JP2021029348A - 遊技機 - Google Patents

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Toshio Ogura
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Abstract

【課題】遊技制御手段の容量を圧迫せずに、選択可能な設定値の種類にかかわらず現在の設定値を演出制御手段に認識させること。【解決手段】遊技者に対する有利度が異なる複数種類の設定値のいずれかに設定可能な遊技機であって、遊技の進行を制御し、遊技の進行に応じてコマンドを送信する遊技制御手段と、遊技制御手段から送信されたコマンドに基づいて、演出の実行を制御する演出制御手段と、を備え、遊技制御手段は、複数種類の設定値に対応し且つ連続する値に基づいて、遊技の進行を制御し、設定値の種類の数を特定可能な第1コマンドと、設定されている設定値に対応する値を特定可能な第2コマンドと、を送信し、演出制御手段は、第1コマンドと第2コマンドとに基づいて、設定されている設定値を特定する。【選択図】図12−6

Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
遊技者に対する有利度が異なる複数種類の設定値のいずれかに設定可能であり、遊技の進行を制御し、遊技の進行に応じてコマンドを送信する遊技制御手段と、遊技制御手段から送信されたコマンドに基づいて、演出の実行を制御する演出制御手段と、を備え、演出制御手段が設定されている設定値を示唆する示唆演出を実行可能な遊技機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−200902号公報
選択可能な設定値の種類が異なる複数種類の遊技機において、共通の演出制御手段を利用可能とすることが求められている。そのためには、選択可能な設定値の種類にかかわらず、設定されている現在の設定値を演出制御手段に認識させることができるコマンド体系とする必要がある。しかしながら、そのようなコマンド体系とすることに起因して、現在の設定値を遊技制御手段が特定するための処理が煩雑になってしまい、遊技制御手段の容量を圧迫してしまう可能性がある。
この発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであり、遊技制御手段の容量を圧迫せずに、選択可能な設定値の種類にかかわらず現在の設定値を演出制御手段に認識させることができる遊技機を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するため、本願発明に係る遊技機は、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能であり、遊技者に対する有利度が異なる複数種類の設定値のいずれかに設定可能な遊技機であって(例えば、大当りの当選確率が異なる複数種類の設定値のいずれかに設定可能なパチンコ遊技機1等)、遊技の進行を制御し、遊技の進行に応じてコマンドを送信する遊技制御手段と(例えば、遊技の進行を制御し、遊技の進行に応じて演出制御コマンドを送信する主基板11のCPU103等)、前記遊技制御手段から送信されたコマンドに基づいて、演出の実行を制御する演出制御手段と(例えば、CPU103から送信された演出制御コマンドに基づいて、演出の実行を制御する演出制御基板12の演出制御用CPU120等)、を備え、前記遊技制御手段は、複数種類の設定値に対応し且つ連続する値に基づいて、遊技の進行を制御し(例えば、CPU103は、複数種類の選択可能な設定値に対応し且つ連続する値に基づいて、遊技の進行を制御すること等)、前記設定値の種類の数を特定可能な第1コマンドと、設定されている設定値に対応する値を特定可能な第2コマンドと、を送信し(例えば、CPU103は、選択可能な設定値の種類の数を特定可能な選択可能設定コマンドと、設定されている設定値に対応する値を特定可能な設定コマンドと、を送信すること等)、前記演出制御手段は、前記第1コマンドと前記第2コマンドとに基づいて、設定されている設定値を特定し(例えば、演出制御用CPU120は、選択可能設定コマンドと設定コマンドとに基づいて、設定されている設定値を特定すること等)、さらに、前記有利状態に制御されるか否かを示唆する特定演出(例えば、スーパーリーチA〜C)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ097IWS104でスーパーリーチA〜Cを含むプロセステーブルを選択してステップ097IWS106,S305を実行する部分)と、前記特定演出の実行中に特定画像(例えば、チャンスアップ画像)と該特定画像とは異なる所定画像(例えば、キャラクタ画像097IW11、キャラクタ画像097IW21)とを表示可能な画像表示手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ097IWS104でスーパーリーチA〜Cおよびチャンスアップ演出を含むプロセステーブルを選択してステップ097IWS106,S305を実行する部分)とを備え、前記特定演出実行手段は、少なくとも第1特定演出(例えば、スーパーリーチA)および第2特定演出(例えば、スーパーリーチB)を含む複数種類の前記特定演出(例えば、スーパーリーチA〜C)を実行可能であり、前記画像表示手段は、前記特定画像として、少なくとも、前記第1特定演出の実行中に第1特定画像(例えば、画像A1、画像A2、画像A3、画像A4)を表示可能であるとともに前記第2特定演出の実行中に第2特定画像(例えば、画像B1、画像B2、画像B3)を表示可能であり、通常態様(例えば、白色)による前記特定画像と、該通常態様よりも前記有利状態に制御される期待度が高いことを示唆する特別態様(例えば、青色、緑色、赤色、虹色)による前記特定画像とを表示可能であり、前記所定画像は、前記有利状態に制御される期待度に関連しない表示態様であり(例えば、図17−9〜図17−16に示すように、キャラクタ画像097IW11およびキャラクタ画像097IW21の表示態様は変化しない)、前記画像表示手段は、前記特別態様による前記特定画像を表示する場合に第1特殊演出要素(例えば、青色、緑色、赤色、虹色の表示色のエフェクト画像)を付加して前記特定画像を表示可能であり、前記通常態様による前記特定画像を表示する場合に前記第1特殊演出要素とは異なる第2特殊演出要素(例えば、白色の表示色のエフェクト画像)を付加して前記特定画像を表示可能である(図17−9〜図17−16参照)ことを特徴とする。
このような構成によれば、遊技制御手段の容量を圧迫せずに、選択可能な設定値の種類にかかわらず現在の設定値を演出制御手段に認識させることができる。また、特定画像が予告画像であることを遊技者に認識させることができ、特定画像に遊技者を注目させることができる。
(2)上記(1)の遊技機において、前記演出制御手段は、複数種類の設定値に対応し且つ連続しない値に基づいて、演出の実行を制御可能である(例えば、演出制御用CPU120は、複数種類の設定値に対応し且つ連続しない値に基づいて、演出の実行を制御可能であること等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、好適な値を設定値として演出に反映させることができる。
(3)上記(1)又は(2)の遊技機において、前記遊技制御手段と同じ基板に設けられた表示手段(例えば、CPU103と同じ主基板11に設けられた表示モニタ21TM029等)、を備え、前記遊技制御手段は、複数種類の設定値に対応し且つ連続する値とは異なる値を、前記表示手段に表示可能である(CPU103は、複数種類の設定値に対応し且つ連続する値とは異なる、遊技場の店員が認識し易い値を、表示モニタ21TM029に表示可能であること等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技制御手段と同じ基板に設けられた表示手段に、好適な値を設定値として表示することができる。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、前記遊技制御手段は、遊技機に対する電力供給が開始又は再開されたときに、電源投入コマンド共に前記第1コマンドを送信する(例えば、CPU103は、パチンコ遊技機1に対する電力供給が開始又は再開されたときに、初期化コマンドと共に選択可能設定コマンドを送信すること等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、電源投入コマンドを利用することなく、現在の設定値を演出制御手段に認識させることができる。
(5)上記(1)から(4)のいずれかの遊技機において、前記演出制御手段は、設定されている設定値を特定することができない場合、設定されている設定値は遊技者に対する有利度が最も低い設定値であるとみなす(例えば、演出制御用CPU120は、設定されている設定値を特定することができない場合、設定されている設定値は大当りの当選確率が最も低い設定値「1」であるとみなすこと等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、設定されている設定値よりも有利度の高い設定値が設定されているものとして処理が行われてしまうことを防止することができる。
(6)上記(1)から(5)のいずれかの遊技機において、前記演出制御手段は、設定されている設定値を示唆する示唆演出を実行可能であり(例えば、演出制御用CPU120は、設定されている設定値を示唆する特殊態様の予告演出を実行可能であること等)、前記選択可能な設定値の数が少ないときには、前記選択可能な設定値の数が多いときよりも、設定されている設定値がいずれの設定値であるか特定し難い態様の示唆演出を実行する(例えば、演出制御用CPU120は、選択可能な設定値の数が少ないときには、選択可能な設定値の数が多いときよりも、特殊態様の予告演出の実行割合を低くすることにより、設定されている設定値がいずれの設定値であるか特定し難くしていること等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、選択可能な設定値の数に応じて、好適な示唆演出を実行することができる。
(7)上記(1)から(6)のいずれかの遊技機において、前記演出制御手段は、設定値に関する情報をバックアップすることが可能であり(例えば、演出制御用CPU120は、選択可能設定コマンドと設定コマンドとを含む受信した演出制御コマンドの情報を受信コマンドログ領域に格納し、設定されている設定値として認識した現在の設定値の情報を設定値ログ領域に格納すること等)、用途に応じて、バックアップの対象とする情報を異ならせる(例えば、演出制御用CPU120は、ある用途では受信コマンドログ領域に格納されている情報をバックアップの対象として扱い、他の用途では設定値ログ領域に格納されている情報をバックアップの対象として扱うこと等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、設定値に関する情報を、用途に応じて好適に活用することができる。
また、後述する発明を実施するための形態には、以下の(8)から(14)の遊技機に係る発明が含まれる。従来より、遊技機において、特開2015−136430号公報に示されているような、特定演出の実行中に特定画像を表示可能とし、通常態様による特定画像と、該通常態様よりも有利状態に制御される期待度が高いことを示唆する特別態様による特定画像とを表示可能とし、特別態様による特定画像を表示する場合に特殊演出要素を付加して特定画像を表示可能とするように構成されたものがあった。このような遊技機にあっては、通常態様による特定画像が表示される場合に、特定画像が有利状態に制御される期待度に応じて態様が変化する予告画像であることを遊技者が認識しにくく、特定画像に遊技者を注目させることができないおそれがあり、この点に鑑み、特定画像が予告画像であることを遊技者に認識させることができ、特定画像に遊技者を注目させることができる遊技機の提供が求められている。
(8)の遊技機は、遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、有利状態に制御されるか否かを示唆する特定演出(例えば、スーパーリーチA〜C)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ097IWS104でスーパーリーチA〜Cを含むプロセステーブルを選択してステップ097IWS106,S305を実行する部分)と、特定演出の実行中に特定画像(例えば、チャンスアップ画像)と該特定画像とは異なる所定画像(例えば、キャラクタ画像097IW11、キャラクタ画像097IW21)とを表示可能な画像表示手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ097IWS104でスーパーリーチA〜Cおよびチャンスアップ演出を含むプロセステーブルを選択してステップ097IWS106,S305を実行する部分)とを備え、特定演出実行手段は、少なくとも第1特定演出(例えば、スーパーリーチA)および第2特定演出(例えば、スーパーリーチB)を含む複数種類の特定演出(例えば、スーパーリーチA〜C)を実行可能であり、画像表示手段は、特定画像として、少なくとも、第1特定演出の実行中に第1特定画像(例えば、画像A1、画像A2、画像A3、画像A4)を表示可能であるとともに第2特定演出の実行中に第2特定画像(例えば、画像B1、画像B2、画像B3)を表示可能であり、通常態様(例えば、白色)による特定画像と、該通常態様よりも有利状態に制御される期待度が高いことを示唆する特別態様(例えば、青色、緑色、赤色、虹色)による特定画像とを表示可能であり、所定画像は、有利状態に制御される期待度に関連しない表示態様であり(例えば、図17−9〜図17−16に示すように、キャラクタ画像097IW11およびキャラクタ画像097IW21の表示態様は変化しない)、画像表示手段は、特別態様による特定画像を表示する場合に第1特殊演出要素(例えば、青色、緑色、赤色、虹色の表示色のエフェクト画像)を付加して特定画像を表示可能であり、通常態様による特定画像を表示する場合に第1特殊演出要素とは異なる第2特殊演出要素(例えば、白色の表示色のエフェクト画像)を付加して特定画像を表示可能である(図17−9〜図17−16参照)ことを特徴とする。そのような構成によれば、特定画像が予告画像であることを遊技者に認識させることができ、特定画像に遊技者を注目させることができる。
(9)上記(8)の遊技機において、画像表示手段は、第1特定演出の実行中に、有利状態に制御される期待度に応じて異なる態様(例えば、青色、緑色、赤色、虹色)により第1特定画像を表示可能であり、第1特定画像の態様に対応した表示態様の第1特殊演出要素(例えば、青色、緑色、赤色、虹色の表示色のエフェクト画像)を付加して第1特定画像を表示可能である(図17−9〜図17−16参照)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、付加された第1特殊演出要素の表示態様によって特定画像の態様の違いを強調することができる。
(10)上記(8)または(9)の遊技機において、画像表示手段は、第1特定画像および第2特定画像として共通態様の画像(例えば、画像X)を表示することが可能であり、共通態様の画像を表示する場合に、共通の第1特殊演出要素(例えば、虹色の表示色のエフェクト画像)を付加して第1特定画像および第2特定画像を表示可能である(図17−4および図17−5参照)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定画像として共通態様の画像が表示されたことを遊技者に認識させることができる。
(11)上記(8)から(10)のいずれかの遊技機において、第1特殊演出要素を付加して特定画像が表示される場合に報知演出(例えば、報知音の出力)を実行可能な報知演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ097IWS311を実行する部分)を備え、報知演出実行手段は、第2特殊演出要素を付加して特定画像が表示される場合には報知演出を実行しない(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ097IWS310でYのときステップ097IWS311に移行しない)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、有利状態に制御される期待度が高い場合にのみ遊技者に意識させることができる。
(12)上記(8)から(11)のいずれかの遊技機において、画像表示手段は、第2特殊演出要素を付加した特定画像を第1特殊演出要素を付加した特定画像に変化させる演出(例えば、チャンスアップ演出A7,B7,C5)を実行可能である(図17−4〜図17−6参照)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第2特殊演出要素を付加して特定画像を表示した場合であっても期待感を持続させることができる。
(13)上記(8)から(12)のいずれかの遊技機において、特定演出実行手段は、第1期間の演出(例えば、スーパーリーチA〜Cの演出期間の前半の期間の演出)と、該第1期間の後に有利状態に制御されるか否かを報知する演出(例えば、当否結果報知)を含む第2期間の演出(例えば、スーパーリーチA〜Cの演出期間の後半の期間の演出)とを含む特定演出を実行可能であり、画像表示手段は、第1期間中に特定画像を表示可能であり、第2期間中に特定画像を表示することを制限する(図17−8参照)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、有利状態に制御されるか否かに対して、遊技者の意識を集中させることができる。
(14)上記(8)から(13)のいずれかの遊技機において、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値1〜6)のうちいずれかの設定値に設定可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、複数種類の演出態様のうちいずれかの演出態様により所定演出を実行可能な所定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が、可変表示中演出として、パターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆、またはパターンPT−8やPT−9に基づくリーチ予告を実行可能な部分)を備え、所定演出の演出態様は、有利状態に制御されることの示唆を行う特殊態様(例えば、特別パターンであるパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告)と、設定に関する示唆を行う特定態様(例えば、特定パターンであるパターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆)とを含み、所定演出実行手段は、特殊態様の所定演出と特定態様の所定演出とのいずれも実行可能な場合(例えば、図柄の可変表示が開始されてから所定期間が経過したタイミング(可変表示態様がリーチとなる前のタイミング))には、特殊態様の所定演出を特定態様の所定演出よりも優先して実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、実施例1の図16−15に示す可変表示中演出決定処理において、リーチ予告の抽選においてパターンPT−9が当選した場合、103SGS294においてパターンPT−9に基づくリーチ予告(高)の実行を設定示唆よりも優先して決定する部分や、103SGS296にて設定示唆の抽選が実行されたとしてもパターンPT−5〜PT−7に基づく設定示唆(高)が当選しなければ、103SGS301にてパターンPT−8に基づくリーチ予告(低)の実行をパターンPT−1〜PT−4のいずれかに基づく設定示唆(低)よりも優先して決定する部分など。/演出制御用CPU120が、リーチ予告(高)>設定示唆(高)>リーチ予告(低)>設定示唆(低)の関係となる割合でパターンPT1〜PT−9のいずれかに基づく演出の実行を決定する部分など(変形例1の図16−20参照))ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、有利状態に制御される場合に、特定態様の所定演出が実行されてしまい、演出が不適切となってしまうことを防ぐことができる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 役物制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 パチンコ遊技機の回路構成例を示すブロック図である。 払出制御基板の回路構成を示すブロック図である。 パチンコ遊技機を示す背面図である。 表示結果判定テーブルを示す説明図である。 (1)〜(3)は、設定示唆演出の演出態様を示す説明図、(4)は、設定示唆演出の演出態様を決定するためのテーブルを示す説明図である。 電源投入時処理の一例を示すフローチャートである。 電源投入時処理の一例を示すフローチャートである。 電源投入時処理の一例を示すフローチャートである。 セキュリティ信号の出力期間を示すタイミング図である。 電源投入時に設定変更中フラグがセットされているときの報知例を示す説明図である。 電源投入時処理の一例を示すフローチャートである。 (1)は、設定値確定前に電源断が発生した場合の制御、(2)は、設定値確定後に電源断が発生した場合の制御を示す説明図である。 特徴部052IWにおける特別可変入賞球装置の構成例を示す説明図である。 特徴部052IWにおける各種の制御基板などを示す構成図である。 設定値ごとの大当り確率および小当り確率を説明するための説明図である。 設定値ごとの大当り確率および小当り確率を説明するための説明図である。 大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 小当り種別判定テーブルを示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 小当り用変動パターンテーブルの具体例を示す説明図である。 特別可変入賞球装置の開放パターンを説明するための説明図である。 KT状態における可変入賞球装置および特殊可変入賞球装置の開放パターンを説明するための説明図である。 KT状態における可変入賞球装置および特殊可変入賞球装置の開放パターンを説明するための説明図である。 KT状態における可変入賞球装置および特殊可変入賞球装置の開放パターンを説明するための説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 第1特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第1変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 役物制御通常処理を示すフローチャートである。 ゲート通過待ち処理を示すフローチャートである。 大当り開放中処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 小当り終了処理を示すフローチャートである。 遊技状態の遷移の仕方を説明するための説明図である。 普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 普通図柄通常処理を示すフローチャートである。 普通図柄停止処理を示すフローチャートである。 普通電動役物開放前処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 オーバー入賞時示唆演出処理を示すフローチャートである。 オーバー入賞時示唆演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。 小当り入賞時示唆演出処理を示すフローチャートである。 小当り入賞時示唆演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。 賞球数表示示唆演出処理を示すフローチャートである。 賞球数表示示唆演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。 賞球数強調演出処理を示すフローチャートである。 賞球数強調演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。 可変表示開始待ち処理を示すフローチャートである。 可変表示開始設定処理を示すフローチャートである。 設定値示唆演出決定テーブルの具体例を説明するための説明図である。 小当りRUSH継続示唆演出決定テーブルの具体例を説明するための説明図である。 可変表示中演出処理を示すフローチャートである。 特図当り待ち処理を示すフローチャートである。 特図当り待ち処理を示すフローチャートである。 エンディング演出処理を示すフローチャートである。 設定値示唆演出の演出態様を説明するための説明図である。 小当りRUSH継続示唆演出の演出態様を説明するための説明図である。 右打ち報知の表示態様を説明するための説明図である。 オーバー入賞時示唆演出、小当り入賞時示唆演出、および賞球数表示示唆演出の演出態様を説明するための説明図である。 オーバー入賞時示唆演出、小当り入賞時示唆演出、および賞球数表示示唆演出の演出態様を説明するための説明図である。 一方の特別図柄の変動表示の実行中に他方の特別図柄の変動表示において小当りとなった場合の変動表示の制御を説明するための説明図である。 変形例1における第1特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 変形例1における第2特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 変形例1における一方の特別図柄の変動表示の実行中に他方の特別図柄の変動表示において小当りとなった場合の変動表示の制御を説明するための説明図である。 変形例2における第1特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 変形例2における第2特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 変形例2における一方の特別図柄の変動表示の実行中に他方の特別図柄の変動表示において小当りとなった場合の変動表示の制御を説明するための説明図である。 変形例3における第2特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 変形例3における一方の特別図柄の変動表示の実行中に他方の特別図柄の変動表示において小当りとなった場合の変動表示の制御を説明するための説明図である。 変形例4における第1特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 変形例4における第2特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 ゲート通過待ち時示唆演出処理の一例を示すフローチャートである。 ゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルの構成例を示す図である。 ゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルの構成例を示す図である。 ゲート通過待ち時示唆演出の演出動作例を示す図である。 各種の示唆演出決定テーブルの構成例を示す図である。 設定値表示処理の一例を示すフローチャートである。 表示用設定値決定テーブルの一例を示す図である。 設定値更新処理の一例を示すフローチャートである。 設定コマンド送信処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。 設定値情報格納領域の一例を示す説明図である。 予告態様決定テーブルと特殊態様パターン決定テーブルの一例を示す図である。 メンテナンスモード中の表示画面の具体例を説明するための説明図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 パチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 パチンコ遊技機の背面斜視図である。 (A),(B)は、演出制御コマンドを例示する図である。 各乱数を示す説明図である。 変動パターンを例示する図である。 表示結果判定テーブルを示す説明図である。 大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 各種大当りの内容を示す説明図である。 (A)は大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)を示す説明図であり、(B)は大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)を示す説明図であり、(C)は小当り用変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 はずれ用変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 (A)は、表示モニタの正面図、(B)は、表示モニタの表示態様を示す図、(C)は表示内容の説明図である。 遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。 可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示中演出決定処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示中演出種別の内容を示す説明図である。 (A)は演出(リーチ予告)種別決定用テーブルAを示す図、(B)は演出(設定示唆)種別決定用テーブルBを示す図である。 (A)〜(C)は可変表示中演出の流れを示す図である。 (A)はパターンPT−8に基づくリーチ予告(低)の演出態様を示す図、(B)はパターンPT−9に基づくリーチ予告(高)の演出態様を示す図である。 (A)は変形例1としての可変表示中演出決定処理の一例を示すフローチャート、(B)は演出種別決定用テーブルCを用いた場合のリーチ予告と設定示唆の決定割合を示す図である。 (A)は実施例2としての可変表示中演出の演出期間を示す図、(B)は可変表示中演出実行決定テーブルを示す図である。 (A)は変動パターンがノーマルリーチで設定値1と設定値6における第1期間と第2期間でのリーチ予告と設定示唆の実行決定割合を示す図、(B)は変動パターンがスーパーリーチで設定値1と設定値6における第1期間と第2期間でのリーチ予告と設定示唆の実行決定割合を示す図である。 変動パターンがノーマルリーチの場合の第1期間における可変表示中演出種別決定割合を示す図である。 変動パターンがノーマルリーチの場合の第2期間における可変表示中演出種別決定割合を示す図である。 変動パターンがスーパーリーチの場合の第1期間における可変表示中演出種別決定割合を示す図である。 変動パターンがスーパーリーチの場合の第2期間における可変表示中演出種別決定割合を示す図である。 (A)は実施例3において変動パターンがノーマルリーチで設定値1と設定値6における第1期間と第2期間でのリーチ予告と設定示唆の実行決定割合を示す図、(B)は変動パターンがスーパーリーチで設定値1と設定値6における第1期間と第2期間でのリーチ予告と設定示唆の実行決定割合を示す図である。 変動パターンがノーマルリーチの場合の第1期間における可変表示中演出種別決定割合を示す図である。 変動パターンがノーマルリーチの場合の第2期間における可変表示中演出種別決定割合を示す図である。 変動パターンがスーパーリーチの場合の第1期間における可変表示中演出種別決定割合を示す図である。 変動パターンがスーパーリーチの場合の第2期間における可変表示中演出種別決定割合を示す図である。 実施例4としての可変表示中演出の演出期間を示す図である。 実施例4としての可変表示中演出決定処理の一例を示すフローチャートである。 (A)は実施例4において変動パターンがノーマルリーチ・スーパーリーチ共通で設定値1と設定値6における第1期間でのリーチ予告と設定示唆の実行決定割合を示す図、(B)は変動パターンがノーマルリーチで設定値1と設定値6における第2期間でのリーチ予告と設定示唆の実行決定割合を示す図、(C)は変動パターンがスーパーリーチで設定値1と設定値6における第2期間でのリーチ予告と設定示唆の実行決定割合を示す図である。 第1期間における可変表示中演出種別決定割合を示す図である。 変動パターンがノーマルリーチの場合の第2期間における可変表示中演出種別決定割合を示す図である。 変動パターンがスーパーリーチの場合の第2期間における可変表示中演出種別決定割合を示す図である。 変形例2としての可変表示中演出の演出期間を示す図である。 (A)は変形例2において全変動パターン共通で設定値1と設定値6における第1期間でのリーチ予告と設定示唆の実行決定割合を示す図、(B)は変動パターンがノーマルリーチ・スーパーリーチ共通で設定値1と設定値6における第2期間でのリーチ予告と設定示唆の実行決定割合を示す図、(C)は変動パターンがノーマルリーチ・スーパーリーチ共通で設定値1と設定値6における第3期間でのリーチ予告と設定示唆の実行決定割合を示す図である。 変動パターンテーブルの具体例を示す説明図である。 可変表示開始設定処理を示すフローチャートである。 チャンスアップ演出設定処理を示すフローチャートである。 チャンスアップ演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。 チャンスアップ演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。 チャンスアップ演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。 可変表示中演出処理を示すフローチャートである。 スーパーリーチの実行中のチャンスアップ画像や当否結果報知の表示タイミングを説明するためのタイミングチャートである。 スーパーリーチの演出態様の具体例を説明するための説明図である。 スーパーリーチの演出態様の具体例を説明するための説明図である。 スーパーリーチの演出態様の具体例を説明するための説明図である。 スーパーリーチの演出態様の具体例を説明するための説明図である。 スーパーリーチの演出態様の具体例を説明するための説明図である。 スーパーリーチの演出態様の具体例を説明するための説明図である。 スーパーリーチの演出態様の具体例を説明するための説明図である。 スーパーリーチの演出態様の具体例を説明するための説明図である。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
また、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの下方には、遊技領域の右方を狙って発射操作を行う右打ち操作を促すための右打ち表示器26が設けられている。なお、右打ち表示器26は、例えば、LEDによって構成され、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって点灯制御される(図2参照)。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
また、例えば、画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示を表示するための表示エリアが設けられている。本例では、第1特図の可変表示に対応する保留表示を表示するための第1保留表示領域5Aと、第2特図の可変表示に対応する保留表示を表示するための第2保留表示領域5Bとが設けられている。なお、画像表示装置5の画面上には、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
また、画像表示装置5の右方には、右打ち操作を促すための右打ち報知用LED37が設けられている。なお、右打ち報知用LED37は、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120によって点灯制御される(図2参照)。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、第1始動入賞口を有する入賞球装置6Aが設けられている。第1始動入賞口に入賞した遊技球は、遊技盤2の背面に導かれ、第1始動口スイッチ22Aによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、第1始動入賞口の右方には、釘の列19が設けられており、遊技領域の右方から流下した遊技球が第1始動入賞口が設けられた領域に進入しないように構成されている。このように、遊技領域の右方から流下した遊技球が進入することを防止する釘の列19が設けられていることによって、遊技領域の左方を狙って遊技球を発射操作(いわゆる左打ち操作)した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成されている。
なお、本例では、釘の列19が設けられていることにより左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成される場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1始動入賞口が遊技領域の左方に設けられていることによって左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成してもよいし、第1始動入賞口が遊技領域の左方に設けられているとともに釘の列19も設けることによって左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成してもよい。
画像表示装置5の右方には、通過ゲート41が設けられている。通過ゲート41を通過した遊技球は、ゲートスイッチ21によって検出される。
通過ゲート41の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する大入賞口に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特別可変入賞球装置7は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する大当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる大入賞口を開状態とする開放制御を実行する。
特別可変入賞球装置7の下方には、小当り用の特殊入賞口を形成する特殊可変入賞球装置17と、第2始動入賞口を有する可変入賞球装置6Bとが設けられており、図1に示すように、左側に特殊可変入賞球装置17が配置され、その右側に隣り合うように可変入賞球装置6Bが配置されている。これら特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する特殊入賞口や第2始動入賞口に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特殊可変入賞球装置17は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに所定表示結果(小当り図柄)が導出表示されたときに生起する小当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる特殊入賞口を開状態とする開放制御を実行する。また、可変入賞球装置6Bは、普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示されたときに、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる第2始動入賞口を開状態とする開放制御を実行する。
なお、本例では、特別可変入賞球装置7と特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは、同様の構造を有するように形成されている。また、図1に示すように、特別可変入賞球装置7は底面部材が左上から右下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特別可変入賞球装置7上に落下した遊技球は、特別可変入賞球装置7が閉状態であれば特別可変入賞球装置7上を左上から右下に向けて移動して行き、その下の可変入賞球装置6B上に落下する。
また、本例では、可変入賞球装置6Bと比較して特殊可変入賞球装置17の方が若干大きい。また、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは底面部材が右上から左下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上の遊技球は、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6Bが閉状態であれば特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上を右上から左下に向けて移動して行く。また、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは隣り合うように配置されているので、特別可変入賞球装置7に入賞することなく可変入賞球装置6B上に落下した遊技球は、可変入賞球装置6Bの底面部材が後退移動されて第2始動入賞口が開状態となっていれば、遊技球は第2始動入賞口に入賞し、特殊可変入賞球装置17の方には遊技球は流れて行かない。一方、第2始動入賞口が開状態となっていなければ、遊技球は可変入賞球装置6Bの底面部材の上を移動して特殊可変入賞球装置17の方に導かれる。この際に特殊可変入賞球装置17の底面部材が後退移動されて特殊入賞口が開状態となっていれば、遊技球は特殊入賞口に入賞する。さらに、特殊入賞口も開状態となっていなければ、遊技球は特殊可変入賞球装置17の底面部材の上を移動して、そのままアウト口の方へ落下することになる。
また、本例では、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bには、底面部材上を流下する遊技球の流下速度を低下させる複数の規制片が形成されている。本例では、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bにおいて規制片が設けられていることによって、左上から右下方向または右上から左下方向に向けて流下する遊技球を前後方向成分の動きをもって蛇行するように、遊技球の流下方向を変更させて、その流下にかかる時間を、規制片がない場合よりも遅延させる。
なお、本例では、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17が左側に配置され、可変入賞球装置6Bが右側に配置されているのであるが、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bの底面部材が右上方から左下方に緩やかに傾斜するように形成され、底面部材が後退しておらず閉状態である場合には可変入賞球装置6Bの方から特殊可変入賞球装置17の方に向かって遊技球が流れるように構成されているので、この意味で、可変入賞球装置6Bの方が上流側に設けられ、特殊可変入賞球装置17の方が下流側に設けられているといえる。
大入賞口内には、大入賞口内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第1カウントスイッチ23)が設けられている。第1カウントスイッチ23によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。従って、特別可変入賞球装置7が開放制御されて大入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7が閉鎖制御されて大入賞口が閉状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
特殊入賞口内には、特殊入賞口内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第2カウントスイッチ24)が設けられている。第2カウントスイッチ24によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。ここで、特殊可変入賞球装置17において開状態となった特殊入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、大入賞口に遊技球が入賞したときと比較すると賞球の数が少ないものの、例えば第1始動入賞口1や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出されるようになっている。従って、特殊可変入賞球装置17が開放制御されて特殊入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特殊可変入賞球装置17が閉鎖制御されて特殊入賞口が閉状態となれば、特殊入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
また、第2始動入賞口内には、第2始動入賞口内に入賞した遊技球を検出可能な第2始動口スイッチ22Bが設けられている。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
以下、第1始動入賞口と第2始動入賞口とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
なお、このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41、特別可変入賞球装置7(大入賞口)、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)、および特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中やKT状態(いわゆる小当りタイム)中である場合には、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(いわゆる右打ち操作)を行う。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
なお、このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて普通図柄の変動表示が実行されることから、通過ゲート41は普通始動領域としての役割を担っているのであるが、大当り図柄が導出表示された場合にも通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技状態に移行するので、通過ゲート41は作動領域としての役割も担っている。従って、通過ゲート41は、普通始動領域と作動領域との両方の役割を担う兼用ゲートとして構成されている。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の枠LED9が設けられている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
このパチンコ遊技機1では、遊技状態が通常状態である場合には、遊技者は遊技領域の左方を狙って発射操作(いわゆる左打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、左打ち操作を行い、入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
第1特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となる。また、大当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。なお、第1特図ゲームであっても、極低い割合で小当り図柄が停止表示され、「小当り」となる場合があるように構成してもよい。
第1特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、確変状態(高確率状態)、KT状態、高ベース状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されることがある。
確変状態(確率変動状態)では、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
KT状態では、通常状態よりも小当りになりやすいKT制御が実行される。このパチンコ遊技機1では、小当り遊技状態でもある程度の賞球を得ることができるので、大当り遊技状態と比べると得られる賞球が少ないが遊技者にとって有利な状態である。
高ベース状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行され(時短状態)、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。高ベース状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態やKT状態、高ベース状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、確変状態、KT状態、高ベース状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
大当り遊技を終了し、遊技状態が確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されると、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(右打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、右打ち操作を行い、遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
第2特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
第2特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。第2特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
小当り遊技状態では、特殊可変入賞球装置17により形成される特殊入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、枠LED9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ(第1カウントスイッチ23および第2カウントスイッチ24))からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82、ソレノイド83をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82、特殊入賞口用のソレノイド83に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、枠LED9および右打ち報知用LED37の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、LED信号(LEDの点灯/消灯態様を指定する信号)をLED制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
LED制御基板14は、枠LED9や右打ち報知用LED37を駆動する各種回路を搭載しており、当該LED信号に基づき枠LED9や右打ち報知用LED37を駆動し、当該LED信号が指定する態様で枠LED9や右打ち報知用LED37を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、LEDの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、LEDの点灯/消灯の制御(音指定信号やLED信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、LED信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第1カウントスイッチ23、第2カウントスイッチ24といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、第1特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25A)。CPU103がタイマ割込み毎に第1特別図柄プロセス処理を実行することにより、第1特図ゲームの実行及び保留の管理などが実現される(詳しくは後述)。また、CPU103は、第2特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25B)。CPU103がタイマ割込み毎に第2特別図柄プロセス処理を実行することにより、第2特図ゲームの実行及び保留の管理などが実現される。なお、このパチンコ遊技機1では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを同時に並行して実行することが可能である。
第1特別図柄プロセス処理および第2特別図柄プロセス処理に続いて、CPU103は、役物制御プロセス処理を実行する(ステップS25C)。CPU103がタイマ割込み毎に役物制御プロセス処理を実行することにより、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
役物制御プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
また、図4では記載を省略しているが、遊技制御用タイマ割込み処理では、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力するための処理である試験端子処理も実行される。試験端子処理では、CPU103は、右打ち操作を行う期間であることを特定可能な試験信号(右打ち試験信号)も出力する制御を行う。具体的には、試験端子処理において、CPU103は、大当り遊技中や、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中、KT状態中に右打ち試験信号を出力する制御を行う。一方、試験端子処理において、CPU103は、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中には右打ち試験信号を出力する制御を行わない。
図5は、第1特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25Aにて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この第1特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、第1始動入賞判定処理を実行する(ステップS101A)。
第1始動入賞判定処理では、第1始動入賞口への始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し第1保留記憶数を更新する処理が実行される。第1始動入賞口への始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報としてRAM102に設けられた第1保留記憶バッファに記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や第1保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、第1保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば第1特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて第1始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた第1特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110A〜S113Aの処理のいずれかを選択して実行する。なお、第1特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110A〜S113A)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110Aの第1特別図柄通常処理は、第1特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この第1特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、第1特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、第1特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、第1特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、第1特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、第1特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、第1特別図柄通常処理は終了する。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111Aの第1変動パターン設定処理は、第1特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この第1変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。第1変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、第1特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、第1変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112Aの第1特別図柄変動処理は、第1特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この第1特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その第1特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、第1特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、第1特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、第1特別図柄変動処理は終了する。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とは並行して実行可能であるので、例えば、第1特別図柄変動処理(ステップS112A)に移行して第1特別図柄の変動表示中であるときに、第2特別図柄の変動表示において小当りとなり小当り遊技に制御される場合がある。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、小当り遊技中であるか否かを判定し(具体的には、第2特図プロセスフラグの値が小当り開放前処理〜小当り終了処理に相当する値であるか否かを判定し)、小当り遊技中であれば、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄変動処理に相当する値から変更しないようにし、小当り遊技中でなければ、第1特図プロセスフラグの値を次の第1特別図柄停止処理に相当する値に更新可能としている。そのような制御を行うことにより、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中では第1特別図柄の変動表示を中断し、その小当り遊技の終了後に第1特別図柄の変動表示を再開するように制御している。なお、そのような制御にかぎらず、例えば、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中は、第1特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理を中断(タイマの更新を中断)するように構成してもよい。
また、例えば、小当り終了処理期間としての小当りエンディング期間を遊技状態によって異ならせるように構成してもよい。例えば、通常状態において、第1特別図柄の変動表示を中断するように構成すると、第1特別図柄の変動表示の中断期間が長くなり、第1特別図柄の変動表示の実行期間と中断期間との差が大きくなると飾り図柄の揺れ停止などにより中断期間を吸収する必要があり、遊技者に違和感を与える演出になってしまう。そのため、通常状態では、小当りエンディング期間をKT状態(第1KT状態、第2KT状態)よりも短くすることが望ましい。この場合、例えば、通常状態では小当りエンディング期間が0.5秒であるのに対して、KT状態では小当りエンディング期間が3秒であるように構成してもよい。
また、上記のように構成する場合、例えば、第1KT状態では、小当り制御において実質的に遊技球が入賞困難であり特に演出を行わないので、第2KT状態に比べて小当りエンディング期間を短くするように構成してもよい。一方、第2KT状態では、小当り制御において遊技球が入賞容易であり小当り制御を強調する演出を実行するので、第1KT状態に比べて小当りエンディング期間を長くするように構成してもよい。この場合、例えば、第1KT状態では小当りエンディング期間が0.5秒であるのに対して、第2KT状態では小当りエンディング期間が3秒であるように構成してもよい。
さらに、小当り開放前処理期間としての小当りファンファーレ期間についても、上記の小当りエンディング期間と同様に、遊技状態によって期間の長さを異ならせてもよい。
ステップS113Aの第1特別図柄停止処理は、第1特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この第1特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aにて第1特別図柄の変動を停止させ、第1特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には、大当り遊技を開始するための設定処理が行われる。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、小当り遊技を開始するための処理が行われる。そして、第1特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。第1特図プロセスフラグの値が更新されると、第1特別図柄停止処理は終了する。
なお、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)において実行される処理は、第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)において実行される処理と同様である。すなわち、図5で説明した第1特別図柄プロセス処理において、「第1」を「第2」と読み替えれば、第2特別図柄プロセス処理が説明されることになる。また、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)の第1始動入賞判定処理で抽出された各乱数値は、保留情報としてRAM102に設けられた第2保留記憶バッファに記憶される。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とは並行して実行可能であるので、例えば、第2特別図柄変動処理に移行して第2特別図柄の変動表示中であるときに、第1特別図柄の変動表示において小当りとなり小当り遊技に制御される場合もある。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、小当り遊技中であるか否かを判定し(具体的には、第1特図プロセスフラグの値が小当り開放前処理〜小当り終了処理に相当する値であるか否かを判定し)、小当り遊技中であれば、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄変動処理に相当する値から変更しないようにし、小当り遊技中でなければ、第2特図プロセスフラグの値を次の第2特別図柄停止処理に相当する値に更新可能としている。そのような制御を行うことにより、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中では第2特別図柄の変動表示を中断し、その小当り遊技の終了後に第2特別図柄の変動表示を再開するように制御している。なお、そのような制御にかぎらず、例えば、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中は、第2特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理を中断(タイマの更新を中断)するように構成してもよい。
なお、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り制御に関しても、遊技状態によって小当りファンファーレ期間や小当りエンディング期間の長さを異ならせるように構成してもよい。
図6は、役物制御プロセス処理として、図4に示すステップS25Cにて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この役物制御プロセス処理において、CPU103は、RAM102に設けられた役物制御プロセスフラグの値に応じて、ステップS120〜S128の処理のいずれかを選択して実行する。なお、役物制御プロセス処理の各処理(ステップS120〜S128)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS120の役物制御通常処理は、役物制御プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この役物制御通常処理では、大当り遊技を開始するための設定が行われたか否かを監視し、大当り遊技を開始するための設定が行われれば、大当り遊技を開始するための処理が行われ、役物制御プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS121のゲート通過待ち処理は、役物制御プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。このゲート通過待ち処理では、通過ゲート41への遊技球の通過を待機する制御を行う。通過ゲート41への遊技球の通過を検知したときには役物制御プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS122の大当り開放前処理は、役物制御プロセスフラグが“2”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、役物制御プロセスフラグの値が“3”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS123の大当り開放中処理は、役物制御プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間や第1カウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、役物制御プロセスフラグの値が“4”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS124の大当り開放後処理は、役物制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、役物制御プロセスフラグの値が“3”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、役物制御プロセスフラグの値が“5”に更新される。役物制御プロセスフラグの値が更新されると、大当り開放後処理は終了する。
ステップS125の大当り終了処理は、役物制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御やKT制御、高ベース制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、役物制御プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS126の小当り開放前処理は、役物制御プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において特殊入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、役物制御プロセスフラグの値が“7”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS127の小当り開放中処理は、役物制御プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この小当り開放中処理には、特殊入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、特殊入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。特殊入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、役物制御プロセスフラグの値が“8”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS128の小当り終了処理は、役物制御プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、役物制御プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図7のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図7に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、枠LED9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図8は、演出制御プロセス処理として、図7のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、LED制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により枠LED9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
[特徴部21TMに関する説明]
次に、特徴部21TMに関して説明する。パチンコ遊技機1には、例えば図9−1に示すような主基板11、演出制御基板12、ターミナル基板(情報出力基板)21TM016といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
なお、前述した図2に示すように、主基板11には、第1始動口スイッチ22A及び第2始動口スイッチ22B、並びに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4B等の各種部品が接続されており、演出制御基板12には、スピーカ8L、8R、枠LED9等の各種演出装置が接続されているが、図9−1では、これらを省略している。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、図9−3に示すように、基板ケース21TM201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載され、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
また、主基板11には、図9−3に示すように、パチンコ遊技機1の背面側から視認可能な表示モニタ21TM029が設けられており、該表示モニタ21TM029に、入賞に関する各種の入賞情報を表示する機能も備えている。尚、表示モニタ21TM029の左側方には表示切替スイッチ21TM030が設けられており、該表示切替スイッチ21TM030の操作によって表示モニタ21TM029に表示されている情報を切り替えることが可能となっている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号の他、電源断信号、クリア信号、リセット信号等の各種信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、ターミナル基板21TM016からセキュリティ信号等の各種の信号の出力を行うための情報出力回路112が搭載されている。
また、図9−1に示す主基板11は、図9−3に示すように、透過性を有する合成樹脂材からなる基板ケース21TM201に封入されており、主基板11の中央には表示モニタ21TM029(例えば、7セグメント)が配置され、表示モニタ21TM029の右側には表示切替スイッチ21TM030が配置されている。表示モニタ21TM029及び表示切替スイッチ21TM030は、主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11の背面中央下部には、後述する設定変更モードまたは設定確認モードに切り替えるための錠スイッチ21TM051(図9−1参照)が設けられている。主基板11は、遊技機用枠3を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠3を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
また、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、各入賞口(大入賞口、第2始動入賞口、第1始動入賞口、第1〜第4一般入賞口、以下、「進入領域」ともいう)への遊技球の進入数の集計を行い、該集計による連比、役比などの各種の入賞情報が表示モニタ21TM029に表示されるようになっており、これら入賞情報が表示されることで、遊技場に設置後における連比、役比などの各種の入賞情報を確認できる。つまり、パチンコ遊技機1のメーカ側においては、予め定められた頻度で一般入賞口に遊技球が進入するように(試験を通過するように)遊技盤面を設計することが通常である。また、試験を行う際には、あらかじめ定められた頻度で一般入賞口に遊技球が進入しているかが確認される。さらに、パチンコ遊技機1を設置した後においても、どのような調整が行われているか、その調整の結果、設計どおりの頻度で一般入賞口に遊技球が進入しているかが確認される。そこで、本実施例のパチンコ遊技機1では、当該パチンコ遊技機1において、設置後にどのような調整を加えられたかを認識できるようになっている。
また、電源基板は、透過性を有する合成樹脂材からなる基板ケースに封入されており、電源基板の背面右側下部には、後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052と、電源スイッチ21TM055が設けられている。遊技場の店員等が、パチンコ遊技機1に電源電圧が供給されていない状態で、電源スイッチ21TM055を操作することで、主基板11、演出制御基板12、払出制御基板21TM037等の各基板に所定の動作電圧が供給される。さらに、電源スイッチ21TM055が操作されるタイミングで、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作されていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ100にクリア信号が入力され、後述する初期化処理(RAMクリア)が実行される。同じ電源基板上において、電源スイッチ21TM055とクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052を近くに配置することで、電源投入操作及び初期化操作を行い易いようにしている。
尚、錠スイッチ21TM051及びクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052は、パチンコ遊技機1の背面側に設けられており、所定のキー操作により開放可能な遊技機用枠3を開放しない限り操作不可能とされており、所定のキーを所持する店員のみが操作可能となる。また、錠スイッチ21TM051はキー操作を要することから、遊技店の店員のなかでも、錠スイッチ21TM051の操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、錠スイッチ21TM051は、所定のキーによってONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチであるが、該切替操作を実行可能であると共に該切替操作とは異なる操作(例えば、押込み操作)を実行可能なスイッチであっても良い。
なお、錠スイッチ21TM051は、ON状態又はOFF状態を維持可能である。即ち、遊技場の店員等により力を加えられなくても、錠スイッチ21TM051は、ON状態又はOFF状態を維持可能である。また、錠スイッチ21TM051は、OFF状態でのみキーを挿抜可能な構成とする。このような構成によれば、遊技場の店員等は、キーを回収するために錠スイッチ21TM051をOFF状態としなければならないので、遊技場の店員等が錠スイッチ21TM051をON状態としたまま放置してしまうことを防ぐことができる。
尚、図9−3に示すように、パチンコ遊技機1の背面側の下部には、各入賞口に入賞した遊技球やアウト口に進入した遊技球をパチンコ遊技機1外に排出するためのノズル(排出口)が設けられており、該ノズル内には、パチンコ遊技機1内から排出される遊技球を検出する(発射された遊技球を検出する)ための排出口スイッチ21TM070が設けられている。該排出口スイッチ21TM070は、スイッチ回路110に接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、枠LED9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるLED制御コマンドが含まれている。
図9−2は、払出制御基板21TM037および球払出装置21TM097などの払出に関連する構成要素を示すブロック図である。図9−2に示すように、払出制御基板21TM037には、払出制御用CPU21TM371を含む払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が搭載されている。この実施の形態では、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、1チップマイクロコンピュータであり、少なくともRAMが内蔵されている。払出制御用マイクロコンピュータ21TM370、RAM(図示せず)、払出制御用プログラムを格納したROM(図示せず)およびI/Oポート等は、払出制御基板21TM037を構成する。すなわち、払出制御基板21TM037は、払出制御用CPU21TM371、RAMおよびROMを有する払出制御用マイクロコンピュータ21TM370と、I/Oポートとで実現される。また、I/Oポートは、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に内蔵されていてもよい。
球切れスイッチ21TM187、満タンスイッチ21TM048および払出個数カウントスイッチ21TM301からの検出信号は、中継基板21TM072を介して払出制御基板21TM037のI/Oポート21TM372fに入力される。なお、この実施の形態では、払出個数カウントスイッチ21TM301からの検出信号は、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に入力されたあと、I/Oポート21TM372aおよび出力回路21TM373Bを介して主基板11に出力される。
また、払出制御基板21TM037には、図9−2に示すように、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3の開放を検知する遊技機枠開放センサと、遊技盤2の前面を開閉可能に覆うガラス扉枠3aの開放を検知する扉枠開放センサと、を備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が接続されており、これらのセンサから出力される検知信号に基づいて、各種の異常(エラー)の発生を判定する機能も備えている。なお、遊技機用枠3の開放が検知されたときの検知信号と、ガラス扉枠3aの開放が検知されたときの検出信号とは、異なる端子に入力されることにより、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、遊技機用枠3の開放状態と、ガラス扉枠3aの開放状態とを、区別して認識可能となっている。
また、払出モータ位置センサ21TM295からの検出信号は、中継基板21TM072を介して払出制御基板21TM037のI/Oポート21TM372eに入力される。払出モータ位置センサ21TM295は、払出モータ21TM289の回転位置を検出するための発光素子(LED)と受光素子とによるセンサであり、遊技球が詰まったこと、すなわちいわゆる球噛みを検出するために用いられる。払出制御基板21TM037に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、球切れスイッチ21TM187からの検出信号が球切れ状態を示していたり、満タンスイッチ21TM048からの検出信号が満タン状態を示していると、球払出処理を停止する。
さらに、満タンスイッチ21TM048からの検出信号が満タン状態を示していると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、打球発射装置からの球発射を停止させるために、発射基板21TM090に対してローレベルの満タン信号を出力する。発射基板21TM090のAND回路21TM091が出力する発射モータ21TM094への発射モータ信号は、発射基板21TM090から発射モータ21TM094に伝えられる。払出制御用マイクロコンピュータ21TM370からの満タン信号は、発射基板21TM090に搭載されたAND回路21TM091の入力側の一方に入力され、駆動信号生成回路21TM092からの駆動信号(発射モータ21TM094を駆動するための信号であって、電源基板からの電源を供給する役割を果たす信号である。)は、AND回路21TM091の入力側の他方に入力される。そして、AND回路21TM091の発射モータ信号が発射モータ21TM094に入力される。すなわち、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が満タン信号を出力している間は、発射モータ21TM094への発射モータ信号の出力が停止される。
払出制御用マイクロコンピュータ21TM370には、遊技制御用マイクロコンピュータ100とシリアル通信で信号を入出力(送受信)するためのシリアル通信回路21TM380が内蔵されている。この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ100と 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370とは、シリアル通信回路21TM505,21TM380を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ100と 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370との間の接続確認を行うために、一定の間隔(例えば1秒)で信号(賞球要求信号、受信ACK信号)をやり取り(送受信)している。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、シリアル通信回路21TM505を介して、一定の間隔で接続確認を行うための信号(この実施の形態における賞球要求信号)を送信し、 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からの賞球要求信号を受信した場合、その旨を通知する信号(受信ACK信号)を遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信する。この実施の形態では、賞球要求信号や受信ACK信号に特定のデータを乗せることにより、賞球要求信号や受信ACK信号を送受信するタイミングにおいて、遊技制御用マイクロコンピュータ100と払出制御用マイクロコンピュータ21TM370との間で特定のデータをやり取りするように構成している。例えば、入賞が発生した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、払い出すべき賞球個数を示すデータを、賞球要求信号の所定ビットを異ならせることにより設定し、当該設定がなされた賞球要求信号を 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に送信する。そして、 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、賞球払出動作が終了すると、賞球終了を示すデータを、受信ACK信号の所定ビットを異ならせることにより設定し、当該設定がなされた受信ACK信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信する。また、所定のエラー(球貸し、満タン、球切れなどのエラー)が発生した場合には、エラーの内容を示すデータを、受信ACK信号の所定ビットを異ならせることにより設定し、当該設定がなされた受信ACK信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、出力ポート21TM372bを介して、賞球払出数を示す賞球情報信号および貸し球数を示す球貸し個数信号をターミナル基板(枠用外部端子基板と盤用外部端子基板とを含む)21TM160に出力する。なお、出力ポート21TM372bの外側に、ドライバ回路が設置されているが、図9−2では記載省略されている。
また、 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、出力ポート21TM372cを介して、7セグメントLEDによるエラー表示用LED21TM374にエラー信号を出力する。さらに、出力ポート21TM372bを介して、点灯/消灯を指示するための信号を賞球LED21TM053および球切れLED21TM054に出力する。なお、払出制御基板21TM037の入力ポート21TM372fには、エラー状態を解除するためのエラー解除スイッチ21TM375からの検出信号が入力される。エラー解除スイッチ21TM375は、ソフトウェアリセットによってエラー状態を解除するために用いられる。
さらに、 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370からの払出モータ21TM289への駆動信号は、出力ポート21TM372aおよび中継基板21TM072を介して球払出装置21TM097の払出機構部分における払出モータ21TM289に伝えられる。なお、出力ポート21TM372aの外側に、ドライバ回路(モータ駆動回路)が設置されているが、図9−3では記載省略されている。
遊技機に隣接して設置されているカードユニット21TM050には、カードユニット制御用マイクロコンピュータが搭載されている。また、カードユニット21TM050には、使用可表示ランプ、連結台方向表示器、カード投入表示ランプおよびカード挿入口が設けられている。インタフェース基板(中継基板)21TM066には、度数表示LED21TM060、球貸し可LED21TM061、球貸スイッチ21TM062および返却スイッチ21TM063が接続される。
インタフェース基板21TM066からカードユニット21TM050には、遊技者の操作に応じて、球貸スイッチ21TM062が操作されたことを示す球貸スイッチ信号および返却スイッチ21TM063が操作されたことを示す返却スイッチ信号が与えられる。また、カードユニット21TM050からインタフェース基板21TM066には、プリペイドカードの残高を示すカード残高表示信号および球貸し可表示信号が与えられる。カードユニット21TM050と払出制御基板21TM037の間では、接続信号(VL信号)、ユニット操作信号(BRDY信号)、球貸し要求信号(BRQ信号)、球貸し完了信号(EXS信号)およびパチンコ機動作信号(PRDY信号)が入力ポート21TM372fおよび出力ポート21TM372dを介して送受信される。カードユニット21TM050と払出制御基板21TM037の間には、インタフェース基板21TM066が介在している。よって、接続信号(VL信号)等の信号は、図9−2に示すように、インタフェース基板21TM066を介してカードユニット21TM050と払出制御基板21TM037の間で送受信されることになる。
パチンコ遊技機1の電源が投入されると、払出制御基板21TM037に搭載されている 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、カードユニット21TM050にPRDY信号を出力する。また、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、電源が投入されると、VL信号を出力する。 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、VL信号の入力状態によってカードユニット21TM050の接続状態/未接続状態を判定する。カードユニット21TM050においてカードが受け付けられ、球貸スイッチが操作され球貸スイッチ信号が入力されると、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基板21TM037にBRDY信号を出力する。この時点から所定の遅延時間が経過すると、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基板21TM037にBRQ信号を出力する。
そして、 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、カードユニット21TM050に対するEXS信号を立ち上げ、カードユニット21TM050からのBRQ信号の立ち下がりを検出すると、払出モータ21TM289を駆動し、所定個の貸し球を遊技者に払い出す。そして、払出が完了したら、 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、カードユニット21TM050に対するEXS信号を立ち下げる。その後、カードユニット21TM050からのBRDY信号がオン状態でないことを条件に、遊技制御用マイクロコンピュータ100から払出指令信号を受けると賞球払出制御を実行する。
カードユニット21TM050で用いられる電源電圧AC24Vは払出制御基板21TM037から供給される。すなわち、カードユニット21TM050に対する電源基板からの電力供給は、払出制御基板21TM037およびインタフェース基板21TM066を介して行われる。この例では、インタフェース基板21TM066内に配されているカードユニット21TM050に対するAC24Vの電源供給ラインに、カードユニット21TM050を保護するためのヒューズが設けられ、カードユニット21TM050に所定電圧以上の電圧が供給されることが防止される。
本実施例のパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。詳しくは、後述する特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も出玉率が高く、6,5,4,3,2,1の順に値が小さくなるほど出玉率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、5,4,3,2,1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
図9−4(A)〜(F)は、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。各表示結果判定テーブルは、変動特図指定バッファが1(第1)である、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と、変動特図指定バッファが2(第2)である、つまり、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値が設定されている。
図9−4(A)に示すように、設定値1に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、設定値が「2」、「3」、「4」、「5」、「6」である場合よりも低い確率(1/300)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/300)で大当りに当選するようになっている。
また、図9−4(B)に示すように、設定値2に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」である場合よりも高い確率(1/280)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/280)で大当りに当選するようになっている。
また、図9−4(C)に示すように、設定値3に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」である場合よりも高い確率(1/280)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/280)で大当りに当選するようになっている。
また、図9−4(D)に示すように、設定値4に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」、「3」である場合よりも高い確率(1/250)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/250)で大当りに当選するようになっている。
また、図9−4(E)に示すように、設定値5に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」、「3」、「4」である場合よりも高い確率(1/235)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/235)で大当りに当選するようになっている。
また、図9−4(F)に示すように、設定値5に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」、「3」、「4」、「5」である場合よりも高い確率(1/220)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/220)で大当りに当選するようになっている。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が図9−4(A)〜(F)に示す大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当りA〜大当りF)とすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当りの当選を決定する。尚、図9−4(A)〜(F)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。
また、本実施例では、CPU103は、図9−4(A)〜(F)に示す表示結果判定テーブルを用いて大当りとするか否かを判定するようになっているが、大当り判定テーブルを別個に設け、大当りの判定は、変動特図指定バッファによらず第1特別図柄の変動表示である場合と第2特別図柄の変動表示である場合とで共通のテーブルを用いて行うようにしてもよい。
尚、本実施例では、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1〜6の計6個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、2個、3個、4個、5個、または7個以上であってもよい。
(設定示唆演出)
設定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、設定コマンドが指定する設定値に応じた演出を実行することにより、設定値を示唆することが可能である。例えば、大当り遊技状態が終了したときに実行されるエンディング演出の態様を、指定された設定値に応じて異ならせることで、遊技者に設定値を示唆することが可能である。図9−5(1)、(2)、及び(3)は、設定示唆演出の例を示している。図9−5(1)は、大当り終了画面において「晴れ」態様のエンディング画像が選択された例、図9−5(2)は、大当り終了画面において「曇り」態様のエンディング画面が選択された例、図9−5(3)は、大当り終了画面において「雨」態様のエンディング画像が選択された例を示している。また、図9−5(4)は、設定示唆演出の態様を、設定コマンドが指定した設定値に基づいて決定するためのテーブルの具体例を示す説明図である。
CPU103は、設定値を指定する設定コマンドを演出制御用CPU120に送信している。また、CPU103は、大当り遊技状態が終了したときに、画像表示装置5においてエンディング演出を実行するための演出制御用コマンドを演出制御用CPU120に送信する。演出制御用CPU120は、受信した設定コマンドにより指定された設定値をRAM102に記憶することにより、記憶した設定値に基づいてエンディング演出の態様を決定可能である。例えば、大当り遊技状態が終了したときに送信される演出制御用コマンドに基づいて、画像表示装置5に、大当り遊技状態が終了したことを報知する文字(「BONUS終了」の文字)と共に、記憶している設定値に基づいて決定された態様(晴れの態様、曇りの態様、雨の態様)のエンディング画像を表示することが可能となる。
図9−5(4)に示すテーブルには、設定コマンドで指定された設定値が「1,2」である場合、「3,4」である場合、及び「5,6」である場合について、それぞれ、設定示唆演出の態様を、図9−5(1)に示す「晴れ」態様に決定する場合、図9−5(2)に示す「曇り」態様に決定する場合、及び図9−5(3)に示す「雨」態様に決定する場合、の判定値が割り振られている。
演出制御用CPU120は、受信した設定コマンドで指定された設定値が「1」又は「2」である場合には、低い割合(例えば20%)で(1)に示す「晴れ」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定し、中程度の割合(例えば40%)で(2)に示す「曇り」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定し、中程度の割合(例えば40%)で(3)に示す「雨」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定する。また、演出制御用CPU120は、受信した設定コマンドで指定された設定値が「3」又は「4」である場合には、低い割合(例えば20%)で(1)に示す「晴れ」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定し、高い割合(例えば50%)で(2)に示す「曇り」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定し、中程度の割合(例えば30%)で(3)に示す「雨」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定する。また、演出制御用CPU120は、受信した設定コマンドで指定された設定値が「5」又は「6」である場合には、高い割合(例えば50%)で(1)に示す「晴れ」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定し、低い割合(例えば20%)で(2)に示す「曇り」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定し、中程度の割合(例えば30%)で(3)に示す「雨」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定する。
このように、設定値に応じて設定示唆演出の各態様の決定割合を異ならせることにより、遊技者は設定示唆演出がどのような態様で実行されるかに関心を抱くことになり、設定示唆演出の興趣を向上させることができる。本例では、遊技者は、大当り遊技状態が終了したときに実行されるエンディング演出がどのような態様で実行されるかに関心を抱くことになり、特に、「晴れ」態様でエンディング演出が実行されることに期待することになる。
(電源投入時処理)
次に、電源投入時処理について説明する。
図9−6〜図9−8は、パチンコ遊技機1の電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ100において実行される処理の一例を示す図である。
図9−6に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、電源が投入された後に、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS21TM4010)。この処理は、データチェックとしてパリティチェックを行う。
チェック結果が正常であれば(ステップS21TM4010でYES)、CPU103は、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値が、正規の値、例えば、0〜5の何れかに合致するか否かを確認する(ステップS21TM4020)。本例では設定値格納領域に格納されている設定値として、0、1、2、3、4、及び5の6つの数字を正規の値としており、大当り確率が異なる6段階の設定値を設けている。本例における設定値0は前述した図9−4等で示す設定値1に相当し、本例における設定値1は前述した図9−4等で示す設定値2に相当し、本例における設定値2は前述した図9−4等で示す設定値3に相当し、本例における設定値3は前述した図9−4等で示す設定値4に相当し、本例における設定値4は前述した図9−4等で示す設定値5に相当し、本例における設定値5は前述した図9−4等で示す設定値6に相当する。
ここで、本例では、パチンコ遊技機1が遊技機メーカから出荷される際(遊技場に設置される前)には、設定値格納領域に、上記正規の値のうち最も大当り確率が低い値(本例では0)が記憶されているものとする。なお、設定値格納領域のデータが壊れている場合には、正規の値となっていない場合がある。設定値が正規の値であれば(ステップS21TM4020でYES)、設定変更中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS21TM4030)。設定変更中フラグは、後述する設定変更モードに移行したときにセットされ(ステップS21TM4580)、錠スイッチ21TM051がOFF状態に切り替えられたときにクリアされる(ステップS21TM4720)。
設定変更中フラグがセットされていなければ(ステップS21TM4030でNO)、CPU103は、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であるか否かを確認する(ステップS21TM4040)。
クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であれば(ステップS21TM4040でYES)、CPU103は、RAMクリアフラグを1に設定する(ステップS21TM4050)。RAMクリアフラグの値は、RAMクリア(遊技状態の初期化)が実行されることに決定されたか否かを示す値であり、値が1である場合にはRAMクリアが実行されることに決定されたことを示している。本例では、RAMクリアフラグが1にセットされた時点では実際にRAMクリアは実行されておらず、設定変更モードに制御される場合には、設定変更モードに関する処理が終了した後にRAMクリアが実行されることになる。
RAMクリアフラグの値が格納される領域は、バックアップRAM領域には含まれない。そのため電源断が発生した場合にはRAMクリアフラグの値は保持されず、電源復旧時のRAMクリアフラグの値は0(初期値が非セット状態)となっている。なお、遊技状態が初期化されることの報知は、設定変更モード又は設定確認モードに制御される前に行われるようにしても良く、後述するように、設定変更モード又は設定確認モードの終了後に行われるようにしても良い。
一方、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がOFF状態であれば(ステップS21TM4040でNO)、CPU103は、ステップS21TM4060に移行する。
次いで、CPU103は、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となっているか否かを確認する(ステップS21TM4060)。ここで、前述したように、遊技機用枠3の開放状態、ガラス扉枠3aの開放状態は、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により検出可能となっており、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300から払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に、遊技機用枠3の開放状態が検出されたことを示す検出信号、ガラス扉枠3aの開放状態が検出されたことを示す検出信号が出力される。払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が、遊技機用枠3の開放状態が検出されたことを認識すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100に、遊技機用枠3の開放状態が検出された旨を通知し、ガラス扉枠3aの開放状態が検出されたことを認識すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100に、ガラス扉枠3aの開放状態が検出された旨を通知することで、遊技制御用マイクロコンピュータ100側で、遊技機用枠3の開放状態と、ガラス扉枠3aの開放状態とを、個別に認識可能となっている。
なお、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300から遊技制御用マイクロコンピュータ100に対して、遊技機用枠3の開放状態が検出されたことを示す検出信号、ガラス扉枠3aの開放状態が検出されたことを示す検出信号が出力される構成とした場合(即ち、遊技制御用マイクロコンピュータ100が遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300を備える場合)には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、これらの検出信号の入力によって、遊技機用枠3の開放状態と、ガラス扉枠3aの開放状態とを、個別に認識可能となる。
CPU103が、遊技機用枠3の開放状態又はガラス扉枠3aの開放状態を認識した場合には(ステップS21TM4060でYES)、錠スイッチ21TM051がON状態であるか否かを確認する(ステップS21TM4070)。そして、錠スイッチ21TM051がON状態であれば(ステップS21TM4070でYES)、図9−7に示す、設定変更モード又は設定確認モードに関連したステップS21TM4510以降の処理、に移行する。設定変更モードに移行した場合には設定値の確認及び変更が可能となり、設定確認モードに移行した場合には設定値の確認が可能となる。
即ち、バックアップRAM領域のデータチェック結果が正常であり(ステップS21TM4010でYES)、設定値が正規の値であり(ステップS21TM4020でYES)、設定変更中に電源断が発生していない場合には(ステップS21TM4030でNO)、遊技機用枠3が開放状態であり(ステップS21TM4060でYES)、且つ、錠スイッチ21TM051がON状態である(ステップS21TM4070でYES)ことを条件として、設定値の変更及び/又は確認が可能となる。一方、遊技機用枠3が閉鎖状態であるか(ステップS21TM4060でNO)、又は、錠スイッチ21TM051がOFF状態である(ステップS21TM4070でNO)場合には、設定変更モード及び設定確認モードの何れのモードにも制御されることなく、後述するステップS21TM4760(設定コマンドの送信)に移行する。
本実施形態では、設定値の変更を許可しないものの設定値を確認することが可能な状態(設定確認モード)とするためには、(1)遊技機用枠3が開放状態であり、(2)錠スイッチ21TM051がON状態である、という2つの条件が必要となっている。CPU103は、ステップS21TM4060及びステップS21TM4070の判定処理によって、これら(1)及び(2)の条件が何れも成立していることを確認したときに、設定値を確認することが可能な状態(設定確認モード)に移行可能としている。また、これら(1)及び(2)の条件に加えて、さらに、(3)クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態である(YES)と判定されたことに基づいてRAMクリアフラグがセットされていることを条件として、後述するように、設定値を変更することが可能な状態(設定変更モード)に移行可能となっている。
前述したように、設定値を確認又は変更するために操作しなければならない錠スイッチ21TM051は、遊技盤2の裏面側に設けられており、遊技機用枠3を開放状態としなければ操作することができない。仮に、遊技機用枠3が開放状態となっていないにもかかわらず、錠スイッチ21TM051が操作されたということは、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300に異常があるか、又は、何らかの不正な手段で設定値の確認又は変更が行われようとしている可能性がある。このような状態で、設定値の確認又は変更を許可することは不適切であるため、本実施形態では、遊技機用枠3が開放状態となっていないときには、パチンコ遊技機1を設定確認モード及び設定変更モードの何れにも制御させないようにしている。
なお、本実施形態では、(1)の条件として、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの何れか一方が開放状態となっているときには、パチンコ遊技機1を設定確認モード又は設定変更モードに制御可能としているが、このような形態に限らず、仮に、ガラス扉枠3aが開放状態となっていても、遊技機用枠3が開放状態となっていなければ、設定確認モード及び設定変更モードの何れにも制御させないようにしても良い。
一方、ステップS21TM4060で、遊技機用枠3の開放状態又はガラス扉枠3aの開放状態を認識しなかった場合(ステップS21TM4060でNO)、即ち、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっている場合には、設定変更モード及び設定確認モードの何れのモードにも制御されることなく、後述するステップS21TM4760(設定コマンドの送信)に移行する。また、ステップS21TM4070で、錠スイッチ21TM051がOFF状態であることが確認されると(ステップS21TM4070でNO)、設定変更モード及び設定確認モードの何れのモードにも制御されることなく、後述するステップS21TM4760(設定コマンドの送信)に移行する。
バックアップRAM領域のデータチェックにおいて(ステップS21TM4010)、チェック結果が異常であれば(ステップS21TM4010でNO)、CPU103は、ステップS21TM4120に移行する。また、設定値格納領域に格納されている値のチェックにおいて(ステップS21TM4020)、設定値格納領域に正規の値(0〜5)が格納されていない場合には(ステップS21TM4020でNO)、CPU103は、ステップS21TM4120に移行する。また、設定変更中フラグのチェックにおいて(ステップS21TM4030)、設定変更中フラグがセットされていることが確認された場合には(ステップS21TM4030でYES)、CPU103は、ステップS21TM4120に移行する。
ここで、仮に、設定値格納領域に正規の値(0〜5)が格納されている場合であっても、バックアップRAM領域の一部が壊れている場合には、ステップS21TM4010でNOと判定されて、ステップS21TM4120に移行する。即ち、設定値格納領域に格納されている値が不適切である可能性がある場合には、設定変更モード移行条件(後述するステップS21TM4120〜ステップS21TM4140)が成立していることに基づいて設定変更モードに制御されることになる。また、仮に、バックアップRAM領域のデータチェックにおいて(ステップS21TM4010)、チェック結果が正常であっても(ステップS21TM4010でYES)、設定値格納領域に正規の値(0〜5)が格納されていない場合には(ステップS21TM4020でNO)、設定変更モード移行条件(後述するステップS21TM4120〜ステップS21TM4140)が成立していることに基づいて設定変更モードに制御されることになる。また、前回の電源断発生時に設定変更モードに制御されていた場合には、設定変更モード移行条件(後述するステップS21TM4120〜ステップS21TM4140)が成立していることに基づいて設定変更モードに制御されることになる。
ステップS21TM4120において、CPU103は、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となっているか否かを確認する(ステップS21TM4120)。CPU103が、遊技機用枠3の開放状態又はガラス扉枠3aの開放状態を認識した場合には(ステップS21TM4120でYES)、錠スイッチ21TM051がON状態であるか否かを確認する(ステップS21TM4130)。
錠スイッチ21TM051がON状態であれば(ステップS21TM4130でYES)、CPU103は、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であるか否かを確認する(ステップS21TM4140)。
クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であれば(ステップS21TM4140でYES)、CPU103は、RAMクリアフラグを1に設定する(ステップS21TM4150)。そして、図9−7に示す、設定変更モードに関連したステップS21TM4510以降の処理が実行される。
一方、ステップS21TM4120で、遊技機用枠3の開放状態又はガラス扉枠3aの開放状態を認識しなかった場合(ステップS21TM4120でNO)、即ち、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっている場合、ステップS21TM4130で、錠スイッチ21TM051がON状態となっていない場合(ステップS21TM4130でNO)、ステップS21TM4140において、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態となっていない場合(ステップS21TM4140でNO)には、CPU103は、設定変更モードに関連したステップS21TM4510以降の処理を実行することなく、設定値格納領域に格納されている設定値が異常である可能性があることを示す設定値異常エラーコマンドを演出制御用CPU120に送信する。
演出制御用CPU120は、設定値異常エラーコマンドを受信すると、画像表示装置5において、設定値が異常である可能性があることを報知する。例えば「設定値が異常である可能性があります」というメッセージを表示する。さらに、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、一旦は電源断の状態(電源スイッチ21TM055をOFF)にした後、電源再投入時(電源スイッチ21TM055をON時)に設定変更モードに移行させて設定値を変更するための操作を行う(設定値を確定させる)ように促す報知を行う。例えば「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」というメッセージを表示する。なお、スピーカ8L、8Rからの音声出力により、同様の報知を行うようにしても良い。
次いで、演出制御用CPU120は、電源断となるまで所定のループ処理(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220の繰り返し)を実行する。
このループ処理では、CPU103が、4msのウエイト(ステップS21TM4200)を行った後に、表示モニタ21TM029に「E」の文字を表示すること等により、「設定値が正規の値(0〜5)ではない可能性があるにもかかわらず設定変更モードに制御するための移行条件(ステップS21TM4120〜ステップS21TM4140で全てYESと判定されること)が成立しておらず設定変更モードに移行していないこと」を報知する(ステップS21TM4210)。そして、セキュリティ信号線の一端が接続されている出力端子(端子番号10)からセキュリティ信号を出力する(ステップS21TM4220)。セキュリティ信号はセキュリティ信号線の他端が接続されている外部装置(例えば、複数の遊技機の情報を管理するホールコンピュータ、当該遊技機に対応して設けられるカードユニット又は呼出ランプ装置等)に入力される。
ループ処理の期間は、表示モニタ21TM029が備える7セグメント表示器に、4ms毎に「E」の文字が表示されることになる。4msのウエイトを設けることで7セグメント表示器に過度の熱が滞留して表示器にダメージを及ぼすことを防止するようにしている。また、ループ処理の期間はセキュリティ信号が継続して出力されている。セキュリティ信号を外部出力することで、ホールコンピュータ等の外部装置において、セキュリティ信号が入力されたことに基づいて当該パチンコ遊技機1で所定事象(本例では、設定値が正規の値(0〜5)ではない可能性があるにもかかわらず設定変更モードに制御するための移行条件が成立しておらず設定変更モードに移行していないこと)が発生した可能性を特定可能となる。
ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理は、電力供給が停止するまで(電源スイッチ21TM055がOFFとされるまで)継続されることになる。
即ち、バックアップRAM領域のデータチェック結果が異常である場合(ステップS21TM4010でNO)、設定値が正規の値ではない場合(ステップS21TM4020でNO)、及び、設定変更中に電源断が発生した場合(即ち、電源投入時に設定変更中フラグがセットされていた場合であり、ステップS21TM4030でYESと判定される場合)、のいずれかに該当する場合には、この状態で遊技を行わせるべきではなく、通常遊技処理(例えば、賞球処理や特別図柄プロセス処理等を含む遊技制御用タイマ割込処理)に移行する前に、設定値格納領域の設定値を正規の値に確定させる必要がある。そのため、RAMクリアフラグをセットして設定変更モードに移行させるようにしている。
本実施形態では、設定値の変更が可能な状態(設定変更モード)とするためには、(1)遊技機用枠3が開放状態であり、(2)錠スイッチ21TM051がON状態であり、(3)クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態である、という3つの条件が必要となっている。CPU103は、ステップS21TM4120、ステップS21TM4130、及びステップS21TM4140の判定処理によって、これら(1)〜(3)の条件が何れも成立していることを確認したときに、設定値の変更が可能な状態(設定変更モード)に移行可能としている。
仮に、(1)〜(3)の条件のうち何れかの条件が成立していなければ、設定値の変更が許可されないため、設定値格納領域の設定値を正規の値に確定させることができず、通常遊技処理に移行させることができない。そのため、ステップS21TM4120、ステップS21TM4130、及びステップS21TM4140の判定処理のうち、何れかでNOと判定された場合には、前述したループ処理(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220)に移行する。
ループ処理(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220)に移行してしまうと通常遊技処理に移行することができなくなるため、遊技場の店員等は、一旦パチンコ遊技機1を電源断として再度電源を投入しなければならない。このように、設定変更モードに移行するための条件が成立していない場合には、一旦は電源断を行わせて、次の電源投入時に(1)〜(3)の条件を全て成立させるようにして、設定変更モードに移行させ、設定値格納領域の設定値を正規の値に確定させるようにしている。
なお、CPU103は、(1)〜(3)の条件のうち何れかの条件が成立していない場合には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bを、予め定められた電源断指示態様で発光させることにより、電源をOFF状態とするように促すようにしても良い。
本実施形態では、設定変更中フラグがセットされていない場合(ステップS21TM4030でNO)、設定値の変更を許可しないものの、設定値を確認することが可能な状態(設定確認モード)とするために、(1)遊技機用枠3が開放状態であり(ステップS21TM4060でYES)、(2)錠スイッチ21TM051がON状態である(ステップS21TM4070でYES)、という2つの条件が必要となっている。
しかしながら、設定変更中フラグがセットされている場合には(ステップS21TM4030でYES)、(1)遊技機用枠3が開放状態であり(ステップS21TM4120でYES)、(2)錠スイッチ21TM051がON状態である(ステップS21TM4130でYES)、という2つの条件が成立している場合であっても、設定確認モードに制御されることはない。これら(1)及び(2)の条件が成立している場合であっても、(3)ステップS21TM4140でクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態でない(NO)と判定された場合には、設定変更モード及び設定確認モードの何れのモードにも制御されることなく遊技停止状態(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理)に制御されることになる。
次に、設定変更モード及び設定確認モードに関連する処理について、図9−7及び図9−8を用いて説明する。図9−7の処理において、CPU103は、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値が、正規の値(本例では0〜5の何れか)に合致するか否かを確認する(ステップS21TM4510)。設定値格納領域に正規の値(0〜5)が格納されている場合には(ステップS21TM4510でYES)、ステップS21TM4530に移行する。設定値格納領域に正規の値(0〜5)が格納されていない場合には(ステップS21TM4510でNO)、CPU103は、設定値格納領域に、正規の値として、最も大当り確率が低い「0」を格納する(ステップS21TM4520)。そして、ステップS21TM4530に移行する。
次いで、CPU103は、4msのウエイト(ステップS21TM4530)を行った後に、電源断用処理を実行する(ステップS21TM4540)。電源断用処理において、CPU103は、不測の停電等を含む電源断に基づく電源断信号が入力されているか否かを確認して、電源断信号が入力されている場合には、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。即ち、電源断用処理では所定のバックアップ領域にチェックデータを格納する。
これにより、設定変更モード又は設定確認モードに制御されているときに(ステップS21TM4530〜ステップS21TM4620の繰返し処理、又は、ステップS21TM4530〜ステップS21TM4570及びステップS21TM4650の繰返し処理が行われているときに)、電源断が発生した場合、電源復旧後のステップS21TM4010で適切にデータチェックが実行されることになる。
次いで、CPU103は、設定値格納領域に格納されている設定値(本例では0〜5)に対応した値を、表示モニタ21TM029に表示させる(ステップS21TM4550)。ここで、表示モニタ21TM029に表示される値は、設定値格納領域に格納されている値(0〜5)に1を加算した値(1〜6)である。遊技場の店員は通常、設定値の範囲を1〜6と認識しているため、設定値格納領域に格納されている値をそのまま表示モニタ21TM029に表示させてしまうと、遊技場の店員が実際の設定値を誤って認識してしまうおそれがある。従って、本例では[設定値格納領域に格納されている値+1]を、設定値として表示モニタ21TM029に表示させるようにしている。次いで、CPU103は、セキュリティ信号を出力する(ステップS21TM4560)。
次いで、CPU103は、RAMクリアフラグが0であるか否かを確認する(ステップS21TM4570)。RAMクリアフラグが0であれば(ステップS21TM4570でYES)、即ち、モード(ここでは設定確認モード)終了後にRAMクリアが実行されない場合には、CPU103は、設定確認モードに制御されたことを指定する設定確認モードコマンドを送信し(ステップS21TM4650)、ステップS21TM4680に移行する。演出制御用CPU120は、設定確認モードコマンドを受信したことに基づいて、遊技制御用マイクロコンピュータ100が設定確認モードに移行したことを特定可能である。従って、画像表示装置5やスピーカ8L、8Rにより、当該遊技機が設定確認モードに制御されていることを報知することが可能となる。
一方、RAMクリアフラグが1であれば(ステップS21TM4570でNO)、即ち、モード(ここでは設定変更モード)終了後にRAMクリアが実行される場合には、CPU103は、設定値の変更が行われている可能性があることを示す設定変更中フラグをセットする(ステップS21TM4580)。設定変更中フラグの値が格納される領域は、バックアップRAM領域に含まれるため、電源断の状態となっても、設定変更中フラグの値は保持される。そのため設定変更モードに制御されているときに電源断が発生した場合には、次回の電源投入時に設定変更中フラグの値が1の状態(セット状態)となっている。
次いで、CPU103は、設定変更モードに制御されたことを指定する設定変更モードコマンドを送信する(ステップS21TM4590)。演出制御用CPU120は、設定変更モードコマンドを受信したことに基づいて、遊技制御用マイクロコンピュータ100が設定変更モードに移行したことを特定可能である。従って、画像表示装置5やスピーカ8L、8Rにより、当該遊技機が設定変更モードに制御されていることを報知することが可能となる。
次いで、CPU103は、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されたか否かを示す設定切替スイッチ情報を入力し(ステップS21TM4600)、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されたか否かを確認する(ステップS21TM4610)。
設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されていなければ(ステップS21TM4610でNO)、CPU103は、ステップS21TM4680に移行する。設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作された場合には(ステップS21TM4610でYES)、CPU103は、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値を更新して(ステップS21TM4620)、ステップS21TM4680に移行する。更新された設定値は次回のステップS21TM4550で表示モニタ21TM029に表示される。
遊技場の店員が、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052を操作する(ステップS21TM4610でYES)毎に、設定値格納領域に格納されている設定値が更新される(ステップS21TM4620)。例えば、正規の設定値が0〜5の範囲であり、設定変更モードに制御されたとき(電源投入時、前回の電源断発生時)に設定値格納領域に格納されていた設定値が3であったとすると、設定変更操作毎に、設定値格納領域に格納される設定値が、3→4→5→0→1→2→3の順序で更新され、これに応じて、表示モニタ21TM029に表示される情報が、4→5→6→1→2→3→4の順序で更新されることになる。
ここで、現在の設定値の表示(ステップS21TM4550)及びセキュリティ信号の出力(ステップS21TM4560)、並びに設定確認モードコマンドの送信(ステップS21TM4650)を実行可能であるが、設定変更モードコマンドの送信(ステップS21TM4590)及び設定値の更新(ステップS21TM4620)を実行できない状態は、設定値の確認は可能であるか設定値の変更はできない設定確認モードに相当する。設定確認モードに制御されている期間は、ステップS21TM4530〜ステップS21TM4570及びステップS21TM4650の処理が繰り返し実行されることになる。
設定確認モードには、錠スイッチ21TM051がON状態であり(ステップS21TM4070でYESと判定され)、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がOFF状態であること(ステップS21TM4040でNOと判定されてRAMクリアフラグが0のままであること)に基づいて制御される。
また、現在の設定値の表示(ステップS21TM4550)及びセキュリティ信号の出力(ステップS21TM4560)を実行可能であると共に、設定変更モードコマンドの送信(ステップS21TM4590)及び設定値の更新(ステップS21TM4620)を実行可能な状態は、設定値の確認及び変更が可能な設定変更モードに相当する。
設定変更モードには、錠スイッチ21TM051がON状態であり(ステップS21TM4070又はステップS21TM4130でYESと判定され)、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であること(ステップS21TM4040又はステップS21TM4140でYESと判定されて、ステップS21TM4050又はステップS21TM4150でRAMクリアフラグが1に設定されていること)に基づいて制御される。
なお、設定確認モードコマンドに関しては、設定確認モード制御時に1回のみ送信されるコマンドである。そのため、CPU103は、設定確認モードコマンドを送信したときに、設定確認モードコマンドを送信したことを特定可能であり電源断時のバックアップ記憶が不要な設定確認モードコマンド送信フラグをセットするようにしておき、設定変更中フラグがクリアされたとき(ステップS21TM4720)に、設定確認モードコマンド送信フラグをクリアするようにしても良い。そして、設定確認モードコマンド送信フラグがセットされていない場合にのみ、設定確認モードコマンドを送信可能としても良い。同様に、設定変更モードコマンドに関しては、設定変更モード制御時に1回のみ送信されるコマンドである。そのため、CPU103は、設定変更モードコマンドを送信したときに、設定変更モードコマンドを送信したことを特定可能であり電源断時のバックアップ記憶が不要な設定変更モードコマンド送信フラグをセットするようにしておき、設定変更中フラグがクリアされたとき(ステップS21TM4720)に、設定変更モードコマンド送信フラグをクリアするようにしても良い。そして、設定変更モードコマンド送信フラグがセットされていない場合にのみ、設定変更モードコマンドを送信可能としても良い。
CPU103は、ステップS21TM4680において、錠スイッチ21TM051がOFF状態であるか否かを確認する。そして、錠スイッチ21TM051がON状態であれば(ステップS21TM4680でNO)、再び4msのウエイト(ステップS21TM4530)を行った後にステップS21TM4540以降の処理を繰り返す。即ち、RAMクリアフラグの値が0であれば設定確認モードの制御を継続し、RAMクリアフラグの値が1であれば設定変更モードの制御を継続する。
ステップS21TM4680において、錠スイッチ21TM051がOFF状態であれば(ステップS21TM4680でYES)、CPU103は、設定変更モード又は設定確認モードを終了させて、セキュリティ信号タイマの値として1000msを設定する(ステップS21TM4710)。セキュリティ信号タイマの値として所定時間が設定されることで、その後、通常遊技処理に移行した際の情報出力処理において、セキュリティ信号タイマの値が所定時間から0msになるまでセキュリティ信号が継続して出力されることになる。例えば、遊技制御用タイマ割込処理が2ms毎に実行される場合には、セキュリティ信号タイマの値が2msずつ減算され、0msになった時点でセキュリティ信号の出力が停止される。従って、ステップS21TM4710の時点では、設定変更モードが終了したのか、あるいは、設定確認モードが終了したのかにかかわらず、セキュリティ信号の残り出力期間が1000msに設定されていることになる。
即ち、図9−9(1)に示すように、設定変更モード及び設定確認モードの何れかの制御の開始に対応してセキュリティ信号の出力を開始し(ステップS21TM4560)、設定変更モード及び設定確認モードの何れかの制御の終了に対応して、設定変更モード及び設定確認モードの何れかの制御の終了から少なくとも1secが経過するまでセキュリティ信号を継続して出力するようにセキュリティ信号タイマの値をセットする(ステップS21TM4710)。
ここで、ステップS21TM4560でセキュリティ信号の出力を開始する処理は、設定変更モードに制御されるか、あるいは設定確認モードに制御されるかにかかわらず(何れのモードに制御されるかの判定を行うことなく)共通の処理として実行されている。また、ステップS21TM4710においてセキュリティ信号の残り出力期間をセットする処理も、設定変更モードに制御されたのか、あるいは設定確認モードに制御されたのかにかかわらず(何れのモードに制御されたかの判定を行うことなく)共通の処理として実行されている。このように、設定変更モードに制御される場合と、設定確認モードに制御される場合とで、セキュリティ信号の出力開始制御及び出力終了制御を共通化することにより、セキュリティ信号の出力制御を簡素化し、制御負担を軽減させることができる。
また、設定変更モード及び設定確認モードの何れかの制御の開始に対応してセキュリティ信号の出力を開始し、設定変更モード及び設定確認モードの何れかの制御の終了に対応してセキュリティ信号の出力を停止することにより、ホールコンピュータ等の外部装置に対して、当該遊技機が設定変更モード又は設定確認モードに制御された可能性があることを適切に通知することができる。
ここで、設定変更モード又は設定確認モードの制御が終了した直後のステップS21TM4710では、設定変更モードに制御された場合と、設定確認モードに制御された場合とで共通の値(1000ms)をセキュリティ信号タイマにセットしている。しかしながら、設定変更モードに制御された場合と、設定変更モードに制御された場合とで、セキュリティ信号の出力開始制御及び出力終了制御を両方とも共通化してしまうと、外部装置側で何れのモードに制御されたのかを把握することが困難となってしまう。
そこで、本実施形態では、図9−9(2)に示すように、設定変更モードに制御された場合、即ちRAMクリアフラグが1にセットされている場合には、一旦はステップS21TM4710でセキュリティ信号タイマの値として1000msをセットした後に、後述するステップS21TM4770でNOと判定されたことに基づいて、RAMクリア後のステップS21TM1465でセキュリティ信号タイマの値として30000msを再セットする(上書きする)ようにしている。即ち、セキュリティ信号の残り出力期間を一旦は1secにセットした後に、セキュリティ信号の残り出力期間を30secに再セットする(上書きする)ようにしている。
以上に示した信号出力制御を行った場合、セキュリティ信号の最終的な出力停止タイミングは、図9−9(2)に示すように、設定確認モードに制御されていた場合には設定確認モード終了から1secが経過したタイミングとなり、設定変更モードに制御されていた場合には設定変更モード終了から30secが経過したタイミングとなる。
具体的には、設定確認モードに制御されていた場合(RAMクリアが行われず、セキュリティ信号タイマの値が1秒から変更されなかった場合)には、割込許可後の遊技制御用タイマ割込処理(例えば、情報出力処理)において、セキュリティ信号タイマの値が1000msから0msになるまでセキュリティ信号の出力を継続し、設定変更モードに制御されていた場合(RAMクリアが行われた場合であり、セキュリティ信号タイマの値が1秒から30秒に変更された場合)には、割込許可後の遊技制御用タイマ割込処理(例えば、情報出力処理)において、セキュリティ信号タイマの値が30000msから0msになるまでセキュリティ信号の出力を継続することになる。なお、設定確認モードに制御されていた場合、設定変更モードに制御されていた場合に、遊技制御用タイマ割込処理に移行する前のタイミングで、セキュリティ信号タイマの値が所定時間(1000ms又は30000ms)から0msになるまでセキュリティ信号の出力を継続するようにして、セキュリティ信号の出力終了後に遊技制御用タイマ割込処理に移行するようにしても良い。
このように、設定確認モードの制御が終了した場合と、設定変更モードの制御が終了した場合とで、少なくとも1secはセキュリティ信号が継続して出力されることになり、設定変更モードに制御された場合には、設定変更モードの制御が終了してから30secが経過するまでセキュリティ信号が継続して出力されることになる。このような構成により、セキュリティ信号の出力制御を共通化しつつ、設定確認モードに制御された場合と、設定変更モードに制御された場合とで、セキュリティ信号の出力期間を異ならせることができる。
その結果、外部装置においては、初期化処理が実行されずに設定確認モードに制御されたのか、又は、初期化処理が実行されて設定変更モードに制御されたのかを把握することも可能となる。例えば、セキュリティ信号の出力期間が30秒未満であれば初期化処理が実行されることなく設定確認モードに制御されたことを特定可能であり、セキュリティ信号の出力期間が30秒以上であれば初期化処理が実行されて設定変更モードに制御された可能性があることを推定可能となる。
なお、磁気異常等の遊技停止対象エラーが異常検出センサにより検出された場合にも、セキュリティ信号が出力されることになる。この場合のセキュリティ信号は、遊技機の電源がOFFとなるまで継続して出力される。また、CPU103は、異常検出センサにより異常が検出されたことに基づいてRAM102のバックアップ領域(ただし初期化処理によりクリアされる領域)に異常検出フラグをセットする。そして、電源復旧時に異常検出フラグがセットされていることに基づいて、セキュリティ信号を4分間出力するものとする。
ここで、電源復旧時に設定確認モードに制御された場合には、RAMクリアが実行されないため、信号出力処理において異常検出フラグの値が初期化されずにセットされたままの状態となっており、セキュリティ信号を電源ONから4分間継続して出力することが可能である。即ち、セキュリティ信号の出力期間を、設定確認モードの制御終了から1秒が経過するまでの期間に限定させないことが可能となる。一方で、電源復旧時に設定変更モードに制御された場合には、RAMクリアが実行されることになるため、その後の信号出力処理において異常検出フラグがクリアされた状態となっており(電源断発生時に異常が検出されていたか否かが不明な状態となっており)、結果として、セキュリティ信号の出力期間は、設定変更モードの終了から30秒が経過するまでの期間(RAMクリアの実行に応じた期間)となる。
なお、図9−7のステップS21TM4710に示す例では、セキュリティ信号タイマの値として1秒を設定するようにしているが、このような形態に限らず、設定変更モード又は設定確認モードの終了後に最初に設定するセキュリティ信号タイマの値は、少なくともセキュリティ信号が出力されたことを外部装置側で認識可能な期間であれば良く、例えば50ms以上であれば良い。即ち、設定変更モードが終了した場合と設定確認モードが終了した場合とで、共通の50msをセキュリティ信号タイマの値として設定しても良い。
ステップS21TM4710の処理の後、CPU103は、設定変更中フラグをクリアする(ステップS21TM4720)。ここで、設定変更中フラグがクリアされたことにより、これ以降に電源断が発生した場合には、電源復旧時に設定変更中フラグがセットされていない(ステップS21TM4030でNO)と判定されることになる。
次いで、CPU103は、表示モニタ21TM029に表示している設定値を消去する(ステップS21TM4730)。そして、設定値格納領域に格納されている設定値(0〜5の何れか)を設定コマンドにセットして、その設定コマンドを送信する(ステップS21TM4760)。なお、電源投入時に設定変更モード及び設定確認モードの何れのモードにも制御されない場合であっても、ステップS21TM4760の処理は実行されることになり、設定コマンドが送信される。
ここで、遊技者は通常、設定値の範囲を1〜6と認識しており、演出制御用CPU120側で、設定コマンドが指定する値(設定値格納領域に格納されている値)をそのまま画像表示装置5に表示してしまうと、遊技者が設定値を誤って理解してしまうおそれがある。そこで、本実施形態では、演出制御用CPU120側で、設定コマンドにより指定される値(0〜5)に1を加算した値を設定値(1〜6)として認識し、設定値1〜6の範囲で、設定値を示唆する演出を実行するようにしている。
なお、このような形態に限らず、CPU103が、設定値格納領域に格納されている設定値(0〜5)に1を加算した値(1〜6)を設定コマンドにセットして、演出制御用CPU120に送信するようにしても良い。これにより、設定コマンドが指定する設定値の範囲は1〜6となり、遊技者が通常認識している範囲と合致することになる。演出制御用CPU120側では、設定コマンドが指定する設定値(1〜6)をそのまま画像表示装置5に表示したり、あるいは、設定コマンドが指定する設定値(1〜6)を示唆する演出を実行することで、適切に設定値を報知又は示唆することができる。また、演出制御用CPU120側で、受信した設定コマンドが指定する設定値に対して加算処理を行うことも不要となり、演出制御用CPU120側の制御負担を軽減できる。
前述したように、演出制御用CPU120は、設定コマンドの受信により、設定確認モード又は設定変更モードが終了したことを特定可能である。また、設定コマンドが指定する設定値に応じた演出を実行することにより、設定値を示唆することが可能である。例えば、大当り遊技状態が終了したときに実行されるエンディング演出の態様を、指定された設定値に応じて異ならせることで、遊技者に設定値を示唆することが可能である。
次いで、CPU103は、RAMクリアフラグの値が0であるか否かを確認する(ステップS21TM4770)。
ここで、RAMクリアフラグの値が0である(ステップS21TM4770でYES)ということは、バックアップRAM領域のデータチェック結果が正常であり(ステップS21TM4010でYES)、設定値が正規の値である(ステップS21TM4020でYES)、と判定され、且つ、設定変更中に電源断が発生しておらず(ステップS21TM4030でNO)、さらに、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がOFF状態である(ステップS21TM4040でNO)ということであるから、RAMクリアを伴わない電源断復旧時の処理を実行すれば良い。
CPU103は、RAMクリアフラグの値が0である場合、電源投入時にバックアップRAM領域のデータチェック結果が正常であった場合の処理を実行して、割込許可後に遊技制御用タイマ割込処理(特別図柄プロセス処理等を含む)に移行すれば良い。即ち、設定変更モード及び設定確認モードの何れにも制御されなかった場合、又は、設定確認モードの制御が終了した場合には、CPU103は、RAMクリアフラグの値が0であることに基づいてRAMクリアを実行することなく、電源断復旧時のコマンドとしてバックアップコマンドを送信して、通常遊技処理に移行することになる。
演出制御用CPU120では、このバックアップコマンド(復旧時のコマンド)を受信したことに基づいて、電力供給停止時のデータに基づいて電源断からの復旧が行われたこと(RAMクリアは行われてないこと)を認識する。演出制御用CPU120は、バックアップコマンドを受信すると、例えば画像表示装置5、スピーカ8L、8R、枠LED9等の演出装置において、電力供給停止時のデータに基づいて電源断からの復旧が行われたこと(RAMクリアは行われてないこと)を報知することが可能である。
一方、RAMクリアフラグの値が1である(ステップS21TM4770でNO)ということは、ステップS21TM4050又はステップS21TM4150で、RAMクリアが1に設定されており、RAMクリアを実行することに決定されているということであるから、RAMクリアを伴う電源投入時の処理を実行すれば良い。
CPU103は、RAMクリアフラグの値が1である場合、セキュリティ信号タイマの値として30秒を設定する処理、及び電源投入時にバックアップRAM領域のデータチェック結果が異常であった場合の処理を実行して、割込許可後に遊技制御用タイマ割込処理(特別図柄プロセス処理等を含む)に移行すれば良い。
図9−8に示すように、CPU103は、RAMクリアフラグが1であることに基づいてRAMクリア処理を行う(ステップS21TM1410)。RAMクリア処理では、RAM102の遊技状態情報格納領域に格納されている電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグ、保留記憶等)はクリアされて、初期値が設定されるが、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値はクリアされず、RAMクリア処理の前から変更されない。また、設定値毎に、連比、役比、及びベース等の各集計値(表示モニタ21TM029に表示可能な遊技情報)が記憶されている領域も、クリアされず、これら設定値毎の各集計値は、RAMクリア処理の前から変更されない。そして、表示モニタ21TM029に「C」の文字を表示すること等により、遊技状態が初期化されたことを報知する(ステップS21TM1420)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM102の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。
このRAMクリア処理において設定値格納領域に格納されている設定値をクリアさせない理由は、(a)設定変更モードに制御されなかった場合には、電源投入時に設定値格納領域には正規の値が格納されていたことになり(ステップS21TM4020でYES)、(b)設定変更モードに制御された場合には、設定値格納領域の値が0に設定されたか(ステップS21TM4520)又は設定変更モード中の操作によって正規の値が格納されている(ステップS21TM4610及びステップS21TM4620)ためである。さらに、RAMクリア処理以降は、設定変更モードに制御することができず、設定値格納領域に格納されている値を変更する機会がないためである。
次いで、CPU103は、ROM101に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS21TM1430)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS21TM1440)。ステップS21TM1430およびステップS21TM1440の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
ステップS21TM1430、ステップS21TM1440の実行後、CPU103は、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値を読み出す(ステップS21TM1450)。後述する遊技制御用タイマ割込処理では、ここで読み出された設定値に基づいて特別図柄プロセス処理における大当り判定が実行される。次いで、CPU103は、電源投入時(あるいは設定変更モードの終了時)に初期化処理が行われたことを指定する初期化コマンドを送信する(ステップS21TM1460)。演出制御用CPU120では、この初期化コマンドを受信したことに基づいて、初期化処理が行われたこと(電力供給停止時のデータに基づいて電源断からの復旧が行われずに、RAMクリアが行われたこと)を認識する。演出制御用CPU120は、初期化コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5、スピーカ8L、8R、枠LED9等の演出装置において、遊技状態等の初期化が行われたこと(電力供給停止時のデータに基づいて電源断からの復旧が行われずに、RAMクリアが行われたこと)を報知することが可能である。
次いで、CPU103は、セキュリティ信号タイマの値として30秒を設定する(ステップS21TM1465)。これにより、設定変更モード終了後のステップS21TM4710で設定されていたセキュリティ信号タイマの値(1秒)が、RAMクリアが実行されたことに対応した値(30秒)に変更(上書き)されることになる。また、設定変更モード及び設定確認モードの何れのモードにも制御されることなくRAMクリアが実行された場合には、ステップS21TM4710が実行されることなく(セキュリティ信号タイマの値として1秒が設定されることなく)、セキュリティ信号タイマの値が、RAMクリアが実行されたことに対応した30秒に設定される。一方、RAMクリアが実行されなかった場合(設定確認モードに制御された場合を含む)には、このステップS21TM1465の処理は実行されないので、セキュリティ信号タイマの値はステップS21TM4710で設定された1秒のままである。
このステップS21TM1465又は前述したステップS21TM4710で、セキュリティ信号タイマの値が設定されたことにより、割込許可後の遊技制御用タイマ割込処理においてセキュリティ信号が出力されることになり(情報出力処理)、その後、割込許可により遊技制御用タイマ割込処理が実行される毎に、セキュリティ信号タイマの値が2msずつ減算され、セキュリティ信号タイマの値が0となったタイミングでセキュリティ信号の出力が停止されることになる。
そして、CPU103は、シリアル通信回路21TM505の設定処理を実行する(ステップS21TM1480)。この設定処理では、主基板11の出力回路21TM067から払出制御基板21TM037の入力回路21TM373Aに接続確認信号が出力される。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100のシリアル通信回路21TM505と、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370のシリアル通信回路21TM380との通信を実行可能な状態に設定する。
次に、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS21TM1490)。CPU103は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路104に特図表示結果判定用の乱数値MR1の値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS21TM1500において、CPU103は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行う。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施例では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
次いで、CPU103は、表示用乱数更新処理(ステップS21TM1520)および初期値用乱数更新処理(ステップS21TM1530)を繰返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS21TM1510)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS21TM1540)。これにより、遊技制御用タイマ割込み処理を実行可能な通常遊技処理に移行する。本実施例では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施例では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ100が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、本例では、CPU103は、ステップS21TM4770でRAMクリアフラグが0である(YES)と判定された場合、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっているか否かを確認することなく(遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの状態によらず)、電源断復旧時の処理に移行しているが、このような形態に限らず、ステップS21TM4770でRAMクリアフラグが0である(YES)と判定された場合、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっていることを条件として(遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの状態に応じて)、電源断復旧時の処理に移行しても良い。
また、本例では、CPU103は、ステップS21TM4770でRAMクリアフラグが1である(NO)と判定された場合、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっているか否かを確認することなく(遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの状態によらず)、電源投入時の処理(ステップS21TM1410(RAMクリア)以降の処理)に移行しているが、このような形態に限らず、ステップS21TM4770でRAMクリアフラグが1である(NO)と判定された場合、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっていることを条件として(遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの状態に応じて)、電源投入時の処理(ステップS21TM1410(RAMクリア)以降の処理)に移行しても良い。
以上に示したように、遊技場の店員等は、電源投入時に錠スイッチ21TM051をON状態とし、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052をON状態とすることで、パチンコ遊技機1を設定変更モードに制御させることが可能であると共に、遊技状態等を初期化させること(RAMクリアを実行させること)ことが可能となる。また、電源投入時に錠スイッチ21TM051をON状態とし、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052をOFF状態とすることで、パチンコ遊技機1を設定確認モードに制御させることが可能であると共に、遊技状態等を初期化させない(ステップS21TM4040又はステップS21TM4140でNOと判定させてRAMクリアフラグを1に設定させないこと)ことが可能となる。このように、遊技場の店員は、パチンコ遊技機1を設定変更モード及び設定確認モードの何れに制御させるのかを選択可能であると共に、遊技状態等を初期化させるか否かも選択可能となっている。
前述したように、電源投入時に設定変更中フラグがセットされている場合には、電源断発生時に設定変更モードに制御されていたことになるため、設定値が不安定な状態となっており、遊技場側で確定させようとしている設定値が設定値格納領域に格納されていない可能性がある。図9−6〜図9−8に示した例では、CPU103は、設定変更中フラグがセットされていること(ステップS21TM4030でYES)に基づいて、通常遊技処理に移行させず遊技停止状態(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理)に制御可能なようにしており、遊技停止状態への制御に対応してセキュリティ信号を出力するようにしている(ステップS21TM4220)。
このような構成とすることにより、設定値が不安定な状態で遊技が開始される(遊技制御用タイマ割込処理が実行される)ことを防止するとともに、電源が投入されたときに、電源断発生時に設定変更モードに制御されていたことを外部装置に通知可能としている。
また、図9−6〜図9−8に示した例では、CPU103は、設定変更中フラグがセットされていること(ステップS21TM4030でYES)に基づいて、設定変更モードに移行するための条件(ステップS21TM4120〜ステップS21TM4140が全てYESであること)が成立していない場合に、設定値異常エラーコマンドを送信する(ステップS21TM4190)とともに、遊技停止状態(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理)において表示モニタ21TM029に「E」の文字を表示するエラー表示を行う(ステップS21TM4210)。
図9−10に示す例では、表示モニタ21TM029を構成する各7セグメント表示器21TM029A〜21TM029Dに、それぞれ「E」の文字を表示することで、遊技場の店員に異常の発生(設定変更モードに制御されていた状態で電源断が発生した可能性があること)を明確に報知するようにしている。また、設定値異常エラーコマンドを受信した演出制御用CPU120は、画像表示装置5に「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」というメッセージを表示することにより、遊技場の店員等に、一旦は電源断の状態(電源スイッチ21TM055をOFF)にした後、電源再投入時(電源スイッチ21TM055をON時)に設定変更モードに移行させて設定値を変更するための操作を行う(設定値を確定させる)ように促す報知を行う。
本例では、(a)電源投入時に設定変更中フラグがセットされていた場合において、設定変更モードに制御するための移行条件が成立している場合、即ち、(i)遊技機用枠3が開放状態であり(ステップS21TM4120でYES)、(ii)錠スイッチ21TM051がON状態であり(ステップS21TM4130でYES)、且つ、(iii)クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態である(ステップS21TM4140でYES)、と判定された場合には、設定変更モードに制御される。その結果、主基板11側でのエラー表示(ステップS21TM4210:表示モニタ21TM029における「E」の表示)は実行されず、演出制御基板12側でのメッセージ表示(「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」)も行われないことになる。
ここで、設定変更モードコマンド(ステップS21TM4590)を受信した演出制御用CPU120では、画像表示装置5に設定変更モードに制御されたこと、即ち、設定変更操作(設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052の操作)に応じて設定値の変更が可能であることを報知できる。例えば、「設定変更モード中です」というメッセージや、「設定変更操作を行って設定値を変更して下さい」というメッセージを画像表示装置5に表示させることができる。これにより、遊技場の店員等は、設定変更モードに制御されていることを把握可能であり、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052を操作することで、設定値格納領域に格納されている設定値を、予定していた設定値に変更した後に、錠スイッチ21TM051をOFF状態に切り替えることで、設定値を確定させてパチンコ遊技機1を通常遊技処理に移行させることができる。
一方で、(b)電源投入時に設定変更中フラグがセットされていた場合において、設定変更モードに制御するための移行条件が成立していない場合、即ち、上記(i)〜(iii)のうちの何れかの条件が不成立の場合には、設定変更モードに制御されることなく、設定値異常エラーコマンド送信(ステップS21TM4190)後に遊技停止状態(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理)に制御される。その結果、主基板11側でのエラー表示(ステップS21TM4210:表示モニタ21TM029における「E」の表示)が実行されるとともに、演出制御基板12側でのメッセージ表示(「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」)も行われることになる。
このように、主基板11側でのエラー表示(ステップS21TM4210:表示モニタ21TM029における「E」の表示)が実行されるとともに、演出制御基板12側でのメッセージ表示(「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」)も行われる場合には、遊技機の状態として、設定変更モード中に電源断が発生したにもかかわらず電源復旧後に設定変更モードへの移行条件が成立していない状態であることが報知されることになる。この場合には、遊技場の店員等は、設定変更モードに制御されておらず、遊技停止状態となっていること(電源を再投入して設定変更モードに制御させる必要があること)を把握可能である。従って、一端電源をOFFにした後に、設定変更モードへの移行条件(i)〜(iii)が全て成立するように操作して電源を再投入する。そして、設定変更モードにおいて、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052を操作することで、設定値格納領域に格納されている設定値を、予定していた設定値に変更した後に、錠スイッチ21TM051をOFF状態に切り替えることで、設定値を確定させてパチンコ遊技機1を通常遊技処理に移行させることができる。
このように、設定変更モードにおいて電源断が発生した場合には、電源復旧時に遊技機の状態を適切に報知することができる。
ここで、電源復旧時に設定変更モードへの移行条件が成立している(a)の場合には、主基板11側でのエラー表示(ステップS21TM4210:表示モニタ21TM029における「E」の表示)が行われることなく自動的に設定変更モードに移行されることになり、不要なエラー表示を回避して適切に設定値の変更を促すことができる。
一方で、電源復旧時に設定変更モードへの移行条件が成立していない(b)の場合には、設定変更モード中に電源断が発生したにもかかわらず、電源復旧時に設定変更モードに移行できない状態となっているため、強制的に遊技停止状態(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理)に制御され、主基板11側でのエラー表示(ステップS21TM4210:表示モニタ21TM029における「E」の表示)が行われることになる。これにより、設定値が確定していない不安定な状態での遊技の進行を制限することができ、適切な遊技制御を実現できる。
なお、設定変更中フラグがセットされている場合に(ステップS21TM4030でYES)、設定変更モードに移行するための移行条件(i)〜(iii)が全て成立している場合と、移行条件(i)〜(iii)の何れかが成立していない場合とで、設定値が異常である可能性があることを示すコマンドとして異なるコマンドを送信するようにしても良い。
例えば、移行条件が成立している場合には、設定値が異常である可能性があることを示すコマンドであり且つ設定変更モードに移行されたこと(あるいは移行する条件が成立していること)を示すコマンドを送信し、このコマンドを受信した演出制御用CPU120では、「設定値が異常である可能性があります」というメッセージ及び「自動的に設定変更モードに制御されます」というメッセージを画像表示装置5に表示させるようにすると良い。一方、移行条件が成立していない場合には、前述したようにステップS21TM4190の設定値異常エラーコマンドを送信すると良い。
設定変更モード又は設定確認モードが終了して通常遊技処理へ移行した後は、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっているときに、(1)錠スイッチ21TM051が操作されたこと(OFF状態からON状態となったこと)に応じて、遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御用CPU120に対して、錠スイッチ操作コマンドが送信され、(2)設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されたこと(OFF状態からON状態となったこと)に応じて、遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御用CPU120に対して、設定切替スイッチ操作コマンドが送信されることになる。
そして、演出制御基板12(演出制御用CPU120)は、錠スイッチ操作コマンド、及び/又は、設定切替スイッチ操作コマンドを受信したことに基づいて、設定変更モード及び設定確認モードの何れにも制御されていないにもかかわらず、設定値を変更させるための操作が行われたことを特定して、その旨を報知可能である。例えば、錠スイッチ操作コマンドを受信したことに基づいて、画像表示装置5において「錠スイッチの操作を検出しました。」の文字を表示する異常操作警告報知を実行する。また、設定切替スイッチ操作コマンドを受信したことに基づいて、「設定切替スイッチの操作を検出しました。」の文字を表示する異常操作警告報知を実行する。これにより、遊技場の店員等は、設定変更モード及び設定確認モードの何れにも制御されていないにもかかわらず設定値を変更させるための操作が行われたことを明確に把握して、不正が行われていないか等を確認することができる。
なお、このような形態に限らず、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、設定変更モード又は設定確認モードが終了して通常遊技処理へ移行した後は、錠スイッチ21TM051が操作されたか否か、及び、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されたか否か、を確認することなく、錠スイッチ操作コマンド及び設定切替スイッチ操作コマンドを送信しないようにしても良い。このように、通常遊技処理(遊技制御用タイマ割込処理)が実行されている期間は、設定値を変更するための操作及び設定値を確認するための操作の実行状況を確認しないようにすることで、遊技制御用マイクロコンピュータ100の制御負担を軽減することが可能になる。
(電源投入時処理の変形例)
図9−6に示した例では、電源投入時に設定変更中フラグがセットされていた場合には(ステップS21TM4030でYES)、(i)遊技機用枠3が開放状態であり(ステップS21TM4120でYES)、(ii)錠スイッチ21TM051がON状態であり(ステップS21TM4130でYES)、且つ、(iii)クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態である(ステップS21TM4140でYES)、という3条件が成立していることを確認した場合にのみ、RAMクリアフラグを1に設定して(ステップS21TM4150)、設定変更モードに移行した(ステップS21TM4570でNO)。
このような形態に限らず、図9−11に示すように、電源投入時に設定変更中フラグがセットされていた場合には(ステップS21TM4030でYES)、(i)〜(iii)の3条件が成立しているか否かを確認することなく、RAMクリアフラグを1に設定して(ステップS21TM4150)、設定変更モードに移行する(ステップS21TM4570でNO)ようにしても良い。
図9−11に示す処理では、バックアップRAM領域のデータチェック結果が異常である場合(ステップS21TM4010でNO)、設定値が正規の値ではない場合(ステップS21TM4020でNO)、設定変更中フラグがセットされている場合(ステップS21TM4030でYES)に、(i)〜(iii)の条件が成立しているか否かを判定することなく、RAMクリアフラグを1に設定して(ステップS21TM4150)、設定変更モードに制御され(ステップS21TM4570でNO)、遊技停止状態(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理に相当する処理)には制御されない部分が、図9−6に示した処理と異なる。それ以外の部分は、図9−6〜図9−8に示した処理と同様である。
このような形態とした場合であっても、電源投入時に設定変更中フラグがセットされていることに基づいて、RAMクリアフラグが1に設定されて設定変更モードに移行されることになり、設定変更中に電源断が発生した場合の遊技機の状態を適切に定めることができる。
図9−11に示す例では、設定変更中フラグがセットされていない場合には(ステップS21TM4030でNO)、(i)遊技機用枠3が開放状態であり、(ii)錠スイッチ21TM051がON状態であり、且つ、(iii)クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態である、という3条件が成立していることに基づいて、設定変更モードに制御される(ステップS21TM4570でNOと判定されて、設定値格納領域の設定値を変更可能な状態となる)のに対して、設定変更中フラグがセットされている場合(ステップS21TM4030でYES)には、(i)〜(iii)の3条件が成立しているか否かにかかわらず、強制的に設定変更モードに制御されることになる。
このように、設定変更モードに制御されているときに電源断が発生した場合には、電源復旧時に設定変更中フラグが設定されていることに基づいて、(i)〜(iii)の3条件が成立しているか否かにかかわらず自動的に設定変更モードに制御されることにより、設定値を確定させるための作業性を向上させることができる。
ここで、設定変更中フラグがセットされている場合(ステップS21TM4030でYES)には、(ii)錠スイッチ21TM051がON状態である(ステップS21TM4130でYES)という条件が成立していない場合でも、設定変更モードに制御されることになる。その結果、設定変更モードにおいては、錠スイッチ21TM051がOFF状態のままで、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052を操作することで、設定値格納領域に格納されている設定値が変更されることになる(図9−7のステップS21TM4610〜ステップS21TM4620)。
前述したように、設定変更モードを終了させる条件は、錠スイッチ21TM051をON状態からOFF状態に切り替えることである(ステップS21TM4680でYESと判定させることである)。そのため、設定値の変更操作を行った遊技場の店員は、設定値を確定して設定変更モードを終了させるために、錠スイッチ21TM051がOFF状態であれば、一旦、錠スイッチ21TM051をOFF状態からON状態に切り替えた後に、錠スイッチ21TM051をON状態からOFF状態に切り替える(ステップS21TM4680でYESと判定させる)ことになる。
このように、設定変更中フラグがセットされていない場合と(ステップS21TM4030でNO)、設定変更中フラグがセットされている場合とで(ステップS21TM4030でYES)、設定変更モードの制御を開始させる条件を異ならせる一方で、設定変更モードの制御を終了させる条件(錠スイッチ21TM051をON状態からOFF状態に切り替える操作)は共通化することで、設定変更モードの制御を終了させる条件を明確にして、適切に通常遊技処理に移行させるようにしている。
ここで、設定変更中フラグがセットされている(ステップS21TM4030でYES)ことに基づいて設定変更モードに制御された場合に、錠スイッチ21TM051をON状態にするように促す報知を行うようにしても良い。例えば、CPU103は、設定変更中フラグがセットされている場合に(ステップS21TM4030でYES)、ステップS21TM4150でRAMクリアフラグを1に設定するとともに、設定値異常エラーコマンドを送信する(前述したステップS21TM4190に相当する処理を実行する)ようにしておき、設定値異常エラーコマンド(ステップS21TM4110)を受信した演出制御用CPU120が、「錠スイッチを一旦ONにして、設定値変更後にOFFに切り替えて下さい」というメッセージを画像表示装置5に表示するようにしても良い。
なお、図9−6〜図9−8、並びに図9−11に示した処理においては、設定変更中フラグがセットされている状態では通常遊技処理に移行できないようになっている。そのため、遊技機メーカーが、パチンコ遊技機1を出荷する際(遊技場への設置前)に、予め設定変更中フラグをセットさせておくことで、その後、遊技場側では、設定変更モードを経て設定値を変更し、設定変更モードを終了させなければ、当該パチンコ遊技機1での遊技を行わせることができなくなる。これにより、遊技場でパチンコ遊技機1を設置する際に、確実に設定変更モードに制御させて設定変更操作を行わせ、設定値を確定させる措置をとるようにすることができる。
(設定値変更中に電源断が発生した場合の設定値記憶制御)
次に、設定値変更中に電源断が発生した場合の設定値記憶制御に関して、図9−12を用いて説明する。図9−7に示した例では、設定変更モードにおいて、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されることで、設定値格納領域に格納されている設定値自体が変更されることになる。
まず、設定変更モード中に設定値の変更操作が行われて、錠スイッチ21TM051がON状態からOFF状態に切り替えられる前(設定変更モード終了前)に電源断が発生した場合の制御に関して、図9−12(1)を用いて説明する。
順番1に示すように、電源投入時に錠スイッチ21TM051をON状態として(クリアスイッチ21TM052もON状態として)設定変更モードに制御させるものとする。本例では、この電源投入時において、RAM102の設定値格納領域に設定値として「0」が格納されている。次いで、順番2に示すように、設定変更モードが開始されたことに伴い、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値「0」が読み出されて、読み出された設定値に1を加算した「1」が表示モニタ21TM029に表示されることになる。この時点で錠スイッチ21TM051はON状態のままである。
次いで、順番3に示すように、設定変更モードにおいて、1回目の設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052の操作が行われたことに基づいて、設定値格納領域に格納される設定値が「0」から「1」に変更され、変更後の設定値に1を加算した「2」が表示モニタ21TM029に表示されることになる。この時点で錠スイッチ21TM051はON状態のままである。さらに、順番4に示すように、設定変更モードにおいて、2回目の設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052の操作が行われたことに基づいて、設定値格納領域に格納される設定値が「1」から「2」に変更され、変更後の設定値に1を加算した「3」が表示モニタ21TM029に表示されることになる。この時点で錠スイッチ21TM051はON状態のままである。
次いで、順番5に示すように、設定変更モードにおいて、錠スイッチ21TM051がON状態のままで、即ち、設定変更モードを終了させる操作が行われる前に、電源断が発生したものとする。このとき、設定値格納領域には、2回目の設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052の操作が行われた後の設定値「2」が格納された状態である。電源断の状態では、RAM102のバックアップ領域に形成された設定値格納領域に格納されている設定値「2」がそのまま保持されることになる。
次いで、順番6に示すように、電源投入時に錠スイッチ21TM051をON状態として(クリアスイッチ21TM052もON状態として)設定変更モードに制御させるものとする。この電源投入時において、RAM102の設定値格納領域に設定値として「2」が格納されている。この設定値「2」は、前回の設定変更モード中の電源断発生時に設定値格納領域に格納されていた値である。
次いで、順番7に示すように、設定変更モードが開始されたことに伴い、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値「2」が読み出されて、読み出された設定値に1を加算した「3」が表示モニタ21TM029に表示されることになる。この時点で錠スイッチ21TM051はON状態のままである。
なお、順番6の電源投入時には、設定変更中フラグがセットされた状態であるため、前述した図9−11に示した制御を適用する場合、錠スイッチ21TM051がOFF状態であっても(又はクリアスイッチ21TM052がOFF状態であっても)、自動的に設定変更モードに制御されることになる。そのため、順番6及び順番7における錠スイッチ21TM051の状態は、OFF状態である場合がある。
このように、設定変更モードにおいて設定値の変更が行われて、錠スイッチ21TM051がOFF状態とされることなく(設定変更モードを終了させることなく)電源断が発生した場合には、電源復旧時に、前回の設定変更モードにおける変更後の設定値が設定値格納領域に保持された状態となっている。従って、電源復旧時には、既に予定していた設定値が設定されている場合もあり、この場合には、遊技場の店員は改めて設定値を変更する操作を行わずとも、設定変更モードを終了させて遊技機を通常遊技処理に移行させれば良いため、作業性を向上させることができる。
次に、設定変更モード中に設定値の変更操作が行われて、錠スイッチ21TM051がON状態からOFF状態に切り替えられた後(設定変更モード終了後)に電源断が発生した場合の制御に関して、図9−12(2)を用いて説明する。
順番1〜順番4に関しては、図9−12(1)に示した例と同様であり、説明を省略する。次いで、順番5に示すように、設定変更モードにおいて、錠スイッチ21TM051がON状態からOFF状態に切り替えられたことにより、設定変更モードが終了する。これにより、2回目の設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052の操作が行われた後の設定値「2」が、最終的な設定値として確定する。このとき設定値格納領域には設定値として「2」が格納されており、表示モニタ21TM029には、確定した設定値に1を加算した「3」が表示されている。
その後に、順番6に示すように、電源スイッチ21TM055をOFF状態とする操作が行われて、電力供給が停止された状態となったものとする。この電源断の状態では、RAM102のバックアップ領域に形成された設定値格納領域に格納されている設定値「2」がそのまま保持されることになる。
次いで、順番7に示すように、電源投入時に錠スイッチ21TM051をON状態として(クリアスイッチ21TM052もON状態として)設定変更モードに制御させるものとする。この電源投入時において、RAM102の設定値格納領域に設定値として「2」が格納されている。この設定値「2」は、前回の設定変更モード終了時に最終的に設定値格納領域に格納されていた値である。
次いで、順番8に示すように、設定変更モードが開始されたことに伴い、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値「2」が読み出されて、読み出された設定値に1を加算した「3」が表示モニタ21TM029に表示されることになる。この時点で錠スイッチ21TM051はON状態のままである。
図9−12(1)及び(2)に示すように、設定変更モードに制御されているときに電源断が発生した場合と、設定変更モードの制御が終了した後に電力供給が停止された場合とで、何れの場合にも、電源復旧時には、前回の設定変更モードにおける設定変更操作に応じて変更された後の設定値、即ち電源断直前に設定値格納領域に格納されていた設定値が、有効な設定値(電源復旧時に設定格納領域に格納されている設定値)となっている。
なお、図9−12に示した設定値の記憶制御に限られない。即ち、設定変更モードに制御されたときに設定値格納領域に格納されている設定値を設定情報一時記憶領域にコピーして、設定変更モードに制御されているときに設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作された場合には、設定値格納領域の設定値を変更せずに設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値を変更し、設定変更モードを終了させる操作(錠スイッチ21TM051をON状態からOFF状態に切り替える操作)が行われたことに基づいて、設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値を設定値格納領域に格納して(上書きして)設定値を確定させるようにしても良い。なお、この場合に表示モニタ21TM029に表示させる設定値は、設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値(0〜5)に1を加算した値(1〜6)となり、設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値が変更されることに応じて、表示モニタ21TM029に表示される設定値も変化することになる。
このような構成とすることで、電源投入に伴い設定変更モードに制御され、設定変更操作が行われた場合(表示モニタ21TM029に表示される設定値が変更された場合)であっても、設定変更モードを終了させる操作が完了することなく(錠スイッチ21TM051がOFF状態に切り替えられることなく)、電源断が発生した場合には、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値は、電源投入時(設定変更モードにおいて設定変更操作が行われる前)から変更されていないことになる。即ち、電力供給停止状態では、前回の電源投入時に設定値格納領域に格納されていた設定値が引き続き保持されていることになる。従って、電源復旧後に設定変更モード又は設定確認モードに制御されたときに表示モニタ21TM029(第1表示部21TM029A)に表示される設定値は、前回の電源投入時にRAM102の設定値格納領域に格納されていた設定値に応じた値となる。
このように、設定変更モードに制御されているときに電源断が発生した場合の設定値を適切に定めることができる。また、設定変更モードが終了していない不安定な状態において電力供給が停止された場合に、設定値の変更を制限することができる。
上記の実施形態に示した設定変更モード及び設定確認モードに関連した制御は、複数の設定値(例えば0〜5)が設けられており、設定値に応じて大当り確率が異なる遊技機に対して適用可能であるが、これに限らず、複数の設定値(例えば0〜5)が設けられているものの、設定値によらず大当り確率は共通である(例えば、設定値0〜5の全てに関して大当り確率が300分の1である)遊技機に対しても適用可能である。
また、本特徴部21TMでは、以下に示す発明が開示されている。
特開2010−200902号公報(段落0007)に示すように、複数段階の設定値を外部からの設定変更操作に基づいて変更する設定変更手段を備える遊技機が提案されている。また、特開2014−200506号公報(段落0102)に示すように、主制御基板の外部出力端子から、「大当たり信号」等が出力される遊技機が提案されている。特開2010−200902号公報(段落0007)に記載されたような遊技機に関しては、設定値の変更等の際に、設定に関連する制御状態を外部装置側で把握することが必要となる場合があるが、特開2014−200506号公報(段落0102)に記載されている従来の遊技機の信号出力技術を適用しても、外部装置側でこれを把握することが困難であるという課題がある。手段O1〜手段O4に係る発明は、上記の実状に鑑みてなされたものであり、設定に関連する制御状態を遊技機外部に適切に通知可能な遊技機を提供することにある。
手段O1の遊技機は、設定値(大当り判定用乱数の範囲が異なる設定値0〜5の6段階)に応じた制御(特別図柄プロセス処理における大当り判定処理等)を実行可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、設定値を変更可能な設定変更モードに制御可能な設定変更モード制御手段(ステップS21TM4530〜ステップS21TM4620を実行可能な遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、設定値を確認可能な設定確認モードに制御可能な設定確認モード制御手段(ステップS21TM4530〜ステップS21TM4570及びステップS21TM4650を実行可能な遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、前記設定変更モード及び前記設定確認モードの何れかの制御の開始に対応して特定信号(セキュリティ信号)を出力する特定信号出力手段(ステップS21TM4560でセキュリティ信号を出力する遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、特定信号が出力される期間に関する値(セキュリティ信号タイマの値)を設定する設定手段(セキュリティ信号タイマの値をセットする遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、を備え、前記設定手段は、前記設定変更モードに制御される場合と前記設定確認モードに制御される場合とで共通の所定値を設定可能であり(ステップS21TM4710でセキュリティ信号タイマの値として1秒を設定し)、前記特定信号出力手段は、前記設定変更モード及び前記設定確認モードの何れかの制御の終了に対応して、少なくとも前記所定値に対応した期間が経過するまで特定信号を出力する(設定確認モードの終了に伴い設定確認モードの終了から1秒が経過するまでセキュリティ信号を継続して出力し、設定変更モードの終了に伴い設定変更モードの終了から30秒が経過するまでセキュリティ信号を継続して出力する)ことを特徴とする。これによれば、設定に関連する遊技機の状態を外部装置に適切に通知できる。
手段O2の遊技機は、手段O1の遊技機であって、遊技状態を初期化する初期化手段(ステップS21TM4050、ステップS21TM4150でRAMクリアフラグがセットされていることに基づいてRAMクリア(ステップS21TM1410)を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100)を備え、前記初期化手段は前記設定変更モードの制御に伴い遊技状態を初期化し(設定変更モードに制御される場合には、設定変更モードに制御された後にRAMクリアが実行されており)、前記設定手段は、前記所定値を設定した後(ステップS21TM4710でセキュリティ信号タイマの値として1秒を設定した後)に、前記所定値に対応した期間よりも長い期間に対応した特定値を設定可能であり(RAMクリアが実行される場合にはステップS21TM1465でセキュリティ信号タイマの値として30秒を設定可能であり)、前記特定信号出力手段は、前記設定変更モードの制御の終了に対応して、前記特定値に対応した期間が経過するまで特定信号を出力する(設定変更モードの終了に伴い設定変更モードの終了から30秒が経過するまでセキュリティ信号を継続して出力する)ことを特徴とする。これによれば、設定変更モードの制御が終了した場合及び設定確認モードの制御が終了した場合の何れの場合にも少なくとも所定値に対応した期間は特定信号が出力されることになり、設定変更モードに制御された場合には所定値に対応した期間よりも長い期間、特定信号が出力されることになるため、設定手段による設定処理を共通化しつつ設定変更モードと設定確認モードとで異なる出力期間を設定することが可能となる。
手段O3の遊技機は、手段O1又は手段O2の遊技機であって、前記設定変更モードにおいて、前記設定変更モードを終了させるための特定操作(ステップS21TM4680で錠スイッチ21TM051がOFFとされたことの検出)が行われることなく当該遊技機への電力供給が停止された場合に特定情報(設定変更中フラグ)を記憶する特定情報記憶手段(RAM102のバックアップ領域において、設定変更モードに移行したことに基づいてステップS21TM4580で設定変更中フラグをセットし、設定変更モードが終了したことに基づいてステップS21TM4720で設定変更中フラグをクリアする遊技制御用マイクロコンピュータ100)を備え、当該遊技機への電力供給が開始された場合に前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときに(電源復旧時のステップS21TM4030で設定変更中フラグがセットされていると判定された場合に)、遊技停止状態とするとともに特定信号を出力する(設定変更モードに移行するための条件が成立していないことに基づいてステップS21TM4200〜ステップS21TM4220の処理を電源断まで繰り返し実行する)ことが可能であることを特徴とする。これによれば、設定変更モードの制御中に電力供給が停止された場合に、電力供給再開時に遊技機の状態を外部装置に適切に通知することができる。
手段O4の遊技機は、手段O1〜手段O3から選択される何れかの遊技機であって、遊技の進行を制御する遊技制御手段(遊技制御用タイマ割込処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、演出の実行を制御する演出制御手段(演出制御用CPU120)と、を備え、前記遊技制御手段は、表示手段(表示モニタ21TM029)と、前記設定変更モード制御手段(ステップS21TM4530〜ステップS21TM4620の処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、前記設定変更モードにおいて、前記設定変更モードを終了させるための特定操作が行われることなく(ステップS21TM4680で錠スイッチ21TM051がOFFとされる操作が検出されることなく)当該遊技機への電力供給が停止された場合に特定情報を記憶する特定情報記憶手段(RAM102のバックアップ領域において、設定変更モードに移行したことに基づいてステップS21TM4580で設定変更中フラグをセットし、設定変更モードが終了したことに基づいてステップS21TM4720で設定変更中フラグをクリアする遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、を有し、当該遊技機への電力供給が開始された場合に前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときに(電源復旧時のステップS21TM4030で設定変更中フラグがセットされていると判定された場合に)、前記表示手段においてエラー報知を実行するとともに前記演出制御手段にエラーコマンドを送信することが可能であり(ステップS21TM4190で設定値異常エラーコマンドを送信し、ステップS21TM4210のエラー表示において表示モニタ21TM029に「E」の文字を表示することが可能であり)、前記演出制御手段は、前記エラーコマンドを受信したことに応じて、設定値を変更するための操作を促す報知を行う(画像表示装置5に「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」というメッセージを表示する)ことを特徴とする。これによれば、遊技場の店員に対して遊技機の状態を適切に報知できるとともに、設定値を変更するための操作を促すことができる。
また、特開2010−200902号公報(段落0007)に示すように、複数段階の設定値を外部からの設定変更操作に基づいて変更する設定変更手段を備える遊技機が提案されている。特開2010−200902号公報(段落0007)に記載されたような遊技機では、設定値を変更する際に電力供給が停止された場合に、遊技機の状態を適切に報知する必要がある。手段P1〜手段P4に係る発明は、上記の実状に鑑みてなされたものであり、設定値を変更する際に電力供給が停止された場合に、遊技機の状態を適切に報知する遊技機を提供することにある。
手段P1の遊技機は、設定値(大当り判定用乱数の範囲が異なる設定値0〜5の6段階)に応じた制御(特別図柄プロセス処理における大当り判定処理等)を実行可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、設定値を変更可能な設定変更モードに制御可能な設定変更モード制御手段(ステップS21TM4530〜ステップS21TM4620を実行可能な遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、前記設定変更モードに制御されたことを特定可能な特定情報を記憶する特定情報記憶手段(設定変更モードに移行したことに基づいてステップS21TM4580で設定変更中フラグをセットし、設定変更モードが終了したことに基づいてステップS21TM4720で設定変更中フラグをクリアする遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、を備え、前記特定情報記憶手段は、当該遊技機への電力供給が停止された後も前記特定情報を記憶可能であり(設定変更中フラグの値はRAM102のバックアップ領域に格納されており)、当該遊技機への電力供給が開始された場合に前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときに(電源復旧時のステップS21TM4030で設定変更中フラグがセットされていると判定された場合に)、エラー報知を実行可能なエラー報知手段(設定変更モードへの移行条件が成立していない場合にステップS21TM4210でエラー表示を行う遊技制御用マイクロコンピュータ100)をさらに備えることを特徴とする。これによれば、設定変更モードにおいて電力供給が停止された場合に遊技機の状態を適切に報知することができる。
手段P2の遊技機は、手段P1の遊技機であって、前記設定変更モード制御手段は、設定変更条件が成立していること(電源投入時に、遊技機用枠3が開放状態となっており、錠スイッチ21TM051がON状態であり、且つ、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であること)に基づいて前記設定変更モードに制御可能であり、当該遊技機への電力供給が開始された場合に前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときに(電源復旧時のステップS21TM4030で設定変更中フラグがセットされていると判定された場合に)、前記設定変更条件が成立していることに基づいて、前記エラー報知を実行することなく前記設定変更モードに制御可能である(電源投入時に、ステップS21TM4120、ステップS21TM4130、ステップS21TM4140ですべてYESと判定されたことに基づいて、ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理に移行することなく設定変更モードに移行する)ことを特徴とする。これによれば、設定変更モードに制御される条件が成立しているときにはエラー報知を実行することなく設定変更モードに制御されることになり、不要なエラー報知を回避して適切に設定値の変更を促すことができる。
手段P3の遊技機は、手段P1又は手段P2の遊技機であって、当該遊技機への電力供給が開始された場合に前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときに(電源復旧時のステップS21TM4030で設定変更中フラグがセットされていると判定された場合に)、前記エラー報知を実行するとともに遊技停止状態とすることが可能である(電源投入時に、設定変更モードへの移行条件が成立していない場合には(ステップS21TM4120〜ステップS21TM4140の何れかでNOと判定された場合には)、設定変更モードに移行することなくステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理に移行する)ことを特徴とする。これによれば、設定値が不安定な状態での遊技の進行を制限することができ、適切な遊技制御を実現できる。
手段P4の遊技機は、手段P1〜手段P3から選択される何れかの遊技機であって、遊技の進行を制御する遊技制御手段(遊技制御用タイマ割込処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、演出の実行を制御する演出制御手段(演出制御用CPU120)と、を備え、前記遊技制御手段は、表示手段(表示モニタ21TM029)と、
前記設定変更モード制御手段(ステップS21TM4530〜ステップS21TM4620の処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、前記特定情報記憶手段と、を有し、当該遊技機への電力供給が開始された場合に前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときに(電源復旧時のステップS21TM4030で設定変更中フラグがセットされていると判定された場合に)、前記表示手段において前記エラー報知を実行するとともに前記演出制御手段にエラーコマンドを送信することが可能であり(ステップS21TM4190で設定値異常エラーコマンドを送信し、ステップS21TM4210のエラー表示において表示モニタ21TM029に「E」の文字を表示することが可能であり)、前記演出制御手段は、前記エラーコマンドを受信したことに応じて、設定値を変更するための操作を促す報知を行う(画像表示装置5に「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」というメッセージを表示する)ことを特徴とする。これによれば、遊技場の店員に対して遊技機の状態を適切に報知できるとともに、設定値を変更するための操作を促すことができる。
また、特開2010−200902号公報(段落0007)に示すように、複数段階の設定値を外部からの設定変更操作に基づいて変更する設定変更手段を備える遊技機が提案されている。特開2010−200902号公報(段落0007)に記載されたような遊技機では、設定値を変更する際に電力供給が停止された場合に、遊技機の状態を適切に定める必要がある。手段Q1〜手段Q5に係る発明は、上記の実状に鑑みてなされたものであり、設定値を変更する際に電力供給が停止された場合に、遊技機の状態を適切に定める遊技機を提供することにある。
手段Q1の遊技機は、設定値(大当り判定用乱数の範囲が異なる設定値0〜5の6段階)に応じた制御(特別図柄プロセス処理における大当り判定処理等)を実行可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、設定値を変更可能な設定変更モードに制御可能な設定変更モード制御手段(ステップS21TM4530〜ステップS21TM4620を実行可能な遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、前記設定変更モードに制御されたことを特定可能な特定情報を記憶する特定情報記憶手段(設定変更モードに移行したことに基づいてステップS21TM4580で設定変更中フラグをセットし、設定変更モードが終了したことに基づいてステップS21TM4720で設定変更中フラグをクリアする遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、を備え、前記特定情報記憶手段は、当該遊技機への電力供給が停止された後も前記特定情報を記憶可能であり(設定変更中フラグの値はRAM102のバックアップ領域に格納されており)、前記設定変更モード制御手段は、当該遊技機への電力供給が開始された場合に前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときに(電源復旧時のステップS21TM4030で設定変更中フラグがセットされていると判定された場合に)、前記設定変更モードに制御する(電源投入時に、遊技機用枠3が開放状態となっており、錠スイッチ21TM051がON状態であり、且つ、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態である、という設定変更モードに移行するための条件が成立しているか否かにかかわらず、自動的に設定変更モードに制御する)ことを特徴とする。これによれば、遊技状態の初期化を伴う設定変更モードにおいて電力供給が停止された場合に遊技機の状態を適切に定めることができる。なお、手段Q1の遊技機が、前記設定変更モードの制御に対応して遊技状態を初期化する初期化手段(例えば、ステップS21TM4050、ステップS21TM4150でRAMクリアフラグがセットされていることに基づいてRAMクリア(ステップS21TM1410)を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100)を更に備えていても良い。
手段Q2の遊技機は、手段Q1の遊技機であって、前記設定変更モード制御手段は、当該遊技機への電力供給が開始された場合に、前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されていないときには設定変更条件が成立していることに基づいて前記設定変更モードに制御し(電源投入時に、設定変更中フラグがセットされていない場合には(ステップS21TM4030でNO)、遊技機用枠3が開放状態となっており、錠スイッチ21TM051がON状態であり、且つ、RAMクリアフラグが1である(クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であったことにより設定変更モード終了後にRAMクリアが実行される)、という設定変更モードに移行するための条件が成立していることに基づいて設定変更モードに移行し)、前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されている場合には前記設定変更条件が成立しているか否かにかかわらず前記設定変更モードに制御する(電源投入時に、設定変更中フラグがセットされている場合には(ステップS21TM4030でYES)、設定変更モードに移行するための条件が成立しているか否かにかかわらず、自動的に設定変更モードに制御する)ことを特徴とする。これによれば、設定変更モード制御中に電源断が発生した場合には、電源復旧時に特定情報が記憶されていることに基づいて、設定変更条件が成立していないときにも設定変更モードに制御されることになるため、作業性を向上させることができる。
手段Q3の遊技機は、手段Q1又は手段Q2の遊技機であって、前記設定変更モード制御手段は、当該遊技機への電力供給が開始された場合の移行操作(電源投入時に、設定変更中フラグがセットされていないときには(ステップS21TM4030でNO)、遊技機用枠3が開放状態となっており、錠スイッチ21TM051がON状態であり、且つ、RAMクリアフラグが1である(クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であったことにより設定変更モード終了後にRAMクリアが実行される)、という設定変更モードに移行するための条件が成立していること)に基づいて前記設定変更モードに制御することが可能であり、前記設定変更モードに制御されているときの特定操作(ステップS21TM4680で錠スイッチ21TM051がOFFになったことが確認されたこと)に基づいて前記設定変更モードを終了させることが可能であり、前記特定情報記憶手段は、前記設定変更モードに制御されるときに前記特定情報を記憶し(設定変更モードの制御が開始されたステップS21TM4580のタイミングで設定変更中フラグをセットし)、前記特定操作に基づいて前記設定変更モードが終了するときに前記特定情報を消去し(設定変更モードの制御が終了したステップS21TM4720のタイミングで設定変更中フラグをクリアし)、前記設定変更モード制御手段は、当該遊技機への電力供給が開始された場合に、前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときには前記移行操作が行われたか否かにかかわらず前記設定変更モードに制御し(電源投入時に、設定変更中フラグがセットされている場合には(ステップS21TM4030でYES)、設定変更モードに移行するための条件が成立しているか否かにかかわらず、自動的に設定変更モードに制御し)、前記特定操作に基づいて前記設定変更モードを終了させる(ステップS21TM4680で錠スイッチ21TM051がOFFになったことが確認されたことに基づいて設定変更モードを終了させる)ことを特徴とする。これによれば設定変更モードの制御を終了させる条件を適切に定めることができる。
手段Q4の遊技機は、手段Q1〜手段Q3から選択される何れかの遊技機であって、設定値(大当り判定用乱数の範囲が異なる設定値0〜5の6段階)を記憶する設定値記憶手段(設定値が格納されるRAM102の設定値格納領域)を備え、前記設定値記憶手段に記憶されている設定値に応じた制御(特別図柄プロセス処理における大当り判定処理等)を実行可能であり、前記設定変更モードに制御されているときの変更操作に基づいて前記設定値記憶手段に記憶されている設定値を変更し(ステップS21TM4610で設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作された場合には設定値格納領域に格納されている設定値を変更し)、前記設定変更モード制御手段は、前記設定変更モードに制御されているときの特定操作に基づいて前記設定変更モードを終了させ(ステップS21TM4680で錠スイッチ21TM051がOFFになったことが確認されたことに基づいて設定変更モードを終了させ)、前記設定値記憶手段は、前記設定変更モードに制御されている場合に前記特定操作が行われることなく当該遊技機への電力供給が停止されたときに、前記設定変更モードにおいて前記変更操作により変更された後の設定値を継続して記憶する(設定値格納領域はRAM102のバックアップ領域に形成されており、設定変更モード中に設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されると設定値格納領域に格納されている設定値自体が変更されることになるため、設定変更モード中に電源断が発生した場合でも変更操作により変更された後の設定値が保持される)ことを特徴とする。これによれば、電力供給が再開されたときに、電源断発生前の設定変更モードにおいて変更操作により変更された後の設定値が設定値記憶手段に記憶されており、当該設定値に応じた制御が実行されることになるため作業性を向上できる。
手段Q5の遊技機は、手段Q1〜手段Q3から選択される何れかの遊技機であって、設定値(大当り判定用乱数の範囲が異なる設定値0〜5の6段階)を記憶する設定値記憶手段(設定値が格納されるRAM102の設定値格納領域)を備え、前記設定値記憶手段に記憶されている設定値に応じた制御(特別図柄プロセス処理における大当り判定処理等)を実行可能であり、前記設定変更モード制御手段は、前記設定変更モードに制御されているときの変更操作と(設定変更モードにおいて設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作された場合には設定値格納領域に格納されている設定値ではなく設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値のみを変更し)、該変更操作後の特定操作とに基づいて前記設定値記憶手段に記憶されている設定値を変更するとともに前記設定変更モードを終了させ(設定変更モードにおいて錠スイッチ21TM051がOFFになったことが確認されたことに基づいてそのとき設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値を設定値格納領域に格納して有効な設定値として確定させるとともに設定変更モードを終了させ)、前記設定値記憶手段は、前記設定変更モードに制御されている場合に前記特定操作が行われることなく当該遊技機への電力供給が停止されたときに、前記設定変更モードにおいて前記変更操作が行われる前の設定値を記憶する(設定変更モード中に設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作された場合でも錠スイッチ21TM051がOFFに切り替えられなければ設定値格納領域に格納されている設定値自体は変更されないため、設定変更モード中に電源断が発生した場合には設定変更モードに制御される前の設定値が保持される)ことを特徴とする。これによれば、設定変更モードが終了していない不安定な状態において電力供給が停止された場合に、設定値の変更を制限することができる。
(特徴部052IWに関する説明)
次に、特徴部052IWについて説明する。まず、本特徴部052IWにおける遊技状態について説明する。まず、本特徴部052IWにおける遊技状態には、通常状態(低確率/非KT状態)と、通常状態よりも小当りになりやすいKT状態(いわゆる小当りタイム)とがある。さらに、KT状態には第1KT状態と第2KT状態との2種類があり、この特徴部052IWでは、遊技状態には、低確率状態且つ非KT状態(低確率/非KT状態:通常状態)に制御されている場合と、低確率且つ第1KT状態(低確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第1KT状態(高確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第2KT状態(高確率/第2KT状態)に制御されている場合とがある。
KT状態のうち第1KT状態は、後述するように、小当りが発生しやすく特殊可変入賞球装置17が開状態となりやすいものの、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が極めて長く、小当りが発生しても下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞するケースは極めて少ない(例えば、100変動するごとに1球程度)。具体的には、第1KT状態では、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに高ベース状態に制御されて可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなるように制御される。また、KT状態のうち第2KT状態は、後述するように、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が短く、小当りが発生した場合に下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞しやすい。具体的には、第2KT状態では、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに低ベース状態に制御されて可変入賞球装置6Bの開放時間が短くなるように制御される。
また、KT状態は、通常状態(低確率/非KT状態)よりも小当りになりやすい遊技状態である。具体的には、この特徴部052IWでは、普図当りとなって可変入賞球装置6Bが開状態となる確率はKT状態の方が通常状態より高くなっている。そして、第1特別図柄の変動時には小当りと決定される割合が低いのに対して、第2特別図柄の変動時には小当りと決定される割合が高くなるよう構成されている(ただし、後述する強制はずれの場合を除く)ため、KT状態を、通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態としている。これにより、KT状態では、主に第2特別図柄の変動を行わせることにより小当りを頻繁に発生させ、遊技者に有利な遊技状態となっている。
なお、KT状態を、通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態とするための構成としては、これに限るものではない。例えば、KT状態であっても普図当りとなって可変入賞球装置6Bが開状態となる確率は通常状態と同じ(例えば、10%または100%)であるが、第2特別図柄の変動時に選択する変動パターンの有する変動時間が、KT状態の方が通常状態よりも短く構成することにより、KT状態の方が通常状態よりも一定時間に対する変動回数の割合が高くなり、KT状態を通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態とするものであってもよい。
また、本特徴部052IWでは、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が0.6秒以上になるよう構成されている。具体的には、通過ゲート41および可変入賞球装置6Bの設置位置や、遊技球の流下経路を形成する釘群により調整されている。詳しくは後述するが、本特徴部052IWでは遊技球が通過ゲート41を通過したことにもとづいて可変入賞球装置6Bが開放状態に制御され得る構成であり、後述する第1KT状態では遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間が0.5秒となっており、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間である0.6秒よりも短いことから、第1KT状態において一の遊技球が通過ゲート41を通過した場合に可変入賞球装置6Bが開放状態に制御された場合、該一の遊技球がそのまま可変入賞球装置6Bに入賞可能となっている。
(特別可変入賞球装置)
図10−1は、本特徴部052IWにおける特別可変入賞球装置7の構成例を示す説明図である。図10−1に示すように、特別可変入賞球装置7には、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材052IW108が設けられ、大当り遊技状態において、底面部材052IW108を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材052IW108を後方に向けて後退移動させることにより、入賞領域となる大入賞口が開状態とされる。大入賞口内に入賞した遊技球は、第1カウントスイッチ23によって検出される。
本特徴部052IWでは、図10−1に示すように、大入賞口内に入賞した遊技球は、さらに特別可変入賞球装置7の右方に設けられた誘導経路052IW100に導かれる。誘導経路052IW100は、さらに2つの経路052IW102,103に分岐しており、誘導経路052IW100に導かれた遊技球は、左側経路052IW102または右側経路052IW103に導かれる。左側経路052IW102に導かれた場合には、遊技球はV領域052IW104に進入し、V領域スイッチ052IW106によって検出される。右側経路052IW103に導かれた場合には、遊技球は排出領域052IW105に進入し、排出領域スイッチ052IW107によって検出される。
図10−1に示すように、左側経路052IW102の入口付近には、V領域開閉板052IW101が設けられており、V領域開閉板052IW101が開状態であるときに、誘導経路052IW100に導かれた遊技球が左側経路052IW102に進入し、V領域052IW104に進入可能である。また、V領域開閉板052IW101が閉状態であるときには、誘導経路052IW100に導かれた遊技球が右側経路052IW103に進入し、排出領域052IW105から遊技領域の裏側に排出される。
なお、V領域開閉板052IW101は、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって、ソレノイド052IW109が駆動されることによって閉状態から開状態に制御される。
また、本特徴部052IWでは、大当り遊技に制御されると、その大当り遊技中に遊技球がV領域052IW104に進入し、V領域スイッチ052IW106によって検出されたことを条件として、その大当り遊技の終了後に確変状態に制御される。
なお、1ラウンド中にV領域スイッチ052IW106によって検出された遊技球数と排出領域スイッチ052IW107によって検出された遊技球数との合計数は、第1カウントスイッチ23によって検出された遊技球数と一致する筈である。そのため、1ラウンド中にV領域スイッチ052IW106によって検出された遊技球数と排出領域スイッチ052IW107によって検出された遊技球数との合計数が、第1カウントスイッチ23によって検出された遊技球数と一致しない場合には、大入賞口入排出不一致エラーと判定し、エラー報知するように構成してもよい。この場合、特別可変入賞球装置7が閉状態となる直前に入賞した遊技球がV領域052IW104や排出領域052IW105に到達するまでにはある程度時間がかかることから、特別可変入賞球装置7が閉状態となってから所定時間(例えば、30秒)が経過するまでに遊技球数が一致しなければ、大入賞口入排出不一致エラーと判定するように構成すればよい。
(制御基板の構成)
図10−2は、本特徴部052IWにおける各種の制御基板などを示す構成図である。本特徴部052IWでは、図10−2に示すように、スイッチ回路110は、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ(第1カウントスイッチ23および第2カウントスイッチ24))からの検出信号に加えて、V領域スイッチ052IW106および排出領域スイッチ052IW107からの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。
また、本特徴部052IWでは、図10−2に示すように、ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82、特殊入賞口用のソレノイド83に加えて、V領域開閉板052IW101用のソレノイド052IW109に伝送する。
(大当り確率、小当り確率)
図10−3および図10−4は、設定値ごとの大当り確率および小当り確率を説明するための説明図である。このうち、図10−3は、第1特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率を示している。また、図10−4は、第2特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率を示している。また、図10−3および図10−4に示すように、本例では、設定値「1」〜「6」の6段階に設定変更可能に構成する場合が示されている。なお、6段階に設定変更可能である場合にかぎらず、例えば、2〜5段階に設定変更可能に構成したり、7段階以上に設定変更可能に構成したりしてもよい。
まず、図10−3を用いて、第1特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率について説明する。図10−3(A)に示す例では、非確変状態(低確率状態)では、設定値「1」の場合が大当り確率「205/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「247/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。また、図10−3(B)に示す例では、確変状態(高確率状態)では、非確変状態(低確率状態)と比較して全体に大当りの当選確率が10倍となっており、設定値「1」の場合が大当り確率「2050/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「2470/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。
一方で、小当りに関しては、図10−3(A),(B)に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、また、非確変状態(低確率状態)と確変状態(高確率状態)とのいずれであるかに関係なく、小当り確率が「6298/65536」と一定である。すなわち、本例では、小当り判定用の判定値は、設定値によらず共通であり、かつ非確変状態と確変状態とで共通である。このように設定値に応じて大当り確率を異ならせる一方で小当り確率は一定となるように構成する場合であっても、図10−3(A),(B)に示すように、はずれ確率を設定値「1」〜「6」で異ならせることによって、設定値ごとの判定値数が整合するように構成すればよい。
次に、図10−4を用いて、第2特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率について説明する。図10−4(A)に示す例では、非確変状態(低確率状態)では、設定値「1」の場合が大当り確率「205/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「247/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。また、図10−4(B)に示す例では、確変状態(高確率状態)では、非確変状態(低確率状態)と比較して全体に大当りの当選確率が10倍となっており、設定値「1」の場合が大当り確率「2050/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「2470/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。
一方で、小当りに関しては、図10−4(A),(B)に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、また、非確変状態(低確率状態)と確変状態(高確率状態)とのいずれであるかに関係なく、小当り確率が「62986/65536」と一定である。すなわち、本例では、小当り判定用の判定値は、設定値によらず共通であり、かつ非確変状態と確変状態とで共通である。ただし、本例では、第2特別図柄の変動表示の場合(図10−4参照)には、第1特別図柄の変動表示を実行する場合(図10−3参照)と比較すると、小当りの当選確率が約10倍になっている(すなわち、第2特別図柄の変動表示を実行する場合の小当り判定用の判定値の数は、第1特別図柄の変動表示を実行する場合の小当り判定用の判定値の数よりも多い)。このように設定値に応じて大当り確率を異ならせる一方で小当り確率は一定となるように構成する場合であっても、図10−4(A),(B)に示すように、はずれ確率を設定値「1」〜「6」で異ならせることによって、設定値ごとの判定値数が整合するように構成すればよい。
なお、本例では、図10−3および図10−4に示すように、はずれに対応する判定値は、全ての設定値「1」〜「6」に対応する判定値に含まれる(図10−3および図10−4に示すように、はずれ確率が0となる設定値はない)。そして、はずれに対応する判定値は、設定値に応じて異なっている(図10−3および図10−4に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて、はずれ確率が異なっている)。
なお、本例で示した態様にかぎらず、例えば、はずれ確率が0となる場合(すなわち、はずれに対応する判定値が含まれない設定値)があるように構成してもよい。例えば、有利度が最も高い(大当り確率が最も高い)設定値「6」では、はずれ確率が0となり、はずれに対応する判定値が含まれないように構成してもよい。
また、本例で示した態様にかぎらず、例えば、小当り確率が0となる場合(すなわち、小当りに対応する判定値が含まれない判定値)があるように構成してもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を実行する場合(図10−3)には、一律に小当り確率が0となるようにして、小当りに対する判定値が含まれないように構成してもよい。
なお、図10−3(A),(B)および図10−4(A),(B)では、確変状態(高確率状態)と非確変状態(低確率状態)とで小当り確率を一致させはずれ確率を異ならせているが、確変状態(高確率状態)では非確変状態(低確率状態)に対して大当り確率が上昇した分、非確変状態(低確率状態)よりも小当り確率を低下させ、はずれ確率を一致させてもよい。さらに、設定値が例えば「1」及び「2」で異なる値であっても、大当り確率及び小当り確率のそれぞれを一致させてもよい。これにより、実質的な設定可能段階数が6段階未満の遊技機又は設定変更機能による有利度の差がない遊技機において、6段階の設定変更機能を有する種別の遊技機とハードウェア・ソフトウェア構成の共通化を図ることができ、製造コストを低減できる。
(大当り種別判定テーブル)
図10−5(A),(B)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数にもとづいて、大当りの種別を「2R通常大当り」、「2R確変大当り」、「6R通常大当り」、「6R確変大当り」、または「10R確変大当り」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図10−5(A)に示すように、この特徴部052IWでは、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、9%の確率で「10R確変大当り」と決定され、56%の確率で「6R確変大当り」と決定され、35%の確率で「6R通常大当り」と決定される。また、図10−5(B)に示すように、この特徴部052IWでは、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、10%の確率で「10R確変大当り」と決定され、50%の確率で「6R確変大当り」と決定され、5%の確率で「2R確変大当り」と決定され、35%の確率で「2R通常大当り」と決定される。
「10R確変大当り」とは、10ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。また、「6R確変大当り」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。また、「2R確変大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。
「6R通常大当り」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に移行させる大当りである。また、「2R通常大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に制御される大当りである。
この特徴部052IWでは、「10R確変大当り」、「6R確変大当り」、および「6R通常大当り」となる場合には、その大当り遊技の各ラウンドにおいて所定期間(本例では、30秒間)が経過するか所定数(本例では、10個)の遊技球が入賞するまで大入賞口が開放状態に制御され、ラウンドごとに最大で10個の大入賞口への入賞が可能である。これに対して、「2R確変大当り」および「2R通常大当り」となる場合には、その大当り遊技の各ラウンドにおいて短い期間(本例では、1.8秒間)のみ大入賞口が開放状態に制御され、ラウンドごとに入賞可能な大入賞口への入賞数は2〜3個程度である。
また、この特徴部052IWでは、大当り遊技を終了するときに、大当り遊技前の遊技状態および大当り種別に応じて第1KT状態、第2KT状態または非KT状態のいずれかに制御されるのであるが、大当り遊技後の遊技状態の遷移の仕方については後述する(図10−29参照)。
(小当り種別判定テーブル)
図10−6(A),(B)は、ROM101に記憶されている小当り種別判定テーブルを示す説明図である。小当り種別判定テーブルは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数にもとづいて、小当りの種別を「小当りA」、「小当りB」、または「小当りC」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図10−6(A)に示すように、この特徴部052IWでは、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、100%の確率で「小当りA」と決定される。また、図10−6(B)に示すように、この特徴部052IWでは、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、70%の確率で「小当りB」と決定され、30%の確率で「小当りC」と決定される。
本例では、後述するように、「小当りA」の場合には、その小当り遊技中に特殊入賞口が極めて短い0.2秒間しか開放されず(図10−12参照)、小当り遊技中に特殊入賞口への遊技球の入賞を殆ど期待できない。また、「小当りB」の場合には、その小当り遊技中に特殊入賞口が0.8秒間開放され(図10−13参照)、小当り遊技中に特殊入賞口への遊技球の入賞をある程度期待できる。また、「小当りC」の場合には、その小当り遊技中に特殊入賞口が1.8秒間開放され(図10−14参照)、小当り遊技中に特殊入賞口への遊技球の入賞を最も期待できる。
(変動パターンテーブル)
図10−7〜図10−9は、この特徴部052IWで用いられる特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。図10−7〜図10−9に示すEXTとは、それぞれの変動パターンに対応した演出制御コマンド(2バイト構成)の2バイト目のデータである。
図10−7〜図10−9に示す例では、第1特別図柄および飾り図柄についての第1変動パターン#01〜#09の9種類と、第2特別図柄および飾り図柄についての第2変動パターン#01〜#34の34種類とが用いられる。以下、例えば変動パターン#n(n=01〜09または01〜34)というときには、第1変動パターン#nと第2変動パターン#nの双方を意味する。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図10−7(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図10−7(A)に示すように、非KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#01〜#06のいずれかに決定される。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、KT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態)である場合には、図10−7(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図10−7(B)に示すように、KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#07〜#09のいずれかに決定される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図10−8(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図10−8(C)に示すように、非KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#01〜#03のいずれかに決定される。具体的には、はずれと決定する場合には第2変動パターン#01が決定されて、15分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、小当りと決定する場合にも第2変動パターン#02が決定されて、15分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、大当りと決定する場合にも第2変動パターン#03が決定されて、5分間というある程度長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。
この特徴部052IWでは、非KT状態中であっても第2特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなると、特殊入賞口への遊技球の入賞によりある程度の賞球を期待できる状況が生じてしまう。そこで、この特徴部052IWでは、図10−8(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行されても、変動時間を極端に長くし変動表示の実行頻度を低下させることによって却って小当りの発生頻度を低下させるようにし、非KT状態中であるにもかかわらず小当りによる賞球の獲得を狙われてしまう事態を防止している。なお、この特徴部052IWにおいて、「小当りの発生頻度」とは、例えば、単位時間(例えば、1分)あたりの小当りの発生割合であり、KT状態では、例えば、単位時間あたりの小当りの発生割合が通常状態よりも高い状態となっている。
なお、この特徴部052IWでは、図10−8(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、大当りとなる場合であっても変動時間を5分と比較的長くすることによって、非KT状態中に不当に特殊入賞口への入賞による賞球を狙う行為を防止するようにしている。ただし、大当りとなる場合には、小当りとなる場合と比較して第1保留記憶の消化を長くしなくてもよいので、小当りとなる場合よりも短い変動時間となるように構成している。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、低確率/第1KT状態である場合には、その低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図10−8(D)に示す低確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図10−8(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#04〜#06のいずれかに決定される。
なお、図10−8(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#04に決定される。また、低確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合には、小当りとしては比較的長めの7秒の変動時間である第2変動パターン#05(第2始動入賞口開放準備用の変動パターン)に決定される。この特徴部052IWでは、既に説明したように、第1KT状態に制御される場合には、小当りの頻度が高くなるものの可変入賞球装置6Bの開放時間を長くすることによって実際には特殊可変入賞球装置17内の特殊入賞口には滅多に入賞しないように設定されている。しかしながら、低確率/第1KT状態に移行した直後の状態では可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の底面部材上にある程度の遊技球が溜まっている可能性があり、直ちに特殊可変入賞球装置17を開状態に制御してしまったのでは、相当数の遊技球が特殊入賞口に入賞してしまう可能性がある。そこで、この特徴部052IWでは、第1KT状態の1変動目では、少なくとも7秒の変動時間を確保することによって、第1KT状態に移行する前から可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の底面部材上に溜まっている遊技球が全て落下するまでに十分な時間が経過してから特殊可変入賞球装置17を開状態に制御して特殊入賞口への入賞を可能とすることにより、第1KT状態において想定以上の賞球が得られるような事態が生じることを防止している。また、低確率/第1KT状態の1変動目として大当りと決定する場合には第2変動パターン#06が決定されて、2分間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから2〜49変動目の変動表示を実行する場合であれば、図10−8(E)に示す低確率/第1KT時且つ2〜49変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図10−8(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#07〜#13のいずれかに決定される。また、図10−8(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜49変動目としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#07や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#08に決定される場合がある。一方で、低確率/第1KT状態の2〜49変動目としてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#09に決定される場合がある。また、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#10や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#11に決定される場合がある。一方で、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として小当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#12に決定される場合がある。第2変動パターン#07,#10は第2保留記憶が記憶されていないときのみ選択され得る変動パターンであり、第2変動パターン#08,#11は第2保留記憶が1個以上記憶されているときのみ選択され得る変動パターンである。これにより、保留記憶の消化を早め稼働率を高める構成としている。また、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#13に決定される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから50変動目の変動表示(すなわち、低確率/第1KT状態における最終変動)を実行する場合であれば、図10−8(F)に示す低確率/第1KT時且つ50変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図10−8(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#14〜#16のいずれかに決定される。
この特徴部052IWでは、低確率/第1KT状態に制御されている場合には、例えば、画像表示装置5において「チャンスタイム中」などの文字表示が表示される。図10−8(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目としてはずれや小当りと決定する場合には、画像表示装置5において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示を伴う第2変動パターン#14や第2変動パターン#15に決定される。また、図10−8(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目として大当りと決定する場合には、画像表示装置5において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示の後に所定の復活表示を伴う第2変動パターン#16に決定される。
なお、この特徴部052IWでは、図10−7に示すように、KT状態中に第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には、変動時間が10秒の第1変動パターン#07を決定するように構成されている。これは、第2KT状態に移行した直後に第1特別図柄の変動表示で直ちに大当りが発生してしまったようなケースで、第1特別図柄の大当り変動の変動時間を長い変動時間としてしまうと、該第1特別図柄の大当り変動中に実行される第2特別図柄の変動は強制はずれとされる構成であるため、第2KT状態であるにもかかわらず強制はずれが頻発して遊技者が小当りによる利益を一切受けられないこととなる。そのため、この特徴部052IWでは、第1特別図柄の大当り変動の変動時間を短い変動時間とすることにより、強制はずれが頻発する前に第1特別図柄の変動にもとづく大当り遊技状態に移行するように構成されている。
なお、本特徴部052IWとは異なり、第1特別図柄の大当り変動中に第2特別図柄の変動を開始した場合にも、該第2特別図柄の変動を強制はずれとしない構成(例えば、第1特別図柄の大当り図柄停止時に第2特別図柄の変動中であるときは、第2特別図柄を強制はずれとする構成)の遊技機であれば、KT状態中の第1特別図柄の大当りの変動時間を長い変動時間(例えば、1分)としてもよい。これは、第2KT状態に移行した直後に第1特別図柄の変動表示で直ちに大当りが発生してしまったようなケースで、大当りの変動時間をはずれと同じ短い変動時間としてしまうと、遊技者が小当りによる利益を一切受けられなくなる。そのため、KT状態中の第1特別図柄の大当りの変動時間を長い変動時間(例えば、1分)とすれば、そのようなケースであっても、少なくとも複数回小当りが発生可能な十分な時間(例えば、1分)が確保されるように構成される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、高確率/第1KT状態である場合には、その高確率/第1KT状態の契機となった6R確変大当りにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図10−9(G)に示す高確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図10−9(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#17〜#21のいずれかに決定される。
なお、低確率/第1KT状態の1変動目と同様に、図10−9(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合にも、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#17に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合にも、リーチを伴う第2変動パターン#18に決定される場合がある。また、高確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合にも、第2始動入賞口開放準備用の変動パターン(第2変動パターン#19)に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合にも、リーチを伴う第2変動パターン#20に決定される場合がある。また、図10−9(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#21に決定される。
また、高確率/第1KT状態の契機となった6R確変大当りにもとづく大当り遊技を終了してから2変動目以降の変動表示を実行する場合であれば、図10−9(H)に示す高確率/第1KT時且つ2変動目以降用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図10−9(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#22〜#28のいずれかに決定される。
なお、低確率/第1KT状態の2〜49変動目と同様に、図10−9(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#22や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#23に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の2変動目以降としてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#24に決定される場合がある。また、高確率/第1KT状態の2変動目以降として小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#25や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#26に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の2変動目以降として小当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#27に決定される場合がある。第2変動パターン#22,#25は第2保留記憶が記憶されていないときのみ選択され得る変動パターンであり、第2変動パターン#23,#26は第2保留記憶が1個以上記憶されているときのみ選択され得る変動パターンである。これにより、保留記憶の消化を早め稼働率を高める構成としている。また、高確率/第1KT状態の2変動目以降として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#28に決定される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、高確率/第2KT状態である場合には、図10−9(I)に示す高確率/第2KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図10−9(I)に示すように、高確率/第2KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#29〜#34のいずれかに決定される。
なお、図10−9(I)に示すように、高確率/第2KT状態においてはずれと決定する場合には、変動時間が1.5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#29に決定される場合や、変動時間が5秒の通常変動の第2変動パターン#30に決定される場合がある。一方で、高確率/第2KT状態においてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#31に決定される場合がある。また、高確率/第2KT状態において小当りと決定する場合には、変動時間が1.5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#32に決定される場合や、変動時間が5秒の通常変動の第2変動パターン#33に決定される場合がある。また、高確率/第2KT状態において大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#34に決定される。
変動パターンを決定する場合には、より具体的には、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれの変動表示を実行する場合であるかや、現在の遊技状態、可変表示結果に応じた変動パターンテーブルを用いて、変動パターン判定用の乱数にもとづいて抽選処理を行い、いずれの変動パターンとするかが決定される。図10−10は、図10−9(I)に示す高確率/第2KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルのうち、可変表示結果が小当りとなる場合の変動パターンを決定するための小当り用変動パターンテーブルの具体例を示す説明図である。
図10−10に示すように、この特徴部052IWでは、高確率/第2KT状態中に第2特別図柄の変動表示を実行する場合であって、小当りとなる変動表示を実行する場合には、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、70%の確率で第2変動パターン#32と決定され、30%の確率で第2変動パターン#33と決定される。従って、本例では、第2KT状態の場合には、1.5秒の短縮変動の変動パターンが選択される確率が高い。
なお、図10−10では、一例として、高確率/第2KT状態中に第2特別図柄の小当り変動を実行する場合の変動パターンテーブルを示したが、図10−7〜図10−9に示した他の変動パターンテーブルも同様に構成され、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、同じ確率で各変動パターンが決定される。
なお、図10−8〜図10−10に示す例では、第1KT状態の場合に5秒または1秒の短縮変動を実行し、第2KT状態の場合に1.5秒の短縮変動を高い確率で実行するように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、低確率状態の場合に5秒または1秒の短縮変動を実行し、高確率状態の場合に1.5秒の短縮変動を実行するように構成してもよい。
(特別可変入賞球装置7の開放パターン)
次に、特別可変入賞球装置7の開放パターンについて説明する。図10−11は、特別可変入賞球装置7の開放パターンを説明するための説明図である。まず、図10−11(1)を用いて、10R確変大当り、6R確変大当り、および2R確変大当り(以下、単に「確変大当り」ともいう)にもとづく大当り遊技に制御される場合の特別可変入賞球装置7の開放パターンについて説明する。図10−11(1)に示すように、大当り遊技の第1ラウンドが開始されると、大入賞口扉用のソレノイド82が駆動され、特別可変入賞球装置7(大入賞口)が開状態に制御される。そして、大入賞口の開放中に遊技球が入賞すると、第1カウントスイッチ23によって検出される。
また、確変大当りにもとづく大当り遊技では、図10−11(1)に示すように、第1ラウンドにおいて大入賞口への2つ目の遊技球の入賞を検出すると、ソレノイド052IW109が駆動され、V領域開閉板052IW101が開状態に制御され、V領域052IW104に遊技球が進入可能となる。そして、第1ラウンドにおいて所定期間(例えば、29秒)を経過するか所定数(例えば、10個)の大入賞口への入賞を検出すると、図10−11(1)に示すように、特別可変入賞球装置7(大入賞口)が再び閉状態に制御され、大入賞口が閉状態に制御されると、V領域開閉板052IW101も閉状態に制御される。
V領域052IW104に遊技球が進入し、所定の検出有効期間内にV領域スイッチ052IW106によって検出されると、大当り遊技の終了後に遊技状態が確変状態に制御される。図10−11(1)に示すように、確変大当りにもとづく大当り遊技では、所定の検出有効期間は、V領域開閉板052IW101が開状態に制御されたタイミングで開始され、V領域開閉板052IW101が再び閉状態に制御された後、所定期間(本例では、500ms)を経過するまでの期間とされている。
次に、図10−11(2)を用いて、6R通常大当りおよび2R通常大当り(以下、単に「通常大当り」ともいう)にもとづく大当り遊技に制御される場合の特別可変入賞球装置7の開放パターンについて説明する。図10−11(2)に示すように、大当り遊技の第1ラウンドが開始されると、大入賞口扉用のソレノイド82が駆動され、特別可変入賞球装置7(大入賞口)が開状態に制御される。そして、大入賞口の開放中に遊技球が入賞すると、第1カウントスイッチ23によって検出される。
また、通常大当りにもとづく大当り遊技では、図10−11(2)に示すように、第1ラウンドにおいて大入賞口への1つ目の遊技球の入賞を検出すると、ソレノイド052IW109が駆動され、V領域開閉板052IW101が極めて短い期間(本例では、0.02秒間)開状態に制御される。そして、第1ラウンドにおいて所定期間(例えば、29秒)を経過するか所定数(例えば、10個)の大入賞口への入賞を検出すると、図10−11(2)に示すように、特別可変入賞球装置7(大入賞口)が再び閉状態に制御され、大入賞口が閉状態に制御される。
図10−11(2)に示すように、通常大当りにもとづく大当り遊技では、所定の検出有効期間は、V領域開閉板052IW101の極めて短い開放期間(本例では、0.02秒間)の後、所定期間(本例では、500ms)を経過するまでの期間とされている。
図10−11(1)に示すように、確変大当りにもとづく大当り遊技では、V領域開閉板052IW101の開放期間が長い。そのため、所定の検出有効期間中にV領域052IW104に遊技球が進入しやすく、大当り遊技の終了後に確変状態に制御されやすい。一方、図10−11(2)に示すように、通常大当りにもとづく大当り遊技では、V領域開閉板052IW101の開放期間が極めて短い。そのため、実質的に所定の検出有効期間中にV領域052IW104に遊技球が進入することは困難であり、大当り遊技の終了後に確変状態に制御されることは極めて稀である。従って、本例では、確変大当りにもとづく大当り遊技では、通常大当りにもとづく大当り遊技と比較して、大当り遊技中に高い割合によりV領域052IW104に遊技球が進入する。
次に、KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図10−12〜図10−14は、KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを説明するための説明図である。このうち、図10−12は、小当りAとなる場合の可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示している。また、図10−13は、小当りBとなる場合の可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示している。また、図10−14は、小当りCとなる場合の可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示している。また、図10−12(1)〜図10−14(1)は、それぞれ、第1KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示し、図10−12(2)〜図10−14(2)は、それぞれ、第2KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示している。
まず、図10−12(1)〜図10−14(1)を用いて、第1KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図10−12(1)〜図10−14(1)に示すように、通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21にて遊技球が検出されると、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器20にはずれ図柄が導出表示される。この特徴部052IWでは、図10−12(1)〜図10−14(1)に示すように、普通図柄の変動時間は0.2秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図10−12(1)〜図10−14(1)に示すように、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間0.1秒を経過してから、可変入賞球装置6Bが5.5秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置6Bが開状態となっているときに第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の変動表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示装置4Bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、小当りAである場合には、図10−12(1)に示すように、特殊可変入賞球装置17が0.2秒間にわたって開状態とされ、小当りBである場合には、図10−13(1)に示すように、特殊可変入賞球装置17が0.8秒間にわたって開状態とされ、小当りCである場合には、図10−14(1)に示すように、特殊可変入賞球装置17が1.8秒間にわたって開状態とされ、特殊入賞口に遊技球が入賞可能な状態となる(ただし、小当りAの場合には、特殊可変入賞球装置17が極めて短い0.2秒間しか開放しないので、殆ど入賞は期待できない)。しかしながら、第1KT状態では、図10−12(1)に示すように、下流側の特殊可変入賞球装置17の開放時間が0.2秒、0.8秒または1.8秒と短いのに対して、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が5.5秒と長い。従って、第1KT状態では、小当りが発生しやすい状態ではあるものの、特殊入賞口に遊技球が入賞することは極めて稀である(例えば、100変動表示ごとに1球程度)。
なお、第1KT状態では、図10−12(1)〜図10−14(1)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放を終了した後、次の可変入賞球装置6Bの開放を行えるのは、次の普通図柄の変動時間0.2秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間0.1秒とを合計した少なくとも0.5秒を経過した後である。従って、この特徴部052IWでは、第1KT状態では、可変入賞球装置6Bの開放した後のインターバル期間として少なくとも0.5秒の閉鎖期間が設けられていることになる。
また、本特徴部052IWでは、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過した後、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるのは、普通図柄の変動時間0.2秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間0.1秒とを合計した0.5秒を経過した後であるとともに、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が約0.6秒であるよう構成されている。このように、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間の方が、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから該遊技球が可変入賞球装置6Bに到達するまでの時間よりも短いため、可変入賞球装置6Bが既に開放状態に制御されているときに遊技球が該可変入賞球装置6Bに到達することとなる。従って、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で通過ゲート41を通過した遊技球は、可変入賞球装置6Bに入賞しやすくなっている。
次に、図10−12(2)〜図10−14(2)を用いて、第2KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図10−12(2)〜図10−14(2)に示すように、通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21にて遊技球が検出されると、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器20にはずれ図柄が導出表示される。この特徴部052IWでは、図10−12(2)〜図10−14(2)に示すように、普通図柄の変動時間は1.0秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図10−12(2)〜図10−14(2)に示すように、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒を経過してから、可変入賞球装置6Bが0.2秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置6Bが開状態となっているときに第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の変動表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示装置4Bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、小当りAである場合には、図10−12(2)に示すように、特殊可変入賞球装置17が0.2秒間にわたって開状態とされ、小当りBである場合には、図10−13(2)に示すように、特殊可変入賞球装置17が0.8秒間にわたって開状態とされ、小当りCである場合には、図10−14(2)に示すように、特殊可変入賞球装置17が1.8秒間にわたって開状態とされ、特殊入賞口に遊技球が入賞可能となる。
第2KT状態では、第1KT状態とは異なり可変入賞球装置6Bの開放時間が0.2秒と極めて短い。また、この特徴部052IWでは、第2KT状態では、可変入賞球装置6Bの開放した後のインターバル期間(閉鎖期間)として少なくとも3.8秒(普通図柄の変動時間1.0秒+図柄確定時間0.2秒+第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒)という比較的長い期間が確保されている。従って、第2KT状態では、図10−12(2)〜図10−14(2)に示すように、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が短いとともにインターバル期間(閉鎖期間)が長いので、第1KT状態と比較して下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が進入しやすく特殊入賞口に遊技球が入賞しやすい。ただし、小当りAの場合には、特殊可変入賞球装置17が極めて短い0.2秒間しか開放しないので、第2KT状態であっても、特殊入賞口への遊技球の入賞は殆ど期待できない。
なお、第2KT状態では、特殊入賞口に遊技球が入賞しやすく賞球が得られやすいことから、本例では「小当りRUSH」ともいい、第2KT状態中である場合には「小当りRUSH」などの文字表示が表示される。
また、本例では、小当り種別が小当りA〜Cのいずれであるかに応じて特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)の開放時間を異ならせる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、小当り種別が小当りA〜Cのいずれであるかに応じて特殊可変入賞球装置17の開放回数を異ならせるように構成してもよい。この場合、例えば、小当りAの場合には小当り遊技中に特殊可変入賞球装置17を1回のみ開放するのに対して、小当りBや小当りCの場合には小当り遊技中に特殊可変入賞球装置17を2回〜11回開放するように構成してもよい。また、例えば、特殊可変入賞球装置17の開放時間はある程度短くても、0.4秒間の特殊可変入賞球装置17の開放を4回実行することにより、特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)にある程度遊技球が入賞可能な小当り種別を設けるように構成してもよく、様々な態様が考えられる。また、本例では、小当り種別が小当りA〜Cの3種類である場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、4種類以上の小当り種別を設けるように構成してもよい。
また、本特徴部052IWでは、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過した後、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるのは、普通図柄の変動時間1.0秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間2.6秒とを合計した3.8秒を経過した後であるとともに、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が約0.6秒であるよう構成されている。このように、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間の方が、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから該遊技球が可変入賞球装置6Bに到達するまでの時間よりも長いため、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御される前に遊技球が該可変入賞球装置6Bに到達することとなる。従って、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で通過ゲート41を通過した遊技球は、可変入賞球装置6Bに入賞しにくくなっている。
なお、この特徴部052IWでは、普通図柄の変動表示を実行したり可変入賞球装置6Bを開放制御したりする処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって普通図柄プロセス処理(ステップS26参照)が実行されることによって行われる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS26の普通図柄プロセス処理において、遊技状態が確変状態(高確率状態)であるか否かや、非KT状態、第1KT状態または第2KT状態のいずれであるか、大当り遊技状態であるか否かに関係なく、同じ確率(例えば、10%または100%)により普図当りとするか否かを決定する。
なお、この特徴部052IWでは、第1KT状態と第2KT状態とで普通図柄の変動時間と図柄確定時間とはそれぞれ0.2秒ずつで同じであり、第2始動入賞口開放処理前時間が第1KT状態では0.1秒と短く第2KT状態では2.6秒と長くすることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1KT状態と第2KT状態とで変動時間や図柄確定時間を異ならせることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。また、例えば、可変入賞球装置6Bを閉鎖した後の第2始動入賞口開放処理後時間を制御可能に構成し、第1KT状態と第2KT状態とで第2始動入賞口開放処理後時間を異ならせることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。特に、上記のいずれかの方法により第1KT状態における可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)が短くなるように構成すれば、第1KT状態における特殊入賞口への入賞を抑制することができる。
この特徴部052IWでは、後述するように、第1KT状態では、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをセットすることによって高ベース状態に制御することによって、図10−12(1)〜図10−14(1)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなるように制御している。また、第2KT状態では、高ベースフラグをセットせず低ベース状態に制御することによって、図10−12(2)〜図10−14(2)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放時間が短くなるように制御している。
なお、例えば、可変入賞球装置6Bの開放時間を延長することを示す特殊フラグ(開放延長フラグ)を設けるようにし、その特殊フラグがセットされていれば図10−12(1)〜図10−14(1)に示すような可変入賞球装置6Bを長時間開放する第1開放パターン(ロング開放)で制御し、特殊フラグがセットされていなければ図10−12(2)〜図10−14(2)に示す可変入賞球装置6Bを短時間開放する第2開放パターン(ショート開放)で制御するように構成してもよい。つまり、第1KT状態でのみ特殊フラグをセットし、大当り遊技状態を含む他の状態では、特殊フラグをセットしないように制御するように構成してもよい。
また、第1KT状態であっても、低確率/第1KT状態中の最後の変動表示を実行する場合には、可変入賞球装置6Bの開放時間を短くしてもよい。例えば、低確率/第1KT状態の50回の特別図柄の短縮変動期間のうち、49回目の特別図柄の変動停止に応じて、前述の特殊フラグを消去するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/第1KT状態の終了後に、左打ち報知を行うときに、可変入賞球装置6Bがロング開放していることに対して遊技者に違和感を与えることを抑制することができる。
なお、上記のように、可変入賞球装置6Bの開放制御用のフラグ(特殊フラグ)を用いて可変入賞球装置6Bを構成する場合、さらに、特別図柄の変動表示の短縮変動用のフラグを用いて特別図柄の変動表示を制御するようにしてもよく、この場合、特殊フラグと短縮変動用のフラグとを別々に管理して制御を行うように構成してもよい。
また、低確率/非KT状態中においては可変入賞球装置6Bをショート開放するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/非KT状態(左打ち状態)である場合に可変入賞球装置6Bの開放確率が高くなるように構成する場合には、遊技球を数個発射操作しただけでは可変入賞球装置6Bに入賞しないようすることができ、低確率/非KT状態中に右打ち操作が行われてしまうことを防止することができる。
なお、この特徴部052IWでは、図10−12〜図10−14に示すように、普通図柄の変動時間が0.2秒と短い時間に設定されている。これは、例えば、第1KT状態において比較的変動時間が長い第2特別図柄の変動表示が実行される場合に、普通図柄が変動停止中であり且つ普通図柄の保留記憶がない状態では可変入賞球装置6Bが閉鎖状態となっており、第2特別図柄の変動停止タイミングを狙った攻略が可能となってしまうためである(小当りとなった場合に、普通図柄の変動時間が長いと通過ゲート41を通過した遊技球が可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17に到達するまでに可変入賞球装置6Bが開放せず、特殊入賞口の入賞が可能となってしまう)。これに対して、この特徴部052IWでは、普通図柄の変動時間を短くすることにより、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達する前に可変入賞球装置6Bの開放が開始されるように設定されているので、第1KT状態において第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り発生タイミングを狙った発射操作による攻略要素を排除することができる。
(演出制御コマンド)
図10−15および図10−16は、演出制御用CPU120に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図10−15に示す例において、コマンド8000(H)〜8009(H),8011(H)〜8032(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用CPU120は、コマンド8000(H)〜8009(H),8011(H)〜8032(H)のいずれかを受信すると、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド9001(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果1指定コマンド)(はずれ指定コマンド))である。コマンド9002(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を10R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果2指定コマンド(10R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9003(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を6R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果3指定コマンド(6R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9004(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を6R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果4指定コマンド(6R通常大当り指定コマンド))である。コマンド9005(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を2R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果5指定コマンド(2R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9006(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を2R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果6指定コマンド(2R通常大当り指定コマンド))である。コマンド9007(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果7指定コマンド(小当り指定コマンド))である。
以下、表示結果1指定コマンド〜表示結果7指定コマンドを、表示結果指定コマンドということがある。なお、この特徴部052IWでは、遊技制御用マイクロコンピュータ100は変動パターンコマンドの直前に表示結果指定コマンドを送信するので、演出制御用CPU120が第1変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第1特別図柄についての表示結果指定コマンドであると判定でき、第2変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第2特別図柄についての表示結果指定コマンドであると判定できるので、表示結果指定コマンドを第1特別図柄と第2特別図柄とについて兼用できるが、第1特別図柄についての表示結果指定コマンドと第2特別図柄についての表示結果指定コマンドとを別にしてもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100が表示結果指定コマンドを送信するのではなく、10R確変大当り/6R確変大当り/6R通常大当り/2R確変大当り/2R通常大当り/小当り/はずれのそれぞれに対応させて変動パターンコマンドを定め、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
コマンド9C00(H)は、右打ち表示器26の点灯を終了したことを指定する演出制御コマンド(右打ち点灯終了指定コマンド)である。コマンド9C01(H)は、右打ち表示器26の点灯を開始したことを指定する演出制御コマンド(右打ち点灯開始指定コマンド)である。
コマンドA000(H)は、第1特別図柄の可変表示の停止を特定可能な演出制御コマンド(第1図柄確定指定コマンド)である。コマンドA001(H)は、第2特別図柄の可変表示の停止を特定可能な演出制御コマンド(第2図柄確定指定コマンド)である。
コマンドA002(H)は、第1特別図柄の可変表示を強制停止することを特定可能な演出制御コマンド(第1強制図柄確定指定コマンド)である。コマンドA003(H)は、第2特別図柄の可変表示を強制停止することを特定可能な演出制御コマンド(第2強制図柄確定指定コマンド)である。
コマンドBXXX(H)(X=任意の16進数)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そのうち、B000(H)は、大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。B001(H)は、大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング指定コマンド)である。B004(H)は、小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(小当り開始指定コマンド)である。B005(H)は、小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り終了指定コマンド)である。
コマンドB1XX(H)は、大当り遊技中のラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。コマンドB2XX(H)は、大当り遊技中のラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後表示コマンド)である。
コマンドB400(H)は、大入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(大入賞口入賞指定コマンド)である。コマンドB401(H)は、特殊入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(特殊入賞口入賞指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が4に達していない状態で第1始動入賞口に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第1有効始動入賞指定コマンド)である。コマンドC001(H)は、第2保留記憶数が4に達していない状態で第2始動入賞口に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第2有効始動入賞指定コマンド)である。なお、第1有効始動入賞指定コマンドとして第1保留記憶数を示すコマンドを送信し、第2有効始動入賞指定コマンドとして第2保留記憶数を示すコマンドを送信してもよいが、この特徴部052IWでは、第1有効始動入賞指定コマンドおよび第2有効始動入賞指定コマンドは、始動入賞があったことを示すコマンドである。
コマンドC801(H)は、通過ゲート41を遊技球が通過したことを指定する演出制御コマンド(ゲート通過指定コマンド)である。
コマンドD000(H)は、第1客待ち状態(第1特別図柄の変動が行われておらず、第1保留記憶が記憶されていない状態)であることを指定する演出制御コマンド(第1客待ちデモ表示指定コマンド)である。コマンドD001(H)は、第2客待ち状態(第2特別図柄の変動が行われておらず、第2保留記憶が記憶されていない状態)であることを指定する演出制御コマンド(第2客待ちデモ表示指定コマンド)である。なお、第1客待ちデモ表示指定コマンドは通常状態においてのみ送信され得るコマンドとしてもよい。また、第2客待ちデモ表示指定コマンドはKT状態においてのみ送信され得るコマンドとしてもよい。
コマンドE000(H)は、遊技状態が低確率/非KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/非KT背景指定コマンド)である。コマンドE001(H)は、遊技状態が低確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE002(H)は、遊技状態が高確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE003(H)は、遊技状態が高確率/第2KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第2KT背景指定コマンド)である。
コマンドE1XX(H)は、現在設定されている設定値を指定する演出制御コマンド(設定コマンド)である。なお、「XX」に設定値が設定される。例えば、設定値「1」に設定されている場合には、設定コマンドとしてコマンドE100(H)が送信される。また、例えば、設定値「6」に設定されている場合には、設定コマンドとしてコマンドE105(H)が送信される。
演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120(具体的には、演出制御用CPU120)は、主基板11に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ100から上述した演出制御コマンドを受信すると図10−15および図10−16に示された内容に応じて画像表示装置5の表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声制御基板13に対して音番号データを出力する。なお、図10−15および図10−16に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板11から演出制御基板12に送信される。例えば、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドや遊技状態を示す演出制御コマンド(例えば、初期化コマンドを示す演出制御コマンド)も主基板11から演出制御基板12に送信される。
(第1特別図柄通常処理)
図10−17は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(ステップS110A)を示すフローチャートである。第1特別図柄通常処理が実行される状態は、第1特図プロセスフラグの値がステップS110Aを示す値となっている場合である。なお、第1特図プロセスフラグの値がステップS110Aを示す値となっている場合とは、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の変動表示がなされていない状態である。
第1特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっているか否かを確認する(ステップ052IWS50A)。なお、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっている場合とは、すなわち役物制御プロセスフラグの値がゲート通過待ち処理(ステップS121)〜小当り終了処理(ステップS128)を示す値となっていない場合であり、大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶数の値を確認する(ステップ052IWS51A)。具体的には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。第1保留記憶数が0であれば、第1客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ052IWS52A)。
第1保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第1保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の第1乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップ052IWS53A)、第1保留記憶数の値を1減らし(第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ052IWS54A)。すなわち、RAM102の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。なお、本例では、第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値と、第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値とが抽出された順番についても特定可能に保存される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102に設定されている設定値を示す設定コマンドを演出制御基板12に送信する制御を行う(ステップ052IWS55A)。なお、本例では、ステップ052IWS55Aの処理が実行されることによって、変動表示が開始されるごとに設定コマンドが送信されるのであるが、電源投入時に設定変更処理(設定値を変更する処理)を実行したときにも設定コマンドが送信される。
なお、設定コマンドを送信するタイミングは、本例で示したものにかぎらず、例えば、変動表示の終了ごとに設定コマンドを送信するように構成したり、変動表示中に設定コマンドを送信するように構成したりしてもよい。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ052IWS56A)。具体的に、確変フラグおよび高ベースフラグがオフである場合には低確率/非KT状態であると判定して低確/非KT背景指定コマンドを、確変フラグがオフで高ベースフラグがオンである場合には低確率/第1KT状態であると判定して低確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンおよび高ベースフラグがオンである場合には高確率/第1KT状態であると判定して高確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンで高ベースフラグがオフである場合には高確率/第2KT状態であると判定して高確/第2KT背景指定コマンドを、送信する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップ052IWS57A)。具体的に、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされている場合には第2特別図柄の大当り変動中であると判定する。第2特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には、ステップ052IWS58A以降の処理を行うことなくステップ052IWS69Aへ移行する。これにより、第2特別図柄の大当り変動中に第1特別図柄の変動を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的にはずれとする構成になっている。
なお、強制的にはずれとする方法については、上述したものに限られない。例えば、ステップ052IWS57Aにて第2特別図柄の大当り変動中である場合に、当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定する処理を行い、ステップ052IWS59Aへ移行することにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
また、例えば、ステップ052IWS57Aにて第2特別図柄の大当り変動中である場合に、ステップ052IWS58A〜S63Aの処理を行わずに、当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定して小当り判定を行うことにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
第2特別図柄の大当り変動中でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1乱数格納バッファから当り判定用乱数を読み出し(ステップ052IWS58A)、大当り判定モジュールを実行する(ステップ052IWS59A)。大当り判定モジュールは、当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(ステップ052IWS60A)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグをセットする(ステップ052IWS61A)。そして、当り種別判定用乱数にもとづいて大当り種別が10R確変大当り、6R確変大当り、および6R通常大当りのいずれであるかを判定し(ステップ052IWS62A)、大当り種別を記憶し(ステップ052IWS63A)、ステップ052IWS69Aへ移行する。
また、ステップ052IWS60Aにおいて大当りとしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、小当り判定モジュールを実行する(ステップ052IWS64A)。小当り判定モジュールは、当り判定用乱数(小当り判定用の乱数でもよい)が、あらかじめ決められている小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。小当りとすることに決定した場合には(ステップ052IWS65A)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第1小当りフラグをセットする(ステップ052IWS66A)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、当り種別判定用乱数にもとづいて小当り種別を判定し(ステップ052IWS67A)、小当り種別を記憶する(ステップ052IWS68A)。なお、本例では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、小当り種別として小当りAと決定される(図10−6(A)参照)。そして、ステップ052IWS69Aへ移行する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース状態の残余回数を示す高ベース回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップ052IWS69A)、「0」である場合、ステップ052IWS75Aへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」でない場合、すなわち、低確率/第1KT状態である場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース回数カウンタの値を「1」減算し(ステップ052IWS70A)、「0」になったか否かを判定する(ステップ052IWS71A)。高ベース回数カウンタの値が「0」にならない場合、ステップ052IWS75Aへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」になった場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをリセットする(ステップ052IWS72A)とともに、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグをリセットする(ステップ052IWS73A)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、右打ち表示器26の点灯を変動終了まで延長することを示す点灯延長フラグ(状態延長フラグ)をセットする(ステップ052IWS74A)。そして、ステップ052IWS75Aに移行する。
この特徴部052IWでは、後述するように、高ベースフラグがセットされて高ベース状態における変動表示の実行回数が管理されるのは、6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技の終了時に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御され50回の変動表示が実行される場合である。低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)である場合には、50回目の変動表示を開始するときに、ステップ052IWS71A,S71BでYと判定されてステップ052IWS72A,S72Bで高ベースフラグがリセットされるとともに、ステップ052IWS73A,S73Bで特図時短フラグもリセットされ、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))に移行することになる。
なお、点灯延長フラグ(状態延長フラグ)は、右打ち報知を継続して右打ち状態を継続するものであり、遊技状態としては高ベース状態が終了しているものの第1KT状態と共通の変動短縮状態としつつ、第1KT状態と共通の演出背景とするためのフラグである。
なお、本例では、ステップ052IWS74Aの処理や後述するステップ052IWS74Bの処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示のいずれか一方の変動開始により高ベース状態の最終変動(本例では、50回目の変動表示)が開始されるときに、点灯延長フラグ(状態延長フラグ)がセットされ変動短縮状態が延長される。この場合、点灯延長フラグ(状態延長フラグ)がセットされているときに、その第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示(本例では、50回目の変動表示)が終了するか、または他方の特別図柄の変動表示(本例では、51回目の変動表示)の開始に応じて、点灯延長フラグ(状態延長フラグ)がリセットされ、変動短縮状態の延長が終了するように構成することが望ましい。
そして、ステップ052IWS75Aにおいて、第1特図プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップ052IWS75A)。なお、図示は省略したが、ステップ052IWS75Aの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、ステップ052IWS59Aでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。
(第1変動パターン設定処理)
図10−18は、第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理(ステップS111A)を示すフローチャートである。第1変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ052IWS1700A)。なお、本例では、特図時短フラグがセットされ特別図柄の変動表示の短縮制御が行われることによって、第2特別図柄の変動表示を実行させた方が有利な状態になり(図10−7〜図10−9参照)、小当りが発生しやすい状態となるので、KT状態に制御されている状態となる。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図10−7(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(ステップ052IWS1701A)。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図10−7(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(ステップ052IWS1702A)。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ052IWS1701A,S1702Aにて使用することに決定した変動パターンテーブルと、第1特別図柄判定用バッファに格納されている変動パターン決定用乱数とにもとづいて、図10−7に示した変動パターンのいずれとするのかを決定する(ステップ052IWS1703A)。本例では、変動パターンを決定することによって、第1特別図柄の変動時間が決定される。また、変動時間を決定したあと、決定した変動時間が設定されている変動パターンを複数の変動パターンの中から選択するようにしてもよい。
変動パターンを決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動パターンを示す変動パターンコマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ052IWS1704A)。
また、ステップ052IWS1703Aにて第1特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動時間を示す変動時間データを第1変動時間タイマに設定して変動時間の計測を開始するとともに(ステップ052IWS1705A)、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動表示を開始する(ステップ052IWS1706A)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄変動処理に対応した値に更新する(ステップ052IWS1707A)。
(第1特別図柄変動処理)
図10−19は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動処理(ステップS112A)を示すフローチャートである。第1特別図柄変動処理において、CPU103は、まず、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっているか否かを確認する(ステップ052IWS1120A)。なお、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっている場合とは、すなわち役物制御プロセスフラグの値がゲート通過待ち処理(ステップS121)〜小当り終了処理(ステップS128)を示す値となっていない場合であり、大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっていれば、CPU103は、まだ送信していなければ、大当りとするか否かの決定結果、および大当り種別の決定結果にもとづいて、いずれかの表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド、表示結果2指定コマンド、表示結果3指定コマンド、表示結果4指定コマンド、表示結果7指定コマンド)を演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ052IWS1121A)。
次いで、CPU103は、第1変動時間タイマを1減算し(ステップ052IWS1122A)、第1変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップ052IWS1123A)、演出制御用CPU120に第1図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS1124A)。そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS113A)に対応した値に更新する(ステップ052IWS1130A)。
第1変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップ052IWS1125A)。なお、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。
第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示していなければ、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップ052IWS1126A)。なお、第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第2特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第2小当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示していなければ、そのまま処理を終了する。
第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示していれば、CPU103は、実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものであるか否かを確認する(ステップ052IWS1127A)。なお、実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものであるか否かは、例えば、第1大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものでなければ、そのまま処理を終了する。
実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものであれば、CPU103は、その大当り種別が10R確変大当りまたは6R確変大当りであるか否かを確認する(ステップ052IWS1128A)。なお、10R確変大当りまたは6R確変大当りであるか否かは、例えば、ステップ052IWS63Aで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。10R確変大当りまたは6R確変大当りであれば、そのまま処理を終了する。
第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示した場合(ステップ052IWS1125AのY)、または小当り図柄を導出表示した場合(ステップ052IWS1126AのY)であって10R確変大当りおよび6R確変大当りのいずれともならない(すなわち、6R通常大当りとなる)第1特別図柄の変動表示の実行中である場合(ステップ052IWS1127AのY、ステップ052IWS1128AのN)には、CPU103は、演出制御用CPU120に第1強制図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS1129A)。なお、この場合、第1大当りフラグや第1小当りフラグがセットされていれば、CPU103は、それら第1大当りフラグや第1小当りフラグをリセットする。そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS113A)に対応した値に更新する(ステップ052IWS1130A)。
ステップ052IWS1125A〜S1129Aの処理が実行されることによって、この特徴部052IWでは、第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示が大当りとなった場合や、小当りとなった場合であって通常大当り(本例では、6R通常大当り)となる第1特別図柄の変動表示の実行中である場合に、第1特別図柄の変動表示は強制的に停止され、第1特別図柄と第2特別図柄とで同時に大当りや小当りが発生する事態が生じないようにしている。なお、この場合、演出制御用CPU120側では、第1特別図柄の変動表示が強制はずれとされた場合には、ステップ052IWS1129Aで送信された第2強制図柄確定指定コマンドにもとづいて、飾り図柄の変動表示結果として強制的にはずれ図柄を停止表示するように制御する。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、確変大当り(本例では、10R確変大当りまたは6R確変大当り)となる第1特別図柄の変動表示の実行中である場合には、そのまま第1特別図柄変動処理を終了するのであるが(ステップ052IWS1128AのY参照)、この場合、第2特別図柄の変動表示が小当りとなったことにもとづいて、役物制御プロセスフラグの値が小当り開放前処理(ステップS126)に対応した値に更新されて、小当り遊技に移行する。そのため、次回のタイマ割込以降では、ステップ052IWS1120AでNと判定されてステップ052IWS1121A〜S1130Aの処理はスキップされ、ステップ052IWS1122Aの第1変動時間タイマの更新も行われない。従って、第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって確変大当りとなる第1特別図柄の変動表示の実行中である場合には、小当り遊技中に、第1変動時間タイマの更新が中断され第1特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。そして、小当り遊技を終了すると、再び役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)に対応した値に更新され、第1変動時間タイマの更新が再開される。
また、本例では、第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、はずれや小当りとなる第1特別図柄の変動表示中である場合にも、そのまま第1特別図柄変動処理を終了する(ステップ052IWS1127AのN参照)。従って、第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であってはずれや小当りとなる第1特別図柄の変動表示の実行中である場合にも、小当り遊技中に、第1変動時間タイマの更新が中断され第1特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となり、小当り遊技を終了すると、第1変動時間タイマの更新が再開される。
(第1特別図柄停止処理)
図10−20は、第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。第1特別図柄停止処理において、まず、CPU103は、点灯延長フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ052IWS2010A)。点灯延長フラグがセットされていれば、CPU103は、セットされていた点灯延長フラグをリセットする(ステップ052IWS2011A)。また、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を終了する制御を行う(ステップ052IWS2012A)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS2013A)。
本例では、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、遊技状態がKT状態に制御されている場合には、右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ち表示器26が点灯される。従って、本例では、低確率/第1KT状態中は右打ち表示器26が点灯されるのであるが、ステップ052IWS69A〜S74A,S69B〜S74Bの処理が実行されることによって、50回目の変動表示を開始するときに低確率/第1KT状態を終了して通常状態(非KT状態)に移行するとともに、ステップ052IWS2010A〜S2013A,S2010B〜S2013Bの処理が実行されることによって、50回目の変動表示を終了するときに右打ち表示器26が消灯される。
次いで、CPU103は、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の停止図柄を導出表示させる(ステップ052IWS2014A)。なお、この場合、第1特別図柄変動処理のステップ052IWS1129Aで第1強制図柄確定指定コマンドを送信していた場合には、変動開始時の決定結果に関係なく、第1特別図柄の停止図柄として強制的にはずれ図柄を導出表示させる。
次いで、CPU103は、第1大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ052IWS2015A)。第1大当りフラグがセットされている場合、CPU103は、大当りを開始することを示す大当り開始フラグをセットする(ステップ052IWS2016A)。また、CPU103は、第1大当りフラグをクリアする(ステップ052IWS2017A)。
次いで、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を開始する制御を行う(ステップ052IWS2018A)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS2019A)。そして、ステップ052IWS2027Aに移行する。
ステップ052IWS2018A,S2019Aの処理が実行されることによって、本例では、第1特別図柄の変動表示において大当りとなったときに右打ち表示器26の点灯が開始される。すなわち、本例では、本例では、特別可変入賞球装置7(大入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中は右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ち表示器26が点灯される。
なお、本例では、大当り図柄が導出表示された後、さらに通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技が開始されるので、通過ゲート41を遊技球が通過したタイミングで右打ち表示器26の点灯を開始するように構成してもよい。
第1大当りフラグがセットされていない場合には(ステップ052IWS2015AのN)、CPU103は、第1小当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ052IWS2020A)。第1小当りフラグがセットされている場合、演出制御用CPU120に対して小当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS2021A)。また、CPU103は、第1小当りフラグをクリアする(ステップ052IWS2022A)。そして、CPU103は、役物制御プロセスフラグの値を小当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップ052IWS2026A)。そして、ステップ052IWS2027Aに移行する。
なお、本例では、特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、小当り遊技中は右打ち操作を行った方が遊技者にとって本来有利であるが、既に説明したように、第1特別図柄の変動表示において小当りとなる場合には小当り種別が小当りAとなる場合しかなく、特殊入賞口への遊技球の入賞を殆ど期待できない。そのため、本例では、第1特別図柄の変動表示において小当りとなる場合には、右打ち表示器26を点灯せず、右打ち点灯開始指定コマンドの送信も行わない。
そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理に対応した値に設定する(ステップ052IWS2027A)。
なお、本例では、第1特別図柄で大当り図柄を停止表示したときに、遊技者に対して遊技領域の右方に遊技球を発射操作することを促す右打ち報知を実行可能に構成されている。また、第1特別図柄で大当り図柄を停止表示したときに、右打ち報知として、遊技者に対して通過ゲート41を狙って遊技球を発射操作することを促す発射促進報知を実行可能に構成されていてもよい。
また、第2特別図柄で大当り図柄を停止表示した状態では右打ち報知や発射促進報知を実行せず、その状態で第1始動入賞口に遊技球が入賞した場合に右打ち報知や発射促進報知を実行する(この場合、ゲート通過待ち状態であるので、第1始動入賞口に遊技球が入賞しても直ちには第1特別図柄の変動表示は開始されず、第1保留記憶となる)ように構成してもよい。
また、逆に、通常状態(低確率/非KT状態)で通過ゲート41での遊技球の通過を検出した場合には、認識度合いが低い態様(例えば、小音量の音出力や小画面表示)により、遊技者に対して遊技領域の左方に遊技球を発射操作することを促す左打ち報知を行うように構成してもよい。一方で、通常状態(低確率/非KT状態)で第2始動入賞口や特殊入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、認識度合いが高い態様(例えば、大音量の音出力や大画面表示)により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、的確に発射報知を行うことができる。特に、上記の構成により、偶発的に遊技領域の右方に遊技球を発射操作した遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが低い態様により軽度な左打ち報知を行う一方で、右打ち操作を意図的に行う遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが高い態様により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、意図的に右打ち操作を行う遊技者に対して、遊技店の店員から左打ち操作に戻すように促すことができる。
また、上記の場合に、通過ゲート41や第2始動入賞口、特殊入賞口での遊技球の検出数が一定数に達した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。また、通過ゲート41では所定期間内(例えば、1分間)に複数回(例えば、5回)遊技球を検知した場合に左打ち報知を行い、第2始動入賞口や特殊入賞口では所定数よりも少ない特定数(例えば、1個)以上遊技球を検出した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。
なお、本特徴部052IWでは特定の条件が満たされたときにデモ表示を行うものであるが、通常状態においてデモ表示を行っているときに通過ゲート41、第2始動入賞口または特殊入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、実行していたデモ表示の実行を終了して左打ち報知を行うものであってもよい。
(第2特別図柄通常処理)
図10−21は、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄通常処理を示すフローチャートである。第2特別図柄通常処理が実行される状態は、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄通常処理を示す値となっている場合である。なお、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄通常処理を示す値となっている場合とは、第2特別図柄表示装置4Bにおいて第2特別図柄の変動表示がなされていない状態ある。
第2特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっているか否かを確認する(ステップ052IWS50B)。なお、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっている場合とは、すなわち役物制御プロセスフラグの値がゲート通過待ち処理(ステップS121)〜小当り終了処理(ステップS128)を示す値となっていない場合であり、大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2保留記憶数の値を確認する(ステップ052IWS51B)。具体的には、第2保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。第2保留記憶数が0であれば、第2客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ052IWS52B)。
第2保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第2保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の第2乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップ052IWS53B)、第2保留記憶数の値を1減らし(第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ052IWS54B)。すなわち、RAM102の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第2保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102に設定されている設定値を示す設定コマンドを演出制御基板12に送信する制御を行う(ステップ052IWS55B)。なお、本例では、ステップ052IWS55Bの処理が実行されることによって、変動表示が開始されるごとに設定コマンドが送信されるのであるが、電源投入時に設定変更処理(設定値を変更する処理)を実行したときにも設定コマンドが送信される。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ052IWS56B)。なお、具体的な背景指定コマンドの送信の仕方は、第1特別図柄通常処理のステップ052IWS56Aで示した処理と同様である。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップ052IWS57B)。具体的に、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグがセットされている場合には第1特別図柄の大当り変動中であると判定する。第1特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には、ステップ052IWS58B以降の処理を行うことなくステップ052IWS69Bへ移行する。これにより、第1特別図柄の大当り変動中に第2特別図柄の変動を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的にはずれとする構成になっている。
なお、強制的にはずれとする方法については、上述したものに限られない。例えばステップ052IWS57Bにて第1特別図柄の大当り変動中である場合に、当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定する処理を行い、ステップ052IWS59Bへ移行することにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
また、例えば、ステップ052IWS57Bにて第1特別図柄の大当り変動中である場合に、ステップ052IWS58B〜S63Bの処理を行わずに、当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定して小当り判定を行うことにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
第1特別図柄の大当り変動中でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2乱数格納バッファから当り判定用乱数を読み出し(ステップ052IWS58B)、大当り判定モジュールを実行する(ステップ052IWS59B)。大当り判定モジュールは、当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(ステップ052IWS60B)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグをセットする(ステップ052IWS61B)。そして、当り種別判定用乱数にもとづいて大当り種別が10R確変大当り、6R確変大当り、2R確変大当り、および2R通常大当りのいずれであるかを判定し(ステップ052IWS62B)、大当り種別を記憶し(ステップ052IWS63B)、ステップ052IWS69Bへ移行する。
また、ステップ052IWS60Bにおいて大当りとしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、小当り判定モジュールを実行する(ステップ052IWS64B)。小当り判定モジュールは、当り判定用乱数(小当り判定用の乱数でもよい)が、あらかじめ決められている小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。小当りとすることに決定した場合には(ステップ052IWS65B)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第2小当りフラグをセットする(ステップ052IWS66B)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、当り種別判定用乱数にもとづいて小当り種別を判定し(ステップ052IWS67B)、小当り種別を記憶する(ステップ052IWS68B)。なお、本例では、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、小当り種別として小当りBまたは小当りCと決定される(図10−6(B)参照)。そして、ステップ052IWS69Bへ移行する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップ052IWS69B)、「0」である場合、ステップ052IWS75Bへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」でない場合、すなわち、低確率/第1KT状態である場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース回数カウンタの値を「1」減算し(ステップ052IWS70B)、「0」になったか否かを判定する(ステップ052IWS71B)。高ベース回数カウンタの値が「0」にならない場合、ステップ052IWS75Bへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」になった場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをリセットする(ステップ052IWS72B)とともに、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグをリセットする(ステップ052IWS73B)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、点灯延長フラグ(状態延長フラグ)をセットする(ステップ052IWS74B)。そして、ステップ052IWS75Bに移行する。
そして、ステップ052IWS75Bにおいて、第2特図プロセスフラグの値を第2変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップ052IWS75B)。なお、図示は省略したが、ステップ052IWS75Bの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、ステップ052IWS59Bでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。
第2変動パターン設定処理は、図10−18に示した第1変動パターン設定処理(ステップS111A)と同様である。すなわち、図10−18に示す第1変動パターン設定処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2変動パターン処理が説明されたことになる。ただし、第2変動パターン設定処理では、CPU103は、まず、ステップ052IWS1700Aと同様の処理を行い、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図10−8(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、確変フラグおよび高ベースフラグがセットされているか否かや、変動回数に応じて、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図10−8(D)〜図10−9(I)に示すいずれかのKT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。例えば、確変フラグがオフで高ベースフラグがオンであれば(低確率/第1KT状態であれば)、1変動目であれば図10−8(D)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、2〜49変動目であれば図10−8(E)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、50変動目であれば図10−8(F)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。また、例えば、確変フラグおよび高ベースフラグの両方がオンであれば(高確率/第1KT状態であれば)、1変動目であれば図10−9(G)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、2変動目以降であれば図10−9(H)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。また、例えば、確変フラグがオンで高ベースフラグがオフであれば(高確率/第2KT状態であれば)、図10−9(I)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。
(第2特別図柄変動処理)
図10−22は、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄変動処理を示すフローチャートである。第2特別図柄変動処理において、CPU103は、まず、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっているか否かを確認する(ステップ052IWS1120B)。なお、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっている場合とは、すなわち役物制御プロセスフラグの値がゲート通過待ち処理(ステップS121)〜小当り終了処理(ステップS128)を示す値となっていない場合であり、大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっていれば、CPU103は、まだ送信していなければ、大当りとするか否かの決定結果、および大当り種別の決定結果にもとづいて、いずれかの表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド、表示結果2指定コマンド、表示結果3指定コマンド、表示結果5指定コマンド、表示結果6指定コマンド、表示結果7指定コマンド)を演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ052IWS1121B)。
次いで、CPU103は、第2変動時間タイマを1減算し(ステップ052IWS1122B)、第2変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップ052IWS1123B)、演出制御用CPU120に第2図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS1124B)。そして、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄停止処理に対応した値に更新する(ステップ052IWS1130B)。
第2変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、CPU103は、第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップ052IWS1125B)。なお、第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第1特図プロセスフラグの値が第1特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。
第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄を導出表示していなければ、CPU103は、第1特別図柄表示装置4Aにて小当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップ052IWS1126B)。なお、第1特別図柄表示装置4Aにて小当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第1特図プロセスフラグの値が第1特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第1特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第1小当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。第1特別図柄表示装置4Aにて小当り図柄を導出表示していなければ、そのまま処理を終了する。
第1特別図柄表示装置4Aにて小当り図柄を導出表示していれば、CPU103は、実行中の第2特別図柄の変動表示が大当りとなるものであるか否かを確認する(ステップ052IWS1127B)。なお、実行中の第2特別図柄の変動表示が大当りとなるものであるか否かは、例えば、第2大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。実行中の第2特別図柄の変動表示が大当りとなるものでなければ、そのまま処理を終了する。
実行中の第2特別図柄の変動表示が大当りとなるものであれば、CPU103は、その大当り種別が10R確変大当り、6R確変大当り、または2R確変大当りであるか否かを確認する(ステップ052IWS1128B)。なお、10R確変大当り、6R確変大当り、または2R確変大当りであるか否かは、例えば、ステップ052IWS63Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。10R確変大当り、6R確変大当り、または2R確変大当りであれば、そのまま処理を終了する。
第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄を導出表示した場合(ステップ052IWS1125BのY)、または小当り図柄を導出表示した場合(ステップ052IWS1126BのY)であって10R確変大当り、6R確変大当り、および2R確変大当りのいずれともならない(すなわち、2R通常大当りとなる)第2特別図柄の変動表示の実行中である場合(ステップ052IWS1127BのY、ステップ052IWS1128BのN)には、CPU103は、演出制御用CPU120に第2強制図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS1129B)。なお、この場合、第2大当りフラグや第2小当りフラグがセットされていれば、CPU103は、それら第2大当りフラグや第2小当りフラグをリセットする。そして、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄停止処理に対応した値に更新する(ステップ052IWS1130B)。
ステップ052IWS1125B〜S1129Bの処理が実行されることによって、この特徴部052IWでは、第2特別図柄の変動表示の実行中に第1特別図柄の変動表示が大当りとなった場合や、小当りとなった場合であって通常大当り(本例では、2R通常大当り)となる第2特別図柄の変動表示の実行中である場合に、第2特別図柄の変動表示は強制的に停止され、第1特別図柄と第2特別図柄とで同時に大当りや小当りが発生する事態が生じないようにしている。なお、この場合、演出制御用CPU120側では、第2特別図柄の変動表示が強制はずれとされた場合には、ステップ052IWS1129Bで送信された第2強制図柄確定指定コマンドにもとづいて、飾り図柄の変動表示結果として強制的にはずれ図柄を停止表示するように制御する。
なお、本例では、第2特別図柄の変動表示の実行中に第1特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、確変大当り(本例では、10R確変大当り、6R確変大当り、または2R確変大当り)となる第2特別図柄の変動表示の実行中である場合には、そのまま第2特別図柄変動処理を終了するのであるが(ステップ052IWS1128BのY参照)、この場合、第1特別図柄の変動表示が小当りとなったことにもとづいて、役物制御プロセスフラグの値が小当り開放前処理(ステップS126)に対応した値に更新されて、小当り遊技に移行する。そのため、次回のタイマ割込以降では、ステップ052IWS1120BでNと判定されてステップ052IWS1121B〜S1130Bの処理はスキップされ、ステップ052IWS1122Bの第2変動時間タイマの更新も行われない。従って、第1特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって確変大当りとなる第2特別図柄の変動表示の実行中である場合には、小当り遊技中に、第2変動時間タイマの更新が中断され第2特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。そして、小当り遊技を終了すると、再び役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)に対応した値に更新され、第2変動時間タイマの更新が再開される。
また、本例では、第2特別図柄の変動表示の実行中に第1特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、はずれや小当りとなる第2特別図柄の変動表示中である場合にも、そのまま第2特別図柄変動処理を終了する(ステップ052IWS1127BのN参照)。従って、第1特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であってはずれや小当りとなる第2特別図柄の変動表示の実行中である場合にも、小当り遊技中に、第2変動時間タイマの更新が中断され第2特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となり、小当り遊技を終了すると、第2変動時間タイマの更新が再開される。
上記のように構成することによって、第1KT状態終了後(時短状態終了後)の通常状態において、残りの第2保留記憶を消化することができ、遊技者不在の意図しないタイミングでの大当りの発生を抑制することができる。
また、入賞球装置6A(第1始動入賞口)の下方に第1特別図柄用の可変入賞球装置を設けるように構成するとともに、遊技領域の右方に第2特別図柄用の入賞球装置(可変入賞球装置ではない始動入賞口)を設けるように構成し、第2KT状態(小当りRUSH)終了後に第1特別図柄の時短状態を経由して通常状態に移行するように構成した遊技機において、上記のように第2特別図柄の変動表示を強制はずれとする構成を適用してもよい。この場合、第1特別図柄の変動効率が高くなることにより第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り発生の頻度も高くなるのであるが、それに伴って第2特別図柄の変動表示を強制はずれとする頻度も高めて、通常状態での第2保留記憶にもとづく第2特別図柄の変動表示の発生を抑制することができ、遊技者不在の意図しないタイミングでの大当りの発生をより一層抑制することができる。
(第2特別図柄停止処理)
図10−23は、第2特別図柄停止処理を示すフローチャートである。第2特別図柄停止処理において、まず、CPU103は、点灯延長フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ052IWS2010B)。点灯延長フラグがセットされていれば、CPU103は、セットされていた点灯延長フラグをリセットする(ステップ052IWS2011B)。また、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を終了する制御を行う(ステップ052IWS2012B)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS2013B)。
次いで、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにおいて第2特別図柄の停止図柄を導出表示させる(ステップ052IWS2014B)。なお、この場合、第2特別図柄変動処理のステップ052IWS1129Bで第2強制図柄確定指定コマンドを送信していた場合には、変動開始時の決定結果に関係なく、第2特別図柄の停止図柄として強制的にはずれ図柄を導出表示させる。
次いで、CPU103は、第2大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ052IWS2015B)。第2大当りフラグがセットされている場合、CPU103は、大当り開始フラグをセットする(ステップ052IWS2016B)。また、CPU103は、第2大当りフラグをクリアする(ステップ052IWS2017B)。
次いで、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を開始する制御を行う(ステップ052IWS2018B)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS2019B)。そして、ステップ052IWS2027Bに移行する。
ステップ052IWS2018B,S2019Bの処理が実行されることによって、本例では、第2特別図柄の変動表示において大当りとなったときに右打ち表示器26の点灯が開始される。すなわち、本例では、本例では、特別可変入賞球装置7(大入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中は右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ち表示器26が点灯される。
第2大当りフラグがセットされていない場合には(ステップ052IWS2015BのN)、CPU103は、第2小当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ052IWS2020B)。第2小当りフラグがセットされている場合、演出制御用CPU120に対して小当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS2021B)。また、CPU103は、第2小当りフラグをクリアする(ステップ052IWS2022B)。
次いで、CPU103は、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ052IWS2023B)。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を開始する制御を行う(ステップ052IWS2024B)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS2025B)。
そして、CPU103は、役物制御プロセスフラグの値を小当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップ052IWS2026B)。そして、ステップ052IWS2027Bに移行する。
ステップ052IWS2024B,S2025Bの処理が実行されることによって、本例では、第2特別図柄の変動表示において小当りとなったときに右打ち表示器26の点灯が開始される。すなわち、本例では、本例では、特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、小当り遊技中は右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ち表示器26が点灯される。
ただし、本例では、第2特別図柄の変動表示において小当りとなる場合であっても、KT状態中である場合には既に右打ち表示器26の点灯中である筈である。従って、本例では、ステップ052IWS2023Bの判定処理を行うことによって、KT状態中に第2特別図柄の変動表示において小当りとなった場合には、重複して右打ち表示器26の点灯を開始したり右打ち点灯開始指定コマンドを送信したりする処理を行わないようにしている。
そして、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄通常処理に対応した値に設定する(ステップ052IWS2027B)。
(役物制御通常処理)
図10−24は、役物制御プロセス処理における役物制御通常処理(ステップS120)を示すフローチャートである。役物制御通常処理において、CPU103は、まず、大当り開始フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ052IWS2101)。大当り開始フラグがセットされていなければ、そのまま処理を終了する。
大当り開始フラグがセットされていれば、CPU103は、その大当り開始フラグをリセットする(ステップ052IWS2102)。次いで、CPU103は、大入賞口開放前タイマを設定し(ステップ052IWS2103)、大当り種別に応じたラウンド1用開放パターンデータをセットし(ステップ052IWS2104)、大当りのラウンド数を示すラウンド数カウンタに「1」をセットする(ステップ052IWS2105)。
そして、CPU103は、役物制御プロセスフラグの値をゲート通過待ち処理に対応した値に設定する(ステップ052IWS2106)。
(ゲート通過待ち処理)
図10−25は、役物制御プロセス処理におけるゲート通過待ち処理(ステップS121)を示すフローチャートである。ゲート通過待ち処理において、CPU103は、ゲートスイッチ21からの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップ052IWS2501)。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していなければ、そのまま処理を終了する。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していれば、CPU103は、セットされていれば、確変フラグや、高ベースフラグ、特図時短フラグをリセットし、高ベース回数カウンタの値を0クリアする(ステップ052IWS2502)。次いで、CPU103は、大当り開始指定コマンドを送信し(ステップ052IWS2503)、役物制御プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップ052IWS2504)。
この特徴部052IWでは、ゲート通過待ち処理が実行されることによって、第2特別図柄の変動表示結果として大当り図柄が導出表示されると直ちに大当り遊技が開始されるのではなく、通過ゲート41を遊技球が通過し、ゲートスイッチ21で検出されたことを条件として、大当り遊技に移行するように構成されている。
(大当り開放中処理)
図10−26は、役物制御プロセス処理における大当り開放中処理(ステップS123)を示すフローチャートである。大当り開放中処理において、CPU103は、第1カウントスイッチ23がオン状態となっているか否かを確認する(ステップ052IWS2401)。第1カウントスイッチ23がオン状態となっていれば、すなわち大入賞口に入賞した遊技球を検出していれば、CPU103は、大入賞口に入賞した遊技球の数をカウントするための入賞個数カウンタの値を1加算する(ステップ052IWS2402)。そして、CPU103は、大入賞口入賞指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ052IWS2403)。
次いで、CPU103は、V領域スイッチ052IW106がオン状態となっているか否かを確認する(ステップ052IWS2404)。V領域スイッチ052IW106がオン状態となっていれば、すなわちV領域052IW104に進入した遊技球を検出していれば、CPU103は、V領域052IW104に遊技球が進入したことを示すV入賞フラグをセットする(ステップ052IWS2405)。
次いで、CPU103は、入賞個数カウンタの値が10となっているか否かを確認する(ステップ052IWS2406)。入賞個数カウンタの値が10となっていれば、ステップ052IWS2409に移行する。入賞個数カウンタの値が10となっていなければ、CPU103は、大入賞口の開放時間を計測するための開放時間タイマの値を1減算し(ステップ052IWS2407)、減算後の開放時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ052IWS2408)。開放時間タイマがタイムアウトしていなければ、そのまま処理を終了する。
入賞個数カウンタの値が10となっている場合(ステップ052IWS2406のY)、または開放時間タイマがタイムアウトした場合(ステップ052IWS2408のY)には、CPU103は、大入賞口扉用のソレノイド82の駆動を停止して、大入賞口を閉鎖状態に制御する(ステップ052IWS2409)。また、CPU103は、大入賞口開放後表示コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ052IWS2410)。また、CPU103は、ラウンド数カウンタの値を1減算する(ステップ052IWS2411)。
そして、CPU103は、役物制御プロセスフラグの値を大当り開放後処理に対応した値に設定する(ステップ052IWS2412)。
(大当り終了処理)
図10−27は、役物制御プロセス処理における大当り終了処理(ステップS125)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ052IWS2200)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ052IWS2202に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、CPU103は、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ052IWS2201)、処理を終了する。
ステップ052IWS2202では、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップ052IWS2202)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ052IWS2203)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップ052IWS2203のY)、CPU103は、V入賞フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ052IWS2204)。V入賞フラグがセットされていれば、CPU103は、そのV入賞フラグをクリアし(ステップ052IWS2205)、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップ052IWS2206)。
次いで、CPU103は、今回終了した大当りの種別が10R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かを確認する(ステップ052IWS2207)。なお、10R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理のステップ052IWS63Aや第2特別図柄通常処理のステップ052IWS63Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。10R確変大当りまたは2R確変大当りであれば、CPU103は、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ052IWS2208)。そして、ステップ052IWS2215に移行する。なお、10R確変大当りまたは2R確変大当りであった場合には、高ベースフラグのセットは行われないので、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に制御されることになる。
10R確変大当りおよび2R確変大当りのいずれでもなければ、CPU103は、今回終了した大当りの種別が6R確変大当りであるか否かを確認する(ステップ052IWS2209)。なお、6R確変大当りであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理のステップ052IWS63Aや第2特別図柄通常処理のステップ052IWS63Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。6R確変大当りであれば、CPU103は、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行し(ステップ052IWS2210)、さらに特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ052IWS2211)。そして、ステップ052IWS2215に移行する。従って、6R確変大当りであった場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御されることになる。
なお、6R確変大当りである場合には、高ベースフラグをセットするだけで高ベース回数カウンタのセットは行わない。この場合、高ベース回数カウンタは大当り遊技を開始するときに0にリセットされているので(ゲート通過待ち処理のステップ052IWS2502参照)、高ベース回数カウンタの値は0のままである。従って、6R確変大当りにもとづく大当り遊技の終了後は、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御され、その後の変動表示において高ベース回数カウンタの値が0であることから、第1特別図柄通常処理のステップ052IWS69Aや第2特別図柄通常処理のステップ052IWS69BでYと判定されてステップ052IWS70Aやステップ052IWS70Bの高ベース回数カウンタの減算処理は行われない。そして、次回の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)が維持されることになる。
6R確変大当りでもなければ(すなわち、6R通常大当りまたは2R通常大当りであれば)、CPU103は、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行する(ステップ052IWS2212)とともに、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ052IWS2213)。また、CPU103は、高ベース回数カウンタに「50」をセットする(ステップ052IWS2214)。そして、ステップ052IWS2215に移行する。従って、6R通常大当りまたは2R通常大当りであった場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御されることになる。
そして、CPU103は、役物制御プロセスフラグの値を役物制御通常処理に対応した値に更新する(ステップ052IWS2215)。
(小当り終了処理)
図10−28は、役物制御プロセス処理における小当り終了処理(ステップS128)を示すフローチャートである。小当り終了処理において、CPU103は、小当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ052IWS2300)、小当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ052IWS2302に移行する。小当り終了表示タイマが設定されていない場合には、CPU103は、小当り終了表示タイマに、画像表示装置5において小当り終了表示が行われている時間(小当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ052IWS2301)、処理を終了する。
ステップ052IWS2302では、小当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップ052IWS2302)。そして、CPU103は、小当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち小当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ052IWS2303)。経過していなければ処理を終了する。
小当り終了表示時間を経過していれば(ステップ052IWS2303のY)、CPU103は、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ052IWS2304)。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、CPU103は、右打ち表示器26の点灯中であるか否かを確認する(ステップ052IWS2305)。右打ち表示器26の点灯中であれば、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を終了する制御を行う(ステップ052IWS2306)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS2307)。
本例では、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合には小当り遊技の開始時に右打ち表示器26の点灯が開始されるのであるが(ステップ052IWS2023B〜S2025B参照)、ステップ052IWS2304〜S2307の処理が実行されることによって、その小当り遊技の終了時に右打ち表示器26の点灯が終了する。
そして、CPU103は、役物制御プロセスフラグの値を役物制御通常処理に対応した値に更新する(ステップ052IWS2308)。
(遊技状態の遷移)
ここで、この特徴部052IWにおける遊技状態の遷移について説明する。図10−29は、この特徴部052IWにおける遊技状態の遷移の仕方を説明するための説明図である。まず、この特徴部052IWでは、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))では、遊技者は遊技領域の左方を狙って遊技球の発射操作(左打ち)を行う。そのため、通常状態では、主として第1始動入賞口への始動入賞が発生し、主として第1特別図柄の変動表示が実行される。また、主として第1特別図柄の変動表示が実行されることから、低確率/低ベース状態において大当りが発生した場合には、主として10R確変大当り、6R確変大当り、または6R通常大当りが発生する。
図10−29に示すように、低確率/低ベース状態において10R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ052IWS2204〜S2208参照)。ただし、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。また、低確率/低ベース状態において6R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ052IWS2204〜S2206,S2209〜S2211参照)。ただし、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。また、低確率/低ベース状態において6R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ052IWS2212〜S2214参照)。
KT状態(高確率/高ベース状態、低確率/高ベース状態、高確率/低ベース状態)に移行した後である場合には、この特徴部052IWでは、遊技者は遊技領域の右方を狙って遊技球の発射操作(右打ち)を行う。そのため、KT状態では、主として第2始動入賞口への始動入賞が発生し、主として第2特別図柄の変動表示が実行される。また、主として第2特別図柄の変動表示が実行されることから、KT状態において大当りが発生した場合には、主として10R確変大当り、6R確変大当り、2R確変大当り、または2R通常大当りが発生する。
図10−29に示すように、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において10R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ052IWS2204〜S2208参照)。ただし、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。また、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において6R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ052IWS2204〜S2206,S2209〜S2211参照)。ただし、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。なお、この特徴部052IWでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、6R確変大当りとなる確率が合計で50%であるので(図10−5参照)、一旦高確率/高ベース状態となると50%の割合で高確率/高ベース状態がループすることになる。また、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ052IWS2212〜S2214参照)。
図10−29に示すように、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において10R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ052IWS2204〜S2208参照)。ただし、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。また、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において6R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ052IWS2204〜S2206,S2209〜S2211参照)。ただし、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。また、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ052IWS2212〜S2214参照)。なお、この特徴部052IWでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、2R通常大当りとなる確率が35%であるので(図10−5(D),(E)参照)、一旦低確率/高ベース状態となると35%の割合で低確率/高ベース状態がループすることになる。なお、6R通常大当りや2R通常大当りが発生して低確率/高ベース状態となった後、次の大当りが発生することなく、50回の変動表示が終了した場合には、図10−29に示すように、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))に移行する(ステップ052IWS69A〜S73A,S69B〜S73B参照)。
図10−29に示すように、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において10R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ052IWS2204〜S2208参照)。ただし、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。なお、この特徴部052IWでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、10R確変大当りまたは2R確変大当りとなる確率が15%であるので(図10−5(D),(E)参照)、一旦高確率/低ベース状態となると15%の割合で高確率/低ベース状態がループすることになる。また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において6R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ052IWS2204〜S2206,S2209〜S2211参照)。ただし、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ052IWS2212〜S2214参照)。
なお、図10−29では、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))では第1特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第2特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、10R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、2R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図10−29では、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、10R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、6R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図10−29では、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、10R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、6R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図10−29では、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、10R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、6R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
(普通図柄プロセス処理)
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ100が実行する普通図柄プロセス処理(ステップS29)について説明する。図10−30は、普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。普通図柄プロセス処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21がオン状態となったことを検出すると(ステップ052IWS5111)、ゲート通過指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ052IWS5112)。そして、CPU103は、ゲートスイッチ通過処理(ステップ052IWS5113)を実行する。
この特徴部052IWでは、ステップ052IWS5111〜S5113の処理が実行されることによって、通過ゲート41への遊技球の通過を検出した場合には、ゲート通過指定コマンドが送信される。なお、この特徴部052IWでは、通過ゲート41は兼用ゲートとして構成され作動領域の役割も担っているのであるが、大当り図柄を停止表示した後大当り遊技を開始する前のゲート通過待ち状態であるか否かには関係なく、ゲート通過指定コマンドが送信される。
そして、CPU103は、普通図柄プロセスフラグの値に応じてステップ052IWS5100〜S5104に示された処理のうちのいずれかの処理を実行する。
なお、この特徴部052IWでは、ゲート通過待ち状態であるか否かに関係なく、ステップ052IWS5111で通過ゲート41への遊技球の通過を検出した場合にはステップ052IWS5113のゲートスイッチ通過処理が実行されて普通図柄の変動表示が実行されるのであるが、そのような態様にかぎられない。例えば、ゲート通過待ち状態でないときに通過ゲート41を遊技球が通過した場合にのみ普通図柄の変動表示を実行するようにし、ゲート通過待ち状態では通過ゲート41を遊技球が通過しても普通図柄の変動表示を実行しないように構成してもよい。
また、この特徴部052IWでは、通過ゲート41は普通始動領域と作動領域との兼用ゲートとして用いられているのであるが、タイマ割込処理内において特別図柄プロセス処理(ステップS25A,S25B参照)は普通図柄プロセス処理(ステップS26参照)よりも先に実行されるので、作動領域としての通過ゲート41の遊技球の通過の検出処理を行った後に普通始動領域としての通過ゲート41の遊技球の通過の検出処理が行われる。そのため、大当り遊技の開始のための処理を早く実行することができる。
ゲートスイッチ通過処理(ステップ052IWS5113):CPU103は、ゲート通過記憶カウンタ(通過ゲート41を通過した遊技球数をカウントするためのカウンタ)のカウント値(ゲート通過記憶数)が最大値(この例では「4」)に達しているか否か確認する。最大値に達していなければ、ゲート通過記憶カウンタのカウント値を+1する。なお、ゲート通過記憶カウンタの値に応じて普図保留表示器25CのLEDが点灯される。そして、CPU103は、普通図柄当り判定用乱数の値を抽出し、ゲート通過記憶数の値に対応した保存領域(普通図柄判定用バッファ)に格納する処理を行う。
普通図柄通常処理(ステップ052IWS5100):CPU103は、普通図柄の変動を開始することができる状態(例えば普通図柄プロセスフラグの値がステップ052IWS5100を示す値となっている場合、具体的には、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示がなされておらず、かつ、普通図柄表示器20に当たり図柄が導出表示されたことにもとづく可変入賞球装置6Bの開閉動作中でもない場合)には、ゲート通過記憶数の値を確認する。具体的には、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認する。ゲート通過記憶数が0でなければ、当りとするか否か(普通図柄の停止図柄を当り図柄とするか否か)を決定する。そして、普通図柄プロセスタイマに普通図柄の変動時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップ052IWS5101)を示す値(具体的には「1」)に更新する。
普通図柄変動処理(ステップ052IWS5101):CPU103は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄プロセスタイマに普通図柄停止図柄表示時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止処理(ステップ052IWS5102)を示す値(具体的には「2」)に更新する。
普通図柄停止処理(ステップ052IWS5102):CPU103は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるかどうかを確認する。当り図柄でなければ(はずれ図柄であれば)、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップ052IWS5100)を示す値(具体的には「0」)に更新する。一方、普通図柄の停止図柄が当り図柄であれば、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物開放前時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放前処理(ステップ052IWS5103)を示す値(具体的には「3」)に更新する。
普通電動役物開放前処理(ステップ052IWS5103):CPU103は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物作動時間をセットし、タイマをスタートさせ、可変入賞球装置6Bの開放を開始する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物作動処理(ステップ052IWS5104)を示す値(具体的には「4」)に更新する。
普通電動役物作動処理(ステップ052IWS5104):CPU103は、普通図柄プロセスタイマを計測し、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトすると、可変入賞球装置6Bを閉鎖する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップ052IWS5100)を示す値(具体的には「0」)に更新する。
(普通図柄通常処理)
図10−31は、普通図柄通常処理(ステップ052IWS5100)を示すフローチャートである。普通図柄通常処理において、CPU103は、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認することにより、ゲート通過記憶数が0であるか否かを確認する(ステップ052IWS5121)。ゲート通過記憶数が0であれば(ステップ052IWS5121のY)、そのまま処理を終了する。ゲート通過記憶数が0でなければ(ステップ052IWS5121のN)、CPU103は、ゲート通過記憶数=1に対応する保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値を読み出す(ステップ052IWS5122)。そして、CPU103は、ゲート通過記憶数カウンタの値を1減らし、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ052IWS5123)。すなわち、ゲート通過記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値を、ゲート通過記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各ゲート通過記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値が抽出された順番は、常に、ゲート通過記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
次いで、CPU103は、普通図柄当りとするか否かを決定するための普通図柄判定テーブルを用いて、乱数(普通図柄当り判定用乱数値)にもとづく抽選処理を行い、普通図柄当りとするか否かを決定する(ステップ052IWS5127)。なお、この特徴部052IWでは、ステップ052IWS5127において、CPU103は、確変状態であるか否かや、KT状態であるか否か、高ベース状態であるか否かに関係なく、一律に99/100の確率で普通図柄当りとすることに決定する。
ステップ052IWS5127において、読み出した普通図柄当り判定用乱数値が当りの範囲内である場合(当りである場合)、CPU103は、表示結果として当り図柄を設定し(ステップ052IWS5128)、ステップ052IWS5130へ移行する。また、ステップ052IWS5127において、読み出した普通図柄当り判定用乱数値が当りの範囲内でない場合(はずれである場合)、CPU103は表示結果としてはずれ図柄を設定し(ステップ052IWS5129)、ステップ052IWS5130へ移行する。
ステップ052IWS5130において、CPU103は、高ベースフラグがセットされていれば、普通図柄変動時間として0.2秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ052IWS5130のY,S5131)。また、高ベースフラグがセットされていなければ、すなわち通常状態または第2KT状態であれば、普通図柄変動時間として1.0秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ052IWS5130のN,S5132)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップ052IWS5101)を示す値(具体的には「1」)に更新する(ステップ052IWS5133)。
(普通図柄停止処理)
図10−32は、普通図柄停止処理(ステップ052IWS5102)を示すフローチャートである。普通図柄停止処理において、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップ052IWS3701)。そして、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたかどうかを確認する(ステップ052IWS3702)。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ(ステップ052IWS3702のN)、そのまま処理を終了する。
普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたとき、すなわち、普通図柄停止図柄表示時間が経過したときは(ステップ052IWS3702のY)、CPU103は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるかどうか(ステップ052IWS5127にて当りと判定されたかどうか)を確認する(ステップ052IWS3703)。なお、普通図柄の停止図柄が当り図柄かどうかは、例えば、ステップ052IWS5127にて当りと判定されたときに普通図柄当り判定フラグをセットすることとして、そのフラグがセットされているかどうかによって確認することができる。
普通図柄の停止図柄が当り図柄でなく、はずれ図柄であると判定されたときは(ステップ052IWS3703のN)、CPU103は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップ052IWS5100)を示す値(具体的には「0」)に更新する(ステップ052IWS3708)。
ステップ052IWS3703において、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるときは(ステップ052IWS3703のY)、CPU103は、高ベースフラグがセットされているか否かを判定し(ステップ052IWS3704)、セットされている場合、すなわち、第1KT状態である場合には、普通電動役物開放前時間として0.1秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ052IWS3706)。また、高ベースフラグがセットされていない場合、すなわち、通常状態または第2KT状態である場合には、普通電動役物開放前時間として2.6秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ052IWS3705)。
次いで、CPU103は、特図プロセスフラグの値を、普通電動役物開放前処理(ステップ052IWS5103)に対応した値(具体的には「3」)に更新する(ステップ052IWS3707)。
(普通電動役物開放前処理)
図10−33は、普通電動役物開放前処理(ステップ052IWS5103)を示すフローチャートである。普通電動役物開放前処理において、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップ052IWS3801)。そして、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたかどうかを確認する(ステップ052IWS3802)。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ(ステップ052IWS3802のN)、そのまま処理を終了する。
普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたとき、すなわち、普通電動役物開放前時間が経過したときは(ステップ052IWS3802のY)、CPU103は、高ベースフラグがセットされているか否かを判定し(ステップ052IWS3803)、セットされている場合、すなわち、第1KT状態である場合には、普通電動役物開放時間として5.5秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ052IWS3805)。また、高ベースフラグがセットされていない場合、すなわち、通常状態または第2KT状態である場合には、普通電動役物開放時間として0.2秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ052IWS3804)。
このように、本特徴部052IWでは、第1KT状態では普通電動役物開放時間として5.5秒をセットするとともに、通常状態または第2KT状態では普通電動役物開放時間として0.2秒をセットすることにより、第1KT状態は通常状態または第2KT状態よりも第2始動入賞口に始動入賞しやすい状態としている。したがって、第1KT状態は通常状態または第2KT状態よりも、可変入賞球装置6Bの下流に設けられている特殊可変入賞球装置17に遊技球が達しにくく構成されている。
なお、遊技状態が第1KT状態である場合に第2始動入賞口に始動入賞しやすくなるようにする制御の仕方は、この特徴部052IWで示したものにかぎられない。例えば、第1KT状態である場合には、通常状態または第2KT状態である場合と比較して、可変入賞球装置6Bを多くの回数開放する(例えば、通常状態または第2KT状態では可変入賞球装置6Bの開放回数として1回をセットするのに対して、第1KT状態では可変入賞球装置6Bの開放回数として2回をセットする)ように制御してもよい。そのようにすれば、第1KT状態である場合には、可変入賞球装置6Bの開放回数を多くすることによって、第2始動入賞口に始動入賞しやすくすることができる。
また、例えば、第1KT状態である場合には、通常状態または第2KT状態である場合と比較して、上記に示した可変入賞球装置6Bの開放時間を長くする制御と、可変入賞球装置6Bの開放回数を多くする制御とを組み合わせて実行してもよい。
次いで、CPU103は、可変入賞球装置6Bを開放状態に制御する(ステップ052IWS3806)。具体的には、ソレノイド81を駆動して可変入賞球装置6Bを開状態にする。
そして、CPU103は、特図プロセスフラグの値を、普通電動役物作動処理(ステップ052IWS5104)に対応した値(具体的には「4」)に更新する(ステップ052IWS3807)。
(コマンド解析処理)
次に、演出制御手段の動作について説明する。図10−34〜図10−37は、コマンド解析処理(ステップS75)の具体例を示すフローチャートである。主基板11から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップ052IWS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップ052IWS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップ052IWS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが設定コマンドであれば(ステップ052IWS614)、演出制御用CPU0120は、受信した設定コマンドで示される設定値を、RAM122に形成されている設定値格納領域に格納する(ステップ052IWS615)。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップ052IWS616)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドを、RAM122に形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップ052IWS617)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップ052IWS618)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップ052IWS619)、演出制御用CPU120は、受信した表示結果指定コマンドを、RAM122に形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップ052IWS620)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄確定指定コマンド(第1図柄確定指定コマンド、第2図柄確定指定コマンド、第1強制図柄確定指定コマンド、第2強制図柄確定指定コマンド)であれば(ステップ052IWS621)、演出制御用CPU120は、受信した図柄確定指定コマンドに応じた確定コマンド受信フラグをセットする(ステップ052IWS622)。例えば、第1図柄確定指定コマンドを受信した場合には、第1確定コマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第2図柄確定指定コマンドを受信した場合には、第2確定コマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第1強制図柄確定指定コマンドを受信した場合には、第1強制確定コマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第2強制図柄確定指定コマンドを受信した場合には、第2強制確定コマンド受信フラグをセットする。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンドであれば(ステップ052IWS623)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の表示画面において右打ち表示の表示を開始する制御を行う(ステップ052IWS624)。また、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ052IWS625)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンドであれば(ステップ052IWS626)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の表示画面において右打ち表示の表示を終了する制御を行う(ステップ052IWS627)。また、演出制御用CPU120は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ052IWS628)。
なお、本例では、ステップ052IWS624,S627の処理が実行されることによって、大当り遊技中に画像表示装置5の表示画面において右打ち表示が表示される。
なお、例えば、大当り遊技中に表示する右打ち表示の表示態様(例えば、表示色)を変化させることによって、現在の設定値を示唆する設定値示唆演出を実行するように構成してもよい。例えば、ステップ052IWS624で右打ち表示を開始するときに、通常は白色の表示色の右打ち表示を開始するのに対して、設定値示唆演出の実行を決定した場合には、設定値「1」である場合には比較的高い割合で青色の表示色の右打ち表示を開始したり、設定値「2」である場合には比較的高い割合で緑色の表示色の右打ち表示を開始したり、設定値「3」である場合には比較的高い割合で黄色の表示色の右打ち表示を開始したり、設定値「4」である場合には比較的高い割合で橙色の表示色の右打ち表示を開始したり、設定値「5」である場合には比較的高い割合で赤色の表示色の右打ち表示を開始したり、設定値「6」である場合には比較的高い割合で虹色の表示色の右打ち表示を開始したりしてもよい。
また、例えば、大当り遊技終了後のKT状態中も右打ち表示を継続して実行するように構成し、大当り遊技終了のタイミングで右打ち表示の表示態様(例えば、表示色)を変化させて設定値示唆演出を実行するように構成してもよい。
また、例えば、低確率/第1KT状態において50回の変動表示を終了して通常状態(低確率/低ベース状態)に移行するときに、左打ち表示を開始するように構成し、その左打ち表示の表示態様(例えば、表示色)を変化させて設定値示唆演出を実行するように構成してもよい。そのように何らかの形式で遊技状態の制御が切り替わるときに、設定値示唆演出を実行可能に構成すればよい。
受信した演出制御コマンドが小当り開始指定コマンドであれば(ステップ052IWS629)、演出制御用CPU120は、小当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ052IWS630)。
受信した演出制御コマンドが小当り終了指定コマンドであれば(ステップ052IWS631)、演出制御用CPU120は、小当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ052IWS632)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放中表示コマンドであれば(ステップ052IWS633)、演出制御用CPU120は、大当り遊技のラウンド中に大入賞口に入賞した遊技球の数をカウントするための入賞数カウンタの値をリセット(0にクリア)する(ステップ052IWS634)。また、演出制御用CPU120は、大入賞口の開放中であること(大当り遊技中のラウンド期間であること)を指定する大入賞口開放中フラグをセットする(ステップ052IWS635)。
なお、本例では、ステップ052IWS634の処理が実行されることによって、大入賞口開放中表示コマンドを受信するタイミング(ラウンドを開始するタイミング)で入賞数カウンタの値が0にクリアされるので、極まれにラウンド期間終了後のインターバル期間にオーバー入賞を検出した場合にも、入賞数カウンタに値がカウントされる。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放後表示コマンドであれば(ステップ052IWS636)、演出制御用CPU120は、大入賞口の開放後のインターバル期間であることを指定する大入賞口開放後フラグをセットする(ステップ052IWS637)。
受信した演出制御コマンドが右打ち点灯開始指定コマンドであれば(ステップ052IWS638)、演出制御用CPU120は、右打ち報知用LED37の点灯を開始する制御を行う(ステップ052IWS639)。
受信した演出制御コマンドが右打ち点灯終了指定コマンドであれば(ステップ052IWS640)、演出制御用CPU120は、右打ち報知用LED37の点灯を終了する制御を行う(ステップ052IWS641)。
受信した演出制御コマンドが低確/非KT背景指定コマンドであれば(ステップ052IWS642)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5における背景画像を低確率/非KT状態に応じた背景画像(例えば、青色の背景画像)で表示する制御を行う(ステップ052IWS643)。また、演出制御用CPU120は、セットされていれば、第1KT状態であることを示す第1KT状態フラグをリセットする(ステップ052IWS644)。また、演出制御用CPU120は、大当り遊技中および高確率/第2KT状態中に大入賞口および特殊入賞口に入賞したことにもとづいて払い出された賞球数の累積数をカウントするための賞球数カウンタがセットされていれば、その賞球数カウンタの値をリセット(0にクリア)する(ステップ052IWS645)。
本例では、大当り遊技中(ただし、2R確変大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技中を除く)に大入賞口に遊技球が入賞したり、高確率/第2KT状態中に特殊入賞口に遊技球が入賞したりした場合に賞球数カウンタの値が累積的に更新されていくのであるが(ステップ052IWS660,S667参照)、ステップ052IWS645の処理が実行されることによって、遊技状態が低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)となった後50回の変動表示を終了して低確率/低ベース状態となったときに、賞球数カウンタの値が0にクリアされる。
受信した演出制御コマンドが低確/第1KT背景指定コマンドであれば(ステップ052IWS646)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5における背景画像を低確率/第1KT状態に応じた背景画像(例えば、緑色の背景画像)で表示する制御を行う(ステップ052IWS647)。また、演出制御用CPU120は、第1KT状態フラグをセットする(ステップ052IWS648)とともに、セットされていれば、高確率状態であることを示す高確率状態フラグや、第2KT状態であることを示す第2KT状態フラグをリセットする(ステップ052IWS649)。
受信した演出制御コマンドが高確/第1KT背景指定コマンドであれば(ステップ052IWS650)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5における背景画像を高確率/第1KT状態に応じた背景画像(例えば、黄色の背景画像)で表示する制御を行う(ステップ052IWS651)。また、演出制御用CPU120は、高確率状態フラグおよび第1KT状態フラグをセットする(ステップ052IWS652)とともに、セットされていれば、第2KT状態フラグをリセットする(ステップ052IWS653)。
受信した演出制御コマンドが高確/第2KT背景指定コマンドであれば(ステップ052IWS654)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5における背景画像を高確率/第2KT状態に応じた背景画像(例えば、赤色の背景画像)で表示する制御を行う(ステップ052IWS655)。また、演出制御用CPU120は、高確率状態フラグおよび第2KT状態フラグをセットする(ステップ052IWS656)とともに、セットされていれば、第1KT状態フラグをリセットする(ステップ052IWS657)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口入賞指定コマンドであれば(ステップ052IWS658)、演出制御用CPU120は、10R確変大当り、6R確変大当り、または6R通常大当りにもとづく大当り遊技中であるか否かを確認する(ステップ052IWS659)。なお、10R確変大当り、6R確変大当り、または6R通常大当りにもとづく大当り遊技中であるか否かは、例えば、演出制御プロセスフラグの値が大当り中演出処理(ステップS176)〜エンディング演出処理(ステップS177)を示す値となっているか否かを確認するとともに、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンド〜表示結果4指定コマンドであるか否かを確認することにより判定できる。
10R確変大当り、6R確変大当り、または6R通常大当りにもとづく大当り遊技中であれば、演出制御用CPU120は、賞球数カウンタの値に15を加算する(ステップ052IWS660)。また、演出制御用CPU120は、加算後の賞球数カウンタの値にもとづいて、画像表示装置5に表示されている賞球数表示を更新する(ステップ052IWS661)。なお、賞球数表示は、大当り遊技中および高確率/第2KT状態中に大入賞口および特殊入賞口に入賞したことにもとづいて払い出された賞球数の累積数の表示である。
ステップ052IWS658〜S661の処理が実行されることによって、本例では、10R確変大当り、6R確変大当り、または6R通常大当りにもとづく大当り遊技中に大入賞口への入賞が発生したことにもとづいて賞球数カウンタの値および賞球数表示が更新される。一方で、大当り遊技中であっても、2R確変大当りまたは2R通常大当りにもとづく大当り遊技中に大入賞口への入賞が発生した場合には、賞球数カウンタの値は更新されず、賞球数表示も更新されない。
次いで、演出制御用CPU120は、オーバー入賞時示唆演出の決定および実行を行うためのオーバー入賞時示唆演出処理を実行する(ステップ052IWS662)。なお、「オーバー入賞時示唆演出」は、大入賞口へのオーバー入賞が発生したタイミングで実行され、現在設定されている設定値を示唆する演出である。
次いで、演出制御用CPU120は、賞球数表示示唆演出の決定および実行を行うための賞球数表示示唆演出処理を実行する(ステップ052IWS663)。なお、「賞球数表示示唆演出」は、大当り遊技中や高確率/第2KT状態中に大入賞口や特殊入賞口に入賞したことにもとづいて払い出された賞球数の累積数が所定数(本例では、456個、555個、666個、2456個、2555個、2666個)に達したタイミングで実行され、現在設定されている設定値を示唆する演出である。
次いで、演出制御用CPU120は、賞球数強調演出の決定および実行を行うための賞球数強調演出処理を実行する(ステップ052IWS664)。なお、「賞球数強調演出」は、大当り遊技中や高確率/第2KT状態中に大入賞口や特殊入賞口に入賞したことにもとづいて払い出された賞球数の累積数が所定数(本例では、1000個、2000個、3000個、4000個、5000個)に達したことを強調表示する演出である。
受信した演出制御コマンドが特殊入賞口入賞指定コマンドであれば(ステップ052IWS665)、演出制御用CPU120は、第2KT状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ052IWS666)。第2KT状態フラグがセットされていれば(すなわち、高確率/第2KT状態中であれば)、演出制御用CPU120は、賞球数カウンタの値に10を加算する(ステップ052IWS667)。また、演出制御用CPU120は、加算後の賞球数カウンタの値にもとづいて、画像表示装置5に表示されている賞球数表示を更新する(ステップ052IWS668)。
ステップ052IWS665〜S668の処理が実行されることによって、本例では、高確率/第2KT状態中に小当りとなり特殊入賞口への入賞が発生したことにもとづいて賞球数カウンタの値および賞球数表示が更新される。一方で、KT状態中であっても、高確率/第1KT状態中や低確率/第1KT状態中に特殊入賞への入賞が発生した場合には、賞球数カウンタの値は更新されず、賞球数表示も更新されない(ただし、賞球数カウンタの値の更新が行われないだけで、賞球数カウンタの値のリセットまでは行われない)。
次いで、演出制御用CPU120は、小当り入賞時示唆演出の決定および実行を行うための小当り入賞時示唆演出処理を実行する(ステップ052IWS669)。なお、「小当り入賞時示唆演出」は、高確率/第2KT状態中に小当りとなり特殊入賞口への入賞が発生したタイミングで実行され、現在設定されている設定値を示唆する演出である。
次いで、演出制御用CPU120は、ステップ052IWS663に移行し、賞球数表示示唆演出処理を実行する(ステップ052IWS663)。次いで、演出制御用CPU120は、賞球数強調演出処理を実行する(ステップ052IWS664)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドを記憶したり、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットしたりする処理を実行する(ステップ052IWS670)。そして、ステップ052IWS611に移行する。
(オーバー入賞時示唆演出処理)
図10−38は、オーバー入賞時示唆演出処理(ステップ052IWS662)を示すフローチャートである。オーバー入賞時示唆演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、入賞数カウンタの値に1を加算する(ステップ052IWS301)。次いで、演出制御用CPU120は、加算後の入賞数カウンタの値が11以上となっているか否かを確認する(ステップ052IWS302)。入賞数カウンタの値が11以上となっていれば(すなわち、大入賞口へのオーバー入賞が発生していれば)、演出制御用CPU120は、オーバー入賞時示唆演出の有無および種類を決定するためのオーバー入賞時示唆演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、オーバー入賞時示唆演出の有無および種類を決定する(ステップ052IWS303)。
図10−39は、オーバー入賞時示唆演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図10−39に示すように、オーバー入賞時示唆演出決定テーブルには、オーバー入賞時示唆演出なし、オーバー入賞時示唆演出A、オーバー入賞時示唆演出B、オーバー入賞時示唆演出C、オーバー入賞時示唆演出D、オーバー入賞時示唆演出E、およびオーバー入賞時示唆演出Fに対して、それぞれ判定値が割り振られている。
図10−39に示すように、本例では、大入賞口に遊技球が入賞したときには、画像表示装置5において通常の表示色(本例では、白色)で入賞表示(本例では、「+15」の文字表示)が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音の入賞音が出力される。
これに対して、図10−39に示すように、「オーバー入賞時示唆演出A」が実行される場合には、画像表示装置5において青色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Aの入賞音が出力される。また、「オーバー入賞時示唆演出B」が実行される場合には、画像表示装置5において緑色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Bの入賞音が出力される。また、「オーバー入賞時示唆演出C」が実行される場合には、画像表示装置5において黄色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Cの入賞音が出力される。また、「オーバー入賞時示唆演出D」が実行される場合には、画像表示装置5において橙色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Dの入賞音が出力される。また、「オーバー入賞時示唆演出E」が実行される場合には、画像表示装置5において赤色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Eの入賞音が出力される。また、「オーバー入賞時示唆演出F」が実行される場合には、画像表示装置5において虹色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Fの入賞音が出力される。
図10−39に示すように、オーバー入賞時示唆演出決定テーブルには、現在の設定値が設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて異なる判定値が割り振られている。ステップ052IWS303では、演出制御用CPU120は、設定値格納領域(ステップ052IWS615参照)の記憶内容を確認し、現在の設定値を特定する。そして、特定した設定値に対応した判定値にもとづいてオーバー入賞時示唆演出の有無および種類を決定する。
図10−39に示すように、本例では、設定値「1」である場合には、オーバー入賞時示唆演出Aの実行が決定される割合が比較的高い。また、本例では、設定値「2」である場合には、オーバー入賞時示唆演出Bの実行が決定される割合が比較的高い。また、本例では、設定値「3」である場合には、オーバー入賞時示唆演出Cの実行が決定される割合が比較的高い。また、本例では、設定値「4」である場合には、オーバー入賞時示唆演出Dの実行が決定される割合が比較的高い。また、本例では、設定値「5」である場合には、オーバー入賞時示唆演出Eの実行が決定される割合が比較的高い。また、本例では、設定値「6」である場合には、オーバー入賞時示唆演出Fの実行が決定される割合が比較的高い。
また、図10−39に示すように、本例では、設定値「1」である場合には、オーバー入賞時示唆演出A〜Fを合計したオーバー入賞時示唆演出の実行を決定する割合は、10%+8%+7%+5%+5%+5%=40%であり、設定値「2」である場合には45%であり、設定値「3」である場合には50%であり、設定値「4」である場合には55%であり、設定値「5」である場合には60%であり、設定値「6」である場合には65%である。このように、本例では、オーバー入賞は比較的稀にしか発生しないことから、後述する小当り入賞時示唆演出と比較すると、オーバー入賞時示唆演出の実行を決定する割合が比較的高くなっている。
次いで、演出制御用CPU120は、ステップ052IWS303でオーバー入賞時示唆演出の実行を決定したか否かを確認する(ステップ052IWS304)。オーバー入賞時示唆演出の実行を決定していれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、決定したオーバー入賞時示唆演出の種類に応じた入賞表示を表示する制御を行う(ステップ052IWS305)。例えば、オーバー入賞時示唆演出Aの実行を決定した場合であれば、画像表示装置5において青色の表示色で入賞表示を表示する制御を行う。また、演出制御用CPU120は、スピーカ8L,8Rから、決定したオーバー入賞時示唆演出の種類に応じた入賞音を出力する制御を行う(ステップ052IWS306)。例えば、オーバー入賞時示唆演出Aの実行を決定した場合であれば、スピーカ8L,8Rから音Aの入賞音を出力する制御を行う。
一方、入賞数カウンタの値が10以下である場合(ステップ052IWS302のN)、またはオーバー入賞時示唆演出なしと決定した場合(ステップ052IWS304のN)には、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、通常の表示色(本例では、白色)で入賞表示を表示する制御を行う(ステップ052IWS307)。また、演出制御用CPU120は、スピーカ8L,8Rから、通常音の入賞音を出力する制御を行う(ステップ052IWS308)。
(小当り入賞時示唆演出処理)
図10−40は、小当り入賞時示唆演出処理(ステップ052IWS669)を示すフローチャートである。小当り入賞時示唆演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、小当り入賞時示唆演出の有無および種類を決定するための小当り入賞時示唆演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、小当り入賞時示唆演出の有無および種類を決定する(ステップ052IWS321)。
図10−41は、小当り入賞時示唆演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図10−41に示すように、小当り入賞時示唆演出決定テーブルには、小当り入賞時示唆演出なし、小当り入賞時示唆演出A、小当り入賞時示唆演出B、小当り入賞時示唆演出C、小当り入賞時示唆演出D、小当り入賞時示唆演出E、および小当り入賞時示唆演出Fに対して、それぞれ判定値が割り振られている。
図10−41に示すように、本例では、特殊入賞口に遊技球が入賞したときには、画像表示装置5において通常の表示色(本例では、白色)で入賞表示(本例では、「+10」の文字表示)が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音の入賞音が出力される。
これに対して、図10−41に示すように、「小当り入賞時示唆演出A」が実行される場合には、画像表示装置5において青色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Aの入賞音が出力される。また、「小当り入賞時示唆演出B」が実行される場合には、画像表示装置5において緑色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Bの入賞音が出力される。また、「小当り入賞時示唆演出C」が実行される場合には、画像表示装置5において黄色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Cの入賞音が出力される。また、「小当り入賞時示唆演出D」が実行される場合には、画像表示装置5において橙色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Dの入賞音が出力される。また、「小当り入賞時示唆演出E」が実行される場合には、画像表示装置5において赤色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Eの入賞音が出力される。また、「小当り入賞時示唆演出F」が実行される場合には、画像表示装置5において虹色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Fの入賞音が出力される。
図10−41に示すように、小当り入賞時示唆演出決定テーブルには、現在の設定値が設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて異なる判定値が割り振られている。ステップ052IWS321では、演出制御用CPU120は、設定値格納領域(ステップ052IWS615参照)の記憶内容を確認し、現在の設定値を特定する。そして、特定した設定値に対応した判定値にもとづいて小当り入賞時示唆演出の有無および種類を決定する。
図10−41に示すように、本例では、設定値「1」である場合には、小当り入賞時示唆演出Aの実行が決定される割合が比較的高い。また、本例では、設定値「2」である場合には、小当り入賞時示唆演出Bの実行が決定される割合が比較的高い。また、本例では、設定値「3」である場合には、小当り入賞時示唆演出Cの実行が決定される割合が比較的高い。また、本例では、設定値「4」である場合には、小当り入賞時示唆演出Dの実行が決定される割合が比較的高い。また、本例では、設定値「5」である場合には、小当り入賞時示唆演出Eの実行が決定される割合が比較的高い。また、本例では、設定値「6」である場合には、小当り入賞時示唆演出Fの実行が決定される割合が比較的高い。
また、図10−41に示すように、本例では、設定値「1」である場合には、小当り入賞時示唆演出A〜Fを合計した小当り入賞時示唆演出の実行を決定する割合は、2%+1%+1%+1%=5%であり、設定値「2」である場合には6%であり、設定値「3」である場合には7%であり、設定値「4」である場合には8%であり、設定値「5」である場合には9%であり、設定値「6」である場合には10%である。このように、本例では、既に説明したオーバー入賞時示唆演出と比較すると、小当り入賞時示唆演出の実行を決定する割合が比較的低くなっている。
次いで、演出制御用CPU120は、ステップ052IWS321で小当り入賞時示唆演出の実行を決定したか否かを確認する(ステップ052IWS322)。小当り入賞時示唆演出の実行を決定していれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、決定した小当り入賞時示唆演出の種類に応じた入賞表示を表示する制御を行う(ステップ052IWS323)。例えば、小当り入賞時示唆演出Aの実行を決定した場合であれば、画像表示装置5において青色の表示色で入賞表示を表示する制御を行う。また、演出制御用CPU120は、スピーカ8L,8Rから、決定した小当り入賞時示唆演出の種類に応じた入賞音を出力する制御を行う(ステップ052IWS324)。例えば、小当り入賞時示唆演出Aの実行を決定した場合であれば、スピーカ8L,8Rから音Aの入賞音を出力する制御を行う。
一方、小当り入賞時示唆演出なしと決定した場合(ステップ052IWS322のN)には、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、通常の表示色(本例では、白色)で入賞表示を表示する制御を行う(ステップ052IWS325)。また、演出制御用CPU120は、スピーカ8L,8Rから、通常音の入賞音を出力する制御を行う(ステップ052IWS326)。
なお、オーバー入賞時示唆演出を実行する場合と小当り入賞時示唆演出を実行する場合とで、設定値示唆の信頼度を異ならせてもよい。例えば、オーバー入賞時示唆演出Fは設定値「1」〜「6」のいずれでも実行可能であるものの設定値「6」であるときに比較的高い割合で実行されるのに対して、小当り入賞時示唆演出Fが実行されれば設定値「6」であることが確定するように構成してもよい。また、逆に、例えば、小当り入賞時示唆演出Fは設定値「1」〜「6」のいずれでも実行可能であるものの設定値「6」であるときに比較的高い割合で実行されるのに対して、オーバー入賞時示唆演出Fが実行されれば設定値「6」であることが確定するように構成してもよい。
また、本例では、オーバー入賞時示唆演出および小当り入賞時示唆演出は、入賞表示の表示態様(本例では、表示色)を通常とは異ならせるとともに、通常とは異なる入賞音を出力する態様により実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、入賞表示の表示態様(本例では、表示色)と入賞音とのいずれか一方のみを通常とは異なる態様とすることにより、オーバー入賞時示唆演出や小当り入賞時示唆演出を実行するように構成してもよい。また、例えば、オーバー入賞の発生や特殊入賞口への入賞の発生のタイミングでエフェクト表示を表示したり、ランプやLEDの表示色を変化させたりする態様により、オーバー入賞時示唆演出や小当り入賞時示唆演出を実行するように構成してもよい。
(賞球数表示示唆演出処理)
図10−42は、賞球数表示示唆演出処理(ステップ052IWS663)を示すフローチャートである。賞球数表示示唆演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、賞球数カウンタの値が456に最初に到達したか否かを確認する(ステップ052IWS341)。本例では、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞すれば15個の賞球が得られ、賞球数カウンタの値が15ずつ加算されていくことから、ステップ052IWS341では、演出制御用CPU120は、賞球数カウンタの値が465となっていれば、賞球数カウンタの値が456に最初に到達したと判定する。
賞球数カウンタの値が456に最初に到達していれば、演出制御用CPU120は、現在の設定値が設定値「4」以上であるか否かを確認する(ステップ052IWS342)。なお、現在の設定値が設定値「4」以上であるか否かは、具体的には、設定値格納領域(ステップ052IWS615参照)の記憶内容を確認することにより判定できる。現在の設定値が設定値「4」以上であれば、演出制御用CPU120は、賞球数表示示唆演出の有無を決定するための賞球数表示示唆演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、賞球数表示示唆演出Aの有無を決定する(ステップ052IWS343)。そして、ステップ052IWS359に移行する。
図10−43は、賞球数表示示唆演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図10−43に示すように、本例では、賞球数表示示唆演出Aが実行される場合には、画像表示装置5において「456 OVER」などの文字表示が表示され、現在の設定値が設定値「4」以上であることが示唆される。図10−43に示すように、本例では、3%の確率で賞球数表示示唆演出Aの実行が決定される。なお、本例では、賞球数表示示唆演出Aは設定値が設定値「4」以上であるときにしか実行されないので、賞球数表示示唆演出Aが実行されれば、少なくとも設定値「4」以上であることが確定することになる。
賞球数カウンタの値が456に最初に到達した場合でなければ(ステップ052IWS341のN)、演出制御用CPU120は、賞球数カウンタの値が555に最初に到達したか否かを確認する(ステップ052IWS344)。本例では、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞すれば15個の賞球が得られ、賞球数カウンタの値が15ずつ加算されていくことから、ステップ052IWS344では、演出制御用CPU120は、賞球数カウンタの値が555となっていれば、賞球数カウンタの値が555に最初に到達したと判定する。
賞球数カウンタの値が555に最初に到達していれば、演出制御用CPU120は、現在の設定値が設定値「5」以上であるか否かを確認する(ステップ052IWS345)。なお、現在の設定値が設定値「5」以上であるか否かは、具体的には、設定値格納領域(ステップ052IWS615参照)の記憶内容を確認することにより判定できる。現在の設定値が設定値「5」以上であれば、演出制御用CPU120は、賞球数表示示唆演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、賞球数表示示唆演出Bの有無を決定する(ステップ052IWS346)。そして、ステップ052IWS359に移行する。
図10−43に示すように、本例では、賞球数表示示唆演出Bが実行される場合には、画像表示装置5において「555 OVER」などの文字表示が表示され、現在の設定値が設定値「5」以上であることが示唆される。図10−43に示すように、本例では、2%の確率で賞球数表示示唆演出Bの実行が決定される。なお、本例では、賞球数表示示唆演出Bは設定値が設定値「5」以上であるときにしか実行されないので、賞球数表示示唆演出Bが実行されれば、少なくとも設定値「5」以上であることが確定することになる。
賞球数カウンタの値が555に最初に到達した場合でなければ(ステップ052IWS344のN)、演出制御用CPU120は、賞球数カウンタの値が666に最初に到達したか否かを確認する(ステップ052IWS347)。本例では、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞すれば15個の賞球が得られ、賞球数カウンタの値が15ずつ加算されていくことから、ステップ052IWS347では、演出制御用CPU120は、賞球数カウンタの値が675となっていれば、賞球数カウンタの値が666に最初に到達したと判定する。
賞球数カウンタの値が666に最初に到達していれば、演出制御用CPU120は、現在の設定値が設定値「6」であるか否かを確認する(ステップ052IWS348)。なお、現在の設定値が設定値「6」であるか否かは、具体的には、設定値格納領域(ステップ052IWS615参照)の記憶内容を確認することにより判定できる。現在の設定値が設定値「6」であれば、演出制御用CPU120は、賞球数表示示唆演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、賞球数表示示唆演出Cの有無を決定する(ステップ052IWS349)。そして、ステップ052IWS359に移行する。
図10−43に示すように、本例では、賞球数表示示唆演出Cが実行される場合には、画像表示装置5において「666 OVER」などの文字表示が表示され、現在の設定値が設定値「6」であることが示唆される。図10−43に示すように、本例では、1%の確率で賞球数表示示唆演出Cの実行が決定される。なお、本例では、賞球数表示示唆演出Cは設定値が設定値「6」であるときにしか実行されないので、賞球数表示示唆演出Cが実行されれば、設定値「6」であることが確定することになる。
賞球数カウンタの値が666に最初に到達した場合でなければ(ステップ052IWS347のN)、演出制御用CPU120は、賞球数カウンタの値が2456に最初に到達したか否かを確認する(ステップ052IWS350)。本例では、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞すれば15個の賞球が得られ、高確率/第2KT状態中に特殊入賞口に遊技球が入賞すれば10個の賞球が得られ、賞球数カウンタの値が15または10ずつ加算されていくことから、ステップ052IWS350では、演出制御用CPU120は、賞球数カウンタの値が2460または2465となっていれば、賞球数カウンタの値が2456に最初に到達したと判定する。
賞球数カウンタの値が2456に最初に到達していれば、演出制御用CPU120は、現在の設定値が設定値「4」以上であるか否かを確認する(ステップ052IWS351)。なお、現在の設定値が設定値「4」以上であるか否かは、具体的には、設定値格納領域(ステップ052IWS615参照)の記憶内容を確認することにより判定できる。現在の設定値が設定値「4」以上であれば、演出制御用CPU120は、賞球数表示示唆演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、賞球数表示示唆演出Dの有無を決定する(ステップ052IWS352)。そして、ステップ052IWS359に移行する。
図10−43に示すように、本例では、賞球数表示示唆演出Dが実行される場合には、画像表示装置5において「2456 OVER」などの文字表示が表示され、現在の設定値が設定値「4」以上であることが示唆される。図10−43に示すように、本例では、5%の確率で賞球数表示示唆演出Dの実行が決定される。なお、本例では、賞球数表示示唆演出Dは設定値が設定値「4」以上であるときにしか実行されないので、賞球数表示示唆演出Dが実行されれば、設定値「4」以上であることが確定することになる。
賞球数カウンタの値が2456に最初に到達した場合でなければ(ステップ052IWS350のN)、演出制御用CPU120は、賞球数カウンタの値が2555に最初に到達したか否かを確認する(ステップ052IWS353)。本例では、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞すれば15個の賞球が得られ、高確率/第2KT状態中に特殊入賞口に遊技球が入賞すれば10個の賞球が得られ、賞球数カウンタの値が15または10ずつ加算されていくことから、ステップ052IWS353では、演出制御用CPU120は、賞球数カウンタの値が2555または2560となっていれば、賞球数カウンタの値が2555に最初に到達したと判定する。
賞球数カウンタの値が2555に最初に到達していれば、演出制御用CPU120は、現在の設定値が設定値「5」以上であるか否かを確認する(ステップ052IWS354)。なお、現在の設定値が設定値「5」以上であるか否かは、具体的には、設定値格納領域(ステップ052IWS615参照)の記憶内容を確認することにより判定できる。現在の設定値が設定値「5」以上であれば、演出制御用CPU120は、賞球数表示示唆演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、賞球数表示示唆演出Eの有無を決定する(ステップ052IWS355)。そして、ステップ052IWS359に移行する。
図10−43に示すように、本例では、賞球数表示示唆演出Eが実行される場合には、画像表示装置5において「2555 OVER」などの文字表示が表示され、現在の設定値が設定値「5」以上であることが示唆される。図10−43に示すように、本例では、3%の確率で賞球数表示示唆演出Eの実行が決定される。なお、本例では、賞球数表示示唆演出Eは設定値が設定値「5」以上であるときにしか実行されないので、賞球数表示示唆演出Eが実行されれば、設定値「5」以上であることが確定することになる。
賞球数カウンタの値が2555に最初に到達した場合でなければ(ステップ052IWS353のN)、演出制御用CPU120は、賞球数カウンタの値が2666に最初に到達したか否かを確認する(ステップ052IWS356)。本例では、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞すれば15個の賞球が得られ、高確率/第2KT状態中に特殊入賞口に遊技球が入賞すれば10個の賞球が得られ、賞球数カウンタの値が15または10ずつ加算されていくことから、ステップ052IWS356では、演出制御用CPU120は、賞球数カウンタの値が2670または2675となっていれば、賞球数カウンタの値が2666に最初に到達したと判定する。
賞球数カウンタの値が2666に最初に到達していれば、演出制御用CPU120は、現在の設定値が設定値「6」であるか否かを確認する(ステップ052IWS357)。なお、現在の設定値が設定値「6」であるか否かは、具体的には、設定値格納領域(ステップ052IWS615参照)の記憶内容を確認することにより判定できる。現在の設定値が設定値「6」であれば、演出制御用CPU120は、賞球数表示示唆演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、賞球数表示示唆演出Fの有無を決定する(ステップ052IWS358)。そして、ステップ052IWS359に移行する。
図10−43に示すように、本例では、賞球数表示示唆演出Fが実行される場合には、画像表示装置5において「2666 OVER」などの文字表示が表示され、現在の設定値が設定値「6」であることが示唆される。図10−43に示すように、本例では、2%の確率で賞球数表示示唆演出Fの実行が決定される。なお、本例では、賞球数表示示唆演出Fは設定値が設定値「6」であるときにしか実行されないので、賞球数表示示唆演出Fが実行されれば、設定値「6」であることが確定することになる。
次いで、演出制御用CPU120は、ステップ052IWS343,S346,S349,S352,S355,S358で賞球数表示示唆演出の実行を決定したか否かを確認する(ステップ052IWS359)。賞球数表示示唆演出の実行を決定していれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、決定した種類の賞球数表示示唆演出を実行する制御を行う(ステップ052IWS360)。例えば、賞球数表示示唆演出Aの実行を決定した場合であれば、画像表示装置5において「456 OVER」などの文字表示を表示する制御を行う。
なお、本例では、図10−43に示すように、大当り遊技中の期間に実行される賞球数表示示唆演出A〜Cで見ると、大当り遊技中の期間が長くなり賞球数が増加するに従って、賞球数表示示唆演出の実行確率が3%、2%、および1%と低くなっていく一方で、設定値「4」以上確定、設定値「5」以上確定、および設定値「6」確定と設定値の示唆の精度が上昇している。また、本例では、図10−43に示すように、高確率/第2KT状態(小当りRUSH)中の期間に実行される賞球数表示示唆演出D〜Fで見ると、小当りRUSH中の期間が長くなり賞球数が増加するに従って、賞球数表示示唆演出の実行確率が5%、3%、および2%と低くなっていく一方で、設定値「4」以上確定、設定値「5」以上確定、および設定値「6」確定と設定値の示唆の精度が上昇している。
なお、本例で示した態様にかぎらず、例えば、大当り遊技中の期間や小当りRUSH中の期間が長くなり賞球数が増加するに従って、賞球数表示示唆演出の実行確率が高くなっていくように構成してもよい。また、例えば、大当り遊技中の期間や小当りRUSH中の期間が長くなり賞球数が増加するに従って、設定値の示唆の精度が低くなっていくように構成してもよい。
また、本例では、図10−43に示すように、大当り遊技中の期間に実行される賞球数表示示唆演出A〜Cと、小当りRUSH中の期間に実行される賞球数表示示唆演出D〜Fとで、賞球数表示示唆演出の実行確率が異なる場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、同じ実行確率で賞球数表示示唆演出を実行するように構成してもよい。
(賞球数強調演出処理)
図10−44は、賞球数強調演出処理(ステップ052IWS664)を示すフローチャートである。賞球数強調演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、賞球数カウンタの値が1000毎の閾値(本例では、1000、2000、3000、4000、5000)に最初に到達したか否かを確認する(ステップ052IWS371)。本例では、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞すれば15個の賞球が得られ、賞球数カウンタの値が15ずつ加算されていくことから、ステップ052IWS371では、演出制御用CPU120は、例えば、賞球数カウンタの値が1000または1005となっていれば、賞球数カウンタの値が1000に最初に到達したと判定する。また、例えば、賞球数カウンタの値が2000または2005となっていれば、賞球数カウンタの値が2000に最初に到達したと判定する。また、例えば、賞球数カウンタの値が3000または3005となっていれば、賞球数カウンタの値が3000に最初に到達したと判定する。また、例えば、賞球数カウンタの値が4000または4005となっていれば、賞球数カウンタの値が4000に最初に到達したと判定する。また、例えば、賞球数カウンタの値が5000または5005となっていれば、賞球数カウンタの値が5000に最初に到達したと判定する。
賞球数カウンタの値が1000毎の閾値に最初に到達していれば、演出制御用CPU120は、賞球数強調演出の有無を決定するための賞球数強調演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、賞球数強調演出の有無を決定する(ステップ052IWS372)。
図10−45は、賞球数強調演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図10−45に示すように、本例では、賞球数カウンタの値が1000に到達している場合には、50%の確率で賞球数強調演出Aの実行が決定される。賞球数強調演出Aが実行される場合には、画像表示装置5において「1000 OVER」などの文字表示が表示される。また、本例では、賞球数カウンタの値が2000に到達している場合には、60%の確率で賞球数強調演出Bの実行が決定される。賞球数強調演出Bが実行される場合には、画像表示装置5において「2000 OVER」などの文字表示が表示される。また、本例では、賞球数カウンタの値が3000に到達している場合には、70%の確率で賞球数強調演出Cの実行が決定される。賞球数強調演出Cが実行される場合には、画像表示装置5において「3000 OVER」などの文字表示が表示される。また、本例では、賞球数カウンタの値が4000に到達している場合には、80%の確率で賞球数強調演出Dの実行が決定される。賞球数強調演出Dが実行される場合には、画像表示装置5において「4000 OVER」などの文字表示が表示される。また、本例では、賞球数カウンタの値が5000に到達している場合には、90%の確率で賞球数強調演出Eの実行が決定される。賞球数強調演出Eが実行される場合には、画像表示装置5において「5000 OVER」などの文字表示が表示される。
次いで、演出制御用CPU120は、ステップ052IWS372で賞球数強調演出の実行を決定したか否かを確認する(ステップ052IWS373)。賞球数強調演出の実行を決定していれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、決定した種類の賞球数強調演出を実行する制御を行う(ステップ052IWS374)。例えば、賞球数強調演出Aの実行を決定した場合であれば、画像表示装置5において「1000 OVER」などの文字表示を表示する制御を行う。
なお、本例では、賞球数が1000個、2000個、3000個、4000個、および5000個に到達したときに賞球数強調演出を実行可能に構成する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、必ずしもこれら全ての場合に賞球数強調演出を実行可能とする場合にかぎらず、賞球数が1000個、2000個、および3000個に到達したときに賞球数強調演出を実行可能に構成してもよい。また、例えば、賞球数が6000個や7000個に到達したときにも賞球数強調演出を実行可能に構成したりしてもよく、様々な態様が考えられる。
図10−44および図10−45に示すように、賞球数強調演出は、図10−42および図10−43に示した賞球数表示示唆演出とは異なり、現在の設定値とは無関係に決定され実行される演出である。なお、そのような態様にかぎらず、例えば、賞球数強調演出の表示態様を変化させることにより、現在の設定値を示唆する態様で賞球数強調演出を実行可能に構成してもよい。例えば、通常とは異なる表示色で「1000 OVER」や「2000 OVER」などの文字表示を表示させることにより、現在の設定値を示唆可能に構成してもよい。
(可変表示開始待ち処理)
図10−46は、可変表示開始待ち処理(ステップS170)を示すフローチャートである。可変表示開始待ち処理において、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する(ステップ052IWS811)。なお、変動パターンコマンドを受信しているか否かは、例えば、コマンド解析処理(ステップS75)において、変動パターンコマンドを受信した場合に、変動パターンコマンドを受信したことを示す変動パターンコマンド受信フラグをセットするようにし、ステップ052IWS811では、その変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。
変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、第1KT状態フラグまたは第2KT状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ052IWS812)。第1KT状態フラグおよび第2KT状態フラグのいずれもセットされていなければ(すなわち、非KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かを確認する(ステップ052IWS813)。なお、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かは、例えば、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンが第1変動パターン#01〜#09を指定するものであるか否かを確認することにより判定できる。第1特別図柄の変動表示を実行する場合でなければ(すなわち、第2特別図柄の変動表示を実行する場合であれば)、そのまま処理を終了する。第1特別図柄の変動表示を実行する場合であれば、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理(ステップS171)に対応した値に更新する(ステップ052IWS815)。
第1KT状態フラグまたは第2KT状態フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、第2特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かを確認する(ステップ052IWS814)。なお、第2特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かは、例えば、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンが第2変動パターン#01〜#34を指定するものであるか否かを確認することにより判定できる。第2特別図柄の変動表示を実行する場合でなければ(すなわち、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であれば)、そのまま処理を終了する。第2特別図柄の変動表示を実行する場合であれば、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理(ステップS171)に対応した値に更新する(ステップ052IWS815)。
ステップ052IWS812〜S815の処理が実行されることによって、この特徴部052IWでは、非KT状態である場合には、第1特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5において飾り図柄の変動表示が実行され、KT状態である場合には、第2特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5において飾り図柄の変動表示が実行される。言い換えれば、第1特別図柄の変動表示が実行される場合であってもKT状態である場合や、第2特別図柄の変動表示が実行される場合であっても非KT状態である場合には、飾り図柄の変動表示は実行されない。
(可変表示開始設定処理)
図10−47は、可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かを確認する(ステップ052IWS920)。なお、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドが第1変動パターン#01〜#09を指定するものであるか否かを確認することにより判定できる。第1特別図柄の変動表示を実行する場合であれば、演出制御用CPU120は、今回の変動表示が小当りとなるものであるか否かを確認する(ステップ052IWS921)。なお、今回の変動表示が小当りとなるものであるか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドが表示結果7指定コマンドであるか否かを確認することにより判定できる。小当り変動であれば、演出制御用CPU120は、飾り図柄の停止図柄として非リーチはずれ図柄を決定する(ステップ052IWS922)。
既に説明したように、本例では、第1特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなる場合には、小当りAとなる場合しかなく、小当り遊技中に特殊入賞口への遊技球の入賞を殆ど期待できない。そのため、ステップ052IWS920〜S922の処理が実行されることによって、本例では、第1特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなる場合には、強制的に非リーチはずれ図柄を停止表示することにより、遊技者に過度の期待を抱かせないようにしている。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合(ステップ052IWS920のN)や、小当り変動でない場合(ステップ052IWS921のN)には、演出制御用CPU120は、変動表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップ052IWS923)。ステップ052IWS923では、演出制御用CPU120は、表示結果1指定コマンドを受信した場合(はずれと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が全く不一致のはずれ図柄または左右の飾り図柄のみが一致したリーチはずれ図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果2指定コマンドを受信した場合(10R確変大当りと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が奇数図柄のうち図柄「7」で揃った図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果3指定コマンドを受信した場合(6R確変大当りと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が「7」以外の奇数図柄で揃った図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果5指定コマンドを受信した場合(2R確変大当りと決定されている場合)には、中の飾り図柄が特殊図柄(本例では、図柄「R」)を含む図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果4指定コマンドや表示結果6指定コマンドを受信した場合(6R通常大当りや2R通常大当りと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が偶数図柄で揃った図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果7指定コマンドを受信した場合(小当りと決定されている場合)には、小当り図柄(例えば、「135」)の飾り図柄の組み合わせを決定する。
次いで、演出制御用CPU120は、今回の変動表示がはずれとなるものであるか否かを確認する(ステップ052IWS924)。なお、今回の変動表示がはずれとなるものであるか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドであるか否かを確認することにより判定できる。はずれ変動でなければ、そのままステップ052IWS928に移行する。はずれ変動であれば(ステップ052IWS924のY)、演出制御用CPU120は、現在設定されている設定値を示唆する設定値示唆演出の有無および種類を決定するための設定値示唆演出設定処理を実行する(ステップ052IWS925)。
ステップ052IWS925では、演出制御用CPU120は、設定値格納領域(ステップ052IWS615参照)に格納されている設定値を特定する。そして、演出制御用CPU120は、設定値示唆演出の有無および種類を決定するための設定値示唆演出決定テーブルとして、特定した設定値に対応するテーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、設定値示唆演出の有無および種類を決定する。
図10−48は、設定値示唆演出決定テーブルの具体例を説明するための説明図である。図10−48に示すように、設定値示唆演出決定テーブルには、設定値示唆演出なし、設定値示唆演出A、設定値示唆演出B、設定値示唆演出C、設定値示唆演出D、設定値示唆演出E、および設定値示唆演出Fに対して、それぞれ判定値が割り振られている。
設定値示唆演出Aは、例えば、画像表示装置5において青色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図10−48に示すように、設定値「1」である場合に最も実行割合が高い。また、設定値示唆演出Bは、例えば、画像表示装置5において緑色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図10−48に示すように、設定値「2」である場合に最も実行割合が高い。また、設定値示唆演出Cは、例えば、画像表示装置5において黄色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図10−48に示すように、設定値「3」である場合に最も実行割合が高い。また、設定値示唆演出Dは、例えば、画像表示装置5において橙色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図10−48に示すように、設定値「4」である場合に最も実行割合が高い。また、設定値示唆演出Eは、例えば、画像表示装置5において赤色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図10−48に示すように、設定値「5」である場合に最も実行割合が高い。また、設定値示唆演出Fは、例えば、画像表示装置5において虹色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図10−48に示すように、設定値「6」である場合に最も実行割合が高い。
次いで、演出制御用CPU120は、第2KT状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ052IWS926)。第2KT状態フラグがセットされていなければ(すなわち、第2KT状態でなければ)、そのままステップ052IWS928に移行する。第2KT状態フラグがセットされていれば(ステップ052IWS926のY)、すなわち、第2KT状態であれば、演出制御用CPU120は、第2KT状態(小当りRUSH)が継続することを示唆する小当りRUSH継続示唆演出の有無および種類を決定するための小当りRUSH継続示唆演出設定処理を実行する(ステップ052IWS927)。
図10−49は、小当りRUSH継続示唆演出決定テーブルの具体例を説明するための説明図である。図10−49に示すように、小当りRUSH継続示唆演出決定テーブルには、小当りRUSH継続示唆演出なし、小当りRUSH継続示唆演出A、および小当りRUSH継続示唆演出Bに対して、それぞれ判定値が割り振られている。小当りRUSH継続示唆演出Aは、例えば、画像表示装置5において青色の表示色で所定の演出画像を表示する態様により実行される演出である。また、小当りRUSH継続示唆演出Bは、例えば、画像表示装置5において赤色の表示色で所定の演出画像を表示する態様により実行される演出である。
図10−49に示すように、本例では、設定値「1」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合が最も高く、設定値「2」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合が次に高く、設定値「3」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合がさらに次に高く、設定値「4」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合がさらに次に高く、設定値「5」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合がさらに次に高く、設定値「6」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合が最も低くなっている。
また、図10−49に示すように、設定値「1」である場合に小当りRUSH継続示唆演出Aの実行割合が最も高く、設定値「6」である場合に小当りRUSH継続示唆演出Bの実行割合が最も高くなっている。
本例では、設定値「1」の場合に大当り確率が最も低く設定値「6」の場合に大当り確率が最も高くなっているのであるが、第2KT状態中である場合には大当りの発生を契機として第2KT状態が終了する場合があるのであるから、設定値「1」である場合が最も第2KT状態が継続しやすい(継続期待度が高い)設定状態であり、設定値「6」である場合が最も第2KT状態が継続しにくい(継続期待度が低い)設定状態であるといえる。従って、本例では、設定値「1」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合が最も高く、設定値「6」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合が最も低くなっているのであるから、小当りRUSH継続示唆演出が実行されることによって、第2KT状態(小当りRUSH)が継続することに対する期待感を高めることができる。
なお、上記に説明したように、第2KT状態(小当りRUSH)の継続期待度とは、大当りが発生せずに第2KT状態への制御期間が長くなることに対する期待度である。
また、本例では、設定値「1」である場合に小当りRUSH継続示唆演出Aの実行割合が最も高くなっているのであるから、特に小当りRUSH継続示唆演出Aが実行されることによって、第2KT状態(小当りRUSH)が継続することに対する期待感をさらに高めることができる。
次いで、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンにもとづいて、使用する飾り図柄の変動パターン、および設定値示唆演出や小当りRUSH継続示唆演出の実行を決定している場合には、設定値示唆演出や小当りRUSH継続示唆演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ052IWS928)。
次いで、演出制御用CPU120は、ステップ052IWS928で選択したプロセステーブルにおけるプロセスデータ1のプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップ052IWS929)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(画像表示装置5、各種ランプ、スピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ052IWS930)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDPに制御信号(表示制御実行データ)を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、LED制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、設定値示唆演出の実行を決定した場合には、ステップ052IWS928で選択した設定値示唆演出を含むプロセステーブルに従ってステップ052IWS930おおよび可変表示中演出処理(ステップS172)が実行されることによって、飾り図柄の変動表示中(はずれ変動中)に設定値示唆演出が実行される。
また、小当りRUSH継続示唆演出の実行を決定した場合には、ステップ052IWS928で選択した小当りRUSH継続示唆演出を含むプロセステーブルに従ってステップ052IWS930おおよび可変表示中演出処理(ステップS172)が実行されることによって、飾り図柄の変動表示中(第2KT状態中のはずれ変動中)に小当りRUSH継続示唆演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU120は、変動時間に応じた値を飾り図柄変動時間タイマに設定して飾り図柄変動時間タイマをスタートさせる(ステップ052IWS931)。そして、演出制御プロセスフラグを、可変表示中演出処理(ステップS172)に応じた値に更新する(ステップ052IWS932)。
(可変表示中演出処理)
図10−50は、演出制御プロセス処理における可変表示中演出処理(ステップS172)を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップ052IWS8101)、飾り図柄変動時間タイマの値を1減算する(ステップ052IWS8102)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップ052IWS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップ052IWS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップ052IWS8105)。
次いで、演出制御用CPU120は、第1KT状態フラグまたは第2KT状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ052IWS8106)。第1KT状態フラグおよび第2KT状態フラグのいずれもセットされていなければ(すなわち、非KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、第1図柄確定指定コマンドを受信したか否か(例えば、第1確定コマンド受信フラグがセットされているか否か)を確認する(ステップ052IWS8107)。第1図柄確定指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に応じた値に更新する(ステップ052IWS8110)。
第1図柄確定指定コマンドを受信していなければ、演出制御用CPU120は、第1強制図柄確定指定コマンドを受信したか否か(例えば、第1強制確定コマンド受信フラグがセットされているか否か)を確認する(ステップ052IWS8108)。第1強制図柄確定指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、可変表示開始設定処理のステップ052IWS923で決定した飾り図柄の停止図柄を、はずれ図柄に差し替える処理を行う(ステップ052IWS8109)。そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に応じた値に更新する(ステップ052IWS8110)。
ステップ052IWS8106で第1KT状態フラグまたは第2KT状態フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、第2図柄確定指定コマンドを受信したか否か(例えば、第2確定コマンド受信フラグがセットされているか否か)を確認する(ステップ052IWS8111)。第2図柄確定指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に応じた値に更新する(ステップ052IWS8114)。
第2図柄確定指定コマンドを受信していなければ、演出制御用CPU120は、第2強制図柄確定指定コマンドを受信したか否か(例えば、第2強制確定コマンド受信フラグがセットされているか否か)を確認する(ステップ052IWS8112)。第2強制図柄確定指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、可変表示開始設定処理のステップ052IWS923で決定した飾り図柄の停止図柄を、はずれ図柄に差し替える処理を行う(ステップ052IWS8113)。そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に応じた値に更新する(ステップ052IWS8114)。
ステップ052IWS8108で第1強制図柄確定指定コマンドも受信していなかった場合、またはステップ052IWS8112で第2強制図柄確定指定コマンドも受信していなかった場合には、演出制御用CPU120は、飾り図柄変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ052IWS8115)。飾り図柄変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御用CPU120は、待機演出用のプロセスデータに切り替える(ステップ052IWS8116)。そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマを再スタートさせる(ステップ052IWS8117)。
本例では、既に説明したように、第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、はずれや小当り、確変大当りとなる第1特別図柄の変動表示の実行中である場合には、小当り遊技中に、第1変動時間タイマの更新が中断され第1特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。また、第1特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、はずれや小当り、確変大当りとなる第2特別図柄の変動表示の実行中である場合には、小当り遊技中に、第2変動時間タイマの更新が中断され第2特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。いずれかの図柄確定指定コマンドを受信することなく、ステップ052IWS8115で飾り図柄変動時間タイマがタイムアウトしたということは、このように第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新が中断され、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が継続して実行されている場合である。この場合、本例では、ステップ052IWS8116,S8117の処理が実行されることによって、待機演出に切り替えられ、その後、第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新が再開され、最終的に1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が終了するまで、待機演出が継続される。なお、「待機演出」は、例えば、画像表示装置5において左中右の飾り図柄を揺れ変動または微変動させた状態で仮停止状態とする演出である。
なお、例えば、画像表示装置5において、例えば、システム小図柄や第4図柄などの変動表示も実行する場合には、第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新が中断され、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が継続して実行されている場合において、これらシステム小図柄や第4図柄の変動表示も継続して実行される。そして、第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新が再開され、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が最終的に停止表示されると、これらシステム小図柄や第4図柄の変動表示も停止表示される。
(特図当り待ち処理)
図10−51および図10−52は、演出制御プロセス処理における特図当り待ち処理(ステップS173)を示すフローチャートである。特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグ1がセットされているか否かを確認する(ステップ052IWS9701)。停止図柄表示フラグ1がセットされていれば、ステップ052IWS9706に移行する。この特徴部052IWでは、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップ052IWS9705で停止図柄表示フラグ1がセットされる。そして、大当り中演出を実行するときに停止図柄表示フラグ1がリセットされる。従って、停止図柄表示フラグ1がセットされているということは、大当り図柄を確定表示したが大当り中演出をまだ実行していない段階であるので、ステップ052IWS9703の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップ052IWS9706に移行する。
停止図柄表示フラグ1がセットされていなければ、演出制御用CPU120は、飾り図柄の停止図柄として小当り図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグ2がセットされているか否かを確認する(ステップ052IWS9702)。停止図柄表示フラグ2がセットされていれば、ステップ052IWS9717に移行する。この特徴部052IWでは、飾り図柄の停止図柄として小当り図柄を表示した場合には、ステップ052IWS9716で停止図柄表示フラグ2がセットされる。そして、小当り中演出を実行するときに停止図柄表示フラグ2がリセットされる。従って、停止図柄表示フラグ2がセットされているということは、小当り図柄を確定表示したが小当り中演出をまだ実行していない段階であるので、ステップ052IWS9703の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップ052IWS9717に移行する。
停止図柄表示フラグ1および停止図柄表示フラグ2のいずれもセットされていなければ、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において停止表示中の左中右の飾り図柄の停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄、小当り図柄)を確定表示させる制御を行う(ステップ052IWS9703)。なお、第1強制図柄確定指定コマンドや第2強制図柄確定指定コマンドを受信し、ステップ052IWS8109,S8113ではずれ図柄に差し替える処理を実行した場合には、ステップ052IWS9703において、演出制御用CPU120は、はずれ図柄を確定表示させる制御を行う。
ステップ052IWS9703の処理で大当り図柄を確定表示した場合には(ステップ052IWS9704のY)、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ1をセットする(ステップ052IWS9705)。
次いで、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ052IWS9706)。大当り開始指定コマンドを受信している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ1をリセットする(ステップ052IWS9707)。
次いで、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において賞球数表示の表示中であるか否かを確認する(ステップ052IWS9708)。賞球数表示の表示中でなければ、演出制御用CPU120は、今回発生した大当りの大当り種別が10R確変大当り、6R確変大当り、または6R通常大当りであるか否かを確認する(ステップ052IWS9709)。なお、大当り種別が10R確変大当り、6R確変大当り、または6R通常大当りであるか否かは、例えば、受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンド〜表示結果4指定コマンドであるか否かを確認することにより判定できる。10R確変大当り、6R確変大当り、または6R通常大当りであれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において賞球数表示の表示を開始する制御を行う(ステップ052IWS9710)。
ステップ052IWS9708〜S9710の処理が実行されることによって、本例では、10R確変大当り、6R確変大当り、または6R通常大当りにもとづく大当り遊技を開始するときに賞球数表示の表示が開始される。一方、大当りであっても2R確変大当りまたは2R通常大当りにもとづく大当り遊技を開始する場合には賞球数表示の表示は開始されない。
次いで、演出制御用CPU120は、大当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ052IWS9711)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ052IWS9712)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ052IWS9713)。
その後、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を大当り中演出処理(ステップS176)に応じた値に更新する(ステップ052IWS9714)。
ステップ052IWS9703の処理で大当り図柄を確定表示していなければ(ステップ052IWS9704のN)、ステップ052IWS9703の処理で小当り図柄を確定表示した場合には(ステップ052IWS9715のY)、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ2をセットする(ステップ052IWS9716)。
次いで、演出制御用CPU120は、小当り開始指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ052IWS9717)。小当り開始指定コマンドを受信している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ2をリセットする(ステップ052IWS9718)。
次いで、演出制御用CPU120は、小当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ052IWS9719)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ052IWS9720)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ052IWS9721)。
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を小当り中演出処理(ステップS174)に応じた値に更新する(ステップ052IWS9722)。
ステップ052IWS9703の処理で大当り図柄や小当り図柄を表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップ052IWS9704のN、且つステップ052IWS9715のN)、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始待ち処理(ステップS170)に応じた値に更新する(ステップ052IWS9723)。
(エンディング演出処理)
図10−53は、図8に示された演出制御プロセス処理におけるエンディング演出処理(ステップS177)を示すフローチャートである。エンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出期間計測タイマの値を1減算する(ステップ052IWS951)。なお、演出期間計測タイマは、大当り中演出処理(ステップS176参照)において、大当り遊技の全てのラウンドを終了したことにもとづいてセットされる。次いで、演出制御用CPU120は、演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ052IWS952)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていないときは(ステップ052IWS952のN)、演出制御用CPU120は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップ052IWS953)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(画像表示装置5、遊技効果ランプ9、スピーカ8L,8R等)を制御する処理を実行する(ステップ052IWS954)。例えば、大当りが終了することを表示したり、所定のキャラクタを表示させたりする演出を実行する。
そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップ052IWS955)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップ052IWS956)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップ052IWS957)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていれば(ステップ052IWS952のY)、演出制御用CPU120は、今回終了する大当り遊技が6R確変大当りまたは6R通常大当りにもとづく大当り遊技であるか否かを確認する(ステップ052IWS958)。なお、6R確変大当りまたは6R通常大当りであるか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドまたは表示結果4指定コマンドであるか否かを確認することにより判定できる。6R確変大当りまたは6R通常大当りであれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において賞球数表示の表示を終了する制御を行う(ステップ052IWS959)。
ステップ052IWS958〜S959の処理が実行されることによって、本例では、6R確変大当りや6R通常大当りにもとづく大当り遊技を実行する場合には、その大当り遊技中に賞球数表示が表示され、その大当り遊技を終了するときに賞球数表示が消去されて、大当り遊技終了後の高確率/第1KT状態や低確率/第1KT状態中には賞球数表示は表示されない。
次いで、演出制御用CPU120は、今回終了する大当り遊技が2R確変大当りにもとづく大当り遊技であるか否かを確認する(ステップ052IWS960)。なお、2R確変大当りであるか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドが表示結果5指定コマンドであるか否かを確認することにより判定できる。2R確変大当りであれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において賞球数表示の表示中であるか否かを確認する(ステップ052IWS961)。賞球数表示の表示中でなければ、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において賞球数表示の表示を開始する制御を行う(ステップ052IWS962)。
ステップ052IWS960〜S962の処理が実行されることによって、本例では、2R確変大当りにもとづく大当り遊技を実行する場合には、その大当り遊技中には賞球数表示が表示されないのであるが(ただし、本例では、2R確変大当りとなる前から賞球数表示が表示されていた場合には、賞球数表示は継続して表示されるが表示の更新はされない)、大当り遊技終了後の高確率/第2KT状態中には賞球数表示が表示される。
その後、演出制御用CPU120は、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始待ち処理(ステップS170)に応じた値に更新する(ステップ052IWS963)。
(演出例)
次に、本特徴部052IWにおいて実行される演出の演出態様について説明する。まず、設定値示唆演出の演出態様について説明する。図10−54は、設定値示唆演出の演出態様を説明するための説明図である。本例では、はずれとなる飾り図柄の変動表示において設定値示唆演出を実行可能である。図10−54(A)に示すように、画像表示装置5において左中右の飾り図柄の変動表示を実行しているときに、設定値示唆演出の実行タイミングとなると、図10−54(B1)〜(B3)に示すように、飾り図柄の変動表示中に設定値示唆演出が実行される。
本例では、図10−54(B1)〜(B3)に示すように、画像表示装置5において所定のキャラクタ画像052IW001,052IW002,052IW003を表示する態様により設定値示唆演出が実行される。この場合、例えば、設定値示唆演出Aを実行する場合には、図10−54(B1)に示すように、画像表示装置5において青色の表示色で所定のキャラクタ画像052IW001を表示する態様により設定値示唆演出が実行される。また、例えば、設定値示唆演出Cを実行する場合には、図10−54(B2)に示すように、画像表示装置5において黄色の表示色で所定のキャラクタ画像052IW002を表示する態様により設定値示唆演出が実行される。また、例えば、設定値示唆演出Eを実行する場合には、図10−54(B3)に示すように、画像表示装置5において赤色の表示色で所定のキャラクタ画像052IW003を表示する態様により設定値示唆演出が実行される。
なお、図10−54に示す例では、設定値示唆演出Aや、設定値示唆演出C、設定値示唆演出Eを実行する場合を示したが、例えば、設定値示唆演出Bを実行する場合には緑色の表示色で所定のキャラクタ画像が表示され、設定値示唆演出Dを実行する場合には橙色の表示色で所定のキャラクタ画像が表示され、設定値示唆演出Fを実行する場合には虹色の表示色で所定のキャラクタ画像が表示される。
本例では、はずれとなる飾り図柄の変動表示中に異なる表示色のキャラクタ画像が表示されて設定値示唆演出が実行されるかによって、遊技者に対して現在いずれの設定値に設定されているかに対して期待感をもたせることができる。
次に、小当りRUSH継続示唆演出の演出態様について説明する。図10−55は、小当りRUSH継続示唆演出の演出態様を説明するための説明図である。本例では、第2KT状態中(小当りRUSH中)のはずれとなる飾り図柄の変動表示において小当りRUSH継続示唆演出を実行可能である。
本例では、第2KT状態中である場合には、図10−55(A)に示すように、例えば、画像表示装置5において「小当りRUSH」などの文字表示052IW004が表示され、第2KT状態中であることが認識可能に表示される。そして、図10−55(A)に示すように、第2KT状態中に画像表示装置5において左中右の飾り図柄の変動表示を実行しているときに、小当りRUSH継続示唆演出の実行タイミングとなると、図10−55(B1)〜(B3)に示すように、飾り図柄の変動表示中に小当りRUSH継続示唆演出が実行される。
本例では、図10−55(B1),(B2)に示すように、画像表示装置5において所定の演出画像052IW005,052IW006を表示する態様により小当りRUSH継続示唆演出が実行される。なお、本例では、所定の演出画像052IW005,052IW006として、レーシングカーの画像が表示される場合が示されている。この場合、例えば、小当りRUSH継続示唆演出Aを実行する場合には、図10−55(B1)に示すように、画像表示装置5において青色の表示色で所定の演出画像052IW005を表示する態様により小当りRUSH継続示唆演出が実行される。また、例えば、小当りRUSH継続示唆演出Bを実行する場合には、図10−55(B2)に示すように、画像表示装置5において赤色の表示色で所定の演出画像052IW005を表示する態様により小当りRUSH継続示唆演出が実行される。
本例では、第2KT状態中のはずれとなる飾り図柄の変動表示中に、小当りRUSH継続示唆演出が実行されることによって、あるいはいずれの表示色の演出画像が表示されて小当りRUSH継続示唆演出が実行されるかによって、遊技者に対して第2KT状態(小当りRUSH)が継続することに対して期待感をもたせることができる。
次に、右打ち報知の表示態様について説明する。図10−56は、右打ち報知の表示態様を説明するための説明図である。本例では、第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合であるか第2特別図柄の変動表示が実行されて大当りとなった場合であるかに関係なく、大当り遊技中である場合には、図10−56(1)に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって、右打ち表示器26が点灯される(ステップ052IWS2018A,S2018B参照)。また、右打ち点灯開始指定コマンドを受信したことにもとづいて、図10−56(1)に示すように、演出制御用CPU120によって、右打ち報知用LED37が点灯される(ステップ052IWS2019A,S2019B,S639参照)。さらに、図10−56(1)に示すように、演出制御用CPU120によって、画像表示装置5の表示画面において右打ち表示052IW007が表示される(ステップ052IWS624参照)。
また、本例では、第2特別図柄の変動表示で小当りとなった場合には、小当り遊技中に、図10−56(2)に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって、右打ち表示器26が点灯される(ステップ052IWS2024B参照)。また、右打ち点灯開始指定コマンドを受信したことにもとづいて、図10−56(2)に示すように、演出制御用CPU120によって、右打ち報知用LED37が点灯される(ステップ052IWS2025B,S639参照)。ただし、大当り遊技中とは異なり、図10−56(2)に示すように、画像表示装置5の表示画面における右打ち表示052IW007の表示は行われない。
一方、本例では、第1特別図柄の変動表示で小当りとなった場合には、図10−56(3)に示すように、小当り遊技中に、右打ち表示器26の点灯および右打ち報知用LED37の点灯は行われず、画像表示装置5の表示画面における右打ち表示052IW007の表示も行われない。
次に、オーバー入賞時示唆演出、小当り入賞時示唆演出、および賞球数表示示唆演出の演出態様について説明する。図10−57および図10−58は、オーバー入賞時示唆演出、小当り入賞時示唆演出、および賞球数表示示唆演出の演出態様を説明するための説明図である。なお、図10−57および図10−58では、(A)(B)(C)・・・の順に表示画面が遷移する。また、図10−57および図10−58に示す例では、10R確変大当りとなったことにもとづいて大当り遊技状態に制御される場合が示されている。
図10−57(A)に示すように、大当り遊技中においては、画像表示装置5において、「大当り中!」などの文字表示や、「ラウンド2」などのラウンド数表示が表示されるとともに、賞球数表示052IW008が表示される。また、大当り遊技中に大入賞口への通常の入賞(オーバー入賞でない入賞)が発生すると、図10−57(B)に示すように、通常の表示色(本例では、白色)で入賞表示052IW009(本例では、「+15」の文字表示)が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音の入賞音が出力される(ステップ052IWS307,S308参照)。
次いで、大当り遊技中にオーバー入賞が発生し、オーバー入賞が発生したことにもとづいてオーバー入賞時示唆演出の実行が決定されたものとする。この場合、図10−57(C)に示すように、決定したオーバー入賞時示唆演出の種類に応じた入賞表示052IW010(本例では、「+15」の文字表示)が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから、決定したオーバー入賞時示唆演出の種類に応じた入賞音が出力される(ステップ052IWS305,S306参照)。例えば、オーバー入賞時示唆演出Aを実行する場合には、画像表示装置5において青色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから音Aの入賞音が出力される。
次いで、賞球数が456個に到達し、賞球数が456個に到達したことにもとづいて賞球数表示示唆演出Aの実行が決定されたものとする。この場合、図10−57(D)に示すように、画像表示装置5において「456 OVER」などの文字表示052IW011が表示され、賞球数表示示唆演出Aが実行される(ステップ052IWS360参照)。
なお、本例では、賞球数表示示唆演出Aを実行する場合が示されているが、例えば、賞球数表示示唆演出Bの実行が決定された場合には、画像表示装置5において「555 OVER」などの文字表示が表示され、賞球数表示示唆演出Bが実行される。また、例えば、賞球数表示示唆演出Cの実行が決定された場合には、画像表示装置5において「666
OVER」などの文字表示が表示され、賞球数表示示唆演出Cが実行される。
次いで、図10−58(E)に示すように、大当り遊技を終了すると、大当り遊技終了後に遊技状態が高確率/第2KT状態に制御される。また、高確率/第2KT状態に制御されると、図10−58(F)に示すように、「小当りRUSH中!」などの文字表示が表示されるとともに、賞球数表示052IW008が継続して表示される。
次いで、高確率/第2KT状態中に小当りとなって特殊入賞口への遊技球の入賞が発生したが、小当り入賞時示唆演出の実行を決定しなかった場合には、図10−58(F)に示すように、通常の表示色(本例では、白色)で入賞表示052IW012(本例では、「+10」の文字表示)が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音の入賞音が出力される(ステップ052IWS325,S326参照)。
次いで、高確率/第2KT状態中に小当りとなって特殊入賞口への遊技球の入賞が発生し、特殊入賞口への遊技球の入賞が発生したことにもとづいて小当り入賞時示唆演出の実行が決定されたものとする。この場合、図10−58(G)に示すように、決定した小当り入賞時示唆演出の種類に応じた入賞表示052IW013(本例では、「+10」の文字表示)が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから、決定した小当り入賞時示唆演出の種類に応じた入賞音が出力される(ステップ052IWS323,S324参照)。例えば、小当り入賞時示唆演出Aを実行する場合には、画像表示装置5において青色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから音Aの入賞音が出力される。
次いで、高確率/第2KT状態中に賞球数が2666個に到達し、賞球数が2666個に到達したことにもとづいて賞球数表示示唆演出Fの実行が決定されたものとする。この場合、図10−58(H)に示すように、画像表示装置5において「2666 OVER」などの文字表示052IW014が表示され、賞球数表示示唆演出Fが実行される(ステップ052IWS360参照)。
なお、本例では、賞球数表示示唆演出Fを実行する場合が示されているが、例えば、賞球数表示示唆演出Dの実行が決定された場合には、画像表示装置5において「2456 OVER」などの文字表示が表示され、賞球数表示示唆演出Dが実行される。また、例えば、賞球数表示示唆演出Eの実行が決定された場合には、画像表示装置5において「2555 OVER」などの文字表示が表示され、賞球数表示示唆演出Eが実行される。
また、図10−57および図10−58に示す例では、図示を省略しているが、例えば、賞球数が1000個に到達したことにもとづいて賞球数強調演出Aの実行が決定された場合には、画像表示装置5において、「1000 OVER」などの文字表示が表示され、賞球数強調演出Aが実行される。また、例えば、賞球数が2000個に到達したことにもとづいて賞球数強調演出Bの実行が決定された場合には、画像表示装置5において、「2000 OVER」などの文字表示が表示され、賞球数強調演出Bが実行される。また、例えば、賞球数が3000個に到達したことにもとづいて賞球数強調演出Cの実行が決定された場合には、画像表示装置5において、「3000 OVER」などの文字表示が表示され、賞球数強調演出Cが実行される。また、例えば、賞球数が4000個に到達したことにもとづいて賞球数強調演出Dの実行が決定された場合には、画像表示装置5において、「4000 OVER」などの文字表示が表示され、賞球数強調演出Dが実行される。また、例えば、賞球数が5000個に到達したことにもとづいて賞球数強調演出Eの実行が決定された場合には、画像表示装置5において、「5000 OVER」などの文字表示が表示され、賞球数強調演出Eが実行される。
なお、本例では、賞球数が456個、555個、666個、2456個、2555個、または2666個に到達したこと(言い換えれば、大当り遊技中や高確率/第2KT状態中の小当りにより付与された遊技価値の合計)に応じて、異なる選択割合で賞球数表示示唆演出A〜Fを実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、高確率/第2KT状態中に発生した小当り回数や、高確率/第2KT状態中に実行された変動表示の実行回数に応じて、異なる選択割合で賞球数表示示唆演出A〜Fを実行するように構成してもよく、様々な態様が考えられる。
次に、一方の特別図柄の変動表示の実行中に他方の特別図柄の変動表示において小当りとなった場合の変動表示の制御について説明する。図10−59は、一方の特別図柄の変動表示の実行中に他方の特別図柄の変動表示において小当りとなった場合の変動表示の制御を説明するための説明図である。
大当りとなる第1特別図柄の変動表示中に、第2特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、第1特別図柄の変動表示が確変大当り(本例では、10R確変大当りまたは6R確変大当り)となる大当り変動であった場合には、図10−59(A)に示すように、小当り図柄が停止表示されても第1特別図柄の変動表示が継続される。具体的には、小当り遊技中に、第1変動時間タイマの更新が中断され第1特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。そして、小当り遊技を終了すると、再び役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)に対応した値に更新され、第1変動時間タイマの更新が再開される(ステップ052IWS1120A、ステップ052IWS1128AのY参照)。
一方、第1特別図柄の変動表示が通常大当り(本例では、6R通常大当り)となる大当り変動であった場合には、図10−59(B)に示すように、小当り図柄が停止表示されたときに、第1特別図柄の変動表示もはずれ図柄で強制的に停止表示される(ステップ052IWS1128AのN、ステップ052IWS1129A参照)。
なお、はずれや小当りとなる第1特別図柄の変動表示中に、第2特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、図10−59(C)に示すように、小当り図柄が停止表示されても第1特別図柄の変動表示が継続される。具体的には、小当り遊技中に、第1変動時間タイマの更新が中断され第1特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。そして、小当り遊技を終了すると、再び役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)に対応した値に更新され、第1変動時間タイマの更新が再開される(ステップ052IWS1120A、ステップ052IWS1127AのN参照)。
大当りとなる第2特別図柄の変動表示中に、第1特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、第2特別図柄の変動表示が確変大当り(本例では、10R確変大当り、6R確変大当り、または2R確変大当り)となる大当り変動であった場合には、図10−59(D)に示すように、小当り図柄が停止表示されても第2特別図柄の変動表示が継続される。具体的には、小当り遊技中に、第2変動時間タイマの更新が中断され第2特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。そして、小当り遊技を終了すると、再び役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)に対応した値に更新され、第2変動時間タイマの更新が再開される(ステップ052IWS1120B、ステップ052IWS1128BのY参照)。
一方、第2特別図柄の変動表示が通常大当り(本例では、2R通常大当り)となる大当り変動であった場合には、図10−59(E)に示すように、小当り図柄が停止表示されたときに、第2特別図柄の変動表示もはずれ図柄で強制的に停止表示される(ステップ052IWS1128BのN、ステップ052IWS1129B参照)。
なお、はずれや小当りとなる第2特別図柄の変動表示中に、第1特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、図10−59(F)に示すように、小当り図柄が停止表示されても第2特別図柄の変動表示が継続される。具体的には、小当り遊技中に、第2変動時間タイマの更新が中断され第2特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。そして、小当り遊技を終了すると、再び役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)に対応した値に更新され、第2変動時間タイマの更新が再開される(ステップ052IWS1120B、ステップ052IWS1127BのN参照)。
一方の特別図柄の変動表示の実行中に他方の特別図柄の変動表示において小当りとなった場合の制御方法は、本例で示した態様にかぎられない。以下、一方の特別図柄の変動表示の実行中に他方の特別図柄の変動表示において小当りとなった場合の制御方法の変形例について説明する。
(変形例1)
図10−60は、変形例1における第1特別図柄変動処理(ステップS112A)を示すフローチャートである。図10−60において、ステップ052IWS1120A〜S1127Aの処理は、図10−19に示したそれらの処理と同様であるが、変形例1では、図10−19に示したステップ052IWS1128Aの判定処理が存在しない。
変形例1では、実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものであれば、CPU103は、そのままステップS1129Aの処理に移行し、演出制御用CPU120に第1強制図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS1129A)。なお、図10−60において、ステップ052IWS1130Aの処理は、図10−19に示した処理と同様である。
図10−61は、変形例1における第2特別図柄変動処理を示すフローチャートである。図10−61において、ステップ052IWS1120B〜S1127Bの処理は、図10−22に示したそれらの処理と同様であるが、変形例1では、図10−22に示したステップ052IWS1128Bの判定処理が存在しない。
変形例1では、実行中の第2特別図柄の変動表示が大当りとなるものであれば、CPU103は、そのままステップS1129Bの処理に移行し、演出制御用CPU120に第2強制図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS1129B)。なお、図10−61において、ステップ052IWS1130Bの処理は、図10−22に示した処理と同様である。
図10−62は、変形例1における一方の特別図柄の変動表示の実行中に他方の特別図柄の変動表示において小当りとなった場合の変動表示の制御を説明するための説明図である。
大当りとなる第1特別図柄の変動表示中に、第2特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、第1特別図柄の変動表示が確変大当りとなる大当り変動であるか通常大当りとなる大当り変動であるかに関係なく、図10−62(A)に示すように、小当り図柄が停止表示されたときに、第1特別図柄の変動表示もはずれ図柄で強制的に停止表示される(ステップ052IWS1127AのN、ステップ052IWS1129A参照)。
一方、はずれや小当りとなる第1特別図柄の変動表示中に、第2特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、図10−62(B)に示すように、小当り図柄が停止表示されても第1特別図柄の変動表示が継続される。具体的には、小当り遊技中に、第1変動時間タイマの更新が中断され第1特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。そして、小当り遊技を終了すると、再び役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)に対応した値に更新され、第1変動時間タイマの更新が再開される(ステップ052IWS1120A、ステップ052IWS1127AのN参照)。
大当りとなる第2特別図柄の変動表示中に、第1特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、第2特別図柄の変動表示が確変大当りとなる大当り変動であるか通常大当りとなる大当り変動であるかに関係なく、図10−62(C)に示すように、小当り図柄が停止表示されたときに、第2特別図柄の変動表示もはずれ図柄で強制的に停止表示される(ステップ052IWS1127BのN、ステップ052IWS1129B参照)。
一方、はずれや小当りとなる第2特別図柄の変動表示中に、第1特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、図10−62(D)に示すように、小当り図柄が停止表示されても第2特別図柄の変動表示が継続される。具体的には、小当り遊技中に、第2変動時間タイマの更新が中断され第2特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。そして、小当り遊技を終了すると、再び役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)に対応した値に更新され、第2変動時間タイマの更新が再開される(ステップ052IWS1120B、ステップ052IWS1127BのN参照)。
(変形例2)
図10−63は、変形例2における第1特別図柄変動処理(ステップS112A)を示すフローチャートである。図10−63において、ステップ052IWS1120A〜S1126Aの処理は、図10−19に示したそれらの処理と同様であるが、変形例2では、図10−19に示したステップ052IWS1127A,S1128Aの判定処理に代えて、ステップ052IWS1127Cの処理を含む。
変形例2では、実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものであれば、そのまま処理を終了する。一方、実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものでなければ、CPU103は、演出制御用CPU120に第1強制図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS1129A)。なお、図10−63において、ステップ052IWS1130Aの処理は、図10−19に示した処理と同様である。
図10−64は、変形例2における第2特別図柄変動処理を示すフローチャートである。図10−64において、ステップ052IWS1120B〜S1126Bの処理は、図10−22に示したそれらの処理と同様であるが、変形例2では、図10−22に示したステップ052IWS1127B,S1128Bの判定処理に代えて、ステップ052IWS1127Dの処理を含む。
変形例2では、実行中の第2特別図柄の変動表示が大当りとなるものであれば、そのまま処理を終了する。一方、実行中の第2特別図柄の変動表示が大当りとなるものでなければ、CPU103は、演出制御用CPU120に第2強制図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS1129B)。なお、図10−64において、ステップ052IWS1130Bの処理は、図10−22に示した処理と同様である。
図10−65は、変形例2における一方の特別図柄の変動表示の実行中に他方の特別図柄の変動表示において小当りとなった場合の変動表示の制御を説明するための説明図である。
大当りとなる第1特別図柄の変動表示中に、第2特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、第1特別図柄の変動表示が確変大当りとなる大当り変動であるか通常大当りとなる大当り変動であるかに関係なく、図10−65(A)に示すように、小当り図柄が停止表示されても第1特別図柄の変動表示が継続される。具体的には、小当り遊技中に、第1変動時間タイマの更新が中断され第1特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。そして、小当り遊技を終了すると、再び役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)に対応した値に更新され、第1変動時間タイマの更新が再開される(ステップ052IWS1120A、ステップ052IWS1127CのY参照)。
一方、はずれや小当りとなる第1特別図柄の変動表示中に、第2特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、図10−65(B)に示すように、小当り図柄が停止表示されたときに、第1特別図柄の変動表示もはずれ図柄で強制的に停止表示される(ステップ052IWS1127CのN、ステップ052IWS1129A参照)。
大当りとなる第2特別図柄の変動表示中に、第1特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、第2特別図柄の変動表示が確変大当りとなる大当り変動であるか通常大当りとなる大当り変動であるかに関係なく、図10−65(C)に示すように、小当り図柄が停止表示されても第2特別図柄の変動表示が継続される。具体的には、小当り遊技中に、第2変動時間タイマの更新が中断され第2特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。そして、小当り遊技を終了すると、再び役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)に対応した値に更新され、第2変動時間タイマの更新が再開される(ステップ052IWS1120B、ステップ052IWS1127DのY参照)。
一方、はずれや小当りとなる第2特別図柄の変動表示中に、第1特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、図10−65(D)に示すように、小当り図柄が停止表示されたときに、第2特別図柄の変動表示もはずれ図柄で強制的に停止表示される(ステップ052IWS1127DのN、ステップ052IWS1129B参照)。
また、一方の特別図柄の変動表示の実行中に他方の特別図柄の変動表示において小当りとなった場合の制御方法として、変形例1や変形例2で示したもの以外にも、例えば、はずれとなる第1特別図柄の変動表示中に第2特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には強制はずれ停止する一方で、小当りとなる第1特別図柄の変動表示中に第2特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には変動継続するように構成してもよい。
また、例えば、10R確変大当りとなる第1特別図柄の変動表示中に第2特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には強制はずれ停止する一方で、2R確変大当りとなる第1特別図柄の変動表示中に第2特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には変動継続するように構成してもよい。
また、例えば、通常状態(低確率/低ベース状態)中に、第1特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示されたときに、実行中の第2特別図柄の変動表示がはずれ変動、小当り変動、または大当り変動のいずれであっても強制はずれ停止するように構成してもよい。そのように構成すれば、本例では、低確率/高ベース状態において50回の変動表示を終了すれば低確率/低ベース状態に移行するのであるが(図10−29参照)、50回の変動表示を終了して低確率/低ベース状態に移行したときに第2保留記憶が1〜4個溜まっており、その中に大当りとなる第2保留記憶がある場合に、強制はずれ停止とすることによって、意図しないタイミングで大当りとなることを防止することができる。また、特に、本例のようにKT状態に制御可能に構成した遊技機では、通常状態(低確率/低ベース状態)において右打ち操作を行うことにより、始動入賞しやすい第2始動入賞口に始動入賞させて第2特別図柄の変動表示を行わせながら、第1始動入賞口に始動入賞させて第1特別図柄の変動表示を行わせるような攻略方法も可能であることころ、そのような攻略方法の防止対策として有効である。
上記のように、一方の特別図柄の変動表示の実行中に他方の特別図柄の変動表示において小当りとなった場合の制御方法として様々な態様が考えられる。
(変形例3)
また、本特徴部052IWでは、第1特別図柄の変動表示を実行する場合と第2特別図柄の変動表示を実行する場合とで、同様の制御により強制的にはずれ図柄を停止表示させる制御を行う場合(図10−59参照)を示したが、異なる制御としてもよい。図10−66は、変形例3における第2特別図柄変動処理を示すフローチャートである。なお、変形例3において、第1特別図柄変動処理は、図10−19に示した処理と同様である。図10−66において、ステップ052IWS1120B〜S1125Bの処理は、図10−22に示したそれらの処理と同様であるが、変形例3では、図10−22に示したステップ052IWS1126B〜S1128Bの判定処理が存在しない。従って、変形例3では、第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄を導出表示していなければ(ステップ052IWS1125BのN)、CPU103は、そのまま処理を終了する。
図10−67は、変形例3における一方の特別図柄の変動表示の実行中に他方の特別図柄の変動表示において小当りとなった場合の変動表示の制御を説明するための説明図である。
図10−67(A),(C)に示すように、変形例3では、はずれや小当り、確変大当りとなる第1特別図柄の変動表示中に、第2特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、図10−59(A),(C)と同様に、小当り図柄が停止表示されても第1特別図柄の変動表示が継続される。また、図10−67(D),(F)に示すように、はずれや小当り、確変大当りとなる第2特別図柄の変動表示中に、第1特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、図10−59(D),(F)と同様に、小当り図柄が停止表示されても第2特別図柄の変動表示が継続される。
また、図10−67(B)に示すように、変形例3では、通常大当りとなる第1特別図柄の変動表示中に、第2特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、図10−59(B)と同様に、小当り図柄が停止表示されたときに、第1特別図柄の変動表示もはずれ図柄で強制的に停止表示される。
一方、図10−67(E)に示すように、変形例3では、通常大当りとなる第2特別図柄の変動表示中に、第1特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、図10−59(E)とは異なり、小当り図柄が停止表示されても第2特別図柄の変動表示が継続される。
図10−67に示すように、変形例3では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合と第2特別図柄の変動表示を実行する場合とで、特別図柄の変動表示をはずれ図柄で強制的に停止表示する制御が異なっている。
なお、変形例3では、通常大当りとなる第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示で小当り図柄が停止表示された場合には強制はずれ停止する一方で、通常大当りとなる第2特別図柄の変動表示の実行中に第1特別図柄の変動表示で小当り図柄が停止表示された場合には変動表示を継続する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、逆に、通常大当りとなる第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示で小当り図柄が停止表示された場合には変動表示を継続する一方で、通常大当りとなる第2特別図柄の変動表示の実行中に第1特別図柄の変動表示で小当り図柄が停止表示された場合には強制はずれ停止するように構成してもよい。また、例えば、(確変大当りか通常大当りかは関係なく)大当りとなる第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示で小当り図柄が停止表示された場合には強制はずれ停止する一方で、(確変大当りか通常大当りかは関係なく)大当りとなる第2特別図柄の変動表示の実行中に第1特別図柄の変動表示で小当り図柄が停止表示された場合には変動表示を継続するように構成してもよい。そのように何らかの形式で、第1特別図柄の変動表示を実行する場合と第2特別図柄の変動表示を実行する場合とで、強制はずれ停止とする制御を異ならせてもよい。
(変形例4)
図10−68は、変形例4における第1特別図柄変動処理(ステップS112A)を示すフローチャートである。図10−68において、ステップ052IWS1120A〜S1128Aの処理は、図10−19に示したそれらの処理と同様である。
変形例4では、ステップ052IWS1128Aで10R確変大当りおよび6R確変大当りのいずれともならない(すなわち、6R通常大当りとなる)第1特別図柄の変動表示の実行中である場合には、CPU103は、確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ052IWS1131A)。確変フラグがセットされていなければ(すなわち、確変状態でなければ)、そのまま処理を終了する。確変フラグがセットされていれば(すなわち、確変状態であれば)、CPU103は、演出制御用CPU120に第1強制図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS1129A)。なお、ステップ052IWS1130Aの処理は、図10−19に示した処理と同様である。
変形例4では、ステップ052IWS1131Aの判定処理が実行されることによって、通常大当りとなる第1特別図柄の変動表示中に、第2特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合に、一律に第1特別図柄の変動表示がはずれ図柄で強制的に停止表示されるのではなく、確変状態中である場合に第1特別図柄の変動表示がはずれ図柄で強制的に停止表示される。一方、通常大当りとなる第1特別図柄の変動表示中であっても、確変状態中でなければ、小当り図柄が停止表示されても第2特別図柄の変動表示が継続される。
図10−69は、変形例4における第2特別図柄変動処理を示すフローチャートである。図10−69において、ステップ052IWS1120B〜S1128Bの処理は、図10−22に示したそれらの処理と同様である。
変形例4では、ステップ052IWS1128Bで10R確変大当り、6R確変大当り、および2R確変大当りのいずれともならない(すなわち、2R通常大当りとなる)第1特別図柄の変動表示の実行中である場合には、CPU103は、確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ052IWS1131B)。確変フラグがセットされていなければ(すなわち、確変状態でなければ)、そのまま処理を終了する。確変フラグがセットされていれば(すなわち、確変状態であれば)、CPU103は、演出制御用CPU120に第2強制図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS1129B)。なお、ステップ052IWS1130Bの処理は、図10−22に示した処理と同様である。
変形例4では、ステップ052IWS1131Bの判定処理が実行されることによって、通常大当りとなる第2特別図柄の変動表示中に、第1特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合に、一律に第2特別図柄の変動表示がはずれ図柄で強制的に停止表示されるのではなく、確変状態中である場合に第2特別図柄の変動表示がはずれ図柄で強制的に停止表示される。一方、通常大当りとなる第2特別図柄の変動表示中であっても、確変状態中でなければ、小当り図柄が停止表示されても第1特別図柄の変動表示が継続される。
なお、変形例4では、確変フラグがセットされているか否か(確変状態であるか否か)によって強制的にはずれ図柄で停止表示させる制御を行う場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、特図時短フラグがセットされているか否かによって強制的にはずれ図柄で停止表示させる制御を行うように構成してもよい。また、例えば、高確率/低ベース状態(高確率フラグがオン、高ベースフラグがオフ)のときだけ、強制的にはずれ図柄で停止表示させる制御を行うように構成してもよい。そのように何らかの形式で、現在の遊技状態に応じて強制的にはずれ図柄で停止表示させる制御を行うように構成されたものであればよい。
なお、上記のように高確率/低ベース状態のときだけ強制的にはずれ図柄で停止表示させる制御を行うように構成した場合、一方の識別情報の変動表示で通常大当りとなることを防止し、第2KT状態(小当りRUSH)が途切れることを防止することができる。
以上に説明したように、本特徴部052IWによれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちいずれかの設定値に設定可能である。また、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であり、有利状態とは異なる状態である特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能であり、特殊状態により遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、KT状態)に制御可能である。そして、特定領域(例えば、特殊入賞口)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことに対応して、設定示唆演出(例えば、小当り入賞時示唆演出)を実行可能である。そのため、設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
具体的には、本例では、高確率/第2KT状態(小当りRUSH)中に特殊入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて小当り入賞時示唆演出を実行可能に構成しているのであるが、小当りRUSH中は特に特殊入賞口への入賞頻度が高いので、設定示唆演出(本例では、小当り入賞時示唆演出)に注目させることができ、設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
なお、本例では、特定領域として特殊入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて設定示唆演出(本例では、小当り入賞時示唆演出)を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、特定領域として始動入賞口(入賞球装置6A、可変入賞球装置6B)や、一般入賞口10、大入賞口への遊技球の入賞にもとづいて設定示唆演出を実行可能に構成してもよい。また、特定領域としてアウト口への遊技球の進入にもとづいて設定示唆演出を実行可能に構成してもよい。また、例えば、特定領域として通過ゲート41などゲート類を遊技球が通過したことにもとづいて設定示唆演出を実行可能に構成してもよい。
また、本特徴部052IWによれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちいずれかの設定値に設定可能である。また、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であり、有利状態とは異なる状態である特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能であり、特殊状態により遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、KT状態)に制御可能である。また、設定示唆演出(例えば、賞球数表示示唆演出)を実行可能であり、特別状態に制御される期間の長さによって、設定示唆演出の実行されやすさが異なる(例えば、図10−43に示すように、賞球数が456個に達したときには3%の確率で賞球数表示示唆演出Aを実行可能であり、賞球数が555個に達したときには2%の確率で賞球数表示示唆演出Bを実行可能であり、賞球数が666個に達したときには1%の確率で賞球数表示示唆演出Cを実行可能であり、賞球数が2456個に達したときには5%の確率で賞球数表示示唆演出Dを実行可能であり、賞球数が2555個に達したときには3%の確率で賞球数表示示唆演出Eを実行可能であり、賞球数が2666個に達したときには2%の確率で賞球数表示示唆演出Fを実行可能である)。そのため、設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
なお、本例では、「特別状態に制御される期間の長さ」として、賞球数が456個や、555個、666個、2456個、2555個、2666個に到達したタイミング(言い換えれば、ある特定の遊技価値が付与されるまでの期間)で賞球数表示示唆演出を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、「特別状態に制御される期間の長さ」は、有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御される期間の長さや、特殊状態(本例では、小当り遊技状態)に制御される期間の長さであってもよいし、これらの合計期間の長さであってもよい。
また、「特別状態に制御される期間の長さ」として有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御される期間の長さを用いる場合、大当り遊技のファンファーレからエンディングまでの期間の長さを用いてもよいし、大当り遊技中のラウンド遊技のみの期間の長さを用いてもよい。この場合、例えば、大当り遊技のファンファーレからエンディングまでの期間が長い大当りほど、高い割合で賞球数表示示唆演出を実行するように構成してもよい。また、例えば、大当り遊技中のラウンド数が少ない大当りの場合には、ラウンド数が多い大当りと比較して、高い割合で賞球数表示示唆演出を実行するように構成してもよい。
また、例えば、「特別状態に制御される期間の長さ」として、高確率/第2KT状態中に発生した小当り回数や、高確率/第2KT状態中に実行された変動表示の実行回数に応じて、賞球数表示示唆演出を実行するように構成してもよい。この場合、例えば、小当り回数が多いほど高い割合で賞球数表示示唆演出を実行したり、変動表示の実行回数が多いほど高い割合で賞球数表示示唆演出を実行したりしてもよい。また、例えば、高確率/第2KT状態(小当りRUSH)が終了するタイミングで高い割合で賞球数表示示唆演出を実行してもよく、「特別状態に制御される期間の長さ」として様々な態様が考えられる。
なお、一般に遊技機において、賞球数がある特定の数に達して「×××× OVER」などの表示を行う場合には、本例で示した賞球数強調演出の「1000 OVER」や「2000 OVER」などの表示のように賞球1000個単位で表示するなど、ある程度限がよい単位で表示される。これに対して、本例で示した賞球数表示示唆演出は、賞球数が456個や、555個、666個、2456個、2555個、2666個に到達したタイミングという通常とは異なるタイミングで実行されるので、賞球数表示示唆演出の発生タイミングに違和感を与えつつ、高設定を期待させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部052IWによれば、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに、有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果として特定表示結果とは異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに、特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果を決定するための判定値(例えば、大当り判定用の判定値、小当り判定用の判定値)を用いて、可変表示の表示結果を決定する。また、判定値には、可変表示の表示結果として特定表示結果を導出表示することを決定するための特定判定値(例えば、大当り判定用の判定値)と、可変表示の表示結果として特殊表示結果を導出表示することを決定するための特殊判定値(例えば、小当り判定用の判定値)とが含まれる。また、特定判定値の数が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちのいずれかの設定値に設定可能である。また、特殊判定値の数は、設定値によらず共通である(図10−3および図10−4参照)。そのため、適切な遊技性を実現することができる。
また、本特徴部052IWによれば、特殊状態への制御に対応して、設定示唆演出を実行可能である(例えば、高確率/第2KT状態中に小当りとなり特殊入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて、小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行可能である)。そのため、特殊状態への制御に関連させて設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
なお、本例では、特殊入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて設定示唆演出(本例では、小当り入賞時示唆演出、賞球数表示示唆演出)を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、小当り変動中や、特殊可変入賞球装置17を開状態に制御したとき、小当り遊技の開始時に設定示唆演出を実行するように構成してもよい。また、例えば、小当りが発生したときの小当り報知態様を変化させることにより、設定示唆演出を実行するように構成してもよい。そのように何らかの形式で、小当りへの制御に対応して設定示唆演出を実行するものであればよい。
また、本特徴部052IWによれば、有利状態に制御されているときおよび特殊状態に制御されているときに、可変手段(例えば、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17)を遊技媒体(例えば、遊技球)が進入容易な進入容易状態(例えば、開状態)と進入困難または不可能な進入非容易状態(例えば、閉状態)とに制御可能である。また、可変手段が進入容易状態に制御されたことに対応して、設定示唆演出を実行可能である(例えば、特別可変入賞球装置7や特殊可変入賞球装置17が開状態となって、大入賞口や特殊入賞口への遊技球の入賞が発生したことにもとづいて、小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行可能である)。そのため、可変手段の制御に関連させて設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
なお、本例では、大入賞口や、特殊入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて設定示唆演出(本例では、小当り入賞時示唆演出、賞球数表示示唆演出)を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、特別可変入賞球装置7や特殊可変入賞球装置17が開状態に制御されたときに開放演出を実行する場合に、その開放演出の演出態様を変化させることにより、設定示唆演出を実行するように構成してもよい。そのように何らかの形式で、可変手段が進入容易状態に制御されたことに対応して、設定示唆演出を実行するものであればよい。
また、本特徴部052IWによれば、遊技状態の制御が切り替わるとき(例えば、大当り遊技の開始時や終了時、低確率/第1KT状態から通常状態(低確率/低ベース状態)に移行するとき)に、設定示唆演出を実行可能である(例えば、ステップ052IWS624で右打ち表示の表示態様(例えば、表示色)を変化させる)。そのため、遊技状態の制御の切り替わりに関連させて設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
なお、本例では、「遊技状態の制御が切り替わるとき」として、大当り遊技の開始時や終了時、低確率/第1KT状態から通常状態(低確率/低ベース状態)に移行するときに、設定示唆演出を実行可能に構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、高確率/第2KT状態(小当りRUSH)中に大当り遊技に移行するときの演出期間や、大当り遊技から高ベース状態(高確率/第1KT状態や低確率/第1KT状態)に移行するときの演出期間において、設定示唆演出を実行可能に構成してもよい。また、例えば、高ベース状態中に所定回数の変動表示を実行したり所定回数の小当りが発生したことにもとづいて高確率/第2KT状態(小当りRUSH)に移行するように構成した遊技機において、高ベース状態から高確率/第2KT状態(小当りRUSH)に移行するときの演出期間において、設定示唆演出を実行可能に構成してもよく、「遊技状態の制御が切り替わるとき」として様々な態様が考えられる。
また、本例では、右打ち表示や左打ち表示の表示態様を変化させることによって、設定示唆演出を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当り開始時のファンファーレ演出や、大当り終了時のエンディング演出の演出態様を変化させることにより、設定示唆演出を実行するように構成してもよく、様々な態様が考えられる。
また、本特徴部052IWによれば、特別状態中における特殊状態への制御回数、特別状態中における特殊状態により付与された遊技価値の合計、または特別状態中における可変表示の実行回数に応じて、異なる選択割合により設定示唆演出を実行可能である(例えば、賞球数が456個、555個、666個、2456個、2555個、または2666個に到達したことに応じて、異なる選択割合で賞球数表示示唆演出A〜Fを実行する。または、例えば、高確率/第2KT状態中に発生した小当り回数や、高確率/第2KT状態中に実行された変動表示の実行回数に応じて、異なる選択割合で賞球数表示示唆演出A〜Fを実行するように構成してもよい。)。そのため、特殊状態への制御回数、遊技価値の合計、または可変表示の実行回数に関連させて設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
また、本特徴部052IWによれば、特別状態として、有利特別状態(例えば、第2KT状態)と、該有利特別状態と比較して遊技者にとって不利な不利特別状態(例えば、第1KT状態)とに制御可能である。また、有利特別状態中に特定領域を遊技媒体が通過したときと、不利特別状態中に特定領域を遊技媒体が通過したときとで、異なる選択割合により設定示唆演出を実行可能である(例えば、第2KT状態中に小当りとなって特殊入賞口に遊技球が入賞した場合のみ、小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行可能である)。そのため、特別状態の種類に関連させて設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
なお、本例では、第2KT状態中に特殊入賞口に遊技球が入賞した場合のみ小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行可能に構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1KT状態中に特殊入賞口に遊技球が入賞した場合にも小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行可能に構成し、第2KT状態中に特殊入賞口に遊技球が入賞した場合であるか、第1KT状態中に特殊入賞口に遊技球が入賞した場合であるかに応じて、異なる割合で小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行可能に構成してもよい。また、例えば、非KT状態中に特殊入賞口へのイレギュラーな遊技球の入賞が発生した場合にも、小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行可能に構成してもよい。
上記のように構成した場合、第1KT状態(高ベース状態)中の特殊入賞口への入賞やイレギュラー入賞が発生した場合には、第2KT状態中に特殊入賞口への入賞が発生した場合と比較して、高い割合で小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行するように構成してもよいし、低い割合で小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行するように構成してもよい。
なお、本特徴部052IWでは、10R確変大当り、6R確変大当り、および6R通常大当りにもとづく大当り遊技中と高確率/第2KT状態(小当りRUSH)中に賞球数カウンタの値および賞球数表示を更新し、2R確変お当りおよび2R通常大当りにもとづく大当り遊技中と高ベース状態(高確率/第1KT状態、低確率/第1KT状態)中は賞球数カウンタの値を更新しない(ただし、賞球数カウンタのリセットまではしない)とともに、原則として賞球数表示を非表示とし、低確率/第1KT状態において50回の変動表示を終了して通常状態(低確率/低ベース状態)に移行したときに賞球数カウンタの値をリセットするように制御する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。2R確変大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技中も賞球数カウンタの値を更新するように構成してもよい。
なお、本例では、上記のように構成されていることによって、例えば、高確率/第2KT状態(小当りRUSH)を終了して高ベース状態(高確率/第1KT状態、低確率/第1KT状態)に移行した後、その高ベース状態中に10R確変大当りや2R確変大当りが発生して再び高確率/第2KT状態(小当りRUSH)に移行した場合に、前回の小当りRUSH中の賞球数を引き継いだ状態で賞球数カウンタの値を更新するとともに賞球数表示を表示することができる。
また、本例で示したような賞球数表示の態様にかぎらず、例えば、10R確変大当りとなって高確率/第2KT状態(小当りRUSH)に移行する場合に、高確率/第2KT状態(小当りRUSH)中とその直前の大当り遊技中とを一区間として、その区間中の賞球数を集計して集計値を表示するように構成してもよい。また、例えば、その集計値の表示態様(本例では、表示色)を変化させることによって、現在の設定値を示唆する設定示唆演出を実行するように構成してもよい。
また、本特徴部052IWでは、「設定示唆演出」として、現在の設定値が設定値「1」〜「6」のいずれかを示唆する態様で小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、現在の設定値を示唆するのではなく、遊技機への電源投入時に設定値を変更する設定変更が行われたか否かを示唆する態様により設定示唆演出を実行するように構成してもよい。そのように、「設定示唆演出」とは、何らかの形式で設定に関する示唆を行うものであればよい。
また、本特徴部052IWによれば、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示と第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示とを並行して実行可能であり、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であり、可変表示の表示結果として特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能である。また、特定表示結果には、第1特定表示結果(例えば、確変大当り図柄)と第2特定表示結果(例えば、通常大当り図柄)とがあり、第1特定表示結果が導出表示される方が、第2特定表示結果が導出表示されるよりも、遊技者にとっての有利度が高い(例えば、大当り遊技終了後に確変状態に制御される)。また、第1識別情報および第2識別情報のうちの一方の識別情報の可変表示であって第1特定表示結果に対応する可変表示の実行中に、他方の識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示したことにもとづいて、該一方の識別情報の可変表示の表示結果を導出表示しない(例えば、第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新が中断され、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が継続して実行される)。また、第1識別情報および第2識別情報のうちの一方の識別情報の可変表示であって第2特定表示結果に対応する可変表示の実行中に、他方の識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示したことにもとづいて、該一方の識別情報の可変表示を所定表示結果(例えば、はずれ図柄)で導出表示する(例えば、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示がはずれ図柄で強制的に停止表示される)。そのため、可変表示の表示結果の有利度合いを考慮した制御を実現できる。
具体的には、第2KT状態(小当りRUSH)または確変状態に移行したにもかかわらず、一方の識別情報の残り保留に対応する変動表示で通常大当り(非確変大当り)となる場合には、第2KT状態(小当りRUSH)または確変状態が直ぐに終了してしまうことになり、遊技に対する興趣が低下してしまうおそれがある。一方で、その一方の識別情報の残り保留に対応する変動表示で一律に強制的にはずれ図柄を停止表示(強制はずれ)させてしまうと、確変大当りとなる変動表示であっても強制はずれとすることになり、有利状態(大当り遊技状態)において遊技者に付与される遊技価値が減少してしまい好ましくない。そこで、本特徴部052IWでは、通常大当り(非確変大当り)となる変動表示を対象に強制はずれとする一方で、確変大当りとなる変動表示については変動延長(変動時間の計測を中断)することにより、遊技者に付与される遊技価値の減少を抑えつつ、遊技に対する興趣を向上できるようにしている。
なお、本例では、「一方の識別情報の可変表示を停止しない」態様として、第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新を中断し、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示を継続して実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示を中断(一時停止)し、小当り遊技終了後に中断していた第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示を再開するように構成してもよい。そのように何らかの形式で可変表示を完全には停止しないものであればよい。
また、本特徴部052IWによれば、特殊状態による遊技価値(例えば、賞球)が付与されやすい特別状態(例えば、第2KT状態)に制御可能である。そのため、特殊状態による遊技価値が付与されやすい状況を設けることにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部052IWによれば、有利状態とは異なる状態であって、非特定状態(例えば、低確率状態)と比較して有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、高確率状態(確変状態))に制御可能である。また、第1特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて特定状態に制御し(例えば、確変大当りにもとづく大当り遊技の終了後に確変状態に制御する)、第2特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて非特定状態に制御する(例えば、通常大当りにもとづく大当り遊技の終了後に確変状態に制御しない)。そのため、特定状態に制御されるか否かを考慮した制御を実現できる。
また、本特徴部052IWによれば、有利状態とは異なる状態であって、非特定状態(例えば、低確率状態)と比較して有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、高確率状態(確変状態))に制御可能である。また、有利状態に制御されているときに特定領域(例えば、V領域052IW104)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて、特定状態に制御可能である。そして、第1特定表示結果が導出表示された場合に、第2特定表示結果が導出表示された場合と比較して、有利状態に制御されているときに高い割合により特定領域を遊技媒体が通過する(図10−11参照)。そのため、特定領域を遊技媒体が通過しやすいか否かを考慮した制御を実現できる。
また、本特徴部052IWによれば、第1識別情報の可変表示を実行する場合と第2識別情報の可変表示を実行する場合のいずれであっても、特殊表示結果を導出表示可能である(図10−3、図10−4参照)。また、第1識別情報の可変表示であって第2特定表示結果に対応する可変表示の実行中に、第2識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示したことにもとづいて、第1識別情報の可変表示を所定表示結果で導出表示する(図10−67(B)参照)。また、第2識別情報の可変表示であって第2特定表示結果に対応する可変表示の実行中に、第1識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示した場合には、第2識別情報の可変表示を所定表示結果で導出表示する制御を行わない(図10−67(E)参照)。そのため、可変表示の表示結果の有利度合いに加えて、第1識別情報の可変表示であるか第2識別情報の可変表示であるかを考慮した制御を実現できる。
また、本特徴部052IWによれば、有利状態とは異なる状態であって、非特定状態(例えば、低確率状態)と比較して有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、高確率状態(確変状態))に制御可能である。また、可変表示実行手段は、特定状態に制御されているときに、第1識別情報および第2識別情報のうちの一方の識別情報の可変表示であって第2特定表示結果に対応する可変表示の実行中に、他方の識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示したことにもとづいて、該一方の識別情報の可変表示を所定表示結果で導出表示する(図10−68、図10−69参照)。また、非特定状態に制御されているときに、第1識別情報および第2識別情報のうちの一方の識別情報の可変表示であって第2特定表示結果に対応する可変表示の実行中に、他方の識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示した場合には、該一方の識別情報の可変表示を所定表示結果で導出表示する制御を行わない(図10−68、図10−69参照)。そのため、可変表示の表示結果の有利度合いに加えて、特定状態に制御されているか否かを考慮した制御を実現できる。
また、本特徴部052IWによれば、第1始動領域(例えば、第1始動入賞口)を遊技媒体(例えば、遊技球)が進入したことにもとづいて第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示を実行可能であり、第2始動領域(例えば、第2始動入賞口)を遊技媒体が進入したことにもとづいて第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を実行可能である。また、遊技媒体が進入可能な第1状態(例えば、開状態)と遊技媒体が進入困難または進入不可能な第2状態(例えば、閉状態)とに変化可能な可変手段(例えば、特殊可変入賞球装置17)を備える。また、第1識別情報および第2識別情報のいずれかの可変表示が実行された後に、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)と該有利状態よりも有利度が低い特殊状態(例えば、小当り遊技状態)とのいずれかに制御可能であり、特殊状態に制御されているときに可変手段を第1状態に制御する。また、第1始動領域は、遊技媒体が移動可能な移動経路のうち所定経路(例えば、遊技領域の左方領域)を移動する遊技媒体が進入可能に設けられ、可変手段は、移動経路のうち特定経路(例えば、遊技領域の右方領域)を移動する遊技媒体が進入可能に設けられている。また、特定経路への遊技媒体の発射を促進するための特定報知(例えば、図10−56(1),(2)に示す右打ち報知)を実行可能であり、第1識別情報の可変表示が実行された後に特殊状態に制御されるときには、特定報知を実行しない(例えば、図10−56(3)参照)。そのため、遊技媒体の発射の促進について適切な報知を行うことができる。
具体的には、本特徴部052IWに示したように、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とが並行して実行可能であり、第1特別図柄側の小当り種別の方が第2特別図柄側の小当り種別よりも特殊入賞口への入賞割合(有利度)が低くなるように構成され、第1特別図柄の変動表示において小当りとなったときに第2特別図柄の変動表示を強制的にはずれ停止させるように構成した場合に、入賞割合(有利度)が低い第1特別図柄側の小当りに対して右打ち報知を実行してしまうと、実質的に殆ど特殊入賞口への入賞が期待できないのに遊技者が遊技球を無駄打ちすることになり、却って不利な発射促進報知を行うことになってしまい好ましくない。そこで、本例では、第2特別図柄側の小当りに対しては右打ち報知を実行する一方で、第1特別図柄側の小当りに対しては右打ち報知を実行しないようにすることにより、遊技者の無駄打ちによる不利益の発生を抑制することができ、適切な報知を実現することができる。
また、本特徴部052IWによれば、第1識別情報の可変表示に関する情報を、保留記憶として記憶可能な第1保留記憶手段(例えば、第1保留記憶バッファ)と、第2識別情報の可変表示に関する情報を、保留記憶として記憶可能な第2保留記憶手段(例えば、第2保留記憶バッファ)とを備える。また、第1識別情報の可変表示の表示結果または第2識別情報の可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であるとともに、第1識別情報の可変表示の表示結果または第2識別情報の可変表示の表示結果として特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能である。また、第2識別情報の可変表示の表示結果が特殊表示結果となる頻度を高めた特別状態(例えば、KT状態)に制御可能である。また、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行しているときに、一方の可変表示の表示結果として特殊表示結果を導出表示させたことにもとづいて、他方の可変表示の表示結果として特定表示結果および特殊表示結果とは異なる所定表示結果(例えば、はずれ図柄)を導出表示させる。そのため、可変表示を強制的に終了させることができ、保留記憶を円滑に消化することができる。
また、本特徴部052IWによれば、特殊状態に制御されたときに所定価値を付与可能(例えば、特殊入賞口への遊技球の入賞にもとづき10個の賞球を払い出す)であるとともに、有利状態に制御されたときに所定価値よりも高い価値を付与可能(例えば、大入賞口への遊技球の入賞にもとづき15個の賞球を払い出す)である。また、特定報知として、第1特定報知(例えば、図10−56(1),(2)に示す右打ち表示器26および右打ち報知用LED37の点灯)と、該第1特定報知よりも視認性が高い第2特定報知(例えば、図10−56(1)に示す右打ち表示052IW007の表示)とを実行可能である。また、有利状態に制御されるときには、第1特定報知および第2特定報知を実行し(図10−56(1)参照)、第2識別情報の可変表示が実行された後に特殊状態に制御されるときには、第1特定報知を実行し、第2特定報知を実行しない(図10−56(2)参照)。そのため、付与可能な価値に対応した報知を実現することができる。
また、本特徴部052IWによれば、複数種類の特殊状態(例えば、小当りA〜C)に制御可能である。また、第1識別情報の可変表示が実行された後に特殊状態に制御されるときには、第2識別情報の可変表示が実行された後に特殊状態に制御されるときと比較して、高い割合により有利度が低い種類の特殊状態(例えば、小当りA)に制御する。また、第2識別情報の可変表示が実行された後に特殊状態に制御されるときに、特定報知を実行する(図10−56(2),(3)参照)。そのため、遊技者の有利度を考慮した適切な報知を実現することができる。
また、本特徴部052IWによれば、少なくとも第1識別情報の可変表示に対応して可変表示演出(例えば、飾り図柄の変動表示)を実行可能である。また、特殊状態に制御されるときと特殊状態に制御されないときとで共通態様の可変表示演出を実行可能である(例えば、第1特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなる場合には、強制的に非リーチはずれ図柄を停止表示する)。そのため、第1識別情報の可変表示が実行された後に特殊状態に制御されることに対する遊技者への認識性を低下させることができる。また、その上で、第2保留記憶手段が記憶する保留記憶を円滑に消化することができる。
また、本特徴部052IWによれば、特定経路における可変手段の上流側に、遊技媒体の移動を遅延させるための遅延手段(例えば、可変入賞球装置6Bに設けられた規制片)を備える。そのため、通常時に第2識別情報の可変表示が実行された後の特殊状態への制御が実行されるタイミングに対して狙い打ちされることを防止することができる。従って、遊技機に対する攻略対策を強化することができる。
なお、遅延手段は、本例で示した態様にかぎられない。例えば、遊技領域の右方に設けられた可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の上流側に、遅延手段として、遊技球が左右に蛇行するように移動させる通路部材を設けるように構成してもよい。
また、本特徴部052IWによれば、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103))と、遊技制御手段からの情報にもとづいて演出を制御する演出制御手段(例えば、演出制御用CPU120)とを備える。また、遊技制御手段は、所定の報知を行う報知手段(例えば、右打ち表示器26)による報知の実行を制御する。また、演出制御手段は、報知手段による報知に対応して特定報知(例えば、右打ち報知用LED37の点灯)を実行する。そのため、演出制御手段の処理負担を軽減しつつ、適切な報知を実現することができる。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示が実行された場合であるか第2特別図柄の変動表示が実行された場合であるかに関係なく、大当り遊技中に右打ち報知を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、遊技領域の左方に特別可変入賞球装置(左大入賞口)が設けられているとともに遊技領域の右方にも特別可変入賞球装置(右大入賞口)が設けられ、第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には大当り遊技中に左大入賞口を開放し、第2特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には大当り遊技中に右大入賞口を開放するように構成された遊技機に適用する場合には、第2特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には大当り遊技中に右打ち報知を実行する一方で、第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には大当り遊技中に右打ち報知を実行しないように構成してもよい。また、このように構成した場合には、第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には大当り遊技中に左打ち報知を実行するように構成してもよい。すなわち、特定報知実行手段は、可変手段(この例では、右大入賞口)を制御対象とした種別の有利状態に制御されるときに、特定報知を実行するように構成してもよい。そのように構成すれば、第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には大当り遊技中に左打ち報知を実行することにより、遊技者が誤って右打ち操作を行うことを抑制することができ、遊技者の不利益の発生を抑えることができる。
また、本例では、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)が遊技領域の右方に設けられていることから、KT状態中も右打ち報知を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第2始動入賞口が遊技領域の左方に設けられた遊技機に適用する場合には、KT状態中や高ベース状態中、時短状態中に右打ち報知を実行しないように構成してもよい。
また、本例では、大当り遊技中のみ右打ち表示器26および右打ち報知用LED37の点灯の点灯に加えて画像表示装置5の表示画面において右打ち表示052IW007を表示することにより右打ち報知を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第2KT状態中(小当りRUSH中)であっても、大当り遊技終了後の最初の変動表示を実行する場合には、右打ち表示器26および右打ち報知用LED37の点灯の点灯に加えて画像表示装置5の表示画面において右打ち表示052IW007を表示することにより右打ち報知を実行するように構成してもよい。または、この場合、例えば、大当り遊技終了時のエンディング期間において、右打ち表示器26および右打ち報知用LED37の点灯の点灯に加えて画像表示装置5の表示画面において右打ち表示052IW007を表示することにより右打ち報知を実行するように構成してもよい。
また、本例では、画像表示装置5の表示画面において表示する右打ち表示は、本例で示した態様にかぎられない。例えば、図10−56(1)で示したような比較的大きなサイズの右打ち表示052IW007とは別に、画像表示装置5において右打ちを示す記号表示(例えば、右向きの三角形表示)を表示することにより、右打ち報知を実行可能に構成してもよい。
また、小当り制御の仕方は、本例で示した態様にかぎられない。例えば、複数の特殊可変入賞球装置を備え、小当り種別に応じて開放対象となる特殊可変入賞球装置(特殊入賞口)が異なるように構成し、第1特別図柄の変動表示で小当りとなる場合と第2特別図柄の変動表示で小当りとなる場合とで小当り種別の選択割合が異なるように構成してもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、賞球数が少ない特殊可変入賞球装置が開放する小当り種別(または入賞率が低い開放態様の小当り種別)が選択されやすく、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、賞球数が多い特殊可変入賞球装置が開放する小当り種別(または入賞率が高い開放態様の小当り種別)が選択されやすくなるように構成してもよい。
また、本例では、第2特別図柄の変動表示において小当りが発生した場合には小当り遊技中に右打ち報知を行い(図10−56(2)参照)、第1特別図柄の変動表示において小当りが発生した場合には小当り遊技中に右打ち報知を行わない(図10−56(3)参照)場合を示したが、第2特別図柄の変動表示において小当りが発生した場合にも右打ち報知を行わない場合があるように構成してもよい。例えば、通常状態中であり左打ち操作を行うべき状況において第2特別図柄の変動表示が実行されて小当りが発生した場合には、その小当り遊技中に右打ち報知を行わないように構成してもよい。
また、本特徴部052IWによれば、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果として特定表示結果とは異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに、有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果を決定するための判定値(例えば、大当り判定用の判定値、小当り判定用の判定値)を用いて、可変表示の表示結果を決定する。また、非特定状態(例えば、非確変状態)と該非特定状態よりも有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、確変状態)とに制御可能である。また、判定値には、可変表示の表示結果として特定表示結果を導出表示することを決定するための特定判定値(例えば、大当り判定用の判定値)と、可変表示の表示結果として特殊表示結果を導出表示することを決定するための特殊判定値(例えば、小当り判定用の判定値)とが含まれる。また、特定判定値の数が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちのいずれかの設定値に設定可能である。また、特殊判定値の数は、設定値によらず共通であり、かつ非特定状態に制御されているときと特定状態に制御されているときとで共通である(図10−3および図10−4参照)。そのため、適切な遊技性を実現することができる。
具体的には、設定値によって大当り当選確率以外の抽選確率や種別振り分けが変化すると、設定値によって有利度合いの差(出玉性能の差)が顕著になりすぎ、射幸性が過度に高くなるおそれがある。そこで、本特徴部052IWでは、特殊判定値の数を設定値によらず共通とする(小当り当選確率を共通とする)ことにより、設定値によって有利度合いの差が過度に大きくなることを防止し、射幸性が過度に高くなることを防止している。
また、本特徴部052IWによれば、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行可能(例えば、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを並行して実行可能である)である。また、第2識別情報の可変表示の表示結果が特殊表示結果(例えば、小当り図柄)となる頻度を高めた特別状態(例えば、KT状態)に制御可能である。そのため、特別状態に制御可能な遊技機において、適切な遊技性を実現することができる。
また、本特徴部052IWによれば、特別状態として、第1特別状態(例えば、第1KT状態)と該第1特別状態よりも有利度が高い第2特別状態(例えば、第2KT状態)とに制御可能である。そのため、第2特別状態に制御可能な遊技機において、適切な遊技性を実現することができる。
また、本特徴部052IWによれば、特別状態の有利度に対応した特別示唆演出(例えば、図10−55に示す小当りRUSH継続示唆演出)を実行可能である。そのため、特別状態の有利度が示唆されることにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部052IWによれば、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)および特殊表示結果(例えば、小当り図柄)とは異なる所定表示結果(例えば、はずれ図柄)が導出表示される可変表示が実行されるときに、設定値を示唆する設定値示唆演出(例えば、図10−54に示す設定値示唆演出)を実行可能である。そのため、設定値示唆演出を実行することにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、本例では、はずれとなる変動表示において小当りRUSH継続示唆演出や設定値示唆演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当り遊技中や小当り遊技中に小当りRUSH継続示唆演出や設定値示唆演出を実行するように構成してもよく、様々な態様が考えられる。
また、本特徴部052IWによれば、複数種類の特殊状態(例えば、小当りA〜C)に制御可能である。また、特殊状態の種類を決定するための特殊種類判定値(例えば、小当り種別判定値)を用いて、特殊状態の種類を決定する。また、特殊種類判定値の数は、設定値によらず共通である(図10−6参照)。そのため、より適切な遊技性を実現することができる。
具体的には、本特徴部052IWでは、特殊種類判定値の数を設定値によらず共通とする(小当り種別の振り分けを共通とする)ことにより、設定値によって有利度合いの差が過度に大きくなることを防止し、射幸性が過度に高くなることを防止している。
なお、本例では、図10−6に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、小当り種別の割り振りが同じである場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて小当り種別の決定割合を異ならせて、設定値によって有利度に差が出るように構成してもよい。
また、本特徴部052IWによれば、複数種類の有利状態(例えば、10R確変大当り、6R確変大当り、6R通常大当り、2R確変大当り、2R通常大当り)に制御可能である。また、有利状態の種類を決定するための有利種類判定値(例えば、大当り種別判定値)を用いて、有利状態の種類を決定する。また、有利種類判定値の数は、設定値によらず共通である(図10−5参照)。そのため、より適切な遊技性を実現することができる。
具体的には、本特徴部052IWでは、有利種類判定値の数を設定値によらず共通とする(大当り種別の振り分けを共通とする)ことにより、設定値によって有利度合いの差が過度に大きくなることを防止し、射幸性が過度に高くなることを防止している。
なお、本例では、図10−5に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、大当り種別の割り振りが同じである場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて大当り種別の決定割合を異ならせて、設定値によって有利度に差が出るように構成してもよい。
また、本特徴部052IWによれば、可変表示態様を決定するための可変表示態様判定値(例えば、変動パターン判定値)を用いて、可変表示態様を決定する。また、可変表示態様判定値の数は、設定値によらず共通である(図10−10参照)。そのため、より適切な遊技性を実現することができる。
具体的には、本特徴部052IWでは、可変表示態様判定値の数を設定値によらず共通とする(変動パターンの振り分けを共通とする)ことにより、設定値によって有利度合いの差が過度に大きくなることを防止し、射幸性が過度に高くなることを防止している。
特に、変動パターンの選択割合が設定値によって異なると、1の小当り制御から次の小当り制御までの期間が変化することになり、小当り当選確率を共通としても大当り抽選以外の要素で有利度合い(出玉性能の差)が大きく異なってしまい、好ましくないが、本特徴部052IWでは、設定値によらず変動パターンの選択割合を共通とすることにより、そのような問題が生じないようにしている。
なお、本例では、図10−10に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、変動パターンの割り振りが同じである場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて変動パターンの決定割合を異ならせて、変動時間の差を設けることにより、設定値によって変動効率を異ならせるようにし、設定値によって有利度に差が出るように構成してもよい。
また、本特徴部052IWによれば、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果として特定表示結果とは異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに、有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果を決定するための判定値(例えば、大当り判定用の判定値、小当り判定用の判定値)を用いて、可変表示の表示結果を決定する。また、判定値には、可変表示の表示結果として特定表示結果を導出表示することを決定するための特定判定値(例えば、大当り判定用の判定値)と、可変表示の表示結果として特殊表示結果を導出表示することを決定するための特殊判定値(例えば、小当り判定用の判定値)と、可変表示の表示結果として特定表示結果および特殊表示結果とは異なる所定表示結果とすることを決定するための所定判定値(例えば、はずれ判定用の判定値)とが含まれる。また、特定判定値の数が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちのいずれかの設定値に設定可能である。また、特殊判定値の数は、設定値によらず共通である(図10−3および図10−4参照)。また、所定判定値は、全ての設定値に対応する判定値に含まれ、所定判定値の数は、設定値に応じて異なる(図10−3および図10−4参照)。そのため、設定値の推測の困難性を高めて、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部052IWによれば、非特定状態(例えば、非確変状態)と該非特定状態よりも有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、確変状態)とに制御可能である。また、所定判定値は、全ての設定値の特定状態に対応する判定値に含まれる(図10−3および図10−4参照)。そのため、特定状態中における設定値の推測の困難性を高めることができる。
また、本特徴部052IWによれば、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行可能である(例えば、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを並行して実行可能である)。また、第2識別情報の可変表示に対応する特殊判定値の数は、第1識別情報の可変表示に対応する特殊判定値の数よりも多く、特定状態中の第2識別情報の可変表示に対応する判定値には、所定判定値が含まれる(図10−3および図10−4参照)。そのため、特定状態中の第2識別情報の可変表示の表示結果を用いた設定値の推測の困難性を高めることができる。
また、本特徴部052IWによれば、第2識別情報の可変表示の表示結果が特殊表示結果となる頻度を高めた特別状態(例えば、KT状態)に制御可能である。また、特別状態に制御され、所定表示結果(例えば、はずれ図柄)が導出表示される可変表示が実行されるときに、設定値を示唆する設定値示唆演出(例えば、図10−54に示す設定値示唆演出)を実行可能である。そのため、設定値示唆演出を実行することにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部052IWによれば、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を行うことが可能である。また、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果として特定表示結果とは異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに、有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果を決定するための判定値(例えば、大当り判定用の判定値、小当り判定用の判定値)を用いて、可変表示の表示結果を決定する。また、判定値には、可変表示の表示結果として特定表示結果を導出表示することを決定するための特定判定値(例えば、大当り判定用の判定値)と、可変表示の表示結果として特殊表示結果を導出表示することを決定するための特殊判定値(例えば、小当り判定用の判定値)とが含まれる。また、特定判定値の数が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちのいずれかの設定値に設定可能である。また、第2識別情報の可変表示に対応する判定値のうち特殊判定値の数は、設定値によらず共通であり(図10−4参照)、第1識別情報の可変表示に対応する判定値と第2識別情報の可変表示に対応する判定値とで、特殊判定値の数が異なる(図10−3および図10−4参照)。そのため、適切な遊技性を実現しつつ、遊技の単調さを解消することができる。
なお、特許文献1(特開2017−148127号公報)に記載された遊技機では、識別情報の可変表示を所定表示結果で導出表示(強制はずれ停止)する制御に関して、可変表示の表示結果の有利度合いを考慮した制御を実現できなかった。そこで、本特徴部052IWには、可変表示の表示結果の有利度合いを考慮した制御を実現できる遊技機を提供することを目的として、以下に示す(手段A1)〜(手段A6)に示す遊技機の特徴的構成も開示されている。
(手段A1)本発明による遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機であって、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示と第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示とを並行して実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップS25A,S25Bを実行する部分)と、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップS122〜S125を実行する部分)と、可変表示の表示結果として特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップS126〜S128を実行する部分)とを備え、可変表示実行手段は、第1識別情報および第2識別情報のうちの一方の識別情報の可変表示の実行中に、他方の識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示したことにもとづいて、該一方の識別情報の可変表示の表示結果を導出表示しない第1制御(例えば、第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新が中断され、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が継続して実行される)と、該一方の識別情報の可変表示を所定表示結果(例えば、はずれ図柄)で導出表示する第2制御(例えば、はずれ図柄を表示して停止する(例えば、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示がはずれ図柄で強制的に停止表示される))とを実行可能であり、一方の識別情報の可変表示において導出表示される表示結果によって第1制御と第2制御とのいずれが実行されるかが異なる(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS1128A,S1128Bの判定結果によってステップ052IWS1129A,S1130A,S1129B,S1130Bを実行する。例えば、変形例1において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS1127A,S1127Bの判定結果によってステップ052IWS1129A,S1130A,S1129B,S1130Bを実行する。例えば、変形例2において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS1130C,S1130Dの判定結果によってステップ052IWS1129A,S1130A,S1129B,S1130Bを実行する。)ことを特徴とする。そのような構成によれば、可変表示の表示結果の有利度合いを考慮した制御を実現できる。
(手段A2)手段A1において、特殊状態による遊技価値(例えば、賞球)が付与されやすい特別状態(例えば、第2KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップ052IWS2208を実行する部分)を備えるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特殊状態による遊技価値が付与されやすい状況を設けることにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段A3)手段A1または手段A2において、特定表示結果には、第1特定表示結果(例えば、確変大当り図柄)と第2特定表示結果(例えば、通常大当り図柄)とがあり、有利状態とは異なる状態であって、非特定状態(例えば、低確率状態)と比較して有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、高確率状態(確変状態))に制御可能な特定状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップ052IWS2206を実行する部分)を備え、特定状態制御手段は、第1特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて特定状態に制御し(例えば、確変大当りにもとづく大当り遊技の終了後に確変状態に制御する)、第2特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて非特定状態に制御する(例えば、通常大当りにもとづく大当り遊技の終了後に確変状態に制御しない)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定状態に制御されるか否かを考慮した制御を実現できる。
(手段A4)手段A1から手段A3のうちのいずれかにおいて、特定表示結果には、第1特定表示結果(例えば、確変大当り図柄)と第2特定表示結果(例えば、通常大当り図柄)とがあり、有利状態とは異なる状態であって、非特定状態(例えば、低確率状態)と比較して有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、高確率状態(確変状態))に制御可能な特定状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップ052IWS2206を実行する部分)を備え、特定状態制御手段は、有利状態に制御されているときに特定領域(例えば、V領域052IW104)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて、特定状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS2404,S2405,S2204〜S2206を実行する)、第1特定表示結果が導出表示された場合に、第2特定表示結果が導出表示された場合と比較して、有利状態に制御されているときに高い割合により特定領域を遊技媒体が通過する(図10−11(1)に示すように、確変大当りにもとづく大当り遊技では、V領域開閉板052IW101の開放期間が長い。一方、図10−11(2)に示すように、通常大当りにもとづく大当り遊技では、V領域開閉板052IW101の開放期間が極めて短い。)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定領域を遊技媒体が通過しやすいか否かを考慮した制御を実現できる。
(手段A5)手段A1から手段A4のうちのいずれかにおいて、特定表示結果には、第1特定表示結果(例えば、確変大当り図柄)と第2特定表示結果(例えば、通常大当り図柄)とがあり、第1特定表示結果が導出表示される方が、第2特定表示結果が導出表示されるよりも、遊技者にとっての有利度が高く(例えば、大当り遊技終了後に確変状態に制御される)、可変表示実行手段は、第1識別情報の可変表示を実行する場合と第2識別情報の可変表示を実行する場合のいずれであっても、特殊表示結果を導出表示可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS64A,S64Bを実行する。図10−3、図10−4参照。)、第1識別情報の可変表示であって第2特定表示結果に対応する可変表示の実行中に、第2識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示したことにもとづいて、第1識別情報の可変表示を所定表示結果で導出表示し(例えば、変形例3において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS1128AでNのときステップ052IWS1129A,S1130Aを実行する。図10−67(B)参照。)、第2識別情報の可変表示であって第2特定表示結果に対応する可変表示の実行中に、第1識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示した場合には、第2識別情報の可変表示を所定表示結果で導出表示する制御を行わない(例えば、変形例3において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS1126B〜S1128Bの処理を行わない。図10−66、図10−67(E)参照。)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、可変表示の表示結果の有利度合いに加えて、第1識別情報の可変表示であるか第2識別情報の可変表示であるかを考慮した制御を実現できる。
(手段A6)手段A1から手段A5のうちのいずれかにおいて、特定表示結果には、第1特定表示結果(例えば、確変大当り図柄)と第2特定表示結果(例えば、通常大当り図柄)とがあり、第1特定表示結果が導出表示される方が、第2特定表示結果が導出表示されるよりも、遊技者にとっての有利度が高く(例えば、大当り遊技終了後に確変状態に制御される)、有利状態とは異なる状態であって、非特定状態(例えば、低確率状態)と比較して有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、高確率状態(確変状態))に制御可能な特定状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップ052IWS2206を実行する部分)を備え、可変表示実行手段は、特定状態に制御されているときに、第1識別情報および第2識別情報のうちの一方の識別情報の可変表示であって第2特定表示結果に対応する可変表示の実行中に、他方の識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示したことにもとづいて、該一方の識別情報の可変表示を所定表示結果で導出表示し(例えば、変形例4において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS1131A,S1131BでYのときステップ052IWS1129A,S1130Aを実行する。図10−68、図10−69参照。)、非特定状態に制御されているときに、第1識別情報および第2識別情報のうちの一方の識別情報の可変表示であって第2特定表示結果に対応する可変表示の実行中に、他方の識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示した場合には、該一方の識別情報の可変表示を所定表示結果で導出表示する制御を行わない(例えば、変形例4において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS1131A,S1131BでNのときステップ052IWS1129A,S1129Bに移行しない。図10−68、図10−69参照。)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、可変表示の表示結果の有利度合いに加えて、特定状態に制御されているか否かを考慮した制御を実現できる。
なお、特許文献1(特開2017−148127号公報)に記載された遊技機では、識別情報の可変表示を所定表示結果で導出表示(強制はずれ停止)する制御に関して、可変表示の表示結果の有利度合いを考慮した制御を実現できなかった。そこで、本特徴部052IWには、可変表示の表示結果の有利度合いを考慮した制御を実現できる遊技機を提供することを目的として、以下に示す(手段B1)〜(手段B6)に示す遊技機の特徴的構成も開示されている。
(手段B1)本発明による遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機であって、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示と第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示とを並行して実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップS25A,S25Bを実行する部分)と、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップS122〜S125を実行する部分)と、可変表示の表示結果として特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップS126〜S128を実行する部分)とを備え、可変表示実行手段は、第1識別情報の可変表示を実行する場合と第2識別情報の可変表示を実行する場合のいずれであっても、特殊表示結果を導出表示可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS64A,S64Bを実行する。図10−3、図10−4参照。)、第1識別情報および第2識別情報のうちの一方の識別情報の可変表示の実行中に、他方の識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示したことにもとづいて、該一方の識別情報の可変表示の表示結果を導出表示しない第1制御(例えば、第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新が中断され、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が継続して実行される)と、該一方の識別情報の可変表示を所定表示結果(例えば、はずれ図柄)で導出表示する第2制御(例えば、はずれ図柄を表示して停止する(例えば、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示がはずれ図柄で強制的に停止表示される)とを実行可能であり、一方の識別情報の可変表示において導出表示される表示結果によって第1制御と第2制御とのいずれが実行されるかが異なる(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS1128A,S1128Bの判定結果によってステップ052IWS1129A,S1130A,S1129B,S1130Bを実行する。例えば、変形例1において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS1127A,S1127Bの判定結果によってステップ052IWS1129A,S1130A,S1129B,S1130Bを実行する。例えば、変形例2において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS1130C,S1130Dの判定結果によってステップ052IWS1129A,S1130A,S1129B,S1130Bを実行する。)ことを特徴とする。そのような構成によれば、可変表示の表示結果の有利度合いを考慮した制御を実現できる。
(手段B2)手段B1において、特殊状態による遊技価値(例えば、賞球)が付与されやすい特別状態(例えば、第2KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップ052IWS2208を実行する部分)を備えるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特殊状態による遊技価値が付与されやすい状況を設けることにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段B3)手段B1または手段B2において、特定表示結果には、第1特定表示結果(例えば、確変大当り図柄)と第2特定表示結果(例えば、通常大当り図柄)とがあり、有利状態とは異なる状態であって、非特定状態(例えば、低確率状態)と比較して有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、高確率状態(確変状態))に制御可能な特定状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップ052IWS2206を実行する部分)を備え、特定状態制御手段は、第1特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて特定状態に制御し(例えば、確変大当りにもとづく大当り遊技の終了後に確変状態に制御する)、第2特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて非特定状態に制御する(例えば、通常大当りにもとづく大当り遊技の終了後に確変状態に制御しない)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定状態に制御されるか否かを考慮した制御を実現できる。
(手段B4)手段B1から手段B3のうちのいずれかにおいて、特定表示結果には、第1特定表示結果(例えば、確変大当り図柄)と第2特定表示結果(例えば、通常大当り図柄)とがあり、有利状態とは異なる状態であって、非特定状態(例えば、低確率状態)と比較して有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、高確率状態(確変状態))に制御可能な特定状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップ052IWS2206を実行する部分)を備え、特定状態制御手段は、有利状態に制御されているときに特定領域(例えば、V領域052IW104)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて、特定状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS2404,S2405,S2204〜S2206を実行する)、第1特定表示結果が導出表示された場合に、第2特定表示結果が導出表示された場合と比較して、有利状態に制御されているときに高い割合により特定領域を遊技媒体が通過する(図10−11(1)に示すように、確変大当りにもとづく大当り遊技では、V領域開閉板052IW101の開放期間が長い。一方、図10−11(2)に示すように、通常大当りにもとづく大当り遊技では、V領域開閉板052IW101の開放期間が極めて短い。)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定領域を遊技媒体が通過しやすいか否かを考慮した制御を実現できる。
(手段B5)手段B1から手段B4のうちのいずれかにおいて、特定表示結果には、第1特定表示結果(例えば、確変大当り図柄)と第2特定表示結果(例えば、通常大当り図柄)とがあり、第1特定表示結果が導出表示される方が、第2特定表示結果が導出表示されるよりも、遊技者にとっての有利度が高く(例えば、大当り遊技終了後に確変状態に制御される)、可変表示実行手段は、第1識別情報の可変表示であって第2特定表示結果に対応する可変表示の実行中に、第2識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示したことにもとづいて、第1識別情報の可変表示を所定表示結果で導出表示し(例えば、変形例3において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS1128AでNのときステップ052IWS1129A,S1130Aを実行する。図10−67(B)参照。)、第2識別情報の可変表示であって第2特定表示結果に対応する可変表示の実行中に、第1識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示した場合には、第2識別情報の可変表示を所定表示結果で導出表示する制御を行わない(例えば、変形例3において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS1126B〜S1128Bの処理を行わない。図10−66、図10−67(E)参照。)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、可変表示の表示結果の有利度合いに加えて、第1識別情報の可変表示であるか第2識別情報の可変表示であるかを考慮した制御を実現できる。
(手段B6)手段B1から手段B5のうちのいずれかにおいて、特定表示結果には、第1特定表示結果(例えば、確変大当り図柄)と第2特定表示結果(例えば、通常大当り図柄)とがあり、第1特定表示結果が導出表示される方が、第2特定表示結果が導出表示されるよりも、遊技者にとっての有利度が高く(例えば、大当り遊技終了後に確変状態に制御される)、有利状態とは異なる状態であって、非特定状態(例えば、低確率状態)と比較して有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、高確率状態(確変状態))に制御可能な特定状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップ052IWS2206を実行する部分)を備え、可変表示実行手段は、特定状態に制御されているときに、第1識別情報および第2識別情報のうちの一方の識別情報の可変表示であって第2特定表示結果に対応する可変表示の実行中に、他方の識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示したことにもとづいて、該一方の識別情報の可変表示を所定表示結果で導出表示し(例えば、変形例4において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS1131A,S1131BでYのときステップ052IWS1129A,S1130Aを実行する。図10−68、図10−69参照。)、非特定状態に制御されているときに、第1識別情報および第2識別情報のうちの一方の識別情報の可変表示であって第2特定表示結果に対応する可変表示の実行中に、他方の識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示した場合には、該一方の識別情報の可変表示を所定表示結果で導出表示する制御を行わない(例えば、変形例4において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS1131A,S1131BでNのときステップ052IWS1129A,S1129Bに移行しない。図10−68、図10−69参照。)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、可変表示の表示結果の有利度合いに加えて、特定状態に制御されているか否かを考慮した制御を実現できる。
なお、この特徴部052IWで示した構成は、特徴部21TMで示した構成と適宜組み合わせて遊技機を構成することが可能である。例えば、特徴部21TMで示した設定値を変更可能とする構成を本特徴部052IWに適用し、設定値示唆演出を実行可能に構成したり、小当りRUSH継続示唆演出を実行可能に構成したり、右打ち報知を実行可能に構成したり、オーバー入賞時示唆演出を実行可能に構成したり、小当り入賞時示唆演出を実行可能に構成したり、賞球数表示示唆演出を実行可能に構成したりしてもよい。また、例えば、特徴部21TMで示した設定値を変更可能とする構成を本特徴部052IWに適用し、一方の特別図柄の変動表示の実行中に他方の特別図柄の変動表示において小当りとなった場合に、その一方の特別図柄の変動表示をはずれ図柄で強制的に停止表示させたり変動表示を継続させたりするように構成してもよい。
また、特徴部021TMで示した構成を適用する場合、図9−5に示すように、エンディング演出の態様を異ならせることによって、設定値を示唆するように構成してもよい。この場合、例えば、エンディング演出において、小当りRUSHやチャンスモードなどを含むモード移行報知を実行したり、プリペイドカードなどのカード取り忘れ防止報知を実行したり、メーカーロゴ表示を表示したりするように構成し、それらのモード移行報知や、カード取り忘れ防止報知、メーカーロゴ表示の表示態様を変化させたり、同時に表示する画像の表示態様を変化させたりすることにより、設定値を示唆するように構成してもよい。
(特徴部16SHに関する説明)
次に、特徴部16SHに係る遊技機について説明する。特徴部16SHに係る遊技機は、所定条件の成立後に遊技媒体が特定領域を通過したことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機である。この実施の形態では、大当り図柄が導出表示された後に遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づいて大当り遊技状態に制御可能なパチンコ遊技機1を例にとって説明する。
特徴部16SHに係る遊技機は、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段を備える。この実施のパチンコ遊技機1は、図9−6〜図9−8に示す電源投入時処理における設定変更モードにおいて、大当りの当選確率が異なる6段階の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能なCPU103を備える。
また、特徴部16SHに係る遊技機は、設定手段に関する示唆を行う設定示唆演出を実行可能な演出実行手段を備える。この実施の形態のパチンコ遊技機1は、大当りの当選確率の設定値である1〜6の6段階の設定値のうち、現在の設定値を示唆するゲート通過待ち時示唆演出を実行可能な演出制御用CPU120を備える。
そして、特徴部16SHに係る演出実行手段は、所定条件の成立後から遊技媒体が特定領域を通過するまでの期間に、設定示唆演出を実行可能である。この実施の形態の演出制御用CPU120は、大当り図柄が導出表示された後から遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間に、ゲート通過待ち時示唆演出を実行可能である。
また、特徴部16SHに係る遊技機は、所定条件の成立後から遊技媒体が特定領域を通過するまでの期間に、特定領域へ向けて遊技媒体を発射すべきことを報知する発射報知を実行可能である。この実施の形態のパチンコ遊技機1は、大当り図柄が導出表示された後から遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間に、通過ゲート41を狙って遊技球を発射操作することを遊技者に促す右打ち報知を実行可能である。
また、特徴部16SHに係る演出実行手段は、設定示唆演出として、通常態様とは異なる複数種類の特殊態様のうちのいずれかの特殊態様による発射報知を実行することにより、設定に関する示唆を行う。この実施の形態の演出制御用CPU120は、ゲート通過待ち時示唆演出として、背景色が「白色」とは異なる「緑色」、「赤色」、「虹色」のうちのいずれかの色となる特殊態様の右打ち報知を実行することにより、現在の設定値を示唆することにより、現在の設定値を示唆する。
また、特徴部16SHに係る遊技機は、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行可能である。この実施の形態のパチンコ遊技機1は、第1特図ゲームと第2特図ゲームとを並行して実行可能である。
また、特徴部16SHに係る遊技機は、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とのいずれかの可変表示に対応して、装飾識別情報の可変表示を実行可能な装飾可変表示実行手段を備える。この実施の形態のパチンコ遊技機1は、第1特図ゲームと第2特図ゲームとのいずれかの特図ゲームに対応して、飾り図柄の可変表示を実行可能な演出制御用CPU120を備える。
また、特徴部16SHに係る演出実行手段は、装飾識別情報の可変表示が実行されている可変表示に基づいて有利状態に制御される場合と、装飾識別情報の可変表示が実行されていない可変表示に基づいて有利状態に制御される場合とで、異なる割合で設定示唆演出を実行可能である。この実施の形態の演出制御用CPU120は、飾り図柄の可変表示が実行されている特図ゲームに基づいて大当り遊技状態に制御される場合と、飾り図柄の可変表示が実行されていない特図ゲームに基づいて大当り遊技状態に制御される場合とで、異なる割合でゲート通過待ち時示唆演出を実行可能である。
また、特徴部16SHに係る遊技機は、複数種類の有利状態に制御可能である。この実施の形態のパチンコ遊技機1は、複数種類の大当り種別の大当り遊技状態に制御可能である。
また、特徴部16SHに係る演出実行手段は、有利状態の種類に応じて、異なる割合で設定示唆演出を実行可能である。この実施の形態の演出制御用CPU120は、大当り遊技状態の大当り種別に応じて、異なる割合でゲート通過待ち時示唆演出を実行可能である。
また、特徴部16SHに係る遊技機は、有利状態の種類によって遊技者に対する有利度が異なる。この実施の形態のパチンコ遊技機1は、大当り種別によって大当り遊技状態におけるラウンド数が異なる。
また、特徴部16SHに係る演出実行手段は、有利状態の有利度に応じて、異なる割合で設定示唆演出を実行可能である。この実施の形態の演出制御用CPU120は、大当り遊技状態におけるラウンド数に応じて、異なる割合でゲート通過待ち時示唆演出を実行可能である。
また、特徴部16SHに係る遊技機は、有利状態の種類によって該有利状態の終了後の遊技状態が異なる。この実施の形態のパチンコ遊技機1は、大当り種別によって大当り遊技状態の終了後の遊技状態が異なる。
また、特徴部16SHに係る演出実行手段は、有利状態の終了後の遊技状態に応じて、異なる割合で設定示唆演出を実行可能である。この実施の形態の演出制御用CPU120は、大当り遊技状態の終了後の遊技状態に応じて、異なる割合でゲート通過待ち時示唆演出を実行可能である。
また、特徴部16SHに係る遊技機は、開始条件の成立に基づいて可変表示を実行可能である。この実施の形態のパチンコ遊技機1は、入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過した遊技球が第1始動口スイッチ22Aによって検出されたこと等により第1始動条件が成立した後に、例えば前回の第1特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特図ゲームを実行可能である。また、この実施の形態のパチンコ遊技機1は、可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過した遊技球が第2始動口スイッチ22Bによって検出されたこと等により第2始動条件が成立した後に、例えば前回の第2特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特図ゲームを実行可能である。
また、特徴部16SHに係る遊技機は、所定条件の成立後から遊技媒体が特定領域を通過するまでの期間に、開始条件は成立しない。この実施の形態のパチンコ遊技機1は、図10−17に示す第1特別図柄通常処理におけるステップ052IWS50Aにて、役物制御プロセスフラグの値がゲート通過待ち処理を示す値となっている場合(ステップ052IWS50A;N)、第1開始条件は成立せず、第1特図ゲームを実行しない。また、この実施の形態のパチンコ遊技機1は、図10−21に示す第2特別図柄通常処理におけるステップ052IWS50Bにて、役物制御プロセスフラグの値がゲート通過待ち処理を示す値となっている場合(ステップ052IWS50B;N)、第2開始条件は成立せず、第2特図ゲームを実行しない。
(ゲート通過待ち時示唆演出処理)
図11−1は、図8に示す演出制御プロセス処理におけるステップS173にて実行されるゲート通過待ち時示唆演出処理の一例を示すフローチャートである。図11−1に示すゲート通過待ち時示唆演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、右打ち報知の実行中であるか否かを判定する(ステップ16SHS1)。ここで、演出制御用CPU120は、大当り図柄が導出表示された後から遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間に、通過ゲート41を狙って遊技球を発射操作することを遊技者に促す右打ち報知を実行する。ステップ16SHS1の処理では、例えば、右打ち報知を実行しているときにオン状態にセットされる右打ち報知フラグを設けておき、この右打ち報知フラグがオン状態であるか否かに基づいて判定すればよい。
ステップ16SHS1にて右打ち報知の実行中でない場合(ステップ16SHS1;No)、演出制御用CPU120は、ゲート通過待ち指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ16SHS2)。ここで、ゲート通過待ち指定コマンドとは、大当り図柄を導出表示し、遊技球が通過ゲート41を通過することを待機するゲート通過待ち期間となったことを指定する演出制御コマンドである。例えば、CPU103は、図6に示す役物制御プロセス処理において、役物制御プロセスフラグの値をゲート通過待ち処理に対応した値である“1”に更新するときに、ゲート通過待ち指定コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定を行う。
ステップ16SHS2にてゲート通過待ち指定コマンドを受信していない場合(ステップ16SHS2;No)、演出制御用CPU120は、ゲート通過待ち時示唆演出処理を終了する。このようにして、大当り図柄が導出表示されても、ゲート通過待ち指定コマンドを受信していないときには、右打ち報知は開始されない。
一方、ステップ16SHS2にてゲート通過待ち指定コマンドを受信している場合(ステップ16SHS2;Yes)、演出制御用CPU120は、ゲート通過待ち時示唆演出の有無及び種類を決定する(ステップ16SHS3)。ステップ16SHS3の処理では、例えば、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新されるゲート通過待ち時示唆演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルを参照すること等により、ゲート通過待ち時示唆演出の有無及び種類を決定すればよい。
(ゲート通過待ち時示唆演出決定テーブル)
図11−2、図11−3は、ゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルの構成例を示している。図11−2、図11−3に示すように、ゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルでは、例えば、大当り当選確率の現在の設定値が「1」〜「6」のいずれであるかに応じて、「ゲート通過待ち時示唆演出なし」、「ゲート通過待ち時示唆演出A」、「ゲート通過待ち時示唆演出B」、「ゲート通過待ち時示唆演出C」のいずれかの決定結果に割り当てられていればよい。
この実施の形態では、図11−2、図11−3に示すように、ゲート通過待ち時示唆演出の種類として、「ゲート通過待ち時示唆演出A」、「ゲート通過待ち時示唆演出B」、「ゲート通過待ち時示唆演出C」が設定されている。
ここで、ゲート通過待ち時示唆演出が実行されないときには、大当り図柄が導出表示された後から遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間に、背景が「白色」となる通常態様の右打ち報知が実行される。
これに対し、ゲート通過待ち時示唆演出が実行されるときには、大当り図柄が導出表示された後から遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間に、背景が「白色」とは異なる色となる特殊態様の右打ち報知が実行される。例えば、「ゲート通過待ち時示唆演出A」が実行されるときには、右打ち報知時の背景が「緑色」で表示される。また、「ゲート通過待ち時示唆演出B」が実行されるときには、右打ち報知時の背景が「赤色」で表示される。また、「ゲート通過待ち時示唆演出C」が実行されるときには、右打ち報知時の背景が「虹色」で表示される。
ステップ16SHS3の処理では、演出制御用CPU120は、RAM122の設定値格納領域の記憶内容を確認し、現在の設定値を特定する。そして、特定した設定値に対応した判定値に基づいて、ゲート通過待ち時示唆演出の有無及び種類を決定する。
図11−2に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合、又はKT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合に参照されるテーブルである。
ここで、演出制御用CPU120は、通常状態のときには第1特図ゲームに対応して飾り図柄の可変表示を実行し、KT状態のときには第2特図ゲームに対応して飾り図柄の可変表示を実行する。したがって、図11−2に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、飾り図柄の可変表示に対応する特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合に参照されるテーブルである。
図11−2に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルによれば、現在の設定値が設定値「1」〜「6」のいずれであっても「ゲート通過待ち時示唆演出A」を実行することに決定され得る。このような構成によれば、飾り図柄の可変表示に対応する特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合に、大当り図柄が導出表示された後から遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間に、「ゲート通過待ち時示唆演出A」が実行され、右打ち報知時の背景が「緑色」で表示されたときには、現在の設定値が設定値「1」〜「6」のいずれであるか確定的には示唆されない。
また、図11−2に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルによれば、現在の設定値が設定値「4」〜「6」のいずれかである場合には「ゲート通過待ち時示唆演出B」を実行することに決定され得るが、現在の設定値が設定値「1」〜「3」のいずれかである場合には「ゲート通過待ち時示唆演出B」を実行することには決定され得ない。このような構成によれば、飾り図柄の可変表示に対応する特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合に、大当り図柄が導出表示された後から遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間に、「ゲート通過待ち時示唆演出B」が実行され、右打ち報知時の背景が「赤色」で表示されたときには、現在の設定値が設定値「4」〜「6」のいずれかであることが確定的に示唆される。
また、図11−2に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルによれば、現在の設定値が設定値「6」である場合には「ゲート通過待ち時示唆演出C」を実行することに決定され得るが、現在の設定値が「1」〜「5」のいずれかである場合には「ゲート通過待ち時示唆演出C」を実行することには決定され得ない。このような構成によれば、飾り図柄の可変表示に対応する特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合に、大当り図柄が導出表示された後から遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間に、「ゲート通過待ち時示唆演出C」が実行され、右打ち報知時の背景が「虹色」で表示されたときには、現在の設定値が設定値「6」であることが確定的に示唆される。
そして、演出制御用CPU120は、いずれの大当り種別の「大当り」となったかに応じて、異なるゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルを参照する。換言すれば、演出制御用CPU120は、大当り遊技状態におけるラウンド数と、その大当り遊技状態の終了後の遊技状態とに応じて、異なるゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルを参照する。
図11−2(A)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「2R通常大当り」となった場合に参照されるテーブルである。換言すれば、図11−2(A)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、飾り図柄の可変表示に対応する特図ゲームの表示結果が「大当り」となり、2ラウンドの大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に移行される場合に参照されるテーブルである。
図11−2(B)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R通常大当り」となった場合に参照されるテーブルである。換言すれば、図11−2(B)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、飾り図柄の可変表示に対応する特図ゲームの表示結果が「大当り」となり、6ラウンドの大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に移行される場合に参照されるテーブルである。
図11−2(C)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合、又はKT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合に参照されるテーブルである。換言すれば、図11−2(C)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、飾り図柄の可変表示に対応する特図ゲームの表示結果が「大当り」となり、6ラウンドの大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行される場合に参照されるテーブルである。
図11−2(D)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「2R確変大当り」となった場合に参照されるテーブルである。換言すれば、図11−2(D)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、飾り図柄の可変表示に対応する特図ゲームの表示結果が「大当り」となり、2ラウンドの大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行される場合に参照されるテーブルである。
図11−2(E)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「10R確変大当り」となった場合、又はKT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「10R確変大当り」となった場合に参照されるテーブルである。換言すれば、図11−2(E)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、飾り図柄の可変表示に対応する特図ゲームの表示結果が「大当り」となり、10ラウンドの大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行される場合に参照されるテーブルである。
ここで、図10−29に示すように、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R通常大当り」となった場合と、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「2R通常大当り」となった場合とのいずれの場合にも、大当り遊技状態の終了後には、低確率/第1KT状態に移行する。したがって、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R通常大当り」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド数が多いことから、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「2R通常大当り」となった場合よりも、遊技者にとって有利な度合いが大きいと言える。
この実施の形態では、図11−2(A)、(B)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルによれば、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R通常大当り」となった場合には、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「2R通常大当り」となった場合よりも、「ゲート通過待ち時示唆演出A」の決定割合が低く、「ゲート通過待ち時示唆演出B」、「ゲート通過待ち時示唆演出C」の決定割合が高くなっている。このような構成によれば、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が同じ状態となる場合、その大当り遊技状態におけるラウンド数が多い方が、換言すれば、遊技者にとって有利な度合いが大きい「大当り」となった場合の方が、現在の設定値が設定値「4」〜「6」のいずれかであることや、現在の設定値が設定値「6」であることが確定的に示唆され易い。
また、図10−29に示すように、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合と、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合とのいずれの場合にも、大当り遊技状態の終了後には、高確率/第1KT状態に移行するのに対し、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R通常大当り」となった場合、大当り遊技状態の終了後には、低確率/第1KT状態に移行する。したがって、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合や、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合には、大当り遊技状態の終了後に高確率状態に制御されることから、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R通常大当り」となった場合よりも、遊技者にとって有利な度合いが大きいと言える。
この実施の形態では、図11−2(B)、(C)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルによれば、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合や、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合には、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R通常大当り」となった場合よりも、「ゲート通過待ち時示唆演出A」の決定割合が低く、「ゲート通過待ち時示唆演出B」、「ゲート通過待ち時示唆演出C」の決定割合が高くなっている。このような構成によれば、大当り遊技状態におけるラウンド数が同じ数となる場合、その大当り遊技状態の終了後の遊技状態が高確率状態となる場合の方が、換言すれば、遊技者にとって有利な度合いが大きい「大当り」となった場合の方が、現在の設定値が設定値「4」〜「6」のいずれかであることや、現在の設定値が設定値「6」であることが確定的に示唆され易い。
また、図10−29に示すように、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「2R確変大当り」となった場合、大当り遊技状態の終了後には、高確率/第2KT状態に移行するのに対し、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合と、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合とのいずれの場合にも、大当り遊技状態の終了後には、高確率/第1KT状態に移行する。したがって、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「2R確変大当り」となった場合には、大当り遊技状態の終了後に、特殊入賞口に遊技球が入賞し易く賞球が得られ易い第2KT状態に制御されることから、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合や、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合よりも、遊技者にとって有利な度合いが大きいと言える。
この実施の形態では、図11−2(C)、(D)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルによれば、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「2R確変大当り」となった場合には、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合や、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合よりも、「ゲート通過待ち時示唆演出A」の決定割合が低く、「ゲート通過待ち時示唆演出B」、「ゲート通過待ち時示唆演出C」の決定割合が高くなっている。このような構成によれば、大当り遊技状態におけるラウンド数が少ない場合であっても、その大当り遊技状態の終了後に、特殊入賞口に遊技球が入賞し易く賞球が得られ易い第2KT状態に制御される場合の方が、換言すれば、遊技者にとって有利な度合いが大きい「大当り」となった場合の方が、現在の設定値が設定値「4」〜「6」のいずれかであることや、現在の設定値が設定値「6」であることが確定的に示唆され易い。
また、図10−29に示すように、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「10R確変大当り」となった場合や、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「10R確変大当り」となった場合と、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「2R確変大当り」となった場合とのいずれの場合にも、大当り遊技状態の終了後には、高確率/第2KT状態に移行する。したがって、常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「10R確変大当り」となった場合や、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「10R確変大当り」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド数が多いことから、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「2R確変大当り」となった場合よりも、遊技者にとって有利な度合いが大きいと言える。
この実施の形態では、図11−2(D)、(E)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルによれば、常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「10R確変大当り」となった場合や、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「10R確変大当り」となった場合には、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「2R確変大当り」となった場合よりも、「ゲート通過待ち時示唆演出A」の決定割合が低く、「ゲート通過待ち時示唆演出B」、「ゲート通過待ち時示唆演出C」の決定割合が高くなっている。このような構成によれば、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が同じ状態となる場合、その大当り遊技状態におけるラウンド数が多い方が、換言すれば、遊技者にとって有利な度合いが大きい「大当り」となった場合の方が、現在の設定値が設定値「4」〜「6」のいずれかであることや、現在の設定値が設定値「6」であることが確定的に示唆され易い。
このように、この実施の形態では、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合や、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合には、換言すれば、飾り図柄の可変表示に対応する特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合には、遊技者にとって有利な度合いが大きい「大当り」となった場合の方が、現在の設定値が設定値「4」〜「6」のいずれかであることや、現在の設定値が設定値「6」であることが確定的に示唆され易い。
ここで、演出制御用CPU120は、大当り種別が特定され得るように大当り図柄を導出表示する場合と、大当り種別が特定され得ないように大当り図柄を導出表示すると共に、大当り種別が特定され得るように大当り中演出を実行する場合とがある。
したがって、大当り種別が特定され得るように大当り図柄が導出表示された場合には、遊技者にとって有利な度合いが大きい「大当り」の大当り種別であるほど、ゲート通過待ち時示唆演出として、現在の設定値が設定値「4」〜「6」のいずれかであることや、現在の設定値が設定値「6」であることが確定的に示唆されることへの期待感を高めることができる。
一方、大当り種別が特定され得ないように大当り図柄が導出表示された場合には、ゲート通過待ち時示唆演出として、現在の設定値が設定値「4」〜「6」のいずれかであることや、現在の設定値が設定値「6」であることが確定的に示唆されることにより、遊技者にとって有利な度合いが大きい「大当り」の大当り種別であることへの期待感を高めることができる。
図11−3に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、通常状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合、又はKT状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合に参照されるテーブルである。
上述したように、演出制御用CPU120は、通常状態のときには第1特図ゲームに対応して飾り図柄の可変表示を実行し、KT状態のときには第2特図ゲームに対応して飾り図柄の可変表示を実行する。したがって、図11−3に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、飾り図柄の可変表示に対応しない特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合に参照されるテーブルである。
図11−3(A)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、通常状態のときに飾り図柄の可変表示に対応しない第2特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合に参照されるテーブルである。
図11−3(A)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルによれば、現在の設定値が設定値「1」〜「6」のいずれであってもゲート通過待ち時示唆演出を実行しないことに決定される。
KT状態に制御可能に構成した遊技機では、通常状態において右打ち操作を行うことにより、始動入賞し易い第2始動入賞口に始動入賞させて第2特図ゲームを行わせながら、第1始動入賞口に始動入賞させて第1特図ゲームを行わせるような攻略方法も可能であるところ、図11−3(A)に示すような構成によれば、通常状態のときに飾り図柄の可変表示に対応しない第2特図ゲームの表示結果が「大当り」となっても、ゲート通過待ち時示唆演出は実行されないため、ゲート通過待ち時示唆演出により現在の設定値が示唆されることに起因して、そのような攻略が促進されないようにすることができる。
図11−3(B)〜(D)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、KT状態のときに飾り図柄の可変表示に対応しない第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合に参照されるテーブルである。
ここで、図10−29に示すように、第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となる場合には、第2特図ゲームの表示結果が「大当り」となる場合よりも、第2KT状態に移行する割合や、高確率状態に移行する割合が低い。また、図10−7に示すように、KT状態のときに飾り図柄の可変表示に対応しない第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となる場合には、変動時間が「10秒」となっている。
この実施の形態では、図11−2、図11−3(B)〜(D)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルによれば、KT状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合には、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合や、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合よりも、「ゲート通過待ち時示唆演出A」の決定割合が低く、「ゲート通過待ち時示唆演出B」、「ゲート通過待ち時示唆演出C」の決定割合が高くなっている。
そのため、通常状態よりも遊技者にとって有利なKT状態に制御されているにもかかわらず、第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合には、第2KT状態に移行する割合や、高確率状態に移行する割合が低いだけでなく、10秒でKT状態が終了してしまい、興趣を低下させてしまう可能性があるところ、図11−3(B)〜(D)に示すような構成によれば、KT状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合には、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合や、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合よりも、現在の設定値が設定値「4」〜「6」のいずれかであることや、現在の設定値が設定値「6」であることが確定的に示唆され易いので、現在の設定値が「4」以上の高設定であった場合には、遊技を継続することへの意欲を高めることができる。
そして、演出制御用CPU120は、KT状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合にも、いずれの大当り種別の「大当り」となったかに応じて、異なるゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルを参照する。換言すれば、演出制御用CPU120は、大当り遊技状態におけるラウンド数と、その大当り遊技状態の終了後の遊技状態とに応じて、異なるゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルを参照する。
図11−3(B)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、KT状態のときに飾り図柄の可変表示に対応しない第1特図ゲームの表示結果が「10R確変大当り」となった場合に参照されるテーブルである。換言すれば、図11−3(B)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、KT状態のときに飾り図柄の可変表示に対応しない第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となり、10ラウンドの大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行される場合に参照されるテーブルである。
図11−3(C)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、KT状態のときに飾り図柄の可変表示に対応しない第1特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合に参照されるテーブルである。換言すれば、図11−3(C)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、KT状態のときに飾り図柄の可変表示に対応しない第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となり、6ラウンドの大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行される場合に参照されるテーブルである。
図11−3(D)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、KT状態のときに飾り図柄の可変表示に対応しない第1特図ゲームの表示結果が「6R通常大当り」となった場合に参照されるテーブルである。換言すれば、図11−3(D)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、KT状態のときに飾り図柄の可変表示に対応しない第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となり、6ラウンドの大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に移行される場合に参照されるテーブルである。
ここで、図10−29に示すように、第1特図ゲームの表示結果が「10通常大当り」となった場合、大当り遊技状態の終了後には、高確率/第2KT状態に移行するのに対し、第1特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合、大当り遊技状態の終了後には、高確率/第1KT状態に移行する。したがって、第1特図ゲームの表示結果が「10通常大当り」となった場合には、大当り遊技状態の終了後に、特殊入賞口に遊技球が入賞し易く賞球が得られ易い第2KT状態に制御されることから、第1特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合よりも、遊技者にとって有利な度合いが大きいと言える。
この実施の形態では、図11−3(B)、(C)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルによれば、KT状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合には、KT状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「10R確変大当り」となった場合よりも、「ゲート通過待ち時示唆演出A」の決定割合が低く、「ゲート通過待ち時示唆演出B」、「ゲート通過待ち時示唆演出C」の決定割合が高くなっている。このような構成によれば、KT状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合には、その大当り遊技状態におけるラウンド数が少ない方が、換言すれば、遊技者にとって有利な度合いが小さい「大当り」となった場合の方が、現在の設定値が設定値「4」〜「6」のいずれかであることや、現在の設定値が設定値「6」であることが確定的に示唆され易い。
また、図10−29に示すように、第1特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合、大当り遊技状態の終了後には、高確率/第1KT状態に移行するのに対し、第1特図ゲームの表示結果が「6R通常大当り」となった場合、大当り遊技状態の終了後には、低確率/第1KT状態に移行する。したがって、第1特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合には、大当り遊技状態の終了後に、高確率状態に制御されることから、第1特図ゲームの表示結果が「6R通常大当り」となった場合よりも、遊技者にとって有利な度合いが大きいと言える。
この実施の形態では、図11−3(C)、(D)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルによれば、KT状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R通常大当り」となった場合には、KT状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合よりも、「ゲート通過待ち時示唆演出A」の決定割合が低く、「ゲート通過待ち時示唆演出B」、「ゲート通過待ち時示唆演出C」の決定割合が高くなっている。このような構成によれば、KT状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合には、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に制御される方が、換言すれば、遊技者にとって有利な度合いが小さい「大当り」となった場合の方が、現在の設定値が設定値「4」〜「6」のいずれかであることや、現在の設定値が設定値「6」であることが確定的に示唆され易い。
このように、この実施の形態では、KT状態のときに飾り図柄の可変表示に対応しない第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合には、遊技者にとって有利な度合いが小さい「大当り」となった場合の方が、現在の設定値が設定値「4」〜「6」のいずれかであることや、現在の設定値が設定値「6」であることが確定的に示唆され易い。
したがって、KT状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合には、大当り種別が特定され得るように大当り図柄が導出表示されたか否かにかかわらず、遊技者にとって有利な度合いが小さい「大当り」であるほど、現在の設定値が「4」以上の高設定であった場合には、遊技を継続することへの意欲を高めることができる。
図11−1の説明に戻り、ステップ16SHS3の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップ16SHS2の決定結果に基づいて、ゲート通過待ち時示唆演出を実行する否かを判定する(ステップ16SHS4)。
ステップ16SHS4にてゲート通過待ち時示唆演出を実行しない場合(16SHS4;No)、演出制御用CPU120は、背景が「白色」となる通常態様の右打ち報知を実行し(ステップ16SHS5)、ゲート通過待ち時示唆演出処理を終了する。このようにして、ゲート通過待ち時示唆演出を実行しない場合には、大当り図柄が導出表示された後に、背景が「白色」となる通常態様の右打ち報知が開始される。
一方、ステップ16SHS4にてゲート通過待ち時示唆演出を実行する場合(16SHS4;Yes)、演出制御用CPU120は、背景が「白色」とは異なる色となる特殊態様の右打ち報知を実行し(ステップ16SHS6)、ゲート通過待ち時示唆演出処理を終了する。このようにして、ゲート通過待ち時示唆演出を実行する場合には、大当り図柄が導出表示された後に、背景が「白色」とは異なる色となる特殊態様の右打ち報知が開始される。
ステップ16SHS1にて右打ち報知の実行中である場合(ステップ16SHS1;Yes)、演出制御用CPU120は、特殊態様の右打ち報知の実行中であるか否かを判定する(ステップ16SHS7)。ステップ16SHS7の処理では、例えば、特殊態様の右打ち報知を実行しているときにオン状態にセットされる特殊態様右打ち報知フラグを設けておき、この特殊態様右打ち報知フラグがオン状態であるか否かに基づいて判定すればよい。
ステップ16SHS7にて特殊態様の右打ち報知の実行中でない場合(ステップ16SHS7;No)、即ち、通常態様の右打ち報知の実行中である場合、演出制御用CPU120は、背景が「白色」となる通常態様の右打ち報知を引き続き実行し(ステップ16SHS5)、ゲート通過待ち時示唆演出処理を終了する。
一方、ステップ16SHS7にて特殊態様の右打ち報知の実行中である場合(ステップ16SHS7;No)、演出制御用CPU120は、ゲート通過指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ16SHS8)。
ステップ16SHS8にてゲート通過指定コマンドを受信していない場合(ステップ16SHS8;No)、演出制御用CPU120は、背景が「白色」とは異なる色となる特殊態様の右打ち報知を引き続き実行し(ステップ16SHS6)、ゲート通過待ち時示唆演出処理を終了する。
一方、ステップ16SHS8にてゲート通過待ち指定コマンドを受信している場合(ステップ16SHS8;Yes)、演出制御用CPU120は、特殊態様の右打ち報知を終了し、背景が「白色」となる通常態様の右打ち報知を実行する(ステップ16SHS5)。このようにして、ゲート通過待ち時示唆演出を実行した場合には、遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づいて、通常態様の右打ち報知から通常態様の右打ち報知に切り替わる。
(ゲート通過待ち時示唆演出の演出動作例)
図11−4は、この実施の形態におけるゲート通過待ち時示唆演出の演出動作例を示す図である。
図10−51に示す特図当り待ち処理にて、停止図柄表示フラグ1及び停止図柄表示フラグ2のいずれもセットされていなければ、演出制御用CPU120は、図11−4(A)に示すように、画像表示装置5の「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に仮停止表示されている同一の飾り図柄を確定表示させる。
ここで、演出制御用CPU120は、可変表示中の演出に伴い、視認困難となった飾り図柄の種類を遊技者が認識可能となるよう、図11−4(A)に示すように、画像表示装置5の表示領域における右下部分に、視認困難となった飾り図柄に対応する画像として小図柄16SH1を表示することがある。その場合、演出制御用CPU120は、飾り図柄を確定表示させるときには、小図柄も確定表示させる。
このように大当り図柄を導出表示した後、図11−1に示すゲート通過待ち時示唆演出処理にて、ゲート通過待ち時示唆演出を実行しないことに決定された場合、演出制御用CPU120は、図11−4(B1)に示すように、背景が「白色」となる通常態様の右打ち報知を開始する。このときに実行される右打ち報知において、演出制御用CPU120は、例えば、遊技者に対して遊技領域の右方に遊技球を発射操作することを促す右打ち報知画像16SH2A、右打ち報知画像16SH2Bを表示する。また、演出制御用CPU120は、例えば、遊技者に対して通過ゲート41を狙って遊技球を発射することを促す発射促進表示16SH3を表示する。
一方、大当り図柄を導出表示した後、図11−1に示すゲート通過待ち時示唆演出処理にて、例えば「ゲート通過待ち時示唆演出C」のゲート通過待ち時示唆演出を実行することに決定された場合、演出制御用CPU120は、図11−4(B2)に示すように、背景が「虹色」となる通常態様とは異なる特殊態様の右打ち報知を開始する。このときに実行される右打ち報知においても、演出制御用CPU120は、右打ち報知画像16SH2A、右打ち報知画像16SH2B、発射促進表示16SH3を表示する。
このように右打ち報知を行っているときに、図11−4(C)に示すように遊技球が通過ゲート41を通過すると、演出制御用CPU120は、図11−4(D)に示すように、大当り開始時のファンファーレ演出を開始する。
また、演出制御用CPU120は、ファンファーレ演出を開始した後には、通常態様の右打ち報知を実行する。このときに実行される右打ち報知において、演出制御用CPU120は、例えば、遊技者に対して遊技領域の右方に遊技球を発射操作することを促す右打ち報知画像16SH2Bを表示する。
即ち、大当り図柄が導出表示された後から遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間に通常態様の右打ち報知を実行していた場合、演出制御用CPU120は、ファンファーレ演出を開始した後も、通常態様の右打ち報知を継続して実行する。一方、大当り図柄が導出表示された後から遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間に特殊態様の右打ち報知を実行していた場合、演出制御用CPU120は、遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づいて、特殊態様の右打ち報知を終了し、通常態様の右打ち報知を実行する。
ところで、実行割合が極めて低い演出や、信頼度が極めて高い演出が実行されたときに、演出が実行されている様子を撮影した写真が雑誌やSNS(Social Networking Service)に投稿されることがある。そして、投稿された写真が多くの人の目にとまれば、遊技機や、遊技機を設置している遊技店の宣伝効果にもつながる。
例えば、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機の場合、遊技者の意思によって、操作レバーの操作やストップボタンの操作等を行わないことにより、遊技を進行させないようにすることができる。そのため、スロット機において、例えば現在の設定値が高いことを示唆する示唆演出が実行された場合、遊技者が自分自身の意思によって遊技を進行させないことにより、演出が実行されている様子を撮影することができる。
一方、パチンコ遊技機の場合、可変表示の実行中や大当り遊技状態においては、時間経過により遊技が進行してしまうことから、遊技者の意思によって遊技を進行させないようにすることができない。そのため、パチンコ遊技機において、例えば現在の設定値が高いことを示唆する示唆演出が実行されても、演出が実行されている様子を撮影することが困難である。
このような背景に関連して、この実施の形態の演出制御用CPU120は、大当り図柄が導出表示された後から遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間に、ゲート通過待ち時示唆演出を実行可能である。
ここで、上述したように、この実施の形態のパチンコ遊技機1では、特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。換言すれば、この実施の形態のパチンコ遊技機1では、特図ゲームでの表示結果が「大当り」になっても、遊技球が通過ゲート41を通過しなければ、大当り遊技状態には制御されない。即ち、この実施の形態のパチンコ遊技機1では、遊技者の意思によって、遊技球を発射させないことにより、遊技を進行させないようにすることができる。そのため、この実施の形態のパチンコ遊技機1において、大当り図柄が導出表示された後に、例えば現在の設定値が高いことを示唆するゲート通過待ち時示唆演出として、特殊態様の右打ち報知が実行された場合、遊技者が自分自身の意思によって遊技を進行させないことにより、演出が実行されている様子を撮影することができる。
(特徴部16SHの変形例1)
上記実施の形態では、大当り図柄が導出表示された後から遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間に、ゲート通過待ち時示唆演出を実行可能である構成について説明した。このような構成において、可変表示中や大当り中にも、現在の設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能であるようにしてもよい。その場合、図11−5に示すように、可変表示中と、ゲート通過待ち時間と、大当り中とのいずれの期間であるかによって、設定示唆演出の実行割合が異なっていてもよい。図11−5に示す例では、可変表示中のスーパーリーチ発展時において実行可能なスーパーリーチ発展時示唆演出の実行割合よりも、ゲート通過待ち時示唆演出の実行割合の方が高い。また、ゲート通過待ち時示唆演出の実行割合よりも、大当り中のオーバー入賞時において実行可能なオーバー入賞時示唆演出の実行割合の方が高い。また、図11−5に示すように、可変表示中と、ゲート通過待ち時間と、大当り中とのいずれの期間に実行されたかにより、設定示唆演出の信頼度が異なっていてもよい。図11−5に示す例では、スーパーリーチ発展時示唆演出よりも、ゲート通過待ち時示唆演出の方が、現在の設定値がより高設定であることの信頼度が高い。換言すれば、演出実行手段は、可変表示中と、遊技者にとって有利な有利状態において、設定示唆演出を実行可能であり、可変表示中と、所定条件の成立後から遊技媒体が特定領域を通過するまでの期間と、遊技者にとって有利な有利状態とのいずれの期間であるかによって、設定示唆演出の実行割合を異ならせ、いずれの期間に実行されたかにより、設定示唆演出の信頼度が異なっていてもよい。なお、可変表示中に実行される設定示唆演出は、スーパーリーチ発展時に実行されるものに限らず、種々の予告演出や先読み予告演出の特殊態様として実行可能である。また、大当り中に実行される設定示唆演出は、オーバー入賞時に実行されるものに限らず、ファンファーレ演出、エンディング演出、昇格演出といった、大当り中に実行される種々の演出の特殊態様として実行可能である。このような構成によれば、いずれの期間に設定示唆演出が実行されるかにも注目させることができる。
(特徴部16SHの変形例2)
上記実施の形態では、大当り図柄が導出表示された後に遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づいて大当り遊技状態に制御可能である構成について説明した。このような構成に代えて、又はこのような構成に加えて、特殊可変入賞球装置17に入賞した遊技球が通過可能に、又は特別可変入賞球装置7に入賞した遊技球が通過可能に、V領域を設け、小当り遊技状態において、遊技球がV領域を通過した後に、他の遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づいて大当り遊技状態に制御可能としてもよい。このような構成によれば、様々な所定条件の成立後に遊技媒体が特定領域を通過したことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機において、設定示唆演出の演出効果を高めることができる。
(特徴部16SHの変形例3)
上記実施の形態では、大当りの当選確率の設定値である1〜6の6段階の設定値のうち、現在の設定値を示唆するゲート通過待ち時示唆演出を実行可能な構成について説明した。このような構成に代えて、又はこのような構成に加えて、図9−6〜図9−8に示す電源投入時処理における設定変更モードにおいて設定変更された場合に、ゲート通過待ち時示唆演出として、設定変更されたことを示唆する演出を実行可能にしてもよい。このような構成によれば、高設定に変更されていることへの期待感を高めることができる。
(特徴部16SHの変形例4)
上記実施の形態において、大当り中の所定ラウンドにおいて実行され、確変大当りへの昇格に成功又は失敗したことを表示する確変昇格演出を実行可能としてもよい。そして、「非確変大当り」には、大当り中に確変昇格演出(失敗)が実行される非確変大当りと、確変昇格演出自体を実行しない非確変大当りの2種類があり、「確変大当り」には、大当り中に確変昇格演出(成功)が実行される確変大当りと、確変昇格演出自体を実行しない確変大当りの2種類があるようにすればよい。その場合、大当り種別が「非確変(確変昇格演出失敗)」のときには、同一の非確変図柄が揃って停止表示され、大当り中において確変昇格演出(失敗)が実行される。一方、大当り種別が「確変(確変昇格演出成功)」のときには、同一の非確変図柄が揃って停止表示され、大当り中において確変昇格演出(成功)が実行される。なお、確変昇格演出は、特定のラウンドに実行されるものの他、複数ラウンドにわたって実行されるものや、ファンファーレ演出、エンディング演出時に実行されるものであってもよい。そして、大当り種別が「確変(確変昇格演出成功)」のときには、ゲート通過待ち時示唆演出として、表示結果が「非確変大当り」となった場合に参照されるゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルを参照して、ゲート通過待ち時示唆演出の有無及び種類を決定すればよい。このような構成によれば、大当り中に確変昇格演出(成功)が実行される予定であるにもかかわらず、例えば、「非確変大当り」の場合には実行割合が低い「ゲート通過待ち時示唆演出C」のゲート通過待ち時示唆演出が実行されることにより、大当り中に確変昇格演出(成功)が実行されることが先バレしてしまうことを防止することができる。
(特徴部16SHの変形例5)
上記実施の形態では、ゲート通過待ち時示唆演出として、大当り図柄が導出表示された後に特殊態様の右打ち報知を開始し、遊技球が通過ゲート41を通過したときに特殊態様の右打ち報知を終了する構成について説明した。このような構成に代えて、又はこのような構成に加えて、設定示唆演出として、大当り図柄が導出表示されているときに特殊態様の右打ち報知を開始してもよい。また、例えばファンファーレ演出の実行中等、遊技球が通過ゲート41を通過した後にも特殊態様の右打ち報知を継続してもよい。このような構成によれば、興趣を向上させることができる。
(特徴部16SHの変形例6)
上記実施の形態では、ゲート通過待ち時示唆演出として、大当り図柄が導出表示された後から遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間に、同じ態様の演出が実行される構成について説明した。このような構成に代えて、又はこのような構成に加えて、ゲート通過待ち時示唆演出として、ゲート通過待ち期間に、特定条件が成立したことに応じて、右打ち報知の態様が変化する演出を実行するようにしてもよい。その場合、変化前のゲート通過待ち時示唆演出よりも、変化後のゲート通過待ち時示唆演出の方が、信頼度の高くなるようにしてもよい。例えば、ゲート通過待ち時示唆演出として、特定時間が経過したことを特定条件として、右打ち報知の態様が変化する演出を実行するようにしてもよい。また、例えば、ゲート通過待ち時示唆演出として、遊技者による動作検出手段に対する動作が検出されたことを特定条件として、右打ち報知の態様が変化する演出を実行するようにしてもよい。このような構成によれば、ゲート通過待ち時示唆演出に対する注目を高めることができる。
(特徴部16SHの変形例7)
上記実施の形態では、ゲート通過待ち時示唆演出として、1回のゲート通過待ち期間に実行される右打ち報知の態様により、現在の設定値を示唆する構成について説明した。このような構成に代えて、又はこのような構成に加えて、ゲート通過待ち時示唆演出として、複数回のゲート通過待ち期間に、それぞれ異なる特殊態様の右打ち報知を実行可能であり、複数回の右打ち報知の態様の組み合わせにより、現在の設定値を示唆するようにしてもよい。換言すれば、演出実行手段は、所定条件の成立後から遊技媒体が前記特定領域を通過するまでの期間毎に、それぞれ異なる特殊態様の設定示唆演出を実行可能であり、複数回の設定示唆演出の態様の組み合わせにより、設定に関する示唆を行ってもよい。このような構成によれば、遊技者にとって有利な度合いが低い有利状態に連続して制御された場合であっても、複数回の設定示唆演出の態様の組み合わせにより、設定に関する良い示唆が行われれば、興趣の低下を抑制することができる。
(特徴部16SHに係る手段の説明)
以上の特徴部16SHに関連して、遊技者に対する有利度が異なる複数種類の設定を行うことが可能な遊技機において、設定に関する示唆を行う設定示唆演出を実行可能な遊技機が提案されている(例えば、特開2010−200902号公報参照)。そして、特開2010−200902号公報に記載されているような遊技機において、設定示唆演出の演出効果を高めることが求められている。
そこで、設定示唆演出の演出効果を高めるための特徴部16SHに係る手段1の遊技機として、所定条件の成立後に遊技媒体が特定領域を通過したことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって(例えば、大当り図柄が導出表示された後に遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づいて大当り遊技状態に制御可能なパチンコ遊技機1等)、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段と(例えば、図9−6〜図9−8に示す電源投入時処理における設定変更モードにおいて、大当りの当選確率が異なる6段階の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能なCPU103等)、前記設定手段に関する示唆を行う設定示唆演出を実行可能な演出実行手段と(例えば、現在の設定値を示唆するゲート通過待ち時示唆演出を実行可能な演出制御用CPU120等)、を備え、前記演出実行手段は、前記所定条件の成立後から遊技媒体が前記特定領域を通過するまでの期間に、前記設定示唆演出を実行可能である(例えば、大当り図柄が導出表示された後から遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間に、ゲート通過待ち時示唆演出を実行可能であること等)ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、設定示唆演出の演出効果を高めることができる。
特徴部16SHに係る手段2の遊技機として、前記所定条件の成立後から遊技媒体が前記特定領域を通過するまでの期間に、前記特定領域へ向けて遊技媒体を発射すべきことを報知する発射報知を実行可能である(例えば、大当り図柄が導出表示された後から遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間に、通過ゲート41へ向けて遊技球を発射すべきことを報知する右打ち報知を実行可能であること等)ことを特徴とする手段1の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、所定条件が成立した場合に有利状態に制御されるには遊技媒体が特定領域を通過しなければならないことを知らない遊技者に対し、その旨を適切に報知することができる。
特徴部16SHに係る手段3の遊技機として前記演出実行手段は、前記設定示唆演出として、通常態様とは異なる複数種類の特殊態様のうちのいずれかの特殊態様による前記発射報知を実行することにより、前記設定に関する示唆を行う(例えば、ゲート通過待ち時示唆演出として、背景色が「白色」とは異なる「緑色」、「赤色」、「虹色」のうちのいずれかの色となる特殊態様の右打ち報知を実行することにより、現在の設定値を示唆すること等)ことを特徴とする手段2の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、所定条件が成立した場合に有利状態に制御されるには遊技媒体が特定領域を通過しなければならないことを知っている遊技者にも、発射報知への注目を向上させることができる。
特徴部16SHに係る手段4の遊技機として、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行可能であり(例えば、第1特図ゲームと第2特図ゲームとを並行して実行可能であること等)、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とのいずれかの可変表示に対応して、装飾識別情報の可変表示を実行可能な装飾可変表示実行手段(例えば、第1特図ゲームと第2特図ゲームとのいずれかの特図ゲームに対応して、飾り図柄の可変表示を実行可能な演出制御用CPU120等)を備え、前記演出実行手段は、装飾識別情報の可変表示が実行されている可変表示に基づいて前記有利状態に制御される場合と、装飾識別情報の可変表示が実行されていない可変表示に基づいて前記有利状態に制御される場合とで、異なる割合で前記設定示唆演出を実行可能である(例えば、飾り図柄の可変表示が実行されている特図ゲームに基づいて大当り遊技状態に制御される場合と、飾り図柄の可変表示が実行されていない特図ゲームに基づいて大当り遊技状態に制御される場合とで、異なる割合でゲート通過待ち時示唆演出を実行可能であること等)ことを特徴とする手段1から手段3のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、いずれの可変表示に基づいて有利状態に制御されるかに応じて、好適な頻度で設定示唆演出を実行することができる。
特徴部16SHに係る手段5の遊技機として、複数種類の有利状態に制御可能であり(例えば、複数種類の大当り種別の大当り遊技状態に制御可能であること等)、前記演出実行手段は、前記有利状態の種類に応じて、異なる割合で前記設定示唆演出を実行可能である(例えば、大当り遊技状態の大当り種別に応じて、異なる割合でゲート通過待ち時示唆演出を実行可能であること等)ことを特徴とする手段1から手段4のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、有利状態の種類に応じて、好適な頻度で設定示唆演出を実行することができる。
特徴部16SHに係る手段6の遊技機として、前記有利状態の種類によって遊技者に対する有利度が異なり(例えば、大当り種別によって大当り遊技状態におけるラウンド数が異なること等)、前記演出実行手段は、前記有利状態の有利度に応じて、異なる割合で前記設定示唆演出を実行可能である(例えば、大当り遊技状態におけるラウンド数に応じて、異なる割合でゲート通過待ち時示唆演出を実行可能であること等)ようにしてもよい。ことを特徴とする手段5の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、有利状態の有利度に応じて、好適な頻度で設定示唆演出を実行することができる。
特徴部16SHに係る手段7の遊技機として、前記有利状態の種類によって該有利状態の終了後の遊技状態が異なり(例えば、大当り種別によって大当り遊技状態の終了後の遊技状態が異なること等)、前記演出実行手段は、前記有利状態の終了後の遊技状態に応じて、異なる割合で前記設定示唆演出を実行可能である(例えば、大当り遊技状態の終了後の遊技状態に応じて、異なる割合でゲート通過待ち時示唆演出を実行可能であること等)ことを特徴とする手段5又は手段6の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、有利状態の終了後の遊技状態に応じて、好適な頻度で設定示唆演出を実行することができる。
特徴部16SHに係る手段8の遊技機として、開始条件の成立に基づいて可変表示を実行可能であり(例えば、入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過した遊技球が第1始動口スイッチ22Aによって検出されたこと等により第1始動条件が成立した後に、例えば前回の第1特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特図ゲームを実行可能であることや、可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過した遊技球が第2始動口スイッチ22Bによって検出されたこと等により第2始動条件が成立した後に、例えば前回の第2特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特図ゲームを実行可能であること等)、前記所定条件の成立後から遊技媒体が前記特定領域を通過するまでの期間に、前記開始条件は成立しない(例えば、図10−17に示す第1特別図柄通常処理におけるステップ052IWS50Aにて、役物制御プロセスフラグの値がゲート通過待ち処理を示す値となっている場合(ステップ052IWS50A;N)、第1開始条件は成立せず、第1特図ゲームを実行しないことや、図10−21に示す第2特別図柄通常処理におけるステップ052IWS50Bにて、役物制御プロセスフラグの値がゲート通過待ち処理を示す値となっている場合(ステップ052IWS50B;N)、第2開始条件は成立せず、第2特図ゲームを実行しないこと等)ことを特徴とする手段1から手段7のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、設定示唆演出への注目が低下しないようにすることができる。
(特徴部の関連付けに係る説明)
特徴部16SHに係る各構成は、他の特徴部に係る各構成の一部又は全部と、適宜、組み合わせられてもよい。このように組み合わせられた特徴部、あるいは組み合わせられていない個別の特徴部について、他の特徴部に係る各構成の一部又は全部と、適宜、組み合わせられてもよい。
(特徴部23SHに関する説明)
次に、特徴部23SHに係る遊技機について説明する。
パチンコ遊技機1には、新台として提供されるメイン機と、メイン機の部品を活用してスペックを変更した上でメイン機よりも価格を抑えて提供されるリユース機と、がある。メイン機とリユース機とではスペックが異なるが、リユース機では、価格を抑えるために、メイン機の演出制御基板をそのまま利用することが求められる。
ここで、メイン機とリユース機とで、選択可能な設定値の種類が異なる場合を考える。例えば、メイン機では「1」〜「6」の6段階の設定値を選択可能とし、リユース機では「1」、「2」、「6」の3段階の設定値を選択可能とする場合を考える。
上述した実施の形態では、設定されている現在の設定値を指定する演出制御コマンド(設定コマンド)として、コマンドE1XX(H)(X=任意の16進数)の「XX」に設定値を設定する例について説明した。例えば、主基板11のCPU103は、設定値「1」に設定されている場合には、設定コマンドとしてコマンドE100(H)を送信し、設定値「2」に設定されている場合には、設定コマンドとしてコマンドE101(H)を送信し、設定値「3」に設定されている場合には、設定コマンドとしてコマンドE102(H)を送信し、設定値「4」に設定されている場合には、設定コマンドとしてコマンドE103(H)を送信し、設定値「5」に設定されている場合には、設定コマンドとしてコマンドE104(H)を送信し、設定値「6」に設定されている場合には、設定コマンドとしてコマンドE105(H)を送信する。そして、演出制御基板12の演出制御用CPU120は、設定コマンドにより指定される値(0〜5)に”1”を加算した値を設定値(1〜6)として認識し、設定値「1」〜「6」のいずれであるかを示唆する演出を実行する。
このようなスペックのものをメイン機とし、演出制御基板をそのまま利用してリユース機とする場合、リユース機においても、CPU103から送信される設定コマンドにより、現在の設定値が「1」、「2」、「6」の3段階の設定値のうちのいずれであるかを、演出制御用CPU120が認識できるようにしなければならない。
上述した実施の形態のように、例えば、リユース機のCPU103が、設定値「1」に設定されている場合には、設定コマンドとしてコマンドE100(H)を送信し、設定値「2」に設定されている場合には、設定コマンドとしてコマンドE101(H)を送信し、設定値「6」に設定されている場合には、設定コマンドとしてコマンドE105(H)を送信すれば、演出制御用CPU120は、設定コマンドにより指定される値(0、1、5)に“1”を加算した値を設定値(1、2、6)として認識し、設定値「1」、「2」、「6」のいずれであるかを示唆する演出を実行することができる。
ところで、「遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則」では、遊技機のROMやRAMの容量や領域のサイズについて定められており、例えば、ROMの記憶容量は最大で16KB、RAMの記憶容量は1024バイトまでと決められている。そのため、パチンコ遊技機1では、CPU103として、「Z80」と呼ばれるアセンブリ言語で書かれた8ビットマイクロプロセッサーが使用されている。
このような背景にあって、CPU103にて実行されるプログラムは、容量を小さくすることが求められる。しかしながら、「1」、「2」、「6」の3段階の設定値のように、不連続の値を特定しようとすると、不連続の値を適切に特定するためのプログラム容量が大きくなってしまう。
そこで、リユース機のCPU103が、「1」、「2」、「6」の3段階の設定値を連続した値として処理し、例えば、設定値「1」に設定されている場合には、設定コマンドとしてコマンドE100(H)を送信し、設定値「2」に設定されている場合には、設定コマンドとしてコマンドE101(H)を送信し、設定値「6」に設定されている場合には、設定コマンドとしてコマンドE102(H)を送信するようにして、演出制御用CPU120が、コマンドE102(H)を受信した場合に、メイン機であれば、設定値「3」であると認識し、リユース機であれば、設定値「6」であると認識するようにしていれば、一応、主基板11における容量を圧迫せずに、選択可能な設定値の種類にかかわらず現在の設定値を演出制御用CPU120に認識させることができる。
しかしながら、演出制御用CPU120において設定値を認識するための処理を、選択可能な設定値の種類に応じて異ならせようとすると、それに伴う新たな問題が生じ得る可能性がある。例えば、リユース機にて選択可能な設定値の種類を開発段階において設計変更した場合、設計変更に伴い、演出制御用CPUにおいて設定値を認識するための処理に係るプログラムを変更しなければならないが、プログラムの変更が適切になされないと、設定コマンドにて指定されている設定値を正しく認識することができない可能性がある。したがって、演出制御用CPU120において設定値を認識するための処理を、選択可能な設定値の種類に応じて異ならせることは、必ずしも好適でない。
特徴部23SHに係る遊技機は、このような問題を生じさせることなく、主基板11における容量を圧迫せずに、選択可能な設定値の種類にかかわらず現在の設定値を演出制御用CPU120に認識させることができる遊技機である。
特徴部23SHに係る遊技機は、遊技者に対する有利度が異なる複数種類の設定値のいずれかに設定可能な遊技機である。この実施の形態では、大当りの当選確率が異なる複数種類の設定値のいずれかに設定可能なパチンコ遊技機1を例にとって説明する。
特徴部23SHに係る遊技機は、遊技の進行を制御し、遊技の進行に応じてコマンドを送信する遊技制御手段を備える。この実施の形態のパチンコ遊技機1は、遊技の進行を制御し、遊技の進行に応じて演出制御コマンドを送信する主基板11のCPU103を備える。
特徴部23SHに係る遊技機は、遊技制御手段から送信されたコマンドに基づいて、演出の実行を制御する演出制御手段を備える。この実施の形態のパチンコ遊技機1は、CPU103から送信された演出制御コマンドに基づいて、演出の実行を制御する演出制御基板12の演出制御用CPU120を備える。
特徴部23SHに係る遊技制御手段は、複数種類の設定値に対応し且つ連続する値に基づいて、遊技の進行を制御する。この実施の形態のCPU103は、複数種類の選択可能な設定値に対応し且つ連続する値に基づいて、遊技の進行を制御する。
特徴部23SHに係る遊技制御手段は、設定値の種類の数を特定可能な第1コマンドと、設定されている設定値に対応する値を特定可能な第2コマンドと、を送信する。この実施の形態のCPU103は、選択可能な設定値の種類の数を特定可能な選択可能設定コマンドと、設定されている設定値に対応する値を特定可能な設定コマンドと、を送信する。
特徴部23SHに係る演出制御手段は、第1コマンドと第2コマンドとに基づいて、設定されている設定値を特定する。この実施の形態の演出制御用CPU120は、選択可能設定コマンドと設定コマンドとに基づいて、設定されている設定値を特定する。
特徴部23SHに係る演出制御手段は、複数種類の設定値に対応し且つ連続しない値に基づいて、演出の実行を制御可能である。この実施の形態の演出制御用CPU120は、複数種類の設定値に対応し且つ連続しない値に基づいて、演出の実行を制御可能である。
特徴部23SHに係る遊技機は、遊技制御手段と同じ基板に設けられた表示手段を備える。この実施の形態のパチンコ遊技機1は、CPU103と同じ主基板11に設けられた表示モニタ21TM029を備える。
特徴部23SHに係る遊技制御手段は、複数種類の設定値に対応し且つ連続する値とは異なる値を、表示手段に表示可能である。この実施の形態のCPU103は、複数種類の設定値に対応し且つ連続する値とは異なる、遊技場の店員が認識し易い値を、表示モニタ21TM029に表示可能である。
特徴部23SHに係る遊技制御手段は、遊技機に対する電力供給が開始又は再開されたときに、電源投入コマンド共に第1コマンドを送信する。この実施の形態のCPU103は、パチンコ遊技機1に対する電力供給が開始又は再開されたときに、初期化コマンドと共に選択可能設定コマンドを送信する。
特徴部23SHに係る演出制御手段は、設定されている設定値を特定することができない場合、設定されている設定値は遊技者に対する有利度が最も低い設定値であるとみなす。この実施の形態の演出制御用CPU120は、設定されている設定値を特定することができない場合、設定されている設定値は大当りの当選確率が最も低い設定値「1」であるとみなす。
特徴部23SHに係る演出制御手段は、設定されている設定値を示唆する示唆演出を実行可能である。この実施の形態の演出制御用CPU120は、設定されている設定値を示唆する特殊態様の予告演出を実行可能である。
特徴部23SHに係る演出制御手段は、選択可能な設定値の数が少ないときには、選択可能な設定値の数が多いときよりも、設定されている設定値がいずれの設定値であるか特定し難い態様の示唆演出を実行する。この実施の形態の演出制御用CPU120は、選択可能な設定値の数が少ないときには、選択可能な設定値の数が多いときよりも、特殊態様の予告演出の実行割合を低くすることにより、設定されている設定値がいずれの設定値であるか特定し難くしている。
特徴部23SHに係る演出制御手段は、設定値に関する情報をバックアップすることが可能である。この実施の形態の演出制御用CPU120は、選択可能設定コマンドと設定コマンドとを含む受信した演出制御コマンドの情報を受信コマンドログ領域に格納し、設定されている設定値として認識した現在の設定値の情報を設定値ログ領域に格納する。
特徴部23SHに係る演出制御手段は、用途に応じて、バックアップの対象とする情報を異ならせる。この実施の形態の演出制御用CPU120は、ある用途では受信コマンドログ領域に格納されている情報をバックアップの対象として扱い、他の用途では設定値ログ領域に格納されている情報をバックアップの対象として扱う。
(設定値表示処理)
図12−1は、図9−6〜図9−8に示す電源投入時処理におけるステップS21TM4550にて実行される、現在の設定値を表示する設定値表示処理の一例を示すフローチャートである。ここで、「電源投入時処理」は、上述したように、パチンコ遊技機1の電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ100において実行される処理である。
図12−1に示す設定値表示処理において、CPU103は、まず、設定値格納領域に格納されている処理上の値を読み出す(ステップ23SHS1)。ここで、「処理上の値」は、設定変更モードにおいて遊技場の店員の操作によって選択された現在の設定値に対応する値である。
そして、CPU103は、表示モニタ21TM029に表示する表示用の設定値として、設定値格納領域から読み出した処理上の値に対応する設定値を決定する(ステップ23SHS2)。ステップ23SHS2の処理では、例えば、ROM101に予め記憶されて用意された表示用設定値決定テーブルを参照すること等により、表示モニタ21TM029に表示する表示用の設定値を決定すればよい。ここで、「表示モニタ21TM02」は、上述したように、主基板11に、パチンコ遊技機1の背面側から視認可能に設けられた表示装置である。
(表示用設定値決定テーブル)
図12−2は、表示用設定値決定テーブルの構成例を示している。図12−2に示すように、表示用設定値決定テーブルでは、例えば、設定値格納領域から読み出した処理上の値に応じて、複数種類の設定値のいずれかに割り当てられていればよい。
この実施の形態では、図12−2(A)に示すように、「1」〜「6」の6段階の設定値を選択可能である場合、表示用設定値決定テーブルでは、設定値格納領域から読み出した処理上の値が「0」〜「5」のいずれであるかに応じて、「1」〜「6」のいずれかの表示用の設定値に割り当てられている。
また、図12−2(B)に示すように、「1」、「2」、「6」の3段階の設定値を設定可能である場合、表示用設定値決定テーブルでは、設定値格納領域から読み出した処理上の値が「0」〜「2」のいずれであるかに応じて、「1」、「2」、「6」のいずれかの表示用の設定値に割り当てられている。
また、図12−2(C)に示すように、「1」、「6」の2段階の設定値を設定可能である場合、表示用設定値決定テーブルでは、設定値格納領域から読み出した処理上の値が「0」、「1」のいずれであるかに応じて、「1」、「6」のいずれかの表示用の設定値に割り当てられている。
図12−1の説明に戻り、ステップ23SHS2の処理を実行した後、CPU103は、決定した表示用の設定値を、設定変更モードにおいて遊技場の店員の操作によって選択された現在の設定値として表示モニタ21TM029に表示し(ステップ23SHS3)、設定値表示処理を終了する。
このようにして、表示モニタ21TM029には、現在の設定値に対応する処理上の値ではなく、遊技場の店員が認識し易い値が、現在の設定値として表示されることになる。
このように、この実施の形態では、CPU103と同じ主基板11に設けられた表示モニタ21TM029を備え、CPU103は、選択可能な設定値として設定値に対応する処理上の値とは異なる、遊技場の店員が認識し易い値を、表示モニタ21TM029に表示するので、CPU103と同じ主基板11に設けられた表示モニタ21TM029に、処理上の値とは異なる好適な値を設定値として表示することができる。
(設定値更新処理)
図12−3は、図9−6〜図9−8に示す電源投入時処理におけるステップS21TM4620にて実行される、現在の設定値に対応する処理上の値を更新する設定値更新処理の一例を示すフローチャートである。「設定値更新処理」は、設定変更モードにおいて、設定切替スイッチ21TM052が操作された場合に実行される処理である。ここで、「設定切替スイッチ21TM052」は、上述したように、大当りの当選確率等の設定値を変更するための設定スイッチである。
図12−3に示す設定値更新処理において、CPU103は、まず、設定値格納領域に格納されている処理上の値を読み出し(ステップ23SHS1)、設定値格納領域から読み出した処理上の値を1加算する(ステップ23SHS12)。
そして、CPU103は、加算後の処理上の値が上限値以下であるか否かを判定する(ステップ23SHS13)。ここで、「上限値」は、選択可能な設定値の数に応じて、予め定められている。例えば、「1」〜「6」の6段階の設定値を選択可能である場合、設定値「6」に対応する処理上の値「5」が上限値となる。また、例えば、「1」、「2」、「6」の3段階の設定値を設定可能である場合、設定値「6」に対応する処理上の値「2」が上限値となる。また、例えば、「1」、「6」の2段階の設定値を設定可能である場合、設定値「6」に対応する処理上の値「1」が上限値となる。
ステップ23SHS13にて、加算後の処理上の値が上限値以下である場合(ステップ23SHS13;Yes)、設定値格納領域の値を、加算後の処理上の値に更新し(ステップ23SHS14)、設定値更新処理を終了する。
一方、ステップ23SHS13にて、、加算後の処理上の値が上限値より大きい場合(ステップ23SHS13;No)、設定値格納領域の値を初期化し(ステップ23SHS15)、設定値更新処理を終了する。ステップ23SHS15の処理では、設定値格納領域の値を、複数種類の選択可能な設定値のうち、大当りの当選確率が最も低い設定値に対応する処理上の値「0」に初期化する。
このようにして、設定切替スイッチ21TM052が操作されたときには、設定値格納領域に格納されている処理上の値が1加算される。そして、加算後の処理上の値が上限値以下であれば、図12−1に示す設定値表示処理において、加算後の処理上の値に対応する設定値が表示モニタ21TM029に表示されることになる。一方、加算後の処理上の値が上限値より大きければ、図12−1に示す設定値表示処理において、大当りの当選確率が最も低い設定値が表示モニタ21TM029に表示されることになる。
(設定コマンド送信処理)
図12−4は、図9−6〜図9−8に示す電源投入時処理におけるステップ21TM4760にて実行される、設定コマンドを送信する設定コマンド送信処理の一例を示すフローチャートである。
図12−4に示す設定コマンド送信処理において、CPU103は、まず、演出制御基板12の演出制御用CPU120に、選択可能設定コマンドを送信し(ステップ23SHS21)、続けて、設定コマンドを送信し(ステップ23SHS22)、設定コマンド送信処理を終了する。
(選択可能設定コマンド)
図12−5及び図12−6は、演出制御用CPU120に送信される、選択可能設定コマンド、設定コマンドの内容の一例を示す説明図である。図12−5に示す例において、コマンド9BXX(H)(X=任意の16進数)は、選択可能な設定値の種類を指定する選択可能設定コマンドである。なお、コマンド9BXX(H)の1バイト目「9B」は、本コマンドが選択可能設定コマンドであることをを示している。また、コマンド9BXX(H)の2バイト目「XX」は、選択可能な設定値の種類を示している。
図12−6(A)は、選択可能設定コマンドの2バイト目「XX」の内容の一例を示す説明図である。1バイト目の内容については図示しないが、各バイトの最上位ビットは、その最上位ビットを含むバイトが、コマンドの1バイト目であるか2バイト目であるかを示す識別子として利用される。この実施の形態では、最上位ビットが「1」である場合、コマンドの1バイト目であることを示しており、最上位ビットが「0」である場合、コマンドの2バイト目であることを示している。
2バイト目の最上位から2番目のビットは未使用であり、「0」である。
2バイト目の最下位ビットを含む下位6ビットは、選択可能な設定値の種類であるか否かを示しており、最下位ビットは設定値「1」を選択可能であるか否かを示し、最下位から2番目のビットは設定値「2」を選択可能であるか否かを示し、最下位から3番目のビットは設定値「3」を選択可能であるか否かを示し、最下位から4番目のビットは設定値「4」を選択可能であるか否かを示し、最下位から5番目のビットは設定値「5」を選択可能であるか否かを示し、最下位から6番目のビットは設定値「6」を選択可能であるか否かを示している。この実施の形態では、ビットが「1」である場合、そのビットに対応する設定値を選択可能であることを示し、ビットが「0」である場合、そのビットに対応する設定値を選択不可能であることを示している。
例えば、「1」〜「6」の6段階の設定値を選択可能である場合、選択可能設定コマンドの2バイト目の内容は「00111111」となり、コマンド9B3F(H)が選択可能設定コマンドとして送信される。また、例えば、「1」、「2」、「6」の3段階の設定値を設定可能である場合、選択可能設定コマンドの2バイト目の内容は「00100011」となり、コマンド9B23(H)が選択可能設定コマンドとして送信される。また、例えば、「1」、「6」の2段階の設定値を設定可能である場合、選択可能設定コマンドの2バイト目の内容は「00100001」となり、コマンド9B21(H)が選択可能設定コマンドとして送信される。また、例えば、「1」、「2」の2段階の設定値を設定可能である場合、選択可能設定コマンドの2バイト目の内容は「00000011」となり、コマンド9B03(H)が選択可能設定コマンドとして送信される。
このように、選択可能設定コマンドは、選択可能な複数の設定値の組み合わせに応じて、「1」、「2」の2段階の設定値に対応する9B03(H)から、「1」〜「6」の6段階の設定値に対応する9B3F(H)のうちの、いずれかの値を取り得る。
演出制御用CPU120は、このような選択可能設定コマンドを受信することにより、パチンコ遊技機1における選択可能な複数の設定値を特定することができる。そのため、メイン機とリユース機とで選択可能な複数の設定値の組み合わせが異なる場合に、メイン機とリユース機とで共通の演出制御用CPU120を利用しても、演出制御用CPU120は、メイン機である場合と、リユース機である場合とで、それぞれ選択可能な複数の設定値の組み合わせを特定することができる。
(設定コマンド)
次に、図12−5に示す例において、コマンド9EXX(H)(X=任意の16進数)は、設定されている設定値に対応する処理上の値を指定する設定コマンドである。なお、コマンド9BXX(H)の1バイト目「9E」は、本コマンドが設定コマンドであることをを示している。また、コマンド9BXX(H)の2バイト目「XX」は、設定されている設定値に対応する処理上の値を示している。設定コマンドでは、例えば、図12−6(B)に示すように、選択可能な複数の設定値の組み合わせに応じて、異なるEXTデータが設定される。
例えば、「1」〜「6」の6段階の設定値を選択可能である場合、図12−6(B1)に示すように、6段階の設定値のうち、大当りの当選確率が低い設定値から順に対応する設定コマンドとして、6種類のコマンド9E00(H)〜コマンド9E05(H)が用意されている。コマンド9E00(H)は、設定されている設定値に対応する処理上の値が「0」であることを指定する第1設定コマンドである。コマンド9E01(H)は、設定されている設定値に対応する処理上の値が「1」であることを指定する第2設定コマンドである。コマンド9E02(H)は、設定されている設定値に対応する処理上の値が「2」であることを指定する第3設定コマンドである。コマンド9E03(H)は、設定されている設定値に対応する処理上の値が「3」であることを指定する第4設定コマンドである。コマンド9E04(H)は、設定されている設定値に対応する処理上の値が「4」であることを指定する第5設定コマンドである。コマンド9E05(H)は、設定されている設定値に対応する処理上の値が「5」であることを指定する第6設定コマンドである。
また、例えば、「1」、「2」、「6」の3段階の設定値を設定可能である場合、図12−6(B2)に示すように、3段階の設定値のうち、大当りの当選確率が低い設定値から順に対応する設定コマンドとして、3種類のコマンド9E00(H)〜コマンド9E02(H)が用意されている。コマンド9E00(H)は、設定されている設定値に対応する処理上の値が「0」であることを指定する第1設定コマンドである。コマンド9E01(H)は、設定されている設定値に対応する処理上の値が「1」であることを指定する第2設定コマンドである。コマンド9E02(H)は、設定されている設定値に対応する処理上の値が「2」であることを指定する第3設定コマンドである。
また、例えば、「1」、「6」の2段階の設定値を設定可能である場合、図12−6(B3)に示すように、2段階の設定値のうち、大当りの当選確率が低い設定値から順に対応する設定コマンドとして、2種類のコマンド9E00(H)、コマンド9E01(H)が用意されている。コマンド9E00(H)は、設定されている設定値に対応する処理上の値が「0」であることを指定する第1設定コマンドである。コマンド9E01(H)は、設定されている設定値に対応する処理上の値が「1」であることを指定する第2設定コマンドである。
このように、この実施の形態では、CPU103は、複数種類の選択可能な設定値が連続する値であるか否かにかかわらず、複数種類の選択可能な設定値にそれぞれ対応する処理上の値を、連続する値として処理するので、主基板11における容量を圧迫しないようにすることができる。
演出制御用CPU120は、このような設定コマンドを受信することにより、パチンコ遊技機1において設定されている設定値に対応する処理上の値を特定することができる。そのため、メイン機とリユース機とで選択可能な複数の設定値の組み合わせが異なる場合に、メイン機とリユース機とで共通の演出制御用CPU120を利用しても、演出制御用CPU120は、メイン機である場合と、リユース機である場合とで、それぞれ設定されている設定値に対応する処理上の値を特定することができる。
そして、演出制御用CPU120は、図7の演出制御メイン処理におけるステップS75のコマンド解析処理において、選択可能設定コマンドと設定コマンドとに基づいて、設定されている設定値を特定する。
なお、上述したように、CPU103は、図9−8のステップS21TM1460において、電源投入時に初期化処理が行われたことを指定する初期化コマンドを送信する。即ち、CPU103は、パチンコ遊技機1の電源投入時に実行される、図9−6〜図9−8に示す電源投入時処理において、ステップS21TM4760にて選択可能設定コマンドと設定コマンドとを送信すると共に、ステップ21TM1460にて初期化コマンドを送信する。
このように、この実施の形態では、CPU103は、パチンコ遊技機1に対する電力供給が開始又は再開されたときに、初期化コマンドと共に選択可能設定コマンドを送信するので、電源投入コマンドを利用することなく、現在の設定値を演出制御手段に認識させることができる。
(コマンド解析処理)
図12−7は、図7の演出制御メイン処理におけるステップS75にて実行されるコマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。図12−7に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認すること等により、中継基板15を介して伝送された主基板11からの受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップ23SHS31)。このとき、受信コマンドがなければ(ステップ23SHS31;No)、演出制御用CPU120は、コマンド解析処理を終了する。
ステップ23SHS31にて受信コマンドがある場合(ステップ23SHS31;Yes)、演出制御用CPU120は、演出制御基板12の図示しないバックアップRAMに設けられた受信コマンドログ領域に、演出制御コマンド受信用バッファに記憶されている受信コマンドを格納する(ステップ23SHS32)。ステップ23SHS32の処理では、演出制御用CPU120は、受信コマンドを格納するにあたり、受信コマンドを受信した日時を特定可能な情報を共に格納する。ここで、受信コマンドログ領域に格納された情報は、例えば、パチンコ遊技機1に不具合が生じた場合等に、不具合の原因を探る解析のために参照される。
ステップ23SHS32の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えば、受信コマンドを確認することにより、その受信コマンドが選択可能設定コマンドであるか否かを判定する(ステップ23SHS33)。
ステップ23SHS33にて受信コマンドが選択可能設定コマンドである場合(ステップ23SHS33;Yes)、演出制御用CPU120は、RAM102に設けられた設定値情報格納領域を初期化する(ステップ23SHS34)。ここで、設定値情報格納領域は、パチンコ遊技機1における選択可能な複数の設定値の種類と、設定されている設定値と、を特定可能な情報を格納する領域である。
(設定値情報格納領域)
図12−8は、設定値情報格納領域の一例を示す説明図である。設定値情報格納領域には、「設定値」と「設定値フラグ」とが対応付けられて格納される、複数の領域が設けられている。この実施の形態では、設定値情報格納領域には、第1領域〜第7領域の7つの領域が設けられている。第1領域は、設定されている設定値に対応する処理上の値が「0」のときに使用される領域である。第2領域は、設定されている設定値に対応する処理上の値が「1」のときに使用される領域である。第3領域は、設定されている設定値に対応する処理上の値が「2」のときに使用される領域である。第4領域は、設定されている設定値に対応する処理上の値が「3」のときに使用される領域である。第5領域は、設定されている設定値に対応する処理上の値が「4」のときに使用される領域である。第6領域は、設定されている設定値に対応する処理上の値が「5」のときに使用される領域である。第7領域は、設定されている設定値に対応する処理上の値が「1」〜「6」以外の値のとき等に使用される領域であり、本来、使用される筈のない領域である。
ここで、設定値情報格納領域に設けられる領域の数は、メイン機、リユース機のうち、選択可能な設定値の数が最も多いものを基準にして、その数よりも1つ以上多い数の領域が設けられていればよい。例えば、メイン機、リユース機のうち、6段階の設定値を選択可能なものが最も多い数である場合、設定値情報格納領域には7つ以上の領域が設けられる。また、例えば、メイン機、リユース機のうち、3段階の設定値を選択可能なものが最も多い数である場合、設定値情報格納領域には4つ以上の領域が設けられていればよい。また、例えば、メイン機、リユース機のいずれも、2段階の設定値を選択可能である場合、設定値情報格納領域には3つ以上の領域が設けられていればよい。
「設定値」には、選択可能な設定値の種類が格納される。「設定値フラグ」は、対応する「設定値」に格納されている種類の設定値に設定されているか否かを示すフラグである。対応する「設定値」に格納されている種類の設定値に設定されている場合、「設定値フラグ」の値は“1”に更新され、対応する「設定値」に格納されている種類の設定値に設定されていない場合、「設定値フラグ」の値は“0”に更新される。
ステップ23SHS34の処理では、演出制御用CPU120は、全ての領域の「設定値」を、大当りの当選確率が最も低い種類である設定値「1」に初期化する。また、演出制御用CPU120は、全ての領域の「設定値フラグ」をクリアして“0”に更新する。
ステップ23SHS34の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、選択可能設定コマンドを解析して、選択可能な設定値の種類を特定する(ステップ23SHS35)。上述したように、選択可能設定コマンドは、コマンドの2バイト目が選択可能な設定値の種類を指定している。ステップ23SHS35の処理では、演出制御用CPU120は、選択可能設定コマンドの2バイト目を確認することにより、選択可能な設定値の種類を特定する。
ステップ23SHS35の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップ23SHS35にて特定された選択可能な設定値の種類の情報を、設定値情報格納領域に格納し(ステップ23SHS36)、ステップ23SHS31の処理に戻る。ステップ23SHS36の処理では、「設定値」の情報として、特定された設定値の種類を、大当りの当選確率が低い設定値から順に、設定値情報格納領域の各領域に格納する。例えば、設定可能設定コマンド9B23(H)を受信し、ステップ23SHS35にて特定された選択可能な設定値の種類が「1」、「2」、「6」である場合、演出制御用CPU120は、図12−8(B)に示すように、「設定値」の情報として、設定値情報格納領域の第1領域に「1」を格納し、第2領域に「2」を格納し、第3領域に「6」を格納する。
このような処理を実行することにより、演出制御用CPU120は、選択可能な設定値にそれぞれ対応する処理上の値を、「0」、「1」、「2」のように連続する値ではなく、「1」、「2」、「6」のように連続しない値として処理可能である。
このように、この実施の形態では、演出制御用CPU120は、選択可能な設定値にそれぞれ対応する処理上の値を、連続しない値として処理可能であるので、処理上の値とは異なる好適な値を設定値として演出に反映させることができる。
ステップ23SHS33にて受信コマンドが選択可能設定コマンドではない場合(ステップ23SHS33;No)、演出制御用CPU120は、その受信コマンドが設定コマンドであるか否かを判定する(ステップ23SHS37)。
ステップ23SHS37にて受信コマンドが設定コマンドである場合(ステップ23SHS37;Yes)、演出制御用CPU120は、設定コマンドを解析して、設定されている設定値に対応する処理上の値を特定する(ステップ23SHS38)。上述したように、設定コマンドは、コマンドの2バイト目が設定されている設定値に対応する処理上の値を指定している。ステップ23SHS38の処理では、演出制御用CPU120は、設定コマンドの2バイト目を確認することにより、設定されている設定値に対応する処理上の値を特定する。
ステップ23SHS38の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップ23SHS38にて特定された設定されている設定値に対応する処理上の値を、設定値情報格納領域に格納する(ステップ23SHS39)。ステップ23SHS39の処理では、設定値情報格納領域の第1領域〜第6領域のうち、特定された処理上の値に対応する領域の「設定値フラグ」を“1”に更新する。例えば、設定コマンド9E01(H)を受信し、ステップ23SHS38にて特定された処理上の値が「1」である場合、演出制御用CPU120は、図12−8(C)に示すように、処理上の値「1」に対応する第2領域の「設定値フラグ」の値を“1”に更新する。
ここで、ノイズ等の影響により、設定コマンドを受信できなかった場合、又は選択可能な設定値のいずれにも対応しない処理上の値を指定する設定コマンドを受信した場合、演出制御用CPU120は、設定コマンドにて指定されている処理上の値を正しく特定することができない。その場合、演出制御用CPU120は、設定されている設定値に対応する処理上の値が「1」〜「6」以外の値に対応する第7領域の「設定フラグ」の値を“1”に更新する。
ステップ23SHS39の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、設定されている設定値を特定する(ステップ23SHS40)。ステップ23SHS40の処理では、設定値情報格納領域に格納されている情報のうち、「設定値フラグ」の値が“1”である領域の「設定値」に格納されている種類の設定値を、設定されている設定値として特定する。例えば、設定値情報格納領域に図12−8(C)に示すような情報が格納されている場合、「設定値フラグ」の値が“1”である第2領域の「設定値」に格納されている設定値「2」を、設定されている設定値として特定する。
演出制御用CPU120は、このような処理を実行することにより、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を特定することができる。そのため、メイン機とリユース機とで選択可能な複数の設定値の組み合わせが異なる場合に、メイン機とリユース機とで共通の演出制御用CPU120を利用しても、演出制御用CPU120は、メイン機である場合と、リユース機である場合とで、それぞれ設定されている設定値を特定することができる。
このように、この実施の形態では、CPU103は、選択可能な設定値の種類を特定可能な選択可能設定コマンドと、設定されている設定値に対応する処理上の値を特定可能な設定コマンドと、を送信し、演出制御用CPU120は、選択可能設定コマンドと設定コマンドとに基づいて、設定されている設定値を特定するので、主基板11における容量を圧迫せずに、選択可能な設定値の種類にかかわらず現在の設定値を演出制御用CPU120に認識させることができる。
ここで、設定されている設定値に対応する処理上の値が「1」〜「6」以外の値に対応する第7領域の「設定値」は、選択可能設定コマンドにより「1」以外の値に更新されることはなく、常に「1」が格納される。そして、上述したように、設定コマンドを受信できなかった場合、又は選択可能な設定値のいずれにも対応しない処理上の値を指定する設定コマンドを受信した場合、演出制御用CPU120は、設定されている設定値に対応する処理上の値が「1」〜「6」以外の値に対応する第7領域の「設定フラグ」の値を“1”に更新する。したがって、設定コマンドを受信できなかった場合、又は選択可能な設定値のいずれにも対応しない処理上の値を指定する設定コマンドを受信した場合、演出制御用CPU120は、「設定値フラグ」の値が“1”である第7領域の「設定値」に格納されている設定値「1」を、設定されている設定値として特定する。
このように、この実施の形態では、演出制御用CPU120は、設定されている設定値を特定することができない場合、設定されている設定値は遊技者に対する有利度が最も低い設定値「1」であるとみなすので、設定されている設定値よりも有利度の高い設定値が設定されているものとして処理が行われてしまうことを防止することができる。
また、例えば、メイン機では「1」〜「6」の6段階の設定値を選択可能とし、リユース機では「1」、「2」、「6」の3段階の設定値を設定可能とする場合、上述したように、設定値情報格納領域には7つ以上の領域が設けられる。そのため、リユース機では、第4領域〜第7領域は、本来、使用される筈のない領域となる。このような場合においても、リユース機において、第4領域〜第7領域の「設定値」は、選択可能設定コマンドにより「1」以外の値に更新されることはなく、常に「1」が格納される。そして、例えば、ノイズ等の影響により、設定コマンドにて指定されている値が変わってしまい、「1」〜「6」の6段階の設定値を選択可能であれば有効な設定コマンド9E03(H)〜設定コマンド9E05(H)のうちのいずれかを受信することも考えられる。その場合、演出制御用CPU120は、受信した設定コマンドに対応する第4領域〜第6領域のうちのいずれかの領域の「設定フラグ」の値を“1”に更新する。したがって、ノイズ等の影響により、設定コマンドにて指定されている値が変わってしまい、「1」〜「6」の6段階の設定値を選択可能であれば有効な設定コマンドを受信した場合、演出制御用CPU120は、「設定値フラグ」の値が“1”である第4領域〜第6領域のうちのいずれかの領域の「設定値」に格納されている設定値「1」を、設定されている設定値として特定する。
ステップ23SHS40の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、演出制御基板12の図示しないバックアップRAMに設けられた設定値ログ領域に、ステップ23SHS40にて特定された設定値を格納し(ステップ23SHS41)、ステップ23SHS31の処理に戻る。ステップ23SHS41の処理では、演出制御用CPU120は、設定値を格納するにあたり、設定値を特定した日時を特定可能な情報を共に格納する。ここで、設定値ログ領域に格納された情報は、例えば、メンテナンスモードにおいて、遊技場の店員が設定変更履歴を確認するために参照される。
(メンテナンスモード)
メンテナンスモードとは、例えば、リアルタイムクロックの日時設定や、各種エラーの発生履歴、設定変更履歴を確認できるモードである。この実施の形態では、パチンコ遊技機1への電源投入時の設定確認中にプッシュボタン31Bの押下操作が行われたことに基づいて、メンテナンスモードに制御され、演出制御用CPU120は、メンテナンスモードメニュー画面の表示を開始する。
図12−9は、メンテナンスモード中に設定変更/確認履歴の選択操作が行われた場合の表示画面の具体例を示す図である。図12−9(A)に示す設定確認中表示の表示中に、遊技場の店員がプッシュボタン31Bを押下して図12−9(B)に示すメンテナンスモードメニュー画面が表示され、メンテナンスモードメニュー画面の表示中に「設定変更/確認履歴」の選択肢23SH1が選択操作されたものとする。
「設定変更/確認履歴」の選択肢23SH1を選択すると、図12−9(C)に示すように、画像表示装置5において設定変更/確認履歴画面の表示に切り替わる。図12−9(C)に示すように、設定変更/確認履歴画面では、日時と、設定変更であるか設定確認であるかと、変更後の設定値、又は確認した設定値とが対応付けて表示され、最新のログ情報が上位となるように順に表示される。
このように、この実施の形態では、演出制御用CPU120は、選択可能設定コマンドと設定コマンドとを含む受信した演出制御コマンドの情報を受信コマンドログ領域に格納し、設定されている設定値として認識した現在の設定値の情報を設定値ログ領域に格納し、ある用途では受信コマンドログ領域に格納されている情報をバックアップの対象とし、他の用途では設定値ログ領域に格納されている情報をバックアップの対象として扱うので、設定値に関する情報を、用途に応じて好適に活用することができる。
図12−7の説明に戻り、ステップ23SHS37にて受信コマンドが設定コマンドではない場合(ステップ23SHS37;No)、演出制御用CPU120は、その他の受信コマンドに応じた設定を行い(ステップ23SHS42)、ステップ23SHS31の処理に戻る。
(設定示唆演出)
この実施の形態においても、上述した実施の形態と同様に、設定コマンドが指定する設定値に応じた演出を実行することにより、設定値を示唆することが可能である。例えば、所定の予告演出の態様を、指定された設定値に応じて異ならせることで、遊技者に設定値を示唆することが可能である。
演出制御用CPU120は、所定の予告演出を実行するにあたり、予告演出の態様を、設定値の示唆を行う特殊態様とするか、設定値の示唆を行わない通常態様とするか、を決定する。例えば、演出制御用CPU120は、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される予告態様決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された予告態様決定テーブルを参照すること等により、予告態様を決定すればよい。
図12−10(A)は、予告態様決定テーブルの構成例を示している。図12−10(A)に示すように、予告態様決定テーブルでは、例えば、選択可能な設定値の種類の数が「2」〜「6」のいずれであるかに応じて、予告態様「通常態様(設定示唆なし)」、「特殊態様(設定示唆あり)」のいずれかの決定結果に割り当てられていればよい。
予告態様決定テーブルでは、図12−10(A)に示すように、選択可能な設定値の種類の数が多いほど、「通常態様(設定示唆なし)」の決定割合が低くなり、「特殊態様(設定示唆あり)」の決定割合が高くなるように設定されている。
このような設定によれば、選択可能な設定値の数が少ないときには、選択可能な設定値の数が多いときよりも、特殊態様の予告演出の実行割合が低いので、特殊態様の予告演出が実行されたとしても、設定されている設定値がいずれの設定値であるかを特定し難い。
このように、この実施の形態では、演出制御用CPU120は、設定されている設定値を示唆する特殊態様の予告演出を実行可能であり、選択可能な設定値の数が少ないときには、選択可能な設定値の数が多いときよりも、特殊態様の予告演出の実行割合を低くすることにより、設定されている設定値がいずれの設定値であるか特定し難くしているので、選択可能な設定値の数に応じて、好適な示唆演出を実行することができる。
そして、演出制御用CPU120は、特殊態様の予告演出を実行するにあたり、予告演出の演出制御パターンとして使用する特殊態様パターンを決定する。例えば、演出制御用CPU120は、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される特殊態様パターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された特殊態様パターン決定テーブルを参照すること等により、特殊態様パターンを決定すればよい。
図12−10(B)は、特殊態様パターン決定テーブルの構成例を示している。図12−10(B)に示すように、特殊態様パターン決定テーブルでは、例えば、設定コマンドが指定する設定値が「1」〜「6」のいずれであるかに応じて、特殊態様パターン「特殊態様A」、「特殊態様B」のいずれかの決定結果に割り当てられていればよい。
特殊態様パターン決定テーブルでは、図12−10(B)に示すように、大当りの当選確率が高い設定値であるほど、「特殊態様A」の決定割合が低くなり、「特殊態様B」の決定割合が高くなるように設定されている。
このような設定によれば、大当りの当選確率が高い設定値であるほど「特殊態様B」の予告演出が実行され易いので、「特殊態様B」の予告演出が実行されるときには、「特殊態様A」の予告演出が実行されるときよりも、大当りの当選確率が高い設定値に設定されていることへの期待感を高めることができる。
(特徴部23SHの変形例1)
上記実施の形態では、CPU103は、選択可能な設定値の種類を特定可能にする専用のコマンドとして、選択可能設定コマンドを送信する構成について説明した。このような構成に代えて、初期化コマンドの2バイト目を利用して、選択可能な設定値の種類を特定可能とし、CPU103は、選択可能な設定値の種類を特定可能なコマンドとして、初期化コマンドを送信するようにしてもよい。換言すれば、遊技制御手段は、第1コマンドとして、電源投入コマンドを送信するようにしてもよい。このような構成によっても、遊技制御手段の容量を圧迫せずに、選択可能な設定値の種類にかかわらず現在の設定値を演出制御手段に認識させることができる。
(特徴部23SHの変形例2)
上記実施の形態では、演出制御用CPU120は、設定されている設定値を特定することができない場合、設定されている設定値は大当りの当選確率が最も低い設定値「1」であるとみなす構成について説明した。このような構成に代えて、又はこのような構成に加えて、演出制御用CPU120は、設定されている設定値を特定することができない場合、エラーを報知するようにしてもよい。換言すれば、演出制御手段は、設定されている設定値を特定することができない場合、エラーを報知するようにしてもよい。このような構成によれば、不正行為等に起因して設定されている設定値を特定することができなかった場合に、遊技場の店員が迅速に対応することができる。
(特徴部23SHの変形例3)
上記実施の形態では、演出制御用CPU120は、選択可能な設定値の数が少ないときには、選択可能な設定値の数が多いときよりも、特殊態様の予告演出の実行割合を低くすることにより、設定されている設定値がいずれの設定値であるか特定し難くしている構成について説明した。このような構成に代えて、又はこのような構成に加えて、演出制御用CPU120は、選択可能な設定値の数が少ないときには、選択可能な設定値の数が多いときよりも、設定されている設定値に応じた特殊態様パターンの決定割合の差が小さくなるようにすることにより、設定されている設定値がいずれの設定値であるか特定し難くするようにしてもよい。このような構成によっても、選択可能な設定値の数に応じて、好適な示唆演出を実行することができる。
(特徴部23SHの変形例4)
上記実施の形態では、演出制御用CPU120は、設定されている設定値を示唆する特殊態様の予告演出を実行可能である構成について説明した。このような構成に代えて、又はこのような構成に加えて、演出制御用CPU120は、設定されている設定値を示唆する、予告演出ではない特殊態様の演出を実行可能としてもよい。このような構成によっても、選択可能な設定値の数に応じて、好適な示唆演出を実行することができる。
(特徴部23SHの変形例5)
上記実施の形態では、演出制御用CPU120は、設定されている設定値を示唆する構成について説明した。このような構成に代えて、又はこのような構成に加えて、演出制御用CPU120は、設定されている設定値が高設定であるか否かを示唆するようにしてもよい。その場合、演出制御用CPU120は、上記実施の形態、又は変形例3のような方法により、選択可能な設定値の数が少ないときには、選択可能な設定値の数が多いときよりも、高設定であるか否かを特定し難いようにすればよい。このような構成によっても、選択可能な設定値の数に応じて、好適な示唆演出を実行することができる。
(特徴部23SHの変形例6)
上記実施の形態では、演出制御用CPU120は、設定されている設定値を示唆する構成について説明した。このような構成に代えて、又はこのような構成に加えて、演出制御用CPU120は、設定されている設定値が奇数であるか偶数であるかを示唆するようにしてもよい。その場合、演出制御用CPU120は、上記実施の形態、又は変形例3のような方法により、選択可能な設定値の数が少ないときには、選択可能な設定値の数が多いときよりも、設定値が奇数であるか偶数であるかを特定し難いようにすればよい。このような構成によっても、選択可能な設定値の数に応じて、好適な示唆演出を実行することができる。
(特徴部23SHの変形例7)
上記実施の形態では、演出制御用CPU120は、設定されている設定値を示唆する構成について説明した。このような構成に代えて、又はこのような構成に加えて、演出制御用CPU120は、設定値の変更があったか否かを示唆するようにしてもよい。その場合、演出制御用CPU120は、上記実施の形態、又は変形例3のような方法により、選択可能な設定値の数が少ないときには、選択可能な設定値の数が多いときよりも、設定値の変更があったか否かを特定し難いようにすればよい。このような構成によっても、選択可能な設定値の数に応じて、好適な示唆演出を実行することができる。
(特徴部23SHに係る手段の説明)
以上の特徴部23SHに関連して、遊技者に対する有利度が異なる複数種類の設定値のいずれかに設定可能であり、遊技の進行を制御し、遊技の進行に応じてコマンドを送信する遊技制御手段と、遊技制御手段から送信されたコマンドに基づいて、演出の実行を制御する演出制御手段と、を備え、演出制御手段が設定されている設定値を示唆する示唆演出を実行可能な遊技機が提案されている(特開2010−200902号公報)。そして、選択可能な設定値の種類が異なる複数種類の遊技機において、共通の演出制御手段を利用可能とすることが求められている。そのためには、選択可能な設定値の種類にかかわらず現在の設定値を演出制御手段に特定させることができるコマンド体系とする必要がある。しかしながら、そのようなコマンド体系とすることに起因して、現在の設定値を遊技制御手段が特定するための処理が煩雑になってしまい、遊技制御手段の容量を圧迫してしまう可能性がある。
そこで、遊技制御手段の容量を圧迫せずに、選択可能な設定値の種類にかかわらず現在の設定値を演出制御手段に認識させるための特徴部23SHに係る手段1の遊技機として、遊技者に対する有利度が異なる複数種類の設定値のいずれかに設定可能な遊技機であって(例えば、大当りの当選確率が異なる複数種類の設定値のいずれかに設定可能なパチンコ遊技機1等)、遊技の進行を制御し、遊技の進行に応じてコマンドを送信する遊技制御手段と(例えば、遊技の進行を制御し、遊技の進行に応じて演出制御コマンドを送信する主基板11のCPU103等)、前記遊技制御手段から送信されたコマンドに基づいて、演出の実行を制御する演出制御手段と(例えば、CPU103から送信された演出制御コマンドに基づいて、演出の実行を制御する演出制御基板12の演出制御用CPU120等)、を備え、前記遊技制御手段は、複数種類の設定値に対応し且つ連続する値に基づいて、遊技の進行を制御し(例えば、CPU103は、複数種類の選択可能な設定値に対応し且つ連続する値に基づいて、遊技の進行を制御すること等)、前記設定値の種類の数を特定可能な第1コマンドと、設定されている設定値に対応する値を特定可能な第2コマンドと、を送信し(例えば、CPU103は、選択可能な設定値の種類の数を特定可能な選択可能設定コマンドと、設定されている設定値に対応する値を特定可能な設定コマンドと、を送信すること等)、前記演出制御手段は、前記第1コマンドと前記第2コマンドとに基づいて、設定されている設定値を特定する(例えば、演出制御用CPU120は、選択可能設定コマンドと設定コマンドとに基づいて、設定されている設定値を特定すること等)ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、遊技制御手段の容量を圧迫せずに、選択可能な設定値の種類にかかわらず現在の設定値を演出制御手段に認識させることができる。
特徴部23SHに係る手段2の遊技機として前記演出制御手段は、複数種類の設定値に対応し且つ連続しない値に基づいて、演出の実行を制御可能である(例えば、演出制御用CPU120は、複数種類の設定値に対応し且つ連続しない値に基づいて、演出の実行を制御可能であること等)ことを特徴とする手段1の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、好適な値を設定値として演出に反映させることができる。
特徴部23SHに係る手段3の遊技機として、前記遊技制御手段と同じ基板に設けられた表示手段(例えば、CPU103と同じ主基板11に設けられた表示モニタ21TM029等)、を備え、前記遊技制御手段は、複数種類の設定値に対応し且つ連続する値とは異なる値を、前記表示手段に表示可能である(CPU103は、複数種類の設定値に対応し且つ連続する値とは異なる、遊技場の店員が認識し易い値を、表示モニタ21TM029に表示可能であること等)ことを特徴とする手段1又は手段2の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、遊技制御手段と同じ基板に設けられた表示手段に、好適な値を設定値として表示することができる。
特徴部23SHに係る手段4の遊技機として、前記遊技制御手段は、遊技機に対する電力供給が開始又は再開されたときに、電源投入コマンド共に前記第1コマンドを送信する(例えば、CPU103は、パチンコ遊技機1に対する電力供給が開始又は再開されたときに、初期化コマンドと共に選択可能設定コマンドを送信すること等)ことを特徴とする手段1から手段3のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、電源投入コマンドを利用することなく、現在の設定値を演出制御手段に認識させることができる。
特徴部23SHに係る手段5の遊技機として、前記演出制御手段は、設定されている設定値を特定することができない場合、設定されている設定値は遊技者に対する有利度が最も低い設定値であるとみなす(例えば、演出制御用CPU120は、設定されている設定値を特定することができない場合、設定されている設定値は大当りの当選確率が最も低い設定値「1」であるとみなすこと等)ことを特徴とする手段1から手段4のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、設定されている設定値よりも有利度の高い設定値が設定されているものとして処理が行われてしまうことを防止することができる。
特徴部23SHに係る手段6の遊技機として、前記演出制御手段は、設定されている設定値を示唆する示唆演出を実行可能であり(例えば、演出制御用CPU120は、設定されている設定値を示唆する特殊態様の予告演出を実行可能であること等)、前記選択可能な設定値の数が少ないときには、前記選択可能な設定値の数が多いときよりも、設定されている設定値がいずれの設定値であるか特定し難い態様の示唆演出を実行する(例えば、演出制御用CPU120は、選択可能な設定値の数が少ないときには、選択可能な設定値の数が多いときよりも、特殊態様の予告演出の実行割合を低くすることにより、設定されている設定値がいずれの設定値であるか特定し難くしていること等)ことを特徴とする手段1から手段5のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、選択可能な設定値の数に応じて、好適な示唆演出を実行することができる。
特徴部23SHに係る手段7の遊技機として、前記演出制御手段は、設定値に関する情報をバックアップすることが可能であり(例えば、演出制御用CPU120は、選択可能設定コマンドと設定コマンドとを含む受信した演出制御コマンドの情報を受信コマンドログ領域に格納し、設定されている設定値として認識した現在の設定値の情報を設定値ログ領域に格納すること等)、用途に応じて、バックアップの対象とする情報を異ならせる(例えば、演出制御用CPU120は、ある用途では受信コマンドログ領域に格納されている情報をバックアップの対象として扱い、他の用途では設定値ログ領域に格納されている情報をバックアップの対象として扱うこと等)ことを特徴とする手段1から手段6のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、設定値に関する情報を、用途に応じて好適に活用することができる。
(特徴部の関連付けに係る説明)
特徴部23SHに係る各構成は、他の特徴部に係る各構成の一部又は全部と、適宜、組み合わせられてもよい。このように組み合わせられた特徴部、あるいは組み合わせられていない個別の特徴部について、他の特徴部に係る各構成の一部又は全部と、適宜、組み合わせられてもよい。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は、上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があってもこの発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部又は一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等な意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能であり、遊技者に対する有利度が異なる複数種類の設定値のいずれかに設定可能な遊技機であって(例えば、大当りの当選確率が異なる複数種類の設定値のいずれかに設定可能なパチンコ遊技機1等)、遊技の進行を制御し、遊技の進行に応じてコマンドを送信する遊技制御手段と(例えば、遊技の進行を制御し、遊技の進行に応じて演出制御コマンドを送信する主基板11のCPU103等)、前記遊技制御手段から送信されたコマンドに基づいて、演出の実行を制御する演出制御手段と(例えば、CPU103から送信された演出制御コマンドに基づいて、演出の実行を制御する演出制御基板12の演出制御用CPU120等)、を備え、前記遊技制御手段は、複数種類の設定値に対応し且つ連続する値に基づいて、遊技の進行を制御し(例えば、CPU103は、複数種類の選択可能な設定値に対応し且つ連続する値に基づいて、遊技の進行を制御すること等)、前記設定値の種類の数を特定可能な第1コマンドと、設定されている設定値に対応する値を特定可能な第2コマンドと、を送信し(例えば、CPU103は、選択可能な設定値の種類の数を特定可能な選択可能設定コマンドと、設定されている設定値に対応する値を特定可能な設定コマンドと、を送信すること等)、前記演出制御手段は、前記第1コマンドと前記第2コマンドとに基づいて、設定されている設定値を特定し(例えば、演出制御用CPU120は、選択可能設定コマンドと設定コマンドとに基づいて、設定されている設定値を特定すること等)、さらに、前記有利状態に制御されるか否かを示唆する特定演出(例えば、スーパーリーチA〜C)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ097IWS104でスーパーリーチA〜Cを含むプロセステーブルを選択してステップ097IWS106,S305を実行する部分)と、前記特定演出の実行中に特定画像(例えば、チャンスアップ画像)と該特定画像とは異なる所定画像(例えば、キャラクタ画像097IW11、キャラクタ画像097IW21)とを表示可能な画像表示手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ097IWS104でスーパーリーチA〜Cおよびチャンスアップ演出を含むプロセステーブルを選択してステップ097IWS106,S305を実行する部分)とを備え、前記特定演出実行手段は、少なくとも第1特定演出(例えば、スーパーリーチA)および第2特定演出(例えば、スーパーリーチB)を含む複数種類の前記特定演出(例えば、スーパーリーチA〜C)を実行可能であり、前記画像表示手段は、前記特定画像として、少なくとも、前記第1特定演出の実行中に第1特定画像(例えば、画像A1、画像A2、画像A3、画像A4)を表示可能であるとともに前記第2特定演出の実行中に第2特定画像(例えば、画像B1、画像B2、画像B3)を表示可能であり、通常態様(例えば、白色)による前記特定画像と、該通常態様よりも前記有利状態に制御される期待度が高いことを示唆する特別態様(例えば、青色、緑色、赤色、虹色)による前記特定画像とを表示可能であり、前記所定画像は、前記有利状態に制御される期待度に関連しない表示態様であり(例えば、図17−9〜図17−16に示すように、キャラクタ画像097IW11およびキャラクタ画像097IW21の表示態様は変化しない)、前記画像表示手段は、前記特別態様による前記特定画像を表示する場合に第1特殊演出要素(例えば、青色、緑色、赤色、虹色の表示色のエフェクト画像)を付加して前記特定画像を表示可能であり、前記通常態様による前記特定画像を表示する場合に前記第1特殊演出要素とは異なる第2特殊演出要素(例えば、白色の表示色のエフェクト画像)を付加して前記特定画像を表示可能である(図17−9〜図17−16参照)遊技機が挙げられる。
このような構成によれば、遊技制御手段の容量を圧迫せずに、選択可能な設定値の種類にかかわらず現在の設定値を演出制御手段に認識させることができる。また、特定画像が予告画像であることを遊技者に認識させることができ、特定画像に遊技者を注目させることができる。
なお、特定画像の表示態様の種類によって、設定値の示唆を行うようにしてもよい。例えば、特定画像の表示態様を複数種類の中から抽選等により選択するとともに、設定されている設定値によって各表示態様の選択割合を異ならせることにより、設定されている設定値が遊技者にとって有利であるほど、特定種類の表示態様(例えば有利状態に制御される期待度が高いことを示唆する特別態様)による特定画像が表示されやすくなるようにしてもよい。そのようにすれば、特定種類の表示態様による特定画像(特別態様による特定画像)が表示された場合には、有利状態に制御される期待度が高まるとともに、設定されている設定値が遊技者にとって有利であることへの期待も高まるので、遊技興趣を向上させることができる。また、特定種類の表示態様として、特別態様による特定画像が表示されやすくなるようにした場合には、特別態様による特定画像が表示されたにもかかわらず有利状態に制御されなかった場合であっても、設定されている設定値が遊技者にとって有利であることへの期待感は持続するので、遊技興趣の低下を軽減できる。
また、設定値の示唆を複数の要素により行うようにしてもよい。そのようにすれば、複数の要素で遊技者に有利な設定値が示唆された場合には、遊技者は遊技者に有利な設定値であることをより確信することができ、或る要素で遊技者に有利な設定値が示唆されなかった場合でも、他の要素で有利な設定値が示唆されれば、遊技者は遊技者に有利な設定値であることへの期待感を持続できるので、遊技興趣を向上させることができる。
さらに、遊技制御手段の容量を圧迫せずに、選択可能な設定値の種類にかかわらず現在の設定値を演出制御手段に認識させることができ、また、特定画像が予告画像であることを遊技者に認識させることができ、特定画像に遊技者を注目させることができる遊技機の形態の一例として、遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、有利状態に制御されるか否かを示唆する特定演出(例えば、スーパーリーチA〜C)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ097IWS104でスーパーリーチA〜Cを含むプロセステーブルを選択してステップ097IWS106,S305を実行する部分)と、特定演出の実行中に特定画像(例えば、チャンスアップ画像)と該特定画像とは異なる所定画像(例えば、キャラクタ画像097IW11、キャラクタ画像097IW21)とを表示可能な画像表示手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ097IWS104でスーパーリーチA〜Cおよびチャンスアップ演出を含むプロセステーブルを選択してステップ097IWS106,S305を実行する部分)とを備え、特定演出実行手段は、少なくとも第1特定演出(例えば、スーパーリーチA)および第2特定演出(例えば、スーパーリーチB)を含む複数種類の特定演出(例えば、スーパーリーチA〜C)を実行可能であり、画像表示手段は、特定画像として、少なくとも、第1特定演出の実行中に第1特定画像(例えば、画像A1、画像A2、画像A3、画像A4)を表示可能であるとともに第2特定演出の実行中に第2特定画像(例えば、画像B1、画像B2、画像B3)を表示可能であり、通常態様(例えば、白色)による特定画像と、該通常態様よりも有利状態に制御される期待度が高いことを示唆する特別態様(例えば、青色、緑色、赤色、虹色)による特定画像とを表示可能であり、所定画像は、有利状態に制御される期待度に関連しない表示態様であり(例えば、図17−9〜図17−16に示すように、キャラクタ画像097IW11およびキャラクタ画像097IW21の表示態様は変化しない)、画像表示手段は、特別態様による特定画像を表示する場合に第1特殊演出要素(例えば、青色、緑色、赤色、虹色の表示色のエフェクト画像)を付加して特定画像を表示可能であり、通常態様による特定画像を表示する場合に第1特殊演出要素とは異なる第2特殊演出要素(例えば、白色の表示色のエフェクト画像)を付加して特定画像を表示可能である(図17−9〜図17−16参照)遊技機が挙げられる。以下に、これらの遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
(本実施の形態の特徴部の前提となる基本説明)
まず、図13〜図15を用いて、後述する特徴部の前提となるパチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御のうち、前述した図2、図4、図5と相違する点について説明する。これら相違点以外については、特徴部の前提となるパチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御は、図1〜図8を用いて説明した前述のパチンコ遊技機1の構成及び制御と基本的に同様である。
図13は、パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図であり、演出制御基板12には、LED制御基板14を介して枠LED9が接続されることに代えて、ランプ制御基板9014を介して遊技効果ランプ909が接続される点が図2との主な相違点である。また、遊技効果ランプ909は、図1の遊技領域周辺部の枠LED9が設けられている箇所に設けられ、遊技効果ランプ909は、LEDを含んで構成されている。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図13に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板9014、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ909の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板9014に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
ランプ制御基板9014は、遊技効果ランプ909を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ909を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ909を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板9014といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
前述した図3と同様の遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図14のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図14に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS9021)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS9022)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS9023)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS9024)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS9025)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS9026)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS9027)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS9027のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図15は、特別図柄プロセス処理として、図14に示すステップS9025にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS90101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図14に示すステップS9027のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S90101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS90110〜S90120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS90110〜S90120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS90110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、はずれ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS90111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS90112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS90113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「はずれ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「はずれ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS90114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS90115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS90116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS90117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS90118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS90119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS90120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(本実施の形態の特徴部103SGに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部103SGについて説明する。尚、本実施の形態におけるフローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」や「103SGS1」と略記したり、「ノーマルリーチ」を「Nリーチ」と略記したり、「スーパーリーチ」を「Sリーチ」や「SPリーチ」と略記したりする場合がある。また、基本説明にて説明したパチンコ遊技機1と同様または形態や配置位置等が異なるが同様の機能を有する構成については、同様の符号を付すことにより詳細な説明を省略する。尚、以下において、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を背面(後方)側とし、パチンコ遊技機1を前面側から見たときの上下左右方向を基準として説明する。尚、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の前面とは、該パチンコ遊技機1にて遊技を行う遊技者と対向する対向面である。
(実施例1)
次に、本実施の形態の特徴部103SGにおける実施例1に係る遊技機につき、図16−1〜図16−19を参照して説明する。
まず、図16−1は、本実施の形態の特徴部103SGにおけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。図16−1及び図16−3に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、縦長の方形枠状に形成された外枠103SG001aと、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)103SG003とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠103SG003には、ガラス窓を有するガラス扉枠103SG003aが左側辺を中心として遊技機用枠103SG003の前面を開放する扉開放位置と該前面を閉鎖する扉閉鎖位置との間で回動可能に設けられ、該ガラス扉枠103SG003aにより遊技領域を開閉できるようになっており、ガラス扉枠103SG003aを閉鎖したときにガラス窓を通して遊技領域を透視できるようになっている。
また、遊技機用枠103SG003は、遊技場の店員等が所有する扉キーを図示しない錠前に挿入して解錠することで開放可能となり、店員以外の遊技者等は遊技機用枠103SG003及びガラス扉枠103SG003aを開放することはできないようになっている。
左遊技領域103SG002Lは、打球操作ハンドル30の操作によって比較的弱く打ち出された(左打ち)遊技球が流下する遊技領域であり、右遊技領域103SG002Rは、打球操作ハンドル30の操作によって左遊技領域103SG002Lを流下する遊技球よりも強く打ち出された(右打ち)遊技球が、画像表示装置5の上方経路103SG002Cを通過して流下する遊技領域である。
また、左遊技領域103SG002Lには、一般入賞口10が配置されており、右遊技領域103SG002Rには、該右遊技領域103SG002Rの上流方から下流側にかけて、通過ゲート41、可変入賞球装置6B、一般入賞口10、特別可変入賞球装置7が配置されている。つまり、左遊技領域103SG002Lを流下する遊技球は、一般入賞口10と入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に入賞可能となっており、右遊技領域103SG002Rを流下する遊技球は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口、一般入賞口10及び特別可変入賞球装置7が形成する大入賞口に入賞可能となっているとともに、通過ゲート41を通過可能となっている。
図16−1に示すように、入賞球装置6Aと可変入賞球装置6B及び特別可変入賞球装置7の間には、複数の障害釘103SGK1が配設されている。このため、左遊技領域103SG002Lを流下する遊技球は、第2始動入賞口や大入賞口に入賞不能であるとともに、右遊技領域103SG002Rを流下する遊技球は、第1始動入賞口に入賞不能となっている。
図16−2及び図16−3に示すように、本実施の形態の特徴部103SGにおける主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース103SG201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板11には、パチンコ遊技機1の設定値を変更可能な設定値変更状態に切り替えるための錠スイッチ103SG051と、設定値変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ103SG052と、遊技機用枠103SG003の開放を検知する開放センサ103SG090と、が設けられている。尚、詳細は後述するが、本実施の形態の特徴部103SGにおける設定値変更状態は、遊技場の店員等がパチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認可能な状態(設定値確認状態)でもある。
これら錠スイッチ103SG051及び設定切替スイッチ103SG052といった遊技者が操作可能な操作部が設けられた設定切替本体部は、主基板11とともに基板ケース103SG201内に収容されており、錠スイッチ103SG051及び設定切替スイッチ103SG052は、基板ケース103SG201を開放しなくても操作可能となるように基板ケース103SG201の背面に形成された開口を介して背面側に露出している。
錠スイッチ103SG051及び設定切替スイッチ103SG052を有する基板ケース103SG201は、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠103SG003を閉鎖した状態では操作が極めて困難であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠103SG003を開放することで操作が可能となる。また、錠スイッチ103SG051は、遊技場の店員等が所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、錠スイッチ103SG051は、設定キーによって、後述するONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチでもある。尚、本実施の形態の特徴部103SGでは、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示しているが、これらは1のキーにて兼用されていてもよい。
また、基板ケース103SG201には、設定値や後述するベース値を表示可能な表示モニタ103SG029が配置されている。該表示モニタ103SG029は、主基板11に接続されているとともに、基板ケース103SG201の上部に配置されている。つまり、表示モニタ103SG029は、基板ケース103SG201における主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠103SG003を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠103SG003を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
また、図16−1及び図16−2に示すように、本実施の形態の特徴部103SGにおけるパチンコ遊技機1の遊技盤2の所定位置(例えば、遊技領域の左下方位置)には、第1特図の可変表示を実行可能な第1特別図柄表示装置103SG004A、第2特図の可変表示を実行可能な第2特別図柄表示装置103SG004B、第1保留記憶数を表示可能な第1保留表示器103SG025A、第2保留記憶数を表示可能な第2保留表示器103SG025B、普通図柄の可変表示を実行可能な普通図柄表示器103SG020、普図保留記憶数を表示可能な普図保留表示器103SG025C、大当り遊技中に当該大当り遊技のラウンド数(大当り種別)を表示可能なラウンド表示器103SG131、高ベース状態(時短状態)や大当り遊技状態等の遊技球を右遊技領域103SG002Rに向けて打ち出す遊技状態において点灯する右打ちランプ103SG132、確変状態であるとき点灯する確変ランプ103SG133、高ベース状態(時短状態)において点灯する時短ランプ103SG134が纏めて配置されている遊技情報表示部103SG200が設けられている。
第1特別図柄表示装置103SG004Aと第2特別図柄表示装置103SG004Bとは、それぞれ8セグメントのLEDから構成されている。また、第1特別図柄表示装置103SG004Aと第2特別図柄表示装置103SG004Bとでは、特別図柄の可変表示結果がはずれや小当りである場合は、共通の組合せで該可変表示結果を導出表示可能となっている。
第1特別図柄の可変表示において該可変表示結果が大当りとなる場合について、第1特別図柄表示装置103SG004Aは、大当り種別毎に2種類の大当り図柄(点灯するLEDの組合せ)にて可変表示結果と導出表示可能となっている。また、第2特別図柄の可変表示において該可変表示結果が大当りとなる場合について、第2特別図柄表示装置103SG004Bは、大当り種別毎に2種類の大当り図柄(点灯するLEDの組合せ)にて可変表示結果と導出表示可能となっている。
尚、本実施の形態の特徴部103SGにおいては、第1特別図柄表示装置103SG004Aと第2特別図柄表示装置103SG004Bとで導出表示可能な大当り図柄は全て異なっているが、第1特別図柄表示装置103SG004Aで導出表示可能な大当り図柄と第2特別図柄表示装置103SG004Bで導出表示可能な大当り図柄は少なくとも一部が重複していてもよい。
第1保留表示器103SG025Aと第2保留表示器103SG025Bとは、それぞれ4セグメントのLEDが左右方向に並列して配置されている。これら第1保留表示器103SG025Aと第2保留表示器103SG025Bとでは、保留記憶数が1個であれば左端部のLEDのみが点灯し、保留記憶数が増加していく毎に左から2番目、左から3番目、左から4番目のLEDが順次点灯する。そして、可変表示が実行される毎に、保留記憶が減少する(消費される)ことに応じて、該可変表示に対応する保留表示器でのLEDが所定のシフト方向(本実施の形態の特徴部103SGでは左方向)に向けて消灯していく。
尚、本実施の形態の特徴部103SGでは、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とが両方存在する場合は、第2特図保留記憶にもとづく可変表示が優先して実行される様になっている。このため例えば第1特図保留記憶が1個存在するとともに第2特図保留記憶が2個存在する場合(第1保留表示器103SG025Aの左端部のLEDのみが点灯しているとともに、第2保留表示器103SG25Bの左2個のLEDが点灯している場合)は、第2特図保留記憶にもとづく可変表示の実行によって第2特図保留記憶が0個となった後に、第1特図保留記憶にもとづく可変表示が実行される。
また、ラウンド表示器103SG131は5個のセグメント(LED)から構成されている。尚、本実施の形態の特徴部103SGにおける大当り種別としては、5ラウンド大当りである大当りA、10ラウンド大当りである大当りB、15ラウンド大当りである大当りCの計3個の大当り種別が設けられており、これら大当り種別に応じてラウンド表示器103SG131を構成するセグメントのうちいずれのセグメントが点灯するかが異なっている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ909や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるLED制御コマンドが含まれている。
尚、本実施の形態の特徴部103SGにおける演出制御基板12には、可変表示中等にそれぞれの原点位置と演出位置との間で動作可能な第1可動体103SG321及び第2可動体103SG322と、第1可動体103SG321が該第1可動体103SG321の原点位置に位置していることを検出可能な原点検出センサ103SG331と、第2可動体103SG322が該第2可動体103SG322の原点位置に位置していることを検出可能な原点検出センサ103SG332と、が接続されている。
図16−4(A)は、本実施の形態における特徴部103SGで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図16−4(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図16−4(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置103SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置103SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、可変表示結果通知コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図16−4(B)に示すように、可変表示結果が「はずれ」であるか「大当り」であるか「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
可変表示結果通知コマンドでは、例えば図16−4(B)に示すように、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知する第5可変表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。
コマンド96XXHは、パチンコ遊技機1においてエラー(異常)の発生および発生したエラー(異常)の種別を指定するエラー(異常)指定コマンドである。エラー(異常)指定コマンドでは、例えば、各エラー(異常)に対応するEXTデータが設定されることにより、演出制御基板12側において、いずれのエラー(異常)の発生が判定されたのかを特定することができ、特定したエラー(異常)の発生が、後述するエラー報知処理によって報知される。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、大当り遊技状態または小当り遊技状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置103SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置103SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドD0XXHは、新たに設定された設定値を主基板11から演出制御基板12(演出制御用CPU120)に指定するための設定値指定コマンドである。コマンドE101Hは、パチンコ遊技機1がRAM102の内容をクリアせずに起動したこと(電断復旧したこと、ホットスタートとも言う)を通知するホットスタート通知コマンドである。コマンドE102Hは、パチンコ遊技機1がRAM102の内容をクリアして起動したこと(コールドスタート)を通知するコールドスタート通知コマンドである。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、時刻情報を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)106とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図16−5は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図16−5に示すように、この実施の形態の特徴部103SGでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
尚、本実施の形態では各乱数値MR1〜MR5をそれぞれ図16−5に示す範囲の値として用いる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各乱数値MR1〜MR5の範囲は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異ならせてもよい。
図16−6は、本実施の形態における変動パターンを示している。本実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。また、可変表示結果が「小当り」となる場合などに対応して、1の変動パターンが予め用意されている。尚、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。可変表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施の形態では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよい。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けてもよい。
図16−6に示すように、本実施の形態の特徴部103SGにおけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施の形態におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
尚、本実施の形態では、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に可変表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
尚、本実施の形態の特徴部103SGにおいては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしてもよい。
また、本実施の形態の特徴部103SGでは、図16−6に示すように、変動パターン毎に変動内容(演出内容)が予め決定されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定されている設定値に応じて同じ変動パターンであっても変動内容(演出内容)が異なるようにしてもよい。例えば、ノーマルリーチはずれの変動パターンPA2−1の場合は、設定されている設定値が1の場合は、ノーマルリーチはずれとなる変動パターンとし、設定されている設定値が2の場合は、擬似連演出を2回実行して非リーチはずれとなる変動パターンとして、設定されている設定値が3の場合は、擬似連演出を3回実行してスーパーリーチはずれとなる変動パターン…等とすればよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、図16−7〜図16−11などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの可変表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図16−7(A)に示す第1特図用表示結果判定テーブル、図16−7(B)に示す第2特図用表示結果判定テーブル、図16−8(A)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、図16−8(B)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)の他、大当り変動パターン判定テーブル、小当り変動パターン判定テーブル、はずれ変動パターン判定テーブル、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン決定テーブル(図示略)などが含まれている。
本実施の形態の特徴部103SGのパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。詳しくは、後述する特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も出玉率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど出玉率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。換言すれば、設定値とは、最も大きい値である6が最も遊技場側にとって不利な値であり、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど遊技場側にとって有利な値となる。
図16−7(A)及び図16−7(B)は、表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定値毎に設定されているテーブルである。本実施の形態の特徴部103SGでは、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
図16−7(A)に示すように、設定値が1であり変動特図が第1特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1237までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図16−7(B)に示すように、設定値が1であり変動特図が第2特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1237までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図16−7(A)に示すように、設定値が2であり変動特図が第1特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1253までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1383までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図16−7(B)に示すように、設定値が2であり変動特図が第2特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1253までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1383までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図16−7(A)に示すように、設定値が3であり変動特図が第1特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1272までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1429までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図16−7(B)に示すように、設定値が3であり変動特図が第2特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1272までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1429までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図16−7(A)に示すように、設定値が4であり変動特図が第1特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1292までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1487までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図16−7(B)に示すように、設定値が4であり変動特図が第2特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1292までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1487までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図16−7(A)に示すように、設定値が5であり変動特図が第1特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1317までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1556までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図16−7(B)に示すように、設定値が5であり変動特図が第2特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1317までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1556までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図16−7(A)に示すように、設定値が6であり変動特図が第1特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1674までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図16−7(B)に示すように、設定値が6であり変動特図が第2特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1674までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
以上のように、各表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施の形態の特徴部103SGでは、設定値が1の場合は1/300、設定値が2の場合は1/280、設定値が3の場合は1/260、設定値が4の場合は1/240、設定値が5の場合は1/220、設定値が6の場合は1/200)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施の形態の特徴部103SGでは、設定値が1の場合は1/200、設定値が2の場合は1/180、設定値が3の場合は1/160、設定値が4の場合は1/140、設定値が5の場合は1/120、設定値が6の場合は1/100)。即ち、各表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定値が大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
尚、本実施の形態の特徴部103SGでは、図16−7に示すように、各設定値に応じて通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率がそれぞれ異なる(例えば、設定値1であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は1.5倍であり、設定値2であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は約1.56倍であり、設定値3であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は1.625倍である)ように設定されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、各設定値での通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は全て一定(例えば、5倍)に設定してもよい。
また、各第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一値となるように判定値が割り当てられている。具体的には、図16−7(A)に示すように、第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が1/200に設定されている。
一方で、各第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が第1特図用表示結果判定テーブルとは異なる同一値となるように判定値が割り当てられている。具体的には、図16−7(B)に示すように、第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が1/100に設定されている。
尚、本実施の形態の特徴部103SGでは、設定値にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一確率である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定値に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を異ならせてもよい。更に、本実施の形態の特徴部103SGでは、変動特図に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動特図にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を同一確率としてもよい。
ここで、各表示結果判定テーブルにおいて「大当り」や「小当り」に割り当てられている当り判定値の数値範囲に着目すると、遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238〜1253の範囲、設定値3では1238〜1272の範囲、設定値4では1238〜1292の範囲、設定値5では1238〜1317の範囲、設定値6では1238〜1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部103SGでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち32767〜33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1346)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33094の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
次に、遊技状態が確変状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347〜1383の範囲、設定値3では1347〜1429の範囲、設定値4では1347〜1487の範囲、設定値5では1347〜1556の範囲、設定値6では1347〜1674の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部103SGでは、遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルと同じく、当り判定値のうち32767〜33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1674までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1674)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33094の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238〜1253の範囲、設定値3では1238〜1272の範囲、設定値4では1238〜1292の範囲、設定値5では1238〜1317の範囲、設定値6では1238〜1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部103SGでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち32767〜33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1346)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33421の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
次に、遊技状態が確変状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347〜1383の範囲、設定値3では1347〜1429の範囲、設定値4では1347〜1487の範囲、設定値5では1347〜1556の範囲、設定値6では1347〜1674の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部103SGでは、遊技状態が確変状態である場合における第2図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が確変状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルと同じく、当り判定値のうち32767〜33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1674までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1674)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33421の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
以上、本実施の形態の特徴部103SGにおいては、各表示結果判定テーブルにおいて、遊技状態及び設定値にかかわらず、当り判定値の1020を基準として共通数値範囲または共通数値範囲と非共通数値範囲とからなる連続した1の数値範囲内に含まれる判定値を大当り判定値の数値範囲とするとともに、遊技状態及び設定値にかかわらず、当り判定値の32767を基準として連続した1の数値範囲(共通数値範囲)内に含まれる判定値を小当り判定値の数値範囲として可変表示結果を判定するようになっている。
更に、これら各表示結果判定テーブルにおいては、変動特図が同一である場合は、遊技状態にかかわらず小当り判定値の数値範囲は同一(小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が同一)である。また、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が異なる(第1特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は328個であるのに対して、第2特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は655個と約2倍である)一方で、小当り判定値の数値範囲自体は、32767を基準値(小当り基準値)として設定されている。
更に、前述したように、各遊技状態においては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1の場合が最も特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が低く、設定値の値が大きくなるほど特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように判定値が割り当てられている(大当り確率:設定値6>設定値5>設定値4>設定値3>設定値2>設定値1)。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当りA〜大当りC)とすることを決定する。また、MR1が小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当り及び小当りの当選を決定する。尚、図16−7に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置103SG004Aまたは第2特別図柄表示装置103SG004Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置103SG004Aまたは第2特別図柄表示装置103SG004Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
尚、本実施の形態では、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1〜6の計6個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。
図16−8(A)及び図16−8(B)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)を示す説明図である。このうち、図16−8(A)は、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の可変表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。また、図16−8(B)は、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の可変表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。
大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当りA〜大当りCのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
ここで、本実施の形態の特徴部103SGにおける大当り種別について、図16−9を用いて説明する。本実施の形態の特徴部103SGでは、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する大当りA(非確変大当りともいう)と、大当り遊技の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する大当りBや大当りC(確変大当りともいう)が設定されている。
「大当りA」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りであり、「大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。更に、「大当りC」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが15回(いわゆる15ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。
「大当りA」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本実施の形態の特徴部103SGでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
一方、大当りBや大当りCの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが大当りBや大当りCである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
尚、本実施の形態の特徴部103SGにおいては、大当り種別として大当りA〜大当りCの3種類を設ける形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は2種類以下、または4種類以上設けてもよい。
また、図16−8(A)に示すように、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)においては、設定値が「1」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜249までが大当りBに割り当てられており、250〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「2」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜229までが大当りBに割り当てられており、200〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「3」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜209までが大当りBに割り当てられており、150〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「4」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜189までが大当りBに割り当てられており、190〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「5」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜169までが大当りBに割り当てられており、170〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「6」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜149までが大当りBに割り当てられており、150〜299までが大当りCに割り当てられている。
このように、第1特別図柄の特図ゲームにおいて大当りが発生した場合は、大当り遊技終了後に時短制御のみが実行される大当りAを決定する割合が同一である一方で、大当り遊技終了後に時短制御と確変制御の両方が実行される大当りBと大当りCのうち、大当りCを決定する割合が設定値6、5、4、3、2、1の順に低くなる。つまり、変動特図が第1特別図柄である場合は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合が最も出玉率が高く、設定値が5、4,3、2、1の順に小さくなるほど出玉率が低くなっている。
一方で、図16−8(B)に示すように、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)においては、設定値が「1」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜199までが大当りBに割り当てられており、200〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「2」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜179までが大当りBに割り当てられており、180〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「3」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜159までが大当りBに割り当てられており、160〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「4」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜139までが大当りBに割り当てられており、140〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「5」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜119までが大当りBに割り当てられており、120〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「6」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜299までが大当りCに割り当てられている(大当りBには判定値が割り当てられていない)。
このように、第2特別図柄の特図ゲームにおいて大当りが発生した場合は、大当り遊技終了後に時短制御のみが実行される大当りAを決定する割合が同一である一方で、大当り遊技終了後に時短制御と確変制御の両方が実行される大当りBと大当りCのうち、大当りCを決定する割合が設定値6、5、4、3、2、1の順に低くなる。つまり、変動特図が第2特別図柄である場合は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合が最も出玉率が高く、設定値が5、4,3、2、1の順に小さくなるほど出玉率が低くなっている。
尚、本実施の形態の特徴部103SGでは、変動特図が第2特図であり、且つパチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合には、大当り種別を大当りBに決定しない形態を例示している、つまり、設定されている設定値に応じて大当り種別の決定割合が異なることには、いずれかの大当り種別を決定しないこと(決定割合が0%である)ことを含んでいるが、変動特図が第2特図であり、且つパチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合においても、大当り種別を大当りBに決定する場合を設けてもよい。
このように、本実施の形態の特徴部103SGでは、設定されている設定値に応じて可変表示結果が大当りとなった場合の大当り種別の決定割合が異なっているので、遊技興趣を向上できるようになっている。
尚、本実施の形態の特徴部103SGでは、大当り種別を大当り種別判定用の乱数値であるMR2を用いて決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は、特図表示結果判定用の乱数値であるMR1を用いて決定してもよい。
また、本実施の形態の特徴部103SGでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値が大きいほど遊技者にとって有利となる(大当り確率が高まることや、大当り種別としての大当りCが決定されやすくなること等)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。
また、本実施の形態の特徴部103SGでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて大当り確率が変化する一方で、遊技性自体は変化しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。
例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(所謂確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中に遊技球が、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、変動特図に応じて大当り遊技中に遊技球が該所定スイッチを通過する割合が異なる遊技性(所謂V確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320且つ小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(所謂1種2種混合タイプ)としてもよい。更に、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3のいずれかである場合は遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかである場合)を設けてもよい。
更に、このように、設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、上述の例であれば、設定値が1〜3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを演出用スイッチ(遊技球が所定領域を通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が4〜6の場合は、該所定スイッチを遊技用スイッチ(遊技球が所定スイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、可変表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、可変表示結果を「小当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、可変表示結果を「はずれ」にすることが事前決定されたときに使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
大当り用変動パターン判定テーブルにおいては、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図16−10(A)及び図16−10(B)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブルとしては、大当り種別が大当りAである場合に使用される大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)と、大当り種別が大当りB、大当りC用である場合に使用される大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)が予め用意されており、これら大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)と大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)には、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図16−10(A)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)においては、設定値が「1」である場合は、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜400までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、401〜850までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、851〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合は、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜380までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、381〜835までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、836〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合は、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜360までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、361〜820までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、821〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「4」である場合は、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜340までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、341〜805までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、806〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「5」である場合は、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜320までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、321〜790までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、791〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「6」である場合は、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜300までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、301〜775までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、776〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。
図16−10(B)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜200までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、201〜550までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、551〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜180までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、181〜510までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、511〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜160までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、161〜470までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、471〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「4」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜140までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、141〜430までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、431〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「5」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜120までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、121〜390までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、391〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「6」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜100までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、101〜350までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、351〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。
このように、特図ゲームにおいて大当りAが当選した場合に、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)を決定する割合が、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)を決定する割合よりも高く、かつ、設定値6、5、4、3、2、1の順に低くなるようになっている。また、特図ゲームにおいて大当りBまたは大当りCが当選した場合に、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)を決定する割合が、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)を決定する割合よりも高く、かつ、設定値6、5、4、3、2、1の順に低くなるようになっている。
つまり、本実施の形態では、これらの判定値が、大当りの種別が「大当りB」または「大当りC」である場合にはスーパーリーチβが決定され易く、大当りの種別が「大当りA」である場合には、スーパーリーチαが決定され易いように割り当てられていることで、スーパーリーチβの変動パターンが実行されたときには、「大当りB」または「大当りC」となるのではないかという遊技者の期待感を高めることできる。
また、小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、小当りの変動パターン(PC1−1)の変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。具体的には、図16−10(C)に示すように、小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、設定値が1〜6のいずれである場合でも、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜997までが小当りの変動パターン(PC1−1)に割り当てられている。尚、本実施における小当りの変動パターンとしてはPC1−1のみが設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当りの変動パターンとしては2以上の変動パターンを設け、設定値1〜6で小当りの変動パターンを複数の変動パターンから異なる割合で決定してもよい。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルには、遊技状態が時短制御の実施されていない低ベース状態において保留記憶数が1個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルAと、低ベース状態において合計保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、低ベース状態において合計保留記憶数が5〜8個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCと、遊技状態が時短制御の実施されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルDとが予め用意されている。
はずれ用変動パターン判定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図16−11(A)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルA(低ベース中合算保留記憶数1個以下用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜450までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、451〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜430までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、431〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜410までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、411〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「4」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜390までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、391〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「5」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜370までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、371〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「6」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜350までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、351〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルBにおいては、合計保留記憶数が2〜4個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図16−11(B)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルB(低ベース中合算保留記憶数2〜4個用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜500までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)に割り当てられており、501〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜480までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)に割り当てられており、481〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、1〜460までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)に割り当てられており、461〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「4」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜440までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)に割り当てられており、441〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「5」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜420までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)に割り当てられており、421〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「6」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜400までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)に割り当てられており、401〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルCにおいては、合計保留記憶数が5〜8個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図16−11(C)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルC(低ベース中合算保留記憶数5個以上用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜550までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)に割り当てられており、551〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜530までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)に割り当てられており、531〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜510までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)に割り当てられており、511〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「4」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜490までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)に割り当てられており、491〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「5」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜470までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)に割り当てられており、471〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「6」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜450までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)に割り当てられており、451〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルDにおいては、時短制御中に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図16−11(D)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルD(高ベース中用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜550までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)に割り当てられており、551〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜530までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)に割り当てられており、531〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜510までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)に割り当てられており、511〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「4」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜490までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)に割り当てられており、491〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「5」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜470までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)に割り当てられており、471〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「6」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜450までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)に割り当てられており、451〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。
このように、はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Dを用いる場合、非リーチ変動パターンやノーマルリーチ変動パターンを決定する割合は、スーパーリーチ変動パターンを決定する割合よりも高く、ノーマルリーチ変動パターンを決定する割合は、設定値6、5、4、3、2、1の順に低くなるように設定されている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Dを用いる場合は、変動パターン判定テーブルにかかわらず判定値のうち701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターンにそれぞれ割り当てられている、つまり、可変表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチの変動パターンを共通の決定割合で決定するので、スーパーリーチの変動パターンによる可変表示が実行されないことにより演出効果が低下してしまうことを防ぐことができる。
尚、本実施の形態の特徴部103SGにおいては、はずれ用変動パターンとしてスーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合とが各設定値間にて完全に同一の形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらスーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合とは、各設定値間において僅差(例えば、1%程度)で異なっていてもよい。
尚、本実施の形態の特徴部103SGでは、可変表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチの変動パターンの決定割合が同一である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらず非リーチ、ノーマルリーチ、スーパーリーチの全ての変動パターンの決定割合が同一であってもよいし、また、非リーチとノーマルリーチとのいずれかの変動パターンの決定割合のみが同一であってもよい。
また、本実施の形態の特徴部103SGでは、可変表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合の両方が設定されている設定値にかかわらず同一である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果がはずれである場合は、スーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合のどちらか一方のみの決定割合が設定されている設定値にかかわらず同一であってもよい。
また、本実施の形態の特徴部103SGでは、可変表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合の両方が設定されている設定値にかかわらず同一である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果が大当りである場合においても、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチ大当りの変動パターンの決定割合が設定されている設定値にかかわらず同一であってもよい。
尚、本実施の形態の特徴部103SGでは、可変表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値に応じて非リーチやノーマルリーチの変動パターンの決定割合が異なる形態を例示しているが、設定されている設定値によっては、非リーチの変動パターンとノーマルリーチの変動パターンのうち、決定されない変動パターンが1つまたは複数あってもよい。つまり、設定されている設定値に応じて変動パターンの決定割合が異なることには、いずれかの変動パターンを決定しないこと(決定割合が0%であること)や、特定の変動パターンを100%の割合で決定することも含まれている。
尚、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)の方が変動時間は短く、さらに、変動パターン(PA1−2)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)の方が変動時間は短い(図16−6参照)。よって、保留記憶数が増加した場合には、変動時間が短い非リーチはずれの変動パターンが決定されることにより、保留記憶が消化されやすくなって、保留記憶数が上限数である4に達しているときに始動入賞することで、保留記憶がなされない無駄な始動入賞が発生し難くなるようになるとともに、保留記憶数が減少した場合には、変動時間が長い短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)が決定されることによって、可変表示の時間が長くなることにより、可変表示が実行されないことによる遊技の興趣低下を防ぐことができるようになる。
また、本実施の形態の特徴部103SGでは、図16−11(A)〜図16−11(C)に示すように、合算保留記憶数に応じて異なるはずれ用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動対象の特別図柄における保留記憶数(例えば、第1特別図柄の可変表示を実行する場合は第1特別図柄の保留記憶数、第2特別図柄の可変表示を実行する場合は第2特別図柄の保留記憶数)に応じて異なるはずれ用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定してもよい。
また、本実施の形態の特徴部103SGの各はずれ用変動パターン判定テーブルにおいては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜6のいずれの数値であっても、スーパーリーチはずれの変動パターン(PA2−2及びPA2−3)に割り当てられている乱数値の範囲が同一となっている。しかしながら、大当り確率及びはずれ確率は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なっているので、実際に可変表示がスーパーリーチはずれの変動パターンにて実行される割合(スーパーリーチはずれの変動パターンの出現率)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なっている。尚、本実施の形態の特徴部103SGでは、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて可変表示がスーパーリーチはずれの変動パターンにて実行される割合が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定値毎の大当り確率及びはずれ確率を考慮し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず同一の割合で可変表示がスーパーリーチはずれの変動パターンにて実行されるようにしてもよい。
また、本実施の形態の特徴部103SGでは、図16−10及び図16−11に示すように、パチンコ遊技機1に設定されている設定値毎に異なる割合にて変動パターンを決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動パターンは、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず同一割合にて決定してもよい。
また、本実施の形態の特徴部103SGでは、決定した変動パターン毎にリーチ演出を実行するか否かといずれのリーチ演出を実行するかが1対1で対応付いている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出制御用CPU120が、変動パターンの特図変動時間や可変表示結果等にもとづいてリーチ演出を実行するか否かや、いずれのリーチ演出を実行するかを抽選して決定してもよい。
図16−1に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
次に、本実施の形態の特徴部103SGにおける表示モニタ103SG029の表示について説明する。
図16−12(A)に示すように、表示モニタ103SG029は、第1表示部103SG029A、第2表示部103SG029B、第3表示部103SG029C、第4表示部103SG029Dを備えている。第1表示部103SG029A〜第5表示部103SG29Eは、いずれも「8」の字を描く7つのセグメントによって構成される7セグメントと、7セグメントの右側方下部に配置されたドットによって構成されている。これらの第1表示部103SG029A〜第5表示部103SG29Eは、それぞれ種々の色、例えば赤色、青色、緑色、黄色、白色等で点灯、点滅可能とされている。また、これらの色を極短周期で変化させながら異なる色やいわゆるレインボーで表示させることも可能である。
尚、本実施の形態の特徴部103SGにおける表示モニタ103SG029の表示制御は、パチンコ遊技機1の試験時においてROM101やRAM102の全領域における試験対象外の領域を用いて実行されるようになっている。
表示モニタ103SG029には、図16−12(B)及び図16−12(C)に示すように、全遊技状態のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値(計測中のリアルタイム値)であるベースLと、全遊技状態における1回目のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値であるベース1と、全遊技状態における2回目のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値であるベース2と、全遊技状態における3回目のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値であるベース3と、を表示可能となっている。ベースL、ベース1、ベース2、ベース3は、百分率にて表示モニタ103SG029に表示される。
実際に表示モニタ103SG029にてベースLを表示する場合は、該ベースLの略記である「bL.」を表示するために第1表示部103SG029Aに「b」、第2表示部103SG029Bに「L.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」〜「99」の値)が第3表示部103SG029Cと第4表示部103SG029Dとにおいて表示される。また、表示モニタ103SG029にてベース1を表示する場合は、該ベースの略記である「b1.」を表示するために第1表示部103SG029Aに「b」、第2表示部103SG029Bに「1.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」〜「99」の値)が第3表示部103SG029Cと第4表示部103SG029Dとにおいて表示される。また、表示モニタ103SG029にてベース2を表示する場合は、該ベースの略記である「b2.」を表示するために第1表示部103SG029Aに「b」、第2表示部103SG029Bに「2.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」〜「99」の値)が第3表示部103SG029Cと第4表示部103SG029Dとにおいて表示される。また、表示モニタ103SG029にてベース3を表示する場合は、該ベースの略記である「b3.」を表示するために第1表示部103SG029Aに「b」、第2表示部103SG029Bに「3.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」〜「99」の値)が第3表示部103SG029Cと第4表示部103SG029Dとにおいて表示される。
本実施の形態の表示モニタ103SG029では、主基板11(CPU103)の制御によってこれらベースL、ベース1、ベース2、ベース3を順次表示する制御を実行するようになっている。例えば、主基板11は、ベースL→ベース1→ベース2→ベース3の順番で表示モニタ103SG029の表示を5秒間隔で切り替える制御を実行する。尚、これら表示モニタ103SG029における各ベース値の表示は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて表示色が異なるようになっている。具体的には、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「1」である場合は表示モニタ103SG029における各ベース値を白色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「2」である場合は表示モニタ103SG029における各ベース値を青色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「3」である場合は表示モニタ103SG029における各ベース値を黄色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「4」である場合は表示モニタ103SG029における各ベース値を緑色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「5」である場合は表示モニタ103SG029における各ベース値を赤色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「6」である場合は表示モニタ103SG029における各ベース値を紫色にて表示する。このため遊技場の店員等は、CPU103が後述する設定値変更処理を実行せずとも、表示モニタ103SG029の表示色を確認するのみでパチンコ遊技機1に設定されている設定値を特定可能となっている。
次に、本実施の形態の特徴部103SGにおける遊技制御メイン処理について説明する。図16−13は、CPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。遊技制御メイン処理では、CPU103は、先ず、割込禁止に設定する(103SGSa001)。続いて、必要な初期設定を行う(103SGSa002)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、CPU103は、RAM102にバックアップデータが記憶されているか否か(107SGSa003)や、RAM102(バックアップRAM)が正常であるか否か(107SGSa004)を判定する。バックアップデータが記憶されていない場合(103SGSa003;N)やRAM102が正常でない場合(103SGSa004;N)は、103SGSa017に進み、バックアップデータが記憶されており、且つRAM102が正常である場合(103SGSa003;Y、103SGSa004;Y)は、更にRAM102に格納されている設定値が1〜6のいずれかであるか、つまり、RAM102に正常な値の設定値が格納されているか否かを判定する(103SGSa005)。
RAM102に格納されている設定値が1〜6のいずれかではない場合(103SGSa005;N)は、103SGSa017に進み、RAM102に格納されている設定値が1〜6のいずれかである場合(103SGSa005;Y)は、電断前に後述する設定値変更処理の実行中であったこと(設定値変更処理の実行中に電断が発生したこと)を示す設定値変更中フラグがセットされているか否かを判定する(103SGSa006)。設定値変更中フラグがセットされている場合(103SGSa006;Y)は、103SGSa017に進み、設定値変更中フラグがセットされていない場合は、後述するRAMクリア処理を実行したことを示すRAMクリアフラグがセットされていれば該RAMクリアフラグをクリアし(103SGSa007)、クリアスイッチがONであるか否か、つまり、クリアスイッチが操作されている状態でパチンコ遊技機1が起動したか否かを判定する(103SGSa008)。
クリアスイッチがONである場合(103SGSa008;Y)は、RAMクリアフラグをセットして103SGSa011に進み(103SGSa010)、クリアスイッチがOFFである場合(103SGSa008;N)は、103SGSa010を実行せずに103SGSa011に進む。
103SGSa011においてCPU103は、錠スイッチ103SG051がONであるか否かを判定する(103SGSa011)。錠スイッチ103SG051がONである場合(103SGSa011;Y)は、更に開放センサ103SG090がONであるか否かを判定する(103SGSa012)。開放センサ103SG090がONである場合、つまり、錠スイッチ103SG051がON且つ遊技機用枠103SG003が開放されている状態でパチンコ遊技機1が起動した場合(103SGSa012;Y)は、RAMクリアフラグがセットされているか否かを判定する(103SGSa013a)。
RAMクリアフラグがセットされている場合(103SGSa013a;Y)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を変更するための設定値変更処理(103SGSa013b)を実行して103SGSa013dに進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(103SGSa013a;N)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認するための設定値確認処理(103SGSa013c)を実行して103SGSa013dに進む。
尚、設定値変更処理(103SGSa013b)では、CPU103は、先ず、表示モニタ103SG029において現在設定されている設定値の表示を行う。次いで、設定切替スイッチ103SG052が操作される毎に表示モニタ103SG029における設定値の更新表示を行う。そして、錠スイッチ103SG051がOFFとなったことにもとづいて表示モニタ103SG029に表示されている設定値をRAM102に更新記憶するとともに、該新たにRAM102に更新記憶された設定値を特定可能な設定値指定コマンドを演出制御用CPU120に対して出力する。
また、設定値確認処理(103SGSa013c)では、CPU103は、表示モニタ103SG029において現在設定されている設定値の表示を行う。そして、錠スイッチ103SG051がOFFとなったことにもとづいて表示モニタ103SG029における設定値の表示を終了すればよい。
尚、103SGSa011において錠スイッチ103SG051がOFFである場合(103SGSa011;N)や開放センサがOFFである場合(103SGSa012;N)は、103SGSa013a〜103SGSa013cの処理を実行せずに103SGSa013dに進む。
103SGSa013dにおいてCPU103は、RAMクリアフラグがセットされているか否か、つまり、今回のパチンコ遊技機1の起動に際してRAM102をクリアするか(RAMクリア処理(103SGSa009)を実行するか)否かを判定する(103SGSa013d)。RAMクリアフラグがセットされている場合(103SGSa013d;Y)はRAMクリア処理(103SGSa013e)を実行した後に103SGSa014に進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(103SGSa013d;N)はRAMクリア処理(103SGSa013e)を実行せずに103SGSa014に進む。
尚、RAMクリア処理(103SGSa013e)では、CPU103は、設定値が格納されているアドレスとRAMクリアフラグが格納(セット)されているアドレスを除く全てのアドレスに「00H」をセットする処理を実行する。つまり、本実施の形態の特徴部103SGでは、103SGSa001〜103SGSa013e及び後述する103SGSa017〜103SGSa021に示すように、RAM102に異常がない場合は、設定値が格納されているアドレスとRAMクリアフラグが格納されているドレスを除く全てのアドレスの内容をクリアするようになっている。
103SGSa014においてCPU103は、再度RAMクリアフラグがセットされているか否か判定する(103SGSa014)。RAMクリアフラグがセットされている場合(103SGSa014;Y)は103SGSa022に進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(103SGSa014;N)は、主基板11の内部状態を電力供給停止(電断)時の状態に戻すための復旧処理を行う(103SGSa015)。
復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。そして、CPU103は、パチンコ遊技機1が電断前の状態で復旧(ホットスタートで起動)したとして、演出制御基板12に対してホットスタート通知コマンドを含む復旧時のコマンドを送信し、103SGSa028に進む(103SGSa016)。
また、103SGSa017においてCPU103は、クリアスイッチがONであるか否か、つまり、クリアスイッチが操作されている状態でパチンコ遊技機1が起動したか否かを判定する(103SGSa017)。クリアスイッチがONである場合(103SGSa017;Y)は、更に錠スイッチ103SG051がONであるか否か(103SGSa018)や、開放センサ103SG090がONであるか否かを判定する(103SGSa019)。
錠スイッチ103SG051がONであり(103SGSa018;Y)、且つ開放センサ103SG090がONである場合、つまり、RAM102にバックアップデータが存在しない、RAM102が正常ではない、または、正常な設定値が設定されていないが、遊技場の従業員等の操作により正式な手順によりパチンコ遊技機1を起動した場合(遊技機用枠103SG003を開放し、錠スイッチ103SG051をONとした状態でクリアスイッチを操作しつつパチンコ遊技機1を起動した場合)は、RAM102に記憶されている設定値をクリアするとともに(103SGSa020)、設定値変更中フラグがセットされていれば該設定値変更中フラグをクリアする(103SGSa021)。そして、前述した103SGSa009〜103SGSa016の処理を実行する。
尚、クリアスイッチがOFFである場合(103SGSa017;N)、錠スイッチ103SG051がOFFである場合(103SGSa018;N)、開放センサ103SG090がOFFである場合(103SGSa019;N)は、103SGSa031に進む。
また、2078SGSa022においてCPU103は、パチンコ遊技機1がコールドスタートにて起動したとして、演出制御基板12に対してコールドスタート通知コマンドを含む復旧時のコマンドを送信する(103SGSa022)。そして、パチンコ遊技機1のコールドスタートを報知するための期間に応じたコールドスタート報知タイマをセットし(103SGSa023)、表示モニタ103SG029を構成する全セグメントの点滅を開始することによってコールドスタートの報知を開始する(103SGSa024)。
103SGSa024の実行後、CPU103は、コールドスタート報知タイマの値を−1し(103SGSa025)、該コールドスタート報知タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(103SGSa026)。コールドスタート報知タイマがタイマアウトしていない場合(103SGSa026;N)は、103SGSa025と103SGSa026の処理を繰返し実行し、コールドスタート報知タイマがタイマアウトした場合(103SGSa026;Y)は、表示モニタ103SG029における全セグメントの点滅を終了し(103SGSa027)、103SGSa028に進む。
尚、本実施の形態の特徴部103SGでは、パチンコ遊技機1のコールとスタート時にコールドスタート報知タイマの期間(例えば、5秒間)に亘って表示モニタ103SG029を構成する全セグメントを点滅させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1のコールとスタート時には、表示モニタ103SG029を構成する全セグメントのうち一部のセグメントのみを点滅させるようにしてもよいし、また、表示モニタ103SG029を構成する全セグメントのうち少なくとも一部のセグメントを点灯させるようにしてもよい。
そして、103SGSa028においてCPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理(103SGSa028)を実行し、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(103SGSa029)、割込みを許可する(103SGSa030)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
また、103SGSa031においてCPU103は、RAM102に異常な設定値が記憶されていること(設定値異常エラー)や、後述する設定変更中の電断から復帰したこと等にもとづいて、演出制御基板12に対して設定値の異常に応じたエラー指定コマンドを送信する(103SGSa031)。更に、エラー報知実行待ちタイマをセットする(103SGSa032)。そして、CPU103は、エラー報知実行待ちタイマの値を−1し(103SGSa033)、該エラー報知実行待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(103SGSa034)。エラー報知実行待ちタイマがタイマアウトしていない場合(103SGSa034;N)は、103SGSa033と103SGSa034の処理を繰返し実行し、エラー報知実行待ちタイマがタイマアウトした場合(103SGSa034;Y)は、設定値異常エラーの発生や設定変更中の電断から復帰しことの報知(エラー報知)として、表示モニタ103SG029を構成する第1表示部103SG029A、第2表示部103SG029B、第3表示部103SG029C、第4表示部103SG029Dのそれぞれにおいて「E.」を表示する(103SGSa035)。
また、CPU103は、第1特別図柄表示装置103SG004A及び第2特別図柄表示装置103SG004Bを構成する全てのLEDを点滅させるとともに(103SGSa036)、パチンコ遊技機1に設けられた図示しないターミナル基板を介して遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対してセキュリティ信号を出力し103SGSa032に進む(103SGSa037)。以降、CPU103は、パチンコ遊技機1の電断発生まで(遊技場の店員等の操作によってパチンコ遊技機1の電源がOFFになるまで)103SGSa032〜103SGSa037の処理を繰返し実行することで、表示モニタ103SG029、第1特別図柄表示装置103SG004A、第2特別図柄表示装置103SG004Bによるエラーの発生報知を実行する。
このように、本実施の形態の特徴部103SGにおけるパチンコ遊技機1は、異常な設定値が設定されていることや設定値の変更中の電断から復帰した場合に、表示モニタ103SG029、第1特別図柄表示装置103SG004A、第2特別図柄表示装置103SG004Bによるエラーの発生報知を実行するので、遊技場の店員等は、パチンコ遊技機1の正面側と背面側の両面からエラーの発生や設定値の変更中の電断から復帰したことを認識することが可能となっている。加えて、パチンコ遊技機1のエラーの発生や設定値の変更中の電断からの復帰は遊技場の管理装置においても認識することができるので、パチンコ遊技機1のセキュリティ性を向上できるようになっている。
尚、本実施の形態の特徴部103SGの遊技制御メイン処理では、図16−13に示すように、103SGSa008においてクリアスイッチがONであると判定した場合(103SGSa008;Y)や103SGSa021において設定値変更中フラグをクリアした後にRAMクリア処理(103SGSa009)を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明はこれに限定されるものではなく、該RAMクリア処理は、103SGSa008においてクリアスイッチがONであると判定した場合(103SGSa008;Y)や103SGSa021において設定値変更中フラグをクリアした後ではなく、103SGSa014においてRAMクリアフラグがセットされていると判定した場合(103SGSa014;Y)に実行してもよい。
図16−14は、図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(S171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(103SGS271)。第1変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(103SGS271;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ103SG194Aにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1−0」〜「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(103SGS272)。尚、バッファ番号「1−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
また、103SGS271において第1変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(103SGS271;N)、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(103SGS273)。第2変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(103SGS273;N)、可変表示開始設定処理を終了し、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(103SGS273;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ(図示略)における第2特図保留記憶のバッファ番号「2−0」〜「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(103SGS274)。尚、バッファ番号「2−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
103SGS272または103SGS274の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(103SGS275)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(103SGS276)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定し、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、本特徴部103SGでは、受信した可変表示結果指定コマンドが非確変大当りAに該当する第2可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りBに該当する第3可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの飾り図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りCに該当する第4可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として3図柄が「7」で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りCに該当する第5可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、小当りと同一のチャンス目となる「334」、「778」の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが小当りに該当する第5可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、確変大当りCと同一のチャンス目となる「334」、「778」の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1可変表示結果指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる飾り図柄であって、上記したチャンス目以外の組合せ(はずれ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定すればよい。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すればよい。
次いで、演出制御用CPU120は、図16−15に示す可変表示中演出決定処理を実施して、当該可変表示において可変表示中演出を実行するか否かを決定する(103SGS277)。
(可変表示中演出)
可変表示中演出は、演出結果として、大当り遊技状態に制御されることに関する示唆となる有利状態示唆結果と、CPU103が設定値変更処理にて行う設定値の設定に関する示唆となる設定示唆結果と、のいずれかとなることが可能な演出(所定演出)である。本特徴部103SGでは、演出制御用CPU120は、演出結果が有利状態示唆結果となる演出として、可変表示態様がリーチとなって大当りとなる可能性を示唆するリーチ予告(予告演出)を実行可能である。また、演出結果が設定示唆結果となる演出として、設定値が設定値1〜6のいずれであるかを示唆する設定示唆を実行可能である。また、演出制御用CPU120は、演出結果が有利状態示唆結果と設定示唆結果のいずれにもなることが可能であるとき、つまり、リーチ予告と設定示唆のいずれも実行可能な可変表示中演出を実行可能であるときには、演出結果が有利状態示唆結果となるリーチ予告を、演出結果が設定示唆結果となる設定示唆よりも優先して実行可能である。
図16−16に示すように、可変表示中演出は、パターンPT−1〜PT−9の複数種類の演出パターン(演出態様)を有しており、演出制御用CPU120は、可変表示中演出の実行を決定した場合には、パターンPT−1〜PT−9のうちいずれの演出パターンに基づいて可変表示中演出を実行するか、つまり、パターンPT−1〜PT−9のうちいずれの演出態様に基づく可変表示中演出を実行するかを抽選により決定する。
図16−18(A)〜(C)に示すように、図柄の可変表示が開始されてから所定期間が経過したタイミング(可変表示態様がリーチとなる前のタイミング)で可変表示中演出が開始されると、搭乗者が乗ったパラグライダーを示す複数(例えば、8体)の画像Z1が、画像表示装置5の表示領域の左側からフェードインして表示領域の右側に向けて移動していき、表示領域の右側へフェードアウトすることで可変表示中演出が終了する。また、複数の画像Z1が右側に向けて移動している途中にて所定個数のグライダーが破壊して落下することを示す画像Z2を表示することがあり、この落下したパラグライダーの個数により、設定値またはリーチが示唆される。
具体的には、パターンPT−1の場合は1体が破壊して落下し、パターンPT−2の場合は2体が破壊して落下し、パターンPT−3の場合は3体が破壊して落下し、パターンPT−4の場合は4体が破壊して落下し、パターンPT−5の場合は5体が破壊して落下し、パターンPT−6の場合は6体が破壊して落下し、パターンPT−7の場合は7体が破壊して落下し、パターンPT−8及びパターンPT−9の場合は8体が破壊して落下する。
また、図16−18(B)や図16−19(A)に示すように、パターンPT−1〜PT−8は、パラグライダーが破壊されるタイミングは全て同じであり、各パターンPT−1〜PT−8に応じた個数のパラグライダーが一斉(または所定個数ずつでもよい)に破壊される。一方、図16−19(B)に示すように、パターンPT−9は、パターンPT−8と同様に計8体のパラグライダーが落下するパターンであるが、パラグライダーが破壊される態様がパターンPT−8とは異なっている。詳しくは、7体のパラグライダーについてはパターンPT−7と同じタイミングで破壊されるが、残りの1体は他の7体が破壊される第1タイミングよりも後の第2タイミングにて破壊される。
このような可変表示中演出の演出期間は、パターンPT−1〜PT−9のいずれに基づいて実行されるか、つまり、演出結果が有利状態示唆結果となるリーチ予告または演出結果が設定示唆結果となる設定示唆のいずれとなるかにかかわらず、共通態様の演出(例えば、画像Z1が画像表示装置5の表示領域の左側からフェードインして表示領域の右側に向けて移動する態様の演出)が実行される共通演出期間と、演出結果が有利状態示唆結果と設定示唆結果のいずれであるかを特定可能な非共通態様の演出(例えば、演出パターンに応じた個数の画像Z2が画像表示装置5の表示領域の下方に移動していく態様の演出)が実行される非共通演出期間とで構成されている。
尚、こられ可変表示中演出として画像Z1、Z2が表示されている背景では、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示されているが、飾り図柄を通常よりも縮小表示した小図柄を所定箇所にて可変表示してもよい。また、可変表示中演出の実行期間において、該可変表示中演出とは異なる他の予告演出等が実行されていてもよい。
また、図16−16に示すように、パターンPT−1〜PT−9のうち、パラグライダーが破壊される数が1〜7体であるパターンPT−1〜PT−7については、設定値が1〜6のうちのいずれに設定されるかを示唆する設定示唆に対応する特定パターン(特定態様)とされ、パラグライダーが破壊される数が8体であるパターンPT−8及びPT−9については、リーチになる可能性を示唆するリーチ予告に対応する特別パターン(特別態様)とされている。つまり、可変表示中演出は、共通演出期間における演出態様は同じであるが、非共通演出期間での演出態様の違い(破壊されるパラグライダーの個数)によって示唆対象が異なり、パラグライダーが1〜7体破壊された場合は設定示唆、8体破壊された場合はリーチ予告となる。
具体的には、パターンPT−1、PT−3は、設定値が奇数(例えば、1,3,5)である可能性を示唆し、パターンPT−2、PT−4は、設定値が偶数(例えば、2,4,6)である可能性を示唆し、パターンPT−5は、設定値が奇数寄りの中間設定以上(例えば、3または5)である可能性を示唆し、パターンPT−6は、設定値が偶数寄りの中間設定以上(例えば、4または6)である可能性を示唆し、パターンPT−7は、設定値が最高設定(例えば、6)である可能性を示唆する。
そして、パターンPT−1〜PT−4については、設定値が1〜4(低設定)のいずれかである場合に高い割合で決定されることで、設定値5,6(高設定)のいずれかであることの期待度が低い第1特定パターン{設定示唆(低)、第1特定態様}とされ、パターンPT−5〜PT−6については、設定値が5,6のいずれかである場合に高い割合で決定されることで、設定値5,6であることの期待度が高い第2特定パターン{設定示唆(高)、第2特定態様}とされている。
尚、本特徴部103SGでは、設定値1〜4を低設定、設定値5,6を高設定として説明するが、設定値1〜3を低設定、設定値4〜6を高設定としてもよいし、設定値1,2を低設定、設定値3,4を中間設定、設定値5,6を高設定として演出パターンの実行割合を設定するようにしてもよい。
一方、パターンPT−8は、図柄の可変表示がリーチ以上(例えば、ノーマルリーチまたはスーパーリーチ)となる可能性ことを示唆し、パターンPT−9は、図柄の可変表示がスーパーリーチとなる可能性を示唆する。
パターンPT−8については、図柄の可変表示態様がノーマルリーチとなる場合に高い割合で決定されることで、スーパーリーチとなることの期待度が低い第1特別パターン{リーチ予告(低)、第1特定態様}とされ、パターンPT−9については、図柄の可変表示態様がスーパーリーチとなる場合に高い割合で決定されることで、スーパーリーチとなることの期待度が高い第2特別パターン{リーチ予告(高)、第2特別態様}とされている。
このように、演出制御用CPU120は、大当り遊技状態に制御されることの示唆となる特別態様(例えば、パターンPT−8及びPT−9)及び設定に関する示唆となる特定態様(例えば、パターンPT−1〜PT−7)を含む複数種類の演出態様のうちいずれかに基づく可変表示中演出を実行可能であり、パターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告(特別態様の所定演出)とパターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆(特定態様の所定演出)とのいずれも実行可能な場合には、リーチ予告を設定示唆よりも優先して実行可能である。
尚、本実施例1では、パターンPT−8やパターンPT−9は、可変表示結果が大当りとなるか否かにかかわらず、変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチとなる場合に決定されるが、ノーマルリーチ変動パターンは、可変表示結果がはずれとなるときに、大当りとなるときよりも高い割合で決定されるものであるため、パターンPT−8は、スーパーリーチとなること、つまり、大当り期待度がパターンPT−9よりも低いパターンである一方で、スーパーリーチ変動パターンは、可変表示結果が大当りとなるときに、はずれとなるときよりも高い割合で決定されるものであるため、パターンPT−9は、スーパーリーチとなること、つまり、大当り期待度がパターンPT−8よりも高いパターンである。
また、本実施例1では、可変表示中演出において、パラグライダーが破壊された個数により、大当りの可能性または何れの設定値に設定されているかを示唆する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パラグライダーが破壊されずに所定個数(例えば、8体)以上のパラグライダーが出現することで大当りや高設定であることが示唆されるようにしてもよい。さらに、大当りの可能性の示唆と、何れの設定値に設定されているかの示唆とが可能であれば、演出態様は種々に変更可能であり、例えば、キャラクタの出現数や出現するキャラクタ種別等によって大当りや設定値を示唆できるもの等でもよい。
また、パターンPT−5〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆(高)やパターンPT−9に基づくリーチ予告(高)においては、各パターンに対応する個数のうち最後のパラグライダーが破壊されて落下する際に、特定音を出力したり遊技効果ランプ909等を発光させることで、大当りまたは高設定の期待度が高いパターンであることを報知可能としてもよい。
図16−15に示すように、可変表示中演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、可変表示結果と変動パターンとを特定する(103SGS291)。可変表示結果は、可変表示の開始時において主基板11から送信される可変表示結果(はずれ、非確変大当りA、確変大当りB、確変大当りC、小当り)を指定するための可変表示結果指定コマンドを格納するための可変表示結果指定コマンド格納領域に記憶されている可変表示結果指定コマンドにより特定することができる。また、変動パターンは、前述したように、変動パターン指定コマンド格納領域に記憶されている変動パターン指定コマンドにて特定できる。
そして、リーチ予告種別決定用乱数を抽出するとともに、図16−17(A)に示す演出(リーチ予告)種別決定用テーブルAを用いて、可変表示中演出におけるリーチ予告の実行の有無と、実行する場合のリーチ予告の種別とを決定するための抽選を行う(103SGS292)。
図16−17(A)に示す演出(リーチ予告)種別決定用テーブルAでは、変動パターンがスーパーリーチである場合には、非実行に20個の判定値が割り当てられ、パターンPT−8に20個の判定値が割り当てられ、パターンPT−9に60個の判定値が割り当てられている。つまり、変動パターンがスーパーリーチである場合は、変動パターンがスーパーリーチ以外である場合よりも高い割合でPT−9に当選するようになっている。
変動パターンがノーマルリーチである場合には、非実行に20個の判定値が割り当てられ、パターンPT−8に60個の判定値が割り当てられ、パターンPT−9に20個の判定値が割り当てられている。つまり、変動パターンがノーマルリーチである場合は、変動パターンがノーマルリーチ以外である場合よりも高い割合でPT−8に当選するようになっている。
また、変動パターンが非リーチまたは小当り変動パターンである場合には、非実行に100個の判定値が割り当てられ、パターンPT−8及びPT−9には判定値が割り当てられていない。つまり、変動パターンが非リーチまたは小当り変動パターンである場合は、リーチ予告に当選しないようになっている。
このように判定値が設定されていることにより、変動パターンがノーマルリーチの場合は、ノーマルリーチ変動パターン以外の場合よりも高い割合でパターンPT−8が当選しやすく、変動パターンがスーパーリーチの場合は、スーパーリーチ変動パターン以外の場合よりも高い割合でパターンPT−9が当選しやすくなっている。
よって、パターンPT−8に基づく演出が出現した場合は、スーパーリーチ変動パターンよりもノーマルリーチ変動パターンとなる可能性が高く、パターンPT−9に基づく演出が出現した場合は、ノーマルリーチ変動パターンよりもスーパーリーチ変動パターンである可能性が高い。つまり、パターンPT−8は、リーチ変動パターンとなることは確定するがノーマルリーチとなる可能性が高いため、大当り期待度が低いリーチ予告(低)とされ、パターンPT−9は、スーパーリーチ変動パターンとなる可能性が高いため、大当り期待度が高いリーチ予告(高)のパターンとされる。
図16−15に戻って、演出制御用CPU120は、103SGS292においてリーチ予告の実行の有無と種別の抽選を行った結果、パターンPT−9{リーチ予告(高)}が当選したか否かを判定する(103SGS293)。パターンPT−9が当選したと判定した場合、パターンPT−9に基づくリーチ予告の実行を、パターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆よりも優先して決定し(103SGS294)、103SGS304に進む。
103SGS292においてパターンPT−9が当選していないと判定した場合、つまり、リーチ予告の非実行またはパターンPT−8が当選した場合は、リーチ予告の非実行またはパターンPT−8{リーチ予告(低)}が当選したことに基づいて、RAM102に記憶されている設定値を読み出して、パチンコ遊技機1に設定されている現在の設定値を特定する(103SGS295)。次いで、設定示唆種別決定用乱数を抽出するとともに、103SGS295にて特定した設定値に対応する演出(設定示唆)種別決定用テーブルBを用いて、可変表示中演出における設定示唆の実行の有無と、実行する場合の設定示唆の種別とを決定するための抽選を行う(103SGS296)。
図16−17(B)に示す演出(設定示唆)種別決定用テーブルBでは、設定値が1である場合には、非実行に30個の判定値が割り当てられ、パターンPT−1に25個の判定値が割り当てられ、パターンPT−2に10個の判定値が割り当てられ、パターンPT−3に25個の判定値が割り当てられ、パターンPT−4に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−5に4個の判定値が割り当てられ、パターンPT−6に1個の判定値が割り当てられ、パターンPT−7に1個の判定値が割り当てられていない。設定値が2である場合には、非実行に30個の判定値が割り当てられ、パターンPT−1に10個の判定値が割り当てられ、パターンPT−2に25個の判定値が割り当てられ、パターンPT−3に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−4に25個の判定値が割り当てられ、パターンPT−5に1個の判定値が割り当てられ、パターンPT−6に4個の判定値が割り当てられ、パターンPT−7に1個の判定値が割り当てられていない。設定値が3である場合には、非実行に30個の判定値が割り当てられ、パターンPT−1に20個の判定値が割り当てられ、パターンPT−2に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−3に20個の判定値が割り当てられ、パターンPT−4に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−5に15個の判定値が割り当てられ、パターンPT−6に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−7に1個の判定値が割り当てられていない。設定値が4である場合には、非実行に30個の判定値が割り当てられ、パターンPT−1に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−2に20個の判定値が割り当てられ、パターンPT−3に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−4に20個の判定値が割り当てられ、パターンPT−5に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−6に15個の判定値が割り当てられ、パターンPT−7に1個の判定値が割り当てられていない。設定値が5である場合には、非実行に30個の判定値が割り当てられ、パターンPT−1に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−2に10個の判定値が割り当てられ、パターンPT−3に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−4に10個の判定値が割り当てられ、パターンPT−5に25個の判定値が割り当てられ、パターンPT−6に15個の判定値が割り当てられ、パターンPT−7に1個の判定値が割り当てられていない。設定値が6である場合には、非実行に30個の判定値が割り当てられ、パターンPT−1に10個の判定値が割り当てられ、パターンPT−2に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−3に10個の判定値が割り当てられ、パターンPT−4に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−5に10個の判定値が割り当てられ、パターンPT−6に25個の判定値が割り当てられ、パターンPT−7に5個の判定値が割り当てられている。
このように判定値が設定されていることにより、設定値が奇数である1または3の場合は、設定値が1または3以外の場合よりも高い割合でパターンPT−1、PT−3が当選しやすく、設定値が偶数である2または4の場合は、設定値が2または4以外の場合よりも高い割合でパターンPT−2、PT−4が当選しやすく、設定値が5である場合は、設定値が5以外の場合よりも高い割合でパターンPT−5が当選しやすく、設定値が6である場合は、設定値が6以外の場合よりも高い割合でパターンPT−6が当選しやすくなっている。また、設定値が6である場合にのみ、パターンPT−7が当選することがあるため、パターンPT−7に基づく設定示唆が出現した場合は設定値6であることが確定する。
よって、パラグライダーが破壊される数が4体以下のパターンPT−1〜PT−4に基づく演出が出現しやすい場合は、設定値が1〜4のいずれかである可能性が高く、パラグライダーが破壊される数が5体以上のパターンPT−5〜PT−7に基づく演出が出現しやすい場合は、設定値が5,6のいずれかである可能性が高い。つまり、パターンPT−1〜PT−4は高設定(設定値5または6)である可能性が低い設定示唆(低)とされ、パターンPT−5〜PT−7は高設定(設定値5または6)である可能性が高い設定示唆(高)とされている。
尚、本実施例1では、リーチ予告種別決定用乱数や設定示唆種別決定用乱数は、1〜100の範囲の乱数とされていて1〜100の範囲のいずれかの値が抽出される。つまり、各決定用乱数の判定値数の1〜100の範囲の100個とされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各決定用乱数の範囲等は適宜に決定すればよい。また、これら各決定用乱数を生成するための各決定用乱数カウンタがRAM122に設定されており、各決定用乱数カウンタが乱数更新処理にてタイマ割込毎に更新される。
図16−15に戻って、演出制御用CPU120は、103SGS296において設定示唆の実行の有無と種別の抽選を行った結果、パターンPT−5〜PT−7{設定示唆(高)}のいずれかが当選したか否かを判定する(103SGS297)。パターンPT−5〜PT−7のいずれかが当選したと判定した場合は、103SGS293においてリーチ予告の非実行が当選しているときには、当選しているパターンPT−5〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆(高)の実行を一義的に決定し、103SGS293においてパターンPT−8{リーチ予告(低)}が当選しているときには、当選しているパターンPT−5〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆(高)の実行を、パターンPT−8に基づくリーチ予告(低)よりも優先して決定し(103SGS298)、103SGS304に進む。
103SGS297においてパターンPT−5〜PT−7{設定示唆(高)}のいずれかが当選しなかった、つまり、設定示唆の非実行またはパターンPT−1〜PT−4のいずれかが当選した場合は、103SGS297において設定示唆の非実行またはパターンPT−1〜PT−4のいずれかが当選したことに基づいて、103SGS293においてパターンPT−8{リーチ予告(低)}が当選しているか否かを判定する(103SGS300)。
103SGS300においてパターンPT−8{リーチ予告(低)}が当選していたと判定した場合は、103SGS297において設定示唆の非実行が当選しているときには、パターンPT−8に基づくリーチ予告(低)の実行を一義的に決定し、103SGS297においてパターンPT−1〜PT−4{設定示唆(低)}のいずれかが当選していれば、当選しているパターンPT−8に基づくリーチ予告(低)の実行を、パターンPT−1〜PT−4に基づく設定示唆(低)よりも優先して決定し(103SGS301)、103SGS304に進む。
103SGS300においてパターンPT−8{リーチ予告(低)}が当選していないと判定した場合は、パターンPT−1〜PT−4{設定示唆(低)}のいずれかが当選しているか否かを判定し(103SGS302)、パターンPT−1〜PT−4のいずれかが当選していれば、パターンPT−1〜PT−4に基づく設定示唆(低)の実行を決定し、103SGS304に進む。また、パターンPT−1〜PT−4のいずれも当選していない、つまり、リーチ予告及び設定示唆双方の非実行が当選した場合は、可変表示中演出の実行を決定することなく、可変表示中演出決定処理を終了する。
103SGS304においては、103SGS294、103SGS298、103SGS301、103SGS303のいずれかにおいて決定した演出種別(パターンPT−1〜PT−9のいずれか)をRAM122の所定領域に記憶し(103SGS304)、可変表示中演出の実行が決定されたことを示す可変表示中演出実行決定フラグをセットして(103SGS305)、可変表示中演出決定処理を終了する。
図16−14に戻り、103SGS277の可変表示中演出決定処理の後に、103SGS278において演出制御用CPU120は、可変表示中演出実行決定フラグがセットされているか否か、つまり、103SGS277の可変表示中演出決定処理においてパターンPT−1〜PT−9のいずれかの可変表示中演出の実行が決定されたか否かを判定する。
可変表示中演出実行決定フラグがセットされている場合には、103SGS279に進んで、可変表示中演出開始待ちタイマに、可変表示中演出開始までの期間を設定し(103SGS279)、可変表示中演出実行決定フラグをクリアして(103SGS280)、103SGS281に進む。一方、可変表示中演出実行決定フラグがセットされていない場合には、103SGS279と103SGS280とを経由することなく103SGS281に進む。
可変表示中演出開始までの期間としては、本特徴部103SGでは、パラグライダーが登場するタイミングが可変表示中演出の開始タイミングとされ、可変表示中演出の開始から実行される可変表示中演出のプロセステーブルに基づいて特定されて可変表示中演出が開始されるようになっているため、可変表示中演出の開始タイミングまでの期間を可変表示中演出開始待ちタイマに設定している形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、可変表示中演出が開始されるタイミングの前に前兆を示す演出(図示略)が実施され、該前兆を開始するタイミングを可変表示中演出の開始タイミングとする場合は、可変表示中演出を開始するまでの期間よりも短い期間を可変表示中演出開始待ちタイマに設定してもよい。
103SGS281において演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(103SGS282)。
尚、プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(103SGS283)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板9014に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、本実施例1では、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、可変表示時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される可変表示時間に相当する値を設定する(103SGS284)。また、可変表示制御タイマに所定時間を設定する(103SGS285)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を画像表示装置5に出力し、画像表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の可変表示(変動)が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(S172)に対応した値にする(103SGS286)。
このように、本実施例1において、演出制御用CPU120は、リーチ変動パターンに基づく図柄の可変表示を実行する際に、可変表示を開始してから可変表示態様がリーチ態様となる前の所定の演出タイミングにて、可変表示中演出としてリーチ予告と設定示唆とのいずれかを実行可能であり、可変表示中演出の実行の有無を決定するときに、演出結果が有利状態示唆結果となるリーチ予告(特別態様の演出)を、演出結果が設定示唆結果となる設定示唆(特定態様の演出)よりも優先して実行することが可能である。
具体的には、図16−15の可変表示中演出決定処理にて示すように、演出制御用CPU120は、リーチ予告の実行の有無及び種別の抽選を、設定示唆の実行の有無及び種別の抽選よりも優先して行う。
すなわち、演出制御用CPU120は、リーチ予告の抽選において、変動パターンがスーパーリーチの場合は、パターンPT−9に基づくリーチ予告(高)の実行を60%の割合で決定するため(103SGS294)、リーチ予告(高)を設定示唆よりも高い割合で(優先して)実行することになる。一方、変動パターンがノーマルリーチの場合は、パターンPT−9に基づくリーチ予告(高)の実行は20%の割合でしか決定しないが、パターンPT−8に基づくリーチ予告(低)が60%の割合で当選(仮決定)するため、リーチ予告(低)の当選に基づき、103SGS296にて設定示唆の抽選が実行されたとしても、103SGS297にてパターンPT−5〜PT−7に基づく設定示唆(高)が当選しなければ、103SGS301にてパターンPT−8に基づくリーチ予告(低)の実行を決定することになるため、リーチ予告を設定示唆よりも高い割合で(優先して)実行することになる。
また、リーチ予告は、リーチ予告(低)と、該リーチ予告(低)よりも大当りに制御される割合が高いことを示唆するリーチ予告(高)とを含み、演出制御用CPU120は、パターンPT−9に基づくリーチ予告(高)とパターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆のいずれも実行可能であるときには、パターンPT−9に基づくリーチ予告(高)を、パターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆よりも優先して実行する(103SGS294)。一方、パターンPT−8に基づくリーチ予告(低)とパターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆のいずれも実行可能であるときには、パターンPT−5〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆(高)を、パターンPT−8に基づくリーチ予告(低)よりも優先して実行することが可能である(103SGS298)。このようにすることで、過度にリーチ予告が優先され設定示唆の実行が制限されることによって、可変表示中演出による興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
また、設定示唆は、設定示唆(低)と、該設定示唆(低)よりも高設定である可能性が高いことを示唆する設定示唆(高)とを含み、演出制御用CPU120は、パターンPT−5〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆(高)とパターンPT−8〜PT−9のいずれかに基づくリーチ予告のいずれも実行可能であるときには、パターンPT−5〜PT−7に基づく設定示唆(高)を、パターンPT−8に基づくリーチ予告(低)よりも優先して実行する(103SGS298)。一方、パターンPT−1〜PT−4のいずれかに基づく設定示唆(低)とパターンPT−8〜PT−9のいずれかに基づくリーチ予告のいずれも実行可能であるときには、パターンPT−8に基づくリーチ予告(低)を、パターンPT−1〜PT−4のいずれかに基づく設定示唆(低)よりも優先して実行することが可能である(103SGS301)。よって、過度に設定示唆が優先されリーチ予告の実行が制限されることによって、可変表示中演出による興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
このように演出制御用CPU120は、リーチ予告を設定示唆よりも優先して実行する。詳しくは、リーチ予告(高)を設定示唆(高)よりも優先して実行し、設定示唆(高)をリーチ予告(低)よりも優先して実行し、リーチ予告(低)を設定示唆(低)よりも優先して実行する。すなわち、各々の演出パターンの実行の優先度が「リーチ予告(高)>設定示唆(高)>リーチ予告(低)>設定示唆(低)」の関係となるように設定されている。
本特徴部103SGでは、リーチ予告の実行割合が設定示唆の実行割合よりも高くなるように設定されていればよい。すなわち、可変表示中演出は、図柄の可変表示期間中に実行される演出であって、リーチ予告は当該可変表示結果が大当りとなる可能性を示唆するものであるのに対し、設定示唆は少なくとも営業期間中において変更されるものではない設定値が何れであるかを示唆するものである。また、遊技場にとって、設定示唆が頻出して設定値が何れであるかを遊技者が容易に推測できることは好ましくない。よって、スーパーリーチ変動パターンで、かつ、設定値が高設定であるときに可変表示中演出を実行する場合、遊技者にとってはいずれが示唆されても好ましいが、設定値については別のタイミングでも示唆できるものであるのに対し、大当りの示唆は当該可変表示中にしかできないため、リーチ予告が設定示唆よりも高い割合で出現する方が遊技者にとって好ましい。
また、可変表示中演出は、非リーチ変動パターンよりも大当り期待度が高いスーパーリーチ変動パターンまたはノーマルリーチ変動パターンに基づく図柄の可変表示期間においてのみ実行される演出であるため、可変表示態様がリーチとなる場合、リーチとならない場合よりも遊技者の大当りに対する期待感が高まるものである。よって、特に大当りリーチ変動パターンである場合に設定示唆がリーチ予告よりも優先して実行されると、遊技者の大当りに対する期待感が低下してしまい、演出が不適切となってしまうため、リーチ予告が設定示唆よりも優先して実行されるようにすることで、演出が不適切となってしまうことを抑制できる。
また、本実施例1においては、可変表示中演出の傾向として、リーチ予告が設定示唆よりも優先して実行されるようになっていれば、例えば、非リーチやノーマルリーチ変動パターンで、かつ、高設定である場合などの一部の状況において、設定示唆がリーチ予告よりも優先して実行されるように実行割合を設定してもよい。
また、本実施例1においては、リーチ予告の抽選と設定示唆の抽選とが別個に実行され、かつ、リーチ予告の抽選が設定示唆の抽選よりも優先して(先に)実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、リーチ予告の実行割合が設定示唆の実行割合よりも高くなれば、設定示唆の抽選がリーチ予告の抽選より先に行われてもよく、順序は任意である。また、演出種別決定用テーブルA,Bにおける判定値数は、リーチ予告の実行割合が設定示唆の実行割合よりも高くなるように設定されていれば、図16−17(A)(B)に記載のものに限定されるものではない。
尚、本実施例1においては、可変表示中演出の演出種別(演出パターン)として、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を示唆する設定示唆を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定示唆としては、前回パチンコ遊技機1が起動したときから該パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変化したか否かを示唆してもよい。
(第1発明)
以上説明したように、本実施の形態には、以下に示す第1発明が含まれている。つまり、従来、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機において、例えば、特開2010−200902号公報等に記載されたもののように、設定値を変更することによって可変表示結果が大当りとなる確率(有利状態に制御される確率)を変更可能なもの等があった。上記特許公報に記載の遊技機では、表示される動物の種類によって設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能であるが、例えば、有利状態である大当り状態となることを示唆する予告演出と前記設定示唆演出とのいずれの実行も可能であるときに、どちらの演出を優先するかについて何ら考慮されておらず、有利状態に制御される場合に設定値にする設定示唆演出が実行されるなどして演出が不適切となってしまうという問題があった。そこで、演出が不適切となってしまうことを防ぐことのできる遊技機を提供することを目的として、
第1発明の手段1の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であるとともに、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値1〜6)のうちいずれかの設定値に設定可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数種類の演出態様のうちいずれかの演出態様により所定演出を実行可能な所定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が、可変表示中演出として、パターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆、またはパターンPT−8やPT−9に基づくリーチ予告を実行可能な部分)を備え、
前記所定演出の演出態様は、前記有利状態に制御されることの示唆を行う特別態様(例えば、特別パターンであるパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告)と、設定に関する示唆を行う特定態様(例えば、特定パターンであるパターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆)とを含み、
前記所定演出実行手段は、前記特別態様の所定演出と前記特定態様の所定演出とのいずれも実行可能な場合(例えば、図柄の可変表示が開始されてから所定期間が経過したタイミング(可変表示態様がリーチとなる前のタイミング))には、前記特別態様の所定演出を前記特定態様の所定演出よりも優先して実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、実施例1の図16−15に示す可変表示中演出決定処理において、リーチ予告の抽選においてパターンPT−9が当選した場合、103SGS294においてパターンPT−9に基づくリーチ予告(高)の実行を設定示唆よりも優先して決定する部分や、103SGS296にて設定示唆の抽選が実行されたとしてもパターンPT−5〜PT−7に基づく設定示唆(高)が当選しなければ、103SGS301にてパターンPT−8に基づくリーチ予告(低)の実行をパターンPT−1〜PT−4のいずれかに基づく設定示唆(低)よりも優先して決定する部分など。/演出制御用CPU120が、リーチ予告(高)>設定示唆(高)>リーチ予告(低)>設定示唆(低)の関係となる割合でパターンPT1〜PT−9のいずれかに基づく演出の実行を決定する部分など(変形例1の図16−20参照))
ことを特徴としている。
この特徴によれば、有利状態に制御される場合に、特定態様の所定演出が実行されてしまい、演出が不適切となってしまうことを防ぐことができる。
詳しくは、可変表示結果が大当りになる可変表示が実行されている場合にもかかわらず、当該可変表示以外のタイミングでも示唆することが可能な設定示唆がリーチ予告より優先して実行されることで、大当りに対する遊技者の期待感を好適に高めることができなくなり、演出が不適切となることを防ぐことができる。
第1発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記特別態様は、第1特別態様(例えば、リーチ予告(低))と、該第1特別態様よりも前記有利状態に制御される割合が高いことを示唆する第2特別態様(例えば、リーチ予告(高))とを含み、
前記所定演出実行手段は、
前記第2特別態様の所定演出と前記特定態様の所定演出とのいずれも実行可能な場合には、前記第2特別態様の所定演出を前記特定態様の所定演出よりも優先して実行し(例えば、演出制御用CPU120が、実施例1の図16−15に示す可変表示中演出決定処理において、リーチ予告の抽選においてパターンPT−9が当選した場合、103SGS294においてパターンPT−9に基づくリーチ予告(高)の実行を、パターンPT−1〜パターンPT−7のいずれかに基づく設定示唆よりも優先して決定する部分)、
前記第1特別態様の所定演出と前記特定態様の所定演出とのいずれも実行可能な場合には、前記特定態様の所定演出を前記第1特別態様の所定演出よりも優先して実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、実施例1の図16−15に示す可変表示中演出決定処理において、設定示唆の抽選においてパターンPT−5〜PT−7のいずれかが当選した場合、103SGS298においてパターンPT−5〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆(高)の実行をパターンPT−8に基づくリーチ予告(低)よりも優先して決定する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、過度に特定態様の所定演出の実行が制限されることによって、所定演出による興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
第1発明の手段3の遊技機は、手段1または2に記載の遊技機であって、
前記特定態様は、第1特定態様(例えば、設定示唆(低))と、該第1特定態様よりも有利度が高い設定値の設定に関する示唆を行う第2特定態様(例えば、設定示唆(高))とを含み、
前記所定演出実行手段は、
前記第2特定態様の所定演出と前記特別態様の所定演出とのいずれも実行可能な場合には、前記第2特定態様の所定演出を前記特別態様の所定演出よりも優先して実行し(例えば、演出制御用CPU120が、実施例1の図16−15に示す可変表示中演出決定処理において、設定示唆の抽選においてパターンPT−5〜PT−7のいずれかが当選した場合、103SGS298においてパターンPT−5〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆(高)の実行をパターンPT−8に基づくリーチ予告(低)よりも優先して決定する部分)、
前記第1特定態様の所定演出と前記特別態様の所定演出とのいずれも実行可能な場合には、前記特別態様の所定演出を前記第1特定態様の所定演出よりも優先して実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、実施例1の図16−15に示す可変表示中演出決定処理において、リーチ予告の抽選においてパターンPT−8が当選している場合、103SGS301においてパターンPT−8に基づくリーチ予告(低)の実行をパターンPT−1〜パターンPT−4のいずれかに基づく設定示唆(低)よりも優先して決定する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、過度に特別態様の所定演出の実行が制限されることによって、所定演出による興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
第1発明の手段4の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技者による動作の実行を促す動作促報知を実行可能な動作促報知手段(例えば、演出制御用CPU120が、プッシュボタン31Bの操作有効期間において遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を促す操作促進演出を実行可能な部分。)と、
前記動作促報知手段による動作促進報知が実行されているか否かに係わらず、遊技者による特定動作(例えば、プッシュボタン31Bを操作する動作)を検出可能な動作検出手段(例えば、プッシュセンサ35B)と、
を備え、
前記所定演出実行手段は、前記動作検出手段によって特定動作が検出されたことにもとづいて所定演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、プッシュボタン31Bの操作有効期間においてプッシュボタン31Bを操作する特定動作がプッシュセンサ35Bにて検出された場合、遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を促す操作促進画像を表示しているか否かにかかわらず、プッシュボタン31Bの操作に応じて画像Z1を画像Z2に変化させる(パラグライダーを破壊して落下させる)演出を実行可能な部分。変形例)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定動作を知っている遊技者は、特定動作を行うことにより所望のタイミングにて所定演出を実行させることができるので、遊技興趣を向上できる。
第1発明の手段5の遊技機は、手段1〜4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記所定演出は、前記特別態様の所定演出と前記特定態様の所定演出とのいずれが実行されるかにかかわらず共通の演出が実行される共通演出期間(例えば、リーチ予告または設定示唆のいずれであるかにかかわらず、画像Z1が画像表示装置5の表示領域の左側からフェードインして表示領域の右側に向けて移動する態様の演出が実行される共通演出期間)と、前記特別態様の所定演出と前記特定態様の所定演出とのいずれであるかを特定可能な非共通演出期間(例えば、リーチ予告と設定示唆のいずれであるかを特定可能、つまり、演出パターンに応じた個数の画像Z2が画像表示装置5の表示領域の下方に移動していく態様の演出が実行される非共通演出期間)とで構成されている(図16−18参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、共通演出期間を有することで、特別態様の所定演出と特定態様の所定演出とのいずれが実行されるかに対する遊技者の期待感を効果的に高めることができるので、遊技興趣を向上できる。
第1発明の手段6の遊技機は、手段1〜5のいずれかに記載の遊技機であって、
前記所定演出実行手段は、前記有利状態に制御されることの示唆となるとともに設定に関する示唆ともなる特殊態様の所定演出を実行可能である(例えば、リーチ予告と設定示唆のいずれも実行可能であるときに、大当り及び最高設定(設定値6)の双方を示唆する特定画像(例えば、パラグライダーの画像Z1を表示しているときに、キャラクタが登場しているパラグライダーが移動する画像など)を表示する部分など。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別態様や特定態様とは異なる特殊態様の所定演出が実行されることに対する遊技者の期待感を効果的に高めることができるので、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施例1において、リーチ予告(特別態様の所定演出)と設定示唆(特定態様の所定演出)とのいずれも実行可能な場合とは、例えば、一の可変表示の表示結果についての示唆が可能なタイミングであって、かつ、パチンコ遊技機1に設定されている設定値の示唆が可能なタイミングであれば、種々のタイミングであってもよい。詳しくは、リーチ予告にて当該可変表示の表示結果についての示唆をするのであれば、当該可変表示の実行期間における任意のタイミングでリーチ予告を実行可能であり、また、保留記憶に対応する可変表示の表示結果についての示唆をするのであれば、保留記憶に対応する可変表示が実行されるまでの複数の可変表示にわたる期間及び該可変表示の実行期間における任意のタイミングでリーチ予告を実行可能である。また、設定示唆については、営業期間中において変更されることはないので、一の営業期間中における任意のタイミングで設定示唆を実行可能である。
また、リーチ予告(特別態様の所定演出)と設定示唆(特定態様の所定演出)とのいずれも実行可能な場合にリーチ予告を設定示唆よりも優先して実行可能であるとは、リーチ予告の抽選を設定示唆の抽選よりも優先して実行すること、パターンPT−8やPT−9に基づくリーチ予告の実行をパターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆の実行よりも先に決定すること、パターンPT−8やPT−9に基づくリーチ予告をパターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆よりも高い割合で実行することを含む。尚、リーチ予告を設定示唆よりも高い割合で実行するとは、リーチ予告を100%の割合で実行し、設定示唆を実行しない、つまり、リーチ予告の実行割合が100%の場合を含む。
また、前記実施例1においては、破壊されたパラグライダーの個数によって大当りまたは設定値の可能性が示唆される、つまり、リーチ予告と設定示唆のいずれも実行可能な場合に実行される可変表示中演出として、演出結果が有利状態示唆結果または設定示唆結果のいずれかとなる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、リーチ予告と設定示唆のいずれも実行可能な場合に実行される可変表示中演出として、演出結果として有利状態示唆結果及び設定示唆結果の双方を含むようにしてもよい。
すなわち、前記実施例1では、可変表示中演出は、リーチ予告と設定示唆とで共通の共通演出期間を有していたが、リーチ予告と設定示唆とを演出態様が異なる(前記共通演出期間に対応する期間を有しない)別個の演出としてもよい(具体的には、リーチ予告はキャラクタを用いた示唆、設定示唆はパラグライダーによる示唆とするなど)。そして、これら演出態様が異なるリーチ予告と設定示唆とを同一期間(同一タイミング)において一緒に実行する場合でも、リーチ予告が設定示唆よりも優先して実行されるようにしてもよい。
(変形例1)
次に、本特徴部103SGの実施例1における変形例1について、図16−20に基づいて説明する。図16−20は、(A)は変形例1としての可変表示中演出決定処理を示すフローチャート、(B)はリーチ予告と設定示唆の実行割合を示す図である。
前記実施例1では、リーチ予告の実行の有無及び種別の抽選を、設定示唆の実行の有無及び種別の抽選よりも優先して行うことで、リーチ予告を設定示唆よりも優先して実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、リーチ予告と設定示唆の抽選を一の演出種別判定テーブルC(図示略)を用いて行うようにしてもよい。
具体的には、図16−20(A)に示すように、可変表示中演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、可変表示結果と変動パターンとを特定する(103SGS311)。次いで、演出種別決定用乱数を抽出するとともに、演出(リーチ予告・設定示唆)種別決定用テーブルC(図示略)を用いて、可変表示中演出(リーチ予告・設定示唆)の実行の有無と、実行する場合のリーチ予告または設定示唆の種別とを決定するための抽選を行う(103SGS312)。
演出(リーチ予告・設定示唆)種別決定用テーブルC(図示略)は、特に図示しないが、変動パターンの種別及び設定値数に応じて演出パターンPT−1〜PT−9の決定割合が設定されている。つまり、変動パターンの種別及び設定値1〜6に応じて演出パターンPT−1〜PT−9の決定割合は各々異なるが、図16−20(B)に示すリーチ予告と設定示唆の実行割合の傾向図に示すように、全体としては、リーチ予告が設定示唆よりも高い割合で(優先して)決定される、つまり、リーチ予告、設定示唆、非実行の順に決定割合が高くなるように設定されていることが好ましい(例えば、リーチ予告を50%、設定示唆を40%、非実行を10%の割合で決定する)。
また、例えば、変動パターンがスーパーリーチである場合は、リーチ予告(高)をリーチ予告(低)よりも高い割合(例えば、リーチ予告(高)を40%、リーチ予告(低)を10%)で決定することが好ましい。また、設定値が高設定値5,6である場合は、設定示唆(高)を設定示唆(低)よりも高い割合(例えば、設定示唆(高)を35%、設定示唆(低)を5%)で決定することが好ましい。つまり、演出制御用CPU120は、リーチ予告(高)>設定示唆(高)>リーチ予告(低)>設定示唆(低)の関係となる割合でパターンPT1〜PT−9のいずれかに基づく演出の実行を決定すればよい。
また、前記実施例1及び変形例1では、リーチ予告と設定示唆の実行割合を、変動パターン及び設定値に基づいて決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動パターンと設定値及び可変表示結果に応じてリーチ予告と設定示唆の実行割合が異なるようにしてもよい。詳しくは、変動パターンがスーパーリーチとノーマルリーチ変動パターンのいずれであっても、大当りになるときは、はずれとなるときよりも高い割合でリーチ予告を設定示唆よりも優先して実行するようにすることが好ましい。
また、前記実施例1及び変形例1では、演出結果として有利状態示唆結果と設定示唆結果のいずれも実行可能であるときに、可変表示中演出としてリーチ予告と設定示唆とのいずれか一方を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出結果として有利状態示唆結果と設定示唆結果のいずれも実行可能であるときに、可変表示中演出の演出結果が、有利状態示唆結果となるとともに設定示唆結果ともなる特定結果となる特定演出を実行可能としてもよい。
尚、特定演出としては、例えば、大当り及び最高設定(設定値6)の双方を示唆する特定画像(例えば、図16−18に示すように、パラグライダーの画像Z1を表示しているときに、キャラクタが登場しているパラグライダーが移動する画像を表示するなど)を表示したり、パラグライダーの表示態様(例えば、色、大きさ、移動速度、軌道など)を通常態様とは異なる態様とした画像等を表示したり、背景色を異ならせたり、エフェクト画像を表示したりするものであってもよい。あるいは、パラグライダーの画像表示に合わせて特殊効果音を出力したり、特殊な発光態様で発光体を発光させたりするものでもよい。
また、前記実施例1及び変形例1では、演出結果として有利状態示唆結果と設定示唆結果のいずれにもなるとき、つまり、可変表示中演出としてリーチ予告と設定示唆とのいずれか一方を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示中演出においてリーチ予告と設定示唆とのいずれかを実行可能とする一方で、リーチ予告と設定示唆とを、可変表示中演出とは異なる演出タイミングにて各々単独で実行可能としてもよい。
具体的には、例えば、図16−18にて示したリーチ予告とは異なる態様のリーチ予告(例えば、キャラクタが登場するキャラクタ予告など)を、可変表示中演出とは異なる演出タイミングで実行可能とする一方で、図16−18にて示した設定示唆とは異なる態様の設定示唆(例えば、大当りのエンディング画像など)を、可変表示中演出とは異なるタイミング(例えば、大当りの終了後など)で実行可能としてもよい。
(実施例2)
前記実施の形態の特徴部103SGの実施例1では、一の可変表示中に可変表示中演出を1回のみ実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、一の可変表示中に可変表示中演出を複数回実行可能としてもよい。
例えば、実施例2として図16−21(A)に示すように、ノーマルリーチとスーパーリーチの変動パターンを対象として、可変表示の開始タイミングからノーマルリーチのリーチ演出の開始タイミングまでの間である第1期間と該第1期間よりも後の第2期間とで可変表示中演出を実行可能とする。
尚、非リーチや小当りの変動パターンは可変表示中演出を2回以上実行するには可変表示時間が短いので、本実施例2では可変表示中演出の実行対象をノーマルリーチとスーパーリーチの変動パターンに限定しているが、可変表示中演出の実行対象として非リーチや小当りの変動パターンを含むようにしてもよい。
また、本実施例2では、前述した可変表示中演出決定処理において、図16−21(B)に示す可変表示中演出実行決定テーブルを用いて可変表示中演出の実行の有無を変動パターンに応じた異なる割合にて決定する。具体的には、図16−21(B)に示すように、変動パターンがノーマルリーチである場合、可変表示中演出実行決定テーブルには、100個の可変表示中演出実行決定用乱数のうち40個が可変表示中演出の実行に割り当てられており、60個が可変表示中演出の非実行に割り当てられている。また、変動パターンがスーパーリーチである場合、可変表示中演出実行決定テーブルには、100個の可変表示中演出実行決定用乱数のうち60個が可変表示中演出の実行に割り当てられており、40個が可変表示中演出の非実行に割り当てられている。
尚、本実施例2において可変表示中演出の実行が決定された場合は、図16−21(A)に示す第1期間と第2期間の両方で可変表示中演出を実行する。
変動パターンがノーマルリーチやスーパーリーチである場合に可変表示中演出の実行が決定された場合は、図16−22(A)及び図16−22(B)に示すように、第1期間にて実行する可変表示中演出と第2期間にて実行する可変表示中演出とで、それぞれ異なる割合で設定示唆とリーチ予告との実行を決定する。尚、同一期間においては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず設定示唆とリーチ予告との実行割合は同一に設定されている。
具体的には、図16−23に示すように、変動パターンがノーマルリーチであるときに可変表示中演出の実行が決定された場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず60%の割合でパターンPT−1〜PT−7(設定示唆(低)または設定示唆(高))のいずれかに決定し、40%の割合でパターンPT−8またはパターンPT−9(期待度(低)または期待度(高))に決定する。また、図16−24に示すように、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず40%の割合でパターンPT−1〜PT−7(設定示唆(低)または設定示唆(高))のいずれかに決定し、60%の割合でパターンPT−8またはパターンPT−9(期待度(低)または期待度(高))に決定する。
ここで、図16−23及び図16−24に示すように、変動パターンがノーマルリーチである場合について注目すると、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、59%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、1%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、35%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、38%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、2%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、55%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、58.8%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、1.2%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、35%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、37.8%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、2.2%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、55%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、58.5%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、1.5%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、35%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、37.5%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、2.5%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、55%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、58%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、2%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、35%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、37%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、3%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、55%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が5である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、56.5%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、3.5%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、35%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、35.5%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、4.5%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、55%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、55%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、35%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、34%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、6%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、55%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
また、図16−25及び図16−26に示すように、変動パターンがスーパーリーチの場合に注目すると、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、59%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、1%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、15%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、25%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、38%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、2%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、55%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、58.8%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、1.2%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、15%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、25%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、37.8%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、2.2%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、55%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、58.5%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、1.5%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、15%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、25%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、37.5%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、2.5%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、55%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、58%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、2%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、15%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、25%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、37%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、3%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、55%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が5である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、56.5%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、3.5%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、15%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、25%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、35.5%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、4.5%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、55%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、55%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、15%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、25%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、34%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、6%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、55%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
以上のように、本実施例2では、可変表示中演出の実行が決定された場合は、第2期間に実行される可変表示中演出の演出種別としてパターンPT−8やパターンPT−9{リーチ予告(低)またはリーチ予告(高)}の実行が決定される割合(60%)が、第1期間に実行される可変表示中演出の演出種別としてパターンPT−8やパターンPT−9{リーチ予告(低)またはリーチ予告(高)}の実行が決定される割合(40%)よりも高く設定されている。
よって、可変表示中演出が繰返し実行されるにつれて有利状態示唆結果となるリーチ予告が実行され易くなるため、一の遊技結果、つまり、当該可変表示の可変表示結果が導出されるタイミングに近いタイミングで大当りに対する期待感を高めることができる。
特に、図16−23〜図16−26に示すように、第1期間に実行される可変表示中演出の演出種別については、パターンPT−1〜PT−7のいずれか{設定示唆(低)または設定示唆(高)}が決定される割合がパターンPT−8やパターンPT−9{リーチ予告(低)またはリーチ予告(高)}の実行が決定される割合よりも高く設定されている一方で、第2期間に実行される可変表示中演出の演出種別については、パターンPT−8やパターンPT−9{リーチ予告(低)またはリーチ予告(高)}の実行が決定される割合がパターンPT−1〜PT−7のいずれか{設定示唆(低)または設定示唆(高)}が決定される割合よりも高く設定されている。
つまり、リーチ予告に対応するパターンPT−8やパターンPT−9は、第2期間において第1期間よりも高い割合で決定され、設定示唆に対応するパターンPT−1〜PT−7は、第2期間において第1期間よりも低い割合で決定されることで、第1期間では設定示唆がリーチ予告よりも高い割合で実行され、第2期間ではリーチ予告が設定示唆よりも高い割合で実行される。
このため、例えば、第1期間の可変表示中演出としてリーチ予告(高)が実行された後に、第2期間の可変表示中演出としてリーチ予告(低)が実行されること、つまり、可変表示中演出が繰返し実行されるにつれてリーチ予告の期待度が低下するようにリーチ予告が実行されてしまうこと(所謂成り下がり)や、第1回目においてリーチ予告(高)が実行されることにより、当該可変表示がスーパーリーチになる可能性が高いことを遊技者がリーチ予告が2回実行される前に予測できてしまうことによって、当該可変表示がスーパーリーチであることに対する遊技者の期待感を低下させてしまうことを抑制できるようになっている。
また、本実施例2では、図16−23〜図16−26に示すように、第1期間にて実行される可変表示中演出よりも第2期間にて実行される可変表示中演出の方が、演出種別としてパターンPT−5〜パターンPT−8のいずれか{設定示唆(高)}が決定される割合が高く設定されている。つまり、可変表示中演出が実行されるにつれて可変表示中演出がパターンPT−9にて実行され易くなるので、可変表示中演出がパターンPT−5〜パターンPT−8にて実行されることに対する遊技者の期待感を持続させることができる。
尚、本実施例2では、可変表示中演出の実行を決定した場合は該可変表示中演出を第1期間と第2期間とで2回実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示中演出の実行を決定した場合に、該可変表示中演出を3回以上実行してもよい。尚、このように可変表示中演出を3回以上実行する場合については、可変表示中演出を実行する毎にパターンPT−9が決定され易くなるように演出種別の決定割合を設定することで、より長期間に亘って技者の期待感を持続させることができるようにしてもよい。
また、図16−23〜図16−26に示すように、第1期間にて実行される可変表示中演出と第2期間にて実行される可変表示中演出とでは、演出種別としてパターンPT−1〜PT−7{設定示唆(低)または設定示唆(高)}が決定される割合が異なっているため、第1期間にて実行される可変表示中演出と第2期間にて実行される可変表示中演出とで設定示唆が連続して実行され難くなっている。つまり、これら2回の可変表示中演出においてどちらも設定示唆が実行されることにより可変表示中演出が単調となってしまうことにより遊技興趣が低下してしまうことを抑制できるようになっている。
更に、図16−23〜図16−26に示すように、第1期間にて実行される可変表示中演出と第2期間にて実行される可変表示中演出とでは、演出種別としてパターンPT−8やPT−9{リーチ予告(低)またはリーチ予告(高)}が決定される割合が異なっているため、第1期間にて実行される可変表示中演出と第2期間にて実行される可変表示中演出とでリーチ予告が連続して実行され難くなっている。つまり、これら2回の可変表示中演出においてどちらもリーチ予告が実行されることにより可変表示中演出が単調となってしまうことにより遊技興趣が低下してしまうことを抑制できるようになっている。
また、本実施例2では、図16−23〜図16−26に示すように、演出制御用CPU120が第1期間にて可変表示中演出を実行する場合と第2期間にて可変表示中演出を実行する場合とでは、これら可変表示中演出としてリーチ予告が実行される割合が異なる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出制御用CPU120が第1期間にて可変表示中演出を実行する場合と第2期間にて可変表示中演出を実行する場合とでは、これら可変表示中演出としてリーチ予告が実行される割合を同一としてもよい。このようにすることで、第1期間と第2期間とで可変表示中演出が実行される場合、これら可変表示中演出としてリーチ予告が実行されることに対して第1期間と第2期間とで同じように遊技者を期待させることができる。
尚、本実施例2では、図16−23〜図16−26に示すように、同一期間に実行される可変表示中予告演出であればパチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず可変表示中演出としてリーチ予告の実行が決定される割合が同一である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、同一期間に実行される可変表示中予告演出において、可変表示中演出としてリーチ予告の実行が決定される割合がパチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なっていてもよい。このようにすることで、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて、第1期間や第2期間にて可変表示中演出としてリーチ予告が実行される割合が変化するので、可変表示中演出が単調となってしまうことを防ぐことができる。
更に、本実施例2では、図16−22〜図16−26に示すように、第1期間に実行する可変表示中演出について着目すると、設定示唆の実行を決定する割合(パターンPT−1〜パターンPT−7のいずれかの実行を決定する割合)がパチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず同一割合である60%に設定されているとともに、リーチ予告を決定する割合(パターンPT−8またはパターンPT9の実行を決定する割合)がパチンコ遊技機に設定されている設定値にかかわらず同一割合である40%に設定されている。同様に第2期間に実行する可変表示中演出について着目すると、設定示唆の実行を決定する割合(パターンPT−1〜パターンPT−7のいずれかの実行を決定する割合)がパチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず同一割合である40%に設定されているとともに、リーチ予告を決定する割合(パターンPT−8またはパターンPT9の実行を決定する割合)がパチンコ遊技機に設定されている設定値にかかわらず同一割合である60%に設定されている。
このため、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜6のいずれかである場合であっても、第1期間に実行する可変表示中演出(1回目の可変表示中演出)では必ず60%の割合で設定示唆が実行されるとともに40%の割合でリーチ予告が実行され、第2期間に実行する可変表示中演出(2回目の可変表示中演出)では必ず40%の割合で設定示唆が実行されるとともに60%の割合でリーチ予告が実行されるため、遊技者に対して設定示唆が実行されることに対して同じように期待させることができる。
また、本実施例2では、一の可変表示において可変表示中演出を複数回実行可能であることで、一の可変表示においてリーチ予告や設定示唆が提供される機会が増えるため、興趣が向上する。
より詳しくは、一の可変表示の表示結果に関連してリーチ予告のみを単独で実行可能とする場合、設定示唆については、可変表示中以外のタイミング(例えば、大当り遊技状態のエンディングや可変表示を実行していないとき)にて単独で実行することが可能であるが、遊技者が遊技を行っているときに最も注目するのは可変表示の実行期間中である。よって、リーチ予告と設定示唆のいずれも実行可能な可変表示中演出では、遊技者が最も注目する可変表示の実行期間において設定示唆を実行することが可能となるだけでなく、本実施例2のように、一の可変表示において可変表示中演出を複数回実行可能とすることで、より設定示唆を実行する機会を増加させることができるだけでなく、上記したように第1期間にて第2期間よりも高い割合で実行すれば、大当りの変動パターンにおいてもリーチ予告の実行を阻害することなく、設定示唆とリーチ予告とをバランスよく実行することが可能となる。
また、本実施例2では、可変表示中演出の実行を決定した場合、第1期間と第2期間のいずれにおいても、リーチ予告と設定示唆のいずれかが実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1期間と第2期間のうち少なくとも一方において、リーチ予告と設定示唆のいずれも実行しない非実行を決定するようにしてもよい。
このように非実行を決定可能とした場合、設定示唆の実行割合を第1期間と第2期間とで同一に設定しても、リーチ予告の実行割合を第1期間と第2期間とで異ならせることができる。また、リーチ予告の実行割合を第1期間と第2期間とで同一に設定しても、設定示唆の実行割合を第1期間と第2期間とで異ならせることができる。
(第2発明)
以上説明したように、本実施の形態には、以下に示す第2発明が含まれている。つまり、従来、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機において、例えば、特開2010−200902号公報等に記載されたもののように、設定値を変更することによって可変表示結果が大当りとなる確率(有利状態に制御される確率)を変更可能なもの等があった。上記特許公報に記載の遊技機では、表示される動物の種類によって設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能であるが、例えば、有利状態である大当り状態となることを示唆する予告演出と前記設定示唆演出とのいずれの実行も可能であるときに、どちらの演出を優先するかについて何ら考慮されておらず、有利状態に制御される場合に設定値にする設定示唆演出が実行されるなどして演出が不適切となってしまうという問題があった。そこで、演出が不適切となってしまうことを防ぐことのできる遊技機を提供することを目的として、
第2発明の手段1の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であるとともに、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値1〜6)のうちいずれかの設定値に設定可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数種類の演出態様のうちいずれかの演出態様により所定演出を実行可能である所定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が、可変表示中演出として、パターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆、またはパターンPT−8やPT−9に基づくリーチ予告を実行可能な部分)を備え、
前記所定演出の演出態様は、前記有利状態に制御されることの示唆を行う特別態様(例えば、特別パターンであるパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告)と、設定に関する示唆を行う特定態様(例えば、特定パターンであるパターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆)とを含み、
前記所定演出実行手段は、前記所定演出を複数回実行するときに前記特別態様の所定演出と前記特定態様の所定演出とのいずれも実行可能な場合(例えば、実施例2として図16−21に示すように、ノーマルリーチやスーパーリーチの可変表示中)には、複数回のうち第1回数において前記所定演出を実行するときよりも、複数回のうち前記第1回数よりも後の第2回数において前記所定演出を実行するときの方が高い割合で前記特別態様の所定演出を実行可能である(例えば、実施例2として図16−22に示すように、演出制御用CPU120が、第1期間にて可変表示中演出を実行する場合よりも該第1期間の後の第2期間にて可変表示中演出を実行する場合の方が特別パターンであるパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告を高い割合で実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定演出が繰返し実行されるにつれて特別態様の所定演出が実行され易くなるため、一の遊技結果に近いタイミングで有利状態に対する期待感を高めることができる。
詳しくは、図16−22に示すように、第2期間に実行される可変表示中演出では、第1期間に実行される可変表示中演出よりもリーチ予告が実行され易くなっているため、第1期間よりも可変表示が終了するタイミングに近い第2期間中に大当り遊技状態に制御されることに対する期待感を高めることができる。
第2発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記所定演出実行手段は、前記第2回数において所定演出を実行するときは、前記第1回数において前記特定態様の所定演出を実行する割合よりも低い割合で前記特定態様の所定演出を実行可能である(例えば、実施例2として図16−22に示すように、演出制御用CPU120が、第1期間にて可変表示中演出を実行する場合よりも該第1期間の後の第2期間にて可変表示中演出を実行する場合の方が特定パターンであるパターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆を低い割合で実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、一の遊技結果に近いタイミングで特定態様の所定演出が実行され易くなることで有利状態に対する期待感が低下することを抑制できる。
詳しくは、可変表示演出として非実行を決定可能としなくても、第1期間よりも第2期間の方がリーチ予告を高い割合で決定することが可能となる。
第2発明の手段3の遊技機は、手段1または2に記載の遊技機であって、
前記所定演出実行手段は、
前記第1回数において所定演出を実行するときは、前記特定態様の所定演出を前記特別態様の所定演出よりも高い割合にて実行可能であり(例えば、実施例2として図16−22に示すように、演出制御用CPU120が、第1期間にて可変表示中演出を実行するときは、特定パターンであるパターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆を特別パターンであるパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告よりも高い割合で実行する部分)、
前記第2回数において所定演出を実行するときは、前記特別態様の所定演出を前記特定態様の所定演出よりも高い割合にて実行可能である(例えば、実施例2として図16−22に示すように、演出制御用CPU120が、第2期間にて可変表示中演出を実行するときは、特別パターンであるパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告を特定パターンであるパターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆よりも高い割合で実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定演出が繰返し実行されるにつれて特別態様の所定演出が実行され易くなる一方で、特定態様の所定演出が実行され難くなるため、一の遊技結果に近いタイミングで有利状態に対する期待感を好適に高めることができる。
第2発明の手段4の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記遊技機は、可変表示が可能であり(例えば、図15に示すようにCPU103が特別図柄変動処理を実行することで特別図柄の可変表示を実行する部分や、図7に示すように演出制御用CPU120が可変表示中演出処理を実行することで飾り図柄の可変表示を実行する部分)、
前記所定演出実行手段は、一の可変表示において前記所定演出を複数回実行可能である(例えば、実施例2として図16−21に示すように、演出制御用CPU120が、ノーマルリーチ演出の開始よりも前の期間である第1期間と第2期間とで可変表示中演出を実行可能な部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、一の可変表示において特別態様や特定態様の所定演出が提供される機会が増えるため、興趣が向上する。
尚、前記実施例2では、図16−21に示すように、リーチ演出の開始前である第1期間と第2期間とで可変表示中演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、リーチ演出の実行中においても可変表示中演出を実行可能としてもよい。
第2発明の手段5の遊技機は、手段1〜4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記遊技機は、可変表示が可能であり(例えば、図15に示すようにCPU103が特別図柄変動処理を実行することで特別図柄の可変表示を実行する部分や、図7に示すように演出制御用CPU120が可変表示中演出処理を実行することで飾り図柄の可変表示を実行する部分)、
前記所定演出実行手段は、複数回の可変表示にわたり前記所定演出を複数回実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、先読み予告の対象となった保留記憶に基づく可変表示(ターゲット変動)が開始されるまでの複数回の可変表示にわたり、ターゲット変動に対する先読み予告としてのリーチ予告または設定示唆を実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、一の遊技結果となる可変表示が開始される前から特別態様の所定演出や設特定態様の所定演出を実行できるため、興趣が向上する。
第2発明の手段6の遊技機は、手段1〜5のいずれかに記載の遊技機であって、
前記所定演出実行手段は、前記有利状態に制御されることの示唆となるとともに設定に関する示唆ともなる特殊態様の所定演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、リーチ予告と設定示唆のいずれも実行可能であるときに、大当り及び最高設定(設定値6)の双方を示唆する特定画像(例えば、パラグライダーの画像Z1を表示しているときに、キャラクタが登場しているパラグライダーが移動する画像など)を表示する部分など)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別態様や特定態様とは異なる特殊態様の所定演出が実行されることに対する遊技者の期待感を効果的に高めることができるので、遊技興趣を向上できる。
(第3発明)
以上説明したように、本実施の形態には、以下に示す第3発明が含まれている。つまり、従来、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機において、例えば、特開2010−200902号公報等に記載されたもののように、設定値を変更することによって可変表示結果が大当りとなる確率(有利状態に制御される確率)を変更可能なもの等があった。上記特許公報に記載の遊技機では、表示される動物の種類によって設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能であるが、例えば、このような設定示唆演出を複数回繰返し実行可能とした場合に、複数回のうちの第1回数と第2回数とで設定示唆演出をどのように実行するかについて何ら考慮されていないため、演出が不適切となってしまう可能性があるという問題があった。そこで、演出が不適切となってしまうことを防ぐことのできる遊技機を提供することを目的として、
第3発明の手段1の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であるとともに、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値1〜6)のうちいずれかの設定値に設定可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数種類の演出態様のうちいずれかの演出態様により所定演出を実行可能である所定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が、可変表示中演出を実行可能な部分)を備え、
前記所定演出の演出態様は、設定に関する示唆を行う第1示唆態様(例えば、パターンPT−1〜パターンPT−4に基づく設定示唆(低))と、該第1示唆態様で示唆する設定と種別の異なる設定に関する示唆を行う第2示唆態様(例えば、パターンPT−5〜パターンPT−7に基づく設定示唆(高))とを含み、
前記所定演出実行手段は、前記所定演出を複数回実行するときに前記第1示唆態様の所定演出と前記第2示唆態様の所定演出とのいずれも実行可能な場合(例えば、実施例2として図16−21に示すように、ノーマルリーチやスーパーリーチの可変表示中)には、複数回のうち第1回数において前記所定演出を実行するときよりも、複数回のうち前記第1回数よりも後の第2回数において前記所定演出を実行するときの方が高い割合で前記第2示唆態様の所定演出を実行可能である(例えば、図16−23〜図16−26や図16−28〜図16−31に示すように、演出制御用CPU120が、実施例2や実施例3としてノーマルリーチやスーパーリーチの可変表示中に第1期間と第2期間とで可変表示中演出を実行可能な場合は、第1期間にて可変表示中演出を実行するときよりも第2期間にて可変表示中演出を実行するときの方が設定示唆(強)を高い割合で実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定演出が繰返し実行されるにつれて第2示唆態様の所定演出が実行され易くなるため、第2示唆態様の所定演出が実行されることに対する遊技者の期待感を持続させることができる。
詳しくは、図16−23〜図16−26に示すように、第2期間中に実行される可変表示中演出では、第1期間中に実行される可変表示中演出よりも設定示唆(強)が実行されやすくなっているため、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6等の高設定値であることに対する遊技者の期待感を持続させることができる。
尚、本実施例2では、設定に関する示唆を行う第1示唆態様であるパターンPT−1〜PT−4のいずれかに基づく設定示唆(低)は奇数設定または偶数設定を示唆し、第1示唆態様で示唆する設定と種別の異なる設定に関する示唆を行う第2示唆態様であるパターンPT−5〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆(高)は中間設定以上または最高設定を示唆する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2示唆態様は、第1示唆態様で示唆する設定と種別の異なる設定に関する示唆を行うものであればよく、例えば、第1示唆態様で示唆する設定値と第2示唆態様で示唆する設定値とが全て別の設定値であってもよいし(例えば、第1示唆態様が設定値1を示唆し、第2示唆態様が設定値6を示唆する場合や、第1示唆態様が奇数設定値1、3、5を示唆し、第2示唆態様が偶数設定2、4、6を示唆する場合など)、第1示唆態様で示唆する設定値と第2示唆態様で示唆する設定値の双方に共通な設定値が含まれていてもよいし(例えば、第1示唆態様が設定値1〜4を示唆し、第2示唆態様が中間以上の設定値3〜6を示唆する場合など)、第1示唆態様と第2示唆態様とのうちいずれか一方が設定変更に関する示唆、他方が設定されている設定値に関する示唆であってもよい。つまり、第1示唆態様と第2示唆態様とが示唆する設定値が異なるものだけでなく、第1示唆態様と第2示唆態様とが示唆する設定値が複数の場合は示唆の対象となる設定値の数や範囲等が異なるもの、あるいは示唆内容が異なるもの等を含む。
第3発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記所定演出実行手段は、前記第1回数において前記所定演出を実行するときと、前記第2回数において前記所定演出を実行するときとで、前記第1示唆態様及び前記第2示唆態様を含む特定態様の所定演出を同一の割合で実行可能である(例えば、実施例3として図16−27に示すように、演出制御用CPU120が、第1期間にて可変表示中演出を実行する場合と該第1期間よりも後の第2期間にて可変表示中演出を実行する場合とで、パターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆を同一の割合で実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定態様の所定演出が第1回数と第2回数のいずれで実行された場合でも、特定態様の所定演出の実行に対して同じように期待することができる。
詳しくは、第1期間と第2期間とで設定示唆全体の実行割合を同一(または第1期間よりも第2期間の方が低い割合)とした上で、第1期間にて可変表示中演出を実行するときよりも第2期間にて可変表示中演出を実行するときの方が設定示唆(強)を高い割合で実行するようにすることで、過度に設定示唆が実行されることを回避しつつ、高設定値であることに対する遊技者の期待感を高めることができる。
第3発明の手段3の遊技機は、手段1または2に記載の遊技機であって、
前記所定演出実行手段は、
前記有利状態に制御されることの示唆を行う特別態様(例えば、特別パターンであるパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告)の所定演出を実行可能であり、
前記第2回数において所定演出を実行する場合は、前記第1回数において前記特別態様の所定演出を実行する割合よりも高い割合で前記特別態様の所定演出を実行可能である(例えば、実施例2として図16−22に示すように、演出制御用CPU120が、第1期間にて可変表示中演出を実行する場合よりも該第1期間の後の第2期間にて可変表示中演出を実行する場合の方が特別パターンであるパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告を高い割合で実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定演出が繰返し実行されるにつれて特別態様の所定演出が実行される割合が高くなるため、一の遊技結果に近いタイミングで有利状態に対する期待感を高めることができる。
尚、実施例2では、第1期間と第2期間とで設定示唆全体の実行割合を同一とすれば、第1期間よりも第2期間の方が設定示唆(強)を高い割合で実行可能としつつ、第1期間よりも第2期間の方がリーチ予告を高い割合で実行可能とすることができる。
第3発明の手段4の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記遊技機は、可変表示が可能であり(例えば、図15に示すようにCPU103が特別図柄変動処理を実行することで特別図柄の可変表示を実行する部分や、図7に示すように演出制御用CPU120が可変表示中演出処理を実行することで飾り図柄の可変表示を実行する部分)、
前記所定演出実行手段は、一の可変表示において前記所定演出を複数回実行可能である(例えば、実施例2として図16−21に示すように、演出制御用CPU120が、ノーマルリーチ演出の開始よりも前の期間である第1期間と第2期間とで可変表示中演出を実行可能な部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、一の可変表示において特別態様や特定態様の所定演出が提供される機会が増えるため、興趣が向上する。
第3発明の手段5の遊技機は、手段1〜4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記遊技機は、可変表示が可能であり(例えば、図15に示すようにCPU103が特別図柄変動処理を実行することで特別図柄の可変表示を実行する部分や、図7に示すように演出制御用CPU120が可変表示中演出処理を実行することで飾り図柄の可変表示を実行する部分)、
前記所定演出実行手段は、複数回の可変表示にわたり前記所定演出を複数回実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、先読み予告の対象となった保留記憶に基づく可変表示(ターゲット変動)が開始されるまでの複数回の可変表示にわたり、ターゲット変動に対する先読み予告としてのリーチ予告または設定示唆を実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、一の遊技結果となる可変表示が開始される前から特別態様の所定演出や設特定態様の所定演出を実行できるため、興趣が向上する。
第3発明の手段6の遊技機は、手段1〜5のいずれかに記載の遊技機であって、
前記所定演出実行手段は、前記有利状態に制御されることの示唆となるとともに設定に関する示唆ともなる特殊態様の所定演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、リーチ予告と設定示唆のいずれも実行可能であるときに、大当り及び最高設定(設定値6)の双方を示唆する特定画像(例えば、パラグライダーの画像Z1を表示しているときに、キャラクタが登場しているパラグライダーが移動する画像など)を表示する部分など)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別態様や特定態様とは異なる特殊態様の所定演出が実行されることに対する遊技者の期待感を効果的に高めることができるので、遊技興趣を向上できる。
(第4発明)
以上説明したように、本実施の形態には、以下に示す第4発明が含まれている。つまり、従来、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機において、例えば、特開2010−200902号公報等に記載されたもののように、設定値を変更することによって可変表示結果が大当りとなる確率(有利状態に制御される確率)を変更可能なもの等があった。上記特許公報に記載の遊技機では、表示される動物の種類によって設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能であるが、例えば、このような設定示唆演出を複数回繰返し実行可能とした場合に、複数回のうちの第1回数と第2回数とで設定示唆演出をどのように実行するかについて何ら考慮されていないため、演出が不適切となってしまう可能性があるという問題があった。そこで、演出が不適切となってしまうことを防ぐことのできる遊技機を提供することを目的として、
第4発明の手段1の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であるとともに、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値1〜6)のうちいずれかの設定値に設定可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数種類の演出態様のうちいずれかの演出態様により所定演出を実行可能な所定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が、可変表示中演出として、パターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆、またはパターンPT−8やPT−9に基づくリーチ予告を実行可能な部分)を備え、
前記所定演出の演出態様は、前記有利状態に制御されることの示唆を行う特別態様(例えば、特別パターンであるパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告)と、設定に関する示唆を行う特定態様(例えば、特定パターンであるパターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆)とを含み、
前記所定演出実行手段は、
前記所定演出を複数回実行可能であり(例えば、実施例2として図16−21に示すように、リーチ演出を開始する前の第1期間と第2期間とで可変表示中演出を実行可能な部分)、
複数回のうち第1回数において前記所定演出を実行するときと、複数回のうち前記第1回数よりも後の第2回数において前記所定演出を実行するときとで、前記特定態様の所定演出を異なる割合で実行可能である(例えば、実施例2として図16−22に示すように、演出制御用CPU120が、第1期間にて可変表示中演出を実行する場合と該第1期間よりも後の第2期間にて可変表示中演出を実行する場合とでパターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆を実行する割合が異なる部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1回数と第2回数とで特定態様の所定演出の出現しやすさが異なるため、所定演出が単調になることを抑制できる。
詳しくは、図16−22に示すように、演出制御用CPU120は、第1期間において、可変表示中演出として設定示唆の実行をリーチ予告の実行よりも高い割合で決定する一方で、第2期間において、可変表示中演出として設定示唆の実行をリーチ予告の実行よりも低い割合で決定することで、可変表示結果に近いタイミングである第2期間において、設定示唆が実行され難くなるだけでなく、リーチ予告が実行されやすくなるので、大当りに対する遊技者の期待感を高めることができる。尚、第1期間において、設定示唆の実行をリーチ予告の実行よりも低い割合で決定する一方で、第2期間において、設定示唆の実行をリーチ予告の実行よりも高い割合で決定してもよい。
第4発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記所定演出実行手段は、前記第1回数において所定演出を実行するときと、前記第2回数において所定演出を実行するときとで、前記特別態様の所定演出を同一の割合で実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、第1期間にて可変表示中演出を実行する場合と該第1期間よりも後の第2期間にて可変表示中演出を実行する場合とで、パターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告を同一の割合で実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別態様の所定演出が第1回数と第2回数のいずれで実行された場合でも、特別態様の所定演出の実行に対して同じように期待することができる。
尚、実施例2では、非実行を決定可能とすれば、第1期間と第2期間とで設定示唆の実行割合を異ならせつつ、リーチ予告の実行割合を同一とすることができる。
第4発明の手段3の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記所定演出実行手段は、前記第1回数において所定演出を実行するときと、前記第2回数において所定演出を実行するときとで、前記特別態様の所定演出を異なる割合で実行可能である(例えば、実施例2として図16−22に示すように、演出制御用CPU120が、第1期間にて可変表示中演出を実行する場合と該第1期間よりも後の第2期間にて可変表示中演出を実行する場合とで、パターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告を同一の割合で実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1回数と第2回数とで特別態様の所定演出の出現状況が変わるので、所定演出が単調となることを抑制できる。
詳しくは、第1期間において、設定示唆の実行をリーチ予告の実行よりも高い割合で決定する一方で、第2期間において、設定示唆の実行をリーチ予告の実行よりも低い割合で決定することで、可変表示結果に近いタイミングである第2期間において、設定示唆が実行され難くなるだけでなく、リーチ予告が実行されやすくなるので、大当りに対する遊技者の期待感を高めることができる。
第4発明の手段4の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記所定演出実行手段は、複数回のうち所定回数目において所定演出を実行するときには、前記複数の設定値のうち第1設定値が設定されているときと、該第1設定値とは異なる第2設定値が設定されているときとで、前記特別態様の所定演出を同一の割合で実行可能である(例えば、実施例2として図16−22に示すように、演出制御用CPU120が第1期間にて可変表示中演出を実行する場合に、設定されている設定値にかかわらずパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告を同一の割合で実行する部分と、演出制御用CPU120が第2期間にて可変表示中演出を実行する場合に、設定されている設定値にかかわらずパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告を同一の割合で実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定回数目における特別態様の所定演出の出現状況が設定値によらず変わらないため、特別態様の所定演出の実行に対して同じように期待することができる。
第4発明の手段5の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記所定演出実行手段は、複数回のうち所定回数目において所定演出を実行するときには、前記複数の設定値のうち第1設定値が設定されているときと該第1設定値とは異なる第2設定値が設定されているときとで、前記特別態様の所定演出を異なる割合で実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が第1期間にて可変表示中演出を実行する場合に、設定されている設定値に応じてパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告を異なる割合で実行する部分と、演出制御用CPU120が第2期間にて可変表示中演出を実行する場合に、設定されている設定値に応じてパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告を異なる割合で実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定回数目における特別態様の所定演出の出現状況が設定値に応じて変わるため、所定演出が単調となることを抑制できる。
(第5発明)
以上説明したように、本実施の形態には、以下に示す第5発明が含まれている。つまり、従来、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機において、例えば、特開2010−200902号公報等に記載されたもののように、設定値を変更することによって可変表示結果が大当りとなる確率(有利状態に制御される確率)を変更可能なもの等があった。上記特許公報に記載の遊技機では、表示される動物の種類によって設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能であるが、例えば、このような設定示唆演出を複数回繰返し実行可能とした場合に、複数回のうちの第1回数と第2回数とで設定示唆演出をどのように実行するかについて何ら考慮されていないため、演出が不適切となってしまう可能性があるという問題があった。そこで、演出が不適切となってしまうことを防ぐことのできる遊技機を提供することを目的として、
第5発明の手段1の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であるとともに、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値1〜6)のうちいずれかの設定値に設定可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数種類の演出態様のうちいずれかの演出態様により所定演出を実行可能な所定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が、可変表示中演出として、パターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆、またはパターンPT−8やPT−9に基づくリーチ予告を実行可能な部分)を備え、
前記所定演出の演出態様は、前記有利状態に制御されることの示唆を行う特別態様(例えば、特別パターンであるパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告)と、設定に関する示唆を行う特定態様(例えば、特定パターンであるパターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆)とを含み、
前記所定演出実行手段は、
前記所定演出を複数回実行可能であり(例えば、実施例2として図16−21に示すように、リーチ演出を開始する前の第1期間と第2期間とで可変表示中演出を実行可能な部分)、
前記複数の設定値のうち第1設定値に設定されているときと、前記複数の設定値のうち前記第1設定値とは異なる第2設定値に設定されているときとで、複数回のうち所定回数目において同一の割合で前記特定態様の所定演出を実行可能である(例えば、実施例2として図16−22に示すように、第1期間に実行する可変表示中演出についてはパチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず設定示唆を60%の割合で実行し、第2期間に実行する可変表示中演出についてはパチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず設定示唆を40%の割合で実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1設定値と第2設定値のいずれに設定されている場合でも、所定回数目における特定態様の所定演出の出現状況は変わらないため、特定態様の所定演出の実行に対して同じように期待することができる。
詳しくは、図16−22〜図16−26に示すように、パチンコ遊技機1に設定値として1〜6のいずれの値が設定されている場合であっても、第1期間に実行される可変表示中演出として設定示唆が実行される割合(出現状況)と第2期間に実行される可変表示中演出として設定示唆が実行される割合(出現状況)とが変わらない、つまり、設定値が低設定値と高設定値のいずれが設定されている場合でも設定示唆の出現状況は同じであるため、設定示唆の出現状況によって設定値を予測され難くすることができる。
尚、前記実施例2では、パチンコ遊技機1に設定値として1〜6のいずれの値が設定されている場合であっても、第1期間に実行される可変表示中演出として設定示唆が実行される割合(出現状況)と第2期間に実行される可変表示中演出として設定示唆が実行される割合(出現状況)とが変わらない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数の設定値1〜6のうち少なくとも2つの設定値(例えば、1と2など)について第1期間に実行される可変表示中演出として設定示唆が実行される割合(出現状況)と第2期間に実行される可変表示中演出として設定示唆が実行される割合(出現状況)が同一となっていれば、前記2つの設定値以外の設定値(例えば、3〜6)については第1期間と第2期間とで設定示唆が実行される割合(出現状況)が同一となっていなくてもよい。
更には、第1期間に実行される可変表示中演出と第2期間に実行される可変表示中演出のうちいずれか一方の可変表示中演出においてのみ、パチンコ遊技機1に設定値として1〜6のいずれの値が設定されている場合であっても、第1期間に実行される可変表示中演出として設定示唆が実行される割合(出現状況)と第2期間に実行される可変表示中演出として設定示唆が実行される割合(出現状況)とが変わらないようにしてもよい。
第5発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記所定演出実行手段は、複数回のうち第1回数において所定演出を実行するときと、複数回のうち前記第1回数よりも後の第2回数において所定演出を実行するときとで、前記特別態様の所定演出を同一の割合で実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、第1期間にて可変表示中演出を実行する場合と第2期間にて可変表示中演出を実行する場合とで、パターンPT−8やPT−9に基づくリーチ予告を同一の割合で実行する部)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別態様の所定演出が第1回数と第2回数のいずれで実行された場合でも、特別態様の所定演出の実行に対して同じように期待することができる。
第5発明の手段3の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記所定演出実行手段は、複数回のうち第1回数において所定演出を実行するときと、複数回のうち前記第1回数よりも後の第2回数において所定演出を実行するときとで、前記特別態様の所定演出を異なる割合で実行可能である(例えば、実施例2として図16−22に示すように、演出制御用CPU120が、第1期間にて可変表示中演出を実行する場合と該第1期間よりも後の第2期間にて可変表示中演出を実行する場合とで、パターンPT−8やPT−9に基づくリーチ予告を異なる割合で実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1回数と第2回数とで特別態様の所定演出の出現状況が変わるので、所定演出が単調となることを抑制できる。
第5発明の手段4の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記所定演出実行手段は、複数回のうち所定回数目において所定演出を実行するときには、前記複数の設定値のうち第1設定値が設定されているときと、該第1設定値とは異なる第2設定値が設定されているときとで、前記特別態様の所定演出を同一の割合で実行可能である(例えば、実施例2として図16−22に示すように、第1期間に実行する可変表示中演出についてはパチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらずリーチ予告を40%の割合で実行し、第2期間に実行する可変表示中演出についてはパチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらずリーチ予告を60%の割合で実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定回数目における特別態様の所定演出の出現状況が設定値によらず変わらないため、特別態様の所定演出の実行に対して同じように期待することができる。
詳しくは、設定値が1〜6のいずれが設定されている場合でもリーチ予告の出現状況は同じであるため、リーチ予告の出現状況によって設定値を予測され難くすることができる。
第5発明の手段5の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記所定演出実行手段は、複数回のうち所定回数目において所定演出を実行するときには、前記複数の設定値のうち第1設定値が設定されているときと該第1設定値とは異なる第2設定値が設定されているときとで、前記特別態様の所定演出を異なる割合で実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が第1期間にて可変表示中演出を実行する場合では、設定されている設定値に応じてパターンPT−8やPT−9に基づくリーチ予告を異なる割合で実行する部分と、演出制御用CPU120が第2期間にて可変表示中演出を実行する場合では、設定されている設定値に応じてパターンPT−8やPT−9に基づくリーチ予告を異なる割合で実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定回数目における特別態様の所定演出の出現状況が設定値に応じて変わるため、所定演出が単調となることを抑制できる。
また、実施例2では、第1期間及び第2期間は、可変表示の開始タイミングからノーマルリーチのリーチ演出の開始タイミングまでの間に設定されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示の開始から終了して可変表示結果を表示するまでの期間であれば、上記以外の期間にも設定することが可能である。例えば、第1期間をノーマルリーチの開始から終了までの間、第2期間をスーパーリーチの開始から終了までの間としたり、第1期間をノーマルリーチやスーパーリーチの開始までの間、第2期間をノーマルリーチやスーパーリーチが終了するまでの間としたり、変動パターンが、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を伴う擬似連変動パターンである場合、第1期間を1回目の再可変表示の開始タイミング、第2期間を2回目の再可変表示の開始タイミングとするなど、再可変表示期間に対応させてもよい。
(実施例3)
前記実施例2では、一の可変表示中に可変表示中演出を2回実行可能とするとともに、同一回数の可変表示中演出であればパチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらずリーチ予告の実行と設定示唆の実行とを同一割合にて決定する形態を例示した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、実施例3として図16−27(A)及び図16−27(B)に示すように、一の可変表示中に可変表示中演出を2回実行可能とする場合については、同一回数の可変表示中演出であってもリーチ予告の実行と設定示唆の実行とをパチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じた異なる割合にて決定してもよい。
尚、可変表示中演出の実行が決定された場合は、図16−27(A)及び図16−27(B)に示すように、第1期間にて実行する可変表示中演出と第2期間にて実行する可変表示中演出とで、それぞれ同一の割合で設定示唆とリーチ予告との実行を決定する。
ここで、図16−28及び図16−29に示すように、変動パターンがノーマルリーチである場合に注目すると、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、64%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、1%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、30%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、63%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、2%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、30%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、58.8%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、1.2%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、35%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、57.8%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、2.2%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、35%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、53.5%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、1.5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、40%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、52.5%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、2.5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、40%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、48%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、2%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、45%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、47%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、3%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、45%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が5である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、41.5%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、3.5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、50%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、41.5%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、4.5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、50%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、35%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、55%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、34%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、6%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、55%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
また、図16−30及び図16−31に示すように、変動パターンがスーパーリーチである場合について注目すると、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、64%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}のいずれかに決定し、1%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}のいずれかに決定し、17.5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、17.5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、63%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}のいずれかに決定し、2%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}のいずれかに決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、30%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、58.8%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}のいずれかに決定し、1.2%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}のいずれかに決定し、20%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、20%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、57.8%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}のいずれかに決定し、2.2%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}のいずれかに決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、35%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、53.5%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}のいずれかに決定し、1.5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}のいずれかに決定し、22.5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、22.5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、52.5%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}のいずれかに決定し、2.5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}のいずれかに決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、40%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、48%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}のいずれかに決定し、2%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}のいずれかに決定し、25%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、25%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、47%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}のいずれかに決定し、3%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}のいずれかに決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、45%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が5である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、41.5%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}のいずれかに決定し、3.5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}のいずれかに決定し、27.5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、27.5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、40.5%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}のいずれかに決定し、4.5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}のいずれかに決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、50%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、35%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}のいずれかに決定し、5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}のいずれかに決定し、30%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、30%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、34%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}のいずれかに決定し、6%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}のいずれかに決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、55%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
以上のように、本実施例3では、可変表示中演出の実行が決定された場合は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜6のいずれであっても、第1期間にて実行される可変表示中演出の演出種別としてパターンPT−1〜PT−7{設定値示唆(低)または設定示唆(高)}が決定される割合と第2期間にて実行される可変表示中演出の演出種別としてパターンPT−1〜PT−7{設定値示唆(低)または設定示唆(高)}が決定される割合とが同一に設定されている。よって、設定示唆が第1期間と第2期間のいずれで実行された場合でも、遊技者は設定示唆結果に対して同じように期待することができる。
更に、第1期間にて実行される可変表示中演出の演出種別としてパターンPT−8やパターンPT−9{リーチ予告(低)やリーチ予告(高)}が決定される割合と第2期間にて実行される可変表示中演出の演出種別としてパターンPT−8やパターンPT−9{リーチ予告(低)やリーチ予告(高)}が決定される割合とが同一に設定されている。よって、リーチ予告が第1期間と第2期間のいずれで実行された場合でも、遊技者は有利状態示唆結果に対して同じように期待することができる。
一方で、第1期間または第2期間で可変表示中演出を実行する場合において、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が第1設定値(例えば、設定値1)であるときと第2設定値(例えば、設定値6)であるときとで、演出種別としてパターンPT−1〜PT−7{設定値示唆(低)または設定値示唆(高)}が決定される割合が異なることで、第1設定値と第2設定値のいずれに設定されているかによって、第1期間または第2期間における設定示唆の出現状況が変わるため、可変表示中演出が単調となることを抑制できる。
また、第1期間にて実行される可変表示中演出と第2期間にて実行される可変表示中演出とでは、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が大きくなる毎に演出種別としてパターンPT−1〜PT−7{設定値示唆(低)または設定値示唆(高)}が決定される割合が減少し、パターンPT−8やパターンPT−9{リーチ予告(低)やリーチ予告(高)}が決定される割合が増加する。このため、パチンコ遊技機1に高設定値(例えば、5,6)が設定されている場合は、パチンコ遊技機1に低設定値(例えば1〜4)が設定されている場合よりも設定示唆が実行され難くなるので、可変表示中演出を認識する遊技者によってパチンコ遊技機1に設定されている設定値が特定され難くなっている。
また、実施例2と同じく、実施例3においても第1期間にて実行される可変表示中演出よりも第2期間にて実行される可変表示中演出の方が、演出種別としてパターンPT−9{設定示唆(高)}が決定される割合が高く設定されている。つまり、可変表示中演出が繰返し実行されるにつれてパターンPT−9に基づくリーチ予告が実行され易くなるので、可変表示中演出がパターンPT−9にて実行されることに対する遊技者の期待感を持続させることができる。
尚、本実施例3では、図16−27に示すように、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜6のいずれである場合でも、第1期間にて実行される可変表示中演出と第2期間にて実行される可変表示中演出とでパターンPT−1〜PT−7{設定値示唆(低)または設定値示唆(高)}が決定される割合が同一であるとともに、パターンPT−8やパターンPT−9{リーチ予告(低)やリーチ予告(高)}が決定される割合が同一である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が同一であっても、第1期間にて実行される可変表示中演出と第2期間にて実行される可変表示中演出とでパターンPT−1〜PT−7{設定値示唆(低)または設定値示唆(高)}が決定される割合が異なっていてもよいし、パターンPT−8やパターンPT−9{リーチ予告(低)やリーチ予告(高)}が決定される割合が異なっていてもよい。
尚、本実施例3では、演出制御用CPU120が第1期間にて可変表示中演出を実行する場合と第2期間にて可変表示中演出を実行する場合とで、これら可変表示中演出として同一割合にて設定示唆を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出制御用CPU120が第1期間にて可変表示中演出を実行する場合と第2期間にて可変表示中演出を実行する場合とで、これら可変表示中演出として異なる割合にて設定示唆を実行してもよい。このようにすることで、第1期間にて可変表示中演出を実行する場合と第2期間にて可変表示中演出を実行する場合とで設定示唆が実行される割合(出現率)が変化するので、可変表示中演出が単調となってしまうことを抑制できる。
また、本実施例3では、図16−27に示すように、演出制御用CPU120が第1期間に実行する可変表示中演出(1回目の可変表示中演出)や第2期間に実行する可変表示中演出(2回目の可変表示中演出)としてリーチ予告を実行する場合は、同一回数において、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なる割合にてリーチ予告を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出制御用CPU120が第1期間に実行する可変表示中演出(1回目の可変表示中演出)や第2期間に実行する可変表示中演出(2回目の可変表示中演出)としてリーチ予告を実行する場合は、同一回数の可変表示中演出であれば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず同一割合にてリーチ予告を実行してもよい。このようにすることで、同一回数の可変表示中演出であれば、リーチ予告が実行される割合(出現状況)がパチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて変化することがないので、第1期間で実行される可変表示中演出と第2期間で実行される可変表示中演出とでリーチ予告が実行されることに対して遊技者を変わらず期待させることができる。
(第6発明)
以上説明したように、本実施の形態には、以下に示す第6発明が含まれている。つまり、従来、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機において、例えば、特開2010−200902号公報等に記載されたもののように、設定値を変更することによって可変表示結果が大当りとなる確率(有利状態に制御される確率)を変更可能なもの等があった。上記特許公報に記載の遊技機では、表示される動物の種類によって設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能であるが、例えば、このような設定示唆演出を複数回繰返し実行可能とした場合に、複数回のうちの第1回数と第2回数とで設定示唆演出をどのように実行するかについて何ら考慮されていないため、演出が不適切となってしまう可能性があるという問題があった。そこで、演出が不適切となってしまうことを防ぐことのできる遊技機を提供することを目的として、
第6発明の手段1の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であるとともに、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値1〜6)のうちいずれかの設定値に設定可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数種類の演出態様のうちいずれかの演出態様により所定演出を実行可能な所定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が、可変表示中演出として、パターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆、またはパターンPT−8やPT−9に基づくリーチ予告を実行可能な部分)を備え、
前記所定演出の演出態様は、前記有利状態に制御されることの示唆を行う特別態様(例えば、特別パターンであるパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告)と、設定に関する示唆を行う特定態様(例えば、特定パターンであるパターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆)とを含み、
前記所定演出実行手段は、
前記所定演出を複数回実行可能であり(例えば、実施例3に示すように、リーチ演出を開始する前の第1期間と第2期間とで可変表示中演出を実行可能な部分)、
複数回のうち第1回数において前記所定演出を実行するときと、複数回のうち前記第1回数よりも後の第2回数において前記所定演出を実行するときとで、前記特定態様の所定演出を同一の割合で実行可能である(例えば、実施例3として図16−27に示すように、演出制御用CPU120が、第1期間にて可変表示中演出を実行する場合と該第1期間よりも後の第2期間にて可変表示中演出を実行する場合とで、設定示唆を同一の割合で実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定態様の所定演出が第1回数と第2回数のいずれで実行された場合でも、特定態様の所定演出の実行に対して同じように期待することができる。
詳しくは、図16−27に示すように、演出制御用CPU120が第1期間にて可変表示中演出を実行する場合と第2期間にて可変表示中演出を実行する場合とで、これら可変表示中演出として同一割合(図16−27に示す例では65%)にて設定示唆を実行するので、第1期間に実行する可変表示中演出と第2期間に実行する可変表示中演出とで設定示唆が実行されることに対して同じように遊技者を期待させることができる。
第6発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記所定演出実行手段は、前記第1回数において所定演出を実行するときと、前記第2回数において所定演出を実行するときとで、前記特別態様の所定演出を同一の割合で実行可能である(例えば、実施例3として図16−27に示すように、演出制御用CPU120が、第1期間にて可変表示中演出を実行する場合と該第1期間よりも後の第2期間にて可変表示中演出を実行する場合とで、パターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告を同一の割合で実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別態様の所定演出が第1回数と第2回数のいずれで実行された場合でも、特別態様の所定演出の実行に対して同じように期待することができる。
第6発明の手段3の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記所定演出実行手段は、前記第1回数において所定演出を実行するときと、前記第2回数において所定演出を実行するときとで、前記特別態様の所定演出を異なる割合で実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、第1期間にて可変表示中演出を実行する場合よりも該第1期間の後の第2期間にて可変表示中演出を実行する場合の方が特別パターンであるパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告を高い割合で実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1回数と第2回数とで特別態様の所定演出の出現状況が変わるので、所定演出が単調となることを抑制できる。
尚、実施例3では、非実行を決定可能とすれば、第1期間と第2期間とで設定示唆の実行割合を同一としつつ、リーチ予告の実行割合を異ならせることができる。
第6発明の手段4の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記所定演出実行手段は、複数回のうち所定回数目において所定演出を実行するときには、前記複数の設定値のうち第1設定値が設定されているときと、該第1設定値とは異なる第2設定値が設定されているときとで、前記特別態様の所定演出を同一の割合で実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が第1期間にて可変表示中演出を実行する場合に、設定されている設定値にかかわらずパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告を同一の割合で実行する部分と、演出制御用CPU120が第2期間にて可変表示中演出を実行する場合に、設定されている設定値にかかわらずパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告を同一の割合で実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定回数目における特別態様の所定演出の出現状況が設定値によらず変わらないため、特別態様の所定演出の実行に対して同じように期待することができる。
詳しくは、設定値が1〜6のいずれが設定されている場合でもリーチ予告の出現状況は同じであるため、リーチ予告の出現状況によって設定値を予測され難くすることができる。
第6発明の手段5の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記所定演出実行手段は、複数回のうち所定回数目において所定演出を実行するときには、前記複数の設定値のうち第1設定値が設定されているときと該第1設定値とは異なる第2設定値が設定されているときとで、前記特別態様の所定演出を異なる割合で実行可能である(例えば、実施例3として図16−27に示すように、演出制御用CPU120が第1期間にて可変表示中演出を実行する場合に、設定されている設定値に応じてパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告を異なる割合で実行する部分と、演出制御用CPU120が第2期間にて可変表示中演出を実行する場合に、設定されている設定値に応じてパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告を異なる割合で実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定回数目における特別態様の所定演出の出現状況が設定値に応じて変わるため、所定演出が単調となることを抑制できる。
(第7発明)
以上説明したように、本実施の形態には、以下に示す第7発明が含まれている。つまり、従来、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機において、例えば、特開2010−200902号公報等に記載されたもののように、設定値を変更することによって可変表示結果が大当りとなる確率(有利状態に制御される確率)を変更可能なもの等があった。上記特許公報に記載の遊技機では、表示される動物の種類によって設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能であるが、例えば、このような設定示唆演出を複数回繰返し実行可能とした場合に、複数回のうちの第1回数と第2回数とで設定示唆演出をどのように実行するかについて何ら考慮されていないため、演出が不適切となってしまう可能性があるという問題があった。そこで、演出が不適切となってしまうことを防ぐことのできる遊技機を提供することを目的として、
第7発明の手段1の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であるとともに、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば、設定値1〜6)に設定可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数種類の演出態様のうちいずれかの演出態様により所定演出を実行可能な所定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が、可変表示中演出として、パターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆、またはパターンPT−8やPT−9に基づくリーチ予告を実行可能な部分)を備え、
前記所定演出の演出態様は、前記有利状態に制御されることの示唆を行う特別態様(例えば、特別パターンであるパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告)と、設定に関する示唆を行う特定態様(例えば、特定パターンであるパターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆)とを含み、
前記所定演出実行手段は、
前記所定演出を複数回実行可能であり(例えば、リーチ演出を開始する前の第1期間と第2期間とで可変表示中演出を実行可能な部分)、
前記複数の設定値のうち第1設定値に設定されているときと、前記複数の設定値のうち前記第1設定値とは異なる第2設定値に設定されているときとで、複数回のうち所定回数目において異なる割合で前記特定態様の所定演出を実行可能である(例えば、実施例3として図16−27に示すように、演出制御用CPU120が第1期間にて可変表示中演出を実行する場合は、設定されている設定値に応じて異なる割合にてパターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆を実行可能な部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1設定値と第2設定値のいずれに設定されているかによって、所定回数目における特定態様の所定演出の出現状況が変わるため、所定演出が単調となることを抑制できる。
詳しくは、図16−27〜図16−31に示すように、パチンコ遊技機1に設定されている値が1〜6のいずれであるかによって、演出制御用CPU120が第1期間にて可変表示中演出を実行する場合と第2期間にて可変表示中演出を実行する場合とで設定示唆の実行割合(出現状況)が変わるため、遊技者は、設定示唆の結果だけでなく、所定回数目における設定示唆の出現状況によって設定値を予測することが可能となる。
第7発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記所定演出実行手段は、複数回のうち第1回数において所定演出を実行するときと、複数回のうち前記第1回数よりも後の第2回数において所定演出を実行するときとで、前記特別態様の所定演出を同一の割合で実行可能である(例えば、実施例3として図16−27に示すように、演出制御用CPU120が第1期間にて可変表示中演出を実行する場合と第2期間にて可変表示中演出を実行する場合とでは、同一の割合にてパターンPT−8やPT−9に基づくリーチ予告を実行可能な部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別態様の所定演出が第1回数と第2回数のいずれで実行された場合でも、特別態様の所定演出の実行に対して同じように期待することができる。
第7発明の手段3の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記所定演出実行手段は、複数回のうち第1回数において所定演出を実行するときと、複数回のうち前記第1回数よりも後の第2回数において所定演出を実行するときとで、前記特別態様の所定演出を異なる割合で実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が第1期間にて可変表示中演出を実行する場合と第2期間にて可変表示中演出を実行する場合とで、異なる割合にてパターンPT−8やPT−9に基づくリーチ予告を実行可能な部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1回数と第2回数とで特別態様の所定演出の出現状況が変わるので、所定演出が単調となることを抑制できる。
第7発明の手段4の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記所定演出実行手段は、複数回のうち所定回数目において所定演出を実行するときには、前記複数の設定値のうち第1設定値が設定されているときと、該第1設定値とは異なる第2設定値が設定されているときとで、前記特別態様の所定演出を同一の割合で実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が第1期間にて可変表示中演出を実行する場合に、設定されている設定値にかかわらずパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告を同一の割合で実行する部分と、演出制御用CPU120が第2期間にて可変表示中演出を実行する場合に、設定されている設定値にかかわらずパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告を同一の割合で実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定回数目における特別態様の所定演出の出現状況が設定値によらず変わらないため、特別態様の所定演出の実行に対して同じように期待することができる。
詳しくは、設定値が1〜6のいずれが設定されている場合でもリーチ予告の出現状況は同じであるため、リーチ予告の出現状況によって設定値を予測され難くすることができる。
第7発明の手段5の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記所定演出実行手段は、複数回のうち所定回数目において所定演出を実行するときには、前記複数の設定値のうち第1設定値が設定されているときと該第1設定値とは異なる第2設定値が設定されているときとで、前記特別態様の所定演出を異なる割合で実行可能である(例えば、実施例3として図16−27に示すように、演出制御用CPU120が第1期間にて可変表示中演出を実行する場合に、設定されている設定値に応じてパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告を異なる割合で実行する部分と、演出制御用CPU120が第2期間にて可変表示中演出を実行する場合に、設定されている設定値に応じてパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告を異なる割合で実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定回数目における特別態様の所定演出の出現状況が設定値に応じて変わるため、所定演出が単調となることを抑制できる。
(実施例4)
前記実施の形態の特徴部103SGの実施例2及び実施例3では、一の可変表示中に可変表示中演出を2回実行可能であり、可変表示中演出の実行を決定した場合、第1期間と第2期間各々において変動パターン及び設定値に基づいてリーチ予告と設定示唆のいずれを実行するかを決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1期間については、変動パターンにかかわらず設定値に基づいてリーチ予告と設定示唆のいずれを実行するかを決定する一方で、第2期間については、変動パターンと設定値とに基づいてリーチ予告と設定示唆のいずれを実行するかを決定する、つまり、第1期間と第2期間のいずれで実行する演出を各々異なる判断基準で実行するかを決定するようにしてもよい。
例えば、実施例4として図16−32に示すように、ノーマルリーチとスーパーリーチの変動パターンを対象として、可変表示の開始タイミングからノーマルリーチのリーチ演出の開始タイミングまでの間である第1期間と該第1期間よりも後の第2期間とで可変表示中演出を実行可能とする。尚、非リーチや小当りの変動パターンは可変表示中演出を2回以上実行するには可変表示時間が短いので、本実施例4では可変表示中演出の実行対象をノーマルリーチとスーパーリーチの変動パターンに限定している。
また、本実施例4では、前述した可変表示中演出決定処理において、変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチである場合は、第1期間については設定値に基づいて可変表示中演出の種別を決定し、第2期間については変動パターンに基づいて可変表示中演出の種別を決定する処理を実行する。以下においては、本実施例4における可変表示中演出決定処理について、図16−33に基づいて説明する。
図16−33に示すように、可変表示中演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、変動パターンを特定する(103SGS311)。変動パターンは、前述したように、変動パターン指定コマンド格納領域に記憶されている変動パターン指定コマンドにて特定できる。次いで、特定した変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチであるかを判定し(103SGS312)、ノーマルリーチまたはスーパーリーチの場合は103SG313に進み、ノーマルリーチまたはスーパーリーチ以外の場合、つまり、非リーチまたは小当り変動パターンの場合は、可変表示中演出の対象外なので可変表示中演出決定処理を終了する。
103SGS312において変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチの場合、RAM102に記憶されている設定値を読み出して、パチンコ遊技機1に設定されている現在の設定値を特定する(103SGS313)。次いで、103SGS313にて特定した設定値に基づいて、第1期間における可変表示中演出の実行の有無と、実行する場合の演出種別(演出パターン)とを、図示しない可変表示中演出実行決定テーブル(ノーマルリーチ・スーパーリーチ共通)を用いて決定する(103SGS314)。
図16−34(A)に示すように、103SGS314において、演出制御用CPU120は、変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチで共通の可変表示中演出実行決定テーブルを用いて、リーチ予告、設定示唆、非実行のいずれかに決定する。具体的には、演出制御用CPU120は、設定値1の場合、リーチ予告(低)の実行を40%の割合で決定し、設定示唆を40%の割合で決定し、非実行を10%の割合で決定する。また、設定値6の場合、リーチ予告(低)の実行を40%の割合で決定し、設定示唆を55%の割合で決定し、非実行を5%の割合で決定する。尚、ここでは設定値2〜5に対応する実行割合については省略するが、設定値が1〜6のいずれであってもリーチ予告は共通の実行割合にて決定し、設定示唆については、設定値が大きくなるほど設定示唆の実行割合及び設定示唆(高)の実行割合が高くなるように設定されている。
具体的には、図16−35に示すように、第1期間における可変表示中演出種別決定割合に注目すると、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、20%の割合で非実行を決定し、39%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、1%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、40%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、18%の割合で非実行を決定し、40.8%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、1.2%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、40%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、15%の割合で非実行を決定し、43.5%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、1.5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、40%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、12.5%の割合で非実行を決定し、45.5%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、2%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、40%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が5である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、10%の割合で非実行を決定し、46.5%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、3.5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、40%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、5%の割合で非実行を決定し、50%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、40%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定する。
図16−33に戻って、103SGS314において第1期間における可変表示中演出の実行が決定されたか否かを判定し(103SGS315)、実行を決定した場合は決定した演出種別(パターンPT−1〜PT−9のいずれか)をRAM122の所定領域に記憶し(103SGS316)、第1期間における可変表示中演出の実行が決定されたことを示す可変表示中演出実行決定フラグをセットして(103SGS317)、103SGS318に進む。103SGS315において実行を決定しなかった場合、つまり、非実行を決定した場合は103SGS318に進む。
次いで、103SGS318において、演出制御用CPU120は、変動パターンがノーマルリーチであるか否かを判定し(103SGS318)、ノーマルリーチであると判定した場合は、特定した変動パターンと設定値とに基づいて、第2期間における可変表示中演出の実行の有無と、実行する場合の演出種別(演出パターン)とを、図示しない可変表示中演出実行決定テーブル(ノーマルリーチ用)を用いて決定する(103SGS319)。
図16−34(B)に示すように、103SGS319において、演出制御用CPU120は、ノーマルリーチ用の可変表示中演出実行決定テーブルを用いて、リーチ予告、設定示唆、非実行のいずれかに決定する。具体的には、演出制御用CPU120は、設定値1の場合、リーチ予告(低)の実行を60%の割合で決定し、設定示唆を35%の割合で決定し、非実行を5%の割合で決定する。また、設定値6の場合、リーチ予告(低)の実行を60%の割合で決定し、設定示唆を35%の割合で決定し、非実行を5%の割合で決定する。尚、ここでは設定値2〜5に対応する実行割合については省略するが、設定値が1〜6のいずれであってもリーチ予告及び設定示唆は共通の実行割合にて決定し、設定示唆(高)については、設定値が大きくなるほど実行割合が高くなるように設定されている。
具体的には、図16−36に示すように、第2期間における可変表示中予告演出種別決定割合についてノーマルリーチの場合に注目すると、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、5%の割合で非実行を決定し、33%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、2%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、55%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、5%の割合で非実行を決定し、32.8%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、2.2%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、55%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、5%の割合で非実行を決定し、32.5%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、2.5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、55%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、5%の割合で非実行を決定し、32%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、3%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、55%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が5である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、5%の割合で非実行を決定し、30.5%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、4.5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、55%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、5%の割合で非実行を決定し、29%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、6%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、55%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
また、103SGS318において変動パターンがノーマルリーチではない、つまり、スーパーリーチであると判定した場合は、特定した変動パターンと設定値とに基づいて、第2期間における可変表示中演出の実行の有無と、実行する場合の演出種別(演出パターン)とを、図示しない可変表示中演出実行決定テーブル(スーパーリーチ用)を用いて決定する(103SGS320)。
図16−34(C)に示すように、103SGS320において、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ用の可変表示中演出実行決定テーブルを用いて、リーチ予告、設定示唆、非実行のいずれかに決定する。具体的には、演出制御用CPU120は、設定値1及び設定値6の場合、リーチ予告(低)の実行を60%の割合で決定し、設定示唆を40%の割合で決定し、非実行を決定しない。尚、ここでは設定値2〜5に対応する実行割合については省略するが、設定値が1〜6のいずれであってもリーチ予告及び設定示唆は共通の実行割合にて決定し、設定示唆(高)については、設定値が大きくなるほど実行割合が高くなるように設定されている。
具体的には、図16−36に示すように、第2期間における可変表示中予告演出種別決定割合についてスーパーリーチの場合に注目すると、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、36%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、4%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、55%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、35.8%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、4.2%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、55%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、35.5%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、4.5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、55%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、35%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、55%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が5である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、33.5%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、6.5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、55%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、32%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、8%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、55%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
図16−33に戻って、103SGS319または103SGS320において第2期間における可変表示中演出の実行が決定されたか否かを判定し(103SGS321)、実行を決定した場合は決定した演出種別(パターンPT−1〜PT−9のいずれか)をRAM122の所定領域に記憶し(103SGS322)、第2期間における可変表示中演出の実行が決定されたことを示す可変表示中演出実行決定フラグをセットして(103SGS323)、可変表示中演出を終了する。103SGS321において実行を決定しなかった場合、つまり、非実行を決定した場合は可変表示中演出を終了する。
以上のように、本実施例4では、複数回のうちの第1期間において可変表示中演出を実行するときは、変動パターンがノーマルリーチであるかスーパーリーチであるかによらず設置値が1〜6のいずれであるかに基づいて設定示唆を実行するか否かを決定し、第2期間において可変表示中演出を実行するときは、変動パターンがノーマルリーチであるときとスーパーリーチであるときとで別個の判定テーブルに基づいてリーチ予告または設定示唆を決定する。つまり、第1期間と第2期間とでリーチ予告と設定示唆のいずれを実行するかについての判断基準が異なるため、可変表示中演出が単調になることを抑制できる。
また、第1期間における設定示唆の実行割合は、第2期間における設定示唆の実行割合よりも高くなっているので、第1期間では設定示唆は実行されやすいのに対し、第2期間ではリーチ予告の方が実行されやすくなっているので、第2期間においてノーマルリーチまたはスーパーリーチになるにもかかわらず、第1期間と第2期間の双方で設定示唆が実行されやすくなってしまうことがなく、また、第1期間でリーチ予告が実行され、第2期間で設定示唆が実行されやすくなってしまうこともないので、設定示唆とリーチ予告とがバランスよく実行させることが可能となる。
また、第2期間におけるリーチ予告の実行割合は、第1期間におけるリーチ予告の実行割合よりも高くなっているので、第1期間と第2期間の双方でリーチ予告が実行されることにより可変表示中演出が単調となることを抑制できる。しかしながら、図16−35〜図16−37に示すように、各設定値について注目すると、第1期間において可変表示中演出を実行するときは、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらずリーチ予告の実行を同一割合(40%)にて決定し、第2期間において可変表示中演出を実行するときは、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらずリーチ予告の実行を同一割合(60%)にて決定するようになっている。このため、第1期間に実行する可変表示中演出と第2期間に実行する可変表示中演出とでは、それぞれパチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず、リーチ予告の実行に対して同じように遊技者を注目させることができる。
また、設定値が高設定(例えば、設定値5,6など)であっても、ノーマルリーチやスーパーリーチの場合、第2期間においてはリーチ予告が設定示唆よりも実行されやすいばかりか、スーパーリーチの場合はリーチ予告(高)が実行されやすいので、遊技者の大当りに対する期待感を低下させることを抑制できる。
さらに、第2期間において設定示唆の実行が決定された場合でも、第1期間において設定示唆の実行が決定された場合に比べて設定示唆(高)が実行されやすいため、スーパーリーチにて設定示唆が実行された場合でも、高設定に対する遊技者の期待感を高めることができる。
また、第1期間では、設定値1である場合はリーチ予告と設定示唆の実行を同一の割合で決定しているのに対し、設定値6である場合、つまり、設定値が1,2,3,4,5,6の順に高くなるほど設定示唆の実行をリーチ予告よりも高い割合で決定していることで、高設定であるほど設定示唆が出現しやすくなるので、遊技者が設定値を予測しやすくなる。
尚、本実施例4では、図16−34に示すように、演出制御用CPU120が第1期間にて可変表示中演出(1回目の可変表示中演出)を実行する場合と第2期間にて可変表示中演出(2回目の可変表示中演出)を実行する場合とで、リーチ予告の実行を異なる割合にて決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出制御用CPU120が第1期間にて可変表示中演出を実行する場合と第2期間にて可変表示中演出を実行する場合とで、リーチ予告の実行を同一割合にて決定してもよい。このようにすることで、1回目の可変表示中演出と2回目の可変表示中演出とでリーチ予告の実行に対して遊技者を同じように期待させることができる。
また、本実施例4では、図16−34に示すように、同一回数の可変表示中演出であればパチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらずリーチ予告の実行を同一割合にて決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、同一回数の可変表示中演出においては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じてリーチ予告の実行を異なる割合にて決定してもよい。このようにすることで、1回目の可変表示中演出と2回目の可変表示中演出とで同一の演出種別の実行が決定されてしまうことを抑えることができるので、可変表示中演出が単調となることを抑制できる。
(第8発明)
以上説明したように、本実施の形態には、以下に示す第8発明が含まれている。つまり、従来、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機において、例えば、特開2010−200902号公報等に記載されたもののように、設定値を変更することによって可変表示結果が大当りとなる確率(有利状態に制御される確率)を変更可能なもの等があった。上記特許公報に記載の遊技機では、表示される動物の種類によって設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能であるが、例えば、このような設定示唆演出を複数回繰返し実行可能とした場合に、複数回のうちの第1回数と第2回数とで設定示唆演出をどのように実行するかについて何ら考慮されていないため、演出が不適切となってしまう可能性があるという問題があった。そこで、演出が不適切となってしまうことを防ぐことのできる遊技機を提供することを目的として、
第8発明の手段1の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であるとともに、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値1〜6)のうちいずれかの設定値に設定可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の可変表示パターンのうちから一の可変表示パターンを決定可能な可変表示パターン決定手段(例えば、CPU103が、S111の変動パターン設定処理において、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する部分)と、
決定された可変表示パターンにより可変表示を実行可能な可変表示手段(例えば、演出制御用CPU120が、可変表示中演出処理において、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて飾り図柄の可変表示を実行する部分)と、
所定演出の演出態様を複数種類のうちからいずれかに決定する所定演出決定手段(例えば、可変表示中演出決定処理において、可変表示中演出の演出パターンとして、パターンPT−1〜PT−9のうちからいずれかを決定する部分)と、
前記所定演出決定手段の決定結果にもとづいて前記所定演出を実行可能な所定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が、可変表示中演出として、パターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆、またはパターンPT−8やPT−9に基づくリーチ予告を実行可能な部分)と、
を備え、
前記所定演出の演出態様は、前記有利状態に制御されることの示唆を行う特別態様(例えば、特別パターンであるパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告)と、設定に関する示唆を行う特定態様(例えば、特定パターンであるパターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆)とを含み、
前記所定演出実行手段は、
前記所定演出を複数回実行可能であり(例えば、実施例4として図16−32示すように、リーチ演出を開始する前の第1期間と第2期間とで可変表示中演出を実行可能な部分)、
少なくとも設定されている前記設定値にもとづいて、複数回のうち第1回数において実行される前記所定演出の演出態様を決定し(例えば、実施例4として図16−33に示すように、演出制御用CPU120が、第1期間における可変表示中演出において、設定されている設定値にもとづいて可変表示中演出の演出種別を決定する部分)、
少なくとも前記可変表示パターン決定手段により決定された可変表示パターンにもとづいて、複数回のうち前記第1回数より後の第2回数において実行される前記所定演出の演出態様を決定する(例えば、実施例4として図16−33に示すように、演出制御用CPU120が、第2期間における可変表示中演出において設定されている設定値と変動パターンとにもとづいて可変表示中演出の演出種別を決定する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1回数と第2回数とで所定演出の演出態様を決定する際の判断基準が異なるため、所定演出が単調になることを抑制できる。
詳しくは、図16−33に示すように、第1期間における可変表示中演出(1回目の可変表示中演出)の演出種別を決定する場合は、当該可変表示の変動パターンに基づいて可変表示中演出の演出種別を決定する※設定値でない?(103SGS314参照)一方で、第2期間における可変表示中演出(2回目の可変表示中演出)の演出種別を決定する場合は、当該可変表示の変動パターンとパチンコ遊技機1に設定されている設定値にもとづいて可変表示中演出の演出種別を決定する(103SGS319、103SGS320参照)。つまり、1回目の可変表示中演出と2回目の可変表示中演出とで演出種別を決定する際の判断基準が異なっているため、1回目の可変表示中演出と2回目の可変表示中演出とで同一の演出種別の実行が決定されてしまうことが抑えられており、可変表示中演出が単調となることを抑制できる。
第8発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記所定演出実行手段は、前記第1回数において所定演出を実行するときと、前記第2回数において所定演出を実行するときとで、前記特別態様の所定演出を同一の割合で実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、第1期間において可変表示中演出を実行する場合と第2期間において可変表示中演出を実行する場合とで、パターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告を同一の割合で実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別態様の所定演出が第1回数と第2回数のいずれで実行された場合でも、特別態様の所定演出の実行に対して同じように期待することができる。
第8発明の手段3の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記所定演出実行手段は、前記第1回数において所定演出を実行するときと、前記第2回数において所定演出を実行するときとで、前記特別態様の所定演出を異なる割合で実行可能である(例えば、実施例4として図16−34に示すように、演出制御用CPU120が、第1期間において可変表示中演出を実行する場合と第2期間において可変表示中演出を実行する場合とで、パターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告を異なる割合で実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1回数と第2回数とで特別態様の所定演出の出現状況が変わるので、所定演出が単調となることを抑制できる。
第8発明の手段4の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記所定演出実行手段は、複数回のうち所定回数目において所定演出を実行するときには、前記複数の設定値のうち第1設定値が設定されているときと、該第1設定値とは異なる第2設定値が設定されているときとで、前記特別態様の所定演出を同一の割合で実行可能である(例えば、実施例4として図16−34に示すように、演出制御用CPU120が第1期間において可変表示中演出を実行する場合に、設定されている設定値にかかわらずパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告を同一の割合で実行する部分と、演出制御用CPU120が第2期間において可変表示中演出を実行する場合に、設定されている設定値にかかわらずパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告を同一の割合で実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定回数目における特別態様の所定演出の出現状況が設定値によらず変わらないため、特別態様の所定演出の実行に対して同じように期待することができる。
第8発明の手段5の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記所定演出実行手段は、複数回のうち所定回数目において所定演出を実行するときには、前記複数の設定値のうち第1設定値が設定されているときと該第1設定値とは異なる第2設定値が設定されているときとで、前記特別態様の所定演出を異なる割合で実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が第1期間において可変表示中演出を実行する場合に、設定されている設定値に応じてパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告を異なる割合で実行する部分と、演出制御用CPU120が第2期間において可変表示中演出を実行する場合に、設定されている設定値に応じてパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告を異なる割合で実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定回数目における特別態様の所定演出の出現状況が設定値に応じて変わるため、所定演出が単調となることを抑制できる。
尚、本実施例4では、第1期間では、変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチであるかによらず、設定値に応じて設定示唆とリーチ予告のいずれを実行するかを決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1期間では、変動パターンがいずれであっても、設定値のみに応じて設定示唆とリーチ予告のいずれを実行するかを決定するようにしてもよい。
また、第2期間では、変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチであることに応じてリーチ予告の実行を設定示唆よりも優先して決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2期間では、変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチであることに応じてリーチ予告と設定示唆とを同一の割合で決定するようにしてもよい。
また、本実施例4では、第2期間では、変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチであることに応じてリーチ予告と設定示唆とのいずれを実行するかを決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2期間では、変動パターンがノーマルリーチやスーパーリーチである場合だけでなく、非リーチや小当りである場合においても、リーチ予告と設定示唆とのいずれを実行するかを決定するようにしてもよい。
(変形例2)
前記実施の形態の特徴部103SGの実施例2〜4では、一の可変表示中に可変表示中演出を2回実行可能であるとともに、ノーマルリーチとスーパーリーチの変動パターンを対象として、可変表示の開始タイミングからノーマルリーチのリーチ演出の開始タイミングまでの間である第1期間と該第1期間よりも後の第2期間とで可変表示中演出を実行可能とした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、一の可変表示中に可変表示中演出を3回以上実行可能としてもよい。また、これら複数回の可変表示中演出を、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を伴う変動パターンにおける飾り図柄の再変動に応じたタイミングで実行するようにしてもよい。
例えば、変形例2として図16−38に示すように、非リーチ・小当り、ノーマルリーチ及びスーパーリーチの変動パターン全てを対象として、可変表示の開始タイミングからノーマルリーチのリーチ演出の開始タイミングまでの間であって、1回目の飾り図柄の仮停止前の第1期間と、該第1期間よりも後であって1回目の飾り図柄の仮停止後における再可変表示期間に該当する第2期間と、該第2期間よりも後であって3回目の飾り図柄の仮停止後における再可変表示期間に該当する第3期間とで可変表示中演出を実行可能とする。
尚、本変形例2では、第1期間は1回目の飾り図柄の仮停止前に実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1期間を1回目の飾り図柄の仮停止における再可変表示に応じて実行し、第2期間を2回目の飾り図柄の仮停止における再可変表示に応じて実行し、第3期間を3回目の飾り図柄の仮停止における再可変表示に応じて実行するようにしてもよい。
本変形例2では、前述した可変表示中演出決定処理において、第1期間については、変動パターンがいずれであるかにかかわらず、パチンコ遊技機1に設定されている設定値1〜6のうちいずれに設定されているかに応じて可変表示中演出の演出種別を決定し、第2期間及び第3期間については、変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチである場合にのみ、設定値に基づいて可変表示中演出の種別を決定する処理を実行する。
具体的には、演出制御用CPU120は、第1期間においては、変動パターンによらず設定示唆の実行を100%の割合で決定する(リーチ予告の実行を決定しない)。尚、設定値が1、2、3、4、5、6の順に大きくなるほど設定示唆(高)の実行割合が高くなるように設定する。第2期間においては、変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチである場合にのみ、リーチ予告の実行を40%の割合で決定し、設定示唆の実行を60%の割合で決定する。尚、設定値が1、2、3、4、5、6の順に大きくなるほど設定示唆(高)の実行割合が高くなるように設定する。第3期間においては、変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチである場合にのみ、リーチ予告の実行を100%の割合で決定し、設定示唆の実行を決定しない。尚、設定値が1、2、3、4、5、6の順に大きくなるほど設定示唆(高)の実行割合が高くなるように設定する。
また、第1期間において設定示唆を決定する割合よりも第2期間や第3期間において設定示唆を決定する割合の方が低くなるように設定される一方で、第1期間においてリーチ予告を決定する割合よりも第2期間や第3期間においてリーチ予告を決定する割合の方が高くなるように設定されることで、可変表示中演出が繰返し実行されるにつれて設定示唆よりもリーチ予告が実行されやすくなる。
以上のように本変形例2では、第1期間において可変表示中演出を実行するときは、設定示唆に対応する演出パターンPT−1〜PT−7のいずれかを決定し、第2期間や第3期間において可変表示中演出を実行するときは、少なくとも変動パターンに基づいて演出パターンPT−1〜PT−9のいずれかを決定する。つまり、第1期間と第2期間や第3期間とで、演出制御用CPU120が所定演出の演出態様を決定する際の判断基準が異なるため、可変表示中演出が単調になることを抑制できる。
詳しくは、擬似連演出を伴う変動パターンは、再可変表示の回数が1、2、3・・の順に多くなるほど大当り期待度が高くなる変動パターンとされている。よって、第1回目の再可変表示に対応する第1期間においては、変動パターンがスーパーリーチではない可能性も高いため、設定示唆をリーチ予告よりも優先して実行し、第2回目の再可変表示に対応する第2期間においては、変動パターンが非リーチではない可能性が高くなるがノーマルリーチの可能性もあるため、設定示唆をリーチ予告よりも優先して実行し、第3回目の再可変表示に対応する第3期間においては、変動パターンがスーパーリーチの可能性が高くなるため、リーチ予告を設定示唆よりも優先して実行している。
このようにすることで、1回や2回の擬似連演出を伴う変動パターンの場合にリーチ予告が頻発してリーチ予告の信頼度が低下してしまうことを抑制しつつ、設定示唆を行うことができる一方で、3回の擬似連演出を伴う変動パターンの場合に設定示唆が頻発して大当りに対する遊技者の期待感が低下してしまうことを抑制することができる。
また、本変形例2では、大当り信頼度が最も低い第1期間では、変動パターンによらず、設定値に応じて設定示唆の実行をリーチ予告よりも優先して決定するため、設定示唆を好適に行うことができる一方で、大当り信頼度が第1期間よりも高くなる第2期間及び第3期間では、変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチであることに応じてリーチ予告の実行を設定示唆よりも優先して決定するため、大当りに対する遊技者の期待感を好適に高めることができる。
尚、本変形例2では、第1期間では設定示唆の実行を100%の割合で決定する形態を例示したが、第1期間では設定示唆の実行をリーチ予告よりも高い割合で決定するものであれば、設定示唆の実行を100%の割合で決定するものでなくてもよい。また、第2期間では設定示唆の実行をリーチ予告よりも高い割合で決定する形態を例示したが、リーチ予告の実行を設定示唆よりも高い割合で決定するようにしてもよい。また、第3期間ではリーチ予告の実行を100%の割合で決定する形態を例示したが、第3期間ではリーチ予告の実行を設定示唆よりも高い割合で決定するものであれば、リーチ予告の実行を100%の割合で決定するものでなくてもよい。
また、本変形例2では、第1期間では、変動パターンによらず、設定値に応じて設定示唆の実行をリーチ予告よりも優先して決定し、第2期間及び第3期間では、変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチであることに応じてリーチ予告の実行を設定示唆よりも優先して決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1期間及び第2期間では、変動パターンによらず、設定値に応じて設定示唆の実行をリーチ予告よりも優先して決定し、第3期間では、変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチであることに応じてリーチ予告の実行を設定示唆よりも優先して決定するようにしてもよい。
また、本変形例2では、第1期間では設定値に応じて設定示唆の実行をリーチ予告よりも優先して決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数回のうち第1回数(例えば、第1期間や第2期間)では、少なくとも設定値に応じて設定示唆またはリーチ予告を決定するものであれば、設定値と変動パターンとに応じて設定示唆またはリーチ予告を決定するようにしてもよい。
また、本変形例2では、第2期間及び第3期間では、設定値及び変動パターンに応じてリーチ予告の実行を設定示唆よりも優先して決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数回のうち第1回数よりも後の第2回数(例えば、第2期間や第3期間)では、少なくとも変動パターンに応じて設定示唆またはリーチ予告を決定するものであれば、設定値と変動パターンとに応じて設定示唆またはリーチ予告を決定するようにしてもよい。
また、実施例2〜実施例4では、第1期間にて実行する可変表示中演出として、設定示唆の実行が決定される割合をリーチ予告が決定される割合よりも高くすることによって設定示唆の実行を優先して決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、実施例1として図16−15に示すように、第1期間にて実行する可変表示中演出としては、演出種別を決定する処理の順番によって設定示唆の実行を優先して決定してもよい。
また、実施例2〜実施例4では、第2期間にて実行する可変表示中演出として、リーチ予告の実行が決定される割合を設定示唆が決定される割合よりも高くすることによってリーチ予告の実行を優先して決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、実施例1として図16−15に示すように、第2期間にて実行する可変表示中演出としては、演出種別を決定する処理の順番によってリーチ予告の実行を優先して決定してもよい。
以上、本発明の実施の形態を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態では、一の可変表示において可変表示中演出を複数回実行可能とした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、リーチ予告や設定示唆を複数の可変表示にわたり実行可能としてもよい(第2発明の手段5参照)。
具体的には、CPU103は、始動入賞が発生したときに実行が保留された可変表示に関する情報(例えば、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値など)を保留記憶として記憶可能とし、抽出した乱数値に基づいて表示結果や変動パターンを先読み判定し、該判定結果を始動入賞時の演出制御コマンドとして演出制御基板12に送信することで、演出制御用CPU120が、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出を実行可能とした場合、先読み予告の対象となった保留記憶に基づく可変表示(ターゲット変動)が開始されるまでの複数回の可変表示にわたり、ターゲット変動に対する先読み予告としてのリーチ予告または設定示唆を実行するようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、演出制御用CPU120は、可変表示中演出において画像表示装置5の表示領域に表示したパラグライダーを示す複数の画像Z1を、予め定められたタイミングにて、103SG277の可変表示中演出決定処理にて決定した演出パターンPT−1〜PT−9に対応する個数の画像Z1を破壊して落下することを示す画像Z2に変化させる処理を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技者によるプッシュボタン31B(またはスティックコントローラ31Aでもよい)の操作がプッシュセンサ35Bにて検出された場合には、該操作に応じたタイミングで画像Z2に変化させるようにしてもよい。
また、演出制御用CPU120は、可変表示中演出において上記のように遊技者による操作に応じたタイミングで画像Z2に変化させる場合、プッシュボタン31Bの操作有効期間において遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を促す操作促進演出として、操作促進画像(例えば、「連打!」なる文字画像やボタン画像など)を画像表示装置5の表示領域に表示するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bの操作有効期間においてプッシュボタン31Bを操作する特定動作がプッシュセンサ35Bにて検出された場合、遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を促す操作促進画像を表示しているか否かにかかわらず、プッシュボタン31Bの操作に応じて画像Z1を画像Z2に変化させる(パラグライダーを破壊して落下させる)演出を実行可能とし、プッシュボタン31Bの操作が検出されなかった場合にはパラグライダーを破壊させずにフェードアウトさせる、つまり、リーチ予告や設定示唆を行わずに可変表示中演出を終了するようにしてもよい。
このようにすることで、特定動作を知っている遊技者は、特定動作を行うことにより所望のタイミングにて画像Z1を画像Z2に変化させる演出を実行させることができるので、遊技興趣を向上できる。
尚、プッシュボタン31Bの操作有効期間において遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を促す操作促進演出として、画像表示装置5の表示領域に遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を促す操作促進画像を表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示中演出が実行される画像表示装置5の表示領域に操作促進画像を表示せずに、例えば、可変表示中演出が実行され遊技者が注目する画像表示装置5の表示領域とは異なる位置に設けられたプッシュボタン31Bに内蔵またはその周囲に設けられた発光部などを発光させること等により操作促進演出を実行してもよい。このようにすることで、特定動作を知っている遊技者や発光に気が付いた遊技者のみがリーチ予告や設定示唆を見ることができるため、遊技の興趣が向上する。
また、前記実施の形態では、演出結果が有利状態示唆結果となる所定演出として、リーチになる可能性を示唆するリーチ予告を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、有利状態示唆結果となる所定演出は、可変表示中の図柄が何れの図柄で停止するかを示唆する停止図柄予告や、キャラクタが登場するキャラクタ予告や、予告画像が段階的に変化するステップアップ予告や、所定のキャラクタの一群が表示領域を横切る群予告等、大当りの可能性を示唆する示唆演出であれば種々の予告演出を適用することができる。
また前記実施の形態では、可変表示中演出は、リーチ予告と設定示唆とで共通の共通演出期間を有していたが、リーチ予告と設定示唆とを演出態様が異なる(前記共通演出期間に対応する期間を有しない)別個の演出としてもよい(具体的には、リーチ予告はキャラクタを用いた示唆、設定示唆はパラグライダーによる示唆とするなど)。そして、これら演出態様が異なるリーチ予告と設定示唆とを同一期間(同一タイミング)において一緒に実行する場合でも、リーチ予告が設定示唆よりも優先して実行されるようにしてもよい。
例えば、リーチ予告に対応する第1演出画像と該第1演出画像とは異なり設定示唆に対応する第2演出画像とを、画像表示装置5の表示領域に同一期間(同タイミング)において一緒に表示する場合に、例えば、第1演出画像の表示領域を第2演出画像の表示領域よりも大きくしたり、発光色、輝度、コントラストなどの表示態様を異ならせることによって、第1演出画像の視認性を第2演出画像の視認性よりも高くしたりすることで、リーチ予告を設定示唆よりも優先して実行することも可能である。
また、演出制御用CPU120が、複数の描画レイヤーにて画像を描画可能な場合、例えば、リーチ予告に対応する第1演出画像を複数の描画レイヤーのうち第1描画レイヤーにて描画するとともに、設定示唆に対応する第2演出画像を、第1描画レイヤーよりも下位の第2描画レイヤーにて描画する場合は、画像表示装置5において第1描画レイヤーに描画された画像と第2描画レイヤーに描画された画像とを合成して重複表示すると、第1演出画像が第2演出画像に重複して表示されることによって、第1演出画像の視認性が第2演出画像の視認性よりも高くなることで、リーチ予告を設定示唆よりも優先して実行することも可能である。さらに、第2演出画像を上位の第1描画レイヤーに描画し、第1演出画像を下位の第2描画レイヤーに描画する場合、第2演出画像の不透明度を第1演出画像の不透明度よりも低くする(第2演出画像の透過率を第1演出画像の透過率よりも高くする)ことで、リーチ予告を設定示唆よりも優先して実行することも可能である。
また、スピーカ8L,8Rから出力される効果音の音量や音質といった音態様をリーチ予告と設定示唆とで異ならせることで、リーチ予告に対応する効果音の可聴性が設定示唆に対応する効果音の可聴性よりも高くなる、つまり、リーチ予告に対応する効果音が設定示唆に対応する効果音よりも聞こえやすくなるようにしてもよい。リーチ予告に対応する効果音の可聴性を高める方法としては、例えば、効果音の音量を大きくするだけでなく、BGM等の他の音の音量を小さくすること等により可聴性を高めるようにしてもよい。尚、リーチ予告に対応する効果音は出力するが設定示唆に対応する効果音は出力しないものも含む。
さらに、演出制御用CPU120が、複数の再生チャンネル(例えば、再生チャンネル0〜31)を有し、いずれかの再生チャンネルを使用してスピーカ8L,8Rから演出音を出力する制御を実行可能な場合において、例えば、リーチ予告に対応する第1演出音を第1再生チャンネルにて再生可能とし、設定示唆に対応する第2演出音を第1再生チャンネルとは異なる第2再生チャンネルにて再生可能とするとともに、第1演出音と第2演出音とを異なる再生チャンネル(第1再生チャンネルと第2再生チャンネル)から同タイミングで再生する場合、第1再生チャンネルにて再生される第1演出音の音量や音質を第2再生チャンネルにて再生される第2演出音の音量や音質と異ならせる(向上させる)ことによって第1演出音の可聴性を第2演出音の可聴性よりも高くし、リーチ予告を設定示唆よりも優先して実行することも可能である。
また、遊技効果ランプ909の発光色や点灯態様や輝度といった発光態様をリーチ予告と設定示唆とで異ならせることで、リーチ予告に対応する発光態様の視認性が設定示唆に対応する効果音の視認性よりも高くなる、つまり、リーチ予告に対応する発光態様が設定示唆に対応する発光態様よりも視認しやすくなるようにしてもよい。尚、リーチ予告に対応して光は点灯するが設定示唆に対応して光を点灯せずに消灯するものも含む。
つまり、リーチ予告を設定示唆よりも優先して実行するとは、前記実施例1〜4や変形例1、2で説明したように、演出結果が有利状態示唆結果と設定示唆結果のうちいずれかとなる場合においてリーチ予告の実行割合を高めることだけでなく、演出結果が有利状態示唆結果及び設定示唆結果双方となる場合において、リーチ予告の表示、音、光といった演出態様が設定示唆の演出態様よりも優先されること等を含む。更に、リーチ予告を設定示唆よりも優先して実行するとは、リーチ予告が遊技者に対して与える演出効果が設定示唆が遊技者に対して与える演出効果より高まるように、実行割合、表示、音、光、可動体の動作といった演出態様を異ならせて実行することも含む。
また、前記実施の形態では、設定示唆では、CPU103における設定に関する示唆として、設定されている設定値が1〜6のいずれであるかを示唆する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、CPU103における設定に関する示唆として、例えば、設定値が変更された可能性または設定値が変更されていない(据え置き)可能性を示唆するものであってもよい。
また、前記実施の形態では、遊技者にとって有利な有利状態の一例として大当り遊技状態を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、通常状態よりも賞球払出の条件が成立しやすくなる高ベース状態(時短状態)や、大当り遊技状態となる確率が高い高確率遊技状態(高確率状態)や、高確低ベース状態(潜伏確変状態)、特別リーチ状態(例えば、スーパーリーチ等)、当該変動パターンが大当り変動パターンに基づく変動パターンである状態等を含む。
また、前記実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。尚、これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、前記実施の形態では、遊技媒体の一例として、球状の遊技球(パチンコ球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えば、メダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。
また、前記実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な変動表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該変動表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
また、スロットマシンにおいて遊技者にとって有利な状態とは、小役の当選確率が高まるビッグボーナスボーナスやレギュラーボーナスや、遊技者にとって有利な操作態様が報知される状態(例えば、AT(アシストタイム)状態)や、遊技者にとって有利な操作態様が報知され、かつ、リプレイ役の当選確率が高まる状態(例えば、ART(アシストリプレイタイム)状態)等を含む。
また、スロットマシンにおいて本発明の所定演出を実行可能とする場合、ビッグボーナスボーナスやレギュラーボーナス等の特別役が内部当選したが図柄の組合せが揃わずに持ち越されている状態等において、特別役に対応する図柄の組合せが導出表示される可能性を示唆する示唆演出やスロットマシンに設定されている設定値を示唆する設定示唆を複数ゲーム(複数回の可変表示)にわたり実行可能としたり、AT状態やART状態に当選し該AT状態やART状態が開始されるまでの間における複数ゲーム(複数回の可変表示)にわたり実行することが可能である。
(特徴部097IWに関する説明)
次に、特徴部097IWについて説明する。
(変動パターンテーブル)
図17−1は、特徴部097IWにおける変動パターンテーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図17−1(A)は、はずれ用の変動パターンテーブルの具体例を示している。また、図17−1(B)は、大当り用の変動パターンテーブルの具体例を示している。図17−1(A)に示すように、本例では、はずれとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPA1〜PA5のいずれかに決定される。また、図17−1(B)に示すように、本例では、大当りとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPB2〜PB5のいずれかに決定される。
本例では、変動パターンPA1は、通常変動を指定する変動パターンである。また、変動パターンPA2,PB2は、飾り図柄の変動表示中にノーマルリーチを実行することを指定する変動パターンである。また、変動パターンPA3,PB3は、飾り図柄の変動表示中にスーパーリーチAを実行することを指定する変動パターンである。また、変動パターンPA4,PB4は、飾り図柄の変動表示中にスーパーリーチBを実行することを指定する変動パターンである。また、変動パターンPA5,PB5は、飾り図柄の変動表示中にスーパーリーチCを実行することを指定する変動パターンである。
本例では、図17−1に示すように、スーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチC)が実行される場合には、ノーマルリーチが実行される場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっている。また、3種類のスーパーリーチのうちスーパーリーチCが実行される場合が最も大当りに対する期待度(信頼度)が高く、スーパーリーチBが実行される場合が次に大当りに対する期待度(信頼度)が高く、スーパーリーチAが実行される場合が最も大当りに対する期待度(信頼度)が低くなっている。従って、本例では、ノーマルリーチやスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチC)は、大当りとなるか否かを示唆する演出となっており、いずれの種類のリーチが実行されるかに応じて大当りに対する期待度(信頼度)が異なっている。
次に、演出制御手段(演出制御用CPU120)の動作について説明する。
(可変表示開始設定処理)
図17−2は、図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップ097IWS101)。次いで、演出制御用CPU120は、ステップ097IWS101で読み出した変動パターンコマンド(変動パターンを指定する演出制御コマンド)、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド(大当りとするか否かや、小当りとするか否か、大当り種別を指定する演出制御コマンド))に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップ097IWS102)。すなわち、演出制御用CPU120によってステップ097IWS102の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(飾り図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、演出制御用CPU120は、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。なお、ステップ097IWS102において、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマンドのみにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
ステップ097IWS102では、例えば、受信した表示結果指定コマンドが確変大当りを示している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄として3図柄が同じ確変図柄(例えば、奇数図柄)で揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。また、例えば、受信した表示結果指定コマンドが通常大当りを示している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄として3図柄が同じ非確変図柄(例えば、偶数図柄)で揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。また、例えば、受信した表示結果指定コマンドが小当りを示している場合には、停止図柄として小当り図柄(例えば、「135」の図柄の組み合わせ)を決定する。また、受信した表示結果指定コマンドがはずれを示している場合には、上記以外の飾り図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。
演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組み合わせを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組み合わせを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
次いで、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ中におけるチャンスアップ演出の有無および種類を設定するためのチャンスアップ演出設定処理を実行する(ステップ097IWS103)。なお、本例において、「チャンスアップ演出」とは、スーパーリーチの実行中に大当りに対する期待感がさらに高まる(チャンスアップする)ような態様で実行される演出である。
次いで、演出制御用CPU120は、変動パターン、およびチャンスアップ演出の実行が決定されている場合であれば、チャンスアップ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ097IWS104)。そして、演出制御用CPU120は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ097IWS105)。
プロセステーブルとは、演出制御用CPU120が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU120は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って画像表示装置5等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、飾り図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、画像表示装置5の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU120は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で飾り図柄を表示させる制御を行う。また、プロセステーブルは、演出制御基板12におけるROM121に格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。
また、特に、スーパーリーチA〜Cを伴う変動パターン(変動パターンPA3〜PA5,PB3〜PB5)である場合には、ステップ097IWS104でスーパーリーチA〜Cを含むプロセステーブルが選択され、その選択されたプロセステーブルに従ってステップ097IWS106および可変表示中演出処理(ステップS172)のステップ097IWS305の処理が実行されることによって、飾り図柄の変動表示中にスーパーリーチA〜Cが実行される。
また、スーパーリーチA〜Cを実行する場合に、さらにステップ097IWS103のチャンスアップ演出設定処理でチャンスアップ演出の実行が決定された場合には、ステップ097IWS104でチャンスアップ演出を含むプロセステーブルが選択され、その選択されたプロセステーブルに従ってステップ097IWS106および可変表示中演出処理(ステップS172)のステップ097IWS305の処理が実行されることによって、飾り図柄の変動表示中にスーパーリーチA〜Cが実行されるとともにチャンスアップ演出が実行される。
また、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ097IWS106)。
なお、この特徴部097IWでは、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップ097IWS107)。そして、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し(ステップ097IWS108)、可変表示開始設定処理を終了する。
(チャンスアップ演出設定処理)
図17−3は、チャンスアップ演出設定処理(ステップ097IWS103)を示すフローチャートである。チャンスアップ演出設定処理では、演出制御用CPU120は、まず、変動パターンコマンドで指定される変動パターンがスーパーリーチAを含む変動パターン(変動パターンPA3,PB3)であるか否かを確認する(ステップ097IWS201)。スーパーリーチAを含む変動パターンであれば、演出制御用CPU120は、チャンスアップ演出の有無および種類を決定するためのテーブルとして、チャンスアップ演出決定テーブルAを選択する(ステップ097IWS202)。そして、ステップ097IWS207に移行する。
スーパーリーチAを含む変動パターンでなければ、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドで指定される変動パターンがスーパーリーチBを含む変動パターン(変動パターンPA4,PB4)であるか否かを確認する(ステップ097IWS203)。スーパーリーチBを含む変動パターンであれば、演出制御用CPU120は、チャンスアップ演出の有無および種類を決定するためのテーブルとして、チャンスアップ演出決定テーブルBを選択する(ステップ097IWS204)。そして、ステップ097IWS207に移行する。
スーパーリーチBを含む変動パターンでなければ、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドで指定される変動パターンがスーパーリーチCを含む変動パターン(変動パターンPA5,PB5)であるか否かを確認する(ステップ097IWS205)。スーパーリーチCを含む変動パターンであれば、演出制御用CPU120は、チャンスアップ演出の有無および種類を決定するためのテーブルとして、チャンスアップ演出決定テーブルCを選択する(ステップ097IWS206)。そして、ステップ097IWS207に移行する。
なお、スーパーリーチCを含む変動パターンでもなかった場合には(ステップ097IWS205のN)、すなわち非リーチはずれやノーマルリーチを含む変動パターンであれば、そのままチャンスアップ演出設定処理を終了する。
次いで、演出制御用CPU120は、ステップ097IWS202,S204,S206で選択したチャンスアップ演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、チャンスアップ演出の有無および種類を決定する(ステップ097IWS207)。
図17−4〜図17−6は、チャンスアップ演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図17−4は、ステップ097IWS202で選択されるチャンスアップ演出決定テーブルAの具体例を示している。また、図17−5は、ステップ097IWS204で選択されるチャンスアップ演出決定テーブルBの具体例を示している。また、図17−6は、ステップ097IWS206で選択されるチャンスアップ演出決定テーブルCの具体例を示している。
まず、図17−4を用いて、チャンスアップ演出決定テーブルA(スーパーリーチA用のチャンスアップ演出決定テーブル)について説明する。図17−4に示すように、チャンスアップ演出決定テーブルAには、チャンスアップ演出なし、およびチャンスアップ演出A1〜A7に対して、それぞれ判定値が割り振られている。
図17−4に示すように、本例では、スーパーリーチAが実行される場合には、原則としてそのスーパーリーチAの実行中に画像A1、画像A2、画像A3および画像A4の4つの画像が順に表示される。また、図17−4に示すように、これらの画像A1、画像A2、画像A3および画像A4は、原則として白色、青色、緑色または赤色のいずれかの表示色で表示される。これらの表示色のうち白色は通常態様に相当し、これらの画像A1、画像A2、画像A3、および画像A4が白色の表示色で表示された場合には、チャンスアップ演出なしに相当する。また、これらの表示色のうち青色、緑色および赤色は特別態様に相当し、これらの画像A1や、画像A2、画像A3、画像A4が青色や緑色、赤色で表示された場合には、チャンスアップ演出が実行されている状態に相当する。従って、本例では、スーパーリーチA中に画像A1や、画像A2、画像A3、画像A4が青色や緑色、赤色で表示された場合には、大当りに対する期待感がさらに高まる(チャンスアップする)。
なお、本例では、スーパーリーチA中に表示される画像A1や、画像A2、画像A3、画像A4、後述するスーパーリーチB中に表示される画像B1や、画像B2、画像B3、後述するスーパーリーチC中に表示される画像C1や、画像C2をチャンスアップ画像ともいう。
図17−4に示すように、本例では、スーパーリーチA中に実行されるチャンスアップ演出には、チャンスアップ演出A1〜A7の7種類がある。「チャンスアップ演出A1」は、画像A1、画像A2、画像A3および画像A4が青色の表示色で表示されるチャンスアップ演出である。また、「チャンスアップ演出A2」は、画像A1、画像A2、画像A3および画像A4が緑色の表示色で表示されるチャンスアップ演出である。また、「チャンスアップ演出A3」は、画像A1、画像A2、画像A3および画像A4が赤色の表示色で表示されるチャンスアップ演出である。
図17−4に示すように、本例では、チャンスアップ演出A2が実行される場合、チャンスアップ演出A1が実行される場合よりも、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっている。また、本例では、チャンスアップ演出A3が実行される場合、チャンスアップ演出A2が実行される場合よりも、大当りに対する期待度(信頼度)がさらに高くなっている。従って、本例では、チャンスアップ演出が実行される場合、各チャンスアップ画像が赤色で表示された場合が最も大当りに対する期待度(信頼度)が高く、各チャンスアップ画像が緑色で表示された場合が次に大当りに対する期待度(信頼度)が高く、各チャンスアップ画像が青色で表示された場合が最も大当りに対する期待度(信頼度)が低くなっている(ただし、各チャンスアップ画像が白色で表示された場合よりは大当りに対する期待度(信頼度)が高い)。
また、図17−4に示すように、本例では、チャンスアップ画像が青色で表示されても、その後に表示されるチャンスアップ画像が緑色や赤色で表示される場合がある。「チャンスアップ演出A4」は、画像A1および画像A2が青色の表示色で表示された後、画像A3および画像A4が緑色の表示色で表示されるチャンスアップ演出である。また、「チャンスアップ演出A5」は、画像A1および画像A2が青色の表示色で表示された後、画像A3が緑色の表示色で表示され、さらに画像A4が赤色の表示色で表示されるチャンスアップ演出である。本例では、チャンスアップ画像が青色で表示されてチャンスアップ演出が開始されても、その後に表示されるチャンスアップ画像が緑色や赤色で表示される場合があるので、大当りに対する期待度(信頼度)が低い表示色によりチャンスアップ画像が表示された場合であっても、その後に表示されるチャンスアップ画像に対して期待感をもつことができる。
また、図17−4に示すように、本例では、チャンスアップ画像の表示色が変化する場合であっても、大当りに対する期待度(信頼度)が高い表示色から低い表示色に変化する場合がないように構成している(例えば、チャンスアップ画像が赤色で表示された後、その後に表示されるチャンスアップ画像が青色や緑色で表示される場合がないように構成している)。そのように構成することによって、本例では、大当りに対する期待感が高まった後に遊技者が落胆してしまう事態を防止することができる。
また、本例では、原則としてスーパーリーチA〜Cのいずれであるかに応じて異なるチャンスアップ画像が表示されるのであるが、スーパーリーチAとスーパーリーチBとで共通のチャンスアップ画像が表示される場合がある。「チャンスアップ演出A6」は、画像A1に代えて、スーパーリーチBと共通に表示可能な画像Xを表示し、その後、画像A2、画像A3および画像A4を順に表示するチャンスアップ演出である。本例では、共通の画像Xが表示される場合には、各チャンスアップ画像(画像X、画像A2、画像A3、画像A4)は、虹色の表示色で表示される。そのように青色や緑色、赤色とは異なる虹色の表示色で表示することによって、チャンスアップ画像として共通態様の画像が表示されたことを遊技者に認識させることができる。
なお、本例では、チャンスアップ画像が虹色で表示された場合にも、大当りに対する期待感がさらに高まる(チャンスアップする)ので、虹色の表示色も特別態様に相当する。
また、本例では、図17−4に示すように、チャンスアップ画像が白色(通常態様)で表示されても、その後に表示されるチャンスアップ画像が赤色で表示される場合がある。「チャンスアップ演出A7」は、画像A1、画像A2および画像A3が白色の表示色で表示された後、画像A4が赤色の表示色で表示されるチャンスアップ演出である。また、図17−4に示すように、本例では、チャンスアップ演出A7が実行される場合(チャンスアップ画像の表示色が白色から赤色に変化する場合)には、大当りとなる場合にしか判定値の割り振りがなく、大当りが確定するようになっている。そのように構成することによって、本例では、チャンスアップ画像が白色(通常態様)で表示された場合であっても、期待感を持続させることができる。
次に、図17−5を用いて、チャンスアップ演出決定テーブルB(スーパーリーチB用のチャンスアップ演出決定テーブル)について説明する。図17−5に示すように、チャンスアップ演出決定テーブルBには、チャンスアップ演出なし、およびチャンスアップ演出B1〜B7に対して、それぞれ判定値が割り振られている。
図17−5に示すように、本例では、スーパーリーチBが実行される場合には、原則としてそのスーパーリーチBの実行中に画像B1、画像B2および画像B3の3つの画像が順に表示される。また、図17−5に示すように、これらの画像B1、画像B2および画像B3は、原則として白色、青色、緑色または赤色のいずれかの表示色で表示される。これらの表示色のうち白色は通常態様に相当し、これらの画像B1、画像B2および画像B3が白色の表示色で表示された場合には、チャンスアップ演出なしに相当する。また、これらの表示色のうち青色、緑色および赤色は特別態様に相当し、これらの画像B1や、画像B2、画像B3が青色や緑色、赤色で表示された場合には、チャンスアップ演出が実行されている状態に相当する。従って、本例では、スーパーリーチB中に画像B1や、画像B2、画像B3が青色や緑色、赤色で表示された場合には、大当りに対する期待感がさらに高まる(チャンスアップする)。
図17−5に示すように、本例では、スーパーリーチB中に実行されるチャンスアップ演出には、チャンスアップ演出B1〜B7の7種類がある。「チャンスアップ演出B1」は、画像B1、画像B2および画像B3が青色の表示色で表示されるチャンスアップ演出である。また、「チャンスアップ演出B2」は、画像B1、画像B2および画像B3が緑色の表示色で表示されるチャンスアップ演出である。また、「チャンスアップ演出B3」は、画像B1、画像B2および画像B3が赤色の表示色で表示されるチャンスアップ演出である。
図17−5に示すように、本例では、チャンスアップ演出B2が実行される場合、チャンスアップ演出B1が実行される場合よりも、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっている。また、本例では、チャンスアップ演出B3が実行される場合、チャンスアップ演出B2が実行される場合よりも、大当りに対する期待度(信頼度)がさらに高くなっている。従って、本例では、チャンスアップ演出が実行される場合、各チャンスアップ画像が赤色で表示された場合が最も大当りに対する期待度(信頼度)が高く、各チャンスアップ画像が緑色で表示された場合が次に大当りに対する期待度(信頼度)が高く、各チャンスアップ画像が青色で表示された場合が最も大当りに対する期待度(信頼度)が低くなっている(ただし、各チャンスアップ画像が白色で表示された場合よりは大当りに対する期待度(信頼度)が高い)。
また、図17−5に示すように、本例では、チャンスアップ画像が青色で表示されても、その後に表示されるチャンスアップ画像が緑色や赤色で表示される場合がある。「チャンスアップ演出B4」は、画像B1が青色の表示色で表示された後、画像B2および画像B3が緑色の表示色で表示されるチャンスアップ演出である。また、「チャンスアップ演出B5」は、画像B1が青色の表示色で表示された後、画像B2が緑色の表示色で表示され、さらに画像B3が赤色の表示色で表示されるチャンスアップ演出である。本例では、チャンスアップ画像が青色で表示されてチャンスアップ演出が開始されても、その後に表示されるチャンスアップ画像が緑色や赤色で表示される場合があるので、大当りに対する期待度(信頼度)が低い表示色によりチャンスアップ画像が表示された場合であっても、その後に表示されるチャンスアップ画像に対して期待感をもつことができる。
また、図17−5に示すように、本例では、チャンスアップ画像の表示色が変化する場合であっても、大当りに対する期待度(信頼度)が高い表示色から低い表示色に変化する場合がないように構成している(例えば、チャンスアップ画像が赤色で表示された後、その後に表示されるチャンスアップ画像が青色や緑色で表示される場合がないように構成している)。そのように構成することによって、本例では、大当りに対する期待感が高まった後に遊技者が落胆してしまう事態を防止することができる。
また、本例では、原則としてスーパーリーチA〜Cのいずれであるかに応じて異なるチャンスアップ画像が表示されるのであるが、スーパーリーチAとスーパーリーチBとで共通のチャンスアップ画像が表示される場合がある。「チャンスアップ演出B6」は、画像B1に代えて、スーパーリーチAと共通に表示可能な画像Xを表示し、その後、画像B2および画像B3を順に表示するチャンスアップ演出である。本例では、共通の画像Xが表示される場合には、各チャンスアップ画像(画像X、画像B2、画像B3)は、虹色の表示色で表示される。そのように青色や緑色、赤色とは異なる虹色の表示色で表示することによって、チャンスアップ画像として共通態様の画像が表示されたことを遊技者に認識させることができる。
また、本例では、図17−5に示すように、チャンスアップ画像が白色(通常態様)で表示されても、その後に表示されるチャンスアップ画像が赤色で表示される場合がある。「チャンスアップ演出B7」は、画像B1および画像B2が白色の表示色で表示された後、画像B3が赤色の表示色で表示されるチャンスアップ演出である。また、図17−5に示すように、本例では、チャンスアップ演出B7が実行される場合(チャンスアップ画像の表示色が白色から赤色に変化する場合)には、大当りとなる場合にしか判定値の割り振りがなく、大当りが確定するようになっている。そのように構成することによって、本例では、チャンスアップ画像が白色(通常態様)で表示された場合であっても、期待感を持続させることができる。
次に、図17−6を用いて、チャンスアップ演出決定テーブルC(スーパーリーチC用のチャンスアップ演出決定テーブル)について説明する。図17−6に示すように、チャンスアップ演出決定テーブルCには、チャンスアップ演出なし、およびチャンスアップ演出C1〜C5に対して、それぞれ判定値が割り振られている。
図17−6に示すように、本例では、スーパーリーチCが実行される場合には、原則としてそのスーパーリーチCの実行中に画像C1および画像C2の2つの画像が順に表示される。また、図17−6に示すように、これらの画像C1および画像C2は、原則として白色、青色、緑色または赤色のいずれかの表示色で表示される。これらの表示色のうち白色は通常態様に相当し、これらの画像C1および画像C2が白色の表示色で表示された場合には、チャンスアップ演出なしに相当する。また、これらの表示色のうち青色、緑色および赤色は特別態様に相当し、これらの画像C1や、画像C2が青色や緑色、赤色で表示された場合には、チャンスアップ演出が実行されている状態に相当する。従って、本例では、スーパーリーチC中に画像C1や、画像C2が青色や緑色、赤色で表示された場合には、大当りに対する期待感がさらに高まる(チャンスアップする)。
図17−6に示すように、本例では、スーパーリーチC中に実行されるチャンスアップ演出には、チャンスアップ演出C1〜C5の5種類がある。「チャンスアップ演出C1」は、画像C1および画像C2が青色の表示色で表示されるチャンスアップ演出である。また、「チャンスアップ演出C2」は、画像C1および画像C2が緑色の表示色で表示されるチャンスアップ演出である。また、「チャンスアップ演出C3」は、画像C1および画像C2が赤色の表示色で表示されるチャンスアップ演出である。
図17−6に示すように、本例では、チャンスアップ演出C2が実行される場合、チャンスアップ演出C1が実行される場合よりも、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっている。また、本例では、チャンスアップ演出C3が実行される場合、チャンスアップ演出C2が実行される場合よりも、大当りに対する期待度(信頼度)がさらに高くなっている。従って、本例では、チャンスアップ演出が実行される場合、各チャンスアップ画像が赤色で表示された場合が最も大当りに対する期待度(信頼度)が高く、各チャンスアップ画像が緑色で表示された場合が次に大当りに対する期待度(信頼度)が高く、各チャンスアップ画像が青色で表示された場合が最も大当りに対する期待度(信頼度)が低くなっている(ただし、各チャンスアップ画像が白色で表示された場合よりは大当りに対する期待度(信頼度)が高い)。
また、図17−6に示すように、本例では、チャンスアップ画像が緑色で表示されても、その後に表示されるチャンスアップ画像が赤色で表示される場合がある。「チャンスアップ演出C4」は、画像C1が緑色の表示色で表示された後、画像C2が赤色の表示色で表示されるチャンスアップ演出である。本例では、チャンスアップ画像が緑色で表示されてチャンスアップ演出が開始されても、その後に表示されるチャンスアップ画像が赤色で表示される場合があるので、大当りに対する期待度(信頼度)が低い表示色によりチャンスアップ画像が表示された場合であっても、その後に表示されるチャンスアップ画像に対して期待感をもつことができる。
また、図17−6に示すように、本例では、チャンスアップ画像の表示色が変化する場合であっても、大当りに対する期待度(信頼度)が高い表示色から低い表示色に変化する場合がないように構成している(例えば、チャンスアップ画像が赤色で表示された後、その後に表示されるチャンスアップ画像が青色や緑色で表示される場合がないように構成している)。そのように構成することによって、本例では、大当りに対する期待感が高まった後に遊技者が落胆してしまう事態を防止することができる。
また、本例では、図17−6に示すように、チャンスアップ画像が白色(通常態様)で表示されても、その後に表示されるチャンスアップ画像が赤色で表示される場合がある。「チャンスアップ演出C5」は、画像C1が白色の表示色で表示された後、画像C2が赤色の表示色で表示されるチャンスアップ演出である。また、図17−6に示すように、本例では、チャンスアップ演出C5が実行される場合(チャンスアップ画像の表示色が白色から赤色に変化する場合)には、大当りとなる場合にしか判定値の割り振りがなく、大当りが確定するようになっている。そのように構成することによって、本例では、チャンスアップ画像が白色(通常態様)で表示された場合であっても、期待感を持続させることができる。
なお、本例では、図17−4〜図17−6に示すチャンスアップ演出決定テーブルA〜Cを用いて、チャンスアップ演出の有無および各チャンスアップ画像の表示色を1回の抽選処理で一括して決定する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、スーパーリーチAを実行する場合に、一の抽選処理でチャンスアップ演出を実行することに決定した場合、各チャンスアップ画像(画像A1、画像A2、画像A3、画像A4)の表示色を個別の抽選処理でそれぞれ決定するように構成してもよい。
また、本例では、チャンスアップ画像の表示色が変化する場合、大当りに対する期待度(信頼度)が高い表示色から低い表示色に変化する場合がない(成り下がる場合がない)ように予め設定したパターン(チャンスアップ演出A4,A5,B4,B5,C4)を決定するように構成する場合を示したが、そのような決定方法にかぎられない。例えば、各チャンスアップ画像の表示色を個別の抽選処理で決定するように構成した場合、先に表示されるチャンスアップ画像よりも後に表示されるチャンスアップ画像の方が成り下がらないように禁則処理を行うように構成してもよい。この場合、例えば、先に表示されるチャンスアップ画像の表示色を決定すると、後に表示されるチャンスアップ画像の表示色を決定する場合には、その表示色よりも高い期待度または同じ期待度の表示色のみを含む決定テーブルを用いて抽選処理を行うことにより、後に表示されるチャンスアップ画像の表示色を決定するように構成してもよい。また、例えば、先に表示されるチャンスアップ画像よりも期待度が低い表示色を決定した場合には、その決定結果を破棄し、その表示色よりも高い期待度または同じ期待度の表示色が決定されるまで、後に表示されるチャンスアップ画像の表示色の決定処理を繰り返し実行するように構成してもよい。
また、チャンスアップ演出の種類は、図17−4〜図17−6に示したものにかぎられない。例えば、本例では、チャンスアップ画像の表示色が変化する場合(チャンスアップ演出A4,A5,B4,B5,C4)に、青色、緑色および赤色の順に段階的に表示色が変化する場合を示しているが、例えば、緑色を飛ばして青色から赤色に変化するパターンがあるように構成してもよい。
また、例えば、本例では、チャンスアップ画像の表示色が変化する場合(チャンスアップ演出A4,A5,B4,B5,C4)に、先にある表示色でチャンスアップ画像が表示された後、後に表示されるチャンスアップ画像が先とは異なる表示色で表示される(一度表示されたチャンスアップ画像の表示色自体が途中で変化する場合はない)ように構成する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、スーパーリーチAを実行する場合に、チャンスアップ画像として画像A1を青色で表示した後、その画像A1自体の表示色がその後に緑色や赤色に変化するパターンがあるように構成してもよい。
また、本例では、スーパーリーチA,Bが実行される場合に、1つ目に表示されるチャンスアップ画像として共通の画像Xを表示する場合(チャンスアップ演出A6,B6)があるように構成する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、スーパーリーチA,B中に表示される全てのチャンスアップ画像を共通の画像Xで表示するように構成してもよいし、2つまたは3つのチャンスアップ画像を共通の画像Xで表示するように構成してもよい。
また、本例では、スーパーリーチA,Bが実行される場合のみ共通の画像Xが表示される場合があるように構成しているが、スーパーリーチCが実行される場合にも共通の画像Xが表示されるパターンがあるように構成してもよい。
また、本例では、チャンスアップ画像が白色(通常態様)で表示された後、チャンスアップ画像が赤色(特別態様)で表示される場合(チャンスアップ演出A7,B7,C5)、大当りが確定するように判定値を割り振る場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、チャンスアップ画像が白色(通常態様)から赤色(特別態様)に変化する場合であっても、低い確率ではずれとなる場合があるように構成してもよい。
また、例えば、チャンスアップ画像が白色(通常態様)から特別態様として青色や緑色、虹色に変化するパターンがあるように構成してもよい。
また、例えば、チャンスアップ演出A4,A5,B4,B5,C4のようにチャンスアップ画像が青色から緑色や赤色に変化したり、緑色から赤色に変化したりする場合であっても、大当りが確定する場合があるように判定値を割り振るように構成してもよい。
また、本例では、スーパーリーチA〜Cの3種類のスーパーリーチを実行可能に構成する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、4種類以上のスーパーリーチを実行可能に構成してもよく、2種類のスーパーリーチのみを実行可能に構成してもよい。また、チャンスアップ画像を表示せずチャンスアップ演出を実行しない種類のスーパーリーチを設けるように構成してもよい。
また、本例では、スーパーリーチ中に最大でチャンスアップ画像を4回表示可能である場合を示したが、そのような態様にかぎらず、チャンスアップ画像を5回以上表示可能に構成してもよい。
上記のように、チャンスアップ演出の態様として様々な態様が考えられる。
(可変表示中演出処理)
図17−7は、演出制御プロセス処理における可変表示中演出処理(ステップS172)を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップ097IWS301)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップ097IWS302)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップ097IWS303)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップ097IWS304)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップ097IWS305)。
次いで、演出制御用CPU120は、スーパーリーチA〜Cのいずれかを実行中であるか否かを確認する(ステップ097IWS306)。スーパーリーチA〜Cのいずれも実行中でなければ、ステップ097IWS316に移行する。スーパーリーチA〜Cのいずれかを実行中であれば、演出制御用CPU120は、いずれかのチャンスアップ画像の表示タイミングとなっているか否かを確認する(ステップ097IWS307)。チャンスアップ画像の表示タイミングとなっていれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、表示対象のチャンスアップ画像をチャンスアップ演出設定処理で決定した表示色(白色、青色、緑色、赤色、虹色)で表示する制御を行う(ステップ097IWS308)。また、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、表示したチャンスアップ画像と同じ表示色(白色、青色、緑色、赤色、虹色)で、チャンスアップ画像の周囲にエフェクト表示を表示する制御を行う(ステップ097IWS309)。
次いで、演出制御用CPU120は、表示したチャンスアップ画像やエフェクト画像の表示色が白色(通常態様)であるか否かを確認する(ステップ097IWS310)。表示色が白色(通常態様)であれば、ステップ097IWS316に移行する。表示色が白色(通常態様)でなければ(すなわち、特別態様であれば)、演出制御用CPU120は、スピーカ8L,8Rから所定の報知音を出力する制御を行う(ステップ097IWS311)。そして、ステップ097IWS316に移行する。
ステップ097IWS310,S311の処理が実行されることによって、本例では、チャンスアップ画像が特別態様で表示される場合のみ報知音が出力されるので、大当りに対する期待度が高い場合にのみ遊技者に意識させることができる。
チャンスアップ画像の表示タイミングでなければ(ステップ097IWS307のN)、演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bの操作有効期間内であるか否かを確認する(ステップ097IWS312)。本例では、各スーパーリーチA〜Cの演出期間の後半に操作有効期間が設けられ、操作有効期間内にプッシュボタン31Bの押下操作がなされると、またはプッシュボタン31Bの操作が行われることなく操作有効期間が経過すると、画像表示装置5において、大当りとなるか否かを報知する当否結果報知を表示する制御が行われる。なお、本例では、各チャンスアップ画像の表示タイミングは、各スーパーリーチA〜Cの演出期間の前半の期間(操作有効期間より前の期間)に設けられており、各チャンスアップ画像を表示可能な期間と、操作有効期間および当否結果報知を表示可能な期間とは重ならないように構成されている。
操作有効期間内でなければ、ステップ097IWS316に移行する。操作有効期間内であれば、演出制御用CPU120は、プッシュボタン31がオンとなったか否か(具体的には、プッシュセンサ35Bからの検出信号を入力したか否か)を確認する(ステップ097IWS313)。プッシュボタン31がオンとなっていれば、ステップ097IWS315に移行する。
プッシュボタン31がオンとなっていなければ、演出制御用CPU120は、操作有効期間の終了タイミングとなっているか否かを確認する(ステップ097IWS314)。操作有効期間の終了タイミングとなっていなければ、ステップ097IWS316に移行する。プッシュボタン31がオンとなっていれば(ステップ097IWS313のY)、または操作有効期間の終了タイミングとなっていれば(ステップ097IWS314のY)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、当否結果報知を表示する制御を行う(ステップ097IWS315)。
ステップ097IWS315では、演出制御用CPU120は、例えば、表示結果指定コマンドで示される表示結果を確認し、大当りとなる場合であれば、当否結果報知として「大当り」などの文字表示を表示する制御を行う。また、はずれとなる場合であれば、当否結果報知として「はずれ」などの文字表示を表示する制御を行う。
次いで、演出制御用CPU120は、変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ097IWS316)。変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を“3”に更新し(ステップ097IWS317)、可変表示中演出処理を終了する。
(演出実行タイミング)
次に、スーパーリーチの実行中のチャンスアップ画像や当否結果報知の表示タイミングについて説明する。図17−8は、スーパーリーチの実行中のチャンスアップ画像や当否結果報知の表示タイミングを説明するためのタイミングチャートである。なお、図17−8に示す例では、一例として、スーパーリーチAを実行する場合にチャンスアップ演出A3を実行する場合が示されている。
図17−8に示す例では、タイミングT1において画像表示装置5において左中右の飾り図柄の変動表示が開始され、その後、タイミングT2においてリーチ成立タイミングとなりノーマルリーチが開始される。そして、その後、タイミングT3においてスーパーリーチへの発展タイミングとなると、スーパーリーチAが開始される。
また、図17−8に示すように、スーパーリーチAの実行中は、チャンスアップ画像として画像A1、画像A2、画像A3および画像A4を表示可能である。図17−8に示すように、本例では、操作有効期間となる前のスーパーリーチAの演出期間の前半のT3〜T4の期間において画像A1、画像A2、画像A3および画像A4を表示することが可能である。また、図17−8に示すように、本例では、チャンスアップ画像(画像A1、画像A2、画像A3、画像A4)が表示されると、同時にエフェクト画像も表示される。また、エフェクト画像は、チャンスアップ画像と同じ表示色で表示される。図17−8に示す例では、各チャンスアップ画像が赤色で表示されることに応じて、それぞれエフェクト画像が赤色で表示される場合が示されている。
なお、図17−8は一例であり、各チャンスアンプ画像が緑色で表示される場合にはエフェクト画像もそれぞれ緑色で表示され、各チャンスアンプ画像が青色で表示される場合にはエフェクト画像もそれぞれ青色で表示され、各チャンスアンプ画像が虹色で表示される場合にはエフェクト画像もそれぞれ虹色で表示され、各チャンスアンプ画像が白色(通常態様)で表示される場合にはエフェクト画像もそれぞれ白色(通常態様)で表示される。
また、図17−8に示すように、スーパーリーチAの演出期間の後半の期間では、例えば、タイミングT4から操作有効期間が開始され、操作有効期間内にプッシュボタン31の押圧操作を検出すると、プッシュボタン31の押圧操作を検出したタイミング(タイミングT5)から当否結果報知の表示が開始される。なお、操作有効期間内にプッシュボタン31Bの操作が行われなかった場合には、操作有効期間の終了時に当否結果報知の表示が開始される。そして、変動時間を終了すると(タイミングT6)、飾り図柄の変動表示を終了し、画像表示装置5において飾り図柄の停止図柄が停止表示される。
なお、本例では、操作が行われなかった場合に操作有効期間の終了時に当否結果報知の表示が開始される場合を示したが、そのような態様にかぎらず、操作が行われなかった場合には当否結果報知の表示を行わないように構成してもよい。
図17−8に示すように、本例では、スーパーリーチの実行期間の前半の期間の演出でチャンスアップ画像やエフェクト画像を表示可能であり、後半の期間の演出では当否結果報知を表示可能である。また、後半の期間の演出ではチャンスアップ画像やエフェクト画像を表示しないように制限されている。そのため、当否結果報知に対して、遊技者の意識を集中させることができる。
なお、本例では、図17−8に示すように、スーパーリーチの実行期間の前半の期間の演出でのみチャンスアップ画像やエフェクト画像が表示可能に構成され、後半の期間の演出で当否結果報知を表示可能に予め設計されている場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、スーパーリーチの実行期間中のいずれのタイミングであるかに関係なく、チャンスアップ画像やエフェクト画像を表示可能に構成し、チャンスアップ画像やエフェクト画像の表示タイミングとなったときに、操作有効期間中や当否結果報知の表示中であれば、チャンスアップ画像やエフェクト画像を表示しないように禁則処理を行うように構成してもよい。
また、例えば、操作有効期間中や当否結果報知の表示中は全くチャンスアップ画像やエフェクト画像を表示しないのではなく、極低い割合でチャンスアップ画像やエフェクト画像を表示するように構成してもよい。また、例えば、操作有効期間中や当否結果報知の表示中である場合には、表示サイズを小さくするなど目立ちにくい表示態様でチャンスアップ画像やエフェクト画像を表示するように構成してもよい。そのように何らかの形式でチャンスアップ画像やエフェクト画像の表示が制限されているものであればよい。
(スーパーリーチの演出例)
次に、スーパーリーチの演出態様について説明する。図17−9〜図17−16は、スーパーリーチの演出態様の具体例を説明するための説明図である。このうち、図17−9および図17−10は、チャンスアップ演出を伴うスーパーリーチAの演出態様の具体例を示している。また、図17−11および図17−12は、チャンスアップ演出を伴うスーパーリーチBの演出態様の具体例を示している。また、図17−13および図17−14は、チャンスアップ演出を伴わないスーパーリーチAの演出態様の具体例を示している。また、図17−15および図17−16は、チャンスアップ演出を伴わないスーパーリーチBの演出態様の具体例を示している。なお、図17−9〜図17−16において、(A)(B)(C)・・・の順に表示画面が遷移する。
まず、図17−9および図17−10を用いて、チャンスアップ演出を伴うスーパーリーチAの演出態様について説明する。なお、図17−9および図17−10に示す例では、一例として、チャンスアップ演出A3の実行を決定した場合について説明する。図17−9(A)に示すように、画像表示装置5において左中右の飾り図柄の変動表示が実行され、図17−9(B)に示すように、左および右の飾り図柄が同じ図柄(本例では、図柄「7」)で停止表示されてリーチ状態となる。次いで、スーパーリーチAへの発展タイミングとなり、図17−9(C)に示すように、画像表示装置5において所定のキャラクタ画像097IW11が表示され、キャラクタのセリフとして「スーパーリーチA突入」などの文字表示が表示されて、スーパーリーチAが開始される。なお、本例では、図17−9(C)に示すように、スーパーリーチAが開始されると、画像表示装置5の表示画面の左上端部に飾り図柄の変動表示が縮小表示される場合が示されている。
次いで、画像A1の表示タイミングとなると、図17−9(D)に示すように、画像表示装置5において、画像A1として鳥を模した画像097IW12が表示される。また、チャンスアップ演出A3の実行が決定されていることから、図17−9(D)に示すように、画像097IW12において鳥の翼の部分が赤色の表示色で表示される(ステップ097IWS308参照)。また、図17−9(D)に示すように、画像097IW12の周囲に赤色の表示色でエフェクト画像097IW13が表示される(ステップ097IWS309参照)。さらに、チャンスアップ画像およびエフェクト画像が特別態様で表示されることから、スピーカ8L,8Rから報知音が出力される(ステップ097IWS311参照)。
次いで、画像A2の表示タイミングとなると、図17−10(E)に示すように、画像表示装置5において、画像A2として、画像A1とは異なる鳥を模した画像097IW14が表示される。また、チャンスアップ演出A3の実行が決定されていることから、図17−10(E)に示すように、画像097IW14において鳥の翼の部分が赤色の表示色で表示される(ステップ097IWS308参照)。また、図17−10(E)に示すように、画像097IW14の周囲に赤色の表示色でエフェクト画像097IW15が表示される(ステップ097IWS309参照)。さらに、チャンスアップ画像およびエフェクト画像が特別態様で表示されることから、スピーカ8L,8Rから報知音が出力される(ステップ097IWS311参照)。
次いで、画像A3の表示タイミングとなると、図17−10(F)に示すように、画像表示装置5において、画像A3として、画像A1および画像A2とは異なる鳥を模した画像097IW16が表示される。また、チャンスアップ演出A3の実行が決定されていることから、図17−10(F)に示すように、画像097IW16において鳥の翼の部分が赤色の表示色で表示される(ステップ097IWS308参照)。また、図17−10(F)に示すように、画像097IW16の周囲に赤色の表示色でエフェクト画像097IW17が表示される(ステップ097IWS309参照)。さらに、チャンスアップ画像およびエフェクト画像が特別態様で表示されることから、スピーカ8L,8Rから報知音が出力される(ステップ097IWS311参照)。
次いで、画像A4の表示タイミングとなると、図17−10(G)に示すように、画像表示装置5において、画像A4として、画像A1、画像A2および画像A3とは異なる鳥を模した画像097IW18が表示される。また、チャンスアップ演出A3の実行が決定されていることから、図17−10(G)に示すように、画像097IW18において鳥の翼の部分が赤色の表示色で表示される(ステップ097IWS308参照)。また、図17−10(G)に示すように、画像097IW18の周囲に赤色の表示色でエフェクト画像097IW19が表示される(ステップ097IWS309参照)。さらに、チャンスアップ画像およびエフェクト画像が特別態様で表示されることから、スピーカ8L,8Rから報知音が出力される(ステップ097IWS311参照)。
次に、図17−11および図17−12を用いて、チャンスアップ演出を伴うスーパーリーチBの演出態様について説明する。なお、図17−11および図17−12に示す例では、一例として、チャンスアップ演出B3の実行を決定した場合について説明する。図17−11(A)に示すように、画像表示装置5において左中右の飾り図柄の変動表示が実行され、図17−11(B)に示すように、左および右の飾り図柄が同じ図柄(本例では、図柄「7」)で停止表示されてリーチ状態となる。次いで、スーパーリーチBへの発展タイミングとなり、図17−11(C)に示すように、画像表示装置5において所定のキャラクタ画像097IW21が表示され、キャラクタのセリフとして「スーパーリーチB突入」などの文字表示が表示されて、スーパーリーチBが開始される。なお、本例では、図17−11(C)に示すように、スーパーリーチBが開始されると、画像表示装置5の表示画面の左上端部に飾り図柄の変動表示が縮小表示される場合が示されている。
次いで、画像B1の表示タイミングとなると、図17−11(D)に示すように、画像表示装置5において、画像B1として月を模した画像097IW22が表示される。また、チャンスアップ演出B3の実行が決定されていることから、図17−11(D)に示すように、画像097IW22において月が赤色の表示色で表示される(ステップ097IWS308参照)。また、図17−11(D)に示すように、画像097IW22の周囲に赤色の表示色でエフェクト画像097IW23が表示される(ステップ097IWS309参照)。さらに、チャンスアップ画像およびエフェクト画像が特別態様で表示されることから、スピーカ8L,8Rから報知音が出力される(ステップ097IWS311参照)。
次いで、画像B2の表示タイミングとなると、図17−12(E)に示すように、画像表示装置5において、画像B2として木星を模した画像097IW24が表示される。また、チャンスアップ演出B3の実行が決定されていることから、図17−12(E)に示すように、画像097IW24において木星が赤色の表示色で表示される(ステップ097IWS308参照)。また、図17−12(E)に示すように、画像097IW24の周囲に赤色の表示色でエフェクト画像097IW25が表示される(ステップ097IWS309参照)。さらに、チャンスアップ画像およびエフェクト画像が特別態様で表示されることから、スピーカ8L,8Rから報知音が出力される(ステップ097IWS311参照)。
次いで、画像B3の表示タイミングとなると、図17−12(F)に示すように、画像表示装置5において、画像B3として土星を模した画像097IW26が表示される。また、チャンスアップ演出B3の実行が決定されていることから、図17−12(F)に示すように、画像097IW26において土星が赤色の表示色で表示される(ステップ097IWS308参照)。また、図17−12(F)に示すように、画像097IW26の周囲に赤色の表示色でエフェクト画像097IW27が表示される(ステップ097IWS309参照)。さらに、チャンスアップ画像およびエフェクト画像が特別態様で表示されることから、スピーカ8L,8Rから報知音が出力される(ステップ097IWS311参照)。
次に、図17−13および図17−14を用いて、チャンスアップ演出を伴わないスーパーリーチAの演出態様について説明する。従って、図17−13および図17−14に示す例では、チャンスアップ演出を実行しないことに決定したものとする。図17−13(A)に示すように、画像表示装置5において左中右の飾り図柄の変動表示が実行され、図17−13(B)に示すように、左および右の飾り図柄が同じ図柄(本例では、図柄「7」)で停止表示されてリーチ状態となる。次いで、スーパーリーチAへの発展タイミングとなり、図17−13(C)に示すように、画像表示装置5において所定のキャラクタ画像097IW11が表示され、キャラクタのセリフとして「スーパーリーチA突入」などの文字表示が表示されて、スーパーリーチAが開始される。なお、本例では、図17−13(C)に示すように、スーパーリーチAが開始されると、画像表示装置5の表示画面の左上端部に飾り図柄の変動表示が縮小表示される場合が示されている。
次いで、画像A1の表示タイミングとなると、図17−13(D)に示すように、画像表示装置5において、画像A1として鳥を模した画像097IW32が表示される。また、チャンスアップ演出を実行しないことに決定されていることから、図17−13(D)に示すように、画像097IW32において鳥が白色の表示色で表示される(ステップ097IWS308参照)。また、図17−13(D)に示すように、画像097IW32の周囲に白色の表示色でエフェクト画像097IW33が表示される(ステップ097IWS309参照)。なお、チャンスアップ画像およびエフェクト画像が通常態様で表示されることから、報知音の出力は行われない。
次いで、画像A2の表示タイミングとなると、図17−14(E)に示すように、画像表示装置5において、画像A2として、画像A1とは異なる鳥を模した画像097IW34が表示される。また、チャンスアップ演出を実行しないことに決定されていることから、図17−14(E)に示すように、画像097IW34において鳥が白色の表示色で表示される(ステップ097IWS308参照)。また、図17−14(E)に示すように、画像097IW34の周囲に白色の表示色でエフェクト画像097IW35が表示される(ステップ097IWS309参照)。なお、チャンスアップ画像およびエフェクト画像が通常態様で表示されることから、報知音の出力は行われない。
次いで、画像A3の表示タイミングとなると、図17−14(F)に示すように、画像表示装置5において、画像A3として、画像A1および画像A2とは異なる鳥を模した画像097IW36が表示される。また、チャンスアップ演出を実行しないことに決定されていることから、図17−14(F)に示すように、画像097IW36において鳥が白色の表示色で表示される(ステップ097IWS308参照)。また、図17−14(F)に示すように、画像097IW36の周囲に白色の表示色でエフェクト画像097IW37が表示される(ステップ097IWS309参照)。なお、チャンスアップ画像およびエフェクト画像が通常態様で表示されることから、報知音の出力は行われない。
次いで、画像A4の表示タイミングとなると、図17−14(G)に示すように、画像表示装置5において、画像A4として、画像A1、画像A2および画像A3とは異なる鳥を模した画像097IW38が表示される。また、チャンスアップ演出を実行しないことに決定されていることから、図17−14(G)に示すように、画像097IW38において鳥が白色の表示色で表示される(ステップ097IWS308参照)。また、図17−14(G)に示すように、画像097IW38の周囲に白色の表示色でエフェクト画像097IW39が表示される(ステップ097IWS309参照)。なお、チャンスアップ画像およびエフェクト画像が通常態様で表示されることから、報知音の出力は行われない。
次に、図17−15および図17−16を用いて、チャンスアップ演出を伴わないスーパーリーチBの演出態様について説明する。従って、図17−15および図17−16に示す例では、チャンスアップ演出を実行しないことに決定したものとする。図17−15(A)に示すように、画像表示装置5において左中右の飾り図柄の変動表示が実行され、図17−15(B)に示すように、左および右の飾り図柄が同じ図柄(本例では、図柄「7」)で停止表示されてリーチ状態となる。次いで、スーパーリーチBへの発展タイミングとなり、図17−15(C)に示すように、画像表示装置5において所定のキャラクタ画像097IW21が表示され、キャラクタのセリフとして「スーパーリーチB突入」などの文字表示が表示されて、スーパーリーチBが開始される。なお、本例では、図17−15(C)に示すように、スーパーリーチBが開始されると、画像表示装置5の表示画面の左上端部に飾り図柄の変動表示が縮小表示される場合が示されている。
次いで、画像B1の表示タイミングとなると、図17−15(D)に示すように、画像表示装置5において、画像B1として月を模した画像097IW42が表示される。また、チャンスアップ演出を実行しないことに決定されていることから、図17−15(D)に示すように、画像097IW42において月が白色の表示色で表示される(ステップ097IWS308参照)。また、図17−15(D)に示すように、画像097IW42の周囲に白色の表示色でエフェクト画像097IW43が表示される(ステップ097IWS309参照)。なお、チャンスアップ画像およびエフェクト画像が通常態様で表示されることから、報知音の出力は行われない。
次いで、画像B2の表示タイミングとなると、図17−16(E)に示すように、画像表示装置5において、画像B2として木星を模した画像097IW44が表示される。また、チャンスアップ演出を実行しないことに決定されていることから、図17−16(E)に示すように、画像097IW44において木星が白色の表示色で表示される(ステップ097IWS308参照)。また、図17−16(E)に示すように、画像097IW44の周囲に白色の表示色でエフェクト画像097IW45が表示される(ステップ097IWS309参照)。なお、チャンスアップ画像およびエフェクト画像が通常態様で表示されることから、報知音の出力は行われない。
次いで、画像B3の表示タイミングとなると、図17−16(F)に示すように、画像表示装置5において、画像B3として土星を模した画像097IW46が表示される。また、チャンスアップ演出を実行しないことに決定されていることから、図17−16(F)に示すように、画像097IW46において土星が白色の表示色で表示される(ステップ097IWS308参照)。また、図17−16(F)に示すように、画像097IW46の周囲に白色の表示色でエフェクト画像097IW47が表示される(ステップ097IWS309参照)。なお、チャンスアップ画像およびエフェクト画像が通常態様で表示されることから、報知音の出力は行われない。
なお、図17−9〜図17−16に示すように、キャラクタ画像097IW11やキャラクタ画像097IW21は、チャンスアップ画像とは異なり、はずれ変動であるか大当り変動であるかによって特に表示態様は変化せず、大当りに対する期待度に関連しない表示態様で表示される画像である。
また、図17−9〜図17−16では、一例として、スーパーリーチAとスーパーリーチBについて示したが、スーパーリーチCを実行する場合も類似の演出態様で実行される。例えば、図17−9〜図17−16では、チャンスアップ画像として鳥を模した画像や天体の画像を表示する場合を示したが、スーパーリーチCを実行する場合には、チャンスアップ画像として他の画像(例えば、自動車や飛行機など乗り物を模した画像)が表示され、図17−9〜図17−16と同様の態様により、これらのチャンスアップ画像が特別態様(青色、緑色、赤色)または通常態様(白色)で表示されたり、エフェクト画像が特別態様(青色、緑色、赤色)または通常態様(白色)で表示されたりする。
また、例えば、チャンスアップ演出A6やチャンスアップ演出B6が実行される場合には、画像A1や画像B1に代えて、画像Xとして共通の画像(例えば、共通のキャラクタ画像や共通のアイテム画像)が表示され、その共通の画像Xおよびエフェクト画像が虹色で表示されるとともに、その後に表示されるチャンスアップ画像やエフェクト画像も虹色で表示される。
なお、本例では、図17−13〜図17−16に示すように、スーパーリーチAの実行中にチャンスアップ画像(画像A1、画像A2、画像A3、画像A4)を表示する場合と、スーパーリーチBの実行中にチャンスアップ画像(画像B1、画像B2、画像B3)を表示する場合とで、共通の白色の表示色のエフェクト画像を付加してチャンスアップ画像を表示しているが、付加される共通のエフェクト画像の態様は、そのような態様にかぎられない。例えば、全く同じ形状および全く同じ表示色の画像(例えば、エフェクト画像)を付加してチャンスアップ画像を表示してもよく、形状は異なるが同じ表示色の画像を付加するなど一部の態様が共通する画像を付加してチャンスアップ画像を表示するように構成してもよい。そのように通常態様のチャンスアップ画像を表示する場合に、全く同じ画像などの演出要素を付加する場合にかぎらず、類似する画像などの演出要素を付加するものであってもよく、何らかの形式で共通の演出要素を付加してチャンスアップ画像を表示するように構成されたものであればよい。
以上に説明したように、本特徴部097IWによれば、有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御されるか否かを示唆する特定演出(例えば、スーパーリーチA〜C)を実行可能であり、特定演出の実行中に特定画像(例えば、チャンスアップ画像)と該特定画像とは異なる所定画像(例えば、キャラクタ画像097IW11、キャラクタ画像097IW21)とを表示可能である。また、少なくとも第1特定演出(例えば、スーパーリーチA)および第2特定演出(例えば、スーパーリーチB)を含む複数種類の特定演出(例えば、スーパーリーチA〜C)を実行可能であり、特定画像として、少なくとも、第1特定演出の実行中に第1特定画像(例えば、画像A1、画像A2、画像A3、画像A4)を表示可能であるとともに第2特定演出の実行中に第2特定画像(例えば、画像B1、画像B2、画像B3)を表示可能である。また、通常態様(例えば、白色)による特定画像と、該通常態様よりも有利状態に制御される期待度が高いことを示唆する特別態様(例えば、青色、緑色、赤色、虹色)による特定画像とを表示可能であり、所定画像は、有利状態に制御される期待度に関連しない表示態様である(例えば、図17−9〜図17−16に示すように、キャラクタ画像097IW11およびキャラクタ画像097IW21の表示態様は変化しない)。また、特別態様による特定画像を表示する場合に第1特殊演出要素(例えば、青色、緑色、赤色、虹色の表示色のエフェクト画像)を付加して特定画像を表示可能であり、通常態様による特定画像を表示する場合に第1特殊演出要素とは異なる第2特殊演出要素(例えば、白色の表示色のエフェクト画像)を付加して特定画像を表示可能である。そのため、特定画像が予告画像であることを遊技者に認識させることができ、特定画像に遊技者を注目させることができる。
具体的には、特別態様(例えば、青色、緑色、赤色、虹色)でチャンスアップ画像を表示する場合に特別態様のエフェクト画像を表示するだけで、通常態様(例えば、白色)でチャンスアップ画像を表示する場合には何らエフェクト画像を表示しないように構成した場合には、そのチャンスアップ画像が予告画像となっていることを遊技者に認識させることができない。そこで、本例では、通常態様でチャンスアップ画像を表示する場合であっても通常態様のエフェクト画像を表示するように構成されているので、チャンスアップ画像が予告画像となっていることを遊技者に認識させることができ、チャンスアップ画像に遊技者を注目させることができる。
また、本例では、通常態様でチャンスアップ画像やエフェクト画像を表示する場合(チャンスアップしない場合)には、比較的目立たない表示色(本例では、白色)でチャンスアップ画像やエフェクト画像を表示するので、チャンスアップしない場合に無駄に目立つ表示となることを防止し、逆に特別態様でチャンスアップ画像およびエフェクト画像が表示される場合の認識度合いを高めることができる。
なお、第1特殊演出要素や第2特殊演出要素を付加するとは、例えば、チャンスアップ画像にエフェクト画像を付加した画像を生成して表示するように構成してもよいし、チャンスアップ画像とエフェクト画像とを合成する処理までは実行しないが、チャンスアップ画像とエフェクト画像とを近傍に表示したり重畳表示したりして、チャンスアップ画像にエフェクト画像が付加されているように見せるものであってもよい。
また、第1特殊演出要素や第2特殊演出要素は、エフェクト画像である場合にかぎらず、何らかの形式でチャンスアップ画像に付加されるように表示される他の画像(例えば、キャラクタ画像やアイテム画像)であってもよい。また、例えば、第1特殊演出要素や第2特殊演出要素として、チャンスアップ画像の表示領域近傍のランプやLEDを表示させたり、チャンスアップ画像と関連付ける態様で所定の演出音を出力したりするものであってもよく、何らかの形式で演出要素を付加するものであればよい。
また、本例では、「所定画像」の具体例としてキャラクタ画像097IW11やキャラクタ画像097IW21を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、スーパーリーチの実行中に、期待度に関連なく変化しない態様で背景画像やアイテム画像を所定画像として表示するように構成してもよい。
また、本例では、「特定演出」の具体例としてスーパーリーチA〜Cを実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、特定演出として予告演出や擬似連を実行可能に構成し、それら予告演出や擬似連の実行中にチャンスアップ画像を特別態様や通常態様で表示するとともにエフェクト画像を特別態様や通常態様で表示するように構成してもよい。また、例えば、大当り遊技中に確変大当りに昇格するか否かを示唆する昇格演出を特定演出として実行可能に構成してもよく、その昇格演出の実行中にチャンスアップ画像を特別態様や通常態様で表示するとともにエフェクト画像を特別態様や通常態様で表示するように構成してもよい。そのように特定演出として様々な態様が考えられる。
また、本例では、「所定画像は、有利状態に制御される期待度に関連しない表示態様である」について、具体的には、チャンスアップ画像以外のキャラクタ画像097IW11やキャラクタ画像097IW21の表示態様を示したが、「関連しない」とは、チャンスアップ画像のような大当りに対する期待感がチャンスアップする要素ではないことを意味している。従って、これらのチャンスアップ画像以外の画像を表示する場合であっても、それらの画像が表示されるスーパーリーチ自体の種類に応じて大当りに対する期待度(信頼度)が異なるものは含まれる。
また、本特徴部097IWによれば、第1特定演出の実行中に、有利状態に制御される期待度に応じて異なる態様(例えば、青色、緑色、赤色、虹色)により第1特定画像を表示可能であり、第1特定画像の態様に対応した表示態様の第1特殊演出要素(例えば、青色、緑色、赤色、虹色の表示色のエフェクト画像)を付加して第1特定画像を表示可能である。そのため、付加された第1特殊演出要素の表示態様によって特定画像の態様の違いを強調することができる。
また、本特徴部097IWによれば、第1特定画像および第2特定画像として共通態様の画像(例えば、画像X)を表示することが可能であり、共通態様の画像を表示する場合に、共通の第1特殊演出要素(例えば、虹色の表示色のエフェクト画像)を付加して第1特定画像および第2特定画像を表示可能である。そのため、特定画像として共通態様の画像が表示されたことを遊技者に認識させることができる。
また、本特徴部097IWによれば、第1特殊演出要素を付加して特定画像が表示される場合に報知演出(例えば、報知音の出力)を実行可能である。また、第2特殊演出要素を付加して特定画像が表示される場合には報知演出を実行しない。そのため、有利状態に制御される期待度が高い場合にのみ遊技者に意識させることができる。
なお、本例では、チャンスアップ画像やエフェクト画像が青色、緑色、赤色および虹色のいずれの表示色で表示された場合であっても、共通の報知音を出力する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、チャンスアップ画像として共通の画像Xが表示され、チャンスアップ画像やエフェクト画像が虹色で表示される場合には、青色や緑色、赤色の場合とは異なる専用の報知音を出力するように構成してもよい。また、チャンスアップ画像やエフェクト画像を青色や緑色、赤色で表示する場合であっても、青色、緑色または赤色のいずれであるかに応じて異なる報知音を出力するように構成してもよい。
また、本特徴部097IWによれば、第2特殊演出要素を付加した特定画像を第1特殊演出要素を付加した特定画像に変化させる演出(例えば、チャンスアップ演出A7,B7,C5)を実行可能である。そのため、第2特殊演出要素を付加して特定画像を表示した場合であっても期待感を持続させることができる。
また、本特徴部097IWによれば、第1期間の演出(例えば、スーパーリーチA〜Cの演出期間の前半の期間の演出)と、該第1期間の後に有利状態に制御されるか否かを報知する演出(例えば、当否結果報知)を含む第2期間の演出(例えば、スーパーリーチA〜Cの演出期間の後半の期間の演出)とを含む特定演出を実行可能である。また、第1期間中に特定画像を表示可能であり、第2期間中に特定画像を表示することを制限する(図17−8参照)。そのため、有利状態に制御されるか否かに対して、遊技者の意識を集中させることができる。
なお、本例では、スーパーリーチの後半の操作有効期間や当否結果報知を表示する期間にチャンスアップ画像やエフェクト画像の表示を制限する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、スーパーリーチの実行中に期待度が低い弱リーチから期待度が高い強リーチに発展する演出を実行する場合に、弱リーチの期間中はチャンスアップ画像やエフェクト画像の表示頻度が高く、強リーチの期間中はチャンスアップ画像やエフェクト画像を表示しないか制限するように構成してもよい。
また、本特徴部097IWによれば、有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御されるか否かを示唆する特定演出(例えば、スーパーリーチA〜C)を実行可能であり、特定演出の実行中に特定画像(例えば、チャンスアップ画像)と該特定画像とは異なる所定画像(例えば、キャラクタ画像097IW11、キャラクタ画像097IW21)とを表示可能である。また、少なくとも第1特定演出(例えば、スーパーリーチA)および第2特定演出(例えば、スーパーリーチB)を含む複数種類の特定演出(例えば、スーパーリーチA〜C)を実行可能である。また、通常態様(例えば、白色)による特定画像と、該通常態様よりも有利状態に制御される期待度が高いことを示唆する特別態様(例えば、青色、緑色、赤色、虹色)による特定画像とを表示可能であり、所定画像は、有利状態に制御される期待度に関連しない表示態様である(例えば、図17−9〜図17−16に示すように、キャラクタ画像097IW11およびキャラクタ画像097IW21の表示態様は変化しない)。また、特別態様による特定画像を表示する場合に第1特殊演出要素(例えば、青色、緑色、赤色、虹色の表示色のエフェクト画像)を付加して特定画像を表示可能であり、通常態様による特定画像を表示する場合に第1特殊演出要素とは異なる第2特殊演出要素(例えば、白色の表示色のエフェクト画像)を付加して特定画像を表示可能である。そして、第1特定演出が実行される場合と第2特定演出が実行される場合とで特定画像を異なる回数表示可能である(例えば、図17−4および図17−5に示すように、スーパーリーチAではチャンスアップ画像を4回(画像A1、画像A2、画像A3、画像A4)表示可能であり、スーパーリーチBではチャンスアップ画像を3回(画像B1、画像B2、画像B3)表示可能である)。そのため、特定画像が予告画像であることを遊技者に認識させることができ、特定画像に遊技者を注目させることができる。
また、本特徴部097IWによれば、特定画像を複数回数表示する場合、第1回数目に特定画像を表示した後第2回数目に特定画像を表示するときに、高い割合で第1回数目よりも有利状態に制御される期待度が高い態様により特定画像を表示可能である(例えば、図17−4〜図17−6に示すように、チャンスアップ演出A4,A5,B4,B5,C4を実行可能である)。そのため、第1回数目に期待度が低い態様により特定画像が表示された場合であっても、第2回数目に表示される特定画像に対して期待感をもつことができる。
なお、本例では、スーパーリーチA〜Cのうち大当りに対する期待度が最も高いスーパーリーチCを実行する場合にチャンスアップ画像を表示する回数が2回と最も少なく、大当りに対する期待度が次に高いスーパーリーチBを実行する場合にチャンスアップ画像を表示する回数が3回であり、大当りに対する期待度が最も低いスーパーリーチAを実行する場合にチャンスアップ画像を表示する回数が4回と最も多くなっている。そのように、本例では、大当りに対する期待度が高いリーチ程、チャンスアップ画像の表示回数を少なくすることにより、元々期待度が高いにもかかわらず、チャンスアップ画像が頻繁に表示されて却って演出が煩わしくなることを防止している。また、逆に、大当りに対する期待度が低いリーチの場合には、チャンスアップ画像が表示される回数を多くすることにより、リーチの期待度が低くても遊技者の期待感を持続させることができる。
なお、本特徴部097IWで示した構成は、特徴部103SGに示した構成と適宜組み合わせて構成することが可能である。例えば、特徴部103SGに示した設定値の設定を行う構成や、設定に関する示唆を行う特定態様の所定演出を実行する構成を、本特徴部097IWで示したチャンスアップ演出を実行する構成と適宜組み合わせて構成することが可能である。
1 … パチンコ遊技機
2 … 遊技盤
3 … 遊技機用枠
4A、4B … 特別図柄表示装置
5 … 画像表示装置
6A … 入賞球装置
6B … 可変入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … 枠LED
10 … 一般入賞口
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
13 … 音声制御基板
14 … LED制御基板
15 … 中継基板
17 … 特殊可変入賞球装置
20 … 普通図柄表示器
21 … ゲートスイッチ
22A、22B … 始動口スイッチ
23 … 第1カウントスイッチ
24 … 第2カウントスイッチ
30 … 打球操作ハンドル
31A … スティックコントローラ
31B … プッシュボタン
32 … 可動体
41 … 通過ゲート
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
101、121 … ROM
102、122 … RAM
103 … CPU
104、124 … 乱数回路
105、125 … I/O
120 … 演出制御用CPU
123 … 表示制御部

Claims (1)

  1. 遊技者にとって有利な有利状態に制御可能であり、遊技者に対する有利度が異なる複数種類の設定値のいずれかに設定可能な遊技機であって、
    遊技の進行を制御し、遊技の進行に応じてコマンドを送信する遊技制御手段と、
    前記遊技制御手段から送信されたコマンドに基づいて、演出の実行を制御する演出制御手段と、
    を備え、
    前記遊技制御手段は、
    複数種類の設定値に対応し且つ連続する値に基づいて、遊技の進行を制御し、
    前記設定値の種類の数を特定可能な第1コマンドと、設定されている設定値に対応する値を特定可能な第2コマンドと、を送信し、
    前記演出制御手段は、前記第1コマンドと前記第2コマンドとに基づいて、設定されている設定値を特定し、
    さらに、
    前記有利状態に制御されるか否かを示唆する特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、
    前記特定演出の実行中に特定画像と該特定画像とは異なる所定画像とを表示可能な画像表示手段とを備え、
    前記特定演出実行手段は、少なくとも第1特定演出および第2特定演出を含む複数種類の前記特定演出を実行可能であり、
    前記画像表示手段は、
    前記特定画像として、少なくとも、前記第1特定演出の実行中に第1特定画像を表示可能であるとともに前記第2特定演出の実行中に第2特定画像を表示可能であり、
    通常態様による前記特定画像と、該通常態様よりも前記有利状態に制御される期待度が高いことを示唆する特別態様による前記特定画像とを表示可能であり、
    前記所定画像は、前記有利状態に制御される期待度に関連しない表示態様であり、
    前記画像表示手段は、
    前記特別態様による前記特定画像を表示する場合に第1特殊演出要素を付加して前記特定画像を表示可能であり、
    前記通常態様による前記特定画像を表示する場合に前記第1特殊演出要素とは異なる第2特殊演出要素を付加して前記特定画像を表示可能である
    ことを特徴とする遊技機。
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