JP2021025602A - 冷媒用管継手構造 - Google Patents

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JP2021025602A JP2019145129A JP2019145129A JP2021025602A JP 2021025602 A JP2021025602 A JP 2021025602A JP 2019145129 A JP2019145129 A JP 2019145129A JP 2019145129 A JP2019145129 A JP 2019145129A JP 2021025602 A JP2021025602 A JP 2021025602A
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井上 智史
Tomohito Inoue
智史 井上
清和 高橋
Kiyokazu Takahashi
清和 高橋
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Abstract

【課題】メタルタッチシールを使用せずに、かつ、手でもって、配管接続作業が可能な冷媒用管継手構造を提供する。【解決手段】第1・第2パイプP1,P2は、テーパ状段付部10を有し、第1パイプP1と第2パイプP2を、段付部10に掛けて、引寄せる第1・第2引寄せ筒体15,20を有し、さらに、袋ナット2を外嵌して、C型止め輪30にて、連結する。【選択図】図1

Description

本発明は、冷媒用管継手構造に関する。
従来から、冷媒用管継手としては、図11に示したフレア継手が広く知られている。このフレア継手は、図11に示したように、パイプPの端部にフレア加工部fを作業工具によって塑性加工することで形成していた。フレア継手本体hのテーパ部aに当てて袋ナットnにて締付け、袋ナットnのテーパ面tとフレア継手本体hのテーパ部aにて挾圧し、金属面の相互圧接にて密封性を確保する構成である(例えば、特許文献1参照)。
作業現場にて、被接続用パイプPの端部に、専用治具(作業工具)を使用してフレア加工部fを形成する際に、テーパ状へ大きな塑性変形によって、フレア加工部fの小径側角部fに亀裂を生じ易い。また、作業現場におけるフレア加工は、品質のバラツキが発生し易いという問題があった。
そこで、図11の袋ナットnは、スパナやレンチ等の作業工具を必ず使用せねばならなかった。つまり、フレア加工部fは、テーパ部a及び袋ナットnに対して、金属相互の強い圧接状態───メタルタッチシール───とせねば、冷媒の密封性を維持できないからである。
そこで、図9と図10に示すような構造の管継手構造が提案されている(特許文献2参照)。
特開2005−42858号公報 特開2010−270846号公報
図9,図10に示す管継手構造は、パイプ先端にフレア加工も、その他の加工も省略できるという優れた点もあるが、極めて超精密な、爪80を有する引抜阻止部材81を必要とした。また、パイプPに回転トルクが作用した場合、爪80によって螺旋溝が形成されながらパイプ引抜けが生ずる場合もあった。
さらに、袋ナット83を継手本体82に対して螺着するには、内部の2箇所のメタルタッチシール部85,86を強力に圧接させるために極めて大きな回転トルクを要し、スパナやレンチ等の作業工具を使用せねばならなった。
そこで、本発明は、このような問題を解決して、超精密部品を省略でき、製造が容易であり、しかも、スパナやレンチ等の作業工具を使用せずに、作業者が手でもって、接続作業を行えることで、狭小なスペースでの配管接続も容易に行うことができる。所定使用期間後に配管接続部の補修が必要となったとしても、作業工具を使用せずに、作業者が手でもって、容易かつ迅速に補修作業を行い得る冷媒用管継手構造を提供することを目的とする。
そこで、本発明は、第1パイプと第2パイプを相互に接続する冷媒用管継手構造に於て、上記第1・第2パイプは、各々、先端面から所定軸心方向寸法に渡って先端拡径管部が形成され、上記先端拡径管部と基本径管部との境界には、テーパ状段付部が形成され、上記第1パイプの上記テーパ状段付部に当接する勾配部を有し、上記第1パイプを第2パイプに接近するアキシャル方向に引寄せる第1引寄せ筒体と、上記第2パイプの上記テーパ状段付部に当接する勾配部を有し、上記第2パイプを第1パイプに接近するアキシャル方向に引寄せる第2引寄せ筒体とを、備え、上記第1・第2パイプを相互に引寄せた引寄状態を保持するための袋ナットを、上記第1・第2引寄せ筒体に外嵌状に設け、さらに、上記袋ナットの雌ネジが螺合する雄ネジを、上記第1引寄せ筒体の外周面に形成すると共に、C型止め輪を嵌込んだ第1凹周溝を上記第1引寄せ筒体の外周面に設け、上記袋ナットの雌ネジよりも袋ナット先端方向位置の内周面には、上記C型止め輪が嵌入可能な第2凹周溝、及び、先端方向に拡径状のC型止め輪縮径誘導用テーパ部が、形成され、上記袋ナットの雌ネジを上記第1引寄せ筒体の雄ネジに対して、手動回転力にて螺進させてゆくと上記C型止め輪縮径誘導用テーパ部が、上記第1凹周溝内のC型止め輪を弾性縮径させつつ第2凹周溝内に誘導嵌入させて、第1・第2パイプを相互に引寄せた引寄状態にて接続するよう構成したものである。
また、上記袋ナットに形成された上記第2凹周溝の断面形状は、先端側の一側辺が、ラジアル内方に溝幅が増加する傾斜状であると共に、基端側の他側辺は軸心に直交状である台形状に形成され、上記袋ナットを上記第1引寄せ筒体に対して、螺退させるための手動逆回転力が付与された際、上記第2凹周溝に突入しているC型止め輪は、傾斜状の上記一側辺によって、ラジアル内方向の力を受けて弾性的に縮径変形し、C型止め輪が上記第2凹周溝から離脱可能に構成されている。
また、第1パイプの外周面と第1引寄せ筒体との対応面、及び、第2パイプの外周面と第2引寄せ筒体との対応面、さらに、第1引寄せ筒体と第2引寄せ筒体との対応面には、夫々、冷媒をシールする耐冷媒性の第1シール材と、大気中の酸素を遮断するための耐酸素性の第2シール材からなる2重シール構造体が、介設されている。
本発明によれば、超精密部品加工を省略でき、パイプに大きい耐引抜力を、付与できる。先端拡径管部をパイプ端に予め加工する必要があるといえども、従来から(古くから)ロウ付けのために使用されていた作業工具(治具)をそのまま使用できて、簡単かつ確実に、加工可能である。
また、パイプが回転しても、冷媒洩れを生じない。
特に、作業者は(作業工具を用いずに)手作業(手締め)でパイプ接続作業を容易迅速に、行い得る。しかも、確実に、狭小な配管箇所に於ても、能率良く行い得る。
配管接続完了状態下で、通常の振動等による外力が作用しても、C型止め輪によって、ナットは螺退せず(逆回転せず)、故に、パイプの接続状態が維持される。そして、補修工事等を必要とする際は、袋ナットを作業者が手で握って螺退させることができる。これによって、複数本のパイプが相互に接近配設された配管現場に於て、スパナ等の作業工具を用いずに、簡単に管継手の分解修理を行い得る。
本発明の実施の一形態を示す接続完了状態の断面図である。 接続作業途中の状態を示す断面図である。 袋ナットの断面図である。 袋ナットの要部拡大断面図である。 袋ナットを順次螺進してゆく際にC型止め輪が第1凹周溝内でいかに作動するかを説明し、さらに、袋ナットの第2凹周溝内にいかにしてC型止め輪が誘導嵌入するかを説明するための要部拡大断面説明図である。 接続完了使用状態下で、第1引寄せ筒体と袋ナットが相互に軸心方向に移動する外力を受けた際に、C型止め輪の作動(作用)を説明するための要部拡大断面説明図である。 袋ナットに手動逆回転力を与えて、順次螺退させてゆく際に、C型止め輪が第1凹周溝内でいかに作動するかを説明し、さらに、袋ナットの第2凹周溝内からいかにしてC型止め輪が離脱するかを説明するための要部拡大断面説明図である。 古くから現在まで実施されているロウ付け作業の説明と、ロウ付けされたパイプ接続部を説明するための断面図である。 従来例を示し、接続作業途中状態の断面図である。 従来例を示す接続完了状態の断面図である。 他の従来例を示す断面図である。
以下、図示の実施の形態に基づき本発明を詳説する。
図1と図2に示す実施形態に於て、被接続用第1・第2パイプP,Pは、各々、先端面3から所定軸心寸法Lに渡って先端拡径管部5が形成されている。
この先端拡径管部5と、パイプ本来の基本径Dを有する基本径管部6との境界には、テーパ状段付部10が形成されている。
本発明は、冷媒が流れる管継手構造に係り、管継手Yによって、第1パイプPと第2パイプPの各先端面3,3を、微小間隙gを介して(又は相互当接状として)対面させて、接続する。
15は、第1パイプPのテーパ状段付部10に当接する勾配部11を有し、第1パイプPを第2パイプPに接近するアキシャル方向Xに引寄せる第1引寄せ筒体である。
20は、第2パイプPのテーパ状段付部10に当接する勾配部11を有し、上記第2パイプPを第1パイプPに接近するアキシャル方向Xに引寄せる第2引寄せ筒体である。
さらに、第1パイプPと第2パイプPを相互に引き寄せた引寄状態を保持するための袋ナット2を、備えている。この袋ナット2は、第1引寄せ筒体15及び第2引寄せ筒体20に、外嵌状に設けられる。
具体的には、第1引寄せ筒体15は、その外周面16における軸心方向中間に低い突隆部17を有し、その突隆部17には、C型止め輪30を嵌込むための第1凹周溝31が設けられる。
18は雄ネジであって、突隆部17よりも先端方向位置に形成され、袋ナット2の雌ネジ7に螺合する。
また、第1引寄せ筒体15の内周面について説明すると、第1パイプPの基本径Dよりも僅かに大きい小径部19と、前記テーパ状段付部10に対応する勾配部11と、第1パイプPの先端拡径管部5に対応する中径部36と、第2引寄せ筒体20の一部が差込まれる(内嵌される)大径部37が、(基端から先端に向かって)順次形成されている。また、中径部36と大径部37の境界には段付部38が形成されている。
袋ナット2は、図1〜図4に示すように、雌ネジ7をアキシャル方向中間域に有すると共に、内鍔部8を基端に有する。
そして、雌ネジ7よりも袋ナット先端方向位置の内周面21には、C型止め輪30が(後述する袋ナット2の螺進の最終的段階にて)嵌入する第2凹周溝32が形成され、かつ、該第2凹周溝32よりも先端側に、該第2凹周溝32に隣接して、先端方向に拡径状のC型止め輪縮径誘導用テーパ部33が、形成されている。
そして、袋ナット2の雌ネジ7を、第1引寄せ筒体15の雄ネジ18に対して、手動回転力(回転トルク)Mによって螺進させてゆくと、図2及び図5(A)から、図5(B)に示す如く、袋ナット2が矢印Nのようにアキシャル方向に動き、誘導用テーパ部33が、(前述の)第1凹周溝31内のC型止め輪30を矢印R方向に弾性縮径させつつ、図5(B)から図5(C)に示す如く、第2凹周溝32内に誘導嵌入させることができる。
このように、C型止め輪30が図1,図5(C)に示す如く、第1凹周溝31と第2凹周溝32の両者に嵌入した係止をもって、第1・第2パイプP,Pを相互に引寄せた引寄状態にて、第1・第2パイプP,Pの接続作業は完了する。
なお、図5(及び、図6,図7)に於ては、図1,図2に示した突隆部17を有する外周面16を、同一径として、簡略化して、図示している。
ところで、第2引寄せ筒体20について具体的に説明すると、その外周面23における軸心方向の中間乃至僅かに外方(右方)寄りに、段付部24が形成される。第1引寄せ筒体15の大径部(孔部)37のアキシャル方向寸法に対し、第2引寄せ筒体20の先端面25から段付部24までのアキシャル方向寸法を相等しく設定する。
図1に示す如く、第1引寄せ筒体15の先端面14と、第2引寄せ筒体20の段付部24とは、同一面状として一致し、これを、袋ナット2の内鍔部8の内面8Aが同時に当接する。即ち、図1に示した第1・第2パイプP,Pを相互に引寄せた引寄状態下(接続状態下)で、第2引寄せ筒体20と第1引寄せ筒体15と袋ナット2の3者は、アキシャル(軸心)方向へのがたつきが殆ど無いように、組付けられている。
そして、上記袋ナット2の内周面21に形成された第2凹周溝32の断面形状は、図4に示す如く、先端側の一側辺32Aが、ラジアル内方に溝幅が増加する傾斜状である。また、基端側の他側辺32Bは、軸心Lに直交状である。
言い換えると、第2凹周溝32は、一側辺32Aのみが傾斜状の(不等脚)台形状であり、しかも、溝32の(ラジアル方向の)深さ寸法は、小さい。即ち、低台形状である。図4に於て、第2凹周溝32の深さ寸法をH32とすると共に、傾斜状の一側辺32Aを除外した溝幅寸法をW32とすると、0.3・W32≦H23≦0.5・W32とする。望ましくは、0.35・W32≦H23≦0.45・W32とする。
また、図4に於て、一側辺32Aの傾斜角度θは、30°≦θ≦40°とするのが好ましい。
本発明の実施の形態では、(前述の如く)手動回転力(回転トルク)Mによって、袋ナット2を螺進させて配管接続状態───第1・第2パイプP,Pを相互に引寄せた引寄状態───にすることが可能である。しかし、そのままでは不意に袋ナット2が螺退して緩む虞れが高いので、C型止め輪30と第1・第2凹周溝31,32によって、袋ナット2の緩み止めを行う構成としている。
いわゆる「地獄」として、袋ナット2が緩む事故を防止している。
しかしながら、接続完了後に、配管のやり直し、あるいは補修の必要性が生じた場合、袋ナット2を緩めようとしても、従来の第1・第2凹周溝(図示省略)では、至難乃至不可能であった。
これに対して、本発明では、上述したように、上記袋ナット2に形成された上記第2凹周溝32の断面形状は、先端側の一側辺32Aが、ラジアル内方に溝幅が増加する傾斜状であると共に、基端側の他側辺32Bは軸心Lに直交状である台形状に形成され、しかも、(図4に示したように、)溝深さH23を、0.3・W32〜0.5・W32としたり、一側辺32Aの傾斜角度θを30°〜40°としたことによって、袋ナット2を第1引寄せ筒体15に対して、螺退させる(緩める)ための手動逆回転力を付与した際、図7に於て、同図(A)から(B)を経て(C)の如く、C型止め輪30を第2凹周溝32から離脱可能である。
具体的に説明すると、図7(A)に示すように、手動逆回転力(回転トルク)が付与されると、矢印E方向へ袋ナット2が移動しようとするがC型止め輪30の角部30Aが傾斜状一側辺32Aに当接状態となって、点線矢印Eの方向の外力が作用する。
この点線矢印Eをもって示すベクトルのラジアル内方向の分力により、C型止め輪30は、矢印E方向に移動する(縮径弾性変形を生ずる)。即ち、矢印Eをもって示したラジアル内方向の力が、C型止め輪30に作用する。
C型止め輪30のこのような移動(縮径弾性変形)に伴って、図7(A)から図7(B)に示すように、第2凹周溝32とテーパ部33の境界凸条部34に乗り上げつつ、テーパ部33へ移り(図7(C)参照)、袋ナット2を矢印E方向へ離脱できる。その後は、第1・第2引寄せ筒体15,20相互を分離させれば、第1・第2パイプP,Pを分離できる。
言い換えれば、袋ナット2を第1引寄せ筒体15に対して、螺退させるための手動逆回転力が付与された際、第2凹周溝32に突入しているC型止め輪30は、傾斜状の一側辺32Aによって、ラジアル内方向の力Eを受けて弾性的に縮径変形し、C型止め輪30が第2凹周溝32から離脱可能に構成されている。
そして、図6(B)(C)は、図1に示す第1・第2パイプP,Pに通常の振動等による外力が外部から伝達されている状況を示し、図6(A)では瞬間的に振動による外力が無い状態を示す。
図6(A)では、外力も作用せず、当然、C型止め輪30が第2凹周溝32から離脱する状況ではない。また、図6(C)に於ては、C型止め輪30は、矢印Fc,Fcにて示すように、袋ナット2と第1引寄せ筒体15が、振動等による外力が作用したとしても、C型止め輪30が第2凹周溝32から離脱する虞れはない。即ち、C型止め輪30は、第2凹周溝32の軸心直交面状の他側辺32Bに当接しており、ラジアル方向の分力を受けることがないためである。
そして、図6(B)の状況下では、C型止め輪30は、矢印Fb,Fbにて示すように、袋ナット2と第1引寄せ筒体15が、振動等の外力が作用して、C型止め輪30が第2凹周溝32の傾斜状の一側辺32Aに当接し、ベクトルE13を受ける。
従って、このベクトルE13のラジアル内方向の分力として、矢印で示すベクトルE14を受ける。
しかしながら、袋ナット2を手動で逆回転(螺退回転)させた際の、図7(A)のベクトル(ラジアル内方向の力)Eに比較して、図6(B)のベクトルE14は十分に小さい。それに伴って、C型止め輪30は、第2凹周溝32の(上方の)溝底から微小寸法ε分、離間するに過ぎず、離脱することは、ない。
図6(B)におけるベクトルE13(E14)が小さくなる理由は、以下の通りである。即ち、図6(B)の右方図外に於て、袋ナット2の雌ネジ7と、第1引寄せ筒体15の雄ネジ18とが、螺合状態を維持しているが故である。言い換えると、図6(B)に示したベクトルFbは、上記雌ネジ7と雄ネジ18の螺合によって、受持され、従って、C型止め輪30の受持する力(ベクトル)は、小さくて済むのである。
要するに、図6(A)(B)(C)に示した通常の配管接続状態下で、振動等の外力が作用したとしても、C型止め輪30は、常に第2凹周溝32・第1凹周溝31から、離脱せず、嵌入・係止状態を保持できる。
このように、図7に示した如く、袋ナット2を螺退させるために手動逆回転力を付与すれば、C型止め輪30は、傾斜状の一側辺32Aによって、ラジアル内方向の大きな力(ベクトル)Eを受けて縮径変形し、C型止め輪30が第2凹周溝32から離脱可能であるのに対して、配管接続状態下で通常の振動等の外力が、図6(B)の矢印Fbのように作用する場合は、C型止め輪30は凹周溝32,31に対して常に嵌入・係止状態を保つことができる。
次に、冷媒(流体)の密封のための構成(構造)について、説明する。
図1,図2に示すように、第1パイプPの先端拡径管部5の外周面と、第1引寄せ筒体15との対応面、及び、第2パイプPの先端拡径管部5の外周面と、第2引寄せ筒体20との対応面、さらに、第1引寄せ筒体15と第2引寄せ筒体20とが嵌合する対応面には、夫々、冷媒をシールする耐冷媒性の第1シール材41と、大気中の酸素を遮断するための耐酸素性の第2シール材42からなる2重シール構造体が、介設されている。前者の第1シール材41としては、IIR製のOリングが好ましく、後者の第2シール材42としては、EPDM製のOリングが好ましい。
本発明に於て、パイプP,Pの夫々に、先端拡径管部5を形成せねばならない。ところで、図8に示すように、一方のパイプ61と他方のパイプ62を接続するために、古くからロウ付け管接続63が実施されてきた。他方のパイプ62はそのままであるが、一方のパイプ61には、先端拡径管部5を形成せねばならなかったので、この拡径加工のために、(図示省略するが)分割金型とテーパ状雄棒材から成る作業工具(治具)が、我国では、古くから多数使用されてきたので、その作業工具(治具)を流用することによって、本発明の製造(実施)は容易である(熟練の作業者も多く存在する)。
本発明は、上述の図示の実施の形態に限られず、設計変更可能であって、C型止め輪30としては、横断面円形とするも自由である。また、C型止め輪30の全体形状としては、装着(使用)状態下で、真円形とする以外に、全周の3箇所が第2凹周溝32の溝底面に当接させるようにするも、望ましい。
本発明は、以上詳述したように、第1パイプPと第2パイプPを相互に接続する冷媒用管継手構造に於て、上記第1・第2パイプP,Pは、各々、先端面3から所定軸心方向寸法Lに渡って先端拡径管部5が形成され、上記先端拡径管部5と基本径管部6との境界には、テーパ状段付部10が形成され、上記第1パイプPの上記テーパ状段付部10に当接する勾配部11を有し、上記第1パイプPを第2パイプPに接近するアキシャル方向Xに引寄せる第1引寄せ筒体15と、上記第2パイプPの上記テーパ状段付部10に当接する勾配部11を有し、上記第2パイプPを第1パイプPに接近するアキシャル方向Xに引寄せる第2引寄せ筒体20とを、備え、上記第1・第2パイプP,Pを相互に引寄せた引寄状態を保持するための袋ナット2を、上記第1・第2引寄せ筒体15,20外嵌状に設け、さらに、上記袋ナット2の雌ネジ7が螺合する雄ネジ18を、上記第1引寄せ筒体15の外周面16に形成すると共に、C型止め輪30を嵌込んだ第1凹周溝31を上記第1引寄せ筒体15の外周面16に設け、上記袋ナット2の雌ネジ7よりも袋ナット先端方向位置の内周面21には、上記C型止め輪30が嵌入可能な第2凹周溝32、及び、先端方向に拡径状のC型止め輪縮径誘導用テーパ部33が、形成され、上記袋ナット2の雌ネジ7を上記第1引寄せ筒体15の雄ネジ18に対して、手動回転力にて螺進させてゆくと上記C型止め輪縮径誘導用テーパ部33が、上記第1凹周溝31内のC型止め輪30を弾性縮径させつつ第2凹周溝32内に誘導嵌入させて、第1・第2パイプP,Pを相互に引寄せた引寄状態にて接続するよう構成したので、パイプP,Pの端部の先端拡径管部5の塑性加工は、古くからの溶接方式(図8参照)に用いられてきた作業工具を使用して、品質が安定し、パイプ亀裂の心配は全く無くなる。特に、スパナやレンチ等の作業工具を使用せずに、狭小な配管設置スペースや、多数本の配管相互間の狭小スペースであっても、作業者は容易かつ迅速な作業を行い得る。さらに、金属相互の強い圧接状態───メタルタッチシール───を省略できるので、作業者はスパナ等の作業工具を用いずに、軽快に袋ナットを螺合させることができる。
さらに、冷媒ガスとしては微燃性のガスも使用されるが、本発明では、手締めで、全く熱を用いず、補修も安全に行い得る。
また、上記袋ナット2に形成された上記第2凹周溝32の断面形状は、先端側の一側辺32Aが、ラジアル内方に溝幅が増加する傾斜状であると共に、基端側の他側辺32Bは軸心Lに直交状である台形状に形成され、上記袋ナット2を上記第1引寄せ筒体15に対して、螺退させるための手動逆回転力が付与された際、上記第2凹周溝32に突入しているC型止め輪30は、傾斜状の上記一側辺32Aによって、ラジアル内方向の力Eを受けて弾性的に縮径変形し、C型止め輪30が上記第2凹周溝32から離脱可能に構成されているので、補修作業を、(作業工具を用いずに)手作業にて迅速に、かつ、容易に、行い得る。特に、狭小な配管スペース内でも、手のみを差込んで容易に行うことが可能である。
また、第1パイプPの外周面と第1引寄せ筒体15との対応面、及び、第2パイプPの外周面と第2引寄せ筒体20との対応面、さらに、第1引寄せ筒体15と第2引寄せ筒体20との対応面には、夫々、冷媒をシールする耐冷媒性の第1シール材41と、大気中の酸素を遮断するための耐酸素性の第2シール材42からなる2重シール構造体が、介設されているので、メタルタッチシールを省略できて、作業工具による大きな回転トルクを付与せずに、かつ、安定して確実な密封性能が得られる。特に、冷媒ガス用として、密封性能が、安定して、長期にわたり高く維持可能となる。
2 袋ナット
3 先端面
5 先端拡径管部
6 基本径管部
7 雌ネジ
10 テーパ状段付部
11 勾配部
15 第1引寄せ筒体
16 外周面
18 雄ネジ
20 第2引寄せ筒体
21 内周面
30 C型止め輪
31 第1凹周溝
32 第2凹周溝
32A 一側辺
32B 他側辺
33 縮径誘導用テーパ部
41 第1シール材
42 第2シール材
矢印(ラジアル内方向の力)
第1パイプ
第2パイプ
軸心
所定軸心寸法
,Xアキシャル方向
Y 管継手

Claims (3)

  1. 第1パイプ(P)と第2パイプ(P)を相互に接続する冷媒用管継手構造に於て、
    上記第1・第2パイプ(P)(P)は、各々、先端面(3)から所定軸心方向寸法(L)に渡って先端拡径管部(5)が形成され、
    上記先端拡径管部(5)と基本径管部(6)との境界には、テーパ状段付部(10)が形成され、
    上記第1パイプ(P)の上記テーパ状段付部(10)に当接する勾配部(11)を有し、上記第1パイプ(P)を第2パイプ(P)に接近するアキシャル方向(X)に引寄せる第1引寄せ筒体(15)と、
    上記第2パイプ(P)の上記テーパ状段付部(10)に当接する勾配部(11)を有し、上記第2パイプ(P)を第1パイプ(P)に接近するアキシャル方向(X)に引寄せる第2引寄せ筒体(20)とを、備え、
    上記第1・第2パイプ(P)(P)を相互に引寄せた引寄状態を保持するための袋ナット(2)を、上記第1・第2引寄せ筒体(15)(20)に外嵌状に設け、
    さらに、上記袋ナット(2)の雌ネジ(7)が螺合する雄ネジ(18)を、上記第1引寄せ筒体(15)の外周面(16)に形成すると共に、C型止め輪(30)を嵌込んだ第1凹周溝(31)を上記第1引寄せ筒体(15)の外周面(16)に設け、
    上記袋ナット(2)の雌ネジ(7)よりも袋ナット先端方向位置の内周面(21)には、上記C型止め輪(30)が嵌入可能な第2凹周溝(32)、及び、先端方向に拡径状のC型止め輪縮径誘導用テーパ部(33)が、形成され、
    上記袋ナット(2)の雌ネジ(7)を上記第1引寄せ筒体(15)の雄ネジ(18)に対して、手動回転力にて螺進させてゆくと上記C型止め輪縮径誘導用テーパ部(33)が、上記第1凹周溝(31)内のC型止め輪(30)を弾性縮径させつつ第2凹周溝(32)内に誘導嵌入させて、
    第1・第2パイプ(P)(P)を相互に引寄せた引寄状態にて接続するよう構成したことを特徴とする冷媒用管継手構造。
  2. 上記袋ナット(2)に形成された上記第2凹周溝(32)の断面形状は、先端側の一側辺(32A)が、ラジアル内方に溝幅が増加する傾斜状であると共に、基端側の他側辺(32B)は軸心(L)に直交状である台形状に形成され、
    上記袋ナット(2)を上記第1引寄せ筒体(15)に対して、螺退させるための手動逆回転力が付与された際、上記第2凹周溝(32)に突入しているC型止め輪(30)は、傾斜状の上記一側辺(32A)によって、ラジアル内方向の力(E)を受けて弾性的に縮径変形し、C型止め輪(30)が上記第2凹周溝(32)から離脱可能に構成されている請求項1記載の冷媒用管継手構造。
  3. 第1パイプ(P)の外周面と第1引寄せ筒体(15)との対応面、及び、第2パイプ(
    )の外周面と第2引寄せ筒体(20)との対応面、さらに、第1引寄せ筒体(15)と第2引寄せ筒体(20)との対応面には、夫々、冷媒をシールする耐冷媒性の第1シール材(41)と、大気中の酸素を遮断するための耐酸素性の第2シール材(42)からなる2重シール構造体が、介設されている請求項1又は2記載の冷媒用管継手構造。
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