなわち、大当たりの変動演出パターン)に対応する変動演出パターンコマンドを受信しているか否かを判定する。変動演出パターン31〜変動演出パターン47のいずれかに対応する変動演出パターンコマンドを受信している場合には、ステップR118に処理を移し、変動演出パターン31〜変動演出パターン47のいずれかに対応する変動演出パターンコマンドを受信していない場合には、ステップR122に処理を移す。
ランプCPU150aは、ステップR118において、駆動対象を第1可動部材73に設定し、当該第1可動部材73を原点位置から演出位置に移動させるための処理を行う。なお、変動演出パターン31〜変動演出パターン47においては、大当たりか否かを報知する決め演出で、第1可動部材73を「C」地点(第2演出位置、図60等参照)まで移動させることで大当たりを報知するようになっている。
よって、当該処理においては、第1可動部材73に大当たりの報知を実行させるべく、原点位置から「C」地点までの移動に係るモータのステップ数を設定する。
ランプCPU150aは、ステップR119において、大当たり報知実行フラグをONにする。具体的には、ランプRAM150cの所定領域において、大当たり報知実行フラグをONにする。なお、当該フラグは、後述のランプ/駆動制御部の役物演出実行処理(図36参照)で参照され、大当たり報知の実行タイミング(決め演出)になると第1可動部材73がステップR118で設定した内容に基づいて作動する。
ランプCPU150aは、ステップR120において、駆動対象を第3可動部材(演出ボタン17)に設定し、当該第3可動部材(演出ボタン17)を振動させるための処理を行う。なお、変動演出パターン31〜変動演出パターン47においては、大当たりか否かを報知する決め演出用の有効期間で第3可動部材(演出ボタン17)を5秒振動させることで大当たりを報知するようになっている。
よって、当該処理においては、第3可動部材(演出ボタン17)に大当たりの報知を実行させるべく、5秒振動に係るモータのステップ数を設定する。
ランプCPU150aは、ステップR121において、ボタン振動1実行フラグをONにする。具体的には、ランプRAM150cの所定領域において、ボタン振動1実行フラグをONにする。なお、当該フラグは、後述のランプ/駆動制御部の役物演出実行処理(図36参照)で参照され、大当たり報知の実行タイミング(決め演出)になると第3可動部材(演出ボタン17)がステップR120で設定した内容に基づいて作動(振動)する。
ランプCPU150aは、ステップR122において、演出指示コマンドのうち変動演出パターンコマンドを受信しており、且つ、変動演出パターンコマンドのうち変動演出パターン16〜変動演出パターン22、変動演出パターン39〜変動演出パターン45のいずれか(すなわち、SPSPリーチを行う変動演出パターン)に対応する変動演出パターンコマンドを受信しているか否かを判定する。変動演出パターン16〜変動演出パターン22、変動演出パターン39〜変動演出パターン45のいずれかに対応する変動演出パターンコマンドを受信している場合には、ステップR123に処理を移し、変動演出パターン16〜変動演出パターン22、変動演出パターン39〜変動演出パターン45のいずれかに対応する変動演出パターンコマンドを受信していない場合には、ステップR125に処理を移す。
ランプCPU150aは、ステップR123において、駆動対象を第2可動部材74に設定し、当該第2可動部材74を原点位置から演出位置に移動させるための処理を行う。なお、変動演出パターン16〜変動演出パターン22、変動演出パターン39〜変動演出パターン45においては、ノーマルリーチで一旦ハズレを報知した後に、第2可動部材74を「E」地点(第3演出位置、図68等参照)まで移動させ、当該「E」地点(第3演出位置)で第2可動部(回転体74a)を回転させることでSPSPリーチに発展したことを報知する発展演出を実行するようになっている。
よって、当該処理においては、第2可動部材74に発展演出を実行させるべく、原点位置から「E」地点までの移動に係るモータのステップ数や第2可動部(回転体74a)の回転に係るモータのステップ数を設定する。
ランプCPU150aは、ステップR124において、発展演出実行フラグをONにする。具体的には、ランプRAM150cの所定領域において、発展演出実行フラグをONにする。なお、当該フラグは、後述のランプ/駆動制御部の役物演出実行処理(図36参照)で参照され、発展演出の実行タイミングになると第2可動部材74がステップR123で設定した内容に基づいて作動する。
ランプCPU150aは、ステップR125において、演出指示コマンドのうち変動演出パターンコマンドを受信しており、且つ、変動演出パターンコマンドのうち変動演出パターン17、変動演出パターン47のいずれかに対応する変動演出パターンコマンドを受信しているか否かを判定する。変動演出パターン17、変動演出パターン47のいずれかに対応する変動演出パターンコマンドを受信している場合には、ステップR126に処理を移し、変動演出パターン17、変動演出パターン47のいずれかに対応する変動演出パターンコマンドを受信していない場合には、今回の役物演出設定処理を終了する。
ランプCPU150aは、ステップR126において、駆動対象を第3可動部材(演出ボタン17)に設定し、当該第3可動部材(演出ボタン17)を振動させるための処理を行う。なお、変動演出パターン17、変動演出パターン47においては、大当たりとなることを期待させる大当たり予告用の有効期間(例えば、変動開始時)で第3可動部材(演出ボタン17)を1秒振動させることで大当たりとなることを期待させるようにしている。
よって、当該処理においては、第3可動部材(演出ボタン17)に大当たりとなることを期待させる大当たり予告を実行させるべく、1秒振動に係るモータのステップ数を設定する。
ランプCPU150aは、ステップR127において、ボタン振動2実行フラグをONにする。具体的には、ランプRAM150cの所定領域において、ボタン振動2実行フラグをONにする。なお、当該フラグは、後述のランプ/駆動制御部の役物演出実行処理(図36参照)で参照され、大当たり予告用の有効期間(例えば、変動開始時)になると第3可動部材(演出ボタン17)がステップR126で設定した内容に基づいて作動(振動)する。
(ランプ/駆動制御部の役物演出実行処理)
図36を用いて、ランプ/駆動制御部150の役物演出実行処理を説明する。図36は、ランプ/駆動制御部150の役物演出実行処理を示すフローチャートであり、本処理は、ランプ/駆動制御部150において所定周期(4ミリ秒)毎に実行されるタイマ割込処理内の役物演出設定処理の後に実行される。
ランプCPU150aは、ステップR125において、ランプRAM150cの所定領域において、擬似連煽り実行フラグがONとなっているか否かを判定する。擬似連煽り実行フラグがONとなっている場合には、ステップR126に処理を移し、擬似連煽り実行フラグがONとなっていない場合には、ステップR129に処理を移す。
ランプCPU150aは、ステップR126において、実行タイミングとなったか否かを判定する。実行タイミングとなった場合には、ステップR127に処理を移し、実行タイミングとなっていない場合には、ステップR129に処理を移す。
なお、図36において、実行タイミングとなったか否かを判断するにあたっては、変動演出開始からの時間を管理して、予め定められた擬似連煽りを実行する時間になったら実行タイミングとなった、と判断してもよいし、変動演出開始からの表示フレーム数(例えば、1秒間に30フレーム)を管理して、予め定められた擬似連煽りを実行する表示フレーム数になったら実行タイミングとなった、と判断してもよい。
ランプCPU150aは、ステップR127において、駆動対象の可動部材を移動させるための駆動モータを駆動させ、ステップR128において、ランプRAM150cの所定領域でONとなっている擬似連煽り実行フラグをOFFにする。
これにより、第1可動部材73が「B」地点(第1演出位置、図66等参照)まで移動して、当該「B」地点(第1演出位置)で第1可動部材73が揺動する擬似連煽りが実行されることになる。
ランプCPU150aは、ステップR129において、ランプRAM150cの所定領域において、揺動予告演出実行フラグがONとなっているか否かを判定する。揺動予告演出実行フラグがONとなっている場合には、ステップR130に処理を移し、揺動予告演出実行フラグがONとなっていない場合には、ステップR133に処理を移す。
ランプCPU150aは、ステップR130において、実行タイミングとなったか否かを判定する。実行タイミングとなった場合には、ステップR131に処理を移し、実行タイミングとなっていない場合には、ステップR133に処理を移す。
ランプCPU150aは、ステップR131において、駆動対象の可動部材を移動させるための駆動モータを駆動させ、ステップR132において、ランプRAM150cの所定領域でONとなっている揺動予告演出実行フラグをOFFにする。
これにより、第1可動部材73が「B」地点(第1演出位置、図60等参照)まで移動して、当該「B」地点(第1演出位置)で第1可動部材73が揺動する揺動予告演出が実行されることになる。
ランプCPU150aは、ステップR133において、ランプRAM150cの所定領域において、上昇予告演出実行フラグがONとなっているか否かを判定する。上昇予告演出実行フラグがONとなっている場合には、ステップR134に処理を移し、上昇予告演出実行フラグがONとなっていない場合には、ステップR137に処理を移す。
ランプCPU150aは、ステップR134において、実行タイミングとなったか否かを判定する。実行タイミングとなった場合には、ステップR135に処理を移し、実行タイミングとなっていない場合には、ステップR137に処理を移す。
ランプCPU150aは、ステップR135において、駆動対象の可動部材を移動させるための駆動モータを駆動させ、ステップR136において、ランプRAM150cの所定領域でONとなっている上昇予告演出実行フラグをOFFにする。
これにより、第2可動部材74が「E」地点(第3演出位置、図68等参照)まで移動して、第2可動部(回転体74a)が回転する上昇予告演出が実行されることになる。
ランプCPU150aは、ステップR137において、ランプRAM150cの所定領域において、大当たり報知実行フラグがONとなっているか否かを判定する。大当たり報知実行フラグがONとなっている場合には、ステップR138に処理を移し、大当たり報知実行フラグがONとなっていない場合には、ステップR141に処理を移す。
ランプCPU150aは、ステップR138において、実行タイミングとなったか否かを判定する。実行タイミングとなった場合には、ステップR139に処理を移し、実行タイミングとなっていない場合には、ステップR141に処理を移す。
ランプCPU150aは、ステップR139において、駆動対象の可動部材を移動させるための駆動モータを駆動させ、ステップR140において、ランプRAM150cの所定領域でONとなっている大当たり報知実行フラグをOFFにする。
これにより、第1可動部材73が「C」地点(第2演出位置、図60等参照)まで移動して大当たり報知が実行されることになる。
ランプCPU150aは、ステップR141において、ランプRAM150cの所定領域において、ボタン振動1実行フラグがONとなっているか否かを判定する。ボタン振動1実行フラグがONとなっている場合には、ステップR142に処理を移し、ボタン振動1実行フラグがONとなっていない場合には、ステップR145に処理を移す。
ランプCPU150aは、ステップR142において、実行タイミングとなったか否かを判定する。実行タイミングとなった場合には、ステップR143に処理を移し、実行タイミングとなっていない場合には、ステップR145に処理を移す。
ランプCPU150aは、ステップR143において、駆動対象の可動部材を移動させるための駆動モータを駆動させ、ステップR144において、ランプRAM150cの所定領域でONとなっているボタン振動1実行フラグをOFFにする。
これにより、第3可動部材(演出ボタン17)が5秒振動し大当たり報知が実行されることになる。
ランプCPU150aは、ステップR145において、ランプRAM150cの所定領域において、発展演出実行フラグがONとなっているか否かを判定する。発展演出実行フラグがONとなっている場合には、ステップR146に処理を移し、発展演出実行フラグがONとなっていない場合には、ステップR149に処理を移す。
ランプCPU150aは、ステップR146において、実行タイミングとなったか否かを判定する。実行タイミングとなった場合には、ステップR147に処理を移し、実行タイミングとなっていない場合には、ステップR149に処理を移す。
ランプCPU150aは、ステップR147において、駆動対象の可動部材を移動させるための駆動モータを駆動させ、ステップR148において、ランプRAM150cの所定領域でONとなっている発展演出実行フラグをOFFにする。
これにより、第2可動部材74が「E」地点(第3演出位置、図62等参照)まで移動し第2可動部(回転体74a)が回転することで、SPSPリーチに発展したことを報知する発展演出が実行されることになる。
ランプCPU150aは、ステップR149において、ランプRAM150cの所定領域において、ボタン振動2実行フラグがONとなっているか否かを判定する。ボタン振動2実行フラグがONとなっている場合には、ステップR150に処理を移し、ボタン振動2実行フラグがONとなっていない場合には、今回の役物演出実行処理を終了する。
ランプCPU150aは、ステップR150において、実行タイミングとなったか否かを判定する。実行タイミングとなった場合には、ステップR151に処理を移し、実行タイミングとなっていない場合には、今回の役物演出実行処理を終了する。
ランプCPU150aは、ステップR151において、駆動対象の可動部材を移動させるための駆動モータを駆動させ、ステップR152において、ランプRAM150cの所定領域でONとなっているボタン振動2実行フラグをOFFにする。
これにより、第3可動部材(演出ボタン17)が1秒振動し大当たりとなることを期待させる大当たり予告が実行されることになる。
(第1変形例)
以下、第1実施形態の第1変形例について、図37〜図39を用いて具体的に説明する。なお、第1変形例では、RWMクリアスイッチ111aを再び操作するまでRWMクリア処理が継続する点で第1実施形態と相違するため、ここでは、第1実施形態との相違点のみ説明する。
(主制御基板のRWMクリア処理)
図37を用いて、第1変形例における主制御基板110のRWMクリア処理(遊技用プログラム)を説明する。図37は、主制御基板110のRWMクリア処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS24−1において、RWMクリア準備指定コマンドを演出制御基板130に送信し、RWMクリア準備モードに移行する。これにより、演出制御基板ではRWMクリア準備報知を行うための処理が行われることになる。
「RWMクリア準備報知」とは、画像表示装置にRWMクリア準備中であることを認識させるためのクリア準備画面を表示したり、音声出力装置9から「再度RWMクリアスイッチを押して下さい」との報知音声を所定期間に亘って出力したりすることである。
メインCPU110aは、ステップS24−2において、駆動源初期動作処理(遊技用プログラム)を実行する。具体的には、盤面ユニット500に設けられるとともに遊技の進行に応じて主制御基板110が作動させることになる各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、大入賞口開閉ソレノイド51b)をRWMクリア準備モードが終了するまで初期動作させるための処理を行う。なお、RWMクリア準備モード中における各種駆動源の初期動作についての詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS24−3において、RWMクリア承認操作があったか否かを判定する。具体的には、RWMクリアスイッチ111aがON状態であるか否かを判定する。RWMクリア承認操作があった場合には、RWMクリア準備モードを終了させてRWMクリアを行うものとしてステップS24−4に処理を移し、RWMクリア承認操作がなかった場合には、ステップS24−2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS24−4において、メインRAM110cの遊技用RWM領域の設定値領域以外を初期化(0クリア)する。これにより、遊技の進行状態が初期状態(遊技機1の出荷時の状態)に初期化されることになり、RWMクリア前の遊技用RWM領域のデータが引き継がれないことになる。
メインCPU110aは、ステップS24−5において、RWMクリア信号(セキュリティ信号)の出力処理を行う。具体的には、遊技情報出力端子板90のセキュリティ信号端子からRWMクリアが行われたことを示すRWMクリア信号(セキュリティ信号)を出力するための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS24−6において、遊技の制御状態が初期化されたことを示すRWMクリア指定コマンドを払出制御基板120及び演出制御基板130に送信する。これにより、演出制御基板130では、上述したRWMクリア準備報知を終了させるための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS24−7において、RWMクリア承認操作によってRWMクリア準備モードが終了することに伴い、各種駆動源の初期動作を停止させるための処理を行い、今回のRWMクリア処理を終了する。
(RWMクリア準備中に各種駆動源を初期動作させる場合の具体例)
図38を用いて、RWMクリア準備中に各種駆動源を初期動作させる場合の具体例について説明する。図38は、RWMクリア準備中に各種駆動源を初期動作させる場合のタイミングチャートと演出例を示す図である。
まず、T0のタイミングにおいて、遊技機1の電源がOFFとなっている。このとき、所定領域(第2始動口47、大入賞口50)に遊技球が入球するか否か(入球難易度)を変化させる等の遊技の結果に影響を与える可動体(第2始動口開閉部材48、大入賞口開閉部材51)を動作させるための各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、大入賞口開閉ソレノイド51b)が停止した状態となっている。
また、ラウンド遊技中において大入賞口(大入賞口50)を所定態様で発光させることになる大入賞口LEDが消灯しており、メイン情報表示装置59(第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61等)、第1画像表示装置70、及び、情報表示器113が非表示(非作動、消灯、消去)の状態となっている。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONしたときにRWMクリア操作(RWMクリアスイッチ111aがON)が行われると、主制御基板110ではRWMクリア準備モードが開始されて遊技の進行制御が開始される前の開始前状態となる。
このとき、状態確認表示器68にRWMクリア準備中であることを示す状態確認表示が表示されると共に、各種駆動源の初期動作として作動(駆動源=ON)が開始される。また、RWMクリア準備中であること及び各種駆動源の動作確認を促すためのRWMクリア準備報知(RWMクリア準備画面の表示、「再度RWMクリアスイッチを押してください」の報知音声と「ソレノイドの動作を確認して下さい」の初期動作確認音声の交互出力)が開始される。
なお、T1のタイミングにおいて、第1画像表示装置70に「RWMクリア準備中」(RWMクリア準備画面の表示)を開始するとしているが、各種駆動源の初期動作が行われていることを報知する表示を開始してもよい。
例えば、第1画像表示装置70に「駆動源初期動作中」という表示を行い、これを「RWMクリア準備中」という表示と交互に、または同時に表示するようにしてもよい。
また、「ソレノイドの動作を確認して下さい」の初期動作確認音声が出力されているときに第1画像表示装置70に「駆動源初期動作中」という表示を行い、「ソレノイドの動作を確認して下さい」の初期動作確認音声が出力されていないときには「駆動源初期動作中」という表示を行わないようにしてもよい。
以上のように構成すれば、音声のみならず表示においても各種駆動源の動作確認を促すことができるので、各種駆動源の動作確認に目を向けさせることができる。
T2のタイミングにおいて、各種駆動源の作動開始から作動時間(ここでは0.512秒)が経過すると、各種駆動源の作動が停止(駆動源=OFF)し、以降はT3のタイミング〜T10のタイミングまで各種駆動源の作動と停止が繰り返される。
T10のタイミングにおいて、T9のタイミングから開始された各種駆動源の作動時間が経過していない状態でRWMクリア承認操作(RWMクリアスイッチ111aがON)が行われると、RWMクリア準備モード及びRWMクリア準備報知が終了すると共に、即座に各種駆動源の作動が停止(駆動源=OFF)して各種駆動源の初期動作が終了し、主制御基板110では開始前状態から遊技の進行制御が行われる遊技可能状態に移行する。
このとき、メイン情報表示装置59での各種表示(特別図柄の表示、普通図柄の表示、特図保留数の表示、普図保留数の表示等)が開始されると共に、上述した電源投入報知が開始される。また、演出制御基板130によって制御される可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作が開始されると共に、情報表示器113において全ての7セグメント表示器113a〜113dが全点灯して点灯確認が開始される。なお、可動演出装置の初期動作は所定期間経過後に終了する。
なお、T10のタイミングでは、主制御基板110から演出制御基板130に対して、上述した電源ON時コマンド(電源投入指定コマンドor電源復旧指定コマンド)が送信され、当該電源ON時コマンドを(演出制御基板130が)受信したことに基づいて可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作が開始される。すなわち、図38の例における可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作は、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドに依存することになる。
つまり、仮に電源基板160から演出制御基板130に電源が供給されていても、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドを受信していないと、可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作が開始されないことになる。
T11のタイミングにおいて、情報表示器113の点灯確認が開始してから確認時間(ここでは5秒)が経過すると、7セグメント表示器113a〜113dの全点灯が終了して性能情報(ここでは現在の遊技区間の通常ベース値)の表示が開始される。その後は、表示切替時間(5秒)が経過する毎に、現在の遊技区間と過去の3つの遊技区間からなる4つの遊技区間の性能情報(通常ベース値)が順に表示されることになる。
なお、T10のタイミングからT11のタイミングにかけて行われる情報表示器113の5秒間の点灯確認(動作)は、情報表示器113の初期動作といえる。すなわち、図38の例においては、T1のタイミングからT10のタイミングにかけて各種駆動源の初期動作が行われ、その後、T10のタイミングからT11のタイミングにかけて情報表示器113の初期動作が行われ、T10のタイミングから所定期間(例えば、12、2秒)にわたり可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作が行われる。
つまり、図38の例において、各種駆動源の初期動作は、情報表示器113の初期動作および可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作と実行時期が重複することはなく、情報表示器113の初期動作と可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作とは、実行時期が重複することになる。
このように、本変形例によれば、遊技の進行制御が開始される前の開始前状態において、遊技の結果に影響を与える可動体(第2始動口開閉部材48、大入賞口開閉部材51)を動作させるための各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、大入賞口開閉ソレノイド51b)を初期動作させるようになっているため、遊技機1(遊技盤5のみ、盤面ユニット500のみの場合も含む)の工場出荷時や遊技店での入れ替え(遊技盤5のみ、盤面ユニット500のみの交換を含む)時において、遊技の進行制御を行う主制御手段によって制御される駆動源の動作確認を容易に行うことが可能となる。
また、本変形例によれば、遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源を初期動作させているとき(開始前状態中)には、状態確認表示器68を除くメイン情報表示装置59(第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61等)を非表示(非作動)の状態としているため、余計な処理負担を主制御基板110に与えないようにすることができると共に、各種駆動源の動作確認に集中させることが可能となる。
また、本変形例によれば、遊技の進行制御が行われる前の開始前状態において遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源の初期動作を行い、遊技の進行制御が行われる遊技可能状態において遊技の結果に影響を与えない可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作を行うようになっているため、2種類の初期動作を順番に確認することができ、動作確認を適切に行うことが可能となる。
また、本変形例によれば、遊技の進行制御が行われる前の開始前状態において遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源の初期動作を行い、その後、遊技の進行制御が行われる遊技可能状態において遊技の結果に影響を与えない情報表示器113の初期動作を行うようになっているため、2種類の初期動作を順番に確認することができ、動作確認を適切に行うことができる。特に、遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源の初期動作は他の初期動作と実行時期を重複しないように単独で実施するようにしたことで、各種駆動源に異常が生じていないかの見落としを防止でき、遊技者に不利益を与えてしまうことを防止できる。
また、遊技の進行制御が行われる遊技可能状態において、遊技の結果に影響を与えない可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作と、遊技の結果に影響を与えない情報表示器113の初期動作とを同時期に行うようになっているため、初期動作に要する時間の短縮化を図ることができる。
また、本変形例によれば、大入賞口開閉部材51を動作させるための各種駆動源を初期動作させているときは、大入賞口LEDを消灯したままとしているため、大入賞口LEDからの光によって大入賞口開閉部材51の動作確認を行いにくくなるといった不都合を回避することができ、動作確認を適切に行うことが可能となる。
また、本変形例によれば、大入賞口開閉部材51を動作させるための各種駆動源を初期動作させているときは、大入賞口50が開放しているにも拘らず開放中信号を出力しないようになっているため、余計な処理負担を主制御基板110に与えないようにすることができると共に、遊技機1から出力される情報を収集するホールコンピュータ等の情報収集装置が遊技の進行に応じない情報を収集してしまう等の不都合を回避することが可能となる。
また、本変形例によれば、遊技機の電源ONから遊技の進行制御が開始されるまでは、情報表示器113に遊技機の性能情報(通常ベース値)が表示されない(性能情報の表示が規制される)ようになっているため、余計な処理負担を主制御基板110に与えないようにすることが可能となる。
また、本変形例によれば、遊技の進行制御が開始された後に遊技機の性能情報(通常ベース値)が表示される(性能情報の表示が許容される)ようになっているため、遊技の進行制御が開始されているか否かの確認を行うことができると共に、性能情報が遊技に関するものであることを知らしめることが可能となる。
また、本変形例によれば、設定変更モード中や設定確認モード中において、現在の設定値が表示されている7セグメント表示器113d以外の7セグメント表示器113a〜113cにも性能情報を表示しないことで、現在の設定値を適切に報知することができ、遊技店側の利便性を確保することが可能となる。
なお、本変形例では、設定変更モードにおける設定変更報知において、「設定変更中」の文字が表示される設定変更中画面を表示するようになっていたが、「設定変更中」の文字に加えて、各種駆動源の初期動作の目視確認を促す「駆動源初期動作中」又は「ソレノイドの動作を確認して下さい」の文字が表示される設定変更中画面を表示するようにしてもよい。
(動作比較表)
図39を用いて、盤面ユニット500に設けられる各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、大入賞口開閉ソレノイド51b)の各種動作タイミング(初期動作、大当たり遊技動作、非時短遊技状態における補助遊技動作、時短遊技状態における補助遊技動作)における動作を比較する。
第2始動口開閉ソレノイド48bの1回の駆動時間は、非時短遊技状態中の補助遊技動作時よりも初期動作時の方が長くなっている。そのため、非時短遊技状態中の補助遊技動作を行うことができるか否かを初期動作時に確認することができ、動作確認の精度を向上させることが可能となる。
なお、初期動作時における第2始動口開閉ソレノイド48bの1回の駆動時間を、非時短遊技状態中の補助遊技動作時における1回の駆動時間と同じ値又はほぼ同じ(類似)値にしてもよい。このようにすると、第2始動口開閉ソレノイド48bが非時短遊技状態中の補助遊技動作を行うことができるか否かを初期動作時に確認することができ、動作確認の精度を向上させることが可能となる。
また、初期動作時における第2始動口開閉ソレノイド48bの1回の駆動時間を、非時短遊技状態中の補助遊技動作時における1回の駆動時間よりも小さな値としてもよい。このようにすると、第2始動口開閉ソレノイド48bの初期動作時における確認時間を短縮することが可能となる。
また、初期動作時における第2始動口開閉ソレノイド48bの1回の駆動時間を、時短遊技状態中の補助遊技動作時における1回の駆動時間と同じ値又はほぼ同じ(類似)値にしてもよい。このようにすると、第2始動口開閉ソレノイド48bが時短遊技状態中の補助遊技動作を行うことができるか否かを初期動作時に確認することができ、動作確認の精度を向上させることが可能となる。
また、初期動作時における第2始動口開閉ソレノイド48bの1回の駆動時間を、時短遊技状態中の補助遊技動作時における1回の駆動時間よりも大きな値としてもよい。このようにすると、第2始動口開閉ソレノイド48bが時短遊技状態中の補助遊技動作を行うことができるか否かを初期動作時に確認することができ、動作確認の精度を向上させることが可能となる。
また、初期動作時における大入賞口開閉ソレノイド51bの1回の駆動時間を、大当たり遊技動作(4R又は10R)時における1回の駆動時間と同じ値又はほぼ同じ(類似)値にしてもよい。このようにすると、大入賞口開閉ソレノイド51bが大当たり遊技動作を行うことができるか否かを初期動作時に確認することができ、動作確認の精度を向上させることが可能となる。
また、初期動作時における大入賞口開閉ソレノイド51bの1回の駆動時間を、大当たり遊技動作時における1回の駆動時間よりも大きな値としてもよい。このようにすると、大入賞口開閉ソレノイド51bが大当たり遊技動作を行うことができるか否かを初期動作時に確認することができ、動作確認の精度を向上させることが可能となる。
(第2変形例)
以下、第1実施形態の第2変形例について、図40、図41を用いて具体的に説明する。なお、第2変形例では、設定変更機能や設定確認機能を搭載していない点、状態確認表示器68を有していない点、及び、RWMクリアスイッチ111aを再び操作するまでRWMクリア処理が継続する点で第1実施形態と相違するため、ここでは、第1実施形態との相違点のみ説明する。
(主制御基板の初期設定処理)
図40を用いて、第2変形例における主制御基板110の初期設定処理(遊技用プログラム)を説明する。図40は、主制御基板110の初期設定処理を示すフローチャートである。なお、以下においては相違する箇所のみを説明する。
メインCPU110aは、ステップS24において、駆動源初期動作処理(遊技用プログラム)を実行する。具体的には、盤面ユニット500に設けられるとともに遊技の進行に応じて主制御基板110が作動させることになる各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、大入賞口開閉ソレノイド51b)をRWMクリア準備モードが終了するまで初期動作させるための処理を行う。なお、RWMクリア準備モード中における各種駆動源の初期動作についての詳細は後述する。本処理を終了すると、ステップS25に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS25において、RWMクリア承認操作があったか否かを判定する。具体的には、RWMクリアスイッチ111aがON状態であるか否かを判定する。RWMクリア承認操作があった場合には、RWMクリア準備モードを終了させてRWMクリアを行うものとしてステップS26に処理を移し、RWMクリア承認操作がなかった場合には、ステップS24に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS26において、各種駆動源の初期動作を停止させるための処理を行い、ステップS27において、メインRAM110cの遊技用RWM領域を初期化(0クリア)する。これにより、遊技の進行状態が初期状態(遊技機1の出荷時の状態)に初期化されることになり、RWMクリア前の遊技用RWM領域のデータが引き継がれないことになる。
メインCPU110aは、ステップS28において、RWMクリア信号(セキュリティ信号)の出力処理を行う。具体的には、遊技情報出力端子板90のセキュリティ信号端子からRWMクリアが行われたことを示すRWMクリア信号(セキュリティ信号)を出力するための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS29において、遊技の制御状態が初期化されたこと及び現在の遊技状態(ここでは通常遊技状態としての非時短遊技状態)を示す電源投入指定コマンドを払出制御基板120及び演出制御基板130に送信し、ステップS30に処理を移す。これにより、演出制御基板130では、遊技の制御状態が初期化されたこと示す電源投入報知を実行するための処理が行われることになる。
(RWMクリア準備中に各種駆動源を初期動作させる場合の具体例)
図41を用いて、RWMクリア準備中に各種駆動源を初期動作させる場合の具体例について説明する。図41は、RWMクリア準備中に各種駆動源を初期動作させる場合のタイミングチャートと演出例を示す図である。
まず、T0のタイミングにおいて、遊技機1の電源がOFFとなっている。このとき、所定領域(第2始動口47、大入賞口50)に遊技球が入球するか否か(入球難易度)を変化させる等の遊技の結果に影響を与える可動体(第2始動口開閉部材48、大入賞口開閉部材51)を動作させるための各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、大入賞口開閉ソレノイド51b)が停止した状態となっている。
また、ラウンド遊技中において大入賞口(大入賞口50)を所定態様で発光させることになる大入賞口LEDが消灯しており、メイン情報表示装置59(第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61等)、第1画像表示装置70、及び、情報表示器113が非表示(非作動、消灯、消去)の状態となっている。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONしたときにRWMクリア操作(RWMクリアスイッチ111aがON)が行われると、主制御基板110ではRWMクリア準備モードが開始されて遊技の進行制御が開始される前の開始前状態となる。
このとき、各種駆動源の初期動作として作動(駆動源=ON)が開始される。また、RWMクリア準備中であること及び各種駆動源の動作確認を促すためのRWMクリア準備報知(RWMクリア準備画面の表示、「再度RWMクリアスイッチを押してください」の報知音声と「ソレノイドの動作を確認して下さい」の初期動作確認音声の交互出力)が開始される。なお、図41においても、図38で述べたように、第1画像表示装置70に「駆動源初期動作中」という表示を行ってもよい。
T2のタイミングにおいて、各種駆動源の作動開始から作動時間(ここでは0.512秒)が経過すると、各種駆動源の作動が停止(駆動源=OFF)し、以降はT3のタイミング〜T10のタイミングまで各種駆動源の作動と停止が繰り返される。
T10のタイミングにおいて、T9のタイミングから開始された各種駆動源の作動時間が経過していない状態でRWMクリア承認操作(RWMクリアスイッチ111aがON)が行われると、RWMクリア準備モード及びRWMクリア準備報知が終了すると共に、即座に各種駆動源の作動が停止(駆動源=OFF)して各種駆動源の初期動作が終了し、主制御基板110では開始前状態から遊技の進行制御が行われる遊技可能状態に移行する。
このとき、メイン情報表示装置59での各種表示(特別図柄の表示、普通図柄の表示、特図保留数の表示、普図保留数の表示等)が開始されると共に、上述した電源投入報知が開始される。また、演出制御基板130によって制御される可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作が開始されると共に、情報表示器113において全ての7セグメント表示器113a〜113dが全点灯して点灯確認が開始される。なお、可動演出装置の初期動作は所定期間経過後に終了する。
なお、T10のタイミングでは、主制御基板110から演出制御基板130に対して、上述した電源ON時コマンド(電源投入指定コマンドor電源復旧指定コマンド)が送信され、当該電源ON時コマンドを(演出制御基板130が)受信したことに基づいて可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作が開始される。すなわち、図41の例における可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作は、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドに依存することになる。
つまり、仮に電源基板160から演出制御基板130に電源が供給されていても、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドを受信していないと、可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作が開始されないことになる。
T11のタイミングにおいて、情報表示器113の点灯確認が開始してから確認時間(ここでは5秒)が経過すると、7セグメント表示器113a〜113dの全点灯が終了して性能情報(ここでは現在の遊技区間の通常ベース値)の表示が開始される。その後は、表示切替時間(5秒)が経過する毎に、現在の遊技区間と過去の3つの遊技区間からなる4つの遊技区間の性能情報(通常ベース値)が順に表示されることになる。
なお、T10のタイミングからT11のタイミングにかけて行われる情報表示器113の5秒間の点灯確認(動作)は、情報表示器113の初期動作といえる。すなわち、図41の例においては、T1のタイミングからT10のタイミングにかけて各種駆動源の初期動作が行われ、その後、T10のタイミングからT11のタイミングにかけて情報表示器113の初期動作が行われ、T10のタイミングから所定期間(例えば、12、2秒)にわたり可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作が行われる。
つまり、図41の例において、各種駆動源の初期動作は、情報表示器113の初期動作および可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作と実行時期が重複することはなく、情報表示器113の初期動作と可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作とは、実行時期が重複することになる。
このように、本変形例によれば、遊技の進行制御が開始される前の開始前状態において、遊技の結果に影響を与える可動体(第2始動口開閉部材48、大入賞口開閉部材51)を動作させるための各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、大入賞口開閉ソレノイド51b)を初期動作させるようになっているため、遊技機1(遊技盤5のみ、盤面ユニット500のみの場合も含む)の工場出荷時や遊技店での入れ替え(遊技盤5のみ、盤面ユニット500のみの交換を含む)時において、遊技の進行制御を行う主制御手段によって制御される駆動源の動作確認を容易に行うことが可能となる。
また、本変形例によれば、遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源を初期動作させているとき(開始前状態中)には、メイン情報表示装置59(第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61等)を非表示(非作動)の状態としているため、余計な処理負担を主制御基板110に与えないようにすることができると共に、各種駆動源の動作確認に集中させることが可能となる。
また、本変形例によれば、遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源を初期動作させているときに、RWMクリア準備中であること及び各種駆動源の動作確認を促すためのRWMクリア準備報知を行うようになっているため、各種駆動源の動作確認を行うタイミングであることを遊技機1の動作確認を行う作業者(工員、遊技店員)に知らしめることができ、適切に動作確認を行わせることが可能となる。
また、本変形例によれば、RWMクリア準備モードにおいて遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源を初期動作させるようになっているため、遊技の進行制御が開始される前の開始前状態において複数の状態を創設せずに済み、遊技機1の開発コストの低減(開発期間の短縮等)を図ることが可能となる。
また、本変形例によれば、RWMクリア承認操作があって開始前状態が終了するときには、各種駆動源の作動時間が経過する前であっても即座に各種駆動源の作動を終了させるようになっているため、各種駆動源の初期動作が遊技可能状態に行われることがなくなり、遊技の進行に応じた各種駆動源の作動と混同してしまうような不都合を回避することが可能となる。
また、本変形例によれば、遊技の進行制御が行われる前の開始前状態において遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源の初期動作を行い、遊技の進行制御が行われる遊技可能状態において遊技の結果に影響を与えない可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作を行うようになっているため、2種類の初期動作を順番に確認することができ、動作確認を適切に行うことが可能となる。
また、本変形例によれば、遊技の進行制御が行われる前の開始前状態において遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源の初期動作を行い、その後、遊技の進行制御が行われる遊技可能状態において遊技の結果に影響を与えない情報表示器113の初期動作を行うようになっているため、2種類の初期動作を順番に確認することができ、動作確認を適切に行うことができる。特に、遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源の初期動作は他の初期動作と実行時期を重複しないように単独で実施するようにしたことで、各種駆動源に異常が生じていないかの見落としを防止でき、遊技者に不利益を与えてしまうことを防止できる。
また、遊技の進行制御が行われる遊技可能状態において、遊技の結果に影響を与えない可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作と、遊技の結果に影響を与えない情報表示器113の初期動作とを同時期に行うようになっているため、初期動作に要する時間の短縮化を図ることができる。
また、本変形例によれば、大入賞口開閉部材51を動作させるための各種駆動源を初期動作させているときは、大入賞口LEDを消灯したままとしているため、大入賞口LEDからの光によって大入賞口開閉部材51の動作確認を行いにくくなるといった不都合を回避することができ、動作確認を適切に行うことが可能となる。
また、本変形例によれば、大入賞口開閉部材51を動作させるための各種駆動源を初期動作させているときは、大入賞口50が開放しているにも拘らず開放中信号を出力しないようになっているため、余計な処理負担を主制御基板110に与えないようにすることができると共に、遊技機1から出力される情報を収集するホールコンピュータ等の情報収集装置が遊技の進行に応じない情報を収集してしまう等の不都合を回避することが可能となる。
また、本変形例によれば、遊技機の電源ONから遊技の進行制御が開始されるまでは、情報表示器113に遊技機の性能情報(通常ベース値)が表示されない(性能情報の表示が規制される)ようになっているため、余計な処理負担を主制御基板110に与えないようにすることが可能となる。
また、本変形例によれば、遊技の進行制御が開始された後に遊技機の性能情報(通常ベース値)が表示される(性能情報の表示が許容される)ようになっているため、遊技の進行制御が開始されているか否かの確認を行うことができると共に、性能情報が遊技に関するものであることを知らしめることが可能となる。
なお、本変形例では、RWMクリア準備モードにおけるRWMクリア準備報知において、「RWMクリア準備中」の文字が表示されるクリア準備画面を表示するようになっていたが、「RWMクリア準備中」の文字に加えて、各種駆動源の初期動作の目視確認を促す「駆動源初期動作中」又は「ソレノイドの動作を確認して下さい」の文字が表示されるクリア準備画面を表示するようにしてもよい。
なお、第2変形例における盤面ユニット500に設けられる各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、大入賞口開閉ソレノイド51b)の各種動作タイミング(初期動作、大当たり遊技動作、通常遊技状態における補助遊技動作、時短遊技状態における補助遊技動作)における動作比較については、図39に示した動作比較表と同じであるため、ここでの説明は省略する。
なお、各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、大入賞口開閉ソレノイド51b)の初期動作を行う場面は、図38の例や、図41の例に限らず、以下の場面でもよい。
例えば、設定変更を行い、設定キースイッチ112aがOFFになったことを契機に初期動作を開始してもよい。
例えば、設定確認を行い、設定キースイッチ112aがOFFになったことを契機に初期動作を開始してもよい。
例えば、設定変更に必要な操作が行われたこと(RWMクリアスイッチ111aがON)を契機に初期動作を開始してもよい。この場合、設定変更が行われているとき(設定キースイッチ112aがONであるとき)に初期動作を継続してよい。
例えば、設定確認に必要な操作が行われたこと(設定キースイッチ112aがON)を契機に初期動作を開始してもよい。この場合、設定確認が行われているとき(設定キースイッチ112aがONであるとき)に初期動作を継続してよい。
例えば、(設定を備えていない遊技機において)RWMクリア承認操作が行われたことを契機に初期動作を開始してもよい。
例えば、(設定を備えていない遊技機において)RWMクリアスイッチ111aがONを契機に初期動作を開始してもよい。
(RWMクリア準備中に各種駆動源を初期動作させる場合の具体例(図38)の変形例)
図42を用いて、RWMクリア準備中に各種駆動源を初期動作させる場合の具体例(図38)の変形例について説明する。図42は、RWMクリア準備中に各種駆動源を初期動作させる場合のタイミングチャートと演出例を示す図である。
なお、図38と相違する点のみを重点的に説明し、重複するところの説明は省略する。また、図42においては、図38において記載していた「設定確認モード」、「大入賞口LED」の記載を省略しているが、「設定確認モード」が終始OFFである点や、「大入賞口LED」が終始OFFである点は図38と同一である。
まず、T0のタイミングにおいて、遊技機1の電源がOFFとなっている。このとき、所定領域(第2始動口47、大入賞口50)に遊技球が入球するか否か(入球難易度)を変化させる等の遊技の結果に影響を与える可動体(第2始動口開閉部材48、大入賞口開閉部材51)を動作させるための各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、大入賞口開閉ソレノイド51b)が停止した状態となっている。
また、ラウンド遊技中において大入賞口(大入賞口50)を所定態様で発光させることになる大入賞口LEDが消灯しており、メイン情報表示装置59(第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61等)、第1画像表示装置70、及び、情報表示器113が非表示(非作動、消灯、消去)の状態となっている。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONしたときにRWMクリア操作(RWMクリアスイッチ111aがON)が行われると、主制御基板110ではRWMクリア準備モードが開始されて遊技の進行制御が開始される前の開始前状態となる。
このとき、状態確認表示器68にRWMクリア準備中であることを示す状態確認表示が表示されると共に、各種駆動源の初期動作として作動(駆動源=ON)が開始される。また、RWMクリア準備中であること及び各種駆動源の動作確認を促すためのRWMクリア準備報知(RWMクリア準備画面の表示、「再度RWMクリアスイッチを押してください」の報知音声と「ソレノイドの動作を確認して下さい」の初期動作確認音声の交互出力)が開始される。なお、図42においても、図38で述べたように、第1画像表示装置70に「駆動源初期動作中」という表示を行ってもよい。
また、T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONしたときに電源基板160から演出制御基板130に電源が供給されたことに基づいて可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作が開始される。すなわち、図42の例における可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作は、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドに依存しないことになる。
つまり、演出制御基板130は電源基板160から電源さえ供給されれば、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドを要さずに可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作を開始することができるようになっている。
なお、T1のタイミングで、可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作が開始されるので、図42に示すように、第1画像表示装置70の「RWMクリア準備中」表示(RWMクリア準備画面の表示)の前方で可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作が行われる。
よって、第1画像表示装置70の「RWMクリア準備中」表示(RWMクリア準備画面の表示)が視認困難となってしまうので、「RWMクリア準備中」表示(RWMクリア準備画面の表示)は、可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作の動作範囲と重複しない表示領域に表示するようにしてもよい。例えば、表示領域の左上や右上に表示してもよい。これにより、「RWMクリア準備中」表示(RWMクリア準備画面の表示)が視認困難とならず、RWMクリア準備中であることを明確に認識させることができる。
なお、第1画像表示装置70に「駆動源初期動作中」という表示を行う場合も、同様に、可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作の動作範囲と重複しない表示領域に表示するようにすればよい。これにより、駆動源の初期動作が行われていることを明確に認識させることができる。
T2のタイミングにおいて、各種駆動源の作動開始から作動時間(ここでは0.512秒)が経過すると、各種駆動源の作動が停止(駆動源=OFF)し、以降はT3のタイミング〜T10のタイミングまで各種駆動源の作動と停止が繰り返される。
図38と同様、可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作に要する時間は、例えば「12.2秒」となっている。
つまり、図42の例であると、T1のタイミングから、各種駆動源の初期動作と可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作とが開始されるため、各種駆動源の初期動作の実行時期と可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作の実行時期とが重複することになる。
また、各種駆動源の初期動作は、T1のタイミングからT10のタイミングまで実行され、T10のタイミングから情報表示器113の初期動作が開始される。
よって、各種駆動源の初期動作の実行時期と可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作の実行時期とは重複するが、情報表示器113の初期動作の実行時期はこれらと重複することはなく、単独で実行される。
このように図42の例であると、例えば、まず遊技盤面上で行われる可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作と各種駆動源の初期動作とを同時に確認して、その後、RWMクリア承認操作を完了させて、情報表示器113の初期動作を確認することができる。つまり、遊技機1の前面側(遊技盤面上)で行う必要作業(初期動作確認)をまとめて完了させて、その後、遊技機1の後面側で行われる行う必要作業(RWMクリア承認操作の完了、初期動作確認)をまとめて完了させることができる。よって、上記必要作業に係る時間効率を向上することができる。
なお、例えば、T4のタイミングにおいて、RWMクリア承認操作(RWMクリアスイッチ111aがON)が行われると、即座に各種駆動源の作動が停止(駆動源=OFF)して各種駆動源の初期動作は終了するが、可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作は終了せずに、T9のタイミングで終了する。
この場合、情報表示器113の初期動作は、各種駆動源の作動が停止(駆動源=OFF)して各種駆動源の初期動作が終了したT4のタイミングより開始することになるので、例外的に、可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作の実行時期と、情報表示器113の初期動作の実行時期とが重複する場合がある。
(RWMクリア準備中に各種駆動源を初期動作させる場合の具体例(図41)の変形例)
図43を用いて、RWMクリア後に各種駆動源を初期動作させる場合の具体例(図41)の変形例について説明する。図43は、RWMクリア準備中に各種駆動源を初期動作させる場合のタイミングチャートと演出例を示す図である。
なお、図41と相違する点のみを重点的に説明し、重複するところの説明は省略する。また、図43においては、図41において記載していた「大入賞口LED」の記載を省略しているが、「大入賞口LED」が終始OFFである点は図41と同一である。
まず、T0のタイミングにおいて、遊技機1の電源がOFFとなっている。このとき、所定領域(第2始動口47、大入賞口50)に遊技球が入球するか否か(入球難易度)を変化させる等の遊技の結果に影響を与える可動体(第2始動口開閉部材48、大入賞口開閉部材51)を動作させるための各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、大入賞口開閉ソレノイド51b)が停止した状態となっている。
また、ラウンド遊技中において大入賞口(大入賞口50)を所定態様で発光させることになる大入賞口LEDが消灯しており、メイン情報表示装置59(第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61等)、第1画像表示装置70、及び、情報表示器113が非表示(非作動、消灯、消去)の状態となっている。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONしたときにRWMクリア操作(RWMクリアスイッチ111aがON)が行われると、主制御基板110ではRWMクリア準備モードが開始されて遊技の進行制御が開始される前の開始前状態となる。
このとき、各種駆動源の初期動作として作動(駆動源=ON)が開始される。また、RWMクリア準備中であること及び各種駆動源の動作確認を促すためのRWMクリア準備報知(クリア準備画面の表示、「再度RWMクリアスイッチを押してください」の報知音声と「ソレノイドの動作を確認して下さい」の初期動作確認音声の交互出力)が開始される。なお、図43においても、図38で述べたように、第1画像表示装置70に「駆動源初期動作中」という表示を行ってもよい。
また、T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONしたときに電源基板160から演出制御基板130に電源が供給されたことに基づいて可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作が開始される。すなわち、図43の例における可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作は、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドに依存しないことになる。
つまり、演出制御基板130は電源基板160から電源さえ供給されれば、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドを要さずに可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作を開始することができるようになっている。なお、図43においても、図42で述べたように、「RWMクリア準備中」表示(RWMクリア準備画面の表示)を可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作の動作範囲と重複しない表示領域に表示するようにしてもよい。また、第1画像表示装置70に「駆動源初期動作中」という表示を行う場合も、同様に、可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作の動作範囲と重複しない表示領域に表示するようにすればよい。
図41と同様、可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作に要する時間は、例えば「12.2秒」となっている。
つまり、図43の例であると、T1のタイミングから、各種駆動源の初期動作と可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作とが開始されるため、各種駆動源の初期動作の実行時期と可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作の実行時期とが重複することになる。
また、各種駆動源の初期動作は、T1のタイミングからT10のタイミングまで実行され、T10のタイミングから情報表示器113の初期動作が開始される。
よって、各種駆動源の初期動作の実行時期と可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作の実行時期とは重複するが、情報表示器113の初期動作の実行時期はこれらと重複することはなく、単独で実行される。
このように図43の例であると、例えば、まず遊技盤面上で行われる可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作と各種駆動源の初期動作とを同時に確認して、その後、RWMクリア承認操作を完了させて、情報表示器113の初期動作を確認することができる。つまり、遊技機1の前面側(遊技盤面上)で行う必要作業(初期動作確認)をまとめて完了させて、その後、遊技機1の後面側で行われる行う必要作業(RWMクリア承認操作の完了、初期動作確認)をまとめて完了させることができる。よって、上記必要作業に係る時間効率を向上することができる。
なお、図43においても、図42で述べた、可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作の実行時期と、情報表示器113の初期動作の実行時期とが重複する例外が生じ得る。
なお、各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、大入賞口開閉ソレノイド51b)の初期動作を行う場面は、図42の例や、図43の例に限らず、以下の場面でもよい。
例えば、設定変更を行い、設定キースイッチ112aがOFFになったことを契機に初期動作を開始してもよい。
例えば、設定確認を行い、設定キースイッチ112aがOFFになったことを契機に初期動作を開始してもよい。
例えば、設定変更に必要な操作が行われたこと(RWMクリアスイッチ111aがON)を契機に初期動作を開始してもよい。この場合、設定変更が行われているとき(設定キースイッチ112aがONであるとき)に初期動作を継続してよい。
例えば、設定確認に必要な操作が行われたこと(設定キースイッチ112aがON)を契機に初期動作を開始してもよい。この場合、設定確認が行われているとき(設定キースイッチ112aがONであるとき)に初期動作を継続してよい。
例えば、(設定を備えていない遊技機において)RWMクリア承認操作が行われたことを契機に初期動作を開始してもよい。
例えば、(設定を備えていない遊技機において)RWMクリアスイッチ111aがONを契機に初期動作を開始してもよい。
(盤役物初期動作パターン決定テーブル)
図44は、盤役物(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作パターンを決定する場合に参照される盤役物初期動作パターン決定テーブルを示す図である。
盤役物初期動作パターン決定テーブルには、電源ON時コマンドの種類、復帰異常情報の有無、選択される初期動作パターンが対応付けられており、参考として初期動作時の作動態様、及び、初期動作の工程数が記載されている。
初期動作パターンには、電源投入指定コマンドを受信している場合に決定されるパターン01〜03や、客待ち状態中であることを示す第1電源復旧指定コマンドを受信している場合に決定されるパターン04〜06や、特別図柄の変動表示中であることを示す第2電源復旧指定コマンド又は大当たり遊技中であることを示す第3電源復旧指定コマンドを受信している場合に決定されるパターン07〜09が設定されている。
また、各初期動作パターンには、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDの点灯(発光)パターンが設定されている。例えば、初期動作パターン01であれば、第1可動部材LEDが青と白で点灯(発光)し、第2可動部材LEDが青と白で点灯(発光)する点灯(発光)パターンが設定されている。
なお、図44において、青と白で点灯(発光)するとは、LEDが青→白→青→白と交互に点灯(発光)することを意図している。
「初期動作パターン01」は、第1可動部材73、及び、第2可動部材74に復帰異常がないときに決定され、第1可動部材73が小下降→原点復帰→大下降→原点復帰の順で動作した後に第2可動部材74が上昇→上昇位置で所定時間回転した後停止→原点復帰の順で動作し、その期間において第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDが青と白で交互に点灯(発光)する。なお、「初期動作パターン01」の所要時間は「12.2秒」となっている。
「初期動作パターン02」は、第1可動部材73に復帰異常があるときに決定され、第1可動部材73が動作せずに、第2可動部材74が上昇→上昇位置で所定時間回転した後停止→原点復帰の順で動作し、その期間において第2可動部材LEDが青と白で交互に点灯(発光)する。
「初期動作パターン03」は、第2可動部材74に復帰異常があるときに決定され、第1可動部材73が小下降→原点復帰→大下降→原点復帰の順で動作した後に第2可動部材74が動作せず、その期間において第1可動部材LEDが青と白で交互に点灯(発光)する。
「初期動作パターン04」は、第1可動部材73、及び、第2可動部材74に復帰異常がないときに決定され、第2可動部材LEDが青のみで点灯(発光)する以外は、初期動作パターン01と同じである。
「初期動作パターン05」は、第1可動部材73に復帰異常があるときに決定され、第2可動部材LEDが青のみで点灯(発光)する以外は、初期動作パターン02と同じである。
「初期動作パターン06」は、第2可動部材74に復帰異常があるときに決定され、第2可動部材LEDが青で点灯しないため、結果的に初期動作パターン03と同じである。
「初期動作パターン07」は、第1可動部材73、及び、第2可動部材74に復帰異常がないときに決定され、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDが消灯する以外は、初期動作パターン01又は初期動作パターン04と同じである。
「初期動作パターン08」は、第1可動部材73に復帰異常があるときに決定され、第2可動部材74が消灯する以外は、初期動作パターン02又は初期動作パターン05と同じである。
「初期動作パターン09」は、第2可動部材74に復帰異常があるときに決定され、第1可動部材73が消灯する以外は、初期動作パターン03又は初期動作パターン06と同じである。
なお、初期動作パターン02、初期動作パターン05、及び、初期動作パターン08において、第1可動部材LEDの点灯色が記載されていないが、この点は第1可動部材73の復帰異常によって第1可動部材LEDが異常報知のために赤点滅となるからである。
また、初期動作パターン03、初期動作パターン06、及び、初期動作パターン09において、第2可動部材LEDの点灯色が記載されていないが、この点は第2可動部材74の復帰異常によって第2可動部材LEDが異常報知のために赤点滅となるからである。
図44に示した盤役物初期動作パターン決定テーブルの第1の特徴としては、メインRAM110の初期化を伴う電源投入時と、メインRAM110cの初期化を伴わない電源復旧時とで、盤役物(第1可動部材、第2可動部材)の初期動作の動作態様(工程数、各工程の動作)が同一となっている点が挙げられる。このようにしたことで、電源投入であるか電源復旧であるかに拘らず、盤役物の動作に異常があるか否かを適切に確認することが可能となる。
なお、初期動作の動作態様が同一とは、少なくとも各工程における盤役物の動きのパターンが同じであればよく、各工程における動作時間が同一であってもよいし、各工程における動作時間が異なっていてもよい。
また、電源投入時と電源復旧時とで、第1可動部材73、及び、第2可動部材74の一方の初期動作の動作態様(工程数、各工程の動作)を異ならせてもよいし、第1可動部材73、及び、第2可動部材74の両方の初期動作の動作態様(工程数、各工程の動作)を異ならせてもよい。このようにすると、電源投入による初期動作である(遊技の制御状態が初期化された)のか、電源復旧による初期動作である(遊技の制御状態が復旧した)のかを簡単に把握することが可能となる。
また、電源投入時と電源復旧時とで、第1可動部材73、及び/又は、第2可動部材74の初期動作の動作態様(工程数、各工程の動作)を異ならせる場合に、電源投入時の初期動作にはない動作を電源復旧時の初期動作で実行させたり、電源復旧時の初期動作にはない動作を電源投入時の初期動作で実行させたりするようにしてもよい。このようにすると、電源投入による初期動作である(遊技の制御状態が初期化された)のか、電源復旧による初期動作である(遊技の制御状態が復旧した)のかをより簡単に把握することが可能となる。
図44に示した盤役物初期動作パターン決定テーブルの第2の特徴としては、電源投入時と、客待ち状態に復旧する電源復旧時とで、盤役物(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作中における初期発光の発光態様が異なる点が挙げられる。このようにしたことで、電源投入による初期動作である(遊技の制御状態が初期化された)のか、電源復旧による初期動作である(遊技の制御状態が復旧した)のかを把握することが可能となる。
図44に示した盤役物初期動作パターン決定テーブルの第3の特徴としては、電源投入時と、客待ち状態に復旧する電源復旧時とで、第1可動部材LEDの初期発光の発光態様が同一である一方、第2可動部材LEDの初期発光の発光態様が異なる点が挙げられる。このようにしたことで、電源投入による初期動作である(遊技の制御状態が初期化された)のか、電源復旧による初期動作である(遊技の制御状態が復旧した)のかを把握することが可能となる。
なお、電源投入時と、客待ち状態に復旧する電源復旧時とで、第1可動部材LEDの初期発光の発光態様が同一である一方、第2可動部材LEDの初期発光の発光態様が異なるようになっているが、それとは逆に、電源投入時と、客待ち状態に復旧する電源復旧時とで、第1可動部材LEDの初期発光の発光態様を異ならせる一方、第2可動部材LEDの初期発光の発光態様を同一にしてもよい。
また、電源投入時と、客待ち状態に復旧する電源復旧時とで、第1可動部材LEDの初期発光の発光態様、及び、第2可動部材LEDの初期発光の発光態様の両方を異ならせてもよい。このようにすると、電源投入による初期動作である(遊技の制御状態が初期化された)のか、電源復旧による初期動作である(遊技の制御状態が復旧した)のかを把握し易くすることが可能となる。
図44に示した盤役物初期動作パターン決定テーブルの第4の特徴としては、電源投入時と、特別図柄の変動表示中、又は、大当たり遊技中に復旧する電源復旧時とで、盤役物(第1可動部材、第2可動部材)の初期動作中における初期発光の発光態様が異なる点が挙げられる。このようにしたことで、電源投入による初期動作である(遊技の制御状態が初期化された)のか、電源復旧による初期動作である(遊技の制御状態が復旧した)のかを把握することが可能となる。
図44に示した盤役物初期動作パターン決定テーブルの第5の特徴としては、客待ち状態に復旧する電源復旧時と、特別図柄の変動表示中、又は、大当たり遊技中に復旧する電源復旧時とで、盤役物(第1可動部材、第2可動部材)の初期動作中における初期発光の発光態様が異なる点が挙げられる。このようにしたことで、客待ち状態に復旧する電源復旧による初期動作であるのか、特別図柄の変動表示中、又は、大当たり遊技中に復旧する電源復旧による初期動作であるのかを把握することが可能となる。
なお、特別図柄の変動表示中、又は、大当たり遊技中に復旧する電源復旧時において、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDの両方が消灯するようになっているが、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDを客待ち状態に復旧する電源復旧時と同じ発光態様で点灯させるようにしてもよい。
図44に示した盤役物初期動作パターン決定テーブルの第6の特徴としては、電源投入時であるか電源復旧時であるかに拘らず、第1可動部材73に復帰異常があって第2可動部材74に復帰異常がない場合には、第1可動部材73の初期動作を行わずに第2可動部材74の初期動作を行い、第1可動部材73に復帰異常がなくて第2可動部材74に復帰異常がある場合には、第1可動部材73の初期動作を行って第2可動部材74の初期動作を行わないようになっている点が挙げられる。このようにすることで、復帰異常の有無に応じて好適な初期動作を行うことが可能となる。
なお、図44に示した盤役物初期動作パターンにおける第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDの点灯(発光)パターンは適宜変更してもよい。例えば、盤役物の初期動作においても、後述する枠役物初期動作パターン01(図45参照)のように、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDが赤→緑→青の順で点灯(発光)する点灯(発光)パターンがあってもよい。
(枠役物初期動作パターン決定テーブル)
図45は、枠役物(演出ボタン17)の初期動作パターンを決定する場合に参照される枠役物初期動作パターン決定テーブルを示す図である。
枠役物初期動作パターン決定テーブルには、電源ON時コマンドの種類、選択される初期動作パターンが対応付けられており、参考として初期動作時の作動態様、及び、初期動作の工程数が記載されている。
「初期動作パターン01」は、電源投入指定コマンドを受信している場合に決定され、演出ボタン17が大上昇&連続振動(2秒間)→原点復帰→間欠振動(2秒間)の順で動作し、その期間において演出ボタンLEDが赤→緑→青の順で点灯(発光)する。
「初期動作パターン02」は、客待ち状態中であることを示す第1電源復旧指定コマンドを受信している場合に決定され、演出ボタンが大上昇&連続振動(2秒間)→原点復帰の順で動作し、その期間において演出ボタンが青で点灯(発光)する。
「初期動作パターン03」は、特別図柄の変動表示中であることを示す第2電源復旧指定コマンド又は大当たり遊技中であることを示す第3電源復旧指定コマンドを受信している場合に決定され、演出ボタンが大上昇&連続振動(2秒間)→原点復帰の順で動作し、その期間において演出ボタンLEDが消灯する。
なお、演出ボタン17の連続振動の時間(2秒間)、及び、間欠振動の時間(2秒間)については、変動演出の実行中に発生する有効期間において演出ボタン17が操作されることで実行される操作演出中に演出ボタン17が振動する時間(大当たりとなることを期待させる大当たり予告用の有効期間であれば1秒振動、大当たりか否かを報知する決め演出用の有効期間であれば5秒振動)とは異なる時間となっている。
図45に示した枠役物初期動作パターン決定テーブルの第1の特徴としては、メインRAM110の初期化を伴う電源投入時と、メインRAM110cの初期化を伴わない電源復旧時とで、枠役物(演出ボタン17)の初期動作の動作態様(工程数、各工程の動作)が異なる点が挙げられる。このようにしたことで、電源投入による初期動作である(遊技の制御状態が初期化された)のか、電源復旧による初期動作である(遊技の制御状態が復旧した)のかを簡単に把握することが可能となる。
図45に示した枠役物初期動作パターン決定テーブルの第2の特徴としては、電源投入時の演出ボタン17の初期動作には、電源復旧時の演出ボタン17の初期動作にはない動作を実行させるようになっている点が挙げられる。このようにしたことで、電源投入による初期動作である(遊技の制御状態が初期化された)のか、電源復旧による初期動作である(遊技の制御状態が復旧した)のかをより簡単に把握することが可能となる。
なお、電源投入時と電源復旧時とで、演出ボタン17の初期動作の動作態様(工程数、各工程の動作)を同一にしてもよい。このようにすると、電源投入であるか電源復旧であるかに拘らず、枠役物の動作に異常があるか否かを適切に確認することが可能となる。
図45に示した枠役物初期動作パターン決定テーブルの第3の特徴としては、電源投入時と、客待ち状態に復旧する電源復旧時とで、枠役物(演出ボタン17)の初期動作中における初期発光の発光態様が異なる点が挙げられる。このようにしたことで、電源投入による初期動作である(遊技の制御状態が初期化された)のか、電源復旧による初期動作である(遊技の制御状態が復旧した)のかを把握することが可能となる。
図45に示した枠役物初期動作パターン決定テーブルの第4の特徴としては、電源投入時と、特別図柄の変動表示中、又は、大当たり遊技中に復旧する電源復旧時とで、盤役物(第1可動部材、第2可動部材)の初期動作中における初期発光の発光態様が異なる点が挙げられる。このようにしたことで、電源投入による初期動作である(遊技の制御状態が初期化された)のか、電源復旧による初期動作である(遊技の制御状態が復旧した)のかを把握することが可能となる。
なお、特別図柄の変動表示中、又は、大当たり遊技中に復旧する電源復旧時において、演出ボタンLEDが消灯するようになっているが、演出ボタンLEDを客待ち状態に復旧する電源復旧時と同じ発光態様で点灯させるようにしてもよい。
図45に示した枠役物初期動作パターン決定テーブルの第5の特徴としては、電源投入時の演出ボタン17の初期発光における発光色数と、電源復旧時の演出ボタン17の初期発光における発光色数が異なるようになっている点が挙げられる。このようにしたことで、電源投入による初期動作である(遊技の制御状態が初期化された)のか、電源復旧による初期動作である(遊技の制御状態が復旧した)のかをより簡単に把握することが可能となる。
なお、電源投入時の演出ボタン17の初期発光における発光色数の方が、電源復旧時の演出ボタン17の初期発光における発光色数よりも多くなっているが、それとは逆にしてもよい。
図45に示した枠役物初期動作パターン決定テーブルの第6の特徴としては、電源投入時の演出ボタン17の初期発光における発光色には、電源復旧時の演出ボタン17の初期発光における発光色にはない発光色が含まれている点が挙げられる。このようにしたことで、電源投入による初期動作である(遊技の制御状態が初期化された)のか、電源復旧による初期動作である(遊技の制御状態が復旧した)のかをより簡単に把握することが可能となる。
なお、電源復旧時の演出ボタン17の初期発光における発光色に、電源投入時の演出ボタン17の初期発光における発光色にはない発光色を含ませるようにしてもよい。
図45に示した枠役物初期動作パターン決定テーブルの第7の特徴としては、電源投入時や電源復旧時において演出ボタン17が振動する時間が、変動演出の実行中に発生する有効期間において演出ボタン17が操作されることで実行される操作演出中に演出ボタン17が振動する時間とは異なる点が挙げられる。このようにしたことで、演出ボタン17の初期動作における振動であることを把握することが可能となる。
図45に示した枠役物初期動作パターン決定テーブルの第8の特徴としては、原点位置にあるか否かの検出が行われないボタン振動モータの初期振動については、原点位置にあるか否かの検出が行われる演出ボタン17の初期動作に被せて実行するようになっている点が挙げられる。このようにしたことで、演出ボタン17の動作確認とボタン振動モータの動作確認を同時に行えることになり、動作確認にかかる時間を短縮することが可能となる。
(電源投入後に各種役物に復帰異常がない場合の具体例)
図46は、メインRAM110cの初期化を伴う電源投入後に各種役物(第1可動部材73、第2可動部材74、演出ボタン17)に復帰異常がない場合の具体例を示す図である。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源スイッチがONされて電源供給が開始されると、画像表示装置の初期動作として「読み込み中」との文字が表示される初期画面が表示される。
T2のタイミングにおいて、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドとしての電源投入指定コマンドを演出制御基板130が受信すると、原点復帰処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の原点位置への復帰動作が開始される。
このとき、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯を維持し、画像表示装置には、電源投入時の初期図柄である「135」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の第1待機画面が表示され、音声出力装置9からは、警報と「RAMクリアです」との音声からなる初期化報知音が出力される。
また、電源ON時コマンドとしての特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数、及び、第2保留数=0)を受信すると、画像表示装置の第1保留数表示領域70E、及び、第2保留数表示領域70Fのそれぞれに保留数字として「0」が表示される。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、及び、サブ普図保留表示器86は、「0」を示す表示態様となる。
T3のタイミングにおいて、第1可動部材73、及び、演出ボタン17の復帰動作が終了すると、第2可動部材74の復帰動作が開始される。このとき、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯した状態を維持する。
T4のタイミングにおいて、第2可動部材74の復帰動作が終了すると原点復帰処理が終了し、初期動作処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の初期動作が開始される。このとき、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDは、初期発光として青と白に交互に点灯し、演出ボタンLEDは、初期発光として赤→緑→青の順で点灯(発光)する。
T5のタイミングにおいて、演出ボタン17の初期動作が終了すると、演出ボタンLEDにおいて初期発光が終了して客待ち中点灯(白点灯)となり、T6のタイミングにおいて、第1可動部材73の初期動作が終了すると、第2可動部材74の初期動作が開始される。
T7のタイミングにおいて、第2可動部材74の初期動作が終了すると初期動作処理が終了し、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDにおいて初期発光が終了して客待ち中点灯(白点灯)となり、T8のタイミングにおいて、初期化報知音の出力期間(例えば60秒)が経過すると、初期化報知音の出力が停止して無音状態となる。
T9のタイミングにおいて、第1始動口45への遊技球の入賞に基づく第1特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数=1)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「1」になり、第1保留アイコン表示領域70Bに第1保留アイコンが表示されると共に、サブ第1保留表示器83が「1」を示す表示態様となり、音声出力装置9から入賞音「ポン♪」が出力される。
T10のタイミングにおいて、主制御基板110から変動開始コマンド(演出図柄指定コマンド、特図変動パターン指定コマンド)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「0」となって変動演出(演出図柄70a、及び、特殊図柄TZの変動表示、保留アイコンの移動又は当該アイコンへの変化、BGMの出力)が開始される。
このとき、サブ第1変動表示器81で変動表示が開始されると共に、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDが変動中点灯となり、サブ第1保留表示器83は、「0」を示す表示態様となる。
(電源投入後に第2可動部材に復帰異常がある場合の具体例)
図47は、メインRAM110cの初期化を伴う電源投入後に第2可動部材74に復帰異常がある場合の具体例を示す図である。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源スイッチがONされて電源供給が開始されると、画像表示装置の初期動作として「読み込み中」との文字が表示される初期画面が表示される。
T2のタイミングにおいて、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドとしての電源投入指定コマンドを演出制御基板130が受信すると、原点復帰処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の原点位置への復帰動作が開始される。
このとき、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯を維持し、画像表示装置には、電源投入時の初期図柄である「135」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の第1待機画面が表示され、音声出力装置9からは、警報と「RAMクリアです」との音声からなる初期化報知音が出力される。
また、電源ON時コマンドとしての特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数、及び、第2保留数=0)を受信すると、画像表示装置の第1保留数表示領域70E、及び、第2保留数表示領域70Fのそれぞれに保留数字として「0」が表示される。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83、及び、サブ第2保留表示器84は、「0」を示す表示態様となる。
T3のタイミングにおいて、第1可動部材73、及び、演出ボタン17の復帰動作が終了すると、第2可動部材74の復帰動作が開始される。このとき、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯した状態を維持する。
T4のタイミングにおいて、第2可動部材74に復帰異常が発生した状態で原点復帰処理が終了すると、第2可動部材LEDが復帰異常の発生を報知するために赤点滅(異常報知態様)となり、初期動作処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の初期動作が開始される。このとき、第1可動部材LEDは、初期発光として青と白に交互に点灯し、演出ボタンLEDは、初期発光として赤→緑→青の順で点灯(発光)する。
T5のタイミングにおいて、演出ボタン17の初期動作が終了すると、演出ボタンLEDにおいて初期発光が終了して客待ち中点灯(白点灯)となり、T6のタイミングにおいて、第1可動部材73の初期動作が終了すると、第2可動部材74の初期動作が実行されることなく初期動作処理が終了し、第1可動部材LEDの初期発光が終了して客待ち中点灯(白点灯)となる。
T7のタイミングにおいて、初期化報知音の出力期間(例えば60秒)が経過すると、初期化報知音の出力が停止して無音状態となり、T8のタイミングにおいて、第1始動口45への遊技球の入賞に基づく第1特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数=1)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「1」となり、第1保留アイコン表示領域70Bに第1保留アイコンが表示されると共に、サブ第1保留表示器83が「1」を示す表示態様となり、音声出力装置9から入賞音「ポン♪」が出力される。
T9のタイミングにおいて、主制御基板110から変動開始コマンド(演出図柄指定コマンド、特図変動パターン指定コマンド)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「0」となって変動演出(演出図柄70a、及び、特殊図柄TZの変動表示、保留アイコンの移動又は当該アイコンへの変化、BGMの出力)が開始される。
このとき、第2可動部材LEDによる異常報知期間が終了し、サブ第1変動表示器81で変動表示が開始されると共に、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDが変動中点灯となり、サブ第1保留表示器83は、「0」を示す表示態様となる。
(電源投入後に第1可動部材に復帰異常がある場合の具体例)
図48は、メインRAM110cの初期化を伴う電源投入後に第1可動部材73に復帰異常がある場合の具体例を示す図である。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源スイッチがONされて電源供給が開始されると、画像表示装置の初期動作として「読み込み中」との文字が表示される初期画面が表示される。
T2のタイミングにおいて、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドとしての電源投入指定コマンドを演出制御基板130が受信すると、原点復帰処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の原点位置への復帰動作が開始される。
このとき、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯を維持し、画像表示装置には、電源投入時の初期図柄である「135」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の第1待機画面が表示され、音声出力装置9からは、警報と「RAMクリアです」との音声からなる初期化報知音が出力される。
また、電源ON時コマンドとしての特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数、及び、第2保留数=0)を受信すると、画像表示装置の第1保留数表示領域70E、及び、第2保留数表示領域70Fのそれぞれに保留数字として「0」が表示される。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83、及び、サブ第2保留表示器84は、「0」を示す表示態様となる。
T3のタイミングにおいて、第1可動部材73に復帰異常が発生した状態で第1可動部材73、及び、演出ボタン17の復帰動作が終了すると、第1可動部材LEDが復帰異常の発生を報知するために赤点滅(異常報知態様)となり、第2可動部材74の復帰動作が開始される。このとき、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯した状態を維持する。
T4のタイミングにおいて、第2可動部材74の復帰動作が終了して原点復帰処理が終了すると、初期動作処理が開始されて第2可動部材74、及び、演出ボタン17の初期動作が開始される。このとき、第2可動部材LEDは、初期発光として青と白に交互に点灯し、演出ボタンLEDは、初期発光として赤→緑→青の順で点灯(発光)する。
T5のタイミングにおいて、演出ボタン17の初期動作が終了すると、演出ボタンLEDにおいて初期発光が終了して客待ち中点灯(白点灯)となり、T6のタイミングにおいて、第2可動部材74の初期動作が終了すると、第1可動部材73の初期動作が実行されることなく初期動作処理が終了し、第2可動部材LEDの初期発光が終了して客待ち中点灯(白点灯)となる。
T7のタイミングにおいて、初期化報知音の出力期間(例えば60秒)が経過すると、初期化報知音の出力が停止して無音状態となり、T8のタイミングにおいて、第1始動口45への遊技球の入賞に基づく第1特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数=1)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「1」となり、第1保留アイコン表示領域70Bに第1保留アイコンが表示されると共に、サブ第1保留表示器83が「1」を示す表示態様となり、音声出力装置9から入賞音「ポン♪」が出力される。
T9のタイミングにおいて、主制御基板110から変動開始コマンド(演出図柄指定コマンド、特図変動パターン指定コマンド)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「0」となって変動演出(演出図柄70a、及び、特殊図柄TZの変動表示、保留アイコンの移動又は当該アイコンへの変化、BGMの出力)が開始される。
このとき、第1可動部材LEDによる異常報知期間が終了し、サブ第1変動表示器81で変動表示が開始されると共に、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDが変動中点灯となり、サブ第1保留表示器83は、「0」を示す表示態様となる。
(電源投入後に演出ボタンに復帰異常がある場合の具体例)
図49は、メインRAM110cの初期化を伴う電源投入後に演出ボタン17に復帰異常がある場合の具体例を示す図である。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源スイッチがONされて電源供給が開始されると、画像表示装置の初期動作として「読み込み中」との文字が表示される初期画面が表示される。
T2のタイミングにおいて、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドとしての電源投入指定コマンドを演出制御基板130が受信すると、原点復帰処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の原点位置への復帰動作が開始される。
このとき、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯を維持し、画像表示装置には、電源投入時の初期図柄である「135」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の第1待機画面が表示され、音声出力装置9からは、警報と「RAMクリアです」との音声からなる初期化報知音が出力される。
また、電源ON時コマンドとしての特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数、及び、第2保留数=0)を受信すると、画像表示装置の第1保留数表示領域70E、及び、第2保留数表示領域70Fのそれぞれに保留数字として「0」が表示される。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83、及び、サブ第2保留表示器84は、「0」を示す表示態様となる。
T3のタイミングにおいて、演出ボタン17に復帰異常が発生した状態で第1可動部材73、及び、演出ボタン17の復帰動作が終了すると、演出ボタンLEDが復帰異常の発生を報知するために赤点滅(異常報知態様)となり、第2可動部材74の復帰動作が開始される。このとき、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDは消灯した状態を維持する。
T4のタイミングにおいて、第2可動部材74の復帰動作が終了して原点復帰処理が終了すると、初期動作処理が開始されて第1可動部材73の初期動作が開始されるが、演出ボタン17の初期動作が開始されない状態となる。このとき、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDは、初期発光として青と白で交互に点灯する。
なお、演出ボタン17の初期動作を開始しないとは、図45に示す初期動作のうちの「大上昇」を実行しないことが該当し、図45に示す初期動作のうちの「連続振動(2秒間)」、「間欠振動(2秒間)」は含まれない。すなわち、演出ボタン17に復帰異常があっても、「連続振動(2秒間)」、「間欠振動(2秒間)」は実行されることになる。言い換えれば、上記「連続振動(2秒間)」、「間欠振動(2秒間)」は、演出ボタン17の位置を問わず(原点位置であろうが大上昇位置であろうが)予め定められたタイミングに至ると、予め定められた時間に亘り実行されるといえる。
例えば、「連続振動(2秒間)」や「間欠振動(2秒間)」を演出ボタン17の作動位置(大上昇位置、当該大上昇位置から復帰した原点位置)に連動させて実行するようにすると、演出ボタン17は問題なく振動させることができるにも関わらず、演出ボタン17が大上昇位置および当該大上昇位置から復帰した原点位置に移動できないことに起因して、演出ボタン17は問題なく振動させることができることすらも確認できない懸念が生じる。
これに対して、図49に示すように、演出ボタン17に復帰異常があっても初期動作のうちの「連続振動(2秒間)」、「間欠振動(2秒間)」だけは予め定められたタイミングに至ると予め定められた時間に亘り実行することで、上記懸念を解消することができる。
T5のタイミングにおいて、第1可動部材73の初期動作が終了すると、第2可動部材74の初期動作が開始され、T6のタイミングにおいて、第2可動部材74の初期動作が終了すると初期動作処理が終了し、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDにおいて初期発光が終了して客待ち中点灯(白点灯)となり、T7のタイミングにおいて、初期化報知音の出力期間(例えば60秒)が経過すると、初期化報知音の出力が停止して無音状態となる。
T8のタイミングにおいて、第1始動口45への遊技球の入賞に基づく第1特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数=1)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「1」になり、第1保留アイコン表示領域70Bに第1保留アイコンが表示されると共に、サブ第1保留表示器83が「1」を示す表示態様となり、音声出力装置9から入賞音「ポン♪」が出力される。
T9のタイミングにおいて、主制御基板110から変動開始コマンド(演出図柄指定コマンド、特図変動パターン指定コマンド)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「0」となって変動演出(演出図柄70a、及び、特殊図柄TZの変動表示、保留アイコンの移動又は当該アイコンへの変化、BGMの出力)が開始される。
このとき、演出ボタンLEDによる異常報知期間が終了し、サブ第1変動表示器81で変動表示が開始されると共に、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDが変動中点灯となり、サブ第1保留表示器83は、「0」を示す表示態様となる。
(電源復旧後に各種役物に復帰異常がない場合の具体例)
図50は、メインRAM110cの初期化を伴わない電源復旧後に各種役物(第1可動部材73、第2可動部材74、演出ボタン17)に復帰異常がない場合の具体例を示す図である。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源スイッチがONされて電源供給が開始されると、画像表示装置の初期動作として「読み込み中」との文字が表示される初期画面が表示される。
T2のタイミングにおいて、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドとしての第1電源復旧指定コマンドを演出制御基板130が受信すると、原点復帰処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の原点位置への復帰動作が開始される。
このとき、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯を維持し、画像表示装置には、電源復旧時の初期図柄である「753」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の第2待機画面が表示され、音声出力装置9は無音を維持する。
また、電源ON時コマンドとしての特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数、及び、第2保留数=0)を受信すると、画像表示装置の第1保留数表示領域70E、及び、第2保留数表示領域70Fのそれぞれに保留数字として「0」が表示される。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83、及び、サブ第2保留表示器84は、「0」を示す表示態様となる。
T3のタイミングにおいて、第1可動部材73、及び、演出ボタン17の復帰動作が終了すると、第2可動部材74の復帰動作が開始される。このとき、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯した状態を維持する。
T4のタイミングにおいて、第2可動部材74の復帰動作が終了すると原点復帰処理が終了し、初期動作処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の初期動作が開始される。このとき、第1可動部材LEDは、初期発光として青と白に交互に点灯し、第2可動部材LEDは、初期発光として青に点灯し、演出ボタンLEDは、初期発光として青に点灯する。
T5のタイミングにおいて、演出ボタン17の初期動作が終了すると、演出ボタンLEDにおいて初期発光が終了して客待ち中点灯(白点灯)となり、T6のタイミングにおいて、第1可動部材73の初期動作が終了すると、第2可動部材74の初期動作が開始される。
T7のタイミングにおいて、第2可動部材74の初期動作が終了すると初期動作処理が終了し、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDにおいて初期発光が終了して客待ち中点灯(白点灯)となる。
T8のタイミングにおいて、第1始動口45への遊技球の入賞に基づく第1特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数=1)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「1」になり、第1保留アイコン表示領域70Bに第1保留アイコンが表示されると共に、サブ第1保留表示器83が「1」を示す表示態様となり、音声出力装置9から入賞音「ポン♪」が出力される。
T9のタイミングにおいて、主制御基板110から変動開始コマンド(演出図柄指定コマンド、特図変動パターン指定コマンド)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「0」となって変動演出(演出図柄70a、及び、特殊図柄TZの変動表示、保留アイコンの移動又は当該アイコンへの変化、BGMの出力)が開始される。
このとき、サブ第1変動表示器81で変動表示が開始されると共に、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDが変動中点灯となり、サブ第1保留表示器83は、「0」を示す表示態様となる。
(電源復旧後に第2可動部材に復帰異常がある場合の具体例)
図51は、メインRAM110cの初期化を伴わない電源復旧後に第2可動部材74に復帰異常がある場合の具体例を示す図である。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源スイッチがONされて電源供給が開始されると、画像表示装置の初期動作として「読み込み中」との文字が表示される初期画面が表示される。
T2のタイミングにおいて、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドとしての第1電源復旧指定コマンドを演出制御基板130が受信すると、原点復帰処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の原点位置への復帰動作が開始される。
このとき、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯を維持し、画像表示装置には、電源復旧時の初期図柄である「753」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の第2待機画面が表示され、音声出力装置9は無音を維持する。
また、電源ON時コマンドとしての特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数、及び、第2保留数=0)を受信すると、画像表示装置の第1保留数表示領域70E、及び、第2保留数表示領域70Fのそれぞれに保留数字として「0」が表示される。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83、及び、サブ第2保留表示器84は、「0」を示す表示態様となる。
T3のタイミングにおいて、第1可動部材73、及び、演出ボタン17の復帰動作が終了すると、第2可動部材74の復帰動作が開始される。このとき、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯した状態を維持する。
T4のタイミングにおいて、第2可動部材74に復帰異常が発生した状態で原点復帰処理が終了すると、第2可動部材LEDが復帰異常の発生を報知するために赤点滅(異常報知態様)となり、初期動作処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の初期動作が開始される。このとき、第1可動部材LEDは、初期発光として青と白に交互に点灯し、演出ボタンLEDは、初期発光として青に点灯する。
T5のタイミングにおいて、演出ボタン17の初期動作が終了すると、演出ボタンLEDにおいて初期発光が終了して客待ち中点灯(白点灯)となり、T6のタイミングにおいて、第1可動部材73の初期動作が終了すると、第2可動部材74の初期動作が実行されることなく初期動作処理が終了し、第1可動部材LEDの初期発光が終了して客待ち中点灯(白点灯)となる。
T7のタイミングにおいて、第1始動口45への遊技球の入賞に基づく第1特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数=1)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「1」となり、第1保留アイコン表示領域70Bに第1保留アイコンが表示されると共に、サブ第1保留表示器83が「1」を示す表示態様となり、音声出力装置9から入賞音「ポン♪」が出力される。
T8のタイミングにおいて、主制御基板110から変動開始コマンド(演出図柄指定コマンド、特図変動パターン指定コマンド)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「0」となって変動演出(演出図柄70a、及び、特殊図柄TZの変動表示、保留アイコンの移動又は当該アイコンへの変化、BGMの出力)が開始される。
このとき、第2可動部材LEDによる異常報知期間が終了し、サブ第1変動表示器81で変動表示が開始されると共に、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDが変動中点灯となり、サブ第1保留表示器83は、「0」を示す表示態様となる。
(電源復旧後に第1可動部材に復帰異常がある場合の具体例)
図52は、メインRAM110cの初期化を伴わない電源復旧後に第1可動部材73に復帰異常がある場合の具体例を示す図である。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源スイッチがONされて電源供給が開始されると、画像表示装置の初期動作として「読み込み中」との文字が表示される初期画面が表示される。
T2のタイミングにおいて、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドとしての第1電源復旧指定コマンドを演出制御基板130が受信すると、原点復帰処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の原点位置への復帰動作が開始される。
このとき、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯を維持し、画像表示装置には、電源復旧時の初期図柄である「753」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の第2待機画面が表示され、音声出力装置9は無音を維持する。
また、電源ON時コマンドとしての特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数、及び、第2保留数=0)を受信すると、画像表示装置の第1保留数表示領域70E、及び、第2保留数表示領域70Fのそれぞれに保留数字として「0」が表示される。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83、及び、サブ第2保留表示器84は、「0」を示す表示態様となる。
T3のタイミングにおいて、第1可動部材73に復帰異常が発生した状態で第1可動部材73、及び、演出ボタン17の復帰動作が終了すると、第1可動部材LEDが復帰異常の発生を報知するために赤点滅(異常報知態様)となり、第2可動部材74の復帰動作が開始される。このとき、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯した状態を維持する。
T4のタイミングにおいて、第2可動部材74の復帰動作が終了して原点復帰処理が終了すると、初期動作処理が開始されて第2可動部材74、及び、演出ボタン17の初期動作が開始される。このとき、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは、初期発光として青に点灯する。
T5のタイミングにおいて、演出ボタン17の初期動作が終了すると、演出ボタンLEDにおいて初期発光が終了して客待ち中点灯(白点灯)となり、T6のタイミングにおいて、第2可動部材74の初期動作が終了すると、第1可動部材73の初期動作が実行されることなく初期動作処理が終了し、第2可動部材LEDの初期発光が終了して客待ち中点灯(白点灯)となる。
T7のタイミングにおいて、第1始動口45への遊技球の入賞に基づく第1特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数=1)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「1」となり、第1保留アイコン表示領域70Bに第1保留アイコンが表示されると共に、サブ第1保留表示器83が「1」を示す表示態様となり、音声出力装置9から入賞音「ポン♪」が出力される。
T8のタイミングにおいて、主制御基板110から変動開始コマンド(演出図柄指定コマンド、特図変動パターン指定コマンド)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「0」となって変動演出(演出図柄70a、及び、特殊図柄TZの変動表示、保留アイコンの移動又は当該アイコンへの変化、BGMの出力)が開始される。
このとき、第1可動部材LEDによる異常報知期間が終了し、サブ第1変動表示器81で変動表示が開始されると共に、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDが変動中点灯となり、サブ第1保留表示器83は、「0」を示す表示態様となる。
(電源復旧後に演出ボタンに復帰異常がある場合の具体例)
図53は、メインRAM110cの初期化を伴わない電源投入後に演出ボタン17に復帰異常がある場合の具体例を示す図である。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源スイッチがONされて電源供給が開始されると、画像表示装置の初期動作として「読み込み中」との文字が表示される初期画面が表示される。
T2のタイミングにおいて、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドとしての第1電源復旧指定コマンドを演出制御基板130が受信すると、原点復帰処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の原点位置への復帰動作が開始される。
このとき、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯を維持し、画像表示装置には、電源復旧時の初期図柄である「753」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の第2待機画面が表示され、音声出力装置9は無音を維持する。
また、電源ON時コマンドとしての特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数、及び、第2保留数=0)を受信すると、画像表示装置の第1保留数表示領域70E、及び、第2保留数表示領域70Fのそれぞれに保留数字として「0」が表示される。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83、及び、サブ第2保留表示器84は、「0」を示す表示態様となる。
T3のタイミングにおいて、演出ボタン17に復帰異常が発生した状態で第1可動部材73、及び、演出ボタン17の復帰動作が終了すると、演出ボタンLEDが復帰異常の発生を報知するために赤点滅(異常報知態様)となり、第2可動部材74の復帰動作が開始される。このとき、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDは消灯した状態を維持する。
T4のタイミングにおいて、第2可動部材74の復帰動作が終了して原点復帰処理が終了すると、初期動作処理が開始されて第1可動部材73の初期動作が開始されるが、演出ボタン17の初期動作が開始されない状態となる。このとき、第1可動部材LEDは、初期発光として青と白に交互に点灯し、第2可動部材LEDは、初期発光として青に点灯する。
なお、演出ボタン17の初期動作が開始されない点については、図49の説明で述べた内容と同一であるため、ここでの説明は省略する。
T5のタイミングにおいて、第1可動部材73の初期動作が終了すると、第2可動部材74の初期動作が開始され、T6のタイミングにおいて、第2可動部材74の初期動作が終了すると初期動作処理が終了し、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDにおいて初期発光が終了して客待ち中点灯(白点灯)となる。
T7のタイミングにおいて、第1始動口45への遊技球の入賞に基づく第1特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数=1)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「1」になり、第1保留アイコン表示領域70Bに第1保留アイコンが表示されると共に、サブ第1保留表示器83が「1」を示す表示態様となり、音声出力装置9から入賞音「ポン♪」が出力される。
T8のタイミングにおいて、主制御基板110から変動開始コマンド(演出図柄指定コマンド、特図変動パターン指定コマンド)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「0」となって変動演出(演出図柄70a、及び、特殊図柄TZの変動表示、保留アイコンの移動又は当該アイコンへの変化、BGMの出力)が開始される。
このとき、演出ボタンLEDによる異常報知期間が終了し、サブ第1変動表示器81で変動表示が開始されると共に、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDが変動中点灯となり、サブ第1保留表示器83は、「0」を示す表示態様となる。
(電源復旧後の状態が特別図柄の変動表示中且つ保留記憶ありの場合の具体例)
図54は、メインRAM110cの初期化を伴わない電源復旧後の状態が特別図柄の変動表示(ハズレ変動表示)中且つ保留記憶ありの場合の具体例を示す図である。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源スイッチがONされて電源供給が開始されると、画像表示装置の初期動作として「読み込み中」との文字が表示される初期画面が表示される。
T2のタイミングにおいて、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドとしての第2電源復旧指定コマンドを演出制御基板130が受信すると、原点復帰処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の原点位置への復帰動作が開始される。
このとき、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯を維持し、画像表示装置には、「遊技を再開して下さい」の文字を含む復帰中画面が表示され、音声出力装置9は無音を維持する。
また、電源ON時コマンドとしての特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数=3、第2保留数=0)を受信すると、画像表示装置には復帰中画面が表示されているため第1保留数表示領域70Eや第2保留数表示領域70Fに保留数字を表示しない状態を維持する。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83は、「3」を示す表示態様となり、サブ第2保留表示器84は、「0」を示す表示態様となる。
T3のタイミングにおいて、第1可動部材73、及び、演出ボタン17の復帰動作が終了すると、第2可動部材74の復帰動作が開始される。このとき、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯した状態を維持する。
T4のタイミングにおいて、第2可動部材74の復帰動作が終了すると原点復帰処理が終了し、初期動作処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の初期動作が開始される。このとき、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは、消灯した状態を維持する。
T5のタイミングにおいて、演出ボタン17の初期動作が終了し、T6のタイミングにおいて、第1可動部材73の初期動作が終了すると、第2可動部材74の初期動作が開始され、T7のタイミングにおいて、第2可動部材74の初期動作が終了すると初期動作処理が終了し、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは、消灯した状態を維持する。
T8のタイミングにおいて、主制御基板110から特別図柄確定コマンドを受信すると、画像表示装置には、電源復旧時の初期図柄である「753」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の停止画面(第2待機画面と同じ)が表示され、音声出力装置9から停止音「ドン♪」が出力される。
このとき、第1保留アイコン表示領域70Bには、3つの第1保留アイコンが表示されるが、当該アイコン表示領域70Cは、その表示領域が背景画像等の演出画像を表示可能な状態で確保(台座画像が表示)されているが当該アイコンが表示されない状態となる。
T9のタイミングにおいて、主制御基板110から変動開始コマンド(演出図柄指定コマンド、特図変動パターン指定コマンド)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「2」となって変動演出(演出図柄70a、及び、特殊図柄TZの変動表示、保留アイコンの移動又は当該アイコンへの変化、BGMの出力)が開始される。
このとき、サブ第1変動表示器81で変動表示が開始されると共に、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDが変動中点灯となり、サブ第1保留表示器83は、「2」を示す表示態様となる。
なお、電源復旧後の状態が特別図柄の変動表示(ハズレ変動表示)中且つ保留記憶なしの場合については、T2のタイミングにおいてサブ第1保留表示器83に「0」が表示され、T9のタイミングにおいて客待ち状態指定コマンドを受信して変動演出が開始されない以外は、上述したT1のタイミングからT8のタイミングまでの基本的な動作の流れは同じとなる。
(電源ON時に電源復旧指定コマンドを正常に受信できなかった場合の具体例)
図55は、電源ON時に電源復旧指定コマンドを正常に受信できなかった場合の具体例を示す図である。
電源復旧指定コマンドを正常に受信できない場合とは、演出制御基板130には電源が供給されているが、主制御基板110に電源が供給されていないケース、主制御基板110から演出制御基板130へのコマンド通信線が断線しているケース、コマンド通信線のコネクタが非接続状態(半差し状態を含む)となっているケース等が挙げられる。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源スイッチがONされて電源供給が開始されると、画像表示装置の初期動作として「読み込み中」との文字が表示される初期画面が表示される。
T2のタイミングにおいて、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドとしての第1電源復旧指定コマンドを演出制御基板130が受信しないまま、特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数、及び、第2保留数=0)を受信すると、画像表示装置では初期画面が表示された状態を維持し、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯を維持する。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83、及び、サブ第2保留表示器84は、「0」を示す表示態様となる。
T3のタイミングにおいて、第1始動口45への遊技球の入賞に基づく第1特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数=1)を受信すると、画像表示装置には初期画面が表示された状態を維持するが、サブ第1保留表示器83が「1」を示す表示態様となり、音声出力装置9から入賞音「ポン♪」が出力される。
T4のタイミングにおいて、主制御基板110から変動開始コマンド(演出図柄指定コマンド、特図変動パターン指定コマンド)を受信すると、画像表示装置には電源復旧時の初期図柄である「753」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の第2待機画面が一瞬表示されてから変動演出(演出図柄70a、及び、特殊図柄TZの変動表示、保留アイコンの移動又は当該アイコンへの変化、BGMの出力)が開始される。
このとき、サブ第1変動表示器81で変動表示が開始されると共に、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDが変動中点灯となり、サブ第1保留表示器83は、「0」を示す表示態様となる。
なお、電源ON時に電源投入指定コマンドを正常に受信できなかった場合の具体例についても、上述した電源投入指定コマンドを正常に受信できなかった場合の具体例と同様となる。
(主制御基板への電源供給だけが停止した後に再開する場合の具体例)
図56は、既に原点復帰処理、及び、初期動作処理が終了した後の客待ち状態(主制御基板110、及び、演出制御基板130への電源供給中)において主制御基板110への電源供給だけが停止した後に再開する場合の具体例を示す図である。
主制御基板への電源供給だけが停止した後に再開する場合とは、電源基板160から主制御基板110への電源線(メイン電源線、バックアップ電源線)が断線した後に外的要因により接触するケース、電源基板160から主制御基板110への電源線(メイン電源線、バックアップ電源線)のコネクタが非接続状態(半差し状態を含む)となった後に、コネクタが接続状態となったケース等が挙げられる。
T1のタイミングにおいて、既に各種役物の復帰動作、初期動作、及び、初期化報知音の出力が終了した後の客待ち状態となっており、画像表示装置には、電源復旧時の初期図柄である「753」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の第2待機画面、又は、客待ちデモ演出画面が表示され、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは、客待ち中点灯となっている。
なお、T1のタイミングが各種役物の復帰動作、初期動作、及び、初期化報知音の出力が終了した後に実行された変動演出の終了後の客待ち状態である場合には、画像表示装置には、ハズレの演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の待機画面、又は、客待ちデモ演出画面が表示されていることになる。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、及び、サブ普図保留表示器86は、「0」を示す表示態様となる。
T2のタイミングにおいて、主制御基板110への電源供給(バックアップ電源含む)だけが停止すると、画像表示装置では、第2待機画面、又は、客待ちデモ演出画面が表示された状態を維持し、サブ情報表示装置80(サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、サブ普図変動表示器85、サブ普図保留表示器86)も表示内容を維持する。
なお、主制御基板110への電源供給(バックアップ電源含む)だけが停止していても、待機画面の表示中(変動演出の終了後であるか否かに拘らず客待ち状態指定コマンドを受信した後、又は、前回の客待ちデモ演出の終了後)にデモ待機時間が経過した場合には、客待ちデモ演出を開始するようになっている。
T3のタイミングにおいて、主制御基板110への電源供給が再開すると、メインRAM110cの初期化が行われる。このとき、画像表示装置では、第2待機画面又は客待ちデモ演出画面が表示された状態を維持し、サブ情報表示装置80(サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、サブ普図変動表示器85、サブ普図保留表示器86)も表示内容を維持する。
T4のタイミングにおいて、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドとしての電源投入指定コマンドを演出制御基板130が受信すると、原点復帰処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の原点位置への復帰動作が開始される。
このとき、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは、消灯した状態となり、画像表示装置には、第2待機画面、又は、客待ちデモ演出画面に代えて、電源投入時の初期図柄である「135」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の第1待機画面が表示され、音声出力装置9からは、警報と「RAMクリアです」との音声からなる初期化報知音が出力される。
また、電源ON時コマンドとしての特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数、及び、第2保留数=0)を受信すると、画像表示装置の第1保留数表示領域70E、及び、第2保留数表示領域70Fのそれぞれに保留数字として「0」が表示される。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83、及び、サブ第2保留表示器84は、「0」を示す表示態様となる。
T5のタイミングにおいて、第1可動部材73、及び、演出ボタン17の復帰動作が終了すると、第2可動部材74の復帰動作が開始される。このとき、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯した状態を維持する。
T6のタイミングにおいて、第2可動部材74の復帰動作が終了すると原点復帰処理が終了し、初期動作処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の初期動作が開始される。このとき、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDは、初期発光として青と白に交互に点灯し、演出ボタンLEDは、初期発光として赤→緑→青の順で点灯(発光)する。
T7のタイミングにおいて、演出ボタン17の初期動作が終了すると、演出ボタンLEDにおいて初期発光が終了して客待ち中点灯(白点灯)となり、T8のタイミングにおいて、第1可動部材73の初期動作が終了すると、第2可動部材74の初期動作が開始される。
T9のタイミングにおいて、第2可動部材74の初期動作が終了すると初期動作処理が終了し、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDにおいて初期発光が終了して客待ち中点灯(白点灯)となり、T10のタイミングにおいて、初期化報知音の出力期間(例えば60秒)が経過すると、初期化報知音の出力が停止して無音状態となる。
なお、既に各種役物の復帰動作、初期動作、及び、初期化報知音の出力が終了した後の変動演出(ハズレ変動演出、大当たり変動演出)の実行中や大当たり遊技(オープニング、ラウンド遊技、エンディング)の実行中に主制御基板110への電源供給(バックアップ電源含む)だけが停止した後に再開する場合についても、T4のタイミングで電源ON時コマンドとしての電源投入指定コマンドを受信するまでに画像表示装置に表示される画面が変動演出画面(ハズレ変動演出画面、大当たり変動演出画面)や大当たり演出画面(オープニング演出画面、ラウンド遊技演出画面、エンディング演出画面)である点以外は、客待ち状態中に主制御基板110への電源供給だけが停止した後に再開する場合と同様となる。
また、各種役物に復帰異常がある場合については、図47、図48、又は、図49に示した具体例と同じように各種役物の初期動作が行われることになる。
次に、主制御基板110へのメイン電源の供給が停止してバックアップ電源の供給が継続している状態でメイン電源の供給が再開する場合について説明しておく。
既に各種役物の復帰動作、初期動作、及び、初期化報知音の出力が終了した後の客待ち状態である場合には、画像表示装置に電源復旧時の初期図柄である「753」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の第2待機画面、又は、客待ちデモ演出画面が表示され、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは客待ち中点灯となっている。
なお、各種役物の復帰動作、初期動作、及び、初期化報知音の出力が終了した後に実行された変動演出の終了後の客待ち状態である場合には、画像表示装置には、ハズレを示す演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の待機画面、又は、客待ちデモ演出画面が表示されていることになる。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、及び、サブ普図保留表示器86は、「0」を示す表示態様となる。
その後、主制御基板110への電源供給(バックアップ電源除く)だけが停止すると、画像表示装置では、待機画面、又は、客待ちデモ演出画面が表示された状態を維持し、サブ情報表示装置80(サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、サブ普図変動表示器85、サブ普図保留表示器86)も表示内容を維持する。
そして、主制御基板110への電源供給が再開すると、遊技の制御状態を復旧させるための処理が行われる。このとき、画像表示装置では、待機画面、又は、客待ちデモ演出画面が表示された状態を維持し、サブ情報表示装置80(サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、サブ普図変動表示器85、サブ普図保留表示器86)も表示内容を維持する。
なお、主制御基板110へのメイン電源の供給が停止していても、待機画面の表示中(変動演出の終了後であるか否かに拘らず客待ち状態指定コマンドを受信した後、又は、前回の客待ちデモ演出の終了後)にデモ待機時間が経過した場合には、客待ちデモ演出を開始するようになっている。
その後、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドとしての電源復旧指定コマンドを演出制御基板130が受信すると、原点復帰処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の原点位置への復帰動作が開始される。
このとき、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは、消灯した状態となり、画像表示装置には、待機画面、又は、客待ちデモ演出画面に代えて、電源復旧時の初期図柄である「753」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の第2待機画面が表示され、音声出力装置9は無音となる。
また、電源ON時コマンドとしての特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数、及び、第2保留数=0)を受信すると、画像表示装置の第1保留数表示領域70E、及び、第2保留数表示領域70Fのそれぞれに保留数字として「0」が表示される。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83、及び、サブ第2保留表示器84は、「0」を示す表示態様となる。
その後、第1可動部材73、及び、演出ボタン17の復帰動作が終了すると、第2可動部材74の復帰動作が開始される。このとき、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯した状態を維持する。
そして、第2可動部材74の復帰動作が終了すると原点復帰処理が終了し、初期動作処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の初期動作が開始される。このとき、第1可動部材LEDは、初期発光として青と白に交互に点灯し、第2可動部材LEDは、初期発光として青に点灯し、演出ボタンLEDは、初期発光として青に点灯する。
その後、演出ボタン17の初期動作が終了すると、演出ボタンLEDにおいて初期発光が終了して客待ち中点灯(白点灯)となり、第1可動部材73の初期動作が終了すると、第2可動部材74の初期動作が開始される。
そして、第2可動部材74の初期動作が終了すると初期動作処理が終了し、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDにおいて初期発光が終了して客待ち中点灯(白点灯)となる。
なお、既に各種役物の復帰動作、初期動作、及び、初期化報知音の出力が終了した後の変動演出(ハズレ変動演出、大当たり変動演出)の実行中、つまり、画像表示装置に変動演出画面が表示されているときに電源復旧指定コマンドを受信した場合、図54に示した具体例のT2のタイミング以降と同様となる。
また、既に各種役物の復帰動作、初期動作、及び、初期化報知音の出力が終了した後の大当たり遊技(オープニング、ラウンド遊技、エンディング)の実行中、つまり、画像表示装置にオープニング演出画面、ラウンド演出画面、及び、エンディング演出画面の何れかが表示されているときに電源復旧指定コマンドを受信した場合、画像表示装置の表示内容を除いて図54に示した具体例のT2のタイミング以降と同様となる。
具体的には、画像表示装置では、通常の大当たり演出画面に代えて特殊な大当たり演出画面が表示され、次にラウンド指定コマンドやエンディング指定コマンドを受信するまでは、特殊な大当たり演出画面の表示を維持する。なお、大当たり遊技が終了するまで特殊な大当たり演出画面の表示を維持するようにしてもよい。
また、各種役物に復帰異常がある場合については、図47、図48、又は、図49に示した具体例と同じように各種役物の初期動作が行われることになる。
このように、図46〜図56に示した具体例によれば、遊技の制御状態が初期化された場合には、複数の演出図柄70aにおける識別文字(数字、アルファベット等)が第1の組み合わせとなる第1初期演出図柄(「135」)を表示し、遊技の制御状態が復旧された場合には、複数の演出図柄70aにおける識別文字が第2の組み合わせとなる第2初期演出図柄(「753」)を表示するようになっている。このようにしたことで、遊技の制御状態が初期化されたのか、遊技の制御状態が復旧したのかを把握し易くすることが可能となる。
また、図46〜図56に示した具体例によれば、遊技の制御状態が復旧する場合において、画像表示装置に演出図柄70aを表示する前に電源供給の再開を示唆する特定表示を行うことが可能であり、客待ち状態への復旧後に画像表示装置に表示する特定表示の表示態様(初期画面の表示のみ)と、特別図柄の変動表示中且つ保留記憶なし/保留記憶ありへの復旧後に画像表示装置に表示する特定表示の表示態様(初期画面+復帰中画面の表示)とを異ならせるようになっている。このようにしたことで、停止した電力供給が再開して遊技の制御状態が復旧した場合において、遊技の興趣が低下することを抑制することが可能となる。
また、図46〜図56に示した具体例によれば、保留アイコン表示領域(第1保留アイコン表示領域70B、第2保留アイコン表示領域70D)、及び、サブ保留表示器(サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84)の各々で保留記憶の数を示す保留表示を行うことが可能であり、保留記憶がある状態で停止した電源供給が再開して遊技の制御状態が復旧した場合、画像表示装置で電源供給の再開を示唆する特定表示を行っているときに保留アイコン表示領域では保留表示を実行しないが、サブ保留表示器では保留表示を実行可能となっている。このようにしたことで、停止した電力供給が再開して遊技の制御状態が復旧した場合において、特定表示の終了前に保留記憶の数を把握することができ、遊技の興趣が低下することを抑制することが可能となる。
また、図46〜図56に示した具体例によれば、客待ちデモ演出中に停止した電源供給が再開して遊技の制御状態が復旧する場合には、客待ちデモ演出画面を再び表示するのではなく、電源復旧時の初期図柄である「753」の演出図柄70aが停止表示(静止表示)された状態の第2待機画面を表示するようになっている。このようにしたことで、電源供給が停止する前の状態が客待ちデモ演出中であるか否かを意識しなくて済み、電源供給の再開後に遊技の制御状態を復旧させる場合における表示制御に係る処理負荷を軽減することが可能となる。
また、図46〜図56に示した具体例によれば、サブ変動表示器(サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82)については、遊技の制御状態が復旧した後に特別図柄の変動表示が実行(復帰中画面が表示)されている場合であっても、当該特別図柄の変動表示中にあっては変動表示(点滅表示)を行わないようになっている。このようにしたことで、電源供給の再開後に遊技の制御状態を復旧させる場合における処理負荷を軽減することが可能となる。
なお、遊技の制御状態が復旧したときに特別図柄の変動表示が実行(復帰中画面が表示)されている場合において、サブ変動表示器(サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82)で変動表示(点滅表示)を行うようにしてもよい。このようにすると、遊技の制御状態が復旧したときに特別図柄の変動表示が実行されていることを把握し易くすることが可能となる。
また、図46〜図56に示した具体例によれば、サブ保留表示器(サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84)については、画像表示装置に復帰中画面が表示されているとき(サブ変動表示器で変動表示が行われる前であって特別図柄記憶指定コマンドの受信時)から保留数を示す表示態様になるようになっている。このようにしたことで、遊技の制御状態が復旧した後すぐに遊技者に保留数を把握させることができ、遊技の興趣が低下することを抑制することが可能となる。
なお、画像表示装置に復帰中画面が表示されているときにサブ変動表示器(サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82)で変動表示(点滅表示)を行う場合にあっては、この変動表示の開始に合わせてサブ保留表示器(サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84)を保留数を示す表示態様にするようにしてもよい。このようにすると、遊技の制御状態が復旧したときに特別図柄の変動表示が実行されていること、及び、そのときの保留数を把握し易くすることが可能となる。
また、図46〜図56に示した具体例によれば、メインRAM110cの初期化を伴う電源投入が行われた場合には、メインRAM110cの初期化を伴わない客待ち状態への電源復旧が行われた場合と同じタイミング、つまり、画像表示装置に演出図柄70aが表示されたタイミング(初期画面が終了するタイミング)から、各種役物の復帰動作を行うようになっている。このようにしたことで、各種役物の復帰動作にかかる制御が複雑にならずに済み、各種役物の復帰動作にかかる処理負荷を軽減することが可能となる。
また、図46〜図56に示した具体例によれば、各種役物(第1可動部材73、第2可動部材74、演出ボタン17)の復帰動作中にあっては、各種役物の発光部(第1可動部材LED、第2可動部材LED、演出ボタンLED)が消灯状態となるようになっている。このようにしたことで、各種役物の初期動作と区別することができ、復帰動作中であることを把握することが可能となる。
また、図46〜図56に示した具体例によれば、各種役物の何れかに復帰異常があった場合には、復帰異常があった役物の発光部を赤点滅(異常報知態様)することで異常報知を行うようになっている。このようにしたことで、復帰異常があった役物を把握することが可能となる。
また、図46〜図56に示した具体例によれば、復帰異常があった役物の発光部を赤点滅することで異常報知を行った場合には、次に変動演出が開始されるまで異常報知が継続するようになっている。このようにしたことで、復帰異常があった役物を確実に知らしめることが可能となる。
なお、役物に復帰異常があった場合に、次の変動演出が開始されたタイミングで復帰異常があった役物を原点位置に復帰させるための復帰動作を行うようにしてもよい。また、復帰異常があった役物の発光部を赤点滅することで異常報知を行った場合において、演出ボタン17が操作されると異常報知を解除するようにしてもよい。
また、図46〜図56に示した具体例によれば、客待ち状態中に停止した電源供給が再開して遊技の制御状態が復旧する場合には、画像表示装置に演出図柄70aが表示された後のタイミング(復帰動作が即座に完了する場合には、演出図柄70aが表示されるタイミング)から、各種役物(第1可動部材73、第2可動部材74、演出ボタン17)の初期動作を行うが、特別図柄の変動表示中に停止した電源供給が再開して遊技の制御状態が復旧する場合には、画像表示装置に演出図柄70aが表示される前のタイミング(復帰中画面の表示中)から各種役物の初期動作を行うようになっている。このようにしたことで、電源供給が発生したときの状態に応じて適切なタイミングで各種役物の初期動作を行うことが可能となる。
また、図46〜図56に示した具体例によれば、盤役物(第1可動部材73、第2可動部材74)については、画像表示装置に復帰中画面が表示されているとき(特別図柄の変動表示中且つ演出図柄70aの表示前)にサブ保留表示器(サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84)が保留数を示す表示態様になった後に初期動作を行うようになっている。このようにしたことで、遊技者に保留数(今後の遊技の進行)を把握させた後に盤役物の初期動作を行うことができ、遊技の興趣が低下することを抑制することが可能となる。
また、図46〜図56に示した具体例によれば、枠役物(演出ボタン17)については、画像表示装置に復帰中画面が表示されているとき(特別図柄の変動表示中且つ演出図柄70aの表示前)にサブ保留表示器(サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84)が保留数を示す表示態様になった後に初期動作を行うようになっている。このようにしたことで、遊技者に保留数(今後の遊技の進行)を把握させた後に枠役物の初期動作を行うことができ、遊技の興趣が低下することを抑制することが可能となる。
また、図46〜図56に示した具体例によれば、メインRAM110cの初期化を伴う電源投入が行われた場合には、メインRAM110cの初期化を伴わない客待ち状態への電源復旧が行われた場合と同じタイミング、つまり、画像表示装置に演出図柄70aが表示された後のタイミング(復帰動作が即座に完了する場合には、演出図柄70aが表示されるタイミング)から各種役物の初期動作を行うようになっている。このようにしたことで、各種役物の初期動作にかかる制御が複雑にならずに済み、各種役物の初期動作にかかる処理負荷を軽減することが可能となる。
また、図46〜図56に示した具体例によれば、復帰中画面の表示後に停止画面を表示する場合であっても、演出図柄70aの停止音を出力するようになっている。このようにしたことで、電源供給が停止した時点で実行されていた変動演出が終了したことを遊技者に把握させ易くすることができ、遊技の興趣が低下することを抑制することが可能となる。
なお、復帰中画面の表示後に停止画面を表示する場合には、演出図柄70aの停止音を出力しないようにしてもよい。
また、図46〜図56に示した具体例によれば、電源ON時コマンド(電源投入指定コマンド、電源復旧指定コマンド)を受信できない場合には、初期画面を表示するだけで各種役物の復帰動作、初期動作、及び、初期発光を実行しないようになっている。このようにしたことで、電源ON時コマンドを受信できない異常が発生していることを把握することが可能となる。
また、図46〜図56に示した具体例によれば、電源ON時コマンド(電源投入指定コマンド、電源復旧指定コマンド)を受信できないことによって初期画面を表示している場合であっても、主制御基板110から始動口への遊技球の入賞に基づく特別図柄記憶指定コマンドを受信すると、入賞音を出力するようになっている。このようにしたことで、初期画面を表示しているときであっても始動口への遊技球の入賞があったことを的確に報知することが可能となる。
また、図46〜図56に示した具体例によれば、電源ON時コマンド(電源投入指定コマンド、電源復旧指定コマンド)を受信できないことによって初期画面を表示している場合であっても、主制御基板110から変動開始コマンドを受信すると、待機画面を表示せずに変動演出を実行するようになっている。このようにしたことで、変動演出の開始が遅れずに実行されることになり、特別図柄の変動時間の範囲内で変動演出を最初から最後まで実行することが可能となる。
また、図46〜図56に示した具体例によれば、電源ON時コマンド(電源投入指定コマンド、電源復旧指定コマンド)を受信できないことによって初期画面を表示している場合であっても、主制御基板110から変動開始コマンドを受信すると、各種役物の復帰動作や初期動作を実行せずに変動演出を実行するようになっている。このようにしたことで、変動演出の実行中において復帰動作や初期動作によって阻害されずに各種役物を用いた演出を実行することが可能となる。
また、図46〜図56に示した具体例によれば、既に各種役物の復帰動作、及び、初期動作(初期発光含む)が終了した後の客待ち状態中であっても、主制御基板110への電源供給だけが停止した後に再開するなどして、主制御基板110から電源投入指定コマンドや電源復旧指定コマンドを再び受信した場合には、再び各種役物の復帰動作、及び、初期動作(初期発光含む)を実行するようになっている。このようにしたことで、主制御基板110からのコマンドを無視せずに処理するため、主制御基板110の制御進行と演出制御基板130の制御進行とがズレることになったとしても、そのズレを解消することが可能となる。
また、既に各種役物の復帰動作、及び、初期動作(初期発光含む)が終了した後の変動演出(ハズレ変動演出、大当たり変動演出)中や大当たり遊技(オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出)中であっても、主制御基板110への電源供給だけが停止した後に再開するなどして、主制御基板110から電源投入指定コマンドや電源復旧指定コマンドを再び受信した場合には、再び各種役物の復帰動作、及び、初期動作(初期発光含む)を実行するようになっている。このようにしたことで、主制御基板110からのコマンドを無視せずに処理するため、主制御基板110の制御進行と演出制御基板130の制御進行とがズレることになったとしても、そのズレを解消することが可能となる。
また、図46〜図56に示した具体例によれば、既に初期化報知音の出力が終了した後の客待ち状態中であっても、主制御基板110への電源供給だけが停止した後に再開するなどして、主制御基板110から電源投入指定コマンドを受信した場合には、再び初期化報知音を出力するようになっている。このようにしたことで、主制御基板110からのコマンドを無視せずに処理するため、主制御基板110の制御進行と演出制御基板130の制御進行とがズレることになったとしても、そのズレを解消することが可能となる。
また、既に初期化報知音の出力が終了した後の変動演出(ハズレ変動演出、大当たり変動演出)中や大当たり遊技(オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出)中であっても、主制御基板110への電源供給だけが停止した後に再開するなどして、主制御基板110から電源投入指定コマンドを再び受信した場合には、再び初期化報知音を出力するようになっている。このようにしたことで、主制御基板110からのコマンドを無視せずに処理するため、主制御基板110の制御進行と演出制御基板130の制御進行とがズレることになったとしても、そのズレを解消することが可能となる。
なお、主制御基板110から再び電源投入指定コマンドを受信した場合に、各種役物の復帰動作、及び、初期動作(初期発光含む)を実行するのではなく、音声出力装置9から初期化報知音を出力するだけにしてもよい。
また、図46〜図56に示した具体例によれば、既に各種役物の復帰動作、及び、初期動作(初期発光含む)が終了した後であっても、主制御基板110への電源供給だけが停止した後に再開するなどして、主制御基板110から電源投入指定コマンドを再び受信した場合には、初期画面を表示せずに第1待機画面を表示し、主制御基板110から再び電源復旧指定コマンドを受信した場合には、初期画面を表示せずに第2待機画面を表示するようになっている。このようにしたことで、主制御基板110からのコマンドを無視せずに処理するため、主制御基板110の制御進行と演出制御基板130の制御進行とがズレることになったとしても、そのズレを解消することが可能となる。
また、既に初期化報知音の出力が終了した後の変動演出(ハズレ変動演出、大当たり変動演出)中や大当たり遊技(オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出)中であっても、主制御基板110への電源供給だけが停止した後に再開するなどして、主制御基板110から再び電源投入指定コマンドを受信した場合には、初期画面を表示せずに第1待機画面を表示し、主制御基板110から再び電源復旧指定コマンドを受信した場合には、初期画面を表示させずに第2待機画面を表示するようになっている。このようにしたことで、主制御基板110からのコマンドを無視せずに処理するため、主制御基板110の制御進行と演出制御基板130の制御進行とがズレることになったとしても、そのズレを解消することが可能となる。
(主制御基板への電源供給だけが停止した後に再開する場合の変形例)
図57は、既に原点復帰処理、及び、初期動作処理が終了した後の客待ち状態(主制御基板110、及び、演出制御基板130への電源供給中)において主制御基板110への電源供給だけが停止した後に再開する場合の変形例を示す図である。
主制御基板への電源供給だけが停止した後に再開する場合とは、電源基板160から主制御基板110への電源線(メイン電源線、バックアップ電源線)が断線した後に外的要因により接触するケース、電源基板160から主制御基板110への電源線(メイン電源線、バックアップ電源線)のコネクタが非接続状態(半差し状態を含む)となった後に、コネクタが接続状態となったケース等が挙げられる。
T1のタイミングにおいて、既に各種役物の復帰動作、初期動作、及び、初期化報知音の出力が終了した後の客待ち状態となっており、画像表示装置には、電源復旧時の初期図柄である「753」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の第2待機画面、又は、客待ちデモ演出画面が表示され、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは客待ち中点灯となっている。
なお、T1のタイミングが各種役物の復帰動作、初期動作、及び、初期化報知音の出力が終了した後に実行された変動演出の終了後の客待ち状態である場合には、画像表示装置には、ハズレの演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の待機画面、又は、客待ちデモ演出画面が表示されていることになる。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、及び、サブ普図保留表示器86は、「0」を示す表示態様となる。
T2のタイミングにおいて、主制御基板110への電源供給(バックアップ電源含む)だけが停止すると、画像表示装置では、第2待機画面、又は、客待ちデモ演出画面が表示された状態を維持し、サブ情報表示装置80(サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、サブ普図変動表示器85、サブ普図保留表示器86)も表示内容を維持する。
なお、主制御基板110への電源供給(バックアップ電源含む)だけが停止していても、待機画面の表示中(変動演出の終了後であるか否かに拘らず客待ち状態指定コマンドを受信した後、又は、前回の客待ちデモ演出の終了後)にデモ待機時間が経過した場合には、客待ちデモ演出を開始するようになっている。
T3のタイミングにおいて、主制御基板110への電源供給が再開すると、メインRAM110cの初期化が行われる。このとき、画像表示装置には、第2待機画面、又は、客待ちデモ演出画面に代えて、「読み込み中」の文字を含む初期画面が表示され、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯する。
このとき、サブ情報表示装置80(サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、サブ普図変動表示器85、サブ普図保留表示器86)は非表示となる。
T4のタイミングにおいて、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドとしての電源投入指定コマンドを演出制御基板130が受信すると、原点復帰処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の原点位置への復帰動作が開始される。
このとき、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯を維持し、画像表示装置には、初期画面に代えて、電源投入時の初期図柄である「135」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の第1待機画面が表示され、音声出力装置9からは、警報と「RAMクリアです」との音声からなる初期化報知音が出力される。
また、電源ON時コマンドとしての特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数、及び、第2保留数=0)を受信すると、画像表示装置の第1保留数表示領域70E、及び、第2保留数表示領域70Fのそれぞれに保留数字として「0」が表示される。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83、及び、サブ第2保留表示器84は、「0」を示す表示態様となる。
T5のタイミングにおいて、第1可動部材73、及び、演出ボタン17の復帰動作が終了すると、第2可動部材74の復帰動作が開始される。このとき、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯した状態を維持する。
T6のタイミングにおいて、第2可動部材74の復帰動作が終了すると原点復帰処理が終了し、初期動作処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の初期動作が開始される。このとき、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDは、初期発光として青と白で交互に点灯し、演出ボタンLEDは、初期発光として赤→緑→青の順で点灯(発光)する。
T7のタイミングにおいて、演出ボタン17の初期動作が終了すると、演出ボタンLEDにおいて初期発光が終了して客待ち中点灯(白点灯)となり、T8のタイミングにおいて、第1可動部材73の初期動作が終了すると、第2可動部材74の初期動作が開始される。
T9のタイミングにおいて、第2可動部材74の初期動作が終了すると初期動作処理が終了し、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDにおいて初期発光が終了して客待ち中点灯(白点灯)となり、T10のタイミングにおいて、初期化報知音の出力期間(例えば60秒)が経過すると、初期化報知音の出力が停止して無音状態となる。
なお、既に各種役物の復帰動作、初期動作、及び、初期化報知音の出力が終了した後の変動演出(ハズレ変動演出、大当たり変動演出)の実行中や大当たり遊技(オープニング、ラウンド遊技、エンディング)の実行中に主制御基板110への電源供給(バックアップ電源含む)だけが停止した後に再開する場合についても、T3のタイミングで主制御基板110への電源供給が停止するまでに画像表示装置に表示される画面が変動演出画面(ハズレ変動演出画面、大当たり変動演出画面)や大当たり演出画面(オープニング演出画面、ラウンド遊技演出画面、エンディング演出画面)である点以外は、客待ち状態中に主制御基板110への電源供給だけが停止した後に再開する場合と同様となる。
次に、主制御基板110へのメイン電源の供給が停止してバックアップ電源の供給が継続している状態でメイン電源の供給が再開する場合について説明しておく。
既に各種役物の復帰動作、初期動作、及び、初期化報知音の出力が終了した後の客待ち状態である場合には、画像表示装置に電源復旧時の初期図柄である「753」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の第2待機画面、又は、客待ちデモ演出画面が表示され、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは客待ち中点灯となっている。
なお、各種役物の復帰動作、初期動作、及び、初期化報知音の出力が終了した後に実行された変動演出の終了後の客待ち状態である場合には、画像表示装置には、ハズレを示す演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の待機画面、又は、客待ちデモ演出画面が表示されていることになる。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、及び、サブ普図保留表示器86は、「0」を示す表示態様となる。
その後、主制御基板110への電源供給(バックアップ電源除く)だけが停止すると、画像表示装置では、待機画面、又は、客待ちデモ演出画面が表示された状態を維持し、サブ情報表示装置80(サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、サブ普図変動表示器85、サブ普図保留表示器86)も表示内容を維持する。
そして、主制御基板110への電源供給が再開すると、遊技の制御状態を復旧させるための処理が行われる。このとき、画像表示装置には、「読み込み中」の文字を含む初期画面が表示され、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯する。
このとき、サブ情報表示装置80(サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、サブ普図変動表示器85、サブ普図保留表示器86)は非表示となる。
その後、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドとしての電源復旧指定コマンドを演出制御基板130が受信すると、原点復帰処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の原点位置への復帰動作が開始される。
このとき、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは、消灯を維持し、画像表示装置には、初期画面に代えて、電源復旧時の初期図柄である「753」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の第2待機画面が表示される。
また、電源ON時コマンドとしての特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数、及び、第2保留数=0)を受信すると、画像表示装置の第1保留数表示領域70E、及び、第2保留数表示領域70Fのそれぞれに保留数字として「0」が表示される。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83、及び、サブ第2保留表示器84は、「0」を示す表示態様となる。
その後、第1可動部材73、及び、演出ボタン17の復帰動作が終了すると、第2可動部材74の復帰動作が開始される。このとき、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯した状態を維持する。
そして、第2可動部材74の復帰動作が終了すると原点復帰処理が終了し、初期動作処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の初期動作が開始される。このとき、第1可動部材LEDは、初期発光として青と白に交互に点灯し、第2可動部材LEDは、初期発光として青に点灯し、演出ボタンLEDは、初期発光として青に点灯する。
その後、演出ボタン17の初期動作が終了すると、演出ボタンLEDにおいて初期発光が終了して客待ち中点灯(白点灯)となり、T6のタイミングにおいて、第1可動部材73の初期動作が終了すると、第2可動部材74の初期動作が開始される。
そして、第2可動部材74の初期動作が終了すると初期動作処理が終了し、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDにおいて初期発光が終了して客待ち中点灯(白点灯)となる。
なお、既に各種役物の復帰動作、初期動作、及び、初期化報知音の出力が終了した後の変動演出(ハズレ変動演出、大当たり変動演出)の実行中、つまり、画像表示装置に変動演出画面が表示されているときに主制御基板110への電源供給(バックアップ電源除く)だけが停止し、その後に主制御基板110への電源供給が再開した場合についても、画像表示装置には、「読み込み中」の文字を含む初期画面が表示され、その後に主制御基板110から送信される電源ON時コマンドとしての電源復旧指定コマンドを演出制御基板130が受信すると、各種役物の復帰動作、及び、初期動作が実行される。このとき、画像表示装置では、初期画面に代えて「遊技を再開して下さい」の文字を含む復帰中画面が表示され、次に特別図柄確定コマンドを受信するまでは、復帰中画面の表示を維持する。
また、既に各種役物の復帰動作、初期動作、及び、初期化報知音の出力が終了した後の大当たり遊技(オープニング、ラウンド遊技、エンディング)の実行中、つまり、画像表示装置にオープニング演出画面、ラウンド演出画面、及び、エンディング演出画面の何れかが表示されているときに主制御基板110への電源供給(バックアップ電源除く)だけが停止し、その後に主制御基板110への電源供給が再開した場合についても、画像表示装置には、「読み込み中」の文字を含む初期画面が表示され、その後に主制御基板110から送信される電源ON時コマンドとしての電源復旧指定コマンドを演出制御基板130が受信すると、各種役物の復帰動作、及び、初期動作が実行される。このとき、画像表示装置では、通常の大当たり演出画面に代えて特殊な大当たり演出画面が表示され、次にラウンド指定コマンドやエンディング指定コマンドを受信するまでは、特殊な大当たり演出画面の表示を維持する。なお、大当たり遊技が終了するまで特殊な大当たり演出画面の表示を維持するようにしてもよい。
このように、図57に示した変形例によれば、主制御基板110への電源供給だけが停止した後に再開した場合、演出図柄70aが表示される待機画面から待機画面とは異なる初期画面に切り替えるようになっている。このようにしたことで、主制御基板110への電源供給が停止していた(主制御基板110に異常があった)ことを把握することが可能となる。
また、図57に示した変形例によれば、主制御基板110への電源供給だけが停止した後に再開した場合、初期画面の表示中から第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDを消灯させるようになっている。このようにしたことで、主制御基板110への電源供給が停止していた(主制御基板110に異常があった)ことを把握し易くなる。
なお、初期画面から待機画面に切り替わったタイミングから各種役物の初期動作を開始するのではなく、初期画面に切り替わったタイミング、又は、初期画面から待機画面に切り替わるまでの間のタイミングから各種役物の初期動作を開始するようにしてもよい。
また、主制御基板110への電源供給が再開した場合に待機画面から初期画面に切り替えるのではなく、電源投入指定コマンドを受信した段階で待機画面から初期画面に切り替えるようにしてもよい。この場合、待機画面から初期画面に切り替わったタイミング、又は、初期画面から待機画面に切り替わるまでの間のタイミングから各種役物の初期動作を開始するようにしてもよいし、初期画面から待機画面に切り替わったタイミングで各種役物の初期動作を開始するようにしてもよい。
また、主制御基板110への電源供給が再開(電源投入指定コマンドを受信)した場合に待機画面から初期画面に切り替えるのではなく、待機画面から非表示状態に切り替えた後に初期画面を表示するようにしてもよい。この場合、非表示状態から初期画面に切り替わったタイミング、又は、初期画面から待機画面に切り替わるまでの間のタイミングから各種役物の初期動作を開始するようにしてもよいし、初期画面から待機画面に切り替わったタイミングで各種役物の初期動作を開始するようにしてもよい。
(電源投入後に第2可動部材に復帰異常がある場合の変形例)
図58は、メインRAM110cの初期化を伴う電源投入後に第2可動部材74に復帰異常がある場合の変形例を示す図である。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源スイッチがONされて電源供給が開始されると、画像表示装置の初期動作として「読み込み中」との文字が表示される初期画面が表示される。
T2のタイミングにおいて、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドとしての電源投入指定コマンドを演出制御基板130が受信すると、原点復帰処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の原点位置への復帰動作が開始される。
このとき、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯を維持し、画像表示装置には、電源投入時の初期図柄である「135」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の第1待機画面が表示され、音声出力装置9からは、警報と「RAMクリアです」との音声からなる初期化報知音が出力される。
また、電源ON時コマンドとしての特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数、及び、第2保留数=0)を受信すると、画像表示装置の第1保留数表示領域70E、及び、第2保留数表示領域70Fのそれぞれに保留数字として「0」が表示される。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83、及び、サブ第2保留表示器84は、「0」を示す表示態様となる。
T3のタイミングにおいて、第1可動部材73、及び、演出ボタン17の復帰動作が終了すると、第2可動部材74の復帰動作が開始される。このとき、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯した状態を維持する。
T4のタイミングにおいて、第2可動部材74に復帰異常が発生した状態で原点復帰処理が終了すると、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDが復帰異常の発生を報知するために赤点滅(異常報知態様)となり、初期動作処理が開始されて演出ボタン17の初期動作が開始される。このとき、演出ボタンLEDは、初期発光として赤→緑→青の順で点灯(発光)する。
T5のタイミングにおいて、演出ボタン17の初期動作が終了すると、演出ボタンLEDにおいて初期発光が終了して客待ち中点灯(白点灯)となり、第1可動部材73、及び、第2可動部材74の初期動作が実行されることなく初期動作処理が終了する。
T6のタイミングにおいて、初期化報知音の出力期間(例えば60秒)が経過すると、初期化報知音の出力が停止して無音状態となり、T7のタイミングにおいて、第1始動口45への遊技球の入賞に基づく第1特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数=1)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「1」となり、第1保留アイコン表示領域70Bに第1保留アイコンが表示されると共に、サブ第1保留表示器83が「1」を示す表示態様となり、音声出力装置9から入賞音「ポン♪」が出力される。
T8のタイミングにおいて、主制御基板110から変動開始コマンド(演出図柄指定コマンド、特図変動パターン指定コマンド)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「0」となって変動演出(演出図柄70a、及び、特殊図柄TZの変動表示、保留アイコンの移動又は当該アイコンへの変化、BGMの出力)が開始される。
このとき、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDによる異常報知期間が終了し、サブ第1変動表示器81で変動表示が開始されると共に、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDが変動中点灯となり、サブ第1保留表示器83は、「0」を示す表示態様となる。
なお、電源投入時に第1可動部材73に復帰異常がある場合についても、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDが復帰異常の発生を報知するために赤点滅(異常報知態様)となり、第1可動部材73、及び、第2可動部材74の初期動作が実行されることなく初期動作処理が終了するようになっている。
また、電源復旧時においても、第1可動部材73、又は、第2可動部材74に復帰異常がある場合には、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDが復帰異常の発生を報知するために赤点滅(異常報知態様)となり、第1可動部材73、及び、第2可動部材74の初期動作が実行されることなく初期動作処理が終了するようになっている。
このように、図58に示した変形例によれば、第1可動部材73、及び、第2可動部材74の一方に復帰異常がある場合、復帰異常がある可動部材だけでなく、復帰異常がない可動部材についても初期動作が実行されないようになっている。このようにしたことで、一方の可動部材が他方の可動部材に衝突して故障してしまうといった不都合を防止することが可能となる。また、遊技(変動演出、大当たり遊技)の実行中に可動部材(特に、復帰異常が発生していない方の可動部材)が動作しなくなることを抑制することができ、遊技の興趣が低下することを防止することが可能となる。
また、図58に示した変形例によれば、第1可動部材73、及び、第2可動部材74の一方に復帰異常がある場合、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDの両方が復帰異常を報知するために赤点滅となる。このようにしたことで、復帰異常がある一方の可動部材に設けられた可動部材LEDのみを赤点滅とする場合と比べ、可動部材に異常があることを把握し易くすることが可能となる。
また、図58に示した変形例によれば、第1可動部材73、及び、第2可動部材74の一方に復帰異常がある場合であっても、第1可動部材73、及び、第2可動部材74と衝突する虞がない演出ボタン17については初期動作を実行するようになっている。このようにしたことで、演出ボタン17の動作を確認することができ、演出ボタン17の異常を把握することが可能となる。
また、図58に示した変形例によれば、第1可動部材73、及び、第2可動部材74の一方に復帰異常がある場合であっても、演出ボタン17に設けられる演出ボタンLEDが復帰異常を報知するための赤点滅とならずに初期発光を行うようになっている。そのため、演出ボタン17に復帰異常がなかったことを把握し易くすることが可能となる。
なお、第1可動部材73、又は、第2可動部材74に復帰異常がある場合において、演出ボタン17についても初期動作を実行することなく初期動作処理が終了するようにしてもよい。この場合には、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDが復帰異常の発生を報知するために赤点滅となるようにしてもよい。
また、演出ボタン17に復帰異常がある場合において、第1可動部材73、及び、第2可動部材74についても初期動作を実行することなく初期動作処理が終了するようにしてもよい。この場合には、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDが復帰異常の発生を報知するために赤点滅となるようにしてもよい。
なお、図46〜図58においては、可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作は、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドに依存するタイプで記載しているが、図42、図43で述べた、可動演出装置(第1可動部材73、第2可動部材74)の初期動作は、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドに依存しないタイプにおいて図46〜図58と同様のことを行ってもよい。
次に、図59〜図71を用いて、図44〜図58で述べた各種役物(第1可動部材73、第2可動部材74、演出ボタン17)の初期動作の態様や演出動作の態様等について説明する。
(第1可動部材の初期動作態様および所要時間の具体例)
図59は、第1可動部材73の初期動作の態様および所要時間の具体例を示す図である。
はじめに、「A」は、第1可動部材73の原点位置を示しており、「B」は、第1可動部材73の第1初期動作位置を示しており、「C」は、第1可動部材73の第2初期動作位置を示している。なお、「B」の第1初期動作位置は、後述の図78における第1演出位置と同じ位置であり、「C」の第2初期動作位置は、後述の図78における第2演出位置と同じ位置である。なお、以下において、単に、「A」、「B」、「C」と記載する。
(a)は、「第1可動部材小下降」(図44参照)の態様を示している。すなわち、「第1可動部材小下降」においては、第1可動部材73が、「A」から「B」に「0.3S(秒)」かけて移動する。当該移動においては、途中で停止等することなく、「A」から「B」に一気に移動するとしている。
なお、(a)〜(f)においては、第1可動部材73の第1可動部材LEDが青と白で交互に点灯(発光)している(図44参照)。
(b)は、第1可動部材73が「B」で停止している態様を示している(図44においては当該「停止」を省略している)。すなわち、第1可動部材73は、「B」まで移動すると、当該「B」で「1S」間、停止(滞在)する。
(c)は、「第1可動部材原点復帰」(図44参照)の態様を示している。すなわち、「第1可動部材原点復帰」においては、第1可動部材73が、「B」から「A」に「0.6S」かけて移動する。当該移動においては、途中で停止等することなく、「B」から「A」に一気に移動するとしている。
このように、第1可動部材73が初期動作に係る小下降を行って原点位置に復帰する場合、「A」から「B」に移動する時間よりも、「B」から「A」に移動する時間の方が長い、といった関係になっている。
特に、第1可動部材73は、所定量の重量を有し、「A」から下方(鉛直方向)に向けて可動する役物であるから、特に、鉛直方向に抗する動きとなる「B」から「A」への移動に係る時間を、「A」から「B」への移動に係る時間よりも長くとることで、第1可動部材73の駆動源に負荷をかけることなく初期動作を実行することができる。
また、「B」で停止している時間をも含めて比較すると、「B」で停止している時間が最も長く、次いで、「B」から「A」に移動する時間、次いで、「A」から「B」に移動する時間、といった関係になっている。
これにより、例えば、第1可動部材73が「B」で停止している時間を用いて、作業者(工員、遊技店員)に、第1可動部材73に不具合等が生じていないかを確認させることができる。
(d)は、「第1可動部材大下降」(図44参照)の態様を示している。すなわち、「第1可動部材大下降」においては、第1可動部材73が、「A」から「C」に「0.8S」かけて移動する。
(e)は、第1可動部材73が「C」で停止している態様を示している(図44においては当該「停止」を省略している)。すなわち、第1可動部材73は、「C」まで移動すると、当該「C」で「2S」間、停止(滞在)する。
(f)は、「第1可動部材原点復帰」(図44参照)の態様を示している。すなわち、「第1可動部材原点復帰」においては、第1可動部材73が、「C」から「A」に「1.6S」かけて移動する。
このように、第1可動部材73が初期動作に係る大下降を行って原点位置に復帰する場合、「A」から「C」に移動する時間よりも、「C」から「A」に移動する時間の方が長い、といった関係になっている。
特に、第1可動部材73は、所定量の重量を有し、「A」から下方(鉛直方向)に向けて可動する役物であるから、特に、鉛直方向に抗する動きとなる「C」から「A」への移動に係る時間を、「A」から「C」への移動に係る時間よりも長くとることで、第1可動部材73の駆動源に負荷をかけることなく初期動作を実行することができる。
また、「C」で停止している時間をも含めて比較すると、「C」で停止している時間が最も長く、次いで、「C」から「A」に移動する時間、次いで、「A」から「C」に移動する時間、といった関係になっている。
これにより、例えば、第1可動部材73が「C」で停止している時間を用いて、作業者(工員、遊技店員)に、第1可動部材73に不具合等が生じていないかを確認させることができる。
(第1可動部材の演出動作態様および所要時間の具体例)
図60は、第1可動部材73の演出動作の態様および所要時間の具体例を示す図である。
はじめに、「A」は、第1可動部材73の原点位置を示しており、「B」は、第1可動部材73の第1演出位置を示しており、「C」は、第1可動部材73の第2演出位置を示している。なお、「B」の第1演出位置は、上述の図77における第1初期動作位置と同じ位置であり、「C」の第2演出位置は、上述の図77における第2初期動作位置と同じ位置である。なお、以下において、単に、「A」、「B」、「C」と記載する。また、図59の初期動作態様とは、移動過程の動作は同じであるとする。
(a)は、上述した「揺動予告」の演出態様を示している。すなわち、演出図柄70aや特殊図柄TZが変動表示しているときに「第1可動部材小下降」が行われたことを示している。
この「揺動予告」においては、第1可動部材73が、「A」から「B」に「0.5S(秒)」かけて移動する。
なお、(a)〜(c)においては、第1可動部材73の第1可動部材LEDが赤と白で交互に点灯(発光)している(後述の図69参照)。
(b)は、第1可動部材73が「B」まで移動した後、上下方向に揺動していることを示している(図69においては当該「揺動」を省略している)。すなわち、第1可動部材73は、「B」まで移動すると、当該「B」で「3S」間、揺動(滞在)する。
このような演出動作態様により、大当たり遊技が付与されることに対する期待感を向上させるようにしている。
(c)は、「揺動予告」における「第1可動部材原点復帰」(後述の図69参照)の態様を示している。すなわち、「B」で「3S」間の揺動を終えると、第1可動部材73が、「B」から「A」に「0.8S」かけて移動する。
このように、第1可動部材73が演出動作に係る小下降を行って原点位置に復帰する場合、「A」から「B」に移動する時間よりも、「B」から「A」に移動する時間の方が長い、といった関係になっている。
特に、第1可動部材73は、所定量の重量を有し、「A」から下方(鉛直方向)に向けて可動する役物であるから、特に、鉛直方向に抗する動きとなる「B」から「A」への移動に係る時間を、「A」から「B」への移動に係る時間よりも長くとることで、第1可動部材73の駆動源に負荷をかけることなく演出動作を実行することができる。
また、「B」で停止している時間をも含めて比較すると、「B」で停止している時間が最も長く、次いで、「B」から「A」に移動する時間、次いで、「A」から「B」に移動する時間、といった関係になっている。
これにより、「B」で行う揺動動作に注目させることができ、遊技者の大当たり遊技が付与されることに対する期待感を向上させることができる。
また、図77の初期動作と比較すると、「A」から「B」への移動時間、「B」での滞在時間、「B」から「A」への移動時間のいずれにおいても、初期動作より演出動作の方が、時間が長くなっている。
このような時間の関係とした理由は、各動作場面における状況を考慮したものである。
例えば、初期動作が行われるときは、作業者(工員、遊技店員)に初期動作のみに注目させればよいので、演出動作よりも短い所要時間で作動させても、作業者(工員、遊技店員)が初期動作を見落としてしまう可能性は低い。
一方、演出動作が行われるときは、例えば、揺動予告の他にも、様々な大当たり予告演出が同時に複合して行われることがあり、遊技者が遊技盤5上で注目する範囲も広い。よって、初期動作と同じ時間、若しくは初期動作よりも短い時間で作動させると、第1可動部材73を用いた大当たり予告演出が実行されていることに気付くのが遅れてしまう懸念がある。
よって、初期動作においては演出動作よりも短い時間で作動させることで初期動作に係る時間の短縮化を図りつつ、演出動作においては初期動作よりも長い時間で作動させることで、第1可動部材73を用いた大当たり予告演出が実行されていることに気付くのが遅れてしまう、といった懸念を解消している。
(d)は、上述した「決め演出」における大当たり報知の演出態様を示している。すなわち、特殊図柄TZが「777」で仮停止表示しており、「第1可動部材大下降」が行われたことを示している。
この「決め演出」における大当たり報知においては、第1可動部材73が、「A」から「C」に「1S(秒)」かけて移動する。
また、「C」に移動した第1可動部材73の周囲に対応する位置(第1画像表示装置70)には、初期動作時(図59参照)には表示していなかったエフェクト画像EFが表示されており、大当たりとなったことを強調している。
また、第1可動部材73の「A」から「C」への移動の開始とともに、第1可動部材LEDが虹で点灯(発光)する。すなわち、ランプCPU150aは、盤用駆動装置75の一部である第1可動部材駆動モータを駆動させて第1可動部材73を「A」から「C」に移動させるとともに、盤用照明装置76の一部である第1可動部材LED(フルカラー)を虹で点灯(発光)させる(後述の図69参照)。当該虹の点灯(発光)態様とは、大当たりとなったことを確定的に報知する点灯(発光)態様である。
(e)は、第1可動部材73が「C」で停止している態様を示している(図69においては当該「停止」を省略している)。すなわち、第1可動部材73は、「C」まで移動すると、当該「C」で「5S」間、停止(滞在)する。
なお、当該「停止」が行われているときも、第1可動部材73の第1可動部材LEDは虹で点灯(発光)しており、第1可動部材73の周囲に対応する位置(第1画像表示装置70)にはエフェクト画像EFが表示されている。
(f)は、「決め演出」の大当たり報知における「第1可動部材原点復帰」(後述の図69参照)の態様を示している。すなわち、「C」で「5S」間の停止を終えると、第1可動部材73が、「C」から「A」に「2S」かけて移動する。
このように、第1可動部材73が演出動作に係る大下降を行って原点位置に復帰する場合、「A」から「C」に移動する時間よりも、「C」から「A」に移動する時間の方が長い、といった関係になっている。
特に、第1可動部材73は、所定量の重量を有し、「A」から下方(鉛直方向)に向けて可動する役物であるから、特に、鉛直方向に抗する動きとなる「C」から「A」への移動に係る時間を、「A」から「C」への移動に係る時間よりも長くとることで、第1可動部材73の駆動源に負荷をかけることなく演出動作を実行することができる。
また、「C」で停止している時間をも含めて比較すると、「C」で停止している時間が最も長く、次いで、「C」から「A」に移動する時間、次いで、「A」から「C」に移動する時間、といった関係になっている。
これにより、例えば、第1可動部材73が「C」で停止しているときは、遊技者に大当たりとなったことに対する満足感を与えることができ、「C」から「A」に移動しているときは、「A」から「C」に移動させるよりも時間をかけて移動させることで、遊技者を大当たりとなったことへの余韻に浸らせることができ、さらなる満足感を与えることができる。
また、図59の初期動作と比較すると、「A」から「C」への移動時間、「C」での滞在時間、「C」から「A」への移動時間のいずれにおいても、初期動作より演出動作の方が、時間が長くなっている。
このような時間の関係とした理由は、上述の(a)〜(c)の箇所で述べた内容と概ね同様であるが、(d)〜(f)は大当たり報知であるため、特に、「C」での滞在時間や「C」から「A」への移動時間を初期動作よりも長くとることで、遊技者に大当たりとなったことに対する満足感を付与可能である点、および遊技者を大当たりとなったことへの余韻に浸らせることができる点にもある。
なお、図60(d)〜(f)では、「決め演出」の大当たり報知の場面を例に説明したが、場面はこれに限らず、他の場面に適用してよい。例えば、高確率遊技状態が付与されることを報知する場面に適用してもよいし、時短遊技状態が付与されることを報知する場面に適用してもよい。
なお、図59、図60で記載した所要時間は一例に過ぎず、適宜変更してよい。
また、図59、図60で記載した時間の関係は、適宜変更してよい。例えば、「A」→「B」の移動時間と、「B」→「A」の移動時間とが同じであってもよいし、「B」→「A」の移動時間よりも「A」→「B」の移動時間の方が長くてもよい。
また、「B」や「C」で停止(滞在)時間を一番長くしたが、一番短くしてもよいし、「B」や「C」で停止(滞在)しなくてもよい。
(第2可動部材の初期動作態様および所要時間の具体例)
図61は、第2可動部材74の初期動作の態様および所要時間の具体例を示す図である。
はじめに、「D」は、第2可動部材74の原点位置を示しており、「E」は、第2可動部材74の初期動作位置(便宜上、本実施形態では第3初期動作位置という)を示している。なお、「E」の第3初期動作位置は、後述の図63における第3演出位置と同じ位置である。なお、以下において、単に、「D」、「E」と記載する。
(a)は、「第2可動部材上昇」(図44参照)の態様を示している。すなわち、「第2可動部材上昇」においては、第2可動部材74が、「D」から「E」に「0.6S(秒)」かけて移動する。当該移動においては、途中で停止等することなく、「D」から「E」に一気に移動するとしている。
なお、(a)〜(c)においては、第2可動部材74の第2可動部材LEDが青と白で交互に点灯(発光)している(図44参照)。
(b)は、第2可動部材74が「E」まで移動した後、回転体74aが回転し、その後停止した態様を示している。すなわち、第2可動部材74は、「E」まで移動すると、当該「E」で「5S」間、停止(滞在)する。
(c)は、「第2可動部材原点復帰」(図44参照)の態様を示している。すなわち、「第2可動部材原点復帰」においては、第2可動部材74が、「E」から「D」に「0.3S」かけて移動する。当該移動においては、途中で停止等することなく、「E」から「D」に一気に移動するとしている。
このように、第2可動部材74が初期動作に係る上昇を行って原点位置に復帰する場合、「E」から「D」に移動する時間よりも、「D」から「E」に移動する時間の方が長い、といった関係になっている。
特に、第2可動部材74は、所定量の重量を有し、「D」から上方(鉛直方向に抗する方向)に向けて可動する役物であるから、特に、鉛直方向に抗する動きとなる「D」から「E」への移動に係る時間を、「E」から「D」への移動に係る時間よりも長くとることで、第2可動部材74の駆動源に負荷をかけることなく初期動作を実行することができる。
また、「D」での滞在時間をも含めて比較すると、「D」で停止している時間が最も長く、次いで、「D」から「E」に移動する時間、次いで、「E」から「D」に移動する時間、といった関係になっている。
これにより、例えば、第2可動部材74が「E」で停止している時間を用いて、作業者(工員、遊技店員)に、第2可動部材74に不具合等が生じていないかを確認させることができる。
(第2可動部材の演出動作態様および所要時間の具体例)
図62は、第2可動部材74の演出動作の態様および所要時間の具体例を示す図である。
はじめに、「D」は、第2可動部材74の原点位置を示しており、「E」は、第2可動部材74の演出位置(便宜上、本実施形態では第3演出位置という)を示している。なお、「E」の第3演出位置は、上述の図61における第3初期動作位置と同じ位置である。なお、以下において、単に、「D」、「E」と記載する。また、図61の初期動作態様とは、移動過程の動作は同じであるとする。また、(a)〜(f)は、変動演出パターン17(図27参照)の変動演出が行われていると仮定する。
(a)は、変動演出パターン17におけるノーマルリーチ演出が行われ、当該ノーマルリーチ演出が行われた結果、ハズレであったことが報知されている状態である。すなわち、演出図柄70aおよび特殊図柄TZがそれぞれ「565」で仮停止表示している。また、このとき、第2可動部材74は「D」に位置している。
(b)は、(a)から所定時間(例えば、1S)経過した状態であり、未だ演出図柄70aおよび特殊図柄TZがそれぞれ「565」で仮停止表示している。また、第2可動部材74が「D」の位置にて揺動しており、同時に音声出力装置9から効果音「ガタガタ」が出力され、第2可動部材74が「E」に移動してノーマルリーチ演出からSPSPリーチ演出に発展するのではないか、といった遊技者の期待感を煽っている(SPSPリーチ演出発展煽り)。
なお、変動演出パターン17では、ノーマルリーチ演出で一旦ハズレを報知した後、SPSPリーチ演出に発展する変動演出パターンであるから、(c)に示すように第2可動部材74が「E」に移動するが、例えば、変動演出パターン5においては、ノーマルリーチ演出(ハズレ)で変動演出を終了する変動演出パターンであるから、当該SPSPリーチ演出発展煽りを行うものの、結果的に第2可動部材74は可動せずに、そのまま演出図柄70aおよび特殊図柄TZが停止表示してハズレとなり変動演出を終了する。
(c)は、SPSPリーチ演出発展煽りを行った結果、第2可動部材74が「E」に移動(第2可動部材上昇)する発展演出を示している。具体的には、第2可動部材74が、「D」から「E」に「0.8S」かけて移動する。また、第2可動部材74の周囲に対応する位置(第1画像表示装置70)にはエフェクト画像EFが表示されており、特殊図柄TZが変動表示を開始している。
(d)は、引き続き発展演出が行われていることを示している。具体的には、第2可動部材74が「E」に移動した後、第2可動部材74の第2可動部(回転体74a)が回転を開始し、所定時間(例えば、6S)回転した後に回転を停止する。すなわち、第2可動部材74は、「E」まで移動すると、当該「E」で「7S」間、停止(滞在)する。
(e)は、発展演出を終えて、「第2可動部材原点復帰」(後述の図69参照)の態様を示している。すなわち、「E」で「7S」間の滞在を終えると、第2可動部材74が、「E」から「D」に「0.5S」かけて移動する。
(f)は、第2可動部材74が「D」への移動を完了して、第1画像表示装置70には、SPSPリーチ演出のタイトル画像が表示されている。
なお、図を用いた説明は省略しているが、上述した上昇予告演出においても当該図62と同様の演出動作態様となる。
このように、第2可動部材74が発展演出や上昇予告演出を行って原点位置に復帰する場合、「E」から「D」に移動する時間よりも、「D」から「E」に移動する時間の方が長い、といった関係になっている。
特に、第2可動部材74は、所定量の重量を有し、「D」から上方(鉛直方向に抗する方向)に向けて可動する役物であるから、特に、鉛直方向に抗する動きとなる「D」から「E」への移動に係る時間を、「E」から「D」への移動に係る時間よりも長くとることで、第2可動部材74の駆動源に負荷をかけることなく演出動作を実行することができる。
また、「E」で滞在している時間をも含めて比較すると、「E」で滞在している時間が最も長く、次いで、「D」から「E」に移動する時間、次いで、「E」から「D」に移動する時間、といった関係になっている。
これにより、「E」で行う第2可動部(回転体74a)の回転動作に注目させることができ、遊技者の大当たり遊技が付与されることに対する期待感を向上させることができる。
また、図63の初期動作態様と演出動作態様との比較で示すように、「D」から「E」への移動時間は、初期動作態様が「0.6S」であるのに対し演出動作態様が「0.8S」となっており、「E」での滞在時間は、初期動作態様が「5S」であるのに対し演出動作態様が「7S」となっており、「E」から「D」への移動時間は、初期動作態様が「0.3S」であるのに対し演出動作態様が「0.5S」となっており、いずれにおいても初期動作より演出動作の方が、時間が長い関係にある。
このような時間の関係とした理由は、図60の(a)〜(c)の箇所で述べた内容と概ね同様であるが、特に、「E」での滞在時間を初期動作よりも長くとることで、遊技者の大当たり遊技が付与されることに対する期待感を向上させる点にもある。
なお、図61、図62で記載した所要時間は一例に過ぎず、適宜変更してよい。
また、図61、図62で記載した時間の関係は、適宜変更してよい。例えば、「D」→「E」の移動時間と、「E」→「D」の移動時間とが同じであってもよいし、「D」→「E」の移動時間よりも「E」→「D」の移動時間の方が長くてもよい。
また、「D」での滞在時間を一番長くしたが、一番短くしてもよいし、「D」で滞在しなくてもよい。
(演出ボタン17について)
演出ボタン17については特に図示していないが、原点位置から図45に示す「大上昇」に対応する位置に移動可能となっている。
なお、「大上昇」とは、図27で示す「ボタン突」と対応している。すなわち、演出動作においては、例えば、「決め演出」において「大上昇」に対応する位置に移動するようになっている。
ここで、演出ボタン17の初期動作(図45参照)において、原点位置から「大上昇」に対応する位置への移動時間は、例えば、「0.5S」となっている。一方、「大上昇」に対応する位置から原点位置への移動時間は、例えば、「3S」となっている。すなわち、演出ボタン17の初期動作では、動作位置(「大上昇」に対応する位置)から原点位置への移動時間よりも原点位置から動作位置(「大上昇」に対応する位置)への移動時間の方が短くなっている。
また、演出ボタン17の演出動作において、原点位置から「大上昇」に対応する位置への移動時間は、例えば、「0.5S」となっている。一方、(演出ボタン17が操作されなかった場合の)「大上昇」に対応する位置から原点位置への移動時間は、例えば、「3S」となっている。すなわち、演出ボタン17の演出動作では、動作位置(「大上昇」に対応する位置)から原点位置への移動時間よりも原点位置から動作位置(「大上昇」に対応する位置)への移動時間の方が短くなっている。
このような関係とすることで、例えば、「決め演出」において速やかに演出ボタン17を動作位置(操作位置)へ移動させることができ、第1画像表示装置70で実行されている変動演出(例えば、「押せ!」という表示)から演出ボタン17が操作可能となるまでの時間が間延びしてしまうことを防止できる。これにより、淀みないスムーズな演出を遊技者に提供することができる。
また、「大上昇」に対応する位置から原点位置へは時間をかけて復帰させることで、例えば、演出ボタン17の端部に遊技者が指を挟みこんでしまうことを防止できる。
なお、演出ボタン17の初期動作および演出動作における各所要時間は、一例に過ぎず、適宜変更してよい。例えば、原点位置への復帰に係る移動時間の方が短くてもよいし、動作位置(「大上昇」に対応する位置)への移動時間と原点位置への復帰に係る移動時間とが同じ時間であってもよい。
また、初期動作と演出動作とで、所要時間が異なっていてもよい。
(演出ボタン17と第2可動部材74との比較)
ここで、演出ボタン17は、演出ボタン17に復帰異常が発生すると、初期動作は実行しないが、「連続振動(2秒間)」、「間欠振動(2秒間)」は実行されることを説明した(図49参照)。すなわち、復帰異常が発生しても演出ボタン17の付加的な要素(振動)の初期動作は実行可能である。
一方、第2可動部材74は、図47で述べたように、第2可動部材74に復帰異常が発生すると、第2可動部材74そのものの初期動作を実行しないので、第2可動部材74の付加的な要素(回転体74a)の初期動作も実行不可能である。
このように構成することで、演出ボタン17は、復帰異常が発生しても振動態様については確認することができ、第2可動部材74は、回転体74aが故障してしまうことを防止できる。
(大当たり報知時における第1可動部材の演出動作態様の具体例)
次に、図64を用いて、図60で述べた「決め演出」における大当たり報知の演出態様の更なる詳細について説明する。
「決め演出」においては、T1のタイミングからT2のタイミングにかけて演出ボタン操作有効期間が設定され、当該期間中は演出ボタン17への操作を促すボタン画像が第1画像表示装置70に表示される。
また、大当たり判定処理の判定結果が大当たりである場合、演出ボタン操作有効期間内に演出ボタン17を押下した、または、演出ボタン操作有効期間内に演出ボタン17を押下せずにT2のタイミングに至った、のいずれかの条件が成立すると、第1可動部材73が「A」から「C」に移動することになる。一方、大当たり判定処理の判定結果がハズレである場合、演出ボタン操作有効期間内に演出ボタン17を押下した、または、演出ボタン操作有効期間内に演出ボタン17を押下せずにT2のタイミングに至った、のいずれかの条件が成立しても、第1可動部材73が「A」から「C」に移動することはなく、第1可動部材73は「A」に留まることになる。
図64(a)は、大当たり判定処理の判定結果が大当たりであって、遊技者が演出ボタン操作有効期間内に演出ボタン17を押下しなかったケースを説明する図である。
T1のタイミングに至るまでは、SPSPリーチ変動期間であり、第1画像表示装置70にはSPSPリーチ画像が表示されている。このとき、第1可動部材73は「A」に位置している。
そして、T1のタイミングに至ると、決め演出期間、すなわち演出ボタン操作有効期間となり、第1画像表示装置70には、演出ボタン17を模したボタン画像と、「押せ!」といった画像とが表示される。
そして、遊技者が演出ボタン17を押下しないままT2のタイミングに至ると、大当たり報知期間となり、第1可動部材73が、「A」から「C」に「1S」かけて移動する。また、第1画像表示装置70には、第1可動部材73の周囲に対応する位置にエフェクト画像が表示される(図60参照)。
そして、第1可動部材73は、「C」で「5S」間、滞在して、その後、T2−1のタイミングで「C」から「A」に「2S」かけて移動する。
そして、T2−1のタイミングから大当たり報知期間における演出図柄70aや特殊図柄TZの仮停止表示(例えば、777仮停止表示)となり、T3のタイミングに至ると、確定停止期間となり、演出図柄70aや特殊図柄TZが停止表示(例えば、777停止表示)する。
一方で、図64(b)は、大当たり判定処理の判定結果が大当たりであって、遊技者が演出ボタン操作有効期間のT1−1のタイミングで演出ボタン17を押下したケースを説明する図である。
この場合、T1−1のタイミングで大当たり報知期間となり、第1可動部材73が、「A」から「C」に「1S」かけて移動する。また、第1画像表示装置70には、第1可動部材73の周囲に対応する位置にエフェクト画像が表示される(図60参照)。
そして、第1可動部材73は、「C」で「5S」間、滞在して、その後、T2−1のタイミングで「C」から「A」に「2S」かけて移動する。
そして、T2−1のタイミングから大当たり報知期間における演出図柄70aや特殊図柄TZの仮停止表示(例えば、777仮停止表示)となり、T3のタイミングに至ると、確定停止期間となり、演出図柄70aや特殊図柄TZが停止表示(例えば、777停止表示)する。
すなわち、演出ボタン操作有効期間において、遊技者が演出ボタン17を操作しなかった場合でも、遊技者が演出ボタン17を操作した場合でも、第1可動部材73の動き出しのタイミングが変わるだけで、第1可動部材73の演出動作態様(動作、所要時間等)は変わらない。つまり、演出ボタン17を操作せず、第1可動部材73が最も遅いタイミング(T2)で演出動作を開始したとしても、図60で述べた演出動作態様(動作、所要時間等)となる。
これにより、演出ボタン17が操作されなかった場合と、演出ボタン17が操作された場合とで、第1可動部材73の演出動作態様を変更せずに済み、ランプ/駆動制御部150の制御負荷の軽減が図れる。
また、演出ボタン17を操作せずに第1可動部材73が最も遅いタイミング(T2)で演出動作を開始したとしても、第1可動部材73の演出動作態様(動作、所要時間等)の一部または全部が省略されることがないので、大当たりが得られた遊技者の満足感を欠いてしまうことを防止できる。
(初期動作態様の所要時間と演出動作態様の所要時間の変形例)
図65は、初期動作態様の所要時間と演出動作態様の所要時間の変形例を示す図である。
ここで、図65においては、便宜上、第1可動部材73を用いて変形例についての説明を行うが、第2可動部材74で同様の変形例を適用してもよい。
図65に示す初期動作態様(初f)は、図59(f)を示しているので、ここでの説明は省略する。
一方、演出動作態様においては、図60(f)とは異なり、(演f1)の第1可動部材原点復帰では、「C」から「C´」まで「1S」かけて移動して、さらに、(演f2)の第1可動部材原点復帰では、「C´」で停止し、さらに、(演f3)の第1可動部材原点復帰では、「C´」で第1可動部材73が演出動作(傾倒動作)する。なお、「C´」での停止から演出動作(傾倒動作)完了までの所要時間は「1.5S」である。さらに、(演f4)の第1可動部材原点復帰では、「C´」から「A」まで「1S」かけて移動することで、第1可動部材原点復帰を完了するようにしている。
このように構成すれば、単に可動部材を原点復帰させるよりも、見た目上の面白さを与えることができ、更なる遊技興趣の向上を図ることができる。
図65では、初期動作態様の「C」から「A」への移動時間が「1.6S」であるのに対して、演出動作態様の「C」から「A」への移動時間が合計で「3.5S」となる。
このように、初期動作態様と演出動作態様とで、移動過程の動作を異ならせることで、結果的に移動時間が相違するようにしてもよい。
すなわち、図59〜図63の例では、初期動作態様と演出動作態様とで、移動過程の動作が同じであるが移動時間が相違する、といったものであるのに対し、図65の例では、初期動作態様と演出動作態様とで、移動過程の動作が異なることで移動時間が相違する、といったものである。
すなわち、本実施形態における各可動部材の移動時間の相違とは、図59〜図63の例、図65の例の何れをも含むものである。
(初期動作態様と演出動作態様の変形例1)
図66は、初期動作態様と演出動作態様の変形例1を示す図である。
ここで、図66においては、便宜上、第1可動部材73を用いて変形例についての説明を行うが、第2可動部材74で本変形例を適用してもよい。
図66に示す(初a)と(初c)は、図59(a)、(c)を示しているので、ここでの説明は省略する。
また、(演1a)と(演1c)は、図60(a)、(c)を示しているので、ここでの説明は省略する。
一方、(演2a)は、上述した擬似連煽り実行時における動作態様を示している。この擬似連煽り時は、第1可動部材73が、「A」から「B」に「0.3S」かけて移動し、原点復帰する際は、第1可動部材73が、「B」から「A」に「0.6S」かけて移動する。
すなわち、(初a)と(演2a)の移動時間はともに「0.3S」で、(初c)と(演2c)の移動時間はともに「0.6S」で同じ移動時間となるが、(初a)と(演1a)とを比べると、(初a)が「0.3S」であるのに対して(演1a)が「0.5S」となり、(初c)が「0.6S」であるのに対して(演1b)が「0.8S」となるので、移動時間が異なることになる。
つまり、同じ位置への移動であっても、演出の種類によって、初期動作態様における移動時間と同じになる場合と、初期動作態様における移動時間と同じにならない場合とがあってもよい。
これにより、演出動作を行う場合、同じ位置への移動であっても複数の移動時間にて移動することになるから、飽きの生じにくい演出動作を行うことができる。
また、(初a)と(演2a)の移動時間はともに「0.3S」で、(初c)と(演2c)の移動時間はともに「0.6S」で同じ移動時間となるから、初期動作態様と演出動作態様とで共通の演出データ(駆動に係る演出データ)を用いることができる。これにより、演出データ(駆動に係る演出データ)の削減を図ることができる。
なお、図66で示すように、初期動作態様と演出動作態様とが同じものと異なるものとの両方を備えていてもよいし、これに限らず、初期動作態様と演出動作態様とが同じもののみを備えるようにしてもよいし、初期動作態様と演出動作態様とが異なるもののみを備えるようにしてもよい。
(初期動作態様と演出動作態様の変形例2)
図67は、初期動作態様と演出動作態様の変形例2を示す図である。
なお、図67は、第2可動部材74のように、第2可動部(回転体74a)を備える可動部材における変形例を示している。
図67に示す(初a)、(初b)、(初c)は、図61(a)、(b)、(c)を示しているので、ここでの説明は省略する。
一方で、(演c´)、(演d´)、(演e´)は、図62(c)、(d)、(e)と以下の点で相違する。すなわち、図62(e)では、第2可動部材74の第2可動部(回転体74a)を「E」で「6S」間にわたり回転させ、「E」で回転を停止させた後(滞在時間は「7S」)に、「D」に移動するようにした。
これに対して、図67(演e´)では、第2可動部(回転体74a)の回転開始から「5S」経過した時点で、「D」への移動を開始するようにしている。この場合、「E」での滞在時間も図62に比べると短くなる。
演出動作態様をこのように構成すると、初期動作態様とは異なり、第2可動部(回転体74a)が終始回転を続けることになるので、遊技者に演出が途切れたような感覚を与え難くなり、更なる演出興趣の向上を図ることができる。
なお、第2可動部材74のように、第2可動部(回転体74a)を備え、第1可動部材73に比べると動作が複雑になる可動部材は、例えば、初期動作において、初期動作の一部の動作を省略する(初期動作と演出動作とで動作態様を異ならせる)ようにしてもよい。例えば、初期動作においては、第2可動部(回転体74a)を回転させなくてもよいし、回転時間を短くしてもよい。これにより、演出興趣を保ちつつ初期動作に係る時間を短縮することができる。一方で、第2可動部材74に比べると動作が複雑にならない第1可動部材73は、初期動作と演出動作とで同一の動作を行うようにすればよい。このように構成することで、可動部材それぞれの動作態様に併せた的確な動作を実行することができる。
一方で、動作が複雑になる可動部材は初期動作を省略せずに実行し、動作が複雑でない可動部材は初期動作の一部または全部を省略するようにしてもよい。
(第1可動部材と第2可動部材の演出場面での比較)
図68は、第1可動部材73と第2可動部材74の演出場面での比較を示す図である。
上述したように、第1可動部材73は、揺動予告や決め演出の大当たり報知時といったように、予告の場面、大当たり報知の場面で作動が可能な可動部材となっている。一方、第2可動部材74は、発展演出や上昇予告演出といったように、予告の場面で作動が可能である一方、大当たり報知の場面では作動が不可能な可動部材となっている。
ここで、各可動部材を作動させる場面と各可動部材の移動時間との関係について説明する。
図68(演1a)、(演1b)に示すように、第1可動部材73を作動させる大当たり報知の場面では、上述したように、「A」から「C」への移動時間が「1S」であり、「C」から「A」への移動時間が「2S」である。すなわち、原点復帰に係る時間の方が長くなっている。
このようにした理由は、上述したように、遊技者を大当たりとなったことへの余韻に浸らせる点にあるが、他の理由として、大当たりを報知した後は、図68(演1b)に示すように、第1画像表示装置70では大当たり予告演出等は行われておらず、また、特殊図柄TZも視認可能であるから、極論、第1可動部材73の作動範囲における第1画像表示装置70において、遊技者にとって重要な情報は表示されていない。
よって、特段、第1可動部材73を、時間をかけて原点位置に復帰させても、第1画像表示装置70の表示内容等を第1可動部材73が阻害することがない、といった点が挙げられる。
このような側面からも、第1可動部材73は、原点復帰に係る時間の方が長くなっている。
一方で、図68(演2a)〜(演2d)に示すように、第2可動部材74を作動させる予告の場面では、上述したように、「D」から「E」への移動時間が「0.8S」であり、「E」から「D」への移動時間が「0.5S」である。すなわち、演出位置への移動に係る時間の方が長くなっている。
このようにした理由は、上述したように、第2可動部材74の駆動源に負荷をかけることを防止する点にあるが、他の理由として、例えば、第2可動部材74が上昇予告演出を行うタイミングでは、他の大当たり予告演出も同時期に実行されることがあり、当該実行されている他の大当たり予告演出が第2可動部材74の上昇予告演出により視認困難となってしまうことを防ぐ、といった点が挙げられる。
具体的には、図68(演2a)に示すように、第1画像表示装置70の第2可動部材74の作動範囲にはセリフ予告画像SYが表示されている。なお、セリフ予告では、複数のセリフが繋がって一文を形成する(例えば、「この変動は・・・」というセリフと「熱い!」というセリフが繋がって一文を形成する)ことがあり、セリフ予告画像SYが所定時間(例えば、10S)継続的に表示されることがある。さらに具体的には、「この変動は・・・」というセリフが5S表示されて、その後、「この変動は・・・」というセリフが消去されて、「熱い!」いうセリフが5S表示されるようになっている。
そして、図68(演2b)に示すように、セリフ予告画像SYが表示されているときに、第2可動部材74による上昇予告演出が行われ、セリフ予告画像SYは、「E」に移動した第2可動部材74や第2可動部材74の周囲に対応する位置に表示されるエフェクト画像EFにより視認困難となっている。
そして、図68(演2c)に示すように、第2可動部材74による上昇予告演出が終了すると、エフェクト画像EFが消去され、また、第2可動部材74が原点復帰することで、第1画像表示装置70に表示されていたセリフ予告画像SYが視認可能となる。
そして、図68(演2d)に示すように、セリフ予告画像SYの2段階目「熱い!」が視認可能となる。
すなわち、予告の段階において、第2可動部材74を時間をかけて原点位置に復帰させてしまうと、図68(演2d)に示すセリフ予告画像SYの2段階目「熱い!」を遊技者が視認できない懸念がある。
よって、このような懸念を解消すべく、第2可動部材74を速やかに原点復帰させるようにしている。
このような側面からも、第2可動部材74は、演出位置への移動に係る時間の方が長くなっている。
(盤役物の各可動部材における初期動作と演出動作との比較)
図69は、盤役物の各可動部材における初期動作と演出動作との比較を示す図である。
具体的には、図44の初期動作パターン1と第1可動部材73の演出動作との比較、図44の初期動作パターン1と第2可動部材74の演出動作との比較を示している。なお、初期動作パターン1については、便宜上、一部記載を省略している。
第1可動部材73を用いた演出動作は、上述したように、「擬似連煽り」、「揺動予告」、「大当たり報知」が挙げられる。
このうち、「擬似連煽り」、「揺動予告」は、「第1可動部材小下降」、「第1可動部材原点復帰」を行い、第1可動部材LEDが赤と白とで交互に点灯(発光)する。
また、「大当たり報知」は、「第1可動部材大下降」、「第1可動部材原点復帰」を行い、第1可動部材LEDが虹で点灯(発光)する。
すなわち、初期動作パターン1と比べると、
初期動作パターン1を一連で全て(第2可動部材74の初期動作をも含む)行う演出動作はない。
また、初期動作パターン1のうちの第1可動部材73に係る初期動作、つまり、「第1可動部材小下降」、「第1可動部材原点復帰」、「第1可動部材大下降」、「第1可動部材原点復帰」を一連で全て行う演出動作はない。
また、初期動作パターン1における第1可動部材LEDの点灯色と同じ点灯色を用いる演出動作はない。
ということがいえる。
つまり、初期動作パターン1のうちの第1可動部材73に係る初期動作、「第1可動部材小下降」、「第1可動部材原点復帰」、「第1可動部材大下降」、「第1可動部材原点復帰」の一部を行う演出動作のみで構成されている。
これにより、初期動作パターン1で行う動作以外の動作が演出動作で行われることがないので、初期動作を確認することで、問題なく複数種の演出動作が行われるかを確認することができる。
また、いずれの演出動作においても、初期動作パターン1における第1可動部材LEDの点灯色とは異なる色で点灯(発光)するので、初期動作と演出動作との見分けがつき易い。
なお、「第1可動部材小下降」、「第1可動部材原点復帰」、「第1可動部材大下降」、「第1可動部材原点復帰」を全て行う演出動作があってもよい。
第2可動部材74を用いた演出動作は、上述したように、「発展演出」、「上昇予告演出」が挙げられる。
「発展演出」、「上昇予告演出」は、いずれも「第2可動部材上昇」、「第2可動部回転→停止」、「第2可動部材原点復帰」を行い、第1可動部材LEDは、「発展演出」が緑で点灯(発光)し、「上昇予告演出」が赤で点灯(発光)する。
すなわち、初期動作パターン1と比べると、
初期動作パターン1を一連で全て(第1可動部材73の初期動作をも含む)行う演出動作はない。
また、初期動作パターン1のうちの第2可動部材74に係る初期動作の一部を実行する演出動作はない。
また、初期動作パターン1における第2可動部材LEDの点灯色と同じ点灯色を用いる演出動作はない。
ということがいえる。
つまり、初期動作パターン1のうちの第2可動部材74に係る初期動作、「第2可動部材上昇」、「第2可動部回転→停止」、「第2可動部材原点復帰」を全て行う演出動作のみで構成されている。
これにより、初期動作パターン1で行う動作以外の動作が演出動作で行われることがないので、初期動作を確認することで、問題なく複数種の演出動作が行われるかを確認することができる。
また、いずれの演出動作においても、初期動作パターン1における第2可動部材LEDの点灯色とは異なる色で点灯(発光)するので、初期動作と演出動作との見分けがつき易い。
なお、「第2可動部材上昇」、「第2可動部回転→停止」、「第2可動部材原点復帰」の一部を行う演出動作があってもよい。例えば、「第2可動部材上昇」、「第2可動部材原点復帰」を行う演出動作があってもよい。
(枠役物の可動部材における初期動作と演出動作との比較)
図70は、枠役物の可動部材における初期動作と演出動作との比較を示す図である。
具体的には、図45の初期動作パターン1と第3可動部材(演出ボタン17)の演出動作との比較を示している。
第3可動部材(演出ボタン17)を用いた演出動作は、例えば、変動演出パターン42のように「大当たり」で「ボタン突」を行う場合や、例えば、変動演出パターン17のように「ボタン振動」といった大当たり予告演出を行う場合が挙げられる。
このうち、変動演出パターン42に代表される変動演出パターンにおいては、「演出ボタン大上昇&連続振動(5秒間)」、「演出ボタン原点復帰」、「演出ボタン間欠振動(5秒間)」を行い、演出ボタンLEDが赤と白とで交互に点灯(発光)する。
また、変動演出パターン17に代表される変動演出パターンにおいては、「演出ボタン連続振動(1秒間)」を行い、演出ボタンLEDが白で点灯(発光)する。
すなわち、初期動作パターン1と比べると、
変動演出パターン42に代表される変動演出パターンにおいては、「演出ボタン大上昇&連続振動」、「演出ボタン原点復帰」、「演出ボタン間欠振動」という工程そのものは同一であるが、振動する時間が相違する。
また、変動演出パターン17に代表される変動演出パターンにおいては、いずれの工程とも同一ではなく、演出ボタン17が連続振動する点のみ初期動作パターン1と共通する。
ということがいえる。
これにより、初期動作パターン1で行う動作以外の動作が演出動作で行われることがないので、初期動作を確認することで、問題なく複数種の演出動作が行われるかを確認することができる。
また、いずれの演出動作においても、初期動作パターン1における演出ボタンLEDの点灯色とは異なる発光態様となるので、初期動作と演出動作との見分けがつき易い。
なお、「演出ボタン大上昇&連続振動(2秒間)」、「演出ボタン原点復帰」、「演出ボタン間欠振動(2秒間)」を全て行う演出動作があってもよい。
(演出動作と関連した盤役物初期動作パターンの変形例)
図71は、演出動作と関連した盤役物初期動作パターンの変形例を示す図である。
図68でも述べたように、第1可動部材73は、揺動予告や決め演出の大当たり報知時といったように、予告の場面、大当たり報知の場面で作動が可能な可動部材となっている。一方、第2可動部材74は、発展演出や上昇予告演出といったように、予告の場面で作動が可能である一方、大当たり報知の場面では作動が不可能な可動部材となっている。
本変形例においては、(b)に示すように、大当たり報知で作動する第1可動部材73の初期動作を初期動作工程のうちの最後に行うことを特徴とする。
すなわち、本変形例に係る初期動作パターン1においては、初めに第2可動部材74に係る初期動作工程を行い、その後、第1可動部材73に係る初期動作工程を行うようにしている。
特に、大当たり報知の場面で作動する可動部材は、可動部材そのものの大きさが大きい、作動範囲が大きい、作動する可動部材の数が多い、作動に係る時間も長い、等の傾向にある。それ故、何らかの動作トラブルも生じやすいといえる。
このような可動部材を初期動作工程の前半に行うと、何らかの動作トラブルが生じた場合、他の可動部材(例えば、作動範囲が小さく動作トラブルが生じにくい可動部材)の初期動作工程に移ることができず、初期動作工程が滞ってしまうおそれがある。
これに対して図71のように構成すれば、初期動作工程が滞ってしまうおそれを減少させることが可能となる。
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
(ランプ/駆動制御部の役物初期処理)
図72を用いて、ランプ/駆動制御部150の役物初期処理を説明する。図72は、ランプ/駆動制御部150の役物初期処理を示すフローチャートである。
なお、ここでは第1実施形態の役物初期処理と同じ処理には同一の符号を付して説明を省略し、異なる処理について説明する。
ランプCPU150aは、ステップR101Aにおいて、電源供給の開始時にランプRAM150cにセットされる電源ONフラグがあるか否かを判定する。電源ONフラグがない場合には、ステップR101Cに処理を移し、電源ONフラグがある場合には、ステップR101Bにおいて、電源ONフラグをクリアする。
ランプCPU150aは、ステップR101Cにおいて、主制御基板110から送信される電源ON時コマンド(電源投入指定コマンド、電源復旧指定コマンド)を受信したか否かを判定する、電源ON時コマンドを受信した場合には、ステップR101Dに処理を移し、電源ON時コマンドを受信していない場合には、ステップR103に処理を移す。
ランプCPU150aは、ステップR101Dにおいて、電源ONから所定時間(例えば60秒)が経過しているか否かを判定する。所定期間(例えば、前回の電源ONから復帰動作、及び、初期動作が完了しているはずの60秒)が経過している場合には、ステップR102に処理を移し、所定時間が経過していない場合には、ステップR103に処理を移す。
ランプCPU150aは、ステップR102において、役物初期処理の各処理において更新される初期処理番号に役物(第1可動部材73、第2可動部材74、演出ボタン17)の原点復帰処理を実行するための「1」をセットする。
このように、図72に示した役物初期化処理によれば、遊技機1への電源供給が開始されると各種役物の復帰動作、及び、初期動作が開始されるようになっている。このようにしたことで、遊技の制御状態が初期化されるのか、遊技の制御状態が復旧されるのかを意識しなくて済み、電源供給の開始後における各種役物の復帰動作、及び、初期動作に係る処理負荷を軽減することが可能となる。
また、図72に示した役物初期化処理の変形例によれば、遊技機1への電源供給が開始されてから所定期間(例えば60秒)が経過した後に電源ON時コマンド(電源投入指定コマンド、電源復旧指定コマンド)を受信した場合には、再び各種役物の復帰動作、及び、初期動作を行うようになっている。このようにしたことで、主制御基板110が正常に起動しておらずに電源ON時コマンドが通常よりも遅れて送信された(電源基板160から主制御基板110への電源線に関する異常が発生している)ことを把握することが可能となる。
なお、電源ON時コマンド(電源投入指定コマンド、電源復旧指定コマンド)を受信した場合に、遊技機1への電源供給が開始されてからの経過期間に拘らず、各種役物の復帰動作、及び、初期動作を行うようにしてもよい。このようにすると、遊技機1への電源供給が開始されてからの経過期間を意識せずに済み、電源ON時コマンドを受信したときの処理を簡素化することが可能となる。
(電源投入後に各種役物に復帰異常がない場合の具体例)
図73は、メインRAM110cの初期化を伴う電源投入後に各種役物(第1可動部材73、第2可動部材74、演出ボタン17)に復帰異常がない場合の具体例を示す図である。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源スイッチがONされて電源供給が開始されると、原点復帰処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の原点位置への復帰動作が開始される。
このとき、画像表示装置では、初期動作として暗色の初期画面が表示され、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯を維持する。
また、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、及び、サブ普図変動表示器85は、非表示状態となっている。
T2のタイミングにおいて、第1可動部材73、及び、演出ボタン17の復帰動作が終了すると、第2可動部材74の復帰動作が開始される。このとき、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯した状態を維持する。
T3のタイミングにおいて、第2可動部材74の復帰動作が終了すると原点復帰処理が終了し、初期動作処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の初期動作が開始される。このとき、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDは、初期発光として青と白に交互に点灯し、演出ボタンLEDは、初期発光として赤→緑→青の順で点灯(発光)する。
T4のタイミングにおいて、演出ボタン17の初期動作が終了し、T5のタイミングにおいて、第1可動部材73の初期動作が終了すると、第2可動部材74の初期動作が開始される。
さらに、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドとしての電源投入指定コマンドを演出制御基板130が受信すると、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDの発光態様が変化して赤と白に交互に点灯する。
このとき、画像表示装置には、電源投入時の初期図柄である「135」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の第1待機画面が表示され、音声出力装置9からは、警報と「RAMクリアです」との音声からなる初期化報知音が出力される。
さらに、電源ON時コマンドとしての特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数、及び、第2保留数=0)を受信すると、画像表示装置の第1保留数表示領域70E、及び、第2保留数表示領域70Fのそれぞれに保留数字として「0」が表示される。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、及び、サブ普図保留表示器86は、「0」を示す表示態様となる。
T6のタイミングにおいて、第2可動部材74の初期動作が終了すると初期動作処理が終了し、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDが客待ち中点灯(白点灯)となる。T7のタイミングにおいて、初期化報知音の出力期間(例えば60秒)が経過すると、初期化報知音の出力が停止して無音状態となる。
T8のタイミングにおいて、第1始動口45への遊技球の入賞に基づく第1特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数=1)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「1」になり、第1保留アイコン表示領域70Bに第1保留アイコンが表示されると共に、サブ第1保留表示器83が「1」を示す表示態様となり、音声出力装置9から入賞音「ポン♪」が出力される。
T9のタイミングにおいて、主制御基板110から変動開始コマンド(演出図柄指定コマンド、特図変動パターン指定コマンド)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「0」となって変動演出(演出図柄70a、及び、特殊図柄TZの変動表示、保留アイコンの移動又は当該アイコンへの変化、BGMの出力)が開始される。
このとき、サブ第1変動表示器81で変動表示が開始されると共に、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDが変動中点灯となり、サブ第1保留表示器83は、「0」を示す表示態様となる。
(電源投入後に第2可動部材に復帰異常がある場合の具体例)
図74は、メインRAM110cの初期化を伴う電源投入後に第2可動部材74に復帰異常がある場合の具体例を示す図である。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源スイッチがONされて電源供給が開始されると、原点復帰処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の原点位置への復帰動作が開始される。
このとき、画像表示装置では、初期動作として暗色の初期画面が表示され、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯を維持する。
また、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、及び、サブ普図変動表示器85は、非表示状態を維持する。
T2のタイミングにおいて、第1可動部材73、及び、演出ボタン17の復帰動作が終了すると、第2可動部材74の復帰動作が開始される。このとき、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯した状態を維持する。
T3のタイミングにおいて、第2可動部材74に復帰異常が発生した状態で原点復帰処理が終了すると、初期動作処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の初期動作が開始される。
このとき、第1可動部材LEDは、初期発光として青と白に交互に点灯し、第2可動部材LEDは、復帰異常の発生を報知するための赤点滅(異常報知態様)となり、演出ボタンLEDは、初期発光として赤→緑→青の順で点灯(発光)する。
T4のタイミングにおいて、演出ボタン17の初期動作が終了し、T5のタイミングにおいて、第1可動部材73の初期動作が終了すると、第2可動部材74の初期動作が実行されることなく初期動作処理が終了する。
さらに、主制御基板110から送信される電源ON時のコマンドとしての電源投入指定コマンドを演出制御基板130が受信すると、第1可動部材LEDの発光態様が変化して赤と白に交互に点灯するところ、今回は初期動作処理が終了しているため、第1可動部材LED、及び、演出ボタンLEDが客待ち中点灯(白点灯)となる。
このとき、画像表示装置には、電源投入時の初期図柄である「135」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の第1待機画面が表示され、音声出力装置9からは、警報と「RAMクリアです」との音声からなる初期化報知音が出力される。
さらに、電源ON時コマンドとしての特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数、及び、第2保留数=0)を受信すると、画像表示装置の第1保留数表示領域70E、及び、第2保留数表示領域70Fのそれぞれに保留数字として「0」が表示される。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、及び、サブ普図保留表示器86は、「0」を示す表示態様となる。
T6のタイミングにおいて、初期化報知音の出力期間(例えば60秒)が経過すると、初期化報知音の出力が停止して無音状態となる。
T7のタイミングにおいて、第1始動口45への遊技球の入賞に基づく第1特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数=1)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「1」になり、第1保留アイコン表示領域70Bに第1保留アイコンが表示されると共に、サブ第1保留表示器83が「1」を示す表示態様となり、音声出力装置9から入賞音「ポン♪」が出力される。
T8のタイミングにおいて、主制御基板110から変動開始コマンド(演出図柄指定コマンド、特図変動パターン指定コマンド)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「0」となって変動演出(演出図柄70a、及び、特殊図柄TZの変動表示、保留アイコンの移動又は当該アイコンへの変化、BGMの出力)が開始される。
このとき、第2可動部材LEDによる異常報知期間が終了し、サブ第1変動表示器81で変動表示が開始されると共に、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDが変動中点灯となり、サブ第1保留表示器83は、「0」を示す表示態様となる。
(電源投入後に第1可動部材に復帰異常がある場合の具体例)
図75は、メインRAM110cの初期化を伴う電源投入後に第1可動部材73に復帰異常がある場合の具体例を示す図である。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源スイッチがONされて電源供給が開始されると、原点復帰処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の原点位置への復帰動作が開始される。
このとき、画像表示装置では、初期動作として暗色の初期画面が表示され、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯を維持する。
また、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、及び、サブ普図変動表示器85は、非表示状態を維持する。
T2のタイミングにおいて、第1可動部材73に復帰異常が発生した状態で第1可動部材73、及び、演出ボタン17の復帰動作が終了すると、第2可動部材74の復帰動作が開始される。このとき、第1可動部材LEDは、復帰異常の発生を報知するための赤点滅(異常報知態様)となり、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯した状態を維持する。
T3のタイミングにおいて、第2可動部材74の復帰動作が終了して原点復帰処理が終了すると、初期動作処理が開始されて第2可動部材74、及び、演出ボタン17の初期動作が開始される。このとき、第2可動部材LEDは、初期発光として青と白に交互に点灯し、演出ボタンLEDは、初期発光として赤→緑→青の順で点灯する。
T4のタイミングにおいて、演出ボタン17の初期動作が終了し、T5のタイミングにおいて、第2可動部材74の初期動作が終了すると、第1可動部材73の初期動作が実行されることなく初期動作処理が終了する。
さらに、主制御基板110から送信される電源ON時のコマンドとしての電源投入指定コマンドを演出制御基板130が受信すると、第2可動部材LEDの発光態様が変化して赤と白に交互に点灯するところ、今回は初期動作処理が終了しているため、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDが客待ち中点灯(白点灯)となる。
このとき、画像表示装置には、電源投入時の初期図柄である「135」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の第1待機画面が表示され、音声出力装置9からは、警報と「RAMクリアです」との音声からなる初期化報知音が出力される。
さらに、電源ON時コマンドとしての特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数、及び、第2保留数=0)を受信すると、画像表示装置の第1保留数表示領域70E、及び、第2保留数表示領域70Fのそれぞれに保留数字として「0」が表示される。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、及び、サブ普図保留表示器86は、「0」を示す表示態様となる。
T7のタイミングにおいて、第1始動口45への遊技球の入賞に基づく第1特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数=1)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「1」になり、第1保留アイコン表示領域70Bに第1保留アイコンが表示されると共に、サブ第1保留表示器83が「1」を示す表示態様となり、音声出力装置9から入賞音「ポン♪」が出力される。
T8のタイミングにおいて、主制御基板110から変動開始コマンド(演出図柄指定コマンド、特図変動パターン指定コマンド)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「0」となって変動演出(演出図柄70a、及び、特殊図柄TZの変動表示、保留アイコンの移動又は当該アイコンへの変化、BGMの出力)が開始される。
このとき、第1可動部材LEDによる異常報知期間が終了し、サブ第1変動表示器81で変動表示が開始されると共に、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDが変動中点灯となり、サブ第1保留表示器83は、「0」を示す表示態様となる。
(電源投入後に演出ボタンに復帰異常がある場合の具体例)
図76は、メインRAM110cの初期化を伴う電源投入後に演出ボタン17に復帰異常がある場合の具体例を示す図である。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源スイッチがONされて電源供給が開始されると、原点復帰処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の原点位置への復帰動作が開始される。
このとき、画像表示装置では、初期動作として暗色の初期画面が表示され、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯を維持する。
また、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、及び、サブ普図変動表示器85は、非表示状態を維持する。
T2のタイミングにおいて、演出ボタン17に復帰異常が発生した状態で第1可動部材73、及び、演出ボタン17の復帰動作が終了すると、第2可動部材74の復帰動作が開始される。このとき、演出ボタンLEDは、復帰異常の発生を報知するための赤点滅(異常報知態様)となり、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDは消灯した状態を維持する。
T3のタイミングにおいて、第2可動部材74の復帰動作が終了して原点復帰処理が終了すると、初期動作処理が開始されて第1可動部材73の初期動作が開始されるが、演出ボタン17の初期動作が開始されない状態となる。このとき、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDは、初期発光として青と白に交互に点灯する。
T4のタイミングにおいて、第1可動部材73の初期動作が終了すると、第2可動部材74の初期動作が開始される。
さらに、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドとしての電源投入指定コマンドを演出制御基板130が受信すると、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDの発光態様が変化して赤と白に交互に点灯する。
このとき、画像表示装置には、電源投入時の初期図柄である「135」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の第1待機画面が表示され、音声出力装置9からは、警報と「RAMクリアです」との音声からなる初期化報知音が出力される。
さらに、電源ON時コマンドとしての特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数、及び、第2保留数=0)を受信すると、画像表示装置の第1保留数表示領域70E、及び、第2保留数表示領域70Fのそれぞれに保留数字として「0」が表示される。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、及び、サブ普図保留表示器86は、「0」を示す表示態様となる。
T5のタイミングにおいて、第2可動部材74の初期動作が終了すると初期動作処理が終了し、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDが客待ち中点灯(白点灯)となる。T6のタイミングにおいて、初期化報知音の出力期間(例えば60秒)が経過すると、初期化報知音の出力が停止して無音状態となる。
T7のタイミングにおいて、第1始動口45への遊技球の入賞に基づく第1特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数=1)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「1」になり、第1保留アイコン表示領域70Bに第1保留アイコンが表示されると共に、サブ第1保留表示器83が「1」を示す表示態様となり、音声出力装置9から入賞音「ポン♪」が出力される。
T8のタイミングにおいて、主制御基板110から変動開始コマンド(演出図柄指定コマンド、特図変動パターン指定コマンド)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「0」となって変動演出(演出図柄70a、及び、特殊図柄TZの変動表示、保留アイコンの移動又は当該アイコンへの変化、BGMの出力)が開始される。
このとき、演出ボタンLEDによる異常報知期間が終了し、サブ第1変動表示器81で変動表示が開始されると共に、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDが変動中点灯となり、サブ第1保留表示器83は、「0」を示す表示態様となる。
(電源復旧後に各種役物に復帰異常がない場合の具体例)
図77は、メインRAM110cの初期化を伴わない電源復旧後に各種役物(第1可動部材73、第2可動部材74、演出ボタン17)に復帰異常がない場合の具体例を示す図である。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源スイッチがONされて電源供給が開始されると、原点復帰処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の原点位置への復帰動作が開始される。
このとき、画像表示装置では、初期動作として暗色の初期画面が表示され、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯を維持する。
また、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、及び、サブ普図変動表示器85は、非表示状態となっている。
T2のタイミングにおいて、第1可動部材73、及び、演出ボタン17の復帰動作が終了すると、第2可動部材74の復帰動作が開始される。このとき、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯した状態を維持する。
T3のタイミングにおいて、第2可動部材74の復帰動作が終了すると原点復帰処理が終了し、初期動作処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の初期動作が開始される。このとき、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDは、初期発光として青と白に交互に点灯し、演出ボタンLEDは、初期発光として赤→緑→青の順で点灯(発光)する。
T4のタイミングにおいて、演出ボタン17の初期動作が終了し、T5のタイミングにおいて、第1可動部材73の初期動作が終了すると、第2可動部材74の初期動作が開始される。
さらに、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドとしての第1電源復旧指定コマンドを演出制御基板130が受信すると、第1可動部材LEDの発光態様が変化して赤と白に交互に点灯すると共に、第2可動部材LEDの発光態様が変化して白で点灯(発光)する。
このとき、画像表示装置には、電源復旧時の初期図柄である「753」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の第2待機画面が表示される。
さらに、電源ON時コマンドとしての特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数、及び、第2保留数=0)を受信すると、画像表示装置の第1保留数表示領域70E、及び、第2保留数表示領域70Fのそれぞれに保留数字として「0」が表示される。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、及び、サブ普図保留表示器86は、「0」を示す表示態様となる。
T6のタイミングにおいて、第2可動部材74の初期動作が終了すると初期動作処理が終了し、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDが客待ち中点灯(白点灯)となる。
T7のタイミングにおいて、第1始動口45への遊技球の入賞に基づく第1特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数=1)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「1」になり、第1保留アイコン表示領域70Bに第1保留アイコンが表示されると共に、サブ第1保留表示器83が「1」を示す表示態様となり、音声出力装置9から入賞音「ポン♪」が出力される。
T8のタイミングにおいて、主制御基板110から変動開始コマンド(演出図柄指定コマンド、特図変動パターン指定コマンド)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「0」となって変動演出(演出図柄70a、及び、特殊図柄TZの変動表示、保留アイコンの移動又は当該アイコンへの変化、BGMの出力)が開始される。
このとき、サブ第1変動表示器81で変動表示が開始されると共に、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDが変動中点灯となり、サブ第1保留表示器83は、「0」を示す表示態様となる。
(電源復旧後に第2可動部材に復帰異常がある場合の具体例)
図78は、メインRAM110cの初期化を伴わない電源復旧後に第2可動部材74に復帰異常がある場合の具体例を示す図である。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源スイッチがONされて電源供給が開始されると、原点復帰処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の原点位置への復帰動作が開始される。
このとき、画像表示装置では、初期動作として暗色の初期画面が表示され、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯を維持する。
また、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、及び、サブ普図変動表示器85は、非表示状態を維持する。
T2のタイミングにおいて、第1可動部材73、及び、演出ボタン17の復帰動作が終了すると、第2可動部材74の復帰動作が開始される。このとき、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯した状態を維持する。
T3のタイミングにおいて、第2可動部材74に復帰異常が発生した状態で原点復帰処理が終了すると、初期動作処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の初期動作が開始される。
このとき、第1可動部材LEDは、初期発光として青と白に交互に点灯し、第2可動部材LEDは、復帰異常の発生を報知するための赤点滅(異常報知態様)となり、演出ボタンLEDは、初期発光として赤→緑→青の順で点灯(発光)する。
T4のタイミングにおいて、演出ボタン17の初期動作が終了し、T5のタイミングにおいて、第1可動部材73の初期動作が終了すると、第2可動部材74の初期動作が実行されることなく初期動作処理が終了する。
さらに、主制御基板110から送信される電源ON時のコマンドとしての第1電源復旧指定コマンドを演出制御基板130が受信すると、第1可動部材LEDの発光態様が変化して赤と白に交互に点灯するところ、今回は初期動作処理が終了しているため、第1可動部材LED、及び、演出ボタンLEDが客待ち中点灯(白点灯)となる。
このとき、画像表示装置には、電源復旧時の初期図柄である「753」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の第2待機画面が表示される。
さらに、電源ON時コマンドとしての特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数、及び、第2保留数=0)を受信すると、画像表示装置の第1保留数表示領域70E、及び、第2保留数表示領域70Fのそれぞれに保留数字として「0」が表示される。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、及び、サブ普図保留表示器86は、「0」を示す表示態様となる。
T6のタイミングにおいて、第1始動口45への遊技球の入賞に基づく第1特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数=1)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「1」になり、第1保留アイコン表示領域70Bに第1保留アイコンが表示されると共に、サブ第1保留表示器83が「1」を示す表示態様となり、音声出力装置9から入賞音「ポン♪」が出力される。
T7のタイミングにおいて、主制御基板110から変動開始コマンド(演出図柄指定コマンド、特図変動パターン指定コマンド)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「0」となって変動演出(演出図柄70a、及び、特殊図柄TZの変動表示、保留アイコンの移動又は当該アイコンへの変化、BGMの出力)が開始される。
このとき、第2可動部材LEDによる異常報知期間が終了し、サブ第1変動表示器81で変動表示が開始されると共に、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDが変動中点灯となり、サブ第1保留表示器83は、「0」を示す表示態様となる。
(電源復旧後に第1可動部材に復帰異常がある場合の具体例)
図79は、メインRAM110cの初期化を伴わない電源復旧後に第1可動部材73に復帰異常がある場合の具体例を示す図である。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源スイッチがONされて電源供給が開始されると、原点復帰処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の原点位置への復帰動作が開始される。
このとき、画像表示装置では、初期動作として暗色の初期画面が表示され、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯を維持する。
また、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、及び、サブ普図変動表示器85は、非表示状態を維持する。
T2のタイミングにおいて、第1可動部材73に復帰異常が発生した状態で第1可動部材73、及び、演出ボタン17の復帰動作が終了すると、第2可動部材74の復帰動作が開始される。このとき、第1可動部材LEDは、復帰異常の発生を報知するための赤点滅(異常報知態様)となり、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯した状態を維持する。
T3のタイミングにおいて、第2可動部材74の復帰動作が終了して原点復帰処理が終了すると、初期動作処理が開始されて第2可動部材74、及び、演出ボタン17の初期動作が開始される。このとき、第2可動部材LEDは、初期発光として青に点灯し、演出ボタンLEDは、初期発光として赤→緑→青の順で点灯(発光)する。
T4のタイミングにおいて、演出ボタン17の初期動作が終了し、T5のタイミングにおいて、第2可動部材74の初期動作が終了すると、第1可動部材73の初期動作が実行されることなく初期動作処理が終了する。
さらに、主制御基板110から送信される電源ON時のコマンドとしての第1電源復旧指定コマンドを演出制御基板130が受信すると、第2可動部材LEDの発光態様が変化して白で点灯(発光)するところ、今回は初期動作処理が終了しているため、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDが客待ち中点灯(白点灯)となる。
このとき、画像表示装置には、電源復旧時の初期図柄である「753」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の第2待機画面が表示される。
さらに、電源ON時コマンドとしての特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数、及び、第2保留数=0)を受信すると、画像表示装置の第1保留数表示領域70E、及び、第2保留数表示領域70Fのそれぞれに保留数字として「0」が表示される。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、及び、サブ普図保留表示器86は、「0」を示す表示態様となる。
T6のタイミングにおいて、第1始動口45への遊技球の入賞に基づく第1特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数=1)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「1」になり、第1保留アイコン表示領域70Bに第1保留アイコンが表示されると共に、サブ第1保留表示器83が「1」を示す表示態様となり、音声出力装置9から入賞音「ポン♪」が出力される。
T7のタイミングにおいて、主制御基板110から変動開始コマンド(演出図柄指定コマンド、特図変動パターン指定コマンド)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「0」となって変動演出(演出図柄70a、及び、特殊図柄TZの変動表示、保留アイコンの移動又は当該アイコンへの変化、BGMの出力)が開始される。
このとき、第1可動部材LEDによる異常報知期間が終了し、サブ第1変動表示器81で変動表示が開始されると共に、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDが変動中点灯となり、サブ第1保留表示器83は、「0」を示す表示態様となる。
(電源復旧後に演出ボタンに復帰異常がある場合の具体例)
図80は、メインRAM110cの初期化を伴わない電源復旧後に演出ボタン17に復帰異常がある場合の具体例を示す図である。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源スイッチがONされて電源供給が開始されると、原点復帰処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の原点位置への復帰動作が開始される。
このとき、画像表示装置では、初期動作として暗色の初期画面が表示され、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯を維持する。
また、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、及び、サブ普図変動表示器85は、非表示状態を維持する。
T2のタイミングにおいて、演出ボタン17に復帰異常が発生した状態で第1可動部材73、及び、演出ボタン17の復帰動作が終了すると、第2可動部材74の復帰動作が開始される。このとき、演出ボタンLEDは、復帰異常の発生を報知するための赤点滅(異常報知態様)となり、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDは消灯した状態を維持する。
T3のタイミングにおいて、第2可動部材74の復帰動作が終了して原点復帰処理が終了すると、初期動作処理が開始されて第1可動部材73の初期動作が開始されるが、演出ボタン17の初期動作が開始されない状態となる。このとき、第1可動部材LED初期発光として青と白に交互に点灯し、第2可動部材LEDは、初期発光として青に点灯する。
T4のタイミングにおいて、第1可動部材73の初期動作が終了すると、第2可動部材74の初期動作が開始される。
さらに、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドとしての第1電源復旧指定コマンドを演出制御基板130が受信すると、第1可動部材LEDの発光態様が変化して赤と白で交互に点灯し、第2可動部材LEDの発光態様が変化して白で点灯(発光)する。
このとき、画像表示装置には、電源復旧時の初期図柄である「753」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の第2待機画面が表示される。
さらに、電源ON時コマンドとしての特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数、及び、第2保留数=0)を受信すると、画像表示装置の第1保留数表示領域70E、及び、第2保留数表示領域70Fのそれぞれに保留数字として「0」が表示される。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、及び、サブ普図保留表示器86は、「0」を示す表示態様となる。
T5のタイミングにおいて、第2可動部材74の初期動作が終了すると初期動作処理が終了し、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDが客待ち中点灯(白点灯)となる。
T6のタイミングにおいて、第1始動口45への遊技球の入賞に基づく第1特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数=1)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「1」になり、第1保留アイコン表示領域70Bに第1保留アイコンが表示されると共に、サブ第1保留表示器83が「1」を示す表示態様となり、音声出力装置9から入賞音「ポン♪」が出力される。
T7のタイミングにおいて、主制御基板110から変動開始コマンド(演出図柄指定コマンド、特図変動パターン指定コマンド)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「0」となって変動演出(演出図柄70a、及び、特殊図柄TZの変動表示、保留アイコンの移動又は当該アイコンへの変化、BGMの出力)が開始される。
このとき、演出ボタンLEDによる異常報知期間が終了し、サブ第1変動表示器81で変動表示が開始されると共に、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDが変動中点灯となり、サブ第1保留表示器83は、「0」を示す表示態様となる。
(電源復旧後の状態が特別図柄の変動表示中且つ保留記憶ありの場合の具体例)
図81は、メインRAM110cの初期化を伴わない電源復旧後の状態が特別図柄の変動表示(ハズレ変動表示)中且つ保留記憶ありの場合の具体例を示す図である。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源スイッチがONされて電源供給が開始されると、原点復帰処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の原点位置への復帰動作が開始される。
このとき、画像表示装置では、初期動作として暗色の初期画面が表示され、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯を維持する。
また、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、及び、サブ普図変動表示器85は、非表示状態となっている。
T2のタイミングにおいて、第1可動部材73、及び、演出ボタン17の復帰動作が終了すると、第2可動部材74の復帰動作が開始される。このとき、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯した状態を維持する。
T3のタイミングにおいて、第2可動部材74の復帰動作が終了すると原点復帰処理が終了し、初期動作処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の初期動作が開始される。このとき、第1可動部材LEDは、初期発光として青と白に交互に点灯し、第2可動部材LEDは、初期発光として青に点灯し、演出ボタンLEDは、初期発光として赤→緑→青の順で点灯(発光)する。
T4のタイミングにおいて、演出ボタン17の初期動作が終了し、T5のタイミングにおいて、第1可動部材73の初期動作が終了すると、第2可動部材74の初期動作が開始される。
さらに、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドとしての第2電源復旧指定コマンドを演出制御基板130が受信すると、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDの発光態様が変化して消灯する。
このとき、画像表示装置には、「遊技を再開して下さい」の文字を含む復帰中画面が表示され、音声出力装置9は無音を維持する。
また、電源ON時コマンドとしての特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数=3、第2保留数=0)を受信すると、画像表示装置には復帰中画面が表示されているため第1保留数表示領域70Eや第2保留数表示領域70Fに保留数字を表示しない状態を維持する。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83は、「3」を示す表示態様となり、サブ第2保留表示器84、及び、サブ普図保留表示器86は、「0」を示す表示態様となる。
T6のタイミングにおいて、第2可動部材74の初期動作が終了すると初期動作処理が終了し、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDが消灯した状態を維持する。
T7のタイミングにおいて、主制御基板110から特別図柄確定コマンドを受信すると、画像表示装置には、電源復旧時の初期図柄である「753」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の停止画面(第2待機画面と同じ)が表示され、音声出力装置9から停止音が出力される。
このとき、第1保留アイコン表示領域70Bには、3つの第1保留アイコンが表示されるが、当該アイコン表示領域70Cは、その表示領域が背景画像等の演出画像を表示可能な状態で確保(台座画像が表示)されているが当該アイコンが表示されない状態となる。
T8のタイミングにおいて、主制御基板110から変動開始コマンド(演出図柄指定コマンド、特図変動パターン指定コマンド)を受信すると、第1保留数表示領域70Eに表示されている保留数字が「2」となって変動演出(演出図柄70a、及び、特殊図柄TZの変動表示、保留アイコンの移動又は当該アイコンへの変化、BGMの出力)が開始される。
このとき、サブ第1変動表示器81で変動表示が開始されると共に、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDが変動中点灯となり、サブ第1保留表示器83は、「2」を示す表示態様となる。
(電源ON時に電源復旧指定コマンドを正常に受信できなかった場合の具体例)
図82は、電源ON時に電源復旧指定コマンドを正常に受信できなった場合の具体例を示す図である。
電源復旧指定コマンドを正常に受信できない場合とは、主制御基板110に電源が供給されていないケース、主制御基板110から演出制御基板130へのコマンド通信線が断線しているケース、コマンド通信線のコネクタが非接続状態(半差し状態を含む)となっているケース等が挙げられる。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源スイッチがONされて電源供給が開始されると、原点復帰処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の原点位置への復帰動作が開始される。
このとき、画像表示装置では、初期動作として暗色の初期画面が表示され、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯を維持する。
また、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、及び、サブ普図変動表示器85は、非表示状態となっている。
T2のタイミングにおいて、第1可動部材73、及び、演出ボタン17の復帰動作が終了すると、第2可動部材74の復帰動作が開始される。このとき、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは消灯した状態を維持する。
T3のタイミングにおいて、第2可動部材74の復帰動作が終了すると原点復帰処理が終了し、初期動作処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の初期動作が開始される。このとき、第1可動部材LEDは、初期発光として青と白で交互に点灯し、第2可動部材LEDは、初期発光として青に点灯し、演出ボタンLEDは、初期発光として赤→緑→青の順で点灯(発光)する。
T4のタイミングにおいて、演出ボタン17の初期動作が終了し、T5のタイミングにおいて、第1可動部材73の初期動作が終了すると、第2可動部材74の初期動作が開始される。
T5のタイミングにおいて、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドとしての第1電源復旧指定コマンドを演出制御基板130が受信しないまま、特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数、及び、第2保留数=0)を受信すると、画像表示装置では初期画面が表示された状態を維持する。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83、及び、サブ第2保留表示器84は、「0」を示す表示態様となる。
T6のタイミングにおいて、第2可動部材74の初期動作が終了すると初期動作処理が終了し、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDの表示態様が変化して消灯した状態となる。
T7のタイミングにおいて、第1始動口45への遊技球の入賞に基づく第1特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数=1)を受信すると、画像表示装置には初期画面が表示されたままとなるが、サブ第1保留表示器83が「1」を示す表示態様となり、音声出力装置9から入賞音「ポン♪」が出力される。
T8のタイミングにおいて、主制御基板110から変動開始コマンド(演出図柄指定コマンド、特図変動パターン指定コマンド)を受信すると、画像表示装置には電源復旧時の初期図柄である「753」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の第2待機画面が一瞬表示されてから変動演出(演出図柄70a、及び、特殊図柄TZの変動表示、保留アイコンの移動又は当該アイコンへの変化、BGMの出力)が開始される。
このとき、サブ第1変動表示器81で変動表示が開始されると共に、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDが変動中点灯となり、サブ第1保留表示器83は、「0」を示す表示態様となる。
なお、電源ON時に電源投入指定コマンドを正常に受信できなかった場合の具体例についても、上述した電源復旧指定コマンドを正常に受信できなかった場合の具体例と同様となる。
(主制御基板への電源供給だけが停止した後に再開する場合の具体例)
図83は、既に原点復帰処理、及び、初期動作処理が終了した後の客待ち状態(主制御基板110、及び、演出制御基板130への電源供給中)において主制御基板110への電源供給だけが停止した後に再開する場合の具体例を示す図である。
主制御基板への電源供給だけが停止した後に再開する場合とは、電源基板160から主制御基板110への電源線(メイン電源線、バックアップ電源線)が断線した後に外的要因により接触するケース、電源基板160から主制御基板110への電源線(メイン電源線、バックアップ電源線)のコネクタが非接続状態(半差し状態を含む)となった後に、コネクタが接続状態となったケース等が挙げられる。
T1のタイミングにおいて、既に各種役物の復帰動作、及び、初期動作が終了した後の客待ち状態となっており、画像表示装置には、電源復旧時の初期図柄である「753」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の第2待機画面、又は、客待ちデモ演出画面が表示され、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは、客待ち中点灯となっている。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、及び、サブ普図保留表示器86は、「0」を示す表示態様となる。
T2のタイミングにおいて、主制御基板110への電源供給だけが停止すると、画像表示装置では、第2待機画面又は客待ちデモ演出画面が表示された状態を維持し、サブ情報表示装置80(サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、サブ普図変動表示器85、サブ普図保留表示器86)も表示内容を維持する。
T3のタイミングにおいて、主制御基板110への電源供給が再開すると、メインRAM110cの初期化が行われる。このとき、画像表示装置では、第2待機画面又は客待ちデモ演出画面が表示された状態を維持し、サブ情報表示装置80(サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、サブ普図変動表示器85、サブ普図保留表示器86)も表示内容を維持する。
T4のタイミングにおいて、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドとしての電源投入指定コマンドを演出制御基板130が受信すると、原点復帰処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の原点位置への復帰動作が開始される。
このとき、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDは、初期発光として赤と白に交互に点灯し、演出ボタンLEDは、初期発光を行わずに客待ち中点灯を維持し、画像表示装置には、電源投入時の初期図柄である「135」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の第1待機画面が表示され、音声出力装置9からは、警報と「RAMクリアです」との音声からなる初期化報知音が出力される。
また、電源ON時コマンドとしての特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数、及び、第2保留数=0)を受信すると、画像表示装置の第1保留数表示領域70E、及び、第2保留数表示領域70Fのそれぞれに保留数字として「0」が表示される。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83、及び、サブ第2保留表示器84は、「0」を示す表示態様となる。
T5のタイミングにおいて、第1可動部材73、及び、演出ボタン17の復帰動作が終了すると、第2可動部材74の復帰動作が開始され、T6のタイミングにおいて、第2可動部材74の復帰動作が終了すると原点復帰処理が終了し、初期動作処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の初期動作が開始される。
T7のタイミングにおいて、演出ボタン17の初期動作が終了し、T8のタイミングにおいて、第1可動部材73の初期動作が終了すると、第2可動部材74の初期動作が開始される。
T9のタイミングにおいて、第2可動部材74の初期動作が終了すると初期動作処理が終了し、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDにおいて初期発光が終了して客待ち中点灯(白点灯)となり、T10のタイミングにおいて、初期化報知音の出力期間(例えば60秒)が経過すると、初期化報知音の出力が停止して無音状態となる。
なお、既に各種役物の復帰動作、初期動作、及び、初期化報知音の出力が終了した後の変動演出(ハズレ変動演出、大当たり変動演出)の実行中や大当たり遊技(オープニング、ラウンド遊技、エンディング)の実行中に主制御基板110への電源供給(バックアップ電源含む)だけが停止した後に再開する場合についても、T4のタイミングで電源ON時コマンドとしての電源投入指定コマンドを受信するまでに画像表示装置に表示される画面が変動演出画面(ハズレ変動演出画面、大当たり変動演出画面)や大当たり演出画面(オープニング演出画面、ラウンド遊技演出画面、エンディング演出画面)である点以外は、客待ち状態中に主制御基板110への電源供給だけが停止した後に再開する場合と同様となる。
また、各種役物に異常がある場合については、図74、図75、又は、図76に示した具体例と同じように各種役物の初期動作が行われることになる。
次に、主制御基板110へのメイン電源の供給が停止してバックアップ電源の供給が継続している状態でメイン電源の供給が再開する場合について説明しておく。
既に各種役物の復帰動作、初期動作、及び、初期化報知音の出力が終了した後の客待ち状態である場合には、画像表示装置に電源復旧時の初期図柄である「753」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の第2待機画面、又は、客待ちデモ演出画面が表示され、第1可動部材LED、第2可動部材LED、及び、演出ボタンLEDは客待ち中点灯となっている。
なお、各種役物の復帰動作、初期動作、及び、初期化報知音の出力が終了した後に実行された変動演出の終了後の客待ち状態である場合には、画像表示装置には、ハズレを示す演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の待機画面、又は、客待ちデモ演出画面が表示されていることになる。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、及び、サブ普図保留表示器86は、「0」を示す表示態様となる。
その後、主制御基板110への電源供給(バックアップ電源除く)だけが停止すると、画像表示装置では、待機画面、又は、客待ちデモ演出画面が表示された状態を維持し、サブ情報表示装置80(サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、サブ普図変動表示器85、サブ普図保留表示器86)も表示内容を維持する。
そして、主制御基板110への電源供給が再開すると、遊技の制御状態を復旧させるための処理が行われる。このとき、画像表示装置では、待機画面、又は、客待ちデモ演出画面が表示された状態を維持し、サブ情報表示装置80(サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、サブ普図変動表示器85、サブ普図保留表示器86)も表示内容を維持する。
なお、主制御基板110へのメイン電源の供給が停止していても、待機画面の表示中(変動演出の終了後であるか否かに拘らず客待ち状態指定コマンドを受信した後、又は、前回の客待ちデモ演出の終了後)にデモ待機時間が経過した場合には、客待ちデモ演出を開始するようになっている。
その後、主制御基板110から送信される電源ON時コマンドとしての電源復旧指定コマンドを演出制御基板130が受信すると、原点復帰処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の原点位置への復帰動作が開始される。
このとき、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDは、初期発光として赤と白に交互に点灯し、演出ボタンLEDは、初期発光を行わずに客待ち中発光を維持し、画像表示装置には、待機画面、又は、客待ちデモ演出画面に代えて、電源復旧時の初期図柄である「753」の演出図柄70a、及び、特殊図柄TZが停止表示(静止表示)された状態の第2待機画面が表示される。
また、電源ON時コマンドとしての特別図柄記憶指定コマンド(第1保留数、及び、第2保留数=0)を受信すると、画像表示装置の第1保留数表示領域70E、及び、第2保留数表示領域70Fのそれぞれに保留数字として「0」が表示される。
このとき、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、及び、サブ普図変動表示器85は、抽選結果が表示されない非表示態様(ハズレ態様)を継続する。また、サブ第1保留表示器83、及び、サブ第2保留表示器84は、「0」を示す表示態様となる。
その後、第1可動部材73、及び、演出ボタン17の復帰動作が終了すると、第2可動部材74の復帰動作が開始され、第2可動部材74の復帰動作が終了すると原点復帰処理が終了し、初期動作処理が開始されて第1可動部材73、及び、演出ボタン17の初期動作が開始される。
そして、第2可動部材74の初期動作が終了すると初期動作処理が終了し、第1可動部材LED、及び、第2可動部材LEDにおいて初期発光が終了して客待ち中点灯(白点灯)となる。
なお、既に各種役物の復帰動作、初期動作、及び、初期化報知音の出力が終了した後の変動演出(ハズレ変動演出、大当たり変動演出)の実行中、つまり、画像表示装置に変動演出画面が表示されているときに主制御基板110への電源供給(バックアップ電源除く)だけが停止し、その後に主制御基板110への電源供給が再開した場合についても、主制御基板110から送信される電源復旧指定コマンドを演出制御基板130が受信すると、各種役物の復帰動作、及び、初期動作が実行される。このとき、画像表示装置では、変動演出画面に代えて「遊技を再開して下さい」の文字を含む復帰中画面が表示され、次に特別図柄確定コマンドを受信するまでは、復帰中画面の表示を維持する。
また、既に各種役物の復帰動作、初期動作、及び、初期化報知音の出力が終了した後の大当たり遊技(オープニング、ラウンド遊技、エンディング)の実行中に主制御基板110への電源供給(バックアップ電源含む)だけが停止した後に再開する場合についても、主制御基板110から送信される電源復旧指定コマンドを演出制御基板130が受信すると、各種役物の復帰動作、及び、初期動作が実行される。このとき、画像表示装置では、通常の大当たり演出画面に代えて特殊な大当たり演出画面が表示され、次にラウンド指定コマンドやエンディング指定コマンドを受信するまでは、特殊な大当たり演出画面の表示を維持する。なお、大当たり遊技が終了するまで特殊な大当たり演出画面の表示を維持するようにしてもよい。
このように、図73〜図83に示した具体例によれば、遊技の制御状態が初期化された場合には、複数の演出図柄70aにおける識別文字(数字、アルファベット等)が第1の組み合わせとなる第1初期演出図柄(「135」)を表示し、遊技の制御状態が復旧された場合には、複数の演出図柄70aにおける識別文字が第2の組み合わせとなる第2初期演出図柄(「753」)を表示するようになっている。このようにしたことで、遊技の制御状態が初期化されたのか、遊技の制御状態が復旧したのかを把握し易くすることが可能となる。
また、図73〜図83に示した具体例によれば、遊技の制御状態が復旧する場合において、画像表示装置に演出図柄70aを表示する前に電源供給の再開を示唆する特定表示を行うことが可能であり、客待ち状態への復旧後に画像表示装置に表示する特定表示の表示態様(初期画面の表示のみ)と、特別図柄の変動表示中且つ保留記憶なし/保留記憶ありへの復旧後に画像表示装置に表示する特定表示の表示態様(初期画面+復帰中画面の表示)とを異ならせるようになっている。このようにしたことで、停止した電力供給が再開して遊技の制御状態が復旧した場合において、遊技の興趣が低下することを抑制することが可能となる。
また、図73〜図83に示した具体例によれば、保留アイコン表示領域(第1保留アイコン表示領域70B、第2保留アイコン表示領域70D)、及び、サブ保留表示器(サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84)の各々で保留記憶の数を示す保留表示を行うことが可能であり、保留記憶がある状態で停止した電源供給が再開して遊技の制御状態が復旧した場合、画像表示装置で電源供給の再開を示唆する特定表示を行っているときに保留アイコン表示領域では保留表示を実行しないが、サブ保留表示器では保留表示を実行可能となっている。このようにしたことで、停止した電力供給が再開して遊技の制御状態が復旧した場合において、特定表示の終了前に保留記憶の数を把握することができ、遊技の興趣が低下することを抑制することが可能となる。
また、図73〜図83に示した具体例によれば、客待ちデモ演出中に停止した電源供給が再開して遊技の制御状態が復旧する場合には、客待ちデモ演出画面を再び表示するのではなく、電源復旧時の初期図柄である「753」の演出図柄70aが停止表示(静止表示)された状態の第2待機画面を表示するようになっている。このようにしたことで、電源供給が停止する前の状態が客待ちデモ演出中であるか否かを意識しなくて済み、電源供給の再開後に遊技の制御状態を復旧させる場合における表示制御に係る処理負荷を軽減することが可能となる。
また、図73〜図83に示した具体例によれば、サブ変動表示器(サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82)については、遊技の制御状態が復旧した後に特別図柄の変動表示が実行(復帰中画面が表示)されている場合であっても、当該特別図柄の変動表示中にあっては変動表示(点滅表示)を行わないようになっている。このようにしたことで、電源供給の再開後に遊技の制御状態を復旧させる場合における処理負荷を軽減することが可能となる。
なお、遊技の制御状態が復旧したときに特別図柄の変動表示が実行(復帰中画面が表示)されている場合において、サブ変動表示器(サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82)で変動表示(点滅表示)を行うようにしてもよい。このようにすると、遊技の制御状態が復旧したときに特別図柄の変動表示が実行されていることを把握し易くすることが可能となる。
また、図73〜図83に示した具体例によれば、サブ保留表示器(サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84)については、画像表示装置に復帰中画面が表示されているとき(サブ変動表示器で変動表示が行われる前であって特別図柄記憶指定コマンドの受信時)から保留数を示す表示態様になるようになっている。このようにしたことで、遊技の制御状態が復旧した後すぐに遊技者に保留数を把握させることができ、遊技の興趣が低下することを抑制することが可能となる。
なお、画像表示装置に復帰中画面が表示されているときにサブ変動表示器(サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82)で変動表示(点滅表示)を行う場合にあっては、この変動表示の開始に合わせてサブ保留表示器(サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84)を保留数を示す表示態様にするようにしてもよい。このようにすると、遊技の制御状態が復旧したときに特別図柄の変動表示が実行されていること、及び、そのときの保留数を把握し易くすることが可能となる。
また、図73〜図83に示した具体例によれば、メインRAM110cの初期化を伴う電源投入が行われた場合には、メインRAM110cの初期化を伴わない客待ち状態への電源復旧が行われた場合と同じタイミング、つまり、電源ONの直後(初期画面が表示されるタイミング)から、各種役物の復帰動作を行うようになっている。このようにしたことで、各種役物の復帰動作にかかる制御が複雑にならずに済み、各種役物の復帰動作にかかる処理負荷を軽減することが可能となる。
また、図73〜図83に示した具体例によれば、各種役物(第1可動部材73、第2可動部材74、演出ボタン17)の復帰動作中にあっては、各種役物の発光部(第1可動部材LED、第2可動部材LED、演出ボタンLED)が消灯状態となるようになっている。このようにしたことで、各種役物の初期動作と区別することができ、復帰動作中であることを把握することが可能となる。
また、図73〜図83に示した具体例によれば、各種役物の何れかに復帰異常があった場合には、復帰異常があった役物の発光部を赤点滅(異常報知態様)することで異常報知を行うようになっている。このようにしたことで、復帰異常があった役物を把握することが可能となる。
また、図73〜図83に示した具体例によれば、復帰異常があった役物の発光部を赤点滅することで異常報知を行った場合には、次に変動演出が開始されるまで異常報知が継続するようになっている。このようにしたことで、復帰異常があった役物を確実に知らしめることが可能となる。
なお、役物に復帰異常があった場合に、次の変動演出が開始されたタイミングで復帰異常があった役物を原点位置に復帰させるための復帰動作を行うようにしてもよい。また、復帰異常があった役物の発光部を赤点滅することで異常報知を行った場合において、演出ボタン17が操作されると異常報知を解除するようにしてもよい。
また、図73〜図83に示した具体例によれば、メインRAM110cの初期化を伴う電源投入が行われた場合には、メインRAM110cの初期化を伴わない客待ち状態への電源復旧が行われた場合と同じタイミング、つまり、電源ONの直後(初期画面が表示されるタイミング)から、各種役物の初期動作を行うようになっている。このようにしたことで、各種役物の初期動作にかかる制御が複雑にならずに済み、各種役物の初期動作にかかる処理負荷を軽減することが可能となる。
また、図73〜図83に示した具体例によれば、盤役物(第1可動部材73、第2可動部材74)については、サブ保留表示器(サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84)が保留数を示す表示態様になる(画像表示装置に復帰中画面が表示される)前に初期動作を行うようになっている。このようにしたことで、盤役物の初期動作によって演出の進行が阻害されるような不都合を回避し易くなり。遊技の興趣が低下することを抑制することが可能となる。
また、図73〜図83に示した具体例によれば、枠役物(演出ボタン17)については、サブ保留表示器(サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84)が保留数を示す表示態様になる(画像表示装置に復帰中画面が表示される)前に初期動作を行うようになっている。このようにしたことで、枠役物の初期動作によって演出の進行が阻害されるような不都合を回避し易くなり。遊技の興趣が低下することを抑制することが可能となる。
また、図73〜図83に示した具体例によれば、復帰中画面の表示後に停止画面を表示する場合であっても、演出図柄70aの停止音を出力するようになっている。このようにしたことで、電源供給が停止した時点で実行されていた変動演出が終了したことを遊技者に把握させ易くすることができ、遊技の興趣が低下することを抑制することが可能となる。
なお、復帰中画面の表示後に停止画面を表示する場合には、演出図柄70aの停止音を出力しないようにしてもよい。
また、図73〜図83に示した具体例によれば、電源ON時コマンド(電源投入指定コマンド、電源復旧指定コマンド)を受信できない場合であっても、各種役物の復帰動作、初期動作、及び、初期発光を実行すると共に、初期画面の表示を継続するようになっている。このようにしたことで、電源ON時コマンドを受信できない異常が発生していることを把握することが可能となる。
また、図73〜図83に示した具体例によれば、電源ON時コマンド(電源投入指定コマンド、電源復旧指定コマンド)を受信できないことによって初期画面の表示を継続している場合であっても、主制御基板110から始動口への遊技球の入賞に基づく特別図柄記憶指定コマンドを受信すると、入賞音を出力するようになっている。このようにしたことで、初期画面を表示しているときであっても始動口への遊技球の入賞があったことを的確に報知することが可能となる。
また、図73〜図83に示した具体例によれば、電源ON時コマンド(電源投入指定コマンド、電源復旧指定コマンド)を受信できないことによって初期画面を表示している場合であっても、主制御基板110から変動開始コマンドを受信すると、待機画面を表示せずに変動演出を実行するようになっている。このようにしたことで、変動演出の開始が遅れずに実行されることになり、特別図柄の変動時間の範囲内で変動演出を最初から最後まで実行することが可能となる。
また、図73〜図83に示した具体例によれば、既に各種役物の復帰動作、及び、初期動作(初期発光含む)が終了した後の客待ち状態中であっても、主制御基板110への電源供給だけが停止した後に再開するなどして、主制御基板110から電源投入指定コマンドや電源復旧指定コマンドを再び受信した場合には、再び各種役物の復帰動作、及び、初期動作(初期発光)を実行するようになっている。このようにしたことで、主制御基板110からのコマンドを無視せずに処理するため、主制御基板110の制御進行と演出制御基板130の制御進行とがズレることになったとしても、そのズレを解消することが可能となる。
また、既に各種役物の復帰動作、及び、初期動作(初期発光含む)が終了した後の変動演出(ハズレ変動演出、大当たり変動演出)中や大当たり遊技(オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出)中であっても、主制御基板110への電源供給だけが停止した後に再開するなどして、主制御基板110から電源投入指定コマンドや電源復旧指定コマンドを再び受信した場合には、再び各種役物の復帰動作、及び、初期動作(初期発光含む)を実行するようになっている。このようにしたことで、主制御基板110からのコマンドを無視せずに処理するため、主制御基板110の制御進行と演出制御基板130の制御進行とがズレることになったとしても、そのズレを解消することが可能となる。
また、図73〜図83に示した具体例によれば、既に初期化報知音の出力が終了した後の客待ち状態中であっても、主制御基板110への電源供給だけが停止した後に再開するなどして、主制御基板110から電源投入指定コマンドを受信した場合には、再び初期化報知音を出力するようになっている。このようにしたことで、主制御基板110からのコマンドを無視せずに処理するため、主制御基板110の制御進行と演出制御基板130の制御進行とがズレることになったとしても、そのズレを解消することが可能となる。
また、既に初期化報知音の出力が終了した後の変動演出(ハズレ変動演出、大当たり変動演出)中や大当たり遊技(オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出)中であっても、主制御基板110への電源供給だけが停止した後に再開するなどして、主制御基板110から電源投入指定コマンドを再び受信した場合には、再び初期化報知音を出力するようになっている。このようにしたことで、主制御基板110からのコマンドを無視せずに処理するため、主制御基板110の制御進行と演出制御基板130の制御進行とがズレることになったとしても、そのズレを解消することが可能となる。
なお、主制御基板110から再び電源投入指定コマンドを受信した場合に、各種役物の復帰動作、初期動作、及び、初期発光を実行するのではなく、音声出力装置9から初期化報知音を出力するだけにしてもよい。
また、図73〜図83に示した具体例によれば、既に各種役物の復帰動作、及び、初期動作(初期発光含む)が終了した後であっても、主制御基板110への電源供給だけが停止した後に再開するなどして、主制御基板110から電源投入指定コマンドを再び受信した場合には、初期画面を表示せずに第1待機画面を表示し、主制御基板110から再び電源投入指定コマンドを受信した場合には、初期画面を表示せずに第2待機画面を表示するようになっている。このようにしたことで、主制御基板110からのコマンドを無視せずに処理するため、主制御基板110の制御進行と演出制御基板130の制御進行とがズレることになったとしても、そのズレを解消することが可能となる。
なお、客待ち状態中(演出図柄70aが表示される待機画面の表示中、客待ちデモ演出画面の表示中)に主制御基板110から電源投入指定コマンドや電源復旧指定コマンドを受信した場合だけでなく、変動演出(ハズレ変動演出、大当たり変動演出)中や大当たり遊技(オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出)中に主制御基板110から電源投入指定コマンドや電源復旧指定コマンドを受信した場合であっても、初期画面を表示せずに待機画面を表示するとよい。
また、既に初期化報知音の出力が終了した後の変動演出(ハズレ変動演出、大当たり変動演出)中や大当たり遊技(オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出)中であっても、主制御基板110への電源供給だけが停止した後に再開するなどして、主制御基板110から再び電源投入指定コマンドを受信した場合には、初期画面を表示せずに第1待機画面を表示し、主制御基板110から再び電源復旧指定コマンドを受信した場合には、初期画面を表示させずに第2待機画面を表示するようになっている。このようにしたことで、主制御基板110からのコマンドを無視せずに処理するため、主制御基板110の制御進行と演出制御基板130の制御進行とがズレることになったとしても、そのズレを解消することが可能となる。
<上記実施の形態に記載された他の発明等について>
以下、上記本実施の形態に記載された他の発明等について記載する。
従来の遊技機では、遊技盤面上に様々な演出手段が設けられており、当該演出手段を用いて遊技興趣を向上させている。そして、このような演出手段として、可動演出手段(いわゆるギミック)を備え、当該可動演出手段(いわゆるギミック)を所定の作動態様で作動させるものがあった(例えば、特開2013−236681号公報参照)。しかしながら、上記特許文献1に記載の遊技機には、可動演出手段を的確に作動させるという点において改善の余地があった。
(a)上記課題を解決するための第1の構成として、本実施形態の遊技機1によれば、所定の態様で作動可能な可動演出手段(例えば、第1可動部材73)と、電力供給の開始後に遊技の制御状態を初期化させるか、又は、電力供給の停止前の状態に復旧させることが可能な初期処理手段(例えば、主制御基板初期設定処理を行うメインCPU110a)と、電力供給の開始後に前記可動演出手段の初期動作(例えば、第1可動部材73を原点位置Aと第1初期動作位置Bとの間で動作、例えば、第1可動部材73を原点位置Aと第2初期動作位置Cとの間で動作)を行うことが可能な制御手段(例えば、ランプ/駆動制御部150)と、を備え、前記初期動作において、前記可動演出手段を初期位置(例えば、原点位置A)から特定の動作位置(例えば、第1初期動作位置B、例えば、第2初期動作位置C)まで動作させる時間(例えば、原点位置Aから第1初期動作位置Bへの移動時間は0.3S、例えば、原点位置Aから第2初期動作位置Cへの移動時間は0.8S)よりも前記可動演出手段を前記特定の動作位置から前記初期位置まで動作させる時間(例えば、第1初期動作位置Bから原点位置Aへの移動時間は0.6S、例えば、第2初期動作位置Cから原点位置Aへの移動時間は1.6S)の方が長い(例えば、0.3S<0.6S、例えば、0.8S<1.6Sの関係にある)ことを特徴とする。
これにより、駆動源に負荷をかけることなく、可動演出手段を的確に作動させることができる。
(b)上記課題を解決するための第2の構成として、本実施形態の遊技機1によれば、所定の態様で作動可能な可動演出手段(例えば、第1可動部材73)と、遊技の実行中(例えば、変動開始から停止表示するまで)に前記可動演出手段の演出動作(例えば、第1可動部材73を原点位置Aと第1演出位置Bとの間で動作、例えば、第1可動部材73を原点位置Aと第2演出位置Cとの間で動作)を行うことが可能な制御手段(例えば、ランプ/駆動制御部150)と、を備え、前記演出動作において、前記可動演出手段を初期位置(例えば、原点位置A)から特定の動作位置(例えば、第1演出位置B、例えば、第2演出位置C)まで動作させる時間(例えば、原点位置Aから第1演出位置Bへの移動時間は0.5S、例えば、原点位置Aから第2演出位置Cへの移動時間は1S)よりも前記可動演出手段を前記特定の動作位置から前記初期位置まで動作させる時間(例えば、第1演出位置Bから原点位置Aへの移動時間は0.8S、例えば、第2演出位置Cから原点位置Aへの移動時間は2S)の方が長い(例えば、0.5S<0.8S、例えば、1S<2Sの関係にある)、ことを特徴とする。
これにより、駆動源に負荷をかけることなく、可動演出手段を的確に作動させることができる。
(c)上記課題を解決するための第3の構成として、本実施形態の遊技機1によれば、所定の態様で作動可能な可動演出手段(例えば、第2可動部材74)と、電力供給の開始後に遊技の制御状態を初期化させるか、又は、電力供給の停止前の状態に復旧させることが可能な初期処理手段(例えば、主制御基板初期設定処理を行うメインCPU110a)と、電力供給の開始後に前記可動演出手段の初期動作(例えば、第2可動部材74を原点位置Dと第3初期動作位置Eとの間で動作)を行うことが可能な制御手段(例えば、ランプ/駆動制御部150)と、を備え、前記初期動作において、前記可動演出手段を初期位置(例えば、原点位置D)から特定の動作位置(例えば、第3初期動作位置E)まで動作させる時間(例えば、0.6S)よりも前記可動演出手段を前記特定の動作位置から前記初期位置まで動作させる時間(例えば、0.3S)の方が短い(例えば、0.6S>0.3Sの関係にある)、ことを特徴とする。
これにより、駆動源に負荷をかけることなく、可動演出手段を的確に作動させることができる。
(d)上記課題を解決するための第4の構成として、本実施形態の遊技機1によれば、所定の態様で作動可能な可動演出手段(例えば、第2可動部材74)と、遊技の実行中(例えば、変動開始から停止表示するまで)に前記可動演出手段の演出動作(例えば、第2可動部材74を原点位置Dと第3演出位置Eとの間で動作)を行うことが可能な制御手段(例えば、ランプ/駆動制御部150)と、を備え、前記演出動作において、前記可動演出手段を初期位置(例えば、原点位置D)から特定の動作位置(例えば、第3演出位置E)まで動作させる時間(例えば、0.8S)よりも前記可動演出手段を前記特定の動作位置から前記初期位置まで動作させる時間(例えば、0.5S)の方が短い(例えば、0.8S>0.5Sの関係にある)、ことを特徴とする。
これにより、駆動源に負荷をかけることなく、可動演出手段を的確に作動させることができる。
(e)上記課題を解決するための第5の構成として、本実施形態の遊技機1によれば、所定の態様で作動可能な可動演出手段(例えば、第1可動部材73、第2可動部材74)と、電力供給の開始後に遊技の制御状態を初期化させるか、又は、電力供給の停止前の状態に復旧させることが可能な初期処理手段(例えば、主制御基板初期設定処理を行うメインCPU110a)と、電力供給の開始後に前記可動演出手段の初期動作(例えば、第1可動部材73を原点位置Aと第2初期動作位置Cとの間で動作、例えば、第2可動部材74を原点位置Dと第3初期動作位置Eとの間で動作)を行い、遊技の実行中(例えば、変動開始から停止表示するまで)に前記可動演出手段の演出動作(例えば、第1可動部材73を原点位置Aと第2演出位置Cとの間で動作、例えば、第2可動部材74を原点位置Dと第3演出位置Eとの間で動作)を行うことが可能な制御手段(例えば、ランプ/駆動制御部150)と、を備え、前記初期動作において前記可動演出手段を初期位置(例えば、第1可動部材73であれば原点位置A、例えば、第2可動部材74であれば原点位置D)から特定の動作位置(例えば、第1可動部材73であれば第2演出位置C、例えば、第2可動部材74であれば第3演出位置E)まで動作させる時間(例えば、第1可動部材73であれば0.8S、例えば、第2可動部材74であれば0.6S)と、前記演出動作において前記可動演出手段を前記初期位置から前記特定の動作位置まで動作させる時間(例えば、第1可動部材73であれば1S、例えば、第2可動部材74であれば0.8S)と、は異なる時間(例えば、第1可動部材73であれば0.8S≠1S、例えば、第2可動部材74であれば0.6S≠0.8Sの関係)である、ことを特徴とする。
これにより、例えば、初期動作においては演出動作よりも短い時間で作動させることで初期動作に係る時間の短縮化を図りつつ、演出動作においては初期動作よりも長い時間で作動させることで、第1可動部材73、第2可動部材74を用いた演出が実行されていることに遊技者が気付くのが遅れてしまうことを防止できる。その結果、可動演出手段を的確に作動させることができる。
(f)上記課題を解決するための第6の構成として、本実施形態の遊技機1によれば、所定の態様で作動可能な可動演出手段(例えば、第1可動部材73)と、電力供給の開始後に遊技の制御状態を初期化させるか、又は、電力供給の停止前の状態に復旧させることが可能な初期処理手段(例えば、主制御基板初期設定処理を行うメインCPU110a)と、電力供給の開始後に前記可動演出手段の初期動作(例えば、第1可動部材73を原点位置Aと第1初期動作位置Bとの間で動作)を行い、遊技の実行中(例えば、変動開始から停止表示するまで)に前記可動演出手段の演出動作(例えば、第1可動部材73を原点位置Aと第1演出位置Bとの間で動作)を行うことが可能な制御手段(例えば、ランプ/駆動制御部150)と、を備え、前記初期動作において前記可動演出手段を初期位置(例えば、原点位置A)から特定の動作位置(例えば、第1初期動作位置B)まで動作させる時間(例えば、0.3S)と、前記演出動作において前記可動演出手段を前記初期位置(例えば、原点位置A)から前記特定の動作位置(例えば、第1演出位置B)まで動作させる時間(例えば、0.3S)と、は同一の時間(例えば、ともに0.3S)である、ことを特徴とする。
これにより、初期動作と演出動作とで共通の駆動データを用いることができ、駆動データの削減を図ることができる。その結果、可動演出手段を的確に作動させることができる。
(g)上記課題を解決するための第7の構成として、本実施形態の遊技機1によれば、所定の態様で作動可能な可動演出手段(例えば、第1可動部材73、例えば、第2可動部材74)と、電力供給の開始後に遊技の制御状態を初期化させるか、又は、電力供給の停止前の状態に復旧させることが可能な初期処理手段(例えば、主制御基板初期設定処理を行うメインCPU110a)と、電力供給の開始後に前記可動演出手段の初期動作(例えば、第1可動部材73を原点位置Aと第2初期動作位置Cとの間で動作、例えば、第2可動部材74を原点位置Dと第3初期動作位置Eとの間で動作)を行い、遊技の実行中(例えば、変動開始から停止表示するまで)に前記可動演出手段の演出動作(例えば、第1可動部材73を原点位置Aと第2演出位置Cとの間で動作、例えば、第2可動部材74を原点位置Dと第3演出位置Eとの間で動作)を行うことが可能な制御手段(例えば、ランプ/駆動制御部150)と、を備え、前記初期動作において前記可動演出手段を特定の動作位置(例えば、第1可動部材73であれば第2演出位置C、例えば、第2可動部材74であれば第3演出位置E)から初期位置(例えば、第1可動部材73であれば原点位置A、例えば、第2可動部材74であれば原点位置D)まで動作させる時間(例えば、第1可動部材73であれば1.6S、例えば、第2可動部材74であれば0.3S)と、前記演出動作において前記可動演出手段を前記特定の動作位置から前記初期位置まで動作させる時間(例えば、第1可動部材73であれば2S、例えば、第2可動部材74であれば0.5S)と、は異なる時間(例えば、第1可動部材73であれば1.6S≠2S、例えば、第2可動部材74であれば0.3S≠0.5Sの関係)である、ことを特徴とする。
これにより、例えば、初期動作においては演出動作よりも短い時間で作動させることで初期動作に係る時間の短縮化を図りつつ、演出動作においては初期動作よりも長い時間で作動させることで、第1可動部材73、第2可動部材74を用いた演出が実行されていることに遊技者が気付くのが遅れてしまうことを防止できる。その結果、可動演出手段を的確に作動させることができる。
(h)上記課題を解決するための第8の構成として、本実施形態の遊技機1によれば、所定の態様で作動可能な可動演出手段(例えば、第1可動部材73)と、電力供給の開始後に遊技の制御状態を初期化させるか、又は、電力供給の停止前の状態に復旧させることが可能な初期処理手段(例えば、主制御基板初期設定処理を行うメインCPU110a)と、電力供給の開始後に前記可動演出手段の初期動作(例えば、第1可動部材73を原点位置Aと第1初期動作位置Bとの間で動作)を行い、遊技の実行中(例えば、変動開始から停止表示するまで)に前記可動演出手段の演出動作(例えば、第1可動部材73を原点位置Aと第1演出位置Bとの間で動作)を行うことが可能な制御手段(例えば、ランプ/駆動制御部150)と、を備え、前記初期動作において前記可動演出手段を特定の動作位置(例えば、第1初期動作位置B)から初期位置(例えば、原点位置A)まで動作させる時間(例えば、0.6S)と、前記演出動作において前記可動演出手段を前記特定の動作位置(例えば、第1演出位置B)から前記初期位置(例えば、原点位置A)まで動作させる時間(例えば、0.6S)と、は同一の時間(例えば、ともに0.6S)である、ことを特徴とする。
これにより、初期動作と演出動作とで共通の駆動データを用いることができ、駆動データの削減を図ることができる。その結果、可動演出手段を的確に作動させることができる。
(i)上記課題を解決するための第9の構成として、本実施形態の遊技機1によれば、所定の態様で作動可能な可動演出手段(例えば、第1可動部材73)と、遊技の実行中(例えば、変動開始から停止表示するまで)に前記可動演出手段の演出動作(例えば、第1可動部材73を原点位置Aと第2演出位置Cとの間で動作)を行うことが可能な制御手段(例えば、ランプ/駆動制御部150)と、を備え、前記演出動作には、遊技者に有利な特別遊技(例えば、大当たり遊技、例えば、高確率遊技状態)が付与されることを報知する報知演出動作(例えば、大当たり報知における大下降)を含み、当該報知演出動作は、前記可動演出手段を初期位置(例えば、原点位置A)から特定の動作位置(例えば、第2演出位置C)まで動作させる時間(例えば、1S)よりも前記可動演出手段を前記特定の動作位置から前記初期位置まで動作させる時間(例えば、2S)の方が長い(例えば、1S<2Sの関係にある)、ことを特徴とする。
これにより、遊技者に大当たりとなったことに対する満足感を付与可能であるとともに、遊技者を大当たりとなったことへの余韻に浸らせることができる。その結果、可動演出手段を的確に作動させることができる。
(j)上記課題を解決するための第10の構成として、本実施形態の遊技機1によれば、所定の態様で作動可能な可動演出手段(例えば、第1可動部材73、例えば、第2可動部材74)と、電力供給の開始後に遊技の制御状態を初期化させるか、又は、電力供給の停止前の状態に復旧させることが可能な初期処理手段(例えば、主制御基板初期設定処理を行うメインCPU110a)と、電力供給の開始後に前記可動演出手段の初期動作(例えば、第1可動部材73を原点位置Aと第2初期動作位置Cとの間で動作、例えば、第2可動部材74を原点位置Dと第3初期動作位置Eとの間で動作)を行い、遊技の実行中(例えば、変動開始から停止表示するまで)に前記可動演出手段の演出動作(例えば、第1可動部材73を原点位置Aと第2演出位置Cとの間で動作、例えば、第2可動部材74を原点位置Dと第3演出位置Eとの間で動作)を行うことが可能な制御手段(例えば、ランプ/駆動制御部150)と、を備え、前記初期動作および前記演出動作において、前記可動演出手段を初期位置(例えば、第1可動部材73であれば原点位置A、例えば、第2可動部材74であれば原点位置D)から特定の動作位置(例えば、第1可動部材73であれば第2初期動作位置Cおよび第2演出位置C、例えば、第2可動部材74であれば第3初期動作位置Eおよび第3演出位置E)まで動作させ当該特定の動作位置で滞在させることが可能であって、前記初期動作において前記可動演出手段を前記特定の動作位置で滞在させる時間(例えば、第1可動部材73であれば2S、例えば、第2可動部材74であれば5S)よりも、前記演出動作において前記可動演出手段を前記特定の動作位置で滞在させる時間(例えば、第1可動部材73であれば5S、例えば、第2可動部材74であれば7S)の方が長い(例えば、第1可動部材73であれば2S<5Sの関係にあり、例えば、第2可動部材74であれば5S<7Sの関係にある)、ことを特徴とする。
これにより、遊技者に大当たりとなったことに対する満足感を付与可能であるとともに、遊技者を大当たりとなったことへの余韻に浸らせることができる。その結果、可動演出手段を的確に作動させることができる。
(k)上記課題を解決するための第11の構成として、本実施形態の遊技機1によれば、所定の態様で作動可能な可動演出手段(例えば、第1可動部材73、例えば、第2可動部材74)と、電力供給の開始後に遊技の制御状態を初期化させるか、又は、電力供給の停止前の状態に復旧させることが可能な初期処理手段(例えば、主制御基板初期設定処理を行うメインCPU110a)と、電力供給の開始後に前記可動演出手段の初期動作(例えば、第1可動部材73を原点位置Aと第2初期動作位置Cとの間で動作、例えば、第2可動部材74を原点位置Dと第3初期動作位置Eとの間で動作)を行うことが可能な制御手段(例えば、ランプ/駆動制御部150)と、を備え、前記可動演出手段は、第1の可動演出手段(例えば、第1可動部材73)と、当該第1の可動演出手段とは異なる第2の可動演出手段(例えば、第2可動部材74)と、を含み、前記第1の可動演出手段の前記初期動作は、第1の初期位置(例えば、原点位置A)から第1の動作位置(例えば、第2初期動作位置C)まで動作させる時間(例えば、0.8S)よりも前記第1の動作位置から前記第1の初期位置まで動作させる時間(例えば、1.6S)の方が長く(例えば、0.8S<1.6Sの関係にあり)、前記第2の可動演出手段の前記初期動作は、第2の動作位置(例えば、第3初期動作位置E)から第2の初期位置(例えば、原点位置D)まで動作させる時間(例えば、0.3S)よりも前記第2の初期位置から前記第2の動作位置まで動作させる時間(例えば、0.6S)の方が長い(例えば、0.3S<0.6Sの関係にある)、ことを特徴とする。
これにより、駆動源に負荷をかけることなく、可動演出手段を的確に作動させることができる。
(l)上記課題を解決するための第12の構成として、本実施形態の遊技機1によれば、所定の態様で作動可能な可動演出手段(例えば、第1可動部材73、例えば、第2可動部材74)と、遊技の実行中(例えば、変動開始から停止表示するまで)に前記可動演出手段の演出動作(例えば、第1可動部材73を原点位置Aと第2演出位置Cとの間で動作、例えば、第2可動部材74を原点位置Dと第3演出位置Eとの間で動作)を行うことが可能な制御手段(例えば、ランプ/駆動制御部150)と、を備え、前記可動演出手段は、第1の可動演出手段(例えば、第1可動部材73)と、当該第1の可動演出手段とは異なる第2の可動演出手段(例えば、第2可動部材74)と、を含み、前記第1の可動演出手段の前記演出動作は、第1の初期位置(例えば、原点位置A)から第1の動作位置(例えば、第2演出位置C)まで動作させる時間(例えば、1S)よりも前記第1の動作位置から前記第1の初期位置まで動作させる時間(例えば、2S)の方が長く(例えば、1S<2Sの関係にあり)、前記第2の可動演出手段の前記演出動作は、第2の動作位置(例えば、第3演出位置E)から第2の初期位置(例えば、原点位置D)まで動作させる時間(例えば、0.5S)よりも前記第2の初期位置から前記第2の動作位置まで動作させる時間(例えば、0.8S)の方が長い(例えば、0.5S<0.8Sの関係にある)、ことを特徴とする。
これにより、駆動源に負荷をかけることなく、可動演出手段を的確に作動させることができる。
(m)上記課題を解決するための第13の構成として、本実施形態の遊技機1によれば、所定の態様で作動可能な可動演出手段(例えば、第1可動部材73、例えば、第2可動部材74)と、電力供給の開始後に遊技の制御状態を初期化させるか、又は、電力供給の停止前の状態に復旧させることが可能な初期処理手段(例えば、主制御基板初期設定処理を行うメインCPU110a)と、電力供給の開始後に前記可動演出手段の初期動作(例えば、第1可動部材73を原点位置Aと第2初期動作位置Cとの間で動作、例えば、第2可動部材74を原点位置Dと第3初期動作位置Eとの間で動作)を行い、遊技の実行中(例えば、変動開始から停止表示するまで)に前記可動演出手段の演出動作(例えば、第1可動部材73を原点位置Aと第2演出位置Cとの間で動作、例えば、第2可動部材74を原点位置Dと第3演出位置Eとの間で動作)を行うことが可能な制御手段(例えば、ランプ/駆動制御部150)と、を備え、前記可動演出手段は、第1の可動演出手段(例えば、第1可動部材73)と、当該第1の可動演出手段とは異なる第2の可動演出手段(例えば、第2可動部材74)と、を含み、前記第1の可動演出手段は、前記初期動作と前記演出動作とで同じ動作(例えば、第1可動部材73を原点位置Aと第2初期動作位置Cとの間で行う動作と、第1可動部材73を原点位置Aと第2演出位置Cとの間で行う動作とは、同じ動作である)を行い、前記第2の可動演出手段は、前記初期動作と前記演出動作とで異なる動作(例えば、第2可動部材74は、初期動作では第3演出位置Eで回転体74aの回転を停止させた後に原点位置Dに移動するが、演出動作では第3演出位置Eで回転体74aの回転を停止させることなく、回転させたまま原点位置Dに移動する)を行う、ことを特徴とする。
これにより、例えば、第1可動部材73に比べると動作が複雑となる第2可動部材74においては、初期動作で演出動作の一部の動作を省略することもできるので、演出興趣を保ちつつ初期動作に係る時間を短縮することができる。また、可動演出手段それぞれの動作態様に併せた的確な動作を実行することができる。