JP2021026563A - 炭素繊維強化熱可塑性複合材料に形成されたデータコードの読み取り方法 - Google Patents

炭素繊維強化熱可塑性複合材料に形成されたデータコードの読み取り方法 Download PDF

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Abstract

【課題】炭素繊維強化熱可塑性複合材料に形成されたデータコードの読み取り精度が高いデータコードの読み取り方法を提供する。【解決手段】データコードの読み取り方法であって、重量平均繊維長1〜100mmの炭素繊維と熱可塑性樹脂とを含む搬送ベルト11上の複合材料1の2箇所以上に形成されたデータコード(QRコード2a〜2d)を撮像し、データコードの画像データを取得する工程と、取得した2つ以上の画像データを重ね合わせる工程と、重ね合わせた画像データを読み取る工程と、をこの順に有する。【選択図】図1

Description

本発明は、炭素繊維強化熱可塑性複合材料に形成されたデータコードの読み取り方法に関するものである。
炭素繊維によって繊維補強された複合材料は、マトリックス樹脂の脆弱性を強度の高い繊維によって補強することができるため、軽量、高物性の優れた材料として広く採用されている。
従来、樹脂成形品や複合材料などの表面に文字、記号、データコードなどをマーキングする際には、インクジェット方式によるインクの吹き付け、スクリーン印刷、インク書き込み方式等が用いられてきた。しかしこれらの方法では、インク面の剥れ、インクの変色、インク面の磨耗の問題があった。これらの問題を解決するために、近年、非接触でマーキング速度が速く、自動化、工程管理が容易なレーザーマーキングが用いられている。
レーザーマーキングは、樹脂成型品や複合材料中の樹脂をレーザーによって焼失させることにより、所望のデータコード等を形成するものである。
例えば、特許文献1には、黒色顔料と炭素繊維と樹脂とを含み、極表層に炭素繊維が存在する複合材料であって、特定波長域のレーザーを用いてマーキングされた複合材料が記載されている。
国際公開第2015/137093号
重量平均繊維長1〜100mmの炭素繊維と熱可塑性樹脂とを含む炭素繊維強化熱可塑性複合材料(「複合材料」ともいう。)においては、極表層に存在する炭素繊維の分布状態が局所的に不均一になる部分(炭素繊維の分布ムラ)が生じ得る。この場合、例えば、レーザーで複合材料の表面の熱可塑性樹脂を焼失(昇華又は蒸発)させてデータコードを形成しようとしても、炭素繊維が密となる箇所などにおいて、炭素繊維がレーザーによって焼失しないため、意図するデータコードが正確に形成できず、その結果、デコードしても正確な情報を得ることができない(またはデータコードを正常に読み取ることができない)という問題(すなわち、読み取り精度が低下するという問題)が発生することがあった。
本発明は、炭素繊維強化熱可塑性複合材料に形成されたデータコードの読み取り精度が高いデータコードの読み取り方法を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、以下に示す手段により、上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。
[1]
重量平均繊維長1〜100mmの炭素繊維と熱可塑性樹脂とを含む複合材料の2箇所以上に形成されたデータコードを撮像し、前記データコードの画像データを取得する工程、
取得した2つ以上の前記画像データを重ね合わせる工程、
重ね合わせた画像データを読み取る工程、
をこの順に有する、データコードの読み取り方法。
[2]
前記炭素繊維の少なくとも一部が前記複合材料の極表層に存在する[1]に記載のデータコードの読み取り方法。
[3]
前記炭素繊維が、炭素繊維束を含む、[1]又は[2]に記載のデータコードの読み取り方法。
[4]
前記データコードが、前記複合材料の表面に凹凸形状を設けることにより形成されたものである、[1]〜[3]のいずれか1項に記載のデータコードの読み取り方法。
[5]
前記データコードが、レーザーを用いて形成されたものである、[1]〜[4]のいずれか1項に記載のデータコードの読み取り方法。
[6]
前記レーザーの波長が100〜2000nmである[5]に記載のデータコードの読み取り方法。
[7]
前記データコードの数が4つ以上である[1]〜[6]のいずれか1項に記載のデータコードの読み取り方法。
本発明によれば、炭素繊維強化熱可塑性複合材料に形成されたデータコードの読み取り精度が高いデータコードの読み取り方法を提供することができる。
データコードが4箇所に形成された複合材料の概略図の一例である。 (A)〜(D)は、それぞれ、複合材料に形成されたデータコードを撮像し、取得した画像データの一例である。 取得した画像データを重ね合わせることで得られる読み取り可能なデータコードの一例である。
以下に、本発明の一実施形態について、説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。
本発明のデータコードの読み取り方法は、
重量平均繊維長1〜100mmの炭素繊維と熱可塑性樹脂とを含む複合材料の2箇所以上に形成されたデータコードを撮像し、前記データコードの画像データを取得する工程、
取得した2つ以上の前記画像データを重ね合わせる工程、
重ね合わせた画像データを読み取る工程、
をこの順に有する、データコードの読み取り方法である。
本発明のデータコードの読み取り方法は、上記データコードの画像データを取得する工程の前に、データコードを形成する工程を更に有していても良い。
すなわち、本発明のデータコードの読み取り方法は、以下の(1)〜(4)の工程をこの順に有するものであっても良い。
(1)重量平均繊維長1〜100mmの炭素繊維と熱可塑性樹脂とを含む複合材料の2箇所以上に、データコードを形成する工程
(2)重量平均繊維長1〜100mmの炭素繊維と熱可塑性樹脂とを含む複合材料の2箇所以上に形成されたデータコードを撮像し、前記データコードの画像データを取得する工程
(3)取得した2つ以上の前記画像データを重ね合わせる工程
(4)重ね合わせた画像データを読み取る工程
〔工程(1)〕
工程(1)は、炭素繊維と熱可塑性樹脂とを含む複合材料の表面の2箇所以上に、データコードを形成する工程である。
[データコード]
本発明において、データコードは特に限定されるものではないが、例えば、文字、標識、バーコード、2次元コード(例えば、QRコード(登録商標)など)、図、及びパターンからなる群より選ばれる少なくとも1種類であることが好ましく、バーコード又はQRコードであることがより好ましく、QRコードであることがさらに好ましい。
本発明において、複合材料に形成するデータコードの形及び大きさは特に制限されるものではないが、データコードがQRコードである場合は、10mm角(10mm×10mmの正方形)〜30mm角(30mm×30mmの正方形)であることが好ましく、15mm角(15mm×15mmの正方形)〜20mm角(20mm×20mmの正方形)であることがより好ましい。
後述するように本発明においてデータコードの形成はレーザーを用いることが好ましく、30mm角以下とすることで、レーザーによるQRコード形成の所要時間を短くすることが可能となり、複合材料の生産性低下を抑制することができる。また、10mm角以上とすることで、取得するQRコードの画像データの解像性を良化することができる。
特に、表面の炭素繊維の面積割合が20%を超える場合、15mm角以上とすることで、QRコードの面積に対する炭素繊維束の割合が減少しやすく、QRコードの読みやすさが向上する。
[データコードの形成]
工程(1)において、データコードは複合材料に2箇所以上(すなわち2つ以上)形成される。2箇所以上データコードを形成することにより、個々のデータコードが正確に形成できない場合(個々のデータコードに読み取り不可となる部分(「欠陥部分」ともいう。)が生じた場合)においても、2つ以上のデータコードの画像データを重ね合わせることにより、それぞれの欠陥部分を補完しあうことで、正確な(読み取り可能な)データコードの画像を得ることが可能となる。
データコードは、複合材料に少なくとも2箇所形成すればよいが、画像データを重ね合わせることにより得られるデータコードの読み取り精度向上の観点から、3箇所以上(3つ以上)形成することが好ましく、4箇所以上(4つ以上)形成することがより好ましい。
データコードを形成する数の上限は特にないが、後述するように、データコードの形成は、複合材料の生産ラインにおいて、移動中の複合材料に対して行うことが生産性の観点から好ましいことから、例えば、5つ以下とすることが挙げられる。
なお、本発明において、複合材料の2箇所以上に形成されるデータコードは、同じデータコードである。
データコードは、複合材料の表面に凹凸形状を設けることにより形成することが好ましい。より詳細には、例えば、複合材料の表面の一部に熱を加え、複合材料表面の熱可塑性樹脂を焼失させることで凹部とし、焼失させない部分を凸部としてなる凹凸形状が挙げられる。この場合、焼失した部分(凹部)は白く見え、焼失させない部分(凸部)は黒く見えるため、撮像して画像データを取得することで、所定の方法によりデコードすることが可能である。なお、複合材料の表面に存在する炭素繊維は通常は黒く見えるが、光の反射の関係で白く見える場合がある。
本発明において、データコードの形成は、レーザーを用いて行うことが好ましく、波長100〜2000nmのレーザーを用いることがより好ましい。
レーザーの波長を2000nm以下とすることにより、複合材料表面に存在する熱可塑性樹脂が十分に焼失するため、形成されたデータコードは認識し易いものとなる。また、レーザーの波長を100nm以上とすることにより、周辺の熱可塑性樹脂の分解や融解を抑制することができる。
レーザーの波長の上限は、好ましくは1200nm以下、より好ましくは830nm以下、より一層好ましくは600nm以下が良い。一方、レーザーの波長の下限は好ましくは200nm以上である。
具体的なレーザーとして、好ましくは短波長YVOレーザーや、YAGレーザー、より好ましくはYVO(SHG)や、YVO(THG)であるとよい。YVO(SHG)や、YVO(THG)の場合、レーザー波長がそれぞれ1000〜1200nm、300〜600nmと短く、従来のCOレーザー(波長9400nmや10600nm)よりも熱可塑性樹脂を焼失させることが可能となり、より認識しやすいデータコードを形成できる。
レーザー光エネルギーとしては、レーザービームはシングルモードでもマルチモードでもよい。また、ビーム径が80〜100μmのように広いものについても用いることができるが、シングルモードで、ビーム径が10〜40μmの方が、良好なコントラストでマーキングされるので好ましい。
図1は、複合材料の生産ラインを搬送中の、QRコード(2a、2b、2c、2d)が形成された複合材料(1)の概略図の一例である。
複合材料が板状の成形材料である場合、データコードの形成は、複合材料の生産ラインにおいて、移動中の複合材料に対して行うことが、生産性の観点から好ましい。
複合材料を切断する場合は、データコードの形成(工程(1))は、切断前に行うことが製造上の観点から好ましい。
複合材料が成形された後の成形体である場合、成形の直後にデータコードを形成すると良い。
[複合材料]
本発明に用いる複合材料は、炭素繊維と、熱可塑性樹脂とを含む。複合材料としては、ホットプレス、又はコールドプレスに供される成形材料(例えば、板状の成形材料)であってもよいし、成形された後の成形体であってもよい。
<炭素繊維>
炭素繊維としては、一般的にポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維、石油・石炭ピッチ系炭素繊維、レーヨン系炭素繊維、セルロース系炭素繊維、リグニン系炭素繊維、フェノール系炭素繊維、気相成長系炭素繊維などが知られているが、本発明においてはこれらのいずれの炭素繊維であっても好適に用いることができる。
(炭素繊維の形態)
本発明における炭素繊維は、重量平均繊維長1〜100mmの炭素繊維(不連続繊維)である。本発明における複合材料は、不連続繊維を平面上にランダムに分散して重なるように配置したものであってもよい。この場合、炭素繊維は複合材料中に炭素繊維束の状態で存在していてもよく、また炭素繊維束と単糸の状態が混在していても良く、完全に開繊されて単糸の状態になっていても良い。
(炭素繊維束)
炭素繊維が炭素繊維束の状態である場合、本発明の効果が特に顕著に発揮されやすい。すなわち、重量平均繊維長1〜100mmの炭素繊維の束(炭素繊維束)が、複合材料の極表層に存在する場合、炭素繊維束がレーザーによって焼失しないため、意図するデータコードが正確に形成できず、その結果、デコードしても正確な情報を得ることができない(またはデータコードを正常に読み取ることができない)という問題(すなわち、読み取り精度が低下するという問題)が発生する場合が多い。
炭素繊維束とは2本以上の単糸が集束剤や静電気力等により近接している事を示す。
繊維束状の炭素繊維について、各繊維束を構成する単糸の数は、各繊維束においてほぼ均一であってもよく、あるいは異なっていてもよい。各繊維束を構成する単糸の数は特に限定されるものではないが、通常、2〜10万本の範囲内とされる。
炭素繊維束は、炭素繊維単糸が10本以上束になっていれば問題無いが、下記式(1)で定義される臨界単糸数以上で構成される炭素繊維束(A)であることがより好ましい。
臨界単糸数=600/Df (1)
ここでDfは炭素繊維の平均繊維径(μm)である。
すなわち、式(1)の臨界単糸数を算出する際のDfは単位をμmとした場合の値を用いる。
本発明において、炭素繊維束(A)中の平均繊維数(N)は本発明の目的を損なわない範囲で適宜決定することができるものであり、特に限定されるものではない。
上記Nは通常1<N<12000の範囲内とされるが、下記式(2)を満たすことがより好ましい。
6×10/Df<N<6×10/Df (2)
ここでDfは炭素繊維の平均繊維径(μm)である。
すなわち、式(2)のDfは単位をμmとした場合の値を用いる。
(繊維径)
本発明に用いられる炭素繊維の繊維径は、平均繊維径として、通常3〜50μmの範囲内であることが好ましく、4〜12μmの範囲内であることがより好ましく、5〜8μmの範囲内であることがさらに好ましい。
ここで、上記平均繊維径は、炭素繊維の単糸の直径を指すものとする。したがって、炭素繊維が繊維束状である場合は、繊維束の径ではなく、繊維束を構成する炭素繊維(単糸)の直径を指す。炭素繊維の平均繊維径は、例えば、JIS R−7607:2000に記載された方法によって測定することができる。
(炭素繊維の重量平均繊維長)
炭素繊維の平均繊維長は、ロータリーカッター等で炭素繊維を一定長に切断して用いた場合は、そのカット長が平均繊維長にあたり、これは数平均繊維長でもあり、重量平均繊維長でもある。
個々の炭素繊維の繊維長をLi、測定本数をjとすると、炭素繊維の数平均繊維長(Ln)と重量平均繊維長(Lw)は、以下の式(3)及び(4)により求められる(一定カット長の場合は、数平均繊維長(Ln)の計算式(3)で重量平均繊維長(Lw)を算出していることにもなる)。
Ln=ΣLi/j ・・・式(3)
Lw=(ΣLi)/(ΣLi) ・・・式(4)
なお、本発明における平均繊維長の測定は、数平均繊維長であっても、重量平均繊維長であっても良い。
本発明に用いられる炭素繊維の重量平均繊維長は1〜100mmである。重量平均繊維長が100mmよりも長い連続繊維である場合、複合材料の表面には熱可塑性樹脂が十分に存在するため、極表層に炭素繊維が浮き出てくることはほとんど無く、データコードを形成した場合に欠陥部分が発生しにくい。
本発明では、炭素繊維の重量平均繊維長が1〜100mmであって、炭素繊維の少なくとも一部が複合材料の極表層に存在することが、熱可塑性樹脂を炭素繊維へ含浸させる製造プロセス上好ましい。例えば、本発明の複合材料の製造方法の一態様で、熱可塑性樹脂を不連続炭素繊維マットへ押し付けて含浸させた場合、炭素繊維はどうしても極表層に浮き出てくる。なお、極表層とは、複合材料の表面から厚み方向に内部へ向けて10μmの範囲である。
炭素繊維の重量平均繊維長は、3mm〜100mmがより好ましく、5mm〜80mmが更に好ましく、7〜50mmがより一層好ましい。
(炭素繊維の体積含有率(Vf))
本発明に用いられる複合材料に含まれる炭素繊維について、下記式(1)で定義される炭素繊維の体積含有率(Vf)に特に限定は無いが、10〜65%であることが好ましく、20〜50%であることがより好ましく、30〜40%が更に好ましい。
Vf={炭素繊維体積/(炭素繊維体積+熱可塑性樹脂体積)}×100(%) ・・・ 式(1)
複合材料のVfが10%以上であれば、炭素繊維による補強効果が十分に発現しやすくなる。反対に、Vfが65%以下であれば、得られる複合材料中にボイドが発生しにくくなり、複合材料の物性が向上しやすい。
(表面の炭素繊維の面積割合)
本発明に用いられる複合材料は、炭素繊維の少なくとも一部が極表層に存在することが好ましく、表面の炭素繊維の面積割合は、10〜90%であることが好ましい。
なお、極表層の測定方法は後述するが、表面が平らな平板形状の複合材料だけでなく、複雑形状の表面を有する複合材料であっても、データコードの形成が可能な表面であれば、極表層を定義できる。
表面の炭素繊維の面積割合とは、極表層(すなわち複合材料の表面から10μmの厚み部分)をミクロトーム等で切削してフィルム状物とし、このフィルム状物に対して下から光を当てて透過画像を撮影し、測定範囲の透過画像全面積に対する炭素繊維の透過面積の割合として表せる。
炭素繊維の面積(透過面積)と、測定範囲の全面積より、表面の炭素繊維の面積割合は、下記式(2)で表すことができる。
表面の炭素繊維の面積割合=(炭素繊維の面積÷測定範囲の全面積)×100(%) ・・・ 式(2)
複合材料の表面の炭素繊維の面積割合を10%以上とすることにより、炭素繊維複合材料としての機械強度が発揮されるため好ましい。また、90%以下とすることにより、表面部分の炭素繊維が多すぎる為、表面に焼き飛ばされる熱可塑性樹脂が存在しなくなり、複合材料表面にデータコードとして認識できる程度にデータコードを形成することができない、という事態を回避することができる。表面の炭素繊維の面積割合は、20〜60%であり、より好ましくは25〜55%であり、より一層好ましくは45〜55%である。
なお、複合材料の表面の熱可塑性樹脂の面積割合は、下記式(3)により求めることができる。
複合材料の表面の熱可塑性樹脂の面積割合=100(%)−複合材料の表面の炭素繊維の面積割合 ・・・ 式(3)
<熱可塑性樹脂>
複合材料に含まれる熱可塑性樹脂としては、例えばポリアミド、ポリカーボネート、ポリオキシメチレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンエーテル、変性ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、AS樹脂、ABS樹脂が挙げられる。特にコストと物性の兼ね合いからポリアミド、ポリプロピレン、ポリカーボネート、及びポリフェニレンスルフィドからなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
また、ポリアミド(以下、PAと略記することがあり、ナイロンとの別称を用いることもある)としては、PA6(ポリカプロアミド、ポリカプロラクタムとも言い、より正確にはポリε−カプロラクタム)、PA26(ポリエチレンアジパミド)、PA46(ポリテトラメチレンアジパミド)、PA66(ポリヘキサメチレンアジパミド)、PA69(ポリヘキサメチレンアゼパミド)、PA610(ポリヘキサメチレンセバカミド)、PA611(ポリヘキサメチレンウンデカミド)、PA612(ポリヘキサメチレンドデカミド)、PA11(ポリウンデカンアミド)、PA12(ポリドデカンアミド)、PA1212(ポリドデカメチレンドデカミド)、PA6T(ポリヘキサメチレンテレフタルアミド)、PA6I(ポリヘキサメチレンイソフタルアミド)、PA912(ポリノナメチレンドデカミド)、PA1012(ポリデカメチレンドデカミド)、PA9T(ポリノナメチレンテレフタラミド)、PA9I(ポリノナメチレンイソフタルアミド)、PA10T(ポリデカメチレンテレフタラミド)、PA10I(ポリデカメチレンイソフタルアミド)、PA11T(ポリウンデカメチレンテレフタルアミド)、PA11I(ポリウンデカメチレンイソフタルアミド)、PA12T(ポリドデカメチレンテレフタラミド)、PA12I(ポリドデカメチレンイソフタルアミド)、及びポリアミドMXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
<黒色顔料>
本発明に用いられる複合材料は、黒色顔料を含有していてもよい。
黒色顔料としては、カーボンブラック、チタニウムブラック、フアーネスブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、アニリンブラック、及びスルフアブラックからなる群より選ばれる1種類以上の黒色顔料が好ましく、特に、炭素粒子からなる黒色顔料、例えば、カーボンブラックが最も好ましい。
本発明に用いられる複合材料が黒色顔料を含有する場合、黒色顔料の割合は、0.2〜20質量%であることが好ましく、0.3〜10質量%であることがより好ましく、更には0.3〜2質量%の範囲が好ましく、特には0.6〜2質量%の範囲が好ましい。
(カーボンブラック)
黒色顔料としてはカーボンブラックを用いることが好ましい。
カーボンブラックを含むことで、形成されたデータコードをより認識し易いものとすることができる。これは、カーボンブラックがデータコードの形成に好ましく用いられるレーザーのレーザー光エネルギー吸収体として作用するためである。レーザー光線を吸収させることによって、カーボンブラックを燃焼させて、COなどのガス状分解物として複合材料より放出させる。これによりカーボンブラックの粒子がもはや存在しない泡状の溶融帯域が、施すべきデータコードの形状で複合材料の表面に生じる。この結果、データコードを形成してない部分とデータコードを形成した部分とのコントラストが高くなり、より鮮明にデータコードを認識することができる。
<他の剤>
本発明に用いる複合材料中には、本発明の目的を損なわない範囲で、有機繊維または無機繊維の各種繊維状または非繊維状フィラー、難燃剤、耐UV剤、顔料、離型剤、軟化剤、可塑剤、界面活性剤の添加剤を含んでいてもよい。
<成形体>
複合材料は成形して成形体となり、複合材料と成形体は異なるものと解される場合があるが、本発明における複合材料は成形した後の成形体に区別は無い。したがって、本発明において、複合材料とは、通常の成形体を含む概念である。
よって、本発明に用いる複合材料は成形しても良いし、成形工程を通過せず、そのまま成形体の部品として使用することができる。
〔工程(2)〕
本発明における工程(2)は、データコードを撮像し、データコードの画像データを取得する工程である。
データコードを撮像する撮像装置としては、特に限定されるものではないが、データコードを認識する機能、及び認識したデータコードを撮像する機能を有するものが好ましく、例えば、デジタルカメラ等が挙げられる。画像データ(撮像して得られた画像データ)はデジタル画像データであることが好ましい。
データコードの撮像は、複合材料の生産ラインにおいて、複合材料をカットして積層する直前に行うことが、生産性の観点から好ましいが、積層した複合材料を別途読み込んでも構わない。
図2(A)〜(D)は、複合材料に形成されたデータコード(2a、2b、2c、2d)を撮像し、取得した画像データ(3a、3b、3c、3d)の一例である。
複合材料に2箇所以上形成されたデータコードを撮像し、それぞれのデータコードに対応する画像データを取得するにあたっては、複合材料に形成された2つ以上のデータコードを個々に撮像してもよいし、2つ以上のデータコードを一度に撮像した後、それぞれのデータコードに対応する画像データを抽出してもよい。
〔工程(3)〕
本発明における工程(3)は、取得した2つ以上の画像データを重ね合わせる工程である。
重ね合わせは、各画像データどうしの四隅などの位置を合わせるようにして行う。
図3は、取得した画像データ(3a、3b、3c、3d)を重ね合わせることで得られる読み取り可能なデータコード(2Y)の一例である。図2(A)〜(D)に示した例においては、個々のデータコード(2a、2b、2c、2d)は、極表層に存在する炭素繊維に起因して、レーザーによる形成ができていない部分が存在し、読み取り不可となる部分(欠陥部分)が生じている。しかし、画像データ(3a、3b、3c、3d)を重ね合わせることによって、個々のデータコード(2a、2b、2c、2d)における読み取り不可部分(欠陥部分)を互いに補完しあうことで、読み取り可能なデータコード(2Y)を得ることができる。
取得した画像データの重ね合わせは、特に限定されず、通常の手法で行うことができる。例えば、画像データの透過度を上昇させて画像を合体させることにより行ってもよい。
〔工程(4)〕
本発明における工程(4)は、重ね合わせた画像データを読み取る工程であり、例えば、Microsopf社のPowerpointやAdobe社のPhotoshopにより行うことができる。
本発明のデータコードの読み取り方法は、上述の工程(1)〜(4)をこの順に含んでいればよいが、必要に応じて、工程(4)において画像を読み取る前に、個々の画像データ(3a、3b、3c、3d)を重ね合わせることで得られた画像データ(3Y)の画像調整工程を含んでいてもよい。
画像調整としては、具体的には、重ね合わせた画像データ(3Y)の明るさ、コントラスト等の調整が挙げられる。画像調整を行うことにより、工程(3)において得られたデータコード(2Y)を、より読み取りやすいデータコードとすることができる。また、画像データの読み取り可能領域を判定する工程(画像の一部に炭素繊維が光の反射により白色に見える部分がある場合に、当該部分をノイズとして除去する工程など)を有していてもよい。
以下、本発明を実施例に用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔評価方法〕
(1)表面の炭素繊維の面積割合
複合材料の表面において、レーザーマーキングを行える任意の部位を、縦10mm、横10mmの正方形の領域を無作為に抽出して測定範囲の全面積とした。測定範囲の全面積の複合材料を、表面から10μmの厚み部分をフィルム状物となるようにミクロトームで切削し、顕微鏡(VHX−900:株式会社キーエンス製)を用いて、下からライトアップして透過画像を撮り、炭素繊維の透過面積を検出し、炭素繊維が一部でも存在していた場合は炭素繊維の面積とした。炭素繊維の面積と、測定範囲の全面積より、表面の炭素繊維の面積割合を、下記式(2)で算出した。
表面の炭素繊維の面積割合=(炭素繊維の面積÷測定範囲の全面積)×100(%) ・・・ 式(2)
(2)複合材料に含まれる炭素繊維の重量平均繊維長の分析
複合材料より無作為に抽出した炭素繊維100本の長さをノギスおよびルーペで1mm単位まで測定して記録し、測定した全ての炭素繊維の長さ(Li)から、式(4)により平均繊維長(Lw)を求めた。なお、式(4)は重量平均繊維長の計算方法であるが、ロータリーカッターで一定長にカットした場合は、数平均繊維長(上述の式(3))で計算した値と一致する。複合材料の場合は500℃×1時間程度、炉内にて樹脂を除去した後、炭素繊維を抽出した。
Lw=(ΣLi)/(ΣLi) 式(4)
<実施例1>
(複合材料1の調製)
炭素繊維として、平均繊維長16mmにカットした帝人株式会社製の炭素繊維“テナックス”(登録商標)STS40−24KS(平均繊維径7μm)を使用し、マトリクス樹脂として、ユニチカ社製のナイロン6樹脂A1030を用いて、WO2012/105080パンフレットに記載された方法に基づき、炭素繊維目付け1800g/m、ナイロン樹脂目付け1500g/mであるランダムに炭素繊維が配向したマットを作成した。この時、黒色顔料としてカーボンブラックを、製造される複合材料に1.2質量%含まれるようにナイロン樹脂に予め混合しておいた。
すなわち、ナイロン6樹脂(ユニチカ株式会社製「A1030BRF―BA」)に対し、カーボンブラック(オイルファーネスカーボンブラック、キャボットジャパン株式会社製、「BLACK PEARLS 800」を混合したマスターバッチを用意して使用した。
製造方法は上記WO2012/105080パンフレットに記載された通りであるが、カッターを通過したストランドをロータリーカッターの直下に配置したフレキシブルな輸送配管に導入し、管の下部には下方に向けて径が拡大するテーパ管を溶接した。そして、テ―パ管出口の下部に、支持体を設置し、その支持体上に、カットした炭素繊維とナイロン樹脂の混合体を帯状に堆積させ、支持体上に強化繊維と熱可塑性樹脂が混合された複合材料前駆体を得た。この複合材料前駆体を、260℃に加熱した金型に載置して、プレス装置にて、2.0MPaにて5分間加熱し、厚さ2.3mmの複合材料1を得た。
得られた複合材料に含まれる炭素繊維の平均繊維長は16mmであり、炭素繊維の体積含有率(Vf)は43%であった。また、複合材料1の表面の炭素繊維の面積割合を測定したところ、50%であった。
(QRコードの形成及び読み取り)
(1)QRコードの形成
作成した複合材料に対してレーザーマーカー(キーエンス社製MD−V9900)を用い、波長1064nmのYVOレーザーを用いてマーキングを実施し、約15mm角のQRコード(登録商標)が4個マーキングされた複合材料を100枚得た。つまり、合計400個のデータコードを形成した。
(2)QRコードの画像データの取得
1枚の複合材料にマーキングされた4個のQRコードをデジタルカメラで撮像した。マーキングされた箇所は白色に観察された。同時に、表面に存在していた炭素繊維も光の反射により白色に観察された。
(3)QRコードの重ね合せ
Adobe社の Photoshopを用いて個々の画像の透過度を上げた後に重ね合わせた。このとき、マーキングによる白色か、炭素繊維による白色かを区別するため、4個のQRコードにおいて、1個にのみ観察された白色箇所はノイズとして除去した。
(4)画像の読み取り
重ね合わせたQRコード(登録商標)をハンディタイプスキャナ(キーエンス社製/BT−1000)で読込み、マーキング性(読み取り精度)を評価した。これを100枚の複合材料に対してそれぞれ行った。
(5)データコードの読み取り精度の評価
100枚の複合材料にマーキングされた、上記(1)〜(4)の作業を行った画像であるQRコードは全て読み取れた。
<比較例1>
上記(3)QRコードの重ね合せの作業を行わず、4個のQRコードをそれぞれ独立してハンディタイプスキャナ(キーエンス社製/BT−1000)で読込み、マーキング性を評価した。この場合、100枚の複合材料のうち、3枚の読み取りに失敗した。
1:複合材料
2a、2b、2c、2d:読み取り不可部分を有するQRコード
Xa、Xb、Xc、Xd:読み取り不可部分
3a、3b、3c、3d:QRコードの画像データ
2Y:2a、2b、2c、及び2dを重ね合わせた読み取り可のQRコード
3Y:3a、3b、3c、及び3dを重ね合わせた画像データ
11:搬送ベルト
12:搬送方向

Claims (7)

  1. 重量平均繊維長1〜100mmの炭素繊維と熱可塑性樹脂とを含む複合材料の2箇所以上に形成されたデータコードを撮像し、前記データコードの画像データを取得する工程、
    取得した2つ以上の前記画像データを重ね合わせる工程、
    重ね合わせた画像データを読み取る工程、
    をこの順に有する、データコードの読み取り方法。
  2. 前記炭素繊維の少なくとも一部が前記複合材料の極表層に存在する請求項1に記載のデータコードの読み取り方法。
  3. 前記炭素繊維が、炭素繊維束を含む、請求項1又は2に記載のデータコードの読み取り方法。
  4. 前記データコードが、前記複合材料の表面に凹凸形状を設けることにより形成されたものである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のデータコードの読み取り方法。
  5. 前記データコードが、レーザーを用いて形成されたものである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のデータコードの読み取り方法。
  6. 前記レーザーの波長が100〜2000nmである請求項5に記載のデータコードの読み取り方法。
  7. 前記データコードの数が4つ以上である請求項1〜6のいずれか1項に記載のデータコードの読み取り方法。
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