JP2021017215A - 航空機の主脚ベイの冷却構造および航空機 - Google Patents

航空機の主脚ベイの冷却構造および航空機 Download PDF

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紘基 藤永
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元秀 上原
エドゥマール シルヴァ
Edmar Sylva
エドゥマール シルヴァ
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Tadahiko Suzuta
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Abstract

【課題】航空機の主脚ベイ内の温度上昇を抑える構造を提供する。【解決手段】本開示の第1の冷却構造は、航空機の主脚10を収納する主脚ベイ20を覆うフェアリング14と、主脚ベイ20に収納された状態の主脚10の車輪110と車輪用開口140の周縁部との間の間隙18を塞ぐシール部材19と、車輪用開口140の後方において周縁部の近傍から起立したガイド壁21とを備えている。シール部材19は、車輪用開口140の後方において欠損している。ガイド壁21は、シール部材19の欠損箇所A1に対応する周縁部の近傍から、車輪110の外周部110Aに対向して起立している。ガイド壁21は、間隙18からフェアリング14の内側に流入した外気を車輪用開口140の径方向内側に向けて案内する。【選択図】図4

Description

本開示は、航空機の主脚を収納する主脚ベイの内部を冷却する技術に関する。
航空機の主脚の車輪やブレーキ等は、使用されることで発熱する。主脚が収納された主脚ベイの内部温度の上昇を抑えるため、例えば、特許文献1に記載されているように、フェアリングに設置したスクープにより外気を主脚ベイに取り込むことが考えられる。
特開2016−137765号公報
しかしながら、部材の干渉や設置スペースに関する制約等から、スクープを設置可能な位置が制限される場合、スクープは、主脚ベイを冷却する手段として必ずしも有効ではない。つまり、ブレーキ等の発熱部に向けて外気を効率よく導入することの可能な位置にスクープを設置できるとは限らないのである。
以上より、本開示は、航空機の主脚ベイ内の温度上昇を抑えることが可能な新規な冷却構造または航空機を提供することを目的とする。
以下に開示するように、本開示に包含される冷却構造は、主脚における顕著な発熱部であるブレーキから周囲への熱の拡散防止に注視する。
本開示の航空機の主脚ベイの第1の冷却構造は、航空機の主脚を収納する主脚ベイを覆い、主脚の車輪が出入りする車輪用開口が形成されたフェアリングと、主脚ベイに収納された状態の主脚の車輪の外周部と車輪用開口の周縁部との間の間隙を塞ぎ、車輪用開口の後方において欠損しているシール部材と、シール部材が欠損している欠損箇所に対応する周縁部の近傍から、車輪の外周部に対向して起立したガイド壁と、を含み、ガイド壁は、間隙からフェアリングの内側に流入した外気を車輪用開口の径方向内側に向けて案内することを特徴とする。
本開示の第1の冷却構造において、ガイド壁は、周縁部の近傍から起立した支持体と、支持体の先端側に連なり、径方向内側に向けて外気を案内する弾性体と、を備えることが好ましい。
本開示の第1の冷却構造において、ガイド壁は、周縁部に沿って配置されていることが好ましい。
本開示の第1の冷却構造において、主脚は、車軸の一端側に設けられた1以上の車輪である第1車輪と、車軸の他端側に設けられた1以上の車輪である第2車輪と、を含み、ガイド壁は、第1車輪と第2車輪との間に向けて外気を案内することが好ましい。
本開示の第1の冷却構造は、フェアリングに一体または別体に、車輪用開口の周方向における前方に備わり、車輪用開口に露出した車輪から離れる向きに気流を案内するガイド部を含むことが好ましい。
本開示の航空機の主脚ベイの第2の冷却構造は、航空機の主脚を収納する主脚ベイを覆い、主脚の車輪が出入りする車輪用開口が形成されたフェアリングと、フェアリングに一体または別体に、車輪用開口の周方向における前方に備わり、車輪用開口に露出した車輪から離れる向きに気流を案内するガイド部と、を含むことを特徴とする。
本開示の第2の冷却構造において、フェアリングの車輪用開口の周囲における前方および後方には、車輪用開口の径方向外側から径方向内側に向かうにつれて、車輪用開口に露出した車輪の下端の位置に対して上方に退く傾斜領域が形成され、ガイド部は、傾斜領域に沿って配置され、車輪用開口の径方向外側から径方向内側に向かうにつれて厚さが増加する板状の部材であって、前方の傾斜領域の表面に対して下方に突出していることが好ましい。
本開示の航空機は、上述した冷却構造を備えることを特徴とする。
本開示の航空機は、航空機の主脚を収納する主脚ベイを区画する機体と、機体に設けられ、外気を主脚ベイに流入させる導入流路と、を含み、導入流路は、前端から後端に向かうにつれて、機体のスキンの表面から滑らかに窪むことで開口断面積が増大するスクープ部と、スクープ部の後端に連なり、スクープ部から流入した外気の流れの向きを変更する転向部と、を備えることを特徴とする。
本開示の航空機において、転向部は、機体の内方にかつ前方に向けて外気の流れを案内することが好ましい。
本開示の航空機においては、導入流路を含み、平面視において円形の領域からなるパネルを備え、パネルは、周方向に所定のピッチで配置される複数のボルトにより機体に締結されていることが好ましい。
本開示の第1の冷却構造によれば、後述するように、車輪用開口の後方におけるシール部材が欠損した箇所においてガイド壁に沿って主脚ベイに導入される外気により、車輪の発熱源から周囲への熱の拡散を防ぎつつ、主脚ベイ内部の温度上昇を抑えることができる。
また、車輪用開口の前方に、車輪から離れる向きに気流を案内するガイド部を備えた本開示の第2の冷却構造によれば、ブレーキ等の発熱源の直下のホイールの位置から外気が主脚ベイに流入することを抑えることができるので、流入した外気が車輪の発熱部を通過することによる熱の拡散を防いで、主脚ベイ内部の温度上昇を抑えることができる。
さらに、転向部を含む導入流路を備えた本開示の航空機によれば、好適な位置よりも後方にスクープ部を設置せざるを得ない場合であっても、転向部により、スクープ部から取り込んだ外気を前方の車輪に向けて供給して、主脚ベイ内部の温度上昇を抑えることができる。
第1実施形態に係る航空機を下方から示す斜視図である。主脚は主脚ベイに収納されている。 主脚の車輪と、車輪が出入りするフェアリングの車輪用開口と、シール部材(灰色に着色)とを示す平面図である。車輪用開口の後方においてシール部材が欠損している。 主脚ベイに主脚が収納されている状態を示す斜視図である。主脚の車輪の後方から主脚ベイに流入する外気をガイドするガイド壁が示されている。 (a)は、主脚の車輪の後方から流入した外気による主脚ベイの冷却作用を説明するための模式図である。(b)および(c)はそれぞれ、ガイド壁の変形例を示す模式図である。 (a)は、第2実施形態に係る航空機のフェアリングおよび主脚の車輪を下方から示す斜視図である。(b)は、(a)のVb部拡大図であり、車輪用開口の前方に配置されたガイド部を示す。 (a)は、車輪、車輪用開口、および車輪用開口の前方および後方の傾斜領域を模式的に示す平面図である。(b)は、(a)のVIb−VIb断面図である。 図5(b)のVII矢印の向きからガイド部およびその近傍を示す図である。 (a)は、第2実施形態のガイド部による車輪近傍の気流を示す模式図である。(b)は、比較例を示す模式図である。 ガイド部の変形例を示す模式図である。 (a)は、第3実施形態に係る航空機の主脚ベイに主脚が収納されている状態を示す斜視図である。(b)は、(a)に示す導入流路の部材単体を示す斜視図である。 導入流路および主脚の車輪を模式的に示す平面図である。 (a)は、導入流路の部材を機体に支持する構造の一例を示す斜視図であり、(b)は、(a)に示す構造の側面図である。 導入流路の変形例を示す模式図である。 (a)および(b)は、機体に設けられる導入流路付きパネルの一例を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら、本開示の第1〜第3実施形態について説明する。これらの実施形態は、主脚ベイの内部の温度上昇を抑える目的において共通する。
第1〜第3実施形態によれば、主脚ベイ内部の温度上昇を抑えることができるため、主脚ベイに配置された装備品や構造部材等を熱から保護することができる。
〔第1実施形態〕
図1〜図4を参照して本開示の第1実施形態に係る航空機の主脚ベイの冷却構造を説明する。
第1実施形態に係る航空機の主脚ベイの冷却構造は、主脚におけるブレーキ等の発熱部から発せられる熱の拡散を防止する。
図1に示すように、航空機の一対の主脚10は、離陸後、機体1に設けられている主脚ベイ20の内側に収納される。主脚10は、機体1の右舷と左舷とに左右対称に設けられている。
図1および図2に示すように、航空機の機体1は、主脚10と、胴体11と、主翼12と、エンジン13と、主脚ベイ20を覆うフェアリング14(belly fairing)と、図示しない尾翼とを備えている。
以下、機体1の図示しない機首側を「前」と定義し、機体1の図示しない尾翼側を「後」と定義するものとする。これは第1〜第3実施形態に共通である。図において、前方を「FWD」で示し、後方を「AFT」で示すものとする。
(概略構成)
フェアリング14には、主脚10の展開および収納に伴い車輪110が出入りする車輪用開口140が、板厚方向に貫通して形成されている。車輪用開口140は、車輪110の外径に対応した径の円形状の開口である。
車輪用開口140に連続して、フェアリング14と主翼12の下側スキン121とに亘り、主脚10の展開時に開かれる主脚ドア15に対応した形状の切欠16が形成されている。主脚ドア15は、主脚10の支柱17(図3)に設けられている。
フェアリング14や主脚ドア15は、アルミニウム合金等の金属材料、あるいは、ガラス繊維や炭素繊維等の強化繊維を含む繊維強化樹脂材料(Fiber-Reinforced Plastics; FRP)等を用いて構成されている。
主脚ベイ20に収納された状態の主脚10の車輪110は、車輪用開口140から機外に露出している。このとき、図2に示すように、車輪110の外周部110Aと車輪用開口140の周縁部140Aとの間の間隙18が、フェアリング14および主脚ドア15に設けられたシール部材19により塞がれている。
(シール部材)
シール部材19は、間隙18を塞ぐことで飛行時の機体1の空気抵抗を抑える。シール部材19によれば、機体1の空気抵抗に起因する騒音を低減することができる。また、空気抵抗の抑制により、燃費の低減にも寄与できる。
シール部材19は、車輪用開口140の周縁部140Aよりも径方向内側に突出している。シール部材19は、車輪110のタイヤ110Cと接触することで間隙18を塞ぎつつ、車輪110の出入りに支障がないように、柔軟な部材あるいは弾性体を用いて構成されている。シール部材19は、金属製、あるいはナイロン等の樹脂製であって、ブラシ状に構成されている。
なお、シール部材19は、ラバー等の材料から円弧状の板に形成されていてもよい。
シール部材19により間隙18が完全に塞がれている必要はない。主脚ベイ20の内部の空気と、フェアリング14の外側の空気(外気)との圧力差に基づいて、シール部材19の内端とタイヤ110Cとの間等の若干の隙間(図示しない)を通じた空気の出入りが許容される。
ここで、飛行中に亘り、間隙18の周方向における後方は、それよりも前方と比べ、車輪用開口140から露出した車輪110と車輪用開口140の後壁141(図6(b))との凹凸による空気抵抗に起因して、フェアリング14の表面近傍における外気の圧力が高い傾向にある。そのため、間隙18の後方における外気と、主脚ベイ20の内部の空気との圧力差に基づいて、間隙18の後方では外気が主脚ベイ20に流入し易い。
シール部材19は、車輪用開口140の周縁部に沿って、周方向に連続した範囲に亘り配置されている。
但し、シール部材19の一部の領域191は、主脚ドア15に設けられている。一部領域191は、主脚ドア15が開くと、フェアリング14に設けられているシール部材19の残部領域192から分離して主脚ドア15に追従する。
残部領域192は、単一のセグメントから構成されていてもよいし、複数の円弧状のセグメント(図示しない)に分割して構成されていてもよい。
典型的には、車輪用開口140の全周に亘りシール部材19が配置されるところ、本実施形態では、車輪用開口140の後方ではシール部材19が存在していない。つまり、車輪用開口140の後方でシール部材19を欠損させていることで、外気の流入抵抗を小さくして、外気を主脚ベイ20の内部に積極的に取り込む。
シール部材19が欠損している欠損箇所A1では、外気が、シール部材19と車輪110との間の隙間からではなく、車輪110と、車輪用開口140の周縁部140Aとの間の間隙18からフェアリング14の内側に流入する。本実施形態では、欠損箇所A1からフェアリング14の内側に流入した外気を主脚ベイ20内部の冷却に用いる。
シール部材19を欠損させる周方向の範囲は、車輪用開口140の中心よりも後方において適宜に定めることができる。
例えば、主脚ドア15とフェアリング14との境界の位置B1から、車輪110の軸110Fを中心とした所定の角度範囲に亘り欠損箇所A1を設定することができる。
本実施形態の欠損箇所A1は、機体1の軸方向(前後方向)に対してほぼ左右対称であるが、必ずしもこれに限られない。
欠損箇所A1の周方向の寸法(幅)は、図2に示す欠損箇所A1に対して広く設定することも、狭く設定することも可能である。
欠損箇所A1は、必ずしも、車輪用開口140の後端に位置している必要はない。車輪用開口140の後端にはシール部材19が配置され、その後端のシール部材19の周方向両側に、欠損箇所A1が設定されていてもよい。
(主脚および主脚ベイ)
図1および図3を参照し、本実施形態の主脚10および主脚ベイ20について説明する。
主脚ベイ20は、胴体11および主翼12に設けられた図示しない複数の隔壁により、胴体11の下部および左右の主翼12の下部に亘り連続した一つの区画である。主脚ベイ20には、図3に示すように、左舷の主脚10(10L)と右舷の主脚10(10R)とが収納される。主脚ベイ20は、主脚ベイ20の天井に相当する図示しない圧力隔壁により、客室等の与圧区画に対して隔てられている。
主脚ベイ20の内部には、主脚10の動作に関係する種々の計器や、および主脚10をロックする装置、その他の機器等、種々の装備品が設置されている。
主脚10は、胴体の機首側に設けられた図示しない脚と共に、機体1を支持する。
右舷および左舷のそれぞれの主脚10は、車軸113により連結された一対の車輪110(111,112)と、車軸113に取り付けられて一対の車輪110を支持する支柱17とを備えている。支柱17は、図示しない軸支部により、軸線Bを中心に回動可能に主翼12の構造部材に設けられている。
その他、図示を省略するが、主脚10は、主脚10を機外に展開させたり、主脚ベイ20に引き込んで収納したりするために支柱17を駆動する駆動装置と、主脚10を展開された状態および収納された状態にそれぞれ維持するため支柱17をロックする機構とを備えている。
主脚10に備わる一対の車輪110は、主脚10が収納された状態において車軸113の下端側に位置する第1車輪111と、同じ状態において車軸113の上端側に位置する第2車輪112とからなる。これら第1車輪111および第2車輪112を車輪110と総称する。
車輪110は、ホイール110Bと、ホイール110Bの周りに設けられるラバー製のタイヤ110Cと、車輪110を制動するブレーキ機構110Dとを含んでいる。ブレーキ機構110Dは、例えば、車輪110と共に回転するディスクと、制動時にディスクに押し当てられるパッドとを備えている。
主脚10が収納されると、第1車輪111は、図4(a)に示すように、フェアリング14の表面に下端が沿うように、車輪用開口140の内側でほぼ水平に配置される。本明細書において「水平」は、航空機の駐機中または巡航中における姿勢を基準として定められる。
主脚10および主脚ベイ20のそれぞれの構成は、一例であって、本実施形態に限られるものではない。
本実施形態に限らず、主脚10は、適宜な数(例えば4つあるいは6つ)の車輪110を備えていてよい。
また、機体1が、右舷の主脚10Rと左舷の主脚10Lとを個別に収納する主脚ベイ20を備えていてもよく、その場合、右舷用の主脚ベイ20と左舷用の主脚ベイ20とが、連続していない独立した区画であってもよい。
(ガイド壁)
上述した欠損箇所A1に対応する車輪用開口140の周縁部140Aの近傍には、間隙18を通じてフェアリング14の内側に流入した外気を所定の向きに案内するガイド壁21(図3および図4(a))が設けられている。ガイド壁21は、車輪用開口140から露出した車輪110(第1車輪111)における発熱部(ブレーキ機構110D等)の近傍に向けて外気を案内する。
このガイド壁21と、車輪用開口140の後方において欠損しているシール部材19と、車輪用開口140が形成されたフェアリング14とを含んで、主脚ベイ20の内部を冷却する本実施形態の冷却構造が構成されている。
ガイド壁21は、欠損箇所A1に相当する位置で間隙18から流入した外気を受け止めることで、外気の後方への流出を防ぎ、外気に露出した車輪110の発熱部の近傍に向けて十分に案内する。そのため、ガイド壁21は、周方向において欠損箇所A1と同等の範囲あるいは若干広い範囲に亘り、車輪用開口140の周縁部140Aに沿って配置されることが好ましい。
ガイド壁21の幅(周方向の寸法)は、欠損箇所A1の幅に対応して適宜に定めることができる。
ガイド壁21は、車輪用開口140に配置された車輪110の出来るだけ近くまで外気を案内することが好ましい。そのため、ガイド壁21は、車輪110と接触する先端側に弾性体212を含んで構成されることが好ましい。
本実施形態のガイド壁21は、周縁部140Aの近傍から上方に起立した支持体211と、支持体211の先端側に設けられた弾性体212とを備えている。
支持体211は、車輪用開口140の周縁部140Aの近傍から、車輪110(第1車輪111)の外周部に対向して起立している。支持体211は、欠損箇所A1に相当する範囲に亘り、円筒の一部の如く湾曲した形状に構成されている。
支持体211は、内周側のガイド面により外気を案内する。このガイド面は円筒面のように滑らかな形状であることが好ましい。支持体211の外周側の形状は特に限定されない。
支持体211は、車輪用開口140の周縁部140Aの近傍から、一対の車輪110(111,112)のうち収納状態で機外に露出する第1車輪111の上端を超える高さまで起立していることが好ましい。
支持体211は、フェアリング14に対して必ずしも垂直に起立していなくてもよく、垂直の方向に対して傾斜していてもよい。
ガイド壁21は、主脚ベイ20の内部に設置された他の壁体22,23(図3)等と共に、車輪110から飛散しうる砂塵や、タイヤ110Cから発生しうる高圧ガスの噴流等を主脚ベイ20内の装備品に対して遮蔽する役割をも果たしている。
支持体211は、例えば、アルミニウム合金等の金属材料、繊維強化樹脂、樹脂材料等の適宜な材料から構成することができる。支持体211には、車輪110との接触により弾性変形する弾性体212を支持するために必要な剛性を与えるものとする。
弾性体212は、支持体211の先端側に連なり、支持体211に沿って流入した外気を、車輪用開口140の径方向内側に向けて案内する。弾性体212は、図3および図4(a)に示すように、支持体211に対して径方向内側へ、上方に向かうにつれて車輪110の軸に次第に近づくように傾斜していると、圧力損失を抑えつつ外気を径方向内側に吹き付けることができるので好ましい。
但し、弾性体212が支持体211に対して垂直に、径方向内側に向けて水平に延びていることも許容される。
弾性体212は、車輪110側に位置するガイド面により外気を案内する。このガイド面は平滑な形状であることが好ましい。弾性体212の車輪110とは反対側における形状は特に限定されない。
図4(a)に外気の流れを模式的に示しているように、弾性体212は、支持体211と車輪110の外周部110Aとの間に流入した外気を、第1車輪111の上端近傍で径方向内側に向けて転向させることにより、主脚ベイ20の天井に外気を放出させることなく、第1車輪111における発熱部に近接した位置まで導く。
つまり、弾性体212により、外気が第1車輪111と第2車輪112との間に向けて誘導されることとなる。
シール部材19の欠損箇所A1から取り込まれた外気がガイド壁21により径方向内側に案内されることにより、後述するように、第1車輪111のホイール110Bの開口から外気がブレーキ機構110Dに向けて流入することによる熱の拡散を防ぐことができる。
外気に直接曝されない第2車輪112に関しては、ブレーキ機構110Dに熱を留め、周囲に拡散させないように、第1車輪111とガイド壁21との間から取り込まれた外気が直接当たらないようにすることが好ましい。ガイド壁21は、外気の流れを第1車輪111と第2車輪112との間で径方向内側に向けて転向させることで、第1車輪111の発熱部の近傍に外気を供給しつつ、上方の第2車輪112の発熱部に外気が供給されることを防ぐ。
上記観点から、ガイド壁21の高さは、収納状態にある第1車輪111と第2車輪112との間において、適切に定められることが好ましい。
弾性体212は、ブレーキ機構110D等の発熱部に近接した位置、具体的には、第1車輪111の外周部110Aの近傍あるいは外周部110Aを径方向内側に超える位置まで延びているため、主脚10の車輪111,112のうち少なくとも、収納状態において上方に位置する第2車輪112に接触する。その際に弾性変形するように、ラバー等の適宜な素材から弾性体212を構成することができる。弾性体212は、シール部材19と同様に、金属製や樹脂製のブラシ状に構成されたものであってもよい。
図3および図4に示すガイド壁21の形態は、あくまで一例である。車輪用開口140において欠損箇所A1に対応する周縁部140Aの近傍から、車輪110の外周部110Aに対向して起立し、間隙18から流入した外気を径方向内側に案内する限りにおいて、ガイド壁21を適宜な形態に構成することができる。
例えば、間隙18から流入した外気が上方に向かうにつれて次第に径方向内側に案内されるように、ガイド壁21の全体が傾斜していてもよい。その場合、ガイド壁21において車輪110に接触しうる部位のみを弾性体212として構成すれば足りる。
さらには、ガイド壁21が車輪110と干渉しないように、例えば、主脚ベイ20への主脚10の引き込み動作に同期して、図5(a)に一点鎖線で示すようにガイド壁21が車輪110から離れる向きに揺動するように構成することができる。その場合は、ガイド壁21に弾性体を備えている必要がない。
(冷却構造による作用)
さて、主脚10のタイヤ110Cと地面との摩擦や、ブレーキ機構110Dの部材間の摩擦により熱が発せられる。離陸後、車輪110の制動によりブレーキ機構110Dの温度が顕著に上昇した状態で、主脚10が主脚ベイ20に収納されるとしても、本実施形態の冷却構造によれば、タイヤ110Cやブレーキ機構110D等からの発熱に起因して主脚ベイ20内の温度が上昇することを防ぐことができる。
図4(a)を参照して、本実施形態の冷却構造による作用を説明する。
飛行中に、フェアリング14の表面に沿って流れる気流の一部が第1車輪111のホイール110Bの孔等の開口に流入する。ホイール110Bの孔等の開口を通じて主脚ベイ20内に流入する外気の流れをF1で示す。
一方、飛行中において主脚ベイ20の内部と外気との圧力差が車輪用開口140の周方向において相対的に大きい後方から、間隙18を通じてガイド壁21と第1車輪111との間に流入する外気の流れをF3で示す。外気の流れF3は、ガイド壁21により第1車輪111と第2車輪112との間へ、径方向内側に案内される。外気の流れF3の流量は、矢印の太さにより模式的に示されているように、ホイール110Bの位置からブレーキ機構110Dに向けて流入する外気の流れF1の流量よりも大きい。
ホイール110Bの開口に流入した外気の流れ(F1)は、ブレーキ機構110Dのディスク等から吸熱することで温度上昇したとしても(黒い矢印で示す流れF2)、直ちに、流量が相対的に大きい、冷たい外気の流れF3と混合されて、流れF3へと放熱される。そうすると、ブレーキ機構110D等の発熱部の周囲への熱拡散が防止される結果、主脚ベイ20の内部の温度上昇を抑えることができる。これを指して、主脚ベイ20の冷却と言う。
ここで、上方の第2車輪112は、下方の第1車輪111とは異なり、機外の気流に曝されておらず、ガイド壁21に沿って主脚ベイ20に導入された外気の流れF3も供給されないため、第2車輪112のブレーキ機構110D等からの熱の拡散は最小限に抑えられている。
外気の流れF3は、ガイド壁21により、流れF2の存在する径方向内側に案内されつつ、一部はガイド壁21よりも上方へ向かう(F4)。この流れF4も、主脚ベイ20の内部の温度上昇を抑えることに寄与する。
ホイール110Bの開口や、車輪110とガイド壁21との間から主脚ベイ20に流入した外気は、主脚ドア15と、フェアリング14や主翼12のスキンとの間の隙間27、あるいは、フェアリング14に設けられた図示しない開口等から機外へと排出される。
つまり、本実施形態によれば、熱の拡散を抑えつつ主脚ベイ20に外気を導入し、外気の導入により主脚ベイ20の換気を促進する観点からも、主脚ベイ20の温度上昇を抑制することができる。
以上で説明したように、車輪用開口140における後方に位置するシール部材19の欠損箇所A1にガイド壁21を備えた本実施形態の冷却構造によれば、主脚ベイ20の内部の全体に亘り温度上昇を抑え、主脚ベイ20の構造部材や装備品等に熱の影響が及ぶことを避けることができる。
主脚ベイ20の内部には、発熱部から周囲への熱の拡散を防止するために必要な流量により外気を車輪110の外周から取り込めば足りる。
上述したように、車輪用開口140における後方ではフェアリング14の表面近傍における外気の圧力が大きいため、後方よりも外気の圧力が小さい、例えば前方においてシール部材19を欠損させて外気取り込み用の開口を設ける場合と比べて、小さい開口面積でも必要な外気の流量を確保することができる。
したがって、車輪110の外周の間隙18の大部分はシール部材19により塞いで空気抵抗を抑えつつ、車輪110の後方から外気を効率よく取り込んで、構造部材や装備品に許容される温度以下に主脚ベイ20の内部の温度を維持することができる。
シール部材19の欠損箇所A1に対応するガイド壁21を備えた本実施形態の冷却構造によれば、シール部材19を車輪用開口140の全周に亘り配置し、外気取り込みのためのスクープをフェアリング14や機体1に孔あけ加工を伴い施工する場合と比べ、機体1の重量増加を抑えつつ容易に施工でき、それでいて確実に主脚ベイ20内部の冷却を図ることができる。
本実施形態の冷却構造によれば、機体の大幅な設計変更を必要としないで、主脚ベイ20の温度上昇を抑制することができる。
スクープを設置する場合は、所望の向きに外気が取り込まれるように、スクープを設置する位置を選定し、その位置にスキンやフェアリング14を貫通する開口を設ける必要がある。しかし、部材との干渉や剛性確保等の観点から、あるいは、前方からの燃料を含むドレインがスクープを通じて外気と共に主脚ベイ20内の高温部に侵入するのを回避する観点から、さらには、スクープと外気の供給対象との間に、空気の流通を妨げる壁が存在している等の理由から、必ずしも適切な位置にスクープを設置することが難しい場合がある。
それに対して、本実施形態のように、既存のシール部材19の一部を欠損させ、車輪用開口140の周縁部140Aの近傍に、第1車輪110の高さと大きくは変わらない高さのガイド壁21を設置することは容易である。
(ガイド壁の変形例)
ガイド壁21の先端側(上記実施形態では弾性体212)は、支持体211に対して位置が可変に構成されていてもよい。
飛行中において、ブレーキ機構110D等の温度が高いときには、ガイド壁21の先端側により、車輪110と支持体211との間に流入した外気を径方向内側に案内する必要がある。しかし、ブレーキ機構110Dの温度が放熱により低下した後の巡航時には、シール部材19の欠損箇所の間隙18を塞ぐことで、空気抵抗を抑えることが好ましい。
そのため、図4(c)に示す例では、実線で示す第1位置P1と、一点鎖線で示す第2位置P2とに弾性体212が移動可能に構成されている。第2位置P2では、弾性体212がフェアリング14に沿ってほぼ水平に配置されている。
例えばアクチュエータ(図示しない)を用いて、弾性体212を支持体211に対して昇降させることができる。その場合は、飛行高度や飛行姿勢、外気温等の情報に基づいてアクチュエータを駆動することで、適時に弾性体212を昇降させることが好ましい。例えば、離陸後、所定の高度に到達したり、機体1が巡航時の水平に近い姿勢となったり、外気温が所定の温度を下回ったりしたならば、第1位置P1から第2位置P2へと弾性体212を移動させるとよい。高度、飛行姿勢、外気温等の情報は、主脚ベイ20内部に設けられたセンサにより、あるいは、航空機に搭載されている制御系から取得することができる。高度、飛行姿勢、および外気温の他、離陸からの経過時間や、外気の圧力等に基づいて弾性体212の位置を変更するようにしてもよい。支柱17に設けた温度センサにより検知された温度に基づいて、弾性体212の位置を変更するようにしてもよい。
〔第2実施形態〕
次に、図5〜図8を参照し、本開示の第2実施形態に係る航空機の主脚ベイの冷却構造を説明する。以下、第1実施形態と相違する事項を中心に説明する。第1実施形態と同様の構成要素には同じ符合を付している。
第2実施形態では、第1実施形態の冷却構造とは異なる構成により、主脚におけるブレーキ等の発熱部から発せられる熱の拡散を防止する。
図5(a)に示すように、第2実施形態の冷却構造は、フェアリング14と、フェアリング14に設けられ、車輪用開口140に露出した車輪110(第1車輪111)から離れる向きに気流を案内するガイド部24とを含んでいる。
ガイド部24は、フェアリング14における車輪用開口140の周方向における前方に備えられている。このガイド部24には、機外に露出した車輪111から離れる向きに気流を案内するガイド面24A(図5(b)および図7)が与えられている。
フェアリング14の車輪用開口140の周囲における前方および後方には、図5(a)、図6(a)および(b)に示すように、周りのフェアリング14の表面に対して傾斜した傾斜領域25が形成されていることが好ましい。図6(a)に、ガイド部24を二点鎖線で示している。図6(b)では、ガイド部24の図示を省略している。
傾斜領域25は、車輪用開口140の径方向外側から径方向内側に向かうにつれて、車輪用開口140に露出した車輪111の下端110Eの位置に対して上方に次第に退くように形成されている。
車輪用開口140の周囲における前方および後方に傾斜領域25が形成されていると、車輪用開口140の周縁部140Aと車輪111の外周部110Aとの間に狭い隙間ができるのを避けることができるので、飛行時に、車輪用開口140の前方からフェアリング14の表面に沿って、車輪111の下側の表面を通過して後方に向かう外気の流れがスムーズとなる。そのため、飛行時の機体1の空気抵抗を低減することができる。
フェアリング14において傾斜領域25が形成される範囲の形状や、傾斜領域25の前後方向の寸法、あるいは、車輪用開口140の中心に対する傾斜領域25の角度、そして周りのフェアリング14の表面に対する傾斜角度等は、適宜に定めることができる。
ガイド部24は、図5(b)および図7に示すように、傾斜領域25の表面に沿って配置される板状の部材である。本実施形態のガイド部24は、平面視において円弧状に形成されているが、これに限らない。ガイド部24は、締結等の適宜な方法でフェアリング14に接合されている。傾斜領域25の一部または全域にガイド部24を配置することができる。
図7に示すように、ガイド部24の厚さは、車輪用開口140の径方向外側から径方向内側に向かうにつれて厚さが次第に増加しており、前方の傾斜領域25の表面に対して下方に突出している。
図8(a)に示すように、本実施形態のガイド部24の表面であるガイド面24Aは、車輪用開口140の周縁部における前端部140Bと後端部140Cとをフェアリング14の表面に沿って繋いだ、二点鎖線で示す仮想面C1にほぼ沿う向きに形成されている。ガイド面24Aは、本実施形態に限らず、車輪111から離れる向きに気流を案内することが可能な適宜な向きに設定することができる。ガイド面24Aが、傾斜領域25の傾斜の向きとは逆に、車輪用開口140の径方向外側から径方向内側に向かうにつれて、漸次下方に位置するように形成されていてもよい。
図8(a)および(b)を参照し、ガイド部24による作用を説明する。図8(b)は、前方の傾斜領域25にガイド部24が設けられていない比較例を示している。
図8(a)および(b)のいずれも、図6(a)のVIb−VIb線に相当する断面においてフェアリング14および車輪111の外気に曝される空力的表面を模式的に示している。
図8(a)に示す本実施形態のように、傾斜領域25(図8(b))に対してガイド面24Aが下方に位置していると、前方からフェアリング14の表面に沿って車輪用開口140に向かう外気の流れが、ガイド面24Aに沿って、矢印Faで示すように、図8(b)に示す比較例と比べて、機外に露出した車輪111のホイール110Bや軸110Fから離れる向きに案内されることとなる。そうすると、車輪110の軸110Fおよびホイール110Bに干渉する流れが減少するため、ホイール110Bの表面近傍における外気の圧力が、比較例と比べて減少する。このことは、本開示の発明者が行った解析により確認されている。
図8(b)に示す比較例においては、傾斜領域25に沿って矢印Fbで示す向きに気流が形成される。この場合は、軸110Fの周りのホイール110Bの位置(二点鎖線で囲んで示す)の圧力が、本実施形態と比べて大きい。本開示の発明者が行った解析結果によれば、車輪111の機外側の表面およびその周囲の圧力分布において、ホイール110Bの位置と、車輪111の後端との圧力が相対的に大きい。
発明者が行った解析結果によれば、ガイド部24の作用により、車輪111のホイール110Bの位置における圧力増大を抑えることができる。加えて、車輪111の後端における圧力の増大をも抑えることができる。
以上より、車輪111から離れる向きに気流を案内するガイド部24を備えた本実施形態の冷却構造によれば、少なくとも、ブレーキ機構110D等の発熱源の直下であるホイール110Bの位置における圧力増大が抑えられることにより、外気がホイール110Bの孔等の開口を通じて主脚ベイ20に流入することを抑えることができる。そのため、ホイール110Bの位置から流入した外気がブレーキ機構110D等の発熱部を通過して主脚ベイ20内部に拡散する流れが減少することにより、主脚ベイ20の内部の温度上昇を抑えることができる。
第2実施形態の冷却構造におけるガイド部24は、スクープと比べて単純な形状であり、ガイド部24の付与にあたり、機体1への孔あけ加工は必要ない。そうしたガイド部24をフェアリング14に取り付ける、あるいはフェアリング14に成形するだけで、外気取り込みのためのスクープをフェアリング14や機体1に設ける場合と比べて容易に、それでいて確実に主脚ベイ20内部の冷却を図ることができる。
第2実施形態の冷却構造によっても、機体の大幅な設計変更を必要としないで、主脚ベイ20の温度上昇を抑制することができる。
既存の航空機のフェアリング14に、ガイド部24を後付けすることで、主脚ベイ20の冷却を図ることもできる。
ガイド部24により、機外に露出した車輪111のホイール110Bから離れた向きに気流を案内することでホイール110Bにおける圧力増大を緩和して主脚ベイ20の温度上昇を防止するため、ガイド部24の前後方向の幅や、ガイド部24が傾斜領域25から突出する寸法、ガイド部24の周方向の寸法等を適切に定めることができる。
ガイド部24は、フェアリング14に一体に形成されていてもよい。つまり、フェアリング14における車輪用開口140の周囲に、傾斜領域25の形状と、ガイド面24Aの形状とを与えることができる。
ガイド部24により車輪111から離れる向きに気流を案内することでホイール110Bにおける圧力増大を緩和しつつ、機体1の空気抵抗の増加を抑えるため、ガイド部24に適切な姿勢を与えることが好ましい。傾斜領域25に対するガイド部24の突出量は、ガイド部24よりも前方から外気がフェアリング14の表面とガイド面24Aとを連続してスムーズに流れる程度に留めるとよい。
(ガイド部の変形例)
ガイド部24の姿勢は、図9に一例を示すように変更可能に構成されていてもよい。
図9に示す例では、アクチュエータ等の駆動部26によりガイド部24が駆動されることで、実線で示す第1状態D1と、一点鎖線で示す第2状態D2とにガイド部24が揺動し、それに伴い、ガイド面24Aの向きが変化する。
離陸後は、ガイド部24を第1状態D1に駆動し、収納された車輪111から離れる向きに外気の流れをガイド面24Aにより案内するとよい。
一方、ブレーキ機構110Dの温度が放熱により低下した後の巡航時には、ガイド部24を第2状態D2に駆動して、機体1の空気抵抗を抑えることが好ましい。このとき、ガイド面24Aが、傾斜領域25(図6)と同様に、車輪用開口140の径方向外側から径方向内側に向かうにつれて、車輪111の下端110Eの位置に対して上方に次第に退いていると、空気抵抗の低減に有効である。
飛行高度、飛行姿勢や外気温等の情報に基づいてアクチュエータ等を駆動することにより、ガイド部24の姿勢を適時に第1状態D1と第2状態D2とに変化させることが好ましい。
例えば、離陸後、所定の高度に到達したり、機体1が巡航時の水平に近い姿勢となったり、外気温が所定の温度を下回ったりしたならば、第1状態D1から第2状態D2へとガイド部24の姿勢を変化させることができる。高度、飛行姿勢、外気温等の情報は、主脚ベイ20内部に設けられたセンサにより、あるいは、航空機に搭載されている制御系から取得することができる。高度、飛行姿勢、および外気温の他、離陸からの経過時間や、外気の圧力等に基づいてガイド部24の姿勢を変更するようにしてもよい。支柱17に設けた温度センサにより検知された温度に基づいて、ガイド部24の姿勢を変更するようにしてもよい。
〔第3実施形態〕
次に、図10〜図14を参照して、本開示の第3実施形態に係る航空機3を説明する。
第3実施形態では、機体1に設けられるスクープ形状の導入流路30を用いて、主脚ベイ20の内部に外気を取り込むことで、主脚ベイ20の内部における必要な箇所の冷却を図る。
導入流路30は、図10(b)に示すように、スクープ部31と、スクープ部31の後端に連なる転向部32とを備えている。
スクープ部31は、前端31Aから後端31Bに向かうにつれて、機体1のスキン2Aの表面近傍から滑らかに窪むことで開口断面積が増大している。スクープ部31は、スキン2Aの表面と滑らかに連続した幅の狭い前端31Aから、後端31Bに向かうにつれて幅も深さも次第に拡大された流路を有する。
前端31Aからスクープ部31の内側に流入した外気は、後方に流れて後端31Bから流出し、転向部32に流入する。
転向部32は、スクープ部31から流入した外気の流れの向きを所定の向きに変更する。転向部32は、スクープ部31の後端31Bに接続された始端32Aと、始端32Aよりも胴体11の内方に位置する終端32Bと、始端32Aおよび終端32Bの間で湾曲した中間部32Cとを備えたダクトである。本実施形態の転向部32は矩形状の横断面を呈するが、これに限られない。スクープ部31の後端31Bから始端32Aに流入した外気の流れは、転向部32により内方かつ前方に向けて案内され、終端32Bから主脚ベイ20の内部に流出する。転向部32を流れる外気の圧力損失を抑えるため、転向部32が滑らかに曲げられていることが好ましい。
導入流路30は、図10(a)に示すように、主脚ベイ20の左右方向の両側において、機体1の胴体11における主翼12よりも上方に、左右対称に設けられている。
左舷の導入流路30(30L)は、主脚ベイ20に収納されている左の主脚10Lの車輪110(111,112)に向けて外気を供給する。
右舷の導入流路30(30R)は、主脚ベイ20に収納されている右の主脚10Rの車輪110(111,112)に向けて外気を供給する。
図12(a)および(b)は、導入流路30を機体1に支持する構造の一例を示す。この例では、スクープ部31が表面から窪むように形成されたプレート34と、プレート34に形成されたスクープ部31の後端31Bに接続された転向部32とが、プレート34の前後方向の寸法に対応する間隔をおいて配置される前方支持部35と後方支持部36とに支持されている。前方支持部35および後方支持部36は、主翼12の上面近傍の胴体11の形状に対応して湾曲している。前方支持部35および後方支持部36が、胴体11に備わる図示しないフレーム等の構造部材に固定されると、プレート34におけるスクープ部31を含む領域が、スキン2A(図10(a))の図示しない開口から機外に露出し、プレート34の外縁部である額縁状の領域がスキン2Aの裏側に配置される。
上記の例によらず、スクープ部31はスキン2Aに直接形成されていてもよい。
ところで、スクープの典型的な使用方法によれば、図11に二点鎖線で示すように、車輪110よりも前方にスクープ部31が設置される。スクープ部31の前後方向の長さや深さに応じて適切な距離だけ、スクープ部31が車輪110から前方に離れている。
この場合、スクープ部31に流入した外気は、スクープ部31の後端からそのまま後方へと流出し、車輪110へと供給される。そのため、転向部32は必要ない。
しかし、スクープ部31を上記のように好適な位置に設置できるとは限らない。例えば、他の部材との干渉や設置スペース、機体1の剛性確保等の観点から、あるいは、前方からの燃料を含むドレインがスクープ部31を通じて外気と共に主脚ベイ20内の高温部に侵入するのを回避する観点から、さらには、スクープ部31と外気の供給対象との間に、空気の流通を妨げる壁が存在している等の理由から、車輪110よりも前方にスクープ部31を設置することが難しい場合がある。そのため、図11に実線で示すように、好適な位置よりも後方にスクープ部31を設置せざるを得ないとしても、スクープ部31に与えられた転向部32により、スクープ部31から取り込んだ外気を前方の車輪110に向けて供給することができる。
導入流路30により主脚ベイ20に流入した外気は、主脚ドア15と、フェアリング14や主翼12のスキンとの間の隙間27(図1)、あるいは、フェアリング14に設けられた図示しない開口等から機外へと排出される。
転向部32の曲率半径や、流れ方向の長さ、終端32Bから外気を流出させる向き等は、外気の供給対象である車輪110と、スクープ部31との相対位置や距離、外気を供給する範囲の広さ等に応じて適切に定められることが好ましい。
転向部32の終端32Bから斜め上方または斜め下方に向けて外気を流出させることも可能である。
転向部32を備えた導入流路30を用いることにより、車輪110に限らず、主脚ベイ20に配置される他の装備品や構造部材に向けて外気を取り込むこともできる。
図11に示すように、導入流路30のスクープ部31に効率よく取り込まれる冷たい外気が、転向部32の終端32Bから車輪111,112に吹き付けられ、主脚ベイ20への外気の導入に伴い、主脚ベイ20内部の空気が機外へと排出される。
したがって、外気の導入により、車輪111,112のそれぞれのブレーキ機構110D等の発熱部の放熱を促進し、かつ主脚ベイ20の換気を促進することができるので、主脚ベイ20の全体に亘り温度上昇を抑えることができる。そのため、主脚ベイ20の構造部材や装備品等に熱の影響が及ぶことを避けることができる。
本実施形態の導入流路30によれば、スクープ部31から取り込んだ外気の流れの向きを転向部32により変更可能であるため、外気の供給対象に対するスクープ部31の設置場所に関する自由度を大幅に向上させることができる。
(導入流路の変形例)
導入流路に備わる転向部の全体あるいは一部を可動式に構成することにより、風向の調整が可能となる。
例えば、図13に示す導入流路40の転向部42は、スクープ部31の後端31Bに固定された第1ダクト421と、第1ダクト421に対して軸周りに回転可能に取り付けられた第2ダクト422とを備えている。なお、図13の紙面の背面側が前方であり、紙面の手前側が後方である。
第1ダクト421に対して第2ダクト422を軸周りに回転させることにより、例えば、一点鎖線の矢印で示すように、第2ダクト422から外気が吹き出される向き(風向)を調整することができる。
飛行中、アクチュエータ等により、必要に応じて第2ダクト422を回転させ、風向を変更することもできる。
外気の風向の調整が可能な導入流路40は、スクープを設置して外気を取り込むことが必要な機体1の複数の場所に与えることができる。つまり、設置場所によって外気供給対象に必要な風向が異なっていたとしても、同じ導入流路40を使用することができる。
(導入流路付きパネル)
図14(a)は、導入流路30を備えた円形のパネル50を示している。パネル50は、平面視において円形の領域からなり、周囲のスキン2Aに設けられた円形の開口の周縁部2Cに複数のボルト51により着脱可能に締結されている。ボルト51は、パネル50の周方向に一定のピッチで配置されている。そのため、ボルト51のピッチ単位の回転角度でパネル50を回転させてスキン2Aに取り付けることが可能である。
例えば、図14(a)に示す状態から時計周り方向に1ピッチ分、回転させた状態にパネル50を取り付けると、図14(b)に実線で示す状態に導入流路30の向きを変更することができる。
また、図14(a)に示す状態から反時計周り方向に2ピッチ分、回転させた状態にパネル50を取り付けると、図14(b)に一点鎖線で示す状態に導入流路30の向きを変更することができる。
以上により、風向の調整を容易に行うことができる。
上述した第1実施形態、第2実施形態、および第3実施形態のうち任意の2つ、あるいは3つ全てを組み合わせることにより、主脚ベイ20の内部の冷却効果をより十分に得ることができる。
上記以外にも、本開示の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
1 機体
2A スキン
2C 周縁部
3 航空機
10,10L,10R 主脚
11 胴体
12 主翼
13 エンジン
14 フェアリング
15 主脚ドア
16 切欠
17 支柱
18 間隙
19 シール部材
20 主脚ベイ
21 ガイド壁
22,23 壁体
24 ガイド部
24A ガイド面
25 傾斜領域
26 駆動部
27 隙間
30 導入流路
31 スクープ部
31A 前端
31B 後端
32 転向部
32A 始端
32B 終端
32C 中間部
34 プレート
35 前方支持部
36 後方支持部
40 導入流路
42 転向部
50 パネル
51 ボルト
110 車輪
110A 外周部
110B ホイール
110C タイヤ
110D ブレーキ機構
110E 下端
110F 軸
111 第1車輪
112 第2車輪
113 車軸
121 下側スキン
140 車輪用開口
141 後壁
140A 周縁部
140B 前端部
140C 後端部
191,192領域
211 支持体
212 弾性体
421 第1ダクト
422 第2ダクト
A1 欠損箇所
B 軸線
C1 仮想面
D1,D2 状態
Fa,Fb 矢印
P1,P2 位置

Claims (11)

  1. 航空機の主脚を収納する主脚ベイを覆い、前記主脚の車輪が出入りする車輪用開口が形成されたフェアリングと、
    前記主脚ベイに収納された状態の前記主脚の前記車輪の外周部と前記車輪用開口の周縁部との間の間隙を塞ぎ、前記車輪用開口の後方において欠損しているシール部材と、
    前記シール部材が欠損している欠損箇所に対応する前記周縁部の近傍から、前記車輪の外周部に対向して起立したガイド壁と、を含み、
    前記ガイド壁は、前記間隙から前記フェアリングの内側に流入した外気を前記車輪用開口の径方向内側に向けて案内する、
    ことを特徴とする航空機の主脚ベイの冷却構造。
  2. 前記ガイド壁は、
    前記周縁部の近傍から起立した支持体と、
    前記支持体の先端側に連なり、前記径方向内側に向けて外気を案内する弾性体と、を備える、
    請求項1に記載の航空機の主脚ベイの冷却構造。
  3. 前記ガイド壁は、前記周縁部に沿って配置されている、
    請求項1または2に記載の航空機の主脚ベイの冷却構造。
  4. 前記主脚は、車軸の一端側に設けられた1以上の前記車輪である第1車輪と、前記車軸の他端側に設けられた1以上の前記車輪である第2車輪と、を含み、
    前記ガイド壁は、前記第1車輪と前記第2車輪との間に向けて外気を案内する、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の航空機の主脚ベイの冷却構造。
  5. 前記フェアリングに一体または別体に、前記車輪用開口の周方向における前方に備わり、前記車輪用開口に露出した前記車輪から離れる向きに気流を案内するガイド部を含む、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の航空機の主脚ベイの冷却構造。
  6. 航空機の主脚を収納する主脚ベイを覆い、前記主脚の車輪が出入りする車輪用開口が形成されたフェアリングと、
    前記フェアリングに一体または別体に、前記車輪用開口の周方向における前方に備わり、前記車輪用開口に露出した前記車輪から離れる向きに気流を案内するガイド部と、を含む、
    ことを特徴とする航空機の主脚ベイの冷却構造。
  7. 前記フェアリングの前記車輪用開口の周囲における前方および後方には、
    前記車輪用開口の径方向外側から径方向内側に向かうにつれて、前記車輪用開口に露出した前記車輪の下端の位置に対して上方に退く傾斜領域が形成され、
    前記ガイド部は、前記傾斜領域に沿って配置され、前記車輪用開口の径方向外側から径方向内側に向かうにつれて厚さが増加する板状の部材であって、前方の前記傾斜領域の表面に対して下方に突出している、
    請求項6に記載の航空機の主脚ベイの冷却構造。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の冷却構造を備える、
    ことを特徴とする航空機。
  9. 航空機の主脚を収納する主脚ベイを区画する機体と、
    前記機体に設けられ、外気を前記主脚ベイに流入させる導入流路と、を含み、
    前記導入流路は、
    前端から後端に向かうにつれて、前記機体のスキンの表面から滑らかに窪むことで開口断面積が増大するスクープ部と、
    前記スクープ部の後端に連なり、前記スクープ部から流入した外気の流れの向きを変更する転向部と、を備える、
    ことを特徴とする航空機。
  10. 前記転向部は、前記機体の内方にかつ前方に向けて外気の流れを案内する、
    請求項9に記載の航空機。
  11. 前記導入流路を含み、平面視において円形の領域からなるパネルを備え、
    前記パネルは、周方向に所定のピッチで配置される複数のボルトにより前記機体に締結されている、
    請求項9または10に記載の航空機。
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